町田市議会 2016-06-13
平成28年 6月定例会(第2回)-06月13日-06号
平成28年 6月定例会(第2回)-06月13日-06号平成28年 6月定例会(第2回)
町田市議会会議録第17号
6月13日(月曜日)
出席議員(36名)
1 番 森 本 せ い や 2 番 田 中 の り こ
3 番 石 井 くにのり 4 番 お ぜ き 重 太 郎
5 番 白 川 哲 也 6 番 松 葉 ひ ろ み
7 番 渡 場 悟 視 8 番 池 川 友 一
9 番 木 目 田 英 男 10 番 石 川 好 忠
11 番 渡 辺 厳 太 郎 12 番 松 岡 み ゆ き
13 番 佐 藤 和 彦 14 番 わ た べ 真 実
15 番 戸 塚 正 人 16 番 新 井 克 尚
17 番 山 下 て つ や 18 番 お く 栄 一
19 番 あ さ み 美 子 20 番 佐 々 木 智 子
21 番 市 川 勝 斗 22 番 い わ せ 和 子
23 番 三 遊 亭 ら ん 丈 24 番 若 林 章 喜
25 番 河 辺 康 太 郎 26 番 谷 沢 和 夫
27 番 吉 田 つ と む 28 番 大 西 宣 也
29 番 上 野 孝 典 30 番 川 畑 一 隆
31 番 細 野 龍 子 32 番 殿 村 健 一
33 番 熊 沢 あ や り 34 番 佐 藤 伸 一 郎
35 番 藤 田 学 36 番 おさむら 敏 明
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出席説明員
市長 石 阪 丈 一 副市長 髙 橋 豊
副市長 山 田 則 人 政策経営部長 市 川 常 雄
総務部長 西 澤 哲 郎 財務部長 馬 場 昭 乃
市民協働推進担当部長
市民部長 内 山 重 雄 持 田 勝 正
防災安全担当部長 文化スポーツ振興部長
福 田 均 田 後 毅
いきいき生活部長
地域福祉部長 須 﨑 信 孝 堀 場 淳
子ども生活部長
保健所長 広 松 恭 子 小 池 晃
経済観光部長 笠 原 道 弘 環境資源部長 小 島 達 也
都市づくり部長
建設部長 楠 本 啓 二 宗 田 隆 由
都市整備担当部長
須 原 和 男 下水道部長 大 場 信 吾
市民病院事務部長
会計管理者 藤 田 明 亀 田 文 生
総務部総務課長
髙 階 康 輔 教育委員長 佐 藤 昇
教育長 坂 本 修 一 学校教育部長 吉 川 正 志
選挙管理委員長
生涯学習部長 北 澤 英 明 坪 義 秋
農業委員会会長
吉 川 庄 衞 代表監査委員 小 西 弘 子
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出席事務局職員
事務局長 古 谷 健 司 事務局課長 樋 口 貴 晴
担当課長 水 元 友 朗 議事係長 佐 藤 義 男
議事係担当係長 議事係担当係長
新 井 亮 介 大 宇 根 章 士
議事係担当係長
髙 久 翔 議事係主任 荒 木 法 夫
調査法制係主任
議事係主任 長 谷 川 拓 田 中 雅 子
速記士 三 階 佳 子 速記士 沼 田 里 佳
(澤速記事務所) (澤速記事務所)
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平 成 28 年(2016年) 6 月 13 日(月)
議 事 日 程 第 17 号
午 前 10 時 開 議
第 1 会議録署名議員の指名
第 2 一般質問
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会議に付した事件
日程第1から日程第2まで
午前10時 開議
○議長(佐藤伸一郎) ただいまから本日の会議を開きます。
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△日程第1
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○議長(佐藤伸一郎) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議の会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、議長において次の議員を指名いたします。
30番 川畑一隆議員
31番 細野龍子議員
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△日程第2
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○議長(佐藤伸一郎) 日程第2、一般質問を行います。
質問の通告がありますので、順次発言を許します。
6番 松葉ひろみ議員。
〔6番松葉ひろみ登壇〕
◆6番(松葉ひろみ) 皆様、おはようございます。松葉ひろみでございます。
公明党市議団の一員として、通告に基づき、1、食品ロス削減に向けての取り組みを問う、2、産後ケアについて、3、
中学校給食レシピを料理サイトに公開してはどうかの3項目について質問いたします。
まず1項目め、食品ロス削減に向けての取り組みを問う。
農林水産省によると、日本では年間に2,797万トンの食品由来の廃棄物が発生しており、このうち632万トンが食品ロスとなっています。食べられる状態なのに捨てられる食品ロスは生ごみとして焼却処分されるため、環境問題にも影を落としています。
世界では年間約40億トンの食料が生産されていますが、その3分の1に当たる約13億トンが廃棄されています。この廃棄される食料の4分の1を有効利用できれば、世界で飢餓に苦しむ約8億人の人々を救うことができます。日本においても、この食品ロスを減らす取り組みは徐々に進み始めています。
そこで、町田市の取り組みについて伺います。
(1)食品ロス削減のための啓発を進めるべきであると思うがどうか。
(2)市民と事業者が一体となった取り組みを進める事が重要と考えるがどうか。
(3)賞味期限を迎える災害備蓄食品をフードバンク等への寄付等を検討してはどうか。
2項目め、産後ケアについてです。
過去に何度か質問してまいりました産後ケアについて、その後の取り組みを確認させていただきます。
(1)26年9月定例会後の産後ケアについての市の取り組みを問う。
(2)核家族化が進む中、町田市においても産後ケアの充実は必要と考えるがいかがか。
3項目め、
中学校給食レシピを料理サイトに公開してはどうか。
中学校給食につきましても、過去に多くの方々が質問をしてまいりました。さまざまな取り組みを行っていただいていると認識しております。今回は、また違う観点からの質問をさせていただきます。
(1)喫食率向上のために、その後検討・実施されていることはあるか。
(2)学校給食が家庭でも食べられるよう最大手の
料理レシピサイトを活用してはいかがか。
以上、壇上からの質問といたします。
○議長(佐藤伸一郎) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) おはようございます。本日は一般質問の最終日でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
松葉議員のご質問につきましては、教育委員会及び担当からお答えを申し上げます。
○議長(佐藤伸一郎) 教育長 坂本修一君。
〔
教育長坂本修一登壇〕
◎教育長(坂本修一) 私からは、項目3の
中学校給食レシピを料理サイトに公開してはどうかについてお答えをいたします。
まず、1点目の喫食率向上のために、その後検討・実施されていることはあるかについてでございますが、教育委員会では、中学校給食の喫食率を向上させるため、2015年度に給食費の支払いをコンビニエンスストアで行うことができるようにしたほか、これまで実施してまいりました保護者対象の試食会に加えまして、新中学1年生となる小学校6年生を対象とした試食会を実施いたしました。また、中学校給食に関する町田市のホームページの構成を見直しまして、より見やすくなるよう工夫してまいりました。
次に、2点目の学校給食が家庭でも食べられるよう最大手の
料理レシピサイトを活用してはいかがかについてでございますが、ご提案の
料理レシピサイトの活用につきましては、既にレシピサイトに公開している自治体の状況を調査し、その結果について、その効果について検証するなど、今後研究してまいりたいというふうに考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 環境資源部長 小島達也君。
◎環境資源部長(小島達也) 項目1、食品ロス削減に向けての取り組みを問うの1点目と2点目についてお答えいたします。
まず1点目の食品ロス削減のための啓発を進めるべきであると思うがどうかについてでございますが、ごみの減量や資源化を進めていくためには、まだ食べられる、または本来食べられたはずなのに廃棄されてしまう食品ロスの削減が効果的であると考えております。
2015年度は、食品ロス削減に向けて、使い切り料理教室を2回開催するとともに、消費生活センターと共同し、
食品ロス削減講習会を実施しました。また、年間を通じてエコレシピを募集し、レシピを市のホームページで公表しております。2016年1月には、
学校教育部保健給食課と連携し、学校給食展に食品ロス削減に関するパネル展示を行いました。さらに、市民に食品ロス削減を考える機会として、2016年3月に食品ロスをテーマにした川柳を募集したところ、市民の反響も大きく、439点の応募がありました。
市庁舎イベントスタジオでの展示や、市民バス「まちっこ」での車内展示、生涯学習センターでの展示などを通じて、啓発を進めているところでございます。食品ロス削減をテーマにした川柳は、市民の貴重な意見でありますので、今後もいろいろな場面で啓発のために活用する予定でございます。
食品ロス削減を進めていくためには、子どものころから意識啓発をしていくことが大切です。保育園、幼稚園向けのごみと環境の出前講座では、小さい子どもたちにもできることを中心に、物を大切にすることや、ありがとうの気持ちを大切にすることを伝えております。また、元気に大きくなるために好き嫌いはできるだけしないで残さず食べることを啓発用収集車「みえるくんとのお約束」として働きかけをしており、2015年度は54回実施し、6,057人の参加がございました。また、
小学校向け出前講座では、ごみが少なくなるために考えて行動できるように、さまざまな事例を紹介し、ごみの収集から処理までの流れをまとめたDVDを使った学びやクイズによる振り返り、ごみの分別収集体験など、体験型の講座としております。小学校4年生を対象に、2015年度は32回実施し、3,017人の参加がございました。
次に、2点目の市民と事業者が一体となった取り組みを進める事が重要と考えるがどうかについてでございますが、農林水産省の2015年度
食品ロス統計調査・外食調査によると、宴会での提供された食品の食べ残しの割合は14.2%と言われております。仮に宴会の参加者が7人いた場合、丸々1人分の食事が食品ロスになってしまうという計算になります。
宴会での食べ切りの推奨は効果的なものであり、市民1人1人のもったいない意識を高めることで食品ロスが削減され、廃棄される生ごみの減量につながります。年間15回程度の各種イベントにおいて、また、地域団体からの要望により開催する町内会・
自治会向け出前講座などにおいて、さまざまな場面で啓発を実施してまいります。
また、食品ロス削減は、スーパーや小売店などの事業者と協力し、市、市民、事業者が一体となって取り組みを進めることが重要です。例年10月の3R推進月間に、発泡トレーやペットボトル、牛乳パックの資源を拠点回収している市内に50店舗あるリサイクル推進店に協力していただき、
エコバッグ利用促進キャンペーンを実施してきました。今年度は新たに食品ロス削減に関するポスターや啓発用のチラシなどを作成し、食品ロス削減のキャンペーンを並行して実施する予定でございます。さらに、事業者みずからの取り組みとして、食べ切れる量に合わせて注文を受け付ける店など、さまざまな工夫をしている飲食店がございます。
市民と事業者、それぞれにメリットがある情報を効果的に伝えていくために、現在、新たに食品ロス削減に向けた協力店の募集や紹介をしていく仕組みづくりを進めております。具体的には、町田商工会議所に協力をお願いしながら、2017年4月の「(仮称)~食・人・環境にやさしいお店~」の募集開始を目指し、ホームページの整備やガイドブックの作成を進めているところでございます。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 項目1の3点目の賞味期限を迎える災害備蓄食品をフードバンク等への寄付等を検討してはどうかについてお答えいたします。
災害対策用のアルファ化米に関しましては、自主防災組織による地域での防災訓練に対して、炊き出し訓練用として配付し、ご活用いただいております。昨年度も全てのアルファ化米を自主防災組織に対して配付いたしましたので、アルファ化米の食品ロスはございません。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) 項目2、産後ケアについての1点目、26年9月定例会後の産後ケアについての市の取り組みを問うについてお答えします。
育児支援ヘルパー派遣事業につきましては、2015年度から制度の拡充を図っております。単胎児につきましては、出産、退院後から2カ月間で40時間までの利用だったものを、出産、退院後から満2歳の誕生日前日までの480時間の利用ができるようにしました。また、双子につきましては、出産日から1年間で100時間までの利用だったものを、出産、退院後から満2歳の誕生日前日までの720時間の利用ができるようにしました。なお、三つ子以上については変更していませんが、出産、退院後から満4歳の誕生日前日までで、1年間に156日間の利用が可能となっています。
この制度の拡充に伴い、利用者数は、2014年度の67人から2015年度は204人と約3倍に増加しています。また、利用時間につきましても、2014年度の828時間から2015年度は2,167時間と約2.6倍となっています。なお、制度を拡充したことで、単胎児の利用者の約3分の2の方が2カ月以上継続して利用されています。
○議長(佐藤伸一郎) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 項目2の2点目の核家族化が進む中、町田市においても産後ケアの充実は必要と考えるがいかがかについてお答えいたします。
今年度から、出産・子育てしっかりサポート事業におきまして、保健師、助産師、看護師により妊婦全員への面接をする体制を整えました。これにより、支援が必要な方を妊娠早期から把握し、必要があれば妊娠中から継続して産科医療機関とも連携がとれますので、産後1カ月までの支援もより充実すると考えております。
宿泊型の産後ケアにつきましては、現在、市内で実施している施設はございません。今後、施設から実施の相談があった場合に備え、市としての対応を研究してまいります。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) ご答弁いただきましたので、自席より再質問をさせていただきます。順番どおりに行きたいと思います。
まず、1項目めの食品ロス削減に向けての取り組みということで、(3)のほうから、飛ばしていきたいと思います。
賞味期限を迎える災害備蓄食品ですけれども、アルファ化米は自主防災組織の炊き出し訓練に使用していただいているということで、町田市ではたしか粉ミルクも備蓄しているはずなんですけれども、これについてはどのようにしているのでしょうか。
また、現在、災害対策用の備蓄食料をふやしているところであるというふうに聞いているんですけれども、現在はふやしているところなので、余りロスがないのかなというふうにも思うんですが、今後のフードバンク等への寄附等についても引き続きよく調べてほしいと思います。この点についてはいかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 議員お尋ねの粉ミルクについてなんですけれども、原則として市内の乳児院で有効活用していただいております。災害備蓄品の食品ロスに関しましては、今後も情報収集をしていきたいというふうに考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) よろしくお願いします。
ところで、地震、災害等に備えて、今、各家庭でもアルファ化米等を備蓄する方々がふえていますけれども、家庭での食品ロスを削減するために、ここでは今、災害の備蓄食料なんですけれども、アルファ化米というところで、備蓄食料をおいしく食べられる調理の仕方等もPRしたらいいんじゃないかと思うんです。そのあたりについてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 議員ご指摘の備蓄食料をおいしく食べられる調理の仕方などのPRに関しましては、実施することができるように今後検討してまいりたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) さまざまあると思うんですけれども、今は備蓄食品をそろえている最中ということなので、多分ロスはそんなにないのかなと思うんですけれども、それがそろった段階で賞味期限が切れていくものがどんどん出てくると思うんです。無駄にすることなく、そこはしっかりと計画を立てて行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
(1)のほうに行きますけれども、それも含めてなんですけれども、啓発については、先ほどのご答弁で、さまざまな取り組みを行っていることがわかりました。
先日、市庁舎の1階のイベントスタジオで食品ロスをテーマにした川柳が展示されていたのを私も拝見しました。これはなかなかおもしろくて、思わずあるあるとうなずいてしまうようなものも割とあったんです。ごらんになった方も多いかと思うんですけれども、ちょっとここで幾つかご紹介をさせていただきますと、「特売で 得したつもりが 損をする」、「ピーラーで 皮むきゃ厚さ 半分に」、包丁でむくと、すごく厚くむいてしまうので、その分、食べるところも少なくなってしまうということなんです。あと、「もったいない 残さず食べて ウォーキング」、これは私自身、もったいないと残さず食べちゃうんですけれども、なかなかウオーキングができないというところがちょっと耳が痛いという感じだったんです。さらに、「もったいない きらいだけど たべないと」、これは全部平仮名で書かれていたので、お子さんでしょうか。やはりキーワードは「もったいない」ということになるのかなというふうに思いました。
子ども向け出前講座を受講した保育園や小学校から大変盛況だというふうに先ほどご答弁がありましたけれども、受講したところからの感想というのは、具体的にどのようなものがありますか。また、講座を行うに当たって、工夫している点等があれば教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 環境資源部長 小島達也君。
◎環境資源部長(小島達也) 今のご質問でございますけれども、子ども向けの出前講座につきましては、受講した子どもたち、あるいは出前講座の実施を企画した学校の先生などから、紙芝居や歌により楽しみながら学ぶことができた、あるいは、また参加させてもらいたい、子どもたちが進んで分別するようになった、環境副読本だけでは学べないことを体験できたなどという感想をいただいており、満足度は高いものになっているのではないかというふうに考えてございます。
工夫している点でございますが、幼児に対しては、興味を持ってもらうために、視覚に訴えることに重点を置いております。また、小学生に対する出前講座では、自分たちにもできそうだと思ってもらえるような工夫をしております。また、参加者全員に保護者への手紙というのを渡し、食品ロス削減について、家庭の中でも考えるなどの機会につながるよう、啓発をしているところでございます。
各出前講座は、ごみの減量や資源化に向けて、効果の高い取り組みであると認識しておりますので、食品ロス削減の視点を入れながら、今後も進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 小さいころから教育していくということは大変に有効であると思います。ぜひ工夫を凝らして続けていっていただきたいと思います。
子どもたちへの出前講座を受講すると、保育園・幼稚園児には、ごみ収集体験証という、こういうようなものが配られるんです。また、小学校には、クラスに賞状が配付されるというふうに伺いまして、私も見せていただきました。これは大変いい取り組みだと思うんですが、1点、気になったことをお伝えしますと、この体験証は漢字が使われておりまして、子どもたちには読めないと思うんです。「ごみ収集体験証 あなたはごみと環境の出前講座に参加し ごみ収集を体験したことを証します」と書いてあるんです。裏には「3R(さんあーる)推進課の“3R”とは・・・ Reduce(リデュース)ごみそのものを減らす Reuse(リユース)繰り返し大切に使う Recycle(リサイクル)分別して資源にする 私たちは3Rの推進をします」ということで、通し番号ですか、受講者数だと思うんですけれども、番号が書いてあるものなんです。これはもうちょっと子どもたちが読めるようなものにして、簡単な子ども分別表のようなものもつけたらどうかなというふうに思うんです。
イベントに参加すると、スケルトン収集車みえるくんのペーパークラフトが配布されるそうなんです。これはすごくよくできていて、子どもたちはすごく楽しくつくるんじゃないかなと思うんですけれども、それと比べると、この体験証はちょっと大人向きといいますか、これは保育園・幼稚園児に配っているものなので、小学生ではないので、ちょっとええっという感じですよね。こういうカードをもらうと、子どもたちは親に得意気に見せてくれて、きょうこんなことがあったよ、あんなことがあったよと説明してくれると思うんです。分別にも進んで協力すると思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。例えばハスのんとか、エコバッグのかわいらしいイラストもあると思うんですけれども、そういうようなものも載せたらどうかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 環境資源部長 小島達也君。
◎環境資源部長(小島達也) 今、議員からお話しいただきました件につきましては、幼稚園とか保育園の先生方ともお話ししながら、工夫させていただければと思います。また、子ども向けの分別表につきましては、今後研究させていただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) ぜひ工夫をしていただいて、子どもたちがせっかく楽しく学んでいるので、そこら辺も考えて、今後検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、宴会で提供された食品の食べ残しが14.2%ということで、宴会の参加者7人のうち、丸々1人分が食品ロスになってしまうというお話でした。
先日の一般質問の中で、市長も新年会シーズンには1日5カ所ぐらいを回るというふうにおっしゃっていましたよね。乾杯して、食事には手をつけずに次に行かれることが多いと思いますけれども、私も参加させていただく中で、重なっているときなどは、気がつくと真ん中のテーブルには誰もいない、なのに料理は次から次へと出てくるという、とてももったいないなというふうに感じておりました。市長、これはどうにかならないんでしょうか――ここで市長のご意見は伺いませんけれども。
ちょっとおもしろい取り組みで、長野県松本市では、特に食品ロスの多い宴会などでの食べ残しを減らすために、乾杯後の30分と終了前の10分は自席で食事を楽しむという30・10運動というものを推進した結果、食べ残しを半分程度まで減少させたそうです。このような動きは、佐賀市など各地の自治体にも広がっているそうです。
また、ある大学のゼミでは、飲食店での食品ロス削減に加えて、途上国の食料事情改善にも貢献する「幸せ☆おすそわけプロジェクト」というものを昨年から開始しました。これは、ケニアのスラム街で暮らす小学生の絵を用いたドギーバッグ――このドギーバッグは食べ切れなかったお料理を持ち帰るための容器のことですけれども――をホテルや飲食店に導入して、バッグ1個につき現地の1日分の給食費約12円が協力団体を通じて送金されるという仕組みになっています。若い人の中には、食べ残しを持ち帰ることに恥ずかしさを覚える人もいるようですけれども、利用者からは、誰かのためになると思うと持ち帰りやすいという声も上がっているそうです。
もちろん、ドギーバッグについては、食中毒などの事故を出さないためのさまざまな取り決めが必要なこと、また、あくまでも自己責任という前提で、今後、外食の場での食べ切りの推進やドギーバッグの普及を進めてはどうかと考えますが、ご見解をお聞かせください。
○議長(佐藤伸一郎) 環境資源部長 小島達也君。
◎環境資源部長(小島達也) 食品ロスの削減に向けては、市民の方に食品ロスの現状を認識していただくことが重要と考えております。例えば賞味期限の正しい認識、あるいは過度な鮮度志向の改善、はかり売りの利用など、購買行動、調理の工夫による家庭での食べ切り、使い切り、また、議員がお話しいただいた外食時の適量注文や食べ残しの削減など、具体的な取り組みとして行動していただけるように啓発を進めてまいりたいと考えてございます。
特に外食での食べ切りについてでございますけれども、議員からご紹介いただいた30・10運動みたいな活動ですが、参加者同士が声かけをすることで効果が上がるのではないかと考えてございますので、イベントや出前講座等を利用し、市民や事業者の方に啓発を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
また、今提案のありましたドギーバッグにつきましても、情報収集するとともに、市としてのかかわり方も含めて、今後研究をさせていただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 宴会などでは、参加者同士が声かけをすることで効果が上がるということは――ここでは市長の見解は伺いませんけれども、30・10運動のように、そのような場では市長が率先して声かけしてくださることを期待しています。そうでないと、なかなか難しいかなというふうに感じています。
また、ドギーバッグについては、ただ導入するというのではなくて、この例のように、誰かのためになっているという点も大きいかなと思いますので、ぜひ今後研究もしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それから、ちょっと話が変わりますけれども、5月28日、29日の2日間にわたって東京都足立区で開かれた地球環境フェア2016というイベントでフードドライブの取り組みが行われました。これは家庭などで余った食品を集めてフードバンクに寄附する取り組みでありまして、足立区とフードバンク事業を進めているNPO法人が協力して実施したもので、参加者からインスタント食品や米、調味料などの提供があり、フードバンクに寄附をしたという事例があります。
市が家庭などで余った食品を集めてフードバンクにつなぐ、フードバンクは余った食料品を集めて生活困窮者などの支援に充てるという、このような取り組みはとても効果的であると思います。食品ロス削減に向けて、このフードドライブの仕組みを進めてみてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 環境資源部長 小島達也君。
◎環境資源部長(小島達也) フードドライブにつきましては、食品ロス削減に向けた取り組みとして有効なものと認識しているところでございます。今後、先行事例などの情報を収集し、取り組みにつきましては研究していきたいというふうに考えてございます。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) ぜひよろしくお願いいたします。「町田シバヒロ」などで行われるイベント時ですとか、さまざまなイベントが町田市ではあると思うんですけれども、そういう人が集まるところで、そのような取り組みを市が率先して行うことが大切じゃないかなというふうに思います。
食は生活とは切り離せないものでありまして、また、心の豊かさも支えてくれるものだと思います。もったいない精神はきっと誰にでもあると思うんですけれども、個人でどうこうするにはやはり限界があり、もっと多くの人がフードバンクのことなどを知り、関心を持てば、食品ロスは減っていくと思います。これらの食品ロスが減れば、食品の値段にも還元され、余分なエネルギーを使わないことで環境保護にもつながっていきます。
いずれにしましても、来年4月の「(仮称)~食・人・環境にやさしいお店~」募集開始を目指して、さまざま取り組みを進めていただけるということですので、しっかりと取り組んでいただけることを期待して、この項目は終わりにいたします。
続きまして、項目2番目の産後ケアについてですけれども、前回の質問から、育児支援ヘルパー事業が生後2カ月までしか利用できなかったのが、満2歳の誕生日前日までに拡充したということは大変に喜ばしいことであると思います。
ここでは育児支援ヘルパーについて少し伺いたいと思います。
子育ては、子どもが成長するにつれて、その時々で必要な支援も変化していきます。拡充した期間の利用者のニーズと実際に提供しているサービスに違いはあるのかどうか教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) まず、生後2カ月までの利用時における利用者のニーズと実際に提供している主なサービスは、子どもの世話をヘルパーが行い、その間に母親が休息をとるなどの育児支援が多いというふうに報告を受けています。また、拡充に伴う利用者のニーズは、主に育児疲れによるリフレッシュが多く見受けられ、実際に提供しているサービスは、食事の支度や掃除、清掃等の家事援助が多いとの報告を受けています。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) そうですね。やはりそのような違いが出てくると思います。
また、今回の拡充によって、利用者が約3倍になっているというお話でしたけれども、実際に利用者の希望に沿えないというようなケースはないですか。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃)
育児支援ヘルパー派遣事業は、従前、2社の事業者と業務委託契約をしていました。今回、拡充に伴い、新たに3社の事業者と業務委託契約をしました。ただし、2016年度は1社が事業者の都合により業務委託の契約をしませんでしたが、現在のところ、議員からご指摘をいただいているようなことはないとの報告を受けております。なお、今後につきましても、利用者の増加が見込まれますので、状況に応じて新たな事業者との業務委託契約も検討していく予定です。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 産後ケアには専門性が必要で、主に助産師や保健師の方々がそれに当たっています。しかし、現在の町田市においては、その資格を持つ方々は出産数から比べるとかなり少ないと以前伺いました。市内では年間たしか3,000人弱の赤ちゃんが生まれているということでしたけれども、以前、産後ドゥーラという専門職についても取り入れてはどうかと提案をしました。派遣している育児支援ヘルパーの研修はどうなっているのか、また、派遣している育児支援ヘルパーの所有している資格は何か教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) 研修と、それから資格についてのご質問だと思います。
