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令和 3年 第2回 定例会-06月24日-03号

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  1. 足立区議会 2021-06-24
    令和 3年 第2回 定例会-06月24日-03号


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    令和 3年 第2回 定例会-06月24日-03号令和 3年 第2回 定例会 令和3年第2回定例会(第3日) 足立区議会会議録(第10号) 1 6月24日(木曜日)午後1時開議 2 出席議員(45名)   1番 し ぶ や  竜  一  議 員   2番 中  島  こういちろう議 員   3番 市  川  お さ と  議 員   4番 きたがわ  秀  和  議 員   5番 横  田  ゆ  う  議 員   6番 へ ん み  圭  二  議 員   7番 土  屋  の り こ  議 員   8番 長 谷 川  た か こ  議 員   9番 水  野  あ ゆ み  議 員  10番 石  毛  かずあき  議 員  11番 にたない     和  議 員  12番 杉  本  ゆ  う  議 員
     13番 くじらい     実  議 員  14番 長  澤  こうすけ  議 員  15番 山  中  ち え 子  議 員  16番 西 の 原  え み 子  議 員  17番 銀  川  ゆ い 子  議 員  18番 大  竹  さ よ こ  議 員  19番 さ  の  智 恵 子  議 員  20番 吉  田  こ う じ  議 員  21番 佐 々 木  まさひこ  議 員  22番 く ぼ た  美  幸  議 員  23番 岡  安  た か し  議 員  24番 伊  藤  のぶゆき  議 員  25番 た  だ  太  郎  議 員  26番 工  藤  哲  也  議 員  27番 鹿  浜     昭  議 員  28番 か ね だ     正  議 員  29番 は た の  昭  彦  議 員  30番 ぬ か が  和  子  議 員  31番 浅  子  け い 子  議 員  32番 お ぐ ら  修  平  議 員  33番 鈴  木  あ き ら  議 員  34番 長  井  まさのり  議 員  35番 いいくら  昭  二  議 員  36番 た が た  直  昭  議 員  37番 小  泉  ひ ろ し  議 員  38番 渕  上     隆  議 員  39番 高  山  のぶゆき  議 員  40番 渡  辺  ひであき  議 員  41番 吉  岡     茂  議 員  42番 古  性  重  則  議 員  43番 新  井  ひ で お  議 員  44番 せ ぬ ま     剛  議 員  45番 白  石  正  輝  議 員 3 欠席議員(なし) 4 欠  員(なし) 5 出席説明員   近 藤 やよい  区長   長谷川 勝 美  副区長   工 藤   信  副区長   勝 田   実  政策経営部長   茂 木 聡 直  エリアデザイン推進室長   松 野 美 幸  総務部長   依 田   保  危機管理部長   吉 原 治 幸  総合防災対策室長   稲 本   望  施設営繕部長   鈴 木 伝 一  区民部長   久 米 浩 一  地域のちから推進部長   田ケ谷   正  生涯学習支援室長   吉 田 厚 子  産業経済部長   中 村 明 慶  福祉部長   五十嵐   隆  足立福祉事務所長   馬 場 優 子  衛生部長   絵野沢 秀 雄  新型コロナウイルスワクチン接種担当部長   須 藤 純 二  環境部長   犬 童   尚  都市建設部長   真 鍋   兼  道路整備室長   佐々木   拓  市街地整備室長   臼 倉 憲 二  みどりと公園推進室長   成 井 二三男  建築室長   大 山 日出夫  教育委員会教育長   荒 井 広 幸  教育指導部長   川 口   弘  学校運営部長   上遠野 葉 子  子ども家庭部長   橋 本 太 郎  こども支援センターげんき所長 6 出席事務局職員   金 子 敬 一  事務局長   大 谷 博 信  事務局次長   船 水 和 成  議事係長   蜂 谷 勝 己  調査係長   田 代 宏 司  書記   佐 藤 秀 樹  書記   古 山 陽 一  書記   作 山 拓 紀  書記 7 議事日程   第 1 一般質問について        佐々木まさひこ 議員        伊藤 のぶゆき 議員        はたの 昭 彦 議員        たがた 直 昭 議員        へんみ 圭 二 議員   第 2 第52号議案 令和3年度足立区一般会計補正予算(第4号)   第 3 第53号議案 令和3年度足立区国民健康保険特別会計補正予算(第1号)   第 4 第54号議案 令和3年度足立区介護保険特別会計補正予算(第1号)   第 5 第55号議案 足立区安全安心ステーション設置条例   第 6 第56号議案 足立区議会議員の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例   第 7 第57号議案 足立区長の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例   第 8 第68号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築工事請負契約   第 9 第69号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築電気設備工事請負契約   第10 第70号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築給排水衛生設備工事請負契約   第11 第71号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築空調設備工事請負契約   第12 第72号議案 (仮称)花畑人道橋整備工事(1期)請負契約の変更について   第13 第58号議案 足立区特別区税条例の一部を改正する条例   第14 第59号議案 足立区温水プール条例の一部を改正する条例   第15 第60号議案 足立区立千寿本町小学校温水プール条例の一部を改正する条例   第16 第61号議案 足立区総合スポーツセンター条例の一部を改正する条例
      第17 第62号議案 足立区東綾瀬公園温水プール条例の一部を改正する条例   第18 第63号議案 権利の放棄について   第19 第73号議案 足立区立郷土博物館条例の一部を改正する条例   第20 第74号議案 足立区立学童保育室条例の一部を改正する条例   第21 第75号議案 足立区応急小口資金貸付条例の一部を改正する条例   第22 第76号議案 足立区指定地域密着型サービス等の事業の人員、設備及び運営等に関する基準を定める条例の一部を改正する条例   第23 第64号議案 足立区神明二丁目周辺地区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例   第24 第65号議案 足立区土地区画整理事業を施行すべき区域に係る地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例   第25 第66号議案 特別区道路線の認定について   第26 第67号議案 積立金等返還請求調停に関する和解について   第27 2受理番号 9 高齢者も障がいのある方も安心して暮らせるよう求める陳情の撤回について   第28  受理番号14 放射能汚染から子どもの健康を守るための陳情   第29 議員提出第6号議案 足立区拉致問題等啓発推進条例 ○古性重則 議長  これより本日の会議を開きます。  地域のちから推進部長より、昨日の横田ゆう議員の質問及び再質問に対する答弁について、一部訂正したい旨の申出がありましたので、発言を許します。 ◎久米浩一 地域のちから推進部長  令和3年6月23日の本会議における横田ゆう議員の、住民票のない外国人への支援についての質問及び再質問に対する答弁に漏れがございました。誠に申し訳ございません。  「区では、住民登録のない外国人について把握していないため、コロナワクチン接種をはじめ、公的支援を実施することは不可能となっており、住民登録対象外となっている外国人への公的支援について、国へ意見を上げることは考えておりません」と答弁いたしましたが、次のとおり改めて答弁させていただきます。  区では、住民登録のない外国人について把握していないため、原則、公的支援を実施することはできず、住民登録対象外となっている外国人への公的支援について国へ意見を上げることは考えておりません。  ただし、例外として、公衆衛生の観点から、公的支援を行うこともございます。例えば、新型コロナワクチン接種につきましては、厚生労働省からの事務連絡によると、住民登録がなくても本人が希望する場合には、居住実態のある自治体が現状を把握した上でワクチン接種を可能としており、足立区でも、これまで2名の方から申出を受け接種券を発行しております。今後も適切に対応してまいります。  以上でございます。  答弁に漏れがございましたことを深く反省し、重ねて心よりおわびを申し上げます。申し訳ございませんでした。 ○古性重則 議長  以上のとおりでありますので、御了承願います。 ○古性重則 議長  日程に入ります。  日程第1、一般質問を行います。  昨日に引き続き、順次質問を許します。  21番佐々木まさひこ議員。       [佐々木まさひこ議員登壇] ◆佐々木まさひこ 議員  私は、区議会公明党の一員として、先に提出した通告に従い順次質問をさせていただきます。執行機関におかれましては、前向きで明快な答弁を期待いたします。  最初に、社会的孤立防止対策について伺います。  いまだに続くコロナ禍で、3密回避のために「ソーシャルディスタンス」が私たちの身の回りで常に呼び掛けられています。  本来のソーシャルディスタンスの意味は、「社会的距離」つまり心理的なものも含む人と人との距離を表すもので、世界保健機構(WHO)は、フィジカルデスタンス(物理的距離)という言い方に改めています。  しかし、このコロナ禍で人と人とが分断され、社会不安が増大し、社会的孤立はますます進んでいます。       [議長退席、副議長着席]  この社会的孤立とは、人につながりたくてもつながれずに追い込まれている状況のことで、生活困窮や不安、ストレスの高まりから様々な問題が引き起こされます。コロナ禍が、もともと弱い立場にある人を直撃しているように思います。そこで最初に、ひとり親の孤立について伺います。  ひとり親の就労は非正規雇用であることが多く、このコロナ禍で経済状況が悪化しています。国も様々な支援策を講じてはいますが、必要な人に十分な支援が届いていない状況もあります。  区は、児童扶養手当を受給しているひとり親にアンケート調査を実施したと伺いました。この調査から見えてくる課題を整理し、ひとり親の孤立対策の支援策を検討すべきと考えますが伺います。  困窮するひとり親世帯の支援には、就労支援・居住支援など総合的に支援を実施していく必要があり、ワンストップで個々の家庭が抱える課題に対応した寄り添い型支援を行う必要があります。  区は、「ひとり親家庭の暮らしに役立つ応援BOOK」を作成していますが、特に困窮の度合いを深めている家庭にはこれらの支援策を提示するだけではなく、「何に一番困っているか」「どう解決していくか」を寄り添いながら支援していく必要があると考えますが伺います。  また区は、豆の木メールなどで相談を実施していますが、更にLINEなどSNSを活用した相談体制の強化をすべきと考えますが、併せて伺います。  次に、フードパントリー等の支援・拡充について伺います。  認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむが全国シングルマザー1,539人を対象に、小学生の子どもの体重の変化を昨年7月から継続調査を実施したところ、都内の家庭で2月に9.3%の子どもの体重が減ったとの報告がありました。そこで伺います。  フードパントリーは、ひとり親や多子世帯などへ無料で食料を配布する活動で、子ども食堂がコロナ禍で集まって食事をすることが難しくなっていることもあり活動が広がっています。現在、区内でフードパントリーを実施している団体は20団体あると聞いていますが、その活動状況には地域的な偏りはないのか伺います。  フードパントリーの活動団体の支援のために情報の共有を図り、マップも作成していくなど、区として強力に支援していくべきと考えますが伺います。  また、将来的には、中学校区に1つのフードパントリーが配置できるように活動を支援していくべきと考えますが、併せて伺います。  この活動支援のためには、セカンドハーベスト・ジャパンのような専門性の高いNPOとの連携は不可欠ですが、更に区としても、食材の提供先の確保や運搬、食材の宅配など、企業の開拓や連携を推進すべきと考えますが伺います。  また、現在、NPO活動支援センターに冷凍庫がありますが、このような食材の一時保管のための冷凍冷蔵庫の助成も実施してはどうか伺います。  NPO等がフードパントリーを実施しながら相談支援を行っていると聞いています。このような相談支援の会場や機会の拡充をすべきと考えますが伺います。  現在、足立区学力定着に関する総合調査で、朝食を取っているかの質問をしていますが、「取らないことが多い」「全く食べない」を合わせると、小学生で約270人の児童が朝食を食べてこないと想定されます。  入谷住区センターの方々が月1回、入谷小学校で温かい朝食を作ってくださっていると聞いています。このような取組を予算を確保して、他の学校でも提供できる体制を拡充すべきと考えますが、併せて伺います。  次に、重層的支援体制整備事業について伺います。  本年4月に社会福祉法が改正され、重層的支援体制整備事業が創設されました。厚生労働省はこの事業に取り組む背景として、「地域住民が抱える課題が複雑化・複合化しており、子ども・障がい・高齢・生活困窮といった分野別の支援体制では、複雑・複合的な課題やはざまのニーズへの対応が困難になっている現状がある」としています。  この事業では、「市町村全体の支援機関・地域の関係者が断らず受け止め、つながり続ける支援体制を構築することをコンセプトに、『属性を問わない相談支援』『参加支援』『地域づくりに向けた支援』の3つの支援を一体的に実施すること」が求められています。そこで伺います。  この事業は、市区町村の必須事業ではなく手挙げによる任意事業の位置付けで、当区は貧困対策・自殺対策等、先駆的に取り組んできており、現状の事業を拡充・発展させていき、その後、事業の取組については検討するとしています。しかし、複雑な悩み事が増加し、社会的な孤立が深まる現在、少なくとも移行へ向けて準備を進めるべきと考えますが伺います。  介護・障がい・子育て・生活困窮の4分野の既存の相談支援事業の維持・拡充を図りつつ、アウトリーチ型支援やそれぞれの支援機関が協働して、ワンストップ相談支援体制を構築することが必要であり、全庁的な取組体制の構築が求められますが伺います。  コロナ禍で相談をしたくても、福祉事務所や、くらしとしごとの相談センターの窓口まで来られない人が潜在的に多数いると考えます。  江戸川区では、地域支え合い活動の拠点「なごみの家」を区内9か所に設置して、福祉なんでも相談、誰でも集える交流の場、地域のネットワークづくりの3つの機能を持った福祉拠点をつくっています。このような、地域にいつでも気兼ねなく立ち寄れ、相談できる居場所をモデルで立ち上げていくべきと考えますが伺います。  また、電話やメール、オンライン相談、SNS等を活用した相談体制の整備に取り組んでいくべきと考えますが、併せて伺います。  次に、生活困窮者対策について伺います。  長引くコロナ禍で、飲食や観光・インバウンド・イベントなど自営業の方々に大きく影響が及び、更に雇用は継続していても勤務時間が削減されて「実質失業」の状態の方など、広範囲へ影響が及んでいます。そこで伺います。  くらしとしごとの相談センターでは、昨年、約6,000件の相談があり、年末年始も休まず対応をしました。今まで何とか生計を保っていた方々が、このコロナ禍で生活困窮に陥っているケースが増えてきています。相談者をつなぐシートで各機関が共有しますが、その方が困窮状態を脱するまで伴走型で支援していくべきと考えます。そこで、現状のくらしとしごとの相談センターの人員増加を含めた体制強化が必要と考えますが伺います。  住まいは生活の重要な基盤であり、社会保障の基盤です。しかし、今コロナ禍で家賃を滞らせて住むところを失うケースも増えてきています。  区は、居住支援協議会を立ち上げ、住まいを見付けるための相談窓口を設置して専任職員が対応していますが、窓口での相談件数は37件で、実際に入居できた件数は4件と聞いていますが、制度の周知を含め利用の拡大を図るべきと考えますが伺います。  区は、入居促進に向けた費用助成も実施して、家賃債務保証上限5万円、原状回復や残置物の撤去費用等の補償のための少額短期保険を、初回上限1万円で負担するなどの費用助成を用意していますが、これらはいずれも初回のみの助成となっており、この費用助成の継続も検討すべきと考えますが伺います。  高齢者の住居確保は、1人での生活に不安があるケースも多く、例えば、民間賃貸住宅を一括で借り上げ、生活支援付き住宅などを社会福祉協議会やNPOなどと連携して運営する、いわゆるサブリースモデルを実施してみてはどうか伺います。  次に、高齢者の孤立対策について伺います。  イギリスが孤独問題の担当大臣を設置していることは有名ですが、日本でも孤独、孤立問題の担当大臣を任命し、国としても本腰を入れてこの問題に取り組むとしています。  当区においては、いち早く孤立ゼロプロジェクトを立ち上げ、先進的に高齢者の孤立問題に取り組んできました。しかしながら、長引くコロナ禍で、住区センターでの活動や地域行事などは軒並み中止となり、絆のあんしん協力員による活動もままならない状況です。そこで伺います。  地域包括支援センター介護サービス事業者は、感染を恐れて外出を控えている高齢者の状況を把握していると思いますが、そこからはどのような声が上がっているのか伺います。  介護予防チェックリストの送付を区内の介護認定を受けていない約15万人の方のうち、5万人ずつ3年で全員に送付しています。しかし、このコロナ禍で高齢者の方々の状況が大きく変化していることも考えられるので、本年は、例えば、後期高齢者には全員に送付して状況を把握すべきと考えますが伺います。  今後、コロナワクチンの接種が進めば、段階的に住区センターでの活用などを再開していくことも考えられますが、判断基準などはどうなっているか伺います。  民間調査会社が60歳から79歳の男女1万人を対象に昨年実施した調査の結果によると、モバイル端末の所有率は9割を超えており、そのうちスマホ所有率は77%でした。昨今では、高齢者の方々もLINEやZoomで連絡を取り合っています。しかし、全ての方々がスマホに習熟されているわけではありません。区や町会・自治会等で開くスマホ教室に東京都が費用を補助しており、区としてもスマホ教室の開催の取組を積極的に推進していってはどうか伺います。  また、豊中市社会福祉協議会では、「#離れていても、つながろう」を合い言葉に、スマホで遠隔サロンを実施したり、YouTubeチャンネルで様々な活動を紹介したり、運動教室を行っています。当区でもこのような取組を推進してはどうか、併せて伺います。  次に、社会的養護出身者の孤立防止について伺います。  児童養護施設や里親家庭などで育った子どもは原則18歳で自立を求められ、頼るべき親などがいないこともあり、様々な困難に直面することが考えられます。そこで厚生労働省は、このような社会的養護出身者の初の全国的な実態調査を昨年11月から本年1月にかけて実施し、その結果を4月に発表しました。その調査では、「悩みを相談する人がいない」など社会的に孤立していたり、経済的な悩みがあるケースが半数以上を占めるなど、退所後の支援が必要であることが浮き彫りとなりました。そこで伺います。  区では、施設退所後の仕事や生活の中での悩みや相談に応じる体制は現状どのようになっているのか伺います。また、仲間と交流できるような居場所もつくっていくべきと考えますが、併せて伺います。  区は、昨年から、児童養護施設等を退所する子どもに、住居の確保等、退所後の自立を支援する目的で20万円の給付金の助成を開始しました。  このほかにも、例えば、区営住宅へ入居をあっせんするなど、住まいの確保のための支援策の拡充を図っていくべきと考えますが伺います。  次に、東部地域の課題について伺います。  中川堤防かさ上げ工事の早期完成と堤防の車両通行に関して伺います。  中川堤防かさ上げ工事は、当初の予定では、平成30年度には完成予定でしたが、契約不調などの理由で完成が遅れています。そこで伺います。  現在までの工事進捗状況は全体の何%なのか伺います。また、今後の未整備区間の工事の見通しはどうなっているのか、併せて伺います。  大谷田付近での堤防に車両が直接出入りする箇所などに課題もあると聞いていますが、年月が経過しても解決には至っていません。国と連携しながら、もっと工事の進捗を早めることが必要です。地域住民との連携強化はもとより、工事の早期完成を目指して区として今後どのように対策を実施していくのか伺います。  令和2年1月に、中川防災公園から北側土手上の車両通行に関してアンケート調査を実施しました。その結果は、「現在の車が通らないままが良い」が45.3%、「以前のように車を通したほうが良い」が44.6%と、ほぼ同数の結果となりました。  しかし、本年3月の建設委員会の報告で、佐野一丁目から六木二丁目までの中川土手の車両通行については、歩行者・自転車専用道とするとの結論が報告されました。交通管理者、町会・自治会長等の意見で決定したとのことです。  もともと車を通した方がよいと考えられる方は、中川堤防に車両が通行できないことによって、中通りなど住宅街の生活道路に一般車両が入り込んで来ることを懸念していることが最大の理由です。かつて住民説明会で、中通りの交通安全対策を望む声が噴出したことを区は忘れていないと思います。  区は、これまでの中通りの交通安全対策として、時間帯による規制を挙げていますが、私は、桜木橋交差点の直前の南側へ通じる道路も規制をしないと車両の流入を防ぐ実効性が上がらないと指摘してきましたが、この箇所の警察署との話合いの進捗状況を伺います。  今後の対策として、信号の設置要望を上げていますが、朝晩はともかく、全体の交通量が少ないことが理由で警察は設置には大変後ろ向きと聞いています。  今後、中通りの交通安全対策についてはどのような具体的な案を検討しているのか伺います。また、中通りの西側の生活道路へも車両の流入が見られますが、その対策についても併せて伺います。  次に、花畑川環境整備計画について伺います。  花畑川環境整備基本計画が平成13年に策定されましたが、計画は延期され、区はその後、地元住民の強い意向であった富士見歩道橋の架け替えを計画しましたが、5回の入札不調によりこれも断念いたしました。  その後、平成13年の計画を基にしながら、今回の花畑川環境整備計画がようやく策定され、いよいよ今年度から雪見橋から富士見歩道橋の間の工事が開始される予定となっています。そこで伺います。  富士見歩道橋は勾配が急で、重い荷物を積んだ自転車などが車道に飛び出しかねず、かねてから地元の住民の皆様から架け替えを望む声をいただいておりました。富士見歩道橋の北側にはホームセンターとスーパーが開設され、通行量が増えてますます危険な状態となっています。区はこのような地元住民の要望をしっかりと把握して工事に臨むべきと考えますが伺います。  また、今回の計画では、まず、富士見歩道橋から富士見橋までを最初の整備区間として、その工事が完了後、歩道橋の架け替えが予定されています。富士見歩道橋の架け替えの完了はいつ頃なのか、早期完成を目指すべきですが併せて伺います。  花畑川の護岸は、周辺道路から約2mのコンクリートで覆われているため、周辺からは川面を見ることはできません。このコンクリートは劣化が進んでいるため、時に周辺住民の方から、コンクリートから水が漏れてくるが大丈夫なのかといった問合わせをいただきます。地元説明会の際にも、地元の皆さんからは、水害時にこのコンクリート壁がなくても大丈夫なのか、今回の計画で河川が氾濫するようなことはないのかという質問が多かったように思います。  区は、総雨量972mmの降雨に対応できるように整備を進めるとしています。昨今の激甚化する水害に対応するため、万一の備えとして、例えば時間当たり80mmの降水を排水できる機能を持った排水ポンプを設置すべきと考えますが伺います。  次に、あだち高台まちづくりについて伺います。
