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令和6年3月19日予算審査特別委員会−03月19日-01号

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  1. 板橋区議会 2024-03-19
    令和6年3月19日予算審査特別委員会−03月19日-01号


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    令和6年3月19日予算審査特別委員会−03月19日-01号令和6年3月19日予算審査特別委員会  予算審査特別委員会記録 開会年月日  令和6年3月19日(火) 開会時刻   午前10時00分 閉会時刻   午後 4時39分 開会場所   第1委員会室 議題     令和6年度予算について 出席委員  委員長      間 中りんぺい      副委員長     成 島 ゆかり  理事委員     横 川たかゆき      理事委員     内田けんいちろう  理事委員     いわい 桐 子      理事委員     いしだ 圭一郎  理事委員     おばた 健太郎      理事委員     元 山 芳 行  委員       ひはら みちこ      委員       近 藤タカヒロ  委員       しいな ひろみ      委員       坂 田 れい子  委員       木 田 おりべ      委員       一 島 ひろし  委員       長 瀬 達 也      委員       大 野 ゆ か  委員       井 上 温 子      委員       小 柳 しげる  委員       いがらし  学      委員       実 正やすゆき
     委員       小 野 ゆりこ      委員       大 森   大  委員       石 川 すみえ      委員       山 内 え り  委員       中 村とらあき      委員       山 田たかゆき  委員       寺 田 ひろし      委員       わたなべ一 美  委員       岩 永 きりん      委員       くまだ 智 子  委員       荒 川 な お      委員       田中しゅんすけ  委員       田 中やすのり      委員       さかまき常 行  委員       五十嵐 やす子      委員       竹 内   愛  委員       小 林 おとみ      委員       大 野 治 彦  委員       鈴 木こうすけ      委員       中 妻じょうた  委員       高 沢 一 基      委員       川 口 雅 敏  委員       佐々木としたか      委員       田 中 いさお  委員       し ば 佳代子      委員       おなだか  勝 説明のため出席した者  区長       坂 本   健      副区長      尾 科 善 彦  教育長      中 川 修 一      常勤監査委員   有 馬   潤  政策経営部長   篠 田   聡      総務部長     田 中 光 輝  危機管理部長   三 浦 康 之      区民文化部長   林   栄 喜  産業経済部長   平 岩 俊 二      健康生きがい部長 宮 津   毅  保健所長     鈴 木 眞 美      福祉部長     久保田 義 幸  子ども家庭部長  関   俊 介      子ども家庭総合支援センター所長                                 佐々木 三 良  資源環境部長   岩 田 雅 彦      都市整備部長   内 池 政 人  まちづくり推進室長田 島   健      土木部長     糸 久 英 則  教育委員会事務局次長            地域教育力担当部長雨 谷 周 治           水 野 博 史  政策企画課長   吉 田   有      財政課長     大 森 恒 二  総務課長     荒 井 和 子 事務局職員  事務局長     五十嵐   登      事務局次長    森   康 琢  議事係長     龍 野 慎 治      調査係長     服 部   亮  書記       飯 野 義 隆      書記       高 橋 佳 太  書記       高 瀬   渉      書記       安 部 詩 織  書記       鈴 木 琢 真      書記       石 川 実 生  書記       小 林 隆 志      書記       横 山   愛  書記       土 屋 太 功 ○委員長   ただいまから予算審査特別委員会を開会いたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   初めに、本日の署名委員をご指名いたします。  一島ひろし委員、いがらし学委員、以上のお二人にお願いをいたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   本日の総括質問は、民主クラブ、共産党、日本維新の会、いたばし未来、参政党及び無所属議員が行い、総括質問が終わりましたら表決を行います。  なお、表決が終わるまで委員会を継続いたしますので、ご承知おき願います。  また、昼休憩の際に理事会を開会します。表決方法について協議いたしますので、理事委員の方は第2委員会室にご参集願います。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   それでは、15日に引き続き、民主クラブの総括質問を行います。  中妻じょうた委員、お願いします。(拍手) ◆中妻じょうた   民主クラブの中妻じょうたでございます。総括質問も千秋楽でございますので、頑張ってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。まず、高島平まちづくりについてでございます。ずっと取り上げておりますけれども、今回、やはり進展がありまして、1月29日の第2回高島平地域まちづくり説明会で、高島平地域交流核形成まちづくりプランの説明が行われました。お手元には、高島平地域まちづくりのお知らせ(かわら版)第5号を配らせていただいております。こちらが、交流核形成まちづくりプランの簡単な、一望できる資料としては見やすいのかなと。そして、特徴的な図について、プロジェクターでご紹介をしたいと思います。こちら、私が時間をかけて、いろいろ提案してきたものが大分採用されていて、大変うれしいなと思っております。駅前拠点エリアの整備方針としては、ペデストリアンデッキを整備するということが明記をされるようになりまして、高島平駅からプロムナード東側、そして駅前33街区の1街区の前、それから三丁目のほうにわたってペデストリアンデッキを造るということが明記をされました。そして、それを横から見た図、高さが分かるようにした図が同時に載っておりまして、ペデストリアンデッキの下を開けて、団地については下の部分を商業機能、上部を居住機能と分けて、水害対策を図っていくということで、かなり私が時間をかけてやってきた提言が採用されて、大変うれしく思っております。ぜひ、この調子で頑張っていただきたいと思いますけれども、気になった点が2つあります。1つは、駅前広場の確保の方針が不明瞭だということ。こちらも図を前に戻しますと、高架下エリアなのか、さすがにここは土地が厳しいということで、反対側の噴水広場なのか、いずれにせよ駅前広場を整備しないと厳しいですよと。やはり交通拠点としては駅前広場をつくり、バスターミナルタクシープールをつくっていくということがないと、今後の発展性が厳しい。商業エリアとしても駅前広場の効果が高いということで、いつも出してるイラストをもう一回出しましたけれども、改めて求めたいと思います。高島平駅前にちゃんと駅前広場を整備をして、バスターミナルタクシープールをしっかり確保していただきたい。これは高島平再生に不可欠だと思いますが、見解をお伺いします。 ◎まちづくり推進室長   区は、都市再生の起点となります高島平駅前の交流核の形成を目指しまして、事業展開を具体化する高島平地域交流核形成まちづくりプランを今月中に策定いたしまして、来年度から高島平のまちづくりは実行期に移行するということになります。地域の活動と交流の中心となる高島平駅前では、鉄道とバス、タクシー等の乗換えの利便性を高める視点が重要であると考えておりまして、現状の課題を捉えた上で、将来を見据えた交通機能の整備のあり方を検討していく必要があると考えております。駅前では、にぎわいの創出、居心地のよい空間の形成、水害への対応等も求められるということから、例えばですけれども、区民がバスを待つ場所と施設の配置をどう連動できるかなど、具体的なイメージを持って、多面的に検討していきたいと考えております。 ◆中妻じょうた   ここは本当に、今の答弁をどう捉えたらいいのかというのは難しいとこですが、本当にここはしっかり認識していただきたい、不可欠なものだと思っております。それから、もう一つ、まちづくり説明会で気になった点は、駐車場整備の方針が曖昧だったということですね。旧高島第七小学校に整備される団地の新棟のところにしっかり駐車場をつくってほしいという質問が住民から上げられたんですが、それに対する答えが不明瞭だったというのが気になってるところです。高島平地域再生の鍵を握るのは駐車場だという、今回の総括質問は駐車場のことを言うことが多いんですが、駐車場があるかどうかが、人が集まるかどうかに直結しているんですね。区内を見ても、必ずしも駅近でないエリアでも、商業的に盛り上がっている場所がたくさんあります。例えば、前野町、小豆沢、それから相生町、四葉といった地域は駅近ではないんですけども、駐車場がしっかり準備している商業施設があることで、大変好調だと思います。十分な駐車場を整備して、特に埼玉方向から人を呼ぶということをぜひ意識していただきたい。2つ続けてお伺いします。旧高七小跡地の団地棟には、居住者用のみならず、商業施設用としても十分な地下駐車場を整備してほしいということ。それから、今、団地の敷地内には立体駐車場がたくさんありますけれども、将来的に団地の建て替えに従って、団地内の立体駐車場を地下化してほしい、それによって地上のスペースを有効活用してほしい、2点お願いいたします。 ◎まちづくり推進室長   駐車場のお話ですけれども、建築計画の一般的な考え方といたしまして、駐車場は条例等で義務づけられた台数以上を確保する必要がございますけれども、実際の整備台数をどの程度とするか、地下と、あるいは地上のいずれかに配置するかについては、建築主の判断によるところとなる部分があります。車による商業施設への集客を期待する場合には、交通量の増加が周辺道路に与える影響を適切に考慮する必要がありまして、にぎわいの創出や生活利便性の向上等のメリットとのバランスを考えまして計画すべきものと認識しているところでございます。現在は、個別の建築物に関する具体的な整備計画について、言及できる段階ではございませんけれども、URの施設計画が高島平駅前における魅力的な交流核の形成に資するものとなるよう、区として主導的な役割を果たしていきたいと考えております。続きまして、団地の立体駐車場地下化のお話ですけれども、緑豊かでゆとりのある空間につきましては地域の特徴でもありまして、高島平らしい景色としての、将来の世代につないでいくため、地上のスペースを適切に確保して、有効に活用していくことが重要だと考えております。一方で、建築物の屋上空間につきましては、荒川氾濫による浸水時や日常での利用といった活用が可能だと考えておりまして、都市空間の形成に向けましては立体的な視点を持って、具体的な検討を進めていく方針を考えております。駐車場を含む、今後URや民間事業者が計画していく建築物の誘導方策につきましては、まちづくりのあるべき方向を踏まえつつ、建設コストの上昇等の事業性も考慮しながら、区として総合的に検討してまいりたいと考えております。 ◆中妻じょうた   ぜひ、この後の話も大体同様なんですけれども、やるんであれば、本気でしっかりと投資をすると、ここのところをぜひよろしくお願いします。中途半端は本当に、お金かけて失敗するのが一番ばかばかしいですから、やるんであれば、本気の取組をぜひお願いしたいと思います。そして、3番目にまいります。高島平多目的運動場に子ども料金を設定してほしいという要望が住民から寄せられています。高島平多目的運動場は、以前は高島平少年サッカー場と呼ばれておりまして、引き続き少年サッカークラブが利用することが多くなっていますけれども、利用料が大人も子どもも同じになっておりまして、特に子どもたちがサッカークラブとして使う、強いチームをつくるために練習量を増やしていくというためには、この料金では厳しいと、ぜひ子ども料金を設定してほしい、そういった要望が寄せられております。プールなどは子ども料金があるわけですから、高島平多目的運動場についても、ぜひ子ども料金を設定してほしい、団体利用になりますから、子どもが中心となっている団体であれば子ども料金を設定するといったような仕組みをぜひお願いしたいと思いますが、見解をお伺いします。 ◎区民文化部長   高島平多目的運動場に限らず、全ての体育施設において、団体利用における子ども料金の設定は行っていないところでございました。子ども料金の設定に当たりましては、団体登録時の子どもの割合ですとか、利用時の確認など、不正利用防止のプロセスですとか、不正利用が発覚した際のペナルティーなど、子ども料金の設定には課題もあるものと認識しております。他区の状況ですとか、現在行われてる使用料・手数料検討会での議論の方向性を踏まえながら、受益者負担の原則あるいは他の施設の利用者との公平性の観点から、慎重に検討すべきものと認識しております。 ◆中妻じょうた   慎重に検討すればできると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。  続きまして、西高島平駅周辺整備についてです。こちらも早め早めに検討を進めていかないと、時間がかかる話ですので、具体的な話をどんどん詰めていきたいなと思っております。トラックターミナルについて、ご協力を得ながらまちづくり、周辺住民の利便性に資するようなものを考えていきたいとずっと主張しておりますけれども、昨年の12月21日に民主クラブの議員で東京都庁に赴きまして、東京都の新年度事業について、説明をいろいろ受けてきました。私からはトラックターミナルの整備計画について、様々なお話をお伺いしてきたんですけれども、プロジェクター資料は見づらいと思いますので、お手持ちの資料に同じものを配付しておりますので、こちらもご覧ください。こちら、板橋トラックターミナルの整備計画を1枚でつくった、これは当該の会社がつくったものだと思いますけれども、こちらを見ますと、現在の状況と今後の整備状況が分かるようになっております。ここに並んでおりますトラックターミナルの各棟というんですか、この中の北東のエリアが既に整備済みになっております。そして、北西のエリア、赤い枠で囲われているところが2025年竣工ということになってます。来年に出来上がると。そして、南側、西高島平寄りのエリアはまだ検討中、未定という扱いになっています。ここに、どうやって板橋区の主張を入れ込んでいくか、住民要望を入れ込んでいくかというところが大変大事なポイントになってまいります。今後のトラックターミナルや高島平六丁目周辺の物流機能をどうしていくのかということについて、大変興味深い説明を東京都から伺っております。こちらも配付資料4ページ、5ページがその資料そのものなんですけれども、図のほうをプロジェクターに出しております。今後、物流、流通業務団地エリアと言われておりますけれども、これを整備した昭和40年、50年代は、やはり卸が大変機能していた時期で、卸の機能によって、トラックターミナルという機能、普通倉庫という機能、卸売業という機能、冷蔵倉庫という機能と、機能ごとにエリアを分けていた時代に流通業務団地ができたんですけれども、現在ネット通販をはじめとして、非常に流通というのは複雑化していて、こういう細かいエリア分けが時代にそぐわなくなっているので、どのエリアも流通業務施設という形で、機能ごとにエリアを分けるということをやめていきましょうと。東京都としても、土地整備計画などを更新しながら、こうした新しい流通に対応できるようにしていこうというようなご説明を受けました。こういったことを踏まえていけば、トラックターミナルやあるいは東京団地倉庫なども含めて、高島平まちづくりに協力していただける可能性というのは十分あるんじゃないかと私は考えております。そこで質問ですけれども、高島平まちづくりの一環として、トラックターミナルや東京団地倉庫といった主体とどういう協議をしているかお伺いをいたします。 ◎まちづくり推進室長   板橋トラックターミナルや東京団地倉庫を含みます高島平六丁目の流通業務団地につきましては、区画整理事業によりまして、約50年前に計画され、整備されたものでございます。首都圏の広域的な物流を支えてきた施設であるという認識でございますけれども、トラックターミナルでは現在再開発を進めておりまして、おっしゃるとおりなんですけれども、敷地北側で建築工事を進めている一方で、南側の西高島平駅に近いエリアにつきましては、今後の計画は未定であるというふうにお聞きしております。東京都や関係事業者につきましては、高島平地域グランドデザイン高島平地域都市再生実施計画に定めたまちづくりの方針をこれまでも積極的に、東京都主催の情報連絡会がありまして、そちらを通じて伝えてきておるところでございます。今後も継続して情報共有を図っていきたいと考えております。 ◆中妻じょうた   情報共有というか板橋区として、しっかりと主張をしていってほしい。高島平再生に取り組んでいて、高島平六丁目もぜひ協力していただきたいという主張を強く打ち出していっていただきたいと、ぜひよろしくお願いします。これもずっとしている主張なんですけれども、物流拠点機能の一環として、23区初の道の駅を誘致してほしいと。東京都としては、このトラックターミナルは引き続き物流拠点として整備をしていくと。住民要望としては、例えば大型スーパーを呼んでほしい、スポーツ施設を呼んでほしいという声はありますけれども、そういう考えは東京都にはない。ただ、物流拠点の一環としての道の駅という言い方はできるんではないかなと。いろいろなトラックで各地から運ばれてきたものを住民の方々が買うことができるようにしましたというていで道の駅をつくることはできるんじゃないかなと私は思ってるんですが、物流拠点機能の一環として、トラックターミナルにぜひ23区初の道の駅を整備していただきたいと思いますが、見解をお伺いします。 ◎まちづくり推進室長   まず、都市構造の考え方といたしまして、西高島平駅につきましては、地域の生活の拠点としての機能強化を図ることが必要だと、まず考えております。生活利便性の向上に向けまして、周辺施設の更新に合わせた機能の誘導を図る方針でございます。駅北側につきましては、都市計画により、施設の用途が特定の流通業務機能のみに限定されておりまして、法令上可能な範囲内で地域に開かれた物流拠点となるよう、生活を支える機能の設置を要望していく方針でございます。ご提案のありました道路利用者向けの利便施設としての道の駅を物流施設に代えて誘致することは困難でありますけれども、生活の利便性の向上につながる施設整備に向けては、引き続き事業者と協議してまいりたいと考えております。 ◆中妻じょうた   これ、生活利便性の向上という言い方でイメージするものと、現在の西高島平の状況の落差というか、今、本当にセブンイレブンしかないんですよ、西高島平駅の。そこを考えると、少ししっかり手を入れて、西高島平からさらに埼玉方向にバス、タクシーで広がっていくような、そういったまちづくりを取り組まないことには、本当にただ通過するだけの駅になってしまうと。今、西高島平駅も非常に利用者が多くて、朝夕はめちゃくちゃ人がいるんです。だけども、昼間、人っ子一人いないですよ。ただ通過するだけ、通勤者が通るだけの駅になっちゃってる。これ、すごくもったいないので、いかにして西高島平で人を滞留させるかということをぜひしっかり検討していただきたいと要望いたします。本項は以上で終了です。  続きまして、かわまちづくりについてお伺いをいたします。新たに発表されましたかわまちづくり計画ですけれども、我が会派の代表質問における駐車場の整備方針の質問に対して、荒川敷地内の駐車場を拡充するとの答弁がありました。しかし、これ、大丈夫かなと思っておりまして、新河岸陸上競技場に、すぐ近くにある荒川河川敷内駐車場に入る出入口なんですね。これ、実はおとといの板橋Cityマラソンのときに撮影いたしました。これ見ていただくとお分かりになるかと思うんですけれども、2台の車が擦れ違うことができないんですよ。1台ずつ出ていく、そして出ていく車が切れたら、初めて入っていくことができる。そして、これ、手前で、もちろんずっとお待ちになっている車があるんですね。この車は、必ずしも河川敷に入りたいわけじゃない、通り過ぎたいだけなんですよ。通り過ぎたいだけなのに、手前で待たざるを得なくなるという、これ、Cityマラソンのときだけではなくて、野球やサッカーや陸上をやりたい方々が集まる土日、毎週この状態になってます。これを考えると、荒川河川敷の中の駐車場を整備するという方針ではどうにもならないのではないかということが懸念されます。堤防の手前側に駐車場を整備しないと大変なことになるんじゃないかということをとても心配しております。まず、その1点ですけれども、新河岸水再生センターの協力も得つつ、この写真でいうと左側にあります新河岸陸上競技場の駐車場をもっと拡充すべきではないかと思いますが、見解を伺います。 ◎区民文化部長   板橋区かわまちづくり基本構想では、河川敷のにぎわい創出によりまして増加した来場者に対応するため、現状の駐車スペースには課題があるということは認識しているとこでございます。一方、新河岸陸上競技場や庭球場で活用しております新河岸水再生センター敷地内の駐車場は、こちらは拡幅できるスペースの余地がなく、拡充が難しい状況でもございます。今後、基本計画が策定される予定でございまして、その議論の中で必要な駐車台数が算出されることと考えております。その中で、駐車スペースの確保についても検討されるものと考えております。 ◆中妻じょうた   これ、本当に堤防の手前側、どうやって駐車場を拡充するか、新河岸陸上競技場の駐車場が厳しいというのは分かります。ただ、ならどうするかっていう話になっていきます。新河岸エリア、堤防のすぐ近くに十分な駐車場を確保しないと大きなイベントをできないし、やったら大変なことになるということをぜひしっかり認識していただきたいと思います。そして、せっかくここまでやるんですから、新河岸三丁目住民の悲願であったりんりんGOを新河岸三丁目、そして新河岸陸上競技場まで、ぜひこの機会に延伸することを考えていただきたいと思うんですが、いかがですか。 ◎都市整備部長   新河岸三丁目付近は駅やバス停まで比較的距離があり、高齢者の方が病院や買物等でご苦労されていることは、区としても承知しているとこでございます。これまでも地域の皆様からコミュニティバス、りんりんGOの延伸のご要望を受け、また中妻委員よりも斬新なアイデアを幾つもいただいてるとこでございますが、バス運行の可能性を検討してきたところでございます。しかしながら、早瀬橋において、バスが走行できる道路幅員などが確保できないほか、延伸した場合の運行経費の拡大、運転間隔が広がることによります現行路線の利便性の低下なども課題としてありまして、延伸は困難と考えております。こうした地域につきまして、公共交通のバス運行のみならず、高齢者をはじめ地域の方々の移動について、区の関係する部署間において連携し、研究を進めていきたいと考えております。 ◆中妻じょうた   課題がいろいろあるというのはよく分かります。バスも大きくなって、以前のりんりんGOよりも、新河岸三丁目エリアに入るための早瀬橋などでなかなか厳しいのではないかといったことは予想はされますけれども、ただ、ここまでかわまちづくりといって、国の事業に活用して、そこに担当部長までつけて取り組むというのであれば、やはりこれも、やっぱり本気の取組をぜひお願いをしたいと、早瀬橋を架け替えるとか、あるいは新河岸水再生センターに協力をお願いするといったようなあらゆる手を尽くして、せっかくのかわまちづくりを地域の方々が喜ぶようなものにしていただきたいということをぜひお願いをしたいと思います。  最後になりますけれども、旧保健所跡地、そして本庁舎周辺再整備について、ぜひお伺いしたく思います。令和元年の本庁舎周辺公共施設再編方針、なぜこれが白紙化されたのかということです。旧保健所跡地について、本庁舎周辺公共施設再編方針において、福祉総合センターを目指すとされ、障がい者支援関係者などをはじめとして、期待が大変高かった。しかし、これが白紙撤回され、着工が令和10年と、これは大幅に後退と私の目には見えてしまいます。なぜこの再編方針が白紙化されたのか、少なくとも私は具体的な説明をお伺いしておりません。本庁舎周辺公共施設再編方針を白紙化せざるを得なくなった背景要因は何か、具体的なご答弁をお願いいたします。 ◎政策経営部長   本庁舎周辺公共施設再編方針を策定しました令和元年9月以降ですけれども、コロナ禍となりまして、保健所における執務室の確保が課題となったことを踏まえまして、今後の新たな感染症に対応できる危機管理体制の強化が求められているところでございます。また、板橋区立障がい者総合福祉センター(仮称)の設置を求める陳情が全会一致で採択されました。また、包括的支援体制の構築や、板橋キャンパスに整備されます福祉施設等との連携も考慮しますと、本庁舎周辺に求められる機能について、改めて十分な検討が必要であるのではないかと考えております。さらに、当時の旧保健所跡地の整備は令和5年度の完成を予定しておりましたが、現時点では大山や板橋駅周辺のまちづくりのほうが先に進行しておりまして、上板橋や高島平のまちづくりとの連動も含めて考えますと、立地を生かして、区内に向かって人の流れと定住を生み出すような活用を検討していかなければならないと考えたところでございます。こうした行政需要が大きくなったり、変化している状況に対応していくためには、旧保健所跡地と情報処理センターだけでなく、グリーンホールの今後も視野に入れ、かつ同時に整備手法の見直しの検討も不可欠となったというとこがありますので、当時の方針を基に計画をそのまま再開することは甚だ遺憾なことと考えまして、難しい判断と考えておりまして、今回、旧保健所跡地の活用に係る部分につきましては、一旦立ち戻るという意味で、白紙ということでさせていただいたところでございます。 ◆中妻じょうた   今のお話、もちろん理解できる点も多々あります。現保健所も大変厳しい状態、建物として厳しいと。ひび割れとか雨漏りも多くて、これも何とかしなきゃなということも取り上げたこともございますし、グリーンホールも今後どうするか、情報処理センターもそうです。代表質問では、本庁舎は関係ないのかという質問をさせていただきましたが、こちらは長寿命化という答弁しか、取りあえずはいただいておりませんけれども、全体としてどうするのかということを再検討しなければならないというのは、どうしてもというのはしようがないなと思うんですが、ただ、重要な点は、ここはぜひ、旧保健所跡地整備はまずもって総合福祉拠点であってほしいと。非常に広い敷地ですから、高さも確保できるでしょうから、福祉以外の機能も実現できるでしょう。上のほうに伸ばして、いろいろなものを入れるということは可能かもしれませんが、まずもって第一義的に求められるのは福祉拠点だと。今ご答弁にもありました令和3年第2回に提出されました板橋区立障がい者総合福祉センター(仮称)の設置を求める陳情、そして今定例会に提出された板橋区立障がい者総合福祉センター(仮称)と板橋区福祉事務所設置に関する陳情、こちらはいずれも全会一致で採択しています。全会一致です。46人全員賛成しているんですから、これは極めて重いと捉えていただきたいと思います。改めて伺います。旧保健所跡地整備は、まず総合福祉拠点としての機能を実現するということを第一目標としていただきたいですが、見解を伺います。 ◎政策経営部長   障がい者総合福祉センターの設置を求める陳情につきましては、当初、旧保健所跡地を前提とした内容でありましたが、採択には至らず、その後、場所を本庁舎周辺とする陳情として再び提出されまして、こちらが全会一致で採択された経緯があるという認識でございます。同じく全会一致で採択されました板橋区福祉事務所の設置に関する陳情も併せまして、区としては2つとも重く受け止めております。旧保健所跡地にこだわることなく、本庁舎周辺において必要となる福祉の総合的な拠点機能の整備を検討してまいりたいと考えております。 ◆中妻じょうた   特に今定例会で採択された板橋区立障がい者総合福祉センター、そして板橋区福祉事務所を本庁舎周辺に整備してほしいというのは、これ、大変空気を読んでいただいた陳情だったと思うんですよ。区の事情を十分しんしゃくした上で出していただいた、ただ、その思いは、しっかりしたものを本庁舎周辺につくってほしいということなんですよ。例えばおとしより相談センターですとか、あるいは今般機能強化が言われました健康福祉センターですとか、あらゆる福祉のニーズ、例えば療育ができるような施設が欲しいとか、福祉に求められるニーズというのは非常に多い。そのためには、十分な敷地面積と延べ床面積がないと厳しいと、これまでの延長線上では困るんだということをぜひしっかり認識していただいて、まず総合福祉拠点としてのあるべき姿はどうなのかと、それによって必要な敷地、延べ床はどれぐらいなのかということを十分検討して、まずはそれを実現すると。そして、そのほかのニーズについて、グリーンホールや情報処理センター、現保健所などを含めてどう実現するかということも考えに入れていく必要があると。本庁舎周辺だけでやり取りするのもなかなか厳しいんじゃないかなというふうに思います。一時的に不便になっても、しようがないじゃないですか。仮にちょっと離れた不便な場所でも、一時的に仮庁舎を造って、そこでしのぐということもやらざるを得ないかもしれないじゃないですか。やっぱりそこはやらなきゃならないことから順番に考えていってほしいということをぜひよろしくお願いを申し上げまして、私の総括質問を終わります。ありがとうございました。 ○委員長   以上で中妻じょうた委員の総括質問は終了いたしました。  これをもちまして、民主クラブの総括質問を終了いたします。
