青梅市議会 > 2022-03-09 >
03月09日-21号

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  1. 青梅市議会 2022-03-09
    03月09日-21号


    取得元: 青梅市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-17
    令和4年定例会 令和5年2月定例議会          令和4年青梅市議会会議録第21号(令和5年2月定例議会)               令和5年3月9日(木曜日)出席議員(23人) 第1番 寺島和成    第2番 山崎哲男    第3番 阿部悦博 第4番 井上たかし   第5番 みねざき拓実  第6番 ぬのや和代 第7番 ひだ紀子    第8番 藤野ひろえ   第9番 片谷洋夫 第10番 大勢待利明   第11番 榎澤 誠    第12番 湖城宣子 第13番 迫田晃樹    第14番 山田敏夫    第15番 島崎 実 第16番 天沼 明    第17番 鴨居孝泰    第18番 久保富弘 第19番 小山 進    第20番 山内公美子   第21番 鴻井伸二 第23番 野島資雄    第24番 下田盛俊―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――欠席議員(なし)―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――欠員(1人)―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――事務局出席職員職氏名 事務局長        宿谷尚弘   事務局次長       森田欣裕 議事係長        中村政弘   主任          窪田祐加子 主任          内藤なつ瑞  会計年度任用職員    先崎由美子―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――説明のため出席した者の職氏名 市長          浜中啓一   副市長         小山高義 教育長         橋本雅幸   企画部長        伊藤英彦 総務部長        谷合一秀   市民安全部長      青木政則 市民部長        細金慎一   環境部長        斎藤剛一 健康福祉部長 兼福祉事務所長     増田博司   子ども家庭部長     木村芳夫 経済スポーツ部長    星野由援   都市整備部長      川島正男 教育部長        布田信好―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――議事日程第4号第21日 3月9日(木) 午前10時開議  日程第1 一般質問   第1 第4番 井上たかし議員   第2 第11番 榎澤誠議員   第3 第9番 片谷洋夫議員   第4 第2番 山崎哲男議員   第5 第7番 ひだ紀子議員   第6 第20番 山内公美子議員   第7 第8番 藤野ひろえ議員   第8 第5番 みねざき拓実議員   第9 第10番 大勢待利明議員   第10 第6番 ぬのや和代議員   第11 第21番 鴻井伸二議員   第12 第19番 小山進議員   第13 第16番 天沼明議員―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 日程第1の第1から第7まで――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △午前9時59分 開議 ○議長(鴨居孝泰) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △日程第1 一般質問 △第1 第4番 井上たかし議員(併用制)  1 小中学校の環境改善の状況について  2 横田基地問題について  3 市民生活を守る市の支援について ○議長(鴨居孝泰) 昨日に引き続き、一般質問を行います。 第4番井上たかし議員。    〔第4番議員質問席着席〕 ◆第4番(井上たかし) それでは、初めに、小中学校の環境改善の状況について質問をします。 この間、学校の老朽化対策について一般質問などで取り上げてきました。トイレの工事及び屋上防水や外壁の補修工事の進捗状況と今後の見通しについて説明をお願いいたします。 また、今年度、学校の体育館のエアコンについて、2年間で設置を行う旨の説明があり、中学校については年度内に設置するべく工事が行われています。例年、冷え込む卒業式に間に合うのかなと気になっていますけれども、工事の進捗状況などを御説明ください。 また、来年度は小学校の体育館にエアコンを設置することになりますが、災害時の備えなど、小学校体育館のエアコンについてはどのように考えられているのか、御説明をお願いします。 また、老朽化という点では、プールについても質問を行いました。プールが老朽化している原因と対応の現状について御説明ください。 次に、2項目め、横田基地問題について質問します。 先制攻撃戦略を持つ米軍と、日本政府、自衛隊の一体化は急速に進もうとしています。昨年12月、岸田政権は防衛政策を大転換する安保三文書を閣議決定し、来年度予算ではトマホークミサイルを400発も購入することや、今後、自衛隊基地の地下化など、戦争の準備とも言うべき政策に多額の税金を投入しようとしています。一昨年の12月の一般質問では、横田基地において米軍と自衛隊の共同訓練が行われ、米軍が「横田には戦略的な利点がある」などと一体化を誇示するリリースを出していることも紹介しましたが、その実態や基地の機能強化について市民には情報すらまともに提供されません。 初めに、米軍や防衛省からの情報提供の問題について伺います。例えばこの間、一昨年7月に横田基地に飛来したオスプレイが基地に配備される6基目の機体であったことのほか、陸上自衛隊のオスプレイが立川基地において訓練を行うと通知された自治体があると聞いていますが、青梅市についてはどうだったでしょうか。 また、近年、米軍基地等の周辺において発がん性のある有機フッ素化合物が検出され、問題となっています。有機フッ素化合物は、総称してPFASと呼ばれていますが、航空機の火災に対処する泡消火剤に使われてきたことから、基地周辺の土壌などの汚染につながっていると考えられています。まず、有機フッ素化合物PFASについての国や東京都の対応、横田基地周辺での検出状況の認識、青梅市への情報や調査結果の提供について説明をお願いします。 3項目め、市民生活を守る市の支援について質問します。 市民の暮らしは急速に悪化しています。原因は、新型コロナウイルスの感染拡大、ロシアによるウクライナ侵略や円安による物価高など様々ありますが、政府による増税や社会保障の削減も重大な要因となっています。日本共産党青梅市議団が昨年行った市政アンケートには、暮らしがよくなったという回答はほとんどなく、暮らし向きが悪くなったと答えた市民の回答が3分の2に達しました。そこで、国の政策などによる負担増から市民の暮らしを守る施策の展開が必要ではないかという視点に立って、幾つかの点で質問を行います。 まず、市は、国の増税や社会保障の削減が行われた場合、市民生活への影響額の試算などは行っているのでしょうか。例えば、年金が2年連続で引き下げられたことや、昨年10月、後期高齢者医療保険の自己負担額が1割の一部の方は2割へと上げられたことが市民にどのような影響を及ぼしていると考えていますか。また、今年10月から消費税におけるインボイス制度の導入が行われることになっています。この影響を市はどのように捉えているのでしょうか。市としてどのように対応しようと考えているのか、説明をお願いします。 また、新型コロナウイルスについて、政府は5月8日に感染法上の位置づけを5類に移行するとしています。治療や検査の自己負担額など、今後についてはまだ不明確ではありますが、国民の負担は増えることになるでしょう。第8波の医療現場の逼迫の状況などから、実態に合っていないという指摘も多く聞かれます。私自身もそう感じています。そこで、市の対策の前提として、市が把握している新型コロナウイルスの感染状況について質問します。 具体的には、市内の新規感染者数は現在どのような条件で把握されているのでしょうか。1月の新規感染者数、その中で10代未満、10代の数はどうだったでしょうか。また、同じ時期に市内小中学校で把握した新規感染者数についてもお答えいただきたいと思います。 以上、1回目の質問といたします。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 初めに、横田基地問題についてお答えいたします。 まず、防衛省からの情報提供の状況についてであります。防衛省北関東防衛局からの情報提供については、米軍機からの人員降下訓練や救助訓練などの情報が提供されております。市に提供のあった情報についてはホームページに掲載しておりますが、御質問の6機目のCV-22オスプレイの配備や、陸上自衛隊の立川での訓練についての情報は受けておりません。なお、令和4年1月13日付けで、2市1町、青梅市長、あきる野市長、日の出町長の連名で、北関東防衛局長及び横田防衛事務所長に対し、住民の平穏で安全な生活を守る観点から、訓練等について、報道等で発表される前に迅速かつ詳細な情報を提供するよう要請しております。 次に、PFASについてであります。PFASは4730種を超える有機フッ素化合物の総称であり、中でもPFOS、PFOAは撥水加工品や泡消火剤などに広く使用されてきたものと認識しております。PFASへの対応といたしましては、国では各地で検出されていることを受け、令和2年5月、「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の施行等について」を発出いたしました。この中で、PFOS及びPFOAについては直ちに水質環境基準健康項目とせず、引き続き知見の集積に努める必要があるものとして要監視項目へ追加しております。一方で、都では、令和3年度から都内の地下水概況調査の測定地点を増やすなど、実態の把握に努めております。 横田基地周辺自治体の認識について市では把握しておりませんが、新聞報道等による多摩地域の井戸水からのPFASが検出されたことに伴い、都が井戸からの取水を停止していることは承知しております。また、調査結果などの情報提供については、都から市区町村に対し、地下水概況調査の測定結果が通知されております。 次に、市民生活を守る市の支援についてお答えいたします。 初めに、年金引下げによる市民への影響額であります。1人当たりの国民年金の支給月額は、前年度より令和4年度では259円の減、令和3年度では66円の減であり、影響額は2年間で3900円の減となります。 次に、後期高齢者医療制度においての自己負担割合が変更となった被保険者数及び影響額についてであります。被保険者数は、令和5年1月末現在で5248人であります。影響額については、東京都後期高齢者医療広域連合では現時点で算出していないとのことであります。 次に、インボイス制度導入による市内事業者等への影響や市としての対応についてであります。青梅商工会議所の会員の数字となりますが、市内には約3100の小規模事業者があります。そのうち、影響が及ぶ具体的な業種や数字は把握できておりませんが、多くの事業者の影響が及ぶものと推測しております。市としての対応でありますが、令和4年6月定例議会で藤野議員に御答弁したとおり、デジタル化促進事業補助金を活用し、会計ソフトの導入など、インボイス制度の実施に向けた環境整備の支援を行っております。 次に、新型コロナウイルス感染症の感染状況についてであります。新規感染者の全数届出が見直され、昨年9月26日以降、発生届の対象が65歳以上の方などに限定されております。現在は、都からの新規感染者に関する情報提供は保健所に発生届が提出された方のみの人数となっており、10歳未満及び10歳台の1月の新規感染者数は1名のみの報告でありました。また、教育委員会で把握しております1月の新規感染者数につきましては、小学校が119名、中学校が54名、合わせて173名となっております。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 小中学校の環境改善の状況についてお答えいたします。 初めに、トイレ改修及び外壁、屋上防水工事の進捗状況等についてであります。トイレ改修工事につきましては、令和2年度に策定した個別計画、学校施設個別計画に基づき順次実施しており、今年度までに、平成25年度に改築した第二小学校を除く小中学校21校について完了しております。令和5年度に実施する小学校3校と中学校1校の4校の工事をもって、計画どおり全校で改修工事が完了する予定であります。また、外壁、屋上防水工事につきましても、個別計画に基づき、令和4年度までに小学校3校と中学校1校で校舎の外壁、屋上防水工事を実施したほか、小学校1校について屋内運動場の外壁と屋根の改修工事を実施しております。さらに、令和5年度は小学校1校と中学校2校において校舎の外壁、屋上防水工事を実施するほか、中学校1校の校舎及び小中学校3校の屋内運動場の外壁、屋根、屋上防水設計を実施する予定であります。今後も、個別計画に基づき順次工事を進めてまいります。 次に、学校体育館へのエアコン設置についてであります。中学校体育館へのエアコン設置の進捗状況につきましては、昨年9月定例議会において補正予算をお認めいただいた後、11月にリース業者と契約を締結いたしました。12月から順次設置を開始し、本年2月末現在、6校で設置が完了いたしました。残りの4校につきましても現在設置作業を進めており、3月末までに中学校全校で完了する予定でおります。また、小学校の体育館についてでありますが、設置方式につきましては、早期設置の観点から、中学校と同様リースにて対応することといたしました。来年度4月早々に契約事務を行い、夏季休業期間が終了する8月末をめどに設置を完了させる予定であります。 次に、学校プールの対応状況等についてであります。小中学校のプール施設につきまして、プール槽やプールサイド、ろ過機などの設備の老朽化が進み、各学校やPTAなどから改修を望む声があることは承知しております。これまで民間プールの活用を4校で実施しているほか、修繕等で対応する場合にも、併せて民間プールの活用や近隣校との共同利用についても検討をしております。今後も個別計画に基づき、各学校の状況や費用対効果を検証し、修繕による対応も考慮するとともに、民間プールの活用や共同利用についても引き続き検討してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) 学校の老朽化対策、工事の状況など、進捗状況について説明をしていただきました。 その中で、トイレについては、来年度で計画されていた25校は一周するということで、そういった状況だということです。 私も工事が完了した学校など拝見させていただきまして、先生たちからお話を伺う機会がありました。驚いたのは、ある小学校の先生から、トイレがきれいになって、トイレットペーパーの使用量がものすごく増えましたという説明を伺ったことでした。今まで、トイレに行きたいけれど我慢をしていたという子どもたちが安心してトイレに行けるようになったということを示しています。本当によかったという思いと同時に、改修工事が間に合わず、卒業していった子たちのつらかったということも考えざるを得ません。 また、学校では生理用品の設置についてもお話がありました。ある中学校では、既に生理用品がトイレに置かれていました。ある小学校では、どうするか検討しているということでした。せっかく置いてもいたずらしてしまうというようなことがあってはいけないという心配もあり、子どもたちと学びながら進めていかないといけないですねと、先生たちは保護者の方とお話しになりました。以前はトイレが汚くて生理用品を置くのはどうかという話もありましたけれども、せっかくトイレがきれいになったのですから、これを機にこうしたことも学校や保護者、生徒の間で話し合いながら進められたらと思うのですが、教育長はどのようにお考えでしょうか。 また、プールについてですが、学校施設個別計画で示されている共有や民間活用というのは、修繕と併せて考えていかれるということですけれども、これはなかなか簡単ではないということも明らかになっていると思います。まずは大規模な修理がそもそも必要とならないように、防水塗装などしっかりメンテナンスをしていくことが重要であると思いますけれども、いかがでしょうか。 また、環境改善の問題としては、学校の制服と校則についても伺いたいと思います。 以前は、市内中学校が個別に対応していた、主に女子生徒のスラックスの選択について、教育委員会として各校の状況を調査し、校長会での情報提供を行ったこと、以前、一般質問の際に説明がありました。特にこの問題は性自認に違和感のある生徒さんへの対応策として議論が出発することが多いのですが、制服は、女性、男性といった性に対して「こうあるべき」ということが規定されてしまうという問題でもあります。このことから、全ての生徒さんが当然に制服を選択できるという考え方が進んでいると思いますが、今、市内の中学校ではどのように議論や改善が行われているのかについて教育委員会から説明をお願いしたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 初めに、小中学校における生理用品の配布についてであります。現在、希望する児童・生徒が保健室を訪れ、養護教諭が直接お渡しをしております。教育委員会といたしましては、当面この方法を継続していく考えであります。 次に、プールについてお答えをいたします。議員御指摘のとおり、民間プールの利用並びに共同利用については諸課題がございます。そのような中で、個別計画を基本に対応してまいりますが、各校の状況、民間プール、共同利用の可否等を含めまして、総合的に判断していかなくてはいけない問題だと考えております。その学校の状況を踏まえまして、児童・生徒のためを思い、教育委員会としては適切に対応してまいりたいと考えてございます。 次に、制服等の状況についてであります。 まず、制服の見直しに関する議論や変更点についてであります。2015年に国連で採択されたSDGsにジェンダー平等を実現しようという目標があるように、男女平等については世界共通の目標であります。また、日本の民間団体の調査では、人口の8%から10%の割合でLGBTが存在すると言われております。このような社会的背景から、青梅市でも第7次総合長期計画にジェンダー平等について掲げ、青梅市ジェンダー平等推進計画を策定し、取り組んでいるところであります。各中学校におきましては、誰もが過ごしやすい環境で学校生活を送れるよう、生徒会を中心に校則の見直しについての議論を進めております。校則の見直しの中で、制服についても議論され、現在では男女ともにスラックスを着用できる学校が8校、さらに令和5年度から1校、令和6年度にももう1校増え、全校で男女ともスラックスを着用できることとなります。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) 1点確認したいのですけれども、まず、生理用品について。保健室で直接手渡すと。これは一つの考え方だと思うのです。直接やり取りできたほうがいい、相談にも乗れる。ただ、学校の判断で、ここにも置いたほうがいいというようなことがあれば、それは別に妨げられるものではないと思うのですが、一応それは確認をしておきます。 制服についてですが、今、教育長からSDGsの問題も、ジェンダー平等という視点からも言われましたけれども、それだけではない、この現代の水準に合った合理性を持って検討されるということの視点も大事だと思うのです。女子生徒のスラックス選択というのはその一つなのですが、近年では水着なども、思春期の子どもたちにとって気になる体のラインが目立たないデザインのジェンダーレス対応のものがあるそうです。また、日焼け対策になる長袖の水着もあるそうです。今、学校以外のプールや海水浴などでは、ラッシュガードという日焼け対策の水泳用の上着を着用することがよくありますが、学校では着用を断られたというお話もありました。実用性の面も含めて今後も検討されていくべき問題だと思いますが、いかがでしょうか。 また、こうした問題は校則の在り方にもつながっていくということで、私の知っている範囲で実例を紹介したいのですが、市内の第七中学校では、昨年改定された校則で、今までは男子はネクタイ、女子はリボンとしていたものを、こういう男子、女子の区別する記述はやめて、「ネクタイまたはリボンを着用する」というふうに改めたということなのです。 もう一つ紹介したいのは、新町中学校の取組です。学校だよりを拝見して、大事な取組がされているなというふうに思いまして、校長先生にお話を伺いました。新町中は昨年度から女子用のスラックスが選択できるようになっていたのですが、これは男子用とは違うデザインのスラックスだったのです。男女の違いを減らそうといって導入されたはずなのにおかしいのではないかという生徒からの指摘を受けて、この3学期から男子用のスラックスも含めて選択ができるようにしたとのことです。この生徒さんの意見も学校だよりに掲載されているのですが、こうした指摘とともに、そもそも男子用、女子用と呼ぶこと自体への疑問など、まさに現代の社会的な議論に即した意見であるというふうに感じました。新町中ではほかにも、髪型を定めた校則について、生徒のアンケートや各クラスの議論を経て生徒会が校則改定案を策定し、生徒会と教員が話し合う校則改定委員会において議論を行ったということです。そして、今月行われる臨時生徒総会の議決と校長の承認を経てこの校則改定の手続が進められるということでした。本当はもっと詳しく御紹介したいのですが、校長先生のお話では、民主主義への参画、多様性が当たり前の社会、そして自分と全ての人々の幸福の追求といった教育活動を、校則改定や制服の問題を通して行っているということでした。生徒の考えや判断を引き出したいということを大変強調されていました。大事なことは、学校という場において、時にはトイレの問題を通じて、時には制服や髪型の問題を通じて、生徒たちの意見を中心に話し合っていくことではないかと思います。教育委員会としてそのような取組を促進していくことが重要であると思いますが、教育長の見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 初めに、生理用品についてでございます。学校から、その学校ならではの方法があるとすれば、御相談を受けた場合には、児童・生徒のことを中心に考えて、学校の考えを尊重していくべきだというふうに考えております。 また、水泳の水着の件がございました。生徒が水泳の授業で着用する水着については、授業で着用いたしますことから、その目的に合った安全なものを選択することが大切でありますが、男女で水着のデザインを区別する必要はないと考えており、実際に男女の指定がない学校もございます。水着のデザインにつきましても制服と同様、男女にかかわらず選択可能となるよう取り組んでまいります。また、ラッシュガードのお話も頂きました。よほど特異なものでいない限り、全校ともラッシュガードの着用は許可しているところでございます。 校則に関する今後の見直し等についてでございます。子どもたちを取り巻く環境は急速に変わってきております。このような時代の流れに沿って、学校も改善すべきところは改善しながら、学校の主役である子どもたちが過ごしやすく充実した教育活動が送れるよう、校則の見直しについても検討していく必要があると考えております。校則の見直しにつきましてはこれまでも生徒の意見を聞きながら取り組んでいるところではありますが、今後も校則の意義、必要性などについて子どもたちとともに考えながら、子どもたちが自分たちの学校生活を自分たちでよりよくしていけるよう、主体的に取り組ませたいと考えております。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。
    ◆第4番(井上たかし) それでは、横田基地問題について2回目の質問に移ります。 訓練等の情報提供についてですが、提供されているものもあればされていないものもあると、これまでもそうだったのですけれども、米軍は横田基地のオスプレイを10機まで配備するとしているわけですから、今回、6機目が配備されても情報提供がなかったということでは、今後もやはりこういったことが繰り返されるということを非常に強く危惧します。昨年、3自治体の連名で申入れされたということも重要なことだと思いますけれども、やはりもっと抜本的に強めていく必要があるのではないかなというふうに感じています。 それはそれとして、もう一つ、実は、以前一般質問の答弁において、市として横田基地を訪問する予定があるということも伺いました。その結果がどうであったのかということについて説明をお願いいたします。 また、PFASについてです。4730種ということで、膨大な数のものがつくられております。最初私も聞いたときには、PFOSという物質がと聞き、その次、いや、PFOAというのもあると。PFXSかと、もうどんどん出てくるわけですね。総称してPFASということなのですが、この物質の特徴は非常に安定している物質で、自然界に出てしまうと変化しないまま蓄積されていく。人体にもずっと蓄積されていくという性質から、世界的に今問題となっています。まだ知見を集める必要があるということなのですが、今年1月30日に開催された環境省のPFASに対する総合戦略検討専門家会議において、PFASに関する知見が十分でない中でも総合的な対応を図っていくことの重要性などが確認されたとのことです。この問題、幾つもの行政機関にまたがるのです。私も実は先日、説明会に行ったのですけれども、そのときも、環境省と厚生労働省と防衛省と説明を受けるのです。東京都になりますと、環境局と福祉保健局と、あと基地関係だと都市整備局、それとあと水道局が関わります。まず、市の担当部署というのはどこになるのでしょうか。また、国や東京都に対しては、こういう管轄を超えて話し合うテーブルの設置を求めることが必要であると考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 市職員による横田基地訪問についてでありますが、横田基地訪問に当たっては、横田防衛事務所長から2市1町の担当者に直接訪問の御案内を頂きました。昨年10月25日に、あきる野市及び日の出町の職員とともに、市民安全部の職員が横田基地を訪問いたしました。現地では、第374空輸航空団で働く米国軍人に直接会い、説明を受けてまいりました。横田基地側からは安全を最優先に考えていくとのことであり、輸送機C-130の視察の際には、機体の定期的な整備に加え、飛行前のパイロットによる目視点検、飛行後も整備を行っているとの説明がありました。また、周辺地域の住民の安心に配慮し、軍人の振る舞い、マナーなどに気をつけていること。さらに、東日本大震災では空輸により人道支援に協力していることなど、基地内外との共存を重視しているとの説明がありました。訪問した職員からは、輸送機等の安全対策はしっかりなされているとの報告を受けております。 次に、市の生活環境の保全に関することを担当する部署については、環境政策課が所管しております。なお、国や都に対し、PFASに関する話合いの場の設置を求めることは考えておりません。今後も国や都の動向を注視してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) 基地を訪問されたことについての説明がありました。こういったことを行うこと自体は大変重要だと思っているのですが、今、説明を聞けば、整備も点検もしていますと、安全最優先ですと言うのだけれども、それでも事故が起こってしまったりしているわけですね。なので、この4年間この問題を繰り返し取り上げてきましたけれども、事故や問題に対して安全対策を求めるというだけではやはり足りないのではないかと思います。しかも、今、軍事一体化ということを最初に言いましたけれども、いざ戦争に備えようというような構え、私は、横田基地はもう先取りされていると思うのですよ。自衛隊の航空総隊司令部が建設されてもう10年になりますけれども、地下20メートルの建物になっていて、その下で米軍の司令部とつながっているそうです。こういった体制がつくられている状況で、例えば基地の司令部は地下化で守れても、周辺の住民の安全というのは守れないわけです。私と市長では考え方も立場もそもそも違うと思いますが、少なくともこれ以上の基地の強化、基地機能の強化には反対するということを示すべきではないでしょうか。