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平成31年 第1回 定例会-02月21日-02号

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  1. 江戸川区議会 2019-02-21
    平成31年 第1回 定例会-02月21日-02号


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    平成31年 第1回 定例会-02月21日-02号平成31年 第1回 定例会 平成三十一年 第一回定例会 江戸川区議会会議録 第二号 第一回定例会 第二日 一 開会日時 平成三十一年二月二十一日(木曜日)午後一時 二 出席議員(四十三人)   一番   岩田将和 君   二番   中津川将照君   三番   小野塚礼佳君   四番   神尾昭央 君   五番   本西光枝 君   六番   伊藤ひとみ君   七番   栗原佑卓 君   八番   野﨑 信 君   九番   牧野けんじ君   十番   桝 秀行 君   十一番  笹本ひさし君
      十二番  金井 茂 君   十三番  佐々木勇一君   十四番  竹平智春 君   十五番  所 隆宏 君   十六番  太田公弘 君   十七番  窪田龍一 君   十八番  中山隆仁 君   十九番  大西洋平 君   二十一番 大橋美枝子君   二十二番 須田哲二 君   二十三番 江副亮一 君   二十四番 中里省三 君   二十五番 堀江創一 君   二十六番 関根麻美子君   二十七番 伊藤照子 君   二十八番 中道 貴 君   二十九番 田中寿一 君   三十番  福本光浩 君   三十一番 高木秀隆 君   三十二番 藤澤進一 君   三十三番 小俣則子 君   三十四番 瀨端 勇 君   三十五番 須賀清次 君   三十六番 鵜沢悦子 君   三十七番 竹内 進 君   三十八番 田中淳子 君   三十九番 川瀬泰徳 君   四 十 番 早川和江 君   四十一番 須賀精二 君   四十二番 島村和成 君   四十三番 田島 進 君   四十四番 渡部正明 君 三 欠席議員(一人)   二 十 番 斉藤正隆 君 四 出席説明員   区長   多田正見 君   副区長  山本敏彦 君   副区長  新村義彦 君   危機管理室長        山口正幸 君   総務部長 弓場宏之 君   都市開発部長        町山 衛 君   環境部長 岩瀬耕二 君   文化共育部長        石塚幸治 君   生活振興部長        髙原伸文 君   福祉部長 岡村昭雄 君   子ども家庭部長        松尾広澄 君   健康部長 森 淳子 君   江戸川保健所長        渡瀬博俊 君   土木部長 立原直正 君   総務部参事        前田裕爾 君   経営企画部企画課長        近藤尚行 君   経営企画部財政課長        後藤 隆 君   教育長  千葉 孝 君   監査委員事務局長        石原詠子 君   選挙管理委員会事務局長        米田尚義 君 五 出席区議会事務局職員   事務局長 天沼浩  君   議事係長 三上欽司 君   主査   小澤徳一 君   書記   山沢克章 君   同    當山寛成 君   同    土屋博祥 君   書記   近藤知博 君   同    佐々木康祐君 六 議事日程  日程第一  一般質問   1 福 本 光 浩 君 2 竹 内   進 君 3 江 副 亮 一 君   4 瀬 端   勇 君 5 笹 本 ひさし 君                                散  会       ───────────────────────────      午後一時開議 ○議長(藤澤進一 君) これより本日の会議を開きます。   先般、教育長に就任されました千葉 孝君より、挨拶をしたいとの申し出がありますので、これを許します。千葉教育長。      〔教育長 千葉 孝君登壇〕 ◎教育長(千葉孝 君) お許しをいただきまして、一言ご挨拶申し上げます。  私は、二月十九日付けで教育長を拝命いたしました。議員の皆様には任命にご同意いただきまして、誠にありがとうございます。  昨今の教育に問われております多くの課題を考えますと、その職責の重大さに、身の引き締まる思いでございます。  微力ではありますが、子どもたちの輝かしい未来のために、全身全霊を尽くして、任に当たってまいりたいと思います。  議員の皆様には今後とも一層のご指導ご鞭撻をお願い申し上げまして、就任の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(藤澤進一 君) 以上で挨拶を終わります。  日程に入るに先立ち、この際、報告します。  予算特別委員会委員の選任については、江戸川区議会委員会条例第五条第一項ただし書きの規定により、議長が指名しましたので、事務局長に氏名を朗読させます。       〔天沼事務局長朗読〕       ───────────────────────────   予算特別委員会委員
     二  番 中津川 将 照 君   五  番 本 西 光 枝 君  九  番 牧 野 けんじ 君   十 一 番 笹 本 ひさし 君  十 二 番 金 井   茂 君   十 八 番 中 山 隆 仁 君  十 九 番 大 西 洋 平 君   二十一番 大 橋 美枝子 君  二十四番 中 里 省 三 君   二十五番 堀 江 創 一 君  二十九番 田 中 寿 一 君   三 十 番 福 本 光 浩 君  三十三番 小 俣 則 子 君   三十五番 須 賀 清 次 君  三十六番 鵜 沢 悦 子 君   三十七番 竹 内   進 君  三十八番 田 中 淳 子 君   三十九番 川 瀬 泰 徳 君  四十一番 須 賀 精 二 君   四十二番 島 村 和 成 君       ─────────────────────────── ○議長(藤澤進一 君) 以上のとおり選任しましたので、報告します。  次に、先般、予算特別委員会が開かれ、正副委員長の互選を行いました。  その結果、委員長に四十一番、須賀精二君が、副委員長に三十六番、鵜沢悦子君がそれぞれ選出されましたので、報告します。  事務局長に諸般の報告をさせます。       〔天沼事務局長報告〕     ───────────────────────── ●一八総総送第七百八十三号 平成三十一年二月二十一日                   江戸川区長  多  田  正  見 江戸川区議会議長    藤 澤 進 一 殿      議案の追加送付について  平成三十一年第一回江戸川区議会定例会に提出する左記議案を、別紙のとおり追加送付いたします。               記           〔 以 下 略 〕       ─────────────────────────── ◎事務局長(天沼浩 君) 説明員の変更については、教育長から、お手元に配付した文書表のとおり通知がありましたので、ご了承願います。   二十番、斉藤正隆議員から、所用のため欠席の届け出がありました。         ─────────────────────────── △日程第一 一般質問 ○議長(藤澤進一 君) 日程に入ります。  日程第一、一般質問。  これより一般質問を行います。  順次質問を許します。三十番、福本光浩君。      〔三十番 福本光浩君登壇〕 ◆三十番(福本光浩 君) 私は、平成三十一年第一回定例会に当たり、区議会自由民主党を代表して、通告に従い質問をさせていただきます。区長の明快な答弁を求めるものであります。  平成最後の年が幕を開け、早二カ月が過ぎようとしています。四月三十日をもって天皇陛下が御退位され、皇太子殿下が五月一日に御即位されることになる、我が国にとり大変大きな意味を持つ二〇一九年であります。  「平成」は、バブル景気とその崩壊に始まり、日本経済はその後、長いデフレ状態に突入し、失われた二十年が続きました。また、社会全体を見渡しても、全国各地を襲った自然災害や少子高齢化の急速な進行、更には、国力をそぐ人口減少など、国の行く末を左右する大きな壁が立ちはだかりました。  そうした国難に対し、我が自由民主党は、責任政党として未来を切り拓くべく、様々な政策を着実に実行してまいりました。  特に、平成二十四年の第二次安倍政権誕生以降、六年にわたり国政を安定的に運営し、日本経済の課題を克服するための「三本の矢」を放ち、経済は一〇%以上も成長しました。国と地方を合わせた税収は二十八兆円増加し、来年度予算における国の税収は六十二・五兆円と過去最高となります。  そして、この成長の果実を「新・三本の矢」として、子育て支援社会保障分野にしっかりと分配することで、次なる成長へと結び付けていく。「成長と分配の好循環」によって、アベノミクスは今なお、進化を続けています。  安倍首相は、今国会における施政方針演説において、次のように語りました。「明治、大正、昭和、平成。日本人は幾度となく大きな困難に直面した。しかし、そのたびに大きな底力を発揮し、人々が助け合い、力を合わせることで乗り越えてきました。急速に進む少子高齢化、激動する国際情勢。今を生きる私たちもまた、立ち向かわなければならない。私たちの子や孫の世代に、輝かしい日本を引き渡すため、共に力を合わせていかなければなりません。平成の、その先の時代に向かって、日本の明日を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。」と。  この演説にある「平成のその先へ、新たな時代を切り拓く」というフレーズは、自由民主党スローガンであります。つい先日には、同スローガンのもと、平成最後の党大会が開かれました。この中で安倍総裁は、「選挙戦で勝利し、改革を強力に推し進めるとの信念のもと、まなじりを決して戦い抜く。その先頭に立つ決意だ」と表明し、結束を呼び掛けました。  今年は、統一地方選挙参議院議員選挙が重なる「亥年選挙」の年であり、十二年前に敗北した参議院議員選挙のリベンジを果たし、決められない政治に二度と戻さないとの、安倍総裁の強い決意が表れております。  さて、江戸川区議会議員も同様に、区民の判断を仰ぐ時を迎えます。区議会自由民主党も、これまでの区政を支え、新たな取組みを提案し、施策を具現化してきた責任会派として、来る区議会議員選挙に臨んでまいる覚悟であります。  それでは、質問に移ります。まずはじめに、多田区政の五期・二十年の総括及び、区政への思いについてお尋ねいたします。  多田区長は、平成十一年に前・中里区長からバトンタッチを受け、五期・二十年にわたり、リーダーシップを発揮し、江戸川区政の舵取りを担ってこられました。その実績は、誰もが承知のことではございますが、一言で申しますと、「類まれな行政手腕によって地域の力を結集し、江戸川区を発展させた」ということに尽きます。  実績として、第一に挙げられるのは、「区政の根幹をなす財政運営、すなわち、健全財政への取組み」であります。就任当時は、区債残高が基金残高の二倍に上るなど、このままの行政運営を続けていけば、五年後には財政破綻する可能性があるという危機的状況の中、健全財政推進本部を立ち上げ、行財政改革に着手。平成十六年には、基金残高が区債残高を上回るまでに改善しました。  しかし、その後、リーマン・ショックに端を発した世界同時不況の影響によって二度目の財政危機に陥り、平成二十四年度には千三百を超す区の全ての事務事業を総ざらいし、そのうち二百十六事業について見直しを行いました。  この結果、財政の健全化は一層進み、平成二十九年度末における主要六基金の残高は千八百三十億円となり、区債残高は百三十九億円となっています。  総務省がまとめる、全国千七百を超す自治体の健全化判断比率においても、実質公債費比率が平成二十年度以降、四度日本一に輝くなど、名実ともに、将来世代に負担を先送りしない、「健全財政」を実践しているのであります。  そして、もう一つの側面が、「地域と共に歩む施策展開」であります。平成十四年に長期計画である「えどがわ新世紀デザイン」を策定し、共育・協働の理念のもと、特色ある施策を次々と打ち出してまいりました。  小学校における学童保育の常識を覆した「すくすくスクール」や、中学・高校の国際感覚を養う「青少年の翼事業」、中学生の夢と職業観を育む「チャレンジ・ザ・ドリーム」、地域課題解決のための人材を育成する「江戸川総合人生大学の開学」、読書を通じて豊かな心を育む、「小・中学校における全国初の読書科導入」、子育て環境の複雑化に対応し、子どもの輝く未来を支える「子どもの成長支援事業」、国が提唱する地域包括ケアシステムの概念を更に拡大し、地域社会全体での支え合いを目指す「地域共生社会の構築」など、全国的に注目を浴び、視察者が口々に「一体どうしたら、そんな仕組みが成り立つのか」と驚くほどの施策を構築し、浸透させてまいりました。  一方、まちづくりの面でも、犯罪認知件数の減少に向けた「安全・安心まちづくり運動の展開」や、違法駐輪を一掃した「機械式駐輪場の整備」、区内南北交通の課題を解消する「シャトルセブンの運行開始」、大規模水害などから住民を守る「スーパー堤防の整備推進」や「広域避難の提唱」などに、精力的に取り組まれました。  また、本区が誇る水と緑豊かな自然環境は、平成十九年の「リブコム国際賞」での銀賞受賞や、平成二十七年の「美し国づくり景観大賞」受賞など、国内外から高い評価を受け、また、昨年十月には、葛西海浜公園ラムサール条約湿地に登録されるなど、魅力あふれるまちづくりが展開されております。  私たち区議会自由民主党も、区議会第一党の責任会派として、多田区長と共にこれらの施策を推し進め、それぞれ実を結んできたことと自負しております。  それでは、ここでお伺いいたします。  多田区長は昨年十一月、ご勇退を表明されました。区長職という重責から、そのご決断に至るまでには、誰にも想像できないものがあったと思われますが、五期・二十年を総括し、これまでの区政に対する思いについてお聞かせください。  次に、多田区政二十年の締めくくりとなる、平成三十一年度予算の全体像について、お伺いいたします。  我が国の経済を俯瞰して見ると、現在は、デフレ脱却と経済再生を最重要課題として取り組んできた政策により、戦後最長と言われる景気拡大が続き、名目・実質共にGDPが過去最大規模に拡大するなど、大きく改善しています。  こうした景気の回復基調を反映し、成長から分配への経済の好循環は、雇用、国民の所得、株価、企業利益など、あらゆる面に及び着実に持ち直しています。しかし一方では、米中の貿易摩擦だけでなく、日米やEUとアメリカの通商問題、英国のEU離脱などの経済リスクが目白押しで、不透明な要素が控えているのも事実であります。世界経済だけでなく、国内においても消費税率引き上げなどが控えており、先行きを注視する必要があります。  さて、本区の財政を取り巻く状況に目を転じると、過去の財政危機が示すとおり、景気の動向や税制改正による影響を受けやすい構造の中で、多くの歳出需要を抱えています。  そうした中、平成三十一年度予算は、歳入の根幹である特別区税が五百四十三億円となり、対前年度比二・九%増を見込み、額として最も大きな特別区交付金は九百三億円と、対前年度比二・八%増を見込み、地方法人課税の見直しや地方消費税交付金の清算基準の見直し、ふるさと納税といった逆風にさらされながらも安定して推移しています。  一方の歳出面では、区役所新庁舎の建設、学校施設や大型区民施設の建て替えのほか、児童相談所の開設準備、待機児童対策、急速に進む高齢化への対応、災害に強いまちづくり事業など、歳出需要はとどまることなく拡大を続けています。  私が思うに、特にこの二、三年は、直面する諸課題に対し、これまで以上に積極的に踏み込む予算となっている印象を受けており、来年度も新規四十四事業、拡充四十九事業が提案されています。  それでは、お伺いいたします。  先ほど述べてまいりました二度の財政危機を乗り越え、将来世代に負担を先送りしない財政運営を実践されてきた多田区長において、五期・二十年の締めくくりとなる、平成三十一年度予算に込められた思いについてお聞かせください。  次に、新庁舎の建設について、お伺いいたします。  新庁舎の建設については、船堀四丁目都営住宅建て替え、除却の計画に始まり、平成二十四年度の「公共施設のあり方懇話会」での議論、同二十六年度の「庁舎移転問題検討特別委員会」での、船堀四丁目都有地を移転候補地とする議決を経て、東京都との用地取得交渉が続けられてまいりました。  以降、最近までは思うような進展を見せず、時間だけが経過し、もどかしい日々が続いておりましたが、昨年十一月に多田区長が東京都の小池都知事と面会し、用地取得意向を伝えた頃から急展開を見せ、新年度予算では新庁舎建設の基本構想・基本計画策定に係る予算が計上されています。既に、基本構想・基本計画の策定を支援する事業者選定のためのプロポーザルも進行中であり、先週十五日には事業者からの申し込み受付が終了したとのことであります。  我々区議会も、今期の区議会議員としての責任を果たすべく、昨年の五月に「新庁舎建設検討特別委員会」を立ち上げ、他の自治体での庁舎建設に携わった事業者にご講演をいただきながら、その経験に学び、建設に向けた視点や諸課題について研究を深めてまいりました。  その特別委員会の中で特に感じたことは、建設までの道のりは自治体ごとに千差万別で、それぞれの前提条件によって手法が大きく異なるということであります。本区の場合は、取得交渉を進める都有地は、道路を挟んで分断されているだけではなく、周辺には共同住宅や店舗等が隣接しており、一筋縄でいかないことは誰もが容易に想像ができ、区の執行部も認めるところであります。  そうした状況の中で、基本構想・基本計画の策定に向けて事業者選定の手続きが始まり、策定委員会立ち上げ準備も進むと伺っております。先日の特別委員会での議論にもありましたが、「スピーディーさ」と「慎重さ」を両立させながら進めるべき大事業であり、いささか、動きが急である感は否めません。  今月上旬に、およそ六年ぶりに開催された「公共施設のあり方懇話会」でも、これまでの経緯や、近々に始まる基本構想・基本計画の策定、更には本庁舎の跡地利用についても並行して検討する旨の報告がなされ、出席された皆さんは、区の意思表明として受け取ったことと思います。  ここで、お伺いいたします。  新庁舎についての詳細な検討は、これから先のこととなりますが、区の歴史に刻まれる大事業に先鞭を付けた区長として、隣接民有地との協議を含む今後の展望について、どのような思いをお持ちか、また、本庁舎跡地については、どのような考えをもって、地域の更なる活性化や賑わいの創出につなげていくのか、お考えをお聞かせください。  次に、児童文学館の建設構想について、お伺いいたします。  本区で幼少期を過ごされた児童文学作家・角野栄子さんが、昨年、児童文学のノーベル賞とも言われる「国際アンデルセン賞・作家賞」を受賞されました。  区ゆかりの著名人が世界的に権威ある賞を受賞したことは大変誇らしく、多田区長は、これを機に、角野さんの功績を何かしらの形で残せないか、思いを巡らせていたと伺っております。その第一弾として、昨年の区議会第四回定例会で成立した「江戸川区区民栄誉賞表彰条例」の最初の受賞者として先月表彰され、表彰式後の講演会も大勢の方で賑わっておりました。  そして、新年度予算には、総合レクリエーション公園の展望の丘を建設候補地とする児童文学館建設構想関連が計上されております。基本コンセプトには、角野さんの世界観と功績を後世に残すこと、文学の素晴らしさを発信することが挙げられ、二〇二二年度の開館が予定されています。  国際アンデルセン賞の授賞式後、昨年十月に角野さんと多田区長が面会し、その後の十二月には、建設候補地となった展望の丘を共に見学されたと伺っております。  