     次に、共産党の総括質問を行います。  初めに、小柳しげる委員、お願いいたします。(拍手) ◆小柳しげる   ただいまから日本共産党区議団の予算総括質問を行います。まず、栄町集会所について伺います。2023年3月に旧栄町集会所が休止されました。民間施設の一部を利用し、賃貸借契約により設置されていましたが、建物所有者からの申出によって契約を終了し、現在は休止状態になっています。栄町19番9号という地は遊び場として区が管理してきましたが、地域からの要望もあり、都からの土地取得も進めてきました。昨年、集会所予定地として取得についての都と区の合意がまとまり、整備に向けて大きく前進しました。かつて旧集会所を利用していた団体を対象に、整備に向けて、1月20日に意見、要望を聞く会が持たれました。この場で、集会所建物は民間企業の所有物、そして区が建物をリース、こういった説明があったと聞いていますが、なぜそういう方式になったのでしょうか。また、リース期間はいつまででしょうか。 ◎区民文化部長   リース方式の場合は、設計と工事を一括して発注する関係で、作業人員を確保しやすいということがございました。また、全体の工期が短縮される見込みというふうな話を聞いておりまして、少しでも早く地域の方々へ提供する手法として選択したものでございます。また、リース期間は整備完了後から5年間を予定しているところでございまして、その期間満了後は区へ無償譲渡される予定でございます。 ◆小柳しげる   民間の業者が一括して施工、設計から管理まで行う、そうなると議会からのチェックを受けられない懸念があります。何よりも、集会所について寄せられた様々な要望がありますが、こういった要望を反映させたものになるのかどうかという、そういった心配が持たれています。地元住民の方からは、集会所を2階建てにして、地域住民の方々が使えるスペースを確保してほしいという要望が出ていますが、この検討をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。 ◎区民文化部長   栄町のコミュニティ拠点として設置しておりました旧集会所、こちらは約45平米の部屋1室、1つの部屋というふうな形になっておりましたが、今回整備する集会所は、個別整備計画の基準にのっとりまして、60平米以上の部屋を1室予定しているとこでございます。平屋建てでも必要十分なスペースは確保できると考えておりまして、2階建てについては現在想定しているとこではございません。 ◆小柳しげる   やはり地域からは、もっといろんな使い方ができる場所にしてほしいという要望があります。また、同時に広場についても地域から要望があります。広場は防災広場にできないか、そして花壇などの設置、その管理を老人クラブが行いたいという、そういった要望が地域から出ていますが、これらの要望を酌み取って計画を立てることはできるんでしょうか。 ◎区民文化部長   かまどベンチなどの防災機能は、これまでも地域の方々に説明を行う場で要望を聞き取りながら、検討しているところもございます。こういったものについては、設計の段階で、今後検討していきたいというふうに考えているところでもございます。花壇などの整備につきましても今後の設計の中で検討することになりますが、管理のあり方等につきましては継続性と実現性を考慮した上で、また地元と話し合いを進めながら、検討を進めていく考えでございます。 ◆小柳しげる   地元と話し合いを進めながら、検討を進めていくという答弁をいただきました。こちらの栄町の集会所には、地域住民の皆さんの大きな希望がかかっておりますし、地元自治会からもたくさんの要望が出ています。こういったものを酌み取って、地域にとって大きな利益となるような集会所を造っていただくことを要望しまして、次の項に移ります。  次に、気候危機対策について、まず既存建築物の断熱化の推進について伺います。いきなりグローバルな話になります。グテーレス国連事務総長は昨年の猛暑を受けて、7月27日の記者会見で、地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した、気候上昇については加速した行動が必要と述べました。まずは排出量削減であり、G20加盟国から新しい野心的な温室効果ガス削減目標が提出されることが必要と呼びかけました。排出量削減の呼びかけは、G20の首脳に呼びかけたものであります。しかし、国だけではなく、地方自治体も加速した取組をする必要があると考えます。国や都の動向を注視して、後に続くのではなく、区として先進的な取組を進めていくべきです。使用するエネルギーの削減を進め、削減し切れない分のエネルギーを再生可能エネルギーに置き換えていくことが大原則です。リデュース、まずは減らすことが大切です。個々人が小まめに電気を消すことなども必要ですがゼロカーボンを本気で目指すならば、それだけでは不十分です。電力使用量の少ない電気機器に可能な限り置き換えていくことなども必要になります。そして、建築物を断熱化することは、大きな効果が期待できます。気候危機対策を進める上で、断熱化が果たす効果と住宅に対して行う意義について伺います。 ◎資源環境部長   まず、住宅の断熱化の意義と効果についてでございますが、断熱化により住宅の外部と内部の熱の移動を少なくし、冷暖房のエネルギー消費を抑え、温室効果ガスの削減につながるものと考えております。また、世界保健機関WHOは住まいと健康に関するガイドラインで、寒さによる健康影響から居住者を守るための室内温度として18度以上を勧告しております。住宅の断熱化は外気温の影響を受けにくくし、室内を一定温度に保つため、健康面での効果も見込まれているとこでございます。 ◆小柳しげる   温室効果ガス削減だけではなくて、健康面での効果、断熱化のメリットですが、新築の建築物ですと高い省エネの性能が義務づけられることになります。しかし、既存の住宅は2030年、2050年を超えて存在している可能性があります。削減を家庭や事業者だけに任せることなく、自治体の支援をもって行うことが必要ではないでしょうか。断熱化のための費用の助成があれば断熱改修も進み、削減目標の達成に大きな力となるはずです。そのため、多くの自治体が断熱改修の助成を行っていますが、板橋区は住宅の断熱改修助成を2020年度で終了しました。なぜ、このとき住宅の断熱改修の助成を終わらせたのか、その理由について伺います。 ◎資源環境部長   住宅の断熱改修をはじめとした新エネルギー及び省エネルギー機器等導入補助金は、本事業を通して温室効果ガスの削減を図り、令和2年度をもって終了したものでございます。住宅の断熱改修の助成については、国や都の補助制度の充実が見られた中で、区では2050年までにCO2排出実質ゼロを達成するため、区民の行動変容を促す取組を一段と加速すべく、いたばし環境アクションポイント事業をはじめとした新規事業にシフトしたものでございます。 ◆小柳しげる   国や都の補助がある、あるいはほかの事業を進めた、こういったことを伺っていますが、ただ、積極的に進めていくためには、やはり断熱化というのが必要と言われています。気候危機対策の専門家の方のご意見でも、太陽光パネルを並べて、既存の建築物への断熱化、これが大きい効果を上げるということが指摘されています。2020年度まで実施されていた住宅の断熱改修の助成事業では、2019年に50件の想定に対して53件、2020年度は20件の想定に対して27件となっています。このことは、大きな需要があった、そういうふうに考えますが、いかがでしょうか。 ◎資源環境部長   断熱改修の補助の実績は、これまで40件台から50件台前半で推移してきており、最終年の令和2年度の実績は27件でございました。区では、こうした状況を見て、住宅の断熱改修助成の終了を判断したものでございます。 ◆小柳しげる   この実績というのは、ただ補助率や、助成率や、あるいは上限額、こういったいろんなものが含めてあったと思うんですよね。なので、単にこれが少なかったということは言えないかと思います。そして、このときの実績ではほとんどが戸建てで、集合住宅のほうは少なかったと聞いていますが、集合住宅が少ないという結果を受けて、どのような分析を行ったのか伺います。 ◎資源環境部長   集合住宅での断熱化を行う場合には、専有部分の改修の可否や共用部分の居住者全体の合意といった集合住宅特有の事情を背景とした難しさがあるため、ニーズが高まらなかったものと分析しております。 ◆小柳しげる   確かに、集合住宅特有の事情というものもあるかと思います。ただ、それは、事情があるからできないということにはならないのではないかと思います。2020年の国勢調査では、板橋区の住宅に住む一般家庭は31万世帯、そのうち一戸建ては6万4,000世帯、共同住宅は24万5,000世帯となっています。つまり、板橋区の世帯の78.7%が共同住宅に住んでいるということになります。そうすれば、やはり課題があったとしても、集合住宅の断熱化を進めていけば効果は大きくなると思います。いかがでしょうか。 ◎資源環境部長   集合住宅の断熱化は、温室効果ガス削減の一つの効果であると考えております。集合住宅における温室効果ガス削減は、断熱化のほか、建築技術や、省エネルギー設備の導入など、幅広い手法で取り組まれていると考えております。 ◆小柳しげる   2020年までは、日本では断熱等級4が最高水準とされていました。ヨーロッパでは断熱等級の5、6が当たり前だったときに、4だったわけです。ようやく断熱等級7が設置されて、2025年には断熱等級4以上が義務化されています。大きく基準も引き上げられ、同時に断熱性能、これも上がってきているところが考えられます。断熱素材などの性能が進化して、国の基準も引き上げられています。この当時よりも温室効果ガスの削減の効果がより期待できるのではないでしょうか、いかがでしょうか。 ◎資源環境部長   市場では断熱素材の技術革新が進められているほか、国も段階的に断熱基準を引き上げているなど、断熱に関する環境も変化しております。住宅の断熱化による温室効果ガス削減の効果もこれまで以上に期待し得る環境にあると考えてるところです。その上で、断熱化については建物躯体や開口部、窓やドアといった断熱化の対象や施工の材料や方法の違いにより、温室効果ガスの削減効果には幅があるものと捉えております。 ◆小柳しげる   先ほど、健康面でのメリットのお話がありました。WHOの住宅と健康ハンドブックで、寒さから健康を守る基準として18度以上、こういったお話があったと思います。そして、断熱化を進めることによって得られるメリットというのは経済面でも見られるはずです。光熱費を縮小できれば、その分、消費に回すことができる、地域の経済が活性化する、あるいは地域の工務店などの仕事が増えていく、こういったことによっても、やはり地域の経済が回っていく、こういった期待を持たれています。そして、この4月から省エネ性能の表示制度が始まります。販売・賃貸事業者に対して、省エネ性能表示が努力義務となってきます。こういったように、社会的ニーズも高まってきております。一層、断熱化の助成の必要性も高くなっていると考えます。そこで、区として助成額と限度額を引き上げて、拡充を図り、改めて断熱改修の助成事業を行うことについて見解を伺います。 ◎資源環境部長   現在、国及び東京都では、ご案内がありましたように、充実した断熱改修の補助制度を実施しております。高い断熱性能を要件とし、温室効果ガスの削減効果の確保を図ってるものでございます。断熱に関する制度も改正が重ねられており、そうした制度の動向や、既に補助を実施している他の自治体の状況を見て、区の執行体制を含め検討してまいりたいと思います。 ◆小柳しげる   確かに、国や都の助成制度はあります。しかし、やはりここは国や広域自治体以上に、住民と密着している基礎自治体が大きな先進的な取組をしていく必要があるかと思います。都や国の制度に上乗せする、あるいは足りないところを横出しする。こういった助成もあり得るのではないかと考えます。気候変動によって、社会的な、経済的な弱者がより大きな被害を受けることが指摘されています。十分な所得があるのであれば、光熱費を惜しむことはありません。記録的な猛暑であっても、クーラーをつけたくてもつけられない世帯、光熱費を払いたくても払えない世帯もあります。こうした世帯のためにも、支出を抑えるためにも、断熱化を進める必要があります。そして、低所得世帯の多くは賃貸住宅に住んでいます。区内の24万の共同住宅に住む世帯のうち6万7,000世帯が持家、それ以外の17万7,000世帯は何らかの形で住まいを借りていることになります。持家であれば、持ち主の判断で断熱化を進めることができます。しかし、借家であったとすれば、断熱化するかしないか、これは持ち主の判断に委ねられるということになります。今後高まってくるであろう共同住宅、特に賃貸住宅に対する断熱化の啓発と助成の強化を要望して、次に移ります。次は、区有施設の省エネ化について伺います。区民に省エネ化などの気候危機対策に取り組んでいく、呼びかけていくためには、区が率先して行う必要があると思います。全国では、7割の世帯が住宅でLEDを使用しています。2割弱の世帯では、全ての照明がLED、こういったデータも出ています。それならば、区もさらに進めていく必要があるのではないでしょうか。区有施設のLED化の実施状況について伺います。対象箇所数、実施数、未実施数とその完了予定はいつになりますか。 ◎資源環境部長   区有施設のLED化の対象箇所でございますが、令和5年度末時点で398か所あり、そのうち75か所が実施済みでございます。未実施箇所は323か所となっており、区有施設のLED化の完了時期は2030年度を目指してございます。 ◆小柳しげる   現状で、あと残りは進めていくのか、すごく不安になります。この取組を加速させていくことが、やはり必要だと考えます。LED化の完了を加速させていくことに何か課題はありますか。 ◎政策経営部長   加速化の課題についてのお問合せでございますけれども、区有施設のLED化の改修工事につきましては、施設運営をしながらの工事となりますので、休館日の工事が中心となるという制約が多くあるところでございます。また、一言で区有施設といいましても、様々な用途や規模の施設がありますので、運営手法、使い方、使われ方がそれぞれ異なるため、個別に仕様を決めなければならないということがございます。併せまして、社会情勢によります建設資材、人材不足だけではなくて、建設業における働き方改革に対応した工期設定も必要になりまして、中長期的な整備コスト、それから施工時期の平準化を十分考慮しなければならないという課題がございます。 ◆小柳しげる   工期の設定あるいは平準化、こういったお話を伺っています。そして、業者のほうに対して、やはり仕事を任せるということになるでしょうが、こういった業者をまた増やしていくような、そういった取組も必要だと考えます。今伺ったようなこういった問題、これを解決するためにどのような取組を行っていますか。 ◎政策経営部長   LED化改修の工事を進めながら、並行しまして、施設ごとの用途別、ある程度似たようなものの仕様の標準化に取り組みながら、資材の需給状況、働き方改革の浸透などを注視しながら、施設運営に支障がないように工期の設定に配慮しているところでございます。また、LED化以外の工事も含めまして全体工事量を勘案した上で、稼働時間が長い施設とか電気使用量の削減効果が大きく見込める施設などに対して優先順位をつけながら、計画的に実行しているところでございます。 ◆小柳しげる   やはり区全体の施設の改修となると、所管ごとというよりも、きちんと連携を取って行う、できる業者も限られているのであれば、そういった業者、ほかの所管と連携を打ちながら仕事をお願いしていくというあり方があるかと思います。また、同時に区の庁舎だけが省エネ化、再エネ化すればいいという話でもありません。やはり区民と事業者、そういった方々と一緒に進めていくのであれば、ほかの所管との連携も必要かと思います。例えば産業経済部など、こういった所管とも連携が必要となってきます。もちろん全体の削減量、そして今の現状、こういったものを踏まえて、気候危機対策に責任を持つ、全庁横断的な部署が必要と考えますが、いかがでしょうか。 ◎資源環境部長   区では、資源環境部が所掌する、全庁の横断的組織であるエコポリス板橋推進本部を設置し、環境並びに資源・廃棄物に関する施策を推進しておるところでございます。気候変動に関しましても、この体制の中で議論を進めていきたいと考えてございます。 ◆小柳しげる   ただ、現状では、エコポリス板橋が司令塔となっているという、そういった理解はなかなかしづらいと思います。現実に、いたばしNo.1実現プランで、区有施設再生可能エネルギー100%電力の導入、そして、いたばし環境アクションポイント、こういった事業の説明を見てみますと、削減できるCO2の量が明記されています。しかし、例えば区立学校におけるゼロカーボンいたばしの推進、学校以外の公共施設のLED化推進、街灯更新などの事業では、どれくらいの量の温室効果ガスが削減できるかということが今のところ明記されていません。こういった温室効果ガスの削減の全ての施策で削減量の明示をしていただくことをお願いします。区民に対して、今、区がどうやって、どこまで達成しているのかを示すことが、やはり区民の行動の変容を促すことになるかと思います。そして、この削減目標を照らし合わせていくためにも、気候危機対策の司令塔ともなるべき部署が必要と考えます。このことを改めて要望しまして、気候市民会議の設置を求めて伺います。昨年の第2回定例会に引き続き、気候市民会議の設置について伺ってまいります。若い世代の間で気候危機についての関心が高まっています。これからの自分たちの未来がどうなっていくのか、それに関心があるのは当然と思います。私たち大人の世代にとって、温室効果ガスを削減していくことは本当に大きな責任だと思います。若い世代の中で大学生、高校生を中心としたグループのa(n)actionというグループがクラウドファンディングで資金を集めて、2022年に渋谷の観光案内所にクライメートクロックを設置しました。クライメートクロック、気候時計というんですが、温暖化が進み、地球が限界を超えてしまうまでの残り時間を示した時計です。こういった取組のように気候危機を可視化していく取組は重要だと考えます。今現在、危機が深刻であるということと、対策の強化を進めなければならないというメッセージを区としても発信する必要があると考えます。気候危機の現状を区有施設のパネルなどで展示を行う、区のそれぞれの取組によって削減した温室効果ガスの量などをホームページ、広報などで明示するなど、区民への周知や啓発活動を行うべきだと思いますが、見解を求めます。 ◎資源環境部長   気候変動につきましては、SDGsの目標13、気候変動に具体的な対策をに位置づけられており、区においても、気候変動の原因である温室効果ガスの排出削減に取り組んでいるところでございます。こうした取組を進めていく上では、区民や事業者に対する気候変動に関する理解の醸成や意識啓発が重要と言われており、区としても気候変動に関する情報発信や取組の効果の見える化を含め周知啓発をしているところでございます。 ◆小柳しげる   周知啓発は必要という見解をいただきました。やはり本気で前に進めていくためには、見える化は必要と思います。その上で全体的な計画を策定する必要があります。このたび、板橋区環境基本計画2030を策定するために区民検討会が開かれると伺っています。この策定のための区民検討会には、区民はどれくらい参加できるのでしょうか。そして、この計画において、気候危機に対する区民の意識や取組の向上を位置づけるべきではないでしょうか、見解を伺います。 ◎資源環境部長   次期板橋区環境基本計画は、令和8年度の改定に向けて、令和6年度と7年度の2年間で策定作業を行っていくところでございます。策定に当たりましては、広く区民の声を反映できるよう、区民検討会、ワークショップを開催することとしてございます。現段階では各年度3回、1回25人程度参加を見込んでおりますが、今後区民検討会の内容をさらに検討を進めた上、詳細を固めていきたいと考えております。 ◆小柳しげる   この基本計画策定のために、区民参加を進めていくのが重要だと思います。審議会も恐らく設置されると思うんですが、そういったところで専門家の意見を取り入れることも本当に重要ですが、やはり区民が主体となって、気候危機対策に取り組んでいく、そういったふうに変わっていく、または既に変わっていくところに、きちんと区もそこに寄り添っていく、こういった進め方をしていくのが必要だと思います。その上で、やはり住民の参画を気候危機対策で進めていくためには、気候市民会議、こういったものが設置されています。国内では札幌市、川崎市などで既に行われておりますし、イギリスやフランスなどは、ほぼ国単位で気候市民会議が行われています。無作為抽出で選ばれた住民、性別、年齢、職業、学歴、こういった偏りがないように平均化していきながら、住民の代表の声として集約していく。もちろん専門家の意見は伺います。その中で、住民の間で闊達な議論をしていただき、それを提言としてまとめる、こういった流れが気候市民会議の主な形となってると思います。都内でも、武蔵野市も行いましたし、明日から杉並区では気候市民会議の第1回目が開かれると聞いています。板橋区で住民参画の気候危機対策をさらに推し進めていくために気候市民会議を設置していく必要があるかと思いますが、見解を伺います。 ◎資源環境部長   気候市民会議でございますが、市民、事業者、行政が脱炭素社会の実現に向けて議論する取組であると理解してございます。区では、資源環境審議会や環境教育推進協議会、エコポリス板橋環境行動会議の場で、脱炭素社会の実現に向けた取組などについて、区民や事業者に活発なご議論をいただいているところでございます。区民検討会、ワークショップも議論の場の一つであり、活発な議論を通して、区民や事業者との協働を深めてまいりたいと考えてございます。 ◆小柳しげる   やはりそれだけの問題ではないかと思うんですね。気候市民会議、審議会や区民検討会がさらに進んだものというだけの理解なのかということになります。温室効果ガスを削減して、ゼロカーボンを達成させる。これは今までの経済や産業のシステムも変えていかざるを得ないものと思います。大量生産、大量消費、大量廃棄としてきた経済システムを、もっと地産地消、そして必要なだけエネルギーをつくる、そういった形に変えていく、まさに経済システム、産業システムの変容も求められています。今まで依存してきた石炭火力、化石燃料、こういったものから変えていく。そして、これは政治での民主主義のさらなるイノベーション、これも促すものと考えます。住民が行政よりさらに先に進んで考えていく。そしてそれを反映させていく。これがさらに民主主義というもの、住民の参画というものを進めていく大きな力となっていくものと考えます。日本で初期に行われた、川崎市で行われた気候市民会議があります。これは既に終わっているんですが、市に対して政策提言をまとめて、提出しています。その後もこの参加者は集まって、自ら気候危機対策に対する主体となってプラットフォームを立ち上げ、様々な活動をしていると伺っています。区のあり方だけではなくて、区民の間にも大きな変容をもたらす可能性がある気候市民会議、さらに推し進めて、検討していただくことを求めます。今、若い世代の間で気候危機対策に対する動きが本当に活発になっています。グレタ・トゥーンベリさんが演説で行ったように、この30年、恐らく30年というのは京都議定書以来の30年だと思うんですが、こういった危険があるのに何もしてこなかった、これを受けて、私たち大人にも、この言葉に対して、面と向かって、きちんと気候危機対策を進めていく、そういった姿勢を示す必要があるかと考えます。改めて気候市民会議の設置の検討を求めて、次に伺います。  次は、文化芸術政策の拡充について伺います。いたばし文化芸術・多文化共生ビジョン2025には、乳幼児の情操教育から学校教育に至るまで多様な文化芸術に触れるとともに、自ら文化芸術活動を行う楽しさに気づいてもらうための取組が必要とありますが、教育委員会として、児童・生徒が直接芸術に触れる意義について伺います。 ◎教育委員会事務局次長   児童・生徒が直接芸術に触れる意義でございますが、優れた芸術表現に実際に触れて、肌で感じ取ることで、子どもたちの心の豊かさ、また創造力、表現力を育成することにあると捉えているところでございます。板橋区教育委員会として、各校の実態に応じまして、文化芸術に関する様々な分野で鑑賞、また体験ができる機会を創出して、子どもたちの興味、関心を高める取組を支援していく必要があると認識しているところでございます。 ◆小柳しげる   確かに芸術に触れることによって、心の豊かさ、そして表現力、こういったものを研ぎ澄ませていく、増やしていくことができるかと思います。そして、社会やほかの人たち、人間についての理解も深まっていく、こういった可能性を開くものが芸術だと考えます。そして、ただ一人で見るのではなくて、みんなで見に行く、一人で絵を見る、音楽を聞く、演劇を見る、そういったことでもいいんですが、見た後で感想について語り合う、それが、やはり認識を深めていくことになります。見ただけではなくて、語り合うことによって、同じものを見た人が別々の感想を持つ、それによって人間っていうものの認識、そして世界に対する認識、こういったものを深めていくことができる、それが芸術というものであり、教育において芸術鑑賞を行うことの意義だと思います。先ほど、体験していく場をつくっていく、このように伺いましたけれど、今年度、児童・生徒が授業以外で芸術に触れる機会をつくるために、教育委員会としてどれくらい予算をつけられているか伺います。 ◎教育委員会事務局次長   令和5年度でございますが、子どもたちが文化芸術に触れるための予算は特段計上はしていないところでございますが、以前から、東京都の政策であります笑顔と学びの体験活動プロジェクト、またこころの劇場などの体験的な活動を行ってございます。こちらの笑顔と学びの体験活動プロジェクトでございますが、例えば舞台芸術、ミュージカルなどの鑑賞や、あとは伝統芸能や音楽鑑賞、落語の鑑賞などを行っているところでございます。こころの劇場につきましては、演劇鑑賞がメインとなるところでございます。 ◆小柳しげる   教育委員会としては特段計上していないというふうに伺っていまして、東京都のあるいは文化庁のこういったところでやっていますと。先ほどの、最初に伺ったところでは、子どもたちが体験する場をつくっていくような答弁を伺いましたけれど、ここ、ちょっと矛盾しているんじゃないかなと思います。本当に児童・生徒が芸術に触れる機会をつくっていこうとするのであれば、それなりの取組、それなりの予算が必要だと思います。では、お配りした資料をご覧いただきます。これは、区内の小・中学校が芸術の鑑賞を行った回数を示していただいたものです。教育委員会事務局指導室に作っていただいたものになります。子どもとあるのは、文化庁が行っています子供夢・アート・アカデミーという事業、そして笑顔というのは、子供を笑顔にするプロジェクトで、こちらが東京都教育委員会の事業です。こちら、いずれも東京都のほうでは、多様な体験活動、機会を提供するという趣旨で、スポーツの観戦やアスリートによるスポーツ教室または体験活動として挙げられているのは、自然体験、テレビ番組制作体験、防災キャンプ、サイエンスショー、こういった多岐にわたっておりまして、ただ芸術の鑑賞、体験に特化した事業ということではなく、また区として行ってるものでもありません。小学校のほうでは、1回ないし2回、演劇の鑑賞を行ってる教室があります。日生劇場やあるいは新宿文化センター、こういったところを利用しているようですね。美術館というのは、1つを除き、区立美術館です。区立美術館には鑑賞教室も開催する準備があるんですが、8校にとどまっています。せっかくあるのに、なかなか活用されていないということです。また、音楽については、小・中学校の音楽科の教員が運営していたオーケストラ鑑賞教室が、小学校では2021年まで行われていまして、中学校では2020年、2021年と、コロナに関わって中止となり、そのまま事業自体が全て行われなくなりました。そして、裏面をご覧いただきたいんですが、中学校のうち、芸術鑑賞、こういった状況になっています。中学生ぐらいになると、やはり社会や世界あるいはほかの友達、大人たちに対する関心が高まってくる、本当に感受性が一番豊かな時期だと思うんですよね。そういった時期に生の芸術を鑑賞する機会、これだけ少ないというのはいかがなものかと思います。現場で課題もあるかと思いますが、教育委員会として、それぞれの学校の取組を支援することを検討いただきたいです。