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令和元年第2回定例会(第15号) 本文 開催日: 2019-06-07
令和元年第2回定例会(第15号) 名簿 開催日: 2019-06-07

  • 大川小(/)
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  1. 稲城市議会 2019-06-07
    令和元年第2回定例会(第15号) 本文 開催日: 2019-06-07


    取得元: 稲城市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-31
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                午前9時30分 開議 ◯ 議長(渡辺 力君) ただいまから本日の会議を開きます。   ───────────────────────────────────────── 2 ◯ 議長(渡辺 力君) 日程第1、一般質問を行います。  通告の11番、田島きく子さんの一般質問を許します。9番、田島きく子さん。 3 ◯ 9番(田島きく子君) おはようございます。私は日本共産党の田島きく子でございます。このたび、私は初めて市議会議員になりました。公約に掲げたのは、子供たちや若者、そして高齢者が安心して暮らせる、またみんなが自分らしく生きることができる稲城のまちをつくることです。これから4年間、市民の期待に応えて頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。  私は、20年以上教員として働いてきました。そのため、子育てや教育には特別な思いがあります。また、シングルマザーを長くやってきたこともあり、子供の貧困にはずっと取り組んできました。今回は、こういった私自身の経験も踏まえて質問いたします。  それでは、大項目の1番、保育園の待機児童の状況と解消の手だてについて質問します。  質問の前提として、先日の福祉文教委員会で2019年度の4月1日現在の待機児童の報告がされました。まず旧基準、つまり認可保育園を申し込んでも入れなかった子供の数ですが、ゼロ歳児は40人、1歳児は79人、2歳児は50人、3歳児は18人、4歳児は5人、5歳児はゼロ人の合計192人になります。昨年は252人でしたから、60人減ったことになります。そして、旧基準の数からさまざまな条件の人が除外されます。例えば認可保育園を希望してもあきがなくて認可外保育園に入った子供や、親が自宅で職探しをしている子供などが除外されます。その結果、新新基準の1歳児が13人、2歳児が1人で、合計すると待機児童は14人になります。しかし、192人の子供が認可保育園に希望しても入れなかったことが実態です。以上のことを踏まえて、質問に入ります。  (1)、平成31年4月1日時点の地域別・年齢別の待機児童数(旧基準)について聞きます。 4 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 5 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) おはようございます。答弁いたします。平成16年3月23日付国通知の定義に基づくいわゆる旧基準の平成31年4月1日時点の地域別・年齢別の待機児童数につきましては、ゼロ歳児では、矢野口8人、東長沼11人、大丸3人、百村2人、坂浜3人、平尾4人、押立5人、向陽台1人、長峰1人、若葉台2人となっております。1歳児では、矢野口25人、東長沼27人、大丸9人、百村6人、坂浜ゼロ人、平尾2人、押立7人、向陽台ゼロ人、長峰ゼロ人、若葉台3人となっております。2歳児では、矢野口12人、東長沼11人、大丸7人、百村3人、坂浜ゼロ人、平尾10人、押立5人、向陽台ゼロ人、長峰1人、若葉台1人となっております。3歳児では、矢野口4人、東長沼8人、大丸3人、百村ゼロ人、坂浜ゼロ人、平尾ゼロ人、押立2人、向陽台1人、長峰ゼロ人、若葉台ゼロ人となっております。4歳児では、矢野口2人、東長沼ゼロ人、大丸2人、百村ゼロ人、坂浜ゼロ人、平尾ゼロ人、押立1人、向陽台ゼロ人、長峰ゼロ人、若葉台ゼロ人となっております。5歳児では、全ての地区でゼロ人となっております。 6 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 7 ◯ 9番(田島きく子君) ゼロ歳から2歳児までに限って見ますと、矢野口地域が45人、東長沼地域が49人、押立地域が17人、合計すると111人に上ります。先ほどの旧基準による待機児童数の市全体の合計が192人でしたから、半分以上が矢野口・東長沼・押立地域に集中していることがわかります。  それでは再質問します。まず、平成31年4月1日時点の待機児童数(旧基準)では、依然、多くの認可保育園に申し込んでも入れない児童がいます。これについて市の認識を聞きます。  次に、現在ゼロから2歳児の待機児童が矢野口・東長沼・大丸・押立地域に集中していると考えますが、認識を聞きます。 8 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 9 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 市では、喫緊の課題として、これまで認可保育所及び幼保連携型認定こども園の新設、認証保育所の認可化、家庭福祉員増員のほか、企業主導型保育所の開設など、さまざまな方法により待機児童対策に取り組んできております。今後も、令和元年5月28日の福祉文教委員会にて報告したとおり、整備してまいります。  次に、ゼロ歳児から2歳児の待機児童が矢野口・東長沼・大丸・押立地域に集中しているということでございますが、市といたしましても、待機児童が多い地区であると認識しております。 10 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。
    11 ◯ 9番(田島きく子君) 待機児童対策は喫緊の課題で、さまざまな取り組みをしているということです。確かに旧基準でも60人の待機児童が減少していますが、まだまだ対応が必要ではないでしょうか。ことしの2月には、実はこのような市民の声が私たちのもとに届きました。読み上げます。  「初めまして。稲城市の保育園問題に真摯に取り組んでいただき、どうもありがとうございます。ゼロ歳児を養育しておりますが、2019年度4月からの認可保育園に落ちました。昨年、事前に問い合わせたところ、「新園ができるので、急な転入者の増加がない限り、保育園の希望者は全て入園できる見込みです」と電話で聞いていたのですが、実際には275人の入園不可。そのうちの1人が我が家です。現在は認可外保育園の結果待ちですが、受け入れが少なく、激戦となっています。ことしは入れなければ育休を延長するつもりですが、年度途中での入園が厳しい中、延長の末、子が2歳になるまでに保育園に入園できなければ、夫婦どちらかが仕事をやめざるを得なくなります。育休延長者や認可外保育園入園者は待機児童と認められないなら、我が家は待機児童にもなれず、退職して待機児童になったとしても、夫婦とも働いていなければ保育園に入れないというのは、矛盾していると思います。今後も応援しています。ぜひ希望者全てが保育園に入れるようにしてください」。こういった保護者の方の声です。この声からわかるように、多くの家庭は、認可保育園に入ることを希望しています。希望する全ての子供が認可保育園に入れるようになることで、待機児童問題の真の解決ができるのではないでしょうか。  もう1点、一部地域への待機児童の集中についてです。この点については、矢野口・東長沼・押立・大丸地域に待機児童が集中していることを認識しているということです。この点は重要ではないでしょうか。  それでは続いて、(2)について質問します。南武線北側、特に押立や東長沼地域に認可保育園が少ないと考えますが、認識を聞きます。 12 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 13 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 南武線北側、特に押立・東長沼地域に認可保育所が少ないということでございますが、JR南武線沿線には、認可保育所としては、中島ゆうし保育園、第四保育園及び第六保育園があり、認証保育所としては、アスクやのくち保育園、フェリーチェ稲城長沼園及び稲城雲母保育園がございます。稲城市は市域が狭く、JR南武線沿線は平たんであり、全ての保育所が駅に近いことから、地域の保育ニーズに対応できていると認識しております。 14 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 15 ◯ 9番(田島きく子君) 今、南武線沿線には認可保育園としては中島ゆうし保育園、第四保育園及び第六保育園があると答弁されました。確かに、中島ゆうし保育園は南武線の北側にあり、矢野口地域です。しかし、第四保育園と第六保育園は大丸地域にあります。南武線の北側、いちょう並木通り周辺の押立や東長沼北側の地域には保育園は一つもありません。  それでは再質問します。地域の子育ての拠点としての役割を果たすために、認可保育園のない押立・東長沼地域の北側に保育園を整備すべきだと考えますが、市の認識を聞きます。 16 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 17 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 市といたしましては、稲城市子ども・子育て支援事業計画において設定する区域を基本に、待機児童対策の整備方針を示し、推進しております。 18 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 19 ◯ 9番(田島きく子君) 市が待機児童解消のためにさまざまな努力をしてきたことは、認めます。しかしながら、先ほど述べたように、まだ多くの家庭は認可保育園に入ることを希望しています。希望する全ての子供が近くの認可保育園に入れる状況をつくっていくことは重要ではないでしょうか。ゼロから2歳児の待機児童が矢野口・押立・東長沼の地域に111人もいて集中していることは、認識が一致しているところであります。これも先ほど述べたように、特に南武線北側やいちょう並木通りには、認可保育園は中島ゆうし保育園1園のみでございます。この地域は平たんであり、駅にも近いと言われましたが、保育園に子供を連れての移動は、昨今の自動車や自転車による事故があちこちで起きていることから鑑みて、できるだけの安全確保が求められます。なるべく徒歩や近い距離で通うことのできる認可保育園が必要ではないでしょうか。今後の整備予定の保育園は、全て南武線の南側で、川崎街道を越えた先になっています。南武線北側には整備のめどが立っていません。  保育園は、地域の子育ての拠点になっています。稲城の保育園整備は、民営の保育園の誘致が中心ですが、それは大丸都営跡地の保育園を除けば、土地も含めて、事業者が全て見つけてくる必要があります。それだけでは限界があります。例えば、世田谷区では、区が私有地を借り上げて事業者の公募を実施することで、必要な地域に保育園をつくるというような取り組みも行っています。そういう方法を取り入れながら、地域的な偏りをなくすことができるのではないでしょうか。南武線の北側地域に子育ての拠点となる認可保育園はどうしても必要ではないでしょうか。これからも市民や保護者の声を聞きながら認可保育園の整備を求めていくことを述べて、次の質問に移ります。  続いて大項目の2番目、全ての子供の成長を支えるための学習支援の実施について質問いたします。  私は、高校の教師を20年以上やってきました。勤めた学校の多くが、偏差値で言えば芳しいとは言えない学校でした。その生徒たちに共通しているのは、決定的な基礎学力の不足でした。2桁の引き算、九九、割り算ができない。また、英語の単語の並べ方が全くわからない。漢字の読み書きができない。こういう生徒たちをたくさん見てきました。そうなった原因の一つは、経済的な困窮や困難な家庭環境から来るものでした。ひとり親家庭だったり、親が病気や失業で働けない家庭のような困難な状況にあることから、家に帰って勉強する習慣がない。本を読む習慣がない。予習・復習や宿題をやらない。こういったことが積み重なって、学力の低下が生じていました。こういった状況がそのまま進むと、自己肯定感を失っていき、非行化やひきこもりなどの次の問題を引き起こす原因になってしまいます。一方で、家庭が安定し、経済力のある生徒は、学校外のお稽古事や塾に投資することで学力が向上します。その結果、格差はますます広がっていきます。  私は、本来は、もっと教師をふやして、教師が子供たちにじっくりかかわることのできる少人数学級などにすることが解決の糸口になると思っています。教師をふやして、教育の充実を実現することは、日本共産党の提言です。しかし、今の学校では、教師の負担が大き過ぎて、どんなに頑張っている先生でも、全ての子供たちの細かいところまで目が行き届かないのが現状です。少人数学級が実現するまで子供の成長は待ってくれません。こういう中で、中学生が15歳で高校受験を迎えるとき、さまざまな困難を抱えて学力が低くなっている生徒でも、志望する高校に入れる学力をつけてやりたいと思ったのが、学習支援を提案する理由です。その点を踏まえて、質問に入ります。  (1)、教育の格差について、1)、経済状況により児童・生徒に教育の格差が生じていると考えますが、認識を聞きます。 20 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 21 ◯ 教育部長(石田昭男君) 市としましては、義務教育課程において経済状況による教育の格差はないものと認識しております。 22 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 23 ◯ 9番(田島きく子君) 言われるとおり、義務教育の内容そのものに格差はないでしょう。では実態はどうなのか。子供の置かれた状況はどうなのでしょうか。  再質問します。小中学生の家庭の状況によって教育環境に格差が生じていると考えますが、市の認識を聞きます。 24 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 25 ◯ 教育部長(石田昭男君) 各家庭における子供の教育に対する価値観は多様であり、また家庭における教育環境につきましては明確な定義がなく、教育環境の格差については判断が難しいところでございます。市としましては、子供の教育に課題を抱える家庭について、実情に応じて適正な支援を行う、または支援につなげていくことは大切であると認識しております。 26 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 27 ◯ 9番(田島きく子君) これは前向きな答弁だと感じます。確かに、格差というのは一律ではありません。朝御飯を食べてこない子供、体操着などが全く洗濯されていなかったり、また周囲の人と人間関係を築くことができないなど、さまざまな形で格差や困難な状況はあらわれます。実はそのことを最もよくわかっているのは、学校の教師です。学校で日常的に子供たちにかかわり、ささいな変化も見逃さない中で、子供たち一人一人の状況を教師はよくわかっているはずです。しかし、今の学校の状態では、ただでさえ教師に重い負担がかかっているのに、子供たちの困難な状況を全て解決するのは限界があることも明らかです。そういった中で、居場所づくりや学習支援など、行政がさまざまな手段を講じることがどうしても必要となるのではないでしょうか。  次の質問に行きます。(2)、他市での実施状況について、1)、多摩地域26市の取り組み状況について聞きます。 28 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 29 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 生活困窮者自立支援法の任意事業である学習支援の多摩26市の状況につきましては、国の資料によりますと、平成30年度では、24市において、それぞれ対象者や実施方法などは異なりますが、学習教室などが行われているとのことです。なお、市では、社会福祉協議会に委託しての学習塾等受講料貸付金による支援や、シルバー人材センターでは低額な受講料での学習教育などを実施することで学習支援を行っております。 30 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 31 ◯ 9番(田島きく子君) 多摩26市中24市で学習教室等の学習支援が行われているということです。今、経済的あるいは家庭的に困難な状況にある児童・生徒に対して、負の連鎖を断ち切るために、学力の向上と居場所づくりをしようという動きは、自治体がてこ入れすることで広範な地域で行われていることがわかりました。稲城市では、塾代の貸付金、シルバー人材センターによる低額の家庭教師が行われているということです。いろいろやっていただいていますが、低額でもお金が必要となるということです。それでは厳密には学習支援とは少し異なるものだと私は考えます。  では、次の質問、2)、近隣市での具体的な取り組み内容について聞きます。 32 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 33 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 近隣市での生活困窮者自立支援法の任意事業としての学習支援の具体的な取り組み内容につきましては、一例としまして、多摩市におきましては、児童扶養手当を受給している世帯または所得が児童扶養手当受給者と同等の世帯の中学生・高校生を対象に、学習塾型として、26人定員で、市内3カ所を輪番で毎週1回、午後6時30分から9時まで開いています。また、家庭訪問型として、6人定員で、対象者の自宅を訪問して行われています。いずれも利用料金は無料で、民間事業者に委託して実施しています。支援内容は、学習の援助、子供の生活習慣や育成環境の改善に関する助言、進路相談などに対する助言及び関係機関との連絡調整でございます。 34 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 35 ◯ 9番(田島きく子君) 多摩市の取り組みは、民間業者に委託して無料で行っているということです。  それでは再質問ですが、支援の結果、どのような成果が報告されているのか、聞きます。 36 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 37 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 多摩市によりますと、参加した子供たちからアンケートをとったところ、「勉強がわかるようになった」、「勉強の仕方がわかった」などの感想が聞かれたとのことです。 38 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 39 ◯ 9番(田島きく子君) 多摩市での例だけでも、児童・生徒の学力向上に効果があったことがうかがえます。私が調べた自治体では、中学2年生までは学校の授業が全くわからなかった生徒が、学習支援に通うことによって、希望した高校に合格することができたという例も聞いています。困難を抱える子供の基礎学力の向上を支援する仕組みである学習支援という活動は、近隣の市のみならず、全国に広がっています。稲城市でも必要であることは明確です。  次の質問にまいります。(3)、稲城市での実施状況について、1)、市内でのボランティア等による支援活動の実施状況について聞きます。 40 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 41 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市内でのボランティア等による学習支援の実施状況につきましては、市内の社会福祉法人による地域における公益的な取り組みとして、平成31年4月から、福祉センターを会場に、社会福祉協議会及び市内の社会福祉法人2団体が共同して、毎月2回、子供の居場所づくりとして、学習支援、食事の提供、遊びの提供が行われており、学習支援には大学生や地域の方がボランティアとして参加していると聞いております。 42 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 43 ◯ 9番(田島きく子君) 社会福祉法人及び社会福祉協議会の取り組みは、大事な取り組みだと思います。ただ、これは子供の居場所づくりの一つとしての学習支援であり、必ずしも学力向上を目的にしているわけではないということです。  それでは再質問します。まず、社協での取り組みについて、実施回数、参加児童・生徒数、具体的な支援内容、ボランティアの人数について聞きます。次に、市内でのボランティア等による社協以外での実施状況について聞きます。 44 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 45 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 社会福祉協議会での取り組みにつきましては、社会福祉協議会によりますと、開所から5月末までで合計4回実施し、参加児童・生徒数は延べ37人、学習支援ボランティアの人数は延べ37人で、具体的な学習支援の内容は、子供たちがみずから持参した教材や宿題を中心に、午後5時から6時30分ごろまで支援を行っているとのことです。また、市内でのボランティア等による社会福祉協議会以外での実施状況については、把握してございません。 46 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 47 ◯ 9番(田島きく子君) 社会福祉協議会居場所づくりの一環である学習支援は、まだまだスタートしたところだということです。  私は、2年前から市内で毎週1回、小中学生を対象に無料塾を開いています。夏休みの時期は、集中的に毎週3日間の無料塾を1カ月半行います。これまでの実数では約70人、延べ人数では約300人の子供たちがここに来ました。勉強を見るのは教員経験者数人です。子供たちは、ゆっくりですが、成長しています。小学生は、漢字や計算が正確に身についていますし、勉強のやり方がわかったという声もありました。中学生は、数学や英語だけでなく、理科や歴史の質問もしてきます。自分なりに学習支援としてのやりがいを感じています。ただ、全て手弁当でやっているため、必要な教材をそろえられないなど、困難な点もあります。私の行っている無料塾以外にも、市内では、子供を対象にした学習支援や居場所づくりなど、さまざまな活動をしている個人や団体は多くあるのではないでしょうか。  内閣府の子供の貧困対策の一つとして、地域子供の未来応援交付金というものがあります。これは、「交付金を活用し、コーディネーター事業等の担い手の育成、行政機関職員の貧困対策の促進のために、子供の貧困対策に関する支援活動従事者等に対する地域ネットワーク形成のための研修の実施を支援します」とあります。そして、「本交付金は自治体の取組を支援するものですが、自治体を通じてNPO等の活動を支援することも可能です」とあり、NPOの代表者等が連携体制整備の核となるコーディネーターとして活動する際の人件費、子供等支援事業の実施をNPO等に委託する際の事業費として使えるとなっています。これを利用すれば、地域の子供にかかわる活動のネットワークをつくることができます。さまざまなボランティア団体がネットワークをつくることで、より総合的な形で学習支援を行えるのではないでしょうか。そういったことのまとめ役として、市も役割を果たすことが求められるのではないでしょうか。さまざまな形で学習支援の取り組みを始める条件は整っていると考えます。  次の質問に行きます。2)、学習支援を目的にした事業を市の責任で実施する必要があると考えますが、市の認識を聞きます。 48 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 49 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成31年第1回市議会定例会の一般質問でお答えしましたとおり、ひとり親家庭や生活困窮家庭などの子供を対象に、市では志望校に合格した場合に償還免除となる学習塾等受講料貸付金や受験料貸付金の制度を受験生チャレンジ支援貸付事業として、稲城市社会福祉協議会へ委託し、実施しております。また、シルバー人材センターが低額な受講料で学習教室や家庭教師派遣なども実施しており、こうした事業を通じて対応しているところでございます。なお、さきにお答えしましたとおり、市内の社会福祉法人が共同で実施する地域における公益的な取り組みとして、子供であれば誰でも参加できる子供の居場所づくりにおいて、子供の学習支援も行われております。 50 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 51 ◯ 9番(田島きく子君) 市が行っているのは、シルバー人材センターでの低額の学習教室と家庭教師ということ、また社協が中心に行っている子供の居場所づくりの一つとしての学習支援ということで、市が直接に児童・生徒の学力向上という目的の学習支援はやっていないということです。市が学習支援に取り組み、ネットワークづくりも行えば、より多くの困難な状況にある子供のための学力向上や居場所づくりができると考えます。  では再質問します。学習支援を目的にした事業を市の責任で実施する必要があると考えるが、市の認識を聞きます。 52 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 53 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 繰り返しとなりますが、受験生チャレンジ支援貸付事業、またシルバー人材センターによる低額な受講料で学習教室や家庭教師派遣などにより対応しているところでございます。また、市内の社会福祉法人が共同で子供の居場所づくりに取り組み、その中で子供の学習支援も行われています。これらの状況から、現時点におきまして、市が新たに無料の学習教室等を実施する予定はございません。 54 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 55 ◯ 9番(田島きく子君) 「新たに無料の学習教室等を実施する予定はございません」というのはとても残念な回答です。現在、市の取り組みだけでは困難な状況にある子供の支援としては不十分ではないでしょうか。子供学習支援は、福祉分野のみの事業ではないと考えます。市役所内の部署を超えた横断的な取り組みが求められています。教育委員会や子育て支援部門など、垣根を超えて総合的に取り組まなければ実現できないのではないでしょうか。困難な子供の学力を向上させるため、子供の中にあるさまざまな格差を解消し、誰もが自分らしく生きられるまちをつくるためには、一人一人の子供の学力や生活の状況に合わせた無料の学習支援がどうしても必要だと思います。私自身も、無料塾で引き続き頑張っていきながら、これからも市議会で取り上げるつもりです。ぜひ稲城市で先進的な学習支援の取り組みを実現させていく決意を述べて、次の質問に移ります。  大項目の3、大丸都営跡地の福祉活用について質問します。4月の選挙では、大丸都営跡地に年金でも入れる特養ホームをつくってほしいと、多くの市民から声が寄せられました。私自身も選挙公約として訴えました。選挙公報を見ると、私たち以外にも、都営大丸跡地の福祉活用を公約に掲げられた方もいらっしゃいました。そういった他の会派の皆さんとも一緒に力を合わせながら、都営大丸跡地の福祉活用を実現していきたいと思います。  (1)、大丸都営跡地の南側歩道について、1)、南側歩道の通行について市民から出されている声を聞きます。 56 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 57 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 大丸都営団地跡地内の通行につきましては、これまでに南側の駐車場を御利用されている方などから要望をいただいております。 58 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 59 ◯ 9番(田島きく子君) 駐車場の南側を利用している市民からの要望があったとのお話です。私も市民からお話を聞いております。高齢者の方で、手押し車でいつもこの道を通っていたのに、周りの道を使うと舗装されていないから、そのでこぼこの道を通らなければならない。非常に通りにくいです。そのために大回りをしていかなければならない。また、バス停まで3分で行けたところを7、8分もかかってしまうという現状があります。地域に住む人たちにとって重要な生活道路であったのに、使えるのに閉鎖されてしまうというのは納得のいかないところです。何とか市もこの現状を都に伝えて、通れるようにしてもらいたいというのが、住民の率直な思いではないでしょうか。  次の質問に行きます。南側歩道を通行できるようにすべきではないかと考えるが、認識を聞きます。 60 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 61 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 大丸都営団地跡地内の通行につきましては、市民の方から御要望があったことから、東京都に確認したところ、安全管理上の理由から閉鎖しており、開放はできないとのことでございました。 62 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 63 ◯ 9番(田島きく子君) 都からは、安全管理上の理由から閉鎖しているとのことですが、かなり高いフェンスで守られていること、また街灯は道路側を向いてはいませんが、これもつけようと試みればつけられるものです。  