平成21年 3月 定例会(第1回) 平成21年 第1回
昭島市議会定例会会議録(第3号)
-------------------------1.開議月日 3月5日(木)
-------------------------1.出席議員(24名) 1番 佐藤 正 2番 小山 満 3番 木﨑親一 4番 赤沼泰雄 5番 南雲隆志 6番 小林浩司 7番 高橋信男 8番 佐藤文子 9番 荒井啓行 10番 永川勝則 11番 杉本英二 12番 西野文昭 13番 大島 博 14番 稲垣米子 15番 橋本正男 16番 木村国秋 17番 大嶽貴恵 18番 青山秀雄 19番 中野義弘 20番 臼井伸介 21番 杉崎源三郎 22番 井上三郎 23番 田中広司 24番 友清節子
-------------------------1.欠席議員(なし)
-------------------------1.職務のため議場に出席した事務局職員
議会事務局長 石川 讓
議会事務局次長 荒井宏泰 主査(庶務担当) 宮本 泰 主査(議事担当) 中村 猛 主任 谷津幸広 主事 小池栄二 主事 尾形ひろえ
-------------------------1.説明のため出席した者 市長 北川穰一 副市長(総括担当) 佐藤 清 副市長(特命担当) 新藤克明 企画部長 日下直喜 総務部長 石川勝己 市民部長 神山達夫
保健福祉部長 西田 哲 環境部長 三村 章
都市整備部長 宗川敏克
都市整備部参事 須崎功二
都市計画部長 小田川篤雄
都市計画部参事 小竹 進 会計管理者 師岡達夫 水道部長 田村明満 教育長 木戸義夫
学校教育部長 細谷訓之 生涯学習部長 佐藤久仁夫
選挙管理委員会事務局長 水野和雄
監査事務局長 北澤喜美子
農業委員会事務局長 北村 実
-------------------------1.議事日程(第3号) 第1 一般質問
-------------------------1.本日の会議に付した事件 議事日程(第3号)のとおり
-------------------------
△開議 午前9時30分
○議長(
井上三郎議員) 定足数に達しましたので、ただいまから第1回
昭島市議会定例会3日目の会議を開きます。 本日の議事日程につきましては、あらかじめお手元に配布のとおりであります。 ------------------------
○議長(
井上三郎議員) 日程第1 一般質問 を行います。 昨日に引き続き、順次質問を願います。初めに、6番 小林議員。 (6番
小林浩司議員 登壇)
◆6番(
小林浩司議員) 民主党の小林浩司です。議長から指名を受けましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。 今回は大綱3点です。1点目は校庭芝生化について、2点目は地域猫問題について、3点目は学校給食の諸問題についてです。ぜひとも明確な御答弁をよろしくお願いいたします。 まず最初に、校庭芝生化についてお聞きいたします。 東京都では、
ヒートアイランド対策及び緑化対策に加え、
環境学習効果や地域の
コミュニティ形成などを目的として、都内の
公立小・中学校の校庭芝生化を推進するため、区市町村への補助事業を平成19年から平成23年まで実施しております。校庭を芝生化することよって、児童の心身の健康に及ぼす効果として、
同志社大学文学研究科の福田美紀氏は、3カ月という短い期間であらわれる即効的な効果として、
リラクゼーション効果をもたらしている、1年後までにあらわれる穏やかな効果としては、外に出る機会を増加し運動能力の向上をもたらす、身体活動の増加がストレスを発散させる効果をもたらすと発表しております。環境面や
地域コミュニティ形成のみならず、児童・生徒にとっても重要な効果が見られるようです。また、転倒の際のけが防止や砂じんの飛散防止、環境教育の教材として活用できるとのことでございます。 昭島市におきましては、平成21年度
教育施策推進の基本的な考え方で教育長が述べられており、また平成21年度予算の中にも田中小学校での校庭が一部芝生化されることが盛り込まれております。 この東京都の補助事業は、東京都内の公立の小学校または中学校において屋外運動場の全部または一部を芝生化する事業で、公立の小学校または中学校を対象に設置し、または管理する者が実施する事業で、芝生化する面積は250㎡以上の事業、芝生化とあわせて校舎・屋内運動場を含む建物の壁面の緑化、利用されている校舎屋上の芝生化を実施する場合はその事業を含めることができ、補助の額はその初期費用すべてを対象とするものであります。 初期費用とは、芝生を植える作業はもちろん、その前段階であります調査、そして芝刈り機やスプリンクラーの設置、維持管理に必要な道具すべて、そしてそれらの道具を収納する物置をつくるというように、あらゆるものに対して補助を受けられるそうです。 そして、維持管理費に関しては、児童・生徒、PTA、地域などの協働で行う場合は100%の補助、その後の専門的管理に関しては、工事完了から3年間は2分の1の補助を受けられることになるのですから、これほど市の財政にとって負担のかからないものはないと思います。さらに3年後からの維持管理費につきましては、文部科学省の「緑の
グラウンド維持推進事業」により、平成20年度予算ですと4824万円、平成21年度予算を見てみますと3660万3000円となっていますが、この事業に参加している都道府県や市町村は9地域にとどまっております。昭島市では田中小学校の
校庭芝生維持について、この事業に手を挙げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。 さて、今回の田中小学校での一部校庭芝生化ですが、ここに至るまでのプロセスを教えてください。といいますのも、私が幾つかの小学校へヒアリングに伺ったところ、田中小学校と時を同じくして
プロジェクト案に手を挙げた小学校もあったにもかかわらず、平成21年度の計画案に載らなかったわけです。その小学校は、校長先生がこの東京都事業に対してかなり前向きといいますか、やる気十分で、みずから
芝生維持管理者名簿をつくり、全面芝生化から一部芝生化まで3案を考えて市に提出しておりました。その工事期間中も近隣公園にて児童を遊ばせることができるので、この事業を進めるに当たっては全く問題はないとの主張でございました。 そこでお聞きしますが、この東京都の芝生化事業に前向き、ないし関心を持っている学校や校長先生はどれくらいいるのでしょうか。各校の状況や取り組みについてと、校庭芝生化に対しての学校の、つまり校長先生の考え方を、知る範囲でお答えください。そして、今後の対応と、実現させるとしたら、平成23年度までの事業ですから、実現に向けての今度は市の考えをお伺いいたします。さらに、提出しているにもかかわらず平成21年度計画に載せなかった理由は何なのかも教えてください。 次に、地域猫問題についてお聞きいたします。 地域猫とは、飼い主のいない猫、いわゆる野良猫だったものが、不妊や去勢手術を受け、その地域の人たちの管理のもとに世話をされている猫のことで、不特定や特定の人から養われている単なる野良猫とは区別されています。この野良猫、飼い主のいない、管理をされていない猫が昭島市でも問題となっておりますし、野良猫による被害を減少させるためにも、地域猫としてうまく管理されていくように方向性を見出せないかとの視点に立って、幾つか質問させていただきます。 東京都内だけでも年間約1万匹の野良猫を保護・収容しているそうでございますけれども、そのほとんどは致死処分されているそうです。猫に関する問題は、ふん尿やいたずらによる被害、捨て猫、無責任なえさやりなど、いろいろあるそうです。猫による被害を受けている人は、猫が来ないように自衛策を講ずるしかなく、致死処分といった不幸な猫がふえることに心を痛める人は、個人で不妊・去勢手術を行い、さらには里親を探すなど、大変な経済的・身体的な負担を強いられるという状況が続いています。このように、市民個人に多大なる負担をかけることを避け、地域猫として野良猫の減少に努めていくことは必要ではないでしょうか。 いわゆる野良猫は飼い猫と違い、寿命は4年から5年と短く、不妊・去勢を続けていれば、そしてその地域に猫を捨てることを防げれば、わずか3年で半減、5年でそのほとんどがいなくなるというふうにいわれております。しかし、昭島市では地域猫として地域で管理されているものは存在していないようなので、その個体数も減少しているとは思えないため、野良猫による被害や問い合わせが多く来ているのではないでしょうか。隣の立川市では、野良猫に対する問い合わせが、平成18年度では23件、平成19年度では76件、平成20年度1月20日まででは68件とかなり多いようです。 そこでお聞きしますが、過去においていわゆる野良猫に関する
問い合わせ件数とその内容について、どのようなものがあるのか、これら野良猫に対してえさやり--これは無責任なものですけれども--をしている人を市は把握しているのか。ボランティアで野良猫に対して不妊・去勢を行ったり、その里親を探している方々について、どれくらい把握し、どのように考えているのか教えていただければと思います。御答弁お願いいたします。 そして、立川市では、このようにふえてきている野良猫対策として、来年度、
地域猫活動推進事業として、年間80万円の予算を盛り込んでいるとのことでございます。その中には、不妊・去勢手術助成も含まれており、地域と活動団体との調整役も行っていくとのことでございます。 この不妊・去勢に対する補助事業は、武蔵野市、三鷹市、府中市、町田市、調布市、日野市、福生市、東大和市、武蔵村山市、多摩市と、26市中10市ありますが、これは野良猫に対する問題が深刻化しているあらわれと考えられます。 平成15年からの3年間、昭島市でも不妊・去勢手術の補助をしていますし、今後も野良猫を減らすためにも必要であると考えますが、どのようにお考えでしょうか。 先ほども申しましたが、隣の立川市でも平成21年度より地域猫活動に対して補助や、野良猫に対して迷惑と思っている住民と、世話をしてこれ以上ふやさない活動をしているグループとのマッチングをするそうです。昭島市では後者のことは必要と考えますが、いかがでしょうか。または、市ができることとして、野良猫対策では何が一番の得策と考えますか、何ができますでしょうか。 それと、担当課についてお伺いさせていただきます。先ほど紹介した立川市では、環境衛生課がこの地域猫問題を担当しています。他市においても、環境や衛生面での取り組みととらえているようでございます。これら野良猫の問題を地域だけの問題ととらえていることから、なかなか前に進まないのではないでしょうか。野良猫に対してのふん尿やごみあさり問題を、環境衛生面で投げかけるべきと考えるのがいいと思うのですが、いかがでしょうか。この方が、猫が嫌いだ、迷惑だと思っている人たち、そして猫の命だって大事だよ、不幸な猫はつくりたくないと思っている人たちが共通に取り組めるのではないでしょうか。この辺の取り組みについてのお考えを教えてください。 3番目に、学校給食の諸問題についてお聞きいたします。 現在、日本の食糧自給率は40%となっております。主な先進国と比べると、アメリカ128%、フランス122%、ドイツ84%、英国70%となっており、我が国の食糧自給率は主要な先進国の中で最低水準となっています。よって、その食材のほとんどを輸入に頼らざるを得ないのは、周知の事実でございます。 一方で、中国産の冷凍餃子の毒物混入事件や汚染米など、食の安全は脅かされており、ここ昭島市においても予断を許さない状況といってもいいかもしれません。これからの日本を背負って立つ子どもたちの安全・安心を保障できるのは、私たち大人だけです。日常において学校給食は、その子どもたちの健康を管理する意味においてもかなり重要なのは明らかであります。私も何度か、この学校給食について質問させていただきましたが、また幾つか質問させていただきます。 まず一つは、給食費についてであります。給食運営に関しては、公立学校に関しては各市町村レベルでの運営になっております。給食をつくる際の人件費等は一般会計より歳出されていますから、通常私たちが外食するより、1食当たりの生徒負担額はかなり安くなっているようです。そして、学校給食も特色あるものを目指し、マナー教育を含めたもの、
リザーブ給食や
イベント的要素が加わったもの、郷土料理やインド給食など、工夫をこらしているようです。しかし、余りぜいたく過ぎるものは、限りある給食費ですから難しいでしょうが、子どもたちに喜んでもらえるものを、今後もぜひともつくっていただきたいものです。 そこで、給食費について幾つかお伺いさせていただきます。昭島市の給食費は26市の中で比較してどのくらいの位置にあるのでしょうか。また、平成21年度
教育施策方針の基本的な考え方によりますと、これまでの給食内容を維持することが極めて困難であることから、
学校給食運営審議会からは8%の改定答申を受けたとのことで、教育委員会としても検討するそうですが、昭島市での学校給食費の動きはどのようになっていますでしょうか。過去においての値上げ状況をお答えください。そして、改定も直ちに行うのか、行うとして8%改定値上げをするのか、そういったこともお答えいただければと思います。サブプライムローンの破綻から、100年に一度といわれる
世界的金融危機に陥った状況下で、8%の値上げは保護者の方々からも理解を得にくいと考えますので、値上げをするとしたらどのように説明していくのか、その点もお答えください。 次に、委託炊飯、いわゆる炊飯米の購入と自己炊飯についてお伺いいたします。委託米の購入とはどのような仕組みになっているのでしょうか。そして、自己炊飯とのコスト差はどれくらいあるのでしょうか。また、この差によって給食の内容、つまりおかずが1品少ないとか、そのコストをかぶることによって
自己炊飯米校と委託炊飯校では年間の摂取カロリーや栄養に差が生じていないでしょうか。もし差が生じているならば、その対策もお答えください。そして、年間の委託炊飯にかかる費用はどれくらいなのでしょうか。過去数年の状況を教えてください。 最後に、
学校共同調理場についてお伺いいたします。先ほど質問したように、委託炊飯だとコスト高になるのであるならば、すべてを自己炊飯にするために共同調理場の増改築も検討されてはいかがでしょうか。12月議会で質問しました国有地での増改築では、いわゆる承諾料が必要になってくるのですが、地域の災害避難場所の指定をしますと承諾料の免除があるということですので、その点は問題ないので検討の余地があるのではないかと思います。増改築の予定がないとしましたら耐震補強の計画があるのか、または建築物の耐用年数に余裕があるのか、その点もお答えください。将来的にさらなるコストダウンを考えているのであれば、昭島市内すべての給食を委託炊飯という形ではなくて完全委託という余地もあるのではないかと思いますけれども、そういった計画なり考えは出てきているのでしょうか、お伺いさせていただきます。 以上、答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(
井上三郎議員) 木戸教育長。 (木戸教育長 登壇)
◎木戸教育長
小林浩司議員の一般質問につきましては、私から校庭の芝生化について御答弁を申し上げ、他の御質問につきましてはそれぞれ担当部長から御答弁を申し上げます。 校庭の芝生化については、過去にも多くの議員の皆様から実施すべきとの御提言をいただいており、教育委員会といたしましても課題の一つと考えております。芝生化の効果として、外で遊ぶ子どもの増加や安全性の向上、夏の校庭の温度上昇の抑制、
自然環境学習の場としての活用、
地域コミュニティの形成など、多くの効果が期待されております。 最初に、田中小学校の校庭芝生の維持管理について、3年間の東京都の補助対象後は国の委託事業である「緑の
グラウンド維持活用推進事業」の受託をすべきとの御質問でありますが、この委託事業は学校等の芝生のグラウンドの維持管理・活用に関する実践研究や、維持管理・活用の支援方策に関する実践研究を行うものと伺っており、こうした事業内容を精査し、学校とも十分協議をしてまいりたいと存じます。 次に、田中小学校の校庭芝生化に至るプロセスについてでありますが、教育委員会では平成19年度に東京都の補助制度が創設されたことから、以前にも増して各学校に校庭の芝生化を呼びかけており、行政指導の維持管理では教育的効果も薄く、経費もかさんでしまうことから、学校と地域が一体となって造成後の維持管理に取り組む体制を整えていただくことを、あわせてお願いいたしたところであります。こうした中で、平成19年度において田中小学校及び
武蔵野小学校が校庭を芝生化したい旨の意向を示したことから、それぞれヒアリングを行い、田中小学校について平成20年度に調査を行い、21年度に工事を実施することとし、
武蔵野小学校については平成22年度に工事を実施することを内定いたしました。 次に、芝生化事業に前向きな学校は、また芝生化に対しての学校の考え方はとの御質問でありますが、現在のところ田中小学校及び
武蔵野小学校のほか、拝島第二小学校が校庭芝生化の意向を示しております。こうした積極的な学校がある一方、維持管理に相当なエネルギーを注がなくてはならないことから、この事業に対する積極性が見られない学校も多くあるのが実情であります。意向を示した拝島第二小学校については、早期に地域と一体となった
維持管理体制が整備できるよう、教育委員会といたしましても支援しながら、平成23年度までに工事が実施できるよう努力いたしてまいります。 最後に、計画案が提出されているにもかかわらず、平成21年度計画に載せなかった理由はとの御質問でありますが、
武蔵野小学校については3つの計画案が提出されており、そのうち2つの案については、
芝生化工事完了後に実施予定の校舎・
体育館耐震補強工事の足場の状況によっては完成後の芝生を棄損する恐れがあるなど、1つの案に絞り込むにはさらに学校との協議が必要であることから、平成21年度計画には載せなかったということであります。 以上、よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
井上三郎議員)
神山市民部長。 (
神山市民部長 登壇)
◎
神山市民部長 御質問の2点目、地域猫問題につきまして御答弁申し上げます。 初めに、現状についてでありますが、過去3年の資料で大変恐縮ですが、野良猫に関する
問い合わせ件数につきましては、平成18年度は56件、平成19年度は53件、今年度におきましては本年1月末までの集計でありますが、48件の問い合わせがございます。 次にその内容ですが、猫の飼い方を初めふん尿への苦情、またえさやりをする方への対応などであります。こうした市民からの問い合わせに対しては、直接お話を伺ったり、現地を確認するなどにより、対応を図っております。 次に、野良猫に対してえさやりをしている人についての把握でありますが、野良猫に関する市民からの情報提供や問い合わせなどにより現地確認を行い、こうした方、数人を把握しております。 次に、ボランティアで野良猫に対し不妊・去勢したり、里親探しをしている方についての把握や、こうした方への考え方についてでございますけれども、まず個人の方については数名把握をしております。地域において動物愛護を実践していただいている方であると受けとめております。また、団体としては1団体ございます。この団体は、市内において野良猫の不妊・去勢や里親探しを行っておりまして、本市の
市民活動支援事業補助制度の支援を受けている団体でもあります。野良猫対策に積極的に活動されていることにつきましては、地域課題の解決に向け貢献していただいていることと受けとめております。 次に、市の対応についてでありますが、初めに猫の不妊・去勢への補助については、動物の愛護と飼育の適正を図る啓発事業として、平成15年度から平成17年度までの3年間で425匹の不妊・去勢手術を実施し、177万円の補助金を支出した経過があります。これにより、一時的な繁殖制限は達成されたところでありますが、長期的に実施するには多くの課題があるものと考えております。 次に、地域猫活動を進める団体と地元の自治会との話し合いの場の設定についてでありますが、今や野良猫問題は生活環境に大きな影響を及ぼし、住民間のトラブルを誘発させるなど、大きな社会問題になっていることなどを踏まえますと、地域の課題解決には必要であると認識しております。 次に、野良猫に対する市の一番の得策についてでありますが、これまでも飼い主が適正に飼育し、野良猫をふやさないことを基本に、公園などへのミニ看板の設置などによりマナーの徹底や啓発活動を行ってきたところでありますが、現在、野良猫問題が地域の課題として取り上げられていることを考えますと、地域猫問題に関する市民団体や地元の自治会の話し合いの場を設け、互いに連携し、この問題を解決していく環境づくりが必要であると考えております。市といたしましても野良猫問題を地域の課題として、また環境衛生の問題としてとらえ、こうした地域の連携を支援し、必要な調整を行うことが求められているものと考えております。 次に、担当課についてでありますが、野良猫にかかわる苦情や対策等につきましては、今まで地域で取り組むべきものとして
