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令和3年3月16日予算審査特別委員会-03月16日-01号

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  1. 板橋区議会 2021-03-16
    令和3年3月16日予算審査特別委員会-03月16日-01号


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    令和3年3月16日予算審査特別委員会-03月16日-01号令和3年3月16日予算審査特別委員会  予算審査特別委員会記録 開会年月日  令和3年3月16日(火) 開会時刻   午前10時00分 閉会時刻   午後 4時49分 開会場所   第1委員会室 議   題  令和3年度当初予算について 出席委員  委員長     山 田 貴 之       副委員長     さかまき常 行  理事委員    内田けんいちろう      理事委員     中 村とらあき  理事委員    吉 田 豊 明       理事委員     田 中やすのり  理事委員    鈴 木こうすけ       理事委員     渡 辺よしてる  委員      小野田 み か       委員       高 山 しんご  委員      石 川 すみえ       委員       山 田 ひでき  委員      間 中りんぺい       委員       しのだ つよし  委員      こんどう秀 人       委員       山 内 え り  委員      田中しゅんすけ       委員       安 井 一 郎  委員      寺 田 ひろし       委員       しいな ひろみ
     委員      井 上 温 子       委員       いわい 桐 子  委員      坂 本あずまお       委員       いしだ 圭一郎  委員      成 島 ゆかり       委員       南 雲 由 子  委員      竹 内   愛       委員       小 林 おとみ  委員      元 山 芳 行       委員       大 野 治 彦  委員      し ば 佳代子       委員       五十嵐 やす子  委員      長 瀬 達 也       委員       かなざき 文子  委員      杉 田 ひろし       委員       茂 野 善 之  委員      田 中 いさお       委員       かいべ とも子  委員      おばた 健太郎       委員       川 口 雅 敏  委員      佐々木としたか       委員       なんば 英 一  委員      大 田 ひろし       委員       高 沢 一 基  委員      中 妻じょうた 欠席委員  委員      荒 川 な お 説明のため出席した者  区長       坂 本   健      副区長       橋 本 正 彦  教育長      中 川 修 一      代表・常勤監査委員 菊 地 裕 之  政策経営部長   有 馬   潤      総務部長      尾 科 善 彦  危機管理室長   林   栄 喜      区民文化部長    森     弘  産業経済部長   堺   由 隆      健康生きがい部長  五十嵐   登  保健所長     鈴 木 眞 美      福祉部長      椹 木 恭 子  子ども家庭部長  久保田 義 幸      資源環境部長    渡 邊   茂  都市整備部長   松 本 香 澄      土木部長      糸 久 英 則  会計管理者    松 田 玲 子      教育委員会事務局次長藤 田 浩二郎  地域教育力担当部長湯 本   隆      財政課長      杉 山 達 史  総務課長     篠 田   聡 事務局職員  事務局長     太野垣 孝 範      事務局次長     森   康 琢  議事係長     龍 野 慎 治      調査係長      鑓 水 貴 博  書記       戸 田 光 紀      書記        平 山 直 人  書記       田 中 彩 乃      書記        飯 野 義 隆  書記       岩 渕 真理絵      書記        高 橋 佳 太  書記       木 村 欣 司      書記        坂 本 悠 里  書記       細 田 夏 樹 ○委員長   おはようございます。  ただいまから予算審査特別委員会を開会いたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   初めに、本日の署名委員を指名いたします。  小野田みか委員、山田ひでき委員、以上のお二人にお願いいたします。  ──────────────────────────────────────── ○委員長   これより総括質問に入ります。  初めに、質問の順序と持ち時間数を申し上げます。  自民党、坂本あずまお委員、間中りんぺい委員、中村とらあき委員、杉田ひろし委員、持ち時間は5時間18分であります。公明党、成島ゆかり委員、田中いさお委員、持ち時間は3時間30分であります。共産党、石川すみえ委員、竹内愛委員、持ち時間は3時間12分であります。民主クラブ、渡辺よしてる委員、中妻じょうた委員、持ち時間は1時間42分であります。市民、長瀬達也委員、持ち時間は54分であります。無所属の会、井上温子委員、持ち時間は36分であります。無所属議員、こんどう秀人委員、高山しんご委員、持ち時間は各20分であります。  以上の順序で総括質問を行います。  なお、持ち時間が残り5分となったとき及び終了時にブザーが鳴りますので、あらかじめご承知おき願います。  次に、本日の運営について申し上げます。  本日は、自民党の総括質問終了までを予定しておりますので、あらかじめご了承願います。  次に、質疑については、事前通告に基づいて行っておりますので、質疑を行わず要望のみを行うことはご遠慮いただきますよう、よろしくお願いいたします。  それでは、自民党、坂本あずまお委員から総括質問を始めます。  坂本あずまお委員、お願いいたします。(拍手) ◆坂本あずまお   皆さんおはようございます。  本日から令和3年度予算におけます予算審査特別委員会が始まります。まずは自民党の1番手として、私から質疑を始めさせていただきますが、その前にこの1年間、ちょうど1年前の予算審査特別委員会新型コロナウイルスがちょうど蔓延し始めたときで、この会場に委員の皆様が座るか座らないのかというお話があったりですとか、大変な状況下でこの1年間、特に理事者の方々は対応していただきました。まず、感謝申し上げたいとともに、1年間板橋区の中で感染された方、また命をなくされた方もいらっしゃると思います。そういった方々に対してしっかりと政治がお応えをしていく、そういったことでこの予算案、令和3年度、しっかりと皆さんの中で議論していきながら、前に区政を進めていきたいと思いつつ質問を始めさせていただきたいと思います。  ということで、今申しましたように、コロナ禍で社会は大きく変わりました。その中で例えばライフスタイル、区民の消費活動、また価値観というのも大きく変わったと思います。全てが元に戻ることはもうないのではないかとも言われる中で、区民の皆さんの国や行政に対する不満、不安ですとか、それから要望というものも大変大きくなりました。また、加えて公共というものの、あとは財政、税政の役割も大きく変更した1年であると思います。  国におきましては、ちょうど今日の朝のニュースで臨時特別給付金、ひとり親、二人親構わず5万円が給付される方向であるという報道もされたように、緊急財政の中で国、そして全国の自治体の予算額というのは、大幅に拡大をしている状況であります。  例えば、国のほうでは、令和2年度当初予算102兆円余りだったんですけれども、3度にわたる補正予算の結果、総額175兆円余りに約73兆円近く膨れ上がったという、この1年間でした。  ただ、そのような大規模な財政出動が求められているからこそ、私としては3つ、欠かしてはいけない考え方があると考えております。  1つは、財政規律を失ってはいけないということ。要するに、歳出規模コントロール体制というものは、常に持っておかなければいけない。そして、2つ目として、非常時の財政拡大というものを恒常化させてはいけないということ。つまり、財政の拡大、非常時における財政出動というのは一時的であって、政策目的を曖昧にしたまま事業継続することは、これはあってはならないと考えております。そして、3つ目として、コロナが収束した後の世代を見据えて、将来世代に負担の先送りをしない、そういった税金の使い方、財源の中長期的な政策と整合性をしっかりと保ち続けなければいけないと、この3つを考えておりまして、まずは自治体における全ての基礎は財政だと思います。  この財政の視点からお伺いしたいと思いますが、私、不作為という言い方をしますけれども、このままの政策の状況、今のままの施策の状況のままで区政運営を行っていった場合、何が想定されるのかという予測はされておられますでしょうか。 ◎政策経営部長   おはようございます。どうぞよろしくお願いいたします。  このままの区政運営で何が想定されるかということでございますけれども、区を取り巻く環境は大きく変化しておりまして、国の不合理な税制改正に加え、コロナ禍による経済への影響が不透明であることなどを踏まえますと、区政は経験したことのない危機に直面していると認識しておりまして、このまま何もしなければ、さらに深刻な状況に陥ると考えております。  このため、緊急財政対策を実施しながら1年前倒しでNo.1プラン2025を策定したところでございまして、今後も財政調整基金からの繰入れによる厳しい財政運営を想定しているところでございます。 ◆坂本あずまお   やはり厳しい財政運営ということが見通される中で、私としては当然厳しい財政運営の中を承知しながら予算組みをされたとは思うんですけれども、その想定よりもさらに想定外のことは考えられるのではないか。また、大きな変革と即時性というものの対応が必要ではないかと考えておりまして、やはりこのままではまずいと考えております。  じゃ、何をしたらいいかというと、ちょっとこちら出させていただいたんですが、実はこれまでも毎年毎年予算組みをするときに財政調整基金、それから区財政中心に、強い財政基盤をつくるという方針で進んできたと思います。景気がいいと言われる中、また上昇志向の中でも、やはり厳しいという言葉は消えなかったという中で、このコロナのインパクトがあったという状況なんですが、画面をご覧いただきたいんですけれども、財政学の授業じゃないんで、すごく簡単に書きましたが、今の地方財政、それから国家財政の基礎となっている物事の考え方として、マスグレイブさんという方の財政学という中に、三大機能というのがあります。  資源配分の調整、これは要するに公共施設ですとか、いわゆる行政が持っている公共財をしっかりと受益者負担、または公益性という部分で配分をする、その調整をすること、それから所得と富の再分配というのは、これは納税課税の部分で格差是正ですとか、例えば大変収入のある方の税収をなかなか収入のない方に回すですとか、そういったものの格差是正の再分配、そして経済の安定化、この3つが地方財政の三大機能と言われておりまして、ただこれも相当前、50年、60年前の話なので、その後アメリカのノーベル経済学者のブキャナン先生ですとか、日本でも公共選択というものの考え方が出てきて、この財政理論というものは強化されていっているんですけれども、いずれにしても、ただこの財政理論のベース自体は変わってこなかったのがこれまででした。  ただ、ちょっと1つ、このコロナと自治体DXというものが入ってきた中で、こちらにも書かせていただいたんですが、大きく予見性というものが行政事務、行政の業務に入ってきたということがよく言われております。  これは何かといいますと、後ほど説明したいと思いますが、ざっくり言うと、財政の資源配分ですとか、富の再分配とか、経済の安定性というものが、これまでのやり方ではやはり細かな部分の調整、細かな部分の数字の見つけ方、それから即時性、それから全体的なマスの部分の見方、ミクロとマスの両方の部分の調整の部分で、なかなか立ち行かない部分をこのDXを用いることによって、またAIなどを用いることによって、即時性とそれから効果的な配分、予見性に基づいた実行ができるんじゃないかということで、今データ資本主義を自治体に取り入れられないかという議論が進んでいる中での今のこの質問をしたいんですけれども、先ほど部長のご答弁で、地方財政制度、財政調整制度における国による度重なるルール変更というのがあったとご説明いただきました。  これは常々板橋でも議論されていると思いますが、私、この財政理論のベースにのっとっていくと、これまでは一自治体内での財政の再分配ですとか、調整が行われてきたんですが、自治体間競争というマーケット自体が、今国によって破壊されているんじゃないかという懸念をしておりまして、国の度重なるルール変更によって、自治体間格差が生じていると。要するに、自治体間で貧富の差が生じていて、もっと言いますと、都区制度、地方財政制度のはざま、例えばこの間もテレビでやっていました。川崎市なんかは不交付団体ですけれども、不交付団体ほど今厳しい状況、交付団体の地方の自治体ほど国から手厚くケアをされていて運営がしやすい。ということは、都区制度や地方財政制度のはざまの中で、豊かな東京の貧しい板橋というものが生まれているんではないかと。もう一回言いましょうか。豊かな東京の貧しい板橋というのが生まれてしまっては困るということで、これに対する認識、また取組というものは何かあるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎政策経営部長   委員のほうのご指摘のとおり、地方自治体が自主性や自立性をもって自らの判断と責任の下、行政を行っていくために、財政自主権の確立が不可欠であるというふうに考えております。  一方、地方自治体は国の地方税財政制度に基づきまして財政運営を行わなければならず、起債にも一定の制限があり、さらに特別区では国のような赤字国債の発行はできず、特別区税や特別区交付金の減収時には、厳しい財政運営を強いられる現状にございます。  また、国が地方創生の推進と税源偏在是正の名の下、地方法人課税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税等の不合理な税制改正を進めましたため、区の貴重な税源が一方的に奪われております。地方税の原則をゆがめ、地方分権に逆行するこうした税制改正を見直すよう、区としまして国に強く働きかけるとともに、自主財源の確保に今後も努めていきたいと思っております。 ◆坂本あずまお   自主財源の確保でいいますと、これまで区として取り得る最大限の独自財源の確保と、それと同時に最大限の歳出抑制というもので自治体運営、板橋区の財政を何とか保ってきたという現状があると思うんですが、しかしこれ以上の一般財源の確保策がなかなか見当たらない、そしてこれ以上のいわゆるシーリングですとか、最大限の歳出抑制が限界に近いということが来たとき取るべき策としては、財政構造の大規模な変更しかないのではないかと。それは当然一自治体でできるものではないということでここまで来てはおりますけれども、しかしそれをしなければ豊かな東京の貧しい板橋という、この制度のギャップのはざまに陥っている自治体は、自主独立ができないんじゃないかということを非常に懸念しております。  それが先ほどの財政肥大化に伴う、要するに国の中央集権体制が強化されることで、地方自治権ですとか、自治権拡充とか、これまで何十年にわたり基礎自治体が国と戦って得てきたもの、これが失われてしまうんではないかという懸念を非常にしておりまして、私としては今こそ地方分権改革、自治権拡充の議論を改めて意識をした上で、具体的な方策に取り組むタイミングであると考えております。  それには、先ほどここにありますマスグレイブの後に出てきたブキャナン先生という方がおっしゃっている公共選択という理論の中では、この選択肢を持つという仕組み、これは一般的には区民の方が選択肢を持つことで行政サービスが充実するという考えなんですけれども、自治体自体にも選択肢を持つ制度を自分たちからつくり上げていくということが、非常に例えば自治体DXも、ローカルな文化芸術振興も、また教育も、やはりローカルだからこそ効果的、効率的、即時的にできる政策というものがあると思いますので、今こそ具体的に早急な制度なり考えなりを築くタイミングだと思っておりますが、その点いかがお考えでしょうか。 ◎政策経営部長   区におきましては、基本計画におきまして、区政経営の基本方針として権限と責任及びそれに見合った財源の移譲を積極的に要望しながら地方分権をさらに推進し、自治権拡充に努めていくこととしております。  具体的には、国の地方分権改革に係る提案制度を活用しつつ、特別区全体の課題として協力しながら解決に取組み、適宜予算要望などを通じて国との連携に努めていきたいと考えております。 ◆坂本あずまお   選挙のキャッチフレーズじゃないんですけれども、板橋の未来をどう変えるかというのが、今まさに岐路に立っているときだと思っています。今このコロナ禍を乗り越える策とともに、コロナ禍を乗り越えた後のポストコロナの自治体運営、板橋区の在り方、やはり変わらなければいけないということでは、板橋区の未来をどう変えていくのかということを具体的な策とともに、また具体的な理論武装とともに、財政制度とともに、これは全員で力を合わせて進んでいかなければいけないと。  この全員というのは、自治体も行政も、また住民、区民も、企業も全てが一体となって進まなければいけない上では、必要になってくるのが一つの基軸といいますか、座標軸。今まで当然お金、資金、貨幣というものだったと思うんですけども、ここで新しく出てくるのが情報ということだと思います。  データ資本主義と先ほど申し上げましたが、データ資本主義というものが、これから少なくとも企業の中では今後数年以内に必ずや広がる。そういった中では数年遅れて5年後には恐らく板橋区、地方行政でも、情報というこのデータ資本主義が設計されていくことが予見される中では、情報というものも一つの基軸としてやっていかなければ、板橋区の未来は変えていけないんじゃないかと感じています。  例えば、情報といっても何じゃらほいという話なんですが、例えばここ一、二年で会計制度の瑕疵といいますか、手続上のミスで板橋区財政でも出費をしたことがある、それを訂正したことがあるですとか、あとは入札監視システム、これも企画総務委員会で議論されたんですけれども、入札監視委員会というのは、例えば個別の入札案件を担当の委員の方にお渡しして、その数字が適正かどうかって一般公募の方も見ているんですよね。ただ、それって数字が適正かどうかを見るのって、入札率を見れるくらいでして、一般の方にとっては。これこそ本来ならば情報、AIで全部調べて、これは人でなくて、そもそも機械でその数字が異常値なのか平常値なのかって調べていくのが入札監視の在り方であって、人が見るべきは制度上の入札監視の隙間、制度上の瑕疵があるかどうかという部分だと思うんですね、私としては。  こういったように、情報というものを行政で今後しっかりと使っていくジャンルというか、分野というか、エリアが大きく既に存在しているわけです。であるならば、この情報というものを基軸に、今後板橋区を運営していくことはお考えなのかということをお伺いしたいんですけれども、お願いします。 ◎政策経営部長   No.1プラン2025を定めさせていただきましたけれども、こちらでは板橋区の未来としまして、ポストコロナ時代の新たな日常に向けて、区政を持続可能なものとしていくために重点戦略の3つの柱を定めたところでございます。  その柱というのは、SDGs戦略、DX戦略、ブランド戦略なわけですけども、委員のおっしゃっている情報を基軸にというところに関しましては、このDX戦略という部分に当たるのではないかなというふうに思っております。この戦略では、データの活用とタイムリーで分かりやすい情報発信に取り組みつつ、デジタル化、オンライン化を加速させ、業務の効率化と働き方改革を推進していくという予定でございます。  また、SDGs戦略では、誰一人取り残さないという価値観を共有しながら、新たな日常において心から安心して暮らせる安全なまちの実現を目指していきます。
     そして、ブランド戦略におきましては、人口のトレンドが変化している状況を見極めながら、板橋らしさの新しい価値を創造し、魅力を発信していくことで、交流と定住化を促進していくということで、DXも含めましたこういった3つの戦略を考えているところでございます。 ◆坂本あずまお   3つの戦略を掲げていただいた中で、ではその3つの戦略で世界と戦っていけるのかということを私は非常に危惧しております。  今申しました行政のデータ、情報という部分では、例えば今問題になっている日本ではほとんど来ていないワクチンの接種について、イスラエルの国民の方はもう既にほとんどの方が2回目の接種を終わっている。生産されているイギリスのファイザーでなくて、イスラエルで手に入っている理由というのは、簡単に1つなんですね。あれはファイザー社にイスラエル国民がワクチンを打つときのパーソナルヘルスデータ、パーソナルヘルスレコード、PHRというやつなんですが、PHRをファイザーに渡しているんですよ。要するに、イスラエル人が接種をしたそのPHRをファイザーとして治験に利用するという条件で、国と企業が話し合って、イスラエル国民は早急にワクチンを接種することができた。これはまさに国家として、政府として、情報を戦略として活用して、国民の命を守ったということなんですね。  ただ、日本においては個人情報保護法ですとか、板橋区でも保護審というものがあって、この個人情報を守らなければいけないという、私からしたらちょっと過度に守り過ぎているという意識がある中でのこの現状であります。  ただ、厚労省も日本医師会も、このPHRの活用については、今、後ろ向きではなくて、これは情報として活用すべきであるという提言をされていらっしゃると私も聞き及んでおりまして、今回ワクチンとPHRの件はお伺いしないですけれども、ぜひともこういった情報というものは、既に単なる情報でなくて、政策のツールとして活用できるんだということをぜひともお知りおきいただきたいと思います。  では、その中で、次の質問をお伺いしたいんですが、行政評価というものがあります。まず、板橋区で行政評価というものは事業の成果であったりとか、動員された人数ですとか、そういったものによって効率性、それから人員の点での評価というものがされてきましたけれども、例えば先ほどから申しております予見性ですとか、そういった情報の活用具合というのは、これは人でも資金でも出てこないという上では、行政評価の軸というものに新たな価値基準とか、指標とか座標軸、こういったものを含めていく必要があるんじゃないかと考えております。  例えば、これも企画総務委員会で議論させていただいたんですけれども、例えばトラブルを事前に予見して発生をさせなかった。ただ、これは当然表に出ることではないけれども、これまで起こっていた1%のトラブルを、あることを導入することによってゼロにできたというこの評価をする行政評価というのは、今多分板橋区にはないと思うんですね。また、自治体にもないと思うんです。ただ、こういったことを正規に評価をしていかないと、今後削減というものの見方はなかなかできないんじゃないかと思うんですが、ただ雲をつかむような質問で申し訳ないんですけれども、行政評価というものに新しい基軸を設けるということは可能なんでしょうか。お答え願います。 ◎政策経営部長   行政評価制度ですけれども、こちらは区の施策、事務事業につきまして、行政活動の成果を客観的な数値で評価検証し、今後の行政活動の改善につなげていく取組でございます。これまでも行政評価制度自体の改善に取り組んでまいりましたが、令和3年度は施策とSDGsとの関連性を明確化するなど、今後も時代に即した評価を実施していきたいと考えております。  また、令和3年度から区の内部統制として、リスクマネジメントによる業務改善の推進に取り組む予定でございまして、トラブルの発生抑制など様々なリスクを軽減できるよう、行政評価制度とも連携を図りながら、着実に推進していきたいと考えております。  委員のおっしゃった予見性、情報の価値といったものを新しい基軸にしながらの行政評価というのは、こういったリスクマネジメントとも関係があるかなと思っておりまして、こういった点を踏まえながら、行政評価制度の改善に努めていきたいと思っております。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。リスクマネジメントをその予見性を持って対応するというご答弁をいただきました。ありがとうございます。  まさに今、部長からご答弁いただいたように、大きな改革、挑戦というものが、自治体運営に今こそ必要なときであると考えております。この挑戦的な改革を行っていくかどうかということをお答えいただければと思います。 ◎政策経営部長   No.1プラン2025の経営革新計画の計画事業に、区政の抜本的な改革を位置づけております。ウィズコロナ、ポストコロナを見据えまして、情報の持つ価値を重視しつつ、区民サービスの提供方法や職員の働き方を抜本的に変革させるため、加速度的に経営構造改革を進めてまいります。  一方で、これまでも着実に区政経営を進めてきておりまして、これまで培ってきた確実性と前例に捉われない抜本的な改革とのバランスを取りながら、持続可能な区政経営を行っていきたいと思っております。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。  一見すれば、この抜本性というものと今おっしゃっていただいた行政の確実性というものは、二律背反するような感じでありますが、現実的にはやはり確実性があった上でこそ、抜本的な改革が実行できると私も同意しておりますので、ぜひともそういった視点で取り組んでいただきたいと思うんですが、ただ振り返って10年前のこの場のことを、もしいらっしゃった委員の方、先輩方、思い出していただきたいんですけれども、いたばしNo.1実現プラン2015というものがありました。ちょうどリーマンショックの後あたりにつくられていた同じNo.1実現プランなんですけれども、あのときは、うちの会派でいいますと石井勉先生ですとか、天野久先生ですとかが、ここでいたばしNo.1実現プラン2015について区長と理事者の皆さんに質問させていただいていた中で、そこで出てきたフレーズとして、リーマンショックの後、財政構造を堅実に確実に強化していくためには、ホップ、ステップ、ジャンプとして1年目、2年目、3年目、明確にその年次の作業方針、ルーティンというものを用いて、1年目はホップ、要するにこの危機的な財政運営をしっかりと乗り越える。そして、2年目としてステップ、元に戻る。3年目にジャンプとして元を超えるといった形で、この明確な3段階の財政指標といいますか、区の運営方針というものが当時区長も、当然区長も2015のとき区長でしたので、お話しいただいたこのNo.1実現プランだったんですね。  ただ、今回同様にコロナというものが大きなインパクトがあって、先ほどお話しいただきました。とはいっても不透明な感染症の拡大状況であるので、なかなか先が見通せないと。ただ、それは承知しておりますけども、リーマンショックのときも同じでありまして、先を見通せない中での自治体運営、今、確実性と抜本的改革といった中にあっては、では逆にこの確実性自体も本当に今回の中であったのかなという懸念もしているんです。  この2015のときに行った確実性のある、年次で区切ったホップ、ステップ、ジャンプが今回の2025でなぜなくなって、もしくは別のもので対応されているのか、その点のご説明いただけましょうか。 ◎政策経営部長   No.1プラン2015ですけれども、こちらは世界同時不況によって深刻な景気後退局面に陥って以来の景気低迷期であった平成22年度に策定した計画でございまして、重点戦略を打ち出したという点で今回のNo.1プラン2025と類似しております。   No.1プラン2015では、景気回復局面を見据えて一定の経済成長率を見込み、5年後の板橋の姿を示した重点戦略の展開を明らかにすることができましたが、No.1プラン2025では今後の経済動向に対する不確実性が高いため、経済成長率は見込んでいないところでございます。  また、コロナ対策というかつて経験したことのない危機に対して、区民の生命、健康、財産を守ることを第一に、柔軟かつ適切にスピード感を持って対応していくことが、最重要課題であると認識しております。  そのため、No.1プラン2025は令和5年度に再改訂することを想定して策定しており、コロナの感染状況や社会経済情勢の動向によりましては必要に応じて計画を見直し、柔軟かつ適切に対応していく考えであり、この点がNo.1プラン2015とは考え方が異なっているところでございます。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。  柔軟かつ適切に、そしてその前に出た抜本的改革及び確実性に基づく、No.1プラン2025は本来この4つの言葉が柱となって進めるべきだったのかなと私自身としては思っているんですが、恐らくこのNo.1プラン2025の中にも、根底にはこの言葉が流れていて、行間で酌み取ってほしいということは言いませんけれども、やはりしっかりと根底には流れているという理解をさせていただいた上で、財政ばかり長くなってしまったので、次の項目の自治体DXに移っていきたいと思います。  こちらに映し出しているのは、旭川市の業務システムのイメージ図なんですが、見にくいなということをお気持ちで感じていただきながら、ここに至るまでの質疑を聞いていただければと思います。  まず、この自治体DX、早期に確実に着実に、そして持続的に実現させるための政策議論というものが当然期待されている中で、この3本の戦略の一つになったとは思うんですけれども、感染症が拡大していく中で、このDXの重要性もさらに増してきたということで、それに基づくといいますか、その土台を支えていくのは、やはり私は先ほど出てきた情報だと思うんですね。  財政難時代へのフレーム改革として、DXとICTを用いる上で具体的な戦略、戦術を取るときに、当然基礎となるのは社会状況の予測、不測の事態の影響予測、それから計画物や白書、プランなどのこういったものの精度を高めていくということがあると思うんですが、そういった中で区の情報というのは、基本的にはこちらにお示しさせていただいたように、台帳というものに記載をされていると思います。  一番有名なのは住民基本台帳、ただそれ以外にも税や、それから福祉や教育や様々な台帳というものが行政には存在していて、実は今回のワクチンでも予防接種台帳というものがあったんですけれども、この予防接種台帳を全国でデジタル化していた自治体が、厚労省は知らなくて、ほとんどなかったと。厚労省はデジタル化されている自治体はほとんどないのに、デジタル化されていますと勝手に思い込んで、V-SYSでシステムをつくっちゃったら、ああ、どこもやってないよというので、こんな2か月も遅れちゃったというのがワクチン政策の厚労省の大変大きなミスであり、大失態であり、問題であると。厚労省が問題であると、ずっと地方から声を上げていくべきだと思うんですが、それは別の質問としまして、この情報、そして台帳情報、これを持っていることが、やはり持っているのは、そしてなおかつ一番眠っているのは基礎的自治体、私たちであると思います。ICT推進・活用計画でも、ずっとこれを活用していくというお言葉はいただいているんですが、ただ一方でなかなか活用できていないという中で、今後どう使っていくのか。  こちら旭川市の台帳システム、これも連携をしていくという形でつくり込んでいて、日本だと室蘭市とか、旭川市とか、職員さんで詳しい方が台帳を全部統合していこうという取組をされている中で、じゃ、板橋区として台帳をどうしていくのかというお考え、今方針はございますでしょうか。 ◎政策経営部長   デジタル技術の活用を軸としましたデジタルトランスフォーメーションは、単なる業務オペレーションの改善にとどまらず、区民や職員にとって新たな付加価値を生み出すことにつなげられるかがポイントであると考えております。  新たに策定しました板橋区ICT推進・活用計画2025におきましては、基本方針の一つにデータ利活用を掲げておりまして、区の持つ様々なデータを活用できる環境づくりとデータを用いた様々な施策を展開することとしております。  