ここは見解を伺います。 そして、そういう見解については今の段階で私と違いがあったとしても、様々、市もこれまで対応などされてきているわけですから、一度市の基本的な横田基地についての考え方あるいは対応などについてまとめて、それで市民に発信していくということが必要ではないかと思います。他の自治体ではそのような発信もされているようですが、いかがでしょうか。 あと、PFASについてですが、国や都の動向を注視というようなことでしたけれども、先ほども紹介したとおり専門家会議が、知見が十分でない中でもとしていることは重要だと思うのです。政府の説明を聞いた際、ほかにも参加されている方がいまして、国分寺市の市民の方々が言っておられたのですけれども、国分寺市の水道水からPFASが検出されたということを知って、今まで子どもたちの食べるものに添加物が少ないようにとか、有機野菜を選んだりとか、努力してきたのは何だったのかという、本当に悔しい思いだということを口々に語っておられました。民間の市民の有志団体の方々が今血液検査にも取り組み始めていまして、実は私も血液検査に参加をしておりますので、今度結果が出たらまたどこかで御紹介したいと思いますけれども、青梅市でも水質調査など独自に行っていく必要があるのではないかと思うのです。この辺りの対応はどうなっているのか、また、市民の血液検査なども考えられてもいいと思うのですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 横田基地の機能強化に対する考え等についてであります。安全保障については国の専管事項であり、機能強化につきましては日米地位協定に基づき、国家間の合意により実施されているものと認識しております。市民が安全で安心して生活できる環境の確保は重要であり、市では毎年、防衛施設周辺整備全国協議会を通じて飛行時間帯などの制限を国に要望しております。また、市民から苦情等が寄せられた場合には、その都度横田防衛事務所に連絡しておりますが、2月8日にはその実情について私からも直接横田防衛事務所長に伝えております。今後も安全対策の徹底を求めるとともに、基地に対する市の考えや対応等の情報発信については周辺自治体の状況を参考にしてまいります。 次に、水質等に関する市の独自調査についてであります。市では、環境省からの通知を踏まえて、令和3年度から市内の河川及び地下水の水質調査の項目にPFOS、PFOAを追加し、同年10月と令和4年10月に市内2か所で調査を実施いたしました。調査結果を見ると、令和3年度、4年度ともに国が示す暫定目標値を下回っている状況であります。なお、市民に対し健康状態を把握することは考えておりません。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) 市長が事務所長に直接伝えられたことなども重要だと思いますけれども、情報発信については他の自治体の状況などを参考にしてということだったので、ぜひ、そこは積極的に取り組んでいただきたいというふうに思うのです。これについては今後にまた期待をして推移を見守っていきたいと思います。 PFASについてもう一点。市の水質調査では、水1リットル当たり50ナノグラムという今の日本の暫定目標値は下回っていたということですが、この調査もなかなか難しくて、出たり出なかったりということがやはりあるのですよね。場所によってとかということも当然あるわけです。しかも、アメリカでは、これまで生涯飲み続けても安全とする暫定値を水1リットル当たり70ナノグラムとしてきました。これを参考に日本の50ナノグラムというのもつくられてきたのですけれども、これが今大幅に見直しをされて、もうほぼゼロに近い値となっています。具体的には、水1リットル当たりで、先ほど言ったPFOSであれば0.02ナノグラム、PFOAについては0.004ナノグラムということです。こうした取組がだんだん今変化して強まってきているのは、この物質の影響を重く見ていることと、基地などからの漏出が相次いでいることがあると思います。沖縄でも町中に泡だらけの物質が飛んでいった映像などもニュースで見られた方もおられると思いますけれども、横田基地においても実は過去、基地内で3000リットル以上が漏出したという報道がありました。これが多摩地域での汚染との関係とも考えられているのですけれども、横須賀の米海軍基地では日本政府による立入調査も行われたそうです。ぜひ東京都や政府に横田基地についても立入調査を要請するように、市からも要請をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) PFAS問題に関しまして、都に対し横田基地の調査をするよう要請することは考えておりません。今後も都の対応を注視してまいりたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) それでは、3項目め、市民負担増などの影響について2回目の質問に移ります。 年金や医療の負担増について、一定の試算が示されたものや、現状では影響額等公表されていないものなどもありました。いずれにしても強い影響が現れているというふうに思います。年金は、金額としては2年間で三千数百円です。それだけ聞くと大きくないような感じがしますけれども、例えば、今年度は0.4%の削減が行われたのですが、その計算の根拠は、物価の下落が0.2%、賃金の下落が0.4%で、この場合、賃金の下落率に合わせて削減が行われるという仕組みで、物価の下落率より大きく年金が削減されました。ところが、御存じのとおり、物価は下落どころか大幅に上昇しています。後期高齢者の医療費は、正確な影響額が説明あったとおりまだ不明なのですけれども、昨年度決算によると後期高齢者の方1人当たりの医療費は年間で81万円余とのことでした。単純に1割負担と考えると8万1000円、これが2割負担で2倍になれば16万2000円と、計算すればなるのですけれども、新たに2割負担になった方の人数が分かっているだけで5000人以上ということです。8万円に5000人を掛ければ、青梅市民全体の負担増というのは4億円というふうになります。高額医療費の制度であるとか、現在経過措置がありますから、今4億円というふうに数字は出せないのですけれども、医療費の負担額がどういう規模で青梅市にやってきているのかという点では、私、意味がある数字だと思っております。 その一方で、市の財政はこの5年間の決算、実質単年度収支を計算してみますと、1年当たり平均で年間9億6000万円の黒字ということになっています。また、この期間で財政調整基金は60億円、公共施設整備基金も35億円に達しています。私は、青梅市の財政力を生かして、国の増税や社会保障削減による影響をカバーするという考え方が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。そして、そのためにも増税や社会保障の削減額、市民の負担増がどの程度のものなのか、ほかにも多岐にわたりますので、こういった視点で市として分析していくことが重要であると思うのですが、いかがでしょうか。 また、消費税のインボイスについては、実質的には消費税の増税ということになります。消費税は、売上げに係る税額の負担も膨大な事務手続の負担も、小規模な事業者やフリーランスの個人には重過ぎるということで、免除される制度として出発したはずだったのに、いつの間にか税逃れのような扱いを受けているという問題があります。この制度が導入されますと、全国では500万社が直接ダメージを受けると言われているほか、課税事業者にも膨大な事務作業が発生するため、青梅市にも大きな影響が及ぶはずです。 最近、著名な方々が声を上げていることで、意外なメディアでもインボイスは今からでも中止をという主張を見るようになりました。例えば、アニメージュ2月号、声優の甲斐田裕子さんという方と、アニメーターの西位輝実さん、税理士の神田知宜さんがインボイスの中止をと対談を行っています。甲斐田さんは、アニメ「SPY×FAMILY」のハンドラー役や「機動戦士ガンダムUC」のマリーダ役など、文字どおり第一線で活躍している方なのですが、昨年8月3日にインボイス制度に反対する有志チーム「VOICTION」を発足させたということです。甲斐田さん自身がこの対談の中で、以前は実名を出す勇気がなかった、でも、表立って行動しないと、みんな「自分ごと」だと思ってくれないと気づいたと語っています。そこまでされるのは、自分が増税されるからではなくて、一番こういった制度にも気がつきにくい、援助支援などが受けられない層の方々に伝えていきたいという思いが語られているのですけれども、そういった方々、アニメ界のフリーランスの方のアンケート調査によると、年収で300万円未満の方が51%、そしてインボイスが導入されれば廃業を考えるという方が25%という結果で、こうした方々が課税事業者になることは困難であろうということが示されています。そうなれば、結局これまで帳簿で行ってきた仕入れ税額控除が使えなくなってしまう制作会社が増税されることになり、業界全体の品質低下につながるだろうということでした。 市長、市として声を上げるべきではないでしょうか。私は、インボイスの導入についてはきっぱり中止するべきであると考えていますが、このコロナ禍と物価高の今、インボイスの導入についてはせめて延期を求めるべきであると考えますけれども、いかがでしょうか。 もう一点、マイナンバーカードについても質問をいたします。 マイナンバーカードは、膨大なコストがかかる割には市民にとってのメリットが見えない。そして同時に、個人情報の漏えいや事務手続の煩雑さなどへの懸念が依然として強くあります。カードをつくらない理由の調査、民間のものを幾つか見てみましたが、おおむね、必要性を感じないこと、手続が面倒であること、そして情報漏えいのリスクといった辺りが主要な要因として挙がっておりました。このように国民が感じているのですから、政府は本来であれば、面倒を上回るメリットがあるとか情報安全だということについて説明するのかというと、そうではなくて、1人2万ポイント、期間限定で配布するとか、紙の健康保険証を廃止するということばかりで、制度導入時に強制しないと言っていたことを投げ捨て、なりふり構わない姿勢です。 そこで伺います。国はマイナンバーカード普及にかなりの金額をかけていますが、市ではマイナンバー事業にどの程度経費がかかっているのでしょうか。昨年度、今年度の経費額をお答えいただきたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 市の財政等についてであります。国による税制改正や社会保障制度の変更に伴う影響に対して、市が独自に補助等を実施する予定はありません。なお、国民健康保険税や介護保険料の改定に当たっては、国民健康保険財政や介護保険財政の見通しのほか、市民生活への影響も踏まえて判断しております。 次に、国へのインボイス制度延期の申入れについてであります。令和5年度税制改正大綱において、本年10月に施行されるインボイス制度の円滑な実施に向け、納税額や事務に係る負担軽減など事業者に対する税制上の措置が講じられます。市といたしましてインボイス制度の導入延期を国に申し入れることは考えておりません。 次に、マイナンバーカード推進事業の経費についてであります。マイナンバーカードの申請支援、交付、更新のほか、保険証利用登録、マイナポイント設定支援等の経費として、令和3年度は6265万円余であり、令和4年度は8157万円余の執行見込みであり、原則国の補助金の対象となっております。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) 市財政、生かしてということを求めたのですが、大変冷たいお答えだったと思いますけれども、特に青梅市というのは高齢化が進んでいるまちですから、高齢者の暮らしが厳しくなれば、それだけ地域経済に与える影響も大きくなります。実際にそのことが、今スーパーの撤退など買物難民を生み出したり、あるいは公共交通の減少などにも私はつながっているのではないかと思うのです。そうすれば市民生活はもちろんなのですけれども、行政の運営にも大きな影響を及ぼします。市民の暮らしの困難をもっとリアルに把握してほしいと思うのです。そういった視点が足りないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。市長の見解、伺います。 インボイスについては、円滑な実施ということで、先ほど国の、よくある会計ソフトの導入とかそういったことも含めてやっているということですけれども、実はこれ、一番影響を受ける今免税されている事業者の理解が進んでいないという状況であると言われています。先日、陳情の審査で委員会でもあったのですけれども、説明会などを行ってもなかなか人が来ないということの数字であると私は感じました。重ねて、私自身はもうきっぱり中止すべきだというふうに思うのですけれども、では円滑な実施という中で、市内事業者への周知とかということについてはもっと、例えば相談窓口をつくるとか、そういったことなども行っていくべきではないでしょうか。登録の期限も3月末までとしていたのが、やはり9月末まででいいというような変更などもあるわけですから、この辺りの見解を伺います。 マイナンバーカードについては、私もこの間カードの仕組みを調べたのですが、非常に複雑だというふうに感じました。カードには、運転免許証のように提示して、顔写真を見て本人確認の証明書とするという以外にも、住所、氏名などの基本4情報というものを含む署名用電子証明書の機能、また4情報を含まないログイン機能として使う利用者証明用電子証明書の機能。これら有効期限は5年なのです。提示するカードは有効期限10年だそうですけれども。これに、スマートフォンに電子証明書の機能を搭載することもできるようになるということで、合わせると5種類のパスワードを管理しなければならないということです。朝日新聞の2月16日に掲載されていた、情報システム学会常務理事の八木晃二さんという方のインタビュー記事で八木さんは、マイナンバーが税と社会保障の一体改革のためのものであるならば、それに徹するべきだということを主張されているのです。この方はそもそも、マイナンバーを根本的に否定しているのではないのだなとも思いました。ただ、それに徹するべきであって、それ以外の機能については別のカードに分けて、必要な人だけが取得するシステムにするべきだ。マイナンバーとは別なものとしてカードを2枚つくって、先ほどの証明書用機能を2つやったらどうですかということを提案されているのです。八木さんは、「政府はいま、システムへの入り口として何でもかんでもマイナンバーカードを使った認証を採用しています」と。それで、「一見は便利なように思えますが、(中略)実印を常に持ち歩くことになるため、犯罪ターゲットとなる可能性があります」という厳しい指摘をされているのです。市も、先ほどいろいろサポートしているという話はありましたけれども、推進のみではなくて、一度立ち止まって考えるべきではないでしょうか。そして、紙の保険証の廃止のように強制のような状況を生み出すことについては市として反対するべきではないでしょうか。また、そのような施策を市政に持ち込まないことが必要であると考えますが、いかがですか。さらに、このようなカードの仕組みとどういった危険性があるのか、市民に説明していくことが必要であると考えますが、いかがでしょうか。 新型コロナ対策についても伺います。 1月の数字が出されましたけれども、小中学校の新学期が始まって以来、連日、学校からは多くの感染報告があるにもかかわらず、市の発表、つまりこれは東京都からの情報提供なのですが、こちらはほぼ数字が増えないということだったのですけれども、そもそも、ほぼ全ての子どもたちが新規感染者数の把握の対象となっていなかったということが分かりました。結局、医療現場や介護現場任せ、学校現場や患者となった市民、またその家族任せにかなりの部分なっていたのではないかということで、大変だったという声を多く聞いています。私自身の体験でもそう感じます。ですから、例えば具体的な問題で今聞きますけれども、感染した患者を医療機関に連れていく交通手段がないとか、あるいは抗原検査キット、こういうものを自分で買ってこなければいけないとか、PCR検査を受けるためには、この辺で言うと立川か八王子辺りまで行かないといけないと。東京都の食料支援の条件が厳しくなったために、それに連動する市の支援に申し込めないなどの問題について、私は今からでも市として対策を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) ここ数年の新型コロナウイルス感染症や物価高騰による市民の暮らしなどへの影響については、市の実情に即して、独自の施策を含め対応を図ってきたところであります。また、市民生活や市内経済の動向については常に把握に努めており、今後も対策が必要と判断した場合には必要な措置を講じてまいります。 次に、インボイス制度の周知と相談窓口の開設についてであります。市ではこれまで、税務署から送られたリーフレットを窓口に設置し、インボイス制度の周知に努めているほか、青梅商工会議所と共催でセミナーや個別相談を開催しております。セミナーは2回開催し、52名の参加、個別相談は8回開催し、14名の参加を頂いております。また、商工会議所では独自に制度内容についての冊子を作成して、市内事業者に配布し、周知啓発を図っております。今後も引き続きインボイス制度の円滑な実施のため、必要に応じ周知等を行ってまいります。 次に、マイナンバーカードについてであります。本市における2月末現在のマイナンバーカードの申請率は81.2%を超えており、多くの市民の御理解を頂いているものと捉えております。マイナンバーカードは、偽造防止のための特殊加工のほか、暗証番号を3回間違えるとロックされ、さらに不正に読み取ろうとすると搭載されているICチップが自動的に壊れるなど、セキリュティ対策が講じられております。カードや暗証番号の更新に係る経費については今後も国の補助対象になるものと捉えておりますが、引き続き国の動向を注視してまいります。 マイナンバーカードの機能や仕組み、注意点については、市のホームページに掲載するとともに、カード交付時には利用上の注意事項や紛失時の連絡先等をお知らせしております。また、本年1月29日の日曜日には「安心・安全!マイナンバーカード講座」と題する消費生活講座を開催し、マイナンバーカードについての理解促進を図りました。市といたしましては、国の方針に基づき、安全で利便性の高いマイナンバーカードの普及促進に引き続き取り組んでまいります。 次に、新型コロナ対策についてであります。市医師会と連携し、休日夜間診療所及び市内の診療検査医療機関において発熱患者の診療を行うとともに検査体制を確保しております。また、都が実施しておりますPCR等検査無料化事業や抗原定性検査キットの無料配布につきまして、市ホームページで御案内をしております。さらに、ワクチン接種の際には、集団接種会場からの帰宅時のタクシー代について市独自に一部補助を行っております。自宅療養者への食料支援につきましては、都の支援は対象が感染者本人に限られていましたが、市では本年1月下旬に事業の見直しを行うまでは濃厚接触者も対象とするなど、広く支援に努めてまいりました。その他、パルスオキシメーターの貸出しを行うなど、状況に応じて様々な市独自の対策を講じております。 ○議長(鴨居孝泰) 井上議員。 ◆第4番(井上たかし) 最後に、新型コロナ対策についてにのみもう一度伺います。 私が市として対策を求めた幾つかの具体的なものを出したのは、今の御説明だとこういうふうにやっていますよというのはあったのですけれども、それで対応できない問題があったからなのです。例えば移動の支援という点では、今ワクチン接種のタクシー補助が出てきましたけれども、困るのは、感染してしまった人が医療機関に行こうと思った場合、タクシーなどを呼んでも断られてしまうわけです。そういったことで、どうやって行けばいいのだというふうな問題が発生してくる。あるいは、今でも医療機関は大変逼迫しておりまして、病院によっては朝一番、申込み開始の時間に急いで予約しようと思っても、今日の予約枠はいっぱいですというようなことが今でも起こっているのです。先ほど東京都の無料の検査について紹介するというようなこともありましたけれども、これも結局5類移行ということになれば、東京都の事業も終了していくというようなことが示されていると思います。そういうふうになったときに、私が今からでも市の独自の対策をと求めているのは、結局、こういった対策がなくなると、もはや今どこでどういうふうにコロナの感染が広がっているのか、どういうことで市民が困っているのか、どういう対策が必要なのかが分からなくなってしまうというふうに思うのです。ですので、今後、国や東京都がいろいろこう対策を変えていく中でも、市独自に必要な対策は何なのかということをきちんと見ていく、考えていくということが必要だと思うのですが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 今後の新型コロナ対策についてであります。政府は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けについて、本年5月8日から現在の2類相当から5類へ引き下げることを決定いたしました。しかしながら、ワクチン接種については令和5年度についても引き続き無料の追加接種を継続する方向で検討が進められております。なお、その他の新型コロナ対策につきましては現在具体的な内容は示されておりません。市といたしましては、今後、国や都からの示される方向等に従い、引き続き市医師会等と連携し、適切に対応してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第4番井上たかし議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △第2 第11番 榎澤 誠議員(併用制)  1 ネッツたまぐーセンターの駐車場について  2 都市計画における用途地域について  3 施政方針演説について    ──渋沢栄一の言葉から── ○議長(鴨居孝泰) 次に、第11番榎澤誠議員。    〔第11番議員質問席着席〕 ◆第11番(榎澤誠) 通告に従い質問させていただきます。 初めに、ネッツたまぐーセンターの駐車場について。旧市民会館跡地に建設された同センターは、旧市民会館のホール部分を除いた、また、青梅市民センター、永山ふれあいセンター、釜の淵市民館を併合、市の公共施設再編計画にのっとり、3割カットで建設されました。完成から4年がたち、隣接の駐車場は3分割された使い勝手の悪い形状と、日常的な満車状況や有料となっていますが、それら駐車場の現状認識と改善について、お考えをお聞かせください。 次に、都市計画における用途地域について。青梅駅や河辺駅周辺など、都市計画における用途地域は商業地域です。また、市内には、かつて旧織物工場等が多数存在の関係など、準工業地域が多く指定されています。指定され、長い年月がたち、用途に合わない、また時代のニーズに合わないなど、まちづくりの観点から弊害につながっているのではと私は思えてなりません。そこで、都市計画用途地域指定の経緯についてと、大きな変更等がありましたら、理由や年月日等を伺います。 次に、施政方針演説について。市長の施政方針演説、最後の言葉、夢なき者は理想なしから始まった、最後に述べられた渋沢栄一の言葉の引用についてお伺いします。「夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なき者は計画なし。計画なき者は実行なし。実行なき者は成果なし。成果なき者は幸福なし。ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず」ですが、青梅市のそれぞれ地域の将来像について、渋沢栄一の言葉に当てはめれば信念と理想などですけれども、以前、私は一般質問で、青梅駅周辺の具体的な将来像をお示しくださいの質問に対し、それぞれ所管が策定した計画の実現とお答えを頂きました。青梅市は1町6村が合併してできた市です。それぞれの地域は今もって独立した自治会を組織し、また、神社仏閣や歴史文化が地域の絆として残っております。市は、青梅市全域を画一化した将来像を掲げていますが、それはハード面からの考察にすぎず、心の通ったソフト面も考慮に入れた、地域特性を鑑みた将来像構築が必要と考えます。それは、さきに述べた理想と信念、大局的な方向性を兼ね備えた具体的な将来像があって計画に続き、市長の夢を具現化させる戦略になろうかとも思います。そこで、市長は青梅市にどのような夢を描き、その実現に向けた信念、その自身の思いをお聞かせください。 1回目の質問を終わります。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 初めに、都市計画における用途地域についてお答えいたします。 まず、本市における用途地域指定の経緯についてであります。用途地域は、市街地における土地利用規制の根本をなすもので、地域における居住環境の保護や業務の利便の増進を図るため、市街地の類型に応じた建築規制を行うものであります。本市においては、旧都市計画法に基づき、昭和26年12月に初めて用途地域が指定されております。旧都市計画法においては、住居地域、商業地域、準工業地域、工業地域の4種類の用途地域でありました。当時、本市の主工業である紡績業の中小工場が集中している区域に準工業地域、その他の地域には住居地域が指定され、青梅駅、東青梅駅の周辺及びその間の青梅街道沿いには、商業地域が国による都市計画決定をもって指定されております。昭和30年に、吉野村、三田村、小曾木村及び成木村の4村を編入し、現在の市域となった後も東部の土地区画整理事業などに伴い、用途地域の変更を行ってまいりました。昭和43年に都市計画法の全面改正を受け、用途地域の充実、細分化により8種類となりました。その後、昭和45年に市街化区域及び市街化調整区域が定められ、昭和48年11月には東京都決定により用途地域が指定されております。また、平成4年の都市計画法の一部改正では用途地域が12種類に細分化され、平成30年、田園住居地域が加わり、現在の13種類の用途地域が規定され、うち、本市では11種類が平成16年6月に東京都決定で指定されております。なお、平成24年4月の都市計画法の一部改正により、用途地域等の都市計画決定権限が都から市に移譲されております。 次に、施政方針演説、渋沢栄一の言葉の実践についてであります。このたび策定いたしました第7次青梅市総合長期計画につきましては、「守り、受け継ぐべきもの」と「変えていくべきもの」との調和を図り、地域資源を活用した、持続可能なまちづくりを推進していくとともに、市政運営を自律的かつ継続的に経営的観点をもって推進するための総合指針、また多様な主体との連携・協働によるまちづくりを進めるための共通目標として策定いたしました。また、策定段階におきましては、市内の小学校16校及び中学校10校をオンラインで結び、「2032年未来の青梅」をテーマにミーティングを行いました。各地域の学校に通う児童・生徒たちから、それぞれの地域特性も踏まえた多くの貴重な御意見をお聞きすることができました。さらに、市民アンケート、ワークショップ、パブリックコメントの実施等、多くの市民の御意見も伺いました。このように時代潮流を踏まえ、課題の整理も行い、市民の声をしっかりと聞いてまいりました。今回の施政方針で述べましたのは、新たな総合長期計画の策定に当たっての私の信念、また、この計画を着実に推進していく実行力、さらに本市の10年後の将来像を実現していく次の世代にも大切に引き継いでいきたい夢と理想、こうした私自身の強い思いを渋沢栄一氏の「夢七訓」の言葉を引用して述べたものであります。 私の夢と、その実現に向けた信念についてであります。青梅の人々が、青梅を楽しみながら健やかに安心して暮らし続けていただくことが私の夢であります。この夢を実現させていくためにも、「あそぼうよ!青梅」の姿勢を基本に、さらなる市民福祉の向上、まちの発展のため、これからも絶えずスピード感を保持し、強い信念を持って市政運営に取り組んでまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) ネッツたまぐーセンターの駐車場についてお答えいたします。ネッツたまぐーセンターにつきましては大変多くの方に利用していただいており、特に多目的ホールでのイベント開催時や会議室等の利用が重なるときには駐車場が混雑していることは認識しております。