令和 6年 3月 定例会(第1回) 令和6年 第1回
昭島市議会定例会会議録(第5号)
-----------------------------------1.開議月日 3月5日(
火)-----------------------------------1.出席議員(21名) 1番 美座たかあき 2番 安保 満 3番 松原亜希子 4番 永井みつる 5番 ひえのたかゆき 6番 なかおフミヒト 7番 大野ふびと 8番 佐藤文子 9番 高橋 誠 10番 小林こうじ 11番 吉野智之 12番 渡辺純也 13番 八田一彦 14番 ゆざまさ子 15番 林 まい子 16番 奥村 博 17番 三田俊司 18番 木﨑親一 19番 赤沼泰雄 20番 大島ひろし 22番
青山秀雄-----------------------------------1.欠席議員(1名) 21番
南雲隆志-----------------------------------1.職務のため議場に出席した事務局職員
議会事務局長 板野浩二
議会事務局次長 関野 実
議事担当係長 藤田修平 主任 奥田高啓 主事 澤田尚実 主事
吉松直也-----------------------------------1.説明のため出席した者 市長 臼井伸介 副市長 早川 修 企画部長 永澤貞雄 総務部長 山口朝子
総務部危機管理担当部長 小松 慎
総務部デジタル化担当部長 小林大介 市民部長 萩原秀敏
保健福祉部長 青柳裕二
保健福祉部保健医療担当部長 子ども家庭部長 滝瀬泉之 岡本由紀子 環境部長 池谷啓史
都市整備部長 鬼嶋一喜
都市計画部長 後藤真紀子
都市計画部区画整理担当部長 吉野 拡 会計管理者 柳 雅司 水道部長 橋本博司 教育長 山下秀男
学校教育部長 高橋 功 生涯学習部長
磯村義人-----------------------------------1.議事日程(第5号) 第1
一般質問-----------------------------------1.本日の会議に付した事件 議事日程(第5号)のとおり
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△開議 午前9時30分
○議長(
赤沼泰雄議員) 定足数に達しましたので、ただいまから第1回
昭島市議会定例会5日目の会議を開きます。 本日の議事日程につきましては、あらかじめ配付のとおりであります。
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○議長(
赤沼泰雄議員) 日程第1 一般質問 を行います。 昨日に引き続き、順次質問を願います。初めに、3番 松原議員。 (3番
松原亜希子議員 登壇)
◆3番(
松原亜希子議員) 皆様、おはようございます。
公明党昭島市議団の松原亜希子でございます。ただいま赤沼議長より御指名をいただきましたので、通告に従い、順次質問をさせていただきます。 厚生労働省が先月発表した人口動態統計によると、2023年の出生数は75万8631人で、過去最少を更新しました。政府の将来推計では、当時、75万人台になるのは2035年と見込まれておりましたが、想定より10年以上も前倒しとなりました。そして、昨年の婚姻件数は48万9281組で、戦後初めて50万組を割りました。結婚、出産を希望する方が将来への経済的な不安から諦めざるを得ないような状況は、変えていかなくてはなりません。そのためには、結婚や子育てに対する願いをかなえられるよう、社会全体で応援する仕組みを整えていく必要があります。 若い世代の皆さんが抱えている不安や負担を感じる要因を一つ一つ取り除き、希望する人が安心して子どもを産み育てられる社会を願い、若者施策に関する質問を含めた大綱4問の質問をさせていただきます。 それでは、大綱1、未来を担う若者への支援についてのうち、細目1点目、
奨学金返還支援制度についてお伺いいたします。 文部科学省が公表した
学校基本調査によると、2023年度の大学進学率は57.5%と、過去最高の進学率となりました。また、
独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、現在、何らかの奨学金を受給している大学生の割合は49.6%と、およそ2人に1人、実に年間128万人の学生が奨学金を利用しているのです。 公明党は今までも、学びたい人が経済的理由などにより進学を諦めることのない社会を目指して、奨学金制度の対象者の拡大や、返済不要、
給付型奨学金の実現に取り組んでまいりました。そして、現在、希望すれば誰でも奨学金が受けられる体制が整ったのです。 その一方で、大学を卒業された後、御家族の方も含めて御相談いただくのが、奨学金の返済が苦しく、負担が重いというお声です。また、将来についても、奨学金の返済を考えると、家庭を持って子育てしていく自信がないとの不安なお声も少なからずいただきます。奨学金の返済は卒業して半年後から始まりますが、社会人になったばかりの給与では、毎月の返済に苦労されている方も多いと考えられます。 2019年度末の
返還延滞者数は32万7000人で、延滞債権は約5400億円に上ります。延滞の主な理由は、家計の収入減や支出増で、延滞が長引く背景には本人の低所得や延滞額の増加が指摘されております。 こうした利用者の負担軽減に向け、返還を肩代わりする
奨学金返還支援制度が2015年から始まり、現在では全国で600を超える市町村で導入され、2021年度までの累計で3万人の方が利用されております。この制度は、一定期間、その地域に定住し、就職するなどの条件を満たせば、対象者の奨学金の返済を地方自治体や企業が支援するものです。自治体と地元企業などが基金をつくることを条件に、国が自治体の負担額の2分の1を特別交付税で支援する枠組みでスタートしましたが、公明党がこの制度の拡充を青年政策2020の一つとして当時の安倍首相に政策提言いたしました。その結果、2020年6月に、市町村については基金の設置が不要になり、国が支援する範囲も、全負担額の2分の1だったものが、支援対象者への
奨学金返還支援に関わる広報経費も含めた
市町村負担額の10分の10、全額に対して行われるようにも拡充されました。 さらに、2021年4月からは、企業による返還支援について、社員に代わって企業が奨学金を
日本学生支援機構に直接返還できる
代理返還制度が始まり、奨学金返還の取組を実施する企業が大きく拡大しており、昨年10月時点で1295社まで広がりを見せております。 また、昨年6月に決定した
経済財政運営と改革の基本方針、骨太の方針の中には、自治体や企業による
奨学金返還支援制度の促進との明記がされ、
公明党教育改革推進本部が文科省に提言した内容が大きく反映されております。 NHK朝ドラ「らんまん」のモデル、
牧野富太郎博士の故郷でもある高知県佐川町では、2022年度から
奨学金返還支援制度を導入し、10名募集をしたところ、最終的に23名が申し込まれ、佐川町出身者を含め、新たに23名の若者が佐川町に住むことになりました。 昭島市近隣地域では八王子市と青梅市で既に実施されており、八王子市では、一昨年より、一定の案件の下、
八王子安住促進奨学金返還支援事業として多くの方に利用されております。青梅市でも、一昨年より
中小企業等奨学金返還支援補助制度が実施されております。 昭島市としても、このような事業を導入することが、将来に不安を抱える若者世代への支援、子育て世帯への支援となり、定住を条件とするならば、市内企業の人材確保、特に介護、保育、教育への人材確保につながるかもしれません。 そこでお伺いいたします。 奨学金返還に苦しんでいる若者の負担を軽減するとともに、地方創生の観点から、若者の地方定着を促す
奨学金返還支援制度を昭島市として実施すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。 大綱2、子どもが輝ける社会の実現についてのうち、細目1点目、5歳児健診の実施についてお伺いいたします。 発達障害であるSD、
自閉症スペクトラム症やADHD、注意欠如・多動症、LD、学習障害などを抱える児童は、集団生活を始める幼少期から小学校入学後に、対人関係、行動、
コミュニケーションなどの課題を指摘されることが多くなります。本来の発達障害に起因する行動特徴だけでなく、周囲の否定的な言動や適切な支援を受けられないことにより、不登校や心身症など、二次障害も生じやすいと言われております。そのため、発達障害の早期発見と支援体制を整えることは重要であります。
乳幼児健康診査は、母子保健法で義務化されている1歳6か月児と3歳児に加え、3から6か月と9から11か月が国の財政支援の対象になっておりますが、5歳児についてはこれまで対象外でした。そのため、実施するには自治体独自で予算を確保しなければならないため、昭島市においても、3歳児健診以降は、小学校入学前の就学時健診まで、幼児に関する総合的な健診を実施していない状況です。 しかし、発達障害であるかどうかを判定するには、1、2歳では分かりにくく、4、5歳ぐらいになってから分かってくると言われております。5歳児は、基本的な生活習慣が確立し、社会性を身につける重要な時期であり、この時期に健診を行うことで、発達障害を早期に発見し、発達障害と診断された児童や保護者にとっても、就学までの相談、支援の時間を確保することも可能となります。 2005年には
発達障害者支援法が施行され、市町村は、乳幼児の健康診査を行うに当たり、発達障害の早期発見に十分留意しなければならないと定められました。このことにより、これまで発達遅滞の発見を中心とした現行の
乳幼児健康診査の実施方法では、対人関係に問題がある子どもたちの早期発見は困難であると指摘されました。 そこで、発達障害の幼児への気づきに焦点を当てた5歳児健康診査の実施が注目され、実施する自治体が全国的に広がりを見せております。 大分県では、5歳児健診を実施した結果、発達障害が早期に分かり、適切な治療や指導を受けた子どもたちが、その後、元気に学校生活を過ごし、その結果、健診実施前よりも県内の不登校の発生率は下がったとのことです。早期発見・早期療育により個の特性を知り、学校や日常生活の中でその方に合った関わり方を工夫することで、本来持っている個性や力が大いに発揮できるのだと考えます。 また、30年前にはあまり知られていなかった発達障害という言葉も、現在は多くの方に認知され、大人になってから生きづらさなどを感じ、受診してみると、発達障害だと診断され、苦労されている方も年々増加しているそうです。 これまで、
公明党昭島市議団として、一貫してこの5歳児健診の必要性を訴え続けてまいりました。2019年には、
発達障害早期発見・早期療育のための5歳児
定期健康診断の実施を求める署名活動を推進し、短期間で3895名もの市民の皆様の署名を臼井市長にお届けいたしました。約4000名の市民の皆様が5歳児健診の実施を強く望んでおられたことが分かりました。 公明党としても、出産後から就学前までの切れ目のない
健康診査実施体制を訴えてきましたが、ようやく2023年度補正予算に必要経費が計上され、5歳児健診と1か月児健診を実施する市区町村への国の助成事業が本年から始まりました。 5歳児健診で助成対象となるのは、原則、自治体が実施する集団健診で、1人当たり3000円を上限に、国が費用の2分の1を補助するものです。この国の助成事業を活用し、発達の特性を持つ子どもたちを早期に発見し、個々に応じた適切な支援や療育につなげていくことが重要だと思います。 そこでお伺いいたします。 発達障害の早期発見・早期療育を目的とした5歳児
定期健康診査を昭島市でも早期に実施すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。 大綱3、市民の健康対策についての細目1点目、更年期障害に対する取組についてお伺いいたします。 今月1日から8日は、厚生労働省が定める女性の健康週間です。この期間に合わせて、毎年、公明党東京都本部女性局として、講演会や街頭での演説で、女性の健康について多くの方に考えていただけるよう、
周知啓発活動をしております。 女性の体はとても複雑でデリケートです。更年期は、女性の場合、
女性ホルモンのバランスが崩れることから、心身に不調が現れます。仕事や家庭環境など、心理的な要因も複雑に関与するため、個人差が激しく、全身のあらゆる箇所に症状が現れます。厚生労働省によると、身体の症状ではほてり、のぼせなど、心の症状では気分の落ち込みなどを更年期症状といい、さらに日常生活に支障が出るような深刻な状態を更年期障害といいます。 女性就労率の上昇に伴い、更年期特有の不調を抱えながら働く女性へのサポートが急務となっております。更年期に詳しい専門家の試算によると、更年期症状が原因で離職した人は、40、50代の女性の中で推計46万人に上っているとのことです。 また、厚労省は、昨年7月、更年期の症状や医療機関の受診状況などに関する
全国意識調査の結果を発表しました。これによると、更年期障害の可能性があると考えている人の割合は、50代が最も多く、38.3%でした。症状を自覚し始めていても、医療機関を受診していない割合は、四、五十代で約8割を占めております。厚労省は、調査結果などを踏まえ、日常生活に与える影響などについて、現在、研究を進めております。 女性の活躍を推進する上で、更年期の女性を守り、支える対策を取ることが社会に求められております。
公明党女性委員会が提言した
トータルプランでは、その具体策として、更年期症状を数値化して客観的に捉える
簡略更年期指数、SMⅠのチェックを対象年齢の女性の健診に必須化するよう訴えております。 こちらは、10項目の症状に応じて点数を入れ、その合計点を基に評価します。厚労省は、医療機関を受診する際の目安になるとしています。また、
トータルプランでは、
ホルモン補充療法、HRTや漢方療法などにアクセスしやすい医療体制の整備などを盛り込んでおります。HRTは、更年期症状を改善する標準的な治療法で、身体に不足したホルモンを少量補うことで症状を緩和させます。薬の種類は、飲む、貼る、塗るの3つのタイプですが、
日本女性医学会によると、脳卒中や心筋梗塞、冠動脈疾患などの既往歴がある人は、HRTができないそうです。 私の友人に、45歳から更年期症状などに悩まされた方がいます。彼女の心身ともに疲れ果てている姿を身近で見てまいりました。市販薬やサプリ、漢方など、様々試されていましたが、全く改善されずに、婦人科を受診しました。そして、
ホルモン補充療法で少しずつ症状は緩和されましたが、完全に落ち着くまで約10年もの歳月を要したのです。 昭島市の
ホームページには、健康、女性の健康週間の項目があります。ここをタップすると、女性特有の病気や展示の情報、
ヘルスケアラボについても掲載されており、大変に充実した内容であります。特に、女性の更年期障害について考える座談会動画は、分かりやすく、多くの方に視聴していただきたいと感じました。ぜひ、今年も含めて、毎年の女性の健康週間には昭島市公式LINEにも動画を掲載していただきたいなと思います。 更年期障害というと、これまで女性特有の病気と考えられておりました。ところが、最近ではよく耳にするようになりましたが、男性にも更年期障害はあります。正式にはLOH症候群と呼ばれておりますが、女性の場合と同様に、心身ともに影響があります。体の症状では疲労感、筋力低下などが現れ、心の症状としては集中力、記憶力の低下などが現れます。 こうした
男性更年期障害の原因は、ストレスによる
男性ホルモン、
テストステロンの低下によるものです。
テストステロンは主要な
男性ホルモンで、その働きには、筋肉や骨を強くする、性機能を正常に保つ、判断力や理解力などの認知能力を高めるといった主に3つがあります。女性の症状と異なる点は、年齢による発症ではないことと、性に関する症状、特に性欲の減退が現れるそうです。
順天堂大学大学院、堀江主任教授が、更年期障害について一つのケースを語っておられました。ある52歳の男性が、仕事中、就寝中、関係なく、動悸がするようになり、駅を歩いているときに、目まいや胸の痛み、その後、不眠、発汗など、多くの症状が現れたそうです。内科、循環器科、診療内科、耳鼻咽喉科などを受診しても全く原因が分からず、その後、症状が悪化し、休職することになりました。症状が出て9年、御自分で調べていくと、
男性更年期障害というワードを初めて知り、泌尿器科で
男性ホルモンの検査を行い、やっと
男性更年期障害と診断されました。
テストステロンを補充する注射などで半年ほど治療を行った結果、ようやく症状が落ち着いたそうです。
男性更年期障害については、女性に比べ、まだまだ知られていない現状です。最近になり、
男性更年期障害の可能性があるかどうかを判定できる
セルフチェックシートも出てきております。例えば、全9項目ある
チェックシートの場合、3つ以上の項目に該当する場合は、更年期障害の可能性があると考えられます。さらに、仕事に支障が出ている場合は、すぐに医療機関へ受診することが重要とのことです。 男性は、閉経のような目安がないため、心身の不調と更年期障害との関連に気づきにくく、長年苦しむケースが多いそうです。そのために、特に男性は早期発見が大事だと考えます。 そこでお伺いいたします。 まず1点目、女性の更年期障害について、早期受診・治療ができるよう、40代の方の健診時に、この