総合レクリエーション公園の一角にある展望の丘は、東京ディズニーリゾートを目の前に臨む眺望に恵まれた場所ではありますが、大型の共同住宅が立ち並ぶロケーションで、決して交通の利便性が高いとは言えず、また、角野さんが育った小岩とも深い関連はございません。  つまり、この構想自体は大変素晴らしいものでありますが、交通の利便性や周辺環境との調和といった、マーケティング的な発想を含みながら候補地として選択されたのか、開館に当たって幾つかの課題があると認識しております。私も国内外問わず、記念館や博物館、美術館などを訪れたことはありますが、それぞれ、単に空いた土地へ建設されたというわけでなく、人々の動線やその場所へのゆかりを含め、緻密な計算に裏打ちされた根拠があって建設されております。  そこで、伺います。  児童文学館の建設に当たり、区長はどのような狙いを持って候補地としたのか、また、ラムサール条約湿地に登録となった葛西海浜公園や、いよいよ来年に迫った「東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会」に向けて整備が続く、カヌー・スラローム競技場との有機的な関連付けなど、私がかねてから申し上げているような、区のイメージアップや人を呼び込むという視点からの検討は十分になされたのか、お考えをお聞かせください。  次に、「専門職大学」の設置構想について、お伺いいたします。  近年、近隣の足立区や葛飾区では大学の誘致に成功し、周辺は大いに賑わっております。商業地である北千住駅前に建つ「東京電機大学」や、学園都市の様相を呈する金町駅至近の「東京理科大学」は、その成功例と言えます。  本区も長年、大学誘致を望んでまいりましたが、ここにきて、学校法人・滋慶学園による「専門職大学」の設置計画が打ち出されました。  「専門職大学」は、学校教育法の改正によって五十五年ぶりに新たに創設された大学制度で、職業に直結する教育を主眼とするものであります。区としては、滋慶学園の申し出を受けて、旧小松川第二小学校用地を貸し付け、滋慶学園としても二〇二二年度の開学を目指して鋭意準備を進めていくと伺っております。  本区にとって、大学誘致は悲願であり、千名の学生が通い・学ぶということは、地域を活性化し、周辺に様々な効果をもたらすものと期待しております。  区は、国が東京一極集中を是正するがために成立させた、特別区における大学定員抑制の法律の例外規定を活用するとともに、建設候補地の学校用地としての規制をより柔軟に運用できるよう調整するなど、構想実現に向けて傾ける情熱は並々ならぬものがあります。  ここで、お伺いいたします。  大学が設置される場所は、再開発事業による共同住宅が立ち並び、憩いの場である大島小松川公園にも近い環境であります。区としては、地域と大学の関係をいかにして取り持ち、大学側から提案があった地域貢献を含め、区の新たな魅力創造や賑わい創出につなげていくのか、また、設置構想が実現した後の将来ストーリーをどのように描いているのか、区長のお考えをお聞かせください。  最後に、区議会本会議での多田区長への最後の質問として、これからの区政に対する思いについて、お伺いいたします。  これまで述べてまいりましたように、この二十年間で、江戸川区だけでなく、地方自治を取り巻く環境、国のありようや世界の動向は目まぐるしく変わってまいりました。そして今後も、その変化の流れは確実に激しさを増し、我々は様々な壁にぶつかることでしょう。  本区の人口は、間もなく七十万人に達しようとしておりますが、国全体の傾向として少子高齢化は一層進み、人口減少も更に加速する中、ヒト・モノ・カネが集中する首都東京に向けられる目は、厳しさを増していくことに違いありません。  社会経済状況が複雑化していく中、多田区長は今後どのような区政を期待し、区民生活をいかにして支えていくことを期待するのか、次なるビジョンを語り示すのは新しい区長の役割となりますが、五期・二十年の重責を務め上げられてきた、多田区長の視点で、未来の区政への熱いメッセージをお聞かせください。  以上で、第一回目の質問を終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。
         〔区長 多田正見君登壇〕 ◎区長(多田正見 君) 私の任期の終息に当たりまして、様々な角度からご質問をいただきました。大変に過分なお言葉もいただきまして、恐縮をいたしております。  まず、私が務めました五期・二十年をどう総括しているかと、こういうご質問でございました。私も、就任以前に培われました江戸川区の素晴らしい体質、あるいは土壌というものをしっかりと踏まえまして、その上に立って新しいこの江戸川区をどのようにつくり上げていくかということについて、長期構想も定めたりいたしまして、区議会の皆様方はもとよりでありますけれども、区民の方々にも大いにご理解をいただきながら、共育・協働の理念を中心といたしましてお互いに努力をしていこうと、こういうことで区政を進めてきたところでございます。  おかげさまをもちまして、平成三十年ということでございましたけれども、私の二十年は、ほぼこれに重なっておりまして、江戸川区の平成の歴史は、私の区政の時代でもあったというふうに思っているわけでございます。この間に目覚ましい発展も遂げてまいりまして、私どもといたしましては、理想の地域社会に大いに前進をしたと、そういうふうに理解をしているところでございます。こうしたことも、共育・協働という理念をもとに多くの区民の皆様、それから江戸川区政、もちろん区議会の皆様共々に最善を尽くしてこの目標を達成しようということで努力をしてきた、その成果の結果だというふうに思っているところでございます。つまり、そうした理念のもとで多くの方々が力を込めて、力を尽くして前進をしてきたその成果が今日あると、こういうふうに私は思っているところでございます。  そういう意味におきまして、江戸川区民はもとよりでありますけれども、区議会の皆様方に対しましても、心から敬意を表し、また感謝をしているところでございます。それが私の心中であろうと、そういうふうにご理解をいただければというふうに思っております。  三十一年度予算についてでありますけれども、当然のことながら、招集のご挨拶でも申し上げましたけれども、江戸川区のまちづくりにおいて、健全財政ということは必須の条件でございます。これが江戸川区政の根幹になければなりません。そういう意味におきまして、今回の予算編成におきましても、このことをしっかりと念頭に置きまして、あくまで健全な財政運営を目指すと、こういうことを背景にいたしまして、優れた施策を今日的に積み上げながら、更に区民の皆様方の期待に応えられる区政を進めていくと、こういうことを考え方の中心におきまして、予算編成を進めてきたところでございます。財政健全化の成果も、長い年月の間に培われまして、大変全国的にも高い評価を受ける位置にあると、こういうことでございます。これも区民の皆様や、あるいは議会の皆様方の大変なご協力のもとで成し遂げ得たことでありまして、私も大変ありがたいことであると、そのように思っているところでございます。ツケを先送りしないということは、一つはお金の面もありますけれども、更には課題を先送りしないと、こういうことがございます。したがいまして、なすべきことは、しっかりと早くやっていくと、こういうことが大変重要なことでございまして、今回の予算におきましてもそうしたことを念頭に置きまして、数々あります課題につきましても、できるだけ早くこれに着手をして、成果を上げていく。そういうことに十分耐え得る予算にしていこうと、こういうことでございまして、そうした予算編成をしたつもりでございます。  それから、新庁舎の建設についての問題でございます。確かに私ども、大変もどかしい思いをしたわけでございますけれども、船堀四丁目の土地について、都営住宅が、やがてこれはなくなるということはわかっておりましたので、そのことにつきましては、早くから様々な手を打っていたわけでございますけれども、東京都も知事がかわることによりまして、相当様々な課題がありまして、こうしたことを東京都に働きかけながらも、なかなかそうしたことに対して確たる態度表明をしていただけなかったということがございまして、私どももそういう意味におきまして、かなり時間のロスがあったということを感じているわけでありますけれども。先般、都知事と会いまして、そのことについて大変前向きなご理解ある言葉をいただきましたので、このところで一気にこれを進めたいと、こういうことでございます。拙速ということはいけませんけれども、慎重に、しかも入念に、そして堅実にこの計画をしっかりとつくっていきたいと、そのように考えているところでございます。しかしながら、この庁舎建設の問題は、なるべく早くこれを完成させることによりまして、区民の皆様が新しい江戸川区の魅力、あるいは象徴とも言えるべき庁舎問題を立派に仕上げるということが、区民的な大きな大きな課題でもありますので、これをなるべく早く着実に進めていくということが当面の大きな課題であると、そういうふうに思っているところでございますので、これを区民の皆様とともに、より良いものとして完成に近づけていけますように努力をするということでございます。  当然、現庁舎の跡地の問題がございますけれども、この庁舎も年間百万人の方々が来られるところでございます。そうした拠点がなくなるということは、これは地域にとっても様々な影響が出てまいります。したがいまして、こうしたことに対して従前と変わらない賑わいと活力をここに求めていくということは当然のことでございますので、こうしたことを踏まえながら、跡地の活用につきましては十分地域の皆様方の、この周辺地域だけでなく、江戸川区全体の注目するべき次なる活用を図っていきたいと、そのように思っておりまして、新庁舎の建設と同時並行で検討を進めると、こういうことになってまいりますので、区民の皆様、あるいは議会の皆様から大いなるご意見やご提言をいただきたいと、そのように思っておりますので、どうかこの点につきましては、よろしくお願いをいたします。  それから、児童文学館のことであります。角野栄子さんは、国際的な大変な賞をお受けになりましたので、ぜひともこの功績を永久に称えまして、そしてまた、これからもこの業績が後世に活かされるように、角野栄子さんの考え方、哲学、あるいは文学観、そういったものを十分この施設にとどめながら、大いに活用していただけるような、そういう施設をつくりたいということで、角野さんともお話をしてきたところでございます。特に、児童文学というジャンルにおきまして、角野栄子さんは世界的にも出色の作家でございますので、こうしたことを十分踏まえて私たちは周辺の地域だけの問題でなく日本、あるいは国際的にも注目されるべきこうした児童文学館をつくれたらと、そういうふうに思っておりまして、これは角野さんも大いに賛成をしてくださっておりまして、角野栄子さんのこれからもいろいろお知恵もいただきますけれども、お互いに、角野栄子さんも私どもも、素晴らしいものをつくりたいという点においては全く意見が一致しておりますものですから、これからも協議を進めていきたいと、そのように考えているところでございます。  葛西の総合レクリエーション公園の展望の丘につくるということにつきましては立地ということを考えていきますと、様々に、先ほどもおっしゃいましたように、交通の問題とか、あるいは周辺の住宅の状況でありますとか、いろいろあろうかとは思いますけれども、しかし、そういうことをはるかに超えて、素晴らしい立地としての価値があるところだと、そういうふうに私たちは見ておりまして、児童文学館という性格からいきまして、環境とぴったり合うところだというふうに、私ども思っていたわけでありますけれども、このことにつきましても角野さんは大いに賛同してくださいまして、大変な喜びようでございまして、ぜひ、あの地を候補の地として考えたいと、そういうこともおっしゃっていただいておりますので、これから様々なご意見も皆様方からお伺いをいたしますけれども、とりあえずは、当人であります角野さんのお話を十分聞かせていただきながら進めてまいりたいと、そういうふうに思っているところでございます。  それから、専門職大学の誘致でございます。これは、お話にありましたように、我が国においては五十五年ぶりの法的な改正でございまして、新たに設置をされる大学でございます。とりあえず平成十九年には、全国で三つの大学がこの許可を受けると、こういうことになっているというふうに承知をしております。これから私どもが共に構想を実現しようとしております滋慶学園につきましては、これから文科省に申請をするという段階でございますので、まだ決定しているわけではありませんけれども、こうした大学を目指して、これから共に努力をしていこうと、こういう段階にあるところでございます。江戸川区もかねてから大学誘致につきましては、様々な検討を進めてまいりましたけれども、ここで滋慶学園から土地の貸与についてお申し出がありましたので、そのことについてお応えをするという形でこの課題を実現していきたいと、こういうことでございます。恐らく、滋慶学園のこれまでの実績からいたしますと、相当優れた教育の機関になると、そういうふうに私ども期待をしているところでございます。当然、地元の皆さんのご理解もいただかなければなりませんので、この点につきましては、大学当事者と十分意見交換、あるいは周辺の状況とマッチするような、融合できるような、そういう大学として、私どもも取り組みながら育てていかなければならないと、そのように考えているところでございます。素晴らしい日本の国におきましても、有数な大学として存続していくことができますように、私たちも全力を尽くしてこの構想には共に邁進をしてまいりたいと、そのように考えているところでございます。  最後にご質問をいただきました、私が任期を終えまして、その後、しかるべき方に後を継続してお願いをするわけでありますけれども、私がこれからの江戸川区に対してどのようなことを望んでいるか、あるいは思い描いているかということにつきましてのご質問がございましたけれども、申すまでもありません。江戸川区が培ってきた大いなる地域力を活かして、最大限にこうした力をもって、より完成度の高い地域社会を目指して共に努力をする、そういうことを一丸となってできる江戸川区、そういう区であってほしいと、そのように願っているところでございます。  いろいろご質問いただきましたけれども、十分に意を尽くしてお話しできないところもありますけれども、とりあえずのお答えとさせていただきます。誠にありがとうございました。  一点、訂正をいたします。私が二〇一九年に、専門職大学は三大学が認められるということを申し上げますところ、平成十九年と言ったと思います。二〇一九年でございますので、改めさせていただきます。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 福本光浩君。 ◆三十番(福本光浩 君) それぞれの質問にご丁寧にご答弁をいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。詳細につきましては、二十六日から始まります予算特別委員会の中で、今の多田区長のご答弁をもとに、また質疑・議論を深めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。  最後に、多田区長におかれましては、本当に五期・二十年という長きにわたって区政を引っ張っていただきました。本当に感謝を申し上げますし、区長職を離れたとしても、大所高所から江戸川区を温かく見守って、そして力強く支えていただければと思います。  以上をもちまして、私の質問を終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 次に、三十七番、竹内 進君。      〔三十七番 竹内 進君登壇〕 ◆三十七番(竹内進 君) 私は平成三十一年第一回定例会に当たり、区議会公明党 を代表して、通告に従い当面する諸課題について質問いたします。  区長並びに教育長の誠意ある前向きな答弁を期待するものであります。  二〇一九年、平成が終わりを迎えようとしています。振り返れば平成の始まり、一九八九年はベルリンの壁の崩壊など、国際社会が激しく揺れ動く中でのスタートでした。東西冷戦が幕を閉じ、新たな国際秩序が模索される中で、我が国が国際社会の平和と安定にどう臨んでいくのか、世界の中の日本のあり方が問われた重大な転機でありました。  そして今、世界は欧米をはじめとする多くの国では、IT化とグローバリズムによって拡大した貧富の格差などによる潜在的な不安や不満が、国民を保護主義、排外主義へと走らせ、社会の分断や対立を生み出しています。  その中にあって、我が国も人口減少や少子高齢化という大きな不安を抱えていますが、自公政権による「政治の安定」と「経済の好循環」による雇用、所得環境の改善によって、景気経済の堅調をもたらし「社会の安定」へと繋がっているところです。  さて、本区におきましては平成二十九年度決算において、経常収支比率は適正水準の七〇%台を維持し、基金残高は過去最高の一千八百三十億円、区債残高は過去最低水準の百三十九億円となりました。  平成三十一年度の予算案は一般会計二千四百七十一億円余で、特別会計を合わせると、総額三千六百七十三億円余の予算案が編成されました。  健全な区財政を維持しつつ、区民生活の更なる向上に向けて、新規・拡充事業については新規四十四、拡充四十九、合わせて九十三項目を数え、まさに区民生活に直結した暮らしを守る予算であり、これも多田区長の進めてきた「健全財政」の堅持によるものと高く評価できる予算となっております。  具体的には、新庁舎建設、専門職大学の誘致、子どもの成長支援、私立幼稚園の保育料補助、中小企業の支援策、地域包括支援センター増設、発達障害支援センター開設、教育環境の整備など時代の要請に即し、区民ニーズにかなったものであります。  さて、多田区長におかれましては、今期をもって勇退されることを表明されました。  二十年間にわたる足跡を知るだけに複雑な心境であります。  しかしながら、改元を目前にして新しい時代にふさわしい人材にバトンタッチをしていくという区長のご英断を敬意をもって重く受け止めているところです。  多田区長が就任以来、強い決断をもって健全財政を築き上げたこと、また、次世代に繋がる素晴らしい政策を責任をもって次々と打ち出されてまいりました。  心からご苦労様でしたと申し上げさせていただきます。  さて、平成三十一年度予算は、多田区長の最後の予算編成であります。  そこで、どのような思いで今回の予算編成に当たられたのか、ご所見をお伺いいたします。  次に、新庁舎建設と船堀のまちづくりについて、お伺いいたします。  区議会では、平成二十六年度に「庁舎移転問題検討特別委員会」を設置し、本件に対する区民参加の「公共施設のあり方懇話会」も参考にしながら、「船堀四丁目都有地」を移転候補地として議決しました。その後、新庁舎建設用地の取得に向けた東京都との交渉を注視しておりましたが、本年度、新たに「新庁舎建設検討特別委員会」を議会に設置し、一、新庁舎の建設に関する事項、二、現庁舎跡地の利活用に関する事項、について所管事務調査を続けてまいりました。日本の複数の名だたる設計・施工の専門家を外部講師に招き、座学勉強会を重ね、新庁舎建設についての調査検討を特別委員会で重ねてまいりました。庁舎建設のみならず、庁舎を取り巻くまちづくりの幅広い検討の大切さ、そして、庁舎跡地の活用と合わせて、両地区、ひいては、江戸川区全体の賑わいの創出に繋げていく重要性を改めて認識したところです。  考えてみますと、まちの賑わいは人々が集い、また活発に往来することにより生まれることは、今も昔も変わらないようです。かつての船堀は新川の流れとともに栄えました。