市民部生活コミュニティ課が所管してきたところでありますが、ふん尿や鳴き声などへの対応から、今後は
環境衛生担当課で所管するよう調整中でありますので、よろしく御理解をお願い申し上げます。
○議長(
井上三郎議員)
細谷学校教育部長。 (
細谷学校教育部長 登壇)
◎
細谷学校教育部長 次に、御質問の3点目、学校給食の諸問題について御答弁申し上げます。 まず、本市の給食費についてでございますが、多摩26市の給食費を月額で比較しますと、小学校低学年が高い方から17番目、中学年が18番目、高学年が21番目、中学校では給食を実施している15市中8番目となっております。 また、過去の給食費の改定につきましては、昭和43年5月に最初の給食費を設定して以来8度の改定を実施しております。改定の間隔につきましては、一番短くて1年半、長くて9年でございましたが、現在の給食費が平成10年4月に改定され、本年3月で11年経過いたしますので、これが今日時点で過去最長の間隔となっております。 給食費の改定につきましては、急激な食材料の高騰を背景に、この先を見通したとき、これまでの給食内容を維持することが極めて困難であることから、今後の学校給食の運営について、昭島市
学校給食運営審議会にお諮りし、約8%程度の改定が必要であるとの答申をいただきました。教育委員会といたしましては、この答申を踏まえつつ、今後の食材料の価格動向をいましばらく注視する中で、改定の時期と改定額について見きわめてまいりたいと考えております。 また、こうした情報は、保護者の皆様に対し、給食だよりや学校給食の現状についてのお知らせを通じてお伝えしてまいりましたが、今後も食材料価格の動向や学校給食の現状を丁寧に説明してまいりたいと考えております。 次に、炊飯米の購入と自己炊飯についてでございますが、現在、共同給食調理場の小学校分は委託炊飯で賄われております。委託炊飯とは、調理場内に炊飯設備を設置することが面積上困難なことから、市で一括購入した精米を委託業者が炊飯し各小学校に配送するもので、平成18年度が697万円、平成19年度が870万円の経費が発生しております。しかし、これをもって配食量、栄養摂取量など、児童への給食に差をつけるものではございません。 次に、学校給食共同調理場についてでございますが、財務省の指定により、改築承諾料は免除されますが、建築物の用途制限及び敷地面積の制約により増改築が困難なことから、今後も適切な維持管理を行い、使用してまいりたいと考えております。また、その一環として、将来的には耐震診断・耐震補強工事の必要性について調査研究してまいりたいと存じます。 なお、学校給食の民間委託につきましては、安全で安心な給食の提供を前提としつつ、給食運営の手法について効率性やコスト面などさまざまな角度から検討していくことが必要であると考えております。
○議長(
井上三郎議員) 6番 小林議員。 (6番
小林浩司議員 登壇)
◆6番(
小林浩司議員) 御答弁ありがとうございました。この中にも野良猫に困っている方がいらっしゃるようなので、ぜひともその解決に向けて進めていけたらという思いでございます。 まず1点目の校庭芝生化について、もう少し詳しく教えてほしいなというところがあったので、ちょっとお聞きしたいんですけれども、この校庭芝生化は校長先生何人かにお伺いしたところ、ぜひやりたいという校長先生と、芝生化はどうなんだろう、ボールを突くのも芝生があるとやりづらいよ、走り回るにしてもコーナーを走るにしても滑ってしまって問題があるんじゃないか、野球をやるについては内野は芝生がないですから、地域に貸すときに問題があるんじゃないかということで、芝生化については考えていないよという校長先生もおられました。 今回の田中小学校の芝生化に関しましては、校庭がかなり広いということから、一部を芝生化することでも十分生徒たちが芝生の上で遊べるよということから実施されているという話でございました。そのプロセスに関してもう一回お聞きしたいんですけれども、答弁の中で、田中小と武蔵野小がその意向を示したと。そこからヒアリングを行ったということですけれども、どういうヒアリングを行ったのか、もうちょっと詳しくお聞かせいただければなと思います。 それと、20年度に調査を行ったということですけれども、どういう調査をやったんですかね。測量的な調査なのか、それとも地域の皆さんからいろいろ話を聞くといったそういう調査なのか、それもわかりづらかったので、もう少し細かく教えていただきたいと思います。 今後またほかの小学校でもやりたいよというところがあれば、芝生化に向けてどういうふうに進めていったらいいのかということもわかると、さらに一歩進めやすいのかなと思いますので、その辺の細かいことをお聞かせいただけたらと思います。 2点目の質問の地域猫の問題についてです。不妊・去勢手術によって一時的な繁殖制限は達成されたということでございますけれども、やはり単なる不妊・去勢だけではなかなか野良猫は抑制できないんだなということがわかりました。こういった野良猫対策の実施に向けて、具体的にどのような課題があるのかという答弁が不足です。もう少し詳しく教えてください。つまり、こういった不妊とか去勢の補助を行うというのは、どのような段階を踏むことが必要なのかちょっとわかりづらいです。例えば、その地域に野良猫はどのくらい存在しているのか、将来的に何年でどのくらいまで減少させるのかといったプランが必要なのか、そういった地域や自治会、商店街からも協力支援を受ける段階になくちゃいけないのか、不妊・去勢は飼い猫に関しては一切認めないことに同意を得ているのか、地域猫として地域に認められるまでできているのかといったケース、その段階まで必要なのか、どのくらいのハードルの高さがクリアできたら、不妊・去勢の助成を検討する段階まで持ってこれるのか、ということをお聞かせいただければと思います。平成15年度の不妊・去勢の補助実施もいろいろな論議があったようですけれども、この野良猫対策については26市中10市が実施していることでありますから、昭島市もぜひそちらに向けて進めていただけたらなと思いますので、その辺もお答えいただければと思います。 それから、地域連携支援との調整のみということなんでしょうかね。多くの方はどうしたらいいか悩んでいるんですね。ぜひともこの問題解決に向けて積極的に相談に乗る。例えば、地域問題でうまくいっている自治体のモデルケースを幾つか紹介したりとか、助言をしたりも必要なんじゃないですかね。ちょっと市も消極的過ぎるような気がいたします。ぜひそういったこともやっていただけるのかどうかも教えていただきたい。 それから、必要な調整とは、個人でえさやりをしている方々を地域猫問題解決のための人員として、不妊・去勢している方々とのマッチングを行うことなども含めるべきだと思うんですね。なかなか活動している方がその地域に入り込もうとしても受け入れてくれないという状況があるそうですから、ぜひ市がその仲介役としてマッチングしていただけると、地域猫として取り組むことができるんじゃないでしょうか。それは含まないと考えての答弁なのか、その点もお聞かせいただけたらと思います。ぜひともよろしくお願いします。
○議長(
井上三郎議員) 木戸教育長。 (木戸教育長 登壇)
◎木戸教育長 校庭芝生化について、2回目の御質問について御答弁申し上げます。 まず、ヒアリングの内容はという御質問でございますけれども、学校に赴きまして、どのような芝生化の内容なのか、例えば全面芝生化をするのか、それともトラック部分を残してフィールド部分だけやるのか、あるいはほかの一部の部分に芝生化をするのか、そのような内容をヒアリングすると同時に、今後の維持管理について地域との連携の見通し、こういうものについてヒアリングをいたしました。 それから、芝生化に当たって田中小学校の調査、その項目はどういうものかという御質問でありますけれども、これにつきましては、まず田中小学校周辺の現況を調査するということと、現地の高低測量を実施したり、施設の位置・形状、こういうものから芝生化の位置をこれで適正かどうかというような調査をするということをいたしました。それから、現地での高低測量をもとに、校庭の勾配についても、排水の関係とかそういうものがありますので、調査をしたということであります。それから、校庭を2カ所試掘をいたしまして、土壌の調査をいたしました。それから、給水設備の調査といたしまして、既設のスプリンクラーの設置箇所がどこなのか、あるいは貯水槽とかポンプ、こういうような現状の給水設備がどういう関係になっているのかなど、大まかにはそのような内容となっております。 どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(
井上三郎議員)
神山市民部長。 (
神山市民部長 登壇)
◎
神山市民部長 2点目の地域猫問題につきまして再質問いただきました。 初めに、不妊・去勢手術を再び実施するには多くの課題があるというふうに御答弁申し上げました。この課題につきましての御質問でございますけれども、確かに本市では平成15年度から17年度までの3年間、不妊・去勢手術を行ってまいりました。これは動物の愛護と適正な飼育というものの普及ということで啓発活動を行ってきたわけですけれども、その中では当然飼い主の責任などが一定程度周知されたというふうに、私ども理解はしております。しかしながら、こうした補助制度によって野良猫問題が解決したものとは、私どもも考えてございません。現時点ではまた野良猫の問題というものが発生していると、こういう状況にもあるわけです。 野良猫問題について、要するに数の把握というようなことについても御質問いただきました。どのくらい地域に猫がいるのかということでございます。またそれをどのくらい減少させていくのか、そういうプランがあるのかというお話でございますけれども、現時点では野良猫の数というのは、個々的な地域については多少把握はしておりますけれども、全体的な把握はなされておりません。地域猫問題を解決していくためにはどうしても必要なデータになるのだろうというふうには理解しております。 また、平成15年から17年度の補助制度につきましては、飼い猫を補助の対象にしたという経過もございます。しかしながら、今現在、地域猫問題が問われている中では、こういったことについては一定の制限をすべきだろうと。いわゆる野良猫のみを対象にすべきだろうというふうに私たちも考えているわけでございます。 野良猫問題は、地域猫対策で見られるように、地域においてえさやりやふん尿の処理というものが適正に行われて初めて実現されるわけです。もちろん、個人の飼い主の責任というものも重大と思っておりますけれども、そういうことで防止できるものだと思っています。このためには、猫に対して好きだとか嫌いだとかいろいろ御意見はありますけれども、そういった方々が一緒になって地域の野良猫問題をどう解決していくかということを考える、そういった場というものはどうしても必要だろうというふうに考えていますし、そういった場を踏まえて、また再び補助についても検討すべき時期には検討することが必要かというふうに考えています。 それから、もう一つの調整の問題もいただきました。支援と調整ということはどういうことかというお話かと思いますけれども、支援とは、多くの市民から猫にかかわる相談や問題などがあります。そういった問題に対して、親身になって対応することだと思っていますし、また自治体のモデルケースなども紹介しながら、必要な情報というものを市民に配布していきたい。特にホームページなどを使っての提供ということも当然考えていきたいと考えています。 次に、調整でございますけれども、野良猫問題に対してはさまざまな意見を持っている方がおりますので、そういった話し合いの場をぜひ提供して、スムーズな話し合いができるよう、団体間、あるいは市民の間に入って、段取りなどを進めていければというように考えておりますので、よろしく御理解いただきたいと存じます。 ------------------------
○議長(
井上三郎議員) 次に、2番 小山議員。 (2番 小山 満議員 登壇)
◆2番(小山満議員) おはようございます。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。 昨年は、北京オリンピックでの日本人の大活躍やノーベル物理学賞と化学賞、日本人4名の受賞など、すばらしい出来事があった傍ら、秋葉原の無差別殺人事件や元厚生労働事務次官らに対する殺傷事件など、非道理的な凶行により、日本じゅうが不安の一途にさせられました。また、近年、緊急の取り組みが求められている地球温暖化問題が原因と思われるゲリラ集中豪雨や岩手・宮城内陸地震など自然災害が起き、多くの犠牲者を出してしまいました。安心・安全のまち昭島、市民の笑顔があふれ夢を追いかける若者が活躍できるまち、活力あるまちを目指してまいります。 さて、今回私の質問は大きく2点でございます。1点目は施政方針並びに予算編成方針について、2点目は
教育施策推進についてお伺いいたします。 昨年9月にサブプライムローン問題に端を発した金融危機は、アメリカの大手証券会社リーマン・ブラザーズの破綻を初め国内外の大手企業の経営不振など、経済状況は急激に悪化しました。これは単に国々間の問題ではなく、昭島のまちづくりに対しても大きく影響させられることは避けられません。 一昨年、全国都市サステナブル度調査(持続可能な都市調査)において、全国の都市の中で20位の順位をいただいたのも、市民の御理解と御協力の中でまちづくりを行った成果と考えます。 本議会初日に行われた北川市長の平成21年度の施政方針並びに予算編成方針の締めくくりに「一つ一つの課題を真摯に受けとめながら、真っ向から全力で立ち向かい、勇気と使命感を持ちながら、人もまちも、自然・環境も、健康・健全で元気な、自主・自立のまち『あきしま』を皆様とともにつくり上げていきたい」と、改めて市長のまちづくりに対する思いを確認させていただきました。このようなときこそ我々は力をあわせ、自助・共助・公助の中において、ソフト・ハード面においてまちづくりを進めていかなければなりません。 市民のまちづくりに対する要求は多岐にわたっております。市長が第1の柱に挙げている「安全・安心で環境に配慮したまちづくり」も、ニーズの高い一つと考えます。安心・安全に暮らせることは、不安や心配のないことともいえます。来年度は、学校校舎・体育館の耐震化の計画短縮を初め、インフラの耐震化、住宅内の耐震シェルターの設置の補助など、さまざまな対応をしていただいております。地域に目を向けますと、自主防災組織を初め地域の見守り活動や各種団体による啓発活動も盛んにしていただいており、事件・事故の少ない安心・安全な昭島をつくり続けていただいております。 昭島市は、来年度も昭和公園野球場整備を初め、環境コミュニケーションセンターやエコ・パークの整備事業、拝島駅南口まちづくり事業、(仮称)小荷田児童遊園整備事業など、市民が利用し活動する場の整備も進めていただいております。しかしながら、市のみでこれらを進めても、実態として維持管理も難しいと思われます。市長を初め市側も、市民の協力は不可欠であり、ともに活動していきたいとの考えに違いがないと思います。市側の継続的な活動が市民への信頼につながり、よりよいまちづくりにつながっていくと考えます。 そんな中、現在、アダプト制度に登録し、地域の公園や道路など美化清掃活動に32もの団体が活動していただいております。多くの市民の協力により、楽しく公園で遊べ、気持ちよく道を歩くことができております。日々の活動に敬意と感謝をいたします。また、登録をせずに同じような活動をしている団体も各地にあるかと思いますので、ぜひ登録していただく中で、市側と力をあわせた活動をしていただけるよう、お声かけをお願いしたいと思います。 このように、まちづくりには市民の協力が必要であり、その中心になるのが自治会かと思います。現在、97ある自治会は、基本的理念を同じくする中、各自治会の特色を生かした活動をしていただいております。自治会は防災・防犯、地域の見守りやお祭りなど、地域の活動の中心であり、地域の連携、地域団体が活動する場の支援など、多岐にわたっての活動をしていただいており、コミュニティの一助をなしていただいております。防災・防犯ではいつ起こるかわからない災害に際し訓練を重ね、機材を保持・管理し、声かけなどによる事件・事故の未然防止など、地域見守り活動を行っていただいております。また、自治会対抗のブロック運動会や地域のお祭りは子どもから高齢者までみんなが楽しみにしている事業ですし、地域のきずなを強くする事業でもあります。 このように、自治会が行う活動は多岐にわたっており、各活動で使用される用具や機材は多く、収納場所に個人宅をお借りしたり、別の倉庫や収納場所を借用したりするなど、自治会の自助努力で頑張っていただいております。市長も、「自助・共助・公助を基本としながら、市民と行政がよきパートナーとして連携し、それぞれの役割と責任のもとに、協働によるまちづくりに取り組むことが大切」と述べられており、自治会を通し地域の生活環境の維持・改善などを目指してさまざまな地域活動に取り組んでいることも御理解いただいております。引き続き、市民、地域の皆様とまちづくりを進めていくことは重要であり、市民に期待することも大きいと思います。 「こうした時代だからこそ、人と人とのつながりを大切にする気持ちを忘れず、困っている人に手を差し伸べたり、お年寄りや子どもたちに温かい声をかけたりできるような、だれもが優しさやぬくもりを感じながら暮らせる、笑顔あふれる元気で品格のあるまちを築いていきたい」と述べられておりましたが、私も同感です。 自治会連合会も、本年50年目の節目を迎えます。長きにわたりともにまちづくりに携わっていただいたことに感謝するところでございます。引き続き皆様に活動していただくためにも、また地域活動を萎縮させないためにも、用具・機材の倉庫や収納場所、各用具の調達など、各課題に取り組み解決していただくとともに、地域と力をあわせまちづくりを行っていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。 また、福祉に力を入れていくことも、まちづくりにおいて大切であります。現在、日本全土で少子高齢化は課題であり、緊急の対応が迫られております。これからのまちづくりをしていく中で、高齢者の方々の経験や知識は必要であり、我々の財産です。我々は活動する世代がしっかりと受け継ぎ、活動する中、次世代に引き継いでいかなければなりません。しかし、引き継ごうとする子どもが少なく、心配であります。少子化は行政が解決できる問題ではなく、出産不安や子育て不安を解消する支援をしていかなければならないと考えます。 出産に対する不安解消は急務であります。自由民主党東京所属議員において、本年1月29日に厚生労働省に行き、舛添要一厚生労働大臣に直接、周産期施設の整備・拡充や、産婦人科医の確保、保育園や幼稚園を初めとする子育て支援など、出産し子育てがしやすい環境整備について要望してまいりました。大臣も現状を理解していただく中、国でやるべきことはやり、各自治体とも連携をとり整備していきたいとの前向きな考えもいただいてきました。市長も施政方針の中で「子育て・子育ちの視点に立ちながら、子どもを産み育てることが、真に誇りと喜びを感じることのできる社会を実現し、少子化の進行に歯どめをかけることが大切との観点に立って、各施策を推進すべき」と考えていただいております。 来年度は、妊婦健康診断を5回から14回に拡充し、「こんにちは赤ちゃん事業」は全世帯対象に実施を計画していただいております。中でも、他市に先駆けたヒブワクチン接種助成事業は細菌性髄膜炎の感染予防に非常に有効で、小児科医を初め多くの医師からもヒブワクチン接種の必要性と重要性がいわれ続けてまいりました。国が認可し、すぐ実施していただけることは、市長を高く評価するところでございます。 また、子育て不安解消についても、病後児保育の拡充や学童クラブ待機児居場所づくり事業の継続など、現状を見据えた中で問題解決に取り組んでいただいております。安心して子どもを産み育てる環境づくり、福祉と教育面とを通して考えることで、子育てしやすい環境づくりをさらに推し進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。 そして、昭島は、各地に多くの文化遺産・郷土芸能が残る歴史あるまちでございます。この歴史的価値のある文化遺産や郷土芸能と調和のとれたまちづくりを進めていくことも必要と考えます。行政においても、文化財保存・継承に関してさまざまな支援・補助をしていただいております。そして、この大事な遺産を地域と調和させ、人に見ていただき、親しんでいただき、生かしていくことが大切です。そのためには、地域市民の協力は不可欠であります。 現在、都の文化財になっている拝島のフジは、地元の「拝島のフジの花を咲かせる会」と昭島市、そして地元事業者など互いに協力する中で、フジ棚の整備や土壌改良、清掃作業など仕事の分担や協力により実施していただいております。目的を達成させるためには互いが協力することが必要であり、フジの花が数多く咲き誇れば、さらなる市民の憩いの場になることと思います。そして、市外からの観光客もふえ、地域の産業活性化につながっていくとも考えます。 また、昨年5月には、昔から伝わるみこしや屋台、おはやしなど、多くの団体が参加して行われた郷土芸能祭は、多くの人々が集まる中行われました。市内外から多くの人々に来ていただき、郷土芸能などを見ていただいたことは価値あることであり、地域の活性にもつながりました。このように、文化遺産や郷土芸能を保存・継承することは教育にも生かされ、まちづくりには重要と考えます。引き続き保存・継承団体や市民のお力をいただく中、文化財を生かした地域と調和のとれたまちづくりを進めていってはいかがでしょうか。 次に、教育推進についてお伺いいたします。 資源の少ない日本において人材育成は最重要であり、教育の充実・支援をしていかなければなりません。しかし、社会の急激な変化に我々は戸惑いを覚え、物資豊かな現代社会に必要なことや重要なことを忘れていないかと危惧してしまいます。教育において、家庭・学校・地域の連携は不可欠であり、知育、徳育、体育、食育はどれも欠かすことのできない大切なことです。子どもを育て、学ばせていくことにおいて、家庭・学校・地域の中で共通の認識がとれているか不安を覚えることがあります。保護者や地域に宿題について聞くと、さまざまな答えがありました。習ったことを反復させ身につけさせる、授業で終わらなかったことをする、家庭での学習習慣を身につけさせるなど、多くが聞けました。どれも間違っているとはいえないと思います。しかし、目的が共有できなければ効果も薄れ、子どもの教育にも支障が出てくると考えます。三者がしっかりと連携し協力し合う中で、目的達成に努めていくことが大切と考えます。 都内のある学校では、学校・保護者・地域と一緒に、共に育つと書き「共育」を実現したいと活動を始めたそうです。平成13年度に保護者などPTAのお助け隊が結成されており、延べ400人以上の登録があり、「子どもを共に育て、子どもと共に大人も育ち、大人同士も育ち合う」を目標に活動しています。図書ボランティアやパトロール活動、さまざまな支援活動を担ってきました。本年度の登録は108名で、現役の保護者よりももとの数が多くなってきたそうです。教員は支援のメリットを実感し、全教員がボランティアの協力を得て授業を経験しているそうです。じっくり打ち合わせをするため、依頼者とボランティアの間で行き違いが生じることがなく、教員の意識も高まっているとお聞きいたしました。 また、東京都が進めている校庭芝生化事業も多くの成果・効果が認められる中、維持管理の大変さがいわれ続けております。しかし、維持管理の大変さを感じていないところもあります。そこは、芝を維持するために