先ほどお答えしました新規の事業者につきましては、事業開始に当たり、必要な研修を受講するとともに、子ども家庭支援センターと派遣に当たって連絡調整を行っています。また、それ以外の事業者につきましても、事業所ごとに必要に応じた研修に自主的に参加するとともに、子ども・子育て支援新制度における東京都子育て支援員研修にも積極的に参加してスキルアップを図っています。この子育て支援員研修は、東京都が定めた基本研修及び専門研修を修了し、保育や子育て支援分野の各事業に従事する上で必要な知識や技術などを習得することができると聞いています。なお、派遣している育児支援ヘルパーの主な資格は、保育士、介護福祉士、ホームヘルパーなどとなっております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) その研修をしっかりと受けていくということがとても大事だと思いますので、そういう人材を本当に活用してといいますか、育児支援ヘルパー事業が3倍にふえているということは、やっぱりそれだけそういうニーズが高いということになりますので、そこに携わる方々の研修はしっかりと引き続き行っていただきたいと思います。
次に、(2)ですけれども、産後ケアの充実という部分で、これも以前お伺いしたんですけれども、町田市で行っている産後の乳房マッサージについてお伺いしたいと思います。
以前、質問したときは、1回しか利用できなくて、産後1カ月以降でないと利用できなかったり、また、上のお子さんを連れていけないなどの要件があって、もっと利用しやすくしてほしいと要望しました。
ホームページで確認をしましたら、現在は、申し込みは産後いつでもオーケー、生後1カ月未満の赤ちゃんについては、感染症予防の観点から遠慮していただいている、また、上の子を連れていくことについては、保護者の方に安全管理をお願いした上で了承しているというふうに変更がされておりました。これは、より利用しやすく、対象者を広げていただいたということで捉えてよろしいんでしょうか。また、1人1回という点ですけれども、1回では不安なので2回にしてほしいという声を聞きますが、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 町田市では、現在、産後の母乳や乳房にかかわる相談につきまして、母乳育児相談事業の中で、助産師や保健師が電話または来所により相談を受け付けております。その中で、希望する産婦さんに対して、乳房マッサージを実施しているということでございます。
ただいま議員がおっしゃったとおりの状況でございますけれども、もともとの考え方としまして、乳房マッサージをみずからできるようになることを目的とするということで、そのために原則1人1回の申し込み制としているものでございます。それ以上のマッサージ、あるいは専門的な支援が必要な場合は、そういう方に対しまして、地域の助産師を紹介するなどの対応をさせていただいているところでございます。その他、お子様の同伴等につきましては、今おっしゃっていただいたとおりでございます。
電話による相談は随時受け付けておりますので、こうした形で産後ケアに当たっているところでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) みずからマッサージができるようになるための指導ということなんですけれども、1度指導を受けて、それでも母乳が思うように出ない、そうすると、本当にこのやり方でいいのかと、この時期はちょっとしたことで不安になります。また、この時期は女性はホルモンバランスも崩れて、その不安が大きくなれば、産後鬱にもなりかねません。そういった意味からも、1回ではなくて、せめて2回の利用ができないのかというところを、こういう要望があるということも認識していただいて、今後検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、この4月から開始した出産・子育てしっかりサポート事業について伺います。
妊婦全員の面接を実施しているとのことでしたが、4月からですので、2カ月ちょっとになりますけれども、これまで何人くらいと面接をしたのか、また、面接をしてみて、どのような課題があったのか教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 面接実施数は5月末時点で合計753件でございます。面接を開始しました2016年4月以前に妊娠届を提出している妊婦に対しましては、現在、市庁舎会議室に臨時窓口を開設し、面接を実施しておりまして、1日約50人の方にお越しいただいております。時間によっては少しお待ちいただくこともありますが、最大でも30分程度ということで、一応滞りなく面接を実施しているものと認識しております。面接では、出産や子育てに対する不安や心配事を保健師等がお聞きしまして、妊婦の方からは、相談ができ、不安が軽減されましたなどのお声をいただいておるところでございます。
今月末で事業実施から3カ月が経過いたしますので、必要な支援の提供計画等も含めまして、本事業の振り返りを行い、引き続き対象者全員の面接実施を目指して、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援に取り組んでまいります。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 1日約50人というと、単純に計算してですけれども、窓口があいている時間帯がお昼を除いて7時間、そうすると、1時間に七、八人と考えるとすごく多いなというふうに私は感じたんですけれども、今お聞きしたように、出産や子育ての不安や心配事が多いとのことでした。この制度が始まって2カ月とちょっとで、これだけの方々が面接に来るということは、やはり切れ目のない支援につなげていく上でとても重要な事業であると考えます。
話は変わりますが、せんだって、妊産婦自殺10年で63人という新聞記事に目がくぎづけになりました。自殺で亡くなった妊産婦が東京23区で2005年から2014年の10年間に合計63人に上ることが東京都監察医務院などの調査でわかりました。妊産婦の自殺数についての本格的な調査結果が明らかになったのは初めてのことです。
内訳は、妊娠中の女性23人と出産後1年未満の女性40人、自殺の時期では、妊娠2カ月の12人と出産後4カ月の9人が多かったそうです。そして、出産後1年未満の6割に鬱病や統合失調症などの精神疾患の通院歴があり、その半数が産後半年ごろまでに発症するとされる産後鬱だったとの結果です。また、出産後1年未満の4割、妊娠中の6割には精神疾患での通院歴はありませんでしたが、中には育児に悩むものの受診を拒否していた人もいたとのことでした。
産後鬱は、ホルモンバランスの変化や育児の悩みなどから、国内で出産した女性の約10人に1人がなると言われています。妊娠、出産がいかに母親の体や精神が激動の時期にあるか、出産の前後にジェットコースターのようにホルモンバランスが変化すると言われており、そうなると、体調も変化しますし、メンタルにも影響があることはご承知のことと思います。晩婚化による高齢出産、核家族化などにより頼れる人がいない場合、産後鬱はますますふえていくのではないかと思います。
そこで、以前から訴えている産後ケアですが、この時期に体も心もゆっくりと休める場所を整備することは必要だと思います。国も東京都も今積極的に取り組み始めていますが、今後、民間も含めて、そのような場所を提供したいという声が上がったときには、町田市としては積極的に取り組んでいくのかどうか、見解をお聞かせください。
○議長(佐藤伸一郎) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 産後ケアの実施のご相談があった場合に関しまして、市としての対応を研究してまいりますということで先ほどご答弁を申し上げましたけれども、その日数ですとか提供するサービス等も含めまして、研究をしてまいりたいと存じます。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) これは本当に研究をしていただきたいと思います。子育てするなら町田ならば、こういったところにもきめ細やかな対応をお願いしたいと思います。
ママとはこうあるべきと決めつけるのではなく、赤ちゃんがかわいいと思えるように、また、かわいいと思えているなら、もうそれだけでいいんだよと周りがサポートしてあげることが、その後の幼児虐待や育児放棄、ましてやみずから命を落とすなど、悲しい事件を防ぐことにつながると私は確信しています。このテーマにつきましては、今後も諦めずに、また質問していきたいと思いますので、ぜひ研究をお願いいたします。
続きまして、最後の3項目め、
中学校給食レシピを料理サイトに公開してはどうかについての再質問を行わせていただきます。
中学校給食については、これまで私も含め多くの方々が質問をしてまいりました。先ほど教育長からご答弁いただいたように、昨年はコンビニでの給食費支払いや学期ごとの注文も可能にしていただいたことで、これまで利用してきた方々の利便性は確実に向上しました。しかし、それは利用していない方々にとってのメリットは少ないように思います。
ランチボックス給食の喫食率が向上しない一番の原因は、食べたい日にピンポイントで頼めるシステムではないということだと私は考えます。現在は、おおむね半月前までに注文しなければなりません。そのシステムを導入するにはコスト面の課題があり、残念ながら、現時点での導入は難しいという答弁もいただいておりますけれども、この件に関しましては、引き続き研究をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 学校教育部長 吉川正志君。
◎学校教育部長(吉川正志) 喫食率の向上に向けて、注文方法については検討していきたいと考えますが、議員がおっしゃったように、システム変更を伴うため、難しい面もあることは事実でございます。いずれにしても、おいしい給食を多くの生徒に食べてもらうということを念頭に、引き続き研究はしていきたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) なかなかすぐには導入できないと思いますけれども、そんなの無理だよで終わりではなくて、どうしたら導入できるかということを前向きに研究していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に考えられるのは、風評被害といいますか、中学校給食はおいしくないといううわさが小学生のうちから児童や保護者の間に広まっていて、中学生になったときに給食を頼まない人が多くなってしまっているということではないでしょうか。中学入学前の6年生を対象にした試食会も新たに開催したとのことでしたが、具体的にどんな形で実施したのか、また、参加者の反応や感想についてお聞かせください。
○議長(佐藤伸一郎) 学校教育部長 吉川正志君。
◎学校教育部長(吉川正志) 試食会は、新1年生の保護者が入学準備のために来校します春休みの期間中の1日を利用して、新中学1年生と保護者を対象として開催させていただきました。試食した感想では、献立内容や味についてはバランスがとれている、御飯が温かくておいしかった、味については、濃過ぎず、薄過ぎず、ちょうどよいなど、試食した方の約60%の方から、よいという評価はいただいております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 中学校からの依頼で入学前に行ったということは、中学校給食について、保護者や子どもの不安を取り除く意味では、非常に評価できる取り組みだと思います。また、その一方で、入学前の春休みというのは、大勢の方に参加していただくのはなかなか難しい面もあるのかなというふうに感じます。例えば入学して早い時期、1学期といえば6月が食育月間でもありますので、その食育月間にちなんで、入学間もない1年生全員に試食会を行うなど、今後も創意工夫をお願いしたいと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 学校教育部長 吉川正志君。
◎学校教育部長(吉川正志) 6月の食育月間に合わせて、保護者はもちろんのこと、生徒に対しての試食会などを充実させていきたいと考えております。また、そのときだけにかかわらず、1年生に向けて早い時期に試食会などを実施したい、そういうふうに考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) ぜひよろしくお願いいたします。
中学校給食について知っていただくということでは、ホームページの改善もしたということですけれども、中学校給食を知ってもらうための手段としては、どれもインパクトが小さいかなというふうに思うんです。例えば中学校給食のホームページは、給食写真とコメントが毎日更新されていますけれども、どれだけの市民や保護者がその中学校給食のホームページを見ているのか、ホームページの閲覧数というものはわかるんでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 学校教育部長 吉川正志君。
◎学校教育部長(吉川正志) 2015年度の実績でございますけれども、1カ月平均閲覧数はおよそ300件でございます。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 300件が多いのか、少ないのかの判断というのは難しいところでありますけれども、毎日更新されている努力というのは評価に値すると思うんです。それでも、特に給食について、自治体のホームページを毎日は閲覧しないと思うんです。
そこで、今回、
料理レシピサイト、一般的にはクックパッドという日本最大の料理レシピサービスですけれども、野菜や肉、魚といった食材別のレシピなど、200万件を超えるレシピやつくり方を検索できるサイトです。これは若い世代を初め、中学生の保護者世代も大いに利用していると考えられます。2015年度の月間ユーザーは5,000万人を超えているそうです。この5,000万人というのはすごいと思うんですけれども、自治体専用のページもあると聞いています。
そこでお尋ねしますが、現在、クックパッドに登録してレシピを公開している自治体はどのくらいあるのか、おわかりでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 学校教育部長 吉川正志君。
◎学校教育部長(吉川正志) クックパッドを運営している会社に問い合わせいたしました。既に利用している自治体は全国で50ほどあるとのお答えが返ってまいりました。近隣では、日野市、東村山市、杉並区、足立区、また、近隣の横浜市などがいずれも昨年の2015年度から開始している、そういうふうに聞いております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 私も拝見をしました。例えば東京都足立区ですと、東京あだち食堂といいまして、「東京23区の足立区が目指すのは『日本一おいしい給食』です。化学調味料を一切使わず、天然だしのうま味を生かした薄味で、ルーやソースもすべて手作り。感謝の気持ちで残さず食べて、あだちの子どもは元気に成長しています」というような見出しが書かれていたり、また、東村山市では、学校給食中学版のキッチンというようなところで登録をされていたりします。
中学生の保護者世代は、毎日の生活の中でスマートフォンを本当によく活用しています。しかも、クックパッドや今はやりのタニタ食堂ですか、タニタというネームバリューのあるものには、よいイメージを持ちやすいと思うんです。そこで、中学校給食の風評被害といいますか、おいしくないというような、そういううわさで食べる前に注文しないという被害を払拭するためにも、こういったサイトに公開することでイメージアップが期待できると考えますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 学校教育部長 吉川正志君。
◎学校教育部長(吉川正志) 先ほど教育長のほうでも答弁がございましたが、新たな取り組みでございますので、既に公開している自治体などの取り組み内容、その効果について情報収集をしてまいりたいと考えております。その上で、多くの市民や保護者の方々にご支持いただけるような取り組みとなるよう、今後研究をしてまいりたい、そういうふうに考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) 今回は中学校給食の中身を知っていただくという観点からの質問をさせていただきました。クックパッドのようなものを活用するにしても、そうはいっても、クックパッドでも自治体のページなんて見ないという方も多いと思います。それはホームページにしてもですが、自治体の行っていることはおもしろくないとか、つまらないとか、ただやっているだけと感じることが多いからです。ただアップすればいいというのではなくて、周知方法も含めて、また、ホームページは毎日更新をされているわけですので、それに携わる職員も楽しく、また、見る側も楽しめるような取り組みをぜひ研究していただきたいと思います。
子どもが中学生になると、働いているお母さんが非常に多くなります。働くお母さんのお弁当づくりの負担軽減という意味合いでも、生徒が食べたいと思い、保護者は食べさせたいと思う、よいイメージの中学校給食を目指していただきたいと思います。
ところで、最後に教育長に伺いたいと思うんですけれども、クックパッドをご存じでしたでしょうか。また、ごらんになったことはありますでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 教育長 坂本修一君。
〔
教育長坂本修一登壇〕
◎教育長(坂本修一) 正直申し上げまして、今回のご質問の通告をいただくまで、このサイトを拝見したことはございませんでした。それで、周りの職員に聞いてみましたら、大変多くの職員が男女問わずよく利用しているというふうなことを聞きまして、有名なサイトなんだなというふうに認識した次第でございます。
ただ、先ほど議員もおっしゃっておりましたように、クックパッドのサイトの中に、団体公式キッチンというんでしたっけ、そういうようなコンテンツがあって、その中に自治体の保育園ですとか小中学校の給食のメニューとかレシピも含めて公開されているということは、職員も余りよく知らなかったようです。そのあたりの状況も含めまして、今後よく勉強させていただきたいというふうに思っています。
○議長(佐藤伸一郎) 6番 松葉ひろみ議員。
◆6番(松葉ひろみ) ありがとうございます。これをきっかけにごらんになったということで、周囲の方々は皆知っていたということですので、これをきっかけに、ぜひ教育長も頻繁にごらんになっていただいて――全く今までごらんになっていない方が見る視点と、いつも見ている人が見る視点はまた違うと思うんです。そういう意味では、今まで見ていない方が興味を持てるような、そういうサイトづくりができるんじゃないかなというふうに思いますので、今後もぜひ研究をしていただきたいことをお願いしまして、本日の私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
〔2番田中のりこ登壇〕
◆2番(田中のりこ) まちだ市民クラブ会派、町田・生活者ネットワークの田中のりこです。通告に基づきまして、一般質問をさせていただきます。
議員お手やわらかにということを言われたんですけれども、一体どこまでのラインがやわらかくて、どこからがやわらかくないのか、私にとっては難しいことなので、端から順に質問させていただきます。
表題1、南町田駅周辺地区拠点整備について。
(1)鶴間公園・融合ゾーン魅力創出事業の官民共同推進方針によれば、民間事業者の意見を求めた結果、PFI法の規定に基づく官民連携事業ではなく二者のパートナーシップに基づく事業とし、鶴間公園の管理運営には指定管理者制度の活用を想定する、とあるが、その理由は。
(2)指定管理にあたり、指標(KPI等)を用いてサービス基準を設定し、それを「サービス基準合意書」として市と事業者間で合意・締結する、とあるが基準設定に市民意見は入るのか。
(3)東急の商業施設計画図について、市がグリーンベルトとしているエリアに、モールの建物の図があるが、どういう想定か。
(4)融合ゾーンが商業地区指定となっている点について、都市計画審議会ではどのように議論されているのか。
(5)近隣住民の多くが望んでいるのは、憩いの場、静けさの確保であるが、景観審議会の議論は。
(6)にぎわい・交流機能の形成をうたうが、交流機能とは何を指すのか。都市再生整備計画の方針にある、市民活動支援機能とは。
(7)ワークショップが5回のみでは少ないと感じるが、今後どのように展開していくのか。
(8)地区施設に位置づける商業施設内のスペースの市民利用やその可能性についての検討はされているか。
以上、壇上での質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(佐藤伸一郎) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 田中議員のご質問につきましては、担当からお答えを申し上げます。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 項目の1、南町田駅周辺地区拠点整備についてお答えいたします。
まず、(1)の鶴間公園・融合ゾーン魅力創出事業の官民共同推進方針によれば、民間事業者の意見を求めた結果、PFI法の規定に基づく官民連携事業ではなく二者のパートナーシップに基づく事業とし、鶴間公園の管理運営には指定管理者制度の活用を想定する、とあるが、その理由はについてでございますが、町田市では、2016年3月に南町田拠点創出まちづくりプロジェクト、鶴間公園融合ゾーン魅力創出事業の官民共同推進方針を策定いたしました。
この推進方針は、プロジェクトを展開するに当たり、新たな鶴間公園と商業地が接続する部分を中心としたにぎわいの融合ゾーンについて、魅力的な空間づくりの取り組み方法に関する町田市の考え方を示すものでございます。この中では、事業推進手法に関する検討経過とその方向性といたしまして、2014年度以降の検討経過を振り返りながら、事業推進手法を選択してきた経緯とその理由を記載しております。
本プロジェクトでは、当初官民連携手法の1つであるPFI手法の採用を視野に入れつつ、最適な事業手法を検討してきたところでございます。その検討結果といたしまして、検討を通じて実施しました開発、建設、造園など、さまざまな分野の民間事業者へのヒアリングやパートナーシップを構築している東京急行電鉄株式会社とのプロジェクト全体における関係性や役割等の整理を踏まえまして、PFI手法を参酌しつつ、東急電鉄とのパートナーシップを基礎とした本プロジェクトオリジナルの事業手法を採用することといたしました。
その理由といたしましては、本プロジェクトの目玉であります都市公園と商業地との融合的な空間づくりにおきましては、双方の一体性や不可分性が非常に強く、この空間的な融合はプロジェクトの根幹をなすものとなります。この拠点整備の目的やその効果を最大限に実現するためには、計画、整備から運営までを1つの事業としてパッケージ化するPFI手法ではなく、町田市、東急電鉄2者の緊密なパートナーシップに基づく連携、共同事業とし、その体制のもと、市民団体や地域企業などの参画や協力を幅広く得ていく形がより適切と判断したためでございます。
次に、(2)指定管理にあたり、指標(KPI等)を用いてサービス基準を設定し、それを「サービス基準合意書」として市と事業者間で合意・締結する、とあるが基準設定に市民意見は入るのかについてでございますが、鶴間公園融合ゾーン魅力創出事業の官民共同推進方針は、整備時に策定した公園の質や性能を長期的に確保し、市の財政支出の適正化を図ることを目的として、PFI手法における要求水準の設定や性能を管理する考え方を参考にするとともに、運営時のモニタリング制度を充実させることを目指しております。
このモニタリング制度におきましては、事業当初から要求する性能をサービス基準という形で指標化しまして、行政と事業者との間で共有、合意した上で、この基準を互いに管理し合う仕組みを導入することを考えております。
このサービス基準の設定につきましては、双方の事業性に深くかかわるものであるため、指標や基準を設定する前段として公園のあるべき姿や求められる性能を検討する際に、これまで公園づくりに関しましてさまざまに寄せられました市民意見やワークショップでの検討内容等を反映していくことが適当であると考えております。よって、こうしたプロセスを得ることでサービス基準に市民意見は反映されるものと考えているところでございます。
なお、このサービス水準合意書の仕組みにつきましては、事例も少ない先駆的な取り組みとなりますことから、多方面から研究を続け、事業者側との調整を綿密に図りながら、本事業に適した仕組みとしてつくり上げていきたいと考えているところでございます。
次に、(3)東急の商業施設計画図について、市がグリーンベルトとしているエリアに、モールの建物の図があるが、どういう想定かについてでございますが、2015年6月に策定いたしました南町田駅周辺地区拠点整備基本方針では、都市公園と商業地を中心として、にぎわいと交流を促進することを拠点整備の方針の1つに掲げ、鶴間公園のさわやか広場からモールを介して銀河歩道橋のたもとまで空間的な融合を積極的に促すように、互いの施設やオープンスペースを魅力的にしつらえるゾーンとして、公園と商業の融合ゾーンを位置づけております。
この融合ゾーンは、全てをオープンスペースとすることを予定しているものではなく、公園と商業それぞれの特色である緑やにぎわいの要素を積極的に融合しながら、公園の緑が商業施設内に入り込み、また、商業のにぎわいが公園側ににじみ出していくような空間づくりを目指し、双方の一体性を強く意識したオープンスペースや施設の配置計画を行うものでございます。
この融合ゾーンのうち、商業施設内にかかわるエリアにつきましては、3月のプロジェクト計画説明会で商業施設事業者であります東急電鉄が説明した施設計画のとおり、公園内広場からつながる十分な幅を持った通路、広場を東西方向に配し、その通路、広場に沿って商業施設の建物を配置することで、にぎわいと緑が融合したゆとりある空間を生み出すことを計画しているものでございます。
次に、(4)の融合ゾーンが商業地区指定となっている点について、都市計画審議会ではどのように議論されているのかについてでございますが、5月23日に開催いたしました第197回町田市都市計画審議会におきまして、議案審議に先立ち、都市計画案件の概要を説明する事前協議を行いました。この事前協議では、南町田駅周辺地区拠点整備基本方針に掲げる将来像を都市計画に位置づけるための地区計画を新たに定めるほか、これに合わせた用途地域等の変更、土地区画整理事業の決定と公園の変更の4案件につきましてご説明いたしました。
この中では、(3)でご説明した融合ゾーンのうち、映画館横の公園と商業地の接続部分に当たる街区は、駅からのアクセスにすぐれ、かつ商業のにぎわい、公園の緑、スポーツのにぎわいなど、多様な要素が顔をそろえる特に重要なエリアであり、融合ゾーンの中でも中心的なエリアとして捉え、地域活動の中心となるような公共公益施設を配置する方向で考えているとご説明したところでございます。
加えて、こうした考え方を踏まえて、この街区につきましては、地区計画でセンター地区と位置づけ、土地利用の方針を地区住民の活動拠点となるにぎわい、交流、公共公益機能等の複合的な集積を図るとし、この方針を整合させるべく、用途地域等を現行の第1種低層住居専用地域から、施設立地の自由度の高い商業地域に変更する考えであることをご説明いたしました。
この説明に対しましては、審議会委員からは地区の形状を半月状としている理由や地区の将来の土地利用に関する質問がございました。それぞれけやき通りにかわる歩行者通路を地形に沿ってバリアフリーで配置したことにより、地区西側が円弧状になること、将来土地利用については一般的なオープンスペースや住宅の土地利用ではなく、地形的な高低差を利用した施設に公共公益的な機能を導入する想定であることをご説明したところでございます。
次に、(5)の近隣住民の多くが望んでいるのは、憩いの場、静けさの確保であるが、景観審議会の議論はについてでございますが、5月13日に開催いたしました第23回町田市景観審議会におきまして、市長から審議会に対しまして、南町田駅周辺地区拠点整備事業における景観形成の考え方についての諮問を行いました。この諮問を受け、審議会の中に専門部会を組織することが決定され、今後、学識経験者4名による専門部会での議論を通じ、公園を含むオープンスペースのあり方や景観上の周辺環境への影響配慮等の考え方につきまして、答申を取りまとめていただく予定となっております。
諮問におきましては、事業の趣旨といたしまして、にぎわいと緑が融合する新たな暮らしの拠点を生み出し、また、自由通路を含む駅前を回遊する歩行者ネットワークを形成するなど、地域住民、来訪者にとって魅力的で利用しやすいオープンスペースの充実を図ることが重要であるといたしまして、本事業におけるオープンスペースを中心とした景観形成の考え方を伺うとしております。
特に鶴間公園は、このオープンスペースを中心とした景観形成において主軸となるものであり、駅前の顔となるべき要素の1つであることから、当然に駅周辺エリアの景観形成においても重要な位置を占めるものでございます。公園の再整備におきましては、今後、審議会から多角的なご示唆をいただきながら、地域のシンボルとなる豊かな景観形成が図られるよう、計画、整備のあり方を検討してまいりたいと考えております。
次に、(6)にぎわい・交流機能の形成をうたうが、交流機能とは何を指すのか。都市再生整備計画の方針にある、市民活動支援機能とはについてでございますが、町田市では、都市計画マスタープランのテーマ別まちづくり方針の1つに、にぎわいと交流を創出するまちづくりを掲げており、鉄道駅周辺を初めとする地域の拠点では、にぎわいと交流を強く関連するものと捉えまして、各拠点の特性に応じたにぎわい・交流機能の充実をその目標像として位置づけております。
拠点的市街地を構成する、例えば商業機能や文化機能などは、町のにぎわいと人々の交流を双方に同時に生み出すものとして考えているもので、にぎわい機能と交流機能を分離して捉える考え方は基本的にとっておりません。この前提を踏まえまして、本拠点整備におきましても、市の南の玄関口、副次核としてのにぎわい・交流を促進することを拠点整備基本方針の中で掲げております。
この具体的な導入機能のイメージといたしましては、商業機能はもちろんのこと、地域の皆さんや地域を訪れる方々が集まって会議やさまざまな活動などを行うためのスペースとなる市民活動支援機能や図書や音楽など文化的な要素を通じて、人々の交流を促進する文化交流機能などを想定しております。
次に、(7)のワークショップが5回のみでは少ないと感じるが、今後どのように展開していくのかについてお答えいたします。
5月20日に開催いたしました第25回南町田駅周辺地区整備計画検討会におきましては、地元の5つの町内会・自治会に対しまして、鶴間公園と融合ゾーンの計画に関する市民参画の企画として、7月下旬から12月にかけまして、5回程度のワークショップを開催する計画であるとご説明いたしました。
ワークショップの開催につきましては、1点目でお答えいたしました3月に策定した官民共同推進方針を踏まえまして、公園と融合ゾーンの基本計画・基本設計のための市民参加プログラムとして、町田市と東急電鉄が連携・共同して企画や実施をするものでございます。
また、整備計画検討会では、現時点でイメージしているワークショップのテーマについては、緑や光、スポーツ、公園の使い方、コミュニティーの大きく5分野を考えていることもご説明しております。この5つのテーマは、鶴間公園の特性を網羅したものであり、これらのテーマごとのワークショップを開催することで鶴間公園と融合ゾーンの方向性を見出せるものと考えております。
最後になりますが、(8)の地区施設に位置づける商業施設内のスペースの市民利用やその可能性についての検討はされているかについてでございますが、地区計画において、地区施設として位置づける予定の広場や歩行者通路、歩道上空地などにつきましては、商業施設内ではございますが、商業施設の利用者だけでなく、道路や公園などの公共施設と同じく、誰もが自由に歩き回り、憩い、滞在することのできる空間として、民間の責任において維持管理をされることを想定しております。
また、駅前の空間ではございますので、地域の活性化に資するイベントやお祭りなど、さまざまな催しや活動は、空間を魅力的に活用する取り組みといたしまして積極的に展開されることが望ましいものでございます。
このような考え方を踏まえまして、今後、これらの空間の維持管理や活用の考え方とそれらを担保する方法につきまして、町田市、事業者を初め、身近にこれらの空間を利用することになるだろうさまざまな主体との意見調整を図りながら、具体的に検討してまいりたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) それぞれご答弁ありがとうございました。