実は私も、昨年12月に直接都庁まで出向いて、担当部署に要望してきました。そのときは、ごみの不法投棄についての心配が指摘されました。しかし、ごみの不法投棄は、この道路が閉鎖されていても起きています。道路の閉鎖とは余り関係ないと思います。市が東京都に対し、大丸都営跡地南側歩道の開通を申し出ていることは、評価いたします。同時に、南側歩道単独ではなく、跡地全体の問題として考えることも必要だと思います。住民のための大事な生活道路ですので、今後も住民の要望に応えて、さらに東京都に対して働きかけをお願いいたします。  次の質問に入ります。(2)、大丸都営跡地の福祉活用について、1)、東京都の「都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業(高齢)」の内容について聞きます。 64 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 65 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 東京都「都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業(高齢)」の内容につきましては、東京都が、利用予定がない都有地を社会福祉法人などの民間事業者に低廉な価格で貸し付けることで、認知症高齢者グループホームなど、地域の高齢福祉に関するインフラ整備を促進しようとするものでございます。 66 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 67 ◯ 9番(田島きく子君) 認知症グループホームなど、稲城の高齢福祉に関するインフラ整備を促進しようとするものであるのならば、この大丸都営跡地に年金でも入れる特養ホームなどの施設建設は可能であることがわかりました。  それでは、再質問です。多摩地域において実際にインフラ整備事業(高齢)が活用されている事例について聞きます。 68 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 69 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 多摩地域における都有地活用によるインフラ整備事業(高齢)での公募案件は、東京都福祉保健局のホームページによりますと、これまでで7件です。このうち具体的な事例につきましては、平成31年度に東村山市内で介護老人保健施設が開設予定、また平成31年度末に武蔵野市内で同じく介護老人保健施設が開設予定などでございます。 70 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 71 ◯ 9番(田島きく子君) ただいま答弁された東村山市の介護老人保健施設、武蔵野市の介護老人保健施設のほか、立川市の特別養護老人ホーム、杉並区の地域密着型特別養護老人ホーム、世田谷区の地域密着型特別養護老人ホームなども、実際に活用事例として紹介されています。他区市の事例からもわかるように、稲城市でもインフラ整備事業を活用できるのは明らかです。  次の質問に移ります。大丸都営跡地の福祉活用についての認識を聞きます。 72 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 73 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成31年第1回市議会定例会の一般質問でお答えしましたとおり、大丸都営稲城アパート跡地の福祉施設などへの活用も含めた構想提案について、包括的な視点から庁内で検討し、東京都へ要望しており、今後も引き続き要望してまいります。 74 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 75 ◯ 9番(田島きく子君) 稲城市の主体的な対応が必要だと考えます。目的を定めて跡地利用を決めることが求められます。  再質問します。まず一番最後に稲城市単独で要望した日時と内容について聞きます。次に、高齢者施設や障害者施設をつくるために、市として具体的な計画を立てて要望する必要があると考えますが、認識を聞きます。 76 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 77 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 単独で市が要望を行った最後の日付とその内容につきましては、平成26年8月6日に稲城市長が東京都都市整備局長を訪問し、都営団地建てかえに伴う創出用地の活用について要望を行っております。また、繰り返しとなりますが、市としましては、大丸都営稲城アパート跡地の福祉施設などへの活用も含めた構想提案についても、既に包括的な視点から庁内で検討し、東京都へ要望している状況でございます。今後も引き続き、その要望をしてまいります。 78 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 79 ◯ 9番(田島きく子君) 市長が東京都都市整備局長を訪問したのは、平成26年8月6日です。ということは、今から5年前になります。その後の5年間は、市としては単独では要望していないことになります。これでは動きが鈍いのではないでしょうか。市民は大丸都営跡地に複合福祉施設ができることを待っています。  現在、南武線沿線には年金でも入れる特養ホームはありません。この地域にはひとり暮らしの高齢者が多く、皆さん、自分の体が動かなくなったらどうなるのかと大変不安に思われています。「私でも入れる特養ホームをどうしてもつくってよ、つくってよ」と言って、私の手を握って離さない人もいました。また、市内の80代の御夫婦で老老介護をなさっていた方は、ついに自宅での生活が難しくなり、とりあえず入った有料老人ホームは、1カ月の介護費用が夫婦で67万円になったということを聞きました。こういった話はさまざまなところで聞いています。南武線沿線には年金でも入れる特養ホームがないことから、市外の特養ホームに何とか入れてもらったというお話も伺いました。都営住宅の高齢者は、「これまで近所で仲よくやっていたのに、介護施設に入るときになって近所がばらばらになって悲しい」という声もありました。これが市民の声です。こういった市民の切実な声を取り上げて、ここに高齢者や障害者のための施設を建設することは、緊急な課題です。これは本当に地域住民の切実な声です。  私は、今度の選挙で与えられた4年間の任期を使って、何としても都営大丸跡地の福祉活用を実現させる決意です。これからも市民の声をしっかり聞いて、何度でもこの課題を取り上げていくことを述べて、私、田島きく子の一般質問を終わります。ありがとうございました。 80 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、9番、田島きく子さんの一般質問は終わりました。   ─────────────────────────────────────────
    81 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の12番、あらい健君の一般質問を許します。7番、あらい健君。 82 ◯ 7番(あらい健君) あらいでございます。選挙後の初の定例会でございます。私は、今期スタートで33年目を迎えますけれども、基本的に議員になってから私が理念としてきたのは、市政の主人公は市民の皆さんで、市民の皆さんの声が生きるような市政、まちづくりということを求めて、市民自治の旗を掲げてやってまいりました。今期も、憲法と地方自治法にのっとって、地方自治の本旨に基づいて議員活動を進めていく決意であります。これから4年間、皆さんには御迷惑をかけたり、いろいろ議論をしていかなければいけない問題もありますけれども、よろしくおつき合いをお願いしたいと思います。  さて、選挙後初の一般質問です。今までの議員活動の中で取り上げてきた問題もありますが、新たなスタートということもありまして、新たな決意で、同じような課題を質問させていただくこともありますので、ひとつ新たな立場で対応していただきたいと思います。  まず1項目め、安全なまちづくりについてであります。安全なまちづくりは、市政を進めていく上で第一義的な任務だと私は考えています。安全な稲城市のまちづくりを進めることについて、今回は次の2つの課題について伺ってまいります。  まず、御承知のように、平成26年、広島で土砂災害が集中豪雨によって起きた。大変な犠牲者が生まれた。その経験を受けて、国のほうでは、そういうことに備えていくということで、土砂災害防止法を改正して、警戒区域・特別警戒区域を指定して、そして住民の安全を守っていくということにしているわけであります。  東京都の調査によりますと、今まで稲城市では、ハザードマップで急傾斜地の危険性というのは45カ所あったのですが、東京都の報告によりますと、土砂災害の警戒区域が280カ所、その中で特別に警戒しなければならない区域が222カ所あると報告されたところであります。  そういう意味では、私は、私たちが一生懸命努力しても想定以上の災害が起きることについては万やむを得ないことだとも思いますが、あらかじめこれは危険だよということを想定されているのにもかかわらず、その手を打たないで災害に見舞われるということについては、明らかに人災だと思います。私たちは、市民の安全を守るという立場をきちんとわきまえながら、この問題について対処していかなければならないと考えております。そこで、稲城市としての取り組みについて伺うものであります。 83 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 84 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 市としての取り組みにつきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 85 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 86 ◯ 7番(あらい健君) たしか初日にいそむら議員がこの問題を取り上げて質問されました。その中で、回答としては、ガイドラインを改正して、自主防災組織への配布をする、ホームページ等に掲載してこの危険性について周知していく、いなぎ防災マップも更新して全戸配布していくということだと思います。私は、先ほど言ったように、明らかにこれは危険だ、生命・財産に関係があると指定されているところの住民なり住民の財産を守るという意味では、きちんとした取り組みをやっていくべきではないか。単に防災マップを配布する、ガイドラインを自主防災組織に伝えるということではなくて、そこに該当している地域の人たちがそういう事態に遭遇したらどのように対応するのかというところまで少なくともきちんと対応する、そういう体制をつくっていくべきではないかと思っております。そういうことについて市として一歩踏み込んで、もちろん今でも自主防災組織とか自治体とか地域に対して努力をされていることについても、防災マップを改正してきちんとしていこうということも承知していますけれども、一番肝心なことはそういう指定をされた地域の住民の人たちをどうやって守っていくかということでございますから、そういうことについての取り組みを一歩深めていくことをお願いしたいと思います。  もう一つ、今言ったのはある意味では防災についてのソフト面でございますけれども、5日のいそむらさんの質疑の中で、ハード面の問題について質疑がありました。市内の宅地造成と土砂災害防止法とのかかわり合いについて、非常に悩ましい話があって、実際に基準どおりやってきたのだけれども、災害防止法で指定される基準からすると、逸脱してしまう。そういうところをどうするのかという問題。悩ましい問題でありますけれども、あくまで市民の安全という立場でこのことについて対応していただく。この姿勢だけは堅持していただきたいということで、多少聞いていて、非常に聞きづらいというか、曖昧に聞こえた部分もありますので、そこら辺の姿勢についてはひとつ堅持していただきたいと思いますが、そこら辺についての御答弁をお願いしたいと思います。 87 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 88 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 私からは最初のほうの御答弁でございます。土砂災害から市民の生命を守るため、土砂災害のおそれのある関係者に対して、まずは、みずからがお住まいになっているところに大雨が降ると危険があるということを認識していただくことを周知し、住民みずからが避難行動が開始できるよう、警戒避難体制の推進に努めることとしております。また、地域における共助としての避難体制を平素から構築することが重要であることから、各地域の自主防災組織・消防団に、土砂災害警戒区域等が指定された場所、また大雨が降った場合には避難が必要な地域等についての周知に努め、共助の中での避難体制の推進に努めてまいります。 89 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 90 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 指定地域におけるハード面の取り組みにつきましては、さきにお答えしたとおりでございますが、長期的視点に立って、土砂災害から市民の生命が守られるよう、引き続き国や都の動向を注視してまいります。 91 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 92 ◯ 7番(あらい健君) 今、消防長のほうから、手がきちんと届くような形で、それぞれ住民の人たち、地域の人たち、共助を含めて、体制を組んでいくということなんですが、俗に言う自助・共助・公助というのがありますけれども、それはもう極端に言えば、自分たちのところは自分たちで守ればいい、地域は地域で守ればいいということではなくて、そういう体制をいかにつくっていくかということが大事なので、そういう立場で行政として、共助のことだから地域に任せるというのではなくて、今の御答弁もそういう姿勢ではありませんけれども、もう一つきちんと安全を守る立場で深入りをして体制を組んでいただくということをお願いしたいと思います。そこら辺の姿勢を確認しておきます。  宅地造成の関係については、今お話をいただいたように、安全を基本に対応していくということですから、これらの動きについてはこれからも見守っていって、もし必要であれば、また質疑をさせていただこうと思っております。 93 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 94 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 繰り返しになりますが、市としては、法の趣旨に基づき、災害から市民の生命を守るため、市民みずからが避難行動ができるよう、そして自主防災組織や地域の中での共助の体制の推進に努めてまいります。 95 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 96 ◯ 7番(あらい健君) それでは、(2)、交通事故防止対策等についてお伺いしてまいります。今、連日のように、歩道や交差点において車両が突っ込む事件、さらに高齢者の運転が起因していろいろな事故が多発していることが報道されているわけでありますが、市内でこのような事故を発生させないための取り組みについてお尋ねいたします。 97 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 98 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 歩道や交差点における交通事故防止の取り組みにつきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 99 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 100 ◯ 7番(あらい健君) これもさきに岡田議員が質疑をされております。そこで改めてお聞きしますが、交通事故の発生状況、件数、内容、特に高齢者の事故、歩道に突っ込む事故等の発生状況と内容について、わかる範囲でいいですから、お答えいただければと思います。 101 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 102 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 過去5年間の市内の交通人身事故件数につきましては、警視庁発表のデータによりますと、平成30年中は192件、それ以前は、平成29年中が199件、平成28年中が183件、平成27年中が198件、平成26年中が176件となっております。また、その事故発生件数の内容につきましては、歩道への飛び込み事故の件数とか、そういった詳細につきましては、多摩中央警察署に確認したところ、そういった集計は行っていないということでございました。 103 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 104 ◯ 7番(あらい健君) できれば、交通管理者ですから、多摩中央警察署のほうで集約しているということなんですが、できるだけ市内の実情をしっかりつかむという立場で努力をしていただきたいと思います。  さきの岡田議員の質疑の中でも、交通安全施設の設置とか拡充とか、信号機の要請に取り組んでいるという御答弁がありましたけれども、そのように取り組んでいるけれども、件数自体は横ばいという状態で、これでは本当にそういうことで効果が上がっているのかどうかということになりますので、そこら辺で担当部としてはどういうことでそのような取り組みをやっているにもかかわらずそういうことになっているのか、また今後どういうことが必要だと思っているのか、確認させていただきたいと思います。 105 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 106 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における交通事故の発生件数は横ばい状態ではございますが、これが少しでも削減できますよう、関係機関とも協力して、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 107 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 108 ◯ 7番(あらい健君) それでは、2)、市内の交通事故多発地域の状況と取り組みについてをお尋ねいたします。 109 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 110 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における交通事故の発生件数につきましては、警視庁の発表データによると、平成30年中は192件の交通人身事故が発生しており、事故多発地域は、警視庁の交通事故発生マップによると、矢野口・東長沼・大丸地区の幹線道路周辺に集中しております。これらの状況を踏まえ、毎月、多摩中央警察署や地域交通安全活動推進委員の方々とともに、交通安全に対する街頭広報・啓発活動に取り組んでおります。  なお、交通違反の多発地域につきましては、多摩中央警察署に確認したところ、箇所別の集計は行っていないと伺っております。 111 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 112 ◯ 7番(あらい健君) これもさきの答弁のときと同じなんですが、市内の交通安全を担う部署を持っているほうからすると、もちろん交通管理者は警察でありますけれども、市内でどんなところでどんな事故が多発しているのかということは把握して努力して対策を練らないと、幾らやってもそういう効果的なことが出てこないと思いますので、そこら辺についてはきちんと取り組んでいただきたいと思います。  今、御答弁では、これらの事故は、例えば幹線道路を中心に起きているのですが、事故の発生、どういう事故が起きているのかということについて把握していれば、教えていただきたい。  それから、今は個別集計していないということですから、これ以上聞くのは酷なんですけれども、わかる範囲で、そういう幹線道路以外でどんなところで多発しているかというところがもし把握できていれば、教えていただきたい。  もう一つ気になるのは、最近、自転車の事故──これも車両ですから、たしか新百合ヶ丘で、スマホを持って突っ込んで人身事故を起こして、命を失うということがあったということです。今、日常的に生活していると、歩道で自転車が猛スピードで来て事故を起こすということが結構多発しているような状況なんですが、そこら辺について把握しているとすれば、もし状況がわかれば、教えていただきたいと思います。 113 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 114 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における事故件数につきまして多摩中央警察署に確認したところ、市内におきましては、特に矢野口交差点、稲城福祉センター入口交差点、新大丸交差点の周辺で事故発生が多く確認されていると伺っております。  また、事故発生の内容につきましては、さきにお答えしましたとおり、詳細な集計は行っていないとのことでございましたが、近年、自転車が関係する事故も多く見受けられると伺っているところでございます。 115 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 116 ◯ 7番(あらい健君) 基本的に市民の安全を守るということで、そういう中では交通安全は、今日的な課題というか、本当に日常的にも起きてくるという意味では、市民の命にかかわる問題でございますので、型どおり警察と連携していろいろなことをやっているということについては承知しているのですが、もう一つ突っ込んで何とか対応していただくという意味で、状況把握に努めていただきたいと思います。  次に移ります。それでは、3)、平尾団地外周と平尾4丁目の交差点の安全対策についてお伺いします。 117 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 118 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 平尾外周通りと上平尾土地区画整理地内道路との交差点につきましては、上平尾土地区画整理区域内を含む交通対策について警視庁と協議を行い、信号機の設置を前提に、平成29年度に交差点の改良工事を実施いたしました。市では、改めて多3・4・36号小田良上平尾線の日本大学学生寮前交差点も含め、警視庁に対し信号機の設置を要望いたしましたが、警視庁交通管制課が現地を実査した結果、現時点では交通量が少ないため、信号機の設置は困難であると伺っております。市といたしましては、今後、周辺の都市基盤整備の進捗に伴い交通量の増加が見込まれることから、引き続き信号機の設置を要望してまいります。 119 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 120 ◯ 7番(あらい健君) ここのことについては、過去の経過があって、御案内のように、外周でずっと栗平に抜けていくというのがメーンであって、平尾4丁目から来る道路で交差するということについては、地域の住民からすると、多少異論を持った人たちもいて、そうなると恐らく交通事故が起きるよということを言われていて、そのとおりの事故も実際に起きているという状況からすると、そのときの担当のほうでは、できるだけ信号機を含めて安全対策をやっていきますという話だったものですから、住民の人たちからすれば、早期に信号機をつけてほしいというのはもう当然のことなんですが、今お話があったように、東京都全体で見た場合に、交通量などのことも含めて、なかなか難しいのかなという感じはわかります。ただ、必要な安全対策をしないと非常に危険なところであることは間違いないので、信号機だけではなくて、いろいろなことについて安全対策をやっていただきたいと。  ちなみに、それこそあそこで、みんななれているものですから、ずっと外周を通って栗平のほうへ行く。四つ角ですから、「一時止まれ」があって、なかなかとまる風習がない。そこにちゃんとお巡りさんが待っていて切符を切るみたいなことがあって、余計住民からすると、何だこれはという話もありますので、それはお願いしたいと思います。  4)、次に平尾文化通りの安全対策について伺います。 121 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 122 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 平尾文化通りにつきましては、川崎市麻生区千代ケ丘方面などへの通過車両も多いことから、市ではこれまでに、車両の速度抑制を図るための交差点のカラー舗装や路面への減速マーク設置などの安全対策を実施してきております。また、交通管理者である多摩中央警察署に対し、スピード超過や危険性の高い運転に対する取り締まりを強化するように要望しております。 123 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 124 ◯ 7番(あらい健君) 取り組んでいただいていることについては、承知しております。ただ、この道路についての認識が今ちょっと変わってきているのかなと。それは、この周辺で、特に川崎の向原あたりで開発行為がずっと進んできて、かなり交通量がふえてきているということが一つ。それからもう一つは、人口もふえておりますけれども、この道路自体が、前にも指摘したことなんですが、構造上、両方から坂になって、鍋底という形で、出会い頭の事故というのが前から多発している地域であります。そういうこともあります。さらには、御案内のように、先ほどお話があったように、千代ケ丘への抜け道ということなんですが、中央通りが基本的に日曜・土曜、特に土曜あたりになるともう渋滞で、台原あたりまでつながってしまう。行くのに40分ぐらいかかってしまう。ふだんは平尾団地から行くのに5分か10分で行けるのが行けないという状態で、その抜け道としてこの辺を通るという意味では、そこら辺の危険度は非常に増していると認識していますが、市としてはどう捉えているか。  それからもう一つはスピード違反なんですが、確かにカラーで舗装されて、30キロ規制の標識は出ているのですが、抜け道で信号機が少ないということもあって、かなりスピードを出して、スピード違反がおさまらないということが、地域の住民の人たちから出ています。この地域の住民の人たちと警察との話し合いも前にあったのですが、そのときにはそういう話も含めて取り締まりをやっていきますということだったのですが、実際にはなかなか取り締まりをやっている姿が見えないと言っています。そういう意味では、今の状況をきちんと正しく認識していただくということがまず必要なのかなと思いますが、そこら辺のことについて担当部としてはどう捉えているか、お尋ねしておきます。 125 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 126 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市といたしましては、周辺の交通環境につきまして、多摩中央警察署とともに現地等をよく確認いたしまして、必要な対処を検討してまいりたいと考えております。  また、平尾文化通りの取り締まりの強化につきましては、さきにお答えしたとおり、多摩中央警察署に対し、さらに取り締まりを強化するよう要望してまいります。 127 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 128 ◯ 7番(あらい健君) 基本的に今、特にここで地域の中で要望が出ているのは、文化通りと交差してひらお苑のバス停に行く道路があるのですが、その前の台原のところには信号機があって、第三文化センターのところにも信号機があるのですが、今、交通量としては、通行する人にとっては、先ほども言いましたように、向原方面で住宅ができているから、そこの住宅の住民がかなり通る。そういう部分で、ここの角というのは交通事故の名所だと言われている箇所です。そういう意味では、地域の人たちからすると、そこに信号機をつけてほしいという要望があるということだけはお伝えしておきます。  もう一つ、私としては、スピードを落とさせる、要するに一旦停止をきちんとさせるという意味では、きちんと交通安全対策という意味では、信号機まで行かなくても、例えばハンプみたいな形で、そこではスピードが出せないような方策を、今まではハンプというのはなかなか通常は余りやられてきませんでしたけれども、今はかなりやって、いろいろな地域で効果を上げていますので、そこら辺も含めて検討していただく必要があるのではないかと思います。とりあえず、引き続き住民の人たちの声も聞きながら、ぜひ対応していただきたいと思います。そこら辺の姿勢についてお尋ねしておきます。 129 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 130 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 御質問の速度抑制のためのハンプは、道路に人為的な段差を設置して通行車両の速度抑制を図る対策となりますが、設置による騒音の発生が懸念されるため、周辺にお住まいの方々の御理解など、設置につきましては慎重な検討が必要になると考えております。  また、先ほどの繰り返しになりますけれども、多摩中央警察署とも連携いたしまして、周辺の交通安全対策につきましては、取り組んでまいりたいと考えております。 