板橋区議会 2020-06-09
令和2年6月9日文教児童委員会−06月09日-01号
令和2年6月9日
文教児童委員会−06月09日-01号令和2年6月9日
文教児童委員会
文 教 児 童 委 員 会 記 録
開会年月日 令和2年6月9日(火)
開会時刻 午前10時00分
閉会時刻 午後 5時26分
開会場所 第3委員会室
議題 別紙運営次第のとおり
出席委員
委員長 茂 野 善 之 副委員長 いわい 桐 子
委員 石 川 すみえ 委員 山 田 貴 之
委員 しのだ つよし 委員 寺 田 ひろし
委員 南 雲 由 子 委員 鈴 木こうすけ
委員 渡 辺よしてる
説明のため出席した者
子ども家庭部長 久保田 義 幸
教育委員会事務局次長藤 田 浩二郎
地域教育力担当部長 湯 本 隆
子ども政策課長 雨 谷 周 治
保育サービス課長 佐 藤 隆 行
子育て支援施設課長 小 林 英 行
子ども家庭支援センター所長 教育総務課長 近 藤 直 樹
丸 山 博 史
学務課長 星 野 邦 彦 指導室長 門 野 吉 保
新しい
学校づくり課長渡 辺 五 樹
地域教育力推進課長 諸 橋 達 昭
教育支援センター所長平 沢 安 正
中央図書館長 大 橋 薫
事務局職員
事務局長 太野垣 孝 範 書記 田 中 彩 乃
文教児童委員会運営次第
1 開会宣告
2
理事者あいさつ
3 署名委員の指名
4 陳情審査
<
教育委員会関係>
陳情第95号
小中学校給食における低
アレルゲン献立・
アレルギー対応改善についての陳情(6頁)
陳情第99号
アスベスト被害防止対策を板橋区としてできることからすみやかに取組むことを求める陳情(
防じんマスク備蓄の件)(35頁)
5 報告事項
(1)専決処分の報告について(西台中学校の体育館屋根における
ドレン清掃作業中に生じた事故に係る訴訟上の和解)(53頁)
(2)専決処分の報告について(
常盤台小学童クラブにおいて発生した受傷事故に係る示談処理)(66頁)
(3)弥生保育園及び弥生児童館の再整備計画の現状について(68頁)
(4)教育委員会の動きについて(86頁)
(5)
板橋区立小・中学校の
学級編制状況及び幼稚園園児数について(87頁)
(6)
GIGAスクール構想における今年度の取組について(92頁)
(7)
文教児童委員会関係補正予算概要について(116頁)
6 閉会宣告
【閉会中継続審査としたもの】
<
教育委員会関係>
陳情第61号 医療的ケア児の保育及び教育体制の整備に関する陳情
(
継続審査分元.11.28受理)
陳情第83号
あいキッズ事業者再選定の改善を求める陳情
(継続審査分2.2.17受理)
○委員長
おはようございます。
ただいまから
文教児童委員会を開会いたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
初めに、理事者のご挨拶をお願いいたします。
◎
教育委員会事務局次長
おはようございます。
今日は、今年になって初めて真夏日ということで、31度の予想をされているんですけれども、いつもの6月の蒸し暑い日なんですけれども、このコロナ禍にあって非常に異常な状況でございます。
振り返ってみると、安倍首相が学校の臨時休業を要請したのが2月27日ですので、このときにはまだ我が国の感染者というのは、調べましたら270人なんですね。それから、緊急事態宣言が出された4月7日、一気に4,275人、それから解除されたのが5月25日ですので、1万6,623ということで、本当に急速に拡大したということでございます。現在1万7,000人を超える、累計でございますけれども。東京におきましては5,400人ということで、まだまだ世界的には流行の拡大の真っ最中ということで、現在、世界でも700万人に達しようとしています。
その中で、非常に経済に与える影響もすごく大きいんですけども、
リーマンショックのときは2年間でGDPが39兆円マイナスとなったということなんですけども、今回は、オリンピックがどうなるかも含めて2年間で70兆円近いGDPが失われるという予測をされています。これが第1波。第2波、第3波が来たら、またさらに様子が変わってくると思いますけれども、いずれにしましても、そうなることを何とか抑えられるように願うものでございます。
本日の委員会でございますけども、陳情審査2件、報告事項は10件でございます。このコロナ禍の中で、また変則的な審査になろうかと思いますけども、よろしくお願いしたいと思います。
以上でございます。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、署名委員をご指名いたします。
山田貴之委員、いわい桐子委員、以上のお二人にお願いをいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、本日の運営について申し上げます。
初めに、報告事項の(9)
文教児童委員会関係補正予算概要については、6月10日の
企画総務委員会における関連議案の審査前に報告を受ける必要があります。よって、本日中に報告案件が終了する見込みがない場合は、3時休憩後、
当該報告事項を先議することといたしますので、ご承知おきを願います。
また、報告事項(7)は、今回の補正予算に関連する内容ですので、
補正予算概要の報告の前にご報告をいただきたいと存じます。
なお、本日は案件が多数ございますので、各委員、理事者におかれましては、簡潔な質疑、答弁、そして円滑な議事運営にご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
また、
新型コロナ感染拡大防止のため、質疑、答弁は着座にて行っていただくようお願いをいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
それでは、陳情審査を行います。
初めに、陳情第95号
小中学校給食における低
アレルゲン献立・
アレルギー対応改善についての陳情を議題といたします。
陳情の朗読を省略し、理事者より現状について説明願います。
◎学務課長
それでは、陳情の概要についてご説明をさせていただきます。
陳情第95号
小中学校給食における低
アレルゲン献立・
アレルギー対応改善についての陳情でございます。
陳情者は、記載のとおりでございます。
陳情の要旨でございますが、まず、項番1といたしまして、全児童の献立には7大アレルゲンを使用しないものにしていただきたいということ。
項番2でございますが、
大麦入りご飯の提供をやめていただきたいということ。
項番3、揚げ油の繰り返しをやめていただきたいということ。
項番4、パン・麺類の頻度を少なくしていただきたいということ。
項番5、主食費の返還をしていただきたいということでございます。
現況でございます。
まず、区立小学校の給食は、各部会で作成をいたしました統一献立を使ってございます。区立中学校では、各学校の栄養士が献立作成に当たっております。いずれも、国の定める
学校給食摂取基準を基に、
板橋区立小・中学校の
学校給食摂取基準と食品構成を決め、栄養管理をしてございます。
除去食の提供に当たっては、調理室で調理し、個別に盛りつけをした上で提供し、教室での盛りつけはしないこととなっています。
項番1の現況ですが、令和元年度、板橋区の7大アレルゲンのアレルギーに対応する児童・生徒は、今現在、全児童・生徒の在籍者数が、小学校2万3,160人のうち延べ192人、2.99%、中学校では8,929人のうち延べ202人、2.26%でございます。
全児童・生徒の献立を7大アレルゲンを使用しないということになりますと、多くの子どもたちが7大アレルゲン及びその原因食材を含む加工品の献立を食べることができないということになりまして、児童・生徒に与える影響は大きいと言えます。献立の幅が大幅に狭まるだけではなく、給食を生きた教材として活用している学校においては、該当児童・生徒も含めて食経験の機会を失うことにもつながると考えています。また、食品構成から見ますと、他の食品に代替可能なエビ、カニ、そば、落花生の使用頻度については、現在でも食品の分析表をつけまして、極力使用しない等の対応をしてございます。
子どもは、小・中学校9年間の成長の中で、アレルゲンの耐性を獲得いたしまして、食べられる食品というのは増えていく傾向にございます。また、給食の除去を通じて、自分が食べてよい物と食べてはいけない物という食べ物があるんだということを知ることができまして、自分自身の
自己管理能力を身につけるということも期待できます。今後、災害時など家族と離れた場合、自分で自分の身を守っていくという力が必要とされておりまして、さらに、
食物アレルギーではない子どもにとっても、アレルギーで食べられない物があるというお子さんがいるということを理解することで、相互理解をして、また協力もしていくことで、共生をする力を育むことも期待しております。
項番2でございますが、学校給食では、食物繊維を取るために、米飯に白米の10%程度の大麦を入れています。食物繊維は1食5グラム以上の摂取を目標にしております。今の5グラムというのは、小学校の3・4年生の基準でございますが、大麦には、10グラムで約0.9グラムの食物繊維が含まれており、麦を入れないと、小鉢1皿程度の野菜をつけることになります。
なお、米飯全てに麦を入れているのではなくて、2回に1回程度の頻度で入れてございます。
項番3についてですが、給食では揚げ物の料理が月に3回程度出ます。1回に使用する油は3斗缶程度ということで、同じ油を2回から3回に分けて使い回しをしています。油については、廃棄しますと経費もかさみますし、また、食べられるものを捨てるということになりますと、食品ロスにも影響してまいります。
なお、油の使い方を考えて献立を作成しておりまして、使用した油はこして酸化を防いで保存をしています。
項番4についてですが、食品構成を基に、月にパンと麺を3・4回程度使用しています。文部科学省では、日本型食生活の推奨と地産地消の観点から、米飯給食の週3回以上実施ということを目標としておりまして、区でも、米飯を進めているところです。令和元年度では3.5回となっています。
また、
卵アレルギーに対応するために、学校給食用のパンや麺については、卵不使用の製品もありまして、そういったものの活用も積極的に行っているところでございます。
パン・麺の献立は、子どもたちも大変楽しみにしておりまして、夏の食欲が落ちる時期には麺類はとても喜ばれております。また、子どもの給食の人気メニューのベスト3は、
キムチチャーハン、揚げパン、みそラーメンとなっています。
項番5の件でございますが、給食費の返還については、今現在、1食分食べない場合と牛乳を飲まない場合の2種類とさせていただいております。これは、基本的にお代わりとか残したりというようなことについては、給食費に反映することが実態としてできないこと、また、パンや麺の単価も給食1食当たりについて大きく変動しますので、そういったことから、主食についての金額、積算が難しいところもございまして、今のところ行えておりません。
また、お代わりは禁止ということになっていますが、食べる料理の量についてはお子さんによって違いますので、盛りつけを少し大きくして、残してもよいということを前提に供給をしているところでございます。
少し長くなりましたが、説明は以上でございます。
○委員長
本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論のある方は、挙手願います。
◆しのだつよし
よろしくお願いいたします。
アレルゲンについて、ちょっと確認の意味でお尋ねいたします。
まず、現在食べられない食品は、もうずっと食べられないものなのか、それとも、いずれ食べられるようになるものなのでしょうか。
◎学務課長
お子さんの成長段階に合わせて、体が大きくなったり消化器官が成長していくということで、最初食べられなかったものがきちっと消化できるようになって食べられるようになるということがございます。また、私は医学は専門ではございませんが、経口免疫療法といった取組を行われている親御さんもいらして、そういう方の場合は、やはり次第に
アレルギー症状が改善していくケースもございます。
◆しのだつよし
その食べられるようになる割合はどのくらいのものなのか、具体的な数字はあるんでしょうか。
◎学務課長
残念ながら、区のほうでは、個別の生育状況に合わせて何が食べられるようになったというデータは持ち合わせておりませんが、大きく見まして、小学生では2.99%の方が
アレルギー対応を必要としているところ、中学生になりますと2.26%に減っているということから、やはり成長によって一定効果があると、影響があるというふうに考えています。
◆しのだつよし
7大アレルゲンを除くことで食の安全は確保できるというふうにお思いでしょうか。
◎学務課長
今特定されている、一般的に
アレルギー物質として顕著なものとして、28品目挙げられています。ということから、7品目を除去したとしても、やはり残りの21品目への対応は必要となってまいります。アレルギーについては、引き続ききちっとやっていく必要はあると考えています。
◆しのだつよし
給食の除去によって、人と違う配膳となってしまうので、肩身の狭い思いをするんじゃないかなと思ってしまいますが、逆に得るものはあるんでしょうか。
◎学務課長
非常にここは繊細なところと考えています。やはり自分と人が違うということは、少しさみしい気持ちになるというのは正直あると思いますが、やはり
子ども一人ひとりはみんな違うんだということをまず前提に捉えていくということも、豊かな人生にするために必要なことだと思います。
そういう中で、やはり食べられないから差別をするということではなく、食べられない事情というのをよく考えて助け合っていく。みんな違ってみんないいというお言葉、詩がありますけど、そういうことをしっかりとお互いに分かっていくということが大事だと思いますし、学校でもやはりそういうことを通じて自己肯定感をきちっと育てていくということも非常に大事だと考えています。
◆しのだつよし
事故防止のために取り組んでいくことは何でしょうか。
◎学務課長
まず、国が、今回陳情の中でも述べられているように、学校における死亡事故を契機として、学校給食における
食物アレルギー対応指針というのを発表しております。それに基づき、区では、学校給食における
食物アレルギー対応の手引というものを作成しておりまして、この中で、細部にわたって
アレルギー対応について解説をして、これを実践することとしております。
一方、学校では人事異動もありますし、また、他区から交流ということもあります。そういう中で、学校によって書式等も含めて手順が違うということではいけませんので、そういうことまでの全ての標準化に取り組んでおりまして、今年度から全て標準化の実施を開始したところでございます。
◆しのだつよし
大麦入りのご飯の提供をやめていただきたいというような陳情者のお話ですが、ご飯を食べられない子のための対策は何かあるんでしょうか。
◎学務課長
学校の規模や献立にもよりますが、例えば麦を除いたご飯を別炊きするとかですね、そういった対応も可能な限りやっていきたいと考えています。
◆しのだつよし
最後に1つ、主食費の返還を求められていますけども、そのことについて何か具体的な方策はあるんでしょうか。
◎学務課長
学校給食の費用につきまして、定期的に改定作業を行っております。今年度から来年度にかけて、学校給食費の改定検討会を立ち上げていく予定でございます。先ほどご紹介したように、主食の費用というのは給食1食ごとに違うものですから、なかなか軽々に計算ができないというところは正直ございますが、こういうことも通じて他の自治体の例なども調査しながら、なるべく適正な負担になるように考えていきたいと思っております。
◆寺田ひろし
どうぞよろしくお願いします。何点かお伺いいたします。
まず、板橋区において、こういった
食物アレルギーの事故の事例というのは今までございましたでしょうか。
◎学務課長
重大な事故というのはおかげさまでございませんが、給食の食材というのはやはり様々なものを提供しています。そういう中で、果物等で食べたことがない果物を給食で初めて食べるというようなケースがあります。私どもも、あらかじめ学校給食のメニューは保護者の方に見ていただいて、危険な場合には学校に連絡いただいたりということはするんですが、食べたことがないものも、できれば家庭で少し食べてみていただいて、安全を確認していただく、また、主治医に相談していただくというようなことを推奨しています。しかしながら、大丈夫だろうということで、実際食べてみたら、少し口の中がいがいがしたとか、そういうことも正直ございます。その場合は、速やかに学務課に報告をしていただいて、また、症状が出ている場合には、いかなる場合も速やかに医療機関と調整をするということを推奨しています。
◆寺田ひろし
ありがとうございます。
ちょうど私も娘が中学生になっておりましたので、いろいろ給食について聞きまして、やっぱり小学校時代とか、アレルギーを持っている児童さんは別途で持参したりとか、別の給食というのも伺って、逆にそれが当たり前の光景になっていると、そういう教育の方法もあるんだなというのは実感しております。
片や、この陳情を出された方の要旨、またこの理由、経緯とかを拝読しまして、その思いもやはりあるなと、共感できる部分もございます。ただ、いろいろ考えてみますと、やっぱり、これは保護者と学校だけじゃなくて、いろいろ消防ですとか、
あと調理現場の方々、あと栄養士さん、学校校医、医師会とか、様々な連携の中でこういった事故を未然に防がなきゃいけないなと。
そこでちょっと1点確認させていただきたいんですが、いざというときのエピペンありますよね。これは、児童・生徒も持参しているものなのか、それとも、あと各学校に配備されているか、ちょっと確認させてください。
◎学務課長
エピペンについては、これ、薬ですので、基本は持参していただいています。勝手に投薬するのは危険な場合がありますので、必ず医療機関と調整の上、持参していただくということになります。
◆寺田ひろし
分かりました。過去いろいろ事例調べてみると、やっぱりたまたま子どもが忘れて、学校にもやっぱりなかったということで、急遽、保護者に連絡して持ってきてもらったというのは全国の事例ではあったらしいんですね。
◎学務課長
事前に学校で預かっております。おっしゃるとおり、忘れてしまうということはありますので、必ず1本預かっています。
◆寺田ひろし
承知しました。ありがとうございます。1つ安心できました。
そういった意味で、やっぱり今までの質問で分かったことが、今まで区では事故がなかったと。エピペンというのも、しっかり児童・生徒まで持参して、あと学校のほうでも保存されていると。
あとは、本当にどれだけこういった保護者の方々に安心していただける体制をつくれるかどうかというところが1つポイントかなと思います。
文科省の対応指針で、安全性を最優先していくという、それがこの
アレルギー対策で1つ重要な点であるというようなことが書いてありました。
この除去食以外に代替食というのもありますよね。代替食のお考えというのはありますでしょうか。
◎学務課長
ここでいう代替食について一旦整理をさせていただきますと、代替食というのは、同等の栄養価、またカロリー等を持っているものに置き換えるということを文科省では代替食という定義をしています。その趣旨でいいますと、板橋区では、残念ながら除去に現在はとどまっているところでございます。
◆寺田ひろし
分かりました。そうですね、文科省のほうでも、やっぱり事故の発生原因をできる限り抑えるためには、代替食が難しければ除去食のほうにすべきというのが明確に書かれてありますので、やっぱり今少子化で、1人目のお子さんが初めて学校に上がるときとか、非常にこういったご不安てあると思いますので、どうしてほかの事例があるのに板橋区ができないのかという、そういったご要望もあったりもしますけれども、やっぱり全体のこういった給食のアレルギーの発生原因、事故の発生原因をできる限り除去して、安全性を確保するための除去食、代替食ではなくて除去食なんだというところを、非常に分かりやすく保護者の方にはお伝えいただける努力をしていただきたいなと思います。
そういった意味で、どうしてもこの事故が、平成25年の調布市でしたっけ、そういった死亡事故もあったりして、そこで大きく流れが変わったと思うんですね。そういった意味で、
ヒューマンエラーというのがどうしても出てきてしまうと、完全なマニュアルをつくっても。そういった意味で、最後に質問なんですけども、こういった完璧なマニュアル、指針とガイドラインを様々つくった中で、
ヒューマンエラーをいかにしてなくしていくかという、ちょっとそういった工夫がこの板橋区でなされているかどうかというのを最後ご確認させていただきたいと思います。
◎学務課長
標準化の中でメニューで何に何年何組の子は影響があるというようなことを全部まず書き出したり、それから、例えばトレーの色を変えて出すということであったり、ちょっと細かい話で恐縮ですが、札をつけてチェックをするとか、いろんな取組はさせていただいています。
とにかく今おっしゃっていただいたことに尽きるんですが、
ヒューマンエラーというのが一番怖いんですね。そこでアレルギーの手順の標準化というのを徹底して、やはり誰が見ても間違いようがない状態をつくっていくということを突き詰めて考えています。
今年からいよいよ標準化完全実施させていただきましたが、まだまだブラッシュアップするところはあると思いますので、本当に人命を守って安全でおいしい給食を提供するというために全力を尽くしていきたいと思います。
◆石川すみえ
よろしくお願いします。
まず、先ほどの説明の中で、区立中学校は、各学校の栄養士さんが献立を立てていて、ほかは統一の献立ということだったんですけど、なぜ区立中だけ各学校の栄養士さんが立てているのかというところの理由をお聞かせください。
◎学務課長
中学のほうは、全て正規の栄養教諭、栄養士が配置されていて、小学校のほうは、非常勤も含めて全体の中でチームをつくってやっているというような状況があります。各学校の児童・生徒によりきめ細かく対応するという意味では、正規の栄養士が配置されている中学校のほうで、より細かく対応しているということでございます。
◆石川すみえ
そうすると、小学校の栄養士さんは、その一つの学校の中に、非正規の栄養士さんしかいらっしゃらないという学校があるんですかね。
◎学務課長
そのとおりでございます。
◆石川すみえ
次に、代替食についてお伺いしたいんですけど、私もこの陳情を読みまして、可能であれば、個別対応ができる場合もあると書いてあって、それじゃ、代替食が出せているということではないのかなと思ったんですよね。でも、先ほどの説明の中で、文科省のほうでは、栄養素を一緒にしないとということで分かったんですけど、ということは、今、個別対応でしていただいている分というのは、栄養士さんたちの気持ちでやっていただいていて、栄養価のほうは計算されていない、学校給食として、区教委としてはカロリーが同じだ、栄養素、大丈夫ですと保証できていないということなんですかね。
◎学務課長
除去ですので、どうしても多少偏りがあるということは否めないと思います。
◆石川すみえ
過去に、板橋の学校で代替食というのは行われていたんでしょうか。
◎学務課長
代替食については行っておりません。
理由なんですけども、きちっとその栄養価を全部計算をその中に合わせてしたり、食材をその方のために発注するということが必要になります。学校というのは、やはり一定の規模がありますので、その規模の中で細かい対応をするというのが正直難しいところがございます。
◆石川すみえ
すみません、今の規模の中で細かい対応をするのが難しいというのは、具体的にどういった理由で何でしょうか。
◎学務課長
お一人おひとりのためにカロリーが同じようになるように計算をし直さなきゃいけないですね、除去に対して代わるカロリー、エネルギー等を全部計算して、その方向きの調理をするための準備を整えた上で、食材も全部その方に合わせて調達をしないといけないということから、やはり一人ひとりに対応するというのは正直難しいところでございます。
◆石川すみえ
次に、低アレルゲン給食を導入したときの具体的なリスクがどのくらい減るのかというのを、数字としてちょっとお示しいただきたいということと、あと、先ほどからお話ありましたように、アレルゲンって7つだけではないので、この低
アレルゲン献立をした場合にも、まだまだ抑えられないと思うんですね。ただ、この7大アレルゲン除去したときに抑えられる部分があると思うんですけど、どのぐらい実際抑えられるのか、逆に抑えられないのかといったところをお伺いできますか。
◎学務課長
先ほど説明をさせていただいたところで、7大アレルゲンの対応が必要な児童は、小学校で692人、中学校で202人という数字は確認しているところなんですが、これ以外の21のアレルギーをこの方たちが持っていないというところまでは分析ができていませんので、この数より少ないということになろうと思います。
◆石川すみえ
次に、栄養素についてお伺いしたいんですけれども、大麦入りのご飯で繊維質を取ることが大事だということだったんですけど、小鉢1つつけると、繊維質はそこで取れるということだったんですけど、単純に、じゃあ、そうすればいいんじゃないのかなと思うんですけど、そこはやっぱり難しいんですかね。
◎学務課長
小鉢1つつけるということは、それだけたくさん食べないといけないということです。本当にお子さんの成長によって限られた給食の時間の中でたくさん食べるというのは大変ですし、どうしても野菜中心になってきますので、食べづらいということもあります。また、手間とか食材の問題もありますので、最も適正に取れるのは大麦を入れることというふうに考えています。
◆石川すみえ
次に、米粉パンの使用についてお伺いしたいんですけど、豊島区や練馬区だと米粉パンの提供って行っているんですが、板橋はどうなんですか。
◎学務課長
米粉パン自体は使ってはいるんですが、完全に分けるためには、装置、パンを作る工程から全部分けないと、混入する可能性がありますから、やはりアレルギーフリーとまでは言えない状態でございます。
◆石川すみえ
次に、陳情の中にあります、揚げ油の繰り返し利用と、あと
大麦入りご飯の対応は、栄養士と学校設備によって対応可とあるんですけど、逆に、どういう場合だと対応ができないのかという説明のところを教えてください。
◎学務課長
別炊きするための小型の炊飯器というのは各学校に配置はしているところなんですが、かなりこの給食調理の現場というのは厳しいところがありまして、その食材が搬入されて、調理が終わって規定の時間までに全部配膳を終わらせないといないんですね。そういう中で、なぜできないのかというご質問の趣旨かと思いますけど、工程管理上、どうしても別炊きするための人手とか手順というのを挟んでいかなきゃいけませんから、そこでメニューによって余裕があるということではないんですけど、配慮はできるメニューもあれば、難しい状況もあります。あとは、作業場が結構、学校古いので狭いところもありますから、そういう中で動線を安全に取りながら非常に厳しい中作業をしています。そこで動線がかち合ってしまうような場合には、やはり作業上難しいということも正直ございます。
◆石川すみえ
そうすると、調理室の広さと、あと手順をかけるだけの人の配置が行われれば、個別対応の可能性は広がるという理解でよろしいですか。
◎学務課長
そうですね。学校給食室がよりよい環境になっていけば、次第に可能性は広がってくるものと考えますが、設備というのは一朝一夕に急に変えるというわけにはいきませんので、学校の改築とか大規模改修のときに、そういうことも含めて取り組んでおります。
◆石川すみえ
次に、陳情書の中で、小学校の低学年の子が20分間で、自分でこの麺をほぐしてとするのはとても心配だというお声が入っているんですけども、ほんとによく分かるなと思うんですけども、現状の対応というのはどうなっているんですかね。1年生は40人いないと思いますけど、40人いて、
アレルギー対応が必要な子が1人、2人いらっしゃって、担任の先生が1人で、目を配りながらという状況ですかね。
◎学務課長
そうですね。個別具体的なところのお話は、私もちょっとこの場に接していないので明確にお話しできなくて恐縮ですが、限られた時間の中で給食を取っていただくということは必要です。教員は、とにかくアレルギーのお子さんがいるときには、そこにまず全神経を集中して、小さいお子さんですと、例えば、お友達が、これ、あげると言って食べちゃったりということもあり得るので、そういうことをしっかり見ていくということになります。そういう中で、どこまで介助ができるのかということももちろんありますので、非常に難しい場合には、お弁当を持参していただくというようなことも推奨しています。
◆石川すみえ
もっと具体的にお伺いしたいんですけど、アレルギーがあるお子さんがクラスに2人いた場合は、でも、特にその給食時に大人がもう一人来てということはあるんですかね、ないんじゃないかなと思うんですけど。ということと、あと担任の先生が、ちょっとこの麺をほぐすのを手伝ってくれるとか、そういうことはできないんですね。
◎学務課長
そうですね。基本は、クラスの担任の先生が見ていただくということになります。ただ、アレルギー児の数とか状況によっては、ほかの教員の方がサポートしたりということは全くないわけではないです。
◆石川すみえ
その次に、主食費の返還という部分についてお伺いしたいんですけど、まず現状をお伺いしたいんです。学校給食、板橋区は、今、私費会計というところで行っていると思いますが、担任が計算して徴収という形になっているんでしょうか。
◎学務課長
これは学校によって異なりまして、教員が行っている学校もありますし、学校事務がまとめているところもございます。
◆石川すみえ
パンと麺の単価に幅があって、なかなか計算が難しいという説明があるんですけど、それがちょっとよく分からなくて、パンと麺の金額はこの金額って大体決まっているんじゃないのかなと思うんですけど、お願いします。
◎学務課長
パン1つ取っても結構金額が違っています。味のついたパンとそうでないのといったのをイメージしていただくと分かりやすいかと思うんですが、そういったものをバラエティー豊かにするために、コッペパンが出る日もあれば食パンが出る日もある。あるいは、麺も中華麺の日もあれば、うどんの日もありますので、そういったところで、やはり単価は結構日によって違うということでございます。
◆石川すみえ
そうすると、牛乳は返還できているとしては、牛乳の試算は簡単だ、出やすいということなんですか。牛乳はいつも同じ値段のものを購入しているんですか。
◎学務課長
そうです。牛乳は年間を通じて同一単価になってございます。
◆石川すみえ
最後にお伺いしたいんですけど、やっぱり4月、5月が不安だということで、例えば最初の4月の1か月間をお弁当を持参した。でも、次からは慣れてきていろいろなやり取りもできるようになったので、給食を一部食べるといった場合には、4月分の給食費というのは丸っと返還という形になりますか。
◎学務課長
基本実費ですので、その場合は4月分は頂かないことになります。
◆渡辺よしてる
よろしくお願いします。
短いので一遍に聞いちゃいます。
先ほど、炊飯に関してあった、別で炊飯器を用意して対応しているということだったんですが、いわゆる研ぎや浸水のときもしっかりと調理中に対応できている、完全除去できているかという点が1点と、もう一点は、お代わりの実態、原則、
アレルギー対応児童のお代わりというのは原則どうしてているのか。また、先ほどありました、お友達があげてしまうという点もどういう思料をしているかという点。
そして、最後もう一個、緊急対応時、エピペンの使用などはどういうふうに対応するべきかというのを現場に指導しているか。
以上、一遍に聞きましたが、よろしくお願いします。
◎学務課長
まず、お米の別炊きをするときの話でございます。
ここは、完全に分けて工程をつくります。そうしないと意味がなくなってしまいますので、当然、炊飯器の洗浄等もきちっとやってということでございます。
それから、お代わりについては、基本的にその方向けの1食分をラップをかけて提供しますので、通常お代わりはできないということですね。
それから、お友達があげてしまうというところについては、これは、教員が必ず教室にいますので、そういうことがないように確認をしたり、たしなめ方はかなり微妙だと思います。友達にあげるという優しい気持ちで、素敵なことなんですけど、そういう食べられない子もいるんだよということは、そこでしっかりと説明する必要があると思います。
それから、エピペンですね。
エピペンについては、基本、もし間違えて誤食が起きた場合には、打つというのが原則です。症状が出る、出ないということを待っていると重篤化してしまう場合があるので、基本はエピペンを打つということが原則になっています。
◆南雲由子
よろしくお願いします。
1点伺いたいんですけれども、
アレルギー対応について、平成26年に板橋区で検討会で出されている資料、
アレルギー対応の手引というのがあります。その後、平成27年3月に文科省が、
食物アレルギー対応指針というのを出されているかと思うんですが、板橋区での26年以降の
アレルギー対応見直しの状況、どういう体制でどういうふうに検討されたか、この国の文科省の方針、指針がどういうふうに反映されたか。それと、今年度から標準化というお話ありましたけども、今現在に至るまで区として、あるいは各学校でどういうふうに検討されているかということを教えてください。
◎学務課長
国のほうの最新版は27年3月ということで、区のほうと1年のずれがあるというご指摘だと思います。
基本的に板橋区の26年3月に出したものを改定する必要はなかったので、そのまま活用しているということでございます。
それから、すみません、各学校での検討状況というご質問でございました。
その前に、区として先ほどご紹介しましたように、各学校でばらばらにやってしまいますと、この手引自体もかなり実は細かいものなんですが、様式等が標準化されていないということで、やはりそこにリスクがあるということから、教育委員会の学務課を中心として、各学校の栄養士と調整をしながら標準化を進めたところでございます。
今後もアレルギーについては、基本、各学校任せにしないで、学務課を中心とした栄養士のチームでしっかりと対応を進めていきたいと考えています。
◆南雲由子
今、26年に検討したものがそのまま区としての方針になっているということですか。それと、ここを今、この陳情を機に見直したときに、何か課題というふうには、課題というところはないかどうか教えてください。
◎学務課長
今回の陳情の趣旨は、私どもとしても、アレルギーのあるお子様の親御さんからの切実なご要望だと考えています。一方、今の現状は、先ほどお話をしたとおりでございますので、こういった声もお聞きしながら、他の自治体、今回ご紹介いただいた自治体などの例も参考にしながら、少しでも多くの方が安全に給食を食べられるようにしていくということは大事な責務と思っています。
一方、どうしても油の問題とかそういうところについては、100%願意に沿うということは正直難しいところですので、陳情の思いをしっかり酌み取りながら区として対策を考えていきたいと思います。
◆南雲由子
今、陳情の願意とおっしゃったアレルギーを持っていらっしゃるお子さんの気持ち、そして、お子さんの親御さんの気持ちというのをまだ酌んで今後も検討していく余地というか検討していく意思があるかどうかということと、それを、じゃあ、自分の子どもがこういうふうなことで困っているんですというのは、どこにぶつければいいですか。