それでは、最初のほうから順番に再質問をさせていただきます。
2014年度の調査において、民間事業者にヒアリングした結果というものなんですけれども、PFI事業よりも、市の部分と東急の部分でどっちがどういった役回りというか、責任を持つかというところの関係性が整理されてきたということだと思います。その関係性に合わせて、どういった事業の仕方をするというところでパートナーシップ事業というのが出てきたと思うんです。
では、もう1回詳しく、拠点整備の目的と効果を最大限に実現するためにパートナーシップ事業とした、PFIにする場合とパートナーシップ事業にする場合の効果の違いみたいなのをもう少し詳しく聞かせていただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) PFIとパートナーシップ事業の効果の違いというご質問かと思います。一般的には、PFI手法では行政側が整備しようとする施設につきまして、要請いたします水準、要求水準というものになりますが、それを設定した上で、それをもとに事業者側が作成いたします事業提案を募りまして、その提案を評価し、採択するというプロセスをたどっていきます。
今回の鶴間公園や融合ゾーンの空間整備におきましては、先ほどご答弁したとおりでございますけれども、商業施設がある東急所有地になりますが、東急所有地との一体性や不可分性が非常に高い。やはり公園と一体的にやらなきゃいけないというところで非常に強いということから、PFI手法で言われています要求水準に当たる部分を、どのような空間を目指すか、どんな活動が行われるべきかなど、利用シーンや空間イメージを両者で一緒に検討し、つくり上げていくプロセスを重要視したところでございます。それに沿って事業手法を構築していくということと考えております。
鶴間公園の融合ゾーン魅力創出事業と銘打っておりますので、こうした融合ゾーンを構成する者同士の連携とか共同した検討プロセスが今後の魅力的な空間づくりにとって最も効果的であるものと考えたものでございます。
また、2014年度の調査、民間事業者とのヒアリングのところもちょっと触れておかないと、多分このお話は理解しにくいのかと思いますが、2014年度に行いました事業者ヒアリングでは、プロジェクトそのものに興味をお示しいただいた一方で、事業参画の可能性に関して、商業施設側の事業内容を把握した上でないと公園の事業計画を策定すること自体が非常に難しいとの示唆や、東急電鉄がプロジェクト全体に関与することが必然であり、彼らと共同できるかが参画の可否を左右する、こんなような意見を複数いただいたところでございます。
なお、詳細な内容につきましては、ヒアリングをお受けいただいた各企業の企業活動に影響するおそれがあるため申し上げられませんが、こういう背景もありまして、このような事業手法をとったということでご理解いただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) ありがとうございました。
それでは、公園の部分とか公共の私たちの持ち分の部分については、指定管理制度を考えていますということで、その指定管理に当たってサービス基準合意書というもの、先ほどおっしゃっていただいて少し説明をいただいたんですけれども、サービス基準というものについて、どのような設定をするのかというのをもうちょっと詳しく教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 今までもお伝えしているように、公園については指定管理者制度というところでご指摘のとおりなんですが、サービス基準というのはどのような設定かということになりますと、整備計画内容に即して基準を設定するべきと考えております。整備計画、あるいは基準設定とともに、今後の重要な検討事項でありまして、現在のところ、ご公表できるような内容はまだできておりません。今後のことということで検討しております。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) ありがとうございます。
とりあえず、町田市の大抵の指定管理者制度の場合は、町田市公の施設指定管理者候補者選定基準表という標準様式というものがまずあって、そこにプラスして各施設の特性に応じた評価項目、視点の追加、配点の重みなどの采配があるはずだと思います。
この特性の部分で、鶴間公園なりの魅力とか特性を出していくのだろうと思います。先ほどおっしゃられた今までのパブリックコメントでの意見とか、これからやるワークショップの意見などが、この特性をつくる評価項目の中に入っていくのだろうという理解でよろしいでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 指定管理者の基準ですけれども、従前の指定、制度運用を踏まえつつ、本事業の目的や目指す性能、この辺が今回、鶴間公園はほかの公園とはまたちょっと違った意味合いを持っておりますので、こういったところを的確に評価できるような基準の設定、こういったようなことで考えているところでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) モニタリングも、もちろん指定管理なのでしていくんですけれども、そこのところに市民と学識者が入った外部モニタリング組織を考えているということで、これはちょっと特徴があるのかなと思ったんですけれども、その点について教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 先ほども答弁させていただきましたが、市民と学識経験者によります外部モニタリング組織というのを立ち上げるということになっております。
今回、プロジェクトにおけます市の立場は、民間との共同事業者、あるいは事業の執行側であり、行政としての計画策定主体または規制誘導役でもあります。いろんな多面的な要素があるということになります。
さまざまな立場、役割が混在する中で、事業に対します一定の監視機能、これを保持することが非常に大事かなと考えておりまして、そういった監視機能を保持するためにも、この外部モニタリングという手法が1つのアイデアとして現在挙がっているところでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) ちょっとおもしろいなと思っておりますので、注目していきたいと思います。
そして、(3)のところなんですけれども、私が疑問に思っていた東急のグリーンベルトとしているエリアに、モールの建物の図のところなんですけれども、議長のお許しをいただきまして資料を配付させていただいております。
これの「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」計画説明会のほうの左下のところに図があるんですけれども、ここのモール内のところににぎわいの融合ゾーンというのが書いてある、この文字のところの上のところにちょっと網のかかったモールの部分があると思います。ここのところがちょっと色がないのでわかりにくいんですけれども、この網のかかった部分というのが一応グリーンゾーンというふうにされていて、裏のページをめくっていただいて左側のが東急のほうから出ている商業の施設計画ということで出された図が左上に書いてあるんです。
同じグリーンゾーンのところを見ると、普通にモールが建っているような感じにこの図では見受けられまして、南側の建物がずらっと並んでいるところ、ちょっとそこにくっつく形で黒い四角いものが細く長くくっついていると思うんですけれども、この部分はカラーで見ると緑になっていて、モールの横に樹木の並木があるのかなというふうな、これだけで判断しちゃうと大変わかりにくかったんです。
それが先ほどの説明ですと、ちょっとそういったものとは違っていて、もう少し樹木と商業施設が混在するような形、まだはっきりイメージは持てていないんですが、例えば私の周りの方々が理想的に思う形だと、樹木よりも低いような建物が混在しているような、軽井沢のようなイメージのコテージが並ぶような感じ、そういうのがグリーンゾーンのところだったのかななんておっしゃっている方もいて、まだここのところは詳細は決まっているのかいないのか、どんなふうな想定になっているのかというのをお答えできたらお答えください。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 議員ご指摘の絵、配付されている資料を見ますと、若干そういうふうに見えるかと思いますが、先ほど答弁したように、公園と商業それぞれの特色を双方でにじみ出しながら演出していくということを考えているところでございます。
今ご指摘のように、ここはグリーンベルトという位置づけではございませんので、商業施設であっても緑のよさというんでしょうか、特徴をにじみ出し、また緑のところでは商業施設のよさをにじみ出すような、そういう意味での融合ということで、これを公園と商業の本当にまじり合ったというんでしょうか、こういったよさを引き出して、まじり合った、融合させたゾーンということでご理解いただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) それでは、ちょっとでもやっぱりわかりにくい、ほかの項目のところでも聞きたいと思います。
4番の融合ゾーンのところなんですけれども、もう1つカラーの資料をお配りさせていただいておりますが、これが都市計画審議会で今出されている用途地域の変更の図なんですけれども、この部分のところで、上が変更前、下が変更後ということで、下の図の2番のところが商業地域に変わっている。この点について、例えばここの部分に建物ができてしまうということで、住民からいろんな意見が出ているのは何となく公園のほうがショッピングモールに侵食されているようなイメージを持っている方がたくさんいる。
都市計画審議会の中でも、融合というのであれば、例えば公園に商業施設が張り出してきているのみではなくて、商業エリアのほうにも緑地が延びていくようなつながりができないのか、つくりができないのかという意見があったと思うんですけれども、これに対してはどのようにお答えできるでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 今、議員のご指摘は、建物のほうに緑があって、緑のほうに建物がある、まさしくそのとおりで、建物と緑がそれこそこの場所についてはしっかり融合させるゾーンであるということで、先ほども申し述べましたが、いろいろな機能をそちらのほうで期待しているところで、今後、その辺のところをしっかり対応していきたい、検討していきたいと考えているところです。
用途地域につきましても、こちらについては、そういう意味ではいろいろな用途ができるような形での変更をして、議員のお配りいただいた資料でもありますように、商業地区という形にしております。これは幅広くいろいろな施設を検討できるという前提の中での用途指定ということでご理解いただければと思います。
また、先ほどの壇上の答弁でもご説明しましたけれども、副次核ということになりまして、拠点としての機能充実、魅力ある市街地の形成、こういったことが非常に重要な部分での一番の拠点となる、考え方の核となる部分ではないかと考えておりますので、こういったところに戸建て住宅や風俗営業の施設、あるいは工場、危険物の貯蔵庫、倉庫、こういったものが立地することを制限したいと考えております。
また、公共公益性の高い施設立地を目指していることから、いろいろな遊技施設的なものはできるだけ排除したいなというふうなことで考えているところでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) わかりました。例えば2番のところは一応建物が建つんだけれども、先ほどモール内のほうのグリーンベルトのお話が出たんですけれども、例えばそのモール内のところにグリーンベルトを配置するというところも、グリーンと商業施設の融合的な雰囲気がつくれるというふうに想像しているんです。そこの部分というのは、ちょっとしつこいんですけれども、お答えいただいていいでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 先ほども言いましたけれども、グリーンベルトという考え方ではないもので、緑との融合という形になるかと思いますが、多分緑地が商業エリアのほうに伸びていくイメージ、こういったものだと思うんです。そういうご指摘だと思います。都市計画審議会でも同様の内容のご示唆、ご教示、ご指摘もいただいたところでございます。
今回のまちづくりのコンセプトからいたしますと、駅をおりたところから始まりまして、駅の南側のエリア全体まで、鶴間公園の気配や雰囲気、こういったことが感じられるような、横たわるようなというんでしょうか、感じられるような商業施設を初めとしたエリア全体が、ふんだんに緑が配置された施設計画が行われるべきであると考えております。そのような施設を融合したような施設を考えているということでご理解いただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) なぜ私がグリーンベルトという言葉を使うかというと、実は3月の説明会のところではっきりそういう言葉を使って説明されていたことが記憶にあるので、実は使っておりますが、そういったことなのだと少し理解しました。
そして、2番の建物のところなんですけれども、その建物の中身について、今、用途制限の話をいただきまして、都市計画審議会の資料の中でも、ここの部分、1番のところには何をつくっちゃいけない、2番は何をつくっちゃいけないというリスト、ネガティブリストなのかな、リストが幾つか挙がっておりまして、私が幾つか読み解けたのは、例えばゲームセンターは2番につくらないというふうな部分は読み解きました。もしそれ以外で、例えば特に子どもに配慮している部分などがあれば教えていただきたいと思ったんですが。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) C地区に対する用途地域の制限は、建物の制限ということで配慮した点だと思います。先ほどちょっと触れてお答えしたんですが、用途地域を商業地域に変更することを想定し、地区計画で定めます土地利用の方針の内容に沿った土地利用が誘導されるよう、建築物等の用途の制限を定めていくと考えております。用途地域の上に地区計画制度というのをかけて、そちらのほうで制限していくということでございます。
南町田駅の周辺は、先ほども言いました副次核ということになりますので、やはり拠点機能の充実、あるいは魅力ある市街地形成、こういったことも目的とした、にぎわいを阻害する用途と考えられる戸建て住宅とか、先ほども言いましたけれども、風俗営業施設、あるいは工場、危険物の貯蔵庫、倉庫、こういったものを立地することを制限したいと考えております。
また、公共公益性の高い施設、先ほど議員のほうからご指摘がありましたけれども、ボーリング場とか、カラオケボックスとか、そういったものについての遊技施設、こちらは先ほども言いましたけれども、この地区計画の中でもしっかり制限をしていく考えでおります。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) わかりました。それで、商業施設も2番のところに入り込んでくるんだろうとは思っているんですけれども、市民活動支援の拠点みたいなものもつくるということで、この2番のところは一応町田市の持ち分だと思うんですが、建物についてはどっちが有償でどうなるのかという、その費用負担とか区分所有みたいなところはまだはっきりはしていないんでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) こちらの想定しています建築物における今の費用負担等の話ですが、今後の検討事項の1つでございまして、現在のところ、どのような形にするかということは未定となっております。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) わかりました。
では、5番なんですけれども、近隣住民の多くが望んでいるのは憩いの場、静けさということで、ここはいろいろ議論になっていると思います。それで景観審議会の中でも、今後、年内に3回ぐらい景観審議会があるというふうには聞いているんですけれども、専門部会も立ち上げるということで、ちょっと専門部会のことを聞いてもよいでしょうか。どういったメンバーで、審議会とはまた別個に行うのかというのをちょっと教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 景観審議会自体は、今年度回数で、それだけでなかなか議論ができないという、今年度3回想定しています。その中で、これだけの大きなプロジェクトの内容の審議というのは非常に難しいということの中で、景観審議会の下に専門部会というのを設けまして、専門部会という形で議論をしやすくする場を設けたということでご理解いただければと思います。
こちらの専門部会のメンバーにつきましては、審議会の先生方であります4名の学識の先生方に入っていただいて、審議会という形の枠を一歩踏み越えたご議論をいただいて、それを反映していきたいということで設置したものでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) わかりました。ありがとうございます。
それで、この間の景観審議会の意見の中でも、具体的な見方がわかりづらいというふうな意見が、平面図、断面図でエリア全体とのつながりがわかるようにしてほしいというふうな声もあったと思うんですけれども、模型を使うか否かという議論はこれまでもよく出てきているんですが、3Dというのは今まで東急さんがつくったものがあって、見せていただいたりはするんですが、それをもう少し全体像をシミュレーションできるような形で使うようにするというのは、今後、例えば専門部会やワークショップなどでできるんでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 景観審議会の中で模型、あるいは3Dの映像等の活用というご提案だと思います。この辺はより審議が深まるような内容であれば考えてみたいというところもありますが、いずれにしましても、景観審議会の先生方からのご示唆、あるいはご指導をいただきながら、最善の方策、先生方はそれなりのベテランの先生方ですので、そういったことがある資料の中でも大分議論が深まるかと思います。その辺を今後検討していきたいと思います。
また、先ほど3Dというお話もありましたけれども、この辺でのワークショップの進め方というお話もいただいたんですが、この辺も事業のパートナーであります東急電鉄さんのほうとも今後話し合っていきたいと思います。いずれにしても、模型を使うかどうかというところはご意見として承りたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) わかりました。
それで、いろいろお話を聞いていて、スポーツ公園としての拠点みたいな言葉もよく耳に入ってきたりしているんですけれども、そんな中で、町田市として例えば公園も一応再整備するに当たって、やはり静けさとか憩いの場の再現みたいなところが近隣住民の望んでいるところかなと思っているんです。
町田市としては、緑の政策を全体的に見たときに、例えばたまたま流山の市長のお話を聞く機会がありまして、流山の場合だと、例えば「都心から一番近い森のまち」というのを掲げていまして、例えばマンションなどをつくる場合でも、樹木のある程度の部分、スペースをつくると、融資の軽減とか、いろいろ優遇策が得られたりだとか、いろいろ町の中に緑を配していく政策というのをかなり打ち出していまして、その結果、すごく町並みがきれいだということで、こんなきれいなところに住みたいという人がどんどんふえてきていて、土地の戸建ての区画割りなんかも、町田市は逆に景観条例をつくったところでも、やっぱり売れなくなってくるから細かい区割りにしたほうがいいのかなというふうな方向性もあると思うんですが、逆に流山の場合には広くなってきている。そして、購入する方の5,000万円の壁も超えてきているというふうな話を聞きました。
いかに美しい町、好まれる町をつくるかということの中に、にぎわいとか交流とかという魅力、スポーツの魅力もあると思うんですけれども、本当に景観として美しいものをどういうふうにつくり込んでいくかというのも、かなり住民、どこの町に住みたいかという選ぶ基準には大きく左右していくんだと思います。
その中で、例えば鶴間公園も、あれだけの緑と融合したショッピングモール、緑を生かしたモールというところを打ち出すのであれば、どのように今後生かす、ワークショップでここの中のしつらえを考えていくと思うんですけれども、そこにどうやって緑の再現を生かしていくのかなということをとても気にしています。
それで、ちょっと6番は飛ばしましてワークショップのほうなんですけれども、ワークショップ、5回テーマがあって、緑のワークショップが1度だけ、スポーツがあって、光もあって、使い方、コミュニティーで、これはそれぞれ1回ずつやって、その後どうなるのかというのはとても気になっているんですが、その後の方針みたいなところをもう1度教えていただいてよろしいですか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 公園づくりのワークショップということになりますが、鶴間公園につきましては、議員ご指摘のように、現況非常に皆さんお使いになっていただいているところでございまして、先ほど議員のほうからも、この地区の緑の重要性、グリーンベルトというような言い方でいただいたんですが、市としてはグリーンベルトという考え方ではなく、恐らく鶴間公園の中にあります横浜水道に沿っての緑の空間がリボン状につながっているということの表現をしていて、それが何かグリーンベルトみたいな形になっているかと思います。
そういう意味でも、鶴間公園とあの辺の緑、横浜水道に沿った緑、あの辺は非常に重要であると思っておりまして、ワークショップがこれで足りるのかという話になるかと思いますが、先ほども答弁いたしましたとおり、鶴間公園にとっては、緑は1つのテーマではありますけれども、公園機能と考えますと、先ほども議員のご指摘もあったり、私のほうも第1答目でお答えしたとおり、スポーツ、あるいはコミュニティーの形成など、多種多様な機能を有しているということで考えております。それが現在の鶴間公園、将来的にわたっても、それが魅力なのかなということで、大きな可能性を秘めている公園ではないかと捉えているところでございます。
このため、これらを網羅するようにテーマ設定しているものでありまして、緑のみを特化しての、また緑のみを重点化してとか、1つのテーマを重点化してではなく、公園計画全体的な考え方を検討していくということで、1つのテーマを重点化していったようなことでの公園計画を検討するということでは考えておりません。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) 恐らく1回ずつテーマは決めているんですけれども、そこから発展していくんだろうと思っています。そこで集まった人たちのどういった話し合いが行われて、その後にこんなことをしたいよねというのが出てくるかどうかにかかっていると思うんですけれども、この中で光のワークショップというのがあるんですが、これについて少し教えてください。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 光のワークショップにつきましてお答えしたいと思います。
現在、どういう内容でやるかという企画の検討中でございますので、詳細な内容については現在ここでお答えすることがなかなかできないんですが、地域の皆様方からの懸念の声があります公園の明るさ、あるいは暗さ、特に夜間の照明計画につきまして、テーマとして取り上げていきたいなということで考えているところでございます。
このため、そういうテーマ、そういう内容で検討するということですので、ワークショップを実際に夕方から夜にかけて開催して、現地で実際に照明設備なんかを置きながら、光がどのようなことで影響するかとか、そういったことにつきまして体感とか実感、こういったことをもとにした公園の照明計画、この辺の照明計画のあり方みたいなところを検討していくようになるかと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) わかりました。それとスポーツがあって、緑があってという部分なんですけれども、きょうもう1つ資料をお出ししておりまして、A4サイズのものなんですが、東京新聞の2016年5月7日の記事なんですけれども、これはビルの谷間に自然を再現しているという部分で、今、鶴間公園の緑の部分を少し削られるのは惜しいという声もたくさんあるんですけれども、やりようによってはいかようにも再現できるのかなということを思っています。
こういったいろんな資料を提示することによって、みんなの考え方も少しずつシャッフルされて変わってくる部分もあるのではないかと思うんです。いかんせん、お金もかかる部分はかなりあるとは思うんですが、先ほど言ったような静けさという部分で、商業地区、先ほどの2番のエリアのところと公園が接する部分で、ここのさわやか広場というのがかなり皆さんくつろいで、木に囲まれているので、例えば日曜日に見に行くと、レジャーシートを敷いて背中とかおなかも見えちゃうぐらいな、寝っころがっている方とか、昼寝されている方とかもいるぐらいの静けさがあります。
ここのしつらえに関して、例えばショッピングモールに買い物に来た方たちが御飯を食べられるように机と椅子をたくさん並べたらどうかみたいなことをちょこちょこちょこっと聞いたりしたんですけれども、机と椅子を完全にここが食べるエリアみたいにつくってしまうことで、どうもあそこで座って食べないと格好悪いかもしれないとか、ここのしつらえの仕方でいろんなことが起きてくると思うんです。
さわやか広場の中も、不寛容という言葉がこの間、一般質問に出てきていましたけれども、本当に寛容性のある使い方がされていて、さわやか広場の部分だけ、本当に一部なんですけれども、そこの部分だけでも10グループぐらいキャッチボールしている人がいる。そのほかにバドミントンをしている人が一どきに3組ぐらいいたり、そのくらいの余裕のあるような使い方をされているスペースが確保されていて、そういった子どもが自由にボール遊びできるなんてなかなかないんだけれどもという声もできれば取り入れていただいて、このワークショップをうまく使って、しつらえを丁寧に考えていただきたいなということを申し上げます。
最後に、済みません、6番のにぎわい・交流機能のところで、市民活動支援機能というのをお答えいただきました。リエゾンは今のところ、駅前に配置するのかなというふうに聞いていたと思うんですけれども、リエゾン機能とは別の市民が活動するための場所をつくるという理解でよろしいでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) リエゾンみたいなものということになるかと思いますが、融合ゾーン内への市の宅地の再配置みたいなこと、新たに先ほど言いましたようにセンター地区というか、C地区というところに配置して、こちらのほうにいろんな機能を設けたいというふうにご回答したところでございます。
また、融合ゾーンにつきまして、この地区については、地域、特に中心的なエリアとして捉えておりますので、地域の皆様の活動拠点となるような複合的な機能の集積ということになりますので、リエゾン機能をそこということだけではなくて、そういったところについても今後の検討になるかと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) ありがとうございました。
それと、市民利用の可能性ということを最後に聞いていたんですけれども、駅前のところ、改札を出てすぐに私有地に入ってしまうというふうなつくりになりますので、今回またデッキもずっとモールまで真っすぐに水平にかけるということで、その中での使い方、例えば歩行者ネットワークがよくなるというのはとても期待している。
その中で、例えば犬の散歩は今までどおりできるのかとか、その中のベンチで、例えばこの間たまたまちょっと東急の方と、これは完璧に雑談なんですけれども、話したときに、モールの中のベンチとかで持ち込みのお弁当を食べるとかってどうなのみたいな話になって、えっ、買ったものを食べてほしいと。でも、買ったものじゃなくて、持ち込みのものでも、東急のスーパーで買ったものかもしれないしとか、いろいろ雑談したことがあったんですけれども、例えばそういういろんな使い方で、それも公園のほうでもちゃんといろんな使い方が保障できるのかなと。
あとデッキの部分、駅前のデッキとかは、こんなに1社のところの私有地が広がっているんではなくて、例えば町田駅のところの市街地であれば、いろんなところが共存しているので、デッキとか公道の共用部分みたいなところを使って、今いろんな催しがされているようなんですけれども、イベントはできるようにするということなんですが、駅前であれば、こういうことでオーケーとか、公園だったらこう、モールの中だったらこうという、すごく丁寧な使い方の検討というのはされる可能性があるでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 駅前街区とか、中央街区のモール、先ほどもご説明しましたけれども、地区計画で位置づけます通路などは、市が管理する公道ではなくて、民有地であっても広く通行等の利用を保障するということを求めるものでございます。
ただし、民地の部分は東急電鉄が責任を持って通常の管理運営を行っていただくものでありますので、こうした地区施設の果たすべき役割を鑑みつつ、しっかり考えて捉えていただいて、当然東急電鉄の管理責任の及ぶ範囲として利用ルール、先ほど議員のご指摘もありましたけれども、ペット連れの扱いですとか、喫煙はあれですけれども、飲食ですとか、あるいは喫煙ですとか、自転車の通行なんかも踏まえて、こういったところについては定めることになろうかと思います。
ペット連れの方なんかは、まずペットが入れるかどうかというのは1つの選択肢でありまして、私も休みの日は、まずはそれを選定して遊び先を見つけるので、こういったルールを適切にきちんと決めていくことが必要かなと思います。これらの公開空地と呼ばれるものにつきましては、平準的に適用されていく考えだと認識しているところでございます。
あと、そういう一般的に入る部分というと公園も含まれると思いますが、公園内も公の施設ですので、当然のことながら、地方自治法ですとか都市公園法ですとか、いろいろ関連の法令、ルールにのっとりまして利用されるべきということで考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 2番 田中のりこ議員。
◆2番(田中のりこ) ありがとうございました。例えば法律とか基準にのっとっていっても、しつらえによって、こうこうことがやりにくいというような部分を生み出してしまうケースというのはあるので、十分に学識者の方とか専門の方のご意見をいただいてやっていっていただきたい。
それから、ワークショップも、できたらここで市民の運営団体もできるといいと思っておりますので、丁寧に市民の方が夢を持てるような感じでやっていただきたいなと思っております。その夢というのは、例えばスポーツの夢とかいろんなところがあって、この緑の部分の方たちにも、ちょっと夢を持てるようなやり方をやっていってほしいなということを強く申し上げまして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(佐藤伸一郎) 休憩いたします。
午前11時56分 休憩
―――◇―――◇―――
午後1時 再開
○副議長(殿村健一) 再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を続行いたします。
19番 あさみ美子議員。
〔19番あさみ美子登壇〕
◆19番(あさみ美子) 議長のお許しをいただきましたので、公明党市議団の一員として、1、災害への更なる対応について、2、改めて詐欺被害等への対策を求めるについて、2項目の質問をいたします。