131 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 132 ◯ 7番(あらい健君) 次に移ります。ひらお苑入口の安全対策でございます。御案内のように、この道路は、その手前のところに押しボタンの信号があって、それから先にひらお苑に入っていく道路があるところです。今まではこれを使う人たちは非常に少なくて、ひらお苑とその周辺の住民だったのですが、御案内のように、ここで開発行為がずっと進められて、かなり住民がふえたということで、交通量がふえている。ひらお苑さんからも要請されているのですが、押しボタンだと、その道路から中央通りに出ることがなかなか困難だと。どういうことかというと、中央通り自体が交通渋滞していますから、そこに入り込むのに何らかの手だてが必要だということで、ある意味では、信号機を改善するなり、時差式にするなり、いろいろな形で今の状況について対応していただきたいという声が出ています。これも、新しい信号機をつけるということではありませんので、何とかそういう形で対応していただく努力をお願いしたいと思いますが、警視庁と多摩中央警察署と引き続き努力をしていただきたいと思いますが、そこら辺の姿勢についてだけ確認しておきます。 133 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 134 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 平尾中央通りとひらお苑へ出入りする道路の交差点につきましては、信号機と横断歩道が設置されており、また交差点東側の歩道には、歩行者の安全を確保するため、ポールを設置しております。 135 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 136 ◯ 7番(あらい健君) そういう意味では、今置かれている状況というのは確認しております。その上での話でございますので、もう一度そこら辺の姿勢について、くどいようですけれども、お伺いしたいと思います。 137 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 138 ◯ 都市建設部長(久家 康君) ひらお苑入口の交差点に設置されている信号機は、歩行者が道路を横断するための歩行者用の信号機でございます。車両用信号機への改善につきましては、多摩中央警察署に交通状況を確認していただくようお伝えしてまいります。 139 ◯ 議長(渡辺 力君) 質問途中ですが、暫時休憩いたします。                                午前10時44分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                  午前11時 開議 140 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  あらい君。 141 ◯ 7番(あらい健君) それでは、大項目の2、稲城らしさを大切にしたまちづくりについてお尋ねいたします。  稲城市は、都心の近くにありながら緑と土の香りが残されており、多くの文化遺産や伝統行事が存在しています。それらを守り、未来につなげることは、大切なことであります。「緑につつまれ友愛に満ちた市民のまち」というのが稲城の将来像ということで掲げている課題でありますし、その立場で市民憲章がつくられているところであります。  そこで、まず一番柱であります緑と土の香りの骨格をなしている多摩の横山の風情を残していくという意味で、(1)、丘陵地及び市街地の緑地の開発規制について伺うものであります。まず、1)、丘陵地の開発の動向について伺います。 142 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 143 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における丘陵地及び市街地の農地や緑地が土地所有者の相続などにより宅地開発される開発行為が、毎年数件ございます。丘陵地の樹林地においては、建築基準法の道路が存在しないケースが多いため、開発は困難であると認識しております。 144 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 145 ◯ 7番(あらい健君) 丘陵地のところについては、開発をするにもなかなか取りつけ道路が身近にないということで、開発が困難ではないかということであります。しかしながら、極端に言うと、その道路の築造も含めた開発ということは当然あり得るわけで、そこら辺の状況についてもこれから2)で続いて伺いたいと思うんです。そのように、実際に開発に対して、稲城市は、今言っているように、ある意味では丘陵地については、道路築造がないから開発行為はなかなか出てきていないということなんだけれども、皆さんも御承知のように、百村の西であったような緑地の開発があって、それについて、道路については東京都の特例ということで、すごい勾配の道路がついていて、これは災害などのときに本当に大丈夫なのかなと思えるような開発がされていますし、そこら辺の状況について市としてはどのように考えておられるのか、開発に対する市としての対応方針についてお尋ねしたいと思います。 146 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 147 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内で行われる開発行為につきましては、従前の土地利用にかかわらず、稲城市宅地開発等指導要綱や関係法令等に基づき指導を行っております。 148 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 149 ◯ 7番(あらい健君) 先ほど言ったように、そういう意味では想定していない、道路の築造がないからと安心しているというところも含めて、想定外の開発行為がこれからも出てくると思うので、そこら辺については、今の御答弁だと、指導要綱と関係法令に基づいて対応するということなんですが、そういう意味では一つ気になるのは、例えば市街地の開発あたりで、宅地開発等指導要綱では、前にもここで取り上げましたが、3,000平方メートル以上の開発については、一定の緑地とか公園をつくるということになっているのですが、全体として1万平方メートルあると。ところが、開発でそういうことをとらなければいけないということで、わざわざその土地の開発は一体のものなのだけれども、3分の1以下にして、2,900平方メートルなりなんなりにして届け出ると、緑地をとらないで済む。こんな開発が現に今、平尾地域のひらお苑の前の開発では実施されている。それは、私も東京都に行って、おかしいではないかと言ったのですが、現行法ではどうにもならないということで、稲城市も、東京都がそういう姿勢ですから、それを超えてということはできないんですが、今言っているのは、要綱とか法令をくぐったような、ある意味では脱法的な開発というのは当然あり得るわけです。そういうことについてどうしていくのかということも含めて、さっき道路の取りつけがないと、道路が出てくる可能性もあるでしょうと、そういうことも含めて、市として、この丘陵地とか市街地の緑を守るということで、具体的にどんな対応をするのか、確認しておきたいと思います。 150 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 151 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における新たな土地利用につきましては、常に状況を注視してまいりたいと考えております。また、新たな土地利用が開発行為等になる場合につきましては、監督官庁であります東京都とも連携して、関係法令や宅地開発等指導要綱などに基づき、適切に対応してまいりたいと考えております。 152 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 153 ◯ 7番(あらい健君) もちろん、今の答弁では、それ以上はできないのかもしれないのですが、私が申し上げているのは、宅地開発等指導要綱とか、そういう網をくぐったやり方です。今、平尾のひらお苑前の開発の現場に立ってもらえばわかるのですが、1区域、2区域、3区域と分かれていて、1区域、2区域はほとんど終わって、3区域にこれから入っていく。全体を通せばもう完全な1万平方メートルの開発なのだけれども、一つ一つ言うと、3,000平方メートルの枠から出ていない。だから東京都は認めざるを得ないということが、もしそういうことで……。 154 ◯ 議長(渡辺 力君) 次の質問に移ってください。3問終わっています。
    155 ◯ 7番(あらい健君) わかりました。ということであれば、そのことについてどのようにしていくのかということもすごく大事なことなので、お話は、今2)をやっているので……。 156 ◯ 議長(渡辺 力君) 今度、2)ですね。 157 ◯ 7番(あらい健君) いや、1)を終わって、先ほど言ったように、関連しているから、2)のほうに移っていますので、2)の話ですから、まだ2)の再質問の状況と理解していただきたい。 158 ◯ 議長(渡辺 力君) 2)はまだ質問していないですよ。 159 ◯ 7番(あらい健君) だから、関連するので、2)に移りますと言ったということです。 160 ◯ 議長(渡辺 力君) いいですよ。 161 ◯ 7番(あらい健君) そのように言って始めますから、そういう意味では2問目のことについてお尋ねしたいと思います。 162 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 163 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 繰り返しとなりますけれども、市内におけるそういった新たな土地利用につきましては、東京都とも連携しながら、対応について検討してまいりたいと考えております。 164 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 165 ◯ 7番(あらい健君) ぜひひとつ、そういう意味では、市の掲げているまちづくりの方向、マスタープランとか、長期計画とか、基本構想で掲げているまちづくりの構想のことを実現していくという立場で、もう少し何ができるか。ほかの自治体ではいろいろな規制をつけてやっているところもありますので、そういうことも含めてぜひ研究して、対応方針をつくっていただきたい、対応する姿勢を持っていただきたいと思いますが、当然私たち自身は行政庁ではありませんから、東京都の指導に従わなければいけないのだけれども、市としてまちづくりをきちんと期待に沿って進めていくという視点では非常に大事なテーマだと思いますので、ぜひ研究をして対応していただきたいと思います。そこら辺の姿勢だけ確認しておきます。 166 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩します。                                午前11時8分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前11時9分 開議 167 ◯ 議長(渡辺 力君) 再開いたします。  都市建設部長。 168 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 条例につきましては、関係法令や土地所有者の権利等を踏まえ、しっかりと検討する必要があると考えております。他市の事例を見ましても、条例で開発を抑制するという手法には課題もあると考えております。そうしたことから、市ではこれまで、豊かな地域資源を生かした魅力あるまちづくりを進めていくために、土地区画整理事業等による公園・緑地の確保、生産緑地の指定による農地の保全、自然環境保全地域の指定による緑地の保全など、法令に基づき、土地所有者の御理解をいただきながら、緑の保全に努めているところでございます。今後も、新たな国の制度や他市の取り組みも研究しながら、土地所有者の理解のもと、緑の保全に努めてまいりたいと考えております。 169 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 170 ◯ 7番(あらい健君) 今のと同じような趣旨なのですが、3)のほうに移ります。基本的に、今、市の姿勢は、東京都と協議をしながら、関係の自治体の経験も研究しながら対応していくということなんですが、私としては、市の目指すまちづくりを担保するために、市としての仕掛けが必要なんだと思います。ぜひそういう立場で、何ができるか、もう一つ深掘りをしていただくということはぜひお願いしたいと思うんですが、そこら辺の姿勢だけ確認しておきます。 171 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 172 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 引き続き、稲城の財産でもあります緑の保全につきまして、次世代に継承できるよう研究してまいりたいと考えております。 173 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 174 ◯ 7番(あらい健君) それでは、(2)に移ります。駅前に、それぞれの周辺地区に存在する遺跡文化財等を紹介する看板等の設置についてお伺いいたします。 175 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 176 ◯ 教育部長(石田昭男君) 教育委員会としましては、現在のところ、文化財等に限定した案内看板等を各駅前に設置する予定はございません。 177 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 178 ◯ 7番(あらい健君) 教育委員会としては、文化財等に限定した看板はつくらないということでございました。私が質問しているのは「等」ということでございますから、この問題は御案内のように、前期に尾沢議員からもかなり案内看板の話がありましたけれども、私は今、稲城市のまちづくりを考えたときに、稲城の中にはいろいろな名所があって、いろいろな地域には財産があったり、神社があったり、結構いいものがいっぱいあるんだと思うんです。駅をおりたときに、それが紹介される。それで稲城というのはいいところだなとみんなが思う。これは、今稲城市は観光で売ろうということでございますから、そういうことがぜひまちづくりとして必要だと思うんです。教育委員会の文化財などに対する姿勢はわかりました。そこで、これはまちづくりの関係ですから、どこが答えるのかということになりますけれども、限定しないで、どこかでそういうまちづくりを進めていくのかということについてお尋ねしていきたいと思います。 179 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 180 ◯ 教育部長(石田昭男君) まず、文化財に限定ということで教育委員会からお答えをさせていただきましたけれども、文化財の保存・活用につきましては、教育委員会の職務権限に属する事務ということで、看板の設置はしないということで、お答えをまずさせていただきましたけれども、観光を含めて、そのような市を総合的に案内する看板等の必要性につきましては、関係部署も含めまして、費用対効果等を見ながら、さまざまな視点で調査・研究が必要であると考えております。 181 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 182 ◯ 7番(あらい健君) これはもう一度念を押しますけれども、検討していただくということでよろしいのですね。 183 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 184 ◯ 教育部長(石田昭男君) 繰り返しになりますが、調査・研究をしてまいりたいということでございます。 185 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 186 ◯ 7番(あらい健君) それでは、次の大項目に移ります。市内のバス交通網についてであります。  (1)、iバスでございます。まず、乗車実績、iバス拡充についての市の姿勢をお尋ねいたします。 187 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 188 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの乗車実績につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 189 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 190 ◯ 7番(あらい健君) これもさきに質疑がありました。その中では、全体として、年間50万人を超えて、定着し、周知されてきたということでございました。私としては、今50万人に到達したのですが、過去の年間の実績というのはどんなものだったのか、年間ごとに、できれば平成25年あたりから教えていただきたいと思うんですが、それが1点であります。 191 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 192 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの過去の実績は、ちょっと手元に資料を持ち合わせておりませんが、これまでの成果といたしましては、平成25年に当初のルートのときに48万5,730人という実績がございます。その後につきましては、さきの建設環境委員会で御報告いたしましたとおり、52万人を超えた結果が昨年の乗車実績となっております。 193 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 194 ◯ 7番(あらい健君) 今あえて過去の経過をお尋ねしたのは、iバスについては、平成25年までは大体48万人から49万人ぐらい、年間でいったわけです。ところが、平成26年にダイヤ改正をするという中で、正直なところ、市民の利用の実情と、そういう要望の実情からかなりかけ離れた内容だということもあって、住民の人たちが45万人台にがたっと落ちてしまったということで、それから平成29年の改正をするまでは大体そんなペースでいって、平成29年以降回復して、今52万人に達したということだと思うんです。これはどういうことかというと、単に周知されたということではなくて、45万人ぐらいまでは到達していて、そこまで回復されて定着した。52万人になったのは、明らかにそれ以外にニーズがふえたのだと理解するのですが、そこら辺の認識については市としてはどう考えておられますか。 195 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 196 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 現在のiバス路線は、高齢者の方のみならず、多くの市民の生活に定着してきており、さらに新たな路線の周知も進んだものと認識しております。その結果が昨年の52万人の乗車実績につながったものと認識しているところでございます。 197 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 198 ◯ 7番(あらい健君) そういう意味では、以前の絶好調の時代からすると、それを回復して、さらにふえた。この要因は、今お話があったように、高齢化とか、人口がふえたということで、ニーズが高まったんだと思います。  そこで、次の2)へ移ります。iバスの利用者の多い路線、バス停、時間帯についてお尋ねしたいと思います。 199 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 200 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの利用者が多い路線につきましては、平成30年度の乗車実績によると、Bコース、市内循環路線・左回りとなります。利用者が多いバス停につきましては、平成30年9月28日に実施したiバス乗降調査によると、若葉台駅、南多摩駅、平尾団地、稲城市立病院などとなっております。また、利用者が多い時間帯につきましては、コースにより異なっており、市内循環路線であるAコースとBコースは、午前9時ごろから午後6時ごろにかけて、Cコース、平尾・南多摩駅路線は、南多摩駅方面が午前中、若葉台駅方面が正午ごろから午後7時ごろにかけて、D・Eコース、南多摩駅・よみうりランド路線は、午前8時ごろから午後5時ごろにかけて、比較的多くの方が乗車されております。 201 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 202 ◯ 7番(あらい健君) 私も何回かここで取り上げましたけれども、朝、私は車を運転しないものですから、iバスの利用で市役所にも来ます。今6時45分平尾発というのに乗っているのですが、これも駒沢学園前で立ち乗りが出るという状態で、それ以降の7時45分、8時45分は、本当に当初から立ち乗りが出るという状態でございます。それとまた逆に、その反対で帰る人たちが夕方6時ぐらいはそういう状況になるということであります。Cの朝というのは、南多摩に通勤する人たちがいて、これも長峰からかなり混んでいる状態で、立っているという状態で、夕方はその逆でというところだと思います。  そこで、まず今、利用の多い路線ということについてですが、混雑の状況というのは市としては把握しているかどうか、ちょっと確認させてください。 203 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 204 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの乗車状況につきましては、バスを運行しております小田急バス等から状況についての報告を受けているところでございます。路線によって、また時間や曜日によって状況は異なっておりますので、そういった状況も含めまして、バス事業者と情報を共有化しているところでございます。 205 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 206 ◯ 7番(あらい健君) 基本的に、小田急バスに委託をしているのですが、これは市の事業ですから、そういう意味では、もちろん委託事業者を通して状況を聞くというのは決して悪いことではないですが、市自身がある意味ではきちんと把握して、費用対効果とかニーズとかということも含めて対応していかないといけない事業だと思います。そういう意味では、ぜひ利用の状況を把握していただくということをお願いしておきます。  次に、増便等について、市としての考え方をお尋ねしたいと思います。 207 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 208 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの増便につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 209 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 210 ◯ 7番(あらい健君) さきの質問のやりとりの中では、今の時点で考えていないという話だったと思います。ただ、先ほど来質問をしてきたように、実際にはニーズがふえて、高齢化も進んでいる。人口もふえている。都市基盤で整備されているところもあるけれども、なおかつ開発行為でどんどんふえているというようなこともあります。利便という意味からすると、ニーズは高まっているんだと思います。どんな事業にしても、市がやる事業は、市民のニーズとのかかわり合いの中で判断すべきだということで、いつも言うように、何回かここで取り上げた人たちも言っているように、利用者の状況を、本当は私は利用者アンケートをとったほうがいいという話なのですが、なかなかそれは進まないですから、ちゃんと利用者の声を把握して、それに応えていくという姿勢でこの問題に対応していただきたい。  特に私は、例えば時間帯に、1時間に2本とか、30分に1本などというのではなくて、現に今、部長が答えたように、混雑していて利用がすごく進んでいるところは増便したらどうか。多くの人たちから、そういうことについて、全部増便することはないけれども、そういうところについてはすごい増便をしてほしいという声はかなり出ていると思います。そういう意味では、頭から考えないということではなくて、これについてもそういう立場で、その状況を踏まえて、それについて柔軟に対応するという姿勢は堅持していただきたいと思います。そこら辺の姿勢について確認しておきます。 211 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 212 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの路線によって、御利用が非常に多い路線につきましては、路線バスの運行をバス事業者のほうに要請しつつ、iバスのあり方については稲城市地域公共交通会議の中で検討してまいりたいと考えております。 213 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 214 ◯ 7番(あらい健君) ぜひひとつ、市民のニーズに沿った市政運営をお願いしたいと思います。  (2)に進みます。路線バスの拡充に向けた取り組みについて、まず南山路線の新設に向けた取り組みについてお尋ねいたします。 215 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩します。                                午前11時24分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前11時24分 開議 216 ◯ 議長(渡辺 力君) 再開いたします。  あらい君。 217 ◯ 7番(あらい健君) 4)、iバスの路線拡充について、一応確認をしておきます。 218 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 219 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの路線拡充につきましては、さきにお答えしたとおり、都市基盤整備の進捗状況に応じて、稲城市地域公共交通会議において見直しを検討してまいります。 220 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 221 ◯ 7番(あらい健君) これも繰り返しになりますけれども、高齢化とか人口増、それから都市基盤整備で面整備がされたところ以外でも、実際には開発状況によって人口がふえていますので、そこら辺の状況についてはきちんと把握して対応していただきたい。もちろん、バス事業者と相談するのは決して悪いとは言いませんけれども、市民のニーズに即した対応をしていくというのが、やっている施策についての費用対効果ということにもなりますので、ぜひそういう姿勢は堅持していただきたいと思います。そこら辺の姿勢だけ、再度確認しておきます。 222 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 223 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 現在のiバス路線やダイヤにつきましては、各自治会を初め、さまざまな市民団体の代表者の方、また警察署やバス事業者などで構成される稲城市地域公共交通会議やその部会である市民代表者合同検討会において検討を行い、決定したものでございます。また、さきにお答えしたとおり、路線が市民生活に定着してきており、さらに路線の周知も進み、市民ニーズには沿ったものと認識しているところでございます。引き続き市民のニーズを把握しながら、iバスの運行に努めてまいりたいと考えております。 224 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 225 ◯ 7番(あらい健君) 地域公共交通会議ということが一つの稲城市の公共交通を考える上でそれなりの役割を果たしていることについては、私も否定はしません。ただ、正直なところ、先ほど来言っているように、住民のニーズを把握する上でどうなのか。確かに、今言ったように、各地域の代表者の会議、自治会長などを入れた会議もやられているということなのだけれども、その代表者が本当にバス利用者の声を反映しているかどうかという意味では、私は、もちろん全く反映していないとは言っていませんけれども、自治会でそういうことを議題にして、「皆さん、意見はありますか」と集約して持ってきたということではないと思うんです。だから、そのことについて、そういう運営のあり方も含めて、先ほど来言っているように、ぜひ市民のニーズを的確に捉えて対応するという姿勢で、今やっていることについて否定するつもりはありませんけれども、それが本当に住民のニーズに対応できるかどうかということも深掘りをして対応していただきたいと思います。そこら辺の姿勢だけ確認しておきます。 226 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 227 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスを利用されている市民の方々からのお声につきましては、市政への提案とかホームページを通じての御意見・御要望等をいただいているところでございます。引き続き、市民の皆様のお声を的確に把握しながら、バスの運行に努めてまいりたいと考えております。 228 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 229 ◯ 7番(あらい健君) それでは、御注意をいただきましたが、(2)、路線バスの拡充に向けた取り組みについてお尋ねします。南山路線の新設に向けた取り組みについてお尋ねいたします。 230 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 231 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 南山地区への路線バスの延伸につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 232 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 233 ◯ 7番(あらい健君) 今のお話は、この議会の中でも取り上げて対応されていますけれども、私は率直に言って、今の南山の開発状況などの中で、それが今どうなのかという意見はあるんだろうと思いますけれども、どうしても南山小学校ということがあって、中には本当に歩いて通っている方もおられるようです。そうすると、いつも言うように、子供たちの安全とか、そういうことを考えたときに、バスの運行というのはそういう面からも必要になってきていると思うんです。ぜひひとつ、バス会社に対して検討をお願いして、検討をしているというところなんですが、さらに要請を強めて、なるべく早期に実現するように対応していただきたいと思いますが、そこら辺のことについてお尋ねしておきます。 234 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 235 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 南山地区等を含めまして、引き続きバス事業者に路線バスの運行について要請してまいりたいと考えております。 236 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 237 ◯ 7番(あらい健君) 市役所の路線についてお尋ねいたします。 238 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 239 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市役所への路線バスの運行につきましては、平成31年2月4日に開催したバス事業者検討会にてバス事業者に要望しております。 240 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。