簡略更年期指数、SMIを活用すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。 さらに、SMIを市の
ホームページなどに掲載するなど、多くの方が目にして、使用する方が確実に増えるような周知をしていくべきと考えますが、併せてお聞かせください。 次に、2点目、男性の更年期障害について広く啓発、普及するとともに、
セルフチェックシートを市の
ホームページに掲載すべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。 最後に、大綱4、
食品ロス削減の推進についてのうち、細目1点目、
フードシェアリングの導入についてお伺いいたします。 日本では年間2842万トンの食品廃棄物が出ており、そのうち、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる食品ロスは約612万トンと言われております。実際に食品ロスを出す割合を見ると、
食品関連事業者が全体の55%で、残りの45%は家庭からのものであり、大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮から、地域における食品ロスを減らす取組は大変に重要であります。 この食品ロスの削減は、気候変動対策としても大変に重要であり、廃棄における直接的に生じる環境影響だけでなく、その生産過程で投入される天然資源やエネルギーの浪費、製造・加工・流通・卸・小売の各段階での
エネルギー消費など、環境に及ぼす影響は決して少なくありません。
食品ロス削減への住民運動のさらなる推進は、環境を守る上で非常に重要であると考えます。 昭島市では、
食品ロス削減の観点から、3010運動の推進、
市役所環境課と
環境コミュニケーションセンターのほか、
環境フェスティバルなどのイベントにおいて
フードドライブを実施しており、また、小学校4校、中学校1校でも
フードドライブを実施するなど、積極的な取組を推進しております。 この
フードドライブについて、市民の方から問合せをいただくようになり、それだけ認知されてきているのだと感じます。先日は、回収品について問合せがあり、瓶のしょうゆは引き取っていただけるのかとの問いに、私が、未開封のもので賞味期限が1か月以上あるものであれば大丈夫ですとお伝えいたしました。すると、後日、市役所の環境課で引き取っていただけたと連絡が入りました。その中で市の取組に大変感心され、またあれば持っていきますと言われておりました。たった1人の行動ではありますが、こうした
フードドライブ事業が一人一人の
食品ロス削減への意識の向上のきっかけになると改めて実感をし、さらに推進をしていこうと決意いたしました。 また、昭島市で行っている
フードドライブでは、買い過ぎや、頂いたけれども、食べ切れず、余ってしまう食品などを捨てずに回収し、地域の子ども食堂や
フードバンク、福祉団体などに寄附されております。その結果、経済的に困難な状況にある方々の助けとなり、多くの方々に喜ばれております。昭島市としてこうした仕組みを確立してきたことを高く評価させていただきます。
食品ロス削減について、日本政府としては、2030年までに、2000年度に比べて半分となる489万トンまでの削減を目指しており、達成に向けては、もう1段の削減に取り組んでいかないといけません。 そこで、現在、食品販売店などで食品の廃棄を削減する
フードシェアリングの取組が注目され、全国で広がりを見せております。
フードシェアリングとは、
スマートフォンのアプリなどを活用し、様々な食品を販売する店舗で売れ残った食品の情報を消費者に届け、販売価格の半分以下や無料で提供するサービスです。
食品フードシェアリングを有意義だと考え、地域へ普及しているところもあります。
フードロス削減に取り組む東京都江戸川区では、インターネット上で区内の飲食店や小売店が賞味期限の近い食品を出品し、区民らが手軽に購入できるサービス、夕べくるんを昨年12月から実施しております。弁当屋や和菓子屋など18店舗が出品し、約2万3000人の利用者を集め、好評だと伺っております。このサービスにおいて、事業者は、区の
ホームページから登録後、専用サイトでロスになりそうな食品の販売価格などを入力して出品。一方、商品を購入したい消費者は、同サイト上で予約し、店舗で直接代金を支払い、商品を受け取る仕組みで、通常の価格よりも安価で購入できます。事業者の登録料は年間1000円で、消費者は無料。区外在住の人も、登録すれば利用できることになっております。 区は、今年3月までに50店舗まで拡大できるよう、区内の店舗に周知を進めていると伺っております。区の担当者は、消費者のメリットについて、食品ロスの削減を考えるきっかけになるだけでなく、ふだん行かないお店へ行く機会にもなると語っています。実際に、地域のパン屋では、出品するとすぐに予約が入り、売り切れるほどの人気ぶりとのことです。店長さんからは、これまでは捨てるしかなく、もったいなかった。お店に賞味期限が近いパンを出しても、発信する方法がなかったので、とても助かっていると好評だそうです。 昭島市においても、パン屋、ケーキ屋、和菓子屋が多く存在します。もしこの取組を進めていけば、
食品ロス削減だけでなく、こうした小売店も結果的に助かるのではと考えます。 そこでお伺いいたします。 昭島市においても、飲食店や小売店で閉店間際に残ってしまった料理や総菜などを消費者とマッチングさせるサービスなど、いわゆる
フードシェアリングの展開を支援することは有意義であり、ぜひ進めていくべきと考えますが、市のお考えをお聞かせください。 私の質問は以上です。御答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(
赤沼泰雄議員) 臼井市長。 (臼井市長 登壇)
◎臼井市長 おはようございます。令和6年第1回定例会5日目に入りました。よろしくお願いいたします。
松原亜希子議員の一般質問にお答えいたします。 私からは、4点目の
食品ロス削減の推進についての基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。 まさに、私といたしましては、平成28年10月に市長就任以来、ごみの減量化を市の最重要課題の一つとして位置づけ、市民、団体、事業者の皆様の御理解、御協力をいただきながら精力的な取組を進めてまいりました。 まさに、私が乗っている市長車はナンバープレートが3010ですから、何でと聞かれると、最初の30分間は宴会場では集中して食べます。終わりに、そろそろ締めますというところの前の10分間になると、必ず周りを見回して、残っていないかというような形の中で、最後の10分間。でも、この頃、宴会が多かったですけれども、結構、皆さん食べますよね。集中して食べていらっしゃるなというのがよく見受けられますし、だから、食品ロス、大分少なくなってきているのかなというふうな、この頃、もうあまり声かけしないようにしているんですけれども、自然と食べなよというふうな形の中で言うようにしています。 ただ、立川市なんかで呼ばれるところの部分の新年会等々では、3分話して、食べもしないで帰って、そこは残ってしまう。私はいつでも、どこかに呼ばれていて、すぐ帰る場合は、私の食事はカットしてくださいと事前に連絡して、会費は払いますけれども、私の食事は出さないで結構です。次のところへ行かなくちゃいけない。5か所ぐらい行かなくちゃいけないところがあるので。もうずっと私が残っていて、あと全部残っているというのを見ると、すごい嫌な気持ちになります。だから、そこら辺の関係者のために、いっぱい食べられる方に届けてあげたり、そういうふうなシェアリングを今回もさせてもらいましたけれども、3分話して帰ってしまって、全部食事が残るという、そういう点がちょっと見える。僕はいつも言っているんですよ、それを。次のところへ行くのなら、もう事前に頼まないようにしたらと、そんなところがありました。 いずれにしても、ごみの減量化を進めていく上で、その柱の一つとしてまいりましたのが食品ロスの削減であります。令和元年10月に食品ロスの削減の推進に関する法律が施行され、その前文にございますように、食べ物を無駄にしない意識を醸成していくこと。まだ食べることができる食品については、廃棄することなく、できるだけ食品として活用していくことが重要である。まさに松原議員がおっしゃるとおりであります。そのため、特徴的な具体的施策を実施していくことが肝要であることから、これまで、3010運動、
フードドライブ事業、リサイクル通信等による啓発、チラシの全戸配布など、独自の事業に力を入れ、市内における
食品ロス削減に取り組んできたところであります。 令和4年3月改定の昭島市一般廃棄物ごみ処理基本計画においては、
食品ロス削減法により、その策定が努力義務とされている
食品ロス削減推進計画を内包し、数値目標として、令和13年、あと7年後までに、可燃ごみに含まれている食品廃棄物の量を、令和2年度比50%削減すると。ずっと今、可燃ごみの部分の推移を見ていましたら、令和元年度に2万1000トンだったんですね、年間。それが令和2年度に2万800、そして令和3年には2万ちょっと、令和4年には2万、それもちょっとですね、またね。徐々に削減して、本年1月には、令和2年度のよりも1000トン減っているということで、もう市民の皆さんがごみの減量に対してやはり前向きになっていることがすごいうれしいです。そういったところをさらに進めさせていただいて、我々としても頑張っていきたいというふうに思います。 市といたしましては、その実現に向け、買物前の在庫確認の習慣化等、日常生活における食品ロスですね。買物へ行く際に、冷蔵庫にある同じものを買ってしまうんですよ。ああ、あったんじゃないかと、そういうことがないように、買物へ行くときには、こうやってメモして、何と何を買わなくちゃいけないんだということをやりながら行くということが僕は大事なことかな。毎日習慣づけておりますので、私の場合。
食品ロス削減行動の徹底、宴会や食事会の3010運動の推進、子ども食堂等と連携した
フードドライブの拡充、食品メーカーやスーパー等における商習慣の見直しなど、消費者、事業者、それぞれの立場において主体的に取り組んでいただくための啓発に努めながら、今後とも新たな施策、事業を順次実施し、食品ロスのさらなる削減に努めてまいりたいと思います。 それと、やはりもうスーパーの中には、時間ごとによって、最初の5時頃になるとまだ普通の価格で売っているけれども、半になると10%割引の判こが、6時頃になると20%、25%、35%。だから、僕は7時に買いに行くんです、ちょうど30から40になっているときに。そして、9時頃を見ているとほとんどない。皆さんは、9時頃なんてお家にいるんでしょうけれども、私、会議で遅くなったときに、買物は9時頃なものですから、そこら辺になるともう何も残っていない。ただ、残っていた50%が何とかあった。それを見つけて取っていると、どこかのお母さんが取ろうとしたので、どうぞ、どうぞと優しく言う、そういうふうなこともしております。 いずれにしても、松原議員おっしゃるとおり、そういうところのやはり情報を流しながら、もう世界には食べ物を食べられない人たちもいっぱいいるんだから、それを残すなんてもったいないなと、そういう精神、もったいない精神をさらに深めていかなくちゃいけないですよね。そういった意味で、ぜひオール昭島でそういったところの展開を進めさせていきたい。食べ物に関しては、そういうふうに思います。また御助言いただいて、一緒に協力して頑張りましょう。ありがとうございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 池谷環境部長。 (池谷環境部長 登壇)
◎池谷環境部長 御質問の4点目、
食品ロス削減の推進について御答弁申し上げます。 本市において、
フードドライブ事業につきましては、平成29年度から開始し、回収箇所等を増やしながら、その拡充に努めてまいりました。直近3年度の実績といたしましては、令和2年度399キログラム、令和3年度676キログラム、令和4年度1826キログラムとなっており、市民の皆様の関心度も年を経るごとに増している状況にございます。 また、令和4年度からは、教育委員会と協力して市内小中学校においても開始し、これまで拝島第二小学校、つつじが丘小学校、光華小学校、共成小学校、瑞雲中学校で実施いたしております。 こうした
フードドライブの取組は、行政が仲立となり、
食品ロス削減と子ども食堂や生活困窮者等に対する支援という2つの社会的課題に同時にアプローチすることができる、非常に有意義な活動であるものと認識いたしております。 御提言をいただきました
フードシェアリングサービスにつきましては、共通のアプリ等を通じ、売れ残りそうな食品が生じた飲食店等と消費者を直接マッチングする制度であり、この制度を利用することにより、飲食店等は余剰食品を無駄にすることなく、収益を得ることができ、消費者は手頃な価格で食事を楽しむことができます。近隣において既に実施している自治体が複数ありますことから、アプリの使いやすさや効果、経済性等を確認した上で、その導入に向け検討してまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 萩原市民部長。 (萩原市民部長 登壇)
◎萩原市民部長 御質問の1点目、未来を担う若者への支援について、1点目の
奨学金返還支援制度について御答弁申し上げます。
奨学金返還支援制度につきましては、奨学金を受けて大学等を卒業した就業者に対し、自治体などが奨学金返還額の一部を助成することにより、就業者の経済的・精神的負担を軽減し、もって安心して就業を継続し、スキルアップを続けていくことを支援するためのものであります。奨学金の償還をしながら働く若者にとっても、労働力の確保が課題となる中小企業にとっても、また地域産業の担い手確保と若者の定住促進を図りたい自治体にとっても、有益な施策であると捉えております。とりわけ人口減少や働き手不足が顕著な地方都市においては、
奨学金返還支援制度を活用し、自団体の区域内に若者を就職、居住させるための有効な施策であると考えます。 また、この施策に係る自治体負担に対し特別交付税措置がなされ、その対象経費の範囲も10分の10に拡大されたことにより、本制度を導入する自治体が増え、地方への若者の定着促進が期待されるところであります。 一方で、東京圏に位置する本市のように若年層が流入超過の自治体にあっては、特別交付税における措置率が低くなり、また普通交付税が不交付となった自治体は特別交付税の交付額が低く抑えられるなど、特別な財政需要に対する措置である特別交付税を通年事業の安定財源として見込むことは難しい状況にあります。 現時点におきましては、広域行政を担う東京都の取組や先行自治体の動向を注視するとともに、本市の産業構造や企業運営の状況等を見極める中で調査研究してまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 青柳
保健福祉部長。 (青柳
保健福祉部長 登壇)
◎青柳
保健福祉部長 御質問の2点目、子どもが輝ける社会の実現についての5歳児健診の実施について御答弁申し上げます。 御質問にもございましたが、国においては、出産から就学までの切れ目のない健康診査の実施体制を目指すため、新たに5歳児に対する健康診査費用を助成し、集団健診を行う中で、心身の異常の早期発見、育児上問題となる事項の発見機会とするとの考え方が示されたところであります。 5歳児健診につきましては、保護者が発達に気づき、就学までの間に子どもへの適切な対応や就学に向けての準備が可能となること、養育環境についても把握できる機会となることから、実施の必要性については理解をしてございます。 現在、子育て世代包括支援センターでは、
乳幼児健康診査については、母子保健法に基づき、1歳6か月児や3歳児に対する健康診査を集団健診で実施をしており、発達健診も実施する中でフォロー体制を整備しております。 また、5歳児への取組といたしましては、希望する方に対し5歳児歯科検診を実施しており、対象者全員に個別通知をする中で、発達スクリーニングに関するチェック票も同封し、保護者の方に発達の気づきを促すとともに、相談がある場合には、アキシマエンシス教育発達相談窓口との連携を図る中で、相談体制を構築しております。 御質問の5歳児健診の実施につきましては、虐待の予防及び発達障害の早期発見等に資する取組であるものの、医師の確保や支援体制の構築など、幾つかの課題もございます。引き続き、どのように取り組むことが効果的なものとなるか、医師会をはじめ、関係機関とも連携を図る中で検討を進めてまいります。 次に、御質問の3点目、市民の健康対策についての更年期障害に対する取組について御答弁申し上げます。 更年期障害の症状は、ほてりやのぼせなどの身体症状から、心身の不調など、多彩であり、重症度も異なる深刻な障害であります。また、女性も男性もつらい症状に悩む方は一定数いることから、更年期症状に対する正しい理解をはじめ、更年期における疾病の早期発見や健康づくりへの支援は大変重要であると捉えております。 こうした中、国は、3月に女性の健康づくり週間を定め、女性への健康支援を実施いたし、女性自身のヘルスリテラシーを高めるとともに、更年期障害に対する正しい理解の促進に向け、民間企業とも連携し、情報発信していく取組も実施しております。 本市におきましては、例年実施しております女性の健康づくり教室や更年期症状等に関するパネル展示等の啓発事業の開催に加え、今年度新たに女性の健康づくりや女性に特化した相談窓口等を案内するリーフレットを作成し、健診機会やイベントに合わせて配布するなど、女性への健康支援に取り組んでおります。 御質問の40代の方の健診時に簡易更年期指数、SMⅠを活用することにつきましては、国は、昨年6月に公表した女性活躍・男女共同参画重点方針の中で、事業主健診に係る問診に更年期症状等の女性の健康に関連する項目を追加し、働く女性に特化した形で健診項目を見直す方針が示され、検討会の中で議論がなされている旨、伺っております。こうした国の動向等も注視する中で、市としてどのような取組が効果的となるか、検討してまいります。 次に、