     令和2年12月に、国及び東京都が公表した「災害に強い首都『東京』形成ビジョン」では、水害対策の一環である高台まちづくりのモデル地区の検討候補地として、都立中川公園周辺地区が挙げられています。区は、あだち高台まちづくり推進調整会議を設置して、区内の検討候補地別に部会等を設置して、国、都、区等の関係機関が一体となった取組方策の検討や事業の実施を行うとしています。そこで伺います。  中川土づくりの里は、今後、覆蓋化及びその上部の整備を予定しており、中川公園と一体的に整備することにより、平常時には河川沿いの高台公園としての利用ができ、河川の氾濫時には緊急的な避難場所や救出、救助等の活動拠点としての機能を持たせることができます。区西側には、都立舎人公園が防災機能を持った公園として整備されており、区東側で中川河川沿いの都立中川公園の整備は必須と考えます。周辺住民の避難数をアンケートを実施しておおむね予測しておき、十分なキャパシティーを持った雨風をしのげる避難場所を整備してはどうか伺います。また、平時は区民の憩いの場として活用できるよう整備してはどうか、併せて伺います。  今後、この高台まちづくりに併せて、救急車などの緊急車両やごみ収集車、建設機材車両など、災害復興に不可欠な車両を水害時に一時避難させる車両基地を整備してどうか伺います。  以上で私の質問を終わります。  御清聴、誠にありがとうございました。 ◎中村明慶 福祉部長  私からは、社会的孤立防止対策に関する御質問のうち、ひとり親の孤立対策についてお答えいたします。  まず、ひとり親アンケート調査から見えてくる課題と孤立対策の支援策及び寄り添い支援について、一括してお答えいたします。  児童扶養手当受給世帯のうち、就労等による所得がなく、かつ他者とのつながりがない孤立の恐れがある388世帯を対象にアンケート調査を実施いたしました。回答のあった103世帯の困り事や課題を整理したところ、教育費のことや就労に関して、何をしてよいか分からない等の様々な課題が浮かび上がってまいりました。  そこで、窓口で御相談していただける方に寄り添いながら解決策を模索することはもとより、窓口になかなかおいでになれない方を対象に、寄り添いながら相談に応じるアウトリーチ型の体制を検討してまいります。  次に、LINEなどのSNSを活用した相談体制の強化についてお答えいたします。  相談支援型豆の木サロンを委託しているNPO法人では、LINEによる相談を実施し、相談件数が増えてきております。一方で、区独自のSNS活用については、個人情報等の様々な課題があると認識しておりますので、まずはウェブを活用したリモート相談の実施について、前向きに検討したいと考えております。  次に、重層的支援体制整備事業についての御質問にお答えいたします。  まず、重層的支援体制整備事業への準備を進めるべきとの御質問についてですが、社会的孤立の背景となる複雑・複合的な課題を解決するためには、これまでのような課題ごとの相談窓口だけでは対応が難しいケースが増えており、重層的支援体制整備事業への移行に向けて準備を進める必要があると認識しております。  次に、ワンストップでの相談支援体制の構築に向けて、全庁的な取組体制の構築が必要との御質問についてですが、介護・障がい・子育て・生活困窮など、全庁的なワンストップでの相談支援体制は、当区のように規模の大きい自治体では実施が難しいと考えております。そのため、各相談窓口に対し、「断らない窓口」という意識付けを行うとともに、複合的な課題を受け止められる連携した相談支援体制の検討を進めてまいります。  次に、いつでも気兼ねなく立ち寄れ、相談できる居場所モデルの立ち上げ並びに電話やメール、オンライン相談、SNS等を活用した相談体制の整備についての御質問にお答えします。  誰でも気兼ねなく相談できる居場所モデルの立ち上げについては、住区センターをはじめ、様々な居場所が既に存在するため、既存の居場所において利用対象を拡大したモデルが実施できないかという視点から検討してまいります。  また、コロナ禍での相談支援の在り方として、電話やメール、オンライン相談、SNS活用など、対面ではない相談方法について前向きに検討を進めてまいります。  次に、生活困窮者対策に関する御質問のうち、くらしとしごとの相談センターの人員増を含めた体制強化についてお答えいたします。  くらしとしごとの相談センターでは、生活困窮者からの就労や生活に関する御相談に対し、つなぐシートを活用した関係機関との連携を図りつつ、本人の状況に応じた寄り添い支援を実施しております。  一方で、相談件数が毎年増加していることから、今後、相談者が困窮状態を脱するまで伴走型での支援が行えるよう、人員増を含めた体制強化を検討してまいります。  次に、住まいについての御質問のうち、家賃債務保証や少額短期保険の費用助成に関して、初回だけではなく継続も検討すべきとの御質問にお答えいたします。  区の居住支援の費用助成は、高齢者の入居の促進を第一優先と考え、まずは初回の分のみとさせていただいております。  継続的な助成の必要性につきましては、あだちお部屋さがしサポート事業の検証と併せて今後、足立区居住支援協議会において検討してまいります。  次に、高齢者の孤立対策に関する御質問にお答えいたします。  まず、地域包括支援センターや介護事業所に対し、高齢者から上がっている声についてお答えいたします。  高齢者やその御家族からは、外出や運動がままならないため、体力の低下について心配する声が多く上がっております。今後も引き続き、高齢者の実態をしっかりと把握し、積極的に介護予防や見守り等に取り組んでまいります。  次に、介護予防チェックリストを後期高齢者全員に送付して状況把握すべきとの御質問にお答えいたします。  区では、介護予防チェックリストの結果に基づき、計画的に個別支援を実施しております。後期高齢者全員に介護予防チェックリストを送付した場合、調査規模が大きくなり過ぎることから、その後の効果的な個別支援の実施は困難となります。少なくとも当面の間、3年に1度の状況把握に基づく訪問を進めていく中で、着実な支援の実施につなげてまいります。  次に、スマホ教室の開催についてお答えいたします。  令和2年度は、梅田地区モデル事業でスマホ教室を実施し、また、他地区の地域包括支援センターにおいても、スマホ操作に関する講座を一部実施してきたところです。今後はこれまでの実施状況を踏まえて、高齢者がスマホを扱えるよう積極的に取組を進めてまいります。  また、遠隔での運動教室などの取組についてですが、現在、区のホームページ「動画deあだち」におきまして、高齢者向けに介護予防運動の動画を配信し、自宅で1人でも取り組めるよう啓発しております。  今後、地域包括支援センターにおける介護予防教室や、地域の方による「ふれあいサロン」などを活用し、遠隔でもできる介護予防を推進してまいります。 ◎勝田実 政策経営部長  私からは、フードパントリー等の支援・拡充に関する御質問のうち、まず、フードパントリーの活動状況には地域的な偏りがないか、また、将来的には、中学校区に1つ配置できるように支援すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  フードパントリーの活動状況につきましては、各地域に広がってまいりましたが、入谷、舎人、花畑など活動が少ないエリアがございます。今後、中学校区に1つフードパントリーの配置に向けて努めてまいります。  次に、フードパントリー活動団体の情報の共有を図り、マップを作成していくなど、区として強力に支援していくべきとの御質問にお答えいたします。  7月のフードパントリー団体の意見交換会で、団体間の情報を共有化し、団体間の活動が連携できるように支援をしてまいります。なお、夏休み前にフードパントリーマップを作成する予定でございますので、食の支援を必要とする区民の方に周知をしてまいります。  次に、食材の提供先の確保や運搬・食材の宅配など、企業の開拓や連携を推進すべき、また、食材の一時保管のための冷凍冷蔵庫の助成も実施してはどうかとの御質問にお答えいたします。  区では、既に協創の観点から企業に働き掛け、寄附金の勧奨をするとともに、お米などの食材の寄附を受け入れパントリーに配付をしております。また、食材の運搬に悩む団体と運搬業者とのマッチングにも取り組んでおり、引き続き企業の開拓や連携を推進してまいります。  冷凍冷蔵庫の助成につきましては、10月に募集を開始する「子どもの未来応援基金」によるフードパントリーへの助成金が御活用いただけます。  次に、フードパントリー実施時の相談支援の会場や機会を拡充すべきとの御質問についてお答えいたします。  フードパントリーでは、食の支援のほか、セーフティーネットとしての役割を担っており、悩みや相談を抱えている方が多くいらっしゃっております。利用者の相談に必要な情報の提供や相談できる会場、機会の拡充のほか、SNSを活用した相談などを働き掛けてまいります。  次に、学校での朝食を提供できる体制を拡充すべきとの御質問についてお答えいたします。  子どもたちへの朝食の提供は、学力の定着はもちろん、学校生活を健全に過ごす上で重要なことと認識しておりますので、パンや果物の提供など、簡易に提供できる方法も併せて地域団体と検討してまいります。  また、地域団体による飲食店を活用した朝食支援や、子ども食堂での朝食支援の取組も始まりました。今後も、地域団体による朝食支援と継続的な運営ができるよう支援を行ってまいります。  次に、社会的養護出身者の孤立防止に関する御質問のうち、まず、施設退所後の仕事や生活の中での悩みや相談体制についてお答えいたします。  入所した施設が窓口となり、実家のような役割を担っており、相談内容によりハローワークやくらしとしごとの相談センターなどと連携の上、対応しております。  次に、仲間と交流できるような居場所づくりにつきましては、令和2年11月に地域の方々による、「おせっかい子育てプロジェクト」がスタートしました。計画では、仲間と交流できる居場所を近々オープンする予定で、施設退所後の仕事や生活の悩みなどの相談に応じていただけるとのことです。  区としましては、プロジェクトが安定的に活動できるよう、助成金の御案内や子どもの未来プラットフォームでの活動紹介、他団体とマッチングなどの支援に取り組んでおり、地域一体となった支援の輪を広げております。  次に、児童養護施設等を退所する子どもに区営住宅への入居あっせんをしてはどうかとの御質問にお答えいたします。  児童養護施設等退所者用の区営住宅の単身者向け住戸は、現在5戸確保してございます。しかし、高齢者や障がい者、生活保護受給者などの様々な事情を抱えた方の需要が高く、戸数の拡充は困難な状況と考えております。 ◎成井二三男 建築室長  私からは、生活困窮者対策のうち、住まいに関する御質問についてお答えいたします。  お部屋さがしサポート事業の周知を含め、利用の拡大を図るべきとの御質問につきましては、窓口相談37件のうち具体的にお部屋紹介の依頼を受けた件数は8件であり、4件が成約に至っております。引き続き区民事務所等での案内チラシ配布や地域包括支援センターへの説明など、あらゆる機会を捉えて事業の周知を図ってまいります。  また、利用の拡大につきましては、本年秋頃に開催予定の居住支援協議会において、それまでの事業検証と併せサポート事業の受託者である不動産協会の意見も伺いながら、今後の進め方を検討してまいります。  次に、民間賃貸住宅を一括して借り上げ、生活支援付き住宅などを社会福祉協議会やNPOなどと連携して運営するサブリースモデルの実施についてお答えいたします。  既に、サービス付き高齢者住宅やシルバーピアなど、ほかの制度もあることから、更なる制度の拡充につきましては、居住支援協議会の意見などを伺いながら、既存制度の在り方も含め調査研究を行ってまいります。 ◎久米浩一 地域のちから推進部長  私からは、コロナワクチンの接種が進み、住区センターでの地域活動を再開していく判断基準についてお答えいたします。  感染症拡大の状況を踏まえ、地域活動の再開については、足立区新型コロナウイルス対策本部で総合的に判断し、決定してまいります。あわせて、地域の意向も確認しながら地域活動再開に向けて取り組んでまいります。 ◎犬童尚 都市建設部長  私からは、まず、中川かさ上げ工事の進捗状況は全体の何%なのか及び未整備区間の工事の見通しはどうなっているのかとの御質問についてお答えいたします。  足立区内の中川堤防は全長約4kmあり、昨年度、中川五丁目付近とJR常磐線付近のかさ上げ工事が完了し、整備済み区間は約2.5kmとなり進捗率は約62%となっております。  未整備区域は4区間あり、そのうち大谷田一丁目から佐野一丁目付近は、施工業者が確定し、準備を進めています。中川五丁目付近と六木三丁目の都県境付近の2区間についても年度内完了に向け準備をしております。残りの六木三丁目の花畑川から補助第261号線付近については、取付道路である補助第261号線もかさ上げする必要があり、令和5年度以降に整備する予定となっております。  次に、堤防に車両が直接出入りする箇所についての対策ですが、かさ上げ工事により、現在の堤防天端から約1.5m上がることから、国と連携し、側道を整備するなど、個別に丁寧な対応をしながら調整を進めております。  次に、花畑川沿いの桜木橋交差点の直前の南側へ通じる道路の規制についての警察との話合いの進捗状況についてお答えいたします。  花畑川沿いに接続する道路は、東から西への一方通行であり、接続する区道は、1つ目が進入禁止の一方通行です。2つ目、3つ目の接続道路は、朝7時から8時30分の間は時間指定の進入禁止となっております。よって、4つ目の接続道路となる当該道路の規制は非常に難しいとのことです。  今後も、地域からの要望などに基づいて交通管理者と検討してまいります。  次に、中通りの交通安全対策、中通り西側の生活道路への車両の流入対策についてお答えいたします。  これまで、時間指定の進入禁止や速度抑制のための一時停止などを中通りと西側の通りで実施してきました。今後は、公共施設での歩道の拡幅などを検討するとともに、地域の意見を確認しながら、交通管理者と交通安全対策について協議検討してまいります。  続いて、都立中川公園の整備については、周辺住民の避難数のアンケートを実施しておおむね予測しておき、十分なキャパシティーを持った雨風をしのげる避難場所を整備してはどうか。また、平時は区民の憩いの場として活用できるよう整備してはどうかとの御質問にお答えいたします。  中川公園につきましては、避難場所を含め、高台まちづくりの検討候補地となっております。これまでの中川公園整備検討協議会での意見や、既に実施した河川氾濫時の避難場所についての世論調査の結果などにより、公園施設の一部として災害時には雨風をしのげる避難場所となる施設を検討してまいります。  次に、高台まちづくりに併せて災害復興に不可欠な車両を水害時に一時避難させる車両基地を整備してはどうかとの御質問についてお答えいたします。  現在、国及び東京都と高台まちづくりの実践に向けた協議を進めており、その中で緊急車両等を水害時に一時避難させるための車両基地の整備についても検討してまいります。 ◎真鍋兼 道路整備室長  私からは、花畑川環境整備計画に関する御質問のうち、初めに、富士見歩道橋の架け替えは、地元住民の要望をしっかりと把握して工事に臨むべきとの御質問についてお答えいたします。  富士見歩道橋の架け替えにつきましては、令和2年9月28日に開催した地元説明会において、バリアフリーに対応したスロープ付きの歩道橋に架け替えることを御説明し、御理解をいただいているところでございます。今後は、歩行者や自転車を利用される方々が安全で快適に通行できる歩道橋の詳細設計を今年度実施してまいります。  次に、富士見歩道橋の架け替えの完了時期と、早期完成を目指すべきとの御質問についてお答えいたします。  富士見歩道橋の架け替えにつきましては、令和6年度当初に工事着手し、おおむね3年後の令和8年度末の完了を予定しております。一日でも早い完成を目指すべく、歩道橋の構造検討等を行うとともに関係機関との協議も進めてまいります。  次に、昨今の激甚化する水害に対応するため、万一の備えとして排水ポンプを設置すべきとの御質問についてお答えいたします。  花畑川環境整備事業完了後につきましては、平成12年に発生しました東海豪雨と同じ規模となる総雨量589mmにも十分に対応できる972mmの降雨が貯留可能な河川となりますが、より安全性を高めるために、排水ポンプ設置に向けた検討を進めてまいります。 ○渕上隆 副議長  次に、24番伊藤のぶゆき議員。       [伊藤のぶゆき議員登壇] ◆伊藤のぶゆき 議員  自由民主党の伊藤のぶゆきです。先に提出しました通告書に従い、順次質問をしてまいります。執行機関の皆様には、画面を通じて聞いている区民の皆様に分かりやすい言葉での答弁をよろしくお願いいたします。  あしたから東京都議会議員選挙が始まります。東京オリンピック・パラリンピックを間近に控え、リモートワーク等、急速に変化している労働環境や社会情勢の中、コロナ収束を見据えた東京の4年間を託す大事な選挙です。この大切な時期に質問の機会を与えていただきました区議会自由民主党の皆様、心より感謝を申し上げます。  また、いつも申し上げておりますが、この場に立たせていただいていること、区民の皆様に心より感謝を申し上げて質問に入らせていただきます。  政治めいた表現でありますし、私が言うのはあまり似合いませんけれども、子どもは足立区の未来、そして日本の将来を支える大切な宝であります。しかし、足立区の話ではありませんが、近年では、「子どもの声がうるさい」とのことから、閑静な住宅地での保育園建設反対運動や大声を出すのを禁止されている児童公園など、社会全体が子どもに対して閉鎖的になっていると感じています。       [副議長退席、議長着席]  しかし、考えてみてください。私たちにも皆、幼少期がありました。その頃の記憶はありませんが、泣きながら親や他人に迷惑を掛け、今の時期まで成長してきました。それができたのも、迷惑極まりない幼少期の行為を数多くの人々が受け入れ、許容し、それでも愛し、育ててくれたからだと考えます。  彼らは泣くのが仕事です。子どもは迷惑を掛けながら成長するのが仕事なのです。子どもを持つ・持たないに関わらず、過去自分たちがしてもらったように、私たち大人が子どもを社会全体で支えなければいけません。そして、この子どもたちが安全に、そして安心して生活し、学び続けられる環境を創出することが、足立区、そして我々大人の責務であります。  そこで質問をいたします。  まず初めに、小学校の登下校時の安全・安心について伺います。  現在、足立区の刑法犯認知件数も大幅に減少していることの一因には、通学路に設置された多くの防犯カメラが挙げられます。それ以外にも、町会・自治会が設置する防犯カメラも年々増加し、登下校時の安全・安心の向上に寄与していると思われます。  しかし、A-メールを見ていると、毎日のように声掛け事案が発生していますが、こうした事案には具体的には区は何か対応をしているのでしょうか。対応をしているのであれば、その内容についてお伺いをします。  また、登下校の途中や学校から学童保育室へ行く途中に行方不明になってしまう子どもがいると聞いています。幸い大きな事故にはなっていませんが、親としては見つかるまで気が気でありません。こうした事案には具体的には何か対応をしているのか、対応をしているのであれば内容を伺います。  また、今後こうした事案が発生しないように何らかの対策を取るべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  子どもの安全・安心には可能な限り尽力をすべきだと考えます。通学路への防犯カメラの設置増、青パトの増配備、ながら見守り参加者へ当下校の見守りへの協力依頼など、必要であれば人員の手配、予算の増加等を含め検討すべきと思いますが、区の見解を伺います。  次に、学校内における安全・安心について質問をします。  平成13年に発生した池田小学校事件以来、学校において危機管理マニュアルを策定し、安全管理に取り組んできました。この20年間で不審者による学校施設への侵入は大幅に減り、防犯対策は格段に進みましたが、依然として全国各地において学校施設内での事件が発生しています。  今年の5月27日には、横浜市の小学校に男が包丁を持って侵入し、現行犯逮捕される事件もありました。幸い、けが人は出ませんでしたが、保護者の不安は尽きません。本来、学校は家庭と並び立つくらい子どもにとって安全な場所であるべきであり、万が一という事態が発生してしまっては問題であります。そこで伺います。  現在の学校は外部からの侵入に対し、どのような防犯・安全対策を取っているのか伺います。  危険は外部だけではありません。今年に入り、足立区内小学校にて女子トイレからカメラが発見され、今月、犯人が捕まり、世間をにぎわせました。カメラを見付けたのは生徒であり、この生徒の心情を考えると、トラウマになってもおかしくない事象であります。学校内に出入りしている人の流れはどう管理、記録しているのか。また、このような事例を踏まえ、校内の安全管理についてどう考えているのか、区の見解を伺います。  国会においても、子どもたちを学校内外でのわいせつ行為から守るため新法が成立・検討されています。区としても、性暴力から子どもたちを守るべく、統一した基準やSNSを含めた相談窓口を設けるべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  デジタル社会の到来など、子どもや学校を取り巻く環境が急速に変化する中、対応を求められる教職員に対してもサポートするべきであります。教職員に対しての安全管理、防犯対策などの研修はどのように実施されているのかお伺いします。  学校そのものの防犯力向上のために、防犯カメラの増設、危機管理対策のための物品の増強を区として図るべきと思いますが、区の見解をお伺いいたします。
