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2023年12月04日 令和5年第4回定例会(第2日) 本文
2023年12月04日 令和5年第4回定例会(第2日) 名簿

  • "地域公共交通再編実施計画"(/)
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  1. 多摩市議会 2023-12-04
    2023年12月04日 令和5年第4回定例会(第2日) 本文


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    2023年12月04日 : 令和5年第4回定例会(第2日) 本文 (203発言中0件ヒット) ▼最初の箇所へ(全 0 箇所) / 表示中の内容をダウンロード  / 印刷ページ          午前10時00分開議 ◯議長(三階道雄君) ただいまの出席議員は26名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。    ──────────────────── ◯議長(三階道雄君) 本日の議事日程はあらかじめお手元に配付したとおりであります。  日程第1、前回に引き続き一般質問を行います。  質問の通告がありますので、順次指名いたします。  初めに、石山ひろあき議員の発言を許します。  25番石山ひろあき議員。      (25番石山ひろあき君質問席着席) ◯25番(石山ひろあき君) おはようございます。25番石山ひろあきです。12月議会2日目のトップバッターを務めさせていただきます。  1 観光事業の可能性について  2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で私たちの日常生活は大きく変わりました。そして急激な環境変化によって、医療・福祉・働き方・教育・子育て・地域コミュニティなどコロナ禍以前から重要性が指摘されてきたデジタル化社会の転換についてなど、様々な課題が改めて浮き彫りになりました。  国内各地における観光事業についても、2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で日本を訪れる訪日外国人観光客も減少傾向が続いておりましたが、インバウンドを取り戻しつつあります。  また、各地域のお祭りやイベント、学校では運動会・修学旅行・遠足なども行われるようになり、少しずつですが、活気が出てきたと感じることができると同時に、観光事業が果たす重要性が大きく関わっていると考えます。  今回質問する観光事業とは、地域資源を活用し、主に宿泊を伴わない飲食・農作物・イベント・お祭り・体験・スポーツなどについてです。  様々な事業者と連携し、魅力的な地域をブランディングすることで、交流人口から生まれる観光収入で地域経済が活性化し、稼げる観光事業を循環する仕組みづくりができるように市としてもさらなるかじ取りをしていただきたく、幾つか質問いたします。  (1)観光事業は、ターゲットに刺さる特徴的な魅力をつくり出すことが大切だと考えます。市が考える今後の観光事業とはどのようなものか、また、実現していくために市内の事業者・団体とはどのような連携をしているのか伺います。  (2)地域資源を生かし、ターゲットに刺さるプロモーションやデータに基づくマーケティングも必要不可欠だと思いますが、市としてどのような取り組みをしているのか伺います。  (3)シティセールス、シティープロモーションは、ただやみくもに行政目線で情報発信してもあまり効果がなく、相手目線で戦略の必要性や地域の視点、マーケティングの仕方が重要ですが、市ではどのような取り組み・課題があるのか伺います。
     2 子ども食堂・誰でも食堂について  市内各地域で行われている子育て支援について、前段でも申しましたが、新型コロナウイルス感染症による社会活動への影響も少しずつ軽減されてきました。  一方で、コロナ禍で様々な課題が顕在化してきました。先般、地元地域の皆様にお声がけいただき、子ども食堂の様子を見させていただける機会がありました。地域の中でそれぞれの立場から取り組まれていて、その場を利用されている方からも、「温かく受け入れられている」という安心感のようなものが伝わってきました。  多摩市の「良さ」を市の内外に発信するということでは、さきに述べた「観光」にもつながる部分があると思います。このことについて市の取り組み状況と、これからの取り組み方針などについて伺います。  (1)これまでも市議会の中で取り上げられてきたと思いますが、改めて、現在市内で実施されている子ども食堂の形態(種類)とその数、実施頻度について伺います。  (2)地域で子育てを支えるスキームは多摩市の強みと考えるが、市はどのように内外に発信しているのか、今後の想定も含めて伺います。  以上、市長のご答弁いただいた後、再質問させていただきます。 ◯議長(三階道雄君) 阿部市長。        (市長阿部裕行君登壇) ◯市長(阿部裕行君) それでは、石山議員のご質問にお答え申し上げます。  1の(1)についてお答えします。  市では現在、平成31年3月に企業、大学、市民団体などを会員として立ち上げた多摩市観光まちづくり交流協議会から、令和2年3月に向けた提言をもとに「(仮称)多摩市観光まちづくり基本方針」の策定を進めています。  海外からの観光客に向けて、多摩センター駅にフリーWi-Fiを設置するなどの環境整備を進めるとともに、日帰り圏内の近隣の方々に向けては、市内の自然やキャラクター、イベントなどの資源を活用しながら、本市への来訪や再訪を促したり、長く滞在していただいたりするなど、日常使いや市内への転入のきっかけとなるよう取り組んでいるところです。  また、直近で聖蹟桜ヶ丘駅周辺で実施した日本アニメーションのキャラクター「ラスカル」のコラボレーションメニューなどを近隣の飲食小売店で提供いただく回遊事業「ぶらり謎ときまち歩き」では、事業PRに関して商業施設や商店街などにお願いして実施したところです。今後もこのように市内で観光事業を実施するに当たっては、事業者などと連携しながら取り組んでまいります。  (2)についてお答えします。  本市では、KDDI株式会社が提供するスマートフォンなどの位置情報による人流データ(KLA)を活用し、イベントにおける人流に関する分析を行っています。エリアと日時など条件を指定し、年齢、居住地等そこにいる人の属性を時間帯別に把握し、集客が多い時間帯や、どこからの来訪が多いのかなどを分析しています。  また、イベント実施の際には、参加者へアンケートを行い、その結果をイベントに協力いただいた事業者や商店街へ情報提供しています。  人流データやアンケート結果を協力いただいた事業者などと共有し、今後の事業の周知や計画検討に活用し、さらに来訪者を呼び込めるよう連携して取り組んでいます。  (3)についてお答えします。  本市では、令和3年8月に更新した「多摩市シティセールス戦略」に基づき、20歳から30歳代をターゲットとして、市内外に向けてまちの魅力の発信を行っています。  世論調査や近隣市区へのインターネット調査、民間事業者による住みたいまちランキングなどといった各調査を参考に、どのようなニーズがあるかを把握し、特にシティセールス戦略でターゲットとしている世代の関係人口をふやすため、取り組みを進めているところです。  一方で、SNS等も多様化し、市の持つ限られた情報媒体で、いかに人々の情報ニーズに対応していくかという課題があることから、令和3年に職員向けに、情報発信のためのポイントを整理した小冊子「戦略的情報発信のあいうえお」を作成し、情報の受け手に合わせて情報が伝わりやすい媒体を選択する取り組みも同時に行っているところです。  また、今年10月に行われた「TAMATAMAFESTIVAL」では、本市としてもまちのリニューアルの進む多摩センター地区への関係人口の増加を目的に支援し、ターゲット層を中心に、2日間で約4万人の来街者を得ることができました。  本事業は旧ツイッターのXにおいて、事前の告知だけで180万回以上イベント情報が拡散・表示されており、パルテノン多摩を中心としたイベント当日の人流データでは、約8割が市外からの来場者であり、約4割が20歳から30歳代であったことから、イベントの特性をうまく活用すれば、新たな関係人口・交流人口を生み出すことができることもわかりました。  また、こうしたターゲットに向けて、多摩市の新しいにぎわいをつくる「せいせきカワマチ」や、「多摩センター地区」の首都圏への認知拡大を図るため、本日12月4日から大手町駅などの都心ターミナル駅等での交通広告を実施します。  引き続き、市内で行われている様々な活動をターゲットに合わせた情報として仕立てながら、市外の方々に、多摩市に来たいと思っていただけるような情報発信の取り組みを重ねてまいります。  次に、2の(1)についてお答えします。  現在、市内には18か所の子ども・誰でも食堂があり、大きく分けて3つの形態があります。  1つ目は、ふだんは事業所として営業または活動し、定期的にその場を活用して食堂や配食を実施しているところが9か所。2つ目は、高齢者や子どもの居場所として日常的に活動している中で、食堂や配食を実施しているところが3か所。3つ目は、地域の公共施設なども含め、実施場所を定期的に確保して、食堂や配食を実施しているところが6か所あります。  実施頻度については、多くの団体が月に一、二回程度となっていますが、居場所として活動している団体の中には、週4回実施しているところもあります。  (2)についてお答えします。  本市はこれまで保育園や学童クラブの待機児童対策をはじめ、保護者の皆さんが安心して子どもを育むことのできる環境を整えることに全庁で取り組んでまいりました。  現在、改訂作業を行っている「多摩市子ども・子育て・若者プラン」が令和7年度に新しい形でスタートしますが、第六次多摩市総合計画と合わせて「子どもまんなか」に全市を挙げて取り組んでいけるよう準備を進めています。こうした取り組みは、これまでも例えば昨年度の交通広告として「子育てを育てる街」などとして、シティセールスの場面でも内外に発信してまいりました。  先月、「多摩市立児童館50周年記念イベント」を永山北公園で開催し、2,000人を超える多くの方にご来場いただきました。児童館を中心に、関係機関や市民ボランティアの皆さんが綿密に準備を重ねてきたことで、大きな反響をいただけたと実感しています。  今後も、児童館や市内保育園、幼稚園など子育て支援機関が連携して、地域で子育てを支えることを推進していく中で、多摩市民に向けても、市外にお住まいの子育て世帯に向けても、多摩市での子育てのしやすさ、充実した子育て支援施策、市民・地域ぐるみで「子どもまんなか」に取り組んでいることをこれまで以上に積極的に発信してまいります。 ◯25番(石山ひろあき君) 市長、ご答弁ありがとうございました。それでは、再質問に移らさせていただきます。  (1)のご答弁の中にもございましたが、今年10月7日から11月5日まで回遊事業として行われていた「ぶらり謎とき!まち歩き」ですが、どのような効果が見られたのか伺います。また、アンケート調査でわかったことがあれば、教えてください。 ◯議長(三階道雄君) 磯貝市民経済部長。      (市民経済部長磯貝浩二君登壇) ◯市民経済部長(磯貝浩二君) まち歩きの期間につきまして、私も歩きましたけれども、マップを手にして聖蹟エリア、歩いていらっしゃる方が非常に多かったかなと考えてございます。9つの飲食店等で、ラスカルのコラボメニューの作成に協力していただいて、購入あるいは食事等をしていただきました。  また、謎解きの正解者先着500名に、マスキングテープを用意していたのですけれども、そちらのほうも全てなくなるということで、多くの方に楽しんでいただけたのではないかなと考えてございます。  アンケートにつきましては、113名の方から回答のほうをいただきましたけれども、その中で電車で来られた方が4割、また初めて参加されたという方が6割いらっしゃったということから、市外からの呼び込み、また、新たな層の開拓ができたのかなというふうには考えてございます。  加えて、10月にかわまちびらきのイベント会場となりました芝生広場、また、商業施設のサクテラスモールのカフェ、そういったところをまち歩きの新たなスポットとして、参加者に巡っていただきました。  アンケートの結果から、これらのスポットにつきまして、全体の6割の方が新たに認知されたというような回答をいただいたとともに、実際に足も運んでいただいたことなどから、聖蹟エリアの新たなまちの魅力の発信につながったのかなというふうには考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 磯貝市民経済部長、ありがとうございます。  私も実施している間、聖蹟桜ヶ丘で家族で参加している方や若いカップルの方、女性同士でまちを歩いている方にも多く遭遇しました。  答弁でもございましたが、今回新たに聖蹟桜ヶ丘の新芝生広場とサクテラスモールをラリー箇所に選んでいただいたのは、聖蹟桜ヶ丘かわまちづくりなど、行政の取り組みを知っていただく上でも非常によかったと思っています。  また、この事業後に参加店舗に直接ヒアリングしてみましたが、どの店舗でも大変好評で、立ち寄った方が店舗で売っている、まち歩きオリジナル商品をたくさん購入し、お店の売上げにも協力してくれたとのことです。多摩市としても、今後もラスカルなどのポテンシャルを活用し、こういった事業をしていただければと思います。  次に、第一答弁でもありましたが、平成31年3月に立ち上がった多摩市観光まちづくり交流協議会ですが、作成している紅葉マップや桜マップは、ほかの部署とも共有し、活用されているのか伺います。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 豊かな自然というのが多摩市の魅力の一つかなと考えてございます。特に紅葉や桜の時期というのは、非常に問い合わせも多いところでございます。  そうした中で、観光まちづくり交流協議会の中で紅葉マップ、桜マップを作成して、市民の方、また来訪者に向けて発信をさせていただいているところでございます。庁内での活用については、ちょっと詳細を確認してないので、現状では把握してないというふうにしか申し上げられないのですけれども、庁内共有できるように、有効に活用できるようにしていければと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 庁内での活用を把握されてないということですが、このマップ、市のほうにも問い合わせが多いということもありましたし、私も決算審査の際お伝えをしましたが、例えばスポーツ推進委員さんにもこのマップを周知することで、ノルディックウオーキングのイベントやウオーキングイベントなどでも活用できる可能性があるのではないかと思いますので、周知をしてみてはと思います。  先ほど市長から平成31年3月に設置された多摩市観光まちづくり協議会の提言をもとに、行政として、日帰り圏内の近隣の方に向けて、市内の自然やキャラクター、イベントなどの資源を活用しながら、多摩市への来訪を促し、再訪していただき、滞在時間を長くして、日常使いや市内への転入のきっかけとなることを目的とし、取り組んできたとありましたが、コロナ禍の影響もあり、ご苦労されていた部分もあると思います。  市長のご答弁の中にもありました、多摩市観光まちづくり基本方針の策定について、今後の予定とコロナ禍の影響を受けて、何か変更があったのかを伺います。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 多摩市の観光まちづくり基本方針、本来であればもう少し早めにできているところだったのですけれども、今の予定では令和6年度中の策定に向けて取り組んでございます。  令和2年に、観光まちづくり交流協議会のほうから提言を受けて、着手したわけなのですけれども、そのとき提言いただいて、令和2年ということもありコロナ前の状況と。当時はまだインバウンド需要なんかも非常に多かった中で、改めてこのコロナ禍を経てというところでは、外から遠くから来てもらうだけではなく、特にコロナ中、コロナ禍の中では、近隣からあるいは市内でマイクロツーリズムの考え方に基づいて、改めて近隣の方も含めて、多摩市の魅力を知ってもらいたいと、そういうところが大きく変わったのかなと考えてございます。  コロナ前と状況が変わったことから、今年につきましては、庁内のイベント実施等をしている所管課、そういったところに調査をしたり、市内企業にアンケートを実施しました。  これらをもとに、多摩市として必要な観光の方針のほうを策定してまいりたいと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、磯貝市民経済部長もおっしゃっていたように、コロナ禍の影響でいろいろ、こういう策定にも時間がかかることがあったのかなと思っていますが、もう少し、多摩市観光まちづくり交流協議会についてお聞きします。  多摩市まち・ひと・しごと創生総合戦略が平成27年10月から検討委員会が始まり、平成28年2月にこの創生総合戦略が策定され、その後、令和2年8月から第2期多摩市まち・ひと・しごと創生総合戦略の検討委員会が開催され、令和3年3月に第2期の創生総合戦略が策定されました。  初めに確認させていただきたいのですが、平成28年2月に第1期の創生総合戦略が作成された中で、創生戦略、観光に関する担い手づくりの推進の中には、日本版DMOを視野に入れ、有識者懇談会の設置など地域にある資源を生かすとともに、観光の観点から、まちの魅力を高める組織づくりを検討するとありますが、第2期の創生総合戦略が策定されたときには、この部分が多摩市観光まちづくり交流協議会と連携したまちの魅力発信となっています。  これは多摩市観光まちづくり交流協議会が、多摩市版DMOとしての役割を担っていくと捉えていいのかお伺いいたします。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 多摩市観光まちづくり交流協議会が、多摩市版のDMOとしての役割を担っていくかというご質問なのですけれども、この交流協議会につきましては、多摩市の魅力の向上、来街者の増加等を図るための取り組みについて協議して、協議会の会員相互は連携して事業等を行うことによって、観光振興、定住促進、また地域経済の活性化に寄与することを目的として、平成31年に設立のほうをされました。  市長答弁にもありましたように、企業、大学、商工会議所、市民団体、そういったところを合わせて、今17団体で構成をされてございます。DMOというと法人ということなので、この役割というか、機能を今実際には担っていただいているというところでございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 磯貝市民経済部長、ありがとうございます。  先ほども申しましたが、第1期多摩市まち・ひと・しごと創生総合戦略が策定されたときには、日本版DMOを視野に入れたという部分が第2期創生総合戦略の策定時には、この部分が多摩市観光まちづくり交流協議会へ記載変更があったので、ほかの議員さんや、これまで関わってきた方の中では、多摩市も観光協会を設置する流れのようなものを感じたと思います。  そこで質問いたしますが、多摩市観光まちづくり交流協議会を法人化する動きがあるのか伺います。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) あくまで現時点ではということなのですけれども、現時点では、この観光まちづくり交流協議会が法人化するといった予定はございません。 ◯25番(石山ひろあき君) 先ほどからDMOと伝えていますが、そもそもDMOとは、Destination Management Organizationの頭文字の略でDMOとしていて、このDMOの意味ですが、わかりやすく言うと観光地域づくりを担う組織を指し、DMOのDはDestinationDestinationは観光目的地という意味になります。  多摩市の場合は、京都や北海道のような観光地域でないため、地域資源を最大限に生かし、様々な主体が参加するまちの運営を横断的、総合的に調整し、時には運営主体となり、まちづくりに必要な公園や拠点の建物の管理、空き店舗の対策などを担い、商工会議所、商店会、企業、市民、行政機関が協力している事業を展開するTown Management Organization、いわゆるTMO的な表現のほうが適しているように感じています。  宿泊を伴わない観光でも、稼げる地域づくりを推進するためにも、観光誘客や商社機能と不動産情報発信、商店街活性化機能を組み合わせた観光振興団体とまちづくり会社を兼ね備えた実施主体が望ましいと考えますが、本市の観光振興を推進する運営体制について、お考えをお聞かせください。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 先ほどご答弁もさせていただきましたけれども、本市の観光振興、定住促進、また、地域経済の活性化に寄与することを目的に、多摩市観光まちづくり交流協議会のほうが設立をされました。今そこからの提言、また、コロナ禍での変化、そういったものを踏まえて、観光まちづくり基本方針の策定を進めているところでございます。  現時点では市の観光に関する考え方、その柱を立てていく、そういう状況でございますので、そこに向けて産官学民、それらが連携した実践を重ねていきながら、必要な体制については検討してまいりたいと、そのように考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 次の質問ですが、以前、いいじま議員や渡辺しんじ議員も質問していたかと思いますが、多摩市に観光協会をという質問がございました。  以前の答弁では、機運が高まればとも話がありましたが、今後、多摩市に観光協会設置の方向性があるのか、お聞きします。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 観光協会があることで、いろいろな事業を実施するに当たって補助金等が得やすいと、そういったメリットがあるかなと。また、それとこの事業を実施するに当たっても、自治体が実施するよりかすごい自由度が高まるのかなというふうには考えてございます。  ただ一方で、ほかの自治体さんの状況を見ますと、自治体から結構かなりの補助金等が入っているというような状況もございます。いわゆる観光地と比べると、観光施設、観光資源等は本市のほうは必ずしも多くはない。そういった中で、多摩市の観光振興に当たって何が必要なのか。この観光協会等をつくった場合のメリットと負担、そういったものも検討しながら、今後考えてまいりたいと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、メリットと負担を考慮しながらとありましたが、今後の人口推移を考え、いかに多摩市に定住促進できるかである程度、市の財源も決まってくるところもあるかもしれないのですけれども、10年前と今では市の支出の中で、福祉にかけるところが大幅に変わってきたと、財政課長のご経験もある磯貝市民経済部長とお話ししたばかりですが、今後も、この福祉については手厚くしていかなければならない。福祉を充実させていく上で財源確保は重要であり、今よりも強力な定住促進を発信して、促していくためには早めの対応が必要不可欠だと考えています。その辺りについて市のお考えをお聞きできればと思います。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) すみません、あくまでも市民経済部目線でというようなお話になりますけれども、今石山議員がおっしゃったとおり、社会保障関係経費、今後もふえ続けていくだろうと想定される中で、市民経済部のほうとしては、当然その定住人口もそうなのですけれども、人口自体は減少していく中で、今、企業さん、法人さんに何とか多摩市のほうに来てもらいたいなと。  それと併せて観光等も含めて、市外から幅広く来ていただいて一定程度お金を落としていただく、そうした中で、財源を確保していければと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 磯貝市民経済部長、ありがとうございます。  観光協会をつくるとなると、こういった財源の問題が出てくると思いますが、この財源も、国や都の財源で賄える規模の設置を念頭に、観光協会設置を前向きにお願いしていただければと思います。  (2)に移ります。  ご答弁でもございましたが、スマートフォンの位置情報による人流データを活用し、事業の周知や計画検討に活用していくとあります。具体的にどのような活用が期待できるのかを伺います。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) KLAの活用というところなのですけれども、KLAでわかるものというのが、年齢層だったりとか、あるいは狭いエリアで見るとどこの施設からどういうふうに移動しているのか、そういったものもわかります。こういったものを分析することによって、イベントを実施する際にどうすればより効果的になるのか、そういったものを私どもも活用していますし、それを民間さんのほうにも提供させていただくことによって、さらなる活性化のほうにつなげていければと思ってございます。 ◯25番(石山ひろあき君) そういったデータをもとにいろいろ今後、活用できるところが大幅にふえていくと思いますので、ぜひそのようなデータも活用しながら、事業を行っていただければと思います。  先日、せいせき観光まちづくり会議が行われ、経済観光課の加藤課長も出席されていたのでご存じかと思いますが、多摩市は、多くのアニメの中で取り上げられています。これを生かすための取り組みは行われているのか伺います。また、定時更新料が無料のタマイーブックスやGuidoorを今後活用していくのかも併せて伺います。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 多摩市を舞台にしたと言われているアニメ、幾つかありますけれども、例えば例で申し上げますと「耳をすませば」、そういったものが多摩市のほうで結構有名かなと思いますけれども、これをきっかけにせいせき観光まちづくり会議というのが立ち上がり、マップの作成や、青春ポストの設置、映画会の上映、そういった来訪していただける事業を実施してございます。  市民団体がアニメをきっかけとした新たな観光資源として、いろいろな取り組みをされておりますので、市のほうも一緒に関わって盛り上げていければと考えてございます。  また、せいせき観光まちづくり会議のほうから、団体のほうでつくられた「歴史の散歩道」という冊子があるのですけれども、そういったまち歩き、そういったものをまち歩きで活用したいといったお話もいただいてございますので、Guidoorの活用も含めてお話をさせていただいているところでございます。  こちらに関しても、今後、実施に向けて検討できればなというふうには考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、磯貝市民経済部長もおっしゃったように最近でも、数多くの多摩市がアニメモデル地として使用されていると言っていただきましたが、こういったことは他の自治体でも、今年の10月に、豊洲では商店街とアニメがコラボした事業が行われ、まちの活性化につながったとお聞きしました。多摩市としても、このような取り組みにアンテナを張っていただければと思います。  そして、このGuidoor、お話しいただきましたが、例えば多摩センターの多摩市立中央図書館や聖蹟桜ヶ丘のいろは坂などの場所でQRコードを設置し、スマートフォンやタブレットでかざし、読み込むと、スマートフォンが案内板代わりになるというもので、多言語の対応も可能です。各スポットごとに、どのぐらいの方がQRコードを読み込んだかもわかるものとなっています。  Guidoorの活用もせいせき観光まちづくり会議と話し合いがされながら検討しているとのことでしたので、引き続きよろしくお願いいたします。  今、磯貝市民経済部長のほうから、せいせき観光まちづくり会議さんが作成した冊子、「歴史の散歩道」、こちらになっているのですけれども映してていただけますか。ちょっと小さいのであれですけれども、こちらの冊子を開いていただくと、聖蹟の歴史マップから始まり、関戸の歴史年表、聖蹟の由来など、わかりやすく見やすく解説がついているので、聖蹟のまちを楽しく散歩できるものとなっております。各所管の方も一度、この冊子のほうを見ていただければと思っています。  続いて(3)に移ります。  多摩市では、丘のまち、あぐりあぐり、たまロケーションサービスなど、幾つか市内を紹介するサイトがありますが、利用者目線からすると、情報が拾いにくいようにも感じています。先ほど、観光協会の設置についても触れましたが、多摩市に観光協会が設置されていたら、観光協会のホームページにまとめて掲載でき、利用者は情報が拾いやすくなります。見やすい自治体ホームページを探してみるとシティセールスのページがあり、そこには、市内の特産品、市内プロモーション動画、地場野菜、ロケ地、飲食店情報、市内のイベント、ふるさと納税、移住・定住、空き家対策などを掲載されています。  多摩市でも、観光協会が検討、設置されるまでに、ほかの自治体同様にシティセールスのページを作成し、丘のまち、あぐりあぐり、たまロケーションサービス、桜マップ、紅葉マップ、ふるさと納税、市内の施設の紹介などを掲載してみてはと考えますが、この辺りいかがでしょうか。 ◯議長(三階道雄君) 鈴木企画政策部長。       (企画政策部長鈴木誠君登壇)
