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  1. 八王子市議会 2002-03-27
    平成14年_第1回定例会(第5日目) 本文 2002-03-27


    取得元: 八王子市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-11
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                    〔午前10時00分開議〕 ◎議長【寺田元信君】 ただいまから、本日の会議を開きます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2 ◎議長【寺田元信君】 日程に従いまして進行します。  つきましては、日程第1、一般質問を行います。         〔平成14年第1回市議会定例会一般質問発言通告一覧表後編参照〕 3 ◎議長【寺田元信君】 順次、質問を許可します。  第30番、佐久間寛子君。                    〔30番議員登壇〕 4 ◎30番【佐久間寛子君】 おはようございます。それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。  まず初めに、潤いを感じるまちづくりに向けて、湧水、雨水の利用をということで質問をいたします。  1997年に第3版となる○○町在住の○○○○さんたちによる中野山王の明神池のわき水調査をまとめた冊子があります。わき水は水を供給するだけではなく、心が安らぐ水辺の空間を提供してくれている。幼いころ水辺で遊んだことを思い出しますが、今では遊ぶような水辺が少なくなってしまいましたと、湧水の減少を心配しています。また、14年前に八王子湧水ネックレス構想、すなわち湧水池のポケットパークネットワーク計画をまとめた○○○○さんたちは、多彩な水の恩恵を受けている生活があると言っております。都市の中の湧水空間は人を含めた生命のあるものの共有のオアシスでもあるとも言っております。都市のオアシスを守り育てるまちづくりこそ都市に住む人々の仕事とし、湧水を生かしたまちづくりの提案をまとめたものとなっています。  本市の中心部は、関東平野のへりの丘陵が平地におりたその先に市街地が広がっています。北は加住丘陵、南は多摩丘陵、西に恩方、元八王子、船田丘陵が広がり、東に日野大地へとつながっている、湧水地点に囲われている小盆地状になっております。八王子が備えた自然資質の環境づくりには重要な役割を果たしているところです。現在市が把握をしている湧水の箇所はどのくらいあるのでしょうか。  東京都が12年前と4年前に調査をしたとのことですが、その増減についてお伺いします。同一箇所での変化はどうだったのでしょうか。その理由もお示しください。また、それらの把握を市はだれが担当してきたのか、今までの市の取り組みもお伺いいたします。  湧水の意義としましては、先ほども述べましたように、都市景観を形成する大事な役割をしておりますけれども、ヒートアイランドを抑えるための役割も今日大変重要なものとして挙げられていますし、また、身近な水辺として、子どもたちにも環境問題の関心を持ってもらえるということで、日ごろの生活の中で汚さないなど、環境を大切にした地域づくりが育つことも挙げられています。その点についても大変重要な自然環境である湧水の保全について、市の考えをお伺いしたいというふうに思います。  また、現状はどのようになっているのかといった点からもお伺いしたいと思います。市では、99年、八王子市緑の基本計画が策定され、湧水の実態把握、湧水の保全施策の検討、湧水点の活用、湧水を活用した魅力づくりが盛り込まれているところです。それ以前の緑計画からも湧水の保全に取り組む必要性が盛り込まれてまいりました。また、生活排水対策にも、川の水量をふやすために地下水の涵養や雨水の有効利用を図るとしています。具体策として、湧水周辺の緑地や斜面林の保全、水路の復活を進めるとしています。現状はどのような管理がされ、保全をされているのでしょうか、お伺いします。  計画が生かされている特徴的な箇所がありましたら具体的にお示しください。  次に、雨水利用についてお伺いいたします。  これまでの市の取り組みについてお伺いしますが、地球資源の有効利用や雨水の地下浸透を積極的に推進し、都市気象の緩和を図るために、公共施設などで自然の恵みである雨水をむだにしない雨水利用の取り組みが広がっています。本来、雨水は地中にしみ込むことで自然環境のバランスがとられてきました。しかし、都市化が進むにつれて地表がコンクリートやアスファルトに覆われ、また、緑が減ってしまっている現状は、雨水の地中への浸透量が減り、都市型水害や都市の砂漠化の原因となっています。本市において雨水利用の取り組みはどのように行ってきたのでしょうか、お伺いいたします。  次に、冒険遊びができるプレーパークについてお伺いいたします。
     本市には都市公園が 583ヵ所、児童遊園6ヵ所が整備されています。公園は乳幼児からお年寄りまで男女を問わず憩いの場として利用をされています。特に今回は新しい取り組みの子どもたち遊び場づくりを目指して思いを寄せている市民の声を届け、市も一緒に考えていただきたく、考えをお聞きいたします。それは1940年代からデンマークの住宅街で廃材を利用した広場から始まりました。ヨーロッパで始まった遊び場づくりで、現在はイギリスに 200ヵ所、ドイツに 450ヵ所、スイス、スウェーデンなど広範囲なヨーロッパの各地で広がっています。既成の遊具はなく、自然発生的に遊びに来た子どもたちが廃材を使い、夢中になって遊びをつくり出し、遊んでいくというやり方です。プレーパークと言われ、冒険遊びの場とも呼ばれています。プレーパークは普通の公園のようにきれいに整備をされておりません。手づくりの遊具が置かれていて、でこぼこで、穴だらけで、廃材などが散在しているという雑然とした遊び場です。子どもが遊ぶことで遊び場ができ上がっていくという新しい遊び場です。  日本には、1975年、都市計画プランナーの○○さんにより紹介をされました。世田谷区の暗渠になっていた用水路のふたを外して水遊びを夏休みに始めたのがきっかけです。国際児童年をきっかけに、大変子どもたちに好評だったこともあり、当時の公園課長の提案で実験的に1年間常設のプレーパークが開始されました。その後、羽根木の公園一角を常設とし、区内3ヵ所でつくられています。この遊び場は子どもたちの好奇心や欲求を大切にし、彼らのやりたいことができる限り実現される場所にしようと、地域の父母たちがプレーリーダーと一緒に直接運営に携わっています。現在全国 100ヵ所以上のところからやりたいとの声が集まっているそうです。八王子にもそうした思いを持った人も生まれてきています。市として身近な地域での子どもたちの遊び場などをどのようにとらえてきたのでしょうか。今年度より完全週5日制が実施されますが、その受け皿として教育面から子どもたちの遊びをどのように考えていますでしょうかお伺いいたします。  これで1回目の質問とします。 5 ◎議長【寺田元信君】 環境部長。 6 ◎環境部長【下田有二君】 それでは、御質問がありました何点かについて答弁をいたします。  市内の湧水の状況ですが、聞き取り調査による調査を行っております。平成7年度において46地点、46ヵ所が確認をされております。平成12年度の調査において、関係所管あるいは市民の方の新たな情報も含めて調査を実施したところ、2ヵ所において閉鎖あるいは枯渇によって減少したところがございますが、新たに5ヵ所が確認できたことにより、3ヵ所増の49ヵ所になっております。  湧水の担当所管でございますが、湧水の分布状況の把握については環境部が担当所管となっております。  湧水の保全管理についてですが、市が管理している公園等に現在9ヵ所湧水があり、池として活用をしております。そのほか都有地あるいは市の公社で所有するものが5ヵ所、それと寺社、神社あるいはお寺で所有するものが6ヵ所、そのほか民有地の中にあるものが29ヵ所というふうになっております。  それから、雨水利用にかかわる取り組みのことですが、市庁舎など公共施設における中水として利用をしております。あるいは浸透性の舗装であるとか、浸透性のインターロッキングを布設することによって地下浸透による雨水の利用を図っているということでございます。 7 ◎議長【寺田元信君】 社会教育部長。 8 ◎社会教育部長【小笠豊君】 子どもの遊び場についての御質問でございました。子どもが自由に伸び伸びと遊ぶことは、健やかな成長のためにも必要だというふうに思っております。御質問者が言われるような、自由に遊べるようなそんな遊び場も必要ではなかろうかというふうに考えております。 9 ◎議長【寺田元信君】 第30番、佐久間寛子君。                    〔30番議員登壇〕 10 ◎30番【佐久間寛子君】 それでは、2回目の質問をいたします。  まず初めに、水の潤いを感じるまちづくりに向けての湧水、雨水の利用をですが、市内に今確認をされているところが49ヵ所ということで、ふえているという御返事がありました。この範囲につきましては、以前の調査のときよりも広がった範囲を調査したということもお聞きしております。また、減ったところもあるということは残念なこととして、これからもこの数に変動がない、もしくはふやしていく、保全、創造をしていくことに向けて努力を、市も、また市民も協力する形で広げていけたらというふうに思います。  その中で、この保全のための継続的な手だてが必要になってきていると考えます。これまでの担当部署が示されてきましたけれども、これからもその部署がきちっとイニシアチブをとって担当をして、明確な保全のつながりをつくっていけるのか。そこを明確にしていただきたいというふうに思います。  さまざまな計画があるにもかかわらず、これまで実行されてこなかったという感を多くの市民は持っています。市民が提案をした湧水ネックレス構想を作成するに当たって調査をしておりますけれども、豊かな湧水が枯渇してきているという大きな保全対策を求めた声としてまとまっております。現在のある地点での湧水の保全状況はどういうふうになっていますでしょうか。水量の調査など、継続的な観察が必要だと考えます。広い範囲に点在している湧水の調査は、市民もかかわることで保全への関心が高まると思います。あわせて市も湧水の保全は必要としているわけですから、そのための担当部署をもう少し積極的に打ち出していただきたいというふうに思います。どのような対応をお考えになっているのか、お伺いいたします。  先ほどもお伺いしましたけれども、良好な環境で保全をされている湧水、市としてここはというところがありましたならばお示しいただきたいというふうに思います。  中野山王にあります子安湧水ですけれども、また、叶谷の榎池の湧水など、大変自然環境に恵まれ、保全が積極的にされている場所だというふうに考えます。しかし、地域の周りの土地開発はそばまで押し寄せてきているために、地下水の量など、これからもふえていくことはなく、減っていく方向ではないかと心配をされています。地域を魅力あるまちにするために、市民も巻き込んだ地域ぐるみでの今ある湧水の保全をさらに推し進めていくことが必要だと考えます。また、水が流れ込んでいく用水路を見えるようにし、大事にしていくことなど、活用とその周辺環境の整備もあわせて考えていく必要があると思います。中野山王にあります子安神社、先ほど明神池の湧水と申しましたけれども、この地点におきましては、多数の市民が名水を求めて容器を持参し、くみに訪れております。また、用水路の流れも透明度があり、水草が生えています。つい最近まで洗い場に使っていたと思われる軒とふちが残されています。個人の持ち物とのことですが、そこには敷地内に道路が通り、生活が分断され、水道も引かれ、使われなくなったところとなっています。この用水路はそこから一部道路にかかり、暗渠の状態になっています。冬場でも水量はありますが、○○さんの調査では年々減少してきているとのことで、周辺を含め保全の必要に迫られています。地域の人からもできれば暗渠になっている水路のふたを外し、水の潤いのある環境を取り戻したいとの声も出ています。そのような地域の人たちの思いについて、市はどのように受けとめていますでしょうか、お伺いいたします。  枯渇をする前に保全が必要です。横川の弁天池は見る影もなく、沼地、草原になってしまいました。そうならないよう急ぐ必要があります。また、日野市の取り組みについては、これまでハードの整備として、コンクリート護岸をはがし、土手に変え、規模は小さいながらも生態系や親水に配慮した整備がなされている用水があります。老朽化した護岸対策として、景観に配慮した石積み護岸での整備もされています。これからはソフト面から用水の里親制度が導入され、住民による維持管理体制が整えられようとしています。このような取り組みの方法も参考にしながら進められないかと思いますが、市のお考えをお聞かせください。  また、先ごろ示されました東京都自然環境保全審議会からの湧水保全の基本的考え方と取り組みについてお伺いいたします。  先ほども湧水の意義を述べましたけれども、この環境保全審議会の基本的な考え方にも湧水の意義が大きく取り上げられています。災害時など飲み水として利用することがあるほか、都民の自然との触れ合いの場であり、身近な生き物たちの生息場所でもあることから、湧水を正常な状態に保つべきであると提言をされています。それに対し市区町村の取り組みが求められています。今回出された内容に対し、市はどのようにして対応をしていくのかお伺いいたします。  次に、雨水利用の考え方についてお伺いいたします。  雨水利用につきましては、中水として一部使われている。そして道路の舗装に工夫をして、浸透するようになっているということでございました。私は今回の質問といたしまして、これからは下水道につなげた後の合併処理槽雨水貯留槽として活用していけないかということでお伺いしたいと思います。全国的な動きとしまして、そうした下水道につなげた後の合併処理槽雨水貯留槽として活用している自治体がふえてきています。市はその実態をどのように把握をしていますでしょうか。  千葉市、桶川市、宮代町、また四国各市など、公共事業の排水設備の設置時に浄化槽を雨水貯留槽施設に転用することを助成しています。庭木への散水、車の洗車、玄関、車庫など身近な家庭の中での清掃にその雨水を利用しています。特に千葉市では国庫補助だけではなく市独自の施策を打ち出し、普及に取り組んでいます。川に一気に雨水が流れ込むのを防ぐためにも有効な施策と考えます。このような活用について市はどのように受けとめているのかお伺いいたします。  次に、冒険遊びができるプレーパークづくりについてお伺いいたします。  教育面から大変重要な遊びの一つとしてとらえていらっしゃるというお答えがいただけました。先日、子ども活動をしている方にお話を伺いました。今の子どもの時代を考えると、遊びというと、近くのコンビニに買い物に行くとか、ゲームセンターへ行くことが遊びと思っているような子どももいるということです。学校以外で心身ともに発散できる機会が案外ないのではないか。そして、子ども自身何をして遊んでいいのかわからない。発想がないという感じがすると言っておりました。何々をしてはいけないということではなく、友達と一緒に遊ぶための楽しく忘れられない一生の経験の中の機会としてこの遊びが必要となってきています。家や学校でできない遊び、自分で思ったことをやれる、つくれる遊び、そしてその遊びの場、例えば穴掘りですが、私たちの年代は原っぱや空き地があって、舗装されていない道路もあり、穴掘りは多くの人が得意としたところでした。今の10代の人はそうした経験は少ないのではないでしょうか。プレーパークではみんなで遊んでいるうちに、温泉掘りと気が大きくなり、日が暮れるのも忘れて遊んでいます。たき火遊びも人気があります。ヒノキぶろを見つけてきて、自分たちでわかして入る遊びもしております。子どもたちの思いつきが生かせる場所があるのです。  よく市の児童公園には何々をしてはいけませんという看板が立てられていますが、このプレーパークには禁止事項の看板はありません。そのかわりに自分の責任において遊ぶというモットーが掲げられています。そして、そのモットーが十分に生かされるように幾つかの工夫がされています。他人や自分の命にかかわること、遊んでいる場がなくなるような大きな事故につながるようなことはしないようにということが言われております。小学生の年齢だけではなく、10代の子どもたち、そして乳幼児にもこの遊び場は使われています。本市でも子育て支援として親子で集う場がありますが、どちらかというと、大人のための室内での集まりになりがちです。子どもを中心に思い切って泥水遊びをしてみるなど、親のストレスを解消するだけではない子育ての支援が求められていると思います。仙台市は年3日間、また和歌山市、清瀬市などでもこのプレーパーク事業の出前を行っています。このような遊び場について市はどのように受けとめられていますでしょうか、お考えをお聞かせください。  サタデースクールが始まろうとしていますが、大人が用意をしたプログラムではない遊びの場があってもいいのではないでしょうか。また、プレーパークにはプレーリーダーという大人が配置をされています。指導者という立場ではなく、子どもが本気で遊べることができる環境をつくることが役割です。黒子のような存在ですが、さまざまな大人と子どもの関係性の中から子どもの側から遊びを見られる大人として重要な担い手としてかかわっています。遊びの重要性とともに、プレーリーダーの必要性は昨今意識されるようになってまいりました。しかし、まだまだその認識は十分とはいえません。養成していくことや、職業としての位置づけなど、市ではプレーリーダーについてどのように考えていますでしょうか、お伺いいたします。  これで2回目の質問といたします。 11 ◎議長【寺田元信君】 環境部長。 12 ◎環境部長【下田有二君】 それでは、湧水の関係についてお答えをいたします。  湧水調査の必要性につきましては、御質問者がおっしゃられるようないろいろな点がございます。そこで今後も調査を行っていく必要があるというふうに考えております。  次に、担当所管の関係でございますが、環境部が担当所管ということで、生活排水対策の推進計画あるいは環境基本条例に基づく環境基本計画の関係がございますので、これら湧水につきましても、その所有者など関係所管と連携を図り、保全していかなければならないというふうに考えております。  次に、今後の湧水の保全についてでございますが、先ほど御質問者の方から中野町の子安神社のお話もございました。そういう中で、暗渠になっている部分もあるというようなお話もございましたので、今後基本的な考えを検討していく中で、その保全手法についても研究をしていく課題であるというふうに考えております。  それと、東京都の自然環境審議会における湧水保全の基本的な考え方と取り組みについてということで答申が出されております。今後、東京都はこの答申に基づいて湧水等の保全と回復に関する指針を策定するというふうに聞いております。本市におきましては、東京都のこの審議会の答申の趣旨や指針を尊重して、東京都と連携をとることが重要だというふうに考えております。  次に、合併浄化槽の雨水貯留槽への利用ということでございますが、不用となった浄化槽を雨水貯留槽へ利用することについては、水循環の環境改善のための一手法であるというふうに考えております。他の自治体の状況につきまして、今後調査、研究をしていきたいというふうに考えております。 13 ◎議長【寺田元信君】 社会教育部長。 14 ◎社会教育部長【小笠豊君】 プレーリーダーについてお答えいたします。  現在、本市には子どもたちの遊びに関して、また余暇を利用することにつきまして、青少年委員を設置しております。また、民間におきましても子ども会であるとか、あるいはボーイスカウト、ガールスカウト、そのほか子どもの育成者というのはたくさんいらっしゃいます。そういった中で、さらに14年度から子どもたちに自然体験をさせよう、あるいはその他の体験も多くの体験をさせようということで、現在サタデースクールも立ち上げようとしている矢先でもございます。そういったことから、新たにプレーリーダーを養成するという考えは今現在持っていないところでございます。  また、冒険遊びができるようなプレーパークにつきましても、その必要性も含め、関係所管とも十分検討してまいりたいというふうに思います。 15 ◎議長【寺田元信君】 第30番、佐久間寛子君。                    〔30番議員登壇〕 16 ◎30番【佐久間寛子君】 それでは、3回目の質問をさせていただきます。  湧水におきましては、保全のための調査が必要だということは考えていらっしゃるようですけれども、まだまだ今後の具体的な策としましては、保全の研究をしていくにとどまっています。ぜひ研究から、積極的な具体的な対応へとつなげていっていただきたいというふうに考えます。そこで、最後に市長にお伺いしたいと思いますが、市長は水辺の環境保全については高い関心を日ごろより寄せられています。環境基本計画の策定を期待しているところですけれども、市として政策的に明確な位置づけが求められていると思います。市長のお考えをお聞かせください。  雨水利用につきましては、1つの手法として調査、研究をしていくということでございました。雨水の利用につきましては、生活排水対策にも明確に示されているところです。これらの各自治体での手法についても研究を重ね、市民の要求、提案に耳を傾けていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、プレーパークづくりについてお伺いいたします。  これからプレーリーダーの養成ということでは、既にほかの場面で用意をされているということで、新たな養成は考えられていないということです。しかし、このプレーリーダーの役割については大変大きな示唆を含んだ役割と考えておりますので、今後の自然体験学習などを通しても参考になると思いますので、ぜひ研究をしていただきたいというふうに思います。  町田市や日野市、清瀬市など三多摩各市では市民のこうした活動が広がってきています。遊びの体験を通して大人の理解を広めていくことも必要となってきています。市としては積極的に検討をしていきたいというニュアンスで伝わってまいりましたが、そのためには実際に活動できる場が必要です。子どもたちが遊んでいる様子を通して地域の人たちの理解も広がります。茅ヶ崎市では最初このプレーパークでの遊びが近所の人たちには大変煙たがられておりました。そうこうするうちに、じかに子どもたちとのやりとりが広がり、近所の人が積極的に協力をしてくれるようになったということでございます。そこで、大きな課題が八王子市におきましても場の確保にあります。本市も公園や里山はありますが、このような冒険遊びができるところが見当たらないのが現状です。駅の近くにあっても、ふだん人影のない公園もあります。また、上壱分方キャンプ場など緑豊かな場所もございます。常設をするとか、出前パークとしての使用が考えられないでしょうかお伺いいたします。  市内では個人の思いでそれぞれの遊び場に参加している人たちが多くおります。ネットワークをしていきたいというふうに思っています。さまざまな経験を重ねていく中での子どもの遊び場づくり、冒険の遊び場づくりに取りかかろうと考えているところです。市民から実際にやってみたいとの声があるときはどのように考えていただけますでしょうか、その点についてもぜひお答えをいただきたいと思います。  これで質問を終わります。 17 ◎議長【寺田元信君】 社会教育部長。 18 ◎社会教育部長【小笠豊君】 常設のプレーパークをというお話がございました。また、上壱分方のキャンプ場の利用ということもございますが、実は子どもキャンプ場につきましては、野外活動を通じて子どもたちの健全な育成を図っていこうと。また、青少年団体の活動の場として提供していこうと開設しておるわけでございますが、あそこへ自由に遊ぶということで大穴を掘られたり、あるいは廃材を持ち込まれますと、現在利用している活動の中での支障も考えなければいけない、こんなふうに思います。ですから、ここでの場所は難しいかなというふうに思っております。  また、その他の場所の確保につきましても、その必要性も含めまして、先ほど御答弁申し上げましたが、関係所管と十分その辺のところは検討していかなければならないのかなと、こんなふうに考えております。 19 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 20 ◎市長【黒須隆一君】 30番、佐久間寛子議員の質問にお答えをいたします。  湧水の保全について御質問をいただきました。湧水は市民に潤いと安らぎを与えるいわばオアシスと、こういうふうな位置づけができるかと思います。八王子の豊かな自然というのは市民の大きな財産でありますし、その自然を形成する上で湧水というのは大変重要だというふうに思います。そういう意味からも、特に問題なのは現在49ヵ所の中でも29ヵ所が民有地にあるということで、一度何らかの事情で湧水をとめてしまったらもう復活ができないわけですから、そういう点では私は大変重要な課題だというふうに受けとめております。今後は環境基本計画を策定していく中で、湧水の保全についても実効性のある施策を検討をいたさせます。 21 ◎議長【寺田元信君】 次は、第33番、飯沢俊一君。                    〔33番議員登壇〕 22 ◎33番【飯沢俊一君】 それでは、発言通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  財政状況が逼迫している八王子にとって、平成14年度予算内容を振り返り、投資的経費の激減について、行政側が社会投資をどうとらえているのかを考えた場合、首をかしげる内容となっておりました。望まれる川口地区の都市基盤整備は、当然として都市再生の一環として地域の活性化と住民が生きがいのある都市環境を整えていくものと思っており、着実に実行されるものだと確信をしておりました。しかしながら、川口地区への行政の取り組み方に一貫性が欠け、今日までに至っている現状をかんがみると、物質的な豊かさを享受するといったことに関し、まずは基本認識について問いただしたいなというふうに思います。  私は、川口地区のあるべき姿、それを実現する強い意志、そして歴史や文化、さらには経済、社会といったあらゆる方面での総合力を発揮できるような行政の内需的な動きが欠如しているのではないかというふうに思うのであります。これは行政側に対し、北西部地域への開拓精神、強い意志が住民に伝わってこないからではないかなというふうに思っております。圏央道事業は着々と進められ、数千億円といった膨大な基金が投入されているといったことを考えると、当然として経済、社会構造そのものが大きく改革されるんではないかなというふうに思います。このことが契機となって、八王子も大胆に改革していかなければいけないと思うのであります。その潜在的な能力がある川口地区へ目が向けられるのは当然であって、真剣に考え直さなければならないと思うのでありますが、いかがなものでありましょうか。その1つに物流が挙げられることは過去の一般質問で申し上げたとおりであり、圏央道そのもの自体が可能性を秘めているものであります。経済効率、効果といった視点から民間誘導への最高の手段であるといったことを再度認識してもらいたいというふうに思うわけであります。  この物流市街地に関する重要施策については、さきの一般質問で2点ほど答弁をいただいたわけですが、都市計画管理室長は「物流市街地に関して東京都とどのように進めていくのかについて調整を図る」と言っており、また、助役は「西部地域を道路系の利便性の富んだ重要な一つであり、当該地域に相応した都市整備や基盤整備のあり方を検討していく」との答弁でありました。端的に申し上げて、現在、東京都や国とどのような調整が整っているのか確認したいことがまず1点でありまして、都市整備や都市基盤のあり方を検討するといったことに対する検討内容、現状認識をしたいと思います。  私はここ数年間、北西部地域のまちづくりについてさまざまな視点、角度から質問をしてまいりました。しかしながら、緑豊かな環境保全型整備を行っていくと何度も答弁しているにもかかわらず、何の具体的な施策、都市基盤整備が行われない現状、また、川口リサーチパークの凍結、減退を含め、現在に至っていることに対して強く憤慨をするものであります。市の政策上の役割というか、考え方や基盤整備が違った方向に向いているような気がしてならないのであります。例えば1つの例として圏央道を挙げてみると、現在のスタンスは、圏央道事業に対しパイプ役を担っているわけですが、本来、市はよきパートナーシップでなければならないことは今さら申し上げるまでもないというふうに思うのであります。オブラートで包まれている圏央道事業は休火山と言うべきか、開発序曲の前ぶれでありますので、市は周辺土地利用について強い意志を早急に明らかにすべきと思うのであります。  都市の再生といった視点からは、この物流市街地整備を進めるには、例えば川口地区には恵まれた緑があるわけですから、それに似合った流通機能を発見し、市場原理を把握しつつ、市の立場や方向性を見直すべきだと考えているのであります。物流市街地整備は、圏央道事業の当事者関係者をサポートするのが市の役目であって、仮に流通市街地を国が進めることになれば、市側は山頂から見おろした気分で何をサポートすべきなのか見きわめることが私は肝要であるというふうに思うのであります。すなわち東京都や国に働きかけるだけでは、流通業務市街地の実現は望めないということであります。本当に市が流通市街地を目指す強い意志があるのならば、演出家としてその受け皿を確保するために、広域的に活動し、民間の流通機構への働きかけをもっと積極的にすべきではないのでありましょうか。その代替として、国や東京都に事業費の援助等の条件を付与すべきというふうに考えるのであります。至るに、この流通業務市街地の基本計画の策定に当たっては、単に受け入れるだけではなく、市はこうする、こうすべきだといった見解を示すよう早急に調査、研究すべきと考えておりますが、いかがなものでありましょうか。  東京の物流は八王子を中心に考えることをまずは提案していきたいなというふうに思っております。率先して具体的に政策論争を打ち立てて、場面場面を想定した要素、要因を抽出して、必要性と妥当性などを踏まえ行動すべきではないでしょうか。一方、平成14年度予算書によると、北西部幹線道路がいよいよ立ち上がるといった状況でありましたが、予算規模から察すると、かなりのスローテンポにも見受けられました。まずは理事者を含め、この北西部幹線道路への取り組み方と、国への認知と協力体制はどのようになっているのかお伺いしたいというふうに思います。  1工区、圏央道の北インターから美山街道についてですが、ここで事業認可を得て、平成14年度に用地買収と一部工事となっておりましたが、今後の見通しと事業に向けての決意をお伺いしたいというふうに思います。  また、2工区以東に関しては、再三北西部幹線道路の全体の事業費を 440億円と言っているものの、平成14年度の都市計画道路の歳出予算は11億円となっており、全体の3分の1の事業費がその中にあるわけでありますが、単純に 440億円として、11億円ですから、40年かかる計算になりますね。平成22年に完成したいとの意向があるとするならば、国や東京都に以前のような3分の2とかの補助率のアップや、事業主等図ることも考えているのかどうか、2工区以東の事業方法を含め、今後の整備の見通しについて改めて確認したいことが2点目であります。  とはいっても、事業の優先度と望むべき流通市街地整備を視野に入れると、当然今都市の骨格となる北西部幹線道路の整備を行わないと、川口のみならず、八王子全体の産業経済が沈下するといった悪循環も想定されると思うのであります。そのためにもこの道路に対する熱望を問うものでありますから、後に述べる市街化調整区域の問題に波及することとなりますので、このあたりの見解も3点目としてお伺いしたいというふうに思います。  さらに、この市街化調整区域の今後の取り扱いについての方針、大都市近郊土地利用調整計画を策定することとなっておりますが、都市計画マスタープランがなかなか策定されない現状下において、この計画の目標設定や今後の内容の詰めについてお伺いしたいというふうに思います。  このことは今後の北西部地域を占う意味でも非常に興味深い内容でありますので、単なる整備、開発、保全というような方針に位置づけるために行うのではなく、今後の活用と法的制度の確立に向けての総括的な論議を進めることを私は要望していきたいというふうに思います。無論私が再三今後の北西部地域の目玉である流通市街地整備を進めるシナリオは、この計画を左右することになりますので、この連動性についてここで改めて明確な御答弁をお伺いしたいというふうに思います。  最後に、都市計画道路3・4・67号線の延伸についてですが、この道路の現在事業中である区間が今年の4月に開通すると伺っております。地元としては大変喜ばしい話でありますが、一方、圏央道の広域交通が流入することによって、あきる野方面への交通が増加することが予測されるわけであります。この広域交通によって引き起こされる市民生活への侵害はもってのほかというふうに思っておりますので、当然にして南北交通を強化する必要があるというふうに思うのであります。さらには、地域問題が発生しないように、3・4・67号線の延伸は近々の課題でありまして、早急に事業化するものと私は解釈しております。小峰トンネルも開通し、七曲の都道も事業中といったことを考慮いたしますと、いよいよ今度は都市計画決定をして、されていない部分、3・4・67号線の延伸、新上川トンネルの工事着手と考えることを住民一同首を長くしていることをぜひ御理解してほしいというふうに思います。したがって、この延伸について、圏央道の付帯条件としてお願いをした経緯もありますので、再度早期事業化を要望しておきたいというふうに思います。  私は、昨今の社会情勢をかんがみると、行財政改革を大いに推進する立場であることは今さら申し上げるまでもないというふうに思うのであります。ところが、八王子が後世に引き継ぐために社会資本ストックをおろそかにすることは非常に問題があり、都市化社会を形成する上でも一層の社会資本づくりを推進することが必要であるというふうに思っております。市民も厳しい予算ということを認識しているわけでありますので、ここは正念場といいましょうか、知恵と工夫が必要な節目であるというふうに思うのであります。ここに理事者側の強い決意を持って職務の遂行をお願いすることを申し上げまして、私の一般質問を終わりたいと思います。 23 ◎議長【寺田元信君】 都市計画管理室長。 24 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 それでは、私の方から流通市街地につきまして御答弁を申し上げます。  東京都の流通市街地調査の中では、八王子市域内で圏央道北インターなど2ヵ所を候補地としております。これはさきの国土庁、現在の国土交通省及び東京都では、当地域を流通機能用地の最適地の1つとしてとらえております。ただし現時点では事業者、要は民間事業者及び、これは東京都が事業主体になるかもしれませんが、そのような具体的な動きは現在示されておりません。ただし、御質問にありましたように、圏央道八王子北インターまでの工事の完成が平成16年度というようなことが示されております。この付近の道路計画、いわゆる北インターの古川、もしくはここで開通します都道山田宮の前線、これらの基盤整備が整うということがありますので、周辺整備を含めまして東京都と積極的に調整を図っていきたいというふうに考えております。  それから、市街化調整区域の取り扱いでございますけれども、これは都市の均衡ある発展のためには一定の条件下で施策として対応すべきものと考えております。その1つとして、現在策定中の都市計画マスタープラン、これにつきましてはゆめおり市民会議での中間報告を受けて調整を図るということになってございまして、本市が自立都市として必要と考えるならば、調整区域につきましては積極的に検討しなければならないというふうに認識をしております。  それから、戸沢峠から北への都道の延伸でございますけれども、さきに申し上げましたように、4月27日に山田宮の前線の新道の開通がございます。平成16年に予定されています圏央道北インターの開通などを考えますと、この道路整備はぜひとも必要なものであると私どもも考えております。川口リサーチパークの計画に合わせて延伸する計画でありましたけれども、早期の整備に向けて東京都に対して改めて要望していきたいというふうに考えております。 25 ◎議長【寺田元信君】 建設部長。 26 ◎建設部長【伊藤寛之君】 北西部幹線道路についてでございますが、第1工区につきましては総事業費約17億円ということでございまして、補助率は2分の1、総事業費に対しましては国の補助金がおおむね3分の1ということでございます。また、北西部幹線の第1工区について、圏央道のアクセス道路ということもございまして、圏央道の開通にできる限り合わせるように進めてまいりたいというふうに考えております。  それから、第2工区以降につきましては、川口リサーチパーク事業等の支援を勘案いたしまして、また区画整理なども視野に入れ、事業手法等を調査、研究してまいりたいというふうに考えております。 27 ◎議長【寺田元信君】 斉藤助役。                     〔助役登壇〕 28 ◎助役【斉藤好平君】 2点の御質問をいただきました。  1点目の北西部幹線でございます。  北西部幹線は市民の生活道路としましても、圏央道の取付機能としましても、極めて重要な路線だというふうに認識をしておりまして、いろいろ財政状況等もございますけれども、国等との調整等も鋭意図りまして、ぜひこれは整備を進めていきたいというふうに考えております。特に第1工区につきましては、いろいろ時間もありませんけれども、16年度の圏央道の開通に合わせまして、ぜひ精力的に進めていきたいと、そんなふうに考えております。  