板橋区議会 2019-11-29
令和元年第4回定例会-11月29日-02号
令和元年第4回定例会-11月29日-02号令和元年第4回定例会
令和元年第4回東京都板橋区議会定例会本会議第2日議事日程
令和元年11月29日(金曜日)
日程第 1 議案第 96号 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例
〃 第 2 〃 第 97号 東京都板橋区
応急福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
〃 第 3 〃 第 98号 区営小茂根一丁目
住宅改築工事請負契約の一部変更について
〃 第 4 〃 第 99号 東京都
板橋区立体育施設の指定管理者の指定について
〃 第 5 〃 第100号 東京都
板橋区立リサイクルプラザの指定管理者の指定について
〃 第 6 〃 第101号 東京都
板橋区立熱帯環境植物館の指定管理者の指定について
〃 第 7 〃 第102号 東京都
板橋区立東板橋公園及び東京都
板橋区立徳丸ヶ原公園の指定管理者の指定について
〃 第 8 〃 第103号 東京都
板橋区立榛名林間学園の指定管理者の指定について
〃 第 9 〃 第104号 東京都
板橋区立郷土芸能伝承館の指定管理者の指定について
〃 第10 〃 第105号 東京都板橋区
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例
〃 第11 〃 第106号 東京都板橋区特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例
〃 第12 〃 第107号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
〃 第13 〃 第108号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
〃 第14 〃 第109号
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
午前10時00分開議
出席議員 46名
1番 小野田 み か議員 2番 高 山 しんご議員
3番
内田けんいちろう議員 8番 石 川 すみえ議員
9番 山 田 ひでき議員 10番 山 田 貴 之議員
11番 中 村とらあき議員 12番 間 中りんぺい議員
13番 しのだ つよし議員 15番 こんどう秀 人議員
16番 山 内 え り議員 17番 吉 田 豊 明議員
18番 田中しゅんすけ議員 19番 安 井 一 郎議員
20番 寺 田 ひろし議員 21番 さかまき常 行議員
22番 しいな ひろみ議員 23番 井 上 温 子議員
24番 荒 川 な お議員 25番 いわい 桐 子議員
26番 坂 本あずまお議員 27番 田
中やすのり議員
28番 いしだ 圭一郎議員 29番 成 島 ゆかり議員
31番 南 雲 由 子議員 32番 竹 内 愛議員
33番 小 林 おとみ議員 34番 元 山 芳 行議員
35番 大 野 治 彦議員 36番 鈴 木こうすけ議員
37番 し ば 佳代子議員 38番 五十嵐 やす子議員
39番 長 瀬 達 也議員 41番 かなざき文 子議員
43番 杉 田 ひろし議員 44番 茂 野 善 之議員
45番 田 中 いさお議員 46番 かいべ とも子議員
47番 渡 辺よしてる議員 48番 おばた 健太郎議員
51番 川 口 雅 敏議員 52番 佐々木としたか議員
53番 なんば 英 一議員 54番 大 田 ひろし議員
55番 高 沢 一 基議員 56番 中 妻じょうた議員
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 太野垣 孝 範君
区議会事務局次長 丸 山 博 史君
〃 議事係長 浅 子 隆 史君 〃 調査係長 鑓 水 貴 博君
〃 書記 森 下 慎 吾君 〃 書記 戸 田 光 紀君
〃 書記 平 山 直 人君 〃 書記 田 中 彩 乃君
〃 書記 飯 野 義 隆君 〃 書記 伊 藤 祥 平君
〃 書記 山 川 信 也君 〃 書記 木 村 欣 司君
地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 橋 本 正 彦君
教育長 中 川 修 一君 代表・常勤監査委員菊 地 裕 之君
政策経営部長 堺 由 隆君 総務部長 森 弘君
法務専門監 辻 崇 成君 危機管理室長 林 栄 喜君
区民文化部長 有 馬 潤君 産業経済部長 尾 科 善 彦君
健康生きがい部長 五十嵐 登君 保健所長 鈴 木 眞 美君
福祉部長 椹 木 恭 子君
子ども家庭部長 久保田 義 幸君
資源環境部長 渡 邊 茂君 都市整備部長 安 田 智君
土木部長 糸 久 英 則君 会計管理者 平 岩 俊 二君
教育委員会事務局次長 地域教育力担当部長松 田 玲 子君
藤 田 浩二郎君
政策企画課長 篠 田 聡君 財政課長 小 林 緑君
総務課長 織 原 真理子君
△開会と開議の宣告
◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。
○議長(元山芳行議員) おはようございます。これより本日の会議を開きます。
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△
会議録署名議員の指名
○議長(元山芳行議員) 本日の
会議録署名議員をご指名申し上げます。
吉 田 豊 明 議員
いしだ 圭一郎 議員
以上、お2人の方にお願いいたします。
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△区政一般質問
○議長(元山芳行議員) これより区政に関する一般質問を行います。
本日は、11月28日に引き続き自民党が行います。
初めに、坂本あずまお議員。
◆坂本あずまお 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) 坂本あずまお議員。
〔坂本あずまお議員登壇〕(拍手する人あり)
◆坂本あずまお 議員 おはようございます。それでは、一般質問を行います。
本年4月の統一地方選挙における当選から早半年が過ぎ、令和2年度の予算編成に取り組まれている時期、坂本区政の4期目の取組みは、ますます進捗していることと思います。今回の選挙を迎えるに当たり、坂本区長は、これまでの3期12年の取組みをご自身でどう評価されてきたのでしょうか。そして、当選をされた今、これからの任期4年間をどうグレードアップし、区政を前進させていかれるのでしょうか。ぜひお考えを聞く機会を頂戴できればと思い、区長の4期目の施政方針についてお伺いいたします。
4月の選挙後、初の登庁時に、職員に向けて話されたのは、東京で一番住みたくなるまち板橋宣言として、若い世代に選ばれ魅力あるまち、健康でいきいきといつまでも暮らせるまち、スポーツと文化でにぎわう安心なまち、未来に向けた人づくり・まちづくりを柱とする政策と伺いました。これは、まさに区長が選挙の際に掲げられた公約であります。ぜひ、区長から、なぜこの宣言が生まれたのか、これまでの3期12年で達成できたことは何か、この宣言に向けて板橋区が現在足りていないことは何であり、そしてどのような政治方針をもって今後の4年間、新しい板橋区を創造するのか、その姿とはどのようなものを思い描いていらっしゃるのか、これらをお聞かせ願えればと存じます。
自民党、佐々木としたか議員の10月の決算総括の際にはかないませんでしたが、きょうはこの場で、区長ご自身のお言葉で議論の時間を共有させていただきたいと思います。
まずは、東京で一番住みたくなるまち板橋宣言についてお伺いいたします。
常々坂本区長は、この東京で一番住みたくなるまちの実現に向けて取り組まれているとおっしゃっています。では、まずこの「一番住みたくなる」というものについて、どのようなお考えでこの宣言が生まれたのでしょうか。背景にあるエビデンスや政策をお示しください。
次に、東京で一番住みたくなるという目標に対し、これまでの3期12年でなし遂げられた成果は、ご自身でどのように何を上げられますでしょうか。
第3に、この宣言の実現に向けて、板橋区が現在まだ足りていないことは何でしょうか。これまで目標に掲げられたことのすべてが達成できたわけではないかと思います。宣言の着実な実施と実現に向けて、板橋区が足りていないことをお示しください。
そして、第4に、今後の4年間、未来を創造するという板橋区の未来とはどのようなものを思い描いていらっしゃるのかをお示しください。
これら4つの問いは、現在の基本計画策定のもとになった平成25年から27年までのいたばし
未来創造プランで重要視されてきた点であり、平成28年度には、プランの
トータルレポートとして主な取組み内容と成果報告がなされています。板橋区基本計画2025、いたばし№1実現プランなど、ご就任されてからこれまで多くの計画やプランがつくられてきました。一貫性を持った区政運営となるよう、その都度議会で議論され、そしてその都度、選挙の都度問われてきました。4期目の坂本区長の施政方針をぜひお伺いできればと思います。
次に、区長の言葉の発信について伺います。
区長の施政方針と東京で一番住みたくなるまち板橋宣言ですが、そこに秘められた強い思いは、適切なタイミングで区民にしっかりと届いているのでしょうか。
現在の坂本区長体制になってから13年、業務は順調に進展し、区政は前進していると評価された結果の今回の選挙でございましょう。しかしながら、長期体制だからこそ、区政のゆがみや問題、課題が顕在化してこないという事態も起こり得ます。例えば、国政の現安倍政権において、気の緩みがあるわけではないのでしょうが、往々にして長期政権の弊害があらわれていると言われることもあります。これを他山の石とし、諸課題は真摯に、謙虚に見つめ直し、改善をし続けていくことは重要なことです。
私たち議会は、板橋区坂本区長体制において、長期化による弊害が発生しないよう、チェック機能を働かせ、行政とのやりとり、関係性を健全にし、相互が互いに敬意を払い、良好な関係を保つためにどうしたらよいのか。また、行政側も、区民と議会との関係性の重要さを自覚し、議員が日ごろの活動や選挙で託された区民の声をいかに予算に反映させ、暮らしを後ろ向きでなく前向きに進めていくかをお互いに問い続けるべきです。そのとき、対立でなく対話をもたらすために重要なのは言葉だと思います。
私たち自民党が区長の言葉に心を動かされ、大きな決断をしたことに児童相談所の開設があります。平成29年ごろ、開設に向けたけんけんがくがくの議論がされていた中で、私たちは、区長ご自身が目の当りにしたある児童の問題を聞きました。このような事例は、区が行わなければいけないのだ、そして、それでなければ間に合わないのだという強い決意をみずからの言葉で語られ、その思いを感じ取ったからです。
また、板橋区役所前の公衆喫煙所の問題については、反対者と合意を得難い内容であっても、初めから課題を見せ、積極的に議論の過程を公開し、素直に言葉を交わしていけば、賛否の結果はどうあれ、区民から共感を得られていたのではないかと感じています。
かように区長自身の言葉は極めて大きな意味と力を持ちます。言葉は対立でなく対話をもたらすためのものです。ぜひともご自身の言葉の持つ力を大切にご活用され、これまで以上に区民と議会に目を向けていただき、どのようなツールでも構いません。区民に向けた発信をお願いしたいと考えますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
次に、行財政改革について。
この項目の2と3では、行財政改革、そして人材育成について伺います。これは、4月の選挙の際、区長が2つの基本姿勢として掲げられたものです。ぜひお考えをお聞かせいただきたいと思います。
行財政改革の説明として、「従来型の経費削減型から、質を求める経営構造改革へ、新公会計制度を活用し、確かな基盤づくりを目指します」と記されています。この点について、「従来型」というものの姿をまずは明らかにし、新しく築くことを目指す確かな基盤というものについてと、順を追ってお伺いいたします。
まず、改革を行うに当たり、区の特徴と課題、可能性を捉える作業は重要であります。みずからを見直すためには、地域を知らなければなりません。板橋区の置かれている状況について、いたばし№1実現プラン2021にはこう記載されています。人口推計の予測と結果にずれが生じ増加に転じたこと、児童福祉法の改正や国の税制改正など国による歳入歳出への影響、SDGsの世界的な広がり、区内部では新公会計制度の導入と内部統制制度に関する
地方自治法改正などを上げられています。
従来型の経費削減から、質を求める経営構造改革について、まずお伺いします。
1として、この従来型の問題点とは何だったのでしょうか。収支均衡型の区政運営、つまりコストカットを進めてきた効果額は100億円を超えるとも見られています。この従来型の問題点についてお考えをお聞かせください。
2として、では、質を求める経営構造改革とはどのようなものでしょうか。量から質への転換とありますが、財務体質の改善とは具体的にどのようなことを意味するのでしょうか。
3として、新公会計制度を活用し、確かな基盤づくりを目指しますとあります。確かに新公会計制度での財務諸表によって財務情報は見やすくなりますが、そこからどうやって精度の高い検討や解決策の立案につなげていくのかが重要であります。その方法と取組みをお示しください。
次に、行財政改革に向けた具体的な方針の提案を含めお尋ねいたします。
さきに述べました区行財政を取り巻く現状において、人口増は1つの大きなプラスの外的要因として上げられます。少子高齢化の進行による生産年齢人口の減少と税収入力の低下は、区財政の硬直化を招くとして強く懸念されてきましたが、幸運にもここ数年の人口トレンドでは、東京への流入が想定以上にふえ続けています。これまで実行されてきた生産年齢人口の増加策が効果を発揮した影響もあるとはいえ、板橋区のここ数年の納税義務者数の増加による区税収入の増は、予期せず手にしたボーナス分であり、人口増だけに頼る財源確保策が持続しないのは明らかです。そこで、以下、質問と提言をいたします。
財政力の強化という視点で、
自治体クラウドファンディングとSIBのような金融と
経済的インセンティブの制度を構築していく検討が必要ではないでしょうか。SIB、ソーシャルインパクトボンドに関しては、平成30年第3回定例会で自民党の中村とらあき議員が一般質問をされています。この新たな制度に加え、
自治体クラウドファンディングは、つい先日、11月26日にも旧粕谷家住宅保存・管理事業の目標額100万円が達成されたばかりです。今後の5年、10年に、大きく期待をされる地方自治体での金融と
経済的インセンティブ制度の調査研究をぜひともお願いしたいと考えますが、いかがでしょうか。
次に、税収を稼ぐという視点では、自治体にとって人は大切な資源です。人的資源の育成を図る方策として文化力の向上が上げられます。文化力とは、さまざま言われますが、芸術文化、生活文化ともに、人の暮らしを豊かにし、物にも心にも潤いをもたらす力です。文化力の向上が経済の活性化や国際交流を促していくものであるならば、稼ぐ人を育てる板橋区の文化力とはいかにあるべきでしょうか。ご見解をお伺いいたします。
一方で、人的資源を活用し、発展させていく方策として、在住外国人、例えば外国人学生という視点が新たに求められていくべきと考えます。先日のカナダのバーリントン市からの訪問団がお見えになったときにも、区長はすばらしい
コミュニケーション能力で親交を深めていらっしゃいました。区内に在住する外国人の方々の持つポテンシャルも活用していくことができるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
次に、産業について伺います。
産業面では、産業見本市などを通して区内産業の歴史的・地理的特徴を踏まえ、関越沿いの企業とのビジネスや、光学を軸とした産業振興の取組みなど、ストーリー性を持たせた展開を行ってまいりました。質を求める行財政改革として、区内法人企業の活性化は極めて重要であります。高付加価値を持つ企業や産業への支援など、今後の産業振興の展望をお伺いします。
次に、
区内経済活性化としての外食産業についてお伺いします。
商店街振興の取組みの中で、バルや
フードフェスティバルなどの外食産業支援はありましたが、区内産業としての大きな位置づけを占めるにもかかわらず、これまで重要視されてこなかったのではないでしょうか。例えば、成増駅周辺では、副都心線の開通後、徐々に不動産投資としてまちの価値が上がり、土地価格の上昇とともに外食の客単価も上っているようです。ラーメン店では、チェーン店ではなく、都心の有名店が多数進出を続け、駅前にはスターバックスや高級スーパーが出店しています。既存の区内外食店が人気店のノウハウを参考にして、区内の外食産業を活性化していけるような支援体制と取組みを求めますが、いかがでしょうか。