初めに、このたびの熊本大地震によって甚大な被害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧復興を心よりお祈り申し上げ、質問に入らせていただきます。
それでは、1項目め、災害への更なる対応について。
東日本大震災から5年、思いもよらなかった場所、熊本に想定外の最大震度7の地震が相次いで発生、その後も余震が続く中、全壊、半壊の家屋や土砂災害など被害は甚大です。多くの方々が今もなお避難生活を強いられ、生活再建への道がいまだ険しい現状です。
震災は日本中いつでも、どこでも起こり得ます。震災が起きてしまったとき、ハード面での避難所、そしてソフト面である避難所を運営する現場の体制をどう構築していくのか。できるだけ避難期間を短くし、2次災害を防ぐためには何をすればいいのか。そして、何よりもどうすれば人の命を守れるのか等々、防災、減災対策はこれからの市政にとって最も重要なテーマの1つではないかと感じております。
そこでお伺いします。
(1)4月に発生した熊本地震を踏まえ、どのように捉えて、今後、防災対策にどう取り組んでいかれるのか。
(2)町田市の災害対策は充分であるとお考えでしょうか。
①避難施設の開設、運営、環境についての取り組みは万全でしょうか。
②駅周辺の帰宅困難者対策や一時滞在施設については、どのように取り組まれているか、お伺いします。
③ペットとの同行避難についての現状と今後の対策についてお伺いします。
④市民への家具転倒防止や防災用品の必要性の更なる周知への取り組みについて、市のご見解をお伺いいたします。
次に、2項目め、改めて詐欺被害等への対策を求める。
詐欺被害から市民の、特に高齢者の方々の財産と生活を守る対策について、さまざまな提案も含めて平成26年3月定例会と12月定例会、過去2回質問してまいりました。さらに、公明党町田総支部として、防災行政無線を活用した注意喚起の放送の実施について要望もさせていただきました。
町田警察署のホームページによりますと、町田署管内の特殊詐欺認知数は、平成27年は20件ほど減少、これは市民が特殊詐欺の手口を知り、冷静に対応したことや留守番電話対策などの防犯対策によって減少したのではないかと。しかしながら、平成27年の被害金額は約1億4,000万円となっており、予断を許さない状況は続いているとあります。
そこでお聞きします。
(1)町田市では詐欺被害等の犯罪から市民の財産を守るため、どのような対策を講じているかお伺いします。
(2)平成26年3月定例会で防災行政無線を活用した注意喚起の放送を要望しましたが、その後の検討状況はどのようになっているか、お伺いいたします。
以上、壇上からの質問といたします。
○副議長(殿村健一) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) あさみ議員のご質問につきましては、副市長及び担当からお答えを申し上げます。
○副議長(殿村健一) 副市長 髙橋豊君。
〔副市長髙橋豊登壇〕
◎副市長(髙橋豊) 私からは、項目1の災害への更なる対応についてにお答えいたします。
まず、(1)の4月に発生した熊本地震をどのように捉えているかについてでございますが、本年4月に発生した熊本地震に関しましては、現在まだ国や専門機関等による科学的な検証がなされておりません。今年度予定している町田市地域防災計画の修正においては、熊本地震に伴う修正は予定しておりませんが、今後、熊本地震についての科学的な検証がなされた後に、国の防災基本計画の修正や東京都地域防災計画の修正が行われる可能性がございます。国や都の計画が修正された場合には、町田市地域防災計画の修正を行ってまいります。
次に、(2)の町田市の災害対策は充分であると考えるかの①避難施設の開設、運営、環境についてでございますが、町田市では、避難施設の周辺にお住まいの市民の皆様、学校教職員、町田市指定職員から成る避難施設関係者連絡会を開催しております。
この避難施設関係者連絡会では、災害時に避難施設の開設、運営が行えるよう、各地域の実情に合わせ、避難施設の開設、運営のためにマニュアルの確認などを行っております。また、避難施設を開設、運営する上で高齢者や障がい者、妊産婦や乳幼児などへの配慮につきましても、避難施設関係者連絡会の中で話し合っております。各避難施設には、要配慮者の方でも使いやすいトイレや間仕切りなど、誰でも使いやすい物資の備蓄も行っております。
次に、②駅周辺の帰宅困難者対策や一時滞在施設への案内についてでございますが、町田市では本年4月に町田駅周辺で想定されている帰宅困難者数1万2,268人を上回る1万4,800人分の一時滞在施設を民間事業者のご協力もいただき確保することができました。東京駅や新宿駅を含めた都内11のターミナルの中で、必要数を上回る一時滞在施設を確保できたのは町田駅が初めてでございます。
本年2月に町田駅で帰宅困難者対策訓練を実施しております。この訓練では、帰宅困難者に対し、一時滞在施設を示したマップをお配りしまして、帰宅困難者がみずから一時滞在施設に向かっていただく方法を初めて採用した訓練を行っているところでございます。
次に、③のペットとの同行避難についてでございますが、町田市地域防災計画では、災害時に飼育動物も避難することを想定して、その取り扱いを定めております。避難施設への受け入れは、各地域の自主防災組織が対応し、避難した飼育動物の管理は、飼育用動物スペースに飼い主が責任を持って行うこととなっております。
このため、飼い主に対しまして、日ごろからしつけを行うことや飼料や水などの備蓄について、動物健康管理手帳や広報紙「ペットタウンまちだ」などで呼びかけております。また、自主防災組織に対しては、環境省のガイドラインに基づき、避難施設での管理運営方法について、自主防災組織の責任者を対象とした班長講習会で説明を行い、避難してきた飼育動物の受け入れ訓練を実施するようお願いしております。
なお、昨年度2015年度につきましては、5つの自主防災組織が受け入れ訓練を実施いたしました。
最後に、④市民への家具転倒防止や防災用品の必要性の更なる周知についてでございますが、町田市では、関東大震災が発生した9月1日前後の防災週間や、また、阪神・淡路大震災が発生しました1月17日前後の防災とボランティア週間に合わせて、町田消防署とともに防災フェアを実施しております。この防災フェアでは、防災関係の展示や備蓄食料の試食などを行い、住宅の耐震化や家具の転倒防止、また家庭での備蓄の必要性などについて普及啓発を行っております。
また、市の職員による地域での自主防災組織を対象とした防災講話などでも、住宅の耐震化や家具の転倒防止、家庭での備蓄の必要性等について普及啓発を行っております。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 項目2の改めて詐欺被害等への対策を求めるにお答えいたします。
まず、1点目の町田市では詐欺被害等の犯罪から市民の財産を守るため、どのような対策を講じているかについてでございますが、振り込め詐欺の防止につきましては、町田市及び警察署による自動通話録音機の貸与、町田市メール配信サービスによる呼びかけ、町田市民バス「まちっこ」へのラッピング広告などによる対策を行っております。
また、悪質な訪問販売の防止につきましては、消費生活相談の実施、「消費生活センターだより」の発行、相談用電話番号を記載した回覧板の町内会・自治会への配付などによる対策を行っています。
次に、2点目の防災行政無線を活用した注意喚起の放送を要望したが、その後の検討状況はについてでございますが、防災行政無線の放送内容につきましては、運用開始当初から防災に関する情報以外は放送すべきではないとの声が多く寄せられてきました。
このため、町田市防災行政用無線局(固定系)運用要領に明確に規定されている事項以外では、認知症の行方不明者の捜索など、放置しておくと人命にかかわることに関する放送を実施していますが、こうした放送に関しましても、放送すべきではないとの声が寄せられております。
このような問題点がございますので、振り込め詐欺を防止するための注意喚起の放送につきましては、被害件数の推移などを踏まえ、慎重に検討を進めているところでございます。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) それぞれご答弁をいただきました。
それでは、自席より再質問を行わせていただきます。
ちょっと順番を変えまして、表題2の改めて詐欺被害等への対策を求める、こちらのほうから再質問させていただきたいと思います。
今、答弁をいただいたわけなんですけれども、詐欺被害等の安全対策に関しては、先ほども言いましたけれども、以前も同様の質問をしています。やはりおうちにいることが多い高齢者の方々は、おうちにいるがゆえに悪質な訪問販売等の被害に遭ったり、また電話等での被害に遭ったりという機会が一般の外へ出ていらっしゃる方よりも多いのかなというふうに思います。私のところにそういった相談が入ってくるのも、やはり高齢の方が多いように感じられています。
以前質問した際の答弁では、悪質な訪問販売お断りという外向けのお断りシールはあるということでした。やはり未然に防ぐということを考えると、ご本人への啓発、外向きではなくて内向きの本人が自覚を持っていただく、そういう注意喚起が重要ではないかというふうに思っています。そういったご本人向けの啓発、注意喚起となるシールなり、電話につけるステッカーとかの作成の検討を求めたんですけれども、その後、取り組んだことは何かありますでしょうか。
○副議長(殿村健一)
市民協働推進担当部長 持田勝正君。
◎
市民協働推進担当部長(持田勝正) その後、取り組んだことということですが、議員にご指摘いただきましたとおり、ご本人、個人個人への啓発、注意喚起ということは大変重要であると考えております。特に高齢の方々には繰り返しさまざまな形での働きかけが必要であると考え、どのようなものが効果的であるかを検討し、取り組んでまいりました。
昨年度につきましては、3種類の啓発グッズを作成しております。先ほども申し上げましたが、回覧物を挟むための回覧板、これは悪質商法の事例や消費生活相談窓口の電話番号が記載されております。また、悪質商法にご用心という注意喚起と、困ったときにすぐに相談できる窓口として消費生活相談窓口の電話番号が記載されているマグネット、こちらは冷蔵庫とか身近なところに張りつけて使用できるものです。
それから、ご近所同士お互いを見守ることで悪質商法から身を守るため、見守りポイントを記載したクリアファイルを作成してお配りしております。また、毎月1回発行の「消費生活センターだより」や出前学習講座、高齢者向けのイベントなどの冒頭での注意喚起をするなど、継続してさまざまな場面で情報発信し、高齢者や関係の方に理解していただけるよう心がけております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) さまざまいろいろと取り組んでいただけているという答弁をいただいたんですけれども、1つの方法だけではなかなかこういった被害が減っていかないということがあります。本当に細かいところですけれども、外からも内からもすき間を埋めていくような、そういった対策が必要なのかなというふうに思っております。いろいろと前向きに検討してやっていただいているというふうに理解をしました。引き続き、情報発信についても、特に高齢者の方に対しては、繰り返ししていただくことが大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、先ほどの答弁で、防災行政無線で注意喚起の放送をすることについては検討を進めているというふうに言われたかと思うんですけれども、これは実施に向けて検討していきたいという理解でよろしいんでしょうか。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 議員お尋ねのとおりでございます。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) 議員お尋ねのとおりというふうに言われましたので、これはもう実施に向けてというふうに受け取らせていただきました。
それでは、実施に向けてどのようなことが課題になるのか、お聞きいたします。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 課題といたしましては、先ほども申し上げましたけれども、防災に関する情報以外は放送すべきではないといった声が多く寄せられておりますので、こうした方々へのご理解をいただくことが大きな課題であるのかなと思っております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) こういう苦情等があることは、私も現実に存じ上げております。こういった苦情に対しては、以前、町田市でも行われて、これはきょう議論するつもりはないんですけれども、防災無線によって子どもの見守り放送というのをやっていただいていたことがあったんですね。これは他市でも、特に府中市はちょうど町田市と同時ぐらいに、もう10年ぐらい前ですか、やっていますし、あと多摩市でも、だから、こういったふだんの運用と違うことをやっている市は結構あるんですけれども、この近くですと多摩市ですとか府中がやっています。
ホームページを見たりしますと、最後のところに書いてあるのは、例えば多摩市ですと「睡眠や勉強あるいは仕事の妨げになるので、放送を取りやめてほしいという要望が寄せられておりますが、未来の多摩市を担っていく子どもたちの安全や地域の安全確保のために」「地域に目を向けていただいたり、防犯意識を高めていただくことを目的として放送を行ってまいりますので、ご理解・ご協力をお願いします」と、きっぱりとこういうふうに書かれております。
運用方法は、運用要綱とかにつけ加えていただければできるんだと思いますけれども、こういった苦情処理がなかなか今まで難しかったのかなというふうに思うんですね。でも、やっぱりこちらの姿勢だと思います。市民の財産を守っていくという、そういった思いで運用をしていただければ、実施ができるんじゃないかなというふうに思っていますので、たとえ少数の反対意見があっても、詐欺被害から市民の財産を守ることを最優先していただけると確信をしております。どうぞ運用に向け、実施に向けてよろしくお願いいたします。
それでは、表題1のほうに移らせていただきたいと思います。こちらもさまざま答弁をいただいたわけでございますけれども、避難施設の開設、運営については、避難施設関係者連絡会を開催してマニュアルの確認等が行われているというふうなことでした。
先日、20番議員への答弁で、避難施設関係者連絡会の訓練はまだ全ての場所で開催されていないというふうに言われていたかと思います。これについては一日も早く万全の体制がとれるようにお願いしたいなと思いますので、きょうは数字とかそういったものはお聞きしないようにいたします。
それと、ちょっと苦情みたいな形になっちゃうんですけれども、いろいろ調べていく中で、ホームページの災害のところに入っていって避難施設の一覧とかというのがあるわけですね。最後の更新が何と2014年とか、また同じように防災関係のところで、ほかにも2013年が最後の更新とかというのになっているところがありました。
避難施設の数も、先日答弁されていた数と1つ違っていたりとか、やっぱり古いから違っているのかもしれませんけれども、いつ災害が起きるかわからないので、この辺のことはなるべく更新を早目にしていただいたほうがいいのかなというふうに思います。危機管理をしっかりとお願いしたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
また、熊本地震につきましては、国や都の動向に注意していただいて、町田市としてもおくれることがないように対応していただきたいなというふうに思っています。
また、要配慮者については、連絡会でも話し合ってトイレ等の備蓄もちゃんとしているということですので、また違う機会にこのことは議論させていただきたいと思っているんです。
きょうは、熊本地震発災後、避難所では床にマットを敷いて寝ていますね。ほかのところでも皆さん見かけると思いますけれども、寝ていますので、眠れない、冷える、体が痛い。特に高齢者の方は、床から立ち上がる際にふらついて転びそうになるとか等々、こういった体調不良を訴える声がたくさんあったとお聞きしております。このような方々のために、町田市ではベッド等の備蓄というのは用意はあるんでしょうか、ないんでしょうか、教えてください。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 避難施設におきましては、備蓄倉庫に空気を入れて膨らませるマットを備蓄しておりますので、避難された方々につきましては、これをご利用いただくことになっております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) エアーマットがあるということなんですね。これは備蓄していただいて、これを使う方もいらっしゃると思いますのでいいと思うんですけれども、熊本地震の避難施設では、段ボールベッドというのを活用しているところが報道されたんです。
エアーマットと段ボールベッドの違いというのは、段ボールベッドは普通の家で寝ているシングルベッドの高さとほとんど変わらないし、座って腰をかがめなくても寝られる。座ってから横になれるという形で、ええっ、段ボールじゃ弱いんじゃないのと言う方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、私も、そういったことでいろいろと調べてみました。
ちょっと紹介させていただきますけれども、日本というのは畳文化なので、床に寝るという文化が根づいていると思うんですけれども、海外では、こういったことはまれで、ほとんど簡易ベッドみたいなものをこういったところにも用意しているところが多いということなんですね。
そういった文化の違いというのがあるんだと思いますけれども、今回提案させていただきます段ボールベッドは、ごく普通の段ボールの箱を、中に対角線のところに強度を保つために入れるんですけれども、箱をつくって6個ぐらい並べると、ちょうど畳1畳ぐらいの大きさになるんですね。その上に段ボールのベニヤ板みたいな、ベニヤの板を想像していただければわかるんですけれども、そういったものを載せて、その上にお布団を敷いて寝る。それで、お隣との仕切りも、段ボールの大きいもので、ベニヤ板みたいなものを折って角に仕切りをつけるというと、プライベートな空間もできますし、ああ、すごい、すばらしいなと思って、私も報道を拝見しておりました。
これのいいところは、結局、今言われているのは、避難生活で同じような体勢をしていて、エコノミークラス症候群とかが起きていることは皆さんご存じだと思うんですけれども、こういった予防にもなると言われています。
また、日中は、この上に腰かけると椅子のかわりにもなります。例えば車椅子に乗っている方でも、車椅子からの移動も、床ではなくてベッドの高さですから移動が楽だということで、これは大変好評で避難所でも高齢者の方々は特に喜ばれている。心身ともにリラックスできるようになって安心したという声もあるそうです。
さらに、段ボールベッドは、ふだん町田市で備蓄をしなくてもいいというところが最大のメリットです。これは全国にある段ボールをつくっている会社の組合があるんですけれども、ボール工業組合と協定を締結しておけば、例えば有事のときに必要な分だけ三、四日で運んできてくれる。そういう仕組みになっておりまして、これはすごいなというふうに私は思ったんですね。こういったものも、エアーマットもいいですけれども、ふだん備蓄しておかなくていいわけですから、提携を結んでいただいてはどうかなと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) ただいま議員からご提案いただきました段ボールベッドにつきましてなんですけれども、まだ詳細な情報を持ち合わせておりませんので、今後他市の動向も含めて情報収集をして研究してまいりたいと考えております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。
実はすぐお隣の横浜市瀬谷区は、もう先進的に段ボールベッドの導入を決めて、段ボール工業組合との協定を締結されています。また、横浜市全体でも、この夏をめどに協定を締結する予定だとお聞きしていますので、すぐ近くですので、瀬谷区では細かい情報を持っていますので、ぜひ直接確認をしていただくようにお願いをしたいと思います。
次に、帰宅困難者対策について、都内に先駆けて町田市は一時滞在施設を確保したということですが、市内のほかの駅の対策についてはどのようになっているのか、お聞きいたします。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 町田市地域防災計画では、鶴川駅では町田市文化施設和光大学ポプリホール鶴川、成瀬駅ではなるせ駅前市民センターといったように、市内の各駅に対応する一時滞在施設を定めております。町田駅では、国からも対策を求められるターミナル駅でございますので、特に優先して対策を行っているところではございますが、市内の他の駅につきましても対策が必要であることは認識をしております。
2015年度の総合防災訓練では、鶴川駅での帰宅困難者対策訓練を町田駅周辺以外で初めて実施をいたしましたけれども、今後も継続して町田駅以外の駅周辺においても訓練を実施するなど、対策を講じてまいりたいと考えております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) 今の答弁で、市内の各駅に対応する一時滞在施設を定めているというふうにおっしゃいましたけれども、一応確認なんですけれども、例えば東急田園都市線の駅が3駅町田市にはあるわけです。乗りおりの人は少ないと思いますけれども、こういうところにも一時滞在施設というのは、ほかから仕事に来ている人もいますので、そういうところにもちゃんと定めていただいているのかどうか、確認をしたいと思います。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 田園都市線ですと、つくし野駅と南町田駅には公共施設が、例えばつくし野駅であればコミュニティセンターとかがございますが、現実的にすずかけ台については、そういったものがちょっとないのかなと思っていますので、その辺は、そういうふうな一時滞在施設の確保も今後進めていきたいと考えております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。町田駅以外の対策についても、まだこれからという状況なんだと思いますので、継続してこれはやっていただくようにぜひお願いをいたします。
町田駅での訓練では、帰宅困難者に対して一時滞在施設の案内マップを配ったということですけれども、災害時はそれだけでは迷ったり、混乱を招くおそれもありますので、同時に一時滞在施設に誘導する案内板なども必要だと思いますけれども、これについてもぜひご検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 確かに議員ご指摘のとおりでございます。それは当然研究課題だと思って今検討をしている最中でございます。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。ぜひこれについては研究をしていっていただきたいというふうに思います。
次に、ペットの同行避難について、5自主防が訓練を行ったということでしたが、それ以外の自主防災組織への連携や周知はどうなっているのか。
また、今回の熊本の被災地では、避難所に入れず、ペット連れの方々が軒下で過ごされている光景を見ました。多少の風雨はしのげたとしたとしても、このような状況が続けば、体力的にも限界が来て、2次、3次災害を招く結果になっていくと思います。このような熊本の状況を受けて、町田市はどのようにお考えになっているか、お聞きします。
○副議長(殿村健一) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 熊本地震の被災地では、飼い主が避難する際に飼育動物も一緒に避難するということについての周知が十分なされていなかったために、動物を置いていくのが心配で危険があるのに自宅にとどまったり、連れていっても避難施設の入り口で受け入れを断られたりといった事例が少なからずあったように聞いております。
町田市では、飼育動物も一緒に避難することにつきまして、これまで周知に努めてまいりました。自主防災組織が訓練に取り入れられたのも、周知の結果と考えております。
これ以外の自主防災組織につきましても、今後の訓練に取り入れていただくよう、粘り強く周知をしてまいりたいと思います。家族の一員であるペットの命と安全が守られるよう、また、避難に際してトラブルの未然防止のためにさらなる周知に努めてまいります。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。災害というのは想定外のことが起こるのが最近では当然だなというような感がございます。だからこそ、万全に備えられる仕組み、連携等も平時のときに、何もないときにしっかりつくっておくことが大事なんじゃないかなというふうに感じています。今回の震災から学んだことを教訓にしていかなければならないと思っています。
そこで、熊本地震の際は益城町が――一番被害が大きかったところですけれども、益城町の体育館の芝生広場に緊急人道支援の専門集団であるNPOの団体の方の協力で大型テント、余り聞いたことがないかもしれませんけれども、バルーンシェルターといって何百人かそこの中に入れるような大型のテントなんですけれども、こういったものや個々に――例えばこのバルーンシェルターは大風とかにはすごく弱いそうなので、小さい小型のテントなどもたくさん設置をしていただいたんですね。
そこで、避難所に入れないペット連れの方々が、このバルーンシェルターや小型のテントのほうに移動して、ワンちゃんたちの食べ物とか、そういうものも全部そろえていただいて、下に敷くマットとかも、人道支援のプロの方々です。こういった方がここを支援してくださったという報道を私も聞きまして、いろいろとこの団体の方のことも調べてみました。
本当にすばらしいことだなと思って、益城町のこういったものがこれから広がっていけば、何か災害が起きたときに、こういったことに取り組めるようになるんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、町田市として災害時にもしこのような民間団体の支援があった場合、受け入れられる体制やスペースなどの準備は大丈夫でしょうか、どのようにお考えになっていますか。
それと、町田市では、先ほどペットの飼育スペースとおっしゃったんですけれども、避難施設のどこに飼育スペースを設置する予定になっているのか、お聞きします。
○副議長(殿村健一) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 熊本地震では、動物愛護団体がテントを設置するなど、被災者支援を行っていただいているということにつきまして、益城町のほうに支援に行きました職員が見てまいりました。この団体は奈良県や福岡市の動物愛護団体が運営するものでございまして、中にはペットが運動できるスペース、そしてペットからの感染症予防ということで、ペットの足の消毒設備なども整っていたそうでございます。
このほかにも獣医師等の関係者が現地に行っておるということを聞いておりますので、これらの方から情報を得まして、動物愛護団体による支援を受け入れる際の課題を含めて、今後の対策の充実に生かしてまいりたいと考えております。
避難施設のどこにペットの飼育スペースを設置するかについてでございますが、それぞれの避難施設ごとに自主防災組織があらかじめそれぞれの施設状況に応じた場所を設置していただくということで想定しております。
飼育動物を管理する場所は、避難者への衛生面や臭気などを考慮しなければなりませんので、避難者の居住スペースとは離れた場所に設置することが基本というふうに考えております。それ以外のスペース等につきましては、実際に来ていただく団体等、あるいは持ってきていただくテント等、いろいろな事情もあると思いますので、今後また研究をしてまいりたいと考えております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) わかるような、わからないような感じで、避難者とは、人とは別にするということなんですけれども、そもそも避難施設の中にちゃんと屋根のついた場所で、そういうペットの例えばゲージとかを入れておけるような場所というのはあるんですかね。それについて一言お答えください。
○副議長(殿村健一) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 現在のところ、例えば体育館等の中に別々に入れるというのはスペース的になかなか難しいのではないかというふうに考えております。
具体的に申し上げますと、渡り廊下などの屋根のあるスペース、少し大型犬になろうかと思いますけれども、あるいはジャングルジムにつないで、雨のときにはシートをかけて雨よけにするというようなことを考えているレベルでございます。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) 私も具体的にこういうことを知らなかったものですから、どうなのかなというふうに思ったんですけれども、今の答弁を聞きまして、まだ渡り廊下のところは屋根があるんですけれども、ただ、やっぱり室内ではなくて外ですよね。それから、ジャングルジムなんていったらまるっきり外なんです。
皆さん、ご存じかどうかわかりませんけれども、今の特に犬、ワンちゃんたちは、昔はほとんど番犬として庭で小屋に鎖でつながれて飼われていた子が多いんですけれども、現在はほとんど室内で飼っている。大型犬でも結構室内で飼っている人たちが多いです。そういうワンちゃんたちが、飼い主が避難はしてきたものの、例えばジャングルジムのところにつないでいるという現状を見たとしたら、雨風に耐えられないし、ちゃんと周りの壁があるわけでもないので、そうなったら、ちょっとうちの子たちをこんなところにつないで、自分だけ避難所に入るわけにいかないという、そういう心理になると思います。
こうなると、結局、幾ら同行避難というふうにしても、同伴ではないんですよね。一緒にはいられないし、また、ちゃんとした室内で安全な場所にいられないということは、いや、これだったらもう車中生活をしようかなといって、飼育動物を連れて車の中に戻ってしまう、こういうことにもなりかねません。
これは、その場所、人間のほうが大事という、その気持ちはわかりますけれども、前にも質問で言いましたけれども、今、日本全国、15歳以下のお子さんよりペットの数のほうが多いんです。それぐらい猫ちゃんや犬、ほかにいろんなペットがおりますけれども、本当に家族の一員として飼っている方たちが多いということ。こういうことを踏まえて、もう少しこの場所を検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副議長(殿村健一) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) なかなか難しい課題だと思っております。人間の方の避難施設がどうしても第一になってしまうということで、本当に数匹であれば、多分その中に入れていただいて片隅に置いておくということになろうかと思いますが、議員がおっしゃるとおり、かなりの数が予想されますので、そういったペット、しかもいろんな種類のペットがいると思いますので、今のところ、ケージ等は犬と猫を想定しておりますけれども、あるいは逸走動物、逃げてしまった動物の管理面とか、具体的な課題が多々ありますので、一生懸命検討してまいります。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) 先ほどの熊本は、町田市よりも、そういったマニュアルがたしかできていなかった。計画の中にも同行避難とは全く盛り込まれていなかったというお話を聞いていますけれども、町田市は今までいろんなことをやっていただいているのはわかっているんですけれども、究極のところで、やはり家族である、例えば自分の子どもだったらそんなことはできないわけですから、そういった感覚も飼い主にはあるということをぜひわかっていただきたいと思います。