現在、各情報システム内にあるデータの非識別加工や庁内データ基盤の構築は進んでおりませんが、既に公開済みのオープンデータと併せまして、今後国が示すルールも踏まえた上で、その有効活用を図る仕組みをつくり、政策立案等に生かしていきたいと考えております。 ◆坂本あずまお   今ご答弁で、なかなか進んでいないという言葉がありました。  こちらをちょっとご覧いただきたいんですが、これは公益財団法人特別区協議会、皆様によく年に1回配布をされる23区の特別区統計という冊子があると思うんですが、そちらのデータを用いて、北陸大学の経済経営学部の皆さんに調査といいますか、研究をしていただきました、1年間。その大学生からの報告があったんですが、ちょっとぱっぱとご覧いただきたいんですけれども、特別区統計、今、部長がおっしゃいましたこの台帳の情報というものも含めて、こちらいろんな情報が掲載されています。  ただ、特別区の統計、23区の全ての統計をつかさどる、いわゆるデータの専門的な組織であるにもかかわらず、現実的には年度ごとでファイルが違うんですよね、構造が。もっと言いますと、なぜという確認をさせていただいたんですが、特別区協議会の方いわく、これはPDFでもエクセルでも、その形のまま印刷することを前提として、いわゆるネットスラングで言うところの神エクセルという形で作成をしてきたのがこれまでであって、このデータを用いて調査や研究や利活用というものは、そもそも考えになかったというお話だったんです。なので、行政側で、例えばこの特別区統計を活用する際にも、学生たちや企業の方が活用する際にも、一々エクセルを全部つくり直さなきゃいけないという、非常に手間のかかる作業ばかりが進んでいたということで、これが情報処理、それから行政におけるデータの利活用の一番初めのハードルであり、最大のハードルだと思うんです。  この中にも、委員の皆様にも、特別区統計や区の情報データ、エクセルで処理される方、たくさんいらっしゃると思うんですけれども、というか、8割方がエクセル処理だと思うんですよね。すごくうなずかれている。ありがとうございます、皆さん。このエクセル処理の時間で8割方時間がかかっているんですよ。だから、研究調査じゃないんですよね。  要するに、手作業というか、加工技術の問題になってきてしまっているというのが、今の自治体の情報処理の問題であって、実は先日、河野太郎大臣、それから平井卓也大臣が講演されたときにおっしゃっていたんですけれども、自治体DXというものは、あくまでも人が人のぬくもりを大切にする仕事に集中するための手段でしかない。つまり、情報処理の仕事が合理的で効率的で人がほとんどタッチしない状況で済むからこそ、行政の職員の皆様はヒューマンタッチに集中できるんだということを政府では考えている。ただ、現場では、特別区でさえもデータの理想的な形式がつくれないというような状況に陥っているということで、まずはこの情報処理の仕事を合理的に効率的にする作業から取りかかるべきではないかと思うんですが、どうでしょう。 ◎政策経営部長   様々な業務におきまして、デジタル化技術やAI・ロボティクス等を活用することで、業務の効率化、省力化を図り、人的資源を相談支援業務など、区民一人ひとりと向き合うサービスに振り向けることが重要だと考えております。そのため、区では既に業務の一部にAIやRPAを導入しておりまして、情報システムの標準化、共通化、オンライン化等を意識し、ICT化を前提とした業務プロセスの見直しと最先端の技術導入に今後注力していきたいと考えております。  また、DXの推進に向けましては、業務システムの再構築をはじめ様々なツールの新規導入も検討することとなりますが、現時点では官民ともにデジタル人材の不足が言われている状況と認識しております。 ◆坂本あずまお   デジタル人材の不足ということで、では他自治体の状況を確認させていただきますが、例えば国では総務省によって自治体戦略2040構想研究会というものの報告書があります。そちらに記載されていること、そして先般の東京都で発表されたシン・トセイというクオリティ・オブ・サービス、要するにサービスの質を担保するという都政の構造改革QOSアップグレード戦略というものが発表されたんですが、この2つで共通して言われている点が幾つかあります。  読みますね。今後、地方自治体におけるAI、RPAなどICT化を進めるためには、首長と議会に一定程度のICTリテラシーが必要で、トップダウンの取組が必要。首長と議員のICTリテラシーが低いと進まないと言われちゃっています。  次、CIOレベルの人材不足。今、部長がおっしゃっていただきましたが、いわゆるマネジメントするCIOという人材が日本全体で不足しているので、複数の自治体でまたぐか、もしくは先にその方を囲い込むしかないということが、現実的に日本では自治体DX、ICTの現場では起きているということで、行政の知識だけでも駄目だし、通信の技術だけでも駄目だし、両方を承知して、わきまえていらっしゃる方の人材が根本的に不足している、それがCIOの人材不足。  3つ目として、よく言うデジタル人材の育成。行政の職員の皆さんのICTのスキルをアップしましょうというお話がよく出るんですけども、実はそれだけでは全然駄目で、単に内部で技術者を育成して、外部からは登用するだけでは解決しなくて、そのノウハウ自体を全員で共有して、お互いで支え合って、そして民間もベンダーさんも行政もCIOも全員が情報を共有、ノウハウを共有しつつ力を合わせて進まなければ、これは成り立たない。つまり、ベンダー任せでも駄目だし、行政内で職員を育成すればいいですよという話でもないということ、非常に耳の痛いことを国も都も言い出しちゃっていただいているので、さてさてどうしようと思っているんですが、この点、板橋区としては、国も都もこの3点、首長と議会のレベルを上げなきゃ駄目だよね、CIOの人材確保を急がなきゃ駄目だよね、単なる人材育成、外部登用だけじゃなくて、全員がノウハウと情報を共有をしなきゃ駄目だよね、この3つ、耳の痛いことを言われたことに対して、板橋区としてはどのように今後対応を取っていかれますでしょうか。 ◎政策経営部長   今、委員のご指摘のとおり、国や都などでもこのデジタル人材について不足、それぞれが確保していくということが指摘されているというふうに理解しております。  区としましても、このDXを進めるに当たりまして、それを支える人材の確保育成が非常に重要であると認識しておりますが、例えば特別区におきましては、人事制度において東京都のようなICT職の採用は行っておらず、行政の仕組みも理解し、かつICTの知見も持った人材の確保というのが困難な状況でございます。  当面の間は、令和3年度に導入する情報システムアドバイザリー業務委託によりまして、専門的知見を有する事業者の支援を活用するとともに、実効性のある人材育成や人材確保策等の在り方について研究を深めていきたいと思います。 ◆坂本あずまお   では、人についてはそんな形で、では物についてなんですけれども、当然DX、自治体のICT、端末がないと何もできないんですが、間もなく端末のリプレイス、ツールの整備として端末のリプレイスの時期が近づいていると思います。これについて、この費用とリプレイスの計画、経費の確保策、これはどうなっていますでしょうか。特に、端末の質によって作業の遅延が発生しないかということを非常に懸念しております。  職員の皆様、特に日常、仕事でパソコン端末を使われていて、CPUのスペックが遅くて表示ができないという苦しみといいますか、悩みといいますか、日々直面している問題を抱えていらっしゃると思います。一度リプレイスした端末って、当然数年間そうそうできるものじゃないので、ここについても当たり前なんですけれども、しっかりと検討していただいた端末の導入というものを計画していただきたいんですが、この点いかがでしょうか。 ◎政策経営部長   来年度調達いたします新たな全庁LAN端末は、業務で画像や動画を扱う機会も増えましたことから、メモリーを増量し、現状と比べて処理速度が速いものとすることで、業務に支障が出ない性能としてございます。  また、テレワーク等の働き方改革にも対応するため、現行より小型化し、無線LANやカメラを搭載しておりまして、ログインする際に顔認証の機能を搭載することで、セキュリティの向上も図る予定でございます。  調達に係る経費につきましては、現在のところ国等からの補助は見込めない状況なんですけれども、性能アップに係る経費負担増は最小限に抑える努力をしているところでございます。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。ぜひ自治体DXについては、先に進んだ自治体ほど得るものが多いと考えておりますので、ぜひとも積極的な取組をお願いしたいと思います。  続いて、②のSDGsに移ります。  ずっと有馬部長に質疑をさせていただいて光栄です。ありがとうございます。長くてすみません。  続いてやりますが、SDGsこの2つ目の戦略の柱、これは当然皆さんご承知のとおりグローバルな基準で言い尽くされていまして、語る必要ないんですが、ただ一方で住民の方、地域の方にとっては、やっぱり分かんないというのが本音だと思います。  私たちもSDGsって何と聞かれたときに、一言で答えられませんし、実はこの間オンラインでトルコにいる友達と、あんたの国、SDGsってやってると聞いたら、SDGsという言い方自体していないんだけど、多分やっていると思うよと。絵を見せたら、知ってる知ってると言ってたんですね。なので、世界的な取組なんですけども、国によって言い方も違うし、扱いも違うし、ただいずれにしても国連で進めていく、板橋でもこれにのっとっていくということなので、この点について、この分かりやすさをどうしたらいいかということを今回質疑させていただきたいんです。  私がよく行う作業として、地域、自治体、住民が自分事として取り組むためのプロセスとしては、人か地面かに私は足を置くようにしているんですね。要するに、人というもので説明をしていくか、あなたはこう感じていますよね、お父さんこう感じていますよねという人で説明するか、あなたが住んでいる町でこうですよねという地面で説明するか。この人か地面かにリアルさを求めていくと、意外と説明しやすいというのがありまして、板橋区のSDGsってどうしても人依存になりがちな説明なのかなと感じています。  これでも分かりにくいんですが、もっと地域情報を集積して地域の視点、地域の資源の特性というものを、SDGsを理解するための方策としてやっていくこともあるんじゃないかと今考えているので、その点についてお伺いさせていただきたいんです。  例えば、都市計画のマスタープランですとか、地域計画とか、プラン物で集まってきたデータ、または政策、施策というものを、SDGsに充てて進めていくという話になっていますけども、こういったものをリアルな世界での地域情報を把握していくことがスタートという上では、健康福祉委員会でこの前議論されたユニバーサルデザイン推進計画2025というものがありまして、健康福祉委員の方はよくご承知だと思うんですが、そこの中に非常にすばらしいデザインがあったんですね。何げない資料なんですけれども、後ほどお出しします。何げない資料なんですけれども、その何げなさに本当にユニバーサルが表現されているというのを非常に感じました。  その前に、私、ごめんなさい、質問を1個飛ばしちゃいましたね。部長ごめんなさい。地理的な情報の件、1つ質問させてください。  SDGsにおける地理的な、要するに地面に足をついた見方という部分で、これ、日野市が取り組んでいます。日野市がGISをやったんですけど、地域情報や地域の課題、それから様々な上がってくる声、資源特性というものを、全部SDGsという言い方のものの視点で捉えてマッピングしているんですね、これ。こうすると、いわゆる地域、地面に足をついて住民の方が、私が住んでいる地域でこういう問題を抱えているんだというのが即座に分かると。政策立案ですとか、そういったものに対しても、エリアで見ていけるんで、これ非常に分かりやすい。  ということで一番初めにいきますが、SDGsとは課題の見える化というとらわれ方、課題がいかにして見えるか。見える化について有効なんじゃないかと思うんですけれども、そこも含めてユニバーサルデザインかなという話でいくんで、ユニバーサルデザインにいきますね。改めてもう一回伺います。このSDGsとは、今言ったように人と地面という2つを基軸に置いたほうが見える化されやすいんじゃないかという考えなんですが、課題の見える化というやり方、いかがでしょう。 ◎政策経営部長   SDGsについてのご質問でございます。  区ではSDGsを区政課題の解決ツールとして捉えまして、未来を見据えながら持続可能な区政経営を目指してNo.1プラン2021のときから推進してきております。   No.1プラン2025におきましても、ポストコロナに向けた課題解決に向けてSDGs戦略をはじめとする重点戦略を定め、主な取組を明らかにしたところでございます。  今後もSDGsを区政の基本に据えて、課題の見える化を図りながら施策を推進していきたいと思います。  それから、ユニバーサルデザインの視点ということもお話をいただきました。  ユニバーサルデザインは全ての人が暮らしやすい地域社会を実現するという点から、誰一人取り残さない持続可能な社会を目標とするSDGsと同じ方向性を目指していると認識しております。ユニバーサルデザインの視点から分かりやすく区政課題を見える化し、解決に向けて取り組んでいくことがSDGsの推進につながるものと考えております。  また、人と地面というお話もいただきました。  この地面、特に区はこれから地面といいますか、土地といいますか、そういったものに着目してというご指摘ではないかと思いますけれども、今回のNo.1プラン2025では、全ての実施計画事業をSDGsとの関連性を整理して、区政にブレイクダウンして身近なところから取組を進めているところでございます。  例えば、公共施設の配置や跡地活用の検討では、統合型GISを活用し、一定のエリアにおける人口や公共施設を地図にプロットすることで、地域課題を把握し、分かりやすく資料として示す工夫に取り組んでいるところでございます。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。とにかくSDGsというと、リアルさが一番重要で、一般の方、区民の方がリアルさを感じるのには鳥瞰図、いわゆる俯瞰された視点からの取組の見方と、地に足ついた地面にいるようなリアルなもの、現場の動き、この2つ、鳥瞰と俯瞰とリアルとこの2つのものを用意することで伝えやすさというものができてくると思いますので、こういった視点、取り組んでいただけたらと思います。  それでは、次に移ります。ブランド戦略へいきます。   No.1プラン2025の皆様よくご承知の図ですが、このブランド戦略、要するに広報戦略だと思います。シティプロモーション戦略。私はこの広報について、区の広報力について非常に懐疑的な見方を持っておりまして、その作業、プロセスについても釈然としないと思っています。  先日の一般質問でも、教育長のお言葉で、伝えると伝わるという言葉が出てきました。先ほど出た東京都の財政を都民に伝えるシン・トセイというものでも、伝えると伝わるは違うんだと。今、広告業界などでも昔から言われているように、また選挙の世界でも、議員の皆さんそうだと思うんですが、一方的に政策を言い続けて伝えたいことを言ってても、区民の方に伝わってないじゃないですか。それって理解されてなくて、単に言っている側の自己満足なんですよね。この伝える、伝わるって、区民の方や様々なことと接触する、区民と接触する場面では必ず生じている問題で、これが板橋区の広報力というものの根源であり、この接触における伝える、伝わるができていないことが、板橋区のブランド戦略の根本的な欠陥じゃないかと感じているんです。  区民と接触するということは、区民の方からの視点で見れば、非常に生々しく現実的なんですよね。例えば、一区民の方が役所の職員さんと接する、区役所に電話をする、また議員と話をしたり接触をするということは、そう簡単なことじゃないと思いますし、多分一回区役所に電話したことって、そうそう皆さん忘れないですよ。すごく生々しくリアルなものが接触だと思うんですが、この接触というものについて、ブランドという切り口はリアルさがない机上の空論とまでは言いませんけれども、あくまでも紙ベースで考えられたものなんじゃないんですかと。  プロモーション戦略、ブランド戦略、企画総務委員会で1年間議論させていただいて、私も何度も見ましたけども、それはおっしゃっていることは確かにプロモーション戦略としては正しいかもしれないけど、これ、区民に伝わってないですし、区民の側からしたら、このプロモーション戦略って行政と接触したとき、こんなひねくり倒して、訳の分からない難しい視点で言われたって分かんないよと、もっと単純に言ってくれって話だと思うんです。  お伺いしたいんですが、ブランド戦略ってもっとシンプルなものじゃないんですかね。いかがでしょう。 ◎政策経営部長   区におきましては、平成27年3月に板橋区シティプロモーション戦略を策定して以降、区の情報や魅力が区民に十分理解され浸透するよう、情報発信を強化してきたところでございます。  その手法として、ギャラリーモールほか本庁舎1階での一体展示、デジタルサイネージを活用した発信、広報いたばし魅力特集号の発行、区公式サイト内でのシティプロモーションページの開設、フェイスブック、インスタグラムの開始など徐々に実施してきたところでございます。これらが委員のご指摘でいうと、区として伝えようとしてきたというところではないかと思います。  これによりまして、実物展示、紙媒体、ホームぺージ、SNSと、区民には多くの場面で区の情報に接していただけるようになったと、伝わっているんじゃないかなというふうに考えているところでございますけれども、今後とも区民にご指摘のとおり伝わっているかということを意識して、プロモーション活動の充実に向けて検討実施していきたいと思います。 ◆坂本あずまお 
     部長ご答弁ありがとうございます。  先ほど申し上げました自治体DX、ICTは、議員と首長のリテラシーにかかっていると言われてしまっている中で、例えば板橋区が保有しているSNSのツール、インスタグラムでもツイッターでもいろいろあると思います。しかも、ツイッターはすごい数があって、ごめんなさいね、通告していないんですけど、児童館さんのツイッターって、ほとんど機能していないんですよね。非アクティブな稼働していない、ツイッターのアカウントだけ存在しているというのが、板橋区の中ですごくたくさんあるんですけども、それだけでなくて、先ほど今、部長がおっしゃっていただきました、投稿しただけで満足しているんじゃないのか。  ユーチューブもいろんな所管、いろんな部署で出されていて、中にはすごくいいものもあるんですね。地域防災支援課なんかのユーチューブの動画って、すごくやっぱり皆さん活用されていますし、見てて分かるんですけど、中にはどことは言いませんけども、ハテナマークいっぱいつくような、つくっただけで、アップしただけで、これは板橋区の公式ユーチューブサイトを占領していませんかという、どことは言いませんよ。ただ、つくられている担当の方は分かっていると思うんです。これをアップしても意味ないよねと。板橋区の公式で20とか30のアクセス、それ自分たちだけじゃんって。というのが、今、部長がおっしゃった伝えようとしているけど伝わっていない、要するに職員の皆さんの労力とか取組が全く伝わっていないというものの表れとしてこのSNSが、数字として生の数字で出てくるわけですから、これはぜひしっかりとこの数字というものは捉えていただきながら施策を行っていただきたいというのが私の要望です。  であるならば、このブランド戦略というのは、本当に3本柱として成り立つんですかということを改めてお伺いしたいんです。  今やり取りの中で、自己評価、外部評価、この2つあると思うんですが、私たちはこう見られたいというものがシティプロモーション戦略。ただ、こう見られたいということが、板橋区の姿なんですか、本当に。板橋区が板橋区としてあるための姿というのは、例えば行政なりにそしゃくして、これは板橋区はこうなんですよと外にお見せしても、よそから引っ越そうとしている方、居住地選択を板橋区の中に入れてくださっている方にとっては、板橋区が描いている板橋区って、板橋区じゃないんですよ。自己評価と外部評価がしっかりと定まっていない。であるならば、このブランド戦略というものが、2025年までの行政の柱となっていくには、このままでは非常に不安。単なる施策とか事業をここに当てはめるという枠ではなくて、改めてこのブランド戦略を柱としてやっていくことが決まっているのでありますから、ここを強化していただきたいと思うのですが、いかがでしょう。 ◎政策経営部長   No.1プラン2025のこのブランド戦略ですけれども、コロナ禍における人口トレンドの変化などを踏まえまして、これまで以上に「選ばれるまち」としての板橋らしい魅力を創造発信し、板橋区への愛着と誇りを高めていく必要があるという課題認識から、重点戦略の3つの柱の一つに定めたところでございます。  確かにご指摘のとおり、ブランド化と発信の在り方については、まだまだ課題が多いと認識してございますが、試行錯誤しながらブランド戦略を展開することによって、交流人口の増加と定住化を促進し、にぎわいの創出と地域経済の活性化を図っていきたいと考えております。自己評価と外部評価を行き来させながら、できるだけ一致させていくということを行う必要があるのかなというふうに感じたところでございます。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。その自己評価と外部評価を一致させるという点では今お言葉いただきましたが、経済の活性化や居住地選択について外部評価というものをしっかりと見ていくとありました。  ここは議論しませんけれども、例えば、経済の活性化についてのブランド戦略という面では、日本全体、東京全体、東京圏という視点から見た板橋区というものは、どの立ち位置にあるのか。東京経済圏における板橋区の経済価値とは、GDPとはって、はかっていないと思うんですね。付加価値という話で産業は見ていますけれども、じゃ、昼夜間人口で板橋区内でほとんどの方、多分、板橋区で居住地、住宅、よそに都心に働きに出ているとお感じだと思うんですけども、板橋区の町丁目の中で僅か一、二か所だけ昼間の人口が伸びているところがあるんですよね。それは高島平五丁目、六丁目なんですよ。  人が住んでいないからだろうという話なんですけど、ただこれって板橋区もほとんど捕捉していないくらいに昼夜間人口のプラスマイナスって、本来であれば板橋経済の根幹を成す情報であるのにもかかわらず、なかなか把握されていない。しかも、それも地域センターですとか、5つの町レベルで把握されているんであって、町丁目で見ていない。もっと言えば、電車の路線の経済圏で見ていない。板橋区内の経済圏でしか見ていないことが、この板橋区、自己分析ができていないことにつながっていますし、もっと言えば、居住地選択においても板橋区の居住地としてのメリットというのは、何歳のどのような世帯のどんな方が、賃貸なのか、分譲なのか、どこで板橋区は選択されているのかというのは、住宅政策課で当然研究はされていらっしゃると思うんですけれども、情報として把握されているんでしょうかという話なんですね。  居住地選択の一番大きな要因って文化がやっぱりありますし、医療施設とか、コンビニの位置とか、そういったことが全部トータルでやらなきゃいけないのに、なかなかこの視点がないということでは、ぜひとも板橋区にとって板橋区とは何なのということを千差万別、一人ひとり違うと思います。ただ、この板橋区にとって板橋区とは何ということを、お一人おひとりの中でそしゃくして答えを出していただきたいんですね。  本当は職員の皆さん全員にお伺いしたいんです。板橋区にとって板橋区とは何ですかという答えをお持ちですか、もしくは考えたことはありますか。お答えいただけないとは思うんですが、もしどなたか我こそはと、私の思う板橋区はこうだというお答えいただける方がいたら、ぜひ挙手をしていただきたいと思います。いかがでしょう。 ◎政策経営部長   様々に自己分析、板橋区としての分析が足りないんじゃないかというようなお話もいただきました。  平成27年のときの現在のシティプロモーション戦略策定のときに、区の施策や見どころ等を洗い出して認知度や魅力度を検証し、区のシティプロモーションの目指すべき姿を表現したところでございます。その中では、区民が享受する3つのコア価値であったり、それを生み出す9つの特徴であったり、それを裏づける27の支える事実であったり、これらをリストアップして、相互の関係性を示す、そういった分析も行っております。  また、今年度は板橋ブランド戦略を定めておりまして、板橋ブランドの確立、維持向上のために、これまでの取組の分析も行っているところでございますけれども、委員がご指摘のとおり、様々な視点からもっと現状の分析を行っていくと、こういったことは今後さらに注力していかなくてはならないんではないかというふうに思っております。  最後の板橋区とは何か、板橋区の価値は何かというようなところでございますけれども、一般に都市の価値といいますのは、その都市の住民や事業者にとっては住みやすい、住み続けたい、また事業がしやすい、事業をし続けたいと、そういったことでござまして、区外の方々からすれば板橋区に住んでみたい、また訪れてみたい、板橋区で事業をしてみたいというようなものではないかと思います。  板橋区におきましては、平成27年に区議会の皆様の議決も賜り、板橋区基本構想を定めたところでございます。この構想では、あたたかい気持ちで支えあう、元気なまちをみんなでつくる、みどり豊かな環境を未来へつなぐという3つの基本理念を念頭に置きながら、現在、基本構想の実現に取り組んでいるところでございまして、この取組を通じて区民や区内の事業者、それから区外の方々が板橋区に対して抱くもの、あるいは板橋区がそれらの方々へ与えられるもの、これが板橋区の価値ではないかというふうに考えております。  構想策定から5年が経過し、この間新たに様々な価値の創造を行ってまいりましたけれども、今後No.1プラン2025の重点戦略に取り組むことによりまして、板橋区の価値というものをさらに向上させていきたいというふうに考えております。いろいろとご指摘ありがとうございます。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。板橋区の価値を起こしていく、本当に力を合わせてやっていきたいと思います。  では、次の項目に移ります。  2番のポストコロナにおける住民と行政の関わり方についてお伺いします。  菅総理、菅政権が発足して、今日でちょうど半年となります。朝日新聞、東京新聞、読売新聞各紙とも、非常に批判的な文面が多い。非常に今、朝日新聞などは、剣が峰に立っており、剥がれ落ちる評価という、厳しい評価、論調で書かれている中で、一方でほとんどニュースには取り扱われませんし、知られていない情報といいますか、事実なんですが、例えば先月の委員会で、菅総理が大臣にも各省庁にも打合せをせず、その話ならばこれはやらなければいけないということで、その場で答弁をされたことが幾つかあります。  1つはヤングケアラーの支援、もう一つは夜間学校をしっかりと充実させなければいけない。また、孤独孤立というものもニュースになりましたが、この孤独孤立も、あれ、担当大臣に、突然振られた厚生労働大臣が、本当に聞いてないんですけどと慌てるくらいに、菅総理、その場で、その気持ちは分かったと、やろうという決めた形で、全然評価されていないんですが、菅さんって。私たちからすれば、いわゆる地方自治体が日頃触れている、住民の皆さんが苦しまれている生活困窮者の方の声なき声というものをしっかりと聞いてくれている。前の政権では絶対にあり得なかった方針だと思うんです。自民党とは思えないような、自分の党なんですけど、自分の党とは思えないくらいに、急にどうしちゃったんだという方針転換してくれたくらいに、この地方自治体で抱えている生活困窮者の方の声なき声を総理自身が聞いて、自分の決断で進めてくださっているというのが、ただ、評価されてないよねというのが、この半年間であると私は感じています。  その住民と行政の関わり方についてお伺いしていきたいんですが、住民と行政が一番接触をする、先ほど言いました接触をする場所って地域センターだと思います。  この地域センター、令和元年の12月、コロナが広まる前に、地域センターの機能強化がうたわれました。最終報告書も出されました。拝見させていただきました。その中にも相談業務の強化、それから各部署との連携なども挙げられておりました。  ただ、一方でコロナ禍で、ちまたで残念ながら言われているのは、もしかしたらイベント事が減ったせいか、イベント屋としての地域センターは何やっているのか見えないというような、残念な言われ方をしていることを耳にしてるのも事実です。  ただ、現実的には、住民の方が困られているときに相談するのは区役所であり、地域センターであり、多分、町会長さんであり、たまには地元の議員かもしれない。そういった中で相談の最前線にいるのは、私はやっぱり地域センターだと思います。このコロナ禍で相談業務、多分増えていると思います。この1年間、コロナ禍で住民の申請のやり取りですとか相談業務、増えてきたと思いますが、この業務内容の変化、そして増減についてお伺いしたいと思います。 ◎区民文化部長   おはようございます。よろしくお願いいたします。  地域センターにつきましては、行政の最前線の窓口ということで、地域に根差し地域の活性化を支援してきたところでございます。  おっしゃるように、業務内容の変化、その増減という観点から申し上げますと、コロナ禍の1年間、イベントの業務、事業は激減したというところは事実でございます。  一方、施設管理運営における感染症予防対策、あるいは施設利用料の還付処理というようなこと、さらには特別定額給付金の支給事務、これを応援職員として中心的に支えてきたのも地域センターの職員でございます。  さらに、委員おっしゃるように、外出自粛を続ける日々において、地域あるいは個人からのあらゆる問合せ、相談、こういったものに対応してきているところもございます。相談件数は増えているというふうに認識をしております。  業務内容の変化ということでは、これまでの事業実施に代わりまして、新たな地域センターということでかじを切ったわけでございますけども、なかなか対応というものができていないという中では、地域での血液となり、あるいは神経となり、触角を伸ばしてというところがなかなかできにくいところではありますけれども、地域住民の最初の窓口としての役割を十分果たしてきているかなというふうに認識しているところでございます。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。私は地域センター職員の皆さん非常に応援していまして、なかなか本庁から離れて、本当に仕事しているのかと、もしかしたら思っていらっしゃる方もいるかもしれないんですが、やはり地域の最前線で、いつ何があってもしっかりと対応されるその立場というのは、非常に重要な役割だと思うので、ぜひこれから1つ仕事を増やしてほしいという言い方はどうかと思うんですが、取り組んでいただきたい業務があるんです。  皆さん地域センターで受け付けた情報ですとか、相談とか、様々な困り事、これって多分相談を受けたまんまでいると思うんですね。ただ、こういったものって、一番区民の方が今何に困っているか、どういった問題に直面しているかという、一番貴重な行政として応えなければいけない情報だと思うんです。これをフォーマット化するという言い方が正しいのかどうかちょっと分からないですけれども、しっかりと集積して、本庁と共有をして、今地域センターに相談に来ていらっしゃる方々はどのようなことが困っているのか、どのような問題課題に直面しているのかというのをしっかりとこれを集積し続けて、共有して、把握することが非常に重要なことだと思っています。  これは広聴広報課でいろんなシステムをつくって、ホームぺージでお話を伺っていますって済む話じゃなくて、現実的に来た方の言葉をしっかりとためていくことって、本当に大切なことだと思うので、それができるのが地域センターの業務だと思いますので、ぜひこの取組というものに取り組んでいただきたい。地域での情報集積、共有というものを行っていただきたいのですが、この点いかがでしょうか。 ◎区民文化部長   ありがとうございます。非常に重要なご指摘をいただいたかなというふうに思っております。  