ネッツたまぐーセンターの駐車場につきましては、計画の段階から近隣の土地の取得や立体駐車場の建設についても検討いたしましたが、地権者の了解が得られなかったこと、駐車場法の規定や整備コストの面から現在の形となっております。 駐車料金につきましては、受益者負担の観点から原則有料としており、料金設定につきましては、建設コストや総合病院駐車場、住友金属鉱山アリーナ青梅の駐車場との兼ね合いから、利用者には4時間までの利用に対し100円の御負担を頂いております。なお、ネッツたまぐーセンターのパンフレットには近隣駐車場の紹介と公共交通機関の利用をお願いする内容を掲載しておりますが、ホームページでも近隣の駐車場を紹介するとともに、公共交通機関の利用を呼びかけているところであります。 ○議長(鴨居孝泰) 榎澤議員。 ◆第11番(榎澤誠) ネッツたまぐーセンターの駐車場について、2回目の質問を行います。 この施設の建設計画を策定中、本市議会担当委員会では私を含め山田委員などからも質疑があったように、形状や駐車台数などの問題を指摘しましたが、そのとおりの実情になっております。市は、ちょっと離れた旧図書館跡地前に新たに駐車場を設けましたが、焼け石に水の如くで、それらから、ネッツたまぐーは車で行くのは無理という風潮が高まっています。しかし、この施設は、駐車場はこのような状況ですが利用度が高く、市民から好評を得ている施設でもあります。また、公共施設等総合管理計画の先駆け的な取組、複合施設の在り方からも重要と考えられます。この施設の管理は社会教育課が所管し、青梅市民センターの事務部署を間借りしているようですが、市長部局の市民センターと混在の問題とも考えられますが、今回は駐車場についてで、市は駐車場法などから市の計画したとおり建設しました。しかし、利用する市民は他の市民センター同様と考え、駐車場の有料は逆のえこひいきと、多くの利用者から疑問を聞きます。そこで、現状の駐車場の改善について、先ほど御答弁いただきましたが、PDCAサイクル機能を早急に行使していただき、3分割の使い勝手の悪さ、市有地を委託しての駐車場管理の実情、建替えについて、改善や方針等をお伺いいたします。また、駐車場利用料金徴収について、他の市民センターは無料、社会教育課の所管から有料扱いとも考えられますが、この施設は複合施設。そのことを勘案し、他施設との整合性を含め、料金についてお考えをお伺いいたします。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 現在の駐車場の考えについてお答えいたします。ネッツたまぐーセンターの駐車場につきましては、混雑緩和のため、ホームページやパンフレットにて上町駐車場、上町第2駐車場、青梅図書館南側の仲町第2駐車場及び青梅街道沿いの仲町駐車場の4つの駐車場を御案内しております。現状では駐車場の面積を増やすことが困難でありますことから、公共交通機関の利用を呼びかけているところであります。 次に、駐車料金についてであります。ホール機能を持つなど、施設の性質上、長時間の利用が見込まれることや、駅に近い市街地のため目的外駐車も考えられますことから、受益者負担の観点に立ち、有料としております。一方、青梅市民センターの役割もありますことから、自治会の会議等で利用する場合は6時間まで無料、また、住民票や戸籍等の手続のため窓口に来られた方につきましては1時間まで無料とし、利用者の負担にならないよう対応をしているところでございます。なお、他の施設の有料化につきましては、市長部局と連携しながら引き続き検討してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 榎澤議員。 ◆第11番(榎澤誠) ちょっと今、1点だけ引っかかった部分がありますので、そこをお伺いします。 今、教育長は、ホール機能を持つというお話でしたが、これは建設のときにホール機能は除くというお話だったと私は記憶しているのですけれども、あの1階の部分はホールという考え方なのでしょうか。お伺いします。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 席数271席でございますが、「多目的ホール」という名称を使わせていただいておりますので、先ほども「ホール」という言葉を使わせていただいたところでございます。 ○議長(鴨居孝泰) 榎澤議員。 ◆第11番(榎澤誠) 都市計画における用途地域について、2回目の質問をします。 青梅駅や河辺駅周辺など、都市計画における用途地域は商業地域です。また、市内にはかつて旧織物工場等が多数存在の関係など、準工業地域が多く指定されております。指定され、長い年月。初めは、昭和26年と言いましたか、もう半世紀以上もたっておりますが、用途に合わない、また時代のニーズに合わないなど、まちづくりの観点から弊害につながっているのではと私は思えてなりません。そこで、都市計画用途地域指定の経緯についてと、大きな変更等がありましたら、理由や年月日等をお伺いいたします。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 準工業地域が指定された背景についてであります。昭和26年当時、市内に紡績工場などが広く点在し、周辺に住宅が混在する地域において、現状の土地利用を担保する観点から準工業地域が指定されたものと認識しております。 次に、準工業地域指定の考え方についてであります。準工業地域は、住居系及び工業系など幅広い用途の建築物が許容され、土地利用の観点では利便性が高いものと認識しております。一方で、工業利用の面から環境を悪化させるおそれがない工場が限定されることや、操業時間などについて近隣住民への配慮が必要となるものと認識しております。また、住環境の面では、環境基準が住居系の用途地域と比べ緩和されており、工場等への搬入車両や騒音など、工場と住居が隣接することから生じる近隣公害などのデメリットもあるものと認識しております。都市計画では良好な環境を保全する観点から、それぞれの用途について地域を分けることを基本としております。準工業地域は、青梅市用途地域等に関する指定方針および指定基準において既に住居系と工業系などの用途が混在し、住宅等の混在を排除することが困難または不適当な地域に指定するものとしております。市といたしましては、新たな指定に当たって慎重な検討が必要と認識しております。 ○議長(鴨居孝泰) 榎澤議員。 ◆第11番(榎澤誠) 用途地域の3回目です。 用途地域指定の経緯と背景等を伺いましたが、用途地域指定から長い年月を経、地域の土地柄等、時代とともに著しく、また様々に変化しました。土地柄だけでなく生活様式も一変。民間の利活用についての考えも変わり、マンションの林立や準工業地域に住宅が多く建設されているのが実情です。したがって、市も当然時代に沿った用途地域指定区域の見直しの必要があると私は考えます。用途地域指定は、まちづくりの基本。半世紀以上前の市域が確定した頃に構築された指定が今もって変わらない。今の時代背景に合わなくて当たり前と考えます。市も将来のまちの在り方を考え、また、国、都の指針等を鑑みるなど、私は遅まきながら見直しする時期と考えます。そこで、用途指定など都市計画の観点から、まちづくりについてのお考えをお伺いいたします。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 都市計画の観点からの将来のまちづくりについてであります。都市計画法では、用途地域の決定に当たり、東京都の都市計画区域マスタープラン及び青梅市都市計画マスタープランの将来計画との整合などについて東京都との協議を行い、手続を進めることが定められております。都市計画マスタープランは総合長期計画との整合の下、地域の特性や実情、市民の意見などを踏まえ、土地利用の将来計画として定めるものであります。第7次青梅市総合長期計画において、まちの将来像として「美しい山と渓谷に抱かれ、東京に暮らす 青梅」を掲げ、「あそぼうよ!青梅」の姿勢を基本に、「豊かな自然と都市機能が調和した持続可能なまち」など、3つの基本理念を定めております。第7次青梅市総合長期計画で定めたまちづくりの方針について、令和5年度からの都市計画マスタープランの改定の中でしっかりと検討し、具体的な将来のまちづくり計画を示してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第11番榎澤誠議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △第3 第9番 片谷洋夫議員(併用制)  1 会計年度任用職員について  2 市のキャッシュレス決済について  3 脱コロナに向けて  4 学校給食について ○議長(鴨居孝泰) 次に、第9番片谷洋夫議員。    〔第9番議員質問席着席〕 ◆第9番(片谷洋夫) それでは、通告どおり、大きく4項目について質問いたします。 まず、1項目め、会計年度任用職員について質問いたします。令和4年12月23日、総務省から「会計年度任用職員制度の適正な運用等について」という通知がありまして、その中で、給与についてですが、会計年度任用職員の職務と類似する職務に従事する常勤職員の属する職務の級の初号給の給料月額を基礎としつつ、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験等を考慮するとともに、地域の民間企業における同一または類似の職種の労働者の給与水準の状況等にも十分留意しつつ、地域の実情等を踏まえ、適切に決定する必要があるという指摘がありました。 まず、質問ですが、令和2年4月から会計年度任用職員制度が始まりましたが、現在市では何人いらっしゃいますでしょうか。全体の割合はどうなっていますか。 現状の給与はどのようになっていますでしょうか。現在の市の会計年度任用職員の給与はどのように決められているのでしょうか。市の裁量で賃金は決めることができるのでしょうか。 また、最低賃金はほぼ最近では毎年引き上げられております。そのため、最低賃金とほぼ同等の時間単価の会計年度任用職員は時間単価が引き上げられていますが、一方、最低賃金よりある程度高額な時間単価の会計年度任用職員は時間単価が引き上げておりません。こういった職種の会計年度任用職員の賃金の引上げの考えを伺います。職種によって給与体系は異なると思いますが、最低賃金の変更の際、専門職などの賃金も併せて底上げを図ってはいかがでしょうか。優秀な人材の流出も防げると思います。 先ほど申し述べましたが、総務省の通知では、地域の民間企業における同一または類似の職種の労働者の給与水準の状況等を留意しつつ給与を決定する必要があるというふうに指摘されています。青梅市内での事務職の求人を調べましたら、最低賃金よりやや高い1200円の時給単価の募集が多いようです。市の会計年度任用職員の事務職の給与はこの通知の指摘に沿って決められているのでしょうか、伺います。 続きまして、2項目め、市のキャッシュレス決済について伺います。 新型コロナウイルス感染症で、キャッシュレス決済が急速に拡大しております。本市でも様々なキャッシュレス決済が導入されておりますが、本市のキャッシュレス決済の導入状況はどうなっていますか、伺います。市税など、キャッシュレス決済で支払われる割合はどのような状況でしょうか。クレジットカードやスマートフォンのQRコードの決済などで手数料がかかりますが、手数料はどのくらいかかっているのでしょうか。その手数料がかかることに対して、費用対効果についてどのように考えていますでしょうか。体育館や美術館、また保育料などではクレジットカード払いやキャッシュレス決済が現在導入されておりませんが、今後の導入計画についてお伺いいたします。 次に、3項目め、脱コロナに向けてです。 2020年1月から流行し始めた新型コロナウイルス感染症ですが、4年目に入り、ようやく収束の兆しが見えつつあります。第8波と言われたピーク時の1日当たりの全国新規陽性者は約24万6000人あったのに対し、昨日の新規陽性者は1万1805人と、20分の1以下になりました。東京でも、直近のピークが昨年12月末で約2万2000人に対して昨日は926人と、同様に激減しています。 政府は今月、3月13日──来週ですね──より、マスクの着用を個人判断に委ねると決定いたしました。これまでマスクの着用をめぐっては様々なトラブルが起こり、傷害事件にまで発展してしまうといったことも報道されております。一昨年頃にですが、私のSNSでマスクをしていなかったという写真を載せましたら、なぜマスクをしていないのといったお叱りを受けるメールがあったこともございました。こういったトラブルがないように、しっかりと啓発、周知を行っていただきたいと思いますが、見解を伺います。 諸外国では既にマスクをしていない国が多く、なぜ日本はマスクをまだ外していないのだといったことも聞きます。まあ、この時期は本当に花粉症という方も、私も花粉症でなかなか外しづらいところもあるのですが、そういった意味で欠かせない人も多いかと思います。今後マスクは個人判断となるということでございますが、同調圧力でなかなか外せないこともあるかと思います。民間企業の対応はまちまちでありますけれども、市が率先して外していくということも必要だと思いますが、職員に対しての着用はどうするのでしょうか、伺います。 小中学校でもマスクを外で外していいといったことを言われていますが、なかなか外したがらないといったことも多いと聞きます。この3年間マスクの着用を強いられ、当たり前となってしまって当然といえば当然と思います。昨年夏には、マスク焼けをしている子どもを見て本当に愕然としたことがありました。つまり、猛暑の中で子どもたちはマスクを外でしていたということです。最近でも外で遊んでいる近所の小学生がいましたので、何で外さないかと聞きましたら、もう顔を見られるのが恥ずかしくて外したくないといったことを答えました。記念撮影でもマスクを外したくない子がいるということも聞きます。先日の青梅市の二十歳を祝う会でも、知人の女の子がいましたので「写真を撮ろう」と言ったところ、なかなかマスクを外すことがなく、絶対に後で後悔するから取ったほうがいいと説得して、やっと取ったということもございました。また、マスクをしていないと、マスクをしていない人と話したくないといった子どもの話も先日伺いました。マスクをしていない人イコール、ちょっと変わった人といったイメージが埋め込まれてしまっているのではないでしょうか。もちろん、マスクを外すことの強制はできませんが、今後学校ではどのように指導していくのでしょうか、伺います。 4項目め、学校給食について伺います。 平成30年9月定例議会でも学校給食の残菜について質問いたしましたが、また改めて質問したいと思います。 小中学校それぞれ、給食の食べ残しの残菜、牛乳の飲み残しはどれくらいありますでしょうか。ここ数年の推移を伺います。小中学校それぞれ1人当たりどのぐらいの量でしょうか。また、食べ残し等の原因をどう捉えているのでしょうか。残菜、飲み残しの処理費はどのくらいかかっているでしょうか。 給食の時間はどれくらいの時間を設けているのでしょうか。給食時間が短いと食べ残しが増えるといったデータがありますが、給食時間の現状はどうなっていますでしょうか。また、他市と比較してどうでしょうか。コロナ禍で黙食となり、話しながら楽しんで食べるということがなくなりましたが、食べ残しに対しての影響はありますでしょうか、見解を伺います。会話しながら給食を楽しんでもらいたいと思いますが、今後、給食中の会話はどう指導していくのでしょうか。学校現場での食べ残し、飲み残しを減らすための取組はどのようなことを行っているのでしょうか。 以上で1回目の質問終わります。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 初めに、会計年度任用職員についてお答えいたします。 まず、現在の会計年度任用職員の状況であります。ボートレース事業局及び総合病院の職員を除いた令和5年2月末現在の実人数は512人であり、正規職員を合わせた職員全体に占める割合は40.3%となっております。 次に、報酬についてであります。会計年度任用職員の報酬は、青梅市会計年度任用職員の報酬、費用弁償および期末手当に関する条例において、基本報酬の額は、日額、月額または時間額で定めるものとし、具体的な額は、職員の職務の複雑性、困難性、特殊性および責任の軽重に応じ、かつ、常勤職員の給与との権衡を考慮しなければならないとされております。この規定に基づき、常勤職員の給料表の初号給や近隣自治体の類似する職種の報酬額等を考慮し、報酬単価を設定しております。 次に、報酬の改定についてであります。会計年度任用職員の報酬の改定につきましては、常勤職員の給与改定の状況、近隣自治体の改定状況等を考慮し、各年度の4月1日に見直すこととしております。また、最低賃金の改定については、引上げ後の額が現行の報酬単価を上回る場合には、年度途中においても報酬単価を引き上げております。 次に、現状の報酬単価についてでありますが、職務の性質等に応じ、職種ごとに報酬単価を設定しております。1日当たり7時間勤務とした場合の日額単価は、一般的な事務職が7504円、専門職の社会福祉士が1万2691円、主任相談員及びスクールソーシャルワーカーが1万4784円、保健師が1万5862円など、65の区分で単価を定めております。 次に、専門職の報酬についてであります。職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験等を有する専門職の報酬につきましては、近隣自治体の類似する職種の報酬額等を考慮し報酬単価を設定しており、専門的な人材を確保するに足りる金額であるものと認識しております。 次に、市のキャッシュレス決済についてお答えいたします。 初めに、キャッシュレス決済の導入状況についてであります。市では平成17年12月から青梅市立総合病院の窓口での医療費の支払いにおいて、クレジットカード決済を、平成27年4月から有料自転車等駐車場の使用料の支払いにおいて電子マネーのSuica等による決済を、令和元年5月から市税、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料及び介護保険料などの納付においてスマートフォン決済のPayBをそれぞれ導入しております。このほか、平成29年10月からBOAT RACE多摩川においてキャッシュレス投票を実施しております。 次に、令和2年9月以降に導入したキャッシュレス決済についてであります。市税等の納付におけるスマートフォン決済については、令和4年度までにPayPayやd払いなど、7種類のペイ払いを導入しております。また、令和4年3月から市民課、市民税課、資産税課の窓口にキャッシュレス対応レジを導入しており、各種証明書等の支払いにおいて、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応しております。なお、令和5年4月以降になりますが、市税や国民健康保険税などの納付においてクレジットカード決済を導入する予定であります。このほか、市税、国民健康保険税の納付書に印刷した地方税統一QRコードを読み取ることで、指定の支払方法により納税できる仕組みの導入も予定しております。 次に、キャッシュレス決済の割合についてであります。住民票の写しや課税証明書などの支払いでは、令和4年4月から令和5年1月までの間の支払金額は477万1060円で9.0%、件数は1万1204件で22.8%でした。また、市税、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料などの納付では、令和3年度の支払金額は1億8902万7000円で1.2%、件数は8320件で1.8%でした。 次に、取扱手数料についてであります。住民票の写しなどの支払いでは13万5625円、市税などの納付では50万3360円でした。 次に、費用対効果についてであります。キャッシュレス決済を導入したことにより、市としては決済代行事業者への手数料の負担が発生いたしますが、現金紛失等のリスクの軽減や現金取扱事務の効率化を図ることができます。また、利用者の方にとっては現金を持ち歩く必要なく、スマートフォン等を利用して市税等を納めることができることから、利便性の向上や納付機会の拡大に寄与しているものと捉えております。 次に、キャッシュレス決済を導入していない収納事務への導入についてであります。スポーツ推進課や子育て推進課では、今後業務システムの更新を予定しております。その更新時期に合わせて、施設使用料や保育料の収納におけるキャッシュレス決済の導入を検討してまいります。 また、美術館など他の施設において手数料等の収納をキャッシュレスで行うことは、市民の方の利便性等の観点から、その必要性は認識しております。一方で、費用対効果などを見極める必要があることから、公金の効率的な収納方法等について検討を行う青梅市公金収納効率化等検討委員会において検討してまいります。 次に、脱コロナに向けたマスク着用に対する考え方についてであります。政府は1月27日、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけについて、5月8日から、現在の2類相当から季節性インフルエンザと同じ5類への引下げを決定したことに伴い、マスクの着用についても見直しを行う考えを示しました。その後、2月10日には感染状況、厚生科学審議会感染症部会の意見や厚生労働省アドバイザリーボードにおける議論を踏まえ、マスク着用の考え方について、屋内では原則着用、屋外では原則不要としている現在の取扱いを改め、行政が一律にルールとして求めるのではなく、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本とすることといたしました。また、政府は、各個人のマスクの着用の判断に資するよう、感染防止対策としてのマスクの着用が効果的である場面などを指し、一定の場合にマスクの着用を推奨することとしております。この見直しは、円滑な移行を図る観点から、国民への周知期間や事業者等の準備期間を考慮し、3月13日から適用することとしております。政府が示すマスクの着用が効果的な場面でありますが、高齢者等の重症化リスクの高い方への感染を防ぐため、医療機関を受診する場合や高齢者施設などを訪問するとき、また、通勤ラッシュ時など混雑した電車やバスに乗車する際にマスクの着用を推奨することとしております。そのほか、重症化リスクの高い方が感染拡大時に混雑した場所に行くときについては、感染から御自身を守るための対策としてマスクの着用が効果的であるとしております。さらに、症状がある場合は、感染を広げないため外出は控えるとともに、通院等でやむを得ず外出するときは人混みは避け、マスクを着用することとされているほか、高齢者等の重症化リスクが高い方が多く入院、生活する医療機関や高齢者施設等の従事者については、勤務中のマスクの着用が推奨されております。このほか、マスクを着用するかどうかは個人の判断に委ねることを基本として、本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、また、個人の主体的な判断が尊重されるよう、配慮が必要とされております。 以上のことから、市といたしましては政府の方針に従い、個人の主体的な選択を尊重し、マスクの着用は個人の判断に委ねることを基本としてまいりたいと考えております。なお、今回のマスク着用の見直しにつきましては、広報おうめ3月15日号及び市ホームページにおいて周知してまいります。 次に、職員のマスク着用についてでありますが、政府の方針を踏まえ、基本的に個人の判断に委ねることといたします。一方で、マスクの着用が効果的とする場面に関連する業務では引き続きマスクの着用を推奨してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 初めに、小中学校でのマスクの着用についてお答えいたします。学校において感染症対策としてマスクの着用を始めてから3年が経過し、マスク着用が当たり前となっております。小学校も中学校も、現在の3年生までは入学した当初からマスク生活を送っており、マスクを着用しない学校生活を知らないほどであります。マスクの着用は感染拡大を防ぐという一定の効果があったと考えますが、マスクをつけることにより息がしにくいことやお互いの表情が見られないことなど、デメリットも生じております。感染状況が改善されつつある現在、このデメリットを解消していく必要があるものと考えております。マスクの着用について、個人の意思を尊重することは大切でありますが、国や都の方針に従い、熱中症予防などの観点からも、必要がないときにはマスクを着用しないことについて指導をしてまいります。なお、マスクを着用していることや着用していないことによって、子どもたちの間で差別、偏見等がないよう、併せて適切に指導してまいります。 次に、学校給食についてお答えいたします。 初めに、給食の食べ残し、牛乳の飲み残しの状況についてであります。給食センターでは、調理の際の野菜くずと給食の食べ残しを一緒に処分しておりますことから、食べ残しの量のみの把握はできませんが、その総量として令和3年度では年間約187トンを処分しており、年々減少傾向であります。一方、牛乳の飲み残しにつきましては令和3年度に約71トンを処分しており、やや増加傾向にあります。原因でありますが、給食の食べ残しは、献立の工夫や児童・生徒数の減少により減っているものと捉えております。牛乳につきましては、食材価格の高騰でジュースなどの提供回数が減少し、牛乳の提供回数が増えている事実はありますが、実際に飲まない児童・生徒が増加しているかどうかまでの検証はしておりません。なお、1人当たりの食べ残し、飲み残しの量につきましては、教職員分なども含んだ総量であることや、調理の際の野菜くずと給食の食べ残しを一緒に処分していること、また、食べ残しも飲み残しの牛乳も小中学校分を一括して処理しておりますことから、算出できておりません。 次に、食べ残し等に係る処理費用についてであります。調理の際の野菜くずを含めた給食残渣の処理費は、令和3年度決算額では運搬及び処分料として計1029万円余であります。また、牛乳の飲み残しに係る処理費は512万円余であります。 次に、給食時間についてであります。青梅市では、小学校は40分から45分が主であり、中学校は30分から40分が主となっております。令和3年度の東京都の調査結果によりますと、青梅市の小中学校ともに標準的な時間であると認識をしております。 次に、コロナ禍での黙食から会話をしながらの給食への対応ですが、現時点では明確な予定はありません。国は地域の実情に応じた対応を求めておりますので、東京都教育委員会の動向等を踏まえ、校長会でも意見交換しながら適切に対応してまいります。なお、黙食と食べ残しの関係につきましては不明であります。 次に、学校現場での食べ残し等を減らすための取組についてであります。各学校では、食育推進のため毎年給食指導計画を作成し、様々な機会や授業を通じて食育に取り組んでおります。また、学校給食センターの栄養士も、学級担任等との連携による食に関する授業の実施や食育ポスターの配布、掲示を実施しております。今後も一層の工夫を重ねながら、SDGsの観点からも、食べ残し等を減らすことができるよう努めてまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 暫時休憩いたします。 △午後0時04分 休憩 △午後1時09分 開議 ○議長(鴨居孝泰) 再開いたします。 引き続き一般質問を行います。 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) それでは、会計年度任用職員について、2回目の質問をいたします。 昇給に関してですが、会計年度任用職員に昇給はあるのでしょうか。他市の状況はどうなっていますでしょうか。なければ、昇給制度を設けるべきであると思いますが、見解を伺います。 会計年度任用職員は1年ごとに更新しており、毎年評価していると思いますが、その評価を昇給などに生かすことはできないのでしょうか、見解を伺います。 会計年度任用職員には期末手当はあるが、正規職員と違いまして勤勉手当がないといったことがあります。期末手当は、令和2年、令和3年と、支給月数が0.1月ずつ下がり、今年度は勤勉手当のみ0.1月引き上げられたが、会計年度任用職員には勤勉手当がないので支給はされておりません。この勤勉手当に関してですが、昨年12月20日に閣議決定された令和4年の地方からの提案等に関する対応方針において、会計年度任用職員に係る手当については、勤勉手当の支給について検討を行い、令和4年度中に結論を得る。