ちなみに、熊本では長引く避難生活のストレスを考慮して、ペット同伴の避難者とそうでない避難者の空間を分けるという形で、お互いのストレスを軽減させるようにしていました。熊本県も、ここを同行避難ではなく、同伴避難のモデルケースにする考えだそうです。
ちょうど益城町では、支援団体の方たちが、そういったバルーンシェルターとか、小型のテントとかをたくさん運んでくれたので、そこは本当にそういう方たちが救われたんですけれども、ほかの部分ではそこまでいっていないというのもあると思います。だから、こういったものもあるんだということをぜひこれからの課題にしていただきたいなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
また、さらに熊本市中央区のある動物病院では、発災直後から3週間、ペット同伴の避難所として施設の一部を開放して、約230人の避難者を受け入れたそうです。動物病院の院長はこう言っています。災害で本当に1人を助けるなら、ペットも一緒に助けなければいけない、飼い主にとってペットは生きる希望だと強調されているということです。
こういったこともありますので、ぜひいろんな部分での今まで細かいところで、やっぱりすき間みたいなものがあると思うんですね。そういうところをしっかり埋めた防災計画を立てていっていただきたいなというふうに思います。
そこで、次に質問なんですけれども、町田市では災害時における獣医師との連携というのはどのようになっているか、お聞きします。
○副議長(殿村健一) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 災害時の獣医師との連携についてですが、現在、東京都獣医師会町田支部21病院と、2006年に災害時の飼育動物救護活動に関する協定を締結しております。その後、獣医師会以外の12病院の獣医師とも同様の協定を結んでおります。
協定の主な内容ですが、避難施設での適正管理、公衆衛生に関する指導援助、また臨時動物保護所を動物病院に設置していただき、逃げ出した動物の保護管理及び初期治療についてご協力をいただくこととしております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。先ほどの質問と重なる部分もあるかと思うんですけれども、やはり熊本の動物病院の先生がおっしゃっていたように、ペットと人間を切り離すということはなかなかできないので、人を助けるのであればペットも助けなければいけないと、この先生がおっしゃっているように、特にこういった災害時には獣医師の先生の協力というのは大変重要になってくると思いますので、ぜひそちらのほうの連携も、また今後強固にしていっていただけるようにお願いをしておきたいと思います。
次の質問なんですけれども、家具転倒防止や防災用品の必要性とその普及啓発、市のメール配信サービスの登録のご案内についてなど、先ほど答弁があったんですけれども、市民の方々にお知らせをしていただいているという、それはすごく私も評価をしているところでございます。
いろんなことをやっていただいているというふうに思っているんですけれども、最近は携帯メールよりも、みんなスマートフォンとかになっていますので、フェイスブックとかツイッターとかLINEなどのSNSを使うほうが、これは若い方だけでなく、中高年の方々もほとんどスマートフォンに切りかえている方々が多いので、そこに追いついていかないといけないのかなというふうに思っています。
実際に熊本の地震の際は、ほかのものが全然通信手段としてつながらなくても、フェイスブックやツイッター、LINE等のSNSが通信手段として最も有効であったという調査も報道で私も聞きました。ああ、そうなんだなというふうに私も思ったんですけれども、町田市が公式フェイスブックや公式ツイッターで災害情報を発信していることをもっとPRしたほうがいいんじゃないかなというふうに思っています。知らない方もたくさんいらっしゃると思うんですね。
ホームページを見ても、下のほうに、左側にツイッターとフェイスブックとありますけれども、わかりにくいですし、そこに入ってわざわざ見ようかなという方もそんなに多くないのかなと思います。こういうものがあって、こういうことを発信しているよということをしっかりと市民に周知していっていただく必要があるんじゃないかなというふうに思います。
それとあわせて、今、フェイスブックを見ますと、災害情報を発信はしていただいているんですけれども、あわせて例えば先ほど言った避難場所の一覧とか、災害に特化してでもいいですから、いろんな情報をここで発信していく。
そうでないと、ただの災害情報だけだと、いつもいつも皆さんが見るとは限らない。飽きてつまらないなと思ってのぞかなくなってしまう可能性もありますので、いろんな情報をここから流していっていただくと、フェイスブックなんかも登録していただいたりとかする方たちが多くなるんじゃないかなというふうに思います。ぜひこういったこともあわせてしっかりと発信をしていっていただきたいなというふうに思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 議員ご提案のフェイスブックやツイッターなど、これをより多くの市民に知っていただくためのお知らせにつきまして、「広報まちだ」もございますが、そのほかの広報媒体、あと市民に行います防災講話、こちらを通じてより一層行っていくような形で今後進めていきたいと考えております。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。しっかりお願いしたいと思います。
もう1点ちょっとお聞きしたいんですけれども、町田市では庁舎の1階で年に1回ぐらいですか、防災フェアというのをやっていると思うんですけれども、こういった防災フェアは、庁舎だけでは多くの方に知られないという可能性もありますし、こういうところでいろんな防災の情報を目で見ていただいて、耳で聞いていただくということもすごく大事だと思うんですね。こういうのを庁舎の中だけでなく、たまには公園とか広場とか、そういうところでイベント的に防災フェアを開いてみたらどうかなと思います。
ちなみに、お隣の八王子市は、先日の6月11日の土曜日かな、南大沢の広場で防犯と防災のフェアをやったという、そういうポスターを私も見ました。ああ、こういうのを外でやるということも、お天気のいいときなんかだったら、お子さん連れの方たちもいっぱい集まってきますので、こういったところでやっていただくというのもいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、これについてはどうお考えでしょうか。
○副議長(殿村健一)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 今、こちらの市役所のほうで行っている防災フェアについては、9月と1月の2回やっております。ただ、それ以外の例えば公園でやるとか、そういったものなんですけれども、地域でもって、例えば春の5月にはチャレンジ防災なんていう形で小山のほうでやっていただいているのもあるんです。今後、地域の自主防災組織の方々とも連携しなきゃいけないと思うんですけれども、そういったものを各地域ごとにやっていくことを研究していきたいと思います。
○副議長(殿村健一) 19番 あさみ美子議員。
◆19番(あさみ美子) ありがとうございます。広くご検討していただけるとありがたいなというふうに思います。
先ほどのフェイスブックですけれども、公式フェイスブックでの内容の充実した災害関連の防災減災の情報発信をまめにやっていただくということで、先ほども言いましたけれども、登録数がふえていくということです。
何かのときに、ここをのぞけばいろんな情報がわかるというふうに市民の方が思っていただけるように、ふだんから発信をしていただきたいと思います。いきなり災害時に発信しても、急に見る方は少ないのかなというふうに思いますので、そういった日常が大切なんじゃないかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、町田市は防災計画におきましても、さまざまな先進的な取り組みをされてきたことは理解しておりますが、今回の熊本地震での細かな部分での教訓を防災計画、また避難者施設の開設の連絡会、こういった方々のマニュアルの中にも反映していっていただけるように努力をしていただきたいというふうにお願いをいたしまして、本日の私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
〔5番白川哲也登壇〕
◆5番(白川哲也) それでは、通告に基づき一般質問を行います。
今回は2項目です。1項目めは、町田市新5カ年計画についてです。
新5カ年計画のあり方について伺うのは、未来づくりプランと新5カ年計画ができる前に、どういう考えのもと、新中長期計画を進めていくのかという質問をして以来、約5年ぶりの質問となります。
2012年度から実施している町田市の基本計画であるまちだ未来づくりプランと、その方向性を具体化するための実行計画であります町田市新5カ年計画ですが、それぞれ10年、5年のうちの4年が経過したわけであります。今年度前期の5カ年計画が終了し、後期の5カ年計画へと移行していく中で、現在までの取り組み状況がどうなのか。また、次期5カ年計画をどう進めていくのかについて確認していきたいと思います。
壇上からは、(1)2015年度の取り組み状況は、(2)次期5カ年計画の考え方は、2点をお伺いいたします。
次に、中心市街地活性化についてでございます。
当初、町田市中心市街地まちづくり計画が6月に完成すると伺っておりましたので、でき上がった計画をベースに内容を伺おうと思っておったんですけれども、時期がずれ込んで7月策定ということを伺っております。ただ、基本的な考え方については既に素案ができ上がっておりますので、ある程度素案をベースに中心市街地活性化の考え方についてお伺いしたいと思います。
(1)これまでの取り組みと課題は何か。
(2)町田市中心市街地まちづくり計画の策定により今後どうなるのか。
以上、壇上よりの質問といたします。
○副議長(殿村健一) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 白川議員のご質問にお答えをいたします。
私からは、項目の1番目、町田市新5カ年計画についてにお答えをいたします。
まず1番目、最初のご質問でございます。2015年度の取り組み状況はということでございますが、新5カ年計画は、重点プランとして88の事業、行政経営改革プランとして43の取り組みを掲げております。2015年度の取り組みにつきましては現在集計中でありますが、両プランとも約7割が計画どおりに進んでおります。
主な成果といたしまして、重点事業プランでは、子どもの活動拠点として子どもセンターぱおの分館「WAAAO(わーお)」を小山ヶ丘に開館し、子どもセンター、子どもクラブは合計7施設となりました。また、認知症の早期対応や高齢者の閉じこもりの防止、地域での高齢者の見守り支援を行うため、あんしん相談室を市内3カ所に新たに設置し、目標12カ所のうち11カ所でサービスを提供できるようになりました。
行政経営改革プランのほうでは、2015年、昨年5月に市民参加型事業評価を開催し、12の事業について市民と有識者から成る評価人と所管の課とで議論を行いました。そこでの指摘事項等を踏まえまして、2015年10月に44の改善プログラムを策定し、現在改善に向け取り組んでいるところであります。
また、債権管理のあり方を見直しまして、財務部納税課に公債権対策係を設置するとともに、国民健康保険税の滞納案件を納税課に移管し、徴収の一元化を行いました。この結果、国民健康保険税、市税及び東京都からの交付金の増額分を合わせ、約8,600万円分の徴収効果を上げました。さらに、後期高齢者医療保険料、介護保険料、保育料、下水道使用料及び下水道受益者負担金についても、本年度、2016年度に一元化して徴収する体制を整えました。
次に、(2)の次期5カ年計画の考え方はについてでございますが、2017年度から始まる次期5カ年計画は、人口減少、超高齢化社会に挑戦し、町田市が将来にわたり都市としての魅力にあふれ、発展し続けるための礎となる計画というふうに位置づけております。現行計画策定以降の大きな環境変化である人口減少社会に挑戦する上での課題を明らかにし、その課題解決に資する事業に重点化したものとしてまいります。そのためには、若者や子育て世代が選ぶ町、住みたくなる、何度でも訪れたくなる町といった計画を策定する上でのビジョンを明確にする必要があります。
また、それを実現するための人員や予算といった資源の配分、さらには効率的で効果的な行政運営を進める行政経営改革プランとの連携、これをこれまで以上に図ってまいります。
次期5カ年計画期間の財政見通しといたしましては、人口の減少、超高齢化社会を背景とした生産年齢人口の減少による市税収入の減少と高齢者の増加による社会保障給付費の増大による構造的収支不足の拡大により、現在の5カ年計画期間より財政状況の厳しさが増すというふうに見通しを立てております。
しかし、厳しい財政状況が予測される中でも、縮小、あるいは削減を進めていくだけでは、町田の未来をつくり上げることはできません。新たな投資につきましては、その必要性、有効性を十分見きわめた上で、必要な投資はしっかり実行し、未来への投資と財政健全化を両立させた計画としてまいりたいと考えております。
その他の項目につきましては、担当からお答えを申し上げます。
○副議長(殿村健一) 経済観光部長 笠原道弘君。
◎経済観光部長(笠原道弘) 項目2の中心市街地活性化についての1点目、これまでの取り組みと課題は何かについてお答えいたします。
町田駅周辺の中心市街地は、首都圏における有数の商業拠点として発展してまいりましたが、近年では近隣市においても駅周辺の再開発や大型ショッピングモールの出店が進んでいる状況にあります。そのため、これまでも中心市街地の魅力向上に向け、キラリ☆まちだ祭や「町田シバヒロ」での各種イベントの開催など、にぎわいを創出し、回遊性が向上するよう、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
また、2015年9月には、中心市街地のまちづくりを着実に進めるため、町田市と町田市中心市街地活性化協議会が町田市中心市街地のまちづくりに関する基本協定を取り交わしました。今後につきましては、町田市中心市街地活性化協議会と連携を図りながら、活性化の実現に向けた具体的な取り組みについて、総合的かつ一体的に進めていくことが課題であると認識しております。
○副議長(殿村健一) 都市整備担当部長 須原和男君。
◎都市整備担当部長(須原和男) 次に、2点目の町田市中心市街地まちづくり計画の策定により今後どうなるのかについてお答えします。
町田市は、中心市街地のまちづくりを具体的に進めるための計画を策定するに当たりまして、町田駅周辺の町内会・自治会の代表、経済関係団体の代表などで構成される町田市中心市街地整備計画策定検討委員会を2014年5月に設置いたしました。
検討委員会は、議論を重ねた結果、将来の町の姿の実現に向けた6つの目指すことと10のプロジェクトなどを内容とする、これからまちづくりを進める上での道しるべとなる町田市中心市街地まちづくり計画を取りまとめ、2016年2月23日に市へ提出されました。
町田市は、町田市中心市街地まちづくり計画素案をもとに、2016年3月から4月にかけて、市民や来街者に対し意見募集を実施いたしました。想定を超える多くのご意見をいただき、現在、集計、分析及び計画書への反映させる作業を実施しております。今後、町田市中心市街地活性化協議会とともに、町田市中心市街地まちづくり計画を2016年7月に策定する予定でございます。
これからのまちづくりの道しるべとなるこの計画を策定することで、市民、事業者、町田市中心市街地活性化協議会、町田市が将来の町の姿を共有し、協働してまちづくりに取り組むことで中心市街地のさらなる活性化を図っていくことができると考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) それでは、ご答弁いただきましたので、ちょっと順番を変えまして、2項目めの中心市街地活性化についてから再質問したいと思います。
これまで中心市街地活性化という観点で考えますと、今、町田市にあるプランとしましては、まちだ未来づくりプランとそれに付随して新5カ年計画、それと町田市都市マスタープラン、そして町田市中心市街地活性化基本方針、このあたりで今まで管理されてきたかと思います。その中で新5カ年計画において活気ある商業空間をつくるということで、中心市街地活性化基本方針を実現する推進計画を策定という目標が定められていて、つまりは町田市中心市街地まちづくり計画の策定が目標ということでずっと進められてきました。
当初が2013年度策定予定だったんですけれども、そのまま、おくれはしたんですけれども、ようやく今年度、2016年度にでき上がる予定というわけであります。その中で、これまで漠然とした形で進められてきた中心市街地活性化がより具体性を持ってでき上がるということだと私自身は思うんですけれども、今回、この町田市中心市街地まちづくり計画の素案を確認してみますと、要は、これまでと比べて少し具体性を持って一歩進んだものというふうには考えるわけであります。
まず1点確認したいのは、この中心市街地まちづくり計画の位置づけと役割というものがどういったものか、お伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 都市整備担当部長 須原和男君。
◎都市整備担当部長(須原和男) まちづくり計画の位置づけと役割ということで、まず位置づけのほうでございますが、先ほど議員もご指摘のとおりでございまして、町田市中心市街地まちづくり計画の位置づけは、この計画が町田市基本計画、まちだ未来づくりプランや都市計画マスタープランに基づいて、また中心市街地活性化基本方針などの分野別計画と連携しながら、中心市街地におけるまちづくりを具体的に進めるための計画でございます。
次に、役割についてでございますが、先ほども触れさせていただきましたが、本計画は町田市中心地域の人口がピークを迎えると予想される2030年の町の姿を示すとともに、その実現に向けた取り組みや体制などを示すことで、まちづくりを進める上での道しるべとなる計画を目指しているところでございます。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 今ご答弁、壇上のときのご答弁にもあったんですけれども、道しるべという話がありまして、その表現がどう捉えていいかがなかなか難しいなというところではあります。ある程度の方向性を定めるということだとは思うんですけれども、やはり計画ができ上がるのであれば、より実現に向けて具体的に取り組んでくれればいいなということを考えるわけでありますが、道しるべがどれぐらい具体性を持って行っていけるのかということを確認したいと思うんです。
まず、この計画と例えば予算とのかかわりというのはどういうことなんでしょうか。
○副議長(殿村健一) 都市整備担当部長 須原和男君。
◎都市整備担当部長(須原和男) 現状の中では、道しるべということで、もちろん予算は今後必要に応じてその都度検討していくことになると思いますけれども、現計画の中で予算をこうですとうたっているところではございません。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) なかなか予算の話はしづらいのかなとは思うんですが、ただ、今おっしゃられたとおり、ある程度そういったものも考えながら検討していくということで、その中で今回、素案なんかも確認させていただく中で、表現として、この計画を進める上で再スタートしていくという表現をされているんですね。
それは、当然中心市街地活性化ということは、これまでずっと進めてきているとは思うんですけれども、再スタートと今回わざわざうたっているというのはどういうことなのか、これまでとは一旦区切りをつけて、これから中心市街地活性化を進めていくぞという意思表示なのかなとこっちは捉えるんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
○副議長(殿村健一) 都市整備担当部長 須原和男君。
◎都市整備担当部長(須原和男) 再スタートの意味ということだと思うんですが、町田市中心市街地は、1960年代から始まった急激な人口増加をきっかけにして、駅前移転に伴う駅前環境整備であるとか、原町田大通りや駅前通りといった都市計画道路の整備、大規模商業ビルの建設などといった量の充実に重点を置いたまちづくりを進めることで、周辺都市に先んじて首都圏有数の商業集積都市として発展してまいりました。
しかしながら、近年、その強みである商業に陰りが見え始めており、町田市中心地域の人口も2030年をピークに減少に転じると予想されております。また、周辺都市に先駆けて整備された駅周辺施設も老朽化が進んでいることや周辺都市の開発、発展により厳しい都市間競争が続く中で、今後も町田市中心市街地が埋没せずに選ばれ続けるための取り組みが必要だ、そういう認識をしております。
そこで、これまでのまちづくりで形成された資源を維持活用しながら、多様な魅力を持つ町となることを目指す質の向上に重点を置いたまちづくりに向け、再スタートを切る必要がある、そういう意味で使っております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ここから量から質に切りかえて、質の向上に重点を置いたまちづくりを行っていくというご答弁がございました。今、質と量という概念なのかと思いますが、質の向上というところがどういうものなのかということを1点お伺いしたいと思います。
もう1点お伺いしたいのが、今、2030年という話があったんですけれども、これまで町田市中心市街地活性化協議会と連携して、策定に向けてこの計画ができ上がりましたという流れがあります。この計画ができて、一応来月できる予定だということなんですけれども、できて、さて、じゃ次はどうやって進んでいくのか、どういうステップを踏むのかというのが1点聞きたい点。
それと、今、2030年を目安という話があったんですけれども、ある程度長期的に2030年までに結果を出していくんだという意味合いなのか、その点についてもお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 都市整備担当部長 須原和男君。
◎都市整備担当部長(須原和男) 3つのご質問というふうに認識させていただきました。
まず、質の向上ということの意味合いというんですか、そういったところはどういうことかということだと思うんですが、先ほど来申し上げているまちづくり計画案では、必要なものをそろえたり、用事を済ませることができるだけではなく、住まい方や過ごし方の選択肢がふえたり、訪れた人の時間、体験が特別なものになるようなまちづくりの考え方を質の向上と呼ばせていただいております。
例えば、既存の資源を生かしながら、さらに多様な機能を導入することで町田でしか手に入らないものがある。町田に来ると新たな発見がある。町田に来ると出会いと交流がある、そういった多様な魅力を持った町になることを目指している、そういうことを質の向上というふうに捉えさせていただいております。
続きまして、進め方ということだと思うんですが、まちづくり計画には時代に応じて多様化するニーズや予測できない状況の変化に対応するために担い手の拡大、既存資源の活用、柔軟かつ広がりのある進め方などの視点を持った新しいまちづくりの進め方への転換が必要であるということで、今後はこういう新しいまちづくりの進め方という視点を持って進めていきたいというふうに考えております。
あと最後に、まちづくりのスケジュールということだと思うんですけれども、まちづくり計画を策定した後、この計画を道しるべとして活用し、できることから順次取り組みを進めていきたいと考えております。まちづくり計画に掲げる10のプロジェクトには、町のにぎわいづくりなどソフト面の事業やまちづくりのハード面の事業がございます。
まずはまちづくりの第一歩となる取り組みとして、ソフト面の事業から取り組んでいきたいと考えておりますが、その進め方については、先ほど来申し上げております町田市中心市街地活性化協議会とよく協議しながら検討を進めていきたい、そのように考えております。
また、まちづくりのハード面の事業につきましては、じっくりと時間をかけて進めていくことになると考えております。すぐにできる取り組みと長期的に進める取り組みを段階的に着実に進めていきたいと考えております。そして、その結果、この計画のタイトルでもあり、将来の町の姿として掲げられた「“夢”かなうまちへ」を2030年に実現したいということで考えているところでございます。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ご答弁ありがとうございました。結構期待できるご答弁をいただきました。ぜひとも質の向上は期待したいですが、新しい進め方をやっていくというところも期待したいと思います。
できることから順次にということもあるんですが、その中で実施に向けてはしっかりと目標設定、目標を定めていくという観点が必要だと考えるわけですが、今回、この計画、まちづくりの進め方については、取り組みの評価として、ある程度指標を設定するということもうたわれております。
中心市街地を活性化するとなったときに、先ほど答弁でおっしゃられておりますので、すぐにできること、できないこと等があると思うので、どうしても長期的に考えなくちゃいけないという観点はあるんですけれども、ただ、やはり目標を設定しないと、どうしても漠然としてしまうので、ある程度の指標だとか目標設定、管理というのは必要だと思うんですけれども、そのあたりについてお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 都市整備担当部長 須原和男君。
◎
都市整備担当部長(須原和男) 指標、目標についてということで、まちづくりの取り組みを進めていく中では、常に町の変化を把握することが重要だというふうに考えております。
取り組みの効果には、数量や値ではかれるものと人々の実感というんですか、感じるというところであらわれるものがあるということは認識しております。そのため、まちづくり計画案では、その両面で町の変化を把握できるように指標を設定していこう、そのように考えています。5年ごとに測定することで、まちづくりの進捗管理を行っていきたいというふうに考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ご答弁ありがとうございました。
数量、値、なかなか把握が難しい点もあろうかと思います。今、5年に1度というのがあったので、そうすると、仮に今回2016年をもとにして2030年の数値設定と考えたときに、2030年の間までの進捗管理というのは、今の話だと2021年と2026年の多分2回しかないという形になってしまうので、できればもう少しきめ細やかに管理をしていただきたいなということを思います。
今言った調査も、多分いろいろ先ほどおっしゃられたとおり、具体的な件数なんかで示せるもの、意識の調査なので、毎年行っているもの、行っていないものだとか、さまざまあるかと思いますけれども、やはり先ほど申し上げましたとおり、できるものをぜひしっかり管理していく。そして、数値で見て、管理していくことによって見える化をして、そうすると、見えることによって実現できることがあると思いますので、そのあたりはよろしくお願いいたします。
この項目の最後にしたいと思うんですけれども、町田市中心市街地まちづくり計画は、さっきからおっしゃられている道しるべなので、具体性はあるけれども、さっきの予算で落とし込んだものではないですし、数字設定はしているけれども、5年に1度の管理ということで、危惧するところは、できました、でも、やっぱり活用がし切れないですというのがこちらとしては嫌だなというところがあるので、繰り返しになると思うんですけれども、町田市中心市街地まちづくり計画をどう活用していくのか、最後にお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一)
都市整備担当部長 須原和男君。
◎
都市整備担当部長(須原和男) 議員ご指摘のとおり、道しるべというところで先ほど来説明させていただいているんですが、この活用方法につきましては、まずはでき上がったものを中心市街地活性化協議会とすぐできるものというものを抽出していきたい。その後に、前から市長等もこの議場で言っておりますけれども、ニーズは、ターミナルをつくってほしい、ホールをつくってほしい、要は市は土地がない中で、どうやってそれをやっていくんだろうというのは検討していかなきゃいけない事柄だと思っております。
そういったところをひっくるめまして、総合的に先ほど申しました担い手を探すこと、まずこれをやるにはやってくれる人、やる人、これを探さないと前に進まない事業だと思っております。そういうことと既存資源の活用であるとか、柔軟かつ広がりのある進め方というのを絶えず見据えながら、中心市街地活性化協議会と市民と一緒になって前に進めていきたい、そのように考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 来月策定予定ということですので、ぜひできた際には、おっしゃられたとおり、町田市中心市街地活性化協議会、また市民と連携を深めて、この計画を活用して中心市街地のさらなる活性化をしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
これで、この項目については終わります。
次に、1番の町田市新5カ年計画に移りたいと思います。
新5カ年計画は、重点事業プラン、行政経営改革プラン、財政見通しと3つに分類されて構成されておりますので、それぞれ分けて考えていきたいと思うんですけれども、今ご答弁で重点事業プラン88事業、行政経営プラン43の取り組みのそれぞれの達成状況が約7割程度ということでございました。これはまず、どういう段階を経て7割になってきたのか、急に7割になったわけではないと思いますので、その点、伺いたいと思います。
それと財政については、これまで何度も取り上げてきたんですけれども、その中で厳しい財政状況の中で運営しているということは存じておるんですけれども、その財政の推移はどうだったのか、それぞれ3分類、2015年度までの4年間の評価をお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) まず、重点事業プランの4年間の進捗状況といたしましては、先ほど全体で2015年度で7割というお話をさせていただきましたが、2012年度、2013年度は計画どおりに進んでいる取り組みが84%、2014年度は少し下がりまして69%ということで、2015年度が先ほど申し上げました全体で見ると7割というような状況でございます。
それと、行政経営改革プランの4年間の進捗状況でございますけれども、2012年度、2013年度、計画どおりに進んでいる取り組みにつきましては81%、2014年度が下がりまして67%で、2015年度につきましては先ほど申し上げましたとおり、全体で見ますと約7割の進捗ということで推移しております。
それと、財政見通しでございますけれども、2015年度の決算がまだ確定していないという状況ですので、詳しい数字はちょっとお話ができないんですけれども、このままいったという前提で、今期、新5カ年計画の計画期間である2016年度までの5カ年で考えたときに、歳入につきましては地方消費税交付金、この増収から剰余金、交付金等が計画額を上回るということで、当初推計値に比べて5%増ということです。歳出につきましては、少子・高齢化などの影響から、扶助費が計画額を上回るということで、当初に比べて3%の増というようなことで今見込んでおります。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 今の答弁だと、ある程度順調に進んでいるようには感じるところではありますが、答弁の中で重点事業プランについては、例えば子どもの拠点の整備であったりだとか、これはさっき「WAAAO(わーお)」の開館という話もありましたし、地域高齢者支援の項目で言うとあんしん相談室、行政経営プランで言えば、債権管理のあり方の見直し、これは先日、新井議員も取り上げられたので、詳細はわかったんですけれども、などなど、それぞれ達成できた項目を挙げていただいたわけです。