新川は船堀川とも呼ばれ、利根川からその河口付近で西へ分かれる内河川で、中川に通じていました。江戸から行徳に至る航路でもあり、江戸に物資を運ぶ輸送路でもありました。寛永六年に、船堀川の二之江村、現在の三角あたりから以東に直線の水路が開削されました。これにより新川と呼ばれるようになり、旧水路を古川と呼ぶようになりました。  江戸小網町と行徳を結ぶ行徳船が通い、成田参詣の人々が盛んに往来しました。また、利根川から銚子方面へ付け替えられたことによって、奥州から江戸へ運ばれる貨物が利根川をさかのぼり、江戸川を下って、新川を経て江戸へ入ったのです。江戸の町の発展に従って、人を運び、荷物を運んで賑わいを見せ、新川沿岸には、味噌、醤油、酒を売る店や料理屋が繁盛していたそうです。  明治になると、蒸気エンジンをもつ利根川丸や通運丸などの定期船が乗り入れるようになり、水上輸送路として賑わいました。通運丸は、外輪船という姿からか、大変な人気だったらしく、当時の錦絵にも描かれました。  今や、船堀地区は、現在、都営新宿線が通り、目まぐるしい変貌を見せています。船堀地区は、昭和五十八年に都営新宿線船堀駅が開設以来、人口が年々増加の一途をたどっております。この駅周辺は、地区計画・用途地域などの変更により、タワーホール船堀をはじめ、トキビルなどの高層住宅、商店等々が混在する元気な地域へと発展し続けてまいりました。船堀駅を利用する方々の乗降客も、平成二十九年度で一日平均六万三千人余りとなっております。  そして、近未来の船堀は、人々が集い、また活発に往来する街の中心核となる新庁舎建設を契機として、かつての賑わいをはるかにしのぐような、洗練され、利便性が高い、地域住民が誇れる新しい船堀となっていくと思います。新しい船堀のまちづくりのために、区と住民、そして区議会が心を合わせて、理想の計画をつくっていかなければならないと、決意を新たにしているところです。  そこで、質問します。昨年十一月、区長と都知事による面会が実現し、区としては新庁舎建設について具体的な検討に着手できる状況が整ったとの判断から、平成三十一年度予算に、初めて「新庁舎建設基本構想・基本計画策定」に係る経費が計上されました。いよいよ具体的な計画策定に着手する時期が来たわけですが、今後の検討の進め方について、お伺いいたします。「新庁舎建設基本構想・基本計画策定」については、いつ頃までにどこまでの計画をまとめていくのか。また、船堀のまちづくりについてどのようなお考えか、区長のご所見をお伺いいたします。  次に、専門職大学誘致と小松川地域の関わりについて、お伺いいたします。  我が会派の同僚議員が以前より何度か、大学を誘致し、教育・学術都市江戸川を目指してはどうかという提案をしてまいりました。  この、本区の悲願とも言うべき大学誘致については、かつては、電気通信大学などを中心に、十四大学と企業など二十四機関が参加した、スーパー連携大学院構想などの動きもありましたが、実現に至りませんでした。  更に、平成二十七年の秋頃から、東北大学会計政策大学院が、平井に拠点を設けるなどの動きがあり、翌、平成二十八年の春頃から、旧平井第二小学校の校舎を借りて開校されました。  そして、昨年、本区内で三十五年の長きにわたり専門学校を開校・運営している学校法人の計画に基づき、四年制の専門職大学開設の相談を受けたと仄聞しました。区はこの相談を前向きに受け入れ、今回の新年度予算に、想定される候補地の土地鑑定評価に要する経費が計上されました。  江戸川区に大学が誘致され、若い学生が集まるようになれば、地域に若い息吹と斬新な文化が生まれます。また、レジャーやファッション、飲食などの地域経済効果も期待できます。とりわけ、計画されている大学は「専門職大学」とのことで、実践的な職業教育に重点を置いた仕組みとして、改正学校教育法により制度化された四年制大学でありますから、大学の特徴を活かした地域との連携事業により、新しい江戸川区の活力を本区にもたらすことが期待され、産業の活発化など、様々な可能性が開けてきます。  緑と水辺の素晴らしい環境を持つ本区で、学生が安心して快適に勉学に励むことができれば、若い人の本区のイメージも更によくなり、将来の定住意向にも繋がり、次の世代が家族を本区内で持ち、子どもが学ぶことになれば、区民の教育に関する関心も、将来に向かって更に高まると思います。  そこで、お伺いいたします。今回の専門職大学の誘致の経緯や概要及び地元小松川地域との関わりについて、区長のご所見をお伺いいたします。  次に、一月二十三日に、江戸川区区民栄誉賞第一号を受賞されました、国際アンデルセン賞受賞作家、角野栄子さんの功績を後世に残すための、児童文学館建設について、お伺いいたします。  授賞式後の記念講演会では、かくしゃくと素敵なたたずまいで登場され、歯切れの良い口調で語られ始められました。  区民栄誉賞受賞について光栄であると語ってくださり、三歳から二十三歳までを北小岩で過ごされた思い出を振り返られ、六十年以上も前の江戸川河川敷での冒険の様子、その時代の風景や人々の営みが、目に浮かぶようなお話をされました。  その原風景は、作品の中で反映されているとのこと、うれしい限りです。  読書好きで、想像力豊かな角野さんの作品は、誰もが作品の中に入り込み、自身が主人公になったように、一緒に世界を広げていけます。  さらに、記念講演会では、今後小岩を舞台にした物語を書いてみたいと語られ、新たな楽しみを待ちわびる思いであります。  さて、昨年の第四回定例会でも会派としてお聞きいたしましたが、角野栄子さんの功績を顕彰する文学館について、お伺いいたします。  角野さんの世界観を表現すると共に、文学の素晴らしさを発信できる児童文学館の建設構想を策定する予算案が提示されています。  今後、その構想を経て、設計・建設工事と進み、施設開設は二〇二二年度中と聞いております。どのような施設になるのか、今から楽しみであります。  予定地とされるなぎさ公園展望の丘は、総合レクリエーション公園の一番東側にある、ポニーランドや遊具広場などが近接し、展望の丘は小高く旧江戸川などの素晴らしい景色を臨むことができる場所です。「魔女の宅急便」の主人公、十三歳のキキが、親元を離れ、ひとり立ちするにふさわしい、すてきな丘です。四月下旬から五月上旬には、五十五品種一万株のツツジが咲き誇り、美しい丘の新名所となるでしょう。  そこで、区長にお伺いいたします。  これまで、その児童文学館の構想について、角野栄子さんと言葉を交わされていたと思いますが、角野さんはどのようなイメージを語られ、それを区長はどのように受け止められたのでしょうか。  ご所見をお伺いいたします。  次に、昨年十二月十四日に決定された「江戸川区水害ハザードマップ」についてお伺いします。昨年、八月二十二日に発表のあった「江東五区大規模水害広域避難計画」を受け、本区独自の計画である「ハザードマップ」と「わが家の広域避難計画」が作成されることになりました。検討委員会の片田敏孝委員長をはじめ、各委員の皆様のご努力に対し、深甚なる敬意を表したいと思います。  本計画の最大の特徴は、誰もが想像したくない最悪の被害想定にあえて踏み込み、広域避難にまで住民の防災意識を高めようとする取組みであり、これは災害対策の大転換ではないでしょうか。釜石の奇跡を生んだ「率先避難者たれ」を標榜する片田先生ならではの思い切った対策だと思います。  振り返って、昨年の西日本豪雨では、避難行動をとらず逃げ遅れたために被害が広がりました。気象警報や避難勧告等の内容や在り方も見直されました。住民自ら大水害が起こったら私たちの街は「どうなるのか」、命を守るために「どうするのか」という現実を率直に直視しなければ、具体的な避難行動には繋がりません。今後、避難先や避難手段の検討に繋ぐためにも現実直視の啓もう活動が急がれます。そこで、一点目の質問は、このような啓もう活動について、具体的にどのような取組みを検討されているのでしょうか。ご所見をお聞かせください。  次に、ご病気や寝たきり、障害などにより、避難行動が困難な方々は、退避施設である小・中学校や近くの頑丈な高い建物に緊急避難せざるを得ないことも考えられます。命を守るために、ご家族や普段からの地域コミュニティによる共助での具体的な行動が必要です。そこで、二点目の質問は、避難困難者対策の具体的な取組みについてご所見をお聞かせください。  過去の本会議でも同僚議員が訴えたように、広域避難所として関東近県の具体的な公共施設を指定するための協議を急ぐ必要があると思います。例えば、浸水域外の高台にある公立小・中学校等の受け入れを国を挙げて協議すべきではないでしょうか。三点目は、具体的な広域避難所対策について、今後の方針などご所見をお聞かせください。  次に、自主防災組織の更なる充実・強化に向けてお伺いします。  自然災害が頻発し激甚化する中、住民に最も身近な地域の防災力を高めるため、自主防災組織の充実と強化に力を入れる必要があります。  万一の事態に対する備えは、自分で身を守る「自助」。地域や近隣で協力し合う「共助」。行政による「公助」の三つが一体となって機能してこそ大きな効果があります。とりわけ人口減少と少子高齢化が進むことを考えれば、地域住民による協力体制をどう構築し維持していくかは喫緊の課題であると考えます。  そこで注目されているのが、自主防災組織です。この組織は、日頃は防災訓練の実施や危険箇所の確認、災害時には初期消火や住民の避難誘導、負傷者の救出に尽力します。昨年夏の西日本豪雨や一昨年の九州北部豪雨では、訓練を生かした声掛けにより住民の早期避難に繋がったケースも報道されています。  主に町会・自治会、マンションの管理組合などの単位で設置されており、全国で十六万五千団体余りに上ります。本区においては町会・自治会など二百五十一団体が登録されています。  しかし、あくまでも地域住民による運営であることから、活動内容は地域によって様々で、更なる充実に向けて取り組んでいく必要があります。  一つは、防災訓練など日頃からの参加者を増やしていく工夫が必要であると思います。「住民の防災意識が低い」、「若年者の参加者が少ない」、これらは、消防庁のアンケートに寄せられた回答の一部です。  そこで、お伺いします。  人口減少と少子高齢化ヘ向かう中で、地域住民の協力体制の構築と維持が課題であると思います。また、自主防災組織の活動は、どうしても地域差や活動内容などに濃淡が出てしまいます。  さらに、防災訓練など日頃の活動参加者の増加、防災意識の向上などが重要と考えます。自主防災組織は地域防災の要であります。更なる充実・強化に向けて区長のご所見をお聞かせください。  次に、UR団地を活用した地域福祉拠点のさらなる創出について、お伺いいたします。  本区では、「なごみの家」を拠点とした地域による支え合い・助け合いの機運の高まりのもと、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる地域づくりが進められていることを評価いたします。  少子高齢化が進行する中で、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には、本区において約九万人、区民八人に一人が七十五歳以上の方となることが見込まれております。  地域において医療、介護、住まい、生活支援、介護予防を切れ目なく一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築は、高齢になっても住み慣れた地域で適切なサービスを利用して、尊厳を保持しながら自立した日常生活を送りたい区民の共通の願いを実現するものであります。  一方、本区における高齢の単身世帯、夫婦のみ世帯が増加し、地域で支えや見守りが必要な熟年者が増加する中、今後の財政状況をも踏まえれば、熟年者の多様な生活ニーズに応える仕組みづくりが喫緊の課題であります。  行政を中心とした「公助」や介護保険などの「共助」だけでなく、基本を「自助」としつつ、多様な主体と本区が協働しながら地域全体を支え合う「互助」の体制づくりが求められており、区民一人ひとりが「我が事」と捉えて役割をもって、地域が「丸ごと」繋がることで、誰もが地域・暮らし・生きがいを共に創り、高め合う地域共生社会を構築する必要があります。  こうした状況下において、これまで本区では地域コミュニティを活かしたサークル活動などの「生きがい」づくりに取り組んできたところであり、くすのきクラブ、リズム運動、くすのきカルチャー教室、シルバー人材センターなど誇れるものが多々ある中で、今後はより一層、江戸川オレンジカフェ・介護者交流会など、家族等が集い情報交換や交流できる場を充実させる必要が求められます。  さらには、全ての熟年者が自ら自分に合った方法で、介護予防に取り組むことができる地域づくりを推進する必要があり、にこにこ運動教室や口腔ケア健診などの事業展開の充実に期待しているところであります。  この期待を迅速に具現化するには、より一層の活動場所・集いの場の確保が重要であり、これらの取組みによって、今後の「地域共生社会」の熟成を左右するものであると言っても過言ではないと考えております。  その上で、区として、福祉の向上をより図っていくための地域における活動場所等の確保、地域における福祉拠点の必要性が重要と考えます。  さらに、福祉拠点の創出に当たって、多様な主体と本区が協働しながら地域全体を支え合う「互助」の体制づくりの視点からお伺いいたします。  本区には、八つのストック活用できるUR賃貸住宅があり、これらを地域資源として捉え、例えば団地内のラウンジや集会所を活用していくといった手法で、福祉拠点を整備していくといったことも有益と考えられます。  そのためには、多様な主体の一つとして独立行政法人都市再生機構との連携強化を図ることも、地域福祉拠点のさらなる創出に寄与するものと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。  最後に、学校における働き方改革の推進について、お伺いします。  先月二十五日、中央教育審議会は、学校における働き方改革の方策を文部科学大臣に答申しました。文部科学省は答申も踏まえ、学校と社会の連携の起点・つなぎ役として、学校における働き改革のための取組みを進めていくとしています。文部科学省には現場の声を真摯に受け止め、実効性のある取組みとなるよう期待するものです。  翻って、本区の学校における働き方改革については、我が会派も重ねて質問してまいりました。その上で、江戸川区教育委員会は、昨年十月に「学校における働き方改革プラン」を発表し、併せて江戸川区立中学校における運動部活動の方針も示しました。働き方改革プランの目的は、「教員の長時間勤務を是正することで、「心身の健康」「子どもたちと向き合う時間」「誇りとやりがいを持って勤務できる環境」を確保し、質の高い学校教育の維持向上により、子どもたちの豊かな学びと成長を支えていく。」としており、プランの目的が達成され、子どもたちの豊かな学びと成長を支えられることを大いに期待するものです。  さて、新年度予算に目を転じれば、二十一世紀にふさわしい学校教育の推進として、第一に、教員の働き方改革が挙げられています。関連した新規事業では、一、スクール・サポート・スタッフの全校配置。二、部活動指導員の配置として、非常勤職員を中学校全校に新たに配置。三、教職員出退勤システムの導入が図られ、加えて拡充事業では、クラブ・部活動等外部指導員である有償ボランティアの派遣回数の上限を撤廃するなど、プランを実行するための予算化がされています。  そこで、教育長に二点お聞きします。  一点目は、学校における働き方改革プランの実現に向けて、新年度予算について具体的にどのように取り組まれるのか、お聞かせください。
     また、プランの基本方針には、五つの視点の取組みが示されていますが、四月以降も検討を進めねばならない事項も数多く残されています。そこで二点目に、プランの基本方針を実現するために、どのように取り組まれるのか、教育長のご所見をお聞かせください。  以上で第一回目の質問を終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。      〔区長 多田正見君登壇〕 ◎区長(多田正見 君) 当面する大きな課題につきまして、様々な角度からご質問をいただきました。  まず、三十一年度予算編成についての思いということでございましたけれども、先ほどもお話を申し上げましたけれども、今進めております諸課題につきまして、これをなるべく早く完成にもっていくと、こういうことのために、積極的な取組みをしようということでの予算を編成しておるところでございます。早期に様々な課題を完結することによりまして、区民の皆様方に成果を十分に享受していただくと、こういうことを念頭に置きましての予算とさせていただいたということでございます。できるだけペースを上げるということでありますけれども、もちろん拙速は避けなければいけませんので、十分慎重に検討し、これに構えていきたいと、そのように思っているところでございます。  次に、新庁舎の建設についてでありますけれども、当然のことながら、新しい時代に向けて新しい庁舎が江戸川区の一つのシンボルとして魅力ある区の象徴として存在をするという、そういう庁舎にしたいと思っておりますけれども、これは物理的なものだけではなく、多くの区民の皆様の心のよりどころとして真価を発揮していくという、そういう場としたいと、そういう庁舎として十分な施設にしていきたいと、そのように考えているところでございます。  今後の進め方についてのスケジュールその他につきましては、所管の部長からご質問にお答えをしていきたいと思います。  それから、専門職大学でありますが、専門職大学につきましては、先ほどもお話を申し上げましたけれども、昨年の六月に専門職大学の理事長さんであります浮舟さんという方からいろいろお話を聞かせていただきました。もともとこの滋慶学園は、大阪で発祥いたしましたけれども、東京に進出する際に、まず江戸川区に拠点を構えたと、こういうことでございまして、できればこの大学も、そうしたことにちなみまして、江戸川区でぜひやりたいと、こういう強い要望を私に対してお話をされました。そうしたことから私どもも、まず場所の問題でありますので、今、二小松の小学校の跡地を活用していただくということが最適だということを考えまして、共に協力をしてこの構想を実現していこうと、こういうことにしたということでございます。当然のことながら、国の内外から多くの学生が集まってまいりまして、勉強の場としてここで様々な活動が行われるわけでありますので、地域の活性化はもとよりでありますけれども、大変江戸川区にとっても賑わいの中心となって、様々な良い影響をもたらしてくれると、そのように期待をしているところであります。  それから、児童文学館でありますけれども、角野栄子さんのお言葉を借りれば、この施設を子どもたちにとって夢が膨らむような、そして、そこで素晴らしい想像力が育まれるような、そういう場所としていきたいと、そういうことをおっしゃっておられまして、展望の丘というあの一角は、とてもそれにふさわしい場所だということをお話をしてくださっておりますので、ここを活用していきたいということに決めているところでございます。  それから、ハザードマップでございますけれども、三年間の検討を経まして、昨年の八月にハザードマップの作成をしたところでございます。これを、これから区民の方々にお配りをいたしまして大いに活用していただきまして、いざというときに備えていただくということになります。今日、叫ばれております大規模な水害、それから、それに伴う大規模な避難、広域的な避難という問題について、まだまだ区民の皆様方には唐突なお話だというふうに思いますけれども、これをしっかりと理解をしていただく必要がありますので、そうしたことに対する啓発・啓もうを全力を挙げてこれから進めていきたいと、こういうことでございます。