地域センターは、日常業務におきまして、地域からの要望相談を聞き取り、担当部署につなげ、解決につなげるという役割を果たしているということでございます。その一つひとつの情報、こういった課題があるんだよというその記録というものは、恐らく地域センターではつけてはいると思いますが、それを集約して、それを政策につなげていくというようなところまでは、残念ながら至っていないというのが事実でございます。  そういったものをどういうふうにフォーマット化するか、あるいは庁内で共有していくか、区民と共有していくか、そういったことはなかなかできていないという、逆に言うとそれは全庁的な課題だというふうに思っているところもございますので、今後じっくりと検討させていただきたいと思います。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。ぜひ取組を応援したいと思います。  先ほど少しお話ししました生活困窮者の支援について移りたいと思いますが、先ほど申し上げたように、例えばNPOあなたのいばしょさんという方は、まだ20代の方が、そういった若い人たちの居場所をしっかりとつくっていこうよという、NPOで取り組まれている方、これを菅さんの近くにいる人が声を拾って届けて支援するよと。あれ、国会の本会議で言ったんですよね。というくらいに、今本当に生活困窮者に対する支援というものを、これはコロナ禍で気づいたことではあっても、継続的にしっかりと支えていこうという取組で、姿勢でいるということは、本当にうれしく思っているところですが、ただ一方で、現実的な支援のシステムとして、制度的にバックアップ、後方支援では当然資金的なもの、それから制度的な大きな枠組みでしかできないと思います。  であるならば、やはり現場で抱えている当事者の板橋区、福祉事務所や社会福祉協議会さんや現場での課題問題を、これ今こそ例えば国に届けていけば実現できるかもしれないというくらいに、今非常にこのやり取りがスムーズな状態だと思うんですよね。  まずは、幾つか板橋区で取り組んでいる生活困窮者支援についてご質問させていただいて、現状の課題は何があるか、そしてどういったことで解決できるかということを端的にお伺いしていきますが、まず福祉資金修学者支援事業についてお伺いします。  これは区の独自事業で、予算を出されたものです。この概要についてお伺いしたいのと、なぜこういったものが発生してきた、この政策が立てられたのか、現場でどういった問題を抱えていて、区民の方はどういった問題に直面しているのかということをお聞かせいただけますでしょうか。  また、重ねてお聞きしますが、コロナ禍で制度のはざまで大変困られている方も多いと思います。生活保護、また自立支援、こういったものの制度のはざまで、また制度の救え切れない部分で困っていらっしゃる方々にも、きめ細やかな支援をするための把握が必要だと思っています。この2点についてお願いいたします。 ◎福祉部長   よろしくお願いいたします。  まず、福祉資金修学者支援事業でございますけれども、本事業は奨学資金や修学資金などを借受けして、修学していらっしゃる学生に対して図書カードを配布し、教材等の購入に充てていただくことで、修学の安定と負担軽減を図るという令和3年度の新規事業でございます。  対象となる教育機関につきましては、高等学校、大学、短期大学などで、対象者数につきましては345人を想定しております。また、修学資金借受者だけではなくて、入学準備に係る資金を借り受けていらっしゃる方も対象としております。お一人につき3万円分の図書カードを、4月の中旬から順次対象者に簡易書留でお送りする予定でございます。  また、制度のはざまで苦労されている方々に対する支援が必要だというところでございますけれども、本年度コロナ禍における支援としまして、臨時福祉商品券給付事業というのを実施しておりますけれども、こちらについては対象者を住民税非課税世帯、生活保護受給者といたしまして、対象者1人について1万円分の区内共通商品券を配付することで、生活に困窮する方の生活支援と区内商店街振興を目的として実施をしております。  先ほどご説明しました今回の福祉資金修学者支援事業につきましては、この臨時福祉商品券給付事業で支援対象とならなかった方、あるいは学生への支援を基本に実施するものでございまして、制度のはざまでご苦労されている区民の方々を支援する事業でございます。  今後についても、社会情勢の変化や区民生活の実態実情を把握しまして、コロナ禍において苦労されている区民に着実に支援が届くように、さらなる支援策を検討してまいりたいと考えております。 ◆坂本あずまお   もう一つお伺いします。  住居確保給付金についてお伺いしますが、これは区の持ち出しはないということなんですが、国の政策として、9か月から12か月に更新料のサポートが入ったということで、非常に助かったというお声も聞いております。  この制度について、サポートをされたことで救われたという言い方がいいのかあれなんですが、この額、件数、どれだけ適用されてきたのか、それから今後この制度上の課題、問題点、継続性などあれば、まとめてお答えいただければと思います。 ◎福祉部長   住居確保給付金についてでございます。  本事業につきましては、令和2年の4月から令和3年2月末までにおいて、延べ2,204人の方から相談を受けまして、そのうち980人に住居確保給付金の支給を行っております。このうち508人の方が3か月の延長を受け、さらに338人の方が再延長により、延べ9か月の受給をされております。また、新たに支給期間の延長が決定されておりますので、再々延長によりまして、延べ12か月間の受給ができることとなりまして、15人の方が申請をして支給決定をしたところでございます。  令和2年4月から令和3年2月までの支給額につきましては、2億5,888万3,100円でございます。  また、本事業の効果と課題でございますけれども、住居確保給付金を活用した方は、先ほどご説明しましたように980人に上っておりまして、そのうちの88人が就労によって収入が増加し、給付の終了に結びつくなど、大きな効果があったというふうに考えております。  一方で、住居確保給付金につきましては、大変支給要件が厳しくて審査も厳格であります。手続も複雑であるという点、この点が課題であると考えております。  今般の新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言の影響もございまして、国では申請要件の緩和など、随時緊急対策を講じておりますけれども、今後も社会情勢に適切に対応できるよう、制度の運用をしっかり行っていただきたいというふうに考えております。 ◆坂本あずまお   続きまして、子ども家庭支援センターについてお伺いします。  先ほど言いました虐待ですとか、ヤングケアラーの問題など、こういった若い世代が抱えている様々な問題も顕在化してきました。こういった中で子ども家庭支援センターが抱えているこの現状の課題問題、これも整理していきたいと思います。  そういった中で、まず子ども家庭支援センターが抱えている課題、問題点を整理していただきたいことと、もう1点は、先ほど来申していますように、こちらで出ている例えば感じている情報ですとか、こういった問題があるよということは、やはり国に今伝えれば、国はレスポンスよく聞いてくれるような環境になってきていますので、ぜひともこれは力を合わせて伝えていきたいというきっかけにしたいので、この点お聞かせいただければと思います。 ◎子ども家庭部長   よろしくお願いいたします。  まず、虐待についてなんですが、本区におきましても虐待対応件数が年々増加しております。現在、速報値ではあるんですが、2月末の時点で前年同月比の1.5倍を超え、困難事例も増えている現状です。これに対する対応というのは、非常に重要なポイントになってくるかと思っております。  また、ヤングケアラーにつきましては、児童自身がそれと認識していない場合が多く、実態が見えづらいことから、早期発見と適切な支援が困難な場合が多いというふうに認識をしております。  虐待やヤングケアラーの問題に対応するためには、当該児童やその家庭に関係する全ての機関の連携協力が必要不可欠であり、さらに国や東京都との情報共有や連携が重要となってまいります。  現在、国のほうの調査が入っているというふうに聞いておりますので、他区とも連携をしながら、特別区の部長会や課長会など機会を捉えて、国や東京都に実情を伝えて対応を促していきたいと思っております。 ◆坂本あずまお   ぜひよろしくお願いします。  では、次の項目に移ります。文化行政と芸術振興について移ります。  文化行政を語り出すと止まらないので、端的にお伺いさせていただきますが、私自身は区の伝統文化とか、伝統芸能に関わっている者として、支援がなければなくなってしまう文化は、なくなってしまえばいいと思っているんですね。経済学でシュンペーターは創造的破壊と言っていますけども、地域文化も同じことで、新しい文化を生み出すには、旧態依然とした価値のない文化は廃れていくしかないというくらいに厳しい見方をしていかないと、地域文化ってやっぱり更新されていかないと思うんです。  ただ、とはいってもやっぱり保存会って、私も保存会の人間なんで、保存会の人間が保存するなと言っちゃうのもどうかと思うんですが、そういった厳しい見方も、文化についてはしていかなければいけないんですが、一方で新しい文化の支援の在り方、文化の価値の在り方という面では、ちょうどこの1年間、都市間交流、国際交流、直接的にお会いできなくなったことが非常に多く重なってきましたが、これ、せっかくの機会なので、例えばオンラインなどでもいいと思うんです。新しい取組で、既存の単なると言っちゃあれですね、既存のお会いして仲よくしましょうという交流だけではなくて、今回をきっかけに新たな文化交流、都市間交流の在り方というものを取り組んでいくきっかけにしていただきたいんですが、その点いかがでしょう。 ◎区民文化部長   今後の海外の都市間交流という、在り方についてというご質問でございますが、新型コロナウイルスの感染状況というところで、ご指摘のとおり今、例えば今年度の都市間交流は残念ながらできなかったというところでございます。  来年度はモンゴル国との25周年の節目の年ということで、記念事業の実施に向けて現在は調整をしているところでございますけども、これもコロナの状況でどうなるか分からないという状況です。  そういった中でご指摘のとおり、オンラインを活用した交流事業ということはどうかということですけれども、そういったものも含めて検討していきたいと。できれば顔を見ながら、突き合わせながら交流するのが一番だというふうには思っておりますけれども、コロナ禍の中でどういう形ができるかということは、オンラインでの活用も含めて検討させていただきたいと思っております。 ◆坂本あずまお   日本的な文化行政の在り方というのは、お金をかけるというよりも、手間をかけるということだと私は感じています。手をかけるという、この日本語の手をかけるという言い方自体がすごく奥深いんですけれども、端的にお伺いしますが、地域の文化、教育、文化芸術振興というもので、行政がしっかりと手をかけていくことが、現実味のある文化芸術振興だと思っています。  その点で1つご提案したいのが、ストリートピアノ、これも併せてお伺いしますが、都庁の上のほうに草間彌生さんのグランドピアノが置いてあって、黄色と黒のあのカラフルな、あれで今行列をつくって皆さん弾かれているんですが、実はストリートピアノって、本来あれでなくて、あれはただ単に草間彌生さんのグランドピアノを弾きたい方が並んでいるというストリートピアノで、実際あれストリートに置いてないんですよね。  ストリートピアノって何かというと、BSでも、テレビでたまにやっているんですが、ロンドンとかイギリスの町中で、何げないショッピングモールですとか、駅のほうにぽつんと古びたピアノが置いてあって、それを通りかがりの人が今の気持ちを音に表して弾いていくんですね。老若男女いろいろな感情がある中で、子どもたちが習いたての曲を弾いたりとか、それとも音楽を目指していたけど、なかなかうまくいかなかったというおじいちゃん、おばあちゃんが、すごい技術で哀愁を帯びて弾いたりとか、そういったこと、人々の感情というものが町にあふれることが文化芸術の振興、そのためのツールとしてのストリートピアノというのがやっぱり根づいているんですね、イギリスには。  これ、板橋区にどこに置くんだいと言われても、ぱっと出ないのが非常に残念なんですけれども、ただこういった物事の視点で、文化芸術というのはなかなか数字には表せないかもしれないけど、手間をかけることで人の心に響く、町の空気として表れると考えています。この点ぜひ具体的な策としてストリートピアノ、検討してみてはいかがでしょう。 ◎区民文化部長   区民の自由な湧き上がる表現活動というものは、文化芸術における根底ともいえるものでございます。誰もが気軽に弾くことができるストリートピアノ、こちら好評を博しているということは、私もユーチューブ等を通じて拝見しているところでございます。  ただ、どこに置くかというところも含めてピアノの管理、あるいは演奏した音の執務環境、あるいは周辺への影響、それから様々な課題があろうかなというふうに思っております。  実際に置いているとこもございますので、そういったところも少し検討しながら、どんなことが可能かどうか検討させていただきたいと思っております。 ◆坂本あずまお 
     ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。  文化の項目については以上で、次、3番目の令和の日本型教育の構築についてという点に移りたいと思います。  中央教育審議会の答申で、令和の日本型教育の構築を目指してという言葉が出てきたんですが、私、大変勉強不足で、この令和の日本型教育というものの存在自体を存じ上げておりませんでした。お話を伺っていく、とはいっても中央教育審議会が出した教育方針にのっとって、日本全体の教育をこれから力強く進めていくということが説明で、文科省を含めていただきまして、であるならばこれはしっかりと板橋区ではどうそしゃくして、どう進めていくかということを質疑していきたいと思いますが、まずとはいっても何やねん、これという話で、難しい文章を読んでもしようがないんで、私なりに3つ、令和の日本型教育についてまとめてみたんですが、違ったら指摘してください。  1つは、学校における働き方改革、大事だよねと。教員の質の担保をしていきましょう。  2つ目として、GIGAスクール構想、やっぱり推進、大事だよねと。GIGAスクールが推進できれば、個別最適化な学習と協働的な学習、両方ができるよねと。要するに、一人ひとりが学ぶこととみんなで一緒に学ぶこと両方が、GIGAスクールとICT化によって可能になるよねと。  3つ目として、今まで例えば小学校入学前は未就学児は保育園とか幼稚園とかいろんな施設がありましたけども、それは一つの幼児教育として、小学校、中学校は義務教育として、そして高校以降は高等教育として、この段階をしっかりと3つに分けた教育の見方、そして特別支援教育という在り方、大きく4つの具体的な今後の方向性と年次を分けたというこの点が令和の日本型教育の根幹かなと感じていまして、ではこの点について板橋区としては令和の日本型教育にのっとって、まず1つ目、幼児教育ではどうするのということをお伺いしていきたいと思います。  中央教育審議会で幼児教育の質の向上、何を言っているかといいますと、端的に言うと、幼稚園は幼児教育ばっかりやっては駄目だし、保育園は保育業務ばっかりやっては駄目だし、幼稚園もしっかりと保育の視点を持って、保育園もしっかり幼児教育の視点を持って、双方がけんかしているどころじゃなくて、幼児教育というのはそんなことを言っている場合じゃないんだよという、ざっくり言えば、方針で双方ともわきまえて幼児教育として一本化しなさいということだと思うんです。  その点について、板橋区の幼稚園の今の現状という点でお伺いしたいんですが、今板橋区の4月から入園をされる、まず幼稚園についてお伺いしますが、地域偏在が非常に進んでいて、幼稚園の入園がすごく減っている地域が生じている。区立幼稚園も激減しているところ。また一方で、幼稚園の入園が変わっていない、人数が変わっていないという地域もあるとお伺いしています。  という中で幼児教育を中央教育審議会が掲げた中で、板橋区にとって幼稚園の存在意義って、改めてまずは定義づけとして何なんでしょうかという認識をお伺いしたいのと、もう一つ答申の中で小学校教育への円滑な接続といいますか、接続についても言及されている。幼稚園とは何ぞやというものと、小学校義務教育への接続について、板橋区としてどうお考えかということをお答えいただきたいと思います。 ◎教育委員会事務局次長   まず、幼稚園の存在意義でございますけれども、区内における幼稚園児数につきましては、残念ながら近年、減少傾向が続いてございまして、区立幼稚園はもとより、区内にある私立幼稚園の今後の運営につきましても、板橋区の幼児教育の将来につきまして、教育委員会としても大変強い危機感を持っているところでございます。  板橋区の幼稚園教育につきましては、私立幼稚園がその大部分を担ってございまして、各園におきましては、建学の精神に基づく多様性に富んだ幼児教育が実施されており、また全ての園で敷地内に園庭が確保されているなど、施設環境の整備にも尽力されていることにつきまして、教育委員会といたしましては、高く評価、感謝しているところでもございます。  区内の私立幼稚園は、いずれも長い歴史と伝統を持ち、保護者が自ら卒園した園に子どもが入園したり、地域の行事に幼稚園が参加したりするなど、幼児教育及び地域文化の担い手としての役割を果たしてきたものと考えてございます。  それから、小学校への円滑な接続についてでございますが、教育委員会ではいたばし学び支援プラン2021におきまして、保・幼・小の円滑な接続を掲げてございます。これに基づき区内の各幼稚園や保育所におきまして、園児の就学に向け、幼稚園教育要領などに示されている幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえまして、就学前教育カリキュラムとしてアプローチカリキュラム等の取組を実施しているところでございます。  また、区内の幼稚園及び保育所、区立小学校に勤務する幼稚園教諭、保育士、小学校教諭を対象として、幼稚園、保育所、小学校相互の効果的な連携の在り方を学ぶ保幼小接続研修を実施しているところでございます。 ◆坂本あずまお   次、もう一つお伺いしようと思っていましたが、1つこれは要望だけに止めておきます。  私立幼稚園協会の担う役割というのは大きいというお話も今いただきましたが、やはりプレの部分、満3歳児での入園というものも、しっかり私立幼稚園協会側で今後は検討していただく必要があると思います。幾ら私立の幼稚園といえども、それは幼児教育というものを根幹に持ちながらもご協力をいただくことで、板橋区にお過ごしの幼児の皆さんへの教育をしっかりできるので、要望という形で、私立幼稚園の広報力の強化ですとか、前倒しの長いお預かりを含めた幼児教育の徹底ですとか、そういったことも伝えていただきたいと思います。これは要望で止めておきます。  次に、お見せする資料が、今話終わった資料でございますので、子どもの学びとは幼児教育、義務教育、高等学校教育、特別支援教育というのがあるという感じだけお見知りおきいただければと思います。  次に、自民党の区議団におきまして、今よく言われておりますEBPM、エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキングということで、調査を行いました。1年間かけて板橋区の子育て支援策の効果と他区との比較ということで、消費税増税と教育無償化の効果検証というものを、PTを組んで自民党全体で行いました。  この検証結果に基づいて質疑を行わせていただきたいんですが、とはいっても私たちが独自に調べた数字に基づいて質疑をするというのは、予算委員会に当然そぐわないものですので、あくまでも板橋区の予算で公表されたものにいかにマッチしてエビデンスで議論していくかという点でお伺いしていきたいと思いますが、この調査研究をざざざっとお見せいたしたいと思います。  単純に言うと、自治体を選ぶ際にそれぞれどの程度重視するか、子ども政策、自治体を選ぶときどれぐらい重要視なのかですとか、居住地選択、子育て支援策を考慮しますか。これは例えば年齢ごと、子どもがいるいないという形で調べておりまして、例えば自治体を選ぶ際にどの程度重視しますかというものも、補助金、待機児童、預かり保育、教育水準などの調査研究をクロスでやっていきました。子育て支援策についても、無償化恩恵世帯ですとか、無償化の恩恵がない世帯とかなどで調査研究を行ったこのクロスの結果が出ておりまして、最終的に出てきたのは、こちらの政策レプリケーションとして幾つかお尋ねしたいと思います。  先ほどSDGsでもお伺いしました。居住地選択という点では、子育て支援策はやはり影響を与えている。これは皆さん理解される、感覚で理解されると思うんですが、それも数字として子育て支援策はやはり居住地選択に影響があるという数字が出たんですけれども、これは区が求めているいわゆる流入世帯を求めている年代層、世代層と符合しているんじゃないかと感じています。この点について1つお伺いしたいのと、かといって子育て支援策の投資の充実は重要である一方で、一概に何でもかんでも出せばいいというものではないというものも調査研究で明らかになってきました。  これはお子さんの年齢ですとか、恩恵を受ける受けないという世帯にも非常に細かく、もっと言えば所得層も含めて、この影響力がクロス集計でされていますので、きめ細やかな事業内容をより精査しながら実施すべきではないかと。  3つ目として、このEBPM、DXの時代に非常に重要な政策立案のプロセスの一つでありますので、まずは子育て支援策という視点から、行政でもエビデンスベースで政策立案していただくという手法はお考えいただけないか。  最後に、まとめて聞いちゃいます。私たちの研究から出てきたのが、教育水準というものは子育て支援策に非常に大きな影響を及ぼしている。これは子育て世帯だけではなくて、子育てが終わった世帯も、子育てをする前の単身の方に対しても、教育水準という政策は非常に居住地選択並びに住民の方の満足度に影響しているという結果が出てきました。この教育水準の重要性という切り口で政策投資が行われていくべきと考えていますが、全てまとめてお答えいただければと思います。 ◎子ども家庭部長   まずは、行政の子育て支援策が居住地選択に影響を与えているかというところなんですが、板橋区ではいたばしNo.1実現プラン2025の重点戦略の柱のⅠにおきましても、若い世代の定住化を掲げているところでございます。  今このデータを拝見したところ、お示しのアンケートの対象世代は、私どもの定住化を狙っている世代とおおむね一致するものかなというふうに考えております。  次に、子育て支援策の取組内容が重要であるということについては、そのとおりだと認識しております。区民や利用者ニーズのあるサービスを提供していく必要があると、私どもでは考えております。  次に、EBPMでございますけども、エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング、政策目的を明確化した上で政策効果の測定に重要な関連を持つ情報やデータ、いわゆるエビデンスに基づくものとするという内閣府の取組方針に基づくものでございます。  板橋区では、これまでも統計データや調査結果などに基づき、政策決定がなされてきたと私どもでは理解をしております。一方で、ICT機器の進展やビッグデータの活用など、様々な情報の活用が進化拡大している中で、これまでになかったようなデータや知見を政策立案に活用していくことは有意義であると考えております。  最後に、教育水準の質問でございます。  平成30年度に改定された保育所保育指針におきまして、初めて保育施設における教育の必要性が明記されたところでございます。区といたしましても、ガイドラインを作成するなどして、幼稚園、保育園ともに幼児教育の担い手として、適切な施策が展開できるよう取り組んでまいります。 ◆坂本あずまお   ありがとうございます。ぜひ今後とも政策提言にはしっかりとエビデンスに基づいた提言、自民党としても行っていきたいと思います。  次の質問に移りたいんですが、こちら「教育の板橋」次世代の学校づくりとしまして質問していきたいと思いますが、STEAMというものが真ん中に、STEAMというものがメソッドとして書いてありますが、このSTEAMについて、見えないですね、これ。全然プロジェクター見えない。ごめんなさい。真ん中にSTEAMと書いてあるんですよ。文教児童委員の皆さんも恐らくこのSTEAM教育というのは最近よく言われているので、すみません、耳だけお聞きいただければと思うんですが、これからの教育の方向性として、教育委員会としてSDGs、これはコンテンツの部分、STEAMというのはメソッドとして、GIGAというのはツールとして、このSociety5.0を進めていくというご提示を教育委員会でしていただいているんですが、その中でSTEAMについて今日お伺いしていきたいと思うんです。  何でSTEAMがこんなに重要かという部分と、そもそもSTEAMの議論って、板橋で全然されていないんですよね。小野田委員が質問されたのかな、一般質問で。というぐらいで、ほとんどSTEAMの質問がされていない。  ちょっとここで追究していきたいんですけども、STEAMって何ぞやというと、サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスマティックス、単純に言うと数字、理系の数字。すごいざっくりでごめんなさい。要するに、数字をもうちょっとやろうよというのが、このSTEAM教育と私は解釈していまして、今まで読み書きそろばんという考え方が学校教育にはあったと思うんですが、読み書きそろばんに数字を加えたものが学習というものに重要だよね、これからの時代重要だよねという物の見方と私は捉えています。  ただ、私も含めて数学が嫌いな方って多いですよね。数A、数Bとか、数Ⅰ、数Ⅱと聞いただけで、高校時代の赤点の悪夢を思い出してしまう方たくさんいらっしゃると思いまして、数学に対する毛嫌いってすごくまだまだ根深くて、これは教育現場の教育者側でも、もしかしたら数学が嫌いな人って、うっと一歩引いてしまうかもしれない。ただ、現実的にSTEAM、数字というものをしっかり取り組んでいかないと、これからの時代生きていくにはなかなか不都合が生じてしまうということで、この点についてお伺いしたいんですけれども、まず高等教育で数学の素地を、高等教育を受けるまでに数学の素地をしっかりと身につけていることが、これからの時代非常に重要であって、社会に出たときにDXと言われる時代に三角関数ですとか、文系、理系問わず非常に今後必要になってくる知識だそうなんです。  私も数Ⅱ、数Bと言われて、はっと思い出したんですけど、中身、何だっけと全然思い出せなかったんですけども、調べましたら、確かに大人になってもこの数学的な物の考え方って、プログラミングでもそうだし、なかなか使っているね、そうだねというのを非常に感じました。  1つお伺いしたいのが、先ほど出ました義務教育、小学校、中学校の課程で、高等教育で受ける数Ⅱ数Bの素地をつくることが非常に大切だと。ただ、この視点ってなかなかないので、これぜひお伺いしたいのが1点。  2点目、読み解く力という言葉を非常に教育委員会は大切にされています。ただ、読み解く力といっても、実は読み解くだけではなくて、読み取ったものを書き伝える力というものも非常に重要。これも読み解く力の中にうたわれてはいるんですけれども、日本全体の教育の中で書くという作業が非常に足りていないと感じています。  例えば、諸外国では小論文というものを非常に重要視していて、例えば日本の教育ですと、リスニングとかスピーキングとか言いますけど、グラマーとか言いますけども、実はライティングというものが海外の英語の授業で必ず入ってくるんですが、日本だとライティングってほとんど重要視されていないんですよね。だた、書くというものが非常に重要である上では、読み解く力に加えて書き伝える力というものも、このSTEAMでは重要になってきますので、取組をご検討いただきたいこと。  3つ目で、まとめてお伺いします。高等教育で今新しく始まっている地理総合という授業があります。この地理総合というものも、先ほど来出ているGISもそうなんですが、要するに自分の足を俯瞰的に見るものと、足場からリアルで見るもの両方をしっかりと養うというのが地理総合なんですが、これもなかなか地理総合を学ぶに当たって数学の素地がないということが、現状として課題として挙げられている。  ただ、実は小学4年生とかで、地域の学習って小学校でやっているんですけども、あれってまさに地理総合なんですよね。町場を歩いて、町場の写真とかを撮って、状況を把握してきて、戻ってきてパソコンに入力して地図化しますって、それまさに高校でやっている地理総合そのものなんですけども、小学校でやっている。要するに、地域学習、町歩き、交通安全マップ、防災マップの作成が、せっかくやったのに高校の地理総合まで結びついていないんです、今。であるならば、小学校でしっかりやっているこの地理総合の素地というものも、ちゃんと高等教育に結びつけるような教科の方針、学習要項というのを取り組んでいただきたい。  長くなりましたが、3つ、数Ⅱ、数Bの素地、書き伝える力の素地、それから地理総合の素地、この3点についてお願いします。 ◎教育委員会事務局次長   先ほど小・中学校ということでございましたけども、小学校は数学ございませんので。  中学校の数学科では、基礎的な概念及び原理法則などの理解や数学的に表現処理する技能を身につけるとともに、論理的に考察する力や数学のよさを実感して、生活や学習に生かそうとする態度を養うことを目標としてございます。  また、高等学校の数学教育では、中学校までに養われた数学的に考える資質能力を一層伸長させることを意図した数Ⅰや、その発展となる数Ⅱなどにより、数学を体系的、系統的に履修できるよう設定されるものでございます。  教育委員会といたしましては、生徒が体系的、系統的に数学科を学ぶことができるように、生徒一人ひとりの実態を把握し、個に応じたきめ細かな指導を進め、高等学校教育に確実に結びつくように、義務教育段階で身につけるべき理数教育の素地となる基礎基本の定着を図ってまいりたいと考えてございます。  それから、書くことも非常に大切だと思ってございます。全国学力・学習状況調査の結果から、板橋区の子どもたちにつきましては、文字を正確に読み取り、適切に文章に書くことや、80字から120字程度の文字で書いて説明するということに課題があることが明らかになってございます。  教育委員会では、教科書等の文章や図表等から読み取ったことを基にして、分かったことや考えたことを相手に伝える力を読み解く力と捉えてございます。児童・生徒の確かな学力の定着向上を目指して、読み解く力の育成を推進しているところでございます。読み解く力の育成では、特に表現することを重視してございまして、全ての学校、全教科とも指導におきまして、書くことや話すことなどの表現する活動を実施しているところでございます。  それから、ご指摘のとおり地理総合の授業でございますけども、地理総合につきましては、地理総合につながる基礎的な学習につきましては、ご指摘のように小学校3年の社会科におきまして、自分の住む町につきまして、実際に学校から出て調べ、それを基に地図を作成する学習を実施したり、中学校地理におきましても、身近な地域につきまして自らテーマを決め、野外調査や資料収集を行いまして、調査結果をまとめ発表する体験的な学習を実施しているところでございます。  地理総合につながる体験学習につきましては、協働学習ツールとして、現在GIGAスクールが進んでございますけども、タブレットの活用につきましては、これは非常に効果があるということでございますので、今後は学校において先進的な事例などを広く共有する仕組みを構築するなど、タブレットでの活用を推進してまいりたいと考えてございます。 ◆坂本あずまお   ぜひよろしくお願いします。  続いて、最後の項、板橋区における諸課題に移りたいと思います。すみません、時間がないので、早口で申し訳ないです。  まず、質問としまして、小中一貫、志村についてお伺いします。志村小学校と志村第四中学校です。  議会でも様々な議論が行われております。地域の方からも様々なお声が出ている中で、自民党としてまずは確認をさせていただき、そして方針を示させていただきたいと思いますが、志村小学校の現地改築シミュレーションについて、まずはお伺いします。  