男性更年期障害に係る普及啓発についてであります。 男性の更年期症状は、おおむね40歳以降に女性更年期障害と類似した症状を呈しますが、病態が複雑であり、まだ十分に解明されていない状況にもございます。しかしながら、正しい知識の普及啓発は必要な取組と認識をしております。 また、女性の簡易更年期指数や男性の
セルフチェックシートの
ホームページへの掲載について御意見をいただきました。女性の簡易更年期指数、SMIをはじめ、男性の更年期症状を示す一つの指標として活用されている
男性更年期障害質問票、AMSスコアにつきましては、疾病の早期発見・早期受診に結びつけられる一助となるものと捉えておりますことから、
ホームページへの掲載につきまして検討してまいります。 また、今後につきましては、定期的な健診の機会や
ホームページ等を通じて、更年期症状に対する正しい知識の普及と理解の促進にも努めてまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 以上で、松原議員の一般質問を終わります。
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○議長(
赤沼泰雄議員) 次に、11番 吉野議員。 (11番 吉野智之議員 登壇)
◆11番(吉野智之議員) 皆様、こんにちは。
公明党昭島市議団、吉野智之でございます。ただいま赤沼議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。 私の質問は、大綱3問でございます。第1問は市制施行70周年の取組について、第2問は安全で安心して住み続けられるまちづくりについて、第3問は行政DXの推進についてです。 それでは、大綱1問目の市制施行70周年の取組について、細目1番、平和への取組についてお伺いします。 世界は、今なお緊迫した世界情勢が収束するどころか、逆に加速しております。国家間では何一つ解決の道筋が見えない時代であります。戦争がいかに人類にとって悲惨なことであるか、これまでの歴史が証明しているのにもかかわらずです。 日本の漫画作品で、かわぐちかいじ氏原作、「沈黙の艦隊」を御存じでしょうか。湾岸戦争が勃発し、PKOによる自衛隊派遣や憲法9条などが盛んに議論されていた当時に話題となり、自衛隊関係者、国会等でも議論となり、30年以上経た現代でも実写映画化されている作品です。人はなぜ争うのでしょうか。この作品に登場するある大国の大統領は、こう言いました。それは、人の性だからだ。だからこそ国家が必要だと。果たしてこれは本当なのでしょうか。世の中の男性と呼ばれる人類にお聞きします。これについて反論できる言葉をお持ちでしょうか。世の中の女性と呼ばれる人類にお尋ねします。それでもあなた方は広大な海のような慈悲の心で人類を愛してくださるのでしょうか。原子力潜水艦1隻で世界平和の実現を目指す本作品の主人公の一人は、こうつぶやきます。広大な海を前にすれば人は己の小ささを知る。鯨のように泳げば自由を知る。しかし争いは続くと。 先ほど述べたように、国家間レベルで解決できない現状の紛争でありますが、それを引き起こしているのは、紛れもない我々人間であります。そしてそれを収束できるのも人間であるとの観点で、今回、自分の意見を含めて質問させていただきます。 今日の世界は、グローバル市民社会と捉えることができるか。まず先に、結論として、私は今日の世界がグローバル市民社会と捉えることができると確信しております。その上で、初めに、グローバル市民とは何か、グローバル市民社会とは何かについて、学術書の論述を踏まえて定義を述べてみたいと思います。 第二次世界大戦後の世界は、冷戦と核の脅威、開発と環境被害、経済トランスナショナル化と新たな問題の発生、そのいずれもが人々を個人化しました。これは、第二次世界大戦における国家レベルの紛争が全世界的に悲惨な結果を生み、その反省から生じた当然の結果と呼んでよいと思われます。特に日本は、戦後、敗戦により国家主義から個人主義へと大きく変貌したように思われます。しかし、そのような中で、先ほど述べたような戦後新たな問題が発生し、個人化された人々が地球全体で平準化され、かつ平準化された各個人が共通の運命を持つと認識されたときに、グローバル市民が生まれるのだと定義されております。 このような普遍的な個人は、これまで第三者、大きく言えば国家に委ねてきたものを、自分が住む社会の在り方、生き方を自分で決めていく主体的な人間であり、まさしく主権は人間にあるとの考え方であると思われます。そのような個人が、国家や政治体制を飛び越えて、地球的な課題の解決に取り組もうとするグローバル市民が、行動を起こし、つながっていく社会をグローバル市民社会と呼ぶのだと考えます。 その観点から、現代社会、今日の世界を見通していくと、全世界レベルで課題となっているのが、貧困、そして環境問題であります。その代表格が、持続可能な開発、SDGsの取組であります。この取組の前身となった1992年の国連環境開発会議でのECO代表、サヴァン・スズキのスピーチこそ、グローバル市民の代表であると確信するものであります。残念ながら、この取組も既に30年以上経ているにもかかわらず、結果的にどこまで具体的に前進しているかは不明瞭であると考えます。しかし、先ほど、グローバル市民とは、地球的な課題の解決に個人が取り組み、全世界的につながり、行動する姿勢であると述べました。つまり、結果よりも意識を持つことが重要なのだと認識しております。 私は初め、今の世界は結果だけを見ると何も変わっていない、グローバル市民社会についてあまり深く感じておりませんでした。しかし、様々な書物や人々と対話する中で、考えが変わりました。我々個人は、それぞれの地域で、家族のため、周囲のために行動しております。そして、そのことを胸を張って外へ、さらには世界へ発信する個人がグローバル市民であり、その延長にグローバル市民社会があるということであります。さらに、これからは、自らがグローバル市民としての自覚を持ち、粘り強く地域貢献し、全世界の問題解決に取り組んでいくことを決意した次第です。 そこで、私は、昭島市制70周年を迎える本年に当たって、改めて平和都市宣言について議論するべきと考えます。市の平和に対する基本的な考えをお聞かせください。 そして、具体的な施策として以下の3点を提案し、質問いたします。 1つ目は、グローバル市民宣言を昭島市として行うべきと考えます。先ほども述べましたが、グローバル市民とは、個人が地球全体の問題を自身の身近な問題として意識するところから始まると述べました。その一人一人がその決意をより深めるために、市民の皆様に賛同を得るための署名を行うのです。もちろん、あくまで平和への宣言であり、署名により何かに縛られるものではありません。そのまず1人目は、昭島市をこよなく愛する臼井市長が自ら行うのです。宣言は、グローバル市民宣言でも、世界市民宣言でも、場合によっては、自由な海の象徴、クジラを冠して、アキシマクジラの誓い宣言でもよいのではないでしょうか。市のお考えをお聞かせください。 2つ目は、悲惨な戦争をより認識していただくための体験談や展示会の開催です。特に体験談は、その人の苦しい胸のうちをひも解くものであるので、時間をかけて行うべき必要があると考えます。例えば、最近、私も知ったのですが、2012年4月に設立された長崎大学核兵器廃絶研究センター、通称RECNAを御存じでしょうか。ここでは、核兵器廃絶を願う一般市民のために、地域に開かれたシンクタンクとして、長崎市や長崎県などとも連携を取りながら運営される、世界唯一の団体です。このような市民や民間団体の協力を得ることで、昭島市の平和への祈りが深まるものと確信いたします。市のお考えをお聞かせください。 3つ目は、市民の方々から、戦争をなくすため、平和のために何ができるか、子どもから高齢者まで広くアイデア募集をするのです。どんな突拍子もないことでもよいのです。例えば、ドローンを戦地に飛ばして、ミサイルの代わりにお菓子をばらまくというアイデアはいかがでしょうか。想像してみてください。毎日が絶望に打ちひしがれている戦地の子どもたちが、朝起きてみたら、辺り一面に甘いお菓子の山であったなら、子どもたちの希望にあふれた顔が見えませんか。戦士たちだって、戦意を喪失して、争っていることがばからしく思えるかもしれません。我々は、今の緊迫した世界情勢を止められないわけですから、これを愚かなアイデアとは断言できないはずです。市のお考えをお聞かせください。 人類の希望が一人一人の幸福と平和にあるのであれば、今こそ自らの意思に問うべきではないでしょうか。その譲れないゴールを抱き締めて、胸を張って生きていきたいと決意しております。皆様と共に、昇り龍のごとく、ゴールを目指して昇っていきたいと考えております。 次に、大綱2問目、安全で安心して住み続けられるまちづくりについて、細目1番、消防団活動の充実についてお伺いします。 本年1月に能登半島地震が発生いたしました。今なお被災地では大変な状況が続いております。被災地の皆様には心よりお見舞い申し上げるとともに、一刻も早い復興・復旧を願うものであります。人間の生命維持の源である水を、さらに日本有数の安全・安心と名高い昭島の水をいち早く被災地に届けた昭島市水道局を中心とした現場の皆様には、心より感謝申し上げます。と同時に、もしこの昭島市で同様の災害が発生したことを考えると、他人ごとではないと感じました。 災害はいつ発生するか分かりません。そのときに最も我々が感謝申し上げるのが、消防団の皆様の活動であります。日夜、陰ひなたに昭島市を災害から市民の安全・安心に寄与いただき、本当にありがとうございます。そのような我々の期待の星である消防団員の皆様が、有事の際に消防団活動が円滑に、迅速に対応できるよう、支援を行う必要があると考えております。 例えば、消防団員の皆様に市から貸与される消防無線機の台数が、各分団で個人対応6台しかないため、大災害、災害ではない現状平時において、主に火災対応に出動する現在、メールで携帯電話への災害発生を認知するまでは、消防無線機を聞いている団員、いない団員で出動にタイムラグが生じ、消防庫に出動するのが遅れ、詰所のサイレンやメールで災害発生を認知しても、逆に到着を焦ってしまうことになります。災害発生を消防無線機で認知できる団員が多ければ、出動にタイムラグがなくなり、安心して出場経路、到着水利を目標として出場が可能となります。常備消防署に委託してあるからよいというわけではなく、消防団員としての士気に関わる問題であります。発災を認知してからいち早く出場すること、災害を最小限に止めたいという昭島市民への真の思いから、陰の戦いに徹してくださっている消防団員の無線機の拡充を検討するべきであると考えます。市のお考えをお聞かせください。 また、消防団員の活動のためのその他の必要備品や車両も含めて、経年劣化や最新備品の入替え、拡充についての現状もお聞かせください。 消防団員の皆様は、自らの決意で昭島の安全・安心を願って奮闘されております。地域防災の一翼を担う消防団の皆様の御活躍を広く市民の方に顕彰する場を設けてはいかがでしょうか。もちろん、消防団の皆様はそのようなことを期待して活動しているわけではないことは重々承知しております。消防団に憧れを持ち、将来の人材確保の観点からも、昭島市としての消防団員の皆様、消防団活動の顕彰を行うべきと考えます。市のお考えをお聞かせください。 最後に、大綱3問目、行政DXの推進について、細目1番、窓口業務のAI化についてお伺いします。 少子化、高齢化による日本の働き手不足は、様々な分野で共通課題となっております。さらには、働き手不足から来る現場での個人負担の増大も大きな問題であると認識しております。それは、昭島市役所で働く職員の皆様も同様ではないでしょうか。特に、働き手不足から来る様々な要因が絡んでのハラスメントは、人材のさらなる流出や職場秩序の乱れや業務への支障など、大きな損失につながります。 まず初めに、昭島市のハラスメント対策についての市のお考えをお聞かせください。 昭島市民のサービス向上のための各部の窓口業務は、市民との1対1での対応を行っております。市役所等に来庁される様々な市民の方々の御要望に、日夜、真摯に取り組んでいらっしゃる姿に、敬意と感謝を申し上げる次第です。 しかしながら、先ほど述べたように、働き手不足による職員の方々の業務は、窓口業務だけではないと考えております。できるだけ負担を軽減するために、窓口業務をAI化してもよいと考えます。かえって、AIの知識での対応のほうが、様々な市民の御要望に対して迅速に、確実にお応えできるのではないでしょうか。どうしてもAIでは対応できない場合に人で対応をするほうが、効率的と考えます。 各部署の窓口業務は違いがあるとは思いますが、各部署に合わせて、専用端末とのAI面談、直接対面せず、リモートによるオンライン面談、また、茨城県笠間市では、デジタル窓口装置を搭載した車両が各所に赴いて、動く市役所として、市民が来庁せずに、AIとの面談、または場合によっては庁舎にいる職員と通話ができる運用を行っているそうです。 窓口業務のAI化について、市のお考えをお聞かせください。 以上、私の一般質問を終わります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 答弁を保留して、暫時休憩いたします。
△休憩 午前10時36分
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△再開 午前10時50分
○議長(
赤沼泰雄議員) 会議を再開いたします。 吉野議員の一般質問に対する答弁を求めます。臼井市長。 (臼井市長 登壇)
◎臼井市長 吉野智之議員の一般質問にお答えいたします。 私からは、1点目の市制施行70周年の取組についての基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。 今日は何かすごいいいお話をされておりましたけれども、平和な世界が続くことは、これは本市が目指すまちづくりを進める上での大前提の話であります。 市制施行70周年記念プレ事業として、昨年12月9日に、~平和への祈りを込めて~私たちは伝えますと題して実施した平和事業は、悲惨な戦争の記憶を忘れてはならない、戦争を繰り返してはならない、また戦争の惨禍を次世代にしっかりと伝えていくことが大変重要であるという強い思いから企画したものであります。 本事業は、東京大空襲を体験された海老名香葉子さんの講話を中心とし、本市にお住まいのウクライナ避難民の方のお話のほか、海老名さんが平和への祈りを込めて作った歌や、ウクライナの民族楽器奏者、カテリーナさん--カテリーナさんのお母さんも昭島にお住まいなんだよね。来ていただいて、本当にすてきな方でしたね。ウクライナ民族楽器奏者による演奏などの音楽を交えた催物として実施いたしました。御支援いただいた皆様からの戦争のない平和な世界の実現に向けたメッセージは、強く胸に響くものがありました。御来場いただきました皆様にとりましても、改めて平和の大切さについて考える、かけがえのない時間になったのではないでしょうか。 また、東京都平和の日でもあります3月10日まで、間もなくとなりました。本年も、人類共通の願いであります世界の恒久平和の思いを胸に、東京都平和の日記念行事企画検討委員会の委員として、26市の市長代表として、3月10日日曜日、2時からだったかな、都庁のほうに行ってまいります。 まさに、平和な世界の実現には、いまだ長い道程とたゆまぬ努力が必要かと思いますが、引き続き一歩一歩、諦めることなく、平和の取組を続けていきたいと、平和事業の充実に努めてまいりたいと思う次第であります。議員各位におかれましても、平和は大事でございますので、力を合わせて平和に向けて頑張っていこうではありませんか。よろしくお願いいたします。
○議長(
赤沼泰雄議員) 永澤企画部長。 (永澤企画部長 登壇)