    241 ◯ 7番(あらい健君) 検討していただいているということ、要請をしているのですが、その要請をした状況の中で、今日どういう状況なのかということについて、もしわかっていればお尋ねしたいと思います。 242 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 243 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 今現在、バス事業者では、その路線を延長するとか、さまざまな市からの要望について、具体的な検討はしていただいていると伺っております。 244 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 245 ◯ 7番(あらい健君) きょうはそんなに詰めませんけれども、具体的にどのように検討しているのか、ひとつ把握しておいていただいて、なるべくこのことが先へ進むように努力をしていただきたいと思います。  新百合ヶ丘・若葉台路線については、中田議員が質問していますので、省きます。先に行きます。  4番目、平尾坂浜線に関する諸問題に移りたいと思います。  開通のおくれている平尾坂浜線については、開通時期を含めて、開通に伴って想定されるさまざまな問題に住民の関心が集まっています。そこで、次のことを聞きます。  まず、(1)、開通時期の問題は、中田議員が質問されていますので、これも省きます。  (2)、商業施設開店時における周辺地域の交通混雑について、これは質疑もありましたが、ちょっと確認したいと思います。 246 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 247 ◯ 市民部長(松本葉子君) 稲城小田良土地区画整理事業地内に建設中の大型商業施設に関しましては、大規模小売店舗立地法の規定に基づき、平成30年10月24日に事業者による周辺住民等への説明会が開催されております。その中で、平尾方面からトンネルを通過して右折待ちをする車両の滞留については、駐車場入り口へ向かう店舗裏側の道路で相当数の滞留を吸収することが可能であり、事業者側においても、右折誘導看板を設置するほか、オープン時や繁忙期には誘導員を配置する計画であると伺っております。 248 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 249 ◯ 7番(あらい健君) 御案内のように、これは裏側に駐車場をつくるということなんですが、恐らくこれが開通すると、かなり利用するという人たちが多くなるという意味では、例えば平尾方面から来ると、右折するということになりますね。そうすると、対向車線の利用者が多いから、そこになかなか行き切れない。向こうで待ってやっても行けないので、渋滞するのではないかという懸念が出てきて、そういう懸念はちょっと拭い去ることができないんですが、そういう懸念についても、ぜひスムーズに対応できるように、関係部署と話を進めていただいて、そういうことがないように、懸念が取り除かれるように対応していただきたいと思います。そこら辺について、姿勢を伺っておきます。 250 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 251 ◯ 市民部長(松本葉子君) 大規模小売店舗立地法第8条第1項の規定による東京都からの意見照会の際に、本市から平成30年12月13日付で、店舗設置に当たり、近隣住民などと紛争等が生じないように配慮するとともに、万一生じた場合のほか、店舗営業において苦情・要望等が寄せられた場合においても、真摯に対応され問題を解決されること並びに交通安全の確保及び当該地周辺の道路について、交通渋滞の防止及び歩行者等の安全の確保に十分配慮されること等について要望しております。これに対し事業者から、近隣住民に配慮し、万一苦情・要望等が寄せられた場合には、事業者の責任において真摯に対応し、問題解決に努めることや、交通安全の確保について十分に配慮すること等について、同21日付で東京都を通じて回答を得ているところでございます。 252 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 253 ◯ 7番(あらい健君) ぜひそういう姿勢で取り組んでいただくと同時に、実際にそれがきちんと担保できるようなことについて、行政としても、担当部としても、ちゃんと見定めていただいて、もしそういう状況でなければ、きちんと対応していただきたいと思います。  次に、開通に伴って想定される諸問題の対応についてお尋ねいたします。 254 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 255 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 坂浜平尾線の開通に伴って想定される諸問題の対応につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 256 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 257 ◯ 7番(あらい健君) これもさきの質疑の中でやられておりますが、さきの質疑にあったように、これが開通すると、例えば今まで天神通りを通っていたのが、恐らくこっちへ流れるのではないかと私も思います。そうすると相当な交通量になるだろうということからすると、交通渋滞、それから交通事故、それから前にお話をしたように、その渋滞を避けて第三文化センターに車が流入するのではないかという懸念があります。そこら辺の問題について、もう事前に設置されて、そのときにそれも含めて警察と協議して、見ながら対応するということではなくて、これは想定されますので、きちんとした対応を考えていないと、大変な事態になると思います。そこら辺の姿勢について確認しておきます。 258 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 259 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 坂浜平尾線等の開通に伴いまして、交差点の状況も変化したり、周辺の交通状況にも変化が生じると思いますので、多摩中央警察署とも連携し、また東京都とも連携を図りながら、交通状況について注視してまいりたいと考えております。 260 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 261 ◯ 7番(あらい健君) それでは、5番目に移ります。市役所駐車場の問題についてお尋ねいたします。 262 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 263 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 市役所の駐車場につきましては、駐車スペースが庁舎西側と庁舎北側に分かれていたことや、庁舎西側駐車場は、複雑なレイアウトで見通しが悪く、利用しにくい、歩行者の動線が確保されていないなど、安全性の確保が課題となっておりました。このため、庁舎北側の駐車スペースを庁舎西側に集約し、庁舎北側には庁舎北側バス駐車場、いこいの広場や駐輪場を整備し、この整備工事により、安全性の確保と利便性の向上が図られたところでございます。 264 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 265 ◯ 7番(あらい健君) 市の認識は今お答えいただいたからわかりますけれども、実は市民の方から、実際には改善によって一方でしか入れないということで、利用しづらくなったという声が寄せられています。もう一つは、かなり混雑すると、尾根幹線がずっと渋滞してきますから、尾根幹線の交通に支障を来しているのではないかという懸念も寄せられています。また、イベント広場を創設したのですが、イベントのときにこれを使うことについては市民の方々も全く問題ないんですが、そういうスペースがあるのだったら、日常的に車が混雑しているのだから、日常的に駐車場のスペースに開放したらどうなのかという意見がありますが、そこら辺の意見について担当としてはどのように考えておられますか。 266 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 267 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) まず、市民からの苦情はないか、一方向しか入れないというようなことにつきましては、直接の苦情は伺ってございませんが、駐車場が満車となった際、通路の一方通行を守らない車両への苦情や、待ち時間が長いなどの苦情をいただくことがございます。このため、市といたしましては、状況に応じて職員や安全監視管理員が待機車両に対して、ほかの駐車場、第二・第三駐車場を利用していただくよう御案内を行っております。  また、尾根幹線の交通に支障を来してはいないかということでございますが、駐車場が満車となった際、駐車場への入庫待ち車両が都道に並んでしまうことはございますが、場内を一方通行化したことで出入りが円滑になり、しばらくすれば解消するため、尾根幹線が渋滞するような交通への支障は生じていないものと認識してございます。  また、イベント広場の活用ということでございますが、イベント広場──いこいの広場でございますが、こちらにつきましては、桜・梨の花まつりや防災フェスタなどの会場として利用してございます。そのほかの期間は、駒沢女子大学から寄贈いただいたベンチを設置し、市民の皆様の憩いの場として開放しているところでございます。 268 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 269 ◯ 7番(あらい健君) 今のお話では、そういう苦情は直接にはないということなんですが、私のところには複数、そういう声が寄せられていることは事実です。私自身は車を運転しませんから、よくわかりませんけれども、入庫と出るところについては、一方通行ということになっていて、そういう意味では不便を感じている人が多いようです。  また、尾根幹線は、御承知のように50キロ規制ということで、かなりスピードを出して車両が通過する基幹道路でありますから、道路に支障がないということは非常に大事なことでございますので、そういう部分からすると、今、現実にはそんなに多くないから、支障を来していないということなんだけれども、これもそういうことのないような方向が望ましいのではないか。  先ほど言ったように、イベント広場の関係については、イベントのときに使うことについては全く異論がないのですが、もしイベントがないときは駐車場に活用するということも考えていいのではないかという意見は、それなりの合理性があるような気がします。実際に私もバスの乗りおりのときぐらいしかこの地域のイベント広場を見ていませんけれども、そういうイベントのないときにここを憩いの場として活用しているという事例は余りお見受けしないと思っていまして、そこら辺の改善点について、ぜひこれからも市としてもそのような声があるということを頭に入れながら対応していただきたいと思います。 270 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 271 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 今さまざまな御意見をいただきましたが、先ほどした答弁の中で、市としては取り組んでまいりたいと思っております。  また、イベント広場の活用につきましては、今回のイベント広場の件について、安全性と利便性向上のために、2カ所に分かれていた駐車場を1カ所にするための改修工事を行ったわけでございまして、いこいの広場を駐車場にする予定というのは現時点ではございません。 272 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 273 ◯ 7番(あらい健君) 6番に移ります。京王よみうりランド駅周辺のまちづくりについてお尋ねいたします。 274 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 275 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 京王よみうりランド駅周辺は、稲城市都市計画マスタープランにおいて、広域レジャー・アミューズメント施設への導入空間と位置づけ、稲城の自然・歴史を探求する緑の回廊の経路や、南山東部地区の東の玄関口でもあることから、商業・業務施設の拡充を目指すとしております。南山東部土地区画整理事業などの都市基盤の進捗に合わせ、にぎわいのある空間の創出並びに良好な住環境及び景観形成の誘導を図るため、平成30年3月には京王よみうりランド駅南地区及び南山東部地区の用途地域と地区計画を変更しており、駅周辺の活性化へ取り組んでいるところでございます。 276 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 277 ◯ 7番(あらい健君) 今、地区計画をして、地べたの関係についてはそれなりの努力をしているという答弁がありましたが、これは地べたをいじるだけではなくて、実際にそういうことをどうやってつくっていくかという意味では、都市建設部だけではなくて、市の中で一丸となって取り組む必要があると思います。そこら辺の姿勢についてお尋ねすると同時に、よみうりランドや地域の地権者、住民等から成る検討会の設置が必要なのではないかと思います。そこら辺の姿勢についてお聞きいたします。 278 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 279 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 市では、以前より庁内の関係部署が連携を図り、情報共有をしながら、各地域の活性化などについて検討を行ってきております。そうした中で、地域の課題によっては、地域の皆様との意見交換会なども適宜行ってきております。今御質問の京王よみうりランド駅周辺、特に駅の南側につきましては、現在、株式会社読売巨人軍、株式会社よみうりランド、京王電鉄株式会社など、関係事業者とも意見交換など、既に連携をとりながら、ソフト面も含め、まちづくり、地域の活性化に取り組んできているところでございます。 280 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 281 ◯ 7番(あらい健君) さらにひとつ深めていただきたいと思います。  7番に移ります。公職選挙法に基づく選挙活動等の対応についてお尋ねいたします。 282 ◯ 議長(渡辺 力君) 選挙管理委員会事務局長。 283 ◯ 選挙管理委員会事務局長(小島大泰君) 公職選挙法に基づく選挙活動等の対応でございますが、選挙管理委員会が実施する稲城市議会議員選挙及び稲城市長選挙における対応につきましては、選挙が行われる前に立候補予定者説明会を開催し、立候補の手続や選挙運動全般に関して、あらかじめ説明や資料の配布を行い、周知しております。 284 ◯ 議長(渡辺 力君) あらい君。 285 ◯ 7番(あらい健君) 時間がありませんので、明るい選挙を推進するという立場で引き続き質問をしていきたいと思っておりますので、今回はこれで終わります。 286 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、7番、あらい健君の一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午前11時46分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                  午後1時 開議 287 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の13番、武田まさひと君の一般質問を許します。3番、武田まさひと君。 288 ◯ 3番(武田まさひと君) 通告番号13番、生活者ネット・立憲民主・育むいなぎの会、武田まさひとでございます。私は、稲城市初めての立憲民主党ということで、今回、当選させていただくことができまして、今この壇上に立たせていただいております。立憲民主党としましては、国会の運営等もありますが、しっかりと自治体の小さな声を聞いてボトムアップするよう指示をいただいておりますので、この4年間しっかりとそれを遂行していきたいと考えております。まず今回は、項目番号で大きなところが3つということで、順次質問をさせていただきます。  項目番号1、稲城市の健康寿命の取り組みについて。  高齢者や障害者が活躍できるまちづくりは、「Inagi あいプラン」にもあるとおり、これからの社会に重要な課題です。特に2025年高齢者問題は、現在平均年齢の若い稲城市においても対応を始めていかなければいけないと考えております。  (1)、健康寿命についての市の取り組みについて伺います。 289 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 290 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 健康寿命についての市の取り組みにつきましては、健康寿命の延伸に資するさまざまな介護予防事業を行っております。 291 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 292 ◯ 3番(武田まさひと君) 健康寿命に資するさまざまな介護予防事業ということですが、ここで再質問です。介護予防の具体的な現在の取り組みについて伺います。 293 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 294 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護予防事業の具体的な平成30年度の取り組みにつきましては、転倒骨折予防事業、介護支援ボランティア制度、高齢者食生活改善事業、介護予防体操教室、認知症予防教室などを行っております。 295 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 296 ◯ 3番(武田まさひと君) きのうの岩佐議員の質問にもありましたとおり、健康寿命というものは、寝たきりなどにならずに日常生活を送れる期間とされており、これは2019年6月4日の日経新聞にも掲載されていた事項でございます。そこで、現在稲城市は、まれに見る人口増で推移している都市と考えております。若年層の転入が多く、平均年齢の若い市と言えますが、現段階から高齢化対策を講じるべきと考えております。高齢化社会に対応していくための市の現在の取り組みを伺います。 297 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 298 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、団塊の世代が75歳以上になる令和7年──2025年に向けて、医療や介護が必要な状態になっても住みなれた地域で暮らし続けることができるよう、地域包括ケアシステムの深化・推進を行っており、在宅医療・介護連携の推進、認知症施策の推進、生活支援・介護予防サービスの基盤整備の推進などに取り組んでおります。 299 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 300 ◯ 3番(武田まさひと君) 今お伺いしましたように、さまざまな施策を講じていて、効果が期待できるものと理解しましたが、一番は、健康寿命はみずからが積極的にコミュニティーにかかわっていくことが最も効果的だと考えております。多岐にわたって有効な事業計画のさらなる推進を期待したいと考えております。  (3)、長寿・健康寿命で有名な長野県佐久市では、食生活の減塩運動とともに、地域でのコミュニティー活動が活発であります。その中でも、長野県は公民館活動が非常に活発ということで、生涯学習に非常に力を入れているため、県内の公民館が人口100万人換算で843.3館もあると聞いております。全国平均は134.2館ですので、都道府県の中でも群を抜く数字を誇っていると言えます。稲城市内の公民館も、かつては公民館活動がとても活発で、御高齢者の利用も大変多かったと聞いております。現在はその時分よりも人口がふえているため、御高齢者も当然ふえているかと思いますが、現在の御高齢者の公民館の利用状況を伺います。 301 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 302 ◯ 教育部長(石田昭男君) 稲城市立公民館につきましては、年齢、性別等に関係なく、市民の方々に御利用いただいております。また、利用に際して利用者の年齢の統計はとっていないことから、高齢者の利用状況につきましては把握しておりません。 303 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 304 ◯ 3番(武田まさひと君) 高齢者の利用統計はとっていないということですが、私も中央公民館世話人会から始まって交流まつり実行委員長を3期務めさせていただいているという経緯がございますが、お祭りの参加者を含めて、日ごろから元気な高齢者の方々が公民館を利用されているのは確かによく見かけております。公民館の講座にも多くの高齢者が参加されていると思いますので、伺います。市内の各公民館の高齢者を対象としている事業について、講座名と参加者の人数など、平成30年度の状況を伺います。 305 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 306 ◯ 教育部長(石田昭男君) 平成30年度の高齢者を対象とした事業の実施状況でございますが、5つの事業を実施し、延べ415人の方々に御参加いただきました。内訳としましては、第二公民館では、「いきいきシニアライフ」として「ラジオ体操&ストレッチ」を全3回シリーズで実施し、延べ58人、第三公民館では、「シニア学級」として「ゆうゆう講座」を全8回のシリーズで延べ173人、第四公民館では、「はつらつセミナー」として「とび出すカードとしかけ絵本作り」全4回シリーズを実施し、延べ54人、城山公民館では、「いきいき学習の広場」として「平成最後の「知っておきたい」「覚えておきたい」お話」全2回シリーズ及び城山落語公演会を実施し、延べ130人の方に御参加いただきました。 307 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 308 ◯ 3番(武田まさひと君) 各館の高齢者対象の事業につきましては、理解いたしました。家にこもることなく、公民館に行くことが楽しい、お友達と好きな学習ができるという機会をふやすこと自体が、長野県佐久市のようなコミュニティーへの入り口だと考えます。佐久市では、稲城市のようなIT化が進められていなくて、半年ごとに皆さんが集まって予約の抽せん会を行っているようでございます。稲城市もかつてはそうだったと認識しておりますが、その集まりもコミュニティーの一環として捉えていらっしゃるようであります。稲城市では、今どんどん人口がふえていく環境の中、公民館などに行かなくても通勤途中でもスマホで予約できるという利点があることから、今、公共施設予約システムを推進しているということで理解しております。  そこで、(4)になりますが、健康寿命をいかに延ばすかは、自治体の財政負担軽減、高齢者の幸福にも直結します。高齢者団体が活発なコミュニティー活動をするには、公民館の使いやすさが求められます。パソコンを使えない世代はこの稲城市におきましてもまだまだ多く、入力支援以外にその方たちへの利用促進を図ることが大切だと考えますが、市の認識を伺います。 309 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 310 ◯ 教育部長(石田昭男君) 公共施設予約システムによる利用申し込みについてお答えさせていただきますが、稲城市立公民館としましては、利用申し込みに際して、パソコンの苦手な方のために入力支援を行い、さらに全くできない方には職員がかわって入力も行っており、特段の支障はないものと認識しておりますので、今後も同様の対応をしてまいりたいと考えております。 311 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 312 ◯ 3番(武田まさひと君) 今の御答弁で対応を理解いたしました。ただ、よく聞く話の中で、パソコンでないと予約ができないならということで、登録するということ自体に腰が引けているという方も中にはいらっしゃるということを理解していただきたいと考えております。  再質問でございますが、今後も同様な入力支援を行っていくということですが、具体的にどのような支援を行っているのか、詳細を教えていただきたいと思います。 313 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 314 ◯ 教育部長(石田昭男君) パソコンが苦手な方への支援としましては、公民館に設置してあるパソコンにおきまして、苦手な方でも次の機会には自身で入力できるよう、隣に立ち、丁寧に対応しているところでございます。一方、公共施設予約システムが導入され6年目を迎え、現在では手伝ってほしいとのお声はほとんどございませんが、いつでも支援できる体制を整えているところでございます。 315 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 316 ◯ 3番(武田まさひと君) その支援は引き続きお願いしたいと思います。  再々質問ですが、現在は支援要請がほとんどないということですが、皆様の取り組みの成果かと考えております。私自身も、なかなか公共施設予約システムは使えないといった声を中央公民館の世話人会のときにいただきまして、手順書があってもうまく使えない、見方がわからないという声が多数上がっていたために、2017年に輪番で回ってくる公民館世話人会からの要望で、私が公民館登録団体用に公共施設予約システムの手順書を矢印や番号を振るなど工夫して作成したところ、利用不安な団体が使えるようになったという声もいただいております。これは、市民も一緒になって公民館を盛り上げていこうというあらわれの一つかと考えておりますので、さらなる公民館の利用の発展につなげていける方が大勢出てこられることを期待しております。それでも入力ができない利用者はゼロではないと思います。職員が対応できる時間帯ならば、職員が対応可能かと思いますが、職員がいない夜間や日曜日などの支援体制について伺います。
