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平成30年第3回定例会(第14号) 本文 開催日: 2018-09-03
平成30年第3回定例会(第14号) 名簿 開催日: 2018-09-03

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  1. 狛江市議会 2018-09-03
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教育部長(平林 浩一君) 選択 30 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 31 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 32 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 33 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 34 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 35 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 36 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 37 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 38 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 39 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 40 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 41 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 42 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 43 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 44 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 45 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 46 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 47 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 48 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 49 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 50 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 51 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 52 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 53 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 54 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 55 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 56 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 57 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 58 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 59 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 60 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 61 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 62 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 63 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 64 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 65 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 66 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 67 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 68 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 69 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 70 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 71 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 72 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 73 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 74 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 75 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 76 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 77 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 78 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 79 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 80 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 81 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 82 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 83 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 84 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 85 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 86 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 87 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 88 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 89 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 90 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 91 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 92 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 93 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 94 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 95 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 96 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 97 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 98 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 99 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 100 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 101 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 102 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 103 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 104 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 105 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 106 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 107 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 108 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 109 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 110 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 111 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 112 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 113 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 114 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 115 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 116 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 117 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 118 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 119 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 120 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 121 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 122 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 123 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 124 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 125 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 126 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 127 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 128 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 129 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 130 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 131 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 132 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 133 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 134 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 135 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 136 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 137 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 138 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 139 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 140 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 141 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 142 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 143 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 144 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 145 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 146 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 147 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 148 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 149 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 150 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 151 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 152 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 153 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 154 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 155 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 156 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 157 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 158 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 159 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 160 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 161 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 162 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 163 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 164 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 165 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 166 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 167 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 168 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 169 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 170 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 171 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 172 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 173 : ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 選択 174 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 175 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 176 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 177 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 178 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 179 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 180 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 181 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 182 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 183 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 184 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 185 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 186 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 187 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 188 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 189 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 190 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 191 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 192 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 193 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 194 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 195 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 196 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 197 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 198 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 199 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 200 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 201 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 202 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 203 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 204 : ◯ 教育部長(平林 浩一君) 選択 205 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 206 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 207 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 208 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 209 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 210 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 211 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 212 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 213 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 214 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 215 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 216 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 217 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 218 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 219 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 220 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 221 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 222 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 223 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 224 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 225 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 226 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 227 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 228 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 229 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 230 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 231 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 232 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 233 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 234 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 235 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 236 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 237 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 238 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 239 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 240 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 241 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 242 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 243 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 244 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 245 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 246 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 247 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 248 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 249 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 250 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 251 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 252 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 253 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 254 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 255 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 256 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 257 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 258 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 259 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 260 : ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 選択 261 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 262 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 263 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 264 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 265 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 266 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 267 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 268 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 269 : ◯ 参 与(石森 準一君) 選択 270 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 271 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 272 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 273 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 274 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 275 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 276 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 277 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 278 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 279 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 280 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 281 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 282 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 283 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 284 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 285 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 286 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 287 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 288 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 289 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 290 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 291 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 292 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 293 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 294 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 295 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 296 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 297 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 298 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 299 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 300 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 301 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 302 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 303 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 304 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 305 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 306 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 307 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 308 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 309 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 310 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 311 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 312 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 313 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 314 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 315 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 316 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 317 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 318 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 319 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 320 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 321 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 322 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 323 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 324 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 325 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 326 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 327 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 328 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 329 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 330 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 331 : ◯ 総務部長(上田 智弘君) 選択 332 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 333 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 334 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 335 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 336 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 337 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 338 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 339 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 340 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 341 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 342 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 343 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 344 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 345 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 346 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 347 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 348 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 349 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 350 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 351 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 352 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 353 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 354 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 355 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 356 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 357 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 358 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 359 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 360 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 361 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 362 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 363 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 364 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 365 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 366 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 367 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 368 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 369 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 370 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 371 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 372 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 373 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 374 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 375 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 376 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 377 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 378 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 379 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 380 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 381 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 382 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 383 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 384 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 