     次に、公園や施設における子どもの安全・安心について質問をいたします。  本来、公園は、子どもたちが集い、遊ぶ場所であり、高齢者も含めた多世代の憩いの場所であるべきです。しかし、残念ながら公園内においても様々な事案が発生しています。最近は、昼間の時間帯でも、公園内において声掛け事案があると頻繁にA-メールが配信されてきます。子を持つ親としては心配であります。  ほかにも声掛け事案以外に、公園内においてトラブルはあるのか。そうした事案にはどのような対応をしているかお伺いをいたします。  国の緊急事態宣言を受け、以前に比べ外で飲酒している方を多く見受けます。緊急事態宣言は解除されましたが、昨今の状況を考えると致し方ない気もしますが、酔っている大人というのは子どもたちから見ると、とても脅威であると思います。  私もお酒を飲んで帰ると「酔っているお父さんはしつこいから嫌い」と娘によく言われます。そうです、酔っ払いはしつこいんです。声も大きくなります。同じ話を何度もします。しかも話が長いんです。そして残念ながら、酔っていたときのことを覚えていないんです。そう考えると、酔っているよく知らない大人は、子どもから見たら本当に怖いと思います。マスコミでも報道されている「公園飲み」なる飲酒行動は足立区内でも確認されているのでしょうか、確認されていたとしたら、区としてどのような対応をしているのかお伺いをします。  また、「公園飲み」をされないように、区はどのような対策を取っているのか見解をお伺いいたします。  同様に、夜間から深夜にかけて、公園とは別の場所で若者がたむろし、騒音問題となっています。当然、この行為に恐怖を感じている住民もいます。区として夜間パトロールを実施していることは承知していますが、なかなか解決に結びつかないのが現状です。区として、このような行為について根気強く継続してパトロールする以外に方法はないのかお伺いをいたします。  また、子どもたちが多く集まる図書館や児童館、地域学習センター、住区センターの防犯や安全対策はどのように取られているのかお伺いをいたします。  同様に、職員への安全管理、防犯研修を実施すべきと考えますが区の見解をお伺いいたします。  また、各施設においても、防犯力向上のために防犯カメラの増設、危機管理対策のために物品の増強を図るべきと思いますが、区の見解をお伺いいたします。  次に、エリアデザインと新しいまちづくりについて質問します。  まず、綾瀬エリアデザインについてお伺いをいたします。  綾瀬駅前の開発予定地については、昨年9月に開発事業者と確認書が取り交わされ、本年3月には内容をより具体化した覚書が取り交わされました。この覚書によれば、区は令和6年10月末を目途に、駅前交通広場整備を完了させ、開発事業者は令和7年3月を目途に建築物をしゅん工させるとしています。  また、区が交通広場として整備する1,288㎡の土地については、本年10月末を目途に売買契約を行うと聞いています。綾瀬駅前の仮囲いの中では工事が始まっており、通り掛かる区民の関心と期待はますます高くなっています。そこで、お伺いをいたします。  10月の土地の売買契約までに、開発事業者は売買対象区域の地下の解体や埋め戻し工事を行うこととなっていますが、現在、工事は順調に進んでいるのか、お伺いをいたします。  また、土地取得時期は予定どおりの見込みか、確認の意味を込めて伺います。  区が整備する交通広場は、都市計画決定する予定はないとのことですが、区財政の厳しい状況が見込まれる中、国の補助金などの財政支援を要請すべきと考えますが区の見解をお伺いいたします。  本年第1回定例会において、我が党のかねだ議員の代表質問に対し「交通広場からハト公園まで一体感を持ったしつらえを地域の意見を伺いながら検討する」との答弁がありましたが、現在の進捗状況と今後のスケジュールについてお伺いをします。  また、区が作成したVR動画は、整備後のイメージがとても分かりやすく、区民にとっても理解しやすいものとなっています。区のホームページなどで公開して区民の皆様に見てもらい、新しい駅前をイメージしてもらってはどうか。また、今後はまちに大きな変化をもたらす施策や大規模開発のときにはVR動画を作成し、動画を活用しながら、区民の皆様に積極的にまちづくりに参加してもらうべきと考えますが、併せて区の見解をお伺いいたします。  4月のエリアデザイン調査特別委員会で、図書館に関する意向調査結果の報告がありました。同委員会での質疑のとおり、区として地域図書館を綾瀬ゾーンに整備する考えはないということで良いか、確認の意味でお伺いをします。  また、意向調査の結果から、地域の住民がどのような施設を望んでいると分析しているのか、区の見解をお伺いいたします。  東口周辺は、駅前開発をはじめ様々な事業が動き出し、未来へ向けた期待を抱きつつありますが、西口周辺ではまちの動きを感じることができません。区としては、これまで綾瀬駅西口周辺のまちづくりを検討した経緯はないのか、お伺いをいたします。  昨年12月の第4回定例会で、我が党の古性議員の代表質問でもあったように、千代田線の工事が始まる前は、まちの中心は西口付近であり、古くから住み続けている区民も多くいらっしゃいます。今年度中には、綾瀬ゾーンのエリアデザイン計画を策定する予定とのことですが、地域の資源をもう一度洗い出し、西口周辺ならではのまちづくりの方針を示してもらいたいと思いますが、区の見解を伺います。  また、西口周辺を見ると、高架下の利用が非常に寂しい状況で、まちのイメージを暗くしているようにも思われます。高架下の建築物は老朽化が進み、今後、建て替えも想定されますが、接道状況一つ見ても、多くの問題が山積しています。地域の活性化につながる高架下の整備を区として積極的に鉄道事業者に働き掛けるべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  次に、北綾瀬エリアデザインについて質問します。  4月のエリアデザイン調査特別委員会において、北綾瀬駅前で計画している交通広場整備事業、土地区画整備事業及び商業施設整備事業などについて、区と事業者との間で覚書を取り交わしたこと、また、北綾瀬駅前交通広場の都市計画を決定したことなどの報告がありました。  北綾瀬駅周辺では、大手町方面への直通運転の開始を受けて、駅周辺では数年前から多くのマンションが建設されている一方、いまだに多くの農地が点在することを見ると、今後、当分の間、人口増加は続くと思われます。この時期に交通広場や商業施設の整備が進めば、北綾瀬ゾーンが発展する大きな土台になります。そこでお伺いをします。  北綾瀬駅周辺は、今、まちが大きく変わろうとしています。このような時期にこそ、将来を見据えたまちづくりの方針を明確に定め、その方針を地域としっかりと共有した上で、まちづくりを着実に進めるべきであります。コロナ禍で大変な状況ではありますが、今後のまちづくり計画などのスケジュールをお伺いします。  残念ながら、今年も、しょうぶまつりはコロナの影響で中止となりました。多くの区民がしょうぶ沼公園を訪れ、華やかに咲いたショウブを楽しんでいました。しょうぶまつりが開催できない状況下で、一人でも多くの方に鑑賞してもらえるよう区はどのような対応をしたのか、また、来年の開催に向け、区の意気込みも併せてお伺いをいたします。  私は、平成30年第2回定例会の一般質問において、しょうぶ沼公園の希少価値について質問をさせていただきました。あれから北綾瀬駅ホームは延伸され、11両編成の始発駅となり、多くの区民が利用されています。これから地権者の協力も賜り、交通広場が整備され、更なる地域発展が期待されます。改めて、駅に隣接するしょうぶ沼公園に注目するべきと考えます。  過去にこういった状況を踏まえ、区内・区外から老若男女を呼び込み、集える成熟社会にふさわしい公園にするべきとし、例として、豊島区の南池袋公園のような官民が一体となって進めるべきと質問をしましたが、過去において足立区の公園整備を官民が連携して行われたことがあるのか、お伺いをいたします。  国は、2020年に都市再生特別措置法を改正し、その中に「都市公園リノベーション協定制度」を設け、官民が一体となって公園内に飲食店や売店などの整備を推進しています。こうした官民一体事業として、渋谷区は、民間商業施設の上に公園を乗せた公共の空中公園として「MIYASHITA PARK」を、墨田区は水辺の区間を利用した「東京ミズマチ」を実現し、多くの人々でにぎわっています。  千代田線の始発・終点駅である北綾瀬駅近辺に大規模商業施設ができ、利用者が多く見込まれることを考えると、改めて、しょうぶ沼公園に多くの方々が集えるよう、芝生広場やカフェの併設等、官民一体となって足立区で誇れる代表的な憩いの公園とするべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  北綾瀬駅から直通運転を開始してから2年余が経過しました。しょうぶ沼公園内に整備された出入口により公園と駅が一体化され、北綾瀬駅はしょうぶ沼公園にある駅という印象が以前にも増して強まってきました。あわせて、北綾瀬駅の駅名を「しょうぶ沼公園駅」などに変えてはどうかという声も聞くことも多くなったと感じています。  日暮里・舎人ライナーには、「見沼台親水公園駅」という名前の駅があるように、駅に公園の名前が付くと知名度も上がり、親しみやすくなります。すぐに実現するとは思いませんが、北綾瀬という住居表示がないことや、これからの北綾瀬エリアの発展を考えると、駅名変更について東京地下鉄へ働き掛けてもいい時期に来ていると思いますが、区の見解をお伺いいたします。  次に、千住エリアデザインについて質問します。  本年第1回定例会において、我が党の渡辺議員の北千住駅東口北側の再開発に関する質問に対し、区の見解として「再開発事業を前提に進めていくこととし、事業を支援していきたい」との答弁がありました。  この答弁は、これまでの答弁から一歩踏み出したものであり、区の意思を示したものとして評価するものであります。様々な意見があることは承知しており、東口にふさわしい再開発の在り方については、区民や専門家の意見を聞きながら十分に考えるべきであります。  しかし、民間主導でここまで進捗してきた再開発の動きを区はしっかりと受け止める責任もあると考えます。西口とは異なるまちづくりを再開発準備組合と協創の理念で進めてもらいたいと考えます。そこでお伺いをします。  区が再開発事業と併せて解決すべきと考える北千住駅東口の課題には、どのようなものがあるか伺います。  また、再開発は地域の課題解決と同時に、30年先、50年先の未来を見据えた視点でも計画を誘導すべきと考えますが、区の見解をお伺いします。  現在、再開発準備組合と協議している事業化に向けたスケジュールをお伺いいたします。  次に、マンション管理適正化法について質問をいたします。  首都圏を中心に、今後、建物の老朽化や管理組合の担い手不足が顕著な高経年マンションが急増する見込みとなっており、老朽化を抑制し、周辺への危害等を防止するための維持管理適正化やマンション再生に向けた取組の強化が喫緊の課題となっています。  国は、令和2年6月にマンション管理適正化法の改正を行い、令和4年4月からマンション管理適正化の推進を図るための計画が作成できるようにするとともに、管理組合等の管理者は当該マンション管理に関する計画を作成した上で区に認定を申請できるようになります。そこで伺います。  改正されたマンション管理適正化法において、管理組合等が当該マンションの管理計画を策定して認定を申請するメリットは何か、お伺いをいたします。  既に令和2年4月から、東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例に基づく届出制度が開始されましたが、改正されたマンションの管理適正化法に基づく認定制度との違いは何か、お伺いをいたします。  足立区内においても、マンション管理適正化計画を作成して、管理組合等から認定申請に備えた体制を整備するとともに、認定されたマンションを管理組合に対し、具体的な指導・助言体制を整備すべきと考えますが、区の見解を伺います。  マンション管理適正化法の改正は、今後起きると予想される分譲マンションの老朽化に伴う建て替え問題を想定してのことと考えます。  私は、当選以来、不動産業界で働いた経験を生かし、空き家対策に取り組んでまいりました。空き家になる要因の一つに相続問題があり、相続が1人なら問題にはなりづらいのですが、複数人いる場合は、全ての相続人の同意がないと手続ができないため、交渉でもめ、放置されるケースが多く見受けられます。その所有権が何十、何百と集中しているのが分譲マンションです。  築40年を超える分譲マンションは全国で約81万戸あり、10年後には約2.4倍の198万戸、20年後には約4.5倍の367万戸となるなど、老朽化や管理組合の担い手不足、修繕や建て替えが深刻な問題となるのは火を見るより明らかです。  現在、足立区において、築40年を超える分譲マンションはどれぐらいあるのか、また、平成31年4月時点では、分譲マンションの建て替えは全国で見ても累計で244軒、約1万9,200戸にとどまっていますが、足立区内において、過去に分譲マンションの建て替え事例はあるのか、お伺いをいたします。  今後、足立区が管理組合に対し、認定することで指導・助言をする立場になります。日本の家屋の多くは木材で造られてきたため、江戸時代から今日まで解体、新築が繰り返されてきました。  日本で最初の分譲マンションが登場したのは、1953年、たかだか68年前のことです。現在建てられている分譲マンションのほとんどは鉄筋コンクリートで建てられています。  あくまで私の個人的な考えですが、これまでの日本におけるスクラップ・アンド・ビルドの思想は、社会の環境変化に伴い大量のごみを出す建物の解体から、建物を補強・耐震し、できるだけ長く使うビジネスモデルへ移行していくと考えています。  今後の足立区においても、解体・建て替えだけではなく、国土交通省や他県でも導入されているコンクリート再生も含めた建物や橋梁の長寿命化についても先進的な課題解決モデルを構築し、50年・60年先を見据えた中長期的な計画を準備すべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  国土交通省の調査では、2割を超える管理組合が大規模災害への対策を取っていないとあります。マンションは災害時、近隣住民の一時避難場所としての役割も期待され、足立区はマンション等に対し、垂直避難の協力を求めています。区として今後、適正に管理計画を策定するとともに、管理計画において垂直避難としての活用も位置付けた管理組合に対し、物資や非常食、簡易トイレなど、物資の増強も検討すべきと考えますが、区の見解をお伺いします。  次に、無電柱化計画について質問します。  国土交通省が推進している無電柱化推進計画について、先頃、令和3年度を初年度とする新しい5か年計画を発表されました。新たな推進計画では、「5年間で約4,000kmの新たな無電柱化に着手」としており、目標を達成するため、「新設電柱を増やさず、緊急輸送道路では電柱を減らす」「徹底したコスト縮減を推進する」「事業の更なるスピードアップを図る」としています。そこでお伺いをいたします。  現在、区が平成28年度から取り組んでいる足立区無電柱化推進計画の整備進捗状況はどうか、お伺いをいたします。  また、無電柱化推進計画の対象路線を選定するに当たり、歩道幅員2.5mの確保が前提でした。足立区では、歩道のない道路の無電柱化を目指したチャレンジ路線を選定していましたが、その整備進捗状況も併せてお伺いをします。  無電柱化の推進の要因は、安全で快適な通行空間の確保や都市景観の向上、そして都市災害の防止であります。区内の緊急輸送道路における無電柱化の現状はどうか、お伺いをいたします。  東京都は、今年2月に無電柱化のペースを早めることを内容とした新戦略を発表しました。無電柱化には多額の財政負担が必要となるが、区として推進に向け、改めて東京都に働き掛けを行うべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  また、宅地造成等の開発許可については、事前相談時などを捉え、開発事業者による無電柱化検討を徹底する必要があると思いますが、区の見解をお伺いします。  次に、足立区総合交通計画・検証運行について質問をいたします。  交通空白地域解消に資するバス導入に向け、いよいよ10月1日から花畑地域において検証運行がスタートします。高齢化率の高い足立区において、高齢者の移動手段の確保が求められる中、利用者の減少や運転手の確保など、交通事業者のみではバス路線の維持は難しくなっています。  新型コロナの影響により、運行計画案の作成に遅れが出たものの、検証運行に対する地域住民の期待は大きいと思います。そこでお伺いをいたします。  今回の検証運行は、策定から実行まで約2年、検証期間に2年を計画していますが、交通空白地域は花畑だけではありません。次の検証に向け、次候補地の目途はついているのか、ついているのならば、その地域と設定基準をお伺いします。  「検証」という言葉を調べると、「実際に物事に当たって調べ、仮説などを証明すること」とあります。今回のバス交通の検証運行が計画され、検証から本格運行の実現性を高めるため、収支率の目標については40%から24%へと見直しがされました。  改めてお尋ねしますが、今回行われる検証運行に対し、現時点で区が予測している収支率は何%と考えているのか。また、その予測数字に対し、どのように目標値まで上げようとしているのか、区の見解をお伺いいたします。  平成23年12月に策定された足立区総合交通計画から今年で10年となります。その間、足立区は上位計画である足立区基本計画、足立区都市計画マスタープランを改定し、その内容を踏まえ、足立区総合交通計画を改定、見直しをしています。  先日も、バス会社から複数路線のダイヤ改正が行われると報告がありましたが、トータルで考えると減便であります。コロナ禍において、利用者が少なくなっているため、やむを得ないが、結果としては区民の移動に影響が出る形であります。  最後に聞きますが、令和3年6月現在、足立区内にははるかぜを含め、幾つのバス路線が走っているのか。この10年間、足立区内を通るバス路線の増便、減便の数はどうか。議会においても現状を共通認識すべきと考えますので、具体的な数字を聞いて質問を終わります。  御清聴、ありがとうございました。 ◎臼倉憲二 みどりと公園推進室長  私からは、まず、不審者による声掛け事案以外の公園内におけるトラブルとその対応についてお答えいたします。  公園内では、若者のたむろや、喫煙、飲酒など、利用者のマナー、不法投棄、犬の放し飼いやふんの放置、猫・ハトなどへの無責任な餌やり、広場利用に関するトラブルなどがあります。  対応としては、注意・警告看板の設置のほか、警備会社による週末の夜間巡回や、マナーを守るよう職員などが直接呼び掛けをしております。  次に、公園での飲酒についてお答えいたします。  緊急事態宣言が発令され、東京都と同様に、公園には、「緊急事態宣言中の飲酒禁止看板」を設置し、飲酒を禁止しておりました。しかし、「公園飲み」をしているとの住民から通報があり、飲酒の事実を確認しております。そこで、飲酒禁止の看板を追加設置し、更なる自粛をお願いしてまいりました。昼間は職員や造園業者による委託巡回班が、週末の夜は警備会社による巡回で飲酒の自粛を呼び掛けております。  次に、若者がたむろし、騒音問題となっていることへの解決策についてお答えいたします。  若者がたむろし、騒音による苦情があった場合、公園の飲酒と同様な対応に加えて、青パトや警察官による巡回強化を依頼し、注意を促しております。しかし、効果が現れない場合は、簡易カメラを設置し、たむろしている時間帯を特定した上で、夜間パトロールを実施する場合があります。更に、住民の皆様には110番通報をお願いしております。  次に、しょうぶ沼公園で多くの方にハナショウブを観賞していただくための対応と、来年のしょうぶまつりの開催に向けての意気込みについてお答えいたします。  しょうぶ沼公園では、今年度、多くの方に近くでハナショウブを楽しんでいただくため、ショウブ田の中に木道を一方通行で設置しました。また、東京地下鉄に御協力いただき、北綾瀬駅の南側改札付近にハナショウブを展示し、ショウブ田での散策をPRするとともに、観光交流協会が作成した「おうちで楽しめるしょうぶ沼公園のハナショウブ」の動画を協会のホームページに掲載するなど、積極的に取り組みました。  来年度のしょうぶまつりは、公園リニューアル後、初めての開催となりますので、新型コロナウイルスの感染状況によりますが、通常開催に近い形で、オープニングセレモニーを含めて2日間実施していきたいと考えております。  次に、公園整備を官民が連携して行われたことがあるかについてお答えいたします。  過去、足立区においても、官民連携による売店やカフェなどの誘致について、事業者へのヒアリングや公募を行いました。残念ながら、「採算が取れない」「辞退したい」等の理由により協力が得られず、実現には至っておりません。  次に、しょうぶ沼公園を官民一体となって足立区で誇れる代表的な憩いの公園とするべきとの御質問にお答えいたします。  しょうぶ沼公園は、地元協議会や周辺住民の皆様へのアンケートでいただいた御意見を基に、平成30年度から令和2年度にかけて改修工事を行い、芝生広場やにぎわい広場などを整備いたしました。その際、地元から、カフェの出店についても御要望がございましたが、一方では、地元からは、「静かな環境を残して欲しい」「民業圧迫を懸念する」との御意見もいただいております。今後、地域の皆様の声を丁寧にお聞きしながら民間施設の誘致について検討を進めてまいります。 ◎久米浩一 地域のちから推進部長  私からは、子どもたちが多く集まる施設での防犯や安全対策についてお答えいたします。  各施設におきましては、マニュアルや区からの情報を共有しながら安全点検を実施し、事故事例を対応策に生かす等、全職員が協力して迅速、的確に対応できるよう日頃から備えております。  また、不審者対応や事故発生時には、30分ルールとして住区センター職員より区に連絡が入りますので、案件により、警察や消防と連携を図りながら対応しているところです。  次に、職員への安全管理、防犯研修を実施すべきという御質問についてお答えいたします。  緊急対応として、防犯訓練、命に関わる事項としてAEDや応急手当等、毎年内容を精査して研修を実施しております。 ◎田ケ谷正 生涯学習支援室長  私からは、各施設の防犯カメラの増設、物品の増強について、お答えいたします。  現在、防犯力向上のため、優先度が高い場所に順次、防犯カメラを増設しております。今後も関係所管と協議しながら、防犯カメラの増設とともにセンサーライト等の物品の増強を図ってまいります。 ◎茂木聡直 エリアデザイン推進室長  私からは、綾瀬エリアデザインに関する御質問についてお答えいたします。  まず、交通広場予定地地下の解体及び埋め戻し工事の進捗と土地取得時期の見込みについての御質問ですが、現在のところ、工事は順調に進んでいることを区職員が現地で確認しており、予定どおり本年10月末の土地売買契約の締結に向け事務作業を進めております。  次に、VR動画をホームページで公開してはどうか、また、今後は、まちに大きな変化をもたらす施策や大規模開発のときには積極的に活用すべきとの御質問にお答えいたします。  今回作成したVR動画は、事業の進捗に合わせて修正を加えつつ、ホームページ上や区民への説明会などでも随時活用してまいります。また、まちに大きな変化がある施策や大規模開発の場合には、できる限り活用し、区民の皆様が参加できる場を設けていきたいと考えております。  次に、地域図書館を綾瀬ゾーンに整備する考えはないということで良いか、また、区民がどのような施設を望んでいると分析したのか、という御質問にお答えいたします。
     これまでも御説明してまいりましたが、現在、区立図書館は15館と全域的な配置は充足しており、綾瀬に新たな図書館を設置する考えはございません。  また、今回の意向調査からは、図書館を要望された方の多くは、図書館そのものではなく、居場所を求めているという結果が出ております。引き続き、多くの区民の御意見を伺いながら、今後のまちづくりに生かしていきたいと考えております。  次に、綾瀬駅西口周辺ならではのまちづくりの方針についてお答えいたします。  現在、策定している綾瀬ゾーンのエリアデザイン計画では、地域が抱える課題や将来に向けた可能性などを洗い出し、綾瀬駅西口周辺も含めた綾瀬全体のまちづくりの方針を示してまいります。 ◎真鍋兼 道路整備室長  私からは、綾瀬エリアデザインに関する御質問のうち、国の補助金などの導入は可能なのかとの御質問にお答えいたします。  綾瀬駅前交通広場につきましては、都市計画事業としての補助金の導入はできませんが、綾瀬・北綾瀬エリアで面的なまちづくりを行うことで、都市再生整備事業による国庫補助金の導入の可能性が考えられます。現在、国や東京都と協議を進めているところです。  次に、「交通広場からハト公園まで一体感を持ったしつらえを地域の意見を伺いながら検討する」との答弁における現在の進捗状況と今後のスケジュールについてお答えいたします。  現在は、交通広場の基本設計の中で、ハト公園と一体感を持ったしつらえの素案を作成しております。今後は、8月を目途に、議会やまちづくり協議会に素案をお示しし、御意見を伺いながら、今年度末までに基本設計を完了する予定です。その後は令和4年度に詳細設計を行い、令和5年度に工事着手、令和6年10月までに整備を完了する予定でございます。 ◎佐々木拓 市街地整備室長  私からは、綾瀬エリアデザインについての御質問のうち、これまで綾瀬駅西口周辺のまちづくりを検討した経緯はないのかとの御質問にお答えいたします。  30年ほど前、綾瀬駅西口周辺地区内に位置する綾瀬四丁目地区におきまして、国の街なみ環境整備事業により、安全でゆとりあるまち並みの景観の形成を目指し、道路のカラー舗装化を行った経緯がございます。  次に、綾瀬駅西口周辺の地域の活性化につながる高架下の整備を積極的に鉄道事業者に働き掛けるべきとの御質問についてお答えいたします。  令和3年4月23日のエリアデザイン調査特別委員会において、高架下のごみの散乱や、ハトのふんまみれについての御指摘を受けました。その後、早急に高架下の現状を確認し、鉄道事業者と改善について協議した結果、路面や壁面の清掃やハト対策の対応をいただきました。  今後は、高架下に人の流れをどのように生み出すかなど、地域の活性化につながる具体的な方策をまちづくり協議会とともに区も積極的に検討し、高架下整備について、鉄道事業者に提案しながら、西口周辺のイメージアップにつながるまちづくりに取り組んでまいります。  続きまして、北綾瀬エリアデザインについての御質問のうち、北綾瀬駅周辺における今後のまちづくり計画などのスケジュールについてお答えいたします。  駅前交通広場の整備やにぎわいの創出などを盛り込んだ北綾瀬駅周辺地区地区まちづくり計画案を令和3年7月9日及び10日の説明会にて地域の皆様にお示しし、その後、策定する予定です。  更に、地区まちづくり計画を実現するために、令和4年夏頃を目指して地区計画等の都市計画変更を行う予定です。  また、令和3年4月19日に都市計画決定を行った駅前交通広場は、令和5年度末を目指して整備を進めてまいります。  続きまして、千住エリアデザインの北千住駅東口北側の再開発についての御質問についてお答えいたします。  まず、区が北街区の再開発事業と併せて解決すべきと考える北千住駅東口の課題には、どのようなものがあるのかとの御質問についてお答えいたします。  