それから、北西部地域にかかわる御質問でございます。  御案内のとおり、当地域は圏央道と中央道との結節点でございまして、八王子の近い将来に広域的な、また多彩な社会経済活動が起ころうとしているわけでございます。八王子の活性化にとっては極めて重要な場面ですので、そういう認識で基本的に当たっていきたいという認識をしております。こうした地域の都市基盤整備につきまして、今後具体的な事業展開の見通しを持つということを考えますと、やはり国や都の支援等も受けられるような、施策の検討段階から国等を入れてそれらの支援が受けられるような今後の検討のあり方を検討していく必要があるのかなと、そんなふうに考えております。そうした前提になった場合には、やはりいろいろ現在公団、国、東京都等と調整のための接触を行っております。精いっぱいやっておるんですけれども、公団、国等、いろいろ今、道路事情、その周辺ではなかなか思うようにいかないような事情もございまして、若干苦慮しているところでございます。先ほど申しましたように、16年度の圏央道という問題がありますので、やはり今後のそういう日程を考えますと、なるべく早く具体的な進展が図られるような努力を今後鋭意図っていきたいと、そんなふうに考えております。 29 ◎議長【寺田元信君】 次は、第29番、山口和男君。                    〔29番議員登壇〕 30 ◎29番【山口和男君】 それでは、通告に沿いながら質問したいと思います。きょうは11人も発言するということでありますので、絞った形で簡潔に伺いたいというように思います。  第1は、現在、圏央道の宝生寺トンネルの掘削が進められております。実はこの上の沢がすべて水がれ状態になっている。こういう状況を御存じでしょうか。道路工事に伴ってこれほどの沢がれが八王子市で起こったことはかつてないと、私は思っています。私のところに今月24日、こういう報告がございました。一昨日、私現地を見てまいりました。私が地元の方と調べた椎の木沢は完全に干し上がっておりまして、まさに白骨化が進んでいるというような言葉がふさわしい状況になっております。今、市長に写真をお見せいたしました。ちょっと遠いから、なかなかわからないと思いますが、本当に沢が完全に干上がっているんです。場所についてちょっとパネルで説明をさせていただきたいと思います。こちらが宝生寺団地です。川口のリサーチパークになるところです。エースガーデンというゴルフの練習場もあるところですが、ここのところに圏央道のトンネル工事が今進んでいるわけです。椎の木という公園がここにありますが、ここから沢がございます。実は私が調べましたが、この沢の圏央道のトンネルのこの部分、もう完全に沢が干し上がってしまっているという状態なんです。私は、もう1つのこちらの沢、大幡の方の沢ですが、時間的に見るゆとりがなかったんですが、現地の方はこちらの方の沢もかれてきているということです。これは非常に大きな問題だというように思います。場所的にはこういうことなんです。ここで、市長、こういうことはちょっと想定しておりませんでしたので、まずどういうような印象をお持ちになられるかぜひお伺いしたいなというように思っています。市長みずから圏央道の推進の決意を最初されたわけですが、このようなことはとても予想していなかっただろうというふうに思います。  現地を私見ますと、国土交通省は何らかの形でこれを知っているのではないか。実はビニールシート等が置いてありまして、スコップなど、何らかの形で調べている様子が確認できるんです。これは多分いまだに事実が発表されておりませんが、事業者は何らかの形でこれを私は知っているはずだというように現地で感じたところです。こういうような大問題について、八王子市は圏央道の促進協の事務局もやっているわけですから、当然、市に何らかの報告があってしかるべきだというように思います。これについて市の方に報告が来ているのかどうなのか、この点を明らかにしていただきたいというように思います。  さらに、この沢はこれまでもアセスの中でトウキョウサンショウウオ、それからオオムラサキ、ゲンジボタルの生息、こういうことで生態系上も大変貴重な場所だというように言われてまいりました。そういたしますと、まさにこれは生態系にとっても異常事態なわけです。これは何らかの形で市が対応する必要があるというように感じました。これについてもお答えをいただきたいというように思います。  2番目は、これはもう新聞報道でも大きく取り上げられております八王子城跡トンネル、この周辺での井戸の水がれ問題であります。  国の相武国道工事事務所の調査でも、実態調査の報告がありましたが、42軒で井戸の水がれが起こっているということです。井戸をこれだけたくさんの家で何らかの形で所有しているというのは大変大きな特徴かというように思います。道路工事に伴って八王子市でかつてこれほど井戸がれが起こったことがあるだろうか。私は担当者にぜひこの点も確認したいという思いです。  42軒というと大変広い地域ということが言えると思います。1月末から2月にかけて何度かかなりの降雨があったということで、一時的に水位が回復したところがあります。この調査結果も相武国道は発表しましたが、しかし、ここへ来て新たに水がれが発生してきているということです。これは3月14日に井戸がれ聞き取り調査結果というのを○○○氏が発表しております。こういうように書いてあります。「私が3月13、14日に昨年の秋からことし初めに井戸がれが起きた世帯を訪問して聞き取り調査を行った。訪問軒数は16軒で、井戸がれが再び起きた件数は6軒を確認した。この世帯はいずれも滝ノ沢水系と見られる地域で、圏央道八王子トンネル工事による影響と考えられる。井戸がれの時期は大分前、2月中にかれた1軒、約2週間前1軒、約1週間前1軒、3月11日1軒、3月12日2軒であった」というように報告されております。  これを図面でまた紹介したいと思います。相武国道は今度の新たな水がれとの関係で、井戸がれはこの圏央道の北浅川の橋脚工事によるものだと。橋脚工事が終わって覆土してしまえばこの水は回復するんだということを言ってまいりました。雨が降りましたから、一時的に今は回復したという状況があるんです。しかし、実際もう水の出がかつてとは全く違っているというのが○○さんの他のところの報告にも書いてあります。しかし、今新たに6軒でこういう水がれが起こったと。多分これは11日だと思うんですが、ここに今まで明治以前からの大変立派な井戸がございます。これはかれた経験がなかったと。そういうところでも本格的な井戸がれが始まってきているんです。問題は、私が強調したいのは、この北浅川の水系で起こっている井戸がれと、今度ここの滝の沢で起こっている井戸がれとはやはり性格が違う。と申しますのは、このグリーンで囲いましたように、ここに山がせり出しているわけです。全く水脈の流れが違うわけです。関係者はここのトンネル工事によってこの川の水脈が切断されてきている。何らかの影響が出たと。この原因ではないかということなんです。しかし、これを認めようとしていないというのが事業者の状況なんです。そこでぜひ確認したいのは、行政としてこの問題に対してどういう対応をするかということなんです。  私としては、やはり八王子市はこれまで圏央道の推進という立場に立ってまいりました。当然こういう事故が起こったときに誠意ある姿勢を示すかどうか。今まで環境アセス等、また事業実施に当たっての説明会等、いろいろな論議を行ってまいりました。いざ工事が始まって、問題が起こったときに、推進してきた市側がこの問題に対して無関心であるというようなことであれば、これはまさに市民に対する裏切りだというように私は思うんです。現地調査の中でこういうようにも書いてあります。「井戸が出ないということで本当に困る。お茶もまずくてしようがない。早くなんとかしてほしい」、こういうようにお年寄りの方はおっしゃっております。ぜひこの問題について、井戸がれの原因究明、一日も早く井戸の回復を行うよう、八王子市が正式に国土交通省に対して申し入れをする。そういう姿勢が必要ではないかというように思いますが、この点についてもお答えをいただきたいと思います。
     3点目なんですが、実はきのうの本会議が終わった後、机の上にこういうチラシが置いてありました。圏央道八王子、これは北という字が抜けていると思うんですが、北インターへのアクセス道路が完成、美山トンネルと3橋が開通ということで、4月27日に開通式を行いますという、こういうチラシが置いてあるんです。私これを読みまして、これは大変なことが書いてあるということに気がつきました。このアクセス道路山田宮の前線を何のためにつくったのかということが書いてあるんです。こういうように説明してあります。「八王子市美山町から同市下恩方町までの区間は道路幅が屈曲しているため、スムーズな通行に支障を来していました」ということです。今までの道路は屈曲してスムーズに通行ができなかった。だから新たに都道の宮の前線を完成させたんだということです。そうしますと、北西部幹線の第一工区は、あえてその屈曲して道幅が狭くてスムーズな通行ができないところに第一工区の工事をやるということになるんです。これは全く矛盾した話です。ぜひこれ吟味していただきたいです。  今屈曲して、都道がスムーズな通行ができないんだと。だからあえて東京都は圏央道のアクセスとしてもこの道路をわざわざ完成させましたと。そうしたら、今度は八王子市は二工区から先の見通しが今の質疑、答弁でもない中で、一工区をやって、あえて圏央道の北インターからおりた車のスムーズな運行ができないところへ何で結ぶ必要があるんですか。こういう点からも私は大変間違いだと。東京都がそのことをはっきり説明してくれているんです。この点も大変これまでの議会の論議でも、先ほどの質疑でも大事な問題であります。圏央道と都の関係で、このような予算が今お金がないというような論議をしているときに、東京都ですらこういうような道路を、あえて言えば、裏から見ればこんな道路をつくるのはおかしいということで説明文を出しているんです。もし市長の手元にこれがなければ、読んでもらいたいです。裏には今私が質問している内容の水がれが起こったリサーチパークとか、圏央道とこの新しい宮の前線の開通の道路網との関係が出ていますが、北西部幹線の位置づけ、全く影も形もほんのちょっとしか見えない。これは大事ですから、ぜひ確認をさせていただきたいと思います。  最後の質問にさせていただきますが、圏央道が活性化につながるかという問題なんです。  これは1月17日の朝日新聞で「高速道路は必要か」という特集記事の中で、あてが外れた活性化ということで、木更津の例を紹介しているんです。大変今後我々が議論する上で大事な問題だというように思いますので、若干長くなりますが、ちょっと引用したいと思うんです。「高速道路ができれば地域は活気づくし、生活も便利になる。こんな期待が強いからこそ政治家の高速道路誘致合戦が熱を帯び、日本道路公団の工事発注の先送りも色をなす。でも高速道路が通ったところを歩いてみると、明るい話ばかりではなかった」ということなんです。こういうような書き出しになっています。「土曜日の午後4時過ぎ、横浜駅のバスターミナル、百貨店そごうの紙袋を持った約40人の家族連れやカップルが長い列をつくり、間もなく滑り込んだバスに吸い込まれていった。行き先は東京湾の反対側、千葉県のJR木更津駅。毎週末繰り返される光景だ。バスを待つ30代の女性は木更津市に住む。いつも横浜駅周辺で買い物をして、中華街で食事をして帰るパターンです。バスは97年に開通した東京湾アクアラインを通り、1時間足らずで木更津、横浜間を結ぶ。片道 1,500円。JRの特急より40分早く、 1,000円以上安い。アクアラインが木更津から買い物客を横浜へ吸い上げるストロー効果だ。バスは1日28往復運行している。買い物客にとっては便利だが、木更津市内の商店街の受けとめは違った」ということで、さらにこういうようにも言っています。  「バブルさなかの89年、アクアラインの工事がスタートして、木更津市は期待に沸いていた」。これは八王子市もそうかもしれません。間もなく完成するんではないか。しかし、次のように進みます。「アクアラインがあれば対岸の横浜、川崎からの通勤も可能になるため、大手企業が都心から本社を移転してくる。宅地開発で定住人口もふえ、商店街が潤う。東京湾横断道路を生かす業務核都市、木更津市役所の屋上にはこんな大きな看板もかけられている。だが皮肉にもアクアラインは逆に横浜の商業地との厳しい競争ももたらした。千葉県によると、94年に 1,314あった木更津市内の小売店は、開通後の99年に 1,166に減った。郊外店との競争もあるが、アクアラインが拍車をかけたと言われている。2001年の公示地価でJR木更津駅前にある木更津市富士見一丁目の商業地の下落率は27.7%と全国最悪を記録した。土曜日の昼間、木更津の商店街の人影はまばらだ。よかったことは何もない、マイナスだけだった、木更津東部商店街振興組合の○○○○理事長はこう言い切った」。こういうようになっているんです。  実は、今度29日に圏央道の開通式が日の出で行われるんだと思うんですが、3月6日に朝日新聞で大々的に意見広告のこういう宣伝が行われたんです。これはすさまじいこういうあれです。一般新聞を使って、圏央道が完成すると。一部開通するということです。私の知り合いの方に調べてもらいましたから、関東一円にこの広告を出したのに約 4,074万円を使ったそうです。だれが出したかといえば、日本自動車連盟、日本路線トラック連盟、どういう人たちがこういうものを願っているかというのはこれでもはっきりするんです。実はその中に樫崎商工会議所の会頭であるわけですが、圏央道を促進する市町村民の連絡会の会長という形でこういうように書いているんです。「多摩地区の人口は約 380万人、南北方向の幹線道路が少ないため、交通渋滞が慢性化し、排気ガスに悩まされています。これを嫌って企業が他地区に転出したり、交通の便の悪い中心市街地が衰退するなどいろいろな影響が出ています」、そして最後の方に「圏央道沿いに横浜港につながれば、物流が活発化し、商圏が拡大するほか、バス路線や観光資源の開発など、はかり知れぬほどの経済効果が期待できるのではないでしょうか」というように言っているんです。  私、よく横浜のそごうの例を今までも議会で何度か引用したことがあるんですが、やはり巨大な横浜といえば港の見える丘何とか公園とか、ああいう中華街とかあって、そごうだけでも6万平方メートルの床面積を持っているわけです。それが幾つもあるわけです。消費者になりますと、今度車で1時間ちょっと行けることになるかもしれません。木更津ではアクアラインでそうなってしまったわけですから。そうすると、こういう木更津と同じような現象が起こり得る可能性があるというふうに私は感じるんです。こういうことについてはどういう考え方をお持ちになっているんだろうか。  それからもう1つ、やはり企業にとっては税金の安いところ、事業所税や固定資産税、こういうものが安いところへ移っていってしまうという問題が当然あるわけです。こういう点からも具体的な事実に基づいて私は真剣に議論する必要があるというように思っているんです。この点についてもどう活性化につながるというように思っているのか。こういう具体的な事例についてどういうふうにお考えになっているのか、ぜひお答えをいただきたいと思います。  1回目の質問を終わります。 31 ◎議長【寺田元信君】 都市計画管理室長。 32 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 まず、宝生寺トンネルの沢がれの件でございますけれども、私どもの方には報告が来てございません。  それからもう一つ、あそこの近辺で出水したということも情報は入ってございませんので、沢がれにつきましては、ことしはどちらかというと雨が少なくて、あの周辺の山入川でも御案内のとおりほとんど水が流れていない状態ということになりますと、何らかのほかの要因ではないかなと推測がされます。  それから、私どもの市の調査ということでございますけれども、これは改めましてこの議会が終わった後確認をしてみたいと思っています。  それから、先般私の方でお配りしました都道の開通のこのペラ1枚なんですけれども、確かに私どもの方でお渡ししてありますこの用紙につきましてはこういうふうになっています。「東京都が圏央道とのアクセス道路として整備を進めてきた山田宮の前線の美山トンネルが完成し、交通開放しますのでお知らせいたします」、そういうふうなお知らせの用紙でございます。北西部幹線が圏央道の交差点から現在の美山街道にアクセスするというのは、これは当然のことながらここに書いてありますように、今までは南北道路としては非常に不十分だった道路が16メートルで開放されるということになりますと、今まであそこを通っていた採石の車にしても、主要な車は新しい道路に振りかわってくる。そうすると、現在の都道は当然のことながら美山町の近辺の皆さんが使う生活道路というふうになるわけです。要は、私どもとしましては、道路から道路にタッチさえしなければネットワークが図れないということで、ネットワークを図るということで考えております。当然のことながらドライバーとしては自分の行く先々の道路の状況を把握しながら行くと思いますので、あの近辺で必要な方が必要なところに道路を使って通行するんではないかなというふうに考えられます。  それから、城跡トンネルでの水がれでございますけれども、確かに圏央道の北浅川橋の橋脚掘削工事のときに平成13年10月末に住民から井戸がれの申し出がございました。事業者は平成14年1月より松竹町会全域での井戸調査を実施しました。この調査で井戸がれ軒数が御質問者も言われたように、最大42軒ございましたが、2月19日現在、全井戸の水位が回復したことを確認しております。  それから、滝ノ沢の件がございましたけれども、平成6年から行っています水位観測データでは、井戸水位は降雨と応答していることが確認されまして、トンネル施行前後による影響はないものと考えるとのことでございます。  それから、ストロー現象の件でございますけれども、平成8年3月に青梅インターから鶴ケ島間の約20キロメートルが開通しました。地元青梅市ではインター周辺に花卉市場や専門店ができ、地元経済の活性化に貢献し、また、周辺企業の中には圏央道により販売ルートを拡大したところもあると。これは本年1月1日の西多摩新聞が報じてございます。先ほどのは朝日新聞で木更津ということでございますけれども、多摩地域の地元紙が地元の調査をしたところの経済の活性化というものを示してございます。それからまた、同紙によれば、東芝は技術開発センターを新設し、今年5月までに各地の研究開発部門を青梅に集結すると。それから富士通あきる野開発センターにつきましては、昨年12月より研究開発型の生産拠点を本格的に稼働する。次世代半導体の研究開発などを始めると報じております。これらからしますと、圏央道が大きなインパクトになっている実例であろうかと思います。本市におきましても同様の効果が期待されるものと考えております。 33 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 34 ◎市長【黒須隆一君】 29番、山口和男議員の私への質問にお答えをいたします。  圏央道の工事の関係で沢の水がかれたということでございますが、これに対する認識はということであります。その現地を今写真を拝見いたしましたけれども、私はまだ現地は見ておりません。ただ、感想を申し上げれば、今御承知のとおり、裏の浅川の水も極端に少ないです。これは雨量がやはり少ないということが原因をしているんだと思うんです。ですからそういう意味で、先ほど山入川の話もありましたけれども、沢の水がかれている原因の1つにはやはり雨量が少ない。こういうことがあるんじゃないかというふうに思います。  それから、井戸がれの件についてですけれども、これは埋立後にはすべて回復をしているということを私も聞いておるわけでございまして、工事をすれば一定の影響はあるというふうに思います。特にあれだけの道路工事をするわけですから、橋をつくるにしても、あるいはトンネルを掘るにしても一定の影響はあるというふうに思います。その影響が生活を根底から覆すようなものであるならば、私は大変大きな問題だろうというふうに思いますけれども、その影響の範囲、これは受忍の範囲であるかどうかという判断も必要なことじゃなかろうか、そんなふうに考えています。 35 ◎議長【寺田元信君】 第29番、山口和男君。                    〔29番議員登壇〕 36 ◎29番【山口和男君】 それでは、2回目の質問をさせていただきます。  最初、沢がれの写真の印象を市長にお答えいただきました。これやはり推測で議論してもしようがありませんので、私の実感として、これはもうトンネル工事に間違いない。通常の雨量が少ないから起こっているというようにはとても見えなかったんです。詳しい人に聞きますと、同じ沢でもこの天合峰の逆の方向に流れているところではきちっと沢が流れているというようにはっきりおっしゃっておりますから、そういう意味では、まず現地を確認していただきたい、そういうように思います。これはその点ぜひお願いしたいと思います。  答弁がなかったんですが、アセスのときも、ここの沢はいろいろな質疑の中で、トウキョウサンショウウオ等貴重なところだという議論があったわけです。これがもう下の方も前日降った雨のちょっとした水たまりがある程度ですから、非常に大きな問題だというふうに思っているんです。ぜひこの異常事態に市として対応すべきだという質問をしたんですが、答弁がありませんので、ぜひ現地を何らかの形で調査をし、対応すると。この問題についてぜひはっきりお答えをいただきたい。憶測で答えるべきではないと思いますし、まず現地を見るというのが市長の基本的な市民の目線ということではないかということで、お願いしたいと思います。  それから、沢がかれるというのは大変大きな問題なんです。圏央道のアセスというのはすべて影響は少ないと思われるということになっていたんです。沢全体がかれてしまうというようなことになりますと、これはアセスに重大な問題があったということであることは間違いないんです。トンネル工事について大変な議論をしました。高尾山にトンネルを掘るんですから。このときはもうNATM工法だから大丈夫だ、大丈夫だということを何度も我々聞かされた記憶があるんです。しかし、現実にトンネルを掘って、沢がかれたと。こういう問題が起こっているわけですから、これはやはりもっと真剣に受けとめてもらいたいです。長い間科学者も含めて住民の皆さんが専門家と力を合わせて大変な努力をして、こういうトンネル問題について議論を行ってまいりました。そういう沢がかれたに当たって、雨が少ないからではないかとかというような形で逃げるような答弁は正しくないと思うんです。この問題は重要なんです。例えば○○○市長の時代に地下水の保全の問題についても国に意見書を出しているんです。「地下水の保全を図るため、工事に先立ち、詳細な地質、地下水調査を行い、必要に応じ適切な止水対策等の施行計画の立案を行い、これに基づき慎重な施行を行うこと」。そういった点でも非常に大事なんです。こういうようになっているわけですから、もしこのようなことがトンネル工事で起こったということになれば、やはり我々が問題視してきました高尾山の前に琵琶滝の沢があります。あそこは土かぶりがわずか20メートルです。こういう土かぶりのところで、あの天合峰の沢で起こっているわけですから、高尾山では間違いなくもっとひどい事態になる。止水工事とかいろいろな言い方をされるかもしれませんが、高尾山の琵琶滝や古滝の沢がかれてしまうかもしれない。そういう問題に結びついてくるんです。ですから、ぜひこの問題は重要な問題として対応していただきたい。  例えば八王子城跡トンネルで地下水位が13メートルも下がってしまったということで、これは2月5日に新聞報道されております。そういう調査結果を相武国道事務所が発表しました。しかし、宝生寺トンネルの沢でこういう問題が起こっていても、何一つ明らかにしようとしていないんです。議会でこういう問題が指摘されたということに基づいて、ぜひ重要な問題として責任ある対応をしていただきたい。この点について明確なお答えをいただきたいというように思います。  それから、八王子城跡トンネル周辺松竹での井戸の水がれの問題なんですが、これは回復したからということで、建設省の報告にとどまっているんです。そうではなくて、私が問題にしたのは、その後3月14日、建設省がこれ回復しましたと発表したのは2月22日なんです。約1ヵ月近くたって○○○さんが現地を調査しましたら、新たにまさに明治の前からずっとあった、ほとんどかれたことがなかったという井戸がついにかれてしまったと。そしてこれは水脈の流れからいって全く違うと。北浅川ではなくて滝の沢だと。この問題について、ちょっと質問をちゃんと聞いていなかったんでしょうか。ですから、私は原因究明を求めるべきだというように求めたんです。それでこれは受忍の限度で、問題がないというようなことではないです。やはり42軒でこういう問題が起こって、雨が降って一時的に回復したかもしれません。しかし、新たに6軒でこういうことが起こってきているわけですから。事業をするときにはいろいろなことを言いました。しかし、事業を進めながら問題が起こったときに、本当に誠意ある真剣な姿勢を示すかどうかが問われるんです、事業者に。八王子市は推進をしてきたわけじゃないですか。そういう姿勢を強く求めたいんです。ですから、井戸がれの新たに○○○さんが言っているように6軒で、しかもずっと昔からほとんどかれたことがないところでかれてしまったという、こういう問題を大きな問題として考えて、原因究明を相武国道事務所に迫っていく。強くこの問題を求めたいと思います。もう一度きちっとお答えをいただきたいというように思います。  実はこの地下水位の問題については○○○市長の時代に幾つか意見を言っているんです。「当市内は地下水が豊富で、井戸の利用が多いので、土質改良には十分な注意をされたい」、こういうように評価書案に対して言っているんです。それから「トンネル等により地下水の滞留層、または地下水の流動の分断阻害が予測される箇所は必要な対策を講じられたい」。これは○○○市長、圏央道に命をかけると言った方ですが、前任者がみずからこういうように言ってきているわけですから、実際にそういう意見を国に言っていて、そうでない問題が起こったときに、こういうふうに要請したからとして、責任ある対応をしていただきたいんです。  次の北西部幹線の第1工区なんですが、これはもうはっきり矛盾してきました。言った意味はもうわかると思います。なぜこのような宮の前線を開通させたのか。今度八王子市がつくる第一工区というのは、道幅が狭くて、スムーズな通行ができないところへあえてつなげて、インターへおりてくる車をそこへ持っていこうとするわけでしょう。しかし、そういうことじゃなくて、今度宮の前線が開通したのは、そういう道路が不便で困っていたから、それを解消するためにこの都道を開通させたんだと言っているわけですから、そこへあえて17億円などというお金をつぎ込む必要はないじゃないですか。これは市長の重要なコスト意識、危機意識、これが問われていると思います。この17億円というお金をこういうようなところにつぎ込む必要があるのか。政策会議でもう1回論議してほしい。どの程度やっているのか。私どもよく言いました。大きな公共事業になるとコスト意識は度外視されるんです。そこに真剣な議論を求めたいんです。交通政策上もこれはもうとんでもない誤り。第2工区、第3工区については、先ほどの部長の答弁でも、すぐ見通しがある問題じゃないということが答弁で確認されているわけですから、これはぜひ政策会議でちゃんとやっていただきたいです。これは市長に答弁をお願いしたいというように思います。  私は17億円というお金があれば中学校給食ができるというように思うんです。本当にそういう議論をしたいです。この間の調査の中でも単年度運営費6億円でできると。小学校の給食費は2億円この間減額できている。実質4億円だ。17億円だということになれば、もう4年間分ですか、これは別だなどという論議は私はおかしいと思います。この道路をつくった場合に市民にどれだけ恩恵、効果があるのか。費用対効果というのをちゃんと検討してほしいんです。余り中学校給食をやると、違うという意見が確かに出るかもしれません。しかし、市民要望なんです。本当に市民のために税金17億円を何に使うのかという問題ですから、私は厳密な議論をしていただきたいというように思います。市長が危機意識、費用対効果、こういうことを全庁に強く訴えて、今回の予算提案の中でも一貫した基本方針として言っているわけですから、これは常識的に理解できないです。ぜひはっきりしたお答えをいただきたいというように思います。  最後の八王子の活性化につながるか。部分的に開通した圏央道の問題で言っておりますが、しかし、これが約1時間程度で横浜につながる。そういうようなことを含めてやはり真剣な論議もしていただきたい。時間がありませんから、これはきょうはそれ以上踏み込みませんが、しかし、そういう問題は、今後検討が必要だろうというように思います。  2回目を終わります。 37 ◎議長【寺田元信君】 都市計画管理室長。 38 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 私の方からもう一度御答弁申し上げますけれども、質問者からもありましたように、事業者であります相武国道工事事務所は2月4日に記者会見を行っています。相武国道工事事務所はトンネル技術検討委員会というものを持ってございまして、当然のことながら御質問ありました宝生寺トンネルでそういうことがあれば、このトンネル技術検討委員会で検討されて、対応策が出てくるものと思っております。それから宝生寺トンネルにつきましても、私が先ほど御答弁申し上げたのは、きょうそういうふうなことでお聞きしましたので、事業者に確認をし、対応してみたいというふうにお答えしております。  それから、松竹の井戸がれでございますけれども、委員会でも申し上げましたが、私どもは確かに促進協議会ということで、圏央道の促進をする団体ということであるんですけれども、八王子市として圏央道に対応する所管でございます。地元からは一言も私のところにそういうふうな苦情は寄せられてございません。ですから、私どもとしましては、事業者が誠意を持ってやっていると。これは昨年の12月に事業者が地元町会で説明会を行っています。当面様子を見させてほしいと。それについては断続的に調査をさせてほしいということを言っていますので、その推移を見計らっていきたいというふうに思っています。  それから、北西部幹線の件につきましては、もし仮に質問者が西部地域の都市基盤整備の一つの大きな柱である道路事業というものを考えないで言うならばそれでいいと思いますけれども、私どもとしましては、均衡ある西部地域の都市施設として少なくとも重要であるというふうに考えております。 39 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 40 ◎市長【黒須隆一君】 沢がれの件ですけれども、現地を私は見ておりませんから、現地については私、議会が終わったら見てみたいというふうに思います。  それから、国に対する申し入れといいますか、私どもは、相武国道が窓口になるわけですけれども、相武国道に対しても現状認識についてはかなり強く対応するように要請をしております。私は、相武国道はきちんと対応してくれているなという認識を持っております。今までの井戸がれの件の対応についてもそうですし、私はそういう認識を持っております。特に井戸がれのときには、水の問題で保健所にも要請をいたしましたけれども、保健所の方も現地へ行っております。ただ御質問者は、大変失礼な言い方かもわかりませんけれども、やはり圏央道に対する反対を前提としてお話をされますから、ですから、私どもとは若干認識といいますか、これの違いというものはぜひ理解をしていただきたいというふうに思います。  この北西部幹線の今回の17億円ということでございますけれども、これをやめれば中学校給食ができるんだという、これは私は、率直に言ってすりかえだというふうに思います。これは内容が違います。それは数字においては同じかもわからないけれども、関係があるかもわからないけれども、あの道路はやはり必要だということを議会の皆さんも認めていただいたから、今回予算も通ったわけですから、そのことは私は理解をしていただきたいというふうに思います。費用対効果というのは私は口ぐせのように職員にも話しておりますし、事業の選択の場合にも、今の厳しい経済環境ですから、財政状況ですから、費用対効果というのはもう第一義的に優先をするべきだというふうに思っておりまして、そういう視点からも今回のこの北西部幹線の工区については、これはそういう面からも私はこの道路は必要だと、そういう判断をしたわけでございまして、これを政策会議に再度かけてというような考えは全くありません。 41 ◎議長【寺田元信君】 第29番、山口和男君。                    〔29番議員登壇〕 42 ◎29番【山口和男君】 では、3回目の質問をさせていただきます。  宝生寺のトンネルに関係する私が現地を見た内容については、市長も現地を見ていただけるということですから、そこが出発点になるというふうに思いますので、ぜひそういう御努力をお願いしたいと思います。  それから、北西部幹線の第1工区ですが、これはきのうの東京都のビラの説明を見ますと、これはぜひ読んでいただきたいんですが、本当に費用対効果、17億円をここへかける必要があるのかと。そういうように読み取れるんです。道幅が狭くて、屈曲して、通行できにくいということを言っているんですから、そのために新たに今宮の前線をつくったと。そこへ新たにまた第1工区をつくって、そして狭い道路のところへわざわざつなげるというのは、交通政策からしてもおかしいじゃないですか。それがさらにその先に抜けるのなら、それは一定のアクセスとしての機能性は出てきますが、黒須市政の間は抜けないんです。ぜひこの点、私は新たに問題提起として、あのビラを見て、東京都が説得力ある説明をしているんです。ぜひ言っていただきたい。  市長は、中学校給食を持ち出すと、それは違うと言っているけれども、市の税金はこれは給食用とか、道路用とか、下水用だとか分かれているわけじゃないんです、お金は。これはみんな市民が何を望んでいるのか。そういう政策の中で選択していけるものなんです。市長は柔軟な発想を持てるはずですから、財政的に厳しいという問題がこの間の議論だったですから、あえてそこを私は言いたいんです。市長がオンリーワンのまちづくりということを言っておりますから、単に圏央道に反対というような言い方で私たちは言っているのではなくて、高尾山というまさに八王子市民や都民の宝物ですよ。こういうものにトンネルを掘って、景観をはじめ大変な影響をもたらす。この問題について真剣に議論をする必要があるんです。まだ高尾山にトンネルを掘っていないんですから。ぜひそういう立場で私どもが発言をしているということもしっかり受けとめていただきたい。そのことを強くお願いをして、質問を終わります。 43 ◎議長【寺田元信君】 会議時間も長くなりましたので、暫時休憩します。                                    〔午前11時51分休憩〕   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                                    〔午後1時00分再開〕 44 ◎副議長【生永恭博君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行します。  第31番、塚本秀雄君の質問を許可します。                    〔31番議員登壇〕 45 ◎31番【塚本秀雄君】 それでは、発言通告に基づきまして一般質問をいたしたいと思います。  まず、八王子駅南口再開発事業についてであります。  私は、この八王子駅南口再開発事業については、さきの予算委員会の総括質疑でも質問をさせていただきましたけれども、限られた時間でありましたので、主に再開発事業が遅々として進展しない最大の要因であります床取得者の確保の問題、そしてそれらの問題についての市長の事業促進の決意を伺いました。それらを踏まえて改めて質問をさせていただきたいというふうに思います。  総括質疑の中で、床取得者の現状について伺いました。都市整備部長は「数字で言える状況ではないが、組合でいろいろやりとりをしており、その中で今後話を詰めていきたい」と、このように答弁をされましたが、同時に「昨年と今では状況は少し変わっている。昨年の床取得者が実現できなかったことを踏まえて、今、組合と市とが先ほどと違う形でやっている」、このようにも答弁されております。また、市長も「内容を含めてこれからの時代にふさわしい再開発ビルということで練り直しをしている」との答弁がありました。これらの答弁を聞く限り、再開発事業が現在暗礁に乗り上げている感を持つわけでありますが、同時に、従来の事業計画が大きく見直しをされている、このようにも受けとめることができるわけでありますけれども、内容も含め、どのように練り直しがされているのか伺いたいと思います。  私のこの質問は、南口再開発事業を何としても促進しなければならない、成功してほしいという一念からするものでありまして、遅々として進まないこの現状を憂えている地権者をはじめ多くの人たちに大いなる期待が持てるようにしなければいけない、このように思っておりますし、少なくとも昨年7月に準備組合を解散した八日町3・4地区の二の舞だけは決して踏ませてはならない、そんな思いで質問をしているわけであります。また、南口再開発事業の促進は、この再開発ビルを核として、南口地区一帯のまちづくりにも、あるいは広くは八王子ニュータウンを含む八王子南部地域全体のまちづくりにも大いなる刺激と影響を与えると思います。いずれにしても、我がまち八王子は人口53万 6,000人を数え、国においては業務核都市として、また東京都においては多摩の心として位置づけられているわけでありますが、八王子市の玄関と称されるこの八王子駅からゼロ分という好位置にある南口再開発事業が成功するか否かは多くの市民や他市からも注目の的になっているわけであります。