次に、項目の3、人材育成についてお伺いいたします。
公務員の職場環境を取り巻く社会状況は大きく変化をしています。公務員でなければできない仕事とは何でしょうか。公務員という職業はいつまでもあるのでしょうか。そして、年功序列と終身雇用はいつまで続くのでしょうか。今後、行政業務の単純作業部分は、ますますオートメーション化し、職員に求められるスキルは、各分野に特化した内容となっていくのは、多くの方が感じられていると思います。板橋区人材育成・活用方針―ひと創り2025―にも将来の区政を見据えた人事政策の見直しが必要と記載をされているところです。
現在の管理職の皆様が入庁されたのはバブル崩壊前後、業務にパソコンが入り、インターネットが広がっていったという職場環境が激変した時代であったと思います。10年後、20年後の行政の人材体制を考えると、その時期の区を支える管理職は、現在の20代から40代。今この本会議場にいらっしゃる皆さんのような信頼ある職員になるよう、この世代に今から高スキルを身につける、激変する社会・労働環境に対応できる
人材育成プランの準備が必要不可欠です。
今後、AIとICT化の進展でシンギュラリティと言われる時代が来て、現在存在している職業の多くが機械にとってかわる。これは2040年問題として数多く議論がなされています。板橋区教育ビジョン2025にも、今後今の仕事の半数は自動化、また65%は現在存在していない職につくとの予測もされており、職業の多様化に対して、専門外、分野外の多岐にわたる知識と経験と柔軟性が、特に先の長い若年層労働者に求められています。オックスフォードの研究では、公務員という職業はなくなる可能性が大きいという報告もされています。また、一方で、そのようなはるか先の将来に対して施策の準備をするのは拙速であるというのも十分に理解できるところであります。しかしながら、これら未来に向けた人材育成について、先進的に取組みを始められた自治体も既に見受けられます。
そこで、今述べたような将来が訪れるであろう可能性を認識しながら、今何ができるかの人事行政についてお伺いします。
まず、区長が宣言の中でうたわれた人材育成の方針に以下のような文言があります。「変革に対応し、挑戦する職員を育成するとともに、高度化・複雑化する行政課題に的確に対応できる組織の構築を目指します。」いたばし№1実現プラン2021において、実施計画、経営革新計画、
公共施設等ベースプランと並んで人材育成を区政運営の4つの政策の柱の1つとしています。この変革に対応し、挑戦をする職員とは、一体どのような状況をお考えでしょうか。高度化・複雑化していく行政課題に対して挑戦をしていくその人材育成の理想像とプロセス、計画をお示しください。
次に、昨今の国と都の人事体制を見ますと、東京都では、副知事にヤフーの元会長、宮坂学氏を起用。また、国の官公庁の若手職員は、民間企業への出向や人材交流がますます盛んになっているように見受けられます。地方自治体で言えば、奈良県生駒市の小紫雅史市長は、書籍「10年で激変する!『公務員の未来』予想図」の中で、自治体を取り巻く環境の変化を以下のように予測されています。人数、雇用体系など公務員の多くの常識が変わる、公務員試験はなくなり公務員の副業が当たり前になる、稼ぐことのできる自治体が台頭する、すべての自治体に国際化対応が求められるなどを上げ、すべては生産性の向上から始まるとされています。また、福岡市の元財政課長、今村寛氏が記された書籍「自治体の“台所”事情“財政が厳しい”ってどういうこと?」では、現在多くの自治体関係者に大変読まれております。その中で、財政課をただ嫌うのでなく、多くの職員は財政課から見た視点を持つべきと記し、
行政運営シミュレーションSIM2030の実施や、
出張出前財政講座は、全国の自治体で大変に人気を博しています。他自治体の先進的な事例を参考に、急激な社会変化に対応できる職員の具体的な人材育成案に積極的に取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、職員のスキル向上への有効策として、兼業解禁の是非を伺います。
3年ほど前より、公務員の副業、兼業についての質問を続けてまいりました。職員は、公共の利益のために常に中立かつ公平な立場で職務の遂行を全力を挙げて専念せねばならず、単に報酬を得ることを目的とする兼業の許可は、地方公務員法の趣旨からも難しいと考えるとの御答弁もいただいておりますが、社会活動への積極的な参画や、自発的な勤務労働時間外の活動によって、知識と技能のスキルアップを職務に生かすことは有益であるとの共通認識もまた間違いないところであります。まず、第一歩目として、希望する職員の社会貢献活動への参加促進に改めて支援をしてほしいと考えますが、いかがでしょうか。
次に、積極的な外部人材登用の時代を見越しての人材育成について伺います。
先ほど来申し上げているように、公務員でなければできない仕事とは何かを考えると、今後AIやICT化が進む中では、近い将来、業務の大部分を外部委託するような事象が発生することも十分に考えられます。現在もコンサルや統計調査のような
ハイスペック業務の外部委託は行われておりますが、内部職員の育成と同時に外部人材登用のあり方も時代に合わせて考えていくべきと感じます。著名なデザイナー、水戸岡鋭治氏、駒形克己氏への依頼も積極的な外部人材登用の例ではないでしょうか。区にゆかりのある著名な方々の力を積極的におかりすることは悪いことではありませんが、善意のご協力者がそれほど多くいらっしゃるわけでもありません。外部委託は、コスト計算だけでなく、区へのスキルと知財の蓄積もまた重要であると考えます。持続的な行政の人事体制を考えれば、外部委託を単なる委託だけに済ませてしまうのは大変にもったいないことです。外部人材登用の時代を見越して何をしていくべきか。有能な人材をスポットで活用する一方で、それがカンフル剤となって区職員のスキルも刺激を受けて向上するような知財を集積する業務体制が望ましいと思います。積極的な外部人材登用の時代を見越した取組みについて、区長の見解を求めます。
次に、項目の4として、公共施設とまちづくりでのインフラ整備方針についてお伺いをいたします。
区長は、東京で一番住みたくなるまち板橋宣言において、未来に向けた人づくり・まちづくりへの投資を行うとうたっております。単なるコストカットから、まちづくりに対し投資を行っていくということは、まさに選択と集中のターゲットとしてここに的を絞ったという理解をしております。投資をする際に最も重要なのはポートフォリオ、投資へのリスクヘッジと言われています。まちづくりにおける投資のリスクヘッジは何かといえば、私は確かな財源確保策、そして、将来をしっかり見通した計画の2つであると思っています。板橋区の施設建設において、このコスト計算を行ったのがLCC、ライフサイクルコストでした。
まず、ライフサイクルコスト、LCC平準化の現在と今後についてお伺いします。
LCCの計算結果は、区内公共施設整備における一番の基礎データであり、これに基づいて整備計画が立てられてきたと認識しておりますが、これが計算されてから5年。その後の取組み状況はLCC計算にのっとって進んでいるのでしょうか。5年前から続けてこられた計算結果にずれが生じてくるのは当然として、現在その確認作業は行っているのでしょうか。
次に、5つの地域ごとで検討されるエリアマネジメントについてお伺いします。
まちづくりとしての投資先として5つのエリアが選定されています。では、これら5エリアの分析内容について、現在は職員のみで調査を行っているのでしょうか。最長で数十年にもわたるエリア投資のリスク管理と計算式は、区職員が人事異動をしていく中においてもしっかりと引き継ぎされていくことが極めて重要です。調査結果のみでなく、ノウハウを含め、さまざまな状況を蓄積していくような体制を求めたいと思います。また、区職員で計算結果をどう活用しているのかも含めてお聞かせください。
次に都市開発と環境保全についてお伺いします。
まちづくりによる都市開発の一方で、板橋区では、環境負荷にも変化が生じています。板橋区の財政状況の特徴として、ここ数年、納税義務者の増により税収が増加しています。企画総務委員会では、これについて、単純な人口増ではなく、世帯の増加、ひとり暮らしの増加、男女を問わずほとんどの年齢での納税義務者の増加によるものだとの説明がありました。一方で、環境保全についてはマイナスの部分が生じていると聞き及んでいます。税収増をもたらしている人口と世帯の増加により、電力消費、CO2排出、ごみ、環境への負荷は増してしまったとのことです。投資をするにも環境負荷がある現実で、未来をはぐくむ緑と文化のかがやくまち“板橋”を実現するには、単に自然と緑を量的にふやすという政策だけではなく、人と自然、都市開発と環境保全のバランスを考えた、経済と環境は矛盾しないデカップリングと言われるような施策の実現が重要となってきます。まちづくりの環境負荷について、認識と今後の課題をお聞かせください。
次に、まちづくりへの投資先として、駅前のように目立つところではなく、またコストベネフィットが低いものの、それでも重要な場所という一例として、河川の護岸改修、特に今回は白子川の護岸整備についてお尋ねいたします。
石神井川については景観形成が確立されている一方で、都県境を流れる白子川では、河川管理者が、東京都、埼玉県、板橋区と、場所によっては数百メートルごとに細切れになっている状況で、一貫した整備と景観形成が大変に難しい状況にあります。景観面では、せっかくの桜が植樹されている部分も美しさを享受できない状況にあり、安全面では、さびたフェンスや道路高低差によって護岸の壁が低い場所もある状況です。新河岸川と白子川の合流地点である落合橋から三園2丁目の三園橋にかけては、東京都の計画が実施されていると聞いています。しかし、それより上流の三園橋から成増橋の間は、管理者が東京都、埼玉県、板橋区と、箇所箇所、左右護岸によって入れかわります。東京都、埼玉県、板橋区という、どの行政管理者にかかわらず、統一した河川の景観を含む護岸環境の健全化となるよう、整備を求めます。
この項の最後に、緊急性を要する投資の決断として、屋内運動場の冷暖房機器設置についてお伺いします。
投資を行うに当たっても、財源規模、維持管理経費の問題がございます。前回、第3回定例会において、自民党の田
中やすのり議員の一般質問で、屋内運動施設への冷暖房機器の早期実現を求める質問に対し、教育長は、東京都の補助制度は令和3年度までであり、区の財政状況等を勘案しつつ、区長部局と調整し、なるべく早期に方針を決定したいと考えているとご答弁をされております。現在、予算編成の時期であります。区長部局として、ではこの件について教育委員会との調整をどうされているのでしょうか。現在の調整状況について、区長からの見解をお伺いいたします。
次に、項目の5、防災についてお伺いをいたします。
まずは、台風15号、19号の災害に際し、対応してくださった職員の皆様には深い感謝を申し上げます。
台風19号の当日は、私自身、消防団の一員として赤塚二中の避難所現場に長時間立ち会った経験から、現場で感じた思いに沿って質問をいたします。
10月12日は、夕方には避難者の方々がもう50名ほどおり、ニュースや情報を調べている状況でした。徐々に雨風が強くなっても担当職員の方々は落ち着いて行動をされており、避難者を含め、閉め切った体育館内は安全で静かでした。順を追って体育館へ避難されてきた方々が扉を開けるときのみ外の轟音が聞こえる状況でした。
さて、今回の現場で一番強く感じたことは、ペットを同行された避難者の多さです。ペット連れの方も、動物が嫌な方も、どちらも敏感になっていた方々が多く、無理にアリーナ内に同行する方は皆無でしたが、反対に、病気があるのでアリーナ内へは絶対に連れ込まないでくれというお声がありました。ペット同行のルール化、受け入れ態勢の検討、避難所ごとに施設の構造の違いで対応が異なることなど、難しい問題と感じますが、この点について見解をお聞かせください。
次に、想定外なことで、とても大きな動きとしてあったのが、自家用車による車上避難者の多さです。特に風雨が強い災害だったので、移動手段として車で避難された方が多かったのかもしれません。ペット同行の方が受付に来られて、どうせ施設に入れないから、車内でペットといるとおっしゃり、毛布を受け取って外に出ていかれた方が多くおられました。しかしながら、外は暴風雨で、一体何人、何台、車で避難されてきたのか、どこにどういう状況で駐車されていたのか、把握し切れませんでしたが、一定数は確実にいたと思われます。たまたま対応ができた避難所施設はあったにせよ、全ての場所で対応できるとは限りません。この想定外の事象であった車上避難者の多さについて見解を求めます。
次に、避難所の知らせ方と入口の場所のわかりづらさについてお伺いします。
赤塚二中に避難されていた方は、白子川沿いの三園方面の方が多かったように感じました。しかし、一様におっしゃっていたのは、普段赤塚二中に来ることのない方にとっては、そもそも場所がわかりにくい。そして、夜で雨であったので、たどり着いたとしても、門と体育館の入口が全くわからなかったということです。避難所の場所の知らせ方というのは、防災訓練等で事前に調べておいてほしいとしか申せませんけれども、例えば、防災マップにおいて、水害の際の避難所は水色、火事の際は赤色、地震のときは黄色など、事前に色分けをして表現をしていくのも1つの手かと考えます。避難所の場所、入口、この2点について住民への周知の方策を今後ご検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、必要と感じた物品について申しますと、何といっても携帯電話の電源の確保でした。これは、避難者の方への提供ではなく、避難所運営者への電源確保です。現場では、受付で情報収集が必要なので、逐一スマホを見ながら確認をとっていましたが、対応職員が受付で堂々と学校施設のコンセントに充電器をさして充電しながら作業をするのは、正直心苦しいと感じました。一晩、半日ぐらいで停電の心配がない災害の場合もあるのですから、モバイルバッテリーの用意よりも、まずは電源コンセントと延長コードを施設ごとに用意してもらったほうがありがたいと感じます。そして、区民を含め、災害時には堂々と施設のコンセントを使わせてもらえるというようなルール化が必要と感じましたが、いかがでしょうか。
次に、たらればの話ではありますが、今回、けが人、病人が多数発生する状況ではなかったものの、もしこれでけが人が発生した現場だったらどうなっていたかとぞっとすることがあります。今回は運がよかったけれども、極めて不安を覚えております。風水害の際の医療支援体制について見解を伺います。
加えて、災害協力企業や町会・自治会長との協力連絡体制は、今回徹底をされていたのでしょうか。風水害の際においても、確実に連絡をし、情報共有の徹底を求めます。
この項の最後に、災害対策における情報とデータのあり方についてお伺いします。
災害情報については、住民が自分自身で判断のできる情報提供が必須でありますが、今回声を受けた側から、具体的に一歩進める取組み提案を2つさせていただきたいと思います。
まず1つ目は、避難所職員が現場からアクセスできるようなシステムの構築です。円滑に区の防災システムにアクセスでき、現状を把握できるシステムを求めます。体育館内で今回一番強く感じたことは、避難所職員や運営側が知り得る災害情報というものが、一般の避難者と同じだったということです。区役所で水防本部がどういう状況を把握しているのか、どういう判断で災害対策本部を立ち上げなかったのか、本部の意思がわからぬ中での避難所運営でした。区民から何を聞かれてもわからない。何かしら特段の情報を提供し、説明をすることができませんでした。
2つ目として、防災情報のオープンデータ戦略の整備です。当日の午後、まだ台風が関東に近づく前の時間に、ネット上で質問が多く来たことの1つに、水害履歴マップが欲しいとの声がありました。実は、これを役所は所持しておりませんが、台風上陸前に完成し、一般の方の手で公開がされました。どういうことかと申しますと、SNS上で、欲しいマップがないというやりとりを見ていたある企業の方が、それ、データだけなら私が持っていると。そうしたら、またほかの方が、それならこんな水害履歴マップがつくれるんじゃないかとアドバイスを出され、そうしたら、またほかの方が、では、私はその地図をつくれるので、公開したら、皆さん、拡散してねといったぐあいに、多くの方の力によって、わずか二、三時間ほどで区のデータをもとにした防災マップが夕方前にはネット上に公開されていました。かように、防災情報のオープンデータとは、発災前後に必要なデータを勝手に使って活用してもらうためにあります。ぜひこの事実をしっかりと認識して、情報へのアクセス、防災情報のオープンデータ整備という情報伝達体制の整備を求めますが、いかがでしょうか。
項目の6、子育て支援についてお伺いします。