    ◯企画政策部長(鈴木誠君) ご質問にございました、丘のまち、あぐりあぐり、そして、たまロケーションサービスなど、それぞれ分野に特化した専用サイトとして設けているところでございます。  公式ホームページの運用状況を見ますと、利用者の方々、キーワード検索で情報を得ている方が多数を占めているという状況を踏まえますと、先ほどご提案いただきました統合型のサイトのような形というのは、メリットが少ないように捉えているところでございます。  ただ、しかしながら、やはり利用者目線で、市内の情報を取得しやすくしていくということは、情報の取得方法が日々変化しているというところの中で、やはり継続的な課題と私ども認識しているところでございます。  やはり様々な情報にどう誘導していくかということが鍵かなと認識しておりますので、やはりどのようなことが効果的なことか、引き続き検討して、私どものサイトについても改善を図ってまいりたいと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、鈴木企画政策部長のほうから、少しメリットが少ないのではないかというお話もあったと思うのですけれども、例えばたまロケーションサービスさんのサイトを見て、ロケ地の情報を見て、あとはアニメの聖地巡礼を行うときに、同じサイトに丘のまちさんの掲載されている飲食店情報などがあったりとかすると、そっちに飛んだりだとか、この話というのはいろいろ広がりが出てくる話なのです。そこのところで今若い方というのは、情報をとって、もちろん自分が望んでいる情報をとりにいくのですけれども、ついでにそこで拾えるような、そういう仕組みが今後必要だと思っています。  今、企画政策部長のほうもおっしゃっていましたが、こういうことはすぐにというのは難しいと思いますので、ただ、市民にとって見やすく、わかりやすい、そういう環境づくりは重要だと思っておりますので、ぜひご検討のほどよろしくお願いいたします。  それと少し気になっているところが多摩市のホームページで観光のページを見ていたのですが、多摩市ホームページ、観光情報の中で、今年の3月20日に掲載更新されている「帰省のおみやげに多摩市のご当地お菓子はいかがですか?」というページがございます。  少し見ていただければと思うのですけれども、見にくいかもしれないのですけれども、こうやってスクロールされるのですけれども、こちらになるのですけれども、既に閉店されているお店や、既に販売していない商品、価格が変わっているものが掲載されています。これが市のホームページに掲載されているのです。あとはリンクが張ってあるのですけれども、リンクを押すと期限切れになってしまっているという状況に今なっています。  先ほども指摘したように、市民にとって見やすく、多摩市に興味ある方にわかりやすい環境づくりは重要ですので、改善していただければなと思っています。この機会に、「帰省のおみやげに多摩市のご当地お菓子はいかがですか?」というページをリニューアルされてもいいのかなと思うのですけれども、この辺り、もしお伺いできればと思います。 ◯議長(三階道雄君) 磯貝市民経済部長。      (市民経済部長磯貝浩二君登壇) ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 大変申しわけございませんでした。  古い情報が載ったままになっていたということで、そちらについては、速やかに更新のほうをかけてまいりたいと思ってございます。ネットは即時性、速達性というのが非常に重要かと思ってございますので、それ以外のページも含めて、再度、確認のほうさせていただき、更新のほうをしてまいりたいと考えてございます。 ◯議長(三階道雄君) 鈴木企画政策部長。       (企画政策部長鈴木誠君登壇) ◯企画政策部長(鈴木誠君) 今ご指摘いただいた点でございますけれども、やはり公式ホームページ全体の課題というふうにも捉えてございます。特にホームページの情報、やはり情報の鮮度という点と最新の情報をきちんと載せていかなければいけないというところでございます。  特に、リンク切れ等々、ホームページに上げていればいいという問題ではなく、日々情報が更新される中での適切なチェックと更新というものは必要だと認識してございますので、その点につきましては、改めて庁内のほうに呼びかけて、確認をしていきたいと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) ご答弁ありがとうございます。  続いての質問に移ります。  過去にも何度かお聞きしていますが、多摩市観光まちづくり交流協議会と、経済観光課が進める食プロジェクトですが、その後、何度かアイスランドの食材を活用し、イベント出展をしていると思います。その際の状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。 ◯議長(三階道雄君) 磯貝市民経済部長。      (市民経済部長磯貝浩二君登壇) ◯市民経済部長(磯貝浩二君) 今年ですとアイスランドウィークの際に、多摩センターで1回オリジナルの商品を出させていただきましたけれども、直近で言いますと、11月18日に、立川市の多摩都市モノレールの車両基地に「多摩モノまつり」というものが開催されましたけれども、そこで市内のシェアキッチンで営業しているパン屋さん、そちらのほうと協力いただきまして、スキルを使ったパン、それとアイスランドの伝統的な焼き菓子でヒョーナバンスサイラという少し言いづらいのですけれども、そういった焼き菓子がございます。そういったものをつくっていただいて、販売のほうをしていただきました。  この今回出していただいたパン、また、焼き菓子についても全て完売ということで、一定程度アイスランド等についても、関心を持っていただけたのかなと考えてございます。  このアイスランドウィーク、アイスランドのPRというのは、今、多摩センターを中心にやっているのですけれども、それを次年度以降、聖蹟桜ヶ丘のほうでも併せてやっていけないか、そういったことを検討しているところでございます。  また、今週末、昨日、おとといになりますけれども、味の素スタジアムのほうで開催されましたロードレースのレガシーイベント、そちらのほうにも出店いたしました。そちらのほうでは、サイクリストに人気のある市内の飲食店の案内と、市内飲食店さんのコーヒーのドリップバッグ、そういったものの販売を行わせていただきました。  今後も食を切り口にした多摩市の観光のきっかけ、そういったものをつくっていきたいなと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、市民経済部長のほうからもありましたが、その後何度かイベント出店をされているということで、当日参加している方からも、いただいているアンケートなども活用しながら取り組んでいただければと思います。  今後も、食を切り口に観光のきっかけをつくっていただきたいと思いますが、まだ、多摩市の野菜を活用した食プロジェクトの取り組みはないようですが、今後、多摩市の野菜を活用した取り組みの予定があるのか、お伺いいたします。 ◯市民経済部長(磯貝浩二君) これまでも多摩市の農産物等を活用して、取り組みできないかというのを検討はさせていただいてございます。なかなか少量多品種で栽培しているもので、その時期とタイミング的なものとその調整の時間、それがなかなか合わなくて、できなかったところもあるのですけれども、私ども市民経済部のほうでは、この食プロジェクトとして農業関係も所管している中で、できるだけ実施してまいりたいなというふうには考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) ぜひ農政担当の方々も外に出て、今農家さんといろいろ綿密に打合せもされているとお聞きしていますので、ぜひこういった地場野菜を活用した取り組みもお願いしたいと思っております。  次の質問です。タブレットのサイドブックスにも情報が出ていますが、本日から大手町駅、新宿駅南口、JR南武線の登戸駅、武蔵溝ノ口駅で合計47枚の交通広告が掲示されています。  この交通広告は、本市のブランディングを推進するために、多摩市シティセールス戦略のターゲットである子育て世代を主な対象者として、多摩市が子育てに適したまちであることを認知させるものだと記載がありました。  こういった交通広告ですが、以前から思っていたのですが、都心ターミナル駅での交通広告を実施するのと同時に、このポスターを庁内で掲示することで、庁舎を訪れる市民の方の目にも留まりますし、職員の方の意識改革にもつながるのではと考えます。  また、市内イベントの際に掲示することで、イベントに参加される市外の方にも触れていただけますし、市民の方の郷土愛、シビックプライドの醸成にもつながる可能性があると思いますが、今後そのような取り組みがあるのかお伺いいたします。 ◯議長(三階道雄君) 鈴木企画政策部長。       (企画政策部長鈴木誠君登壇) ◯企画政策部長(鈴木誠君) 今回の交通広告でございますが、昨年は市内を通る京王線、小田急線沿線での展開というところでございましたけれども、今回は首都圏のふだん本市とは縁がないエリアの方々に、本市の魅力を訴求していくこととしたいということで、東京メトロの大手町駅や、JRの新宿駅南口などを中心に展開していくということにしたところでございます。  ご提案ございました交通広告のポスターの活用というところにつきましては、庁内からもご意見いただきまして、本庁舎での掲示というものを計画しており、本日から4階の子ども青少年部のところに掲示しているところでございます。本庁舎以外での展開につきましては、この交通広告の反応を見た上で、今後検討してまいりたいと考えております。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、鈴木企画政策部長のほうからもお話あったように、私も本日子育て支援課のほうの掲示のほうを見させていただいて、非常に何かあそこの場所も明るくなったのかななんて感じていますが、市長、まだ見ていらっしゃらないですか。ぜひ見ていただければと思っております。見ましたか、今、子育て支援課のほうにも貼ってありますので、ぜひああいったことを庁内でもやっていただけるといいのかななんて思っております。  「くらしに、いつもNEWを。」と多摩市のブランドビジョンも掲げていますが、市民の皆様には、まだまだ浸透していないように思いますので、こういったものもポスター化して庁内に貼ったりとか、行政施設に貼っていただいたりだとか、イベントの際、掲示したりしていくのもいいのかなと思うのですけれども、こういったことというのは今後どうですか。やられる方向性というか、あればお伺いできればと思います。 ◯企画政策部長(鈴木誠君) 今ご提案いただいた点、やはり「くらしに、いつもNEWを。」の部分、今後我々のブランドビジョンとしてせっかく策定したものというところでございます。今後冊子等もまた作成しながら、ポスター等も検討してまいり、また、市内への浸透というところも努めてまいりたいと考えてございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、交通広告からブランドビジョンのほうまでお話しさせていただいたのですけれども、交通広告、今回47枚掲示されているというところで、これが何枚か追加で刷ったとしても、そんなに予算の部分では変わらないと思うのです。これが新たに企画して、ポスターを刷るとなると、それはやはり予算が結構かかってしまうことだと思うので、こういった機会にしっかり何ができるかというのを俯瞰的に見て考えていただければと思っています。  それでは、2番の質問に移ります。  (1)についての再質問ですが、市長の第一答弁でもあったように、市内の子ども食堂・誰でも食堂は18か所あり、大きく3つの形態に分けることができるとおっしゃっていました。子ども食堂への補助金は、現在どのような制度になっているのかお伺いいたします。また、今年度の状況も含め、現在どのぐらい活用されているのかお聞きします。 ◯議長(三階道雄君) 鈴木子ども青少年部長。     (子ども青少年部長鈴木恭智君登壇) ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) まず、現在の子ども食堂推進事業への補助の形態でございますけれども、運営費補助ということで、子ども食堂の開催ということに対して、運営費として上限24万円の補助をしております。これは年額でございます。  また、配食・宅食についてでございますが、こちらについては年額72万円を上限に、運営費として補助をしている状況でございます。補助要件については、概要だけになりますが、月に1回以上、1回当たり10名以上が参加できるような規模で定期的に開催をしていること。あるいは行政、関係機関等の連絡会に出席したり、研修を受講していただく、このような要件がついております。  利用状況でございますけれども、今年度、6月の広報でこの補助についてお知らせをしたところ、子ども食堂の部分の運営費補助に13団体から、それから配食については、12団体から手挙げをいただいております。昨年度が食堂・配食ともに11団体でございましたので、若干ふえているような状況でございます。 ◯25番(石山ひろあき君) 鈴木子ども青少年部長、ありがとうございます。  子ども食堂は、中学校区1校当たり最低でも1施設の子ども食堂があるのが望ましいと私は考えますが、多摩市では現在どのような状況か確認したところ、全ての中学校区に子ども食堂があるとのことでした。  小学校区ではゼロの学区もありましたが、これはあくまでも子ども食堂を行政が直接運営しなくてはならないと決まっているわけではないので、行政としても、地域の取り組みである子ども食堂を最大限見守り、支援している状態だと思います。  ほかの自治体では、設置のための説明会を実施しているところもあるそうですが、子ども食堂事業はやみくもにふやしたいと思っても、各地域のニーズとボランティアの方やスタッフの方とのマッチングが成立しないと、なかなか難しいように感じます。とはいえ、子ども食堂・誰でも食堂が地域にあるのは大切なことです。コロナ禍の期間は配食事業への支援にも力を入れてきたと思いますが、コロナ禍が明けた現在において、食堂事業へさらなる支援を手厚くすることが大事だと思います。食堂事業1施設に対し、補助金を24万円からもう少し増減を考えていただくことができないのかお伺いいたします。 ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) 石山議員からのご指摘のとおり、多摩市内においては、各中学校区の中には、既に子ども食堂が1か所以上開設されている状況がございます。  食堂での食の支援から、私ども関係する行政機関、学校や子ども家庭支援センターなどがつながりを持つことができる貴重な機会であり、地域と行政の連携による子育て支援として、本市が目指しているところであります。子どもの居場所や子ども食堂に取り組みたい、協力したいというようなご相談には丁寧に対応しているところですが、官製NPOのような過度の働きかけや支援方法は、かえって市民の活動の持続性、継続性を損なうようなおそれもあるかと考えております。  これまで、令和元年度以降、子ども食堂事業への経費補助を行ってきていますが、議員ご指摘のとおり、令和2年度以降、新型コロナウイルス感染症による市民、地域のニーズ変化、あるいは環境変化を捉えて、支援内容をある意味柔軟に変えてきました。令和5年度、本年度について予算編成時点では、新型コロナウイルス感染症の影響が継続しているような状況も踏まえて、予算を編成しておりました。  補助制度については、子ども食堂を運営する皆さんと意見交換なども通しながら、実際に利用しやすい形を目指してきたものでございます。結果的に本年5月に、新型コロナウイルス感染症は5類に分類され、社会活動も、従来に近い状況が出てきた中では、次年度以降の補助執行に当たりましては、ご指摘いただいた食堂での活動そのものへの配分もふやしていけるよう、検討を進めてまいりたいと思います。 ◯25番(石山ひろあき君) 今、鈴木子ども青少年部長がおっしゃっていた内容について一つ確認したいのですが、次年度以降の予算では、そういった子ども食堂に対しての増額が検討されるというか、その方向性があると認識してもよろしいのかどうか、お伺いさせていただきます。 ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) 現在、財源的には、東京都の制度なども活用させていただいているということと、近隣市の動向についても、私どものほう調べさせていただいております。やはりコロナの影響が明けてきているという状況の中では、食堂への注力というのも必要かというふうに検討していきます。 ◯25番(石山ひろあき君) ありがたいご答弁いただきまして、ほっとしております。次年度以降の予算では、ぜひ期待しておりますので、鈴木子ども青少年部長、よろしくお願いいたします。  (2)に移ります。子ども食堂は困っているご家庭や子どもの近くで展開されていることが重要であると考えますが、普通に子育てに取り組んでいる保護者、特に日中ワンオペになりがちなお母さんへの支援として、ひろば事業はどのように展開されているのか伺います。今後、どのような展開を想定しているのかも併せて伺います。 ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) 現在、ひろば事業は、市内10か所ある児童館のうち7か所、それから子ども家庭支援センター、あるいは昨年オープンいたしました、子育てひろばOLIVE、多摩保育園で実施をしております。また、市内の幼稚園、それから保育園などでも、自主事業として展開していただいている状況もございます。  ご指摘のひろば事業の展開でございますが、これまで以上に広く地域に、そして子育てをされている保護者の皆さんにご利用いただきやすい形での展開を目指して、現在、幼稚園、それから保育園の園長会とも協議をしております。  具体的には、市内で幼児教育、保育事業を展開していただいている事業者の皆さんをはじめ、子育て支援に取り組んでいただいている多くの事業者にもご協力をいただいて、より市民の皆さんに身近な場所で気軽に立ち寄れる相談できるような環境を整えていきたいと考えております。 ◯25番(石山ひろあき君) ご説明ありがとうございます。今年5月に新型コロナウイルス感染症も5類に分類されてから、市内でも、こうした子育て世代に向けたイベント開催が多くなっていくことは大切なことだと思います。  今答弁の中にもありました、より身近な場所で気軽に立ち寄れる相談できる環境へ取り組んでいきたいというお話がございましたが、この部分は本当に重要なことで、こういった取り組みを行うことで、お母さん同士のコミュニティが生まれ、多摩市が子育てしやすいまちへという認識が広がっていくものだと考えます。  そこで、お聞きしたいのですが、多摩市の子育て環境のレベル、質の高さについて、今後、市内外にどのように発信していくのか伺います。 ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) 市長答弁でも申し上げましたが、先月、11月23日に永山北公園で、児童館50周年の記念イベントを実施いたしました。想定としますと、肌寒い時期でもございますので、1,000人、あるいは1,500人ぐらいの来場を見通していたところですが、私も当日会場におったのですが、一応受付で手続をされた方が2,000人を超えました。体感的には3,000人、あるいはそれを超えるぐらいの来場はいただけたと考えております。  今回は、児童館の50周年記念事業という位置づけで行いましたが、次年度以降は、市内保育園、幼稚園等の運営事業者の皆さんのお力添えもいただきまして、子どもを真ん中に据えたフェスティバルと言うのでしょうか、多摩市の子育ての環境のレベル、あるいは質の高さを発信できるようなシンポジウム等々併せて、やはり来場者に楽しんでいただけるようなイベント、これを併設する形で実施をしていきたいと考えております。 ◯25番(石山ひろあき君) ぜひそういった質の高い環境レベルの話、今ありましたけれども、イベントを通して認知もしていくものだと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。  これで私の一般質問は終わりますが、本日は、観光事業で市の財政を直接安定させるという考えではなく、観光事業を通して、多摩市の地域資源、魅力を知っていただくこと。定住や移住を促進して、さらには市内業者、飲食店、農業などが稼げる状態にしていくことが重要なのではないかという内容と、子ども食堂・誰でも食堂についてご質問させていただきました。  最後に、市長から今後の多摩市における観光事業について、前向きなご意見を伺って終わりたいと思います。 ◯議長(三階道雄君) 阿部市長。        (市長阿部裕行君登壇) ◯市長(阿部裕行君) 本日、質問者からも観光ということについては、多摩市においては京都などとは違うということから、言ってみれば来街者をどう促進していくのか、また、子どもたち、若者たち含め多摩市にいろいろな実はその資源があり、そしてそれはテーマパークであったり、多摩川であったり、あるいはまちの中に実はそのいろいろな魅力が潜んでいるということをSNS含め、いろいろな形でもっともっと積極的に対外的にPRをしてはどうかということかと思います。  後段の子育てについてもそうですが、これは私自身も感じているところでありますが、なかなかそのトータルで、うまく発信ができていないというところで、一方、私も最近感じますが、いろいろなランキングその他でもかなり多摩市、上位に来ているように思います。  それはやはりいろいろな場面でシティセールスだけではなく、子育てその他についてもしっかりいろいろな補助、助成、そしてまたここで住み続けられる環境をサポートできるような体制も整えられてきているからとも思いますので、引き続き対外的に特に観光をベースとした、その観光というのは単に名所旧跡に来るだけではなくてわくわく、多摩市に来るともう楽しくなるような、そんなイベントであったり、まちづくり、せいせきカワマチでも、多摩センターでも、永山でもいろいろなことに取り組んでいけるような自治体に大きく変えていかなければなと思っております。 ◯議長(三階道雄君) 石山ひろあき議員の一般質問は終わりました。    ──────────────────── ◯議長(三階道雄君) 次に、あらたに隆見議員の発言を許します。22番あらたに隆見議員。      (22番あらたに隆見君質問席着席) ◯22番(あらたに隆見君) あらたに隆見です。通告に基づき2問質問させていただきます。  阿部市長は4期目のスタートとして昨年6月の議会におきまして、総合計画の改定を掲げられました。改定をする主な理由として、市制施行50周年を迎え、次の50周年へ向けて新たなスタートの節目であること、感染拡大もあり社会情勢が大きく変化していること、地球規模の課題である気候変動問題への対策、少子化・高齢化への対応をしていくためだと述べられました。  そして、次の50周年へのスタートについて、この4年間の市政の方向性として5つ挙げられました。  一つ目が「気候変動問題への対策」、環境共生型都市を目指し、喫緊かつ最優先で取り組むべき課題  二つ目が「健幸まちづくりのさらなる前進」  そして「多様性を生かす取り組み」・「DXの推進」・「感染症に立ち向かう取り組み」です。  今回は5つの市政の方向性の中で、上位に挙げた2点についてお伺いしたいと思います。  1 「環境共生型都市」実現に向けて  本年10月3日に第六次多摩市総合計画基本計画が議会でも可決され、いよいよ次の50周年に向けて本格的にスタートが切られました。この基本構想の中で、分野横断的に取り組むべき重点テーマとして、「環境との共生」、「健幸まちづくりの推進」、「活力・にぎわいの創出」という3つのテーマが掲げられました。  その最初に挙げられているのが「環境との共生」で、この取り組みはこの先10年間の多摩市政に大きく影響がある取り組みです。今後の市政の根幹ともなる環境共生型都市の実現に向けてどのように進めていくのか、以下質問いたします。  (1)現在、策定中の「多摩市みどりと環境基本計画」ですが、本計画の目的と多摩市においての位置づけ及び現在までの進捗状況や今後のスケジュールについてお伺いします。  (2)多摩市では、多摩市みどりと環境基本計画以外にも環境に関わる計画やマニュアルが幾つか存在していますが、第六次多摩市総合計画における「環境との共生」のテーマに関わる計画やマニュアルについては、既に着手されている計画等もありますが、今進めている計画を含めてどのようなものを策定しようとしているのかお伺いします。  (3)「多摩市気候市民会議」が本年5月から7月末まで計5回開催されました。本会議に何度か参加されました阿部市長ですが、多摩市気候市民会議に対する感想とその成果をどのように受け止めているのか伺います。  2 「健幸まちづくり」のさらなる前進について  健幸まちづくりは第五次多摩市総合計画の第2期・3期の基本計画において基盤となる政策でした。本政策は市長をはじめ職員の皆様のご努力もあり、多くの市民の方に浸透してきたと思っています。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大により中断された事業も多くありました。健康2次被害も出ている中で、多摩市の高齢化は急速に進み、改めて健幸まちづくりの取り組みの強化を、スピード感を持って進めていく必要を感じています。  そこで、市長が掲げられた健幸まちづくりのさらなる前進について以下質問いたします。  (1)健幸まちづくりの取り組みについてはこの1年間、あまり動きを感じませんでした。改めて令和5年度のこれまでの主な取り組みと今後の進め方についてお伺いします。  (2)健幸まちづくりの取り組みですが、感染症拡大前に行っていましたウェルネス検定などは、今後どのようにするのか、また介護予防体操などの取り組みについても現在どのような状況で、今後どのように進めていかれるのかお伺いします。