もし準備組合が解散ともなれば、市長が常々言われている元気なまち八王子づくりにも影を落とす結果となります。そこで一日も早く事業の促進を図らなければならないと思いますが、市としてこの現状を打破するための打開策をどう考えているのか伺います。  また、準備組合に対してどのような指導をされているのかもあわせて伺いたいと思います。  この再開発事業のおくれは、確かに長引く景気の低迷が背景にあったことも否定はしませんけれども、果たしてそれのみなのでありましょうか。平成12年に新市長が誕生して、南口広場の地下駐車場の凍結がなされたのは御承知のとおりであります。元来この再開発ビルは南口の地下駐車場 400台とセットで計画が練られていたのではないでしょうか。市長の地下駐凍結宣言によって、再開発ビルの建設の収支に狂いが生じ、見直しを余儀なくされたということはなかったでしょうか。再開発ビルにも再開発の駐車場附置義務、これを励行するためには自前の駐車場をつくらなければなりません。地下駐車場という構造的に見ても建設費が莫大になるので、当然床の価格を上げなければ収支のバランスが図れない。必然的にテナント料も坪単価を上げなければ採算がとれない。また、いつ完成するかわからないのでは、床取得者、テナント業者が興味を示さないといったなど、悪循環に陥っているのではないかと思いますが、それぞれについて伺いたいと思います。  次に、八王子バイパスの無料化について伺いたいと思います。  国道16号、特に鑓水交差点から八王子医療刑務所に至る間は、昭和40年代には魔の街道と呼ばれ、交通事故が非常に多いところでありまして、地元住民からも大変恐れられていた道路であります。また、同時に交通量の多い道路でありまして、北は万町あたりから、また南は御殿峠の頂上付近からともに交通渋滞を招いていたわけであります。昭和60年10月31日に八王子バイパスが開通した後も、一時的には車が減少したものの、交通渋滞は依然として後を絶たなかったところであります。その原因は、JR横浜線の片倉踏み切りが国道16号と平面交差をしていたことに起因しているわけでありますが、昭和62年に横浜線との立体交差によりまして、今日のようにかつての交通渋滞が解消できたわけであります。しかしながら、痛ましい交通事故はいまだに後を絶たないのであります。昨年の11月24日、片倉交差点内で横断歩道を渡っていた72歳の女性が左折をしたトラックに巻き込まれて死亡するといった痛ましい事故が発生しました。横断歩道を青信号で渡っていての事故とは、御家族のみならず、近隣住民といたしましても悔やみ切れない思いであります。  この片倉交差点は、かつては変形交差点でありまして、非常に危険な場所としてよく知られていた場所であります。平成9年8月に地元の強い要請によりまして、東京都のすいすいプラン 100事業の八王子地区内12ヵ所の先陣を切って交差点改良がなされたところであります。過去幾つかの死亡事故がありましたが、そのほとんどが事業系の大型車に巻き込まれての悲惨な事故でありました。そこで伺いますが、この国道16号、特に片倉交差点から鑓水交差点までの過去5年間の交通事故及び交通量の推移とあわせて、八王子バイパスの交通量の現状について伺いたいと思います。  さて、このような交通事故が起きるたびに地域住民から出るのは、なぜ八王子バイパスを有料道路にしたのかであります。無料であるならば、単に八王子を通過するのみの車や業務系の大型車は、みな八王子バイパスに回るのではないか、事故も減少するのではないか、このように言われているわけであります。改めて伺いますが、八王子バイパスが建設当時、なぜ日本道路公団施行による有料道路となったのか、また、建設費は総額どのぐらいであったのか伺いたいと思います。  先ほども申し上げたように、この国道16号の交通事故の恐怖におびえている地域住民にとっては当然のことながら、何とか八王子バイパスが無料にならないかとの要望も随所でいただくわけでありますが、聞くところによると、この八王子バイパスは供用後30年間の料金収入によって総費用を賄うような計画がされているということであります。そうなりますと、昭和60年10月31日に開通されたわけでありますので、平成27年10月には無料化になると思われますけれども、実際にはどうなのかを伺いたいと思います。  また、仮に予定期間30年で未償還額があった場合においては、有料期間が延長されるのかどうか、あるいは収入が予想を上回り償還が早まった場合については、無料開放が30年を待たずして短縮されるのかどうか伺いたいと思います。  あわせて、供用開始後17年経過した現在、償還状況は計画どおりに進んでいるのかどうかもあわせて伺いたいと思います。  これで1回目を終わります。 46 ◎副議長【生永恭博君】 都市整備部長。 47 ◎都市整備部長【茂木和憲君】 南口の再開発についてでございます。  まず、打開策でございますが、これは唯一再開発ビルの床取得を確定することと考えております。また、昨今の経済環境の中で床取得者の環境が変わってきております。このため、事業推進のためには内容も含めまして、これからの時代にふさわしい再開発を行うべく、市は準備組合と逐次調整を図ってございます。  また、床取得者が現在南口に対しまして、可能性についてよい方向で見方を変えてきてくれているというふうに感じております。  また、駐車場につきまして、準備組合はまず自前で堅実な確保をするということのもとに計画を進めてございます。 48 ◎副議長【生永恭博君】 都市計画管理室長。 49 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 私の方から八王子バイパスにつきまして御答弁申し上げます。  まず、過去5年間の北野街道の交通事故の発生件数でございますが、件数は84件、それから死亡はゼロ、重傷6、軽傷が78でございます。  それから、国道16号の交通事故でございますが、件数が 242件、死亡が2、重傷が8、軽傷が 232件でございます。  それから、交通量でございますが、八王子バイパスにつきましては、おおむね1日3万 4,100台から、平成12年には3万 5,100台というふうになってございまして、二、三年間の間に 1,000台の上下があったということでございます。それから、国道16号、文化大学の入り口付近でございますけれども、ここは12時間の交通量につきまして、1万 1,000台から1万 6,000台の間でございます。  有料になった理由でございますけれども、八王子バイパスは、今まで国道16号が八日町など中心市街地を通過してございまして、多量な交通量がございました。環境悪化及び早期に整備を図るということの中で道路公団に有料事業で整備をしてもらったものでございます。  それから、無料化の時期でございますけれども、これは御質問者が言われるように、30年間という約束事でございまして、平成27年10月には無料化がされる予定ということでございます。  それから、たとえ仮に償還期間に至ったとして、そのときに償還がされなくても、道路公団では無料開放するというふうに言っております。  それから、事業費でございますが、そのときの事業費は総額 282億円だったというふうなことです。  それから、償還の計画でございますけれども、確かに開通当初は交通量が伸びなかったんですけれども、ここで途中から伸びてきました。今は順調に償還が進んでいるというふうに報告を受けております。 50 ◎副議長【生永恭博君】 第31番、塚本秀雄君。                    〔31番議員登壇〕 51 ◎31番【塚本秀雄君】 今、それぞれ答弁をいただきました。  死亡事故については少ないように感じるわけでありますが、これはあくまでも死亡というのは24時間以内に死亡でございますので、重傷者の中で死亡に至っている人も非常に多いわけでございますし、あわせて答弁でいただいた数字は恐らく10年から13年の4年間だというふうに思いますけれども、 326人、あるいは 326件のさまざまな事故が発生している。とりわけ鑓水の交差点から片倉の交差点に至るこの間に非常に事故が多いという、こういう事実があるわけでございます。ぜひそれらの点も踏まえて、また後ほど質問をさせていただきたいと思います。  まず、八王子駅南口再開発事業についてであります。  この南口再開発事業の経過については20数年前にさかのぼらなければなりませんけれども、地元の人たちの話を聞くと、昭和55年当時、市の方からこの八王子駅南口を八王子市の玄関にふさわしい駅前にしたい。バスも南口にすべて移したい。このような話がありまして、バラ色の人生をさせるから再開発事業に同意してほしいとの強い要請があったというふうに聞いております。当時、地元は反対だったというふうに伺っております。しかし、その後のたび重なる説得に、先祖の土地を出るのは嫌だけれども、駅前にいる宿命というか、公共のために協力しなければと渋々賛同したというふうに伺っておりますが、既に土地を売却して他に越されて10数年たっている方々も数多くいらっしゃるわけであります。そして、昭和56年に八王子南口周辺地区市街地再開発調査が始まりまして、昭和59年、八王子駅南口地区再開発事業化の案の作成調査が行われております。また、平成2年3月に再開発促進区域及び高度利用地区の都市計画決定が告示をされ、同じ平成2年6月に八王子駅南口地区まちづくり協議会が設立をされて、翌平成3年5月に八王子駅南口地区市街地再開発準備組合が設立されたというふうになっております。  その後、平成5年3月に八王子駅南口地区第一種市街地再開発事業の都市計画決定が告示をされ、現在に至っているわけでありますが、この間にこの再開発ビルのイメージ図も何度か変更があったわけであります。最初のイメージ図は、新八王子21プランの都市の再開発のページにありますヘリコプターが舞う、地下3階、地上20階の斬新的な商業ビルでありました。それが平成11年ごろのパンフレットには、地下2階、地上13階のシンプルな建物に変更されているわけであります。それでも床取得者がいなかったということであります。そして、今日では事業費の捻出のために住宅併用の再開発ビルを検討していると、このように伺っているわけでありますが、その真実はどうなのか伺いたいと思います。  私は必ずしも住宅併用を否定するものではありません。いずれ駅前にはホテル等も建てられると思いますし、住宅はある面では事務所としても活用できるわけであります。要はこの再開発ビルが都市としての機能を持ち、商業施設としての機能が全面的に出る建物で、外観上もデザイン面からも21世紀の景観にふさわしいものであってほしいと思いますが、この住宅併用の再開発ビルについて検討しているならば具体的にお答えいただきたいと思います。  当時本市が作成した南口地区の概要によれば、整備構想として、発展する八王子市の南の玄関にふさわしい都市機能の充実が求められているとして、開発が進んでいる八王子ニュータウンなど八王子南部地域の市民サービスにも対応し得るコミュニティ機能の整備も求められているので、この地域では新たな時代のニーズにこたえられるまちづくりを目指す、このように書かれております。またその中には、1つ目、駅前広場の拡幅として、まちの活性化を図り、人々が交流する魅力ある駅前広場にする。2つ目、商業機能の充実として、消費者ニーズにこたえる高感度の都市型商業施設とする。3つ目、業務施設の整備として、業務核都市にふさわしい八王子の核となる施設とする。4つ目、交流拠点の整備として、市民が集い、交流するコミュニティ施設を整備する。このように書かれているわけでありますが、その整備構想が今日においてはぶれが生じてきているのではないかと思いますけれども、どうなのかも伺いたいと思います。  この南口再開発事業の周辺地区には、これから再開発ビルを核として、南口地区のまちづくりのために土地の高度利用と都市基盤の整備を期待する声が多く聞かれるわけであります。先ほどの質疑にもありましたが、当初計画された南口広場の地下駐車場が凍結されて、それにかわる駐車場としてJR貨物が駐車場ビルやモール街を建てるとの話もありますし、JR東日本では南口東側にホテルの建設も計画をしていると伺っております。いずれもこの南口再開発ビルの建設後の話のようでありますけれども、その意味で南口地区の活性化や発展の起爆剤はすべてこの南口再開発事業にかかっていると言っても過言ではないと思いますが、JR貨物やJR東日本を含め、周辺地区での土地利用の計画があるのかどうかも伺いたいと思います。  次に、八王子バイパスの無料化についてであります。  先ほどの答弁にもありましたように、この八王子バイパスでありますが、八王子市内を通過する国道16号の交通量増加による交通環境の悪化に対して、交通混雑の解消、交通安全対策のほか、本市が三多摩地区の主要都市として発展するための都市基盤として整備されたということであります。また、大規模事業として多額の事業費が必要であり、早期に整備を図るために一部を道路公団施行による有料道路事業で行ったということでありますが、国道16号の交通車両の現状は、減少どころか逆にふえている状況であります。もちろん車の絶対量がふえている点もありますけれども、他の要因としては、八王子バイパスが有効に活用されていないのではないかと、このようにも思います。本来国道16号を避けるべきためにつくったこの八王子バイパスが、有料道路ゆえに十分利用されていないわけであります。特に地域住民にとって大迷惑な事業系の大型車が通行料を浮かせるためにバイパスを通らないで国道に入ってくる。そして猛スピードで我が物顔で通過していくさまは、事故がない方が不思議なくらいとも言えなくはないわけであります。そこで伺いますが、この事業系の大型車を市街地を通さずに八王子バイパスを利用してもらう秘策はないものかどうか。国道を交通規制するということは不可能と思いますけれども、よい名案があったら伺いたいと思います。
     有料道路の無料化でありますが、先ほどの答弁にもありましたように、遅くとも30年で無料開放になることを望むわけでありますけれども、平成7年11月には建設省の道路審議会により今後の有料道路制度のあり方についての中間答申が出され、高速道路は建設費償還後も有料とすべきとして、無料という現在の方針を大きく転換させる結果となり、当時の日野市長が中央自動車道に固定資産税課税を表明したのは記憶に新しいところであります。この日野市の動きに伴って、国立市議会が平成8年6月定例会で中央自動車道への固定資産税の課税を求める決議を可決しているほか、三鷹市議会でも同趣旨の意見書を採択したわけでありますが、もちろん八王子バイパスは高速道路ではなく、一般有料道路の位置づけゆえに30年で無料開放になると思いますけれども、その無料開放の法的根拠について、あわせていわゆるプール制との違いについても伺いたいと思います。  また、有料道路が無料化された他の例がありましたら教えていただきたいと思います。  そして、それらは供用開始後何年で無料開放になったのかもあわせて伺いたいと思います。  これで2問目を終わります。 52 ◎副議長【生永恭博君】 都市整備部長。 53 ◎都市整備部長【茂木和憲君】 南口の再開発でございます。  まず、当初の考えと現在とずれはないかということでございますが、南口の再開発事業につきましては、南北の格差を解消して、南の玄関にふさわしいまちづくりを考える。さらに南口地区の商業の活性化、さらに狭隘な駅前広場、これを拡張、整備することを目的としまして計画されてございます。今後につきましても、当初の構想を踏まえまして、また時代の変化をとらえ、実施していきたいというふうに考えております。ずれはないというふうに考えてございます。  また、住宅案はどうかという話がございました。かねて1つの検討案として住宅という話もございましたが、現在の都市計画決定はあくまで商業・業務でございます。これで進めてございます。  また、JR東日本、JR貨物のお話がございましたが、再開発区域のすぐ北隣、鉄道側にJR貨物が土地を所有しております。JR東日本も持ってございます。JR貨物はこの土地を有効活用することを考えております。将来的には再開発事業と連動するように計画を立てていきたいというふうに聞いております。また、それ以外の周辺での開発のお話は聞いてございません。 54 ◎副議長【生永恭博君】 都市計画管理室長。 55 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 まず、法的根拠でございますけれども、無料化につきましては、日本道路公団法の第20条によりまして、供用後30年間の料金収入で総事業費を賄ったもので計画されております。  それから、プール制につきましては、国で事業をします高速国道、いわゆる1万 4,000キロメートルの国の計画のところはプール制になっています。例えば中央道、東名、関越、東北道というところはプール制になってございますが、八王子バイパスは一般有料道路でございますので、そのプール制の中に入ってございませんので、これは規定どおり30年たてば無料化になるということでございます。  それから、今まで有料道路で無料になった例でございますけれども、平成13年、昨年7月までに有料が無料になったのは64路線ございます。最近では昨年4月に新利根川橋を無料化にして開放してございます。  それから、大型車が中心市街地を通過しないような規制の名案でございますけれども、私どもの方もなるべくそれは御質問者が言われるような名案を出したいと思っています。しかし、現状の中では今の16号も併用しながら、あと13年ぐらいですか、有料道路と並行して御利用いただく、そんなふうに考えております。 56 ◎副議長【生永恭博君】 第31番、塚本秀雄君。                    〔31番議員登壇〕 57 ◎31番【塚本秀雄君】 それでは、最後の質問をさせていただきたいと思いますが、まず、八王子駅南口再開発事業についてであります。  御承知のとおり、八王子駅北口はここ数年で大きな変貌を遂げております。特に東急スクエアや地下駐車場、バスターミナルやタクシー乗り場、そしてマルベリーブリッジやシンボルロードも整備されまして、都市としての風貌も若干ではありますけれども、備わってきたように感じられます。それに比べ南口は、昭和22年から32年に行われた戦災復興の区画整理により今日の原型ができたわけでありますが、その間銀行等若干の建物はできたものの、旧態依然としたまちなみでありまして、昭和58年、まちづくり研究会が発足して以来、実に20年たった今日でも南口再開発の展望が開けていない現状はまことに残念というほかはないわけであります。八王子駅が本市の表玄関というならば、当然のことながら南口も北口もあわせて八王子市の表玄関であると思いますし、初めて八王子駅南口におり立った人は、これが53万都市の八王子かと、驚異驚嘆の声を発することだろうというふうに思います。どのまちにもそのまちの魅力や活力や大きさがはっきりとわかるところがありますが、それがまちの玄関と称されれる駅をおり立ったときのまちなみではないでしょうか。八王子駅南北の均衡ある発展こそが53万都市の玄関にふさわしいと思いますけれども、その意味で本市としては南口地区に対するまちづくりについて、今後どのような考えをお持ちなのか、また、そのまちづくりのためにこの南口再開発事業をどのように生かしていくのかも改めて伺いたいと思います。  次に、八王子バイパスの無料化についてであります。  この八王子バイパスでありますけれども、市の答弁を踏まえれば、遅くとも供用開始から30年経過すれば無料開放されるということであります。したがって、先ほど申し上げように、平成27年10月、あと13年後には無料化になるわけでありますけれども、ぜひこの無料化が1年でも早くなるように、あるいは27年10月をもって無料化するならば、その調整、確約を今から十分に詰めていく必要があるのではなかろうかと、こういうふうに思います。その点につきまして最後に市長の積極的な前向きな考えをお聞きいたしまして、私の一般質問を終わります。 58 ◎副議長【生永恭博君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 59 ◎市長【黒須隆一君】 31番、塚本秀雄議員の質問にお答えをいたします。  まず、南口についてでありますけれども、南口の現状をあれでいいとは全く思っておりません。1日も早く53万八王子市の南の玄関にふさわしい整備をしたいと、このように思っております。20年経過をしているということでございまして、その間経済環境もいろいろ変わったりして、幾つか案が出てきたようでございますけれども、私は、南口はまず北口と一体となって相乗効果を生み出せるようなまちづくりをしなければいけないんじゃないかと、そう思っています。八日町の三・四があのような状況になったわけですけれども、八日町とはやはり私は状況が違うというふうに思うんです。特に山梨県といいますか、中央線沿線の沿道の人たちに話を聞きますと、やはり立川じゃなくて八王子なんです。ですから、そういう点に私は非常に期待をしておりますし、一日も早く整備をしなければと、そういったお客様を迎え入れられるよう整備をしなければというふうに思っております。  今、再開発の状況でありますけれども、先ほど担当の部長からもお答えをさせていただきましたが、現在は商業ビルあるいはシネコンというようなことで、あるいはまたオフィスビルも含めてですけれども、そういう都市計画がされているわけですけれども、現在、都市計画決定を変更をすることを前提に今、案の練り直しをいたしております。これについては、建物も、今質問者からもお話ありましたように、住宅も含めて、特に21世紀のまちの中心にふさわしいような再開発をというような視点から、八王子のランドマーク的な大変魅力を多くの人に感じていただけるようなものを前提に今詰めているところでございまして、もう少し時間をいただければお示しができるというふうに思っています。  それから、八王子バイパスでございますけれども、13年後、平成27年に無料化、これについての確約ということですけれども、これは私も確認を実はいたしておりまして、ただ、今の現状の国道16号の沿道の皆さんのいろいろな面での御不便というようなものも理解をしておりますので、13年後を待たずに、1日も早くできるならば無料化が実現できるように要請をしていきたい、このように思っています。 60 ◎副議長【生永恭博君】 次は、第16番、多田寿美江君。                    〔16番議員登壇〕 61 ◎16番【多田寿美江君】 それでは、通告に従いまして一般質問を行います。  初めに、元気な高齢者の生きがい対策についてお伺いいたします。  平成14年度、本市の60歳以上の人口は10万 9,735人となり、総人口の20%を超える比率となりました。時代はますます少子・高齢化社会になり、定年後の人生60代、70代はまだまだ働き盛りと言えます。高齢者の生きがいについては個人差がありますが、元気な高齢者が生きがいとしてやってみたいことのアンケート調査によりますと、社会参加を目的とした活動に高い関心が寄せられております。高齢者が積極的に社会参加し、経験や知識を生かして活動ができるよう、高齢者のグループ活動や就労機会の拡大など、支援施策を促進するべきであると思います。元気に働ける場、家の中に閉じこもらないような機会と活動の場を提供する意味から、これからはシルバー人材センターの充実、育成は重要な課題であると考えます。そこでお伺いいたしますが、昨年、担当所管が産業振興部より健康福祉部に移りました。なぜ健康福祉部に移られたのか、その理由と、シルバー人材センターの設立当初の目的についてお答えください。  シルバー人材センター会員の健康維持に関する基礎調査研究報告によりますと、高齢者のさまざまな活動が医療費削減・抑制効果を保つと分析をしております。確かに高齢者の方が生きがいを持って社会参加ができることは健康、長寿につながることでもあります。現在、全国では約65万人ものシルバー会員が元気で働いております。ところが本市ではシルバーの会員数を見ると、10万人の対象年齢に対して非常に少ないように思われます。平成12年度の八王子市では 1,387人。対象年齢人口の少ない町田市でも 3,000人を超えております。他市の状況などはつかんでいらっしゃると思いますが、会員数や受託件数が少ないのは何か理由があるとお考えでしょうか、教えていただきたいと思います。  あわせてお伺いいたしますが、八王子はシルバーの事業内容が大変少ないと思われますが、現在シルバーの方がされる事業はどのような職種が多いのでしょうか。シルバー人材センターが今まで以上に活動的に、また高齢者の生きがいの場として会員もふやし、生かされていくためには、もっと魅力のある独自の事業を考えていく必要があるのではないでしょうか。以前にも報告をさせていただきましたが、府中市のシルバー人材センターでは、独自の自主事業としてケナフを栽培し、環境にやさしいケナフの障子紙をつくり、障子の張りかえ作業をしておりました。また、昨年私は杉並区のシルバー人材センターの視察に行ってまいりました。シルバーの会員になるとまず研修を受けます。仕事の技能を身につけるための技能講習や、女性会員同士の趣味の会では、興味のあるものをお互いに教えたり、教わったり、各種講習会を開催しております。手づくりでできた作品は区役所ロビーや工房で展示即売をしておりまして、金額的には 100円から 1,000円ぐらいの手ごろなものが多く、大変求めやすいものでございました。本市におきましては、作業所や工房を設置するお考えはあるのでしょうか。他市で行っているような自主事業についてはどのような考え方をしているのかお答えください。  また、本庁舎のロビーなどを使って、会員がつくった作品の展示即売などを行ってみるのもよいと思いますが、いかがなものでしょうか。  次に、人材バンクの登録についてですが、昨年3月に刊行した高齢者元気活用ハンドブックである元気ワールド八王子を拝見させていただきました。字も大きく、写真入りで大変読みやすいものでしたが、市民の皆さんの反響はどのようなものがあったのかお聞かせください。  高齢者の中には今までの経験を生かし、いろいろな特技を持っている方が大勢いらっしゃると思います。元気ワールドに登場する方のように、御自分の持っている資格や本人がアピールできるような高齢者の人材バンク的な登録方法をしてみてはいかがかと思いますが、お考えをお聞かせください。  次に、ノーマライゼーションのまちづくりについて。  21世紀は人にやさしいまちづくりを目指し、子どもも高齢者も身障者もすべての人が平等に社会参加ができる、すなわちノーマライゼーションのまちづくりが必要となっています。先ごろ厚生労働省が発表した日本の将来人口を見ると、2006年の1億 2,774万人をピークに減少を始め、それに反して65歳以上の高齢者人口は2050年には 2.8人に1人の割合で急速に増加すると発表しております。このような背景から、現在、社会のさまざまな生活機能に対して国を挙げて対処すべく、法の整備がされてきております。1989年、東京都は福祉のまちづくり条例を設定し、1994年、ハートのあるビルをつくろうとの理念から、国においてはハートビル法が施行されております。また一昨年、2000年には交通バリアフリー法が施行され、安心して移動のできる社会を目指し、すべてのバリアフリー化が求められるようになりました。  先日、2月22日に八王子市交通バリアフリー基本構想策定委員会の第3回の委員会が開かれました。私は都市建設委員会の委員でもあり、傍聴させていただきました。委員会では、視覚、聴覚の障害の方をはじめ、市民の代表、交通事業者など、それぞれの立場の方がバリアフリーに対する主体的な取り組みについて活発な意見を交わしておりました。そこでお伺いしますが、今回策定委員会で議論されているのはJR八王子駅と京王八王子駅の2駅のみが対象となっているのはなぜなのでしょうか。その理由と、そして改めて交通バリアフリーの趣旨についてお答えいただきたいと思います。  JR八王子駅と京王八王子駅の2駅もさることながら、JR西八王子駅周辺には盲学校をはじめ、養護学校、中央図書館、八王子市役所など公共施設もたくさんあります。まさに重点地区と定めるものと思いますが、西八王子駅はなぜ対象にならなかったのか。あわせて今後の取り扱いについてのお考えを教えていただきたいと思います。  ここでJR西八王子駅自由通路には市民要望が強かったエレベーターとエスカレーターの設置が始まります。大変便利になり、期待するところですが、車いすの方にとっては、駅構内ホームまでのエレベーターがなければ1人でホームにおりることはできません。せっかくの昇降機が設置されても、車いす利用者にとっては喜びも半減です。ラチ内エレベーター設置の要望はぜひJRに働きかけていただきたいと思いますが、今後どのようにされるのかお答えください。  また、この策定委員会で示された基本構想は今後どのように進められ、生かされていくのでしょうか。委員会に出てみて、大変御苦労されていることがよくわかりましたが、今まで特に印象に残ったことがありましたら教えていただきたいと思います。  それから、ワークショップも実施しておりましたが、調査内容、問題点など、特に気がつかれた点がありましたら御報告お願いします。  市民の皆さんのバリアフリーに対する意識も高くなってまいりましたが、しかし、まだ建物や道路に関しては不都合なことがたくさんあります。実際に階段を上がらないとお店に入ることができない建物や、車いすでは入り口が狭過ぎたり、建物のバリアフリーの必要性を感じるところがたくさんございます。そこで、ハートビル法に対する考え方についてお伺いいたします。本市において認定されている建物は過去にどのくらいあったのでしょうか。また、該当しない建物も多いと思いますが、これらのバリアフリー化についてどのように扱われるのか教えてください。  施設整備をはじめ、ハード面でのバリアフリー化はもちろん進めていかなければなりませんが、これからは手助けがしやすい環境づくり、すなわち心のバリアフリー社会を目指すソフト面も同時に行っていくことが求められています。本市としては心のバリアフリーに対してどのようなお考えを持っているのかお答えください。  1回目の質問を終わります。 62 ◎副議長【生永恭博君】 健康福祉部付参事。 63 ◎健康福祉部付参事【船引元子君】 シルバー人材センターの所管が健康福祉部になった理由とのことでございますが、従来は高齢者の就業確保を目的といたしておりましたが、健康福祉部所管といたしました理由は、高齢者の働くことによる生きがいの場、社会参加の場として位置づけていこうというものでございます。  シルバー人材センターの設立目的ということでございますが、昭和51年4月、八王子市高齢者事業団として発足し、健康な働く意欲のある高齢者の働く機会の確保に努めている中、国の高年齢者労働能力活用事業の推進に対応して、地域高齢者の就業に関する各種事業を総合的に行うため、昭和55年12月に社団法人化し、シルバー人材センターとして設立され、高齢者の就業機会の増大と福祉の増進を図るとともに、高年齢者が生きがいを持って働き、その能力を生かした活力ある地域社会づくりに寄与することを目的としております。  対象年齢人口に対し会員数や受託件数が少ないということでございますが、確かに議員さんのおっしゃるとおり、少ないと認識をしているところでございます。受託している仕事の種類が限定されたり、現在ふえつつあるいわゆるサラリーマンOBに対応した職種が少ないことなどが考えられると思います。本市のシルバー人材センターでの多い職種ということでございますが、事務分野ではあて名書き、賞状書き、また管理分野では宿日直、ビル管理、駐車場管理など、また技能分野では庭木の剪定、また一般作業分野では屋内外の清掃、除草などがございます。  作業所の設置についてでございますが、現在確保に努力しているところでございます。  自主事業の件でございますが、基本的には事業計画はシルバー人材センター側で主体性、自主性を持って考えていくべきものと思っておりますが、自主事業は就業の幅を広げることにもつながりますので、今後シルバー人材センター側とも協議をしていきたいと考えております。  それから、本庁舎ロビーで物品の販売はということでございますが、担当所管と協議をしていきたいと考えております。  次、人材バンクの件でございますが、元気ワールド八王子の市民の反響ということでございますが、元気ワールド八王子につきましては、募集期間が限られておりましたので、次の本はいつ作成するのか、次の本には自分のことも載せてほしいという問い合わせもございました。また、中学校では総合的学習の試行の取り組みの中で、地域の中からよい指導者を発掘できたと大変好評をいただいているところでございます。  人材バンク的な登録方法についてということでございますが、平成14年度事業の中で、社会参加の仕組みづくりとして高齢者活動コーディネートセンターの設置を考えております。これは特技、技能を持つ高齢者を地域の中でそれを必要としている団体などと結びつける役割を担う組織をつくろうというものでございます。そこでは人材バンク的な役割を担うものと思っているところでございます。 64 ◎副議長【生永恭博君】 都市計画管理室長。 65 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 私の方から、交通バリアフリー法につきまして御答弁申し上げます。  バリアフリー法の趣旨でございますが、高齢者、身体障害者及び妊産婦の方々が公共交通機関を利用した移動の利便性や安全性の向上を促進するために、駅などの旅客施設を中心とした一定の地域におきまして、市町村が作成する基本構想に基づいて旅客施設周辺道路、駅前広場、信号機などのバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進すること、これが法の趣旨でございます。  2駅の特定でございますが、本市にはJR、京王、それから多摩都市モノレール合わせて21駅ございます。そのうち利用者が 5,000人以上を超える駅が17駅ございまして、その中から駅の乗降客が多いこと、駅を通過するバス路線が多いこと、駅周辺の主要な施設、例えば病院だとかスーパー、それから公共施設、これらが多いことからJR八王子駅と京王八王子駅を選んだということでございます。  それから、ラチ内のエレベーターにつきましては、私どもの方からJRの方に要請していきたいと思います。  それから、西八駅の取り組みでございますが、御質問にありましたように、駅周辺に盲学校など福祉施設がございます。図書館、市役所と、公共施設もありますので、整備優先性の高い駅と考えております。したがいまして、14年度の委員会の中で十分に議論していきたいというふうに考えております。  それから、基本構想の今後の進め方でございますが、13、14年度の2ヵ年で基本構想を策定します。その基本構想に基づきまして平成15年から各事業者でございます道路管理者、交通管理者、交通事業者などに事業計画を作成させて、バリアフリー化整備を行うよう指導していく。この構想は各事業者がそれぞれの事業計画を作成するときの指針となるものでございます。  それから、委員会での印象でございますが、印象に残ったものは4点ございます。まず1点目は、委員会に手話通訳の方を準備していなかったこと。それから点字の資料を準備していなかったことで、どちらかというと委員会そのものがバリアフリーになっていなかった。それから、2点目では非常に活発な意見交換ができたということと、委員の皆さんがそれぞれ思いを感じられて意見を発表し、それに関係する傍聴者が必ずいたということです。3点目でございますが、点字ブロックなどを注意深く見ると、いかに我々が無責任とまでは言わないんですが、設計、施行してきたかということに気がつきまして、大変恥ずかしい思いをしたということ。4点目につきましては、そのような中で我々を含め市民がもっと真剣にこのことに理解を示すような対策をとるべきだというふうに気がつきました。  それから、ワークショップでございますが、ワークショップにつきましては、身障者の方、高齢者の方を中心に6班を編成しまして、駅周辺の点検を行いました。そこでバリアフリーマップ等を作成して、これを議論しております。ワークショップでの問題点につきましては、駅関係では、サインがわかりづらい、点字ブロックが統一されない等でございます。それから道路関連では、交差点の歩車道の段差、点字ブロックがわかりづらかった等でございます。 66 ◎副議長【生永恭博君】 都市整備部長。 67 ◎都市整備部長【茂木和憲君】 私からはハートビル法についてお答えいたします。  ハートビル法において認定されております建物は、現在までに5軒ございます。このうち最近では一番新しいのは東海大学病院、これが認定されてございます。また、ハートビル法以外、これに該当していないという建物につきましては、東京都の福祉のまちづくり条例、それと東京都の建築安全条例がございます。これに基づきまして届け出や申請があった場合、バリアフリーにつきまして必要な指導及び助言を行ってございます。 68 ◎副議長【生永恭博君】 健康福祉部長。 69 ◎健康福祉部長【三宅壮三君】 心のバリアフリーをどう実現するかということでございます。  高齢者あるいは障害者の方々の社会参加、自立を促すためにはハード面の施設整備を行う必要はもちろんでございますけれども、それらを補完するそうしたものの中で、高齢者や障害者の日常の生活の中でだれもが気軽に援助ができるための経験や、あるいは介助の技術を身につける、学習を行うことなどのそうした中でのソフト面の心のバリアフリーを推進していく必要があるというふうに考えております。 70 ◎副議長【生永恭博君】 第16番、多田寿美江君。                    〔16番議員登壇〕 71 ◎16番【多田寿美江君】 それぞれ御答弁ありがとうございました。それでは2回目の質問をさせていただきます。  本市のシルバー人材センターの会員数が少ない理由として、仕事の種類が限定されているとか、あるいは職種が少ないとかという御答弁をいただきましたけれども、他市ではかなり活発に自主事業を考え、積極的に実施をしているところでございます。