その結果に基づいて必要な措置を講ずると、国も何らかの対応を検討しているようです。期末手当が下がり、勤勉手当がないといった状況は、正規職員と比べて不均衡になっていると思いますが、見解を伺います。また、不均衡となっている勤勉手当の分を報酬で保障するなど、対応はできないでしょうか、見解を伺います。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 会計年度任用職員の昇給についてであります。多摩26市において会計年度任用職員に対する昇給制度を設けている自治体は、八王子市、昭島市、日野市の3市と承知しておりますが、いずれも青梅市においては在職していないフルタイムの会計年度任用職員に対するものであり、パートタイムの会計年度任用職員に対する昇給制度については確認できておりません。会計年度任用職員は任期が一会計年度内に限られていることや、パートタイムの職であることなど、任期の定めのない常勤職員とは勤務条件や職務の内容及び責任の程度が異なることなどから、現時点で昇給制度を導入する予定はありません。 次に、期末・勤勉手当の支給についてであります。会計年度任用職員には、地方自治法の規定等により期末手当は支給されますが、勤勉手当は支給されないこととなっております。また、期末手当は青梅市会計年度任用職員の報酬、費用弁償および期末手当に関する条例により、係長職以下の常勤職員と同等の支給月数を支給することとしております。このため、今年度の給与改定のような常勤職員の勤勉手当のみが引き上げられた場合、常勤職員と会計年度任用職員との間に不均衡が生じる結果となったものであります。会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給について、国は今月3日の閣議で、令和6年度から支給を可能とする地方自治法改正案を決定しました。市といたしましては、国の法改正に合わせ適切に対応してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) それでは、3回目の質問をいたします。 会計年度任用職員は、採用から5年経過後、公募しなければならないという決まりがあり、今働いている方には雇用の不安があるというふうにも思います。再来年にこういった公募を行わなければなりませんが、また新しく採用し、新人教育を行った場合、現場の負担が増大することも予想されます。更新に上限を設けず、任期を定めていない自治体もあるというふうに聞いております。働いている方の不安の払拭の意味も含めて、青梅市でもこのような取組を行ってはいかがでしょうか、御見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 会計年度任用職員の再度の任用についてであります。会計年度任用職員の採用の方法については、地方公務員法において競争試験または選考によるものとすると規定されており、本市では、青梅市会計年度任用職員の任用等に関する規則において、会計年度任用職員の任用は選考により行うこととし、その選考は公募によると定めております。また、同一の職務内容と認められる職への任用を行う場合において、面接や勤務実績等に基づき能力の実証を行うことができると認める場合は、公募によらない任用ができるものとし、その上限を4回と定めております。会計年度任用職員の公募は、当該会計年度任用の職にふさわしい人物を採用することを目的に行うものであります。広く優秀な人材を求めるためには、均等な機会の付与の考え方に基づき公募を行い、客観的な能力の実証を行うことから、一定の年数による公募は必要があると考えております。 ○議長(鴨居孝泰) 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) 次に、キャッシュレス決済についての2回目の質問をいたします。 このコロナ禍ということでキャッシュレス化がかなり進み、実際にお金に触れる機会が大変減ってしまったため、子どもたちがお金の価値を感じにくくなっているといったことも聞きます。キャッシュレス決済化が進み、お金が目に見えなくなっており、スマートフォンやクレジットカードにはお金が無限に入っていると思う子さえいるというふうにもニュースで聞きました。ある保護者には、子どもにICカードを渡したらもうどんどん使ってしまったといったことも聞きますし、最近ではお金をPayPayで渡すといったことも聞いております。キャッシュレス化が進む中、子どもたちへのお金についての教育を行うべきであると思いますが、そういった取組を学校や市で行ってはいかがでしょうか、御見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 小中学校におけるお金の教育についてお答えいたします。子どもたちの生活の中でもキャッシュレス化は進んでおり、電車やバスの利用だけでなく、コンビニエンスストア等でも交通系電子マネーなどを利用している子どもはおります。SNS上で提供されるゲーム、いわゆるソーシャルゲームにおいて、小中学生が高額課金のトラブルを起こしたことが社会問題として取り上げられてもおります。このような中、成人年齢が引き下げられ、18歳で様々な契約が自分でできるようになり、お金に関する教育の必要性が高まっております。お金に関する教育は、学習指導要領解説において、現代的な諸課題に関する教科横断的な学習内容として、消費者に関する教育の中で示されております。具体的には、小学校では、5、6年生の家庭科において、物や金銭の使い方と買物について学習する単元があり、買物の仕組みや消費者の役割とともに、物や金銭の大切さと計画的な使い方について理解することなどが示されております。また、中学校では、社会科の公民的分野において、経済について学習する際に金融の仕組みや働きについて理解することと示されております。具体的な取組といたしまして、吹上中学校では3年前から、財務省関東財務局、市内信用金庫及び証券会社の協力を得て、3年間を通じて金融経済教育を実施しております。このように、青梅市内の小中学校においては、お金に関する教育についても学習指導要領に沿って授業を進めているところであります。今後も現金を扱う機会が減っていくことが予想されます。子どもたちがお金の価値を正しく認識できるよう、機会を捉え、市民団体との連携を視野に入れながら、codomoマーケットなどの体験も通して、お金について学習できるよう取り組んでまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) 次に、脱コロナについての2回目の質問をいたします。 来週の3月13日以降のマスクの着用については、市職員、個人の判断、主体的な選択が基本ということでございました。しかしながら、マスクの着用を個人に委ねるとなると、日本人の特性とも言われますが、周りの目を気にしたり、右へ倣えでなかなか外しづらいということが起きるのではと懸念しているところでございます。青梅市のトップである市長が率先して、マスクをできる限り外していくといったことも必要ではないかというふうに思いますが、御見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) マスクの着用についてであります。私自身につきましては場面場面に応じて適切に判断していくことといたしますが、基本的には、マスクの着用が推奨される場面以外ではマスクを外して過ごす機会が増えるのではないかと考えております。 ○議長(鴨居孝泰) 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) 次に、学校給食についての2回目の質問をいたします。 食べ残し、飲み残しということで伺いましたけれども、牛乳は、中学生になると途端に飲まなくなるということも聞きますが、実態はいかがでしょうか。特に女の子の中では、牛乳を飲むと太ってしまうといったこともうわさで広まってしまうといったことも聞いております。給食に牛乳は欠かすことができない栄養素であると聞きますが、給食と牛乳が合わないのではと、給食時とは別に牛乳を飲むドリンクタイムを設けた自治体──これは三条市です──があります。本市でもこういった試みを行ってはどうでしょうか。また、牛乳の飲み残しが多いのであれば、牛乳に代わるもので代用はできないのでしょうか。 食品メーカーが学校への出前授業をし、その食べ物や飲み物がどうやってつくられるか、どういった栄養素があるのか、講義をしてくれるといったことがあるそうです。そういった授業を受けた結果、児童・生徒の食べ残しが少なくなるといった効果もあるというふうに聞きます。このような出前授業を、牛乳メーカーなどへ依頼してはいかがでしょうか、見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 中学生の牛乳飲み残しの状況についてであります。現在、各学校ごとの統計を取っておりませんので、詳細は確認できません。しかしながら、牛乳を飲んでいただくことで必要な栄養の確保につながりますので、今後、牛乳の飲み残しの実態を把握、分析する必要があるものと認識しております。 次に、ドリンクタイムについてであります。先行実施した新潟県三条市では、牛乳の飲み残しは減りましたが、準備や片付けなどによる教職員の負担が増えたこと、手洗いの時間の確保や衛生面での課題などもあり、現在は廃止をしております。今後、他の自治体の状況などの情報収集に努めたいと考えております。 次に、牛乳の代用についてであります。国の定める学校給食で提供すべき栄養摂取の基準を満たすためには、価格が安く、栄養が多く含まれている牛乳を提供することで、結果、給食の副菜の選択肢が大変多くなり、様々な献立を提供できるようになります。こうしたことから、今後も牛乳の提供については継続してまいります。 次に、食品メーカー等による出前授業についてでありますが、現在特に実施はしておりません。学級担任等と給食センターの栄養士の連携による食に関する授業なども実施しておりますこと、また、コロナ禍前には地元農家による生産者からのお話などの機会を設けたりしていたこともありますので、今後、御指摘の方法なども視野に入れながら食育を推進し、児童・生徒の健康保持に努めてまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) それでは、3回目の質問です。 最近では学校給食の無償化を行う自治体が都内で増えてきているといったニュースも散見されます。現在、都内での給食無償化についての状況はどうなっていますでしょうか。また、本市で給食無償化した場合はどれくらいの費用がかかるのでしょうか、伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 都内における学校給食無償化の状況についてであります。3月1日までの新聞報道等によりますと、23区のうち7つの区が小中学校の給食費を無償化し、足立区は中学校のみの給食費を無償化し、練馬区は第2子以降を無償化するとされております。また、26市におきましては、狛江市が第3子の無償化を実施という情報はありますが、その他の自治体において無償化を予定しているところはないものと認識をしております。 次に、学校給食費を無償化した場合の費用でありますが、令和4年度における保護者に負担していただくべき給食費の総額の見込額は、2月、3月の無償化を実施しないとした場合、年間総額で約4億円であります。 ○議長(鴨居孝泰) 片谷議員。 ◆第9番(片谷洋夫) 学校給食について4回目です。 現在少子化が進み、いろいろな自治体で給食無償化ということで、子育て世代に選ばれる自治体になるように、そういった取組を行っているかと思います。また、教育に関してお金がかかり過ぎるといったことでも給食無償化に踏み切ったというふうにも思います。青梅市に関しても、この学校給食無償化、ぜひ検討してはと思いますが、市長の御見解を伺いまして質問を終わります。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 給食費の無償化についてであります。国を挙げて子ども政策の推進が行われる中、青梅市においても施政方針で申し述べたように、こどもに関する施策の実施体制を強化するなど、積極的に取り組んでいるところであります。こうした取組が、共働き子育てしやすい街ランキング2022において3年連続で全国の上位に位置づけられたものと認識しております。学校給食費の無償化でありますが、先ほど教育長が答弁したように、約4億円という財源が継続的に必要となるものであり、この財源を考慮すると、実現には大きな課題があると認識しております。給食費の無償化にこだわらず、さらに子育て世代に選ばれる青梅市を目指し、子育て支援施策として何が効果的なのか、何が重要なのかを適切に判断しつつ、引き続き各施策に取り組んでまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第9番片谷洋夫議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △第4 第2番 山崎哲男議員(一括制)  1 ひとり親家庭への支援について ○議長(鴨居孝泰) 次に、第2番山崎哲男議員。    〔第2番議員質問席着席〕 ◆第2番(山崎哲男) 通告に従いまして、ひとり親家庭への支援について質問いたします。 私は、令和4年2月定例議会において、日本シングルマザー支援協会と青梅市との協定についての一般質問を行いました。その後の市の取組状況と今後の方向性について質問したいと思います。 さて、毎年実施されている国民生活基礎調査において、特に3年に1回の大規模調査で母子世帯の所得状況及び貧困率の状況が公表されております。最新のデータとしては2019年調査となりますが、こちらを見ますと、所得状況は全世帯の総所得の平均がおよそ552万円となっていることに対して、母子世帯は平均およそ306万円と、240万円を超える差があります。貧困率の状況では、OECDの定義の新基準に基づく相対的貧困率は、子どもがいる現役世帯が13.1%となっており、そのうち大人が1人の世帯では48.3%となっています。ひとり親世帯の2軒に1軒が貧困世帯という状況であり、こうした世帯での子育てにおいては、経済的負担の厳しさから、子どもの成長にも少なからず影響があると考えられ、ひとり親家庭の自立支援は重要な課題であると言えます。 令和4年2月定例議会の一般質問での市長の御答弁は、令和4年度における具体的な取組としましては子育て講演会の実施を計画しておりますとのことでありましたが、令和4年度からこの協定を活用した支援事業の取組と、その状況について伺いたいと思います。 1回目の質問です。日本シングルマザー支援協会との連携協定に基づく事業として、令和4年度に実施されたひとり親家庭サポート講座事業について、実施した目的や達成した効果など、事業の実施概要についてお答えください。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) ひとり親家庭への支援についてお答えいたします。 ひとり親家庭サポート講座についてであります。本講座は、昨年度、ひとり親家庭の経済的自立の促進に積極的に取り組まれている一般社団法人日本シングルマザー支援協会と締結した、ひとり親家庭の自立支援に関する連携協定に基づく第1弾の事業として実施したものであります。 次に、実施概要についてであります。講座の目的は、ひとり親家庭の方に、「子どもの未来を創る働き方」として、子どもの可能性を伸ばせる環境を整えること、そのための経済力を身につけること、ひとり親の経済的自立を意識づけのきっかけとすることといたしました。そして、講座のテーマを「ひとり親家庭の未来を明るく楽しく!!」として、講師は支援協会代表の江成道子氏にお願いいたしました。 次に、講義の内容についてであります。生活費や教育費、老後費用など支出コスト、自分の賃金や貯蓄など収入をしっかり計算し、家計を把握することの重要性を再認識するとともに、生活が安定する仕事を選んで長く楽しく働く環境を整えることが、子どもの未来をつくることにつながるとの内容でありました。 次に、参加者の状況でありますが、今回は新型コロナウイルス感染防止対策を考慮し、会場参加とオンライン参加のハイブリッド方式で実施しました。参加者は、会場参加が3名、オンライン参加が7名でありました。なお、平日の開催であったことから、仕事などの都合で出席できなかった方のために、支援協会の協力を得て、当日の講座の動画配信による受講者の再募集を行ったところ、さらに16名の方に御応募いただきました。 次に、事業の効果であります。受講者からは、家計管理の大切さや、仕事をしながらの子育ても有意義であることへの気づきが得られたなどの感想を頂いております。なお、受講者のうち希望された4名の方が支援協会の個別相談支援をオンラインにより継続しておりますことから、一定の効果があったと捉えております。初年度ということもあり、連携協定に基づく実施事業による協会の支援を受けている方はまだ少数でありますが、自立への第一歩は一人一人のきっかけが大切と考えておりますので、一定の効果があったと捉えております。引き続き、より多くのひとり親家庭の経済的自立の促進を図っていきたいと考えております。 ○議長(鴨居孝泰) 山崎議員。 ◆第2番(山崎哲男) 丁重な御答弁ありがとうございます。 ひとり親家庭サポート講座について、コロナ禍での開催ではありましたが、会場参加と新型コロナウイルス感染症防止の対策としてオンライン参加のハイブリッド方式で実施など、工夫をして開催されたことは大変評価いたします。また、講演会開催後に当日の講演内容の動画を配信することとし、市広報やLINEで再募集を行ったところ、さらに多くの御参加を頂いたとのことで、私の期待以上の取組であると感じました。 そこで、2回目の質問です。市長は施政方針演説において、令和5年度には講座の実施に加えて訪問型の相談支援事業を行うとありました。事業実施の狙いや期待する効果など、この事業の計画概要についてお答えください。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 令和5年度の実施事業についてお答えいたします。令和5年度は、ひとり親家庭サポート講座に加え、新たにひとり親家庭等訪問相談事業を開始いたします。この訪問相談事業の実施に当たっては、支援協会が推進しているひとり親コンシェルジュの活用を考えております。ひとり親コンシェルジュとは、シングルマザーの当事者でもあり、支援協会が育成を進めているひとり親支援の専門相談員であります。その役割は、「相談者に成り代わって、相談者以上に相談者を知り、相談者とそのお子さんの未来を、相談したその日から良い方向に向けていく」とされております。本事業の相談対象者は、経済力を身につけ、経済的自立を目指したいと強い意志を持つひとり親を想定しております。支援方法は、ひとり親コンシェルジュが、相談者の状況により自宅への訪問相談や就職セミナーへ同行するなどのアウトリーチ型による支援も検討しております。また、支援協会が持つ何万人もの相談を受けてきたデータや知識を使った高いレベルのオンラインによる個別相談も活用し、市役所が閉庁している時間帯における相談支援を継続的に受けられる予定であります。現在、先進自治体での実施状況などを参考に、支援協会と青梅市の地域性に合った支援内容の検討を進めております。 ○議長(鴨居孝泰) 山崎議員。 ◆第2番(山崎哲男) これまでの市役所で待つ相談支援から、積極的に市から出向いて行う、ひとり親家庭等の訪問相談事業を開始するということで、大きく前進した相談体制であると感じました。ぜひこの取組を継続していっていただきたいと思います。 では、3回目の質問を行います。 ひとり親家庭支援は継続的に行うものと考えておりますが、第7次総合長期計画では、1-3、地域共生社会の推進、4の生活困窮者等支援の充実の中に、ひとり親家庭について、「地域で孤立している方や潜在的な困窮状態の方の実態を把握しつつ、一人ひとりの状況に応じた支援を行います」とあります。市ではどのように支援を継続していこうと考えておられますか。 最後に、ひとり親家庭への支援について市長の決意を伺い、質問を終わります。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) ひとり親家庭への支援の継続についてお答えいたします。サポート講座につきましては、ひとり親が自分自身の意思により受講する参加型の自立支援であり、きっかけや機会を提供することにより自発的な自立を促す事業として考えております。対して、訪問相談事業はアウトリーチ型の自立支援であり、ひとり親コンシェルジュが専門的な見地からの継続的な支援を行うことにより、ひとり親の自立マインドを高めていくことに効果があると考えております。いずれのアプローチもひとり親家庭の子育て環境の改善につながるもので、自立支援事業の継続は重要であると認識しております。 私は、第7次青梅市総合長期計画で、「ひとり親家庭が地域の中で孤立することなく、安心して自立した生活を送ることができるよう、相談・連携体制を強化し、子育て・生活支援や就労支援、こどもの学習支援の充実を図る」といたしました。この施策を着実に進め、全ての子どもが誰一人取り残されることなく、この青梅で将来への希望を持って健やかに育っていく地域社会の実現を目指してまいります。
    ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第2番山崎哲男議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △第5 第7番 ひだ紀子議員(併用制)  1 広報おうめを全戸配布にし、市民に情報を公平に届ける体制を  2 中学校の校則等の見直しはどう進められているか  3 健康寿命を延ばす施策について    ──がん検診等の無料化と検診項目の追加を── ○議長(鴨居孝泰) 次に、第7番ひだ紀子議員。    〔第7番議員質問席着席〕 ◆第7番(ひだ紀子) まず、広報おうめを全戸配布にし、市民に情報を公平に届ける体制をということで質問します。 私は、広報おうめは全戸配布するべきであると考えています。市が出す情報は公平に市民に届けるべきではありませんか。12年前、青梅市の世帯数は約5万8900、新聞折り込みで4万5000世帯に配布していました。駅などに置く分が5000部。この5000部が市民の手に届いたと仮定すると、約5万世帯、85%の世帯に配布しているというのが12年前の市の御答弁でした。このときは、約8900の世帯に届いていなかったのですね。状況は、今はもっと深刻化しています。令和2年では、新聞折り込みは約2万8300世帯。激減です。それほど新聞を取るお宅が減った。約1万7000世帯減っているのです。希望した世帯には、新聞店による戸別配布が行われています。令和2年5月の時点で5200部。合わせて約3万3500世帯に広報おうめが届けられています。しかし、何と約2万7000世帯には届いていません。 また、この10年間に、三多摩26市では以前は全戸配布しているところは13市でしたけれども、令和2年までに全戸配布が20市に増えています。そこに新型コロナがやってきました。市民に届けなくてはならない情報はたくさんありましたよね。10万円の給付金とか、コロナの情報、ワクチンの情報。ところが我が市には、広報おうめで確実に全戸にお届けする体制がなかったわけです。全戸配布している20の市と比べて、どうあがいても新型コロナやワクチンの情報は行き渡らなかった。市報を全戸配布しているところは、本当に繰り返し繰り返し、詳細な情報を届けることができたわけです。 青梅市は、新聞店による戸別配布がありますよと全戸配布で市内にお知らせをして、これでようやく3万6300世帯にお届けできるようになりました。届いていないお宅は、なお2万5000世帯ほどあります。やはり約40%のお宅には届いていない。令和4年度の行政報告書によれば、市内には約6万4400世帯が住んでおられます。しかし、広報おうめは毎号約4万部しか印刷されていません。市は最初から、もう4万部以上のものは配らないというふうに、こう決めているわけですね。仮にこの4万部が全部市民の手に届いたとしても、なお約2万4400の世帯には届いていない。依然として約40%近い世帯に広報おうめが届いていないという計算になります。 質問です。 ①香川県高松市は、25%の世帯に広報が届いていない、それを監査委員が問題であると言ったことから、全戸配布に踏み切っています。40%の世帯に届いていない青梅市との認識の違いは大きいですよね。青梅市は、「必要とされる方」または、あるときは「希望している方には」と言いましたね。配布できていると、認識していると、かつての答弁ではこうでした。どういう根拠を持ってそういうふうに認識しますか。 ②新聞折り込みでの広報配布のメリットは、過去の市の答弁をじっくり読ませていただくと、1、速報性がある。すなわち1日で配れる。人口密度の少ない地域、山間部など起伏の多い地形もあるので、戸別配布に日数がかかってしまい、届く日にばらつきが出る。これは公平ではないということでした。もう一つのメリットは、費用が格段に安くて済むとのことです。 さて、ここで皆さんに伺いたいのですけれども、届く日に若干のばらつきがあるのと、40%のお宅に届かないのと、比較してみてください。どちらが不公平ですか。私、40%のお宅に届かないというほうがよほど不公平だと思うのです。市の広報には、補助制度や健診の情報など、生活や健康に密接に関わる情報も載っていることを考え合わせると、届かないということは重大な問題だと思います。市の認識を聞かせてください。 ③高松市、大分市、舞鶴市、福岡県嘉麻市などが、自治会の役員による配布や新聞折り込みを廃止して、全戸配布に踏み切っています。この4つの自治体の広報は月1回です。ページ数は25ページから30ページ。人口密度の低い地域を抱える市もありますし、青梅市と同じく山がちの地形のところもあります。しかし、これらの自治体は全世帯に市報を届けるということを費用や手間よりも大きな意義があると見出したので、全戸配布に踏み切ったのだと思います。月1回の発行にしたのはポスティング費用などを半分に抑えるためでもあると私は見ています。 大分市は、令和3年から15か月間、試行的に月1回の市報発行としました。で、その間に広報に関する市民意識調査を行いました。月1回の発行でいいのですか、また、情報に対して満足度はどのぐらいですかと。そういうのを調査しました。「満足」「どちらかといえば満足」という賛成意見がそれぞれ80%を超えています。つまり、月1回の広報発行で、市民は困っていないのです。そういうことが分かったので、大分市は令和4年10月から正式に月1回発行としています。こうした先行事例をどう受け止めますか。月1回の発行で全戸に配布という選択肢は我が市でも検討してみるべきではありませんか。 ④最近の広報おうめ編集、レイアウト、デザインは、随分工夫が感じられます。QRコードも活用されているし、非常に読みやすくなった。記事と記事との間の間なども、とてもきれいでいいですよね。しかし、雑誌型の広報と比べると、行政のお知らせがやはり並んでいるなという印象は拭えないのです。青梅で人が働いている、生活している実例をもっと紹介したり、市民にとって有益な行政の仕組みなどを分かりやすく紹介するような記事は、スペースに限界があるから無理なのでしょう。市民が親しみを持って受け止めてくださるような内容を載せていくには、もっとページ数が必要だと思います。市民が、自分が生きていく共同体として青梅を感じる、またはそういう視点を育てる空気を紙面の中につくることができたら、私はすばらしいと思います。とりわけ若い世代の市民に青梅という共同体への共感を持っていただけるような雑誌型の広報紙は将来の青梅のためにも必要ではないでしょうか。 2つ目の質問は、中学校の校則等の見直しはどう進められているか。 令和3年9月に「小中学校の校則・決まりを見直そう――ブラック校則の点検を――」という一般質問をしました。情報公開請求で青梅市内の学校の決まりごと、校則と呼ばれるものを手にして読んでみたところ、非常に驚いたからでした。かつて中学校が荒れていたときに、各学校が次々と決まりごとをつくってきた。それが見直されないまま放置されて、積み重なって、下着の色や靴下の色を白にせよ、ツーブロックの髪型は禁止、校内でのたくさんの行動制限など、窮屈に感じざるを得ない内容が子どもたちを縛っているのではないかと感じたのです。