◎学務課長
基本的には、教育委員会のほうに。この学校給食の運営については、私ども学務課のほうにご要望、ご連絡等をいただければと思っています。
また一方、具体的にお子さんが通っていらっしゃる学校がある場合には、その学校とも密接に連携していただく必要があります。やはりお子さんの健康状態を学校がきちっと把握するということが一番重要なことと思いますので、制度に関しましては学務課が、実際のお子様に対する対応については学校現場がということで、車の両輪としてしっかり取り組んでいきたいと思います。
◆鈴木こうすけ
よろしくお願いします。
各委員から質問があったので、かぶらないように何点かちょっとお話というか質問させていただければと思います。
まずお聞きをしたいのは、先ほど寺田委員のほうからもありましたけれども、ちょうど平成24年ですかね、先ほど、調布市での事故を受けてというところのお話ありましたけれども、この事故を受けて、大阪の箕面市が約13万6,500人ということで、人口でいえば板橋区の4分の1ぐらいの人口なんですけど、こういった形で低
アレルゲン献立を導入したというふうな経緯があると思うんですけども、実際に費用的な部分を考えると、本区は57万、58万区民というところで、実際の小・中学校の献立を、この大阪の箕面市のように低アレルゲンの献立に代えた場合、大体費用的にはどのぐらいの差があるのか。費用的なこと、大体細かいところまでは分からないと思うんですけども、まずそこをちょっとお伺いしたいなというふうに思います。
◎学務課長
そうですね。費用については、私どものほうでは試算はしておりません。どっちかというと、経費の問題というよりは、やはり多くの食材に触れていただくことが重要だというふうに考えておりますので、今のところそこの試算はしていないところでございます。
◆鈴木こうすけ
ありがとうございます。当然、費用的にはかなりかかってくるのではないかというふうな形では思うんですけれども。
それともう一点ですけれども、我々小さい頃、私も区内の小・中学校を卒業しておりますけども、私の代は、このようなアレルギーの方が、生徒さんがいらっしゃったのかもしれないですけれども、こういった献立のメニューはなかったというふうに記憶をしておりますが、今現在、先ほど課長からのお話でもありましたけど、小学校で約2.99%、中学生で2.26%ということで、やはり今回の陳情者の方のいろいろちょっと願意の中での文章を読ませていただくと、やはり朝の行ってらっしゃいが最後のお別れになってしまうというふうな、親御さんの切実な思いもやっぱり酌んでいただきたいなと、学校側でもね、というふうに私自身思います。
そこでちょっとお聞きをしたいんですけれども、このアレルギーのお子さんが、先ほどもありましたけれども、別での献立等で対応していただいているというところの個別対応というところもあると思うんですけども、そういったお子さんが、私、小学校、中学校でやはりこの2.99%、2.26%ということでいらっしゃるので、実際にその子たちが、例えばなぜ、先ほどありましたけれども、人気のメニュー、
キムチチャーハンを食べられないんだとか、そういうふうなことで、やはり少し何かいじめに遭ってしまっていたりとか、何かその子たちがちょっと孤立をしてしまっているんじゃないかというふうな懸念も、ちょっと私のほうでは危惧するところですけれども、しっかりとそういった形で、ちょっとここでお伺いをしたいんですけども、学校の中で、例えば道徳の時間とかで、アレルギーの子がいるから、こういう子に対しては、しっかりと今現状としては、こういったアレルギーのお子さんがいるから、皆さんでケアしていこうねみたいな、そういったホームルーム的なところでの何かバックアップといいますか、そういった授業を行っているのかどうかというところをちょっとお聞きしたいなというふうに思います。
◎学務課長
食物アレルギーについては、家庭科の授業とか給食の指導の中ではお話をしているところですが、授業の一端として、例えば道徳という教科の中でどこまで取り組んでいるかというところについては、大変申し訳ないんですが、所管が別になってしまうので、私のほうで情報を持ち合わせていないところです。今後、聞き取りをして理解を深めていきたいと思います。
◆鈴木こうすけ
所管が今違うというふうなお話がありましたけれども、やはりそこは僕は横のつながりで、所管が違うとかそういうお話じゃなくて、今回みたいな陳情が上がってきている内容は、やはり区の職員、特にやっぱり教育委員会なり皆さんで考えていかなきゃいけない話だと思うんですよ。なので、僕は、しっかりとそういった、この2.99%、2.26%のお子さんが、本当に苦しい思いをしているというのがこの陳情者の願意であるというふうに強く感じますので、しっかりとそこは横の連携を取って、今後、この小学校、中学校、こういったアレルギーのお子さんをバックアップできるこの体制をつくっていただきたいなと。これは答弁要らないので、要望でございます。
以上でございます。
◆山田貴之
質問をかぶらないようにさせていただきたいと思います。
教育委員会のホームページを拝見しますと、学校給食というのは、学校給食法に基づいて行われていると一文ご説明がございました。学校給食法は、かなり古くから施行されたものですけれども、改定がなされながら運用されてきているという状況の中で、第10条には、栄養教諭は、児童又は生徒が健全な食生活を自ら営むことができる知識及び態度を養うためとか、あるいは実践的な指導を行うものとするとか、あるいは、その2項に関しては、創意工夫をもって地域の実情に応じた食文化を学ぶというような食の知識や食育についての項目が、条項が入っています。
ここと照らし合わせるときに、陳情者の切実な思いは一定理解をすることができるんですけれども、この法との整合性、7大アレルゲンを例えば抜いてしまったときに、それが、先ほどもご説明があったように、児童・生徒に与える影響は非常に大きくなってしまうのではないかというふうに考えますが、板橋区の考えをお示しください。
◎学務課長
委員ご指摘のとおり、やはり食育という観点であるとか、多様な食材に触れ合うということは、給食の今日の非常に大きい要素だと考えています。食材を通じて地域の農業を知ったり、あるいは北海道や山形等から運んでくる食材を食べることによって、その地域の方たちの生活を知るというようなことも含めて、いろんな要素で給食も使われておりますので、給食法の趣旨からいっても、単純に除去をしてしまうということではないと思います。各自治体が行っていることについて、私の立場で発言はできませんが、各自治体が、その地域の実情に合わせて取り組んでいるものと考えています。
◆山田貴之
数年前にギャラリーモールにて、板橋区の教育の周年の取組として、これまでの給食の変遷を展示してくださったことがありました。時代とともに給食に求められているものが変わって、それに合わせて板橋区の給食も変わってきたんだなということがよく分かりましたので、その都度必要な変化はこれまでもしてきたものというふうに私自身は認識をしております。
1つ、先ほどの委員からもご指摘がありましたけれども、問合せ先ということでちょっと質問させていただきたいんですけれども、多くの保護者が何か給食について分からないときには、子育て世代ですから、インターネットを通じて情報を得ようとするのかなと思うんですけども、板橋区のホームページを拝見すると、さほどアレルゲンに対しての情報提供がないように思うんですけれども、現在のアレルゲンに対しての情報提供、これが対応が必要な児童・生徒に対しての窓口ですとか、その情報提供がどうなっているのかというのが分かるようであれば、分かる範囲で教えていただきたいと思います。
◎学務課長
給食の献立については、各学校を通じて父母の方、保護者の方に直接お伝えをしているところです。一方、委員ご指摘のとおり、区のアレルギーに対する取組については、情報が、一般区民の方に広くという意味では、不足しているやもしれません。少しの他の自治体の例も検討しながら取組を紹介していきたいと思います。
◆山田貴之
ありがとうございます。私も、以前から保護者の方に、食品衛生の観点だとか食文化の観点でいろいろお問合せをいただいて調査をしたことがあるんですけども、例えば食品衛生の観点から、調理手順というのも相当いろいろ細かに決まっていることが分かってまして、板橋区としては、アレルゲンだけではなくて様々な観点から取組をされているということを認識しております。今日も各委員の質疑の中で、板橋区の取組がある程度明らかになったかと思いますが、それを一般の保護者に広く知っていただくために、ある程度ホームページからその情報につながるような対策をぜひ取っていただきたいなと思っておりまして、例えば練馬区では、学校給食における
食物アレルギー対応についてということでホームページが1ページ分出来上がっています。板橋区は4行です。ですから、こういったところも、ここで問題提起をされているというふうに思っていただいて、どのような取組ができるのかぜひ検討していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
◎学務課長
ご指摘のとおりと思いますので、今例に出していただいた自治体のも参考にしながら、やはり区民に情報発信をしっかりしながら安心していただけるようにしてまいりたいと思います。
◆いわい桐子
今いろいろ伺いましたけれども、一つひとつの対応が、どうしたら個別の対応がどこかでできるかということを本当に探求しているのかなというところに非常にちょっと思いを馳せるんですけど、例えば伺いたいのが、代替食を用意するのが難しい理由は、細かいカロリー計算をしなければならない、それから、食材の購入を別途やらなければならないとおっしゃるんだけれども、やったらいいんじゃないかなと思っているんだけど、それができない理由を教えてほしいんです。いかがでしょうか。
◎学務課長
アレルギーのお子さんというのは、先ほどの数値は7大アレルゲンですけども、かなり細かく対応していく必要があります。本当にお一人おひとりに調理のメニューを代替食を作るということは考えなきゃいけないということです。
委員ご指摘の点も、よく私どもも分かるところですが、そういう中で、何年何組のこのお子さんはエビが駄目だから、こういうものを代わりに、こちらのクラスの方は、これが駄目だから、こういうことでというのはやはり、限られた時間の中で対応していくのは現状厳しいところがございます。
お気持ちはよく分かるところですが、引き続き研究をしながら取り組んでいくべき課題だと思っています。
一番簡単なのは、全部アレルゲンのないものを計算してぽっと出せばということかと思いますが、なかなか栄養計算もかなり細かくやらざるを得ませんので、全く同じ栄養素のものを代わりに出すというのは結構厳しい状況でございます。
◆いわい桐子
今聞いても分からないんですよ。要するに、細かい計算が必要、例えば除去食じゃなくて代替食についても、私は幅があってもいいんじゃないかと思うんですよ。ネギだけ取り除けばいいというお子さんは、除去でもいいかもしれない。だけど、例えば大きな主食だったりというところで、私は代替食A、Bというのがあっていいと思うぐらい、よりどういう対応ができるのかということについては、もっと細かい対応ができ得ると思うんですよ。それを一律というふうに考えるところから、やれるべきことが除外されていっちゃうんじゃないかというところをすごく懸念してます。なので、私は子どもたちにとって、本当に一日学校で座って授業を受ける中で、給食ってすごく楽しい時間なんですよね。だから、その時間をより、その時間が苦痛になってしまう子どもをやっぱりつくっちゃいけないと思うんですよね。そのために、どうしたらできるのかということを、ぜひ研究にとどめないで、この代替食を、より多くの代替食を用意できるように検討するということをぜひ臨んでもらいたいというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
◎学務課長
おっしゃっていただいていることを否定することはございません。かなり難易度は高いと正直思っています。といいますのは、全国にこれだけ自治体がありまして、今、完全にそこまでやっている自治体がありませんので。一方、今言っていただいたように、お子さんが安全に栄養価の高いものを食べられるというのは給食の本意ではありますから、ただ、私の立場で無責任に、じゃあ、やりますということは正直申し上げにくいので、しっかり研究をさせていただいて、少しでもよい安全な給食を出していくというのが私たちの仕事であろうと思っています。
◆いわい桐子
全国でやっていないというのを理由にしないでもらいたいのは、板橋区はNO.1なんでしょう。ぜひそこは研究していただきたいと思います。
加えて、ぜひ参考までに資料が欲しいんですけど、設備上難しいという、人員的に難しいというのは、それぞれ状況が違うのかもしれないんですけど、設備上、大麦入りのご飯の提供ができないとか、設備を改善すればできるようになる学校が幾つ、どこの学校なのかということと、幾つあるのかという資料で頂きたいんですけど、いかがかということと、併せて資料なんですけど、アレルギーの割合のお子さんが小・中とあるんですけど、学校ごとでいうと何人ぐらいいらっしゃるのかということを一覧表頂きたいんですけど、いかがでしょうか。
◎学務課長
2項目めのほうは、資料お出しできます。1項目めのほうは、単純に設備がこうだからできないということではなくて、その日のメニューとか作業工程とか、そういうものを全体で見たときに、できる、できないということが決まってくるので、今この設備がないから単純にできないんですということではないということで、ここについては資料はお出しできないところです。
◆いわい桐子
じゃ、具体的にいうと、大麦入りのご飯じゃないご飯を炊飯器を用意して提供できる学校というのは、どれぐらいあるんですか。
◎学務課長
炊飯器については全校にありますので、単純に、炊けるか炊けないかという議論であれば、それは炊けるというお答えになります。
◆いわい桐子
炊くことはできるんですね。
◎学務課長
はい。ただ、全体の流れできちっとご飯を分けて、先ほどご質問いただいたように、水に浸したり炊いたりということをしなければいけませんので、そういうことがあって、一律の資料にすることは難しいということでございます。
◆いわい桐子
要するに、調理室で物を作るところまでは問題はないけれど、そこからの提供に係る過程の部分で課題があるというふうに考えればいいですか。
◎学務課長
作る工程から課題があるということです。その日によってほんとにどういう調理をするかということで、動線が毎回変わるんですね。炊飯器の置いてある場所とか人の動きとか工程の日というのもその日のメニューで変わりますから、可能な限り代わりのものを出せればと思っていますけども、それが難しい日もあるということでございます。
◆いわい桐子
板橋じゃないんだけど、ほかの学校の給食調理に携わっている方々に、調理師さんのほうに、責任者とかをやっている方にも聞いたんだけど、調理室で別メニューを作るのは何てことないんだというふうにおっしゃる方のほうが多いんですよ。だから、何が課題になっているのかということが、設備上とか移動上とかとおっしゃるんだけど、実際にはよく見えないなというのは正直なところです。なので、そこをぜひ、何が課題になっているのかというのを明確にしてもらいたいと思っているんですけど。
先ほどの質疑で、大規模改修とか改築の際には、設備を改善していくという話があったんですけど、ずっとこれからもそういう計画があるんですけど、既に大規模改修・改築したところは可能になっているのかということを知りたかったわけですよ。
加えて、その際に、どういうことをルール上というか位置づけでね、給食室にこういうスペースが必要だとか、
アレルギー対応するためにはこういう設備が必要だということが、その大規模改修・改築のときに位置づけているものがあれば教えてください。
◎学務課長
大規模改修が終わって給食室が動線がきちっと取れて、あとメニューの構成上も非常に煩雑でなければ、基本は可能になっています。
あと、何が要素なのかというご質問かと思いますけど、要は、決まった時間の中で全部調理を終わらせなければいけないというのが一番大事なことなんですね。安全に異物混入とかのない状態で物を作ってくということです。
そういう中で、設備をどうするというふうに考えますので、
アレルギー対応のためにこういう要素がというご指摘かと思いますけど、そういう視点も持ちながら、今後きちっと検討はしてまいりますし、今までもそうでしたが、ちょっとどの要素がというところについては、それだけ切り離して考えているわけではないので、正直、難しいところでございます。
◆いわい桐子
ちょっとよく、ごめんなさいね、私、もう素人だから分からないんだけど、それは分からなくちゃ駄目だと思うんですよ。要するに、保護者にとってみれば不安なわけで、その不安なお母さんたちに、何がネックになって自分の子どもに給食が提供されないのかというのは、今日ずっと説明を聞いても、やっぱり分からないわけです。だから、そこが、じゃあ、これからどうしていくのかというところも分からないので、もし資料があれば頂きたいんですけど、大規模改修・改築の際に、調理室の整備をするに当たって、
アレルギー対応としては、こういうものを必ず入れましょうというルールがあれば資料を頂きたいんですけど、いかがでしょうか。
◎学務課長
アレルギー対応として設備がということなんですけど、先ほどの炊飯器とかそういうものが必要ですということなんですね。そういう資料をお出しするようになるかと思いますが、よろしいでしょうかね。
◆いわい桐子
設備を、要するに大規模改修・改築する際に、やっぱりこれだけアレルギーの状況が、割合も増えて、これからも増えていくと思うんです。そう考えると、課題も増えていくだろうから、1回対応したことがそのまま続けられるかということは、課題はどんどん増えていくとは思うんだけれども、それでも、今やるべき設備対応を改修とか改築のときにはきちんと位置づけてやっていく必要があるというふうにいうふうに思いますので、ぜひお願いしたいと。
それから、アレルギーの課題としては、やっぱり教室での配付のときの対応が非常に大きいかと思うんですね。板橋区も、今年1月の段階で、各学校に指示した文書を見ると、残念ながら、今年度も学校給食における事故、ヒヤリハットが複数生じているというふうに書かれているんですけど、特に教室内での事故、ヒヤリハットが多いということなんだけど、具体的にこういう中身、昨年一年間で給食提供の際にどういう事故やヒヤリハットがあったのということを教えていただきたいんですけど、量が多ければ資料でお願いしたいんですが。
◎学務課長
ヒヤリハットの例というのは、本当にいろいろ細かくございます。細かいところがありますので、読み上げではなくて資料でお出ししたいと思います。
◆いわい桐子
加えて、この通知の中で、当日の対応というところで、除去食を児童・生徒に提供する前に、複数確認を徹底してくださいと書かれているんですけど、これは、どの場面での複数なのか、教室での複数なのか、そこを教えてください。
◎学務課長
まず、給食調理というのは、調理室から始まりますのでとにかく、とにかく調理室でどのクラスの子が今日は来ているとか、来ていないというところからスタートなんですよね。お休みでしたら、別立てでつくることはないわけですね。
それから人数を確認したりして、品物をそろえて調理を開始すると。当然、工程も全部分けなきゃいけませんから、そういうこともする。また、配膳車に全部載せてセットをして、札をつけてトレーの確認もしてというぜひ複数で行うということです。最終的に、教室は先生1人しかいませんから、そこで間違いが起こらないようにしなければいけないんですが、先ほどちょっとヒヤリハットの例もありましたけれども、違う子に例えば配膳をしてしまって、すぐ気づいて戻すとか、そういうことがないように、さらに名簿のチェックとかそういうことが必要になってくるという状況はございます。
◆いわい桐子
やっぱり体制としては、本当にこれだけ細かいアレルギーが出てくる中で、教室での対応が一番困難だと思うんですよね。しかも、給食の時間って最もトラブルが多いんですよ。それはもうアレルギー以外のことも含めて、子どもたち、きちんと育っているということも含めて、逃げ出しちゃう子もいるわけですから。私は現場の先生たちにも話聞きましたけど、特に小学校の先生は、自分の給食、シチューを一口口に入れるのが精いっぱいですという状況ですよ。どうやって教室でのヒヤリハットをなくしていくのか、事故をなくしていくのかというのは非常に深刻な事態だと思うんですけど、ここをどういうふうに考えていくのかということをお聞かせいただきたい。
◎学務課長
教員が非常に大変であるということは、給食も含めて今、教員の働き方改革が求められていることでも明らかな状況でございます。
一方、教員の負担を減らして、いかに安全に給食を提供するかということがやはり仕組みづくりだと思っていますので、アレルギーの先ほど標準化のご説明いただいていますけども、ヒヤリハットもきちっと分析しております。そういうことがないように、対応をよりよくしていくということが重要と考えています。
◆いわい桐子
もう一つ伺いたいのが、先ほどほかの方でもあったんですけど、症状が出た場合の対応なんですけど、エピペンを保管されているということなんですけど、保管場所がどこになっているのかということと、教員自身の最も不安は、本当に自分がそのときにエピペンを使えるだろうかというのはすごく恐怖なんですね。その辺の研修はどういうふうにやられていますか。
◎学務課長
毎年、アレルギーの講習会を必ず新年度入ったらすぐに行っていただくように各学校にお願いをしています。実際、実施結果も頂戴していて、とにかく学校始まったから速やかに研修を終わらせていただくということに取り組んでいます。
保管場所については、教員がすぐ分かって持っていけるようにということで、各学校で決めていただくようになっています。
◆いわい桐子
その保管場所が各学校でということなんだけど、そこにも私はルールが必要かと思っているんだけど、エピペンは症状が出てどれだけ早く打てるかが勝負だと思うんですよ。だから、その子のいる教室からすごい遠い職員室に取りに行かなきゃいけないというのはすごくハードルが高いんですね。だから、どういうルールがあるのかということがあれば教えていただきたいということと、それから、研修なんですけど、研修は実際に打つ研修を器具を使ってやっておかないと、その場面では打てないんですよ。だから、その辺はどういう研修をやっているのかと、その器具を使って研修した教員が毎年どれぐらいいるのかということを教えてください。
◎学務課長
エピペンは本人も持っていますし、学校にも預かっています。ご指摘のとおり、速やかに打つということが大事ですから、そこは各学校でというお話をしましたが、子どもがいたずらしてしまうような場所には置けませんので、そこをきちっと考慮した上で、すぐ打てるようにしているというところでございます。
研修については、擬似的なエピペンを使って具体的に打つという練習をしています。基本、全ての教員に必ず練習してもらうということにしております。
◆いわい桐子
最後にもう一個だけ。先ほどの質疑で、給食費の改定の検討が今年度、来年度あるということなんですけど、その検討は、どういうメンバーで行われて、また、その目的と視点ね、どういう視点で検討がされるのかということを教えてください。
◎学務課長
給食費の適正化、実費負担ですから、いかに適正な価格を設定するかというのが一番の主眼ですよね。担当は、所管の課長と、あと該当するところの代表の校長に入っていただいて、そういうところで決定をしているところでございます。
◆いわい桐子
ぜひ給食費の改定に親の意見とか、現場の教員の意見とかをしっかり入れる仕組みを設けてもらいたいというふうに思うんです。給食費の在り方、先ほどの返還の仕組みも含めて、どうやって保護者が受ける、子どもたちが受ける給食を豊かにするということと、料金の仕組みということは必ずつながっている話だと思うんですね。ぜひそこをきちんと親の意見とか、現場の教員の意見を取り入れるということをしていただきたいんですけど、いかがですか。
◎学務課長
給食費をいかに設定して、その中できちんと提供するかというふうに私ども考えていますので、保護者に大体幾らぐらいが適切でしょうかとか、どういう種類を入れたらいいでしょうかということをお聞きするということではなく、やはり私たちの取組として、きちんと整理をして、しかるべき額を設定した上で、その中でバラエティー豊かなものを提供するというものと考えています。
◆いわい桐子
要望で終わりますけど、文科省は公会計制度の導入も含めて、給食費に対してはガイドラインができていますので、どうあるべきかというのを私は根本から検討する必要があると思います。給食費についても、ぜひそう言わずに適正化の考え方に親や現場の意見をぜひ入れていただきたいと思います。
○委員長
それでは、以上で質疑並びに委員間討論を終了し、意見を求めます。
意見のある方は挙手を願います。
◆しのだつよし
よろしくお願いします。
私どもの会派としては不採択を主張したいと思います。
文部科学省と板橋区が出している手引を読ませていただきました。保護者が抱く心配事、そして学校の先生の大変さ、この両方を本気で理解しなければ、軽はずみなことは言えない、そう思いました。保護者の抱く心配事は尽きません。
ですが、平成24年のあの痛ましい事故を契機に、文部科学省や教育委員会がこうした事故を二度と起こすまいと、安全を最優先に考えて、再発防止に全力を挙げるという決意が伝わりました。今言えることは、児童・生徒の安全を最優先に考えること、そして学校給食ならではの食育という観点で物事を考える必要があるということです。
質疑を通して、現状の板橋区の取組や考え方が明らかになりました。これは一定の評価ができるものです。アレルゲンを使用することで、食べてよいものとよくないものを自分で判断、判別する力が養われる。先ほどは
自己管理能力と表現されておりました。また、今までは食べられなかったものがみんなと同じように食べられるようになったという努力や成長を感じ取ることができた。そういったこともアレルゲンを制限しなかったことによる効果であると思っています。
もしアレルゲンを除いてしまえば、給食のメニューの幅がぐっと狭まってしまいます。そうなってしまうと、アレルギーのない大多数の子どもたちに影響が出てしまいます。そういうことを考え合わせると、アレルゲンを制限しないことが望まれることになります。
アレルギーのあるなしにかかわらず、全ての子どもたちのことを考えまして、この件は不採択とすることにいたしました。
◆石川すみえ
全ての項目で継続を主張します。
食育ですとか、アレルギーへの知識、理解をクラスみんなが持つということは、給食は教育の一環ですから、とても大事なことだと思っています。子どもの気持ち、お弁当になってしまうと、みんなと同じものを食べたいというので、なかなかお弁当ですとか、別の食材を出すのがとても苦しくて、出せなかったという子どもの声も聞いています。
やっぱりあと、お代わりしたいという気持ち、子にできる限り寄り添う学校給食を、代替食も含めて実現していただきたいというのと、そして陳情の中に、こちらの方の話だと、毎日何かしらの対応が必要だというふうに書いていて、これは保護者への苦労というのはとっても重いものだと思っています。子育て世代って、コロナ禍を受けて、どんどんどんどん厳しくなっていきますから、そういう人たちにもっともっと対応を柔軟にしていくべきだと考えます。
そして、5項目めなんですが、私たち学校給食費は無償にと主張しています。牛乳は一部返還できても、主食費ができない、返せない理由がよく分かりませんし、仕組みとしては可能ですから、公平な給食費の実費徴収という意味でも、主食費の返還は実現していただきたいと思っていまして、もっともっといろんな工夫がどういうふうにできるのかという議論を続けていくという意味でも、継続を主張します。
◆鈴木こうすけ
我が会派は継続審査を主張いたします。
先ほど来、各委員のほうから意見等ございましたけれども、やはり現状を踏まえて、こういった
アレルギー対策、今後、今、先ほどお話ししましたけども、小学校で3%、中学校で2.26%ということで、しかしながら、こういったアレルギーをお持ちのお子様がやはり本区でも今後増えてくるんではないかなというふうに思います。
しっかりと全生徒がやはり公正、公平に食べられるというところも含めた形で特別、個別対応ですね、そういった給食等の対応も今後していっていただきたいなというふうな思いも含めまして、継続を主張いたします。
◆渡辺よしてる
現在、アレルギーの対応は、各校で炊飯器や油を別にする等、できない場合はお弁当をご持参いただくということで対応していると。私も調布市の誤食の
事故調査報告書や再発防止の提言書を読ませていただきました。その中で、エピペンの使用を現場でどのようにガイドラインで理解できるか、理解が不十分だったことや組織的な取組が問題であったという指摘がありました。
本区では、先ほどから各委員の皆様の質疑で分かったように、エピペンの使用ほか学校と保護者の間で意思疎通を図るなどして対策を講じているということでございました。アレルギーに対するお気持ちは重々承知をしておりますが、やはり全児童を対象とした献立の変更は難しいと判断します。
主食費に関しては、やはり1食食べないか、牛乳を飲むかとありますので、今後も調査研究が必要であると思っております。
よって、1項目めから4項目めを不採択、5項目めは継続を主張いたします。
◆南雲由子
全ての項目に関して継続を主張したいと思います。
今、代替食というお話が出て、その議論は必要なのかなというふうに今回の委員会の中で思いました。それと、いろんなものを食べさせたいという親御さんもいらっしゃると思いますので、感情論だけで話すつもりもないんですけれども、今回の陳情を読ませていただいたときに、じゃあ自分が親として同じ状況だったらというふうに想像してみると、すごく怖いなというふうに思いました。
それがじゃあ今の議論の中でご説明いただいた説明で安心して送り出せるかというと、そこにはまだ至っていないというのが私の正直な感想ですので、継続を主張して、議論を続けたいというふうに思います。
以上です。
○委員長
本陳情につきましては、項目ごとに意見が分かれておりますので、項目別に表決を行いたいと思います。
初めに、陳情第95号
小中学校給食における低
アレルゲン献立・
アレルギー対応改善についての陳情、第1項、第2項、第3項、第4項につきましては、なお審査を継続すべきとの発言と表決を行うとの意見がありますので、最初に継続審査についてお諮りいたします。
陳情第95号第1項、第2項、第3項、第4項を継続審査とすることに賛成の方は挙手願います。
賛成多数(5−3)
○委員長
賛成多数と認めます。
よって、陳情第95号第1項、第2項、第3項、第4項は継続審査とすることに決定いたしました。
次に、陳情第95号第5項につきましては、なお審査を継続すべきとの発言と表決を行うべきとの意見がありますので、最初に継続審査についてお諮りいたします。
陳情第95号第5項を継続審査とすることに賛成の方は挙手願います。
賛成多数(6−2)
○委員長
賛成多数と認めます。
よって、陳情第95号は継続審査とすることに決定いたしました。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、陳情第99号
アスベスト被害防止対策を板橋区としてできることからすみやかに取組むことを求める陳情(
防じんマスク備蓄の件)を議題といたします。
陳情の朗読を省略し、理事者より現状について説明を願います。
◎学務課長
では、陳情第99号
アスベスト被害防止対策を板橋区としてできることからすみやかに取組むことを求める陳情のうち
防じんマスク備蓄の件についてご説明させていただきます。
陳情者は記載のとおりでございます。
本委員会には、項番4の各学校で防じんマスクの備蓄を行い、災害時には生徒、教員に配付していただきたいというものが付託されております。
現況でございます。
通常の災害に備えて、一般的なマスクは防災用に備蓄されておりますが、アスベストの飛散を前提とした防じんマスクの備蓄は行われていないとこでございます。
建物に損傷が発生するような大規模災害時には、屋内は危険であることから、児童・生徒、教員につきましては、揺れが収まりましたら速やかに校庭に避難することになります。
室内で待機し、備蓄されたマスクを配付してから避難するということにつきましては、避難の初動が遅れることとなりまして、人命に危険が及ぶ可能性が高まることから、児童・生徒、教員用に防じんマスクを備蓄し、災害時に配付することは難しいと考えています。
説明は以上でございます。
○委員長
本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論のある方は挙手願います。
◆しのだつよし
よろしくお願いいたします。
1点だけお尋ねいたします。例えば現状の建物が損壊していない、こういうような通常のときにアスベストというものは空中に浮遊しているものかどうか、お願いします。
◎学務課長
災害に起因してという前提でお話をさせていただきますが、所管のほうからは、建物のアスベストというのは、一定きちんと建物に、何といいますか、言葉がちょっと専門でなくてあれなんですが、浮遊しないように処理がなされていると聞いています。一方、非常に大きい災害という場合は、別の考えということもあるようでございます。
◆石川すみえ
先ほど防じんマスクを配付してから逃げるのでは間に合わないというお話だったんですけど、防災頭巾のところに一緒に挟むなり、置いておくなりすればいいのではないかなと思ったんですけど、いかがでしょうか。
◎学務課長
そもそも先ほどご紹介したように、通常の状態でアスベストというのは飛散しないように処理がされていますので、今ご提案のようにマスクをつけるという意味であれば、防災頭巾に挟むというふうなこともあるかもしれませんが、そういった処理を、マスクをつけて、頭巾をかぶってということよりは、安全に避難するということが優先されると考えています。
◆石川すみえ
マスクをつける、そんなに何秒もかからないんじゃないのかなと思いましたけどというのと、あと学校にどのぐらいアスベストがあるのかというのは、教育委員会として把握されているんでしょうか。
◎学務課長
飛散するような危険な状態のアスベストはないと、封じ込め処理等は終了していると聞いています。
◆石川すみえ
でも、あるにはもちろんあると思うんだけど、それがひびとか入ったり、亀裂が入ったりしたときにでも、アスベストの危険性はあると思うんですけど、その点についてはいかがお考えですか。
◎学務課長
通常のひび等で飛散するようなことはないと聞いています。
◆石川すみえ
地震のひびで飛散したときに、やっぱり可能性はゼロではないわけですから、学校の学校長とそして担任の先生が学校内のどこに危険性があるのか、アスベストの危険性があるのかというのを把握している必要があると思うんですけど、そこはいかがですか。
◎学務課長
そもそも被害が想定されるような状況であれば対応するべきところだと思いますので、既にそういった対応は終わっているというふうに聞いています。
◆石川すみえ