◎永澤企画部長 御質問の1点目、市制施行70周年の取組についての平和への取組について御答弁申し上げます。 初めに、グローバル市民宣言についてであります。 本市では、昭和57年に非核平和都市宣言をして以来、真に平和な世界の実現に、決して諦めない、たゆまぬ努力が必要であるとの考えの下、核と平和を考える市民のつどいを開催し、市民の皆様にも御参加いただく中で平和事業に取り組んでまいりました。 御質問いただきました平和への宣言につきましては、戦争のない平和な世の中の実現に向け、市民の皆様一人一人が平和の大切さを考えるきっかけとなる取組であると考えております。その趣旨を十分に踏まえ、市民の皆様に平和への思いが広く浸透するよう、引き続き様々な手法を検討する中で、平和事業の充実に努めてまいります。 なお、先ほど市長からの御答弁で申し上げました市制施行70周年記念プレ事業は、本市の平和への強い思いを広く発信するために、市制施行70周年の冠を付して行う第1弾の事業として実施したものであります。 また、昭島市動画チャンネルにおきまして、イベント当日の模様を編集した動画の配信を開始いたしました。こちらの動画は、平和な世の中の実現に向けた思いの詰まった、大変メッセージ性の強い内容となっておりますので、こうしたコンテンツも広く活用してまいりたいと考えております。 次に、体験談や展示会の開催についてであります。 これまでも核と平和を考える市民のつどいにおきまして、市民の皆様にも御参加いただく中で様々な企画に取り組んでまいりました。パネル展示につきましては、原爆に関連したミニミニ原爆展や被爆アオギリ二世を御案内する写真パネル並びに現在の平和記念公園一帯に当たる旧中島地区の町並みを写した写真パネルを展示するなど、市役所本庁舎市民ロビーとアキシマエンシスの市民ギャラリーにおいて、時期を合わせて実施しております。 さらに、原爆や東京大空襲を経験された方の体験談を伝承する活動をされている方をアキシマエンシスにお招きした講話会も開催しております。こちらのイベントでは、お子様と一緒に参加された御家族もおられ、話の中の悲惨な体験があまりにも恐ろしく、耳を背けたくなるような内容もございましたが、真に心に響くものでありました。今後も引き続き、職員のアイデアや様々な工夫を加えながら、内容の充実に努めてまいります。 次に、戦争をなくすためのアイデアを募集する取組についてであります。 ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル軍とイスラム組織ハマスとの軍事衝突など、世界の様々な国や地域で今なお紛争が起きています。一個人としてはこうした紛争を止める手だてがない中、御質問いただきましたアイデア募集の取組を通じ、一人一人がどうしたらそれを解決に導くことができるのかを考え、それを共有することは、平和への思いを再確認し、その思いを広げていく上で重要な視点であると考えております。 先ほど申し上げました核と平和を考える市民のつどいのほか、市民一人一人が日常の中で平和を考え、行動する意識を根づかせるために、多摩26市で構成されました平和首長会議東京都多摩地域平和ネットワーク会議における取組の中で、一人一人の平和な世の中の実現に向けた思いやアイデアを共有する手法を含め、どのような対応が可能なのか検討してまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 小松危機管理担当部長。 (小松
総務部危機管理担当部長 登壇)
◎小松
総務部危機管理担当部長 御質問の2点目、安全で安心して住み続けられるまちづくりについての消防団活動の充実について御答弁申し上げます。 消防団は、自分たちの町は自分たちで守るという郷土愛護の精神を持って活動する非常勤特別職の地方公務員で、消火活動のみならず、地域防災の要として、地域における消防力、防災力の向上、地域コミュニティーの活性化に大きな役割を果たしております。 初めに、消防団員の無線機の拡充を検討すべきでございますが、現在、消防団に貸与しておりますのは、東京消防庁の通信が受信できる消防救急受令機と移動系防災行政無線でございます。それぞれ本部役員と分団役員、また消防団詰所及び消防ポンプ車車載用として、各分団に8台貸与しております。 消防救急受令機につきましては、東京消防庁管内において発生した火災や救急対応事案が受信でき、昭島市内と近隣の応援地域の出火報により消防団が出場するものでございます。 また、移動系防災行政無線につきましては、主に災害現場での情報通信手段として活用しております。必要な情報を素早く確実に伝えることで、各団員が適切な判断をすることが可能となることにより、現場活動の安全、円滑を図っております。 無線機の拡充の検討につきましては、以前は、火災発生時に、昭島消防署からの出火報により市の職員または警備員が参集メールを作成後、団員に配信しておりましたが、平成29年10月より、行政の垣根を越えて、出火報確認と同時に昭島消防署が団員個人に直接メール及び電話で参集情報を提供するとともに、火災現場の地図を配信する消防団参集メールを導入することで、早期に消防団が活動開始できるように取り組んできたところであります。 今後におきましても、消防団活動での双方向の通信手段を確保する観点等を踏まえ、無線機の在り方の検討を続けてまいります。 次に、必要備品の入替え、拡充についてでございますが、被服やヘルメット等につきましては、規則に定める貸与期間に基づき交換しております。また、消防ポンプ車や消防ホース等、耐用年数の決まっているものは、定期的に更新、交換をしておりますほか、国の消防団の装備の基準に基づき取りそろえましたチェーンソーやジャッキ等の救急救助用器具も、器具の破損、故障等の際は迅速に修理、交換をし、災害時に対応できるよう備えております。 消防団員は、他に本業を持ちながら、自らの意思に基づく参加、すなわちボランティアとしての性格も併せ有しております。防火・防災に関わる長年にわたる活動や、消防力の強化、充実に尽力し、消防の発展に貢献した団員には叙勲が授章され、また、東京都や本市も、団員に対し、永年勤務での功労や模範となる分団などへの表彰制度を設けております。授章、表彰の際には、市の広報等に掲載し、その功績を広く周知しております。 今後も、地域防災の担い手としての消防団の活動は、市や東京都消防協会の
ホームページ等で周知するとともに、出初式や日頃の訓練成果を発表するポンプ操法審査会等で市民の皆様に直接御覧いただくなど、消防団活動の啓発を図ってまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 山口総務部長。 (山口総務部長 登壇)
◎山口総務部長 御質問の3点目、行政DXの推進について、窓口業務のAI化について御答弁申し上げます。 初めに、ハラスメント対策についてでございますが、ハラスメントは、個人としての尊厳や人格を傷つける行為であるとともに、職場環境を悪化させ、職員の能力発揮や効率的な業務遂行を妨げる、あってはならない行為であります。 本市におきましては、各種ハラスメントに対する職員の責務や防止策、相談体制等について定めた職場ハラスメント防止のための手引きを基本とし、全ての職員がハラスメントについて共通認識を持った上で、ハラスメント防止に取り組んでおります。 特に、カスタマーハラスメントにつきましては、受けた職員のほぼ全てがストレスを感じていることから、その対応方法や受けた職員自身のセルフケアについての研修を実施するなど、対策に努めております。 次に、窓口業務のAI化についてでございますが、訪れた市民一人一人に寄り添った対応をすることが窓口業務の基本であります。本市といたしましては、来庁されるお一人お一人に親切かつ丁寧な対応を行うことで、市役所に対する信頼感と満足感を抱いていただくことを目標としております。 御質問にございましたAIの活用につきましては、一部の窓口業務において先進的に取り組んでいる事例も見受けられますが、まだまだ限定的な活用であり、職員の代わりに相談業務を担うまでには至っておりません。 一方、デジタル窓口につきましては、本市では、本庁と
環境コミュニケーションセンターをオンラインで接続し、モニター越しに顔の見える状態で説明を受けながらの手続を可能とする仕組みを導入し、既に運用を開始しているところであります。 いずれにいたしましても、将来的には、本市のみならず、自治体の窓口業務の一部をAIが担うことは想像に難くないことから、これら最新技術の動向に注視するとともに、デジタルが苦手な市民も含め、全ての市民と職員にとって効果的なDXやAIの導入について、積極的な情報収集に努めてまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 以上で、吉野議員の一般質問を終わります。
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○議長(
赤沼泰雄議員) 次に、5番 ひえの議員。 (5番 ひえのたかゆき議員 登壇)
◆5番(ひえのたかゆき議員) 皆様、こんにちは。都民ファーストの会、ひえのたかゆきです。ただいま赤沼議長より御指名をいただきましたので、通告のとおり一般質問をさせていただきます。 私からは、大綱1、多様な学びを認め、尊重し合えるまち昭島へ、大綱2、コミュニティーが広がり、安全に過ごせるまち昭島へ、大綱3、子育て世代が働きやすいまち昭島へ、こちらの大綱3つについて質問をさせていただきます。 まず初めに、多様な学びを認め、尊重し合えるまち昭島への細目1、不登校生徒の居場所についてお伺いをいたします。 東京都の不登校の子どもは約2万7000人となり、10年連続増加する中で、深刻なのは、学校やそれ以外の教育機関など、どこからの支援も受けていない多くの子どもたちの存在です。そういった中で不登校対応は急務となっております。 注目したいのが、全国では、この2年間で一気におよそ10万人が増えたということです。35人学級の場合、1クラス当たりに1人、不登校の子どもがいるという計算になります。では、なぜ、ここ最近、不登校が急速に増えたのでしょうか。文部科学省は、不登校の理由は様々なので一概には言えないとしつつも、コロナ禍の長期化で生活環境が変化したことや、学校生活での様々な制限で交友関係が築きにくくなったことが背景にあると分析をしております。社会はかつての日常を戻しつつありますが、子どもの心はそう簡単ではありません。一度関係が断たれた友達との付き合いや先生との関係、学校生活の楽しさを取り戻せるように、大人たちが日々丁寧に向き合っていく必要があると考えます。 ただ、最近は、不登校に対する親の考え方が変わってきているように思います。それを後押ししているのが、2016年にできた教育機会確保法という法律にあると考えます。この法律の趣旨は、学校に行けない子どもに休養を与え、その間は学校以外の場所で学びを推奨していくと、そういったものになります。一人一人に合った多様な学びの場を保障すると書かれております。学校以外というのは、フリースクールや塾、自宅なども含まれているため、無理して学校に通う必要がないと考える保護者の理解が進み、数の上で、今、不登校の増加につながる一因になっているのではないかと思います。 不登校の増加と聞くとマイナスな方向を考えてしまいますが、不登校の子どもを育てる保護者に聞くと、この法律のおかげで、ゆっくり休んでも大丈夫だと言われているようで、少し気持ちが軽くなった、子どもが元気を取り戻しつつあり、無理に学校に行かせていたら親子関係が壊れていたと思うなどの精神面などでプラスな回答があることが分かりました。 そんな中、昭島市では、市内の小中学校に在籍をしていて、学校に行きたくても、どうしても行けなくて悩んでいるお子様が登校できるように支援する教室として、小学生にはたまがわ教室、中学生にはもくせい教室があります。子どもの健やかな成長と未来を応援するためにという案内を見てみると、こちらの教室では、各教科の補充的な学習をしたり、小人数で一人一人に応じたプログラムにより学習ができます。中学3年生には進路指導も行っております。卓球などのスポーツ活動など、体験的な活動を行うことで、自己の自信回復や集団参加の力、意欲を高めていきますと記載があります。 不登校の子どもが学校に行かずとも、義務教育を受け、費用負担も軽く、行政がこのような居場所をつくることはとてもすばらしい取組であると思います。せっかくの居場所ですので、有効活用するべく、現状のたまがわ教室、もくせい教室の活用状況についてお伺いをさせていただきます。 まず初めに、現在、昭島市内では何名の不登校生徒がいると把握をされているのか、小学校、中学校の詳細を教えてください。 その中で、たまがわ教室、もくせい教室を利用されている生徒は何名いらっしゃるのか。あわせて、そちらで指導してくれる先生方は何名の配置となっているのかを教えてください。 次に、たまがわ教室、もくせい教室を利用している人が少ない場合は、不登校の方はどこで過ごされているのか。フリースクールや自宅など、もし分かれば教えてください。 逆に、たまがわ教室、もくせい教室を利用される方が多い場合、こちらの教室を増設するなど検討はされているのかも併せて教えていただきたいと思います。 最後に、今後の昭島市として、不登校生徒に対する支援の展望について。 こちら、以上5点をまずは質問させていただきたいと思います。 次に、細目2のインクルーシブ教育の実現に向けてお伺いをいたします。 私は、共生社会の理念である、必ずしも十分に社会参加できるような環境になかった障害がある方々が、積極的に参加・貢献していくことができ、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合い、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会という考えに強く賛同しており、その上でインクルーシブ教育の考え方はとても重要な考えだと思っております。 事前にお伝えしておきたいのは、現在の特別支援学校や特別支援学級など、分離教育についても必要としている方は多くいると思うので、全てをインクルーシブ教育に方向転換するわけではなく、あくまで、当事者から希望があった際に、学校側が悩まず受け入れられる体制ができればという、そういった視点で質問させていただきたいと思います。 インクルーシブ教育とは、障害の有無にかかわらず、全ての子どもが共に学ぶ仕組みのことをいいます。平成6年にユネスコとスペイン政府によって採択されたサラマンカ声明をきっかけに、児童・生徒の多様な特性を認めながら、障害のある者とない者が共に学ぶ仕組みとして、インクルーシブ教育が提唱されました。 これまでの日本の教育現場では、障害のある児童・生徒は養護学校で学ぶこととされてきており、時代の流れとともに特別支援学校や特別支援学級と名称を変え、児童・生徒に合わせて柔軟な支援を行う形に変化してきましたが、インクルーシブ教育を進めるに当たり、多様化する教育的ニーズに応じた支援ができているとは言い難い現状があります。 多様な特性のある子どもたちを区別して教育するのではなく、通常級で共に学ぶためには何が必要なのでしょうか。文部科学省は、共生社会の形成に向けて、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進において、インクルーシブ教育システムについて、次のように定義づけております。障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであること、障害のある者が教育制度一般から排除されないこと、個人に必要な合理的配慮が提供されること。文部科学省は、インクルーシブ教育システムの構築は、共生社会を目指すために最も積極的に取り組むべき課題だとしており、障害の有無にかかわらず、多様な生き方を認め合う社会をつくるためには、次世代を担う子どもたちへの教育が重要になると考えます。 子どもたちが多様性を実感できる環境で学べるインクルーシブ教育には、多くのメリットがあると考えます。例えば、車椅子の児童と同じ教室で学べる環境であれば、児童たちは車椅子での移動を自然と手助けするようになり、車椅子の生活が身近なものと感じられ、どのようなことに不便があるのか、どうすれば解決できるのかを一緒に考えるようになりますし、何よりも、障害者と健常者という、そういう話ではなく、友情が芽生えると考えます。子どもの頃から様々な特性を持った人たちと共に過ごすことで、当たり前に多様性を認め合う共生社会の未来へとつながる可能性があります。ですが、インクルーシブ教育を実施する上で、物理的な環境整備と専門的な人材の確保にはまだまだ大きな課題があることも理解をしております。 まずは、環境整備についてです。これまでの日本の教育現場では、障害の有無で子どもを分離して教育を進めてきた背景があり、健常児の教室は、障害のない子どもに合わせてレイアウトされ、特に古い校舎では、ユニバーサルデザインに課題があります。 文部科学省によると、公立小中学校のバリアフリー化は少しずつ進められているものの、校舎のバリアフリートイレは令和4年9月時点で70.4%、昇降口・玄関などから教室などまでスロープなどによる段差解消は61.1%、エレベーターの設置は29%にとどまっており、令和7年度までの目標として、バリアフリートイレは避難所に指定されている全ての学校に整備をする、スロープなどによる段差解消は全ての学校に整備をする、エレベーターは要配慮児童・生徒らが在籍する全ての学校に配備をするとしております。 次に、専門的な人材が足りないということです。環境整備だけではなく、教員の専門性不足にも課題があります。インクルーシブ教育の推進のために、全ての教員が特別支援教育に関する一定の知識、技能を有する必要がありますが、ただでさえ多忙な教員の方々に、プラスで別知識を得てもらうというのは現実的ではない、そのように感じております。 