385 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 386 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 387 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 388 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 389 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 390 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 391 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 392 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 393 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 394 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 395 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 396 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 397 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 398 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 399 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 400 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 401 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 402 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 403 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 404 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 405 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 406 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 407 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 408 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 409 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 410 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 411 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 412 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 413 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 414 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 415 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 416 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 417 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 418 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 419 : ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 選択 420 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 421 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 422 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 423 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 424 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 425 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 426 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 427 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 428 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 429 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 430 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 431 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 432 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 433 : ◯ 3 番(市原 広子議員) 選択 434 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 435 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 436 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 437 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 438 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 439 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 440 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 441 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 442 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 443 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 444 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 445 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 446 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 447 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 448 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 449 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 450 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 451 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 452 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 453 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 454 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 455 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 456 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 457 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 458 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 459 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 460 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 461 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 462 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 463 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 464 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 465 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 466 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 467 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 468 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 469 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 470 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 471 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 472 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 473 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 474 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 475 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 476 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 477 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 478 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 479 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 480 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 481 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 482 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 483 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 484 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 485 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 486 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 487 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 488 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 489 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 490 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 491 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 492 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 493 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 494 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 495 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 496 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 497 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 498 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 499 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 500 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 501 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 502 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 503 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 504 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 505 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 506 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 507 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 508 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 509 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 510 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 511 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 512 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 513 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 514 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 515 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 516 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 517 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 518 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 519 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 520 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 521 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 522 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 523 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 524 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 525 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 526 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 527 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 528 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 529 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 530 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 531 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 532 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 533 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 534 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 535 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 536 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 537 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 538 : ◯ 環境部長(清水 明君) 選択 539 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 540 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 541 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 542 : ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 選択 543 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 544 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 545 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 546 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 547 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 548 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 549 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 550 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 551 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 552 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 553 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 554 : ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 選択 555 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 556 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 557 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 558 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 559 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 560 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 561 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 562 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 563 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 564 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 565 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 566 : ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 選択 567 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 568 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 569 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 570 : ◯ 市 長(松原 俊雄君) 選択 571 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 572 : ◯ 4 番(三宅 眞議員) 選択 573 : ◯ 議 長(小川 克美議員) 選択 574 : ◯ 議 長(小川 克美議員) ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1:     午前 9時00分 開議 ◯ 議 長(小川 克美議員) ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は,お手元に配付してあるとおりこれにより進めます。   ─────────── ─ ──────────── ─ ─────────── 2: ◯ 議 長(小川 克美議員) 日程第1 一般質問を行います。  質問通告の順序により質問を許します。6番吉野芳子議員。     〔6番 吉野芳子議員登壇〕 3: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 質問通告に従いまして2問質問いたします。  まず1問目は,「生きづらさを抱えた子ども・若者の理解と支援を進めるために」です。  1998年に3万人を超えて急増した日本の年間自殺者ですが,昨年は約2万1,000人と8年連続で減少しました。しかし中高生の自殺は平成に入って昨年が最多。国際的に見れば,日本の自殺者数はまだ非常に多く,若い世代に深刻なことは看過できません。  2014年の統計をもとに先進7カ国で15歳から34歳の若年層の自殺と事故の死亡率を比べると,自殺が事故を上回るのは日本だけです。  自殺のリスクは生きることを阻害する要因だけを取り除けば下がるとは限りません。将来の夢や信頼できる人間関係,やりがいのある仕事といった生きることを促進する要因をふやす必要があります。  元NHK報道ディレクターの清水康之さんは,日本の若者は諸外国と比べて自己肯定感が低いという調査結果があります。激化する競争社会についていけない子供や若者が自分の価値を見出しづらくなっているのかもしれません。まだ10数年しか生きていないのに生きることを選べなくなっているとしたら,それはそんな環境をつくっている社会の責任です。自己肯定感を高めるような環境づくりも必要です,と語っています。  17世紀フランスの哲学者パスカルは,「人間は自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかし,それは考える葦である」との名言で有名です。ほかにも示唆のある名言を多く残しています。「無知を恐れてはいけない。偽りの知識を恐れよ」,また「我々は理性によってのみではなく,心によって真実を知る」,これらの言葉は,今の日本の私たちにもストレートに心に響き,気づきをくれます。子供たちとともに考える,知ることの意味を問い直すことが必要であり,それはまず大人に求められていると言えます。  さまざまな,そして甚大な量の情報が渦巻いてあふれている現代に育っている子供たちにとって,メディア・リテラシーは生きるために必要な力と思える。教育委員会ではどう考えているのでしょうか。  再質問は自席よりいたします。 4: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 5: ◯ 教育部長(平林 浩一君) メディア・リテラシー教育につきましては,これからの子供たちにとって欠かせないものだと認識しているところでございます。  現在子供たちは,ふだんさまざまな情報に触れて生活をしており,その情報を取捨選択する力が求められております。新しい学習指導要領ではメディア・リテラシーを含んだ情報活用能力は,言語能力,問題発見・解決能力と並びまして全ての学習の基盤となる資質・能力として位置づけられており,情報活用の実践力,情報の科学的な理解,情報社会に参画する態度の3つの観点で整理され,各教科等で指導を実践しているところでございます。  議員御指摘のとおりメディア・リテラシーは子供たちにとって生きるために必要不可欠な力と考えているため,教育委員会といたしましてもタブレットPCの台数を倍増するなど,学校のICT環境をさらに充実し,情報活用能力の一層の向上を図るよう努めているところでございます。
    6: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 7: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) メディア・リテラシーとは,メディアが提供する情報に批判的に接し,意味を主体的に読み解いて必要な情報を引き出すと同時にその真偽を見抜き活用する能力のことです。活用の前に主体的に考えたり批判する力,見抜く力が大切だということを指摘しておきます。  アクティブラーニングの一環としてメディア・リテラシーを題材に用いるなどしているケース,これはあるのでしょうかお伺いいたします。 8: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 9: ◯ 教育部長(平林 浩一君) いわゆるアクティブラーニングは新しい学習指導要領で示されておりまして,子供たちに必要な「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力,人間性等」の3つの資質・能力を育成するための指導方法といたしまして,「主体的・対話的で深い学び」という文言で整理されているところでございます。  その中で情報を活用する能力は,各教科等におきまして「主体的・対話的で深い学び」の基盤となるものでございまして,メディア・リテラシーは道徳や総合的な学習の時間,技術・家庭等の題材としても扱われているところでございます。 10: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 11: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それでは憲法についてお伺いいたします。法律より上位の最高法規である日本国憲法についての学習はどのように考えているのでしょうか,お伺いいたします。 12: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 13: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 日本国憲法の理念はもとより,そのもとにおけます議会制民主主義など民主主義を尊重し推進しようとする国民を育成することは,学校教育に求められております極めて重要な要素だと考えております。 14: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 15: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それでは憲法をカリキュラムの中などで子供たちが学ぶ機会はあるのでしょうか。絵本などとか,わかりやすく読みやすい憲法の本,こういったものもたくさん出ております。これらを活用し主権者教育の一つとして子供たちが憲法に触れ,知る機会をつくるべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。 16: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 17: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 憲法につきましては,社会科を初め総合的な学習の時間等さまざまな場面におきまして,子供たちの発達段階に応じて教科書や教材を用いて学習をしているところでございます。  また,18歳への選挙権年齢の引き下げに伴いまして,小・中学校からの体系的な主権者教育の充実を図ることが求められております。狛江市におきましては,今年度総合的な主権者教育計画を策定したところでございますが,教育委員会としましてもそれに基づきまして現実的な社会的事象を扱っていくことが大切だと,扱っていくことがこれらの資質や能力を育むことになるものと考えております。そのため,各学校におきましてはわかりやすく解説する新聞や専門的な資料なども子供たちの発達段階等必要に応じまして適切に活用することに努めているところでございます。 18: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 19: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 日本においてはこういったことがすごく,アクティブラーニングということを進めていくという方向でしょうけれども,なかなかこれがおくれているというふうに思っております。現場もどうしていいかわからない,このような状況かなというふうに思っています。  メディアを含むリテラシー教育も憲法も,一人一人が「弱いが考える葦」として向かい合うべき重要な課題と思います。  実は私も憲法をきちんと勉強した覚えがないということに気づきました。学んだこともない,知らないのに,今憲法の改正,国民投票,こういったものにどう取り組むのかという素朴な疑問が浮かび,消えることはありません。よく言われるのが権利と義務はセットというまことしやかな話ですが,理解の仕方は間違っていないのでしょうか。こういったところも批判的な目で見ていくことが必要かなというふうに思います。  憲法の前文には,「そもそも国政は,国民の厳粛な信託によるものであつて,その権威は国民に由来し,その権力は国民の代表者がこれを行使し,その福利は国民がこれを享受する。」とあります。主権者教育の大切さも民主主義の面倒くささも,全ては憲法を学ばないと,知らないと理解するのは無理ということになります。  今回憲法を読んでみると,壮大で格式高くかしこまるほど威厳があるのに,義務教育を受けていれば理解できるという不思議でありがたい文章と改めて感じました。特に第97条には,「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は,人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて,これらの権利は,過去幾多の試錬に堪へ,現在及び将来の国民に対し,侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」とあり,意志の力が言葉に込められ,時や国を越え誰の心も打つのではないかと思いました。第9条だけが憲法ではないことを私たちは改めて知るべきであると確信しました。  ノルウェーの国王の仕事は憲法を守ることだそうです。現国王は世界に感動のスピーチを発信し,動画が320万回再生されたそうです。そしてこの国王は,メディアが用意している死亡の記事というのがどこの国でも必ずあるそうなんですけれども,重要な方が亡くなるときとか,そういうのに備えてメディアというのはそういうものを準備しているそうです。それが間違えて誤配信されたときに,彼はみんなの前でそれを冗談にかえるというか,国民が深刻に受けとめない,そしてメディアで間違った人を責めない,こういったようなスピーチをしてノルウェーの国民の称賛,そして世界の称賛を浴びました。  日本では何かあるとすぐ人を責める,誰かを悪者にする,こういった風潮では子供たちが安心して大人にはなれない,そして大人も安心しては生きられない,このように思います。日本の教育が世界から取り残されないよう,狛江市でも批判的な目を持つ,決して権力者にだまされないシティズンを育成していただきたい,このように思います。  それではスクールロイヤーについて市の見解を伺います。 20: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 21: ◯ 教育部長(平林 浩一君) スクールロイヤー制度につきましては,港区,大阪府,三重県,岐阜市などの自治体で既に取り組んでいたり,今年度文部科学省が全国10カ所でスクールロイヤー制度を導入したりするなど大きな期待が寄せられているところでございます。  主に法的な側面からのいじめの予防教育,学校における法的相談への対応,法令に基づいた対応の徹底などの活動を行いまして,法的側面からいじめを防止したり対応したりすることに効果が期待できるというふうに考えております。 22: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 23: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) スクールロイヤーの考え方は,2013年に教育再生実行会議がまとめた第一次提言に初めて盛り込まれました。「学校内にいじめ防止組織を常設」「重大被害の恐れがある場合は警察に通報」「事実関係の解明と被害者側への適切な情報提供」などを定めたいじめ防止対策推進法が2013年に施行されましたが,学校現場で適切に運用されているとは言いがたいのが実情だと思います。  スクールロイヤーの活用についてはどう考えているのかお伺いいたします。 24: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 25: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 法的側面からのいじめの予防教育につきましては,いじめが法的にどのような罪となり得るかを子供たちに伝えることでいじめの一層の予防を目指しているところでございます。  SNSによるいじめも刑事罰の対象となり得ることを判例などを示しながら教え,いじめが重い罪であることを子供たちが理解できるようにしております。  そのため,いじめに対する専門性を確保するために,今年度からいじめ対策委員会に弁護士を選任いたしまして,場合によりましては学校に派遣するなどの仕組みを構築したところでございます。 26: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 27: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) これはいじめ予防の出前授業なども弁護士たちがしているわけなんですが,児童・生徒に実施したアンケートでは,「いじめがどんなことかよく分かる」との回答が授業前後で65.7%から90%に,「いじめ防止のために自分にできることがある」というのが46.2%から66.5%に上昇したというようなデータがございます。スクールロイヤーの活用ということを出前授業という形でも実施していただきたいと思います。  教員の負担軽減になると期待されています。法的な対応方法と知識を持つ第三者の存在は,SSWと両輪となって学校や生徒たちの大きな助けになると思いますが,いかがでしょうか。 28: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 29: ◯ 教育部長(平林 浩一君) いじめに対する未然防止・早期発見・早期解決は最も重要な教育課題の一つと考えているため,教員は全力を挙げて取り組まなければなりません。  一方でいじめ問題が複雑化し,訴訟問題や保護者対応の困難な状況等があった場合には,学校が弁護士に相談することで適切な問題解決に結びつく可能性が高く,教員の負担軽減にもなり,大きな助けになることが期待できるものと考えております。 30: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 31: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 次ですが,ナラティブ・アプローチ,こういったことがございます。これはどんなものか,市の見解を伺います。 32: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 33: ◯ 教育部長(平林 浩一君) ナラティブ・アプローチとは,手助けを求める人自身の自発性に任せて,思い,考えを語ってもらうことによりまして,手助けする側の人と思いや考えを共有する心理的手法のことと認識しております。  そのため介護や福祉等も含めまして,つらい思いを抱えた人の一助になるものと考えております。 34: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 35: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それではこのナラティブ・アプローチ,どのような実績があり,どのような効果が期待できると考えるのでしょうか。 36: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 37: ◯ 教育部長(平林 浩一君) いじめの対象となったり犯罪に巻き込まれたりした人は自分1人では抱えられない心の傷をしょっておりますので,適切な支援ができるようナラティブ・アプローチも含めまして有効な手だてを研究していく必要があるというふうに考えております。 38: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 39: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 私は先日,「いじめ・暴力に向き合う学校づくり」という本を訳した綾城初穂先生の講義を受けました。「いじめや暴力は,規律と罰則では対応できない。悪くなった関係性を修復する仕方を学ぼう。対立をどうとらえているか=ナラティヴの視点から,学校で使える多様な方法を具体的に紹介」というふうに本の帯にあります。どうしても固定観念や偏見,先入観で凝り固まってしまう頭や感性をやわらかくしてくれる講義でした。  この本の中にあります「ナラティヴ・アプローチ」について少し説明いたします。  「メディエーション」──これは「仲裁」ということなんですが,「メディエーションの際に行うナラティヴ・アプローチの基本プロセスは,対立のしみ込んだストーリーにどっぷりはまってしまった関係性を書き直していくというものである。対立ストーリーは,多くの場合,当事者に痛ましいものとして経験されている。だから当事者は,何か別のものを望んでいるはずだ。こうした前提のもとで,援助を進めていくことになる。望んでいるであろう「何か別のもの」とは,たとえば,相手とのより平和的な関係性や,思いやりのある関係性,協調的な関係性といったものである。こうした関係性は,理論的にはオルタナティヴな関係性ストーリーと呼ばれる。つまりメディエーションは,痛みを伴う対立ストーリーから当事者たちを引き離し,彼らの望むオルタナティブな関係性ストーリーにもっと関われるよう,援助する営みと言える。  関係性を変えていく方法としては,隠れた興味関心を見つけて問題解決を図るといったやり方もあるが,ナラティヴ・アプローチでは,そうしたことはせず,新たな足場掛けを通して関係性のストーリーを移すことを目指す。それは,争う者同士がそれぞれ別のナラティヴから問題を見ているからである。目指すべき理想的なナラティヴは,これまで対立を招いてきたナラティヴとは違って,両者が共に満足でき,しかも元気ももらえるような,そんなナラティヴとなる。」,このように書いてあります。  今大変ややこしく聞こえるかもしれませんが,ナラティブ・アプローチはカウンセリングのように分析的ではなく,会話のように進められていくようです。基本的なステップはダブルリスニング,問題ストーリーとカウンターストーリーの両方を傾聴し,次に質問することによって外在化する会話を進めていくこと。そして会話から見えてきたストーリーを検討して,その影響を評価し,対立ストーリーとは違う何か望ましいものをつくり出していくことというふうに理解をしました。  けんかへの対応は懲罰的に罰則を与えるのではなく,これはマイナスの効果しかないと思います。ナラティブ・アプローチのような修復的に進めることが真に教育的であり,他者と生きていくための学びとなるとの話に大変感銘を受けました。メディエーションの際もどちらかが悪いとか責める気持ちを持たずに,話も仲裁役──これは先生などがするのかもしれませんが,すり合わせたりせず,お互いの言うことや感情をそのまま尊重するというのも大きな特徴であると思いまして,これを大変納得できました。  それではこの中の具体的な方策として,「秘密いじめ対策隊」というものがあります。いじめへの一般的なアプローチとどんなところが違うのかお伺いいたします。 40: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 41: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 済みません,「秘密いじめ対策隊」,その言葉については初めて触れました。今後勉強してまいりたいと考えております。 42: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 43: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) これはある手法なんですが,いじめの加害者も被害者も,そして傍観する人たちも一緒にチームを組んで,その問題を客観的に判断して,さっきのナラティブ・アプローチの仕方を取り入れながら解決していくというやり方なんですが,これを説明したいと思います。  「私たちは,生徒のことを「いじめっ子」や「いじめ被害者」だと見なして全体化するようなことはしたくない。いじめ関係に関わっている人の誰もが,他の関係スタイルを取ることもできると考えているからである。本来的にいじめっ子である人も,本来的にいじめられっ子である人もいない。いじめる人,被害生徒,傍観者といった言葉は,その生徒の名前ではなく,あるナラティヴの中で各人が取るポジションの名前なのである。そして,各々の生徒はそれぞれのポジションに立って,ナラティヴ内の自分の役割を果たしているだけなのである。こう考えれば,各々の生徒にそのストーリーから出てもらうことも不可能ではないはずだ。それゆえ挑戦すべきなのは,各々の生徒がいじめのストーリーからいじめと相性の悪い別のストーリーへと移る,そういう機会を作り出すことなのである。  要するに,いじめという行為において核となるのは,加害生徒や被害生徒の個人的なアイデンティティ以上に,いじめ関係なのである。それゆえ,変化を生み出す上でもいじめ関係に直接ターゲットを絞るというのが理に適っていると言えよう。秘密いじめ対策隊というアプローチは,まさにこうした活動を行う。」。  この人たちの考えというのは人が問題なのではない。問題が問題なのだ。だからいじめる人が問題ではない。いじめが問題なのだ。