     (3)今までの健幸まちづくりの取り組みでは、多摩市の健幸都市宣言にもあるよう、しっかり食べてエネルギーを取ることや歩いて体力をつけること、孤立しないことやストレスをためないなど、病気にならないように取り組むことを主眼に置いてきました。大事な取り組みでありますが、それ以外にもこれからは病と闘われている人の人生を応援していく取り組みも強化する必要があると考えています。現状、急速に進んだ高齢化の中で、体に何らかの痛みを抱えながら生活されている方もふえています。  また、今回のウィッグや補装具の助成事業にもわかるように、がんと闘われている市民の方々も大勢いらっしゃいます。今現在も身体の痛みや病と闘われている方たちを励まし、応援していく、このような取り組みも健幸まちづくりの中では重要な視点と考えますが、市長の見解をお伺いします。  以上、ご答弁いただいた後、必要があれば再質問させていただきます。 ◯議長(三階道雄君) 阿部市長。        (市長阿部裕行君登壇) ◯市長(阿部裕行君) それでは、あらたに議員のご質問にお答え申し上げます。  1の(1)についてお答えします。  「第3次多摩市みどりと環境基本計画」は、本年11月に策定した「第六次多摩市総合計画」の重点テーマである「環境との共生」を具体化するための計画であり、環境の保全・回復・創出に関する施策について、総合的かつ計画的な推進を図るための基本理念及び目標、施策の方向、配慮指針等を示し、市民の皆さんとともに実現していくためのものです。  昨年度は、庁内で現行計画の振り返りを行うとともに、2050年の脱炭素社会の構築に向けた今後10年の方向性や考え方について、「多摩市みどりと環境審議会」の委員より、振り返りに対する評価と意見聴取を行いました。  また、市民や市民団体からの評価や意見を伺うため、市民アンケートや3回のワークショップを行いました。  それらも踏まえて今年度は、4月に中学生、高校生、大学生の若い世代50名の皆さんによる「未来創造ワークショップ」を行い、2030年、2050年に達成したい「多摩市の理想の社会や環境のイメージ像」を描きました。  そして、そのイメージ像のブラッシュアップと実現のための方策を皆で話し合うための取り組みとして、5月から7月に全5回シリーズで「多摩市気候市民会議」を開催しました。  気候市民会議の成果は、145の取り組み提案を含む「提案書」として取りまとめられ、現在策定中の計画素案の具体的な取り組み項目のもととなっています。  まさに市民の皆さんが共に議論し、未来を描き、取りまとめたものであり、今月からはパブリックコメントや市民説明会により、改めて広く市民の皆さんのご意見をお聞きし、年度末までに計画を策定する予定です。  (2)についてお答えします。  社会・経済・環境等、私たちを取り巻く状況が大きく変化し、市民ニーズや行政課題が多様化・複雑化する現代において、本市を持続可能な環境共生都市とするためには、気候変動対策やみどり・生物多様性の保全、資源循環の相互関係を捉え、分野横断的かつ中長期的な視点で取り組んでいくことが必要です。  そのため、現在策定を進めている「第3次多摩市みどりと環境基本計画」では、多岐にわたる環境施策を効果的に推進するため、従来の「環境基本計画」と「みどりの基本計画」の内容に加え、新たに「生物多様性地域戦略」、「地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」、「地域気候変動適応計画」の計5つの計画を包含する一体の計画とします。  そして、各施策を効果的かつ効率的に推進できるよう、分野横断で取り組むための「5つの着眼点」と「分野横断的取組項目」を横軸として新設し、縦軸である従来の「分野別取組」と併せ、柔軟性とスピード感を持って取り組むための計画となるよう策定を進めています。  (3)についてお答えします。  ご質問者にも参加いただいた多摩市気候市民会議は、私も5回全てに参加いたしました。  参加者を年齢や性別などのバランスをとった無作為抽出で募ることで、会場に「社会の縮図」をつくり出すことが気候市民会議の特徴と言われており、既に無作為抽出が根づいている本市の市民の皆さんにとっても、やりがいを感じた会議だったのではないかと感じています。  5回の会議では、毎回、各グループに必ず中高生が入るメンバー構成でグループワークが行われ、全ての中高生が臆することなく積極的に発言し、議論を先導していく様は、多摩市の明るい未来につながると、非常に頼もしく感じました。  また、その議論の前段には、全員で専門家から地球温暖化の原因や対策の現状、市内環境団体の取り組み等の情報提供を受けていただくことにより、気候変動問題が「遠い存在」ではなく、「自分たちの生活と密接に関わる問題」であるという認識を全員で共有することができ、より深い理解と議論、具体的な行動提案につながったと感じています。  次に、2の(1)についてお答えします。  令和5年度においては、新型コロナウイルス感染症の5類移行を踏まえ、従来から実施している月例ウオーキングや、多摩さわやかウオーキング大会、TAMAフレイル予防プロジェクト、地域介護予防教室、うんどう教室についても徐々にコロナ禍前の水準に戻りつつあります。  また、7月には、健幸まちづくりシンポジウムでACP(アドバンス・ケア・プランニング)をテーマに、多くの方に自身の終末期の過ごし方に関心を持ち考えていただく場を持つことができました。  シンポジウムの様子は、市公式ホームページの「健幸まちづくりシンポジウム」のページにおいても配信し、当日参加できなかった方にもご覧いただけるよう対応しています。  このほか、仕事や育児等で忙しく、自身の健幸への関心や取り組みの時間を持ちにくい世代である40歳向けの健幸啓発情報誌(for40)の内容の改定作業なども現在行っており、来年2月頃に配布予定です。  今年度は、これまでの健幸まちづくりの取り組みが浸透してきたことを踏まえ、第六次多摩市総合計画の基本構想において「健幸まちづくりの推進」を「分野横断的に取り組むべき重点テーマ」の一つに位置づけるとともに、平成29年に策定した行政の取り組み方針である「健幸まちづくり基本方針」について、策定から5年以上経過したことや社会情勢等の変化を踏まえ、改定を行います。  これらに基づき、さらなる健幸まちづくりを推進していくため、来年度から健幸まちづくり推進室も企画政策部企画課に統合し、新体制で部署横断的施策展開を図ってまいります。  (2)についてお答えします。  ライフウェルネス検定は、多摩市独自のライフウェルネス・テキスト『あなたの「生き方・老い方」応援本』とともに、人生を最期まで自分らしく生き生きと暮らし続けるために役立つ工夫や知識について知っていただくために実施していました。  他方、ライフウェルネス検定は個人単位となることから、現在は地域の皆さんに、こうした知識等のうち「これだけは知ってもらいたい」大切な部分をお伝えするため、「多摩市ライフウェルネス教材」を作製し、教材を利用した集会や図書館休館日を利用したイベント、京王ほっとネットワークの移動販売の際の動画配信などを実施し、周知を図っています。  また、介護予防につきましては、本市の特徴である「健康づくり、フレイル予防、介護予防」の流れを重視した取り組みの中で、引き続き取り組んでいます。  特に、介護予防体操である、1)介護予防リーダーが中心となって実施する「地域介護予防教室」、2)豊ヶ丘南公園、乞田・貝取ふれあい広場公園での「うんどう教室」、3)地域住民のサロン活動を生かした「近所de元気アップトレーニング」については、コロナ禍前である令和元年度の延べ参加者数3万3,288人に対して、令和2年度は1万3,987人でマイナス58%、令和3年度は2万2072人でマイナス33.7%でしたが、令和4年度は3万4,989人で、プラス5.1%とコロナ禍前を上回っている状況です。  一方、コロナ禍による外出自粛などから健康二次被害の状況が明らかになっているため、最近では、個人でも自宅で元気アップトレーニングができるよう、ユーチューブでの動画配信のほか、「元気アップ体操」の方法を記載したチラシを作成・配布するなどした取り組みを進めています。  (3)についてお答えします。  健幸まちづくりにおいて、「健幸」の「健」とは「加齢、障害、疾病により、心身機能に制限・困難がある場合も、その状況下における健康がある」ことを前提とし、「維持し得る心身機能を必要に応じて適切な支援を受けながら、維持・向上させている」ことと定義しています。  本市では、病など身体に何らかの痛みを抱えながら生活している方々についても、自分らしく生き生きと暮らせるよう支援する取り組みを行っています。  例えば、各病院の地域連携室と連携し、患者さんが地域に戻っても必要な治療やケアを受けられるようにするほか、高齢の方であれば、多摩市版地域包括ケアシステムにおいても、日常生活に必要な支援が受けられるよう取り組んでいます。  また、ご指摘がありましたように、本年6月より、がん患者の方の社会参加を応援する支援の一つとして、ウィッグ及び補整具の購入等費用助成事業を開始していますが、想定を上回る申込みが見込まれることから、本12月議会に経費を増額するための補正予算を計上しています。  病などにより身体に何らかの痛みを抱えながら生活している方々の支援については、私も重要な視点と考えており、引き続き、健幸まちづくりの一環として取り組んでまいります。 ◯22番(あらたに隆見君) 答弁ありがとうございます。  早速入っていきたいと思うのですが、現在COP28が開催されており、環境への取り組みや、世界規模の取り組みとして歩みを進め、関心が深まっています。  今回のこの議会でも多くの議員がこの環境に関わることを取り上げています。それだけ環境に関わることが市民生活と密接であり、これからの多摩市に重要なテーマなのだなという思いをしております。  さて、次期の多摩市みどりと環境基本計画に入る前に確認しておきたいのですけれども、答弁の中でも振り返りをされたとありましたが、現在、進めていますみどりと環境基本計画、総括するとどのように受け止めているのか。またこの計画2年延期をしましたが、この2年延期したことについてどのような評価をされているのかお伺いします。 ◯議長(三階道雄君) 小柳環境部長。       (環境部長小柳一成君登壇) ◯環境部長(小柳一成君) 現行のみどりと環境基本計画では、長期目標を自然環境分野、生活環境分野、地球環境分野、情報環境分野の4つに分類し、分野ごとに定めた取り組み項目を推進を図ってまいりました。  特に自然環境分野では、本市の緑のあり方を示すみどりのルネッサンスの考え方をもとに施策を展開してまいりました。多くの目標を達成するとともに、分野を横断した環境団体間の連携を進めることができたと思っていますし、また、消費生活ですとか教育というところに関わる活動との連携にも取り組み、活動の広がりとパートナーシップの醸成を図ることができたと総括してございます。  2年間、改定を先送りしたというのは、計画策定後、市民の皆さんとともに各施策を進める中で、災害級の暑さですとか豪雨、台風などの被害があり、度々自然の脅威、気候の危機ということを実感したことで、計画の策定よりも先に市議会の皆様と一緒に気候非常事態宣言を行った。その取り組みを実施してきたのがこの2年間でありますけれども、気候非常事態宣言の目標に掲げた取り組みの実現というところでは、例えばですけれども、著名な先生と市長との対談動画をホームページにアップしたりですとか、各種ワークショップの開催、先日の土曜日にも行いましたけれども、サスティナブル・アワードというものを設けて、啓発活動というところを取り組んだほか、補助制度の拡充ですとか、多摩市役所で使っている電気の脱炭素化など、市としてできることを積極的に実施することができた2年間だったのではないかと思っています。  また、気候市民会議の取り組み成果を計画に反映することができたというのも、2年間、先延ばしにしたことの成果の一つと捉えてございます。 ◯22番(あらたに隆見君) ありがとうございます。私は、今回本当に2年間延ばしてよかったなと思っている1人でございます。  前回のこの計画の中で、あとよかったなというのが実は人工芝のことについてこの河川のことを調べたという、いわゆる環境部だけではなくて、スポーツ施設を担当している部門も一緒にそういったことができたということが、多摩市として一つの大きな成果だったのではないかなと思っています。  ただ、今現在この進められている基本計画のほうに入るのですけれども、いろいろ審議会等に出されている資料は膨大な資料が出ていて、資料を読む限りでは、何をしたいのだかよく今現時点ではわからないのです。さわり、予告編程度でよいのですけれども、先ほど言っていたこの自然環境分野や生活環境分野や地球環境分野、あと環境情報分野です。こういったところで、これからの計画として、どういったことをポイントに置いて進めようとしているのか、予告編を教えていただけますか。 ◯環境部長(小柳一成君) その分野別の取り組みというのを縦軸としますと、柔軟性に富む計画にして、分野横断で効果的に効率的に施策を推進するというために、5つの着眼点と分野横断取り組み項目というところを新設するというのが、新しい計画の特徴の一つと思ってございます。  もう一つ特徴としましては、全市民の皆さんと意識の共有を図って、一緒に継続的にライフスタイルの変革を進めていこうとするために、気候市民会議などもやっているわけですけれども、その具体的な取り組み項目を市民の皆さんと一緒に抽出したわけですけれども、その探すための着眼点というのは負担ですとか我慢ということを知ることではなくて、楽しみですとかエコな取り組みをやることにポジティブな視点で取り組んでいただけるような、そういう視点で探していこうと。NEWだとか、楽しみを感じながら取り組んでいただけるようなことを一緒に探していこうとしているのが、今回の計画の特徴点の一つと考えてございます。 ◯22番(あらたに隆見君) ありがとうございます。  今回のこの計画で、さらに市民と一緒に多摩市の環境政策を進めていければなと期待しているところですが、多摩市のホームページ、環境部がつくっている計画ということでホームページにばっといろいろ計画が載っていて、全部で13個載っていたのです。  資料要求もさせていただきまして、今回のみどりと基本計画以外に資料の中では、環境部に関わっている計画が10個並んでいます。多分、それ以外にも街路樹よくなるプランとか、部をまたいでほかにも関係する計画があると思うのですけれども、本当にこんなにいっぱい計画つくっていたら、計画づくりで終わってしまうのではないのというぐらい心配をしていまして、先ほど答弁でありまして、今度、次期計画が統合していくということで少し安心しました。ぜひ本当に個別計画、大事は大事なのですけれども、そこにばっかり力を入れてマンパワーそがれてしまうともったいないので、今回答弁であったとおり統合していただいて、計画づくりのほうはある程度、時間的には短くしていくということは必要かと思っています。  次期計画で気になっていることがあって、細かいことで本当申しわけないのですけれども、先ほど来あった、今まで多摩市が中心的に緑のことに関わっていたみどりのルネッサンスというのは次の計画上どういう位置づけになっているのかなということと、あとずっと気になっているのは、このグリーンライブセンターの役割というのが、今度の計画上盛り込まれていくのかどうか、ここら辺お聞かせいただけますか。 ◯環境部長(小柳一成君) みどりのルネッサンスの趣旨というところでは、市民の皆さんと一緒に身近な公園緑地のあり方を考えて継続的に関わっていただき、共に緑を守っていくという趣旨かと思いますけれども、この内容につきましては、次期計画にもしっかりと引き継ぐことを考えてございますし、また、みどりのルネッサンスでは、明確にはなっていなかった樹木の管理や更新の考え方というところも、次期計画には盛り込んでいきたいと思ってございます。  グリーンライブセンターの役割というところでは、緑や水、生き物などを通じた集い、憩い、学び、交流する拠点というふうに、しっかりと次期計画に位置づけまして、グリーンライブセンターで行う講座ですとか緑に関する情報発信を通じて、市民による緑活動が活発化して市域内に広がっていく状況を目指しており、緑の環境に関する活動拠点として、改修後のグリーンライブセンターをさらに活用していきたいと考えてございます。 ◯22番(あらたに隆見君) 安心いたしました。  みどりのルネッサンス、これを進めたことによって多摩市で本当にみどりに関わってくださる市民の方、団体も非常にふえたなと思っているのです。ただ、やはり高齢化の問題であったりとか、その団体によっては、なかなか今の活動を維持していくのが大変だなと思われているような団体も出てきているのが事実です。  また、恵泉女学園大学さんにいろいろお願いしていた部分も非常に多かったわけですが、今、正直言いますとこの公園や緑地のことに対しての環境部がやっていることと、道路の所管がしている街路樹等についての市民団体の協働ということがやられていますけれども、私はこれは今後統合する必要があるのではないかなと思っています。  全体で市民がそういうみどりの協働をやっていることに対して一元化して掌握していく、そういったお困りの団体に対しても、いろいろ他の団体との協力も含めて、協力体制をつくっていくような支援ということも大事かなと思っていますので、ここら辺のこの窓口の統一化ということをぜひ考えていただきたいなと思うのですけれども、いかがでしょうか。 ◯環境部長(小柳一成君) 公園と道路でそれぞれ維持管理ですとか運営に係る根拠法令ですとか取り組み内容が異なっている部分がございますので、全てを統一するというのはなかなか困難ではございますけれども、美化、清掃ですとか両アダプトの活動、共通している部分もございますし、また、過去には、両アダプト団体を対象にした意見交換会というのを行ったところもございました。  こうしたことから様々な可能性があるのではないかというご指摘かと思いますので、両アダプト制度の連携ですとか一部の事業の統一など、両課で連携しながら、検討を進めさせていただければと思ってございます。 ◯22番(あらたに隆見君) 実際問題、予算の出どころが違うということが一つ大きな原因、問題になっているのですけれども、市民からするとそこはあまり関係ない話なのです。窓口一本化していただいて、全体を支援していただくという体制が必要かと思っております。  では、(3)のほうに入ってきますけれども、気候市民会議についてですけれども、この地球温暖化、気候問題の第一人者である東京大学の教授である江守先生が最初に世界的に発表されているようなのを教えていただきまして、そういう知識を得ながらこの会議が進められたわけですけれども、江守先生、実は私たちの公明新聞の8月に、猛暑や豪雨の異常気象がなぜ起こるのかという理由とか、あと適応の計画の必要性ですよね。それからあと緩和政策に対する社会や個人の取り組み、そういった貴重なご意見を公明新聞に寄稿していただいたことがありまして、もう本当に江守先生には感謝申し上げる次第なのですけれども、この気候市民会議ですが、先ほどの答弁にもあったのですけれども、実はこの会議の前提として4月に、中学生、高校生、あと大学生の未来創造ワークショップというのが開かれました。  このワークショップ、最後に大人へのメッセージというのを書かれているのですけれども、主に10代の皆さんがどんな思いでいるのかということを知っていただく意味で、ちょっとあえて厳しい意見なのですけれども、全文読ませていただきます。  大人へのメッセージ、今、社会を回しているのは大人なので、地球温暖化の現状などを大人に知ってほしい。子どもが憧れるような行動を意識してほしい。今の子どもが大人になったときにもつながっていくと思う。  大人は子どものいいところや子どもしか考えられないことを生かしていないと思う。そういうことを知ってもらうことで、社会全体がよくなっていくと思う。  大人に、環境問題の現状などを知ってもらい、これ以上地球を荒らさないでほしい。大人より子どものほうが今後、長く地球に住み続ける。自分たちが荒らしたものの後始末はしてほしい。  現実を甘く見ている大人が多い。どうすれば現状がよくならないことを認識してもらえるか、考えてもらいたい。1人の老人からの意見が、その他の大多数の意見より優先されることがあってはならないと、本当に厳しいメッセージだったなと思うのですけれども、この大人を代表する市長として、この10代の子どもたちからのメッセージ聞いてどう受け止めているのか、感想をお聞かせいただけますか。 ◯環境部長(小柳一成君) 私も参加させていただきましたけれども、本当若者の皆さん、自分たちの地球の未来を自分ごととして真剣に考えていただいているなと思いました。  そのことから、一部は厳しい意見として大人たちの無自覚さ、無責任さ、行動の不足というところを強く指摘をされたのかなと思いますけれども、脱炭素化とか未来に向けて決して諦めることなくできることを自らやっていこうという覚悟を持っていらっしゃるなと感じました。  無関心層ですとかというところにも理解ですとか取り組みを広げていくための手法を、だからどうするかというところを強く考えていらっしゃいますし、決して、でもできないというふうには思ってなくて、ポジティブにどうやったら達成できるかということを考えていただけたと思ってございます。 ◯22番(あらたに隆見君) そうですね、今回この参加された人たち、しっかりこの環境のことについて勉強された上でいろいろ議論して、最後にこういうメッセージを出されているわけですけれども、私、本当に若い世代が怒っていると、それを感じた次第なのですけれども、そういったメンバーを交えて気候市民会議がスタートしたわけですけれども、ここにいらっしゃる議員の方も何人も傍聴に来られましたし、他市からも議員の方が傍聴に来られていました。  また、多摩市でも寄附等で多大な貢献されている有名な会社の社長さんが自ら来られて傍聴されていたりして、この気候市民会議の関心というものがいかに高いかということを感じたわけですが、脱炭素社会に向けた市民からの提案ということで最終的にまとめ上げて、その中で30年後の多摩市のイメージというのを書いて、その実現に向けての全体の方針というのを5つ挙げました。  5つ全部読み上げる時間がないので、その冒頭が、脱炭素の実現とともに豊かな暮らしを実現しようとありました。この市民が描く豊かな暮らしというものは、市長、どう受け止めているのか。ここを間違えると政策間違えますので、まず、この豊かな暮らしについてどう受け止めているのかお伺いします。 ◯環境部長(小柳一成君) この豊かという言葉をこの提言書に記載するに当たっては、気候市民会議の最終日にも市民の皆さん、参加者の皆さんで議論をしていただきましたので、そこを踏まえて答弁させていただきますと、一般的に豊かというと、消費社会の物質的な豊かさをイメージしまうのですけれども、ここで言う豊かさはそうではなくて、上質な心の豊かさを指すのだということを整理したと思ってございます。  具体的には我慢せずに継続できる気候変動対策に、みんなが楽しい気持ちで取り組んでいて、みんなが笑顔という多摩市の目標を達成するまちになっていくのだと。具体的にCO2が減って、多摩市の空気がきれいで、健康寿命が延びたりですとか生活がよくなったり、若い人たちがこの多摩市に住みたいと思ってもらえるまちになっていく。  そんな多摩市で暮らしていることがクールで格好いいと自慢したい、シビックプライドを持ちながら暮らしている。そういうふうな意識を持ってみんなが暮らしている、そういう心の豊かさを持った暮らしを実現していこうという内容で記載いただいたと理解してございます。 ◯22番(あらたに隆見君) ありがとうございます。本当に私も衝撃的だったのです。この豊かな暮らしというのをずっと力強く主張していたのが実は高校生の方でした。今、答弁があったとおりです。本当に経済的な豊かさではなくて、何かを我慢して暮らすのではなくて、気候変動に対すること、エコな暮らしが当たり前、CO2をどんどん排出しているのは格好悪い。そんなふうに思えるような楽しみながらみんなが笑顔になっていく取り組み、そういうことが生活の中でしっかりやっていけることが豊かな暮らしと高校生の子がはっきり言っていた。本当に私も感心したというか、明らかにこれはこれからの生活の価値観を変えていこうと、そういう発想でもあったのかなと思っています。  実は、私たちの公明党の創始者である池田先生も40年前から、毎年この平和提言というのをされているのですけれども、その中で地球環境についての提言も数多くされています。  近々では昨年、気候変動問題に対しての提言があって、国家間の協力だけではなくて、国連と市民社会、国という枠ではなくて市民社会との連携の強化が必要だと述べていました。あと具体的に、気候や生態系をはじめとするグローバルコモンズ、世界規模の人類が共有する大事なものです。こういったものを総合的に守っていくための討議の場を国連に設けて、青年たちを中心に市民社会が運営に関わっていく。こういったことも必要ではないかということで提言しています。  さらにもう少し、4年ぐらい前なのですけれども、国際通信社のINPSに記事として寄稿されている中では、これは強烈だったのが、環境に対して自分の意識のないことが自分の世界から欠落しています。例えばポイ捨てをして、そのごみがどうなっていくかとかそういうことを想像しないという行動です。こういったことをずっと続けていくと、ある人にとって、かけがえのない重みのあるものが奪われてしまう、そういう危機があるということに気がつかないことがこの状況を悪化させてしまう、こういうふうに言われていました。  地球温暖化の歯止めをかけることは容易ではない。青年たちによるイニシアチブを積極的に受け止め、そこから希望のシナリオを紡ぎ出し、より多くの人々の行動を喚起していけば、持続可能な地球社会を築く道は必ず開くことができるはずだと。その挑戦を成し遂げることに人類の運命がかかっていると、こういう記事を国際通信に載せていました。  以前にもお話ししましたけれども、時代を変えるのは青年の熱と力です。私は多摩市が行った気候市民会議の取り組み、若い世代が声を大にして語り、それが今これから多摩市が進めようとしている政策に反映されてきました。今後この若い人たちの意見を取りまとめていく、聴きながら市政を進めていく。この気候市民会議のような取り組み、今後どういうふうにやっていこうとしているのかお伺いしたいと思います。 ◯環境部長(小柳一成君) 今年の気候市民会議に参加いただいた方も含めまして、気候問題への関心、興味、取り組みを市内全域に広げていくというためには、市の取り組みの持続発展というところが欠かせないと思ってございます。今年度参加いただいた高校生の中には、私たちが講師になるよということを言っていただいた方もいらっしゃいました。  そういう期待にも応えたいというふうにも思いますので、今後どのようして拡大していくかというところですけれども、多摩市以外にも、これからやっていこうとしているところだったり、既にやっているところがございますので、そういうところとも問題意識といいますか、工夫というところの意見交換なども今してございますので、来年度のリニューアルといいますか、発展につなげていきたいと思ってございます。 ◯22番(あらたに隆見君) 私、本当に今回の貴重な財産だと思っていますので、継続的に進められることを望むものです。  この気候市民会議、多摩市でも校長先生をしていただいた棚橋先生が、このプレゼンの中で「じぶんごとプラネット」というアプリを紹介していただきました。このアプリ、自分がどれだけCO2出しているかということをざっと計算できるアプリなのですけれども、実は一昨日、ベルブ永山で行われましたサスティナブル・アワードの講師を務められた、環境パートナーシップの星野智子さんも同じこのサイトを勧めておられました。自分がどのくらいCO2を出しているのか、ここを知ることがスタート、大事ですよということで、皆さん、メモ取っておいてもらえますか。じぶんごとプラネットというサイトです。今やらなくていいですから、結構時間がかかりますので、後でやっていただければと思います。  最近では、自治体でも独自の環境に対する取り組みということを考えているところがふえていますけれども、昭和の時代、公害で苦しめられた水俣市は、環境マイスターという制度を設けて、マイスター、5年間、環境のことで取り組んだ人で、いろいろ資格、講習とかも受けてもらって、環境マイスターになってもらうのですけれども、この人がまた市民のいろいろなところで講演をやって、この環境問題を広めていくような取り組みをやっています。  先ほど、じぶんごとプラネットのアプリの話をしましたけれども、このアプリを活用した面白い取り組みをされているのは江東区です。  江東区は、環境検定というものがスマートフォンやパソコンから受けられる。1か月間ぐらい受験の期間があるのですけれども、既に5,000人以上の人が参加している。私、これからこういう啓発とかという中で、このネットやアプリを使った方法、市民が楽しくできる手法というのも大事ではないかなと思うのですけれども、多摩市でもぜひこの江東区の取り組みを見習って取り組んでもらえればなと思うのですけれども、いかがでしょうか。 ◯環境部長(小柳一成君) 環境問題を楽しく学んでいただく、環境配慮行動につなげていただくというところでは、モチベーションにもつながると思いますし、とてもよいアイデアかなと思います。まず、試験的に職員からやってみるという方法もあるかと思いますし、ご紹介いただいた先進市を訪ねるなどして、実施の可否含めて検討させていただければと思います。 ◯22番(あらたに隆見君) ありがとうございます。ぜひ楽しく広められる方法を考えてもらえればと思います。