こちらの課題については、外部の専門職を雇い、サポートしていく形がよいと思いますが、その中で、東京都がこれから新規に進めようとしているインクルーシブ教育支援員配置補助事業をうまく活用し、専門的な支援員を配置することで、教員の負担にならず、障害がある生徒に対し、しっかりと教育を提供することもできるかと思います。 ちなみに、こちらの補助は、都と自治体で半々とはなりますが、単価上限は1時間当たり1700円、年1225時間の就労が条件となり、週でいうと1日7時間の週5日となりますので、しっかりとした雇用もすることができると思います。 それでは、質問させていただきます。 まず初めに、昭島市で重度の障害がありながらも普通級の利用を希望されている方々はどのぐらいいらっしゃるのか教えてください。 また、その際の市としての対応はどのようにされているのか。 次に、インクルーシブ教育に向けての課題について、市がどのように考えているのか。 次に、東京都が補助するものに対して、昭島市として手を挙げていくことを考えているか。 最後に、インクルーシブ教育を推進するための環境整備はどのぐらい進んでいるのか。 こちらも5点質問させていただきます。 次に、大綱2、コミュニティーが広がり、安全に過ごせるまち昭島への細目1、登下校の見守りについてお伺いをいたします。 文部科学省総合教育政策局が発行している登下校見守り活動ハンドブックの中で書かれているのは、全国で子どもが登下校中に犯罪被害に遭うケースが見られており、その被害の多くは、子どもだけで行動しているときや人の目が少ない状況で発生しているとあります。こうした犯罪被害を減らすためには、地域全体で登下校の中の子どもたちの見守り活動をすることが欠かせません。一方で、見守り活動を含めた防犯ボランティア活動者数は近年減少しており、今、皆様の協力が求められていますと記載をされています。 私の息子が通学する中神小学校では、月に一度、あいさつ運動週間を設け、PTA役員の人が中心となって活動してくれております。私自身も保護者の一人としてあいさつ運動に参加することがありますが、やはり共働きの家庭や朝の時間帯に保育園へお子さんを送る家庭など、様々な事情がありますので、参加したくてもできない状況の方がいらっしゃることも察しております。しかしながら、あいさつ運動は、見守りも含めて非常に大切なものであり、絶やしてはいけないと強く思います。 これからはコミュニティ・スクールが主流となり、学校と地域住民などが力を合わせて学校の運営に取り組んでいくということで、先日も教育長からありましたが、本年度は市内8校をコミュニティ・スクールに移行するとお話がありました。このように着実にコミュニティ・スクールを進めていることに感謝をいたします。 少し前の話になりますが、市が主催したヤングケアラー支援講座へ参加し、グループワークをした際にも、様々な環境にいる子どもたちを発見するにも、まずは顔の見える関係性を構築するために、あいさつ運動が最適であると、意見が多く市民から出ておりました。こういった活動に市民の関心は非常に高いはずですので、地域住民への周知方法が非常に大切になってくると思います。 そこで質問です。 コミュニティ・スクールにて地域住民を巻き込むための昭島市として、どのような手法を考えているのかを教えていただきたいと思います。 次に、大綱3、子育て世代が働きやすいまち昭島への細目1、保育園、学童の待機児童の現状についてお伺いをいたします。 まずは、保育園の待機児童についてです。 既に言うまでもなく、出産をされて職場復帰を考える親にとって、保活は避けられない課題です。共働き家庭も増え、育休後の職場復帰を目指す女性が増加し、それに伴って、ゼロ歳から2歳の子どもを保育園に入れたい家庭が増加しております。 昭島市での待機児童は、2023年4月の発表によると、6名とかなり減ってきている状況であり、待機児童を減らす対策を進めていただいていることに感謝をいたします。しかし、現実としては、希望の園には入れず、職場から逆方向の園を利用している方や、きょうだいが別々の園に通っており、2つの園をはしごした後に出勤されている方もいると伺っております。それにより就労時間の確保が難しい家庭もございます。 認可保育園、幼保連携型認定こども園、地域型保育事業所、無認可など、様々な形態で受皿は増えてきているものの、なかなか自分の希望に合う園に入れないというのは、一体何が原因となるのでしょうか。これは少子化対策になろうと思いますが、私としては、各御家庭から近い距離など、希望どおりの園に入り、保護者も就労時間を確保されるということが、理想ではなく、実際実現させるための新たな動きが必要になるというふうに考えております。ぜひ子育てをしているママさんたちが肩身の狭い思いをしない昭島にしていきたいと切に願っております。 そこで質問です。 まずは、現在の保育園待機児童の人数について教えてください。 そして、各家庭が希望どおりの園に入れるために、昭島市として今後どのようにしていくのか。何か方法があれば、基本的なまずは考え方を教えていただきたいと思います。 次に、学童クラブについてお伺いをいたします。 保活同様、学童クラブでは小1の壁が課題となっております。小1の壁とは、子どもが保育園に通っていたときには、早朝保育や延長保育などでできていた仕事と子育ての両立が、小学校に通い始めた途端に難しくなることをいいます。小学校は、保育園のときよりも預かってもらえる時間が短いことなどが原因です。 小学校1年生は、保育園に通っていたときよりも成長はしていますが、まだまだ一人で留守番するには心配な年齢です。また、親にとっても、帰宅後に宿題を見るなど、保育園時代とは違うミッションや心配事も増えてきています。そういった小1の壁の課題を解決するために、学童クラブや放課後子ども教室など、様々な居場所が備わってはおりますが、昭島市内においては、学童クラブで90名弱の待機児童が出てしまっており、学童クラブに入れないことや、放課後子ども教室においては時間が早く終わってしまうなど、課題解決につながらない家庭があるのが現状です。 このニーズに対応するには、私は民間学童を増やしていくことというのが一つの方法かと思っており、東京都では認証学童クラブへの支援が検討されていると伺っております。しっかりと要綱が定まった際には、昭島市としても、この支援をうまく利用することで、新たな学童を創設することの後押しになろうかと思います。 質問です。 現在の学童クラブでの待機児童は一体何名になるんでしょうか。 その課題解決に向けてどのような方法を検討されておりますか。 そして、東京都の認証学童支援について、昭島市としてどのように捉えているのかをお聞かせいただきたいと思います。 以上、私からの一般質問を終わります。御答弁、よろしくお願いいたします。
○議長(
赤沼泰雄議員) 臼井市長。 (臼井市長 登壇)
◎臼井市長 それでは、ひえのたかゆき議員の一般質問にお答えいたします。 私からは、3点目の子育て世代が働きやすいまち昭島への基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。 常々申し上げておりますが、子どもは国の宝であり、昭島の宝でもあります。子どもたちが健やかに成長していくためには、子育てしやすい環境を整え、社会全体で支援することが重要であると考えております。 我が国では、少子化の進行、核家族化、地域のつながりの希薄化など、子育て環境を取り巻く環境は大きく変化し、加えて女性の就業率の上昇、共働きや長時間労働、コロナ禍で多様化した就労環境の変化などにより、仕事と子育ての両立が依然として大きな課題となっておるところであります。 国におきましては、昨年度末にこども大綱を閣議決定し、こども家庭庁のリーダーシップの下、子ども・若者・子育て支援に関する取組、政策を我が国社会の真ん中に据えたこどもまんなか社会の実現に向け、国全体で子ども施策の取組が行われます。 本市におきましても、子ども家庭部を司令塔とする組織改正を行い、全ての妊産婦、子育ての世帯、子育ての一貫した包括的な支援体制を構築してまいりました。今課題であります学童クラブにつきましては、民間事業者への委託による新たな学童クラブを開設するとともに、引き続き待機児童対策を検討してまいります。 また、マンション建設に対応した保育所整備を行うなど、業者さんとも連携しながら、協議しながら、マンションを造って、そのままうちだけに任せるんじゃなくて、マンション業者さんもしっかりとしたところのやはり子育て施策として、マンションを提供するんだから、そこら辺の部分を考えていかなくちゃいけないということだと思いますよ。そこら辺、しっかり協議していきたい、そういうふうに思っています。子育て世代が働きやすい環境の整備に取り組んでいきたいと思っています。 ただ、ちょっと本当に学童クラブ、各議員さんから御質問いただいて、大変、本来であれば、学童クラブというのは、3年までじゃなくて、本当は6年まで行かせなくちゃいけないのが、これはずっと定説なんですけれども、なかなかそこまでいかない。それは非常に課題だというふうに捉えておりますし、全国的に見ても、これだけ学童クラブの待機児童が多いというのは、やはり本当に国がこどもまんなかで考えているのかどうか、そこら辺も、市長会として、東京都市長会としても、全国も私は行きますから、そこら辺は、全国の課題として共通認識を持った学童クラブの在り方について、積極的に発言していきたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 滝瀬
子ども家庭部長。 (滝瀬
子ども家庭部長 登壇)
◎滝瀬
子ども家庭部長 御質問の3点目、子育て世代が働きやすいまち昭島へについて御答弁申し上げます。 初めに、令和6年度の保育園、学童の待機児童の現状についてであります。 保育園につきましては、現時点で令和5年度を上回る待機児童数が発生する見込みとなっております。5年度は、認定こども園3園及び小規模保育施設1施設の整備により定員数が大幅に増となりましたことから、6名にとどまりました。一方、6年度はこうした事由による定員数の増といったものがないため、依然として1、2歳児枠の利用希望が定員超過となっている状況であります。 次に、各家庭が希望どおりの園に入るための取組についてであります。 各保育園の定員には限りがあり、さらにどの園も目いっぱい受入れをしている状況の中で、より多くの子どもの利用を実現するためには、全ての希望をかなえることについては困難性があります。しかしながら、保育園の申込みに当たりましては、希望園を複数選択していただき、その範囲の中で調整を図っているところではあります。 今後、各保育園と連携し、各園が全ての家庭に一番に選ばれ、特定の園に希望が集中しないような魅力ある特徴を発信するなど、検討してまいりたいと思います。 学童クラブにつきましては、5年度は、急激な需要の増加により、多くの待機児童が発生いたしました。そのため、教育委員会と連携を図る中で、待機児童が最も多かった共成小学校の余裕教室を活用し、マッテマステーションを実施いたしました。6年度も同様の需要が見込まれるため、同小学校地区においては、民間事業者への委託による新たな学童クラブ開設を予定しております。 他の待機児童が見込まれる小学校におきましては、今年度同様に、学校に協力をいただく中で、マッテマステーションを含め、対応を検討してまいります。 次に、認証学童クラブ制度についてであります。 東京都は、保育の質や安全性を高め、支援員の処遇改善、保護者の利便性の向上に資する都独自の新たな運営基準による認証学童クラブ制度の創設に向けた取組について、令和6年度予算に計上いたしました。現時点では詳細は明らかにされておりませんが、注視をいたし、研究してまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 高橋
学校教育部長。 (高橋
学校教育部長 登壇)
◎高橋
学校教育部長 御質問の1点目、多様な学びを認め、尊重し合えるまち昭島へについてのうち、1点目の不登校生徒の居場所について御答弁申し上げます。 初めに、市内の不登校の児童・生徒数でありますが、令和6年1月末時点で小学生は125名、中学生は167名となっております。 次に、たまがわ教室、もくせい教室の利用者数と指導員の配置でありますが、たまがわ教室の利用児童数は、正式な入室が18名、体験入室が4名の計22名、もくせい教室の利用生徒数は、正式な入室が20名、体験入室が4名の計24名となっております。 また、たまがわ教室ともくせい教室の指導員の配置は合計3名で、ほか、支援員をたまがわ教室に4名、もくせい教室に6名配置しております。この支援員は、本人の意向に沿って曜日や時間を限定した勤務としております。 次に、たまがわ教室、もくせい教室を利用する児童・生徒が通室しない場合や、ほかの不登校児童・生徒の居場所と過ごし方についてでありますが、利用児童・生徒のうち、フリースクールを利用している児童が5名、生徒が11名、オンライン授業を受けている児童が26名、生徒が15名となっております。そのほかに、スクールカウンセラーの面談を定期的に受けている児童・生徒や、放課後に登校する児童・生徒もおります。 次に、たまがわ教室、もくせい教室の増設の検討についてでありますが、現施設での不登校児童・生徒の対応が可能であるため、現時点で増設等の考えはございません。 次に、今後の展望でありますが、スクールソーシャルワーカーの機能強化や校内別室指導支援員
配置事業の拡大など、都の補助制度も有効に活用する中で、学校、保護者、関係機関が連携し、誰一人取り残さない学びの保障と児童・生徒に寄り添った支援に努めてまいります。 次に、2点目のインクルーシブ教育の実現に向けてであります。 初めに、重度の障害があり、通常の学級の利用を希望される方々の人数についてでありますが、令和6年度に新1年生となる児童1名であります。 市の対応といたしましては、対象の児童に介助員を配置し、通常の学級において安全・安心な学校生活を送ることができるよう準備を進めております。現在、給食時や遠足時の対応など、より具体的な内容について、保護者、学校、教育委員会において協議を進めております。 次に、インクルーシブ教育に向けた課題に関する市の考えについてでありますが、特別支援教育の考え方やインクルーシブ教育の在り方などの理解、啓発の促進と、障害のあるなしにかかわらず、共に育ち合うことについて、児童・生徒、教員、保護者が同じ方向を目指して支援していくことが課題として挙げられます。また、教育活動を担う全ての教員が合理的配慮を要する児童・生徒への個別対応にひとしく丁寧に当たることも課題であると捉えております。 市といたしましては、人権教育をはじめ、教育活動全体を通して児童・生徒の多様性を認め、誰もが共生社会を目指す一員であることの理解を促しております。また、全ての教員がユニバーサルデザインに基づく指導や支援ができるよう、特別支援教育に関する理解促進の研修や取組事例の情報提供を行っております。加えて、引き続き、地域の方々向けに特別支援に関する講演会を実施し、理解、啓発の充実に努めてまいります。 次に、東京都が補助をするものに対して手を挙げていくことはするのかについてでありますが、現在も、合理的配慮を要する児童・生徒への援助を行う支援員の拡充や、教材の準備を手伝うことができるスクール・サポート・スタッフの活用について、都の補助制度を活用し、実施をしております。今後も、児童・生徒のニーズに合致した新たな補助制度があれば、積極的活用に努めてまいります。 次に、インクルーシブ教育を推進するための環境整備の進捗状況についてであります。 本市におきましては、子どもたち一人一人が安心して学校生活が送れるよう、平成29年4月に昭島市立学校教育のユニバーサルデザインの冊子を作成し、全教員に配付、周知しております。この冊子は、教室環境や学習環境、授業を見直して、全ての子どもに優しい学校、学級にすることを目指し、具体的な項目と、その現状、手だてなどを掲載した内容となっており、全ての小中学校がこの冊子を踏まえ、学校のユニバーサルデザインの取組を進めております。 次に、大綱2、コミュニティーが広がり、安全に過ごせるまち昭島への細目、登下校の見守りについてであります。 初めに、コミュニティ・スクールに地域住民を巻き込むための手法についてでありますが、まずは地域に開かれた学校づくりを目指し、学校だよりや
ホームページなどで学校の取組を広く周知することが大切であると考えております。さらに、学校行事などに地域の方々を招待したり、地域行事に児童・生徒、教職員が参加するなど、地域と学校の連携をより強固なものにしていくことも大切であります。 学校から情報を発信する際には、取組に関する問合せ先を明記したり、コミュニティ・スクールの学校運営協議会委員を通じて地域の参加希望者を募るなど、地域の方々と共に行う活動を一層推進してまいりたいと考えております。その中で、登下校の見守りやあいさつ運動の協力者不足につきましても、学校の課題として共通理解に立って解決が図られるよう、学校運営協議会における協議事項として取り上げ、既に活動している団体や地域の皆様のほか、新たな協力者や団体を発掘するなど、学校と地域が一体となって進めていくことが効果的であると考えております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 5番 ひえの議員。