こういう認識のもとで,この秘密いじめ対策隊も進められるので,実は24件か25件,この人たちが試した中で全部成功しているそうです。関係が修復されて,いじめ関係という関係からみんなが脱却できた。こんなような実績があるので,ぜひまた今後もこういったことを狛江市の中でも進めていただきたいなというふうに思います。  それでは公益社団法人「子どもの発達科学研究所」とアメリカ大リーグのマリナーズ岩隈久志投手が監修する「IWAアカデミー」が共催するいじめ撲滅プロジェクト「BE A HERO」とはどんな取り組みなのか,市の見解を伺います。 44: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 45: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 各自治体におきましては,いじめのない社会をつくるためにさまざまなプロジェクトに取り組んでおります。その一つとして議員が御紹介されました「BE A HERO」もいじめをなくすための取り組みであると認識しているところでございます。 46: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 47: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) いじめをなくすために大人ができることは何だと考えているでしょうか。 48: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 49: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 一言で申し上げますと,学校,家庭,地域社会での子供たちへの人権教育の推進が大切だと考えております。「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」,これが人権教育の基本理念でございます。自分を受け入れること,他人を受け入れること,違いを認めること,これらを学校,家庭,地域が連携いたしまして,まず大人が範を示し,いじめを許さない子供たちの自治力を育むこと,これが最も大切だと考えているところでございます。 50: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 51: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) この「BE A HERO」をやっている中の方のお話なんですけれども,この方は和久田学さんという方なんですが,この方がおっしゃっています。  「いじめをなくすために大人ができることは何なのか。プログラムを開発,主導する和久田さんは「いじめをする子どもには「いじめをするモデル」となる親や先生,年長者がいる可能性がある」と指摘し,「大人が人をいじめないこと。大人が変わるべきだ」と強調する。  幼い子どもの考え方や行動は,母親や父親のまねから始まる。学齢期になり部活に入れば先輩や顧問の行動をまねる。なぜなら子どもにとって,父母や年長者は「尊敬する人」だからだ。和久田さんは「母親がいつもいらいらして誰かを攻撃する行動を取っていると,子どももいらいらしたときに誰かを攻撃してしまうようになりがち。先生が立場や権力を乱用して生徒を支配しようとすると,そのような考えをまねてしまう」という。  「分別のある大人なら「自分がされて嫌なことは他の人にしない」という発想になるが,発育途上にある子どもは暴力や虐待を受けると「力がある者は力で支配してもいい」と学んでしまう場合が多いことを認識する必要がある」と話す。  いじめられた子の救済やいじめている子の指導だけでなく,いじめをしない子を積極的に育てようという発想のいじめ撲滅プロジェクトを通じて身に着けさせようとしているのは,いじめはだめだという価値観だけではない。  和久田さんは「いじめられていれば助けを求めていいこと,相手の気持ちを考えること,独りぼっちになりがちな友だちを1人にしないことなど,子どもたちの「言葉や行動を具体的に変えること」を促している。このプログラムが子どもたちの将来を守る教育になればと期待している」」ということでございます。  いろいろな手法があるということを私は今回お示しさせていただいたつもりでございます。今いじめとか学級運営ということになりますと,狛江では「hyper-QUアンケート」ということでやっているようですけれども,こういったさまざまな手法があって,それは子供たちの成長につながっているということをぜひ教育委員会にも御認識いただきたいというふうに思います。  それでは若者の生きづらさを読み解くのほうでお伺いいたします。  就業できない若者はどれくらいの割合でいると推計されているのか,お伺いいたします。 52: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 53: ◯ 参 与(石森 準一君) 内閣府の平成30年版子供・若者白書によりますと,平成29年度に実施した調査におきまして,15歳から39歳の若者無業者,こちらは非労働力人口のうち家事も通学もしていない者というふうに定義されておりますが,こちらの数の推計は全国で約71万人とされておりまして,15歳から39歳の人口の2.1%でございました。  この2.1%を狛江市の平成29年4月1日現在の該当年代の人口2万4,712人に掛け合わせますと,約519人と推計されるところでございます。 54: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 55: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 働くということなんですが,今の若者の生きづらさ,こういったものを今いろいろな方がいろいろな視点で語っておられます。  この中でイラストレーターの巳年キリンさんという方が自分の労働経験や友人への聞き取りをもとにしたコミック,「働く,働かない,働けば」というのを出版したということです。  この中の紹介をいたします。  「たまに 労働力として生かされているだけ なのかと思ったりする  物語は,絶望的なつぶやきから始まる。  主人公は,数カ月単位で異なる工場に派遣され,ライン作業や荷物の仕分けを担う。仕事は常にあるわけではない。翌月の家賃の支払いを心配し,エアコン代を切り詰めるため,図書館で時間をつぶすこともある。職場では「ハケン」と呼ばれて社員食堂も使えず,屋上でコンビニ弁当を食べる。」。  この本の終盤ですが,「派遣先でパワハラに遭って体調を崩し,仕事を辞めて生活保護を受け始めた主人公は,新たな道を模索する人々と出会う。過労とうつとヘルニアで働けなくなったという男性は,生活保護の受給期間中にしっかり休んで勉強し,小さな農家と小売店を結ぶ仕事を始めていた。」。  こういったことでいろいろ出てくるそうです。  このときにこの主人公がつぶやくのが,「仕事をなくしてわかったもの。人が生きるためにどんな仕事もあるの。仕事が先じゃない」「全然無力なんかじゃなかった。力を出すための仲間とチャンスのありかがわからなかっただけなんだ」。」。これはつながるということなんだと思うんですけれども,私たちはこういった状況をしっかりと受けとめなきゃならないというふうに思います。  それでそういったところで前回も紹介しているんですけれども,秋田県藤里町の取り組みです。ここでは先ほどの就業できない若者というものを日本全国で唯一全戸戸別訪問で調査いたしました。この調査についてお伺いをいたします。 56: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 57: ◯ 参 与(石森 準一君) 秋田県藤里町では,平成19年度から3年をかけまして社会福祉協議会が自治会やPTA等の協力を得て実施した調査によりますと,当時の人口約3,800人のうち18歳から55歳までの町民1,293人の8.74%に当たります113人が,長年仕事につくことができない状態のひきこもりであることがわかったところでございます。  ことしの4月1日現在の狛江市の18歳から55歳までの市民の人口4万3,112人の8.74%は,3,767人となります。  対象としている年齢が違いますが,全戸調査結果の割合は約4倍となっておりまして,大きく結果が変わってくる状況でございます。 58: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。
    59: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) ということなので,内閣府の調査が2.1%という見込みで,それだと狛江だと約519人。しかし,こうやって藤里町のようにしっかりと調べた所では8.74%ということで,狛江でも3,767人ということが試算されるということでございます。  私が言いたいのは,人数というよりはこの状況を,特殊な甘えた人たちだけがこういう状態になっているのか,こういうことではないんじゃないかという問題提起をさせていただきたいという意味で今このことをお伺いいたしました。  それで就職することができない若者が増加している状況についてどのように考えているのか,お伺いをいたします。 60: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 61: ◯ 参 与(石森 準一君) 誰もが悩みを抱え,前に進むことが難しい状況がございます。その原因はさまざまで,病気,いじめ,虐待,障がい,人間関係,非行など多岐にわたっております。就職ができないという結果は1つでございますが,原因が異なれば対応も変わってまいります。病院での治療,カウンセリングや人間関係の悩みの相談,トラブル解決,進路相談に至るまで一人一人必要な方策は異なります。さまざまなアプローチによりまして悩みを抱える若者の問題の一つ一つを解決していくことが必要であるというふうに考えているところでございます。 62: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 63: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 特殊な人が働けないわけじゃないというところを私は今回皆さんに知っていただきたいというふうに思っています。  2006年厚生労働省の若者就労支援機関対象者の調査では,「連続1カ月以上仕事をしたことがある人」は79%。ここに働きたくても働けない若者たちの姿,実像というのがあるのではないかというふうに思います。  その人たちは,「一度は働いた,しかし,仕事が続かなかった,そして,やめたあと,仕事を探せなかった/仕事を探そうとしたが,みつけられなかった」というようなことでアンケートに答えています。  「働きたくても働けない若者たち」の調査の中で,例えば,「面接の申し込みの電話をするのが不得意」6割,「面接で質問に答えるのが不得意」6割,「面接に通るのが不得意」75%,「職場で友達をつくるのが不得意」6割超え,そして「教えてもらわなくても周囲のやり方をみて仕事を覚えるのが不得意」60%,「忙しいときに手伝ってもらうのが不得意」58%,「知らない人に話しかけるのが不得意」59%,「人から好感を持ってもらうのが不得意」57%,6割ぐらいなんですが,これって全部自分たちにも当てはまるもので,それをどう越えているか,そして伴走というか,その人たちをただ放っておくんじゃないことが見えてくると思うんです。今後私も自己責任ということの質問に移っていきますけれども,この人たちがみんな自己責任と思っているから全部抱えて,結局働けなくなってしまう,こういった現状があると思います。  それで1つ紹介させていただきたいんです。「障害者施設殺傷事件が起きた相模原市の「津久井やまゆり園」と同じ障害者支援施設は全国に約2,500カ所あり,14万6,400人以上が暮らす。施設からグループホームなどに生活の場を移す「地域移行」が進み,施設には重度・高齢の障害者が残る。人手不足の中,低賃金で働く職員たちの悩みは深い。  「事件の被告は絶対許せない。でも,日々の業務に忙殺されると,どこかで「気持ちは分かる」と思ってしまう自分が怖い」。やまゆり園とは別の関東地方の入所施設で働く男性職員(34)は,そう打ち明ける。  「人の役に立ちたい」と福祉を学び,3年前から職に就いた。やりがいは感じるが,入所者の大半は最重度の障害がある。たたかれたり,コミュニケーションを取ることに悩んだりすることも多い。1人で30人の面倒を見る夜勤は,トイレ誘導や失禁対応でほとんど眠れない。月給は手取り約20万円。月に80時間残業することもある。  疲れがピークに達した夜勤明け。何回も着替えを拒む男性が服をかんで離さなかった。思わずカッとなって服を引っ張ると,男性の歯が抜けて床に転がった。我に返り,医療機関を受診させて謝罪した。後悔と同時に,この仕事の怖さを感じたという。  集団生活が障害者にストレスを与えていると思う。入浴は午後1時から10人ずつ。午後8時の消灯で居室は相部屋だ。「誰でもプライバシーが欲しいし,好きな時間に食事をしたり寝たりしたい。入所者の乱暴な行動には理由がある。もっと丁寧に関わりたいのに手いっぱい」。気持ちが通じ合った時は本当にうれしい。」。  「施設・事業所でつくる「日本知的障害者福祉協会」の調査報告(2016年度)によると,入所者の障害の程度を示す支援区分は最重度の6が44%,5が31%。」,これ足したら75%ということになります。「連合の賃金レポートによると,社会保険や社会福祉,介護に従事する人の平均年間賃金は335万円と,産業全体の461万円を大きく下回っている。」。  こういった状況で皆さんが働いているということです。  就職するためだけではなくて働き続けるための支援についてどう考えているのか,お伺いをいたします。 64: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 65: ◯ 参 与(石森 準一君) 過去に挫折や失敗などを経験した若者は,想定していない現実を受け入れられずに問題を乗り越えることができず,後戻りしてしまう場合がございます。  先進事例といたしまして,ひきこもりやニートなどの若者に対する就労支援で,青少年就労支援ネットワーク静岡の静岡方式におきましては,若者に担当サポーターがつきまして伴走型で6カ月間若者を支援してまいっているところでございます。若者はサポーターの支えを受けながら,就労体験や就職活動を行っていく事業を実施しております。  このような他市での先進事例を調査・研究してまいりたいというふうに考えているところでございます。 66: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 67: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 働き続けられるための支援とは,就職ではなく,やめないための支え,またやめても次につなぐ支え,試行錯誤を支えることが必要と言えます。静岡方式も大きなヒントとなりますが,調布市の青少年の居場所Kiitos(キートス)でも相談支援等で多くの人が巣立っているということもわかっています。  静岡方式の実践者である津富宏さんは,人間のプライドとは「自分は何のために生きているのか」ということを問うことであり,「自分に価値がある」というのは願いなのだと言っていましたが,このようなシンプルなことを心の中にしっかりと置き場所をつくっておこうというふうに私は思いました。  7つある就労支援の原則の1つ目というのは働けると信じる,そして2つ目は伴走する,3つ目は人生につき合うということだそうです。当たり前のことを実践することが大切で,でも難しいのだというふうに再認識をいたしました。  こちらはさっぽろ若者サポートステーションの話でございます。札幌市も大変進んだ取り組みをしている所です。  「実際に総合相談窓口に来ている若者は,新規の方だけで毎月40人くらいのペースです。1日1人以上のペースで,「3年間,何もしていなかったけど働きたい」とか,「いまの生活を変えたいけれど,何からやればいいのかわからない」といった方が来られる。  お話をお聞きしていて感じるのですが,「働きたい」という言葉は,よくよく突きつめていくと「働けるようになりたい」が真意だったりしますね。たとえるなら「働かなきゃ」と右足で思いっきりアクセルを踏みながら,同時に「いまの自分ではとても無理だ」と左足でめいっぱいブレーキを踏みこんでいる状態です。そうすると,結果的に車が動かないのと同じように,人も動かないという現象が起こります。動かないけれど,ひじょうに負担がかかっている状態です。  センターには精神疾患を抱える若者も来所しています。「医師のゴーサインが出たから」と来るのですが,人によっては安全のために,ご本人の許可を得て主治医や病院のワーカーに確認させてもらうこともあります。そうすると「週3日くらい,1日3~4時間ぐらいで,調子の悪いときはすぐに休ませてもらえるような職場であれば彼は働けると思います」みたいなことを言われたりします。でも,ハローワークの窓口で「週3日,3~4時間くらいで,休みの融通がきく職場はありますか」と聞いたら,なかなか求人票は出てこないと思います。  医療の専門家の言う「働けますよ」という言葉と,雇用の専門家の言う「働けますよ」という言葉が意味するところはあまりに違う。そのギャップに苦しんでいる若者が少なくないわけです。  そして「悩んでいるけど,親には見せたくない」という気持ちがあるということです。  「来談者の特徴として「孤立した末に投げやりな態度をとっているように見える」と書きましたが,仕事の面接にも受からず,一人ぼっちでどうすればいいのかわからなくなっている若者がいたとして,みなさん素直にSOSを出すわけではありません。単純に相談機関の存在を知らなかったり,何か所かに相談に行って失望した経験があったり,プライドが邪魔していたり,理由はそれぞれですが,本人としては行くところもすることもなく,ゲームで時間をつぶしていることが往々にしてあります。  ところが,その姿を見た周りの人は,どうしても「いい歳をした大人がなまけている」という印象をもってしまいます。私がこれまで接してきた範囲では,本人たちは口をそろえて「ひきこもっていたころ,ずっとこのままでいいなんて,まったく思っていなかった」と話してくれますが,その一方で「そうやって悩んでいる姿は,親には意地でも見せたくなかった」とも言っています。こうした強がりな態度が,親御さんにとっては「うちの子は何を考えているかわからない」という悩みにつながっていくわけです。」。  相談を長年受けている方はこんなふうな意見を寄せてくれています。これも私たちはいろいろ知ることができる手がかりになるのかなというふうに思って今紹介をいたしました。  それでは,学校や社会での挫折や失敗,失望,不信などは助けがなければ乗り越えられないと思います。義務教育以降の若者支援について市ではどのように考え取り組んでいるのか,お伺いいたします。 68: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 69: ◯ 参 与(石森 準一君) 若者の支援につきましては,昨年度に庁内の関係部署で組織いたしますプロジェクトチームが「狛江市若者支援ガイド」の案を取りまとめまして,悩みを持った方に相談できる機関の紹介をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。  紙媒体では今年度印刷をする予定としておりまして,インターネット,SNSや広報こまえなどにより周知を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 70: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 71: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 課題は山積していると思いますが,新規に取り組むべき事業とは何だとお考えでしょうか,お伺いをいたします。 72: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 73: ◯ 参 与(石森 準一君) 課題の整理と現状の把握を含めまして,子ども・若者計画の改定に向けた市民調査を無作為抽出で実施してまいる予定でございます。市民調査の結果や他市での先進事例の研究を行い,方策を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 74: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 75: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 今回はいろいろ紹介したいというか,今の若者たちがどんな困難な時代を暮らしているのかということを1人でも多くの方に,私も今後もいろいろ,もっとどういったことができるのか考えていきたいということでこういう質問をしているんですが,ぜひ皆さんとこういう問題をシェアしたいなという思いでいろいろ紹介をさせていただいているわけなんですが,「中高年のひきこもりの人が増える中,自治体の支援が変わりつつある。一方的に就労に導くのではなく,当事者団体と連携して居場所をつくり,一人一人に応じた「小さな一歩」を踏み出せるようにするのが特徴。国も財政面で後押しをする。」。  「「外は雨ですが,皆さんの心の天気はどうですか?」。7月,札幌市中心部の公共施設。車座になった30代から50代の男女十数人に交じり,男性スタッフが声を掛けた。  ひきこもりの人が集う「よりどころ」。NPO法人「レター・ポスト・フレンド相談ネットワーク」(田中敦理事長)が市の委託で6月から月1回運営する,全国でも珍しい”公設民営”の居場所だ。スタッフの多くはピアサポーターと呼ばれるひきこもり経験者。当事者の目線で,参加者の悩みに耳を傾ける。」。  30代の女性の方は,「「ちょっとでも人と話せるようになりたい」と参加した。中学時代から友達づきあいが苦手。大学卒業時は就職氷河期のまっただ中で「自分のような人間が働くのは無理」と自宅にひきこもった。パソコンや漫画で1日を過ごし,気づけば16年がたっていた。  「このままではまずい」。そう思ったのは父親の定年退職がきっかけ。市の無料相談会で,よりどころを紹介された。この日はトランプや雑談をするうちに少しずつ打ち解け,帰る頃には心の天気が「雨」から「曇り」に変わっていた。  国のひきこもり支援はこれまで就労が中心だった。2000年代初めにニートという言葉が使われ,各地の地域若者サポートステーションで面接指導や職場体験を実施。対象は原則39歳までで,短期間に就職率を上げることが主眼だったため,中高年層や生きづらさを抱えた人たちがこぼれ落ちた。昨年度,札幌市に家族らから寄せられた約1,000件の相談のうち約3割は40代以上。市子どもの権利推進課の菅原純弥係長はレター・ポストとの連携について「当事者には「行政に相談しても何かを強制される」との警戒心が強い。まずは足を運んでもらうことが必要だった」と説明する。よりどころには精神保健福祉士らも同席し,本人の意向をくんだ上で,必要な支援につなげたい考えだ。  地域での取り組みは兵庫県や熊本県,浜松市などにも広がる。厚生労働省は本年度から自治体に補助金を出すなど,関係機関とのネットワークや居場所づくりを支援する。」ということで,国のほうもこういった実態を踏まえて対策を変えているということがございます。  ですので,ぜひそういったことを今回共有できたらうれしいと思っております。  次に,まなざしを変えていくということを質問していきたいというふうに思います。  虐待というと身体的,心理的,ネグレクト,性的虐待が思い浮かびますが,子供の自立のチャンスを奪う「善意の虐待」という実情があるとの指摘についてはどう考えているのでしょうか,お伺いをいたします。 76: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 77: ◯ 参 与(石森 準一君) 「善意の虐待」の確定した定義は現状ではないと認識しているところでございますが,「善意の虐待」につきましては,親が子供によかれと思って習い事やしつけ等を過剰に行い,またそういった行動を求め,子供は親の期待に応えようと振る舞い続けることで子供の自主性,主体性が損なわれるというふうに言われているところでございます。  子供の自主性や主体性はやりたいことの中で育ちます。子供がやりたいことよりもやらなければならないこと,すべきことをふやすこと,子供への過干渉は親の孤独・孤立が招くというふうにも言われているところでございます。  孤独になるに従って過干渉になり,それが虐待に至る場合もございます。このため子育て中の保護者が気軽に交流し,相談・支援につなげる子ども家庭支援センター事業など保護者支援を充実させることで,子供の自立の芽を育てていきたいというふうに考えているところでございます。 78: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 79: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 今のこと,「教育虐待」という言葉もあるそうです。こうなると特殊な人だけが虐待しているわけではないと考えるべきだと思います。  自己責任論というものが若者の間で広がっております。「能力がなければ負けても仕方がない」「貧しいのは本人の責任だ」という考え方に対し,教育委員会ではどのように考えているのかお伺いをいたします。 80: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 81: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 狛江市教育委員会の基本方針の一番の柱といたしまして,「互いの生命と人格・人権を尊重し,地域や社会に貢献する意識の醸成」としております。豊かな感性を育み,生命を尊重し人を思いやる心を育てるとともに,コミュニケーション能力等,社会で生きていくために必要な基礎的・基本的な資質と能力を育てることを目指しているところでございます。  議員御指摘の勝ち負けにこだわった自己責任論ではなく,ともに生きるという立場からの人権教育と社会貢献の精神,これを育んでいきたいと考えております。 82: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 83: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) ここでは東京大学の教授,本田由紀さんの話を紹介させていただきたいと思います。  「今の若者は,自分よりも現実に苦悩していると感じている。  「バブルがはじけ,日本経済が行き詰まった1990年代以降,社会では「助けを期待していないで自分で生き延びろ」「自分で勝ち残れ」といった圧力がいっそう強くなりました」  それだけではない。「いい会社」に入るために,「コミュニケーション能力」や「創造力」といった輪郭不明瞭な「力」の向上が求められる。若者も疑問を抱かない。本田さんは「能力がなければ負けても仕方がないといった考えが広がり,他人に不寛容な残酷な考え方がはびこっているのではないでしょうか」と批判する。  若者たちが「○○力」を身につけるしかない,と”洗脳”されているようにも見えるのはなぜか。その答えを探していた本田さんは2年ほど前,東大の教壇で驚くべき体験をした。  「ある理系の大学院生に「貧困や孤立の状態にある人をどうして助けなければいけないんですか?」と質問されたんです」。院生の無邪気な澄んだ目が印象的だったという。  そんな疑問が生じることについてこう考えている。「今の教育カリキュラムでは「なぜ困っている人を助けなければいけないのか」ということを学んだり議論したりせず,すり抜けてしまうように進学できるのです。社会が分断されていて,若者は自分が生きてきた特定の世界しか知らない」  本田さんが関わった調査では興味深い結果が出た。2007年から5年間,1,000人近い20代の若者を対象に実施した追跡調査。「貧しいのは本人の責任だ」という考えを支持しているのは4~5割で,5年間にわたり傾向が変わらなかった。  一方,「自分の能力を発揮して高い実績を上げた人が高い収入や地位を得るのは,良いことだ」「自分の能力を発揮して上げた実績によってその人の価値が判断されるのは,良いことだ」という考えは,5年間にわたって8割から9割超が支持しており,やや増加すらしていた。  今の若者は,能力こそが必要で,無能な人は苦しくても仕方ない,という考えに固まっているように見える。本田さんは「本来は,どんな人でも自信を持って「私はこんな人間だ」「私はこれならできる」と発言したり,行動に移したりできる社会であるべきなのです。しかし,現実には「お前はダメだ」「お前は生きる価値がない」といった否定的なメッセージがあふれています」と語る。  若者限定の問題ではない。出身家庭も教育環境も恵まれた人々が社会に出て「エリート」層を形成する。「彼ら全員ではありませんが,一部の層が権力や財力を手にして特権集団となり,次の社会の新しいルールを形成していきます。そして,彼らの視野の外にある人々は無視してしまう。だから支援を必要とする人々が,自分たちの財産にすがってくるように見えてしまい,蹴落としてしまおうという考えになる」,このように本田さんは述べております。  本当なら自分の言葉で語るべきだったのですが,今回こういったさまざまな人が本当にこういったことを看過できないということで発言を始めています。人を自分を甘やかさないはずの自己責任論は結局誰ひとり救わない,社会や個人が破壊される論理だというふうに私は思います。  そういった中で発達障がいの相談や非行などの問題行動の根っこには貧困が潜んでいることが多くあると思います。そういった視点を持った包括的で連携のある体制はどのように整えているのか,お伺いをいたします。 84: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 85: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 最近では子供や若者を取り巻く課題も複雑となり,複数の課題を抱える困難な事例がふえております。  今御紹介いただきました発達の問題,非行の問題,貧困の問題も,それぞれの生育環境などから相互に密接に関連している場合がございます。ただし,それぞれの問題については専門性が異なる領域となり,相談をお受けする部署がまたがる実態もございます。一義的に相談を受けた部署の専門職が必要に応じて他部署の専門職と情報の共有等を行いながら,多職種による個別ケース会議を行うなど支援チームとして対応しているところでございます。 86: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 87: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 20代から30代の若い生活困窮者が多いことも見逃せません。  生活困窮の定義は経済的困窮と社会的孤立の両方を含みます。両者は密接に絡まっていて,経済的に困窮している場合は社会関係からも孤立していることが多いけれども,経済的に困窮していなくても社会的に孤立していることがしばしばある,このことも忘れてはいけないと思います。  地域や社会のまなざしを変えるためには理解が必要だと思います。それぞれ当事者が講演や本の出版をしておりますが,狛江市でもそういった当事者の体験等を聞く機会を持つべきだと思います。いかがでしょうか。 88: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 89: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 市の福祉保健部では精神保健福祉事業の一環として,成人の発達障がいの当事者で団体代表の方がファシリテーターとなり,多方面から支援者を招いた講演会や発達障がいの子供から若者,そして親の悩みの解決を図るためのワークショップを継続して行っております。  生きづらさを抱えた子供や若者の支援に資するよう,今後も発達障がいだけではなく幅広くテーマを検討し,当事者の方の声を聞く機会を検討してまいりたいと考えております。 90: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 91: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) NPO法人非行克服支援センター主催,東京都,埼玉県,東京都教育委員会が後援する8月に毎年行われてきました教師・教育関係者向けの連続講座「人を生かす教育」,これに狛江市からも参加してはどうでしょうか。 92: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 93: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 子供の問題行動等に関します研修といたしましては,東京都教育委員会や教職員研修センターが主催いたします研修会に学校管理職や生活指導主任等を初め多くの教員が参加しているところでございますが,今後は若手教員や中堅教員研修等の課題別研修といたしまして本研修会への参加も勧めてまいりたいと考えております。 94: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 95: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 今回,生きづらさという視点で質問しましたが,生きづらさを感じていない,感じなくても済む人たちと,生きづらさを感じている人たちもつながって一緒に生きています。いじめ・暴力,善意や教育虐待,自己責任論,貧困という問題を分断や対立ではないさまざまな方策での取り組みを提示したつもりです。  私の言葉ではないんですが,最後に作家で写真家の藤原新也さんのメッセージをおかりして,この質問のまとめにしたいと思います。  「若者の暴発の意味するもの。」。  「今日も朝から若者の暴発事件でメディアが賑わっている。  つまり富山市で起きた市内のファストフード店に勤めていた21歳の青年の交番襲撃事件なのだが,つい先日も22歳の青年が新幹線で殺傷事件を起こし,その前は新潟県の23歳の青年が幼女を電車線路内に遺棄するという凄惨な事件,そしてその前は若い夫婦が5歳の幼女を虐待死させるという事件が次々に起きており,息つく暇もない。  多くの人が,この一見普通の若者による凄惨な事件が次々に起こる昨今の世の中の構造に不思議の感を抱いているだろうが,私個人はこの連綿と繋がる若者の暴発のもとを辿れば相模原市の「津久井やまゆり園」で起きた26歳青年による障害者大量殺害事件に至ると考えている。  この事件を起こした植松聖容疑者は皮肉にも熱烈な安倍晋三首相信奉者であり,事件を起こす前に衆議院議長公邸に自身の行いに賛同を求める書簡を届けている。
     このような反社会的で過激な信奉者がいることは一国の首相としても迷惑千万なことだろうが,障害基礎年金の支給打ち切り検討など,安倍政権は障害者切り捨て政策を押し進めてきた。障害者は生きる価値がなく,国家財政の負担だとする植松聖容疑者と安倍政治の間に弱者切り捨てのメンタルというものが共通分母として存在することは否めない。  またその後「働き方改革法案」を自民党が強引に押し進めたことが示すように,今社会では,格差社会という生ぬるい常套句では止揚できない企業の生産性論理が優先され,弱者をさらに追い詰める政策が次々に施行されている。私にはこういった時代背景の中で社会の末端に位置し,そのしわ寄せの歪みをもっとも受けやすい20代の若者の溜め込んだフラストレーションの暴発が次々に起きているのではないかと推測するのである。ただしそのことは何を意味するかというと暴発した若者の裾野には,”暴発せずに”この過剰な格差社会の中で悶々と日々を過ごしている大勢の若者が日常的に存在するということである。」。  以上です。 96: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野芳子議員。     〔6番 吉野芳子議員登壇〕 97: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 2問目は,「持続可能な社会を将来世代に手渡すために」です。  国連におけるパリ協定や持続可能な開発目標の採択など,資源や環境を将来にわたり保ち続けるための取り組みが地球規模で進められています。遠い世界のこととも思えるこれらの目標を,この狛江市でも私たちの毎日の暮らしにぐっと近づけて考え,そして行動をしてみるときが来ています。  例えば異常気象と言われる猛暑や集中豪雨は,日々私たちの生活と密接に関係しています。気候変動が食の生産現場に弊害をもたらし,食卓にも影響があらわれ始めています。未来の問題として認識されてきた地球温暖化問題が,農業現場では既に今の問題になっていると私たちが警鐘を鳴らしたのは2003年度調査報告書が最初です,とは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の上席研究員杉浦俊彦氏の弁です。  国連が気候変動に関する政府間パネル(IPCC)を設置したのが1988年。1980年代末を境に平均気温が大きく変化しています。1990年以降1970年から1989年までの平均気温より約0.7度高くなったとのことです。  未来に向けた緩和策ではなく,目の前の危機への適応策に迫られる時代に突入しており,政府も温暖化への適応策の必要性を認識し,2015年に気候変動の影響への適応計画を閣議決定しました。水資源や生態系への影響,農業,防災,健康など幅広い分野が対象となっています。  地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の発効から2018年5月で1年半がたちました。日本の経済産業省は2018年5月,エネルギー基本計画の改正案を発表しました。温室効果ガスの削減目標は2030年までに2013年比26%減で現状維持とされ,再生可能エネルギーは「主力電源化」を目指すと明記されました。しかし電源構成における目標比率は22%から24%に据え置かれました。  温室効果ガスの削減目標はパリ協定発効時に提出されましたが,OECDのグリア事務総長は2018年4月,これを不十分とする提言書を中川雅治環境大臣に手渡しました。日本は現行の目標を超えて,削減に対する野心を高めていくべき。より多様な再生可能エネルギー源の導入を加速させる努力を行うべき。建設規制や送電網への接続制約など再生可能エネルギーの展開への障壁となり得る他の問題にも取り組むべき,と指摘し,改善を求めています。  日本がこのままエネルギー政策を維持すれば世界の流れに取り残される,これは自明の事実ですが,政府や官僚に任せてはおけないのも事実です。再生可能エネルギーへのシフトは世界的には加速していますが,その認識についてお伺いをいたします。  再質問は自席よりいたします。 98: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 99: ◯ 環境部長(清水 明君) 世界的なエネルギーの動向として特に再生可能エネルギーの導入拡大は顕著でございまして,再生可能エネルギーの供給量は2000年以降,年4%の規模で拡大しており,2016年に世界の総発電量の4分の1を占めていること,また2015年以降,再生可能エネルギーは世界で導入される発電設備容量の半分以上を占めることなど,電力インフラの転換が進行している状況にあると認識しております。 100: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 101: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 世界での再生可能エネルギーの変化のスピードは,1年前は考古学と言われるほどだそうです。風力発電は大型化,効率化が進み,太陽光発電は生産量が2倍で20%コストが低下,世界中で自然エネルギーは安くなっています。例えば2018年3月28日,ソフトバンクがサウジアラビアに200ギガワット,21兆円の太陽光発電投資に基本合意するなど,今や太陽光,風力,IT化がエネルギー投資の中心となっています。  風力と太陽光発電のまさに日進月歩以上の普及と発展,この現状はどのようなものか改めて伺います。 102: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 103: ◯ 環境部長(清水 明君) かつての風力発電と太陽光発電の課題としましては,他の発電方法よりコストがかかるという問題がございましたが,技術革新と大量導入によるコスト低下により,火力発電と競争できる水準にまで達したことが近年の普及と発展につながったものと認識しております。 104: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 105: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 「再生可能エネルギー100%」を約束する企業イニシアチブは,2014年にヨーロッパとアメリカに始まり,中国・インドにも広がっております。こういった動向を所管では的確に捉えているのでしょうか,お伺いをいたします。 106: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 107: ◯ 環境部長(清水 明君) 事業運営を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が加盟するイニシアチブ「RE100」は2014年に発足しまして,ことし8月の時点の数字でございますが,世界全体で中国やインドの企業を含む140社が加盟し,年々増加しております。日本企業では2017年4月にリコーが日本企業で初めて参加を表明して以来10社が加盟しております。  加盟国に欧米企業の割合が高い理由としましては,欧米では先んじて電力小売事業が自由化されており,欧米企業がどのような電力を誰から購入するかを経営課題として意識していることが要因であると考えております。 108: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 109: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それでは改めてSDGsとは何かについての認識を伺います。 110: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 111: ◯ 環境部長(清水 明君) SDGsとは,先進国を含む国際社会全体の開発目標として2030年を期限とする包括的な17の目標を設定しており,「誰ひとり取り残さない」社会の実現を目指し,経済・社会・環境をめぐる広範な課題に総合的に取り組むもので,地域を担う自治体に期待される役割は大きいものと認識しております。 112: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 113: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 「ジャパンSDGsアワード」は2017年に第1回目が行われました。これはSDGsの達成に向けて,すぐれた取り組みを行う企業や団体などを表彰する制度であり,SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞は北海道の下川町でした。ほかにも企業,NPO,生協,大学また公立の学校などが幅広く対象となっております。下川町,またSDGsパートナーシップ賞(特別賞)の吉本興業株式会社,また江東区の八名川小学校の取り組みと所感を伺います。 114: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 115: ◯ 環境部長(清水 明君) 北海道下川町では,町の憲法とも言われる自治基本条例に「持続可能な社会の実現」を位置づけ,経済・環境・社会に対し統合的に取り組み,「誰もが活躍の場を持ちながら良質な生活を送ることのできる持続可能な地域社会」の実現を目指していることが評価されております。  吉本興業では,地域と連携した地元振興PRや被災地への訪問活動など,誰も取り残さないための実践的取り組みを推進し,多様なステークホルダーとの連携活動を展開したことが評価されております。  江東区八名川小学校では,ユネスコスクールの仲間を1,000校(全国の3%)以上にふやしまして,持続可能な開発のための教育(ESD)の教育理念を共有し,具体的な指導方法を開発・実践した成果を国内やユネスコを通じまして世界にも発信してESDの教育観を浸透させ,国際的な連携も深化したこと,またSDGsとESDの関係性を明確化する「SDGs実践計画表」を開発し,学習指導要領のカリキュラム・マネジメントを関連づけて普及したことが評価されております。  以上が行政・企業・教育におけるSDGsの達成に向けたすぐれた取り組みでございますが,これらの優良な取り組みを参考に狛江市でもできる限りSDGsの達成に向けた施策を展開する必要がございます。 116: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 117: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 国のエネルギー政策とは別に,地方分散型電力システムへの転換に取り組むことは将来世代へ責任を持つ意志ある自治体になることではないでしょうか。  近隣も含め他の自治体の事例とその評価についてお伺いをいたします。 118: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 119: ◯ 環境部長(清水 明君) 近隣の世田谷区の事例でございますが,エネルギーの地産地消と地方都市との地域間連携の実現方策の一つとして,平成26年3月1日,神奈川県三浦市の区有地に世田谷区みうら太陽光発電所を開設し,民間事業者が設置する太陽光発電設備を区が再生可能エネルギー固定価格買取制度の期間内である20年間賃借し,区が事業主体として発電を行い,温室効果ガス削減に取り組むとともに環境施策への活用を図っております。  国のエネルギー施策に頼らず,地方分散型電力システムへの転換に取り組んでいるよい事例と捉えております。 120: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 121: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) エネルギーの地産地消について市としての考えを伺います。 122: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 123: ◯ 環境部長(清水 明君) 日本のエネルギーの自給率でございますけれども,2015年時点で7.4%でございまして,火力発電の化石燃料となる液化天然ガス,石炭,石油の輸入に大半が占められているのが現状でございます。