改築は6年かかるというシミュレーション、調査結果が出されて、ただこれが1者のみに委託されたということについて、異議を唱える声も上がっておりますが、これについての調査は適正かどうかという見解をお伺いします。作業的に法的な瑕疵はないのか、適正な作業だったのかということをまずはお伺いしたい。  続けちゃいます。次に、方向性を見いだすまでにどのような形で住民との合意形成がされてきたのかということも、改めて今確認させていただきます。  魅力ある学校づくりプランの合意形成の進め方と比べて、そもそもこの方針に瑕疵があったのかどうか、それともしっかりと区が決めたルールにのっとって、地域の方とやり取りを進めてきたのかという点についてお伺いします。  3点目として、小中一貫校の整備について、私みたいな成増ヶ丘小学校、赤塚第二中学校の近くに住んでいる者からすれば、数十年にわたって一貫校を目指してきたのに、なかなか実現できないという地域からすれば、非常に羨ましいという感じが正直、成増から見ると志村さんには持っています。  ただ、とは言いつつ、志村さんの地域における住民の皆さんのお気持ちが当然大切であるのは大前提な上で、ここをご議論させていただきたいんですが、一貫校の整備については、先ほども中央教育審議会の方針でありました義務教育、小学校、中学校は小学校、中学校として分けるのではなくて、国として義務教育という9年間で学習を見ていくという方針が示されてきた中で、この一貫校というものが出てきていると思うんですけども、整備の検討はどのように進められてきて、この一貫校としての進め方を改めて見解をお伺いします。 ◎教育委員会事務局次長   すみません、答弁が少し早口になるかもしれませんが。  まず、6年かかるということで1者見積りということでございますけれども、志村小学校につきましては、南側に擁壁があることや接道条件等に課題がございまして、改築計画に大きな影響を与えることが予測されたため、擁壁の調査、改築配置計画、仮設計画、事業工期等の積算を目的とした調査を平成30年度に実施したところでございます。  調査委託を行うに当たりましては、受託事業者の技術力を担保するために、入札参加資格を電子入札共同運営システムに登録された対象業種の共同運営格付順位で、建築設計が200位以内、土木設計が300位以内であることを条件として、一般競争入札を行ったものでございます。その結果、2者からの応募がございまして、落札した事業者につきましては、契約当時、共同運営格付順位で建築設計が60位、土木設計が136位でございまして、調査委託を行うに当たって、事業者の技術力は十分に担保されてございまして、調査は適正に行われたものと認識してございます。  また、自治体において測量、設計及び地質調査等の委託を行う際には、条件付の一般競争入札を実施し、1者を選定し委託するのが通常でございまして、選定の方法も適正なものであったと認識しているところでございます。  それから、合意形成に瑕疵があったかというご質問でございます。  志村小学校の協議会を設置する際や志村第四中学校の関係者を委員に加える際には、学校や地域でご尽力いただいている方々として、地域関係者につきましては、関係する町会を通じまして、また学校関係者としてコミュニティ・スクール委員やPTA関係者につきましては、学校を通じてそれぞれご推薦をいただき委員に選出したものでございます。  施設一体型の小中一貫型の学校整備の方向性を見いだす過程では、まず志村小学校の現地改築に関しまして、様々な方法を検討した結果、単独の改築には多くの課題があるため、志村第四中学校との小中一貫型の学校整備を視野に入れて検討を進め、小中一貫型の学校整備に関するアンケートを実施し、小中一貫型の学校の先行事例の視察なども行いまして、協議を重ねてまいりました。委員の選任や検討の過程に、これまでの魅力ある学校づくり協議会と同様に丁寧な検討が行われており、合意形成におきまして何らの瑕疵はなく、適正に行われたものと認識しているところでございます。  最後に、今後の小中一貫教育の進め方についてどのような考えを持っているかということでございます。  志村小学校と志村第四中学校の協議会の進捗状況につきましては、毎回ニュースを発行いたしまして、両校のほか志村第四中学校通学区域内の小学校や志村小学校へ入学児童の多い幼稚園、保育園への配付、関係町会での回覧によりお知らせをしてきたほか、令和2年1月並びに8月に閉会中の文教児童委員会にも報告してきたところでございます。  小中一貫型の学校の整備の方向性につきましては、既に平成29年度小中一貫教育に関する検討会検討報告書におきまして、改築のタイミングを捉えて整備を検討することが基本であることを示してございます。  いたばし学び支援プラン2021におきましても、魅力ある学校づくりの推進におきまして、小中一貫教育推進の視点を踏まえた施設整備について検討していくことを位置づけてございます。  施設一体型の小中一貫型の学校整備につきましては、令和3年1月の中央教育審議会の答申にある令和の日本型学校教育における9年間を見通した義務教育を板橋区の小中一貫教育として実施するための一つの施設形態として、今後もいたばし魅力ある学校づくりプランの中で改築期を迎えた学校の協議過程で検討していくものと考えてございます。 ◆坂本あずまお   こちらは要望としてさせていただきます。  前回の補正予算総括で茂野善之委員、自民党の茂野委員が、学びのエリアと通学区域の不整合についても質問させていだきました。この点についても、やはり不整合の解消は避けて通れない問題だと思いますので、ぜひともしっかりとした取組をお願いしたいと思います。  そして、最後の質問です。急がせてすみません。卒業式のマスクの問題についてお伺いします。  これまで板橋区の公立学校では、集団感染、クラスターというのがほとんど発生しないということで、学校関係者の皆さん、そして保護者の皆さん、そして子どもたち、本当にみんな全員で消毒、換気などに努めてきた、感染予防対策に努めてきた結果だと思います。これについては、本当に感謝に堪えません。  ただ、今週末、中学校で卒業式があるこの中で、この1年間いろいろな事業、イベント、入学式もできなかったり、運動会も修学旅行もできなかったりとした中で、やはり卒業式だけは何とか全員で行いたいという強い思いを皆さんお持ちであることは、これは間違いないと思います。  その中で、では教育委員会が式参加者への常時マスクの着用を決めたという話で、いろいろなお話が出ている現状について確認をさせていただきたいんですが、式場内は無理だとしても、子どもたち、そして保護者の皆さんの一生の思い出となる記念撮影は、マスクなしでもできるような工夫というのはできないものでしょうか。この点についてお考えをお伺いします。 ◎教育委員会事務局次長   ご指摘のとおり一生の記念となる卒業式を実施するに当たりましても、やはり私ども教育委員会としては、児童・生徒の健康と安全を第一に考え、感染症対策を徹底するために式場内では常時マスクを着用することを決定したところでございます。  大変心苦しいと感じているところではございますけれど、一方で児童・生徒や保護者の心情を推しはかると、希望する児童・生徒につきましては、式場外におきまして撮影する場所や時間を設定し、ソーシャルディスタンスを確実に確保することができれば、写真撮影の僅かな時間だけマスクを外すことも可能であると判断し、各学校に対しまして、式場外に写真撮影が可能な環境を整えるよう通知したところでございます。 ◆坂本あずまお   改めて確認しますが、各学校に、式のときに写真撮影をする場を設けるということの確認でよろしいですか。 ◎教育委員会事務局次長   そのとおりでございます。 ◆坂本あずまお   以上で、私からの総括質問を終わりたいと思います。皆様ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で、坂本あずまお委員の総括質問は終了いたしました。  総括質問の途中ではありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。  なお、委員会の再開時刻は午後1時10分といたします。 休憩時刻 午後零時08分
    再開時刻 午後1時09分 ○委員長   休憩前に引き続き、予算審査特別委員会を再開いたします。  次に、間中りんぺい委員の総括質問を行います。  間中りんぺい委員、お願いいたします。(拍手) ◆間中りんぺい   午後もよろしくお願いいたします。  坂本委員に引き続き、総括質問を行います。  ちょっと早口になりますけれども、よろしくお願いします。  まずは、令和3年度予算について、区立施設の仕様から伺います。  区の施設は、一言で言うならば、真面目な建物であるべきだと思います。基本的には、質素で使いやすく、最少の経費で最大の効果が得られるような、そういった施設であると思います。ただ、それからいうと、小豆沢公園とか、小豆沢プールとか、先日のこども動物園なんかも、コンセプトの立った区立施設の割には挑戦的な建物だなというイメージがあります。今後の施設財政整備について、トータルコストの抑制の観点から、こども動物園を例に取って質問をさせていただきます。  昨年の6月に、会派でこども動物園に視察に訪れた際に、たくさん写真を撮らせてもらったんですが、まず私がおっと思ったのが、この照明でした。事務棟についている照明なんですが、これ、レクリントという照明で、デンマーク王室ご用達の照明だそうです。サイズにもよるんですが、1個大体5万円から6万円するものが6つついているということで、単純に感覚としては、いいものをたくさん使ったなというふうに思いました。華美だと言ってもいいのかなというふうに私は素直に感じましたが、伺います。  区施設のこういった照明には、幾らまでというのが当然そんな決まりがあるわけじゃないですから、これが華美なのかどうか私には分からない。区施設のこの仕様が、これが華美なのかどうかという基準をどこに置いて計画を立てているのかということについてお聞かせください。 ◎政策経営部長   よろしくお願いいたします。  区施設を整備する際の仕様に関する基準でございますけれども、区では、No.1プラン2021の経営革新計画の計画項目としまして、令和2年度までに施設整備に関する仕様の標準化に取り組み、区施設全般について仕様を定めております。区におきまして、持続可能な区政経営を実現するために、施設整備のコスト管理について、イニシャルとライフサイクルの両面から、全庁的な共通事項として適切に管理していく必要があると考えます。そのため、今回定めた標準仕様を各所管課と共有し、公共施設の整備に関する構造、内外装、設備、外構等の基準として定め、全ての施設整備に活用していく予定でございます。 ◆間中りんぺい   そういった基準ができれば、あまり悩むようなことも確かになくなるのかなというふうに思いますけれども、華美というふうに言いましたが、ただ、いいものを使うということに反対をしているわけではありません。いいものを使えばすごくいい雰囲気にもなると思いますし、教育上もそういったことはいいかなというふうに思っています。  このこども動物園改築設計等業務委託プロポーザル募集説明書というものを読むと、こども動物園のデザイン自体はシティプロモーションの戦略ターゲット層、30歳から44歳の女性と、それから特に子ども連れの女性層に対象を絞ってデザインをしていますよということがうたわれています。そういった女性を対象にしていますから、乳幼児施設ですとか、壁紙にもコストをかけて、こういったおしゃれな照明を作ったんだと思いますが、費用対効果についてはしっかりと検証されなければいけないのかなというふうに思っています。伺いますけれども、こういった場所にお金をかけたということについて、費用対効果はどのように図るのか、どのように評価をされるのかということについてお聞かせください。 ◎土木部長   板橋こども動物園の本園のリニューアルに当たりましては、その基本計画におきまして、新たなサービスの提供を整備の方向性の一つとして掲げまして、その中で、親子連れの公園利用の利便性向上を目指して計画や設計を進めてまいりました。具体的には、赤ちゃんの駅、幼児・親子トイレ、キッズルーム、プレイコーナー等の整備を行いますとともに、安らぎですとか、憩いといった感覚も感じてもらえるように、専門家によるデザインも導入したしつらえを行っております。昨年12月のグランドオープン以降、改修前を上回る来場者がいらっしゃいまして、2回目の緊急事態が宣言されて以降も、感染防止の制限を行っている中で、にぎわいが続いております。  こうした状況を見ますと、今回の整備の費用対効果は達成されていると感覚的には感じておりますけれども、土木の分野では、費用対効果の社会的便益、にぎわいですとか、憩いといった部分の算定の基準がありませんで、今適切に数的に表現することは難しいと考えますが、運営面でさらに社会的便益を高める努力を指定管理者と共に続けていく考えでございます。 ◆間中りんぺい   分かりました。ありがとうございます。  それから、このこども動物園改築設計等業務委託プロポーザル説明書で、同様にメインのコンセプトとして示されているのが、動物との触れ合いを中心としたふれあい動物園を基本コンセプトとするということが書かれています。  先日の補正総括でも、茂野議員が、子どもがヤギを見にくいというような話もされていましたし、僕もそのように思っています。あまり子どもに優しくないなということを思っていて、これはモルモットの触れ合い台ですけれども、2歳の娘を連れていったときには、触れ合うどころか、まず見えないという、高さがあり過ぎて。これ、難しいですよね。あと、亀なんかも、丸窓、かっこいいかもしれませんが、子ども1人が見ていたら、ほかの子どもは見えないようなつくりになっていて、子どもにはあまり優しくないなと思ったんですが、同様に、これも視察のときにいろいろ写真を撮らせてもらいましたが、動物に対してもあまり優しくないなという疑問があります。  委員会の中でちょっと触れたときに答弁いただいていなかったので、改めてやりましたが、これは、ヤギとか羊が入るフェンスです。偶蹄類と言って、爪の先が2つに割れているものは、通常あまりこういうのを使わないよというのを上野動物園のスタッフさんに教えていただきました。爪が挟まって倒れたときに、動物が骨折しちゃうというので、あまりこういうのを使わないという話でした。  馬も、これ、相当ストレスだよというふうに教えていただいて、首から上が通常馬は出ないとすごいストレスなんですって。胸ぐらいまでの柵だから、あまりこういうのはどうなんだろうなということをお話しされていました。これも視察に行ったときに、視察に行ったのが6月ですから、完成後ですけれども、フェンスが外れていたので、工事が遅れていてこれからつけるんですかというふうに聞いたら、そうじゃなくて、外しましたと。左側の奥の扉のところについていたんですが、これだと馬がけがをするので、危ないので外しましたということでお話がありました。  公共施設について、利用者の安全性が重要なのは言うまでもないですけれども、動物の生態、動物の安全性というのにも当然考慮されたつくりにならなければいけないと思っています。設計を進める上で、動物の生態に合ったデザインとなるような確認はなされたのか、そのプロセスについて伺います。 ◎土木部長   こども動物園本園の改修整備の構想から設計までの体制につきましては、プロポーザルによる構想案の選定を受けまして、学識経験者や獣医師などの専門家をメンバーとする改築基本計画検討会によりまして、区の定めた方針に沿った基本計画、基本設計を決定をいたしました。実施設計につきましては、建築部門に執行委任する方法で行っておりますが、進捗に応じて、学識経験者ですとか、当時の飼育管理受託者、これは今と同じ法人でございますが、ここから意見を求めながら進める体制を取っております。運営を行うことになる土木部からも担当課長等が参加をいたしまして、整備方針との整合性のチェックと併せまして、運営上の配慮も反映する仕組みとしていたもので、動物園として著しく動物の生態に反したものではなかったと考えております。  ふれあい動物園という一般的でない園舎の設計だったことから、細部につきまして、標準的な動物舎の設計が取り入れられておりましたことや、新しく導入する動物の生態が未知数であったり、同種の動物でありましても、個体差が大きいといった実態もございまして、結果として幾つかの不備や不都合な箇所が発生したことについては、大きな反省材料として認識をしております。  なお、先ほど写真でご紹介、何枚もいただきましたが、例えばポニーの柵についても、他の同様の動物園を参考に設計をしたもので、現在あそこに入っている馬には合わなかったということはあるかと思います。それと、モルモットの台もありましたが、あれは大皿のような役割を果たすもので、あそこからスタッフが座っている子どもさんの膝の上にモルモットを乗せていくというような台でございまして、直接見えるようなものではございませんので、我々の説明が不十分で、いろいろ誤解を生じましたこと、おわび申し上げます。 ◆間中りんぺい   私も、実際に始まって行ってみれば、もう少し今みたいなところは気づけたのかなというふうに思います。その点では、今の質問、少し僕のほうでも反省をしています。  それから、これは小豆沢プールの写真で、二、三年前かな、小豆沢プールのときに、総括質問で質問したときの写真なんですけど、何を言ったかというと、右手に手すりが見えていますが、これがデザイン重視で作られたがために、すごくかっこいいんです。薄い鉄板で作られていて、見た目はいいんですけれども、これが危なくて、尖っていて、子どもの目線の高さにあるということで、オープンしてからすぐ職員さんがスポンジを買いに行って、危なくないようにつけましたという話があって、こういうのって先に気づけなかったんですかという質問をさせてもらったんですね。  それと同じようなものがこども動物園でも見られたので、やっぱりこういうのって繰り返されちゃうのかなと思ったんですが、例えばこの柵にしても、一方からしか開けられませんと。向こうから小学生が来たときに、手を上から伸ばせないですから、柵が開けられないような仕組みになってしまっていて、これもオープンした後に直されていると思います。それから、小さい話ですけれども、窓ガラスの下にフックがついていて、これは授乳室ですけれども、これも今は、子どもの目線の高さで危ないということで、こういったフックも外されています。  今、動物園の例を話しましたけれども、区施設の全般に言えることだと思うんですね。建築主である区と、それから設計者、監理者、施工者、専門家、施設の運営者など、様々な複数の主体がありますから、全部調整するというのは難しいというのは思うんですけれども、こういうことが重なると、無駄な出費もかさみますし、施設の安全性にも課題が出てくるんじゃないのかなということを感じています。完成前、引渡し前に改良することはやっぱりできないのか、どのような対応が考えられるのかということをお聞かせください。 ◎政策経営部長   このこども動物園の場合ですけれども、今の委員、また土木部長からの答弁もありましたとおり、改築後の円滑な動物園運営を目指して、可能な限り関係者で意見交換や情報共有を行ってきたところではございます。また、他の施設整備におきましても、同様の手法により協議を重ねているところでございますが、区で初の試みとなる施設などでは、設計段階から職員が新たな知識の習得等に努めているところではありますものの、このように再び手直しが発生したことについて、真摯に受け止め、反省しているところでございます。  今後は、施設整備における条件整理、技術的な留意事項、整備手法の選定等につきまして、主管課を軸としました関係各課の横断的連携や設計者、施工者、指定管理者等との協力関係を一層強化し、手直しのないよう、また、たとえ手直しの必要がある場合でも、早期の対応につながるよう、プロジェクト管理を徹底してまいりたいと思います。 ◆間中りんぺい   ありがとうございます。  続いて、2項目めの区民の声に移ります。  コロナ禍で、国と都の支援に加えて、家賃助成ですとかの板橋区が独自の支援をしていただいていることには感謝を申し上げます。国や都の支援が一般的なものであるとすれば、区の支援は、一番身近な行政ですから、区の実態、区民の実情に合った取組になっているべきだと思います。そのときに、区民の声をしっかりと聞いて、区の実情を把握できなければ、施策が空振りになってしまうのではないかという心配から、伺いたいと思います。  区民の声が大事だというふうに考えたときに、これも2年前に総括質問でやっぱりやらせてもらった内容なんですが、パブリックコメントが少なくないですかという質問をさせてもらったことがあるんですね。これは、去年のデータを加えてちょっと手直しをしましたが、この4年間で板橋区のパブリックコメントは73件だと。4件がゼロ件というのを含めると、73件中52件、70%以上は1桁台、56万人区民がいても1桁台の区民からしか意見をいただけていませんよと。これ、少なくありませんかという話をしたんですが、そのときに、あまりこのパブリックコメントの数は問題ありませんよというような答弁をいただいたと思っています。具体的には、パブリックコメントの数によってその目的の達成度合いが変わるものとは考えてございませんというお話でしたので、パブリックコメントの数が多くても少なくても目的は達成されるということだとすると、やること自体が目的になっちゃっているんじゃないですかというふうに思いました。  そこで、伺いますが、板橋区にとって、広聴とは何でしょうか。区民の声とはどういったものでしょうか。 ◎政策経営部長   区では、区民ニーズに応えました区政経営を推進することを目的に、区政に対するご意見、要望など、区民の声を広く聴取する様々な取組を広聴活動と位置づけております。具体的には、区民の声収集システムによる個別意見の受付や地域で活動する団体からの要望の聴取など、意見を寄せやすい多様な仕組みを設け、区政に迅速かつ的確に反映すべく、積極的な広聴活動を展開しております。  また、開かれた区政をより一層推進するため、住民説明会の開催やパブリックコメント制度を設け、区政への区民参加の推進を図り、区民との協働による地域社会の発展を目指しているところでございます。 ◆間中りんぺい   今お話しいただいたような内容が、パブリックコメントの視点にもやっぱり各区の違いとして表れるんだろうと思うんです。ちょっと気になったので、23区のパブリックコメントの数状況というのを調査係さんにお願いをして調べていただいて、20件から大体30件ぐらい、各区でパブリックコメントの実施件数って違いましたから、パブリックコメント1件当たり、何人ぐらいの区民から意見をいただけているのかというのをちょっとまとめると、こういうふうになっていて、江東区は1件当たり117人から意見をいただけている。板橋区は8人で、千代田区が10人で、それ以降書いていないですけれども、千代田区より下の区は、ほとんど同じ、8人、9人というような内容です。江東区だけパブリックコメント1件当たり117人、すごく飛び抜けて高い数字になっていて、職員さんに聞いたら、できるだけ集めることができるように力を入れていますということお話をいただきました。  どういうことをやっているかというと、江東区の場合には、パブリックコメントをやるときには、パブリックコメント特集号という広報紙を作りますと。それをポスティングで全戸配布しますと。その中に、はがきをつけていて、切手を貼らずとも、そのまま切り抜いて記入して、投函していただければ、これで区民の声がたくさんいただけるようになっているんですということで、全戸配布しているそうです。ポスティング、全戸配布ってかなりコストがかかりませんかと言ったら、10年前まで新聞折り込みをしていたそうなんですね。板橋区も新聞折り込みしていますけれども、ちゃんと調べたら、新聞折り込みとポスティング、そんなに値段が変わらないと。であれば、新聞関係の方には怒られてしまいますけれども、ポスティングに切り替えたほうが、より多くの区民に届いて、意見をいただけるということで、江東区は、コストは変わらずに、多くの区民から声をいただけるというふうに仕組みを切り替えたということをお話をいただきました。板橋区でも、江東区の世帯数ってそんなには意外と大きく変わらなかったなと思うので、ちょっとそういったものは考えてもいいのかなというふうには個人的には思っています。  パブリックコメントは、政策に対する意見収集であり、直接的に区政に反映される重要な施策だと私は考えています。パブリックコメントについて改めて認識を伺うとともに、今の区の実情をどのように把握されて、さっきもいろんな仕組みを持っているとお話をいただきましたけれども、そのように集まってきた区民の声をどのように区政に反映をさせているのかということも併せて伺います。 ◎政策経営部長   今、委員のほうから、他区との比較等、お示しいただきまして、板橋区は確かに件数が少し少ないというふうに課題認識を持っておりまして、今後もこのパブリックコメントの充実、意見をできるだけ幅広く多くいただけるような、そういったやり方に改善を続けていかなければならないというふうに思っております。  そして、このパブリックコメントでいただいたご意見でございますけれども、施策への反映について、そのご意見に対しまして、区の考え方を示しつつ、可能な限り計画に取り込んだ上で最終決定し、区議会へ報告して、公表しているところでございます。  また、パブリックコメントに限らずでございますけれども、日常的に窓口や電話、区長への手紙、区民の声収集システムなどで寄せられるご意見につきましても、速やかに回答しながら、必要に応じて事務改善等を図るとともに、いただいた区民のお声を集約し、全庁的に情報共有することで区民サービスの向上に努めているところでございます。 ◆間中りんぺい   先ほど、坂本委員からの質疑の答弁の中で、集まった声を分析して政策に反映させるところまではまだできていないというふうに区民文化部長からお話もありましたけれども、広聴活動として、区がまとめていないことも、その一つの要因なのではないかというふうに私は思うんですね。  令和3年度の予算書を見ると、広聴活動費というのが板橋区、20万5,000円ですと。さっきのパブリックコメントの23区のデータをもらうときに、一緒に23区の広聴活動費についてもいただいたんです。何を広聴活動とするかによって、もちろん大きく差はあるんですけれども、板橋区の20万5,000円というのは飛び抜けて低いと。予算の概要を見ると、広聴活動20万5,000円で6つの事業をやっていらっしゃるわけですが、隣のページにはエイトライナーの予算ものっていますが、エイトライナー導入の予算よりも56万区民の声を聞く広聴活動のほうが低いというのが、結構やっぱり少ないなというふうに私は思います。広聴活動としてまとめずに、いろんなところでやっていても、それがうまく集合されるような仕組みと、区政に反映される仕組みが薄いのかなというふうに感じて、質問をします。  この広聴活動費の予算、20万5,000円というのが端的に額が少ないのではないかと思うんですが、それについては区はどのようにお考えでしょうか。 ◎政策経営部長   令和3年度当初予算の広聴活動経費の内訳は、区施設窓口に備えています区長への手紙の用紙の印刷経費とタウンモニターに要する経費でございます。これが20万余ということでございます。そのほかに、日常的な広聴活動の経費といえる区民の声収集システムの運用経費は、昨年3月の区ホームページリニューアルの際、ホームページと連携し、区民の声をメールで簡単に送信できるシステムとし、広聴機能の向上を図ったため、ホームページ運営経費であります約710万円の中に含まれております。  また、区民意識意向調査の経費であったり、区民相談の経費、こちらを広聴活動経費と区分する他区もございますため、一概に予算額を広聴活動の指標とすることは難しいところでございますけれども、一応他区と遜色のない広聴活動を板橋区としては実施していると考えておりますが、委員のご指摘のとおり、他区の優れた取組についてはこれからも参考にしながら、広聴活動の充実を図っていきたいと思います。 ◆間中りんぺい   ありがとうございます。よろしくお願いします。  続いて、高齢者のおむつ支給事業について伺います。  令和3年度の後半から、高齢者の紙おむつ支給事業が、現在は特定のメーカーのおむつを支給する形ですけれども、それがカタログ制に変更されるという話を伺っております。このカタログ制への移行自体は、区民ニーズに合致するものだと思いますので、私も賛成なんですけれども、令和3年度の予算の推移を見ていると、継続性がある事業なのかということに不安を覚えます。  言うまでもなく、区内の高齢者は増加しており、要介護、要支援の認定者数、認定率とも増加傾向にあると。年間500人から800人ずつこの人数も増えているわけであります。利用者人数に合わせて、このおむつの事業の支出額も増えておりまして、平成30年度の決算額は1億5,689万円、翌年度が1億6,590万円、また翌年度は1億7,216万円、令和3年度は、当初予算ですが、1,600万円増えて1億8,893万円というような増加傾向があります。これだとすぐに2億円を超してしまうんじゃないかなというような数字だと思います。  さらに、人数に加えて、カタログ制に変更することで、利用者数の増というものもあるというふうに思われます。今は、特定のメーカーのおむつだったら要らないよという方が一定数いらっしゃいますけれども、これがカタログになって、何十種類から選べるというふうになれば、今は要らないよといった方も使い始めるでしょうし、ワーカーさんなんかも、便利になりましたよというふうに一生懸命宣伝をしてくれるのではないかなというふうに思っています。  加えて、地域のうわさ程度の話をここでするのもはばかられますが、現在の利用実態をきちんと把握されているわけではないので、おむつが幾らでももらえちゃうような感じで、ほかの人に渡したりとか、分け合ったりというようなものがあるよというのを地元の声としては聞いています。そういう中で、カタログ制になると、利用者もぼんと増えてしまうんじゃないかという懸念があります。  他区の例を見ると、この対象者が要介護2以上とか3以上というのがありますが、板橋区は1以上で、これはすごくありがたいなと思うので、ぜひこのままやってもらいたいと思うんですが、やっぱり何も対策をしないまま、推移を流れに任せるというわけにはいかないと思います。本当に必要な方にこれからも届くように、制度として継続できるように、所得制限の見直しだったり、必要であれば介護度の見直しもしなきゃいけないのかもしれませんし、利用実態も把握するということをきちんとやっていただきたいなというふうに思っています。  質問します。今後ますます増加するであろう利用者と経費について、区はどのように考えていらっしゃるでしょうか。 ◎健康生きがい部長   高齢者紙おむつ等支給事業につきましては、製品の多様化に鑑み、選択のバリエーションを増やせるよう、来年度、令和3年10月から、カタログ制を導入いたします。カタログ制の導入におきましても、対象要件は、ご案内のとおり65歳以上で、要介護1以上の高齢者としておりまして、ご指摘のとおり利用者は今後も増加すると考えられます。今後もより必要な利用者に対してサービスを継続していけるよう、対象要件等を精査しながら、また財政状況も考慮し、事業内容の充実を図っていきたいと考えております。 ◆間中りんぺい   よろしくお願いします。分かりました。  続いて、両親学級、妊産婦講座についての質問に移ります。  令和3年度予算の中には、両親学級と妊産婦講座の予算が取られていません。このような財政状況でありますので、予算を取れないことについては理解をしています。ただ、予算がつかなかったので、両親学級も妊産婦講座もやりませんということについては支持できません。コロナ禍であっても、妊産婦さんの数が減るわけじゃないし、抱える問題が減るわけではありません。むしろ、コロナ禍で妊産婦の鬱傾向が以前の3倍にあるというような報道もなされていますから、アプローチの機会を減らすべきではないというふうに思っています。  講座を行わない主な理由は、専門家を呼ぶ人件費が取れない、予算が取れないというものだというふうに理解をしていますが、専門家を招かずとも、健康福祉センターの中にも資格を持った職員さんたちがたくさんいらっしゃいますし、もしくは半学半教とかと言いますけれども、地域の先輩ママとか先輩パパとか、質はともかく、そういった方々とやり取りをするような中で機会を持つことも可能だというふうに思っています。  板橋区助産師会の会長さんからは、両親学級については必要じゃないかという話も聞いていて、旦那さんが両親学級に参加して、知識やスキルを身につけることよりも、一緒に参加することで、一緒に子育てをしてくれるという意識を持ってもらうという、そういうお母さんの心理的効果のほうが大きく重要だというようなことも先日伺いました。予算が取れないのでやらないということではなくて、地域人材と協力しながら進めるなど、予算がなければないなりに、どう区民需要に対応するかを考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎保健所長   よろしくお願いいたします。  両親学級、妊産婦講座についてのお尋ねです。  両親学級の対象は、新しく父親、母親となる方であり、また妊産婦講座の対象は、妊産婦やそのご家族となっております。共に育児に関する重要な事業で、ニーズがあると認識しております。  現在、新型コロナウイルス感染症の流行が継続しており、妊婦については特に配慮が必要なため、両親学級は事業を休止しております。感染状況が改善してくれば、再開を検討してまいりたいと存じます。再開に当たりましては、地域資源を活用することも方策の一つとして実施方法を検討し、事業内容の充実を図ってまいります。 ◆間中りんぺい   再開できるまでは何もできませんというような答弁だったかなと思うんですが、必要な方に届くような配慮はしていただきたいなというふうに思います。  次の質問にいきます。  続いて、東京で一番住みたくなるまち板橋について、治安の観点から質問をいたします。  先日、来年度から東京勤務になった友人、神戸にいる友人なんですが、友人からLINEが来て、東京勤務だったらどこに住めばいいか、23区内で住むところを探しているという話だったんですが、それは板橋区だろうという話をしたんですが、板橋区は治安が悪いんでしょうというふうに言われたんですね。というところから質問するんですが。  この資料、すみません、お手元には配付をしてありませんが、これは23区ごとの犯罪の数と、それからその種類の一覧です。黄色いところ、板橋区3,044件。数は少ないほうではありませんけれども、人口で割っても決して犯罪率が高いというわけではありません。区としても、このように犯罪発生件数ということで示していただいていて、これを見ても、板橋区の犯罪もどんどん年間減っているということが分かります。  ただ、何でその友人がだって板橋区は治安が悪いんでしょうと言ったかと聞いたら、全国展開している不動産屋さんのそういうサイト、23区でどこに住むのがお勧めだよみたいなサイトを見たら、そんなふうに書いてあったと言ったので、それを教えてもらって見たんですけれども、一番犯罪率が低い、確かに文京区が一番低いんですが、その文京区については、東京23区治安のよさランキング第1位と、警察官の24時間巡回があるエリアもあるというふうなことで治安のよさがうたわれていて、お隣の練馬区は、犯罪件数は板橋区よりも多いんですけれども、犯罪件数は少なくありませんが、区面積や人口比率を考えると、犯罪発生率はそう高くはありません。また、区全体で治安対策を積極的に行っているようですということで、その対策が評価をされた書き方になっています。  板橋区はこの犯罪件数が比較的多めですので、繁華街から離れたエリアをお勧めしますというふうに書かれています。こういうふうな言い方をされているサイトなんかを一般の方が見た場合に、東京のどこに住もうかなというふうな中で、こういうような治安についての比較の情報を目にすると、やっぱりこういう治安で除外をするというような方もいらっしゃるんじゃないかと思うんですね。動物園の関係で、30歳から44歳の女性だとか、子連れのお母さん対象にブランディング戦略を打ったとしても、対応者層もやっぱり治安って一番気にする層だと思うので、犯罪発生件数であったり治安というのは、一番住みたくなるまちについての大きな支障になるのではないかなというふうに感じています。  そこで伺いますが、区の犯罪数と犯罪率を下げるための今の区の取組と評価について伺います。 ◎危機管理室長   よろしくお願いいたします。  板橋区内の刑法犯認知件数は、令和元年は3,991件、令和2年はご指摘のとおり3,044件と着実に減少しているところで、過去最悪でありました平成15年の1万2,070件に比較しても4分の1程度となっております。犯罪件数の減少に寄与した主な取組として、生活安全協議会をはじめとする区と警察、また防犯協会等の地域住民と連携した防犯活動や、平成15年以降区内に1,000台以上設置された防犯カメラによる抑止力の大幅な向上が挙げられます。今後も、青色防犯パトロールカーによる24時間切れ目のないパトロール活動や防犯に対する意識向上を図る体験型講習会、各種イベントでの広報啓発活動などを組み合わせ、治安のよい東京で一番住みたくなるまち板橋の実現を目指していきたいと考えているところでございます。 ◆間中りんぺい 