◆5番(ひえのたかゆき議員) 一定の御答弁、ありがとうございます。一問一答ですので、再質問させていただきたいと思います。 まず、大綱1の不登校生徒の居場所についての点ですけれども、利用される方々というのは、その日、時々によってばらつきがあるということで理解はしているんですが、そこで実際に教えていただいている先生方が、先ほどの御答弁の中でありますと、指導員の方が合計で3名。そのほかには、たまがわ教室には4名、もくせい教室には6名ということで、ただ、この4名と6名に関しては、本人の意向に沿って曜日や時間が限定した勤務となっているということですので、1日に対して、一体何名がまず基本としていらっしゃるのかということをまず質問させてください。
○議長(
赤沼泰雄議員) 高橋
学校教育部長。
◎高橋
学校教育部長 月曜日から金曜日ですけれども、1日5名から7名がいる形になっております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 5番 ひえの議員。
◆5番(ひえのたかゆき議員) ありがとうございます。 5名から7名で、実際にお子さんが来る人数にもよるんですけれども、私がちょっと懸念しているのは、これは20名と18名がいらっしゃるので、恐らくこの人数が一気に来ることはないであろうとは思うんですが、母数としてはまだ100名以上の不登校の方がいる中で、まだまだこういったたまがわ教室、もくせい教室が増えていくことが考えられる中で、この人数に対して、そのキャパ、母数が増えたときに、お断りするとか、そういった、例えば月曜から金曜を利用したいんだけれども、ちょっとこの日しかできないとか、全く利用ができないんじゃなくて、その中でも日数が制限されてしまう、このような懸念が私の中にはあるんですけれども、そういった心配はないということでよろしいでしょうか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 高橋
学校教育部長。
◎高橋
学校教育部長 今の場所の広さであったり、またその体制の中で、そういうことはございません。
○議長(
赤沼泰雄議員) 5番 ひえの議員。
◆5番(ひえのたかゆき議員) ありがとうございます。安心しました。ちょっとその状況によって、こういった支援員の方とかも増えていくのかなというふうに思いますので、本当にこういった場所というのはかなり大切な場所で、そこに勇気を持って一歩外に出たときに、行けなかったといったら、もう終わりだと思うんですよ。なので、そういったところも含めて、ぜひ市としてできること、ほかにもフリースクールとか、もちろんいろんな居場所はあると思うんですけれども、市としてやっていることで非常に有意義なものだと思いますので、その点も踏まえてちょっと意見とさせていただきます。 次に、インクルーシブ教育についてですけれども、この4月から1名、重度の障害がある方も普通級に入学されるということで、すごいいいなと、実現したことはすごいうれしいなというふうに思っています。 その中で、ユニバーサルデザインのところで、学校、教室内の例えば黒板とか、どこに何を置くとか、そういった見える化というのは非常に進んでいるなというふうには思っているんですけれども、やはり、例えば、重度の障害の方というのは車椅子の方もいらっしゃると思いますので、その方が小学校1年生から入学して、小学校6年生まで利用するとしたときに、私の自分の経験知でいえば、1年生のときは1階だったけれども、3年生のときは2階だったとか、そういう階段、場所の移動はあると思うんです。その中で、そういった車椅子のお子さんが利用するに当たって、やはりエレベーターとかスロープがあるとか、そういったことが必須になってくるのではないかなと思うんですけれども、また、ソフト面じゃなくて、ハード面での昭島市のこの今、学校の進み具合、こちらについてお伺いできればと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 高橋
学校教育部長。
◎高橋
学校教育部長 学校のバリアフリー化ですけれども、まず、避難所となる学校の体育館については、武蔵野小学校が校舎の中に体育館がありますので、そこを除いた市内小中学校18校については、昇降口のスロープですとか、あとバリアフリートイレについては、これは全て設置をしてあります。設置が済んでおります。それから、校舎における昇降口のスロープであったり、バリアフリートイレについては、今それぞれ約30%の設置率となっております。エレベーターについては、小学校と中学校、それぞれ1校に設置しております。 これまでも体の不自由なお子さんが入学することはございますので、そのときには、そのお子さんの様子などを聞きながら、個々の対応はしてきています。 それから、過去には、大規模改修工事などのときには、バリアフリーという視点を踏まえて改修をしてきているというような状況でございます。今後、また改修工事であったり、校舎の長寿命化などを進めていきますので、そのときには、当然、バリアフリーの視点を踏まえて進めていくというふうに考えております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 5番 ひえの議員。
◆5番(ひえのたかゆき議員) ありがとうございます。 今、エレベーターがある学校が2校ということで、例えば、その区域にいなくても、そちらの学校に行っていただくというのが今の現状で最善のところだと思うんですけれども、やはり自分の地域で、仮にですけれども、小学校から中学校に上がったときに、急に友達と離れるみたいなパターンというのも考えられるので、というとちょっと寂しいなと思いますし、そこら辺も踏まえて、今すぐに何かをというのは難しいかもしれませんけれども、そういったところも含めて、今後、ちょっとずつでも進めていただければなというふうに思います。 そして、大綱2のコミュニティーが広がり、安全に過ごせるまち昭島へのところですけれども、コミュニティ・スクールの広げ方というのが、以前、ほかの方も言っていらっしゃったかと思うんですけれども、やはり組織が変わっただけで、中身はあまり人が変わっていないという、僕もいろいろ経験があるんですけれども、あっ、また会いましたねという、そんな状況になってしまうと、結局、あまり変わらないのかなと思っていまして、私は、この地域住民というのは、私の捉える地域住民というのは本当に近所の住んでいる人で、もう既に運営して各団体に所属されている方々の応援ももちろん必要だと思うんですけれども、もっともっと開かれていくべきだと思っています。 ただ、私の中では、そういった、ではその地域住民に対してどうやってアナウンスすれば引っ張ってこれる--引っ張ってこれるというのは言い方が悪いですけれども、一緒にできるのか考えると、やはり案内を出しただけだと見て終わってしまうのかなと。もちろん必要だとは思うんですけれども、やはり面と向かって、強制はもちろんできないですから、強制はできないんですけれども、一緒にやってくれませんかという、その御近所付き合いとかというのが必要なんじゃないかなと思っていまして、そういったやり方をするに当たって一つの案ですけれども、誰がどういうふうに動けばいいのかみたいなところが全く分からないんです。これは、ちなみに、広めていこうというのは、市が主導でやるのか、学校が主導でやるのか、そこら辺がちょっと、もう一度教えていただければと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 高橋
学校教育部長。
◎高橋
学校教育部長 市が広げていくのか、学校が広げていくのかというところですけれども、これは、それぞれが共通認識を持って、それぞれの立場というか、場面で取り扱って、広げていくことだというふうに思っています。 その中で、学校での課題については、先ほども御答弁させていただきましたが、コミュニティ・スクールとして、運営協議会でその学校の課題として共通理解をまずテーマとして挙げると。その後に運営協議会として協議をして、その中では、その課題解決には、どういう人たちとかどういう地域の団体、また、なければ、新たにこういうふうに立ち上げて解決していこうとか、そういうことをコミュニティ・スクールであれば検討していくことができるというふうに考えております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 5番 ひえの議員。
◆5番(ひえのたかゆき議員) ありがとうございます。私は今、先ほど私も言いましたけれども、中神小学校に息子が通っていますので、まずは自分の子どもが通っているところのコミュニティ・スクール、ちょっと自分がどういうふうに入っていくか分からないんですけれども、進めていって、やはり今日も朝のあいさつ運動へ、私、行ってきたんですけれども、3名しかいらっしゃらなかったと。それは別に否定するものでもないですし、実情としてある中で、もっともっと増やしていかないと、これは本当にもったいないなというか、私はそこに期待をしているので、私自身もちょっと今後も進めていけるように発言をしていきたいなというふうに思います。 まだ大丈夫ですか。大丈夫ですか。
○議長(
赤沼泰雄議員) どうぞ。
◆5番(ひえのたかゆき議員) すみません。 次に、待機児童の件でちょっとお伺いしたいと思います。 今、保育園のところで、1歳、2歳児の枠、利用希望がやはりいっぱいになっている。ただ、その希望をどれだけ通せるかという中で、複数、候補を聞いているということなんですけれども、この複数というのは、大体、第何希望まで聞いているのか、まず質問させてください。
○議長(
赤沼泰雄議員) 滝瀬
子ども家庭部長。
◎滝瀬
子ども家庭部長 最大で第6希望ということになっております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 5番 ひえの議員。
◆5番(ひえのたかゆき議員) ありがとうございます。 第6希望というのは、非常に幅があって、選ぶ人としてはいいのかなと思うんですけれども、恐らく第3ぐらいから、もはや入れたらラッキーぐらい、自分が動くために取りあえず保育園に入ってもらおうというレベルになるのかなと思っていまして、第1、第2希望ぐらいまでであれば、恐らく自分の仕事のことも何かうまく回しながら行ける園を選べているのかなと思うんです。 なので、もちろんその希望、選べる範囲が広いのは、いろんな園に入る。逆に、これを減らすともっともっと待機児童が増えてしまうということであれば、確かに問題なんですけれども、そういった第1、第2希望、第2希望ぐらいまでの希望を比較的多く通せるような、そういった、むしろ待機児童をなくすための取組みたいなのが今後できるといいなと。これは、今、私のちょっと理想になってしまうんですけれども、実現するためにやはり工夫が必要なのかなというふうに思いましたので、引き続きお願いできればなと思います。 もう1点、今、放課後学童クラブの件でも、今ほかの学校でも待機児童が増えているということで出てまいりましたけれども、ぜひこのマッテマステーションというのをさらに活用できるのであれば、どんどん活用していっていただきたいなと思います。この間、会派でも1回見させてもらいましたし、そのときに、本当にやっている方々の考え方とかも非常に安心できるというか、子どもを預ける保護者としても安心できるなと思いましたし、そういった運営母体はもしかしたら変わるのかもしれませんけれども、そういったところをどんどん進めて、こういった放課後、困っている方々、特に保護者がやはり仕事ができないという声がすごい多いので、そういったところを含めて御検討いただければなと思います。 私からの質問は以上となります。ありがとうございました。
○議長(
赤沼泰雄議員) 以上で、ひえの議員の一般質問を終わります。 暫時休憩いたします。
△休憩 午前11時57分
-----------------------------------
△再開 午後1時10分
○議長(
赤沼泰雄議員) 会議を再開いたします。
-----------------------------------
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員の一般質問を願います。奥村議員。 (16番 奥村 博議員 登壇)
◆16番(奥村博議員) 日本共産党市議団、奥村博でございます。ただいま議長の指名を受けましたので、通告に従って、以下質問したいと思います。 今回、大綱3つですけれども、最初に、大綱1、横田基地周辺の特別注視区域の指定について質問したいと思います。 2021年6月16日、可決・成立した重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律、略称土地利用規制法は、米軍横田基地と隣接する昭島市にとっても、関係と影響のある法律です。 この法律は、重要施設の周囲おおむね1キロを注視区域、特別注視区域を指定することができ、市の区域内にある土地及び建物の利用に対して、調査や規制することができます。政府は、特別注視区域内にある土地、建物の所有者、貸借人などの情報を集め、必要ならば利用状況に関する報告を求めることができます。そして、注視区域内で機能阻害行為またはその明らかなおそれがあるときは、利用者に勧告し、従わなければ罰則まであります。しかし、機能阻害行為とは何かは依然不明であり、住民の思想・信条を調査することはないという口約束は担保されてはおりません。基地周辺住民による騒音訴訟が標的にされるのではないか、原発を監視する活動が妨害を受けるのではないかと懸念は尽きません。 昨年12月26日、内閣府は、第8回土地等利用状況審議会を開催し、4回目となる区域指定候補を公表し、横田基地、横田飛行場が特別注視区域に指定されました。地方自治体は、戸籍や住民登録など、多くの個人情報を扱っております。地方公共団体の長が情報提供にどこまで応じるのか。法に基づく依頼だからといって、いつでも何でも情報提供に応じることになれば、各自治体が個人情報保護条例に基づくプライバシー保護に反する事態をもたらし、自治体の自治権まで脅かすことになります。 そこで、細目1について伺います。 区域指定が見込まれる区域の実情を把握するためとして行われた昭島市への意見聴取とは具体的にどのような内容なのか、明らかにしてください。 海外資本による不動産取引の関係で、GLP昭島プロジェクトの一部地域が指定範囲に含まれると思いますけれども、情報提供を行ったのかどうか、明らかにしてください。 細目2について、春には本格的に運用されることになりますけれども、指定範囲内に居住する住民には具体的にどのように知らせるのか、明らかにしてください。 情報提供が秘密裏に行われないようにするためにも、特別注視区域の区域図の公開と区域住民に向けた説明会の開催を求めます。 また、内閣府に対して、住民意見を把握するためのパブリックコメント募集を要請してください。 次に、大綱2、訪問介護の現状と人手不足問題について質問します。 厚生労働省が1月22日に公表した次期介護報酬の改定案は、全体の改定率はプラス1.59%となる一方で、訪問介護の基本報酬が身体介護でも生活援助でも引き下げられ、国は、ヘルパーを要らないというのか、物価高に追い打ちをかける報酬減は小規模事業者の息の根を止める、廃業が加速し、高齢ヘルパーは引退せざるを得ないという介護現場からの怒りや驚きの声が広がり、危機的な人手不足解消がさらに遠のくという、こうした事態になっております。 賃上げの動きが強まる中で、なぜ逆行する政策が取られようとしているのでしょうか。厚生労働省は、利益率が介護サービスの全体平均が2.4%なのに対して、訪問介護系は7.8%と、介護施設と比べたら高めだから、訪問型の報酬を下げ、介護サービスの利益率をならそうというのが狙いです。そもそも訪問型は小規模な事業者が多く、処遇を上げる余裕がないというのが実情で、2023年の訪問事業者の倒産件数は、調査開始以来、最多となっております。 ホームヘルパーの人材確保は、施設介護員と比較して、特に深刻です。サービス時間の短縮化で利用者と向き合う時間がなくなり、やりがいを削られ、低賃金の業界に愛想を尽かすヘルパーが増え、依頼があっても受けられないなど、このままでは訪問介護事業そのものが崩壊してしまうことになりかねません。 このような事態を打開するために必要な施策は、質の高い訪問介護の事業継続を可能にする基本報酬の引上げ、ホームヘルパーの専門性への評価、訪問介護の魅力発信ではないでしょうか。住み慣れた地域で安心して住み続けることを目指す地域包括ケア構想実現へ全力で取り組まなければなりません。 そこで、細目1について伺います。 昭島市障害者福祉ネットワークが昨年11月にオンラインによるアンケート調査を行いました。雇用状況は、昭島市の7割の事業所で、訪問介護員、ヘルパーが26.3%と最も多く雇用しておりました。全ての事業所の年齢構成を見ると、80歳代が3%、70歳代が24%、60歳代が28%、50代が28%と、50歳以上の人が全体の8割、60歳以上が5割を超えている状況です。 行政への希望として多かったのが、人材確保及び賃金アップに向けての報酬増。行政主導で初任者研修を行い、資格取得者を増やしてほしい、もしくは資格取得費用を補助してほしいというのが切実な思いです。