まちづくり構想を変更した際、整理した地区の主な課題は、駅前の歩行者通行量の増加による自転車との接触事故の危険性、災害時の一時避難場所の確保、水害時の垂直避難場所の整備、更に、エレベーター設置等の歩行者へのバリアフリー対応などがあると考えております。  次に、再開発は地域の課題解決と同時に、30年先、50年先の将来を見据えた視点でも計画を誘導すべきと考えるがどうか、区の見解を伺うとの御質問についてお答えいたします。  再開発事業を行うに当たっては、超高齢社会において誰もが健康で活躍でき、バランスのよい人口構造が形成され、災害に強く、安全・安心に暮らすことができる生活の場所として選ばれる魅力あるまちとなるよう取り組む必要があると考えます。そのため、多様な人々が住み、働き、学び、遊び、協働・協創が実現できるまちの拠点となる計画を誘導するよう地権者と調整してまいります。  次に、現在、北街区の再開発準備組合と協議している事業化に向けたスケジュールについてお答えいたします。  今後のスケジュールについては、まだ明確になってはおりませんが、北街区のアドバイザリー会議を令和3年7月中旬の開催に向けて調整しております。  なお、北街区の再開発準備組合からは、短期的には令和5年に都市計画手続を進めたいと伺っております。 ◎犬童尚 都市建設部長  私からは、初めに、しょうぶ沼公園駅など北綾瀬駅の駅名変更について、東京地下鉄へ働き掛けてもいい時期に来ていると思うが、区の考えを問うとの御質問についてお答えいたします。  現時点では、区として駅名変更を進めていく考えはございませんが、地域の方々からこのような御意見が出ていることについて、東京地下鉄へお伝えしてまいります。  次に、足立区無電柱化推進計画の整備進捗状況についてお答えいたします。  平成28年4月に策定した足立区無電柱化推進計画において、令和7年度までに事業着手を予定している24路線のうち、現在1路線が事業を完了し、12路線について事業着手しています。  次に、無電柱化推進計画で選定しているチャレンジ路線の整備進捗状況についてお答えいたします。  現在は、千住一丁目再開発区域と五反野駅前通りの無電柱化を行っております。まず、千住一丁目再開発区域につきましては、令和3年度に電線共同溝の本体工事を予定しております。今後は、各家庭へ電線を引き込むための工事を進め、令和6年度の完成を目指しています。  五反野駅前通りにつきましては、3期に分けて整備を進めており、今年度は第1期の詳細設計及び試験掘り調査を行う予定です。  次に、緊急輸送道路における無電柱化の現状についてですが、平成28年4月に策定した足立区無電柱化推進計画において、区道の緊急輸送道路約11.84kmのうち約0.45kmが整備済みとなっております。  国道4号線については、おおむね完成しており、都道は尾久橋通り及び墨堤通りの整備はおおむね完成し、環状七号線でも整備を進めています。  次に、無電柱化の推進に向けた東京都への働き掛けについてですが、低コスト化を図る新技術に関する技術的支援や整備に係る財政的支援を強く要望してまいります。  次に、開発事業者による無電柱化検討を徹底すべきとの御質問にお答えいたします。  無電柱化の推進については、国や都からも開発事業者に対して、無電柱化の促進に向けた指導・情報提供を適切に行っていくよう要請されており、昨年度から都が3,000㎡未満の小規模な開発事業を対象に、無電柱化の費用を一部助成する制度をスタートされており、この制度を情報提供しながら開発事業者に無電柱化の検討を指導してまいります。  続けて、足立区総合交通計画・検証運行に関する御質問についてお答えいたします。  まず、次候補地のめどやその地域と設定基準に関する御質問でございますが、次は、足立区総合交通計画に基づき、バス以外の交通手段の導入を検討するものとしております。  まずは、計画改定時のアンケートにより、バス路線は充実しているが不便感の強い地域とされた入谷・鹿浜などを中心に、町会・自治会等へヒアリングをしながら地域の課題や需要を把握するところから取り組んでまいります。  次に、現時点で区が予測している収支率は何%と考えているのか、また、その予測数字に対し、どのように目標値まで上げようとしているのかとの御質問でございますが、他自治体における社会実験の実績や既存はるかぜのシルバーパス利用率を参考に、収支率を24%と設定しておりますが、現時点で収支率の予測は行っておりません。  まずは本格運行への移行基準である収支率24%を満足するよう、ポスターやチラシ、リーフレットなどを作成し、一人でも多くの人に乗車していただくよう、地域への周知や利用促進を図ってまいります。  次に、足立区内には、はるかぜを含め幾つのバス路線が走っているのか。この10年間の足立区内を走るバス路線の増減数はどうか。議会においても現状を共通認識すべきとの御質問についてでございますが、令和3年3月のヒアリング時点で、足立区内を運行しているバス路線は122系統となっております。10年前と比較すると1系統の減ですが、ピーク時の平成30年度からは9系統の減となっております。  バス運行の現状等については、各事業者へヒアリングを密に行い、議会へ速やかに情報提供するよう努めてまいります。 ◎成井二三男 建築室長  私からは、マンション管理適正化法についての御質問にお答えいたします。  まず、管理組合などが管理計画を策定して認定を申請するメリットについてですが、認定を受けることで、市場における当該マンションの評価の上昇、空き住戸の減少が期待されております。また、国において、リフォームや購入に係る融資の金利優遇等のインセンティブについて検討を進めているところでございます。  次に、認定制度と都条例に基づく届出制度の違いについてですが、改正法の認定制度は全てのマンションを対象予定とし、管理組合が申請の要否を選択するのに対し、届出制度は昭和58年以前に建設された6戸以上のマンションを対象に届出を義務化しているという違いがあります。  次に、マンション管理適正化計画を作成して、申請及び具体的な指導・助言体制を整備すべきとの御質問についてですが、令和3年6月に国が政令の改正や基本方針のパブリックコメントを実施することとされており、その後、自治体向けに説明会が開催される予定です。  区といたしましては、説明会等の内容を受けて、令和4年度に計画を作成する方向で検討しており、併せて認定申請に対応できる体制を整えてまいります。  次に、足立区における築40年を超えるマンションの数と建て替え事例についてですが、平成29年度に実施した実態調査の結果、築40年を超える分譲マンションは約150棟ございます。また、分譲マンションの建て替え事例につきましては、マンション関係法を利用して建て替えた事例はございません。  次に、建物の長寿命化についても、先進的な課題解決モデルを構築すべきとの御質問についてですが、建物の長寿命化は、地球環境保護の観点からも大変重要であると認識しております。既に国や他県で導入されているコンクリート再生なども含め先進的な取組を参考に、区として行える課題解決モデル構築について研究を進めてまいります。  次に、管理計画において、垂直避難としての活用も位置付けた管理組合に対し、物資の増強も検討すべきとの御質問についてですが、今後、管理計画の認定申請において、垂直避難場所としての活用を位置付けた管理組合に対し、災害備蓄物品の提供などを行ってまいります。 ◎大山日出夫 教育長  私からは、学校内における安全・安心についての御質問にお答えをいたします。  まずは、何よりも足立区立小学校の教員があってはならない事件を起こしたことにつきまして深くおわびを申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。  初めに、外部からの侵入に対する安全対策についてお答えいたします。  区内全小・中学校の正門には、カメラ付きインターホンとオートロックを設置しております。更に、防犯カメラについては、正門や主要な門に設置をしております。そのほか、緊急事態発生時に警察につながる学校110番システムや、さすまたなどの防犯物品を配備し、各学校において年1回対処訓練を実施しております。  次に、学校内に出入りしている人の流れの管理と記録ですが、インターホンにより受付の職員が訪問者を確認し、開錠しております。その後、受付簿に用件、時刻等を記入し、名札着用の上、入校していただく流れとなっております。  また、事例を踏まえ、校内の安全管理についてどう考えているのかとの御質問につきましては、申すまでもなく、子どもたちが安心して通える学校があるべき姿であり、今回の件を踏まえ、学校長をはじめ、全ての教育関係者が学校の安全を守る当事者としての意識を持つことが重要と考えております。  例えば、清掃やトイレットペーパーの補充を行う際に、トイレ内の状況点検を義務化するなど、学校関係者が僅かな異常の兆しを見逃さない対応を心掛けるよう周知してまいります。 ◎川口弘 学校運営部長  私からは、子どもの安全・安心についての御質問のうち、まず、子どもに対する声掛け事案には、具体的には何か対応しているのかとの御質問にお答えいたします。  登下校時等に事案が発生した場合には、110番通報するとともに、教員の通学路等への配置、青パトによる警戒を実施しております。また、保護者との連携も必要な場合には、学校メールを通じて注意喚起を行っております。  次に、通学路への防犯カメラの設置増、青パトの増配備、ながら見守り参加者へ登下校の見守りへの協力依頼など、必要であれば、人員の手配、予算の増加等も含め検討すべきとの御質問についてお答えいたします。  これまでに、小学校の通学路には480台、中学校の通学経路にも27台の防犯カメラを設置しており、今後も計画的に増設してまいります。  また、青パトは、地域の方の運行の車両のほか、区が委託している車両が今年度より3台運行しておりますが、この委託車両を徒歩パトと青パトとのバランスを考慮して4台にすることが可能か、来年度の予算編成に向け検討してまいります。  あわせて、ながら見守りについてですが、現在、約1,600名の方に登録していただいており、小学校PTA連合会で活動周知を行うなど、登録者の増加に取り組んでおります。  次に、学校における防犯カメラの増設、危機管理対策のための物品の増強を図るべきとの御質問ですが、個別の学校の状況に応じて適宜、防犯カメラを増設してまいります。  また、危機管理対策物品として、文部科学省の作成した学校の危機管理マニュアルに例示されているさすまたや防犯催涙スプレーなどを配備しております。  今後も、危機管理部や学校現場から意見を聞きながら、有効な物品の増強を検討してまいります。 ◎荒井広幸 教育指導部長  私からは、まず、子どもが登下校途中に行方不明になったときの具体的な対応についてお答えいたします。  行方不明の情報が教育委員会に入り次第、在籍校や危機管理部と情報を共有し、教員、指導主事、青パトによる近隣や想定される立ち寄り先の捜索、友人宅への電話掛けのほか、保護者に対する110番通報要請も行い、早期発見、安全確保に努めています。  また、こうした事案が発生しないための対策ですが、外出に際しては、保護者などに行き先を告げることなどを指導しているほか、教員が児童・生徒の学校での様子を注視し、気になる児童・生徒への言葉掛けなどを行っております。日常の指導や見取りの積み重ねが重要と考えますので、引き続き取り組んでまいります。  次に、教職員に対しての安全管理、防犯対策などの研修はどのように実施されているのかとの御質問にお答えいたします。  現在、全小・中学校の生活指導主任を対象とした連絡会において、SNSトラブルやネット性被害などの具体例を示して研修を実施するなど、各学校の安全管理を支援しているところですが、デジタル社会の変化は早く、これに追い付く努力と工夫を続けることが必要と考えます。  日々のニュースから学校関連の事件の情報を集め、現在行っております不審者対応訓練や救急救命研修のアップデートも含め、常に新しい知見を教員に発信できるよう努めてまいります。 ◎橋本太郎 こども支援センターげんき所長  私からは、性暴力などの相談窓口についてお答えいたします。  性暴力の相談は、事件性を伴う場合が多く、警察が相談窓口となりますが、被害に関する子どもたちの心理的なケアについては、学校内ではスクールカウンセラーが、学校外では区内3か所の教育相談が窓口となります。  なお、相談のきっかけとしてSNS等の活用の必要性は認識しており、多様な相談ツールの検討を行ってまいります。 ○古性重則 議長  次に、29番はたの昭彦議員。       [はたの昭彦議員登壇] ◆はたの昭彦 議員  1年以上に及ぶ新型コロナパンデミックは、国内経済にも大きな影響をもたらしています。  東京商工リサーチによると、5月26日時点で、新型コロナ関連で負債1,000万円以上の経営破綻が全国で1,446件、そのうち東京都が全体の4分の1を占め、業種別では、飲食業の260件に次いで工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が133件に上っています。  コロナの影響を受けた事業者への支援金のうち、雇用調整助成金のコロナ特別枠は、申請の条件として36協定締結等の条件があり、重層下請構造の下、零細事業者の多い建設業では特にハードルが高く、多くの業者が申請を断念しています。  建設業は1件の取引金額も大きく「前年比で3割減でも倒産だ」との声も多く寄せられています。こういった建設産業特有の実情を区長はどう認識しているのか。  区が打ち出した、あだち30買い物券も建設事業者は活用しにくく、区として建設産業への支援策はありません。区内には建設関連で働く区民も多いことから支援は急務だと思わないか。  2020年度、杉並区でも公契約条例が制定され、23区では足立区のほか、6区で制定されています。  東京土建足立支部は、2012年から毎年、区内の公共工事現場において賃金実態調査を行っています。調査は働いている方と直接相対して行う前面回収方式でリアルな声を反映しています。  2020年度は、コロナ禍の中、985人から聞き取りを行ったところ、区内の公共工事現場での平均賃金は1万4,311円で、2020年度の公共工事設計労務単価51業種・47都道府県の平均賃金2万214円と比較しても大きな隔たりです。設計労務単価は9年連続引き上げで5割強も上がっていますが、現場従事者から「実感がない」との声が寄せられるのは数字を見れば当然です。  区発注の工事現場において、直接、従事者の賃金実態調査を行い、公契約条例に定められた労働報酬下限額以上の賃金を保障すべきではないか。  公契約条例では、職種ごとに公共工事設計労務単価に基づき労働報酬下限額を決めています。一方で、使用者が、「見習、手元等の労働者」と判断した場合で、職種別とは別に軽作業員の労働報酬下限額の77%を下限額としており、これでは最低賃金とほとんど変わりません。  そもそも使用者と労働者という力関係に差がある下での対等な立場での合意など成り立たないとは思わないか。実際は、軽作業員と見習、手元等の作業の中身には差がないではないか。  区は、工事総額の見積り算出に当たり、見習、手元といった作業員区分を加味して積算しているのか。  熟練、未熟練の判断は使用者側にあり、低賃金の押し付けを生みかねません。千代田区、新宿区、杉並区はそのような分け方はしていません。低賃金で労働者を雇用することに道を開く、「見習、手元」といった未熟練労働者の区分は廃止すべきではないか。  公契約条例には、労働報酬が基準額を下回る場合には、区にその事実を申し出ることができるとしていますが、2020年度、工事部門では1件もありません。申し出たことが元請に知られてしまうと「仕事がもらえなくなってしまう」と恐れたためと思われますが、区の認識を伺います。  通報制度が機能するよう、匿名性を担保するなどの制度の改革が必要ではないか。通報制度や労働報酬下限額が働いている人に十分知られていないことも一因と言えることから、より一層の周知が必要ではないか。  足立区では、平成26年4月に公契約条例が施行されましたが、対象となる工事契約は1億8,000万円以上で制定時と全く変わっていません。  工事契約における適用範囲は、新宿区が2,000万円以上、世田谷区が3,000万円以上、目黒区、杉並区が5,000万円以上、渋谷区が1億円以上、千代田区は今年度から毎年1,000万円ずつ引き下げ、令和7年に1億円以上に適用、適用範囲が最も狭いのが足立区です。  区は、公契約条例制定時、「小さく生んで大きく育てる」と言っていましたが、6年が経過していますが全く変わらず、とても育てているとは思えません。対象となる金額を引下げ、適用範囲を拡充すべきではないか。  以上、答弁を求めます。  足立区の住宅改良助成制度は、安全で快適な居住環境の確保のために、時々の状況に応じて対象となる工事を拡充してきました。  私が予算特別委員会で感染症対策につながる住環境の改善も支援策に加えるべきと求めると区は、「財政当局と確認しながら検討」と答えましたが、その後、どのように検討したのか。今こそ必要であり、早急に拡充すべきだがどうか。
     住宅改良助成は、昨年、年度途中で予算枠に達したため打ち切りとなりました。今年度の受付は4月1日から始まりましたが、申請件数は6月14日時点で39件、内定金額は547万円と、僅か2か月半で年度予算574万円にほぼ達する勢いです。区民からの要望がいかに強いかが分かります。直ちに補正予算を組み対応すべきではないか。  改定を予定している足立区地域防災計画は、感染症対策を重視し、スフィア基準を目指し、避難所環境の向上を図るため、面積を1人当たり4㎡の確保に努めるとしています。これにより収容人数が減少した避難所に対応し、分散避難をより重視、在宅避難を強く打ち出しています。そのためには、自宅が避難所として機能するために、家具の転倒を防ぐ安全性の向上が今まで以上に必要です。  家具転倒防止助成制度は、対象を「60歳以上の方を含む世帯・障がい者または住民税非課税世帯」に限定していますが、全世帯に対象を拡大すべきと思うが、どうか。少なくとも、妊婦のいる世帯、ひとり親世帯を含む子育て世代には拡充すべきではないか。答弁を求めます。  昨年度発生した区発注工事における区職員による汚職事件を受けて、小規模工事契約の改善が4月から始まりました。見積りを依頼する登録業者をランダムに選ぶことで、区の仕事を初めて受注できたとの喜びの声が寄せられる一方で、問題点も指摘されています。  見積りを依頼された業者からは、「小規模工事は130万円以下の工事が対象だが、工事の内容から、どう見積もっても130万円以下の金額にならない」「130万円以上の見積りでは仕事が来ないので、赤字覚悟で130万円以下で見積りを出した」との声が寄せられています。区は、下見積り価格が適正かどうか見極める必要があるのではないか。下見積り業者に対しては、小規模工事とならないことがあることも前提にした依頼をすべきではないか。  新しい制度の事業者説明会で見積りを出したが、受注できなかった業者に対しては、その理由や金額の差などを説明するとしていましたが、「何の連絡もない」との声があるが、どのように対応を行っているのか。  工事契約における登録業者数に対する指名率は増加していますが、登録業者数は減っています。工事の質の確保や区内経済の活性化の寄与という目的を推進するためにも、制度の周知と登録事業者の拡充を一層進めるべきと思うが、どうか。  建設業退職金共済制度は、建設業で働く人たちのために国がつくった退職金制度です。我が党が平成24年に代表質問で、「掛金相当額が工事費の中に含まれているにも関わらず、証紙が貼られていないことは、税の使い方として不適切ではないか」と指摘すると、区は、「税金として払われたものがきちっと貼られていることが原則。実態を把握した上でどのようにするのか、制度上の問題も含めて調査したい」と答弁しています。  東京土建組合が区内公共現場で聞き取りをしたところ、建設業退職金共済の手帳取得率は24.9%でした。この間、区はどのような調査を行い、改善のためにどのような努力をしてきたのか、また現状をどのように認識しているのか。  区は当時、「貼付は請負者と雇用関係にある労働者、双方の責任で行われるべき」との立場を示しましたが、公共工事において、掛金は全額元請が負担することになっており、その原資は税金です。証紙の購入をしても貼付されずに換金されるようなことがあれば、公金横領にも問われかねません。全ての労働者が手帳を取得できるようにするとともに、適切に貼付されているか責任を持って指導、監督すべきではないか。  昨年6月の大気汚染防止法の改正で、石綿飛散対策が強化をされました。今後は、これまで特に資格がなくても誰でも行うことのできた事前調査、目視調査及び分析調査を、必要な知識を有する者による調査の義務付け、石綿含有建材の有無に関わらず、80㎡以上の建物の解体や100万円以上のリフォーム工事は、事前調査の結果を都道府県に報告するなどが義務付けられます。  区内だけでも対象は1,000件が見込まれ、事業者の負担と工事金額も増えますが、まだ知らない事業者も多くいます。区として周知を広めるとともに支援策を講じる必要があるのではないか、答弁を求めます。  (仮称)北鹿浜小、鹿浜西小統合新築電気設備工事の入札は、二重、三重に問題があります。  第1に、区内本店業者を筆頭とするJVという条件付一般競争入札であるにも関わらず、区内に本店実績のない事業者が落札。  第2に、実態がないので、新宿の親会社の電話番号を記して虚偽事項に基づき、建築業許可・入札参加資格者登録を行っており、法令違反の疑念がある。  第3に、工事価格の事前公表の際に条件付けられていた「官公庁実績が予定価格の2分の1以上、民間実績が予定価格と同等以上」等の基準を設けていないために、従来ならば「実績不足で非該当」とすべき事業者が落札という実態を区は問題とは思わないか。  実績・資格の不十分な業者によるダンピングとも言える低入札では、良質な公共工事の保証が担保されません。何かあれば影響を受けるのは、学校施設の関係者や子どもたちです。このような入札を区は認めていいと思っているのか。  区内本店業者の条件規定は、公契約条例に基づく地域経済活性化を法的根拠としています。区内本店の実態のない事業者を認めてしまえば、公契約条例そのものの趣旨に反するのではないか、このような事業者は厳しくチェックすべきではないか、答弁を求めます。  デジタル技術が急速に進展する中で、大規模なデータ収集と処理、利活用がプライバシー権など基本的人権への脅威となっています。  デジタル関連法は、地方公共団体などの行政機関が持つ個人情報を企業が一層活用できるようにするものです。  政府が2016年、非識別加工情報の制度を導入した際、民間利活用提案募集に、横田基地騒音訴訟の原告情報や国立大学の学生の家庭事情・受験生の入試の点数まで対象としていたことが大問題になりましたが、デジタル法に盛り込まれた保護法改定では、こうした仕組みを改めるどころか、全都道府県等に民間利活用の提案募集を義務付けています。  利活用が進む欧州連合やアメリカでは、自動処理で推定されるプロファイリング規制自己情報コントロール権を保障していますが、日本にはそのような規制はありません。個人情報保護をないがしろにする中で利活用を推進するやり方は認められません、区の認識を伺います。  個人の権利を守る法規制と監督体制を構築して、国民の信頼を得ることで、先進的な技術を発展させる方向こそ必要だと思うが、どうか。  法改正の議論の中で、国に先行して実施している自治体の個人情報保護条例を「リセットする」と述べていますが、足立区の個人情報保護条例は維持、発展させることが必要と考えるが、どうか。  デジタル化推進に当たっては、情報弱者対策は欠かせません。区のワクチン接種予約でもネット環境のない高齢者が電話に集中、「何度掛けても通じない」「予約が取れない」との声があふれ、更にその後出されたあだち広報で、個別接種の案内を「詳しくはホームページで」と掲載、またしても情報弱者を置き去りにするもので、情報弱者が置き去りにされる決定的な弱点が浮き彫りになりました。  今回、区は、急遽手続のサポート窓口を設置しましたが、高齢者や情報弱者を置き去りにしないために、サポート窓口を常設で各地域に設けるべきです。これをしないでデジタル化を進めれば、情報弱者を置き去りにする自治体とのそしりは免れず、直ちに取り組むべきだが、どうか。  全国では、自治体を含め、デジタル化を口実に窓口を減らしたり、紙の手続を取りやめ、対面サービスを後退される事例が相次いでいます。  足立区でも今後、200を超える手続に電子申請を導入する予定ですが、デジタル化は手続の簡素化に生かすとともに、住民の多面的な行政ニーズに応える対面サービスを拡充し、住民の選択肢を増やしてこそ利便性の向上につながると思うが、どうか。  以上、答弁を求め、この場からの質問を終わります。 ◎吉田厚子 産業経済部長  私からは、安心の住まい造りについての御質問のうち、建設事業者の実情に対する認識と支援についてお答えいたします。  