    317 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 318 ◯ 教育部長(石田昭男君) 夜間や日曜日など、職員の不在時には、受付については委託の方にお願いしておりますけれども、その方でもパソコンが苦手な方には職員と同様に丁寧に支援できるような対応をしているところでございます。 319 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 320 ◯ 3番(武田まさひと君) 御高齢者というと、どちらかというと昼間の利用が多いかと思うのですが、そういった対応をしていただけるということは大変ありがたい形かなと思いますので、それをこのまま引き続きやっていただきたいと考えております。  項目番号2番、公共施設予約システムについて伺います。  平成25年度から公共施設予約システムの運用が開始されましたが、システムの改善を求める声があります。市民の声が公共施設予約システムに反映されることは重要と考えております。  (1)、公民館5館の公共施設予約システム運用前と現在(平成30年度末実績)の稼働率及び利用団体数について伺います。 321 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 322 ◯ 教育部長(石田昭男君) 平成30年度の利用稼働率は、中央公民館48.1%、第二公民館29.9%、第三公民館23.3%、第四公民館33.2%、城山公民館49.8%、5館の平均36.9%でございます。利用登録団体数につきましては、中央公民館180団体、第二公民館48団体、第三公民館64団体、第四公民館95団体、城山公民館127団体、合計514団体でございます。一方、公共施設予約システムが始まる前の平成24年度以前の稼働率や利用登録団体数などの管理につきましては、紙ベースで行っておりました。また、その資料も保存期間が経過したため既に廃棄しており、データがないことから、比較はできない状況でございます。 323 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 324 ◯ 3番(武田まさひと君) 再質問であります。保存期間が60カ月という限定があるため、公共施設予約システムの導入前と導入後の比較は7年を超えてできないという形でございました。これからは、また新しいシステムに取り組む前とその後の数値の変化は、これからの方向性、システムの運用の仕方を考えるための重要なデータとなりますので、できる限り長期にわたるデータの保存をお願いしたいと考えております。本来、5年周期でシステムの更新をする予定と聞いておりましたが、今回のように時期がずれ込むケースは当然あろうかと思います。これを想定して、現在あるデータ、平成30年度を除く直近の5館の平均稼働率をさらにちょっと教えてください。 325 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 326 ◯ 教育部長(石田昭男君) 平成30年度を除きまして、平成26年度から平成29年度までの全5館の平均利用稼働率につきましては、平成26年度が35.5%、平成27年度が37.1%、平成28年度が36.7%、平成29年度が36.8%でございました。 327 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 328 ◯ 3番(武田まさひと君) おおむね同じ感じで推移していると考えることができるかと思いますが、さらに公民館の利用団体をふやしていきたいと私は考えております。  それでは、(2)に移ります。システム納入業者の見直しは今回は公募型プロポーザル方式で行われました。受託事業者を選定した基準や契約条件について伺います。 329 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 総務部長。 330 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 受託事業者の選定基準でございますが、システムの価格に加え、デモンストレーション及びプレゼンテーションなどによる評価を行い、その総合点で選定を行ったところでございます。また、契約条件等でございますが、他自治体での構築実績を有している事業者で、稲城市が提示した機能要件等の仕様を満たすことを条件としたところでございます。 331 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 332 ◯ 3番(武田まさひと君) このシステムが当初運用されました平成25年度の運用開始時及び今回の選定時について、どのぐらいの費用がかかっているのか、伺います。再質問です。 333 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 総務部長。 334 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 今回の選定時の費用でございますが、構築費用として466万円、5年間の運用費用として1,500万円、合計1,966万円でございます。また、平成25年度の運用開始時の費用でございますが、構築費用として699万8,000円、5年間の運用費用として1,500万円、合計2,199万8,000円でございますので、233万8,000円の構築費用の低減が図られたところでございます。 335 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 336 ◯ 3番(武田まさひと君) 再々質問です。今回のシステム納入業者は、プロポーザル方式にて以前と同じ事業者ということもあり、今回もクラウド型のため、市にサーバーを置くことなく、それから一からの構築をしなくてもいいため、恐らくそれで233万8,000円の減額ができたものと考えております。再契約を結ぶことから、問題点もこの事業者さんは熟知されているかと思いますが、今回の主な改善と仕様内容を伺います。 337 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 総務部長。 338 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 今回の主な仕様内容でございますが、利用者が行っている今までの予約ルールが変更されないことを中心とした仕様となってございます。また、主な改善点でございますが、パソコン及びスマートフォンにおいて、画面デザインが見やすくなったことや、予約が完了するまでに別画面へ移動する数が削減されたことなどでございます。 339 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 340 ◯ 3番(武田まさひと君) より使いやすいシステムに変わっていくことは非常にいいことだと考えております。ただ、予約のルールについては、さまざまな御意見が利用者団体や公運審さんからも出てきておりますので、必要に応じて考慮に入れていただければと考えております。  続きまして、(3)、公共施設予約システムは7年目を迎え、使いなれている団体も多いと思われますが、登録団体のアンケート内容や公民館運営審議会からの意見の内容について伺います。 341 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 342 ◯ 教育部長(石田昭男君) 平成30年5月に実施しました現行の公共施設予約システムに関する登録団体へのアンケートにつきましては、約60%に当たる203団体に提出いただき、うち77%、156団体から「システム操作になれてきたので、大きな改修は必要ない」との回答をいただきました。また、公民館運営審議会からは、システムの操作に関するものはございませんでした。 343 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 344 ◯ 3番(武田まさひと君) 大多数の方から、大きな改修の必要はないというお話があったということですが、先ほどもちょっと触れましたとおり、若干名、やはり使い方について変更してもらいたいという意見もあることは考慮に入れておいていただきたいと考えております。  それで再質問ですが、アンケートを回収して、77%の方が本システムの継続を望んでいたということですが、残りの23%の方の御意見を教えてください。 345 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 346 ◯ 教育部長(石田昭男君) 主な意見を御説明させていただきますが、1つ目が「抽せん申し込みと同時に備品予約をできるようにしてほしい」、2つ目が「当日予約受付に対応してほしい」などといったものでございます。 347 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 348 ◯ 3番(武田まさひと君) 再々質問です。ただいま御答弁いただいたほかにも、先ほども申し上げたとおり、さまざまな御意見もあったかと思いますが、今後その意見をどのように反映していくのか、認識をお伺いします。 349 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 350 ◯ 教育部長(石田昭男君) 先ほど御答弁させていただいたとおり、多くの団体からは現行のシステムで問題ないとの回答をいただいたところでございます。一方、システム改修を希望された方々の御意見の反映につきましては、経費等の事情もございますので、できること、できないことを整理しながら研究してまいりたいと考えております。 351 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 352 ◯ 3番(武田まさひと君) 定期的にそういった懇親の場を設けていただくことを望みます。  そして、(4)に進みます。新システム運用の開始時期や市民への周知方法、スケジュール等について伺います。 353 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 総務部長。 354 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 新システムの運用開始時期でございますが、令和2年3月に向け、準備を進めているところでございます。また、市民への周知方法でございますが、今後、市ホームページ、広報及び利用者団体との懇談会等で周知していく予定でございます。 355 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 356 ◯ 3番(武田まさひと君) ぜひ、なるべく早目に周知をお願いしたいと考えます。  (5)に移ります。他の施設と違い、中央公民館ホールは、大きな音を出す団体などが使用できる貴重な施設です。かく言う私も稲城で阿波踊りで太鼓をたたいているものですから、練習場所にいつも苦慮しているという状況にございます。中央公民館におきましては、イベント予約と練習予約がございますが、練習予約は抽せんがありません。2カ月前の月初の1日の午前9時から予約がスタートしますが、なかなかこれがとれないという状況があちこちから聞こえております。我々も、9時の時報と同時にクリックをしてもとれない月がふえてまいりました。同一施設を連続3日以上はとれないルールになっていますが、1カ月の利用制限がないため、同一団体が月に10こま以上とっている事例も見受けられます。他の団体が利用できないという状況がありまして、公平に利用するという状況が少し欠如しているのかなと考えております。そこで、1)、中央公民館ホールを広く多くの団体に使っていただくための改善が必要と思いますが、市の見解を伺います。 357 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 358 ◯ 教育部長(石田昭男君) 中央公民館ホールにつきましては、平成30年度実績で450件、2万3,507人の方々に利用いただきました。今後につきましては、多くの団体に満足して利用していただけるよう、利用者懇談会などでこま数制限など、利用方法の新たなルールを追加する必要性について御意見を伺ってまいりたいと考えております。 359 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 360 ◯ 3番(武田まさひと君) 2)に移ります。中央公民館ホールの練習予約は、月初の午前9時過ぎにその月の予定がほぼ全て埋まってしまいます。同一団体で10こま以上予約できるのは、複数の方が同一IDでログインできてしまうという現システムに問題があると考えております。中央公民館ホールの予約については、多くの団体にできるだけ平等に利用していただくための制限を設けるべきと考えております。私どもも、ホールではなく、小学校の体育館等の場所を利用させていただいて練習をしておりますが、昨年のような猛暑のときなどは、とてもではないけれども練習できる環境にないということで、かなり練習をお休みする事態もございました。そういったことを鑑みて、平等に利用できる機会があればいいかなと思っております。また、ホールでの練習についても、今後は抽せん方式にするのが好ましいと考えておりますが、市の見解を伺います。 361 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 362 ◯ 教育部長(石田昭男君) 現行の公共施設予約システムについては、特に公民館ホールの申し込みやこま数などの仕様に課題があることは認識しております。今後は、システム更新の機会を捉えて、公民館運営審議会や利用者懇談会などで利用機会の均等を図る方法について御意見を伺ってまいりたいと考えております。 363 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 364 ◯ 3番(武田まさひと君) 私も、特に中央公民館の場合、ホールの大改修のときには、多くの懇親会の機会を設けていただいて、しっかりと利用者団体の意見を取り入れていただいて、非常にいいものができ上がったと考えております。その他、このシステムにおきましても、事あるごとに皆様の御意見を頂戴して、しっかりと、より使いやすいシステムに切りかえていただきたいと考えております。  続きまして3番目、観光協会について質問いたします。  平成31年度4月から観光協会が本格稼働いたしましたが、市の観光に寄与する役割を果たさなければならないと考えております。  (1)、観光協会の平成31年度の活動及び事業内容について伺います。 365 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 市民部長。 366 ◯ 市民部長(松本葉子君) 稲城市観光協会におきましては、本市の自然、景観、文化、歴史、農産物等の地域資源を活用した観光事業の振興により、都市の魅力を増進し、これを国内外へ広く発信して本市への誘客を促すことにより交流人口をふやし、もって地域の活性化、市民生活の充実及び地域文化の発展に寄与するという目的の達成に向けて、平成31年度においては、いなぎ発信基地ペアテラスの指定管理者としての事業のほか、各種の観光事業を行うこととしております。その事業内容といたしましては、市との協力事業として、桜・梨の花まつり、大丸用水れんげまつり、ジャイアンツデー、メカデザイナーズサミットのほか、市の出版物の販売等がございました。また、観光協会の独自事業といたしましては、観光ウォーキングツアー、婚活事業、観光スタンプラリー、カレーフェスタ、オホーツク海産物フェアなどを主催するとともに、情報発信事業として、観光案内事業、ホームページの更新、ツイッター発信等を行うこととしております。その他、近隣都市との観光連携事業を市に協力して進めていくことと伺っております。 367 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 368 ◯ 3番(武田まさひと君) 再質問です。新たな稲城市観光協会の活動・事業内容は理解できました。  最近、市内での撮影が幾つかの箇所で行われていると聞いております。この分野におきましては、坂田議員も以前、フィルムコミッション事業として、定例会でも質疑があったところでございます。改めて今回、市の行政から観光協会に移ったということもありますので、フィルムコミッション事業への市の最近の取り組みについてはどのような状況なのか、伺います。一気に観光協会に移すことはできないということで、市のかかわりもあると思いますが、その辺を伺います。 369 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 市民部長。 370 ◯ 市民部長(松本葉子君) フィルムコミッション事業への市の最近の取り組み状況でございますが、本市には映画やテレビドラマの撮影に適したさまざまな自然環境やまち並みなどがあるため、以前から撮影機会が多くあり、最近でも問い合わせはあり、話題作品の撮影が続いております。本市では、ロケ地に関する撮影会社からのお問い合わせに対して、公的施設を対象として撮影場所の紹介や受け付け、東京都が展開しておりますロケ地データへの登録などを続けており、撮影地としての評価も高まりつつあると認識しております。 371 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 372 ◯ 3番(武田まさひと君) 再々質問であります。フィルムコミッション事業に市が公的施設を対象に前向きに今までも取り組んでおられることはよくわかりました。稲城市では、古くは仮面ライダーの撮影や、商店街の店舗での有名なドラマ、また現在閉鎖している民間施設での1クールにも及ぶ撮影など、民間施設のロケがたくさんありました。ここ最近では、先月、里山の炭焼き小屋での昼ドラのロケもあったと聞いております。稲城の豊かな緑が生かされた撮影となっております。新たに観光協会においては、公的施設ではなく、そういった民間の部門を対象に取り入れて稲城の稲城らしさを発信していく、そういったフィルムコミッションの形にしていかなければいけないと考えます。市の知名度向上や活性化に寄与する取り組みについて伺います。 373 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 市民部長。 374 ◯ 市民部長(松本葉子君) 稲城市観光協会におけるフィルムコミッション事業への取り組みに関しましては、定款の事業分野の一つとして入っておりますが、本格稼働後間もない現時点では、民間部門の扱いを含め、撮影支援の体制や仕組み、市との役割分担などの検討を始めている段階と協会から伺っております。 375 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 376 ◯ 3番(武田まさひと君) 本日は観光協会の1周年記念の集まりがあるということでございますので、そこでもまたいろいろな取り組みについて伺っていきたいと考えております。  続きまして、(2)です。平成30年実績で、よみうりランドが年間来場者183万7,464人となりました。これは、前年は195万人に届いておりましたが、恐らく悪天候ということで実績が若干落ちているものだと考えておりますが、そのほかに新しい施設の計画もあり、現在の1.5倍の入場者を目指すということでございます。また、読売ジャイアンツの二軍グラウンドも2023年──令和5年3月末に完成する計画があり、京王線利用者ばかりではなく、小田急線や自家用車での来場も多くなると考えられます。市外からの来場者は、稲城市のお店には寄らずに、駅に直行となっているのが現実であります。私もよく駅前におりますが、ほとんどの観光のお客様はそのまま駅のホームに向かって行かれてしまいます。その中の一部でも市内消費に取り込むことができれば、市内経済の活性化につながると考えております。この点について、観光協会の方針についての市の見解を伺います。 377 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 市民部長。 378 ◯ 市民部長(松本葉子君) 市内のレジャー施設を訪れた観光客をいかにして市内に呼び込み、そこで消費してもらうかということは、市内経済の活性化に向けた重要な課題の一つであると認識しております。稲城市観光協会は、設立の目的を達成するため、市民及び諸団体が一体となって実行力を高めることが必要との設立の趣旨により、観光に関係する諸団体や企業の創意を結集するため、理事には、よみうりランド、鉄道事業者、宿泊事業者、商工業者、スポーツ団体、文化・芸術団体など、観光施策を展開する上でキーとなる組織・団体から選出していただいております。このことから、これらの組織・団体の力と知恵を生かして、市内を回遊してもらえるような観光施策を打ち出し、地域の振興とにぎわいを創出していく結節点の役割を果たしていくものと期待しております。市といたしましても、連携をとりながら施策を進めてまいりたいと考えております。 379 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 380 ◯ 3番(武田まさひと君) では再質問です。質問した内容は、市としても重要な課題と認識されていると。観光協会の組織においても、関係する事業者を理事に迎え、質問した結果にこれから取り組んでいかれるという状況は理解できました。ロケーションマップ等々は、よみうりランド等に来られた方々に本来は手渡すことによって、稲城のよみうりランド以外の魅力を発見していただいて周回していただく、それが望ましい形となっているわけなのですが、手短な周知の方法として、パンフレット等を京王よみうりランド駅等に置く取り組みというのはいかがなものでしょうか。 381 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 市民部長。 382 ◯ 市民部長(松本葉子君) 京王よみうりランド駅を含め、市内6駅のパンフレット配架につきましては、鉄道事業者の方針もあり、観光パンフレットを常設することは今は難しい状況にありますが、個別のイベントポスターはその都度相談して張っていただいております。また、それぞれの駅周辺のイベント開催時には出店を行い、特産品の販売を通じて本市のPRを行ってまいりました。稲城市観光協会においても、ペアテラスの指定管理者を稲城市商工会から引き継ぎ、このような出店を通じてのPR活動を継続していくこととしております。稲城市観光協会では、パンフレット等、紙ベースの媒体のみならず、ホームページ、フェイスブック、ツイッター等、SNSを通じての観光情報の発信に努めております。 383 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 武田君。 384 ◯ 3番(武田まさひと君) 駅にパンフレットを置けないという状況は承知いたしました。であれば、商店街、飲食店等々に配布するなり、今、観光協会はホームページやSNS、インスタグラム等を中心として発信しているということも聞いておりますので、そういったところでの発信もしていただきたい。そして、今住んでいる方ですら知らないような場所を知ってもらうことにより、それこそシビックプライドではないですけれども、そういった醸成に寄与できるものと考えておりますし、市外から来られた方、特によみうりランドに来られた方などには、市を周遊する、そしてそこで経済活動を行っていただくといった呼び水になると考えておりますので、重要な位置づけと考えております。しっかりと私どもも協力して、観光協会を守り立てていきたいと考えております。これにて私の一般質問を終わらせていただきます。 385 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 以上で、3番、武田まさひと君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 386 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 通告の14番、村上洋子さんの一般質問を許します。2番、村上洋子さん。 387 ◯ 2番(村上洋子君) 生活者ネット・立憲民主・育むいなぎの会の村上洋子です。市民の皆様の支持をいただき、再びこの議会に立っております。市民に選ばれた市長が市の職員のリーダーとなり進める施策について、さまざまな市民の意見を代表する議員としてこれをチェックするという二元代表制の考え方に基づき、今期も是々非々の立場で市政の点検に取り組んでまいりたいと思います。それでは、通告に従い質問をいたします。本日は大きな項目4項目について質問いたします。  まず、大きな項目の1番、虐待防止の取り組みについて。これは、1期目最後の質問でも取り上げさせていただきましたけれども、緊急の安全確認については調査中であり、結果がわからなかったことと、この間、国の児童虐待防止法と児童福祉法が改正され、それに先立ち東京都子供への虐待の防止に関する条例が成立しましたことを受けて質問をするものであります。  平成31年、政府は3月19日に児童虐待防止法と児童福祉法の改正案を閣議決定いたしました。また、東京都は全国初の東京都子供への虐待の防止等に関する条例を4月1日に施行いたしました。これらのことを受けて、稲城市においても虐待防止についての取り組みをさらに推進すべきと考えます。  (1)、平成31年第1回定例会での質問では調査中であった緊急の安全確認の内容と結果について伺います。 388 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 389 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 緊急の安全確認の内容につきましては、学校、教育委員会及び保育所、地域型保育事業の事業者、認定こども園、障害児通所支援事業所において、平成31年2月14日現在において、2月1日以降一度も登校・登園がない、またはサービスの利用がない児童・生徒等について、面会による緊急点検を実施するものでございます。結果につきましては、一度も登校・登園していない児童・生徒等は49人で、全て面会ができております。 390 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 391 ◯ 2番(村上洋子君) この49人という結果につきまして、小学校、中学校、その他、どのような施設ごとで何人という内訳について伺います。  また、小学校・中学校の調査結果の人数については、教育委員会で把握している不登校の人数と一致するのかについて伺います。 392 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 393 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) まず、49人の内訳につきましては、小学校が14人、中学校が32人、その他が3人でございます。 394 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育指導担当部長。 395 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 次に、小中学校の調査結果の人数が教育委員会で把握している不登校の児童・生徒数と一致しているかにつきましては、本調査の対象は、平成31年2月14日現在において、2月1日以降一度も登校していない児童・生徒であり、文部科学省実施による児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査における不登校児童・生徒数の対象は、年度間に連続または断続して30日以上欠席した児童・生徒であることから、対象児童・生徒が異なることにより、調査結果の人数につきましては一致しておりません。 396 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 397 ◯ 2番(村上洋子君) 基準が異なることと調査目的が異なるために、不登校児童と一致する部分、また病欠なども含め、一致しない部分があるということを理解いたしました。しかし、この調査した全てのお子さんに虐待の危険はないということを確認しているということで、安心いたしました。  次に、(2)、児童虐待防止法と児童福祉法の改正について、1)、概要について伺います。