多くの方にとって、育児世代と言われる結婚、妊娠、出産、育児の時期が行政と大きくかかわるほぼ初めてのタイミングではないでしょうか。その際に、孤独な育児にさせないというのは、誰しもが思う重要な取組みです。お金のこと、子どもの育て方、成長の早い、遅い、育児期に感じる多くの不安に対して、適切な情報と助け合いの場が必要となってきます。
情報提供のあり方についてお伺いします。
今の子育て世代が育児に悩んだ際にまず行うことは、手元のスマホでの情報収集です。そこには、企業や、同じ立場の親のブログや、専門家の記事が並んで出てきます。しかし、情報量は過多であり、必要かつ正しい情報がどれかという判断は難しく、読んだ順番に大体を信じ切ってしまい、迷うことになります。出産、育児の不安の解消は、正しい情報との接触にあります。区からは、妊娠出産時にさまざまな立派な資料や書類が配付をされておりますが、ネット上に整理して提供はされていないようです。紙ベースとネットにしっかりと関係性を持たせ、統一感をもって情報提供をしてほしいと考えますが、いかがでしょうか。
また、この際に、0歳から5歳の子どもの学びの選択肢、ライフチャートを絵にしたものを提供してほしいと考えます。0歳から5歳まで、小学校に入学するまで、子どもには多くの種類の保育・教育機関が用意されています。児童館、認可保育園、認証保育所、認可外、小規模、ベビールーム、家庭福祉員、そして幼稚園。しかし、親のライフスタイルに大きく影響される小学校入学までの子どもの人生計画は、わかりやすく絵で描かれていなければ理解できないような複雑な状況です。かつ、幼稚園か保育園かという、親が調べ、決断をするのは妊娠出産時のときです。幼稚園の入園情報を3歳児の親に渡しても時既に遅く、3歳になる前から制度の周知と選択肢を広げるための情報提供をわかりやすく行うべきであります。見解を求めます。
次に、子育てナビアプリの評価が低い点についてお伺いします。
育児世代への情報提供ツールとして子育てナビアプリが作成されました。大変重要なツールでありますが、残念ながら、せっかくのこのアプリもユーザーからの評価が低い状況です。特にスマホ側のアップデートによって、これまでアプリ内で使用してきた子どもの注射スケジュールなどのデータが消えてしまうなど、改善がかなり必要な状況です。改善を求めます。
同様に、板橋区のホームページで子育てに関する情報ポータルは、いたばし子育て情報サイトという名のページです。しかし、ここに集約されているはずですが、まず、この存在を知っていなければたどり着かないというような、行政サイトの典型的な形になっているふしがあります。今後、板橋区全体のサイト構成をリニューアルするとの説明を受けておりますので、その際にぜひあわせてご対応をお願いしたいと思います。
次に、幼児教育無償化に伴う区の施策についてお伺いします。
令和元年10月より幼児教育無償化が始まりました。本日この項では、幼稚園に関する質問に絞ります。無償化のスタートにより、幼稚園の現場でさまざまな問題が発生しています。幼稚園側も経営努力と教育力の向上に努めているところではありますが、幼保間格差が広がり、自助努力にも限界があります。これまでかけてきた幼児教育への投資額を下げることなく施策充実を図ってほしいと願います。現在、予算編成の真っただ中ではありますが、幼稚園の支援について、一番大きな課題とされる保護者負担軽減補助金を継続されていくのでしょうか。そして、入園料補助金をどう設定されていくのでしょうか。また、預かり保育への支援をどうされていくのでしょうか。いずれも幼稚園が今後も幼児教育行政の一翼を担っていくための基礎体力部分の支えです。区内の幼稚園に通う、また通う予定の子どもたちの幼児教育と学力向上のため、確かな取組みを求めます。ご答弁を願います。
最後に、教育についてお伺いします。
絵本のまち板橋を具現化する取組みについて質問をいたします。
新中央図書館とともにボローニャ絵本館も新しくなります。しかし、せっかくの絵本のまち板橋というすばらしい教育政策が確実に実施をされていくのか、なかなか取り上げられることも少なく、また見えにくい状況にあります。ボローニャ絵本館と絵本の持つすばらしさを家庭へ届ける取組みを求めて伺いますが、絵本のまち板橋について、拡大展開を支援すべく、まずは個別事業の展開内容と方向性についてお聞かせください。
次に、児童・生徒に向けた取組みをお聞かせください。
絵本づくりの取組みをされていらっしゃるそうですが、若い子どもたちは、みずから絵本を作成することでイマジネーション、創造力を育て広げていくことができると思います。読み聞かせてもらった記憶のはっきりと残る子どものうちに絵本をつくることで、より子どもの心に響く作品が生まれるのではないでしょうか。そして一方で、今の子どもたちに学校で触れる機会があると、どうしても言葉の乱れている子どもの存在が気になります。子どもの乱れは親の乱れです。例えば、親子でともに絵本づくりに取り組むことで、生み出された言葉の美しさや乱れに子どもも大人も気づくのではないでしょうか。幸せな子どもを育てる4つの因子として、やってみよう、ありがとう、何とかなる、あなたらしくという提言をされている前野先生という方がいらっしゃいます。絵本を親から読んでもらったことの記憶は一生幸せな記憶として残ります。言葉の乱れを絵本から改善していく取組みをぜひお願いします。
加えて、絵本のまち板橋の取組みが家庭にも届くような策をお願いしたいと思います。絵本は声に出して親が読み聞かせることで、子どもの反応を直接に感じることができます。1日5分の読み聞かせの読書文化を板橋区に定着させる努力をぜひ行っていくべきと考えますが、いかがでしょうか。ぜひ板橋区全体に絵本教育の徹底を求めます。
次に、教育現場におけるSDGsについて伺います。
板橋区環境教育推進プラン2025にESDの取組みが記載されています。SDGsというフレーズは、ここ一、二年ほどで急激に拡大展開されてまいりましたが、それ以前はESD、エデュケーション・フォー・サスティナブル・ディベロップメントが教育における持続可能性の方針でした。ESDからSDGsへの一貫性と継続性を考えるに、現在の学校現場でのSDGsの具体的な取組みは、まさにこれまでESDと掲げ実施をされてきた教育内容であると思います。しっかりと持続していく教育として支援すべく見解を求めます。
そして、ESDの中心である環境教育を推進するプランとして、SDGsの評価が高い板橋区では、学校教育が区の取組みを率先してリードしていけるよう、今後の展開に期待をしています。学校での子どもたちの活動は地域の誇りにもなります。取組み、計画を示してほしいと思います。
次に、プログラミング授業での取組みについてお伺いします。
成増ヶ丘小学校のFLL(ファースト・レゴ・リーグ)のチームが世界大会に出場したことは広く知られておりますが、日ごろの成増ヶ丘小の活動と取組みを見て感じるのは、彼らの行動は、もはや1つの社会的行動として成立をしているということです。現在のテーマは社会的課題の解決だそうです。子どもたちは、みずからまちを歩き、足の不自由な方は点字ブロックにつまずきやすい、これを解決しようと思ったそうです。しかし、あの点字ブロックは絶対になくすべきではなく、むしろ横断歩道の信号の音が夜鳴らないことや、電車のホームで案内が聞き取れないことのほうがより問題であり、この問題の解決に向けて、今、子どもたちは音のコントロールについて取り組んでいるそうです。みずからの足とアイデアで社会課題を解決しようという子どもたちの存在は、これから先の日本のあり方の模範になると思います。まずは、現在、学校現場で取り組まれているプログラミング授業の内容をお聞かせください。そして、今後どう展開されていくのか、ESDやSDGsをまさに実践している事例を踏まえてお答えください。
最後に、10年ほど前、ケント・ギルバートさんの座談会で聞いたことがあります。新宿にあるカトリック教会で朝5時に子どもたちがホームレスの人たちにおにぎりを配り出したところ、ホームレスの人の数が減ってきたそうです。なぜかというと、子どもたちが配ると、自分の孫のことを思い出して、これではいけないとなるのだそうです。これを公務員が配ったら、遅いと叱られたりすると思いますが、行為には、公がやること、大人がやること、子どもがやることで大きな差が生まれます。子どもが社会を変えようとする取組みは大人を変えます。もし大人が子どもを利用してやろうというたくらみを持って接したならば、子どもは大人の悪事を見抜きます。区のSDGsの主役は子どもたちなのではないでしょうか。
以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(元山芳行議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) 皆様、おはようございます。早速、坂本あずまお議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、区長の4期目の施政方針に関連いたしまして、これまでの成果と将来への思いについてのご質問であります。
初めての区長選挙から、生まれ育った板橋を東京で一番住みたくなるまちと誇れるまちにしたいという思いで、全力で取り組んできたことを今回宣言として表現をいたしました。この12年間、結果的には、東日本大震災発災の前におおむね完了いたしました学校施設の耐震化、また、教育支援センターの開設と本庁舎南館の改築、あいキッズの全校展開、いたばし版ネウボラやAIPの推進を初め、児童相談所機能の実現へ着手するなど、区民生活を第一に、その充実、向上に努めてまいりました。一方、東武東上線の連続立体化など、長期的な視点、視野、期間が必要なまちづくりの施策、少子高齢化社会への対応など、なお一層の取組みが必要な分野も多く残っていると感じています。区政の持続的な発展に向け、国際目標であるSDGsに留意しながら、子育て、健康、まちづくり、新たな価値の創造を柱に、未来に誇れる板橋区の実現に邁進していきたいと考えています。
次は、区民と議会に向けた発信についてのご質問であります。
これまで、区民と区長との懇談会や区政を区長と語る会などを通じて生の声をお聞きしながら、私自身の言葉において、政策に対する考え方を伝えられるように心がけてまいりました。また、日ごろから地域の行事に参加した際にも、時間の許す範囲において、板橋区政や地域のことについて語り、議論もしてまいりました。今日的課題への対応を含め、あすの板橋のために何をなすべきか、また、区民の皆さんや区議会の皆さんにお伝えをし、相互理解を深めながら板橋の未来に向けて全力で取り組んでいきたいと考えています。
次は、従来型の行財政改革の課題についてのご質問であります。
持続的な区政の発展を担保する健全な財政基盤を確立するとともに、区政経営の質の向上を図るために、継続して計画を策定し、全庁を挙げて取り組んでまいりました。これまで業務改善を通じて100億円を超える効果額を生み出してまいりましたが、従来手法によって生み出せる効果は限界に達してきているというふうに感じておりまして、固定概念を持つことなく、行政サービスのあり方について見直しを行っていく必要があると考えています。そのため、いたばし№1実現プラン2021、経営革新計画において、行政サービスを量から質へ転換し、財務体質の改善を目指すとの方針のもとに行財政改革に取り組んでいくこととしたものであります。
次は、質を求める経営構造改革についてのご質問であります。
これまでも日本経済新聞社の経営革新度調査においては、全国812市区の中において総合で全国第4位という高い評価をいただく中、あいキッズやCAP’Sなどの取組みも進めてまいりました。新たな行政課題にも対応するために、さらなる経営の質の向上に向けて、行政サービスの種類や量を減らすのではなく、よりコストを意識しながら選択と集中により、最適な行政サービスを追求していきたいと考えています。民間活力の活用や施設の改修時期等を契機とした集約・複合化による相乗効果。また、施設保有に限らない行政サービスの提供など、複数の視点による総合的な見直しを図りながら、持続可能な区政経営を実現していきたいと考えています。
次は、新公会計制度の活用についてのご質問であります。
区では、毎年行政評価を実施しておりますが、今年度から新公会計に基づきまして、減価償却費等を含めたフルコストを把握できるように改善を進めています。また、現在、使用料、手数料の見直しの検討において、新公会計に基づく施設別行政コスト計算書を活用しておりますが、区民の区政への理解促進にも活用できるものと考えています。今後も重点施策の政策判断や事業の見直し、施設のあり方の検討など、区政経営におけるマネジメントに積極的に活用していきたいと考えています。
次は、行財政改革の具体的方針に関連いたしまして、新たな制度の検討についてのご質問であります。
今年度から実施をしております3つのクラウドファンディング事業につきましては、目標額の740万円を既に達成し、11月1日現在において760万円を超えております。今年度のクラウドファンディング事業の検証を行うとともに、ノウハウの蓄積を図りながら、拡大に向けてさらに検討を進めていきたいと考えています。今後もできるところから取り組んでいくとともに、ソーシャルインパクトボンドのような新たな社会的投資手法による資金調達方法についても研究を進めていきたいと考えています。
次は、板橋区の文化力についてのご質問であります。
板橋区基本構想においては、歴史や伝統を大切にしながら、古今東西の多様な文化芸術活動が活発に行われ、楽しみ、つなぎ、創造するまちの実現を目指しております。板橋区の文化力は、このまちづくりを推進する力であり、文化芸術振興基本計画2020においては、その担い手となる文化芸術の人材育成に取り組んでいるものであります。
次は、在住外国人の視点についてのご質問であります。
区及び文化・国際交流財団においては、翻訳、通訳を初め、国際理解教育や多文化を紹介する事業などにおいて、外国人をボランティアとして活用しております。今後も留学生など、外国人の増加が見込まれる中、大学や日本語学校、日本語教室などの協力を得ながら、区政への参加と多文化共生の推進に取り組んでいきたいと考えています。
次は、今後の産業振興についてのご質問であります。
区では、産業の歴史的・地理的特徴から、地場産業の1つでもあります光学を軸にした産業振興を推進し、光学の板橋から産業ブランド構築に注力をしてまいりました。そうした流れが実を結び、先月には、板橋区、さいたま市、栃木県の関連企業や行政支援機関が集結をし、光学産業のイノベーション創出を目指す取組みが始まったところであります。従前の産学官や医工の連携に加え、地域間の連携からも光学を柱立てとした産業振興に取り組むとともに、商業や福祉、農業などについても、ブランディングの面からも取組みの強化をしていきたいと考えています。
次は、外食産業への取組みについてのご質問であります。
区内には、飲食店が約2,100店舗ございまして、小売業に次いで第2位の店舗数でもあることから、地域に活力を生み出す存在であると認識をしております。平成29年度からは、飲食店の経営者を対象として、お客様との関係性を強め、継続的な来店に結びつけることを目指す実践講座というものを実施しております。また、本年度からは、個性豊かな飲食店などが手がけるバルなどのイベントの支援も開始をしたところであります。引き続き個店の魅力を創出する事業を展開し、その効果というものを商店街や地域の個店に波及させていくことによって商業の活性化に努めていきたいと考えています。
次は、人材育成の方針に関連いたしまして、挑戦する職員についてのご質問であります。
人材育成・活用方針の3つの職員像の1つに「自ら向上心を持ち、挑戦し続ける魅力あふれる職員」を掲げております。挑戦する職員とは、固定観念や前例にとらわれず、未来を見据えて新しい仕事に臆することなく挑戦し、周囲の職員や組織によい影響を与える職員であると考えます。
次は、人材育成の理想像と計画についてのご質問であります。
人材育成の取組みは、人事部門の主導だけで実現できるものではなく、日常の業務遂行、また上司や周囲の職員とのかかわりなど、OJTが有効に機能していることが望ましいと考えます。その上で、区政や人事施策を取り巻く環境の変化を踏まえ、策定した人材育成・活用計画を確実に推進していく必要があると考えています。高度化、複雑化していく行政課題に対応できる能力、知識を備える職員の育成によって、重要施策の推進や、区政課題の解決につなげていきたいと考えています。
次は、社会変化に対応できる人材育成のご質問であります。
先見性を持ち、時代の潮流を的確に捉え、内部、外部環境の変化に柔軟に対応できる職員が求められております。区を取り巻く状況に見合った行政手法や人材育成を推進していきながら、先進的な好事例についても参考とし、必要に応じて取り入れていくことが必要と考えております。
次は、職員の社会活動参加についてのご質問であります。
職員が地域活動や社会貢献活動に取り組むことは、スキルアップのみならず、地域社会のあり方や公務のあり方について、感性を磨くことができる貴重な自己研さんの機会と考えています。区職員が共有するクレドには、「高い使命感を持ったプロフェッショナル」とあり、区民や地域に対する貢献意欲や、全体の奉仕者としての行動規範の実現に通じるものがあると考えています。服務制度上、一定の制限はございますが、さまざまな社会貢献活動に参加は可能であり、人材育成、能力向上の観点から、社会活動参加を推奨していきたいと考えています。