そうすると、既に担任の先生も校長先生ももちろん建物が倒壊する、ひびが入る、そういった危険、そういった規模の地震の際には、アスベストの被害に遭わないようにこの経路で避難しましょうということが、避難計画が既に行われているということでよろしいですか。
◎学務課長
アスベストが今飛散する前提でご質問いただいていると思いますが、建物内のアスベストは処理がされていますので、また耐震補強等も行われていますから、避難時に大量のアスベストが空気中に舞うというようなことはないという前提で計画を立てています。
◆石川すみえ
次に、児童が帰宅するまでの通学路の安全性について聞きたいんですけど、公共施設だけではなくて、民間の施設にもアスベストはたくさん使われていて、それがいつどうなるか、地震のときに倒壊して飛散したりということがあると思うんです。
そうなったときに、児童・生徒を安全に自宅まで帰す、もしくは迎えに保護者の方に来てもらって、この道なら安全に帰れますよという、そういったことをすべきだと思うんですけど、そこのところはいかがでしょうか。
◎学務課長
すみません、この陳情が大きく4つに分かれていまして、こちらにつきましては学校におけるマスクの備蓄ということになります。大変申し訳ないのですが、今のご質問については、他の委員会の所管になろうと考えています。
◆石川すみえ
児童・生徒が家に帰るまでの通学路の危険性というのは、教育委員会の所管だなと思うんですけど、違うんですか。
◎学務課長
通学路の安全性というご質問だと思いますが、アスベストのマネジメントということは、他の委員会でどのような議論になっているか私は全てまだ現状で承知していないのですが、仮に非常に危険なエリアがあるということがあらかじめ分かっているのであれば、学校に情報提供を求めて、その区域を通学路として選ばないとか、帰宅させるときも注意喚起をするというようなことは必要なことになろうと思いますが、申し訳ないのですが、こちらの委員会でどこの場所が危ないんだということを調べるというようなことは所管として難しいところでございます。
○委員長
すみません、今の質問の場合、別に陳情の内容は学校内でとは書いてないんだよね。災害のときに防じんマスクをと書いてあるわけで、やっぱり今の石川委員の質疑の中では、教育委員会でも関わってくるんじゃないかなと自分自身はちょっと思うんだけども、往復に関しても、教育委員会は責任を持たなきゃいけないよね。そのときに起きる可能性を言っているんじゃないかなと思うんだけど……
◎
教育委員会事務局次長
それについては、民間がどういうマネジメントをしているかどうかという話になろうかと思いますけども、可能性はゼロではないのかもしれないですけども、私どもが答えるすべを持ってございませんので、これについては民間がどういうふうになっていて、それが本当に飛散するかどうかというのは、私どもでは答えられないというのが、そういう答えしかできないというのが精いっぱいなところでございます。
◆石川すみえ
民間施設がどうなっているか分からないというのも一定分かるんですけども、通学路ですから、そういうふうにしている場合、やっぱり児童・生徒の安全というのはしっかりと区教委がつかんでおくべきだと思います。もしないのであれば、今現在それができないとなれば、民間施設に対してきちんと教えてくださいという周知ぐらいはすべきだと思いますけど。
◎
教育委員会事務局次長
それはなかなかやっぱり難しいと思います。やっぱりできることとできないことがあると思いますし、通学路といっても本当に無数にあるわけですから、それを全て民間の施設を調べて、アスベストが飛散する可能性があるのか、もしくはどういう形で封じ込めているのか、もしくはその建物にあるかどうかというのを全て調べろというのは、これはちょっと教育委員会というよりかは、行政としてやるというのは非常に難しいと思います。それはご理解いただきたいと思います。
◆石川すみえ
そうしたら、可能性がある、危険かもしれないということを想定して、用意しなくてはいけないと思うので、防災頭巾のところに防じんマスクを入れたほうが安全だと思いますけど、そうはならないんですかね。
◎学務課長
今のご議論は、そもそも市中に災害を受けた建物があって、通学路の安全性が脅かされるのではないかというご議論だと思います。仮にそうだということであれば、何らかの対策を取っていくという必要があろうというふうに考えています。
一方、今回の陳情願意につきましては、今のご議論であれば、脅かされるのは児童・生徒のみならず、地域住民も含んで、全ての区民ということになりますので、陳情の願意は整理していく必要があろうと思いますが、子どもたちだけに対して備蓄をすればよいということではないのではないかと考えています。
◆石川すみえ
文教児童委員会ですから、陳情の願意と考えたときに、子どもたちの安全確保という意味では必要だと思うんですけど、仮に飛散する可能性があるとなった場合には、じゃあ区教委としては、子どもたちの安全を守るために備蓄を考えるということですか。
◎学務課長
アスベストの危険性というのは、必ずしもマスクで防げるのかということも非常に重要だと思っています。私どもとしては、仮に帰宅する経路が危険な状態であるとすれば、やはりそのルートを通らないようにするべきではないかというふうに考えています。
要は石綿というものが身体のいろんな場所に刺さっていくということがリスクですから、もちろん呼吸しないというのが一番いいわけですが、そのほかの部位でも何らかの影響があるというふうに考えていますので、マスクイコール安全ということではないのではないかと思っていまして、対策をすべきということ自体は理解できますので、仮にそうだとすれば、情報提供を受けて、安全な場所を通って帰っていただくということになろうと思います。
◆南雲由子
今のところが分からなかった。本会議の中でも一般質問でお話があって、答弁の中で、区としてアスベスト対策の必要性は認識しています、研究しますというふうなご答弁だったかと思うんですけど、教育委員会として、アスベスト対策の必要性というのを認識しているのか、していないのかというのが今のご説明で分からなくなったんですけど、そこを確認させていただきたいのが1点と、コストを教えていただきたくて、防じんマスクを全生徒数と教員分備蓄した場合の試算を教えていただきたいと思います。
◎学務課長
まず、アスベストの危険性の認識でございますが、これは区長が答弁したと聞いておりまして、危険性は認識しているというご紹介のとおりだと思います。まず、それは変わらない事実だと思うんです。そのために法律もできて、規制されているんだということです。
コストなのですが、正直アスベストを防ぐ防じんマスクというもののグレードは様々です。1つ四、五千円のものから、通常のマスクでも大丈夫というような情報まで、いろんな情報がありまして、私どものほうでは、ちょっとコストの積算は難しいとこですが、仮に本格的な防じんマスクであると、お一人四、五千円ということですから、かなり膨大な予算になろうと思います。
◆南雲由子
四、五千円しない防じんマスクはあると思うんですけど、一般的に簡易なものというか、防じんマスクとして売っているものは、そんなにお高いのじゃないのから幾らもあると思うんですけど、仮に最低限のレベルで用意した場合という試算はどのぐらいになるのですか。
◎学務課長
フィルターの性能とかもいろいろですので、一概には言いにくいのですが、安いもので1枚1,000円ぐらいかなというふうに思いました。そもそも災害時の石綿被害を防ぐためのマスクというのはこれですというのが、私も見つけられなかったので、申し訳ないのですが、1,000円と考えますと、今ざっと教職員で仮に4万人といたしますと4,000万円ぐらいになろうと思います。
◆寺田ひろし
よろしくお願いいたします。
大きく分けて3点ほど伺います。
まず、1点目ですけども、アスベストの粉じんですね、これは例えば今回陳情に上がっているような形で災害時とか、どの程度吸い込めば危険性と判断されるのか、そういうものをご認識がもしあればという確認でございます。
◎学務課長
一般に聞いているとこでは、工場の周辺等で相当長期間にわたって吸い込んだ場合に、悪性中皮腫のリスクが高いということは聞き及んでおりまして、作業等に従事している、お仕事されている方、建築業の方等でもやはり長期間吸い込んだ場合にはそのような例があると聞いています。
◆寺田ひろし
あと、同じような形で、日本国内だけでなくて、海外の事例とかで、例えばこういった学校とか、職場で備えつけていらっしゃる事例とかあるものなのでしょうか。
◎学務課長
災害時に向けて備蓄しているということについては、私どものほうでは承知しておりません。
◆寺田ひろし
私もいろいろ今回陳情を調べさせていただいて、やはりウイルスと違って、粉じんが即吸い込んだことで何か健康被害が出るというものではなさそうだなというふうに感じております。
1つは、「震災とアスベストについて」という、アスベストセンター所長が書かれた本が見つかりまして、この中だと、通常都市の大気の中でもリッター当たり0.1本必ずあるものなんだと。全ての100人が100人中、肺の中を見れば、アスベストは必ず入っているらしいんですね。ただ、こういった悪性で肺がんとかになるとか、そういった重症化するというのは、職業の方ですね、これがどの程度変わるかというと、大気中はリッター当たり0.1本ですけど、職業の方はリッター当たり30本ぐらい吸って、非常に健康被害があると。
そう考えた場合に、継続して吸い込むと危険性があるというのは分かっているけれども、一瞬の災害のときに、先ほどいろんな施工も管理されている現代において、マスクを配備する価値といいますか、そこで防げるものなのかどうかも含めて、継続性を考えるとどうなんだろうかなというところもありますので、その辺のご見解があれば伺いたいと思います。
◎学務課長
委員がお調べいただいたとおりかと思います。やはり継続してということが非常に重要だと思います。また、災害時にはやはり適切に避難して、通学路のご心配については、理解はできますが、やはりそこは区全体として取り組むべきものと考えております。マスクの備蓄については、正直効果には疑問があると今感じました。
◆寺田ひろし
承知しました。ありがとうございます。やはり継続性の点というのは、粉じんに関しては重要かなと思います。
といいますのは、環境省が作っている「災害時におけるアスベストの飛散防止に係る取扱いマニュアル」というのも1つ出ていまして、これをひもといてみると、やっぱり1つは解体とか、補修作業のときに非常に重要視しなければいけない。継続性の問題です。
この中には、阪神大震災とか、あと東日本大震災のときのアスベストの計測した量とか、そういうのも全部載っていまして、これを見ると、やはり一回の震災直後で出てくるというのはそう多くはない。10万人に1人発症するかどうかという、そのような状況ですので、初動対応のときには、やはり先ほど理事の方がおっしゃったように、まずは危険なところから避難すると。これが最優先であるというふうに思います。
ですので、その後の応急対応とか、復旧ですね、こういったところでは、粉じんマスクは重要になってくるかと思いますので、用途の価値をしっかり見極める必要があるなというのは感じているところでございますが、この点についてご見解だけお伺いしたいと思います。
◎学務課長
そうですね、物の使い方、準備の仕方というのは非常に重要でございまして、やはりその効果というのも問われているところですので、今の情報もいただきながら、分析については引き続き続けていきたいと思います。
◆山田貴之
今回の陳情は、4項目めだけを見ると、各学校で防じんマスクの備蓄を行いというふうに書いてありますが、大きな項目として、
アスベスト被害防止対策ということなので、アスベスト被害を防止するために防じんマスクの備蓄をというような趣旨で、それを災害時に生徒や教員へ配付していただきたいと。
もっと読み解くならば、これは学校と言っていますけども、ひょっとしたら丸で示されているように、避難所とか、支援施設で大量備蓄、配付というふうになっていますので、陳情者の思いを把握しようとすると、恐らく各学校避難所ということで、避難所に備蓄していただいて、その備蓄のものから運用してほしいというような趣旨なのかなというふうに理解するところですけども、そこまではなかなか言及できないのかなと思います。
そうしたときに1つちょっと質問させていただきたいんですけども、アスベストの粉じんの飛散、暴露というのは、まず防じんマスクというものでシャットアウトすることが確実にできるのかどうかということを1つ教えていただきたいと思います。
◎学務課長
防じんマスクの効果というのは、肺の中にアスベスト片が入るのを防ぐというところにとどまると思います。ですので、仮に空気中に飛散しているものがあれば、例えば目であるとか、皮膚であるとかというところについては、マスクでは防げないというふうに考えています。
◆山田貴之
それと、もう一つ、災害時というふうになっていますが、火災のときの煙というものは防じんマスクで防ぐことができるのかどうかというのを教えていただきたいと思います。
◎学務課長
火災の煙は、一定防ぐことは可能かと思いますが、どのような物質が出るのかというところがあります。揮発性の物質については、やはりマスクでは防ぎ切れない、通過するものもあろうと思います。また、火災時は、煙自体が熱を帯びていますので、マスクの材質によっては熱で変成したり、やけどの懸念もありますので、とにかくいち早い避難ということが重要と考えています。
◆山田貴之
私も小学生だったときがありますけれども、そのときの避難訓練は「おかし」でした。今は変わっていて、「おかしも」というふうなことで、「戻らない」と。「押さない」「駆けない」「走らない」だったら「は」なんですけど、「し」を取って、「おかし」、戻らないですね、「も」。
このときに教室で授業をしていれば、外で体育は別ですけど、教室で授業をしていれば、ハンカチで口を押えて、防災頭巾をかぶって、身を低くして、先生の誘導に従って逃げようというのが避難というものだというふうに思っています。
ですから、防じんマスクではなくて、子どもたちは日常的な避難の中では、ハンカチを口に当てて避難しようと。ハンカチを持っていなければ、袖を口に当てて避難しようというふうに教えてもらっていると思うんですけれども、その辺の避難訓練の状況、今の現状の子どもたちがどういうふうに避難するかということが分かっていれば、教えていただきたいと思います。
◎学務課長
ご指摘のとおり、速やかに避難するということで、標語を活用しながら、今も行っています。
◆山田貴之
もちろんアスベストの被害も減じなければいけないけれども、いついかなるときにどのような災害が起こるか分からない。全ての災害に的確に対応できるような体制を学校としては取っておかなければいけない。
そのときの体制として、地震でも災害でも運用ができる体制ということに考えてみたら、私も現状のとにかく煙があるときは身を低くして、ハンカチを当てるんだよというふうに教えてさしあげたほうが、このときは防じんマスクで、こっちはマスクで身を低めてとかという複数にわたるよりは、一つの運用でこれまで教えていただいたとおりにしたほうが、子どもたちは安全に避難ができるのかなと思いますけれども、その辺の見解を教えてください。
◎学務課長
委員おっしゃるとおり、低学年の子どももいますから、シンプルにかつ的確に初動が取れるように、繰り返し訓練しながら、選択肢はあまり増やさないということも重要な要素と考えます。
◆鈴木こうすけ
すみません、短く2点だけお聞きします。
今回の陳情の願意ですけど、各学校で防じんマスクの備蓄を行い、災害時には生徒、教員への配付をしていただきたいということなんですが、まず1点お伺いしたいんですけれども、分かる範囲でお答えいただければと思うんですが、全国の小・中学校でこういった防じんマスクを備蓄している自治体、小・中学校についてはあるのかどうか、もし分かれば教えていただきたいんですけど。
◎学務課長
児童・生徒用で備蓄しているという例には接していないのですが、災害時の避難所用に設置しているところがあるかないかについては、申し訳ございません、調査が至っておりません。
◆鈴木こうすけ
ありがとうございます。引き続きもし分かれば、今後そういった調査もしていただきたいということと、それともう一点が、特に災害時には生徒、教員、教員の方は防じんマスクをするというのは理解できるんですけど、先ほど来各委員からお話が出ているとおりで、防じんマスクというのは、例えば老朽化した建物をかなりの勢いで長時間職人さんが壊してというふうなところで使うようなマスクというふうに私は認識しているんですけども、ちょっとそこで1点お伺いしたいと思うのですが、防じんマスク、災害時には生徒さんというふうに書いてありますけども、特に小学校低学年のお子さんが防じんマスクをつけて、例えば避難したりとかした場合には、呼吸困難にならないのかなというところがちょっと懸念されると思うのですが、その点についてお伺いさせていただければと思います。
◎学務課長
いろいろ今回の陳情を受けて、私どものほうでも調べたところなのですが、やはり相当目の細かいフィルターを有しているものでないと厳しいということです。子ども用のアスベスト対策のマスクがあるかどうかというのも調べさせていただいたのですが、あまりはっきりと効果があるというものはなかったんです。一方、かなり目が細かいものですから、今、委員ご指摘のとおり、小さいお子さんですとかなり息が苦しいのではないかと推察されます。
◆いわい桐子
1つは、先ほどのアスベストの危険性についての認識なんですけど、私は非常に甘いんじゃないかなというふうに思っているんです。アスベストの被害は史上最大の公害とまで今言われていて、私も先日、学習会に参加するまで、ちょっと認識が甘かったなと思ったんですけど、思っていたより日常にアスベストが含有しているものが存在するんだなというふうに思うんです。
その中身が例えば日用品にも含まれているわけですよ。例えば家庭でいうと魚焼き器の網とか、トースターとか、ヘアドライヤーとか、古いものは家庭にいっぱいあるじゃないですか。そういうものを含めて、特に学校もそうだけど、古いものって意外と多いんですよ。どこに何があるのかなというのは分からないので、最大の公害の一つの理由に、いつどこで何から暴露したかが分からないというのが非常に大きな公害の理由だと思うんですね。そう考えた場合に、アスベストがどこでも影響を受ける可能性があると私は考えて、対応していく必要があるんではないかというふうに思うんです。
それから、先ほど長期間とおっしゃるんだけど、阪神大震災のいろいろネットで調べてみると、短期間ボランティアに入った方々が暴露を受けているんです、アスベストの被害を受けているんです。そういうことから考えると、やっぱりより災害時に対応が必要なんだということは、私たちはあらゆる分野で認識する必要があるんじゃないかと思うんです。
そのことについて、単純に危険性を認識している。私も前から危険性を認識してきたけど、幅が思っていたより私たちが認識すべき幅は大きいんじゃないかということを私は認識する必要があるんではないかと思っているんですけども、いかがでしょうか。
◎学務課長
アスベストの危険性については、まず危険であるという前提は間違いないというふうに認識しています。そのために莫大な経費をかけて、アスベスト対策が社会で行われている状況があります。今、委員ご指摘のとおり、昔は非常に断熱性に優れているということから、ありとあらゆるものに使われていたものなんです。それが有害であるということが分かるまでに時間を要したために、非常に多くの被害に遭われている方がおいでだと認識しています。
一方、そういうことが分かった後については、除去であったり、封じ込めであったりという様々なことが行われています。そういう中で特に公共施設においては、今まで天井材等で普通に見える状態であったものを全て除去したりということをこの間長年かけて行っているというとこでございます。
その上で今回のことについては、学校において災害時に児童・生徒、教職員に配付するために備蓄をと。災害時に配付してほしいという願意でございますので、そこは一定整理をせざるを得ないのかなというふうに考えています。
◆いわい桐子
ですから、そこを勝手に幅を縮めないで、私はむしろアスベストはどこにいても災害時に被害を受ける可能性があるというふうに教育委員会として考える必要があるんじゃないのということです。
そうすると、いろんな想像が出てくるわけですよ。災害時どういうことが起こるかな。例えば直ちに避難するからとおっしゃるんだけど、今大きな災害時は、親は会社から帰宅するなという方針になっています。ということは、親が迎えに来られないお子さんは、長期間学校に滞在せざるを得なくなるわけです。そういう期間にアスベストの被害がどうしたら起きないのか、可能性ですよ。大量の粉じんがなければとおっしゃるんだけど、いろいろ調べてみると、大量とは限らないんですよ。僅かな量でも被害が起きているわけです。
だから、そういうふうに考えた場合に、その危険性をどう認識するかだと思うんですよ。アスベストはイコール危険だというだけではなくて、どう危険性を認識するかということがないと、私は対策が遅れるんではないか。遅れてきた結果が今最大の公害ですから、遅れてきた結果をどう速いスピードで縮めて、被害の対策を行っていくかということが私は問われてくるんだと思うんです。
長期間学校に滞在しなきゃいけなくなることや、それからさっきあったけれども、別に周りのアスベストの危険性を教育委員会で調べろなんて思ってないんだけど、むしろどこでも災害時、建物がちょっとでも崩れたら、アスベストの粉じんが飛び交うということを私は想定する必要があると思うんです。
そうすると、学校としては、親御さんに手渡すまで、もしくは避難所に安全なところに移動するまでは、学校の管理下になるわけです。その間に子どもたちがアスベストの被害を受けないようにするにはどうしたらいいかということを、要するに直ちに避難する、そのときにアスベストのことを考えてられないというだけではなくて、親御さんに手渡すまでの間、どう学校がお子さんたちの安全を守るのかという視点で私は考えたのかということを知りたいんですけど、いかがですか。
◎学務課長
発言のご趣旨は理解しておりますが、陳情の願意というのがまずありまして、その上で今そこを少し離れて、子どもの安全という視点でのご指摘かと思います。少し陳情の議論と離れますけども、お子さんをきちんと安全に親元に送り届ける、もしくは学校を安全な場所にして、そこにい続けても大丈夫なようにする、それはアスベストから守るという視点でというご趣旨だと思います。
区は当然のことでして、近隣でそういうものがあるということであれば、情報提供を受けて、避難の経路を考えたり、学校での居場所を議論するというようなことは必要と思いますが、児童・生徒だけ安全であれば、親はそうでなくていいのかと、あるいは近隣の住民の方はそうでなくていいのかということではないと思いますから、発言のご趣旨はですね。
今回の備蓄に関しては、あくまでも災害時に児童・生徒に対して配付してほしいということですので、私どもとしては、学校はそういう飛散がないようにきちんとコントロールしているということになります。
○委員長
間もなく12時となりますけれども、この陳情の質疑が終了するまで委員会を継続したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆いわい桐子
申し訳ないんですけど、陳情の願意を勝手に縮めないでもらいたいんだけれども、これはあくまで学校で災害時にお子さんたちに配付してくださいということなんです。その必要性があるかということでいうと、学校の中がどうとかということは当然考える必要はあるけれども、さっきから言っているように、この必要性の中に親御さんに渡すまでという、子どもの学校管理下の期間、アスベストの被害を受けさせないという視点が必要なんじゃないかということを言っているんですけど、陳情から離れてないですよ。そこを繰り返し陳情から離れていると言わないでもらいたいんだけど、認識間違っているんじゃないですか。
◎学務課長
今の点について、周辺でアスベストの被害がある可能性がある。学校管理下で校庭に避難するにしても何にしても、アスベストにさらされる可能性があるのではないかというご指摘というふうにちょっと整理をさせていただきたいと思います。
その上で、まずアスベストがどういう状態で区内にあるのかというようなことを含めて調査をしていく必要はあると思います。つまり被害の可能性がないところ全てにおいてマスクを備蓄して、それを避難時に装着してもらうということを義務づけていく必要があるのかどうかということを検証する必要があろうと思います、今のご趣旨であれば。その上で、周辺に危険な建物があるのであれば、対応を取っていくというのは、教育委員会として当然のことということになろうと思います。
◆いわい桐子
危険性に対する認識を私はもう少しきちんと教育委員会として考える必要があると思っています。そのためには、何でその必要があるかというと、子どもたちに何を体験して教えていくかということが教育委員会の責任として大きいと思うんです。例えばどういうところにどういうふうにアスベストがある可能性があるのかということも含めて、アスベストの公害の問題を子どもたちにきちんと伝えていくということが私は必要だと思うんですね。
だから、災害時に気をつけるんだよということを、今、建物とか、いろんな災害時の避難の仕方とか、いろいろ教えている過程の中で、「アスベストの粉じんが起こるかもしれないから、マスクをしたほうがいいよ」と教えられるかどうかだと思うんですよ。だから、子どもたちに配付してほしいということを言っているんじゃないかなと私は思っているんだけど、その辺についての認識はどうですか。
◎学務課長
まず、繰り返しで恐縮ですが、学校で災害時にアスベストが飛散するような状況をつくらないというのが私たちの第一の仕事だと思うんです。飛散するかもしれないので、ここが危ないとか、危ないことが分かっているのであれば、あらかじめ対策を取るべきだというふうに思っています。その上で教育の一環として、アスベストも含む公害の問題であるとか、そういう問題は取り組んでいくということはやぶさかではないんだと思っています。
◆いわい桐子
学校の中の話に戻るんですけれども、学校の中の問題でいうと、大きく崩れなければ、粉じんはないとか、ひびが入ったぐらいでは粉じんは起きないということなんだけど、私がこの間、聞いてきたのは、ちょっとぼろぼろしてきただけでもアスベストの粉じんが舞う可能性があるというふうに聞いてきたんですけれども、そういうふうに考えると、私は少なくともどういう被害が起きるか、災害の大きさで変わってくると思うんですけど、学校のどこにアスベストが存在するのかということを学校現場で知っている必要があると思うんですけど、それはどこまで共有されているんでしょうか。
◎学務課長
今のご意見は、軽度な状態で飛散するという前提でのご質問だと思います。私どもとしては、そういう状態で飛散しないように封じ込め処理をするという立場でございますので、特に学校の教員にここの部材のどのところにとか、この塗装の下地にとかというとこまでは、通知はしていません。
◆いわい桐子
そこが認識が甘いと思っているんですよ。封じ込めているものでも、そこにあれば、崩れてきた際にちょっとの被害でも粉じんが出ると。その量が大量でなくても、僅かな量でも被害に至るというふうに聞いてきました。
そう考えると、私は今の段階で現場の教員に自分の教室のどこにアスベストがあるのか知らされてないということですよね。だから、例えばおっしゃるように大きな被害が起きるかもしれない。そのときに自分の子どもたちがいる教室にアスベストがあるかどうかさえも知らされてないということですよね。それでは私は守れないのではないかと思うんです。
少なくとも学校の教員たちが、教職員の皆さんが自分の学校のどこにアスベストが存在するのかということは、きちんと共有する必要があるんじゃないでしょうか。
◎学務課長
この議論は非常に難しい議論でございまして、私もアスベストの建材の専門家ではありませんので、学術的にどうであるということの見解を持っていませんから、委員がご心配していること自体は、ご心配は理解できます。
一方、別の委員からご指摘いただきましたように、様々安全性についての議論がございます。今現在、私どもとしては、とにかくお子さんたちにアスベストの被害が出ないようにしていくというのは当然のことですから、学校が安全な場所になるように災害時も含めて対策を取っていくということを重視しておりまして、建材のどの部分に含まれているというようなことを共有するということは考えていないところでございます。
○委員長
以上で本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論を終了し、意見を求めます。
意見のある方は挙手を願います。
◆しのだつよし
ただいまいろいろ意見を聞かせていただきました。大きな揺れがあったときに、アスベストが飛散するということは、壁が崩れてしまっているときかもしれません。どれだけ子どもたちが動揺するか、そのときに正しく子どもたちが耳にマスクをかけることができるかということだと思います。
確かに石川委員がおっしゃるように、防災頭巾にマスクを備えるなど、備えがあればあるほど安心だと思います。しかし、限られた予算の中で、どこにお金をかけるべきか、それがマスクであれば、マスクにお金をかけるべきだと思います。
しかし、もしそのお金をもっとほかにかけたほうが子どもの命が助かるようであれば、それはそこにお金をかけるべきだと思います。寺田委員がおっしゃるように、お調べしていただいたことが正しいのであれば、もしかしたらほかにお金をかけるべきであり、ここはマスクにこだわってはいけないのだと思っています。
ただし、一言、教育委員会におかれましては、どこにお金をかければ、子どもたちの命が一番助かるのかということをしっかりと調べていただきたいと思っております。
ということも含めまして、これは不採択とさせていただきます。
◆南雲由子
継続を主張したいと思います。
議論の中で、1つは災害時に生徒、教員へ配付ということもありましたけれども、避難所としての備蓄ということもお話の中で出てきて、避難所としての検討というのはまだされていないのかなというふうに思いました。
今、区としては、危険性は認識しているという前提に立った上で、じゃあどうするかというところは、まだ議論が尚早かなと思いますので、継続を主張したいと思います。
以上です。
◆鈴木こうすけ
我が会派は不採択を主張いたします。
先ほど来、各委員からお話がございました。今現状で、先ほどしのだ委員からもありましたけれども、しっかりと区内の全小学校、中学校の生徒を守るという観点では、今後、そういった防じんマスクの備蓄というものも課題になってくるとは思うんですけれども、現状ではやはりコストの面ですとか、いろんな問題が多数山積している状況でございます。
しっかりと今後議論も含めてというふうな状況はあると思うんですけれども、現時点では我が会派としては不採択を主張いたします。
◆渡辺よしてる
やはり災害時はアスベストが露出する程度の被害が出たりした場合、倒壊するおそれが高いということが推測されますので、今回は我が会派は、備蓄に関してあまり有効性、または優先順位を考えまして、我が会派は不採択を主張いたします。
◆いわい桐子
私たちは、結論からいうと採択を主張したいと思います。
今日質疑をしてみて思ったことは、私は板橋区教育委員会として、アスベスト被害のどれだけ深刻な状況が生まれるのかということの認識は非常に甘いと思っています。その対応は、より多くの分野で私は考えていかなければならない問題だと思うんですね。アスベストは今までそんなに大したことないような印象から結局被害が広がったと私は認識しています。そのことを私たちみんなが改めて向き合う必要があるんじゃないかと思うんですね。そう考えた場合に、どの分野でもこれ以上アスベスト被害を生まないという決意が私は絶対に必要だと思っています。
そういうふうに考えた場合に、今回子どもたちへの配付ということなんだけれども、私はまず教育委員会として、子どもたちを災害時に守るということが大前提だと。この間、聞いてきた被害の実態は、直ちに被害が出ないから、分かりにくいんだけれども、症状が出てからの本当に深刻なつらい期間を聞いてきて、私の聞いた方の話でも、とても話せない、最後は呼吸困難で本当に苦しい日々を送ったということを聞くと、我が子がそんな思いを将来抱えたらどうしようと思うわけですよ。そんなことを学校現場では起きないと仮定して、私は準備しないというのは甘いと思っています。
今まさにアスベストがあらゆる材料に使われている。それこそペンキまで入っていると私は聞いて、びっくりしましたよ。塗装の材料、ガラス製品にまでアスベストが含まれているということなどを考えたら、あらゆることを想定して、アスベスト被害から子どもたちを守っていくという姿勢が必要だと思っています。
マスクの効果についての意見もありましたけど、実際に専門家の意見を聞くと、防じんマスクをすることで、被害を受ける、吸入してしまう量が100分の2まで減らせるということなんですね。より対応できることを、今私たちは考えていく必要があると思っています。
そして、最後に言いたいのは、教育委員会として、子どもたちにアスベストの被害について、どういうことが起こり得るのかということを、私は教育委員会として子どもたちに教えていくという作業も一つの任務だと思っています。そのためにも、マスクを配付する過程でそういうことを伝えていかれると思うんですね。
私は、そういう視点でも教育委員会に立ってもらいたいし、頑張ってもらいたいと思っていますので、この防じんマスクを備蓄して配付するという項目について採択を主張いたします。
○委員長
以上で意見を終了いたします。
陳情第99号
アスベスト被害防止対策を板橋区としてできることからすみやかに取組むことを求める陳情(
防じんマスク備蓄の件)につきましては、なお審査を継続すべきとの発言と表決を行うべきとの意見がありますので、最初に継続審査についてお諮りいたします。
陳情第99号を継続審査とすることに賛成の方は挙手願います。
賛成少数(1−7)
○委員長
賛成少数と認めます。
よって、継続審査とすることは否決されました。
この際、継続審査を主張された方で特にご意見があればお伺いいたします。
◆南雲由子
私どもの会派としては採択を主張したいと思います。
今、不採択とされた委員の中でも、今後備えを研究していくというようなお話がありましたけれども、このことは備えの問題ですので、今日、明日、災害が起こるかもしれないというところで、なるべく早く対応したほうがいいと思いますので、採択を主張したいと思います。
○委員長
次に、お諮りいたします。
陳情第99号を採択することに賛成の方は挙手願います。
賛成少数(3−5)
○委員長
賛成少数と認めます。
よって、陳情第99号は不採択とすべきものと決定いたしました。
◆いわい桐子
少数意見留保します。
◆石川すみえ
少数意見留保します。
○委員長
はい。
委員会の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。
なお、再開時刻は午後1時15分といたします。
休憩時刻 午後零時16分
再開時刻 午後1時13分
○委員長
休憩前に引き続き、
文教児童委員会を再開いたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、報告事項に入ります。
初めに、専決処分の報告について、西台中学校の体育館屋根における