     分かりました。ありがとうございます。  それから、次に、これは皆さんのお手元にも配付をしてありますけれども、板橋区の町丁目ごとでどのような犯罪が多いかと、その数のまとめです。これを見ると、板橋区の犯罪件数の3分の1は、自転車の盗難であるということが分かります。この自転車の盗難が多いのは、大山、成増二丁目、徳丸二丁目、高島平二丁目であり、地図に落としていくと、大山駅とか、成増駅とか、東武練馬駅、高島平駅と、乗降客の多い駅とにぎわいのある町だということになると思います。先ほどのサイトも、これをもって繁華街から離れたエリアをお勧めしますというふうに言っているのかなというふうに思いましたが、3分の1が自転車盗難だというのは大きな数字だなというふうに思います。この自転車盗難を減らすことで、23区比較の順位が変わり、全体のイメージも上がると思います。自転車盗難が多いとされる本区について、その対策は今どのように取られているでしょうか。 ◎危機管理室長   ご指摘のように、自転車盗難は、区内における刑法犯認知件数の3分の1程度を占めていることから、この件数を減少させることが区全体の犯罪件数の減少にもつながると考えております。区内における自転車盗難の発生状況は、今ございましたように、令和元年は1,519件、令和2年は972件と、これは4年連続で板橋区内減っているところでございます。  盗難発生場所は、駅周辺の道路上や大型商業施設の駐輪場内が多く、その主な要因は、施錠されていない自転車が盗難に遭うケースが多いということから、区内3警察署や防犯協会等の地域住民と連携をいたしまして、確実な施錠の呼びかけを行うなど、さらなる自転車盗難件数の減少を区民の皆さんとともに目指していく考えでございます。 ◆間中りんぺい   ありがとうございます。東京で一番住みたくなるまち板橋については、これで質問を終わって、次の項目、教育についてに移りたいと思います。  コロナ禍での学校運営について、区内在住、あるいは区内の学校に勤務する私と同年代の現場教員の先生とやり取りをする機会がありました。その中から何点か伺いたいと思います。  まずは、この先生方が、先生方というか私と話をした先生になりますけれども、その先生方が訴えている風通しの悪さについて伺います。  休校やオンライン授業などについて、誰が決める問題なのかという疑問が引っかかったまま、決定に対する説明不足からストレスを抱えているという話を伺いました。例えば、オンライン授業の導入検討の際にも、ユーチューブで文科省からこのようなメッセージが流れていて、現場の中堅、若手の先生方はこういったものを見ていると。何が書かれているかというと、今、前代未聞の緊急事態なので、使えるものは何でも使って、できることから、できる人から、既存のルールにとらわれずに何でもやってみてくださいというようなことを文科省が言っていると。この緊急時、現場の教職員がICTを使って、こういうことができると、こういうことをやりたいと言っても、否定されて、潰される声が全国から寄せられていると。この緊急時、ICTを一番分かっている現場の先生の取組を潰さないように文科省も動きますみたいなことを文科省がこういうメッセージで言っていると。声を受けて、よしやるぞと言っている現場の先生方が、そうはならないと。教育委員会はやりませんというふうになって、どうも納得いかないということで、ストレスを抱えるという話でした。  私に先生が説明してくれたときのスライドを一部借りてきましたけれども、現場への信頼とか支援を感じないので不信感を持っているし、チャレンジできない環境があって、セキュリティポリシーも曖昧さがあると。誰が何のためにやるのかというところが曖昧になっていて、情報のブラックボックス化もあるんではないかという話をしていました。  質問しますが、現場教員の感じる風通しの悪さを改善する必要性を感じています。教育委員会の認識と対応をお聞かせください。 ◎教育委員会事務局次長   よりよい教育活動を実現するためには、教員相互の悩みや課題を共有したり、教員が管理職に気軽に相談できたりするような風通しのよい職場を整えていくことが重要であると考えてございます。教育委員会では、教育支援センターに教育総合相談窓口を開設いたしまして、教員が学校の職場環境に不安がある場合につきましては、いつでも教育委員会に相談ができるような体制を整えております。また、相談内容に応じて、直接相談員や指導主事などが相談者から話を聞き取るなど、所属校の校長と情報共有を行いながら、職場環境の改善に努めているところでございます。 ◆間中りんぺい   次の質問にいきます。  そういう先生とのやり取りの中で、福岡県春日市の教育委員会改革というものが何人かの先生方から話が出てきました。この福岡県春日市の教育委員会改革を推進した工藤さんという方がいらっしゃるんですが、その方に話を伺ったところ、一番の目的は、働き方改革が基になっているということを伺いました。  2点大きな成果があったということでお話をいただきました。  1点目は、学校への権限移譲によるもので、校長の権限拡大とも言えますが、予算を全部、執行権も編成権も各学校に渡したと。最初は、仕事量が増えると言って各学校も反対したらしいですが、半年後には、やっぱりこのほうが自分たちでお金をきちんと使えてやりやすいということで、それが今定着したということを聞いています。結果的には、学校のコスト意識であったり、計画的な予算執行に対する意識が上がると同時に、教育委員会の負担も減ったということを話されていました。  また、校長権限が拡大されたことで、コミュニティ・スクールがすごく活性化になったと。今までは教育委員会に聞かないと分からないというような状況だったのが、自分たちで予算も編成して、予算の執行もできるとなったことで、地域からの信頼も上がって、コミュニティ・スクールが活性化をしたという副次的効果があったという話もされていました。  それから、2点目が学校における課題解決の連携と。学校で起こっている課題というのが、学校の問題じゃなくて、社会問題だということを全員で理解をした上で、社会問題とか、家庭問題を学校の先生が解決しようとするから、先生が疲弊して倒れるということを防ぐために、教育委員会と他部署の職員と学校と全員で共有して課題解決に当たるということがすごく大きかったということを話されていました。どちらにしろ、スタートは教育委員会の仕事の棚卸しだったということを聞いています。春日市では、総額裁量制として、予算の執行権に加えて、編成権も学校に移譲しており、定型業務のスリム化と学校のコスト意識の向上、自立化の原動力となっています。本区でも、教育委員会と学校の役割分担の適正化の観点から、学校裁量予算の拡大を検討してはいかがでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長   予算に関する権限を学校現場へ移譲することにつきましては、自治体により、学校数や財政規模等が異なり、一様に同じ効果が得られるとは限らない場合がございます。校長が自らの経営方針に基づきまして、一層主体的な学校運営をできるようにするためには、地域や学校の実情に応じ、予算に関する学校裁量の拡大を図ることも有効な手段の一つであると認識しているところでございます。  また、本区の場合、令和3年度の教育活動と維持管理に係る学校裁量予算として、これはトータルでございますけれども、8億3,278万円ほど計上してございます。1校当たりに直すと額は低くなるわけでございますけれども、これらの学校裁量予算を現状拡大することにつきましては、現時点で非常にコロナ禍もございますので厳しい財政状況が予想されます。このような財政状況を踏まえると、現在の状況では極めて困難な状況にあると考えざるを得ないというところでございます。 ◆間中りんぺい   予算の拡大は難しいなというのは理解はするんですけれども、コミュニティ・スクールの活性化等も考えて、裁量権限の拡大というものは検討していただきたいなと思います。  最後の項目にいきます。  地域課題として2点伺います。  まずは、地域の野良猫問題、地域猫問題についてです。  年に何回かやっぱりこういう地域の猫の問題をいただきます。昨年は、保健所が貸し出している無料の猫捕獲用のおりを貸し出してもらっているので、これを借りて、翌日には猫は捕まったんですが、これは地域の方にお渡しするという一連の流れの中で幾つか見えてきたことがあります。  質問だけを、すみません、させていただきます。この野良猫をTNRで捕獲して、不妊手術して、また元に戻したり、もらってくれる方に渡したりという過程の中で、一時的に預かってもらえるようなシェルターが板橋区にないということが、これがなかなか進まない問題になっているということが分かりました。区の地域猫対策として、猫の引受手に渡るまでの、2週間程度でいいんですが、一時的な預かりが可能となる仕組みが必要ではないかと思います。猫問題を解決するためにそういった制度が必要だと思いますが、区の見解を伺います。 ◎保健所長   地域猫のシェルターの件でございます。  板橋区では、区民が保護した猫を受け入れる施設は運営してございません。ボランティアの方々の負担軽減は大切なことではありますが、区が税金でシェルターを整備すべきかどうかは、財政状況に鑑み、慎重な検討が必要であると考えております。 ◆間中りんぺい   区の税金を使ってのシェルター建設というのは、ほとんど不可能だと思いますので、民間、そういった活動をしている団体と連携をすることで、可能になる可能性があるのかなというふうに思っています。  最後は、子どもの遊び場の問題です。  地域のお母さん方と話していると、プレイパークであったり、子どもの遊び場を整備してほしいというような話になるんですが、おやじの会であったり、青年部と話していると、そんなに整備をする必要がない、整備、整備と逆に進めないでほしいというようなご意見もいただきます。  こういったことだというふうに画像をもらったんですが、「外で遊べ。道で遊べ。公園で遊べ。空き地で遊べ。追い出されても遊べ。遊び場はすぐになくなる。でも、すぐに見つかる。好きに遊べ。今ここで遊べ。東京で遊べ。」というような何かフレーズがあるよということでいただきました。この公園の整備を、これが子どもの遊び場だと整備すればするほど、それ以外のところがそうじゃないというふうに窮屈になっていってしまうと思います。区全体が子どもの自由に使える、楽しめる環境になっていただきたいし、それが許される風土と文化の醸成を区には図っていただきたいと思います。お考えをお聞かせください。 ◎子ども家庭部長   現在の都市化の進展によりまして、子どもたちが自由に遊べる空間や自然環境が減少していること、それから伸び伸びと遊ぶ機会を確保することが困難になっている現状がございます。ただ、子どもたちが様々な危険にさらされることのないように、安全を確保する必要はあると思います。安全で安心な環境を整えるためには、地域全体が子どもの遊び場の需要に対する理解を深めていく必要があると考えます。 ◆間中りんぺい   ありがとうございました。  以上で質問を終わります。(拍手) ○委員長   以上で、間中りんぺい委員の総括質問は終了いたしました。  次に、中村とらあき委員、お願いいたします。(拍手) ◆中村とらあき   自民党3番手、中村より質問させていただきます。  最初に、ポストコロナにおける生活様式、ワクチン教育とインフォームドコンセントについて質問させていただきます。  まず、質問として、ワクチンの啓発事業については、今回の新型コロナウイルス感染症についても、これまでのワクチン接種啓発事業と同様に行われていくのか、あるいは今回はこれまでと同様になるのか、または異なるのか、今後の在り方について答弁を求めます。 ◎保健所長   ワクチンの啓発事業についてのお尋ねです。  保健所では、予防接種の実施に際し、ホームページや対象者宛ての個別通知の発送等を通じて周知啓発に努めてございます。個別通知に同封している説明書には、ワクチンの基本的な効能のほか、副反応などのリスクについて記載し、予防接種に関する理解を深めることができるようにしております。新型コロナワクチンにつきましても同様に、対象者が情報を理解した上で接種を選択していただけるよう、個別通知で丁寧な周知啓発を行ってまいります。 ◆中村とらあき   このワクチン接種というのは医療行為でございますので、インフォームドコンセントというものが必要になってくるかと思います。この中で、インフォームドコンセントの理解度によって、様々な確認作業といったものが変わってくるかと考えております。その中で、医療行為という視点からワクチン接種を考える場合、どのような点に注意すべきか。また、医師が直接説明を行うべきなのか。あるいは、医師ではなく、ほかの第3者に説明を受けて臨むのかなど、どのように対応していくのでしょうか、答弁を求めます。 ◎保健所長   ワクチン接種の当日は、接種する前に必ず担当医師による予診が行われます、予診は、対象者の当日の体調などを把握するとともに、個別通知により周知したワクチンの効果や副反応等についての疑問や不安の解消に努め、本人の意思を確認するためのものです。対象者の理解が不十分な場合は、より丁寧な説明が必要となることは区としても理解しており、板橋区医師会をはじめとする医療機関と連携して、ワクチンに対する理解が深まるように配慮してまいります。 ◆中村とらあき   次に、ワクチン接種に関する情報発信について質問させていただきます。  ワクチンの安全性に対する信頼が、149か国中一番低いのが日本であるという研究がロンドン大学のほうで話されました。なぜ一番低いのかといったことについても指摘されておりますが、ここでは割愛させていただきます。いずれにせよ、ワクチンの安全性は統計により示されるものでございます。このため、リスクがゼロということはないこと、また副反応があっても対応策があること、あわせてワクチンを打たないことに対するリスクなど、総合的に示すことで信頼性を得る必要がございます。区では、コールセンターを通じて説明できるようにしてありますが、ワクチンに関する誤解や不正確な報道などのため、不信感は根強く現在もあるかと考えております。ワクチンの信頼性に関する区の見解を求めます。 ◎保健所長   新型コロナワクチンの接種につきましては、まだ接種開始後間もないこともありまして、不安を感じる方が多いということは理解しております。こうした不安を解消するには、国から示される情報を迅速に、また分かりやすく伝えることが重要だと考えます。区では、ホームページや個別通知などを通じて、正しい情報の発信に努め、区民の方々が落ち着いて接種を選択していただけるように配慮してまいります。 ◆中村とらあき   私が小学生や中学生の頃、インフルエンザの集団接種事業がございました。このとき、教員の先生からも、ワクチンを打つことの重要性、打たない子がいても、家庭の方針なので仲間外れにしないなど、今考えますと、当時でも十分なワクチンの教育というものがされておりました。既にそのときのノウハウや経験が失われていると思います。今後は、ワクチンに関する正しい知識や接種に関わる総合的な対応がなされるよう要望し、次の質問に移ります。  次に、ニューノーマルにおける区政の在り方について質問いたします。  現在、長期に及んでいるコロナ禍では、どのようなニューノーマルの生活、新しい生活様式に関する考え方というものが必要となるのか、区の見解を求めます。 ◎政策経営部長   この1年間、コロナ禍によって、多くの事務事業に見直しが必要となったほか、行政におけるデジタル化や働き方改革の遅れなど、課題が浮き彫りになったところでございます。また、外出や営業自粛などによって、区民生活や経済、文化活動に大きな影響が出ていることはもとより、人と接する機会が少なくなることなどによる様々な社会問題がクローズアップされるなど、新しい生活様式、あるいは新たな日常に向けた課題は多いと認識しております。こうした課題解決に向けまして、新たに策定したNo.1プラン2025では、コロナ対策はもとより、SDGs戦略、DX戦略、ブランド戦略の3つを柱とする重点戦略に力を入れていくこととしたところでございます。  あわせて、今年度策定した各政策分野における個別計画においても、新たな日常を見据えながら、No.1プラン2025と整合を図ったところでありまして、今後も課題を全庁的に共有しながら、連携して解決していく予定でございます。 ◆中村とらあき   先ほど、坂本委員からもNo.1プラン2025についての質問がありましたが、私からは個別具体的な各論について質問させていただきたいと思います。  区役所におけるニューノーマルでは、日々の仕事の在り方にも影響を与えることになりますが、この中で、先ほども話がありましたように、DXによっても仕事が大きく変わっていくかと考えております。ニューノーマルにおける仕事の在り方の障害になるものの中に、1つ、2000個問題というものがございます。今、これを実際に載せているものがこの内容でございます。この2000個問題に関する区の見解を求めます。 ◎総務部長   2000個問題についてでございますけれども、板橋区では、平成8年に個人情報保護条例を制定するなど、他の地方公共団体とともに、国に先駆けて個人情報を保護してきた歴史がございます。一方で、今ご指摘のとおり、地方公共団体ごとに独自に条例を制定してきたことから、それぞれ個人情報の定義や保護の水準、また必要な手続などが異なる事態となっておりまして、個人情報の保護に関する運用、解釈に差が生じているのも事実でございます。最近の事例でも、新型コロナウイルス関連の情報を都道府県が提供するソーシャルメディアを活用したサービスが円滑に提供できなかったのもその表れでございまして、情報の共有や個人情報の利活用において実際不都合が生じていると認識しております。 ◆中村とらあき   2000個問題というのは、地方公共団体の条例、独立行政法人等の法律、それから国の行政機構に関する法律などが合わせて2,000個ほどありまして、そのことが個人情報のデータを使いにくくしている、こうしたことが言われており、全部合わせると2,000個になるということでございます。  この中で、今後この2000個問題に関して、区はどのように対応していくのか、また審議会でも2000個問題を考慮しながら審議すべきかと考えますが、見解を求めます。 ◎総務部長   今後の対応等でございます。  国では、現在開会中の国会におきまして、2000個問題に関して、地方公共団体の個人情報保護制度について全国的な共通ルールを規定する目的で、個人情報保護法の改正法案が提案される見通しとなっております。そのため、地方公共団体における条例に基づく独自の取扱いについては、議論の中で一定の方針が示されていくと考えております。  区におきましては、今後、国からの情報提供を受けながら、情報公開及び個人情報保護審議会での慎重な審議を踏まえつつ、板橋区個人情報保護条例の改正など、必要な対応を遅滞なく進めていきたいと考えております。 ◆中村とらあき   次に、未来をはぐくむあたたかいまちに関して質問させていただきます。  最初に、保育と教育に関して質問させていただきます。  2015年の改正地方教育行政組織運営法施行において、幾つかの自治体では、教育委員会の中に保育課が設置されました。板橋区ではそのままでございますが、例えば練馬区では、教育委員会の中に保育課が設置され、幼保連携が円滑に進められております。具体的には、練馬区では、教育委員会の中に保育課が置かれたことで、保育園と幼稚園の連携として取組が教育という軸で展開できるようになっております。区が中間支援的役割を行い、地域の保育園と当該地域の幼稚園との間に、指定校推薦に近い入園制度を形づくっております。このことで待機児童対策ともなり、有用性が現在認められているところでございます。板橋区における幼保連携の現状について、また先ほど話にもありましたが、3歳児の壁についての区の考え方と教育委員会の連携について、併せて答弁をお願いいたします。 ◎子ども家庭部長   それでは、まず、子ども家庭部のほうからです。  3歳児の壁というものは、特に地域型保育施設の卒園児がその後の預け先の確保に苦労することを指しております。板橋区では、令和2年度から先行利用調整を行うことにより、地域型保育施設の卒園児は全員、幼稚園や認可保育園など、希望する施設に入っております。  保育所と幼稚園の連携に関しましては、現在、区内の小規模保育所の団体と幼稚園協会が様々な連絡、連携を取る体制ができておりまして、区といたしましては、今後も団体間の連携が綿密に図れるよう、必要に応じて支援をしていく考えであります。  なお、多様な子育て支援施設を区民が的確、適切に選択する一助となるよう、幼稚園や認可保育施設、認証保育施設などが一堂に会し、施設の案内や来場者からの質問に直接答える合同説明会を開催したところでございます。今後とも、多様な保育ニーズに的確に対応するとともに、待機児童の解消につながるよう、幼保の連携が図られる取組を教育委員会とともに進めてまいります。 ◎教育委員会事務局次長   それでは、教育委員会から答弁いたします。  区内における個別の小規模保育所と幼稚園との連携につきましては、従来から実施されておりますが、昨年、区内の小規模保育所長会の呼びかけに応じ、板橋区私立幼稚園協会とが団体レベルの交流を始めてございまして、教育委員会といたしましても、協議の場の提供など、これらの取組に協力しているところでございます。  また、先ほど子ども家庭部長からも答弁ありましたけども、保護者の方々に3歳児からの幼稚園の利用を促すことは、待機児童対策として有効であることから、子ども家庭部と教育委員会が連携し、今年度初めての試みとして、幼稚園及び預かり保育などの理解の促進を目的に、区内保育所及び幼稚園が一堂に会し、保育園・幼稚園入園相談会を開催いたしました。  また、来年度につきましては、子ども家庭部が発行する保育園利用の手引につきまして、3歳からの園児の通園先として区内幼稚園の情報の掲載を強化するなど、今後も保育との連携を図りまして、3歳児の壁を解消してまいりたいと考えております。 ◆中村とらあき   組織上、保育と教育が分かれていることには、長短所があるかと思いますが、弊害の部分については今後改善をしていっていただきますよう要望し、次の質問に移ります。  次に、児童相談所における司法面接及び警察との連携について質問させていただきます。  最初に、東京都所管であるときには、司法面接として、被害確認面接が行われておりました。また、警察OBの配置もされ、児童相談所と警察の間に連携が図られたと聞いております。
     今、プロジェクターに表しておりますのが、司法面接の概念図でございます。各部局が連携し、子どもに対する面接の負担というものを1回で済ます。そして、聞き方も誘導的ではなくて、犯人を見つけるとかではなくて、ストーリー性を持ってそれを聞くという体制を整えております。こうした板橋区における児童相談所の設置に伴う司法面接の位置づけ及び警察の連携について説明を求めます。 ◎子ども家庭部長   司法面接とは、警察、検察、児童相談所の3者が協力し、子どもにできるだけ負担をかけずに被害体験などを聞き取る手法であり、板橋区が児童相談所を設置した際にも当然導入していくべきものだと考えております。  板橋区では、被虐待児童などの心情に配慮した司法面接が実施できるよう、職員を研修に参加させ、レベルアップを図っているところであります。また、実施に当たりましては、児童相談所と警察、検察の協力が重要であることから、3者で十分に協議を重ねた上で、緊密に連携しながら対応してまいりたいと思います。 ◆中村とらあき   次に、各関係機関との連携について質問いたします。  連携する上で留意すべきことに、1、主担当機関の明確化、2、主たる援助者の確認、3、できること、できないことの確認、4、守秘義務の徹底、5、役割分担、6、危機レベルを下げない、7、決定事項等の確認といったことが挙げられます。  板橋区の児童相談所の設置においては、以上の留意点に関して、確認体制や制度化はどのように図られていくのでしょうか、答弁を求めます。 ◎子ども家庭部長   児童相談所の運営におきましては、子どもの最善の利益を考えた上で、児童福祉法等の関係法令を遵守し、事案ごとの調査や診断を行い、慎重に検討を重ねながら、措置等の行政処分を決定していく必要がございます。ご指摘をいただきました関係機関との連携については、重要な要素であると認識しておりまして、要保護児童対策地域協議会において、主担当機関を明確にし、主たる援助者や今後の方針などを決めていく必要がございます。このため、各機関が日常的に見守りを強化し、緊急時に速やかに児童相談所に通告できる体制を構築するため、(仮称)子ども家庭総合支援センターの開設に向けて、関係機関とのさらなる緊密な連携を図っていく所存でございます。 ◆中村とらあき   次に、児童相談所と児童養護施設の関係について質問いたします。  東京都が所管であったときには、児童養護施設との連携は東京都にありましたが、今後は板橋区になるかと思います。児童養護施設は、18歳以上になると基本的に施設から出ないといけないため、残る場合には児童相談所が認めることが必要とされると聞いております。これを措置援助と呼びますが、定員の許す範囲というただし書がございます。児童相談所と児童養護施設の今後の在り方について、特に社会に巣立つ前の準備支援などについての答弁を求めます。 ◎子ども家庭部長   児童福祉法は、対象となる児童を18歳未満と定めているため、区が児童相談所を開設した際に、どのような形で児童養護施設の卒園児の自立を支援していくかは大きな課題だと認識をしております。現在、板橋区は、独自に児童養護施設卒園者住まい応援プロジェクトを実施し、子どもたちの自立を支援しております。今後、児童養護施設などと緊密な連携を図り、各施設の児童について、(仮称)子ども家庭総合支援センターの児童福祉司と施設職員、本人の3者が向き合い、退所前の17歳の時点での方向性を決定する仕組みづくりを検討してまいります。 ◆中村とらあき   区で作りましたクラウドファンディング、大変養護施設の皆様方には感謝されている次第でございますので、ぜひこういった取組を積極的に進めていただければと思います。  次に、オリンピック・パラリンピックについて質問させていただきます。  コロナ禍により、オリンピック・パラリンピックの開催すら危ぶまれております。オリンピック・パラリンピックの開催に向けて聖火リレーが計画されていましたが、どのような状況でありますでしょうか、答弁を願います。 ◎区民文化部長   オリンピックの聖火リレーでございますが、3月25日に福島県からスタートいたしまして、板橋区におきましては、7月18日の日曜日に実施が予定をされてございます。今のところ実施するということで準備を進めてございます。  あずさわスポーツフィールドをスタートし、環状八号線、中山道を通りまして、板橋区役所前までの約5キロのルートをおおむね1時間程度かけて聖火ランナーがつないでいくということで、先日正式に公表されたところでございます。また、板橋区のスタート地点となるあずさわスポーツフィールドにおきましては、聖火リレーの出発を盛り上げるためのミニセレブレーションを実施する予定でございます。 ◆中村とらあき   ほかのオリンピック・パラリンピックに関する事業のほうはどのようになっておりますでしょうか、答弁をお願いいたします。 ◎区民文化部長   オリンピックの大会期間前と、それから期間中におきまして、イタリアのバレーボールチームが小豆沢体育館でトレーニングをする予定となってございます。この受入れにつきまして、現在イタリアオリンピック委員会と調整をしているところでございます。また、オリンピック・パラリンピックの期間中は、板橋区役所の1階で、イタリアバレーボールチームや、あるいは区にゆかりのある選手が出場する試合を中心に、パブリックビューイングを行う予定でございます。いずれも、国や大会組織委員会などが示す新型コロナウイルス感染症対策、こちらを踏まえた上で、安心・安全に事業を実施できるよう、準備を進めてまいります。 ◆中村とらあき   時間がないので、まとめて次の質問をさせていただきます。  いたばし環境アクションポイントについて質問させていただきます。  通告に倣いまして、3つ質問させていただきましたけども、まとめて質問させていただきます。  ゼロカーボンシティに関する具体的な区の施策について説明を求めます。  