児童・生徒が鑑賞教室など、芸術に触れる機会を増やす取組を学校が行えるように、教育委員会として予算化していただくことを要望いたしますが、いかがでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   現在、学校裁量予算を有効活用することで、各学校はそれぞれの特色を生かした芸術鑑賞、体験活動などの取組を実施できていると考えてございます。現在、芸術鑑賞教室などの全体としての実施についての新たな予算化は考えていないところでございますが、今後も児童・生徒の文化芸術に触れる機会の創出に向けて、機会を捉えて働きかけを行ってまいります。 ◆小柳しげる   ただいま文化芸術に触れる機会の創出、こういったお話がありました。そして、先ほどは児童・生徒が文化芸術に触れる機会についてのお話も伺いました。その上で、やはり現在取組をすることはないということは非常に残念に思います。本当に若い多感な時期に文化芸術に触れていくことは重要です。その後に専門的なアーティストになることもあるかもしれません。また、本当に鑑識眼を持った観客になり得る、こういったこともあるかもしれません。この取組が行われなかったので、こういった芽が摘まれてしまう、そういった危険を憂慮いたします。7月31日に共産党区議団で豊島区に視察に伺いました。豊島区は2007年度から文化商工部を所管として、子どもたちの豊かな人間性と多様な個性を育むことを目的とする、子どものための文化体験事業を行っています。文化商工部文化デザイン課を所管として、子どもたちにアーティストを派遣するアウトリーチなどを行ってきましたが、2020年からは、保育園で行う事業に関しては子ども家庭部保育課に移管していました。子どもたちへの文化体験という目的に加えて、保育の質を高める意義を明確にするという目的によるものだそうです。音楽やダンスなどのアーティストが保育園で園児にワークショップを行うというものなんですが、園児や保護者の反応もよく、保育士もワークショップでやったことを日常の保育で取り入れていきたいといった反応があるなど、高い評価を得た事業となっています。そして、豊島区は文化芸術政策の目的として、文化芸術を担う次世代を育成することを明確な目標に掲げています。アーティストを育成するということだけではなくて、優れた目を持った観客、鑑賞者を育てるということであります。豊島区では、文化商工部文化デザイン課に、専門的に文化政策を学んだ職員がいます。こういった方々がまた連携を進めて活動していくということになります。板橋区としても、専門的な知識を持った職員を文化・国際交流課に配置すべきと考えますが、見解を伺います。 ◎区民文化部長   絵本文化の醸成や、歴史と文化が集積する赤塚エリアでの個性あふれる展示事業など、文化芸術の創造あるいは享受を推進するため、区では美術館や郷土資料館などに各分野の専門知識を有する学芸員を配置しているところでございます。そのほか、文化芸術に親しむ機会の拡充ですとか、区民の発表機会の充実など、区民サービス向上を図るため、区の文化芸術施策を担う文化・国際交流財団では、文化会館・グリーンホール館長をはじめ、他の文化施設で勤務経験があり、専門知識を有する固有職員の採用や固有職員の専門知識の向上に取り組んでるところでございます。これらの職員の専門知識を生かしながら、いたばし文化芸術・多文化共生ビジョンの実効性を高めるよう、各施策の推進に努めてるところでございます。 ◆小柳しげる   美術館のほうには学芸員がいて、財団のほうには専門的な知識を持った職員がいるというお話ですが、確かに、今、区立美術館で開催しているシュルレアリスムと日本、こういったものも、やはり優秀な学芸員の方がいるんだなというのが非常によく分かる展示にはなっています。そして、今、財団のお話もありました。主催している企画も特色のあるもので、やはり優秀な職員がいらっしゃる、また彩の国さいたま芸術劇場にいらっしゃった方もいると伺っています。しかし、庁内で、文化芸術関係、こういったもので連携を進めていくのであれば、やはり庁内に専門的な知識を持った方が必要なのではないかと考えます。今、区内の劇団と演劇を通して、ひきこもりの若者の支援のワークショップ、こういったものが計画されていると伺ってます。文化・国際交流課だけの取組にするのは本当にもったいないことだと思います。若者だけでなく、例えば高齢者、長寿社会推進課と連携して、シルバー劇団明治座とか、あと彩の国さいたま芸術劇場、こういったとこでやってるシルバー劇団というのも、やはり高齢者の方の居場所をつくっていく、そして介護予防、こういったことにも本当に資するものだと考えます。豊島区で文化デザイン課と保育課が連携して事業を行ってるように、専門的な職員を置いた上で文化・国際交流課と教育委員会などが連携できれば、児童・生徒の芸術鑑賞の場ももっと違った取組ができるはずなんですよ。区で行う文化芸術が関わってくると思われる事業でも庁内連携を進められるように、専門家を配置することが必要と考えます。そして、新しいビジョン策定にも反映されるべきと考えます。庁内の専門的な知見を持った職員を交えて、次期のビジョンの策定を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎区民文化部長   現在、いたばし文化芸術・多文化共生ビジョン2025に掲げる施策を充実させるため、今後も所属の学芸員などの知見を生かしながら、また文化・国際交流財団の専門的知識を有する職員の意見も取り入れながら取り組んでるところでございます。また、次期ビジョン策定の際には、大学教授など学識経験者や文化芸術団体の代表者などで組織される検討会を設置して、専門的に検討するところでございますが、こういった各分野の専門家の意見も聴取しながら、また庁内を横断的に専門知識を有する職員の意見を取り入れながら、ビジョンを策定していきたいと考えてございます。 ◆小柳しげる   やはり文化芸術の支援というと、一番頭にくるのが助成金、こういった話じゃないかと思うんですよ。しかし、そうではなくて、たくさんの人が文化芸術に触れる機会をつくっていく、増やしていく、そして次世代の継承する人たちを増やしていく、こういった取組が本当の支援だと思うんです。そのためにも、やはり子どもたちが文化芸術に触れる機会をもっともっと増やしていただきたいし、こういった専門的な知見を持った方を活用する、あるいはアーティストの方をいろいろな区の施策に関わってもらう。先ほど申し上げましたひきこもりのワークショップ、こういったものだけではなくて、医療や介護の現場でも演劇の知見というものは使われることもありますし、音楽療法、こういったものもある程度形になっています。こういった文化芸術の裾野を広げていく、このことを率先して区が進めていっていただくことを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうました。 ○委員長   以上で小柳しげる委員の総括質問は終了いたしました。  次に、山内えり委員、お願いいたします。(拍手) ◆山内えり   続けて、共産党の総括質問を行います。初めに、災害関連死ゼロの板橋を求めて、まず水の確保について伺います。3月に改定される板橋区地域防災計画原案において、災害時給水ステーションでの都及び区の役割分担における災害時の実施主体は区であり、避難所応急給水栓を活用した応急給水とありますが、区内にある77か所の指定避難所全てに確保されているでしょうか、伺います。 ◎危機管理部長 
     応急給水栓を設置している避難所は63か所でございます。応急給水栓を設置していない避難所につきましては、学校の外壁や樹木により支障がある、また既設管路に分岐の余裕がないなどの理由によりまして、設置困難となっております。応急給水栓が設置されていない避難所につきましては、避難所備蓄倉庫内に備蓄しているスタンドパイプを利用して、消火栓から水を供給する想定でございます。 ◆山内えり   77か所のうち63か所に応急給水栓があるということですけれども、断水していなければという前提だと思うんですね。逆に言うと、先日、防災訓練がありましたけれども、私が伺った板橋第七小学校には応急給水栓がありません。14か所にはないわけですね。スタンドパイプというお話もありましたけれども、大変、消火栓の蓋が重いものです。大人、ここには板橋区のホームページを見ると2人以上とありますけれど、大変重たくて、区の職員が来ていただけるか分からない中で実際にどこまで使えるのかという、こうした懸念があると思っています。次に、生活用水の視点でも伺いたいんですが、ろ過器によって、雨水貯留槽、プールの水、井戸水などを利用して生活用水を確保するというふうに記載があります。こちらも77か所、指定避難所に全て確保されているでしょうか。 ◎危機管理部長   雨水やプールの水、また井戸水を利用する際のろ過器につきましては、基本的には防災備蓄倉庫は、大きな拠点避難所や井戸の活用が想定できる避難所として、18か所に配備をしております。避難所への水道供給につきましては、耐震化が完了し、基本的には避難所での断水は発生しないという認識でありますので、ろ過機の必要性も含めて、今後検討してまいりたいと考えております。 ◆山内えり   発生しない想定ということですが、今回の能登半島の地震でもそうですし、東日本大震災でもそうですけども、やはり想定外の災害はいつ起きるか分からない、こういう状況だと私は思っています。応急給水栓が設置されていない箇所もありますし、プールの水なども生活用水で使えるというんですけども、学校によっては3階にあったりして、果たしてどれだけ3階に上がって、そうした生活用水を確保できるのか、それからバケツを持って、上に上がって、どういうふうに皆さんで生活用水として使えるのか、こうした課題が私はあると思っています。全ての避難所で応急給水栓が設置できるなど、様々な視点が必要だと思っていますし、全ての指定避難所で飲料水と生活用水が使用できるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   災害対応の基本といたしまして、やはり想定外の事態を想定していくということは重要な姿勢だというふうに認識をしております。一方で、現状の認識としましては、水道管については耐震化が進んでるということでもありますので、水道の供給につきましては供給系統が複数あり、避難所までの水道管の耐震化も完了しているため、基本的には飲料水の供給は滞らないという認識でございます。また、生活用水につきましても、災害時協定を締結した事業者が複数ありまして、緊急的に生活用水が必要な場合には、生活用水の供給を得られる体制を整えているところでございます。 ◆山内えり   基本的に滞らないというお話でしたけども、先日も田中委員など、たくさん水についての質問がありましたけれども、断水率24.4%と言われているわけですね。区内では8万世帯に影響がある可能性がある。こういう状況を考えても、私はさらにゼロ%に近づけていく必要があると考えます。首都直下地震はいつ起きてもおかしくありません。想定を上回る規模となれば、建物の損壊や道路の寸断等で避難所が開設できないところだって起きる可能性があると思います。ぜひ、そうした視点で飲料水、そして飲み水も生活用水も使用できるようにすべきと考えています。次に、トイレの確保について伺います。災害時における避難所などのトイレ対策は、避難者の健康管理はもとより、避難所の衛生対策を進める上でも重要課題と考えます。加えて、衛生環境の保持、臭いや環境汚染への配慮、人間の尊厳の尊重などに配慮する必要があると思っています。また、避難所のトイレは避難者だけが使うわけではありません。在宅の避難者も来る可能性は高いです。特にマンションなどでは水が流せないということで、恐らくマンションに住んでる方なんかもたくさん来られると思います。また、避難所を拠点としている区の職員、またそうしたいろんな活動をしている方も、災害対応の従事者など、様々な方が避難所のトイレを使うというふうに想定できます。発災直後について、まず伺いますが、既設の学校のトイレが使えない場合を想定しているでしょうか。 ◎危機管理部長   区内の各避難所につきましては、下水道管とマンホールの耐震化が完了しておりまして、体育館や校舎のトイレは災害時にも利用できる可能性が高いと想定をしております。先ほど、水道の関係で24.4%、それから下水道の関係で3.9%という被害率がありますけれども、そちらは区内の全体の被害率の話でありまして、避難所に限っていいますと断水が起こらないという、今、想定で考えているというところが前提でございます。一方で、避難所の仮設トイレにつきましては、災害時に体育館や校舎のトイレが破損や故障により使用できない場合を想定し、非常用として合計で793基を配備しているほか、携帯トイレも備蓄をしているところでございます。 ◆山内えり   避難所においては、今のところそういった、恐らく既設のトイレが使えるだろうと想定されているということだったんですが、私は発災直後ということを、なぜ今回強調させていただいたかというと、やはりそれは東京都に対して、仮に断水も起こらず、下水も使えるとしても、初日から使えるのかっていうのが非常に心配なんですね。東京都の水再生センターですとか下水道局に、流せるかの確認をすると思うんですね。いきなり流せないはずなんですよ。そうすると、恐らく通信だってどうなってるか分からない。すぐ通信が取れたとしても、流せるっていうことになるまで、恐らく備蓄の携帯トイレを使わざるを得ない時間が発生するんではないかと思っています。仮に下水道の使用が可能となった場合でも、断水時は人の力でトイレの用水確保が必要だと思います。板橋第七小学校、こちら、私も先日防災訓練で伺ったので、具体的に聞きたいんですけれども、板七小には防災用の深井戸はありません。プールは3階にあります。誰がどのようにトイレの用水を確保することになるのでしょうか。 ◎危機管理部長   避難所に接続しています下水道管の耐震化は完了しておりますので、避難所運営には支障が出ない可能性が高いという認識でございますが、仮に断水があった場合につきましては、それぞれの避難所の状況をリアルタイムで防災支援システムなどで把握をいたしまして、必要に応じて応援職員を派遣するなど、適切に対応していく考えでございます。 ◆山内えり   必要に応じてということですけども、やはり初日は特に使えない可能性があるし、やはり流せるようになったとしても、水の確保が必要だと思いますし、各避難所でのトイレの使用ができるかという視点で準備しておくことが必要と考えます。配付資料1をご覧いただきたいと思います。これは各避難所の想定避難者数が示されておりまして、77か所ある避難所の避難者が記されています。板橋第七小学校の場合、ピンクで掲げました24番ですけれども、区の想定では966人が避難するだろうという、区の想定数となっています。先ほどから申し上げているように、発災の直後は上水道の断水や下水道のチェックをする、東京都に確認するなど、使用できないことが考えられます。内閣府の避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインによりますと、快適なトイレ環境確保のために発災当初から約50人に1個のトイレを確保することが望ましいとされています。今、私、各区の指定避難所の携帯備蓄のトイレも確認させていただきました。これを見ますと、全て300個しか準備されていないんですね。備蓄されている携帯用トイレは300袋、そして仮設のトイレは貯留型和式が4つ、これ、板七小です。貯留の腰かけ型が5個、マンホールトイレは洋式1個となっておりまして、しかも備蓄倉庫が小さいということで、板七小に限っては幸町にある防災備蓄倉庫に毛布であったり、トイレであったり様々な必要品がありまして、トイレも4つ保管されています。幸町に取りに行かなきゃいけないということになります。これで十分だと考えているんでしょうか。 ◎危機管理部長   避難所のトイレにつきましては使用できる可能性が高いと考えておりますけれども、使用できない場合につきましては、仮設トイレを使用することになるものでございます。避難所の仮設トイレにつきましては、国土交通省は1基当たりの使用人数を50人から100人程度としていることから、必要数はおおむね満たしていると考えているところでございます。一方で、トイレ対策は、ご指摘いただいてるように、大変重要と認識しておりますので、仮設トイレのほか、携帯トイレも備蓄をしているところでございます。 ◆山内えり   今、国土交通省の数値で50人から100人に1基というお話でしたけれど、先ほども申し上げましたように、内閣府のガイドラインでは50人に1基となっているんです。しかも、私、改めて板橋区の改定される地域防災計画を確認しましたら、素案のときは75人に1人とありましたけども、今回原案に変わりましたら、約50人に1人が望ましいと、板橋区の原案にも50人に1基と書いてあるんですね。そうなりますと足らないと、私は考えています。発災直後は既設トイレが使用できないことは十分に考えられますし、携帯トイレを使う、いざというときには使えなければ意味がないと考えています。劣化している可能性があるんではないかと、かなり前から保存しているものというふうにも聞いています。しかも、各避難所300個では、1,000人近くの方が避難するに当たって、1人1回も使えないという計算になります。とても足らないと思います。備蓄されている携帯トイレの点検と総量を増やすことを求めますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   今年度に一部の携帯トイレを確認しましたところ、古くなったものもありましたので、令和6年度予算では携帯トイレを更新する購入経費として、約8万枚分、約1,066万円を予算計上しております。また、携帯トイレの総量につきましては、備蓄物資の最適化を進める中で、備蓄量の精査を行っていきたいと考えております。 ◆山内えり   今回、各避難所の資料1でお示ししたように、77か所で、およそ7万993人が想定避難するということを考えても、8万枚ですと、やっぱり1人1回から2回しか使えないかなと思っているんです。この間もありましたけども、大体1人1日、少ない方でも4回から5回、排せつがあると言っていますし、多い方は10回ぐらい排せつがあります。食べることはもし我慢できたとしても、生理現象、特に排せつというのはほとんどの方が我慢できません。ですから、やはりそうした対応が必要だと思っているんです。トイレは、どうしても携帯トイレを使わざるを得ないことが想定されますし、備蓄の総量を増やす、それから家庭での備蓄への周知なども行っていく必要があると考えます。各避難所の仮設トイレについても確認をさせていただきました。例えば、近隣の板橋第六小学校ですけれども、こちらは貯留の洋式化が7つあるんですが、和式はないんですね。しかし、ある小学校では貯留の和式が7個あったり、それから貯留の和式が11個あると、こういう和式トイレが多く残っている学校もありまして、大変ばらつきが多い状況です。学校の既設トイレは洋式化が進んでおりまして、多くの子どもたちは、今、和式の使い方が分からない、使ったことがないというお子さんが多いと思います。また、高齢の方や足腰の弱い方も和式を使用することは困難だと考えます。洋式のマンホールトイレを含め、仮設トイレを洋式化していくことを求めますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   災害時におきましても、区内の大部分で避難所のトイレの使用は可能だと想定をしておりますけれども、今後もマンホールトイレの増設、また洋式化等々につきましては検討を重ねてまいりたいと考えております。 ◆山内えり   トイレは男女別にすることも必要と思います。スフィア基準では、女性用のトイレは男性トイレの3倍が必要だという基準も示されています。ぜひ検討を求めて、次の質問に移りたいと思います。次に、避難所の質の向上について伺います。昨年8月、板橋区は災害関連死亡者ゼロに向けて、8県13の自治体間で広域避難体制を構築しました。重要な取組と考えています。発災直後から救える命である災害関連死亡者を一人でも減少させるため、避難所生活の環境改善や体制強化が必要と考えますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   災害時におきまして、避難所で生活をすることは選択肢の一つでありまして、自宅とその周辺の安全が確保できる状況でありましたら在宅避難をする、また可能であれば縁故避難をするということを周知することは重要な取組であると考えております。区では、防災ガイド、ハザードマップを全戸配布しておりまして、避難の流れや必要なものを記載し、周知をしているところでございます。一方で、避難所につきましては、避難所という性質上、一定の限界はありますけれども、避難所生活の環境を改善していくという視点は大変重要であると認識しているところでございます。 ◆山内えり   次に、プライバシーを守るという視点でも伺いたいと思います。板橋区は、プライバシー確保や精神的苦痛の緩和につながるとして、2018年からPPCと呼ばれる、柱となる一辺2メートルの紙の管と木綿の布で作られた間仕切りを導入しています。これも各避難所に配備、備蓄されています。ところが、これが各避難所18個しかないんです。板橋第七小学校ではテントが5つありますので、合わせても23個、こういう仕切りであったり、プライバシー確保という視点、23個しかありません。先ほど、資料1で皆さんにご覧いただきましたけれども、こうした想定避難者数が1,000人規模のところも多い中、プライバシーを守る視点で足りると考えているのでしょうか。 ◎危機管理部長   避難所への避難者数につきましては、最大の想定避難者数が長期間、そのまま続くという状況にはならないというところでございます。東日本大震災や熊本地震の状況を確認しましたところ、避難所への避難者数は発災後3日目頃が最も多くなりまして、7日目頃からは相当数が減少し、14日目頃からは半減するという実態が確認されております。そのため、発災後から1週間程度までは十分な環境にはならないことが想定されますけれども、14日目以降につきましては、スフィア基準も踏まえつつ、避難所環境の向上に向けて様々な角度から検討していきたいと考えてございます。 ◆山内えり   やはり発災直後からプライバシーの確保というのが、私は必要だと思うんですね。1週間は仕方がないですよということでは、本来違うのではないかと思うんです。全く、私は足らないと思いますし、授乳スペースや着替えなど、ジェンダーに配慮した女性専用スペースの確保、それから今もまだコロナの感染が一定数ある中で、感染症対策の視点から見ても十分とは言えないと考えます。日本では、この間、数々の災害を経験し、災害救助法や被災者生活再建支援などの多くのメニュー、支援が創設、拡大されてきましたが、能登半島地震で3人で畳1畳分のスペースしかなかった、冷たい床に毛布1枚で夜を明かした、1万75人の被災者に対して食事は2,000食だけ。これ、輪島の避難所ですけれども、こういうふうに、まさに阪神淡路大震災における避難所と同じような光景が繰り返され、報道されています。私は、本当にこれに胸が痛みます。また、代表質問においては、区がスフィア基準を適用した地域防災計画について、特に命を守る4分野として、給水・衛生、食料、避難所、保健医療として、避難所については、発災後の1週間までは1人当たり面積を1.75平米と答弁したことは重要だと考えています。ただ、現実的にどうやって1人当たり1.75平米の面積を確保するのかは大変大きな課題だと考えています。避難所となる体育館での環境改善は必要です。少なくとも雑魚寝という状況をつくらないことが必要だと思います。発災直後から使用できる段ボールベッドを備蓄する必要があると考えますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   避難所での避難生活が長期化する場合につきましては、国際基準であるスフィア基準を踏まえて避難所の環境確保に努めていくことは重要な視点であると認識をしております。一方で、備蓄倉庫のスペースにも限りがございますので、段ボールベッドの備蓄をすることは現時点では困難というふうに考えております。令和4年度には、災害時に段ボール間仕切りや段ボールベッドの提供を受ける協定を区内事業者と締結しておりまして、発災後、どのくらいの日数で提供していただくことができるかなどにつきまして、事業者に確認をしていきたいと考えております。 ◆山内えり   避難所は、あまりにひどいです。これが先進国日本なのかと、何度も大きな災害を経験して、何も変わらないと、こうした被災者の声があります。確認しましたら、実は段ボールベッドは、国として2,000個しか備蓄がないんだそうです。実際、災害が起きて、それで発注して、作ってもらう、こんなことでは絶対間に合わないと思います。車中泊やエコノミークラス症候群のリスクもありますし、健康面での対応に万全を期して、災害関連死を板橋区としてどう防いでいくか、こういう必要があると思います。それから、プッシュ型支援というのも国が行っているというふうに聞いていますが、こうしたプッシュ型支援はいつ届くのでしょうか、また必要量が届くのでしょうか。 ◎危機管理部長   発災時の支援につきましては、発災当初から4日目程度までの、被災状況が把握できない時期につきましては、プッシュ型として、東京都や国から必要な物資が支援されることとなっております。また、今回の能登半島地震を例にしますと、板橋区は金沢市に1月2日に連絡を取り、すぐに支援物資を送れる状況でありましたので、災害時の協定締結自治体の支援は発災後すぐに機能すると考えているところでございます。そのため、災害時の協定締結自治体との連携を日頃から深めていくことや、災害連携自治体の数を増やすことも有効なことであると考えているところでございます。 ◆山内えり   国際赤十字が示すスフィア基準では、避難者への支援は国の役割と責任があるとしています。国は災害対策というものを持っていないと思っておりまして、自治体で準備するには限界もあると思います。国に要望すべきと思いますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   国は災害発生後、各自治体や企業などに対しまして、プッシュ型の支援を行うよう要請しているとともに、応急対策職員派遣マニュアルに基づきまして、職員派遣の調整も行っております。今回の能登半島地震を踏まえて、支援物資の届け方や職員派遣などにつきまして、必要な見直しがなされると認識をしております。一方で、区では昨年8月に公表しました自治体間における広域避難体制の構築の実効性確保に向けまして、広域避難の際に必要な経費に対する財源確保について、国に要望しているところでございます。区では、地域防災計画において、自分の命は自分で守るという自助・共助の取組を推進しつつ、公助として、災害関連死を減少させるための取組を推進するとともに、継続的に国に要望してまいりたいと考えております。 ◆山内えり   最近、すごく自助というのを強調されて、自分の命はって、当然そうです。まず、命を自分で守る、そうなんですけれど、やはり板橋区、自治体として、どこまで想定にしっかり、想定を超える、あるいはその避難想定でも今足りていないと私は感じていますので、きちんとした対策は必要と思います。また、備蓄されているエアマットについて、今、段ボールベッドがないということですから、恐らくエアマットや毛布で数日間過ごさなきゃいけないことが想定されます。備蓄されているエアマットは、例えば板橋第七小学校の場合、320個しかありません。どうも聞きましたら、1枚当たり8ミリから1センチぐらいと大変薄いマットと聞いています。段ボールベッドの代わりにはならないと思うんですね。加えて、毛布は1人2枚備蓄するとされていますが、こちらにも170枚しかありません。それぞれ全く足りません。増やすべきと思いますが、いかがでしょうか。 ◎危機管理部長   避難所につきましては、発災後の1週間程度までは1人当たりの面積を1.75平米とし、それ以降の期間につきましてはスフィア基準である3.5平米とすることについて検討していく予定でございます。そのため、各避難所ごとの避難所面積に応じた想定避難者数の見直しも行う予定でございます。各避難所の備蓄物資につきましては、各避難所ごとの想定避難者数の見直しや備蓄物資の最適化を進める中で、備蓄物資の総量と品目の精査を行っていく考えでございます。 ◆山内えり   そういうふうに1人当たりの基準をしっかり確保していく、それは大事ですし、でもそうなっていけば、当然想定避難者数は数としては減ってきます。様々いろんなものが構築されているとはいっていても、やはりいつ道路が寸断するか、電柱が倒れる、倒木、そういうことがある中で、備蓄量をキャパシティに合わせるのではなく、必要量を必要時に使用できる、そうした備蓄倉庫を拡大していくなどの準備も必要ではないかと考えています。今回の地域防災計画の改定に当たって、区は人権や配慮すべき多様な視点に立った防災計画を推進していくと明記しています。発災直後から区民の命、身体、財産を守ることと同時に、人権を保障するという立場に立って取り組んでいただくよう求めたいと思います。ひとまず、ここでお昼というか、終わりたいと思います。 ○委員長   山内えり委員の総括質問の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。  委員会の再開時刻は午後1時といたします。  また、直ちに理事会を開会いたしますので、理事委員は第2委員会室までご参集願います。 休憩時刻 午前11時54分 再開時刻 午後 零時58分 ○委員長   それでは、休憩前に引き続き予算審査特別委員会を再開いたします。  それでは、山内えり委員の総括質問を続けます。  山内えり委員、お願いいたします。(拍手) ◆山内えり   それでは、休憩に引き続き総括質問を行います。次に大山駅周辺のまちづくりと区有地について質問いたします。