ドレン清掃作業中に生じた事故に係る訴訟上の和解について、理事者より追加の説明はあるでしょうか。
(「ございません」と言う人あり)
○委員長
本件に対して質疑のある方は挙手を願います。
◆しのだつよし
今回、このような事故があったんですけども、最終的に三者とも和解をしたことで、めでたしとは言えないわけであって、今後不幸が再び起きないためにはどうしたらいいかということをお尋ねしたいと思っております。
◎新しい学校づくり課長
再発防止に関しましては、区としても取り組んでいるところでございます。今回の痛ましい事故におきましては、現場での安全管理、そういったものがしっかりされていなかったところもあるかと思ってございます。その辺に関しては、受託者のほうで努力するところも大きいところではございますけども、区のほうとしても、しっかりその辺を法令遵守、手続を遵守するように、今でも業者を呼びまして注意等をしているところでございますけども、それを一層やっていきたいというふうに考えているところでございます。
◆しのだつよし
今回は、この事故もさることながら、下請、孫請のそういうようなところがございまして、例えば中抜きをしているのではないかというようなところもあります。それについては、区としてはどの程度把握しているんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
今回の事件、後々発覚したことでございますけども、再委託、区が原則禁止している中でも、再委託、さらに孫請までしていたというところが裁判の訴状で分かったところではございます。区のほうとしても、先ほど言いましたとおり、そういった原則禁止、ただし、必要があれば、区のほうに申請すれば、承諾する場合もございますので、そういった注意喚起を改めてやっていきたいなというふうに思ってございます。特に、条文に書いてあるから読んでくださいというわけじゃなくて、こちらのほうに窓口にちゃんと業者の受託者を呼びまして、その辺は口頭でお伝えをしていきたいというふうに考えているところでございます。
◆しのだつよし
当然ながら、何もしていないのに、中間マージンだけを取っているのではないかと、そういうふうに疑られてしまうところがあると思います。その辺は板橋区としても確認しているんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
なかなか再委託をしているのか、していないのかを区のほうで把握するのは、正直言って難しいというふうに考えてございます。区のほうとしても、条文上で、法令遵守、再委託を禁止している法令遵守をちゃんと守ってくださいと。ただ、禁止するばかりではなくて、要は、ちゃんと手続を踏んで、正当な理由があれば、そういったこともできますよということも周知をしながら、そういったことの防止、再委託する場合については、手続をちゃんと踏んでくださいということをやはり、周知にはなってしまうんですが、そういったことはやっていくべきだというふうに思ってございまして、現在やっているところでございます。
◆しのだつよし
分かりました。今後そういうことがないように、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。
◆石川すみえ
これは、この事件が起こってしまってから、その後、裁判の間に孫請事業者等の保有関係があったということで、とんでもない話になるんですけれども、こういった流れを受けて、区のほうで、指名の停止等というのは行われたんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
区が禁止していることに対しまして、それを適法でやってございませんでしたので、当然区のほうで、その辺の虚偽の報告をしたということで、指名停止処分を、裁判の一審が終わった後、去年の10月になりますけれども、指名停止処分のほうをさせていただいたところでございます。
◆石川すみえ
今後、こちらの業者さんは、区の仕事を請け負うということはないということになりますか。
◎新しい学校づくり課長
その辺に関しましては、庁舎管理・契約課のほうで契約発注になりますので、この業者さんが二度と区の仕事を取らないかどうかというのは、ちょっと私どものほうでは分からないところでございます。
◆石川すみえ
この件について、区のほうで、もっとああしておけばよかった、こうしておけばよかったという、この対策を打っておけば、これは防げたというようなことというのはあるんでしょうかね。そういった検証というのは行ったんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
今回の事項に関しましては、最大の要因というのは、やはり安全、ちゃんと法令にのっとって、安全の対策を取っていなかったところだというふうに考えてございます。それに関しまして、区のほうの対策としましては、当然先ほど何回かお話ししている注意喚起等は行っていくとともに、仕様書上にあらかじめ法令遵守しなさい、安全に作業しなさいというふうな仕様書上も明記をしているんですけども、その辺をさらに分かりやすく、詳しく仕様書上に載っけまして、それをちゃんと分かりやすいような形で示しまして、遵守を促していきたいと、安全管理のほうをやると同時に、先ほど何回か出ている再委託のほうについても、そういったことは徹底していくべきだというふうに考えて、その辺の対策はしているところでございます。
◆石川すみえ
抜き打ち検査みたいなことってやられているんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
この事故を受けまして、区のほうとしても、作業スケジュールというのは出していただいております。そのスケジュールをうちのほうでいただきまして、そこで、アポイントを取らずに、いきなり現場のほうに行きまして、その辺の安全対策を行って作業をやっているのか、そういったところを抜き打ち検査で見させていただいているところでございます。
◆南雲由子
今の抜き打ち検査というお話のところで、1点確認させていただきたいんですけども、その下請から孫請というふうになっていた実態が、こちらから見えている、その下請の業者さんだけを見ていて、例えば業者さんを呼んで指導するというようなお話があったんですけど、そこだけだと分からないと思うんですね。現場に行かれたときに、そういう実態があるかどうかということも併せて現場で確認をしているということでよろしいでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
なかなか現場に行っただけでは、外見上は分かりづらいというふうに思ってございますけども、これ、確実にはっきり、要は孫請とか下請をやっているか分からないんですけど、例えば私のほうで話ししているのは、現場の作業員さんの作業服の会社の名前であったりとか、乗ってきたであろう車の横に書いてある文字、会社名とかが書いてあれば、そういったものを見て、うちが受託している会社さんと違う会社さんであれば、ほかの作業で来ている方かもしれませんけども、疑ってかかるようなことは、職員にもお話をしているところでございます。
◆南雲由子
今までももちろん二重に請け負うということがないようにという中でやってきて、この事故が起きている、こういう実態が出てきているということは、それで把握できていないということだと思いますので、その現場での確認ということを併せてやっていただきたいと思います。
以上です。
◆鈴木こうすけ
よろしくお願いします。
まず、本当に痛ましい事故で、ご冥福をお祈りしたいというふうに思います。
今後、板橋区の公共施設の整備計画ということで、当然、新築ですとか、かなり多くの建物が建つというふうな形で、大きなところは、ジョイントベンチャーで、例えば中型建設会社と板橋区の建設会社がジョイントして作業されるというふうなところでございますけれども、これに関して、定期メンテナンス、このドレンの清掃作業中にということなので、もっともっとこれを頻繁に、やっぱりこういう事故が絶対起きてはいけないとは思うんですけれども、しっかりと区側でもやっぱり徹底周知を図ったほうがいいのかなと私自身思います。どうしても建設業界ですと、やっぱりその請けた会社さんが下請に出すというのは、これはどこの、民間でも、基本的にはある話に私は思いますので、そういったところをしっかりと区側が、先ほど抜き打ち検査等の話もありましたけれども、そういったところで、この危険防止に努めていただきたいなというふうに思います。
1点だけ、ちょっとお話をさせていただきたいのは、やはり今回の事故、かなり高所からの転落ということで、特に落下した際には、少しお伺いしているのは、命綱をつけていなかったりとか、ヘルメットをしていない。こういったもの、建築現場に、特に大手のゼネコン等で、公共で民間工事なんかでも、そういった場合には、その職人さんの体調管理とか、例えば、今であればコロナ禍ですので、37度5分の熱があれば作業はさせないとか、そういった法令遵守をもう少し厳しく今後していかないと、こういうふうな痛ましい事故がまた起こってしまうというふうに思いますので、そこだけ今後、注意喚起も含めた形で、区の答弁を求めたいと、このように思います。
◎新しい学校づくり課長
鈴木委員さんがお話しした話、建築工事の現場の話も含めての話だと思ってございます。確かに、まず建築現場のほうでは、元請さんがあって、下請さんとかというのをちゃんと把握させていただいているところでございます。ただ、今回起こった事故に関しては、清掃委託の現場でございまして、本来1社でもできるような仕事であろうということで、うちのほうもジョイントベンチャー方式ではなく、単独で発注をしているところでございます。
ただ、委員さんおっしゃったとおり、今回のほうにつきましては、安全管理がしっかりしていなかったというところがありました。業者さんのほうでも、その辺の安全管理、現場では2人で現場に入っていたということでしたので、お互いにチェックするなどの、そういった指導のほうはちゃんとしていかなくちゃいけないと思ってございますし、その辺、再三の繰り返しになって申し訳ございませんけども、まずは周知徹底をしていった上で、抜き打ち検査とかでそういった指導をして、違反、要はちゃんとしていない場合については、ちゃんと明確に業者のほうを指導していくという、そういった姿勢を見せながらやっていくべきだと思ってございますので、そういった強い姿勢で、今後も再発防止に臨みたいというふうに考えてございます。
◆鈴木こうすけ
最後1点、すみません。
これ、大手ゼネコンさん等は、しっかりと定期メンテナンスとかでも体調管理シートみたいなものを作るんです。ですから、そこまでやっぱり徹底してね。しっかりと、もう区側の公共施設も、例えば定期メンテナンスでもそうですし、今課長から答弁いただいた公共施設の、大型の物件でもそうですけれども、しっかりとこの板橋区の業者さん、一人ひとり職人さんを大事にするという思いで、これは厳しく、こういった体調管理シートも今後作っていったほうがいいんじゃないかなと、ちょっと所管が違うかもしれないんですけど、見解を最後にお願いしたいなというふうに思います。
◎新しい学校づくり課長
2点お答えさせていただきたいと思います。
まず、メンテナンスのほうにつきましては、今回の場合、屋根の上、高所作業になりましたので、今、学校とかを新しく建てる場合につきましては、そういったメンテナンスの方法も、もっと簡易に安全にできるような建て方というものは考えていかなくちゃいけないというふうに思ってございます。
また、健康管理のほうにつきましては、今回、新型コロナウイルスの感染もございまして、今現在受託している会社さんとかには、そういった、要は発熱であるとか、朝の健康チェックをして、後でコロナの感染が分かったときに、ちゃんと言えるようにしなさいねということはやらせていただいていますので、今回、コロナのほうが収まりつつあるといっても、第2波が来るというようなこともありますので、今のご意見をいただきまして、ほかの工事現場以外の受託の現場でも、そういったものは徹底するように、業者のほうにそういった指導をしていきたいというふうに考えてございます。
◆山田貴之
質問させていただきます。このドレン作業中に落下したということですけれども、要因というのは何か分かっていることがあるんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
事故の詳しい原因というような、どういった状況で落下したというのは、当時の調書とかを見ても、落下の現場を見た者がいないということで、あくまでも臆測になってしまうんですけども、2人組で施工しておりまして、片方の方は違う場所で作業して、片方の方が、転落した方がですね、屋根の上に上って、何らかの履行後の写真を撮るなどの作業をしていたときに、誤って転落してしまったのではないかと、要は、これはあくまでも臆測になってしまいますけども、そういう軽作業だったので、命綱とか、ヘルメットをかぶらずにやってしまったというところはあるのかなというふうに考えているところでございます。
◆山田貴之
ほかに、例えば、この件以外に、
ドレン清掃作業中、あるいは清掃作業中の高所からの学校現場に関してのけがというのは、幾つか報告されていることがあるんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
全部を把握しているわけではございません。ただ、この高所作業で、清掃に関しまして、今までも、この事故が起きる前も、そういった事故の報告はございませんでしたし、この事故が起こって以降も、そういう話は特に聞いているわけではございません。
◆山田貴之
東側の写真ということで、資料には写真をつけていただいたものを私は頂いているんですけれども、体育館の屋上が非常に狭くなっていて、なかなか作業をするにもバランスが悪いようなところかと思います。
ちょっと契約の内容について教えていただきたいんですけども、この作業日というのは、1日その日ということで決めているのか、ある程度期間を決めて、その中で作業をしてもらうように決めているのかを教えていただければと思います。
◎新しい学校づくり課長
今回の清掃の委託に関しましては、区内の学校を全部対象にしてございますので、日程につきましては、基本的に1日だと思っていますけども、その作業をする日については、学校の都合とかございますので、学校のほうと調整をしていただいております。ただ、学校のほうでも、その日が雨とかになりますと、予備日とかを設けていただいているとは思うんですけども、基本的に、区の契約としては、一定の期間の間に区内の学校のドレン清掃をちゃんと行ってくださいという形にしておりますので、幅を持たせておりますけれども、その学校の単体で見ますと、基本的には1日とか、そういう単位でやっているんだというふうに思います。
◆山田貴之
高所で、体育館の屋上ということで、風を遮るものがなかったりということもあろうかと思います。ですから、区が整えられる環境として、安全対策をしっかり受託した事業者に徹底するということもそうですけども、その日1日に必ずやらなければいけないということではなくて、やはり天候、雨の日、嵐の日、嵐の日はもちろんやらないでしょうけど、風の強い日もあろうかと思います。これは、今回は、作業員の方がお亡くなりになりましたが、下に例えば児童がいれば、児童の危険にもなるわけです。これは、2月9日ということで、平日の木曜日ですから、恐らく児童もいたときに清掃されていたのかなと推測をしますが、そういうちょっと日にちの調整をするとか、要因はいろいろあるかと思います。もちろん人為的なミスとかということもあるでしょうし、あるいは体調が不良だということもあるかもしれません。ただ、その日に確実にやらなきゃいけないというところは、少しその天候とか、そういう状況も見て、緩和していただけるような配慮を、教育委員会も学校現場も少し持っていただいたほうが、より安全に保てるのかなと思いましたので、その辺りの検討の余地があるかどうかだけ教えてください。
◎新しい学校づくり課長
まず、メンテナンスのほうには、先ほどもちょっとお話しさせていただきましたけども、高所作業ということで、専門の業者さんに委託をしているわけなんですけれども、とはいっても、やはり安全に作業できるように、例えば構造的に、今回の屋根、かなり急になっておりますので、その側溝の部分を広げるであるとか、そういったこと、建築上で工夫できる、メンテしやすいような形に工夫できるようなところは今後も取り組んでいきたいなというふうに思っているのが1つと、施工日に関しましては、区のほうとしては、十分な幅は取っているというふうに思ってございますけども、当然、雨の日で作業とかできない場合については、区のほうに相談すれば、学校のほうと調整をすることもございまして、直接、学校と施工日を変えたりとかということもできます。
あとは、その期間の設定の仕方については、例えば、今年は悪天候が続いて厳しいようであれば、契約変更のほうに応じる考えもございますので、その辺は随時、契約の期間が適正なのかどうかは今後も見ながら、適正な契約期間の設定に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
◆山田貴之
最後にしますけれども、そういうふうに柔軟に板橋区が対応を取っていただくためにも、やっぱり再委託、再々委託、間に事業者を挟んでしまいますと、そういう徹底がまたおぼつかなくなるということもございますので、先ほどその防止に対して対策を示していただきましたけれども、その対策をやっぱり徹底していただいて、再委託、再々委託がないように、万全の体制を取っていただきたいというふうに思います。
◆いわい桐子
1つは、非常にこの件、根が深いなと思っているのは、再委託の禁止をうたっているんだけれど、事故が起きた際にも、その再委託、再々委託の実態が分からなかったということでいいのか。それはなぜなのかということを教えてください。
◎新しい学校づくり課長
すみません、当時の、私もいたわけじゃないので、詳しい経緯は分からないんですけど、記録で見るしかないんですけども、やはり事故が起きた当初の報告書ですと、自社の作業員という形で報告があったというふうに聞いてございます。その後、裁判の手続等、始まったときに、その辺の事実確認をしていったときに、やはり自分の会社ではないというところの申出があったということで、今回の下請であったり、孫請であったということが発覚したというふうに記録のほうでは確認しているところでございます。
すみません、それで、何で下請とか孫請に出したのかという要因につきましては、これはちょっと、うちのほうとしては、1社でも十分施工できるような期間を取っているつもりでございますので、なぜそれを下請に出したのかというところは、記録でも私のほうでも確認できていないので、その辺はちょっと不明なところでございます。
◆いわい桐子
そのもともとの契約で、再委託の禁止をうたっている理由は、そうすると、今おっしゃった一つの業者で十分間に合う契約だったというふうな認識でしょうか。
◎新しい学校づくり課長
再委託を禁止しているのは、契約の種類によってというわけではなくて、区の委託業務に関しては、基本的に再委託は禁止しております。再委託をする場合については区の承諾を得なさいというふうになってございますので、契約の種類によってそれを使い分けているわけではございません。
◆いわい桐子
そうすると、結局のところ、これまで、再々委託、再々々委託も含めて、実態があってもつかめないという中で、禁止を契約でうたっているから大丈夫ですと、ここは言ってきたんです。今の段階でいうとね。幾ら禁止をうたっていても、区の知らないところで、ほかの事業者が、契約していない事業者がその仕事をしているという状況を防ぐことができないということでよろしいですか。
◎新しい学校づくり課長
区のほうとしても、先ほど言いましたとおり、注意喚起をするとともに、そういった状況が把握できればと思ってございますけども、現実的には、今回の事故のように起こってしまいましたので、全てが把握できるというふうには、当然区のほうとしても考えているところではございませんけども、区のほうとして、そういったことがないように、今後も注意喚起等、先ほどもちょっと現場の話をさせていただきましたけど、そういったことを続けていくというところで、区のほうとしても、全くその辺が放置しているわけではなくて、努力のほうはしていきたいというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
先ほどありました抜き打ち検査の頻度、それから、抜き打ち検査の項目はどのようになっていますか。
◎新しい学校づくり課長
すみません、頻度のほうはちょっと正確に今把握しておりませんので、1件や2件とか、そういう単位ではないと思うんですけれども、じゃ、大多数の学校を回っているのかというと、区のほうも、通常の職員のほうも仕事がありますので、ちょっと件数のほうについては、お調べして、後ほど報告させていただければというふうに思っているところでございます。
◆いわい桐子
併せて資料で頂きたいんですけど、その検査項目ですね。抜き打ち検査でどういうことを確認するのかということを、資料でも欲しいんですけど、今、答えていただけるなら、お願いしたい。
◎新しい学校づくり課長
すみません、項目につきましては、先ほど言いましたとおり、今回の事故を受けていたところもありますので、安全管理上しっかり、要は安全対策を取って行っているのか。あと、先ほど言いましたとおり、ちゃんと受託業者の、要は下請の疑いがないのかと、そういったところを中心に見させていただいていることでございます。作業の状況を1から全部チェックしているというわけではなくて、うちのほうとして、そういうポイント、絞りながらチェックをしているところで、一番の重きは、先ほど言いましたとおり、安全な状況でちゃんと作業をやっているかというところを中心に見させていただいているところでございます。
◆いわい桐子
例えば、資料ではぜひ、誰が検査したのかということも教えていただきたいと思います。
加えて確認したいのが、結局のところ、抜き打ち検査をやっていても、この委託の問題がどこまで把握できない、把握できないという状況を解消するための努力というのが必要になると思うんですね。そのことについて、何らかの対応が必要だと思うんですけど、例えば今でいうと、働いている事業者が来ていても分からないということなんだけど、必ず現場で、どこの会社の誰なのかということを確認するとか、事前の契約の段階で、従事する職員のリストをきちんと会社に出してもらうとか、確認する作業をできる仕組みというのは可能なんじゃないかと思っているんですけど、いかがでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
まず、抜き打ち検査というほどのものでもないんですけれども、それはうちの通常の職員に行かせていただいているところでございますので、ちょっと資料でお答えするようなレベルではないのかなというふうに思ってございます。
あと、その再委託の禁止をどういうふうに把握していくかということは、やはりこれはうちの課だけの話ではないと思いますので、そのチェックに関しましては、所管である庁舎管理・契約課のほうとも相談して、対策を取るんであれば、抜本的にしていかなければならないと思ってございます。今、うちの課のほうで、今回の件について取れる対策として、今までお話ししたとおりの対策をして、そういったことがないように把握に努めているところでございます。
◆いわい桐子
ぜひ全体の契約の部署と調整して、どこの委託であっても把握できるという状況をつくってもらいたいんだけれど、それに加えて、各部署でできる努力というのはあると思うんですね。例えば、IT推進課は、IT推進課で委託して頼んで入ってくる人を必ず事前に名簿を出してもらって、顔写真で確認をして、そこの会社の職員だということを確認してから中に入ってもらうという委託の業者の確認ができているんです。だから、部署ごとに対応をやろうと思ったら、私はできることかなというふうに思うんですね。その辺を、今回1人の命がなくなったということを考えたら、従来の再委託があった、駄目でしたという対応ではなくて、同じことを二度と繰り返さないために、何ができるかということを真剣に考える必要があると思うんです。それがこの再委託、再々委託の中で起きたということが一つの問題点だと思うんですね。まず、その再委託、再々委託が起きているということを区がつかめないという実態を改善するための努力を教育委員会としてもやっていただきたいんですけども、いかがですか。
◎新しい学校づくり課長
今、IT推進課の例を教えていただきましたので、参考にぜひさせていただきたいと思いますけれども、ただ、教育現場の一つの課題というのは、結局、作業を、IT推進課さんの今お話が出ましたので、直接現場がIT推進課なのかなと思いますけども、この場合につきましては、各73校全部が現場でございますので、じゃ、それを学校の先生方に顔写真をチェックしてくださいと、そういったことをお願いできるかどうか、そういったことも、学校側の負担のほうもちょっと考えていかなければならないと思いますので、課でできる取組、教育委員会としてできる取組には、これからも取り組んでいきたいと思いますけど、抜本的な改革につきましては、先ほど言いましたとおり、所管課のほうと相談をさせていただきながら、そういったことがないように、こういった事故が二度と起きないように努力はしていきたいというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
それから、事業者、今回の委託した事業者、それから再委託されていた業者、再々委託の業者、どこの業者も、先ほどの話だと、指名停止の対象になっているという認識でよろしいですか。
◎新しい学校づくり課長
あくまでも指名停止をさせていただいたのは、うちと契約を結んでいる受託会社さんになります。なので、孫請、下請のほうにまでそういった処分が下っているわけではないというふうに認識しております。
◆いわい桐子
そうすると、再々委託の業者、再々々委託の業者、孫請の業者も含めて、再委託が禁止されていたということは知られているんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
申し訳ございません、下請の会社さん、孫請の会社さんがそういったことを認識していたかどうかは、ちょっと確認はできないところでございます。
◆いわい桐子
なぜできないんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
当時のそういったことを確認したかどうかの記録が残っていないので、ちょっとそういった、下請業者さんにそういう認識があったのかというところが確認できないという意味でございます。
◆いわい桐子
その再委託が禁止されているということを知っていたら、請けなかったかもしれないということは私はあると思うんです。だから、この問題をどう解消していくかのことについて、そういうことを現在対応している方が、過去のことだからといって知らないというのは私はまずいと思うんですね。やっぱり再委託、孫請の業者も含めて、今回の構造では駄目ですよと。区としてお願いできないんですということをきちんと伝えて、今回の対応がどうだったのかということを両者で確認する必要が私はあると思うんですけど、いかがですか。
◎新しい学校づくり課長
いわい副委員長おっしゃるとおり、これは、今、受託会社さんだけ知っていればいいという話ではないと思いますので、幅広く、区内で働く業者さんには、そういった下請に入ること自体が承諾を得ないと駄目なんだということは周知していくべきだというふうに考えてございますけども、ちょっとそういったことが当時把握できなかったことに関しては、ちょっと経緯が分からないところもございますので、それはちょっと申し訳ないなというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
ぜひ、今回のことをきちんと教訓として、どうやって改善するのかとやる場合に、過去のことなので、確認できていないことは、再確認するということも含めて、やっていただいて、二度と同じことを起こさないということをきちんと細かく確認してもらいたいし、指名停止になっているのは契約した業者ということは、再委託、孫請の業者は、普通に区の仕事を受けているかもしれないということですよね。そこが分かんないというのも私は本当に困るんだけど。だから、その辺も含めて、業者の安全確認、きちんとしなかったという問題を区として、そういう業者に仕事をお願いできませんよという覚悟が必要だと思うんですよ。そこがきちんと果たされているのかという確認すら今できないというのは本当に困ると思います。なので、今後の対応について、きちんと確認して、ご報告いただきたいと思います。
あと、もう一個、確認したかったのは、もう一つは安全確認です。安全確認がきちんとされていないということと、その再委託が把握できなかった部分でいうと、少なくとも、現場に来た業者に対して、先ほど健康確認ということもあったんだけど、それ以上に、これは必ずやってくださいねと、安全対応、命綱、ヘルメット、持っていますかという確認がされていたら違ったんじゃないかなと私は思うんだけど、少なくともその作業に入る前に、そういう確認を現場でするということができていたら、命が守れたんじゃないかなというふうに思うんですけど、いかがですか。
◎新しい学校づくり課長
そういった確認ができていれば防げた事故なのかもしれませんけど、その辺は、まず、受託者のほう、業者のほうで、お互いに現場に入った人間で安全確認をしていただくことが、まず第一だというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
だから、それがされていなかったから死んじゃったわけでしょう。私、深刻だと思いますよ。区として、このことを受けて、本来業者が徹底すべきこと、契約でうたっているけど、同じことが起きないようにするには、そういう安全対策が必要な作業については、必ずこの準備されていますねと、作業に入る前に現場で確認するということは、そんなに難しい話じゃないと思うんですけど、そういう対応も含めて、私は今後やっていく必要があると思いますけど、いかがですか。
◎新しい学校づくり課長
確認すべきことだと思ってございますけども、先ほど言いましたとおり、学校現場は非常に多くありますので、その現場で誰がそういったことを注意喚起するのか、その辺から検討しなければならないというふうに考えてございますので、その辺については、今後検討させていただければというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
繰り返しになりますけど、やっぱりその1人の方が亡くなっているということに重きを置いて、本当に一つひとつのやった対応を区としても再点検して、業者の対応がどうだったのかということも、区としてきちんと再点検するということを行っていただいて、二度とないように対応していただきたいし、ほかの部署でも再委託、再々委託がないのかということを、きちんと教育委員会が所管する作業の中で、改めて点検をしていただきたいということを要望して、質問を終わります。
○委員長
それでは、本件につきましては、この程度でご了承願います。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、専決処分の報告について、
常盤台小学童クラブにおいて発生した受傷事故に係る示談処理について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
(「ございません」と言う人あり)
○委員長
ないようですので、本件について質疑のある方は挙手を願います。
◆石川すみえ
この示談金額の内訳というのを教えてください。
◎
子ども政策課長
項番5の示談金額7万5,790円の内訳でございます。1つ目が治療費、病院にかかった治療費でございます。こちらが20回分かかっておりまして、5万4,100円でございます。それから、交通費、医療機関等への交通費ということで、計18回分計上されておりまして、こちらの総額が2万1,690円、合計で示談金額であります7万5,790円となります。
◆石川すみえ
最後の治療日というのはいつになるかって分かりますかね。
◎
子ども政策課長
最後の治療費の計上の日は、平成26年の4月でございます。
◆石川すみえ
これ、概要を見させていただくと、2004年に起きたことで、結構以前のことかなと思うんですが、この長期間にわたった経緯のところを見させてもらうと、区と被害者の保護者の方の示談書の取り交わしのときに、成人して、就職するまで不安だから見守ってほしいという示談書が取り交わされていたということが書いてあります。このやり取りが私は保護者の方にはすごく安心できる内容になっただろうなと思っていまして、なぜこういうこの長期間見守れるという、区がこの間ももし万が一何かがあったときには責任を、対応しますという対応が、なぜ区がこれは取れたのかというところを、あれば教えてください。
◎
子ども政策課長
この事故発生の当初、選択肢としては2つほどあったようでございます。1つは、学童クラブに入っている保険が1つ。それから、区としての責任ということで、自治体賠償の保険があったわけですけれども、そのうち学童のほうで入っていた保険については、やはり、通常の傷害保険もそうですけど、180日というような限度があったようでして、その中で、今回の親御さんの不安であるところの後遺障がいというところはなかなか見れないということで、区と、それからこの自治体賠償の保険の保険会社と協議した中で、後遺障がいのところも見ていきますというような形で調整、整いましたので、長期間にわたって見られたという状況でございます。
◆石川すみえ
ほかにも、子ども同士のことで、日常のことですから、こういったけが、事故というのはたくさんあるかとは思うんですね。こういったことが起こった場合は、同じように学童の保険にするのか、それとも自治体賠償のほうを使うのかといった協議というのはされるんでしょうか。
◎
子ども政策課長
ご案内のとおり、今、学童クラブはございませんで、教育委員会のほうで、今、あいキッズというような形で変わっているところですけども、今のそのあいキッズの保険の形態、ちょっと詳しくは分からないですが、基本的には、やはり区の施設ですので、1つとしては、自治体賠償の責任の保険、それから、あいキッズとしても保険に入っていると思いますので、そういったところの協議をしながら決めていくものだというふうに理解しているところでございます。
◆石川すみえ
今、保護者の皆さんの話を聞くと、すごく学校に自分の意見を言うのを遠慮しているという方もたくさんいらっしゃるので、ぜひこういうふうに長く見れることもできるんだということもお知らせしていただいて、どんどん意見を上げていただいて、お互い納得できるといった着地点を見つけていっていただければと思います。
○委員長
本件につきましては、この程度でご了承願います。
────────────────────────────────────────
○委員長
それでは、次に、弥生保育園及び弥生児童館の再整備計画の現状について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
それでは、こちら、報告事項3番でございますが、現状についてご報告をさせていただきます。