当然、地域との連携がありますし、ただ、これは他地方、地域との連携の問題も出てまいりますので、これらにつきましても多くの課題を残しておりますけれども、これらにつきまして所管の部長からご説明をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。  それから、新しい福祉の取組みといたしまして、一つの例であると思いますけれども、URの団地を活用いたしました福祉の拠点、そういったものをつくってはどうかというようなお話でございます。大変いいお話だと思います。これにつきましては、UR団地も積極的な取組みを見せておりますので、私どももこれから大いに協力をしながら、そうしたところを増やしていくことができればと、そういうふうに考えているところでございますので、このことにつきましても取組みの現状を所管の部長からお話をさせていただきたいと思います。  学校におきます働き方改革の問題は、教育長からお答えをいたしますので、よろしくお願いをいたします。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 千葉教育長。 ◎教育長(千葉孝 君) それでは、私のほうから働き方改革についてお答えをさせていただきます。  この問題につきましては、昨今、大変重要な課題であるというふうに考えております。以前、二十九年度に東京都が行った調査によりまして、在校時間が週六十時間を超えると言われておりますけども、この過労死ライン、それを超える教員の実態が明らかとなりました。それを踏まえますと、やはり教員の勤務環境の改善というのは急務であろうというふうに考えております。  それを受けまして、本区では昨年の十月でありますけれども、学校における働き方改革プランというのを策定いたしました。内容につきましては、今ご質問の中に丁寧に触れていただいたとおりでございます。このため、できることから新年度予算のほうには計上をしております。どれも大変重要な取組みでありますので、今後、審議を経まして、新年度予算が認めていただけましたならば、早速四月から教員の負担軽減のためのスクール・サポート・スタッフや部活動指導員の配置、更には外部指導員の拡充等を行ってまいりたいというふうに考えております。また、出退勤管理システムにつきましては、七月の稼働に向けて整備を行ってまいりたいというふうに思っております。  あわせまして、基本方針実現に向けましては、教職員の役割の見直し、部活動の活動時間の上限、休養日の設定、学校閉庁日の設定などを、来年度から実施してまいりたいというふうに思っております。ただ、これらの取組みにつきましては、やって終わりというわけにはいきません。教員の長時間勤務の解消に向けまして、随時、その効果については検証を行い、必要に応じてまた見直しを進めながら、着実に取組みをどんどん推進してまいりたいというふうに思っております。  以上です。 ○議長(藤澤進一 君) 山本副区長。 ◎副区長(山本敏彦 君) 私からは新庁舎建設と船堀のまちづくりについてお答えをさせていただきます。  新庁舎でございますが、建設の基本構想・基本計画の策定委員会でございますが、三月中には第一回目を開きたいというふうに考えておりまして、今現在、立ち上げに向けて調整中でございます。検討項目といたしましては、新庁舎整備の基本理念、また基本方針、また新庁舎の関係の建設の計画だとか事業費、事業手法、スケジュール等についてご検討いただければというふうに思っております。私ども、一年間ぐらいかなと思ってめどを立てておりますけれども、これは会議の進め方、内容によりまして前後するかなというふうに考えております。いずれにいたしましても、当面一年間を目途として、策定委員会の先生方のご知見をいただきながら諸課題を整理してまいりたいというふうに考えております。  もう一点、船堀のまちづくりでございますが、新庁舎建設を機に、船堀エリアは行政の中枢機能を備えたまちとなります。当然に、更なる賑わいの創出に向け、全体を俯瞰しながらまちづくりを進めていくということになりますが、区の防災拠点としての機能の強化、あるいはタワーホール船堀と連携した区民交流に配慮した施設ということで、大きなまちづくりを考えてございます。このような形で議会、地元住民の皆様方、江戸川区民の皆様方と共に新たな形でまちづくりを進めてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(藤澤進一 君) 山口危機管理室長。 ◎危機管理室長(山口正幸 君) 私のほうから江戸川区水害ハザードマップについて、まず、ご説明させていただきたいと思います。  三点いただきました。まず、一点目の啓もう活動についてでございますが、江戸川区の水害ハザードマップですけれども、今までに経験したことがないような大規模水害に見舞われたら、どうなってしまうのか。どのような事態を迎えてしまうのか。また、その時どうすればいいのか。これを区民の皆様に正しく理解してもらうために、このハザードマップを昨年の十二月に決定させていただいたところでございます。今、ハザードマップについて印刷を進めておりまして、五月の中旬ぐらいにはハザードマップの配布について周知をさせていただき、五月中には区民の皆様全戸に配布をさせていただこうというふうに思っております。それに併せまして、様々、広報えどがわ等の媒体を使って、情報もしっかり流していきたいというふうに思っております。六月になりましたら、各事務所で説明会をやらせていただき、更には、その後、各町会単位でございますけども、更なる説明会もやっていきたいということを考えております。これらの説明会を通じて、区民のお一人お一人がその時にどういう避難行動をとればいいかということをしっかり理解していただけるまで、これは続けていきたいというふうに思っております。  避難困難者対策でございますが、これはいわゆる一般の方と一緒に大規模な水害ということでございますので、発災から少なくとも二日前、四十八時間前には避難の行動を開始していただきたい。支援者の方やご家族の方と一緒に逃げていただきたいというふうに思っておりますが、どうしても遠くには逃げられないご事情の方もいらっしゃると思います。そういった方については、近くの小・中学校の、いわゆる水没をしない階までに避難をしていただいて、もし水害に見舞われてしまったら、できるだけ早く救助をするというようなことを考えているところでございます。  三点目の広域避難所の指定でございます。これについては、今現在、江東五区で検討したときに、二百五十万人の方が水没してしまう地域にお住まいと。本当に多い人数をどうするかというのが大きな論点でございましたが、今現在は水害に見舞われてしまう方々に自主的に避難を促しておりまして、ご自分で親戚のお宅だとか旅館等宿泊施設を用意していただいて逃げていただく、水没しないエリアに逃げていただくというのを中心にしております。ただ、やはりそれでは公的避難場所はないのかというお声もいただいているのも事実です。ただ、余りにも多い人数でございますので、自主避難はしっかりしていただいた上で、さらに今、国と東京都におかれまして公的な避難場所についての検討会を行っているところでございます。これが来年度、三十一年度いっぱいぐらいで結論を出していこうというようなことで動いておりますので、この結論をしっかり見極めて、江戸川区としても公的な避難場所については段階を見極めて他区との連携を今後、具体化していきたいというふうに考えております。  あともう一つ、自主防災組織のご質問でございますが、震災時においては、今度震災のお話でございますが、初期消火ですとか、周りの方の救助活動、こういったものについては、自主防災組織の役割というのは非常に大きいものがあるというふうに思っております。そういう意味でも、今でもそうでございますが、地域防災訓練を消防署と私どもと連携して、一緒に地元の方と訓練を行っているところでございます。確かに、今、若い方が少なくなって、高齢の方が多くなっているのも事実でございますが、いざというときにやはり命を守る行動をとれるように、こういった訓練は本当に大事なものでございますので、みんなで助け合えるような意識啓発をしっかりやっていきたいというふうに思っております。さらには、今、避難所運営協議会を立ち上げているところでございますので、こういったものも中心にしながら、地域力を活かした防災活動がとれるように、頑張ってまいりたいというふうに思います。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 岡村福祉部長。 ◎福祉部長(岡村昭雄 君) 私のほうからはUR団地を活用した地域福祉拠点の更なる創出ということで、お答えさせていただきたいと思います。  区長のほうからも申し上げましたように、URの団地の中の集会所も含めて、いろいろな場所で地域の方が集う場所であったり、拠点ということでいろいろな場所を活用することができるというのは本当にありがたいことだなというふうに思っております。例えば、下小岩自治会ではほっとサロンとかいったものを、地域の熟年者の方が集う場所、地域の方がつくっていたりしてございます。またそういったことが幾つかのところで行われております。そういった場所がいろいろなところにできることはいいことでございますので、今回、URのほうからお話の団地の部分については、八つの団地が区内にはあるのですけれども、ご提案いただいてございますので、引き続きURさんとお話のほうを続けさせていただいて、ぜひ活用させていただければなというふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 竹内 進君。 ◆三十七番(竹内進 君) 区長並びに教育長、そして各担当部長からご丁寧な前向きなご答弁をいただきまして、ありがとうございました。いろいろと深い議論につきましては、これからまた予算特別委員会が催されますので、そこでしっかり議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 暫時休憩します。 午後二時三十二分休憩       ─────────────────────────── 午後二時五十五分再開 ○議長(藤澤進一 君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行します。二十三番 江副亮一君。      〔二十三番 江副亮一君登壇〕 ◆二十三番(江副亮一 君) 平成三十一年第一回江戸川区議会定例会に当たり、えどがわ区民の会を代表して質問をさせていただきます。区長並びに教育長の前向きなご答弁を期待するものであります。  一部、同僚議員からの質問に、既にお答えいただいている部分もあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。  はじめに、今定例会に上程されました平成三十一年度一般会計予算案編成に関してお伺いします。  この度、一般会計予算二千四百七十一億七千七百万円余、三特別会計と合わせると三千六百七十三億八千三百万円余となる過去最大規模の予算編成となり、新規四十四事業、拡大四十九事業が盛り込まれた平成三十一年度各会計予算案ですが、今後、本庁舎の移転、老朽化した学校や大型区民施設の建て替え、児童相談所の設置、子どもの成長支援、高齢化社会への対策や再開発を含むまちづくり事業など、多額の経費を要する課題が山積をしております。  東京都の財源を狙い撃ちにした税制改正や景気の影響を受けやすい本区の歳入面における財政状況を鑑みますと、緩やかな景気回復が継続していると言われておりますが、消費税増税を十月に控え、依然として予断を許さない状況にあります。  五期二十年にわたり江戸川区政の先頭に立ち、財政再建を成し遂げ、健全財政を堅持し、区民と共に住みやすい地域づくりを行ってきた多田区長が、平成三十一年度予算案編成に関して次世代へと江戸川区政を引き継いでいくに当たり、一昨日の招集挨拶や先ほどの同僚議員に対するご答弁でも触れられておりましたが、改めて次世代に引き継ぐその思いに対して、特に注力した点をお聞かせください。  次に、江戸川区役所本庁舎建て替えをはじめとした大型公共施設再編・整備、並びに跡地利用に関してお伺いします。  今月七日、約六年ぶりとなる学識経験者、区議会、町会・自治会、環境・産業・スポーツ・文化等の団体代表者等、計五十五名で構成される「第四回公共施設のあり方懇話会」が開催され、来月三月二十七日には「第一回江戸川区新庁舎建設基本構想・基本計画策定委員会」の開催も予定されており、改めて新庁舎建設や大型公共施設再編・整備に向けた取組みが大きく一歩を踏み出しました。  この度、船堀四丁目の都営住宅跡地の都有地取得のめどが立ち、計画が大きく動き出したわけですが、区役所本庁舎移転、新庁舎の建設、並びに大型公共施設の再編・整備に関しては、それぞれの事業における計画段階からの区民参画、区民の声の集約がこれまで以上に重要となっていくと考えています。  今までにも地域や学校関係者の方々が参画し、地域にふさわしい小・中学校の建て替えが行われ、また、まちの再開発事業ではまちづくり協議会が立ち上げられたり、地域住民の参画が行われてきましたが、今回、特に注目したいのは、先月パブリックコメントの募集が終了した平成十一年に策定された「江戸川区都市計画マスタープラン」を改定していく中で用いられた手法である区民参加型のワークショップです。  幅広い年齢層の方々が気軽に参加ができ、自分たちの暮らす地域のことを深く理解し、地域にふさわしい公共施設を共に考えていくことは非常に重要と考えます。  現行の「公共施設のあり方懇話会」などとも並行して行っていくことで、様々な意見の集約が期待できます。もちろん、いただいた全ての意見をくみ上げ、あれもこれもといったことはできないことと思いますが、参画した方々の地域に対する愛着や誇りを深めていくことが考えられます。  そこで、江戸川区役所本庁舎建て替え並びに大型公共施設の再編・整備、そして跡地利用に関しては、多くの区民の方々の参画、協働が必要であると考えますが、現段階においての区長のお考えをお聞かせください。  次に、本区におけるシティプロモーションの取組みの現状と今後の展開について、お伺いします。  間もなく人口七十万人時代を迎えようとしている江戸川区ですが、少子高齢化社会においては、今後の人口減少は遠い未来の話ではなく、避けて通ることはできません。そこで、多くの方々に選んでもらえる自治体として「行きたいまち」、「住みたいまち」、「住み続けたいまち」江戸川区を創り上げていくためには、全庁を通して戦略的にまちの魅力発信であるシティプロモーションの取組みを行っていくことが重要となってきます。  今、全国で多くの自治体がシティプロモーションに取り組んでいます。それぞれの地域の特性や魅力は異なることは当然ですが、その情報発信の在り方、取り組む姿勢、独自の展開等、様々な事例が上がってきており、それぞれ学ぶところがあると感じています。  昨年、江戸川区議会総務委員会は、札幌で展開される「魅力都市さっぽろシティプロモート戦略」事業の視察を行いました。  札幌では笑顔をキーワードに笑顔による具体的なプロモーションを展開し、札幌のシティプロモートは笑顔を増やすことをゴールとしています。  この戦略では、一、魅力を再発見する「行きたいまち」から「住みたいまち」へ、二、魅力を味わい発信する「札幌・北海道の魅力を支え、発信するまち」へ、三、魅力を創造する「新たな挑戦を支援するまち」へ、の三つの基本方針が掲げられています。  従来のシティプロモーションはコンテンツと発信の二つが大きな柱でしたが、そこに新たな創造性、アイデアをかけ合わせて、魅力の再生・創造を図っており、多くの市民が参画し市民が中心となった取組みや江戸川区でも力を入れている人づくり支援が大きな特徴で、本区におけるシティプロモーションの今後の展開においても参考になると感じました。  大都市東京の中で、水と緑あふれる江戸川区は、昨年十月の葛西海浜公園ラムサール条約湿地登録をはじめ、高度経済成長期にはどぶ川と言われていた水路が親水公園や親水緑道に再生されたこと、区民の憩いの場である公園や河川敷、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック大会でのカヌー・スラローム競技場といったハード面はもちろんのこと、子育て支援、教育、福祉と様々な施策によるソフト面とで大きな魅力を持つまちです。  そして、何よりも江戸川区の最大の魅力である、人を中心とした地域力を持つまちです。  これらを最大限に活かす環境を整え、江戸川区の良さを多くの方々に知っていただき、訪れ、住んで、住み続けていただくことは、持続可能な地域社会の実現に向けて不可欠であります。  そこで、江戸川区の魅力を国内外に発信する「シティプロモーション」と江戸川区民一人ひとりが、我がまち江戸川に対して愛着や誇りを抱く「シビックプライド」を連携させていくことが非常に重要です。  「シビックプライド」とは、郷土愛だけではなく、自分自身が地域に関わって良くしていこうとする当事者意識に基づく自負心や行動力を意味します。江戸川区で暮らす多くの方々が既にシビックプライドを抱き、地域のために多大な貢献をしていただいておりますが、今後、より多くの方々や新たに江戸川区に住む方々にも同様にシビックプライドを抱いていただくことが理想であります。  平成二十九年の江戸川区区民世論調査において、本区に対する愛着や親近感を問う項目を新たに設けていただきました。その結果、愛着や親近感を「感じている」が五二・二%、「やや感じている」が三四・三%と合わせて八六・五%の方々が本区に愛着や親近感を感じているとの結果でした。この設問は、シビックプライドを醸成していく上で大きな指針となり得ると思います。  シビックプライドなくしてシティプロモーションの成功はないとも言えるでしょう。  そこで、江戸川区の魅力発信であるシティプロモーションと郷土愛や誇りであるシビックプライドの今後の連携に関して、区長のお考えをお聞かせください。  次に、昨今、大変痛ましい児童虐待の事案が数多く報道等で見られます。国政においても児童虐待防止法改正に向けた議論が注目をされていますが、このような虐待の事案を未然に防ぎ、尊い命を守るため、他の自治体に先駆け、江戸川区では来年の児童相談所開設に向けて着実に準備が進められています。  児童相談所と学校や教育委員会との連携の重要性も大きく指摘されているところであり、教育委員会が子どもの命を守る責任は今まで以上に高まっています。既に、本会議初日の所信表明や先ほどの就任の挨拶で述べていただいた部分もございますが、今定例会で新しく就任された教育長の江戸川区の子どもたちの健全育成と教育力向上に向けた決意を改めてお聞かせください。  最後に、学校における働き方改革プランについて、お伺いします。  東京都教育委員会の平成二十九年度教員勤務実態調査によると、週当たりの在校時間が六十時間、いわゆる過労死ラインを超える管理職、養護教諭を除いた職員の割合は、小学校で都全体三七・四%、江戸川区で四六・七%、中学校では都全体六八・二%、江戸川区で六六・七%とあり、多くの教員が長時間勤務を行っている実態が明らかとなりました。  これを受けて昨年十月、教員の長時間勤務を是正することで、「心身の健康」、「子どもたちと向き合う時間」、「誇りとやりがいを持って勤務できる環境」を確保し、質の高い学校教育の維持向上により、子どもたちの豊かな学びと成長を支えていくことを目的とした学校における働き方改革プランが公表されました。  今定例会に上程された平成三十一年度一般会計予算案の中にも、新規・拡充事業として教員の働き方改革について様々な提案がなされています。  「学校業務の適正化」として臨時職員を全校配置して教員の業務全般を補助する「スクール・サポート・スタッフ」の配置、「運動部活動の在り方」として「中学校の部活動指導や大会引率等を行う非常勤職員を中学校全校に新たに配置する部活動指導員の配置、クラブ・部活動等外部指導員に対する有償ボランティアの派遣回数の上限の撤廃、「在校時間の管理」として教職員の在校時間を記録・管理し、必要に応じて産業医等の面接を実施する、教職員出退勤システム導入などが提案されています。  