     大きな2番のほうに入ります。健幸まちづくりのさらなる前進ということで、答弁、ありがとうございました。私も本当に認識不足でいろいろ数多くのことをやっていただいているのだなということで安心いたしました。  この通告書を出したすぐ後も、11月26日、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターのアウラホールで健幸フェスタが開かれていました。私、細かいことでお聞きしたいなと思っているのですけれども、シンポジウムの動画とかは結構アクセス数が多いのですけれども、あと意外と多かったのは「健幸!ワーク宣言」、この動画もアクセス数が結構多いのですけれども、今後、この「健幸!ワーク宣言」はどうなってしまうのだろうというところを心配しているのですけれども、どう取り組もうとされているのでしょうか。 ◯議長(三階道雄君) 堀健幸まちづくり担当部長。    (健幸まちづくり担当部長堀仁美君登壇) ◯健幸まちづくり担当部長(堀仁美君) 「健幸!ワーク宣言」については、昨年7月に「健幸!ワーク宣言式」を開催しまして、その当時には30団体だったところ、現時点では36団体に宣言いただいておりまして、取り組みが広がっているところでございます。  現在、宣言団体の中から、ご協力いただけます団体にその団体で実施しております職場での健康づくりについて、大学生が体験、紹介する動画を作成しまして、市の公式ホームページ内で公開する取り組みを行っておりますことや、新規に宣言団体となっていただけるようにまだ宣言されていない市内団体を訪問しまして、「健幸!ワーク宣言」についてご説明するなどの取り組みを今実施しているところでございません。  宣言いただいた団体からは、宣言をきっかけに職員同士で健康的な働き方や、団体内でできる健康づくりについて、率直な話し合いができるようになりましたということで、お声もいただいているところでございます。  また、健幸ワークとひとえに言いましても、業種などによって事務作業が中心の職場ですとか、現場で体を動かす機会が多い職場、運転の機会が多い職場、また、女性の多い職場など業務の環境ですとか年齢構成、性別比なども異なりまして、健康的な働き方の内容というものも異なってまいります。  そうした観点からも今後、動画のほか市内の情報誌なども活用しまして、様々な宣言団体の取り組みを紹介していくとともに、年度内には、宣言団体の方々の交流会を開催いたしまして、そこで各団体の健幸ワークの好事例などの紹介ですとか、意見交換をする場を設け、各団体に合わせた健幸ワークをさらに推進していただけるよう取り組みたいと思っております。  引き続き「健幸!ワーク宣言」の意義を伝えまして、様々な団体で健幸経営を実践していただけるよう取り組んでまいりたいと思います。 ◯22番(あらたに隆見君) ありがとうございます。  私、今、ユーチューブの動画は結構長いというか、もう少しTikTokか何かに載せられるような、ショートのバージョンなんかもあってもいいのかななんて思いもしています。少し工夫するともっともっと広がっていくのかなという思いがあります。  来年の2月、今度、配布予定の「for40」もそうなのですけれども、あと先ほどのこのウェルネス検定なんかも、環境のことでアプリを使って試験をやったらどうかというような話も先ほど提案させていただきたいのですけれども、石山議員からも観光の情報についてもいろいろネットの配信についてあったと思うのですけれども、私、ただこのネットに載せているだけではだめだと思っているのです。  これからはゲーム感覚であったり、クイズ形式であったり、先ほど例えば健幸宣言なんかもちょっとしたショート動画にぽんと飛んで、それが幾つも続けて見れるようなサイトに飛んだりとか、何かいろいろ工夫していく必要があるのではないかなと思っているのですけれども、ここら辺のゲーム感覚で進めていけるような、特に「for40」の中身だとかウェルネス検定なんて、やれる題材としてはあるのではないかなと思っているのですけれども、いかがでしょうか。 ◯健幸まちづくり担当部長(堀仁美君) ライフウェルネス検定につきまして、今後スマホ等を用いたウェブでの検定の実施の方法などについて、いろいろご提案いただきありがとうございます。  先ほど小柳環境部長もおっしゃっておりましたけれども、環境に限らず、健幸まちづくりについても楽しく学んでいただいて、実践につなげていただくことが大事だと考えております。ほかの自治体において、先ほどご紹介いただきましたような自治体の例ですとかも研究しながら、改めてライフウェルネス検定を今後どのようにしていくかというのは検討していきたいと思っております。  その前にまずはライフウェルネス教材を用いて、いろいろ周知をしておりますので、そちらのほうを引き続き市民の皆様へ行ってまいりながら、引き続き考えていきたいと思います。よろしくお願いします。 ◯22番(あらたに隆見君) そうですね、やはり楽しみながら広めるということで、今アプリの開発、この間、プロジェクターをつくっている会社がゲームをつくったら、大当たりしてしまったみたいな、全然分野違いの人がつくったものがヒットしているなんていう話も聞いています。そういう意味では楽しくできるようなことを考えていただければと思います。  特にこういった取り組みについては、若い職員の人たちに大いに期待するわけですが、若い人ばかりをずっと続けて取り上げていたのですけれども、ご高齢者の方からも、私のところにいろいろ要望が来ていまして、最近この椅子型の電位治療器、多摩市の公共施設に設置してほしいということで、お声が届いています。  多摩市では、総合福祉センターの6階、お風呂の休憩室に1か所だけ、スカイウェルというのが置いてあるのですけれども、多摩市では公共施設に置いてあるのはそこ1か所だけです。この機器、今の言葉を聞いてても何のことかさっぱりわからないなと思うのですけれども、この治療器、簡単に言いますと、交流式の電気を使用して体に直接電気を流すのではなくて、電解が体を包み込むような方式の治療器です。メーカーのホームページ以外にもいろいろな利用者の投稿を見ていますと、いろいろなことに効く、これは効いたとかといっぱい書いてあります。でも正しく、厚生労働省が正式に認めている効能効果がありまして、頭痛、肩こり、不眠症及び慢性便秘の寛解というわけです。私もこれだけでも十分効果があると思っています。  ある市民の方が多摩市でも欲しいということでいろいろ調べられて、府中市は11か所の公共施設で設置されていて、町田市も6か所、八王子市も5か所、日野市も2か所あって、この人はそこまで調べて私に教えてくださったのですけれども、私もネットでいろいろ調べてみたら、実は調布市だとか立川市だとか、きちんとその機種名が予算書に盛り込まれて、これは入れているのだなというのがよくわかりました。  いろいろな自治体がこういうものを取り入れているわけですけれども、この目的、本来だったら医療機関に置くべきものなのですけれども、何で公共施設に置いてあるのかということで、目的をいろいろ見てみました。実は孤立を防ぐために設置していると書いてある。やはりこの機械は高齢者の方に人気があるのです。これをやりに公共施設に足を運ぶ、そこで市民同士が対話につながったりとか、そこの職員とつながっていくということで、孤立防止にも大きな効果があるよということで、この設置目的に書かれていました。  私、大事な視点だなと思ったのです。多摩市でもぜひ検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 ◯健幸まちづくり担当部長(堀仁美君) 現在、健康に関する場所ということで、私どものほうでは健幸スポットを設置しているところでございまして、今ご指摘ありました総合福祉センターの件もあるのですけれども、より気軽にご利用いただける場所としては、健幸スポットとしてご自身の健康管理にお役立ていただくよう、血圧計ですとか体組成計を設置しまして、健康に関する情報提供をしております。  こちらのほうは、ご自身の体の状態ですとか健康に関する情報を知ることができることによって、市民一人ひとりが健康を心がけ、行動していくことが健幸まちづくりの実践となっていくことから、そのサポートのために市内6か所にこのような場を設置しておりまして、現在多いところで1か月延べ300人程度の利用があるところでございます。  ご指摘のような電位治療器の設置についてなのですが、例えば今総合福祉センターですけれども、そこも含めて、健幸スポットの充実について、そういったものを置くというようなご提案もあるかと思うのですけれども、こちらのほうにつきましては、引き続き利用者の利便性が向上するよう、利用者の方にアンケートなどのご意見を伺ったりですとか現状の利用状況、また、設置している先の施設管理者等のご意見、また、財源の問題もございますので、そういったことを総合的に踏まえながら考えていきたいと思っております。 ◯議長(三階道雄君) この際暫時休憩いたします。          午前11時59分休憩     ──────── - ────────          午後1時00分開議 ◯議長(三階道雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。質問からでございます。  あらたに議員。 ◯22番(あらたに隆見君) 健幸スポットと比較があったのですけれども、健幸スポットのためにわざわざ家を出ていくという人は少ないかなと思うし、健幸スポットやって対話とかにはなかなかつながらないかなと思うので、ぜひ健幸まちづくりを前進させるとうたわれているので、前向きに取り入れていただくのを検討していただければと思います。次の(3)のほうに入っていくのですけれども、がん対策やこのウィッグの補助ということで、今回私たちの会派からも渡辺議員や池田議員とかもいろいろこのがんのことについてずっと訴えてきて、かなり多摩市でも進めていただいたかなと思っています。ありがとうございます。  なかなか今まで自治体では取り上げてこなかったと思うのですけれども、ネットやSNSでこの民間療法と言われているサプリメントであったり健康食品であったり、睡眠療法だとかいろいろがんの治療方法みたいなことで、民間療法みたいのが出ているのですけれども、それを信じてしまって、本来の治療をやめてしまって悪化してしまったみたいな、そういった事例も結構聞かれているということで、池田議員が今回悪質商法から守るということで質問されていましたけれども、医学的根拠のないこの民間療法に対する正しい知識というのですか、こういったことも知っていただくことが必要かなと思っています。  闘病中の友人やご家族がいて、何とかしてあげたいということで、いろいろ調べて悪意はないけれども、こんなのが効くみたいよとか、そういう情報を流してしまって、そのことによって本来の治療を惑わされてしまうようなことがあるということですけれども、実は「『抗がん剤は危ない』って本当ですか」という本があるのですけれども、漫画と解説が一緒になっていてわかりやすいのですけれども、実はこの漫画の部分を書かれている方が御茶漬さんという方なのですけれども、多摩市の在住の漫画家さんです。非常にこのがんのことについて、がん防災について、ユーチューブで番組を持っている方が監修されているものなのでわかりやすいので、ぜひ読む機会があったら読んでいただければと思います。  そういったことで、家族やパートナーに正しい知識を知ってもらうということが、非常に大事かなと思っているのですけれども、ここら辺の取り組みについて市としてはどう考えているか、お聞かせいただけますか。 ◯議長(三階道雄君) 本多保健医療政策担当部長。    (保健医療政策担当部長本多剛史君登壇) ◯保健医療政策担当部長(本多剛史君) 今現在様々な媒体を通しまして、いつでもどこでも情報を入手できるという状況になっております。したがいまして、どれが正しく、どれが間違っているのか、自分でそれは判断し、選択しなければならない状況にあると認識しております。  そうした中、国のほうでは情報提供について、国が指定しておりますがん診療拠点病院というのがあるのですけれども、そちらで診療内容などの情報提供ですとか、国立がん研究センターが行っております、がん情報サービスの認知度を向上させて、患者とそのご家族の方が自分に合った正しい情報を得られるようなことを推進していくとしております。  それと多摩市内では、これは東京都が指定しておりますが、東京都がん診療連携拠点病院であります日本医科大学多摩永山病院、そこの病院内にあります、がん相談支援センターというのがございます。そちらで無料の個別相談を行っておりますし、また、ほかには看護師ですとか公認心理師の方が対応します、がんサロンというのがございまして、そちらで、がん患者さん同士が情報交換をするということで、そういうような取り組みを行っているということがございます。  我々といたしましては、そうした取り組みの周知ですとかホームページにおきまして、国が情報提供しております各種情報にリンクをさせるなどいたしまして、がんに関する正しい情報提供に努めていきたいと考えております。また、全ての患者やそのご家族の方が確実にその必要な情報を正しく、それと正しい情報にアクセスできるような、そういう環境整備に努めていきたいと考えております。 ◯22番(あらたに隆見君) そうですね、本当にもう今ネットでいろいろ出ていますので、悪意がなくてもそういったことを勧めてしまう友人や家族がいるというケースがありますので、そこら辺しっかり取り組んでいただければと思います。  こういうがんだけではないですけれども、闘病生活、家計を支えてた人がある日突然闘病生活になり、収入がなくなる、生活困窮になっていく。また、従来、家族の中で介護を支えてた人、また、障がいのあるお子さんを支えてた方、こういった方が病に倒れて、突然その支援の場を失う、そういったケースもあると思うのですけれども、こういう重層的な支援というものが本当に必要かなと思っているのですけれども、国がこの重層的支援について8月に要綱を定めて通知が出されました。  今回、国が出してきたのは、重層的支援整備体制事業についてですが、これは多摩市は手を挙げていくのかどうか。また、これに対してどういう体制で臨んでいくのかお聞かせいただけますか。 ◯議長(三階道雄君) 伊藤健康福祉部長。      (健康福祉部長伊藤重夫君登壇) ◯健康福祉部長(伊藤重夫君) ただいまご質問いただきました重層的支援体制整備事業につきましては、本市のほうも、次年度からこの実施を考えてございます。  そうした中で、こちらの事業については相談支援、参加支援、地域づくりということで、現在、本市が進めております、多摩市版地域包括ケアシステムもこうした取り組みの後押しとなると考えてございます。 ◯22番(あらたに隆見君) あと少し気になっているのですが、今までいろいろ他部門にわたっていて支払いがごちゃごちゃしていたのが一本化すると思うのですけれども、どう臨むのですか。 ◯健康福祉部長(伊藤重夫君) ただいまご質問いただきました点につきましては、現在のところ、対象者別に補助金等が行われているところでございます。  こちらのほう、交付金という形で取りまとめということで、現在のところ福祉総務課のほうがその窓口になりまして、その一本化のほうの対応を図っていくところでございます。 ◯議長(三階道雄君) あらたに隆見議員の一般質問は終わりました。    ──────────────────── ◯議長(三階道雄君) 次に、おにづかこずえ議員の発言を許します。1番おにづかこずえ議員。     (1番おにづかこずえ君質問席着席) ◯1番(おにづかこずえ君) おにづかこずえです。通告に基づき2問質問いたします。  1 子どもの金融経済教育について  成人年齢が18歳になり金融教育の必要性が高まり、2022年度から高校では金融経済教育が始まりました。以前の日本では、お金の話をするのは何となくタブーとされてきました。  大人が学んでいない厳しい金融教育を果たして教師が指導できるのか、不安に感じます。私はファイナンシャルプランナーとして30年間、何千人もの個人、経営者のライフプランの金融相談に乗ってきました。  その中の相談では、何もわからないと言われることが多くありました。そのため、まずは金融の基礎から説明をしました。特に新入社員の方には給与明細の見方から、税金、年金、保険、クレジットカード、消費者金融など、多岐にわたり説明をいたしました。手取りしか見ない方が多く、年金は将来もらえますかとの質問も多かったです。  金融庁のホームページでは、金融教育について、小学生の皆さんには、主として高学年を対象に日本銀行とお金、金融、経済に関する事柄を楽しく学べる冊子があります。中学、高校には、本格的な基礎から学べる金融ガイド、家計管理や生活設計の必要性、預貯金、保険、クレジット/ローン投資に関して最低限知っておくべきことなどを簡潔にまとめています。すばらしい資料だと思いました。  この内容を踏まえて、以下質問いたします。  (1)小学校での金融教育はどのように行われているか、お伺いいたします。  (2)中学校での金融経済教育はどのように行われているか、お伺いいたします。  (3)子どもの金融教育の必要性はどのように考えているか、今後の取り組みなどありましたら、併せてお伺いいたします。  2 子ども誰でも食堂について  子ども誰でも食堂については、3回目の質問になります。前回と重複する質問もございますが、よろしくお願いいたします。  多摩市では、事業者の皆さんの頑張りで、子ども誰でも食堂は19か所になりました。1か所今減ったようです。しかし、認知を広げる活動はまだ足りてないと思います。お隣の八王子市では、子ども食堂位置マップを全戸に配布するなど、子どもたちに伝わるようにしています。  行政側も社会福祉協議会と連携していかに子ども食堂をふやしていくか本気で考え、こども家庭庁からも力を入れるようにと言われているとお聞きしました。ふやすために立ち上げ支援説明会も開催され、40名の参加があったそうです。いかに子ども食堂を立ち上げたい人が多いか、改めて考えさせられました。  来年度は予算もつけ、空き家などのマッチングを含め、本腰を入れるそうです。立ち上げ支援、場所の支援、補助金について、以前の質問と重なることもありますが、以下質問いたします。  (1)補助金について、店舗での提供について以前24万円とお聞きしていましたが、今年度は東京都の補助金は48万円に上がっていると思います。多摩市はなぜ24万円のままなのか、お伺いいたします。  (2)今後も立ち上げ説明会は行わないのか、その理由もお伺いいたします。  (3)今年度は、たま広報での子ども誰でも食堂の掲載はあるかお伺いいたします。  以上で終わります。よろしくお願いいたします。 ◯議長(三階道雄君) 阿部市長。        (市長阿部裕行君登壇) ◯市長(阿部裕行君) それでは、おにづか議員のご質問にお答え申し上げます。  1については、教育長がお答えします。  2の(1)についてお答えします。  食堂形式の補助上限額は、本補助制度を開始した令和元年度より24万円で設定しています。その後、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、子ども食堂の実施形態は食堂形式だけではなく、お弁当などを配布する配食形式での実施が主流となりました。  今年度、東京都の補助上限額は48万円となっていますが、本市においてはコロナ禍において、配食が主流であった実態や交付実績等を考慮し、令和5年度の補助上限額を24万円としています。  (2)についてお答えします。  現在、食堂の立ち上げについての説明会等は開催していませんが、市民からご相談があった際には、一般社団法人全国食支援活動協力会が発行している冊子や、東京都が作成している衛生面の注意点に関するチラシなども用いて、個別に窓口で説明や対応をしています。  また、必要に応じて、市内で子ども食堂を運営している団体が、月に1回程度開催している連絡会をご紹介することで、各団体の取り組み内容についても情報共有できるようにしています。  今後も新規立ち上げに必要な情報を届ける仕組みとして、市民や事業者からのニーズ等も踏まえ、適切な手法を引き続き検討してまいります。  (3)についてお答えします。  今年度は、6月5日号のたま広報で、子ども食堂事業補助金の募集に関する記事を掲載しています。この中で市は、子ども・誰でも食堂を応援し、安定的な実施環境と地域に根差した活動を支援することを発信しています。  また、12月5日号のたま広報には、子ども・誰でも食堂及びフードパントリーの活動内容や利用者の声について掲載する予定です。その中で、子ども・誰でも食堂やフードパントリーへの食材寄付の呼びかけも行い、各団体の活動を支援していきます。  引き続き、たま広報やホームページ等を通じて広く市民に情報が届くよう、発信してまいります。 ◯議長(三階道雄君) 千葉教育長。        (教育長千葉正法君登壇) ◯教育長(千葉正法君) 1の(1)と(2)について、併せてお答えします。  金融教育は、主権者や消費者、法に関する教育と関連させ、小・中学校において社会科や家庭科を中心に教科等横断的に学習しています。  具体的には、児童・生徒の発達段階や各教科等の目標や内容を踏まえ、お金や金融の様々な働きの理解を通して、自分の暮らしや社会のあり方について深く考え、自分の生き方や価値観を磨きながら、より豊かな生活や、よりよい社会づくりに向けて主体的に判断し行動できる態度を養っています。  例えば、社会科においては、小学校段階で、学校近隣を含めた身近な経済活動を見たり調べたりするとともに、その活動の背後にある社会的な意味を学ぶことで、経済や金融に関する基礎的な知識を身につけています。  中学校段階では、需要・供給・価格の関係を学び、市場経済の基本的な考え方や政府の役割に関する基礎的な知識を身につけ、商品市場や金融市場などについて考察できるようにしています。  家庭科においては、小学校段階で金銭の使い方や買ったものの活用の仕方について考え、売買契約の基礎についても触れ、消費者として主体的に日常生活で実践できるようにするための素地を育んでいます。  また、中学校段階では、計画的な金銭管理の必要性について理解し、購入や支払い方法の特徴、売買契約の仕組み、消費者被害の背景とその対応等に関する基礎的・基本的な知識及び技能を身につけ、自立した消費者としての権利や責任ある消費行動の工夫について学んでいます。
     (3)についてお答えします。  金融教育の必要性については、児童・生徒がこれからの社会を生き抜く上で必要な資質・能力を育成するために重要なものと認識しています。  今後の取り組みとしては、これまでも各教科等で実践してきた取り組みに加え、金融庁や消費生活センターの最新の資料を利用したり、実際に金融の仕事に関わる人から話を聞いたりするなどして、児童・生徒がお金を入り口とした自分と社会との関わりについて、実感を伴った理解を得られるよう、授業の工夫に向けた指導・助言を教育委員会として行っていきたいと考えています。 ◯1番(おにづかこずえ君) ご答弁ありがとうございました。それでは、質問をさせていただきます。  まずは1の(1)、小学校の学校生活の中で教育、ここにあるような身近な経済活動を見たり、調べたりと書いてあるのですけれども、どういった身近な経済活動を見たり調べたりしているのでしょうか。 ◯議長(三階道雄君) 山本教育部参事。       (教育部参事山本勝敏君登壇) ◯教育部参事(山本勝敏君) 金融教育ということで、小学校の具体的な例ということのご質問を受けました。  小学校においては、身近な経済活動として例えば自分のお小遣いを使って、物品を購入したりすること。また、その中には現在、クレジットカード等また電子決裁等も行われています。そういったものも適宜取り上げながら、身近な経済活動として取り上げ、金融教育を進めているところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) そのお小遣いというのは、学校ではどういう形でお小遣いを、例えば子どもたちに月の小遣いがこのくらいだったとして、そしてどういうふうに使うとかそういった教育なのでしょうか、それとも子どもに任せている教育なのでしょうか。小学校では、年間大体何時間ぐらいこういった金融教育は行われているのでしょうか。 ◯教育部参事(山本勝敏君) そのお小遣いの使い方というのは、各家庭でお小遣いはそれぞれ子どもたちに渡されるものになりますので、主にお小遣いの使い方として扱っている内容としては、一般的なことになりますけれども、お金を使ってどのように物品を購入していくのか、そのためには様々な情報を得たり、計画的に購入したりということがございます。  ですので、そういったお金の使い方、また、買物の仕方というところで、お小遣いというものを取り上げながら、実際的に学んでいるところでございます。  また、小学校では何時間ぐらい学んでいるのかということのご質問がありました。主に金融教育に関しては、家庭科の時間を中心としながら、年間6時間、学習に取り組んでいるところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。  では、続いて中学校のほうをお聞きします。中学生になるとかなり金融教育って重要になってくると思います。今本当に社会がお金の問題で、例えばオレオレ詐欺だったり、いろいろなものに巻き込まれてしまう。  私が今経験上考えるのは、やはり金融教育がされてないと、お金というものは一生私たちが生きている限り付きまとうもので、生まれてから本当にお金がかからないで生きていけるところでは、日本はないです。  それによって、お金に起こるトラブルというものにも巻き込まれていくと考えています。特に中学生になると、やはり金額、お小遣いもそうですし、考える力も小学生とは違ってついてきていると思いますので、いろいろなトラブルに巻き込まれないとも限らないと思うのですけれども、今この中に、家庭科の中でも中学校段階では金銭管理、どのように必要とされる、ここにも購入や支払いと書いてあるのですけれども、下に売買契約の仕組み、消費者被害の背景とその対応等と書いてあります。例えばこの消費者被害の背景とその対応等というのは、どういったことを勉強しているのでしょうか。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 中学校段階における消費者被害とその背景ということなのですけれども、中学校段階では、かなり具体的な事例を挙げながら金銭管理という部分で扱っております。その中には近年、クレジットカードでの支払いというものが進んできています。  そういった中では実際の金銭の動きや、商品の購入の時期等が異なるので、金銭の流れが消費者としての中学生にも見えづらくなってきているところがあります。こういったことを踏まえながら、その上で悪質な訪問販売、アポイントメントセールス、フィッシング詐欺、ワンクリック詐欺、こういったものを取り上げながらこういったまず詐欺の実態を知ること、そしてこういった詐欺に遭ってしまったときには、消費生活センター等に相談ができること、またクーリングオフの仕組み、こういったことにつきまして、具体的な事例をもとに学んでいるところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) わかるかどうかなのですけれども、それを受けている中学生の子たちというのはどういった反応なのでしょうか。