こちらにつきましては、4月16日に速報で検討の結果をご報告させていただいておりますので、本日は、特に検討に当たって課題としたところですとか、結果的に計画がどういうふうになりましたという詳細について、概略をご説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
資料につきましては、3番でございます。
3番の資料の、まず検討課題、こちらの1ページの3番でございますけれども、今回、再整備計画の検討に当たりまして、こちらの(1)、(2)、(3)につきまして、課題として取り上げさせていただきまして、検討いたしました。
まず、(1)ですが、地域的な課題でございます。
こちらについては、まず北側に弥生小学校がございますけれども、こちらの児童数が増加するという見込みがございまして、令和4年4月以降には、実際に教室数が不足するんだというようなことがございましたので、まず1つ、これが課題として上げられております。
併せまして、次の右の白抜きなんですが、今回、この旧弥生荘、こちら周辺、非常に道路が狭うございまして、今回この整備に当たりまして、インフラの整備ということも課題として取り上げさせていただいております。
その右でございますけれども、山中児童遊園、近くにございます山中児童遊園内の集会所なんですが、これとは別な検討の中で、集会所を廃止をいたしまして、こちらに移転するということで、検討の課題の一つとして上げさせていただいているということでございます。
続きまして、(2)でございますけれども、弥生保育園の民営化に伴う課題ということで、こちらは、昨年度ですね、最初の計画を公表したときに、父兄の皆様ですとか、いろいろとご意見をいただいた中で、今回の再整備の検討の中で課題とさせていただいたもので、2つございまして、まず1つは、民営化園の敷地がちょっと狭いのではないかというご指摘をいただきました。もう一つが、園庭が、今500平米程度、現状の保育園であるんですが、これが、前回の計画の中で、少し狭いのではないかというご指摘をいただきましたので、そちらにつきましては、今回の検討の中で課題とさせていただいてございます。
(3)なんですが、各種工事の課題ということで、こちらも前回の公表の後に、いろいろご指摘をいただいた中で、今回、2施設の解体と建設という工事がございますので、まず上の旧弥生荘、今閉鎖している施設なんですが、こちらの解体をいたしまして、その後に、最終的には弥生保育園と児童館の今の建物を解体すると。建設につきましては、弥生児童館については、新しく集約をするということで建設がございまして、もう一つは、右にございますけれども、保育園の民営化の建設という工事、この4つの工事が、ほぼ毎年4年ないし5年続くというようなことについて、近隣の皆さんもそうですし、通っていらっしゃるお子さんに影響が大きいんではないかというようなご指摘がございましたので、そういったことも今回の検討の課題ということで、こちら、(1)、(2)、(3)につきまして、改めまして検討させていただいたというところでございます。
その結果といたしまして、こちらめくっていただきますと、3ページに、敷地活用計画という形で載せさせていただいておりますが、今回この再整備計画の検討の結果、こういう形で進めさせていただくというものでございます。
A、B、C、Dとございまして、こちらが2ページの(2)の敷地活用計画にそれぞれ対応するものでございます。Aから順番に説明させていただきます。
まず、今回の一連の再整備計画の中で、Aにつきましては、弥生の複合施設ということで、先ほど申し上げましたあいキッズですとか、山中児童遊園の集会所ですとか、あと、現在弥生小学校の中に防災倉庫がございまして、今、弥生小学校の生徒さんが増えているということで、教室を潰して使っているものについては、外に出して、教室は教育環境の充実ということで、教室に戻すという中で、こちらにそのあいキッズと防災倉庫、集会所を児童館に併せて複合化をするという形の施設をAの場所に建設をしていくという計画でございます。
この場所を選定いたしましたのは、すぐ北側が弥生小学校でございますので、隣接しているということで、場所としてはここが適切なのではないかということで、Aを選定しているところでございます。
続きまして、Bなんですけれども、こちらが弥生保育園の民営化の敷地として今回考えている敷地でございます。こちらについては、ちょうど斜線の部分、斜めのハッチがかかっているところなんですけども、当初ご説明させていただいた敷地は、これが入っておりませんでした。その理由としましては、現在の保育園、児童館の建物の屋外階段がちょうどちょっとぽこっと出っ張っているところなんですが、ここまで階段がございまして、現状の建物があるということで、この場所は使えないだろうということで、そこは抜けた形でご計画をお示しさせていただいたんですが、園庭の面積を十分確保するということで、今回はこちらも含めて、最終形という形になるんですけども、ちょうどこの三重の線ですね、T字型、潰れたようなT字型になると思いますが、この敷地を民営化の敷地として使っていきたいということでございます。
どうしても現状の建物がございますので、最初からこれが使えるということではなくて、まず、民間さんに建てていただいた民営化された園舎のほうに、お子さん、移っていただいた後に、現況の保育園、児童館を解体して、整地して、そちらを最終的には園庭として使っていただくという形で、二段構えという形になりますけれども、最終形としては、ここも含めて園庭という形にしたいと思っております。そうしますと、現在おおむね500平米程度ある園庭が、この計画でもほぼほぼ同じ面積という形で確保ができるということでございます。こちらがBになっております。
続きまして、Cなんですが、旧弥生荘の通路、先ほどちょっと申し上げましたけれども、この近隣、非常に道が狭くて、緊急時の緊急車両の進入ですとかについて支障がございましたので、今回、この図面の中でCと書かせていただいている、少しグレーがかかっているところなんですけれども、まず1つは、北側の弥生小学校との間の、これ、今現況の道路が2メートルちょっとしかないという状況で、車が入れないような状況になっておりますので、今回、この整備に併せまして、自主管理歩道ということで、一方的に後退して、6メートルの道路状の空地を確保していきたいというふうに考えてございます。
西側、Dのオープンスペースの西側になるところ、こちらも6メートルということで、完全に自主管理歩道ということで管理をしていきまして、こちらについては、今非常に車が入ってこないということで安全なんですけれども、基本は通常、日常的には車が入れない状況にさせていただいて、緊急時には緊急車両が進入できるような形を考えているところでございます。
最後になりますが、Dなんですけども、今回、こちらの再整備全体の見直しを検討させていただく中で、最終的にこのDの部分が、現在の弥生保育園・児童館があるところなんですけども、解体をさせていただいて、最終的に更地といいますか、オープンなスペースとして残りますので、これにつきましては、実際に使えるのが令和7年度以降になりますけれども、将来的には何かオープンスペースとして有効に活用できるということで考えているところでございます。こちらのAからDが今回の検討の中で整理をさせていただいた内容でございます。
もう一点ですが、2ページに戻っていただきまして、こちら、6番に、旧弥生荘解体工事中における弥生保育園・児童館の配慮と、こちらも前回の公表の後にいろいろご指摘をいただきました。例えば午睡中はどうなんだとか、アスベストの工事について対策がきちんとできているのかということについては、これは、解体工事につきましては、施設経営課のほうに執行委任することになると思いますけれども、こちらは区の仕様書に基づきまして、当然、法令を遵守する形で進めさせていただくのと、午睡中、今生活されているお子さんに対しての配慮というのは十分にさせていただきながら進めていただきますということでございます。
以上でございます。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手を願います。
◆寺田ひろし
よろしくお願いいたします。
ちょうど私も地元が非常に近いところで、よくここも通りまして、先ほどご説明いただいたように、隣の三つ葉児童遊園とか、非常にお子さんが多くて、どんどんお子さんの人口も増えているようなのが肌で感じられるところであります。そこで、私、今回委員初めてですので、重複していたら恐縮なんですけど、確認だけ何点か伺いたいと思います。
まず1つが、この図面を拝見させていただいて、このBのところに民営化園舎配置予定というところでありまして、ちょうどこの図でいうと、東側ですかね、結構住宅のほうが並んでいるところで、また今回、園舎が弥生住宅により接近するということで、近隣の方々からは一応了承はいただいている形なんでしょうか。確認でございます。
◎
子育て支援施設課長
こちらは、住宅政策課が所管している住宅でございまして、改良事業の中で整備をさせていただいた賃貸住宅でございます。所管の課のほうには、この計画についてお伝えをしてございまして、特に、今お住まいの方に、今後具体的に工事が進む中では当然ご説明をさせていただきたいと思っておりますが、了承ということでは、今は求めているところではございません。
これからご説明等、入っていくということになります。
◆寺田ひろし
承知しました。ありがとうございます。
あと、このDの、A、B、C、Dの、オープンスペースですけど、これはもう全く何もないというイメージでよろしいでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
今のところ更地ということで考えてございます。
◆寺田ひろし
ありがとうございます。じゃ、今後も、特に遊園スペースというか、そういう形でもなく、本当に将来的にも特に予定がないということでよろしいでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、実際に使用開始が令和7年度以降でございますので、ここの具体的な使用につきましては、今後いろいろと検討していく必要があるのかなと考えているところでございます。
◆石川すみえ
まず、確認をさせてください。
6番の旧弥生荘工事中における保育園・児童館への配慮についてという項目なんですけど、この中に、お昼寝の間は大きな音が出る工事はしないとか、石綿作業主任者を配置するとあるんですけど、これはそもそも昨年8月の計画の段階では、含まれていたのか、いなかったのか教えてください。
◎
子育て支援施設課長
こちらは、施設経営課に執行委任をするということになりますと、区の仕様書に盛り込まれているところでございますので、もともとあったということでございます。説明ということで、今回改めて明示させていただきました。
◆石川すみえ
特段、この工事について、そして配慮については、変更点はないということですね。
あと、3番の再整備に当たっての検討課題というところで、具体的にいつこういった検討課題が出てきたのかというところをお伺いしたいんですが、まず、弥生小の教室不足で、あいキッズが道路を挟んでこちらにという課題があるというのは、いつ分かったんでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、当初の計画を出す以前から、お話としては聞いていたというふうに聞いております。ただ、具体的にこの4年の4月以降に足りないというお話になりましたのは、今回ちょうどこの検討をしている中で明確にお伝えいただいたということで聞いてございます。
◆石川すみえ
山中児童遊園内集会所の老朽化の問題で、廃止になって、どこかにまた集会所、必要になるといった話は、いつ頃分かったんでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、集会所全体の在り方ですとかの検討、平成27年、28年度当時でしょうか、この中で既にお話がございまして、今回の計画に併せて導入していくということで決まってございます。
◆石川すみえ
そうすると、既に昨年8月の段階では分かっていたことというふうに言えるかと思います。
あと、もう一点ですね。別紙1のこのA、B、C、Dと書いてある図で、網掛け部分の、ここが拡張になる部分だということなんですけれども、ここが使えるのは、令和7年以降ということになりますか。ここを教えてください。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、Bの場所に民営化の園舎が建ちまして、今Dにある既存の区立の弥生保育園の園児さん、皆さん移った後に、令和7年度になりますけれども、解体をしまして、更地にして使えるという形でございますので、7年度以降ということでございます。
◆石川すみえ
令和7年度から解体を始めて、そうすると、大体1年ぐらいはかかるという見込みですかね。使えるようになるのは。
◎
子育て支援施設課長
1年以内では済むと思います。工期としてはございます。
◆石川すみえ
それで、私が思うのは、なぜこの案を昨年の8月の民営化の計画のときに、この状態で出せなかったのかというところなんです。なぜこんなにいろいろ調整が必要になったのか。そこのところをちょっと説明していただきたいんです。なぜ最初からこの計画が出てこなかったんでしょう。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、当初の計画をお示しした後に、皆様からいろいろご意見をいただく中で、園庭の問題でございますとか、そういったご意見をいただいた上で、検討した結果ということでございますので、ちょっと当初そこまで検討には及んでいなかったということでございます。
◆石川すみえ
園庭の問題は、計画を立てて、図面を引くときに既に分かっていたことだと思いますので、当初からしっかりとこの敷地が狭くなる、庭に南向きじゃない園庭ができるというところはきちんと把握すべきだったんではないかなと思います。
それで、この陳情が出て、計画の見直しというのが行われたと思うんですけど、なぜ陳情が出て、計画が見直ししなくてはいけないようになったのかと、理由を考えたときに、やっぱり在園児がいる間の民営化は反対が強かった、ということだと思うんですけど、そこについてはどうお考えですか。
◎
子育て支援施設課長
民営化につきましては、民営化方針というのを策定を、平成30年度ですか、させていただいておりまして、4年をかけて民営化していくというスケジュールがございます。今回それにのっとって進めさせていただいた中で、こういう結果になったというところでございます。
◆石川すみえ
ちょっとすみません、今の答弁がよく分からなかったので、もう一度説明していただきたいんですけど、よろしいでしょうか。
(「失礼しました」と言う人あり)
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、平成30年度に取りまとめさせていただきました民営化の方針の具体的なスケジュールもその中で決めさせていただいてございますので、そこで決めさせていただいたスケジュールにのっとりまして進めさせていただいたというところでございます。
◆石川すみえ
この再整備計画を去年出していただいて、いろんなご意見があって、陳情も出て、検討し直したということで、敷地の問題や、この弥生小の教室不足だとか、集会所のことは既に分かっていた話でしたから、そこをきちんと整備して出したほうがよかったと思うんですよ。そこについてはいかがお考えですか。
◎
子育て支援施設課長
前回の中で一度お出しさせていただいた敷地の、前回速報でお示しをさせていただいた中では、おおむねこの図面の、この場所はこれにしますというところと、スケジュール、いつやりますというところはお示しさせていただいたというところでございます。
当初は、こちらでご了解いただければ、これで進めるというところで動いておりましたけれども、今回、もう一度見直しといいますか、再度検討するというところで、今回その弥生の民営化だけではなくて、それ以外の部分についても、全体的に各課題を含めて検討する中で、少し精度を上げた形で検討した結果を今回お示しをしたという流れになっているところでございますので、当初、もう少し突っ込んだ検討が必要だったのではないかというご指摘だと思いますけれども、もともとのスケジュールといいますか、考え方としては、あのレベルの計画のお示しの仕方でよかったのではないかというふうに考えてございます。
◆石川すみえ
こちらに工事スケジュールというのを出していただいて、この工事スケジュールを見せていただくと、弥生保育園の園舎の建設というのは、令和6年度からスタートというふうになっています。ただ、それ、令和4年度からガイドライン手続をするということなんですけど、これまで大分時間があるなというふうに考えるんですね。私は民営化は反対の立場ですけれども、期間が延びたわけですから、この期間を有効に活用していくべきだなと、保育行政としてもどういうふうに考えていて、この2年間に地域の住民も一緒に、集会所も来たり、オープンスペースができて、ここを防災としてどう活用するかとか、子どもの遊び場としてどう活用するのか、その管理を町会がするのかどうするのかと話合いが必要になると思うんですよ。せっかくここで空いている期間があるわけですから、この期間に、地域の住民も一緒に、保育行政がどういうふうに板橋が展開していくのか、そして地域にとっての保育園というのはどうあるべきなのかということを、保護者と地域住民と含めて、話合いの機会を持つべきだと思うんですけど、それについてはいかがお考えですか。
◎
子育て支援施設課長
まず、1点なんですが、オープンスペースの使い方につきましては、当然近隣の皆様ですとか、地域の方のご意見をいただきながら、あとは庁内的にも整理をしながら、こちらは十分時間をかけて、令和7年度に向けて調整を図る必要があると考えてございます。
保育園につきましては、一定、こちら、繰り返しになりますけれども、平成30年度にお示しさせていただいた民営化の方針というのは区としてお示しをさせていただいてございますので、こちらについて、いろいろご意見いただくことがあると思いますが、それは真摯に受け止めさせていただいて、進めさせていただきたいというふうに考えてございます。
◆石川すみえ
あと、この現在の弥生保育園の保護者の皆さんに、やっぱり工事の都度都度に、きちんと丁寧なご説明が必要だと思うんです。先ほど、項目6の部分は、そんなに大きく変わってはいないとありまして、それはそうだと思うんですね。だとしたら、最初、昨年の8月のスケジュールを出した段階で、皆さんからいろんな意見があって、反対の声が出たということは、きちんとした周知、理解がされていないということなので、この計画でやっていくということなんだと思いますけれども、きちんと都度都度丁寧な説明をしていただきたい。今の現ゼロ歳児さんに対してもしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
確かに今後は、そういったご意見を踏まえながら、丁寧に進めさせていただきたいと思ってございます。
◆南雲由子
今回の新しくお示しをいただきました再整備計画の現状について、民営化の時期の見直しですとか、園庭の面積の確保といった点で、保護者に寄り添っていただいたところに本当に感謝をしたいと思います。
陳情は取下げになりましたけれども、親の目線でいうと、やっぱり工事によって、子どもにストレスがかからないかという点は確認をしたいと思います。それは、もう法基準で安全ですということじゃなくて、子どもに実際どう影響があるのか、ないのかというところが知りたいんですけれども、1つは、アスベストとか粉じん対策、あるいは音とか振動について、工事が始まってからの検証とか、見回りということはどういうふうに行われるかということが1点。
もう一つは、子どもへの影響ということをいつも見ていらっしゃるのは、保育園の先生だと思うんですけれども、そういう先生がご覧になって、何か現場に対して伝える、区に対して、あるいは工事の業者さんに対して、こういう子どもたちの変化があるとか、お昼寝の時間工事しないと言っているけど、こういう音はうるさくて眠れないんですとかという細かいことを伝える連絡方法とか、体制というのはどうなっているかという点を教えてください。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、解体工事につきましては、施設経営課のほうに執行委任をする形になります。施設経営課の担当がおりますので、各工事ごとに、その担当が現場の、こういった施設の場合は運営しておりますので、各先生方と行政さんとの間の橋渡しという形を取らせていただいております。これは、こういった解体工事、大きい工事にかかわらず、日常的に工事をさせていただいておりますので、その中で、そういう役割を担って対応しているところでございます。
もう一つは、今のお話の中で、始まってからの問題ですね。当然、これにつきましては、始まって、例えば午睡の時間、当初はこの時間で想定していたけれども、もう少し時間をずらしたいとか、延ばしたいと、そういったご要望が当然始まってから出てくるということであれば、それについても、施設経営課を通して、業者と調整をさせていただくということで対応できているところでございます。
◎
保育サービス課長
補足をさせていただきます。
図面のAのところに、この複合施設ができるまでは、民営化に移行するまでは、当然、区立園として運営がされますので、区の職員である保育士が子どもたちのお世話をさせていただきます。その間に、生活している中で、子どもたちに変化が見られれば、当然私どもの職員ですので、私どものほうを通して、施設経営課、もしくは現場で工事をしている施工業者のほうにそういったことはお伝えさせていただいて、配慮を求めるような対応をしてまいりたいというふうに考えてございます。
◆南雲由子
ありがとうございます。そのやっぱり先生と工事の業者さん、あるいは安全面とかということをしっかりと区として引き続き対応していただきたいというふうに思います。
もう一点、保護者の方と区のコミュニケーション、今陳情という形になってしまいましたけれども、今後もそのコミュニケーションが取れるような形に引き続きしていただきたいと思いますが、その辺り見解いかがでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
今後も引き続きまして、保護者の皆様とは密な連絡を取りながら、丁寧に進めさせていただきたいというふうに考えてございます。
◆南雲由子
最後に1点要望なんですけれども、Dのオープンスペースのところなんですが、今後検討ということですが、ぜひ子どもの遊び場とか、ぜひボール遊びができるような形とかで整備をしていただきたいなと思って、あいキッズとか、保育園側からも両方に使えるような遊び場として整備をしていただきたいということを要望として述べさせていただいて、質問を終わりたいと思います。
以上です。
◆鈴木こうすけ
端的に短くいきたいと思います。
まず、3ページのCですけれども、先ほど課長のご説明の中では、今、この歩道上の空地ということで、自主管理道を2メートル、その上に道路が4メートルということがあるんですけれども、これ、弥生小学校と複合施設が今度Aという形で入ってきて、オープンスペース、令和7年度以降というふうな認識でございますけれども、ここはちょっと再度確認なんですけれども、緊急車両だけというイメージでよろしいんですよね、通るのは。それだけちょっとご説明いただければ。
◎
子育て支援施設課長
現在想定しておりますのは、緊急時に緊急車両が通行できるということを想定してございます。
◆鈴木こうすけ
ありがとうございます。
それとね、先ほど来、園児が午睡の時間帯等の音出しの問題等々お話ありましたけれども、そこはもう慎重にいっていただくしかないなっていうふうに思うんですが、この6番の一番下に入ってるんですけれども、実際に工事期間という形で三葉児童遊園側から実際に搬入搬出の車両等は出入りがあると思うんですけれども、これは交通の誘導員は配置するということなんですが、やっぱりこれ、小さいお子様が多々いらっしゃる中というところがあるので、十分注意していただきたいなというふうには思うんですけれども、現在の区側の意見として1つだけ、ちょっとお聞きをしたいなというふうに思います。
ごめんなさい。要は、誘導員を立てて、実際にお子様等との接触はしない、十分に注意をしていただきたいんですけれども、そこについてのちょっと見解をお伺いしたいなと思います。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、この図面3ページの三葉の児童遊園、いわゆるこの図面の右側ですね、こちらのほうから原則としては車両を入れさせていただくということで考えてございまして、当然、それに当たっては、誘導員を配置をいたしますけれども、今の生徒との接触ということでございましょうか、それにつきましては、当然、今回の解体業者に携わるに当たりましては、十分指導といいますか、お話をさせていただきたいと思っております。
◆鈴木こうすけ
最後、もう一点だけちょっとお伺いするんですけど、この地図でいうAに弥生複合施設ということで、この児童館、あいキッズ、集会所、防災倉庫ということで、これは集会所は、今、栄町にある山中集会所が移転というふうな認識なんですけれども、これがこの4ページを見ますと、工事の建設の複合施設(リース手法)ということで、これはこの前ちょっと課長と打合せをさせていただく際にお話あったんですけれども、この建物の形状がプレハブだというふうな話だったんですけれども、これはプレハブというのはこれはどうなんですか、通常は例えば40年、50年というふうな形での耐火というか、耐震性というところも含めた形で、プレハブでいいのかどうかというところだけちょっと質問したいなというふうに思うんですけど。
◎
子育て支援施設課長
こちらにつきましては、現在3階建て程度を想定してございますので、申し訳ございません、ちょっとプレハブという表現がちょっと誤解といいますか、正しくなかったかもしれません。こちら、今、重量鉄骨、いわゆる鉄骨造、S造で想定してございまして、耐用年数は40年もしくは50年ということで考えてございます。
◆鈴木こうすけ
ありがとうございます。
じゃ、私の勘違いということで、プレハブっていうと、何かちょっと仮設的なところの建物でというふうなところがあったものですから、すみません。
それと、最後ですけれども、この4番のこの工事スケジュールの中で、令和4年度から弥生小学校の生徒さんがかなり増えるというふうなところがあって、この工事工程の流れになってると思うんですけれども、先ほどの音出しの話からすると、令和4年度と令和5年度に関しては、今、この敷地の分割の計画図があるんですけれども、ここに関しては、令和4年度と令和5年度に関しては工事をしないという認識でよろしいですか。
◎
子育て支援施設課長
委員おっしゃるとおり、この2か年につきましては、工事を現地ではしないということでございます。
◆いわい桐子
まず確認したいことは、この複合施設に入るという児童館、あいキッズ、集会所、防災倉庫は、もともとどれくらいの床面積があって、今度建て替わるときには、その床面積がどうなるのかっていうことを教えてほしいんですけど。
◎
子育て支援施設課長
原則といたしましては、現状の同規模のものが入った場合ということで想定しておりますが、具体的にこれから設計ということでございますので、どの施設が何平米とか、配置につきましては今後の検討ということでございますので、申し訳ありません、ちょっと今の段階ではお示しできないということでございます。
◆いわい桐子
そうしたら、資料としてお願いしたいんですけど、今現在の児童館、あいキッズ、集会所、防災倉庫の床面積の資料を頂きたいと思います。
そして、原則、複合施設になるとしても、その必要な面積は最低限、今までどおりの床面積を確保するっていうふうな考えで進めてもらいたいんですけどどうでしょうか。
◎
子育て支援施設課長
資料につきましては、整理してご提出させていただきたいと思います。
面積につきましては、基本的に現状の面積を確保するという前提で計画をしてまいりたいと思っております。
◆いわい桐子
進めてもらいたいっては言ったんだけど、若干疑問を感じてる部分があって、後から出てきたこのあいキッズなんですけど、すごく後から感があるんだけど、さっき少しいつっていうのがあったんだけど、教室不足が分かってたのは当初の計画段階からっていうふうにおっしゃったんだけど、当初の計画段階っていうのは何年なのかっていうことを教えてもらいたいのと、その検討経過の上で、何で今、あいキッズが加わることになったのかっていうのがちょっとよく分からなかったので、もう一度お願いできますか。
◎
子育て支援施設課長
あいキッズにつきましては、最初の計画を出す前に、こういった増えているというお話は聞いてございました。ただ、これについては、今回のこの複合化とは別に学校さんのほうで単独で対応するというふうに聞いてございましたので、最初にお示しした計画には、具体的には盛り込まれていなかったというところでございまして、今回、こちらの見直しのタイミングに合わせまして、具体的に教室が足りないというところももし盛り込めるのであれば、複合化施設の中に盛り込んでいきたいということで、検討の俎上に上げさせていただいて、結果、タイミング的に令和4年度に足りなくなるということについて、今度スケジュールで3年度中に新しい複合施設が完成するということであれば、こちらにお入りいただけるということもございますので、入れさせていただいたという流れでございます。
◆いわい桐子
そうすると、計画上、タイミングが合わなければ、弥生小あいキッズさんは学校の中で何とか対応できるという可能性もあるということですか。そこがよく分からないんだな。何で最初は学校で対応するって言ったのに、タイミングの問題だけというふうには思えないんだけどどうですか。
◎
子ども家庭部長
種々条件というのはあると思いますが、この同じ敷地の中でも、例えば、じゃ、オープンスペースにあいキッズを造ればいいじゃないかとか、あとは、どっかの校庭の中にあいキッズの建物を造ればいいじゃないかとかいうのもあります。ただ、子どもの環境っていうのを考えた際に、ベストというのは、当然教育委員会でも、私どもでも考えなければなりません。
その中で、ちょっと私どもとしては具体的にあいキッズの需要が出てきたっていうのは急なイメージもあったんですけども、その中でベストを探ったところ、この形でやるのが一番いいのじゃないかということで、庁内の調整ができたというところで、この計画をお示ししたという流れになっております。
◆いわい桐子
この後、あいキッズさんに聞きますけど、要するにすごく矛盾を感じてるのは、従来から学校の外に子どもたちを行かせるのは、安全対策上、学校の中に入れるんだっていうふうにこれまで教育委員会が言ってきた。今まで外にあった学童を全部学校の中に収めるって方式でやってきたわけですね。その中でやってきて、教室が足りなくなったら途端に表に出すのかなっていう印象をすごく受けてます。なので、なぜ今なのかなっていうんで、子どもの数がいつ頃多くなるのかっていうことは大体見えるはずなのに、なぜ今、突然ここにあいキッズが浮上したのかなっていうのは、非常に私は不思議に感じているし、その従来から学校の中で、校庭も使えるし、教室もあるし、体育館もあるしって言ってきた環境からすると、ここにあいキッズを設置するということは、当然校庭への行き来に、車は通らないとはいえ、自転車が行き来する道路を渡って子どもたちが公園に行く、体育館の利用、今まで教室の箇所数使っていたのはどうなるのかなっていう疑問があるので、なぜここでわざわざ学校の外に出すっていう選択肢しかなかったのかなっていうのは、非常に私は疑問を感じているので、それもあいキッズさんのほうに聞きますけど、だから、すごく突然感を感じてるんです。
私は従来から学童保育は学校の外にある必要があると思ってますので、どこがどういう考えで決めるのか、単にタイミングとかそういうことではなくて、どこが本来どうあるべきかっていう中で、どこに設置するかってことを考える必要があると思っていますので、このあいキッズが本当にここでいいのかっていうことは、ちょっと悩ましいと思っています。
それから確認したいのが、今回のこの複合施設でいうと、もう一つ、集会所がここに、私はこの地理がよく分かんないんですけど、山中児童遊園集会所っていうのは何メートルぐらい、今あるところとは距離がどれぐらいあるんですか。遠いの。もしここで分かるなら。後で資料でもいいです。
◎
子育て支援施設課長
山中児童遊園内集会所ですが、住所としましては栄町の32番というところでございます。
◆いわい桐子
分かんない。
住所を言われても地理が分かんないので、距離がね。
もし資料があれば、どれだけの距離感があるのかっていうのをちょっとそれも含めて分かんないんですけど、この弥生の複合施設に集会所を入れることが、この地域の人にとっては集会所が増えるって形になるかもしれないんだけど、単純にその山中何とかっていう集会所を移すって考えだと、今まで使ったゾーンと、謎の、必要度が大分ちょっと変わってくるのかなっていうふうに考えると、本当にここに増やすのはいいけど、なくなった施設の補充と考えたら、それはここで考えることじゃないかもしれないんだけど、どうなのかなっていうことも、当然複合施設を造る場合は考える必要があると思うんですよね。だから、単純に移転っていうふうに考えると、ちょっと遠いんだとしたら考えたほうがいいんじゃないかなと思っています。
それからもう一つ、このエリアでいうと、これは民営化して造り替えるっていう施設ですけど、もともとこの施設の複合施設の関係でいうと、民営化でなく直営でやるんだったら、この複合施設に保育園も入れられたっていうふうに考えていいですか。
◎
子育て支援施設課長
すみません、先ほど山中児童遊園の距離なんでございますけれども、直線距離でおおむね300メーター程度。今、中板橋と大山の駅の東上線の線路をすぐ反対側に少し歩いたところでございますので、距離的には児童遊園というのはそういった距離にございます。
今の2つ目でございますけれども、基本的には老朽化といいますか、大規模改修ですとか、改築の検討をすることになりました区立の保育園につきましては、民営化を検討していくという方針でございますので、そちらで進めているということでございます。
◆いわい桐子
違う、違う、そんなこと聞いていない。
すみません。そんなことは聞いてないんですよ。
民営化が前提っていう方針だから民営化を前提に検討したけれど、その民営化が前提でなかったら、民営化じゃなかったら、複合施設として児童館と一緒の保育園を造れますよねっていうこと、物理的に。
◎
子育て支援施設課長
こちら、敷地が広うございますので、物理的ということでございましたら可能でございます。
◆いわい桐子
それは確認します。
もう一つ、最後に確認をしたいのは、このエリアでいうと、この弥生保育園が私立園になることで、区立保育園が1つもなくなる地域かなっていうふうに考えるんですね。
そうした場合に、この育ちのエリアとの関係でいうと、先日の一般質問で、令和3年度をめどに設定すると、育ちのエリアを設定するっていうふうにおっしゃってたんですけど、この弥生のエリアで考えるとどういうふうな認識になるのかっていうことと、その令和3年度のいつ頃なのかっていうことを教えてもらいたいんですけど。