新型コロナウイルスの区内事業者への影響は多業種に及んでおり、建設事業者の経営への影響も大きいものと認識しております。区といたしましては、新型コロナウイルス感染症に対する事業者支援として、緊急経営資金融資や小規模事業者経営改善補助金を実施しており、建設業の方々にも多く活用いただいております。  現在のところ、建設事業者に対する新たな給付等の支援は考えておりませんが、現状の融資や補助金の活用と今後の区の発注工事などにより引き続き支援してまいります。 ◎松野美幸 総務部長  私からは、まず、公契約条例についての御質問にお答えいたします。  初めに、区発注の工事現場において、直接、従業員の賃金実態調査を行い、公契約条例に定められた労働報酬下限額以上の賃金を保証すべきではないかとの御質問についてですが、公契約条例の適用対象となる1億8,000万円以上の工事につきましては、労務台帳の提出により労働報酬下限額の支払が保証されているものと認識しています。  しかしながら、制度の運用実態を把握することは重要であり、平成28年1月に実施された前回のアンケート調査から5年が経過していることもあり、改めてアンケート調査等を実施していきたいと考えております。  次に、使用者が労働者と合意の上、「見習、手元等の労働者」と判断する場合、使用者と労働者という力関係に差がある下では対等な立場での合意など成り立たないと思わないのかとの御質問ですが、使用者と労働者の間の力関係に差があるとしても、賃金は雇用主と労働者の合意の上で契約に基づいて決定されるものと考えます。  また、公契約条例適用工事においては、労働報酬下限額を下回る場合、区長等にその事実を申し出ることができることからも、より対等な立場での合意が成り立つよう制度化されているものと認識しています。  次に、軽作業員と見習、手元等の作業の中身には差がないとの御指摘についてお答えします。  軽作業員は、主として人力による軽易な作業を行うものである一方、見習、手元等は熟練労働者の助手的な立場で技能の習得を前提とした作業を行うものであるため、作業の中身には一部重なる部分はあるものの異なる部分も多いと認識しています。  次に、工事総額の見積り算出に当たり、見習、手元といった作業員区分を加味して積算しているのかとの御質問についてお答えします。  積算は、国や都の積算方法に準拠し、熟練労働者の単価にて積算を行っています。見習、手元といった作業員区分を加味してまでの積算は行っておりません。  次に、見習、手元といった未熟練労働者の区分は廃止すべきではないかとの質問についてお答えします。  熟練労働者と見習、手元という未熟練労働者の区分は、業務に関する習熟の度合い等を賃金に反映するものです。区分の廃止をすることで未熟練労働者の賃金が不安定になる可能性もあり、現段階では廃止は考えておりません。  次に、労働者等の報酬に関する申出制度について、申し出たことが元請に知られてしまうことを恐れたため、2020年度工事部門では1件もなかったのではないかとの御質問に対する区の認識についてですが、公契約条例においては、労働者等の賃金等に関する申出について、不利益取扱いの禁止を定め安心して申出ができるようにしております。  確かに、これまで工事に関して申出がされた実績はありませんが、必ずしも御指摘のように、元請に知られてしまうことを恐れて申し出できないためとばかりは決めつけられないと認識しております。  次に、申出制度が機能するよう制度の改革が必要ではないか、十分知られていないことも一因と言えることから、より一層の周知が必要ではないかとの御質問に対してお答えいたします。  労働者への当該申出の周知に関しては、区としては、公契約条例の適用対象となる工事の現場の休憩所等にポスターを掲示するなどの周知活動を行っています。今後は、アンケート調査等の機会に制度の周知を図るなど周知に工夫をしてまいりたいと考えております。  次に、公契約条例の対象となる契約金額を引下げ、適用範囲を拡充すべきではないかとの御質問に関してお答えします。  適用範囲の拡充については、元請業者より労務台帳の作成事務の負担が重い等の意見や、費用計上等の要望等もいただいていますが、他の区において適用範囲をどのように引き下げてきたかなどを含め、情報収集と検討を進めてまいります。  次に、小規模工事契約制度について、区は、下見積り価格が適正かどうか見極める必要があるのではないかという質問と、下見積り業者に対しては小規模工事とならないことがあることも前提にした依頼をすべきではないかという質問にお答えいたします。  区は、下見積り価格については、過去の工事実績や業者とのヒアリングを行い、適正であるかどうかの見極めをしております。更に、本見積りを依頼することで、価格を比較検討し、発注しております。確かに当初の見積りと異なって、見積金額が130万円以上となり契約課契約となってしまう場合もあります。  今後は、工事によっては見積金額が130万円以上となってしまう場合があることもお知らせして、下見積りを依頼するよう努めてまいります。  次に、受注できなかった見積り業者に対してどのような対応を行っているのかについてお答えいたします。  基本的に、受注できなかった見積り業者に対しては、その理由等の説明を区の職員により行っております。何の連絡もないという声があったとのことですので、漏れのないように対応してまいります。  次に、制度の周知と登録事業者の拡充を一層進めるべきと思うがどうかとの質問について回答します。  小規模工事については、令和3年度から施設営繕部において無作為に事業者を選定して下見積りを依頼する取組を開始しています。これにより、初めて区の工事の下見積りを依頼されるなど受注が期待される状況になっております。これらの情報を公表することなどにより、積極的な広報をしてまいります。  次に、建設業退職金共済制度に関して、東京土建一般労働組合が区内公共現場で行った聞き取りについて、平成24年第3回定例会以降、どのような調査を行い、改善のためにどのような努力をしてきたのか、また、現状をどのように認識しているのかとの質問についてお答えいたします。  平成28年1月に実施した足立区公契約条例アンケートにおいて、建設業退職金共済、いわゆる建退共について質問したところ、233名の方から回答をいただき、30.5%の方が手帳を取得していました。また、持っていない方の25.5%の方が中小企業退職金共済、いわゆる中退協に加入していることが分かりました。  区としては、区の工事の発注の際に、元請各社から提出される建設業退職金共済証紙購入状況報告書の内容を適切に確認するよう努めてまいりました。  建退共の手帳を持っていない理由として「建退共の制度を知らないから」が32.7%、「手続や保管などが面倒だから」が19%となっており、制度の周知が重要であると認識しております。  次に、全ての労働者が建退共の手帳を取得できるようにするとともに、適切に貼付されているか、責任を持って指導、監督すべきではないかとの質問にお答えいたします。  平成28年1月に実施したアンケートでは、建退共と中退協を合わせると、回答者の約48%の方が退職金制度に加入していることが分かりました。  区では、元請各社から提出される建設業退職金共済証紙購入状況報告書の内容を確認するとともに、今後予定しているアンケート調査等において、請負事業者に対して証紙等の配付状況等に関する調査等を行い、できる限り多くの労働者が手帳を取得できるよう必要な指導等を行ってまいります。  次に、(仮称)北鹿浜小・鹿浜西小統合校新築電気設備工事の入札について、御指摘をいただきました3点についてお答えいたします。  まず、第1の区内本店業者を筆頭とするJVという条件付一般競争入札であるにも関わらず、区内に本店実態のない事業者が落札したとのことについてですが、6月7日、10日に、足立区の契約に係る競争入札参加資格における区内事業者認定基準運用方針に従って、訪問の上、区内本店の実態調査を行い、責任者等の常駐状況、従業員の出勤管理状況、公共料金の支払状況等を確認いたしました。これらのことから、おおむね区内本店要件に適合しており、弁護士の見解も踏まえますと「本店実態がない」とは言えないと判断いたしました。  第2に、実態がないのに新宿の親会社の電話番号を記して、虚偽事項に基づき、建築業許可・入札参加資格者登録を行っており、法令違反の疑念があるとのことについてですが、御指摘の電話番号については、綾瀬にある本店の実態調査において当該電話番号に架電したところ、すぐに本店の電話が鳴り、通話ができたことから、虚偽の電話番号との認識はございません。  第3に、工事実績の基準を設けていないために、従来ならば「実績不足で非該当」とするべき事業者が落札したとのことについてですが、これまでも予定価格が1億円以上の事後公表の工事につきましては、等級格付を施工資格要件としております。該当する事業者及び代表する建設共同企業体は求められている等級格付を満たしており、入札公告上、非該当に当たらないと認識しております。  次に、実績資格のない業者によるダンピングにより、良質な公共工事の保証が担保されない入札を区は認めていいと思っているのかとの質問にお答えいたします。  本件工事の落札率は91.5%であり、低入札価格調査の対象とはなりましたが、事情聴取や提出資料の分析により適切な積算をしていると判断し、落札を決定したもので、適切な入札と認識しております。  最後に、区内本店の実態のない事業者を認めてしまえば、公契約条例の趣旨に反するのではないかとの質問にお答えします。  区内本店とは、区内に本店を置いて営業を行い、独立した事務所の形態を整え、営業活動を行える人的配置がなされているとされています。  当該事業者に関しましては、実態調査の結果、「本店の実態がないとはいえない」と判断したため、公契約条例の趣旨に反するものではありません。  なお、今回、区内本店等の認定に関して、届出等の管理や手続等に区としての不備があることも明らかになりましたので、まずは早急に見直して適正に対応いたします。  その後は、8月に予定されている公契約等審議会の答申も踏まえ、入札制度等、全体の見直しを行う中で、区内本店の取扱い等についても改めて見直してまいります。 ◎成井二三男 建築室長  私からは、住宅改良助成の拡充に関する御質問のうち、まず、新しい生活様式に対応した拡充についての御質問にお答えいたします。  先の予算特別委員会において、感染症対策につながる住環境の改善に関する御質問がございましたが、当区では、昨年度から助成項目を拡充したところであり、他区と比較して助成額も高いことから、今年度当初より申請件数が著しく増大し、それに伴い助成額も急増しております。このため、更なる助成項目の拡充に際しては、区の財政状況を踏まえた実施可否の慎重な判断が必要であり、現時点における制度の拡充は困難であると考えております。  次に、住宅改良助成予算について、直ちに補正予算の対応を進めるべきとの御質問にお答えいたします。  御質問のとおり、今年度につきましては、既に当初予算額に近い額の助成内定を行っており、今年度第1四半期での事業打切りとしないために緊急措置として、予算流用の手当を行っております。本事業の進行管理に当たりましては、助成内定後、工事完了までおおむね6か月の期間を要することから、当面は今年度上半期の助成申請に対する内定額の確保が必要と考えております。今後、助成申請の状況を注視しつつ、補正予算の必要性について検討してまいります。  次に、家具転倒防止金具設置助成制度の対象を全世帯に拡大すべきとの御質問にお答えいたします。  当該助成制度は、家具転倒防止金具の取付けが経済的及び身体的に困難な世帯に対する助成制度であると考えており、現時点では、妊婦のいる世帯、ひとり親世帯を含む子育て世帯を含め全世帯に対象を広げることは考えておりません。今後の区の財政状況を十分に注視しつつ、対象者の拡大の必要性について検討してまいります。 ◎須藤純二 環境部長  私からは、アスベスト対策支援についてお答えいたします。  区として周知を広めるとともに、支援策を講じる必要があるのではないかとの御質問につきましては、東京都は、法改正の内容の周知を既に行っておりますが、区といたしましても、9月から区内の工事関係の業界団体を訪問して周知活動を行ってまいります。  また、支援策といたしましては、現在、吹き付けアスベストの調査費用の国費負担による助成制度がございますが、手続に要する書類が多く、助成金交付までの期間が長いことから申請件数が非常に少ない状況となっております。そのため手続書類の簡素化を行うなど、利用しやすい区独自の助成制度の創設について検討を進めております。 ◎勝田実 政策経営部長  私からは、行政のデジタル化に関する御質問のうち、初めに、デジタル関連法に対する認識についてお答えいたします。  まず、個人情報をないがしろにする中で利活用を促進するやり方は認められないが、区の認識はどうかという御質問についてですが、住民の福祉向上や地域経済の活性化などを推進していく上では、データの利活用は必要不可欠ですが、個人情報保護をないがしろにすることは許されるものではないと認識しております。  次に、個人の権利を守る法規制と監督体制を構築して国民の信頼を得ることで、先進的な技術を発展させる方向こそ必要だと思うがどうかとの御質問にお答えいたします。  データの利活用に当たりましては、個人情報とのバランスが重要であるため、個人の権利を守る法規制や監督体制について、今後も国における審議等を注視をしてまいります。  次に、足立区の個人情報保護条例は、維持、発展させることが必要と考えるが、どうかとの御質問にお答えいたします。  個人情報保護法の改正に伴い、地方自治体の個人情報保護のルールにつきましては、原則、全国で統一されることとなっております。  一方、法律の範囲において、各自治体独自に必要最小限度の個人情報保護対策を追加することも認められる予定です。  今後、国が整備する法律施行令や個人情報保護委員会規則、ガイドライン等に基づき、足立区情報公開・個人情報保護審議会に諮問し、区としても個人情報保護に必要な対策を講じてまいります。  次に、デジタル化推進と情報弱者対策についてお答えいたします。  まず、高齢者や情報弱者を置き去りにしないため、サポート窓口を常設で各地域に設けるべきだとの御質問ですが、手続のサポートは各種窓口の通常業務として行っているため常設化は考えておりません。  しかし、今回の高齢者に対するコロナワクチン接種予約のように、デジタルでの対応が難しい方が多い手続につきましては、必要に応じて事前に臨時のサポート窓口の設置を検討してまいります。  次に、デジタル化は手続の簡素化に生かすとともに、住民の多面的な行政ニーズに応える対面サービスを拡充し、住民の選択肢を増やしてこそ、利便性の向上につながると思うが、どうかとの御質問についてお答えいたします。  手続の電子申請の拡充は、デジタル化に伴う申請入力項目の見直しなど手続の簡素化を行うとともに、申請者の実情に合わせて申請手続の選択肢を多様化するという考えで行うものであり、オンライン化によって直ちに紙の手続や対面のサービスをなくすわけではございません。今後も、オンラインで行われる手続につきましては拡充し、区民の利便性向上につなげてまいります。 ◆はたの昭彦 議員  すみません、公契約条例に関連して2点ばかり再質問をさせていただきたいと思います。  先ほどの労働台帳等で賃金はしっかり確認をしているということで、労働者と使用者側では、合意の上で賃金は保証されているというお話だったんですけれども、だとすると、実際に現場で調査をしたときに、これだけの開きが出るわけはないわけですよね。そういう下で、先ほど前回の調査から5年が経過をしてアンケート調査を行うという御答弁をいただいたんですが、私、質問の中で、直接、従事者に対して実態調査ということをお聞きしたんですけれども、その辺の方法については御答弁ありませんでしたので答弁していただきたいと思います。  それとあと、熟練と未熟練労働者といった区分の廃止については、私は、低賃金の押し付けを生みかねないということで質問をしたんです。このことが、この金額が担保というか理由となって、この賃金でいいんだというようなことになりかねないということから、未熟練と熟練労働者の区分をやめた方がいいんではないかということで質問をさせていただいたので、この辺の低賃金の押し付けの理由になるんではないかということについて答弁いただきたいと思います。お願いします。 ◎松野美幸 総務部長  公契約条例についての御質問2点についてお答えいたします。
     先ほども御答弁差し上げましたけれども、5年経過していることから、アンケート調査を実施したいと考えておりますので、その中でどのような工夫ができるか考えてまいります。       [発言する者あり] ◎松野美幸 総務部長  そういった内容につきましては、今後の課題とさせていただきます。  それからもう1点、熟練労働者、未熟練労働者の差についてのお話でございますけれども、低賃金の押し付けにはならないように調整をしていくものでございます。 ○古性重則 議長  この際、議事の都合により暫時休憩いたします。       午後3時18分休憩       午後3時40分再開 ○渕上隆 副議長  休憩前に引き続き会議を開きます。  36番たがた直昭議員。       [たがた直昭議員登壇] ◆たがた直昭 議員  私は、足立区議会公明党の一員として、先に提出しました通告に従い、脱炭素化社会の実現についてと学校跡地の活用についてを順次質問いたします。執行機関におきましては、是非、前向きな答弁に期待をするものであります。  初めに、脱炭素化社会の実現について伺います。  菅首相は4月、アメリカ主催の気候サミットで、国の温室効果ガスの削減目標を2030年度までに現行の「13年度比26%減」から「同46%減」に引き上げる方針を表明し、「50%の高みに向け、挑戦を続ける」と語りました。更には、「決して容易なものではない。トップレベルの野心的な目標を掲げることで、我が国が世界のリーダーシップを取っていきたい」と意欲を示し、脱炭素化社会の実現に向け本格的に取組が始まりました。  当区につきましても、2050年までにCO2排出実質ゼロを目指し、今後、ゼロカーボンシティーの実現に向けた取組を区民とともに着実に進めていくべきと考えます。  そこで伺います。  1、第三次足立区環境基本計画は2017年度から2024年度までの計画期間で、今年度は中間見直しの年のため、区は現在、環境審議会に諮問し、策定を進めており、2030年までの具体的な施策と、それ以降の2050年までの中長期的な方向性等も環境基本計画の中に盛り込む予定です。  現行では、区内の年間CO2排出量を2030年度までに2013年度比で35%の削減となっていますが、今後、この目標を大幅に上方修正する必要があると考えますが、どうか。  また、新たな計画目標について、区民の皆様へは、いつ頃どのような形で示していくのか併せて伺います。  2、国は、今国会で成立した改正地球温暖化対策推進法の中で、2050年までの脱炭素社会の実現を旨として、「国民及び国、地方公共団体、事業者及び民間の団体等の密接な連携の下に行わなければならない」と明記し、各自治体には再生可能エネルギーの導入目標の設定を義務付けるなど、地域の脱炭素化の動きを加速させる方針です。この推進法を踏まえ、区は再生可能エネルギーの普及拡大や導入などについては、どのような施策を検討しているのか伺います。  3、太陽光について、現在、区は設置費用の補助事業を継続しています。更なる太陽光や風力発電などの普及を図るため、再生可能エネルギーで発電した電力を販売する際の価格に補助を上乗せするなど、区民が利用しやすくなるよう、新たな制度等も検討すべきと考えますが伺います。  4、平成28年4月より、電気の小売業者への参入が自由化され、消費者がライフスタイルや価値観に合わせ、電気の売手やサービスなどを自由に選べるようになりました。事業者側も様々なサービスの提供やお得なプラン等を出していますが、今後、区民へは、更なる環境に配慮した電力会社を選ぶことによりCO2排出抑止の効果が現れるなど、改めて認識してもらうことが必要です。区民が身近に感じられるような方法を検討すべきと考えますが伺います。  5、我が党は、本年4月、菅総理に対し、温室効果ガス排出量ゼロの実現に向け、6項目の中間提言を手渡しました。中でも、2050年カーボンニュートラルを宣言する自治体については、地域で脱炭素化を進めるための基金など、包括的な支援制度の創設を提案したほか、総理が掲げる肝煎りの政策の一つとして、CO2の排出に対して価格を上乗せするカーボンプライシングについても、国民や中小企業の負担を招かないようにしつつ、CO2の削減努力などが報われるような視点で検討すべきなどと提言しました。  区としても、脱炭素化に積極的に取り組んでいる企業・団体等については、提言の一つでもあります環境分野への資金調達の推進など、改めて検討すべきと考えますが伺います。  6、国は、脱炭素化の推進に向け、公立小・中学校のエネルギーの消費を減らすため、屋根や外壁に高性能の断熱材、窓には複層ガラスをそれぞれ使用し、空調の効率を高め、消費エネルギーを抑えつつ、太陽光などで電力を生み出し、エネルギー消費量を実質ゼロに近づける建物を今後、目指すとの方向性を示しました。このような校舎は、被災時の避難場所としても強みを持つと言われていますが、国の方針に対し、区の考えはどうか伺います。  7、日常生活についても、消費エネルギーを減らすための方策の一つとして、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅が注目されています。これは建物の高断熱化や省エネなどの設備導入、また、太陽光などを設置することにより、CO2排出を抑止し、エネルギーをより多くつくり出す住宅です。国や都の事業と合わせ、区としてもZEH住宅への支援をするなど、独自の施策を展開すべきと考えますが伺います。  8、脱炭素の取組が求められている中、現在、小売業界やアパレル大手では、使い終わった衣料品の回収・再生に本腰を入れています。今後、省エネと再エネ利用の普及拡大を図るとともに、省資源と再生可能資源の利用も、CO2排出削減に有効的かつ効果的な施策と考えますが、区の取組について伺います。  9、本年3月23日、足立区と区議会は共同で二酸化炭素排出実質ゼロ宣言を行い、翌4月10日号の広報紙に、今我々にとって行動しないと取り返しのつかない分岐点に立っていることなど、多くの紙面を活用し、区民に向けてメッセージを配信しました。大変分かりやすく、誰もがすぐにでも実践に結び付くような内容で、好評を得ていると聞いています。  今後は、区民一人一人が危機意識の共有を図るためにも、ホームページ等も含め、広報紙においても年に数回特集を組むなど、区民へ更なる周知をし、行動を促すべきと考えますが伺います。  10、今後、CO2排出ゼロに向けては、現状を分かりやすく区民に示すことが必要であります。誰もが日常的に環境意識を持つためには、例えば、「レジ袋はエコバッグに」「割り箸はマイ箸に」等、行動の実践にもつながるよう、施策別に削減効果等を数値化し、時系列的に見える化するなど、誰もが一目で分かるような情報発信をすべきと考えますが、どうか。  また、脱炭素化することが社会的経済活動を縮小したり、生活の制限が掛かるようなイメージにも捉えがちですが、そうではなく、今、未来を決める分岐点に立っており、日頃の実践と行動が社会全体の生活の質の向上にもつながります。日常生活の中で区民の皆様が楽しんで取り組めるような情報も示すべきと考えますが併せて伺います。  11、4月の産業環境委員会で、区内のCO2排出量の算定結果が報告されました。CO2の排出量が2018年度は214.6万tで、対前年と比べ2.5%減っているものの、都内62市区町村別では上から7番目であり、特に自動車部門のCO2排出量は、都内第2位と高い数字となっています。  そのような中で、現在、国内の自動車メーカーでは、電気自動車(EV)を中心に製造を行い、脱炭素化に向け新車種が続々と販売されており、日本自動車販売協会連合会などによると、国内で販売されている電気自動車はこの2年で倍増していると報じています。ただし、ガソリン車と比べると割高となる価格や充電拠点の拡大が普及への課題となっています。  現在、区は、電気自動車等の普及促進を目的に、購入費の補助金制度を行っていますが、CO2排出量削減に向けては、更なる施策の拡充を図るべきと考えますがどうか。  また、家庭部門についても減少傾向にあるものの、区内の排出割合は全体の約40%近くを占めています。今後は、区民一人一人が意識を持ち行動することが問題解決につながっていくと考えます。家庭部門における取組についてはどうか、併せて伺います。  12、CO2排出量削減に向けては、国際社会の指標であり、本来目指すより良い世界を実現するためには、SDGsの視点に立った推進も考えなければなりません。  環境分野についても、例えば、気候変動の具体的な対策や、「海の豊かさを守ろう」など、細かく温暖化防止への取組が挙げられています。