杉並区ではパソコン講師育成コースを設けて、シルバー人材センターに入会をし、パソコン講師として就業のできる人を募集したところ、定員7名に対して応募者73名という人気でした。また、洋裁のできる方を中心にリサイクル協会の1階では洋服の丈詰めなど、職業用のミシンを置いてリフォームの仕事をしておりました。区役所ロビーでは手づくりコーナーを設け、いろいろなグッズが販売されておりました。例えばコーヒーの粉と乾燥剤を入れた小さなイチゴやフクロウのぬいぐるみをつくって、消臭マスコットとして売り出しをしておりました。ふかふかベーカリーというのは、パンを電子レンジでふかふかにするときに、パンにかぶせる袋をつくっておりました。皆さんで楽しくアイデアを出し合いながら独自の事業に取り組んでいらっしゃる姿は大変輝いておりました。本市ではシルバー人材センター充実のためにどのような努力をされていくのか、今後の方向性についてお答えをお聞かせください。多くの方が60歳になったらシルバー人材センターの会員になりたいと言えるような魅力あるシルバー人材センターにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。  次に、高齢者の人材バンクの考え方について、平成14年度事業で高齢者のコーディネートセンターの設置を考えているとの御答弁をいただきました。充実したコーディネートセンターを起動するためには、多くの高齢者の方々の理解と協力が必要です。この事業をぜひとも成功させていただきたいと思いますが、市民の皆様へはどのように周知し、参加を促進していくのか。また、取り組みの決意をお聞かせください。  これからは学校も週5日制になります。サタデースクールや課外授業などで地域の高齢者との交流が図られることは、高齢者の長い間の経験、豊富な知識、そして特技や技能を生かしていく、まさに次の世代に歴史と文化を伝承していく生きた教科書であると言えます。人生の総仕上げとなる高齢期を生涯青春の気持ちで送るためにも、充実した社会参加の仕組みづくり事業をぜひとも成功させていただくことをお願いいたします。  次に、バリアフリーについてですが、今までのハートビル法では、不特定多数の人が使う建物のバリアフリー化は努力義務に過ぎないということでしたが、先日の3月8日付の新聞によりますと、法改正が決定すれば違反者に 100万円以下の罰金とありました。罰金がよいかどうかはわかりませんが、このことによって少しでもバリアフリー化が促進されることを期待いたします。  先ほど室長より御答弁いただきましたが、委員会では委員会そのものがバリアフリーになっていなかったということとか、また、ワークショップを通して大事なことに気がついたということでございました。確かに一般市民の多くの方はこの交通バリアフリーについて認識をしている人は少ないと思います。だれもが高齢者や身障者に対しては自然に心よくサポートできることを望んでいるはずなのですが、現実に歩道を歩いてみると、自転車がとまっていたり、歩道に段差があって、車いすの方が車道を走る光景を目にすることがあります。国土交通省では昨年度全国10ヵ所で交通バリアフリー教室を開催いたしました。この目的は、介助体験などを通して交通バリアフリーについての理解を深め、ボランティアに関する意識を養い、心のバリアフリー社会の実現を目指すものでございます。昨年10月27日には埼玉の浦和美園駅で交通バリアフリー教室が開催されました。  私は国土交通省より受講者のアンケート調査の結果報告を送付してもらいました。それによりますと、交通バリアフリー教室に参加した動機について、1番、仕事に役立てたい。2番、ハンディのある人や高齢者のサポートをしてみたい。3番、以前からこのような講座に参加してみたかった。次に、特に印象に残ったところの感想はという質問に対しては、1番、盲人体験が一番印象が強かった。ホームのこわさ、階段も長く感じられた。2番目としては、目の見えない方の点字ブロックが車いすのバリアになる。すべての人が満足できるデザインというのは難しい。全体の感想としましては、1番、高齢者、身障者の立場に立って考えることができた。2番、今まで十分だと思っていた施設が実は不十分であったことが確認できた。3番、身障者に声をかけることは迷惑ではない。声をかける勇気を出して交流をしたい。4番、健常者の方の参加が多く、バリアフリー教室であるならば障害者も高齢者の方も同数参加をしてほしかったということなどです。アンケート調査の結果を見ても大変効果があったことがわかります。  国土交通省では一般市民が高齢者や身体障害者の介助体験を行うことによって、交通バリアフリーについての理解を深めるように、交通バリアフリー教室を推進しております。予算も昨年の2倍計上されていると、大変意欲的でありました。心のバリアフリー社会の実現を目指すために、ぜひ本市において交通バリアフリー教室を開催していただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。特に視覚障害者の利用者が多いJR西八王子駅を中心に開催されることを要望させていただきます。  八王子市交通バリアフリー基本構想策定委員会については、東京で八王子市が全国に先駆けて基本構想を作成するということで取り組んでおります。この姿勢については大変評価するものでございます。それでは、この委員会では特定経路や重点整備地区の特定など、基本構想が検討されておりますが、今後基本構想が設定されましたら、市民の皆様にはどのように周知し、協力を得ようとされているのかお示しをいただきたいと思います。  すべての人が尊重され、地域社会の一員として平等に社会に参加し、支え合いながら生き生きと活動できるノーマライゼーションのまちづくりのために全力で取り組んでいただくことを要望し、私の一般質問とさせていただきます。 72 ◎副議長【生永恭博君】 健康福祉部付参事。 73 ◎健康福祉部付参事【船引元子君】 シルバー人材センターの充実のための市の努力と今後の方向性ということでございますが、高齢社会が進行する中で、シルバー人材センターは生きがいの場、あるいは社会参加の場として重要な役割を担っているものと考えております。現在、他市と比較して公共的機関からの受注が少ないこともございまして、発注していただきたく要請をしているところでもございます。また、今後高齢者に合った職種を発掘し、会員の拡大と職種の多様化を図ってまいりたいと考えているところでございます。  コーディネートセンターの市民への周知、あるいは参加の促進ということでございますが、周知につきましては、市の広報の掲載を考えているところでございます。また、参加促進のための取り組みということでございますが、高齢者が持っている特技、技術をもっと発掘する必要があると考えておりまして、これら埋もれている人材を今後とも発掘してまいりたいと考えているところでございます。 74 ◎副議長【生永恭博君】 都市計画管理室長。 75 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 バリアフリー教室につきまして御答弁申し上げます。  バリアフリー教室につきましては、国土交通省に問い合わせをしましたところ、来年度関東地区では4ヵ所開催を予定しているということでございます。法20条の中では、国、地方公共団体及び国民の責務ということでバリアフリー教室の位置づけがございます。したがいまして、本市におきましても必要性は理解できるところでございますので、実現に向け国土交通省に要望していきたいというふうに考えております。  それから、周知でございますが、基本構想が策定された後、ただいまのバリアフリー教室や市の広報及びホームページ、これらさまざまな媒体を使いましてPRをしていきたいというふうに考えております。 76 ◎副議長【生永恭博君】 次は、第6番、高山かつみ君。                    〔6番議員登壇〕 77 ◎6番【高山かつみ君】 それでは、発言通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。  初めに、LD児及びADHD児への本市の取り組みについてでございます。  平成12年度第4回定例会で私は主に学習障害児・LD児とその周辺児と言われる注意欠陥多動性障害児・ADHD児、自閉症児についての質問をさせていただきました。その答弁の折、LD及びADHD等の研修については、教育センターで対応できる相談員9名がおり、就学相談員も4名いる中で、校内の研修また教育センターの研修や全教職員が受講する研修1部と2部の中でも行っているとのことでございました。実際、この1年でよいのですが、LD及びADHD、また自閉症等についてどのような研修内容、規模で、また行った回数と、講師についてはどのような方を選択されたのかをお聞きいたします。  先日も大変痛ましい出来事がございました。小学校の教諭がみずから命を絶ったということでございます。御家族のお苦しみ、悲しみはいかばかりかと案じられます。心より御冥福をお祈りいたします。本市においては、小中学校の教員また校長等から学級運営や指導に関しての相談であるとか、問題についての報告は年間どれだけ受けておられますでしょうか、お聞きいたします。  また、LDやADHD、自閉症等についての相談件数はこの1年間どれほどございましたでしょうか。プライバシーにかかわらない内容でお答えください。  そして、それらの報告や相談に対しどのような対応、解決をされているのかをお聞きいたします。  本市においても教員への研修を意欲的に行おうとされております。夏期パワーアップ研修についての目的と、その効果をどのように考えておられるのかお聞きいたします。  次に、新たな保育行政の見直しをということでございます。  八王子新地域福祉計画によると、安心して子どもを産み育てるためにという中で、子育て支援策の充実がございます。その内容には、核家族化、女性の社会進出などによる低年齢児を中心とした保育所への入所希望の増加に対応するため、市立保育園の整備促進、民間保育園の整備支援など、保育所の計画的な整備を行い、待機児の解消を図ると示されております。前期計画の平成12年から16年までに民間保育園の建設補助費を4園の新築に充て、後期計画の平成17年から21年までは1園の新築となっております。特に低年齢児を中心とした保育園の入所希望者の増加に対応するため、民間保育園の新築、増改築にかかる建設費などの助成を行うと示されております。本市においては、平成12年には約20名の入園枠増となっており、また、平成13年には 222名の入園枠増でございます。また、東京都の認証保育制度による保育園が11月28日、昨年でございますが、西八王子に開設もしております。このことは評価をいたします。
     しかし、待機児童の実態はどのようであるかといえば、平成13年1月には 893名の待機児がおり、そして平成14年1月では 1,000名を超えているということでございます。少子化でありますが、本市においては待機児童の年々の増加数や、ゼロ歳から6歳代までの人口動態状況を見ても、増加が数百単位でふえております。社会の状況や男女協働参画社会の雇用状況を見ても、女性また母親の働き手は増加する傾向にございます。平成12年国勢調査の第1次基本集計結果の概要からも、5年の間に母親と子どもの世帯が 2,133世帯も増加しています。増加率は21.3%ということでございます。これらのことからも、本市において今後平成21年までの人口動態などを見通しながら、待機児はどのように増加していくと考えますでしょうか。また、平成13年度4月から現在までの待機児の推移をお示しください。  この深刻な待機児に対して、本市の施策として新地域福祉計画の前期、後期計画が市民の納得される保育施策としては非常に合わないのではないか。また、ニーズや社会状況とも整合しないのではないか。つまりプランの修正が必要だと思いますが、いかがでしょうか。本市のお考えをお聞きいたします。  都内では、昨年の10月1日現在で、東京都でございますが、約1万 2,211名の待機児童がございます。本市は都内、全国でどのような位置、状況にあると認識していますか、お尋ねいたします。  国は、3年計画で保育所受け入れ児童数を約5万人ふやし、待機児童ゼロを目指しています。その中で、特にその施策としてでございますが、送迎ステーションの整備がございます。駅前やバスターミナルの利便性の高い場所に送迎ステーションを整備し、保育所への送迎サービスを行う。送迎先の保育園が閉鎖したときはその施設ステーションで集合型延長保育を行うというものであります。1ヵ所に約 1,344万円の補助となります。市は3分の1の負担となります。今後地域によっては保育所のあき状況が多くなれば、駅前に送迎ステーションができれば、遠隔地からの通園が可能となり、非常に有効であると思います。本市はどのように評価されますか、お聞きいたします。  また、商店街の空き店舗を活用する保育所設置事業、コミュニティ施設活用商店街活性化事業についても、経済産業省、中小企業庁の子育て支援策としてございます。国と県が3分の1の補助を行うとしております。1件当たり約 1,000万円から 2,000万円の補助で、全国に 250ヵ所を予定しておりますが、社会福祉法人などが商店街の空き店舗を改装して保育所として活用する場合としています。中心市街地の活性化のため、また、女性の雇用の推進のためにも有益と思いますが、これも本市のお考えはいかがでしょうか。  待機児童の増加に伴い、保育担当の部署では大変努力をされ、御苦労されていると推察をしております。本市においての入所事務体制とその業務内容についてお伺いいたします。  また、特にこの新入園の時期については特別対応に追われている実情かと思います。この1月からの時間外勤務の状況についてお伺いいたします。  次に、地域循環バスの運行についてでございます。  タクシーや乗り合いバス事業の規制を緩和する改正道路運送法がこの2月1日から施行されました。需給調整規制の緩和により、新規参入や撤退、増車などが自由になりました。一方、不採算路線の廃止が予想され、地域の足確保や、高齢世帯の多い地域で公共交通空白地域、不便地域においてはますます活性化が遠のき、何らかの新たな有効な地域交通システムの導入が急務であります。そのような中、本市においては昨年より八王子市地域循環バス等検討委員会を設置され、市民の切実なる要望にこたえ行ってきたことに対し高い評価をしております。そこでお聞きいたします。現在、検討委員会においては、8月10日に出されました懇談会資料において、バス利用改善対象地域の抽出と、地域循環バス等の考えられる路線として案が示されておりました。現在までそれがどのように検討され、結果として出されているのかお聞きいたします。  本市としてはその結果をどのように考えているのか。また、今後の検討委員会の日程についてもお伺いいたします。  今の改正道路運送法は、全国 200近くあるというバス会社のうち7割以上が赤字運行をしていると言われ、こうしたことを背景に、市場原理を活用し、事業者の競争を促すことで質の向上確保を促すべきとの考えから行われたとのことでございます。しかし、生活路線への補助金制度が国から受けられなくなってしまったこともあり、会社によっては営業路線の 186系統ある中で、7割に当たる 121系統の廃止を進めているところもあると聞きました。本市においてはどのような状況が考えられるでしょうか。各バス会社との話し合いはされているのでしょうか、お尋ねいたします。  以上で1問目の質問を終わります。 78 ◎副議長【生永恭博君】 学校教育部付参事。 79 ◎学校教育部付参事【永関和雄君】 LD及びADHDについての研修でございますけれども、LD・ADHDや多動的傾向の児童・生徒への理解というタイトルで、そのような内容におきまして、市独自で年2回実施しております。講師につきましては、こういった問題に見識の深い校長先生を招聘しております。昨年度は約 160名の参加がございました。  教員や校長から学級経営や指導に関する質問や報告があるかというふうなことでございますけれども、教員からは余り相談が多くございません。ただ、校長からの学級運営、あるいは学校運営などに関する相談や報告というのはほとんど毎日のようにございまして、それに対しては随時受けております。  LD及びADHD、自閉症等についての相談でございますけれども、これは教育センターを窓口に行っておりまして、LDあるいはADHDだけの相談というふうなものはなかなか難しいわけでございます。ただ、落ち着きのない子どもというふうなことで、うちの子どもはどうもちょろちょろしてというふうなことの御相談というのは、本年度中に約40件ございました。これは年々増加の傾向にございます。  対応についてでございますけれども、ケースによって対応は異なりますけれども、学校における個別指導の充実に努めるとともに、保護者との相談に適切に対応したり、関係諸機関との連携を図るように働きかけております。  次に、LD及びADHD、自閉症等についての指導についてでございますけれども、LD及びADHDと特定した指導というふうなものは行っておりません。ただ、相談の内容等を踏まえ、子どもたちとのかかわりについて教員や保護者等に助言をしているというのが現状でございます。  最後に、夏期パワーアップ研修についての目的と、その効果ということでございますけれども、これは教科指導をはじめ、さまざまな教育課題に対応でき、教員としての資質や専門性を高めることを目的としております。効果としましては、参加した教員がみずからの指導力をアップさせることを期待しております。 80 ◎副議長【生永恭博君】 健康福祉部長。 81 ◎健康福祉部長【三宅壮三君】 待機児等について幾つか御質問いただきました。  まず、本市の平成21年までの待機児の見通しについてはどうかということでございますが、平成11年の4月現在では、ゼロ歳から5歳児までの乳幼児人口については2万 8,200人。それから今後平成16年には3万 600人、21年には3万 2,200人ということの中で、ふえていく傾向にあるということが1点ございます。また、平成21年度までの待機児でございますが、これも当然幼児がふえておりますので、要保育児童数もふえて、待機児も増加するというふうに見ております。  それから、待機児の13年4月からことしの3月までの推移でございますが、4月当初には 384名おりましたが、この14年3月現在では 1,115名となっております。  それから、新地域福祉計画の内容で待機児の解消が図れるのかというふうなことでございますけれども、現在計画の見直しを行っておりますけれども、保育所の建設については実情を見ながら建設の前倒しをしておるところでございます。プランの修正につきましては、15年度以降見直しを行っていきたいというふうに考えております。  それから、八王子の待機児の数は全国的に、あるいは都の中でどうなっているかということでございますが、平成12年4月1日現在の厚生労働省の調べによりますと、全国 553市区町村のうち、待機児童数は八王子は13位で、待機率は 120位となっております。また、平成13年4月1日現在50人以上待機児がいる市町村の中では、98市区町村中17位というふうになっております。  それから、コミュニティ施設の商店街の活用化事業、送迎ステーション、そういうことのお話もございました。これにつきましては、国の待機児ゼロ作戦の推進施策としては認識しております。本市におきましても今後都の動向を見ながら、市の整備計画とあわせながら考えていきたいというふうに思っております。  最後でございますけれども、入所事務の体制とその業務内容についてでございます。  入所事務につきましては、子育て推進課の保育担当19名のうち5名と、それから嘱託員2名の計7名で通常事務は行っておりますが、4月分についての申し込みが非常に多いということの中で、課内で応援体制を組んでおりまして、現在17名体制をとって事務処理をしているところでございます。  それから、1月、2月の時間外の実績でございますが、1月は19名で 607時間、1人当たり31時間、2月につきましては、14名で 888時間で、1人当たり63時間というふうになっております。 82 ◎副議長【生永恭博君】 都市整備部長。 83 ◎都市整備部長【茂木和憲君】 地域循環バスでございます。  これまで6回の会議を開催しておりまして、活発な議論を重ねてきました。この中で、公共交通の改善対策対象地域として西部地区、それから中心市街地、中心市街地の周辺地区、新市街地の4つのエリアの分けまして、それぞれの地域特性に適しました循環バスと、またその路線を検討中でございます。  また、結果でございますが、その中で本市は現在広大な市域を有しておりまして、地域における特性が大変異なります。このことから、検討委員会からの提言をいただきまして、それぞれの地域にふさわしい循環バスを含めました交通システムをつくっていきたいと考えております。  今後の検討会の日程でございますが、高齢者等の交通移動の実態を調査をしなければいけないというふうになってございます。その中で、その結果を委員会に反映させまして、まだあと数回は委員会の開催が必要というふうに考えております。  また、バスの規制緩和でございますが、規制緩和によりまして今後本市でもバス路線の撤退が出てくる可能性がございます。ただ、規制緩和後におきましても、バス事業者の協力がなければ市民の足を確保することはできないという状況から、今後ともバス事業者と連携を密にしていきたいと考えてございます。 84 ◎副議長【生永恭博君】 第6番、高山かつみ君。                    〔6番議員登壇〕 85 ◎6番【高山かつみ君】 それぞれ御答弁ありがとうございました。  初めに、LDとADHDについては御努力をされていることは本当に理解をいたしました。ですが、その研修についても多くの大学、また専門家、そして医療面からもそういった知識を結集して、ぜひ八王子の特性を生かして今後も行っていただきたい、そのように要望いたします。  また、先般少し問題になりましたが、不登校児童生徒を対象に新たな学校開設準備担当を配置するということでございます。その内容についての検討は後のことといたしまして、重要な場として評価をし、期待をするものでございます。しかし、その不登校児童生徒の状況はさまざまであります。育ってきた環境、現在の家庭環境や、その子の資質による場合もあり、また、LDやADHD、自閉症に起因する場合も多々あるようでございます。教育現場での教員自身の対応こそが重要となります。であるならば、子どもを指導する立場にある者はすべて熱意を持って正しい知識と認識を持ち、粘り強い取り組みが求められます。そのような教員等を育成することは急務でございます。そして、さらに学校全体が取り組む体制づくりが大事であると思います。このことについて、市の明快な方針、施策が必要と思いますが、いかがでしょうか、お聞きいたします。  学習障害児・LDについては、さきの一般質問で述べてまいりました。ADHDについてでございますが、原因としては、行動のコントロールに関連する領域で脳内の化学物質のアンバランスまたは欠乏があると言われております。今まで体質と思われていたものがだんだんと細かくとらえられるようになったわけでございます。それはどのような障害かといえば、神経生物学的障害と言われ、その特徴は発達にふさわしくない程度の不注意、衝動性、多動性があると言われております。これらの子どもたちは普通の子どもに見えるため、それなりの年齢で振る舞うことを周りの大人は期待をします。しかし、ADHDの子どもは神経の働きに伴って出てくる行動であり、自然な振る舞いであります。わざと行っているわけではありません。そのため子どもに非常に負担がかかり、学習や仲間との活動に支障をきたす等の社会的な問題が生まれます。そして、僕は、私は間違って生まれてきたんだと自己評価が低下してくると言われております。家族は、はいはいしていた子が歩き出したらもう走り出す我が子に振り回され、そして外部からの両面の困難な状況を抱えることになるわけでございます。出現率は3%から5%と言われ、たくさんの子どもが苦しんでいます。  病院を受診するADHDの子どもは他の精神医学的問題も持っているとのことでございます。しかし、これらのADHDはもめごとの原因ではなく、困っている子どもということであります。そして、この障害のもっとも有害な影響は、自尊心を培えないということなのだそうです。ADHD児への多面的治療が必要です。医学的治療と、親への支援、ペアレントトレーニング。そして子どもへの支援、ソーシャル・スキルトレーニング。そして教育による、これが最大に大切なことでございます。LD児、ADHD児と自閉症児の場合、それらが重なり合っているケースがほとんどでございます。正しく認識をし、そして医学的、教育的に対処する方途を広く市民に知っていただくことは、困っている子どもたちへの大きな理解と全市的な教育的前進の力にもなると思います。小さな単位でも、また市教育部によるセミナーや学習会という少しずつ認識や理解を積み上げていく形で、広報等にそういったお知らせを載せていただきながら、セミナーを行っていただきたいと、1年前に引き続き再度要望いたします。市のお考えをお聞きいたします。  そして、親子ともに苦しみ、悩み、困っている様子が見受けられたとき、例えば教育センターへの相談を薦めても、保護者の立場からすれば行きにくいという面があります。そのため適切なアドバイス、助言が必要だと考える場合、教員か教育センターの指導員が家庭訪問を行うというのはいかがでしょうか。核家族でひとりひとりとのかかわりが薄くなっていく中、あえてかかわりを持つというこちらの姿勢は、最初はぎくしゃくした形であれ、徐々に受け入れられ、よい結果を生むものと確信をいたします。このような訪問相談のあり方を検討していただくお考えについてはいかがでしょうか、お答えください。  次に、保育行政についてでございます。  地域福祉計画については、ぜひ待機児対策に対してきめ細かな施策を見直ししていただきたいと要望いたします。  17名の保育担当がいる中で、新入園の受付時期から入園内定までの期間は全職員を挙げて応援体制をとるということで、それは理解をいたします。受付はともかく、入力画面を見ながらの相談については、しかしほぼ7名が中心にならざるを得ない状況のようです。残業についてもかなり厳しい状況であると判断をいたしました。保育所入園の御相談は、入園待機せざるを得ない状況にある保護者にとっては切羽詰まった思いでいらっしゃるわけでございます。このようなとき、懇切丁寧に、また子育てへの心労に対してのメンタルケア的な対応が望まれると思います。果たして7名の直接の保育担当が入所事務に追われながら、所管以外の幼稚園であるとか、無認可、また認証保育園等の相談に乗るという状況は厳しいものがあると思います。私のもとへも市民の方からはそのようなお声も届いております。保育担当が17名の職員で構成されている中で、7名の入所事務は少な過ぎると思います。事務内容の改善は図れないものでしょうか、お伺いいたします。  また、このたび子育て推進課より子育てハンドブックを作成するということでございます。その内容について、ぜひ保育情報が一目でわかり、待機児童になっても他の手段も示されているような内容にと要望をいたしますが、この点についてお聞きいたします。  待機児童解消のためにも、本市も独自の保育対策を打ち出すためにも、担当部署の強化が必要ではないでしょうか。19名いらっしゃるということでございますが、入所事務担当とは別に積極的に解消のための企画、政策立案等が行われるべき担当の設置についてはいかが考えておりますでしょうか、お伺いいたします。  循環バスについてでございます。御答弁ありがとうございました。  日野市では今年度末までの事業者として 200万円を補助し、9人乗りのワゴンタクシーを昨年12月3日から運行をしております。小回りのきくワゴン車両1台を明星大学北側から市立病院まで試験運行を始めております。4ヵ月間の試行の結果、乗車数は1日平均10数名ということであります。明星大学から5ヵ所を停留所として、市役所と市立病院、それらのところを往復をしていると聞いております。モノレールの開通に伴い、バス路線が廃止になったことから、市民の要望により運行となりました。料金は普通のタクシーの場合、市立病院とか市役所まで 2,500円から 2,000円になるところ、それが大人 200円、子ども 100円になっています。運転手は介護タクシーの経験のある方で、市民の方にも好評のようでございます。14年度は 600万円の補助金を充てると聞いております。このことについて市はどのように評価をされますでしょうか。  また、徳島県井川町では、国土交通省の実験モデル地区の指定を受け、山間部に住む高齢者を自宅からバス停まで低料金で送迎する生活支援公共交通システムを試験的にスタートさせました。これも昨年でございますが、このような高齢者対策とバス利用促進を図るといった生活支援公共システムについてはどう評価をし、考えるのかをお尋ねいたします。徳島県井川町では山間部とJR駅を結ぶバスが1日8往復しておりますが、昨年は1便の平均が 2.7人で、バス路線の減少や、また減便、そして縮小問題が浮上してまいりました。しかし、それは高齢者にとっては深刻な問題であるとして、町は高齢者福祉対策とバス利用促進を図るねらいで実験的に踏み込んだとのことでございます。このシステムは高齢者の利用が多い上下各2便の運行時刻に合わせて実施をしています。利用者はあらかじめ町に登録をし、タクシー会社内に設置してある管理センターに電話で予約をすると、自宅と最寄りのバス停間をタクシー会社が町の持っている町有車で送迎をしてくれます。料金は一律 300円と格安で、現在までに約 266人が登録しているそうです。スタートから1日平均六、七人が利用しています。山間部に住む高齢者にとっては自宅から最寄りのバス停まで最大6キロメートルの道のりがある上、隣接自治体の県立病院までタクシーを利用した場合は片道 2,000円以上かかり、家計を圧迫していたということでございます。サービスの継続を町民も希望しているといいます。委託料は20万円ということでございます。今後継続するかどうかをこの4月に入って結論を出すとのことでございますが、このような地域の実情に応じた柔軟な交通システムの導入、先ほどもそれについては検討されると申しておりましたが、市のお考えをお聞きいたします。  これで2問目の質問を終わります。 86 ◎副議長【生永恭博君】 学校教育部付参事。 87 ◎学校教育部付参事【永関和雄君】 LD及びADHDの問題につきまして、学校全体が取り組む体制づくりと、その市の方針でございますが、現在、各学校では生活指導全体会や教育相談研修会等の場で、教育指導上の困難な事例について情報交換や指導方法の改善に向けた検討を行っております。ADHDであるかどうかということ自体がなかなか特定が難しいという現状でございます。その中で、これだけを取り出して研修するよりも、指導上の問題全体の中の1つとしてこの問題を位置づけて解決していくという方が有効であると考えております。当面、こうした場にADHD等の観点を導入することによって、さらにまた精神科の学校医、そういった方々との連携、研修といったものを充実しまして、学校としての体制をとっていきたいと考えております。  次に、広く市民に開かれたセミナー等のことでございますけれども、この問題について正しい理解を広く市民の方に持っていただくということは、御質問者のおっしゃるとおりだというふうに思っております。しかし、LDあるいはADHDというふうなものの症状は、一様ではないという現状がございます。また、そのことは国レベルにおいても指導方法が確立していないということもございます。こういった段階ではこれらに対する偏見の助長にもつながるというふうな危険もございます。そういったことにも配慮しながら、慎重に検討していきたいというふうに考えております。  次に、教員あるいは教育センターの指導員が家庭訪問を行うなどの方法についての御質問でございますが、現在、保護者や学校からの相談につきましては、教育センターにおいて専門の相談員が適宜対応しております。個々のケースに応じた対応に心がけておるところでございますけれども、相談員による家庭訪問などは現在は行っておりません。 88 ◎副議長【生永恭博君】 健康福祉部長。 89 ◎健康福祉部長【三宅壮三君】 まず、保育の子育て推進課の中で7名で入所業務が大変ではないかということの御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、繁忙期は課内で応援体制を組んで事務処理を行っておりまして、通常期は7名ということになるわけでございますが、今のところ市民の方に御迷惑はかかっていないというふうに私どもは思っております。  それから、子育てハンドブックを作成するときに保育情報を入れてほしいということでございますが、これにつきましても、作成時に検討していきたいというふうに考えております。  それと、待機児を解消するところ、体制が入所事務担当とは別に必要ではないかという御質問でございますが、昨年7月に私ども組織の改正を行いました。児童福祉施策の企画、立案というものを、総括担当という1つのブロックがございます、その中で行っておりまして、入所事務担当とは別な担当がいるということで御理解をいただきたいというふうに思います。 90 ◎副議長【生永恭博君】 都市整備部長。 91 ◎都市整備部長【茂木和憲君】 私からは地域循環バスについてお答えいたします。  確かに日野市では主に多摩動物園周辺の丘陵地に住みます市民の方の足を確保する目的で乗り合いタクシーの運行をしております。また、徳島県の井川町では、バス停まで大変距離が遠い場合、交通の不足地域と申しますが、そのバス停間を結ぶタクシー等の運行を始めております。これにつきましては、ただ実験的な意味もございますが、ともに狭隘な道路を走れる小型車のメリットを生かしまして、比較的需要の少ない地域に適した交通システムを導入するということで、八王子の地域循環バスを考える際の参考としてまいりたいというふうに考えております。 92 ◎副議長【生永恭博君】 第6番、高山かつみ君。                    〔6番議員登壇〕 93 ◎6番【高山かつみ君】 御答弁ありがとうございました。  訪問相談については、こちらが待つ姿勢というのではなくて、教員の実地訓練も兼ねるということも含めて、必要であれば指導員が訪問するという柔軟な対応をお願いしたいと思っております。過日、千葉県八街市の川上小学校へ視察に行ってまいりました。ADHD及びLD、自閉症など、情緒障害を持つ児童の普通学級での教育について、全校挙げて以前から取り組んでおられました。実態把握の方法や指導法などの研究のため、国、県のモデル校として以前から取り組んできた実績を認められ、指定されております。その中で校長が、担任の教師が孤立しないため問題意識を共有する必要がある、そのような立場から、みずから率先して情緒障害を持つ児童にかかわっておられました。カブトムシ小屋をみずから建て、子どもとの交流を行ったり、また、保護者へのさまざまな配慮、そういった対応もされておりました。  平成12年の一般質問の答弁でも、教育センターが通常の学校の巡回訪問を行っているとのお話がございました。通常の学習における学習障害のある児童、生徒の状況を把握し、教員に対して指導方法を直接指導するという機会を設けているということでございます。教員等の対応一つで教育現場は変わってまいります。要は人であると思います。それが教員の育成、相談の巡回はもちろんのこと、本当に困っている保護者にとって身近なところでさまざまな相談ができることが何より適切であると思います。このような細やかな教育的配慮は他のさまざまな問題の解決の糸口にもなるものでございます。このような意味合いから、教員等学校側から要請があれば、相談員や指導員が速やかに学校に出向き、保護者等の相談に応じられるような形がとれないものでしょうか。例えば相模原市では、これは児童、生徒が主でございますが、不登校、いじめなどの相談者の状況に即した方法で相談支援活動を行う中、小中学校出張相談事業を拡充し、また相談室専用電話を設置して児童、保護者、関係者機関との連携を高めております。ぜひ本市においても学校巡回相談窓口の設置をお願いしたいと思います。お考えをお聞かせください。  LD及びADHD、自閉症などの情緒障害を持つ児童のために、教育環境の整備が急務でございます。このことについて、本市のお考えを改めてお伺いいたします。  待機児解消の対策室があるとのことでございます。非常に心強いと思っております。千代田区においては、昨年9月、保育園と幼稚園を統合し、本年度からこども園を開所することになりました。区としては児童福祉法の中で、親の就労などで保育に欠ける場合と定めた保育所入所の条件を撤廃し、将来的には保育士と幼稚園教諭を統一した職種の新設を目指すなど、一元化に取り組んでまいりました。しかし、認可の窓口の東京都はそれを認めず、結局、入所条件の撤廃を断念したわけでございますが、幼・保の別々の認可ながら、第三のこども園をつくった点で1歩進んだ制度として評価をしたいと思います。以上のような新しい試みや、また、さきの国の事業等についても積極的に取り入れていただく等、また家庭福祉員の資格の見直しや、講習会による免許制を取り入れ、拡充を図るなど、待機児解消のため検討、研究を推進し、市民へ安心と安定した施策をこの対策室に私は要望したいと思います。市のお考えをお聞きいたします。  保・幼・小の連携は、フォーラム開催等に見られるように、しっかりとっていただいているようでございます。八王子市の地域ごとの実態に合わせた保育体制のあり方や、また解消についてさらに具体性のある保育園と幼稚園の話し合いが必要と思います。各事務所圏域、またブロックごとの単位でのネットワークづくりをぜひ市が主体となり推進をしていただきたいと要望いたします。本市の御所見をお伺いいたします。  最後に、さまざまな循環バスについての模索がなされておられるようです。検討委員会の結果も含めて、市民も待望しているところから、早目の集約をお願いしたいと思っております。