今年1月の文教児童委員会において、板橋第六小学校の改築方針が示されました。まず、伺います。なぜ、板橋第六小学校を改築するのか、理由についてお答えください。 ◎教育委員会事務局次長   板橋第六小学校は、大山駅周辺のまちづくりなどに伴う大規模集合住宅建設の集中によります児童数の増加によりまして、令和10年度前後に教室不足が見込まれてございます。また、板橋第六小学校は昭和40年に建設されておりまして、近い将来改築や改修などの施設面での対応が必要な学校でもあります。施設の更新時期などの諸条件を検討した結果、教室不足に対応するために板橋第六小学校を改築することとなった次第でございます。 ◆山内えり   この大山小学校の周辺では、今ご答弁いただきましたように、大山再開発事業が進んでいます。近隣のマンション建設によりましておよそ約1,400戸の増加、住宅が増える、住戸が増える見込みとなっています。私は、この間大山駅周辺の再開発に伴う住民増や児童数の推測、それから足りなくなる教室への対応については繰り返し求めてまいりました。ただ、例えばこうした通学区域の変更ですとか、様々な対応はなかったのかとその点についても伺いたいと思います。通学区域を変更することはできないのはなぜなのか、理由についてもお聞かせください。 ◎教育委員会事務局次長   通学区域の変更につきましては、これまで区では大規模集合住宅の建設による教室不足、また小規模化の回避、学校の移転により通学距離が延びてしまうことなどへの対応として、通学区域の変更を行ってきたところでございます。板橋第六小学校は、6つの小学校と通学区域が隣接してございますが、隣接する学校においても教室数が不足傾向であるため、通学区域の変更はできないという状況でございます。 ◆山内えり   配付資料2をご覧いただきたいと思います。この配付資料2は、板橋区の教育委員会から提供いただいて、ここに私のほうで記入をしている資料となります。板橋区のほうでは、この板橋区立小・中学校通学区域図というものがありまして、各小・中学校を通学する際の区域が示されているものです。これは、実は平成24年の大山小学校があった際の区域になりまして、オレンジ色が板橋第十小学校に移られており、緑色は板橋第六小学校の児童が通学区域を変更しているという図になっています。こうした板橋第六小学校付近では、様々な再開発、そして集中しているマンションの配置図等がありまして、大変住戸が増えております。大山小は、2014年の3月末に廃校となっていまして、このような通学区域が変更になっています。私は、大山小が廃校にならなければ、学区域の変更が可能だったのではないかと考えますがいかがでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   現在、学校現場では35人学級編制の導入、また特別支援教室の全区展開などにより必要な諸室が増加している状況ではございますが、通学区域変更により教室不足への対応ができた可能性は否めないと考えているところでございます。しかし、当時の大山小学校は複式学級を編制せざるを得ないほど過小規模化が進んでおりまして、教育委員会としては、教育環境改善のために適切な判断をしたものと認識してございます。 ◆山内えり   全くもって対応できないわけではない、否めない状況だったということ、否めないというふうなこともありましたけども、やはり大山駅周辺のまちづくりについては、平成26年、2014年3月に大山まちづくり総合計画が発表され、東武東上線の立体化や駅前広場の候補地、3つの候補地が記されておりますけれども、こうした検討がなされていた時期かと思います。再開発の検討もそれぞれ準備組合が立ち上がり、話されていた時期だというふうに考えておりまして、こうした再開発の検討もされていたのではないかと思います。また、大山小の廃校は見直す必要があったのではないかと思いますがいかがでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   当時の状況を時系列で少しご説明させていただきますと、大山まちづくり総合計画は大山駅周辺のまちづくりを目指して平成26年3月に策定されたものでございます。一方、旧大山小学校は複式学級が確定的となりまして、早急に教育環境を整える必要があったため、学校や地域の関係者、保護者で構成します協議会から提出された意見書を尊重して、教育委員会が平成25年度末で閉校するということを平成24年の11月に決定したという経緯がございます。 ◆山内えり   まちづくり協議会があったというふうには聞いていますけれども、やはりその複式学級になった経緯ですとか、当然そのときは選択の学校制もあったと思いますし、今とは状況は大きく異なっている時期です。しかし、やはりそういった検討が数年先の再開発であったり、数年先の大山のまちづくりを考えたときに、果たしてそのときの判断がどうだったのかというのは私は問われていると思います。結果として、大山小の跡地は今マンションになっています。人口が増えています。今後の人口が増える見通しを当時から持てたのではないでしょうか。教育委員会としてどのように総括しているんでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   大山小学校の総括でございますが、旧大山小学校の敷地には、当時区有地と民有地がございまして、結果として民有地に大規模集合住宅が建設されて、人口が増加するに至ったと捉えてございます。民有地に大規模集合住宅が建設される動向につきましては、随時、教育委員会としても把握しているところでございます。旧大山小学校につきましては、将来的に人口が増えていくまで、過小規模化した学校を放置せず、教育環境改善のための判断をしたと総括してございます。 ◆山内えり   私が見た大山まちづくり総合計画では、このときの人口は53万人というふうにいっているんです。しかし、今57万人を超える人口増で、当時の人口増の見通しについても私は足らないと思いますし、素人が考えてもこうしたまちづくりが進められ、今どんどん空き地になればマンションができている、こういう状況が大山に限らず至る地域で起きていると思うんですね。金沢小学校の児童増もそうです。今1,000人を超えていますけれども、あちらも再開発ではないですけれども、マンションが次々に建設され、児童が増えている状況があります。結局、区は対応に追われているんではないかと思います。その理由としては、やはり新しい学校づくり、協議にピンクの用紙の冊子があるんですけども、そこには大山六小の改築は書いていないわけですね。こうした意味では、今のこうした急激な児童数増によって対応に追われていると思います。大山駅周辺では、2つの再開発に民間のマンションが次々に建設され、1,400戸もの住宅増が見込まれます。こちらの資料2にも記載していますけども、板六小の周辺にこうした4つものマンションの増築、マンションが増えることになっておりまして、上のほうにそれぞれ増える住戸の記入をさせていただいています。こうした増える住民増に対応するために区としてまちづくりを進める際に、人口の推移や必要となる学校、保育所、集会施設など公共施設の配置などをどのように検討してきたのか、大変疑問です。都市整備部と教育委員会との情報共有や連携はいつからどのように行われてきたんでしょうか伺います。 ◎まちづくり推進室長   区は、大山駅周辺のまちづくりを総合的に進めるため平成26年3月に、先ほどの大山まちづくり総合計画を策定する過程で、地元説明会やパブリックコメントに先立ちまして庁内会議などによります各関係部署と情報共有や連携を図ってまいりました。さらに、策定後におきましても各まちづくり事業におけます再開発事業の都市計画決定や組合設立認可、あるいは事業計画変更などの機会を捉えまして、周辺の民間開発事業の住戸数、先ほどの約1,400戸になりますけれども、それを含めました具体的内容につきまして、その都度、適切な情報共有や連携に努めてまいったところでございます。 ◆山内えり   情報共有はされてきたというのはこの間伺っています。しかし、やっぱりこれだけの住民増に果たして対応できていたのかというのと、やはりこの時期にそもそも新しい学校づくりの計画にもないような状況、スピードで進んできている、増えているということではないかと思います。大山町ピッコロ・スクエアという再開発のほうが今進んでいると言われていて、今区有地を売却するという情報を聞いております。私は、区有地は手放すべきではないと思いますし、区民の財産である公有地は区民のために使うべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎まちづくり推進室長   仰せの区有地につきましてですけれども、まちづくり事業を推進するために地域の実情に応じて有効的に活用し、最大限の効果を生み出すことが重要であるというふうに認識しております。ピッコロ・スクエア周辺地区の区有地につきましては、この地区に不足する道路や公園などの整備、建物の共同化によります防災性の向上など、安心・安全なまちの実現に向けて活用することが有効的であるというふうに考えております。区は、地権者といたしまして再開発ビルに公共施設の床の権利を取得する予定はありませんで、都市再開発法に基づく転出の手続を既に再開発組合に対して行ったところでございます。 ◆山内えり   確かに大山小の跡地は民有地と区有地が入り組んでいて、そういった全てが区有地ということではなかったかと思います。なので、大山小の跡地が現在マンションに変わっている状況ですとか、大変複雑な状況はあるにしても、例えばピッコロ・スクエアで起きているような区有地を売却すれば、もう元に戻りません。小学校もそうです。なくしてしまったら元に戻せません。区有地は貴重な財産であると思います。特に学校であれば、災害時の避難所としても使えたんです。手放す前に住民の意見を聞き、住民の合意のまちづくりを進めていただくことを求めて、次の質問に行きたいと思います。  最後は、教職員の働き方の改善を求めて、質問いたします。教員不足が各地で起き、学校がもたないという声が上がっています。国が、2021年4月の始業日時点で2,558人の先生がいないと発表し、社会に衝撃を与えました。板橋区においても、毎年4月1日の時点で担任が配置できない学校があり、当面副校長先生が対応せざるを得ない、こういう実態があると聞いています。欠員となった学校の状況は深刻です。そこで、区は令和3年10月に板橋区立学校における教職員の働き方改革に関する実態調査を行いました。そして、令和4年2月には板橋区立学校における働き方改革推進プランを公表しています。区は、こうしたプランによって教職員の働き方改善に向けて、これまでどのように取り組んできたのでしょうか。また、月当たりの時間外在校等時間が45時間を超える教員の割合をゼロにすると、こうした目標は達成できたのか伺います。 ◎教育委員会事務局次長   区では、教職員の働き方改革を推進していくために、令和3年度に板橋区立学校における働き方改革推進プランを策定しまして、様々な取組を実施してございます。具体的な取組としましては、業務改善モデル校を指定しまして、資料のペーパーレス化、また保護者アンケートの電子化、校内会議の精選及び各会議の時間管理などを推進しているところでございます。これらの取組を実施いたしまして、一定の成果を上げているところではございますが、同プランの目標でございます月当たりの時間外在校等時間が45時間を超える教員の割合をゼロにするという目標は達成できていない状況でございます。 ◆山内えり   今、本当に多くの先生が超過勤務になっているという報告となっています。調査結果報告書を見ますと、在校時間45時間を超える教員は小学校で18.8%、中学校では21.1%といわれています。休憩自体を全く取得できていない教員が48%に及びます。10分未満が61%です。一応標準的な休憩時間というものが午後3時45分から4時半と規定されていますが、多くの教員はここで休めている人はまずいないというふうに聞いています。児童・生徒の帰宅後の掃除や翌日の準備、家庭への電話、子どもからの相談、あるいはもう時間があれば持ち帰り残業しないように丸つけをするですとか、当然翌日の準備もあります。ですから、本当に厳しい時間がない中で仕事をされております。また、仕事を自宅に持ち帰ることがあると答えた先生も57%おられます。教職員の働き方改革に向けて、令和6年度は教育課程をどのように見直していくのか、お答えください。
    教育委員会事務局次長   令和6年度につきましては、教育の質の向上を目的といたしまして、土曜授業プランの日数を年8日以上から年6日以上に変更してございます。また、各学校の教育課程の見直しを図りまして、余剰時数の削減に取り組んでおります。加えて、6時間授業の日を減らすこと、また会議の精選、運動会や学芸会などの行事の精選、実施方法の見直しを行うことも考えられてございます。授業時数が削減され、生み出された時間を活用して教員の教材研究の時間を確保するとともに、校内研究、校内研修、さらには教員同士のOJTを実施することを通して、教育の質の向上も目指しているところでございます。 ◆山内えり   そうした余剰の授業時間を減らすとか、6時間目の授業を減らしていくとか、必要なそういう授業を見直すということも一つでしょうし、ただ私はやはり学校の運動会ですとか、学芸会ですとか、展覧会など、やはりそこを楽しみにしている子どもたちも大変多いと思うんですね。ですから、その学校行事が見直されることによって、子どもたちへの育ちやいろんな親睦を図る機会、それから自分のそういった学力以外の場所を伸ばす、見てもらう、自信をつける、そういう機会が減るのではないかというふうに危惧しています。そうした学校行事等の見直しによって、どのような影響があると考えているでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   学校行事等の見直しによりまして、教育的価値を改めて検討して、目的を明確にすることで教育上真に必要なものに精選することができるとともに、教員の行事に関わる業務が減少することが期待されております。一方で、運動会や学芸会などの学校行事にやりがいを感じている児童・生徒が多くいることは認識してございまして、子どもたち一人ひとりの活躍の場を設ける工夫が必要であるとも感じております。今後も教員の負担も考えながら、児童・生徒がより教育的効果を得られる行事のあり方について見直しを続けて、児童・生徒が主体的に学校行事に参加できるように取り組んでまいります。 ◆山内えり   今お答えいただいたような状況で伺っていますが、様々な業務改善が進んできているとはいっても、意識改革等では長時間労働を解消されないのではないかと思います。国の実態調査によれば、小学校の教員は授業関連の仕事に平均1日7時間16分かけているというふうにもいわれています。先日指導室のほうに伺いましたら、特別区教育長会は東京都に対し教職員の働き方改善に向けて、現行の教職員定数配当基準の見直しや小・中学校講師の時数算定基準の週当たりの持ち時間数の改善を要望していると伺いました。なぜこうした要望をしているのか、伺います。 ◎教育委員会事務局次長   現行の教職員定数配当基準の見直しにつきましては、弾力的な学級編制を可能とすることや校外学習や水泳指導などの際の安全確保の点から要望を行ってございます。また、小・中学校講師時数算定基準の週当たりの持ち時数の削減につきましては、新たな教育課題への対応、また教員の勤務状況の改善が急務であることを要望の理由としてございます。 ◆山内えり   安全確保、つまり子どもたちの安全を見るという意味では、やっぱり人が欠かせないと思うんですね。1958年、66年前の当時の文部省は、教員の労働時間は受け持つ授業量に左右されると考え、1日8時間労働に収めるために小学校教員の教科の授業負担は1日4コマと定めていたと聞いています。4コマの授業と移動時間、プラス休憩で4時間。それから、授業準備と採点と生徒指導、会議などで4時間。こういうことで1日8時間労働に収めていたんですが、1990年代のある時期からこうした状況が崩され、授業時数に比べて教員の定数が縮小されてしまうという実態があるとも聞いています。国の実態調査では、小学校教員の37%は週26コマ以上をこなしていると聞いていまして、これは1日五、六コマをこなしている状況になります。まさに6コマ、6時間授業になれば、落ち着いて仕事をする時間は勤務時間内に25分しかないというふうに言われています。ある教員の1日の働き方の状況について聞いています。もう朝から8時前には出勤し、5分休みには連絡帳コメントを書いて、宿題のチェック。中の20分休みには長縄タイムを児童と一緒に校庭に出る、それからまた次の休み時間には子どもの質問に答える。給食の時間もおかわりをする子どもがいるのでよそい、その間に宿題の丸つけをし、連絡帳のチェックをし、声かけする、だから5分ぐらいでかき込むというんですね。本当に大変短い休憩の中で、全くトイレにも行かずに休憩ができないという状況を聞いています。私は意識改革やこうした業務改善も大事だと思いますけれども、やはり教員そのものを増やすことが必要だと思います。そのためには、1人の先生が見る子どもの数を少数にしていく、少人数学級の拡大が必要だと思いますし、今国が35人学級を始めました。しかし、この拡大がさらに必要だと思いまして、国に求めていただきたいと思いますがいかがでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   少人数学級につきましては、授業や生活指導の面できめ細かく児童・生徒を見ることができるため、現在算数、数学、また英語の授業などで取り入れられてございます。加えて、授業を受け持つ教職員の業務の軽減が見込まれますけれども、少人数学級を実現するためにはさらなる教職員の増員、施設の整備が必要でありまして、様々な課題に対応する必要もあるところでございます。今後につきましては、社会全体での教職員不足の課題解消のために、国や東京都の動向を注視しながら、教育委員会としても教職員の働き方改革の推進に努めてまいります。 ◆山内えり   教員増が必要だということの認識は共通、共有していると思うんですね。教員不足の解消には課題が残るというお話でした。国は35人学級を始めましたけれども、やはり杉並区のように区で教員を配置している独自の自治体もあります。区で例えば採用するなど、様々な本気で正規の教職員を増やす、こういう姿勢が私は必要だと思います。そうしなければ、長時間の残業は避けられないと思うんですね。もう1日くたくたで帰って、また翌日疲れが取れないままに5時前に起きて、また翌日の準備をせざるを得ない。こういう先生たちの声を本当にたくさん聞いてまいりました。教員の長時間労働による最大の被害者は子どもたちです。35人学級の完全実施まで、あと2年です。35人は多過ぎると思います。一人ひとりの子どもに向き合うには、さらなる拡大が必要だと考えます。少人数学級を拡大、国に求めることを改めて求めまして、私の総括質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、山内えり委員の総括質問は終了いたしました。  次に、いわい桐子委員、お願いいたします。(拍手) ◆いわい桐子   共産党の総括質問を続けさせていただきます。板橋区は、基金、それから起債の活用方針を新たにこの2月に発表しています。そこで、その基金については新たな方針は今後もさらに積み上げて、その積み上げる上限を引き上げるものになっています。そこで、基金について質問します。私のほうでは、過去の計画がどうだったのかということの視点で質問を行います。資料をお配りさせていただきました。資料の1ページをご覧いただくと、この資料は、今回活用方針として示されました10年前、前の活用方針の計画で平成29年に策定された基金及び起債活用方針の中の一部を皆さんにお配りしています。平成29年策定のこの方針で、基金を積み立てる額の根拠という立場でこの資料が示されました。その平成28年度以降の普通建設費の計画事業費、基金の繰入額が結果どうなったのかということをお示しください。 ◎政策経営部長   平成28年度から令和4年度までの普通建設事業費の決算額ですが、総額でおよそ1,192億円、基金繰入額につきましては、義務教育施設整備基金が約37億円、公共施設等整備基金が総額でおよそ50億円という状況でございます。 ◆いわい桐子   総額を聞いたわけではなかったんですけども。要するに毎年度、平成28年度は普通建設費が128億円かかるとか、こういうことを基に積立額を計算、積立額を示してきたんだけれども、実際には平成28年度は建設費は18億円増えて、29年度は14億円増えて、見通しより30年度は44億円下がっているんですね。だから、当初積立ての根拠として示してきた計画事業費そのものが大幅に乖離していると思います。次に、平成29年からこの計画の中で、平成29年の基金及び起債活用方針の中では、29年から10年間で義務教育……私のお配りした資料の2ページ目をお開きください。この資料は、平成29年の活用方針から算出をいたしました。一番左の表の義務教育施設整備基金、義務教育費の下に書いてあるように、当時の計画では活用の見込みは年平均30億円、積立額は年平均20億円というふうに示してきました。実際には、この平成29年から見て分かるように、活用は年30億円と言っていたのが、7年間の平均で見ても3.7億円と。積立額は年間29億円と言ってきたのが、実際には年間47億円以上も積み上げてきたという結果になっています。公共施設等整備基金で見ても、年平均活用する金額も積み立てる額も平均20億円というふうに言ってきたんです、当時。それが、実際に結果を開いてみると、年間一番右に平均がありますけれども、取り崩した額は6.7億円と、積み上げた額は20億円を超えて34億円という額を積み上げてきたわけです。こういう乖離が生じたことの理由についてお示しください。 ◎政策経営部長   基金及び起債活用方針において、まずはいたばしNo.1実現プラン2018に掲げます建設事業の着実な推進と財源を明らかにするために、平成29年2月に策定したところでございます。その後、No.1プラン2021の策定に合わせまして令和2年に改定して、そこで義務教育施設整備基金、公共施設等整備基金の繰入額を50億円から110億円に見直したところでございます。その見直しの直後に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けまして、1年前倒して改訂したNo.1プラン2025において、新規着工の計画事業を原則先送りしたということが大きく乖離を生じさせる要因になっているというふうに考えております。 ◆いわい桐子   今見直ししたとおっしゃいましたけども、見直す前の段階でもう取崩し額、活用している金額、それから積み上げた金額が大幅に乖離しているわけです。だから、はなから出してきた根拠が大きく崩れているんだと私は思うんですよ。それを根拠に積み上げてきたわけです。そして、こうした乖離が生じているという状況がありながら、それを前提に積立てを続ける、今回の新たな計画で積立てをさらに引き上げるということは間違いではありませんか。 ◎政策経営部長   今回、新たに見直しました基金・起債活用方針では、公共施設等のベースプランで示しました将来ライフサイクルコストの試算に基づいて、現行の基金残高と今後の事業量を踏まえまして、活用の考え方、積立ての目安を示したものでございます。乖離が生じていることを踏まえて、その現状を基に将来コストを見込んで、必要額とともに安定して事業が執行ができますように、適宜計画を見直しながら基金を活用していく考えでございます。 ◆いわい桐子   結局、今回ベースプランというけれども、普通建設費の金額の出し方はこれまでも変わっていないんです。この前回の計画のときにも、結局築年数を並べた表で面積で換算するという事業計画費なんですよ。それを根拠にやってしまえば、実際の建設事業計画とが乖離するのは当然だと思うんですよ。それをベースに積立額の上限をどんどん引き上げていったら、本来区民に使うべきはずのお金が結局積み上げるほうに回っちゃうと。そういう構造が、今の結果の1,300億円という事態の基金総額になったと私は思います。この計画については見直しが必要だと思っています。続いて、物価高対策について質問を行います。区の予算概要の16ページに示されました物価高謄対策のための区民・区内事業者支援事業一覧を見ても、ここには新規事業が一つもありません。なぜ実施しないんでしょうか。 ◎政策経営部長   物価上昇は、景気浮揚に必要な現象でありまして、従前のような急激な高騰の際には積極的な対策を講じる必要があると考えますけれども、この段でさらに踏み込んだ支援策を講じるところまでは至っていないという認識でございます。これまで急激な物価高騰への対応としまして、種々対策を展開してきましたけれども、令和6年度当初予算編成に当たっては新規事業にこだわらず、これまで実施してきた事業を充実、継続することとしたところでございます。なお、令和6年度当初予算には計上しておりませんけれども、いたばし生活支援臨時給付金の早期支給に向けて、国の動向を見ながら準備を進めておりまして、引き続き柔軟な対応を図っていく考えでございます。 ◆いわい桐子   今、臨時給付金についてそういうふうにおっしゃるんだけれども、実際区が拡大した部分について、国はさらにその部分も対応できるということで、お金が来るって分かったって、新たに拡大していくことを努力はしてこなかったはずなんですよね。もっとやるべきことがあったと思います。それから、物価高対策は前年と同様にやっていくってことなんだけども、もういい加減学校給食無償化の費用まで、この物価高対策と言い張ってここに盛り込んでいるけれども、もう学校給食無償化だけで15億円なんですよ。物価高対策の金額からすれば、この学校給食等を物価高って考えていること自体が私は間違っていると思うんですよ、本当に。今この間の急激な物価高じゃないとおっしゃるけども、急激な物価高以後生活が厳しい実態が続いているんですよ。今も、私は新たな区民の暮らしへの支援策がもっともっと必要だと思います。今日お配りした資料の3枚目に住宅基金条例がございます。この中の一文に、第5条で家賃助成その他の住宅対策事業の経費に充てるため、処分することができるというふうにあるように、私は使える基金はきちんと区民のために活用していく必要があると思っています。例えば、この住宅基金で見られるように家賃助成にも使えるわけです。だったら、この間の実態からすれば、この家賃助成、非正規雇用の多い青年層や単身の女性とか、そうした方々への家賃助成を実施する、こうしたことが必要なんじゃありませんか。 ◎政策経営部長   ご指摘いただきましたとおり、条例上は基金の運用から生じる収益を家賃助成、その他の住宅対策事業の経費に充てることができるとされておりまして、現在は、区では区営住宅の改築事業に充てているところでございます。基金を活用した家賃助成につきましては、区営住宅の改築、改修、維持管理など、将来負担を考慮すると現時点で実施を検討する考えには至っていないところでございます。 ◆いわい桐子   結局、先々のお金に使いますって言うけれども、今困っている人への使える基金を活用していないってことだと思うんですよ。この間のコロナのときに広がりました生活困窮者住居確保給付金。あの利用実績を見ても、全部で950件も利用があって、そのうち20代は最も多くて272件です。30代と合わせると529件で、その半数以上が若い世代が使っているんですよ。それほど、家賃の問題で困った事態が生じたってことなんです。でも、期間が限られているから、これ以上使えなくって、結局おうちを手放したという人も生まれています。そういうことから考えると、私は今こそ家賃助成を実施すべきだというふうに思います。ぜひ検討をお願いしたいと思っています。続きまして次の質問に移ります。区の障がい者施策から見ていきたいと思います。お配りした資料の中に、障がい者の窓口がどう変わるのかという資料を配らせていただきました。この間、板橋区の福祉事務所等の組織改正の中で、障がい者サービス、障がい者、障がい児者支援のサービス窓口が大きく変わるということになりました。この資料を見ていただくと、区の福祉事務所のあり方の資料には、手続の集約、ワンストップ化が図られるというふうに組織改正のあり方の中で示してきました。区長も、施政方針で障がい者支援の一体化ということをおっしゃってきましたが、この資料を見ていただければ分かるように、障がい者支援についてはワンストップにはならないというふうに考えますがいかがですか。 ◎福祉部長   今回の組織改正により、障害者手帳の申請業務を新設する障がい相談係に集約し、手帳交付までの期間短縮など、区民サービスの向上を図るものであります。同様に新設する障がい児支援係では、障がい児の支援機能を本庁舎に集約し、通園相談や就学相談など、子どもの成長過程に合わせた一貫した支援を一つの建物内で行うというものであります。障がい者へのサービス提供につきましては、相談窓口を健康福祉センターにすることで、障がいの種類にかかわらず、福祉と保健の両部門が連携するとともに日常の健康についても相談できる体制を整備いたします。以上により相談と支援の質を向上させ、障がい者やその家族に寄り添った事業を展開してまいります。 ◆いわい桐子   私が聞いているのは、ワンストップ化が図られるというふうに言っているけれども、ワンストップにならないんじゃありませんかということを聞いているんです。いかがですか。 ◎福祉部長   先ほどの答弁の中でも、障がい児支援係についてはワンストップで、また通常のサービス提供、これのほうが申請よりかは時間が長くかかる、要は長期間にわたるものなんですが、そのときに障がいをお持ちの方の中には、障がいに起因しない健康の問題を抱えている方もいらっしゃいます。そういった方が、障がいについての相談と健康についての相談を一つの建物、健康福祉センターでできるというのは、これも一種のワンストップであるかなと思うところであります。