    398 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 399 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 改正案の概要につきましては、児童相談所における児童虐待相談対応件数の増加等を受けて、児童虐待防止対策を一層強化するため、児童の権利擁護として、親権を持つ者等による体罰の禁止を明記したこと、また児童相談所の体制強化及び設置促進、関係機関間の連携強化等を推進するための取り組みが規定されております。 400 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 401 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。児童の権利擁護として、親権を持つ者等による体罰の禁止を明記したということですけれども、この「親権を持つ者」の含まれる範囲について、具体的に挙げながら御説明をお願いいたします。 402 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 403 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 「親権を持つ者等」に含まれる範囲につきましては、父母、祖父母、里親や児童福祉施設の長などでございます。 404 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 405 ◯ 2番(村上洋子君) そうですね。今回、児童福祉施設の長などということで明記されたことが大きいと思っています。しかし、学校が体罰禁止の範囲内に入らなかったことについては、残念であると思っています。学校での体罰、部活やスポーツでの行き過ぎた指導への歯どめとして、学校を明記していくことが必要であると私は考えております。  次に、2)、児童虐待防止法と児童福祉法の改正のポイントと課題について伺います。 406 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 407 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 改正案のポイントにつきましては、親権者等に対して、しつけ名目での子供への体罰を禁止する、児童相談所の体制強化として、一時保護等の介入的対応職員と保護者支援を行う職員を分ける、また弁護士、医師または保健師等を配置する、設置促進として、国が中核市及び特別区に児童相談所を設置できるよう人材確保などの支援を行う、連携強化として、配偶者暴力相談支援センターとの連携協力に努めること等でございます。課題につきましては、改正案に基づき取り組むものでありますので、特にございません。 408 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 409 ◯ 2番(村上洋子君) 介入と支援を分けるということが議論になっております。以前、私の質問では、一時保護のようなケースについては、ほとんど児童相談所が対応するという回答でありました。市として親子分離などの介入の対応をすることがあるのか、伺います。 410 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 411 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 親子分離などの介入をすることにつきましては、児童相談所で対応することであり、市で対応することではございません。 412 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 413 ◯ 2番(村上洋子君) 国と都においては、ふえ続ける児童虐待に対応するために、児童相談所の数をふやすということを計画しているということであります。東京都の区部では、区ごとに児童相談所を設置するということで動き始めているところもございますけれども、稲城市の人口規模ということを考えますと、市として児童相談所を持つということにはならないかと思います。そうすると、やはり多摩児童相談所との連携のもとに施策を行うということになろうかと思います。  一つ、多摩児童相談所には一時保護所がありません。保護決定を受けて一時保護所に措置されたお子さんは、一時保護所にいる間、学校に通うことができません。これはとても大きな問題で、その後の人生を左右する課題です。そして、一時保護所は、子供にとって決して幸せな場所ではなく、自由もありません。私は、昨年平成30年に新宿にある一時保護所を見学させていただき、お話を伺ってきました。長いお子さんでは4カ月もここで過ごす方もいるということでありますけれども、子供にとって学校に通うということがいかに重要かを考えて、ここで過ごす期間をなるべく短くして、里親制度の養育家庭にお願いしたり、養護施設であっても家庭的なグループホームのような形が望ましいと考えております。稲城市では、この里親制度の周知の推進に年々力を入れていらっしゃいますけれども、ぜひ推進していただきたいと思っております。  次に、3)、今後の市の取り組みについて伺います。 414 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 415 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 市の取り組みといたしましては、児童虐待防止対策に取り組むため、児童相談所及び関係機関と連携を図ってまいります。 416 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 417 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。児童相談所及び関係機関と連携を図るとのことです。国会の参考人の意見聴取では、自治体から児童相談所に職員を派遣し、1、2年の職務研修をするという意見も出されておりました。市としてどのような連携を考えているのか、伺います。 418 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 419 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 関係機関との連携につきましては、これまでと同様に、稲城市要保護児童対策地域協議会を中心に、関係機関と情報を密にし、連携を図ってまいります。 420 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 421 ◯ 2番(村上洋子君) 要対協と呼ばれる要保護児童対策地域協議会がかなめであると私も思います。また、一人一人の状況に合わせて必要な支援を行うためのケース会議、これらの部分に研修なども受けた経験豊富な職員をきちんと配置していくことがとても重要であると考えますので、増加する虐待に備え、ぜひ強化していただきますよう期待しております。  次に、(3)、東京都子供への虐待の防止等に関する条例について、1)、概要について伺います。 422 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 423 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 条例の概要につきましては、社会全体で子供を虐待から守るために、関係機関及び保護者等の責務、虐待の未然防止、早期発見及び早期対応、虐待を受けた子供とその保護者への支援、社会的養護、人材育成等を推進するための取り組みが規定されております。 424 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 425 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。今回改正された国の法律と東京都の条例に違いがあるかについて伺います。 426 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 427 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 今回改正された国の法律と東京都の条例の違いにつきましては、国の法律及び東京都の条例とも、社会全体で子供を虐待から守るためにさまざまな児童虐待防止の取り組みを推進するためのものでございますので、趣旨は同じであると認識しております。 428 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 429 ◯ 2番(村上洋子君) それでは、東京都子供への虐待の防止等に関する条例について、2)、ポイントと課題について伺います。 430 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 431 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 条例のポイントにつきましては、子供を権利の主体として尊重すること、保護者による体罰の禁止、都民と保護者等の責務の明記、虐待が疑われる場合の速やかな通告、警察や子ども家庭支援センターとの連携強化などでございます。課題につきましては、都条例に基づき取り組むものでございますので、特にございません。 432 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 433 ◯ 2番(村上洋子君) 3)、今後の取り組みについて伺います。 434 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 435 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 市の取り組みといたしましては、児童虐待防止対策に取り組むため、児童相談所及び関係機関と連携を図ってまいります。 436 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 437 ◯ 2番(村上洋子君) 課題は特になく、今後は児童相談所及び関係機関と連携を図っていくということでありますけれども、前回の質問でも、DV家庭には高い割合で虐待があり、この部分は児相でつかんでおらず、警察などからの情報で知ることが多いという点に留意が必要で、注視していく必要があり、市の全ての相談窓口との連携、また職員へのDV研修が必要と思います。市民と子供の安全のために、ぜひこのことを取り組んでいただきたいということを申し添えておきたいと思います。  次に、(4)、市として子供の人権を守るための総合的な条例の制定について、1)、必要性について市の認識を伺います。 438 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 439 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 子供の人権を守ることにつきましては、児童の権利に関する条約や日本国憲法、児童福祉法などにうたわれておりますので、条例制定の必要性はないと考えております。 440 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 441 ◯ 2番(村上洋子君) ことしは、子どもの権利条約が国連で採択されて30年、日本がこれを批准してから25年に当たります。条約には、1番が差別の禁止、そして子供の意見の尊重、そして生命・生存・発達の権利、子供の最善の利益という4つの基本原則がございます。私は2004年に調布市子ども条例策定準備委員会の委員として調布市の子ども条例の策定にかかわらせていただきましたが、当時と比べて子供を取り巻く状況はよくなるどころか、ひどくなる一方です。子供の貧困や虐待がますます深刻になる中、今こそぜひ子どもの権利条例を全ての自治体につくっていくべきと考えております。  それでは、2)、他自治体の状況について伺います。 442 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 443 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 他自治体の状況につきましては、26市中4市が子供関係の条例を制定しております。 444 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 445 ◯ 2番(村上洋子君) まだまだ少ないですけれども、西東京市、小金井市と相次いで子どもの権利条例が制定されました。全国では100自治体ほどで何らかの子供の条例が制定されております。ぜひ稲城市でも検討していっていただきたいと思っております。  3)、稲城市の今後の取り組みについて伺います。 446 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 447 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 今後の取り組みにつきましては、条例の制定については、現時点ではございません。 448 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 村上さん。 449 ◯ 2番(村上洋子君) 都の条例もできたばかり、そして国の法律も改正されたばかりでございます。市の子どもの権利条例制定についても、初めて質問して回答をいただきましたけれども、今後の市の取り組みを注視して、市民の要望の高まりなどを見ながら、これからも継続してこの課題を追っていきたいと思います。それでは、次の質問に移ります。 450 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 質問途中ですが、暫時休憩いたします。                                午後2時3分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後2時20分 開議 451 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  村上さん。 452 ◯ 2番(村上洋子君) それでは、大きな項目2番、性教育の取り組みについて伺います。  東京都教育委員会は、平成29年小・中学校、平成30年高等学校学習指導要領改訂の機会を捉え、平成16・17年に発行した「性教育の手引」を改訂しました。平成31年3月に都内の全公立学校に配布し、今後の性教育について「現代的な課題を踏まえながら保護者の理解を得て必要な指導を行う」と発表しました。稲城市における今後の性教育について点検し、虐待防止やDVの防止、自分も相手も大事にする人権の側面やリプロダクティブ・ヘルス・ライツの視点からもこれを推進すべきと考えます。  (1)、改訂の内容について伺います。 453 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 454 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 東京都教育委員会作成の「性教育の手引」の改訂の内容につきましては、基礎編と小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の実践編を1冊に製本し、指導の系統性・関連性を重視したことや、性をめぐる現代的な課題に対応したことなどでございます。 455 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 456 ◯ 2番(村上洋子君) 御説明いただきましたほかにも、東京都のホームページには、学習指導要領に示されていない内容を含む授業を実施する場合、保護者の理解・了解を得る方法等を具体的に掲示する、それから各校種の指導事例を、生物的側面、心理的側面、社会的側面に加え生命尊重の4つの側面で分類し体系化するということも載っております。  性教育を考えるときに、東京都で起こった七生養護学校事件というのが避けて通れない出来事としてございます。1980年代に、エイズが世界的に問題となり、各国で性教育が盛んになりました。しかし、2000年代に入り、日本では、この七生養護学校事件をきっかけに、一部の政治家とマスコミによる性教育バッシングが起こりました。私はこの七生養護学校事件とその裁判のときに、ちょうど3人の子供たちが思春期真っただ中で、通っていた中学校では、プチ家出、そして援助交際、中学生に携帯電話を持たせるかなど、直面する課題について頻繁に保護者の話し合いが持たれておりました。そして、七生養護学校事件とその裁判の行方には関心を持たずにはいられないという状況でございました。  七生養護学校事件とは、1997年に在校生の女子生徒と男子生徒が性的関係を持ったことがわかり、この問題を受けて保護者と教員が協議を重ね、知的障害を持つ児童が性の知識を理解することに困難があり、性被害に遭いやすいことから、障害のある子供が性被害に遭わないように、独自の性教育プログラムを開発・実践していたものでした。2003年に都議会で一部の政治家がこのことを過激であると問題視して、石原都知事がこれを後押しし、都議らが視察に訪れた際に教材を没収し、東京都教育委員会がこの性教育にかかわった校長や教員を直接にはこのことと関係のない理由で処分するということがございました。この処分を不服として元校長や教員が訴えて、裁判となりました。そして、裁判では、地裁・高裁のいずれも、教員側の訴えは正当であるとして、都教委と政治家に対して合計210万円の支払いが命じられました。都教委はこれを不服として控訴いたしましたけれども、最高裁はこれを退けて、賠償が確定いたしました。  ちなみに、2005年に国会で「過激な性教育・ジェンダーフリー教育プロジェクトチーム」というものを発足して、座長としてバッシングを後押ししたのは当時の安倍晋三幹事長代理であり、シンポジウムのパネリストとして話をされたのは、市長も幹事として参加しておられます安倍首相の私的な諮問機関である日本教育再生首長会議の事務局長を長く務めた日本教育再生機構の理事長の麗澤大学教授の八木秀次氏でございました。  このやりとりを私はとても注目して見ておりましたけれども、マスコミと政治家によるバッシングは非常に大きな話題として取り上げられましたけれども、教員たちの正当性と都教委の敗訴については、気がつかれないほどの小さな記事の扱いでした。裁判の結果が報道されたときには、教育現場での性教育に対する取り組みがすっかり萎縮してしまって後退し、裁判結果などは注目されない状況になっていました。この事件により日本の性教育は50年から100年分は停滞したと言われております。  そして、昨年2018年に、足立区の中学校で教科書の範囲を超えた性教育が行われたということで、この同じ都議会議員が発言し、物議を醸しました。しかし、足立区の教育委員会は立派でした。保護者と十分に話し合った上で行ったとして、この正当性を貫きました。  そのような中で改訂された今回の「性教育の手引」でありますけれども、学習指導要領にない性交についての記載はありませんでした。しかし、都教委は定例会での報告後、記者の質問に対して、「手引は、学習指導要領に則しており、性交など妊娠の過程、感染症に至る過程については触れていません。ですが、現場の教員や外部講師の方がこうした単語を用いて説明することについて禁止されてもいないため、説明して理解してもらうことはできる」と答えています。  そこで再質問です。「性をめぐる現代的な課題に対応した」とありますけれども、その内容について少し詳しく伺います。 457 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 458 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 性をめぐる現代的な課題への対応に関しての内容につきましては、情報化社会の進展により、さまざまな健康情報や性・薬物等に関する情報の入手が容易になっていることなどから、例えば中学校保健体育の保健分野の指導において、異性の尊重、性情報への対処など、性に関する適切な態度や行動の選択が必要となることを理解できるようにすることなどの指導がございます。 459 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 460 ◯ 2番(村上洋子君) 東京都教育委員会は、「性教育の手引」の改訂に先立ち、都内5カ所の中学校で産婦人科医によるモデル授業を実施したとのことであります。1月には都立南多摩中等学校で産婦人科の医師である長岡美樹さんが「今、話しておきたい大切なこと」と題して30分の特別授業を行ったということです。この授業の全文が報道機関にも公開されて、読むことができます。  これによりますと、産婦人科医であるという自己紹介から始まり、赤ちゃんを産むお手伝いのほかに、女の子の生理や一生にわたる体の相談を受ける仕事であること、そしてパートナーとなる男の子にもかかわりのあることなのだと話を進めます。そして、「命をつなぐ生命の生と、生殖やセックスの性との関係や、全ての生物の中での人間の位置について、私たちは生き物なんだということを忘れないで」と語りかけます。そして、セックスは決して恥ずかしいことではない。進化した生物として、自分が望んだときに妊娠をしてほしいということ。そして、女の子には、生理が来た日を必ず記録すること、それは体を守る上で大切だと教えています。妊娠中絶や避妊についても、妊娠21週を過ぎたら、母体保護のために中絶はできないこと。その決断をする期間は、生理がとまったとわかってから1カ月もないということ。そして、望まない妊娠や性被害に遭ったときの緊急的な手段として、100%ではないけれども、72時間以内であればアフターピルが使えること。そして、医師の守秘義務や費用のことなども含めて、医療機関に安心してかかっていいことと続いています。性感染症のときの対処についても教えています。  男の子についても、「日本人の7割くらいは仮性包茎であるので安心していいよ」と伝え、インターネットや雑誌などの不確実な情報に頼ると、法外なお金を請求されたり、大変な目に遭いかねないことなどを示していきます。また、義務教育での適切な性教育がなされないために、アダルトビデオやポルノ、インターネットの中の誇張された性を商品として扱っているようなものと自分の性を混同してしまう危険があること。自分の体と向き合った正しい知識を持つことが大事であること。性被害やいろいろなトラブルに巻き込まれるのは、寂しいと感じるときが多いこと。そして、寂しいことを恥ずかしいと思わずに、相談したいことをたくさん持って、周りの人に助けを求めることができることが自立することであると結んでいます。  大変に共感することの多い、凝縮された30分の授業だと思います。この南多摩中等学校での授業については、市内の全ての教職員の皆様が御存じのことと思いますが、もしまだ全文をお読みになっていない教職員の方がいらっしゃるとしたら、読んでいただきたいと思います。  (2)、今後の市の取り組みについて伺います。 461 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 462 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 性教育の今後の取り組みにつきましては、「性教育の手引」が新しい学習指導要領を踏まえ改訂されたことから、引き続き学習指導要領の趣旨と内容を踏まえ、性を含めた健康に関する指導を行ってまいります。 463 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 464 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。市内の小中学校での現在の性教育の状況、また特筆すべき特色ある取り組みなどがあれば、少し詳しく御説明をお願いいたします。 465 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 466 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 市内小中学校での性教育の状況につきましては、例えば道徳を通して、命を大切にする態度や思いやりの気持ちを育成したり、保健の指導を通して、心身の機能の発達や心の健康について理解を深めたりする指導を行っております。特色ある取り組みにつきましては、例えば、南多摩獣医師会と連携し、児童に聴診器で動物の心音を聞かせ、命あることを実感させる取り組みや、ゲストティーチャーによる子供の誕生の話を通して、生命尊重の理解や自尊感情を育成することを目的とした取り組みなどが挙げられます。 467 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 468 ◯ 2番(村上洋子君) 性教育について、生命尊重の理解や自尊感情を育成することを目的とした取り組みを行っていることは大変すばらしいことと思います。  私は6月1日に立川市の東京賢治シュタイナー学校のオープンスクールに参加いたしましたけれども、7年生、つまり中学1年生の生徒が自分の学習としてまとめた人間の生殖に関するすばらしい研究のまとめが展示してございました。全ての生物の生殖について調べて、人間の生物界での位置を考え、さらに人間の生殖について医学書なども参考にして調べ上げたすばらしいものでした。自然科学と自分の体をトータルに考えるシュタイナー教育の真髄を見た思いでした。  また、昨年は、オランダの性教育について、リヒテルズ直子さんの講演を聞く機会がございました。オランダは、50年前まで日本と同様に、性に関する話をすることはタブー視され、同性カップルなどの性の多様性についても全く否定的な国でありました。それが、この50年間の性教育で、世界で最も性教育の進んだ国になりました。性教育はゼロ歳から始まり、生殖や避妊まで含めて必要な知識は思春期の前までに知らせています。そして、思春期では、主に自分に引き寄せた問題として、パートナーと自分を同等に大切に扱うことの具体的なコミュニケーションや身を守ることなどについて学びます。そして、それは地域ぐるみ、社会全体で取り組むというやり方であります。そして、性教育に力を入れた結果、日本でバッシングが起きたような乱れた社会になるということはなく、お互いを尊重し、性の多様性についても非常に寛容な、そして男女間のワークシェアリング、社会での共生といったこともよい方向に進んでいると感じております。このことが示しているように、性教育は、人権という側面から、そして虐待をなくすという側面からもとても必要なものであると考えております。  次に、(3)、性教育の取り組みについて、医師や助産師、他団体との連携について伺います。 469 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 470 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 医師や助産師等との連携につきましては、自他の生命を尊重する態度を育成したり、心や体の発達に関する理解を深めたりする上で効果的な場合もございますが、第一義的には学習指導要領等に基づき教員が指導を行うものであると認識しております。
    471 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 472 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 市立病院では、性教育に関する取り組みとして、思春期保健相談士らが行う出張講座「性に関する健康教育講座」があり、引き続き、学校も含めたあらゆる機会を通じて、子供が抱える生と性に関し、御依頼に応じて取り組んでまいりたいと考えております。 473 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 474 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。病院のほうでは、思春期保健相談士も加わり、学校も含めた依頼に応じて取り組んでいきたいという大変前向きなお答えをいただいておりますけれども、教育委員会では、第一義的には学習指導要領に基づき教員が指導を行うものであると認識しているとのことです。少し温度差があり、せっかくの病院の力を活用できないのは大変もったいないと思いますので、この思春期保健相談士さんの出前講座を議員としてもぜひ聞いてみたいと思いまして、前期の終わりごろに何人かの議員さんにお声かけをさせていただきましたけれども、選挙前でございましたので、改選されたときにはぜひということになっております。これはぜひその機会を設けていきたいと思っておりますけれども、そこで御提案です。まずは、この改訂となった「性教育の手引」を、学校ではもちろん既に学習していらっしゃることと思いますけれども、病院のほうでも読んでいただき、先生方と病院の出前講座の思春期保健相談士さんと意見交換をするとか、教育委員会が出前講座を受けてみるなどの試みができないのか、伺います。 475 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 476 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 「性教育の手引」につきましては、東京都教育委員会のウエブページで閲覧することが可能であり、その情報につきましては市立病院に伝えております。また、出張講座の講師との意見交換や教育委員会による出張講座の受講につきましては、効果的な実施方法について検討してまいります。 477 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 478 ◯ 2番(村上洋子君) 効果的な実施方法について検討するとの回答をいただきました。さきにも述べましたように、学習指導要領に示されていない内容については、保護者の理解・了解のもと行うことができるということは東京都教育委員会も明記しているところでございますので、ぜひ保護者である大人も一緒に学んでいけるような施策についても進めていただきたいと願っております。  それでは、次の大項目に移ります。3、子育て世代包括支援センターと稲城版ネウボラの構築について。  フィンランドのネウボラを参考にした子育て世代包括支援センターは、母子保健法の改正により、平成29年4月から市区町村に設置することが義務とされました。さらに、ニッポン一億総活躍プランにおいては、平成32年度末までにセンターの全国展開を目指すこととされています。稲城市においても、妊娠初期から子育て期においてワンストップで相談・支援が受けられる子育て世代包括支援センターの取り組みを推進すべきと考えます。  (1)、子育て世代包括支援センターについての市の認識について伺います。 479 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 480 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 子育て世代包括支援センターにつきましては、主に妊産婦や乳幼児とその保護者からの妊娠・出産・子育ての相談に応じ、必要に応じて支援プランの策定や地域の保健・医療機関や福祉機関との連携・連絡調整を行い、母子保健分野の施策と子育て支援分野の施策を一体的に提供することで、妊娠期から子育て期を通じての切れ目のない支援を一つまたは複数の施設において実施する拠点であると認識しております。 481 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 482 ◯ 2番(村上洋子君) この子育て世代包括支援センターがフィンランドのネウボラを参考にしているということはよく言われているところでございます。私は平成27年第4回定例会でこのことを質問していますけれども、フィンランドのネウボラがどのようなものであるのか、少し御紹介いただきたいのと、またフィンランドのネウボラと国が実施を求めている子育て世代包括支援センターで考え方が共通している部分はどのようなことがあるのか、伺います。 