もしわかればお聞きしたいです。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 実際に子どもたちが金融教育を受けて、どのような反応があるかということなのですが、あくまでも家庭科の授業での反応ということで、学校の中では消費者としての権利もあるが、消費者としての責任も伴うことを意識をしなければならないといった感想や、悪質商法などはとても怖い。自分も遭わないようにしたいといったような感想が寄せられているところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。  小学校、中学校というと大きく子どもさんも変化するときだと思うのですけれども、私も息子がいましたのでいろいろな問題が起きたのですけれども、今現在、例えば小学校では、お金のトラブルでどういったことが起きているのか。そんなに大きなことはないと思うのですけれども、中学校では、お金が絡むトラブルで何か問題が起きていたりしたことがあるのか、もしあればお聞きします。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 小・中学校で起きているお金に関するトラブルということでお答えをさせていただきます。  大体年間5件から6件ほど、教育委員会のほうにはこういったお金に関するトラブルが学校から報告があるところです。小学校も中学校も多いのは、お金を通じておごった、おごられたというトラブルが大変多くなっております。例えば、小学校におきましては自分のお小遣いを貸したのか、おごったかがはっきりせずにトラブルになってしまうケース、また、保護者のお金を持ち出してしまってトラブルになってしまったケース、こういったものが報告をされております。  中学校では、同様におごった、おごられたというトラブルなのですけれども、スマートフォン等で、インターネット上のゲームで課金をしてしまってトラブルが発生をしてしまったというケース、また、電子決済等を使いながら友達におごったケース、こういったもののトラブルが今報告をされているところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。6件ぐらいだと、大体あるのではないかなと思うのですけれども、そういった場合、学校側、教育委員会が相談を受けた場合、どういった形で対応されているのでしょうか。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 学校が様々な消費者トラブル、こういった金銭に関するトラブルを受けた際ですけれども、まず、個々の状況がそれぞれ異なっておりますので、学校がこういった情報が保護者から寄せられて知り得たときには、学校の中でも、先ほど申し上げましたような金融教育に関わって、お金の使い方等について個々の個別の事案に対してそれぞれ指導を行っていったり、また、このおごった、おごられたというのはそれぞれ相手もありますので、互いの関係が今後どうなっていくのかということを学校で見守ったりするというような対応をとっております。  一方で、こうした内容については家庭で起こっておりますので、学校のほうで全てを把握してということがなかなか難しいことと、あと、トラブルの解決に当たっては、家庭のほうからもお子さんと一緒にこういった金銭に関わる取扱いについて、じっくりと話していただくことが必要になります。  ですので、家庭のほうにも、こういった金銭のトラブルが起こった際には、その使い方も含めて理解啓発を図るようにということをお願いをしているところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。  お金の問題って、私も長いこと金融機関に30年近くいまして、よく考えていたのですけれども、相談の中で割と多かったのが、社会に出たばっかりの人たちの破産なのです。それが何で起きるかというと、やはり金融教育を受けてないので、お金を借りたら返さなければいけないとかそういったことが抜けていたり、もう一般の子です、一般の人たちなのですけれども、いろいろ相談を受けてみると、かなりの借金があるとか、1人で独立してみたらもうとても払い切れる金額ではないとか、そういうのが一体何で起きるのだろうとずっと思っていたのですけれども、その中でお金に関しては、本当に一番大事なものなのですけれども、取扱説明書がないのですよ。  なので、例えば車を買うとかいろいろなものを買うとか、パソコン買うでも取扱説明書が必ずついているのですけれども、お金って取扱説明書がないので、その人の意思とかその人の感覚に任されるということになっていく。あとは、私は一番大事なのが家庭だと思うのですけれども、大体そういう問題が起きて親御さんとお話をすると、ほとんど親御さんは知らないのです。特に独立して1人でアパート暮らしなんかした場合、例えばサラ金でお金を借りても、どんどん払え、払えと来ても親がいないのでわからないとか、そういうことがもう普通に起きているのです。  自分がもらったお金以上の生活はしないとか、欲しくても買わないとか、クレジットの使い方とかそういったものがすごく大きく関わるのだろうなというのはすごく感じたのです。今いろいろな問題が起きてて、オレオレ詐欺の子たちも普通の子がお金が欲しくて、そういう暴力に走ったり、受け子になってしまったり、あとは女の子であれば本当にトー横とか、今新宿にかなりホストのお金を背負わされて、普通だったらそこで親に相談するとか、どこかに相談すれば、今売春問題が本当に有名になっていますけれども、そんなことする必要がないのに、相談するという能力が育てられてきてないので、どうしてもお金のことは人には聞いてはいけない。  例えば自分が借金で火だるまになっても、誰にも言えない、親にも言えないということがその破産をしていく若者たち、私が今相談に乗って弁護士さんに何人もつなげたのですけれども、そういうことが起きるのだと思うのです。  でも、これは決して別に例えば貧困家庭の問題だとかそういうことではなくて、新宿の玄さんという駆け込み寺の代表の方もおっしゃっていましたけれども、7割が一般家庭の女の子で、そしてさらに7割が一般家庭よりも結構収入の高い家庭で、一人娘が多いとおっしゃっていました。  何でかというと免疫が全くない。免疫がないことによって大事に大事に育てられて、お金のこともそんな話も家庭でしたことがなくて、気づいてみたら借金を背負わされている。でも、どうやって返していいかわからない。でも相談する相手がいないという状況が今、日本で起きているのではないかなと私は思うのです。  ですので、やはり取扱説明書のないお金というものを小さいうちから、子どもはわからないだろうと思うのではなくて、子どもたちにしっかりと危険な目に遭うのだということを教えていくということがすごく重要だと思います。  私も、かなりいろいろなお客様に会っていたので、八王子で大きなオレオレ詐欺がもう本当に15年前ぐらいにあったのですけれども、そのときも若者たちが安易にオレオレ詐欺をしたり、でも、実際問題受け子をやったら実刑なので、その簡単なものではないということもしっかり教えていく必要があるなと思います。  お金のトラブルは、本当に人生を終わらせてしまうのだということを小さなところから教えていく。そしてそれとともに、それを一緒に家庭の中で親御さんも本当にお子さんがいつでも相談できる関係をつくっていく。万が一、そういうふうになっている、お金を借り過ぎてしまってどうしていいかわからなくても親に黙るというのではなくて、親御さんに相談する、親御さんも叱るのではなく、そこで今法テラスとかもありますので、相談に行くということのしやすい関係を家庭ともつくっていく必要があるのではないかなと私は思っています。  ですので、学校教育の中で、昨年度からどんどん進んできています。金融庁もセミナーとかそういうのも派遣でやってくれたりとかというのもやっていますので、子どもだけではなくてぜひ親子でというのをこれから考えていく必要があるのではないかなと思っています。  3番目に移らせていただきます。  3番目の質問の中に今お話ししたように、金融庁や消費生活センターとの最新な情報をとるということがあるのですけれども、その中で、一体どういった形で最新の情報をとる。でも、先生方も子どもの頃からお金の取扱説明書なんて聞いてないので、ただ資料を見ただけだったら、私がファイナンシャルプランナーで長年やっていても毎年毎年金融って変わるのですよ。本当にNISA一つにしても、もう今年で終わって来年から新しくなりますよ。今度無制限になっていったり、5年だったものが変わったり、だからもうどんどん変わるので、古い資料でお金の問題を教えてしまうと、もうそれがまた頭に取りついて、一切そこで成長しなくなってしまうし、先生方もやはり新しいバージョンアップをしていかないと、教えること自体が間違ったものになってしまったりする資料もたくさんあると思うので、今後取り組む上で、どういった形で子どもたちに関わってそういった研修していく。年に6回しかないので、そんなに多いものではないのですけれども、さいたま市なんかは、もう教育委員会が無理無理、先生では教えられない、絶対無理と言ってプロの人を入れているのです。プロのファイナンシャルプランナーだったり、あとは銀行さんとか証券会社さんと提携を結んで、年に何回かの教育とか、もう本当にわかりやすく教えるという提携を結んでいる市もあります。  ですので、本当にいろいろな勉強も大事だし、もう算数も国語も全部大事なのですけれども、私はやはり生きていく上で一番必要なお金にまつわることのトラブルに巻き込まれないように、そういったこともやっていく必要があると思いますが、今後どういったことをもう少し考えていただけるのかお聞きします。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 確かに今ご質問者おっしゃいましたように、金融に関するトラブルというのは、様々なものが今発生をしているところですし、これといって限っているものではなく、どんどんとその様相が変わってきているというのが現状だと捉えています。  学校教育の中においては、家庭科やまた今日第一答弁でも述べさせていただきました社会科を中心としながら、こういった金融トラブル、また、金融に関して教育を進めていっているところですが、教える内容については決まっているところではありますけれども、より一層子どもたちがやはり実感を伴って、こういった金融トラブル等に遭わないための、自分たちの対策等を理解をしていくという上では、最新の情報を集めていくということも必要なのだろうと考えています。  学校においては、今後もこういった教科書のない教育になってきますけれども、金融教育の視点を取り入れる場合には、各学校のほうにも教材研究として、様々な資料を当たってみること。また、今後教員が決して金融の専門家ではございませんので、こういった銀行等が行っている学習のパッケージ等を利用すること。また現在、ベルブ永山のほうにも入っておりますが、消費生活センターのほうでも、出前講座を行っております。コロナ禍前は、こういった出前講座を利用した中学校もございました。  こういった出前講座や、金融機関等が行っている学習パッケージ、それから、教員一人ひとりが繰り返しになりますが、教えるに当たっての教材研究というものを十分行っていきながら、その中で今後金融教育をより一層、実際的なものにしていくことが必要であろうと考えています。  今後教育委員会としては、今申し上げたようなことを金融教育を進めるに当たって、各学校のほうに校長会等を通じながら、機会を捉えてお伝えをしていこうと考えております。  また、もう1点、ご質問者からもありました、やはり家庭での理解啓発を進めるということも必要だと考えております。現在、各学校においてはセーフティ教室を実施をするということにしております。このセーフティ教室の中で現在多く取り上げられていますのはSNSに関する使い方、またトラブル等を取り上げながら、小・中学校において子どもたちへの指導、それから保護者向けの講演会、講座等を行っているところでございます。  現在もこのSNS等に関しまして、フィッシング詐欺などをその中で取り上げているところもございます。今回いただいたご質問ももとにしながら、こういったセーフティ教室の中で、学校の中でお金の使い方、または金銭管理という部分についてもその危険性を関連をさせながら、伝えていける機会を設けていきたいと考えております。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。  本当に子どもたちを守るためには早過ぎるということはないので、小学校のうちから、子どもはお金って大好きなのです。お金と言ったらもう飛びついて話を聞くと思います。中学生もそうだと思います。ですので、吸収できるうちに、そういったいろいろなセミナーがありますし、多分多摩市内に有名なファイナンシャルプランナーさんとか、私もそうなのですけれども、全然無料でやるよと言ってくれる方もいるのではないかなと思うので、子どもたちのために動いてもらう方はたくさんいるのではないかなと思います。  そして、親御さんとともにやるのが私は一番いいと思います。子どもだけがどんどんレベルが上がって、NISAとはこういうものなのだよと言って、親が全くわからないみたいな状況では、全く家庭内で相談できない親になってしまいますし、子どももやはりつまらないですよ。親御さんとお金の話ができると、何だかわからないけれども、わくわくするみたいなところが子どもはあると思うので、ぜひそういった形で広げていただいて、多摩市の子どもが、そういった詐欺やいろいろな形でだまされないように、オレオレ詐欺や、安易にお金を背負わされて、それを払う必要はないのだよということを子どもにはぜひ教えていただきたい。  本当に私も、何でそこで頑張ってまだ払おうとして払おうとして、もう朝から晩まで働いて、もうわけわからない借金なのに、それを無理してやるという若者をたくさん見てきたので、そんなことしなくても幾らでも助ける手だては日本にはあると思います。  ただ、永山のところに私も何度か一緒に行って、相談に行ったことがあるのですが、そこそこそんなに相談に乗ってくれるかといったらいまいちだったので、もう少し具体的に相談に乗れる、本当に早めに弁護士さんにつなぐとかということは必要なのかなと思います。  今SNSで買物しても、1回限りと思って買ったのに何か2回も3回も送られてくるとか、それも消費生活センターの方に相談したら、これというのはもう契約上なので助けられませんと言われました。なので、助けられないのだけれども、その後どうするのと私は思ったので、確かに契約上、ネット上の契約はすごく難しくて、普通の紙で書く契約だったら破棄できる、クーリングオフとかあるのですけれども、ネット上の契約で申し込んでしまうと、そこの会社のやり方以外で解約することはできないというのがあると言われたので、すごい怖いなと思います。  子どもだったら安易にこれが欲しいってぽちっとやって、それがもう永遠に高額になってくるということもあり得るので、それは親御さんも含めて一緒にぜひ年に1回、月1回でもいいです。子どもと一緒にお金の話をぜひしていただければと思います。  次の質問に、子ども食堂に入りたいと思います。  子ども食堂についてはもう3回目ということで、私も毎月連絡会にも参加、後ろでオブザーバーで参加させていただいて、多摩市の子ども食堂の皆さん、本当に19か所、今1か所減って、また1か所ふえたということなので、まだまだふえていくのではないかなと私も思っています。  そして別に、多摩市が少ないとは思ってないのです。本当にこの小さい地域に19か所があるのですけれども、月1回というところがかなり多いかなと思います。  そして、配膳に慣れてしまったので、配膳も待っている方がいらっしゃるので、それをやめることはできないのももう本当重々参加しているのでわかっています。ただ、今回1問目にあるように多摩市だけ24万円というのは近隣市を全部視察も含めて調べたところ、24万円のままというところがなくて、ほとんど48万円に上げています。  先ほど石山議員もおっしゃっていただきましたけれども、東京都の補助金なので、別にそこで値下げする必要はないと思うので、ぜひ来年度48万円に上げることによって、今2万円だったから月1回しかできなかったなという方が、月2回やってくれたりとか、あと地域によってはほかの市なんかでは朝ご飯を出しているところも多いです。  朝ご飯は食べて元気に学校に行ってもらいたいということで、朝出して、学校まで送り届けるということもやっていたり、いろいろな形の子ども食堂があると思いますので、今現在の方々を皆さんを応援していくのはもちろんですし、これからやろうと思っていらっしゃる方がちょっとやってみようかな、48万円で何とかやりたいなと思うような金額にできたらなと思うのですが、なぜ多摩市が今質問の回答はあったのですけれども、今後ぜひ24万円を48万円に変更していただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか。 ◯議長(三階道雄君) 鈴木子ども青少年部長。     (子ども青少年部長鈴木恭智君登壇) ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) まず、今市内の子ども食堂の数でございますが、先ほどご質問の中でいただきましたとおり今18か所ということでございます。補助金につきましては、午前中、石山議員のところでもご答弁申し上げました。  財源的には、東京都の財源も活用しながらということではございますが、東京都の補助スキームでございますので、補助金という考え方からすれば一定程度自走した後には、東京都のほうも少しずつフェードアウトしていくのだろうと考えています。適正な行政としての支援というものをやはり見極めていく必要があるというところが1点。  それからもう1点については、令和5年度、今年度の予算編成の段階では、午前中の繰り返しになりますが、新型コロナウイルス感染症の状況が完全に回復するかどうかというのは、予算編成の時点では見極められておりませんでした。よくも悪くもコロナが続いた場合でも、子どもたち、あるいは食堂運営者に支援できるようにということで、予算編成をしてきたものでございます。  近隣市の状況も、把握をしながらというところもございますし、昨年度の補助金の活用状況なんかを見ても、配送による精算での返金よりも、食堂支援の24万円の中での返金のほうが多い状況がございましたので、こういうような状況でございます。  ただ、今年度に入りまして、社会状況も大きく変わってきた、あるいは、また子ども食堂を始めたいというようなお話も幾つかいただいている中で、午前中の答弁にもありましたとおり、近隣市の状況あるいは「たま食ねっと。」ということで、事業者の皆様に集まっていただく機会を通じて、ご要望も伺いながら、基本的には、子ども食堂のほうに軸足を動かしていけるような、そんなことも検討してまいりたいと思います。 ◯1番(おにづかこずえ君) 本当にありがとうございます。期待しております。  そうしましたら、まずはその立ち上げ説明会は行わないということでやって、それぞれいろいろな形で相談に乗っているということなのですけれども、それだとすごく私も自分がやろうと思ったときに、多摩市でたらい回しに遭った記憶があるので、一体どこの誰を尋ねたら、その子ども食堂の相談に乗ってくれるのか教えていただきたいです。 ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) 子ども食堂を始めたいというような市民の皆さんからのお問い合わせがあった際には、いずれも子ども青少年部の児童青少年課の担当につながるようになっております。お電話でいただいた場合でも、代表回線から私どものほうにつながるようになっております。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。  これで明確に市民の皆様、これを見ていて、ちょっと来年子ども食堂やってみようかなと思ったときには、どこに行くのかというのがはっきりとわかったのではないかなと思います。  そして(3)なのですけれども、たま広報が今年度ということで、あしたの日付だったのですけれども、ポストに入っていて見たのです。そうしましたら今回すごく小さくて、端の一番下のところに本当小さく載っていたのですけれども、去年は1面で特集だったのかもしれないのですけれども、たま広報の特集で、今もまだホームページの中で見ると、紹介画面のものが全部1年前のものなのです。なので人も入れ替わっているし、そういう意味では、今年度はあまり力を入れてなく、広報的にはどうなのかなと思うのですけれども、今後、ホームページの見直しというのですか、そういったものというのは考えられているのでしょうか。ずっと1年前と一緒なのです。 ◯子ども青少年部長(鈴木恭智君) まず、広報のほうについては、昨年度、特集が組めたというところの中でボリューム感は、今年度と比べると若干あれかなとは思いますけれども、今後も子ども食堂の重要性、特に日々の食事、あるいは生活の中で様々な支援を求めている子どもたちが、この子ども食堂に集っていると思いますので、しっかりPRもさせていただきたいと思います。  また、ホームページの情報が古いものについてということでご指摘をいただきました。改めて確認もしながら修正、あるいは更新もかけていきたいと思っています。先ほど1回目の再質問の中でいただいた子ども食堂の数、こちらについても、マップのほうで若干情報が古いことは既に私のほうでも確認をしていて、社会福祉協議会さんのほうにも、更新のお願いをしているところでございます。 ◯1番(おにづかこずえ君) ありがとうございます。  もちろん事業者の方々が一生懸命頑張られて、これからも多分多摩市は意欲ある方が多いのでふえていくのではないかなと思っています。ただ、そこを子どもたちがどこでやっているのか、地域の中ではわかっている子もいるかもしれないのですけれども、本当に必要としている子がまだまだ多くいると私は思っています。  子ども食堂は、やはり地域を活性化する一つのツールだと思っているので、その中に、子どもたちが集まってくる。そして高齢者の方も集まって、一緒にわいわいご飯が食べられるところができていけば、やはりその中で悩み事だったり、子どもたちのいろいろな問題が解決できるのではないかなと思っています。  先日、私も多摩第三小学校の音楽会に参加させていただいて、元気な子どもたちの本当に音楽をいろいろな楽器を吹いたり歌ったりする姿を見ても、本当に何かもう孫を見るようで、涙なくして見れなかったのですけれども、一人ひとりの子たちが元気に本当におなかいっぱいご飯が食べられるということがどれだけ大事かというのは、私が虐待サバイバーとしては本当に言えることなので、その救えるものを一人でも多く救っていく、それが子ども食堂ではないかなとつい思いながら今までも関わってきていますので、ぜひ支援は来年度は多分上がっていくと思いますし、もう少し注目していただいて、市民の皆様も子ども食堂にボランティアでもいいですし、いろいろな形で参画していただいて、そしてスーパーなどにボックスがありますので、そこにいろいろなお菓子とかそういったものを子どもたちがすごく期待していますので、ぜひ寄附などをしていただけたら、本当にありがたいなと思います。  私もこれからまだまだ子ども食堂には関わりながら、自分も力を尽くしていきたいと思っていますし、それは何につながるかというとやはり子どもの虐待だったり、地域の活性化だったり、本当に孤独に陥っている高齢者の人たちを見つけるとか、最終的にはそこに行き着くものだと考えておりますので、ぜひご支援のほど今後ともよろしくお願いいたします。  早いですが、以上で終わります。ありがとうございました。 ◯議長(三階道雄君) おにづかこずえ議員の一般質問は終わりました。    ──────────────────── ◯議長(三階道雄君) 次に、池田桂議員の発言を許します。3番池田桂議員。       (3番池田桂君質問席着席) ◯3番(池田桂君) 池田桂です。通告に基づき2問質問させていただきます。  1 介護が必要になっても、安心して介護サービスが受けられるために~介護人材不足は大丈夫?~  今、全国的に就労人口が減少している中で、介護業界も人材の確保に追われています。厚生労働省によると、介護職員の必要数は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年度は全国で243万人となっており、約32万人の介護職員を追加確保する必要があるとされています。  特に多摩市は人口の高齢化が進んでおり、今後、後期高齢者の人口の割合も高くなってきますと、必然的に介護サービスを必要とする方も増加するものと思われます。介護が必要な方が必要なサービスを受けられるためにも、介護人材を確保することは喫緊の課題です。  私が介護施設や訪問介護の仕事に従事していたときも、常に職員が足りない状況で、男性高齢者のセクハラや、認知症の方の暴言等による精神的苦痛、体格の大きい方の身体介助による肉体的負担、特に入所施設では、ハードな夜勤に加えて日中の勤務時間も不規則なため、体調不良もあり、そういった要因が重なって、離職者が後を絶ちませんでした。そんな中でも、現場の職員は利用者さんに「人生の残された時間を少しでも笑顔で過ごしてもらいたい」と頑張っていますが、心も体も疲れ果てているのが現状です。  現在の介護職の平均賃金は、全産業平均と比較しても低く、離職率を下げるためにも介護報酬の引上げが必要な状況です。また、介護や医療・福祉業界は、夜勤手当がないと生活に困るほどの賃金でもあり、夜勤なしの介護職の賃金の引上げも切実な課題です。  特に訪問介護のヘルパーさんたちは、多くがパート勤務であり、ダブルワークでお仕事をされている方もたくさんいます。ヘルパーさんの高齢化が進む一方で、若い人材がふえていないのが大きな課題です。介護業界は、シングルマザーの方たちも多く働いており、お子さんが病気になっても安心して有給が取得できたり、病児病後児保育が利用できるような体制整備も今求められています。  今後、多摩市でも深刻化すると思われる介護人材の確保についてお伺いします。  (1)介護労働安定センターが毎年行っている介護労働実態調査でも、実に6割を超える事業者が従業員の不足感を感じているという結果が出ています。  1)多摩市において、介護保険施設や訪問介護などの介護職員はどれぐらい人数が不足しているのか、2025年に不足すると思われる介護人材の人数はどれぐらい把握しているのか、お伺いします。  2)市が実施している、介護従業者の人材確保の取り組みと今後の取り組みについてお伺いします。