新聞紙上にも、不採算路線のため、また路線維持のため、バス車内で物品販売を行っているところや、坂道の多い住宅街で停留所以外の好きな場所で下車できるフリー降車制を導入したり、また家族も使える無記名の普通定期を導入したり、ワンコインバス、 100円バスなど、新たなサービスが全国的に広がっているとの内容が紹介されておりました。本市の検討委員会の内容からも、システムはバスを基本にするが、地域、需要、特性によっては乗り合いタクシーなどを含む多様な運行システムも想定するとございます。特に地形上独立した多くの谷戸や丘陵を切り開いた団地などから形成されている八王子市は、日野市のようなワゴンタクシー、また介護タクシー型のような地域に密着したシステム、先ほども検討されるというお話がございましたが、非常に有効的と思われます。再度このような中から市の今後の方針、また抱負をお尋ねいたします。  その際、運行委託先については、民間バス事業者やタクシー会社、また商工会議所やTMO、NPO等が考えられると思います。それぞれの地域の実情に合わせて効率的な運行が望めるよう、市は的確な判断をすべきと思います。その現状についての考えをお聞きいたします。市民が生き生きと安心して住み続けられる八王子を目指しての地域循環バスの迅速な運行を期待いたしまして、私の一般質問を終わります。 94 ◎副議長【生永恭博君】 学校教育部付参事。 95 ◎学校教育部付参事【永関和雄君】 LD、ADHDにつきまして、今後の市の方針でございますけれども、八王子市といたしましては、今後の心身障害教育のあり方検討会を14年度に設置する予定であり、文部科学省での検討状況も踏まえながら、この中で学校の体制、また家庭訪問や巡回相談をも含めた教育委員会の指導体制のあり方についても検討していきたいと考えております。 96 ◎副議長【生永恭博君】 健康福祉部長。 97 ◎健康福祉部長【三宅壮三君】 待機児の解消についての施策を考えてほしいということでございます。新地域福祉計画に沿った施策を前倒しの中で展開をしてきているわけでございますが、今後につきましては、国が示しました待機児童ゼロ作戦というのがございます。その中でもうたわれておりますが、分園の設置あるいは余裕教室の活用などについて、今後検討していきたいというふうに考えております。  それから、幼稚園と保育園のネットワークづくりのためにということでございますが、一部の幼稚園の中で現在預かり保育をやっていただいているところもございますが、これにつきましては待機児の解消に結びつくものというふうに考えております。そういう中では、幼・保の連携は必要なものというふうに考えておりまして、昨年6月に私どもは幼稚園協会と保育園協会の役員にお集まりをいただきまして、そうした中での連携についての意見交換もさせていただきました。今後も必要に応じた中で連携をとっていきたいというふうに考えております。 98 ◎副議長【生永恭博君】 都市整備部長。 99 ◎都市整備部長【茂木和憲君】 ワゴンタクシーの話でございますが、中心市街地や新市街地等、道路の広い整備された場所ではマイクロバスみたいな中型のバスを運行できます。しかし、中心市街地の周辺地域や西部地域等の狭い道ではマイクロバスクラスのものはなかなか入っていけないという場所もございます。これらを考えますと、需要を考慮して、実態としてワゴン車クラスの乗り合いタクシーというものの交通手段も有効ではないかというふうに考えております。  また、NPOの力を借りたらどうかという話でございますが、実際に地方自治体がNPOにバスの運行をお願いしているというのはなかなかございません。しかし、経費の上からと、また市民と一緒に地域の足を確保するという市民参加型の交通体系を確保するためには、NPOとの連携、活用は有効であるというふうに考えております。今後NPO等の活用も視野に入れまして研究していきたいと考えております。 100 ◎副議長【生永恭博君】 会議時間も長くなりましたので、暫時休憩します。                                    〔午後2時53分休憩〕   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                                    〔午後3時30分再開〕 101 ◎議長【寺田元信君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行します。  第5番、小林鈴子君の質問を許可します。                    〔5番議員登壇〕 102 ◎5番【小林鈴子君】 それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  まず初めに、高齢者の住宅支援についてお伺いいたします。  国民の住生活への関心は、阪神大震災後、耐震診断の指導等により一層の高まりを見せ、同時に少子・高齢化の進展、ライフスタイルの変化、環境問題の顕在化により、住宅を取り巻く状況も大きく変化してまいりました。国土交通省は、国民生活の基盤である住宅をより豊かでゆとりあるものにするため、また住生活の質の向上を目指して住宅政策を積極的に推進しております。昨年4月に国は高齢者の居住の安定確保に関する法律を公布いたしました。この法律は、民間活力の活用と既存ストックの有効活用を図りつつ、良好な居住環境を備えた高齢者向けの住宅の供給を促進するとともに、高齢者の居住を拒まない住宅環境を提供するものであります。この法律のもと、高齢者の方が入居可能な賃貸住宅を提供する高齢者円滑入居賃貸住宅の登録閲覧制度と、登録された住宅を対象とする家賃債務保証制度が昨年10月よりスタートいたしました。この制度を本市においてはどのように普及、啓発をし、活用していらっしゃるかお伺いいたします。  また、この法律に対して東京都では、独自で東京都防災建築まちづくりセンターの安心入居制度を加えて、高齢者が円滑に入居できるよう支援する制度を始めました。この制度も本市の住宅にお困りの高齢者の方々が利用するためには、市はどのように活用していらっしゃるかお伺いいたします。  現在、本市では高齢者の住宅の支援のために行っている高齢者世帯居住安定支援事業がありますが、この事業の利用状況をお伺いいたします。  次に、市内では都営住宅、市営住宅の建て替えが進められておりますが、高齢者の方の入居に対してどのように考えていらっしゃるかお聞きいたします。  最後に、公的保証人制度については、平成10年に我が会派の市川議員の質問に対して、実施している団体の状況を調査し、その必要性について研究しているというふうに答弁されておりますが、その後の研究の成果をお伺いいたします。  次に、子どもの読書運動の推進についてお伺いいたします。  昨年11月、超党派の衆参両院の国会議員有志でつくる子どもの未来を考える議員連名を中心に法案を取りまとめ、国会に提出し、12月には子どもの読書活動の推進に関する法律が成立し、施行されました。そこでこの法律の施行に伴い、子どもの読書活動の本市の推進の考えをお伺いいたします。  この子どもの読書活動の推進に関する法律の中に、国民の間に広く子どもの読書活動を行う意欲を高めるため、4月23日、子どもの読書の日を設けるとあり、またこの日は国連教育科学文化機関ユネスコが定める世界本の日でもあります。この4・23子どもの読書の日の取り組みをどのように考えていらっしゃるかお伺いいたします。  この2月、ブッシュ大統領が来日した折、ローラ夫人が小学校で絵本の読み聞かせを行いました。ローラ夫人はアメリカで児童の読解力向上に向けた運動に従事しており、インタビューでも子どもが小さいころから母親が本を読み聞かせることが大切と語っておられたそうです。本市においては、絵本との出合いということで、2000年子ども読書年にちなみ「こどものえほん」が作成されましたが、このしおりはどのように活用されているのかお伺いいたします。
     また、平成14年度に子育てハンドブックの発行が予定されておりますが、その中にも読み聞かせの重要性、そしてこの「こどものえほん」のしおりをしっかりと盛り込んでいただきたいと思います。さらに14年4月からの学校5日制に対するサタデースクールや地域活動の中での読み聞かせの実施に向けて、人材育成のために講習会を開催していただきたいと思いますが、お考えをお尋ねいたします。  次に、学校図書室についてお伺いいたします。  来年度から始まる特色ある学校づくりの中で、読書教育について取り組む学校はありますでしょうか、お聞きいたします。  また総合的な学習の中で調べ学習が実施されておりますが、学校図書室の蔵書で対応できているのでしょうか。お伺いいたしまして、1回目の質問を終わります。 103 ◎議長【寺田元信君】 健康福祉部付参事。 104 ◎健康福祉部付参事【船引元子君】 高齢者円滑入居賃貸住宅の登録閲覧制度と、家賃債務保証制度のことにつきましての普及、啓発のことでございますが、現在、高齢者居住支援センターが作成をいたしましたパンフレットを高齢者支援課の窓口に置きまして、案内及び配布をしているところでございます。  東京都が開始いたしましたあんしん入居制度について、どのように活用しているかとのことでございますが、入居時の保証人が確保できないとの御相談があった方に対して、このあんしん入居制度を御紹介し、高齢者の方が安心して円滑に入居できる仕組みがあることを説明したり、あらかじめ登録されている住宅の御紹介をしているところでございます。  高齢者世帯居住安定支援事業の現在の利用状況についてということでございますが、現在の利用者は2名でございます。この制度はバブル期に取り壊しにより転居を求められていて、公営住宅に入居を希望している人が入居できないため、民間の賃貸アパートに転居する場合の家賃の差額などを助成するものでございますが、鎮静化した現在は利用者は多くないのが現状でございます。  それから、都営住宅、市営住宅での高齢者の方の入居についてでございますが、高齢者の住宅入居確保につきましては、シルバーピアを住宅の建て替え計画に合わせ順次整備をしていることとしております。また、住宅のバリアフリー化を図り、高齢者が入居しやすい環境づくりを支援してまいります。  それから、公的保証人制度についてでございますが、他市の制度の要綱及び利用状況等を取り寄せ、また聞き取り等を行ってまいりました。その結果、実施している区市は、23区中2区、26市中4市であり、また利用人数も区部で1件から4件、市部で1件から3件と極めて低く、本市においては事業開始するには様子を見る必要があると考えているところでございます。 105 ◎議長【寺田元信君】 学校教育部付参事。 106 ◎学校教育部付参事【永関和雄君】 本市における読書活動の進め方についてでございますが、読書活動の基本はまず国語力であるというふうに考えております。そこで、小中学校の国語の授業を充実するよう指導するとともに、時間割りを工夫して、継続的な読書活動の推進を働きかけております。  また、来年度、読書教育を柱に特色ある学校づくりを進めようとしている学校はあるのか、またどのように取り組もうとしているのかという御質問でございますけれども、市内小中学校中26校が読書教育の充実を計画しております。主な内容といたしましては、保護者や地域のボランティアを活用した読み聞かせの実施、朝の読書タイムの設定、司書免許を持つ地域ボランティアの図書室への配置、また全校で取り組む読書週間の充実など、さまざまなアイディアを生かした取り組みを進めようとしております。  さらに、学校図書室の蔵書は十分とは言えない状況であるけれども、教育委員会としてはどのように対処しようとしているのかという御質問でございますけれども、従来、各学校においては学校配当予算の中で図書を購入しております。来年度につきましては、これに加えまして特色ある学校づくりの事業推進費の中でも図書を購入することができるように配慮しております。 107 ◎議長【寺田元信君】 社会教育部付参事。 108 ◎社会教育部付参事【高野国利君】 図書館に関する質問にお答えいたします。  まず、1点目の子ども読書活動の推進に関する法律で、4月23日が子ども読書の日と定められましたが、これに関する本市の取り組みという御質問でございますが、図書館では子ども読書の日を記念いたしまして、中央公民館と共催して記念講演会を計画しております。4月23日は平日でございますので、4月21日、日曜日にクリエイトホール視聴覚室で行います。内容は「私と本との出合い」と題しまして、児童文学者の古世古和子さん、「子どもと本が出会うとき」と題しまして、ブックスタート支援センターの○○○○○さん、それから「読み聞かせってどうやるの」の演じ方等を八王子子ども文庫連絡協議会の方々に記念講演等をしていただく予定にしております。そのほか子どものブックリストの配布、あるいはその前日には臨時のお話会も計画しております。周知は4月1日の広報はちおうじ、あるいはポスター等で行っていきたいと考えております。  2点目の2000年の子ども読書年にちなんで作成いたしました絵本を紹介した冊子「こどものえほん」というしおりはどのように活用されているかという御質問でございますが、「こどものえほん」は年齢別あるいはジャンル別に未就学児童向けの絵本を紹介した冊子でございますが、各図書館や保健センターあるいは子育て相談センター等で配布しております。また、1歳6ヵ月検診の会場でも配布しておりまして、保護者の方から大変好評をいただいております。  それから、3点目の学校5日制に対するサタデースクールや地域活動の中での読み聞かせを行う人材の育成について、講習会を開催してほしいという御質問でございますが、現在、市の図書館におきましてもボランティア団体との共同によりまして読み聞かせを行っております。また、昨年小学校からの要望によりまして、父母の方を対象にした読み聞かせの講習会等説明会も実施したところでございますが、今後もボランティア団体との連携を図りながら読み聞かせをする人材の育成に努めまして、地域活動等を支援していきたいと、そのように考えております。 109 ◎議長【寺田元信君】 健康福祉部長。 110 ◎健康福祉部長【三宅壮三君】 14年度に作成することになっております子育てハンドブックの中に絵本のしおりの紹介をしてほしいということでございますが、私ども、ハンドブックの中には子育てに関する事業だとか、あるいは各種手当、公共施設など子育てに関する情報のサービス、そういうものを盛り込んでいく予定でございます。その中で今御質問のありました絵本のしおりについても掲載できるかどうか検討してまいりたいというふうに思っております。 111 ◎議長【寺田元信君】 第5番、小林鈴子君。                    〔5番議員登壇〕 112 ◎5番【小林鈴子君】 それでは、2回目の質問を行います。  高齢者の方がアパートの建て替え等で立ち退きを迫られ、移転先を探してもなかなか貸してくれるところがなく、困っていらっしゃいます。私もある高齢者の方と不動産屋を回りましたが、民間賃貸住宅の家主は、高齢者のひとり暮らしの方や高齢者夫婦世帯の入居をとても敬遠されがちであり、高齢者は大変入居しづらい状況にあります。その理由として、高齢者の方は身元保証人がいないことや、収入の面から家賃の滞納が心配であったり、また病気や事故、火事の心配もあり、入居が厳しい状況にあります。ただいまそれぞれの御答弁をいただきました。この高齢者円滑入居賃貸住宅の登録閲覧制度、家賃債務保証制度に対しては、市の窓口で案内、配布していらっしゃるものと伺いましたが、この制度に登録されている住宅も現在八王子市内は8住宅であり、場所も限られており、また、中には家賃が10数万円ととても高く、この住宅だけではまだ入居しづらい状況にあります。登録住宅の不動産事業者に電話したところ、今現在4件の御紹介をしたが、成立はまだないとのことでありました。また、都の安心入居制度も現在利用されている方がとても少なく、インターネットや市の窓口だけではこの制度を知らずにいる人がほとんどであります。そして市の高齢者世帯居住安定支援事業も、利用者が2名ということでございましたけれども、大変少ないようであります。私はこれらの制度が残念ながら市民に対して周知徹底が不十分と思いますので、今後は広報や各地域の老人会などあらゆる場を活用して周知をしっかりとお願いしたいと思います。また、住宅の登録閲覧制度にも不動産事業者や住宅所有者、貸し主等の理解を得るための働きかけが大事だと思いますが、市の今後の対応をお尋ねいたします。  高齢者の都営、市営の入居に対しては、入居しやすいように整備をしてくださっておりますが、今後高齢化が進み、住宅の需要がふえてまいりますので、都営、市営住宅における高齢者のための住宅の確保支援や、さらに住宅で悩んでいる方に対しての相談体制を充実させることが大事だと考えますが、お考えをお聞かせください。  さらに、公的保証人制度におきましては、様子を見る必要があるとの御答弁でありました。最近、御相談者に、家主から今までの保証人が年金生活になったので他の保証人を立ててほしいと言われ、保証人がいないため大変に悩んでいる方、また、建て替えで他の物件を見つけるときも保証人がいなく困っている方が多くいらっしゃいます。他市においては、数例でありますが、目黒区、港区、国分寺市、川崎市においても公的保証人制度を設けて、高齢者の入居の手助けをしております。費用も他の区市を見ましても、目黒区では7件の利用があり、5万 2,150円を、国分寺市では4件の利用があり、4万 9,770円を市が保険料を負担しており、それほど経費がかからずにできているようであります。つきましては、高齢者の方が安心してこの八王子で暮らしていけるよう支援すべきと考えます。この公的保証人制度を八王子市においても創設していただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。  次に、子どもの読書活動の推進についてお伺いいたします。  子どもの読書活動の取り組みが重要であるとのことでありましたが、経済協力開発機構の国際学習到達度調査で、日本の高校生の家庭での学習時間や読書時間は参加国中最低ランクで、学習意欲の低下が深刻化している実態も浮き彫りになりました。また、大学生協の調査によると、大学生が1ヵ月に使う携帯電話の料金は約 8,500円であるのに対して、本代はその3分の1以下だったそうです。その活字離れとともに、全国には2万軒を超える書店がありますが、昨年1年間で 1,000軒もの本屋さんが倒産しております。さらに近年子どもたちの周囲にはテレビゲーム、ビデオ、AV、オーディオビジュアル関連機器が急速に浸透する一方、塾通いによる時間制約も加わり、子どもが本と接する機会がより少なくなってきているとの指摘が教育現場などからあり、このように子どもの活字離れが浮き彫りにされております。そこで子ども読書の推進に関する法律の中に、市町村は子どもの読書活動の推進状況を踏まえ、子ども読書活動推進基本計画を策定するように努めるようにとあります。小中学校や図書館など八王子市を挙げてこの読書活動の推進ができるように、子ども読書活動推進基本計画を早期に策定していただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。  次に、4月23日の子どもの読書の日には記念の講演会が計画されております。この子ども読書の日の趣旨やイベントの開催を、広報はもちろんのこと、市のホームページ等でも普及、啓発をしっかりしていただきたいと思います。  次に、読み聞かせの人材育成の講習会の開催も前向きに御検討していただきたいと思います。  ここでブックスタートについて説明させていただきます。ブックスタートとは、赤ちゃんが生まれて初めて出合う本を通して、言葉を交わしながら、赤ちゃんと楽しいひとときが持てるよう応援するための事業です。保健所での乳幼児検診に参加した赤ちゃんと保護者に対して、絵本や育児支援情報やブックレットなどが入ったブックスタートパックを、赤ちゃんと保護者が絵本を介しての心の通い合う温かい時間を持ってほしいとのメッセージを添えながら手渡すというものでございます。ここにブックスタートの一式を持ってきたんですけれども、これがコットンバッグでありまして、たくさんあるんですけれども、その中から2冊この本が入っています。そして、この中にオリジナルのイラストアドバイス集が入っておりまして、そして赤ちゃんがよだれを垂らしますので、よだれかけ、これが入って、ブックスタートパックというんです。これをいただいたお母さんは家に帰ります。「さあ、りゅうちゃん、かずよちゃん、お母さんと一緒に御本読みましょう、いらっしゃい」と言うと、喜んでひざの上に乗ってくるんですね。そして子どもに読んであげます。そして、この本を介して心が通い合い、絵本を通して子どもと心を通い合えます。「楽しかったね、きょうはこれでおしまいね」と、絵本の読み聞かせを終わります。  このブックスタートは1992年に英国のバーミンガムで始められた運動で、イギリスでは9割以上の地域にまで広がっています。バーミンガムでは、ブックスタートをきっかけにして家庭で本を読む時間がふえた、親子で図書館に行った回数がふえたなどの効果が報告され、さらに98年にバーミンガム大学が行った調査で、読む、書く、話す、聞くという言語面を考える力だけでなく、計数や空間の把握といった数学的に考える力にもブックスタートが大きな影響を与えることが報告されて、社会的な関心を集めるようになり、全国へ一気に運動が広がりましたともブックスタート支援センターの方が報告されております。日本におけるブックスタートは、2000年子ども読書年を推進するために民間の立場から 280の団体、企業、個人が結集して子ども読書年推進会議を設立し、ブックスタート国際シンポジウムを開催したり、杉並区においてはブックスタートを試験的に実施を行い、大成功をおさめております。現在では34市町村が実施をしており、ことし4月から 150を超える市町村で実施される予定であります。  そこで赤ちゃんが生涯で初めて出合う絵本を大切にし、親子で読書の喜びを共有するブックスタートの参考にするため、その環境づくりとして図書館にブックスタートコーナーを設置していただきたいと思いますが、お考えをお示しください。  また、八王子市は平成12年に生まれた新生児が 5,698名ですので、この八王子の宝である子どもたちのため、そして一生懸命育てているお母さん方を応援する意味で、本市においても「こどものえほん」、これ八王子市でつくったものですけれども、この絵本、これからつくられる子育てハンドブックを入れた八王子のオリジナルのブックスタートに取り組んでいただければと思います。  さらに、保健センターで乳幼児検診のときに絵本の読み聞かせを実施していただきたいと思いますので、あわせてお考えをお尋ねいたします。  次に、学校図書室については、子どもたちが調べ学習が十分にできるように資料の充実を図り、また、特色ある学校づくりにおいても読書教育に取り組むところがございますので、それらに支障がないように、古い本は廃棄をし、蔵書をそろえるために図書購入の支援をしっかりしていただきたいと思います。このたび子ども読書活動の推進に関する法律の策定とともに、政府として子どもの読書活動を推進していくための環境を整備する目的で、平成14年度から5年間で毎年約 130億円、総額 650億円を交付税として措置され、 4,000万冊という学校図書館の図書整備が5年間で計画が図られることとなりました。文部科学大臣は、学校図書館の図書整備費のこの交付税措置が行われ、学校において学校図書室の図書資料が計画的に整備されることを期待し、さらにこの経費で学校図書の充実、子どもたちの読書の機会をふやすねらいで活用するようにと説明されました。そこでお伺いいたしますが、この国の示した学校図書館の図書整備5ヵ年計画に基づき、本市は今後どのように対応されていかれるのかお伺いいたします。  私が先日視察いたしました三鷹市の高山小学校においては、学校図書館に管理用パソコンや、検索と調べ学習の機能を兼ね備えたパソコンを導入し、図書の検索をして公立中央図書館からの本の団体貸し出しを行っております。さらに学校司書を置き、地域開放も行い、常に学校図書館がにぎわっており、子どもたちの学校図書館の利用や貸し出しもふえ、読書好きな子がふえております。全国学校図書館協議会での調査でも、学校図書館の整備計画を着実に進めている地域と整備がおくれている地域では、学校図書館の利用率や読書率に格段の開きがあることを示しております。この意味を踏まえた上で、私は学校図書室はパソコンを導入し、学校司書を配置され、地域のボランティアの方々の協力も得て、マルチメディア時代に向けた学校情報センター、また読書センターとしての機能にしていただきたいと思います。さらに子どもたちにとって図書室が心のオアシスとなるような施設となるように強く願うものであります。そして平成15年度までに配置が義務づけられている司書教諭の配置と、十分その職務を遂行できるための条件整備を図っていただきたいと思います。  最後に教育長にお伺いいたします。  本市においては、この学校図書室整備の充実に向けて、中長期計画の取り組みを具体的にどう進められるのかをお伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。 113 ◎議長【寺田元信君】 健康福祉部付参事。 114 ◎健康福祉部付参事【船引元子君】 高齢者の住宅入居に対する今後の対応でございますが、広報などで多くの市民の方々に高齢者円滑入居賃貸住宅の登録閲覧制度や家賃債務保証制度、あんしん入居制度、高齢者世帯居住安定支援事業についてお知らせするとともに、不動産業者や貸し主に対してもこの制度について御理解をいただき、登録住宅の拡大を図るために積極的に働きかけていきたいと思っております。  都営や市営住宅の高齢者住宅の確保の支援や相談体制の充実ということでございますが、都営住宅、市営住宅に高齢者が入居しやすいように、入居優遇抽選制度を設けて確保支援に努めているところでございます。また、相談体制につきましては、今後住宅担当所管と協議をし、検討をしてまいります。  公的保証人制度についてでございますが、個人的な身元保証にかわるものとして、公的な身元保証制度も大事であると考えております。保証人がいない等の理由で入居を拒まれないよう、高齢者の入居を円滑にするため、昨年10月には国が家賃債務保証制度及び高齢者円滑入居賃貸住宅の登録閲覧制度を立ち上げ、また東京都の外郭団体は安心入居制度を開始いたしました。したがいまして、これらの制度を広くPRし、活用していただくよう努めていきたいと考えているところでございます。 115 ◎議長【寺田元信君】 学校教育部付参事。 116 ◎学校教育部付参事【永関和雄君】 市として子どもの読書活動の推進計画を早期に策定してほしい、またそれについての考えはどうかという御質問でございますけれども、現在その必要性は十分認識しておりまして、このような計画を立てようとしております。学校教育と社会教育とが連携をいたしまして、子どもたちの読書活動を推進するための取り組みを現在前向きに検討しているところでございます。今後も学校図書館が子どもたちの心のオアシスになるような方向でぜひ前向きに考えてまいりたいと考えております。 117 ◎議長【寺田元信君】 社会教育部付参事。 118 ◎社会教育部付参事【高野国利君】 それでは、図書館に関する質問にお答えいたします。  赤ちゃんが生涯で初めて出合う絵本を大切にして、親子で読書の喜びを共有するブックスタートの参考にするため、その環境づくりとして図書館にブックスタートコーナーを設置してほしいという御質問でございますが、平成8年以降に建設されました分館では既に児童図書の書架に児童向けの絵本を集めたコーナーを設けてございます。今後はこれをさらに充実させていきたいと思っておりますが、中央図書館におきましてもコーナーを設置いたしまして、絵本を介しての親子の触れ合い、子育てを支援していきたいと、そのように考えております。 119 ◎議長【寺田元信君】 健康福祉部長。 120 ◎健康福祉部長【三宅壮三君】 子育て支援の意味でブックスタートに取り組んでほしい、考え方はどうかということでございますが、これにつきましては関係所管との協議もありますので、今後研究していきたいというふうに思っております。 121 ◎議長【寺田元信君】 成田教育長。                    〔教育長登壇〕 122 ◎教育長【成田一代君】 小林議員からの教育長への御質問にお答えいたします。  学校における図書館整備の充実に向けて中長期的な取り組み、その具体的な進め方ということでございますが、現在、学校教育部と社会教育部とが連携いたしまして、市内の児童あるいは生徒の読書意欲を喚起し、そして読書に親しむことのできる環境づくりの一環として具体的な取り組みを検討しております。今後は各学校と市立図書館及び地域の図書室等々、保護者や地域の方々、広く市民の方々と積極的に連携を図ってまいりたいと思っています。その一方で、蔵書の整備に努めてまいりますとともに、児童生徒が積極的に活用できる学校図書館の充実を働きかけてまいります。 123 ◎議長【寺田元信君】 次は、第2番、両角穣君。                    〔2番議員登壇〕 124 ◎2番【両角穣君】 それでは、通告に基づきまして一般質問を行います。  まず、土地区画整理事業と中野地区の街づくりに関して伺います。  現在、八王子市では市施行区画整理事業が6地区で進められております。事前に調べたところでは、平成13年度末に各地区の建物移転の概況は、事業が一番進んでいる北野駅南口地区が約90%、上野町第二地区が60%、打越地区37.7%、中野中央地区15.8%、宇津木地区 2.7%、中野西地区 0.1%となっております。このような状況の中で区画整理関係予算について見てみますと、平成6年度の約60億円近くの予算から、平成14年度には約27億円と、半分以下にまでなっており、地区や地権者の事業推進を望む声があっても、なかなかその要望にこたえるのが難しい状況ではないかなと推察をするところでございます。そこでまず市施行土地区画整理事業について、現在の課題はどのような点にあると考えているのか、その御見解を伺います。  また、実施に当たって、事業そのものに対する反対があるのか、それとも早期に事業を進捗してほしという声が強いのか、地権者の声はどうなのかを伺います。  次に、市中心部の浅川北岸地域のうち中野中央地区、中野西地区の2つの土地区画整理事業が行われておりますエリアについて伺います。  この地域は戦前から市街化をされ、戦災による消失を免れた地区でもあり、狭い道路に建物が密集をしております。また、下水道が未整備で、雑排水の処理を自宅地内に排水用の穴を掘るいわゆる吸い込み方式で行っている家もあり、大雨が降ると床下まで浸水してしまう家屋もあると耳にしております。地域の方からは他の地域に比べてよいとは言えないこの住環境について、八王子市民として同じように都市計画税、市民税を支払っているのに、このような状況は早くどうにかならないのかなという不満の声が強くあります。そこでこの地区の下水道整備について伺います。  本市では、平成20年に水洗化率 100%を達成する方針で下水道整備を進めております。中野西地区区画整理事業は平成11年に事業認可をされましたけれども、その施行面積は54ヘクタールを超える大変広いものであり、完成までには長期の期間を要することが予想されます。そこで、市はこの地区の下水道の整備を区画整理に先立って行う方針を決定をいたしまして、平成13年度から4ヵ年計画で現在下水道の整備が進められております。これは余りに長期にわたって住民に不便を強いることを考慮しての決定と思いますけれども、隣接する中野中央地区も現在のペースで区画整理事業が進んでいくとすると、多分20年以上、へたをすると30年以上たっても水洗化にならないところも出てくるのではないかと思われます。そこで平成20年までの市の水洗化方針を踏まえた上で、中野中央地区についての下水道整備のお考えを伺います。  ところで中野西地区はまだ事業が目に見える形で動いておりませんけれども、地元ではできるだけ早期に区画整理審議会を立ち上げて事業に協力をしていきたい、そういうふうに聞いておりますけれども、区画整理審議会の設立時期はどのように考えているのか伺います。  区画整理の都市計画決定がなされたり、あるいは事業が開始をされますと、その事業の網がけをされた地区では建築行為などに法令による制限が生じます。例えばその地区内で家が老朽化をしてきたので、2世帯住宅を建てて息子夫婦と同居をしようと、敷地を有効活用するために木造の3階建てを計画をしたとしても、このような建築計画は自分のところに区画整理事業が実際に進んでくるまで20年、30年と待たなくてはならないのが現状なんです。そこで、余りに長期にわたり事業進捗が見込めないようなケースでは、事業への影響を考慮した上で地権者の建て替え計画等に関して救済をする手だてとして、建築行為等の規制の緩和措置が考えられないものか、このように考えますけれども、この点に関する御所見を伺います。  引き続いて、開かれた市政を目指して質問をいたします。  地方分権の時代は地域のことは地域で決定していく自己決定の時代であります。そのためには市政情報を広く公開をして、市民ひとりひとりが判断材料を持って市政に参画をできる、そんな環境が必要だと私は思います。政治も行政も市民の信頼を得ていくためには、情報公開こそがそのキーワードであると思います。平成5年に八王子市情報公開条例が制定をされ、昨年には改正をされました。そこで初めに、本市の情報公開に対する基本的姿勢を確認させていただきたいと存じます。市においてもいろいろな情報公開の取り組みがなされていると思いますけれども、情報公開への取り組みの中で特徴的なもの、つまり、八王子市はほかの市に比べてこれだけ頑張って情報公開を行っているんだ、そういったセールスポイントとでも言うべきものがあればお答えをいただきたいと思います。  また、情報公開に関しての課題は何であるとお考えかあわせて伺いまして、1回目の質問を終わります。 125 ◎議長【寺田元信君】 区画整理部長。 126 ◎区画整理部長【小峯俊男君】 区画整理に関する質問に対してお答えします。  まず、区画整理事業を進める上での課題といたしましては、現在、地価下落の影響によりまして、国や東京都の補助金が減少している。あるいは保留地処分金が減額となる。そういうことで市の負担が大幅に増加しておりまして、いかに財源を確保するかが大きな課題であり、また、限られた予算を効果的に執行するためには、地区の優先性等を検討する必要があるんじゃないかと考えております。  また、区画整理に対しての権利者の考え方ですけれども、各論ではいろいろな意見がありますけれども、総体的には現在各地とも早い進捗を望む声が多く見られます。  それと、中野中央地区の下水道整備ですが、一部地域においては、周辺地区あるいは下水道整備計画との整合が図れないため、暫定的な下水道を整備することも必要と考えております。  それと、審議会の関係ですけれども、現在、中野西地区につきましては、借地権申告あるいは公共用地の確定、あるいは各種基準の策定等、換地設計の準備をして行っておりまして、今後仮換地を指定する段階に合わせて設置する考えでおりますけれども、少しでも早く設置するよう努力してまいりたいと思っております。  それと、区画整理地区内の建築の制限の考え方ですけれども、事業が相当長期間になるということが考えられますし、さらに現在の経済情勢を踏まえますとさらなる長期化も考えておりますので、今後につきましては、建築等の制限等につきまして法律の範囲内で関係機関との調整を図りながら、規制緩和がどれぐらいまでできるか、現在調査、検討しているところでございます。 127 ◎議長【寺田元信君】 総務部長。 128 ◎総務部長【村山博夫君】 情報公開の市の基本的姿勢でございますが、現在、新21プランの市政への市民参加の中で位置づけられておりますように、従来から市民の意見や要望を市の施策に反映させようという努力をしてきたところでございますが、市政について市民に説明する責任を果たし、市政への市民参加をより活発にするため、昨年4月、情報公開条例を全面改正を行いまして、情報公開の総合的な推進に努めているところでございます。 129 ◎議長【寺田元信君】 企画政策室長。 130 ◎企画政策室長【田中正美君】 情報公開に対する特徴的な取り組みでございます。セールスポイントとして胸を張って申し上げられるほどでもございませんけれども、各種審議会等の市民委員の公募、それから会議の公開について指針を定めて取り組んでおりますこと、また、各関係部局がホームページをそれぞれ立ち上げて情報発信をしております。この2つほどでございます。  それから、課題でございますけれども、ただいま申し上げました指針の的確な運用、それからホームページの充実活用だというふうに認識してございます。 131 ◎議長【寺田元信君】 第2番、両角穣君。                    〔2番議員登壇〕 132 ◎2番【両角穣君】 まず、土地区画整理事業についてですが、先ほど御答弁では、各地域とも基本的には事業そのものには賛成であり、早期に事業を進めてほしいという声が多いという御説明でありました。一方で、その課題として財源確保ということが言われておりましたけれども、地価下落による市負担金の増加、こういったものと相まって、近年では区画整理関係予算がどんどん減少してきているわけですから、地元の方では早くやってほしい、早くやってくれということであり、一方市役所の方では金がないという図式が浮かび上がってくるわけでありまして、事業のスピードアップはなかなか難しいのかなというふうにも思います。  中野中央地区では下水道の暫定整備も考えていきたいということでありました。中野西地区では区画整理審議会の早期設立に向けて努力をされるということでありますけれども、この地区は市の環状線としての交通の分散の機能を期待されております都市計画道路3・4・54号線が事業中であり、地元ではこの路線の早期整備を非常に望んでいるところでございますので、この整備ともあわせてまちづくりを進めていただきたいと要望をいたします。  次に、これからの区画整理事業ということで伺います。  土地区画整理事業は面を整備する手法であります。