また、予算で見られるもの以外にも「勤務環境の改善」として一斉退勤日の設定、学校閉庁日の設定等、また「教員の意識改革促進」として学校における風土の醸成、在校時間等の集計結果を活用した意識改革促進が改革プランの中で挙げられていますが、今回は特に「教員の意識改革促進」に焦点を当ててお聞きします。  教職員一人ひとりに時間を意識した働き方の実践を促すため、職層別研修等でタイムマネジメントやワーク・ライフ・バランスに関する内容を取り入れるとともに、管理職や管理職候補者研修においても、教職員の健康安全管理や時間管理に関する内容を盛り込む等、管理職の意識改革とタイムマネジメント能力の向上に向けた取組みを早急に実施することが望まれていますが、教育長のお考えをお聞かせください。  以上で私の第一回目の質問を終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。      〔区長 多田正見君登壇〕 ◎区長(多田正見 君) 昨今の主要課題に関わりますご質問でございます。お答えをしてまいります。  まず、平成三十一年度予算編成についてでございますが、先ほど来申し上げておりますけれども、健全財政の堅持と、それから質、あるいは量ともに区民の皆さんの期待に応えられる予算とするべく努力をしたつもりでございます。  それから、本庁舎建設、大型公共施設の再編・整備についてでございますが、これから進めていくわけでありますけれども、お話にありましたように、多くの区民の皆様方、あるいは関係者の皆様方のご意見を十分聞かせていただく、そういう場を設けまして、それをもとにしっかりとした計画を構築していきたいと、そのように考えているところでございますので、どうかよろしくお願いをいたします。  それから、三番目に、シティプロモーションの問題でございます。大変重要な課題でございます。江戸川区もおかげをもちまして、長年にわたります努力によって大変自信の持てる区に発展をしてきておるところでございます。そうしたことを前提にいたしまして、区民の皆さんの誇りと自信をさらに強めていくような、そうしたことにつながるということを、このシティプロモーションをもって実現していかなければならないと考えております。そのようなことにこれからも力を注いでいきたいと考えているところでございますので、様々にまたご意見を寄せていただきたいと、そのように思っているところでございます。よろしくお願いをいたします。  子どもたちの健全育成と教育力の拡充についての問題、あるいは教員の働き方の問題につきましては、教育長からお答えをいたしますので、よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 千葉教育長。 ◎教育長(千葉孝 君) それでは、江戸川区の子どもたちの健全育成と教育力向上に向けた決意をということであります。  子どもは社会の宝であります。どの子どもにも夢と希望を持ち、その夢に向かって突き進んでもらいたいというこの思いは、誰にも共通した願いだろうというふうに思っております。  しかし、社会においては急激な変化によりまして、子どもを取り巻く環境というのは複雑化、そして、多様化しております。必ずしも子どもにとって望ましいものにはなっていないのじゃないかというふうにも思っております。特に昨今は、いわゆる子どもの貧困のように社会経済状況ですとか、更には保護者の状況などに由来する課題も顕在化をしているところであります。未来を担う子どもが成長する過程におきまして、一人ひとりが自ら時代の変化に対応できるような生きる力、これを身に付け、更には自己肯定感を育むことが必要であります。そのために、しっかりと支える環境をつくることが社会の使命であるというふうに考えております。  本区の特徴は、子どもたちが大きな地域力に支えられているということであるというふうに思っております。今後も家庭、学校、地域が一層連携を深めることによりまして、社会全体の教育力を向上させ、子どもたちの豊かな人間性、そして社会性の育成を図っていきたいというふうに考えております。  もう一つ、働き方改革の中で、意識改革促進に向けた取組みをということでございます。働き方改革、大変重要な課題であるというふうに思っております。教員の働き方改革につきましては、教員の役割の整理をする、そういったものをはじめとした業務の軽減というものも、もちろん大事なことでありますけれども、議員の質問の中でもありましたように、意識改革というのも大変重要であるというふうに考えております。管理職をはじめとした学校全体での勤務時間ですとかワーク・ライフ・バランスの意識向上、これを進めていくということが大変重要なことであるというふうに思います。  教員の意識改革につきましては、既に各職層に応じた研修の中で、タイムマネジメントやワーク・ライフ・バランスなどに係る内容を盛り込んで、各学校での風土醸成の取組みと合わせまして進めているところでもあります。これにつきましては、今後も更に推進していくつもりであります。  以上です。
    ○議長(藤澤進一 君) 江副亮一君。 ◆二十三番(江副亮一 君) それぞれ、区長・教育長、お答えいただきましてありがとうございます。予算に関しての細かいお話は、また、これから始まる予算委員会の中でいろいろお話をさせていただきたいと思いますが、まさに今までの過去の質問においても、いつも健全財政のことに関して区長に何度かお話を聞かせていただき、やはりここなくして安定した区政運営というものはないということは、私たちも共通の認識として持っております。  続きまして、新庁舎建設等に対する区民の参画ということなのですけれども、ぜひとも多くの方がこの計画に、本当に江戸川区の本庁舎建て替えというのは区政においても一大事業でありますし、私たち議会も含め、多くの区民の方がこの計画に参画していくことで、誰もが納得できる、望まれる区役所が出来上がっていくと考えておりますので、今後の区民参画、意見の集約を更に期待をしております。  次に、シティプロモーションとシビックプライドということで少しお話をさせていただいたのですけれども、今までにも何度かお話を聞かせていただきました。今回、やはりシティプロモーションの目的や目標というものは、都市間競争による人の奪い合いであってはならないと、私も考えております。共栄・共存・助け合いにおけるそれぞれの都市の良さをみんなが魅力を発信し、地域が発展していくことが望まれていると思います。また、シビックプライドを醸成していく上では、最近ではキャッチフレーズやロゴを利用した地域の魅力発信というようなことも行われており、今後の議論を重ねた上で検討していくことを望んでおります。江戸川区でも都市戦略課が新たに今年度からつくられまして、今後、戦略的にシティプロモーションに取り組んでいくと思います。江戸川区の良さ、先ほど少しだけ挙げさせていただきましたが、これだけではないと思います。良さを挙げるだけでも私の質問時間が終わってしまうぐらいだと、私は考えているのですけれども、ぜひとも、この魅力を区民の方々にまず自覚をしてもらい、更には新しい魅力を創造してつくっていく、アイデアを出していただくということも、これからは本当に重要になっていくと考えておりますので、取組みに対する引き続きの検討をよろしくお願いいたします。  最後に、教育長にお答えいただきました決意、わかりました。本当に今、教育現場、子供たちを取り巻く環境というものは、いろいろ大きく変化があると思います。僕が子どもの頃に取り巻いていた環境と今の環境とではまた全然違う教育現場での難しさというものもあると感じておりますし、昨今では学校におけるスマートフォンの持ち込みのルールの話が、昨日も大きなニュースとして取り上げられていました。過去にはなかったことであり、これからそういった時代に対する対応というものも本区も避けて通れないと思っておりますので、そういったことにも果敢に取り組んでいっていただきたいと思います。学校教員の働き方改革については、先ほど各研修等で既にワーク・ライフ・バランスやタイムマネジメントに関する意識改革、盛り込んでくださっているということでしたが、やはり働き方改革を進めていく上で、本当に多くの方の理解と協力が必要になると思います。学校はもちろんのこと、管理職の意識改革をすることで教員の意識が変わり、更にはPTAや地域の方たちのご理解も得ていかなければいけないと考えております。子どもたちに対する思いが強いがために、仕事を長くしてしまうという教員の方ももちろんいらっしゃると思いますし、そういったことも含めて大きな改革となる今回の働き方改革でございますので、一人ひとりにワーク・ライフ・バランスやタイムマネジメントを意識してもらえるような取組みを今後も更に検証、先ほども検証という話がありましたが、重ねていっていただければということを要望いたしまして、私の質問とかえさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(藤澤進一 君) この際、議事の都合により、あらかじめ会議時間を延長します。  次に、三十四番、瀨端 勇君。      〔三十四番 瀨端 勇君登壇〕 ◆三十四番(瀨端勇 君) 私は、日本共産党を代表し質問します。区長の誠意ある答弁を求めます。白血病を公表した池江璃花子選手に、心からお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い回復を願います。  はじめに、消費税増税と区民への転嫁について質問します。江戸川区は、本定例区議会に、政府が十月一日から予定している消費税一〇%増税分を、区のあらゆる施設の使用料などに転嫁する条例案を、合計三十件提出しました。区民を苦しめる消費税増税に反対することを求める日本共産党区議団の質問に対し、江戸川区は一貫して拒否し、増税分は「法令どおり転嫁する」と言い続けてきました。他区の場合、公共料金の値上げをすることはあっても消費税増税のタイミングで値上げすることはなく、江戸川区は自民・公明の政治の最も熱心な推進者とも言えます。  通常国会が始まり、厚生労働省による毎月勤労統計の不正調査をはじめ、総務省が指定する五十六の基幹統計調査のうち、不正や誤り、不適切な調査が二十三にも上ることが明らかになりました。特に毎月勤務統計は、二〇〇四年以来の不正に加え、二〇一八年一月には不正を隠すための「修正」まで行い、組織的隠蔽が疑われています。この調査は、失業給付や労災給付などの基礎になっており、二千万人を超える国民に被害をもたらしました。言うまでもなく、国の毎月勤労統計は政府の経済認識、景気判断、税・社会保障・労働に関わる政策判断にも影響を及ぼします。その統計調査の不正によって、かさ上げされた数値をもとに、政府は昨年秋、消費税一〇%の実施を宣言しました。しかし、実質賃金は、昨年一月から十一月の月平均でマイナス〇・五%で全く伸びていませんでした。不正な統計調査によって、増税の根拠が崩れた以上、少なくとも統計不正の事実解明抜きに増税を強行するなどあってはならないことではないでしょうか。  今の経済情勢は、到底消費税増税を行える状況ではありません。昨年七月から九月期のGDP(国内総生産)の年率換算でマイナス二・五%です。個人消費・設備投資・輸出とほとんどの項目がマイナスです。前回二〇一六年に増税を見送ったときのGDPプラス一・七%と比べても、現状の深刻さは明らかです。さらに、安倍政権の消費税増税に対する「景気対策」なるものが、異常で複雑怪奇なものとなったことへの強い批判が広がっています。特に「ポイント還元」は、複数税率とセットになることで、買う商品、買う場所、買い方によって税率が五段階にもなります。混乱、負担、不公平をもたらすとして怨嗟の的となっています。日本スーパーマーケット協会、日本チェーンストア協会、日本チェーンドラッグ協会の三団体が見直しを求める異例の意見書を政府に提出しました。複数税率に伴う「インボイス」導入に、日本商工会議所など中小企業団体がこぞって反対しています。四年後実施の「インボイス」導入は、年間売り上げが数百万円しかない消費税免税事業者に廃業か、新たな税負担と事務負担かの選択をもたらします。その影響は、請負労働者や建設職人・フリーランスなど、最大で一千万人に及ぶとされます。消費税増税中止こそ最良の景気対策です。  消費税増税にかわる財源は、安倍政権のもとで、純利益を十九兆円から四十五兆円へ二・三倍にも増やしながら、四兆円も減税されてきた大企業や、保有株式時価総額一千億円以上の超大株主が保有する、株式時価総額が三・五兆円から十七・六兆円へと五倍にも膨れ上がるなど株高で資産を大きく増やした富裕層に、応分の負担を求めることで十分つくり出すことができます。  本来、所得税は所得が高いほど負担率が高くなるはずなのに、実際には所得が一億円程度を超えると逆に負担率が下がってしまいます。株取引の課税が一律二〇%と低いからです。欧米並みに三〇%に引き上げるなど、富裕層への証券課税の強化だけで一・二兆円の財源が生まれます。  法人税も、実質負担率が中小企業は一八%、大企業は一〇%と、著しい不平等になっています。こうした不公平税制を改め、「能力に応じた負担」の原則に立った税制改革を進めれば、公共事業や軍事費などの歳出の浪費をなくすことと合わせて、約二十兆円の財源を確保できます。  昨年、我が党区議団が行った区民アンケートでは、「暮らしが苦しくなった」が六七%、「消費税増税反対」が六八%でした。日本銀行が一月九日発表した「生活意識に関するアンケート」(昨年十二月調査)では、一年後の景気が今よりも「悪くなる」と答えた人の割合は三九・八%となり、「良くなる」の七・八%を大きく引き離し、安倍政権になって最悪となりました。  江戸川区による本定例会への三十件に上る消費税を区民に転嫁する条例案の提出は、今年十月からの一〇%への増税に不安を持ち、反対する広範な世論に背を向ける態度であり、国の悪政の防波堤の役割を果たすべき自治体が、消費税増税という区民の苦しみを深めるものであり、到底容認できません。  そこで、区長に質問します。第一に、区長は厚生労働省による毎月勤労統計など基幹統計の不正についてどのようにお考えでしょうか。これらの統計調査などをもとに消費税増税の判断をしたことについてどのようにお考えでしょうか。第二に、消費税一〇%への増税による区民生活への影響についてどのようにお考えでしょうか。複雑怪奇な複数税率・クレジット還元・インボイス発行などについてどのようにお考えでしょうか。第三に、今年の二大政治戦などを通じ、消費税増税が延期された場合の対応はどのようにお考えでしょうか。  次に、中小企業・小規模企業振興条例について質問します。  東京都は、昨年第四回定例会で、「中小企業・小規模企業振興条例」を制定しました。同条例は、東京の中小企業が多様な事業活動を展開し、地域社会の活性化や、雇用創出、都民生活と地域経済に重要な役割を果たしてきたことを強調しています。  一方、リーマンショックや東日本大震災以降、多くの中小企業の業績や資金繰りは厳しい状況が続いています。このため、東京都では、中小企業・小規模企業振興を重要な施策として位置付け、条例制定を契機に一層の発展を図るとしています。  条例は、都の責務・基本方針が柱となっています。中小企業経営者の高齢化や後継者不足が課題となっているため、「経営基盤の強化及び事業承継の円滑化」を掲げるほか、「創業の促進」、「販路開拓の促進」、「資金調達の円滑化」、「人材の確保及び育成」、「働きやすい職場環境の整備」などが盛り込まれています。  江戸川区においても、中小企業・小規模企業が置かれている状況は全く同様で、中小企業・小規模企業の振興を総合的に強化する対策は待ったなしと考えます。区は既に、中小企業・小規模企業へのあっせん融資の利子補給・信用保証料補助など、きめ細かい具体策を講じていることは承知していますが、東京都の条例制定を機に、厳しさを増す経済情勢のもとで、さらなる中小企業・小規模企業振興のための区の基本姿勢を示し、総合的な振興対策を明らかにするため、江戸川区中小企業・小規模企業振興条例の制定を求めるものですが、いかがでしょうか。  最後に、旧小松川第二小学校跡地の「専門職大学」について質問します。  江戸川区は、旧小松川第二小学校跡地に、区内で専門学校などを運営する滋慶学園による、四年制の「専門職大学」を建設すると発表しました。  東京二十三区内の大学の定員増を原則十年間認めないことを定めた、通称「大学定員抑制法」が二〇一八年に成立。一方で、実践的な職業教育に重点を置いた四年制の「専門職大学」が制度化され、例外的に十九年度から五年間の認可分で設置が可能とされています。  大学は、「情報学部」と「芸術学部」の二つの学部と三つの学科に分かれ、四年後の総定員は一千三十人としています。五十年の定期借地権により、地上六階と三階の二棟の校舎を約四十億円で建設し、二〇二二年度開学を目指すとしています。  旧二小松小跡地は、一万三百九十平方メートルの貴重な区有地で、地元住民からは、小松川・平井地区に不足する特別養護老人ホームや診療所・保育園など高齢者も子育て世代も活用できるような複合的な福祉施設の建設を望む声が上がっていました。「区に残された最後の区有地なので、長期計画に基づき慎重に検討する」と区は答えていました。しかし、大学の誘致を進めていた区は、住民の声とはほとんど関わりなく、大学建設に乗った形となりました。  もともと小学校用地に、小学校建築費並みの校舎が建ち、そこに千人を超える大学生が生活することになります。マンションや集合住宅が建ち並ぶ周辺地域の生活環境が一変することは明らかで、地域住民への十分な説明や話し合いは不可欠です。  そこで、区長に質問します。第一に、旧二小松小跡地に「専門職大学」を誘致することになった経緯はどのようなものでしょうか。区民の貴重な財産に関することでもありますので、可能な限り詳細にお答えください。第二に、周辺環境が激変することに対する対策はどのようにお考えでしょうか。第三に、区として区民に対する説明会を開くなど、丁寧な説明を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。  以上で私の第一回目の質問を終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。      〔区長 多田正見君登壇〕 ◎区長(多田正見 君) 数点の質問をいただきました。お答えをしてまいります。  まず、消費税の引き上げについてでございます。私どもといたしましては、今回の消費税引き上げはこれから増大していく社会保障経費をその財源として、ぜひとも、これは必要なものだというふうに判断をしているところでございます。今回の統計調査の問題でありますけれども、これは政府が発表しておりますように、不適切であったというふうに言っておりますので、そうしたことは大変由々しきことだというふうに考えているところでございます。しかるべき対処を望むところでございます。  それから、消費税引き上げに伴う影響についてでありますが、良くない影響が出ないということのために政府は最善を尽くすべきだと、そういうふうに考えているところでございます。  中小企業振興条例の制定については、考えておりません。  それからまた、消費税の引き上げが延期された場合への措置については、これも考えておりません。  それから、二小松跡地に対する滋慶学園に対する土地の提供でございますけれども、このことにつきまして、今、福祉施設を中心とする様々な利用があるではないかということをご指摘なさっておられますが、しばらく前に、瀨端議員さんの地域に対してまきましたビラにそういうことをご自身の気持ちとして述べておられたことは承知しておりますけれども、直接区民の皆様からそういう要請を江戸川区は受けてはおりません。  この経緯については、先ほども申し上げましたように、滋慶学園から要請がありましたので、そのことに対してお応えをしたと、こういうことでございます。