     (2)2024年の介護保険報酬改定で、通所介護事業者が訪問サービスを提供する複合型サービス(小規模多機能施設の泊まりサービスがないタイプ)が新設される可能性があります。このサービスによって、国はヘルパーの人材確保も図るようではありますが、多摩市の事業者でも、このサービスに参入の動きがあるのか、お伺いします。  (3)求人誌やハローワーク等で募集しても人材がなかなか集まらない中、派遣職員で人材不足を補っている事業所も多いと思われます。  1)派遣職員で人材を補っている施設の数や、派遣職員の人件費が事業者の経営を圧迫しているか、現状を把握しているのかお伺いします。  2)市内の事業所の介護職1人当たりの人材確保にかかる経費について、把握しているのかお伺いします。  (4)国が外国人労働者に関し、技能実習生の在留資格を「特定技能」に変更することで、5年から最大10年在留可能、特定技能の在留資格を介護福祉士の国家資格を取得し、在留資格を「介護」に変更することで、永続的に在留可能とし、より長く日本で就労を可能にすることを検討しています。  また、介護福祉士の資格を持たない外国人に認められていない訪問系のサービスへの従事、事業所の開設後3年で技能実習生の受入れを認める要件の見直し、介護施設の人員配置基準に技能実習生らを算定できる機会を就労開始後6か月とする要件の短縮について検討し、規制を緩和する方向にあります。  今後、多摩市に移住してくる外国人労働者がふえてきますと、言葉や文化の壁もあり、外国人が地域で安心して生活をする上で様々な支援を要すると思われます。現在の多摩市在住外国人に行っている支援の現状と今後の取り組みについてお伺いします。  (5)2027年の介護保険制度の改正では、要介護1・2の方の総合事業への移行を国が検討しています。そうなると、多摩市の地域支援事業による訪問介護や通所介護サービスが不足すると思われます。今後、必要となる現在の多摩市生活サポーターさんの活動人数と、今後の課題と取り組みについてお伺いします。  2 次世代のために、循環型社会を~プラスチックごみゼロを目指して~  今、地球温暖化や海洋汚染など環境に様々な悪影響があることから、プラスチック問題は世界的な問題となっています。2050年には海のプラスチックの量が魚の量を上回ると予想されており、プラスチックごみ削減は多摩市でも本格的に取り組まなければならない課題です。  日本では、1年に820万トン以上のプラスチックが廃棄されており、そのうち約47%が使い捨て用途の容器です。2018年に発表された国連環境計画(UNEP)の報告書「シングルユースプラスチック」によりますと、1人当たりの使い捨て容器ごみ排出量が米国に次いで日本が世界第2位となっています。  新型コロナウイルスの蔓延していた時期は、外出自粛により、テイクアウトやデリバリー需要が増加し、プラスチックごみがコロナ前に比べて約13%増加しました。今後、インフルエンザ等の感染症拡大の際には、再びテイクアウトやデリバリー需要が増加し、プラスチックごみが増加する可能性があります。  プラスチック製品の中には、生分解性のものも利用されてきていますが、条件によって分解に非常に時間がかかる等の課題も残されており、プラスチック問題解決のためには、リデュースを進めていく必要があります。そのためにも、使い捨て容器削減のための環境負荷の低いリユース食器の積極的な活用が求められています。  2022年4月から施行された「プラスチック資源循環促進法」により、市内でもスーパーや飲食店、コンビニエンスストアなどでもレジ袋の削減、プラスチックに替わる再生材や再生可能資源を使った製品の利用が進んでいます。一方、いまだに多いプラスチック製の過剰包装材などについては、事業者の拡大生産者責任の追及も必要であり、多摩市としても、国や東京都に声を上げていただきたいと思います。  現在、国内でもプラスチックごみゼロ宣言を行った自治体がふえてきました。多摩市でもプラスチックごみ削減のための対策に積極的に取り組んでいることと思いますが、次の世代も安心して生活ができる「持続可能な循環型」社会をつくっていく上では、今後、多摩市でもさらなるプラスチックごみ削減への取り組みが必要ではないでしょうか。  (1)リサイクルに関して、現在、多摩市は公益財団法人日本容器リサイクル協会にプラスチックのリサイクルを依頼していますが、回収したプラスチックのうち、マテリアルリサイクル率と今後のプラスチック削減やリサイクルの取り組みについてお伺いします。  (2)リユースに関して、市民が催すイベントやお祭りで使用するために、カップ、汁わん、お皿、塗り箸、ランチ盆の無料貸し出しの実施や、エコにこセンターで家具等のリユース品の販売を行っていますが、それ以外のリユースの現状の取り組み状況、今後の取り組みについてお伺いします。  (3)レジ袋の有料化などに伴い、最近ではレジ袋ではなくマイバッグを使用する方もふえ、ファーストフード店やコンビニエンスストア等でも使い捨てのプラスチック製のスプーン等を見る機会も減りました。リデュースに関してお伺いします。  1)多摩市の公共施設でも給水機の設置が進んでおり、マイボトルを利用される方もふえているかと思いますが、現在の給水機の利用状況、現在の設置状況と今後の予定についてお伺いします。  2)ペットボトル以外のプラスチックごみのリデュースの現状の取り組みと今後の取り組みについてお伺いします。  (4)プラスチックごみ削減のためには、市民への啓発も必要です。今月、多摩市でエコ・フェスタが行われました。市民の皆様に環境にやさしいサステナブルな生活の大切さが伝わるすてきなイベントだと思います。今後、エコ・フェスタなどのイベントを通して楽しくプラスチックごみ削減に取り組むきっかけをふやしていただきたいです。現在のプラスチックごみ削減の啓発に関するイベントの取り組み状況と今後の取り組みについてお伺いします。  以上、ご答弁の後、再質問させていただきたいと思います。 ◯議長(三階道雄君) 阿部市長。        (市長阿部裕行君登壇) ◯市長(阿部裕行君) それでは、池田桂議員のご質問にお答え申し上げます。  1の(1)の1)及び2)について、併せてお答えします。  第9期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に先立ち、令和5年1月から2月までに実施した「多摩市介護保険事業所調査」で、人材の確保の状況について、全回答数114件のうち、「あまり確保できていない」が34件で29.8%、「確保できていない」が16件で14%、合計50件で43.8%となっています。  また、人材の確保ができていない職種で上位を占めるものとして、国家資格であり専門性が高い介護福祉士が25件で50%、介護福祉士以外の介護職員が22件で44%となっています。それぞれ不足している具体的な人数は把握しておりませんが、今後、後期高齢者、特に年齢階層別認定率がふえる85歳以上の人口の増加に伴い、介護を必要とする方がふえると想定している中、介護を担う人材の確保が大きな課題であると考えています。  このため、本市では、市内の介護保険事業所に対する人材の確保及び定着を図るため、市内介護保険事業所への就労と一定期間の勤務を補助の要件とした上で、令和元年度から介護職員初任者研修に要する経費を、また、令和4年度からは介護福祉士実務者研修に要する費用を補助することとし、令和4年度末までに延べ21名の方に補助金を交付しました。  また、介護人材の確保を進めるとともに、介護保険サービスの質の向上を図るためには、業務の効率化も不可欠であると考えています。このため本年12月に、市内介護事業所を対象に「ICT等活用による介護事業所の業務改革」をテーマとした研修を実施する予定です。  今後も介護サービス事業所の皆さんの意見等を伺いながら、人材確保に関わる、より効果的な取り組みを進めるとともに、介護現場で着実な業務改善が進むよう、関係団体と連携し、介護現場における業務の効率化・質の向上に努めてまいります。  (2)についてお答えします。  現在、社会保障審議会介護給付分科会において、次の介護保険制度改正に向けた検討が進められているところですが、去る11月14日、厚生労働省より、訪問介護や通所介護など複数の在宅サービスを組み合わせた新たなサービスの類型を来年度から創設する方針が示されました。  この新サービスは、訪問介護と通所介護を組み合わせた展開を可能とすることで、事業者がより柔軟にサービスを提供できる環境を整備するもので、都市部を中心に介護ニーズが急増していく一方で、ホームヘルパーなど人材の確保がますます難しくなっていくことを考慮し、在宅サービスの質を維持・向上させる施策として打ち出されました。新たな制度については詳細が未定のため、現段階で、このサービスに参入する意向がある市内の介護事業所等は把握することは難しい状況です。  今後、人員や設備、運営基準などが決まり次第、市内事業所に対し情報提供を行うほか、参入する意向がある事業所については、新規指定の相談に丁寧に応じるなど、円滑に導入できるよう支援を行います。  (3)の1)及び2)について併せてお答えします。  令和4年版厚生労働白書によると、介護関係職種の令和3年の有効求人倍率は3.64倍と、全職業計の1.03倍と比較し、大きな開きとなっています。このことからも介護職種の人材確保は大変難しい状況であり、市内事業所でも同様であると認識しています。  また、市内の介護事業所の皆さんからも、度々介護人材の確保に関し、厳しい状況であることを伺っています。各事業所とも職員の採用に当たっては、外国人人材の採用、人材派遣会社の活用等、様々な工夫をされています。各事業所が人材確保のためにどの程度の経費をかけているかは把握していませんが、採用に関わる経費が増大しているとのお話も伺っています。  介護人材の確保に当たっては、市内介護保険事業所、東京都、公共職業安定所、教育委員会、学校等と連携し、幅広い世代に対して介護職場の魅力を発信するほか、資格取得に係る助成制度を活用するなど、引き続き、多摩市介護保険事業者連絡協議会、東京都等の関係団体と連携し、効果的な取り組みを進めることが重要であると考えています。  (4)についてお答えします。  介護の仕事に携わる外国人に限らず、在住外国人の方々が文化や生活習慣の違いを乗り越え、地域で安心して生活をするためには、生活に必要な情報提供やコミュニケーション支援の取り組みが必要です。  こうしたことから、本市では、多言語による生活情報の提供を行っているほか、庁内各課の窓口で使用する申請書等の多言語翻訳の実施、通訳タブレットを活用した窓口対応を実施しています。  また、外国人の方が生活上必要な日本語を学ぶための日本語教室を開催し、さらに外国人の方に伝わりやすい、やさしい日本語の普及の取り組みも進めているところです。  本市では、今後、令和6年度に(仮称)多文化共生推進基本方針を策定することを予定しています。策定に当たっては、在住外国人の生活に関する実態調査を行い、また、在住外国人の声や多摩市国際交流センターの意見も踏まえ、注力すべき施策の方向性を明らかにします。その上で従来の取り組みをさらに推進しつつ、必要な施策を実施し、国籍などの異なる人々が互いの違いを認め合い、地域社会の一員として共に安心して暮らせる多文化共生社会の実現を目指します。  (5)についてお答えします。  現在の介護保険制度において、要支援1、2の高齢者を対象とした訪問介護及び通所介護サービスは、「保険給付」である介護保険サービスではなく、市町村が行う「総合事業」でサービス提供を行う仕組みとなっています。  令和6年度からの次期介護保険制度改正では、現在の要支援1、2に加えて、要介護1、2の方も「保険給付」から「総合事業」へ移行するとの案が出ていましたが、今般の実施は見送られ、令和9年度の介護保険制度改正に向けて、改めて検討することとなりました。  現在、本市においては、要支援1、2の方で「総合事業」の訪問介護サービスを利用されている方は、サービス事業所25か所で1か月約300人であり、また、生活サポーターは4事業所で33人が活動し、1か月で約50人の方が利用し、合計で約350人の方がサービス提供を受けられています。  これに対し、現在要介護1、2で保険給付の訪問介護サービスを受給されている方は、1か月600人程度となっているため、今後、もし制度改正が行われると「総合事業」では、単純計算で1か月に約1,000人程度の方がサービスを受けることになることから、担い手不足が心配されます。  本市としては、こうした課題を見据えて、高齢者にとってより使いやすい仕組みとなるよう検討してまいります。  次に、2の(1)についてお答えします。  現在、本市で収集し、資源化センターで中間処理しているプラスチックは「容器包装プラスチック」とそれ以外のいわゆる「製品プラスチック」に大別されます。  このうちの「容器包装プラスチック」については、公益財団法人日本容器包装リサイクル協会が指定する法人への委託によりリサイクルしています。指定法人は毎年度入札により決定され、今年度の指定法人では約46%をマテリアルリサイクルにより、荷物の運搬に使用されるパレット等に再生しています。  一方、いわゆる「製品プラスチック」については、有償で引き取ってくれる事業者を探し、売却する「独自処理」の手法を選択しており、今年度については、ほぼ全量をマテリアルリサイクルにより家電製品の部品や園芸用品、バケツ等に再生しています。  今後も、収集するプラスチックのリサイクルについては、CO2排出削減や資源の保全、処理コスト低減等、様々な観点から検証し、引き続き、本市にとって最適な手法を選択していきます。  また、本年3月に策定した「多摩市一般廃棄物処理基本計画」では、5項目からなる排出抑制計画の一つとしてプラスチックの削減を掲げており、取り組みはプラスチックの「利用の削減」、「適正な分別」、「リサイクルの推進」の3つに分類し、進めることとしています。  プラスチックの削減は、行政だけでなく、市民や民間事業者とともに、プラスチック製品の設計から製造、再利用までの全てのプロセスで「4R+リニューアブル」や「サーキュラーエコノミー」の視点で進めていかなければならないと考えています。  (2)についてお答えします。  コロナ禍で休止していたリユース食器の貸し出し事業については、本年10月より再開していますので、イベント等で利用いただき、使い捨て容器などプラスチックやごみの削減につなげられればと思っています。  また、さらなるリユース推進に向けては、先進自治体の取り組みを調査・研究するとともに、民間事業者との実証実験の可能性など、協議・調整を行っているところです。  今年度行った気候市民会議でも、先進的なエコの取り組みを期待する声をいただいているところであり、引き続き検討を進めていきたいと考えています。  (3)の1)についてお答えします。  民間事業者との協定により、令和4年度から市内9つの公共施設にウオーターサーバーを設置しています。機器に個別メーターやカウンターはありませんので、正確な利用状況は把握できていませんが、多くの方にご利用いただいているものと思います。  ペットボトルや空き缶等の削減に向けて、今年度中にウオーターサーバーの設置を拡充することとしており、市民団体が独自に行ったアンケート調査で、市民要望があった施設を中心に、現在10施設の担当者と調整を進めているところであり、現場を確認し、設置可能な施設について、準備が整い次第、順次設置していきます。  (3)の2)及び(4)について、併せてお答えします。  ペットボトル以外のプラスチックの削減に向けた取り組みは、公式ホームページや広報等による周知・啓発や、環境をメインテーマとしたイベントの啓発、開催のほか、ほかのイベントに併せた周知・啓発活動を中心に実施しており、本年度は、環境講演会を2回実施しました。10月の講演会では、国立環境研究所資源循環社会システム研究室の田崎智宏室長を講師に迎え、プラスチックごみをどう減らしていくか、消費者としてどう行動していくかについて講演をいただきました。  また、11月には、お笑い芸人のマシンガンズの滝沢秀一さんを講師に迎え、ごみ清掃員でもあるご自身の体験をもとに、分別徹底の大切さや、排出抑制策などについて、面白く大変ためになる講演をしていただきました。  講演会以外では、9月に聖蹟桜ヶ丘駅周辺で開催された「KAOフェス」、10月に貝取・豊ヶ丘商店会で開催された「ランタンフェス」や、多摩清掃工場で開催された「たまかんフェスタ」、11月の「多摩市児童館50周年記念イベント」においても、資源循環推進課でブースを設け、ペットボトルの分別ルール徹底やごみ分別、排出抑制などの周知・啓発活動を行ってきました。  また、イベント以外では、自治会や青少協、小学校等に出かけ、出前説明会を行ったり、広報や市からのお知らせが届きづらい若年世代への啓発として、動画配信による呼びかけを行っています。  これらの取り組みについては、随時、効果検証を行い、工夫改善を図り、プラスチック削減につなげていきたいと考えています。 ◯3番(池田桂君) では、介護人材のほうに移りたいと思います。  一般的に、介護職員1人当たりの対応コストは、正社員で30万円から50万円、パート職員さんで5万円から10万円と言われています。  介護業界全体で人材不足が問題となっていますが、施設系の人材不足も深刻であり、東京都高齢者福祉施設協議会の調査報告では、都内の特別養護老人ホームの調査で、7割近い施設で派遣職員を雇用しています。派遣職員の給与は、平均給与所得の1.5倍と高く、特別養護老人ホームでも派遣職員等が人件費を圧迫している状況となっています。  今、多摩市に5か所ある特別養護老人ホームを希望される方の待機人数が、各施設で300人から550人もおり、職員がこれ以上不足してしまいますと、ベッドは全て埋められなくなり、さらに待機人数をふやしてしまうような状況が生じてしまいます。  今後、今お伺いしたように、多摩市でも様々な対策を講じていらっしゃるところではございますが、今後、人材確保争奪戦が激化する上で、さらに何らかの対応策が望まれるところです。  今、東京都では介護人材の確保定着を図り、事業所による防災の取り組みを計画的に進め、さらに、地域の災害福祉拠点として、災害時の迅速な対応を促進することを目的とした東京都介護職員宿舎借り上げ制度支援事業や、介護職員等の処遇を改善し、若い子育て世代が働きやすい介護の職場づくりを推進するために、施設等が設置する保育施設の運営費を助成する介護施設内保育施設運営支援事業を実施しています。  防災や災害時の対応にも役立ち、若い方が子育てをしながら介護の仕事も続けられる。こういった東京都の事業を多摩市でも活用していただきたいと思います。現在、この制度を活用している事業者さんはどれぐらいあるのか、市として、この制度の活用を事業所に進めているのか、また、今後この制度の活用について何らかの対応を検討しているのか、お伺いします。また、川崎市では介護人材の確保のために、介護職員の家賃支援事業も行っています。多摩市でもこういった事業を検討していただけないのか、お伺いしたいと思います。 ◯議長(三階道雄君) 伊藤健康福祉部長。      (健康福祉部長伊藤重夫君登壇) ◯健康福祉部長(伊藤重夫君) ただいまのご質問につきましては、大きく4点あるかと存じます。  まず、先ほどお話をいただきました、東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業と東京都介護施設内保育施設運営支援事業の2つであるかと思います。こちらの事業でございますけれども、現時点で市内事業所で当該制度を活用している事業所については、把握しているところではございません。  それから2点目として、市としてこの制度の活用を事業所に進めているのかというような点でございますけれども、こうした、東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業を窓口に置いたり、事業者連絡協議会などにこうしたパンフレットをご紹介をさせていただいているところでございます。  この制度の活用について、何らかの対応を検討しているかということでございますけれども、こちらのようなパンフレットをご紹介をする中で、やはりその介護人材不足というのは、現在の介護事業所にとって非常に大きな課題でございますので、介護事業者連絡協議会等々を通じながらどうしたことで介護職員を確保しているかどうか、その対応について、様々な形で取り組みを進めているところでございます。  最後に、川崎市では、介護職員家賃支援事業の活用も行っているというところでございますけれども、多摩市でも検討というところでございますが、先ほどのご答弁の繰り返しになるかと思いますけれども、現在の事業所の状況を把握しながら、しっかり介護職員の確保に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。  今後介護人材の不足によって、介護サービスが受けられない方がふえてしまいますと、どうしても家族介護が必要になり、働き盛りの方の介護離職や、あとは学生さんのお孫さんのヤングケアラー問題もこれから深刻化していくことが心配されております。  今後、認知症の方もどんどんふえてくる中では、1人で外出されてしまうと迷子になってしまったりとか、あるいはお家の中で火を使うのは危ないといった方は目が離せないこともありまして、そういった方が安心してお家で過ごすことができるように、介護サービスが安心して受けられるよう、介護人材の充足については今後も積極的に様々な事業を活用していただいたりとか、あとは東京都や国にもこういった事業を使いやすいような、例えば手続の煩雑化を簡素化したいとか、あるいは補助金をもっと出していただいたりとかというところも、多摩市として声を上げていただきたいと思います。  (4)についてですが、受入れ機関が日本語の習得のフォローを行っておりますが、私が介護の仕事をしていた頃も、現場で技能実習生さんとコミュニケーションするのは、やはり日本語の細かいニュアンスを伝えるのが難しかったりとかということもあって、苦労が多いのが現状でした。特に外国人労働者の方が、今後多摩市内で生活をする上では、地域住民の理解も必要となってきます。多摩市と地域住民の方には高齢者の方も多く、地域に住む外国人の方が、どういう人かわからないから心配だと思われている方たちも多く見受けられます。  いろいろな国から働きに来た外国人の方と多文化共生を進めていく上でも、今後、地域に住む外国人の方とその地域の方たちとの交流の機会をぜひ設けていただきたいと思います。  また、地域の方にもやさしい日本語、そして、地域に住む外国の方の文化や風習を学んでいただけるような機会、例えば地域の自治会に出向いていく出張講座的なものをつくっていただきたいと思っています。また、交流イベントの際には、外国人と地域の方を仲介してくれる多文化共生コーディネーターさんが今後必要となってくると思われますが、そういった方の活動の現状と、今後、多文化共生コーディネーターさんの養成や、あるいはそういった方の地域での活動等を検討されているのか、お伺いしたいと思います。 ◯議長(三階道雄君) 古谷くらしと文化部長。     (くらしと文化部長古谷真美君登壇) ◯くらしと文化部長(古谷真美君) 今後、外国人の人材の皆様が、多摩市の地域社会で安心して働きながら暮らしていけるためにはどうしたらいいかという観点でのご質問を承りました。  今後も、多文化共生を進める上で、そうした地域に住む外国人の方と地域の方とが交流することや、地域の方が外国の文化や風習を学んで理解を深めるということ、また、やさしい日本語を学んでいただくということは、大変重要なことであると考えております。  そうしたコミュニケーションの場として、楽しめるような交流イベントですとか国際理解講座、こうしたものは市全域の市民を対象としたものとしましては、ちょうど今年で30年の歴史を重ねる多摩市国際交流センターさんに担っていただいて実施をしているところでございますが、各地域の単位というところで、こうしたことをどのように進めることができるのか。これにつきましては今後策定を予定している多文化共生推進方針を検討する中で、ほかの多文化共生施策とともに、取り組みの方向性を整理してまいりたいと考えております。  また、多文化共生コーディネーターとございましたけれども、こちらは地域における外国人の多様なニーズにきめ細かく対応し、多文化共生社会の実現に資する専門人材ということで東京都が位置づけておりまして、このコーディネーターを育成するための研修というのを2017年度から東京都が実施しているところでございます。  この研修では、多文化共生コーディネーターを外国人住民に関わる基本的な法制度と、教育、医療、防災等、多文化共生の諸課題に関する知識を有し、そうした課題の解決に向けて関係部署、団体等の連携や協働を進め、企画立案し、取り組む人と定義をしております。  多摩市では、2021年度と2022年度に、担当の職員がこのコーディネーター研修を受講して、市の国際交流事業に従事をしているところでございます。今後この当該研修を監修している専門家の方に、多文化共生推進方針の策定にも関わっていただく予定であり、このコーディネーターの養成、そして地域における活動という点についても、論点に含めながら検討を進めてまいりたいと考えております。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。  今後も国の規制緩和の中で、訪問介護の分野で外国人労働者の受入れが進められようとしておりますが、まだまだ言葉の問題などもあり、すぐには外国人労働者の方が著しくふえるということはないと思いますが、一方で、サービスを受けられる高齢者の皆様もどうしてもヘルパーさんがやはり外国人の方だと少し気後れがしてしまうとか抵抗感があるといったことも課題となっていますので、そういった地域交流の場を通して、外国人のヘルパーさんとして働いていく方たち、あとは高齢者の方たちとかも、地域交流を通じて信頼関係をつくっていくことが、今後、訪問介護の場でも外国人労働者の方が今後活躍していけるような土壌となっていくことと思われますので、ぜひ多文化共生の取り組み、今後もどんどん進めていっていただきたいと思います。