483 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 484 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) フィンランドのネウボラは、「相談の場」の意味で、全ての妊婦・母子・子育て家族を対象に1人の担当者が変わらず就学前まで寄り添うワンストップ型の支援を行うものと言われております。子育て世代包括支援センターとの共通点につきましては、対象者を全ての妊産婦や乳幼児とその保護者としている点、また支援やリスクの有無にかかわらず、継続的に状況を把握し、情報を一元化することで適切な支援ができる体制の整備を行う点などであると認識しております。 485 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 486 ◯ 2番(村上洋子君) そうですね。平成27年第4回定例会で、なぜこの施策が必要かという私の問いに対しては、まず、結婚・出産を希望する男女が地域において安心して子供を産み育てることができるよう、第2に、子供の虐待死の多くが3カ月以内に起きているということを受け、妊娠期からの切れ目のない支援が必要なのだといった回答をいただいております。  それでは、(2)、他自治体の取り組み状況について伺います。 487 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 488 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 他の自治体における子育て世代包括支援センターの取り組み状況につきましては、平成30年4月1日現在、26市中15市が実施しています。 489 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 490 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。26市中では15市が取り組んでいるということですが、それがどこの自治体なのか、伺います。また、区部の状況についても伺います。  さらに、東京都では平成27年度から「ゆりかご・とうきょう事業」という補助事業を行っておりますけれども、稲城市ではこの事業については補助金の活用を行っておりません。その理由について伺うとともに、平成30年度までの都内他自治体の活用状況について伺います。 491 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 492 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 子育て世代包括支援センターの取り組みを行っている自治体につきましては、八王子、三鷹、青梅、府中、昭島、調布、町田、小平、東村山、福生、東大和、東久留米、武蔵村山、羽村及びあきる野市の15市です。また、区部では15区が実施しています。  次に、東京都の「ゆりかご・とうきょう事業」につきましては、この制度の補助項目が基本的に子育て世代包括支援センター事業と重複・連動するものであるため、市としましては、子育て世代包括支援センター事業の実施に向けての検討を優先課題としていることから、「ゆりかご・とうきょう事業」は現在活用しておりません。なお、市では現在、関係部署等との相談窓口の連携により、相談支援のニーズに対応できる仕組みが確保されていることから、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援ができているところでございます。次に、平成30年度までの「ゆりかご・とうきょう事業」の都内自治体での活用状況につきましては、区部で17区、市部で20市、町村部で3町3村でございます。 493 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 494 ◯ 2番(村上洋子君) 「ゆりかご・とうきょう事業」については、平成27年度の回答では、「先進市の状況、近隣市の動向などを踏まえて、今後研究していく」という回答でございましたけれども、平成30年度までに43市区町村がこれを利用したということがわかりました。研究しているうちに補助金の期間は平成31年度で終了となりますので、大変残念なことと思っております。  では次に、(3)、市の今後の取り組みについて伺います。 495 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 496 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、保健センターと子ども家庭支援センターの連携により、妊産婦や乳幼児とその家族に対して、妊娠初期から子育て期にわたる切れ目のない相談・支援を行ってきているところでございます。なお、現在、子育て世代包括支援センターの構築に向けての検討も行っております。 497 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 498 ◯ 2番(村上洋子君) 現在、子育て世代包括支援センターの構築に向けての検討も行っているということですけれども、どのようなことを行っているのか、少し詳しく御説明をお願いいたします。 499 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 500 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 子育て世代包括支援センターの構築に向けての検討につきましては、既に実施している他市の情報を収集し、また国が示しています子育て世代包括支援センター業務ガイドラインを参考に、子育て包括支援センターで実施する支援プラン策定などの業務を行うための体制づくりについて検討を行っているところでございます。 501 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 502 ◯ 2番(村上洋子君) 再々質問です。体制づくりについて検討を行っているということであります。また、(1)でお聞きしました子育て世代包括支援センターの認識については、「母子保健分野の施策と子育て支援分野の施策を一体的に提供すること」とお答えになっていますが、一般質問初日にいそむら議員の質問で、乳幼児の集団健診の際、同伴するほかの子供に対するサポートが欲しいということや、健診を仲間づくりのきっかけにできないかという質問に対し、全く縦割りの回答で、できないということでございました。非常にがっかりしております。今回のいそむら議員の質問は、実際に市の健診を受けたお母さんの生の声です。この回答をそのままレポートで報告することになりますけれども、恐らく炎上するのではないかと思っております。  市は、10年前と比べると、子育てひろばや子育てサポーターの育成などに力を入れて、本当に数段よくなっていると私も思いますけれども、まだまだ足りないと思います。他市から転入してくる若い世代は、もとの自治体と比べますし、実際、「孤独で仲間が欲しい」、「市のサービスがわかりづらい、使いづらい」という声はまだまだたくさんあるのだということを市として認識すべきと思います。この一体的なサービスの提供について、検討のスピードアップをしていただきたいと思いますが、市の認識を伺います。 503 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 504 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) まず、一体的なサービス施策の提供でございますけれども、こちらは、例えば母子保健の施策については保健センターで、また子育て分野の施策については例えば子ども家庭支援センターで、このようにそれぞれの機能を別々の施設で行い、それを一体的な機能として市の中で機能させるということも今回の子育て世代包括支援センターの機能としては国が認めているということは、一つ申し上げておきたいと思います。そういったことを前提にしまして、市ではその体制づくりについて検討を行っているところで、その実施に向けた検討を行っているところでございます。 505 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 506 ◯ 2番(村上洋子君) では最後に、大項目の4番について伺いたいと思います。大項目の4番、「プラスチック・スマート」フォーラムについてでございます。前回も伺いましたけれども、進捗状況について伺います。  稲城市は、今後のプラスチック政策の方向性に大きな影響を与える「プラスチック・スマート」フォーラムに参加しています。プラスチック製品そのものの生産抑制がプラスチックごみの削減に最も効果的であり、このことを自治体の立場から発言していくべきと考えます。  (1)、「プラスチック・スマート」フォーラムの進捗状況について伺います。 507 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 508 ◯ 市民部長(松本葉子君) 「プラスチック・スマート」フォーラムの進捗状況といたしましては、平成31年4月25日に第1回目となる意見交換会が開催されました。会議では、「プラスチック・スマート」フォーラムの現状報告として、平成31年1月23日に行われた発足式の様子や、「海ごみゼロウィーク」との連携、海洋プラスチックごみ問題に関する最近の動向などの情報提供がございました。 509 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 510 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。市として、企業や国の施策も含めて発生抑制をすべきということ、処理費用の分担をすべきということを「プラスチック・スマート」フォーラムの会員として意見を出していただきたいと思いますけれども、市の見解を伺います。 511 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 512 ◯ 市民部長(松本葉子君) 「プラスチック・スマート」フォーラムは、海洋プラスチックごみの削減に向けて、プラスチックとの賢いつき合い方を全国的に推進するキャンペーンを強化することを目的に設置されたものでございまして、御質問の趣旨とは異なるものと考えます。また、処理費用の分担などにつきましては、全国市長会や市長が委員を務める中央環境審議会を通じて国に対し、特定の主体が全責任を負うことなく、各主体が応分に責任を負担しつつ協働していく制度を構築することについて要請しております。 513 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 514 ◯ 2番(村上洋子君) この「プラスチック・スマート」フォーラムの参加者を拝見しましたときに、これは企業の側が強いかという印象を持ちましたけれども、プラスチックとの賢いつき合い方ということで、あくまでもプラスチックはよきものという前提で進められており、発生抑制には余り触れずに、海に流出したものをどうやって回収するかというような技術的な側面などに注目がいっているようであります。G20では日本としてどのような方針を出せるのか、少し心配しております。  それでは、(2)、今後の市の取り組みについて伺います。 515 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 516 ◯ 市民部長(松本葉子君) 今後につきましても、引き続き「プラスチック・スマート」フォーラムに関連する会議などへの参加や、海洋プラスチック問題の解決に向けた実践活動への協力をしてまいりたいと考えております。 517 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 518 ◯ 2番(村上洋子君) 再質問です。引き続き「プラスチック・スマート」フォーラムに参加して、実践活動にも協力していくとのことであります。この会議への参加と実践に当たり、フォーラムの進捗状況を報告し、市民の意見を聞くことが必要と考えます。また、実践というときに、最新の現状分析を共有して、市民の意見やアイデアを聞く場を設けるべきと考えます。市の意見を伺います。 519 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 520 ◯ 市民部長(松本葉子君) 「プラスチック・スマート」フォーラムにつきましては、フォーラムを通じて関係団体の対話・交流を促進するものとして設置されていることから、今後の「プラスチック・スマート」フォーラムの中で進められていくものと考えます。海洋プラスチックの削減につきましては、特定の主体が全ての責任を負うのではなく、自治体、政府、企業と国民・消費者とが一丸となり意識を変えていくことが大切と考えます。市ではこれまでも、海洋プラスチックの流出を水際で防止する多摩川清掃・三沢川清掃・環境美化市民運動などを実行委員会形式で行い、その際、市民と情報を共有しながら市民の御意見等を伺っております。今後につきましても、同様に情報共有を図りながら、市民の御意見等を伺いながら進めてまいりたいと考えております。 521 ◯ 議長(渡辺 力君) 村上さん。 522 ◯ 2番(村上洋子君) 市民の意見・アイデアも聞きながら進めていただけるということで安心いたしました。前回、市のイベントでの使い捨てプラスチック容器の使用をやめることや、ペットボトルの配布をやめてマイボトルにすること、そして給水ポイントを設置することというお話をさせていただきました。ここで私が最近参加しましたイベントなどで目にしました市民の取り組みについて、少しお話しさせていただきたいと思います。一つは、4月20日、21日南多摩駅前広場オープン2周年イベントで、プラスチックではなく紙のコップとこのような木のスプーンを使って出店しているお店がございました。そして、お持ち帰り容器でも紙の容器が使われておりました。また、5月18日、稲城市民の方も主催者になっている柿生で開催されたVege&Forkというマーケットでも、紙の容器とこの木のスプーンに出会いました。そして、6月1日の東京賢治シュタイナー学校のオープンスクールでは、販売していた軽食の提供に使い捨ての容器はなく、御飯やスープの皿やカップ、スプーンの回収所には、水の入った霧吹きと、このように手のひら大に切りそろえられたぼろ布のティッシュが置いてあって、食べた人は自分の使った食器に水を吹きかけて、ぼろ布のティッシュできれいに拭き取ってからかごに戻すというシステムになっていました。本当に気持ちよかったです。  このように市民はアイデアと実行する力を持っています。ですから、市民に聞いていただきたいと思います。プラスチック削減のアイデアについて、ぜひそのような場をたくさんつくっていただきたいと思います。この点について再度確認させていただいて、きょうの私の一般質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 523 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 524 ◯ 市民部長(松本葉子君) ただいまのアイデア等を聞いてほしいということでございますが、先ほどお答えいたしましたとおり、これまでもさまざまな会議の中で市民からの意見を伺っておりますので、引き続き進めてまいりたいと考えております。 525 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、2番、村上洋子さんの一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 526 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の15番、榎本久春君の一般質問を許します。4番、榎本久春君。 527 ◯ 4番(榎本久春君) 通告番号15番、改革稲城の会、榎本久春でございます。通告に従いまして、大項目3項目について質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  それでは大項目1番、清水谷戸緑地の緑地保全について。  稲城市は、水と緑の継承と創造を理念とした稲城市緑の基本計画が平成24年に策定されています。しかし、市内においては、土地区画整理事業や宅地造成、道路整備などの開発や森林を伐採してのミニ開発など、地区によっては明らかに緑が減少してしまった状態になってきていると思います。平成9年8月に東京都施行212ヘクタールの坂浜平尾土地区画整理事業の都市計画によって、小田良谷戸公園、清水谷戸緑地も都立の公園となることが決定されていました。しかし、東京都の新規の公的住宅供給の中止や経済の長期低迷による事業採算の悪化などにより、東京都の土地区画整理事業の実施は頓挫してしまいました。小田良地区につきましては、組合施行により区画整理事業が進んでおり、自然環境を生かした稲城ふれあいの森や大塚牧場などが確保され、一定の緑地が保全されてきております。人口が増加傾向にあり、都心に近く、利便性のよい稲城市ですが、今後も緑豊かな住みよいまちとしてのまちづくりを願うことから、清水谷戸緑地の緑地保全についてお伺いいたします。  (1)、清水谷戸緑地の緑の保全についての市の認識をお伺いいたします。 528 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 529 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 本市は、計画的な都市基盤の整備による都市化とともに、利便性の向上が図られる中、多摩川の清流や多摩丘陵の緑などの豊かな自然が魅力の一つとなっており、これまでにも環境に配慮したまちづくりを進めてきております。清水谷戸緑地や小田良谷戸公園を初めとする丘陵部の樹林地や農地は、次世代に継承すべき貴重な財産として保全に取り組む必要があると考えております。 530 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 531 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。清水谷戸緑地の緑地保全については、次世代に継承すべき貴重な財産として保全に取り組む必要があるということは理解させていただきました。そこで、緑地を整備するに当たっては、里山的な樹林地としていくのか、自然体験ができるような緑地にしていくのかといった具体的な整備方針についてはどのように考えられているのか、お伺いいたします。また、現状の樹林地の管理はどのようになっているのか、お伺いいたします。 532 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 533 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 清水谷戸緑地の具体的な整備方針につきましては、現時点では事業着手する段階に至っていないことから、未定であると東京都より伺っております。また、現状の樹林地の管理につきましては、それぞれの土地所有者が行うものでございます。 534 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 535 ◯ 4番(榎本久春君) それでは、再々質問いたします。東京都の見解について、また現状の樹林地の管理については、土地所有者がそれぞれに管理することはわかりました。確かに民有地については、一部樹林地が伐採され、土地を削った箇所がありますが、途中で中止した形跡もある場所もあります。また、何カ月か前になると思いますが、東京都の所有地で樹林の伐採作業が行われている場所もありました。地元の方からは、伐採し過ぎているのではないかという声もございます。そこで、東京都の所有地においてはどのような管理が行われているのか、わかる範囲で結構ですので、お伺いいたします。 536 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 537 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 東京都の所有地における伐採の作業につきましては、樹林地の適切な環境保全のための間伐等の作業であると東京都より伺っております。 538 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 539 ◯ 4番(榎本久春君) では、(2)、ミニ開発など、森林伐採による危険性についてお伺いいたします。 540 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 541 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 開発行為などによる森林伐採が生じる場合は、関係法令を順守していただくよう指導してまいります。また、開発行為に該当しない場合でも、土砂流出の抑制など、周辺へ配慮していただくために、東京都などの関係機関と連携して対応してまいります。 542 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 543 ◯ 4番(榎本久春君) 先ほどあらい議員からも緑地の開発規制について質問がありました。坂浜においても、500平方メートル以下で2棟ほどの宅地を幾つかに分散させて宅地造成が行われ、森林を伐採してのミニ開発が起きております。民有地で住居専用地域であれば、開発やミニ開発をとめることは難しい部分もあるかと思います。しかし、清水谷戸緑地は次世代に継承すべき貴重な財産でもありますので、森林伐採された民有地が土砂災害警戒区域などの指定とならないように、また関係法令を順守して指導していただき、東京都の関係機関とも連携を密にして、緑地の保全に取り組んでいただきたいと思います。  それでは、(3)、稲城市緑化推進基金の目的と基金の残高についてお伺いいたします。 544 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 545 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 緑化推進基金は、緑化の推進を図る事業の財源とする目的で設置された基金で、平成31年3月31日現在の残高は10億12万7,000円でございます。 546 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 547 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。先ほど確認いたしましたが、ミニ開発などによる森林伐採が生じている現象もあります。清水谷戸緑地を守るためにも、また稲城市全体の緑地を守るためにも、民有緑地の購入なども必要かと考えます。広大な土地の購入は困難であることはわかりますが、必要最小限の土地を購入し、ミニ開発などが容易に行われないようにすることも一つの手段かと思います。緑化推進基金の現在の残高が10億円を超えているとの御答弁もありました。民有緑地の購入も含め、稲城市緑化推進基金の今後の活用方法についてお伺いいたします。 548 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 549 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 稲城市緑化推進基金の活用方法につきましては、稲城市自然環境保全審議会において、稲城市緑の基本計画に基づき、現在進めている施策や、保全する優先順位の高い民有緑地の確保などへの活用について御意見をいただいているところでございます。 550 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 551 ◯ 4番(榎本久春君) ぜひ、清水谷戸緑地の現状を踏まえて検討していただければと思います。  それでは、(4)、清水谷戸緑地の都立公園としての認識についてお伺いいたします。 552 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。
    553 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 清水谷戸緑地につきましては、東京都が施行する予定であった坂浜平尾土地区画整理事業において都市計画決定されており、東京都の都市計画公園・緑地の整備方針の重点化を図るべき公園・緑地に位置づけられています。市といたしましては、自然環境や地形の保全を図るため、早期に事業化すべきと考えており、小田良谷戸公園とともに、市長みずから都知事に要請しております。 554 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 555 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。自然環境や地形の保全を図るために早期に事業化すべきと考えられ、市長みずから都知事に要請を行っていることもわかりました。先ほどの質問からも、ミニ開発による森林伐採などは、まさに自然環境や地形の保全が保たれなくなった状態となっております。清水谷戸緑地の現状と整備方針について、改めてお伺いいたします。 556 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 557 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画決定されている清水谷戸緑地14.7ヘクタールの現状につきましては、その多くが個人の所有する樹林地、生産緑地、約4ヘクタールの都有地ですが、一部は宅地化されております。また、清水谷戸緑地の整備方針につきましては、さきにお答えしたとおりでございますが、市といたしましても、次世代に継承すべき貴重な財産として、保全に取り組む必要があると考えております。 558 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 559 ◯ 4番(榎本久春君) 今御答弁がありましたように、清水谷戸緑地は、名前のとおり、湧き水が多く流れている谷戸で、奥地に行けば湿地帯もあり、湧き水が流れ込む川も流れており、2メートルほどの滝もある景観のよい緑地でございます。樹林や湿地帯もあることから、草花も多く群生し、オオタカを含め、多くの鳥類が生息しております。確認はしていないのですが、ヘイケボタルも自生しているのではないかという話もございます。中でも、珍しい花として、呼び名が「ほっくりばあさん」というラン科のシュンランという花が自生する場所もございます。今では少なくなったと聞いておりますが、私の幼少のころはあちらこちらに咲いており、花を摘んだことを思い出します。呼び名の由来は、花が咲いている姿が何となく背中の曲がったおじいさんやおばあさんに似ていることから、親しみを込めてつけた呼び名だと聞いております。このように、ほっこりとする日本に自生する珍しいランの花が咲く自然豊かな緑地であります。何とか早期に緑地保全として、都立の清水谷戸緑地となるよう、さまざまな方面から要請していただきたいと思います。東京都への要請を引き続きお願いいたしまして、次の質問に移ります。  大項目2番、介護予防・日常生活支援総合事業の一般介護予防事業の自主グループについて。  地域支援事業として取り組まれてきた生活支援・介護予防サービス体制は、日常生活圏域ごとに、地域包括支援センターが中核となり、各生活支援コーディネーターが協力し、生活支援・介護予防サービス協議体を設置し、運営されてきております。多様な方々に参加していただき、現状把握から問題点まで、苦労を重ねて話し合われてきたと思います。中でも、一般高齢者を対象に介護予防として一般介護予防事業に取り組んでこられ、単に高齢者の運動機能・口腔機能や栄養状態といった心身機能の改善だけを目指すものではなく、家庭や社会への参加を促し、それによって一人一人の生きがいや意欲を高め、健康寿命を延ばす活動になっているかと思います。多くの高齢者が積極的に参加することにより、さまざまな機能低下を防ぎ、虚弱な状態に至ることなく、元気な高齢者が継続的に活動できる一般介護予防事業の自主グループについては、今後の超高齢化に向けて大変重要な施策になると思います。一般介護予防事業の自主グループについて伺います。  (1)、一般介護予防事業の自主グループ活動の目標と評価についてお伺いいたします。 560 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 561 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市は、一般介護予防事業として、市主催の介護予防教室の終了後にグループの立ち上げ支援を行ってきており、その目的は、高齢者が地域で自主的に介護予防を継続できるよう支援するためでございます。自主グループ活動の評価につきましては、身体機能の向上や回復だけでなく、グループ活動を通じて役割や生きがいを持って生活できることや、支え合いの関係づくり及び地域づくりに寄与するものであると評価しております。 562 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 563 ◯ 4番(榎本久春君) 今、御答弁があったように、自主グループの活動が継続できるように支援していくことで、高齢者が家庭や社会での役割を得ることによって、一人一人が生きがいや意欲を持った生活を送ることができるようになり、今お話があった支え合いの関係づくり、地域づくりに寄与していることは理解いたしました。今後の超高齢化社会に向けた取り組みとして、介護予防事業も稲城市ではスポーツとして位置づけられてきていることから、自主グループ活動がスポーツやレクリエーション活動を楽しむような感覚で手軽に活動していただき、高齢になっても市が掲げる「市民ひとり1スポーツ」を目標に取り組んでいただければよいかと考えております。そこで、自主グループ活動の現状、実績、また活動支援について伺います。  (2)、一般介護予防事業の自主グループの現状と実績について伺います。 