このことに対しまして、当然、滋慶学園はもとよりでありますが、区としても地域住民に対して様々な問題につきまして、丁寧に説明をしていかなければならない、このことは当然のことでございます。  以上です。      〔「議長、答弁漏れ」と呼ぶ者あり〕 ○議長(藤澤進一 君) どこが答弁漏れでしょうか。 ◆三十四番(瀨端勇 君) 消費税関連で。 ○議長(藤澤進一 君) 起立した上で、お願いいたします。 ◆三十四番(瀨端勇 君) 大きな質問項目としては、消費税関連についてもお答えいただいたかと思うんですけども、ただ、具体的な複数税率やポイント還元、インボイスの問題などについて、ご質問させていただきました。そういう点については、ご答弁がちょっとなかったかなと、私の感想では思うんですけども、それ以上ないのならしようがないんですけど、一応、ご質問させていただいていますので、お答えいただけないでしょうか。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。 ◎区長(多田正見 君) ご質問として受け止めておりません。 ○議長(藤澤進一 君) 瀨端 勇君 ◆三十四番(瀨端勇 君) 質問したんですけどね。  それで、消費税の増税問題については、区長から簡潔なご答弁をいただきました。社会保障の財源として必要だというお話なんですけども、私たち日本共産党だけじゃなくて、いろいろな専門家の方々も指摘されていますけど、大ざっぱに大まかに大づかみで言うと、消費税が大体、導入されてから平成の三十年とダブっていまして、その三十年間の間に消費税として税収があった総額が三百七十兆円だったと。その期間に、大企業などが減税された、法人税の減税ですね。この分が二百九十兆円で、大体八割近くが法人税の減税に消えたと。所得税もその間で二百七十兆円ぐらい減税になっています。  ですから、私たち国民の実感として消費税が三十年間集められたおかげで、社会保障がこれだけ良くなったと言えるものが実感としてあるかというふうに感じている人は相当多いんじゃないかなと思います。国民健康保険の毎年値上げしかり、年金の削減しかり、生活保護も削減、医療保険制度でも、やっぱり自己負担分がこの間、随分値上げされてきたと。そういう社会保障の財源といううたい文句はあるけども、実質的にそうなっているのかということが、私は言えるんじゃないかと思うんだけど、そういう点について、どういうふうにお考えなのかなということをちょっと繰り返しになるかもしれませんけども、お尋ねしたいなと思っております。  それから、今回の景気対策ということで、あんまりくどくど言えませんけど、やっぱり非常に複雑で、例えばちょっと卑近な例かもしれないけども、健康食品としてのオロナミンCとリポビタンDですか、この二つが商品によって税率が違うと。オロナミンCの場合は、飲料食品として八%、どこで買っても現金なら八%、リポビタンDは医薬部外品として一〇%、現金で買えばどこで買っても一〇%。  しかし、オロナミンCの場合は、大手スーパーで買うと八%、コンビニで買えば二%のカードの還元で六%、中小の小売店で買うと複数税率と五%還元で三%の税率になると。リポビタンDの場合は、カードで買っても大手スーパーなら一〇%、コンビニだと二%の還元で八%、中小の小売店だと五%還元で五%というように五段階の税率になるというのですね。誰も覚えられない。どういう商品をどういう店でどういう買い方をすれば幾らの税率になるかということを示しているのですけど、誰もわからない。しかも、オリンピックまでの九カ月間でそれは終わると、そういう対策です。  なので、非常にやっぱり怨嗟の声があふれているというふうに、いろいろな形で報道もされているし、景気対策は六割は反対という声も多いです。  そういうような国民の声、そういうことについて、全くお考えにないのか、どうなのかということをもう一回伺わせていただきたいなと。  それから、二つ目の中小企業・小規模企業の振興条例なんですけど、お考えがないということなんですけど、江戸川区の場合、これは全国的な傾向かもわからないんですけど、小売商店などの減少ですね。二〇〇九年に九十一商店街、三千四百十二件あった小売商店が約十年後の昨年、二〇一八年、七十八商店街、二千五百二十三件に、十三商店街、八百八十九件、二六%も減少しています。  こういう激減とも言えるような商店街、小売商店を守るためにも、私はこの中小企業・小規模企業振興条例というのは、江戸川区の責任として、私は求められているんじゃないかと、江戸川区の支部がある中小企業同友会、これがあります。中小企業振興条例の意義として、中小企業の振興は一過性の施策として実施するのではなくて、計画的・系統的な施策として取り組むことにつながると。  また、自治体の外部にも自治体としての姿勢を明確にすることも重要だと、この地域では中小企業が大事にされると、そういう実感を持ってもらうこと、そして理念条例ということですけども、その地域や行政が中小企業の振興を地域にとって中長期的に極めて重要な課題であるということを位置付けて、問題解決に向けて不断の努力を行っていくというような中小企業振興条例の意義を中小企業同友会という団体が位置付けております。私もそのとおりではないかというように思うんですけども、そういう意義付けのある、しかも江戸川区でも商店街、小売商店が減っている、こういう現状を踏まえて、やはり振興条例を検討するべきじゃないかと、東京都はつくりました、昨年、それを機に、やはり江戸川区としても私は、ぜひ検討していただきたいというふうに思っているわけです。  それから、旧二小松の専門職大学のことについて、私のビラとか何とかおっしゃっていましたけど、区長宛てに要望も住民の皆さんから出ています。現実に、小松川平井地区にはウエル江戸川という五十床の特別養護老人ホームは一カ所しかないと、これも事実で、やはり地域に必要だという声は住民の皆さんから常にお聞きしていますし、この議会、本会議においても他の同僚議員からもそういう趣旨の質問があったことを私は記憶しております。私個人の願望とか、意見とか、そういうことでは事実をもって違うのではないかというふうに思っております。  それと、やっぱり専門職大学は先ほど来お話があって、意義のある大学だと私も思いますけども、ただ、国会では私たち、反対しました。やっぱり、いろいろな設置の柔軟性とか、それで、これまでの大学の質が低下するんじゃないかとか、今ある大学に対する補助をもっと強めるべきじゃないかという角度で国会では議論したんですけども。  やっぱり、私、一番大事だと思うのは、この間、連合町会の代表の方々が各自治会・町会一名という制限つきで説明会というのをやられました。滋慶学園主催の説明会もやられたんですね。  だけど、江戸川区が責任を持って五十年借地権において、この専門職大学をつくるということになったわけですから、やっぱり江戸川区としての説明を全住民対象に、ぜひやるべきじゃないかというふうに思うんですけども、この点についても、ぜひもう一回、お答えいただきたいと。  三つ、それぞれお願いしたいと思います。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。 ◎区長(多田正見 君) 消費税についての追加の質問でありますけれども、質問する相手を間違えているんじゃないでしょうか。私はお答えをする立場にありません。  それから、条例は先ほどお答えしたとおりでございます。  当然、専門職大学については、住民の皆さんに丁寧に説明する義務がございます。それはするつもりでございます。 ○議長(藤澤進一 君) 瀨端 勇君。 ◆三十四番(瀨端勇 君) 時間がありませんので、あと、予特でということになりますけども、消費税は答える立場にないと言っているんだけど、転嫁条例を出しているわけですから、消費税について答える立場がないとかということは言えない。だったら、出すべきじゃないんじゃないかなとすら思います。  それから、二小松の問題については、全住民を対象にした説明を必ずやっていただきたい。これ、区長、約束されました。お願いします。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。 ◎区長(多田正見 君) 全住民にとはお答えしておりません。 ○議長(藤澤進一 君) 次に、十一番、笹本ひさし君。      〔十一番 笹本ひさし君登壇〕 ◆十一番(笹本ひさし 君) 区政諸課題について、並びに新年度関連予算事業について順次質問をいたしますが、必ずしも通告のとおりにやらない場面もあるかと思いますが、どうかご容赦いただきたいと思います。  はじめに、池江璃花子選手の応援について。今では、江戸川区のみならず、日本水泳のエースに成長した池江璃花子選手の突然の白血病との報道は、日本中、世界中が驚きと信じがたい思いでした。  私たち江戸川区民にとっては、衝撃的なニュースではありましたが、池江選手が絶対に病に打つ勝つ姿を思い描いています。今まで以上に池江選手を応援する思いは、江戸川区民全員が抱いていることと思います。必ず完治し元気な姿で泳ぐ姿を信じて疑いません。焦らず、必ず完治されることを共に祈らずにはいられません。  そんな池江さんを全国では応援する輪が広がっています。また、骨髄バンクのドナー登録など、様々な形で支援の輪が拡大しています。  幼稚園や学校でも池江選手の応援、励ましメッセージなどが広がりを見せていると思います。騒がずにそっと静観しておこうという考えももちろんあると思いますが、やはり池江選手が生まれ育った江戸川区としては、応援のメッセージを届けるのも自然なことと思います。  形はいろいろあると思いますが、公共施設での応援幕や区役所本庁舎はもちろん、スポーツセンター、コミ館など池江選手への応援カードなどメッセージコーナーを設けてはと思います。  自発的にやることでももちろん構わないと思いますが、ぜひ応援をしたい区民の皆様の思いを受け入れていただくというのも大切だと思います。恐らくSNSで瞬く間に応援の輪は広がります。お考えをお伺いするものです。  次に、五期二十年の長きにわたり区政の先頭に立って江戸川区の舵取りに当たられてきました多田区長におかれましては、今期限りでのご勇退を表明されました。  江戸川区、江戸川区民のために並々ならぬご尽力をされましたことを深甚より感謝と敬意を表します。今後も江戸川区のために、変わらぬご指導とご助言を心よりお願いを申し上げます。  本区には、直面する大変重要な課題が山積しております。区役所本庁舎の移転は、船堀都有地の跡に取得手続が進められることになりますが、移転への様々な課題解決、今後、スピード感ある取組みが望まれます。  また、江東五区を中心とする広域水害対策の運用、小岩・平井駅周辺地区の再開発事業、小・中学校の再編と校舎の建て替え、大型公共施設の老朽化に伴う再整備、さらには開設予定が来年に迫る、区独自の児童相談所の開設、運営など、数々の重要な問題に直面しています。  社会保障費の今後の更なる増加、子どもの貧困問題など、区政運営は喫緊急務の様々な難しい課題があります。全てが重要課題でありますが、今後、江戸川区の最重点の課題について、お伺いするものです。  次に、児童相談所の開設に向けた今後の取組みについて、お伺いをいたします。  報道では、港区南青山に区独自の児童相談所の設置を計画したところ、周辺住民の一部が建設反対を訴え、激しいやりとりが説明会でなされる様子が報道されておりました。  港区白金台では、区立認可保育所を設置しようとしたところ、同様に一部の周辺住民の反対で建設が先送りされるという報道もなされています。  報道では、うかがい知ることができない、それぞれの事情も察するところではありますが、子どもの健全育成、養護事業に対する理解を得ることは容易なこととは思いませんが、公的な支援にプラスして、地域社会で共に支援をするということは極めて大切で意義のあることだと思います。  幸い江戸川区では、児童相談所を設置するに当たり、異論や反対意見などを聞いておりません。本区の良き住民性、地域で育む力をこのような点にも見出すことができます。  いずれにしても、地域の理解を進めるためにも職員の皆様には、架け橋となって活躍を期待するものであります。来年、春の開設は本区以外にも荒川・世田谷区も開設を予定しています。周囲から寄せられる期待と注目は大きいと言わざるを得ません。  既に、児童相談所の職員の採用や研修なども進められていることと思いますが、昨今の子どもや学校を取り巻く事件には、法律を専門にする弁護士の配置が必須と言えます。先頃、千葉県野田では、父親が娘を虐待により死に至らしめるという悲惨な事件がありました。  この事件は、子どもの学校での虐待に関するアンケートを父親の暴力的な言動で開示してしまったことが事件の引き金になったと報道されています。教育委員会が結果的に事件のきっかけをつくってしまったわけですが、現在の法解釈では、虐待をしていた親が子どもの同意書を持参すると、法的には保護解除請求が認められ、保護の解除請求をした保護者に拒否権が行使できないと言われております。  今後の法解釈への改正も望むものでありますが、児童相談所に弁護士などの法律家の常勤常駐体制は子どもの人権を守る上でも必須と思われます。スタッフの配備状況、並びに弁護士などの法曹職員を配置すべきと考えます。ご所見をお伺いします。  次に、公共施設の再編について、お伺いをいたします。  大型公共施設の老朽化に伴う再編整備は、さきに述べたように本区にとっては喫緊急務の課題となっております。一方、人口が七十万人に迫る大都市江戸川区を鑑みれば、単に老朽化施設の建替事業ということでは話は済みません。  大型公共施設の担う役割には、コンベンション機能、スポーツを見たり行ったりすることができる機能、音楽・芸術、伝統芸能など、文化的な発信機能、さらには防災的な側面をも併せ持つ機能への期待もあるかもしれません。  既に、築五十年を超えようとする大型公共施設が幾つか見受けられます。従来、芸術などの中心は江戸川文化センターが主に担ってきましたが、今後は経年による改修工事も見込まれると思います。また、総合体育館、スポーツセンターも多くの方が多種目の競技に利用されていますが、これらの施設を整備したおおむね四十数年前から人口もおおむね三十万人近く増加をしております。
     全国では、スポーツや芸術文化などの充実したアリーナ施設や芸術ホールが整備されてきました。バブル崩壊後、公共施設の箱物建築がやり玉に上がったことは記憶に古くありません。  一方、時代にマッチしない老朽化著しい施設では、収容人数の問題のみならず、人気のあるアーティストを招くことも難しくなります。先日、さいたま新都心のさいたまスーパーアリーナに行く機会がありました。さいたまスーパーアリーナは、埼玉県が整備した施設ではありますが、築おおむね二十年近く経つ施設ですが、さいたま新都心と一体となった街づくりへの意欲を存分に伺えるものであります。さいたま新都心駅のコンコースと直結し、交通アクセスの良さとクオリティーの高い施設は、コンサートや様々なスポーツイベントなど、賑わいと活気ある街づくりに大きく貢献しています。  現在の区役所本庁舎の跡地問題とあわせ、大型公共施設の再編整備は江戸川区の最重要課題の一つです。首都圏のアリーナ施設は、日本武道館、両国国技館、後楽園ホール、国立能楽堂、また幕張メッセなどは全国的なイベントが実施されることで知られています。  一方、この十年近くに厚生年金会館、青山劇場、新宿コマ劇場、吹奏楽の聖地と言われた普門館などが次々と閉館しました。二十三区においては、区長選の争点でもあった中野サンプラザホールも様々な経緯があり、結局、建替整備と聞いております。今後、様々な議論は交わされるわけですが、大型施設整備の理念となるコンセプトを確立し、区民に明示をする必要があると思われます。  本区のシンボルとなるような芸術、音楽文化の発信拠点としての機能、多目的アリーナの機能を併せ持つ大型公共施設が本区にもたらす経済効果、文化的発信基地としての相乗効果は相当大きなものがあると思います。江戸川区の五十年先を見据えた区長のご所見をお伺いするものです。  次に、JR小岩駅再開発と、京成小岩駅周辺街づくりについて、お伺いします。  本区の直面する重要課題の中で、JR小岩駅の南口、北口、更には北部の京成小岩駅周辺街づくりは、今後の江戸川区北部の発展には極めて意味があります。この十数年、近隣では北千住駅周辺の開発には目を見張るものがあります。大学誘致が大きなきっかけかもしれませんが、地域の醸成と盛り上がりも事業の発展に大きく寄与したと伺います。  そこでお伺いいたしますが、JR小岩駅の再開発事業の進捗と地域の気運醸成、また、今後の事業展開について、お伺いをいたします。また、京成小岩駅周辺街づくりについては、いかがでしょうか。  ちょっと重複しますが、次に、角野栄子文学館と紫烟草舎の本区への移築について伺います。  昨年、本区北小岩で幼少期から学生時代まで過ごされた童話作家の角野栄子先生が国際アンデルセン賞を受賞されましたことは、江戸川区にとっては大きな喜びです。  区立中小岩小学校で学び、小学生時代は自ら変わった少女であったことを、先日訪れた母校の中小岩小学校でのお祝いの会でも話されておりました。僅か三歳のときに実のお母様を亡くされ、小岩に越されてきたとのことであります。  江戸川河川敷や柴又帝釈天や矢切の渡しまでが遊び場であったと。また、木造校舎の小学校でも懐かしそうに古い写真を眺めていました。今までの作品で、小岩について書いたことは全くなかったそうですが、今後、自分の幼少期を振り返る意味でも、「小岩の思い出を書いてみようかしら」とお話でした。是非、楽しみに期待をしたいと思います。  今回、角野先生のご功績を称え、この角野文学館設立ということだと思いますが、長年のご功績に対し、敬意を表してのことだと察するものであります。  そこで、この文学館を設置するに至った経緯も踏まえ、設立の趣旨を改めてお伺いするものです。  次に、紫烟草舎について、お伺いします。  「いつしかに 夏のあわれとなりにけり 乾草小屋の 桃色の月」、北小岩三谷八幡神社の歌碑に刻まれた白秋のこの詩から当時の閑寂な風景がしのばれます。大正五年、三十一歳の白秋は、二番目の妻となる江口章子と暮らした時期がありました。筆勢盛んな時期を過ごし、からたちの花、砂山、雀の卵など、優美な白秋芸術の精神はこのころ養われたと、江戸川遊歩のペンネームで多田区長が紫烟草舎の風の中で記されております。度重なる堤防工事、護岸改修など、この紫烟草舎は数奇な運命をたどりながら、かつて白秋が住んだ市川手児奈廟堂のほとり亀井院にゆかりもあり、現在は江戸川が見下ろせる里見公園に保存されています。  南葛飾郡小岩村、今の北小岩地域の小学校では、学校行事では北原白秋の「おまつり」を群読するのは多田区長もよくご存じだと思います。  現在の紫烟草舎ですが、心なしか寂りょう感が漂っております。私はこの紫烟草舎を何とか、かつての小岩村三谷、現在の北小岩に戻すことができないのかと考えます。かつてのこの地は、今では河川敷になっていますが、小岩公園甲和亭付近など何とか移築できないものかと周辺を歩くたびに思います。言うまでもなく、先方、市川の意向ももちろんあるわけですが、かつて白秋がこよなく愛したこの地に戻せないかと考えております。  角野栄子さん、北原白秋ともに後世に長く功績が称えられ語り継がれる点は全く同様だと感じております。  角野栄子さんの功績を称える文学館、そして北原白秋の名作が生み出されるきっかけとなった紫烟草舎。ともに江戸川区を代表する作家、文化人であります。  多田区長は、江戸川遊歩にも記述されましたように紫烟草舎には特段の思いがあるものとお察しいたします。お考えをお伺いするものです。  次に、上一色小学校の跡地利用について伺います。  平成三十一年三月末日で、江戸川区立上一色小学校が閉校となります。