◎
保育サービス課長
先般の一般質問でも区長のほうからご答弁申し上げましたように、育ちのエリアの検討につきましては、令和3年度中に検討を完了し、お示しをしていきたいというふうに考えているところでございます。
エリアの設定の仕方につきましても、今現在、まだ様々検討を重ねているところでございますけれども、委員おっしゃるように、弥生のエリアというふうに狭い捉え方をすれば、区立園は、現在弥生保育園しかないという状況でございますけれども、そのエリアの捉え方を、例えばですけれども、18出張所のエリアで捉えるですとか、もしくはもう少し大きく区内5地域、6地域で捉えるだとか、いろいろ捉え方につきましてもまだまだ検討を進めているところでございますので、このエリアで区立保育園がなくなってしまうんじゃないかというようなご懸念は当たらないのかなというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
このエリアもそうなんですけど、単純に狭い地域のエリアで考えると、小学校区で見ても、もうこれを入れて21のエリアが小学校区でいうともう区立園がなくなっちゃうわけです。
そう考えた場合、この育ちのエリアっていうのはすごく大事な任務かなっていうふうに思うんだけど、これがもう後々になって、「エリア、どうする」が現状に合わせるっていう形よりも、本来持つべき機能はどうなのかっていうところから出発して、私は検討する必要があると思っているんです。ぜひその役割をなるたけ早く示してもらいたいというふうに思っています。
その上で、誰がどういうふうに検討していて、そこに現場の保育士やそれから私立園の意見とか、そういうものは反映する仕組みになっているのかってことを教えてください。
◎
保育サービス課長
現在、内部での検討という状況でございます。ただ、内部で検討するに当たりましても、元保育園の園長をやっていた職員、今私どものほうに研修担当ということでいたりもしますので、そういった現場を分かっている職員を交えながら、そういった検討を進めているところでございます。
育ちのエリアの設定、どういう考え方でっていうところにつきましては、基本的にはこれまでもお示しをしてきていますように、公立保育園を中心として、私立保育園とのネットワークをつくるというのも1つあろうかというふうに思います。また、それ以外にも地域での子育て支援をどういうふうに図っていくんだというような捉え方もあろうかと思っております。必ずしも保育園、保育ということだけでの捉え方ではなくて、地域全体でもっと広い意味での子育てをどういうふうに担っていくのかというような視点で、検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
今、区立園の園長経験のある方がっていうことなんだけれども、実際のこの育ちのエリアで期待されることは、むしろ私立保育園とか、ほかの小規模保育所とか、そういったところが、どういうことを区立園に期待しているのかっていうことが最も重要になってくると思うんです。しかも、今の連携保育とかっていうことを考えた場合に、あまり広いエリアでやったら、とても連携保育、給食の保証とか、そういうことはとてもできない仕組みだと思うんですね。そういうことをきちんと本来やらなきゃいけない機能を重点に置いてぜひ検討をしてもらいたいし、その場には今の区立園の園長さん経験した人だけではなくて、やっぱり私立園とか保育所、ほかの小規模保育所とか、そういったところの声をきちんと反映するっていう仕組みを入れていただいて、できるだけ早く示していただきたい。それは、民営化を進める前に本来やるべきだと私は思っています。
どれだけ区立保育園が必要なのかっていう、必要量はいまだに示されてないんです。だから、それを抜きに育ちのエリアだけを後で考えますっていうのは、私は追いついてないと思ってるんですね。だから、民営化の判断を進める今、もう第1期の話がずっと進んでるんだけれど、私は今、ここで民営化をストップしていただいて、むしろ育ちのエリアの議論を先にやってもらうってことが必要になると思ってますので、お願いしたいと思っています。
以上です。
○委員長
要望だね。
本件につきましては、この程度でご了承願います。
次は教育委員会も入りますので、理事者の入退室がございます。またちょっとしばらくお待ちください。
────────────────────────────────────────
○委員長
それでは、次に教育委員会の動きについて、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
(「特にありません」と言う人あり)
○委員長
本件につきましては、教育委員会で行われた議論の概要的な報告ですので、特段の質疑がなければご了承を願います。
◆石川すみえ
教育委員会定例会の運営方法についてお伺いしたいんですけど、このコロナの事態を受けてメール会議に5月からなっていると思いますが、そのメール会議での運営方法についてお願いします。
◎
教育総務課長
状況としましては、4月に入りまして、新型コロナウイルス感染症の都内での感染者数が急速に増えておりました。また、政府の緊急事態宣言とこれを受けた東京都の措置を踏まえまして、感染防止の観点から、委員が参集して会議を開く通常の開催方法を回避しまして、電子メールを使用した書面会議としたものでございます。
電子資料を各委員へメールでお送りをして、それに対して質問ですとか、議案に対する賛否の意思表示ですとか、そういったものを返信していただいて、それを一度受け止めまして、事務局のほうで回答、説明など再度お送りをして、その場合は全委員に一括してお送りをしております。最終的にそれらについて了解のメールをいただいて、会議を閉じたという形で実施をさせていただきました。
◆石川すみえ
そうすると、この双方向のやり取りというのは、1往復分だけを想定していらっしゃるんですかね。
◎
教育総務課長
実際には2往復ですね。実際2往復で行いました。
◆石川すみえ
やっぱりただ送って、質問をいただいて、何時までっていう時間設定をしなくてはいけないので、集まっての会議とはちょっと様相が変わってくると思うんですね。
ただ、この事態でなかなか集まるのが難しいというのも一定理解しますので、Zoomでしたとか、オンラインの方法で開催できたら、もっとスムーズにいくのではないかなと思うんですが、その検討というのはどうなっているんでしょうか。
◎
教育総務課長
やはり一方向のやり取りですと、かなり時間も手間もかかります。
ウェブ会議ですね、いわゆる。オンラインで参加いただけると、通常の会議と同じような開催方法ができますので、実は、この第13回の5月21日については、教育委員会、にウェブ会議で実施をしております。
◆石川すみえ
じゃ、よかったと思います。
あと、資料で頂きたいんですけど、12回のところで人事情報がありまして、こちら、後ほど資料で頂きたいと思うんですがよろしいですか。
◎
教育総務課長
後ほど資料でお持ちいたします。
○委員長
本件につきましては、この程度で了承願います。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、
板橋区立小・中学校の
学級編制状況及び幼稚園園児数について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
◎学務課長
特段ございません。
○委員長
本件について、質疑のある方は挙手願います。
◆石川すみえ
今年度、この年から、どの学校に行きたいかという希望を取る際に、学びのエリアというのが加わってると思うんですけど、この学びのエリアが同じところに進学したいという希望した児童数というのは分かるのかということと、もし分かれば資料で頂きたいと思うんですが。
◎学務課長
資料でお出しすることは可能でございます。
◆石川すみえ
実際の数としては、多かったとか、少なかったとか、そういったところがあれば。
◎学務課長
簡単に手元にも資料がございますので、ご紹介させていただきますと、中学校の入学予定校変更希望制における学びのエリアを理由とした結果ですが、2月20日時点でございます。入学予定校変更の希望全体が801人であったところ、学びのエリアを理由にした方は322人でございました。
結果的に、ちょっと言いにくいですがすみません。最終的には、多くの方が希望どおりでございましたが、落選された方は13名ございました。
◆石川すみえ
その13名の落選というのは、人気校だったから入れなかったというところですかね。
◎学務課長
学校の定員、優先の順番がございまして、そもそも学区域の方が最優先、その次がご兄弟が通ってる方、その次が学びのエリアなんですが、その最初の優先の方たちで埋まってしまって、ちょうど学びのエリアの方が入れない状態であったということでございます。
◆石川すみえ
次に、中学校の学級編制のほうでお伺いしたいんですけど、これは中学校での特別支援教室の全校実施というのはこの年度からでしたっけ、それとももっと先でしたっけ。そこの確認をしたいのと、あと、分かれば、この特別支援教室への教員の配置っていうのが、中学校の教員の配置っていうのがどういうふうになってるのか、資料でも頂ければと思いますが。
◎学務課長
大変申し訳ございません。特別支援教室の教員の配置等につきましては、指導室が所管しておりますので、指導室と調整の上、資料でお出ししたいと思います。
○委員長
よろしいですか。
◆南雲由子
何点かお伺いします。
1点目は、医療的ケア児の受入れ実績があるかどうか。
2点目は、資料で頂きたいんですけれども、特別支援教室の、資料の3ページ目にあります特別支援教室の学校別があれば頂きたいんですがいかがでしょうか。
それと3つ目が、区立幼稚園での要支援児の数。
それと、もう一個伺いたいのが、資料の4ページの一番下のところにある特別支援教室・特別支援学級の情緒の通級というふうになってるところで、特別支援学級に関しては情緒の通級ってあるんですけど、それ以外のところが斜線になっているのは、受入れの希望がなかったからなのか、受入れを今板橋区でしてないからなのか、教えてください。
◎学務課長
すみません、順を追ってご説明させていただきます。
まず、医療的ケア児の受入れ状況ですが、現在、小学校で1名でございます。
それから、特別支援学級等の設置状況なんですが、資料もそうなんですが、今年度の
文教児童委員会の関係事務事業概要のほうに、特別支援学級等設置校の一覧を載せさせていただいております。直接は指導室のほうで作成してくれておりますが、こちらに開設年月日や児童数、また拠点校、巡回校の状況も記載されておりますので、そちらをご活用いただければと考えております。
それから、幼稚園の要支援児の状況なんですが、こちらについては、すみません、後ほどちょっと資料でお出ししたいと思います。
答弁漏れはございませんですか。
◆南雲由子
情緒の通級について伺いたいんですけど、斜線がある部分が受入れの希望がないのか、板橋区で受入れをしてないのかというところを教えてください。
◎学務課長
本日の資料の4ページのところですね。板橋第三中学校から板橋第二中学校までのものですね。
こちらについては、線が引かれている部分は、これは上のほうの表との見合いになるんですが、上のほうに第一学年から第三学年、合計と書かれています。特別支援学級は数字が入っているところにのみ数字が入ってきますので、通常の生徒は特別支援学級にいないので、横の線がずっと入っているという状況でございます。
◆南雲由子
最後の特別支援教室・支援学級の情緒の通級というところが、ちょっとごめんなさい、もう一度確認させていただきたいんですが、この普通の特別支援学級ではない生徒さんの中で、例えば不登校であるとか、そういうところにもニーズがあるというふうなお話を聞いたんですけど、それは私の勘違いですか、すみません。
◎学務課長
この部分については、指導室の特別支援係と、あと不登校については教育支援センターが今担当してくれています。
そういう意味で、ちょっとこの中にそういう方がいるかどうかということは、正直分析はし切れておりません。こちらについても、再度で申し訳ないですが、調整の上、可能であれば資料でお出ししたいと思います。
◆いわい桐子
2点だけ。
1つは、学校によっては、非常に大規模になってる学校があるなっていうふうに見受けられるんですけど、その大規模になっている学校の対応や対策っていうのはどういうふうにやってるのかっていうことと、それから、この前段の報告であったんですけど、弥生小学校が令和4年には教室が不足して、あいキッズを表に出してもらいたいっていう話の整備が予定されてるっていうことなんだけど、その中身がどういう状況なのかっていうことを教えてもらいたいんです。
今回、この弥生小学校は令和4年で教室数が不足するってことなんだけど、ほかの学校は、そういう事例はこの先心配ないのかってことを教えてもらいたいんですけど。
◎学務課長
学務課では、入学の学級編制等、今回の報告の件について取り扱っておりまして、学校の受入れ可能数であるとか、学校の教室の配置や活用については、新しい学校づくり担当のほうで行わせていただいております。
大規模校については、区としても認識をしながら、極端に大きい学校にならないように、もともと学校設備というのは、急に増やしたりプレハブを造ったりということではありませんので、その辺については私どもと連携しながら、将来のマンションの建設であるとか、そういった情報も共有しつつ、過密にならないように、状況によっては学区域の変更等も検討するというような対応は行わせていただいてますが、それ以上の細部の案件については、申し訳ございません、今お答えが難しいところでございます。
◆いわい桐子
そうか。本当にこの数字の確認だけっていう感じで非常にやりづらいんだけど、そうしたら、弥生小のことはこちらでは分からないっていうことなんですね。
じゃ、そうすると、大規模校でどういう対応をしてるかもそちらでは分からないということなので、そうですか。じゃ、いいんだけれども。
そうすると、何かこのやり方に疑問を感じてきた。
非常に実際の数字や教室の確保数がどうなるのかってことが、この数字を分析してどういうふうに対応していくのかっていうことが必要になってくると思うので、今後、ちょっとその辺りは別の機会に確認していきたいというふうには思っているんですけれども、やっぱり今後、マンションの届出制度も始まっていくので、新しく大規模なマンションが半年前には届けてくっていうような計画がこれから進んでいくので、そういう中で、ちょっとあちらの都市整備のほうとも共有しながら、なるたけ手前で学区域の変更とかも将来を見据えてやっていくっていうことをぜひお願いしたいというふうに思っています。
◎学務課長
ご指摘の点につきましては、区でもかなり早い段階から、マンションの建設の情報は収集するようにしています。もちろん民間事業者さんのやることですから、建設が中止になったり、変更になるということもありますけれども、数年先まで見越して、マンション建設の動きを捉えながら、教育委員会内部で課を超えて共有をしています。
ご指摘の点については非常に重要なことですので、今後も機会を捉えながら、都市整備とも連携しながら、対応してまいります。
○委員長
それでは、本件につきましては、この程度でご了承願います。
委員会の途中でありますが、議事運営の都合上、暫時休憩いたします。
再開時刻は午後3時30分といたします。
休憩時刻 午後2時59分
再開時刻 午後3時28分
○委員長
それでは、休憩前に引き続き、
文教児童委員会を再開いたします。
この際、審査の順序についてお諮りいたします。
報告事項7の
GIGAスクール構想における今年度の取組については、報告事項9にある
文教児童委員会関係補正予算概要に関わる報告であります。
そのため、議事運営の都合上、報告事項7、報告事項9の順に併せて先議いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
(「異議なし」と言う人あり)
○委員長
ご異議がないものと認めます。
────────────────────────────────────────
○委員長
それでは、
GIGAスクール構想における今年度の取組について、理事者より何か追加の説明はございますでしょうか。
(「ありません」と言う人あり)
○委員長
本件について、質疑のある方は挙手を願います。
◆寺田ひろし
ありがとうございます。ちょっと確認だけで、何点かだけお伺いさせていただきます。
まず1つが、項番1(3)のタブレットの配備ということで、これちょっと参考にお聞かせいただきたいんですが、OSとかって、もう決まってらっしゃるんでしょうか。
◎教育支援センター所長
上限が4万5,000円ということと、今後の活用方法など考えますと、現時点で担当として考えているのはグーグルのクロームブックということを考えていますので、実際にはグーグルということで動いていくことになるというふうに、現時点では考えています。
◆寺田ひろし
ありがとうございます。
あと、項番2の(2)、教室系ネットワーク高速化ということで、これは校務系とまた別のもので、改めて別契約でと、後で議題にもあると思うんですけれども、結構毎年、回線費用とか、補修費とかかかってくると思うんですが、やっぱりこれは結構高くなってしまうものなんですかね。やっぱり高速だと。それとも、別契約で相見積りとかして、やっぱり安くできるものなんでしょうか。ちょっとその辺りを、ちょっと簡単にですがお聞かせください。
◎教育支援センター所長
今回のこの
GIGAスクール構想においては、いわゆる先生たちの校務系のインターネットの回線と、それから、教室で使うインターネットの回線を物理的に切離しをかけます。そうしないと、教員系が使う個人情報とかというところに子どもたちの教育活動が入らない形にしますので、その分、どうしても回線としては増えますので、その分、費用的にはかさんでしまいます。
ただ、先ほど申し上げたように、データの安全・安心というところからいきますと、ここはやはりこうせざるを得ないなという考えでいます。
◆寺田ひろし
ありがとうございます。
あと2点だけの、まず1点目ですね。ちょっと戻って、項番1の(2)のところ、データセンターへ追加というところで、アクセスポイントが非常に増えるということで、この辺りは各校に1つ、データセンターがあるものなんですか。それとも、板橋区で一括してやっているものなんですかね。
◎教育支援センター所長
いわゆるセンターサーバーとして、板橋区で1つというふうに考えています。
◆寺田ひろし
ありがとうございます。非常に参考になりました。
最後は、ちょっとご参考としてご意見あれば、お伺い、確認したいところなんですけども、今回、やはりパンデミック、また災害とか考えて休校になりますと、やっぱり図書館も全部休館になりますし、もし、こういったタブレットがあれば、例えば学校の図書館に置いてあるような本とか、電子化されてあれば、本当に自宅でも図書館に行かずに、休館になってるのを待ち望むよりかは、本当に自宅でも見れるんだなと思って、例えばこういった書籍の電子書籍化とか、その辺りご予定とか、見通しとか、あともしくは課題点があればちょっと参考に教えていただきたいと思います。
◎教育支援センター所長
やはり、大きいのは著作権の問題だというふうに考えています。著作権フリーのものであれば、もう既にウェブ上で無料で公開されているものもございますので、そういう状況も踏まえまして、なるべく負担にならないような形、ただ、学びたいという欲求のある子どもたちの気持ちも大切にしながら、今後については研究検討を進めていきたいと考えています。
◆石川すみえ
スケジュールを確認させていただきたいんですけれども、今年度は1人1台を完了するということなんですが、子どもたちに1人1台が行き渡って、タブレットを家に持って帰るっていうふうになるのは何月ぐらいになるのかというところと、授業で使えるようになるのはいつぐらいかと、お願いします。
◎教育支援センター所長
今回、補正もしお認めいただけるということでありますと、11月ぐらいの契約を考えてございます。そうしますと、そこからタブレットの調達ということになりますので、いわゆる業者さんがそこから板橋区用に設定をして、各学校にということになりますので、設定が終了次第ということになります。
現状として、11月に手元に届くようにということで契約を進めるということで考えています。ただ、実際に教室で使うという環境にしますと、これはそこにも示させていただいたように、ネットワークをきちんと構築してからということになりますので、教室で子どもたちが授業で使うという環境になるのは来年の2学期からになります。それまでは、家庭での使用ということを今検討しているところでございます。
◆石川すみえ
家庭で、そのタブレットを通して担任や学校とのやり取りっていうのは可能になるんでしょうか。
◎教育支援センター所長
幾つか越えなければいけないハードルがあるんですけれども、今後のコロナのことも考えますと、家庭での学習の中で、先生たちとの双方向のやり取りができるということは、当然視野に入れて準備を進めていきます。
◆石川すみえ
それは、授業で使えるより先にできるようになりますか。
◎教育支援センター所長
はい、その方向で今準備を進めています。
◆石川すみえ
あと、翌年度以降の予定で、国の補助制度はないということなんですけれども、次年度、どのぐらい必要になるのかっていうのがお分かりになりますかね。
◎教育支援センター所長
すみません、遅れまして申し訳ありません。トータルで22億程度、22億弱というふうに考えてございます。
◆石川すみえ
次年度は22億弱で、それ以降といいますか、ランニングコストは幾らぐらいになる。
◎教育支援センター所長
約20億ということに考えております。
◆石川すみえ
子どものオンライン教育に関して、子どもの心身のストレスというところが最近ですと群馬大学で調査をされたみたいですけれども、やっぱり私自身も子どもがやっぱり宣言中の間にスマホを使うようになったんですけど、その様子見てても、やっぱりすごく体にも負荷がかかってるなというふうに思いますし、あと、教室ではなくてオンライン、画面を通しての友達や先生とのやり取りというので、教室以上に集中したりだとか、あと体に負荷がかかったりっていうことが指摘され始めていますので、そこの対応を考えていただきたいんです。
たとえ、タブレットを配備したとしても、同じようにはやっぱりできないっていうところについて、どのようにお考えでしょうか。
◎教育支援センター所長
いわゆるデジタルネーティブと言われる子どもたちが、今度常にどこでもタブレットを使えるという時代になりますので、今、委員ご指摘の心身のケアというところについても、教育委員会として新たな課題として捉え、今後、どのような対応をしていくかということについては検討していきたいと考えています。
◆石川すみえ
私、やっぱり勉強する時間をオンラインでというふうになったら、減らす必要があるんじゃないかなっていうふうに考えています。視力だとか、あとは体に対する影響っていうところが、個人的に考えているところです。
というところと、あと、タブレット1台を貸与して、何をするのかっていうところをもっと明確に区としてのビジョンを持つべきだと思っていて、オンラインで教育がどんどん進んでいくと、学びの質だとか授業の在り方、教員の負担ということがものすごく変わってくると思うんですね。そういう時代の流れっていうのもあると思いますけど、そういう大きな大きな教育の変更点があるのにもかかわらず、国の予算が来たといって、ばたばた対応していくのだと、ちょっと公教育の大事なところが見落とされていくのではないかなと思うんですよね。
このオンライン教育を始めるに当たって、板橋ではここはしっかりと守っていく、こういうふうに対応していくという方針みたいなものが示されるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
当然、そのことが大前提になると思います。1人1台のタブレット時代、我々も学校現場の先生方も、もうタブレットはツールから文房具になるというような意識改革の中で、板橋区の学校教育がどういうふうに変わっていくかということについては、我々も今、推進計画をほぼ完成してますけれども、それと学校現場の意見も聞きながら、板橋区の未来の教室がどういうふうに変わっていくかということは、タブレットが届く前に明確にしていく必要があるというふうに考えています。
◆石川すみえ
ちょっと技術的な先生たちへの支援、そして家庭への支援っていうのはどのように行っていくのか、教えてください。
◎教育支援センター所長
今現在もICT支援員という形で学校に派遣をしていますけれども、そのICT支援員、都の補助事業も始まりますので、それを活用して、これまで以上に厚く、学校現場で先生たちに具体的な支援が、技術的なものとか、また、いわゆる授業でどういうふうに活用していくかというようなソフト面も含めて、きめ細かく学校を支援していきたいというふうに考えています。
これまでは、教育支援センターに来ていただいての研修をメインで行っていましたけれども、我々キャラバンと呼んでますが、キャラバン研修というようなことを位置づけて、それぞれの学校のニーズに応じた研修を組んでいきたいというふうに考えています。
◆石川すみえ
家庭への技術的な支援というのは、どのように。
◎教育支援センター所長
具体的に、子どもたちがどういうところで、ご家庭でどういうトラブルが起きるかということについて、ハード面とソフト面というふうになると思いますけれども、そこについて学校を通じてヘルプデスク的なものをつくっていくのか、直接またうちのほうが家庭での状況に応じて何かできるかということについては、様々な自治体の取組なども研究しながら、何らかの手だては講じる必要あるかなというふうには考えています。
◆石川すみえ
ぜひ1人1台の貸与の前に、具体的にどういうふうに家庭の支援を行っていくのかっていうスキームをつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
それまでに間に合うようにとは思いますけれども、努力していきたいというふうに考えます。
◆鈴木こうすけ
すいません、端的にいきたいと思います。
3点ほどお伺いします。先ほど、寺田委員のほうからあったと思うんですけれども、この無線のアクセスポイントというところで、大変多くの場所に置かれるというふうに認識するんですけど、先ほどあったセンターサーバーというふうな認識なんですけども、今、当然サイバー攻撃ですとか、かなりウイルスが入ってしまってというふうな問題があるんですけれども、セキュリティーの強化について、今、区側で何か考えていること、それと体制について、ちょっとお聞かせいただければというふうに思います。
◎教育支援センター所長
いわゆるセンターサーバーにいろいろな攻撃を仕掛けられるというようなことのために、いわゆるディフェンスとしてはファイアウォールという言い方しますけれども、センターサーバーではしっかりとしたファイアウォールを立てるように進めていきたいというふうに考えています。
また、近い将来、SINETという世界中で使っていて、今、高等教育まではそれを使えるようになってますけれども、非常にセキュリティーの高いものがありますので、そこへの初等教育への提供ということも、今うたわれていますので、それを活用していきたいというふうには考えています。
◆鈴木こうすけ
ありがとうございます。幾らそういった形でも、なかなかセンターサーバーが区内にあるということであると、どうしても、やっぱりセキュリティーというところで、やっぱりかなりちょっと心配あるのかなというところで、よく大手さんの、例えばインターネットですとか、そういった会社さんに関しては、例えばアプリケーションサービスプロバイダですかね、そういった一つの本当にかなり見えないところにサーバーを置いて、セキュリティーから守るみたいな、そこまでするような会社さんというのがかなり多いと、民間ではあると思いますけども、そういったことまで考えては今のところないのかというところだけお聞かせいただきたい。
◎教育支援センター所長
今、委員のご指摘も我々考慮させていただいて、一番安全な、安心な環境でということでのネットとシステムの構築ということは、常に心がけていきたいというふうに思っています。
◆鈴木こうすけ
あと、すいません、先ほどあったようにタブレットをご自宅に持ち帰るというふうなところの中で、通常、お子様が持ち帰るというふうなところではなく、私も民間で営業やってたものですから、そういった形で、家に、自宅にパソコンを持ち帰って、もし紛失した場合は、当然例えば社員とか、そういうふうな方ですと、かなりのちょっとそういったペナルティーを課せられるというふうな状況が考えられるんですけれども、これ自宅に持ち帰って、お子さんが、これタブレットですから、いろんな機能がままついているのかなというふうに思うんですけれども、紛失した場合というところまでは、やはり考えているのかどうかだけ、ちょっと見解をお伺いしたいなというふうに思います。
◎教育支援センター所長
当然、小学校1年生から中3までの子どもたちが使いますので、約一.二、三キロあるとすれば、一、二年生の子が落としてしまうですとか、持ち帰るときに紛失というようなこと、当然あると思っています。様々な補償について、どこまで補償するかというところも今回業者さんを決める一つの基準にしていきたいというふうに考えています。
様々、やっぱり補償のやり方メーカーさんによって違いますので、そこもしっかりと見極めていきたいと考えています。
◆鈴木こうすけ
ありがとうございます。
○委員長
もういいですか。
◆鈴木こうすけ
もう一つだけ、すいません、最後だけ、最後にもう一点だけ聞かせてください。
今、話に付随をして、家で持ち帰るということであれば、当然、家庭内でのネットワークの環境というのが重視をされると思うんですけども、通常のお宅ですと、例えば電話ですとかインターネットをつなげてる、テレビ、電話というふうな形で無線LANが配備をされてるか、整備をされてるご自宅であれば、そのまま使える環境なんですけど、そういったものもない環境の場合ですと、先ほど言った学校とのやり取りといいますかね。
そういった家庭でのネットワーク環境というところは、どのようになっているのかだけ最後お聞かせいただければというふうに。
◎教育支援センター所長
このコロナの中で、タブレットを貸し出すということの前に調査をかけさせていただきました。緊急メールのシステムを使わせていただいて、回答率が70%、そこでネット環境にありますよという回答をしていただいた家庭が、小・中で平均しますと94.5%ぐらいです。
回答が70%でしたので、さらに今学校と連携して詳しく調査をしているところなんですけれども、まだ速報値ですが、例えばこれからタブレットを貸し出そうと考えている中学校3年生、現時点でネット環境があるというふうにお答えいただいたのが2,813人。それから、ネット環境がありませんというご回答いただいた家庭が115家庭になっています。3%強というところですので、5月補正でお認めいただいた10%のルーターがございますので、そこで何とかカバーできるかなというふうには考えているところで……
◆鈴木こうすけ
分かりました。
◆渡辺よしてる
すいません、家での使い方に関してなんですが、ちょっと1点目は授業への導入が来年の2学期を想定されているということだったんですが、その前の例えば宿題とか、例えば学校だよりとか、そういう保護者の方とのやり取りとか、そういうものに対して、先に先行的に使っていくとか、そういう何かあれば。
◎教育支援センター所長
これも幾つかのハードルを越えなければいけないんですけれども、ここをクリアできれば先行的に、一方的な通信になりますけれども、今ご指摘のようなことは可能になっていくというふうに捉えています。
◆渡辺よしてる
ありがとうございます。
すいません、もう一点なんですが、先ほどツールから文具へというお話があったんですけども、例えば文具であれば赤鉛筆で家に帰って絵を描いても、それは当然いいことというか、使い方は自由だと思うんですが、このタブレット自体は家に持って帰ったときに、例えば友達と写真を撮るとか、例えばユーチューブを見るとか、要はこのタブレットだけを、単純に物だけを導入するっていうだけではいけないと思うんですね。
これを、どういうふうに使いなさいと指導していくのかっていうの1点お願いします。
◎教育支援センター所長
基本、情報リテラシーの教育をどうやって進めていくかってことが、このタブレットを文房具にするか、凶器にするかっていう境目だというふうに考えています。我々は文房具にしますので、そこの点については学校とよく連携をさせていただいて、使い方、使う目的、使うとどういうことが起こるのかということも、しっかりと各発達段階とか、年齢に応じて学校のほうで指導できるようなものを我々が提供していきたいと考えています。
◆渡辺よしてる
すいません、もう一点だけ。タブレットを家で持って帰ったときに、ネットの検索履歴とかを学校側が把握するのかっていう点と、もう一点は保護者に対して児童がどういうものを検索してたかっていうことを確認してくださいというような指導をするか、しないかっていう点だけお願いします。
◎教育支援センター所長
そこまで細かくご家庭にご負担をという点は、まだ今のところでは考えていません。学校のほうでどういうふうに履歴を取っていくかということについても、どの機種を入れるかによって、また環境が変わってきますので、今のご指摘参考にさせていただきながら、子どもたちが誤った使い方で嫌な思いしないということが大前提になるような案をつくっていきたいというふうに考えます。
◆山田貴之
今回、
GIGAスクール構想の取組ということで、具体的な取組を掲載していただきました。これまでも、
文教児童委員会の中では
GIGAスクール構想ですとか、Society5.0について説明があったと記憶しております。
しかしながら、今回は
GIGAスクール構想に向けて板橋区が計画していた年数よりも早いタイミングで、全児童・生徒に、あるいは教員にタブレットを配備するということであります。大きな決断だというふうに私自身は思っておりますが、ここに至るに当たって、板橋区として決断するきっかけ、そして考えがあったかと思います。
特に、この間コロナウイルスの感染拡大がありまして、学校が休業になっておりました。多くの保護者からオンラインで授業するというような、してほしいという要望も、私自身も多く受けたところであります。
教育委員会として、この
GIGAスクール構想に踏み出すというふうなご決断に至る考え、背景、あればご説明をいただきたいと思います。
◎教育支援センター所長
以前からご報告をさせていただいていた
GIGAスクール構想については、令和5年度までに小・中学校1人1台の環境を整えるということでございました。
実は、5月11日まではその方向で計画を立てておりました。今年度、LAN工事、来年度インターネットのシステムの更新、令和4年は中学校のリースアップに合わせての中学校への1人1台、翌年は小学校のリースアップに合わせて小学校1人1台という構想でしたけれども、今回、コロナの影響もあって、国がこのことを全て今年度中に前倒しにするということ、さらに補助制度は今年度で終了ということを受けまして、我々は補助金、もちろん大切なんですけれども、やはりそれが前倒しになったという、このコロナの状況っていうことが今回大きなかじを切ることにつながったというふうに考えています。