次は、外部人材の登用についてのご質問です。
多くの自治体において、高度で専門的な知識と経験を有する人材をさまざまな分野で登用し、課題解決や施策推進の力となっております。区におきましても、審議会や懇談会などを通じ、外部の専門的な知識と経験を活用しております。外部人材の活用には、職員の意識や能力の向上に寄与するという効果も含め、人材登用や多様な主体との連携のあり方についても検討していきたいと考えています。
次は、LCCの見直しについてのご質問であります。
LCC、ライフサイクルコストについては、平成25年度に策定いたしました公共施設等の整備に関するマスタープランにおいて算出して以降、随時更新を図ることとしております。将来の整備計画を立てる上で重要な数値となるものでありまして、いたばし№1実現プラン2021においても、標準建設費などの推移を踏まえた単価の見直しや、長寿命化の考え方を取り入れた再推計を行ってきております。引き続きLCCの数値を最新に保ち、施設整備の執行状況を踏まえながら実施計画に反映していきたいと考えています。
次は、エリアマネジメントにおける検討の土台となる調査についてのご質問であります。
公共施設の老朽化が進む中、いたばし№1実現プラン2021においては、5つのエリアを定め、魅力向上とライフサイクルコストの縮減を目指し、集約・複合化を含めた施設の再編・整備について検討を進めることとしております。検討に当たりましては、各施設の改修履歴を職員が調査を行いまして、その結果を部位データとして管理し、エリアマネジメントに限らず、施設の改修計画を進める際の優先順位づけの基礎資料として役立てております。また、これらのデータについては、修繕・保全システムとして庁内LANを介して各施設所管課と共有をしながら有効に活用しております。
次は、都市開発と環境保全についてのご質問です。
区内の温室効果ガスやごみの排出量は減少傾向にございますが、近年の人口や世帯数の増などの地域の成長は、ご指摘のとおり、その減少速度を鈍らせる方向に働いているものと考えています。持続可能な成長の観点に立てば、地域の成長に伴い、環境負荷も増大する負の側面にも着目をし、成長と環境負荷の軽減を両立困難としてではなく、表裏一体として捉える必要があると考えています。来年度策定する板橋区地球温暖化対策実行計画(区域施策編)2025においては、SDGsの視点に立ち、経済、社会とも調和をした環境施策の提示が課題であると考えています。
次は、河川の護岸改修についてのご質問であります。
白子川は都県境が蛇行している付近に直線状に整備されている地理的条件や、都区の役割分担などの特殊性が重なっておりまして、複雑な管理形態となっております。ご指摘のご質問のとおり、現在、三園橋下流において東京都が護岸の改修工事を施工中でありますが、その上流の改修計画は現時点で明らかになっていないところであります。景観も重要な要素でありますが、治水対策も重要施策であることから、東京都の改修計画が明らかにされた後、その計画や埼玉県との整合を図り、既存施設のネットフェンスの更新などを考えてまいります。
次は、屋内運動施設への冷暖房機設置についてのご質問であります。
学校屋内運動施設への冷暖房機の設置については、本年度設置いたしました中学校5校以外の全ての学校への設置についても、令和2年度から令和3年度にかけて設置できるように調整を進めております。
次は、ペット同行避難についてのご質問であります。
区では、買い主によるケージやリード、餌や水などのご準備、ご自身による動物等の世話などを条件に、犬猫等小動物のペット同行避難を可能としております。受け入れに際しましては、動物が苦手な方やアレルギーを発症する方に配慮し、ペットの居場所を別に設けるとしておりますが、台風19号の際には、屋内へのスペースの確保に苦慮した避難所もあったと認識しています。今後、風水害時の受け入れ体制について検討を進めるとともに、避難所のスペースにも限りがあることから、事前に動物を預かってくれる先を確保するなど、日ごろの備えについても啓発をしていきたいと考えています。
次は、車での避難者についてのご質問であります。
風水害時における自動車での避難は渋滞を招き、救助活動に支障をきたすほか、今回の台風19号においても、車での避難中に亡くなる事例が発生しているように、二次災害の可能性を高めるものであると認識しています。今回も、避難の際はお近くの避難所に徒歩で歩いていっていただくことを原則とし、高齢者が徒歩で避難できるよう早い段階から避難所を開設いたしました。高齢者などの要配慮者であっても極力自動車を使わず避難ができるよう、早期の避難所開設を検討するとともに、早目の避難の呼びかけをしたいと考えています。
次は、災害別避難所マップについてのご質問であります。
現在、地震、水害、土砂災害において開設可能となる避難所をいたばしくらしガイドに掲載した防災マップ及びハザードマップにそれぞれ分けて表示をしております。風水害の場合は、どの河川に氾濫のおそれがあるかで開設する避難所が変化することから、1つのマップ上で表示することが難しいという課題がございます。次回のいたばしくらしガイド更新時においては、避難所の表示の色分けも含めて、防災マップなど表記方法を再検討しながら、より確認しやすいものにしたいと考えています。
次は、避難所の入り口についてのご質問であります。
開設した22か所の避難所について、場所により敷地内のどこが避難所になっているのか、入り口の門はどこなのかなどがわかりにくかったといったご意見をいただいていることは認識をしています。今回の避難所の開設用資機材において掲示物などの配備が十分ではなかったことから、誘導表示など、必要な掲示物の再確認を行い、避難してきた方が迷うことのないように対策を講じていきたいと考えています。
次は、充電用延長コードについてのご質問であります。
情報収集や発信が行われるスマートフォン等は、既にライフラインの1つとなっておりまして、現在、充電用蓄電池や最新の方式に対応した充電用コードの導入を検討しております。停電が発生しない状況であれば、避難所に備蓄している延長コードを避難者のコンセントに接続をし、充電に供することは可能であると考えています。なお、避難所における電源コンセントの使用については、今後、充電用蓄電池等を導入する際に、一定のルールを定め、従事職員や避難者が充電をちゅうちょすることのないように配慮していきたいと考えています。
次は、避難所の医療体制についてのご質問です。
避難所において、けが等の応急処置は、感染予防の観点から簡易的なことに限られているために、搬送等を含め区に設置される医療救護本部と連携して対応することとなると考えています。区内でけが人が多数発生するような大規模災害が発生した場合においては、災害拠点病院等に14か所の緊急医療救護所を設置の上、搬送手段を消防などと連携をして確保する想定でございます。
次は、協力企業や町会・自治会長との協力体制についてのご質問であります。
風水害においては、区職員によって避難所を開設することとしておりまして、これまでの台風や大雨に伴う自主避難所の開設と同様、今回も町会・自治会等に協力要請を行わずに、区職員のみで開設運営を行う体制といたしました。今後、全ての避難所を開設するような事態が生じた場合には、区職員だけの避難所運営には限界があることから、震災時の対応に準じて町会・自治会長をはじめとする地域の皆様との連携も必要になるものと考えています。また、実際に被害が発生した後の対応など、協定企業との連携につきましても、今後、検討を進めていきたいと考えています。
次は、避難所職員用の防災システムについてのご質問であります。
避難所における通信環境の整備として、令和元年10月9日に協定を締結いたしました地域BWA事業により、Wi-Fi機器とあわせてタブレット端末の提供を受ける予定となっております。これに伴い、現在、運用している防災対策支援システムを一部改修し、避難所タブレットからのアクセスを可能とする仕組みの構築について、現在、検討を行っています。タブレットを用いて避難所職員が的確に区内の状況を把握することによって、区民への状況説明や本部との連絡調整など、より円滑な避難所運営につながるものと考えています。
次は、災害対策におけるオープンデータについてのご質問であります。
現在、防災関係のオープンデータとして、指定避難所や帰宅困難者施設、土のうステーションなどの場所を公開しておりまして、自由に二次利用することが可能となっております。防災関係のデータを活用し、地域の有志で防災オリジナルマップを作成しましたり、民間企業が情報発信のアプリを開発したりする例がありまして、自助共助の活動支援につながる点については、大きな意義があると考えています。災害時における行政の防災活動を補完し、区民の迅速な避難行動や、関係機関の円滑な支援活動などにつながっていくよう、防災関係のオープンデータの利活用を支援していきたいと考えています。
次は、妊娠出産時の情報提供に関連いたしまして、統一感を持った情報の提供についてのご質問です。
区では、区民が妊娠届を提出する際には、母子健康手帳を交付するとともに、妊婦面接を行い、出産及び子育てに関する相談にも応じるとともに、さまざまな情報提供を行っております。また、窓口でお渡しする資料等については、区のホームページでもその内容がわかりやすいように、統一感をもって提供し、区民の利便性や検索性をさらに高めていきたいと考えています。
次は、わかりやすい情報提供についてのご質問であります。
現在、子育て支援情報については、子育て情報ブックや子育てナビアプリ、ホームページなどで提供しております。また、子どものライフチャート表については、健康福祉センターのすこやかナビゲーションシートによって、妊娠から生後1歳までの支援情報を提供しております。出産後、早期に小学校入学前の教育・保育施設やサービスなどの子育て支援情報をわかりやすく提供する体制や、その手段などについては、今後、検討を進めていきたいと考えています。
次は、子育てナビアプリについてのご質問であります。
区では、子育て支援情報やおでかけ情報、公共施設や保育所、病院等のマップ情報、予防接種情報などをまとめて提供する子育てナビアプリを配信しております。先月、携帯等のシステムのバージョン変更後にアプリが機能しない事象が発生し、この事象に対応したアプリの配信に時間を要してしまったことがございました。予防接種スケジュールや成長記録などの情報管理機能もあることから、今後もシステム変更への迅速な対応や、検索しやすい情報提供などの環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
最後になります。いたばし子育て情報サイトについてのご質問であります。
現在、切れ目のない子育て支援に関する区の戦略的な魅力発信の取組みとして、子育てに特化した情報を探しやすくした子育て情報サイトの立ち上げをしております。このサイトには区民の関心も高く、アクセス数は上位に位置しておりまして、今後も定期的な情報の更新や利便性の向上などについて努めていきたいと考えています。また、区ホームページの新システム再構築とも連動しながら、視認性が高く、誰もが情報を取得しやすい環境整備について、これも検討していきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は、教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○議長(元山芳行議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) 皆様おはようございます。それでは、坂本あずまお議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、幼児教育無償化に伴う区の施策に関しまして、保護者負担軽減補助金についてのご質問ですが、保護者負担軽減補助金は、幼稚園に在園する幼児の保護者に対し、保育料を補助することで経費負担の軽減を図るものであります。幼児教育・保育の無償化にあわせ補助制度の意義等を検討し、私立幼稚園に係る保護者負担の状況や、他区の動向等を注視し、制度を継続したところであります。保護者負担軽減補助金のあり方につきましては、無償化実施後の状況も踏まえ、引き続き検討してまいります。
次に、入園料補助金についてのご質問ですが、現在、幼稚園に入園する保護者の負担軽減のため、園児1人当たり4万円の補助を行っているところです。保護者等からは補助の拡充を求める意見が寄せられており、検討を進めております。
次に、預かり保育への支援についてのご質問ですが、保育に欠ける世帯であっても幼稚園で教育を受ける機会を確保することが必要であると考えており、そのためには幼稚園での預かり保育の拡充が不可欠であると認識しています。一方、幼稚園側としましては、預かり保育に係る人員の確保等に課題があり、預かり保育が増加しない状況であります。今後も課題解決に向けて私立幼稚園協会等と定期的に協議し、預かり保育の拡充を図ってまいりたいと思います。
次に、絵本のまち板橋に関しまして、事業の展開と方向性についてのご質問ですが、絵本のまち板橋は、乳幼児を対象とした絵本の読書活動に限らず、子どもから大人までを対象にした幅広い取組みであります。区立図書館では、ボローニャ子ども絵本館を中心とした豊富な絵本関連資料を生かし、絵本と人をつなげる事業を展開しています。具体的には、海外絵本を題材にした国際絵本翻訳大賞や、絵本の世界を味わいながら創作を行う絵本づくりワークショップなど、多様な事業を実施しているところです。
次に、絵本づくりについてのご質問ですが、絵本づくりワークショップは絵本の制作過程を大事にし、表現力や想像力を育むとともに、読書への関心を高める狙いがあります。小学生を対象とする取組みは区内全図書館を会場に展開しており、全3回のワークショップを通じて、絵本の模写や参加者同士の語らいなどを経て、絵本作成に取り組んでおります。また、今年度から始めた中学生向けの取組みでは、区内の印刷会社、製本会社の協力のもと製本作業を含む工程を経て、本格的な絵本を完成する予定であります。
次に、子どもの言葉の乱れと絵本づくりについてのご質問ですが、絵本のストーリーづくりにおいては、言葉を紡ぎ、組み立てていく過程があり、子どもたちにとって非常に大切な時間であると考えます。絵本づくりワークショップでは、子どもの自由な発想を妨げないことや、大人の価値観を押しつけないことなどをポイントに進めております。親子の絵本づくりにつきましては、制作過程での子どもたちの創造力や感性を大切にしつつ、親子で言葉の表現について考える機会にすることが可能か検討してまいりたいと思います。
次に、絵本の魅力が家庭に届くようにということについてのご質問ですが、家庭での読書活動につきましては、毎月23日を家庭読書の日と定め、家庭内での読書活動を推進しており、関連イベントを開催して絵本の魅力についても発信しているところです。また、区内の各地域図書館では、乳幼児親子を対象にした親子読み聞かせ講座を年数回開催し、毎回好評をいただいております。その他、新生児に絵本を配布するブックスタートや、図書館、児童館を会場とした各種おはなし会を実施しており、今後も関係施設と連携を深め、絵本の魅力を広く家庭に届けてまいります。
次に、ESDからSDGsへの一貫性と継続性についてのご質問ですが、ESDにつきましては、SDGsの目標4のターゲット4.7に明示され、持続可能な社会の担い手づくりを通じて17全ての目標の達成に貢献するものと認識しております。板橋区では全ての区立学校がESDとして環境教育に取り組んでいるところです。教育委員会では、平成30年度に板橋区保幼小中一貫環境教育カリキュラムを改定し、カリキュラムとSDGsの目標との関連を明らかにするなど、引き続き環境教育の一層の充実を図っていきたいと思います。
次に、今後の展開についてのご質問ですが、平成30年度ESDの推進拠点となるユネスコスクール加盟国として小学校2校が認定され、現在、小学校3校、中学校2校が加盟申請中であります。ユネスコスクール加盟校及び申請校の児童・生徒は、エコポリスセンターから子ども環境大使として任命されるなど、ESDを推進する拠点となっております。今後はユネスコスクールへの加盟を促進するなど、SDGsの実現に向けた取組みの一層の充実を図ってまいります。
次に、板橋区におけるプログラミング授業での取組みについてのご質問ですが、令和2年4月から、小学校においてプログラミング教育が必修となるため、上板橋第四小学校と成増ヶ丘小学校の2校を推進校として位置づけ、普及啓発に取り組んでおります。両校では各教科等の授業に活用できる実践を中心に、成増ヶ丘小学校では放課後の時間等でも取り組める実践も研究を進めております。両校の取組みをもとに作成する板橋区プログラミング教育指導計画を本年度中に全校へ配布し、円滑な実施となるよう推進してまいります。