地域コミュニティを大切にし、校庭芝生化の目的を理解していただくことで、一部の管理協力をしていただいているそうです。人と人とのつながりこそ成功の秘訣とも言っておられました。 2つの事例ではありますが、目的を共有し活動する手段は数多くあると思いますが、家庭も学校任せにせず、学校も家庭・地域に働きかけ、密に連絡をとることこそ、目的を理解し合い活動できることと思います。目的をしっかりと共有し活動することこそ重要と考えますが、いかがでしょうか。 教育については、幾つもの手段・手法がありますが、褒める教育もその一つと考えます。教育は、怒ったりしかったりすることよりも、褒めて褒めて褒め続けた方がよいというお話を聞いたことを覚えております。子どもは怒ったりしかったりすると萎縮するが、褒めるとさらに頑張ると言っておられました。幼少のころを思い出しますと、できなかったことをしかられるとやる気をなくし、褒められるとさらにやる気が出た思い出が今でもございます。新潟に視察に行かせていただいたときに、学校教育の手段の一つに褒めることをし続けているというお話をお聞きしました。学校では、日ごろから小さなことでも褒めてあげ、その出来事を保護者に伝え、保護者からも褒めていただいております。その効果か、子どもたちは積極的に行動し、学力を初め倫理観や道徳心も身につけているとお聞きいたしました。また、保護者も積極的に学校行事に参加するようになり、保護者との関係が強くなったとも言っておられました。 昭島市においても、保護者会や手紙、地域活動を通して、連絡・連携をとっていただいているのは認識しております。引き続き、家庭・地域と力をあわせ、褒める教育を増進していってはいかがでしょうか。 以上で、一般質問を終わらせていただきます。
○議長(
井上三郎議員) 北川市長。 (北川市長 登壇)
◎北川市長 小山 満議員の一般質問にお答えをいたします。私からは1点目の施政方針並びに予算編成方針のうち、少子化対策について御答弁申し上げ、他の御質問につきましてはそれぞれ担当部長より御答弁を申し上げます。 本市の少子化の進行につきましては、昨年度の合計特殊出生率は1.27で、対前年度比0.03ポイントとわずかに上昇いたしましたものの、引き続き極めて低い状態で、このままの状態で推移をいたしますと、産業・経済や福祉ばかりでなく、教育・文化活動などでも活力の低下を来すことにもなりまして、市民生活に深刻な影響をもたらすものとして危惧されるところでございます。 本市のゼロ歳児数は、ここ数年950人前後で推移をいたしておりますけれども、この内実は、新築マンション等への転入者による社会増による増加要因がありましたものの、出生数の増加にはつながっていないのが現状であります。このような中で、将来のまちづくりを担う人材育成のためにも、少子化対策は最重要の課題と考えておりまして、社会全体の問題として、国や東京都ももちろんでありますけれども、市町村も国・都と連携をして施策を展開していく必要があるものと考えております。 御質問にもございましたように、子どもを産み育てやすい環境を整備して少子化を改善するためには、福祉ばかりではなく、教育部門とも相連携してのトータルケアを行っていくことも大切なことであります。本市におきましても、保育事業の充実、児童手当などの給付制度、医療費助成制度の充実ばかりでなく、子育て環境の支援策として、子ども家庭支援センターの相談事業、子育てひろば「なしのき」の開設、西部地区でのつどいのひろばの開設や、学童クラブ、放課後子ども教室、マッテマステーションなどを整備してまいりました。また、保育料の第3子以降の無料化を図るなど、積極的に子育て環境の整備に努めてきたところでございます。 新年度におきましても、お子さん方を安心して育てることのできる環境整備の一環といたしまして、小荷田児童遊園の整備や認証保育所の設置、また新生児のいる全世帯を保健師等が訪問し、育児相談等にこたえます「こんにちは赤ちゃん事業」の拡充、幼児期に発生リスクの高いヒブ髄膜炎を予防するためにヒブワクチン接種の各市に先駆けた実施などを予定いたしてございます。本市といたしましては、少しでも少子化の防止が図られるよう、地域の皆様方の御協力もいただきながら、今後ともこれらの施策の充実に努めてまいりたいと存じます。
○議長(
井上三郎議員)
神山市民部長。 (
神山市民部長 登壇)
◎
神山市民部長 御質問の1点目、施政方針並びに予算編成方針についてのうち、自治会への支援につきまして御答弁申し上げます。 私たちが住む地域には、少子高齢化への対応や安全・安心の確保が求められている中で、市民や自治会などの団体からの要望はますます複雑かつ多様化しつつあります。しかしながら、こうした市民や自治会などの団体からの要望に対して、今までのように行政側のみ単独で対応することが困難な状況となっております。これからは、行政も地域の方々や自治会などさまざまな団体と協力・連携して、地域の課題等を解決し、協働によるまちづくりを進めていかなければならないものと認識しております。 こうした中で、自治会は地域を代表する組織であり、地域の人々が互いに交流し、力をあわせて生活環境等を維持・発展させ、住みやすい地域をつくっていくという、いわば住民自治を支える大きな役割を担っているものと認識しております。災害時には自治会が要援護者の安否確認を初め、避難所の管理や運営など重要な役割を担っており、阪神・淡路大震災や新潟中越沖地震では自治会が大きな力を発揮しております。また、少子高齢化や核家族化が進み、近隣の人たちとの人間関係が希薄化している中で、高齢者や子どもをねらった痛ましい犯罪等も発生しておりますが、自治会が中心となって地域の見守り活動を実施し、安全・安心のまちづくりに貢献していただいております。 こうした自治会への支援につきましては、現在、97の各自治会及び自治会連合会に対する運営経費の補助を初め、自治会が所有する集会施設の新設や改築等に要する経費の補助、また集会所を所有する自治会への借地料の補助や集会所がない自治会への一定の補助などを行っております。 御質問の自治会の所有する倉庫への補助についてでありますが、現在、自治会が所有する集会施設につきましては補助の対象となっておりますが、倉庫につきましては補助の対象となっておりません。こうした中で、集会所を所有しない自治会では、倉庫の果たす役割は大きいとのお話を伺っておりますし、また毎年開催される自治会懇談会において要望されている経過などもありますので、今後その実態等を把握する中で検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
井上三郎議員)
細谷学校教育部長。 (
細谷学校教育部長 登壇)
◎
細谷学校教育部長 御質問の2点目、
教育施策推進の基本的考え方について御答弁申し上げます。 学校が子どもたちにとって楽しく魅力ある場であるためには、学校運営を行う教師や関係機関のたゆまぬ努力はもちろんのこと、家庭や地域が一緒になって次代を担う子どもたちを見守り育てていくという土壌が重要であることは、論をまちません。教育は、学校・家庭・地域社会が十分に連携し、それぞれの立場や役割を理解する中で、相互に補完して営まれることが大切であります。そのためには、御指摘のとおり、学校・家庭・地域社会がともに目指すべき教育の目標などについて共通に理解し、教育に当たることが必要なことであると認識しております。 目的の共有化につきましては、各学校はまず年度当初に保護者会や学校だよりなどを通じて学校の目標や計画など教育課程について説明し、学校教育についての理解を求めております。そして、年度の途中、授業参観やその後の懇談会などを活用して、具体的な学習、生活状況について、課題を含めてその過程や結果について説明し、相互の共通理解を図るとともに、御家庭に対する協力などをお願いしているところでございます。また、年度末には児童・生徒や保護者を対象にするアンケートによる評価を実施し、次年度以降の学校の教育課程改善に役立てております。 教育委員会では、平成21年度児童・生徒がよりよい学校生活を送れるよう、学校運営の改善と発展を目指すことを目的に、従来から実施している学校評価のさらなる充実に取り組んでまいります。中でも、学識経験者や市民から成る外部の方々による学校第三者評価を実施することに伴い、現在実施をしている自己評価、学校関係者評価についても、実施内容、実施方法を検証し、制度を整えていく予定でおります。このことにより、学校・家庭・地域社会が今まで以上に連携し、相互に補完し合って教育の質の保障・向上を図ることができ、結果的に学校・家庭・地域の教育力を向上させていくことにつながっていくものと考えております。 また、御質問にありました学校の芝生化につきましては、社会全体の教育力が問われている中、芝生のメンテナンスを含めた維持管理を学校と連携して行うことにより、保護者や地域との共通理解がより推進するきっかけになるのではないかと期待をしているところでございます。 次に、褒める教育についてでございますが、このことも学校・家庭・地域社会がともに子どもたちのよいところを褒めて伸ばす土壌をはぐくむことが、地域で子どもを育てていくことにつながるものと認識しております。そのためには、教育委員会及び学校は子どもたちの学校での様子をより多く発信していく必要があると考えております。本年度、市のホームページでは、教育委員会主催の事業を写真などを多用して積極的に掲載してまいりました。また、年間4回発行している教育委員会の広報紙であります「あきしまの教育」でも、さまざまな事業を紹介してまいりました。学校でも、従来から学校だより、学年・学級通信、あるいは連絡帳などを活用して、子どもたちの活躍している情報をお伝えしておりますが、今後さらに情報提供を進め、家庭や地域との連携を深めてまいりたいと存じます。
○議長(
井上三郎議員) 佐藤生涯学習部長。 (佐藤生涯学習部長 登壇)
◎佐藤生涯学習部長
教育施策推進の基本的な考え方についてのうち、文化財を利用したまちづくりについて御答弁申し上げます。 初めに、市の文化財を守り、残していくための保存・継承の現状と取り組みについてでございますが、市内には地域の歴史と古くから代々継承されてきましたさまざまな文化遺産や郷土芸能が数多く残されております。具体的には、現在、市内の史跡や有形・無形文化財は国指定及び登録のものがそれぞれ1件、都指定のものが9件、市の指定によるものが24件ございます。こうした貴重な文化遺産を後世に継承できるように、文化財の保存、公開及び保護思想の普及・啓発に努めてきているところでございます。 本市では、文化遺産の保存・継承に向けた事業としては、埋蔵文化財や収蔵民具等を展示した郷土資料室での公開保存や、平成21年度には都の無形民俗文化財で後世に保存・継承を行っている中神の獅子舞の衣装の製作費用の一部補助を予定するなど、そのほか市の指定文化財を市民に広く公開していただいている所有者の方々に、一定の財政支援等も実施しているところでございます。また、市民の皆様に文化財に対する関心と認識を深めていただくために、文化財めぐりや収蔵民具展などを実施しております。平成21年度も文化財マップ「あきしまの史跡めぐり」改訂版の発行や、文化財めぐり、収蔵民具展の開催などを実施して、市民の皆様に文化財等に対する保護思想の普及・啓発に取り組んでまいりたいと考えております。 今後も引き続き、市といたしましては貴重な文化財の適切な保存・継承のため、文化財保護審議会の専門家の御意見をお聞きする中で、市の文化財を守り残していくため、さらなる保存・継承に取り組んでまいります。 次に、文化財を活用した子どもたちへの教育についての取り組みでございますが、市内から発掘された石器・土器類や古文書及び市民の方々から寄贈していただいた農具等を体系的に展示し、古代から現代までの郷土の歴史・文化を紹介する郷土資料室を昭和町分室で開設しています。また、拝島第四小学校の特別教室を利用して、収蔵民具を展示しております。これらの施設に平成19年度は約500名の市内の小・中学校の児童・生徒が学習の場として見学に行っております。今後も文化財を活用した子どもたちへの教育に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、文化財を活用したまちづくりについてでございますが、御質問の中にありました、現在地域との連携により取り組んでいる事業の一つとして、都指定天然記念物である拝島のフジ保存事業がございます。近年、花の咲きぐあいが芳しくないことから、地元の有志の方々がフジの花を咲かせ次世代に守り伝えるための組織「拝島のフジの花を咲かせる会」を2年前に立ち上げました。現在、この会と市と事業者によります三者協議会を設置し、調査・研究、清掃、土壌改良、保水事業、保護エリアの拡大、フジ棚整備工事など、おのおのの役割分担の中で、フジのさらなる満開に向けて三者が互いに協働し、実施しております。このように、地域と市が一体となって文化財の保存・保護活動を実施することにより、地域の活性が図れるとともに、まちづくりの推進がなされます。 今後も引き続き文化財を利用したまちづくりの推進に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。 ------------------------
○議長(
井上三郎議員) 次に、14番 稲垣議員。 (14番 稲垣米子議員 登壇)
◆14番(稲垣米子議員) おはようございます。公明党の稲垣米子でございます。ただいま議長より御指名をいただきましたので、通告に従い一般質問をいたします。 私の今回の質問は大綱3問。1問目、市民の健康対策について、そして2問目に総合型地域スポーツクラブについて、3問目に教育の諸問題についてでございます。どうぞ前向きな御答弁を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 では1問目、市民の健康対策についてまずお伺いいたします。 (1)点目、がん検診の拡充についてお尋ねをいたします。 女性が生涯を通じて健康で明るく、そして充実した日々を自立して過ごすことを総合的に支援するために、昨年、女性の健康週間が創設をされました。毎年3月1日から8日までを女性の健康週間とし、女性の健康づくりを国民運動として展開しようというものでございます。まさにきょうは3月5日でございますので、この週間に当たるわけであります。御存じであったでしょうか。この女性の健康週間中、女性の健康づくりや、そのための知識の向上、そして女性を取り巻く健康問題に対して社会的関心を促すために、国や地方公共団体、関連団体などによる諸行事、活動が展開をされております。 公明党は、この女性週間にあわせまして、今、東京都の各地域、また駅頭などにおきまして、がん検診の啓発運動に取り組んでおります。こういったチラシをつくりまして(掲示)、駅頭などで配布をさせていただいております。大変に細かく、「もっと知ってほしい、あなたの体のこと」、私は大丈夫と思っていませんかということで、女性の健康についてともに皆さんと考えていただきたいということで作成をいたしました。これを今、駅頭などで配らせていただいております。きょうは私もここに、乳がん検診の啓発運動のシンボルでありますピンクリボンをつけてまいりましたけれども。こういうふうに、女性の健康週間にあわせまして、またがん検診の啓発運動などさまざまなことに取り組んでいるわけであります。 近年、子宮頸がんが20歳から30歳代の女性に急増し、45歳以下の女性の死亡原因として2番目に多くなっております。子宮頸がんは本人の自覚症状がないため発見がおくれ、国内では年間7000人が子宮頸がんを発症し、2400人を超す大切な命が失われております。子宮頸がんはヒトパピローマというウイルスが原因で発症することがわかっております。ほとんどの女性が、一生に一度は免疫力でこのウイルスを追い出すことができるわけですけれども、まれに持続感染すると、その細胞が変化をし、進行が進むとがん細胞へと変化することがあります。ウイルスが原因ですので、予防ワクチンが開発されております。ですから、早く感染に気づくことが大切で、子宮頸がんは検診と予防ワクチンでほぼ100%予防が可能だといわれております。ところが、世界100カ国以上で承認されております予防ワクチンが、日本ではまだ承認されておりません。間もなくされるという話も伺いましたけれども。しかも、欧米では7割から8割という検診受診率が、日本は20%前後と極めて低くなっております。東京都でも、区市町村が実施をしております子宮がん検診受診率は約12%です。 もう一つの女性の代表的ながんであります乳がんですが、乳がんは日本の女性のがんでは最も多く、年々増加しております。平成17年度では約4万1000人が乳がんと診断をされ、これは22人に1人という割合になりますけれども、残念ながら約1万人の方が亡くなっております。マンモグラフィ検診の普及のおくれと、受診率の低さが原因の一つといわれております。しかも、47都道府県の中で乳がんによる死亡率が最も高いのが、この東京であります。乳がん検診の受診率は、欧米の7割から8割に比べて、我が国は2割以下であります。東京都に至っては8%にもいかないという低さであるわけです。 国は、がん対策推進基本計画に盛り込まれました、このがん検診の受診率の目標であります「5年以内に50%以上」について、このまま手を打たないと達成は難しいと、大変危機感を持っているわけです。そして、平成21年度には、がん検診の交付税を倍増することを決定したというふうに伺いました。ともかく、がんの早期発見のためには、がん検診の受診率を高めることが急務というふうに考えます。 そこで、昭島市の実情はどうでしょうか。受診率は現在どのくらいでしょうか。また、その受診率向上のための対策を市としてどのようにお考えでしょうか。私は、今さまざまがん検診をしておりますけれども、その検診日の拡充、また定員枠の拡大、あるいはマンモグラフィ検診車の拡充、啓発運動、こういったものを図りながら受診率を向上させるべきであると考えますけれども、市の御所見をお伺いしたいと思います。 (2)点目に、ヒトT細胞白血病ウイルス1型、この抗体検査の導入についてお尋ねをいたします。皆様も聞きなれないかと思いますが、ヒトT細胞白血病ウイルス1型とは、HTLV-1ともいいます。このHTLV-1とは、致死率が高い成人T細胞白血病(ATL)や排尿、歩行障害を引き起こす脊髄疾患(HAM)の原因ウイルスであります。