「一度総ざらいして見直しをし、子どもたちの自主性を尊重し、自由な行動の範囲を広げるべく話し合う必要があるのではないでしょうか」と提案したところ、当時の教育長から「学校を取り巻く社会環境や児童・生徒の置かれている状況は絶えず変化していくことから、校則の内容は、児童・生徒の実態、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識を踏まえているかなどを確認して、見直しを図っていくことが必要であると思います。校則の内容につきましては、校長の権限でありますが、その見直しについて児童・生徒が話し合う機会を設けたり、保護者にアンケートを取るなど、様々な意見を十分に聞き、児童・生徒が校則の意義を十分に理解するとともに、自分の学校に必要な約束と捉えまして、自主的、自発的な行動につながるよう、そうした各学校の取組を支援していきたい」というお答えでした。 さて、それから1年5か月たち、令和4年から5年にかけて校則などの見直し状況が分かる資料を情報公開請求してみました。これを基に中学校の校則等の見直しについて伺います。 ①市内の10校の中学校で、生徒たちとともに見直しに取り組んでいると明確に示されているのは1校のみです。ほかは生徒会からの要望を取り上げたのが1校、生徒アンケートを取り職員が検討したのが1校ということで、数として非常に少ない。資料さえ出てこない学校もあります。教育委員会はこの現状をどう捉えますか。 ②校則や決まりごとや、その見直しのプロセスを、保護者、地域の人々、市民に見えるように公開していくことが風通しのよさを確保する一つの方法だと考えますが、ホームページなどでの公開の状況はいかがでしょうか。 3つ目の質問です。健康寿命を延ばす施策について。がん検診等の無料化と検診項目の追加を。 第7次青梅市総合長期計画では、市は「目指せ!健康寿命日本一のまち」を掲げています。市民の意識を高める機会を多く提供し、各種健診・検診の受診勧奨、自らの健康状態を知ることで、生活習慣や食生活等の見直し、改善を促進するため、受診しやすい環境づくりや効果的な啓発等により、受診率向上を図るとしています。 ①青梅市は肺がん500円、胃がん500円、大腸がん200円、乳がん1000円、子宮頸がん500円、成人歯科検診500円、骨密度検診200円と、市の検診事業の多くに自己負担があり、有料です。近隣自治体と比較してみますと、羽村市、福生市、瑞穂町は、乳がん検診は1600円ですが、そのほかは全て無料です。昭島市、武蔵村山市、西東京市、奥多摩町は、これら全てが無料です。市が掲げる受診しやすい環境づくりのためには、まずこれらを無料化し、健康への市の積極的な姿勢を市民に広くアピールしてはどうでしょうか。 ②多摩の10市と比較してみますと、昭島市、武蔵村山市、立川市、東村山市では、眼科検診を実施しています。緑内障、糖尿病網膜症など、知らずにいると失明を招くような眼科疾病を早期に発見することは、市民の健康や生活にとり非常に重要と考えてのことと思います。昭島市、武蔵村山市は、これも無料です。 前立腺がんを早期に発見するため最も有用と言われるPSA検査は、血液を検査することで前立腺がんの可能性を調べます。早期発見で治癒が可能と言われます。福生市、昭島市、武蔵村山市、奥多摩町は無料で、そしてあきる野市は300円、西東京市は500円でこの検査が受けられます。また、西東京市は600円で喉頭がん検査も実施しています。 「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を表す健康寿命を延ばすことは、多くの市民が願っていることです。青梅市も、眼科、前立腺がん、喉頭がんの検診をぜひ市民のために取り入れていくべきだと考えます。検討してはどうでしょうか。 1回目の質問を終わります。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 初めに、広報おうめについてお答えいたします。 まず、広報おうめの配布に対する認識についてであります。広報おうめの配布につきましては、速報性を考慮し、発行日当日にお届けができる新聞折り込み方式と、配布を希望する世帯への戸別配布に加え、公共施設や主要駅などの補完場所に配架しています。戸別配布制度については、令和3年2月、改めて全世帯にポスティングによる周知を実施したことにより、本年3月1日号の戸別配布部数は実施前に比べ約3600部増加の8600部になりました。また、転入者には、市民課からお渡ししている周知物の中に広報おうめ現物と戸別配布に関するチラシを入れて案内するなど、周知に努めております。補完場所についても、今年度新たな場所を検討し、金融機関など31か所に御協力を得られ、全体で94か所になりました。市といたしましては、紙媒体の広報おうめだけでなく、自治会のデジタル回覧や市のLINEにも掲載するなど、様々な媒体による環境の充実を図っています。こうしたことからも、必要とされている方には配布できているものと考えています。今後も紙媒体に限らず、あらゆる電子媒体を活用して周知してまいります。 次に、広報おうめの未配布世帯があることについてであります。令和3年度に実施した第30回市政総合世論調査では、市からの情報の入手方法として、様々な媒体を通じて広報おうめと回答した方が74.5%であり、このことからも必要とされている方には配布できているものと考えております。また、電子媒体の発達によりスマートフォンなどで手軽に情報収集が可能となっており、様々な媒体を活用した情報発信が重要であります。このことを踏まえ、市では紙媒体の広報おうめをはじめ、市ホームページ、LINE、メール配信サービス及び公式ツイッターなど、様々な媒体を活用し、いつでもどこでも幅広い年齢層に、時期を逸することなく、分かりやすく親しみやすい情報提供に努めているところであります。こうしたことから、広報おうめの未配布世帯においても情報提供ができているものと考えます。 次に、広報おうめの発行頻度についてであります。広報紙を月1回の発行としている自治体があることは承知しております。市では、各種情報を市民の皆様に分かりやすく親しみやすく、さらに時期を逸することなく提供することが重要と考えております。このことから、現状の月2回の発行が有効であると考えます。 次に、広報おうめの紙面についてであります。今年度10月1日号から、「伝える広報」から「伝わる広報」になるよう、読みやすく、分かりやすく、視覚で訴えられる広報紙にリニューアルいたしました。10月1日号及び3月1日号においては、時期に合わせた特集として、人にスポットを当てたインタビュー形式の記事も掲載したところであります。先ほども申し上げましたが、月2回の発行においても紙面の規格が大きく、1ページに多くの情報を掲載することができる現行のタブロイド版の特徴を生かし、様々な工夫により多くの情報を提供できているものと考えております。今後もさらに紙面を工夫するなど、市民に伝わる広報となるよう努めてまいります。 次に、健康寿命を延ばす施策についてお答えいたします。日本では、がんは30年以上も死因の第1位となっており、2人に1人ががんになると言われております。がんによる死亡や治療などによる生活の質の低下を減らすには、早期発見、早期治療が不可欠であり、がん検診の果たす役割は大変重要であります。現在、市では、胃がん、子宮頸がん、肺がん、乳がん及び大腸がんの5種類のがん検診に加えて、成人歯科検診、骨密度検診及び肝炎ウイルス検診の3種類の検診を実施しております。これらの検診は、健康増進法第19条の2に、健康増進事業として市町村が実施に努めるよう規定されております。また、厚生労働省では、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針を定め、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推奨しており、市におきましてもこの指針に記載されております5つのがん検診を実施しております。 市では、5つのがん検診のうち、乳がん検診を除く4つのがん検診について平成21年度まで無料で実施しておりましたが、平成22年度から、受益者負担の観点から検診費用の1割程度を自己負担金として徴収することとし、現在に至っております。なお、乳がん検診は平成21年度まで2000円を自己負担金として徴収していましたが、平成22年度から検診費用の1割程度となる1000円に引き下げております。市といたしましては、受益者負担の観点から、がん検診の無料化は現在のところ考えておりません。 検診項目の追加についてであります。国ががん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針において推奨しているがん検診は、市が現在実施している5つのがん検診であります。この5つのがん検診が推奨されている理由でありますが、これまでの研究で、罹患率や死亡率が高く、検診を行うことで死亡率を下げる効果があることが確認されているからであります。がん検診のメリットは、がんの早期発見、早期治療により死亡率の減少効果があることや、継続した検診につなげられることであります。一方、デメリットは、検査によっては偽陰性と偽陽性があること、生命に影響しないがんを発見してしまう過剰診断や、検査による出血や被曝などの偶発症があるという点であります。国の指針は、死亡率を減少させるとともに、デメリットを少なく、メリットを多くするための対象者と受診間隔について専門家による研究や議論を重ね、定めております。市といたしましては、現在実施しております国が推奨する5つのがん検診を着実に実施していくことが重要であると考えております。新たな眼科やがん検診の項目の追加につきましては、今後の国等の動向や他自治体の実施状況等を踏まえて、その必要性について研究してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 中学校の校則等の見直しについてお答えいたします。 教育委員会では、校則の見直しにつきまして、学校や地域の実態を考慮するとともに児童・生徒の主体的な取組となるよう、各学校に指導してきたところであります。改めて各中学校における校則の見直し状況について調査をしたところ、方法は各校によって異なりますが、全ての学校において生徒の意見を取り入れて検討がされておりました。生徒が話し合った内容を記録として残しておらず、見直しの経過をお示しできない学校もあるものと思われますが、校則の見直しに当たりましては生徒とともに取り組まれたものと認識をしております。 次に、校則などの見直しのプロセスについてであります。現在ホームページ上で校則を公開している学校は2校であり、次年度から公開する予定の学校は3校であります。また、校則の見直しのプロセスをホームページ上で公開している学校は2校であります。学校のホームページは、その学校の生徒や保護者、地域の方々だけでなく、転入して来られる方にとっても貴重な情報源となっておりますことから、校則を公開することは学校を知っていただくために効果的であると考えております。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) まず、最初の、広報おうめ全戸配布についての市の答弁を頂きましたが、まあ、ほぼ今までと変わらない答弁ですね。私は、もうしつこくしつこくこれを取り上げてきたので、皆さんも耳にタコができてしまっているよと思っていらっしゃるかもしれないのです。だけれど、なぜ取り上げるかというと、これは単に広報を配る問題ではなくて、やはり青梅市の政策として根本的なものだと思うからです。市民福祉の入り口、これが広報ではないですか。最近の青梅市の言葉の中には「一人も取り残さない」というのが出てきます。広報おうめが届いていないという世帯、新聞を取らない世帯、インターネットを見ない世帯、それから、そういう新聞屋さんによる戸別配布があるということも知らない世帯もまだまだあります。そういうお宅を取り残しているのではないのですか。私は、公平であるということは自治体の基本だと思っています。その公平さに届いていないところがあるのに、いつも同じ答弁でしのいでいけばいいというのは、これは、やはり青梅市の政策の問題だと思うのです。だから私はしつこく取り上げています。 最近、やはり新聞折り込みがもうこれは限界だなと気がついている自治体は増えているのです。新聞協会の発表でも、10年間で3分の2に減りました。これからもっと加速するでしょう。特に若い世代。千葉商科大学で学生たちにアンケートを取ったらば、新聞を毎日読みますという子は何と1%だったそうです。この人たちが大人になって、では新聞を取るかといったら、難しいでしょうね。そうしますと、何が起こるかというと――青梅市全体を、広報を見ていると捉えていくことができるのです。でも、若い世代のやり方、インターネットで検索して見ていく方法だと、自分の必要な情報にしか目が行かないのです。そうすると、青梅市全体の像というもの、青梅市像というものが若い世代に受け継がれない。皆さん、青梅市にずっと住んでいてほしいと言いますよね。だけれど、青梅市というものが全体像として定着しなければ、そしてそれがやはりいいほうへ変わっていく新しい風をはらんでいなければ、若者は定着しません。そういう意味で、やはり最大のいいツールは広報だと思うのです、広報おうめ。これを全戸配布することで、一人も取り残すことのない市民福祉、自治の基本である公平さ、そういうものをきちんと担保していく自治体になってほしいと願うわけです。いかがですか。 ○議長(鴨居孝泰) 副市長。    〔副市長登壇〕 ◎副市長(小山高義) 12年前のお話がございましたけれども、その当時と今とで、やはり社会の状況が変わっていることがございます。大きな部分は、やはりデジタルによるトランスフォーメーションであります。一人も取り残さないというのは、DXの大きな柱、目的、その一つでございます。そういった意味で、先ほども御答弁いたしましたけれども、紙媒体の広報をはじめ、市のホームページでありますとかメール配信、またLINE、公式ツイッターなど様々な媒体を活用して、幅広い年齢層に、時期を逸することなく、分かりやすく親しみやすい情報提供を図っているところでございます。紙での情報の発信も大切でございますが、同じ内容、広報の全容をこういった電子媒体でも御覧いただける環境を整えているところでございます。広報がぜひとも必要だというお声に対しては、市としてはやはりその周知に努めることは必要だと思っておりますので、そこら辺は全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。 若い世代は、取りも直さずインターネットの視聴環境でありますとか、電子媒体を使って情報を得る、そういったところで市の全容を確認しているというようなところも、電子媒体を使って情報発信も、情報を受けることもあると思います。広報おうめを必要とされる世帯には全力を挙げて、希望される方にはお届けする環境はこれまでも整えているところであり、それをお知らせするということは必要だと思いますので、今後もそこは努めてまいりたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) 言ってはなんですけれども、私が今までちょっと御紹介した大分市とか釜石市とか、小さいところも大きいところも、青梅市と一緒でLINEもやっています。メールもやっています。ホームページ、もちろんやっています。それでもなおかつ、やはり届けなくてはいけないというものは全戸配布だよねというので、全戸配布に踏み切っているわけです。そうした自治体の持つ危機感と青梅市の持つ姿勢、やはりすごく距離があるのです。特に高齢者の多い青梅市の現状を皆さん本当に分かっていますでしょうか。皆さん、だんだん新聞もお取りにならなくなる。新聞もほら、結構なお値段しますよね。だから、見る意欲とかそういうこと以前に、お金の節約もしたいしと言って取らなくなるのですよ。そうした方々に、やはり月1回、私は1回でいいと、いろいろな市を見て思うのですけれども、または月2回、きちんとおうちに広報紙が届くということはどれだけ支えになるか。そういうことをきちんと理解していただきたい。どこの市もやっています。LINEも、ホームページも、メールも、ツイッターも。だけれど、それでもなおかつ配っていかなくてはいけないのだというその姿勢ですよね。一つ私、この姿勢の違い、青梅市に伺いたいのです。どうして青梅市はそんなに紙媒体を配りたくないのですか。やはりお金の問題ですか。そこのところはっきりさせてください。 それから、月2回配ることで速報性があるというお話が常に出てくるのです。私、時々思うのですけれど、それは、もしかして勘違いではないかと。つまり、月1回しか配らなくなったら、1か月先の情報を載せるのですよ。ということは、市民としては計画を立てるのに余裕ができるのです。日本のスーパーのチラシはシビアではないですか。今日新聞に入ってきたチラシで、明日しかこの値段でやりませんとか書いてあるわけ。そうすると私たちバタバタしてしまうのですね。安い日に買いに行かなくてはとか。実はドイツのスーパーは2週間前にチラシが出るのです。で、2週間後か1か月後に同じ特売を2週間やるのです。そうすると、何かゆったりした時間がそこから生まれてくるのですよね。今の市報、来るでしょう。もう3日とか4日とか5日後のことが載っていたりしたらバタバタするではないですか。それがきちんと前もって準備されて、1か月後の予定がきちんと載っていれば市民がどれだけ助かるか、ゆったりした時間配分ができるか。そういったものの見方も必要ではないですか。いかがですか。 ○議長(鴨居孝泰) 副市長。    〔副市長登壇〕 ◎副市長(小山高義) まず、1点目の広報の紙の配布でございます。市として、紙で配りたくないということでは決してございません。先ほども申し上げましたとおり、様々な媒体を持って発行する手だて、そして広報を必要とする方への配布環境を整えているということから、そのような対応を図っているところであります。そして、経費的なことの比較ももちろん確認をしているところでございますが、それだけではございません。最小の経費で最大の効果を上げていくということを主眼に置いて、厳しい財政状況の中でもきちんと情報を届けられる環境の場を整えていくという考え方であります。 それと、広報の発行回数でございます。先ほど市長が御答弁を申し上げましたけれども、基本的には今月2回の発行を行っているところでございますが、各種の情報、市民の皆様に分かりやすく、また、さらに時期を逸することなく提供することが重要と考え、2回としているところでございます。ちなみに、東京都市町村広報連絡協議会での今年度実施した調査結果の中では、広報の発行を月1回としているところは日野市のみでありました。ただ、速報が必要な場合は臨時号を発行するということにしているということでもあり、基本的にはそういった市民の皆様へ時期を逸することなく情報を伝える際には、やはり月2回の発行が適切と考えているところでございます。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) 今の副市長の御答弁だと、必要とする方には届けられていると。ということは、市が何か市民を選んでしまっているのですよね、もう。必要としている人、必要としていない人と言って。私、それはまずいだろうと思うのです。やはり、必要かどうか分からないけれども、市がこれだけのことをやっている、これを市民に届けるのは、それは、親切とかサービスではないのです。これは自治体の責務ではないかと私は思っているのです。そこの溝は深いように思いますが、どうですか。それは、市にとって広報を届けるのはサービスなのですか、それとも責務なのですか。それから、市民を、ある意味広報を受け取りたい人、受け取りたくない人という、正直言って根拠のない選別ですよね。それをやってしまっていいのですか。 それから、大分市の広報に関する市民意識調査、こういった資料をぜひ直に目を通していただきたい。いかがでしょうか。 3点を伺って終わりにしたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) 副市長。    〔副市長登壇〕 ◎副市長(小山高義) 市といたしましては、広報をぜひとも届けてほしいとおっしゃる方、そして市民の皆様全員を対象として、紙媒体に加えて電子媒体でいつでも情報を得る環境を設定しておりますので、決して議員がおっしゃるような御心配というところはないものというふうに考えております。 それと、広報発行規程においては、本市の市政運営に関する必要事項を周知徹底させ、市政に対する市民の理解と協力を期するため、青梅市広報を発行するということで、情報をお届けするのは市の責務というふうに捉えているところでございます。 それと、先進事例、先進自治体の情報収集については、常によりよい広報、よりよい情報提供を行うために市としては行っているところでございまして、そういった常に向上させるための情報共有、情報収集については、今後も努めてまいります。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) 中学校の校則等の見直しについて、2回目の質問をします。 方法は各校によって異なるけれども、生徒とともに取り組んでいるという御答弁でした。私が情報公開請求したものにはそういうものはあまり出てこなかったのです。ということは、学校は、何だろう、一時的な行為としてやっているのにすぎず、継続していくものと捉えていないのではないかと心配が出るわけです。つまり、校則というのは毎年見直しなさい、生徒と一緒に見直しなさいというようなことを国は言ってきていますよね。私も、それはその時代時代に合った考え、そして生徒たちがそういうことに取り組むことで社会に参画していく、自分たちの世界をつくっていくというのは大事なことだと思うわけです。ところが、ほとんどの学校は多分、今、靴下は灰色もオーケーとか黒もオーケーにすればいいのだなみたいなくらいの見直しの仕方なのではないかなと私は心配するわけです。だから記録がないのですよね。 私、1校だけ、もう感動したのは新町中学校です。新町中学校は、校則改定だけ、見直しだけでこれだけの資料があるのです。(実物を示す)すごいでしょう。ね。それで、最大に、私はこの資料を読ませていただいて、あっ、これはすごいと思ったのは理念の共有です。まず、職員間で理念の共有をしているのです。つまり、もしかして私たちは日本でしか通用しないルールにとらわれてしまっているのではないか。グローバル化、グローバル化と言うけれど、ではグローバル化していけばいいのか。いや、そうではないだろうと。自分たちの足元をしっかり見て、そして世界を見ていく。その一環として校則というものが、もしかしたら私たちが古いものにとらわれているのではないかという疑念を持って、一遍洗い直してみるのがいいのではないかというようなことをきちんと共有しているわけです。絶えず積極的に見直すのだよとか、それから、校則は学校が教育目的を達成するために必要かつ合理的な範囲において定めるもの。これも大事なところなのですね。合理的な。それから、児童・生徒の内面的な自覚を促し、校則を自分のものとして捉え、自主的に守るように指導を行っていくことも重要であると。教員がいたずらに規則にとらわれて、規則を守らせることのみの指導になっていないか、注意を払おうよと。こういうことを先生たちの間で確認しているのです。それで、私、自分も学校で教員を長い間やっていたのですけれども、学校というのはえてして、その閉じられた社会になるのです。ところが、こういう新町中の取組を見ると、その閉じられた空間を、こうパーっと大きな窓を開けようとしているというイメージが伝わってくるのです。こういうものに触れた生徒たちがどれだけ大きな影響を受けただろうかと、私は幸せな思いで読ませていただきました。 それで、普段の生活においても生徒の思考を停止させない。つまり、生徒たちの中に漂っている諦めとかそういうもので、もう思考停止状態にしては駄目だよと。普段の生活、それ自体から生徒が自分たちで考えていくようにしようよということを言っているのです。しかし、では甘い甘いルールかというとそうではなくて、校長は、校則の改定により生徒が授業に集中できなくなったり、正当な理由がない中で教員の指示に従えない場面が見られたりして正常な学校運営ができなくなるおそれがあると判断したときは、生徒会に警告した上で令和4年度以前のルールに戻すことがある。なかなか厳しいでしょう。でも、そこにさらにもう1行加わるのです。生徒会は、上記の警告を受けた際に校長に意見具申ができるものとする。つまり、校長に決定権があるけれども、そこに常に生徒が意見を言う、そういうチャンスはあるわけです。こういう理念の共有の下に、何回も、生徒総会みたいなものはリモート会議で行われていますね、コロナのときでしたりして。で、何回もいろいろなステップを踏んで、アンケートを踏んで、そして最後に来年度からの髪型などの見直しが決定したわけです。非常に自由を重んじる形になりました。こういったことを、ぜひこういう理念をまず中学校で共有していただけたらいいなと私は思うのですけれど、教育長はどうお考えになりますか。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 私も、今御指摘があった新町中の資料を改めて見させていただきました。大変によくできた、よく細かく対応していただいている好事例だというふうに私は思っておりますので、この辺につきましては中学校全校で情報は共有したいというふうに思っております。 今回私どもが調べた内容でございますが、代表的な方法で少しくくっておりまして重複もございますが、子どもたちの意見を聞いた方法は、学級会で話し合って生徒会に上げた学校、それから、生徒にアンケートを実施して、その意見を生徒会本部が集約し改定案を作成している学校、生徒総会等で聞き取った学校、校長が生徒との面談の際に聞き取った学校、また、三者面談のときに担任が聞き取った学校もございます。いろいろな方法で校則の改定に向けて各学校が取組をしたのが事実でございます。先ほどの好事例のお話もございますが、この手法、校則の改正については、この1回のみならず今後も継続して、特に生徒の声を聞くことは重要と思っておりますので、引き続きこういった手法で校則については対応してまいりたいと考えてございます。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) 3つ目の、がん検診等へ行きます。 青梅市は、国が推奨する5つ、胃がん、肺がん、子宮頸がん、大腸がん、もう一つは乳がん、推奨するのを着実にやっていくと言うのですが、推奨だけれど、もう今やこれは最低限ですよね。ほかの自治体は、例えば胃がんも内視鏡をやっているのですよ。X線と内視鏡、選べるようになっている。それから、さっき言いました前立腺がんのPSA検査。これは、本当にたくさんの自治体がやっているのですよ。それから、緑内障とか網膜症の検査、これこそが年を取ってから目が見えなくなるという、本当に気がつかないのですよ、なかなか。そういうきっかけを生む疾病ですから、ぜひやっていってほしい。そしてやっている自治体は増えています。こういったところに目を向けないで、最低限のことをやっていればいいのだと言うのですか。ちょっとそれは、私、がんとかいろいろな病気に対する姿勢としてあまりに貧しいのではないかと思うのですけれど、そこのところを伺いたい。もうちょっと検討すべきではないですか。 それから、着実にやっていくとおっしゃるけれども、東京都がん検診精度管理評価事業で読ませていただくと、青梅市、検診の受診率はめちゃめちゃ悪いですよね。例えば、胃がんだったら羽村市が7.9%、青梅市は4.2%、昭島市10.8%、奥多摩町10.6%、あきる野市21.8%。胃がん検診であきる野市と5倍の差があるのですよ。肺がん検診だと羽村市の半分以下です。青梅市は2.8%の受診率。羽村市6.6%、昭島市4.6%、奥多摩町10.9%、あきる野市16.2%。大腸がんは割と皆さん平均してやるのですけれども、子宮頸がん、羽村市は17.9%ですが青梅市は11.3%です。あきる野市27.9%です。青梅市の2倍半。それから、乳がん検診。これは女性の死亡率が非常に高くて、私も大事に思うのです。私自身が乳がんになったことがありますし。青梅市は15.4%、羽村市は18.7%、昭島市15.3%、奥多摩町21.7%、あきる野市32.6%。となると、大変申し上げにくいけれど、着実にやっていっていないではないですか。受診率低いではないですか。で、検診項目は他市より少ない。そして有料のものが多い。青梅市が一体何に予算を充てていくかということは、青梅市の、これはさっきと同じことを言いますけれども、政策なのですよ。どこにお金を出していくか。そういうものがすごく何か、私、これを見て残念だなと思わざるを得ない。どうしてこのような受診率なのですか。どうして他市がどんどん無料化、無料でやっているのに、有料を変えないわけですか。