最後に、今後のプログラミング授業での取組みについてのご質問ですが、プログラミング授業において、試行錯誤しながら育成される論理的思考力は、子どもたちにとって極めて重要な資質・能力であると考えます。持続可能な社会の担い手となる子どもたちには、情報技術を効果的に活用しながら論理的創造的に思考し、問題発見、解決する力が求められます。子どもたちが社会の課題を自らの問題として捉え、解決につなげるために身近なところから取り組んでいる推進校の実践を区内全小学校に普及させ、プログラミング的思考を育んでまいりたいと思います。
いただきました教育に関する質問の答弁は、以上でございます。
○議長(元山芳行議員) 以上で、11月28日のしのだつよし議員、山田貴之議員、本日の坂本あずまお議員の一般質問を終了いたします。
次は、公明党が行います。初めに、寺田ひろし議員。
◆寺田ひろし 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) 寺田ひろし議員。
〔寺田ひろし議員登壇〕(拍手する人あり)
◆寺田ひろし 議員 通告に従いまして、公明党の一般質問を行います。
初めに、台風の災害で犠牲となった方やご遺族、そして、今なお避難所で生活を余儀なくされている方に心よりお見舞い申し上げます。
初めに、防災対策について伺います。
各議員の質問と重複する点もございますが、大事な点でございますので、改めてお伺いさせていただきます。第1に、災害時の情報伝達についてです。今回の台風19号では多くの区民から、防災行政無線が聞き取れなかったとのご意見が多数寄せられました。そこで1点目にお聞きしますが、防災行政無線の音声を自宅でも聞くことができるフリーダイヤルがあります。しかし、回線が集中してつながらず、区民の皆様に十分な情報を提供できませんでした。フリーダイヤルの電話番号をより一層周知いただくとともに、電話回線の集中への対策を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
2点目に、今回は板橋区政始まって以来、最大22か所の自主避難所が開設されました。インターネットを使わない在宅の高齢者にも、こうした自主避難所の開設情報を事前に周知できる方法を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。
3点目として、ホームページの情報発信についてです。
1つ目にお聞きしますが、自主避難所の意味、すなわち避難勧告・指示が発令されるまでは、飲み物や建物の備蓄物資は提供できないこととなっています。必要なものは手荷物で持参しなければならないことを、区民はどれだけ理解されていたでしょうか。ほかの自治体では、通年を通してホームページで自主避難の意味を明確に説明しております。常にホームページ上で自主避難所の意味や避難所での注意事項を確認できるよう改善を求めます。
2つ目に、避難所の備蓄物資を案内する本区のホームページについてです。
現状、学校ごとに数十種類の品物と個数が表形式で掲載されており、自分の地域に何が備蓄されているかは、非常に長くスクロールしていかないと見ることができません。練馬区のホームページでは、シンプルに品物の写真が掲載され、備蓄されている物資が一目瞭然です。本区として、坂本区長がホームページでメッセージを発信するなど、積極的な情報提供をされたことは高く評価します。そこでお聞きしますが、災害が年々激甚化する中、さらに自助の強化を図るため、わかりやすい情報発信を目的として、備蓄物資の写真をホームページに掲載いただくことを求めます。区のご見解はいかがでしょうか。
第2に、風水害の避難所について伺います。
このたびの台風19号は、関東甲信地方、東北地方で甚大な被害をもたらしました。本区のハザードマップで、危険な河川流域に住む16万5,000人の区民、中でも65歳以上の高齢者3万8,000人は自宅から離れた指定避難所までたどり着けない可能性も考えられます。しかも区立小・中学校75か所の避難所は9万5,000人しか収容できません。そこで相当程度の高さまで垂直避難ができる民間施設と協定を結び、緊急避難場所に指定することで収容人数を担保する方法があります。内閣府防災担当が発行の「指定緊急避難場所の指定に関する手引き」には民間施設の指定について記載があり、十分に検討に値すると考えます。平成12年の東海豪雨では、住民がスーパーマーケットの屋上駐車場に緊急避難したことは広く知られています。こうした民間施設を避難所に指定する以外にも、全国の自治体では災害時協力事業所登録制度が普及しています。これは共助の観点から、民間企業が地域住民に対するボランティア活動として、平時は地域の防災訓練に一緒に参加し、いざ災害が発生したときは人的・物的支援のほか、避難場所の提供まで企業ができる範囲で無償提供いただくものです。事業者にとっては、地域住民から企業評価を高めるチャンスになります。一方、自治体はホームページで登録企業を公表し、入札加点対象にもしている地域があります。
1点目にお聞きしますが、避難所確保策の1つとして、民間施設を指定避難所にできないでしょうか。区のご見解を伺います。また、災害時協力事業所登録制度を導入するよう要望しますが、この点についても区のご見解を伺います。さらに、風水害時のときでも震災と同等に、避難所の運営を学校防災連絡会や町会防災担当者と一緒に協議を進める体制の構築を求めます。本区のお考えはいかがでしょうか。
2点目に、備蓄物資の提供について伺います。
10月12日、夜9時の時点で1,529名が避難、そのうち117名が体育館で夜を明かしました。私は自分の住んでいる地域の自主避難所3校について、朝の開設から夕方、夜、そして翌日の解除と計4回ずつ訪問し、避難者や職員の方から多くの参考になるご意見をいただきました。14時55分に避難準備・高齢者等避難開始が発令され、自主避難所は指定避難所に変更となりました。本来、指定避難所になったことで備蓄物資を提供できるにもかかわらず、私が夜に訪問した際、ある職員からは、「ここは自主避難所だから、食料は出せません。晩御飯が必要なら、家にとりに帰ってもらいます」との間違った返答がございました。これは別の避難所でも全て同じ回答でした。仮に暴風雨が続く夜に、自宅に食料を求めて避難所から出れば、かえって二次災害に遭う可能性が高まります。何のための避難所なのかと思わざるを得ません。職員の方は、自宅や家族を差し置いて、区民のために避難所の運営に駆けつけていただきました。こうした職員の皆様に対して誤解や混乱が生じないよう、正確な情報提供と指示を徹底いただきたいと思いますが、区のご見解を伺います。
3点目に、入り口の案内方法について伺います。
私も避難所へ向かったとき、学校の正門が入り口だと思い込んで、施錠されている正門でしばらく待っていました。実は体育館に近い裏の門を通らなければ避難所に入れない仕組みでした。別の学校でも暴風の中、正門で入れずに立ちすくんでいる親子がいたので、声をかけ、裏から入るよう案内しました。自主避難所を開設する際、ぜひ正門に避難所入り口への誘導標識を設置できるよう、備蓄倉庫にある避難所関係書類一式の中に誘導標識を常備するよう求めますが、いかがでしょうか。
4点目は、障がい者と高齢者の観点から、避難所の選定について伺います。
自主避難所となった上板橋第二小学校は、体育館は階段を上って3階にあります。エレベーターや昇降機はありません。1階の受付は不在で、足が悪い高齢者は3階まで上がれず、2階の踊り場で座っていました。後日、近所に住む車椅子の方によると、隣接している上板橋第二中学校だとスロープで建物に入れるのに、あえて3階にある小学校の体育館に避難することは、車椅子では考えられませんとのことで、避難しなかったそうです。確かに水害から身を守ることを考えれば、3階の避難所は安心です。しかし、スロープがある隣の中学後も同じ坂の上にあり、ハザードマップで色がついていない地域です。同様の理由で、高台にある上板橋小学校も開設してほしかったとのご要望も複数いただきました。また、視覚障がい者や発達障がいのお子さんがいるご家族からは、大人数の体育館だけではなく、普通教室や特別教室も利用できれば、安心して避難所へ向かえますとのご意見がございました。このように、風水害において、高齢者や障がい者の方が避難しやすい自主避難所の選定や運営について、地域のことをよく知っている住民の方と事前によく協議いただきたいと要望いたしますが、区のご見解を伺います。
5点目は、避難所の空調についてです。
上板橋第二小学校の体育館は窓を閉め、扇風機が2台だけでした。私が訪問したとき、避難された方は、暑いけれども、我慢するしかないと話されていました。また、今年の夏も非常に暑い日が続き、異常気象による酷暑日が常態化しています。第3回定例会の一般質問において、我が会派から、東京都や国の補助制度には期限があることから、小・中学校の体育館への冷暖房機の早期設置を求め質問を行いました。現在、予算編成中とは思いますが、どのような方向で考えているのか、区長のご見解を伺います。
6点目に、ペットの同行避難について伺います。
地震のときは、避難所の外にケージやテントを設置して、ペットをリードでつなぐことになっています。しかし、今回の台風では、屋内のどの場所に飼育場所を設けるか事前に定まっていませんでした。先行事例として、練馬区では同行避難のマニュアルが策定され、ペットと同行した住民自身が各避難所で動物保護班を編成し、ほかの避難者との調整や苦情対応まですることが定められています。本区においても、同行避難の方法を各避難所ごとに詳細に決定すべきではないでしょうか。風水害時のペット飼育場所の確定と周知が行き渡るよう各避難所において地域住民との事前協議と、同行避難訓練の実施を重ねて要望いたします。区の見解をお聞かせください。
第3に、災害対応の各課題について伺います。
1点目は、土のうステーションの課題が明らかになった点です。10月12日の昼前には、既にほとんどの土のうがなくなりました。職員が巡回して補充を続けていただきましたが、その場でなくなってしまいます。そもそも土のうステーションだけでは、河川沿岸にある全ての世帯分を賄うことは物理的にできません。
そこで、1つ目として、誰もが自由にご利用いただけることを前提にしながら、戸建てに住む在宅の高齢者が優先的に利用できることを促していただきたいと思います。この点、いかがでしょうか。
また、2つ目として、土のうが足りない場合、代替策として自宅のごみ袋と水でつくる水のうも有効です。実際に今回の台風でも水のうを玄関先に設置した区民がふえてきました。後片づけは水を袋から捨てるだけなので、土のうより楽だったと高い評価の声をいただきました。本区においても、既に水のうの作成方法はホームページのリンク先で紹介されていますが、わかりづらいため、区民の目にとまりやすく、さらに周知が進むよう改善を求めます。
2点目に、助成制度について伺います。
マンションに住む区民からのご要望として、以前策定された防災資器材購入費用の補助制度を再度実施していただきたいとの声があります。年々住民の高齢化が進み、災害発生時は、マンション自治会の担当者が住民の分をまとめて水や食料の配給をとりに行かなくてはならないそうです。共用スペースが少ないマンションでは、折り畳み式リヤカーが必要となってきます。今回の大型台風で区民の防災意識は非常に高まっていると感じます。これを契機として、補助制度の再実施とマンション30戸以上という厳しい制限だったものを15戸以上に緩和するなど、地域防災の整備を大きく進められるよう要望いたします。区のご見解を伺います。
3点目は、停電対策です。ガソリン式発電機は広く普及していますが、大規模停電のときは、ガソリンスタンドも機械が動かないため、燃料の確保が困難になると予想されます。そこで近年の災害経験がある自治体では、分散型エネルギーのLPガスや電気自動車を移動式電源とするなどの重層化を図っています。災害時の停電対策として、自家発電機の配備を従来のガソリン式以外にLPガスや太陽光など、分散型エネルギーを活用する方策の1つとして電気自動車も活用すべきと考えます。区としてのご見解を伺います。
4点目は、医療救護所の備品整備について伺います。
災害が発生した場合、医療救護所が区内14か所に設置されます。歯科医師が救護に当たるための消毒アルコールや、麻酔剤など、使用期限が過ぎた衛生備品について速やかに交換、補充することを求めますが、いかがでしょうか。また、歯科医師は遺体の検死業務を行います。検死所において、身元確認を行うために必要な機材も、歯科医師会と協議の上、配備を進めるよう要望しますが、いかがでしょうか。
5点目は、災害発生時の施設休業基準について伺います。
10月12日は、公共交通機関は運休を定め、本区の公共施設も、数日前には休業、休園を決定しました。しかし、その中にあって私立保育園のある1園は、室内とはいえ運動会が開催されました。雨風が弱かった午前中に短縮開催されたとのことで、理解を示された保護者もおられましたが、台風当日の開催自体についてはさまざまなご意見があったことも事実です。区民の方が不安に思わないよう、今後は台風の気象予測や地震の発生震度など、客観的な情報をもとに休園するかどうかの判断基準を確立すべきと考えますが、区としての見解を伺います。
次に、SDGsについて伺います。
第1に、板橋区としての推進策についてです。
SDGsは2015年9月の国連サミットで採択され、2030年までに持続的な開発目標として、環境や貧困問題など17分野のゴールが設定されました。全世界の人が自分ごととして、誰一人取り残さないとの思いで取り組まれています。本区は、日本経済新聞社産業地域研究所SDGs先進度調査で全国総合8位、東京都で1位の評価を得ました。現在、SDGsに関して、本区はどのような取組みを始めているでしょうか。進捗をお答えください。
第2に、区民と協働した推進策です。
区民の自発的な取組みとして、SDGsいたばしネットワークが区内全域で、個人や団体がともに協力し、研鑽、周知に努めているところです。こうした気運の高まりに呼応すべく、本区としても目に見える形でアピールし、区民の皆様とともに推進していく姿勢を示していただきたいと考えます。そこで、庁舎の窓口に来られた方の目に自然にとまるよう、業務に関連したゴールシンボルをカウンターに提示いただきたいと思います。区長のご見解を伺います。
第3に、脱炭素化の促進策について伺います。
昨年、ポーランドで開催されたCOP24において、坂本区長は板橋区の取組みと成果を発表されました。気候変動の最大要因である温暖化を抑制することは、喫緊の課題として、全世界が同時進行で取り組んでおります。既に国内の大企業は、再生可能エネルギーを100%にしていくRE100や、CO2削減を実行するSBTの取組みが始まり、この流れは数年先にもサプライチェーンにまで波及していきます。板橋区地球温暖化対策実行計画を策定するこの機会に、本区として中小企業への支援を最大限進めるべきと考えます。例えば企業が板橋エコアクションを採用し、省エネ診断を受け、省エネ設備を導入したり、SDGsのゴールを宣言するなど、ポイント制でランクが上がれば、板橋エコアクションの利点である利子補給の加算率を1割からさらに引き上げたり、助成金額の増額や、入札の特別加点など、企業が取組みやすい環境を構築していただきたいと思います。さらに、省エネ対策に取り組んだ企業を宣揚する意味で、区ホームページのトップに上位ランクの企業名を掲載するなど、工夫されてはいかがでしょうか。本区として従来の板橋エコアクションの制度を拡充し、温暖化対策の機運を最大限に高める施策を採用すべきと考えますが、区のご見解を伺います。
第4に、気候非常事態宣言について伺います。
これは、気候変動が危機的状況にあると宣言することで市民や事業者の関心を高め、共同して緩和政策を遂行し、エシカル消費行動を開始することを目的としています。現在、世界で1,092の自治体のほか、9つの国、大学や学会でも宣言が採択され、急激に広まっています。日本では壱岐市と鎌倉市の2か所だけが宣言して、東京都の市区町村はいまだ宣言していません。このような世界の潮流に対して、COP24にも参加した本区として、気候非常事態宣言についてどのように受けとめているか、区長のご見解をお聞かせください。
次に、子育て支援について伺います。
第1に、家庭福祉員の保育環境整備についてです。
1点目に、家庭福祉員は土日、祝日と年末年始を休日とし、このほか20日間の年次休暇が取得できます。本来であれば、この年次休暇を活用して平日昼間の健康診断や能力向上の研修受講などを受けることができます。しかし、平日休暇の際、ほとんどの地域で連携園が成立していないため、代替保育そのものが不可能な状態になっています。つまり、代替先がないため年次休暇を取得できないという環境になっているのです。そこでお聞きしますが、保育の質を向上させる意味から、家庭福祉員が年次休暇を代替保育で取得できるよう、区が主体的に調整して連携園を構築いただくよう要望しますが、いかがでしょうか。