海外の情勢に左右される資源に頼ったエネルギー供給では化石燃料の購入価格も不安定であり,日本の資金が海外に多く流出することになります。エネルギーの地産地消が実現できれば,そのような資金の流出もなくなることとなります。 124: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 125: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) エネルギーの地産地消の目指すところは地域でお金を循環させることだと思うが,いかがでしょうか。 126: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 127: ◯ 環境部長(清水 明君) エネルギーの地産地消により,これまでエネルギー購入のために出ていったお金の流れが変わることにより地域経済が活性化される側面もあると認識しております。 128: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 129: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 今後公共施設の建設時には外壁を全て太陽光発電にするなどの画期的で先進的な例を参考に,地産地消やSDGsの推進の視点からこういったことに取り組んでいくべきだと思いますが,いかがでしょうか。 130: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 131: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 現在,狛江市の公共施設は新築時に太陽光発電設備を設置しており,その数は少しずつふえている状況でございます。しかしながら狛江市内の公共施設用地は非常に狭く,近隣に住宅等も接しており,厳しい条件の中で設計を行っております。  太陽光発電設備につきましては,先進的な事例を参考にしつつも,さまざまな制約条件やコスト等も含め,効率的な設備の設置ができるよう今後も研究してまいります。 132: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 133: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) エネルギーの常識は大転換していますが,日本は逆走し立ちおくれております。たとえ小規模な自治体でも気づきがあり,例えば「ご当地エネルギー」といった変革も津々浦々で起こっております。狛江市も例外ではないと思いますが,狛江市の方向性についてお伺いいたします。 134: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 135: ◯ 環境部長(清水 明君) 日本の水力発電を除いた再生可能エネルギーの比率は2016年時点で6.9%であり,先進諸国との比較では大きくおくれております。低炭素化社会の実現に向けた施策は環境基本計画や地球温暖化対策実行計画で関連する目標を定めており,両計画ともに平成30・31年度の2年間で改定作業を進めているところでございますが,その中で再生可能エネルギーに関する方向性を精査してまいります。 136: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 137: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 省エネも発電所の一種と言えます。家の断熱や外づけブラインド,内窓の設置などエコハウスの知識の周知・啓発に力を入れ,一歩進めて助成なども検討すべきではないでしょうか。 138: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 139: ◯ 環境部長(清水 明君) 狛江市では家庭からの二酸化炭素排出量の削減を図り,低炭素社会の実現に寄与することを目的に省エネルギー・創エネルギー機器等を導入する方に対し助成金を交付しております。その助成の対象には家庭用燃料電池やホームエネルギーマネジメントシステム等のほかに建物の温度上昇を抑制する遮熱塗料や日射調整フィルムもございますが,実績が少ないのが現状でございますので,今後積極的に補助制度の周知に努めてまいります。  また,内窓等の新たな補助につきましては,他市の事例などを参考に今後研究してまいります。 140: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 141: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それでは続いてプラスチックごみについての市の認識を伺います。 142: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 143: ◯ 環境部長(清水 明君) 資源の大量消費により,気候変動や生物多様性の大きな変化が地球規模で引き起こされております。  パリ協定では,今世紀後半に温室効果ガス排出量と森林などによる吸収量のバランスをとることについて言及されており,我が国においては2050年までに温室効果ガスの80%削減を目指しております。  目標達成には,使い捨て型の大量消費社会から持続可能な資源利用への移行を積極的に取り組んでいく必要があります。  特にプラスチックについては,海洋ごみが海洋生態系を中心として影響を与えるリスクが増大しており,国際的にも早急かつ実効性のある対策が求められていることを認識しております。 144: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 145: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それではこういったことを段階的に目標設定をして取り組むのかについてお伺いいたします。 146: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 147: ◯ 環境部長(清水 明君) ことし6月にカナダで開催されたG7サミットで海洋プラスチック憲章に5カ国が署名しており,数値目標といたしましては2030年までに可能なプラスチック製品について再生素材利用率を50%以上にする,2030年までにプラスチック容器の再利用・リサイクル率を55%以上,2040年までにはこれを100%にするといった目標設定がなされております。  また,東京都では廃棄物審議会で「プラスチックの持続可能な利用に向けた施策のあり方」の検討が始まったほか,レジ袋削減に向けた意見交換会での議論を踏まえたレジ袋削減キャンペーンの実施など,2020年度の計画目標として掲げたレジ袋の無償配布ゼロに向けた取り組みを推進しております。  市としましても,これらの動きを踏まえた上で,次年度より策定作業を進める次期一般廃棄物処理基本計画の策定に当たり検討を進めてまいります。 148: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 149: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) コストがかかってもプラスチックを使わない素材でつくるストローや,100%リサイクルプラスチックでつくるペットボトルなど具体的な取り組みが行われております。庁内や市民食堂,市の行事,イベントなどでもプラスチックごみの発生抑制と再利用に積極的に取り組むべきではないでしょうか。 150: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 151: ◯ 環境部長(清水 明君) 庁内でもプラスチックごみのリサイクルの取り組みを進めており,歯ブラシとビニール傘の回収を行っております。発生抑制の取り組みとして,市民食堂では割り箸ではなく繰り返し使用する箸を使用しております。また市のイベントでは,今年度より「こまエコまつり」でリユース食器を使用しております。  今後の発生抑制や再利用促進の取り組みとして,関係部署と連携しながら,庁内で先進的な取り組みを実施している多摩地区の自治体を参考にするとともに,イベントでは参加者である市民にアピールできるような取り組みの検討を進めてまいります。 152: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 153: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 多摩川・野川における清掃活動でのプラスチックごみの経年での収集量をお伺いいたします。 154: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 155: ◯ 環境部長(清水 明君) プラスチックは可燃ごみに含んで計量しており,プラスチック単体での計量は行っておりません。 156: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 157: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) こういった世界の動きを見て,プラスチックごみというものを狛江でどのくらい出しているのかというのは今後計量していったほうがいいのかなというふうに思います。  健康にも環境にも配慮した,また何度でも繰り返し使える製品などをリスト化したり,狛江市内でMOTTAINAIを実践する店舗を紹介するなど,市民が日常的にエコな生活ができるような取り組みを始めてはどうでしょうか,お伺いをいたします。 158: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 159: ◯ 環境部長(清水 明君) 環境省は国等の公共機関が率先して環境物品等の調達を推進するとともに,環境物品等に関する適切な情報提供を推進することを目的に,国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)を制定し,環境に配慮した物品をリスト化しております。狛江市といたしましても,この法律に基づき物品の調達をしておりますが,今後はこのリストを活用し,市民の皆様に広く周知することを検討してまいります。  また,狛江市では環境保全に関する取り組みを行い,顕著な成果を上げた個人,事業者を表彰する環境表彰制度を実施しており,こまエコまつりで授賞式を行うとともに,その活動について「こまeco通信」で紹介する取り組みをしております。  今後も市民の皆様が気軽に取り組める活動を発信していけるよう努めてまいります。 160: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 161: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) こまエコまつりも「こまeco通信」も今大変いい感じになっているので,そこに乗っかって,ぜひ狛江でもそういった市民が取り組める活動,また情報を発信していただきたいと,このように思います。  狛江市での持続可能やSDGsを念頭に置いた取り組みなどはどのように展開しているのか,お伺いをいたします。 162: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 163: ◯ 環境部長(清水 明君) 現在計画期間の終了に伴い計画に着手しております環境行政における最上位計画である狛江市環境基本計画につきましては,生活環境や社会経済状況の急速な変化や地球温暖化に伴う気候変動によるリスクが高まっていることを踏まえた対策が地域に求められてきております。  そのような状況を踏まえた改定の考え方として基本構想・基本計画,その他関連計画と整合を図るとともに,SDGs(持続可能な開発目標)等を参考に検討・作成するとしております。
    164: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 165: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) 環境問題への対策は今後の自治体の明暗を分けると言えます。狛江市としての課題は何でしょうか,お伺いをいたします。 166: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 167: ◯ 環境部長(清水 明君) 環境問題への対策における意見として,「難しい」や「大変」「費用がかかる」といったものがございます。しかしながら持続可能な社会を未来につなぐことが重要であることを市民の皆様一人一人が意識していくことで環境負荷軽減の行動につながってまいります。そのような行動を少しでもサポートするため,適切な情報提供や企業や関係団体との連携などが不足していることが課題でございます。 168: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 169: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) それでは今後に向けて特に力を入れるべき施策は何でしょうか。それをどう実現していくのかお伺いをいたします。 170: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 171: ◯ 環境部長(清水 明君) 環境行政におきまして最上位の計画でございます環境基本計画の改定では,持続可能な開発目標を参考に検討・作成することとしております。  その他環境に関連する計画として狛江市緑の基本計画の改定,現在策定中の(仮称)生物多様性地域戦略において各計画の目的を明確にし,正しく関連づけることが重要となります。そのように関連づけられた計画において有効かつ効率的な環境面での施策を展開し,各計画の目標の実現につなげてまいりたいと考えております。 172: ◯ 議 長(小川 克美議員) 6番吉野議員。 173: ◯ 6 番(吉野 芳子議員) SDGsが世界で広がりを見せています。例えばSDGs未来都市に選定された自治体,岡山県真庭市は人口4万2,000人のまちです。自治体の規模にかかわらず未来に向けて少しでも希望のある社会を手渡すために,狛江市も知恵を出して真剣に具体的に取り組んでいくべきだということを指摘させていただき,質問を終わります。 174: ◯ 議 長(小川 克美議員) 暫時休憩いたします。     午前10時19分 休憩     午前10時39分 開議 175: ◯ 議 長(小川 克美議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。19番辻村ともこ議員。     〔19番 辻村ともこ議員登壇〕 176: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 通告に従いまして本日は2問の質問をさせていただきます。  議長に届け出ました通告の順番を入れかえまして,「障がい者理解促進パート2」を先に質問させていただきたいと思います。  まず初めに理事の皆様には,本日私は手話を交えての質問を一部いたしますので,こちらのほうに少し目を向けて,質問が音声だけでなく手話でも行われるということを先に申し上げておきます。今少しいたしますので,こちらを見ていただいてよろしいでしょうか。  本日は耳の聞こえる方にも,耳の聞こえない障がいのある方にもわかるように手話と一緒に質問をしますので,皆様どうぞよろしくお願いいたします。  私の名前は辻村ともこです。よろしくお願いします。  それではまず初めに,日本には障害者手帳を持つ聴覚障がい者は32.4万人おり,これは日本の総人口の385人に1人の割合であるそうです。視覚障がい者が31.6万人なので,わずかではありますが,聴覚障がい者のほうが数としては多いということになります。  皆さん,聴覚障がい者の皆様の中には,大きく分けて「難聴者」と「ろう者」と「中途失聴者」の3つの分類があることを御存じでしょうか。  第1に「難聴者」「ろう者」「中途失聴者」の違いは何かといいますと,「難聴者」は「軽度難聴者」「中等度難聴者」「高度難聴者」「重度難聴者」,そして「老人性難聴者」と5つの分類があります。これは「軽度難聴者」から「重度難聴者」までは聞こえるデシベルの範囲で定義が変わり,障害の程度で分類をされます。  「中途失聴者」というのは聞こえの程度とは関係なく,事故や病気によって音声言語獲得後に失聴した方のことを言います。もともとは自分の耳で音を聞いて音声会話をしていた聴者でありましたので,発音,発声することは比較的に問題がないですが,聞き取りに困難なケースがあります。  このように生まれつき耳の聞こえない「ろう者」の方の定義と「難聴者」の方の定義とは大きく異なり,医学的には100デシベル以上の最重度の聴力レベルのことを言いまして,聴覚障がいの中では最も重い身体障がい者2級というのが「ろう者」の定義となります。  また一般的には,手話を母語として使用する聴覚障がい者を「ろう者」と定義をしていきます。つまり「難聴者」は聴力の程度はありますけれども,聞こえにくさによって定義をされており,「中途失聴者」は失聴した時期で定義をされるのに対して,「ろう者」は使用する言語によって区分をされているということになります。  実は手を使う手話には「日本手話」と「日本語対応手話」と主に2つあることを御存じでしょうか。  「ろう者」の方が生まれたときから耳の聞こえない状態から学ぶ「日本手話」と,「難聴者」や「中途失聴者」のようにもともと耳が聞こえている時期があって,義務教育課程で日本語を使って日本語に対応した手話を使う「日本語対応手話」の2つの手話が存在しています。またその両方を使う「中間手話」というものもあります。  その他ヘレン・ケラーのように「盲ろう者」として目も耳も聞こえない人は,このように手を打つ,こういう手法の手話である。この場所とかで「あ・い・う・え・お」が決まるのですけれども。もしくは指を折った本数とか反った角度によって言語を発していると,こういう手話も存在します。  もともと耳の聞こえない「ろう者」の方々は,手だけでなく顔の表情や体をこうやって前後させることによって伝える「日本手話」という独自の言語,文化を持っているということなのです。  皆さんにここから私の拙い手話ですけれども,「日本手話」と「日本語対応手話」の違いをお伝えしたいと思います。  例えば,「あなたはどこに行くのですか」という言葉も「日本語対応手話」,私たちが日本語の文法を習った後の日本語の対応している手話に関しましては,このように表現をします。「あなたは,どこに,行くの,ですか」と4つのパートに分かれています。しかしながら「日本手話」,もともと耳の聞こえない方たちが使う手話というものは「てにをは」に当たる助詞がありませんので,単語の位置関係と方向で主語・述語が変わって,顔や手の,手や体の表情で伝えます。「あなたはどこに行くのですか」という日本語の文法の手話に対して「日本手話」は,「あなたは,行く,どこへ」です。つまり主語と述語,このあたりの入れかえがありまして,もう少しダイレクトな言語になります。  顔の表情や体の動きと一緒に伝える方法をとりますので,日本語のような文法がなくても伝わるということですし,もともと難聴の方が日本語の文法を学ぶのは物すごく大変ですが,小さなときから,生活環境によって危険なことがあれば,それを回避するために教えなければいけないですし,生活の習慣の中で必要なことは言語で伝えていかなければいけない。そのときに日本語の文法を学ぶことが大変難しい難聴の方は,こういった「てにをは」,そして主語・述語というものは入れかわりますが,ダイレクトに物事を伝えていく。補完するものは顔の表情と体の動きであると。  こういうことで日本語とは全く別の言語体系,文化を持っている言語だということになります。  調査をいたしますと,手話は世界共通ではなくて各国に手話が存在しますが,各国においても同じ現象は起こっていまして,各国の文法がありますが,文法とは別に,「ろう者」の方が使うその国の手話というものが存在をしており,現在はその手話とその母国語との間のバイリンガル教育というものが推進されています。東京都においても,このバイリンガル教育を行う学校があります。  さて,その手話ですが,実は歴史的には大変に差別を受けていた苛酷な歴史をたどっていた時代がほんの数年前までありました。  手話は明治13年(1880年),イタリア・ミラノで開催された第2回聴覚障害教育国際会議において,主に口と喉のここ,相手のここに手をやって,ここの震え方によって話す口話教育推進というのが全世界で推進されることが決まりました。  日本においても昭和8年(1933年),文部大臣が聴覚口話法による口話教育の徹底を訓示したことによって,手話という言語性が完全に否定をされました。  しかしながら平成18年(2006年)に国際連合総会で採択された障害者の権利に関する条約において,ようやく126年もかかって,「言語には,手話その他の非音声言語を含むこと」と言語について明記され,言語学では,「あらゆる言語に優劣が存在しない」ことが明記されました。  さらに平成22年(2010年),第21回聴覚障害教育国際会議が「ろう教育は全ての言語を受け入れる」と発表したことによって手話否定の歴史を全面撤回し,ようやく手話が独自の言語体系を有する言語として認められたという経緯がございます。  狛江市においても狛江市議会において全会一致で可決されました手話言語法の制定を求める意見書がありますが,現在全国1,788の地方議会全てで手話言語法の制定を求める国への意見書が可決され,「手話を広める知事の会」には全47都道府県知事が参加をして,全国で現在,地方議会におきましても179の自治体が既に手話言語条例を制定し,東京都においては江戸川区,荒川区,中央区は条例ではございませんが,計画に基づき施行され,今年10月には板橋区が同条例制定を推進しています。  それまで日本でも手話を行うこと自体が差別され,「手まね」と呼ばれあざ笑われ,言語体系として親から受け継いだ手話を隠しながら行う生活を余儀なくされていた聴覚障がい者の方々への差別,人権無視がなされていた時代がありましたが,その人らしく生きられる環境づくりが自治体においても進められるようになってきました。  どのような障がいがある人も言語文化は認められるべきでありますし,情報保障がなされるべきであります。これは聴覚障がい者のみならず,視覚障がい者や知的障がい者の皆様にも当てはまる部分があるのではないでしょうか。  今回は新市長,松原俊雄市長は所信表明におきまして,福祉を充実させ,「人にやさしいまちづくり」,そして「人権を尊重するまちづくり」を発表されました。  まさに手話などの情報保障の確保が市民の間で当たり前になることこそ悲願であり,障がい者差別解消の一丁目一番地であると確信をいたします。狛江市における聴覚障がい者の方のための手話言語や視覚障がい者の方のための点字や音声等,コミュニケーションの手段の利用の促進,知的障がい者の方のための理解促進の条例制定こそ求められているものではないかと確信をいたします。  現在の狛江市の手話などの情報保障の現状と課題,そして今後の積極的な取り組みについて今回は質問させていただきたいと思います。  ではまず第1問目です。確認のためでございますが,身体障害者手帳所持数とそのうちの聴覚障がい者数(過去3年),視覚障がい者数と愛の手帳所持者(過去3年)をお伺いいたします。  再質問は自席にて行います。 177: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 178: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 身体障害者手帳をお持ちの方は,平成27年度末時点で1,948人,平成28年度末時点で1,935人,平成29年度末時点で1,951人となっております。  そのうち聴覚障がい者の方は,平成27年度末で164人,平成28年度末で168人,平成29年度末で163人となっております。  また視覚障がい者の方は,平成27年度末で116人,平成28年度末で112人,平成29年度末で109人となっております。  また愛の手帳をお持ちの方は,平成27年度末時点で299人,平成28年度末時点で317人,平成29年度末時点で327人となっております。 179: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 180: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 身体障害者手帳をお持ちの方が市内におきましては3年間で全体で約2,000人を切る程度,横ばいの人数であると。聴覚障がい者の皆様の数は165人前後で推移をしていると。視覚障がい者の方は116人から3年間で109人と少し減っている,微減である。そして愛の手帳をお持ちの方は299人から327人と10%ほど増加傾向にある,こういったことが確認できました。  では狛江市の手話等の情報保障について,狛江市における現在の各計画の位置づけについてお伺いします。また,現在の情報保障はその中で十分だとお考えかどうか,市の見解をお伺いいたします。 181: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 182: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 狛江市の手話等の情報保障につきましては,平成30年3月に策定した狛江市障がい者計画・第5期障がい福祉計画において位置づけ,職員の障がい者への理解を進め,障がいの特性に合わせて配慮できるようにするための職員研修や手話を理解するための職員研修を実施,また手話通訳者,要約筆記者を派遣する意思疎通支援事業や事業の担い手である手話通訳者及び要約筆記者を養成するための研修を継続して実施していく計画となっております。  障がいのある方に対する情報保障は,障がいのある方が障がいのない方とひとしく情報を取得し及び利用し,意思表示やコミュニケーションを行う権利を有することから,その権利を保障するために必要不可欠なものと考えております。  現在市では聴覚障がいのある方に対する情報保障として,市役所での手続等を円滑に行えるよう市役所福祉総合相談窓口に週1回手話通訳者を配置するとともに,市の主催する講演会などのイベントや個人の活動等の際に手話通訳者及び要約筆記者の派遣を行っています。  また「こまえくぼ1234」に点字プリンターを設置し,希望する方への貸し出しを行うとともに,視覚障がいのある方で希望する方に対しまして市役所で発送する郵便物に可能な限り点字を印刷してお送りしております。  市が発行する障がい理解啓発冊子や選挙入場整理券の封筒等には,音声読み上げ装置やスマートフォンで文字の読み上げが可能となる音声コードの印刷を行っております。  いずれも一定程度の情報保障は整備できているものと考えておりますが,引き続き必要な取り組みに努めてまいりたいと考えております。 183: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 184: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今部長から,障がいのある方に対する情報保障は,狛江市において障がいのある方が障がいのない方とひとしく情報を取得し及び利用し,意思表示やコミュニケーションを行う権利を有することから,その権利を保障するために必要不可欠なものと考えていると,このような御答弁をいただきました。そういった中で市の取り組みは市の職員の皆様への手話の定期的な研修があるということで,そういったことも含めて「こまえくぼ1234」に点字プリンターを設置,そういったことも含めてさまざま取り組まれていることを私は評価したいというふうに思います。言うならば,できれば市長,副市長,教育長の皆様初めとして部長職の皆様にも手話の研修に1度参加していただきたいなと,これは私からの要望としてお伝えしておきますので,御検討をお願いしたいと思います。  しかし,ここで果たして本当に市民の方々の障がい者理解の促進度合いというのが手話に対してあるのかどうか,こういったことに関してはもう少し耳を傾けなきゃいけないのかな。意思疎通を通じ,市民が暮らしやすいと思うまちなのかどうか。これはもう一度一定の見直しが必要なんじゃないか,このように思うわけです。  というのは,私は考えたんですけれども,東京2020オリンピック,五輪のおもてなしというものが東京都からも発信されていまして,言語育成ボランティアの募集という講座が狛江市でもずっとあります。市報でも載っています。これは手話言語の育成ボランティアというんじゃないんですよね。主に英語教育なんですよね。可能であればですが,同じようにとは言いませんけれども,1つぐらい手話言語というものに関してのボランティア育成,こういったものも市としては取り組まれてもいいんじゃないか,このように思うわけですが,これは私,言いっ放しにしますけれども,ぜひ考えていただきたい,お願いしたいと思います。  では東京都においては,去年年末からことし1月にかけて「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例(仮称)の構成と基本的な考え方について」への意見募集がありました。581件の意見が集まり,そのうち2番目に多かったのが「情報保障の推進・言語としての手話の普及について」の要望でありました。東京都においても強い御意見があるんだなということがわかり,私は東京都が今年度検討されていたという手話言語に関する条例を含む内容について大変興味深く見ております。  市のほうで東京都の条例に関して今内容がわかれば,わかる範囲で教えていただきたいと思います。 185: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 186: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 平成30年10月1日から施行される東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例では,障がい者に対する手話を含む情報保障の推進についての規定が盛り込まれております。特に,独自の文法を持つ手話は一つの言語であるという認識に基づき,都民及び事業者において言語としての手話の認識を広げるとともに,手話の利用が普及するよう必要な施策を講じることとされております。  また,手話等を含む言語その他の意思疎通のための手段についての選択の機会を可能な限り確保するとともに,情報の取得または利用のための手段についての選択の機会の拡大を図っていくことも規定されております。 187: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 188: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今東京都はかなり積極的な条例を打ち出すと。手話を独自の文法を持つ言語と認めるということ,障がい者に対して手話を含む情報保障を推進することや可能な限り言語(手話等を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が保障されること,情報の取得または利用のための手段についての選択の機会を拡大していくというような積極的で具体的な方向性を打ち出したことを確認できました。狛江市でも同様に積極的な打ち出しをお願いしたいと思います。  さて,ではどうやって進めていくのかということにおきましては,東京都聴覚障害者連盟の障害者連盟報というんですか,レポートというものがありまして,こういったものを見て,全国の聴覚障がい者を支援していこうと集まった市長会があるんですけれども,こういった内容におきましても手話言語法の制定というのは非常に大きく取り上げられているんですけれども,条例の中身というものもいろいろあって,手話言語だけに特化した条例と最近は特に兵庫県明石市のように手話言語・障害者コミュニケーション条例という形で,手話だけでなくて障がい者のコミュニケーション全般に関する情報保障に関したり,または合理的配慮,こういったものについて包括した条例というものにしましょうということで取り組み推進がなされています。  手話は独自の体系と文化を持つ言語であるということが明記されまして,学校でも差別なく手話を言語として教える授業の推奨が推進されています。子供のころから手話になれ親しみ,障がい者理解を進めるという方針であります。  子供は1度学ぶと,言語だと,うちの息子たちもそうなんですが,他国の言葉を教えると,大人だと完璧に伝えないと,文法を間違えずに言わないと格好悪いなとか話せないなと思って戸惑うところを単語だけをどんどんぶつけて,どんどん外国の人と話を進めていって,どんどん吸収して,言語の習得というのは子供は非常に早いなと感じることがあります。  私はまちの中で障がいがある人もない人もその人らしく生きられるまち狛江を推進するのであれば,まず学校で,学校においても手話を積極的に教える必要があるかなと思いますが,狛江市の現状について教育部にお伺いをいたします。 189: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 190: ◯ 教育部長(平林 浩一君) 学校におきましては手話のみを学習していることはございませんが,総合的な学習の時間におきましてバリアフリー,高齢者理解等の福祉に関する探求的な学習に取り組んでおります。また,「特別の教科 道徳」におきましては,社会とのかかわりを考えていく題材といたしまして障がい者理解を取り上げ,考えを深めているところでございます。 191: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 192: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今は手話というものが言語だということで教えているということは特段ないけれども,総合的な学習の時間において,それぞれの学校において,それぞれの学校らしく,バリアフリーとか高齢者理解の中で探求的な学習に取り組んでいるということです。  お聞きいただきたいのが,実は狛江市内で「狛江手話サークル昼の部」という団体がございまして,狛江市内の保育園で楽しく手話に触れるボランティア授業を定期的に行っていらっしゃいます。その際は子供たちだけじゃなくて保育を行う先生も,保護者も,子供たちにも障がい者理解の機会として手話というものがそこで伝えられているわけなのです。非常に好評で,毎年毎年保育園から呼ばれて,毎年毎年授業をボランティアで行っていらっしゃるということです。  こういった市民団体の方々の取り組みというのは,草の根の取り組みは非常にすばらしいと思いますが,私はそれを引き継ぐ学校においても,手話というものに関して,町なかで歩いていても,狛江市内においては,あっ,私は日本語を使います,あっ,この方は英語を使います,この方は手話で会話をします,こんなように公用語とは言いませんけれども,狛江の中では当たり前になるというところまでいけたらいいのかな。  ちなみに,調べましたら世界ではスウェーデンが,戦争でいろいろな国に領地を奪われたり,また奪還したりを繰り返していますので,地域によってさまざまな言語がありますから,公用語って何カ国語にもなっているのです。エスキモーの言語とスウェーデン語とフィンランド語を一緒にあわせ持つとかあるのですが,おもしろかったのが,旅のガイドの公用語に「手話」って入っているのです。手話も公用語なのです。これは話すと長くなるのであれなんですけれども,保護者に対して,聴覚の障がいのある保護者に関しては,お子さんに対してどういうふうにしなきゃいけないとか,さまざまなバイリンガル教育についての道がちゃんと述べられていて,その国では聴覚の障がいのある方は,その国の母国語に対応した手話と自分たちの手話と,その国の手話というのが両方学べる環境が当たり前のようにあって,両方あるのだなというのをみんなが知っている状況だということなのです。狛江もそこまでいくといいのかなというふうに私は思います。  それでは市民団体の方たち,まだまだ活発に活動されています。私も3年ほど前に議会のほうでも取り上げました狛江市初の聴覚障がい者のための手話カフェ,ハンズプレイス・カフェというものがようやくことし秋に立ち上がります。  この手話カフェ,ハンズプレイス・カフェというのは,そこに行くと誰もが手話で会話ができて,手話を使った,手話が理解できる方が働くことができて聴覚障がいの方たちの雇用の場にもなっていますし,交流の場にもなっていると,そういう場所です。  狛江市初のハンズプレイス・カフェ,手話カフェの現状と今後への期待,そして市としての支援の方向性があればお伺いをいたします。 193: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 194: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) ハンズ・プレイスは狛江市の登録手話通訳者として活動している方が立ち上げた団体で,昨年度及び今年度の狛江市市民公益活動事業補助金の交付団体として選ばれております。ハンズ・プレイスが実施するハンズ・カフェは,公民館やあいとぴあセンターでカフェ,講演会,ワークショップ,交流会などを開催し,聴覚障がい者,支援者,一般市民への情報発信等を行っております。  今後は,高齢の聴覚障がい者の方を中心に若い当事者・支援者が協働で対等に学び,働ける場として拠点となるカフェを設立することを予定していると伺っております。  午前中は聴覚障がい者関係団体の事務所,会議室として,午後はカフェを開店し,事業の収益によって高齢者のデイサービス,ランチ会,おしゃべり会を開催するとのことでございます。  市では先ほど答弁申し上げました補助金のほか,事業に関する相談,講演会・ワークショップへの要約筆記者の派遣などを行っており,今後も必要に応じて支援を行ってまいります。  こうした取り組みが進み,世代間の交流や当事者の働く場,また地域の中で障がいのある方もない方もともに連携する場がふえることを期待しているところでございます。 195: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 196: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今後は高齢の聴覚障がい者を中心に若い当事者・支援者が協働で対等に学び,働ける場,そういう拠点であるカフェ,そういうカフェを模索していくということでございます。  追加なんですけれども,障がい者雇用の水増しについての問題が今国で大きく騒がれておりますが,狛江市については市及び市内事業者がきちんと障害者手帳の確認などをし,正しい雇用を確保されているのかどうかお伺いをします。 197: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。
    198: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 狛江市におきましては,採用試験受験時に手帳等の確認を行い,採用時に再度確認を行っており,障がい者の人数算定に水増しはしておりません。  また,障がい者雇用率につきましては正規職員として障がいのある方を採用するという従来からの考え方によって,正規職員の中で障がい者雇用率の達成に努めてきたところでございます。 199: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 200: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 市内の民間事業所の障がい者雇用率の状況でございますけれども,古いデータになりますけれども,平成27年6月1日現在で市内12の民間の事業所が対象となっておりまして,そのうち半数の事業所が雇用率のほうは充足しておりますけれども,半数が満たしていないという状況でございました。 201: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 202: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 市としてはきちっとした雇用体系を保っていると,きちっと確認をされていると。これは本当によかったというふうに思います。  また,市内事業者におきましては半数の事業者,これは50名以上ですけれども,12の対象のうち6事業者が雇用していて,残りの6事業者は納付金を納めていると,こういう状況だということが確認できました。それでよろしいですね。  私は,聴覚障がいの方を初めとして障がい者の働きの場は情報保障と障がい者理解が欠かせないというふうに思っています。こうした市民団体のサポートというものを積極的に進めていただきたいとお願いをいたします。  次に以前も一般質問で取り上げました,今度は視覚障がい,もしくはディスレクシアという学習障がいの子供たちに向けて,もしくはこれは高齢の方も有効であるのですけれども,そういう方たちに対して有効なフィンランド発祥のフィギャーノートという教材についてでございます。  日本においては,実はこの狛江市内に在住の音楽療法士の先生がフィギャーノートの推進の権利を持っておりまして,視覚障がいや知的障がいのあるお子様たち,そして高齢の方たちに対して色や形で五線の音符のオタマジャクシが見えない方に対して,フィギャーノートって市長御存じですか,色や形です,星とか三角とか。こういったもので音の段階を表現する教材なんですけれども,何とこの方も3年かかって狛江市内で使っている教科書,全音楽の教科書を五線のオタマジャクシの音符から色と形で表現をする,フィギャーノートで表現をするように全部書きかえることをなさいました。大変な御苦労があったとお聞きしています。  これは障がいがあってもなくても音楽に触れることができる。そして,もしかすると天才児が作曲家になる可能性が,その道筋がこのフィギャーノートによって得ることができるという,ディスレクシアということで五線のオタマジャクシは見えないのだけれども色とか形にかえると見ることができると,こういう教材は積極的に活用したほうがいいんじゃないか,このようにお願いをしていまして,緑野小学校で大変大きな成果を上げているかと思いますが,狛江市におけるフィギャーノート導入に向けた現状と課題,そして今後の方向性についてお伺いをいたします。 203: ◯ 議 長(小川 克美議員) 教育部長。 204: ◯ 教育部長(平林 浩一君) フィギャーノートにつきましては,子供たちが簡単に楽器が弾け,また音楽に触れるための効果的な教材になっていることは十分に認識しているところでございます。  狛江市におきましては緑野小学校を中心に受け継がれ,必要とする子供たちに活用されているところでございますが,今後は子供たちの実態に応じまして全ての学校でフィギャーノートが活用できるように配慮してまいりたいと考えております。 205: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 206: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今後子供たちの実態に応じて全ての学校でフィギャーノートが活用できるようにということで,取り組みの推進をしっかりとお願いいたします。確認ができてよかったです。  最後になりますが,市長は手話等,障がい者の情報保障について現状の狛江市のままで十分だと思われますでしょうか。私は手話言語を認めることは母語を獲得する権利であり,差別解消のみならず,市民参加にて人権を尊重するすばらしい取り組みだと思います。積極的な取り組みを期待しますが,今後の市長の御見解,そして展望についてお伺いできればと思います。よろしくお願いします。 207: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 208: ◯ 市 長(松原 俊雄君) 先ほど部長からも答弁申し上げましたとおりでございますけれども,障がいのある方への情報保障は,本来誰しもが持つべき権利の保障でございます。障がいのある方の社会参加を一層進めるためにも必要不可欠であると認識しているところでございます。  手話は聴覚障がいのある方に対する情報保障として,またコミュニケーションツールの一つとしてその重要性は十分に認識しているところでございます。また,平成23年の障害者基本法におきまして手話が言語として位置づけられたこと,また先ほど部長より答弁申し上げましたとおり,東京都におきましても東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例においても手話が独自の文法としての言語として位置づけられたことなどを踏まえまして,市といたしましても手話の一層の理解と普及が必要であると認識しているところでございます。  引き続き障がいのある方が必要な情報を取得し,利用し,円滑に意思疎通が図られるよう必要な情報保障に取り組むとともに,手話の一層の理解が進むよう必要な取り組みに努めてまいりたいというふうに考えております。 209: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 210: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今狛江市で取り組むべきことは,一つ一つ市民の皆様のお声に耳を傾けて,傾聴して,そして必要なことについては国や東京都が進める最先端なもの,一番狛江市に合ったものを取り入れて進めることじゃないかというふうに思います。  「ろう者」にとって手話言語は生きる力であり,「盲者」にとって点字や音声ガイドは命と言っても過言ではなく,そのほか愛の手帳を持っている皆様にとっての優しい温かい合理的配慮というものも必要かというふうに思います。  1点,私は思うのですけれども,こういったことを進めるに当たっては,議会も市役所も二元代表制の中ですが,それぞれ知恵を絞って,それぞれしっかりとした話し合いの上,真に狛江市の市民のためになるのはどういったことなのかを話し合わなきゃいけないのじゃないかと思います。その際,きちっとしたコミュニケーションが市長部局ともとれないと,信頼関係がないと,それは進められないことだと思います。ですから腹を割ってきちっと話すことができる信頼関係,これは松原市長の体制になってしっかりと築いていただきたいとお願いを申し上げたいと思います。  きょうは多くの聴覚障がい者団体の方がこの市議会を傍聴しに来てくださっていますが,皆様の思いが,きょう初めて手話というものが言語であるのだということをこの市議会の議員の皆様とここに参加されている市長部局の皆様に少しでも理解をいただけたら。私も一生懸命しました。まだ足りないかもしれませんが,ああ,言語として手話はあるんだな。