区も今年度より、資料等によっては、関連するSDGsのアイコンを記載するなど重要な目標の一つとして施策展開を図っています。今後、SDGsにおいて更なる区民への理解促進につなげるべきと考えますが伺います。  次に、学校跡地の活用について伺います。  初めに、学校跡地の活用方針について。  現在、公共施設の多くは、昭和30年代後半をピークに建設されており、特に学校施設については更新時期を迎え、今後、戦略的な公共施策のマネジメントを推進していく上では、将来の需要への対応が求められています。  そこで区は、平成29年5月、区立小・中学校の現状を踏まえ、新たな適正規模・適正配置の基本的な考え方や施設更新の基準などの見直しを行い新たにガイドラインを策定しました。  そこで伺います。  1、2019年度末現在、区有地の面積割合から見ると学校用地は35%となっています。今後、小・中学校の適正規模、適正配置が進む中、学校用地の利活用について区はどのような方針を示していくのか伺います。  2、学校施設の跡地については、区として利活用等がない場合は、貸付けや売却も考えなくてはなりません。学校の跡地利用については、旧第二中学校は東京未来大学への貸付けや、旧新田中学校は今後、高齢者施設の整備予定で、52年間の期間で一般定期借地権の貸付けを行います。  また、旧元宿小学校跡地は帝京科学大学に売却をしましたが、跡地の活用方針では、条件等によっては売却の選択肢もあると思います。  今後、公共性・公益性のある事業主体や民間事業者への貸付け・売却などの考えを模索していく中、区民サービスの水準を維持しながら歳出削減を図ると同時に、自主財源の確保にもつながる効果的かつ効率的な跡地活用をすべきと考えますが、伺います。  次に、鹿浜地区の学校跡地について。  新たな策定されたガイドラインでは、特に鹿浜地区については、平成25年の施設更新計画から引き続き取り組むエリアとして進められています。平成26年4月、上沼田小学校と鹿浜小学校が統合し、新たに鹿浜五色桜小学校が開校され、平成28年4月には、鹿浜中学校と第八中学校が統合し、鹿浜菜の花中学校が開校されました。また現在、北鹿浜小学校と鹿浜西小学校は統合新校に向け、統合地域協議会を中心に準備が進められています。  そこで伺います。  1、統合新校については、校名案も「鹿浜未来小学校」が選定され、来月には正式決定されます。また、新校舎も旧鹿浜中学校跡地に建設の予定で、現在は解体も終わり更地となっています。令和5年4月の開設予定ですが、今後のスケジュールなど近隣等への説明会はいつ頃から行う予定なのか伺います。  2、新校舎は、教育環境の整備だけではなく、水害等の災害にも対応できるよう、主な避難場所となる体育館や備蓄倉庫、また、受変電設備を含む機械設備等は、水没しない2階に設置するなど、防災対策にも対応した設計となっています。同時に、新型コロナウイルスなどの感染症拡大防止対策にも十分に努めていかなくてはなりません。新校舎建設に当たっての特徴的な点についてはどうか伺います。  3、統合新校の計画が進められている中、北鹿浜小学校及び鹿浜西小学校の跡地活用について、現在、区はどのような方向性で検討されているのか伺います。  4、昨年12月末、地元の鹿浜地区町会・自治会連絡協議会は、近藤区長に、「鹿浜地域の小学校跡地にスーパーマーケット誘致と避難所の設置を求める要望書」を提出し、鹿浜地区としても署名活動を行い、3月末現在で約4,000筆が集まりました。学校跡地の民間活用はあまり例を見ない取組だと思います。跡地の活用方針については、地元の意向を十分に尊重し、今後進めていくべきと考えますがどうか。  また、区からは要望書に対し、「御要望の趣旨を踏まえ、スーパーマーケット誘致などの市場性の有無を確認するため、商業系事業者にヒアリングを実施していきたいと考えています」との回答がありました。  鹿浜地区の特に西側地域は、もともと商業施設が乏しく、加えて、鹿浜五丁目団地内にあった唯一の公設市場も撤退し、高齢者等はバスなどを利用しないと食品など買物にも行けない状況であり、一日でも早く誘致を望む、多くの方の声を聞きます。今後はどのような計画で進めていくのか併せて伺います。  5、鹿浜地区の連絡協議会では、誘致委員会を設置し、地元の合意形成を図りながら進めていくとのことですが、誘致の際は、学校の全ての敷地約1万㎡を利用し、複合化の施設を要望しています。現状の用途地域は第1種住居地域で3,000㎡以下の店舗しか建てられないという制限があります。地域住民の理解は当然、必要不可欠ですが、今後の課題についてはどうか伺います。  6、業界への働き掛けと同時に、このスーパーマーケットの誘致が進めば、今後、公募型等で業界が決まり、順調にいけば令和7年度ぐらいにはできるのではないかと地域住民の期待も膨らんでいます。  また同時に、避難所施設の確保も重要課題の一つであります。今後、北鹿浜小学校東側の統合新校が第一次避難所として指定される予定ですが、鹿浜西小学校の跡地については、避難所機能を持った施設の設置を強く要望しますが伺います。  最後に、旧入谷南小学校の跡地について。  旧入谷南小学校は、平成13年3月、統合により廃校となり、昨年度には校舎等の解体工事も終了し、現在は更地となっています。この跡地について区は、周辺地域の特性を生かし、防災力向上に資する施設として整備することが適切と判断し、利活用の検討を進めてきました。  そこで伺います。  1、区は本年2月に、(仮称)旧入谷南小学校跡地活用基本構想(案)を示しました。今回の基本構想(案)では、「大規模災害時の災害拠点機能の整備」などを基本コンセプトと定め、施設整備をするとしています。しかし、2月、基本構想(案)が示されたものの、地域住民にはいまだ新施設の基本的な方針などは説明されていません。区はどのように考えているのか。  また、北側の舎人一号公園は、災害に対応する場として一体的な機能の整備を検討していくとのことです。普段、グラウンドゴルフ等でここを利用している方からは、利用できなくなる時期はいつ頃かなど、不安の声も聞かれます。地域住民へは、区の基本的な方針等、早急に示すべきと考えますが併せて伺います。  2、区は、令和元年8月、基本構想策定のため委託契約をし、策定に着手しましたが、これまで想定していなかった水害対策や感染症対策など、大きく変化しており、新たな課題も挙げられています。今後、この基本構想(案)について、見直し等も含めどのように進めていくのか伺います。  3、施設整備に当たっては、平成30年11月、総務委員会に、入谷町会の集会施設を建築計画に盛り込むことを求める陳情が提出され、全会派一致で採択されました。入谷町会の意向に沿った計画で進められているのか。  また、オウム真理教(アレフ)対策住民協議会等に資する集会スペースなどの確保も必要でありますが、以前この学校は、廃校後も校舎やグラウンドなど学校開放団体やスポーツ団体等を中心に活用され、地域コミュニティーの核として機能してきました。このような経緯を踏まえ、平常時の活用も鑑み、地域要望でもある多様なスポーツにも十分に利用できるスペースの確保についてはどうか併せて伺います。  4、今後、区は、施設整備については社会情勢を注視し、住民理解が得られ、本計画が実施可能と判断された場合に進めていくとしています。  しかし、長期化するコロナ禍の中で、区財政への影響を踏まえると、施設整備については先が見通せない状況と判断をしています。本計画が実施可能となるまでの間、跡地については当面、暫定活用ができるよう早期に検討すべきと考えますが伺います。  以上で私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。 ◎須藤純二 環境部長  私からは、脱炭素化社会の実現についてお答えいたします。  まず、現行の第三次足立区環境基本計画において、区内の年間CO2排出量を2030年までに、2013年度比35%削減としている目標の大幅な上方修正が必要であるとの御質問についてですが、現在、足立区環境基本計画の中間見直しを進めており、CO2排出量は2013年度比46%以上の削減を目指すべく検討しております。  また、新たな目標を区民にいつ頃、どのような形で示していくのかにつきましては、第三次足立区環境基本計画改定版を令和3年度中に策定し、策定後、速やかに広報紙や区ホームページへの掲載、概要版の窓口配布やSNSでの情報発信などにより、区民の皆様に示してまいります。  次に、区は、再生可能エネルギーの普及拡大や導入などについてはどのような施策を検討しているのかについてですが、現在、太陽エネルギー利用システム設置費補助金の助成により、再生可能エネルギーの普及拡大を図っております。今後は補助メニューの見直しを行うほか、区内各家庭や事業所の再生可能エネルギー100%電力の利用促進策について環境審議会において検討を進めてまいります。  次に、再生可能エネルギーで発電した電力を販売する際に、価格に補助を上乗せするなどの新たな制度なども検討すべきとの御質問についてですが、東京都では、家庭の太陽光パネルにより発電された固定価格買取制度の期間が終了した電力を買い取る際、価格を上乗せし、都有施設で活用する「とちょう電力プラン」を実施しています。区としましても、今後、同様の事業の実施可能性について検討してまいります。  次に、環境に配慮した電力会社を選ぶことによりCO2排出抑止の効果が現れるなど、区民に身近な方策等を検討すべきとの御質問についてですが、区民の皆様に対し、電力契約の見直しやプラン変更の際、料金だけで決めるのではなく、環境に配慮した再生可能エネルギー100%電力プランを選んでいただけるよう、今後、効果的な周知について検討してまいります。  次に、脱炭素化に積極的に取り組んでいる企業・団体等へ、環境分野への資金調達の推進など、改めて検討すべきとの御質問についてですが、脱炭素化に取り組む事業者への支援としましては、集合住宅・事業者等LED照明設置費補助金や太陽エネルギー利用システム設置費補助金がございます。今後は、国が掲げる脱炭素社会の実現に向け、脱炭素化に積極的に取り組むことが企業自身の資金調達につながることへの理解を深めてもらえるよう、関係所管と連携し、企業に対し効果的な周知を行ってまいります。  次に、国や都の事業と併せ区としてもネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、いわゆるZEH住宅への支援をするなど、独自の施策を展開すべきとの御質問についてですが、現在、区では、住宅系の補助メニューとして、省エネリフォーム補助金や太陽光発電システム設置費補助金など、各種省エネ補助金を交付しております。  ZEH住宅への支援につきましては、国や都の補助制度は、新築住宅や建て替えが対象となっており、区としましては、国や都の補助金に上乗せする補助については考えておりませんが、既存の各種省エネ補助金を見直しながら、効果的な住宅向け支援メニューを検討してまいります。  次に、省資源と再生可能資源の利用に関する区の取組につきましては、再生可能な資源をごみとして廃棄せずに資源としてリサイクルするために、行政回収や集団回収において資源の分別を徹底するほか、資源買取り市において衣料品や廃油等の回収を行うことで、限られた資源の再利用を図っております。  今後も、CO2の排出削減に向けた資源の再利用を促進するため、資源の分別徹底や事業についての積極的な情報発信を行ってまいります。  次に、二酸化炭素排出実質ゼロ宣言について、区民へ更なる周知や行動を促すべきとの御質問についてですが、CO2削減に向けては、区民の皆様と危機意識を共有し、行動を促すため、情報発信を強化する必要がございます。広報やホームページでの具体的な取組を交えた分かりやすい案内のほか、SNSでの情報発信や区内商業施設でのパネル展示、区のイベントでの参加者への周知などによりCO2排出削減の意識を高め、環境に配慮した行動を促してまいります。  次に、CO2削減効果等を数値化し、誰もが一目で分かるような情報発信をすべきとの御質問についてですが、区では、マイバッグの利用及び簡易包装の選択や待機電力を減らすなどの行動により、削減されるCO2の量をホームページで示しております。今後、イベントやSNS等を通じた情報発信により、CO2の削減効果の数値化や見える化を更に進めてまいります。  また、日常生活の中で区民が楽しんで取り組めるような情報も示すべきとの御質問につきましては、令和3年3月に実施した「うんこドリル」などとのコラボによる「おもしろ!SDGsフェア」や、あだち再生館の古布や段ボール等を活用して身近な小物を製作するリサイクル講座など、楽しみながら取り組めるイベント等を実施しております。今後も、CO2削減に向けて区民の興味を引く事業に関する情報を発信してまいります。  次に、現在、区は、電気自動車等の普及促進を目的に購入費の補助金制度を行っているが、CO2排出量削減に向けては、更なる施策の拡充を図るべきとの御質問についてですが、令和3年度の東京都の電気自動車等に関する補助金は、前年度に比べて大幅に増額されており、環境省補助との連携により更に上乗せする制度が令和3年4月から開始されました。  区の電気自動車等購入費補助金につきましても、国や都の動向を踏まえ、区の財政状況を考慮しつつ補助制度の内容について検討してまいります。  また、家庭部門における取組につきましては、家庭部門のCO2削減のためには、節電や節水など基本的な省エネ行動の徹底や家庭から排出されるごみの減量が不可欠です。区民一人一人がCO2排出による環境への様々な影響について理解を深め責任を持って行動を取るよう、イベントやSNSなどを活用し、あらゆる機会を捉えて啓発に務めてまいります。  次に、CO2排出量削減に向けて、SDGsの区民への理解促進につなげるべきとの御質問についてですが、SDGsの視点に立ったCO2排出量削減の推進については、広く区民への情報提供が必要であると認識しております。これまでも二酸化炭素排出実質ゼロ宣言について紹介した本年4月10日号の広報や、庁舎アトリウムで実施したペネル展等において、関連するSDGsのアイコンを掲載し、SDGsとの関係性を示してまいりました。  今後も、SDGsフェア等のイベントでの周知に加え、見直しを進めている環境基本計画においてもSDGsとの関係性を明確にし、区民の皆様のCO2排出量削減の理解促進につなげてまいります。 ◎稲本望 施設営繕部長  私からは、脱炭素化社会の実現についての御質問のうち、公立小・中学校のエネルギー消費を実質ゼロに近づける建物を目指すとの国の方針に対する区の考え方についてお答えいたします。  現在、小・中学校の新校舎建設の際には、国の方針に基づき、外壁の断熱材、複層ガラスの導入や太陽光発電設備の設置などを既に実施しておりますが、エネルギー消費量実質ゼロには遠く及びません。  今後も引き続き、国の方針を注視するとともに、費用対効果を考慮し、可能なところから取り組んでまいります。  次に、鹿浜地区の学校跡地についての御質問のうち、北鹿浜小学校と鹿浜西小学校の統合新校の近隣等への説明会の予定について及び新校舎建設に当たっての特徴的な点についてお答えいたします。  近隣等への工事説明会は7月下旬に実施する予定です。また、新校の特徴は、感染症対策上有効である教室、廊下などの通風を強化するため、中庭を利用した換気対策計画となっている点です。児童が使用する手洗い水栓等の衛生器具は、非接触型(センサー式)を採用し、衛生面に配慮しております。 ◎松野美幸 総務部長  私からは、学校跡地の活用に関する御質問のうち、初めに、学校跡地の活用方針についてお答えいたします。  学校跡地の利活用につきましては、学校用地として活用するほか、区有地等利活用基本方針に基づき、地域全体の将来像を見据えた活用を図ってまいります。  また、区として利活用等がない場合につきましては、地域の皆様からの御意見を伺った上で、公共性・公益性のある団体への貸付けや売却等による跡地活用を検討してまいります。  次に、北鹿浜小学校及び鹿浜西小学校の跡地活用について、その方向性と今後の進め方についてお答えします。  両校の跡地活用につきましては、令和2年12月に地域から御提出いただいた要望書からも、スーパーマーケット誘致の意向が高いことを認識し、その方向性で検討を進めています。現在、複数の事業者に鹿浜地域へのスーパーマーケット出店の可能性について確認中であり、今後その結果を踏まえ、地域の皆様に御意見を伺いながら進めていきたいと考えています。  また、令和5年4月に、北鹿浜小学校と鹿浜西小学校の統合校が開校することから、今年度内には活用方針を定め、来年度に事業者公募を実施できるように準備してまいります。  次に、地域住民の理解における今後の課題についての御質問にお答えします。
     現在の用途地域においては、1敷地当たりの店舗面積が3,000㎡以下の制約がございます。今後は、定期的に鹿浜地区の誘致委員会と意見交換を実施しながら、敷地分割による施設の誘致の可能性を検討してまいります。  次に、鹿浜西小学校跡地に避難所設置との御質問についてお答えいたします。  鹿浜西小学校跡地への避難所機能の設置につきましては、区としても必要性を感じており、スーパーマーケット事業者への出店の可能性の確認と同時に避難所機能の設置についてヒアリングを行っています。  また、様々なケースを想定し、避難所機能の規模・機能等について、鹿浜地区の連絡協議会や議会の協力の下、有効な方策を検討し、スーパーマーケットのプロポーザルに間に合うように進めてまいります。  次に、旧入谷南小学校の跡地に関する御質問についてお答えいたします。  まず、地域住民に新施設の基本的な方針が説明されていない及び地域住民へ基本的な方針を早急に示すべきとの御質問につきましては、地域の皆様に対して、いまだに新施設の基本的な方針をお示しすることができておらず、この場をお借りしておわび申し上げます。  昨年2月に、旧入谷南小学校跡地活用基本構想(案)を取りまとめましたが、コロナ禍による区財政の影響が見通せない中、今後、財政逼迫の状況も長期化する恐れがあるため、本計画については先送りすることとなりました。  舎人一号公園の整備につきましては、旧入谷南小学校跡地と併せて一体的に整備する予定であるため、当面は、現状の公園利用を継続し、本計画の再開時期が明らかになりましたら、地域の皆様にはお知らせさせていただきます。  なお、本計画の基本的な方針につきましては、今後の社会情勢を注視し、本計画が実施可能となった場合にお示しするとともに、地域の皆様からの御意見をお聞きする機会につきましても確保してまいりたいと考えております。  次に、基本構想(案)について、見直し等も含め、どのように進めていくのかとの御質問についてお答えします。  今後の基本構想(案)につきましては、水害対策や感染症対策等の新たな課題に対する検討が必要となりましたので、次の基本計画等策定時において、改めて課題解決に向けた具体的な検討を行ってまいります。  次に、施設整備は入谷町会の意向に沿った計画で進められているのか及び多様なスポーツにも十分に利用できるスペースの確保についての御質問についてお答えします。  旧入谷南小学校の跡地活用は、基本的に防災拠点機能や保管用倉庫の確保と考えており、体育館などの大規模なスポーツ利用ができるスペースの確保は考えておりませんが、施設内の余剰スペースを利用したスポーツ利用については検討してまいります。  なお、集会所等の地域コミュニティーの場を整備していくことにつきましては、次の基本計画策定時において「地域に求められる諸施設等の整備」の中で、改めて検討を進めてまいります。  次に、跡地について、当面は暫定活用ができるよう早期に検討すべきとの御質問についてお答えいたします。  跡地の暫定活用につきましては、複数の事業関係者にヒアリングをさせていただき、早期に暫定活用方針が打ち出せるよう検討を進めてまいります。 ○渕上隆 副議長  次に、6番へんみ圭二議員。       [へんみ圭二議員登壇] ◆へんみ圭二 議員  へんみ圭二です。よろしくお願いいたします。  明日から都議会議員選挙が行われます。この本会議場の議員の皆さんも、都議選の対応で御多忙を極められておられると思います。私は完全な無所属の立場なので、今回の都議選にも全く関わっておりませんが、そうした無所属の立場だからこそ、区民の方々から都議選に対する意見が私に寄せられております。コロナ禍で神経をすり減らしながら通勤しているので、駅前に大人数で並んだり、ビラを手に近寄ったりしないでほしいとの声です。  選挙になると、駅前は各政党が入り乱れ大騒ぎになります。私も選挙を経験してきた身ですから必死になるのも分かりますが、今はコロナ禍という未曽有の事態です。まだまだワクチン接種が進んでおらず、住民に様々な自粛を求めている状況で、選挙だからと駅前で徒党を組んでいる様子はあまりにも浮世離れしており、ますます政治離れに拍車をかけてしまいます。  明日からの都議選では、コロナ禍であることを考慮して、大人数で並んだりせず、ソーシャルディスタンスを守った節度ある選挙運動をしていただきますよう、区民の一人としても各陣営の皆さんにお願いを申し上げます。       [副議長退席、議長着席]  それでは、質問に入ります。  まず、教育政策から質問いたします。  本年3月、文部科学省がGIGAスクール構想の最新の状況を公表しました。令和2年度内に1人1台の端末を納品完了させた自治体は、全国1,812自治体のうち96.5%、1,748自治体に上ります。  一方で、令和3年度になっても納品が完了しておらず、令和3年度2学期以降に納品完了予定の自治体は、全国で僅か22の自治体だけですが、なんと足立区は22の自治体の一つになってしまいました。ここまで遅れてしまったのは、特別区23区と市町村も含めた東京都全体でも足立区だけです。これはゆゆしき事態であり看過できません。  萩生田文部科学大臣は、端末の整備が遅れている自治体について記者会見で問われた際、「GIGAをスタートするということは突然発表したわけではない。1年も前からずっと申し上げてきた。これは首長の能力が問われる」と述べております。また、「議会の姿勢も問われる」とも述べており、コロナ禍以前からICT教育環境の整備を積極的に進めるべきと提言してきた立場としては、何とも歯がゆく、じくじたる思いです。  全国の自治体に後れを取ってしまった整備状況は重大な問題であると思いますが、区はどのような認識でしょうか。そして、このような整備状況になってしまった原因は何か、足立区よりも児童・生徒数が多い自治体であっても迅速に端末整備を完了していますが、足立区には、他の自治体とは異なる特殊な事情があったのでしょうか。  端末の整備が遅れた分だけ、全国の子どもたちに比べて足立区の子どもたちは教育機会が失われてしまいました。この遅れをどのように挽回するのでしょうか。  文部科学省がGIGAスクール構想の最新状況を公表したのは3月ですが、本件について文教委員会でも報告されていません。このような重大な問題については、迅速に議会や区民に報告すべきではないか。なぜ報告がなかったのか。議会に報告する際の基準も併せて伺います。  ICT教育は、専門性が高い分野であるため、従来から担当部署の設置を提言してきました。全国の自治体に後れを取ってしまった端末の整備状況を見ても、早急に担当部署を設置すべきでないでしょうか。  足立区ICT教育推進の基本方針の中では、「児童・生徒1人1台のタブレット端末を令和3年度の夏から秋にかけて順次、各校に整備していく」と記載されていますが、全児童・生徒に整備完了となるのは具体的にいつになるのでしょうか。  タブレット端末を子どもが扱う以上、故障や破損のリスクは避けられませんが、修理代の負担については自治体で対応が異なります。足立区ではどのような対応をするのでしょうか。校外での破損は保護者負担とする自治体もありますが、校内・校外を問わず、あらゆるケースで補償される保険に加入し、保護者負担がないようにすべきですが、見解を伺います。  タブレット端末の入替えサイクルは四、五年程度であり、今後、四、五年ごとに100億円以上の負担が生じる見込みとしています。  帰宅をしたらランドセルを放り投げて遊びに行っていた自分の小学生時代を思い返すと、当時の自分であれば、タブレット端末を何年も使えず、すぐに壊してしまったと思いますが、故障せずに四、五年使用できる端末はどの程度の割合と見込んでいるのでしょうか。中長期的な視野で端末更新の計画を策定すべきでないか。  また、個人が所有しているタブレット、ノートPCといったデバイスを使用するBYODを導入する私立学校が増えており、東京都も、BYOD研究指定校を指定し、検証をしています。足立区でも将来的なBYODの導入について考えていくべきではないでしょうか。  1人1台が実現すれば、従来の紙と鉛筆のテストから、タブレット端末を使用したテストであるCBTも可能になります。紙のテストのように、教員が答案を一つ一つ採点する必要がなくなるなど、多くのメリットがあります。定期テストや区独自の学力テストなどでCBTの導入を検討すべきでないか、見解を伺います。  