     また、(5)についてですが、この2027年の介護保険の改正で、要介護1、2の方が総合事業のほうに移行されてしまうと、もう本当に介護人材確保が大変厳しい状況となってしまいます。  多摩市でも介護人材、これからどう確保していくのか厳しい中では、多摩市としても国のほうに改正の際に総合事業への移行をぜひ思いとどまっていただくような要求をしていただきたいと思います。  では、プラスチック問題のほうに移らさせていただきたいと思います。  (2)のリユースに関してですが、ほかの自治体や店舗での取り組みを幾つかご紹介したいと思います。  今、プラスチックごみゼロ宣言をうたっている鎌倉市や横浜市などでは、複数の飲食店とともに利用可能な食器シェアリングサービス、メグルーというものを導入しております。  このメグルーですが、シェアリングで利用するバイオマス容器は蓋もついていて、汁物とかも安心して持ち帰れるような、そういった容器となっています。また、地域共通のリユース容器を使用することで、テイクアウトやデリバリー時の使い捨て容器が削減できることが最大のメリットとなっています。渋谷区でもこのメグルーのオフィス街でのキッチンカーでの実証実験もされました。スマホで利用可能店舗をすぐ調べられ、さらにその加入している店舗で、どこの店舗でも容器回収が可能なところが特徴となっています。  また、お店のほうなのですけれども、三越の伊勢丹さんなどではデパ地下と言われている、いわゆるデパート内の店舗で、リユース食器を使った総菜の販売を今開始しています。多摩市でも、働いている子育て世代の方たちも多いですし、独り暮らしの高齢者の方、お惣菜の購入機会も大変多いと思います。お惣菜を提供する事業者さんに、リユース容器の利用促進、あるいはメグルーの活用など、多摩市で取り組めないのかどうか、お伺いしたいと思います。 ◯議長(三階道雄君) 小柳環境部長。       (環境部長小柳一成君登壇) ◯環境部長(小柳一成君) リユース食器の利用というところですけれども、プラスチック削減だけでなく食品ロスの削減というところにもつながるよい取り組みと思ってございます。  ただ、リユース食器、ハードルとしては洗浄、回収というところが課題になってきますので、なるべく多くの店舗が参加してくれないと、始められないというところが課題かと思いますし、あとはコロナを機に衛生面への不安というふうなところと、その食器を最初、誰が買うのかというコストのところ、この3点が大きな課題になるのかなと思います。  ただ、非常にプラスチック削減に有効と思いますので、今回ご紹介いただいた事案、他市の取り組みなども積極的にヒアリングなどさせていただいて、どうすれば導入できるのかという視点で検討していければと思います。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。  ほかの自治体さんでもリユース容器、積極的に活用が進められているところなので、多摩市でもぜひ積極的に取り組みを進めていただきたいと思います。  (3)ですが、多摩市に設置している給水機、今、公共施設でどんどん設置が進められているところだと思います。ただでお水を飲めるということもあって大変ありがたいのですが、ただ、夏や冬は常温の水ではなくて冷水やお湯のニーズも高いと思われます。コカ・コーラさんから炭酸も提供できるマイボトル用の自販機が今実用化されてきていまして、ただちょっと60円とお金もかかることもありますが、今後マイボトルの利用促進という観点では、そういったものも場所によっては提供して、設置していただいてもいいのかなと思います。そういったこともぜひ今後検討していただきたいと思います。  また、マイボトル用の給水機なのですけれども、やはりお店だけだと物足りないという方もたくさんいらっしゃると思いますので、今、お店なんかでも粉末の飲料でマイボトル用の粉末飲料、かなり今、市販されている感じなのです。そういった粉末飲料を自販機の端っこ、横に箱をつけて10円か20円入れたら粉末飲料が買えるとか、そういった仕組みもつくっていただけたら給水機をもっと利用する方がふえるのではないかと思われますが、そういったような取り組みなんかは可能なのかどうか、お伺いしたいと思います。  あと、せっかくの給水機なのですけれども、市役所入って給水器どこなのかなという感じで目立たないところもありますので、もっと目立つような工夫もぜひやっていただきたいなと思いますが、そういったところはどうなのかお伺いしたいと思います。 ◯環境部長(小柳一成君) せっかく企業さんの協力によって設置しています給水機なので、多くの方に利用いただけるようにPRというところにつきましては、工夫、改善していきたいと思います。  先ほど、ご紹介いただいたウオーターサーバーのような炭酸水とか冷たい水が出るマイボトルで飲む自販機というのを今回ご紹介いただきましたけれども、そういう自販機を導入できないかというのは、今年行った気候市民会議の中でも、高校生から要望されたところでございましたので、本市としてもぜひ導入したいなと思っているところです。  そのご紹介いただいた機械というのは、ボトルがなくても紙コップだと70円、ペットボトルや缶を買うよりも安くて70円で買えるのですけれども、紙コップを使う。自分でマイボトルを持ってくれば、さらに10円安くて60円と、そんなエコな取り組みが利用者の得につながる仕組みということで、エコが推進されるということで非常によい自販機だなと思ったところです。  市の公共施設についている自販機というのは市が置いているものではなくて、体育協会さんであったりだとか、あとは障がい者団体の方だとか、指定管理者さんが置いているところがございます。新たな設置とか機器の更新のときに、例えば2台のうち1台はそういうものにしていただくというような働きかけができないか、関係部署と調整をしていければと思ってございます。  それに併せて先ほど言われた粉末、そういうのも利用向上のところでは、協力を求めていければと思います。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。今後の取り組みについては期待したいと思います。  それと今、給水スポットがアプリでわかるようなアプリの活用も今進められているようなのですけれども、多摩市でもそういったアプリが活用されているのか、あるいはマイボトルを持っていけば、飲料を提供してくれるお店がどれぐらい今あるのかお伺いしたいと思います。 ◯環境部長(小柳一成君) その給水スポットがどこにあるかというアプリ、様々あるのかもしれませんけれども、まだ、そちらへの登録はできておりませんが、市がごみ分別アプリというので3Rというのをやっていますけれども、そちらには登録をさせていただいてございます。  民間のホームページ、市内にも取り組んでいらっしゃるみず多摩さんというグループがありますけれども、そちらのホームページで確認すると、給水スポット、公共施設では12、あとは店舗事務所等が14か所ということで、合計26か所あるというところでございます。  今後、市長の答弁にもございましたけれども、さらに給水スポット、浄水器のほうは増設させていただきますので、それに併せて、アプリへの登録等のPRも進めさせていただければと思います。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。  続いて、リユースの取り組みに関してなのですが、食品ロス対策をもってこの取り組みを多摩市の中でも進めていらっしゃると思うのですけれども、お隣の日野市では、テイクアウト事業をしている飲食店にバガス容器を無料配布する日野市飲食店テイクアウト等支援事業を行っています。  このバカスというのは、本来廃棄されてしまうサトウキビの搾りかすや麦わら、あとは成長の早い竹が原料になっているそういった材料を使って、つくられた容器をテイクアウトしていらっしゃる飲食店さんに配って、そういった環境にやさしい容器を使っていただくような取り組みをしています。  多摩市でもそういったバガスなど、環境にやさしい容器をテイクアウトしている事業者さんに配布したりとかという事業が可能なのか。そしてあと神戸市などでも洗剤メーカーさんと共同して、詰め替えパックの水平リサイクルを行っています。この件につきましては、昨年の9月の議会でも岸田議員さんが取り上げていらっしゃいました。多摩市でもその後、詰め替えパックの水平リサイクルの進捗、取り組みについてはどうなっているのかお伺いしたいと思います。 ◯環境部長(小柳一成君) そのテイクアウト用の容器ということで、日野市さんですとバガス容器というところを利用されているということですけれども、本市では、モッテコボックスという折り畳み式の紙で、紙の箱みたいな形なのですけれども、それを食べきり協力店のほうに配布をさせていただいて、残したものをお持ち帰りいただくための容器として配った例はあるのですけれども、テイクアウト用のというところで何かを配ったりというところはございませんけれども、プラスチック削減の取り組みということでは、何かできないかは引き続き検討させていただければと思います。  もう一つご紹介いただきました、その神戸市の洗剤メーカーと自治体とが組んだリサイクル、それは水平リサイクルということだったと思うのですけれども、本市は今年度からペットボトルについては水平リサイクルをしていまして、そのペットボトルというのは単一のポリエチレンテレフタレートという一つの素材でできているので、水平リサイクルはできるのですけれども、それ以外の洗剤メーカーさんだとかシャンプーのパックみたいなものですと、いろいろな複合素材でできているので、なかなか水平リサイクルができないというところを民間企業と組んでやるという取り組みなので、非常に挑戦的な先進的な取り組みというところで、注目しているところでございます。  今後、神戸市さんへの課題ですとか成功するための秘訣などについては、ヒアリングをさせていただいて、私どものほうでも何かできないかというところは、検討材料にはさせていただければというところでございます。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。  今、官民連携も進んでプラスチックごみ削減進めている自治体さんも多いので、多摩市でも今後プラスチックごみ削減、官民連携で進めていただけたらなと思います。  (4)プラスチックごみ削減のためには、市民の皆様の啓発も必要となってきます。昨日、おとといと永山でエコ・フェスタが行われました。私も参加させていただきましたけれども、市民の皆様に環境にやさしいサステナブルな生活の大切さが伝わるすてきなイベントだと思いました。  今後も、ぜひそういったエコ・フェスタなどのイベントを通して、今後は楽しくプラスチックごみ削減に取り組むきっかけをぜひつくっていただきたいと思います。例えば多摩市で以前、親子で学ぶ環境教育で行われた、多摩中学校でとれた多摩市産のみつろうを使ったみつろうラップづくりなどもやっていらっしゃいました。そういった取り組みも、ぜひエコ・フェスタなどでもやっていただきたいと思いますし、今、環境にやさしいエシカルグッズも市販でいっぱい販売されております。  無印良品さんなんかもそうですけれども、結構、多摩市にできた大きいお店の中に環境にやさしい製品なんかもたくさん扱っていますので、そういった民間の方、民間の事業者さんもエシカルグッズなどの販売の機会なんかもあったらいいのかなと思いました。また、イベントのときには、今キッチンカーなどもあちこち出ていると思うのですけれども、キッチンカーでもマイボトルやリユース食器をぜひ利用していただければ、プラスチックごみ削減の取り組みとしてアピールできるとは思いますが、そういった取り組みが今後可能なのかどうかお伺いしたいと思います。 ◯環境部長(小柳一成君) 今、様々ご提案いただきましたけれども、プラスチックだけでなく、ごみの削減というところにつなげるために様々なイベントもそうですし、啓発というのをしていければと思いますけれども、昨日の講演会などでも講師の方が言っていたのもそうですし、私どもが今度つくるみどりと環境基本計画の中に、楽しみとかお得感みたいなのがないと続けられないし、広がらないというところがあるので、そういうところを感じていただきながら一緒に進めていければと思っていますので、市民の方もそうですし、市民団体の方、民間事業者さんのアイデアとか取り組み事例なんかを力をお借りしながら、その喜びとか楽しみみたいなものを一緒に感じていただけるような形で導入をして、共感を得ながら市内に広げていきたいと思ってございます。  具体的にいつ何をというところはまだ申し上げられませんが、そうした取り組みを続けて、プラスチックごみ全体の削減をしていければと思ってございます。 ◯3番(池田桂君) ありがとうございます。  市民の皆様も楽しくプラスチックごみ削減に取り組めるようなイベントも今後ぜひ検討していただいて、どんどん市内の中でもイベントやっていただきたいと思います。  ぜひ今後もシティセールスの一環として、サステナブルでエコなまちづくりを目指していただいて、できれば多摩市でもプラスチックごみゼロ宣言を検討していただきたいと思います。  まだ少し今日も時間が余ってしまいましたが、ぜひその辺もプラスチックごみゼロ宣言を検討していただけるのかどうかお伺いして、質問を終わりたいと思います。 ◯環境部長(小柳一成君) お時間いただきましてすみません。令和2年度に、プラスチック削減方針というのを出させていただきまして、また、昨年度改定した一般廃棄物処理基本計画の5つある計画の1つとしてもプラスチックの削減というのは掲げさせていただいているところです。  多摩市気候市民会議にもいらっしゃった江守先生からも、化石燃料からの卒業というところは課題としても言っていただいているところですので、何ができるか、市民の方ともお知恵をお借りしながら積極的に進めていきたいと思ってございます。 ◯議長(三階道雄君) 池田桂議員の一般質問は終わりました。    ──────────────────── ◯議長(三階道雄君) 次に、上杉ただし議員の発言を許します。12番上杉ただし議員。      (12番上杉ただし君質問席着席) ◯12番(上杉ただし君) それでは、通告に基づき2つ質問をさせていただきます。  1 地域公共交通を守り発展させていく取り組みについて  地域公共交通の充実は、社会的、経済的、そして倫理的な観点から非常に重要な問題です。高齢者の人口が増加する中、地域交通の質とアクセス性の向上は、高齢者、彼らの生活に大きな影響を与えるだけでなく、社会全体にも多くの利益をもたらす重要な課題です。  多摩市内での地域公共交通充実の取り組みは、1997年11月から始まった東西線・南北線という2路線の多摩市ミニバス運行です。2020年3月には「多摩市地域公共交通再編実施計画」が策定され、実行に移すため「交通社会実験」が2020年度から実施される予定でした。しかし、コロナ禍で実施を断念せざるを得ず、2020年度から3年にわたり、実験は延期されております。  また、コロナ禍によって、乗降客の需要等も変化したことばかりでなく、バス運転手の成り手不足が深刻な問題となっています。この問題によって、多摩市だけではなく全国の地域交通インフラに路線バスの減便や廃止というような大きな影響が生じています。また、運転士不足によって、労働時間が長く給料が安いという問題も生じています。社会実験の前提となる公共交通再編実施計画も見直しせざるを得なくなっているのではないかと考えます。  以上のことを踏まえて、以下質問いたします。  (1)多摩市内の通勤時間や帰宅時間のバスの便が相次いで減便になっています。そのため、朝に家を出る時間や帰宅時間が30分以上も前後してしまう人が相次いでいます。また高齢者や障がい者などで歩行が不自由、なおかつ自家用車等のない方、免許を返納してしまった方にとっては、移動自体の困難はますますその度合いを強めています。このような多摩市内の公共交通サービスの利便性の低下をどのように受け止めておられるか、お聞きします。  (2)「多摩市地域公共交通再編実施計画」に記載されております永山三丁目・諏訪二丁目地区(永山三丁目・諏訪二丁目地区~きらぼし銀行前停留所)ルートについて、どのようなところまで検討が進んでいるのか、進捗をお伺いします。  2 不登校児童・生徒に寄り添うインクルーシブ教育の充実にむけて  不登校の問題は、日本において長年深刻な社会課題となっています。文部科学省の調査によると、2019年度には16万4,000人の小中高校生が不登校とされており、その数は年々増加しています。特に中学生の不登校率は2%を超え、学年が上がるにつれて増加する傾向にあります。多摩市内の不登校の状況も、中学校では8%で平均すると1クラスに3人の不登校生徒がいる計算になるという報告もありました。  不登校によって、学校に行くことができない状況が続き、学業の遅れが生じると、将来的に高等教育や専門的な職業への道が閉ざされる可能性が高まります。そして、児童・生徒個人の未来における機会の損失だけでなく、社会全体の人材育成や労働力不足にも影響を及ぼすおそれがあります。  また、不登校生徒の精神的な健康問題も無視できません。いじめ、家庭内の問題、学習障害など、不登校の背景には多様な問題が絡み合っているため、これらの生徒の心理的なサポートや適切な教育環境の提供が必要です。  このような状況を踏まえると、不登校の問題には早急な対策と継続的なサポートが求められています。学校、家庭、地域社会が連携して、不登校の生徒が学校教育を受けることのできる環境を整えることが必要です。  これらのことを踏まえて、以下、質問します。  (1)東京都は、学校教育を受けることのできる環境づくりの一環で、今年9月からバーチャルラーニングプラットフォームを提供しています。もう既に新宿区では導入されているということですが、不登校対策としてバーチャルラーニングプラットフォームの有効性についてお聞きします。  (2)不登校になる理由は、いじめや学校での人間関係の問題、心理的な要因、学習に関する問題などの複数の要因が重なり合って不登校に至るということも言われており、複雑で多岐にわたります。こうした背景を持つ児童・生徒に対し、寄り添うことが必要です。そのためのいろいろな接し方、方法はあるとは思いますが、その中の一つとして、1クラス30人以下の少人数学級の導入も考えられると思います。教育委員会として、この少人数学級に対してどのように考えておられるか、お聞きします。  (3)不登校の原因として「授業についていけない」「学校の点数が悪く、親に怒られる」というプレッシャーというのもあります。令和2年度に文部科学省が実施した調査では、「勉強がわからない」(小学生31%、中学生42%)との回答が最も高い割合でした。また、「学校に戻りやすいと思う対応」では、「個別に勉強を教えてもらえること」(小学生11%、中学生13%)が一定の割合を占め、学習支援の重要性が示唆されています。多摩市でもこのような理由によって、不登校になってしまっている児童・生徒は全体のどれくらいなのかお聞きします。  以上、回答をいただきまして、再質問させていただきます。 ◯議長(三階道雄君) 阿部市長。        (市長阿部裕行君登壇) ◯市長(阿部裕行君) それでは、上杉委員のご質問にお答え申し上げます。  1の(1)及び(2)について併せてお答えします。  今年に入り、多摩市内を運行する路線バスについては、一部路線の減便、上限運賃の改定等が実施されましたが、その際、事業者からは利用者の減少、燃料費の高騰や運転手の待遇改善等がその理由であり、厳しい経営環境の中で、事業を継続させていくためのやむを得ない判断との説明を受けました。  一般的に公共交通は、低廉な運賃で乗れて、より多くの便があることが理想と言えますが、昨今の利用者の減少等がコロナ禍による影響だけでなく、人口減少等もあって改善する見通しが立たない中では、その実現は難しい状況だと考えます。  そのため、減便等によりご不便を感じる場合もあるかとは思いますが、利用者にも公共交通全体を維持するための取り組みであると大きく捉えていただき、その必要性をご理解いただく必要があるのではないかと考えています。  また、多摩市地域公共交通再編実施計画については、コロナ禍等を契機とした公共交通を取り巻く環境の著しい変化を見込むことが難しかったこともあり、見直しをせざるを得ないのではないかと考えています。  そのため、公共交通事業者との意見交換等を再開していますが、その中では、同計画に定めた実証実験ごとの方向性の決定までには議論が至っていないのが実情です。  引き続き、他市事例や移動需要の推移等を注視するとともに、公共交通事業者との意見交換等も交えながら、早期の実証実験再開に向けて、検討を進めていきたいと考えています。  2については、教育長がお答えします。 ◯議長(三階道雄君) 千葉教育長。        (教育長千葉正法君登壇) ◯教育長(千葉正法君) 2の(1)についてお答えします。  本市では、不登校児童・生徒の新たな選択肢の一つとして、令和5年10月から東京都教育委員会が構築した仮想空間(VLP)において、「多摩市フレシキスクールOnline」を開設しました。都内では、VLPに8地区が参加しており、好事例として、例えば、仮想空間上での子ども同士の交流をきっかけにして、実際に適応教室から一緒に帰るようになった。また、自宅で仮想空間に参加していたが、今度は学校に行って仮想空間に参加してみたいと気持ちの変化が見られた事例があったと聞いております。  こうした事例を参考にしつつ、本市でも、心理学専攻の大学院生による相談や、ソーシャルスキルの特別授業などの機会を提供することで、不登校児童・生徒の精神・心理面での支援などを引き続き実施し、有効性を高めてまいります。  (2)についてお答えします。  ご指摘のとおり、不登校の要因や背景は多様であり、児童・生徒一人ひとりの状況に応じた寄り添った対応が重要です。1クラスの人数が少なくなることは、それだけ一人ひとりに対し、教師がより丁寧に関わることができるものと考えます。  他方、現状において1クラス30人以下の学級においても、不登校児童・生徒への対応を継続的に行っており、必ずしも1クラスの人数が少ないことだけをもって不登校状況の改善に至っているものではないと認識しています。  市教育委員会では、現在1クラス30人以下の学級の導入は考えておりませんが、今後も国や都の基準に基づく学級編制を着実に進め、児童・生徒一人ひとりの心に寄り添った、肯定的な関わりを継続していきたいと考えています。  (3)についてお答えします。  令和4年度の不登校に関する調査結果では、学校の捉える不登校の要因として「勉強がわからない」など学習面に関する児童・生徒の割合は、小・中学校において、およそ1割となっています。  また、学習面に関する要因は、複数ある不登校の要因の中で、中学校ほどその割合が高まる傾向にあり、今後も不登校児童・生徒に対し、一人ひとりの学習状況に応じた支援を行うことが必要であると考えます。 ◯12番(上杉ただし君) それでは、地域公共交通のほうから再質問をさせていただければと思います。  公共交通サービスの利便性の低下については、ニュースなどでも様々報じられております。運転手の高齢化や新型コロナウイルス感染拡大によって、路線バスの需要の減少が大きな要因ですが、これだけではなくて公共交通サービスを担いたいという人材が減っているということも背景にあります。  この理由として、多摩市としてどのように考えているか、お聞きします。 ◯議長(三階道雄君) 佐藤都市整備部長。       (都市整備部長佐藤稔君登壇) ◯都市整備部長(佐藤稔君) 公共交通サービスの担い手人材不足に対する所管部の受け止め、見解というところでございます。  路線バスにつきましては、コロナ禍の中で移動自体が抑制されてきたこと、ライフスタイルの変化などもございまして、移動の需要自体が大幅に減少したということは事実として捉えてございます。コロナ禍以前から、日本全国全体的な少子高齢化等もありまして、長期的に利用者の減少の傾向というものはあったのだろうと。  こうした中で、そういった利用者が減るということが事業者の経営状況を圧迫し、ひいては、会社経営ということですので、給与といった運転手の労働条件の低下を及ぼすことに影響があったと考えてございます。長い期間にわたり、運転手不足という状態にあったところに加えてコロナ禍や紛争問題等もありまして、燃料費の高騰といった問題もまさに時期を重ねるように発生したことで、事業者の経営、さらなる負担を及ぼしたのだと受け止めてございます。
     一般的には就職をされる際、ご自分の就労先を選択する、選ぼうとしたとき、労働条件や事業の将来性、また、その先の将来性、見通し、そういったものが重要な判断材料になるのではないかと考えております。公共交通の現状や自動運転技術の進展、そういったものを考えますと、公共交通だけでない他の業種も含めた中では、相対的には、就労先としての魅力が低下しているのではないかと、このように受け止めてございます。 ◯議長(三階道雄君) この際暫時休憩いたします。          午後3時00分休憩     ──────── - ────────          午後3時20分開議 ◯議長(三階道雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。質問からでございます。  上杉議員。 ◯12番(上杉ただし君) 先ほどの答弁で、都市整備部長のほうからコロナ禍によって経営状況の圧迫、それに伴って給料がなかなか上がっていかない状況にあるということでありました。  確かにそういう状況がありまして、運転手の待遇や労働条件にあまり魅力を感じないと。そのことによって公共交通として、利用者の安全を第一に考えて目的地まで送り続けるというとても重要な仕事であるにもかかわらず、その対価に見合ってないということで、応募者がなかなか集まらないという状況もあると思います。  しかし、公共交通サービスを途絶えさせるわけにはいきません。所管としても今後も公共交通サービスを継続させていくために、どのような対策を考えているのかをお聞きしたいと思います。また、その上で人材をどのように確保していくのか、これについては、バス会社のほうとどのようなことを話し合っているのかも併せてお聞かせいただければと思います。 ◯議長(三階道雄君) 佐藤都市整備部長。       (都市整備部長佐藤稔君登壇) ◯都市整備部長(佐藤稔君) なかなか難しいご質問をいただきまして、公共交通事業者の人材確保という点につきましては、それぞれの事業者さんの経営上の判断というところもありまして、あくまで民間事業者の採用に当たるところでございますので、私ども、市として言及することはできませんが、市長答弁でもございましたとおり、運賃改定した分、増収になった分、こちらを原資として運転主の皆さんの給与の引上げ等を実施するということで、事業者からの発表もございましたので、こうした取り組みの成果、効果が結果として表れてくることを願っているというところでございます。  社会全体としては、公共交通をしっかり守って育てていくという姿勢を示すことで、就労先としての不安を払拭していく、人材の確保につながっていく、そういう効果があるのだろうということは私どもも期待しております。また、公共交通事業者さんとも、そういったお話をさせていただいているところでございます。 ◯12番(上杉ただし君) ありがとうございます。  公共交通会社とお話を進めていらっしゃるということで、ぜひとも前進できるように引き続き市も関わっていただければと思います。そして、今後も公共交通を維持していく対策として、路線の運行頻度や時間帯による乗車ニーズの調査を行って、需要に対してのサービス供給を最適化し、運転スケジュールを立てていく方法もあると考えます。  先日、私たち総務常任委員会のほうで訪れた新潟市も、この公共交通サービスの維持が課題となっているというお話がありました。  その中で、新潟市として行っていることは、乗車ニーズの調査を実施しているということでした。多摩市としても公共交通を維持していくために、このような乗車ニーズの調査、最適化をバス会社とともに実施していく必要があると思いますが、多摩市の考えをお聞きします。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 議員ご指摘のとおり、公共交通に対するこのニーズを詳細に把握するということは、極めて重要なものだと考えてございます。個別具体の路線の運行ルートや頻度、そういったものの最適化につきましては、私どももさることながら、当然ながら路線バスの事業者さんも各種のデータを踏まえて、見直し等を行っていると伺ってございます。  これからもそういった調査が行われていくというところかと考えてございますので、互いに情報提供しながら進めさせていただければと、このように考えてございます。 ◯12番(上杉ただし君) ありがとうございます。  そして、公共交通を維持していく対策として、このような運行ルートの最適化だけではなくて、最新技術を導入、積極的に取り入れていくということも考えられると思います。  2023年の4月から道路交通法が改正されて、自動運転レベル4に該当するバスやタクシー、物流関係といった輸送サービスで、特定自動運転の許可制度が規定されました。この制度によって、レベル4の自動運転移動サービスを行う事業者が特定自動運転計画を策定し、都道府県公安委員会に申請することで運行が可能となっております。新宿では、今年の10月2日から13日まで、現行の都庁循環と同じルートを自動運転AIバスが運行しました。  この自動運転AIバスはLidar、Light Detection And Ranging、センシング技術を使用して、高層ビルとか地下道などでもGPS信号を当てにしなくても、自動運転が可能となるような技術が搭載されております。それで期間内にはバスで事故はなく、利用客からも好評だったとなっております。  このようなレベル4の自動運転のAIバスの試験運転は、以前、多摩市でも試行運転されたと聞いております。そのときの運転状況や課題などがあれば、教えていただけないでしょうか。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 自動運転バスによる多摩市における実証実験のところでございますけれども、令和元年、2019年ですか、令和元年の2月に国の事業として京王電鉄バスと群馬大学が行ったもの、また時を同じくして都の事業として、神奈川中央交通とSBドライブで実施されたものがございます。  両実験ともに1週間から10日程度の期間において、ニュータウンの事前に決められたルートを走行させたものです。そのときの運行状況や課題等ということでご質問いただいたところですけれども、技術の実証という側面ももちろんございましたけれども、やはりそのときの実証実験、サービスであったりビジネスモデルの実証という側面を持ったもので、団地内とスーパーなどを結んで、利用者の動向を探ったものでございました。  詳細については、市の事業ではないところもありまして、なかなかお答え難しいところもございますが、大枠としましては利用者の声として、年齢層の高い方からの利用が高くて、非常に関心の高さが感じられたということでございました。自動運転における利用者からの受容性というのでしょうか、受入れという点では一定の成果があったものと考えてございます。  一方で、予約を要することに対する不満であったり、スーパーまでではなくて、そのまま駅まで行きたいのだというようなご意見があったと伺ってございます。 ◯12番(上杉ただし君) この自動運転AIバスを運転させることによって、乗務員の方の身体的とかあるいは精神的な負担が減るということはあったのか、わかれば教えていただけないでしょうか。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 当時の資料を確認してまいりましたけれども、そのような視点での検証というのは特に行われてないようでございました。