聴覚障がい者といってもたくさんのレベルがあるんだな。世界にもいろいろな手話があって,みんな苦労しているけれども,そのまちの取り組み一つで幸せに過ごせるかどうかは変わるんだな,こういったことが少しでもわかっていただけたらありがたいなというふうに思います。狛江市役所にはしっかりとした情報保障の推進条例を含めてお願いをしたいと思います。  これで1問目の質問を終えます。 211: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村ともこ議員。     〔19番 辻村ともこ議員登壇〕 212: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 議長に御許可をいただきました質問の2つ目です。「災害時における危機管理体制について」をお伺いいたします。  狛江市における危機管理体制です。  まず初めに,西日本豪雨に際しお亡くなりになられた方に哀悼の念と,被災された全ての方にお見舞いを申し上げます。  平成30年6月28日から7月8日にかけて西日本を中心に北海道や中部地方など全国的に広い範囲で記録された台風7号及び梅雨前線等の影響による集中豪雨は,気象庁が数十年に一度の重大な災害が予想される場合に出す「大雨特別警報」を6日から8日にかけて福岡,佐賀,長崎,広島,岡山,鳥取,京都,兵庫,岐阜,愛媛,高知の11府県で発表をいたしました。平成25年に特別警報の運用が始まって以降,1つの災害で初めて4都道府県以上に出した甚大な災害でした。この災害を「平成30年7月豪雨」と命名もされています。  市長は第3回定例会初日における所信表明において,多摩川と野川がある狛江市においても,同様の水害が起こる可能性はゼロではない。危機管理体制の充実が求められる,と発表されました。  災害といっても自然災害と人的災害があり,人的災害には財政危機なども含まれる場合もありますが,今回は日本の災害対策基本法にある災害の定義である,「暴風,竜巻,豪雨,豪雪,洪水,崖崩れ,土石流,高潮,地震,津波,噴火,地滑りその他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害」とし,その災害における危機管理体制についてお伺いをしたいと存じます。  特にその中でも,私は今回,市及び市職員の体制,また避難所運営協議会の担う役割についてフォーカスしてお伺いしたいと思っています。  狛江市での災害時における危機管理体制はどのようになっているのか。危機管理体制が設置されているとするならば,設置目的,また市,市職員,市民,事業者等の役割など体制ほかその概要,指針となる計画及び市の計画と国と都との関係性など全体像についてまずはお伺いをいたします。  再質問は自席より行います。 213: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 214: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 市の危機管理体制についてでございますが,災害時における体制といたしまして,災害対策本部が市の最高意思決定機関となっております。市,職員,市民,その他関係機関等との役割や概要,指針となる計画としては,地域防災計画が該当いたします。  また,国や都との関係性につきましても,地域防災計画を根拠とし,それぞれの役割等について取り決めをしております。 215: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 216: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 都の地域防災計画などと連携もしながら進めていくということで,しっかりと組まれているということです。これは委員会などでも質疑が行われておりますけれども,私はその中で職員の責務とその御家族の皆様の防災備蓄,心構え,これは大事じゃないかと思うのです。豪雨災害の可能性のほか,災害対策基本法に基づいて狛江市防災会議が策定した地域防災計画には,狛江市における被害想定がなされています。首都直下型地震は70%の割合で30年以内に発災が予見されていますし,また本年,この間8月29日においても市内でJ-ALERTの訓練がなされておりましたけれども,北朝鮮のミサイル攻撃など近隣諸国の不穏当な動きにも注意を払う必要が今はあるわけでございます。地域防災計画は平成30年修正がされました。  その計画には,市,都,防災機関,事業者及び市民が行うべき震災対策を各段階において記載してあります。特に近い将来はAIなどの導入も大いにあるとは思いますけれども,現段階では何といっても危機管理をするのは人であります。発災直後,市には公助の役割がありまして,その担い手は市の職員の皆様であります。そして自助,共助の役割を持つのは市民や事業者,市内団体,市民団体の皆様であります。  そこで,まずは狛江市の危機管理体制を築くに当たり市がどのような危機管理体制を機能させるか,ここに狛江市の運命の大半があるわけなんです。その市の危機管理体制をどのようにつくっていくのか,そのかなめとなる市職員の皆様についてお伺いをしなきゃいけないというふうに思います。  まず確認でございますけれども,市の職員の皆様が,もしも発災が夜であるとか休日であることもありますから,そういったことも含めて,まずは市内外の居住人数と割合,自宅から市役所までの徒歩または自転車での所要時間を30分未満,1時間未満,1時間以上に区切り教えていただければありがたいです。よろしくお願いします。 217: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 218: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 職員の市内居住者数等でございますが,市内居住者は118名で,率にいたしますと27.3%となります。  また,徒歩や自転車での自宅から市役所までの所要時間別の内訳でございますが,30分未満で登庁できる職員数は164名で38.3%,1時間未満で登庁できる職員数は96名で22.4%,1時間以上で登庁する職員が168名で39.2%となっております。 219: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 220: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 1時間以内で来られる方というのは合計すると60.7%,260名ということになります。恐らく調布市や世田谷区,成城であるとか喜多見とか,こういった所にお住まいになられている方たち含めて近隣にいらっしゃる方も多くいるな,私は少しほっとした数字ではありました。  しかしながら,もしも休日や夜間に発災した場合,市職員が出勤する必要があります。その際の参集基準は災害状況において変わってくるかと思いますが,休日・夜間等に震災が発災した場合の職員の参集基準についてお伺いをいたします。 221: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 222: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 休日・夜間等に震災が発生した場合の職員の参集基準でございますが,震度4で総務部長と安心安全課職員,震度5弱で加えて市長,副市長,教育長,全部長職,全課長職,消防団員,震度5強でさらに課長補佐職,全係長職と全主任職,震度6弱以上で全職員と定めております。  なお,水害時におきましては参集基準は設けておりませんが,台風など予測ができるものにつきましては,状況により教育部や福祉保健部,都市建設部のほか全職員の3分の1ないし2分の1程度の職員を参集要員としてあらかじめ指名することもございます。 223: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 224: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 今言ったように震度4,5弱,5強,6弱,こういったことで参集基準が決められているということでした。逆に例えば震度5強以上,震度6弱,こうなったときの人数を合わせると,先ほどの1時間以内で来られる6割の方と全て重なるわけではないです。そうすると集まれた人たちの中だけでしっかりやっていくというふうな形になります。  当然多くの職員の方がいらしていただいたほうが市民としてはありがたいわけなんですが,実際市の職員の皆様にも御家族がいらっしゃると思います。そして市の職員の皆様も被災をするという状況にあります。こういったときに東京都では東京都帰宅困難者対策条例というものが出まして,条例では基本的には従業員はむやみに移動を開始しないというもので,従業員及び受け入れた帰宅困難者等が安全に帰宅開始できるまで最長で発災後3日間の運営をしなさいと。これはどういうことかというと,災害発生時に大量の帰宅困難者が一斉に帰ろうとして道路や歩道が多くの人で埋まってしまうと,警察・消防・自衛隊の車両が速やかに現場に到着できないであるとか救命救急に支障を来すということで,まず3日間はその場にとどまってほしいと,そういった条例でございます。  もちろん狛江市役所にいらっしゃる,帰宅困難者の方というよりも市役所にいる職員の人は,職員を含めてそこに来ていた来庁者全ての人をこの条例において3日間,そこで待機ができるようにしないといけないわけですから,当然そこに残らなきゃいけないですし,先ほどの指針にのっとって職員というのは市役所に集まってこなきゃいけない。市役所にいる職員の方の家族は最低でも3日間は家族だけ,お父さん及びお母さんなのでしょうか,家族は帰ってこない,こういう状況になるわけです。それが長引けば,またさらに長引くと。  いざというときのためにも職員の確保というのはとても大事なんですけれども,職員の皆様お一人お一人の意識というのはどのようになっているのか。例えば防災。プライバシーの問題もあると思います,御家族の状況もあると思います。そしてさらに公務を果たすために被災地に出向くのだといっても,東日本大震災,福島のときもそうですし,この西日本でもそうですけれども,ある妻の方のインターネットの投稿で,私たちだって被災しているのに,今私たち家族は小さな子供もいて大変なのに,何でうちのお父さんが市役所で,そこにずっといなきゃいけないんだ。ローテーションで少しはこっちへ来られないかとか,いろいろな悩みが書きつづられているのです。  一方で全体の奉仕者としての公務員のすばらしさを書いて,そういう職業にいるお父さんってやっぱりすごいです。だから私たち残されている家族がしっかりとした防災の準備,防災備蓄の準備など,心構えの準備などをして支えていくことをする必要があるのだということで,また一方で公務員の方の家族の奥様と見られる方からの投稿があったりするわけなんです。  専門家の駒井町の佐藤町会長の,開かれた防災に関する勉強会がついことし夏前にありました。その際に,そこで御講演をされた一般社団法人生活環境メディエーション協会の半谷輝己さんでしょうか,半谷先生のお話にあったわけなんですが,公務員の方の家族に対するケアというのでしょうか,心の中がどうなっているのか,意識がどうなっているのか,どうやってサポートしていくのか,またおうちではどういうふうに備蓄をちゃんとしていらっしゃるのか,こういった家族ごとの防災に関する研修というものに関して非常に有効だということをお伺いしております。  私は,市長や市職員の皆様は当然と思いますけれども,公職を果たすために各御家庭で支えていらっしゃる御家族をも含めた防災に関する危機管理,防災備蓄,災害時の家族のルールなどを決めて,家族ごとの防災計画対応などが必要じゃないかというふうに思います。  狛江市において,簡単ではないかと思いますけれども,職員の皆様に実際現在こういった各御家庭での危機管理対応について,防災備蓄について,災害時の家族のルールについてなど心構えも含めてどのようになっているのか,意識調査や研修などを検討していただきたいというふうに思うのですけれども,市としての見解はどのようになっているかお伺いをします。 225: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 226: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 意識調査につきましては,プライバシーに関する部分もあり,内容等について配慮を必要としますが,意識調査を実施することにより内部体制の課題も見えてくるかと考えております。研修も含め検討してみたいと考えています。 227: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 228: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 人というものはとても大切なものですが,準備などをすることによって強くもなれば,不用心だったり心構えができていなくて崩れやすくなったりするものだと思います。ぜひ研修を含めて検討していただきたいと存じます。よろしくお願いします。  それでは危機管理監の設置についてお伺いをします。  より高い危機管理体制を築くために有効だと言われ,国も設置推奨をしております危機管理監の設置でございますが,よりすぐれた災害対応体制,そして市民ボランティアを含む共助を育成するために,元自衛官などの災害時対応のプロの存在が危機管理体制づくりにおいて大変有効であることを以前も質問をしております。その当時は検討するという御回答でしたが,その後の検討状況をお伺いいたします。 229: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 230: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 検討状況ということでございますが,今後の組織改正の検討の中で担当部と調整したいと考えております。 231: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 232: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) しっかりとよろしくお願いします。  それでは避難所運営協議会の担う役割の拡大化ということで質問させていただきたいと思います。  10月には防災訓練が行われ,各学校,町会・自治会を中心とした避難所運営協議会に所属する市民ボランティアの方々による実訓練が学校区ごとに行われます。大変心強いものでございます。  東日本大震災以降,多くの災害現場におけるさまざまな課題が見えてきています。特に多様化する被災者の困り事に関し,避難所運営に関する課題は大きくなるばかりでございます。  狛江市における避難所運営協議会について,改めてその歴史と避難所運営協議会がさまざまに育ってきた現状,そして課題もあわせてお伺いをいたします。 233: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 234: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 避難所運営協議会につきましては,職員も被災し,即座に災害対応ができない可能性があるということから,各地域の皆様が自助・共助の観点から協議会を立ち上げていこうという機運から始まったものでございます。  その第一歩として平成21年度から二中学区避難所運営協議会を立ち上げ,まずは避難所運営基本マニュアルを作成していただきました。  その後平成24年3月に最初の協議会として第六小学校避難所運営協議会が立ち上がり,以降,平成27年4月までに都立狛江高校を除く12の避難所運営協議会が立ち上がりました。  現状といたしましては,各地域に避難所運営協議会が立ち上がったことで,市内一斉の避難訓練や避難所の開設・運営訓練を実施するに至っております。  また,課題といたしましては,協議会員の固定化や高齢化のほか,協議会設立の時期が違うことも起因していると思いますが,協議会内の組織力や運営状況に差が生じていることが挙げられます。 235: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 236: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 最初は第六小学校の,それこそ佐藤会長の所から立ち上がって,勉強会があって,多摩川の決壊の当時の御経験から,やっぱり避難所って大切なんだというお訴えを1人ずつにされて,それが今では12の避難所運営協議会にまで広がっているということでございます。  課題としては協議会員の固定化や高齢化,そういったことや組織力や運営状況,こういったことだというふうなことでございました。  避難所運営協議会に求められる多様化する避難者への対応の中でも,特に全国的にアレルギー患者の方々への食品の提供や飲料水以外の水の提供のほか,アレルギー患者の方々へのハードとソフトの対応不足のため,命にかかわる問題として大きな社会問題となっているのを御存じでしょうか。  各地の避難所では命にかかわる事態も起きていました。アレルギーの子供が保護者の目の届かない所で誤って食べたものでショック症状を起こし救急搬送されるなどのケースが相次いだり,何よりもボランティアの中にアレルギーの知識がないがゆえに,食事やアトピーの薬を洗い流すための飲料水以外の水の確保に関して公平ではないということでトラブルが起きる事態が発生しているとのことです。  では現在,狛江市における災害時におけるアレルギー患者への対応についてお伺いをいたします。 237: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 238: ◯ 総務部長(上田 智弘君) アレルギー患者の方への対応といたしましては,備蓄食料等におきましてアレルギー対応食を用意しているほか,避難者受け入れ後の食料配給に際し,アレルギーがあるか等の確認をしていただくよう協議会の皆様にお願いをしております。 239: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 240: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 私も避難所運営協議会に少しかかわらせていただきまして,現在二中学区では,「アレルギーがありますか,ありませんか」というようなカードを入り口で配布してお伺いする,ここまではされているかと思います。しかしながら,それで先ほど申し上げました東日本であるとか福島であるとか西日本豪雨であるとか,こういった所で起こっているアレルギー患者の方たちが避難所の中で大変困っていらっしゃることを解決できているのかと言えば,もしもそのような現状になったときに,私としては受け入れ体制として大変不安なところがあるかなと思います。知識がないということと経験がないということ,研修も受けたことがないのでよくわからないというのが本音です。  そこで例えば学校で行ったりしている対応であるとか,もしくは東京慈恵会医科大学など近隣の医療機関との連携などでサポートしていること,こういったことが避難所でも生かされるんじゃないかなというふうに考えます。  そこでお伺いします。狛江市では「狛江市立小・中学校食物アレルギー対応マニュアル」が存在しますけれども,避難所運営協議会に専門家を起用したり,このようなマニュアルを使った勉強会などを開催したことはあるのでしょうか,お伺いをいたします。 241: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 242: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 開催したことはございません。 243: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 244: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) ないということです。私は必要じゃないかなというふうに思います。検討いただきたいとお願いをしたいと思います。
     では東京慈恵会医科大学附属第三病院アナフィラキシー対応ホットラインについて皆さん御存じでしょうか。  「狛江市立小中学校におけるアレルギー疾患対応の学校生活管理指導表に関する取扱い要領」に基づき,生活管理指導票の提出を受けた児童・生徒に対し,可能な範囲で給食の除去食や校外学習等でアレルギー対応を行ってきているということです。このマニュアルは,食物アレルギーのある児童・生徒の安全対策及び事故防止を図るため,要領を整理・具体化し,症状が特に重篤化しやすい食物アレルギーの対応における取り扱いを定めるということでございます。  また近年,学校給食において誤食による事故が頻発している背景を踏まえ,調布でも数年前に大変悲しい死亡事故がございました。事故防止に努めることを前提としつつ,アナフィラキシー症状等が発生した際の緊急時対応体制についても定めています。  災害時にアナフィラキシーショックが起こらないように,例えば起こった際の対応策として東京慈恵会との連携,そういったものはとられているのかどうかお伺いをいたします。 245: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 246: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 東京慈恵会との連携ということですが,アレルギー対応についての連携は現状において特に行っておりません。 247: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 248: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 災害時にはアナフィラキシーショックなどが起こらないように知識のある医療機関との提携は現在まだ行われていないということですけれども,医療機関との提携が行われれば,そういった専門家の方の対応や知識,知恵というものが各12の避難所に,もしも勉強会などに来ていただくだけでも受け入れ側としては大変安心しますし,ありがたい。またそういったときに,自衛隊の場合は自衛隊法が改正されて自主的に練馬の駐屯地から各地域に行って,そこで被災した人たちを助けるなどを行っていくのですけれども,東京慈恵会のホットラインというものなんですけれども,アナフィラキシーが起こったときは,この知識を持った方が中にいらっしゃって,その地域においてできることをしていくということの指示が出されているようなんです。ですからこういう提携が行われることによって,もしくは1度避難所に来たことがあるという,こういう御経験を踏まえて,自分はあそこに行くとそこに指導する人がいて体系ができているから1人に教えると効率よくどんどん教えていけるな,こういうふうに考えていただけるんじゃないかと私は思います。ぜひこういったアレルギー患者,避難所運営協議会において東京慈恵会との提携などを模索いただければなと,有効じゃないかなと思いますので,御検討をお願いいたします。  さて,昔は障がい者の方々の避難方法や避難所での対応についてわからないことが多くて,障がい者団体の会の方を招いた避難所運営協議会会員の勉強会を開いたり,会議に参加していただいたり,御意見を伺うなどを進めてきた経緯が避難所運営協議会にはあるとお伺いをしています。命にかかわることですので,アレルギー患者の皆様においても同様に市内アレルギー患者会などの市民団体と協定を結ぶなどして,災害時の避難所において新しい市民協働の形を模索することは大変有効かと思いますが,市の見解をお伺いいたします。 249: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 250: ◯ 総務部長(上田 智弘君) アレルギー患者の会などの市民団体との連携は,アレルギー患者やその家族にとってもとても有益性のあることと認識しております。  現在はまだ立ち上がっていないようでございますが,団体が設立された際にはぜひとも御協力をいただけるよう,協定の締結も含め連携を図ってまいりたいと考えております。 251: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 252: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 前向きな御回答ありがとうございます。多分有効じゃないかなと思います。ぜひ全国のアレルギー親の会とかアレルギー患者会,私も随分調べてみましたが,行政と連携した体制って組まれている所はなかなかないようです。これはそういった障がい者の方たちが過去,昔に,避難所での訓練にも参加ができない時代がありました。そういったところから狛江市は手をつなぐ親の会などとさまざまに話し合いをしながら,今は福祉避難所という存在も立ち上げられて積極的な活動をしています。同じような形でできるんじゃないでしょうか。ぜひ検討をお願いしたいと思います。  次に狛江市防災ガイドです。こちらは皆様お持ちだと思いますけれども,この狛江市防災ガイド,これは全戸配布されています。狛江市防災ガイドについての少し助言というか,アドバイスという形で私が専門家の方に聞いたお話をしたいと思います。  福島県などの被災地で活動している専門家の先生に狛江市の防災ガイドを見ていただきました。そうしたところ,2つの大きな大きな指摘をいただきました。  1つは,防災ガイドの最終ページに非常持ち出し品の例として,こういったものを持ち出すといいですよ。ただ,非常持ち出し品は個人のライフスタイルや家族構成によって異なりますので,家族で話し合って持ってきてください。でも最低こういったものを持っておくといいですよということで,ヘルメットとか手袋,雨具とかマスクとか救急セットとか使い捨てカイロとか,そういったものが書いてあります。  その中で東日本大震災などでも津波によって病院が流され,カルテが流され,その地域の医療にかかった人たちの情報が全くなくなって,しかしながら薬は切れますし,処置も必要でありました。医師が不足している中,最低でも薬だけはということで,確保されている薬を患者様に提供したいと思いましたが,提供できた相手というのはお薬手帳を持っている方のみでした。それ以外は自己申告制で,薬の名前はわからないけれども,こういった疾患なのということで対応したということです。しかしながらお薬手帳を持っている方に関しては,それまでの経過がしっかりとわかるので正しい処方ができて,きちっと救うことができたということでございます。  防災ガイドの最終ページの持ち物について,一番書かないといけないお薬手帳を持ってきてくださいという項目がありませんでした。これは必要じゃないかというふうに思います。  2つ目が,情報化時代において携帯電話の手動の充電器が書かれていない。こうやってぐるぐる巻くと発電する手動の充電器です。これがあるとこの情報化時代,携帯電話にも電気が送れて,これが必要であると。  こういった2点を御指摘いただきました。ぜひ狛江市でも改訂の時期にはこういったことを参考に入れていただきたいと要望しますが,御見解をお伺いいたします。 253: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 254: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 防災ガイドに記載している非常持ち出し品につきましては,個人の事情により変わりますので,あくまでも例として掲載したものでございますが,ただいまの御指摘,御要望につきましては次回防災ガイド改訂の際に例示に盛り込むようにしたいと考えております。 255: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 256: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) このほかにもあるかもしれません。しっかりと検討を重ねて,よりよいガイドを,これは命のガイドですから,書いていただきたいと思います。  最後に本質問において松原市長における危機管理体制,未対応であったアレルギー患者への対応などについて総括して御意見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 257: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 258: ◯ 市 長(松原 俊雄君) 私は,選挙公約の一つといたしまして危機管理体制の充実,これを掲げさせていただきました。これは関係機関との連携また職員体制,こういった部分を述べさせていただいたところでございます。  自衛隊員や消防職員,またはそのOB等,その方々との連携,そういった部分はいろいろ精通をされている方でございますので,危機管理監になっていただくことは有事の際はもちろん,ふだんの備えや訓練等についても大変心強く感じるものだというふうに認識はしております。  ただ組織全体の影響もございますことから,先ほど総務部長が申し上げたとおり組織改正等の機会におきまして総合的に議論していきたいというふうに考えております。  また,先ほど御提案,御説明がございました災害時におけるアレルギー患者への対応につきましては,命に直結する重要なことでございます。アレルギー患者の会などが立ち上がりました際には,速やかに連携体制が構築されるように担当部署に指示を出していきたいというふうに考えております。 259: ◯ 議 長(小川 克美議員) 19番辻村議員。 260: ◯ 19番(辻村 ともこ議員) 質問はこれで終わります。 261: ◯ 議 長(小川 克美議員) 休憩いたします。     午前11時51分 休憩     午後 1時30分 開議 262: ◯ 議 長(小川 克美議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。3番市原広子議員。     〔3番 市原広子議員登壇〕 263: ◯ 3 番(市原 広子議員) 「安心で安全な自然あふれるまちへ~生物多様性と緑の保全~我が町を自然あふれる都市空間へ」と題して質問させていただきます。  狛江市第3次基本構想には,まちづくりの基本として,「私たちがつくる水と緑のまち」を掲げ,「私たち狛江市民は,住んでよかった,住み続けたいと思えるような魅力ある狛江にしたいと願っています。」とした上で,「まちの姿を構成する3つの要素」として,「土台となるのが「参加と協働でつくる自治のまち」であり,その上に立つ「水と緑を活かした生活環境」と「活気と優しさがあふれる地域社会」を柱として,私たちのまち狛江をつくります。」としています。  そして,「水と緑を活かした生活環境」では,「市内の貴重な地域資源である水辺環境,樹林地や屋敷林などの緑地を暮らしの中に活かし,水と緑に恵まれ,潤いとやすらぎのある生活環境を整えます。また,市民や事業者,行政が連携して環境問題に対する意識を高め,地域での実践を通じて地球温暖化やヒートアイランド防止など環境に優しいまちをつくります。  このような良好な生活環境を実現する上でも,災害・防犯対策等が強化された安全なまち,利便性や快適性に優れ,誰もが住み続けたいと思える生活しやすいまちを築きます。」とあります。  松原市長もこの基本構想策定当時は副市長として行政からの委員として構想策定委員会に参加しておられました。私も議員として日々審議会を傍聴し,座長の意向で傍聴者の発言も最後にすることができ,提出したパブリックコメントをある程度生かしていただいたものと言えます。  このほど第4次基本構想と基本計画を総合基本計画という形で,議会の議決も伴ったものとして市政の根幹として位置づけるという条例が提案されています。自治法改正を受けて,この第3次基本構想が改定時期に来ているわけです。  以上のようなことを述べた上で,この基本構想でも狛江のまちは多摩川,野川,屋敷林,樹林地,営農地の自然によって緑が保たれていると明確に位置づけていると言えます。野川,多摩川に接している狛江市。特に市街化区域から自然へのアプローチ,これをどうするのか,多摩川の自然をまちづくりに取り込むという表現でも言われてきました。しかし現在では多摩川の利活用という表現が使われています。そして昨今の生物多様性戦略策定について行政としての到達点を伺います。この間策定に向けてワークショップが行われたと思いますが,それらの報告をお願いいたします。  2問目は,「住宅政策~住宅ストック生かしたまちづくり」でございます。  居住支援協議会準備会を設置したが,その現状や空家対策条例の制定といった行政としての到達点があると思うが,御説明をお願いいたします。  3問目。  先日,8月10日,臨時議会の日ではありましたが,愛知県新城市で若者議会というユニークな取り組みが実施されているとのことで,日帰りの短い視察ではありましたが,活動拠点となっている新城まちなみ情報センターで担当職員と若者議会経験者から,現在は見守り的な役を担っている20代の女性からお話を聞き,午後7時から1時間ではありますが,第5回若者議会を傍聴させていただき,東京へと帰ってまいりました。実際に見てみると,さまざまにまちの様子がわかるものです。  新城市は人口4万5,000人余り,豊橋から50分ほどローカル線で北上した,地勢的には南信州地方への南側からの入り口に当たるとのことです。近くの豊田の企業などとの連携もなされ,高校は3校あるとのことで,狛江市が首都圏のドーナツ圏に位置した住宅都市であるのに比べ,小規模ながら地方都市と言えると感じました。  活動拠点となっているまちなみ情報センターは,いわばまちづくりセンターと市民活動支援センターが合体したような駅前の小さな公共施設で,1階では図書館の調べ物室のような雰囲気のテーブルと椅子が並んでいて,サロンというよりは勉強室といった感じで,おしゃべりもなく若い学生が本を読んでいたり,何やら作業をしていました。たくさんの市民活動のパンフレットが置かれていて,多少漫画も置いてあり,公民館といった雰囲気ではなく,不思議な,狛江市にはない感覚がありました。狛江市の市民活動支援センターの奥の部屋が自由な勉強室になっているといった感じです。2階には間仕切りができる部屋が1つあり,そこで会議などをするということで,若者議会はそこで夕方7時から開催されました。  高校生や見守りの役割の若手職員,消防団や企業,病院職員なども参加して,来年に向けて予算をどのように市長に答申するか中間まとめがされていました。  パンフレットの棚を見せていただきましたが,実に多種多様な市民活動が行われている印象でした。  公民館ではないので小さな活動団体のお誘いチラシがたくさん置いているという感じではなく,まず「アースデイしんしろ」。アースデーが行われているまちなんだなという思いを持って見ました。それから福島の子供の保養キャンプ。かなり長い期間受け入れているようでした。また「からだにやさしいランチ」500円,火,水,木,金の昼間11時から。こういったチラシですけれども,11時から午後2時に営業している「カフェ くら サポ」のチラシ。市民活動支援センター,「くらサポカフェ」の2つが入っている新城市民生活支援センター,WACNETで開催されているようです。  新城市自治基本条例のパンフレット。こんな小さくコンパクトになっています。平成25年策定。それから,「人権問題って何だろう?」という愛知県の人権問題のパンフレット。この中の,「わたしの「ふつう」と,あなたの「ふつう」はちがう。それを,わたしたちの「ふつう」にしよう。」,大変いろいろ考えさせられる,そういうことが書いてある。大変有名な漫画家がつくっています。このパンフレットなんかは,すばらしいと思いました。  いろいろ考えさせられる狛江市とはちょっと違うまちづくりの構え方を感じて帰ってまいりました。  報告をしたいことはたくさんあるんですが,まず伺います。  愛知県新城市で実施されている若者議会について,市としてどのような認識でいるのか。またほかにも若者議会の事例について行政の認識を伺います。  再質問は自席にてさせていただきます。 264: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 265: ◯ 環境部長(清水 明君) それでは1問目,生物多様性地域戦略の到達点等について答弁申し上げます。  生物多様性地域戦略の策定に向けて,平成29年度から市民への意識啓発や意見聴取を目的とした市民参加型の取り組みを進めているところでございます。  それらの取り組みといたしましては,西河原公園内に小規模なビオトープをつくり出し,自然の大切さや楽しさを学ぶ「みんなで育てよう!生きものにぎわうご近所公園づくりプロジェクト」や,市内全域を対象に身近な生き物の情報を多くの市民からの情報提供・活動協力のもとで収集していく「こまえ生きもの探検隊」を実施しております。  このうち「こまえ生きもの探検隊」では,同活動のPRを目的としたキックオフイベントを弁財天池特別緑地保全地区で実施いたしました。当日は「こまえ生きもの探検隊」のパンフレットを片手に,およそ30名の親子が弁財天池特別緑地保全地区内で生き物探しを行っていただきました。 266: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 267: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 2問目の狛江市居住支援協議会準備会について答弁させていただきます。  平成30年度の狛江市居住支援協議会準備会は2回の開催を予定しております。  協議会準備会の構成メンバーは,不動産関係団体の代表者3名,居住支援団体として市内の3つの地域包括支援センターの職員,狛江市社会福祉協議会の職員,民生委員・児童委員協議会の代表者1名,NPO日本地主家主協会の職員,市職員5名となっております。  9月下旬に第1回の準備会を開催いたしますが,次年度の設置に向けて居住支援協議会の設置・運営方法等を協議する予定でございます。 268: ◯ 議 長(小川 克美議員) 参与。 269: ◯ 参 与(石森 準一君) 3問目,新城市の若者議会についての市としての認識と他市の事例についてでございます。  新城市での取り組みは,平成26年度に若者条例,若者議会条例が可決されまして,市長の諮問機関として位置づけられているところでございます。若者議会の前身である「若者政策ワーキング」で「若者が活躍し住みたくなるまち」などのテーマでワークショップをしたことがきっかけとなっているということでございます。  細かな内容までは答弁いたしませんが,予算といたしまして1,000万円が計上され,政策や事業を立案し,市役所内での調整,地域との意見交換を経て市長に答申をされているようでございます。市民の方が事業や政策を立案できる機会として,新たな市民参加・市民協働の手法であるというふうに認識しているところでございます。  また,他市の試みというところでございますが,名称といたしましては子ども議会を初め中学生議会,親子議会,女性議会などの名称で実施されておりまして,一般質問形式やテーマを決めて政策や事業を提案する形式がございます。  新城市のように予算の使途を決めることまで実施している自治体は多くありませんが,学校の予算配分を決める茨城県大子町では,議員役の小・中学生が町の予算を活用した事業を提案し,予算の分配額を投票で決定し,地域の実情と課題を調べ,学校と地域が連携してできる事業を考えているところでございます。  狛江市では,狛江市総合的な主権者教育計画に取り組みとして位置づけられる子ども議会と隔年で実施される青少年会議を実施しているところでございます。中学生による政策会議で大テーマを「中高生の居場所づくり」として,平成30年度は「中学生にとって生活しやすい狛江市とは」をテーマとして実施しているところでございます。 270: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 271: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 2問目の住宅ストックを生かしたまちづくりのところの空家対策条例の制定に関する到達点のところについて答弁申し上げます。  平成30年3月30日に狛江市空家等の適切な管理及び利活用に関する条例を制定し,あわせて狛江市空家等対策計画を策定し,狛江市における空き家等対策に向けて相談会の開催や制度周知,空き家所有者への適正管理を促す通知等の連絡を進めているところでございます。  8月には空家等対策推進協議会を開催し,対策計画の基本方針として示した空き家等の現状把握と発生抑制,空き家等の適切な管理の促進,空き家等及び共同住宅の空き室における利活用の促進を着実に進めてまいります。  これにより空き家対策やその利活用が進み,市民の皆様に御迷惑をかける空き家等がなくなることが理想的であると考えているところでございます。 272: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 273: ◯ 3 番(市原 広子議員) 再質問といたしましては,時間の関係で3問目の若者議会についてを先に少しコメントさせていただいて,その質問を終了させたいと思います。  大変新しい分野であると思いまして私は新城へ行ってきましたけれども,狛江市でも中学生までは「居場所づくり」といった本当に身近なテーマについて議論をしているということで,若者議会となりますと,それより上の年齢をどのように市政の中に取り込んでいくかということだと思います。行政の御認識は,市民参加と協働の分野であるという御認識であるということがわかりました。  でも午前中の吉野議員の相談などから敷衍させますと,若者たちの生きる力,そういったものをつけていくようなものとしても展開できるのではないかと思いますし,私も当初,この質問通告で書きましたけれども,シルバー民主主義批判,それを超える形でこういった若者議会という取り組みが行政,それからまた狛江市議会でもできればいいという思いで,今回はさわりということでこの程度にさせていただきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。  それでは第1問から再質問させていただきます。  朝日新聞の9月1日版に狛江の生き物探しのことが記事で載ったということです。パンフレットも見せていただきまして,緑地で,弁財天池でやっているときは,私もたまたま少しのぞかせていただきました。動物は爬虫類,今日はそのパンフレットを持っていないんですけれども,かなりハードルが高いものもあるのかなという気がいたしました。ぜひともこの生き物探しを自然の回復という形までつなげていくような環境基本計画の改正・改定作業に私は提案をさせていただきたいと思います。  なぜ弁財天池と西河原公園を選んだのでしょうか。 274: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 275: ◯ 環境部長(清水 明君) 「みんなで育てよう!生きものにぎわうご近所公園づくりプロジェクト」で西河原公園を選んだ理由といたしましては,同公園が多摩川に近いため,小規模なビオトープをつくるに当たり非常に恵まれた環境であったためでございます。  今回の取り組みの一つを紹介しますと,同公園内に巣箱を9カ所設置しましたところ,5カ所に巣がつくられていることが確認されており,生物多様性のポテンシャルがすぐれていることがわかっております。  次に,「生きもの探検隊キックオフイベント」についてでございますが,会場にしました弁財天池特別緑地保全地区は,狛江駅前にある都市緑地法で指定された緑地保全地区であり,市民団体により自然保護活動が行われ,豊かな自然が守られております。また,閉鎖管理により運営されているため,一般の市民が入る機会は月に1度となっております。今回こまえ生きもの探検隊のキックオフイベント会場といたしましたのは,同保全地区が多摩川や野川のような広大な自然地ではなく,駅前の住宅街に存在する豊かな自然であるため,身近な自然に触れ合うことを趣旨とした「こまえ生きもの探検隊」の会場として最適であったことから同地区を選んでおります。 276: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 277: ◯ 3 番(市原 広子議員) 今後ですが,これらの区域を生物多様性が保全されている区域として指定するのか伺います。 278: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 279: ◯ 環境部長(清水 明君) 弁財天池特別緑地保全地区は,既に都市緑地法の特別緑地保全地区として指定していますので,今後新たに法令上の区域として指定するといった予定はございませんが,生物多様性地域戦略の施策上における生物多様性保全の重要な拠点として位置づけられるものと考えております。 280: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 281: ◯ 3 番(市原 広子議員) それでは特別緑地保全地区以外にも,西河原公園やとんぼ池公園などを初めとした市内の樹林地などにも「生物多様性回復区域」「自然の保護と回復の場所」と私は表現してきましたが,そういったことを市内数カ所指定するように求めてきました。ぜひ西河原公園でのビオトープや鳥の巣箱の設置などの活動,日常の公園利用と共存する形でとんぼ池公園にも広げてほしいし,「生物多様性回復区域」指定といったものを今後は環境基本計画に盛り込んでいってほしいと思いますが,いかがでしょうか。 282: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。