また、手帳の申請につきましては後天的障がい者、いわゆる事故や病気などで障がいを負うことになった方というのは、社会的属性が変わることがよくあるわけですね。そうなったときに、職を失うという方もいらっしゃいます。そのとき、一番必要なのは税、それから社会保険料の納付の手続が変わってくるわけです。そういったものも一遍にできるというところで、一つの建物でできるというところで完結したサービスというふうに私どもは捉えております。 ◆いわい桐子   そんなことは聞いていないんです。今回の改正でとりわけ深刻だなと思うのは、精神疾患の方々が手帳と相談を一緒にできるように健康福祉センターに一括したと今おっしゃったけれども、それは高島平と上板橋の健康福祉センターには障がい部門を置きませんから、そこの方々は同じ施設でできないんです。同じ板橋区内なのに、一括になる人と、両方に行ってねという人が出てくるわけですよ。全然ワンストップじゃないじゃないですか。それから、児童に至っては、もうほとんど精神の手帳とか手続は健康福祉センター、5か所でできますけども、それ以外の2つ、手帳、手続、取得、相談支援も全部本庁舎にまとめるわけですよ。今まで赤塚支所で全部手続が済んでいたお子さんまで本庁舎にまとめるわけですよ。これがどうして便利になるのかと私は疑問でなりません。区の言うワンストップサービスというのは、窓口を一つにするということなんでしょうか。5か所で、何でワンストップの利用ができないんでしょうか。 ◎福祉部長   今回の組織改正により、障がい部門におきましては相談と支援の質の向上を図るものでございます。この組織改正により得られた知見を今後の体制に反映させていくことになりますが、その中で委員ご指摘の相談窓口の数についても検討を進めてまいります。 ◆いわい桐子   結局、福祉事務所の3か所を増やせないという問題がこういう何かねじれた形のサービスの変更になったんじゃないかと思えてなりません。区は、こども家庭センターの機能も、児童館における中高生の居場所の支援強化も、健康福祉センターの5か所のエリアにこだわって、支援を強化するというふうに言ってきました。福祉事務所だけ3か所に固執する、こういう状態が5つの圏域で子育て支援強化するという区の考えからも逆行するんじゃないかと思うんですけども、いかがですか。 ◎福祉部長   今回の福祉事務所の制度改正につきましては、区全体を一つの管轄区域とし、既存の3か所の窓口いずれにおいても生活保護や母子生活支援などの相談や申請ができるよう、区民の利便性を高めるものであります。福祉に係る相談窓口の拡充につきましては、今回の転換による効果を測りつつ、今後の生活保護受給者数の推移などを踏まえ、引き続き検討を行い、柔軟に対応してまいります。 ◆いわい桐子   結局、福祉事務所だけは3か所を維持するということなんですけども、障がい者やその家族の方々がずっとワンストップサービスをやってほしいと求めています。それは、もう身近なところで車椅子、いろんな移動の支援も必要って方々に対して、本庁舎で一括で集めるとかじゃなくて、自分の住んでいる身近なところでワンストップサービスが受けたいというのが要求です。それができないのは、この間のもう職員を増やさない、公共施設の面積を抑制するという考えがあるからではありませんか。 ◎政策経営部長   区は、これまでも持続可能な区政経営を実現していくために、区民ニーズや社会情勢などに的確に対応した効率的、機能的な組織に適宜、再編を行っているところでございます。今回の検討におきましても、当然人件費の抑制や面積抑制を前提に検討を進めているものではございません。まずは、区民サービスの向上を実現するために必要性や効果等を十分に精査、検討した結果でございまして、今回の改編によりその効果が見込めるものというふうに考えております。 ◆いわい桐子   では、伺いますが、今回の組織改正で板橋区は福祉事務所の職員配置を、職員の負担を減らすために1対80にすると、それを実現するというふうに言ってきました。お配りした資料の5ページに、この新年度の生活保護の配置数が掲載されています。1対80を実現したというような、さも実現したと思われるような資料でございますが、実際には今まで計算に入っていなかった面接相談員までその数に入れ込んで計算した結果1対80なりましたという表なんです。でも、実際はこれまで1対87だというふうに区が答えていた実数は、ケースワーカー数だけで計算した数です。そういう状況で、今回の実際の数、実際にケースワークをする人の数で換算すると1人当たり86.6世帯と、全く1対80なんかにはなっていないわけですよ。もうごまかし、まやかしじゃないんですか。抜本的な人員増を行わなければ、福祉事務所の職員の負担は変わりません。人員減とか、面積減とか、そういう方針もやめて、必要な職員を増やす、必要な福祉事務所は4か所、5か所目を造っていく、こういう方針に切り替えるべきだというふうに思いますけども、いかがですか。 ◎福祉部長   今回の改正での業務集約により生じた資源を面接相談員とケースワーカー、いわゆる社会福祉法に定める現業員が担う業務に充てることで、受け持つ被保護者世帯数を法で規定する標準数といたしました。ご指摘のように、若干の問題ではあるんですけれども、福祉事務所の業務が移管以来の改革でありまして、区民へのより丁寧な支援につながる大きな一歩であると考えます。今後も多方面からの検討を進め、地域共生社会の実現に向けて、職員の業務負担の軽減を図るとともに包括的な支援体制の構築に取り組んでまいります。 ◆いわい桐子   もう区として、福祉事務所のケースワーカーの方々へのアンケートを実施していると思うんです。その内容を見ても、本当に切実な声が寄せられているじゃありませんか。そういう職員の負担をどう軽減していくかということが、ひいては区民のその相談にどう充実に応えられるかということにつながるんだと思うんです。私は、真剣に福祉事務所の箇所数を、健康福祉センターと少なくとも同様の5か所のエリアの圏域に変えていくことが、いろんなサービスにつながっていくし、ワンストップサービスの実現にもつながると思うんです。ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。  続いて、一人ひとりに寄り添った障がい者支援について質問を行います。この間、様々な区の事業の変更等がございますが、障がい者への情報提供と周知の仕組みづくりについて伺いたいと思います。この4月から、プラスチックの資源化について、点字等で視覚障がいの方から自分たちはどうすればいいですかという問合せがありました。しかし、区のほうとしては、点字の案内はつくりませんというふうな回答でした。知的障がい者や区の案内を見られない、読めないという人に対して、どういうふうに案内をしていくんでしょうか。 ◎資源環境部長   プラスチックの資源化の周知啓発は、チラシやポスター、説明会資料等の紙媒体のほか、区公式サイトに文字情報を掲載しており、視覚障がいのある方には区公式サイトの音声読み上げ機能をご利用いただきたいと考えております。なお、プラスチックを含む資源ごみの出し方、分け方の一部については、今年度発行されたいたばしくらしガイドにおいて、令和6年4月開始と注釈をつけて掲載しており、イラストなどを除き点字版において点字化されているところでございます。このほか、分かりやすく区民に伝えるため、ハンドブック等においてイラストを多用するなど工夫をしているところでございます。 ◆いわい桐子   くらしガイドを見ましたけども、プラスチック資源化の説明は僅か一行なんですよ。分からないと思います。それから、この間そういう意味では、障がい者の方々も含めてご案内が必要だったと思うんですけども、給付金、臨時給付金とか、コロナの緊急のワクチン接種とか、そうした臨時のご案内について、視覚障がい者や知的障がい者などへの適切な案内ができたんでしょうか。また、区の個別避難計画づくりも今進められていますけれども、避難計画をつくります、どうですかという案内さえも普通の文書で送られています。漢字が読めないという人に適切な案内ができてきたんでしょうか。こういう課題にどう取り組んでいくのかが問われていくんじゃないかと思っています。取組ごとに担当の所管がやるのは難しいなというふうに感じています。障がい者部門が中心になって、ルールづくり、仕組みづくりを行っていく必要があるんじゃないでしょうか。 ◎福祉部長   障がいの有無にかかわらず、必要な情報を適切に取得・利用できることは当然重要でありまして、これまでも点字や音声コードなど、多様な情報提供方法について庁内で共有をしてまいりました。今後の各事業の周知方法につきましては、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、障がいに配慮した適切な手段を選択できるよう、各所管への支援と全ての職員に向けた周知啓発を図ってまいります。 ◆いわい桐子   こういう案内を新たに出しますというときに、相談に乗ってくれる部署が必要なんだと思うんですよ。それぞれで考えてくださいねというだけでは進まないと思っていて、それこそ福祉事務所、生活保護を受けている知的障がい、愛の手帳4度の方からもしょっちゅうお問合せが来るんですけども、福祉事務所から来る難しい文書がそのまま送られてきて、もう怖くて開けられないと言って封筒を開けないまま進んでいるわけですよ。そういう状態がずっと続いているんです。こういう問題をどうやって解消するのか、もっと積極的な対応が必要かと思うんですけどもいかがですか。 ◎福祉部長   当然、ユニバーサルデザインを所管する所管課が障がい政策課となっております。庁内においては、そこにご相談いただければ適切な方法を考え、今いわい委員のご指摘があったような、ただ単に漢字に平仮名を打てばいいという話ではなくて、障がいの種別によって理解度というのも違ってまいりますので、そういったように対応した丁寧な説明、注意書きができるようにこれからも心がけてまいります。 ◆いわい桐子   ぜひ具体的に、庁内どこの部署がどんな案内が必要になっても対応ができるようにしていただきたいし、その障がいによってそれに適した案内の仕方ということがあると思うんです。加えて、一人ひとりの理解度が違うというのはおっしゃるとおりで、漢字を平仮名にしてくれれば読めるし理解できるという人もいれば、平仮名にしてもその中身の意味が分からないという人もいます。ぜひ個別の対応ができるように各部署にも徹底していただきたいし、分かっている方には丁寧な別のその人に合った文章をつくれるような仕組みをぜひお願いしたいと思っています。続いて、ひとり暮らしの方へのサポートを強化していただきたいということで質問をしたいんですが、皆さんにお配りした資料で、横浜市から提供していただいた6ページ、7ページの資料があります。横浜市では、単身の障がい者の方々に衣食住、健康管理、消費生活、余暇活動、あらゆる部分において相談や助言活動、そうしたきめ細やかな、かゆいところに手が届くと向こうの方もおっしゃっていましたけども、という支援をするということで、障害者自立生活アシスタント事業というのを行っています。すごく大事な支援だなと思っていますが、ひとり暮らしをしている障がい者の方々って、思っている以上にいると私は思っているんですけども、その把握が必要かと思いますが、各障がい種別ごとにひとり暮らしの方がどれぐらいいるか、区は把握しているんでしょうか。 ◎福祉部長   障がいのある方への寄り添った支援を実施するにおきまして、家族状況の把握が必要であると認識しております。特に親亡き後のひとり暮らしが想定される障がい者には早い段階で相談に応じているところでございます。しかしながら、障がいの種別は多様でありまして、その生活実態も様々であるため、障がい種別ごとのひとり暮らしの方の人数の把握には至っていないところです。 ◆いわい桐子   ぜひ把握していただいて、支援策を打ち出していただきたいと思っています。横浜市の支援は、この7ページを見ていただくと分かるんですけれども、自立支援法の仕組みでは助けられない部分があると。なので、横浜市のその隙間を埋めるという形でアシスタント事業を行っているという、その比較した資料も頂きました。このように障害者自立支援法の枠では、もう対応が追いつかないという部分について、市としてその必要性を認識して事業を行っているということが私はとても大事だと思うんです。この間、国も障がい者支援に対して、施設入所ではなく地域でということを繰り返し言ってきました。しかし、こういう支援がなければ、私はひとり暮らしをしていくことは、ちょっと支援があればできるという人も1人で暮らすことが難しいという状況になっているんじゃないかと思うんです。ぜひこうしたこの隙間を埋めていくと、一人ひとりに寄り添った支援をしていくということを検討していただきたいんですけども、いかがでしょうか。 ◎福祉部長   現在、ひとり暮らしの障がい者の方につきましても、福祉事務所の障がい者支援係や居宅介護事業所、通所施設、計画相談事業所が相談に応じ、就労中の方であればハート・ワークなどの支援機関が相談に応じているところであります。しかしながら、委員ご提供のような相談から具体的な支援を丸ごと行う横浜市の単独事業のような制度は、板橋区に存在しておりません。障害者総合支援法の対象とならないひとり暮らしの障がい者が地域で生活するに当たり、生活を丸ごとサポートするサービスの必要性を踏まえ、残念ながらちょっと今すぐというわけではないですが、今後の研究課題とさせていただきます。 ◆いわい桐子   ぜひ、もう既にひとり暮らしの方がいらっしゃるんですね。私も先日会って驚きましたけども、トイレに入ったら緩んでいた入れ歯が流れちゃったと。ご飯が食べられない、どうしたらいいかと電話を受けて、いろいろ聞いたけども対応してくれるところはないわけですよ。結局、私のほうで過去に行った歯医者はどこかということを調べて、歯医者さんに相談して歯医者さんがやってくれたから、何とか2日後、翌日にはご飯が食べられるようになったんですよ。でも、どこに相談したらいいか本人が分からないわけです。そういう状況であったり、実際には計画相談とかにつなぐ際もひとり暮らしの方がヘルパーさんに頼みたいと言っても、計画相談事業所を愛の手帳4度の方に自分で探せと言うわけですよ。電話でどうしたらいいか分からないと言うから、結局一緒に電話するわけです。そういうことをしなければ、ひとり暮らしの支援にもつながらないって今の仕組みを、私は区として点検して見直していく必要があると思いますし、これはもうのんきに研究とか言っている場合じゃないんですよ。ぜひ直ちに検討を始めていただきたいと思います。  続いて、区営駐輪場の話を質問したいと思います。自転車駐車場に指定管理者制度が導入されて、もう2年という状況で質問をさせていただきます。指定管理者制度が始まって、私の地元の高島平では高島平駅西口や西高島平駅で当日利用が、もう急激に足りないという声が非常に相談が増えました。この不足にどういうふうに応えていくんでしょうか。 ◎土木部長   社会活動が日常を取り戻しつつある中、通勤・通学等での自転車利用者が増加傾向にございます。内訳としましては、定期利用申請の伸びに対し、時間利用の伸びが高いことが自転車駐車場を運営しております指定管理者から報告されております。こうした状況を受けまして、当日利用分の駐車スペースの増設について、指定管理者と協議を続けてまいりましたが、高島平駅西口、それから西高島平駅、アルファベットのEエリアとも、3月下旬以降、準備が整い次第、機器の設置工事が着手できることになりました。高島平駅西口につきましては69台、西高島平Eエリアについては12台の増設を予定しまして、4月から5月にかけてお使いになれるようにする計画になっております。 ◆いわい桐子   非常によかったです。ありがとうございます。こうした声が区内あちこちで起きていると思うんですね。どこへ行っても駐輪場が予定どおり使えなくなったというような声が出てきたという状況が生まれていると思います。この高島平駅、西高島平駅については、もう1年以上前から不足の声が上がっていたんだけども、ようやく今回ちょっと増えるということでほっとしていますが、今後も需要の伸びによっては増やしていく必要があると思っています。それから、この指定管理を導入して2年ですけれども、指定管理を導入する前は283人働いていたシルバーの労働人員が99人も減少した結果になっています。労働時間は50.2%と半分減少したということを聞いています。区は、このことを把握しているんでしょうか。それから、基本協定でうたっている区内高齢者の雇用促進という問題とは逆行するんじゃありませんか。 ◎土木部長   ニーズに合った駐車設備については、今後とも努力していきたいと思います。区内高齢者の雇用促進については、労働人口の不足する社会状況において、有効な手段の一つだと認識しております。区営自転車駐車場とシルバー人材センターとの委託契約に限っての労働時間の令和3年度との比較につきましてはマイナス50%強というふうに把握をしておりますが、雇用の状況については広く高齢者の労働意欲と労働機会の関係において評価すべきものと考えております。現自転車駐車場指定管理者におきましては、シルバー人材センターとの委託契約以外に労働意欲を持つ近隣に居住するご高齢の方など20名近くと直接雇用契約も結んでおりまして、業務委託とは異なりまして、業務に適した人材を選定できるということで、人材の持つ能力の活用ですとか、それに伴うサービスの向上にも寄与しているところでございます。 ◆いわい桐子   それから、今のでは十分じゃないですけども、シルバーの人の問題では、区からの委託などで、年度途中に最低賃金が改定された後の賃金保障がないという問題が従来からありましたけれども、それについて区はどういう対応をするんでしょうか。また、この再委託の駐輪場ではどういう対応になるのかお示しください。 ◎政策経営部長   シルバー人材センターとの委託契約における単価設定でございますけれども、基本は最低賃金ということで、従前は年度途中での改定は行わずに翌年度予算に反映するという形でございました。令和6年度は、昨今の労務単価の動向、それから人員確保の観点から、シルバー人材センターと協議を重ねた結果、当初予算から過去5年の最低賃金の平均上昇率を加算して、単価を設定しているところでございます。 ◎土木部長   区営自転車駐車場の指定管理におきましては、指定管理に必要な費用を区が算出をいたしまして、指定管理によるその他の収入を差し引いた額を指定管理料として支払いますが、人件費につきましては、社員のほか、非正規職員を含めた人件費として、年度当初に計上しております。年度途中に不測の事態が発生し、収支に大きな影響を生じるような場合には、指定管理者は区に協議を申し出る規定がございますけれども、令和4・5年度とも協議申し出はなく、資金計画に支障を来す状況にはなかったと認識しております。また、指定管理者とシルバー人材センターの契約につきましては、事業の委託契約でございまして、指定管理者と同センターの会員は指揮命令を行ったり、賃金交渉を行ったりする関係とはなってございません。指定管理者がシルバー人材センターと結ぶ委託契約の内容につきましては、相互の協議により決定することとなっておりまして、区が直接関与することは適当ではございませんが、これまで、また今後とも違法・不当な行為が行われることがないよう、関心を持って見守っていく認識でございます。 ◆いわい桐子 
     見守っている場合じゃないんですけども。区のほうの直接委託の部分については、新年度から最低賃金を見通して4月から組んでいくということは非常によかったなと思うんですけども、そもそも最低賃金で見込んでいくというもう考えをやめたほうがいいかなと思いますが、問題は再委託の駐輪場はその枠から外れて、区としてはお願いするだけと。見守っていくというのは問題外だと思うんですよ。同じシルバーさんなのに、最賃が引き上がったときに上がる人と上がらない人が出てくるわけですから。それは、同じ区の施設としておかしいと思うんです。結局、そういう状況で、区営の施設にかかわらず、再委託のため最賃問題も指定管理者にお願いするしかできないと。しかも、高齢者の就労確保はどんどん後退したと。区営駐輪場への指定管理者制度の導入は、結局失敗だったんじゃないかというふうに思えてなりません。駐輪場における指定管理者制度はもう見直したほうがいいんじゃないでしょうか、いかがですか。 ◎土木部長   区営自転車駐車場に限ってのお話になってしまいますけれども、指定管理者制度を導入するに至った最も大きな要因は、電子機器によるキャッシュレス化やリアルタイムの情報提供、24時間利用化でありまして、これを否定することは到底利用者の理解を得られないものと考えております。仮に指定管理者を排除いたしました場合、区の職員による直営もしくは企業委託による運営となりますけれども、多額の一時的経費を投じての機械化、電子化は避けては通れないところとなっておりまして、委員のご心配の高齢者の雇用の改善には残念ながらつながらないと考えております。 ◆いわい桐子   全くもっておかしいんだけども、区が直接キャッシュレス決済を導入するということは可能だと思いますよ。それをしないで、結局雇用については再委託って仕組みになってしまうわけですから。どんどん間に入っていけば、働く人のもらう賃金にも結局影響するわけです。しかも、駐輪場でいけば5年指定管理だから、指定管理者が変わってしまえば今の機械は全部撤去することになるんですよ。そんなこと無理だと思いますよ。だから、指定管理の5年間という期間で利益を上げなきゃならないという仕組みを導入してしまえば、私は今のキャッシュレス決済だって全部引き上げることになるんだから、サービスがよくなるというふうには思えません。ぜひ駐輪場については指定管理者制度を見直す、少なくとも総括をしっかりやっていただきたいと思います。  最後に、高島平のまちづくりについて質問します。この間、区のほうで示してきた中で、住民の方々からは、旧高七小の跡地に110メートル物が建ったら困ると。ビル風の問題、日照権の問題、非常に不安だという声が上がっています。それから、資料でお配りしました一番最後の8ページにありますけれども、この区の高島平地域交流核形成まちづくりプランの案の17ページに載っている地図ですけれども、これは旧高七小と隣の分譲団地の間の道路を高島通りまで突き抜けるという整備計画で、私はこれについても住民から今まで車が通り抜けないから安心だったのにと。こういう道路を整備されたら困るという声も聞いています。この間、区議会の1月の都市建設委員会で示したこのプランでは3月には策定となるスケジュールが示されていますが、3月策定の段階で構造物で決定するのは高島平駅前のペデストリアンデッキ、これと旧高七小跡地に110メートルの高層住宅を建てるということを決めるのかどうかをお答えください。また、決定や設置までのプロセスについてどういうふうになるのかお示しください。 ◎まちづくり推進室長   区は、高島平駅前の交流核におけます都市づくりの基本方針や実現方法、あるいはスケジュールを具体化いたします高島平地域交流核形成まちづくりプランを今月中に策定し、来年度から高島平のまちづくりは実行期に移行することになります。プランでは、交流核の形成に資する取組といたしまして、ペデストリアンデッキの整備方針や建築物の高さの最高限度を含みます地区計画の誘導イメージを記載しているところでございますが、個別の構造物等に関する記載は予定していないところでございます。来年度以降、プランの実現に向けまして、法令に基づく地区計画の策定手続を進めるとともに、デッキを含む個別の構造物や建築物については、全体の方針を踏まえながら順次必要な時期に整備内容を具体化してまいります。 ◆いわい桐子   これから地区計画をつくるというご説明なんですけども、今回の地区計画づくりは区とURだけで地区計画をつくっていくというふうに聞いていますが、本来なら住民参加でその地区計画を行っていく必要があるんじゃないでしょうか。 ◎まちづくり推進室長   地区計画につきましては、地区の課題や特徴を踏まえまして、目指すべき目標を設定し、その実現に向けて土地利用や建築物の整備等に関する方針やルールを都市計画に位置づけて、まちづくりを誘導する手法になります。区では、交流核形成まちづくりプランにおきまして、駅周辺にふさわしい都市機能の集積や空間形成の考え方を示しながら、2年間にわたる策定期間において、説明会あるいはパブリックコメント等を実施し、意見をお伺いしてきたところでございます。地域の様々な課題や強みを踏まえまして、高島平地域のまちづくりを進めるには区が主導的な役割を果たしまして、方向性を明確に示すべきものと考えております。今後も適切に住民の方々のご意見を伺いながら、地区計画の策定を進めてまいりたいと考えております。 ◆いわい桐子   この間も説明会、それから高島平地域まちづくり連絡会とかいろいろやってきました。それも長いことこの計画は議論していますから、まちの皆さんにしてみれば、一体何がいつ進んでいくのかといってきた計画だと思うんです。この間、ようやくその動き出したまちづくりの問題について、説明会をやったり、連絡会をやったりするけども、どこに参加した人たちからも、自分たちの意見が次に出てくる案に反映されないと。結局、区が言う説明会も連絡会もガス抜きなんじゃないのという指摘が非常に高いんですよ。だから、説明会で説明するとか、意見を聞くとかということじゃなくって、区と住民が同じテーブルに座って地区計画をつくっていく必要があると思うんですけども、いかがですか。 ◎まちづくり推進室長   地区計画につきましては、都市計画法等の関係法令におきまして策定手続のプロセスが定められております。原案や案といいまして、案の策定の段階ごとに法令に基づく説明や意見募集を行っていくこととなります。区では、今月末の交流核形成まちづくりプランの策定後、来年度に地区計画の素案を取りまとめまして、近隣住民を含みます区民の方々に丁寧にご説明した上で、ご意見を伺い、適切に反映していく予定でございます。その後、法令に基づき、地区計画の策定手続を進める中で区民の方々のご理解が得られるよう、まちづくりの方向性や考え方を適切に示しながら、ご意見を収集してまいりたいと考えております。 ◆いわい桐子   だから、説明やご意見を伺うといって、住民の皆さんからは、その実が実ったことがないという反応なわけですよ。先ほど言ったように、110メートル物を造るというのは非常に困ると。ビル風の問題がどうなるのか、日照権がどうなるのか。そういう問題や先ほどお示ししました車道が整備されるというのは、もう今までずっと車が通り抜けないから子どもたちを安心して遊ばせられる場所だと言ってきたところに、今度は車道が入るとなったら抜け道になっちゃうと、皆さんすごく心配しているんです。こういう計画に対する意見を、賛否を、近隣住民はいつどこで意見表明していけばいいんですか。 ◎まちづくり推進室長   今後も説明会あるいはその他の意見表明の場というものが考えられると思いますので、その場でご意見をおっしゃっていただいて、それにつきまして区のほうで検討させていただきたいというふうに考えております。 ◆いわい桐子   皆さん言っているじゃないですか。だから、もう説明をする、意見を聞くというんじゃなくて、ぜひ住民と一緒に同じテーブルに座って、計画を練るということを取り組んでいただきたいと思います。最後の質問として、この間この高島平のまちづくりの計画で、公共施設の面積を減らさないというふうに言ってきました。その点について変わることがないかということが一つ。もう一つは、この間区の計画でやってきたことを見ると、民間の施設の中に間借りするんじゃなくて、公共施設をきちんと区として必要なだけ増やして、区として単独で整備していく必要があるというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。 ◎まちづくり推進室長   区が令和4年2月に策定いたしました高島平地域都市再生実施計画におきましては、現況の機能の充実に加えまして、集約・複合化による総量抑制やサービスあるいは機能の向上を基本といたします公共施設機能の再整備の方向をお示しさせていただきました。さらに、現在策定中の交流核形成まちづくりプランにおきましては、公共施設を高島平駅前の拠点エリアに立地することを基本に置きまして、まちづくりと連動して更新し、地域の魅力や価値あるいは生活の質を高めていく視点を追加させていただきました。公共施設の規模や整備方法につきましては、現在決定している内容はございませんけれども、今後各施設の特性や区民の方々の利便性を考慮させていただきまして、高齢者や子育て世代など、ターゲットを明確にした上で民間誘導のあり方を含めて検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆いわい桐子   減らさないって、今までずっとそこは守ってきたんですよ。今後は減らすことも含めて検討するってことなんですか。私は、B用地の結果を見ても、もう税金で高額で買った区有地を手放して、結局床面積をちょっと確保して公益エリアなんて言っているやり方を見ても、私は区単独で公共施設等を造る必要があるというふうに思うんですけども、いかがですか。 ◎まちづくり推進室長   再生実施計画の中でも、やっぱり現況機能のその充実に加えまして集約・複合化による総量抑制、あるいはサービス機能の向上を基本とするというふうに考えておりますので、減らす、減らさないにつきましては総合的な総量抑制の中で考えていく……。(拍手) ○委員長   以上で、いわい桐子委員の総括質問は終了いたしました。  これをもちまして、総括質問を終了いたします。  次に、日本維新の会の総括質問を行います。  小野ゆりこ委員、お願いいたします。(拍手) ◆小野ゆりこ   これより、日本維新の会の総括質問を行います。