事業によって公園や道路、こういったものを整備し、区画を整え、良好なまちづくりをしていくといったものであります。この区画整理事業により重要な都市施設の整備をゆだねられているケースがあります。例えば上野町第二地区では、国道20号線から富士森公園まで至る都市計画道路 3・ 5・53号線があります。この路線は朝夕の通勤時を中心に、JR中央線踏み切り付近が非常に渋滞をいたします。この渋滞による例えば車の排気ガスがいっぱい出て、環境への負荷が高い。あるいは経済的なロスも相当あると思います。この踏み切りを立体化する事業というのが区画整理の中で実施をされております。私は限られた予算の中で同じ1億円を使うにしても、例えば重要都市施設を抱える地区、あるいは事業が完成間近なところにお金を投入するということは、1億円が3億円、5億円の価値を生む。すなわちお金が生きる、投資が生きる、このように考えます。そこで区画整理事業の地区ごとの予算配分についてどのようなお考えをお持ちか伺います。  結局、問題は今市の地区ごとのプライオリティづけや、区画整理事業予算などに対する考えがいま一つ不明確な点にあるのではないか、そういうことを考えます。今、市の長期計画の改定作業が進められておりますけれども、このような時期にこそ将来への課題を踏まえた上で、土地区画整理事業の進め方や予算配分の考え方、あるいは地区ごとの優先順位の基準、さらには面整備のあり方などについて、まず区画整理部署としての考え方を整理をして、その上で市の政策体系に反映をしていくべきと考えますけれども、このことに対する区画整理部長の御所見と御意見を伺います。  情報公開については、説明責任等々、開かれた市政運営を基本として総合的な情報公開を進めているという御答弁でありました。このようなことを進めるというのは、私の考えと一致をしておりまして、賛同をするところでございます。ぜひともそういった方向での施策を進めていっていただきたいと存じます。特徴的な現在の取り組みの一つとしてホームページの活用が挙げられておりました。そこで、ホームページの活用について伺います。ホームページの利点は時間と空間を超えて大量の情報を手に入れることができ、双方向の情報のやりとりができる点にあります。例えばサラリーマンの方が仕事中に会社でちょっと、あるいは夜遅く帰宅をしてから必要な情報のチェックができるわけで、市民の多様な生活時間帯に応じた対応が可能になります。最新の数字ではありませんが、平成12年の経済企画庁の調査によれば、全国で約40%の人がパソコンを所有しているということであります。現在はもっと多いと思います。その大半はインターネットに接続しているものと考えられます。パソコンやインターネットはより身近なものとして今では若い世代のみならず、子どもから年配の方までが利用するようになり、市民権を得てきております。本市でも平成9年からホームページで市政の情報提供が行われております。そこで、市のホームページの位置づけとはどのようなもので、ホームページによる情報提供の効果をどうとらえているのか伺います。  また、今後のさらなる活用方策について、あわせて御所見をお聞かせ願います。  特徴的な取り組みとして、次に会議の公開が挙げられました。今、市政の重要課題について審議会等数多く開かれておりますけれども、これは会議を公開してできるだけ市民の意見を施策に反映していこうという趣旨であろうと思います。国においても、平成11年、パブリックコメント手続が閣議決定されまして、現在各省庁のホームページ上で個別政策案を公開し、意見を徴する手続がとられております。そこで、本市においては審議会等会議の公開はどのような基準で進められ、その公開状況はどうなのか。ホームページ上での情報提供状況を含めてお尋ねいたします。  ところで、さきに八王子市行財政改革推進審議会から答申が出されましたけれども、市のホームページで行革推進審議会の状況を確認をいたしますと、毎回会議でどのような議論がなされたかについて、その議事録がホームページ上に公開をされております。これは審議会で決定をされたものを事務局であります行革推進室が努力をして実現をした結果と思いますけれども、行革推進室ではどのような考えで議事録をホームページで公開しているのか伺います。  また、ホームページ上に審議会等の会議録を載せるに際しての手続をお聞かせ願いまして、2回目の質問を終わります。 133 ◎議長【寺田元信君】 区画整理部長。 134 ◎区画整理部長【小峯俊男君】 区画整理事業に対しての各地区への予算の配分ですが、それぞれの地区の進捗状況を考慮しまして、完了の近い地区あるいは進行ぐあいに合わせて行っております。また、区画整理にあわせて施行される、今お話にもありましたけれども、JR中央線の立体交差事業等、広域的な効果を生む事業に対し重点的に予算を配分することも今後は必要ではないかと考えております。  それと、基本計画の関係ですけれども、現在基本計画を策定しておるわけですけれども、今後につきましては、現在の社会情勢を踏まえた中で、区画整理事業の今後の10ヵ年の課題を見据えて基本計画の中に反映するよう考えております。 135 ◎議長【寺田元信君】 企画政策室長。 136 ◎企画政策室長【田中正美君】 ホームページでございますけれども、現在、広報公聴のツールの一つとして位置づけて活用をしてございます。開設時に比べましてアクセス件数も大変増加をしてございますし、Eメールの受信件数も増加をしてございます。これを見ましても、情報提供には大きな効果をもたらしているというふうに受けとめてございます。  それから、今後の活用でございますけれども、御質問者もお話しのとおり、インターネットの即時性あるいは双方向性、こういった特性というものを生かして、情報公開制度の精神、これに照らして、なおかつ全庁的なレベルアップを図りながら積極的に活用してまいりたいというふうに思っております。 137 ◎議長【寺田元信君】 総務部長。
    138 ◎総務部長【村山博夫君】 審議会、検討会等の会議の公開状況でございますが、全庁的な公開基準といたしまして、会議の公開に関する指針を昨年2月に定めました。審議等の内容が個人情報などの非公開情報に該当する場合のほかは会議を傍聴することができ、また会議資料も傍聴者に配布されるということになっております。また、会議の開催の情報提供につきましても、各市政資料室、あるいは各事務所、図書館等で閲覧できるようになるとともに、ホームページにも掲載を行っているところでございます。ちなみに2月末までの審議会等の開催の状況ですが、40審議会等がございまして、その会議が 173回ございました。そのうち公開が 141件、非公開が32件ということで、約82%の公開率になっているところでございます。  それから、ホームページ上に載せる手続でございますが、審議内容が個人情報など非公開情報に該当しない場合につきましては、ホームページに掲載することが可能でございますが、その場合につきましては、各審議会での審議の上決定をすることになっております。なお、個人情報をホームページに掲載することにつきましては、必要な個人情報の保護措置を講じることを条件に、本年1月、本市の情報公開個人情報保護運営審議会の承認を得ているところでございます。 139 ◎議長【寺田元信君】 行財政改革推進室長。 140 ◎行財政改革推進室長【原島一君】 行革審議会の会議録公開の考え方についてでございますけれども、市民への情報提供の効果的な方法としてインターネットを利用したところでありまして、行財政改革に対する多様な意見が寄せられ、改革に反映できることを期待して行ったものであります。 141 ◎議長【寺田元信君】 第2番、両角穣君。                    〔2番議員登壇〕 142 ◎2番【両角穣君】 区画整理についてまずコメントをいただきまして、今、市の長期計画策定中ですから、それに合わせて社会状況の変化に応じたそういった新しい考え方をぜひ整理をしていただきたいなと思います。この機会を逃したら、今、区画整理はお金もなくて、でもやってほしいという中で、なかなかにっちもさっちもいかないわけですから、この長期計画を新たに考えているというのは、要は社会環境が大きく変わったから、だからこそこの長期計画を改定するというお話でありますから、ぜひそこの社会環境の変化をとらえて考え方の整理というのをしていただきたいと思います。  市のホームページも昨年リニューアルをされまして、各部ごとに工夫をこらすようになりました。平成13年度だけでも49万アクセスということで、アクセスがウナギ登りであると聞いております。このような努力については評価をするところであります。しかし、部署によって情報提供の内容や取り上げ方なども大分差があるというのが私の実感であります。ぜひ若い職員のセンスを反映するような取り組みを期待したいと思います。  また、会議の公開を進めるために指針を定めて取り組んでいるとのことでありましたが、会議録などをホームページ上に公開しているものとしていないものとがあります。先ほど個人情報は基本的にだめですよということでありましたけれども、行革推進室は個人情報に当たる部分があれば、それをそれなりの措置をして挙げていっているわけでありまして、行革推進室のお答えでは、市民の効果的な情報提供としてホームページに議事録を公開したのであり、さまざまな意見を集め、改革に反映したかったということでありましたけれども、これこそが開かれた市政実現のためにとるべき姿であって、当たり前のことを当たり前にしたといった感じでありましたけれども、私は大変すばらしいと思います。  ところで情報公開は、個人情報保護とコインの裏表の関係にあります。八王子市個人情報保護条例によれば、個人情報が特定できる情報をオンライン結合する、すなわちホームページで公開することは原則禁止をされているわけです。しかしながら、個人情報について適切な保護措置を講じれば情報を公開していくべきであるというのが条例の姿勢であります。例えば武蔵野市では、こういった個人情報をアルファベットのA、Bなどに置きかえてホームページ上に公開をしております。確かにこういった作業は事務量がふえるかもしれません。しかし、開かれた市政運営を目指すのであれば、情報公開条例のその趣旨にのっとって個人情報保護の措置を講じた上で積極的にホームページ上に旬な情報を公開していくべきだと私は考えます。この点についての理事者の御見解を伺いたいと思います。  私は、行革推進室の皆さんは情報公開の基本に忠実に従い、ホームページ上に公開するための努力をされ、措置を講じ、積極的に情報公開をしたことを高く評価するとともに、そのことに敬意を表するものであります。しかしながら、この市の組織の内部に同様なことができるにもかかわらず実施をしていない部署があると思います。こういったことに対して、理事者はどのような対応をされるつもりなのかお伺いをしたいと思います。  ところで、情報の電子化が進んでいる中で、市役所内では電子データ化された文書も多数あると思います。かく言う八王子市議会でも過去10年分以上の本会議、委員会の議事録が電子化されて保存をされております。私はこれらの情報で市民の役に立つものであれば、原則公開の立場から、必要な策を講じて積極的にホームページ上に公開することが時代の要請でもあると思います。本市の情報公開条例は市長部局だけでなく、教育委員会や市議会をも含めた機関が対象であります。これらすべてを積極的に情報公開していくことを定めており、それによって開かれた市政を目指しているんだと思うんです。そこで最後に市長に市政の最高責任者として、各部署によって情報公開の取り組みが違うわけですけれども、このことについての御所見を伺いたいと思います。  また、あわせて開かれた市政に向けた市長のお考えと御決意を伺い、積極的な行動を期待して、質問を終わります。 143 ◎議長【寺田元信君】 畑中助役。                     〔助役登壇〕 144 ◎助役【畑中俊和君】 審議会の会議録をホームページで公開することにつきましての考え方について御質問をいただきました。  ITの普及によりまして、今後インターネットを利用する方はますますふえてくるだろうというふうに考えております。したがいまして、インターネットによって市政の情報を発信し、また公開することは大変重要なことだというふうに考えております。そこで、御質問の審議会の会議録をホームページに掲載することにつきましては、より一層積極的に推進に努めてまいります。  また、御指摘は、部署によって熱心にやっているところとやっていない、取り上げ方に差異があるということでございました。この点につきましては、余り熱心でない部署に対しましても積極的に掲載するように指導してまいります。 145 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 146 ◎市長【黒須隆一君】 第2番、両角穣議員の私に対する質問にお答えをいたします。  情報公開への取り組みについての御質問でございますが、市民との協働によるまちづくり、また開かれた市政を考えたときには、これは市のあらゆる情報を基本的には例外なく公開をする。これが私は原則だろうというふうに思っております。そのような思いで今後取り組みたいと思っております。  また、先ほど畑中助役よりもう既に答弁をいたしておりますけれども、ホームページへの掲載、これについては、現在掲載をされている部署のホームページもすべて必ずしも私は十分だとは思っておりません。いろいろアクセスをしていただく市民の皆さんの意見も聞いておりますけれども、先ほど49万アクセスというような話がありましたが、大変大勢の市民の皆さんから、あるいはまた市外の方も含めてですけれども、アクセスがあるということ。これはやはりこのことを考えたときには、可能な限りもっといいホームページをつくっていかなければいけないなと思っています。特に、見られる方が大体20代から40代あるいは50代前半ぐらいの方が多いと思うんです。ですから、やはり若い人につくってもらわないと、見る人の興味あるようなホームページはできないんじゃないかというふうに思っております。また、まだ掲載を行っていない部署につきましては、先ほども御答弁ございましたけれども、わかりやすく工夫したホームページを至急に作成して公開していくよう指導していきたいと思っています。  また、質問者が御指摘のように、審議会等の会議録をホームページに掲載することは、私は市民参加の観点から非常に重要なことであるというふうに認識をいたしておりまして、したがいまして、会議録のホームページへの掲載のほか、広報はちおうじの充実、また、ふれあいトーク、あるいはまた市長へのはがき、Eメールなどによって市民の方々の声を直接聞くことなど、さまざまな方法で開かれた市政の実現に向けて努力をしてまいりたいと思います。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 147 ◎議長【寺田元信君】 この場合、会議時間の延長をいたしておきます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 148 ◎議長【寺田元信君】 次は、第32番、皆川清和君。                    〔32番議員登壇〕 149 ◎32番【皆川清和君】 一般質問は久し振りに2日間ということでして、皆さんが協力しておりますので、私も時間には協力しようかなと、こんなふうに思っておりますけれども、うちの代表が2日間に決めたのは議運が決めたことだから、それぞれ思い切って発言をした方がいいだろうと。温かい言葉をいただきましたし、時間に協力をしようといって小1時間しゃべっていた議員もいますので、そのところを調整しながら質問をさせていただきたいと思います。  まず、圏央道についてでありますけれども、私はこの間、青梅から日の出インターが29日に供用開始になるんですけれども、17日のプレイベントに行ってきたんです。非常に感動しました。日の出の町長の青木国太郎さんという方が、きょうはもう日の出晴れだと。駅のない日の出町にとっては道の駅と同じような性格を持っている日の出のインターチェンジができたことは、もう日の出町にとっては一大行事だということで、涙を流さんばかりにあいさつをしていました。その証拠に、一般の市民が3万 5,000人以上あそこに集まりまして、それで日の出町の観光協会ですとか、地元の地場産業の業界ですとかが全部テントを30ぐらい出して、挙げてお祝いをしておりました。反対をしていらっしゃる方々もそういうところへぜひ行ってみると、ああ、これは本当に必要な道路だなと感じるんじゃないかなと思いました。  それから、時間的な都合がかなり狂いまして、青梅の方から未来の火というものをたいまつに掲げまして、聖火を持ってくるんです。やっと気がつきましたら、やはり未来の火を引き続いてインターチェンジにともしているんです。青梅の市長さんが一生懸命汗びっしょりで走ってくる。この姿を見て、これはやはり21世紀のシルクロードにふさわしい道路だな。早く八王子までつなげてほしいなと本当に思いました。久し振りに感動したシーンでしたし、それで一通りの式典が終わりましたら、3万 5,000人以上の方々が一斉に圏央道のふうせんを持ったり、思い思いのリュックサックを背負ったり、お弁当を持ったりして、青梅まで歩くんです。このイベントというのは本当に一度参加していただいて、これからよく黒須市長が言われたように都市間競争だということになりますと、南北道路が非常に少ないわけですから、そういうものを整備して、早く八王子の基盤整備をしていきたいなと、こんなふうに思った次第でございます。そんな感想を述べながら、圏央道について質問をさせていただきたいと思います。  今言ったように、青梅インターチェンジから日の出インターチェンジまで 8.7キロメートル、29日に供用開始になります。その後、新聞では14年度中にあきる野インターまで供用開始をしたいと、こんなような国土交通省の発表でありますけれども、これは扇大臣が、せっかく税金を使ったんだから整備されているところから供用開始しろよと、こんなことでございますから、多分14年度中にはあきる野インターが供用開始になる。そうしますと、すぐ八王子ですよね。そうすると、その辺のところのスケジュールがどんなふうになっているのかひとつ御説明いただきたいし、日の出インターからあきる野インターに至るまでは今収用法をかけておりまして、今、一生懸命相武国道等が努力をしておりますが、八王子の場合は収用法等の説明会も1回行われたようでございますけれども、中央高速道路に至るまでのその辺の手続行為等が今はどんなふうになっているのかお示しいただきたいと思います。  また、八王子南インターということになりますけれども、南インターは16年度いっぱい、17年4月には供用開始という予定になっておりますけれども、南インターはどうなんでしょうか。国土交通省とも打ち合わせをしながら、私はこれ以上おくれてもらいたくないと、こんなふうに思っていますけれども、促進協議会の会長の黒須市長も、あらゆる機会で収用法も視野に入れて早く手続をしてもらいたいと、こんなふうに言っておりますけれども、その辺のところはまだ全く変わらないのか。相武国道を含めて国土交通省は、ぎりぎりまで平気で17年度だとか18年度だとか言っておりますけれども、無理を承知でそんなことを言って、ぎりぎりのときに、いやいや、実は延びてしまったんだということで、もう 8年も延びてきているわけですから、なかなか信用のできないところもありますけれども、それも含めて八王子が生きるのも死ぬのも、活性化になるのもならないのも、私は21世紀のシルクロードの圏央道にある意味ではかかっていると、こんなふうに思っておりますので、その辺の進捗状況もお示しいただきたいと思います。  それから、南進をしまして、神奈川県部分に入りますけれども、圏央道の延長ですけれども、あそこは相模縦貫道というような名前でやっておりまして、この前城山町の神奈川県相模縦貫道促進協議会というものを議員ネットワークでつくりたいんだというようなことで、私どものところへ相談がきまして、副会長の○○さんとお会いをしました。いずれにしても、八王子部分、東京都部分が完成しないと向こうへ伸びないわけですから、その辺のところをよく説明をしましたけれども、神奈川県部分の方は11年ぐらいのときの質問では、東京都部分より進んでいる部分もあるよなんていうような話もされたように記憶しておりますけれども、その辺のところの進捗状況はどうなのかお示しいただきたいと思います。  また、続いて関連するアクセス道路でございますけれども、アクセス道路については今どういうことを考えているのか。例えば北西部幹線道路の先ほども話になりました第1工区を含めて、当然それはアクセス道路の第1工区だと思いますけれども、8工区はもうでき上がっておりますから、その辺の総体的な考え方。経済情勢が非常に厳しいので、その辺のところを精査すれば中学校給食もできるのかななんていう意見もございましたけれども、私もその辺のところはなるほどな、道路予算は道路に使われるばかりじゃなくて、八王子の市政全般に使われるということもありますから、逆に中学校給食は後で触れますけれども、中学校給食は私は基本的に反対ですから、中学校給食じゃなくて、違う市政全般に使ってもらいたいというような意見を言いますけれども、そんなことを含めて、あと山田宮の前線、この辺もアクセス道路で、4月に地元の町会長挙げて開通祝いをするというようなことで御案内が来ましたけれども、やはりそういう道路整備ができるということは、地域が活性化になって、非常に生き生きとしてくるわけですね。ですから、そういう要素がありますので、地元が町会費を出してお祝いのイベントをする。その一つを見たって、どんなに地元が待望久しいか、喜んでいるかということがわかるわけですけれども、山田宮の前線がアクセス道路になって、どのくらいの交通量を計算しているのか。  それから、八王子南バイパスもアクセス道路の一つになっておりますけれども、紅葉台からトンネルで南インターまでのこの辺の計画はどんなふうになっているのか。  もう1つ、滝山バイパスがあります。これもいずれにしても八王子の8の字構想という道路体系、大きな体系を前市長の○○○さんのときに打ち出しましたけれども、その辺8の字構想の一番上になるわけですけれども、その辺の滝山バイパスの進捗状況もあわせて御説明をいただきたいと思います。  リサーチパークについては、これは平成元年と6年の八王子21プラン等に積極的にうたっておりまして、リサーチパークを促進するんだというように21プランにありました。新21プランが平成11年にできたのかな。それでも同じようなスタンスでありましたけれども、この辺のところは私ちょっと違った考えがありますけれども、いずれにしてもリサーチパークについては、平成5年にオオタカの営巣が見つかって、これは大変だということでいろいろ問題になりました。そんなときにバブルがはじけておりまして、そのまま凍結という状況になりました。オオタカがこのリサーチパーク計画を助けたような感じが私はします。いいとこ幸いだけれども、ずっとそのまま凍結になりっ放しだね。ですから、この辺のところは市長さんが都市基盤整備公団の方に積極的に働きかけて、八王子の大きな面的な整備の中でどのような考え方を持っているのか、それから都市基盤整備公団はこれについてはいつまでもそのままほったらかしておくわけにはいきませんから、その辺のところはどんなふうな考え方を聞いているのかお知らせいただきたいと思います。  続いて、学校給食についてでありますが、小学校給食は、学校給食法ということで、かなり前にもう教育上の問題等じゃないだろう。いわゆる戦後の飢餓に悩んでいた、食べるものもなくて栄養失調だったそんな時代に給食が施行されて現在に至っているわけですから、今は飽食の時代ということでございますので、いつまでも教育の論点から考えられていてもおかしいのかなと、私はそんな気がしております。といって、全国に先駆けて小学校給食までやめるというわけにはなかなかいかないだろうから、その辺のところは今度財政的な問題で整理をする。民間委託にしているところも今ありますから、民間委託にする。あるいはセンター方式にする。そんなような形でかなりの財政を浮かすということが私は必要だと思うんです。それが証拠に、残菜が今 500トンぐらい出ておるようでございまして、いわゆる小学校の食べ残しです、 500トン。これが材料費等、率直にはいろいろな材料があるから、単純計算はできないにしても、 500トンの残菜が幾らぐらいになるのか。  それから、それを運ぶのに収集経費で 910万円ぐらいかかっていると言われています。それから、それを清掃工場で処理をするのが 750万円ぐらいかかっていると。それで、ちょっと言ったら、11年度まではその辺のところは同じ公共事業の中だから清掃費で取っていなかったんだ。だけれども、12年度からやはりそれなりにかかりますよということで取るけれども、ちょっとヒアリングをしたら、かかるけれども、清掃費で入るんだからいいんだと、たしかそんなようなことだった。それはちょっと理屈が違うわけで、いずれにしても考え方はいろいろあるけれども、私はその経費としてどのくらいかかるのか。残菜が幾らぐらい、収集経費が幾らぐらい、それからごみ処理を清掃工場でやるのは幾らぐらい、こんなことを考える。飽食の時代といって 500トンも食べないでむだにしているのに、いつまでも給食法、給食法といって済まされないと思う。  そこで、ついでに給食法といえば、学校給食を提供して、教育上ということになると、親の温かさだとか、給食を通して食事のどうだこうだとかというような理屈を言っていましたけれども、その辺のところは改めて今言ったことを含めてどんな教育上の要素があるのか、その辺のところをお答えいただきたいと思います。  続いて、中学校給食。  中学校給食は、14年度の予算ではミルク給食と弁当あっせん経費で 4,295万 3,000円というふうになっておりますが、13年度の弁当併用デリバリーランチ方式の経費はどのくらいになっていたのか。その辺のところをお示しいただいて、どちらにしても、ミルク給食と弁当あっせんなんていうのはついでにやっているようなもので、弁当なんかあっせんしなくても、今学校の行き帰りに幾らでも店があるし、自分の好きなものを買えるし、我々の弁当だって 450円だよ。これだけ1日こき使われて、それで 450円でやっているわけだから、そんなところからいけば、ミルク給食と弁当あっせん経費だって、私はそれもやめた方がいいと思う、これだけ厳しい情勢になってくると。  そこで、ついでに言うけれども、予特のときに公明党さん、さんざんみんなで声張り上げて反対したよね。中学校給食、何でミルク給食とあっせんになるんだと。そうしたら、討論ではいたしかたないなんていうようなことを言ったように聞いておりますけれども、ちょっとだらしない。あれだけ言っていたんだったら、予算に反対するのかなと思っていた。それは大きなお世話だろうけれども、あれだけ騒いでいて、いたしかたないというんだったら、中学校給食なんかはやはりいたしかたないんだから、私はやめてもらいたいと思う。そういうことで、これは黒須さんが都議会議員時代にいろいろなところで、私も全く同じ考えだけれども、今の時代に中学校まで大きなお金を使って給食を提供する時代ではないと。だから私は小学校なんかも見直せと言っているんです。経費を中心として小学校給食を実行すべきだと、こういう観点だ。それで黒須さんが市長に出るときに、中学校給食のデリバリー方式をこのまま続けるといった公約は私はなかったと思う。それで、これは○○○さんの選挙のときに、反対していたんだ。私どもは基本的に反対なんだから。そうしたら、私どもの知っている限りでは、選挙の直前になって、中学校給食を推進する党がそれをしない限りは応援しないとかという話になって、告示のちょっと前、我々小杉会館に集まって、そういうところで選挙の副産物で生まれたんだよ、このデリバリー方式というのは。だから市長さんが来て、きちっと変わって、それなりの健全経営をするということになれば、やはりそのぐらいのことは当たり前だと私は思うんです。その辺のところの決心をもう一度聞きたいと思います。  区画整理事業については、今、両角議員がそれぞれ質問をいたしておりましたので、そのとおりだと思いますが、進捗率も本人がしゃべっておりましたが、仮換地の進捗状況はどんなふうになっているのか。これ直営の区画整理事業だけでいいです。仮換地。言おうとしていることは、区画整理というのは地権者の財産権ですとか、いろいろなものを守るためですから、それが長くやれば長くやるほどその主権が制限されてしまう。だから早ければ早いほどいいわけだ。そんなことで、先ほども両角議員が言っていましたけれども、反対のいない、賛成者のために区画整理を直営で計画をして、それで財政上の問題だけで財産権をしばってしまう。こんなことは余りよくない。ですから、優先順位を決めてということですから、もしそれでもおくれるんだったら、法的な範囲の中で緩和を相談する。検討するということじゃなくてね、小峯さんね。だからそこまでおくれてしまうんだったら、計画性がないとするならば、一時外してやると。外して、またその時期が来たらやってやる。そのくらいまでやらないと、ずっと財産権しばっているんですから。ついこの間も私のところへまた電話がかかってきましてね。でも、一言言っておかなければいけないのは、区画整理の皆さんは本当に誠心誠意やってくれました。電話1本かかっきてまして、ちょっと報告しましたら、すぐ現場に行って、それなりにおくれる理由を説明に行ったんだろうけれども、多分。でも、誠心誠意そこへ行って、地元の人たちとの信頼関係を取り戻そうというような役人さんの姿勢ですから、本当に私は黒須市長になって大きく変わったなと思うようになりましたし、感謝をしたいと思います。そんなことで、直営の三区画整理の状況。  それから中野中央土地区画整理が当初東側の部分の半分の地域の区割りを、何回も言いますけれども、8番だか9番手ぐらいに分けたのが、国道16号を中心に三区域に分かれました。国道16号の沿線は、国道16号の拡幅費用その他助成金、補助金等も含めてある程度優先して進んでまいります。その後のところは、この間市川議員の都市建設委員会での委員長報告の中に、25年もおぼつかないというような審査がありましたというふうに報告がされたと私は記憶しておりますけれども、今の予定では25年までになっているんだね。総括で言ったんだけれども、黒須さんになってからどんどんおくれてしまったと言ったら、いや、なんて首をかしげていたけれども、現実的には黒須さんが悪いわけではないけれども、そんなような状況になってきた。25年を過ぎてしまうと、先ほど両角議員が言ったように、もう計画も何も立たなくなってしまう。それまでずっと財産権をしばっておくのもかわいそうなことですから、その辺の進捗状況あるいは優先順位と言っておりますから、その辺のところを中野西地区も含めて、進捗状況を踏まえてやはり1つにしぼった方が私は市民のために、地域のためにいいのではないかと、こんなふうに思っておりますので、その辺の御説明をいただきたいと思います。  これで1回目を終わります。 150 ◎議長【寺田元信君】 都市計画管理室長。 151 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 私の方からは圏央道の事業につきまして御答弁申し上げます。  まず、御質問者も御披露されたように、明後日、3月29日でございますが、圏央道の都内区間で初めて青梅インターと日の出インターの間 8.7キロメートルが開通いたします。そこで、今回開通いたします青梅-日の出間に引き続きまして、平成14年度内にはあきる野インターまでが、さらに中央道八王子ジャンクションまでが平成16年度内に開通を予定してございます。その先の八王子南インターまでは平成17年度の開通を目指してございます。本市といたしましても、この開通に向けてできる限りの協力を考えております。  日の出インターからあきる野インター間につきましては、現在用地買収が98%、工事発注率が95%となっていまして、現在収用がかかっているあきる野市のところだけが用地買収と工事発注がされてございません。その収用につきましては、平成14年3月に第8回の収用審議が行われまして、現在、審理継続中でございます。収用の審理後は明け渡し決済が行われ、できる限り速やかに権利取得を行い、事業進捗に努めるということで、平成14年度内の事業がされるものと期待をしております。  それから、あきる野インターから八王子ジャンクション間につきましては、用地買収が98%、工事発注率が47%となっております。この用地買収率につきましても、2%が現在収用手続中のところでございまして、13年11月20日に事業者である国土交通大臣及び日本道路公団により土地収用法の事業認定申請が行われました。13年12月21日、22日に公聴会が実施されまして、手続が進んでいるところでございます。  それから、神奈川県の状況でございますが、相模縦貫道路34キロメートルうち、寒川南インターから厚木市愛川町境までの約21.6キロメートルにつきまして、平成6年6月に都市計画決定がされております。現在、各課におきまして、道路設計、用地買収、工事着手が行われております。そこで厚木市愛川町境から城山町都県境までの12.4キロメートルにつきましては、平成9年6月に都市計画決定がなされまして、近々愛川町地先から工事着手が予定されているところでございます。  それから、アクセス道路でございます。  アクセス道路は、新滝山街道を入れまして4本ございます。まず、北西部幹線の今後につきましては、北西部地域の骨格道路ということで、順次西部地域より東に向けて整備を行っていきたいと考えております。御案内のとおり、第1工区につきましては、圏央道との関係が深いことから、なるべく早く整備を進めていく。さらにその先につきましては、財政的な問題も含めまして、工夫を凝らしながら引き続き鋭意整備を進めていきたいというふうに考えております。  それから、山田宮の前線でございます。圏央道の北インターの接続道路でございます都市計画道路3・4 ・67号線につきましては、59年度より美山町から、平成2年度からは下恩方町の方から進められてきまして、延長 1,300メートルにつきましては本年度工事が終了する予定でございます。4月27日には開通の運びとなっております。  それから、八王子南バイパスでございますが、これは本年1月24日に南浅川町地内で一部工事が着手されました。圏央道事業に合わせて町田街道までの区間を鋭意事業を進めているところでございます。なお、南バイパス全線につきましては既に測量が終了してございます。地質調査も一部を除き完了しております。なお、町田街道以東につきましても、整備につきましては早期に整備するよう、相武国道はじめ、関係機関に今後とも要請してまいりたいというふうに考えております。  それから、新滝山街道でございますが、東京都で新滝山街道延長 5.1キロメートルを4つの区間に分けまして事業を進めております。このうちあきる野市の秋留橋から戸吹町の高尾街道までの4工区、延長 1.6キロメートルにつきましては、平成9年4月4日の都市計画決定後速やかに測量に入り、事業を進めているところでございます。現在では仮称戸吹トンネルをはじめ、工区全体で平成15年度完成を目指しまして鋭意工事を進めているところでございます。残りの1工区から3工区につきましても、一部を除き測量作業が終了しております。なお、加住学園通りから谷野街道までの1工区、延長 1.1キロメートルにつきましては、昨年暮れに事業認可を取得し、17年度完成を目途に現在用地買収を進めているところでございます。  それから、川口リサーチパークについてでございますが、御質問者も言われたように、平成5年に地区内にオオタカの営巣が確認されました。都市計画案及び環境影響評価案の手続を現在中断しているところでございます。本市といたしましても方向性を見出したいという考えがございますが、都市公団と接触をしてみておりますけれども、昨年12月に国の特殊法人等合理化計画によりまして、平成17年度までに公団が廃止され、所要の改正を行った上で新たな独立行政法人に引き継ぐとの連絡がございました。そんなことで、今のところ土地利用等の具体的な話は進んでいないのが現状でございます。  それから、公団の考え方でございますが、公団は、この特殊法人の合理化計画によりまして、現在判断が非常に難しい状況であるということでございます。 152 ◎議長【寺田元信君】 学校教育部長。 153 ◎学校教育部長【坂井力君】 残菜の関係でございますが、まず1つは、 500トンという数字がございますが、これは野菜くず等も含めたいわゆるごみとして出されるもの、この中に食べ残しがあるわけでございまして、おおよそ食べ残しはそのうちの 200トンであろうというふうに考えております。これを処理いたしますのに、先ほどお話しございましたように、運搬の委託料で 910万円、それから清掃工場の処理経費としては 1,300万円、そういうような状況でございまして、1食当たりに直したときに5円程度になるのかなというふうに思います。  それから、小学校給食の教育的意義ということでございますけれども、学校給食法に定められている給食の目標、これがその教育的意義だろうというふうに考えます。そういう意味では、日常生活における食事の正しい理解と望ましい習慣の養成。それから学校生活を豊かにし、明るい社交性を養う。または健康の増進を図る。こういったことでございますが、特に小学校の段階では食事習慣の養成の点、それからまた皆で同じものを食べるといった配慮が必要であろうというふうに考えております。  それから、デリバリーランチの13年度の経費でございます。予算ベースでございますが、約 3,800万円でございます。 154 ◎議長【寺田元信君】 区画整理部長。 155 ◎区画整理部長【小峯俊男君】 市施行の進捗状況についてお尋ねですけれども、北野駅南口につきましては、仮換地につきましては96.6%の進捗を見ております。ここ二、三年のうちには終了させたいと考えております。上野第二地区につきましては仮換地が78.4%ということで、まだ今後立体交差工事等も取り組む予定ですので、あと八、九年はかかるんじゃないかと想定しております。打越地区ですが、建物移転につきましては46.1%の進捗を見ております。これにつきましても、まだ八、九年かかるんじゃないかと想定しております。