ウイルスを体内に持っている人、これをキャリアといいますが、全国で120万人に上るとも推定されております。年間にこのATLで約1000人の方が命を落とし、HAM発症者は激痛や麻痺、歩行障害に苦しんでおりますけれども、いまだに根本的な治療法は確立されておりません。 このウイルスは、輸血や性交渉、そして母乳を介して母親から感染いたします。このうち、輸血については献血時の抗体検査が1986年11月からスタートしたことにより、新たな感染はほぼなくなったようです。このウイルスの特徴として、発症するまでに40年から60年という大変長い期間があります。自身がキャリアであるということを知らずに子どもを産み育て、数年後に自身が発症して初めて、我が子に感染をさせてしまったということを知らされることになるわけです。 この母乳による感染ですが、主に母乳中のリンパ球から子どもに感染をしていきます。母乳を6カ月以上与えた場合の感染率は20%、短期間の授乳で5%から7%、人工ミルクのみの場合には3%から5%しか感染しないというふうにされております。一部地域では、妊婦健康診査時にこの抗体検査を実施し、陽性となった方には授乳指導を行い、感染拡大を抑制しているといいます。このウイルスを撲滅するためには、感染者を今後ふやさないことが最良の方法と考えられております。 昭島市においても、妊婦健康診査時にHTLV-1の抗体検査を実施し、また検査費用の助成を行ってはいかがでしょうか。また、HTLV-1について、なかなか皆さんまだ知らないことが多いと思います。この広報や周知徹底を図っていただきたいと思いますが、市のお考えをお伺いいたします。 大きな2問目の総合型地域スポーツクラブについて、お尋ねをいたします。 国がスポーツ振興法に基づくスポーツ振興基本計画を策定したのは、平成12年でありました。計画期間は平成13年から10年間で、実現すべき政策目標を設定するとともに、その目標を達成するために必要な施策が示されているわけであります。その中に、全国の各市町村において、少なくとも1つは総合型地域スポーツクラブを育成、将来的にはすべての中学校区に定着というふうに明記をされております。 昭島市におきましては、平成19年3月に昭島市スポーツ振興計画が策定されました。そして、平成22年までにまず1つ育成するということを目標としたわけであります。本年度準備委員会を設立し、平成22年度中のクラブ設立を目指すということを伺いました。これまでも私は一般質問の中で何度か総合型地域スポーツクラブの早期設置を訴えてきたわけでありますけれども、やっと動き出したかなというのが私の実感でございます。 そこで何点かお伺いをいたしますけれども、まず1つは、東京都、あるいはまた周辺自治体のスポーツクラブの設置状況というのは、今どこまで進んでいるでしょうか。2点目には、準備委員会設立に当たって、当然そこに費用はかかると思いますが、その財源はどのようなところから持ってくるのでしょうか。3点目には、その準備委員会の構成メンバーはどのような方になるのでしょうか。また4点目に、種目、あるいは指導員、そして活動拠点、当然スポーツクラブはこのあたりがいるかと思いますけれども、この辺は準備委員会の中で決めていくのでしょうか。そういういろいろな取り組みがあろうかと思いますが、市としてこの準備委員会設立に当たっての基本的な考え方というのを明らかにしていただきたいと思います。 3問目に、教育の諸問題についてお伺いいたします。 (1)点目に、小学校の英語教育についてお尋ねをいたします。 平成23年に学習指導要領の改訂があるわけでありますが、小学校の5・6年生に外国語活動が導入されてまいります。昭島市におきましても、この改訂に伴う移行措置として、本年度から各小学校において年間15時間以上を確保して、文部科学省の「英語ノート」を活用した指導を先行実施していくということが示されました。ただ、なかなかこの内容がよくわかりませんので、もう少し詳しく内容を教えていただければと思います。例えば、授業時数は35単位時間を超えない範囲で各学校が定めるというふうになっていたかと思うんですが、そこを15時間とした理由は何なのでしょうか。また、英語の授業を担当するのはだれなんでしょうか。担任でしょうか、専任の講師の人でしょうか、あるいはそこに外国人の先生を導入するのでしょうか。また、英語ノートとはどういったものなのか、この辺のところをお聞かせいただければと思います。移行措置をする2年間の英語教育、大変に私は重要なことだと思っております。ぜひこの市の基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。 (2)点目に、中学生の海外派遣事業についてお尋ねをいたします。 国際的理解の一環として今実施をしております中学生の海外派遣事業ですが、本年度もこの事業を継続して実施し、さらに派遣人数を本年度は4人ふやして引率者を含め13人を派遣するということが示されました。この人数をふやしたという意図は何なのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。また、この事業に対する市の基本的な考え方を改めてお伺いいたします。 先月、私どもは山口県萩市の語学研修事業の視察に行ってまいりました。山口県萩市のこの語学研修事業は、「長州ファイブジュニア語学研修事業」というものでありました。長州ファイブとは、日本の夜明けのために命がけでイギリスに密航留学をした若き5人の先駆者(伊藤博文、井上馨、井上勝、遠藤謹助、山尾庸三)にちなんで命名をし、また5人の中学生を派遣するという意味もあるようです。この事業の目的は、次代の萩市を担う有望な人材の育成を願い、市内中学生をイギリスに派遣し、国際的視野を広げさせるとともに、語学力の向上と文化交流を図り、新たな可能性を見出させることを目的としているようです。萩市の市内在住の中学生を対象として、学校を通じて募集を行い、選考試験があります。これは課題の作文、萩物知り検定試験、それから英語のテスト、そして面接、こういったものがあるようです。これをクリアしたメンバー5人を決定するということでした。そして、イギリスのロンドン大学のサマースクールに入校するそうです。期間は約2週間程度だそうです。そして語学研修や文化交流を行うとともに、長州ファイブがイギリスで残した足跡を見学し、その志を学ぶということでありました。この派遣事業は、大変に語学力に力を入れているということが、担当の皆様のお話を伺ってよくわかったんですが、派遣生が高円宮抔全日本中学校の弁論大会で4位に入賞したり、あるいは県の予選で入賞するなど、そういう成果をおさめているということでありました。 昭島市は、来年度以降も中学生の海外派遣事業というのを継続する意思がおありになるのでしょうか。私はぜひこの事業は継続をしていただけたらというふうに思っているわけですけれども。また、今御紹介をいたしました長州ファイブジュニア語学研修事業などもぜひ参考にしていただければと思います。またさらに、今後、小学校にも英語教育が導入されてくるわけですので、海外派遣事業を小学生にも拡大して行うというようなこともいいのではないかと私は思うんですけれども、その辺の市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 (3)点目に、小・中学校に専任司書配置をということでお尋ねをいたします。 昭島市子ども読書活動推進計画というのがあるわけですけれども、これを改めて見させていただきました。その中に、「学校における読書活動の役割は、小学校、中学校、高等学校の各段階に応じて、子どもが読書に親しむ機会を多く設け、読む力を育てるとともに、読書習慣を身につけさせることにあります。そのためには、子どもが読書の楽しさを実感するような指導の工夫や取り組みを一層充実させるとともに、子どもの読書時間の確保を図る必要があります」と、このように述べられております。私もそのとおりだと思います。 今、子どもの学力低下というのが大変問題にされておりますけれども、読書離れというのもその一因ではないかと私は思っております。本を読まなければ、やはり読解力というのはつきません。読解力というのは、国語の力だけではなくてあらゆる教科に必要なことであります。この読解力を上げるということは、ひいては学力向上につながっていくことだというふうに私は思います。そこで、学校図書館の役割というのがあるわけだと思いますけれども、この読書活動推進計画の中にも、学校図書館の充実について書かれております。専任司書の配置の要請についても述べられておりました。 では、昭島市はどれだけ学校図書館が今、充実をしているのでしょうか。大変私はその辺は疑問であります。また、専任司書の配置についてもされてはいないというのが現状であります。これは、そのうちにやろうとか、そういうようなお話ではないかなというふうに思います。 多摩26市の中で、私も正確に調べたわけではありませんが、大体半分以上、18市ぐらいは何らかの形で今、学校司書の配置をしているようです。臨時職員や、あるいは属託職員、有償ボランティアというような配置形態はそれぞれあります。また、勤務時間につきましても、週4日、1日5時間とか、また週5日、1日3時間とか、それぞれの地域によってさまざまな形態で置いております。しかしながら、配置形態はいろいろ違っていても、共通していえることは、専任司書を配置したことにより学校図書館の利用が大幅にふえた、あるいは本の貸し出し数が倍増した、また子どもの読書量が飛躍的に伸びたなど、こういった成果が出ているということであります。 昭島市におきましても、この学校図書館の充実を図り、専任司書の配置をしていただきたいと私は思います。まずはモデル校などを選定して、早期に導入することを検討していただきたいと思いますが、市の御所見をお伺いいたします。 (4)点目に、発達障害児支援についてお尋ねをいたします。 特別支援教育が始まって2年がたったわけでありますけれども、校内委員会の設置や、あるいはコーディネーターの指名、専門委員会の設置など、体制は徐々に整ってきているようでありますけれども、各学校における取り組み状況は、さてどういうふうになっているのでしょうか。校長先生を初めコーディネーターの先生がきちんと機能を果たしている学校もあれば、コーディネーターの先生自身が何で自分がこんなのやるのみたいな、余り意識がないというか、そういうふうに思っている学校もあるように見受けられます。このように、学校間で大変取り組みに差があるというふうに、私は実感しております。学校間において差があるということは、あってはならないことではないかなというふうに思います。発達障害のある児童・生徒の保護者の皆さんは、毎日不安を抱えながら、我が子を学校に送り出しているわけであります。先生の対応の仕方によって、子どもたちは安心して学校生活が送れるようにもなりますし、また保護者の不安も解消されていくわけであります。この発達障害児への対応に対しては、ぜひ学校間の取り組みの格差というのを教育委員会の方できちんと推進できるように指導していただければと思いますが、その辺はいかがでしょうか。 2005年に、発達障害者の支援法というのが定められたわけでありますが、この支援の第1は、早期発見にあります。乳幼児健診や就学時健診などのできるだけ早い段階において発達障害を発見し、そして早期に発達支援を行うことが重要だと考えます。また、この発達障害を見つけるには、3歳から5歳の間が大変いい年齢だというふうにいわれております。現在、市の乳幼児健診というのは、3歳児健診までで終わってしまうわけですね。5歳前後で、発達相談を含めた健診というのを、私は実施すべきではないかと思います。世田谷区などでは4歳半で健診をして、発達相談を全員に実施しているということであります。今年度、子ども家庭部という部署が新たにできるわけですけれども、その中にこの発達障害児とその家族を総合的に支援するための関係機関が連携をしたネットワーク型療育体制づくりをする(仮称)発達障害児支援センターというものを設置してはどうかと提案をいたします。そして、この発達障害の早期発見と、その後の支援体制の整備・確立をぜひともしていただきたいと思いますが、市の御所見をお伺いをさせていただきます。 以上で、私の質問を終わります。
○議長(
井上三郎議員) 北川市長。 (北川市長 登壇)
◎北川市長 稲垣米子議員の一般質問にお答えをいたします。私からは、1点目の市民の健康対策のうち、基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましてはそれぞれ担当部長より御答弁を申し上げます。 人生80年時代を迎えまして、生涯を通じて明るく健康な生活を送りたいということは、国民の共通の願いであります。我が国の医療提供体制は、国民皆保険制度のもとで、国民が必要な医療を受けることができるよう整備が進められ、多くの医療関係者や保健衛生関係者、そして健康を求める方々の努力もございまして、世界最高水準の平均寿命を実現するなど、国民の健康を確保するための重要な基盤となっております。一方で、急速な高齢化の進行、医療技術の急速な進歩への対応、国民の意識の変化など、医療を取り巻く環境は大きく変化し、医療現場では産婦人科や小児科を中心とした医師不足、救急医療に対する不安があり、周産期医療をめぐって不幸な事例も起きているところでございます。 このような状況のもと、本市におきましては、日本人の主要な死因が感染症から生活習慣病へと移行する中で、死亡原因の1位を占めるがんへの対策のため、各種がん検診の定員枠を拡大し、本年度から生活習慣病の予防に重点を置いた特定健康診査を開始するとともに、平成21年度からは妊婦健診の公費負担の拡充を計画いたしているところでございます。 自分の健康は自分で守ることを基本として、子どもからお年寄りの方々までそれぞれが、バランスのとれた食生活、日常的な運動といった健康的な生活習慣を身につけることが必要であります。市では今後も、健康づくりに関する正しい知識の普及、各種疾病の予防や早期発見のため、健康相談、各種健康診査、予防接種事業などの実施・充実に努めてまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(
井上三郎議員) 西田
保健福祉部長。 (西田
保健福祉部長 登壇)
◎西田
保健福祉部長 続きまして、市民の健康対策のうち、がん検診の拡充について御答弁申し上げます。 がんは、日本における死亡原因の第1位を占め、毎年30万人以上の方々が亡くなるなど、市民の生命及び健康を脅かす重大な疾患となっています。国は、日本人の死因で最も多いがん対策のため、がん対策基本法を平成19年4月に施行し、国や地方公共団体の責務を明確にするとともに、がん対策推進基本計画の策定などを定めております。東京都はこれを受けて、平成20年3月に平成20年度から24年度までの5カ年を計画期間とする東京都がん対策推進計画を策定し、がんの予防や早期発見を重視した施策や、高度がん医療の体制整備などを基本方針といたしております。この計画では、がんの予防と早期発見のために、がん検診の受診率を50%とすることを目標としております。 がんは、早期発見、早期治療が重要であるため、市では毎年、胃がん、子宮頸部がん、乳がん、大腸がん、肺がん及び前立腺がんの各種検診を実施しております。本年度における各検診の受診率は、胃がんが約3.9%、子宮頸部がんが約9.0%、乳がんが約8.9%、大腸がんが4.3%で、肺がんについては現在集計中でございます。このうち、子宮頸部がん検診の受診率は昨年度より0.7ポイント、乳がん検診の受診率は1.7ポイント、それぞれ上昇しております。市では、がん検診の受診率の目標値は設定しておりませんが、受診率の向上は今後の課題であると認識しており、本年度においては各検診の定員枠を100名から200名にふやすなど、受診率の向上に努めているところでございます。厳しい財政状況ではありますが、引き続きがん検診の受診率向上に向けて、定員数の拡大に努めてまいりたいと存じます。 市民へのがん対策の周知については、広報、ホームページの活用、昭島市保健事業のお知らせの配布、またあいぽっくにおける各種がん検診に関するパンフレットの配布など、これらによりがん検診の案内やその重要性についての周知を図っているところでございます。 なお、乳がん検診の受診期間の拡大については、他のがん検診との関係もあり、難しい状況でございますが、実施医療機関と期間の拡大が可能かどうか協議してまいります。よろしく御理解をいただきますようお願い申し上げます。 次に、ヒトT細胞白血病ウイルス1型抗体検査の導入についてでございますが、ヒトT細胞白血病ウイルス1型は、致死率が高い成人T細胞白血病や歩行障害などを引き起こす脊髄疾患の原因ウイルスでございます。このウイルスは、母乳を介して母親から感染する事例が多く、ウイルスに感染してから発症するまで40年以上と潜伏期間が長いため、母親がウイルスのキャリアであることを知らず、子どもが発症して初めて知るケースがあるとのことでございます。まだ東京都内においてこの検査を導入している自治体はなく、今後、国や東京都の動向を見きわめたいと存じますので、よろしく御理解をいただきますようお願い申し上げます。
○議長(
井上三郎議員) 佐藤生涯学習部長。 (佐藤生涯学習部長 登壇)
◎佐藤生涯学習部長 2点目の総合型地域スポーツクラブの設置に向けての取り組みについて御答弁申し上げます。 本市は、平成19年3月に昭島市スポーツ振興計画を策定し、4つの基本施策の中の1つにスポーツ振興の仕組みづくりを掲げ、総合型地域スポーツクラブを育成し、計画的、組織的に地域スポーツを推進することにより、生涯スポーツ活動の基盤を整備することとしております。このクラブは、地域のだれもが気軽にスポーツに参加し、地域が自主的に運営していくことを目的としていることから、昭島市体育指導委員会が主体となって、平成16年度に地域クラブ委員会を設置し、研修会を実施するとともに、地域スポーツクラブを育成してきた自治体や設立に取り組んできた団体を視察するなど、調査・研究を重ねてまいりました。また、昨年12月には、東京都スポーツ文化事業団の御協力をいただき、クラブ普及のための運動として、昭島市総合スポーツセンターを会場として、子どもから高齢者までの皆様が参加できるインドアペタンクまつりを開催し、気軽に参加できるスポーツを楽しんでいただいたところでございます。本年2月には、平成21年度スポーツ振興くじ助成事業の補助金を受けるため、東京都体育協会総合型地域スポーツクラブ育成アドバイザーから御指導をいただく中で、体育指導委員を中心に発起人会を立ち上げ、日本体育協会を通じて補助申請を行ったところでございます。今後におきましては、平成21年度の早い時期に設立準備会の説明会を開催し、そのための委員の選任を行ってまいりたいと考えております。 また、御質問のメンバーの構成につきましては、発起人会で検討中でございますが、昭島市体育協会や学校関係者等を考えているところでございます。 また、東京都内における設立状況でございますが、29区市町村で63クラブとなっております。うち、多摩地区では八王子市、三鷹市等11市22クラブとなっております。 設立準備会の設置後、準備会においてクラブの種類、種目、活動拠点等の検討を進めてまいります。 教育委員会といたしましては、クラブ育成に向けて会場の提供等できる限りの支援等を行い、平成22年度中の設立に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(
井上三郎議員)
細谷学校教育部長。 (
細谷学校教育部長 登壇)
◎