質問に先立ち、元日に発災した能登半島地震の被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。現地の皆様の安全と一日も早い復興をお祈りいたします。通告に従い、質問に入らせていただきます。令和6年度の板橋区当初予算案は、皆様からもありましたとおり、課題解消に向けた積極予算との坂本区長の思いが込められ、重点戦略をバージョンアップ、未来創造積極予算と銘打たれております。そこで、まず初めに令和6年度、坂本区長一押し事業、子育て支援施策の中から出産・子育て応援事業について質問します。本事業は、国の出産・子育て応援交付金を活用し、東京都との連携により昨年開始されたものです。そして、今後も支援の継続が見込まれているとお伺いしております。しかしながら、支援を利用する際の手続が煩瑣であることや申請書の返信用封筒に切手を貼る必要があることに対して難色を示す声が我が会派にも届いておりました。そこで、2点お伺いします。本事業について、これまでの利用者数をお聞かせください。また、返信用封筒を後納郵便扱いにしてほしいとの声がありますが、板橋区のお考えについてお聞かせください。 ◎保健所長   まず、1点目、利用者数についてのお尋ねです。出産・子育て応援事業は、2回のギフト送付による経済的支援と妊娠期から出産後まで3回の面接等による伴走型支援を基本としております。経済的支援であるギフトの申請件数は、令和4年度について出産応援ギフト、子育て応援ギフトがそれぞれ2,681件、令和5年度は出産応援ギフト2,862件、子育て応援ギフトが2,444件でございます。伴走型支援の一つとして実施しております伴走型妊婦訪問事業は、令和5年7月より事業を開始し、令和6年2月末までに1,275人の方からアンケートのご提出をいただいております。続きまして、後納郵便についてです。経済的支援のギフト申請につきましては計2回申請をいただくタイミングがございます。1回目の申請は、妊娠時の面接と同時に窓口で申請していただいており、申請者の負担は生じませんが、2回目の申請は、新生児訪問の際に申請書をお渡しし、郵送受付としておりますので、切手を貼って投函をいただいております。今後は、区民の負担軽減を視野に、他区の実施状況等も参考にしながら、後納郵便の導入も含めまして、申請の方法について検討してまいりたいと思います。 ◆小野ゆりこ   さらに、2点お伺いします。本事業については、江東区など、電子申請の環境整備を完了されている自治体もあるとお伺いしております。そこで、本区でも本事業の申請について、電子申請の環境を整備していただくことはできないでしょうか。また、仮に電子申請の環境整備が可能な場合には整備完了の見込み時期について、そして電子申請の環境の整備が困難である場合には、その理由をお聞かせください。 ◎保健所長   経済的支援は、面接が要件となっておるため、家庭訪問時に申請用紙を手渡すことで2回目のギフト申請要件を満たしたことの確認としております。国は、出産・子育て応援交付金制度を恒久化する方針を固めておりまして、経済的支援に関しましては今後、給付方法が変更となる可能性があるため、現在、情報収集に努めているところでございます。一方で、伴走型妊婦訪問事業の利用申込みにつきましては、区民の利便性向上のため、令和6年度より電子申請による受付を開始する予定としております。経済的支援への電子申請導入につきましては、幾つかの課題を抱える状況ではございますが、母子の負担軽減を視野に電子化を含めた申請方法の見直しに着手してまいりたいと思います。 ◆小野ゆりこ   以上で、1項目めの質問を終わります。次に、生涯学習について質問します。これまで、高齢者の方を対象として開講されていた板橋グリーンカレッジが来年度多世代を対象とした学びの場として生まれ変わるとお伺いしております。これに伴い、所管課がこれまでの健康生きがい部から教育委員会事務局へと移行されたとお伺いしております。そこで、まず初めに、今回の所管課の変更に伴いグリーンカレッジの運営方針等、変更がございましたらお聞かせください。 ◎地域教育力担当部長   板橋グリーンカレッジは、令和4年度に健康生きがい部長寿社会推進課から教育委員会事務局生涯学習課へ事業を移管してございます。この事業移管につきましては、従前、高齢者の生きがい推進事業として実施してきた本事業につきまして多世代化を推進し、あらゆる世代に対する学びの場を提供するためのものでございます。令和6年度からは、年齢要件の撤廃に加えまして、幅広い世代に向けた教養科目の導入、受講生の自主性を尊重した科目選択制の実施など、あらゆる世代に向けた学習機会の提供を図ってまいります。 ◆小野ゆりこ   グリーンカレッジが2か年制であることについて、一部の方より2年は長いとの声が届いております。また、プログラムについても専門性が高くて手が出ない、手芸などの手作業や一般的な内容を増やしてほしいとの声もあります。そこで、今後グリーンカレッジの多世代化に合わせて短期のプログラムやより身近な内容のプログラムを拡充していただくことはできないでしょうか。 ◎地域教育力担当部長   板橋グリーンカレッジでは、令和4年度よりオープンキャンパスを実施しております。カレッジの入学の有無にかかわらず、1回から複数回完結型の講義が受講できる短期のプログラムも実施してございます。また、令和6年度のオープンキャンパスでは、民間企業の協力を仰ぎながら、ファッションやメイクなどといった若い人も興味を持ちそうな内容の講座や熱帯環境植物館などでのフィールドワークを実施する予定でございます。引き続き、アンケート等により参加者からの声を聴きながら、区民に身近な内容を積極的に取り入れ、プログラムの充実を図ってまいります。 ◆小野ゆりこ   引き続き、プログラムについてお伺いしてまいります。一般的に人が抱える問題は、経済的な問題、健康の問題、人間関係に関する問題に大別することができるといわれています。そこで、経済的な問題を解決するための知識やスキルを身につけるという観点から、金融教育について触れたいと思います。先日、日経平均株価が史上最高値を更新し、今年からは新しいNISA制度が開始されるなど、新たに投資運用商品による資産形成にチャレンジする方が増えているそうです。しかしながら、投資経験がない方にとって投資運用商品にチャレンジすることには大きなハードルがあることと思います。実際に少し前の調査ではありますが、令和3年の日本証券業協会の調査によれば、7割以上の方が投資運用商品について未保有であると回答しています。また、その理由については、興味がないから、十分な知識をまだ持っていないからといった回答が上位に並ぶ結果となりました。令和4年度より高校生の金融教育が義務化され、同年11月には資産所得倍増プランが決定されました。金融庁は、今後地方自治体が資産形成支援に関連する施策を推進していくことに期待するとの姿勢も明らかにしています。以上を踏まえると、本区でも資産形成支援の一環として、お金について学ぶ機会を設けることも可能と考えます。ここでは、金融教育について触れましたが、ほかにも日々の生活の中で健康な体づくりが課題であると感じる方もいらっしゃれば、良好な人間関係を築くことについてハードルを感じる方もいらっしゃることと思います。そこで、グリーンカレッジのプログラムを、例えば金融教育等の生活における身近な問題を解決するための学びという視点から拡充をしていただくことはできないでしょうか。 ◎地域教育力担当部長   新しい板橋グリーンカレッジでは、板橋をより深く学ぶ板橋学や地域と暮らし、情報科学、公共政策など、様々な内容を取り入れていく予定でございます。金融に関連するものとしましては、令和6年1月に新たな少額投資非課税制度、いわゆる新NISAがスタートするなど、これまで資産形成に興味を持つことの少なかった若い世代でも関心を持つ方が増えてくると思われます。今後は、ファイナンシャルプランナーを講師に迎えた金融関係の講座実施を検討するなど、区民生活に身近なテーマを積極的に取り入れたプログラムを構築してまいります。 ◆小野ゆりこ   前向きなご答弁をいただけたと思っております。ありがとうございます。引き続き、プログラムについてお伺いしてまいります。近年、従来のSTEM教育にアートの要素を融合させたSTEAM教育が注目されています。STEAM教育のAが示すアートについては、芸術のアートであると理解する立場と、芸術だけではなくリベラルアーツをも含むと理解する立場があります。そして、本区におけるSTEAM教育はリベラルアーツを含むものであるということが過去のご答弁の中で示されております。リベラルアーツ教育では、物事を多角的に見る視点を養い、柔軟な対応力を身につけることができるといわれています。人生100年時代といわれる今、そのようなスキルや知識を身につけることは、子どもからお年寄りまで全ての世代の方にとって生き抜くための助けとなり得るものと考えます。そこでお伺いします。今回、教育委員会事務局がグリーンカレッジの所管になられたということで、今現在グリーンカレッジにおいて、リベラルアーツ教育の視点から取り入れられているもの、また今後取り入れることが予定されているものがございましたら、お聞かせください。 ◎地域教育力担当部長   明確な答えがない問題や課題を解決するためには、既存の枠組みにとらわれない分野を超えた知識を習得し、様々な方向から柔軟に考えることを可能とするリベラルアーツ教育が必要であると認識してございます。新たな板橋グリーンカレッジでは、リベラルアーツの視点を取り入れたカリキュラム構成としており、プログラミングや心理学、メディア論とコミュニケーションなど、幅広い学びの場を提供してまいります。さらに、板橋グリーンカレッジで学び、理解した内容をアウトプットする機会を増やすことにより、自ら学んだ知識を他者へ伝えていく学びの循環を生み出し、生涯にわたる豊かな学びの実現を目指してまいります。 ◆小野ゆりこ   先日の施政方針説明では、混沌とした時代に希望を持てるよう人づくりが肝要であるとの坂本区長の思いが示されました。いつ何が起きても、区民の皆様が希望を持って人生を歩んでいかれるような人を育てる仕組みづくりをぜひお願いしたいと思います。以上で、2項目めの質問を終わります。  次に、自殺予防対策について質問します。昨年、いのちの電話が混んでいてつながらないとお困りの声が寄せられました。東京都に視察にお伺いしたところ、電話がつながりづらい状況が続いているとのことでした。夜間は特に入電が多く、1人の方が一晩中電話をかけ続けたとしてもつながる確率は50%ほどとのことです。現在、本区では保健所の保健師さんによる相談支援を行っています。しかし、相談支援を受けることができるのは、平日の日中に限られており、通学中、勤務中という方も多い時間帯であります。そこで、お困りの方がいつでも相談できる環境整備が必要と考えますが、相談支援体制拡充の必要性についての区の考え方や課題についてお聞かせください。 ◎保健所長   区では、問題を抱える人に気づき、関わるゲートキーパーの養成や自殺防止をテーマとした絵本の作成、各種イベントにおける啓発事業や相談窓口の案内等、自殺防止を目的とした様々な施策を展開しているところでございます。相談体制の拡充は必要であると考えておりますが、相談先は相談者の方が選ぶことから、相談方法や相談受付時間など様々であることが望ましく、官民問わずいろいろな資源で受け止める体制が必要と考えております。 ◆小野ゆりこ   本区では、現在自殺予防対策として検索連動型広告やゲートキーパー研修等の取組が実施されています。検索連動型広告では、区内で毎月1万回を超える表示回数が続いており、悩みを抱えてネット検索されている方が多数おられることを資料により確認させていただきました。しかしながら、いずれも間接的な支援にとどまることから、より直接的な支援が必要と考えます。先日、NPO法人あなたのいばしょさんに機会をいただき、SNSを活用した自殺予防対策についてお伺いしてまいりました。統計的に夜間のお問合せが多いことから、24時間体制で相談に対応されているそうです。そこで、新たな支援策の導入について2点お伺いします。本区でも独自に24時間の電話相談窓口を設けることはできないでしょうか。また、民間との連携によるSNSでの24時間相談を開始することはできないでしょうか。 ◎保健所長   区では、ご紹介いただきましたインターネット検索連動型広告を活用し、ネガティブワードをインターネット上で検索した際に検索結果の上位に相談窓口が表示される仕組みを導入し、相談窓口に円滑につなげられる体制を整えております。24時間の電話相談窓口やSNSを活用した相談体制の整備につきましては、広域的な取組が重要と考えておりますので、国や東京都が設置した相談窓口を有効活用できるような仕組みを整えることが必要と考えております。一方で、こうした電話相談窓口の混雑により電話がつながりづらいというお声も把握しておりまして、ほかの自治体の状況も踏まえて、今後も相談体制を研究してまいりたいと思います。 ◆小野ゆりこ   現在、本区では、子どもなんでも相談、おとしよりなんでも相談と一部の支援では、24時間の電話による相談支援体制が整備されていますが、中高年の方々の受皿がありません。相談支援体制の拡充を要望し、3項目めの質問を終わります。4つ目のテーマに移ります。ひきこもり支援についてお伺いします。本区では、昨年よりひきこもり支援事業が開始されています。東京都のひきこもり支援推進体制立ち上げ支援補助金のうち、3つの必須メニュー全てをしっかりと活用しながら取組を実施されていることを確認させていただいております。そこで、まず初めにこのような制度を活用しながら、現在行われているひきこもり支援事業について、目指しておられる到達目標をお聞かせください。 ◎福祉部長   ひきこもり支援の目標は、当事者やそのご家族に相談並びに支援を行うことにより、当事者の自立、社会参加及び自己肯定感の回復を図るものであります。来年度からは、求人、社会参加の開拓員を配置し、就労だけではなくボランティアや地域活動の開拓も行い、地域社会への参加等を通じて社会とつながることをゴールとして支援に取り組んでまいります。 ◆小野ゆりこ   次に、居場所支援のひだまりうむについてお伺いします。ひだまりうむは、これまで変則的に運営をされておりましたが、来年度常設化等の見直しが予定されているとお伺いしております。一方、ひだまりうむの利用手続については、現状の利用手続が継続されるとお伺いしております。ひきこもり当事者の方にとっては、ひだまりうむに足を運ぶということだけでも大きなハードルがあると考えております。しかし、現在ひだまりうむを利用するためには、ひだまりうむから1キロメートルほど離れた場所にあるグリーンホールの窓口まで事前相談に足を運ばなければなりません。現在のところ、直接ひだまりうむにお越しになる方はいらっしゃらないとお伺いしているところではありますが、来年度よりさらに拡充されるひきこもり支援により、今後そのような方がいらっしゃらないとも限りません。そこで、ひだまりうむの利用手続について2点質問します。可能な限り利用のハードルを下げ、当事者の方がよし、利用しようと思ったときに利用しやすい環境づくりを行うことについてのご見解をお聞かせください。また、事前相談が必須であるとしてもウェブ会議システム等を利用して、ひだまりうむに直接来られた方がその場で手続をすることも可能と考えますが、いかがでしょうか。 ◎福祉部長   ひだまりうむのご利用前にグリーンホールにありますひきこもり相談窓口で相談を行うことにつきましては、当事者の状況を直接把握し、居場所でありますひだまりうむの利用が支援につながるかなどの確認を行うために実施をいたします。また、当事者が戸惑うことなく他の利用者と共同して利用していただくためには利用に関するルールについて正しく理解してもらう必要があり、事前に面談で説明することが適切な方法であると考えます。また、相談窓口では、ご本人のご希望があれば、Zoom等を利用し、オンライン相談を行うことは可能でございます。しかしながら、直接ひだまりうむに行ってしまった方への初回の相談をオンラインで行うことは想定していません。今ただいま申し上げましたように、利用ルールをちゃんと理解していただくということが大事であること、また、ひだまりうむのみの利用だけでは、その日限りの単発的な支援になりかねず、当事者とのつながりをつくることが難しいからであります。利用に関する手続を簡素化することは必要であると考えておりますが、継続的な支援を行っていくためにはつながりをつくることがまず重要であり、そのためには最初の相談はオンラインではなく、面談がより最適であると考えております。 ◆小野ゆりこ   本区では、ひきこもり支援について訪問支援も開始されたとお伺いしております。訪問支援は、家庭訪問による支援と外出の同行支援により行われているとのことで、個人的にとてもすばらしい取組であると感じております。しかし、現状、支援機関等への手続のための同行支援が多く、家庭訪問による支援がなかなか進んでいないとお伺いしております。そこで、家庭訪問による支援が進みづらい理由についてお聞かせください。 ◎福祉部長   昨年7月から開設した相談窓口における訪問支援の回数は、1月末時点でございますが、62件ございまして、その多くは他の機関への同行支援であります。家庭への訪問支援が進まない理由につきましては、当事者とのつながりを継続するために当事者の同意のない訪問支援は控えておりまして、同意がなかなか得られないことが理由であります。 ◆小野ゆりこ   ひきこもり当事者の方が社会につながる際には、コミュニケーションを取ること、外出すること、就労することと段階的にハードルがあるものと考えます。訪問支援を好まれない方については、趣味やお買物といった外出したいとの意欲につながるような本人が希望する形での外出支援も選択肢の一つであると考えます。さらなる拡充についても引き続きご検討いただきますようお願いします。そして、さらに来年度からはひきこもり求人・社会参加開拓員を配置されるとお伺いしており、こちらについても期待しているところです。そこでお伺いします。開拓を予定されている就労、社会参加の形態として、どのような形態を想定されているのでしょうか。 ◎福祉部長   来年度から行いますひきこもり当事者の求人・社会参加の開拓につきましては、就労体験や短時間業務、在宅業務等の開拓を行うとともに、当事者の状況に合わせた就労ができるよう協力事業者の開拓も行う予定であります。また、一般就労だけではなく、地域活動やボランティア活動などの社会とつながることができる場の開拓も行っていく考えであり、当事者の自立や社会参加の支援を行っていきたいと考えております。 ◆小野ゆりこ   近年、メタバース空間を活用し、就労、社会参加の機会の提供に取り組む企業も増えているなど、在宅で可能なお仕事も増えてきております。ひきこもりの状況に合わせた就労、社会参加の機会の開拓をぜひお願いしたいと思います。今後の取組に期待しております。以上で、4項目めの質問を終わります。  最後に、板橋区・高島平ハーフマラソンについて質問します。本大会の主催は板橋区体育協会であり、区はあくまでも補助事業として応援する立場ということではありますが、定期的に意見交換等もされているとお伺いしておりますので、可能な範囲でご答弁をお願いしたいということで、今回質問させていただきます。現在、本大会のコースは1周5キロメートルのコースをくるくると4周回する周回コースです。今年度、コース上の交通規制について問題となる場面が複数ございました。そこで、まず初めに今回のトラブルについて質問します。今年度、高島平団地より車を出そうとした方が車での外出を見送らなければならなくなった事例やあらかじめ交通規制の概要を確認しようとした住民の方が情報にたどり着くことができず、大会の前日から車両を移動して対応された事例などがございました。今年度は、ほかにも複数のトラブルが報告されているとお伺いしております。そこで、2点お伺いします。区は、今回のトラブルの原因についてどのように認識されていますでしょうか。また、今後の対応策について把握されていることがございましたらお聞かせください。 ◎区民文化部長   板橋区・高島平ハーフマラソンは、ご指摘のように公益財団法人板橋区体育協会の主催でございますが、区も実施に向けた会議体であります実行委員会に出席をしておりまして、協力をさせていただいているイベントでございます。今回の件は、実行委員会においても把握されておりまして、4年ぶりの開催となったことによる資料やノウハウの消失、あるいはコース確認などの実施に向けた作業に重点が置かれまして、周辺住民への周知が十分に行き届かなかったことなどが主な原因の一つとされております。次回に向けて、現在、関係者間で今回のトラブルの原因の共有を図っておりまして、課題の解決に向けて実行委員会等で協議がされていく予定でございます。 ◆小野ゆりこ   現状、大会の概要は体育協会のホームページで確認をすることができます。また、板橋区のホームページでもリンクが掲載されているものと認識しております。しかしながら、今回地域の方が交通規制図を確認されようとした際、交通規制図までたどり着くことができなかったとの声が届いております。その方は、レース名が板橋区・高島平ハーフマラソンであることから、板橋区の事業であると認識されていたとのことでした。そのため、板橋区のホームページを確認したものの、最終的に情報にたどり着くことができなかったとのことでした。そこで、今後の運用として、板橋区のホームページにも交通規制図等の情報を掲載していただくことはできないでしょうか。 ◎区民文化部長   区のホームページにつきましては、区が主催するまたは共催している事業を掲載することを原則としておりまして、後援やハーフマラソンのような協力事業については、リンクを貼って対応しているところでございました。体育協会が実施主体となっているため、リンク対応としているところでありましたが、そのリンク先である体育協会のホームページから必要な情報を探すことが求められるなど、二度手間となったことが今回の要因ではないかと考えております。次回に向けまして、リンクの貼り方を工夫するほか、区で入手可能な情報については、区のホームページに掲載をすることを検討するなど、影響を受ける地域の方々に配慮した取組を今後進めていきたいと考えております。 ◆小野ゆりこ   ご検討いただけるということでご答弁ありがとうございました。今回のトラブルは、住民の方が交通規制の情報を持ち合わせていなかったことが原因の一つであると考えております。そこで、次に広報について質問します。コロナ禍以前は、高島平新聞さんにコース図等の掲載をいただき、地域の皆様に広くお知らせをいただいていたものと認識しております。しかしながら、今年度詳細な事情は分かりませんが、高島平新聞さんへの掲載の依頼を見送られたとお伺いしております。そこで、来年度より高島平新聞さんご協力の下、新聞による広報を再開していただけるよう、必要があれば予算措置を講じていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ◎区民文化部長   ハーフマラソンの実施に向けました周知につきましては、板橋区体育協会ホームページのほか、高島平地域の町会長会議や回覧板、またコース近隣の立て看板などで住民周知を行ったところでございますが、イベントの情報がその地域の方々へうまく伝わらなかった可能性もあると捉えております。このため、区の職員も参加している実行委員会では周知方法の見直しについて検討を進めているところでございまして、ご指摘の高島平新聞への掲載を依頼する方向で議論がされていると聞いております。引き続き、地域から応援されるイベントとして認識していただくよう、周知の徹底を図ってまいりたいと考えております。 ◆小野ゆりこ   本大会は、川内優輝選手がレースに参加されるなど、一般の方にも、トップアスリートの方にも広く知られている大会です。今後もレースの発展に向けて、体育協会への引き続きのサポートをお願いし、以上で日本維新の会の総括質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、小野ゆりこ委員の総括質問は終了いたしました。  これをもちまして、日本維新の会の総括質問を終了いたします。
     総括質問の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。  なお、委員会の再開時刻は午後3時20分といたします。 休憩時刻 午後2時50分 再開時刻 午後3時17分 ○委員長   休憩前に引き続き予算審査特別委員会を再開いたします。  次に、いたばし未来の総括質問を行います。  井上温子委員、お願いします。(拍手) ◆井上温子   通告に従いまして、令和6年度予算に対する総括質問を行います。よろしくお願いいたします。まず、最初に学区ごとの子どもの遊び場・居場所計画について質問いたします。以前、この件について一般質問で質問しましたところ、遊び場・居場所の計画は策定する予定はないということでした。そこで、質問します。学区ごとに小学生、中学生の遊び場、居場所に偏りがあることは板橋区として把握されていらっしゃいますでしょうか。 ◎子ども家庭部長   学区ごとの遊び場ですとか居場所の偏りの件ですけれども、板橋区としましてはこどもまんなか社会の実現に向けまして、また板橋区が子育てしやすいまちであり続けるためにも、子どもたちが地域で楽しく安心して過ごせる遊び場や居場所があることが重要であると考えています。子どもへのアンケートの結果、その居場所についてはいろいろ、井上議員も以前おっしゃっていましたとおり、民間施設を含めて様々あるというところを再認識しておりまして、学区域ごとの単位ではないですけれども、今子ども家庭部では26の児童館ごとに近接する公共施設ですとか、企業、商店街、学校などの地域資源を抽出しておりまして、地域特性を生かすことを視野に、令和8年度の児童館のリニューアルも含めて検討を進めているところでございます。 ◆井上温子   ちょっと回答が分かりにくかったんですけども、小学校とか中学校の校区ごとには居場所の偏りがあるか把握しているのかいないのか。また、以前は計画をつくらないとおっしゃっていましたけれども、今の答弁ですと計画を進めていただけるのかなというふうに認識をできるんですけれども、居場所の計画をしていただけるということでよろしいでしょうか。 ◎子ども家庭部長   学区域ごとについては、ちょっと現在まだ分析はしておりませんけれども、必要な視点の一つだというふうには認識しています。計画のことなんですけれども、今回井上議員のおっしゃる話は横串を通すような認識だというふうに私の中では考えておりまして、各行政部門の各種計画の中で横串を通した上で全体像を把握していくべきだというふうに考えているところです。 ◆井上温子   ありがとうございます、区が学区別の調査をするかしないかちょっと曖昧だったので。私自身は、仲間とともに学区別の遊び場・居場所の調査を独自で進めております。スライドをご覧ください。例えば中学校区で見ますと、志村第一中学校ではi-youthがあり、またボール遊びができる公園が2か所あり、図書館があり、板橋区の中では子どもたちにとって居場所が充実した地区になっていると思います。一方で、板橋第二中学校ではボール遊びができる場所が1か所あるものの、室内の居場所がありません。中学生の居場所としての活用が期待される児童館も図書館もありません。中学生が安心していられる室内の場所について、地域資源の発掘が必要な地域となります。お隣の板橋第一中学校はどうかというと、i-youth、図書館、ボール遊びができる場所はありません。児童館はあります。公園や空き地において、ボール遊びができる場所を設置できないか検討が必要です。候補地がなければ板橋キャンパスの整備と併せて設置するのも一つではないでしょうか。室内については、児童館を活用するのか、ほかに設置するのか、工夫が必要です。室内も板橋キャンパスを進めていく上で整備する可能性もありますし、また社会福祉法人が設けているグループホームの地域交流スペースを先日視察させていただいていますが、こういったところの活用もあり得ると思います。さらに場所がなければ、板橋区の区役所の会議室を夕方以降中学生の居場所にするといったことも最終案としてはあるんじゃないかと思います。これは、文京区でも同じスペースを日中職員の会議室として使っていて、夜は中学生の居場所、高校生の居場所にしているといった事例もあったからです。  このように学区で区切って地域資源を見ながら、子どもたちの居場所を計画的に進めていれば、他部署が管轄する施設や土地に子どもたちの居場所を提案していけると思います。現状は、結局その学区ごとの偏りですとか、この地区に何が必要かというような抽出ができていないので、様々大山のまちづくりとか、高島平のまちづくりとかということが進んでいったときに、子ども家庭部として、子どもたちに大切な居場所の提案がまちづくりにおいてできていないんじゃないかなというふうに思うんですけれども。先日、公園について寺田区議が質問された際に、土木部長からは以下のような答弁がありました。ボール遊びを含めました子どもの遊び場については、個々の施設の内容や面積、均等配置がいいのか、児童数を反映した配置がいいのか、そういった目標や基準がない。このことが計画的な整備を遅らせる原因だと認識しております、このように答弁されています。計画的な整備を遅らせる原因が分かっていたら、区が改善をしていくことが重要だというふうに思うんですが、見解を求めます。 ◎子ども家庭部長   子どもの遊び場ですとか、居場所の整備につきましては、地域資源の把握に加えまして、各地域の人口、既存施設の活用の可能性、財源確保など、総合的に検討する必要があると考えております。個別に計画を作成する予定はございませんけれども、令和8年度から次期のいたばし子ども未来応援宣言の計画の策定を予定しておりますので、頂いたご意見の趣旨を踏まえながら、子どもの遊び場・居場所の全体像について、計画への反映というのを検討してまいります。 ◆井上温子   そうしましたら、ぜひその中に居場所の乏しい地域、学区、特に小学生においては学区の中で遊んでくださいというような指導が先生から来ることもあるわけですね。中学生においては、2キロ範囲ぐらいだと移動されているというのがi-youthの調査とかからも分かりますけれども、その実態を踏まえて、学区に一つずつ遊び場があるような未来を目指していただきたいと思いますので、反映していただきたいと思います。  次なんですけれども、ボール遊びができる公園の学区ごとの配置について伺います。区議会においては、平成26年、そして令和元年度をピークに、様々な会派からボール遊びができる場所を増やすよう要望が上がってきております。私自身も、平成25年からこういった質問をしてまいりました。であるにもかかわらず、なかなか前に進んでいない現状があると思います。板橋区は、ボール遊びのできる公園が15か所あるとしていますが、私が資料要求した令和元年度から一つも増えていないというふうに伺っております。スライドをご覧ください。中学校区が22ある中、ボール遊びができる公園がないのは11か所となっています。小学校区51か所のうち、ボール遊びができる公園がないのは37か所となっています。ボール遊びができる公園の分布を地図で見てみますと、特に板橋第六小学校から板橋第十小学校辺りは全くボール遊びができる場所がないことが見えてきます。また、高島平のエリアにもボール遊びができる公園がございません。ボール遊びができる公園がない学区は、ボール遊びができる公園を設置できるよう公園や空き地等の調査、検討を行ってはいかがでしょうか。ボール遊びができる公園のところを青い丸にしていますが、公園の数は板橋区って多数あるわけですよね。その中で使われていないような公園、そういったところも見繕って、ないところに設置していくということも可能だと思います。また、これはみどりと公園課の資料要求で出てきた資料なんですけれども、逆に赤塚公園とか、土手とか、様々な場所で総合的に見ていくことで、学区別に子どもたちにボール遊びができる公園を提供していくってこともちろん可能だと思うんですね。そういったことをぜひ進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎子ども家庭部長   ボール遊びがしたいという子どもの思いを尊重することというのは、令和5年の4月に施行されました、こども基本法の基本理念にものっとるものであると考え、子どもも社会の一員であるという認識の下、その意見を可能な範囲で施策に反映することが求められているという認識でおります。ボール遊びにつきましては、令和4年度からほぼ全小学校の土日祝日の施設開放において、軟式野球ボールやサッカーボールで遊べるような対応になったということもありますけれども、そのような様々な引き続き創意工夫を重ねる必要があると考えております。今ご質問にありました土木部のほうでも、来年調査委託としまして一定規模の大きい公園ですとかを抽出して、調査をする予定というふうに聞いておりますので、都市部における限られたオープンスペースの有効活用について、引き続き子ども家庭部としても認識してまいります。 ◆井上温子   土日祝日については校庭開放がという話がありましたけれども、平日の夕方に関しては活用ができない現状にありますので、あいキッズを利用していない小学生や中学生で部活がない子どもたちに関しては行く場所がない、ボール遊びがしたいと思ったときに使える場所がないというのが現状です。そこを踏まえて、一歩進むのに本当に何年かかるのかというのが分からないというような現状ではなくて、きちんと整備計画をつくっていただいて、いつまでにどれぐらいの量を整備するのかという目標値を決めていただいて、やっていただきたいと思います。まずは、中学校区に遊び場が、きちんと子どものボール遊びができる公園を造るとか、そういったことができないのかというのをぜひ前に進めていただきたいと思います。今、校庭開放のことも出てきたのでお伝えしておきたいんですけれども、先日土日の校庭開放についてもほかの議員から質問があったと思います。ボール遊びを1時間だけやれるようにしていますよというふうに話されていました。もっと長い時間で議論してほしいという質問に対して、幼児もいるので安全性を考慮してそれは難しいといった回答があったと思います。私は本当に思わずえってなったんですよね。幼児連れの親子が校庭に、あえてそこを選びますかというところで。校庭は、ぜひ小学生とか中学生のために第一優先に活用させてあげてほしいなと思います。私も乳幼児とかを連れて歩きますけども、別に何もない校庭にあえて行こうとは思わないんですよ。別に児童遊園でいいし、赤塚公園とかの広い公園とかも幾らでもあるわけですね。そこで、そういったことを原因に小学生、中学生のボール遊びを妨げるようなことはしないでいただきたいなというふうに思うので、ぜひそういったことを整理して、計画を進めていただきたいと思います。  次に、室内の遊び場・居場所について質問いたします。室内の小学生、中学生の居場所がない学区については設けるように検討を進めていくべきと考えます。小学校については、中高生の居場所はあいキッズが機能していないことから居場所の整備が必要ということは区とも共通見解が持てるようになってきました。中学生の居場所もi-youthを今後増やしたいということで、うれしく思っています。今後、計画的に小学生、中学生が過ごせる室内の居場所を整備していくに当たって、活用可能な施設を学区別に整理していくことが必要と考えます。スライドをご覧ください。志村第四小学校については児童館が2つ、図書館はありません。どちらかの児童館の午後の時間は小学生中心の居場所にしてもいいのではないでしょうか。一方で、板橋六小については児童館も図書館もありません。大山の再開発の中で整備をしたり、福祉施設だとクローバーのさとがありますが、連携した整備ができるのかなど可能性として考えられます。このように児童館しかない学区には、小学生の居場所を積極的に設けたり、児童館がないところには図書館を活用して居場所を設けたり、地域資源がないところには新たに子どものスペースを設けるなど、その他の公共施設や民間資源を活用するなど工夫していく必要があるのではないでしょうか。小学生は特に行動範囲が狭いということを念頭に置いて、学区ごとの居場所整備に力を入れていただきたいと思います。中学生においては、i-youthは2か所しかありませんので、整備が行われていない学校は20学区となります。中学生については、学区を越えての移動も容易と思われますが、i-youthの調査からは約2キロ圏内の中学生の居場所が必要です。今後、児童館での若者の居場所を推進することが検討されていくと思いますが、地域別の課題を見据えての設置が必要です。志村第一中学校と板橋第一中・第二中に関しては、先ほど地域別のスライドを紹介したのでここでは省きますが、例えば一中であればグリーンホール、文化会館、区役所といったところへの居場所の整備も検討できます。学区別に何が足りていないのかを検討することで、若者の居場所の整備は突然ベストにならなくてもベターな環境をつくっていけると思いますが、見解を伺います。 ◎子ども家庭部長   今回、学区域のお話がかなり出ているんですけれども、必要な見方の一つであるという認識ではありますけれども、学区域は大小様々でございまして、あと井上委員の資料でも、その境目にある施設というのがちょっとなかなか取扱いが難しかったりしますので、我々区としましては、限られた施設資源を、例えば徒歩圏内だとか、高低差だと、太い道路が通っているとか、様々な捉え方で総合的に考えていきたいと思います。それから、小・中学生の話ですけれども、年代別にのびのびと過ごせる居場所を設置することが必要だと考えておりまして、今定例会で最終報告を行いましたけれども、児童館については乳幼児だけでなく小学生向けの機能拡充ですとか、一部の児童館におけるi-youthのサテライト化について、令和8年度に施行できるように検討を進めているところでございます。引き続き、子ども自身の声にも耳を傾けながら、中学生、小学生の居場所について拡充を進めてまいりたいと思います。 ◆井上温子   学区にこだわらずみたいな話もありましたけれども、学区も一つの単位だと思います。学区の端と端に、じゃ例えばその子どもたちがいられる場所ができたんであれば、そこで十分だから学区の中にはないけれども、こういう学区の境目に2つ造ったので解決しましたとか、そういうもちろん見解でもいいんです。子どもたちが困らなければそれでいいんですけれども、学区ごとに一応1年生から6年生とか、例えば中学生だと7年生から9年生と、それなりの人数がいらっしゃるわけですよ。その子たちがどこで過ごせるのかというのを、やっぱり学校としてもうご案内できるぐらいきちんとそういった子どもたちの居場所の確保というのを努めていただきたいので、最後にもう一度決意を聞きたいと思います。 ◎子ども家庭部長   子ども視点というのを忘れないで、施設の整備についても努めてまいります。 ◆井上温子   ありがとうございます。ぜひお願いいたします。本当に小学生3年生が例えば移動できる範囲ってどれぐらいなんだろうということを、やっぱり子どもの視点に立って地域をもう一度改めて歩いてみる、眺めてみるということを通して、ぜひ前に進めていっていただきたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。地域福祉コーディネーターと生活支援コーディネーターについて質問します。最初に、活動報告書について質問します。板橋区では、地域福祉コーディネーターも生活支援コーディネーターも設置したものの、どういった活動が行われたのかが不明なのが問題となっています。住民主体という言葉を盾にふわっとしています。また、活動実態が分からないので、指摘のしようがなく、私自身も年月が過ぎていきました。文京区では、地域福祉コーディネーター、生活支援コーディネーターについての活動をまとめた報告書がありまして、実績や役割、課題がよく分かるものとなっています。この報告書を見た際に、板橋区に何が足りなかったのかがよく分かりました。例えば生活支援コーディネーターは、生活体制整備事業であるにもかかわらず、実績として何が整備をされたのか、何が課題で整備が進まないのか、どういった提言をしているのかも分からない状態です。地域福祉コーディネーターは、モデル配置期間中ではありますが、モデル配置だからこそ報告書にすることが重要です。文京区では、約50ページにわたる年度の報告が出ておりまして、読んでいても大変勉強になるものでした。ぜひ地域福祉コーディネーター、生活支援コーディネーター、それぞれで年度別の活動報告書をきちんとまとめるべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎福祉部長   地域福祉コーディネーターにつきましては、令和5年度、今年度より板橋区社会福祉協議会に委託して実施をしているものでございます。活動報告につきましては、月ごとの報告を受けるとともに、年度の活動終了後に社会福祉協議会において年間活動報告書が作成され、区に対し報告、提出されます。報告書の内容につきましては、今委員のお申出の中にあったように、他の自治体の報告書等を参考にし、作成するように社会福祉協議会と協議をしてまいります。 ◎健康生きがい部長   生活支援コーディネーターは、区が板橋区社会福祉協議会に委託している生活支援体制整備事業、先ほどご紹介いただきましたが、この事業におきまして地域の支え合い会議ごとに配置しており、地域の住民や介護施設等で働く専門職などが担っているところでございます。生活支援コーディネーターは、毎月地域ごとに活動連絡書を作成しており、区もこれを確認するとともに、毎月開催される支え合い会議の定例会には区の職員も同席し、生活支援コーディネーターの活動を把握、共有しているところでございます。今後、生活支援コーディネーターがより一層役割を果たせるよう、報告等のあり方も含めて活動状況の把握に努めてまいります。 ◆井上温子   地域福祉コーディネーターも、生活支援コーディネーターも、報告書は私も拝見したことがあるんですけれども、その中身がやっぱり具体性がないんですよね。何をしました、何件相談ありました。で、どうしたのって話なんですよね。その中身の充実というのが大事だと思います。地域福祉コーディネーターはモデル配置なのでこれから頑張っていただきたいなと思いますけれども、生活支援コーディネーターは報告書の内容とか、この何年間も特にあまり変わらない状況に対して、部長としては課題意識がないということでよろしいでしょうか。それとも、きちんと文京区の例とかを参考により充実したものに改善していこうという気があるのかお答えください。 ◎健康生きがい部長   生活支援コーディネーターの活動の状況でございますけれども、具体性に乏しいというようなお話もいただきました。ただ、一方で今年度区役所の1階でご覧になられた方もいると思いますけれども、支え合い会議ごとのパネル展示を行いまして、それぞれの地域でどんな活動がされているかということについて、それぞれの地域が頑張ってつくったパネルを紹介したところでございます。活動内容が全く分からないという委員のご意見を、支え合い会議のメンバーが聞くと非常に悲しい思いをするんじゃないかと思いますけれども、その旨伝えるとともに、こういった広報のものがきちんと皆さんに伝わるような形になるように、数字等も具体的に入れながら作成するといいですよとアドバイスをいただいたと思いますので、その形で伝えるとともに取りまとめております社会福祉協議会のほうにも伝えてまいります。 ◆井上温子   言っていただいて構わないです。イベントですとか、お祭りじゃないんですよ。協議体は集っていただいて、やる気のある人たちがいっぱい話し合っていただいて、すばらしいことだと思いますよ。でも、生活支援コーディネーターは別ですよ。協議体と生活支援コーディネーター、分けて考えていただきたい。生活支援コーディネーターは、有給の職員さんを配置できるようになったという可能性を考えて、毎日の活動をいかに変えていくのか、そしてその担い手をつくり出していくのかというところで実績が出てこないんです。そこを私は地域づくりを進めていく上で本当に重要だと思っていますので、パネル展示しましたよ、イベントしましたよ、毎月協議体を開いていますよ。それが、生活支援コーディネーターが実績として挙げていいことじゃないですから。そこをやっぱり認識していただきながらやっていただかないと、文京区さんとか頑張っている自治体とは大きな差が開いていってしまう。そこを私は認識していただきたいと思います。次に、地域福祉コーディネーターの役割としてはなく、生活支援コーディネーターにあるものとして、住民主体の活動を創出する役割というのがあると思います。板橋区の生活支援コーディネーターは担えているとお思いでしょうかお伺いします。答弁できないみたいなので、次に行きたいと思います。 ○委員長   答弁できますか。 ◎健康生きがい部長   大変失礼いたしました。新しい事業の創出等、支え合い会議、それから生活支援コーディネーターが担えているかというようなお話をいただいたと思います。現状、支え合い会議はかなり高齢化が進んでいて、住民主体でやっている中で専門職も入っている中ですけれども、例えば文京区さんが行われているような、特筆するような新しい事業というのはなかなか生み出せていないというのが現状のところでございます。 ◆井上温子   ぜひ、みんな頑張っていますね、すばらしいですね、生活支援コーディネーターがいっぱい実績を出していますねというのをまとめる以上に、きちんと何を私たちはしていかなきゃいけないのか、これから何を課題解決していかなきゃいけないのか、生み出さなきゃいけないのかというのをぜひ建設的に話し合っていただきたいなと思っています。私自身、地域活動をずっとやってきたからこそ、そこに思いがあって厳しいことを言っているということも理解していただきながら、前に進められたらいいなというふうに思います。  次なんですけれども、生活支援コーディネーターと地域福祉コーディネーターの兼務について伺います。地域のネットワークづくりや住民主体の活動を進める生活支援コーディネーター、地域資源につなげたり、参加支援を行う地域福祉コーディネーターは、地域づくりを行う中での一連の流れでありまして、共通の部分も大変多くあります。一体的に進めることも可能であると考えます。一体的になる人材や団体を育成し、兼務についての可能性を検討するべきと考えますが見解を求めます。 ◎福祉部長   地域福祉コーディネーターの事業につきましては、モデル事業として今年度開始したものでありますので、生活支援コーディネーターの兼務について現段階では検討していないところであります。まずは、現在行っておりますモデル事業の効果検証を進めるとともに、関係部と連携をして、仮に兼務した場合のメリットや課題を整理するなど、その可能性について研究を行ってまいります。 ◆井上温子   ぜひ研究、検討していっていただきたいと思います。次に、常設の多機能共生型地域交流拠点と非常設の居場所について質問をしていきたいと思います。以前から区議会で常設の居場所や単発の居場所の整備計画などについて提言してきていますが、板橋区が立ち止まっている最中に、文京区では地域づくりのゴールを体系的に示し、一つの常設の多機能拠点に複数の単機能、中機能の居場所をワンセットとして9セットの整備を進めてきています。板橋区においても、子ども食堂、高齢者の居場所、認知症カフェなど、様々な居場所づくりを進めてきておりますが、各部署での居場所として終わらせずに地域づくりの居場所として体系化し、地域保健福祉計画の中に入れ込むべきだと考えます。見解を求めます。 ◎福祉部長   居場所などの地域づくりの全体像の作成につきましては、居場所の設置数が多岐にわたる機能と所管などの情報を集約、整理する必要があります。常設型の居場所づくりや全体像の作成は、社会福祉協議会等の関係団体と連携する必要があり、次期地域保健福祉計画の策定の中で、関係団体が運営する居場所も含め、その数や機能の把握の仕方も含めて研究をしてまいります。 ◆井上温子   地域づくりのイメージですとか居場所づくりのゴールイメージというのを文京区では示しているんですけれども、福祉部長はどうなんでしょうか。こういうイメージというのを板橋区の中で描いていけるというふうに考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。 ◎福祉部長   具体的には、その居場所がもたらす効果、それとそれが起こす普及する効果、そういったものを踏まえながら考えていく必要があると思っています。どういった配置がいいのか、どういった機能がいいのかというところまで含めて考えるべきだと思っています。今、具体な全体像が頭の中に浮かんでいるわけじゃございませんが、オリエンテーションを踏まえて、そういったものも併せて研究、検討していくべきものと思っています。 ◆井上温子   常設の居場所、拠点ができると、生活支援コーディネーターもここの常設の拠点に常駐したりですとか、一緒に地域づくりを地域の人と行いながら困り事を解決したり、孤立している人を地域活動につなげたり、地域活動をつくっていくものと考えると、常設の多機能拠点への予算化というのも鍵となってくると思います。文京区では、月20万円の予算を常設の拠点につけております。私自身は、こういった提案を議会でも地域活動でもしてきてもう何年もたちますが、ほかの自治体では取り入れられていっていますが、なかなか板橋区の地域福祉としては進んでいません。協議体の予算は約8,000万円、屋土屋を重ねて話し合いをするよりも一つの場所をみんなで試行錯誤しながら運営していけば地域福祉は向上していきます。常設の居場所に月20万円、年間240万円を33か所つくると同じ8,000万円です。常設の居場所を運営するといろんな人が来るし、また毎日の運営について話し合わなければいけないし、結果的に地域福祉が向上していきます。デイサービス1か所の給付費が仮に2,400万円だったとすると10か所の居場所ができます。介護保険料が上がっていきますが、こういった居場所の予算は地域福祉を向上させ、元気高齢者を増やしていくための予算として有益と考えます。ベースが定まることで生活支援コーディネーターや地域福祉コーディネーターも動けるようになるのではないでしょうか、見解を伺います。 ◎福祉部長   いわゆる居場所事業への新たな運営補助や助成につきましては、子ども食堂のように既に補助、助成を行っている事業もあるため、全体の現状について把握する必要がございます。常設型の居場所事業への支援のあり方につきましては、先ほど申し上げた居場所の全体像の作成と併せて研究をしてまいります。 ◆井上温子   次に、訪問型サービスBについて伺います。来年度予算に訪問型サービスBが入ったことはうれしく思っています。しかし、提案してからなぜこんなにも時間がかかってしまったのでしょうか。私自身は、平成28年6月に質問し、令和元年9月に再度質問した際、今後実施に向けて検討を進めていきたいと区長の前向きな答弁がありました。かなりの時間がかかっております。板橋区が危機感なくゆったりと検討する中で、訪問型サービスとして長年、高島平で活動してきてくださった高島平二丁目団地助け合いの会は活動を終了してしまうことになりました。財政的にも苦しく、また助ける側の会員が減ってしまったといいます。年間250件訪問し、医師会病院への同行は毎月10件あったといいます。高島平の住民にとってはとても大きな損失です。この予算の成立が少しでも早く行われ、それこそ生活支援コーディネーターが機能していて、担い手の養成や活動のバックアップを行えていたら歴史は変わったのではないでしょうか、伺います。 ◎健康生きがい部長   時間を要したというご質問いただきました。途中、コロナウイルス感染症の蔓延の影響などで検討を進めづらい時期もありましたが、この間継続して制度実現のために住民主体で活動している団体へのヒアリングや他自治体の調査、ニーズの改めての検討、既存の類似事業であります板橋区社会福祉協議会のぬくもりサービスとの整理と一歩一歩確実に検討を進めてきたところでございます。これらの検討を基に制度の内容も確定し、また既に類似事業を実施している団体等のコロナ禍明けの活動状況も確認できたなど、事業の実施に向けて一定のめどが立ったことから、このたび予算化に至ったところでございます。高島平二丁目のお話をいただきました。大変いい団体だったとは思います。ただ、なかなか住民主体のサービスを提供してくれるような団体の方の高齢化が進んでいるということで、確かにいろんなものを急いでいかなくてはいけないというのは事実だと思います。一方、この介護保険の支援に当たるあるいは生活支援に当たるような部分のところを住民の方に担っていただくということは、担っていただく方の高齢化が進んでいる中で今後どういう形で進めていくのかというのは、改めて考えていく必要もあるのかと考えているところでございます。 ◆井上温子   ちょっとよく分からなかったんですけれども、担い手の養成とかで高島平もどんどん若い高齢者も増えてくるんですよね。そういった人たちの養成とか、マッチングとか、もっともっとできることはあったと思いますし、私は本当にすばらしい活動をしてきてくださった人たちに敬意を表したいなと思いますので。訪問型サービスBはかなりもう前にできた制度で、それの重要性に対して、なぜこんなにご認識が遅かったのかなというのは私は本当に後悔しかないですね。  次なんですけれども、月に3万円の予算ということで、本当に少ない予算ではありますが板橋区として訪問型サービスBに支出してくださることになりました。しかしながら、またコーディネーターに1万円、消耗品とかにまた2万円とか、またいろいろ予算が細かく決められたりしているんですね。また、事務所費にも出せないということが課題となっていたりですとか、ボランティア謝礼に出したいんだというような団体さんのお声もありました。様々な声を伺っていて、板橋区が一方的に予算の配分を決めるんではなくて、住民側からの提案を聞きながらもう少し柔軟にしていけないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。 ◎健康生きがい部長   訪問型サービスBに係る事業を区が実施するに当たり、本事業が介護保険制度に基づき税金である国や東京都の公費、そして被保険者の保険料などを財源とする以上、サービス実施主体に対する補助の内容を一定限定することは、ほかの介護保険サービスとのバランスからも必要なことと考えてございます。また、NPO団体等におきましては、住民主体の訪問型サービスB以外の事業を実施していることもあり、補助対象経費を算出する上でほかの事業との区分や重複しないことの確認の難しい家賃等については補助の対象としなかったところでございます。提供したサービスに対する対価がベースとなっているほかの介護事業や生活支援サービス事業とのバランスを考慮しつつ、今後各団体からの実績報告等の内容も踏まえ、補助制度のあり方については研究してまいります。 ◆井上温子   月3万円で団体さんがいかに運営をうまくやれるように考えてもらえるかというのがすごい大事で、団体さんもそれぞれやりくりをするわけですよ、3万円で経費が収まるわけではありませんので。そういったときに、いかに使いやすい補助制度として区が提供できるかというところはすごく重要なので、全てを賄ってくれと言っているわけではありませんから、もう少し考えていただけたらと思います。次に、訪問型サービスBは要支援者事業対象者に対してのサービスとなっていますが、地域の団体によってはひとり親支援とか障がい者支援、多様な方を支援している団体もございます。訪問Bを使うと、そういった方への支援をやめなければいけないというふうになってしまうと、地域福祉は向上するどころか悪化します。そういったところを考慮して、多様な属性の方への支援を行える制度という理解でよろしいかということを聞きたいと思います。 ◎健康生きがい部長   各事業実施団体が地域支援事業に基づく訪問型サービスBと同様のサービスを障がい者や子どもに提供することを妨げるものではございませんが、補助に関しましては介護保険制度の地域支援事業交付金等を活用して実施する以上、介護保険制度の適用を受けない障がい者や子どもに対するサービスに関しては、補助制度の対象外とはなるところでございます。 ◆井上温子   様々質問してきました。ありがとうございました。今後、訪問型サービスに関しましてもぜひ地域保健福祉計画に共生型の訪問サービスとして位置づけるなら……。(拍手) ○委員長   以上で、いたばし未来、井上温子委員の総括質問を終了いたします。  次に、参政党の総括質問を行います。  坂田れい子委員、お願いします。(拍手) ◆坂田れい子   通告に従いまして、予算総括質問いたします。中学校の歴史教科書の採択について伺います。今年度は4年に一度、令和7年から本区で使用する教科書を、文部科学省の審査により検定合格となった教科書の中から採択に向けた調査が行われる年度となります。教科書採択は、日本人として未来を担う子どもたちを私たちの税金を使ってどう育てていくかという大変重要な責任ある仕事と考えています。昨年の報道によると、東京書籍が教科書の内容に関して助言を行う現職の学校教員を委嘱し、報酬を支払っていたことが発覚しました。過去には、教員の絞り込みによる採択、外部からの採択圧力や収賄など、教科書選定プロセスにおける数々の問題が指摘されてきました。教科書の選定と利用は我が国の教育システムにおいて極めて重要な位置を占めており、その過程は公正で透明であるべきです。本区の中学校でも現在5教科で東京書籍の教科書を扱っていますが、何か対策を行っているのでしょうか。また、教科書採択に関わる選定委員の任命に当たっては、同じ属性の方や思想の偏りがないよう公正性を保つべきですが、どのようなプロセス、基準を設けているのでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   それでは、初めに対策についてお答えいたします。板橋区教育委員会では、東京都板橋区立学校教科用図書採択事務規則にのっとりまして、採択に当たる委員の委嘱につきましては、公正を期するための必要な措置を講じているところでございます。例えば教科用図書の発行者、著作者、編集者は当然に委員となることができず、また供給の事業者、利害関係のある者は委員に就くことができないこととなってございます。また、思想の偏りがない公平性を保つためのプロセスといたしましては、板橋区の教科用図書採択につきましては教育委員会へ答申をする教科用図書審議委員会、これと専門的な調査を行って選定のための資料を作成する教科用図書調査委員会を設けてございます。同審議委員会につきましては、学識経験者、校長、PTA代表、区民等、審議の視点に偏りが出ないように様々な立場の人材を集めて、公平性を保つようにしてございます。また、同調査委員会では、教科等の専門性を有する校長や副校長を含んだ教員で組織されておりまして、教科用図書採択事務規則の欠格条項に該当しない者を任命しているというところでございます。 ◆坂田れい子   教育委員会の議事録を拝見した限りでは、選任のプロセスをちょっと読み取ることができなかったので、選定基準の明確や決定までの過程に透明性を求めたいと思います。既知のとおり、平成18年に教育基本法が大幅に改正され、我が国と郷土を愛する心を育む教育への転換が図られました。本区においては、板橋のiカリキュラムにて、郷土愛と板橋を語れる子の育成の実施が一部始まっていると思っていますが、より一層深みのある教育を期待したいです。郷土愛とともに、愛国心を育てることにおいて、特に歴史教科は大きな役割を果たします。ご先祖様や歴史とつながることで自分の生まれたルーツを知り、日本人としてのアイデンティティや世界感の確立に影響を与え、国家及び社会の形成者としての資質を育てることにつながるため、歴史教科書の内容はとても重要です。本区の中学校歴史教科書は、現在教育出版を使用しています。お手元の資料、教科用図書調査委員会調査研究報告書があるんですけれども、こちらの前回の教科書採択のときの本区の資料になります。教育出版の調査項目の内容の欄には、資料やグラフを読み取るポイントを学ぶことができる、課題となる点には、資料を読み取るのが難しい。ほかの教科書の内容を拝見しても、資料の活用、SDGsの記述の有無などが書かれていて、具体的な歴史の内容に対する調査が不足していると感じます。採択表決の際の教育委員会の議事録も拝見しました。QRコード、読みやすさ、使いやすさや年表の大きさなど、主に学習構造、視覚的な魅力や構成上の工夫への話に比重がかかっており、肝心な歴史の内容についての深い議論はなく、少し問題ではないかと私は考えております。改正教育基本法第2条第5号では、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことと定められ、学習指導要領の生きる力の目的にも伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛しと明記されています。つまり、この目的を達成するために、内容に焦点を当てて深く議論することが必要と考えますが、見解を求めます。 ◎教育委員会事務局次長   区立小・中学校で使用する教科書は、まずは文部科学省によって学習指導要領の内容が反映されたと認められた検定教科書の中から、板橋区の教育施策、児童・生徒の実態を考慮して、深い議論を行って採択をしているという状況でございます。板橋区教育委員会では、小中一貫教育カリキュラムの中で板橋のiカリキュラムがございます。こちらの中に郷土愛の育成を位置づけておりまして、教科用図書の採択基準の一つとしているところでございます。 ◆坂田れい子   地方教育行政の組織及び運営に関する法律では、教育委員会の責務に教科書の取扱いに関する事項が明確に定められております。これは、教科書の調査は下部組織だけではなくて、教育委員会の責任であることを意味すると思っておりますので、しっかり議論いただくことを強く要望します。諸外国では、愛国心と忠誠心がある人が多く、自信を持って自国のことを語りますが、日本人はそれができない人が多いとよく言われます。国立青少年教育振興機構が昨年実施した日、米、中国、韓国の4か国の高校生の意識調査によると、自分は駄目な人間だと思うの割合は4か国の中で著しく最も高く、また国家意識が低いことは選挙の投票率の低さからも分かります。その背景の一つは、自虐史観的歴史教育が積み上げてきた見えない空気の支配が日本人としての誇り、帰属意識や内的自己の確立に根深い影響を与えていると考えています。中でも特に深刻なのは近現代史です。戦後、GHQは日本弱体化計画の一つ、戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための計画、いわゆるウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムを実施し、メディア、新聞、映画、戦勝国にとって都合の悪い言動を徹底的に検閲し、戦勝国の権力に支配された言論空間をつくり出しました。同時に日本人の伝統的な精神性を構成する要素である修身、国史、神道が禁止されるなど、日本人の国家意識や精神性に深刻な影響を及ぼしてきました。その時代に組織された日教組は、マルクス主義史観が色濃く、当然教育業界にも大きな影響を与え、紆余曲折を得て今日に至るわけです。こういった経緯の一部は自由社の教科書にも書かれている事実です。この認識について伺います。 ◎教育委員会事務局次長   まず、前提条件の話になるかと思いますけれども、高等学校学習指導要領、地理・歴史編の解説に記載されているとおり、戦後改革につきましては、連合国の占領下で民主化を目的として行われたと認識しているところでございます。また、その民主化は戦争に対する日本国民の反省に支えられて実施されたものと同指導要領に記されております。大戦後の生活につきましては、中学校学習指導要領社会編の解説に記載されておりますが、大戦が人類全体に惨禍を及ぼしたことを理解し、国際協調と国際平和の実現に努めることが大切であると認識してございます。