六十四年という歴史に幕を閉じる形となりますが、長年、子どもたちを軸に地域を紡いできた施設が、今後、いかなる形で地域と接点を持つかは極めて重要な課題です。既に、地域では様々なアイデアも浮かんでいるようです。  今後、学校の統廃合が進む中で、跡地利用、校舎の利用は大切な問題です。防災機能や高齢者の見守り拠点、インキュベーション施設など様々な案が想定されているようですが、基本となる考え方は子どものための施設、そして地域との接点、何よりも江戸川区政が直面する課題解決に資することだと思います。  子どもを取り巻く多くの課題に直面、子どもの貧困やいじめ、虐待、不登校、学力格差など、また既にこれらは行われている事業ですが、様々な形での学習指導や子ども食堂への支援も展開されていくということであります。  本区が直面する課題解決に繋がる施設として、そして子どもを取り巻く地域の拠点として学校の跡地利用が望まれております。ご所見を伺うものです。  次に、上小岩遺跡の展示と学校での研究活動について伺います。  今から六十数年前、小岩第三中学校の生徒が発見し、同校の教諭が鑑定し弥生時代の貴重な遺跡群の発見につながった上小岩遺跡、江戸川区の歴史では最古の居住した証拠となる貴重な資料となっており、区立小・中学校での郷土の学習においても、全ての生徒たちが学ぶところであります。  グリーンパレスの郷土資料館にも出土品が展示をされておりますが、展示される資料数には限りがあり、また、出土した地域から立地的に距離があり、子どもたちやご高齢の方が閲覧を望んでも難しいケースが多々あると伺います。  また、遺跡出土地域は近年、戸建て住宅やマンションなどの建設が進み、新しい住民の方が増え、大人でも上小岩遺跡についてご存じない方も増えてきました。地域ではもっと身近に上小岩遺跡について閲覧可能、遺跡について知ることができないものかとの声を伺います。何よりも遺跡が出土をした地域での閲覧が望まれております。上小岩遺跡の展示や閲覧を待望する地域の声に対して、どのようにお考えか、ご所見を伺います。  また、出土した遺跡を活用しながら、地域の学校での活発な研究活動をすることは実践的に地域の歴史を学ぶことにつながると思います。併せてご所見を伺います。  次に、教育について、お伺いします。  千葉教育長、ご就任誠におめでとうございます。歴史の教育は大変大切ですが、過去にこだわることは良くないと、私は考えております。未来志向で、本区の教育について共に率直に意見を闘わせていくということが私は大切だと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。  本区が直面している教育課題の解決や、教育現場を指導していく立場の教育長として、いかに取り組むかについて、お伺いをするものです。  はじめに、本区の直面する課題には、学校再編・統廃合と築年数が経ち、老朽化した校舎の建替事業が進められているところです。しかしながら、学校再編及び統廃合の進捗は、当初の見込みよりも遅れています。少子化のスピード、校舎の老朽化は急速に進んでおります。これらの事業に対して、いかなる対策を考えておりますか。  次に、本区に限った問題ではありませんが、不登校、児童虐待、子どもの貧困など難しい問題解決が日本では急務となっております。また、アジア圏を中心に日本語を母語としない子どもたちも急速に増え、学校現場では当事者である子どもとのコミュニケーションのみならず、保護者とのコミュニケーションや生活習慣の違いから、かつて想定し得なかった事態が発生してきました。外国人居住者が急速に増加する本区としても、様々な想定が必要です。  一方、報道では、千葉県野田では保護者である父親が我が子を虐待、死に至らしめるという聞くに堪えない報道がなされています。この事件は、虐待を察知しながらも教育委員会も児童相談所も子どもを守る立場でありながら、結果的には子どもを死に至らしてしまった責任は極めて重大です。  このような事件が後を絶ちませんが、当局のコメントは大概「原因究明と再発防止に努める」という趣旨の声明が出されます。  住民及び世論の納得と理解が得られるケースは、むしろまれだと言えます。何ゆえ、世論及び報道を知った多くの国民が納得をしないのか、教育長はどのようにお考えになりますか。  併せて、いじめの存在があった現場や虐待事件の兆しを察知しながらも学校や教育委員会、児童相談所が当事者である子どもを救うことができなかった、どこに原因があったのかというふうに考えますか。ご所見を伺います。  次に、オリンピック・パラリンピック推進教育について、お伺いします。  東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、いよいよあと一年数カ月となりました。学校現場においても、既に多くのオリンピアン・パラリンピアンを招き、特別授業が実施されています。  私も何校か生徒たちと共に拝聴、参加をしてきました。講師の方は様々で、全てがオリンピアン・パラリンピアンというわけではなく、惜しくも代表選手に選ばれなかった方もいらっしゃいました。  リオデジャネイロオリンピックの開会式で、日本選手団の旗手を務めた十種競技の右代啓祐選手、バドミントン小椋久美子選手、異色では、マラソンカンボジア代表の猫ひろし選手など、どなたの講演も子どもたちのみならず大人も魅了される素晴らしい内容でした。  また、僅か〇・二七秒、タイムが及ばず出場できなかった女子ハードルの大朝尚子選手は、出場を逃してその後の人生をどう生きたかという内容も秀逸でした。  今年になってから、この一、二月では、オリンピック選手ではありませんが、元プロボクサーWBCライト級世界ランキング一位、かつて一位で、小岩に暮らしていた世界チャンピオンを目指した坂本博之さんの話は感動的でした。  坂本氏は福岡生まれ、親からの育児放棄、養育家庭での虐待、暴力など児童相談所に兄弟で保護され、児童養護施設で生活をしたといいます。高校卒業後、上京、小岩に暮らしながら世界を目指し、地蔵通りでアルバイトをしながら、江戸川土手を毎日二十キロのロードワークをしながら世界を夢見て選手生活を続けたといいます。  子どもたちには一瞬一瞬を懸命に生きてほしい。決して諦めず生きてほしいという熱いメッセージに生徒たちはもちろん、聞いていた先生方や地域の方も聞き入ってしまう内容でした。  今は子ども食堂とかいろいろありますが、坂本氏は給食がない休日や長期休暇中は食事がなく、近隣の川で小魚をとり兄弟で食べ、ザリガニを捕まえ焼いて食べるなどの壮絶な少年時代を過ごしたといいます。子どもたちもにわかには信じがたい様子でした。  兄弟以外に友人のいなかった坂本氏も養護施設で友人ができ、食堂でボクシングの中継を見て、「これしかなかばい。ボクシング世界チャンピオンになるしかなかばい」と小学校二年生のときに決めて生きる目標を持ったといいます。  坂本氏の話は意外にも「死ぬ気で頑張れ!」とか、根性論が出てきません。「生きて、夢を叶える」といった静かですが熱い行動論が中心でした。オリンピック教育ではありますが、一流アスリートの講話には胸を打たれるものがありました。  オリンピック憲章に定める権利および自由は、人種、肌の色、性的指向、言語、宗教、国籍、身分などによるいかなる差別を受けることなく享受されなくてはならないと規定をされています。子どもたちが来るべきオリンピックに夢をはせている今、オリンピック・パラリンピック教育は、一体何を学びとして育んでいくべきとお考えですか。ご所見を伺います。  次に、歩行喫煙、たばこのポイ捨ての罰金化について伺います。  本区には、歩行喫煙並びにたばこのポイ捨ての禁止条例がありますが、この条例には罰則規定が存在しません。今までも何度か歩行喫煙やたばこのポイ捨てには罰則化、罰金が必要ではないか、という趣旨の質問をしてまいりました。また、罰金化の条例改正の議員提案も現在しているところでございます。  区長への手紙などにも見受けますように、たばこの屋外での喫煙マナーやたばこのポイ捨てに対して、罰金化を望む区民の声は相当数存在しております。大多数の区民の皆様は、たばこの喫煙マナーに対し理解をいただいている状況はうかがえますが、依然として商店街の歩道や駅周辺地域での喫煙、ポイ捨ては根絶しません。  JR小岩駅や西葛西駅など、たばこの吸い殻のみならず、空き缶、ペットボトル、コンビニのレジ袋など、見るに堪えない惨状がありますが、早朝に様々なボランティアグループや駐輪場スタッフなど、通勤ラッシュが始まる前にはきれいに清掃がなされています。個々人に委ねる喫煙マナーですが、更なる意識付けには、本意ではないのですが、罰金化はやむなしというふうに考えます。  交通事故死亡者数が統計開始以来、最も少なくなった要因は、車の安全機能の向上など様々な分析がなされていますが、飲酒運転の厳罰化が大きな要因であることは疑いようありません。  そこで歩行喫煙、たばこポイ捨て罰金化に対して、再びご所見をお伺いするものです。これは、会派の意見にとどまらず、区政に期待をする区民の皆様の切実な声と受け止めていただきたく思います。  次に、地域包括ケアの現状とこれからの取組みについて伺います。  本区では、なごみの家として地域包括ケアの拠点整備が進んでおります。特養施設など施設介護の受け入れが難しい現状、長年住み慣れた地域での在宅での介護、看護、そして看取りまでも含め、地域包括ケアの概念であります。医師、介護士、ケアマネ、訪問看護スタッフ、さらには民生委員、警察など多岐にわたる職種の連携を図り、地域ぐるみの介護を実現していくのは今後の課題です。  医療情報や介護プラン、福祉などの情報をなごみの家が拠点としてこの制度を支え、多岐にわたる専門職をコーディネートすることで地域包括ケアのイメージが描かれますが、現状では幾つかの課題があります。  かかりつけ主治医の意見書、治療方針、また、薬の処方、歯科情報、栄養管理指導など、それらに基づくいわゆるケアプラン、訪問看護ステーションの情報、リハビリ情報、民生委員などから生活にまつわる情報、成年後見制度に関する相談などがシステム、制度として情報共有がなされていくかが、今後の課題となりそうです。  なごみの家は、社会福祉協議会が所管していますが、期待される在宅介護の負担軽減が課題であり、多職種連携の拠点として最優先業務がまだ具体的には余り見えてこないという感じはしております。  なごみの家では、これらに加え、子どもの貧困対策であるこども食堂や障がいをお持ちの方への相談業務なども業務範ちゅうとしています。  地域の様々な情報収集は大切な業務範囲ですが、現状では在宅介護のコントロール機能として多職種を束ね、情報をいかに一元化し、在宅介護の負担軽減を実現するかがポイントです。  なごみの家を訪れる方は、ある意味、居場所的な意味合いとして捉えていたり、軽いリハビリデイサービスのようなものとして捉えている方がいます。もちろんこれらも大切なことですが、なごみの家のコンセプトをしっかりと利用者の皆様、地域が理解していただくことが重要です。医師をリーダーに、多職種連携に横串を刺すのは区役所のリーダーシップです。  一方、技術的側面としては、利用者の医療情報、介護支援情報、民生情報などの個人情報を多職種の従事者がいかにしてどこまで共有し合うかは、多職種連携の重要なポイントです。看取りまで住み慣れた地域で生活をしていくに当たり、主治医の在宅医療の方針は、重要なポイントです。  今後、なごみの家の整備、展開を拡充していくに当たり、理念と趣旨をしっかりと利用者はもとより、地域また従事者がしっかりと認識することが重要だと思います。お考えをお聞かせください。  次に、医療的ケアが必要な子どもたちへの支援について、お伺いします。  新生児医療の技術が進んだことにより、かつてのように病気や障害で亡くなる子どもが減り、医療装置を装着することによって生活ができる子どもが増えてきました。本区においては、おおむね九十名程度の子どもたちが把握されているといいます。医療的ケア児は、痰の吸引、経管栄養、気管切開による呼吸器具の取付けなど看護師や家族でしか処置できない医療的ケアであります。  医療的ケア児は、既存の障がい児支援の枠組みに入ることができず、国や自治体の公的支援を受けることができませんでした。また、医療的ケア児は、一般の認可保育園に通うことも困難です。二〇一六年の障害者総合支援法及び児童福祉法の改正で医療的ケア児という文言が付加され、医療的ケア児の支援は自治体の努力義務となりました。さらに、二〇一八年四月から改正され、障がい児通所支援事業に対して、報酬単価の加算がなされました。  現在、都内では杉並区、世田谷区などで事業者の運営助成を行っています。本区においても、おおむね九十名程度の医療的ケア児が暮らしております。子どもの支援も大切でありますし、母親の生活支援、子育て支援の側面からも早急な対策が望まれます。  医療的ケアが必要な子どもたちの問題は、新しい障がい者を取り巻く問題であり、施策です。今、子育てをしている母親のことを思えば時間はありません。本区においても、既に受け入れ施設はありますが、拡充が必要です。ご所見をお伺いします。  次に、発達障がいの早期療育支援について、お伺いします。  出現率が六・五%と言われる発達障がいですが、児童精神科の専門医が極端に不足している現状、診断までの待ち時間が一年待ち、中には複数申し込みをしても数年かかるというケースが顕在化しています。電話予約をとることから至難とされ、予約をとるために電話を毎日し続け数カ月を要し、さらに予約が一年先といいます。  早期療育が大切と言われながら、保護者の不安は募るばかりです。診断までに至らずとも、保護者の疑問やコンサルティングは大変重要です。本区でも、新年度十二月に発達相談・支援センターの開設を予定しています。発達障がいの特性や症状にふさわしい早期の的確な指導は保護者が最も望むところであります。発達相談・支援センター開設に向けた意義と現状の対応について、お伺いします。  以上で私の一回目の質問を終わります。 ○議長(藤澤進一 君) 多田区長。      〔区長 多田正見君登壇〕 ◎区長(多田正見 君) 様々な諸課題につきまして、広範な立場からいろいろご質問をいただきました。お答えをしてまいります。  池江選手につきましては、私自身も恐らくどなたよりも強い思いを持っていると思っているのでありますが、今はただ再起を祈るばかりでありまして、これを何かの形で表明するというようなことは考えておりません。  それから、今、私どもが抱えております重要課題について、どういうものかということをお尋ねでございますが、これは、先般の招集のご挨拶でお話を申し上げておりますので、ご理解をいただきたいと思っております。  児童相談所の常駐の弁護士を置くべきだということでありますが、これはそのように予定をしているところであります。  それから、公共施設の再編についてということでございます。大型の例えばアリーナのようなお話をいただきましたけれども、もし笹本議員さんが例示にありましたような各地のアリーナを想定して、それを設けたらどうかというお話であるとすれば、そのようなものを区内に設ける土地が今のところございません。将来、まちづくりを考えた上で、そうしたことができる状況ができて、そういうものを考えていくということはあり得ることかと思いますけれども、今、現時点において、これを課題とするということについては、到底不可能だというふうに考えているところであります。  それから、小岩の再開発につきましては、JR小岩駅、あるいは京成小岩も含めまして、所管の部長からお答えをさせていただきます。  それから、角野栄子さんの児童文学館のお話でございます。経緯とその趣旨についてお尋ねをいただきましたけれども、所管の部長から詳しくお話を申し上げたいと思います。  それから、紫烟草舎についてのお話であります。私も時々同じような思いを抱くことがございます。では、ありますけれども、今、紫烟草舎は里見公園の中にありますけれども、これは市川の重要な財産だということで位置付けられていると思います。  これを私どもが何というか、ご縁があるからこちらのほうに譲ってくれないかということを言い出すということは、これはなかなか難しいことであります。私は今、里見公園にある紫烟草舎を見まして、その管理状態につきましていろいろな思いを持ちますけれども、それを理由にして私どものところでしっかりやるから譲ってくれないかということを言い出すということは、大変これは失礼なことでもあると思いますので、こうしたことがもし実現するとすれば、両方の、市川市民、あるいは江戸川区民が、このことに対して深い理解を示して、そのようなことについて合意がなければ出来得ないことだと思っているところでありますので、今すぐにこういうことを実現するということは、なかなか難しい問題だというふうに思っております。もし、江戸川区からそのようなことを一つの区民の運動として出すということであれば、ぜひ笹本議員さんには、その先頭に立っていただきたいなと、そういうふうに思っているところでございます。  それから、上一色小学校の跡地利用でありますけれども、このことにつきましてはいろいろお話もいただいておりますが、地元のお話もいろいろ聞いております。江戸川区の様々な課題解決のために資する施設として再利用するということについて、これは当然のことでございます。地域の皆様方のご意向も承りながら、そのような形で実現すべく、今後とも努力をしていくということでございます。  それから、上小岩遺跡ですね、あるいは様々な教育問題がございましたけれども、これは教育長からお答えをさせていただきます。  それから、たばこのポイ捨ての条例について、罰金化をすべきだというお話でありますが、これはそのようなこと、今、考えておりませんが、なお、これまでの経過につきましては、所管の部長からご説明をいたします。  なごみの家につきましても、これまで取り組んでまいりましたけれども、この考え方につきまして、改めてその現状と将来のことも含めまして、所管の部長からお答えをしていきたいと思います。  医療的ケア児の問題、これにつきましても、所管の部長からお答えをさせていただきます。  最後に、発達相談・支援センターの設置についてでございますけれども、これも所管の部長からご説明をさせていただきます。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 千葉教育長。 ◎教育長(千葉孝 君) それでは、私のほうから、まず一点目、上小岩遺跡の件でございます。できれば、地元住民が閲覧可能なところでというお話でありますけれども、この件につきましては、地元の方からそういったお話を頂戴しているところであります。  以前も答弁を申し上げたようでございますけれども、その周辺に遺跡が展示できるようにという形で今、検討を進めているところであります。  続きまして、その遺跡を活用して学校で研究活動に使ったらどうだというお話でありますけれども、確かに今、現状を申し上げますと、中学校の社会科副読本の中で、上小岩遺跡の発見、こういったものが既に記述として載っております。中学生は、この教材をもとに学んでいるところであります。  この地域にある遺跡というのは、大変貴重なものだというふうに思います。これを活用しての学習というものは、地域やその歴史、それを身近に感じることにつながりまして、教育的な意義は大変高いものだというふうに思っております。