足立区ICT教育推進の基本方針では、通信費負担について検討を継続すると記されていますが、結論を出す時期を伺います。  昨年の緊急事態宣言時のように、登校が長時間できなくなった場合に、オンライン授業に切り替えられる体制を構築すべきですが、現在の進捗状況はどうか、オンライン授業の体制はいつまでに構築できるのか伺います。  また、本格的にオンライン授業を行う場合、子どもの顔や音声が公共の電波に乗せられるため、個人情報の取扱いに関する保護者の同意が必要となるはずですが、足立区では同意を得ていません。保護者の同意を得て、いざというときにオンライン授業に切り替えられる体制を整えるべきではないでしょうか。  全児童・生徒がタブレット端末を持ち帰り、家庭学習に活用できるのはいつになるのかと質問通告をしましたが、区長挨拶の中で、「12月には全児童・生徒に広げる予定」と示されましたので質問を割愛をいたします。  教科書の大判化、ページ数の増加などにより、教科書を入れたランドセルはどんどんと重たくなり、腰痛を訴える小学生が増えていると言われています。あるランドセルメーカーの調査によれば、教材とランドセルを合わせると、小学1年生で約5kg、6年生で約7kgを背負っていることになり、体操着や水筒などを加えると更に重くなります。  そしてタブレット端末も持ち帰る場合は、小学校1年生でも毎日7kg前後のランドセルを背負って通学することになります。根本的にはデジタル教科書を進めていくべきですが、成長期の子どもに無理な負担を背負わせぬよう、まずは家庭学習で使わない教科書などを学校に置いて帰る「置き勉」をより一層進めるべきだと思います。現在の状況と今後の方針を伺います。  葛飾区では、各種のお便りをPDFで受け取れたり、学校への欠席連絡を送ることができる専用アプリを導入し、保護者の学校への理解も深めています。感染症対策や保護者負担の軽減といった観点からも、学校の欠席届やプリント連絡などをオンライン化すべきと思いますが見解を伺います。  大学やIT業界に勤める方々との連携など、ICT教育においても地域との協創を求めてきました。令和元年の本会議答弁では、「区内小学校のプログラミング教育における地域との連携について取りまとめ、授業実践の良い例として広めていく」とのことでしたが、区内学校の何校で地域連携が進められているのか、また、どのような実践事例が生まれているのか伺います。  小学校から高校までのキャリア教育に関わる活動の教材として、キャリアパスポートが導入されました。1年間の学びのプロセスをA4サイズ5枚以内に児童・生徒が自ら記録していくことになりますが、紙媒体で小学校から高校まで12年間蓄積すると最大で60枚にもなります。小学1年生のときに紙に書いたものを12年間も管理していくことができるのでしょうか、机上の空論だと感じます。キャリアパスポートを電子化し、紙とデジタルを融合した運用をすべきではないでしょうか。  子どもたちにはGoogleのアカウントが付与されます。キャリアパスポートや通知表など、子どもたちの記録をデータとして保存していくことは、子どもたちの学びの振り返りに寄与するだけではなく、一生涯の思い出になると思いますが、見解を伺います。  また、子どもたちに付与したGoogleアカウントは義務教育終了時に削除されますが、義務教育9年間の大切な思い出や記録を残せるように、私用のGoogleアカウントを作成して、卒業までにデータを移行すべきではないでしょうか。  給食費など私費会計は口座振替が基本ですが、一部では今も現金での徴収が行われているとのことです。原則として教員が現金に触れる機会をなくしていくことになっていますが、現在でも教員が現金を取り扱うのはどのような場面か、学校内では現金の取扱いが生じないようにすべきではないか伺います。  また、従来から給食費の公会計化について提案してきましたが、公会計化の実施は、費用対効果の点で課題が多いため、中長期的な視点から大きな状況変更等があった時点で改めて検討するとのことです。  給食費の公会計化は、透明性の向上や不正防止、給付方法の多様化による保護者の利便性の向上などの効果も見込まれますが、どのような状況変更があった場合に公会計化が再検討されるのか伺います。  6月9日、区立小学校の教諭が勤務先の女子トイレに小型カメラを設置し、児童を盗撮したとして、児童ポルノ禁止法違反などの容疑で逮捕されました。断じて許されない行為であり、教員に裏切られた子どもたちの心の傷は計り知れません。教育委員会は、「再発防止に取り組む」とマスコミの取材に答えていますが、通り一遍のコメントであってはなりません。具体的にどのように再発防止に取り組むのか伺います。  教員らによる児童・生徒へのわいせつ行為を防止する、わいせつ教員対策新法が成立し、性暴力で教員免許を失効した教員への免許再交付について、都道府県教育委員会が可否を判断できるようになります。新法の厳格な運用を東京都教育委員会に求めるべきと思いますが、区の見解を伺います。また、わいせつ教員を足立区の教壇に立たせないという教育委員会の決意を伺います。  続いて、2つ目のテーマであるポストコロナの建康づくりについて伺います。  新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、世界経済に大きな打撃を与え、人々の暮らしや価値観も大きく変化させました。  ヘルスケア企業が3万人を対象に行ったアンケートによると、「新型コロナの流行で健康に関する意識が変化した」と8割以上が答えており、健康維持に対する意識が高まっています。  一方で、スポーツ庁の調査結果によれば、新型コロナの発生後、「体力が低下した」と答えた人は32.7%と、3人に1人がコロナ禍での体力低下を感じています。  また、外出自粛により活動機会が減少した結果、筋肉量の低下や基礎疾患の悪化、認知機能の低下など健康二次被害も懸念されています。  「住んでいれば自ずと健康になれるまち」を目指す足立区に課せられた使命は、コロナ禍によってますます大きくなっています。  基礎疾患は、新型コロナが重症化しやすい危険因子ですが、足立区では、平成25年に糖尿病対策アクションプランを策定し、ベジタベライフなど様々な施策を展開してきました。糖尿病対策アクションプランについて質問をしていきますが、まず、これまでの糖尿病対策アクションプランの人件費を含めた総事業費を伺います。  健康寿命の東京都平均との差が1.5歳に縮まり、野菜から食べる区民が多くなったなどの効果は出ていますが、肝心の糖尿病の医療費は横ばい、糖尿病有病率は、30代、40代で都との差が拡大し、ヘモグロビンA1c7%以上の区民割合は平成26年度から比べると大きく増加してしまっています。改善につながっていないこれらの指標は、どのような原因があると分析をしているのか伺います。  ベジタベライフ協力店は、令和元年で815店舗まで増えており、多大なる努力が積み重ねられてきました。ベジファースト、ベジタベライフを推進してきた結果、野菜から食べる区民の割合は増加しました。  一方で、区民1人当たりの推定野菜摂取量は、平成26年2月の足立区食習慣調査で254gでしたが、令和元年度は221gとなっています。国との比較では差が縮小傾向にあるとはいえ、区が2022年度の目標としていた280gには遠く及ばず、糖尿病アクションプランの策定が野菜摂取量の増加につながっていません。区民の野菜摂取量が増えていない原因は何か伺います。  二、三十代の友人を中心に50人以上にアンケートをしてみると、「自分が1日に何gの野菜を摂取しているのか全く分からない」というのがほぼ全員の答えでした。「1日に必要な野菜量は350g以上」と呼び掛けられても、あと何g追加すればよいのか分からないため、行動変容にはなかなかつながりません。  野菜摂取量を可視化できる測定器の活用を予算特別委員会で提案したところ、一部の地域学習センターでベジチェックによる診断が行われました。自らの野菜摂取量の状況を可視化する更なる取組を行っていくべきと思いますが見解を伺います。  糖尿病治療は、薬物療法、食事療法、運動療法の三本柱が基本ですが、糖尿病対策アクションプランやデータヘルス計画では、運動についてほとんど記されていません。今後の糖尿病対策では、スポーツ振興課との連携を強化して運動も組み込んでいくべきですが見解を伺います。  「住んでいれば自ずと健康になれるまち」を目指すためには、運動をする環境の整備を欠かすことはできません。筋肉量は30代以降で年に1%ずつ減り続けるとされております。加齢による筋肉量の減少と筋力の低下を指すサルコペニアを放置すると、歩く、立ち上がるなどの動作がスムーズにできなくなるロコモティブシンドロームや、心身ともに虚弱状態になるフレイルに陥る危険性が高くなります。コロナ禍による筋肉量の低下も懸念されています。  超高齢社会の建康づくりにおいては、体重を気にし過ぎるのではなく、体脂肪率や筋肉量を計測し、トレーニングでの筋肉量の増加・維持に注力していくべきです。  区内9か所にトレーニングルームが設置されており、多くの方々に利用されています。トレーニングルームを利用する際は、身体測定を行い、様々な情報を紙媒体に記入し、利用登録を行っていますが、データとして整理されていないため、トレーニングルームの利用者数は延べ人数しか集計されておらず、実人数の把握ができていません。システム化されていれば、トレーニングルーム利用者の実人数や年齢別の利用状況などが把握できるようになる上、トレーニングルームの設置が区民の健康増進にどの程度つながっているのかなど、政策的な判断の重要な指標にもなります。利用登録のデータを活用できるようにすべきと思いますが区の見解を伺います。  トレーニングルームの充実度には施設によって格差があります。広さの問題などがあるとは思いますが、トレーニングマシンの見直しを行い、各施設の充実を図るべきではないでしょうか。  葛飾区には、障がいのある方が使用できるトレーニングマシンが導入されています。障がい者に運動・スポーツの機会を提供する窓口として、スポーツコンシェルジュを立ち上げた足立区としても、障がい者用のマシンを導入し、障がい者の健康づくりを積極的に支援していくべきではないか伺います。  自分の体の状態を把握した上でトレーニングを行うことが大切であり、葛飾区や荒川区、東京武道館などのトレーニングルームには体組成計が設置されています。足立区役所には、高性能の体組成計が2台あり、イベント時の測定で使用されていますが、使用頻度はさほど高くありません。1台を総合スポーツセンターに設置してはどうでしょうか。  現在は、トレーニングルームの人数制限を行っていますが、東京武道館や荒川区のトレーニングルームでは、混雑状況をSNSなどで発信しています。子育てサロンの混雑状況の発信を始めましたが、トレーニングルームなど子育てサロン以外の施設の混雑状況も発信し、利便性を向上させるべきではないか伺います。  FacebookやLINEなど、SNSのアカウントを作成し、情報発信を積極的に行っている地域学習センターがある一方で、SNSを活用していない地域学習センターもあります。区施設は、可能な限りSNSを活用して情報発信を行っていくべきではないか。また、指定管理者が変更になった場合などを想定すると、指定管理者によるSNSの運用ガイドラインを策定すべきでないか見解を伺います。  運動による健康づくりとして、パークで筋トレなどが行われていますが、高齢者向けの事業が多いと感じます。図書館でちょっとスポーツをする、ちょいスポの更なる充実に期待もしておりますが、例えば、糖尿病や予備軍と診断された方や、40歳前の健康づくり健診を受けた方などにスポーツ施設の無料券を贈呈するなど、30代から50代に向けて、スポーツや運動への入り口となるような事業を展開していくべきと思いますが見解を伺います。  スポーツ施設の利用料は、高齢者や障がい者は無料ですが、生活保護世帯や非課税世帯の利用料を減免すべきではないでしょうか。生活保護や非課税世帯であることを窓口でどのように証明するのかなど課題はありますが、収入格差が健康格差につながらないような取組が必要だと思います。  医療行政のデジタル化の推進は急務であり、国は健康・医療・介護情報の利活用をデータヘルス改革として一体的に推進しています。  また、会津若松市では、スマートシティプロジェクトが推進されており、ウェアラブル端末を一部の市民に装着してもらい、ライフデータを蓄積し、健康管理に役立てるという実証実験も行われております。  足立区においても、パークで筋トレの参加者にウェアラブル端末を装着してもらい、データを蓄積するなど、AIやICT等の先端技術を積極的に活用することで、医療費削減や区民の健康増進による地域ブランドの向上につなげていくべきと思いますが見解を伺います。  少子高齢化が進む日本における生命保険業界では、健康増進型保険の開発が進められています。健康状態を改善するとポイントが加算され、保険料が安くなるなどのインセンティブを設けることで行動変容を促しています。  かつて足立区でも、健康ポイントに応じて野菜などをプレゼントする事業を行ったものの、成果が得られなかったため廃止になっています。行動経済学を基に行動変容へのインセンティブを考案している保険会社の取組を参考に、区民の健康づくりに対するインセンティブを検討すべきと思いますが見解を伺います。  エーザイがアメリカのバイオ医薬品企業と共同開発したアルツハイマー病新薬がアメリカ当局に承認され、大きなニュースとなっています。  エーザイはパソコンやタブレットを使い、脳の健康度をチェックするツール「のうKNOW」を開発し、文京区では、認知症に関する区民への啓発プログラムで活用されています。区民の脳の健康の維持向上を目指し、足立区でも、「のうKNOW」の導入を検討してはどうでしょうか。「すぐに導入します」という答弁にはならないかもしれませんが、認知症対策など、脳の健康についても最先端のテクノロジーを活用していくべきだと思います。  喫煙も新型コロナの重症化リクスになります。足立区では、昨年から、子どもの健康を守るために卒煙したい人を応援する「子どもの健康を守る卒煙チャレンジ支援事業」を開始しました。禁煙治療が完了した人に自己負担費用を上限2万円まで助成する事業です。昨年、この事業によって禁煙に成功した人数は何人か伺います。  他の自治体では上限1万円の助成が多く、足立区では手厚い支援ですが、「子どものいない区民も支援して欲しい」との声があります。事業の拡大を求めますが見解を伺います。  以上で質問を終わります。 ○古性重則 議長  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。 ◎馬場優子 衛生部長  私からは、まず、ポスト・コロナの健康づくりについてお答えいたします。  まず初めに、糖尿病対策アクションプランにおける人件費も含めた9年間の総事業費ですが、糖尿病、成人眼科検診やヘモグロビンA1c測定費用などの事業費は約1億8,000万円、人件費は区職員延べ103名分で約8億2,000万円、合わせて約10億円となります。  次に、改善につながっていない指標の原因分析についてですが、糖尿病1人当たりの医療費は、平成24年度の段階では、23区で最も高い1位でしたが、令和2年度には23区中5位まで下がってきております。  また、区のヘモグロビンA1c7%以上となる糖尿病の重症化が懸念される区民割合は、増加傾向ではありますが、国の数値も増加傾向にあり、国よりも低い状態が続いております。  これらのことにより、各指標が改善につながっていないとは捉えておりませんが、今後もデータを分析しながら、引き続き糖尿病対策に取り組んでまいります。  次に、区民の野菜摂取量が増えていない原因についてですが、それは男性の野菜摂取量の少なさにあります。国との比較では、男性は依然として約60g少ない一方、女性はほぼ差がなくなっております。男性の野菜摂取量が増えない理由としては、足立区食習慣調査によると、「野菜を食べる時間や作る時間がない」「毎食食べる必要性を感じていない」などが主な原因でした。  次に、野菜摂取量を可視化する取組についてですが、区民が自分自身の野菜摂取量を知ることは野菜を食べる意識付けや行動にもつながるものと認識しております。区民の野菜摂取量を増やし、健康寿命を更に延ばすため、推定野菜摂取量を測定できる機器の活用について、実現に向けて検討しております。  次に、スポーツ振興課との連携を強化して、糖尿病対策に運動を組み込んでいくことについてですが、昨年11月の糖尿病月間では、関係部署と連携し、ウォーキングや運動ができる公園をリーフレットで紹介いたしました。今後も、スポーツ振興課との連携を強化しながら、糖尿病対策に取り組んでまいります。  次に、AIやICT等の先端技術を活用した区民の健康増進による地域ブランドの向上についてお答えいたします。  AIやICTの進展に伴い、ウェアラブル端末から収集したデータを活用する健康増進サービスは、今後増えていくと考えております。そのため、先端技術を活用した健康増進に取り組んでいる先進自治体の事例を参考に研究してまいります。  次に、区民の健康づくりに対するインセンティブを検討することについてですが、平成22年から3年間実施した健康づくりスタンプラリー事業は、延べ約6,000人が参加し、そのうち約8割は毎年同じ参加者で、区民全体の健康増進にはつながりませんでした。区民の健康づくりに対するインセンティブの活用については、保険会社などの取組を参考に今後、研究してまいります。  次に、子どもの健康を守る卒煙チャレンジ支援事業についてお答えいたします。
     まず、昨年度、禁煙に成功した人数ですが、令和2年度は、登録者54名中28名が禁煙に成功いたしました。  次に、対象者を子どものいない区民にも拡充することについてですが、子どもの健康を守る卒煙チャレンジ支援事業は、受動喫煙を自ら避けることが難しい子どもを守る観点から、令和2年度に開始いたしました。そのため当面は子どもと同居する方への支援を重点的に行い、対象者の拡充につきましては今後、検討してまいります。 ◎田ケ谷正 生涯学習支援室長  私からは、トレーニングルームの利用登録データの活用についてお答えいたします。  現在、トレーニングルームの利用者は、窓口での登録証提示のみで利用でき、身体測定情報などは個人情報に当たるためデータ管理は行っておりません。利用状況のデータを管理するためには、管理用の機器やシステムの導入が必要となることから、費用対効果も踏まえて、実施の可否も含めて検討してまいります。  次に、トレーニングルームの充実と障がい者用マシンの導入について一括してお答えいたします。  令和3年9月から、新たなトレーニングマシンの入替えを順次行い、各施設の充実を図ってまいります。トレーニングルーム指導員などで構成する検討委員会の意見を参考にマシンを選定しており、障がい者の方でも利用可能なマシンを導入する予定でございます。  次に、体組成計の設置についてお答えいたします。  現在、総合スポーツセンターには体組成計が1台設置されておりますが、高性能ではございません。高性能型の操作には人手も必要となりますので、イベント時期以外の総合スポーツセンターへの常設につきましては、実施の可否を含めて今後検討してまいります。  次に、トレーニングルームの混雑状況の発信についてお答えいたします。  現在、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、時間及び定員制を設け、一部の施設を除き事前予約制での利用としております。そのためにどの時間帯でもほぼ空きのない状況となっております。今後、従来のようなフリータイム及び人数制限のない利用時における混雑状況について、SNSなどの活用による情報発信の手法も含め、各自治体の事例を調査研究してまいります。  次に、区施設は可能な限りSNSを活用して情報発信を行っていくべきではないか、指定管理者によるSNSの運用ガイドラインを策定するべきではないかとの御質問にお答えいたします。  地域学習センターにつきましては、FacebookやLINEなど、いずれかのSNSのアカウントを取得しております。SNSの活用が少ない地域学習センターにつきましては、指定管理者に対し、可能な限りSNSを活用した情報発信を行うよう働き掛けてまいります。  指定管理者向けのSNS運用ガイドラインの策定の必要性は認識しておりますので、まずは他自治体などの状況を調査し、発信すべき情報の基準や効果的な発信のタイミングなどを整理してまいります。  次に、30代から50代に向けて、スポーツや運動への入り口となるような事業の展開についてお答えいたします。  令和2年度の「足立区政に関する世論調査結果」でも、30代から50代の男女、特に50代の男性の運動・スポーツの未実施率が高いことが分かっています。また、運動・スポーツを行うためのきっかけとして、「身近な場所で運動・スポーツができる」ことや、「手軽な価格で施設を利用できる」ことが挙げられております。  この調査結果を受け止め、公園の健康遊具を利用した運動の仕方や、1人でも取り組めるウォーキングマップのホームページの掲載、ちょいスポ事業など、情報発信を積極的に行ってまいります。また、民間スポーツ施設運営業者等との協創で、きっかけづくりのための事業を検討してまいります。  次に、生活保護世帯や非課税世帯のスポーツ施設使用料を減免すべきではないかとの御質問についてお答えいたします。  区のスポーツ施設は、毎月第3土曜日に無料で利用することができます。また、指定管理者が行う一部の事業では、子どもの未来応援枠として、児童扶養手当受給世帯は無料で参加することができます。現在の大人300円、中学生以下は100円で利用できる体育館など、スポーツ施設使用料は御利用いただきやすい料金設定となっております。そのため、受益者負担の原則の観点から、現在は使用料の減免等は考えておりませんが、子どものプール使用料につきましては、本定例会に半額とする条例改正を上程しております。 ◎中村明慶 福祉部長  私からは、脳の健康度をチェックするツール「のうKNOW」の導入についての御質問にお答えいたします。  認知症の予防に関してどのような対策が効果的なのか様々な研究・検討を重ねているところであり、「のうKNOW」についても今後の研究対象の一つとさせていただきます。 ◎大山日出夫 教育長  私からは、GIGAスクール構想に係るタブレット端末の整備の遅れに関する一連の御質問にお答えいたします前に、機器整備の遅れにより、多くの皆様に御心配をお掛けしておりますことをおわび申し上げます。  まず、全国の自治体に後れを取ってしまった整備状況は重大な問題であると思うが、区はどのような認識かとの御質問にお答えいたします。  既に1人1台の端末の整備を終えている自治体が全国的に多数を占めている中、当区の整備が遅れてしまったことは、児童・生徒をはじめ保護者の皆様方に対して大変申し訳なく、その責任を痛感しております。  次に、このような整備状況になってしまった原因及び他の自治体とは異なる特殊な事情についてお答えいたします。  タブレット端末の整備は、国の補助要件を満たすため、先行して1万台を第2回定例会で契約し、その後、残りの3万台を第3回定例会で補正予算計上し、議決いただくスケジュールで進めておりました。  しかし、1万台のタブレット調達の際、1者入札の課題が残り、競争性を確保するためにも、一般競争入札よりも事務の期間を要する公募型指名競争入札を行ったことから、スケジュールの遅延が生じてしまいました。今となれば、スケジュールの遅延を防止するため、タブレット購入の補正予算のみを御審議いただく例外的な臨時会の開催を強く申し入れするなど、臨機応変な対応が必要であったと深く反省しております。  次に、端末整備の遅れをどのように挽回するのかとの御質問にお答えいたします。  各校の端末整備が完了次第、令和3年2月に改定した足立区ICT教育推進の基本方針に基づき、1人1台端末の環境を生かした授業や学習活動を積極的に展開してまいります。  補正予算をお認めいただいた後には、この7月から順次、家庭へのタブレットの持ち帰りに取り組み、タブレットの活用機会を大幅に増やすなど、1人1台端末の環境を十二分に使いこなすことで遅れを挽回していく考えです。  次に、GIGAスクール構想の最新状況のような重大な問題について、なぜ議会や区民に報告がなかったのかとの御質問、議会に報告する際の基準についてお答えをいたします。  文部科学省が当該の情報を公表した際、議長、副議長、各会派の幹事長、文教委員の皆様には個別に御報告をしておりましたが、4月の閉会中、文教委員会への報告を漏らしてしまいました。こうした重要案件の議会報告を失念したことは重大な失態であり、申し開きの余地もございません。  議会への報告の基準といたしましては、施策の執行に係る重要な事項や方針の変更、区民生活に重大な影響のある事項としております。それを怠りましたことを改めておわび申し上げます。  次に、教員の盗撮事件に関する御質問にお答えいたします。  まず、何よりも足立区立小学校教員があってはならない事件を起こしたことにつきまして、深くおわび申し上げます。