細谷学校教育部長 御質問の3点目、教育の諸問題について御答弁申し上げます。 まず、小学校英語教育についてでございますが、平成21年度から実施されます外国語活動につきましては、幅広い言語に関する能力や国際知識の基礎を培うため、英語の音声や基本的な表現になれ親しみ、言語や文化に対する理解を深めるとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成することを目標に、学習活動を進めてまいります。 次に、実際の取り組みでございますが、授業時間は平成23年度からの35時間の完全実施に向け、移行期間では段階的な導入を図ってまいります。1年目の平成21年度は第5学年、第6学年でそれぞれ15時間以上、2年目の平成22年度は25時間以上、全校で指導を実施してまいる予定でおります。実施時数につきましては、小学校校長会と協議をする中で決定をいたしました。指導につきましては、文部科学省が作成しました英語ノートを配布し、教材として活用してまいります。ただいまここに試作品がございます。内容につきましては、絵や図を多用したわかりやすい内容となっております。 次に、指導者でございますが、学級担任の教師などが行うこととし、ALTなどの指導補助については、平成21年度も引き続き国際理解教育として学校を支援してまいります。 次に、御質問の(2)点目、中学生海外派遣事業についてでございますが、昭島市中学生海外派遣事業は、英語研修やアメリカ文化の体験などを通して国際的感覚を養うことを目的に、平成18年から3年間にわたって22名の中学生をアメリカ合衆国シアトル市に派遣してまいりました。萩市の例をお話しいただきましたが、昭島市におきましても、語学研修がこの派遣事業における主要な目的となっており、生徒も生の英会話が体験できる場として大変楽しみにしているところです。研修の具体的な内容は、現地のホストファミリーのお宅へ7日間ホームステイし、アメリカでの日常生活を体験する中で、滞在期間中の午前中は大学教室内の集中講義、午後には校外活動と、変化に富んだ日程構成により会話能力の向上を図っております。歴代の派遣生からも、次第に英語でのコミュニケーションがとれるようになったとの良好な感想をいただいております。今後も、英語研修につきましては現地の人たちとの触れ合いの時間をふやすなどして、実践的な成果が得られるよう、さまざまな検討をしてまいりたいと存じます。 次に、新年度の実施体制でございますが、派遣生の人数を従来の8名から4名増員し、12名といたしました。この増員につきましては、過去3年間の実績を振り返る中で、この派遣事業が子どもたちの国際感覚、あるいはさまざまな体験を通した、生きる力の醸成に大変有意義なものであると判断し、できるだけ多くの生徒にこうした機会が提供できるよう、事業の拡充を図ったものでございます。今後の中学生海外派遣事業の実施につきましても、このような趣旨のもと、毎年度実施してまいりたいと考えております。 次に、派遣生の応募資格の拡充についてでございますが、現在は基礎的な英語力が身につく学齢の生徒が妥当であると判断し、中学2・3年生を派遣しております。しかしながら、平成21年度からは新学習指導要領に基づき、小学校5・6年生から外国語活動を授業に取り入れていくことになりますので、派遣生の応募資格の引き下げにつきましては、今後の課題として考えてまいりたいと存じます。 次に、御質問の(3)点目、小・中学校の専任司書配置についてでございますが、教育長会を通して毎年、国及び東京都に専任の司書教諭の配置を要望しております。しかしながら、都は学校図書館の利用指導は司書教諭を中心とした学校の全教職員の協力体制のもとに行われると考えており、国の基準にない専任の司書教諭の配置は、定数を取り巻く厳しい状況から困難であるとしております。 次に、モデル校を設定し、各学校に専任司書を順次配置してはとの御提言でございますが、現下の厳しい財政状況のもと、市独自の予算で専任の司書等を配置することは難しいところでございます。しかしながら、御質問にありました国語力育成の支援や図書ボランティア等の活用の充実については、各学校のスクールプラン21や学力向上推進プランにおける国語力育成や読書活動充実のための学習支援員の活用について、研究をしてまいりたいと存じます。また、子ども読書活動推進計画に基づき、市民図書館と連携をした子どもの読書活動を推進してまいりたいと存じます。 次に、御質問の(4)点目、発達障害児支援についてでございますが、市では3歳児健診時に発達に何らかの課題のある幼児及びそのことに不安を抱える保護者を対象として、すくすく教室やこあら教室を開催し、保護者の不安の軽減や幼児の発達促進に努めてまいりました。また、これらの教室への参加希望者が多いため、平成20年度からはのびのび教室を新設して対応しているところでございます。 御質問の5歳児健診につきましては、発達障害などがある子どもの早期発見、早期療育を目的とした健診で、都内では世田谷区のみが本格実施に向けて試行している状況にございます。 次に、学校の対応でございますが、通常の学級に在籍する児童・生徒のうち、発達障害などがあり、特別な支援や配慮を要する場合については、校長、副校長、特別支援教育コーディネーターを初めとした校内委員会において個別指導計画を作成し、一人一人に応じた指導を進めております。この仕組みは平成19年度から2年間をかけて整えてきたものであり、平成21年度は特別支援教育専門委員会を活用した巡回指導を強化し、各学校での特別支援教育の理解や指導のあり方について指導・助言を行ってまいります。また、各学校の推進役となる特別支援教育コーディネーターや教育相談担当者を対象にした研修を充実させ、受講した研修内容を校内に伝達できるよう、各学校に校内研修実施について働きかけてまいりたいと存じます。 発達に何らかの課題のある子ども及びその保護者への支援の重要性は十分認識しているところであり、事業の実施には保育園や幼稚園から小学校への発達障害などがある子どものフォロー体制の整備やスタッフの確保など、一貫した体制づくりが必要となることから、他市の状況を見きわめるとともに、平成21年度から新設予定の子ども家庭部を含め、関係部署と検討してまいりたいと存じます。
○議長(
井上三郎議員) 暫時休憩いたします。
△休憩 午前11時33分 ------------------------
△再開 午後1時11分
○議長(
井上三郎議員) 会議を再開いたします。 ------------------------
○議長(
井上三郎議員) 一般質問を続行します。 次に、5番 南雲議員。 (5番 南雲隆志議員 登壇)
◆5番(南雲隆志議員) ただいま議長から御指名をいただきましたので、通告に従い順次一般質問をいたします。 私の今回の質問は大綱3点、1.平成21年度施政方針並びに予算編成方針について、2.立川基地跡地利用について、3.自治基本条例についての3点でございます。 100年に一度の大変な経済状況、世界的な経済金融情勢の悪化といわれています。経済の数値データから見れば、確かに厳しい状況です。しかし、歴史的に、社会的に見れば、1901年から始まる20世紀にはもっと大変な社会状況がたくさんございました。関東大震災、幾多の戦争、今日でも世界の各地域では紛争や、昨年の中国四川省でのマグニチュード8の大震災、また大災害なども発生しております。昨日も議員から一般質問にて発言がありましたが、何とか前を向いて明るい気持ちで進んでいきたいものであります。 ことしは国際天文年ですので、星空をぜひ皆様も見ていただければと思います。2日の月曜日にも、西の空に三日月と金星がとてもきれいでございました。 天文のことはこの辺で終わりにしておきまして、さてこの100年を振り返ってみますと、第一次世界大戦、1914年から1918年。世界大恐慌、1929年10月24日いわゆるブラックサースデイ。これは、きのうのNHKの番組「その時歴史が動いた」でも取り上げられていました。また、第二次世界大戦は1939年から、1945年(昭和20年)に終戦となりました。それから、戦後ですけれども、第一次オイルショック、1973年(昭和48年)。これは1971年8月のニクソンショック、固定相場制1ドル360円から変動相場制に移行し、1973年には250円とドル安・円高となりました。また、最近ではこのバブル景気、1985年(昭和60年)のプラザ合意1ドル240円から、1年後には120円の円高・ドル安で急伸いたしました。1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)2月までの4年と3カ月(51カ月)を指すのが、このバブル景気の通説だともいわれています。 そして、そのバブルが崩壊し、いわゆる失われた10年が起こりました。1991年(平成3年)ごろから2002年(平成14年)ごろまでを指しているといわれています。山一證券の廃業、北海道拓殖銀行の倒産、日本長期信用銀行(LTCB)の国有化などであります。長銀においては、職員の人たちは1993年(平成5年)の債権の大量償還のころから、自分たち自身の銀行のお金が足りなくなるという危機感が常にあったと思われます。今は、安い金額で外資系会社に買い取られ、新生銀行となっていることについては、残念であるとともに、いかがなものかなと、私自身は感じております。 失われた10年を乗り切り、2002年2月から2007年11月までの69カ月間弱続いた長い景気、そして今日の世界的な経済悪化の状況、この状況を克服するためにもさまざまな国や東京都による、そして昭島市内においては昭島市による抜本的な施策が必要であります。その前に何とか立ち直るんだといういわゆる雰囲気、マインド、空気、心持ちが必要なのではないでしょうか。 さて、大綱1番に入ります。平成21年度施政方針並びに予算編成方針についてであります。(1)行財政改革への取り組みについて、及び(2)予算編成の大綱についてをまとめて質問いたします。どのような行財政運営改革に取り組むのか、その基本的な考えをお教えください。 市長は、昭島新時代の確立に向け、厳しい行財政環境の中、行財政改革に積極的に取り組み、着実にその歩みを進めています。事務事業の見直し、聖域のない見直しや民間委託化などにより、職員数の適正化に努められています。これによる財政効果は100数十億円とも聞いております。 また、JR各駅のバリアフリー化、拝島駅の橋上駅舎化や自由通路の整備、都市計画道路昭3・4・9号の整備、中神土地区画整理事業第二工区駅前ブロックの駅前広場の整備も進み、今度は昭和公園野球場の整備、環境コミュニケーションセンター、エコ・パークの建設と、着々と進んでいくところであります。 しかしながら、平成21年度の予算においては、財政環境については歳入面では今日の経済状況の中、企業の収益悪化、売り上げ減少に伴う法人市民税の大幅な減少と、評価替えの影響による固定資産税の減少などが見込まれています。また、3月3日、おとといの定例会でも議題となりました平成20年度一般会計補正予算(第5号)でもありましたように、税に連動した利子割や配当割などの各種交付金も引きずられるように減少する方向です。 基金の状況においては、平成21年度末の基金残高は46億1600万円となる見込みだそうです。そのうち財政調整基金は21億1100万円で、平成19年度末には35億5000万円、平成20年度末には26億200万円であったことを考えると、取り崩すことにより急激に減少しています。 また、市債の状況を見ますと、平成21年度末の市債現在高見込額は228億9300万円となるそうです。そのうち赤字地方債の残高は、減税補てん債30億1300万円、臨時財政対策債68億200万円などで、合わせて約102億円と多額に上っており、その圧縮が課題であります。残りの約127億円は建設事業債です。厳しい状況ではありますが、赤字地方債も平成19年度末現在高113億4600万円、平成20年度末現在高105億5500万円、そして平成21年度末では101億6900万円と確実に圧縮できているということは、こちらは計画的な行財政運営が進められているといっていいと思います。 平成20年12月の全員協議会で報告がありました「昭島市実施計画(平成21年度~23年度)『人・まち・緑の共生都市あきしま』をめざして」を見ますと、この3年間の実施計画の項目の中で、大きいものが何点かございます。10億円以上のものを少し洗い出してみますと、7点ほどございます。1つは学校耐震補強工事(設計・評定を含む)が27億240万円、環境コミュニケーションセンター整備事業が35億4898万4000円、都市計画道路3・4・1号(第1期)整備事業が20億8880万円、こちらにつきましては今回建設委員会でも話が出ておりますが、国からの交付金その他補助が出てこないような形になるということで、一時先送りになるかもしれないというお話はあるところでございます。また次に、都市計画道路3・4・2号整備事業、こちらは拝島駅の南側の道路ですけれども34億5640万円、そして東部・西部配水場施設更新事業が12億7400万円、また公共下水道雨水管整備事業が13億4200万円、さらに中神土地区画整理事業(第二工区駅前ブロック)が13億9370万円、このように、3カ年計画でありますが大きな事業が存在しております。 このような大きな実施項目を計画している中で、効果的・効率的な予算配分について、また大幅な財源不足についてどのように考察し、対応していくのでしょうか。基金の取り崩しの今後と市債借入の今後を、3年から5年のスパンの中期の期間をどのように考えるのか、対応するのか、その基本的な考えをお聞かせください。 投資的経費としての普通建設費の増大は、政策の必要性をゼロベースで精査しなければならない局面が発生するかもしれません。さらには、優先度の高い分野に重点的に行政資源を投入できる仕組みづくり(行財政システム)を確立させるためにも、地域の特性、昭島市の特性を生かした効率的な行財政運営が必要です。さらなる事務事業の見直しと民間委託、そして枠配分と費用対効果を考慮した選択と集中が必要なのでしょう。施政方針でも、市として取り組めることとして、自主・自立の行財政運営確立の観点から、第三次中期行財政運営計画に基づいた行財政健全化の取り組みをさらに強化するとしていることに期待いたします。 次に、(3)産業の振興について質問いたします。 地元昭島の中の商店街・商店会をフォローする事業として、「新・元気を出せ!商店街補助事業」と「がんばれ商店会等補助事業」についてお尋ねいたします。これらの内容と効果について教えてください。今日、商店会は消費動向の変化、消費者ニーズの多様性から、また昨今の経済状況により大変厳しい状況に置かれております。この2つの事業がどのように商店会に有効に働いていくのか、商店に有効に働いていくのかを教えてください。 次に、中小企業事業資金融資あっせん補助事業と、緊急対策事業資金融資あっせん補助事業についても、その内容と期待される効果について教えてください。またさらに、製造業課題解決支援事業は、平成20年度から始まっているようでございますが、これについてもその内容と期待される効果を教えていただければと思います。 今日の原材料価格の高騰や金融不安による経済悪化の影響を受けている昭島市内の中小企業の経営の安定化を支援するため、これまでの融資あっせん制度を拡充した緊急対策事業資金融資あっせん制度を、平成20年12月1日から実施しています。申し込み期間は平成20年12月1日から平成21年3月31日でございます。平成20年第4回定例会にあわせた総務委員会の中でも報告及び説明がありましたが、またさらにおとといの議会におきましても、平成20年度一般会計補正予算(第5号)でも取り上げられ、さらに今回平成21年度においても継続ということですので、改めてその内容と期待される効果について教えていただきたいと思います。 先月、2月20日の読売新聞を読みますと、「日本銀行が19日の金融政策決定会合で、企業の資金繰り支援の拡充を決めた背景には、想像を超えた日本経済の落ち込みに対する強い危機感がある。世界同時不況の長期化で国内景気の回復も見通せない中で、企業の資金調達が年度末以降も厳しさを増すのは避けられない。日銀は当面『政策総動員体制』を継続する構えだが、手詰まり感も強まっている」「『日本経済の落ち込みは急激かつ急速。企業金融も厳しい状態にある』。白川方明総裁は19日の記者会見で、険しい表情で語った。16日に発表された2008年10~12月期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で12.7%と戦後2番目のマイナスを記録する惨状だ。日銀内部にも『景気悪化の深さは想像以上。年度末の資金繰りを手当てすれば乗り切れるものではない』との危機感が広がる。金融危機の影響で逼迫する企業の資金繰り支援に向けて、日銀は1月から手を打ってきた」「雇用不安の高まりや個人消費の低迷で、企業の資金繰りは4月以降も逼迫した状態が続くのは間違いない。それだけに、資金繰り支援策の延長や拡充がどこまで企業金融を下支えする効果を発揮するかは不透明だ」ということであります。 中小企業の資金繰りは一層厳しいものです。政府は昨日、3月4日(水)に成立しましたところの2008年度第2次補正予算に、中小企業向けの緊急保証枠を6兆円から20兆円に拡大する措置を盛り込んでいます。 給与やボーナスの低下、雇用不安などから、消費者の生活防衛意識を高め、消費低迷に拍車をかけています。2月19日発表された1月の全国百貨店売り上げは、前年同月比9.1%減と11カ月連続でマイナスとなっております。自動車や家電の落ち込みも目立っているそうです。 それぞれの議員からの発言もあるところですけれども、2008年9月にアメリカ合衆国のサブプライムローン問題がトリガー(きっかけ)となって、大手証券会社リーマン・ブラザーズの破綻、そして自動車業界ビック3の経営不振などから、全世界的に経済同時不況に陥っています。米国においては、自動車産業への緊急支援策により早期の世界の経済金融情勢の悪化の食いとめが期待されるというところでございます。 ところで、自動車業界では既にビッグ3とはいわないのだそうです。業界の人たちでは、いわゆるABCDのDをとってD3、つまりデトロイト3という表現を使っているのだそうです。そういえば、最近新聞やメディアでも、ただ単にビッグ3ではなくて、米国ビッグ3という表現をしているところもあるようでございます。 この自動車業界においては、日本は外需に大きく頼っているために、日本のメーカー及び子会社、下請会社は、大変大きくこのアメリカの状況に依存しております。日本の就業者の8%、約500万人が自動車関連の仕事をしています。自動車の減産は他の産業にも波及し、実体経済の足を引っ張っています。 自動車1台につき、部品が1万点とも3万点ともいわれています。自動車は非常に高度な製造物完成品であると私は感じておりますが、そのコストパフォーマンスが飛び抜けて高いと思います。高水準で安全性を確保した中でこれだけの製品をつくるということに、私はとても驚きを覚えます。現状では、製造の現場では、QCサークルの活動により、PDCAサイクルを回しながら発展してきました。どうしても子会社や下請会社にコストダウンをお願いするときには、本社社員が下請会社の現場に飛び込み、その作業工程のどの部分を見直せばコスト削減につながるのかを、調査及び検討しながら進めていくということを、関係の方から聞いたこともあります。 さて、中小零細企業、個人商店主と1月、2月にお話しできる機会がありました。その中で私は、東京信用保証協会なしに無担保で緊急融資はできないものかなということも感じました。しかしこれは、だれがリスクを負うのかという大きな問題があります。確かにバブル景気のときには、いわゆる住専のように間違った方向に陥ってしまう可能性もあるわけですから、そこの問題は慎重に考えなければなりません。とはいいながらも、個人商店を救うには、それも地元での実績を加味しながら進めていく方法もまた考えなければいけないかなということも感じております。 さて次に、大綱2、立川基地跡地利用について、(1)昭島地区土地利用計画について改めて問います。 平成19年9月7日、国からのみずから利用の要請が昭島に対してございました。それ以降1年半がたつわけですけれども、昨年の6月30日に昭島市は一定の計画を、東京都を通して財務省に提出しております。しかしながら、改めてこの経緯がどういうものであったのかということを質問させていただきます。細かく6項目ございます。 ①米軍からの全面返還を受けた昭和52年以降、何を取り組んできたか。さまざまな計画を立ててきたと聞いているが、いわゆるHOPE計画、その細かい部分を全部出してくださいとはいいません。いろいろな計画があったのが、なぜ実現できなかったのかということをお聞かせください。 ②いわゆる財政制度等審議会が、大型国有地の全面留保から全面利用へ180度転換した平成15年6月以降の取り組みはどのようなものだったのかをお聞かせください。 ③平成19年9月7日の法務省の要請を受けて、平成20年2月21日の立川基地跡地利用対策特別委員会での市長からの受け入れ表明まで、どのような取り組みを行ってきましたでしょうか。 ④地元住民が説明会を要求するまで説明会を実施しなかったのはなぜでしょうか。 ⑤反対署名が2万7500名ある中で、住民投票などで民意を問うお考えはなかったのでしょうか。 ⑥「市民とともにまちづくりに取り組む」と都市計画マスタープランでも掲げています。このことを踏まえて、市民参加でまちづくりを進めるべきだったと考えますが、いかがお考えでしょうか。 以上、細かく6項目お答えいただければと思います。 次に、大綱3、自治基本条例についてお話しさせていただきます。 (1)自治基本条例策定への取り組みについてお聞きいたします。 地方分権の進展に伴い、地方自治体にはみずからの責任と判断で、地域の個性や実情を重視した行政を展開することが求められています。こうした中、個性豊かで活力に満ちた地域社会を実現するためには、市民と行政はお互いにその役割と責任を明らかにし、ともにまちづくりを進めていく必要があります。自治基本条例は、市民と行政が協働してまちづくりを進めるための基本原則・理念として、その実現のための仕組み、ルールを規定するもので、まちづくりにおける基本的な条例でございます。 平成15年度施政方針の中で、(仮称)昭島市自治基本条例の制定を目指す旨、発表がありました。平成15年8月には(仮称)昭島市自治基本条例検討市民会議を設置しました。市民会議では、自主的・自立的な運営のもと、委員相互の自主性を尊重し、対等な立場に立って活発な議論や意見交換、シンポジウムを行い、翌平成16年8月に市長に対し素案を提出しました。またあわせて、同じく平成16年8月に市職員による庁内プロジェクトチームからも素案が提出されたところでした。市では、両素案をもとに自治基本条例の制定に向けて引き続き取り組みを進めますということでしたが、いまだ制定されておりません。 市民会議は14章から成る素案を、庁内プロジェクトチームは9章から成る素案を作成しております。例えば市民会議素案の第11章第33条、住民投票の2において、住民投票の発議についても資格の上でもどうなのかという疑問点が、私自身の中にもあります。有権者の50分の1以上の署名から成る直接請求との差を考えると、もっと精査する必要もあるだろうということも考えます。 さてところで、先月13日には第47回東京都市議会議員研修会なるものが、たまたま昭島市民会館でございました。私たち昭島の市議会議員、自分を含めて24名全員、この研修会に参加しております。その研修会で、今は慶應義塾大学法学部政治学科の教授、そして前鳥取県知事の片山善博さんが講師として講演をされました。題目は「分権自治で問われている国と地方の議会政治」というもので、議員の皆さんはそれぞれ記憶に新しいと思います。片山先生の話の中では、地方分権とはまさに住民の参画なんだと。二元性、いわゆる首長と議員のいるところの二元性、そういった議会の中では、議会と住民を強くする、そのことを担保していく一つが住民投票なんだというお話もございました。このことは、議員一人一人、受けとめ方がまたそれぞれに違うかもしれませんが、そういうことも踏まえて、いま一度自治基本条例を私ももっともっと勉強していきたいなというふうに考えております。 最近では国分寺市が、平成20年12月に制定しています。昭島市においては、平成20年7月にパブリックコメントの要綱を策定したことは一歩前進だと、私も思います。 しかし、自治体の基本である地方自治体の市区町村では、いわゆる民間の会社とは違い、確かにコスト感覚、高度化・多様化するニーズ(行政ニーズ)への的確な対応、アウトソーシングへの適切な判断ということが必要でありますが、最終的には市民一人一人への配慮、そして市民参画が重要になってくるのではないでしょうか。 地方分権の今日、それぞれの地方自治体が切磋琢磨し合いながら、地域の独自性と自主性を発揮し、よりよい自治体に向け進むことが求められておりますとともに、重要なことであります。自治体の最高規範としての自治基本条例を制定し、市民の自主性を後押しするとともに、昭島新時代を構築するという方向性がよりよいのではないかと、私は考えます。重要な案件については住民投票も考慮に入れながらまちづくりを進めるべきと考えますので、ぜひこの自治基本条例についても改めて御見解をお聞かせください。 以上です。