    283: ◯ 環境部長(清水 明君) 環境基本計画におきましては,生物多様性を守り・育てるといった取り組みの方向性や公園などにおける生き物生息域の創出といった施策が示されておりますが,西河原公園やとんぼ池公園などの具体的な場所等については,先ほど答弁申し上げたとおり現在策定に取り組んでいる生物多様性地域戦略の施策上において生物多様性保全の重要な拠点として位置づけられるものと考えております。 284: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 285: ◯ 3 番(市原 広子議員) ぜひそこまでの到達点,評価をさせていただきますので,環境基本計画の改定の際には具体的に地域名などを入れて自然回復の区域として指定をしていただく動きに,などと議論をしていただけますよう要望しておきます。  次は生産緑地制度に関しましては市長部局からの条例改正提案が委員会に付託されておりますので,そういった質問をしてはいけないというわけではありませんが,時間の関係上,割愛をさせていただきまして先に進みます。済みません,2通りのお答えをいただいておいたのですけれども,ありがとうございます。  異常気象対策について伺います。  昨今の気象状況を「異常気象状況」と判断し,「今まで経験したことがない大雨」といった表現を気象庁も使うようになっています。連続降雨帯による数日降り続く雨,あるいは1時間で110ミリといった先日の世田谷区での雨の状況,国土交通省国土保全局は,この異常気象に対してはハード整備には限界がある,緊急的なハード整備以外はソフト対策に力を入れていくとのことで,水防災意識社会再構築ビジョンを打ち出しています。まちづくりにおける防災・減災害対策について,こういったことになってきた遠因として地球温暖化の影響が大きいわけで,地球温暖化防止対策,あるいは広い意味で災害を減らす,減災害とも言えますが,自然の回復といった点での狛江市の見解と方針をお聞かせください。 286: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 287: ◯ 環境部長(清水 明君) 緑には,都市の環境や景観などにおいて,私たちの生活にかかわるさまざまな機能がございます。市が進める緑施策の計画として狛江市緑の基本計画がございますが,その計画では緑に期待する役割として都市環境の保全,都市景観の向上,生物多様性の確保,都市防災への寄与,コミュニティ活動の場の提供,健康の維持増進の6つの役割を重視し,緑の保全と緑化の推進を進めているところでございます。 288: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 289: ◯ 3 番(市原 広子議員) 狛江市環境基本計画及び狛江市地球温暖化対策実行計画というのでは,9つの目標を掲げているのではないでしょうか。緑の基本計画は確かに6つの役割──まあ,健康増進も含めてですけれども,こちらも答弁していただきたい。なぜ緑の基本計画だけの答弁なのでしょうか。 290: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 291: ◯ 環境部長(清水 明君) 御質問者の減災害,自然の回復といった趣旨で緑の機能について緑の基本計画に基づき答弁いたしました。  現行の環境基本計画の9つの基本目標のうち,「低炭素・エネルギー」の分野では取り組みの方向性として,「地球温暖化への適応を検討する」とあります。地球温暖化による気候変動の影響によって起こりつつある災害への対策,備えが必要でございますが,具体的には災害時のハザードマップや堤防の整備,緑の保全による緑の雨水涵養機能の向上,下水施設の補強などの取り組みを狛江市域においても進めているところでございます。 292: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 293: ◯ 3 番(市原 広子議員) おっしゃるように環境基本計画において地球温暖化防止対策としては「低炭素・エネルギー」ということでエネルギーの問題が書かれていて,あとは「検討する」。「再生可能エネルギーの利用を促進するということを検討する」「地球温暖化への適応を検討する」というふうに,環境基本計画は検討事項になったまんま過ぎているんです。ですから今度改定時期になっていますので,もうこんな異常気象が起きているわけですから,環境基本計画の本当の最初のタイトルでございます「狛江市環境基本計画及び狛江市地球温暖化対策実行計画」としての内実の伴った環境基本計画へと改定していただくことを強く求めておきます。  次ですけれども,この夏の暑さはかつてないもので,交差点での日差しの暑さなどは外出してきた高齢の方の体をまさに直撃するもので,さぞかし負担が大きいものと感じました。皆さんも同様に感じたのではないでしょうか。しかし家に閉じこもってクーラーに当たってばかりはいられないと外出していらっしゃるのだと思います。その意味で民家の日陰を伝ってきて交差点や大きな道路では街路樹が繁茂し,緑陰が形成されているのが望ましいかと思いますが,見解と今後の方針を伺いたい。  改めて大木の保全状況と大木保全に向けた政策も伺います。強い剪定,強剪定方針を改めるべきと考えますが,いかがでしょうか。 294: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 295: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 街路樹の役割として景観の向上や防災機能の確保のほか,環境面で排気ガスや騒音を和らげる効果や夏の日差しを遮って周囲の気温上昇を防ぐ効果などがあるものでございます。  一方,維持・管理を怠れば,樹木の成長によって信号や交通標識,カーブミラーなどが見えづらくなることや道路利用者の通行に支障が出てしまう弊害が発生してしまいます。また,老齢化した樹木では倒木事故等も発生しているところでございます。  したがって現状では適宜必要に応じた剪定を実施しているところですが,場合によっては街路樹として適切な大きさを維持するためにも伐採,植えかえ等も必要であると考えているところでございます。  ことしの夏は異常な暑さが続き,外出する際の日陰は大変重要なものであると再認識したところでございます。街路樹が生育できる空間には制限はありますが,今後も本来の道路の目的を逸脱しない範囲で維持・管理には努めてまいりたいと考えているところでございます。 296: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 297: ◯ 3 番(市原 広子議員) 交差点付近の植樹帯には,緑陰をつくれる樹木が植えられる空間がある所も存在しています。交差点付近だけでも積極的に日陰をつくるべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。 298: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 299: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) まちづくり条例による民有地の緑化等もございますので,その制度も活用しながら検討してまいりたいと思っているところでございます。 300: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 301: ◯ 3 番(市原 広子議員) 狛江駅ロータリーの交番とエコルマI,Odakyu OXの入っているビルとの間の交差点の脇には空間がございます。あそこは本当に時間によっては非常に暑いわけなので,ぜひとも緑陰がつくれる樹木を植樹していただきたいと考えます。  また,市役所前交差点,木村メガネの前の交差点も時間帯によっては大変暑い。多くの方がそこで停留したときに暑さにもう本当に打たれているという感じがいたします。そこも何とか工夫していただきたいと思います。  市役所前にはアキニレの街路樹がございますけれども,アキニレはケヤキの小型なものですけれども,余り大きくならずに適した樹木ではないかということを申し上げたいと思います。  次に「メビウス∞えきまえ広場」ですが,緑陰を要望してきましたが,成果のほどはいかがでしょうか。この夏の広場における気温は測定しましたでしょうか。今後の緑陰形成に向けた方針を聞かせてください。中木のしつらえは可能と今までも提案してきましたが,いかがでしょうか。なぜ取り組まないのですか。 302: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 303: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) メビウス∞えきまえ広場において,気温の測定は行っておりません。メビウス∞えきまえ広場は,狛江駅前三角地整備基本計画策定委員会によって基本計画が示され,にぎわいを創出する広場として位置づけ,広いスペースを確保し,多様な用途で使える広場として整備がなされました。整備の際に,暑さ対策としてミストシャワーの設置をしておりますので,今後新たな緑陰を設ける予定は現在ございません。 304: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 305: ◯ 3 番(市原 広子議員) にぎわいを創出する広場だからといって,広く平らに何もないものを整備すると言われているわけではないのではないでしょうか。イベントが毎日開催されているわけではありません。テントなんかが張られていれば日陰はできますけれども,ほとんどはイベントがされていませんので,そこに適した可能な限りの緑陰をつくっていくべきだと思います。ミストシャワーも奥に入らなければスイッチを入れられません。暑くなってから,あんなににぎわっていた保育園の子供たち,1人も姿が見えません。暑いからです。ぜひとも考え方を改めていただきたいと思います。  それで気温測定もしてほしいと思います。メビウス∞えきまえ広場の地上6センチ,子供の頭ぐらいの所です。それより下にベビーカーもございます。ペットもございます。そのようなことをぜひとも再考していただきたいと思いますけれども,いかがでしょうか。 306: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 307: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 先ほど申し上げましたとおり,メビウス∞えきまえ広場はにぎわいを創出する広場として位置づけております。ことしの真夏の猛暑日にはメビウス∞えきまえ広場は確かに暑く,暑さ対策は緑陰に限らず必要なのかなというふうな考えで,今後の課題と思っております。 308: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 309: ◯ 3 番(市原 広子議員) そういうことでしたら岩戸地域センターのようにミストシャワーを入り口付近につくる,夏ではとても暑苦しい電飾はやめるというようなことも考えていただきたいと思います。せっかく企業様の御負担でつけていただいたんですけれども,何か御相談をいただいたときは市の職員から率直に何がいいかということを申し上げるようなことがあってもいいんではないかと思います。私としてはぜひとも緑陰を望ませていただきます。  次に行きます。避難について伺います。避難所となる公共施設の配置状況について,大震災のときと水害では違うということだと思います。水害のときと震災の場合の違いを改めてお示しください。 310: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 311: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 水害時における避難所につきましては,平成30年修正の地域防災計画や昨年度末に全戸配布した防災ガイドにも記載させていただいておりますが,震災時と水害時における避難所は違ってまいります。  震災時の場合ですと,市内全域の小・中学校等が災害時集合場所や指定避難所となりますが,水害時の場合,多摩川氾濫時ではハザードマップ上での浸水想定区域から外れている一中通りより北側にある施設,具体的には第一中学校,第四中学校,第五小学校を避難所とする予定でございます。  また,野川溢水時では予想浸水区域内には市の施設は含まれておりませんので,状況により,どこを避難所にするかを検討するものと考えております。  なお,多摩川氾濫時におきましては,先ほど一中通りより北側の施設と申し上げましたが,こちらにつきましても状況により,もう少し南側の施設である第一小学校や緑野小学校などを使用する場合もございます。 312: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 313: ◯ 3 番(市原 広子議員) では,水平避難と垂直避難の組み合わせについても御見解を伺います。  例えばあいとぴあセンターの3階とかに避難する場合,あるいは狛江高校の屋上に避難するような場合,そんなことも1つの垂直避難ではないかと思うんですけれども,その組み合わせ,水平避難,垂直避難の組み合わせについて御見解をお聞かせください。 314: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 315: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 水平避難と垂直避難でございますが,水害時における避難の場合,原則は浸水想定区域から避難をする水平避難をしていただくものでございます。そのため空振りとなる場合もございますが,避難準備・高齢者等避難開始や避難勧告,避難指示を早目早目に出していく予定としております。  しかしながら水平避難が間に合わない場合や,やむを得ず外出できない状況になった場合は,その建物の少しでも高い位置への避難,いわゆる垂直避難に切りかえていただくものでございます。 316: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 317: ◯ 3 番(市原 広子議員) もう少し明確にお示しください。2階建ての建物で御高齢の方がいて,事前に避難をしなくて,やはり避難したほうがいいといった状況になった場合も,そのお宅の2階に避難をしろということでよろしいのでしょうか。 318: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 319: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 状況にもよりますが,当然浸水というか,そういうことになってきた場合は外に逃げられませんので,そういった場合は2階に速やかに避難していただくしかありませんけれども,あらかじめわかっていれば近隣の高い建物等に避難していただけるかなとは思います。 320: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 321: ◯ 3 番(市原 広子議員) なるべく事前にと。そして危なくなってきたら近くの少しでも高い所に避難をしていくと。例えば元和泉二・三丁目の場合,一番近いのは,あの崖線の上のあいとぴあセンター・西河原公民館であったりするわけです。だからそこでもよいというようなことをもう少し具体的に確定していくべきではないかと思いますけれども,御検討いただければと思います。  では水害の場合の避難の仕方や避難先の正確さ,正しさについての啓蒙を。今のような話も1つなんですが,また自分が住んでいる所の地形の把握を市民の共通認識とするには,どういったことが大事だと思っていますでしょうか。 322: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 323: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 災害対応について大事なことは,自分のいる場所にはどのような危険があるのかを常に把握していただくことが肝要でございます。多摩川における水害時の場合,防災ガイドにて浸水想定区域を示しており,居住地や勤務地がどのようになるのかは御理解いただいているものと思います。  また,市民の共通認識ということでございますが,市からの周知や啓発には限度がございますので,例えば議員の皆様からも支援者の方々を通じ周知・啓発に御協力いただければと思います。 324: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 325: ◯ 3 番(市原 広子議員) 議員が頑張れと言われてしまっては,はいと言わせていただきますけれども。  水防災意識社会再構築ビジョンの中での狛江市のソフト対策の実績について御説明ください。 326: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 327: ◯ 総務部長(上田 智弘君) 水害対応のためのソフト対策といたしましては,タイムラインの作成,浸水想定区域を見直したハザードマップの改訂及び全戸配布,第五小学校児童に対し水害を交えた防災講座,防災カレッジにおける多摩川に特化した水害対応講座等を実施いたしました。 328: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 329: ◯ 3 番(市原 広子議員) 水防災意識社会再構築ビジョンが発表されて3年たちます。要援護者への見守り避難などがまだ一度も試みられていないということで,ことしのさらなる全国的な豪雨被害を目の当たりにしていると言えます。幸い狛江市のある関東地方において,線状降水帯や連続した台風の襲来がないというだけです。いつ起こっても不思議ではない豪雨災害への避難訓練などのソフト対策の推進を願いますけれども,いかがでしょうか。 330: ◯ 議 長(小川 克美議員) 総務部長。 331: ◯ 総務部長(上田 智弘君) ソフト対策につきましては,既に実施済みのほか,市長も参加する実践的な訓練や風水害に対応した案内板の設置等につきまして調整をしながら推進していきたいと考えております。  また,水害を想定した避難訓練等につきましてもいろいろと調査・研究,調整をしなくてはなりませんが,市民にとって実効性のある訓練となるよう考えていきたいと思います。 332: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 333: ◯ 3 番(市原 広子議員) ぜひともよろしくお願いいたします。案内板の設置,これもすごく大事だと思います。よろしくお願いいたします。  避難経路について伺います。  今の質問で伺いましたけれども,水害時の対応は震災時と違うという確認ができました。事前に避難するということにしても,水が道路を覆っているような状況での避難も考えられます。マンホールのふたが外れている場合などを考えると大変危険です。  マンホールの災害時の危険性の啓蒙について,また外れにくいマンホールの開発について,下水道が下にあることをあらわすような標示を道路や歩道上に日ごろから見えるようにしたらよいと思いますけれども,御見解を聞かせてください。 334: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 335: ◯ 環境部長(清水 明君) 水害等でマンホールのふたが開いてしまうことも考えられるため,冠水している道路は歩かないことが前提でございます。やむを得ず歩くときは,冠水した水の中にはさまざまな障害が潜んでいる可能性があるため,傘などで足元が大丈夫かどうか確認して歩くことが大切であると考えております。  また,マンホールのふたについては,洪水時の注意点として「狛江市防災ガイド」にも記載し,周知しているところでございます。  また,下水道のふたがあることを示す道路標示についてでございますが,下水道はほぼ全ての道路に埋設されているためマンホールのふたの数は膨大に存在することから,道路標示を行うことは難しいと考えております。日常生活の中で市民の皆様がマンホールのふたの存在を意識することは少ないと思われます。まずは市民の皆様に下水道に興味を持っていただき,身近にあるマンホールのふたの存在を知っていただくために,全戸配布している「こまeco通信」においてマンホールのふたの特集を掲載したことや,「マンホールカード」の配布等を行っているところでございます。  なお,下水道のマンホールについては,現在ふたが外れない製品が開発されており,日常の維持・管理や舗装工事等に合わせて取りかえを行っているところでございます。 336: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 337: ◯ 3 番(市原 広子議員) 外れ防止つきマンホールとそうでないのとがあり,順次取りかえが進んでいるとのことですが,市民が見てその違いはわかるのでしょうか。もし外れ防止ではない古いタイプであるのに気がつき,要望があれば取りかえに応じてくれるのでしょうか。 338: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 339: ◯ 環境部長(清水 明君) 大まかな見分け方といたしましては,デザインぶたと言いまして,マンホールのふたにイチョウ,ツツジ,コサギなどが描かれたふたであれば,おおむね水害時等にふたが外れない機能を有しておりますので,見分け方の一つであると考えられます。  また,御要望があった際の取りかえについてでございますが,現場状況等を確認し,検討させていただきたいと考えております。 340: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 341: ◯ 3 番(市原 広子議員) 大変いいことを聞きました。いかにもマンホールというようなものは古いタイプのものが多いということで,市民の要望があれば取りかえていただけるということで,最近狛江市の駅周辺が全部「安安丸」になったぐらいお金をかけましたので,市民の安全のためには要望があった場合はぜひ対応していただけますようお願い申し上げます。  それで次は段丘の下などの土盛りをした所の土どめの安全性の点検について伺います。  元和泉の河岸段丘,立川段丘ですか,二丁目,元和泉第三中学校グランドの下も土どめがございますし,根川通りなど,猪方・駒井地区にも土地の段差の上にさらに塀がある所が見受けられます。ブロック塀の点検はなさっているようですけれども,土どめの点検。私有地ではありますが,そういった所の点検の責任は行政にあると私は思いますけれども,御見解をお聞かせください。 342: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 343: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 震災時に宅地が崩れて避難路等が塞がれるおそれがある場合には,事前に避難路となる重要な道路沿いや避難地となる公園,学校等に隣接する民有地での安全性を高めておくことは重要です。  宅地の保全は所有者の責任であるものの,一方で国・都・市が連携して取り組むべき課題であり,市内に対処するべき箇所があれば必要な対応を検討していきたいと考えているところでございます。 344: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 345: ◯ 3 番(市原 広子議員) よろしくお願いいたします。そもそも宅地造成法といったものがざる法であったからこういうことになっております。ぜひとも点検をお願いいたします。  次は自転車交通について伺います。  市長の所信表明でも触れられていた特に自転車と歩行者の交通安全について。  国においても2年前の12月に議員立法で自転車活用推進法が成立・公布され,基本計画が3月閣議決定され,5月には自転車活用推進法の施行となっています。さまざまに自転車の活用議論がされているようですが,国の責任部署が国土交通省の道路局が担うとなって,1年後,自転車活用推進計画が閣議決定された。これはつい最近です。報道では,内閣府は自転車を「車両」と位置づけると決定したなどと華々しく報道していましたけれども,これはそのずっと前に決まっていたことでございます。  自転車は車両であると言われてきたのですけれども,車道に自転車をおろすんだよという決定がなされたということが大きいと言えます。狛江市においてはこの動きを受けて,車道におろす政策,どの程度進められているのでしょうか。
    346: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 347: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 自転車活用推進法の目的,基本理念である「環境負荷の低減」「災害時の交通機能の維持」「健康の増進」などの自転車の利活用を推進する具体的な取り組み及び指標が自転車活用推進計画の中で示されております。  推進法の中では,地方公共団体の責務として地域の実情に応じた計画策定が努力義務となっており,東京都においても現在東京都版自転車活用推進計画策定に向けて進めていると聞いているところでございます。  また,狛江市の地形がおおむね平たんであることから,通勤・通学・買い物・レジャーなどさまざまな場面で多くの市民の足として自転車が利用されているところでございます。  一方,狛江市内で発生している交通事故全体のうち,自転車が関連する交通事故の割合は全国,東京都全体と比較して例年高い傾向は続いておりますので,自転車にかかわる施策の重要性は感じているところでございます。  自転車の走行位置の明示については,先月策定した自転車ネットワーク計画を順次進めていくことになりますが,そのほかの施策についても国が継続的に開催している自転車活用推進に係る意見交換会及び担当者会議にも参加させていただき,情報収集しながら現在調査・研究を進めているところでございます。 348: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 349: ◯ 3 番(市原 広子議員) 自転車ネットワーク計画はもうできたということがわかりました。これからですね。  既に車道に自転車マークがつけられている所がありますが,今後どのように車道に自転車をおろしていくのか。ナビマークは自転車と人をデザインしたもので,さらに矢羽根の形のサインを路面に施すかどうかという点があるようです。狛江市の場合は矢羽根マークはまだついていないようですけれども,御説明ください。 350: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 351: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 現在狛江市内には,世田谷通り,六郷さくら通り,松原通りに交通管理者である警視庁が自転車ナビマークを設置しております。警視庁が設置したものについては矢羽根マークがありませんが,狛江市自転車ネットワーク計画の中では矢羽根マークの設置を原則としております。今後都道の道路管理者には協力を要請していくとともに,市としてもできる所から狛江市の自転車ネットワーク計画に沿ってネットワーク化を図っていきたいと考えております。  また,ハード面だけでなく交通安全教室等を通じてソフト面での乗り方や走行方法の周知に努めてまいりたいと考えております。 352: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 353: ◯ 3 番(市原 広子議員) そうですね。一応自転車ネットワーク計画策定委員会の会議録を読ませていただきました。人の形,自転車の形のナビマークプラス矢羽根マークをつけたほうが車のドライバーからは認知がしやすいということで,安全性が高まるといった発言が委員会の中でも語られていました。ぜひとも矢羽根マークをつけるように要請していただきたいと思いますけれども,ナビマークをつけたときがよい啓発のときだといった発言が自転車ネットワーク計画策定委員会の委員長がされていますが,路上にナビマークをつけたときに何らかの交通安全啓発事業は行われたのでしょうか。 354: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 355: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) ナビマークの設置に合わせて実施はしておりませんが,30年3月に「安心安全交通ブック」も策定しておりまして,その中にも自転車に関する,安全に関する啓発等は多くの部分に書かれております。また,これは市内の小・中学校にもお配りしておりますので,そのような取り組みを進めておりますので,よろしくお願いいたします。 356: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 357: ◯ 3 番(市原 広子議員) 審議会での動き,委員長の貴重な発言だと思いますので,ぜひ取りこぼさずに取り組んでいただければと思います。  自転車帯など,そういった問題は今後道路建設計画に影響はあるのか。私はあると思いますけれども,どうでしょうか。 358: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 359: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 狛江市の自転車ネットワーク計画路線での改良工事等が発生した場合には,周辺のネットワークの状況にもよりますが,積極的に推進をしていきたいと考えております。  なお,現在事業を進めております調布都市計画道路3・4・16号線(電中研前)の道路整備時には,自転車ナビマークは設置する予定でございます。 360: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 361: ◯ 3 番(市原 広子議員) ですから自転車ナビマークだけでは──次の質問にもかぶりますけれども,さらに矢羽根マークをつけてほしいわけです。矢羽根マークをつけるためには道路空間が広いほうがいいわけです。それから自転車走行空間なんかをつくったりしたほうがいいのですけれども,この新しい道路,歩道を広げるのでしょうか,車道を広げるのでしょうか,自転車帯を広げるのでしょうか。 362: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 363: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 既存の道路で自転車走行空間を創出するためには,道路を構成している歩車道の幅員の再配分が必要となってくるため,現実的には狛江市でも警視庁が市内に設置したような自転車ナビマークを車道の路肩付近に明示して自転車の走行位置を示すこととなります。 364: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 365: ◯ 3 番(市原 広子議員) 自転車帯と植樹帯なども含めた道路づくりが求められているのであるから,道路の構造の問題です。これから道路のあり方などについて市民参加で議論したらどうかという提案をさせていただきたいのですけれども,いかがでしょうか。 366: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 367: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 道路づくりに対しても市民の方々から提案があれば,1つの方法としてまちづくり条例の中でテーマ型まちづくり提案制度もございますので,活用していただくことも可能でございます。  また,現在進めている地区計画とかまちづくり条例の民有地の緑化,そういうもので──まあ,壁面後退等もございますので,そういうものを使って検討は可能かと思っておるところでございます。 368: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 369: ◯ 3 番(市原 広子議員) ぜひ取りこぼしなく議論を進めていっていただきたいと思います。  次にポケットパークから防災空地へと題して質問をさせていただきます。  「我が町を自然あふれる都市空間へ」と私は言いました。自然をつくり出していくまちづくり,それには道路や公園などの空間の確保という点で見ていきたいと思います。  狛江市の行財政改革推進本部の28年1月12日の会議録で,ポケットパークについて言及されています。  「テーマ2 子育て環境の充実」の「「(2)子どもと親子の居場所づくり」の取組み事例」は,「空き家敷地を活用した公園・ポケットパークの設置の検討」,「空き家を活用した子育て世代の活動場所づくりの検討」を記載した。」とあります。  また,狛江市まちづくり委員会議では,歩道状空地という考え方を従来の開発等指導の中に組み入れようとの議論がされ,今回のまちづくり条例の改定へとつながっていますが,以下のように議論がされたとあります。  「歩道状空地の考え方は歩道のみではなく公開空地も含むものと認識していたが,「狛江市開発等事業における道路整備指針」があることにより,歩道状空地と既設歩道のある市道の整備がいっしょになり分かりにくくなっている。当初の考えでは,狭い道路に対し細長い空地を設けたいとの事であった。その後,空地は歩道状だけでなく建物の形態によって違うのではという議論になった。それを踏まえて,但し書きに広場状空地やポケットパーク等を設けることができる規定を入れたらどうか,という話になったと考える。」と。  結果的に,この歩道状空地だけでなくポケットパーク状のものの提供も求められるのかに関してはどうだったのでしょうか,伺います。 370: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 371: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 大規模な建築事業については,前面道路に沿って歩道状空地を設置するよう規則の改正を検討しているところでございます。その中で,設計の中でポケットパークのような形態の中で歩行空間とすることもあると思っているところでございます。 372: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 373: ◯ 3 番(市原 広子議員) こういった質問をしましたのは,現在開発が始まっていて構想段階の検討会の開催要請が出されている案件がありますが,……お手元にお二人に1枚ずつの敷地と大体地図が入った資料をお配りしています。ごらんください。  その敷地は世田谷通りに入り口がありますが,地形からして世田谷通りに接している部分はそれほど長くない形なのです。そこで歩道状空地を提供してもらうよりはポケットパーク的に空き地を提供してもらうほうがいいかもしれないという点で,今の直前の質問の確認をさせていただいたところです。ポケットパーク状の提供地でも可能だというお答えですので,よくわかりました。  それで,これから先がまた全く違う提案なんですけれども,世田谷通りは御存じのように多摩水道橋に向かって橋詰め広場的な要素が欲しいところです。帰宅困難者の停留も考えられます。東京都は,無理に帰宅せず会社にとどまる方針を出していますが,いずれは帰りたい,3日のうちには,もう3日もいないで帰りたいと思います。公共交通機関が復旧していなければ歩いて帰るだろうと思いますから,それこそ五月雨的に世田谷通りを人が歩くといった状況が想定されるわけです。  まちづくり条例の改定施行はまだ先ですが,改定の先取り的な実施である構想段階での聞き取りが先日行われました。ぜひポケットパーク的な空間の提供をしていただければうれしいものだと思います。  ですけれどももう一歩進んで,この土地,金銭的に負担してでも開発業者から買い取る,一部土地を買い取ってでも防災空地的な空間を確保すべきではないかとも考えます。  そればかりでなく全部買い取ることも急ぎ検討すべきではないでしょうか。これは東京都の補助金なども利用してできないかと思います。大体2,136平米,700坪の土地でございます。いかがでしょうか。 374: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 375: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) この事業計画においては,そのような検討をする予定はございません。 376: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 377: ◯ 3 番(市原 広子議員) 調査だけでもすべきと考えますが,いかがですか。 378: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 379: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) この事業計画については,そのような検討をする予定はないところでございます。 380: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 381: ◯ 3 番(市原 広子議員) この土地には既にマンション建設が予定されてはいるのです。ただこの開発を官民共同開発とできないかとも考えます。  そこで伺います。そもそも農地の買い取り申請が出されたのはいつで,それに対して購入の検討はどこで誰がいつどのような資料でしたのでしょうか。 382: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 383: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 平成29年6月8日付で当該生産緑地の買い取り申出書が提出されました。その後買い取り希望について庁内,土地開発公社に照会し,希望がなかったところでございます。その際に使用した資料は,公図,登記簿,現況写真等でございます。  その後同年7月7日付で農業委員会に対し取得あっせんの協力依頼を行いましたが,取得希望者はございませんでした。 384: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 385: ◯ 3 番(市原 広子議員) 29年,1年前です。1年間も時間がたってしまっていますけれども,当時なぜしなかったのかなという思いがあります。  買い取りの意欲がなかったことから民間売却されて今に至っているというか,いつ売却されたかもわかりませんが,この土地は皆さん見ていただくとわかるのですが,世田谷通りに接しますけれども,反対側は南口の都民銀行,今のきらぼし銀行から世田谷通りに抜ける道に挟まれている区画で,きらぼし銀行の角から始まる道に一列に戸建て住宅が並んでいます。その土地の裏側,要するに狛江駅側に通路ができれば,駅に大変近い便利な区画と言えます。南口の再開発の検討はそれなりにされていたと思いますが,この区域に対する検討はなされなかったのでしょうか。 386: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 387: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 狛江駅南口ロータリーの西側で再開発等の検討をした記録はございません。 388: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 389: ◯ 3 番(市原 広子議員) 南口ロータリーの西側ということは,三和側ではなくて反対側しか検討はしなかったということが大変残念です。公共施設の北部への偏りが言われて久しいのですけれども,この区画に公共施設があれば南部からのアクセスも悪くはなく,きらぼし銀行側から,あるいは第三中学校側から入れるということで,小田急の高架に続いて教育研究所,第三中学校また現在の障がい者就労支援施設とも一体化できるような区域なのです。この場所に例えば図書館,若者センター,女性センター,テレワークセンターといった機能の建物の建設が可能であれば,まちづくりの体系としても公共施設の配置・配分としても申し分ないと言えるのではないでしょうか。このような検討を少しでも庁内でしていただきたいのです。そしてできたら買い戻しをしていただきたいと思いますが,あるいは部分使用,民間との共同開発,この3つをお答えいただければと思います。 390: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 391: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 特に御質問の場所での公共施設の配置等は検討していないところでございます。そのため当該事業地の買い取り等を検討したことはございません。 392: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 393: ◯ 3 番(市原 広子議員) 検討したことはないというのはわかりました。  PFIとか公園建設といったことは話していましたけれども,なぜこういったところに目が向かなかったのか,本当に大変残念でございます。南口の再開発と議会でも言っていましたが,その地域は狭かったのではないかと。この地域も入れたほうがよかったのではないかと思います。  私はことしの6月に出たのかなと思ったのですが,1年前だったのです。当時前高橋市長の市政でございました。経常収支比率90%にまで下げるということをやってのけましたので,さぞかし土地を買うことなどは念頭にはおありにならなかったろうと思いますけれども,もう一定,財政改革の成果,賛否両論ありながら徴税率も向上させつつ,一定の財政改革の成果も出ているということは言えると思います。ぜひとも私が今申しました土地のことに関して検討・調査をしてみてはいかがでしょうか。再度というか,市長に伺わせていただきます。 394: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 395: ◯ 市 長(松原 俊雄君) 今の御提案でございますけれども,まちづくりは市内全体で考えていくべきだと思いまして,中長期で計画を立てていくものでございます。  今急な御提案でもございますけれども,御質問の土地につきましては現状では動いておりまして,今から手だてするのは難しいと思います。計画上,しっかりと再編を含めて考えるべきだと思います。  しかしながら私は,民間の建物の利用というのはこれからの時代に合ってくるのではないかと思います。この間──まあ,行政にいたときもそうですけれども,離れたときもそういった部分も施設を結構見させていただきまして,パブリックスペースとか,あるいは公共施設が民間の建物の中に入っているのです。それは今後の財政面を考えても有効な活用かなというふうに思っています。今後はその辺も踏まえまして検討,考えていきたいと思います。公共施設の再編もございますので,その辺を踏まえながら考えていきたいと思います。  今回の土地の手だては現段階では厳しいというふうにお伝えしておきます。 396: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 397: ◯ 3 番(市原 広子議員) 本当に市役所が,上にマンションが入ったビルの中に入っているようなまちも多いようになってきています。その際に賃借,間借りではなくて区分所有によって安定的にやっていき,建設の段階から駐車場の持ち方や入り口,通路等々,公共施設にたえるようなものに民間の事業者と一緒につくっていくというような手法をとれればいいと思いますし,今回は無理ではないかと市長はおっしゃったのですけれども,まだ構想段階協議でして,全く土地の形しか住民に説明されていないのです。もちろん事業者は腹案はお持ちだと思いますけれども,狛江市まちづくり条例の大規模開発の構想段階協議のよさを利用して,悔いのない対応をしていただきたいと。今からでも調査をしていただいて,市長の顔の広いところで,某大手開発不動産会社が持っていますので,そちらにも話しかけるなどぜひしていただけたらと思っております。  公共施設整備計画で図書館構想等はどうなっていますでしょうか。 398: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 399: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 平成24年11月に策定いたしました狛江市公共施設整備計画における図書館構想等につきましては,「公共施設再編方針では,施設の再配置の核として狛江第三中学校を旧狛江第四小学校跡地に移転することとしていましたが,現時点では実現することが困難であることから中止することとしました。」とした上で,「狛江第三中学校の移転中止は,新図書館の建設等に影響するとともに,その他の施設についても市の財政状況を勘案し,後年度への負担を抑制するためにも整備の内容,規模,時期等を改めて見直しをするとしました。」と整理したところでございます。 400: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 401: ◯ 3 番(市原 広子議員) 図書館構想は第三中学校移転を中止したという段階でとまっているというふうに理解できます。それ以降の時代の流れの中から新たに青少年センターやまちづくりセンター,テレワークセンター,新規企業起業者支援センターなど新時代に求められる施設というものがあるかと思います。  この土地は水道橋まで自転車で5分,水道道路の入り口までは1分,成城・渋谷,二子玉川方面へと世田谷通りでつながっています。オフィスが都心から移ってくる格好の条件であり,神奈川・川崎から都心への入り口にあり,神奈川在住の企業者がここで起業するといったことも十分考えられるのではないかと思います。ぜひとも官民共同利用など検討していただければということを要望させていただきます。  2番目の住宅について行かせていただきます。  住宅政策で居住支援協議会準備会の設置と空家等対策条例がつくれたということが現在の到達点というふうに御説明いただきました。私もそのように思います。  その次の質問ですけれども,居住支援協議会準備会の段階で住宅相談の開催状況と相談件数,住宅確保要配慮者への対応は十分かどうか伺わせてください。 402: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 403: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) NPO日本地主家主協会に委託して実施しております。毎月1回を原則として第1火曜日に10時からと11時からの二枠で住宅相談のほうを実施しております。  相談件数は4月と5月は2件ずつ,6月は1件,7月,8月は1件ずつ予約が入っておりましたけれども,キャンセルとなっております。9月は1件の予約が入っている状況でございます。うち成約に至った件数は1件ということになっております。 404: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 405: ◯ 3 番(市原 広子議員) 居住支援協議会の持ち方,今後について,メンバーなどをお教えください。 406: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 407: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 居住支援協議会準備会ですけれども,第2回の準備会で次年度設置予定の居住支援協議会の設置に向けた周知方法の検討など設立に向けての準備を行っていく予定でございます。  居住支援協議会準備会のほうの現在のメンバーでございますけれども,準備会を構成する居住支援団体としましては,地域包括支援センターの職員,狛江市社会福祉協議会の職員,民生委員・児童委員協議会の代表者,それからNPO日本地主家主協会の職員の4団体6人となります。このほかに不動産関係団体3団体から3人及び市職員5人と,協議会準備会委員は全部で14人で居住支援サービスについて協議することになっております。 408: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 409: ◯ 3 番(市原 広子議員) それで居住支援協議会で居住支援を担うのはどのメンバーなのでしょうか。お話ですと,地域包括の方なのかなと予想できるのですけれども,それですと住宅確保要配慮者の抱える入居を断られやすい問題をクリアできるのでしょうか。断られやすい問題は終末ケアに関してのことが多いわけなんです。介護関係の地域包括だけでは大家さんに安心感を持たせられないのではないでしょうか。入居希望者に寄り添った居住支援をする団体の参加は不可欠ではないかと思います。