昭島市主催の初任者研修を無料で実施してほしいという要求は、ぜひとも実現していただきたい。これについての所見を求めます。 細目2の障害者移動支援事業について伺います。 昭島市障害者地域支援協議会活動報告によると、移動支援や行動援護は通所や通学時に利用できず、家族の高齢化や病気により送迎や外出ができないケースや、学齢期の通学時に公共機関の利用ができない。昭島市の移動支援事業については、報酬が低く、ヘルパーの資格に見合う単価ではない。そのため、障害分野から手を引いていく事業所が増えてきておりますと指摘しています。行政への要望として多くの事業所からも出ており、移動支援単価の引上げを求めたいと思います。所見を求めます。 続きまして、大綱3、GLP昭島プロジェクトに関わる交通課題について質問します。 臼井市長は、玉川上水南側のゴルフ場跡地における大規模開発計画について、施政方針の中で、交通に関しては依然多くの課題があると認識していると述べられました。交通課題について、昭島市がGLP社への照会に係る回答について伺います。 これまでGLP昭島プロジェクトに係る交通課題について、昭島市の基本的な考え方とそれに基づく要請は、以下のものです。1つは、2022年(令和4年)11月2日、東京都に対して、GLP昭島プロジェクトに係る環境影響評価調査計画書に関する意見書の提出であり、2022年(令和4年)11月10日、昭島特定目的会社及び日本GLPに対する基本となる事業計画への要請を行ったこと。2つ目が、2023年(令和5年)11月24日に、GLP昭島プロジェクトに係る交通課題について照会を行ったことであります。 交通課題についての照会を行った理由は、開発に伴う交通課題について、GLPが開催した説明会で心配や不安の声が多く寄せられたことで、引き続き協議が必要だからということでした。それについて、同年12月6日に回答がありました。市の照会では、交通負荷の改善に資する交差点改良のみならず、車両の発生抑制や生活道路を回避したルート設定など、十分な対策が必要との求めには、従業員のシャトルバスの運行で抑制に努める、幹線道路を主に分散化を図ると、具体性が全くありません。このプロジェクトは、都市計画マスタープランとの整合性を欠くという問題だけではなく、街区幹線道路や通学路についても、昭島市だけではなく、立川市も含む周辺自治体への交通安全上の重大な懸念が残ります。 そこで質問します。 1つ、GLP社からの回答全体の受け止め方について、昭島市の見解をお答えください。 2、発生交通量1日5800台について、容認しているのかどうか、明らかにしてください。 3、依然として多くの課題があると認識していることについて、具体的にお答えください。 4、開発計画による発生車両がもたらす負荷が増大し、既存道路の劣化が想定され、負担等については道路管理者と前向きに協議すると回答していますけれども、具体的な内容について明らかにしてください。 5、重要物流道路で指定されているのは国道16号線ですけれども、市道昭島23号はなみずき通り、立川市道15号宮沢中央通りや、幹線道路である主要道7号五日市街道は最大のネックになる可能性があります。市道への進入抑制を図り、高規格道路である都道へ促すことへの検討について明らかにしてください。 6、地区計画の具体的検討内容について伺います。壁面後退について、2号壁面線は2.5メートルとしながら、つつじが丘団地前の4号壁面が50センチというのは、昭島駅からの連続性を考慮すれば、同じ2.5メートルとすべきであります。はなみずき通りの4号壁面線は、カインズホーム前の環境緑地幅2.5メーターを採用して、人の流れと連続性を考慮して環境緑地とすべきです。 以上の項目について見解を求めます。 以上、大綱3つについての最初の質問とさせてもらいます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 臼井市長。 (臼井市長 登壇)
◎臼井市長 奥村博議員の一般質問にお答えいたします。 私からは、2点目の訪問介護の現状と人手不足の問題について問うの基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。 まさに世界に類を見ない速さで超高齢社会が進展し、さらなる高齢者人口の増加が見込まれている我が国においては、今後、これまで以上に介護の担い手が求められることとなります。こうした状況において、介護職の人材確保という課題は、介護保険制度全体として国を挙げて取り組むべき喫緊の課題であると認識をいたしております。 これまでにも、国においては、介護保険制度を持続可能とするため、都道府県を介して介護職の処遇改善に資する施策を展開しており、令和6年度には介護報酬の増額が改定を予定されておるところであります。 また、東京都においては、介護人材確保対策事業を展開し、人材の確保と定着を目的とした取組を進めております。 本市といたしましても、今年度策定いたします地域包括ケア推進計画において、介護サービスを担う事業所とも連携を図る中で、本当に人材の確保に向けた施策を重点的に取り組む事業として位置づけるとともに、市長会を通じて、介護人材の確保、また充実に向けた要請を継続的に行っておるところであります。 また、コロナ禍によりやむなく中断をしておりましたが、市内介護事業所と連携し、就労支援や実務に関する研修、介護職の魅力を発信するためのイベントを開催し、私自身も参加させていただいておりました。ちょうど昭島駅北口の不在者投票をするところで、介護従事者の皆さん方、市内の介護事業所と一緒になって、私もそこでぜひぜひということで呼びかけをさせていただいた。数年させていただいたんですけれども、コロナ禍ということで今は中断しているところであります。そうしたようなイベントを通じながら、また私もそういう機会があれば参加させていただいて、私自ら介護職を支援していきたいというふうに思っているところであります。 引き続き、介護を担う人材の確保につきましては、国や東京都と歩調を合わせ、各種施策の着実な推進に努める中で、高齢者が生き生きと暮らすまち昭島の実現に向け、しっかり取り組んでまいりたいというふうに思っています。 私も、父と母、介護保険でお世話になって、ヘルパーさんもうちにずっと母のときは来られていましたけれども、もうみんな年齢が高いんですね。本当に年齢が高いんですよ。お幾つとちょっと聞けないぐらいの方もいらっしゃったので、本当に介護人材、三、四年前の話ですよ。さらに、ちょっと今、よくなくなっているんじゃないかなというふうに思うので、そこら辺、本当に頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 岡本保健医療担当部長。 (岡本
保健福祉部保健医療担当部長 登壇)
◎岡本
保健福祉部保健医療担当部長 御質問の2点目、訪問介護の現状と人手不足問題について問うのうち、1点目の市主催の初任者研修の無料開催について御答弁申し上げます。 介護人材の確保及びその処遇改善などにつきましては、本市も含め、全国共通の課題であると認識をしております。こうした中、東京都に対する市長会からの重点要望として、介護人材確保策の充実や介護に携わる職員を対象とした研修の充実等を求めてきたところでございます。 これを受け、東京都では、令和6年度予算案に区市町村が取り組む介護人材確保対策への継続支援や介護職員等に対する居住支援特別手当の支給を新たに盛り込むなど、介護人材の確保、育成対策を推進していくこととしており、本市といたしましてもこれらの動向を注視してまいります。 介護職員初任者研修などの実施に当たりましては、都の指定を受けた事業者が研修を担う必要がありますことから、本市主催による研修の開催には、どういった形で必要な要件を整えていくのかなど、幾つかの課題がございます。しかしながら、東京都の補助金を活用し、研修受講料の補助を行うなど、どのような取組が可能となり、効果的なものとなるのか、引き続き調査研究をしてまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 青柳
保健福祉部長。 (青柳
保健福祉部長 登壇)
◎青柳
保健福祉部長 御質問の2点目、訪問介護の現状と人手不足問題について問うのうち、2点目の移動支援の単価引上げについて御答弁申し上げます。 移動支援につきましては、屋外での移動に困難がある障害のある方に対し、社会生活上必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加のための外出における移動支援として、ガイドヘルパーを派遣する事業となっております。 御質問の移動支援単価の引上げにつきましては、これまでにも、地域支援協議会等を通じて、単価が低いことによりガイドヘルパーの確保に支障が生じているとの御意見をいただいております。こうした状況を踏まえ、本市といたしましては、令和2年度及び3年度に単価の改定を行うとともに、令和5年度より、さらに身体介護を伴わない場合の30分単価を100円引上げ1000円とし、身体介護を伴う場合の30分単価を200円引上げ2000円といたし、事業所におけるヘルパー雇用の確保につなげてきたところでございます。 こうした見直しにより、現時点における報酬単価につきましては、都内26市においておおむね平均的な金額となっております。しかしながら、ガイドヘルパー等の人材確保につきましては課題の一つでありますことから、引き続き関係機関と連携を図る中で、他市の単価の動向や事業所における人材確保の状況等を注視してまいります。
○議長(
赤沼泰雄議員) 永澤企画部長。 (永澤企画部長 登壇)
◎永澤企画部長 御質問の1点目、横田基地周辺の特別注視区域指定について問うに御答弁申し上げます。 初めに、内閣府からの意見聴取の内容についてであります。 このたびの意見聴取は、昨年12月26日に開催されました土地等利用状況審議会、第8回において、政府側から区域指定の候補が提示されたことに関連して、その関係自治体に対し、区域指定が見込まれる区域の実情を把握することを目的として、内閣府が実施しているものでございます。本市におきましては、陸上自衛隊立川駐屯地、航空自衛隊横田基地及び在日米軍横田飛行場に係る区域が属しております。 御質問の特別注視区域には、航空自衛隊横田基地及び在日米軍横田飛行場の周辺地域が指定されており、これは、注視区域のうち、その施設機能や離島機能が特に重要なもの、または阻害することが容易であるものであって、他の重要施設や国境離島等による機能の代替が困難である場合に該当する旨、伺っております。今後、個別の施設ごとにその機能を重要土地等調査法の要件や基本方針に照らして評価し、土地等利用状況審議会の意見を聞いた上で区域の指定が決定していくとのことであります。 意見聴取の内容といたしましては、区域の範囲に係る地理的情報として、区域の外縁近傍における地形図に反映されていない道路等に関することや、将来の市街化等が見込まれる開発計画に関することなど、地元自治体として認知している事項に関することとなっております。 本市における具体的な意見といたしましては、指定区域に関することとして、道路に沿った外縁にするため、原則として指定範囲を狭める方向で線形の変更を求めたほか、御質問の開発計画に係る情報提供を行いました。また、全体的な意見として、地域住民に不利益が生じないよう、適切な制度運用をすることなどについて申入れを行いました。 なお、意見聴取に当たって示された区域図案は、検討、調査段階の資料となるため、非公表となっております。 次に、特別注視区域の説明会の開催についてであります。 本格運用後の法制度や区域指定等に係る市民の皆様への周知は、一義的には法律を所管する内閣府において実施されると伺っております。一方で、区域の属する自治体に対しましても周知等に関する協力の依頼がされており、本市におきましては、広報への掲載やリーフレットの設置、SNSの発信を予定しております。 特別注視区域の区域図の公開や住民に対する説明会の開催、パブリックコメントの募集等についてでありますが、このたびの意見照会に対する回答では、国の責任において地域住民や事業者に対し丁寧に説明することや、地域住民からの問合せ等についても丁寧に対応することを求めております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 鬼嶋
都市整備部長。 (鬼嶋
都市整備部長 登壇)
◎鬼嶋
都市整備部長 御質問の3点目、GLP昭島プロジェクトに係る交通課題について問うについて御答弁申し上げます。 初めに、令和5年12月6日付の日本GLP社からの回答についての本市の見解ですが、事業者は、事業に起因する部分があることを理解し、今後、協議に臨んでいく考えが示されたものと捉えております。 次に、事業による発生交通量につきましては、本市は、令和4年11月10日付の事業者への要請において発生抑制を求めており、また、令和5年11月24日付の事業に関わる交通課題等についての照会においても、車両の発生抑制などの対策が必要であるとし、事業者に回答を求めているものです。 次に、本市が考える具体的な交通課題につきましては、事業者に照会いたしました文書の記載のとおり、歩行者の安全対策、自転車利用者の安全対策、渋滞の発生抑制対策、周辺道路の保全対策が必要であると考えており、また、地域の皆様の声をよく聞き、市民の皆様の不安を低減するような取組が必要であると考えます。あわせて、施設運用開始後においても、課題が発生した場合に協議が行える場が必要であると考えております。 次に、道路保全に関わる事業者の負担についてです。 昨年11月に事業者が開催しました説明会では、入出庫ルートを分散する案が示されておりますが、交通管理者との協議はまだ未了であると認識しております。そうした動向も踏まえ、周辺道路に関わる本開発事業による負荷を予測し、道路改修等が必要な場合は、事業者が負うべき負担について協議を行ってまいります。 最後に、市道への進入抑制につきましては、事業地と幹線道路をつなぐ公道は市道のみとなります。事業者としても、渋滞対策と併せ、周辺市道への負担も鑑み、入出庫ルートの分散を検討されているものと理解しております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 後藤
都市計画部長。 (後藤
都市計画部長 登壇)
◎後藤
都市計画部長 御質問の3点目、GLP昭島プロジェクトに係る交通課題についてのうち、地区計画の具体的な検討内容について御答弁申し上げます。 玉川上水南側地区の地区計画における壁面後退距離につきましては、隣接する昭島駅北口駅前地区地区計画において、工場が立地する生産・流通業務地区の壁面線が道路境界から50センチメートルとしていることから、同様に業務的な土地利用となる本地区の壁面線は、同様の制限を基本としています。ただし、本地区内の市道昭島40号沿いについては、昭島駅北口駅前地区地区計画において、同路線沿いの壁面線が道路境界から2.5メートルとしていることから、連続性を考慮し、同様の制限としており、また新設道路沿いについては、歩道をゆとりある空間とするため、通常、道路内に設ける緑地を民地内に求め、壁面線を道路境界から1メートルとしたものです。 以上のとおり、人の流れや連続性を考慮し、地区計画の制限内容を検討しておりますことを御理解願います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 一定の答弁をいただきました。再質問したいと思いますけれども、大綱1です。 住民説明会については法律を所管する内閣府が行うべきですけれども、関係自治体の協力で周知徹底させるというのは、あまりにも無責任だと思います。関係住民の意見を的確に対応する、こういうことはできないのではないかというふうに思います。 実は、横田基地というのは、昭島市だけではなくて、5市1町にまたがっているわけであります。そういう点で、単独で住民説明会を求めるというのではなくて、5市1町が共同して内閣府に対して住民説明会の実施を求めるべきだと私は思うんです。そういう意味で、今、5市1町連絡会というのが存在しているわけですから、東京都及び5市1町連絡会として、内閣府のこの重要土地利用規制法についての住民説明会の開催を求めるというのが、私は住民に沿った立場ではないかというふうに思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 永澤企画部長。
◎永澤企画部長 まず、市のほうの考え方と5市1町の意見を出すときに、5市1町の中で、今回、国に対してどういった意見を出すかということで、いずれの調整をいたしました。やはり5市1町の中でも具体的なところが一つ一つが違うことがありまして、統一的な文章にはなかなか至らなかった。ただ、その中でも、やはり5市1町の中では、先ほどの御質問にありました、区域指定に当たっては、地域住民や事業者に対し、国の責任において丁寧に説明すること、これは5市1町の共通としての考え方なので、これはそれぞれ5市1町の中でもこの意見書の中には触れていることだと思っております。 あと、住民説明会の内閣府の考え方ですが、区域の指定は我が国の安全保障のための措置であり、国が責任を持って判断し、実施するべきものである。その上で、法に基づく措置を確実に実施していくためには、法の趣旨や制度についての周知、広報が重要であることから、内閣府の