大変申し訳ございませんでした。  初めに、具体的な再発防止策についてお答えいたします。  直近の定例校長会において、本件のおおむねの経過や重大性を訴え、所属教職員の日常の勤務状況や勤務態度を注意深く観察し、積極的な声掛けを行うなどを服務事故防止・抑止に向けた管理・監督の徹底を指導したところでございます。  また、事件の当該校では、本件発覚後から教職員による校内点検を継続しておりますので、この方法を全小・中学校に横展開し、再発防止策の一つに加えたいと考えております。  しかし、根本は研修や日常のOJTを通じて、教員の良心や使命感に訴え、犯罪を抑止することでございます。こうした事件の後だからこそ教員の心に届く研修もできるのではないかと考えております。教員が我がことと実感できる研修となるよう内容を工夫し、繰り返し教員の良心、使命感に訴え続けてまいります。  更には、先の伊藤のぶゆき議員への答弁の中でも触れましたが、学校関係者が校内の僅かな異常の兆しを見逃さない対応を心掛けるよう周知してまいります。  次に、いわゆる、わいせつ教員対策新法の厳格な運用を東京都教育委員会に求めるべきとの御質問、そして教育委員会の決意ですが、私どもも教員の採用段階で不適格者が採用されない仕組みを切に願っております。こうした不適格な教員を二度と足立区の教壇に立たせたくありません。この思いも含め、新法の厳格な適用を東京都教育委員会に求めてまいります。 ◎荒井広幸 教育指導部長  私からは、GIGAスクールに関する御質問のうち、まず、早急にICT教育の担当部署を設置すべきとの御質問にお答えいたします。  GIGAスクール構想に伴う学校ICT環境の激変から、ICT教育を専門的に扱う部署の必要性を痛感しており、現在、令和4年度の組織改正に向けて新たな組織の在り方を検討しています。  次に、全児童・生徒に配備完了するのは具体的にいつになるのかとの御質問にお答えいたします。  中学校のタブレットの配備は、既に6月18日に完了しております。小学校の配備は9月16日に完了を予定しております。  次に、修理代の負担について足立区ではどのような対応をするのか、校内・校外を問わず、あらゆるケースで補償される保険に加入し、保護者負担がないようにすべきだがどうかとの御質問にお答えいたします。  タブレット端末の自然故障、過失による破損・故障については、公費及び保険等で対応いたします。したがって、重大な過失や故意による破損、紛失でない限り、保護者負担が生じることはありません。  次に、故障せずに四、五年使用できる端末はどの程度の割合と見込んでいるのかとの御質問、中長期的な視野で端末更新の計画を策定すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  令和2年度に導入したChromebook端末については、令和3年2月に保守を開始して間もないため、今少し故障状況を経過観察した上で、5年間の故障台数を推測したいと考えます。その後、この見込みに基づいた中長期的な更改計画を検討してまいります。  また、足立区でも将来的なBYODの導入について考えていくべきではないかとの御質問にお答えいたします。  個人が所有しているタブレット、ノートパソコンといったデバイスを使用するBYODの導入につきましては、端末コストを節減するとともに、ユーザーの利便性を向上させる有効な手段であると考えられます。今後、情報セキュリティーの確保や運用ルールの整備を念頭に置きながら、国や他の自治体の動向を踏まえ、導入の可能性を検討してまいります。  次に、定期テストや区独自の学力テストなどでCBTの導入を検討すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  CBT、いわゆるコンピューターを活用した学力調査につきましては、私どもも関心を持って着目しており、有効なテストが実施できるのであれば活用していきたいと考えております。現在、文部科学省では、全国的な学力調査のCBT化に向けた検討が行われておりますので、この検討状況とテスト事業者の開発状況など、CBTの導入に向けた情報収集を行ってまいります。  次に、通信費負担についての検討についてお答えいたします。  タブレット端末の持ち帰りにつきまして、御自宅に通信環境のない御家庭への支援を行う方針を固め、6月補正予算として今議会にお諮りをしております。  次に、オンライン授業に備えた体制についてお答えいたします。  まず、進捗状況についてですが、現在各校において、ZoomやMeetといったオンラインビデオアプリを活用した朝会や行事、研修受講等の取組が進んでおり、教員の活用スキルが着実に向上しております。今後、緊急事態宣言等によりオンライン授業への切替えを迫られたとしても、学校と家庭とをオンラインで接続した授業を区内全ての学校において実施できるものと認識しております。また、個人情報の取扱いにつきましては、今後、保護者に向けた趣旨説明の上、同意を求めてまいります。  次に、「置き勉」の現在の状況と今後の方針についてお答えいたします。  まず、現在の状況についてですが、児童・生徒に負担が掛からないよう、児童・生徒の携行品について配慮し、区内全小・中学校で「置き勉」を認めることを教育委員会から全校に通知しております。しかし、この通知が十分に行き届かず、携行品を持ち帰る指導が行われるケースも散見されますことから、今後も折に触れて全校に指導徹底してまいります。  次に、今後の方針についてですが、タブレット端末との兼ね合いも含め、持ち帰る学習用具を更に精選する必要があると考えます。タブレット配備後の実態を含め、校長会の意見を聞きながら検討してまいります。  次に、学校の欠席届やプリント連絡をオンライン化すべきとの御質問にお答えいたします。  欠席届のシステムにつきましては、保護者のスマートフォンなどから学校の校務支援システムに出欠等の連絡をする方法などを検討し、他区の状況も参考にしながら実施に向けて進めてまいります。また、学校からの配付プリントについても、オンライン上で確認できるよう、システムの運用を検討してまいります。  次に、プログラミング教育における地域との連携につきましてお答えいたします。  これまで全校に声を掛けて、地域との連携によるプログラミング教育の実施を促し、幾つかの学校からは相談もございましたが、コロナ禍による教育活動の変化もあり、現在、実際に連携を行っているのは小学校1校となっております。具体的な連携としては、開かれた学校づくり協議会の方を講師として、プログラミングロボットを活用した体験を中心とした取組を実施しております。今後は新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえながら、地域連携によるプログラミング教育の拡充について改めて学校に働き掛けてまいります。  次に、キャリアパスポートを電子化し、紙とデジタルを融合した運用にすべきとの御質問にお答えいたします。  文部科学省では、キャリアパスポートについて、児童・生徒がいつでも開き、記述ができることや、教員・保護者の関わりが大切であると考え、紙ベースでの保管を推奨しています。これを受け、当区では、管理のしやすさに配慮しながら、小学校1年生から4年生用、小学校5年生から中学校3年生用の2種類の冊子としたところです。紙とデジタルを融合した運用につきましては、まずは校長会の意見を聞き取るとともに、学校間のデータの受渡しなど課題の整理から着手してまいります。  次に、子どもたちの電子データの保存やGoogleアカウントの扱いについてお答えいたします。  児童や生徒たちのデータの記録は、子どもたちの学びの成長や学校での思い出の記録であり、保存する価値があるものと捉えます。  御質問のデータの個人アカウントへの移行については、ICT機器の技術的な課題や各家庭の通信環境なども考慮し、移行する方向で検討を進めてまいります。 ◎川口弘 学校運営部長  私からは、学校の私費会計に関する御質問にお答えいたします。  まず、現在でも教員が現金を取り扱うのはどのような場面かとの御質問につきましては、私費会計の給食費・教材費は口座振替で徴収しておりますが、残高不足で引き落としができなかった場合や転校など、個々のまれなケースでは現金での取扱いが生じる場面もございます。その数は1校当たり数人程度でございます。  続いて、学校内では現金での取扱いが生じないようにするべきではないかとの御質問ですが、個々のまれなケースにおきましても、なるべく早く口座振替に変更していただくよう働き掛けてまいります。  次に、給食費の公会計化が再検討されるのはどのような状況変更があった場合かとの御質問についてお答えいたします。  私費会計を専門に担う会計年度任用職員の導入により、教員への業務負担の低減効果を得ております。また、教育委員会が学校の私費会計を検査し、不正防止に取り組んでおり、会計の透明性向上も図られております。  公会計導入による効果と負担のバランスを考えた場合、区単独予算では経費負担が大きいことから、国の財政措置等が見込まれるような状況変更があった場合には検討を再開してまいります。 ◆へんみ圭二 議員  まず、議会に対する整備の遅れについての報告がなかったことはなぜかということに対して、教育長の方から謝罪もいただきましたが、先ほどの答弁ですと、議長、副議長、それから文教委員、各派幹事長には説明をしたということでした。そうであれば、私も含めて4人の無会派の議員というのは、教育委員会の頭になかったということになりますから、その点については厳重に抗議をさせていただきたいと思います。  再質問といたしましては、その遅れの原因と、そして他の自治体と異なる事情があったのかという部分についてについてなんですが、入札について問題があったということは答弁で分かりましたが、ただ、その入札というのは、他の自治体でも同様に全国的に入札が行われているわけですから、他の自治体と異なる事情があったのか、なかったのか、その点についてが先ほどの答弁では分からなかったものですから、再答弁をいただきたいと思います。 ◎大山日出夫 教育長  他の自治体との違いがあったのかというところでは、確かに他の自治体と比べて、端末の台数が多いというところはあったかとは思いますけれども、そういう意味では、今回の遅れについては入札のスケジュール感というところが一致をしていなかったということで、特に他の自治体と比べて特異な違いがあったのかというところでは、なかったというふうな理解でございます。 ○古性重則 議長  以上で、質問を終結いたします。 ○古性重則 議長  次に、日程第2から第4までを一括議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  第52号議案 令和3年度足立区一般会計補正予算(第4号)  第53号議案 令和3年度足立区国民健康保険特別会計補正予算(第1号)  第54号議案 令和3年度足立区介護保険特別会計補正予算(第1号) ○古性重則 議長  本案について、執行機関の説明を求めます。 ◎長谷川勝美 副区長  ただいま議題となりました3議案につきまして、一括して御説明申し上げます。  第52号議案は、令和3年度足立区一般会計補正予算(第4号)であります。  歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ12億6,733万円を増額し、歳入歳出予算の総額を3,191億8,510万8,000円とするものであります。  今回の補正の内容といたしましては、歳入につきましては、諸収入を減額する一方、繰入金、国庫支出金、都支出金などを増額いたしたものであります。  歳出につきましては、電子計算組織管理運営事務、感染症予防・患者医療公費負担事業、私立保育園施設整備助成事業などを増額いたしたものであります。  第53号議案は、令和3年度足立区国民健康保険特別会計補正予算(第1号)であります。  歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ1,273万8,000円を増額し、歳入歳出予算の総額を697億836万9,000円とするものであります。  第54号議案は、令和3年度足立区介護保険特別会計補正予算(第1号)であります。  歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ99万4,000円を増額し、歳入歳出予算の総額を647億301万4,000円とするものであります。よろしくお願いいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の総務委員会に付託いたします。
    ○古性重則 議長  次に、日程第5から第12までを一括議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  第55号議案 足立区安全安心ステーション設置条例  第56号議案 足立区議会議員の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例  第57号議案 足立区長の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例  第68号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築工事請負契約  第69号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築電気設備工事請負契約  第70号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築給排水衛生設備工事請負契約  第71号議案 (仮称)北鹿浜小・鹿浜西小学校統合校新築空調設備工事請負契約  第72号議案 (仮称)花畑人道橋整備工事(1期)請負契約の変更について ○古性重則 議長  本案について、執行機関の説明を求めます。 ◎長谷川勝美 副区長  ただいま議題となりました8議案につきまして、一括して御説明申し上げます。  第55号議案は、足立区安全安心ステーションを設置する必要がありますので、提出いたしたものであります。  第56号及び第57号議案は、公職選挙法の改正に伴い、規定を整備する必要がありますので、提出いたしたものであります。  第68号から第72号の5議案は、足立区議会の議決に付すべき契約及び財産の取得または処分に関する条例第2条の規定に基づき、提出いたしたものであります。  よろしくお願いいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の総務委員会に付託いたします。 ○古性重則 議長  次に、日程第13から第20までを一括議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  第58号議案 足立区特別区税条例の一部を改正する条例  第59号議案 足立区温水プール条例の一部を改正する条例  第60号議案 足立区立千寿本町小学校温水プール条例の一部を改正する条例  第61号議案 足立区総合スポーツセンター条例の一部を改正する条例  第62号議案 足立区東綾瀬公園温水プール条例の一部を改正する条例  第63号議案 権利の放棄について  第73号議案 足立区立郷土博物館条例の一部を改正する条例  第74号議案 足立区学童保育室条例の一部を改正する条例 ○古性重則 議長  本案について、執行機関の説明を求めます。 ◎長谷川勝美 副区長  ただいま議題となりました8議案につきまして、一括して御説明申し上げます。  第58号議案は、地方税法等の改正に伴い、規定を整備する必要がありますので、提出いたしたものであります。  第59号から第62号の4議案は、温水プール、千寿本町小学校温水プール、総合スポーツセンターのプール施設、東綾瀬公園温水プール、それぞれの使用料の額を改める必要がありますので、提出いたしたものであります。  第63号議案は、権利の放棄について、地方自治法96条第1項第10号の規定に基づき、区議会の議決を得る必要がありますので、提出いたしたものであります。  第73号議案は、博物館協議会を設置する必要がありますので、提出いたしたものであります。  第74号議案は、江北五色のさくら学童保育室及びさくら学童保育室を設置する必要がありますので、提出いたしたものであります。  よろしくお願いいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の区民委員会に付託いたします。 ○古性重則 議長  次に、日程第21、第22を一括議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  第75号議案 足立区応急小口資金貸付条例の一部を改正する条例  第76号議案 足立区指定地域密着型サービス等の事業の人員、設備及び運営等に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 ○古性重則 議長  本案について、執行機関の説明を求めます。 ◎長谷川勝美 副区長  ただいま議題となりました2議案につきまして、一括して御説明申し上げます。  第75号議案は、応急小口資金貸付の資格に係る要件を改める必要がありますので、提出いたしたものであります。  第76号議案は、ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設の居室の基準を改める必要がありますので、提出いたしたものであります。  よろしくお願いいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の厚生委員会に付託いたします。 ○古性重則 議長  次に、日程第23から第25までを一括議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  第64号議案 足立区神明二丁目周辺地区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例  第65号議案 足立区土地区画整理事業を施行すべき区域に係る地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例  第66号議案 特別区道路線の認定について ○古性重則 議長  本案について、執行機関の説明を求めます。 ◎工藤信 副区長  ただいま議題となりました3議案につきまして、一括して御説明申し上げます。  第64議案は、建築基準法の規定に基づく地区計画を実施する必要がありますので提出いたしたものであります。  第65号議案は、地区計画の内容の変更に伴い、規定を整備する必要がありますので、提出いたしたものであります。  第66号議案は、付近交通の実情から見て、当該路線の必要を認めますので、提出いたしたものであります。  よろしくお願いいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の建設委員会に付託いたします。 ○古性重則 議長  次に、日程第26を議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  第67号議案 積立金等返還請求調停に関する和解について ○古性重則 議長  本案について、執行機関の説明を求めます。 ◎長谷川勝美 副区長  ただいま議題となりました議案につきまして御説明申し上げます。  第67号議案は、積立金等返還請求調停に関する和解について、地方自治法第96条第1項第12号の規定に基づき、区議会の議決を得る必要がありますので、提出いたしたものであります。  よろしくお願いいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の文教委員会に付託いたします。 ○古性重則 議長  次に、日程第27を議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  2受理番号9 高齢者も障がいのある方も安心して暮らせるよう求める陳情の撤回について ○古性重則 議長  本陳情につきましては、厚生委員会に付託されておりましたが、今般、陳情者から取下願が提出されましたので、事務局長より朗読いたします。       [金子敬一事務局長朗読] ───────────────────────          陳情書取下願 足立区議会議長   古 性 重 則 様 1.2受理番号9 高齢者も障がいのある方も安心して暮らせるよう求める陳情  令和2年9月9日付をもって、貴区議会議長あて提出いたしました上記陳情書は都合により取り下げますので、よろしくお取り計らい願います。  令和3年5月6日             陳情者 住所・氏名省略 ─────────────────────── ○古性重則 議長  本陳情の撤回につきましては、会議規則第18条第1項の規定により、議会の承認を要することになっております。  お諮りいたします。  本陳情の撤回を承認することに御異議ありませんか。       [「異議なし」と呼ぶ者あり]
    ○古性重則 議長  御異議ないと認め、さよう決しました。 ○古性重則 議長  次に、日程第28を議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  受理番号14 放射能汚染から子どもの健康を守るための陳情 ○古性重則 議長  今回、受理いたしました陳情のうち受理番号14につきましては、会議規則第90条第2項の規定に基づき、災害・オウム対策調査特別委員会に付託したいと思います。  御異議ありませんか。       [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○古性重則 議長  御異議ないと認め、さよう決しました。  次に、今回受理いたしました陳情のうち、ただいま特別委員会に付託いたしました陳情を除く5件につきましては、既に配付いたしました請願文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしましたから御了承願います。 ○古性重則 議長  次に、日程第29を議題といたします。       [金子敬一事務局長朗読]  議員提出第6号議案 足立区拉致問題等啓発推進条例 ○古性重則 議長  本案について、提出者を代表し、41番吉岡茂議員の提案理由の説明を求めます。       [吉岡茂議員登壇] ◎吉岡茂 議員  ただいま議題となりました、議員提出第6号議案 足立区拉致問題等啓発推進条例について、提出者である足立区議会自由民主党、足立区議会公明党及び足立区議会立憲民主党に所属する全議員並びに3名の無会派議員、計35名を代表して提案理由を御説明申し上げます。  この条例は、足立区議会拉致問題議員連盟の全員が、非道な北朝鮮による拉致問題に対する解決への一助となることを願って提案するものであります。  本啓発推進条例を上程する大きな理由の一つに、日本国民が不当に拉致され、これを救い出せない我が国の体制、法律の中で四十数年が経過し、被害者家族の高齢化、国民の諦めの風潮等、問題の風化が懸念され、国の確固とした行動が目に見えないいら立ちがあります。  足立区議会拉致問題議員連盟といたしましては、この傾向に歯止めを掛けて、足立区と区民がひとしく、この問題に更に関心を持ち続けることの大切さを認識して、本条例の速やかな制定をする必要性を確信し、問題の風化防止へと役立てたく思うからです。  遠く極寒の地に暮らす、被害者に寄り添い、必ずや非情な国から救い出す思いを、本条例を制定することにより、足立区と足立区民は声を上げ続けることの大切さを再認識します。  足立区は、被害者の無念の心を我がこととして担当部署の一層の強化充実を図られて、格段の情報収集、情報発信に努められ、区民に足立区としての思いを伝え、誇りをもって国民の責務をともに果たし、重大な人権侵害に対しても、その非道を明らかにし、区民に啓発し、世界に訴えてまいりたいと思います。  全国に先駆けて、我が足立区が区民と一体となって、国家犯罪に対することは大いに意義があるものと思われます。  重ねて、被害者の皆様。帰国を待つ御家族。永年、被害者を支援する各団体にとっては、一自治体からの叫びが日本の国を動かし、世界に届き、拉致問題の解決への指針となることを願い、ここに提案いたします。  議員各位におかれましては、条例の趣旨に鑑みまして、速やかに御決定くださいますよう、よろしくお願いをいたします。 ○古性重則 議長  本案について発言の通告がありませんので、所管の総務委員会に付託いたします。  以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  委員会審査のため、会議は明日から休会いたします。  次回の会議は30日に開きます。  本日は、これにて散会いたします。       午後5時20分散会...