ただ、その一方で、今お話があったとおり、まだ3割が未達成ということでありますので、達成できなかった項目についてもちょっとお伺いしたいんですけれども、どういう項目があって、どういう状況なのか、お伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 計画の中で達成できなかったもの、あと、その対応についてということだと思いますが、まず、重点事業プランですが、今回のプランの中で小中学校の増改築という項目がありまして、鶴川第一小学校の改築というようなことで取り組みを進めてまいりました。校舎・プール棟の工事は完了しましたが、国庫補助金不採択というようなことで、工事全体の事業スケジュールを見直すというようなことで、予定どおり目標達成できていないということです。これにつきましては、新たなスケジュールを組み直して完了に向けて事業を進めていきたいというふうに考えております。
また、そのほかには、競技観戦、試合を見たりする環境の整備という取り組みでは、町田市立陸上競技場と小野路球場、こちらでの有料での観戦者数を目標値ということで掲げておりましたけれども、この目標はまだ達成できていないということです。そのために、陸上競技場への大型映像装置の設置、この資金を何とか獲得するために、ふるさと納税制度というような仕組みを活用していこうというようなことで取り組みを始めたところです。
それと行政経営改革プラン、これにつきまして達成できていないものとしまして、コンビニエンスストア等を活用した市民サービスの充実ということで、指標としてはコンビニエンスストアでの証明書の発行比率、これを2015年度1.68%ということで、実は目標値を2016年度は20%ということで掲げておりまして、これはなかなか進んでいないということです。
これは今、マイナンバーの制度が始まりましたので、この普及を図ることによって、コンビニ等での証明書の発行の割合をふやしていきたいというように考えております。
例としては以上のようなものです。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 今、具体例を挙げていただきました。今、例にあった例えばコンビニの証明書の発行ですけれども、今、1.68%ということで、そもそも当初が1%で、20%を目標にして1.6%であったということなんですけれども、こういった目標が明らかに乖離して、これは間違いなく、この後、達成はできないとは思うんですけれども、こういった達成できないものについての管理についてお伺いしたいんです。
例えば、その場で一旦終わりということなのか、同じ目標で2020年まで延ばすのか、それとも再度目標設定をし直すのか、どういうふうに取り組むのか、どういう取り扱いになるのか、このあたりをお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 現在の5カ年計画の個別の事業、取り組みにつきましては、計画期間が来年の3月末までということですので、そのときまでにどのくらい達成できるのかというような状況を見込みまして、来年度から始まります次期5カ年へ、どのような形で反映していくかということで、現在策定を進めている段階ということです。
当然、今お話がございましたけれども、現5カ年の事業や取り組みにつきましては役割を終了するようなもの、また、目標を新たに設定し直して引き続き取り組んでいくもの、さらには社会環境の変化を踏まえて取り組み内容を変更するものがあると考えておりますが、現在、その作業をしているところでございます。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 理解できました。
また、今回の質問や以前ほかの議員さんからの質問、質疑、答弁を通して、次の5カ年は前期の5カ年の未来への種を育てる計画であるというような形も聞いておりますし、前期では、例えば子どもセンター等の設置だとか、保育関係などの関係は計画以上に進んでいる一方で、インフラ関係の事業、道路だとか公園だとかは費用も大幅にかかるということで、おくれぎみであるということもお伺いしております。
こうしたある程度評価もある中で、次期5カ年については何を優先的に取り組んでいくのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 次期5カ年で優先的に取り組んでいくものでございますけれども、策定中の現段階での考え方ということで聞いていただければと思いますが、まず、若い世代の定住促進のために子育て支援の充実、また、若者や子育て家庭が町田市を定住都市として選んでもらうための動機となるような施策、そういったものを重点的に打ち出していく必要があるだろうというふうに考えております。
また、超高齢化社会を目前に控えておりますので、地域包括ケアシステムに資する事業を重点的に推進していきたいというように考えております。
それと、次期5カ年の計画期間、2017年度から2021年度になりますが、その計画期間内となります2019年にはラグビーワールドカップ、また翌2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催される。そういったような状況を踏まえまして、オリンピック・パラリンピック開催を契機として、スポーツや文化の振興、あとレガシーの創出にも取り組んでいきたいと考えております。
また、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、外国人旅行者が増加することが見込まれておりますので、観光振興にも取り組んでいきたいと考えております。一例を挙げますと、魅力ある地域資源を生かしたということで、薬師池公園四季彩の杜の整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
それと新たな資源化施設、これが2021年稼働ということですので、その稼働を目指して整備を進めてまいりたい、そういったところを優先的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ということは、前期をある程度引き継ぎながら、この後期であること――イベントだとかも含めて――を重点的にやっていくということでありました。
ちょっと視点を変えてお伺いしたいと思うんですけれども、この5カ年計画というのは、ある程度まちだ未来づくりプランに基づいているとは思うんです。未来づくりプランの中で指標を掲げている項目として未来づくり指標というのがあって、これが見てみると、例えば商業の年間商品販売額が8,096億円を上回るみたいな、そういう指標なんですけれども、前提として恐らくこの時期と比べると、大分数値としてはいかないなということもあったりすると思うんですね。
これは、例えばその中でも前期の計画に落とし込んでいないものもあったりするわけなんですけれども、そういったことがある中で、どういう前提で後期の計画を進めていくのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 今後の計画の進め方ということですけれども、先ほどちょっとお話しさせていただきましたけれども、次期5カ年の計画、これは大変厳しい状況が想定されるという中で、いかに未来への投資と財政の健全化を両立させるかということが重要なポイントとなるというふうに考えております。そのためには、予算の質の向上という部分で着目しまして、効果が乏しい歳出は徹底して削減して、効果の高い歳出に転換していかなければいけないというように考えております。
効果の高い歳出ということですけれども、これは1つ別の言葉で言いますと、他分野を連携した施策ということがあるんじゃないかというように考えております。例えば薬師池公園四季彩の杜の整備に代表される観光振興につきましては、公園、農業、産業、交通、広報といったさまざまな分野でビジョンを共有して、それぞれの取り組みをつなぎ合わせることで人が集まり、交流し、地域の経済が循環するといった大きな付加価値を生み出すことができるというふうに考えております。
また、地域包括ケアシステムの構築については、従来の福祉の枠組みにとらわれず取り組むことが重要であるというように考えております。例えば市民の健康づくりを進める上では、市民にとってのインセンティブが重要ということで、インセンティブを施策として実現する上では、スポーツや産業、観光分野との連携が有効ではないかというように考えております。
また、地域での支え合いの体制を構築する上での市民協働や今後の10年、20年先を見据えたバス利用環境の整備や多摩都市モノレール延伸のための道路整備など、幅広い視点により付加価値の高い取り組みとしていかなければならないというように考えております。
そして、歳出改革につきましては、例えば制度により支出が決められている義務的経費であっても、過去からのやり方を是とするのではなくて、将来の持続可能性を常に意識して、次世代へつながる取り組みへと転換していくことが必要というように考えております。
例えばですが、IT化の進展を踏まえまして、国民健康保険事業のデータヘルス事業のようなデータやその分析を活用した被保険者の健康づくりの推進などに取り組んで、将来の社会保障給付の抑制等に取り組むといったことが重要ではないかというように考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 従来の考え方にとらわれずに、予算の質の高いものということでありました。それはそのとおりだなと思うので。
そうすると、そういう観点もちょっと近いんですけれども、実は未来づくりプランで、先ほど未来づくり指標ということをお話ししたと思うんですけれども、結構その指標が市民意識調査に基づいているものが多かったので、市民意見調査報告書を確認させてもらいました。
その中で町田市に住み続けたいという項目がありまして、その「住み続けたいですか」に対して「住み続けたい」の割合が2013年が25.9%、2014年が26.3%、2015年が28.7%と、ここ3年で見ると上昇しているように見えるんですが、5年前を確認すると、2008年41.5%、2009年42.8%、2010年44.3%ということで、当時のほうがすごく大きかったということがあります。
これは恐らく2011年を境に下がっているので、例えば東日本大震災の影響なんかがあるのかなということは想定できるんですが、ただ、やはり比べてみると、現状として、現在としては4人に1人程度が住み続けたいというふうになっている中で、他市との差別化であったりだとか、やはり町田市ならではのものというものがないといけないと考えるわけでありますけれども、そういった面も含めて住み続けてもらえるような、そういう考えはあるかどうか、お伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 恐らく住み続けたいということで、定住促進策というようなことで捉えた場合に、いかに町田市ならではのライフスタイルを提供、提案できるかというところが今後も住み続けたいと思っていただけるようなときのポイントになるのではないかというふうに考えております。
町田市には、都内屈指の商都、それと同時に、身近に豊かな自然が広がっているという住環境としての魅力がございます。また、交通の要衝であり、結節点で交流が盛んで、常に新しい風が吹く町でもあります。こういった従来の魅力に子育てのしやすさ、にぎわいと自然とのアクセスの確保といった付加価値を施策としていかに加えていくかということが重要ではないかというふうに考えております。
また、町田市の強みとして、トップスポーツのチームがあることが挙げられると思います。J2になりましたFC町田ゼルビア、キヤノンイーグルス、ペスカドーラ町田など、みずからの憧れの存在が身近にあり、それとともに幼少期を過ごすことが将来にどれだけ大きな影響をもたらすかははかり知れないというふうに考えております。
こういったトップスポーツにつきましては、市民に根づき、1つの文化、いわゆるスポーツ文化と言っていいのかわかりませんけれども、そういったものになっているのではないかというふうに思います。町田に住んでいたから、このスポーツと出会えた、町田に住んでいたから、私もこうなれたと思ってもらえるスポーツ文化の振興を図ることで、若者を引きつける1つの強みになるのではないかというように考えております。
ほかにも町田には、市内に大学が多いとか、市民の文化芸術活動が盛んといった資源がございます。これらをつなぎ合わせて魅力的なライフスタイルをパッケージとして提示していくことが重要ではないかというふうに考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ぜひとも市としての付加価値を高めていただいて、より町田が魅力的な町になるように努めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
次に、財政の見通しについて触れていきたいと思うんですけれども、人口の見通しが43万人をピークに減っていくという見通しで、少子・高齢化、社会保障費の増大、構造的な収支不足、財政が厳しいと言われている中で、現状としてはシーリングで削減したり、その中でも公債費比率を低く抑えているということはよく存じておるんですけれども、まず、未来づくりプランにおいては、後期の5カ年の見通しについては、ある程度2016年と同じ見通しを今現在としては立てているわけであります。
2015年で比べると、先ほどもあったとおり、少し当初の予想と比べても市税収入が増加しているなどというプラス要因もあるんですけれども、予算のめどが立たないで先延ばししているようなものもあるわけであります。
伺いたいのは、前期の5カ年と比べて財政状況としてどうなっていくと考えていくのか。それを踏まえて、財政見通しをどう立てていくのか。また、その中で行政経営改革、行政経営の改革のビジョンとのかかわり方についてもお伺いしたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 次期5カ年計画の期間内の財政見通しといたしましては、先ほどもちょっと答弁をさせてはいただきましたが、構造的収支不足の拡大、これが現在の5カ年計画の税制状況よりも厳しさが増すといった見通しに立っております。高齢化の進展によりまして、医療、介護の社会的給付の市の負担分が増加する一方で、消費増税、これが再延期されたということで、当初見込んでいた増収が見込めなくなり、厳しさがさらに増すんじゃないかなというふうに考えております。
ただ、こうした状況を打破するためには、行政経営のさらなる改革に取り組んでいかなければならないというように考えております。ちょっと一例として挙げますと、業務のやり方を抜本的に見直すビジネスプロセス・リエンジニアリング――BPR、これを進めることによりまして、市民の満足度と組織の生産性を向上させるといったような取り組み、こういったものに取り組んでいきたいというふうに考えております。
また、行政の見える化をこれまで以上に進めることで、市民、企業との新たな連携によるサービス供給の手法を実現することなど、こういったことに取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ご答弁ありがとうございます。この質問の中で、やはり予算としてはなかなか厳しい状況になっていく中で、しっかりと取捨選択していかなくちゃいけないという状況も把握できました。
今回、町田市新5カ年計画についてということで伺ってきたわけでありますけれども、その中でこれからの5年間を決める大切な計画だと思うんです。最後に市長にお伺いしたいと思うんですけれども、どういう思いでこの5カ年を進めていくのか、町田市を今後どうしていくのか、そのあたりについてお伺いして、この質問を終了したいと思います。
○副議長(殿村健一) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 未来が見えにくいというか、先が見えにくい、私はもうすっかり消費増税があるものと考えておりましたが、簡単に処方箋を描くというのはできないんだなというふうに実感をしておりまして、長期的なこと、とりわけ20年先の話というのはちょっと予想がつかない。
ただ、それでも現状、現在ある幾つかの問題点を1つ1つ改善しようという、私たちとしては市民と一緒になって取り組んでいく、そのことが未来を変えるというふうに確信をして取り組んでいきたいというふうに思います。
大事なことは、これから起こるであろういろんな変化があります。それにどれだけ早く柔軟に対応していけるかということだと思います。そこに私たち町田市の底力というものが問われてくるんではないかなというふうに思います。
今後の取り組みを進めていく上で、昔からというんですか、これまで引き継いできた資産というか、町田市にある資源の可能性をさらに広げていく、そして未来につなげていく、そこが課題を解決する処方箋ではないかなというふうに思います。
先ほども少しお話がありましたが、2025年をピークにした後期高齢者がこれからもさらにふえていくわけですが、その増加、認知症、あるいは単身の高齢者の急増というこの先の見通しがあるわけですが、それにどう取り組んでいくかという課題をみずから担っていこう。国の政策だとか、東京都にお願いしようだとかということでは決して解決しないというふうに思っております。
現在、地域での協働というんでしょうか、共助というんでしょうか、そういった活動に取り組んでいる団体、そんな人たちの力をそれぞれつないでいくということが大事でありまして、そのことを育てていく。ちょっとおこがましい言い方ですが、広げていく。そして、新たに担い手が生まれてくる、そういう土壌というんですか、そういったものをつくるのが市としての役割だろうというふうに思います。
それから、人口減少社会ということで、そのことに何とか立ち向かっていくということでは、今議会でも申し上げておりますが、若者の定住促進、あるいは交流人口増に取り組んでいくということは大事だと思います。
町田市に今ある自然、伝統、あるいは文化に根差した資源、それを磨き上げて、ブラッシュアップしていくということ、その価値を高めていく。そして、市民の皆さんがそのことに誇りを持っていただく、そのことがこの町で消費を喚起し、あるいは商売というんでしょうか、仕事が広がっていく、そんな循環になっていくんじゃないかなというふうに思います。
先ほど来、中心市街地の話もありましたし、また、北部丘陵で自然を生かしたというんでしょうか、そういった取り組みもやっております。地域で、市内全域で始まっている新しい協働の組織、あるいはそういった1つ1つの議論、さらには観光施策、スポーツ関係の振興策、そういった大げさに言えば日本の皆さんを引きつける大きな力、これらを市がある程度つないでいく、そんな役割を果たしていきたいというふうに考えております。
そのことによりまして、地域のさまざまな場所で多様な個性、あるいは能力が伸び伸び発揮される、そういう未来ということを創造していく、そんな計画にしたいというふうに考えております。
○副議長(殿村健一) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) どうもありがとうございました。変化する時代の中で選ばれ続ける町田市であるように、この5カ年計画も、そういう形でつくられて、そして実現されるようお願いいたしまして、私の一般質問を終了したいと思います。
○副議長(殿村健一) 21番 市川勝斗議員。
〔21番市川勝斗登壇〕
◆21番(市川勝斗) それでは、通告に基づき、一般質問を行います。
今回は、安全安心なまちづくりについてと町田市公共施設等総合管理計画についての2項目を質問いたします。
まず、1項目めの安全安心なまちづくりについてです。
私が市議会議員として活動を始めるころまでには、町田市の中心市街地は西の歌舞伎町とやゆされていました。もう10年前ですね。その状況を改善するため、町田市が地域住民との協働と警察等関係機関との連携により、さまざまな防犯対策を実施してきたことは認識しております。
これをさらに進めるため、町田市は市民、事業者、警察などと連携をして、安全で安心して暮らせる町を構築するために、現行の町田市安全安心まちづくり推進計画を策定し、計画に掲げられた取り組みを重点的に進めてこられたのは存じているところでございます。
そこで伺いたいと思います。
(1)こうした取り組みを続けてきた結果、最近の町田市における犯罪の現状について、推移を含めてお聞かせいただきたいと思います。
(2)これまでの取り組みと成果についてでございます。市民の暮らしを安全安心に保つため、町田市安全安心まちづくり推進計画に掲げられた主な取り組みについて伺います。町田市を初めとする関係機関の取り組みにより、2016年度末の目標値に対して、成果としてどのような結果が得られているのか、内容をお聞かせいただきたいと思います。
(3)課題と今後の取り組みについてでございます。安全安心なまちづくりには、終わることがなく、常に邁進していく必要があると考えております。現在までの取り組みにおいて、課題として考えていることは何でしょうか。課題に対して、今後の安全安心なまちづくりに対する取り組みとどのように考えているのかをお聞かせいただきたいと思います。
続きまして2項目め、町田市公共施設等総合管理計画について伺います。
町田市だけではなく、日本全体の課題として、人口減少、少子・高齢化に伴う生産年齢人口の減少及び人口構造の変化が財政の硬直化につながるなど、さまざまな要因で今後の公共施設等の維持管理に影響を与えることが考えられております。
ちなみに、2015年における町田市人口は42万7,000人で、割合は年少人口が13%、生産年齢人口が62%、老年人口が25%となっているのに対し、40年後の2055年には、推計人口ですが、35万9,000人で、その割合は年少人口が11%、生産年齢人口が51%、老年人口が38%となっております。先ほどの5番議員の答弁を聞いていても、将来的には現在と同規模の公共施設の維持管理費を将来に求めるものは大変難しいというふうには想像がつきます。
平成26年4月、総務大臣より公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進についてにより、計画策定の要請を受け、町田市は昨年度末に公共施設等総合管理計画を策定いたしました。国から3年間の財政措置がある中で、1年早く策定できたことは評価に値すると考えております。この基本計画書にも、公共施設等を維持管理するために、長寿命化、公共施設の再配置、民間協力等さまざまな手法が掲載されておりますが、今後の計画をどのように生かしていくのか、次の2項目について質問をしたいと思います。
(1)計画策定後の方針はどうなっているのか。
(2)計画策定後の課題と今後の取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。
以上、壇上からの質問といたします。
○副議長(殿村健一) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 市川議員のご質問につきましては、副市長からお答えを申し上げます。
○副議長(殿村健一) 副市長 髙橋豊君。
〔副市長髙橋豊登壇〕
◎副市長(髙橋豊) 私のほうから、項目1と項目2についてお答えいたします。
まず、項目1の安全安心なまちづくりについての(1)市内における犯罪の現状はについてでございますが、2013年12月に町田市安全安心まちづくり推進計画を策定したところでございます。その計画の中に、2016年までに刑法犯認知件数4,200件、また体感治安50%の目標値を定め、市、市民、事業者、警察などと連携して安全で安心して暮らせる町を目指しております。
また、刑法犯認知件数については、2004年に8,424件でありましたが、計画に基づき各種防犯活動を行ったところ、2014年には成果目標を達成し、昨年、2015年には3,386件まで減少いたしました。
次に、(2)のこれまでの取り組みと成果はについてでございますが、計画に掲げた主な取り組みについては、町田市では防犯パトロール用品の貸与、防犯講話、それから合同パトロール、落書き消し、各種防犯キャンペーン、防犯リーダーの講習会などの防犯活動を各機関と連携して行ってまいりました。
これらの取り組みによる成果についてでございますが、2004年には人口1万人当たりの刑法犯、認知件数が210件で、多摩26市の中では少ないほうから19番目でございました。これが2015年には79件で、少ないほうから9番目まで上昇しております。
もう1つの成果目標の体感治安については、目標値の50%には届いておりませんが、2015年は48.6%となっております。2012年の44.7%からは大分改善しつつあります。
最後に、(3)の課題と今後の取り組みはについてお答えします。
まず、課題についてでございますが、体感治安について、男女とも、特に若い世代、20代で「治安が悪い」と「やや治安が悪い」と答えた人の割合が最も高くなっております。中でも女性の20代で43%と高くなっております。この点につきましては、市民意識調査の自由回答では、若年層が多く集まる繁華街での執拗な客引き行為が指摘されております。「市長への手紙」にも、若い女性に対する風俗等のスカウト行為への対応の要望が寄せられていて、こうしたことが原因の1つと思われます。
さらに、住宅街等の地域においては、高齢者を狙った振り込め詐欺や空き巣、忍び込み、自転車泥棒、ひったくりなどの市民の身近で発生する犯罪が体感治安悪化の要因と考えられます。
次に、今後の取り組みについてでございますが、刑法犯認知件数の減少に向け、今まで以上に警察を初めとした関係機関との連携強化を継続して行ってまいります。また、体感治安の改善については、治安改善の発信や広報、また違法な客引き行為を防止するための取り組みを継続して行ってまいります。
さらに、東京都安全・安心まちづくり条例の改正に対する新たな取り組みといたしまして、児童などの安全を確保するための取り組み、危険薬物及び特に振り込め詐欺の根絶に向けた取り組みを行ってまいります。
次に、項目2の町田市公共施設等総合管理計画についてお答えします。
まず、(1)の計画策定後の方針はについてでございますが、2016年3月に策定いたしました公共施設等総合管理計画の基本計画では、目指すべき姿を経営的視点に立った施設の管理と運営及び施設重視から機能重視への転換による新たな価値の創出といたしました。
また、これらを実現するため、施設総量の圧縮、ライフサイクルコストの縮減、官民連携によるサービス向上、既存資源の有効活用の4つの基本方針を定めました。計画期間は、既存施設の建てかえや再編などを総合的に検討し、実行する必要があることから40年間としております。
今後は、基本計画の4つの方針に基づき、着実にかつ計画的に取り組みを進めるため、2018年度から2026年度までの9年間を期間とした実行計画を今年度と来年度の2カ年で策定する予定でございます。
次に、(2)の計画策定後の課題と今後の取り組みはについてでございますが、公共施設の見直しは、利用者や周辺住民などへの影響が想定され、まちづくりのあり方にも大きくかかわることから、市民の皆様のご理解とご協力を得ながら進める必要がございます。
また、これからの公共施設のあり方や運営につきましては、多様な主体と連携して進めていくことが基本となるため、いかに多くの市民、NPO、民間事業者などが参画できる仕組みを構築できるかが課題でございます。
今後は、より多くの方のご理解とご協力を得られるよう、市民、NPO、民間事業者などのご意見を聞く会を通じて合意形成を行ってまいります。また、民間資金やノウハウを活用するために、官民連携を積極的に取り入れる仕組みを構築してまいります。
○副議長(殿村健一) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) 答弁いただきましたので、自席にて再質問を行いますが、2項目めのほうから先にさせていただきたいと思います。
5月18日、東京ビッグサイトで行われました自治体フェアに参加してまいりました。オリンピックに関する地域活性化の話題、それから自治体フェアの意義のような講演も聞いてきたんですが、それと同時に、会場内にあります企業の出展ブースが大変気になりまして、そこをよくよく2時間、3時間かけて見てまいりました。
その中で私が今回特に目を引いたのは、今回質問をさせていただいております公共施設の維持管理についての民間活力を活用するブースがありまして、大変興味がありまして、その担当者の方から説明を聞いたり、資料をもらったりというふうな話をしておりました。
冒頭お話もあったように、自治体が今後自治体単位のみで公共施設を管理するというのはもう限界があるということで、民間活力を生かすことによって財源の圧縮や、市民には影響が出てきますが、市民にとって活用しやすい公共施設が運用されているということも聞いております。
例えていいますと、そこに載っていた事例なんですが、静岡県の藤枝市においては、事業用地の定期借款だとか、神奈川県の茅ヶ崎市においては、建物の賃貸借等がありまして、ほかにつくば市、大阪府の吹田市等の民間資金を使った事業が例として掲げられておりました。
このように、民間企業の力を活用すること、これが大いに地域活性化に努めていくと考えておりますが、まず、国はどのような考えを持ってこれを進めていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○副議長(殿村健一) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) ご質問のございました国の考え方、方針のようなものなんですが、国におきましては、本格的な人口減少社会の中で、新たなビジネス機会の拡大、地域経済の好循環、公的負担の抑制を図り、経済、財政一体改革を推進するために、さまざまな分野の公共施設等の整備運営に民間の経営原理を導入することが重要というふうにしております。
このような観点から、2015年6月の「経済財政運営と改革の基本方針2015」において、一定規模以上の事業であって、民間の資金、ノウハウの活用が効率的、効果的となると考えられる事業については、多様な民間連携の手法を導入し、優先的に検討するよう促す仕組みの構築が必要である、このようにしております。
○副議長(殿村健一) 休憩いたします。
午後2時59分 休憩
―――◇―――◇―――
午後3時30分 再開
○議長(佐藤伸一郎) 再開いたします。
あらかじめ会議時間を延長いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を続行いたします。
21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) では、休憩前に引き続き、再質問をさせていただきます。
ちょっと戻りますが、今回この計画、40年というふうにお話を聞きまして、当初資料を見たときにちょっと長いかなと思ったんですけれども、確かに施設の構造等を考えれば、40年計画でやるというのは妥当性があるのかなというふうに答弁を聞きながら考えておりました。
また、国の方針について、地方の経済の発展性を考えるという意味では、やはりPFI、民間の活力を使うというのは妥当性があるということは聞いて、そのとおりだというふうに考えております。
では、この国の方針を受けて、市は国の下請ではないんですけれども、どういうふうに行っていきたいと考えているのか、対応を進めていくのか、お聞かせいただきたいと思っております。
○議長(佐藤伸一郎) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 今後の町田市の対応でございますけれども、先ほど申し上げました「経済財政運営と改革の基本方針2015」、これを受けまして、昨年12月、内閣府と総務省の連名によりまして、人口20万人以上の地方公共団体などに対して、公共施設整備事業におけるPPP/PFI手法導入優先的検討規程、これの策定が要請されております。
優先的な検討対象となるものにつきましては、国の通知では建設、製造または改修を含む公共施設整備事業であって、その事業総額が10億円を超えるもの、または利用料金を徴収して公共施設の運営を行う事業であって、その事業費が年間1億円を超えるもの、このようにしております。これらの事業について、地方公共団体みずからが公共施設等の整備等を行う従来型手法による場合と官民連携の方法を導入した場合との間で費用比較を行うことにより、採用手法の導入の適否を評価する、こういったものになっております。