次に中野中央地区ですが、先ほども御質問にありましたとおり、今、国道16号側を鋭意努力をして進めているわけですけれども、全体の建物移転につきましては約14.5%と、まだ最初の段階で、かなり相当先に行くんじゃないかと考えております。また、宇津木地区につきましては、建物移転につきましては 2.2%ぐらいの状況になっております。  中野地域のまちづくりにつきましては、中央地区あるいは西地区を含めまして約73ヘクタールという広大な区域の密集した市街地でありまして、これを事業を進める中では多くの建物移転あるいはそれに当たっての権利者の調整等考えた場合、まだ相当時間がかかるということで、今御質問者からもありましたけれども、建築の規制については今後なるべく早い時期に検討して、判断していきたいなと思っております。区画整理事業につきましては、宅地の利用増進あるいは公共施設の整備、改善という大きな目的があるわけですけれども、市施行で行う事業につきましては、特に震災あるいは火災に強いまちをつくっていくという大きな目標がありますので、ぜひ長期的に取り組む事業ということで御理解を願いたいと思います。 156 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 157 ◎市長【黒須隆一君】 32番、皆川清和議員の私に対する質問にお答えいたします。  まず、第1点が川口リサーチパークの現状について御質問をいただきました。  川口リサーチパークについては、公団は否定はいたしておりません。否定はいたしておりませんけれども、実現性は諸般の事情から見てゼロというふうに、これは御認識をいただいているとおりでございまして、今後ということでありますけれども、現在、公団も特殊法人等合理化計画によって、都市公団が廃止というのが出ています。それから、それを前提としているんだと思いますけれども、現在もう既に組織が大幅に削減をされていると、こういう状況でございまして、今真っ正面から取り組めるような状況ではないというふうに私は受けとめております。ただ、東京支社長をはじめ幹部の皆さんはあの用地の活用については非常に強い意向を示しております。現在、もう既に御承知のとおりでございますが、東京都で西南部物流の拠点として八王子と青梅が適地だというような案が出ておりまして、その拠点の1つとしてあのリサーチパークの用地が考えられているということも間違いないというふうに私は思っております。いずれにしても、圏央道ができるわけでありますし、圏央道は言うまでもなく重要な道路でもございますし、交通の結節点、こういうようなことを考えると、あの土地を有効な活用をしなければいけない。これは本市の将来にとっても私は極めて重要な課題だろうと、こんなふうに受けとめております。  それから、中学校の給食の問題でございますが、これは予算の審議をいただく中で十分に論議をされ、そしてまた私も、思いというものは率直にお話をさせていただいたわけでございますが、いずれにしても、ここで現在行われております試行の期間が終わるわけですから、いずれ結論を出さなければいけない。こういう事態の中で、試行の結果は決して悪くはないわけでございますけれども、今の財政状況の中でこのまま試行を継続していくということは適切ではないことと、それからこれを拡大できるような状況では全くないということから、これは試行を中止すると。こういう結論に至ったわけでございます。  ただ、弁当を持ってこられない子どもたちが実際にいるということも事実ですし、またPTAの関係者等ともお話し合いをした結果の中で、何とか弁当を持ってこられない子どもに弁当あっせんというようなことでも考えられないだろうかというようなお話もございました。そういう点から弁当あっせんという方針を提案させていただいたわけでございまして、これは今までの試行から、全校で実施ができるということは、私は弁当を持ってこられないお子様あるいは家庭にとっては大変朗報じゃなかろうかというふうに思っているところでございます。それからまた、加えてミルク給食というのは、これは栄養が今若干偏っているという実態から考えますと、私は有効な手段だというふうに考えております。 158 ◎議長【寺田元信君】 第32番、皆川清和君。                    〔32番議員登壇〕 159 ◎32番【皆川清和君】 それでは2回目の質問をさせていただきます。  圏央道については順調に進捗をしておるようでございますし、神奈川県部分もそれなりの進捗状況を見せ、いずれにしても早く東京都部分が供用開始になるように、なお私も圏央道を促進する議員ネットワークの会長として、あるいは黒須さんは推進協の会長として手を携え、八王子の都市間競争の大きな意味を持つ圏央道を早くつくり上げたいと、こんなふうに思っております。  そこで、ちょっと私も心配なんですけれども、先般新聞に、先ほど山口議員も言っておりましたけれども、城山トンネルの入り口で地下水が低下したということで、掘削5ヵ月間中断と、こんなふうに記事が載っておりましたけれども、その後どうでしょうか。その対応等はどのように把握しているのか。実際地下水というものは、だれかも湧水の話をしておりましたけれども、やはり自然環境を守るのには一番大事なことですから、その辺のところをどんなふうに把握しているのか。  それから、全部が圏央道のせいだというようなことを言う方もいらっしゃいますけれども、例えば陵北大橋は浅川と山入川が合流しているんです。山入川の先が紙谷橋といって、山入川と小津川が合流して山入川になって、それが浅川に流れ込んでおるということですけれども、あの辺は私ちょこちょこ行きますけれども、基本的に山入川も小津川も浅川の一部も含めてほとんど水がないです、いつも。これは間違いないことで、雨が降ればいっさん水が出て、またその中州になるところが埋まってしまうような状況もありますけれども、これは圏央道だけの問題ではなくて、宅地開発等も含めた中でやはり問題をきちっと解決していかなければいけないと思いますが、そんな状況でありますけれども、地下水がかれてしまう、井戸水がかれてしまうということになると大変な問題ですから、その辺のところはどんな対応をして、どういうような考え方を国土交通省は持っているのか。  それから、見込み等は、また一部もとに戻ったというようなところもあったようでございますので、その辺のところを説明をいただきたいと思います。  それから、アクセス道路については、ここで山田宮の前線が開始になる。それから北西部幹線道路の第1工区が美山街道まで17年をめどにできるだけ整備をすると、こんなことになるわけですけれども、あとの北西部幹線道路、これは確かに市長さんの言われたように、どうしても必要な幹線道路だと私も思っておりますけれども、ただ余りにもお金がかかり過ぎるというところが問題です。この辺のところをできるだけ、高規格道路ではなくてもいいですから、東西の道路体系を整える、それから圏央道や山田宮の前線等も含めて交差するような交通の分散を考えるということになって、方法を考えて、見直しながら、ぜひ早期に実現をしていただきたい。北西部をしょっちゅうテーマにして頑張っている飯沢議員もいらっしゃいますし、いずれ善光寺の問題も顔を出してくるでしょうし、そういう意味でいけば、道路整備ができないと、そういう大きな八王子の税金を使わないで活性化できるような企業等の考え方がみんなどこかへ行ってしまいますから、早く都市基盤整備を道路を中心としてしていただきたいと、こんなふうに思っているところです。  それから、リサーチパークですけれども、今そんなことを論じるような状況じゃないのは百も承知しているんですけれども、八王子としてやはり公団と折衝しながら、八王子の考え方はこうだというようなことをぜひ言っていただきたい。また、そういう方に誘導してもらいたいと思うんです。なぜそれを言うかといいますと、当時、平成元年に21プランをつくったときに、21プランの中にもはなからリサーチパークが入っている。公団だからそれでいいわけで、例えばよその大型デベロッパーが出ようとすると、八王子の憲法である21プランに抵触するからだということで、今あちらこちらで宅地開発やあるいは残土の埋め立てや、そんなような問題がありますけれども、それもすべて21プランですとか、そういうものに抵触するからだめだよということですけれども、これは法的根拠ではないけれども、それを理由にみんな良好な環境を守ろうという姿勢の中でお断りをしている。このリサーチパークだけは最初からリサーチパークありきで基本計画をつくったとしか私は思えないんです。だから、そういう経過がいいか悪いかは別として、そういう経過があるんだったら、逆にこれからこういう状況ならば、あの土地をどういうふうに八王子のために生かせるのかということを積極的に公団と交渉していただくのが私は黒須市長に課せられた一つの大きな課題ではないかというふうな気がしております。  そこで、ついでですからちょっと聞きますけれども、あのリサーチパークの中に農地が 4.3ヘクタールぐらいあって、訴訟問題が起きて、一度一審では公団が勝ったんですけれども、要は住宅に提供したのが違う目的に使われてしまうので、やはり返してくださいと。かなり長い年月かけて利用されていないから、自分の土地も安く渡したので、今なら何か利用価値があるかだろうと思ったかどうか、そんなこともあるでしょう。そんなことでまた控訴したと聞いておりますが、これが平成11年ぐらいにそんな話がありましたけれども、その辺のところはどんなふうになっているのか。特に通告はしておりませんけれども、リサーチパークという中ではそのくらいのことは十二分に承知していると思いますので、全部ヒアリングをしなければ答えられないという皆さんではないと思いますので、その辺のところもお答えをいただきたいと思います。  それから、学校給食。中学校給食はいろいろな副産物で生まれたということで、それなりにお弁当を持ってこられない方もいらっしゃるということですから、暫定措置としては私はいたしかたないと、こんなふうに思いますけれども、決算やあるいは予算、その都度なぜやらない、なぜやらないという話を聞くのも嫌ですから、はっきりしてしまった方がいいなと私は思っておりますので、市長も明快に今はそんな時代ではないというようなことも言っておりましたから、その辺のところを何年かかけた中で結論を出していただきたいと思います。それには小学校給食等は教育上のいろいろな集団で食事を食べた方がいいとか何とかと言っておりますけれども、それはそれで別として、ただ経費の面だけで言えば、直営とそれから民間委託をしているところと、それから直営の職員と臨職の方々が入っている3種類に今はなっていると思いますけれども、簡単に経費を比較するならば、私は民間委託が約半分で実施されていると、こんなふうに思っておりますけれども、その辺のところを経費を中心にお答えをいただきたいと思います。  それから、センター方式というのはどんなふうな考え方を持っているのか。ちょっと資料をいただきましたら、あながちセンター方式が全部安いとは限らないような状況もあるようですし、その辺のところは公明党さんはよくあちらこちらへ勉強に行っているようですから、そういうところもぜひ経費を含めて精査していただければ、また中学校給食が見直されるかもわかりませんし、そんなことでセンター方式というのはどんなふうな考え方を持っているのか、その辺もお答えをいただきたいと思います。  区画整理事業ですけれども、なるべく早い機会にやれることはやった方がいいという答弁ですけれども、ただ余りにも遅過ぎます。だからあちらこちらからそんな話がありますし、先ほどそういう陳情者のところへすぐ対応していただいて本当にありがたいという言葉をそれぞれ対象者から私もいただいておりますから、市の姿勢としてはやろうとする意欲があり、それを信頼関係を損なわないように住民の方々に説明に行っているところは十二分に評価するところですけれども、それはそれとして、やはり1回決めたから、これはこの年度でいくんだ、それがおくれてもしようがないんだというようなことではなくて、法律の範囲内で見直すというようなことではなくて、全体の都市計画法を見直すことぐらい考えて、地元の人が反対なら別ですけれども、地元の人たちがそういう連判状を出そうなんていうことも言っておりますから、そんなことを私は思っておりますので、なおその辺の考え方がありましたら、お知らせをいただきたいと思います。  29日に圏央道のイベントがございまして、これは4月29日に日の出インターでやるんです。国土交通大臣の扇千景大臣が来ます。それから来賓の祝辞で石原慎太郎東京都知事も来ます。石川要三さん、伊藤公介衆議院議員も地元の方が来ますけれども、こういうようなイベントが大々的に行われ、未来の火が赤々と燃えて、将来八王子の南インターまで続くという夢と希望を持って私も参加いたしますけれども、ぜひこういうところには、いろいろな考え方があろうかと思いますけれども、1回行ってみれば、これはやらない方がいいだろうというふうな余計意を強くするかもわかりませんし、その辺のところも改めて、そんなことで井戸がれも含めて、その辺の対策をどう考えているかぜひお答えをいただきたいと思います。  以上でとりあえず2回目の質問を終わります。 160 ◎議長【寺田元信君】 都市計画管理室長。 161 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 まず、圏央道工事に伴う井戸がれの件でございますが、確かに北浅川を渡る橋脚工事での掘削のときの井戸がれにつきましては、最大42軒の井戸がれがございまして、これは先ほどもちょっと御答弁申し上げましたけれども、2月19日の時点で水位が回復しているということでございます。引き続き事業者もこれにつきましては調査をしていくということでございます。  それから、城跡トンネルの出水でございますが、これ出水ということよりも、工事によって地下水位の低下がちょっと予想よりも早く起きてしまったということで、止水工事を前倒しをして行うと。これにつきましては、トンネル技術検討委員会におきまして、その委員会の結果、止水工事を施行するということが出ましたので、事業者もこの止水工事を前倒しで行うということでございます。  それから、リサーチパークの件でございますが、平成2年5月に確かに御質問者も言われるように農地返還訴訟が起きました。結果、平成11年12月に最高裁で取り下げがありまして、この訴訟は決着が図られております。リサーチパークにつきましては、私どもの方も圏央道の整備効果に資するような事業を行ってほしいということで公団とは交渉に入っていますけれども、先ほど申し上げたとおり、特殊法人ということで、今具体には進んでいないのが現状でございます。 162 ◎議長【寺田元信君】 学校教育部長。 163 ◎学校教育部長【坂井力君】 直営と民間委託、それから臨職方式の場合の経費の比較でございますが、例えば5人の退職者が出た場合に、これを不補充としているわけでございますが、これを仮に職員で埋める、採用するということになれば、1人平均の給与で考えますと、5人分ですと約 4,500万円になろうかと思います。これを委託にいたしますと、実績では約 2,270万円、約半分というふうに考えます。これを今度は職員を採用せずにその5人分について臨職を採用するということになりますと、この場合には臨職方式を1校ではなくて2校に拡大をいたしますが、約 980万円。そういう意味では委託との差が約 1,290万円と、このような金額になります。  それから、センター方式の考え方でございますけれども、これまで1校ごとに給食を実施するということを前提に学校を建設してまいりました。センター方式を行う場合には当然大きな調理場を建設する必要もございますし、また、八王子の人数、または市域から考えまして、数ヵ所にそれを建設する必要もあるだろうというふうに思いますし、当然その運搬経費も新たにかかってくるということになります。ただ、行革大綱では臨職及び民間委託でさらなる経費の削減を図るということとしておりますけれども、今後少子化の進展や統廃合による学校数の推移によっては、自校方式にこだわらず、質を確保しつつ、低コストの追求をしていく中で検討する価値はあるだろうというふうに考えます。 164 ◎議長【寺田元信君】 区画整理部長。 165 ◎区画整理部長【小峯俊男君】 中野地域の区画整理の関係ですけれども、中央地区、西地区につきましては、それぞれ区画整理事業で計画的なまちづくりをつくっていくということで、都市計画決定し、事業計画を決定して今進めているわけですけれども、全国的に見ても、財源的な面から見ても、全国のどの地区においてもそういう長期化が大きな課題となっております。そういう中で、今後区画整理事業は主体としながらも、何か地区計画をセットしたようなまちづくりができるかどうか、そういうものも含めた中で検討はしていきたいと思っておりますので、1回決めた都市計画区域を除外するということはなかなか難しい状況にあると考えております。 166 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。
                        〔市長登壇〕 167 ◎市長【黒須隆一君】 公団用地の活用についてでございますけれども、お話しがありましたように、本市の将来にとって極めて重要な役割を果たす場所であり、また位置であり、また面積であるということもよく承知をしておりましで、積極的にその活用については取り組んでいきたいと思います。 168 ◎議長【寺田元信君】 第32番、皆川清和君。                    〔32番議員登壇〕 169 ◎32番【皆川清和君】 3回目の質問をさせていただきます。  あえて中学校給食をやめた方がいいと言ったのは、予特の討論でやむを得ない状況だから、これだけの財政が逼迫している中ではしようがないからということで、そういう認識でしたという公明党さんの話がございましたので、そういうことならば、思い切って近い将来廃止をするというふうにして、 2,000万円でも 3,000万円のお金でも有効に福祉の方や、あるいはそういう老人の方へ使った方がいいかなと、こんなふうな思いで申し上げました。  それから、リサーチパークについてはいろいろ大きな八王子の北西部の核になる場所ですから、十二分に政策会議等を含めて市長のリーダーシップをとっていただきながら、八王子のために生かせるような施設等を公団とよく打ち合わせをしていただきたいと、こんなふうに思います。  小学校給食は、市長さんがよく聖域なき改革を行うんだということで発言をしておりますので、食糧難の時代からの学校給食にこだわらないで、給食自体を見直す時期に来ているのではないか。そういうことで見直して、少しでも安い方法を講じながら、ほかの市政の磐石なる財政執行に使っていただきたいと、こんなふうに思っておりますが、ちょっと坂井さん、 500トンは生ごみも含めてなんて言っていたけれども、そうすると残菜が 200トンだけだってよく調べたね。 200トンは残菜の量からいくと幾らぐらいになるのか。それと、わかりやすく民間委託をして、それから直営の半分以下というようなことは間違いないのかな。今そういう答弁したのか。よく聞こえないんだ。そうですか。ということで、直営よりも民間委託をしながら、そういう厳しい情勢の中ですから、さらなる努力をしていただくということをお願いを申し上げます。  それから、この議会で水野議員かな、上杉鷹山の話をされましたけれども、中学校給食の火種は残っているからという話を予特でしましたけれども、上杉鷹山の火種というのは、江戸から米沢藩に来たときに、17歳で、上杉治憲というのが名前で、改革をするんだという思いを言ったんたけれども、冗談じゃない、そんな若いのに来てもらったって困るよというので、大変な扱いを受けた。そして板谷宿というその入り口のところで、もう泊まるところもないような状況のときに、そこで火種をたまたま見つけて起こして、それに炭を接いで、それを改革の火にするんだということで、同志がみんなそれを分け合って火種にしていったわけだ。それが大きく広がって火種という言葉になったんだけれども、中学校給食の火種がそのまま消えないように、私も皆様方とともに考えながらやっていきたいと思いますけれども、火種の違いはそこにあるということだけ申し上げまして、私の質問を終わります。 170 ◎議長【寺田元信君】 会議時間も長くなりましたので、暫時休憩します。                                    〔午後5時42分休憩〕   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                                    〔午後6時15分再開〕 171 ◎議長【寺田元信君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行します。  第10番、上島儀望君の質問を許可します。                    〔10番議員登壇〕 172 ◎10番【上島儀望君】 大分時間も押し迫ってまいりましたので、できるだけ1回ストレートで、2回立たせないように、ひとつ答弁も紳士的にお願いしたいと申し上げます。  それでは、まず圏央道に伴う地元業者の育成について、これについてちょっと簡単に質問します。  圏央道は大きな論戦の中で、生みの苦しみを味わってまいりました。私も八王子の都市計画審議会委員をやっておりまして、山口議員とともに大分反対をしたことがあります。本会議では乱闘騒ぎで、八王子で議会の歴史の1ページをつくりました。以後、私は都議会に移りまして、あいにくか、いいかよくわからないけれども、都市計画委員長、そして東京都都市計画審議会委員になってまいりまして、今の南道路、あるいはあちこちから来る都市計画の、地元から来る、自治体から来るものをすべて委員長として決定せざるを得なかった。これは民主主義の原則に基づいて、地元から上がってきたのは当然やるべきだろうと思っています。青梅のくわ入れ式に出たこともあります。あれからちょうど10年たちまして、多額の費用を青梅からずっと使って、国費を使ってやってきたわけですが、10年でとうとう八王子の管内に圏央道の主な工事が移ってきております。ここまで来ると、国の税金をあれだけ使って、むだ遣いするわけにはいかない。これこそ税金のむだになる。1日も早く環境を中心にしながら圏央道を通すことしかないだろう。私は今こういう考えに立っております。そこで、生みの苦しみを我々はかみしめてきたわけですが、八王子管内の工事において、地元の建設業を育成する意味からも、ゼネコンに下請、孫請も含めて、八王子は一体幾らぐらい下請を八王子管内でやっているか。これをまずお聞きしたいと思います。  それから、私が聞いたところによりますと、北海道から来たり、青森から来たり、いろいろと下請、孫請が来ておりますが、市長も八王子管内なら物が言えると思うので、地元の建設業界を育成するために、この相武国道工事事務所に何か物申してもいいんじゃないか。そういう点を市長からお聞きします。  次に、高尾駅。  世の中広いといえども、世界にもないかもしれませんが、自分の親戚や 200メートル離れたところに金を払って行かなければ道がないなんていうのは恥ずかしいです。東京では高尾駅だけじゃないですか。東京都民の高尾山は表玄関。八王子にすれば唯一の観光地なんだ。ここに金を払わなければ渡れないようなちゃちな今のやり方では、本当に笑われます。市長が公約で八王子の南口の開発なんてやらないと言いながら、26億円か23億円か知りませんが、金を使ってやろうとしている。それぐらいの金があったら、十二、三億円でできるんですから、高尾の橋上駅ぐらい。再開発をやれとか云々言っているんじゃない。市民もこういう要望書で前に1回、市長も見て知っていると思う。これだけの大がかりなことをやれとは私は言わない。こんなことはできないです、新宿みたいな駅は。だからこれをマスタープランにいずれ予算があればつなげるような形で橋上駅をつくることぐらいはいいんじゃないか。これはひとつ担当部長と。私はことしじゅうに調査費ぐらいつくっていっていいんじゃないかと思うけれども、いかがなものでしょう。  ○○○市長は平成13年にこの着工をする約束をして、平成15年には使用開始だったんです。やはり市政というのは継続をして今の市長もあるわけですから、4万人の署名も含めて、橋上駅ぐらいはつくったっておかしくないじゃないか。そういう意味で市長は、任期中までにはやれる、これぐらいは断言できると思いますが、ひとつ腹を割ってやっていただきたい。  昨年9月に私、財政問題を質問しております。  政府はことしの経済見通しを 1.7%の成長率として見込んでいる。4月~6月期はGNP 0.8%のとうとう減になった。私は減だよと言った、あのとき。絶対減るよと。7月~9月の成長率も力強さを失ってまず無理だよ。アメリカ経済はじめ世界不況の中、また外的要因の、ちょうど質問の前でしたけれども、例のテロ事件が起きた。3月期は恐らくまただめだよ。3月期は恐らく 1.3から 2.2ぐらい落ちますよ、成長率が。案の定連続3期。2001年は成長率はゼロ、マイナス成長で推移するよ。そのとおりマイナス 4.5になってしまった。全くよく当たっています。私はそう見ています。そういうことで、この日本の今の経済、財政は、きょうも今テレビで小泉首相は威張っておったけれども、僕は破綻しているという実態、デフレは進行に進行でまだ終わってない。失業者も、高校卒、大卒が30から40%というおそろしい経済状態にあるんです、今。政府は70兆円を準備して、銀行の保護策に動いた。大体70兆円。実際希望した20兆円しか来なかったけれども、準備したのは70兆円なんです。これじゃ護送船団そのものです。行政改革というのはつぶせばつぶせるんです、銀行でも。何も我々の税金全部。冗談じゃないというの。だからダイエーもそう。ダイエーしかり、今度 5,000億円またやったでしょう。あれは銀行が補てんする。銀行はまた我々の税金でやる。だめな商売はだめでいいんです。それが行政改革なんです。これができないから、アメリカなんかはこれを非常に不審に思っています。外国は。だから日本の信用度、先進国で最下位です。何と言っていいかわかりませんが、そういう状況に今あるわけです。  小泉さんは聖域なき構造改革だとか、不良債権あって高度成長なしとか、赤字国債は30兆円で抑えるとか、郵政省の民営化だとか、外郭団体を民営化するとか、BSEはじめ農林産業の崩壊はもうそのとおり。外務省はでたらめ、そのとおり。ただやったのはらい病患者の国の補償保険を締結した。それからデフレをもっといじめるような健康保険を3割上げた。医療制度は全然いじらない。自衛隊を海外に派遣。私はこの小泉さんのやり方というのは一体何だろうと思っているんですが、これでは行革とも言えないし、僕はこの小泉さんの社会的側面から見ると、こういうふうに思うんです。馬車に馬2頭ずつ前と後ろにつけて、ほい走れ、ほーほーと言ったって、走りっこないんです。とまったきり。もうそういう状態。わかりやすくね、市民の皆さんも聞いているだろうから。こういう状態が今の小泉内閣なんです。すべて任期は2年ですから、総理大臣は2年ですから、2年まではそのとおり行きます。私はそう思っています。そこで、市長は小泉政権の経済政策、財政運営をどのように今率直に考えているかお尋ねしたい。  それから、小泉さんの心理状況あるいは人間性の分析をちょっと私なりにしてみたいんですが、これは心理学者のユングとか何とかという人がたしか集団無意識論というのをやっています。これは毎日新聞にもちょっと載っていました。私もそのように思う。小泉さんが尊敬している人は岸信介さん。岸信介さんは正直言ってアメリカ一辺倒。全くそのとおり小泉さんもやっている。それから小泉さんが好きな人は福田赳夫さん。これの親分だ。岸さんのまたブレーンですが、あれはもう最たる緊縮経済、財政論者。あれがいわゆる30億円ですよ。小泉さんのおじいさんというのがいる。これが小泉又次郎といって鹿児島の男なんです。お父さんも鹿児島だけれども、鹿児島から出てきて、大正、昭和にかけてとび職をやって、横浜を中心に物すごく大成功して金をもうけた。だから背中に入れ墨が入っている。入れ墨国会議員って有名なんだ。この人の特徴はけんかがうまい。けんかには負けたことがないらしい。パフォーマンスがうまい。これが小泉さんが尊敬しているんだ。だから小泉さんもああ言えばこう言うでしょう。僕はそれが小泉さんの寸評なんです、私の。だから、ひとつ小泉さんの性格は、いわゆる背後霊は私は3人いると思っているんです。人間というのは3人いるんですよ、必ず。ああいう人になりたいとか、こういう人になりたいとか、この背後霊みたいなのが今言った3人であると思うけれども、市長はどう思いますか。  きょうは雨が降って、3日見ぬ間の桜かなという話ですけれども、はかなく散る桜を日本人はこよなく愛してきた、確かに。百人一首の中にもよく知られている言葉に「ひさかたのひかりのどけきはるのひに」というのがある。「しずこころなくはなのちるらん」というのがたしかあると思うんですが、これが現代日本の心の風景と思うんです、本当に。だけれども、最近はちょっと違ってきた。満開の桜の下で団体でどんちゃん騒ぎして、どんどん飲んで、歌を歌ったり、そういうのが今、はやってきているんです。現代社会の風潮と言ってもいい。桜一つ見るのも時代が違うなと。昔と違うなと。平安の中期のころは静かだとか、優雅だとか、それから憂いだとか、そういうのが桜一つにも非常に無情の感が底に流れておった。現世の業は、今は何も変わらないだろう。その場その場で楽しくおもしろく過ごせばいいや。こういうの。飲めや歌えや、その日がおもしろくあればいい。浮世であればいいというのが今の集団的な花見の私はそれに当たると思う。  大東亜戦争時代に散る桜がもてはやされた。それは皆さん御存じ。それには桜は勇ましく、そして清く散る。咲いた桜は散るのが覚悟という歌もあるけれども、そういうふうにもてはやされた。時代によってそれぞれ考えも変わるかもしれませんが、姿を見て、きのうの桜の状況を見て私はきょう思ったのは、きのうの政界、社民党の辻元清美さんですか、あれを思い出した、桜と同時に。花の散る際は大切だなと思った。議員を辞職する。あの人が1日早ければ、私はなお一層無常観の感じに打たれて非常によかったと思う。1日ちょっと早ければね。一方、自民党の鈴木宗男さんと加藤紘一さん、どんな散り方をするのか。落ち着きどころは難しいかと思いますが、これも市長に聞いてみましょうか。  今言った桜を踏まえて、教育問題に移ります。殿入小学校の跡地利用。  殿入小学校が廃校になります。まだ十分使用できると私も見てきたんですが、取り壊すことは非常に不経済。再利用の製品もやはり生かして、あれは取り壊してはいけない。取り壊すことは金もかかるとともに、もっと大事なことは、取り壊すと、文部省に建設費を払わなければならないんです。そんな余裕はないです、八王子には。殿入小学校を壊すつもりがあるのか、再利用するのかまずお聞きしたい。  それから、計画によると、不登校児童生徒を対象にした新たな学校構想があると聞いた。もらいました。その学校の概要。不登校児童生徒は一体何人ぐらい八王子にはいるのか。小中継続の授業というのは一貫授業なのか、どういうふうに区別して、どうやるのか、ちょっと考えをお聞きしたい。  それから、正規の教職員、管理者はどうなっていくのか。カリキュラムの持ち方、卒業の判定などはどういうふうにしていくのだろうか。これは日本で初めてのことですから、僕は画期的だと思うんです、これが成功すると。しかもその不登校の生徒を集めて、この人がまじめに全部卒業したら、これは日本の八王子の教育長は一躍大変なことになる。私はぜひ成功させてもらいたいと思っている。本当にこれはいいことです。画期的なことです。日本じゅうがまねしてくるだろうと思う。きょうはテレビもちょうど映っていますから、まだ十分煮詰めてはないんだろうけれども、1つの特色と課題、運営の方針など、ひとつ教育部長の方から考えだけはお聞かせいただきたい。  また、地元住民からはいろいろとサークル活動だとか、老人の憩いの場所だとか、温泉の余熱を引けだとか、いろいろ私も話を聞きます。社会教育的見地からも考えられるが、こういった点はどうなるのか。ほかにも廃校がどんどん出てきますから、今後廃校する学校の適用は、そういったサークルに回していくのかを含めて、ひとつ教育部長からお尋ねしたいと思います。  教育問題は賛否両論論議が渦巻く中、この4月から総合的学習が本格化してスタートが始まるわけですが、我々が小学校時代というのは戦後間もないときで、学校の本がない。それで、総合的学習に近い教育ということで実施されたんですけれども、何分教科書もなければ、図書もなければ、ほとんどなかったです、小学校。行き過ぎた戦前のいわゆる教育は、行き過ぎ教育といって、経験主義教育はだめだと、崩壊させた。先生も右往左往した。我々はそういう教育を受けたけれどもと。先生もわからないんだ、私なんかのときには。昭和33年ごろから経済発展が日本はどっとまいりました。これから人間教育というのが出てきた。学習指導要綱ができ上がって、日本で一斉に国が定めた教育授業が始まった。変わってきた。それで大体10年後、昭和40年になると、できる限り知識を植えつける。教育の近代化、学力の偏重、詰め込み教育というのはここから入ってきた、このころから。そこに落ちこぼれができて、不登校が拡大してきた。それは僕だってそうですけれども、今、嫌な先生につくと教科は嫌になりますね。だから先生というのは非常に重要だと私は思うんです。そういった教育の現場で優秀でした教育長の意見をその点も踏まえて後で教えていただきたい。  それから、今教科内容が30%削減されるんですか、学力の低下という人が非常に今心配している。しかし、我々が歩いてきた道なんです、本当は考えると。振り返ってみると。その反省こそ私は今必要な教育論じゃないかと思っています。世界で第3位ですか、日本の国際的学力の比較をしてみますと。昔は数学なんか1位だったんです。今は全然だめらしいです。これは何だろう。私は知的潜在能力はあるけれども、学力の低下があるんじゃないかと思うんです。つまり学習意欲が低下している。今の子どもは自分の関心を持っているものは幾らでも能力を発揮している。僕なんか年だから、こちょこちょやる、何かよくわかりませんけれども、電話でも何でも使えませんけれども、しかし、小さな子どもからみんなうまいです、ゲームなどは。アメリカでも有名です。高校卒業だけして、テレビゲームを開発して大社長になったという人がいますね。だから私は、問題は学校が学問固有のおもしろさを教えてないんじゃないか、引っ張り出して。先生もおもしろい授業をやっていないということになる。本来夢や希望を与える学校が、自信を喪失させる場になってきているのが今日なんです。先生方も教育委員会も過去の発想を変えて、特に不登校の特殊性というものは本当に重要ですから、知識だとか、学力とか、技能だけに加えて、技能も必要ですよ、それに加えて私は定義を広くして、意欲、関心、好奇心、これも加えた教育が必要と思うが、教育長の意見を仰ぎたい。  宮沢賢治という花巻農学校の先生がいて、あの人の授業というのは非常に上手だったらしいです。公式や定義を教えるのに一切覚えさせなかった。もう実践と。例えば電気、ピタゴラスやあるいはアルキメデスなんかの公式を彼の生きざまを通して教育をして、これが永遠に残って、非常に印象に残っている。だから私は、やはり学校の先生に問題もあるんだろうけれども、どんな経過で趣味を引き出すか、導くかというのがこれからの教育の基本だと思っております。先生方の力量にかかっているわけですけれども、日本の教育はもう1つは安上がり教育。すごく安上がり。効率重視主義。英米に比べると5割から6割ぐらいしか使ってないでしょう、教育費というのは。後世を背負う子どものためにも、私は教育は金で買えないと思っているけれども、こういう特殊な学校、日本一有名になるかならないか重要な問題でありますので、その金には変えられない教育に対する市長の意見を聞いて終わります。 173 ◎議長【寺田元信君】 都市計画管理室長。 174 ◎都市計画管理室長【窪田和朗君】 圏央道事業に伴う下請業者につきまして御答弁申し上げます。  事業者でございます相武国道工事事務所に確認をしてみました。それによりますと、3月1日現在で19社ほどが下請として入っている。職種としましては、建設会社、重機会社、警備会社、電機会社、それから造園会社、採石関係会社などが入っているということでございます。  それから、元請では、平成7年に美山の工事を3社で行っているということでございます。  それから、南北自由通路につきましては、市民要望が強いことは御案内のとおりでございますが、今まで橋上駅と一体化整備ということで御答弁申し上げてきています。大変厳しい財政状況でございますが、効率性や経済性を考慮に入れながら、まず関係機関の一つでございますJR八王子支社と協議を進めたいというふうに考えております。 175 ◎議長【寺田元信君】 学校教育部長。 176 ◎学校教育部長【坂井力君】 まず、殿入小でございますが、これは取り壊す予定はございません。今お話しにもございましたように、15年度以降、この施設を使って不登校児等を対象とした新しいタイプの小中一貫校として活用したいというふうに考えております。  この学校の具体的な内容は今後プロジェクトチームで検討いたしまして、国や都とも十分相談をしながら進めてまいるわけでございますけれども、構想といたしましては、不登校の児童生徒等が自分の学力に合った授業を選択したり、特殊な技術や能力を身につけられる実技教科、または芸術等を体験的に学ぶ時間を設けることによって、将来的に自立して生きる力や自信をつける場にしたいというふうに考えております。  具体的に御質問をいただきましたけれども、まず不登校児小中合わせて約 500名というふうにとらえております。それから、小中一貫という形で、そういう意味ではこれは課題にもなろうかというふうに思いますが、現行の法規を少し越えて、自由なカリキュラムが組めるようにしながら、9年間というスパンの中で学校運営または教育ができないかというふうに考えているところです。  それから、管理職等の配置、これは東京都の方にこれからの相談でございますが、通常の学校と同じように校長、教頭、それからその他の教員、これらの配置は当然必要になってくるというふうに考えます。  