2つ目に、国のモデル事業として、複数の家庭的保育事業者が共同してコーディネーターを配置し、代替保育の調整などを行う助成金事業があります。また、従来ある制度として、家庭的保育支援者の機能を実効的に果たせるよう要望いたします。この点についても前向きにお答えください。
2点目に、家庭福祉員が1人で保育できるのは原則児童3人までです。4人目からは補助員を雇用すると加算が支給されます。午睡事故を未然に防止する意味でも、児童3人目からでも補助員の加算支給を求めますが、いかがでしょうか。
3点目に、家庭的保育の搬入給食について伺います。
現状は自園調理が多く、材料の仕入れや調理、配膳、片づけなど、保育以外の業務がふえています。つまり、家庭福祉員が1人で3人の児童を保育しながら、同時に調理業務を行っているということです。早く搬入給食を導入して、保育に集中できる環境を整備することが万一の事故を未然に防ぐ観点からも重要であると考えます。今回の条例改正議案には、給食の搬入可能施設が追加される点が盛り込まれました。このことで来年度、搬入給食を導入する事業者がどれぐらい拡大できるのか見通しをお答えください。
第2に、家庭的保育支援加算について伺います。
現状は、代替保育ができないため、保護者は一時保育を選択するしかありません。この場合、保護者は一旦、一時保育の代金を先払いし、後日、家庭福祉員が領収書を確認して区からの受託料から返金しているのが実態です。つまり、保護者が非課税世帯の場合、本来、保育無償の対象者でもあるにもかかわらず、代替保育が構築されていないため、一時保育のオプション料金を先払いしなければならないのです。家庭保育は本来、区長の業務として、家庭福祉員が委託を受けている立場です。代替保育ができるよう連携園の構築は本区としての業務であると考えます。本区の認識と一時保育をせざるを得ない点につき、家庭的保育支援加算を準用するなど、対応策が必要ではないでしょうか。この点についてどうお考えかお答えください。
最後に、妊婦面談、育児パッケージについて伺います。
このパッケージ事業ですが、多子世帯では既に同じ製品をもらっている場合もあります。他区では、誕生祝いとしてタクシー券1万円分を贈呈しているところもあります。育児パッケージは東京都の助成事業で成り立っていますが、助成金の有無にかかわらず、妊婦や多子世帯の方が安心して出産していただける支援策として、育児パッケージの目録にタクシー券を追加いただくよう要望します。区のご見解を伺います。
以上で、私の一般質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。(拍手する人あり)
〔議長交代、副議長(大田ひろし議員)議長席に着く〕
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(大田ひろし議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、寺田ひろし議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、防災行政無線のフリーダイヤル周知についてのご質問であります。
台風19号では、暴風雨による雨音のために防災行政無線が聞き取りづらかったと推測をしますが、建物内への情報伝達手段としましては、今以上の性能向上が困難な状況であることも事実であります。防災行政無線から24時間以内に流れた放送内容を確認できる電話応答サービスをはじめ、さまざまな防災情報の入手方法について広報の特集記事を組むなど、積極的な区民への周知に取り組んでいきたいと考えています。
次は、在宅高齢者への情報伝達についてのご質問であります。
インターネットやメールを活用した情報収集が難しい高齢者に対して、リアルタイムの防災情報を発信することは大きな課題であると考えています。さまざまな情報伝達媒体の中においても、テレビは高齢者への普及率が高いため、テレビのデータ放送による区の防災情報の取得をお勧めしていきたいと考えています。テレビのリモコンのdボタンを押すことによって簡単に区の防災情報が入手できることを周知するとともに、近隣の方による声かけなど、共助による対応についても、あり方を検討していきたいと考えています。
次は、自主避難所の留意点周知についてのご質問であります。
区では、避難勧告等を発令する状況にない中においても、風雨に不安を感じる方が自主的に避難できるよう必要に応じて自主避難所を開設しております。自主避難所においては、備蓄物資等の提供がないことは開設時にホームページ等で説明をしておりますが、今後、通年での掲載を行っていきたいと考えています。あわせて自主避難所と指定避難所の違いや、避難勧告等の発令時にとるべき行動等につきましても、1年を通してホームページに掲載をし、平時から区民への周知や啓発を行っていきたいと考えています。
次は、備蓄物資の写真の掲載についてのご質問であります。
現在の避難所における物資は、平成24年度に策定した板橋区災害応急対策用物資備蓄体制最適化計画に基づきまして備蓄をしております。個々の避難所の備蓄内容が確認できるよう、区のホームページにおいて、一覧表にして全てを公開しておりまして、食品、食料品など主な備蓄物資については、今後、写真の掲載を検討したいと思います。備蓄食料については、命を守るための栄養確保に主眼を置いているため、可能な範囲において、ご家庭で日ごろからストックしている食料品等の持参にご協力いただきたいと考えております。
次は、民間施設の避難所指定についてのご質問であります。
荒川氾濫を想定した大規模水害時における避難所の確保については、重要な課題であると認識しています。区では、民間施設を避難所として活用できるよう48の福祉施設と協定を締結し、福祉避難所とするほかに、区内私立学校と避難所施設利用に関する協定を締結しております。現在、大規模水害における都県区市を超えた広域避難のあり方を検討する会議にも区は参画している中において、民間施設と連携した避難所確保についても議題となっており、その協議内容も踏まえ、施設の避難所指定のあり方についてを検討していきたいと考えています。
次は、災害時等協力事業所登録制度の導入についてのご質問であります。
この制度につきましては、地方を中心に近年、広がりを見せておりまして、地域の民間企業が自治体に登録をし、平時から地域との結びつきを強め、災害時に共助の観点により地域住民の防災活動を支援する制度であります。区においても地域の企業と町会・自治会が独自に協力体制を有する地域もありますが、導入の進む地方と都市部では対象となる住民の数が大きく異なるなど、さまざまな課題もあると認識しています。今後、民間企業と地域住民の共助による協力体制のあり方の中において、導入の可能性について検討していきたいと考えています。
次は、開設避難所の運用についてのご質問であります。
これまでの風水害時の避難所運営につきましては、区職員による区内数か所の自主避難所の開設・運営にとどまっておりまして、避難者がわずかだったこともあり、支障なく対応が行われたと認識しています。今回、22か所の避難所を開設し、体制の強化を図ったところでありましたが、避難が長期化した場合においては、交通機関の計画運行が常態化したことによって区内在住職員に頼らざるを得ず、その負担が大きくなるなど、課題が明確となりました。今後、全ての避難所を開設するような事態が生じた場合には、区職員による避難所運営には限界があることから、学校防災連絡会など、地域と連携をした避難所開設のあり方についても検討していきたいと考えています。
次は、指定避難所での備蓄物資の提供についてのご質問であります。
今回の台風19号では、14時55分に避難準備、高齢者等避難開始情報を発令するとともに、既に10時から開設をしておりました自主避難所を指定避難所に変更する運用を行いました。自主避難所の開設に当たりましては、危機管理室職員が全避難所を巡回し、必要に応じて備蓄物資を配布する旨を説明したところでありましたが、避難所職員に情報が伝わり切らず、物資の配布について時差や誤解が生じる結果となってしまいました。情報伝達や統制のあり方が不十分であったために、避難所との情報共有方法の改善や避難所運営職員向けの講習会の内容の見直しなどによって、統制のとれた避難所運営の実現について図っていきたいと考えています。
次は、避難所入り口の誘導表示についてのご質問であります。
今回開設をしました22か所の避難所について、場所により敷地内のどこが避難所になっているのか、入り口の門はどこなのかなど、わかりにくかったといったご意見をいただいていることは認識をしております。避難所の開設用資器材において掲示物などの配備が十分ではなかったことから、誘導表示などの必要な掲示物の再確認を行い、避難してきた方が迷うことがないように対策を講じていきたいと考えています。
次は、開設避難所の選定についてのご質問であります。
避難所の選定を行った時点においては、降雨だけではなく、記録的な暴風雨が想定されていたため、浸水想定区域以外の避難所も含め、概ね各地域センター管内に1か所の避難所を開設することといたしました。上板橋第二小学校は、気象庁から土砂災害警戒情報が発表された場合の避難所に指定し、ハザードマップにおいても周知をしていることから、大谷口地域の避難所として決定をしたものであります。今後、風水害時の開設避難所のあり方について再検討を行い、配慮が必要な方が避難しやすい避難所の選定へとつなげていきたいと考えています。
次は、要配慮者等の避難所利用についてのご質問であります。
自主避難所を開設した当初は、体育館、アリーナ等の避難スペースのみの開放を行っておりましたが、その後、各避難所において避難者の状況に応じて柔軟な対応が行われたとの報告を受けております。しかしながら、避難所ごとに施設の状況が異なることもございまして、対応が統一できずに、ご不便をおかけした点もあったと認識しています。今後、風水害のときの要配慮者の避難所利用について検討を進め、各学校において実施しております学校防災連絡会などを通じまして、地域の方々とも共有を図っていきたいと考えています。
次は、学校屋内運動施設冷暖房機器設置の検討状況についてのご質問であります。
学校屋内運動施設への冷暖房機器については、国や東京都の補助制度の制限も勘案し、令和2年度から令和3年度にかけて全ての小・中学校に設置できるよう調整を現在進めています。
次は、ペット同行避難手順の作成についてのご質問であります。
避難所でのペットの受け入れに際しましては、動物が苦手な方等に配慮をし、ペットの居場所を別に設けることとなりますが、台風19号の際には、屋内へのスペースの確保に苦労した避難所もあったと認識しています。今後、風水害時の受け入れ体制について検討を進め、各学校において実施をしております学校防災連絡会などを通して共有を図るとともに、ペット同行避難訓練についても、避難所開設訓練とあわせ、各避難所での実施を働きかけをしていきたいと考えています。また、避難所のスペースにも限りがあることから、事前に動物を預かっていただける先を確保するなど、日ごろの備えについても啓発をしていきたいと考えています。
次は、土のうステーションの課題に関連いたしまして、高齢者の優先的利用についてのご質問であります。
台風19号は、近年にない大規模な被害の予測が報道されたこともありまして、土のう使用数が通例の6倍となりました。区では苦情等も参考に、土のう、予備の土のう約4,400袋を投入しましたが、各ステーションからトラックで運び出す団体が目撃されるなど、在庫が底をつく箇所が複数発生しております。このため区としましては当面、監視・供給体制の強化などの見直しを進めることによって、高齢者だけではなく、誰もがいざというときに利用できる土のうステーションを目指していきたいと考えています。
次は、土のうの作成方法の周知についてのご質問であります。
失礼しました。水のうですね。水のうは適切に作成、使用すれば、土のうにかわる浸水防止機材として有効であると認識しています。一方、作成に当たりましては、使用する材料や水の量などに定説がないなど、効果や信頼性の点でさらなる検証が必要であるために、区では下水道局ホームページの紹介にとどめているところであります。今後、水のうの効果の検証や、課題を整理し、一定の成果を得た段階において、区独自のホームページの開設など、普及に努めていきたいと考えています。
初めに言いました標題の土のうは、水のうの間違いでございますので、水のうの作成方法の周知についてのご質問であります。訂正いたします。
次は、マンション防災資器材の購入補助制度についてのご質問であります。
事業所やマンションの防災資器材購入に対する補助金交付事業については、平成27年度に開始をいたしましたが、補助件数が低迷してきたこともございまして、平成29年度をもって事業を終了させていただきました。しかしながら、今回の台風などによって、マンション住民の防災意識が変化している可能性もあると認識をしております。今後、各種防災訓練などの機会を捉え、地域住民のニーズの把握をするとともに、マンションに対する防災支援策について検討していきたいと考えています。
次は、停電時の電気自動車の活用についてのご質問であります。
昨年の北海道胆振東部地震や、9月の台風15号における大規模かつ長期にわたる停電の発生に鑑み、避難所等の電源確保策のさらなる充実は、優先すべき課題であると認識しています。LPガス式の発電機や蓄電池の導入など、停電時の避難所のエネルギーの多重化、また長時間供給について、現在、検討を行っているところであります。ご提案いただきました分電盤の簡易改修によって、電気自動車を活用する神戸モデルにつきましても、停電対策としての有効性について、今後の展開を注視していきたいと考えています。
次は、緊急医療救護所で使用する物品についてのご質問であります。
緊急医療救護所において使用する物品は、救護所の運営に携わる板橋区医師会などの関係団体との協議に基づき準備をしているところであります。現在、検死に係る備品は配備をしておりませんが、今年度から、一部の備品に関しまして、関係者等が災害時に携行した物品を使用して対応していただき、実費弁償することといたしました。また、緊急医療救護所が担う役割を明確にしていく中において、あわせて今後の備蓄等についても見直しを図っていきたいと考えています。
次は、自然災害発生時の休業・休園についてのご質問であります。
台風19号接近に際し、甚大な被害が想定されたことから、区は乳幼児の安全を第一に考え、区立保育園の臨時休園を決定するとともに、私立保育園等にも同様の対応を呼びかけをいたしました。その結果、大方の保育施設では臨時休園の措置がとられたところでありましたが、一部の保育園では、時間を短縮した上で運動会が実施をされたと聞いております。今後、大型の自然災害が想定される際には、子どもたちの安全を最優先に、区立、私立の区別なく統一的な対応がとられますように、私立保育園園長会などに協議をしていきたいと考えています。
次は、SDGsに関連いたしまして、これまでの取組みについてのご質問であります。
SDGsは国際的な目標であり、区民一人ひとりがそのゴールを意識して取り組むことが求められております。まずは、区職員がしっかりとその意義を認識し、施策につなげていく必要があり、本年度から協定を結んだ民間事業者とのパートナーシップのもとに研修を行っております。また、基本計画2025の施策体系を、それとSDGsのゴールを関連づけし、施策機関連携の強化を図り、区のこれまでの取組みとSDGsの親和性を紹介する冊子も制作をいたしました。
次は、SDGs推進宣言の窓口設置についてのご質問であります。
意識の高い方々が活動を始めている一方において、一般的には、SDGsの認知度は低く、国をはじめ多くの地方公共団体は、認知度向上とともに持続可能な社会への取組みを始めているところであると認識しています。区では、今年度の区民まつりや農業まつり、産業見本市でのテーマにSDGsの視点を加えたり、区の取組みをギャラリーモールで広く紹介するなど、さまざまな機会を捉えて認知度向上に努めてまいりました。ご提案の窓口で区の取組み姿勢をお示しすることは、啓発活動の一つになると思いますが、まずは、より効果的にSDGsの本旨をご理解いただける取組みに引き続き注力をしたいと考えています。
次は、脱炭素化の促進策についてのご質問であります。
板橋エコアクションは、事業者自らが事業活動に伴うエネルギー使用量等を把握し、環境負荷軽減策を講じることによりまして、省エネルギーと経営の効率化を目指すものであります。主なメリットは、新エネ・省エネ機器等の導入に係る補助金上限額の上乗せ、また、産業融資における利子補給の優遇、総合評価方式による入札時の地域貢献評価点の加算等がございます。今後は板橋エコアクションのあり方について、利用者の数の推移や、また要望等を考慮した上で新たなメリットの拡充や、地球温暖化対策の機運を高める方策についてを検討していきたいと考えています。
次は、気候非常事態宣言についてのご質問であります。