ホームページやリーフレット等において、法に基づく各措置の趣旨や区域の範囲、届出等について掲載している。また、関係地方団体の協力もいただきながら、リーフレットの配布や広報紙、チラシなどの活用を行っているところ。また加えて、区域指定に当たっては、関係地方公共団体から意見を聴取することとしており、コールセンターにて地域の住民や事業者からの個別の問合せは対応していることから、この様々な要因の中から住民説明会はしないということで内閣府のほうから話を伺っているところでございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) この法律が施行されるというときに、ここの対象となる1キロ内の住民には全く情報がないわけです。突然こういうことが公布されますということになってしまっては、具体的にどういうふうに変化するのかというのを知らない住民がいる。この点について、しっかりとやはり説明をするべきだと私は内閣府に思うんですけれども、それを自治体に任せるというのはおかしいと思うんです。ですから、私は、5市1町として、内閣府にきちんと住民の疑問に答える場を設けるということが必要だと私は思うんです。そういう点での求めているということなんです。 ですから、この点について5市1町連絡会として検討していただきたい、このことをぜひよろしくお願いしたい。これは私の意見ですけれども、お願いしたい。 もう一つ、今回、意見聴取では、指定範囲を狭める方向での線形の変更を求めた。それから、GLPの問題について情報提供しましたというんですけれども、具体的にどういうふうにしたのか、これについて明らかにしてください。
○議長(
赤沼泰雄議員) 永澤企画部長。
◎永澤企画部長 まず、1点目の区域を定めたというのは、いただいた区域図の中には、道路を線として、しっかりとした線、区域として分かれているところではなくて、民地等、そこら辺を横断しているようなところがありましたので、そういったところを整理するときには、新たにこういう線を引いてくれという場合には、狭めた内容で、こういう線ではいかがでしょうかということでうちとしては意見を出させていただいております。 それから、GLPの開発のものにつきましては、説明会に合わせた資料等を、今回、こういうことで説明会が開催されていますということでの資料提供として、一緒に意見書と併せて送らせていただいているということでございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 分かりました。この1項については、改めて、先ほど言いました5市1町連絡会として、この住民説明会、そしてパブリックコメントの募集というものを内閣府に求めていただきたい、このことを私の意見として申しておきたいというふうに思います。 続きまして、大綱2ですけれども、先ほど来、居住支援特別手当の支給というのは、東京都として、今回のこの介護報酬の引下げの問題については深刻な問題ということで、私は、東京都がやはり支援をしていくという立場でこれを行ったというふうに理解しました。 問題は、先ほど来、私、質問しましたけれども、行政主導で初任者研修を行って、資格取得者を増やしてほしいということなんです。今、この初任者研修は130時間。大体約4万から、ないし10万近くかかるということで、これが壁となって受講者がなかなか踏み込めない。しかし、以前はヘルパー2級として自治体でやったということもあったわけですよ。そういう点で、私は、行政主導で、昭島市としてこの初任者研修を無料で受講できる体制を整えてほしいということなんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 岡本保健医療担当部長。
◎岡本
保健福祉部保健医療担当部長 御質問にもありましたとおり、今は介護に従事する方は法定の研修を受けていただかなければという体制になってございます。また、こちらの研修については大変ボリュームのあるもので、研修によって4万円ですとか7万円ですとかのお金がかかるというところも把握してございます。 東京都が主催いたします補助事業の中に様々なメニューがございますので、こういったものの活用について、昭島市といたしましても研究を進めてまいりたいと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) この介護職員の初任者研修受講料助成、自治体によってやっているわけですよね。多摩26市では、13市がこの助成制度をやっているわけです。この近辺でいえば、あきる野だとか東大和も実施をしている。23区においては18区がもう既にこの初任者研修への補助というか、この助成事業をやっているわけですよね。そういう点で、なぜ昭島市はこれに踏み出すことができないのか。もちろん無料でやってほしいという要求はあるけれども、しかし、それができなければ助成してほしいという多くの、圧倒的に多くの方々が求めていることについて、この助成事業についてはいかがでしょうか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 岡本保健医療担当部長。
◎岡本
保健福祉部保健医療担当部長 市部におきましても、受講料の助成、補助という形の事業を実施されているところ、自治体があることは把握しております。こちらにつきましても、今後、昭島としてどのような形でアプローチがしていけるのか、調査研究を進めてまいりたいと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) もう既に多くの自治体が助成事業を始めています。ですから、調査研究のレベルではないと思うんです。要は、先ほど来、東京都からも様々な、いわゆるこうした助成に対するメニューがありますというふうに言われたと思うんですけれども、それを活用して、なおかつ昭島市としてここに財源を投入して実施をするということは、現実的に可能だと私は思うんですけれども、改めてその点について伺いたいと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 岡本保健医療担当部長。
◎岡本
保健福祉部保健医療担当部長 東京都の事業に対する補助等、各種メニューがございますのは、今、議員がおっしゃられたとおりでございます。ただ、こちらは全く、今のお話にもございましたように、市として準備の必要な財源等もございますので、実施する事業としてどれだけ効果的なものがやっていけるのか、こちらについてきちんと研究をしていきたいと思います。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 先ほど来、いわゆる介護ヘルパーの激減というか、高齢化が進んでいるという問題を指摘しました。今、本当にこうした介護人材を増やしていく手だてを自治体として本気度を持って踏み出していくべきだと私は思うんです。それが、具体的に言えば、こうした介護職員初任者研修への補助事業だと私は思うんです。改めて、そのことを強く指摘しておきたいと思います。 それから、ガイドヘルパーの問題ですけれども、確かに令和5年度に100円、200円のアップをして、1000円、2000円となりました。これは、私もずっと求めてきたことが、ある意味で実現したわけですけれども、しかし、それでも足りないというのが実態なんですよね。それでも単価が低いということで、他市に比べて、例えば武蔵野市なんかはもっと高いです。だから、そういう点で高いほうに流れてしまったら、ますます昭島市の介護事業所でのガイドヘルパーが立ち行かなくなってしまっていく、このことについて私は心配するものであります。 そういう点で、改めてこの辺の問題についても指摘し、ぜひ今後、ガイドヘルパーの単価引上げについても努力していただきたい。これは私の意見として述べておきたいというふうに思います。 続きまして、大綱3を話したいと思います。 この交通量抑制ですけれども、そもそも、このGLPの計画が明らかになった段階から現在に至るまで、一切の車両の台数の抑制努力というのはないんですよ。ところが、先月18日のGLPの説明会がありました。その中で、車両台数について、これまで大型車は1100台と言っていたことが、何と3倍以上の3530台になりました。小型車は2270台、このように変更したわけです。これでは、渋滞の評価の悪化というのがさらに増えてしまうというのは避けられないのではないか。ですから、私は先ほど、この車両の抑制は具体的にどういうふうにしてやるべきなのか、容認していないならどのようにして抑制する手だてを求めていくのか、このことについてどのように考えているでしょうか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 鬼嶋
都市整備部長。
◎鬼嶋
都市整備部長 まず、車両の抑制ということです。 まず、これまで大型車が1100台という説明があったものが、この間のせんだっての事業者の説明会では3530台に増えているというところでございます。こちらにつきましては、これまでの大型車の1100台というのは、5トン以上ということでカウントされていたということです。これは、交通渋滞とかを警視庁と協議する上においては、一般的に5トン未満で仕分するという説明が事業者からありました。一方で、環境影響評価の中では、いわゆる2トン車や4トン車、我々からいえば、そちらのほうの考え方が適正であろうかと思うんですけれども、2トン車、4トン車も含めたトラック類、いわゆるナンバープレートでいうと1ナンバーに当たりますけれども、その部分を今回は表現しているという説明がございました。そうした上で3530台という数値でございます。 我々とすると、もちろん、いずれにしてもかなりの交通負荷がかかるということで、当初より数の低減を求め続けてきているところであります。ただ一方で、公道でございますので、それを絶対通るなよというところまで求めるのはなかなか難しいのかなというふうにも考えているところでございますけれども、そのような状況の中でも、事業者といたしましても、一定の理解を示す中で、例えばバスですか、従事者については送迎バスを運行するとか、そういった手だても考えておりますので。ただ、そういった手だての中で、具体的に今の段階で何台減らせるとか、そういう見通しがつかないということから、あくまでも数字上は現行のままのお話ということで受け止めております。 以上でございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 大型車が当初は1100台、それが3倍以上の3500台ということは、5トン未満と5トン以上という区分け。しかし、それはやはり大型車が3倍に増えているということなんですよ。これはやはり大変なことだと思うんですよ。交通量の抑制を求めているにもかかわらず、今になって3500台にしますということ。つまり、全然減らす気はないという状況ですよ。ここに問題があると私は指摘しているんです。 その最大の抑制する方法というのは、昭島市としては何を考えているんでしょうか。抑制できる手だてとして何があるんでしょうか。先ほど来、シャトルバスだとか、そういう形でやると言っているけれども、それだけで抑制できるというふうに考えるんですか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 鬼嶋
都市整備部長。
◎鬼嶋
都市整備部長 御指摘のとおり、それだけで大幅な改善が見込めるとは思っておりませんけれども、かといって、ではほかにどういった対応策があるかというと、そこもなかなか難しいところで、そこの対応については市としても苦慮しているところでございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 5800台を減らすということについては、何が一番できるかといったら、つまり、物流棟の3つある、ワン、ツー、スリー、これの高さの制限ですよ。1については55メーターかな。これを例えば45メーターにする。2についても10メーターずつ減らしていく。こうした規制をすることによって、車両台数というのは減っていくんじゃないですか。これが一番の車両の発生抑制量を減らすための一番の大きな手だてだと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 後藤
都市計画部長。
◎後藤
都市計画部長 奥村議員おっしゃるとおり、建物の高さが減るということはテナント床が減りますので、そうしますと、おのずと発生車両は減ることになると思います。ただ、それを事業者の意思でやる分にはありがたいところですけれども、行政として制限することはできかねるところでございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 行政として、先ほど来ずっと、市長自身も交通課題が一番の最大の今の課題であるという認識を持っていらっしゃる。こういう中で、これはまだ計画段階の中で、市として、市民の安全、交通安全の確保をする意味では、最低限、発生台数を抑制していく、こういうことをやはりテナント、いわゆるこのGLPに対して求めていくということは、最大の要請をしなければいけないことだと思います。私は、そのことが規制というか、市として市民の安全、これを担保するためにこれだけはやってほしいということを、やはりGLP社に対して、改めて、今度はその辺について踏み込んだ要請をすべきだと思うんですけれども、私はこのように思うんですけれども、これについてはいかがですか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 鬼嶋
都市整備部長。
◎鬼嶋
都市整備部長 先ほど御答弁でもいたしましたけれども、令和4年11月10日付、あるいはまた昨年、令和5年11月24日付、ともにそこら辺については要請をしているところでございます。 我々とすると、その辺の考えというのは、これからも継続して一貫して変わらないものなのでありますけれども、ただ一方で、事業者としても、もちろんその辺の市の意向も一定程度御理解はいただいているというふうには捉えておりますけれども、ただ、まだテナントも何も決まっていない中で、今の段階でのやはり確約はできないということです。ただ、繰り返しになりますけれども、シャトルバスの運行ですとか、事業者としてでき得る限りの対応については御検討いただいているというふうに考えております。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 先ほどの答弁の中で、この歩行者の安全対策だとか、様々、自転車利用者の安全、渋滞の発生抑制の対策、周辺道路の保全対策、これが大事だと、これが課題だというふうに言っているわけですよ。ですから、それをやるには、今ある車両の発生量数を抑制させていく、この手だてについて、私は、それをやるにはどうしたらいいかといったら、やはり物流倉庫の規模を縮小させる、そのための要請については私はできると思うんです。これについて再度検討してほしいというような要請は、やはり昭島市としてやるべきだと私は考えていますので、このことについて私は意見として述べておきたいというふうに思います。 それから、新しい走行ルートということで、堀向通りが今度新たに走行ルートに追加されてしまったんですよね。これについて、調査結果等については求めるべきだと思うんですけれども、この点についてはいかがですか。
○議長(
赤沼泰雄議員) 鬼嶋
都市整備部長。
◎鬼嶋
都市整備部長 もともと、今御指摘のとおり、堀向通りについては当初ルートの中には入っていなかったんですけれども、当初示された、これは警察のほうにも、事業の説明が事業者から警察、あるいは私どものほうにも説明がございまして、その中で当初のルート案が示されたところです。その中で、さらに、車両の分散化も含めて、もう一度ルートを考え直してみたらどうかということで事業者のほうには投げかけたところです。その投げかけた結果が、再検討した結果として、我々として、それをよしとするのか、否かなのか、またこれは難しいところなんですけれども、新たに堀向通りとか昭和記念公園の北通りとか、その辺のルートが当初のプランの中では示されていなかったものが新たに加わって、事業者の言葉を借りれば、より一層分散化に努めたというようなお話になってございます。
○議長(
赤沼泰雄議員) 16番 奥村議員。
◆16番(奥村博議員) 分散化がいいのかどうかという点では、私は疑問だと思っているんですけれども、ぜひ堀向通りの具体的にどのような調査結果があったのかということについては、GLPに求めていただきたいというふうに思っていて、まだ明らかになっていないわけですよね。 それから、壁面後退のことについて伺います。 地区計画の具体的な検討内容ということで、壁面位置の制限、壁面線は、私は市街地の町全体のつながりを重視すべきだと思っています。そういう意味で、1号壁面は10メーター、2号壁面は2.5、3号は1メーター、4号線は50センチ、これだけこの地区に壁面後退の違いがある。これはおかしいと思うんです。私は統一的に、この機会に、壁面後退については最低でも2.5メーター、これをすべきだと。統一的にやらなければ、この地区全体の壁面後退がばらばらというのは、私は決してよくないと思うんです。この点についてはいかがでしょうか。