それから、カリキュラムであるとか、卒業認定をどうするかというようなことですが、これはまだこれからの検討になろうかというふうに思います。  それから、特色といいますと、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、いわゆる習熟度別のステップというようなことで、各自が自分の能力に合った授業が受けられるというようなことで、場合によっては学年を越えて、一種の飛び級のようなことも可能なことになるのかなというふうに思います。  それから、課題といたしましては、先ほど言いましたように、現行法の枠から外れたというような形になります。そういう意味では、今後東京都または国とも十分調整を図る必要があるだろうというふうに思いますし、その課題をどのように乗り越えて私どもが目指す新しい学校ができるかということが大きな課題であろうというふうに思います。  それから、この学校も含めての施設開放の考え方でございますが、基本的にはこれはどこの学校も同じように、余裕教室等、または校庭、体育館、こういったものはこれまでと同様に積極的に開放していきたいというふうに考えております。 177 ◎議長【寺田元信君】 成田教育長。                    〔教育長登壇〕 178 ◎教育長【成田一代君】 ただいまの上島議員からの教育長への御質問にお答えさせていただきます。  確かにただいまの不登校児童については、たくさんの課題と、それからそれぞれの持つ状況というようなものがございます。ですから、その中で議員おっしゃるように、やはりひとりひとりの子どもに合った学ぶ楽しさというようなものをひとりひとりが持たない限り、どんな学校であってもそれはこの子どもたちに適応はできない。しかし、多様な学校がたくさんあるというわけではありませんので、ただいま部長の方からもお話しさせていただきましたけれども、今の学校の持っているひとりひとりの先生方の力量だけ、あるいは学校が1つになった組織体としてのそういう学校力だけではだめでありまして、小中一貫になったゆとりの中で、あるいは具体的なたくさんの専門性を持った先生方の導入ができるかどうか、その辺どこまでが可能なのか、そういうようなところを今探し始めているところでございます。ですから、子どもたちひとりひとりの学習意欲、それから個性の伸長等々も踏まえながら、ひとりひとりの豊かな人間性の育成、これを目指してやってまいろうと考えております。鋭意努力をしてまいりたいと、そのように考えております。 179 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 180 ◎市長【黒須隆一君】 10番、上島儀望議員の質問にお答えいたします。多岐にわたる大変お答えをするのが難しいような内容の質問もございましたけれども、一生懸命やってみます。  まず、圏央道の八王子工区の工事について、市内業者をできるだけ使うように国に働きかけをすべきじゃないかという御質問をいただきましたけれども、担当者からお答えさせていただきましたとおり、現在でも一定程度地元の業者を使っているようでございますけれども、向こうにも向こうの都合があるだろうと思います。その1つの大きな親会社を中心に、常にそれと一緒に動きながら食べておられる協力会社というのがいるわけです。そういう事情もありますけれども、せっかくですから、さらに相武国道工事事務所の方にお願いをしてみたいと思います。  それから、高尾の橋上駅でございますけれども、これは今までも一般質問等でも御質問をいただいておりまして、お答えをしてまいりました。市民要望が強いことは承知をいたしておりますけれども、やはりつくるならば橋上駅と一緒につくるのが妥当だろうというふうに今までも答弁をいたしているところでございます。財政的に大変今厳しい状況でございますので、今任期中にやれと、こういうことですけれども、これは率直に言ってできません。今後の課題とさせていただきたいと思います。  それから、そのときに、市長は南口の再開発をやらないという公約をしたと、こういう発言がございましたけれども、そういう公約は全くしておりません。それは御理解いただきたいと思います。  それから、小泉政権の経済政策、財政政策についてですけれども、これは私自身も今まで機会あるたびに経済成長というのは当面見込めないだろう、現状大変厳しい状況が続くんじゃなかろうかという見解をお示しをさせていただいたわけでございますけれども、きょうも先ほど6時のニュースで、議会で審議が終わって、予算が通過をしたということで記者会見をやっておりましたけれども、今胸突き八丁なんじゃないかなと私は思っております。例えば特殊法人改革などの総論については私は国民の支持を得ているというふうに思いますし、トップダウンのよい面が出たんじゃないかなと、私はそう思います。ただ、各論に今入ってきたわけですから、まさに私は小泉内閣の正念場だろうというふうに感じております。ただ、人気が下落をしているということを言っていますけれども、いろいろ要因があろうかと思いますけれども、あの人気そのものがそんなにあてになるものではないと私思うんです。ですから、余り小泉さんは気にしないで、着実に信念を貫き通すことが大事なことじゃないかと、私はそんなふうに感じております。  また、背後霊が3人いるから、それについてどう思うとの御質問いただきましたけれども、これは私はそういう事実も知りませんし、適切なお答えができません。  また、辻本さんがここで国会議員をおやめになりました。それとあわせて鈴木宗男さんの身の処し方について市長の考え方はどうだと。これは難しい御質問をいただきましたけれども、私は好きな細川ガラシャの辞世の句で「散りぬべきとき知りてこそ世の中は花は花なれ人は人なれ」と。私、大変身の引き方といいますか、そういうことで好きな言葉なんですけれども、それぞれ身の引き方というのは個人差があろうかと思います。個人の思いもあろうかと思いますから、これは私が鈴木宗男さんに対してどうこう言う立場じゃないと、そう思っています。  それから、教育についての御質問をいただきました。私は今は教育は非常に大事なときじゃないかというふうに思っております。今まで教育のあり方というのは、みんな個性を尊重するというか、個性を伸ばすという教育に欠けていたんじゃないかというふうに思っておりまして、学問が得意な子ばかりじゃないわけです。スポーツが得意であるとか、あるいは芸術の分野に能力があるとか、あるいは物づくりが得意だと。いろいろあるんじゃないかと思いますけれども、それらの個性を子どものときから少しでも上手に引き出すようなそういう教育というのが私はこれから大事なんじゃないかなというふうに思っておりまして、そういう面では、ここで特色ある学校づくりという、予算的にも厳しい財政環境ですけれども、つけさせていただいたわけで、それぞれ学校が自分の学校の特色というものを出していく。これは大事なことだろうというふうに思います。上級学校があるんですから、受験を対象に、週休2日になるわけですから、これを活用する学校があっても私はいいんじゃないかなというふうに思いますし、それぞれ学校の特殊性といいますか、特色、これを出していただくような、そういう工夫をしていただくような時代だろうというふうに思っております。  そういう点で、先ほど担当者からも御答弁申し上げましたけれども、不登校児、これらも今までは八王子に 500人以上の不登校児があるなんていうことは余り表に出すべきことじゃなかったわけです。しかし、これは看過することができない大変重要なことだろうというふうに思っておりますから、真正面から取り組んで、少しでも自分の生きる道といいますか、進む道を見出せるような機会をつくってあげたい、こう思っています。 181 ◎議長【寺田元信君】 次は、第40番、井上睦子君。                    〔40番議員登壇〕 182 ◎40番【井上睦子君】 お疲れのことだと思いますが、もう少し御辛抱ください。  それでは、より充実した高齢者福祉のためにとして一般質問を行います。  介護サービス相談支援事業がスタートして半年が経過しました。この制度は、市民が99年に直接請求した高齢者介護基本条例の中でも、利用者の権利保障の観点からオンブズパーソン制度として強く要求された制度です。ふれあい訪問相談員が施設や在宅での利用者からの話を聞いて、不平、不満を未然に防ぐことに事業の趣旨がありますが、この半年間どのような相談や苦情の内容があり、それは専門委員会の方にどのような形で上がっているのか。そしてどのように解決をされてきているのか。そして、半年間の成果について、この制度の評価についてまずお伺いをしたいと思います。  介護保険制度が始まって2年が経過をいたしました。制度の周知、定着から、ケアプランやサービスの質の向上により一層の力を注がなければいけない時期に来ています。ケアマネジャーは利用者の残存能力を生かし、自立した生活を援助するために、限られた費用の中で最適な介護サービスを受けられるようケアプランをつくり、事業者間の調整を行う専門職で、制度のかなめと言われています。ケアマネジャーの報酬が低いなど、保険者だけでは解決できない問題もありますが、ケアマネージャーの能力を高め、最適なケアマネジメントを行うために市はどのように役割を果たしているのでしょうか。現場や利用者からは一度もケアプランが変更されていない、あるいは事業者の利益を優先させるために自立を損なうほどの過剰なサービスが行われているとの指摘や、ケアマネジャーは忙しくて、モニタリングやケアカンファレンスの時間がとれないなど、多くの問題が指摘されています。そこでお伺いいたします。市はケアマネジャーの質と仕事について、現状とその問題点をどのように把握をしているのかお知らせください。  そして、ケアプランの質的管理をどのように行っているのかお知らせください。  質的向上に向けた体制はどのように今取り組んでいるのかお伺いいたします。  次に、基幹型・地域型在宅支援センターの役割と連携についてお伺いいたします。  新地域福祉計画では、基幹型在宅介護支援センターは、サービス調整機能を持ち、在宅介護支援センターの統括や調整機能を持つこと、そして相談助言機能を持つとされております。事業者について、指導や監督の役割をも持っています。基幹型在宅支援センターは、まさに保健福祉の推進拠点となっています。基幹型在宅福祉センターが社協委託で1ヵ所整備をされましたが、まだ設置されてからの日が浅く、広い市域を対象としてとらえるので、十分な機能を果たしていないように私には思われますが、基幹型、そして地域型在宅支援センターそれぞれの役割及びその機能と、現在どのような連携が行われているのかということをお伺いいたします。  また、基幹型在宅支援センターが後期計画の中で2ヵ所整備される予定です。現在、新基本構想・基本計画が策定中でありますが、財政難による事業の見直し、縮小も予想されますが、基幹型在宅支援サービスセンターの整備に影響があってはならないと考えますが、今後の整備年次計画についてお示しください。  さらに、基幹型在宅介護支援センターは、事業所に対してこれまでどのような指導、監督を行ってきたのかお答えいただきたいと思います。  次に、入札、委託契約の信頼を確保するためにお伺いいたします。  自治体の財政再建、人件費削減のため、民間委託がさまざまな形をとって進んでいます。公社や社協、民間企業、社会福祉法人、NPOなど多様な委託先があり、契約方法も一般競争入札、指名競争入札、随意契約、対象が限られておりますが競り売りと、法では規定をされています。公共工事の入札手続については、予定価格の事前公表と入札参加事業者名の掲示・現場説明会の廃止、また、試行として最低制限価格を事前公表するなど、透明性の確保について前進している点については評価をいたします。しかし一方で、昨日、3月26日付の朝日新聞では「揺らぐ自治体は安定」という見出しで、外注先の社員に手薄な身分保障として、自治体の仕事の委託先で働く人々の身分が不安定であることが紹介をされています。清掃業務委託の競争入札で他の清掃会社が落札したため解雇された女性の例、公用車の運転手として働く男性は、請負会社から支払われる賃金は月20日、1日8時間の労働で手取り約14万円、残業手当も支給されず、労働者派遣法違反に当たる働かされ方をしているということが紹介をされていました。  本市でも、市の財政危機を理由に、委託契約単価の減少傾向もあります。予算審査の厚生水道分科会では、ごみの不燃物収集委託契約の金額が下がったために事業者は経営難に陥っていることが指摘されました。また、コミュニティ振興会が委託をされて管理している市民センターの職員については、新年度より一時金のカットや退職金の廃止など、労働条件が下がり、さらに2003年度には 103万円までの働かされ方をするという労働条件の切り下げが行われています。造園業で働く人、水道工事店で働く人たちの苦しい声も届いています。そこで、本市の入札契約の現状についてお伺いいたします。国、自治体が発注する委託契約の金額は65兆円とも言われておりますけれども、入札、あるいは随意契約の金額は本市では幾らになっているのかお知らせいただき、そして今後も増加傾向にあるというふうに思いますが、その点についてもお知らせください。  また、委託先で働く労働者の現状についてはどのように把握をしているのでしょうか。新聞に報道されているような事例や苦情、訴えは市の方に届いているのかどうかお答えください。  また、行政は公の役割として、委託先の労働者の公正で適正な賃金や労働条件を確保していく道義的な責任を持っていると考えますが、業者に入札契約について課している条件をお示しください。  1999年に地方自治法施行令の一部改正によって、支出の原因となる自治体契約について、価格その他の条件が当該普通地方公共団体にとって最も有利なものを落札者とすることができるという総合評価競争入札の制度が新たに導入されました。総合評価方式は、価格以外の条件が最も有利なものに優先性を認めています。これまでは入札契約制度において有利とは、契約が安価ということでありました。他の条件が加わったこと、それに優位性が認められたことは、市長の政策的な価値判断を反映させる可能性が出てまいりました。例えば神奈川県では、来年の春、茅ヶ崎に県の衛生研究所をつくります。その建設と維持管理の入札に際し、研究所から出る廃棄物の再資源化などの環境対策と、視覚障害者用の電話交換機に対応するための障害者法定雇用率を落札の評価項目に入れました。また、東京都も昨年11月、若者の交流の場ユースプラザの整備事業で、運営委託会社にボランティアを活用できる工夫があるかなどを盛り込んだ落札者決定基準を発表し、こうした総合評価を入札に取り入れる動きが出てきています。こうした総合評価競争入札制度によって、社会的に価値ある政策を誘導する可能性を持つと私は考えておりますが、本市はこの総合評価競争入札制度についてはどのような見解を持っていらっしゃるのかお伺いをして、1回目の質問を終わります。 183 ◎議長【寺田元信君】 健康福祉部付参事。 184 ◎健康福祉部付参事【船引元子君】 介護サービス相談支援事業についてお話しがございました。  訪問ふれあい員につきましては、2月までの報告になりますが、 525件、そのうち苦情は6件ございました。訪問ふれあい員が解決したものにつきましては、1人で散歩に出ていて、砂利に足をとられて転倒した。そのことにつきましては、施設と協議をして、今後はボランティア等の付き添いを対応してくださるということになりました。また、施設に入って大事なものがなくなってしまうというような訴えに対して、大事なものは自分でしっかり管理しようねと話して、本人が納得したというようなことがございました。  また、介護サービス相談支援事業の成果ということでございますが、先ほど議員さんもおっしゃいましたように、介護保険給付及び介護保険を補完する各種サービスの利用者や、家族からのサービスに関する不満等を早期に対応し、利用者の利益の擁護やサービスの質の向上を図ることを目的とした制度ですが、利用者の声を反映させたり、傾聴活動により話を聞くことにより、孤独感の解消など、地味ではございますが、制度利用者に本制度が浸透しつつあり、事業の成果は上がっていると感じているところでございます。  それから、ケアマネジャーの質の向上という件でございますが、ケアプランの質の向上を市としてどのように行っているかということでございますが、ケアマネジャーのレベルアップを図ることが最も大切であると考えておりまして、このためにケアマネジャーの研修を平成13年度は3回実施しておりまして、ケアプラン作成の指導を行い、質の向上を図っているところでございます。  ケアマネジャーの質について、現状と問題点ということでございますが、ケアマネジャーは資格試験をパスしてから、かつ実務研修を履修した者が従事できるものでございますので、一定の質は確保されているものと考えております。しかし、その人の技術、知識、経験、利用者などの声を上手に引き出せる力などによりまして、わずかでしょうが差は出てくるであろうと考えているところでございます。質の向上に向けた体制はということでございますが、国は基幹型ケアマネジメントリーダーを配置して、ケアマネジャーに対する支援の充実を図ることといたしておりますことから、本市もこれに倣い、ケアマネジメントリーダーを配置して機能の充実を図ってまいります。  基幹型、地域型在宅支援センターの役割と連携の現状、今後の整備計画についてでございますが、基幹型の役割につきましては、先ほど議員さんもおっしゃっていらっしゃいましたように、地域型在宅支援センターの統括、支援、それから介護予防、生活支援サービスの総合調整、介護サービス機関の指導、支援などがございます。市内全域にわたって在宅の保健福祉サービスを中立的な立場で調整するものでございます。基幹型の役割につきましては、地域の高齢者の実態の把握、福祉サービスの利用調整、保健福祉サービスの情報提供、利用方法の周知、訪問、電話等により各種相談に総合的に応じることなどでございます。連携につきましては、毎月支援センター連絡会を開催しているほか、地域ケア会議も開催し、連体を図っているところでございます。今後の整備計画につきましては、新地域福祉計画の中で平成17年度以降、西部圏域及び東南部圏域に1つずつ基幹型の設置を予定をしております。また、地域型につきましては、平成17年度に長房地区に開設を予定しているところでございます。  基幹型の事業所への指導状況につきましては、現状、基幹型におきましては、事業所への指導は現在は行っていないところでございます。しかし、事業所の集まりであります居宅介護支援事業者連絡会には、市が出向き、情報提供や指導、助言等を行っているところでございます。 185 ◎議長【寺田元信君】 財務部長。 186 ◎財務部長【下田豊君】 委託契約の関係でお答えいたします。  まず、財務部契約課で契約しているものに限らせていただきますが、13年度で契約額が37億 8,600万円。このうち競争に付したものが19億 3,700万円、1社特命の随意契約が18億 4,900万円でございます。今後の増加の傾向についてでございますが、私どもといたしましては、極力1社随契のものについてはなるべく減らしていきたい、このように考えております。ただ、その割合につきましては、その年度年度の実施する内容、それによって1社随契なり、競争のもの、その辺の増減はあろうかと考えております。  それから、働いている方々の現状、それから賃金、労働条件の関係でございますが、御案内のとおり、非常に景気の状況がよくございませんので、多くの業種また業界で大変厳しい経営状況にあろうかと考えております。しかしながら、賃金等の労働条件につきましては、市の委託業務だけではなくて、民間の業務もその業者の方はなさっていると思いますし、幾ら支払うかとか、その労働条件につきましては、それぞれの業者の経営上のことにも属しますので、私どものところで個々の状況について把握するのは困難と考えております。  それから、市の方に労働者の方だと思うんですが、苦情が寄せられているかどうかという件に関しましては、私どもには寄せられておりません。  それから、入札に当たって業者に課している条件でございますが、下請未払い、それから事故、法律違反など、不正、不誠実な行いがないようにということの条件は付しているところでございます。  それから、東京都等で行っている総合評価競争入札につきましてでございますが、本市はこれと同じではございませんけれども、13年度におきまして、財務会計システムの構築、また基本計画の策定事務におきまして、プロポーザル方式を採用したところでございます。このプロポの方式は業者の価格だけで業者決定するんではなくて、業者の施行体制、従事者の能力、ノウハウ、それから業務に対する感性、これらを考慮いたしまして、本市が契約によって求める成果、それがよりよいものになるように判断をしてこの方式を採用したものでございます。御質問者のおっしゃっている総合評価方式、13年度本市で採用いたしましたプロポーザル方式と似通った点があるかと考えておりまして、総合評価競争入札、それにつきましてもメリット、デメリットがございますし、これから我々のところで行う契約、いろいろな形態が出てくると思いますので、よりよい成果が得られるもの、その場合にどの方式でいったらいいのか、御質問者のおっしゃる方式もひっくるめて考えていきたいと、このように考えております。
    187 ◎議長【寺田元信君】 第40番、井上睦子君。                    〔40番議員登壇〕 188 ◎40番【井上睦子君】 それでは、高齢者福祉についてまずお伺いいたします。  介護サービス相談支援事業について、一定の成果が上がっているというような御答弁がございました。まだまだ半年ですので、相談内容や苦情の問題について、どのように政策につなげていくかということはまだこれからだというふうに思いますが、ぜひ八王子市の高齢者の相談窓口で上がっている相談や苦情、あるいは在宅支援センターに届いている苦情、また専門委員まで上がっている苦情や相談など、精査をしながら、政策につなげていく努力をしていただきたいというふうに思いますが、その点についてお考えをお知らせください。  また、先ほど申し上げました利用者からの苦情、あるいは家族から、または介護スタッフから、事業者から相談や苦情がさまざまなルートで市の方に上がってきているというふうに思いますが、解決が困難な問題については、この専門委員会に上げて解決の道筋をつけていくことも必要だというふうに考えています。今はふれあい訪問相談員から上がってくる問題だけだというふうに思いますが、多様な問題をここで解決をしていくというようなルートを確立することも必要だというふうに思いますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。  さらに、新年度は訪問相談員の数も増大されてまいります。何が問題であるのかということを的確に把握する能力と力量をつけるためには、研修の強化が必要だというふうに思いますが、それについてはどのような準備をされているのかお伺いいたします。  次に、ケアマネジャーの質的な向上あるいは基幹型の強化の問題についてお伺いいたします。  昨年10月に長寿社会開発センターが行ったケアマネジャーとケアマネジメントの実態調査によると、ケアプランに組み込まれているサービスの種類数では、1種類が約49%となっていました。これはケアマネジャーでなくてもできるという批判もあります。2種類が26.9%、5種類以上使っているのは 2.5%という結果でありまして、ケアプランが本当に適切に作成をされているのかどうかということは課題であるというふうに思います。また、サービス担当者会議を月1度も開催されていない事業者は23.4%となっており、月1回程度定例会が持たれているのは事業者の3割程度にしかなりません。このことは、ケアの内容について担当者できちんとした論議がなされているのかどうか、点検がなされているのかどうかというような疑問も持たざるを得ません。こうしたことから、モニタリングやケアカンファレンスが十分であるのかといった実態も明らかになってきています。これは全国の統計でありますので、本市にそのまま当てはまるかどうかは疑問でありますけれども、ただ、先ほど参事からは個々の小さな相違はあるかもしれないけれども、一定の質は確保されているというふうなお話がありましたが、私はぜひ実態調査をすべきだというふうに思っております。ケアマネジャーが所属する事務所のサービスのみを優先したりという事例も聞きますので、ぜひ長寿社会開発センターが行ったようなケアマネジメントに関する実態調査を行うべきではないでしょうか。厚生労働省は、新年度からケアプランのチェックを自治体に求める考えだと報道されています。実態調査やケアプランのチェックについては、ぜひ体制を確立していただきたいというふうに思いますが、その準備についてお伺いいたします。  また、ケアマネジメントの質を向上させるためには、公的な基幹型在宅介護支援センターの能力や体制の強化を図り、指導力が求められます。もちろん地域型にもこうした力量は求められますけれども、居宅介護支援事業所を併設し、地域全体を視野に入れて高齢者と家族の生活を支える地域型には別の役割があります。基幹型の在宅介護支援センターがケアマネジメントリーダーとして力量をつけていくべきですが、その方策についてお答えをいただきたいというふうに思います。  また、基幹型は現在社協の委託となっておりますけれども、市が介護保険の質に責任を持つという意味で直営で担うのがいいのではないかというふうに私は思うわけですけれども、その点についてはどうでしょうか。  最後に、行政の責任についてお伺いいたします。  介護保険の導入によって、高齢者の福祉の大部分は介護保険に移行されました。事業所間の自由競争と利用者の自己責任に基づいてサービスの選択は利用者の自己決定にゆだねられています。行政のかかわりは事務的な手続に縮小されてまいりました。しかし、良質なサービス提供の指導、監督など、行政の責任が回避されたわけではなく、より重要になってまいります。社会保障審議会での介護給付分科会では、市町村が基幹型に地域ケア会議などについても丸投げをしており、行政にもケアマネジメントリーダー養成講座を受講させるべきだとの意見も出ています。介護の質の確保については、行政は委託先にすべてを任せるのではなく、どのように責任を果たしていくのかお答えいただきたいというふうに思います。  次に、入札と委託契約の問題についてお伺いいたします。  人件費の削減を目的とした業務委託は、必然的にそこで働く労働者の賃金や労働条件が自治体の職員より低くなります。自治体が発注する公共事業や業務委託は地域の雇用や産業の育成にもなり、地域で働く人々の生活向上に寄与する性格を持っています。何もかも自由競争に任せてよいということにはなりません。自治体の仕事は税金で行うものであり、税金を公正に使う義務が自治体にはあります。そして、同時に委託や発注工事によって地域の労働者の労働条件の健全な水準を維持すること、そして公正な労働条件を確保することという義務を負っています。こうした考えは国際的にはILOの94号条約、公契約における労働条項に関する条約で示されています。残念ながら日本はまだ批准をしておりません。また、公共工事においては、賃金等を確保するために公契約条例あるいは公契約法の提案が建設労働者の組合等で提起をされています。この条例あるいは法は、税金から支出される公共事業費の内訳を明確にし、賃金分として積算された金額がピンはねされることなく適切に現場労働者の賃金として確保される仕組みを求めています。このことは労働者だけではなく、事業主や企業にとっても大きなメリットがあります。公共工事を受注する建設業者や企業にとっても、建設コストの大半を占める労務費に歯どめがつくられることによって、受注価格や下請単価の引き下げにならない公正な競争条件が整備され、企業の経営安定が図られます。また、地域の住民にとっては、適切な労務費の確保によってきちんとした工事が保証され、良質な社会資本が整備をされるという内容の法律や条例案が提案をされています。また、最低制限価格制度のない清掃業務や事務作業などの労務提供型の業務委託などは、例えば生涯学習センターの清掃委託が6万円で落札されたように、税の支出が削減されても賃金が不当に圧縮される可能性が高くなるようなダンピングの傾向もあります。  アメリカでは90年代になって、生活賃金条例が相次いで制定をされました。現在は70の自治体に広がっています。これは80年代、アメリカでは正社員の解雇が相次ぎ、低賃金の不安定な労働者が急増したことに対し、賃金を底上げするために94年、フィラデルフィア市で制定をされたものです。その内容は、自治体と契約する企業は生活できる賃金を支払うこと、そして補助金を受ける事業体でも生活できる賃金を支払うということを定めたものです。日本でも生活賃金条例をモデルに、公正な入札と契約基準をつくる動きが法政大学の○○○○教授らによって呼びかけられています。不況が続き、雇用不安や失業率の増大の中で、自治体が委託先で働く労働者の公正な労働条件を確保するために、こうした条約や条例について市はどのように評価をし、委託先で働く人たちの公正な条件の確保という自治体の責任についてどのような見解をお持ちかお伺いいたします。  さらに、自治体と契約する企業、事業者に対して、市は先ほど一定の条件を示されましたけれども、埼玉県などでは労働基準局などがビルメンテナンス業等における労働関係法令の遵守についてというものを発し、委託料に占める人件費の積算額は最低賃金額をはじめ、労働基準法等関係法令に定める基準を満たす金額であることなど、厳しく業者を指導しておりますし、同時に、口頭などで会社交代の場合、雇用の引き継ぎなどを要請をしています。このように各自治体の中では委託労働者の身分の安定のために一定の歯どめをかける要請をしているわけでありますけれども、市としても労働者の権利擁護のための条件を契約において課すことについては、私は必要だというふうに思いますが、その見解についてお伺いいたします。  次に、総合評価競争入札制度についてであります。  一定13年度プロポーザル方式を導入したということがありました。市が求める成果というだけではなくて、八王子市のまちづくりの方向、政策誘導をするという意味でも私は使えるのではないかというふうに思っております。例えば福岡県の福間町というのは、昨年12月、男女がともに歩むまちづくり基本条例を制定いたしました。これは4月1日から施行されますけれども、条例の中には事業者の責務として、事業者等が町と工事請負などの契約を希望し、業者登録をする場合は、男女共同参画の推進状況を届け出なければならないと明記をしております。これは大変反響があって、すぐ町内の業者からうちには女性社員がいない、入札に参加できないのではないかというふうに問い合わせてきたりして、これは男女平等措置の報告だけにして、町民の不安をあおらないように、男女平等を考える機会づくりから始めたということで、小さな町でも大きな波及効果があると町長は話しておられます。  こうした総合評価の競争入札の基準の中に男女平等の視点や、あるいは福祉の視点、これは東京都が行いましたけれども、障害者の法定雇用率を達成しているかどうか、あるいは環境の視点、環境政策に対して企業としてはどのような取り組みがあるのかといった社会的な貢献度を入れることによって政策を実現していくことが可能になるのではないかというふうに思いますし、市内外の企業や事業所を優良企業として育成していくということにもつながってくるのではないかというふうに思いますが、この点について、市長は入札制度について、透明性の確保については努力をされておりますが、より一層拡大をした形で労働者の労働条件を公正に守るということ、さらには福祉や環境、平等といった人権条項にも配慮をして入札基準をつくっていくといった取り組みが、より産業政策としても、雇用政策としても、八王子市の社会の質を上げていくことになるのではないかというふうに思うわけです。こうした制度を本市でも導入することについてはどのようにお考えになるのか、最後にお聞きをいたしまして、一般質問を終わります。 189 ◎議長【寺田元信君】 健康福祉部付参事。 190 ◎健康福祉部付参事【船引元子君】 介護サービス相談支援事業につきましてでございますが、苦情解決方法と、見えてきた問題を市としてどうするのかということでございますが、訪問ふれあい員をサービス相談支援会議に招き、苦情に至る経過や状況を聞くとともに、サービス相談調整員が必要により施設等に出向いて事情聴取を行うなど、公平、中立の立場で解決に向けて審議を行っているところでございます。相談支援会議で事業者等に指導、助言をした場合は、市といたしましても事業者が指導等に従えるよう相談に乗るなど、できるだけ側面から支援していきたいと考えているところでございます。  訪問ふれあい員の研修の件でございますが、国がさわやか福祉財団に介護相談養成研修事業を委託しておりますので、訪問ふれあい員の質向上のために、今後も養成研修に派遣していきたいと考えているところでございます。  また、訪問ふれあい員の意識統一のため、訪問ふれあい員の意見交換会を実施しておりますし、訪問ふれあい員と相談調整員との意見交換会の実施の予定を立てているところでございます。  地域支援センターに上がった苦情など、介護相談支援事業につなげるのかというようなお話しだったと思います。地域型支援センターに寄せられました苦情は、原則といたしまして、高齢者相談課に寄せられることになっております。支援センター、高齢者相談課の窓口に寄せられた苦情を含め、必要に応じて専門家で構成するサービス相談支援会議に結びつけていきたいと現在は考えているところでございます。  ケアマネジメントの実態調査についてでございますが、実態調査につきましては、現在は考えていないところではございますが、不定期に抽出方法などにより調査、チェックすることは時には必要かと考えているところでございます。  基幹型の体制強化につきましては、保健福祉の分野においてリーダーシップが発揮できるよう、専門職やケアマネジメントリーダーを配置しております。今後とも研修等に積極的に参加して、レベルアップを図り、体制の強化を考えていきたいと思っているところでございます。  社協の委託の件でございますが、国は直営が望ましいとは言っておりますが、各市の実状に合わせ、社会福祉協議会などへの委託は適当と判断しているところでございます。基幹型の職員はその業務内容から、看護師、社会福祉士等の専門職である必要がございます。専門職を雇用し、受託能力が十分あると判断できる本市社会福祉協議会への委託は妥当であると考えているところでございます。  行政の責任をどのように果たしていくのかということでございますが、介護サービスが利用者に公平、中立に提供できるよう、ケアマネジャー及びサービス提供事業者に対し、今後もさらに研修、情報提供などを行うことが不可欠であると考えております。このためには基幹型はもちろん、地域型支援センターの機能をより充実させることが必要と考えておりまして、それの実現に向かって努力していきたいと思っているところでございます。 191 ◎議長【寺田元信君】 財務部長。 192 ◎財務部長【下田豊君】 委託先労働者の労働条件に関しての御質問でございますが、確かに入札結果によっては低い価格のものも見受けられます。ただ、業者によっては市の対象施設の近隣に他の施設を受注していて、作業員のやりくりが可能であったり、あるいは企業全体の中で採算を図ったりしている例もございますし、また最低賃金の定めもありますから、契約金額が低いからといって労働条件が守られていないと判断するのは一概には言えないことだと思っております。 193 ◎議長【寺田元信君】 黒須市長。                     〔市長登壇〕 194 ◎市長【黒須隆一君】 40番、井上睦子議員の私に対する質問にお答えをいたします。  入札について、総合評価競争入札の導入を検討してみたらと、こういう御提案でございますけれども、地方公共団体の契約の本旨は、最少の経費で最大の効果を上げ、市民の税金をむだなく使う。そしてあわせて公平、公正に執行することだというふうに考えております。環境や人権、労働に配慮した企業を育成していくことは、これは市行政全体に与えられた命題であるというふうに考えております。現在も契約に当たりましては諸法規を遵守することを条件としておるわけでございます。しかし、契約行為の中で現在以上のレベルアップを求めることは、これは必然的に契約金額の増加にもつながりますし、また、先ほど神奈川県の施設建設の例、あるいは埼玉県のビルメンの例等のお話もございましたけれども、これは地元業者に現在それまでの力がある業者は私はまずないと思うんです。ですから、都レベル、国レベルの仕事ならばいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、そういう面で慎重な対応が必要だというふうに考えております。今後の課題にさせていただきたいと思います。 195 ◎議長【寺田元信君】 第40番、井上睦子君の質問は終了しました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 196 ◎議長【寺田元信君】 お諮りします。  本日はこれで散会することに御異議ありませんか。                 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 197 ◎議長【寺田元信君】 御異議なしと認めます。  したがって、本日の会議はこれで散会することに決定しました。  次回の本会議は明3月28日午前10時に開きます。ただいま御出席の方々には改めて通知しませんから、御了承願います。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 198 ◎議長【寺田元信君】 本日はこれで散会します。                                    〔午後7時40分散会〕 © Hachioji City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...