両実験ともに先ほどもお答えさせていただきましたが、もう少し長い期間の実験を行わないと、そういったデータがとりにくかったのかなと、運行期間が短かったといったあたりはちょっと影響しているのではないかなと考えてございます。 ◯12番(上杉ただし君) ありがとうございます。現在、全世界的にも自動運転技術に関する法整備やインフラ整備などが進められております。  日本においても、2025年以降に自家用車、物流サービス、移動サービスの全てにおけるレベル4を達成、実用化した後に、実用を重ねながら完全無人化運転となるレベル5への対象範囲を徐々に拡大していくことが想定されております。本格的な実現は、2030年代になるのではないかと言われております。今は様々な地域での実証データの積み重ねを行っている最中です。  多摩市としても、引き続きこのような自動運転AIバスを運行させて、この実証データの積み重ねを行っていくことが地域交通の充実、社会的、経済的、そして倫理的な観点から非常に重要な課題になってくると思います。高齢者の人口が増加する中、地域交通の質とアクセス性の向上は、高齢者の生活に大きな影響を与えるだけでなくて、社会全体にAIバスを運行させて、実証データを積み上げるための協力をしていくべきと考えますが、所管の考えをお聞きします。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 自動運転バスの様々な実証データを積み上げるために、多摩市でもさらに実験をやったらどうかといったご質問なのかなと、受け止めさせていただきました。  先ほどご答弁させていただきましたとおり、多摩市内、これまで2回、2件の実証実験を行われておりますが、いずれも多摩市の事業としてではなくて、国や都の事業として実施されたものではございました。多摩市としてもということでございますが、自動運転の実証実験、なかなか多額の費用を伴うというところもございまして、単独で行うというのはなかなか難しい部分もございますが、国や都、また公共交通バス事業者さんなどから依頼等がありましたら、ここは前向きに検討させていただきたいと、このように考えてございます。 ◯12番(上杉ただし君) 前向きな発言ありがとうございます。  それでは、(2)多摩市地域公共交通再編実施計画についてお聞きしたいと思います。  以前、永山3丁目、諏訪2丁目地区のところで、このルートについて永山3丁目に住んでいる方たちに聞き込みを行ったところ、この地域公共交通再編実施計画に記載されております、きらぼし銀行前での乗換えではなくて、永山駅まで連れていってほしいというような声が大変多くありました。  この要望については、署名と地域の皆さんとともに道路交通課長のほうに申入れに行かせていただいたのですが、その後どのような検討がされたか、お聞きしたいと思います。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 地域密着型交通再編実施計画に関するご質問ということで、永山3丁目、きらぼし銀行の付近のルートということでご質問いただきました。  一般的に、地域密着型交通、新たに導入していこうとする際、既存の路線に接続する、つなぐということが前提という形で進めさせていただいているところでございます。  公共交通全体の利用者が減少する中で、市が展開していく事業において、いわゆる路線バスなど既存の民間事業者の路線と競合するような事業を市として推進、推し進めようとした場合、言葉がおかしいかもしれませんが、利用者を食い合うような形になってしまいまして、両者の事業とも共倒れになってしまうというような可能性、そういったことも想定していかなければならないと考えてございます。  利用者のそれぞれの立場に立てば、直接駅まで行きたいよというご要望、これは当然の考えというところでございますけれども、公共交通網全体で維持していくと。そういった視点が必要なのだという理解を深めていく必要もあるのではないかなと考えてございます。  なお、交通事業者とのお話という中で、交通事業者に先ほど議員ご質問の要望、意見交換を行いました際に、周辺市で行われた事例においても駅までの乗り入れは行っていないと。唯一例外的には、既存のバス路線が駅まで乗り入れてなかった場合は、そういったこともありましたということでございました。 ◯12番(上杉ただし君) 同じ申入れの中で、この料金についても高齢者の運賃については、多摩市が一部補助をしてほしいということも併せてお伝えをさせていただいたのですが、これについてはいかがでしょうか。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 多摩市による料金の一部補助というご質問ですけれども、事業の継続性をより長く担保するために、事業の収益性を一定のレベルで確保することは不可欠だと考えます。  計画策定時と比較すると、現状では、人件費や燃料費の高騰といった経費の負担増、利用者の減少といった収入面での不安要素もある状況でございます。当然ながら高齢者の方々、年金で暮らす方にとって、運賃の負担というのはなかなか見過ごせない、厳しいものがあると考えてございます。料金のあり方につきましては、実証実験等を重ねて、全体の利用者の年齢層の把握、慎重にそういったところを検討、議論しながら判断していこうと、このように考えてございます。 ◯12番(上杉ただし君) それでは、長野県茅野市で導入している「のらざあ」は、AIオンデマンド交通として、従来の定時定路線型ではなくて、利用者の予約に対してAIによる最適な運行ルートや配車をリアルタイムに行う乗車、乗り合いサービスが行われております。  このサービスは茅野市が従来の路線バスに替わる新しい移動サービスとして導入したものであって、利用者の予約に応じてリアルタイムで運行されるという特徴を持っております。利用者が必要とするタイミングで予約を行って、AIによる最適な運行ルートや配車が行われる。  そして特徴としてエリア内で自由な乗り降り、そして、専用アプリ、または電話で予約可能、アプリに情報を登録しておくことで、自動的に割引も行われるようなキャッシュレス決済が可能となっております。  このようなモデルをそのまま多摩市に導入していくことはなかなか難しいとは思うのですけれども、このようなものを参考にして、多摩市版の新しい地域交通の構築、あるいは高齢者のラストワンマイル支援をしていかなければいけないと思っておりますが、これについて所管の考えをお聞きしたいと思います。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 長野県茅野市の「のらざあ」を事例にご質問いただきました。  私も茅野市のホームページと、また担当所管を通じて、お話伺わさせていただきました。運行区域がかなりエリアとして大分違うという点はございますが、多摩市の公共交通再編実施計画の中でも、かなりぐっと狭い範囲になりますけれども、桜ヶ丘地区、連光寺地区、聖ヶ丘地区、そういった場所では、デマンド型の交通メニューを想定してございました。やはりまるっきり一緒ということではないですけれども、似たような仕組みということで想定しているところでございます。  一方といいましょうか、しかしながら、市長の第一答弁でもお答えしましたとおり、現時点では他のメニューも含めて、計画に定めた実証実験ごとの具体的な方向性の決定というところまでには至っていないところが実情でございます。引き続き検討は進めてまいりますけれども、その検討に当たりましては「のらざあ」、茅野市の例も含めて他市の事例の動向も注視しながら、本市でも最も効果があると見込まれる手法、取り組みについて参考とさせていただきながら、内容を当時のものからブラッシュアップできればなと考えてございます。 ◯12番(上杉ただし君) 人口減少社会で公共交通を存続させるためには長期的な計画が必要です。  資金調達、設備のメンテナンス、運行スケジュールの最適化など持続的なサービス提供を確保するための計画を策定し、実行することの重要性、実行することが重要なのはもちろんのこと、地域の特定のニーズに合わせた柔軟性を持つことは非常に重要だと考えます。  地域公共交通が不足している、これを充実させなければいけないという課題は多摩市に限ったことではありません。地方でも、それから都市部でも大きな課題になっております。しかし、これらのことを全て地方自治体や、あるいは企業に任せるのはあまりにも負担が大きなことだと考えます。バス事業者の経営が大変ということや、ドライバーが不足している。これらの問題を解決するためには、国と自治体がもっと積極的に、バス事業者に対して支援をしていくべきではないでしょうか。  生活環境常任委員会のほうで、バス会社と懇談をした際に、バス会社職員の方から今のダイヤを回すのも精いっぱい、1人でも風邪を引いてしまうと、このダイヤを回すことが難しくなってしまうという切実な声が出ました。多摩市としては、多摩市とはいえ東京都の地方自治体です。それでもこんなぎりぎりの状態でやっております。もっと地方に行けば、この状況がさらに深刻なものになっていくと容易に想像できます。  バスは、公共交通と位置づけられております。公共という言葉をつけるのであれば、もっと国や東京都に支援をしてほしいという声も、この懇談の中から聞こえてきた言葉です。ぜひとも、バス事業者の職員の言葉を、声をしっかりと受け止めて、多摩市からも声を上げていってほしいと思います。このことについて所管の考えをお聞きします。 ◯都市整備部長(佐藤稔君) 生活環境常任委員会の活動の中でのバス会社との懇談の中で、今のダイヤを回すのも精いっぱいという非常に切実なお声ということでご質問ございました。私ども日頃、バス事業者の方々と意見交換、調整ごとの際もやはりそういったお声を耳にしてございます。国や都との関わりといいましょうか、そういったものを多摩市からしっかり声を上げてほしいといったご質問でございましたが、都市部の地域公共交通について、これまで主には路線単位、いわゆる営業路線、既存の路線、その中で支援等が行われてまいりました。  そういった中、国や都、区市町村、それぞれの立場で独自の取り組みが進められてきたといった現状ではないかと考えてございます。一方で、現在の足元の状況というところでは、路線単位での支援というものから、もうそもそも論に近いような事業全体への行政としての関わり、それを考えていかなければいけない必要が出てきたと言えると考えてございます。  なかなか基礎自治体単位、多摩市単独では難しいのではないかなというところ、事業者側の広域的な事業規模等を踏まえると、本当に効果的な支援をできるかといえば、なかなか多摩市だけでは難しいのではないかなと考えてございます。  また、同じ基礎自治体同士ということで、例えば多摩市とお隣の稲城市であったりというような自治体同士の横のつながりでという考えもあろうかなと思います。それぞれの自治体の区域を走る路線等もなかなか一律に行ったり来たりしているわけではないという中では、足並みをそろえるのもなかなか難しいものがあるかなと考えてございます。  そういったこともありまして、今後につきましては、それぞれの基礎自治体、それぞれの動きの中で事業者を支援する。これまでのことありながらも、国であったり東京都、これまで以上に積極的に旗振り役になっていただいて、関係自治体がタッグを組んで取り組むような形、そういった形で広域的に事業展開をする公共交通事業者に対して、効果的な支援を実現するというところ、そういった広域的な事業展開でないと、なかなか支援が難しいのではないかなと考えてございます。 ◯12番(上杉ただし君) ぜひとも関係自治体がタッグを組んで、この事業を進めていってほしいと思います。  それでは、続いて不登校問題のほうに移らせていただきたいと思います。  まず、このバーチャル・ラーニング・プラットフォームについてなのですけれども、このシステムを利用するに当たって、どのようなものが必要になるのでしょうか。まず、このシステムを利用するのに個人のアカウントをつくる必要があると思います。このアカウントは、児童・生徒全員分をあらかじめ発行しておくようにするのでしょうか、お聞かせいただければと思います。 ◯議長(三階道雄君) 山本教育部参事。       (教育部参事山本勝敏君登壇) ◯教育部参事(山本勝敏君) 本市で展開しておりますバーチャル・ラーニング・プラットフォームですが、この仮想空間を使用するに当たって必要となるものになりますけれども、そちらはタブレット端末が必要になります。このタブレット端末については、学校で1人1台のタブレット端末を配備しておりますので、こちらの活用も可能であるとしております。  また、この仮想空間に入るに当たっては、今ご質問者からありましたように、アカウントが必要になってまいります。アカウントの発行につきましては、このバーチャル・ラーニング・プラットフォームを利用する対象児童を学校や相談機関等々のつながりがなかなか持てない児童・生徒を対象としております。  現在、多摩市においては、その対象となる90名の児童・生徒についてアカウントを作成をしており、学校を通じて申込みがあった際には、すぐに保護者を通じてそのアカウントを発行できるように準備をしているところでございます。 ◯12番(上杉ただし君) ご回答、ありがとうございます。  それでは、このバーチャル・ラーニング・プラットフォーム、メタバース上に構築されてアバターを操作して友達とコミュニケーションをとったり、学習を行ったりできるということなのですけれども、この友達とコミュニケーションをとる際に、どのような方法でコミュニケーションをとるのでしょうか。  例えばヘッドセットを使って、声でコミュニケーションをとる、あるいはキーボードでチャットのようなものでコミュニケーションをとる、どのようなものがあるか教えていただければと思います。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 仮想空間上でのコミュニケーションのとり方ということでご質問をいただきました。コミュニケーションのとり方については、二通りの方法があります。  1つは、今ご質問者からもありましたチャットによるコミュニケーションのとり方です。それからもう一つは、ヘッドセットを使って、音声によるコミュニケーションのとり方、この2つがございます。これはどちらかを指定をしているわけではなく、この仮想空間を利用する子どもたちが自分たちで選んで、使用してコミュニケーションをとることとなります。  今実際に現在、この仮想空間を利用している子どもたちのほうは、自分の声が他者に聞かれることについて抵抗感のある子どもたちもおり、多くの子どもたちが、このチャットによるコミュニケーションを図っていると把握をしております。 ◯12番(上杉ただし君) それでは、バーチャル・ラーニング・プラットフォームで何か言い争いとか、そういった問題が起こった際に仲裁はどのように行うのか、その仕組みについて、教えていただけないでしょうか。 ◯教育部参事(山本勝敏君) この仮想空間を使用するに当たっては、前もって教育委員会のほうから、この入室のためのルールというものを保護者、そして子どもたちのほうに配布をしております。その中には、自分の名前、実名を使わないこと。その空間の中では、互いに自分たちの例えば何々さんという名前ではなく、自分でつけた名前を使うこと、そして他者から自分の本名等を聞かれたときにも、それは伝えないこととしております。また、他人に話しかけるということを必ずしも行うものではないということ。そしてご質問にありました困ったこと、その中で何らかコミュニケーションをとっている中でトラブルが発生をしたり、また、その仮想空間の利用に当たってわからないということもあるかもしれません。そういった困ったことがあったら近くの大人、この近くの大人というのは、仮想空間上に東京都から支援を受けておりますが、東京都の支援員、大人も入っております。  また、本市においては、近隣の大学の心理学部の学生の方に相談をできるような仕組みを整えておりまして、こういった大学院生もこの仮想空間の中に入っております。こういった仮想空間上の大人に相談をすることということでルールを設けており、仮に問題が発生をしたり、何か相談事があるときには、すぐに受け付けることができるような、そういった仕組みとしております。 ◯12番(上杉ただし君) それではもう一つ、バーチャル・ラーニング・プラットフォームの中で、質問させていただければと思います。  このバーチャル・ラーニング・プラットフォームを利用している間、その児童・生徒の担任が、その対象の子どもをフォローアップしていく仕組みというのはどのようなものがあるか、教えていただければと思います。 ◯教育部参事(山本勝敏君) バーチャル・ラーニング・プラットフォームを利用する子どもたちは、学校を通じての申請ということになっております。ですので担任、そして学校についても、誰がこのバーチャル・ラーニング・プラットフォームを使用しているかということについては、把握できるようにしています。  一方で、教員のほうがこのバーチャル・ラーニング・プラットフォーム、仮想空間の中に毎日入っているというものではもちろんございません。そういった中では、学校のほうはこういったバーチャル・ラーニング・プラットフォームを利用している児童・生徒も含め、不登校の子どもたちについては従来より家庭訪問や面談、そして、関係機関との連携など、様々な支援を行ってきているところです。  そうしたことから従来の支援と、それからバーチャル・ラーニング・プラットフォームの仮想空間上での支援と、これがもちろん関係はしていますけれども、学校としては、空間に入っている子どもたちをまずは把握をすること、そしてその子どもたちについて、家庭訪問や面談の機会を通じて、どのようなバーチャル・ラーニング・プラットフォームでの取り組みをしているのかということをそれぞれ把握をしたり、また、そこで相談を受けたりということは、担任はしているところでございます。 ◯12番(上杉ただし君) ありがとうございます。  バーチャル・ラーニング・プラットフォームについていろいろ質問をさせていただいて、本当にその有効性だとか教えていただきました。  私、個人的に思うことなのですけれども、このバーチャル・ラーニング・プラットフォームの中で、子どもたちが声を掛け合って、一緒に学校に行こうということがあったり、非常に有効なツールだとは思いますが、これも重要なのですけれども、不登校特例校の充実というのも非常に重要ではないかと思います。この不登校特例校の充実について、教育委員会の考えをお聞かせいただければと思います。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 教育委員会といたしましては、バーチャル・ラーニング・プラットフォームについて、子どもたちの学びの場、また、居場所の選択肢の一つとして今運用を開始をしているところです。  そういったことでは不登校の特例校、学びの多様化学校としておりますけれども、こちらの学びの多様化学校についてもその選択肢の一つとして、子どもたちに提示をしていくことというのは大変大切なことではないのかと考えているところです。仮想空間上になりますとバーチャルな世界になりますので、その中では、バーチャルでのコミュニケーションを図っていくことになります。それは人と人との関わりの疑似体験ができるような、そういった空間の一つでもあります。  今後こういったバーチャルでの空間を使いながら、人と人との関わりを疑似体験し、今後、その中での関わりから直接リアルな場面で友人関係を築いたり、また、コミュニケーションを図ったりする。そういったきっかけになっていければと仮想空間については考えているところです。  また一方で、不登校の特例校、学びの多様化学校については、そのリアルな場にもなります。学習の保障ということにつきましては、バーチャル・ラーニング・プラットフォームではないカリキュラムを組んでの教員が対面での指導ということも行っていきます。そういった部分では、特例校においてリアルな部分で、計画的に子どもたちの学びを保障していくということのできるよさもあると考えています。  ですので、いずれか一方ということではなくて、両者を子どもたちの選択肢の一つとして併用していきながら、子どもたち一人ひとりの不登校の状況に合った支援、指導というものを今後も教育委員会としては進めていきたいと考えております。 ◯12番(上杉ただし君) それでは、その不登校特例校のことについて、八王子市にあります高尾山学園、不登校の児童・生徒のために、体験型学校で2004年に開校されました。  教育目標は、気持ちを感じ合える人になろう、自分を伸ばせる人になろう、自信を持てる人になろうということで心の安定と学習支援に重点を置いて人との関わりを大切にし、基礎学力の向上にも取り組む教職員体制が整っております。  多摩市のほうでも、今こういった議論を進めていく中にあると思いますが、ぜひともこういった先進自治体の取り組みも参考にしながら、進めていただければと思います。  それでは、(2)のほうで、1クラス30人以下の少人数学級を導入することは、不登校を防止して、既に不登校となっている生徒の学校復帰を支援するための有効な方法ではないかと思います。
     子どもたちが抱える問題により密接に寄り添うことができて、学習と精神的健康の両方にポジティブな影響を与えることができるようになるのではないかと考えます。1クラス30人以下の少人数学級の実施、導入について、教育委員会の考えをお聞きします。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 第一答弁でもお答えをさせていただきましたが、市教育委員会としては、現在1クラス30人以下の学級の導入は考えておりませんが、今後も、国や都の基準に基づく学級編制を今教育委員会では進めているところです。こういった基準に基づきながら着実に学級編制を進め、児童・生徒一人ひとりの心に寄り添った関わり、これを継続をしていきたいと考えております。 ◯12番(上杉ただし君) やはり少人数学級というのは、どうしても必要なことだと思います。  それで、少人数学級を実現する上で一番の課題となっているのが、教員が不足していることだと考えます。今教員が不足している背景には、授業の準備と実施、試験や宿題の採点、生徒の指導とカウンセリング、クラブ活動の指導、保護者とのコミュニケーション、さらには、行事の企画と運営に至るまで多忙な日々を送っているという事実があります。このような多忙な日常は、苛酷な労働状況を生む一因ともなっております。特に日本の公立学校の教育職員は、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」のもとで働いていることが多く、この法律では、教員の残業手当が原則として支給されないとされております。  給特法は、教員の勤務時間を変形労働時間制の適用対象としており、1年単位の時間外労働について一定の枠を設けることで、季節や学校行事による業務の変動を考慮したものです。  しかし、実際には、多くの教員が長時間労働を余儀なくされております。給特法による残業代の非支給が教員の労働環境にどのような影響を与えるかは、これはいろいろな議論の余地があると思いますが、教員自身がプロフェッショナルとして、自主的に業務をこなすことが求められる一方で、過度な労働は教育の質を損ない、教員の健康や、家庭生活にも悪影響を及ぼす可能性があります。  そのため、教員の勤務実態に応じた適正な労働時間管理や必要に応じた残業の支払いが、労働環境の改善に向けた議論でしばしば提起されるテーマとなっております。教育現場の持続可能性と教育の質を守るためには、教員の苛酷な労働条件に対する社会的な認識を深め、労働環境の改善を図ることが急務です。これには業務効率化や、教員の支援体制の充実、適切な人員配置、そして、教育行政における労働基準の見直しが含まれます。  教育委員会として、教員が健康で働きやすい環境が整えられることことについて、どのようなことを行っているのかお聞きをします。 ◯教育部参事(山本勝敏君) 教員の働き方改革ということでご質問いただきました。  これまで、ご質問者のほうからは、不登校児童・生徒に対する支援ということでもご質問いただいていたところでございます。働き方改革については、様々なことに現在取り組んでおりまして、ご質問者からもありましたように、教員の労働時間の把握、また、各学校への人的支援といたしまして、配慮が必要な児童・生徒に対してピアティーチャーの配置、また、教員の授業準備等の補佐をしていくスクールサポートスタッフの配置、部活動に関しては部活動指導員や補助員の配置、このようなことに複合的に取り組んでいるところです。  不登校の支援ということになりますと、やはり不登校の状況にある子どもたちも配慮を要する子どもたちということになります。そういったところではピアティーチャーの派遣を通じながら、もちろん教員からの支援も行っていきますが、なかなか教室に入れない子、学校に来たのだけれども、教室で過ごすことが難しい子、そういった子どもたちについて、ピアティーチャー等の人的支援により、教員の働き方改革の一環として現在取り組んでおり、こういった取り組みを続けることによって、教員が子どもたちと向き合う時間、こういったものの確保を今後していきたいと考えているところでございます。 ◯12番(上杉ただし君) 今、山本教育部参事からもありましたピアティーチャー制度なのですが、これは多摩市独自の制度で、なかなか教員の数をふやすことはこれは多摩市だけではできないことなのですけれども、ピアティーチャー制度は多摩市独自の制度であるため、このピアティーチャー制度をさらに充実をさせていくことで、個々の生徒の学習ニーズに対応して、特に困難を抱えている生徒に対して、個別の支援を提供できると思います。ぜひとも、このピアティーチャー制度をさらに充実をさせていくために、予算をふやしていただければと思いますが、このことについて、教育委員会の見解をお聞きします。 ◯教育部参事(山本勝敏君) ピアティーチャーは多摩市独自の制度でもあります。  そういった中で、先ほど不登校の子どもたち、やはり配慮が必要な子どもたちとして、このピアティーチャーの制度を活用しながら学校で支援をしているとお答えをさせていただきました。もちろんピアティーチャーの職務はこれだけではなく、特別な支援を必要としている子どもたち、また、教室の中でどうしても学習や生活に困難さのある子どもたちにも、こういったピアティーチャーを配置をしながら、現在、学校で細やかな支援を行っているところでございます。  ご質問者からはこのピアティーチャー制度をもっと充実をしていくことが必要ではないかということで予算のお話がございました。予算については、これからそれぞれ年度ごとの予算を確保していくことになりますけれども、一方で、このピアティーチャー制度の今のもう一つの課題としては、ピアティーチャーの成り手の確保というものがございます。  教育委員会としては、予算の確保ということももちろんですけれども、こういった人材の確保に向けて、今後取り組んでいきたいと考えております。 ◯12番(上杉ただし君) ありがとうございます。  それでは、最後に学校の成績、受験のプレッシャーに耐え切れず、学校を休んでしまう児童・生徒がいるということも言わせていただきました。  この中で、勉強がわからない子ども、家で勉強しようにもどこから手をつけていいのかわからないし、1人で勉強するのはとても難しいというような声も上がっております。ぜひともこういった児童・生徒に対して、学校でのフォローアップを実施していくことが重要だと考えます。ぜひとも教育委員会としても、このようなフォローアップを進めていただければと思います。  このことを言って、私の質問を終わります。 ◯議長(三階道雄君) 上杉ただし議員の一般質問は終わりました。    ──────────────────── ◯議長(三階道雄君) お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ延会したいと思います。これにご異議ありませんか。       (「異議なし」と呼ぶ者あり) ◯議長(三階道雄君) ご異議なしと認めます。  よって、本日はこれにて延会することに決しました。  本日はこれにて延会いたします。          午後4時09分延会...