     例えば今おっしゃったような14名もいる中で,日本地主家主協会の職員4団体6人とか,何かそういう方がすごく多いような感じがするんです。その辺どうなんでしょうか。居住支援をしていく,寄り添うような団体を入れられませんでしょうか。 410: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 411: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 居住支援の,支援する団体の協議会への参加ということだと思いますけれども,設置規則の中で,準備会で必要があると認めるときは関係者の出席を求めまして説明や意見を聞くことができるという内容になっておりますので,委員以外での支援団体の参加等につきましては協議会で協議できるものというふうに認識しております。 412: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 413: ◯ 3 番(市原 広子議員) 私はこまえ派遣村という団体の世話人をしていますけれども,そこで幾つか直面した問題があります。身内のない方ですと,いざというときの連絡先がない。それは保証協会で保証料が高ければ入れてもらえるけれども,なぜそれでも大家さんが断りたいと思うかというところで,狛江市の住宅マスタープランをつくるときのアンケート,以前の一般質問でも指摘しましたけれども,そのアンケートによると高齢者の方が一番嫌だと思っているわけです。要するに障がいのある方が嫌なのかな,あるいは外国人を嫌うのかなとか,一般的にそう思いますけれども,そうではなくて高齢者の,とりわけ独居の方を大家さんは入れたくないと思っているという結果がアンケートから出ていて,実際そういう方がアパートに入りにくい状況になっていると。その理由はなぜかというと,まず何かあったときが嫌だからと。その何かあったときというのは一体何なのかということは,前にも申しましたけれども病院に入院させるときとか,あるいは不幸にして亡くなってしまったときとか,そういうようなときです。  保証協会の残存家財の片づけ保証というのがついている保証もございます。残った家具を片づけると,それをその保証でやるということはあるんですけれども,亡くなった方を,例えば死亡届を出すのは大家さんなんです。誰も身内がいない場合です。我々を支援している人が亡くなったときも我々がかわりに出せないんです。じゃ成年後見人の方が出せるかというと,恐らく出せないと思います。成年後見人の方は生きている間だけですから,亡くなった後のことは一切かかわれない。それから生きている間でも体のことには成年後見人の方はかかわれないのです。ですから成年後見制度,あんしんSでも大家さんの不安は払拭できないわけです。居住支援協議会の中に独居の方の終末期のケアの問題をクリアして支援していくような組織が入ることが,本当は望ましいと言えると私は思います。  ただ我々派遣村もそこまで幅広くいろいろな方に対応できるかというと,まだできていませんので,ぜひとも我々のこういった体験を居住支援協議会準備会で聞き取っていただきたい。よい居住支援協議会を発足させていっていただき,最終的には大家さんが国土交通省の補助を受けて古いアパートをユニバーサルに変えて,そして住宅確保要配慮者を拒否しないという約束と引きかえに補助でアパートをきれいにして大家さんも助かるという補助を受ける,その事業まで発展をさせていただきたいと思っております。  少し前ですけれども,足立区の見守り不動産,アイデアホームといった,こういったものが社会常任委員会の委員の私宛てに送られてきました。ほかの方にも来ているかもしれません。この不動産屋は一歩踏み込んだ対応をしますと,日ごろの見守りをしますというようなことを書いている不動産屋なんです,有限会社。  いろいろな形でいいと思うんですけれども,そういった終末期の最期のケアを本人と話し合いながら決めていくような支援をする関係性をこのまちにつくっていき,住宅は権利であると国連でも言われているわけですから,よりよい住宅政策を進めていっていただけますようお願い申し上げます。今後の検討に期待いたします。  それで住宅政策を担う部署をぜひともつくっていただきたいと言っていたんですけれども,いかがでしょうか。 414: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 415: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 住宅に関しましては現在さまざまな課題があることから,総合的に取り扱うような部署の必要性を感じているところでございます。次回の組織改正におきましては,この点も踏まえ検討してまいりたいと考えております。 416: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 417: ◯ 3 番(市原 広子議員) ぜひともよろしくお願いいたします。それで最大前進すると思うんです。  次に私は「都営住宅の独居化政策」と名前をつけたんですけれども,同居している子供の収入が多いと子供が転居しなくてはならなくなってしまっている今の制度では,必然的に独居がふえてしまうのです。家賃を上げてでも希望者には子供との同居を認めていくようにはできないのでしょうか。もちろん都営住宅の親子継承権の問題をクリアしなければならないかと思いますけれども,その点についていかがですか。 418: ◯ 議 長(小川 克美議員) 福祉保健部長。 419: ◯ 福祉保健部長(石橋 啓一君) 都営住宅の家賃等の制度につきましては市としての考えを申し上げることはできません。ただし独居の方が増加することは,見守り等地域の福祉的な課題がふえる要因とは十分に認識しているところでございます。  現在のところ現場レベルにおきまして,御質問の件で御相談に至っているケースはございませんけれども,今後とも独居高齢者の方も含めまして都営住宅に居住する方の声をさまざまな角度からお聞きしていく必要があると考えております。 420: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 421: ◯ 3 番(市原 広子議員) それはもう1人になっちゃった方が「こまほっとシルバーステーション」に行って御相談しているわけですから,私は娘がたった今引っ越していったという方からお話を聞きました。まさに独居化推進政策だと思います。何とか改善していただけるように,東京都議会段階でも取り組んでいけたらと思っております。  次に狛江市の都営住宅の建てかえについて,東京都の方針はどんなものなんでしょうか。 422: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 423: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 具体的な方針は把握していないところでございます。 424: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 425: ◯ 3 番(市原 広子議員) それではあのままでよいという御判断でいらっしゃいますか。 426: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 427: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 今後東京都より具体的な建てかえ等の方針が示されれば,狛江市としても良好な住環境の確保に向けて,例えば地区計画の策定等の検討が必要であれば,積極的な協力や対応をしていきたいと考えているところでございます。 428: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 429: ◯ 3 番(市原 広子議員) エレベーターがつかない,物理的につかない所がございます。ですから老朽化もしていますので,今後建てかえへ向けた動き,何らかの形でリーダーシップをとっていくところが必要ではないかと思っております。  次に木造住宅の耐震基準については,今住宅耐震補助を昭和56年以前の建物に限っています。それ以降の建物でも耐震工事の必要性があるのではないか,御見解をお聞かせください。 430: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 431: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 木造住宅の耐震基準については,平成12年に壁の配置バランスや接合部に関する規定について改正されていますが,現段階では平成25年住宅・土地統計調査をもとにした推計ですが,木造戸建て住宅の耐震化率は73.7%,木造共同住宅の耐震化率は80.7%であるため,まずは耐震改修促進計画にのっとって平成32年度耐震化率95%を目指して集中的に取り組みを進めていきたいと考えているところでございます。 432: ◯ 議 長(小川 克美議員) 3番市原議員。 433: ◯ 3 番(市原 広子議員) 時間がなくなってしまいましたので,残りの議論は決算特別委員会のほうに移していきたいと思いますけれども,昨年,私は糸魚川大火の現場と復興についての視察をしてまいりました。皆様御存じの1軒だけ残った住宅も見てきましたけれども,全く被害がなく奇跡と言われています。家主が丈夫な家をつくってほしいと地元工務店に頼んで建てた特別仕様だったことが効果を発揮したと言います。  燃えなかった理由は,普通の住宅とは異なり,火に強いステンレスのトタン板を外壁に使い,一部は耐火れんがだったことが大きいと見られる。屋根の洋瓦も一部はステンレス製だったと。さらに暴風に備えて窓はワイヤ入りの二重ガラス。屋根の軒先は火の粉が入りづらいように設計されていて,費用は一般住宅と比べ1.5倍ほどかかったと言われています。  ぜひ狛江市においても,さらに一歩進んだ安心・安全な住宅政策を進めていっていただければと思っております。終わります。 434: ◯ 議 長(小川 克美議員) 暫時休憩いたします。     午後 2時50分 休憩     午後 3時10分 開議 435: ◯ 議 長(小川 克美議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。4番三宅眞議員。     〔4番 三宅眞議員登壇〕 436: ◯ 4 番(三宅 眞議員) それでは通告の順番を入れかえまして,2番目の質問,1番目の質問ということで始めます。  8月8日に予定されていました狛江・多摩川花火大会は,台風の進行経路に当たったということで残念ながら本年度開催は中止になったということは市民の方も御存じのとおりだと思います。  議会にいる者として,中止になったから後はいいやということではなくて,実際に税金も使っているわけでございます。そして花火大会は市民の方が待望されていた部分でもございます。今後のことも含めて総括ということ。  そして狛江市初めての試みといたしまして,今回ナイアガラ花火大会というところの中でクラウドファンディングサイトをプロジェクト起案者として狛江市が参加されました。そのあたりの総括及び狛江市が起案者ではなくてみずからクラウドファンディングサイトを地域で起こすということ,これに関しては私も議会で再三取り上げてきたところでもございます。そうしたところを質問してまいりたいと思います。  2問目といたしましては,2029年度基本構想・基本計画というものが再来年度(2020年度)から10年間の計画で始まる。今は策定段階ということでもございます。その中で現在1年半残された中で,私は狛江市にやっていただきたいことというよりも,もっと標準装備していただきたいということを6月の議会で提案並びに説明し,議論を闘わせていただきました。今回はそこで残された部分,執行部の皆様にも私が質問したにもかかわらずできなかった部分もございますので,その辺も含めて質問したいと思います。  それでは1問目,質問いたします。  花火大会,荒天での実施有無の判断はマニュアル等でどのような扱いになっていたのかを伺います。  そして2問目です。基本構想・基本計画のお話の中で,今回の基本構想策定に当たっても前回の策定時同様のプロジェクトチームというのが事前に配付された資料では記述されておりました。ただ資料を拝見しますと,彼らの役割というのは事業の目標設定という内容でございました。意地の悪い言い方をいたしますと,ある程度骨子が固まった後に個々の事業の整合性をとるために若手におりてきて,そこで目標設定をさせて帳尻合わせをさせるというふうに読み取ることもできるかなと。私はそうではなくて,10年後に狛江市のメーンのプレーヤーになってくださる,前回の6月議会でも,この執行部の理事の皆様の平均年齢は環境部の部長を抜かすと53歳ということでございました。その方々は2029年度に果たしてこの狛江市にいるのかどうかということもあります。当然若い方にある程度の責任を負っていただいて,2029年度,日本の各地からも置いてきぼりを食わない狛江市に私はなっていただきたいという思いでもございます。  質問をいたしますが,10年後のメーンのプレーヤーとなる若手職員に構想段階から権限を委譲していくべきと存じますが,前回の後期基本計画と今回とでは庁内のプロジェクトチームの役割やミッションに違いがあるのかお伺いしてまいります。  再質問は自席から行います。 437: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 438: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 悪天候での実施のありなしの判断についてお答えいたします。  狛江・多摩川花火大会につきましては,主に東京都の煙火の消費に関する基準をもとに中断及び中止に関する基準を設けております。その中で特に天候につきましては,消防や河川を管理する国土交通省京浜河川事務所からも御指導いただきながら策定いたしました。具体的には,風,雨,増水,雷について警報が発令された場合や,風速等が一定の基準となる数字に達した場合に中断及び中止を決定することとしております。 439: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 440: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) プロジェクトチームの役割やミッションの違いについて答弁させていただきます。  狛江市後期基本計画策定時の庁内プロジェクトチームにつきましては,主な役割として施策の進捗状況を把握するための指標の検討を行っておりますが,その具体的な検討は後期基本計画の素案がある程度定まった段階から始めたところでございます。  今回設置いたします庁内プロジェクトチームにつきましては,次期基本構想・基本計画の策定に関し必要な事項について調査・研究するとともに素案の作成を行い,各種会議体に報告することを役割として想定しているところでございます。そのため,策定の検討の初期段階から活動していくことを想定しているところでございます。  なお,現在市長から,おおむね係長職を対象として狛江のまちづくりに関する政策提案を行う未来戦略会議の設置について指示が出ておりますので,次期基本構想・基本計画策定におけるプロジェクトチームとどのような形がとれるかといった点についてもあわせて検討してまいりたいと考えております。 441: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 442: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。それでは改めて花火の件から伺ってまいります。  事前に中止に至る判断経緯やその後の関係各位や市民の方々への周知対応ということを伺いましたが,前日の8月7日の午前9時に中止を決定するに当たって,いろいろ観光協会の会長や花火大会実行委員長等を急遽招集し,当日の来場者の安全や公共交通機関等の乱れによる混乱,また急激な河川の増水により資機材が河川に流出するおそれ等を総合的に判断し,苦渋の決断ではございますが中止の決定を前日にされたということ。そして中止の周知に関しては,市民の方へは防災行政無線やポスター掲示,鉄道各社への掲示をなされたということを伺っておりました。  質問ですが,今回の観光協会の予算ベースで伺います。予算規模及び歳入での一般財源金額を伺います。 443: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 444: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 予算総額は約6,500万円で,そのうち市からの助成金は3,500万円となっております。 445: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 446: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。税金が3,500万円ということでございます。  各地で行われる花火大会を調べてみますと,荒天による翌日順延で開催される場合と中止になる場合がございます。ことしは台風が多うございまして,7月28日に台風が来て隅田川花火大会は翌日に順延されました。そして立川市国営昭和記念公園花火大会及び八王子花火大会は中止となりました。これは7月28日の台風の話です。  狛江市はそもそも荒天時中止という運用ではありますが,仮に翌日順延開催という運用にする場合,物理的な制約があるのかどうか,例えばコスト負担増はどの程度になるのか,その辺を教えてください。 447: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 448: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 狛江の花火大会は,御存じのように多摩川の河川敷で実施しております。そのため翌日の順延となりますと,降雨を理由とした順延の場合については特にグランドの状態が悪いことが予想され,翌日の実施は難しいと思われます。さらに川の増水の可能性もあり,その場合は設営した資機材を早急に全て撤去しなければならず,計画上設営には1週間程度を要するため,翌日の大会当日の1日のみで再度設営をすることは現実的ではないため,翌日の順延は難しいと考えております。そのため現在のところコストの負担増は把握しておりません。 449: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 450: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。多摩川はそもそも河川敷でありますので,そうしたことでなかなか難しいということ。例えば隅田川は大きなスポンサーが,ビール会社がついていまして,テレビの放映権等あって,歴史もありますし,順延にたえ得る体力等,運営がなされているということで,比べてもしようがないかなとは確かに思ったところでもございます。  質問ですが,今度は入場席の件です。歳入での有料席収入の戻しに関して伺います。  8月15日広報こまえにチケット払い戻しの案内が出て以降,市内の掲示板等でも案内がされております。購入者への返還フロー及びコスト増,増加部分はどうなるのか,同じく協賛者の協賛金等の扱いはどうなるか教えてください。 451: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 452: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 有料席購入者へは,購入いただいた各店舗にチケットを持参していただき払い戻しを行いました。払い戻しに関するコストは,購入者がコンビニやインターネットを通じて払い戻しを行った総額に対して払い戻し手数料がかかり,主催者で負担しております。  協賛金の扱いにつきましては,花火大会自体は中止になったものの,設営費用や花火の打ち上げ費用等の多くは既に準備していただいたため,実施していた場合と大差のない費用が発生しておりまして,大変申しわけございませんが,当初の案内のとおり協賛金の返金はございませんでした。 453: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 454: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 払い戻しには手数料がかかるということですが,狛江市として,この部分だけで結構ですが,最大でどの程度の負担増になる見通しでしょうか。 455: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 456: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 払い戻し手数料ですが,仮にコンビニエンスストアやネットを通して購入していただいた全てのチケットの払い戻しを行った場合,20万円程度の負担になると考えております。 457: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 458: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 次に協賛者の方々へ中止を連絡された時点での皆さんの反応はいかがだったでしょうか。どのようなものが多かったでしょうか。また,今後のおつき合いを考えて何かしらの便宜を図るとかはあるのでしょうか。 459: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 460: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 協賛していただいた多くの方からは,花火大会の中止自体は非常に残念ですが,今回の台風13号の進路状況では中止はやむを得なかったという声を多くいただいたところでございます。  協賛いただいた方にはおわびとお礼の文書を送付させていただき,当初花火大会当日に配布する予定だった狛江市観光協会が過去3年間実施した狛江市観光写真コンクールの作品をもとに作成した2019年のカレンダーを郵送させていただいております。 461: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 462: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。できる限りで誠意を尽くしていただいたということだろうと思います。  中止決定後の歳出の項目で払わなくてもよくなる金額あるいは減額できる金額等,コスト減の可能性に関して伺います。 463: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 464: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 歳出項目のうち金額の大きなものとして,花火の打ち上げ費用,設営費用,警備費用がございます。そのうち花火打ち上げ費用及び設営費用については,前日にはほとんどの準備が済んでいることから,その多くを支払わざるを得ないと考えております。また,警備費用については,当日支払う予定だった額の2分の1の金額を支払っております。 465: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 466: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 中止になった花火大会の決算数字が確定するのはいつでしょうか。また,従来の繰越金の扱いがどうだったか,今回決算での繰越金の見通しに関して伺います。 467: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 468: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 有料席の払い戻しの関係等もあり,決算数字が確定するのは10月の下旬ごろだと思われます。また繰越金につきましては,年々花火大会運営に係る費用がふえており,前回の平成27年度の狛江市民花火大会の際の繰越金については,今回の狛江・多摩川花火大会に繰入金として計上いたしました。今回も同様の形となると思われます。また,その金額については現在のところ精査中でございますが,おおよそですが1,000万円ほどになろうかと見込んでおります。 469: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 470: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。中止になったお金のいろいろなやりとりの中で,例えばチケットの払い戻し手数料,エキストラフィーがかかる。例えば警備は2分の1で済むとか,いろいろ組織の中で今回の繰越金はおおよそ1,000万円ぐらい,次回以降に計上されるのかなというところで今計算していただいているということでございました。  続きまして今回試行的に狛江市がプロジェクト起案者としてクラウドファンディングサイトに参画なさいました。改めてその目的及び最終的な総括,例えば期間とか手法とか目標金額とか寄附金額,このあたりに関してお伺いいたします。
    471: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 472: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 花火大会でクラウドファンディングを導入した目的は,狛江市と川崎市の友好の象徴としてのナイアガラ花火を実施するために必要となる経費を募るためでした。  目標金額はナイアガラ花火の実施に必要な費用に加え,返礼品の用意に係る費用やクラウドファンディングを運営する企業に支払う手数料を加味し,200万円としております。  運営方式は,目標金額に達しなかったとしても集まった金額を受け取ることができるALL In方式を採用いたしました。  受け付け期間は5月11日金曜から7月27日金曜までで,インターネットと窓口で受け付けを行いました。  こうした形で寄附を募った結果,最終的には323名の方から合計137万4,000円の寄附をいただきました。目標額には到達しておりませんが,目標額の4分の3程度の資金を集められたということで一定の成果があったものと考えております。  しかしリターンのTシャツ代として50万円ほどかかり,クラウドファンディングの運営会社に支払う手数料として7万円程度かかることから,実質収入は80万円ほどになります。今後実施する際には,サイトの編集や発送作業等の人的コストも含めた費用対効果を考慮する必要があると感じております。 473: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 474: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 御答弁では,137万4,000円の寄附を集められましたが,リターン経費が50万円ほどで運営会社手数料が7万円ほど,実質収入は80万円ほどと伺いました。  ナイアガラ花火の実施に必要な費用は幾らだったのでしょうか。 475: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 476: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) ナイアガラ花火自体の費用としては130万円程度となりますが,クラウドファンディングを実施するに当たり寄附していただいた方への返礼品の費用や,また運営会社に支払う手数料等を含め,合計で200万円程度の資金が必要となり募集を実施したところでございます。 477: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 478: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。整理の意味でもう一回伺います。130万円のナイアガラ花火をクラウドファンディングで企画した実質的な収支を教えてください。 479: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 480: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 当初の予算ではクラウドファンディングの募集額を200万円と設定したところですが,実施結果としましては集まった金額が137万4,000円になりました。費用としてはナイアガラ花火の費用130万円とリターン経費及びCAMPFIREへの手数料が57万円程度かかり,費用の総合計は187万円ほどとなりました。そのため収入との差額である約50万円がマイナスとなりました。 481: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 482: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。今回チャレンジですので,あと前市長の公約にも掲げていただいていたので私も申し上げにくいことでもありますが,この当該クラウドファンディングサイトには,「荒天等のやむを得ない理由により花火大会を中止とさせていただくこともありますが,原則返金はいたしかねますので,予め御了承ください」とは記載されております。  総勢323名の寄附者の支援内容内訳では,3,000円の寄附に対するTシャツプレゼントという方が多かったと思いますが,最高で3万円の寄附となるテーブル席やメッセージ花火に参加いただいた方にはリターン(見返り)がないと思います。Tシャツのような現物が支給されるわけではないので。こうした方々からの問い合わせがあったのかを教えてください。 483: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 484: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) メッセージ花火やペア席,テーブル席への寄附をいただいた方につきましては,お礼状のほか,当初は予定しておりませんでしたが,協賛タオルと観光写真コンクールの応募作品を使ったカレンダー,これをお送りさせていただいております。メッセージ花火や席を申し込んだ方からは寄附の扱いについて数件問い合わせをいただきましたが,協賛者と同じく,費用が既にかかっていることを説明し,納得していただいております。 485: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 486: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 昨年6月の第2回定例会でこのクラウドファンディング,花火の話をさせていただきました。そのときの質問なんですが,「花火でのクラウドファンディングサイト,協賛金と寄附のすみ分けが難しくなると考えられますが,市として考えられている課題は何でしょうか。」と伺いました。そのときの御答弁では,「協賛金は主に事業者様から頂戴するケースが多く,個人の方からの御協力という手段では募金が多くを占めております。クラウドファンディングという手段を利用することで,個人の方からさらに広く寄附を集めたいと考えております。具体的な課題といたしましては,返礼品をどのようにするか,また,その返礼品のバランス等を検討する必要がある」という御答弁をいただいておりました。  同様の質問になりますが,この課題に関して実際にプロジェクト終了後の検証をお聞かせください。 487: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 488: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) クラウドファンディングの返礼品といたしましては,大別いたしますと席,オリジナルTシャツ,メッセージ花火の3種類を用意いたしました。  まず席でございますが,こちらは打ち上げ花火はもちろんのこと,ナイアガラ花火が大変よく見える川崎側の会場にペア席,テーブル席を用意いたし,寄附金額をそれぞれ1万5,000円と3万円という設定にいたしました。  また,オリジナルTシャツとしてナイアガラ花火がデザインされたTシャツを用意し,こちらは3,000円の設定をいたしました。  さらに,これまで市内在住・在学・在勤の個人や市内活動団体に限定していた市民メッセージ花火を広く市外の方でもお申し込みいただけるようにし,金額については打ち上げ発数に応じ1万円から3万円の設定とし,10件程度の申込枠を設定いたしました。  結果的には比較的寄附金額の手ごろなオリジナルTシャツ,これが3,000件を超える大変多くの申し込みをいただきました。  一方で寄附金額が高額であったテーブル席,ペア席は,合計で11件と想定していたより少ない申し込み件数で,そのため目標額の200万円には届かなかったと考えております。  狛江市の花火大会では有料席の販売や協賛者に対して特典の席を進呈しており,クラウドファンディングの返礼品として設定する金額や特典とのバランスをとることに大変苦慮したところでございます。  済みません,先ほど「3,000件」と申しましたが「300件」でございます。失礼いたしました。 489: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 490: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。クラウドファンディングの起案者にはプロジェクト成功の法則があるということを,私も過去に慰安婦問題というところの中で180万円ぐらい,実際に4年前に集めたことがございました。そういったことも含めて教えてもらっていたのですが,まずプロジェクト開始前にほぼ見込み層への告知が終わっているということ。私もホームページで5,000人ぐらいの人に全部アピールしてそのプロジェクトを始めた記憶が実際にございます。  最初の1週間で目標の3分の1を集めるということ。したがって今回は70万円ぐらいが最初の1週間で集まっていないと成功しないということでございます。  もう一つは,寄附者の構成は知り合い,知り合いの知り合い,知らない人をそれぞれ3分の1ずつ見込むということが絶対の条件。知らない人というのは当てにできないので,自分の知っている人と知っている人の友達ということでほぼ7割ぐらいを固めるということが起案者としての成功の鉄則ということでもございました。  事前に告知方法と寄附金額の推移を教えていただいておりまして,告知については広報こまえ,市及び観光協会のホームページ及びフェイスブック,ツイッター,チラシ,その他メディアへの掲載を行ったということを伺っております。  寄附金額の推移は,6月1日現在で55万5,000円,7月1日現在で91万1,000円,7月27日現在で137万4,000円と伺っておりました。  さて,今回花火のクラウドファンディングをプロジェクト起案者の立場で企画・実施した上で抽出できる課題を教えてください。 491: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 492: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 先ほど申し上げましたようにクラウドファンディングは集まった寄附金の全てが手元に残るわけではないため,当市の花火大会では協賛金と比較した場合,経費は多くかかるものの手元に残る金額は少ないというのが実情でございます。  また,狛江市の花火大会では従来から協賛者に対して特典を用意いたしています。そのためクラウドファンディングの返礼品を検討する際には,混乱を招かないよう協賛者への特典とのバランスに苦労いたしました。  利用者目線の課題としては,新規の利用者は会員登録をしなければならないという点が手間があったのではないかと考えております。 493: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 494: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。以上が狛江市が主体となってプロジェクトを起案なさって花火大会の歳入確保の足しにしようというクラウドファンディングの総括でございます。  実際にその手間や労力の割に,寄附を募るアクションとしては手元にそう残らず,当該花火単体としては実質的な赤字になったということになろうかと思います。  しかしながら私は,クラウドファンディング,狛江市が初めてなさった仕組みを実施したという事実が残っておりまして,ここで抽出された課題,これは次に生かしていくべきだと思っております。  伺います。私は頑張る市民にとって,あるいは積極的な活動を見せる市の団体や商工会等の立場に立って,地域のクラウドファンディングを自治体みずからが運営なさって,または参画して市民の自立を促していくプラットフォームを狛江市がつくっていただくということも考えられるのではないでしょうかということをこの後伺ってまいります。  地域のコンパクトな狛江市では,プロジェクト起案者の動きというのが目に見えやすいという利点があります。クラウドファンディングは,えてして寄附した先の相手が何もしていないふうに見えちゃうと炎上してしまうということがあります。ただしこの狛江市で,6.39平方キロメートルのこの狛江市で,ある人がこんなことをやっているということでそれが可視化されるということでは,こんなにいいまちはないのかなという視点でもございます。  極めて市民協働や市民参加という視点では有効ではないかと考えております。財源確保の方法論の一つとして,片や市の財源に頼らなくていいという団体の自立を促すというメリットもあるのではないかと思います。  また,インターネットを通じて個人や団体の夢を市内外の皆様に共有していく,賛同者やプロジェクトに参画していただく方を集めていくスキームにもなります。極めて有効な市民協働・市民参加を具現化するツールになると私は考えております。  昨年まで実はこの議会でも紹介していた地域クラウドファンディングサイト「FAAVO(ファーボ)」ですが,その当時と実は与件が2つ変わりました。  1つはそのサービスを大手のCAMPFIREが運営することになったということであります。CAMPFIREは先ほどの狛江市の花火大会でも使っております。CAMPFIRE,大手でございます。FAAVOはCAMPFIREと一緒になりました。  2つ目はエリアFC。狛江市のエリアオーナーとして,実は去年まで執行部の皆さんに説明したときはここは空白地域だったのですが,実はもう民間の方がFAAVO調布・府中ということでこの狛江市のエリアを束ねられている。それが現在の与件の変更でもあります。  市内でも実際にクラウドファンディングにより資金を集めてみたいという団体はあります。私もいろいろお話を聞いております。地域クラウドファンディングとしてまちづくりのお手伝いに数々の実績があるFAAVOも自治体の場合,実は行政支出ゼロでパートナー契約を結ぶことができます。  具体的なケースを申し上げます。  まずは1つ目,狛江市には今年度中に試行的にエリアパートナー契約をしていただき,市民向けの広報をしてプロジェクトを募集していただきたいと思います。  2つ目,この件に関する平成30年度の行政支出はゼロです。  3つ目,プロジェクトサイトをつくる手間はエリアFCのFAAVO調布・府中がプロジェクト起案者のサポートをしますので,市民生活部の皆様があたふたしなくてもいいということにもなります。  4つ目,今年度中に試行実施するという意味は,実際に狛江市の団体で実績をつくっていただく時期にしたいということであります。別の言い方をすると,先ほどの花火でお聞きしましたとおり,クラウドファンディングというのはスモールスタートで試行錯誤しながら課題を抽出してノウハウを蓄積していただくことが非常に大切になろうかと思います。  最後,その試行実施期間を経て,来年度(平成31年度)以降はエリアフランチャイジーとして予算化していただいて,狛江市自治体として地域クラウドファンディング,例えば「FAAVOさばえ」という福井県の鯖江市のような事例を狛江市でも実現していただくこと。市長が公約に掲げられた「市民協働・市民参加」の具体策,玉になると私は思っております。  松原市長に伺います。  所信表明では,「市民自らのアイデアを市民が応援する仕組みを検討してまいります。」と述べていらっしゃいます。地域クラウドファンディング試行実施及び来年度の予算化について御検討いただきたいのですが,いかがでしょうか。御所見を伺います。 495: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 496: ◯ 市 長(松原 俊雄君) 市といたしましても,市民活動を活性化するためにこのクラウドファンディングは活用していくべきだというふうに考えております。各団体を支援していく,そういう考え方を持っております。  ただ組織体制,これもしっかりしていかなければいけないというふうに思っていますけれども,まちづくりにも効果があるというふうに考えておりますので,できるだけ早い段階で取り組んでいきたいというふうに考えております。 497: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 498: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。先ほど効果というところでは市の団体の方,資金調達という話はしましたが,それ以外にもいろいろインターネットを使って自分の活動を市民の方にPRしていくという手段,方法も考えられます。  先ほどの辻村議員の午前中の質問の中で,団体の固定化・高齢化というような話があったと思います。狛江市もあまたの市民団体がございまして,年齢が高くなって,あとお金の問題も苦労されているということが今後の活動に支障を来しかねないという部分が散見されていると思います。  そうしたことの,逆に市内団体の固定化・高齢化ということを逆説的に考えてみますと,市内団体の流動化・若年化なのです。若い方,クラウドファンディングは実際に平均のユーザーは30代,40代になります。この団体の方が将来に橋渡しするときにはこうしたインターネットのスキームを通して,特にこれから申し上げます基本構想・基本計画2029年度の日本の社会の狛江市を見据えた中で自治体の財政運営も厳しくなります。そうした中では,こうしたクラウドファンディングの宣伝を続けていただくということが狛江市にとって重要だということを申し上げて,この質問を終わらせていただきます。  さて,2問目に入ります。  先ほど庁内のプロジェクトチームの役割に関してお伺いいたしました。御答弁では,現在の後期基本計画では,施策の進捗状況を把握するための指標の検討はしているが,その具体的な検討は後期基本計画の素案がある程度定まった段階から始めたということが過去の話です。対して今回設置する庁内プロジェクトチームは,次期基本構想・基本計画の策定に関し必要な事項について調査・研究するとともに素案の作成を行い,各種会議体に報告することを役割として想定しているということです。そのため策定の検討の初期段階からこの庁内プロジェクトチームの方は活動していただくということだと思います。  それと市長から未来戦略会議ということを所信表明演説でも伺っております。この指示が出ているが,次期基本構想・基本計画策定におけるプロジェクトチームとどのような形がとれるかといった点についても検討したいという先ほどの御答弁の整理でございます。  議会初日の市長所信表明演説で,未来戦略会議はおおむね係長職を対象にどのようなまちづくりを進めたいのかを考え,政策提言してもらうというお話でございました。庁内プロジェクトチームと役割が少し近いような気もしますが,基本構想という傘の中か外かで役割は違うような気もいたします。  市長に伺います。このすみ分けはどのように想定されているのか,また未来戦略会議で提案された政策はどのような形で意思決定をなされていくのかお聞かせください。 499: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 500: ◯ 市 長(松原 俊雄君) 未来戦略会議につきましては,現在制度設計を行っているところでございます。  未来戦略会議と総合基本計画のプロジェクトチームとのすみ分けについてでございますけれども,未来戦略会議では10年後に必要な市の施策について,その具体案を係長相当職で検討するもので,一方プロジェクトチームにつきましては基本構想の期間である10年間を見据えた施策の方向性を検討するものという整理を想定しております。  また,未来戦略会議で出されました施策等につきましては,最終的に市の最高意思決定機関でございます庁議で決定した上で次期基本計画とも関連づけていくというふうに想定しております。  なお,この未来戦略会議につきましては,人材育成と,それから責任の持ち方についても身につけるような会議ということで設定してまいりたいというふうに考えております。 501: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 502: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 市長の最後の御答弁のことを私が申し上げようと思ったのですが,今議会で私が質問していて,理事の方がいらして裏に課長職の方がいて,その下の方々は実務に励んでいらっしゃるのかと思いますが,私は6月の議会でこの話を若い方に聞いていただきたいということを申し上げておりました。その若い方に権限委譲されるイコールそれは責任が若い方にも行くということを十分わかっていただいて施策に励んでいただく。それは民間では当たり前の話であります。しかし給料が高い,給料を高くもらっていらっしゃる管理職の方が責任をとるということでもございます。それが自明の理でもございます。そうした厳しい環境を若い方にも責任を持って権限委譲していただくという環境が2029年度狛江市の将来を見据えた中で私は絶対に必要だと思っております。  さて,前回の議会で,「使われていない公有地には価値がないですよ」というテーマの質問をいたしましたが,その続きであります。  公共空間の利活用というテーマ,なぜそれが必要なのか,そういう視点に関して大きな話をいたします。  現在日本の基礎自治体はおよそ1,700。そのうち約1,300が自主財源を義務的経費が上回っているということでもございます。今後は福祉や医療費の増大により公共施設への再投資は難しくなってきます。狛江市も例外ではありません。ほかの自治体でも間違いなく堰を切ったように公共空間は民間の力をかりる,あるいは民間へ開放されていくと考えます。当然ですが,2020年度から始まる狛江市の基本構想・基本計画の期間内にこうした視点を盛り込むべきだと私は考えております。  各省庁,国も相次ぎ公共施設のあり方について今後10年スパンの予想や発表をしております。具体的には国土交通省,2017年1月の「公的不動産(PRE)の民間活用の手引き」では,公共施設の建てかえや大規模修繕は今後10年から20年間に集中するため財源確保が課題と報告されていますということは,まさに狛江市そのものでもあります。  総務省の「公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進について」は,2016年度までに全ての地方公共団体に対して公共施設等総合管理計画策定を要請した経緯は過去の議会の質疑のとおりであります。  さらに内閣府は2017年に「PPP/PFI推進アクションプラン」において,今後10年間で次の事業規模を目指すと言われています。  1つ,公的不動産活用事業4兆円。  コンセッション──公共施設等運営権を委託,民間に渡す制度です。これを活用したPFI事業が7兆円。  収益施設の併設,活用など事業収入等で費用を回収するPPP/PFI事業5兆円。  以上で16兆円。内閣府は稼ぐ公共施設の方針を示し,そこに新たなマーケットをつくろうとする意図も透けて見えるわけでもございます。  さて,本議会でも過去に多くの質疑があったと思いますが,改めてPPPとPFIに関して言葉の定義,その目的を御教示ください。 503: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 504: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) PPPとは公民が連携して公共サービスの提供を行う公民協働の事業手法で,何らかの形でNPOや民間事業者等が参画する手法を幅広く捉えた概念でございます。  また,PFIとはPPPの代表的な手法の一つであり,公共施設等の設計,建設,維持・管理及び運営に民間の資金とノウハウを活用し,公共サービスの提供を民間主導で行うことで,効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図るという考え方でございます。 505: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 506: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。公民ですからパブリック・プライベート・パートナーシップ,そしてプライベート・ファイナンス・イニシアチブということであります。民間主導の,民間優先の資金調達ということで,そうした手法があるということでございます。  最近読んでいる「公共R不動産のプロジェクトスタディ:公民連携のしくみとデザイン」という書籍を持ってまいりまして,ここに書かれている序章を紹介させていただきます。