     ただ、今後、どういった形で授業に資するかということにつきましては、いろいろなやり方があると思いますので、人の手当て等、いろいろありますので、また、その点につきましては、科学的なやり方を含めまして、研究していきたいというふうに思っております。  続きまして、教育についてということで、三点お話を頂戴しております。  まず最初に、再編・統廃合・校舎の建替えということであります。学校施設につきましては、ご案内のとおり築年数の経過から大変老朽化が進んで、改築しなければならないという学校があります。これは、もう既に事実として存在しております。  ただ、一方、先ほどお話もありましたとおり、将来を見据えますと、現在の少子化の進行に伴いまして、やはり統廃合も検討していかなければならないという状況もあります。  この二つの課題につきましては、どちらも大変重大な課題であり、また喫緊の課題であります。そして、さらには後戻りができないという、そういった課題でもあります。現在、検討を行っております学校適正配置、この観点も踏まえまして、将来のあるべき姿をしっかりと見極めつつ、でも、やはり待ったなし、議員おっしゃられたように待ったなしの状況でもありますので、年三校ペースで改築については進めていきたいというふうに考えております。  続きまして、虐待いじめと、あと世論のというお話であります。この事件につきましては、全く痛ましい事件であるというふうに思います。本件につきましては、現在、まだ調査中ということでありまして、詳細は不明ではありますけれども、報道等で知った、または見たりしたところによりますと、児童の命を救う場面というのは、何度もあったのではないかというふうに思います。  子どもを守るのは、本来、親の役目です。ただ、その親が守れない子どもというのは、やはり社会が守っていかなければならないというふうに思います。  今回は、彼女のほうからSOSが発信されておりました。そして、そこに学校、そして教育委員会、児童相談所が関わっていたのにもかかわらず、命が守れなかったということがあります。彼女の無念さを思うといたたまれない気持ちでいっぱいとなります。  先ほど、お話がありました再発防止に努めるという、そういうコメントにつきましては、それは当然、当たり前のことだというふうに思います。ただ、そのようなコメントを発表するだけで、もし収束を図ろうということであれば、国民から理解を得られないということであろうというふうに私も思います。  本区でも、過去に起きた事件をきっかけにしまして、現在、区立の児童相談所の開設を進めているところでありますけれども、子どもの命を救うためには、関係機関が情報を共有し合って、緊密に連携して対応することが、これは不可欠であるというふうに思います。  ただ、どのように仕組みを整備しようが、またシステムをつくろうが、やはり最も大切なのは、何があっても子どもの命を守るという、そこに関与する職員の熱意であるというふうに私は思います。  今回の事件につきましては、今後も情報がもたらされると思いますけれども、教育委員会としてもしっかり注視をしていきたいというふうに思っております。  オリンピック・パラリンピックの教育につきましてです。何を学んで何を育てていくのかという話でありますけれども、本区におきましても二十八年に東京オリンピック・パラリンピック推進プログラムというのを策定いたしました。  その中で、二〇二〇年の本区の姿、さらには二〇二〇年以降の本区の姿、これはレガシーといいますけれども、それを見定めて、その実現のために五つの柱、スポーツ健康、そして教育、さらには文化・国際交流・おもてなし、安全・安心、最後にまちづくり、この五つのテーマごとに取組みを示しておりまして、その計画に基づいて区としては様々な事業を行っているところであります。  一方、学校につきましても、学校教育版として、江戸川区オリンピック・パラリンピック教育推進計画というのを作成しております。この中で、目指す子ども像としまして、三つ挙げております。  一つは、ボランティア精神の醸成、そして、異文化理解・共生社会の創造、限界への挑戦、この三つのスローガンに基づきまして、それぞれ各学校、幼稚園では、様々な事業を展開しております。  主な取組みとしましては、例えば幼稚園では花植えのボランティア活動を行っている。または、外国人の触れ合いというものを通して外国への関心を持つということも進めております。  また、小学校では、パラアスリートの講演、そして競技を見る、または自分が車椅子体験をする、そういったことで障害者に対する理解を深めるということもあります。  また、そういうパラアスリートに対する、実際、会って、また見て、そういったところでの理解を深めていくということも進めております。  中学校も同じように、日本人としての礼儀をしっかり学ぶという講習を行っております。また、大使館との交流というのを進めるところもあるようであります。  このように、様々な体験を通しまして、オリンピック、そしてパラリンピックの大会以降、異文化への理解、多様性の尊重、そして地域社会に貢献できる人材を育成したい、そういった願いを将来のレガシーとして残せるように、今後も計画に基づいて各学校では活動を推進していきたいというふうに思っております。  それから、教育長就任につきまして、お祝いの言葉、ありがとうございます。期待に応えられるように努力していきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 町山都市開発部長。 ◎都市開発部長(町山衛 君) 私のほうから、JR小岩と京成小岩のまちづくりについてお答えいたします。  JR小岩駅周辺地区のまちづくりでございますが、平成十九年からまちづくりを開始しまして、平成四十年完了に向けて地域の方々と民間事業者さんと協力しながら取り組んでいる状況でございます。  既に七丁目西地区は完成し、駅南口の駐輪場とりそな銀行を含む南小岩六丁目地区は工事着工を迎えることができました。  他地区の北口地区、南口の七丁目地区も六丁目地区に続き、十年後の完成を目指して取り組んでまいります。  それと、京成小岩駅周辺のまちづくりについて、お答えします。まちづくりには、地元と行政の間でまちの将来像の共有が必要でございます。年度内には、まちの将来像であるまちづくり基本構想策定に向けて、二月二十八日と三月二日に説明会を行います。  来年度は、当該エリアの権利者の方々と勉強会を開催して、駅前広場などの具体的な検討に取り組んでまいります。  以上です。 ○議長(藤澤進一 君) 山本副区長。 ◎副区長(山本敏彦 君) 私からは、文学館についてお話をさせていただきます。  角野さんとの関係でございますけれども、広報の新春対談でご登場いただきまして、私ども、角野先生の非常に大きな世界観と申しますか、文学に対するお気持ちを伺わせていただきまして、非常に感激したところでございます。  その後でございますけども、ご案内のとおり、昨年の八月に国際アンデルセン賞、作家賞を受賞されていらっしゃいます。その後、私どもと何回かお会いをさせていただいて、私どものほうからぜひ本区ゆかりの角野さんの功績と世界観を後世に継承したいということ。また、文学の素晴らしさを発信する施設として、ぜひそのようなことを共同してつくれないかということでお話をさせていただいたところ、先生のほうから、非常に良いお答えをいただいたところです。  ご紹介いたしますと、例えば一月の読売新聞では、夢の膨らむ遊び場にできればいいなと思う。きっと豊かな想像力を育む場となるでしょう、という、非常に温かいお言葉をいただいているところでございます。  子どもたちが自然に本と触れ合うことができる、夢の膨らむ遊び場、豊かな想像力が育まれる場となるよう、今後とも角野先生とご相談をしながら、全国、世界に発信できるような施設構想をまとめあげてまいりたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 ○議長(藤澤進一 君) 岩瀬環境部長。 ◎環境部長(岩瀬耕二 君) 私のほうからは、歩きたばこ、ポイ捨ての罰則化のご提案についてお答えいたします。  区の歩行喫煙、ポイ捨て対策は、これまでにもお話しさせてきておりますが、まずは区民の皆様とともに進めてきた環境をよくする運動を中心に、地域力を活かした喫煙マナー、モラル向上への取組みを行ってまいったところでございます。  また、これからも地域運動として高めていくよう努力していくことに尽きると考えております。  加えまして、青パトによる声かけや路面シート、看板の設置などの対策も講じてきているところでございます。  こうした取組みによりまして、区の定点調査におきましては、減少傾向も示しているというところでございまして、今後とも粘り強く活動を充実させていきたいと考えてございます。  こうしたことから、歩きたばこ、ポイ捨ての罰金化は考えておりません。  以上です。 ○議長(藤澤進一 君) 岡村福祉部長。 ◎福祉部長(岡村昭雄 君) 私のほうから、三点ほど、お答えさせていただこうと思います。  一つは、なごみの家の関係でございます。江戸川区のなごみの家は、国が言うところの地域包括ケアシステムを一歩進めて、熟年者だけではなくて、お子さんであったり障害者の方であったり、そういった方を対象としまして、そこで地域の住民の皆さんが一緒に集って課題を専門機関であったり、関係機関と一緒に解決していくような場所だなというふうに思っております。  その結果として、住み慣れた地域で自分らしく最後まで暮らしていただこうということでございます。そのことで、地域共生社会をつくっていく、これが理念だというふうに思っております。  そのための事業をなごみの家ではいろいろな事業、お子さんの事業であったりとか、いろいろやらせていただいております。なごみの家だけで、全てのことが済むというふうには思ってございません。  例えば、議員おっしゃる医療と介護の連携のようなことは、例えば介護保険課で行っているような事業であったりとか、そういった全てのなごみの家だけではないです。区全体が取り組むものでつくっていくことなのかなというふうに思っておりますので、どうぞご理解いただければというふうに思っております。  二点目でございます。医療的ケア児の関係でございます。  私どものほうで、医療的ケアの必要なお子さんをお持ちの保護者の方と、先般お会いさせていただきました。また、この後もお会いさせていただく予定がございますけれども、そういった中でお話をお聞きしていますと、医療的ケアの問題だけではなくて、それがあるがゆえに例えば教育の場面であったり、保育の場面であったり、いろいろな場面でお困りなことがあるというふうにお聞きしてございます。  ですので、障害福祉ということだけではなくて、保健医療であったり、保育であったり、教育など、必要な関係機関とより一層、連携を図って、個別的な支援だけではなくて、お子様とそのご家族の皆様が安心して地域で暮らしていただけるように、私どもとしてお手伝いさせていただきたいというふうに思っております。  三点目、最後でございますけれども、発達障害相談センターの現状と発達相談・支援センター、今度できますセンターの意義ということでございます。  発達障害相談センターは、ご相談をいただきましたら、そのお子さんの特性を評価させていただいて、こういうところが弱いよねとか、こういうところに注意が必要だよねということを評価させていただきます。そのための検査等も行いまして、その結果として、じゃあ、どういう対応をしていこうと、学校ではこういう対応をしたほうがいいんじゃないかとか、支援される、例えば先生方にはこういう対応をしたほうがいいんじゃないかと、そういったようなことをさせていただいております。  お母様方には、ご本人も含めまして、必要な訓練する機関があれば、ご紹介もいたしますし、情報提供もさせていただいているというのが現状でございます。  そういった中で、専門機関というのがなかなか区内では不足しているところは議員おっしゃるとおりございます。ですので、今度できます発達相談・支援センターは、ワンストップで相談から訓練までできるということもございますけれども、ここだけで訓練が全てできるわけではございませんので、区内の事業所ですね、そういったところはございます。ただ、まだなかなかスキルというんでしょうか、科学的根拠に基づく支援というのができないところもございますので、今回、つくりますセンターが、そういった基本になりまして、そこの支援で、例えばこういう支援をしたらいいんじゃないでしょうかということも含めて、事業者への支援も進めることで、区内の全体の事業者の力量がアップすることで、たくさんの受け入れができるように進めていきたいというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 ○議長(藤澤進一 君) 笹本ひさし君。 ◆十一番(笹本ひさし 君) 広範な課題についてご答弁いただきました。ありがとうございます。  池江選手の応援についてなんですけど、一般論的に考えますと、健やかなるときも、病めるときも、変わらずに共に育み応援するという慈しむような心というのは、私は誰でもあると思うんですよ。  ですから、別に自発的にやればいいんですけれども、やっぱり何らかの形でそういう思っている人たちの気持ちを受け止めるというところがあってもいいのかなという思いで言ったんですね。静観しているのが悪いとかそういう意味じゃないです。それは、ご理解いただければなというふうに思っています。  それから、児童相談所、これは本区にとっては悲願ですから、法曹職員を常駐するということも今聞きましたし、法改正も多分なされると思いますので、ぜひそういう体制で来春、臨むということになるのかなと思います。  それから、大型公共施設は随分、壮大な施設のことを言いましたけれども、要はまちのイメージだとか、さっきもさいたまアリーナと言いましたけど、賑わいだとかを創出するという意味で、きっかけになるというつもりで言ったんですね。  土地がなかなか難しい都内で、江戸川区で、大型施設をつくるなんていうことは容易ではないということはわかっておりますので、ぜひそういう意味で、まちの賑わいだとか、そういう部分で言ったつもりであります。公共施設の再編ということを進めていくに当たっては、大切な概念かなというふうに思っております。  それから、JR小岩駅再開発、京成小岩駅周辺開発なんですが、事業の進展というものを、言うまでもなく地域は期待をして、そして注視をしているということだと思います。それに応える事業として、これから着実に取り組んでいただきたいということで、期待をしていくということだと思います。  それから、角野栄子さんの文学館と北原白秋の紫烟草舎、これ、併せてなぜ言ったかといったら、要は新しいもの、百年前の紫烟草舎もそうなんですが、やはり本区にとっては、かけがえのない、ゆかりのある文化財だということから考え、もちろん平井の圓藏亭なんかも、教育長も時々高座とかに出られているようですけれども、とっても大切な施設だと思います。  でも、何をやっぱり残そう、何を大切にしようかという、余り判断基準がないのかなというふうに、現時点ではね。だから、共に大切なものにしたいと。  かつては、紫烟草舎が数奇な運命をたどって、市川の国府台にあるわけなんですけど、区長がとっても思い入れが深いというのは、今回、江戸川遊歩を熟読して、本当によくわかりました。これは、気持ちが一緒だということで、私は先頭になって、この機会があれば紫烟草舎を取り戻す、取り戻すというと市川に失礼ですけれども、ぜひ江戸川区でも、更に大切にしたいという気持ちは全く区長と一緒だなと思っていますので、そのときにはぜひ私が一番前に立ちますので、区長にはぜひ支えていただきたいなというふうな気持ちで答弁を聞かせていただきました。  それから、上一色小学校の跡地利用、これは先ほどお答えいただいたように、本区の課題解決に資する、そして地域との接点は、やっぱり子どもであろうという部分を踏み外すことなく考えていくということがポイントなのかなということで、確認をしました。  それから、教育についてなんですけど、教育長、丁寧に答えていただきありがとうございました。  こんなエピソードを思い出したんですよ。以前、カリフォルニアの州知事をしていたシュワちゃん、アーノルド・シュワルツェネッガーが遊説中に生卵を反対陣営からスーツにぶつけられたと。一瞬、顔がものすごい怖くなった。そのときに、アイルビーバックとは言わなかったんですよ。何と言ったかというと、シュワちゃんは、ベーコンも一緒に投げてくれればよかったのになと言ったんですって。その瞬間、世論が一気に変わって、圧勝したというエピソードがあるそうです。  ですから、反対意見に対しても、やっぱりいろいろな見方はあると思いますけれども、先ほど、私もちょっとユーモアと気持ちを入れたつもりなんですけれども、ぜひそういうことで過去にこだわらない、歴史は大切です。上小岩遺跡まで遡って大切に、地域でもこれからも長く伝えたいということは思いますけれども、ぜひそういうことで、これからよろしく教育に当たっていただきたいと。  虐待とか、世論の乖離ということで、熱意がやっぱり職員には必要だというふうには思いますが、私は一言で言うと、教育長にしても、教育の現場のトップですし、来年オープンする児童相談所にしてもそうですけど、やっぱり覚悟だと思いますよ。  トップが何が何でも絶対にそういう悲惨な事件は繰り返さないという覚悟だと思います。恐らく、原因究明、再発防止に努めるというコメントが、世の中に受け入れられない、それは覚悟が感じられないんじゃないかなというふうに思うんですね。  ですから、ぜひそんなことで今後、本区ではそんなことは絶対にあってはならないというように思いますけど、まさに覚悟を持って現場に飛び込むというような覚悟を持って当たっていただければなというふうに思っています。  次、オリンピック・パラリンピック教育、いろいろな五つのテーマとかあったんですけど、私は一言に集約すれば、共生だと思うんですよ。本区の理念が、共に育むとかとありますけれども、やっぱり差別がないだとか、全てを理解するだとか、オリンピックの理念というのは、共生ということが大事だと思うので、それを学校現場で様々な角度で育んでいただくことかなと思います。  たばこの罰金化に関しては、コメントはありません。  それから、地域包括ケアなんですが、これはやっぱり家族の介護負担をいかに軽減していくかということに尽きると思うんですね。一時、介護離職ゼロとか何とかということがありましたけど、実際には介護の負担というのは、そんな軽減されていないと思うんですよ。  さっき、多職種の連携とか何とかと言いましたけれども、やっぱり家族の介護負担をいかに軽減するかということが、今の超高齢化社会を迎える中での、重要なテーマなんですよね。  それによって、支える家族が悲惨な状況に陥っているケースがたくさんあると思うんですよ。そのためになごみの家がどうやって家族の介護負担を軽減できるかという視点がやっぱり大切だと思うんですね。様々な角度で、地域をつないでいくということは理解はしております。  ですけれども、やっぱり介護を抱えて、本当に家族で心中してしまおうかというような状態の方だとか、絶対にこれも救わなくてはならない。そのためにも、なごみの家が家族の介護負担を少しでも軽減するということに対して、まさに覚悟を持って尽力をしていただきたいということだと思います。  最後に、医療的ケア児、あるいは発達障がい児の早期療育支援ということで、様々なことを考えるわけですけど、これも一言でいうと、やっぱり医療的ケア児というのは、かつて救えなかった子どもが医療の進歩によって救えるようになってきたということです。しかし、それには非常にやっぱり難しいことがたくさんある。  いろいろ研究が進んで、発達障がいなんかも大分いろいろなことがわかってきたと。しかし、対策がなかなか進まない、なかなか専門医がいないということだと思うのですが、やはりこれは命を尊び、尊厳を守るということに尽きると思うのです。  そのために、いわゆる自治体というか、公的に何ができるかという部分の視点と軸足をしっかり持って、医療的ケア児の支援、療育、それから発達相談をすることによって、親御さんの本当に一人で抱えている不安を少しでも解消につなげ、お子さんの療育につながるということに最善を尽くしていただきたいと思います。  以上で質問を終わります。       ─────────────────────────── ○議長(藤澤進一 君) 以上で本日の日程は全て終了しました。  次回は明日二十二日午後一時から本会議を開きます。  本日は以上で散会します。      午後四時四十六分散会...