国で示されましたPPPというのは、パブリック・プライベート・パートナーシップの略で、公共サービスの提供に民間が参画する手法を幅広く捉えた概念でございます。民間資本や民間のノウハウを利用し、効率化や公共サービスの向上を目指すもので、具体的な手法といたしましては、指定管理者制度、DBO、PFIなどがございます。
町田の今までの取り組みなんですけれども、指定管理者制度につきましては、2004年から制度を導入しており、体育施設や障がい者施設、福祉施設、学童保育クラブ、また公園など96の施設が現在民間により管理運営が行われております。
DBOと申しますのは、デザイン・ビルド・オペレートと言われる公設民営方式でございますけれども、熱回収施設等の整備運営事業において、既にこの手法を選定しており、施設の整備及び運営を一括して民間事業者が実施していくという予定となっております。
PFI――プライベート・ファイナンス・イニシアチブにつきましては、公共施設の設計、建設、維持管理の運営に民間の資金とノウハウを活用して、公共サービスの提供を民間主導で行うもので、町田市では導入事例はございませんが、他の自治体においてはインフラ整備から小中学校の空調設備の整備まで多様な事例がございます。
こういった官民連携を推進するため、町田市では指定管理者制度については、先ほど申し上げましたとおり、2004年6月に公共施設の指定管理者制度運用の基本的方針を、また、2008年6月に新たに公共施設の町田市公の施設の指定管理者制度の基本的方針を策定しまして、全庁的に制度を導入してまいりました。
しかし、他の手法については、全庁的に導入するための仕組みが現在構築されていないという状況です。本年3月に公共施設等総合管理計画、これは基本計画を策定いたしましたが、官民連携の導入につきましては、この基本計画策定の段階から積極的に研究をしてまいりました。先ほど副市長から答弁申し上げましたが、官民連携を積極的に取り入れていくために、公共施設整備に当たっての官民連携導入の適否を評価する仕組みについて、今年度内に構築をしたいと考えております。まずは、そのための基礎調査を今月中に実施したいというように考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) 今回のこの質問については、3月に計画ができた段階で、これから9年間で実行計画をやっていく中で、初歩、まず最初ということでございますので、余り奥には入りませんが、やはり今後、財政が厳しい中で、どういうふうにカバーしていくのか、また、収入源を確保していくのか、維持管理の費用をどうやって削減していくのか、大変重要な課題になると思いますので、ぜひこれは推し進めていただきたいなと思っております。
また最後に、これは私のほうで言いっ放しで終わるんですけれども、町田市内では特に交通の利便性が高い地域においては、土地の路線価が伸びているところが見受けられます。ほかの市の例を挙げれば、駅前の再開発に関して民間の活力を利用して、商業施設と公共施設、例えば図書館だとか集会所だとか、一緒くたにするなんていうものがあり、町のにぎわいを高めている事業を行っております。
自治体の所有している土地を民間に貸し出す手法、PPPの中の事業手法の1つでPREというものがあります。パブリック・リーアル・エステイト、公的不動産という意味なんですけれども、国や地方自治体が所有する不動産をどういうふうに生かしていくのかという手法が現在この中でも議論されているところであります。
実は町田市もPRE事業というのはもう既に取り組んでおりまして、旧本町田中学校、旧本町田西小学校における取り組みが恐らくこれに当たるのかなというふうに考えております。50年間における民間の定期賃貸借、これがそれに当たると思いますが、今後、財源、収入が減少していく中で、どうやって収入を確保していくのか。5番議員の答弁にもありましたけれども、厳しい中でPRE事業を進めていく中で確保していただきたいと思っております。
市議会の中でも最近、施設の複合化等の話が出ておりますが、1つの土地を有効に活用して1つのものをつくるのではなくて、1つの土地に複数のものを建設して、あいた土地をまた今度民間に貸し出すなんていうことも考えられると思いますので、ぜひそういう視点を持って取り組んでいただきたいなと思っております。町田市にはまだ限られた財産の中で確かな資源があると思いますので、調査研究の上、取り組んでいただきたいと思います。
この点については終了をさせていただきたいと思います。
次に、1項目めの安全安心なまちづくりについてに移りたいと思います。
まず、副市長の答弁から、現在の町田の状況が、体感治安もそうですし、犯罪件数も減ってきたんだよということがわかりました。それは、ただ単に減ってきたというのではなくて、当然その努力として民間だとか事業者、住民の方と連携してやった取り組みがその成果につながっているんだよという話がありました。
しかしながら、町田市内に住んでもらいたい年代、特に20代、30代の方にとってみれば、女性のみならず、男性からも「治安が悪い」だとか「やや治安が悪い」と答えた方が多いというものは、副市長の答弁でも、また、その計画を見る限り、資料でも掲載されてあります。ぜひここの改善点が求められるのかなというふうには考えるところでありますので、そこについて少し掘り下げて再質問をさせていただきたいと思います。
まず1点目、この計画の成果目標を2016年度末、今年度末というふうにしておりますので、今年度以降の取り組みについてどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 先ほど副市長が答弁申し上げました取り組みをさらに強化推進するために、町田市安全安心まちづくり推進計画の改定に向けて着手を始めたところでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) では、着手を始めた計画についての今後のスケジュールをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 町田市安心安全まちづくり推進計画の改定につきましては、今議会で行政報告させていただくことを予定しております。その後に、町田市生活安全協議会でのご議論を経て、町田市安全安心まちづくり推進計画の素案を作成することとしております。パブリックコメントの実施を10月ごろに行い、また、2017年1月に改定した町田市安全安心まちづくり推進計画の公表をしていきたいと考えております。市議会に対しましては、その都度、常任委員会におきまして行政報告させていただきたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) では、今後の議会でよくよく見ていきたいと思いますが、先ほど答弁でも、私の発言でも、若い女性で「治安が悪い」「やや悪い」が多いというふうに話をさせていただきました。また、答弁でも、繁華街での執拗な客引きや女性に対する風俗等のスカウトが要因で、この対策は必要であるというふうな考えも私は持っております。
また、これは女性だけではなくて、我々男性もそうなんですけれども、例えば町田の第1踏切から市民フォーラムのほうまで歩いていこうとすると、二、三人で友達と行きますよね。そうすると、必ずと言っていいほど飲み屋の方から、うちの店に来ませんかとお声がけをいただくんですね。大変うれしいんですけれども、正直言うと、道は狭くなるし、煩わしいしというふうに思っている方が多分多くいると思うんですよ。多分この議場にいる方もそうだし、理事者の方、それからインターネット中継を見ている方も、そういうふうに思っている方が多分多くいると思います。この状態が町田市にとって本当に居心地がいい町なのかなというと、甚だ疑問であります。
町田の魅力を高めるというのは、魅力と一言で言うと、いっぱい解釈があると思うんですけれども、居心地がいいというのは多分皆さんにしっくりくる言葉だと思うんですね。そのためにも、居心地がいい町をつくるために、東京都で制定はしているんですけれども、町田市独自の迷惑防止条例なんかもあってもいいのかなという気がします。この点についてお考えをお聞かせください。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 迷惑防止条例につきましては、条例を制定しています新宿区と豊島区への調査、視察を行いまして、地域の方々からも聞き取りなどを行いました。既にある東京都の条例の上乗せであることに加えまして、視察をしました両区におきましても、独自の条例としての効果が明確とはなっていないということもございまして、町田市の条例とすることにつきましては、過去に見送った経過がございます。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) 新宿であれば歌舞伎町、豊島区であれば池袋なんていうところが多分想像できるところなんですけれども、条例については上乗せになってしまうのでという話がありましたので、調べていただいたということでわかったんです。
では、なぜ新宿においては過去大変すごい客引きだとか、行って怖い思いをするなんていうのがあったんですけれども、今はさほどそれが感じられない状況になっているのか、この辺のところ、調査したことはあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 新宿区におきます効果の要因につきましては、幅広い視点で調査を今後していきたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) そうしたら、ぜひ調査をしていただいて、条例はつくらなくとも、それに近いものを今後検討していただきたいと思うんですね。このままほうっておいていいわけはないと思うんです。皆さんも町田の駅の中心市街地というのは想像がつきますよね。だから、何らかの対策の強化策というのは必要と考えているんですけれども、具体的な取り組み、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) 議員ご指摘のように、繁華街での執拗な客引き行為に関しましては、採択された請願もあり、そのほかにも女性に対する風俗などのスカウトへの対策は、これは急務であると認識をしております。今後も、町内会・自治会や商店会、警察とともに、繁華街における防犯パトロールを強化してまいりたいと考えております。
また、商店会の放送や看板の設置により市民や来街者に対して客引きを利用しないように、広報や啓発活動を強化してまいりたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) ぜひ強化してください。今、商店街の方だとか町内会の方、また市長が年末、町田市内をパトロールしているのはよく承知はしているんですけれども、小田急の第2踏切から原町田大通りに抜ける二番街商店街、あそこはやっぱり夜7時、8時、9時になると人がいないというのは、あの周りにちょっと怖いというか、なかなか行き着けない、スーツを着た方が大変多くいて、怖いなと感じる方が多分多くいると思うんですよ。やはりそこら辺はよくよく警察と協議をしていただきたいと思いますし、対応してもらいたいと思うんですね。
特に二番街商店街の通りのところは、すぐ町田の駅前、カリヨン広場のところに交番がありますので、その交番の職員も、歩いて10分もかからないし、歩いていけば1分、2分で終わりますので、ぜひ見回りの強化をそこはしていただきたいなと思っております。
あと、見回りの時間帯だと思うんですね。毎回毎回同じ時間だったら、そこは相手もすぐわかりますので、そうでない時間帯のパトロールなんかもできると思うんですけれども、そこら辺についての答弁をいただきたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎)
防災安全担当部長 福田均君。
◎
防災安全担当部長(福田均) パトロールに関します具体的な対策といたしましては、周期的なパトロールを不定期化することや少し遅い時間帯に実施することなど、時間帯に変化をつけることも有効であると考えております。今後、関係機関である町内会・自治会や商店会、警察とともに協議を重ねていきまして、実施する方向で考えてまいりたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) 町田市の強い気持ちというんですか、それはよくわかりましたので、ぜひそれを実施していただいて取り組んでいただきたいと思います。
特に町田においては、やはり予備校も多いですし、学生、小学生、中学生が塾に行く子も多いですから、そういう子の前で余りよろしくないというんですか、その子たちも不安に思うような行為が目の前で行われるというのは余りよくないと思いますので、ぜひそこら辺も注意していただきたいなと思っております。
一番最初に、突然なんですけれども、これは市長に聞きたいんですけれども、昨日、町田クリーンアップ作戦というものが行われまして、市長、参加されたと思います。これは2013年から、町田青年会議所のほうで実施しているもので、ここの議場にいる新井議員が理事長になって、率先してやっていただいて、それから2013年、2014年、2015年、2016年、今度で4年目ですね。ちょうどきのうで400名参加ということだったので、延べ2,700人の方が参加された事業だと聞いております。
特にきのうは成瀬高校の学生が授業の一環で1学年全員来たという取り組みも聞いております。年々町田市内の落書きが減ってきているという現状も聞いております。ニューヨークの割れ窓理論ではないですけれども、やはりきれいな町というものは我々が普通に通っても、市内の方が通っても、市外の方が通っても大変すばらしい環境であるし、長くいたいなという雰囲気をつくってくれる状況だと思います。
手前みそなんですけれども、私も、薬師台の薬師隧道のトンネルの壁の壁面、それから金井池田公園というところも、地域町内会、それから小学校、玉川学園の方と一緒になって消して、きれいな壁画を描いた経験がありますが、やはり地域の方からは大変喜ばれて大事にしてもらっている状況です。市長、きのう参加されたということで、まずは感想を聞かせてください。突然で、よろしくお願いします。
○議長(佐藤伸一郎) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 町田クリーンアップ作戦が4回目ということで、何といっても落書きの数が減ったなというふうに思います。JCの皆さん、事前にクリーンアップをする場所を決めていただいているわけで、もちろんシャッターなどの所有者の了解を得て作業をしているわけですが、それ自体の数が減るということと、それから落書きそのもののサイズが小さくなったですね。そういう意味では、この3年間、ことし4年目ですが、落書きがないところにはなかなか落書きができない、そういう感じの町になってきたのかなというふうに思いました。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) ありがとうございました。
成瀬高校の学生が1学年で来たということに関しては授業の一環かもしれませんが、やはり子どもたちの情操教育の一環としてきれいな町の仕方、それから消すことによって絶対描かないというものも芽生えてきますので、とてもすばらしい授業だったなというふうに思っておりますし、今後もこの活動が続くことを願っているところでございます。
私、4年間、実は吉祥寺に大学のときに通っておりまして、毎朝、町田駅を出て吉祥寺におり、大学までの25分間、歩いて校舎に入ってまいりました。駅の北側には駅ビルがあったり、ユザワヤ、パルコ、伊勢丹、西武、ロフト、サンロード商店街、町田で言う仲見世通りのようなハーモニカ横丁、それから老舗のお肉屋さん、おまんじゅう屋さん、中央線の路線下には大衆の焼き鳥屋さんなんていうのもあります。南口に行きますと、商店街、丸井、都立井の頭恩賜公園などがありまして、大変人でにぎわっている場所だったんですね。
土日になりますと、駅から10分ぐらい離れたところにカフェが建ち並んだり、家を改装してランチなんかを提供しているお店もありました。30代から40代の方が家族を連れてそこで食事をしていたり、デートでそこを使っている方がいて、それを見る限り、とても和やかな光景でうらやましいなと思った感じがしております。
今思い返すと、見るからに安全で、しかも周りの人々が全体として急いでいなかったんですね。やっぱり居心地がよかったんですよ。いてよかった、そこは歩いていても気持ちがいいし、人とすれ違っても気持ちがよかったんですね。また、ここに来たいなとか、買い物やランチをしたいなというふうに思ったものでございました。
その後、町田市議会議員となりまして、住みたい街ランキングなどを気にするようになり、武蔵野市、吉祥寺は常に上位であることがわかり、今までの4年間通い詰めた経験からも、すごく納得のいくものでした。この4年間の経験で感じ取ったものを、ぜひ町田でも居心地のよさというものをつくり上げていきたいなというふうに思った次第でございます。
しかし、ちょっと驚いた資料がありました。それは何かと申しますと、2016年2月10日、町田市の記者発表の資料から意外な発見がありました。町田市が2015年、犯罪認知件数の状況についてということで、先ほど副市長から答弁がありましたとおりに、2015年は3,386件に減りました。2000年は9,879件だったので、何と15年間で約3分の1まで犯罪の認知件数が減ったんですね。これはすごいことだと思うんですよ。
では、多摩地域のほかの犯罪発生状況を見てみようなんて思って見てみると、何と人口1万人当たりで犯罪発生件数が最も高いのはどこだったと思いますか。実は私が大好きで居心地がよかったと言われる武蔵野市だったんです。第2位が、多摩地域では交通の結節点となり得る立川が第2位です。先ほど副市長から答弁があったように、町田市は1万人当たり79件で9位になっているということを鑑みると、犯罪件数の発生認知数と住みたい街ランキングというのは連携していないのかななんていうことも思いました。
そうですよね。全国で1位なのにもかかわらず、多摩地域では犯罪率が一番高い。なぜなんだろう。これを見た瞬間に武蔵野市の方は、恐らく所得が高いせいか、あちらのほうに犯罪の目が行きやすいなんていうこともあるかもしれませんが、ここは1つ研究するお題目なのかなというふうに考えております。
先ほども、私が何度も言っているように、やっぱり居心地のいい町というのが皆さんに愛され、女性にも男性にも、今後町を担ってもらえる20代、30代の方々に住んでもらう町をつくるためには、まずはまちづくりは人づくりというのは大塚元議長から私も話を聞いておりました。まずは人をつくり、町をつくる。それでにぎわいが発生する。こういう町をつくっていきたいなと思っております。ぜひ今回の質問を受けて理事者の方々、感想でも構いませんので、一言頂戴できればと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 副市長 髙橋豊君。
〔副市長髙橋豊登壇〕
◎副市長(髙橋豊) 今、議員ご指摘のように、吉祥寺、私も昔、比較的近いところにいたものですから、吉祥寺の町はよく知っています。先月もゼミの同窓会がありまして吉祥寺に行ってきたんですけれども、やはりお声かけする人は吉祥寺もたくさんいらっしゃいました。
そこで、吉祥寺と町田、確かにデパートがあって、そしてハーモニカ横丁みたいなところがあって、また公園があったりということで、非常に似ている町じゃないかなと私も思っていまして、ちょっと古い話なんですけれども、2008年ぐらいに新国立競技場のデザインをしている建築家の隈研吾さんが「新・都市論TOKYO」という本を書いていまして、その中に町田というのが出てくるんですよ。
町田でどういうふうに書いているかというと、JRと私鉄が交わる町ということで、隈研吾氏によりますと、バーチャリティーとリアリティーが接合している、すごくおもしろい町なんだと書いてあるんですね。どういうことかなというと、端的に言うとあか抜けしない泥臭さの中に私鉄的なファッショナブルなところがあって、そのすき間からいろんな顔が出ているという町で非常におもしろい町と書いているんですね。
例えばブティックの隣に町田であれば乾物屋さんがあったりとか、あるいは風俗系があったりとか、すごく似ている町というふうに、私はそれを見て思いました。そういった意味では、同じ可能性は十分あるんじゃないかなというふうに思います。
先ほどちょっと話が出た住みたい街ランキングというのは、私も実は政策経営部長ぐらいになってからすごく気にしていて、何でこんなに吉祥寺とかがいいのかなと思っていまして、よく見ていくと、30位以内を見ていくと、22ぐらいの町が23区内にあるというんですね。
ですから、このランキング自体がどうなのかなとちょっと思いまして、実はこのランキングというのは東京と神奈川、埼玉、千葉、茨城で投票するわけですね。最も住みたい町、1位が3点つくんですね。2番目が2点、3番目が1点ということでついているんですね。そうしますと、どうしても都心部に近い、多分町田だと埼玉、千葉、茨城の票はほとんど入らないんじゃないかなというようなところもあって、そういう意味ではちょっと低いのかなと思うんですね。
一方で2012年に、最近は調査していないんですけれども、住んでみてよかった街ランキングというのをやはり同じリクルートでやっているんですね。そのときは、1位が横浜で、2位が吉祥寺、これは住みたい街ランキングと変わらないんですね。3位が中野で、実は4位に町田が入っていたんですね。
その後、その調査をやっていないので、経過はわからないんですけれども、住んでみたらまあまあよかった町ということで、ところが、住みたい町ではなかなか上がってこない。昨年はぎりぎり31位まで顔を出したんですけれども、ことしまた消えちゃったんですね。
立川とか三鷹が出ているような状況もございますので、多分さっきの話によると、安全安心というのは最低必要条件、これは町に来てもらったり、住んでみたいと思われる最低必要条件で、それ以上に今度、町田の町のよさをいかに外に発信していくかというのが1つ大きなものになってくるんではないかなと思います。
そこも含めて、町田はこういういい町なんだよ、せっかく犯罪件数も少ない、認知件数が少ないというところもしっかり宣伝しながら、なおかつ先ほどご指摘のありました町なかにおけるスカウト活動とか、いろんな声かけとか、特に若い人が気になるようなところをしっかり対応していくということで、多分このランキングは上がっていってくれるんじゃないかなと私は期待しておりますので、そういうところも含めながら、まちづくりをしていきたいなと思っております。
これからも、SNSとか、いろんな意味で口コミで広がることも多いと思いますので、そういうところもに力を入れていくべきかなというふうに考えています。
○議長(佐藤伸一郎) 21番 市川勝斗議員。
◆21番(市川勝斗) 町田市の魅力を下げずに、住みよい町、それから安心して過ごせる町、居心地のいい町を目指していただきたいと思います。町田でも必ずできると思いますので、期待をして今回の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
〔17番山下てつや登壇〕
◆17番(山下てつや) 公明党の山下てつやでございます。本日最後の質問、そしてまた、本定例会一般質問31番目、最後の質問ということになりましたが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ただいま市川議員の質問を伺いまして、前回の議会もたしか市川議員の後に質問をしたような記憶があるわけなんですけれども、さらに言うと、おととい吉祥寺に行ってきたばかりで、このまま吉祥寺のことをお話ししてしまうんではないかというような感じになってしまうんです。これは後でお話をさせてもらえればと思うんですけれども、今回は一般質問ですので、公明党市議団の一員として、通告に基づきまして一般質問を行います。
今回は3項目質問いたします。
まず最初に、学童保育クラブについてと題して質問いたします。
子ども・子育て支援新制度では、量的拡充と質の確保を行うとして、学童保育クラブについても質を確保する観点から、児童福祉法の改正により、設備及び運営に関する基準について、省令で定める基準を踏まえ、市町村が条例で基準を定めることができるようになったと聞いております。
町田市では、これまで1学校区1クラブに取り組み、これを実現した後、遠距離学童解消に取り組んできました。そして、その懸案だった遠距離学童も、小山田南小学校と三輪小学校区の2つのクラブで解決する見込みがついたと聞いております。
最近の状況では、児童数が徐々に減りつつある一方で、入会人数については毎年ふえ続け、量の拡充のみならず、質の確保が改めて大きな課題になりつつあると聞いております。このような背景から、市はこれから学童保育クラブ事業にどのように取り組むのかを伺うため、まず、以下の点について伺います。
(1)学童保育クラブの入会状況を伺います。2014年度からの入会者の推移を伺い、ニーズの状況をお聞きします。
(2)現在の状況は。入会待ちがあると聞いておりますけれども、どのような課題があるのか。また、2016年度はどう対応したのかについてお聞かせください。
(3)こうした課題を踏まえ、今後の学童保育クラブの方向性について伺います。これについては、課題について、どのような方針で保育スペースの確保などに取り組むのか、市の考え方を確認した上で、新たな提案もできればというふうに思っております。
続きまして項目2、交通政策審議会の答申を受けてと題して質問いたします。
4月20日に国の交通政策審議会から、国土交通大臣に東京圏における今後の都市鉄道のあり方の答申が提出されました。既に10番議員の質問でも取り上げられておりますとおり、多摩都市モノレールの町田方面への延伸、また、小田急多摩線の延伸が東京圏の都市鉄道の目指すべき姿を実現する上で意義ある24のプロジェクトに選ばれましたことが答申内容に示されました。
両計画の実現にとって町田市内の整備は必要不可欠であり、多摩地域、東京圏における交通ネットワークの充実に資するものであるという評価がされたことは、町田の動向が地理的側面からも広域的に与える影響が大きく、町田の発展が多摩地区、東京圏の発展につながるという要素を含んでおり、このたびの答申内容が、とりわけ町田市が将来にわたり成長する都市であり続けることが期待されるという特別な意味を持つものであるというふうに改めて感じております。
こうした将来にわたり町田市の成長の柱となる両路線の採択に当たり、これまでご尽力いただいた皆様、そして石阪市長が就任以来、強いリーダーシップを発揮されてきたことに改めて感謝を申し上げたいと思います。また、引き続き実現に向けご尽力されますことをお願い申し上げたいと思います。
さて、両路線ともに実現の際には、先ほど申し上げましたとおり、町田市のみならず、東京圏に広く影響を与えるものであります。この点については、関係する地方公共団体が共通して認識しているところであると思います。
一方で、市内におきましては、とりわけ両路線の導入地域に位置する小山田を初めとした忠生地域にとっては、交通利便性の向上とともに、まちづくりが並行して進められることに大きな期待が寄せられております。
また、現在でも小山田周辺のまちづくり、資源循環施設整備に伴う周辺のまちづくり、また北部丘陵のまちづくりなど、さまざまなまちづくりへの取り組みがあり、それぞれがこれを機に実現性の高いものへとしていきたいとの声が上がっております。
このような背景から、答申を受け、今後の忠生地域のまちづくりの方向性の具体化を図るために、都市計画マスタープランに位置づけをしていくべきであるというふうに考えます。こうした点を踏まえ、項目番号2、交通政策審議会の答申を受けてについて質問いたします。
(1)本市で取り組む課題は。
(2)忠生地域におけるまちづくりに積極的に反映を望むものでありますが、その点についていかがか、お聞かせください。
項目3、総合体育館などのスポーツ大会の衛生管理についてと題して質問いたします。
なお、教育委員長への通告は取り消しをしておりますので、ご訂正をお願いしたいと思います。
町田市総合体育館は、アリーナの面積や観客席の規模などから、都内有数の体育館としてスポーツや興行関係者などから高い評価を得ていると聞いております。プロスポーツを初めとしたトップレベルの試合や町田市内にとどまらず、子どもから高齢者までの比較的大きな規模の大会やイベントなどが開催され、競技者のみならず、関係者や応援する方々など、会場が多くの人たちでにぎわうこともたびたびあるというふうに聞いております。私も何度か会場に足を運びましたが、小学生レベルの大会であっても多くの保護者や関係者が会場に来られていました。
このように、大変多くの方々が出入りする総合体育館ですが、先日、どのような衛生管理が行われているのかという問い合わせをいただきました。今回の一般質問でも取り上げられておりましたが、政府はスポーツを成長産業にとの方針を打ち出し、その実現への取り組みの方向性として、スポーツ施設の魅力と収益の向上がうたわれております。
町田市においても、総合体育館を初めとしたスポーツ施設は、今後ますます多くの人たちが集い、2020年を目指し、日本人のみならず、多くの外国人が出入りするであろうというふうに思われております。
こうした点では、衛生管理などについては安心感を与える意味で徹底するとともに、内外に向けてわかりやすいものとしていくべきであるというふうに考えます。また、感染症対策という点では、発生後の適切な対応とあわせ、発生リスクを抑えるために日常的に適切な管理を行う必要があると思います。
そこで質問いたします。
(1)どのような対応をしているのか。
(2)施設管理者と大会主催者の啓発についてはどうかを伺います。
以上、壇上からの質問といたします。
○議長(佐藤伸一郎) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 山下議員のご質問につきましては、副市長及び担当からお答えを申し上げます。
○議長(佐藤伸一郎) 副市長 髙橋豊君。
〔副市長髙橋豊登壇〕
◎副市長(髙橋豊) 私のほうから、項目1の学童保育についてにお答えいたします。
まず、(1)の学童保育クラブの入会状況はについてでございますが、町田市の学童保育クラブは、毎年4月の入会に際し、一定の期間内に申し込みをした基準を満たしている方ならば全員入会することができます。また、申込期間後に申し込まれた場合でも、各クラブにおける受け入れ可能人数までは入会することができます。
2016年4月1日現在の市内の学童保育クラブは43クラブございます。入会者数は、2014年度は3,228名、2015年度は3,382名、2016年度は3,614名となっております。2016年度の小学校児童数は、2015年度に比べて84名減少しておりますが、学童保育クラブの入会者数は232名増加し、過去最大の増加数となりました。小学校1年生から3年生までの全児童数に対する学童保育クラブ入会者数の割合は、2014年度は28.5%、2015年度は30.2%、2016年度は32%と推移しております。特に小学校1年生の利用がふえており、2016年度は1年生全体の38.2%が入会しており、地域によっては1年生の入会割合が50%を超えるところもございます。
次に、(2)の現在の課題はについてでございますが、入会希望者で一斉入会申請期間以降に申し込まれた方は、施設の状況によって入会できないケースがございます。2016年度は、6月1日現在で20名の児童が入会できておりません。一方で、学童保育クラブの入会を希望する児童は今後も増加傾向にあると考えられるため、保育スペースを適時確保していくことが課題となっております。
こうした状況に対して、2016年4月は一斉入会申請において、これまでにない多くの入会申し込みがあったため、急遽教育委員会との調整をして、学校の余裕教室を借りるなどして対応しております。
次に、(3)の課題を踏まえ、今後の学童保育クラブ事業の方向性はについてでございますが、学童保育クラブは学童保育の質の向上5カ年計画に基づいて施設整備等を進めてまいりました。これによって、2017年度は遠距離学童保育クラブが解消される予定でございます。今後は、増加傾向にある入会希望者に対応できるよう、保育スペースの確保にも取り組んでまいります。
保育スペースの確保の方針といたしましては、教育委員会と調整して学校の校舎内や敷地内の空きスペースなど、学校内の活用を優先してまいりますが、学校内に余裕がない場合には、
近隣地に分室などを整備してまいります。
○議長(佐藤伸一郎) 副市長 山田則人君。