     この時代,全国津々浦々に新しいタイプの公共空間が雨後のタケノコのごとく誕生していますが,でき上がるプロセスには3つの方向性があるということであります。  1つ目は新しい機能の組み合わせ,そして2つ目は用途変更,そして3つ目は使えなかった空間の活用ということであります。  まずは新しい機能の組み合わせですが,今まで見たことのない魅力的な空間が生み出されているという事例。例えば公園とカフェ,図書館と本屋,保育園とパン屋といった業態複合施設。あるいは役所内でパブリックビューイングをしちゃおうとか,河川敷の橋脚でナイトシネマをしちゃおうみたいな利活用の例。あるいは小学校の校舎でプロジェクションマッピングをするといった試みも新しい組み合わせになってくる利活用の例だとは思います。  そして次に用途変更であります。これは廃校の活用事例が多いと思いますが,ギャラリーやシェアオフィス,宿泊施設等に利用されています。私は狛江に引っ越す前は世田谷の下馬という所に住んでおりまして,世田谷公園の近くの旧池尻中学というのが「世田谷ものづくり学校」として再生され,プチ起業家みたいな方がいっぱい入っていらっしゃったということは知っています。  私は実は千代田区の公立中学校出身でございまして,千代田区の一橋中学というところの出身なんですが,同学区の旧千代田区立練成中学というのが「アーツ千代田3331」という施設にリノベーションされた例もございます。  あるいは40年前に千代田区の中学生が必ず遠泳するために訪れていたんですが,千葉県に保田という所がありまして,ここの施設は現在千代田区ではなくて民間企業がリノベーションを請け負って「サンセットブリーズ保田」というクラブ合宿をする宿泊施設に生まれ変わっているということを私はこの本でも知りました。今は用途変更の話です。  3つ目は,今まで使えなかった,あるいは使えるとすら考えてこなかった空間の活用。代表的なのは水辺や道路です。多摩川河川敷ではドッグランの社会実験が行われました。国土交通省が管理し,市が占有使用する多摩川河川敷で行われる「TAMARIBA」はことしも10月の7・8に行われます。  国土交通省の提唱するミズベリングの動きは全国に広がっております。先週は山田議員の御案内で川崎の市役所に行って,部長の皆さんとともにミズベリングのセミナーを受けていただいたわけでもございます。  道路の例で申し上げますとストリートピアノ。道路や空港,駅の構内等にピアノを置いて市民の皆様に自由に弾いていただこうという事例は,アムステルダムとか世界中の都市で見られるわけですが,最近では日本の吉祥寺とか,そこでの事例が見られるようになってまいりました。  こうした動きを実は国が後押しするのが規制緩和等,矢継ぎ早の制度改革であります。水辺では2011年の河川法準則改正により,全国の河川で民間事業者が飲食店等を設営することが条件つきで可能となりました。  それでは伺いますが,2017年の都市公園法改正は公園利活用で公民連携が進む要因になったのだと思います。そのあたりのところを教えてください。また,今後こうした公共空間に対する国の規制緩和の動きはさらに進んでいくものなのか,市の御見解を伺います。 507: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 508: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 都市公園法等の改正により現行の公園施設の設置管理許可制度に加え,公募設置管理制度,すなわちPark-PFIが新設されたこともあり,各地の公園において飲食店等の事業が展開されることとなったことは公民連携が進んだ一つの事例ではないかと考えているところでございます。今後につきましても公民連携をさらに推進していくため,国において新たな取り組みがなされていくことになると推察しているところでございます。 509: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 510: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 一般的な話ですが,民間のほうは行政の誰を窓口にしていいのかわからない。それが原因で公民連携のプロジェクト自体が膠着状態に陥るといったケースを私もよく耳にいたします。  こうしたことを避けるために,狛江市の組織づくりとして,この組織づくりに関して行政側が部署間を横串にするようなタスクフォース型や1つの部署が調整するようなワンストップ窓口といったような取り組みも考えられるわけでもございます。  基本構想・基本計画策定の枠組みの中でそうした組織づくりをしていくべきと考えますが,市の御見解を伺います。 511: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 512: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 窓口といたしましては,民間企業の方のみに限らず,全般的な業務において全ての方にとってわかりやすい窓口とすべきであると認識しているところでございます。公民連携の視点につきましても同様であり,また次期総合基本計画の策定の際には,今後民間活力の推進について市としてどのように進めていくのか検討してまいりたいと考えているところでございます。 513: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 514: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 済みません,先ほど質問を飛ばしましたので,もう一回戻って,公共空間の利活用を実現していくのかどうかのキャスティングボートは各自治体に移っていると考えます。どれだけ迅速に条例改正を行って,さらには事業化まで持っていけるのかどうか。積極的な自治体は社会実験などを繰り返しながら,みずからが段階的に制度の壁を壊していきます。チャレンジした自治体とそうでない自治体は,数年後に財政面でも住民サービスの面でも大きな差が出てくると考えます。  こうした公民連携を進めていく具体的なアクションは基本構想・基本計画策定の中で大切な視点になってくると思いますが,市の御見解を伺います。 515: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 516: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 公民連携につきましては,現在の狛江市後期基本計画の重点プロジェクトの一つ,「行財政改革推進プロジェクト」の中の「民間活力の導入」において,さまざまな視点から民間活力導入の検討を進めることとしているところでございます。次期総合基本計画の策定に当たりましても公民連携の視点を含め,さまざまな分野における民間活力の導入について,その方向性を検討してまいりたいと考えております。 517: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 518: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。御答弁では,今後国が主導する公民連携の動きは加速していくと予測して,狛江市でもさまざまな民間活力導入の検討を行政改革の中で進めているが,次期基本計画策定でも検討していきたいということでございます。  それでは改めて今回の一般質問,大きなテーマは,次期基本構想・基本計画を策定していくに当たり,2029年度を目標とした基本計画10年間をスタートする前のこの残り1年と6カ月の間に狛江市はどういう視点で事に臨み,何を準備すべきなのかということが大きなテーマでもございます。  私は,公民連携の動きに即応していくためには,役所としての組織づくりが必要だと思っています。これは先ほどの質問に流れががっちゃんこするのですが,すなわち公民連携で大切なことは,民間と行政で信頼感のあるパートナーシップを確立できるかどうか,お互いの適切な組織づくりが鍵になるからであります。  私も電鉄系の会社にいまして,その企業が実は仙台空港のコンセッションを受注しております。東急電鉄グループでございます。その中で私の会社は広告代理店でございましたので,パブリックセールスの部門がございました。実は民間ではこういった公共のところに対する営業セールス部門というのはもう完全に整備されているわけでもございます。私は,公民連携の動きに即応していくためには,役所としての組織づくりが必要だということを申し上げます。  今国の規制緩和の意味合いは,民間企業の皆さんがもうけてくださいということであります。一方,国の立場としては,将来的にお先真っ暗な公共空間の運営自体を,経営視点を持った民間に任せてしまおうという魂胆が透けて見えるわけでもあります。そのために民間企業はさまざまな組織づくりを進めているということでもございます。  先ほどの質問につながるわけですが,そうした民間の動きに応えていくために行政の組織や体制づくりとはという視点で伺います。  従来の縦割り組織では,例えば廃校利用のケースを民間企業が打診してきた際の窓口です。わかりやすい例で架空の話で申し上げますが,狛江市で廃校になった小学校の跡地に,例えば敷地内に日帰りの温浴施設をつくりたいという民間企業がいるとします。公民連携の場合の契約形式にも影響を受けると思いますが,そうした相談には狛江市の場合,関係してくる部署は具体的にどちらとどちらになるのでしょうか,可能性のある部署を全て教えてください。 519: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 520: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 御質問いただきました事例を想定して答弁させていただきます。  このような場合の相談で関係してくる部署といたしましては,まず当該施設の所管課である学校教育課及び社会教育課,また事業内容といたしましては地域振興の観点から地域活性課,施設建設に関する部署としてまちづくり推進課を初めとした関係部署,そのほか民間活力の導入の観点から政策室が想定されるところでございます。 521: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 522: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。それで先ほどの御答弁でワンストップ型,タスクフォース型といったことを市として検討してまいりたいという御答弁につながるということで今整合性をとったわけでもございます。  質問を続けますが,一方,公民連携の鍵となるのは自治体が民間企業へ提示する契約方式ではないかと考えます。公募要項における民間提案制度の中でサウンディング型とウイッシュリスト型があるということですが,その内容を教えてください。 523: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 524: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) サウンディング型とは,案件の内容・公募条件等を決定する前段階で公募により民間事業者の意向調査・直接対話を行い,当該案件の市場性や諸条件の整理を行う手法のことでございます。  またウイッシュリスト型とは,自治体としての要望,困難であると考えていることや,地域で解決が望まれ,かつ民間活用が有効と考えられる分野をリストアップしたものから案件を選定する手法のことでございます。 525: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 526: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。基本構想・基本計画の中で考えていただきたいという意味なんですが,公募要項というプロセスを改革していくことこそ公民連携を加速させていく鍵だと思います。これがこの1年半の間に取り組んでいただきたいという意味でもございます。  従来型は,例えば行政の仕様書というのは,「これをこうしてください」という仕様書の発注だったとすると,そうではなくて,民間の力を利用するために,新しい公募スタイルは,「これがこういうふうになるとうれしいのですが,民間の知恵をお願いします」という未来の機能に関して発注するというふうにマインドをリセットしていただくということではなかろうかと私なりに整理しております。  狛江市の公募で実際にサウンディング型,ウイッシュリスト型の公募から事業化されている実績があれば教えてください。 527: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 528: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 狛江市におきましては,これまでPPPにおけるサウンディング型及びウイッシュリスト型による公募を行った実績はございません。 529: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 530: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 初日に審議いたしました平成30年度補正予算の債務負担行為補正で,来年度以降の小学校の用務業務及び設備管理業務を包括した業務委託に関してプロポーザルで募集するという内容をお聞きしておりました。そうしたお話と似ているのかどうかわかりませんが,そうしたお話からも狛江市でも公募時に新しい契約スタイルを導入することで民間事業者の目が狛江市に注目して集まってくるのではなかろうかと考えます。  実際に我孫子市及び流山市が全国に先駆けてウイッシュリスト型を取り入れたということでもあります。  我孫子市は行政の業務全般を約3,000のタスクに分けてリストに提示し,その中から民間事業者が効率化できるというものを手を挙げさせて求めたということです。結果ばらばらに管理されていた複数の公共施設を一括して1事業者が管理することでコスト削減していくという提案が取り入れられたことがあったそうであります。  また,流山市では提案を受け入れる公有地のリストを公表します。民間からの提案期間を設定して,その期間内に提案があった場合に随時関係部署だけを集めて協議して,両者のニーズが合った場合かつ行政支出がないことを条件に事業化していくスキームがとられるということでもあります。  狛江市ではこうした取り組みが有効なのではないでしょうか,検討する必要はないのか,その御見解に関して伺います。 531: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 532: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) ただいまお話がありましたウイッシュリスト型はもちろんのこと,サウンディング型も含めた民間提案制度につきましては先進的かつ有益な事例が紹介されており,狛江市としてもその有用性については認識しているところでございますので,本制度の活用については今後研究してまいりたいと考えております。 533: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 534: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 本日のテーマは基本構想・基本計画が始まる前のこの間に準備しておいていただきたいということでございますので,ぜひよろしくお願い申し上げます。  続きまして「残念なデザイン」でまちの価値を落とさないためにという質問に移ります。  10年後,20年後の狛江市の姿を形づくる基本構想・基本計画のテーマにおいて,まちの景観を長期的なスパンできちんと計画してデザインしていっていただきたいというテーマでもあります。  例えば公道上のボラードや寄附スキームでのベンチ等といった公道や公共空間に置かれている市の設備がございます。あるいは公共建築物のエクステリア(外観・外壁等)はまちのデザインの一部にもなります。こうしたものを例えば若干経費をプラスオンしたとしても,ある程度デザインのいいもの,あるいは環境のいいものに順次切りかえていけないのかという視点であります。  将来のまちの景観づくりのためにも,また最近はインスタ映えという言葉もありますが,同じ構造物であっても何かしらのテーマを持ったデザイン性の高いものや環境意識の高いものがまちの景観にしっくりとなじんでいる,そんなまちに住んでいると楽しいと思います。  質問ですが,基本構想・基本計画の中でこうしたまちの景観を彩る公共空間での構造物等に関して選定する視点にデザイン性や環境面を加味することで狛江市独自の売りにしていく,こうした方向が考えられないのかを都市建設部,環境部にそれぞれ伺います。 535: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 536: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 道路上にあるボラードやベンチについては,施工性や機能性,価格,将来的なメンテナンス等に配慮して,ほとんどが一般的に流通している既製品を採用しているところでございます。それぞれ使用している材料は各メーカーとも環境に配慮したものがあり,できる限りそうしたものを使用することには心がけております。  例えば狛江駅周辺で採用しているボラードは,廃タイヤを粉砕した耐久性のある再生ゴムを使用しているほか,思いやりベンチでも木材を微細に粉末にしたものとプラスチックをまぜたリサイクルウッドが部材として使用されているところでございます。  また,デザイン性の高い製品を設置すれば,まちの景観を向上させるための一つのツールとなります。しかしながら特注品または既製品でも高額になる可能性がございます。道路に求める考えを整理,明確にした上で,費用対効果なども視野に入れ検討していきたいと考えているところでございます。  なお,現在進めている多摩川住宅の再生に伴うまちづくりにおいては,地域計画を策定しましてまちの目標等を示しておりますが,住民の皆様が景観の重要性を認識し,センターゾーン広場,にぎわい軸,多摩川沿い公園広場において高いレベルの景観を目指し,「多摩川住宅 景観ルール」として共有しております。その中で景観を構成する施設についても言及し,共有されている取り組みがございます。 537: ◯ 議 長(小川 克美議員) 環境部長。 538: ◯ 環境部長(清水 明君) 現在公園施設の設置・更新に当たりましては,安全性,耐久性,メンテナンス性を重要視しております。また,子供たちが遊ぶ遊具などであれば,さらにおもしろさやチャレンジ性のあるものを選定しております。魅力的な公園づくりを進めていく上で,これらの安全性や耐久性等の確保を前提とした上で,狛江市独自のデザイン性や環境面を付加的に加えることは有用だと考えております。  ただしこれらの魅力の創出に当たりましては,公園施設だけではなく市内全体で一体的に取り組むことで大きな効果が生まれるものでございますので,関係各課と研究していきたいと考えております。 539: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 540: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 都市建設部長からの御答弁では,道路上にあるボラードやベンチについては,ほとんどが一般的に流通している既製品を採用しているということ,デザイン性の高い製品を設置すればまちの景観を向上させるための一つのツールとはなるが,特注品または既製品でも高額になる可能性があると。道路に求める考えを整理,明確にした上で費用対効果なども視野に入れ検討していきたい,ということでもございました。  今回,10年後,20年後を見据えてまちの景観ということをデザインしていくという視点。例えば今北口の泉龍寺の前に立っていただいたとして,右側に泉龍寺の参道があります。そこで泉龍寺が実は見えにくくなっています。そこには実は駐車場どめの植栽が置いてあって,そこにボラードがあって車どめをするという所があります。  私は狛江市のあの参道は財産だと思っておりますので,実際にあそこの動線が視界から消えてしまうということはシティセールス的にも非常にもったいないということが,実は市民の皆様からも皆様に届いていると思います。ほかにもやり方がいろいろ,実はあそこにあれがなくてもできるわけでもあります。そうしたこと一つ一つが実はもったいないということが,この基本構想・基本計画の中で皆さんがデザインの視点でまちを見直していただきたいということが私の思いでもあります。  伺いますが,仮に先ほどのウイッシュリスト型の公募を採用したとして,狛江市の要望が10年先,20年先にまちの景観を向上させるボラードであることとした場合に,選定段階で少し割高になったとしてもデザインのよいものを選ぶというふうにも捉えられると思いますが,いかがでしょうか。 541: ◯ 議 長(小川 克美議員) 都市建設部長。 542: ◯ 都市建設部長(小俣 和俊君) 狛江市としましても地区計画のような市民の皆様と懇談会等を重ねてまちづくりの方向性が明確になれば,統一感のあるまちづくりを進めていくためにも色彩や素材及びデザインのすぐれたものの設置は可能であると考えているところでございます。 543: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 544: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。「残念なデザイン」でまちの価値を落とさないためにで「メビウス∞えきまえ広場」の話をしようと思ったんですが,諸般の事情で質問はやめます。ただ1つ申し上げたいのは,例えばニューヨークのブライアントパークという所に行っていただけるとわかるんですが,大きなBIDという手法で民間の活力で公園を維持・管理して,昔の麻薬が密売されているようなことじゃなくて市民が集う公園にもなっております。ブライアントパークです。  よくよく植栽を見ていただくと,実はこの植木に,ここのWi-Fiは「Presented by ZARA」という──まあ「ザラ」って,「サラ」って言うんですけれども,スペインのアパレルメーカーが実はWi-Fiをここではやっているという,ここにちっちゃく置いてあるんです。そうしたことも含めて,ここに共通なグリーンのこのくらいのちっちゃなものでやって,それでスポンサードが成り立っているという──まあ,これはニューヨークの文化ですが,「メビウス∞えきまえ広場」について言及するといろいろ問題がございますので今回は質問を割愛いたします。  次に伝わらない情報には意味がないという前議会テーマでの質問の続きをいたします。これは情報をデザインしていくという視点でお話を進めてまいります。  ニューヨークシティ,ニューヨーク,「NYC311」というのが前回の議会で,実はよろず相談窓口で何でもクレームというものを市のインターネットプラットフォームの中で受け付けて,その優先順位を可視化して市民の方が,私が言っているのは恥ずかしいことなのかしらって言ってもらうとか,そういったことも含めて実は市の優先順位でクレームに対して対応していくということ。これが情報を可視化して市民の方にも共有して,市として市政課題としてこんなことがあるんですよということをインターネット上で,サイトで一覧表にするという仕組み。別にこれはニューヨークの話ではなくて,日本でも全然できるわけだということでもあります。  続きまして,伝わらない行政情報には意味がないという質問です。  6月議会での御答弁内容の再度確認となりますが,市民アンケート調査報告書の内容に関して,文字が羅列されるだけのフリーアンサー報告に関してテキストマイニング手法を取り入れてほしいと質問をさせていただきました。御答弁では,簡易なものであれば無料で実施可能なものもあることから,今回の結果表では有効性や必要性に関しては研究してまいりますということでもございました。  今年度の報告書が実は来ました。私の言わんとしていることが余り伝わっていなかったようにお見受けします。このテキストマイニングに関して,来年度以降に関しての御見解を伺います。 545: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 546: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 今年度はあくまで参考として掲載したところでございますが,今後も引き続きその効果や活用方法等を模索しながら来年度以降の実施方法等を検討してまいりたいと考えております。 547: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 548: ◯ 4 番(三宅 眞議員) ごめんなさい,資料は見にくいのですが,会議録には残らないですが,平成30年度の市民アンケート,70ページぐらいがフリーアンサーでずっと書いてあります。これに関してテキストマイニング的な報告で市民に愛を持ってデザインしてほしいということが前回の趣旨でございましたが,1つだけ,55ページに「各分野の関心度・満足度の分布」という一覧表,分布図が出ておりまして,ここで狛江市の市民の皆様が考えているということ,21分野の間で市民が関心を持った上位3位は,「交通」が27.7%,「防災・防犯」が28.5%,そして一番関心があるのは28.6%の「自然環境」ということでもございました。  そして関心がないのは,19位の「市民参加・市民協働」5.9%,20位が「市民交流」4.5%,そして21位が「平和・人権」4.3%ということが,これは市民の関心があるなしということでもございます。  そして満足度。3位は「市民文化」2.65%。これは低いほうが高いということでもございますが,2位が「自然環境」,そして1位が「循環型社会」ということが市民の方が実際に満足していると。  そして満足していないということで言うと,3.04%の「高齢者福祉」が19位,そして「子育て」が3.05%で20位,そして実は「行財政改革」が3.22%で21位ということが実際に今回の市民アンケートから抽出された結果でもあります。  前議会においてこのプロジェクトチームにもテキストマイニング手法を検討していただきたい。実際に35歳以下のプロジェクトチームにもこういった将来の狛江市を,せっかくアンケートをとったものを,実際に市民協働というのであれば,わかりやすく市民に愛を持ったデザインでこれを伝えるというのは狛江市の責務であるとも考えます。  私が意図していたテキストマイニングのフリーアンサーは,実際に今理事者側の方が見ていらっしゃるとおりなので,会議録に載らないので割愛しますが,実際にテキストマイニングというのはこういったもので,一目瞭然でこの傾向と対策を右脳で理解するものがテキストマイニングの私の言わんとしていることでもあります。  改めて申し上げますが,伝わらない行政情報には意味がないということに尽きます。  このテキストマイニングも行政情報を可視化していく一つの手段ですので別にこだわっているわけではありませんが,私が申し上げたいのは,次期基本構想・基本計画を策定していく中で,狛江市の伝える情報には愛が欲しいということでございます。そこに愛はあるのかということであります。市民協働をうたう以上,これまで以上に市民の方々に市政への関心や関与度を高めていただくことが必要であります。そのための「愛」とは何かというのは,それはデザインされた情報を発信していくということであります。解決していくために狛江市の組織のあり方としてデザインの力が行政の社会的な課題を解決し,市民の共創を促すという視点が私は必要だと思います。  狛江市にデザイン宣伝部をつくってほしいという質問の趣旨をこれからいたします。  デザイン視点での長期的な人材登用計画,研修計画を策定すること,そうしたデザインスキルを各部門の横串を刺してシェアしていく組織改革が必要であると考えます。改めて申し上げますが,狛江市組織規則に基づいて秘書広報室の広報広聴担当を想定して,デザインのコントロールができる人材を2名配置していただくのがベストだと思っています。  役割は私が考えるに5つあります。  1)は,制作物全般のCI(シティ・アイデンティティ)マニュアルを策定するということ。
     そして2)は,市のシティセールス,広報に関してターゲットに合わせたデザイン戦略を考えるということ。これは教育部で「ガク☆チキ」をやられているので狛江市にはできるはずです。  3)は,市の各部門の制作物に関する一元的なデザイン監修,ディレクション,あるいは制作の実務をやっていただくということ。  そして4)は,外部クリエーター,これは狛江市に縁のある方をリクルートする,あるいはプロボノを活用しての人材登用。彼らを市の各プロジェクトごとにアサインしていくという視点であります。  そして5)は,基本計画10年間の中で美大生等を最低1名はリクルートするといった人材の長期育成も必要ではなかろうかと考えます。  松原市長に伺います。最近では自治体のデザイン部門が具体的な成果を上げる事例が多くなってきております。例えば佐賀県の「さがデザイン」等,前回の議会で説明したとおりでもあります。人事政策は市長職として重要な所掌だと存じますが,デザインを重視した組織づくりに関して御所見を伺います。 549: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 550: ◯ 市 長(松原 俊雄君) 市民の皆様に市の事業等を身近なものと捉えまして理解していただくためには,これから伝わる行政情報を発信していくことがますます重要となっていくというふうには認識しているところでございます。市の事務事業全体につきまして効果的に伝える方法,機能を持つことは有効というふうに考えております。  ただいま御質問いただきましたデザインを重視した組織づくりにつきましては,伝わる情報発信といった視点から,いただいた御提案も参考にしていきたいと考えております。  私もシティデザインというのは重要なことだと思っているのです。これからも全てまちづくりの中では,このシティデザインを取り入れていきたいと考えておりますので,これから前向きに検討していきたいというふうに考えております。 551: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 552: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。  組織づくりは市長の専権事項というのですか,今後の組織改正のタイミングに合わせてということもございましたが,片や議会として信頼できるできないということも執行部との関係性であります。私は現在の執行部と私三宅との関係値では信頼できないということが肝でもあります。その中で当然特別職に関しては議会の同意案件でもございます。そうしたことも含めましていろいろ申し上げなくてはいけないことがたくさんあると思っております。それは狛江市の人事・組織,処遇・待遇でございます。そうしたことも含めまして市長とは今後密接にお話をさせていただきたいと思っております。  次の質問です。昨年6月,平成29年第2回定例会で事前の答弁調整をしていただいておりました一連の流れですが,時間切れでお蔵入りになっておりましたクリエーターが集まりやすいまちへという質問を伺います。  趣旨としては狛江市の基本構想・基本計画を策定される中で,例えばデザイナーやウエブ関係,クリエーターといった人たちを政策的に誘致していく,あるいは市政に積極的にコミットしていただくということができないかという視点でもあります。  それでは昨年に引き続き改めて質問いたします。  平成29年度以降に予算化がなされている創業支援関係費の実績に関して,事業の内容や創業者のプロフィール等をお聞かせください。 553: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市民生活部長。 554: ◯ 市民生活部長(榎本 正樹君) 平成29年度の創業支援事業関係費でございますが,市では平成28年12月に国のガイドラインに基づき産業競争力強化法に係る創業支援事業計画を作成し,国から認定を受けましたので,創業希望者に対して法律に基づいた創業支援を実施できるようになりました。特にその中でも特定創業支援事業,これによる支援を受けた方は市から証明書の発行を受けることでさまざまな支援制度を受けることができるようになります。  平成29年度の創業支援事業関係費の内容につきましては,この特定創業支援事業を推進していくため,創業者にとって必要となる経営,財務,人材育成,販路開拓などの知識習得を目的とした連続した講座を多摩信用金庫と連携して開催するための業務委託費でございます。  実績といたしましては狛江市創業スクールとして合計5回(平成30年1月14日,21日,28日,2月4日,18日)の講座を開催し,10名の参加がございました。参加者の創業を目指している業種といたしましては,小売業,卸業,不動産業,IT,サービス業等でございます。 555: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 556: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。最近狛江市に一般的にクリエーターという方が多く住まわれているというふうにも感じます。こうしたクリエーターをこれからの産業振興の重点に置いてはどうかということ。この流れで狛江市内事業者を支援していく施策や計画,例えば商工業,農業,商店街等を伺った。狛江市農業振興計画や商店街振興プラン,どちらの計画も市内の産業振興を進めていく狛江市の指針を示した計画という内容ではございましたが,ここにクリエーターという部分が1つあるのではないかということであります  小金井市の事例であります。平成26年4月に東小金井に事業創造センターKO-TOを開設。「コート」はKOハイフンTOです。KO-TOは起業家の育成及び市内定着の支援により高付加価値型企業の集積を促進し,地域に根差した産業振興を図るための拠点とすることを目的に設置したという施設であります。個別の産業の育成を目的に設置した施設ではないということでありますが,創業予定者やスタートアップ間もない法人だとか個人事業主,そのほか地域産業の活性化に寄与する事業を行う人等を育成するための受け皿として活用されているということでもあります。  特色としては,多彩な起業家が集まり,互いに交流しながら事業を創造し成長させることができます。例えば行政,金融機関,NPO,地元商業者,大学など,さまざまなネットワークとそこでつながりを持つことができることが挙げられます。結果的にこの施設は,クリエーティブな,創造的な事業を起業する方に対しても利用しやすくなっているということでもあります。具体的には個室,シェアブースをクリエーターの方々も御利用されているということがこの小金井の例。  狛江市は同じく都心から至近で環境がいいベッドタウンであります。小金井市と一緒。いろいろな面で似ています。例えば市のほぼ中央に位置する武蔵小金井駅を中心に市内のほとんどが住宅地であって,企業が少ないベッドタウン型の市であること。ちなみに人口は12万人,そして面積は11.3キロ平米,昼夜間人口比率0.85ということです。企業はスタジオジブリを中心にアニメの制作会社ということです。自然環境は緑が多く,国分寺崖線の湧水が見られるということでも狛江市と似ているというわけでもあります。  狛江市も工場を誘致するような土地もありませんし,テナントが入るビルもそう多くはありません。それゆえに産業振興,産業を育てるといっても,労働集約型の産業を狛江市で育てることはできないとも思います。逆に考えていくべきことは知識集約型産業,これを育てていくのだという錦の御旗が狛江市に必要ではないかと思っております。  昨年の答弁調整時に,市として政策的にこうした知識集約型産業を意識的に育てていくといった考え方に関しての御見解を伺ったところ,狭い狛江市ではこういった産業の育成は有効だと思っているという趣旨のお話はいただいておりました。  小金井の事例は,自治体として起業家の育成及び市内定着の支援により高付加価値型企業の集積を促進し,地域に根差した産業振興を図るための拠点とすることを目的に設置したということであります。  改めて基本構想・基本計画策定の文脈の中で,狛江市でこうした視点の取り組みができないか伺ってまいります。 557: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 558: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 次期総合基本計画の策定に当たっては,産業振興の視点を含め,さまざまな分野における施策について議論を行う中で,市域が狭い狛江市にとってどのような施策が産業を振興するために有効であるか,その方向性を検討してまいりたいと考えております。 559: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 560: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。  次に市民の力を行政に生かしていく視点,プロボノに関して伺います。  プロボノの定義及び国や東京都からの支援事業,実際に狛江市の団体で利用されている例があると思うのですが,それを教えてください。 561: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 562: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) プロボノとは,みずからの専門知識やスキル・経験を生かして参加する社会貢献活動のことでございます。東京都においてはプロボノを活用して町会・自治会の活動を支援する「地域の課題解決プロボノプロジェクト」や,プロボノを活用して「いくつになっても,いきいきと暮らせるまちをつくる」ことに挑戦する「東京ホームタウンプロジェクト」を実施しております。  狛江市においては,この「東京ホームタウンプロジェクト」を野川元気スクールが活用した事例があり,業務や課題の整理ができたということでございます。 563: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 564: ◯ 4 番(三宅 眞議員) 野川元気スクールの山口さんに伺ったのですが,自分の活動のデザインをされているらしいのです。それで東京都のスキームを利用して,自分としてはすごく助かったということを実は伺っておりました。そうしたプロボノですから,そういうデザインのスキルを持った方が市内にいらっしゃって,その方が自分の業務を手伝っていただくと,そういったことでもあります。  次にテレワークに関して伺います。  東京都ではテレワーク普及の動きをしていると伺いましたが,詳細を教えてください。 565: ◯ 議 長(小川 克美議員) 企画財政部長。 566: ◯ 企画財政部長(高橋 良典君) 東京都では,東京都及び国がテレワークの普及を推進することにより,企業における優秀な人材の確保や生産性の向上を支援するために東京テレワーク推進センターを設置しているほか,都内で新たに設置するサテライトオフィスやテレワーク環境の整備について補助を行うなど,テレワークを推進するための取り組みを行っているところでございます。 567: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 568: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。  総務省の平成28年通信利用動向調査(企業編)によりますと,テレワークを導入している企業は13.3%。一方,働き方改革や女性の社会進出,個別には例えば介護とか育児という課題を解決するために企業が,民間が積極的に取り組んでいるということ。ただし13.3%だということです。  この夏の話になりますが,7月の23日から27日までテレワークの推進週間が行われました。これは東京都,政府,経済界などが連携して柔軟な働き方をサポートすることでテレワークの推進週間が行われました。約2,000の企業・団体が参加されたと。近い将来のこうした動きに備えて,狛江市も基本構想・基本計画の中でどういう取り組みをされているのか伺ってまいります。  市長に伺います。所信表明では,「狛江市で子どもを生み育てたいと思ってもらえるまちづくりが必要」という文脈の中で,「テレワークやサテライトオフィスなど,誰もが働きやすい環境の整備にも努める」という言及をなさっております。  昼夜間人口比率0.75というベッドタウンの狛江市では,都内企業にお勤めの給与所得者,サラリーマンの方が多く住まわれていると思います。こうしたテレワーク推進の流れに自治体としての狛江市がどのように環境を整備していく役割があるのか,具体的に想定される事業としてはどのようなことが考えられるのか,御所見を伺います。 569: ◯ 議 長(小川 克美議員) 市長。 570: ◯ 市 長(松原 俊雄君) テレワークにつきましては,場所や時間にとらわれない柔軟な働き方が可能となることで,子育て中の方を初めとしましたさまざまな方がやりがいとワーク・ライフ・バランスを確保しながら安心して働いていただく環境の整備を推進することが自治体としての役割であるというふうに考えております。  市といたしましても具体的に想定される事業につきましては,ニーズや実態調査を行った上での検討となりますが,テレワークやサテライトオフィスの拠点の創出や企業への導入支援,企業への啓発等が想定されるところでございます。 571: ◯ 議 長(小川 克美議員) 4番三宅議員。 572: ◯ 4 番(三宅 眞議員) わかりました。  先日,山田議員の御紹介で市内に──これは「テレワークで「働き方改革」」という日経ムックの本ですが,ここに一般社団法人日本テレワーク協会の名誉会長の宇治さんという方がいらっしゃいまして,実はこの方は,持ち株会社,日本電信電話の副社長だった方で,私の前職の取引先の一番偉い方だったわけです。この間,会食をしまして,実は法人が──法人というか,自治体としては賛助会員になることも情報提供されるし,そうした方が実は市内の居住者にいらっしゃいます。この方は小池さんから請われて幕張かお台場か何かでテレワークのイベントで対話イベントをやったり,いろいろテレワークの推進の先鞭を切っていらっしゃる方であります。そうした方々もいらっしゃいますので,今後このベッドタウン,昼夜間人口比率0.75,狛江市の企業の方が実際に狛江市で活動されるということに関して自治体が税金をどういうふうに使っていくべきなのか。企業がやることは企業でやることでありますし,その辺のことも精査させていただくということを今後勉強課題とさせていただいて全ての質問を終わります。 573: ◯ 議 長(小川 克美議員) お諮りいたします。  本日は以上で打ち切るに御異議ありませんか。     (「異議なし」の声あり) 574: ◯ 議 長(小川 克美議員) 御異議なしと認めます。よって本日は以上で打ち切ります。  明日午前9時から本会議を開きますので,定刻御参集願います。  本日はこれにて延会いたします。     午後 4時30分 延会 発言が指定されていません。 © Komae City. 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