どうして検診項目を増やさないのですか。教えてください。 ○議長(鴨居孝泰) 健康福祉部長。    〔健康福祉部長登壇〕 ◎健康福祉部長(増田博司) まず、1点目の、前向きに取り組んではどうかということでございます。前立腺がんにつきましては、血液検査でPSAの値を調べることによりがんの可能性が判定できることから、体への負担は少ないものと思っております。PSAにつきましては少し前向きに研究してまいりたいと思います。また、他の項目につきましても、他の自治体を見ながらちょっと研究をさせていただこうかなと思っております。 続きまして、受診率が低い点でございます。議員御指摘のように、受診率が低いというのは青梅市でも課題となっております。国では、こういった受診率につきましても受診率向上施策ハンドブックというものを出しておりまして、世田谷区などではリーフレットを見やすいものにして胃がんの受診率を11.4%アップしたと、こういった事例もありますので、こういった事例を見ながら今後さらに受診率を高めるように努めてまいりたいと考えております。 あと、有料化の件でございますけれども、確かに青梅市の場合は自己負担を頂いているところでございます。しかしながら、全体的に自己負担額につきましては他の平均を全て下回っておりますので、こちらにつきましては一定の受益者負担の観点から、現在受益者負担ということで自己負担を頂いているというところでございます。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) PSA、やることを考えてくださる、ほかも検討したいということで、まあ一歩前進。ですが、受診率を上げるもののパンフレットは青梅市も配っていますし。市民から私が伺うのは、やはり申込みが面倒くさいのですよ。年度の前半に申し込んで、うんと遅れて1か月後ぐらいにはがきが来て、そのはがきはどこに行ってしまったかしらという頃に予約をしなくてはいけない。あれをやはり変えないと、サービスとしてはすごく何か旧態依然としていると思うのです。八王子市が、申込みの簡略化、非常に成功しているそうです。もちろん御存じだと思います。市民は、検診の案内を見たら、その場で病院、医療機関に予約ができる。医療機関は、市に対して1分間で、その人が検診の資格があるかどうか、受ける資格があるかどうかの確認ができる。その場で予約が成立すると。これぐらいのことをやはりやってほしい。いかがですか。 それから、もう一つ。青梅市の目標の中に、何かがん検診は高齢者のものだと思っていないかという心配があるのです。高齢者のもの。高齢者はそりゃ、細胞が老化したときにがんが増えます。だけれど、若い働き手、家族と一緒に暮らしている現役世代のがんを予防する、防ぐ、がん死を防ぐという意味で、やはりすごく大事なものなのですね。そこのところ、青梅市の広報を見ていてあまり感じないのですよ。先ほどの広報おうめを全戸配布しなくていいという、その辺にも何か若い人をちょっとシャットアウトしている感じがするのです。まあ、これはちょっと余計なこと。それで、医療費を抑えることができるというのは、これは事実です。早いうちにがんを治療すれば医療費を抑えることができます。これは、青梅市の財政に寄与します。それから、大体検診の費用というのは地方交付税で担保されているではないですか。青梅市もきちんと2分の1来ているはずだと思うのですよね。まずそれをきちんと予算に予算化しているかどうか。有料化などということの前に、ちょっとそこをきちんとしてほしいのです。きちんと国からお金は来ているのですよ。それ、使い切っていますか。お願いします。 ○議長(鴨居孝泰) 暫時休憩いたします。 △午後3時01分 休憩 △午後3時30分 開議 ○議長(鴨居孝泰) 再開いたします。 健康福祉部長。    〔健康福祉部長登壇〕 ◎健康福祉部長(増田博司) 受診しやすさの取組でございます。こちら、(実物を示す)がん検診のお知らせでございますけれども、こちらに記載のとおり、はがきだけではなく電子申請や窓口での受付等もやっておりますが、今後も受診率の高い自治体も参考にしてまいりたいと考えております。 また、意識啓発についてですけれども、国のがん検診のあり方に関する検討会の令和元年度の資料につきまして、がん検診の未受診の理由の上位3つ、これは複数回答でございますが、一番多いのが受ける時間がないから、健康状態に自信があり必要を感じないから、心配なときにはいつでも医療機関に受診できることから、これが上位3つになっております。やはり動機付けが重要かなと考えております。こういったところも含めまして、今後市民への周知啓発に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(鴨居孝泰) 企画部長。    〔企画部長登壇〕 ◎企画部長(伊藤英彦) がん検診事業の普通交付税の算入の件でございます。がん検診事業につきましては、普通交付税の基準財政需要額の中に含まれてはおります。ただ、地方交付税につきましては、使途の制限のされていない一般財源の中に含まれている内容でございます。そうしたことから、基準財政需要額で算定されている額と普通交付税で交付される額については、必ずしも一致をするという状況ではないところでございます。ですので、また、受益者負担の観点から現在は受診者の方から一定の額を頂いているところでございます。 ○議長(鴨居孝泰) ひだ議員。 ◆第7番(ひだ紀子) 残念ながら申込みの簡略化、検討していただけないでしょうか。これ、やはりやるべきだと思うのですよ。 それから、もう一つは、市の重点施策にモーターボートのお金などは使っていきたいと市長もおっしゃったのですね。市民福祉の向上と公衆衛生の課題に使いたいと。強化に使いたいと。これは、市民に薄く広くやはり還元していくべきです、モーターボートのお金。まして、他市でこれだけ無料化が進んでいる。ぜひ無料化を考えていただきたい。いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 健康福祉部長。    〔健康福祉部長登壇〕 ◎健康福祉部長(増田博司) 申込みの簡略化につきましては、やはり市といたしましては多くの市民の方に受診していただきたいと考えているところでございますので、先ほども御答弁申し上げましたとおり、先進自治体を研究しながら、さらに受診率向上に努めてまいりたいと考えております。 次に、無料化につきましては、私ども26市の受診率の検査結果を見るところでは、無料化している自治体が青梅市より受診率が高いという結果が必ずしも出ていない自治体もあります。こういったところから、もう少しこちらとしても、無料化がいいのか、現行のとおり一定の費用負担を受益者負担で頂いたほうがいいのか、少し研究が必要かなと考えているところでございます。(ひだ議員「そういうことを伺ったのではなくて、モーターボートのこういうものを市民に還元していくために、こういうことに使ってはどうかと言っているのです。無料化をその一つとして考えてはどうかと伺った」と呼ぶ) ○議長(鴨居孝泰) 副市長。    〔副市長登壇〕 ◎副市長(小山高義) 収益事業の繰出金の充当についてでございます。モーターボート競走事業会計からの繰入金につきましては基本的にモーターボート競走事業の目的ということで、市民の福祉向上のために寄与するための資金ということで、これまで同様、市の重要な施策に力点を置いて使用して、社会福祉の増進、公衆衛生の向上など市民福祉のために有効に活用していく。その考え方で繰入金を活用してまいりますが、基本的に、モーターボート競走事業の収入の繰入金につきましては、俗な言い方をすれば色のついていない一般財源でございます。広く市として、示し方として今回、消防自動車の購入でありますとか公園とかを主眼に置いてというところでお示しをしてございますが、基本的に地方交付税と同じような形での、市民福祉の向上の増進に活用して充当をしているお金でございますので、そういう視点でモーターボートの繰入金については見ていただきたいと思います。 このがん検診につきましての市民の御負担につきましては、基本的に受益者負担の観点から低額の負担を頂戴していると。それで、運用しているという状況で、今後も運用をしてまいりたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第7番ひだ紀子議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △第6 第20番 山内公美子議員(併用制)  1 子どもたちの生きる力を育む学校について     (1) 起立性調節障害について     (2) 総合的な学習(探究学習)について     (3) 不登校特例校について  2 認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを ○議長(鴨居孝泰) 次に、第20番山内公美子議員。    〔第20番議員質問席着席〕 ◆第20番(山内公美子) それでは、大きく2項目について質問をいたします。 初めに、子どもたちの生きる力を育む学校について。 ここ数年、保護者の方々から相談を受ける中で、起立性調節障害という言葉をよく耳にするようになりました。起立性調節障害とは、主に思春期に起こる自律神経系の不調から来る体の病気で、その子どもは、循環器系の自律神経機能の調節不全によって全身や脳に必要な血液が行き渡らないことで、立ちくらみやめまい、動悸、朝に起き上がることができない、倦怠感や頭痛、腹痛など、まさに自律神経のあらゆる症状を引き起こします。起床時にはその症状が強く現れて、学校に登校することができなくなる子どもも多いです。朝、不調を訴えるときの症状が不登校の初期症状と似通っているため、心の問題だと捉えられてしまい、怠けやさぼっているなどと誤解をされることでつらい思いをしている子どもたちがいるといいます。起立性調節障害は、早期に把握し、適切に治療をすることで、その症状が軽減したり回復したりすることが期待されています。 まず、起立性調節障害への理解が学校関係者にあることが大切だと感じます。起立性調節障害について、青梅市の小中学校の現状を伺います。また、学校において起立性調節障害に関する研修等を行っていることがありましたらお聞かせいただきたいと思います。 2つ目、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを。 2021年、日本の平均寿命は、男性が81.47歳、女性は87.57歳となり、大変すばらしいことではありますが、一方で、日本は世界でも類を見ない超高齢社会へと進んでおり、ここをどう乗り越えていくか、世界が注目をしているといっても過言ではありません。 高齢化の進展とともに、認知症高齢者も増加しています。認知症の最大の原因は加齢であるため、高齢化が進むにつれ認知症高齢者は増え、超高齢社会の中ではこの認知症の対策は切り離すことができません。平成29年高齢社会白書では、2012年は認知症高齢者数が約460万人、高齢者人口の約15%だったものが2025年には20%となり、5人に1人が認知症になると言われています。認知症は記憶や思考などの認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障を来す状態を指します。超高齢社会では、誰にでも起こり得る身近なものと言えます。そのため、認知症を理解し、当事者や家族を支えるまちづくりが喫緊の課題です。 厚労省が取り組んできた認知症サポーターキャラバンは、認知症の人と家族の応援者、認知症サポーターを育成し、認知症になっても安心して暮らせるまちを目指すものですが、青梅市においても、平成19年、当時、公明党の榎戸議員が取り上げ、平成19年より認知症サポーターの育成に取り組んでいただいています。私も、平成23年6月、25年3月、29年9月の議会でその取組について質問をさせていただきました。今回は、これまでの質問を踏まえて、まずはその現状についてお聞きします。 まず、認知症サポーター養成講座の実施状況について。コロナがありましたので、ここ数年本当に大変だったと思いますけれども、一番直近のものでいいので、開催、教えていただきたいと思います。 それから、これまで市はサポーターの目標数については多分8000人を目標にしてきていたと思います。ところが、もう高齢化が進んでくるにつれてこの目標数も変わってきていると思いますので、新たなその目標数、それから現在までどのぐらいのサポーターが誕生しているのか、お聞きします。 それから、核家族化によって高齢者と暮らす子どもたちが本当に少なくなりました。身近で高齢者を見ることがなくなった。そういう状況にあるので、その子どもたちへの理解を深めるために、キッズサポーター、この取組についても質問をさせていただいて、提案をさせていただいておりました。この小中学校での実施状況について伺います。 それから、青梅市でのキャラバン・メイトの養成研修の状況と、その数がどのぐらいになっているのか。 それから、多分多くのサポーターの人たちが誕生していると思うのですけれども、このサポーター及びキャラバン・メイトの活動について、現在どのようになっているのか伺います。 以上、1回目の質問とします。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 認知症になっても安心して暮らせるまちづくりについてであります。 国は、認知症高齢者等にやさしい地域づくりを目指す目的で、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けをする認知症サポーターを養成することとしております。市では、そのサポーターを養成する講座を平成19年から広く市民を対象に開催しております。本年度は全市民を対象とした講座を3回、自治会からの要請に基づく講座を3回、そのほか学校関係、地域サロンでの開催など、現在までに13回開催し、239人に受講いただきました。 次に、認知症サポーターの目標値であります。第8期青梅市高齢者保健福祉計画・青梅市介護保険事業計画では1万人と定めております。 次に、認知症サポーター数であります。平成19年の講座開始以降、これまでに延べ6455人の方に認知症サポーター養成講座を受講いただいております。 次に、キッズサポーターの養成についてであります。平成30年から、市内の小学校において認知症に対する理解を深める目的で講座を開催し、延べ680人に受講いただきましたが、現在は新型コロナウイルス感染防止のため中断しております。小学生の時期から認知症に関する理解を深めることは大変重要であると考えますので、感染状況を見ながら再開してまいります。 次に、キャラバン・メイトの養成についてであります。キャラバン・メイトは、認知症サポーター養成講座の企画、立案を担う講師のことであります。養成については平成18年から東京都が実施しており、青梅市では現在88人の方が受講しております。 次に、認知症サポーター、キャラバン・メイトの活動についてであります。認知症サポーターは、地域や職場において自主的に活動されております。また、キャラバン・メイトは養成講座の講師を担っており、今年度はこれまで7人の方が講師を務めております。なお、令和元年6月に国が策定した認知症施策推進大綱では、認知症の方とその家族の困りごとの支援ニーズと、認知症サポーター、キャラバン・メイトを結びつけるためのチームオレンジの取組が示されております。この取組では認知症サポーターがステップアップ研修を受講することが必須であることから、市では認知症ステップアップ講座を開催しております。先進事例等も参考にしながら、認知症サポーターとキャラバン・メイトを活用したチームオレンジの取組が開始できるよう進めてまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 子どもたちの生きる力を育む学校についてお答えいたします。 起立性調節障害についてであります。日本小児心身医学会によりますと、起立性調節障害は、立ちくらみ、朝起きにくい、倦怠感、頭痛などの症状を伴う自律神経機能不全の一つで、年齢的には10歳から16歳、性別では男子より女子で多く発症し、軽症例を含め、小学生の約5%、中学生の約10%が抱える障害とされております。また、近年の研究では、重症化した場合、脳への血流低下など自律神経による循環調節に障害が現れ、長期に及ぶ不登校状態やひきこもりなどにつながる懸念があることも明らかになったとのことであります。青梅市における現状につきまして、市内の小中学校では、校長、副校長及び養護教諭を中心に、スクールカウンセラーも含めて、起立性調節障害を抱える児童・生徒の把握に努めております。医療機関での診断の有無までは把握できておりませんが、本年2月現在、起立性調節障害が疑われる児童・生徒は約30人確認されております。これらの児童・生徒の情報につきましては、職員会議や特別支援の会議などを通じて、担任や関係教職員にその症状や配慮すべき事項などを含め、共有をしております。また、対象の児童・生徒への対応といたしましては、個々の症状や状態を踏まえ、保健室での休養、登校時間の調整、朝礼に座って参加させるなど、柔軟な措置を講じております。 次に、起立性調節障害に関する学校関係者への研修等についてであります。一部の学校において、養護教諭が生徒理解研修などに合わせ起立性調節障害に関する基礎的な研修を実施したり、健康相談部会等で対象児童・生徒の情報や支援方法などを定期的に情報共有したりしております。また、定期購読しております学校保健誌の関連記事を教職員に供覧したり、校内掲示板にポスターを掲示するなど、起立性調節障害の周知啓発にも努めております。 ○議長(鴨居孝泰) 山内議員。 ◆第20番(山内公美子) 起立性調節障害は、今教育長に御答弁いただいたように、心理的なものから起こるものではなく、循環器系の調節不全から起こる体の病気です。青梅市でも疑いのある子どもたちが30名。なかなかここで分からない子どもたちもいると思いますので、潜在的にそれ以上の子どもたちがいるのかなと感じております。 起立性調節障害の子どもたちは、学校をさぼりたいとか、行きたくないとか、そういうことではなく、行きたくても、ほかの子どもたちと同じように学校に行きたいのだけれども、行けない子どもたちです。行きたくても行けない。このことに理解がなければ、不用意な言葉や対応によって子どもたちの心を傷つけてしまうことも起こり得ます。ともすれば、頑張って生きていこうとする、その力を削いでしまうことにもなります。 青梅市の小中学校の先生たちに起立性調節障害への理解がないと、数名の保護者から相談を受けました。この場では詳細な内容は差し控えますけれども、もし学校関係者にきちんとしたこの起立性調節障害への十分な理解があれば、子どもたちや保護者を傷つけることがなかったのではないかと、本当に残念な思いがいたしました。 それで、一つお願いをしたいことがあります。考えていただきたいことがあります。それは、欠席連絡についてです。これは多分、起立性調節障害の子どもたちだけではなく、長期欠席になっている子どもたちも含めてそういうことに配慮が必要なのかなと思うのですけれども、学校では朝、熱があったり具合が悪かったりというときには欠席連絡を入れなければならないですよね。でも、この起立性調節障害の子どもたちが、今日、欠席するのか、行けるのかは、分からないのですよ。子どもにも分からないし、親にも分からない。でも、お母さんたちは、学校から欠席連絡を入れてくださいと言われて、起き上がれない子どもに何て声をかけるのでしょう。本当に、大変な思いをして毎日子どもたちと向き合っているのですよ。通常、コロナとかインフルエンザなどは、病気の診断が出た時点で、その症状が治まるまで、毎日欠席連絡を入れることはないですよね。なので、これと同じように、こういう診断を受けている子どもたち、そういう状況にある子どもたちについては、欠席連絡ではなくて、出席できるときに連絡をするということがよいのではないかと思いますけれども、その対応について考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 それから、岡山県の教育委員会がこの起立性調節障害のガイドラインを出しているのです。こういうものです。(実物を示す)これはコピーですけれど。このガイドラインは非常によくできていて、様々な理由で登校しづらい状況にある児童・生徒の支援で、これまで、青梅市でもそうですけれども、学校で行ってきた取組、スクールソーシャルワーカーとか、そういう人の配置とか、心理面や環境への働きかけ、また、学校生活に起因する欠席の改善に向けた教師の支援などに加えて、新たに医療的な観点からアプローチを加えることで、子どもたちの社会的自立に向けた支援の充実を図ることを目的にこのガイドラインがつくられています。起立性調節障害を早期に見つけて治療につなげることは一つの目的ではありますけれども、医療機関につないで治療をすればよいということだけではなくて、学校や周りの子どもたち、そして保護者も含めて、子どもの症状や配慮することへの共通理解を図って、必要な支援を連携して行うことができるように重きを置いてこのガイドラインはつくられています。このガイドラインには、起立性調節障害の基本的理解のためのQ&A、そのほか支援のためのQ&A、これが学校編、家庭編と大変分かりやすく書かれていて、自分でこの起立性調節障害かどうかをチェックできるチェックシートもついていて、また相談できる医療機関まで載せられています。青梅市でも、こういったことを参考にしながら起立性調節障害の子どもたちの理解を深めて支援につなげる取組を考えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 起立性調節障害の子どもたちへの理解と支援についてであります。起立性調節障害を抱える児童・生徒は、倦怠感、立ちくらみ、朝起きられないなどの症状が強く現れることにより、遅刻や欠席が繰り返される可能性があります。これらの児童・生徒に対する学校生活における支援といたしましては、心理的ストレスを取り除くことや軽減することが第一と考えます。教職員が起立性調節障害は病気であることを正しく理解し、登校できない原因を怠け癖、夜更かしなどと誤解することなく、日々変化する症状に合わせ、柔軟に支援していくことが重要であると捉えております。教職員の起立性調節障害に関する理解は徐々に進んでおりますが、さらに深めていく必要があると考えております。今後も養護教諭を中心に、教職員に対し、起立性調節障害について正確かつ十分な理解を促し、児童・生徒に寄り添った支援につなげるほか、学校への出欠席連絡方法の簡略化、柔軟化など、保護者の負担軽減も検討してまいります。また、起立性調節障害を抱える児童・生徒への支援に当たっては、教職員はもとより、家庭や周囲の児童・生徒にも起立性調節障害は病気であるとの共通理解を持っていただくことが必要と考えます。引き続き、先進自治体の対応例や御指摘のガイドラインなども参考にしながら、保健だよりや校内へのポスター掲示などによる周知啓発に取り組み、一層の理解促進に努めてまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 山内議員。 ◆第20番(山内公美子) ぜひ、出欠席の連絡簡略化、お願いしたいと思います。 1月8日、ネッツたまぐーセンターで、ドキュメンタリー映画「夢みる小学校」上映会──(資料を示す)これです──がありました。この主催は多摩きた生活クラブ生協「まち・青梅」、後援は青梅市教育委員会とありました。全国的にこの「夢みる小学校」の上映会が開催されていて、過去には青梅のCINEMA NEKOでも上映をされて大変大きな反響を呼びました。この上映会が各地で開催されている背景の一つに、不登校問題があります。 昨年、文科省が公表した小中学校における長期欠席者のうち、不登校児童・生徒は24万4940人となり、前年の19万6127人より9年連続で増加していることが分かりました。私もこれまで不登校児童・生徒の支援について質問を重ねてくる中で、青梅市の不登校児童・生徒も同様に増えていて、東京都の中でも多いという現状が明らかになりました。その解決の糸口が何か見つかればいいなという思いもあって、この映画を鑑賞いたしました。 「夢みる小学校」、このドキュメント映画には3つの学校が紹介されています。1つはきのくに子どもの村学園。日本の学習指導要領が、2020年度から総合的な学習、探究学習に大きく舵を切っていますが、このきのくに子どもの村学園では、30年以上前から探究学習を実践している先進的な学校です。宿題がない、テストがない、先生がいない。生徒と先生という立場ではなく、同じ一人の人間として対等な関係を持っています。この学校のスローガンは、「まず子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く」です。この学校に、決まり、校則はなく、全ての事柄をみんなで話し合って決めていきます。大人も子どももありません。自分たちがやりたいと思った探究学習、主体性を持って、探究学習を実践していく過程の中で、社会で生きていくための知識やノウハウを身につけていきます。子ども主体で全てのことが動いていくので、時には失敗もありますけれども、それも大きな糧となって自己肯定感を養って、子どもたちは大きく成長していきます。 もう一つの学校は、長野県伊那市立伊那小学校です。60年以上成績通知表がない。「内から育つ」をテーマに、総合学習を柱にした学習を進めています。時間割もありません。チャイムもありません。 そして3校目が、世田谷区立桜丘中学校。校則ゼロ、定期テストなし。 これらの学校が柱としているのが、総合的な学習、探究学習です。総合的な学習、探究学習は、変化の激しい社会に対応して、探究的な見方、考え方を働かせ、横断的、総合的な学習を行うことを通して、子どもたちがよりよく課題を解決し、自分の生き方を考えていくための能力を育成していくことを目標にしています。子どもたちの生きる力を育むのが総合的な学習の目標であると言えると思います。コロナ禍にあって1人1台の端末が現実となり、子どもたちが生きるこの時代は大変なスピードで動き、変化し、複雑化しています。こうした激動の時代に対応していくためには、物事を自分のこととして捉え、自ら問いを立てて、課題解決のための情報を集め、考え、解決へと導いていく、探究のこのサイクルが大変重要となります。これまで私たちの受けた教育もそうだったですけれども、日本の学校教育は決められた時間に教科書を開いて、黒板に先生が書いたものを一生懸命写して覚えて学ぶ。こういったスタイルでした。このスタイルを変更しようと生まれたのが、総合的な学習、探究学習です。そして、これからはこのような新しい探究活動、総合的な学習が新たな教育の形を示しています。今、日本の学校教育は、明治以来と言われる大きな改革が行われようとしています。既にこうした教育スタイルを取っているのが「夢みる小学校」なのではないかなと感じました。 まず、青梅市の小中学校での総合的な学習、探究学習についてどのように行われているのか、現状、それから課題について伺います。 それから、これらの学校には通知表がないのですね。私、当たり前に通知表は出さなければいけないものだと思っていました。でも、文科省はそう定めていなくて、出さなくてもいいのだということをこの映画を見て思いました。ともすれば通知表が子どもたちの自己肯定感を下げてしまうことにもなり得るので、そう考えると、学習評価、これは必要だけれども、必ずしも通知表は必要ないのかもしれないなと思いました。新しい学習指導要領では、いわゆる評価のための評価に終わることなく、教師が児童・生徒のよい点や進歩の状況などを積極的に評価し、児童・生徒が学習したことの意義や価値を実感することで、自分自身の目標や課題を持って学習を進めていけるよう、評価を行うことが大切であるとしています。現在、青梅市の小中学校では、これに沿った学習の評価が行われ──多分変わっていると思うのですよね、10年前と大きく。これに沿った評価が行われ、通知表の記載が行われているのかどうか伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 「夢みる小学校」の監督の著書、私も拝読をさせていただきました。大変興味深く読ませていただきました。 総合的な学習の時間での探究学習についてであります。学習指導要領では、総合的な学習は小学校3年生から6年生までは70時間、中学校では1年生が50時間、2、3年生では70時間の時間数が設定されております。学習の目的は、問題の解決や探究活動に、主体的、創造的、協働的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにすることであり、現在、青梅市の小中学校では御岳山等を活用した青梅学や、成木の森活動拠点、林業者所有の山林での環境教育活動などを実施しております。