2016年にオーストラリアのデアビン市が気候非常事態宣言をして以来、世界で1,000を超える自治体が追随をし、国内でも本年、壱岐市や鎌倉市が宣言したことは承知をしております。本区では、平成5年に既にエコポリス板橋環境都市宣言を行い、区民や事業者とともに都市生活が地球環境に及ぼす影響を認識し、リサイクルや省エネルギー等を推進してまいりました。来年度策定します板橋区地球温暖化対策実行計画(区域施策編)2025においては、気候変動危機への意識を高めるべく、区民と共有できるビジョンや実効性のある取組みを示していきたいと考えています。
次は、家庭福祉員の保育環境整備に関連いたしまして、連携園の構築についてのご質問であります。
家庭的保育事業者には、休暇取得時に代替保育の提供が可能な連携園を確保することが国の基準及び区条例によって義務づけられております。一方において、昨今の保育士不足の影響もあり、連携施設の側にとりましても、代替保育の提供は困難な側面もあり、連携園の確保は全国的な課題となっております。区としましては、家庭福祉員制度が委託事業であることも踏まえ、連携園確保のための調整に努めていきたいと考えています。
次は、代替保育実施のための施策についてのご質問であります。
代替保育に係る連携園の確保が進まない背景については、保育士不足など構造的な問題が起因しておりまして、民間による努力や協力要請のみでは解決できない難しさがあると感じています。また、区による家庭的保育支援者の設置は、家庭福祉員への巡回指導、助言を目的としたものでありまして、代替保育の実施を前提にしたものではないと考えています。代替保育実施に係る連携園の確保に向け、区としましても、他自治体の先進的な取組みなども参考にしながら、積極的に取り組んできたいと考えています。
次は、家庭的保育補助者加算についてのご質問であります。
家庭福祉員による保育は、少人数制保育ゆえ、きめ細やかな対応が期待でき、家庭福祉員の居宅など、家庭的な環境で保育を行えるという利点があります。一方において、家庭福祉員は単独で保育を行う場合が多く、保育所と比較をしますと、保育について相談しにくい環境にあるとのご指摘もございます。保育の安全と質を担保するため、また、家庭福祉員の負担軽減を図る観点からも、複数の保育者による保育は有意義であると認識をしておりまして、経費面も踏まえながら配置基準の緩和について検討していきたいと考えています。
次は、搬入給食についてのご質問であります。
家庭福祉員は個人事業主であり、自園調理による給食提供方式を採用した場合、食材の調達を自ら手配する必要があるために、その業務負担は重いと認識しています。このような状況、現状を踏まえ、区では昨年度より区立保育所1園及び私立保育所2園の協力を得て、搬入給食の導入支援を開始したところであります。さらに搬入施設の拡大を図るために、このたび条例改正議案を提出したところでもありまして、区としましても、搬入協力者の確保に尽力をし、搬入給食の拡大を着実に進めていきたいと考えています。
次は、家庭的保育支援加算についてのご質問であります。
家庭福祉員に対して支払う委託料の中には、代替保育の実施に要する経費も含まれているために、一時保育に家庭的保育支援加算を利用していただくことはできないと考えています。代替保育実施時における料金の支払い方法に関しましては、一義的には当事者間に委ねる問題と認識をしておりますが、区としましても、保護者に負担をかけないよう、負担がかからないよう家庭福祉員と協議をしていきたいと考えています。区としましては、連携園の設定に当たり区市町村が積極的に関与役割を果たすことが望ましいとする国の見解を踏まえ、連携園確保ための調整に努めていきたいと考えています。
最後になります。妊婦面談、育児パッケージについてのご質問であります。
区では来年度から、現在の3種類に加え、選択できる品目を十数品目ふやし、妊産婦にとってさらに魅力的な育児パッケージにすることを検討しています。一方、タクシー券につきましては、東京都の育児パッケージに係る補助金の対象にはなっておらず、これを選択肢に加えるのは難しいものと考えています。妊産婦の移動手段への支援の方策については、今後、他の自治体の動向等を踏まえながら研究をしていきたいと考えています。
頂戴しましたご質問の答弁は、以上でございます。
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△休憩の宣告
○副議長(大田ひろし議員) 一般質問の途中でありますが、議事運営の都合により、この際、暫時休憩いたします。
なお、再開時刻は午後1時5分といたします。
午後0時07分休憩
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午後1時03分再開
出席議員 46名
1番 小野田 み か議員 2番 高 山 しんご議員
3番
内田けんいちろう議員 8番 石 川 すみえ議員
9番 山 田 ひでき議員 10番 山 田 貴 之議員
11番 中 村とらあき議員 12番 間 中りんぺい議員
13番 しのだ つよし議員 15番 こんどう秀 人議員
16番 山 内 え り議員 17番 吉 田 豊 明議員
18番 田中しゅんすけ議員 19番 安 井 一 郎議員
20番 寺 田 ひろし議員 21番 さかまき常 行議員
22番 しいな ひろみ議員 23番 井 上 温 子議員
24番 荒 川 な お議員 25番 いわい 桐 子議員
26番 坂 本あずまお議員 27番 田
中やすのり議員
28番 いしだ 圭一郎議員 29番 成 島 ゆかり議員
31番 南 雲 由 子議員 32番 竹 内 愛議員
33番 小 林 おとみ議員 34番 元 山 芳 行議員
35番 大 野 治 彦議員 36番 鈴 木こうすけ議員
37番 し ば 佳代子議員 38番 五十嵐 やす子議員
39番 長 瀬 達 也議員 41番 かなざき文 子議員
43番 杉 田 ひろし議員 44番 茂 野 善 之議員
45番 田 中 いさお議員 46番 かいべ とも子議員
47番 渡 辺よしてる議員 48番 おばた 健太郎議員
51番 川 口 雅 敏議員 52番 佐々木としたか議員
53番 なんば 英 一議員 54番 大 田 ひろし議員
55番 高 沢 一 基議員 56番 中 妻じょうた議員
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 太野垣 孝 範君
区議会事務局次長 丸 山 博 史君
〃 議事係長 浅 子 隆 史君 〃 調査係長 鑓 水 貴 博君
〃 書記 森 下 慎 吾君 〃 書記 戸 田 光 紀君
〃 書記 平 山 直 人君 〃 書記 田 中 彩 乃君
〃 書記 飯 野 義 隆君 〃 書記 伊 藤 祥 平君
〃 書記 山 川 信 也君 〃 書記 木 村 欣 司君
地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 橋 本 正 彦君
教育長 中 川 修 一君 代表・常勤監査委員菊 地 裕 之君
政策経営部長 堺 由 隆君 総務部長 森 弘君
法務専門監 辻 崇 成君 危機管理室長 林 栄 喜君
区民文化部長 有 馬 潤君 産業経済部長 尾 科 善 彦君
健康生きがい部長 五十嵐 登君 保健所長 鈴 木 眞 美君
福祉部長 椹 木 恭 子君
子ども家庭部長 久保田 義 幸君
資源環境部長 渡 邊 茂君 都市整備部長 安 田 智君
土木部長 糸 久 英 則君 会計管理者 平 岩 俊 二君
教育委員会事務局次長 地域教育力担当部長松 田 玲 子君
藤 田 浩二郎君
政策企画課長 篠 田 聡君 財政課長 小 林 緑君
総務課長 織 原 真理子君
△再開の宣告
◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は45名でございます。
○副議長(大田ひろし議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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△区政一般質問(続き)
○副議長(大田ひろし議員) 一般質問を続けます。
次に、さかまき常行議員。
◆さかまき常行 議員 議長。
○副議長(大田ひろし議員) さかまき常行議員。
〔さかまき常行議員登壇〕(拍手する人あり)
◆さかまき常行 議員 通告に従いまして、公明党の一般質問を引き続き行います。
初めに、防災についてお伺いいたします。
今年は、台風15号、19号など台風災害が相次ぎ、今なお不自由な生活をされている方々がおられます。改めて哀悼の意とお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を祈念いたします。
特に台風19号の対応状況については、第3回定例会でもさまざまに検証がなされ、昨日の一般質問でも関連質問が多くありました。重複する質問もありますが、年々激甚化、頻発化する台風災害は毎年起こり得ることであり、風水害への備えは重要事項でもありますので、以下何点かお伺いいたします。
第一に、避難所の雨水対策です。
台風19号が通過した10月12日は、最大1,529人の方が自主避難所へ避難いたしました。私もその日、幾つかの避難所を回りましたが、ある避難所では校庭一面に池のように水がたまり、校門から避難所である体育館までの動線が水没しておりました。水面に出ている校舎沿いの段差の上を進みましたが、校舎の端から体育館につながる渡り廊下も水没をしていました。学校施設の立地による違いはありますが、体育館の周りに雨水がたまり、体育館への動線が水没する避難所がほかにもあるのではないでしょうか。
そこで避難所の課題としてお聞きします。当日、避難所に詰めた職員の方や学校関係者へのヒアリングを行い、校舎や校庭、体育館周辺の雨どい、排水溝、雨水ます、浸透ますなど排水設備の緊急点検とそれに基づく排水設備の整備を要望いたしますが、区のご見解を伺います。
第二は、避難所における情報の取得です。
実際に避難所として稼働している体育館に行って感じたことですが、避難者の情報収集機能がありませんでした。ご自身でスマホなどを持ち込んでいれば災害情報をキャッチすることもできますが、持ち込めなかった場合、情報をキャッチする手段がありません。また、スマホの通信環境の確保も重要な課題です。区議会公明党の重点要望でも、区立学校、体育館等における災害時のフリーWi-Fiの整備を要望しました。改めて、避難所となる体育館へのラジオ、テレビ地上波の受信設備やフリーWi-Fiなどインターネットの受信設備の整備を要望いたします。
第三は、防災無線についてです。
不明瞭で聞き取りにくいとの意見がこれまでも多く寄せられており、聞き直しができるフリーダイヤルも回線待ちでつながらないことが多々発生しました。区は、情報伝達手段の多重化によって補完、補強に努めるとしておりますが、宝塚市では多重化の一環として、防災無線と連動したスマートフォンアプリの運用を行っています。アプリをインストールしたスマホに対して、メッセージと音声データを一斉に送信できる仕組みで、マナーモードでも緊急放送では音が鳴り、放送が流れた後でも、アプリ内の履歴からネットにアクセスすることなく内容が聞き直せます。ぜひこのような仕組みの導入を提案いたしますが、いかがでしょうか。現状の多重化の取組みも含めて区の答弁を求めます。
第四に、ホームページなどインターネットを通じた災害情報の発信についてです。
今回の台風では、ホームページにつながりにくいとの声が多くございました。一般にウェブサイトの負荷軽減については、災害モードなどウェブサイトのページそのものを軽量にすること、ウェブサーバーを多重化し、負荷分散することの2つの側面があります。特にウェブサイトへのリクエストを複数のサーバーで負荷分散することは、大量のアクセスを一度に処理しなければならない際に有効とされています。
本区では、令和2年3月にリニューアルしたホームページの公開を予定しており、災害・緊急事態への対応強化として、災害モードとアクセス集中時にサーバーの負荷分散の仕組みが整備されると聞いております。期待できる効果についてお聞かせください。
第五に、空き家等に対する安全対策についてです。
台風15号では、強風により老朽化した空き家の瓦が一部落下をしたり、外壁の一部崩落などが発生しておりました。区の老朽建築物等対策条例には、緊急安全措置として、区長は人の生命、身体または財産に危害が及ぶことを避けるため、緊急の必要があると認められるときは、当該老朽建築物等の所有者または居住者の負担において、これを避けるために、必要最小限の措置を自ら行うことができるとしています。費用回収の課題はございますが、この条例の言っている緊急安全措置を柔軟に適用し、台風・暴風など緊急時における空き家等に対する防護措置をとることはできないでしょうか。現状の緊急安全措置の運用状況も含め、課題とご見解をお聞きします。
次に、板橋区版AIPについてお聞きします。
板橋区版AIPの重点分野の一つに、医療・介護連携があります。区は、在宅医療と介護を一体的に提供する連携体制を構築するために、医療・介護関係者の情報共有の支援や医療・介護連携に関する二次保健医療圏における連携などを事業項目に挙げています。
以前視察に伺った和歌山県田辺市では、一般社団法人に事業委託した在宅医療・介護連携支援センターが中心となり、二次保健医療圏である田辺圏域の病院、診療所、薬局、各医師会、ケアマネ協会、介護事業所、地域包括支援センター、保健所などと連携をしています。そこでは、国の補助金を活用して構築した医療・介護連携ネットワークシステム、くろしおNETが運用されています。
くろしおNETは、診療情報、病名、処方薬、直近の介護サービス、緊急連絡先などを共有するICTを活用したクラウドシステムで、退院調整漏れを防ぎ、日常でも緊急搬送時でも多職種間で即時に一体的な情報共有を図ることができます。書面同意に基づき情報登録を行いますが、2019年6月時点で、参加機関109施設、同意参加者が8,501名とのことです。
本区では、板橋区医師会の運営するネットワークシステムを板橋区医師会と区が協働して区全体へ普及し、多職種連携強化を図るとの方針を示しており、また、医療・介護・障がい福祉連携MAPシステムも提供しておりますが、さらに一歩踏み込んで、このようなICTをより活用・深化した医療・介護連携データベースを構築、運用することで、きめ細かな医療・介護連携を図るべきと提案いたします。現状の取組み状況も含め、区のご見解をお聞かせください。
次に、産業振興についてお聞きします。
東京都の平成30年度工業統計調査によると、板橋区の年間製造品出荷額は3,783億円、付加価値額は1,436億円と、23区では第2位の高水準ではありますが、10年前の6,721億円、2,361億円と比べると大きく減少しており、事業所数も約半減し、光学、精密機器、金属加工といった従来からの重要産業を維持できるかどうか、大きな課題の一つと考えています。
区は、産業振興構想2025の中で、産業振興の戦略として、産業活動を支えるための基盤を整備するとともに、新しい時代に向けた産業の風を巻き起こすことを掲げています。例えば、インキュベーション事業を通じて新たな産業が区内に起これば法人税収も増加しますし、そこで働く方々が区内の消費を喚起し、商業も発展していくのではないでしょうか。産業を取り巻く環境は常に変化をしております。ものづくりの伝統を維持・発展させつつも、医療・介護機器、AI、IoT、環境・エネルギー、FinTechといった次世代を担う中核事業の育成・支援に向けた取組みが必要ではないでしょうか。そのためにも、これまで産業振興公社で行ってきた製造業調査、サービス業調査をより充実させ、区内ベンチャー企業の動向や区内企業が求める新技術やエンジニアの傾向などをよりきめ細かく調査を実施してはいかがでしょうか。
その産業構造を分析し、産業政策に活かし、M&Aも含めた事業承継の相談支援の中で活用していけば、ものづくり企業と次世代事業の連携を生むこともできます。各分野にイノベーションを起こすようなベンチャーが、創業するなら板橋がいいと次々に板橋で起業し、板橋伝統ものづくり企業と共存し融合する、そこから新たなイノベーションが起きていく。まさに光り輝く板橋ブランドが確立し、未来を輝かせる産業文化都市・いたばしが創出されるのではないでしょうか。
以上、製造業調査、サービス業調査の充実と分析で次世代中核事業を発掘し、医療・介護機器、AI、IoT、環境・エネルギー、FinTechなど新産業のインキュベーションを推進し、既存企業との連携・融合で産業界全体を活性化することが重要と考えますが、この点いかがでしょうか。
商店街の魅力再生についてもお伺いします。
消費税引き上げに伴い、この10月より需要平準化、インバウンド対策、生産性向上や利便性向上のため、キャッシュレス・消費者還元事業が国で始まりました。これを受けて、キャッシュレス決済の利用促進で買い物客の回遊の増進など、商店街を活性化する取組みが各地で起きています。