○議長(
井上三郎議員) 北川市長。 (北川市長 登壇)
◎北川市長 南雲隆志議員の一般質問にお答えをいたします。私からは、1点目の平成21年度施政方針並びに予算編成方針のうち、行財政改革への取り組み及び予算編成の大綱について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁を申し上げます。 100年に一度といわれております世界的な金融経済の中で、2月の内閣府月例経済報告では、景気の悪化が当面続くと見られるとするなど、先行きも大変に不透明な経済状況となっており、地方自治体を取り巻く財政環境は一段と厳しさを増してきております。私はこうした状況の中で、自主・自立した行財政運営を進めてまいるためには、行財政改革の推進を引き続いての喫緊かつ最重要の課題と認識をいたしており、平成21年度施政方針におきましても3本柱の一つに掲げ、今後の取り組みへの不退転の決意を申し上げたところでございます。 平成21年度予算の編成に当たりましては、歳入面におきまして法人市民税などの市税や税に連動した各種交付金などの一般財源が大幅に落ち込む見込みとなりました。一方、歳出では少子高齢化の進行などによる財政需要とともに、小・中学校耐震化事業の早期完了や環境コミュニケーションセンター整備事業、都市計画道路3・4・2号等整備事業、及び昭和公園整備事業などの昭島新時代のまちづくりの事業につきましては、国や東京都の補助をいただきながら順調に進ちょくいたしており、この歩みをとめるわけにはまいらないことから、引き続いて大きな財政需要を抱えております。これらの事業も含めまして、福祉、教育、環境、産業振興や都市基盤整備などの各分野におきまして、限られた財源の中で選択と集中を基本として、優先度の高い事業への重点的な予算配分に努めたところでございます。この結果、予算の調整におきまして、前年度以上に大幅な財源不足が生じる見込みとなりましたので、これまでの行財政健全化の効果などにより積み重ねてまいりました財政調整基金を初めとする基金からの取り崩しを基本に、臨時財政対策債を一部活用し、財源の補てんをいたしたところでございます。 この対応に当たりましては、21年度のみならず22年度以降も財源不足を生じることが避けられないとの見通しのもと、持続可能な自治体運営におけます財源確保の観点とともに、赤字地方債残高減少など財政健全化への取り組みも勘案して、基金繰り入れと起債借り入れのバランスを考慮したものでございます。 今後におきましても一層の行財政改革を進め、財政の健全化を図りながら、より効果的・効率的な予算執行に努めてまいる所存でございます。
○議長(
井上三郎議員)
神山市民部長。 (
神山市民部長 登壇)
◎
神山市民部長 御質問の1点目、平成21年度施政方針並びに予算編成方針についてのうち、産業の振興につきまして御答弁申し上げます。 初めに、「新・元気を出せ!商店街補助事業」についてでありますが、この事業は商店街が実施するイベント事業や活性化事業に東京都と市がそれぞれ事業費の3分の1を補助するものであります。今年度は、三多摩市場商店会の「実りの秋・収穫祭」など7つの商店会が実施した14のイベント事業に、約1250万円の補助金を交付しております。また、東中神駅前商店街が実施した大型商店街表示板の改修など2つの商店街が実施した活性化事業に、約170万円の補助金を交付しております。 次に、市の単独事業であります「がんばれ商店会等補助事業」についてでありますが、この事業は商店会などが実施する販売促進や商店街活性化のための事業に対して2分の1を補助するものであります。今年度は、商店会や商工会商業部会など13団体が実施した歳末セールなどの売り出し事業やあきしま逸品百店会事業など、14の事業に約400万円の補助金を交付しております。これら「新・元気を出せ!商店街補助事業」や「がんばれ商店会等補助事業」につきましては、商店街への集客に一定の成果が得られたものと理解をしております。 次に、中小企業事業資金融資あっせん補助事業についてでありますが、この事業は市内の中小企業者の事業経営に必要な資金を、信用保証協会の保証を受けて金融機関から円滑に融資が受けられるとするものでございます。運転資金、設備資金、開業資金、いずれか一つについて1000万円を限度に金融機関の融資をあっせんするもので、市は利子の1.0%と保証協会の保証料全額を補助しております。今年度は103件の申請を受け付けておりまして、2月末現在での決定件数は85件で、融資総額は約4億2000万円となっております。 次に、緊急対策事業資金融資あっせん補助事業についてでありますが、この事業は厳しい不況下で持続的な生産活動と雇用の安定に努力されている事業者を支援するため、昨年12月1日からスタートした本市独自の緊急対策事業資金融資あっせん補助事業であります。この事業は、運転資金のみ500万円を限度に融資あっせんを行うもので、市は保証協会の保証料全額と1年目の利子を全額補助し、2年目からは2.1%の利子のうち1.6%を補助するものであります。既に100件程度の申請を受けておりまして、2月末現在の決定件数は64件で、融資総額は約2億7000万円となっております。平成21年度も引き続き実施してまいります。 次に、製造業課題解決支援事業についてでありますが、本市では平成20年度から平成22年度までの3年間、経済産業省傘下の産業支援機関であります首都圏産業活性化協会と連携いたしまして、製造業課題解決支援のための「あきしまリーディングカンパニー創出事業」を実施しております。この事業は、市場性のある独創的な製品開発を進める中小企業を見出し、これらを優先的に支援し、本市の産業をリードする企業を創出していくものでございます。今年度は中小のものづくり企業40社を訪問し、研究開発・技術開発に取り組む企業5社程度に絞り込み、平成21年度に研究開発・技術開発等の事業資金について、経済産業省からの補助を受けようとするものでございます。今後は、これら事業の推進とともに、平成19年3月に作成しました昭島市産業振興計画に掲げた施策を着実に推進し、本市産業の持続的な発展を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。
○議長(
井上三郎議員) 小田川
都市計画部長。 (小田川
都市計画部長 登壇)
◎小田川
都市計画部長 御質問の2点目、立川基地跡地利用について御答弁申し上げます。 これまでの取り組みにつきましては、立川基地跡地利用対策特別委員会と市側において、利用案について長期間にわたりさまざまな議論を重ね検討してきたことは、御案内のとおりでございます。その中では、50数項目の施設の検討、住宅形成を検討したHOPE計画、高度情報通信基盤となる多摩テレポート計画を初め、議会とともに手を携え、国立考古学博物館の誘致活動などを行ってまいりました。その後、平成10年11月には東京都が土地利用構想を作成しましたが、社会経済状況の変化により、構想で位置づけられていた下水道処理場等の立地が不確実になるとともに、東京都施行による区画整理も地域の理解を得ることができず、さらには都の状況の変化などから、実現に至りませんでした。平成15年6月には、国の財政制度等審議会から答申が示され、留保地の扱いが原則利用、計画的有効活用へと基本方針が大きく転換されました。それを受け、東京都・立川市・昭島市で構成する土地利用計画連絡協議会において、利用計画策定に鋭意取り組んでまいりました。平成19年9月7日の法務省要請以降、その内容について、周辺自治会の役員やPTAを初めとして各種団体への説明を行い、12月には市民説明会を開催するとともに、市民の方を対象に法務省の施設見学会を実施してまいりました。昨年5月には、土地利用計画案を作成し、市民説明会、パブリックコメントを通して市民の皆さんの御意見を伺い、6月に立川基地跡地昭島地区の昭島市域土地利用計画案を国に提出したところです。 次に、法務省の要請に関する説明会の開催につきましては、国の要請について市が判断をしていない中での市民説明会は考えておらず、市としては立川基地跡地全体の土地利用計画をお示しできる段階で市民説明会を開催する考えでありました。しかし、市民の皆様から不安の声が多く寄せられ、要請内容を正確にお知らせするため、説明会を開催いたしたところであります。 住民投票につきましては、行政運営上、その長が意思判断をするに当たり、市民の意思を参考に問う制度としてあることは承知しておりますが、市議会に諮る中、市として一定の判断をしたところであり、住民投票を行う考えはございませんでした。 次に、市民参加についてでございます。これまで、市の施策推進に当たっては、計画段階から市民の皆様の御意見、御要望をお伺いし進めてきており、地元利用となればこの手順を踏みましたが、立川基地跡地は約70ヘクタールと広大な敷地であり、市みずから用地買収し、みずから公共施設を立地すること等は困難でありました。今後、法務省施設を初めとした事業の実施に際しましては、適宜説明会を開催するなど、御意見を伺いながら計画を進めてまいりたいと存じます。
○議長(
井上三郎議員) 日下企画部長。 (日下企画部長 登壇)
◎日下企画部長 次に、3点目の自治基本条例について御答弁申し上げます。 本条例につきましては、自治のあり方や自治の仕組みを規定する自治体の憲法ともいわれているものであります。本市におきましても、御質問にもございました、また御案内のとおり、公募市民によりますところの自治基本条例検討市民会議と庁内プロジェクトの双方から、平成16年8月に素案が提出され、その後、庁内で部課長を中心とする検討委員会を設置し、両案について慎重に検討を重ねてまいっているところでございます。 また、これまでも素案のすり合わせに携わってきました市民グループの代表の方との意見交換や、市民グループの方々が開催する勉強会、あるいはフォーラムにも参加をさせていただき、その時点での検討状況についての報告や意見交換もさせていただいている状況にございます。 本条例の目指すところは、協働によるまちづくりの推進であります。このような前提として、協働によるまちづくりが地域にしっかりと根づいていくことが大切と考えております。 御案内のとおり、武蔵野会館建設時からの地域の参加、あるいはその後の運営、景観まちづくりにおけるワークショップ、公園や道路におけるアダプト制度、また市民活動支援事業の創設や、昨年8月には条例までをも対象にいたしましたパブリックコメント制度の実施など、さまざまな手法を用いながら、市民との協働のまちづくりの実践を重ねてまいってきております。 こういった中で、市民の意識のさらなる醸成に努め、引き続きこの条例の大切さを認識しながら、慎重に検討を深めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りますようお願いを申し上げます。 ------------------------
○議長(
井上三郎議員) 次に、8番 佐藤文子議員。 (8番 佐藤文子議員 登壇)
◆8番(佐藤文子議員) 8番、日本共産党の佐藤文子です。ただいま議長の御指名をいただきましたので、一般質問を行います。本日最後の質問です。よろしくお願いいたします。 経済危機が国民生活を直撃しています。この経済危機は、国民の生活をないがしろにし、アメリカ言いなり、財界言いなりの政治が引き起こしてきた人災です。特に、自動車や家電などの製造業大企業は、膨大な内部留保を持ちながら労働者の生活や命に何ら顧慮を払わず、大量の非正規労働者の雇いどめや解雇を率先して強行し、多くの労働者とその家族を路頭に迷わせています。その上、この3月末、年度末に向けてさらにこれを拡大する兆しさえ見えています。 このような事態の全国的な進行で、市民生活も一層厳しさを増しています。市長は一昨日、アメリカ発の金融危機が全世界にも広がり、日本の実体経済にも大きな打撃となり、その影響は昭島市についても例外ではない、このように繰り返し述べられました。そこで、まずお伺いしたいのは、市長がいわれる100年に一度ともいわれる世界的な経済金融危機の中で、市民の生活実態をどのようにとらえられているのかということです。1年前を振り返ると、原油高など投機マネーを背景として建設資材や食糧価格が高騰し、市民生活に既に重大な影響が出ていました。さらに、昨年9月の米大手証券会社リーマン・ブラザーズの破綻以降、日本経済を直撃し、その経済危機は深刻な雇用情勢の悪化、中小零細企業の経営危機へと広がっています。市長は、平成21年度の予算編成を進めるに当たり、市民の暮らしの状況がどのように変化しているととらえられているのでしょうか、お答えください。 2008年の大みそかから年をまたぎ、東京日比谷公園に年越し派遣村が開設されました。その様子は連日のようにテレビや新聞で報道され、社会問題の一つとして大きくクローズアップされることとなりました。派遣村は、派遣切りなどで仕事を奪われ住む場所を失った人たちの緊急避難所として市民、労働団体によってつくられ、全国から集まったボランティアの力により、約500名の労働者の命をつなぐ働きがされました。 私もこの年越し派遣村のことを知り、じっとしていられずに、派遣村が開設をされた12月31日、個人ボランティアとして参加しました。高齢の方から20代の青年まで、圧倒的には男性ですが、女性の入村者も見られます。建設業と見られるような作業着を着ている人、ネクタイを締め、まるで会社帰りといった50代の男性、一見ホームレスとは見えないような人たちばかりです。日雇い派遣で働きながら既に5年のホームレス生活という30代男性、また昨年夏に雇いどめに遭って以来、仕事と住まいがないという20代男性の3人組。こうした方々はどこから集まってきたのかというと、都内で路頭に迷っていた人だけではありません。神奈川県や千葉県から来た人、また群馬で派遣切りに遭い仕事を求めて東京に出てきた人、この三多摩から12月末で雇いどめとなって出ていったという方、こうした入村者一人一人に食糧を手渡し、数名の方と話をしました。 この派遣村で年越しができたのは、極限の貧困状態に突き落とされた人々のごく一部です。その何十倍という人々が、寒空のもとで公園や路上でのホームレス生活を強いられ、その数はやむことなく拡大しています。私たち日本共産党市議団のもとにも相談に来られる方の数はふえています。また、昭島市の生活福祉課の相談窓口でも相談件数が増加する中、昨年12月では相談全体の1割は首切りなど雇用悪化によるものと聞いています。 こうした事態を引き起こしたのは政治の責任です。従来の不況では、まず株価が下落し、続いて需要が落ち込み、雇用悪化はおくれて起こっていました。ところが今回は、株価暴落と同時に大企業が先を争うように非正規切りを始め、既に深刻な雇用破壊が社会を覆っています。 なぜこのような急激な首切りが引き起こされたのか。歴代自民党政権が、1999年の派遣労働の原則自由化と2004年の製造業への拡大など労働法制の規制緩和を進め、いつでも首切り自由の非正規労働者を急増させたことが、急激な首切りを引き起こす原因となったことは明らかです。今起こっている事態は、政治の責任で引き起こされた政治災害だという認識を市長は持っていますでしょうか。市長の見解をお聞かせください。答弁をお願いします。 政治災害であるならば、政治の責任で解決すべきだと私は考えます。政府がその仕事を行うことはもちろんですが、昭島市が地方自治の原点に立ち、市民の切実な要求であり、生きていくことの基本となる仕事と住まいを中心とした支援・確保をしていくことを強く求めるものです。 昨年12月の定例市議会の補正予算審査特別委員会で、私は、これ以上の大量解雇による被害者を出さないために、大企業への監督・指導が必要ではないかと提起をし、市内大企業の実態調査を求めました。市民部長は市内大手企業の雇用状況など実態調査をすると答弁をされました。1月末から2月上旬にかけて、この実態調査の企業訪問をされたと聞いています。その調査結果について明らかにしていただきたいと思います。お答えください。また、市内の商店や中小企業の経営状況等についてもあわせて御答弁をお願いいたします。 先日、2月13日に昭島市が実施をした就職面接・相談会は、200名を超える参加者があったと聞いています。私は以前から、雇用・労働の問題では、特に若者への支援を中心に、市の対策を求めてきました。このような取り組みを市を挙げて実施されたことを評価すると同時に、参加者の数の多さにその深刻さが増していることを再認識しました。仕事を失ったすべての人々に再就職などの支援をさらに強めなければなりません。 質問をいたします。これまでの雇用対策、就職面接・相談会の状況やその総括について、市の見解をお示しください。また、この3月末に向けて雇用状況はさらに深刻になろうとしています。厚生労働省の発表では、3月末には12万5000人が職を失う。また、業界団体の試算では、製造業だけで40万人が解雇されるという数字も出されています。こうした状況に応じて、昭島市の今後の取り組みをどのように進めていこうと考えているのか、お答えください。 私たち日本共産党昭島市議団は、2月14日の午後、昭島駅南口において街頭労働相談会を実施しました。また、都内各地、全国各地で、それぞれの共産党市議団や都議団、国会議員団などが街頭労働相談を行っています。その中では、明らかに違法性のある相談が多く寄せられています。大企業による非正規労働者の大量解雇の多くが、現行法のもとでも違法なものであることがわかります。 例えば、政府の調査でも、非正規社員の解雇計画の44%が契約途中の解雇となっています。しかし、労働契約法では、派遣社員であれ、期間社員であれ、有期雇用の契約途中解除は、正社員の解雇よりも厳しい条件のもとでしか許されないとされており、多くが違法解雇だと考えられます。さらに、自動車、電機などの大企業で雇いどめにされた派遣労働者から私たちに寄せられている訴えの中では、偽装請負で働かされていた期間なども合わせると、4年から5年という長期にわたって同じ仕事、同じ職場で働かされていたケースが少なくありません。現行法では、派遣労働は最長でも3年までと決められ、その期間を超えたら受け入れ企業は直接雇用を申し出る義務が課せられています。とっくに直接雇用、正社員にするべき労働者を派遣のまま働かせたあげく、最後は1枚の紙切れで解雇する。これは違法な雇いどめの乱用以外の何物でもありません。 