〔副市長山田則人登壇〕
◎副市長(山田則人) 私から、項目の2、交通政策審議会の答申を受けてについてお答えいたします。
まず、(1)の本市で取り組むべき課題はについてでございますが、石川議員へもお答えしているところでございますけれども、今回の答申では、東京圏の都市鉄道が目指すべき姿を実現する上で意義のあるプロジェクトとして、国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトに8路線、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトに16路線の計24路線が明記され、路線ごとに意義と課題が示されております。
多摩都市モノレールと小田急多摩線の2路線の延伸につきましては、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトの16路線の中に選定されており、国の説明によりますと、選定された路線に優先順位づけはされていないと聞いております。
多摩都市モノレールの多摩センターから町田方面への延伸についてでございますが、意義として多摩地域の主要地区間のアクセス利便性の向上と示されております。課題といたしましては、導入空間となり得る道路整備が前提となるため、その進捗を見きわめつつ、事業化に向けて関係地方公共団体、鉄道事業者等において具体的な調整を進めるべきと示されております。
次に、小田急多摩線の唐木田から上溝までの延伸についてでございますが、意義として相模原市及び町田市と都心部とのアクセス利便性の向上を期待とされています。課題といたしましては、収支採算性に課題があるため、関係地方公共団体等において採算性の確保に必要な需要の創出につながる沿線開発の取り組みを着実に進めた上で、費用負担のあり方を含む事業計画について十分な検討が行われることを期待、また、東京都と神奈川県にまたがる路線であるため、関係地方公共団体が協調して検討が行われることも期待と示されております。
今後、市が取り組むべき課題についてでございますが、答申で両路線について示された課題の早期解決に向けて、まずは関係地方公共団体等としっかりと連携して取り組むことであると認識しております。
次に、(2)の忠生地域におけるまちづくりに積極的に反映をについてでございます。
今回答申に出ております多摩都市モノレールの延伸及び小田急多摩線の延伸は、ともに町田市の骨格的な都市構造にかかわる重要な都市基盤となると考えております。そのため、答申に基づいた両路線の延伸の取り組みを今後進めまして、2020年度末に予定しております次期都市計画マスタープランの改定にも、その取り組みの熟度に応じて反映していくことが必要と考えております。
次期改定では、これらの基盤整備に関連した周辺まちづくりを初め、忠生地域内で進んでおります資源循環型施設整備や小山田周辺のまちづくり、北部丘陵のまちづくりなどの取り組みを総合しながら、地域の将来像やまちづくりの方向性として忠生地域のまちづくり構想に位置づけてまいることを想定しております。
○議長(佐藤伸一郎)
文化スポーツ振興部長 田後毅君。
◎
文化スポーツ振興部長(田後毅) 項目3、総合体育館などのスポーツ大会の衛生管理についてお答えいたします。
まず、1点目のどのような対応をしているかについてでございますが、総合体育館等では保健所から配付された感染症予防のための手洗い励行ポスターを施設内トイレに掲示しております。また、総合受付やトレーニング室、談話スペースなどにアルコール消毒液を備えつけ、利用者誰もが使えるようにしております。
なお、不特定多数の利用者が触れるトレーニング機器類等につきましては、営業時間終了後に毎日アルコール消毒を行っております。
次に、2点目の施設管理者と大会主催者の啓発についてでございますが、スポーツの施設は不特定多数の市民が利用し、利用者同士の接触の機会も多くあります。このようなことから、感染症の予防に関しては万全を期したいと考えております。施設管理者への啓発としては、保健所などからの感染症に関する情報を速やかに提供してまいります。特に感染症の流行が懸念される場合には、いち早く情報提供し、利用者への呼びかけを指導いたします。
また、大会主催者等の施設利用者に関しましては、大会等のイベント実施前に衛生管理を含めた情報提供を行い、参加者に対し感染症予防に関する声かけを行うよう指導してまいります。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) それぞれご答弁をいただきまして、ありがとうございます。
順番に従いまして、学童保育クラブについてから、まず自席より再質問をしていきたいと思います。
私の小さかったころは児童数がすごく多かったんですけれども、学童保育クラブに通う方の比率というのはかなり少なかったのかなと思っております。私も、小学校に入ったときには両親共働きでしたので、学童保育クラブに勧められたんですけれども、学童保育クラブに入ると友達が余りいないというイメージがあって、小学生ながら断って、近くの公園で遊んで放課後を過ごすというようなことを子どもながらに考えて選択をしたような記憶があります。
ただ、今お話を聞く限りは、今は児童数が減っているにもかかわらず、そういう入会者数の比率というのがどんどんふえてきている。そういう意味では、当然保護者の置かれた環境というのは、やはり家庭の中で子育てをするのに、なかなか昼間家庭にいることはできないということが当然あるわけですけれども、学童保育クラブに入るということについて、余りにも人が、児童が入っていくので、さらに加速化していくような流れもあるのかなというふうに私は話を聞いていて思いました。
そういう中にあって、2016年度は一斉の入会申請の数というのがかなり多かったということで伺ったわけですけれども、先ほどの話だと、教育委員会とも調整をして、余裕教室を借りるなどで対応してきたというようなこともありました。
そういったことでしたけれども、これまでにない多くの入会者数があったということに対して、改めて2016年4月の段階でどのように保育スペースを確保したのか、具体的にまた伺いたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) 2016年度の入会に当たりましては、2016年1月12日から18日の一斉入会申請期間を終えたところで、3クラブについて保育スペースが不足することが判明しました。このため、すぐに教育委員会と保育スペースの確保について調整を始め、新学期が始まる4月に間に合わせました。
具体的な内容でございますが、鶴川第2学童保育クラブは鶴川第二小学校の第2図工室を、竹んこ学童保育クラブ、これは町田第三小学校の学校内の和室、これを活用しました。また、町田第二小学校区の学童21保育クラブは、学校内に余裕がなかったため、近隣のせりがや会館に分室を整備しました。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) かなりいろんな苦肉の策というか、工夫をして教育委員会の施設を中心に活用することで大分対応ができたということであります。
しかし、そういう努力はわかるわけですけれども、やはりかなり限界もあるということで、先ほどの答弁では入会できない方もいらっしゃっていると聞いたわけですけれども、現在の状況というのはどういう状況なんでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) 現在、6月1日現在になりますけれども、6つのクラブで20名の方が入会をお待ちいただいています。そのうち、南つくし野小学校区の南つくし野学童保育クラブは7名、それから小山田南小学校区の子どもの森桜台学童保育クラブが6名、大蔵小学校区の大蔵学童保育クラブが3名の方にお待ちいただいています。このほか、三輪小学校区の三輪子どもの学園学童保育クラブ、忠生第一小学校区のなかよし学童保育クラブ、忠生第三小学校区の木曽学童保育クラブでは、1名から2名の方にお待ちいただいているという状況であります。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) 全員入れるということをかなりのうたい文句にしてきた町田市としてはかなり厳しい状況に置かれているということを、改めて今のお話を聞きながら確認したわけなんです。
それでは現在、小学校区、いわゆる入会待ちが特にあるようなところについては、どのような取り組みをされているのか、されようとしているのか、お聞かせいただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) どのような取り組みということでございますが、先ほどからずっとお答えしている中心になるのは、スペースの確保に向けては学校内を中心にまず調整等を行っているところでございます。小山田南小学校区は小山田南小学校の余裕教室を2017年度から借用します。三輪小学校区は三輪小学校の校庭に専用の建物を新築します。大蔵小学校区は、大蔵小学校の余裕教室を活用する方向で調整を進めております。
なお、今、入会待ちが一番多かった南つくし野小学校区は、南つくし野小学校内に余裕教室がなく、学校近隣にも今のところ適当な土地が見つかっておりません。そういった状況がありまして、この学区につきましては対応に苦慮しているところでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) やはりかなり厳しい状況がうかがえるということで、これまでの方針ですと、学校内というか、学校の近くというか、そういったところにつくるという方針、基本的には学校内にということだったと思うんですけれども、現状の状況に対応していくには、やはり物理的な要因、どうしてもこれは解決をしなければいけないということで、入会待ちの方の解消をしていくには、安全が確保できる、そういった範囲内であれば、ある程度学校から離れても仕方がないのかなというふうに私は思います。優先順位の問題があるかと思います。
また、新たに役所が改めて施設整備を計画すれば時間もかかりますし、計画を練っている間にまた子どもの状況も変わる可能性も出てくるということで、私は民間の施設の活用というものもぜひここで検討してはどうかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) 学童保育クラブの入会待ちを解消すること、これは喫緊の課題であると考えております。今後は、ただいまご提案いただいた民間施設の活用なども含めて、柔軟に対応することを検討する必要があると考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) やはりそういう結論になってくると思うんですけれども、これまで学童保育クラブというのは、町田市にあっては必要な条件を満たす児童については全員が入会できる、これは他市にまさる事業としてきたわけですけれども、それを維持していくということで、先ほどもありましたけれども、教育委員会と一緒になってさまざまな手法に取り組んできた、そういったこともわかりました。
ただ、やはりこれを継続していくためには、さらに市長が施政方針に述べていますとおり、町田であれば子どもを育てることのすばらしさや楽しさを実感できる。町田に住めば多様なライフスタイルが可能であり、子育てをしながら意欲や能力を発揮できる。そういったことをこれからも多くの方に思っていただけるように、やはり事業展開をしていく必要があるというふうに思います。
そのためには、先ほども議論に出ましたけれども、これまでにない柔軟な発想、特に官民連携という視点での取り組みというのも必要ではないかと思いますけれども、見解を伺います。
○議長(佐藤伸一郎) 子ども生活部長 小池晃君。
◎子ども生活部長(小池晃) 官民連携というところで、もちろん施設の運営面につきましては、指定管理者制度を導入し、既に官民連携のもとで事業を行っているところでございます。
ただいまの質問で施設面につきましても、官民連携という視点が大事であるということに気がつきました。2016年度の部長の仕事目標――私の仕事目標になるんですけれども、これにおいても子どもの居場所整備を推進するために、学童保育クラブと子どもクラブの整備を取り組み項目の第1番目に挙げさせていただきました。今後も町田市の子育て施策のさらなる充実のため、学童保育クラブ事業については一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) では、引き続きこの充実を、他市にまさる事業として継続させるためにも、ぜひお願いをしたいと思います。それでこの質問を終わりたいと思います。
続きまして、項目番号2の交通政策審議会の答申を受けてなんですけれども、先ほどの答弁で、特に忠生地域におけるまちづくりに積極的な反映をということで、マスタープランの改定に向けて、そういったものに反映をしていくというようなことを1つはおっしゃっていただきまして、本当にありがとうございます。
もう1つが、その課題ということについては、いろいろなところでも言われておりますけれども、町田にありましたモノレールについては、特に導入空間の確保、これは以前より市長のほうで、この導入空間の確保、このことについては積極的に進められてきたということで、これからの事業の進展というのを期待していきたいというふうに思っております。
また、小田急多摩線の延伸につきましては、関係自治体が連携をしてということですので、これからいろんな動きが出てくると思いますけれども、そういった点をしっかり踏まえて私自身も取り組みをしてまいりたいというふうに思います。
今、忠生地域は、うちの小山田のほうも、この答申を受けて、かつてモノレールが長期化してしまって、ここに来て、この延伸について採択を受けたということで皆さんかなり期待を持って、長生きしようというようなことをいろんなところで言う方もふえてきたりとか、町内会の行事では、司会の方が高いところから町の発展を見ないようにしようとか、そういう言い回しをしている方もおられまして、非常に沸き返っているところなわけです。
ただ、具体的に進めていくとなると、いろんなことがこれから地域にとっても起きてくるというふうに思うわけですけれども、(1)と(2)をあわせてこれから質問をしていきたいわけです。
地域としても、ぜひ協力をしながら、まちづくりを進めていきたいと。特にモノレール導入路線の整備という空間の整備ということで言えば、こういう思いというものを市としてはどういうふうに受けとめて対応をしていけるのか、そのことについて、この質問で概要をぜひ明らかにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 地域の期待が大きいというのは重々承知しているところでございます。どう受けとめて対応していくことができるのかというご質問ですが、まちづくりを進めるに当たりましては、今回の鉄軌道の延伸など、骨格的な都市構造にかかわるような、言いかえれば行政発意みたいな、こういったことを起点としたまちづくりを、行政発意のまちづくりなのかなと思いますが、こういったまちづくりとは別に、地域のほうでお住まいの方々が身近な地域課題を解決していこうという地域発意のまちづくりという取り組みもまたあるのかと思います。都市の形成、あるいはまちづくりということに関しては、こういった両方のまちづくりが重要なことなのではないかと考えております。
町田市では現在、町田市住みよい街づくり条例の中で、こうした地域発意のまちづくりを地域まちづくり活動ということで位置づけまして、身近な地区のまちづくりルールをつくろうとする活動を支援する組織への取り組みを継続しているところでございますので、こうした条例、制度等の活用も1つかなと考えているところでございます。
こうした地区のまちづくりの取り組みなどを通じまして、地域の合意形成の土壌を整えながら、より大きなまちづくりへつなげていくということが1つの視点としては非常に重要なのかなと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) やはり地域のほうでしっかりとした合意形成を、これが1つのポイントになるということで、鉄軌道の延伸という意味では、行政側の発意のものが当然大きく存在するわけですけれども、そこで地域発意のまちづくりというものもまた重要と今評価をいただいたというふうに思いますので、この点を踏まえてこれから活動を支援していくようなことに取り組みたいと思います。
ただ、一方で、ここで典型的な話題に切りかえたいわけですけれども、今までも北部丘陵とか小山田のほうを中心に、未利用地を何とかして使えるようにしようというようなことで、具体的なお話をいただいたりするわけですけれども、改めてその規制の厳しさについて感じたりするわけでございます。もっと大きな力が働いて、何か変わるのではないかという期待も今回あるわけなんですけれども、こうしたことについて少し伺いたいと思うんです。
丘陵部の開発ということで言えば、東京都のみどりのフィンガープランというのがあって、これはすごく高い開発の規制だというふうに聞いているんですけれども、私自身は、これを個別的に解決していくと、かなり有効面積として使えるところが少なくなってしまうというようなことを具体的な話を通して感じているわけです。
例えば農地造成なんかも、ほとんど使えなくて、排水機能だけを高めていったり、そんなようなことがあって、個別対応していくと現実的な事業性のある造成というものができないように私は認識をしていたりするんですけれども、そういったものを、こういった機会を捉えて、ある一定のエリアに広げて、大きな計画のもとに開発をしていくというか、解消していくというか、そういったことを考えるというのはどうなのか、この点についてご質問をしたいわけですけれども、担当部の見解を伺いたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 今、議員ご指摘のみどりのフィンガープラン、これは平成元年だと思うんですけれども、東京都がつくった大きな計画ではあります。ある程度まとまったエリアで面的な市街地整備の動きなどがあれば、議員ご提案のような方策として個々の対応ができるのかもしれませんけれども、現時点ではなかなか難しいのかなというふうに捉えております。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) そういうものにプラスをして、従来から言われている調整区域がかなり広がっているということで、今、人口減少社会ですから、市街化をするということについて個別の事情はあるにしても、それを市街化していくということについて大きな抵抗がいろいろなところに存在するんではないかというふうに思うと、やはり土地利用を図っていくということが普通に考えると非常に困難なように思うわけなんです。
そこで伺いたいと思うんですけれども、今の時点で言える話でいいと思うんですけれども、北部丘陵のエリアでまちづくりを進めるために、どのような都市計画の制度というものの活用が想定されるのか。何か具体的なものを示していただけると、皆さん、話としては1つのヒントになるのではないかと思いますので、お聞かせいただければと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) 今、議員ご指摘のように、市街化調整区域を市街化区域へというのが非常に難しい状況でございます。そういう中で北部丘陵のまちづくり、小山田地区のまちづくり、どのような制度が活用できるのかというご質問だと思いますが、これは昨年の第3回定例会、藤田議員のご質問でも少し触れてお答えしているところで、重なる部分はあるかと思いますが、土地利用を定めます都市計画制度といたしましては、区域区分、要は市街化区域とか市街化調整区域ということになりますけれども、そのほかに用途地域のほか、地域特性に沿った個別のルールを定める地区計画制度というのがございます。
今後の鉄道延伸の取り組みと連動しながら、新駅周辺におけるまちづくりを検討し、将来の土地利用の姿を見定めながら、それを実現していくために必要な都市計画制度の導入というか、活用していくことになるかと思っております。
その一例といたしましては、区域区分、用途地域のほか、地区全体としての空間的なあり方を大切にしながら、必要な生活環境を整える土地利用の誘導を図るための市街化調整区域地区計画という制度がございますので、こういった制度の活用も想定されると考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) ありがとうございます。
ただ、これから取り組まなければいけないという点で言えば、こういう鉄軌道の延伸というのは、まちづくりの大きな推進力になっていくとは当然のことながら思うわけですけれども、そこで地域が課題を解決していくということで言えば、やはりまとまって解決しようとする姿勢が大変重要になるなと今のお話を聞いて思いました。
ただ、行政側としては、やはり大きなレールをしいていくという意味では、まず、鉄軌道延伸という契機を捉えて、具体化に向けたマスタープラン、先ほど話に出ましたけれども、また、それを実現していくためのロードマップというものも検討していく必要があるというふうに当然思います。
そういった絵を描いていく作業を実現するために、例えば地権者や住民とか事業者、あるいは行政がさまざまな役割分担をしながら、より具体的な検討、そしてさらにそれを面的な整備とか基盤整備とつなげていくということが必要だな、そういった方向に進めばいいというふうに感じられました。
また、積極的に取り組んでいくという意味では、1つの行政発意の課題も、当然こういった大きな計画ですから前面に出てきますけれども、地域発意の課題の解決の思いとか、また、一方で事業を推進したいという地域のまとまった意思をきちんとお伝えしていく、そういう合意形成というのは極めて大事であるなと思います。
私自身も、将来にビジョンを持ちながら地域がまとまっていくということを、この2点をしっかりこれから具体的に進められるように、議員という立場も生かしながら頑張っていきたいと思います。最後に答弁を求めますけれども、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 都市づくり部長 宗田隆由君。
◎都市づくり部長(宗田隆由) ロードマップとか、いろいろなお話がありましたけれども、まず行政といたしましては、鉄軌道の延伸という大きなまちづくりの契機を捉えまして、それらを具現化に向けたマスタープランや、先ほどご指摘がありましたように、ロードマップを検討する必要があろうかと思います。
昨年度策定いたしました小山田周辺まちづくり構想がその1つかなということで捉えているところでございます。そうした小山田周辺まちづくり構想等のように、まず絵を描く作業というところから、その絵を実現すべく、地権者の皆さんや住民の皆さん、あるいは事業者、行政が、多様な主体がそれぞれの役割分担を持ちながら、より具体的な検討で、それをもとに面整備や基盤整備へとつなげていくということが必要じゃないかと考えております。
これには地域の皆様のご理解、ご協力、あるいはより積極的な意味での地域発意による課題解決の思い、あとは事業推進の意思など、こういったものが必須条件かなと考えておりますので、地域のまとまった意思、いわゆる合意形成が実現のプロセスにおいては非常に重要になると考えております。こうした将来ビジョンをあわせ持つことで、それに向かって地域がまとまるということの2つの点がまちづくりをより具体的に動かしていく意味では、同時に要請されていくという大事な要素じゃないかと考えております。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) しっかりとした答弁をいただき、ありがとうございます。また、引き続き頑張ってまいりたいと思います。2項目めについては、これで終わりたいと思います。
続きまして、3項目めの総合体育館などのスポーツ大会の衛生管理についてということで、これを通告した時点では、私も、こういう大会とか何か行うときに、注意喚起をするということが1つのポイントのように思ったわけで、先ほども、そういう意味ではきちんとした答弁をいただいたと思うんですけれども、衛生管理に詳しい方に聞いてみると、日常的な衛生管理がベースにあって、こういった何か変化があるときに、それに応じて施設関係者、大会運営者というのが注意喚起をしていくというのが生きてくるということで改めて話を聞きまして、あっ、それはそうだなというふうに思いました。
もともと質問をしていく過程の中で、たまたまある大会に行ったら、そこの大会の子がはやり目になっちゃったというような話を少し聞きまして、それが施設のせいなのかどうなのかとかということについては、当然一部の話しか私も聞いていないので、私も、そういったことはないんだろうとは思うんですけれども、しかしながら、総合体育館のこれまでの使われ方を考えますと、しっかりとした衛生管理というものをわかりやすく皆さん方に伝えていく必要もあろうと思います。とりわけ日常的な管理というものがこれから特に必要になってくると思います。
そういった点では、何か法的に、こういった施設が、体育館が守らなければいけない法的な規則みたいなものがあるのかどうなのかということで、いろいろ調べてみますと、通称ビル管理法とか呼ばれているもので、建築物における衛生的環境の確保に関する法律というのがありました。
そこで、保健所のほうに確認をしたいわけなんですけれども、この法律では、多人数が集まる施設に対してさまざまな衛生管理を義務づけているわけですけれども、この多人数が利用するという点では、総合体育館というのは、この建築物衛生法、今これを略して言いましたけれども、定める対象になる特定建築物に当たるのかどうか、そこを伺いたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) 結論から申しますと、総合体育館は特定建築物には当たりません。
少し解説をさせていただきますと、議員がおっしゃいました建築物における衛生的環境の確保に関する法律、いわゆる建築物衛生法と言っていますけれども、多数の者が使用、利用すると考えられる事務所や店舗、旅館、興行場など11の特定用途に使われ、かつ延べ床面積が3,000平方メートル以上の建築物という要件がございます。
この特定建築物ということになりますと、建築物環境衛生管理基準に基づきまして、空気環境の調整、給排水の管理、ネズミ、衛生害虫の防除等、良好な環境衛生の維持のために必要な措置を実施することが義務づけられることになります。
スポーツ施設につきましては、多数の者が利用するのは確かにそうなんですけれども、人の活動量が極めて高いなど、特殊な空気環境にございますので、一般に特定建築物として同じような維持管理基準を当てはめることはしておりません。本当にごく一部でございますけれども、スポーツ施設でも特定建築物となっているものがございまして、これは東京ドーム、あるいは両国国技館などでございます。長時間にわたって観客に観戦させることを主目的とした施設であるためでございます。
現在問題になっております総合体育館につきましては、主として利用者がみずからスポーツを楽しむ施設ということで設置されておりますので、確かにごらんになる方もいらっしゃいますけれども、特定建築物には当たらないということでございます。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) ただ、今お話を聞いたとおり、一般的に言うと見る側が少ないということなんでしょうかね。ですから、特定建築物、法規制の対象にはならないということなんですけれども、ただし、実態上かなりの人が集まって利用するというところは、これからますますふえていくんではないかというふうに思いますし、大相撲のように観客がそこまで連日多くいるということはないかと思うんです。
先ほど申し上げましたとおり、スポーツ産業とか、そういったフレーズが出てきていますので、むしろそういう方向性に施設の使い方を誘導していくということは、これから取り組みとして行われるのではないか。また、オリンピック・パラリンピックで言えば、さらに施設のキャンプ地誘致としての1つの要素になりますから、ここの衛生管理というものはきちんとしたものにしていく必要が一般論として私はあるというふうに思います。
そういった点からいうと、総合体育館を改めて競技者とか観客、多く人が集まるために、施設として衛生管理のきちんとした基準を持ってやっていく必要が、対応すべきではないかということを伺いたいんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎) 保健所長 広松恭子君。
◎保健所長(広松恭子) ご指摘のとおり、お子様方も含め、多くの市民や来館者が訪れる施設となっておりますので、可能な限り良好な環境管理に努めていただくのは大切なことだと存じます。保健所も、総合体育館の求めに応じて支援をしてまいりたいと思います。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) 保健所のほうできっちりとした支援をしていただけるということでありました。
以前、私も、ある公共施設が汚れているということで、何らかの規制があって、それに従って衛生管理を徹底すべきじゃないかということで具体的にお話をしたときに、担当部のほうは、施設の衛生管理がもともと目的である組織ではないので、保健所のほうに相談をしたら、公共施設については、先ほど申し上げました建築物における衛生的環境の確保に関する法律の法規というものを準用していくというふうな使い方をするというのが一般的に見られるケースがあるということで、そういったことをヒントに、もうちょっと衛生管理の仕方というのを考えたらどうなのかということを話したことがあります。
改めて今回、質問をまとめていきたいと思うんですけれども、やはり何らかのきちんとした管理基準というものを、特に指定管理者がどういったものを遵守していくのかというのはこれから大事だろうと。とにかく掃除するという意味では、皆さん頑張ってやるんだろうと思うんですけれども、やはり要所要所で専門的な知識を背景にしたものできちんとした管理が必要なんだと思うんです。
横浜文化体育館というところで指定管理の基準というものをつぶさに見させていただきましたら、建築物における衛生的環境の確保に関する法律の関係法規というものを指定管理者との約束の中で、これを遵守してくださいということを取り決めておりました。そういった点を踏まえて、先ほど保健所から支援をしていくということで回答がありましたけれども、施設を所管する文化スポーツ振興部として、これまでの見解をまとめてご答弁をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(佐藤伸一郎)
文化スポーツ振興部長 田後毅君。
◎
文化スポーツ振興部長(田後毅) 今後、町田市では2020年のオリンピック・パラリンピックキャンプ地招致やスポーツ市場のさらなる拡大を視野に事業を推進していく上で、施設の衛生管理というのは重要な事項であると考えております。今後、保健所からの支援をいただきながら、指定管理者と連携し、総合体育館として良好な環境管理が実現できるよう努めてまいります。
○議長(佐藤伸一郎) 17番 山下てつや議員。
◆17番(山下てつや) ご答弁ありがとうございます。
こういう質問をしたからといって、取り立てて現況がよくないとかという指摘をいただいているわけではなくて、内外にいろんな意味で認めていただけるようなより評価の高い施設にしていただくということにご尽力をいただきたいと思いまして質問いたしました。引き続き、いろいろ課題は多いですけれども、こういったことも町田市の優位性を保つことの1つだというふうな認識を持っていただきまして、担当部におかれましてはご尽力いただければと思います。
これをもちまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(佐藤伸一郎) これをもって一般質問を終結いたします。
以上をもって本日の日程はすべて終了いたしました。
あす6月14日は定刻本会議を開きますので、ご参集願います。
本日はこれをもって散会いたします。
午後4時55分 散会
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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
議 長 佐 藤 伸 一 郎
副議長 殿 村 健 一
署名議員 川 畑 一 隆
署名議員 細 野 龍 子...