さらに、この状況で23区、全国の状況まではいきませんでしたけれども、23区の他区の状況なんかを調べますと、やはり相当苦しい中でも、ほかの区もこの時期に全員に1台というようなことを進めるという状況を考えますと、例えば、来年、今の中学3年生の子が高校へ進学したときに、ほかの区の卒業生は1人1台の環境の中で学習をしてきた。ただ、板橋区の子だけその環境になかったということは、やはり今の時代の中では、子どもたちにとっては、やはりきちんとほかの自治体の子たちと同じような教育環境設備を整えるべきだろうということが、やはり今回踏み切った大きなスイッチになったなというふうには思っています。
◆山田貴之
板橋区内の児童・生徒あるいは教員数を足し合わせると、3万を超える人数になるかというふうに思いますけれども、実際用意するべきタブレットの台数って、あるいはルーターも同じかと思いますけども、ルーターの台数っていうのは何台を計画しておりますでしょうか。
◎教育支援センター所長
タブレットの数につきましては、子どもの数、それから教員数、それから予備について、今、補正で組ませていただいた台数は3万6,480台です。
ルーターに関しましては、5月補正で都の補助を受けまして3,000台購入をさせていただきましたので、それで、先ほど申し上げた10%、多分賄えるだろうということでルーター代については載せていません。
◆山田貴之
ありがとうございます。ご答弁いただいたように、1人1台ですから非常に多くの台数を板橋区としても用意して、委員から質問に対しての答えもあったように、やはりここからの年数ですね。ここにかかるお金が非常に高くかかってくると、ただ、もちろんこの導入をした経緯とか背景とか、あるいは他区の状況とかに鑑みたら、やはり導入をしないわけにはいかないということも一定理解を示すものです。
ということであれば、これからやっぱりこの
GIGAスクール構想をよりよいものに、子どもたちのために意義のあるものにしていくために、当文教委員会でもしっかり議論をして、その内容については5月11日から急転直下で方針が変化したということでありますから、どういうふうに活用するのかということについては、やはり定期的にご報告をいただいて、その中で委員で話をするべきというふうに思いますけれども、その点について見解を教えてください。
◎教育支援センター所長
これだけの予算をかけて、板橋区の教育を大きく変えるという大きなターニングポイントですので、その点につきましては、機会あるごとに委員会のほうに報告をさせていただいて、ご意見を賜りながらよりいい方向へみんなで考えていきながらということでの姿勢は崩したくないというふうに思っています。
◆山田貴之
最後、1点、問題提起として、先ほど文房具にしていくんだということでありますけれども、やっぱりこれだけタブレットが低学年から中学3年生まで各学年に全児童・生徒に渡されるということでありますから、当然テクニカルな問題で、どういうふうにそれを扱えるのか。道具として扱えるようになるまでに、まず少し時間がかかるということもあるかと思いますし、あるいはそれを、じゃ、道具として、目的達成のためにはどういうふうに使うのかと、カリキュラムの面の話もあるかと思います。
また、身近にインターネットの検索をするようになれば、当然、倫理観、これをどういうふうに育てるかというような問題もあるかと思います。様々な面において、カリキュラムのみならず検討していかなければいけないというふうに思いますので、様々な点についてご報告をいただき、審議をしていきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
課題が生じて、今このように取り組み、こういう解決のきざしがあるとか、こういう状況にありますというような点につきましては、報告をさせていただき、またご相談もさせていただきたいというふうに考えています。
◆南雲由子
GIGAスクールを板橋区として導入するための考えということはお伺いをして、大きな方針としてGIGAスクールを導入されることに関しては、大変感謝をしたいというふうに思ってるんですけれども、結論から言うと、私は板橋区の今のGIGAスクールの進め方について強い危機感を持っていて、その点は2点あります。
1つは、クラウド環境の整備と自宅学習の可能性について。もう一点は、GIGAスクールを進めるための人員体制についてです。
1点目のクラウド環境についてお伺いをしたいんですが、先ほど、寺田委員のご質問の中で、端末としてはクロームOSを使うというふうなお話があったかと思います。文部科学省の1人1台端末整備の基本モデル例というところを見ますと、クロームOSと組み合わせて、G Suite for Educationというものを組み合わせて使ってくださいというようなことが書かれてます。
この中身は、ドキュメント、ワープロに当たるようなものだとか、スプレッドシートという表計算だとか、プレゼンテーションをするためのスライドというソフトをアプリを無償でブラウザ上で利用可能にできる。そのファイルも、全てクラウド上で保存されて、教育向けの無償共同学習支援ツール、Classroomというのを利用することで、児童・生徒に教材を配付したり、配付した課題の進捗管理を行うことができるというふうになっています。
このG Suite for Educationというのは、ウインドウズでもiPadでも同じように利用が可能ということなんですが、クローム端末と併せて、このG Suite for EducationあるいはClassroomというのを学校で使えるかどうかという点、確認させてください。
◎教育支援センター所長
クロームブックを入れるということに関しての大きなメリットは、全てクラウド上に管理ができて、G Suiteを使えば安価で安心なものが入手できるというところにあるというふうに考えています。
現状では、グーグルからの承認が得られれば、G Suiteへの登録は可能になってくるわけですけど、幾つかの課題がございまして、今、そこを課題をクリアするように動いています。
また、システム構築をこの10月以降にシステムの入替えをしますので、そのときに合わせて、グーグルとの調整も済ませていけば、タブレットが入った段階でそれが可能になるのではないかというふうに考えています。
また幾つか越えなければいけない課題がありますので、そこについては早急に対応していきたいとは考えています。
◆南雲由子
その幾つかの課題というところを具体的に教えていただきたいのと、併せて、自宅オンライン学習に向けたときに、自宅でG Suite、Classroomが使えるかどうか。それと、双方向での授業ということが、オンライン学習ってことが必要性が問われてますけれども、ビデオ会議システムを使って自宅で使うことができるかどうか。また、使えないんであれば、その理由を教えていただきたいと思います。
◎教育支援センター所長
現時点でG Suiteに入れないという最大の課題は、教育委員会が登録するのは無償で入れるんですけども、その教育委員会として登録するための幾つかの申請手続がありまして、そこのところにちょっと費用がかかったりというようなことがあるのが、今大きな課題の一つです。
もう一つは、クラウドへ実際につなぐということに関しての板橋区の個人情報の条例との関わりというところになります。ここについても、今年度中に教育のいわゆる情報セキュリティーについて、新たな展開をということで個人情報のほうとのすり合わせをしていこうというふうに計画しています。
そこが可能になれば、G Suiteが可能になれば、双方向のネット環境がご家庭にあればそれも可能ですし、グーグルにはMeetという双方向のもございますので、リモート会議的なところまでも、多分できるようになるというふうに考えます。
◆南雲由子
今、登録に必要な費用という面と、板橋区の個人情報保護の観点のすり合わせっていうことが必要だってお話だったんですが、その費用とか、板橋区の個人情報保護のすり合わせっていうところは、いつぐらいまでに終わるというふうに考えてらっしゃるか。
◎教育支援センター所長
個人情報の審査をお願いするという点については、11月ぐらいに審査会が多分開かれると思いますので、その段階でお願いをしていくように、今モデル校を少し考えてるんですけれども、そういう実践例を基に、こういう使い方をするのでクラウドへの接続をというようなところでお願いをしていこうというふうに思っています。
予算化につきましては、そのモデル校のところについては、NPOさんとの協働を今考えていますので、そこについてはクリアができるかなというふうに思っています。
また、システムの更新に伴った段階では、教育委員会が直接グーグルとやり取りができる形になりますので、その分についてはクリアできるかなというふうに考えます。
◆南雲由子
今の登録の費用の面についてはいかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
ありがとうございます。その段階で、今、IT推進課さんからその手続をしていただくということのハードルがあって、その部分の費用というふうに考えていますので、教育委員会のほうで直接グーグルさんと、教育委員会として登録ができれば、そこの問題はクリアされるというふうに思います。
◆南雲由子
文科省のほうでは、この情報のセキュリティーとか、クラウドであるか、サーバーであるかっていうようなお話は、安全性についてのところは平成29年11月に教育情報セキュリティーポリシーに関するガイドラインという形で既に出されてます。
さらに、令和2年のコロナになってからですけども、5月2日にアップデートされて、新時代の学びを支える先端技術活用推進方策ということで書かれていて、平成29年の時点では校務に関するものと、学習で子どもたちがアクセスできるものは必ず分けてください、そのサーバーをそれぞれ独自に区として持ってくださいというような方針だったかと思うんですが、それではやっぱり費用もかかってくるので、今、令和2年に出されたものでは、クラウドにしていってくださいというようなことが書かれています。
文科省が、これだけ方針を出してるっていうのは、クラウドを使うということがタブレットを1人1台持つことの核になってる。これは、やり取りをするっていうことが自宅にルーターを置くとか、オンラインにするとかっていうところの肝になると思うんですが、このままだとそれがもし仮にG Suiteとか、クラウドというものが使えないっていうふうになった場合には、文科省が出してる方針と板橋区の教育にずれが出てくるっていう状況も、最悪あり得ると思うんですが、この辺りに対して教育委員会としての見解をもう一度確認させていただきます。
◎教育支援センター所長
クロームブックを入れるというふうに、今担当レベルで考えているのは、まさにクラウドを使うっていうことが大前提ですし、今委員ご指摘の文科省の考え方、また総務省なども同じような発想を持って、日本というよりも世界全体がクラウドの中でというようなことになっています。
先ほども答弁したように、SINETという、安全な環境も今後初等教育のほうに下りてくるというふうに予想していますので、そこについては、このタブレットが子どもたちの手が届く前に、その環境をしっかりと構築していくというふうに、これがなければGIGAスクール成り立たないという思いで取り組んでまいります。
◆南雲由子
ぜひ取り組んでいただきたいというふうに思います。ほかの委員からもご指摘あったように、学校としてどういうふうにこの変革を捉えていくのかとか、新しい教育を使って、どういうふうに子どもたちに教えていくのかっていうレベルの高い議論を、やっぱりこの
文教児童委員会でするべきだっていうふうに私も思うんですけれども、今、やっぱりクラウドが使えるのか、使えないのかっていうところも分からないっていう状況では、とてもやっぱり心配だと思うんです。
そこまでは、必ずGIGAスクールで端末を配備するのとセットで、必ずそこまでは入れていただきたいというふうに思いますし、必要であれば、個人情報保護のところとか、費用のところは区議会としても議論をして進めていかなきゃいけないことだと思いますし、ぜひ議論もしたいなというふうに思います。
もう一点が、GIGAスクールを進めるための人員体制というところをお伺いしたいんですけれども、今、1人1台で3万6,480台の端末を配備するのの担当が教育支援センターになるかどうかというところと、教育支援センターの職員数を教えてください。
◎教育支援センター所長
GIGAスクールの導入に関する主担当は教育支援センターです。教育支援センターの職員は、13名……
(「所長入れて14」と言う人あり)
◎教育支援センター所長
私入れないと13ですね。そのうち、ICT担当が5名です。
◆南雲由子
新型コロナの後、学校に、じゃ、どうやって戻っていこうかとか、戻っていくときに少しつまずいてしまった子や親御さんのケアということ、あるいは不登校の対策も区を挙げてプロジェクトチーム立ち上げてっていう時期だと思うんですが、そういったことは教育支援センターが主となって当たっていくと思うんですが、それとは別に5人というふうに認識してよろしいでしょうか。
◎教育支援センター所長
不登校増加対策プロジェクトチームのプロジェクト長は私がやります。主に適応指導は教育相談の担当、それから指導主事ラインがやりますので、そこですと正規の職員で言えば4名が不登校対策、私入れれば5名ということになります。
◆南雲由子
ICTというか、GIGAスクールを準備するのには、そういった今までの教育支援センターの業務とは別に5名というふうに考えていいですか。
◎教育支援センター所長
いや、現有の5名で現時点では進めています。
◆南雲由子
そこはかなり危機的かなというふうに私は思っていて、渋谷区の例を調べてみたんですけれども、渋谷区では、平成29年度、今より2年半前に区独自の政策として全部の生徒に1人1台タブレットっていう体制にしています。
そのときの体制を調査係さんを通して調べていただいたんですけれども、導入した台数っていうのが1万2,500台なので、板橋区はこの3倍の規模になります。平成29年から令和元年まで3年間かけて、その1万2,000台を入れたということですので、板橋区の場合は3倍の数を半年で入れなきゃいけないという状況にあると思うんですが、渋谷区の場合は、特命担当課長という方をつけて、プラス3名の職員を特任でそれにつけています。それで3年間やってみて、その中の方にお話も聞いたんですけれども、それでもかなり人が足りないというふうになったので、今回、端末が更新になる、この令和2年度は担当課長をつけてプラス4名という形で体制を組み直してされているそうなんです。
それを、それだけの大仕事でやらなければいけないというところで、板橋区でも職員を増やしていくべきだというふうに思うんですが、少なくとも職員3名とか足して、区の職員で、渋谷区の例でもあるんですけれども、ICT担当の方を、この期間だけ、半年の間だけ異動させていただくとか、異動して一緒に兼務にしていただくとかっていう形の対応が取れないかどうか、教育支援センターの見解を伺いたいと思います。
◎教育支援センター所長
今いる5人ではとても賄い切れないので、今、支援センターの中の業務を割り振りを変えまして、そこに人を厚くして、動かした人がやらなければいけない仕事を、例えばさっき申し上げた教育相談のほうがやるというような体制でぎりぎり動かしてるというような状況です。
大変厳しいんですが、ここで停滞させたり、ここでうまく配備ができないということは、板橋区の教育後退させることになりますので、そのことはないように必死で今頑張ってるというのが本音でございます。
◎
教育委員会事務局次長
GIGAスクール、5月11から国が募集を展開して、急にこういう形になったわけでございますけれども、正直、私どもも事務局内でいろいろと事務局全体挙げて人員調整を行うということで、いろいろと検討はしてるんですけども、なかなかやっぱりどこもいっぱいいっぱいで、なかなか応援に行けないというような状況が続いています。
事務局の責任者として、非常に歯がゆいところがすごいあるんですけれども、人事に対しても人員は要求しているんですが、人がいないということで、今後やりながらどういうことができるのか、しっかりと考えていきたいと思います。
とにかくこれが停滞して、本当に人員の中で、もう今も非常にあっぷあっぷしている中で、それが理由で入らないということにならないように、それはしっかりとやっていこうと思いますけれども、非常に厳しい状態にあるということは、しっかりと把握しながら、しっかりと私どもも事務局次長としてリーダーシップを取ってやっていこうと思いますので、その辺はよろしくお願いしたいと思います。
◆南雲由子
頑張ってくださいっていう問題ではないと思うので、それはぜひ人員体制として、区として配備、見直す必要があるのかなというふうに思います。
もう一点伺いたいのが、今回の補正予算で入ってないんですけれども、GIGAスクールサポーター配置支援事業という予算が令和2年度の補正予算で105億円ついています。どこの学校でも、ICT環境の設計とか、そういうところまでを学校の今までの既存の方がやるのは人手が回らないということは状況としては同じなので、外部の方でそれを雇う2分の1は市区町村が出して、2分の1は国が出しますというような補正の項目があるかと思うんですが、それに関しての今の検討状況を教えてください。
◎教育支援センター所長
この国の105億円の補助事業につきましては、いわゆる学校に、ハード面についての技術的な支援という色合いの濃い事業でございます。学校現場からの声、やはりソフト面、ハード面は我々のほうで構築をしたりというようなことできていきますので、今、他の事業者との検討の中でも、ハード面については学校にお任せするよりは、むしろ教育委員会として全体的なところで進めていきたいと思っています。
学校現場が実際に必要としている事業への支援ですとか、事業の活用の仕方というような支援につきましては、つい2日ほど前に、都から4分の3補助事業ですけれども、ICT支援員の派遣事業の1年ですけれども、事業が下りてきましたので、それを活用して4校に1人ぐらいの割合で入れていけるかなというふうに、今計画をして、準備を進めています。
◆南雲由子
何か、今回の事業が大変前倒しになって、すごく苦しい状況というのが伝わってきましたけれども、何かそれは教育委員会の方が頑張りますということで済む話じゃないというか、板橋区の子どもたちの教育が、日本全体の中で文科省のレベルをちゃんとクリアして、自分たちの未来も預けていけるのかっていうことがかかっている、大変な重要な事業ですので、じゃ、どうやってソフトの面をやっていこうかとか、先生たちがどうやって教えてこうかっていうレベルの高い議論する以前の問題ですので、そこは必ず区としてもというか、区議会としても、ぜひ議論をしていきたいというふうに思いました。
以上です。
◆いわい桐子
まず、1つは先ほども答弁であった実際に教室で使うのは来年2学期、その前に前倒しで家庭学習で使えるようにってことなんですが、それはいつからになるのかってことを教えてください。
◎教育支援センター所長
順次配備をしていき、また、家庭での使い方のしっかりとしたガイドライン的なものも構築をしてからではないと厳しいというふうに考えていますので、現時点では家庭での実際ということだと……
(発言する人あり)
◎教育支援センター所長
配備がそろった段階での11月ぐらいからできれば、それまでにどれだけ準備が整うかってこと、つまり使い方の問題をしっかりと構築してからでないと厳しいというふうに考えています。
単純に物を渡すということであれば、11月に契約をして、配備ができる学校にはお渡しはできますけれども、家庭での使用ということに関しては、そこまでにしっかりとしたガイドライン的なものをつくっていく必要があるというふうに考えます。
最短でいけば、契約が済んで配備が設定が終わったということでいけば、11月からということになります。ただ、そこに全員がっていうことは、ちょっと担当としては今考えていないということも、お伝えしなければいけないと思います。
◆いわい桐子
そうすると、私も万全に整えてやったほうがいいと思ってるんだけど、最短で言うと11月だけど、万全に整えたってことを想定すると、最初はどれぐらいになるんでしょうか。
◎教育支援センター所長
そこもいろいろな時期あると思うんですけれども、担当課長とすると、来年の1月とか2月ぐらいには、全員にきちんとお渡ししたいというふうに考えています。
◆いわい桐子
そうすると、これは貸与なんですけど、毎年入れ替わるじゃないですか、お子さんたちが。その場合、卒業するお子さんっていうのはどういうふうになるんですか。
◎教育支援センター所長
学校のほうに戻していただいて、それを次の新入生に向けて、数の出入りがありますので、全体の調整の中で新入生にお渡しをしていくという形になります。
◆いわい桐子
小学校を卒業して、今、小・中一貫教育っていろいろ言ってますけど、小学校を卒業したお子さんが中学校に行く場合はそのまま使えるのか、1回戻すのか、その辺どうなるんですか。
◎教育支援センター所長
現時点では、小学校を卒業した段階で一度小学校のほうに戻していただくということで考えています。
◆いわい桐子
それから、先ほどランニングコストは約20億ぐらいだっていうことなんだけど、そうすると、毎年この20億がかかっていくっていうふうに、今後ずっとそういうふうになってくっていうことでよろしいですか。
◎教育支援センター所長
そのとおりです。
◆いわい桐子
それから、そうすると、今回後で補正出てきますけど、今回、今年、今年度の費用で言うと、ランニングコストの部分は同じ20億って考えていいっていうことですか。
◎教育支援センター所長
今回につきましては、この補正でお願いをする18億強で、今年度については動かしていけるというふうに考えます。
◆いわい桐子
18億のうち、初期投資と毎年かかっていく経費とありますよね。18億のうちの初期投資の額は幾らになるんですか。
◎教育支援センター所長
今回、すいません、少々お待ちください。すいません、時間かかって申し訳ありません。
ネットワークのアクセスポイントのところについてが来年度のランニングコストで2億ほど上乗せになるというところで、今年度の予算からすると、その分2億ほど上がるという計算になります。
◆いわい桐子
すいません、18億のうち、要するに初期投資の額が分かればいいんですけど、要するに毎年20億、来年以降はかかってくってことなんだけど、それは初期投資とは関係ないランニングコストですよね。
今年の分で言うと、そういうランニングコストが発生するのか、全額初期投資なのかってことを知りたいんです。
◎教育支援センター所長
購入の場合ですとイニシャルコストうんと跳ね上がるんですが、5年リースでのその補助で動いていきますので、ただ、非常に細かい数字になりますので、後ほど少し整理した資料をお持ちしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◆いわい桐子
はい。
5年リースなんですね。分かりました。5年リース、購入じゃなくて5年リースにした何か理由はありますか。
◎教育支援センター所長
これまでもそうですが、基本的にICT環境の中で、購入ということが区の方針としてはないということで、リースでというふうに聞いています。
◆いわい桐子
ほかの自治体等の比較ではどういうふうになってるのかっていうことを分かれば知りたいんですけど、国の方針とほかの自治体とタブレットの購入、それからリースはどっちがいいのかってこと、それは検討してないのかな。知りたいってことと、もう一つまとめて聞きますけど、先ほど答弁のあったICT支援員っていうのを派遣するっていうことで、4校にお1人っていうことなんだけど、どういう方なのかってこと教えてください。
◎教育支援センター所長
今も月に中学校は1回、小学校は2回、ICT支援員さんを派遣しているんですが、それを週1回程度に厚くするという考え方を持っています。
内容につきましては、先ほどもご答弁させていただいたように、授業支援ですとか、ホームページを作るための支援ですとか、そういうことをしていただく方で、ICTに、またICT教育に詳しい方という内容で、業者に委託をする予定でいます。
◆いわい桐子
ちょっと待って、ICT教育に詳しい方っていうのはどういう方なんですか。
◎教育支援センター所長
こういう場面で、電子黒板を使ったほうが子どもたちの集中度が上がるとか、プログラミング教育を使うときのアプリとして、Scratchを使ったほうがいいのか、別なものを使ったほうがいいのかとかっていうようなアドバイスをしてもらったりしています。実際の授業場面での支援に入っていただくことが多いです。
◆いわい桐子
先ほどのリースと購入については、何か比較した資料等があれば、後で頂きたいんですけど。
◎教育支援センター所長
他区との比較ということで考えますと、他区からそういう情報がいただけるかどうかっていうのは、まだちょっとはっきりしないところもありますので、少し検討させていただければと思います。申し訳ありません。
◆いわい桐子
それから、要支援児のお子さんの対応はどういうふうになるのかっていうことと、それから、今回の全児童に1人1台タブレットを導入してやっていく、この効果は具体的にどういうことを望まれてるのかってことを教えてください。
◎教育支援センター所長
要支援、特別支援という視点でお答えさせていただければ、特別支援教育の授業に、それぞれの障がいの特性に応じた支援をするという意味では、ICT機器は非常にそういう意味では個別最適化の教育を進めるにとっていいツールですので、例えば、ディスレクシアのように読み書きに障がいのあるお子さんとか、聞こえに課題のあるお子さん、それぞれの障がいに応じてそれを補う。また、そこの特性をカバーするような、様々なアプリを活用するということでは、新しい特別支援教育が展開できるというふうに考えています。
また、今申し上げたように、今回のGIGAスクール、前倒しになりましたけど、当初目標はやはり今後の教育が変わるということです。学校教育が変わるということです。
子ども一人ひとりに個別最適化な教育が提供できるという点からすれば、子どもたちにとって自分は今、つまずいているとか、もっと先をやりたいとか、もっと別なことを学習したいというような学びの意欲については、新しい文房具が常に手元にあって、常に使える環境になりますので、子どもたちがいわゆるデジタルネーティブの中で、そのツール、文房具としてICTを活用できる世代へ育っていくというふうに考えています。
◆いわい桐子
ちょっと質問の趣旨が違ったんですけど、要支援児のお子さんのことと、あと全児童に対する効果は別の質問だったんだけど、要支援児のお子さんの対応で聞きたかったのは、要するにそういう機器を家庭に持って帰って、学校に持ってくるっていう作業の中で、そのお子さん一人ひとりに、例えば対応が生じることが出てくるんじゃないかなっていうふうに思ってるんだけど、そういう機器の貸与っていうところについて、要支援児のお子さんごとの対応をどういうふうに行っていくのかっていうことを知りたいんです。
◎教育支援センター所長
すいません。答弁ずれまして、申し訳ありませんでした。
要支援、特別配慮を要する子どもたちにとって、何が一番最適かっていうことを考えていくことが大事だというふうに考えます。それで、タブレットがその子にとって、障がい特性とか、その子の育ちや伸ばしに生かせるという使い方を考えていくのも、特別支援教育の基本的な考え方である個別の教育支援計画、個別の指導計画に基づいて進めていきますので、家庭での使い方にかなり困難を生じるということであれば、あえてそれに挑戦するということではなくて、別の手だてを講じるということも、特別支援教育の取組の中では大切な発想だというふうに考えます。
◆いわい桐子
要支援児のお子さんの場合に、お子さんの状況によってはプラスになるお子さんもいるだろうし、むしろ、例えば管理をするものが1つ増えるってことが負担になるお子さんもいらっしゃるだろうし、そのお子さんの障がいの特性を、やっぱりきちんとつかんでこの対応をしていくっていうことを、必要なお子さんにはきちんと手渡って活用できるって条件を、ぜひ要支援児のお子さん用にも具体的な対応をきちんとガイドライン等が必要になってくるかと思うんですけど、そういう対応はどういうふうにやっていくんでしょうか。
◎教育支援センター所長
繰り返しになりますけれども、その子の特性に応じて、その子に対する配慮っていう視点からいけば、今までも、それからこれからも特別支援教育の根幹である個別の指導計画に基づいて進んでいきますので、そのことについては副委員長ご指摘のように、かえってメリットになるとか、マイナスになるというようなお子さんには、それは使わずに、その子に応じた教育をこれまでも進めていくはずですが、それに新たな文房具としてタブレットが加わるという発想でおりますので、メリットとして使えるお子さんはより使いますし、そのことがかえってお困り感を増すということであれば、それは外して別な教育を提供するというのは、特別支援教育としては当然のやり方だというふうに考えます。
◆いわい桐子
最後に確認したいのは、先ほどの効果のところなんですけども、法政大の教授の先生、児美川先生っていう方が本で指摘してるんですけれども、特にタブレット1人1台ってことは否定しないんだけど、このAIを活用した個別最適化、先ほどおっしゃっていた個別最適化っていう仕組みが非常に心配があると、従来の教育で行ってきた対応が欠けてくるんじゃないかっていう懸念を非常に心配されて、指摘の本を出してるんですね。
その中で言うと、とりわけ、今まで日本の教育が重要視してきた集団的な学びの中で、子どもたちが一緒に考えるっていう場面が物すごく減ってしまうんじゃないか。誰かが間違えたとしたら、その間違いからみんなが学ぶっていう場面がどんどん減らされていってしまうことで、本来、集団の中で学びとして成長してることがAIでは答えは導けないって具体的に指摘してるんですね。こういった問題については、教育委員会はどういうふうに認識されていますか。
◎教育支援センター所長
10年以上前から教育ICTに携わっているんですが、ずっとその議論ありまして、今回、1人1台の環境になったときに、これまでやってきた教育を否定する形でこれを導入したら、それは今のご心配のとおりになると思います。
1人の意見が、これまでは勇気を振り絞って手を挙げて、みんなの前で発言するということが、これからはタブレット上で書いて、それが電子黒板上に全員が見れると、それについて意見を書くとか、発言をするということとかっていう形で授業が変わっていきますので、そういう点からいけば、これまでの集団の学びとしてのよさ、それから個別学習としてのよさ、そういうものを事業者が選択をしながら、子どもの様子を見ながらよりいい方向へ導いていくって発想がとても大事だというふうに思ってます。
ですから、ICTに長けた教員が、
GIGAスクール構想でトップの指導力を発揮するかっていうと、そんなことはないです。授業場面でどういうふうに使うか、その子の興味関心をどうやって伸ばすかとか、よさをどうやって引き伸ばして、それをほかの子にどう伝え、ほかの子にどう認めさせ、それからどう学ばせるかっていうことの授業力がこれからもっと問われていくというふうに考えますので、そのご心配や、その先生のご指摘が当たらないような形で、これから板橋区の教育委員会として新しい教育をつくっていきたいというふうに考えます。
◆いわい桐子
そういうふうに考えていくことは必要なんだけど、例えば、今現在、先ほどICT支援の補助員が入るのが、ICTの活用方法に特化してるっていうことなんだけど、今、現場の教職員の先生たちからの一番の声は、ICTだろうが、アナログだろうが、授業を魅力的にやることへの援助が欲しいっていうのが実際の声なんですよ。
だから、ICTを幾ら活用できても、子どもたちに必要な魅力的な授業がやれるかどうかってことは、このICTの補助員だけでは、私は効果として表れないと思ってるんです。そこを、教育委員会としてどうやって深めてくのかってことを、体制強化がなければ私は進まないと思うんですけど、どういうふうに今後考えていますか。
◎教育支援センター所長
そういう議論を様々な方といろいろな場面でしていきながら、今後の新しい教育の在り方というものを、板橋区としてより固めていきながらも発展させていく必要があるというふうに考えています。
授業っていう視点、授業者っていう視点から言えば、これまでの授業感をある程度改善をしたり、改めていかないと、文房具としてのタブレットを十分に子どもたちの教育に生かせないというふうに考えます。いつでもどこでも子どもたちが学べるんだ、全世界から検索をしたりとか、様々なものをデータとして記録ができるっていう時代の教育を進めていくためには、教員の意識改革も必要ですし、どういうときにどういう授業をすればいいかっていうようなことも含めて、授業力として我々教育委員会としてしっかりと現場の先生たちに示していきながら、先生たちが今一番何が困っているのか、今ご指摘ありましたけども、そういうことの支援も当然考えていかなければ、いい授業は成立しないというふうに捉えます。
◆いわい桐子
最後にしますけど、私は毎年20億お金がかかっていく、今回突然の18億の経費をかけて、機械が幾ら入っても、そこに対応する教員の人たちが自由にたくさんの時間を使って活用していかなければ、本来の活用にはつながらないと私は思っているんです。
ですから、やっぱり現場の先生たちの思いとしては、1人で見る子どもの人数が多いし、そこにこの活用方法が新たに増えて、新たな負担が増えるだけっていうふうにならないような対応がなければ、私は本当に毎年20億かけていくっていうことの必要性を問われるんじゃないかっていうふうに思うんです。
だから、その辺の教員の人たちが一人ひとりの子どもときちんと向き合える環境整備も、セットでぜひ教育委員会には進めていただきたいということを要望して、質問を終わります。
○委員長
ありがとうございます。
本件につきましては、この程度でご了承願います。
次、補正予算に入りますので、理事者の入退室を行います。
────────────────────────────────────────
○委員長
間もなく5時となりますが、このまま委員会を延長したいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
次に、
文教児童委員会関係の
補正予算概要について、理事者より追加の説明はあるでしょうか。ない。
それでは、質疑に入りますが、先ほどの報告事項7の質疑と重複しないよう、ご配慮をお願いをいたします。
本件について質疑のある方は挙手をお願いします。
◆石川すみえ
歳入のところで、保育所保育料自己負担金についてなんですけれども、これ利用自粛による減免ということなんですが、どの何月分が対象なのかというところと、あと、自粛されてる方の中で、育休中の方、職場復帰を何月にしようかなって考えてる方と、あと求職中で保育園申し込まれた方がいらっしゃると思うんですけど、こちらの場合、それぞれの場合の減免の対象の何月かっていうことについてお願いします。
◎
保育サービス課長
保育所の自己負担金の減免でございますけれども、今回、4、5、6の3月を減免の対象というふうにさせていただいてるところでございます。育休等に関してでございますけれども、一応、6月いっぱいは登園自粛をしていただく考えです。育休からの復帰、慣らし保育等が始まるかと思いますけれども、7月に入ってから慣らし保育始めていただいて、7月末までに完全に慣らしを終わらせて通常の保育に入っていただければというふうにご案内を差し上げてるところでございます。