企業への監督・指導は政府・東京都の仕事ですが、昭島市ができることとして、市民や労働者、そしてこれから社会に出ていく中・高生へ、労働者の権利を広く知らせていくことが必要ではないでしょうか。私はこれまでも何度となくこの提起を行ってきました。今、現実に大量の労働者が違法な形で首を切られている中、今こそ思い切って多くの市民に働く者の権利を知らせていく取り組みが重要だと考えます。答弁をお願いいたします。 次に、景気対策について質問いたします。 今回の日本経済の景気悪化の特徴は、政府自身が認めているように、かつてなく急速に、墜落するような勢いで景気悪化が進んでいる、このところにあります。アメリカから津波が押し寄せたことは確かですが、私は歴代自・公政権が進めてきた経済路線によって、津波から国民の暮らしと経済を守る防波堤を破壊してしまったことが、被害を大きくしたと考えます。この間、構造改革の名で行われてきたことは、国民の暮らしを犠牲にして一部の輸出大企業の応援に熱中することでした。その結果、一握りの輸出大企業が空前のもうけを上げましたが、勤労者の賃金は引き下げられ、非正規雇用への置き替えが進み、庶民増税と社会保障費の切り捨てが追い打ちをかけました。内需・家計を犠牲にして外需・輸出だけで稼ぐ、このゆがんだ路線を続けた結果、日本経済は脆弱な体質になってしまいました。そのもろさが、アメリカ経済の破綻をきっかけにした急激な景気の悪化となってあらわれているのではないでしょうか。市長の見解を求めます。 一昨日から始まったこの本会議の議論の中で、市長の発言を聞いていますと、外需依存から内需を拡大していくことが必要だ、この点については私も一致して同じ意見です。麻生総理も、内需主導の持続的成長を実現できるよう経済の体質転換を進めていく、と述べられています。本気で内需主導の経済をつくるというのなら、大企業応援から家計応援へ政策の抜本的転換を図ることが求められます。 その第1は、安定した雇用を保障することです。雇用破壊が景気悪化を深刻にし、さらに雇用破壊をもたらすという悪循環を絶つためにも、大企業による大量解雇をやめさせることは急務です。あわせて、非正規労働者の正社員化、サービス残業の根絶、週休2日と年休の完全取得によって新たな雇用を創出する道を、政治のイニシアチブで推進することが必要です。安定した雇用なくして内需主導の景気回復なしと考えます。 一昨年12月の私の一般質問の中で、母子家庭などひとり親家庭の雇用確保のために市内企業へ市として働きかけるべきと求めました。その後、私たち日本共産党は予算要求にも盛り込み、その回答の中で、心身障害者や母子家庭の就労支援の充実を図ります、その関連において地元企業に雇用の要請をしていきます、このように答えられています。一昨年12月に私が提起をして1年以上たちました。この間の取り組みについてお答えをいただきたいと思います。答弁をお願いします。 第2は、安心できる社会保障を築くことです。社会保障の拡充は、国民の暮らしを温め、将来不安を取り除き、福祉の雇用をふやすという一石三鳥の経済効果もあり、内需主導の景気回復にも大きな力を発揮するに違いありません。高齢者や障害者福祉の拡充、また子どもの医療費無料化など子育て支援、国保税など各種負担の軽減、こうした社会保障の問題についてはまた別の機会に質問をさせていただきますが、1点質問をいたします。保険証の取り上げについてです。私は、昨年9月の定例会、そして12月にも繰り返し質問をしてきた問題です。国民健康保険の短期証、資格証の発行枚数と、保険証が未交付となっている未就学児、小・中学生の人数を、直近の数字でお答えください。だれでも人として生まれてきた以上は生存権があります。保険証の取り上げ、短期証、資格証の発行は直ちに中止すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。答弁をお願いします。 第3は、中小零細企業の仕事と資金繰りを保障し、経営を応援することです。昭島市は昨年12月1日から、中小企業に対し運転資金の融資あっせん「昭島市緊急対策事業資金融資あっせん」を実施し、新年度、事業の継続とあわせて保証料の全額補助及び利子補給を行うとしています。これは、長引く原材料価格の高騰や金融不安に対して、市内中小企業者の経営の安定化を図るための独自事業として、大変評価できるものです。この事業のこの間の実績について御答弁をお願いします。また、あっせんが受理されても融資がおりない、こうしたケースはあるのでしょうか。その件数と理由についてもあわせてお答えください。 さらに、農業の再生を図ることです。この問題についても、また機会をとらえて質問をさせていただきますが、農業生産をふやすことは、その地域の食品、サービス業、製造業を活発にする大きな波及効果があります。農業再生こそ地域経済再生のかなめだと、私は考えています。 以上、雇用問題と景気対策について質問、提起をさせていただきました。今、きょうの食事にも事欠くような労働者があふれ、さらに深刻になろうとしているもとで、仕事を失ったすべての人々に住居と生活と再就職の支援を行うことが緊急の課題となっています。寒空のもとに放り出され、命の危険にさらされている人々を救済するために、暮らしと雇用の総合相談窓口を市として設置すべきと考えます。また、市長が100年に一度と繰り返す今回の景気悪化から、市民の命と暮らし、仕事を守っていくため、市のあらゆる部課にわたって知恵と力を出していくためにも、総合緊急対策本部を設置すべきと考えます。その御意思を問うものです。お答えください。 次に、市民図書館について質問をいたします。 今回の定例市議会の本会議もきょうで3日目となりました。市長からの発言でも、また一般質問において多くの議員からも出されているのは、今日のかつてない急速な景気悪化です。市民生活はこれまでになく深刻な状況を迎え、中小零細企業の経営も厳しい状況です。社会全体が閉塞感に陥っているといっても過言ではないでしょう。この暗いトンネルを見通す力が、一人一人にとってこれまでになく必要になってきているのではないでしょうか。それは、人類の血と汗の結晶として歴史的に経験的に確かめられた情報から正しく学ぶことにより、生まれ育つと思います。その英知の結晶を、現在と未来の人類への財産として司書が収集し、保存し、求める人に適切な情報として提供できるシステム機能を持つところが図書館です。 図書館法は図書館の定義を次のようにうたっています。「図書館とは、図書、記録、その他必要な資料を収集し、整理し、保有して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設……」とされています。図書館とは、本を中心とした情報提供によって自立への支援をする社会教育施設であり、知識や趣味など読書の楽しみだけでなく、学問や生活上における疑問や知りたいこと、仕事や人生におけるさまざまな問題や抱えている悩みに情報提供でこたえる場所です。現在の高度に発達した社会を生きていくには、それに適応する情報や知識を備えることが必要であり、図書館はそのための機関といえます。基本的人権としての知る権利、学習する権利を保障する重要な施設です。 昭島市では1973年(昭和48年)に、市民図書館がオープンしました。現在は、本館のほか昭和、緑の2分館、つつじが丘、やまのかみの2分室、移動図書館は1台です。図書館費は平成19年度決算で2997万円、市民1人当たり306円と、26市中、下位となっています。蔵書数は1人当たり2.6冊、これも26市中で下位です。どの指標でも、昭島市の図書館行政は今顕著なおくれとなっています。 そこで質問をいたします。市の中央図書館の建設や、5万から6万冊程度の分館数館の増設など、市民の読書保障の取り組みが急務と考えますが、その将来構想について現時点での到達をお答えください。 昭島市は新年度の新規事業として、あきる野市との図書館相互利用事業を実施するとしています。市民の読書環境の拡充及び利便性の向上を図るためとのことです。この事業そのものは、互いの市民の読書保障の一つとして進めていただきたいと思います。これを実施するに当たって、改めて図書館各機能の整備は検討・実施をされてきたのでしょうか、お答えください。 私が一番気になっているのは、図書、記録、その他資料の保存についてです。開架書庫、閉架書庫の現在の保存状況について、場所や冊数、保存方法についてお答えをいただきたいと思います。答弁をお願いいたします。 次に、放課後の学童保育について質問いたします。 昭島市の学童保育、いわゆる学童クラブの運営は、現在15の全小学校区で実施され、2月1日現在では808人の学童が入所しています。また、平成18年度では待機児15人から34人を数える小学校7校のうち3校に限って、特別教室などを放課後の居場所にするというマッテマステーションが開始されました。このマッテマステーションは事業の開始の際にもさまざまな問題が指摘をされていました。おやつが出ないことや、配置されている職員は見守りが主で、学童クラブの指導員のように子どもの遊びや活動などの生活全般を通しての成長の援助、働きかけなどの保育における専門家ではないということ、また設置されている備品などにも格差が生じています。市は、このマッテマステーションを新年度は5校に広げるとしています。 児童憲章は、1つに「すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保証される」、そして2つに「すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもつて育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる」、そして3つ目に「すべての児童は、適当な栄養と住居と被服が与えられ、また、疾病と災害からまもられる」、このようにうたっています。 これらは学童保育の大切な課題でもあります。今日の社会経済状況のもと、働く親を持つ子どもがふえ、年々待機児童数は増加しています。子どもたちにとって第2の家庭にかわる生活の場として、学童クラブの増設は切実な願いとなっています。私は繰り返し、学童クラブの分割・増設を要求してきました。また、各自治体へ回る国の運営費補助額が低いなどのさまざまな問題はありますが、厚生労働省は学童保育整備のスピードアップを図る方針を策定しています。 そこで質問をいたします。新年度予算を見ると、待機児童居場所づくり事業の実施校はふやすようですが、学童クラブの増設計画はありません。今、国を挙げて学童保育をふやしていく方針が出されているもとで、昭島市の学童クラブ増設の将来計画はどうなっているのでしょうか、お答えください。 厚生労働省は、学校などでの余裕教室などでの学童クラブ事業の実施を認めています。今回実施校を広げるマッテマステーションも、余裕教室など学校施設を利用しての実施となりますが、なぜ学童クラブではなくマッテマステーションなのか、その理由をお答えください。 昭島市の新年度予算では、放課後子ども教室推進事業を9校で実施するとしています。この事業と学童保育事業の違いについても、あわせてお答えをいただきたいと思います。答弁をお願いいたします。 以上が私の質問です。よろしく御答弁をお願いいたします。
○議長(
井上三郎議員) 北川市長。 (北川市長 登壇)
◎北川市長 佐藤文子議員の一般質問にお答えをいたします。私からは、1点目の施政方針並びに予算編成方針のうち、市民の暮らしぶりと予算編成について御答弁申し上げ、他の御質問につきましてそれぞれ担当部長より御答弁を申し上げます。 米国を震源といたします金融危機の拡大の中で、世界の景気は急速に減速をしてきており、アメリカ発世界同時不況の様相を呈してきておるところであります。我が国の実体経済も、昨年暮れから大きな影響を受け、大変厳しい状況に立ち至っております。 2月の内閣府の月例経済報告によりますと、景気は急速な悪化が続いており、厳しい状況にあるとの基調判断を示しており、1月の月例経済報告に比較してより一層厳しい内容となってきております。また、総務省統計局発表の労働力調査におきましては、1月の就業者数は1年前に比べ29万人減少し、12カ月連続の減少となっておりまして、完全失業者数も1年前に比べ21万人増加し、3カ月連続の増加となっております。 このような厳しい社会経済情勢の中で、市民の皆さんや規模の大小にかかわらず産業に携わる方々におかれましては少なからず影響を受けているものと、私自身認識をいたしておるところでございます。 このような中で、本年度の予算編成に当たりましては、義務教育就学児医療費助成や妊婦健康診査の拡充を初め、生活保護費の増など扶助費を前年度と比較し3.8%増額するとともに、ゼロ歳・1歳児を対象といたしましたヒブワクチン接種費用の助成、及び65歳以上の方を対象に肺炎球菌ワクチン接種に対する助成を新たに実施することといたしました。 加えまして、産業活性化の分野では、新たに予算編成の重点項目といたしまして、にぎわいと活力ある産業を支援するまちづくりを加えまして、2月に引き続き雇用・労働相談の実施や、緊急対策事業資金融資あっせん補助事業、製造業課題解決支援事業など、支援の拡充を図ってまいります。 また、東京都と連携をしまして、用水路の草刈り・清掃等業務や拝島駅自由通路交通整理事業などの緊急雇用創出事業を計上いたし、市民の皆様の暮らしを応援し、産業を支援する予算編成に努めたところでございます。なお、国との連携による緊急雇用対策事業につきましても、引き続き取り組んでまいります。また、これらの緊急雇用対策につきましては、国や東京都との連携はもとより、庁内におきましても関連部課が十分連携を深める中で、検討・実施をいたしてまいります。 したがいまして、御質問のございました緊急対策本部の設置につきましては、現段階ではその考えはございません。
○議長(
井上三郎議員)
神山市民部長。 (
神山市民部長 登壇)
◎
神山市民部長 御質問の1点目、施政方針並びに予算編成方針についてのうち、雇用対策など市民の暮らしや働く者の権利を守る施策についてでありますが、米国発の金融危機が世界的規模での不況へと進んでいく中で、日本経済もその影響を大きく受けており、労働者の雇用状況が不安定となっております。 こうした状況を踏まえて、本市では市内の中小企業の経営状況や雇用状況を把握するため、本年1月末から2月初めに、従業員数の多い企業50社の実態調査を実施いたしました。各企業の雇用状況については、景気後退の影響が出始めた昨年の10月以降、本年1月末までの間において解雇された人数は、正規社員のほか契約社員や、あるいは派遣社員など非正規社員全体で50人弱となっております。調査した50社全体の従業員数に占める割合は0.3%となっております。また、契約期間の満了による人員削減、いわゆる雇いどめでありますが、これは150人程度で、全体の従業員数の1%という状況にあります。また、産業別に見てみますと、自動車部品関連や半導体関連の製造業に集中しておりまして、今回の経済不況が自動車あるいは電子部品など輸出関連企業の生産現場を直撃しているということがうかがえます。 次に、市内の商店の状況ですが、本年2月に各商店街に聞き取り調査を行ったところ、昨年の同時期に比べて売り上げが落ち込んでいるという商店が多くございました。個人消費の冷え込みが市内の商店にも大きく影響しております。一方では、酒店や燃料店など、固定客が確保されている商店では不況の影響を余り受けておらず、売り上げも減少していないという状況で、地域に密着した商売を行っている強みが発揮されているものと思われます。 次に、ことしに入り厳しくなっている雇用実態を踏まえまして、2月13日に、御質問にもございましたとおり、就職面接・相談会を市民交流センターを会場に開催いたしました。就職面接会には企業10社が参加し、154人の方が面接されました。また同時に開催した就労支援セミナーには24人、労働相談は28人の方が受けられました。なお就職面接会では、当日9人の方の採用が決定したところでございます。 次に、今後の市としての雇用対策についての御質問をいただきました。一つには企業支援という面もございますし、他方また労働者支援ということも必要かと思います。特に労働者の相談事業、こういったものをどう充実するかということも大きな課題になっております。本市では今まで、労働相談については毎年10月ごろに、街頭労働相談を昭島駅北口で実施しております。また、昨年11月には働く人のための労働セミナーなども開催しておりまして、労働者の相談に供しております。なお、東京都からは毎月1回、出張労働相談が行われているという実態でございます。 こうした実態調査並びに就職相談会などを踏まえまして、本市における緊急雇用対策の一環として、さまざまな労働や就業問題に対して社会保険労務士が相談に応ずるあきしま雇用・労働相談を、今年度から新たに開設いたしました。既に2月末に実施いたしまして、4名の方が相談を受けられていると、こんな状況でございます。 それから、先ほどの支援の中で、企業支援の一つとして、今回昭島市も緊急対策事業資金融資あっせん事業を始めました。この事業は、厳しい不況下で持続的な生産活動と雇用の安定に努力されている事業者を支援するため、昨年の12月1日からスタートしたものでございます。本市独自の緊急対策事業資金融資あっせん補助事業でございます。この事業は、運転資金のみ500万円を限度に融資あっせんを行うものでございます。市は保証協会の保証料全額と1年目の利子を全額補助し、2年目からは2.1%の利子のうち1.6%を補助するものであります。既に2月末現在で98件の申請がございます。このうち決定した件数は64件で、融資総額は約2億7000万円となっております。 この申請の中で取り下げ、あるいは却下の件数があったかという御質問をいただきました。98件のうち取り下げ・却下は3件ずつ、合計6件でございます。この要因との御質問でございますけれども、金融機関に当初から相談しないで直接申請したケースなどもございますし、また経営状況の把握をしていないで申請したというようなものが含まれているというふうに認識しております。 以上です。
○議長(
井上三郎議員) 西田
保健福祉部長。 (西田
保健福祉部長 登壇)
◎西田
保健福祉部長 続きまして、私の方から母子家庭の労働支援について及び国民健康保険における被保険者資格証等の件につきまして御答弁申し上げます。 まず、母子家庭の就労支援につきまして御質問をいただきましたが、平成20年4月から母子女性相談員を2名、子育て支援課の方に配置をいたしまして、女性の就労支援につきまして、生活保護に配置をしております就労支援相談員と連携をし、ハローワークなどに働きかけ、就労支援プログラムを作成いたしまして、就労について支援をしてまいりました。この相談によって就労した方が、これまでに母子家庭の方で3人ございました。市内企業に対しても、就労支援員が雇用状況を確認し、母子家庭の方を採用されるように努めてきたところでございます。今後は、引き続き雇用状況を踏まえて、さらに就労支援をお願いをしていきたいというふうに考えております。 続きまして、国民健康保険における被保険者資格証の関係でございますけれども、国民健康保険税の滞納による被保険者資格証明書の発行につきましては、納期限から1年間納付していない場合、災害等の特別な事情があると認められる場合を除き、被保険者から被保険者証の返還を求め、かわりに被保険者資格証明書を交付しております。保険税の収納確保は、財政運営の安定化や加入者間の負担の公平性を確保する上で不可欠であります。納税相談に応じない方や負担能力があるにもかかわらず納税しない方への被保険者資格証明書の交付は、来庁を促し、滞納相談の機会をつくる上からも必要な対応と考えております。 御質問のございました平成21年2月末現在の被保険者資格証明書対象世帯は204世帯となっておりまして、このうち15歳以下の児童に対しましては、資格証明書の発行はいたしておりません。 次に、短期被保険者証でございますけれども、滞納者の方は全体で1868世帯ございまして、このうち短期証を取りにこない世帯が473世帯、660名ございまして、この中で15歳以下のお子さんのいる世帯が40世帯、58人という状況になっております。この40世帯につきましては、1月の末から2月にかけて全戸を訪問して、直接面接ができた世帯については11世帯ありまして、これらについて短期証を取りに来てもらえるように職員が促したところでございます。 以上でございます。
○議長(
井上三郎議員) 佐藤生涯学習部長。 (佐藤生涯学習部長 登壇)
◎佐藤生涯学習部長