564 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 565 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 一般介護予防事業として、市が立ち上げ支援を行った自主グループの現状につきましては、平成30年度末現在で、体操グループは39グループ、認知症予防活動グループは3グループ、食事づくりグループは1グループでございます。これらの自主グループの実績につきましては、市では平成16年に東京都介護予防推進モデル地区として自主グループの養成の取り組みを開始し、その当時から活動を長期間継続しているグループがあることや、グループ数や参加者数が増加し続けていることでございます。 566 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 567 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。平成16年の東京都介護予防推進モデル地区として先進的に自主グループの養成に取り組まれてきたこと、長期にわたって継続するグループがあること、グループ数もふえ、参加者もふえ続けている現状については理解いたしました。15年前の介護予防事業を始めた時点では、高齢者がみずからこのように活発に取り組んでいることが想像できなかったこともあったかと思います。  私もちょうど平成16年のころにデイサービスの事業にかかわっていたので、押立の家の転倒骨折予防教室に出向いていく職員とともにかかわらせていただいたことを思い出します。当時は、体操をして転倒しにくい体づくりと講義を行い、要介護状態にならないように頑張りましょうという案内をしていました。まずは教室に参加していただくこと、体操が身につくことに取り組んでいたかと思います。現在では43ものグループが活動されていることについては、単に身体機能の向上や回復だけではなく、健康観や生きがいについて考え、実感できる機会となっているのではないかと思います。また、御答弁にもあった自主グループ活動を行うことによって、支え合いの関係づくり、地域づくりに寄与されているからこそ活動が活発になっているのかと思います。  そこで、長期間継続している自主グループがあることや、グループ数や参加者数が増加し続けている要因についてお伺いいたします。 568 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 569 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) まず、長期間継続しているグループがある要因につきましては、さまざまな自主グループの継続支援を行っていることであります。また、次に自主グループのグループ数や参加者数が増加し続けている要因につきましては、市は立ち上げ支援を地域包括支援センター、生活支援コーディネーター、民生・児童委員、自治会などと協力しながら行っていることによるものと認識しております。 570 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 571 ◯ 4番(榎本久春君) 再々質問いたします。自主グループがここまで発展されてきたことについては、地域包括支援センターの設立以前から取り組んできたことにより、地域包括システムの構築として介護予防事業がスムーズにいき、地域包括支援センターの職員の努力と、協議体の立ち上げにより協力体制が整ったことによるものだということは理解させていただきました。これからも継続的にグループが発展していくことを応援していきたいと思いますが、グループによっては継続が難しく、消滅してしまったような話も聞いているのですが、消滅した自主グループがあるのか、また消滅しそうなグループへの対応についてはどのようにかかわっているのか、お伺いいたします。 572 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 573 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 一部の自主グループにつきましては、さまざまな理由によりましてグループ活動を休止や終了することはございます。このような消滅しそうな自主グループへの支援につきましては、日ごろから行っている継続支援に加えまして、個々のグループの課題に応じまして、市や地域包括支援センターなどが個別に相談をお受けし、支援をしているところでございます。 574 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 575 ◯ 4番(榎本久春君) それでは、(3)、一般介護予防事業の自主グループへの支援についてお伺いいたします。 576 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 577 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 一般介護予防事業の自主グループへの支援につきましては、介護予防サポーターを養成し、介護予防サポーターによるグループ支援やグループ間の交流及び連携を行い、活動の幅を広げ、活動の継続を支援してきております。また、リハビリテーション専門職及び総合型地域スポーツクラブであるNPO法人iクラブを自主グループへ派遣して支援することや、体力測定会の実施、通いの場支援補助金による講師料や会場費などの補助などの支援を行ってきております。 578 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 579 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。知識や実践指導を習得した介護予防サポーターやリハビリテーション専門職、スポーツクラブの職員が派遣されることについては、すばらしい取り組みであり、自主グループ継続に向けた取り組みとして評価ができるところでございます。自主グループなので、不安や相談など、さまざまなトラブルもあるかと思いますが、専門性の高いリハビリテーションのセラピストやiクラブのような総合型のスポーツクラブの職員が派遣されることにより、問題解決に向けて着実に指導しているかと思います。そこで、不安や相談など、自主グループから出てきた感想や要望があれば、お伺いいたします。 580 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 581 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 派遣を受けた自主グループからの感想につきましては、まず、リハビリテーション専門職として理学療法士を派遣しまして、肩の痛みや腰痛に対する予防や自己対応法の講義に対しましては、「体の仕組みやトレーニングの根拠・効果を知ることができ、有意義だった」、また「筋力を維持する工夫や痛みを出さない工夫を知る機会ができてよかった」といった感想をいただいております。また、iクラブの体操指導員を派遣しまして継続している体操の方法が曖昧になっている部分の修正とか、新しい運動の紹介に対しましては、「グループ活動がマンネリ化してしまうが、新しい体操を教わると、これが刺激になり、体操を続けることへの意欲につながる」、また「自主グループで体操を続けていると、少しずつ自己流になってしまい、不安になることがあるが、チェックしてもらえたので自信が持てた」といった感想をいただいております。次に、要望につきましては、一部の自主グループからは「派遣回数をふやしてほしい」という御意見をいただいております。 582 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 583 ◯ 4番(榎本久春君) 再々質問いたします。今御答弁にあったように、専門性の高い職員がかかわることで、自主グループの方々にとっては、さらなる意識の向上につながり、活動の継続につながっていることがはっきりと確認できました。では、一部の自主グループからという御要望ではありましたが、「派遣回数をふやしてほしい」との御意見がございました。  私も実際に、坂浜地区にある自主グループに派遣されてきた職員の方と話す機会がございました。その職員の方からは、「御要望があれば出向いて自主グループの皆様のお役に立ちたいのですが、特定のグループに何度も出向くことは、多くの自主グループが活動されている中では困難であり、年間で2回程度であれば可能である」と言っておられました。  実際にはどの程度派遣されているのか、リハビリテーション専門職及びiクラブ職員の自主グループへの派遣の実績についてお伺いしたいと思います。 584 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 585 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) リハビリテーション専門職の自主グループへの派遣実績につきましては、開始しました平成28年度から平成30年度末までの3年度で延べ13グループに派遣しております。次に、iクラブの自主グループへの派遣実績につきましては、開始しました平成29年度、平成30年度末までの2年度で延べ98グループに派遣しております。 586 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 587 ◯ 4番(榎本久春君) では、(4)、一般介護予防事業の自主グループが継続的に活動できるようなさらなる取り組みについてお伺いいたします。 588 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 589 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) さきにお答えしました自主グループへの支援に引き続き取り組んでまいります。 590 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 591 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。さらなる支援については、今御答弁があったように、さまざまな支援を充実させ、引き続き取り組んでいくかと思いますが、では支援についてもう少し確認させていただきたいと思います。私が以前勤務していた介護老人福祉施設のデイサービスで、機能訓練や運動機能向上プログラムの計画があるケアプランでサービスを利用する要支援・要介護者が多くいらっしゃいました。中には、ケアプランの目標が達成でき、なおかつ介護認定が非該当になった利用者もいました。その後は身体機能と生活機能を維持するために地域支援を利用するとありましたが、介護保険のサービスを提供する職員にとっては、その後の経過を知る機会はございませんでした。そこで、介護保険のサービスなどを受けることにより、要支援・要介護状態から回復し、介護サービスが不要となった高齢者に対して、地域支援として自主グループなどの紹介やコーディネートはどのように行っているのか、お伺いします。 592 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 593 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、生活支援コーディネーターが地域の情報を収集し、自主グループや地域の通いの場などを紹介する介護予防ガイドブックを作成し、情報提供を行っております。地域包括支援センター及びケアマネジャーは、この介護予防ガイドブックなどを活用し、その高齢者の状況に応じまして自主グループなどを紹介し、インフォーマルサービスを含めたケアプランを提供しております。 594 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 595 ◯ 4番(榎本久春君) 再々質問いたします。介護保険が不要になった高齢者に対しても、介護予防ガイドブックなど、地域の情報、その方の状況に応じて自主グループや通いの場、インフォーマルサービスを含めてプランを提供していることは、再び要介護状態にならないための取り組みとして必要な支援だと思います。生きがいや意欲を持った生活を送ることができる重要な取り組みだと思います。ぜひ、このようなケースの方々がふえるように、取り組んでいただきたいと思います。  では、もう1点確認させていただきます。自主グループの活動を実施するに当たっては、活動場所も重要になるかと思います。近隣の方々が自主グループを立ち上げて、場所の問題が発生した場合はどのように対応されているのか、自主グループの活動場所への支援について伺い、次の質問に移ります。 596 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 597 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 自主グループが活動する場所に対する支援につきましては、会場の紹介を行ったり、通いの場支援補助金により会場費の補助を行ったりしております。 598 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 599 ◯ 4番(榎本久春君) では大項目3番、子供を犯罪被害から守る取り組みについて。  警視庁で認知した子供に対する犯罪等については、平成19年から平成28年までの都内における認知件数は、平成22年までは減少傾向にあったものの、それ以降は増減を繰り返しながら推移しており、平成28年には239件発生しております。全国では痛ましい事件が後を絶たない状況で、近隣ではありますが、川崎市多摩区登戸でも悲痛の念にたえない事件が起きてしまいました。未来ある子供の命が奪われるようなことはあってはならないことであると誰もが思ったことと思います。稲城市においても、依然として不審者の出没もあることから、子供の安心・安全は、あらゆる手段とあらゆる方々の協力を得ながら確保していかなければならないと考えます。市では、防犯カメラの設置、メール配信による防犯情報の共有、通学路における見守りや、警察・防犯パトロール車による巡回、自治会を中心としたさまざまな団体による防犯パトロールなど、子供たちを見守る体制は評価できるところです。しかしながら、昨今はこのような安全対策を覆すような犯罪も起きており、稲城市においても依然として不審者の出没もあることから、さらなる安全対策の取り組みも必要かと考えます。子供を犯罪被害から守る取り組みについてお伺いします。  (1)、稲城市における不審者情報と犯罪被害状況について伺います。 600 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 601 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 稲城市における不審者情報につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。  子供の犯罪被害状況につきましては、多摩中央警察署に確認したところ、小学生以下の子供を被害者とする刑法犯認知件数は、平成30年では1件、平成31年4月末現在でゼロ件となっております。 602 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 603 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。先日、池田議員の一般質問の中で、不審者情報と犯罪被害状況の御答弁がございました。刑法犯認知件数は年々減少傾向にあり、小学生以下の子供を被害者とする刑法犯認知件数も平成30年は1件と少ないということは認識いたしました。不審者の情報の件数が平成28年度以降ふえた理由については、不審者情報を総務契約課で一元管理しメール配信したことによるものであるということも理解いたしました。昨日も押立で、露出した男に声をかけられるという事案が発生しております。そこで、主に露出、声かけ、つきまといといった事案が多い状況とのことですが、その事案の傾向について分析されているのか、分析されているのであれば、その傾向についてお伺いいたします。 604 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 605 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 平成28年度以降の不審者情報の主な内訳につきましては、多い順で申し上げますと、平成28年では、露出が4件、暴力が3件、声かけ、不審電話、不審行動が各2件、平成29年では、声かけが9件、露出が6件、つきまといが3件、平成30年では、露出が13件、声かけが5件、つきまといが4件となっており、傾向といたしましては、露出や声かけがふえてきている状況でございます。また、発生場所につきまして多い順に申し上げますと、平成28年では、矢野口が4件、東長沼が3件、向陽台が2件、平成29年では、平尾が6件、東長沼・若葉台が各3件、平成30年では、大丸が9件、矢野口が4件、押立が3件となっており、年ごとに発生場所の地区も変化している状況でございます。 606 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 607 ◯ 4番(榎本久春君) では再々質問いたします。ただいま細かい分析について御答弁いただきました。不審者情報については、メール配信され、情報を共有することができるかと思います。不審者情報のただいま分析された結果についても、稲城市の不審者の傾向がわかるので、周知したほうがよいかと考えますが、関係機関や団体等に周知しているのか、お伺いいたします。 608 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 609 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 不審者情報の件数につきましては、多摩中央警察署や多摩稲城防犯協会を初めとする各種団体で構成される稲城市安全・安心まちづくり推進協議会において報告しておりますが、不審者情報等の内訳などにつきましても、今後、情報共有を図ってまいりたいと考えております。 610 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 611 ◯ 4番(榎本久春君) では、よろしくお願いいたします。  (2)、小中学校での取り組みについてお伺いいたします。 612 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 613 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 子供を犯罪被害から守るための小中学校における取り組みにつきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 614 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 615 ◯ 4番(榎本久春君) こちらも、先日池田議員から質問があり、さまざまな取り組みについて御答弁があり、児童・生徒に犯罪の危険を予測し回避する能力を育むよう、計画的に指導されているということでございます。子供を犯罪被害から守るためには、保護者との連携協力が必要です。欧米では、保護者が登下校に付き添って安全の確保をしている国や地域もありますが、日本では、文化・習慣の違いからもこのような取り組みは困難であり、保護者の就労状況も考えますと、現状を踏まえた取り組みが必要かと考えます。子供を犯罪被害から守るためには、家庭との協力が必要であり、共通した認識も必要かと思います。そこで、子供を犯罪被害から守ることに関する保護者への意識啓発について取り組んでいる内容についてお伺いいたします。 616 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 617 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 子供を犯罪被害から守るための保護者の意識啓発の取り組みにつきましては、例えばセーフティー教室を学校公開日に設定するなどして保護者の方にも参観していただいたり、保護者会や学校だよりなどを通して安全教育に関する情報提供や啓発の取り組みを行ったりしております。 618 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 619 ◯ 4番(榎本久春君) ぜひ、全ての保護者に対して、今御答弁いただいたような取り組みを理解していただき、子供を犯罪被害から守れるよう、引き続き取り組んでいただきたいと思います。  では、(3)、小中学校の下校時の対応についてお伺いいたします。 620 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 621 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 小中学校における下校時の対応につきましては、可能な限り複数で下校することや、下校時刻を守り、明るく人通りの多い道を通ることなど、学級活動等において児童・生徒に指導を行っております。また、PTAや青少年育成地区委員会、地域の皆様方に見守り活動に御協力いただいております。 622 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 623 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。ただいま御答弁いただいた、可能な限り複数で下校すること、下校時刻を守り、明るく人通りの多い道を通ることなど、具体的な指導をしていることはわかりました。安全に関する子供たちの意識を高めるためには、教員の指導はもちろんのことですが、子供自身が身を守るという意識も重要かと考えます。例えばげた箱など、登下校時に子供たちが目にする場所に、今御答弁にあった、可能な限り複数で下校すること、下校時刻を守り、明るく人通りの多い道を通ること、また「いかのおすし」などの意識啓発ができる標語やポスター等を掲示することで、日常的に意識を持つことができると考えます。げた箱などに安全に関する意識啓発の標語やポスター等を掲示することについて、市の認識をお伺いします。 624 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 625 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 安全に関する意識啓発の標語やポスターを掲示することにつきましては、児童・生徒の危険を予測し回避する能力を育むためには、日常的に繰り返し安全指導を行うことが大切であり、児童・生徒が目にする場所への標語やポスター掲示の取り組みは効果的だと認識しております。安全指導につきましては、既に各学校で取り組んでいるところではございますが、標語やポスター掲示の取り組みにつきましても改めて伝えてまいります。 626 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 627 ◯ 4番(榎本久春君) ぜひ、よろしくお願いします。  では、(4)、地域での対応について伺います。 628 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 629 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 市では、防犯活動に御協力いただける団体にパトロール用のベストや帽子などの防犯グッズの貸与を行っておりますが、令和元年5月末現在126団体に登録いただいております。また、登録団体における平成30年の防犯活動の実績といたしましては、延べ2,169回、延べ人数では約10万5,000人の方に防犯パトロールなどを行っていただいているところでございます。子供を犯罪被害から守るための地域の取り組みにつきましては、防犯協会や自治会、小中学校のPTA、青少年育成地区委員会、民生委員・児童委員、更生保護女性会など、防犯活動に協力いただいている団体により、登下校時の見守りや校外パトロールなどを含め、防犯パトロール活動を実施していただいております。また、児童・生徒が登下校時に緊急を要する場合に助けを求める場所として、地域の皆様の御協力により「こども110番の家」を設置しており、令和元年5月末現在950件の登録をいただいております。 630 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 631 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。子供を犯罪被害から守るため、地域ではさまざまな団体による取り組みが行われ、大変努力されていることを再確認させていただきました。先ほどの御答弁で、児童・生徒が登下校時に緊急を要する場合に助けを求める場所として、「こども110番の家」の設置を推進しているとありました。「こども110番の家」の設置をふやすための取り組みについて伺います。また、「こども110番の家」を引き受けていただいている方がどのような対応をすればよいのかわからない場合の説明についてはどのようにされているのか、伺います。さらに、「こども110番の家」を引き受けていただいている方々が、児童・生徒が下校する2時から4時ごろに、例えば農家や事業所の方などには外に出ての作業を行っていただく、また家庭であれば、犬を連れての散歩も含めて下校時の時間に合わせて散歩を行っていただくなど、無理のない範囲になると思いますが、依頼をすることは可能であるのか、お伺いいたします。 632 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 633 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) まず「こども110番の家」の拡充につきましては、市ホームページやメール配信サービス、広報の媒体を活用するとともに、定例校長会における事業説明などを通じ、引き続きさらなる拡充に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、「こども110番の家」を引き受けていただく方の対応につきましては、「こども110番の家」の設置をお願いする依頼文書にあわせて、子供が助けを求めて駆け込んできた場合の対応要領を添付しております。そして、「こども110番の家」を引き受けていただいている方が不安に思われることがある場合につきましては、要領について丁寧にお伝えするなどの対応を随時行っているところでございます。さらに、児童の下校時刻に合わせて「こども110番の家」を引き受けていただいている方に外での作業を依頼することにつきましては、「こども110番の家」に協力していただいている方にさらなる負担を強いることになりますので、難しいものと考えております。 634 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 635 ◯ 4番(榎本久春君) では、再々質問いたします。「こども110番の家」を引き受けていただいている地域の方々の御協力があってのことですから、負担となるような協力については難しいのかと思いますが、ちょっとした気遣い、心遣いで、負担とならない程度の見守りとなれば、可能ではないかと考えます。「こども110番の家」については、他市の状況なども踏まえて検討していただければと思います。  そこで、見守りについてですが、市全体の市民の皆様に負担とならない程度の見守りとして、行政無線を使用しての呼びかけによる見守りも有効な手段ではないかと考えます。現在、稲城市では、夕方に防災行政無線を活用して「夕焼け焼け」のメロディーを流していますが、多摩市では、音声で「こちらは多摩市です。地域の皆さん、子供たちの見守りをお願いします」という放送も流れております。稲城市においても、「夕焼け焼け」のメロディーの後に市全体の協力を呼びかけるためにも、地域の方々に対して同様の音声での呼びかけができないかと考えます。音声での呼びかけについて市の見解を伺い、私の一般質問を終わります。
    636 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 637 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 防災行政無線につきましては、災害情報及び市民の生命・財産を守るために必要な情報を伝えることを目的としておりますが、「夕焼け焼け」のメロディーにつきましては、子供たちの帰宅の合図として、また地域で見守りをされている方々の目安として、1日の生活の区切りに御活用いただくために実施しております。この「夕焼け焼け」のメロディーは、平成18年から使用しており、古くから親しまれ、大人にも子供にもわかりやすい曲などを理由として曲が選定されており、これまでこのメロディーを合図に子供たちの見守りを行っていただいている団体もあると認識しているところでございます。御質問の音声による呼びかけにつきましては、場所や状況によっては聞き取りにくいことや、現在のメロディーが市民の方々に定着していることから、子供の見守りを実施していただくきっかけとして、引き続き音声ではなく「夕焼け焼け」のメロディーで実施してまいりたいと考えております。 638 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、4番、榎本久春君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 639 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                                午後3時43分 散会 Copyright © Inagi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...