また、既存の事業の拡充に関して、特に今後どのように進めていくのか、いたばし環境アクションポイントにも記載がある緑のカーテンについての答弁を願います。  次に、板橋区において、所管を横断した環境施策の展開が望まれると考えますが、見解を求めます。 ◎資源環境部長   よろしくお願いいたします。  それでは、3つの質問に対してお答えいたします。  まず、1点目のいたばし環境アクションポイント事業でございます。  区内における温室効果ガス排出量のうち、その大部分、9割超でございますが、これは二酸化炭素が占めております。二酸化炭素排出量の約8割が家庭と事業所から排出されておりますため、家庭と事業所における排出削減に向けた取組が重要不可欠となっております。  そのため、区では、家庭と事業所に焦点を定め、取組へと誘導するインセンティブとして、区内共通商品券に交換可能なポイントを毎年度、電気・ガス使用量の削減割合に応じて、1,000世帯の家庭と40の事業所に付与することで、二酸化炭素排出量の削減を効果的に図ることといたしました。区では、このいたばし環境アクションポイント事業を実施していくことによりまして、区民や事業者の方々に二酸化炭素排出量の削減に向かって自発的に行動変容していただくことを期待しているところでございます。  次に、既存事業でございます緑のカーテンについてお答えいたします。  緑のカーテンは、建物の壁面の緑化により直射日光が遮蔽されたり、緑が蒸散作用をもたらしたりすることで涼が得られ、エアコンの消費電力も抑制されるなど、気候変動による影響に対する緩和策と適応策の両面を兼ね備えた地球温暖化対策であると言えます。  区内におきましては、平成15年に地域の方々の協力の下、区立板橋第七小学校で始まった緑のカーテンの取組は、その後様々な賞や表彰を受けるなど、全国でも注目される取組へと発展し、板橋区の名を高からしめることにも貢献してまいりました。  令和2年度現在、公共施設89施設、区内の区立小・中学校全73校で取り組まれておりまして、平成18年度から開始された緑のカーテンコンテストでは、公共施設部門だけでなく、個人部門や団体部門、さらには、令和元年度にはキッズ絵日記部門を創設し、未就学児や小学生にも裾野を広げております。地球環境を考え行動する人づくり、これを効果的に進めるためには、幼少の時期からも含めた環境教育が大切であり、そのための生きた教材としても、今後も緑のカーテンの普及拡大に努めてまいります。  続きまして、区の環境施策、所管を横断して展開すべきということでございますけれども、温暖化、気候変動などの地球環境問題の解決に当たりましては、SDGsに象徴されるように、もはや環境の取組だけでは対処し切れず、社会や経済の視点を抜きにしては語れない時代になっております。地球温暖化対策では、従来からの気候変動の進行を抑えるための緩和策に加えて、それでもなお避けられない気候変動による影響への適応策も求められておりまして、防災分野などとの連携が不可欠になっております。  また、スマートシティの取組は、街区単位など、一定のまとまりのある範囲でのまちづくりと併せて進めていくほうが効果的でありまして、大山や板橋、上板橋、高島平など、区内各地でまちづくりの機運が高まっているこの機を逃さず、計画から実施へと至る各段階を通じて連携していくことが肝要であると考えております。  特に、高島平地域では、現在策定中の高島平地域都市再生実施計画、これらと連携しながら、未来都市特有の課題解決に向けて、ICT等の新技術を活用した実証実験を行うフィールドとしての役割も期待されております。  今回、まちづくり推進室の発足と時期を合わせて行います環境政策課の環境政策推進係から、スマートシティ・環境政策係といったスマートシティを冠した組織への係名称の変更も、まちづくり部門との連携を強く意識し、その強化を意図したものでございます。  以上でございます。 ◆中村とらあき   こうした取組、各自治体では、例えばウッドデッキをはじめとした公共空間の木質化、また超小型モビリティの活用など、様々な事例がございますので、一緒に研究しながら進めていっていただければと思います。  次に、これからの公共工事に関して質問させていただきます。  最初に、建設キャリアアップシステムについて質問させていただきます。  今後、CCUSが国でも進められています。これは、建設に携わる方たちが登録することによって、その技能などを正確に把握し、それを公共工事の中に反映していく、また実際の工事に反映していくというものでございます。現在、これは都道府県レベルのものでございますが、今後は基礎自治体に波及するものと考えております。現在の段階ではこのように検討中のところが多いんですけれども、これも一、二年のうちに解消され、次は基礎自治体というふうに考えております。こうした中で、今後、CCUSの制度といったものは、公共工事にどのような影響を与えていくのか、答弁を求めます。 ◎政策経営部長   建設キャリアアップシステム、CCUSは、令和5年度に向けて国交省が推進する建設業に関わる技能者の資格、社会保険加入状況、現場の就業履歴などを登録、蓄積することで、技能者をめぐる処遇改善や現場管理の効率化に役立てる仕組みのことでございます。  区では、社会保険や建設業退職金共済制度、いわゆる建退共制度の加入など、事務の効率化に向けて一定の効果があると認識しております。現在は、国交省でモデル事業が試行されている段階でありまして、基礎的自治体への導入に対しましては、今後注視していく事項と考えております。 ◆中村とらあき   この制度は入札にも影響を与えるものかと考えますが、現段階での区の見解を求めます。 ◎総務部長   区の入札制度への影響でございますけれども、先ほど政策経営部長が申し上げたとおり、社会保険や建退共制度の加入状況や建設現場の職人個人のキャリアなど、システム的に管理できるというメリットがございます。一方で、事業者が現場に設置する機器など、多額の導入経費が必要となり、また維持経費もかかりますので、区内事業者の大多数は現在のところ環境整備に至っていないのが現状でございます。  そのため、ご指摘いただいた国が推奨している本制度導入にインセンティブを与えます入札におけるモデル事業の実施や、総合評価制度における加点評価の採用につきましては、現状では一部のごく少数の大手企業を優遇する形となってしまいますので、業界全体に与える影響も大きいことから、現時点では直ちに区において行うことは考えていないところでございます。ただし、国や東京都でモデル事業が始まっておりますので、その動向を注視するとともに、区内の業界団体と意見交換を通じまして取組状況を把握し、今後考えていきたいと思っております。 ◆中村とらあき   次に、現場におけるデジタル化について質問させていただきます。  現在、国土交通省ではICTの導入を各工事レベルにおいて進めております。ICTの活用に関して、区では今後どのように対応していくのか、またICTについてはどのように考えているのか、見解を求めます。 ◎政策経営部長   板橋区が発注します大規模な公共工事の建設現場では、建築、機械設備、電気設備分野、それぞれが一体となって工事を進めております。建設現場事務所内にはパソコンが設置され、CADを用いた施工図を作成しているところです。また、中規模までの建設工事現場では、施工中の工事写真撮影において、デジタル看板を用いて撮影し、適切な工程管理や品質管理の向上など、一定のICT施工導入の効果が見受けられる場合もございます。  一方、小規模な建設現場におきましては、現場で図面に手書きにより調整する旧来からの手法が一般的でございまして、紙ベースでの提出書類も多く、ICT技術の導入は今後の課題として捉えているところでございます。 ◆中村とらあき   次に、組織改正と人材育成について質問させていただきます。あわせてBIM、CIMの活用についても質問させていただきます。  今回の土木部の組織改正の理由、同組織の改正によって、現在進めている再開発事業やまちづくりにどのような効果が期待できるのか、答弁を求めます。また、現在、区長の施政方針演説でも、人材育成に関して、BIM、CIMを使えるようにしていくとの話がありました。人材育成の観点からBIM、CIMをどのように活用していくのか、答弁を求めます。 ◎土木部長   最初に、組織改正のご質問にお答えいたします。  土木部におけます組織改正は、大きく4つの必要性に基づいて実施をしております。4つの必要性につきましては、まず1つとしまして、まちづくり事業の伸展に伴いまして、区施行の都市計画施設の整備に特化した業務を行う組織が必要になったこと、2つ目としまして、拠点まちづくりの伸展に伴いまして、組合などが施行する都市施設の計画に当たりまして、様々な既定計画との整合を図りますとともに、管理に当たる部門との高度な調整を図る必要性が生じましたこと、3つ目といたしまして、維持管理に関する区民の関心の高まりに応じた迅速な対応やメンテナンスの上での土木施設間、これは道路や公園ということですが、これのボーダレス化、とりわけ災害時における人員の効率的運用の必要性が生じましたこと、また4つ目としまして、土木施設の設計業務のボーダレス化、DX化に対応できる設計体制の集約化ですとか、高度化が必要になったことということでございます。これに対応するための組織改正を行ったところでございます。  都市整備部の所管事業との関係におけます効果といたしましては、都市計画施設に特化した計画、設計体制が整備できること、移管される施設の計画調整及び将来管理も含めた審査体制を強化できること、こうしたことによりまして、より的確で確かなまちづくり、拠点づくりを推進することができることと考えております。 ◎都市整備部長   BIM、CIMに関するお問合せでございます。  BIMといいますのは、ビルディング・インフォメーション・モデリング、またCIMといいますのは、コンストラクション・インフォメーション・モデリングというものございまして、あわせてBIM、CIMという言い方をしております。これは、コンピューター上で、建築や土木の構造物等をデータ化して、3次元モデルで再現することをベースにしまして、建設業に関連する分野においては、生産管理システム全体の効率化、高度化、見える化を図る技術でございます。  区では、これらの技術の実務への活用、例えば今土木部長が申し上げました設計業務への応用等も挙げられるかと思いますけれども、まずは職員への基本的な知識習得にかかる機会を提供することなどを併せまして、人材育成の方法について庁内にて研究検討を進めているところでございます。今後、建設関係の業務の効率化やまちづくり事業における地元住民への説明の質の向上などを図っていくことができると考えられますので、よりよい区政の実現、都市づくりの推進につなげてまいりたいと考えております。 ◆中村とらあき   次に、地域課題について質問させていただきます。  新しい中央図書館と地域社会の結びつきについて最初に質問させていただきます。  オープニングイベントについてでございますが、オープニングイベントに関する概要についての説明を求めます。あわせて、隣接する上板橋第三中学校との連携、またこういった連携がどのように進められていくのか、地元町会や青健との連携に関しての答弁も併せてお願いいたします。 ◎地域教育力担当部長   よろしくお願い申し上げます。  まず、オープニングイベントに関するご質問でございますが、区の基本構想に掲げます未来をはぐくむ緑と文化のかがやくまち板橋、これを象徴する新しい中央図書館がいよいよオープンを迎え、現在、職員一同、日夜準備を進めているところでございます。新しい中央図書館では、開館から5月の連休までの間、図書館の魅力を伝えるため、週末ごとに様々な世代を対象としたオープニングイベントを開催する予定でございます。絵本のまち板橋を感じてもらえる親子が参加しやすいおはなし会や平和公園との一体性を生かした屋外でのあおぞらおはなし会のほか、大人向けである翻訳作家の講演会や読書の魅力や作品を味わい、深い学びにつながる音読講座などを企画しているところでございます。開館当初には多くの来館が予想されますので、3密とならないよう、新型コロナ感染症対策も取りながら開催をしていきたいと考えております。  次に、地域等との連携に関するご質問でございますが、隣接する上板橋第三中学校をはじめ、学びのエリアである前野小学校や上板橋第四小学校、また旧中央図書館に近接している常盤台小学校など、新館には多くの児童・生徒の来館が見込まれると考えております。新館には、10代の利用を優先するティーンズコーナーを設け、図書館活動や生徒たちとの自由な交流を促す企画を実施するほか、高校生や大学生との連携など、活発な活動の場を作っていきたいと考えております。  また、地域との連携におきましては、旧中央図書館の時代から関わってまいりました常盤台地域の学校や施設、団体などとの関係もさらに深め、地域コミュニティづくりへの支援や新しい価値の創造を地域とともに進めてまいりたいと考えております。 ◆中村とらあき   絵本のまち板橋についても質問したかったんですけども、1つ飛ばさせていただきまして、電子図書館について質問させていただきます。  23区でも豊島区、中野区、渋谷区などでは電子図書館が整備されております。電子図書館は、先ほど挙げましたニューノーマルの中においても需要があると考えております。電子図書館に関しての見解を求めます。 ◎地域教育力担当部長   電子図書館の事業化につきましては、新しい中央図書館の開館に向けて検討課題の一つになっていたところでございますが、貸出し作品数の不足などを踏まえ、導入されなかった経緯がございます。新型コロナウイルス感染症防止の観点から、電子図書館の位置づけ、重要性も大変重視されていることは認識をしているところでございます。今後、GIGAスクール構想により配付された端末の活用や供給されるコンテンツ数、情報内容、投資効果などを踏まえながら検討してまいりたいと考えております。 ◆中村とらあき   皆さんのお手元にもこの板橋区中央図書館の広報があるかと思いますけれども、こうしたことをより地域のほうにも積極的に広報していただきますように、お願い申し上げます。  次に、上板橋駅南口のまちづくりについて質問させていただきます。  この項については、残地についてのみ質問させていただきます。  今後、まちづくりが進むことになりますが、再開発事業では区画整備が行われることで、個人所有の土地の残地が課題となっております。区としても、組合施工となりますが、まちづくりという観点とその重要性を組合に伝え、残地の有効な活用を求めていくことも必要かと思います。残地に関して区としてはどのように取り組んでいくのか、答弁をお願いいたします。 ◎都市整備部長   上板橋駅南口の再開発事業につきましては、東地区におきまして合意形成が済みましたことから、今年度末に組合設立の予定をしているところでございます。今お話のありました残地につきましては、事業を進捗させることにより、都市計画道路に係る一部の土地が残地になることが既に判明しております。これらの敷地の権利者の方々に対してどのようなフォローができるかということで、区といたしましては、相談窓口として、生活再建サポートセンターを昨年12月に開設し、業務を開始したところでございます。  サポートセンターでは、このような残地を持っていらっしゃる権利者の方に対しても、また別の権利者の方に対してもですけれども、個別の建て替え等の残地の活用方策でありますとか、隣接地や後背地の土地への売却など、いろんな形の相談に対応しているところでございます。今後とも事業の円滑な進捗のために、残地等の課題解決に取り組んでまいります。
    ◆中村とらあき   東組合のほうがようやく本組合になるということで、地域の方も大変期待しているところでございますので、ぜひ残地に関しても積極的に取り組んでいただければと思います。  最後に、上板橋第一中学校の改築について質問させていただきます。  私の母校でもあります上板橋第一中学校の改築がコロナ禍のため延伸となりました。約1年ぐらいの延伸となりそうですが、今後のコロナ禍の対応に関して、計画どおりに進むのかといった不安が出ております。計画の延伸に伴う影響についての答弁を願います。 ◎教育委員会事務局次長   上板橋第一中学校の改築につきましては、今年度、基本構想、基本計画を策定する予定でございましたが、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が発出されまして、結果として地域との協議を十分に行うことができなかったため、策定を先送りしたというものでございます。  基本構想、基本計画の策定は先送りになりましたが、今年度、幅広くアンケートを取る期間や、生徒への工事への影響を最小限にするために、現上板橋第二中学校の校舎を工事期間中の仮校舎として使用する計画を検討する期間に充てるなど、できる限りの準備を進めてまいりました。今回、基本構想、基本計画の策定を先送りいたしましたが、改めて改築計画をNo.1プラン2025に位置づけまして、来年度からは、iCSを中心に、学校関係者や地域の方々と丁寧な協議を重ね、基本構想、基本計画を策定するなど、着実に改築を進めていきたいと考えてございます。 ◆中村とらあき   コロナ禍のためしようがないというところもございますけれども、ぜひ、この1年遅れることによって入学を見合わせたり、そういったことも考えている方が多いので、丁寧な対応をお願いしたいと思います。  教育委員会のことに関しては非常に少なかったんですけれども、次回もっと多く盛り込んでいきたいと思いますので、体育着の中に下着を着れないとか、そういった件もございますので、これは予告ということで、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○委員長   以上で中村とらあき委員の総括質問は終了いたしました。  次に、杉田ひろし委員、お願いいたします。(拍手) ◆杉田ひろし   それでは、自民党の4番手といたしまして、質問をさせていただきます。  まず、今回の総括質問に当たりまして、本年1月に策定されました、いたばしNo.1実現プラン2025には、ポストコロナ時代の新たな日常を見据えて、SDGs戦略、デジタルトランスフォーメーション戦略、ブランド戦略の3つの重点戦略としております。  私は、今回、このいたばしNo.1実現プラン2025の3つの重点戦略には、それぞれ重要な施策が盛り込まれていると高く評価しておりますが、3つの重点戦略、またビジョンに、今の板橋区にとってこういった施策も必要なのではないかと私なりに考えている施策を、令和3年度予算を精査しながら、今回提案していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  まず最初に、ひきこもり支援センターについてお伺いしたいと思います。  これは、ひきこもり支援の強化ということで取り上げた次第でございます。現在、ひきこもりやひきはがし、そしていわゆる8050問題が社会問題化されている状況下、さらにコロナ禍において不要不急の外出が自粛され、このことがひきこもりにつながる要因になるのではないかと、こういった点から、私ども板橋区議会自由民主党議員団は、本区においてもひきこもりの対策の強化が必要と考え、令和3年度予算要望といたしまして、現在、本区においては、保健所にてひきこもり相談を毎月第4水曜日に予約制で行っているが、さらなる相談体制の充実と、関係機関が共通認識を持った上で、複合的な課題に一元的に対応できる支援体制を構築するため、ひきこもり支援センターの設置を要望いたしました。ひきこもり対策につきまして、本区の令和3年度予算において、SDGs戦略ビジョンの誰一人取り残さない安心・安全なまちという観点から、しっかり対応しているかどうか、以下、質問をさせていただきます。  まず初めに、本区におけるひきこもりの実態を把握することがまずもって重要であると認識をしております。厚生労働省のホームページを見ますと、23区各区においてもこの実態調査を行っておりますが、昨年10月の決算調査特別委員会総括質問におきまして、我が会派の田中やすのり議員から、令和元年10月に実施した江戸川区のインターネットによる実態調査の手法を例に出して、実態調査の必要性について質問をいたしました。  保健所長から答弁いただいているんですけども、「実態把握は必要だと考えますが、当事者の周囲に気づいてくださる方がいない場合など、把握が困難なこともありますので、国や東京都、また複数の自治体でこれまで実施された調査を参考にしていきたいと考えております。」との答弁がありました。この国による全国調査におきましても、15歳から39歳のひきこもりは約54万人、出現率が1.57%、40歳から64歳が約61万人、出現率は1.45%でありまして、この出現率から推計した板橋区内のひきこもり状態にある人数は、15歳から39歳までが、この3月1日現在の板橋区の人口で計算してみたんですけども2,863人、40歳から64歳が2,814人となりまして、合計で、板橋区内でもこの出現率から推計しますと、5,677人となります。  それでは、区といたしまして、板橋区内のひきこもりの実態についてどのように認識しているのか、見解をお聞かせください。  あわせて、ちょっと時間の関係で、次の質問も聞きたいと思います。  本区のひきこもりの相談窓口といたしましては、本区のホームページによりますと、ひきこもり相談として毎月第4水曜日、時間は1人50分程度ということで実施しておりますが、令和2年度、本年度の相談状況について併せてご答弁を求めます。 ◎保健所長   内閣府のひきこもりに関する実態調査の出現率を基に、区の人口規模から人数を推計しますと、今お示しいただいたとおりの人数となります。ひきこもり当事者の把握は難しく、実際はこれより多い人数である可能性は高いと認識しております。  ひきこもり相談の実績ですが、ひきこもり相談は、ひきこもりのことでお困りのご家族を対象とした、児童精神科医による個別相談でありまして、現状の理解及び今後の関わり方や支援についての助言を行っております。今年度の相談人数は10名であり、主な相談内容は、ひきこもり当事者の理解、日常の声かけや対応、発達障がいを含む精神医療の必要性、社会参加、自立、再就職のための親の関わりについてなどでございました。 ◆杉田ひろし   ありがとうございます。  やはりかなり多くのひきこもりの方がいらっしゃるんじゃないかという認識は区のほうでもお持ちかと思います。ただ、相談のほうは、5,000、6,000人近くいらっしゃる中で10名ということでありますので、ここで、23区ではどんな取組を実施しているかにつきましてご紹介をさせていただきたいと思います。  私も参考になったのは、文京区がとても参考になったんですけども、文京区におきましては、令和2年度から文京区版ひきこもり総合対策として、所管を福祉部に移管して、関連の強い生活困窮者自立相談支援事業に加え、社会福祉協議会など関係団体とも連携を強める文京区ひきこもり支援ネットワークを立ち上げ、所管課の福祉部生活福祉課には、文京区ひきこもり支援センターを新設し、相談支援窓口の明確化や関連情報の一元化につなげるとともに、関係機関と事例研究も実施しているということでありまして、私、電話で、本来視察に行ければよかったんですけども、こういったご時世でありますので、電話で文京区の担当の方にお話を伺ったんですけども、ひきこもりの方はSNSを利用している方が多い傾向がありまして、例えばSNS等で「文京区ひきこもり」というふうに検索すると、文京区ひきこもり支援センターにヒットするということでありまして、文京区の担当者の方がおっしゃるには、こういった支援センターという看板を掲げることというのが大変重要であるというお話もいただいた次第でございます。  ちなみに、文京区ひきこもり支援センターでは、ひきこもりに関するご本人、ご家族等からの総合相談を平日午前9時から午後5時まで、電話相談、来所相談、原則予約制ということで実施しておりまして、コロナ禍においても、電話相談やZoomの活用等を行い、相談業務を継続しているとのことでありました。しっかりと文京区はやられているなというのは認識した次第でございます。  さて、本区の令和3年度予算案では、予算書の233ページに、ひきこもり相談として70万4,000円を計上しておりますが、ほぼ例年と同額のような気がしております。例年と同様の取組を行う予定なのでしょうか。そうであるとすれば、私ども会派が求めたひきこもりに対する支援対策強化は講じられているとは思わないところでございますが、ご答弁を求めます。 ◎保健所長   板橋区は、区内に精神科医療機関が多く、早期からいろいろな精神保健の取組を展開してきた歴史がございます。ひきこもりへの取組も精神科デイケアを補う事業の見直しにより、比較的早期から開始してまいりました。その結果、ひきこもり相談や家族教室は精神保健分野からの取組となっております。令和3年度も、例年と同様、個別相談と家族の交流会であるひきこもり家族教室を実施するための予算を計上しております。  しかし、ひきこもり支援として精神保健分野のみでは限界があり、8050問題への対応としても、生活を支えるいろいろな支援が必要であると認識しております。ひきこもりに対する対策の強化は課題でありまして、今後検討してまいりたいと存じます。 ◆杉田ひろし   ただいまご答弁いただいておりますけども、ひきこもり対策を所管しているのは、現在は保健所でございます。本区においても、保健所の皆様方におかれまして、職員皆様もそうでありますけれども、新型コロナウイルス感染症対策で、区民の皆様の健康と命を守るため日夜ご尽力いただき、多忙を極めている保健所が所管ということであります。これで、他区の状況を改めてまたインターネット等で調べてみたんですけども、先ほどご紹介をさせていただきました文京区においては、福祉部生活支援課自立支援担当係、先般、先ほどの江戸川区におきましては、福祉部生活援護第一課ひきこもり施策担当係、来年度からは豊島区も8050問題に対応するということで、ひきこもりの相談体制の強化を行う予定であるということがプレス発表資料にも重点テーマとして載っておりますけども、こちらは、所管はやはり保健福祉部福祉総務課であります。  このように他区を見回しますと、本区でいうところの来月創設予定の福祉部生活支援課に担当する部署が所管をしております。本区においても、ひきこもり対策の強化を本気で必要と考えているのであれば、例えば福祉部生活支援課にひきこもり担当係を新設して対応することも十分考えられると思いますが、ご見解をお聞かせください。 ◎福祉部長   所管についてでございます。  福祉部では、令和3年度から組織改正を行いまして、福祉部管理課を生活支援課へと名称変更し、板橋福祉事務所から自立支援係を所管替えするとともに、ひとり親支援担当係長を新設いたします。これによりまして、区内全域を対象とした自立支援業務を担い、生活困窮者の方の自立やひとり親家庭への支援を社会情勢の変化に合わせて柔軟に実施していく体制が構築できると考えております。  その中におきまして、ひきこもり対策につきましても大変重要な課題だというふうに認識しておりまして、板橋区においてどのような支援体制が最適であるか、他区の状況も研究しながら、関連部署との情報共有と連携を深めてまいりたいと考えております。 ◆杉田ひろし   ありがとうございます。  次に、昨年11月に開設いたしました発達障がい者支援センター、あいポートについて言及をさせていただきたいと思います。  発達障がい者支援センター、あいポートにおきましては、現在の相談者数は約200人で、毎月20人以上新規相談者が増えており、2か月待ちの状況であり、聞くところによりますと、相談者の半数以上がひきこもり状態で、ひきこもりが10年以上と長期化しているケースも多いと聞いております。そして、発達障がいの発見が遅れ、的確な支援がなければひきこもりになる可能性が高く、ひきこもりの人に発達障がいの診断が出ることが多いという相関関係があるとも聞いております。発達障がい者支援センターにおいては、ひきこもりの相談に対応していくことは重要なところではありますが、現在の状況に鑑みると、相談件数や相談待機者数がますます増加し、センターの運営に影響が生じることに私はとても心配をしております。今後の相談支援について、見解があればお聞かせいただければと思います。 ◎福祉部長   発達障がい者支援センターの開設後、寄せられたご相談の多くにつきましては、やはりひきこもりや不登校と関連したものでございまして、ひきこもり支援の重要性について改めて認識をしているところでございます。現在、ご指摘のように新規相談が2か月待ちの状況でございますけれども、新規相談と2回目以降の継続相談を調整いたしまして、新規相談に回せる時間の確保に努めるなど、相談支援に当たっております。また、利用者やご家族のニーズの動向を踏まえて、センターの運営体制の在り方につきましても検討を行ってまいりたいと考えております。 ◆杉田ひろし   ただいまの答弁を伺いましても、やはり発達障がい者支援センターの現状を見ておりますと、ひきこもり対策の専門部署がやはり板橋区でも必要ではないかと改めて認識をした次第でございます。  そして、現在福祉部が所管している発達障がい者支援センターは、発達障がい専門でありますので、同じ福祉部内でひきこもり状態全般の方の一次的相談窓口、ひきこもりの相談窓口とか、ひきこもり支援センターという、こういった施策を充実させれば、相乗効果でよりよい支援ができると私は考えております。SDGs戦略ビジョンの誰一人取り残さない安心・安全なまちを目指し、本区におけるひきこもり支援を強化するためには、所管を福祉部に移すなど、組織の在り方を検討した上で、ひきこもり支援のネットワークを構築し、我が会派が求めるひきこもり支援センターを開設するよう改めて要望いたします。ご見解をお聞かせください。 ◎福祉部長   ひきこもり支援につきましては、保健、福祉、経済、就労等、生活を支える各部署が一体的かつ継続的に事業実施をしていくことが重要であると考えております。ひきこもり対策を強化するためには、現在実施している事業を、社会情勢や行政需要を確認しながら、より効果的な施策体系として整理することが不可欠であります。  ご指摘のように、ひきこもり支援センターの開設など、先進自治体の成功例を参考にしつつ、ひきこもり対策の在り方を検討強化し、誰一人取り残さない安心・安全なまちを目指して努めてまいりたいと思います。 ◆杉田ひろし   ありがとうございます。ぜひ、センターのこれから検討を前向きに進めていただければと要望させていただきます。  次に、②の重度知的障がい者のグループホームの整備についてお伺いをさせていただきます。  先ほど来、いたばしNo.1実現プラン2025をお話しさせていただいておりますけども、こちらには、繰り返しになりますけども、誰一人取り残さない安心・安全なまちを標榜しておりまして、私は現時点において、板橋区内にお住まいの障害支援区分が5ないし6の知的障がい者の皆様が、親亡き後に、的確な支援を受けながら安心して暮らせる生活の場が板橋区内にはないことを大変危惧しております。一日も早く重度知的障がい者のグループホームを整備してほしいという観点から、以下、質問をさせていただきます。  私が調べた限りでございますけれども、近隣区においても、北区は既に2か所開設しており、強度行動障がいの方も入所しております。また、足立区でも5か所あると聞いております。昨年8月に豊島区がグループホームを開設したという情報があったので、昨年12月21日に同僚議員と共に、豊島区の障がい者地域生活支援拠点niimaに赴き、その取組状況を視察してまいりました。この障がい者地域生活支援拠点niimaは、区有地である旧区民広場池袋の跡地を活用し、グループホームを中心として、障がい者の高齢化、重度化や親亡き後に備えるとともに、各種相談への対応や緊急時の受入れなど、障がいのある方の地域生活を総合的に支援する拠点となる障がい者地域生活支援拠点であり、昨年8月にオープンをいたしました。私どもが視察に伺った際には、障害支援区分5の方が5名、6の方が10名の計15名の方が入居されておりました。  そこで、以下、質問させていただきますが、まず本区においても、障がい者団体の皆様をはじめ、多くの障がいをお持ちのご家族の皆様から重度知的障がい者のグループホームを設置してほしいとの声が届いていると思いますが、その認識と、あわせて重度知的障がい者のグループホームの整備の必要性について、区のご見解をお聞かせいただければと思います。 ◎福祉部長   かねてより障がい者団体の皆様との定期的な意見交換の場などを通じまして、重度知的障がいのある方が安心して暮らし続けられるよう、グループホームの整備を求める声を伺っております。