また、児童が家庭や学校でヤマメの卵をふ化させ、育てた稚魚を黒沢川に放流する活動など、各校の地域の実態、特性に合わせた活動を行っており、青梅の自然や伝統、文化をテーマとした学習を進めているところであります。 課題といたしましては、学校の教育活動では学習計画に応じて、計画的、系統的に行っていくことが重要となりますが、総合的な学習の時間における探究学習では、計画どおりに進め過ぎますと子どもの興味、関心に応じた探究していく学習が難しくなる点であります。このことから、子どもたちの興味、関心に応じた学習ができるよう、柔軟な計画を立てていく必要があります。 次に、学習評価についてであります。学習評価は教師の適切な判断に基づいた評価が必要であり、著しく異なったり偏ったりすることなく、どの教師も同じように判断でき、信頼できる評価が求められます。各校においては、総合的な学習の時間における目標を踏まえ、評価規準を作成しております。評価の観点といたしましては、「知識・理解」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」とされ、これに応じた評価を行っております。また、定められた評価の観点を1単位時間で全て評価しようとするのではなく、年間や単元などの内容のまとまりを通して一定程度の時間数の中で評価を行っております。具体的には、児童・生徒が文章による説明をしたり、各教科等の内容の特質に応じた観察、実験をしたり、グラフで表現をしたりするなど、実際に知識や技能を用いる場面を設け、多様な方法で適切に評価しております。 次に、通知表への記載についてであります。学習課題の欄には、その学期に行った課題に応じた学習の状況を記載しております。なお、総合的な学習の時間においては5段階評定は行わず、学習の状況には評価の観点に基づいた評価を文章で記載しております。その内容といたしましては、学習活動における具体的な児童・生徒の姿として描き出し、期待する資質、能力が発揮されているかどうかを肯定的に捉え、記載をしているところでございます。 ○議長(鴨居孝泰) 山内議員。 ◆第20番(山内公美子) 総合的な学習、この探究学習、文科省が決めた時間数の中で青梅市でもやっていただいているのだけれども、まだまだ課題も多いなと思いました。本来だったら、子どもたちのやりたいことを、先生から決められたものをやるのではなく、子どもたちがやりたいと思ったことをやっていく、その方法に変えていく。まあ、いろいろな、そこに持っていくためには本当に先生の御苦労も多いと思いますけれども、またここを変えていかなければいけないのではないかなというふうに思います。でも、課題があるということはまだまだ変化できるということですので、そこを探っていきたいというふうに思います。 明治以来の改革を、今、本当に学校、変わらなくてはいけないと、いろいろなことが動いている。先ほどあった校則などもそうですよね。これもまさに変えていかなくてはいけないものなのですよね。今の時代に合ったものに変えていかなくてはいけない。今、不登校が本当に増えている現状があって、その児童・生徒の中には、学校に行きたくないのではなくて、行きたいのだけれども行けない子どもたちがたくさんいて、その子どもたちは本当に居場所を失って、学校から社会から見捨てられたと感じて苦しんでいる。今に生きる子どもたちは、もう先ほども言いましたけれども、IT化の社会に育って、グローバルな変化の激しい社会環境の中で育って、その価値観も多様なのです。現状の学校の規則や時間割、こうしなければいけないに自分を当てはめられなかったり、通知表でしか評価されなかったり、そういったことから、少しずつ学校という環境から自分をはじき出してしまうのではないかなと、そういう子どもたちがいるのではないかなというふうに思います。学校は、楽しい場所でなければいけないのです。 「夢みる小学校」、これ、副題、「自分のままでいいんだよ」と書いてあるのです。でも、自分のままでいることが、多分今の学校の中では難しい部分も出てきているのではないかなと感じます。今回見た「夢みる小学校」に、不登校児童・生徒を救う大きな鍵があるような思いがいたしました。そしてそれは公立の小学校でも可能だということが分かりました。ぜひ、伊那小学校のような総合的な学習を柱にした学習の在り方を研究していただきたいと思います。伊那小学校は、学習指導要領を無視しているわけではないのです。学習指導要領をしっかり読み込んで、その上で総合的な学習を柱にしているのです。目的に到達するまでのアプローチ、手法が違うというだけです。これは、驚く成果が上がっていて、伊那小学校には不登校児童・生徒は一人もいません。それどころか、この学校を求めて教育移住というのをやっていて、移住定住者が来るのですよ。30名これまで来たそうです。その中にはもちろん不登校児童・生徒もいました。でも、この子たちも、不登校児童・生徒だったのだけれども、もう今は楽しく学校に通って勉強している。そして、発達障害、発達に凸凹のある子どもたちも、支援級とかそういうところではなくて、同じ環境の中で学校生活を送ることができている。まさにインクルーシブ教育――ESDですよね──を実践している学校なのです。だから、公立小学校でもこれができるということです。 不登校児童・生徒が増える中で、国では不登校特例校の設置を進める動きがあります。本来、不登校児童・生徒を生まない学校教育の在り方、変えていくことが基本であると思いますけれども、また、全国で注目されている特例校があります。岐阜県岐阜市立草潤中学校。不登校生徒の約85%が登校する学校です。岐阜市でも、青梅市と同じように不登校児童・生徒が県の中でも多かった。それで設置することを検討した。この設置に当たって、どのような学校にしていくのか、大学教授や小児科医、フリースクール、教育支援センターなど、様々な立場にある方々から意見を聞いた。そして、不登校を体験した通信制に通う高校生の意見も取り入れた。それでこの草潤中学校が出来上がっています。理想は「バーバパパのがっこう」と言われて、子どもが学校に合わせるのではなくて、子ども主体の、学校らしくない学校をつくろう。担任は生徒が決めるそうです。生徒の居心地を重視する。もう環境なども、海外では当たり前のようなカラフルな内装だったり、図書館にはハンモックがあったり、そのような自由な学校で、遅刻や欠席という言葉もありません。その他もろもろ紹介したいことはあるのですけれども、まあ学校らしくない学校です。 青梅市では第7次総合長期計画で、新たに適応指導教室を設置することが掲げられています。分室。今あるふれあい学級と同じ形の分室を設置するのではなくて、今話してきたこれまでの質問、してきました。そういった視点に立って、社会的自立を目指すための、新たな形にするための、民間のいろいろな意見を取り入れながら、このふれあい適応指導教室分室運営について考えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 それから、青梅市の大切な子どもたちが一人も残らず激動の時代に生き抜ける力を育んでいってもらいたい。総合学習、探究学習が、この教育現場でなかなか広がりにくい理由について、ある公立中の先生は、探究的な学びを今の教員が受けていないことで──まあ、私たちも受けていないので分からないですよね。実感が湧かず、具現化できない。そこに難しさがあるのです。学習指導要領が目指す方向性を、市の教育委員会や校長先生がその本質を理解できていないと言われているのです。これは、批判しているわけではないのです、本当に。誤解しないでいただきたい。批判しているわけではなく、当たり前です。昭和に生きている私たちが、今、タブレットやSNSに苦労しているのと同じだと思います。昨日の寺島議員の一般質問の中に、eスポーツ、AR、VRなど言葉が出てきましたけれど、昭和の私たちには何だそれという感じですよ。でも、今の子どもたちはそれが当たり前なのですね。だから、学ばないといけない、私たちは。と思います。ぜひさきに述べた伊那小学校や草潤中学校など視察をしていただいて、総合的な学習を柱とした新たな教育の形、積極的に調査研究してもらいたいと思います。 この探究的な学びを実践している学校の子どもたちには、主体性があって自立しているのです。言われたことをやるのではなくて主体性を持って学ぶことができるので、全国学力調査でも全国の平均を上回っているのですよ。これが実践できれば、青梅市の学力向上も頑張ってきましたけれどなかなか成果が上がらない。こういったことも解決できるのではないか。一石二鳥、三鳥かなというふうに思います。ぜひ「夢みる小学校」、教育長、読んでいただいてありがとうございます。この映画も、多くの教育委員会、学校関係者にも共有してもらいたいと思います。そしてその先に、全校でそれを実施するというのは難しいと思いますけれども、青梅市の自然豊かな環境を生かした特例校、モデル校、その設置も模索していただきたいと思います。きっとそのような学校ができれば、市が一生懸命やろうとしている移住定住者もきっと増えるのではないでしょうか。 任期の最後の質問でスケールの大きなことを言っているなと私自身も思っているのですけれど、本当にこれは大きな課題だと思いますので、最後にこれらを踏まえて教育長の見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 青梅市が目指す総合的な学習の時間についてであります。 長野県伊那市立伊那小学校につきましては、通知表がない学校、時間割もチャイムもない学校といった特色がある学校として承知しているところであります。この小学校では、総合的な学習の時間の中で、全学年が学級単位で探究的なテーマを設定し、テーマに沿った学習を行っているとのことであります。青梅市内にもチャイムがない学校はありますが、今後、伊那小学校などの取組も参考にしながら、本市の学力向上推進委員会等を活用して、探究的な学習の充実に努めてまいりたいと考えております。 次に、不登校特例校についてであります。御指摘の岐阜市立草潤中学校につきましては、個に応じたケアや学習環境の中で、心身の安定を取り戻しつつ、新たな自分の可能性を見出すことを目指すことを基本的な考えとして、柔軟なカリキュラムにより教育活動を推進していると理解しております。 近隣地区の状況としては、八王子市の高尾山学園について把握をしております。高尾山学園の転入学要件は、市内在住で市立小中学校に在籍していること、病気や経済的な理由を除いて年間30日以上欠席しているが学園への登校意欲があることの2つであります。この学校の大きな特徴として、不登校特例校の枠組みを生かした柔軟な教育課程があります。開校当時から2割程度の授業時間数軽減を行い、学校行事を除き、約760時間程度の教育課程とされております。 教育委員会といたしましては、まずは令和5年度より市内の東部地区にふれあい学級分室を開設するとともに、登校支援室のスクールソーシャルワーカーの勤務日数を増やし、不登校の児童・生徒の支援の充実を目指すこととしております。その運営に当たりましては、フリースクール等の民間の考えも参考にしてまいります。今後、伊那小学校や草潤中学校などは少し遠方ではありますが、高尾山学園等の現地視察も視野に入れ、先進的に不登校対策を行っている不登校特例校について研究を進めてまいります。 なお、青梅市の小中学校では、ますます変化が激しくなる現代社会において、子どもたちが自らの個性を発揮しながら自分の道を切り開いていけるよう、生きる力を育んでまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 山内議員。 ◆第20番(山内公美子) では、2項目め、2回目の質問をします。 青梅市でも多くの認知症サポーター、6455人、コロナもあってちょっと止まっている部分もあると思いますけれども、6455人誕生しているということが分かりました。国の新オレンジプランでは、2020年度までに1200万人のサポーターを目指すとプランが改正されて、それに伴って青梅市でも1万人を目指すと目標を変更していますね。引き続き認知症サポーターの養成に取り組んでいただきながら、6455人のこの人たち、受けていただくということがまず重要なのですけれども、その人たちの活動の場をやはりつくっていく必要があるかなというふうに思います。 平成23年6月の議会で、様々な自治体の先進的な取組について紹介をさせていただきました。当時は認知症サポーターの活動がテレビでも取り上げられておりまして、話題となっておりました。先ほど答弁の中にもありましたけれども、認知症サポーターの活動の場としてチームオレンジという考え方があります。チームオレンジとは、近隣の認知症サポーターや認知症の方々がチームとなって、認知症の方々や家族の支援を行うことを目的としている。身近な関わりを主な活動として、例えば声かけ、外出支援、話し相手、自分にできる活動を行っていくというものであります。青梅市での今後の取組について伺います。 それから、認知症の方が地域で安心して暮らしていくことができるように、認知症サポーターのいる企業とか店舗、ここに分かりやすくステッカーを貼り出して見える形にするということを提案させていただいておりました。なかなかこれが実現しなかったのですけれど、こうしたことをすることで認知症への理解が、目に見えて、あっ、増えているのだなとか、取り組んでいかなくてはいけないのだなということが分かるので、多くの人の意識づけにもなると感じています。認知症サポーターステッカーについて見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 今後の取組についてであります。今後も引き続き認知症に関する正しい知識と理解の普及啓発を進めるとともに、各事業所に認知症サポーター養成講座の受講を働きかけて、サポーター数の目標である1万人を目指してまいります。併せて、認知症サポーターやキャラバン・メイトを活用したチームオレンジの立ち上げを進めてまいります。 また、地域の中で認知症の方とその家族が交流できる場である認知症カフェは、第8期青梅市高齢者保健福祉計画・青梅市介護保険事業計画で3か所の設置を目標としております。今年度、住民主体のカフェが1か所設置され、現在2か所でありますが、さらに1か所の開設に向けて調整をしているところであります。引き続き認知症カフェの設置を推進してまいります。 次に、認知症サポーターステッカーについてであります。店舗等にステッカーを貼っていただくことで、認知症サポーターがいること、認知症の方を支援する、認知症の方やその家族にとって優しい企業、団体であるとの証明となります。また、認知症の方に安心して買物などをしていただけます。近隣自治体では、立川市、昭島市、日の出町で導入しておりますことから、本市においても認知症に関する一層の普及啓発を推進するため、次年度にステッカーを作成して交付してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 山内議員。 ◆第20番(山内公美子) 認知症の方が安心して暮らしていけるようにするためには、多くの方が認知症を理解して、受け止めて、支えていく環境をいかにつくっていくか、これが重要であります。 昨年12月に、「注文をまちがえる料理店」の発案者であるテレビ局ディレクターの小国士朗さんのお話を聞く機会がありました。「注文をまちがえる料理店」は、認知症の方をスタッフとして、注文を取ったり、配膳したり、認知症の方なので当然注文を間違えることもあるし、頼んだものが来るとは限らないし、でもそれを理解して、間違えることも一緒に楽しもうというコンセプトです。注文を間違えても受け入れてもらえる場所がある、受け入れてもらえる空気がある、そこに価値があるということです。 小国さんがこの企画を思いついたのは、当時、認知症介護の世界で異端児と呼ばれていた和田行男さんが統括マネジャーを務めていたグループホームを取材したときの体験がきっかけです。和田さんは、認知症になっても最後まで自分らしく生きていく姿を支えていくことを信条にした介護を30年以上にわたって続けておられる方です。このグループホームでは、買物、料理、洗濯、掃除、自分たちができることは自分たちがやる。小国さんは取材中、度々昼食を御馳走になっていたそうです。ある時、「今日のメニューはハンバーグ」と書かれていたので、ハンバーグが食べたくて行ったら、出てきたのがギョーザだったそうです。ハンバーグとギョーザ、共通点は挽肉のみ。思わず、「今日はハンバーグでしたよね。間違いですよね」と言いかけて、言葉を飲み込んだそうです。その一言によって、この場所の日常を壊してしまうと感じたからです。このハンバーグがギョーザになってもいいではないか。誰も困らない。間違えたって、おいしければ何だっていい。こうでなければいけないという鋳型に認知症の方をはめ込めば、どんどん介護の現場は息苦しくなって窮屈になっていく。そのような考え方が、従来型の介護と言われる拘束や閉じ込めにつながっていくかもしれない。自分は、和田さんのそのような介護の現場を変えようと思って戦っている姿に共感して取材に来たのに、ハンバーグがギョーザになったくらいで何をこだわっていたのだと恥ずかしくなった。そして、「注文をまちがえる料理店」というワードを思いついたそうです。 2017年に都内のレストランでこのプレイベントが開催されて、以来テレビでもやっていますので、皆さんも知っていらっしゃると思います。御殿場のとらや工房や厚生労働省内の食堂、また、町田市と連携してカフェを開いたり、大きな反響を呼んでいます。この「注文をまちがえる料理店」は、「やりたい人、この指とまれ」というこの方式で、賛同者でつくり上げていく形で行われています。この春、この方式で、この青梅市で、「注文をまちがえる料理店」のイベント開催に向けて動き出しています。実は、認知症の方が地域で安心して暮らしていくことができるようにするには、小国さんのような経験を一人でも多くの方が乗り越えて共感することが早道かもしれないなとも思います。 この話を聞いたときに、和田さんともお会いしたのですけれども、そこで皆さんと一緒にワークショップ形式のミーティングを行ったのです。ある一つの事例を通して、みんなでこの人に対して何ができるのだろうかということを話し合っていく、そのようなワークショップだったのですが、そこで、私もいろいろなことを知っているつもりだったのだけれども、新たな気づきがたくさんあって、目が覚めるようなワークショップとなって、大変有意義なものとなりました。認知症の方への理解を進めるために、これは活用できるなというふうに感じました。青梅市で行っている様々なイベントはありますが、そういう場所を利用してワークショップの開催、考えてみてもいいのではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。 この「注文をまちがえる料理店」、私は青梅市でこの企画が動き出していることに本当にすばらしいことだと感じているし、「この指とまれ」につながった方々に希望を持って、認知症の方たちへの理解が進んでいくことを期待したいなと思っています。こうした動きに見るまちづくりについて、最後に市長の見解を伺います。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) ワークショップの開催についてであります。ワークショップには様々な手法がありますが、認知症になっても地域の中で安心して暮らし続けるための話合いの場、認知症を理解するための場として有効なものであると認識しております。市では毎年、11月11日の介護の日に合わせてイベントを開催しております。このような場において、認知症の方を正しく理解し、偏見を持たないためにとして、事例検討などを含めたワークショップを開催することも可能と考えます。さらに、そのファシリテーターにはキャラバン・メイトに担っていただけるものと考えております。今後、開催方法等について検討してまいります。 次に、まちづくりについてであります。「注文をまちがえる料理店」の取組につきましては、各地で開催され、メディアにも取り上げられていることは承知しております。認知症の方が生き生きと活動されている姿は、認知症に対する意識を変えるきっかけになるものであります。また、認知症があってもなくても、同じ社会で共に生きる地域共生社会を目指すためにも、この取組を知り、理解することは重要であると認識しております。市では、日常生活圏域ごとに生活支援コーディネーターを配置しております。このコーディネーターがつなぎ役となり、各地域で多様なメンバーが主体となって支え合いの仕組みを考える第2層協議体が活動されております。認知症の方が役割を持ち、自分らしく生活すること、地域の居場所づくりなどを協議されている協議体もあるとのことであります。住み慣れた地域で尊厳を保ちながら安心して暮らし続けるためには、地域の中で認知症の方を理解し、支えるだけでなく、認知症の方が参加できることが重要であります。今後も引き続き、認知症の方が生き生きと生活できる地域づくりを目指してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第20番山内公美子議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― △第7 第8番 藤野ひろえ議員(併用制)  1 給食費や通学費等の補助拡充で、教育・子育てにかかる負担軽減を  2 高齢者センターの建設や補聴器購入の助成など、高齢者支援を ○議長(鴨居孝泰) 次に、第8番藤野ひろえ議員。    〔第8番議員質問席着席〕 ◆第8番(藤野ひろえ) 通告どおり、2項目の質問を行います。 1項目めは、給食費や通学費等の補助拡充で、教育・子育てにかかわる負担軽減をについてです。 日本共産党青梅市議団が昨年暮れに行った市政アンケートには、様々な御要望が寄せられました。全てが値上がりをして、生活が苦しい。食費を減らしていますが、子育て世代だといろいろな葛藤があります。子どもが欲しいと思っても、お金に余裕がなく諦めざるを得ないなどの声もありました。 市長の新年度の施政方針演説では、「こども・若者・教育・子育て」について、こども家庭部の組織を再編し、4月から健康センター内に、こども家庭センターを設置し、妊娠から出産、子育て期にかけて切れ目のない支援を行う体制をこれまで以上に充実させるなど、こどもに関する施策の実施体制を強化してまいりますと述べています。また、次期の第7次青梅市総合長期計画では、子育てにかかる経済的支援の充実を掲げています。 さて、内閣府の2020年度に行った少子化社会に関する国際意識調査では、「育児支援の最重要政策は何か」との質問に対し、日本では「教育費の支援、軽減」との回答が69.7%と最高でした。「希望する人数まで子どもを増やさない、増やせない理由は」の問いへの答えの最多も、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」、51.6%でした。スウェーデンやフランス、ドイツなどでは、「子供を産み育てやすい国だと思うか」の問いに対し、「そう思う」が約80から90%ですが、日本では「そう思う」は最低の38%です。スウェーデンでは、子供を産み育てやすい国だと思う理由のトップは、「教育費の支援、軽減があるから」ということで、教育の無償化の仕組みが整っているそうです。国は、こども家庭庁を設立しましたので、国も奨学金の拡充や高校、大学の学費軽減を含め、一層の支援策の拡充をするべきだと思いますが、市でも4月からは高校生等への医療費助成も始まり、喜ばれていますけれども、さらに教育、子育てにかかる負担軽減の取組が一層進むことを願っています。 そこでまず、全国に広がり始めた給食費の無償化を青梅市でも実現すること、市独自の給食費への補助について質問をします。 1回目に、まず1つ目。市は今年度、食材の高騰対策として約1800万円の予算で材料費の4%相当額の補助を行いました。また、保護者負担の軽減のため、2月、3月分の給食費約7800万円を免除しました。この対応は、保護者にとっても大変喜ばれています。しかし、現在、コロナや諸物価が高騰している中で材料価格や調達に影響が出ているのではないでしょうか。市内の農家から地場産の食材を購入している状況はどうなっていますか。評価、課題などについてお答えください。 2つ目。文科省の2017年度の調査では、小中学校とも学校給食費を無償化している自治体は全体の4.4%の76自治体でした。全国では、昨年12月現在254自治体と無償化が広がり、都内では、これまでは奥多摩町や檜原村、利島村、三宅村、御蔵島村の5町村でしたが、ついに23区で新年度から無償化するところが広がっています。3月4日の読売新聞では、新年度7区、葛飾区、中央区、台東区、品川区、世田谷区、北区、荒川区が区立小中学校の給食費を完全無償化、足立区は区立中学校の給食費の無償化を予定しているとのことです。これをどのように受け止めていますか、お答えください。 3つ目。文科省が調査した子どもの学習費は、学校に係るものだけで小学生が年間約10万円、中学生が約17万円です。その内訳で、給食費は4万円以上で、小学校では約37%を占め、中学校では5万円以上で約22%を占めています。青梅市でも、1人当たり年間、小学生で約5万円、中学生では約6万円かかりますので、無償化できればかなりの負担軽減になります。兄弟が多ければ負担が大きいので、大変助かるわけです。市で無償化を実施するとなると、どの程度の予算が必要となるか、お答えください。 2項目めの質問です。高齢者センターの建設や補聴器購入の助成など、高齢者支援をについて質問します。 老人福祉法は、第2条で基本的理念を定めています。「老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ、豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする」。第4条では、「国及び地方公共団体は、老人の福祉を増進する責務を有する」と定めています。現在、少子高齢化が進み、人生100年時代と言われて、青梅市でも65歳以上が令和2年度4万6033人、高齢化率30.7%であり、そのうち75歳以上が2万387人で、約半分を占めています。高齢者の就業状況も、平成27年度の国勢調査では12.8%で、また、現役で働いている方も以前より増えていて、80代でも生き生きと元気に過ごされている方も多い状況です。 市長の施政方針演説では、「生涯現役で過ごす健康寿命日本一のまち」を掲げて取り組んでいくとしています。しかし、高齢者の居場所としての保健福祉センターはなくなり、地域サロンでその代わりをとしていますが、高齢者憲章まで制定したのに、これではあまりにも不十分ではないかと思います。新市民ホールを含む複合施設の建設が今後進められますが、この中に高齢者センターを併設するか、機能を入れた施設として検討していただきたいと思っています。沢井保健福祉センターも閉鎖したままなので、また使えるようにすべきではないかと思っています。 1回目の質問です。老人福祉法に基づいた老人福祉センターが市には一か所もない状況をどう考えていますか。多摩の状況について把握されていますか。私が調べたところ、東京都保健福祉局のホームページでは、老人福祉センターとはA型とB型があり、B型は比較的小規模で事業内容も限られています。事業内容として、A型は、1、生活相談・健康相談、2、生業及び就労の指導、3、機能回復訓練の実施、4、教養講座等の実施、5、老人クラブに対する援助等であり、B型は、1、生活相談・健康相談、2、教養講座等の実施、3、老人クラブに対する援助となっています。多摩の状況を見ますと、各市町村でA型やB型などいろいろありますが、1か所ないし、多いところは東久留米市や武蔵村山市など7か所もあるところもあります。西多摩では、福生市や羽村市、瑞穂町、日の出町、檜原村にもあるのに、これもこの広い青梅市には一つもありません。かつて福祉センター内にあった東青梅の高齢者センターは平成31年3月末に閉館、沢井保健福祉センターと小曾木保健福祉センターは令和2年3月末に閉館し、利用していた多くの高齢者が大変残念な思いで、今でもこのような施設の再開を望んでいます。公共施設の再編で、真っ先に無料で使える高齢者の憩いの場である居場所をなくしたことは冷たい仕打ちであり、最大の問題だと思います。青梅市に一か所もない状況、多摩の状況についてお答えください。 2つ目。地域サロンの利用状況と、課題は何かお聞きします。この高齢者の専門のセンターを廃止した代わりに、高齢者のお風呂券を増やしたり、地域の自治会館を高齢者の集い・交流の場として使用することを決めましたが、そもそも、いつでも誰でも高齢者が集えるところではないと思います。