◆石川すみえ
求職中で、保育園内定いただいた方で、これからならし保育始まってから求職活動されると思うんですけど、そういった方はいつまで仕事先を見つければいいというのは。
◎
保育サービス課長
求職の方につきましては8月末までを期限にさせていただいてるところでございます。
◆石川すみえ
8月末というのは、恐らく求職中の方は2か月間で保育園、仕事見つけてきてくださいっていう従来どおりのご案内だと思うんですが、このコロナ禍を受けて、やっぱり仕事って見つかりにくい状況にあると思うんですが、そういった対応というのはどうされるんでしょうか。
◎
保育サービス課長
通常の時期であれば、求職での保育園の入園の要件というのは2か月、2か月間でお仕事探してくださいということでご案内をしてるところでございますけれども、今般のコロナの状況を受けまして、委員おっしゃるように、なかなか求職環境というのは厳しいものがあるというふうに認識をしてございます。
この辺につきましては、個別に事情をお聴きした上で、対応を図っていきたいというふうに考えてございます。
◆石川すみえ
ぜひ、丁寧に対応していただきたいというところと、あと2か月間求職活動して、どうしても見つからなかったとかっていう方の場合は、最悪1か月は待てるというのがあるかと思いますが、この制度があまり周知徹底されていない気がしますので、ぜひ、現場の保育園のほうの声かけでも、その徹底をしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
◎
保育サービス課長
委員ご指摘のように、2か月間の求職活動プラス1か月間調整期間というのを通常期においても設定をさせていただいてございます。これにつきましても、各園でもそういった保護者の方にきちんとPRするように、対応を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
◆石川すみえ
他区は、10月1日まで待つよという、23区内も対応してるところがありますので、そういった対応も、板橋でも検討していただきたいというところと、あと、保育料の減免が、今現在認可外保育所は対象になっていないと思うのですが、そこのところの検討はいかがでしょうか。
◎
保育サービス課長
私ども、基本的には育休等からの復帰につきましては、7月末までということでお願いをしてございます。23区の中でも、大半は私どもと同じ7月末までということになってございます。
委員ご指摘のように、10月末までというふうにしている区も1区、2区あるということについては承知をしているところでございますけれども、今後のコロナの感染状況が著しくまた悪化するというようなことがあれば、その辺については対応も必要になってくるかもしれませんけれども、現状においては7月末という対応で進めていきたいというふうに思ってございます。
また、認可外の保護者の方の保育料の負担の助成につきましては、現在庁内で検討を進めているところでございます。
◆石川すみえ
次に、児童育成手当の臨時特別給付金についてなんですけれども、まず対象の人数と、あと給付のやり方についてお願いします。
◎
子ども政策課長
今回の児童育成手当の臨時特別給付金でございます。対象者につきましては、本年5月分の児童育成手当の受給者の方が対象。対象者としては5,000人で、お子様1人当たりの給付金ですので、対象となるお子様が約7,000人というような事業になってございます。
◆石川すみえ
これは対象となる方に、もう区から給付が振り込まれるという形になるんですか。
◎
子ども政策課長
今回の事業につきましては、国の給付金もそうですけれども、いわゆる寄附をする契約ということで、自動的にお配りするというより、一旦相手方の拒否をする期間を設けて、その拒否がない方が受給対象ということでやりますので、手続としてはご本人の手続は必要ないですけれども、要らないですという方については、拒否の意思表示を区にしてもらう。その期間をもって、その後拒否の表示がない方に対して、こちらからあらかじめ口座は分かっていますので、そちらの口座に振り込むというような形になってございます。
◆石川すみえ
一刻も早くお渡しすることが大事なことだと思うんです。1回拒否の手続を、ほとんど拒否される方はいないと思いますけれども、踏まないとこれはできないものなんですか。口座が分かっているのであれば、もう振込するといいのかと思ったんですけれども。
◎
子ども政策課長
国のほうからも、国の給付金に関しての指示ですけれども、やはりそういう寄附の契約ですので、そういった期間を設けなくてはいけないというやり方をしていますので、今回、区のほうもそれに倣ってやっているところでございます。
いずれにしても、石川委員お話しあるとおり、素早く出さなくてはいけませんので、そこの期間を短く設けて、なるべく早く、時期としては今定例会でご決定いただければ、来月の中旬には振り込めるというような形で、今準備を内々で進めているところでございます。
◆石川すみえ
5月の支給対象者の方にということなんですけれども、そうすると5月に生まれた子には支給はいかないということになりますか。
◎
子ども政策課長
基準日は4月末ですので、4月末での対象者という形になりますので、5月に生まれた方は、生まれて児童育成手当の対象者になった場合でも、今回の特別の給付金の対象にはならないという形でございます。
◆石川すみえ
どこかで線引きをしなくてはいけないのかもしれないですけれども、育成手当の対象になる方って、やっぱり大変な方がいらっしゃると思うので、5月、6月、これからまだコロナの大変さが続く中で、その層が埋もれないように、しっかりとした制度設計にしてほしいし、拡充してほしいというところを要望したいと思います。
続いて、教育振興費のところでお伺いしたいんですが、要保護及び準要保護児童の保護者に対する就学援助費で、休校期間中の学校給食費のほう出ているんですけれども、これ1人幾らなのかというところと、対象が何人になるのかというところを教えてください。
◎学務課長
休校が長期化したことによりまして、4月から6月分の給食費相当分を、お1人500円を算出基礎として、月額をそれぞれ定めまして、お支払いをするものでございます。
金額のお問合せでございますが、今の計算基礎に基づいて行いますので、4月分ですと8,500円、5月が9,000円、6月は分散登校で学校に行けない日を積算根拠として3,000円ということでございます。
対象人数は、小学校が5,915人、中学校が3,221人の予算でございます。
◆石川すみえ
コロナ禍を受けて、新たに就学援助の対象になる人が生まれていると思うんです、この1か月、2か月の間に。その方にもしっかりと届けることが必要だと思うんですけれども、学校再開、分散登校が始まっていますので、もう一度就学援助の対象に新たになっている人がいないかどうか、これをきちんと調べるべきだと思うんです。4月6日に文科省の通知も出ているんですが、この点についてはいかがですか。
◎学務課長
就学援助制度は、元来所得の状況、納税の状況等から積算をして対応するのが基本ではございますが、委員ご指摘のように、急速に経済状態が悪化しているという状況の中で、対象者が拡大するということは、私どもも注意深く見ているところでございます。
具体的な認定作業等については、これから少し研究するところもありますけれども、新たに大幅に所得が減った方については、就学援助の対象に加えられるように進めてまいります。
◆石川すみえ
それもすぐにでもやっていただきたいと思うんですけれども、今現在は分散登校が始まって、そういった何か対策ですとか、配布物みたいなことは行われていないんですか。
◎学務課長
まだ分散登校が始まったばかりという状況ですので、今回、この制度についても、予算通過後にお知らせをしてまいりますので、そういった機会を捉えながら、周知が隅々まで届くように、ここは非常に神経を使うところでもございます。例えば、あなたは所得が減っていますねというわけにいかないので、幅広くいろいろな方にお知らせをしながら、相談につなげていくということをしていきたいと考えています。
◆石川すみえ
ですから、全員に通知という形でやっていただきたいというふうに思います。要望して終わります。
最後に、学校給食調理室のエアコンのところが減額になっておりまして、これどんな検討をして今年はつけられないということになったのか教えてください。
◎新しい学校づくり課長
今回の給食調理室のエアコンの設置工事につきましては、もともと夏休み期間に自校の給食を止めずにやれるということで、計画をしていたものでございますが、コロナの影響で学校の休業が続きまして、今後夏休み期間が短縮される可能性が極めて大きいというところで、じゃあ自校の給食を止めずに、この工事ができるのかというと、それはなかなか難しいということが1点と、また1つは給食を仮に止めてしまった場合の代替給食もなかなか厳しいというところで、今回中止せざるを得ないというふうに考えて、今回減額補正をお願いしているものでございます。
◆石川すみえ
これは工期の問題と、あと親子方式というんですか、お隣の学校から給食を持ってくるというのも検討したけれども難しいということでよろしいですか。
◎学務課長
今親子方式と言っていただきました。私ども工事の場合には、一つの学校の給食を作るために、2校以上の給食調理室を活用して、そこに作った給食を輸送するという方式を取っている例もございます。
今回、学校の冷房化に関しましては、10校ということで、対象校が非常に多くて、もともと給食調理室というのは、2校以上から出しているということでもお分かりのように、さほど余力がありませんので、今回親子方式については断念したところでございます。
◆石川すみえ
今回は減額になりましたけれども、これ必ずやらないといけない大事な事業だと思うんですが、翌年度も1校は必ず予算に盛り込まれていくんでしょうか。
◎学務課長
私どもとしても、給食調理室に働いている方の安全、最近どんどんと気温が上がってきていますから、いち早く工事をしていきたいという思いから、3年かけて実現しようと思っていたところですが、今般このようになってしまって、大変残念に思っています。財政状況も厳しいとは聞いておりますが、教育委員会としては、財政当局とも調整をしながら、できますれば2年間で終了できるように、尽力はしてまいりたいと思っております。
◆石川すみえ
今2年間というのは、3年間でやる予定だったものが、最初の1年ができなかった。残りの2年間で全ての学校の調理室にエアコンをということでよろしいですか。
◎学務課長
私どもとしては、予算要求レベルではございますが、そういう気持ちで進めてまいります。
◎
子ども政策課長
すみません、先ほどの答弁、訂正をお願いしたいんですけれども、私、寄附契約というお話をしたんですが、法的には贈与契約ということで、寄附ではなくて贈与の契約だったということで、修正をお願いしたいと思います。
◆南雲由子
1点お伺いしたいんですが、補正予算資料の43ページ、今贈与契約というお話あった児童育成手当のところについて、離婚調停中の方はこの児童育成手当を受け取れないという声を区民の方からいただいています。本会議の一般質問でもあったんですけれども、離婚調停中の場合は、児童手当も受けられていない場合があって、これについて窓口で離婚調停中と証明できれば受給できるなど、対応するべきじゃないかというふうに、今回は特例というか、緊急のことですので対応するべきじゃないかと思うんですが、区の見解をお伺いしたいというのが1点。
もう一点は、ひとり親に関して、区独自で、このほかに今後経済的な支援ということを考えてらっしゃるかどうかということが2点目。
というのは、今回のコロナ禍の中で、私がいただいた相談の中で、すごく多いのはひとり親の方からのご相談なんです。子育て中の方で、特にやっぱり支援が受けられていない離婚調停中の方からの相談というのが非常に多いというふうに、肌感覚としては感じていまして、もう一点伺いたいのが、子ども政策課と福祉事務所をまたぐ相談も、ワンストップで相談できる体制づくりというのが必要じゃないかというふうに思います。
というのは、相談をいろいろいただいて、調べていくと、とにかく課をまたいでしまう。福祉事務所と子ども政策課と行ったり来たりするとか、福祉事務所の母子支援員の方ともつながっていないというケースが非常に多いというふうに感じたので、その辺り伺えればと思います。
◎
子ども政策課長
3点ご質問いただきました。
まず、1点目、離婚協議中の方の給付ということでございます。状況を申し上げますと、児童手当につきましては、所得の高いほうへの給付なんですが、離婚協議もしくは住所が別だという要件があれば、実際にお子様を面倒見ている方への給付者を代えることが可能です。
ただ、ひとり親の育成手当それから児童扶養手当の部分につきましては、制度上、協議中の方は、もちろん裁判所を介してDVの被害が出ているようなとき、あとは1年以上遺棄されている、要するに全然行方知らずだというときには対象になりますけれども、実際に協議をしているような段階だと、手当の対象にはなっていないのが、手当の制度になっています。
あと、今回の区でやる育成手当の特別給付につきましては、先ほどちょっとお話ししたとおり、今回はより簡素な仕組みで、迅速に出していきたいというところがありましたので、そういう意味では、手当の受給者については、資格審査の必要もなく、あとは口座情報も持っていますので、補正が可決されれば、速やかに出せるということで、今回提案したところでございます。
あと、今後については、そういった離婚協議等の一般的に生活が困窮しているような方の対策というのは、区全体として考えていかなくてはいけないのかというふうには思っているところでございます。
それから、2点目のひとり親の今後の追加で何か支援というお話ですけれども、まず1点目が、今ちょうど国会で審議されています第2次補正の中で、児童扶養手当の追加の給付が出ております。これにつきましては、国のほうで決まり次第、区のほうも予算措置をしてやっていくというような流れになっていますので、これがまず1点目。
それから、2点目は、東京都で今まさに審議、補正やっていますけれども、その中にも児童扶養手当の受給者の方に、食料品などを支援していくと。細かい話はまだ来ていないですけれども、食料品などを支援するというような形で、補正予算を今都議会のほうでも審議がされている。これも議決されれば、この後区のほうでもどうやっていこうかというところが進んでいくところだと思います。
ひとり親につきましては、今見えているところはそんなところでございます。
それから、3点目の、私ども子ども政策課と福祉事務所のワンストップというところでいきますと、昨年から、日曜開庁のときに、私どもの手当医療係の窓口に、福祉事務所の職員さんが来て、手当の手続と一緒にそういった相談を受けられるような形を、前年度取っていたところでございます。
ただ、福祉事務所のほうの話によりますと、ちょっと実績がなかなか上がらないので、今年度に入ってからは、相談する方が出向かなくてもいいような、例えばですけれどもホームページを充実させるですとか、メールでのやり取りをするとか、そういった形で福祉事務所のほうはやり方を変えて、今年度始めたというところで、報告は受けているところでございます。
あと、併せて連携をしてというところにまいりますと、今度の国でやろうとしている児童扶養手当の給付につきましては、実は、児童扶養手当を受給している人だけではなくて、ひとり親の方で収入が激減して、児童扶養手当の水準に落ちた人というのも、今回対象になりますので、そういった意味では、そこの対象者というのは、申請いただかないと私どもで認識ができないというところで、何らかの形で、私ども手当医療の組織と福祉事務所と連携をしないと、この辺りはやっていけないところですので、そういった意味で、今回国のほうでやろうとしているところについても、福祉部と連携をして、手当の給付だけではなくて、その後どう支援していくのか、相談に乗っていくのかというところもセットで打ち出していかないと、なかなか生活の質の向上というんですか、取れないと思いますので、そこは今後協議をして、連携をしていきたいというふうに思ってございます。
以上でございます。
◆南雲由子
ありがとうございます。今までも切れ目ないひとり親への支援ということは、特別委員会等を通しても議論されてきたところだと思いますので、今回、国や都からこぼれてしまうところへの支援という面も持ちながら、ぜひ引き続き検討していただきたいという点と、先ほどのGIGAスクールの件なんですけれども、今回この補正予算には載せられていないという部分で、GIGAスクールの人員体制というところに関しては、今後の補正でぜひ検討していただきたいということを申し添えて、以上で終わります。
◆山田貴之
手短に、すみません。先ほど委員からもご指摘ありましたけれども、歳出のほうです。9−2の歳出のほう、小学校費、中学校費のほうに、それぞれ減額補正、工事未実施による減ということがありまして、先ほど10件、給食室の工事を見送る、先送るというふうなご指摘がありました。これはこの両方の減額がそれに該当するというふうなことでよろしかったでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
今回の補正のほうに載っているのは、エアコンの工事10校以外にも、ほかに中止した工事もありまして、全部で14件分の工事がございます。例えば、先ほど給食室のエアコンのほう出ましたけれども、あとは外壁改修、屋上防水の工事であったりとか、そういう学校運営上やっぱり夏休みの期間にやろうとしたもので、どうしても学校運営上許容できない範囲のものについて中止を判断させていただいた案件について、補正のほうでお願いしているものでございます。
◆山田貴之
ありがとうございます。そうしたら、資料を要求したいんですけれども、この項目に関しての減額になっている件数と件名と、それが何年度に送るのかということが分かればです、分からなければ、その欄はいいかと思うんですけれども、そういう資料をちょっと頂ければと思います。金額も多分あれか、金額も難しいですね。全体の金額しか難しいかと思うんで、その資料が出るかどうかだけ、じゃあお願いします。
◎新しい学校づくり課長
資料のほうご提出させていただきたいと思いますけれども、今委員からお話しありましたとおり、金額のほうは、工事の予定価格の類推になりますので、細かい数字はちょっとお出しできないのと、来年度につきましても、今後予算折衝をしていく上で、ちょっと今のところ、先ほどエアコンのほうでは学務課長から話がありましたとおり、来年度以降に実施できればというふうに考えてございますけれども、その辺は財政状況をにらみながら、区長部局と調整をしていきたいというふうに考えてございます。
資料のほうは、申し訳ございません、学校名と工事の件名等でお出しさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆いわい桐子
学校の施設工事の中止の件で伺いたいんですけれども、先ほど理由としては、夏休みが短縮される可能性がというふうにおっしゃっていたんだけれども、可能性ということは、夏休みの短縮はまだ決まっていないということでよろしいですか。
◎指導室長
夏休みの短縮につきましては、正式には教育委員会のほうで、管理運営規則に基づいて設置されているものでございます。ですので、6月の下旬の教育委員会のほうで、正式に管理運営規則を改正して、決定するという運びになっております。
◆いわい桐子
そうすると、夏休みの短縮は、見通しはあるんだろうけれども、正式に決定していないけれども、減額補正しますということですか。
◎新しい学校づくり課長
確かに見通しの段階でございますけれども、工事を発注するに当たりましては、工事の準備期間、また入札手続等考えると、正式決定を待たずに、およその見込みで学校の休業期間が長く続いているということで、夏休みの短縮は避けられないものというふうに判断しておりまして、その手続の関係から、先に中止を判断し、中止したものについては、減額の補正をお願いしているところでございます。
◆いわい桐子
補正するタイミングってほかにもいろいろあると思うんです。今まで大体減額補正するときは、いろいろ工夫したけれども、結果としてできなかったという実績減なんじゃないかと思うんだけれども、夏休みが短縮されることも正式に決まっていない中で、この補正で減額する必要が本当にあったのかというふうに思うんですけれども、いかがですか。
◎指導室長
まず、夏休みの短縮につきましては、このタイミングにさせていただいているのは、まず大きなところでは、臨時休業が一体いつまで続くのかというところを見極めていたところがあります。今回のことにつきましては、5月末まで臨時休業を行いました。ただ、実際、6月1日から再開予定でございましたけれども、本当に再開できるかどうかというところは、最後まで予断を許さないところでした。
要は、夏季休業期間の短縮につきましては、8月1日から8月24日というのは、最低ラインとして私どもは考えておりました。6月1日以降、さらなる臨時休校が行われるようであれば、さらに夏季休業を短縮する可能性があるということで、いまだ教育委員会のほうで管理運営規則を変えるような改正に着手しておりませんだけで、実際は少なくとも8月1日から8月24日、3週間に短縮しないと、授業時数を確保することができないというのは、もう当初から分かっておりました。さらなる臨時休業がこの後行われれば、この後もさらに夏季休業については短縮する可能性はあります。
◆いわい桐子
いや、私が言っているのは、別に減額するのは9月補正でも十分だったんじゃないんですかということなんです。工夫してやったけれども、結果として夏休みがこうだったので、今年無理でしたということで、実績減の減額補正は9月でも十分間に合ったんじゃないのかと思っているんですけれども、物理的に9月補正でできないというところは、何か理由があれば教えてください。
◎新しい学校づくり課長
今回の補正でお願いしましたのも、先ほど指導室長のほうからありましたとおり、夏休み、最長を見ても3週間ということで、工事ができるのか、できないのか検討をさせていただきました。その点で、事前にやはり無理だということは、先ほども答弁申し上げたとおり分かっておりましたので、補正を予算の執行管理の観点からもするべきだというのが1つと、もう一つは、やっぱり新型コロナの影響で、全庁的に財源の捻出が必要だというところもございましたので、既に工事の中止を決めていたこの案件については、減額をするという形で、今回6月補正のほうに計上させていただいたところでございます。
◆いわい桐子
全体の財源確保の中で、このタイミングで減額補正しなければならないという額なのかというのは、私は非常に疑問に感じているところです。検討状況の中身について、再度確認したいんですけれども、先ほど、3か年計画を何とか2か年でということなんだけれども、今3年計画というのは、具体的にどの学校を何年度にやるということは、例えばエアコンの設置についても示されていないんですけれども、具体的に残りあと幾つあって、そのうちの10件なのかということを、数を教えていただきたいんですけれども。
◎学務課長
残りは38校を今対象としています。今回は10校行いまして、その後2か年で実施ということで、計38校という予定でございました。今回は残念ながらできませんでしたので、来年度以降19校ずつに分割して、予算を要求しているところでございます。
具体的な学校名につきましては、そのほかの工事との親和性などを考慮しながら、最終決定をいたしますので、現時点でどの学校を来年度以降どういうふうにするということは、申し上げられないところでございます。
◆いわい桐子
今現時点で、各学校を何年にやるということが示せないということは分かったんですけれども、実際にそうするとほかの工事との調整を図った上で、例えば来年度、残り2年間でやる、何年にどことかというのが、最終的に決定できるのはいつになるんですか。
◎学務課長
最終的な決定と言いますと、やはり予算のプレスの時期になりますから、来年の1月末というのが通例だと思っています。
◆いわい桐子
そうすると、結局毎年、今年ここの分しか分からないということになってしまうと思うんです。だから、もともと3か年計画というのはきちんと計画を示すべきだというふうに思っているんですけれども、それが示されない中で、今最初の1年目が頓挫したという状況になるわけです。
そういう中で、今現在調理の現場で働いている方々は、既に暑い中で調理をされているんですけれども、体調不良を訴える方が毎年発生していると聞いています。昨年度のそうした実態はどういう状況ですか。
◎学務課長
非常に暑い中で、大変ご苦労をいただきながら、直営の職員はもとより、委託の従業員の方も調理をしていただいていると認識しています。
体調不良で、例えば医療機関に搬送されるというようなことは起こってはおりませんが、休憩室に今冷房がありますので、そういうところに行って休んでいただいたり、交代で場所を移しながら作業していただいたりという、非常にご苦労はかけているところだと認識しています。そういう意味からも、私どもとしては早期に実現にこぎ着けていきたいという思いでございます。
◆いわい桐子
体調不良の人数とか、どれぐらいのところで、どういう人数が具合悪くなっているのかとか、どれぐらいの時期からそういう人が発生しているのかということはつかんでいますか。
◎学務課長
先ほどお話ししたように、重篤な体調不良ということではないので、こちらのほうに届出を頂いて、管理をするというようなところまでは至っておりませんが、委員ご指摘のように、暑い中で作業していただいて、休憩も取っていただいていますので、今年度についても、対応策としては、臨時でスポットクーラーを入れるとか、そういうようなものを対応しながら進めていこうと考えています。
◆いわい桐子
ぜひ状況を把握してもらいたいと思っているのは、何でかと言うと、本当に今年のもともとの計画が、夏休みに工事するというので、本当に妥当だったのかというふうに私は思うんです。例えば、またこれが来年じゃあいつになるのかということがあると思うんです。もう既に、その年によっては5月から暑くて具合が悪くなるお子さんが、学校で出るぐらいの状況です。その中で、いつまでにエアコンの設置をしたほうがいいのかということを考える際に、今現在どういう時期に具合の悪い人がどれだけ出ているのかということを把握しなければ、適切な工事の時期というのは分からないと思うんです。
そう考えたら、私は来年は、10校プラス来年予定していたところをやるというふうに考えると、その学校の設置時期が来年の夏休みでは遅いというふうに考えますけれども、来年のいつ頃を考えていますか。
◎学務課長
先ほど新しい学校づくりのほうからも説明がありましたように、この工事というのは、かなり工期が必要なんです。委員のご指摘の点は、私どもも体調管理ということでは、非常に重く受け止めておりますが、しかしながら、やはり夏休みでないと工事ができないということですので、そのように考えております。
◆いわい桐子
長い工期というのは、30日というふうに聞いていますけれども、それよりも短縮できないのかどうか。工事のやり方とかそういった辺りでの検討はどのようにされたんでしょうか。
◎新しい学校づくり課長
当然、今回の件で、工期を幾分かでも縮めることはできないかは、施設経営課のほうと連携しまして検討させていただきましたけれども、やっぱり安全な工事の期間はちゃんと取らなくてはいけないというところで、その点を考えるとやっぱり工事期間30日は、なかなかこれ以上削れないのかというふうに考えているところでございます。
◆いわい桐子
調理室なので、衛生管理が非常に重要になると思うんですけれども、当然工事をする前後にも、いろいろな作業があるかと思うんですけれども、30日というのは、単純に工事の期間だけというふうに考えていいのか、その前後にどういう対応が必要になってくるのかということを教えてください。
◎新しい学校づくり課長
工事のほうにつきましては、基本的なエアコン、給食調理室で今回考えた工事の組立てですけれども、当然工事に入る前には、給食調理の全部が終わった後に、給食室の整理等をしていただく期間が必要だというふうに思ってございます。その後、設置工事のほうを行いまして、検査等を行いまして、さらに工事が終わった次の日から、じゃあ学校がすぐ給食を作れるのかというと、新しいエアコンとかの操作性もありますので、給食の再開の準備とかもちゃんと取らないといけないと思っていますので、今お話しした30日というのは、純粋に工事の期間であって、その前後に1週間ぐらいやっぱり調理員さんによる片づけとか、再開に向けた準備の期間が最低限必要ではないかというふうに考えて、工事のほうは組んでいるところでございます。
◆いわい桐子
そうすると、単純に夏休み以外の時間にやろうと思うと、給食調理室を使えない期間というのは、1か月プラス前後の2週間というふうに、給食を作れない期間というのは1か月半というふうに考えていいんでしょうか。
◎学務課長
コアの工事の部分は30日ということでございまして、その前後の期間というのは、現場の職員の方たちにいろいろご調整をいただくところだと思います。基本的には、私どもはその前後の期間も全部夏休みの中で終わるように考えていまして、いわゆる終業式から始業式までの間に、調整をしながら終えるようにということで考えています。
◆いわい桐子
先ほどの親子給食は、校数が多いのでちょっと余力がないというふうにおっしゃったんだけれども、余力がないというのは、具体的にどういうことがあれば、親子給食が例えばできるのか。
それから、大規模改修とかのときに、よく仕出しのお弁当とかというのも使っているかと思うんですけれども、そういった対応は難しかったのか。どういう検討をされたんでしょうか。
◎学務課長
まず、親子給食なんですけれども、給食のメニューを調整して、いつもより多い食数を準備して、それを工事中の学校に送るということになります。このためには、当然安全に、衛生に輸送するための車両の確保であったり、それから時間もある程度繰り上げて作らないと、配送が間に合いませんから、そういうことの調整であったり、もちろんそれには経費も必要になります。
また、給食調理室というのは、逆に皆様ご存じのとおり、非常に限られたスペースですから、2倍も3倍も調理ができるということではないということから、1.3人分、若干余力があるとすれば30%分を3つ合わせて1校分を作るとか、そういう配慮も必要です。またその配膳のために車両が行き来しますから、道路の状態とかも当然制約条件として上がってきます。
また、お弁当についても、学校が大規模改修のときには、今仕出し弁当を活用することもしております。こういったときも、やはり仕出し弁当の選定等も行いながら、お弁当を調達するということになりますが、今回仮に夏の一番暑い時期に給食調理を今までどおり行うとなりますと、最も暑い時期にお弁当を用意して運ぶということ、また安全に保管しなければいけませんので、そういう対応を取ることなど、また当然お弁当は、通常の給食より高いですから、その分の差額も区が補填しないといけないと考えます。そういった予算の措置等も考えますと、この時期行うことは難しいという判断でございます。
また、新しい学校づくりのほうからも説明ありましたが、工事も、例えば時期をずらしてやれるのではないかということも、いろいろ検討はさせていただきました。学校の授業を行いながら、給食室の工事を行うとなりますと、授業に影響が出ないように工事をしなければいけないということから、さらに長い工期が必要になるということ。
また、今新型コロナウイルス感染症は、先が見えない状態でしたから、仮にそのような状況で秋に工事をしようとしても、もしかすると第2波が来て、工事ができないというようなこと、様々なことを考えますと、今年度非常に残念ではございましたが、今年の工事については、代替措置も含めて、見送らざるを得ないという判断に至っているものでございます。
◆いわい桐子
車両の確保とかコストがかかる、仕出し弁当でお金がかかるというコストは、実際にやろうと思ったら、それぞれどれぐらいかかるのか教えていただきたいということと、それから仕出し弁当は暑い時期というけれども、夏休みでできなかったわけだから、そうじゃない時期にやろうと思ったら、暑い時期というのは外すことができるんじゃないかと思うんだけれども、その辺はどのように考えているのか教えてください。
◎学務課長
先ほどの答弁と一部かぶりますが、時期をずらすとしても、安全に工事ができるかどうかということが、コロナがまだ終息しておりませんので曖昧な中で、工事ができる前提でお弁当を全部調達するということも含めて、長い工期を取って工事をするというのは、今年度難しいという判断をしたところでございます。
なぜかと言いますと、やはり弁当を調達したり、工事を発注したりと、相当な長い期間準備が必要ですから、そこも踏まえて、非常に残念ではございますが、今年度は見送ったというところでございます。
金額については、お弁当ですと、過去の例ですと1食350円程度で、学年によってやっぱり食べる量が違いますから、それぞれ若干の差はございます。車両の輸送については、大変申し訳ないんですが、学校の設定とボリュームとか運ぶ距離が分からないので、現時点では積算は難しいところでございます。
◆いわい桐子
そうすると、工期が、私はよく分からないんですけれども、コロナで第2波、第3波が来ると、別の時期に工事をするのが難しいというのは、どういう理由でそういうふうになるんでしょうか。
◎学務課長
工事を中止した時点またこの補正予算を組んでいる時点では、やはり今後のコロナウイルスが完全に東京都下で全くなくなるかどうかというのは分からないです。今もって分からないところです。そういう中で、大きな経費を要する工事を秋にできるだろうというようなことで、準備を進めるということが難しいと考えています。
◆いわい桐子
何かよく分からない。コストの問題でできないということですか。要するに、逆に学校が休校になったとしても、工事そのものに影響があるというのはよく分からないんです。だから、その辺のどういう検討を、どこまでしたのかということを知りたいんです。
◎学務課長
何と申しましょうか。工事は、基本的には夏行いたい。それが無理だとして、今、秋にできないか、冬にできないかと検討したのかというお問合せでございますが、そういうことも一応想定はしてみたことはあります。ただ、繰り返しになって恐縮ですが、コロナウイルス感染症というのが、今回そもそもの原因はそういうものがあって、大幅に遅れたという中で、まだ終息していませんから、じゃあ秋にできるか、冬にできるかということは定かではないということでございます。
○委員長
それでは、本件につきましては、この程度でご了承願います。
委員会の途中でありますが、議事運営についてお諮りいたします。
報告事項が残っておりますが、本日の委員会をこの程度にとどめ、残る案件につきましては、6月10日の本会議終了後に行いたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
(「異議なし」と言う人あり)
○委員長
ご異議がないものと認め、さよう決定いたします。
なお、当日の開会時間につきましては、追って連絡をいたしますので、よろしくお願いいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
以上をもちまして、本日の
文教児童委員会を終了いたします。...