教育施策推進の基本的な考えのうち、市民図書館の諸問題及び学童クラブの増設などの諸問題につきまして御答弁申し上げます。 まず最初に、中央図書館及び分館の建設につきましてでございますが、本市の大きな行政課題の一つとして認識しているところでございます。しかし、厳しい財政状況の中では、建築に向けての具体的な取り組みにつきましてはしばらくお時間をいただき、立川基地跡地利用計画等を勘案しながら、庁舎跡地利用計画の中で検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、あきる野市との図書館相互利用の整備でございますけれども、あきる野市との準備が着々と進んでおりまして、お互いの貸し出しカード等の発行の準備を既にしてございます。また、規則等も現在準備をしているところでございます。 それから、3点目が木造倉庫の関係でございますけれども、蔵書数は木造倉庫は約4万8000冊、拝島四小の倉庫が約3万8000冊、合計8万6000冊でございます。 次に、学童クラブの将来計画でございますけれども、学童クラブにつきましては、待機児童の解消を図るため学校の余裕教室を利用して増設することについてでございますけれども、待機児童の解消については大きな課題であると認識しているところでございます。今でも定員枠の拡大を図ったり、弾力的な対応をしているところでございますけれども、待機児童居場所づくり事業の実施、あるいは平成18年度に拝島第二小学校の建て替え、田中学童クラブの改修等をしているところでございます。また、平成19年度におきましても、大神学童クラブの新設等を実施してきたところでございます。現在、放課後子ども教室も拡充しておりますので、それらの状況や児童数の推移を見て総合的に判断してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 次に、学童クラブの増設の問題でございますけれども、学童クラブは現在、学校の余裕教室を利用しましても、1室、補助金も引きまして約750万円の市の負担額となりまして、マッテマステーションと比べても約520万円の違いとなっております。待機児童居場所づくり事業で利用しています特別教室についても、その年度前や年度内においても移動しなければならない状況がございます。これらのことや財政事情を勘案いたしますと、待機児童居場所づくりにかえての学童クラブの増設につきましては、現段階では困難性がございます。 次に、なぜマッテマステーションかという御質問でございますけれども、これにつきましては毎年学童クラブの待機児童の状況で臨時的に学校の余裕教室を借用して運営ができますので、マッテマステーションの事業をしているところでございます。 また、学童クラブと放課後子ども教室との違いということでございますけれども、学童クラブ事業につきましては、保護者の就労や疾病等により、放課後、家庭で適切な監護を受けられない小学校の低学年の児童1年生から3年生までを対象に、授業の終了後に遊び及び生活の場を与えて、健全な遊びと正しい習慣を身につけさせることを目的として、一定の育成料を受益者負担としていただいております。一方、放課後子ども教室につきましては、その学校区の1年生から6年生までの全児童を対象とし、学校の特別教室、校庭、体育館を活用して放課後の安心・安全な居場所づくりを目的に、地域のボランティア等の協力を得る中、子どもを預かるのではなく遊びや学びを自主的に活動できるよう支援していく事業でございますので、よろしくお願いします。
○議長(
井上三郎議員) 8番 佐藤文子議員。 (8番 佐藤文子議員 登壇)
◆8番(佐藤文子議員) 一定の御答弁をいただきました。ありがとうございました。再度、幾つか質問をさせていただきたいと思います。 雇用の総合相談窓口ですとか、景気対策、緊急の総合対策本部を設置すべきということについて、十分連携をしているので設置をするということにはならないというような答弁だったと思いますけれども、この十分連携をしているというのは具体的にはどういうことでしょうか。例えば、個々の問題が出てきたときに対応されているのか、それとも定期的に会議をもって協議をされる、そういうようなものをされているのか。私は、先手を打って、いろいろな対策ですとか、いろいろな事業をやっていってほしいんですね。そういう意味で、この対策本部ですとか、総合相談窓口というようなことを提起しました。総合相談窓口の方については、この間、2月13日に相談会ということでされたと思いますけれども、この中でも労働の相談とあわせてやっぱり生活の相談につながっていく、そういうケースもあったというふうに聞いています。私たちのもとに寄せられる相談でも、やはり労働の問題だけでなく、どうしても生活に直結していく、そういったことが多くあります。生活福祉課の窓口の拡大ですとか、あとは土・日、夜間の受け付け体制の点検や強化、そういったことも私は必要ではないのかなというふうに思っています。 それから総合緊急対策本部、これについてもやはり景気対策ということで、この間も産業の振興策を、いろいろ融資制度の拡充だとかされているかと思いますけれども、例えば生活安定化事業の活用など、国や東京都の救済制度の活用をどうやっていくかとか、あとは市内の業者の仕事確保のために、今回小・中学校の耐震化工事の前倒しをされるということで、新年度、それから次の年、その次の年と工事もされていくと思いますけれども、こうした工事の契約をする業者に対して、例えば下請の業者はできるだけ市内の業者を使ってほしいとお願いをするだとか、あとは市民の安心・安全のための公共工事といったものも市内業者をできるだけ使っていくとか、そういったことも考えられるのではないかというふうに思います。高齢者や障害者、母子家庭、こういった低所得者への支援だとか、さまざまな分野にわたって、先ほど農業のこともちょっと触れましたけれども、いろいろな問題で先手を打って対策をとっていく、そういったことが必要ではないかというふうに思っています。 先ほどの、連携している具体的な状況というのはどういうことなのか、もうちょっと詳しくお答えをいただきたい。それからやはり緊急対策本部、ぜひ設置していただきたいと思います。この点についてもう一度御答弁をお願いしたいと思います。 この間、緊急雇用創出事業の活用ですとか、臨時職員の採用などもされていると思います。やはり安定した雇用を保障していく、このことは何よりも大事なこと、求められていることだというふうに思います。非正規労働者の正社員化、こうしたことも重要な課題です。政治のイニシアチブで推進することが必要ではないかというふうに、私、先ほど提起をしましたけれども、例えば昭島市役所及び関連職場で働く臨時、非常勤、また派遣など非正規労働者の待遇改善を図る、そうしたことをまず昭島市が安定した雇用の確保に向けて力を尽くす、こういったことも必要ではないでしょうか。この点についてお考えをお聞かせください。御答弁をお願いします。 それから、社会保障の関係で保険証の問題について質問します。保険証が渡っていない15歳以下の者がいる世帯は40世帯、58人ということでありました。12月の定例市議会でも言いましたけれども、子どもには責任はないですよね。滞納相談などというふうにいわれますけれども。病院にかかる子どもと元気な子どもといろいろいるかと思いますけれども、例えば歯医者ですとか目医者、耳鼻科、こういったものに常にかかってくる子どもたち、多くいると思うんです。ぜひ子どものところには早急に出してください。このことはもう一度お答えをいただきたいと思います。 それから、子どものいる世帯を全戸、職員が伺ったということをいわれていました。だとすれば、ほかの資格証を発行しているところだとか、短期証を発行しているところ、こういったところにも再度全戸訪問することができるのではないでしょうか。やるべきだと思います。滞納相談を、来庁してもらうのを待っているだけでなく、こちらから出ていく。既に子どものいる世帯のとろではやっているということですから、ほかのところでもしっかりとやっていただきたいというふうに思います。この点についても再度答弁をお願いします。 それから、市民図書館についてです。木造書庫4万8000冊、拝島第四小学校3万8000冊ということです。私も視察をさせていただきました。東中神駅の南口にある市民図書館、そこからすぐの木造の書庫、ここを視察させていただきました。市民図書館はとても晴れた日に視察をしたわけですけれども、かなり太陽の光が入って、日差しも入って穏やかな空間で、とても居心地のいい空間だったなというふうに思ったんですけれども、やはり気になったのは木造書庫です。市長は木造書庫の中に入って、どのような形で書庫が並べられているのか、そういったものをごらんになったことはありますでしょうか。ごらんになっていないとすれば、ぜひ視察に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。というのも、本当に大変な状況といいますか、先ほど私、言いましたけれども、人類の血と汗の結晶として、この市民図書館の本というのは財産としてあると思います。今の市民だけでなく将来の市民に対しても、これは同じ財産です。この保存方法について、ぜひ見ていただいたらわかると思うんですけれども、私、行ってみたら天井に穴があいているような状況です。それから、きっとあれは湿気だと思いますけれども、湿気のしみが壁や天井にできている。行ったときには、たまたま扉が外れていたのかもしれません。外れていて小さな動物--先ほど地域猫というお話もありましたけれども、猫だとか、犬だとか、そういった動物が出入りできるような状況になっていました。これ以上は言いません。ぜひ視察に行っていただきたい。もし見られているのであれば、感想をお聞かせいただきたいと思いますが、視察に行っていただきたいと思います。その点について、答弁をお願いします。それから、ぜひともあそこの書庫は移設をすべきではないかというふうに思います。その考えについてお答えをいただきたいと思います。 それから、学童クラブについてです。総合的に判断して増設の将来計画というようなことをいわれていました。どういうことなのか、ちょっとよくわかりません。具体的にお聞かせください。 先ほど、学童クラブとマッテマステーションの昭島市の費用負担をいわれていました。約520万円ほどの差額があるということです。これは私も資料で出していただきましたけれども、この差額のほとんどは人件費ですよね。大体同じように余裕教室、空き教室を使って、学童クラブをやった場合には750万円ほど、そしてマッテマステーションの場合は230万円ぐらいですか、520万円の差があると。これは資料から見れば明らかに人件費です。 先ほど、学童クラブとマッテマステーションとの違いということも、私、言いましたけれども、やはり子どもたちが放課後生活をする場所ですね。学童クラブの場合の指導員の仕事、役割は大変重要です。子どもたちの生活や成長に直接の責任を負う、そういう指導員が専任で常勤に配置をされる、これが学童クラブだというふうに思います。 やはり、市長は第2の柱として子育て支援ということをいわれています。だとすれば、マッテマステーションではなくて、ぜひ学童クラブとして増設をしていただきたいというふうに思うんです。既につくられている3カ所のマッテマステーションを学童クラブにする場合には、1560万円ですね。で、新年度は2カ所増設をしていきたいと。これもぜひマッテマステーションではなくて学童クラブを分割・増設してください。厚生労働省も2010年には71人以上の学童クラブには補助金を出さないという方針も立てています。昭島市の場合、定員70人が一番多いところなので、71人以上にはならないようですけれども、やはり申請者数ですとか、あるいは保留児童数を見ますと、70人を超えるところが幾つかあります。そうなればやっぱり、2010年までにしっかりと増設計画を立てていくべきだというふうに私は思います。一気にということではなくても、徐々にでもしっかりと増設計画を立てていくべきだと思います。もう一度その計画について、立てていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
○議長(
井上三郎議員) 日下企画部長。 (日下企画部長 登壇)
◎日下企画部長 1点目の2回目の御質問をちょうだいいたしました。緊急対策本部の設置にかかわる部分で、現在も部課で連携を図っているからという答弁があったけれども、具体的にどういう連携をしているのかと、そのような趣旨かと存じます。 御案内のとおり、先ほど市長からも御答弁させていただきましたが、100年に一度の大変厳しい環境の中で、国と市挙げてこの危機をどう回避していくかということは、大変重要な時期になってございます。国においては、先般も1次補正、2次補正、当初予算と3段ロケットで75兆円の予算が通った。東京都においても、50万人の緊急雇用ということで、これらの東京都の施策の部分におきましても、私ども、今回の21年の当初予算の中にできるだけ早くそれを対応していこうということで、11の項目の事業もつくらせていただきました。関係部課、いろいろな部課から提案をいただいて、それを当初予算に組み込ませていただきました。 また、当初予算の中で、先ほども市長の方からお話をさせていただきました。本年度の予算の特徴としては、産業の活性化の分野で5本目の大きな柱として「にぎわいと活力のある産業を支援するまちづくり」を加えまして、雇用の関連では相談だとか企業への融資あっせん、それから製造業への支援等々の対応も図ってまいってきてございます。この間、生活保護の関係、あるいは母子の関係、さまざまな御相談ということも十分ございます。ただ、それぞれの担当部がありまして、御案内のとおり本市の場合にはおかげさまで庁舎の中で比較的近い場所で、私ども一つの場所に御相談いただければ、関連のあるところに御案内をして次の問題について御相談をしていただくと、そういう意味での連携も図ってきてございます。 したがいまして、今日のこういう状況はあるものの、これらについては現時点ではそれぞれの部署がしっかりとそれぞれの役割を果たしながら、市民の皆さんのサービスに寄与していきたい、そんなふうに考えてございますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
井上三郎議員) 石川総務部長。 (石川総務部長 登壇)
◎石川総務部長 2回目の質問の中で、緊急雇用対策における臨時職員等の部分について、市が率先して行っていくべきというような御質問をいただきました。 そうした中で、厚生労働省は昨年11月28日に緊急雇用対策の本部を設置しまして、またあと東京労働局においても、東京都と連携して12月5日付けで東京緊急雇用対策本部を設置しました。そうした中で昨年、御承知と思いますが、新聞報道されましたけれども、12月26日に市長の指示によりまして、本市としても臨時職員の雇用、再就職のための当面の生活支援として確保を図っていくというような対応を図ったところでございます。この辺も他市に先駆けてというか、そういう前向きな、率先をしていくというような意味での対応を図っておりますけれども、そうした中で現在まで15件の方が受け付けに来られまして、実際はそのうち4件の方が個人の都合によって辞退をされたという部分がございますが、今現在2名の方を採用しております。 それから、臨時職員の部分についてのいろいろな待遇改善という御質問もございましたけれども、この辺につきましては当然最低賃金法という法律がございますので、そうした中で本市においても賃金については一定の時期に見直しを図っているというような状況もございますし、いろいろな対応を図ってきているところでございます。 また今回、御承知のように3月1日号においても、市の臨時職員の登録の受け付けも行っておりますし、また市民部の方においても相当多くの雇用の確保を図るために、今回広報の方にも載せております。年間延べ700人を超える中で、金額にすると年間約4億円ぐらいになりますけれども、そうした中での雇用対策というのは十分これからいろいろな意味で図っていけるものと思っております。 それと、今回、この緊急雇用に対する臨時職員については、普通でしたら月1回の賃金の支給になりますけれども、緊急雇用の方については月2回の支給という方法にここで変えさせていただいております。そういうような臨機応変な対応をとっているということも、ぜひ御理解いただきたいと思います。
○議長(
井上三郎議員) 西田
保健福祉部長。 (西田
保健福祉部長 登壇)
◎西田
保健福祉部長 国民健康保険における被保険者短期証を取りにこない世帯に対して、子どもたちには責任がないので早急に交付すべきだという御意見でございましたが、ここにつきましては、確かにお子さんには責任がありませんが、その世帯主には一端の責任があるわけでございます。しかしながら、この1月から被保険者資格証の交付については、義務教育時までの児童に対しては全員に資格証を交付することについて、国から通知もあったところでございますので、この趣旨を勘案しながら、短期証の交付につきましても、その対応について現在検討をしているところでございます。 それから、2点目の資格証の世帯についても、全部の世帯を回って極力対応すべきであるという御意見でございましたが、ここにつきましては、収納を図る上からも必要なことであると考えておりますので、納税担当の方とも連携をしながら、極力対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(
井上三郎議員) 佐藤生涯学習部長。 (佐藤生涯学習部長 登壇)
◎佐藤生涯学習部長 2回目の御質問をいただきました。御答弁する前に、大変恐縮ですけれども、先ほどの木造倉庫等の図書館の蔵書数の訂正をさせていただきます。先ほど木造倉庫の蔵書数4万8000冊、拝島四小の蔵書数3万8000冊と御答弁したんですけれども、1月31日現在の蔵書数で開架書庫が19万8903冊、閉架書庫は拝島四小と木造倉庫を合わせて8万6350冊、また図書館2階の閉架書庫が2万6525冊ということで、閉架書庫合計で11万2875冊、合計で31万1778冊となっています。大変失礼しました。 それでは、2回目の御質問をいただきましたので御答弁させていただきます。 まず、旧昭和中学校木造校舎についてでありますが、格技武道場図書資料室等としての生涯学習部の所管する施設としておりますことから、市民図書館の書庫としても利用しております。また、そのほかの書庫といたしましては拝島第四小学校の余裕教室の一部としております。市民図書館では、図書館施設が狭隘であることから、蔵書点検を行った際に、古くなった図書や利用頻度の低い図書、リサイクル図書等を木造倉庫に移行して保管しております。古くなった図書や利用頻度の低い図書につきましては、市民の皆様からのリクエストがあった場合に、職員が当該施設から図書を引き出して、本館、分館、または分室にて御提供しております。また、リサイクル図書につきましては、図書のリサイクル展におきまして市民の皆様に御提供するため、一時的に保管をしております。 木造倉庫における図書の保管につきましては、老朽化等のため万全な環境ではありませんが、現状代替え施設の確保は極めて困難な状況であります。このため、当面の間、木造倉庫での図書資料の保管を継続してまいりたいと考えております。しかしながら、御指摘のありましたことを踏まえ、保管環境の改善に向け、経費をかけない方向で工夫をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 2点目の学童クラブ増設の問題でございますけれども、現在、放課後子ども教室の登録状況もまた拡充しているところでございますので、今後の動向を総合的に見て、今後のあり方を検討してまいりたいと思いますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
井上三郎議員) 8番 佐藤文子議員。 (8番 佐藤文子議員 登壇)
◆8番(佐藤文子議員) 1点お聞きします。雇用景気対策の問題です。先ほど私は、アメリカから津波が押し寄せたことは確かだと。ただ、それに追い打ちをかけてきたのは、やっぱりこの間の構造改革の名で行われてきたことではないかというふうに言いました。派遣村などに見られるような事態は政治の責任だと私は考えます。その点について、政治の責任と考えるかどうか、最後にお答えいただけますか。 以上です。
○議長(
井上三郎議員) 日下企画部長。 (日下企画部長 登壇)
◎日下企画部長 最後に大変難しい御質問をちょうだいいたしました。今回のこの危機が政治の責任なのかという御質問ですけれども、100年に一度の危機ということでございます。これを政治の責任ととるのか、それともさまざまな要因が絡み合ってのことと考えるのか、大変私は難しい問題だと思います。ある一つの要因がこういうものをつくったということではなく、今申し上げましたたくさんの要因がこの一時期に重なり合って、100年に一度、それも世界全体を取り巻くこういう状況をつくり出したのだろうと、そんなふうに考えてございます。 ------------------------
○議長(
井上三郎議員) この際、お諮りします。ただいま一般質問の続行中ですが、本日はこれにとどめ、他の一般質問につきましては明日行うこととして、本日はこれにて延会としたいと思いますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
井上三郎議員) 御異議なしと認め、さよう決しました。よって、他の一般質問につきましては、明日午前9時30分から会議を開き続行しますので、了承願います。 本日は、これにて延会とします。大変ご苦労さまでございました。 ------------------------
△延会 午後3時14分...