このような声にお応えしていくため、令和5年3月に開設予定の板橋キャンパスにおける障がい福祉施設整備におきましては、重度重複障がいのある方を含むグループホームを設置するとともに、高齢化や重度化、親亡き後を見据えた地域生活支援拠点等の機能として、短期入所における緊急時の受入れ枠や相談機能なども取り入れております。  しかしながら、板橋キャンパスのみで需要に対応し切れるものではないと考えておりまして、今年度策定しました板橋区障がい者計画2023におきましては、地域生活支援拠点等の整備充実を重点項目として位置づけるとともに、重度の方も含めたグループホームの整備促進を計画事業として位置づけたところでございます。 ◆杉田ひろし   ただいまご紹介をいただきました板橋キャンパスの件についてでありますけども、重度知的障がい者のグループホームが、先ほど来申し上げておりますけども、本当に足りていない状況の中、特に行動障がいのある方は、日本全国の入所施設を探しても入れない状況で、短期入所とか入院とか、転々としながら待っている状態にあると聞いております。ぜひ、この板橋キャンパスのグループホームには、行動障がいのある、知的障がいのある方も受け入れてくれるよう要望いたします。  あわせて、短期入所についても、区内には行動障がいのある人が入れる短期入所がなく、他区に頼っている状態、もしくは他区で探せない場合は、他県で探しているという状態にあるとも伺っております。ぜひ板橋キャンパス内に入所枠を設けるよう要望いたします。ご見解をお聞かせください。 ◎福祉部長   令和5年3月に開設予定の板橋キャンパスの障がい福祉施設の整備におきましては、グループホームにおいて重度障がい者の受入れ推進という課題を踏まえ、重度重複障がいのある方の受入れを行うこととしております。また、短期入所におきましては、医療的ケアを必要とする方の受入れを予定しておりまして、施設全体で手厚い支援が必要な方を受け入れ、地域の様々なニーズにお応えしてまいります。このほかの重度の障がい者の受入れにつきましては、今後の開設に向けて、運営事業者や東京都としっかり検討をしてまいりたいと思います。 ◆杉田ひろし   次に、本区におきましても、豊島区のniimaのように、先ほどご紹介いたしましたけども、障害支援区分5、6の方が入所できる体制を促進してほしいと要望いたしますが、ご見解をお聞かせください。 ◎福祉部長   障がい者の重度化や高齢化が進む中で、国はグループホームにおける重度障がい者の受入れ体制の強化を課題としておりまして、こうした状況は板橋区においても同様と認識しております。  板橋区では、板橋キャンパスの障がい福祉施設の整備におきまして、重度化、高齢化に対応する日中サービス支援型グループホームを整備する予定でございます。また、令和3年度の報酬改定では、グループホームにおける重度化、高齢化への対応として、重度障がい者の受入れ体制を強化するため、加算の拡充などが予定されておりまして、こうした国の制度の下、区におきましても、引き続き施設の誘致や整備に取り組んでまいります。 ◆杉田ひろし   今回策定いたしました障がい福祉計画(第6期)には、今後も適切な情報提供による民間事業者の参入を促進するとともに、公共用地などの活用を含め、ニーズへの対応を図っていきますと明記されております。民間事業者の参入促進や公共用地などの活用については、これまで具体的にどのように取り組んできたのか、答弁を求めます。  また、あわせて、この記載を私は区として受入れ体制を整えるという決意と解釈をしております。SDGsの先進区として、誰一人として取り残さない社会の実現を目指し、親亡き後を心配している皆様に寄り添って、ぜひ重度知的障がい者のグループホームの整備を一日も早く進めてほしいと今回も強く要望させていただきます。決意をお聞かせいただければと思います。 ◎福祉部長   まず、民間事業者の参入促進及び公共用地の活用について、これまでの取組でございます。  先ほどご説明いたしましたけれども、令和5年3月に開設予定の板橋キャンパスにおける障がい福祉施設の整備におきましては、都有地の活用の機会を捉えて、地域のニーズである重度の障がい者を受け入れるグループホームの整備を行ったものでございます。今後も公有地の活用に当たりましては、地域のニーズに応える施設整備に努めるとともに、障がい福祉施設の開設を検討する事業者には、引き続き地域のニーズなどを伝え、誘致・整備を促してまいります。  また、今後の整備の促進についてでございます。  重度知的障がいのある方が安心して暮らし続けられるよう、グループホーム等の整備について長年にわたりご要望いただいておりまして、区としても受入れ環境を確保していく必要性を強く認識しているところでございます。整備に当たりましては、安全に支援を継続できる事業者の確保をはじめ、整備・運営面に係る諸課題を解決していく必要がございます。そのため、他の自治体における事例の調査研究を進めるとともに、令和3年度の報酬改定をはじめとする国の動向や都の動向なども注視いたしまして、ご要望いただいている皆様のお声も聞きながら、実現に向けた検討を進めてまいります。 ◆杉田ひろし   ぜひ一日も早い整備促進をお願いしたいと思います。  次に、③の新中央図書館における障がい者の活躍の場の創出について質問をさせていただきます。  ご案内のとおり、新中央図書館にはカフェができます。私ども板橋区議会自由民主党議員団は、障がい者団体の皆様からのご要望を受け、障がい者の皆様が生き生きと働く場、区民の皆様との触れ合いの場となるようにとの思いから、新中央図書館におけるいたばしラウンジカフェの障がい者雇用について、自民党議員団の予算要望の重点項目の一つとして2年連続で要望してきた事項でございます。  いよいよ今月28日に開館を迎える新中央図書館のいたばしラウンジカフェは、当初の募集では、結果的に障がい者の雇用はできなかったと先日所管課から説明をいただきました。本庁舎でのテイクアウトカフェの設置に引き続き、新中央図書館のカフェでも障がい者の活躍の場、区民の皆様との触れ合いの場が実現できなかったことについては、本当に残念な思いでございます。  それでは、今後、新中央図書館の環境を生かして、障がい者団体などと連携して、障がい者の活躍の場等を創設していただきたいと要望いたしますが、こちらはいかがでしょうか。 ◎地域教育力担当部長   新中央図書館に出店されるカフェにおける障がい者雇用につきましては、公募の結果、店舗での雇用には至りませんでしたが、本社での雇用が1名あったと聞いているところでございます。新中央図書館1階のエントランスホールにおきましては、物販コーナーを設置できるスペースがございますので、障がい者の活躍の場としての出店について検討してまいりたいと考えております。また、館内の展示スペースを活用して、障がい者団体と連携して、障がい者の活躍を紹介する展示会など、区民との触れ合いの場の創出についても検討してまいりたいと考えております。 ◆杉田ひろし   本当に残念でございますけども、引き続き障がい者の雇用の促進を図っていただければと思います。  次に、私自身もこれまで視察をしてまいりまして、この間、先ほどの豊島区のカフェふれあいもそうなんですけども、また練馬区内の我夢舎楽、杉並区役所内のカフェFika Fika、文京総合福祉センター内のカフェBUN BUN、カフェではございませんけども、品川区役所内のミニコンビニ、ヤマザキYショップふれあい売店、千代田区役所内のパン工房さくらベーカリーにおいては、区施設内にカフェやレストラン、コンビニ等を開設している区におきましては、福祉部門が企画立案し、積極的に取り組んで実現していることを私、視察を通じて勉強してまいりました。  特に、平成26年10月に視察をいたしました先ほどの品川区のミニコンビニストアにおきましては、ちょうど区役所の2階に空きスペースができたということで、そこで、障がい者の部署が、それでは障がい者の触れ合いの場を持とう、区民との触れ合いを持とうということで、2月に企画立案をしまして、5月にはもう開設をしているという、本当にやる気になれば、そういった方針さえ出せば実現ができる、こういった事業でございますので、ぜひ区内施設での障がい者の活躍の場の創出についてどのようなお考えをお持ちなのか、その所管部長の見解を求めたいと思います。 ◎福祉部長   ただいまご紹介いただきましたように、他の自治体におきましては、公共施設内に障がいのある方の働くカフェやレストランを設置している例がございます。障がいのある方の働く場の創出は、自立の促進や生活の充実につながるとともに、地域における障がいや障がいのある方への理解促進にも資するものであると考えております。そのため、区施設等における設置可能性の機会があった際には、所管部門として積極的に提案できますよう、他の自治体の事例等を研究の上、実現可能な事業スキームを検討してまいります。 ◆杉田ひろし   ご答弁いただきましたけども、本当にそういった気持ち、やろうという気持ちさえあれば、方針さえ出せば、他区でもいろんなレストラン、カフェをやっておりますので、その方針をぜひ打ち出して、積極的に取り組んでいただきたいと思います。  では、ここで休憩をお願いいたします。 ○委員長 
     杉田ひろし委員の総括質問の途中ではありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。  なお、委員会の再開時刻は午後3時35分といたします。 休憩時刻 午後3時06分 再開時刻 午後3時33分 ○委員長   休憩前に引き続き、予算審査特別委員会を再開いたします。  それでは、杉田ひろし委員の総括質問を続けます。  杉田ひろし委員、お願いいたします。 ◆杉田ひろし   引き続きまして、誰一人取り残さない安心・安全なまちの観点から④の質問に移らせていただきます。  高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律、いわゆる改正バリアフリー法についてでございます。  本年4月から、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律が施行されます。この法律で初めて公立小・中学校のバリアフリー化が義務化され、2025年度末までに目標値として、車椅子トイレ95%、スロープなどによる段差解消は100%、エレベーター40%となりました。文部科学省は、バリアフリー化を緊急かつ集中的に整備を行っていくということで、改修の国の補助金をこれまでの3分の1から2分の1に引き上げる予定であると聞いております。  そこで、まず最初に、文部科学省は、昨年5月1日時点での全国の公立小学校のバリアフリー化について調査を初めて行いました。本区の調査結果についてお聞かせください。 ◎教育委員会事務局次長   学校施設のバリアフリー化に関する実態調査につきましては、委員ご指摘のとおり、昨年の5月1日を基準として行われ、調査項目につきましては、校舎と屋内運動場の車椅子使用者トイレ及びエレベーターの設置状況とスロープ等による段差の解消についてでございました。板橋区の区立小・中学校の調査結果につきましては、車椅子使用者トイレの設置状況につきましては、校舎で71%、屋内運動場で27%、エレベーターの設置状況につきましては、校舎で37%、屋内運動場で43%、スロープ等による段差の解消につきましては、校舎で29%、屋内運動場で26%でございました。 ◆杉田ひろし   まだまだ目標には至っていない数字だなというふうに認識いたしました。  ちなみに、この改正バリアフリー法でありますけれども、これが努力義務なのか、それとも法的拘束力があるのか、法律的な解釈について区の見解をお伺いいたします。 ◎教育委員会事務局次長   令和2年12月25日付で文部科学省から通知が来てございます。通知によりますと、学校施設のバリアフリー化の対応については、令和3年4月以降に新築などされる公立小・中学校等については、改正後の法令への対応が必要となり、既存の当該建築物についてもバリアフリー基準適合の努力義務が課せられることになっております。したがいまして、令和3年4月以降の改築等につきましては、義務という形になるものでございます。 ◆杉田ひろし   この改正バリアフリー法の趣旨は、インクルーシブな社会環境を整備していくことが求められている状況下、学校においても、障がい等の有無にかかわらず、誰もが支障なく学校生活を送ることができるよう環境を整備していくという点にあり、法が求める趣旨に沿ってきちんとした対応が求められていると私は考えております。改めて区の対応について答弁を求めます。 ◎教育委員会事務局次長   学校施設のバリアフリー化を促進していく必要性につきましては、これは十分認識しているところでございますけれども、校舎全体をバリアフリー化するためには、校舎内の多くの工事が必要となりまして、工期の長期化と多額の経費が必要となるため、現行では増改築及び長寿命化改修工事のタイミングを捉えて順次実施をしております。  ただし、バリアフリー化の改修が終了していない学校につきまして、障がいのある児童・生徒が通学することになった場合には、教育委員会と児童・生徒本人、保護者及び学校とが打合せを行い、児童・生徒の通学に向けた改善策をハードとソフトの両面から検討し、個別に対応しているところでございます。 ◆杉田ひろし   ぜひ改正バリアフリー法の趣旨に沿って、しっかりと対応をお願いしたいと思います。  続きまして、⑤のPark-PFIによる公園の魅力向上について、SDGs戦略の柱の中の若い世代の定住化ということに観点を絞って質問をさせていただきたいと思います。  いたばしNo.1実現プラン2025の重点戦略といたしまして、先ほどご紹介しましたけれども、本区は若い世代の定住化として9つの重点戦略事業を列挙しておりますが、私は、若い世代の定住化を目指すのであれば、この5つの事業以外に魅力ある公園を区内全域に整備することがとても重要な戦略ではないかと常々考えております。  区内には、既に小豆沢公園やこども動物園などをはじめ、魅力あふれる公園がたくさんあることは承知しておりますが、区内各地にある身近な地域の公園をこれまで以上に魅力あふれる公園とすることを求めて、以下、質問をさせていただきます。これが先ほど来の若い世代の定住化につながると思いますので、よろしくお願いいたします。  まず、最初に、令和元年11月11日の都市建設委員会にて報告のありました高島平緑地ほか区立公園の管理運営等に係る民間活力可能性調査及び導入支援委託について、本区は、コンサルタント業者と区内394公園等の利活用についての調査及び公園施設の設置管理事業者等の選定、協定締結に向けた業務支援を委託するということで、委託期間を令和元年5月31日から令和3年5月31日までとして2,108万7,000円で提案を受けました。  委託期間からいたしますと、既に民間事業者から様々な魅力ある提案があったのではないかと期待をしておりますが、令和3年度予算にどのように反映しているのか、答弁を求めます。 ◎土木部長   長いご説明、ありがとうございました。  簡単にいたしますけれども、民間活力可能性調査及び導入支援委託につきましては、3年間にわたる業務として、公募型プロポーザル方式によりましてコンサルタント事業者と契約を締結しております。しかし、本委託において検討を進めております高島平地域におきまして、令和3年度に高島平地域都市再生実施計画を策定することになりましたため、その計画との整合を図る必要から、令和3年度に行う予定でありました業務を1年延伸させていただくことにいたしました。このため、令和3年度予算には関係経費を計上していないところでございます。 ◆杉田ひろし   1年延伸したということでございますけれども、先ほどご紹介いたしました委員会資料には、Park-PFI制度と各種制度を活用して、民間企業の柔軟な発想による公園の魅力向上とありますが、現在のところ、民間事業者からどのような提案があったのか。令和元年から委託しておりますので、本当に期待をしているところなんですけれども、いかがでしょうか。 ◎土木部長   既に幾つかの提案が寄せられております。先ほどご説明いただきましたように、区内394公園を対象にいたしまして、施設整備を伴いながら魅力を高めることができる事業、それから施設整備を伴わずに魅力を高めることができる事業、こうした区分けで施設運営事業者などから提案を求める業務となっております。42の事業者が調査に応じてくださいまして、条件によって実施できる可能性のある事業として、カフェですとかコンビニ、スポーツ施設などの整備を18社から、またイベントや遊びを中心としたお子様向けの事業などについて22社から提案をいただいております。  管理運営の可能性につきましても、PFIの導入ですとか清掃、花づくりについての地元ボランティア組織との連携などについてご提案をいただいておりまして、条件次第とはなりますが、事業への参入意欲も確認されたところでございます。 ◆杉田ひろし   ありがとうございます。  先ほど来申し上げましたが、コンサルティング業者への委託料が2,108万7,000円ということで、財政状況が厳しい中、かなり高額であるなというふうに私、感じております。ぜひ、民間事業者からすばらしい提案があることを期待したいと、重ねて思っている次第でもございます。今後、民間事業者からの提案を注視していきたいと思いますが、再度、見解があればお伺いをしたいと思います。 ◎土木部長   おっしゃられたとおりだと存じます。これまでの予定ですと来年度という話でしたけれども、1年延伸させていただきましたので、具体的な参画意向の調査や公募というものを先送りさせていただいておりますが、また一方で、事業者の経済状況、コロナに伴うものですが、問題ですとか、公園利用やレクリエーションの動向が大きく変化をしてきている状況を踏まえまして、令和3年度はこうしたことをきちんと状況を捉えていきたいと思っております。  また、先ほど申し上げました高島平地域都市再生実施計画と整合を図るということも重要な要素になっております。こうした点について十分な検討と吟味を行うことで、令和4年度に想定しております魅力的な公園づくりのための公募案の策定に向けまして、これまでの成果を手戻りないように有効活用につなげていきたいと考えております。 ◆杉田ひろし   引き続き、魅力あふれる公園のぜひ整備につきましてもお力をお願いしたいと思います。  次の項目、きれいで清潔感のある公園トイレへに移らせていただきます。  本年1月末に私のところに区民の方から、地域の公園の砂場の改修工事が始まっているようだが、公園内のトイレも一緒に改修するのかという問合せがございました。陳情者の方がおっしゃるには、公園内のトイレは和式ということで、利用するには気が引けるとのことでありました。  写真を撮ってまいりましたので、こちらでございます。確かにとても清掃が行き届いていたんですけれども、和式トイレということでありまして、若いお母さま、お子様、また足腰に不安を抱える高齢者の皆様方からも、実は和式はちょっと使いづらいというお話は常々伺っているところでありますけれども、私的には、先ほどのまた繰り返しですけれども、若者世代の定住化を求めるのであれば、魅力あふれる公園とともに、きれいで清潔感のある公園トイレを早期に整備することが必須条件であると考えております。  先般、豊島区のほう、先ほどのniimaを視察してまいりまして、その後、実はカフェふれあいで、午前中に視察が終わりましたので、先ほどの障がい者の働いている豊島区内のカフェふれあいで食事を取りまして、その後、せっかくだと思ったので、南池袋公園のほうにも足を延ばして散策をしてきたところなんですけれども、豊島区の民間活力を導入した南池袋公園の公園トイレは、民間事業者が運営するカフェレストランに公園トイレを併設し、事業者が一体的に管理する方法を導入しているというふうに伺っております。  最近、またテレビ等をはじめ、各種報道で注目を集めております渋谷区内の代々木深町小公園に設置されたガラス張りの透明トイレを先日見学してまいりました。渋谷区においても、透明トイレ以外には、デザイン性が高くきれいで清潔感のあるトイレが設置されているということは、インターネットで分かったところでもございます。  また、先日、和光市駅から駅前広場に出た際に気がついたのですが、和光市駅前の広場のトイレは、ネーミングライツを導入しておりました。ちょうど駅前の広場のあるトイレなんですけれども、とてもきれいです。やはり市の玄関であるところの広場にきれいなトイレがあると、この自治体はしっかりやっているなというのを感じたところでもございますけれども、ちょうどトイレに入りますと、ネーミングライツ、公衆トイレの命名権取得ということで、その企業のポスターが貼ってありますので、ああ、ネーミングライツ、使っているんだなというのを感じたんですけれども、そういった和光市のホームページ、うちに帰りまして調べてみますと、大きなスタジオなどのように契約金といった現金での資金提供はいただいておりません。その代わりにネーミングライツパートナーに無償でトイレの改修を施してもらい、さらには衛生管理や巡回パトロールなども実施する役務の提供という形による新たなネーミングライツの手法を活用しましたと、和光市のホームページには紹介をされております。  ここで質問させていただきますが、まず若者世代の定住化を目指すのであれば、利用者が安心して利用できる公園トイレがきれいで清潔なトイレであることは必須条件であると私は認識しておりますが、区の見解と、あと、続けて言っちゃいます。いたばしNo.1実現プラン2025には、実施計画としてページ、55ページのところに記載がありまして、ちょっと時間がないので割愛させてもらいますけれども、これを見ますと、いつトイレ等の整備が完了するのかが不明であります。区の計画では、区内の公園トイレは、全てきれいに整備するのはいつ頃と想定しているのか、併せてお伺いいたします。 ◎土木部長   では、2点についてお答えをさせていただきます。  まず、トイレの清潔度と若者世代の定住化についてですが、直接関係があるという認識を持ったことはあまりございませんでしたけれども、トイレが清潔に利用できるような地域は、定住化の意欲も高めるようなまちであることは想像に難くないところでございます。現在230か所の公園公衆トイレがありますが、落書きですとか器物損壊、トイレットペーパーの抜取りなど、悪質な行為が後を絶ちません。1年で約120件を超える、苦情になったものだけでも件数がございます。こうしたことについて深く憂慮いたしますとともに、改善に向けた対策は急務であると認識をしております。  トイレの改修ですけれども、区内230か所の公園公衆トイレにつきましては、40年を経過したものを対象とした上で、老朽化の度合いや利用実態などを考慮した優先順位を定めまして、実施計画に定めて整備を行う仕組みとなっております。整備が一巡した後、再び次の整備サイクルに入ることになりますので、完了の概念というのがございませんが、建て替えを実施計画事業としてスタートさせた平成20年度を基準にいたしますと、令和2年度までに46か所、全体の約20%が完了しておりまして、230か所が一巡するのは、計算上は今から約40年後となっております。  この間、先ほどもありましたような、写真にも出ておりますようなトイレですけれども、洋式化を先行して進めるですとか、特にバリアフリーの必要なところを優先して整備をするとか、そういった手法でバリアフリー化と、それから美化に努めていく考えでございます。 ◆杉田ひろし   そういった整備、まだまだということでありますので、今回のこういったトイレの改修につきましては、先ほどご紹介いたしましたけれども、渋谷区のような民間団体との連携とか、和光市のようなネーミングライツの活用とか、柔軟な発想を持って取り組むことで少しでも早く整備できるのではないかなと思いますが、ちなみに先ほどのコンサルタント業者から何か提案はあったのでしょうか、お聞かせください。 ◎土木部長   今お話のありましたとおり、区におきましても公園公衆トイレの活用については、ネーミングライツのほか、広告塔として活用など、検討してまいりましたけれども、和光市のような立地条件の問題ですとか、大型資本が入っているというような条件がございますので、今のところ、区内では実現しておりません。大きなまちづくり事業が今後進んでまいりますので、条件に合った商業環境が立ち上がる際には、機会を逃さず、適用できるものは適用していきたいと考えております。  先ほどお話をいたしました民間活力可能性調査委託の中に、ネーミングライツに関する提案はございませんでした。 ◆杉田ひろし   ぜひ、先ほども申し上げましたけれども、足腰に不安を抱えている高齢者の方からも、和式トイレはなかなか利用が困難であるという声もいただいておりますので、様々な柔軟な発想または英知を絞って公園トイレを早期に整備してほしいと要望いたしますけれども、最後に決意をお聞かせいただければと思います。 ◎土木部長   トイレの建て替えにつきましては、多額の経費を要することですとか、様々な地域の条件等がありまして、一気に推進することというのは難しい状況でございますが、少なくともきれいに使っていただくことですとか、先ほど申し上げたような犯罪的な行為をなくしていくこと、あるいは使いにくいところをなるべく早く多くの皆様が使いやすいようなトイレに直していくということ、これにつきまして職員の創意工夫、それからお話にありましたような民間の知恵も入れながら、積極的に推進していく所存でございます。 ◆杉田ひろし   よろしくお願いいたします。  次に、7番でございます。厳しい財政状況の今だからこそネーミングライツの導入をに入らせていただきます。  ただいま公園の整備、また公園のトイレをするにも、やはり財源の確保が必要だなということを今改めて感じているところでございますけれども、先ほどの豊島区、私、niimaを見て、南池袋公園を散策して、その後、池袋の再開発はどうなっているのかなと思いまして、池袋のHarezaのほうに歩いていきました。そうしますと、豊島区立芸術文化劇場がありまして、こちらもネーミングライツを導入しております。そのことも散策の中で分かりました。それで、自宅に戻りまして豊島区のホームページを見ますと、令和元年5月1日から令和3年4月30日は年額8,000万円、令和3年5月1日から令和11年4月30日の8年間は年額5,000万円で、通算10年間での命名権料は総額5億6,000万円ということで紹介をされておりました。  また、私は、JR大塚駅北口の駅前広場が光のファンタジーをテーマに生まれ変わるとの新聞報道を昨年12月に見たところでございまして、これもまたインターネットで大塚駅北口整備完成後イメージパースを見たんですけれども、まさに光のファンタジーそのものの斬新な駅前広場でありまして、これがいつ完成するのか、また維持管理経費は相当な金額になるのではないかなと思いまして、豊島区の担当者に電話で確認してみました。すると、担当者の方から、整備のほうは3月末を目途に今頑張っているということでございまして、この維持管理経費につきましては、今回の広場整備にはネーミングライツを導入し、命名権料年額1,100万円は全額を広場の電気代や清掃費、植栽、そして新たに設置した誰でもトイレの維持管理経費に充てるとのお話をお伺いいたしました。  私もネーミングライツの方法というのは、先ほどの和光市の役務の提供とか、こういった整備費用に充てる、また財源確保ということでいろんな手法があるんだなということを再認識した次第でもございます。  質問に移らせてもらいます。  さて、本区においては、板橋区ネーミングライツ取扱要綱(平成20年3月6日区長決定)が制定されております。これまでも区議会において各議員からネーミングライツの提案が出されておりましたが、本区としてはネーミングライツをこれまで導入したことがないと私は認識をしております。財源不足が叫ばれている厳しい財政状況の今だからこそ、財源確保策がとても重要であると私は認識しております。令和3年度予算案ではネーミングライツ導入の予定はありますでしょうか。 ◎総務部長   ただいまの杉田委員のほうから種々ご説明いただきましたように、ネーミングライツの種々メリットと、また他の自治体の導入事例、複数区、23区でもございますけれども、板橋区の令和3年度の予算案におきましては、ネーミングライツの導入を前提とした予算計上はされていないところでございます。 ◆杉田ひろし   ネーミングライツの導入によりまして、先ほどご説明したようなものも財源確保策として大変参考になる取組であると思いますし、これ、またインターネットでいろいろと検索してみますと、中野区のキリンレモンスポーツセンター、渋谷区のトイレの改修、杉並区のロビーコンサートやイベントへの命名権設定など、各自治体がいろんな知恵を絞りながら、住民の皆様によりよいサービスを提供するため、ネーミングライツを導入しているものと私は理解をしているところでもございます。  令和3年度予算の概要の68ページの記載のとおりでありますけれども、これもちょっと時間がないので紹介できませんが、後でご覧いただければと思いますけれども、区の関係団体への補助・負担金も減額という、これまでに経験したことのない厳しい財政状況だからこそ、歳出削減だけではなく、財源確保に目を向けるべきであると私は考えております。取扱要綱も先ほどのように整備されておりますので、導入の方針さえ打ち出せば、いつでもネーミングライツを導入できる体制は整えられていると思います。  改めてネーミングライツを積極的に導入することを求めたいと思いますが、見解をお聞かせください。 ◎総務部長   ネーミングライツの導入につきましては、区として財源確保のメリットがある反面、公共施設に企業名をつけることなどによります住民等の同意を地域によっては得られにくいこと、またネーミングライツの導入当初、また撤退時などの名称変更による混乱など、課題もあると認識しております。また、企業側から見て、金銭的な対価を提供することに関するネームバリューとしての価値が板橋区内の各箇所にどの程度あるのかということについても、いろいろ話を聞くところでございます。  今後は、他の自治体の事例はもちろん研究しておりますけれども、何よりもNo.1プラン2025で打ち出しました3つの重点戦略のうちのブランド戦略、いわゆるまちづくり等の取組を進めながら、成果、効果を高め、板橋区のネームバリューを上げることにおきまして並行して、導入の可能性について幅広く検討していきたいと思います。 ◆杉田ひろし   先ほどもご紹介しましたけれども、関係団体への補助・負担金も、多分ここまでやるというのはリーマンショック等でもやらなかったのではないかなと私、認識しているんですけれども、そういった中で関係団体の皆様方からもいろんな声をいただいています。人件費が出ないとか、または区民のために一生懸命に頑張っている団体なんですけれども、ボーナスをカットせざるを得ないとか、そういったいろんな、今本当に厳しい財政状況でありますので、ぜひ財源確保につきましても積極的に検討を進めていただきたいと思います。  次に、コミュニティバス、りんりんGOの電気バス導入について質問させていただきます。  これはやはりSDGs戦略の柱の中に、未来へつなぐまちづくりということがビジョンでありますので、その観点からの質問でございます。  昨年1月、私ども自民党議員団は、豊田市にありますとよたエコフルタウンを視察して、燃料電池バスを見学してまいりました。これからの時代、やはり近い将来は電気バスが導入されるということを地球温暖化の対策からも感じた次第でもございまして、ぜひりんりんGOも電気バスになればいいなということで、質問をさせていただきます。  これも23区内でも、やはり港区とか墨田区で電気バスが走っておりまして、東京都のほうの都営バスにも導入があったというふうにも新聞報道で伺っているところでもございます。先日、3月2日の本会議における区長の施政方針でも、二酸化炭素の実質排出量をゼロにする脱炭素社会の実現を目指すと明言をされておられました。電気バスの導入について、区の作成している各種計画において検討の対象となっているのかどうか。  あわせて、次の質問を聞いてしまいます。世界的に脱ガソリンの動きが広がる中、こういった流れの中でこれから電気バスについても日進月歩の技術革新があると思いますので、ぜひコミュニティバス、りんりんGOへも電気バス導入の検討をする時期に来ていると私は考えておりますが、見解をお聞かせください。 ◎資源環境部長   電気バスの導入についてのお尋ねでございます。  板橋区の環境基本計画2025、あるいは交通政策基本計画などでは、電気バスの導入には直接言及こそしておりませんが、バスなど公共交通の利用の促進と電気自動車など次世代自動車の普及啓発等に取り組むべきことを示しております。  一方、平成29年度における区内の二酸化炭素排出量に占める運輸部門のシェアは17.6%でございますが、これをエネルギーの種別で見ますと、電力のシェアは7.0%にとどまっており、過半はガソリンが58.7%というふうに占めております。  近年では、欧米や中国などがガソリン車等の新車販売を2030年代に禁止する政策を相次いで打ち出しておりまして、昨年末には我が国の政府も2030年代半ばの販売廃止を宣言したほか、東京都も2030年までにガソリン車の販売をやめ、電気自動車等に切り替える方針を明らかにしております。  区でこういった国内外の潮流を捉えまして、現在策定を進めております板橋区地球温暖化対策実行計画(区域施策編)2025におきましても、国や東京都の施策と連携し、電気自動車など、次世代自動車等の普及促進に取り組むべきことを盛り込んでおります。 ◎都市整備部長 