利用する人数も限られるのではないかと思います。利用状況、課題をお聞きします。 3つ目。新しい複合施設に高齢者センターの機能を入れることを検討してほしいと思いますが、どう考えますか。新市民ホールの建設計画は、コロナの影響やホールの形態をどうするかなどの検討もあり、遅れています。施政方針演説では、この文化複合施設にこども・若者の居場所や、子育て支援の拠点となる大型児童センターの設置に向け、検討を進めていくとしています。具体的な機能、規模、配置などを決める基本計画を策定し、国等官庁施設や民間提案施設を含め、活力あるまちを目指して事業を推進していくとしています。ここに高齢者が集い交流できる施設の検討も必要と考えますが、いかがでしょうか。 令和3年4月に市が高齢者憲章についてパブリックコメントを行ったとき、福祉センターで行われていた高齢者教養講座が令和3年に廃止になり大変残念だ、今後もこのような講座を継続し、高齢者が生きがいを持って暮らせるようにしてほしい、こういう意見がほとんどでした。こうしたことからも新複合施設の中に高齢者の活動拠点を入れることを考えていただきたいと思いますが、見解をお聞きします。 ○議長(鴨居孝泰) お諮りいたします。 時間延長したいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(鴨居孝泰) 御異議ないものと認めます。 よって、時間延長することに決しました。 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 高齢者支援についてお答えいたします。 まず、老人福祉センターについてでありますが、老人福祉法に基づいた老人福祉センターについては、多摩地区では青梅市のほか3市が廃止しております。また、設置自治体においても、施設の老朽化や公共施設再編の中で、廃止や他の施設への複合化などについて検討しているとのことであります。市においては、3施設を平成31年3月、令和2年3月にそれぞれ廃止したところでありますが、高齢者温泉保養施設利用助成事業の拡大や地域サロンの開設を実施いたしました。 次に、地域サロンの利用状況についてであります。現在、市内4か所の自治会館において地域サロンを開設しております。数名程度の利用となっているサロンもある一方で、長淵3、4丁目自治会館では毎回20名を超える利用がある状況であります。課題といたしましては、コロナ禍で利用が少なかったことであります。今後、現在実施しているシルバーマイスターのイベントや、地域包括支援センターが実施している介護予防教室の開催も含めてさらに周知に努めてまいります。 次に、新しい複合施設に高齢者センターの機能を入れることについてであります。市では、地域サロンをさらに拡充していく考えであります。このため、東青梅1丁目地内諸事業用地に建設予定の新たな文化施設に高齢者センターの機能を加える考えはありません。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 学校給食費等の補助拡充についてお答えいたします。 初めに、学校給食の材料価格や調達状況についてであります。物価上昇の傾向は、油をはじめとして、野菜、肉、魚など、各種食材に及んでおりますが、現時点では給食提供に影響があるような状況には至っておりません。 次に、市内農家からの地場産野菜の購入状況であります。令和4年度に使用した野菜のうち地場産が占める割合は、重量による比較で、今後使用する見込み分を含め、およそ10%であります。給食センターでは地域の食材を優先的に取り入れるように工夫をしておりますが、供給される量や種類が課題であると認識しております。 次に、学校給食費の無償化の状況についてであります。新聞報道等により、新年度から学校給食費を新たに無償化すると表明している自治体があることは承知しております。都内の状況につきましては、先ほど片谷議員にお答えしたとおりでありますが、本市を含む多摩26市において完全無償化を予定している自治体はないと認識しております。教育委員会といたしましては、学校給食法に基づき、保護者に適切な負担を求めつつ、献立や食材の工夫を図りながら、今後も安全で安心して食べられる栄養バランスの取れたおいしい学校給食を提供していくことが肝要であると考えております。 次に、学校給食費を無償化する場合の予算でありますが、片谷議員にお答えしたとおり、令和4年度、保護者に負担していただくべき給食費の総額は、2月と3月を無償化しなかった場合として年間約4億円であります。 ○議長(鴨居孝泰) 藤野議員。 ◆第8番(藤野ひろえ) 今、教育長にお答えいただきました。学校給食は教育の一環であるということで、本来であればこの義務教育の中で最も重い負担となっているわけで、教育の一環であるということを考えますと、国や東京都に対して無償化の要請もしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 この給食費の無償化に必要な財源は、全国では約4500億円から5000億円、こういう試算があります。23区では大分無償化が新年度始まるわけですけれども、ある区長は、義務教育の一環として、国がやるべきだと言っています。市長はこの件についてどう考えますか。 また、今後、無償化にするとなると約4億円だけれども、市としては保護者に適切な負担ということで無償化は考えていないということでございます。しかし、例えば何らかの助成策、ほかの市でもいろいろこれまでやってきたのですが、第3子のみとか、月1000円の助成をするとか、軽減策を検討する。これはいかがでしょうか。例えば私の試算では、全小中学生合わせて8844人。これは行政報告書、一番近いのを見たのですが、就学援助を受給している児童・生徒約1000人を差し引いて7780人に1000円を助成するとなると、予算的には778万円あれば1人当たり1000円の助成は可能と考えますけれども、いかがでしょうか。非常に今、物価高、コロナの影響とか大変な状況になっておりますので、こうした検討はいかがでしょうか。 また、市内業者の関係、今お答えを頂きました。市としてやはりまだ10%、調達をしているということでございますけれども、生産者の方が物価高の影響、いろいろな材料費が上がったり油が上がったりとかいろいろな影響があって、生産者が納入するのが減ったりとか、子どもたちの食材が減ったりとか、お代わりがもうできなくなったとか、そのようなことはないのか、その辺についてちょっと伺いたいと思います。青梅市として地場産食材の調達を促進するために、生産者も本当に困らないように補助制度を創設する、こういうことはいかがでしょうか。そして、地方創生臨時交付金や財政調整基金を活用してこうした何らかの支援策、いかがでしょうか。 それから、通学費の補助についてお聞きします。遠距離通学の児童・生徒に、子育て支援の一環としてバスや電車の通学費の補助が、小学生には2015年度から、中学生には2017年度から実現しました。しかし、これまでも何回も求めてまいりましたけれども、いろいろ、バスやJRなどの都合や、また部活の関係とか、どうしても自転車通学がいいという、こういう自転車通学の生徒さんも何名かおられるかと思います。ヘルメットの支給と保険への助成はありますけれども、直接の補助制度がありません。中学生の自転車通学、これは何人が自転車通学をされているのか、その実態。それから、この重い負担。自転車を中学校になると買わなければいけないとか、いろいろ維持管理にもお金がかかると。雨の日にはバスで通ったり、そういうこともあるのではないかと思いますが、実費負担になってしまう。こうした負担などについてどのようにお感じになっていますか。自転車通学のことについて、保護者の要望、声は聞いていますか。お答えください。 それから、6つ目の質問ですけれども、成木小と七中の特認校の通学にも補助制度がありません。通学は「自らの責任と負担において通学させること」という条件を認めて就学することになっていますけれども、少子化が加速し、人口が少ない地域に教育環境を維持するためにもこの特認校の制度は重要な取組であり、しかし、昨今の教育、子育てに負担がかかり過ぎる中で、同じ義務教育の中で、やはり全然通学費の補助がないということは、もう見直す時期に来ているのではないかと思います。私が聞いたある方は、行きは自家用車で送り、帰りは子どもさんがバスやJRで帰ってくる。月8000円ぐらい負担がかかっている。こういう方もおられます。同じ義務教育の中で何も補助がない。大変な負担になっている。この不公平な実態は改善するべきではないでしょうか。 令和5年度のこの成木小と七中の募集要項を見ますと、成木小では1年生12人、2年生10人、3年生2人、七中は1年生11人、合計35人がほかの地域から通学することになるのではないかと思いますが、令和4年度の実態はどうなっていますか。どのぐらいの負担がかかっているのか把握されていますか。教育の機会均等、公平でない、こうした重い負担についてどのようにお考えかお答えください。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 学校給食費の無償化を国や都へ要請することについてでありますが、その考えはありません。なお、第3子等への一部負担軽減策や地場産食材の調達のための補助制度等については、財政状況を十分に考慮しながら、まずは他自治体の状況について情報収集をしてまいります。 次に、自転車通学の実態等についてであります。自転車通学を許可している中学校は、第一中学校、第二中学校、第三中学校、西中学校、第六中学校、第七中学校及び吹上中学校の7校で、本年2月現在、自転車通学者数は402人であります。市では、自転車通学の生徒全員に対し、ヘルメットの貸与と自転車賠償責任保険の加入について支援を行い、保護者の負担軽減に努めております。保護者からの要望につきましては、自転車通学者が雨天時にバスを利用する際の補助について一部の方から要望がありますが、自転車通学者全員が雨天時一律に公共交通機関を利用するとは限らないものと認識しております。 次に、小規模特別認定校である成木小学校と第七中学校への通学の実態についてであります。成木小学校における小規模特別認定校制度利用者は2月1日現在34人であり、通学方法につきましてはスクールバス26人、保護者の送迎8人となっております。また、第七中学校では同じく23人のうち路線バスが5人、保護者の送迎が5人、路線バスと送迎の併用が13人となっております。通学につきましては、青梅市立小規模特別認定校設置要綱において自らの責任と負担において通学させることと定めており、保護者はこのことを御理解いただいた上で就学をさせております。その費用につきまして、教育委員会では把握をしておりません。また、一部の保護者から通学費の補助について要望があることは承知しておりますが、就学条件を御理解いただいた上での就学でありますことから、通学費の補助を拡大する考えはありません。 ○議長(鴨居孝泰) 藤野議員。 ◆第8番(藤野ひろえ) 給食費の関係では、第3子とか地場産への補助ですか、それは他自治体の状況を情報収集されるということで、よろしくお願いしたいと思います。国には求めないということですけれども、それはぜひ検討していただきたいと思います。 自転車通学の生徒さん、402人。本当に改めて多くの生徒さんが自転車通学ということで、本当に安全に安心して負担も少なく通えるためには、やはりこのお子さんたちに、生徒さんたちに、やはり青梅市として考えていただきたいなというふうに思います。非常に今のお答えではなかなか納得できません。保護者からもやはり要望が来ているということでございます。 この自転車通学、特認校の通学補助については、町田市、小規模特認校制度の中でも実施していると思います。福岡県の大野城市でも、これは原料価格高騰に起因した電気、ガスなどのエネルギー価格の高騰を踏まえて、こちらは小中高校生、大学生など、学生を中心として通学にかかる費用を補助。八王子市では、自転車通学生徒に、こちらは年額2000円、少ないのですけれども。山梨県韮崎市では、通学距離が3.5キロ以上のバス、電車利用者には定期券の一部を助成し、自転車利用生徒には在学中1回ですが経済的負担軽減、教育の機会均等の観点からと、在学中1回2万円を支給しているそうです。こういうことについて承知をされていますか。以前に私が調べたときには、この小規模特認校では実施しているところはなかったのですけれども、やはり昨今の状況の中で町田市などで実施をしているということで、ぜひこの辺は情報収集もして検討していただきたいというふうに思います。 それから、自転車通学や特認校児童・生徒、保護者の声を聞くべきではないでしょうか。アンケート調査の実施を求めますが、どうでしょうか。先日のほかの議員の一般質問の中で、これからこども大綱を策定していくために今後いろいろな実態調査を行う、このような話があったようでした。通学補助に関わるこうしたことも調査の中に入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 教育長。    〔教育長登壇〕 ◎教育長(橋本雅幸) 自転車通学に対する他自治体の補助制度についてであります。八王子市が一定の条件の下、年額2000円の補助を行っていることは承知をしております。また、小規模特別認定校の通学補助につきましては、青梅市の特認校とは少し異なりますが、町田市が一定の条件の下、通学定期代金の3分の2を支給していることを把握しております。教育委員会では、先ほど申し上げましたとおり、自転車通学者に対してはヘルメットの貸与と自転車賠償責任保険の加入について支援を行っており、保護者の負担軽減を図っております。また、成木小学校では成木地区内の児童が利用するスクールバスのルートを延長し、小規模特別認定校制度により通学する児童も無料で利用できる運用も行っております。教育委員会ではこれらの支援により一定の補助が行えているものと考えており、通学費の補助を拡大する考えはありません。 次に、自転車通学や小規模特別認定校の児童・生徒、保護者に対するアンケートについてでありますが、現時点においてアンケートなどを実施することは考えておりません。 ○議長(鴨居孝泰) 藤野議員。 ◆第8番(藤野ひろえ) なかなか、この新しい、これから子育ての関係では頑張っていくという施政方針とか長期計画を見ましても、これからいろいろやっていくのだという割には大変納得できない答弁だと思います。アンケートもされないということで、大綱の中でいろいろ調査もされるということですから、それはやっていただきたいなというふうに思います。 それで、この給食の無償化の必要性について、学校給食制度や子どもの貧困問題に詳しい跡見学園女子大学教授、鳫咲子さんは次のように話されております。学校の子どもの貧困対策としては就学援助というのがあるのですけれども、それもなかなか、就学援助は青梅市では小学生では12%、中学生では13%。いろいろとこれもなかなか利用しづらいといいましょうか、そういうのがあります。そうした中で今回この学校給食費の無償化、あるのですけれども、今フードバンクとか、本当に経済的な困難を抱える家庭が増えている。子どもの栄養不足もあります。そういう中で今、物価高騰。食材費を抑えたり、給食費の値上げとかという、こういうのではなくて、無償化で家計を助け、子どもの健康に資することが望ましいのではないか、このように話されております。無償化が進む自治体が増えておりまして、今までは過疎化が進む小さな町村が中心でしたけれども、最近は都心部の自治体も開始をしています。青森市では人口27万人、山口県岩国市は13万人、葛飾区は46万人、千葉県市川市は49万人、こういう人口が大きいところで、それだけ無償化にはお金がかかる。しかし、それを無償化に思い切って踏み切る。子育て支援、教育、子育てにかかる費用を少しでも援助して、子どもの少子化対策として保護者の負担を軽くするためにと頑張っているわけですね。葛飾区では予算は約17億円、荒川区でも7億5000万円、品川区でも13億4000万円、中央区5億円ということであります。ぜひ青梅市でも実施していただきたいと思います。 それから、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の拡充で創設をされた「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」、これは今後はどうなるのか。期間限定で実施をする自治体も広がっていますけれども、この継続を国に要望していただいて、青梅市でも何らかの助成を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。青梅の子どもたちがどこに住んでいても安心して通学できる環境、保護者の負担も軽減されるということで、財源を思い切ってこうした教育、子育て支援に使うことを求めますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 教育や子育て負担の軽減についての考えであります。青梅市は、日本経済新聞社と日経xwomanが行った「共働き子育てしやすい街ランキング2022」で全国で12位となりました。島崎議員に御答弁申し述べたとおりであります。都内の自治体のうち、全国12位以内に3年連続して入っているのは、本市のほか、板橋区のみであります。全国的に見ても6自治体に限られています。このことは、本市が進めている子育て支援策が子育て世帯を取り巻く様々な状況に対し高いレベルで対応できているものと認識しております。市では、令和5年4月の第7次青梅市総合長期計画のスタートとこども家庭庁の発足のタイミングに合わせ、子ども家庭部の組織について再編拡充を行います。現行の子育て世代包括支援センターと子ども家庭支援センターを統合し、新たにこども家庭センターを新設いたします。このことにより、妊娠から出産、子育て期にかけて、切れ目のない支援を行う体制をこれまで以上に強化いたします。 先ほど前段で片谷議員にお答えしたとおり、学校給食費の無償化でありますが、約4億円という財源が継続的に必要となるものであり、この財源を考慮すると実現には大きな課題があると認識しております。施政方針で述べましたとおり、全てのこどもや若者たちが、未来に希望を持ち、生きる力を身につけながら、前向きに取り組み、学校や地域ぐるみで応援するような社会の実現に向け、子育てに対して、多くの理解と協力が得られることを目指してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 藤野議員。 ◆第8番(藤野ひろえ) 高齢者支援について伺います。 老人──「老人」という言葉もあまり――高齢者センターですか。こういうものが一か所もないと。児童館もゼロで、本当にゼロが多い市だなと、本当に情けないのですけれども、3市が廃止をしたということで、青梅市もなくて、地域サロンでやるので、この高齢者センターのことは新しい複合施設にも考えないということで、本当になかなか納得できないなというふうに思っております。 それで、旧沢井保健福祉センターの現状と活用についてどう考えますか。再整備して活用できるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。高齢者センターを3か所以上設置して、地域包括支援センターの機能も入れて運営するなどについて見解をお聞きします。 旧沢井保健福祉センターのことは以前も質問いたしました。そのときに答弁として、「賃料だけでなく、貸付条件や応募資格の緩和など、応募要領全体の見直しを含め、青梅市公有財産の取得、活用および処分検討委員会において検討を行っております」とのことでした。でも今、買い手も借り手も見つからない状況がもう3年ほど続いているのではないかと思います。いろいろと機械警備、貯水槽の清掃、電気設備、消防設備の法定点検も実施をしているということだったと思いますけれども、今使わなくても、維持管理をしないとますます市の大切な財産が非常にもったいない。朽ちていくばかり。残念なことになるかと思います。現在はどのような管理が行われて、費用はどの程度かかっているのか、今後どうしようと思っているのか伺います。 また、地域包括支援センターが現在3か所ありますけれども、先日の福祉文教委員会の介護保険の予算審査の中で、令和6年度から地域包括センターを増やしていく方針と説明がありました。現在の市の直営を委託化し、現在2か所の民間の包括支援センターは支所を設置し、現在の3か所を5か所に増やす。このようなお話で、身近な分かりやすいところに設置をして相談体制も強化するということでした。それでしたら、高齢者が増え続けている中で、高齢者センターも3か所以上設置をして、一緒に地域包括支援センターの機能も入れて運営をしていくことはできないでしょうか。 先ほど東青梅1丁目の中には考えていないということでございましたけれども、これから地域包括支援センターを増やしていくということですので、こうした施設の活用なども検討したらいかがかと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 旧沢井保健福祉センターについては、現在、土地建物を一体とした売却に向け検討を進めているところであり、市が再整備をして活用する考えはありません。 地域包括支援センターは、介護保険運営委員会から、圏域は3圏域のままとするが、令和6年4月から支所を2か所設置すること。また、付帯意見として地域包括支援センターを増設することを求める意見もあったことから、次期計画期間中に地域包括支援センターの在り方を再検討するとの答申を頂きました。このため、引き続き介護保険運営委員会で検討を頂くこととしております。 ○議長(鴨居孝泰) 藤野議員。 ◆第8番(藤野ひろえ) それでは、3回目に、高齢者の中等度難聴者への補聴器購入助成についてお聞きします。 聴力障害の程度が重く社会生活が困難な方には、身体障害者手帳による補装具支給制度がありますが、該当しない30、40デシベルから70デシベル未満の軽中等度の難聴の高齢者の方への助成制度が全国で広がっています。これまで私は、2019年9月、2021年2月、2022年6月に続いて4回目の質問となります。多摩でも三鷹市に続いて新年度、府中市でも、また日野市でも助成制度が実施されるようですけれども、把握されていますか。昨年は23区では15区が実施していましたが、新たに品川区、杉並区などでも、認知症予防の一助とするためにと補聴器購入助成の予算が計上されています。東京都では、2007年度から高齢社会対策区市町村包括補助で、この65歳以上の補聴器支給や購入への助成について、区市町村が実施する場合には2分の1の補助が行われています。これを活用して、都内でも補助制度が広がっているのではないかと思います。これまでの質問で市長は、他自治体の動向を見る、このように答弁されていますけれども、このように23区のみならず三多摩でも次々と助成制度が広がっている動きについて、どのようにお考えでしょうか。日本共産党は、国や都に制度の創設も求めてはいますけれども、市独自にも実施を願ってこうした制度の提案をしているところです。 それから、耳鼻咽喉科の医師や医師会などとも、聞こえの問題、検診での取組、補聴器購入助成について、市民の実態など、こうした医院ではどのようなことをお感じになっているのか。懇談といいますか、相談していただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。歯科検診のように例えば、歯科検診はたしか20歳からですけれども、この聴力検査の検診については、高齢者の例えば65歳、70歳、75歳、80歳、このように区切って独自の検診を行っていく。こういうこともできたらいいかなと思いますけれども、これを医師会などとも相談していただきたいのですが、いかがでしょうか。西東京市における「認知症予防のための聴覚検診」も参考になると思いますけれども、いかがでしょうか。 それから、青梅市でも助成制度の実施を求めます。ある後期高齢の女性は、難聴で会話にとても不自由をしていました。2年前、耳鼻科で補聴器が欲しいと話したら、障害者の証明がないと補助は受けられませんと言われ、必要に迫られ、お金を工面して、37万円の補聴器を、しかも現金でと言われて購入したそうです。年金が削られ、物価高です。障害者の証明がなくても、中等度の難聴でも購入できる制度を一日でも早く青梅市でも望みますと語ってくれました。補聴器購入助成制度は一昨年7月時点では全国で35自治体でしたけれども、現在では120以上の自治体に、急速に3倍にも広がっています。議会でも請願とか陳情とかが出されているところも多くあります。75歳以上の約50%が難聴で、注意力低下、会話の聞き取りの低下、記憶力の低下、イライラ、ストレス、憂鬱などの情緒不安定、ひきこもりや社会からの孤立化など、だんだん難聴になるとコミュニケーションを取るのがおっくうになってきます。社会と関わりが減ったりすることで認知機能に影響が出る可能性があります。厚労省でも、日本人の高齢者4人に1人が認知症またはその予備軍としており、2025年には700万人を超えると見られています。認知症の危険因子として、加齢、高血圧などのほか、難聴も一つとして掲げ挙げられています。最も効果的な認知症の予防の対策ではないでしょうか。日本補聴器工業会の調査では、日本の補聴器所有率は14%、イギリス、ドイツ、フランスの30から40%に比べると半分以下です。購入が進まないのは、あまりに高額だから、15万円から50万円などということだからです。補助制度が必要ではないでしょうか。どうお考えでしょうか。 65歳以上の市民約4万人、そのうちの約200人に1人5万円の補助をするとして、私の試算では1000万円あれば可能です。青梅市の公共施設整備基金や財政調整基金、95億円あります。こうしたお金を使って、本当に長寿に優しい、高齢者が安心できる、こういう市にするためにやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 補聴器購入費助成についてであります。多摩地区においては、昨年10月から三鷹市において補聴器購入の助成制度を開始したことは把握しております。このため、引き続き他市の取組状況の把握に努めてまいります。 次に、聞こえの検診を独自検診として行う場合、医師会の協力が必要でありますが、市内には耳鼻科が5か所だけであることから、独自検診の実施は難しいものと捉えております。なお、補聴器購入費助成については、これまで御答弁申し上げましたとおり現時点で実施する予定はありません。
    ○議長(鴨居孝泰) 藤野議員。 ◆第8番(藤野ひろえ) 三鷹市でということでしたけれども、府中市では新年度、65歳以上の中等度難聴者、2分の1、上限4万円を助成します。予算は400万円。日野市でも上限3万5000円ということです。「生涯現役で過ごす健康寿命日本一のまち」、掲げている青梅市として、高齢者センター、高齢者の居場所、また認知症予防に効果的な補聴器購入助成など、本当にもっと使うべきところにこういうお金を、例えば95億円の積立金の一部を使えば可能だと思いますけれども、高齢者に優しい青梅市にするために、市長の姿勢をお伺いして質問を終わりたいと思います。 ○議長(鴨居孝泰) 市長。    〔市長登壇〕 ◎市長(浜中啓一) 認知症、介護予防の取組の重要性は十分認識しているところであります。このため、市では介護予防事業として、運動が中心の健康寿命のび~る教室や認知症予防の取組として脳イキイキ教室などを実施しております。また、日々のウオーキング等にポイントを付与する健康ポイント事業を開始する予定であります。高齢者の居場所としては地域サロンをさらに増設する予定であります。高齢者の方が身近な場所で介護予防や活動できる場を引き続き提供してまいります。私は、「健康寿命日本一のまち」を目指すため、今後も引き続き高齢者への健康維持のための知識の普及や各種の介護予防事業を実施してまいります。 ○議長(鴨居孝泰) 以上で、第8番藤野ひろえ議員の一般質問を終わります。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(鴨居孝泰) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日10日午前10時より本会議を開き、引き続き一般質問を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(鴨居孝泰) 御異議ないものと認めます。よって、明日10日午前10時より本会議を開き、一般質問を行うことに決しました。 本日はこれをもって延会いたします。 △午後5時42分 延会―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――...