    ◆坂田れい子   歴史は勝者によって書かれるとよく言われます。私がそれを言うのは、歴史認識の前提となる重要な点なので、先ほどの質問を伺いました。日本人は戦勝国に刷り込まれた、ゆがめられた歴史を疑うことなく受け入れてきました。教育基本法などが改正されたとはいえ、文科省の検定に合格した歴史教科書はいまだ階級闘争史観、自虐史観や近隣諸国条項の要件がちりばめられており、特に近現代史では欧米列強が迫り来る中、ご先祖様がどのような思いで日本を守り抜こうとしたのかという事実は隠され、長い間侵略国家として子どもたちに罪の意識が継承されたままです。お手元に、簡易ではありますが教科書比較表を参考にお渡ししています。あくまでも参考程度です。全部は無理なので、ここから幾つかピックアップして質問します。例えば項目11番、日韓併合について。教育出版の内容は、韓国併合が日本による植民地支配といった誤った印象を与えます。当時の朝鮮は破産状態であり、国を救う道として韓日合邦を要請したのは朝鮮側からの動きであり、日本はロシアからの脅威で難色を示しながらも統治の道を歩み、身分制度を廃止し学校をつくり、インフラ整備で近代化に努めたという事実が不足し、少し偏った記述となっております。次に、項目15番、南京事件について。東京裁判の証言で目撃したという事実がなかったにもかかわらず、証言の一部を切り取って政治利用されてきた経緯があり、外務省も根拠とする資料を示していません。また、今日までに多くの研究で戦争プロパガンダであったことが解明されつつあり、様々な議論を生んでいる最中です。近隣諸国条項により、他国に配慮して歴史がゆがめられた社会的問題が多くの教科書で掲載されています。教育現場の授業において、これらの内容がどのように扱われ、伝えられているのか、お聞かせください。 ◎教育委員会事務局次長   小・中学校の学習指導要領の解説、社会編には、社会的事象につきまして多様な見解のある事柄、未確定な事柄を取り上げる場合には特定の事柄を強調し過ぎたりすることなど、偏った取扱いをしないことが示されてございます。これらを踏まえて、各学校においては、教科書を基に知識を教えるだけでなくて、思考力、判断力、表現力など、学びに向かう力、人間性等の資質能力をバランスよく育むことを目標としながら授業を行っているところでございます。 ◆坂田れい子   思考力、ぜひこの辺を重点的にお願いしたいです。私は、子どもたちが客観的事実に基づいた自国の歴史に自信を持って、他国の人と対等に渡り合える人に成長してほしいと思っています。そのためには、このような問題にはまずは大人が向き合う必要があると考えている重要な点だと思っています。次に、項目12番のパリ講和会議について比較しました。欧米列挙の植民地、奴隷制度がばっこする中、日本はひるむことなく、歴史上初めて人種平等条項を提案し、世界の有色人種に期待を与えました。当時、全米黒人新聞協会は、我々黒人は人種問題について激しく議論する日本に最大の敬意を払い、息をのんで会議の成り行きを見守るとコメントした過去があります。しかし、この日本の提案を否決したのはほかでもない米国でした。この日本人の精神性は、当時ナチスドイツによるユダヤ人迫害から逃れてきたユダヤ人を救った杉原千畝、東條英機の後押し、そして樋口季一郎にもつながります。次に、参考2、23番、戦時国際法、24番、東京裁判についても見ていきました。戦時国際法では、戦闘員以外の民間人を殺傷することは戦争犯罪と定められています。しかし、勝者が行った東京大空襲や原爆投下は戦争犯罪は一切裁かれることなく、日本側だけに罪を押しつけました。また、東京裁判では平和に対する罪という、それまで存在しなかったのをあえて創設して裁くことに対し、当時のパール判事は国際法違反であると全員無罪を主張していました。ほかにも多くの比較材料があるんですけれども、多くの教科書にはこれらの事実が欠けていて、このような記載があるのとないのでは戦史に対する見方が大きく異なり、戦争を起こしたのは日本が悪いという連合国側の戦勝史観、自虐史観が強調されがちです。歴史を学ぶということは、子どもたちが日本人として未来に自信を持って歩んでいくための基盤を築くものです。自己肯定感を育む大事な成長期には、日本人の側に立った客観的事実と自尊的史観、自尊史観的歴史教育が当時の先人たちへの苦闘、敢闘や共感力に深みを生み、彼らの成長に大きく寄与すると考えますが、このあたりの見解を伺います。 ◎教育委員会事務局次長   これからの学校には、一人ひとりの生徒が自分のよさや可能性を認識するとともに豊かな人生を切り拓いて、持続可能な社会の創り手となることが求められております。中学校における社会科の授業でも、歴史に関わる事象につきまして複数の立場、意見を踏まえて、公正に選択・判断する力、よりよい社会の実現に向けて主体的に追求、解決しようとする姿勢を養うことを目指してございます。これからも各学校が様々な教育活動を通じて生徒の自己肯定感を育むとともに、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を育成することができるように、学校教育の充実に取り組んでまいります。 ◆坂田れい子   教科書によって内容、表現や取り扱うテーマも様々であり、これは取り扱うけども、こっちは取り扱っていないとかってそういったつくり方にも工夫が全く全然違うわけなんです。なので、読みやすさ、使いやすさ以前にその歴史の内容というのをきちんと大人が精査していく必要があるんじゃないかと私は思っております。なので、本年行われる教科書採択に当たっては教育基本法並びに学習指導要領を的確に反映されたものとなるように、十分に調査をいただきたいと強く要望します。調査項目や評価基準を設定したり、調査委員には専門的な分析ができる人材を引き続きその選定を求めたいと思い、この質問を終わります。  次は、スライドでお示ししたビタミン強化米、学校給食の添加物、食品添加物で提供されているビタミン強化米についての質問に入ります。学校給食は、戦後の飢えから子どもたちを救う慈善事業的要素だったものから、教育の一環として形を変えてきました。MSA協定により米国の余剰農産物の買取りからパン給食が始まり、栄養の補給という目的で様々な食品添加物も購入していました。米飯給食は、昭和51年より正式にスタートしましたが、薬品からつくる合成ビタミンが添加されたビタミン強化米をお米に混ぜて提供され続けてきました。本区で、このビタミン強化米を配合することへの疑義について区民の方からのご意見があり、調べてみるともはや取り扱っていない自治体がありました。メニューにないものは透明性に欠けますし、以前の一般質問でも農薬添加物などの化学物質が子どもたちの神経発達に影響を与え得ることを指摘しました。私は、給食には疑わしきものは入れずと考えている立場ですので、現代において合成品は必要ないのではと、以前教育委員会に相談させていただきました。そこで、来年度からの給食用ビタミン強化米の取扱いについてご意見を伺います。 ◎教育委員会事務局次長   ビタミン強化米につきましては、戦後の栄養事情があまりよくない時代に誕生して、その後、学校給食においても白米に混ぜて炊くことによって児童・生徒の栄養面を支えてまいりました。現在、ビタミンの摂取につきましては、ビタミン強化米の主となるビタミンB1をはじめとして、学校給食摂取基準で必要となる他のビタミンについても基準を満たしているという状況でございます。このような状況を踏まえまして、令和6年度からは学校給食においてビタミン強化米を使用しない考えでございまして、引き続き必要な栄養素を満たした安全・安心な給食提供に努めてまいります。 ◆坂田れい子   現代病を取り巻く今、子どもたちの健やかな成長のためにご英断いただき大変感謝いたします。今後とも、より一層信頼できる学校給食となるよう引き続きご支援をよろしくお願いいたします。以上で質問を終わります。(拍手) ○委員長   以上で、参政党、坂田れい子委員の総括質問を終了いたします。  次に、無所属議員の総括質問を行います。  しいなひろみ委員、お願いいたします。(拍手) ◆しいなひろみ   通告に従い、予算総括質問を始めさせていただきます。初めに、長期入院の子に付き添う親支援、兄弟支援についてです。板橋区基本計画2025、未来をはぐくむあたたかいまち、子育て安心の18項目には様々な支援が盛り込まれ、大変心強く期待します。孫の入院時に私も泊まり込みの苛酷な状況を体験しました。そして、この質問は昨年の予算総括質問でも取り上げさせていただきました。長期入院するお子様や付き添う親御さんへの理解を深めるために、日大病院小児病棟、ドナルド・マクドナルド・ハウス、キープ・ママ・スマイリングさんと3か所へ視察にお邪魔しました。区内には、日本大学、帝京大学、豊島病院、板橋中央総合病院をはじめとした規模の大きい病院が多く、小児病棟で多くの子どもたちが入院し、日々病気と闘っています。特にお子さんの病気の発見や急な入院はまさに緊急事態です。親御さんは、職場とのお休みの調整、また兄弟がいる場合は付添い入院となった場合の兄弟児の預け先の手配など、本当に大変です。祖父母の協力などが厳しいときは、本区にもショートステイ事業などもありますが、急な入院になったときの親御さんたちにこれらのサポート事業は届いているのでしょうか。そして、お子さんの入院期間も長期にわたる状況のとき、付添いされる親御さんへのサポートはどのようにされているのでしょうか。昨年の予算総括質問でも取り上げた際の保健所長は、行政として私ども健康福祉センターの担当保健師が丁寧にお話を聞かせていただいて、必要なサービスですとか利用手続をご紹介していきたいと考えておりますというご答弁でした。相談が来て動くのではなく、例えば出産後にご自宅に保健師さんが出向いての新生児訪問指導の際に、あらかじめこういったときにはこういうところに相談に行ってくださいなどアナウンスは実際されているのでしょうか。そして、どこまで行っているのでしょうか。  小児医療分野における令和6年度診療報酬改定について、今年は2年に一度の診療報酬改定の年に当たります。令和6年度診療報酬改定の内容によると、小児医療の分野では子どもの成長、発達及び希望により付き添う家族等に配慮した小児入院医療体制の確保の観点から、保育士配置の評価の見直し、看護補助者配置の評価の新設、3つ目は付き添う環境、食事や睡眠環境などへの大切さについて国も着目し、診療報酬の改定、新設が行われました。NPO法人キープ・ママ・スマイリングさんという団体では、親が安心して入院中の子どもに付き添えるようにするには、医療機関における生活支援の充実が不可欠であることを強く訴え続け、食事、睡眠、見守りの3点については最も優先されるべき生活支援と捉え、様々な取組をされています。先日、この団体へ、その活動状況の視察をさせていただきました。プロジェクターをご覧ください。付添いの親が寝られる環境は大きく2つに分かれます。左側の小児ベッドに入院中の子どもと添い寝をする。この場合ベッドがとても小っちゃいので、親御さんは体をくの字に曲げて休むしかありません。右の折り畳み式の簡易ベッドをレンタルする。この場合は、昼間はこの簡易ベッドを出すことができないので、夜間寝るときにしか使えません。この簡易ベッドは幅も56センチしかないので、もちろん寝返りを打つこともできません。一晩寝ただけで、朝起きると筋肉痛で体がばきばきになるほど痛かったです。この団体では、簡易ベッドの上に敷くマットの無償貸出しをしたり、様々な場面で入院している親御さんの支援もしております。また、付添いの親には食事の提供も病院からはありません。ほとんどの親御さんたちは、院内のコンビニ弁当やカップラーメンなどで空腹を満たすしかなく、野菜不足もあり、栄養状態も悪く、親御さんも心と体のバランスを崩しやすい状況です。さらに、毎回の食事の金銭的な負担も経済状態を圧迫しています。本区は、長期入院しているお子さんの実数や付き添う親御さんの課題をどこまで把握されているのでしょうか。ぜひ子ども支援の一環として、病児家族への支援金として制度化し、費用面についてのサポートをしてくださることを期待しますが、いかがでしょうか。 ◎子ども家庭総合支援センター所長   ショートステイ事業の認知度に関することについてお答えいたします。ショートステイ事業の認知度という点では、板橋区子ども・子育て支援に関するニーズ調査で調査しており、集計が終わり次第、結果をお示しする予定でございます。詳細は集計中でございますが、未就学児、小学生のお子さんがいる世帯について、いずれもおおむね半数程度がショートステイ事業を認知している状況でございます。お子さんの付添い入院時の兄弟対応など、様々な事情から養育者が一時的に不在になる際には、ショートステイ事業が利用できることについて、今後も周知に努めていきたいと考えております。 ◎保健所長   まず、支援のアナウンスについてお答えをさせていただきたいと思います。新生児等産婦訪問では、ショートステイや育児支援ヘルパー派遣事業など、広く活用いただける子育て支援サービスをご案内しております。また、医療的ケアが必要なお子様の退院後の支援につきましては、健康福祉センターの担当保健師が相談に応じ、利用できるサービスの事前登録などをお勧めしております。次に、保護者の課題の把握についてです。長期入院の定義や把握の方法が確立していないことから、該当するお子様の人数の把握は行っておりません。一方、付添いの入院に伴う保護者の負担の課題につきましては、支援団体の行った大規模調査により承知をしているところでございます。子どもの健康、発達などに関するお悩みにつきましては、健康福祉センターの地区担当保健師が相談窓口となっておりますので、ぜひ気軽に相談してみることをお勧めいただければと思います。家族への支援金についてです。子育て支援につきましては、最近、国や東京都による経済的な支援策が次々と打ち出されてきており、かなり手厚くなってきております。ご提案の病児家族への支援金につきましては、今回、国が診療報酬改定で医療機関における小児医療体制の充実を促すとしたことにも見られるように、いろいろな支援の方法が検討されるべきであり、今後の国の動向を注視してまいりたいと思います。 ◆しいなひろみ   長期入院だけに限らず、やはりお子様が入院したときに親御さんが付添い入院をしなければいけないって、実は本当に大変な状況なんです。私も、長期入院するお子さんたちが一体どういうご病気の方が多いのかなということで、日大の小児病棟に行っていろいろお話を伺ったときに、やはり白血病のお子さんだとか、それから生体肝移植をされたお子さんだとか、そういったケースでは地方からいらっしゃる方なんかも多いので、本当に家族総出で東京にやってきて、寝る場所の手配、そこから始めなければいけないので、泣いている暇なんかないんですよという親御さんの話があったそうです。それでも、やっぱり寝るときにずっとこういったベッドで、寝返りもできずにとなると、とにかく心も体も休まらなくて、バランスを崩している親御さんが大変多いという事実も、こういったところで取り上げることで皆さんに知っていただけたらなと思います。  次の質問に行きたいと思います。生活習慣病を予防する野菜摂取量充足度測定器導入の有効活用について質問させていただきます。よいバランス、健康で生活するために重要なことです。バランスのよい運動と食生活、特に食事に着目すると、炭水化物や揚げ物中心の食生活は生活習慣病の起因ともなります。先日、予算の資料要求で、区内小・中学校の生活習慣病の予防健診を取り寄せたところ、精密検査に該当する児童が増加しているということが分かりました。様々な要因はあるかと思いますが、子どもの食生活についてはどのように区として理解されているのでしょうか。子どもたちはしっかり野菜を摂取し、バランスのよい食生活を送っているのでしょうか。高齢者においても、野菜ファーストといい、食事の際は野菜から食べると体によいという理解が深まってきましたが、そしゃくに問題が出た際は、生野菜は食べにくいと摂取量も低下し、繊維質の不足はもともとの便秘がちな状況にさらに拍車がかかります。本区でも、野菜摂取量充足度測定機器、通称ベジチェックを導入することになりました。これは、LED光線で手のひらの皮膚からカロテノイドレベルを測定し、野菜摂取量が12段階で分かり、数字で示されることで食生活への動機づけに大変有意義なものです。毎日350グラム、つまり両手のひらにいっぱいの野菜を食べるのを推奨されていますが、ただ体によいからだけではなかなか継続できません。ぜひこの野菜摂取量充足度測定機器、通称ベジチェックを子どもたちやお年寄りまで様々な年代の方に活用していただき、皆さんの健康につながる食生活向上の一助にしていただきたいと思いますが、意気込みをお示しください。 ◎保健所長   子どもの食生活については、保護者をはじめ、周りの人の影響を受けやすく、本人の好き嫌いはあるにしましてもバランスのよい食生活とは言えない状況にあるお子様もいるというふうに認識しております。特に野菜の摂取不足については、国の第三次健康日本21の中で野菜摂取量の増加が目標となっていますように、年齢を問わず、日本全体で長年の課題になっているものと考えております。野菜摂取量充足度測定機器、ベジチェックですが、タブレット大で持ち運びが可能でして、手軽に測定もできることから野菜摂取に対する関心を高める効果を期待して導入することといたしました。区民を対象とした栄養事業や各種のイベントでの活用のほか、児童館、小・中学校及び高齢福祉部門への貸出しなどを想定しておりまして、幅広い世代に体験をしていただく予定です。野菜は、調理の手間や値段などから食べる量や種類を増やすことには努力が必要ですが、一人ひとりの意識を変えることで、目標に近づくことを目指してまいりたいと思います。 ◆しいなひろみ   健康で暮らすためには、やっぱりそれぞれが行動変容を起こしていかなければいけないと考えておりますが、なかなかお子さんの場合、食生活のキーパーソンは親御さんであります。まず、親御さんのほうからも意識を改善していただけたらなと思いますが、物価高の影響で野菜もやはり高くなってきていると、なかなかたくさんの野菜を購入するというのは家計を圧迫してしまうような状況もあります。私も、このベジチェックを平成22年の冬に最初に測定したとき、何も意識していない状態で測定しましたら4%台だったんですけれども、意識するようになってからは9.1%まで上がりました。やはり、生活を改善するように行動変容を起こすと結果が出る。それを数字で見るというのはさらに意識が高まりますので、引き続きいろんなイベントの場面なんかでも使っていただいて、認知度を高めていっていただけたらなと思います。次の質問に移りたいと思います。  最後に、多死社会に向けて火葬場の課題についてです。超高齢化社会の後にやってくるのが多死社会だといわれています。厚生労働省の人口動態統計によりますと、2022年の1年間に国内で死亡した日本人の数は概算で156万8,961人と前の年より12万9,105人、率にして8.9%増えて、1899年に統計を取り始めて以降、最も多くなったそうです。平成元年と比べるとおよそ2倍、この20年で1.5倍に増えています。国立社会保障・人口問題研究所がまとめた将来推計人口によりますと、1年間で死亡する人の数は今後も増え続け、2040年には約167万人に達する見込みだそうです。その中でも火葬場の状況は厳しいものになっています。火葬場の新規建設は地域住民の理解が厳しく、既存の場所での建て替えも敷地の広さや様々な課題があります。1基目は、区内にある戸田葬斎場、2基目は12月に23区内唯一の都営の公営火葬場、瑞江葬儀所、そして近隣5区で共同運営の大田区にある臨海斎場、こちらは港区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区です。こちらにお邪魔しました。本区の令和元年の死亡者数は約5,100人。直近では令和3年度5,668人と年々増加しています。区内には、民営の戸田葬祭場、こちらは15の火葬炉があります。荒川近くにあり、水害の影響を受けやすい場所であることや設立95年を過ぎ、その間火葬炉の建て替えも行ってはいるものの、年数も経過しています。区民が多く利用する戸田葬祭場は、民営とはいえ大変公共性の高いものです。これから迎える多死社会において区はどのような取組をし、支援をしていくのでしょうか。ご見解をお示しください。 ◎産業経済部長   区民の方も多く利用している戸田葬祭場は、人々が生活していく上で必要不可欠な施設であり、将来訪れることが予想される多死社会では、今以上になくてはならない大変重要な施設になると認識しております。現時点では、戸田葬祭場側から区に対して支援などの要望はありませんが、今後要望があった場合にはそのときに区ができる権限の範囲内で真摯に対応してまいる所存です。 ◆しいなひろみ   令和元年の台風19号のときには、区の危機管理室の方が大丈夫だったかと連絡をくれたそうです。それがとても心強かったと視察に行ったときに戸田葬斎場の方々がおっしゃっていたお話を聞いて、本当に板橋区はハートがあるなと感じましたので、ぜひ支援のほうを考えていただけたらと思っております。この葬祭場というのは、人が生きてきた中で最後にお世話になる大切な場所ですので、よろしくお願いいたします。以上で、私の予算総括質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、しいなひろみ委員の総括質問を終了いたします。  これをもちまして、総括質問は全て終了いたしました。  これより表決に入りますが、表決方法について申し上げます。  本委員会の理事会で協議いたしました結果、初めに議案第29号の修正動議について起立表決を行います。次に、議案第1号 一般会計予算について起立表決を行い、最後に議案第2号 国民健康保険事業、第3号 介護保険事業、第4号 後期高齢者医療事業及び第5号 東武東上線連続立体化事業の4特別会計予算について、一括して起立表決を行うことに決定いたしました。  初めに、議案第29号 令和6年度東京都板橋区一般会計予算に対する修正動議について起立表決を行います。  議案第29号の修正動議を可決することに賛成の方はご起立願います。          起立少数(共−自・公・民・維・い・参・しいな委員)          退席(五十嵐やす子委員) ○委員長   ご着席願います。  起立少数と認めます。  よって、議案第29号の修正動議は否決すべきものと決定をいたしました。  次に、議案第1号 令和6年度東京都板橋区一般会計予算について、起立表決を行います。  議案第1号を原案のとおり可決することに賛成の方はご起立願います。          起立多数(自・公・民・維・い・参・しいな委員−共) ○委員長   ご着席願います。  起立多数と認めます。  よって、議案第1号は原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。  次に、議案第2号 令和6年度東京都板橋区国民健康保険事業特別会計予算、議案第3号 令和6年度東京都板橋区介護保険事業特別会計予算、議案第4号 令和6年度東京都板橋区後期高齢者医療事業特別会計予算及び議案第5号 令和6年度東京都板橋区東武東上線連続立体化事業特別会計予算について、一括して起立表決を行います。  議案第2号、第3号、第4号及び第5号を原案のとおり可決することに賛成の方はご起立願います。          起立多数(自・公・民・維・い・参・しいな委員−共)          退席(五十嵐やす子委員) ○委員長   ご着席願います。  起立多数と認めます。  よって、議案第2号、第3号、第4号及び第5号は原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。  それでは、ここで区長からご挨拶をいただきますが、着座のままお願いをいたします。 ◎区長   予算審査特別委員会の終了に当たりまして、ご挨拶を申し上げます。長時間にわたるご審議の上、一般会計及び4つの特別会計予算につきましてご決定をいただき、誠にありがとうございました。来る22日の本会議におきましては、全会一致での議決を賜りますようによろしくお願い申し上げます。また、各分科会や総括質問の中において、委員の皆様から賜りました貴重なご意見等につきましては、今後十分に留意をしながら、予算の適正かつ効率的な執行に全庁を挙げて取り組んでまいります。最後になりますが、間中りんぺい委員長並びに成島ゆかり副委員長や理事委員の皆様をはじめ、委員の皆様には円滑な委員会の運営にご尽力いただき、改めましてお礼を申し上げます。以上、簡単ではございますが、私からの挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 ○委員長   次に、私からも一言挨拶をさせていただきます。  着座のままで失礼します。質疑の中で共有をされた課題ですとか問題、それから提案を、今区長のお話にもありましたけれども、区には配慮いただいて、有効に有意義に予算を執行していただきたいと思います。また、運営にご協力いただきました皆様に感謝を申し上げて、挨拶とします。ありがとうございました。(拍手)  次に、副委員長からご挨拶がございます。 ○副委員長   皆様大変にお疲れさまでございました。皆様のご協力により、間中委員長の下、円滑に議事運営が出来ましたことを心から感謝申し上げまして、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。(拍手)  ──────────────────────────────────────── ○委員長   以上をもちまして、予算審査特別委員会を閉会いたします。...