     コミュニティバス、りんりんGOへの電気バスの導入についてのお問合せでございます。  現在運行しておりますりんりんGOは、平成22年の運行開始から乗車人数が徐々に増加しておりまして、10年目に当たります一昨年10月からは、これまでの35人乗りの小型バスから61人乗りの中型バスに車両を更新して運行しているところでございまして、地域の足として皆様に便利に利用していただいているところでございます。  今お話のありましたとおり、次世代エネルギーにつきましては、日々技術革新が進んでいることから、次の車両の更新のタイミングで最善のもの、二酸化炭素の排出抑制なども目的とし、水素や電気を活用したもの、環境配慮の性能を有するもの、次世代型のバスの導入を検討してまいりたいと考えております。 ◆杉田ひろし   ぜひ検討のほどよろしくお願いいたします。  次に、区立特別養護老人ホームの民営化についてお伺いいたします。  これも重点戦略のSDGs戦略の柱の中の健康長寿のまちづくりということでありましたので、関連しての質問でございます。  昨年1月末に新聞報道、テレビ報道をされたところでありますけれども、川崎市は、指定管理者制度で運営する特別養護老人ホーム2施設について、建物を無償譲渡し、民設民営への移行を目指して運営者を公募しましたが、応募がなく、計81人の入居者は別の施設に移らなければならず、3月末で一時休止することを決めましたとの趣旨の報道がございました。本区におきましても、ぜひ川崎市のようにならないよう、区立特別養護老人ホームの民営化に際しましては十分な検討を行う必要があることをこの報道を通じて私は痛感したところでございます。  板橋区におきましても、令和5年4月から民営化の方針ということでありますけれども、民営化を検討するに当たりましては、板橋区の高齢者の皆様にとってよりよいサービス提供ができるよう、受託事業者の運営にも十分に配慮しなくてはならないと思った次第でもございます。  私なりに課題を整理して、以下、質問をさせていただきます。  まず最初に、板橋区立特別養護老人ホームみどりの苑は開設より30年間、そしていずみの苑は25年間の長きにわたり、板橋区民の高齢者に寄り添いながら公設民営の施設として運営をしてきました。特に、区立特別養護老人ホームは、民間の特別養護老人ホームより要介護度の高い方、そして生計困難者減免制度を実施するなどして低所得者層の方をより多く受け入れてきたと、まさにセーフティーネットの役割を担ってきたと私は認識しております。この点について区の見解をお伺いいたします。 ◎健康生きがい部長   区内に18施設ございます特別養護老人ホーム、いわゆる特養における平均要介護度は3.9であるのに対し、区立特養2か所の平均要介護度は4.2でありまして、平均と比べてやや高い状況にあります。一方、生計困難者減免制度を実施している特養は区内で9か所ありまして、区立特養2か所もこの中に含まれております。また、区立特養2か所は、低所得者の方の受入れに適した多床室を比較的多く備えていることから、一定程度セーフティーネットとしての役割を果たしてきたものと認識しております。 ◆杉田ひろし   次に、民営化後において、要介護度の高い方や低所得者層の受入れについてなんですが、民間施設となるみどりの苑といずみの苑が引き続き担うことになるのでしょうか。または区内の全ての民間施設が行うことになるのでしょうか。ご見解をお聞かせください。 ◎健康生きがい部長   区立を含め、区内全特養に対しましては、区は板橋区特別養護老人ホーム入所指針を定め、入所の必要性が高い希望者を優先的に入所できるように努めているところでございます。指針に設けた入所基準の指標では、要介護度や介護者の状況を定め、要介護度の高い方が高い点数となるよう基準設定をしております。  区立特養の民営化に当たりましては、低所得者層の方が利用しやすい施設として、その役割を引き続き担えるように検討をしてまいります。  以上でございます。 ◆杉田ひろし   次に、今のご答弁でいきますと、みどりの苑といずみの苑が引き続き担うというふうに私は認識をいたしました。そのためには施設面や職員配置等におきまして健全な運営体制ができるよう、条件整備を整える必要があると私は認識をしております。令和2年2月18日の健康福祉委員会資料に、区の財政面から見れば、指定管理料が削減されるほか、施設の長寿命化改修に係る経費抑制ができる、また土地の貸付け収入も見込めるとの記載があります。  みどりの苑は、先ほどのとおり築30年、いずみの苑は25年でありまして、両施設とも給排水設備などの施設の根幹に関わる部分の大規模改修をこれまで区立施設として区は実施してきたのかどうか、お伺いいたします。 ◎健康生きがい部長   申し訳ございません。先ほどのご質問で、2か所だけが担うということではございませんで、全体的に担っているというところはございますが、最初に申し上げましたとおり、特性として介護の重い方とかを受け入れてきた事実がございますので、その部分は引き続き継承していきたいということで考えているところでございます。すみません。  これまで区が実施してきました改修につきましては、主に自動火災報知設備や空調機器等の更新でございまして、給排水など施設の根幹に関わる部分に対する大規模改修については、いまだ実施していないところでございます。両施設とも、今後改修が必要とされる箇所の把握や改修方法などの検討に向けて、現在建物の現状確認を進めているところでございます。 ◆杉田ひろし   現状確認ということで今行っていらっしゃるということでありますけれども、区はその費用をどのぐらいと試算しているのか。また、大規模改修費用が莫大であるとすると、民営化後の運営に支障が出るのではないかと私的には心配をしておりますが、いかがでしょうか。 ◎健康生きがい部長   改修経費につきましては、現在、建物の現状確認を進めつつ、改修メニュー等の情報を収集している段階でありますので、現時点では不明でございます。  民間特養が行う改修や施設附帯設備の改造につきましては、東京都が対象経費の半額を助成する大規模改修補助事業を用意しておりますが、区立特養につきましては、民営化後も10年間は補助対象外となります。したがいまして、東京都の補助対象外となる期間内に実施する大規模改修については、民営化後の事業運営に支障が出ないように、区として独自の補助制度などを検討してまいります。 ◆杉田ひろし   続きまして、先ほどの委員会資料の中の民営化に伴う留意点という項目につきましては、区が整備した現在の居室、食堂及び機能訓練室の延べ床面積が設備基準を大幅に超過して建設されており、効率的な運営がしづらい状態にあるため、運営事業者が使い勝手を考慮したレイアウト変更を改修時に検討することも有効な選択肢であると記載があります。両施設とも築30年、25年ということでありまして、事業者が使用しやすいレイアウト変更にも限界があるように私は考えておりますが、いかがでしょうか。 ◎健康生きがい部長   ご指摘のとおり、建物の強度維持に必要な壁、耐力壁の存在など、構造上レイアウト変更を行う上で難しい部分があることは認識をしております。民営化に当たってのレイアウト変更につきましては、区として、現在の指定管理者である社会福祉法人へのヒアリング等を通じまして課題の把握に努め、持続可能な施設運営に資する検討を進めていきたいと考えております。 ◆杉田ひろし   引き続きまして、公設施設が民営化した場合、東京都から特別養護老人ホーム経営支援補助金は出ないと伺っております。都から補助金が出ないことについて、区はどのように認識しているのでしょうか。答弁を求めます。 ◎健康生きがい部長   東京都からの補助金が交付されないことへの対応といたしまして、東京都の補助基準に準じた区独自の補助制度を検討していきたいと考えております。 ◆杉田ひろし   民営化後の経営状況や大規模改修の費用の回収などで、これは私だけが思っているのかもしれませんけれども、場合によってなんですけれども、利用者の負担増に跳ね返る可能性も考えられるのではないかと、ちょっとそんな心配もしております。その辺についての区の見解を伺いたいと思います。 ◎健康生きがい部長   民営化後、東京都の補助金が交付されない期間内に事業者が大規模改修を行う場合には、区独自の補助制度の創設を検討し、事業者の支援を図りたいと考えております。区の補助制度を活用するに当たっては、利用者の負担増とならないように事業者に協力を求めるとともに、密な情報共有、意見交換を図って丁寧に検討を進めていきたいと考えております。 ◆杉田ひろし   この項目の最後に、民営化後の事業者がこれからも板橋区民に寄り添ってよりよい事業展開ができるよう、環境を整える必要があると私は考えておりますが、最後に区の見解をお聞かせください。 ◎健康生きがい部長   民営化後の事業者が板橋区民に寄り添い、よりよい事業展開ができるよう、板橋区としても日頃から事業者とのコミュニケーションを大切にして、環境整備など、丁寧に検討を進めていきたいと考えております。 ◆杉田ひろし   ぜひまた検討を進めていただければと思います。  次に、窓口におけるキャッシュレス決済導入についてお伺いしたいと思います。  時間がだんだんなくなってきたので、質問もまたまとめて質問させていただいたりとかしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  板橋区の令和3年度当初予算プレス発表も拝見させていただいたところなんですけれども、確かに本当に重要なDX戦略が書かれておりまして、それに加えて、さらなる区民サービスの向上という点から、区民サービスの視点から2点提案をさせていただきます。  先日、私のところに区民の方から、区役所に住民票を取りに行った際に、支払いはカードでできますかと尋ねたところ、現金のみですと言われたということで、300円だから現金でもいいかということでありますけれども、最近はどこのお店に行っても支払いはクレジットや電子マネーで支払いができるのに、区役所は遅れているのではないかというお話をいただきました。また、文化会館の申込みには10万円単位の現金を持ち合わせる必要もありまして、クレジット決済ができればいいなというお話もいただいているところでもございます。  本区におきまして、区税及び各種保険料についてはクレジットカード、電子マネーは開始していることは評価しておりますけれども、他区におきましても、既に渋谷区や港区、江戸川区、また台東区におきましても本年3月からコロナ対策の一環として、窓口におけるキャッシュレス決済を導入するということで、広報紙に紹介をされておりました。  ぜひ板橋区といたしましても、現金取扱いの時間や手間の削減など、業務効率につながるものと考えておりますので、まず1つは、区民の皆様方から窓口におけるキャッシュレス決済を望む声は区に届いているかどうか、そして2点目といたしましては、業務効率化につながる、この辺につきましての見解をお伺いしたいと思います。 ◎区民文化部長   戸籍住民課の証明書発行手数料支払いの際に、電子マネーでの支払いができないのかという質問を受けることはあるというふうに聞いてございます。  それから、キャッシュレス決済の事務効率化というお話でございます。やはり現金の受渡しがないということで、窓口での手数料支払い時間の短縮、あるいは取扱い現金が少なくなるということでの事務の効率化が図れるということは期待できるというふうに認識してございます。 ◆杉田ひろし   板橋区ICT推進・活用計画2025にも、キャッシュレス決済の実装に向けて検討を進めていきますと記載がありますけれども、年度別計画では令和3年度から5年度が検討と書いてあります。いつ導入されるのかが不明であります。本区の窓口及び文化会館使用料等の支払いにおけるキャッシュレス決済化に向けた今後の取組についてご答弁をお願いいたします。 ◎区民文化部長   窓口での金銭の受渡しを必要としない電子決済、こちらは事務の効率化のほかにも、感染症予防対策ということでも有効であるというふうに考えてございまして、既に導入済みの他区の状況を参考に、窓口の混雑緩和に資すること、それから費用対効果等を勘案しまして、特に今、交通系電子マネー等でのキャッシュレス決済の導入について、既に具体的な検討に入っているというところでございます。  それから、文化会館におきましては、平成23年度から指定管理者制度を導入しておりまして、いわゆるチケット販売につきましては、インターネット決済、口座振込に対応しているところでございますけれども、ご指摘いただいたように、施設利用料の支払いについては窓口の現金払いのみという状況でございます。これにつきましてはシステム上の課題や、あるいはキャッシュレス決済事業者との契約利用料等の課題等もございますけれども、他区の導入事例も参考にしながら、キャッシュレス決済の導入について検討を進めてまいります。 ◆杉田ひろし   ぜひこちらにつきましても、国のほうでもキャッシュレス決済につきましては進めているということを聞いておりますので、いろいろと参考にしながら、板橋区におきましても早くキャッシュレス化ができるよう期待をしたいところでもございます。  続きまして、同じく窓口における多言語音声翻訳システムの導入について質問をさせていただきます。  板橋区の人口、3月1日のホームページを見ますと、今現在板橋区の人口は56万8,999人で、そのうち外国人は2万7,150人でありまして、今後新型コロナウイルス感染症が収束するに伴いまして外国人区民が増加して、各種の手続窓口も急増するのではないかと推測されます。現在の窓口での対応状況と、あわせて自治体向け音声翻訳システム、これも国のほうで今進めておりまして、実用化を目指して多言語音声翻訳システムの一層の利用拡大に向けた取組が進められてきておりますけれども、本区における窓口における多言語音声翻訳システムの導入についてどのように検討しているのか。これもこれからDX戦略として必要な外国人のサービスに資しますので、ぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎区民文化部長   外国人への対応状況ということでございまして、戸籍住民課の窓口では、まず近隣の日本語学校に対しまして、海外からの学生がまとまって転入手続をする際には手続日を予約していただくということ、それから日本語が分かる方が付き添っていただくこと、住民異動届を事前に記入しておいていただくことなど、そういうことで混雑緩和を図っているところでございます。手続の際によく使われるフレーズや質問を数か国語で翻訳したものを用意し、会話の一助として役立てているところでございまして、実際には日本語の分かる友人の方と一緒に届出に来る方が多く、窓口として現在対応に苦労しているという実感は少ないというのが実情でございます。ただ、現在、どうしてもやっぱり通訳が必要となるという場合には、電話による第三者間通訳というものを活用しているところでございます。  総務省が実証実験を進めている多言語音声翻訳システムにつきましては、翻訳機能の精度あるいは費用対効果等々、課題はございますけれども、実証実験の結果を踏まえつつ、あるいは他区の状況も踏まえつつ検討をしてまいりたいと考えてございます。 ◆杉田ひろし   またこちらにつきましてもぜひ検討を進めていただければと思います。  次に、デザインマンホールの設置について質問をさせていただきます。  これは重点戦略の柱の中に、絵本のまち、文化・観光・産業という点が主な取組ということで挙がっておりますので、それに関連しての質問でございます。  こちらに今映写しているものは、豊島区の池袋PRアニメのデザインマンホールでございます。先ほどのとおり、私、視察に行って、豊島区立の文化産業会館を見た後に、池袋にもデザインマンホールがあるというのを前々から知っておりましたので、探してみました。とてもきれいなすばらしいものだなと思ってお持ちしました。  こういった今の豊島区のホームページには、豊島区は国際アート・カルチャー都市として、芸術文化の想像力と創造力でまちを再生してきましたということで、ぜひ池袋PRアニメのキャラクターがデザインされたマンホールの蓋を探しに池袋を訪れてみてくださいという紹介がありまして、今、都内はもとより、全国的にデザインマンホールが注目されておりまして、マンホールカードも発行されるなど、デザインマンホールをめぐる観光振興が話題を集めているということで、ぜひ本区におきましても、例えばデザインマンホールを、りんりんちゃんと絵本のまちをデザイン化したデザインマンホールを新中央図書館付近に設置すれば、新中央図書館とデザインマンホールを探しに来る観光客と相まって、いたばしNo.1実現プラン2025の重点戦略であるブランド戦略に資するものと私は考えております。  また、観光の面でも、例えばですけれども、本区においては板橋十景がありますので、あちらをモチーフにしたデザインマンホールを作製して区内10か所に設置すれば、東京都のデザインマンホールモバイルスタンプラリーによりまして区内外の観光客が板橋区を訪れるきっかけになり、多くの観光客が板橋区の魅力に接することもできると思います。  ちなみに、板橋区観光振興ビジョン2025におきましても、マイクロツーリズムというんでしょうか、資料がどっかに行っちゃいましたね。観光の面からの財政の面からにつきましても、デザインマンホールの整備につきましては、令和元年度と令和2年度は都の補助金10分の10でありまして、23区においても既に9区が都の補助金を活用してデザインマンホールを整備しております。令和3年度は東京都の補助金は3分の2になる予定であると聞いておりますが、ぜひ本区においてもデザインマンホールの設置を前向きに検討してほしいと要望いたします。いかがでしょうか。 ◎産業経済部長   よろしくお願いいたします。  東京都の下水道局が令和元年度から区市町村と連携をいたしまして、観光資源として活用する目的で、漫画やアニメ、ご当地キャラクターなどをデザインしたマンホール蓋の設置、活用の推進事業に取り組んでいることは承知しております。コロナ禍や新たな日常が求められている現在、デザインマンホール蓋の設置等を通じまして、これを活用してマイクロツーリズムや地域活性化につなげるなど、新たな区の観光資源の創出、活用の一つにしていくことができるであろうというふうに思います。  今後、板橋区シティプロモーション及び広報戦略推進委員会など、ブランド戦略や観光振興の推進に向けた検討を進める中で、関係各課と協議いたしまして取り上げてまいりたいと思っております。 ◆杉田ひろし   ぜひ先ほどご紹介させていただきました私の試案でありますけれども、絵本のまち板橋、これでデザインマンホールでブランド化すれば、いい施策ができるんじゃないかなと思いますので、また板橋十景もそうですけれども、ぜひ前向きに検討していただければと思います。  次に、SDGs未来都市、自治体SDGsモデル事業についてお伺いいたします。  こちらにつきましては、本区はご案内のとおり、日本経済新聞の日経グローカルで、今年が全国総合9位、昨年は全国8位ということでありまして、高い評価をいただいておりまして、本当に区民の一人といたしましても本当にありがたい話でございます。  SDGsを推進するためには区民の協力がまさに不可欠でございまして、先ほど坂本委員からも午前中、質疑がありましたけれども、なかなかSDGsは分かりにくいものでございまして、SDGsについて板橋区といたしましても、ギャラリーモールでの展示とか、様々周知活動を行っているのは承知しておりますけれども、区民への浸透度についてどう認識されておられるのか、区の見解を伺います。 ◎政策経営部長   令和元年度に実施しました区民意識意向調査の結果によりますと、SDGsに関する認知度、区民の皆様の認知度は24.3%でありました。SDGsの取組につきましては、これまでも広報いたばし、それから区のホームページ、それからギャラリーモールなど、積極的に発信してきたところでございますが、No.1プラン2025ではSDGs戦略を重点戦略の柱の一つに定めたところでありまして、その事業展開に当たってはSDGsのロゴを活用するなど、さらなる普及啓発に向けた工夫を検討していきたいと思います。 ◆杉田ひろし   次に、SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業、ちょっと簡単に説明させてもらいますと、内閣府のホームページによりますと、SDGsを全国的に実施するためには、地域における積極的な取組が不可欠であり、また地方自治体へ大きな期待が持たれています。今後、政府では、自治体によるSDGsの達成に向けた取組を公募し、優れた取組を提案する都市、地域をSDGs未来都市として選定するとともに、先導的な取組については、自治体SDGsモデル事業として資金的に支援します。また、そうした成功事例の普及展開等を行うことで、地方創生の深化につなげますと紹介をしております。  この今ご紹介したSDGsの提案受付期間は、今年は2月19日から3月1日でありました。本区におけるSDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業についての申請状況の有無についてお聞かせください。 ◎政策経営部長   今委員からご紹介いただきましたとおり、内閣府は年に1回こういった応募を受け付けております。未来都市のほうは最大30程度、それから自治体SDGsモデル事業は10程度を選定されているところでございます。板橋区は、日経グローカルのSDGs先進度調査で高い評価を得ているということ、それからNo.1プラン2025におきましてSDGs戦略を掲げるなど、区政全般にわたって取り組んでいることを広く知っていただくために、今年の募集に申請いたしました。 ◆杉田ひろし   ありがとうございます。ぜひ採択されて、また区民の皆様方に採択した折には周知活動、やはり協力体制、必要でありますので、SDGsについては浸透を図っていただければと思います。  続きまして、SDGs債について質問をさせていただきます。  近年注目をされているSDGs債でございますけれども、これはSDGsに貢献する事業に充当される債券の総称であります。板橋区は、これまで基金の運用を通じた社会貢献への取組として、SDGs債は購入したことはあるのでしょうか。どうでしょうか。 ◎会計管理者   よろしくお願いいたします。  SDGs債についてのご質問です。板橋区では、平成25年度までは短期国債による基金の運用を行っておりましたが、金利低下のため、ここ数年、債券による運用を見合わせておりました。しかし、長引く低金利政策により、定期預金では従来のような運用益が得られないことや、預金保険機構に保証金を払う必要のある定期預金を事実上受け入れない金融機関が増えていることから、比較的信用度の高い地方債及び財投機関債による運用も取り入れることといたしました。財投機関債の一部にもグリーンボンドやソーシャルボンドと呼ばれるSDGs債に位置づけられる債券がございまして、昨年4月に区では初めて4億円分を購入しております。
    ◆杉田ひろし   購入したということで、そういった各自治体、また比較するのもちょっと恐縮なんですけれども、購入した場合はSDGsへの取組の一環としまして、SDGs債等に投資を行ったことをホームページで公開しております。これ、私は、SDGsのこともやっぱりインターネットで見るといろいろと出てくるんですけれども、例えば豊島区のホームページにおきましては、基金の運用、投資、SDGs推進に貢献しますということで、豊島区は本年7月、東京都で初めてSDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業にダブル選定されました。これを受け、基金の運用においてもSDGs債の推進に貢献するため、このたび、独立行政法人都市再生機構、URが同機構として初めて発行するソーシャルボンドを購入することとしましたということで、URの選定理由等もホームページのほうには記載をされております。  本区においても、区民の皆様へ、区民の財産である基金をどのようにSDGsの推進のため活用しているのか理解をしてもらい、またSDGsの取組を周知する点からも、ぜひSDGs債を購入の都度、ホームページや広報いたばし等で購入に至った目的等をより分かりやすく区民へ周知するよう要望いたします。見解をお聞かせください。 ◎会計管理者   区では、投資表明として、購入した債券名やソーシャルボンド、グリーンボンドの内容説明、SDGs債の購入を通じたSDGs推進への思いなどを区のホームページで公表しております。しかしながら、現在のところ、SDGsに関する区の取組とSDGs債の購入とを関連させた効果的な区民周知はできておりません。  今後、区のSDGsに関する取組にも通ずる、そのようなSDGs債が購入できた際には、広聴広報課やブランド戦略担当課長と連携し、区民に分かりやすく効果的な周知方法を考えていきたいと思います。 ◆杉田ひろし   先ほど来、私も板橋区のホームページでSDGs債、どうなったのかなということで、いろいろホームページに当たってみたんですけれども、どこに書いてあるのか分かりませんでした。周知はしているという、ホームページでも紹介をしているということでありますので、より分かりやすく区民へ周知するよう要望いたします。  そして、次に、板橋区では、資金運用方針を定め、安全性の確保、流動性の確保、効率性の追求を資金管理の原則といたしまして、基金の運用方法や運用対象を決めていると聞いております。一方、今般作成されたいたばしNo.1実現プラン2025では、重点戦略の柱の一つにSDGs戦略を掲げております。資金管理の原則と区のSDGs戦略とが合致するようなSDGs債が発行されるようであれば、購入を検討してはどうかと私は考えております。  コロナ禍において、基金の流動性確保は重要な時期であることは重々承知しておりますが、ぜひSDGs戦略を踏まえた基金運用を考え、区民の皆様にもPRしてほしいと要望いたします。ご見解をお聞かせください。 ◎会計管理者   基金の運用は安全性の確保が最も重要であり、その上で支払い等に支障を来さぬよう、流動性を確保することや、運用収益の最大化を図るよう効率的な運用に努めることが求められます。SDGs債の種類は年々増えており、基金の安全性、流動性、効率性が確保でき、なおかつ区の取組と重なる内容のSDGs債が購入できれば、区のSDGs戦略も非常に重層的になります。財政課等とも十分に相談の上、SDGs債については継続的に情報を収集し、基金の最適な運用を検討してまいります。 ◆杉田ひろし   SDGs債につきましても、やはりSDGsを民間、また区民の皆様方と連携しながら進めていくという点におきましても、SDGs債というのは有効な活用ができるのではないかなと思いますので、ぜひご検討をまた引き続きよろしくお願いしたいと思います。  次に、ホームドアの整備促進に関連いたしまして質問をさせていただきます。  今回の件につきまして、これは東武東上線の下赤塚駅のホームから、60代の視覚障がい者の男性がホームから転落し、走ってきた電車にはねられてお亡くなりになられた事故でございまして、その後、視覚障がい者が誤って転落した可能性があることが分かり、国土交通省が当時の状況を詳しく調べることになり、このことが2月16日の各種テレビで報道されまして、今回の補正予算総括、また先般の代表質問でも、ホームドアの早期設置につきましては質問、提案があったところでございますけれども、私も下赤塚、地元の人間でございますので、ぜひ東武東上線のホームドアの速やかな設置を求めたいと思います。  加えて、障がい者団体の皆様方から、ホームドアや点字ブロック等を設置する際には、視覚障がい者団体等、当事者の要望を取り入れながら整備すること、1つ、点字ブロックの設置時期により生じた段差やずれによる転倒の防止対策を早期に実現すること、1つ、ソフト面の対策として、視覚障がい者への積極的な声かけや誘導案内、見守り等、事故を未然に防ぐ対策をさらに強化すること等の要望を団体の皆様方から、当事者の皆様方から伺った次第でございます。  ぜひ区長が先頭に立って、東武鉄道株式会社と十分に連携を図り、ホームドア早期設置実現に向け、そして団体の皆様方のご要望をぜひお伝えいただき、ぜひ実現をしていただきたいと思います。強く要望いたします。ご見解をお聞かせください。 ◎都市整備部長   ホームドアについてのお問合せでございます。板橋区内東武東上線7駅につきましては、ホームドアの早期整備を目指して、区の実施計画No.1プラン2025の中で鉄道事業者と協議を行うことを明確に記載したところでございます。  今後、国や都の各種支援を受けながら、東武鉄道と共に、誰もが安心して駅を利用できるよう、ホームドア整備の早期実現に向けて積極的に取り組んでいきたいと考えております。具体的には、東武鉄道に対して区民の皆様方の声を届けていくであるとか、あるいは国や都の補助金の支出のタイミングに合わせ適宜適切に仲介をしていく、もしくは調査の実施に際して技術的な協力ができるかどうかの検討をしていくなど、様々な形での支援ということで、鉄道事業者による事業化が早期に実現するよう応援していきたいというふうに考えております。 ◆杉田ひろし   ぜひ、本当に痛ましい事故、悲しい事故が起きないよう早期ホームドアの整備につきましても、積極的に区としても、私ども区議会のほうといたしましても特別委員会のほうから要望書等を持ってまいりますので、ぜひ連携して一日でも早い早期設置に向けて頑張りたいと思います。  最後の項目に移ります。下赤塚駅付近の第49号踏切の踏切対策についてでございます。  こちらは下赤塚駅、今の第49号踏切の朝の通勤通学時間帯の写真でございまして、私が昨年2月に一般質問したときの区議会だよりに載ったときに掲載された写真でございます。本当にこのような状況で、踏切が朝の通勤時間帯、向こう側が、先に向かっていくほうが副都心線、有楽町線、地下鉄が走っておりまして、皆さん、これを、踏切を早く渡って地下鉄のほうに行きたいがために、安全バーを持ち上げて歩行してしまうとか、本当に危険な状態が毎日のように起こっておりまして、本当に早急に踏切対策の施策も必要だということを常々感じておりまして、今回、これ、毎回質問しているんですけれども、質問させていただきます。  そういうわけで、私は昨年2月17日の一般質問で、下赤塚駅付近の第49号踏切をはじめ、踏切対策基本方針の鉄道立体化の検討対象区間に位置づけられていない区間の踏切対策を早急に実施すべき、取組状況はという質問をさせていただきました。これは区議会だよりに載った質疑で、その答弁といたしまして区長から、今般、鉄道事業者と協働体制の構築を目的に協議を開始したところであり、課題や目的の共有と併せて、令和2年度は施設整備の費用対効果の調査を行う予定であるとのご答弁をいただきました。  それでは、令和2年度に実施した施設整備の費用対効果の調査の進捗状況と併せて、令和3年度はどのような取組をするのか、お聞かせください。 ◎土木部長   お時間がありませんので、ざっとご説明をさせていただきますが、個別踏切の検討委託につきましては、遮断時間や通行量等を考慮いたしまして、優先的に取り組むべき、お話にありましたように4踏切について、それぞれ利用実態と実現可能性のある対策等の選定を行いまして、その費用対効果の検証や対策の方向性などを調査いたしております。昨日が納期ということで、今、成果品の数値確認や決裁の手続に入っております。  選定した4踏切では、東武練馬駅上りの第38号踏切は歩道の拡幅、同じく東武練馬駅下りの第40号踏切は跨線橋・地下道整備、通行規制、下赤塚駅上りの第49号踏切については迂回路の設置、成増駅下りの第58号踏切は歩車分離対策について、それぞれ費用対効果を検証しております。今後、機会を捉えまして議会にも早い時期にご報告したいと思います。  令和3年度の取組ですが、今回委託した結果を踏まえまして、昨年7月から実施をしております東武鉄道との踏切対策連絡会…… ○委員長   以上で、杉田ひろし委員の総括質問は終了いたしました。(拍手)  ──────────────────────────────────────── ○委員長   これをもちまして、自民党の総括質問を終了し、本日の委員会も終了いたします。  なお、次の委員会は明日3月17日午前10時から開会いたしますので、よろしくお願いいたします。  お疲れさまでした。...