豊島区では、インバウンドや消費増税への対応策として、区内の決済事業者とともに、商店街を単位としたキャッシュレス決済支援モデル事業を10月から実施しています。国のキャッシュレス・消費者還元事業を活用し、区独自でキャッシュレス決済を推進し、本事業に参加を希望する商店街と決済事業者をマッチングさせ、対象店舗への加入促進や利用者向けの周知活動を行っています。11商店街の60店舗が参加をしており、今後はモデル事業を検証し、区内全域の商店街へキャッシュレス決済を促す予定だそうです。区では、消費者向けのキャッシュレス決済に関する講座は実施されておりますが、商店街向けのキャッシュレス導入セミナーというものは行われておりません。
例えば、商店街への専門家派遣などを通して、区によるキャッシュレス導入セミナーを開催するなど、商店街の活性化、にぎわい創出のために、区主導によるキャッシュレス決済の利用促進支援を求めますが、区の見解を伺います。
次に、ICT化の推進・活用状況についてお尋ねします。
区は、板橋区ICT推進・活用計画2020に基づき、AIやRPA(Robotic Process Automation)導入に向けた調査研究・検証作業を進めておりますが、まずはその進捗状況をお聞かせください。
また、AI、RPAの導入は、業務の効率化、事務負担軽減そのものに目的があるのではなく、確保した時間を使い、より高度な行政サービスの企画立案に取り組むことにあります。AI、RPAを導入した際、その導入部署において確保した時間をどのような業務に注力し、どのような充実が図られるのか伺います。
次に、不登校児童・生徒への支援についてお聞きします。
板橋区における小・中学校の不登校児童・生徒の人数は年々ふえ続け、平成30年度では610人と、小・中学校が丸々1校入る規模となっており、憂慮すべき喫緊の課題の一つであります。こうした中、国はこれまでの不登校施策に関する通知を改めて整理し、不登校児童・生徒への支援のあり方についてという通知を10月25日に出しております。
その通知では、学校に登校することのみを目標にせず、社会的に自立することを目指す必要性、学校教育の一層の充実、不登校となった要因の把握、学校関係者や家庭・関係機関の連携、進路の選択肢を広げる支援など、基本的な考え方や取り組み方について、るる述べられています。
本区では、さまざまな理由で学校に行くことができないでいる児童・生徒の対応として、平成7年より板橋フレンドセンターを開設、今年度は分室である成増フレンドも開設し、学習や体験活動を通じて社会的自立を支援する施設として成果を上げてきているところは承知をしており、評価をしているところであります。ここ数年の関係者の皆様の努力により、平成30年度から通級者が増加し、100名を超えております。しかし、一方で大多数の児童・生徒の皆さんには支援の手がまだまだ届いていないのが現状で、より一層の支援の充実が待たれます。そこで、板橋フレンドセンターについて幾つかお尋ねします。
第一に、早期の支援についてです。
さきの通知では、早期支援の重要性として、不登校や長期欠席の早期把握、初期段階からの支援について言及をしています。現状では年間30日以上の欠席を不登校と定義し報告がなされますが、これは逆に、30日間支援の機会を逸することになりかねません。不登校とみなす日数を30日から短縮し、フレンドセンターの適応支援アドバイザーやスクールソーシャルワーカー、その他の関係機関の方々がアウトリーチして、早期の組織的・計画的な支援が受けられるよう改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。
第二に、食事に関する改善についてです。
板橋フレンドセンターは、不登校児童・生徒の居場所づくりとしても大きな役割を果たしておりますが、お昼は食事持参となっています。午前の活動だけで帰ってしまう子もいれば、お昼の時間をどこかで過ごし、午後の活動に参加する子もおり、お昼休みの時間の過ごし方や食事との向き合い方の中に、家庭状況などを含めたさまざまな不登校の要因との関連が見てとれるのではないでしょうか。より充実した居場所づくり、フレンドセンター通級者増加に向けて、例えば地域の方や民間の力をかりて子ども食堂を併設するなど、食事に関する改善に取り組むことは有効な施策と考えます。ご見解をお聞かせください。
第三は、教育機会の確保と均等についてです。
板橋フレンドセンターにはパソコン教室もあり、人気のカリキュラムの一つですが、教室も小規模で、機器も旧式なものとなっています。ICTを活用した学習支援など、多様な教育機会の確保という点で、また、機器の配置や教育機会均等の視点からも教育環境の整備が必要であると考えますが、いかがでしょうか。
第四は、支援ネットワークの整備についてです。
国の通知では、要因・背景が多様化・複雑化する不登校の支援について、教育支援センターを中核とした支援ネットワークの整備がうたわれています。教育支援センターの所管である板橋フレンドセンターを、区の教育行政における不登校支援の専門拠点と位置づけてはどうでしょうか。その上で、家庭教育支援チームやその他の関係機関と連携する拠点として、我が党が提唱している子どもの地域包括ケアとも言うべき(仮称)子ども家庭包括ケアに取り組み、教育委員会だけでなく、区と地域が総がかりで不登校防止支援に取り組むネットワークの構築を求めます。以上、フレンドセンターを不登校支援の専門拠点とすることと、不登校の児童・生徒を地域で総がかりで支援するネットワークの構築について区のお考えをお聞かせください。
次に、飼い主のいない猫・地域猫対策についてお聞きします。
この問題は議会でもたびたび取り上げられ、本区においては地域における環境問題として捉え、モデル事業を展開し、その効果について報告がなされてきたことは承知をしております。モデル事業については、地域、ボランティア、区が一体となる協働事業であると同時に、地域が主体となるため、申請に一定のハードルがあること、また、モデル事業にかかわらず、各地域において、個人ボランティアの皆さんの地道な活動による一定の成果があることなどが、これまで言及されております。
練馬区では、飼い主のいない猫の地域猫活動ガイドラインを策定し、地域猫の活動推進を周知し、猫ボランティアの区への登録制度を設けております。登録ボランティアの方に対しては、活動のPR、猫のトイレや餌場の管理、去勢・不妊手術の実施を担っていただき、区からはボランティア証の交付、去勢・不妊手術費用の助成、猫を保護するケージの貸し出し、町会との調整、関係者会議の開催などの支援を行っております。
地域猫活動の一環として、猫を捕獲しているボランティアの方にとって、区の発行するボランティア証は地域住民の皆さんの理解を得るためにも有効な手段となります。既に去勢・不妊を施した猫とそうでない猫との判別など猫の捕獲にはスキルが必要ですし、飼い猫と飼い主のいない猫とを区別するには、地域における情報収集は不可欠です。ボランティアの登録制や区主導の連携支援は有効な施策と考えます。本区においても、区がリーダーシップをとり、地域猫活動のこれまで以上の広報周知、ボランティアの登録制、ボランティア証の交付、関係者会議やボランティアの方々との意見交換の場の設置など、ご検討いただきたいと要望いたします。
また、去勢・不妊手術の助成金について、現在、一般の助成では、1世帯年間30頭を上限として、1頭当たり雌4,000円、雄2,000円となっていますが、実際の費用に対してはまったく足りてはおりません。例えば、1世帯年間15頭を上限として、雌8,000円、雄4,000円とするような現行予算の枠の中で工夫をするなど、1頭当たりの上限金額の増額を要望しますが、ご見解をお聞かせください。
次に、会計年度任用職員制度についてお聞きします。
令和2年度より、多くの特別職非常勤職員・臨時的任用職員の方がパートタイム会計年度任用職員として任用されます。区では移行に当たり、正規職員化するものや、委託や人材派遣などさまざまな観点で職のあり方を各職場で検討し、新制度に移行する職の再設定を行ったとお聞きしております。
現行の特別職非常勤職員で今回対象となられた方は、子育て指導員など専門性を有している方々が多く、その人材確保の上からも、再度の任用の上限回数設定や公募のあり方など、さまざまな意見・議論があり、パートタイム会計年度任用職員の任用のあり方については重要な観点です。スキルのある人が他区や民間に流出してしまわぬよう、働く方々の雇用に対する不安を解消し、板橋区でやりがいと満足感を持って働き続けてくれるよう取り組むことが大切となります。
そこで、会計年度任用職員の人事制度設計について、人材流失の防止と人材の確保について取り組んでいる内容をお示しください。また、職によっては、パートタイム会計年度任用職員である方が、よりよい行政サービスを提供できる体制がとれる場合もあると考えます。職のあり方とともに、パートタイム会計年度任用職員の適用部署・活用のし方を検討していただき、ぜひ適材適所に適宜、パートタイム会計年度任用職員が活用されることを希望しますが、区の答弁を求めます。
最後に、加賀エリア周辺整備についてお聞きします。
加賀エリアでは史跡公園整備事業が進められており、2025年のグランドオープンを目指して、現在、保存活用計画・整備基本計画が策定されております。その基本構想では、史跡と周辺地域・周辺施設との回遊性を構築し、点在しているまちの魅力を線で結び、地域全体の活性化につなげるとされています。この基本構想にのっとり、加賀周辺エリア全体が一体感・統一感を持って整備されることと期待をしております。
一方で、当該エリア、特に加賀公園周辺は交通量があり、電動車椅子の往来も頻繁で、休憩する営業車が駐停車して路側帯を塞ぐことも多く、交通事故もしばしば発生しています。ぜひ総合的な安全対策を求めますが、区のお考えをお聞かせください。
以上をもちまして、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(大田ひろし議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、さかまき常行議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、避難所の情報収集環境の改善についてのご質問であります。
避難所の情報収集環境を整え、発災時に避難者へ正確な情報を届けることは、情報不足による不安の解消にもつながることから優先的に取り組むべき課題であると考えております。
主に避難所となる体育館へのフリーWi-Fiの導入につきましては、来春より区内で事業展開されます地域BWAの電波を活用し、災害時でもネットワーク接続できる環境を令和2年度中に整えていく予定であります。テレビ、ラジオ等からの情報につきましても、避難者がインターネットを通して収集できるようになるほか、メール、SNSによる情報発信についても円滑に行うことが可能となるように考えているところでもございます。
次は、防災無線連動アプリについてのご質問であります。
避難勧告等の防災情報の発信は、防災行政無線をはじめ、ホームページ、SNS、テレビのL字テロップ等の広報媒体や電子メールによる個別通信など、多様な手段を複層的に活用しております。防災行政無線は、災害情報の発信ツールの柱の一つではありますが、そのほかにもさまざまな情報の入手方法があることを、今まで以上に区民に積極的に周知していきたいと考えております。防災無線と連動したアプリは、災害時における情報伝達手段の多重化の一つであると認識をしておりますが、他自治体への普及状況も見きわめるとともに、今後、スマートフォンを活用した効果的な情報発信のあり方について検討を進めていきたいと考えております。
次は、区ホームページへのアクセス集中時の対策と効果についてのご質問であります。
区では令和2年3月に、災害緊急事態への対応を強化した公式ホームページにリニューアルをし、公開する予定であります。災害時にアクセスが集中し、つながりにくい状況の改善に向けて、軽量化した災害モードへの切りかえとあわせ、CDN(Content Delivery Network)を導入し、このCDNを通して情報を提供することとしております。これによりサーバーへの負荷が分散されることとなりますために、災害時でも配信環境が安定をし、緊急情報を確実に取得しやすくなると考えています。
次は、老朽建築物等対策条例の緊急安全措置についてのご質問であります。
緊急安全措置は、所有者等に対しまして是正指導後も改善の見込みがなく緊急を要する場合に、仮囲いの設置など必要最小限の措置を、内容や費用を提示した上で実施をしているものであります。台風などの緊急時には、近隣住民からの相談も増加をし、現地や所有者確認を行う必要もあるために、注意喚起や立入禁止など簡易な措置以外の実施には多くの課題がございます。今後も、緊急時の対応は、事前に危険な老朽建築等の実態把握に努めていくとともに、消防署等の関係機関と情報共有をするなど、連携した対応を図っていきたいと考えています。
次は、板橋区版AIPについてのご質問であります。
区では、今後の区内のICTを活用した医療・介護情報の共有を検討していくに当たり、23区の実施状況の調査を行ってまいりました。調査結果には、これまで区が検討対象としたシステム以外のものが主流となっておりまして、両システムの比較検討を進める必要があると考えています。ICTを活用した医療・介護情報の共有は、医療・介護連携を進めるに当たり大変有効であるとも考えており、板橋区医師会や医療・介護関係者と連携を深めながら検討も進めていきたいと考えています。
次は、新産業と既存ものづくり企業との連携・融合による産業の活性化についてのご質問であります。
区はこれまで、都市型産業に求められている高付加価値化の実現に向け、区内ものづくり企業とベンチャー並びに研究開発型企業との連携・融合の取組みを展開してまいりました。
例えば、マッチングの機会創出を積極的に仕掛けるのはもちろんのことでありますが、ものづくり研究開発連携センターの入居に、新産業の受け皿としてベンチャー枠を設けたりしております。また、企業活性化センターにおきましては、新産業の創業支援に努めるとともに、企業間の事業承継も見据えた専門家の支援チームを設置し、相談支援にも乗り出しておりまして、今後も工夫を凝らしながら産業活性化に取り組んでいく考えであります。
次は、キャッシュレス決済の利用促進支援についてのご質問であります。
消費税率の引き上げに伴い、キャッシュレス・消費者還元事業をはじめとする国の取組みについて、区のホームページや広報いたばしに掲載するとともに、商店街説明会の案内を全ての商店街に通知し、周知に努めているところであります。
一方、税務署の出張説明会や商工会議所、法人会によるセミナーの開催や冊子の配布も行われ、現行の取組みで十分と考えておりますが、今後、区内の動向を注視し、必要と判断した場合においては、関係機関・団体と連携をした取組みを講じてまいりたいと考えています。
次は、AIやRPA導入の進捗状況についてのご質問であります。
区では、AIやRPA等最新のICT導入に向け調査・研究を進めており、AIを活用した保育園入所選考ツールについては、令和2年1月の稼働に向けて準備を進めております。RPAにつきましては、来年度以降の導入に向け、業務の効率化や事務負担軽減に効果が高い業務を洗い出すため、今年度中に全庁的な調査を実施する予定であります。今後も、最新のICT導入に向けた調査・研究を行い、費用対効果を踏まえた上で、質の高い区民サービスの向上や職員の働き方改革につなげていきたいと考えています。
次は、業務効率化で確保した時間を活用したサービスの向上についてのご質問であります。業務の効率化で確保した時間を、新たな行政サービスの企画立案に振り分けることによって、さらなる区民サービスの向上につなげていくことは重要なことと認識をしています。そのほかにも、窓口対応に振り向けることによって、今まで以上に相談業務を丁寧に行えるなど人材配置の最適化が進み、区民の利便性向上が図られるものと考えています。ICT化の推進によって、限られた人的資源を定型業務からより付加価値の高い業務へ集中させることや、政策的判断を活用し、複雑・多様化する区民ニーズに対応していきたいと考えています。
次は、地域猫のボランティア登録制度についてのご質問であります。
ボランティア登録制度は地域猫対策に有効であることは確かなことでありますが、一方において、登録された方々に多大な責任と労力が発生するなど課題があると認識しています。また、飼い主のいない猫対策については多岐にわたり、各個人によって猫に対する考え方にも幅がありまして、ボランティアとして認定する基準の策定が難しいと考えます。現時点での制度の導入は考えていないところではありますが、事業の周知や町会との調整、意見交換会の開催など、よりよい事業の進め方については今後も検討を進めていきたいと考えています。
次は、猫の去勢・不妊手術の助成金についてのご質問であります。
平成30年度における飼い猫等の去勢・不妊手術費の一部助成事業の実績は800件以上となっておりまして、予算を全て使い切っている状況であります。今年度も同程度の申請が予測されまして、予算総額を変えずに単価を増額した場合においては申請を受理できなくなる事態が想定されます。現時点での単価の引き上げ等は考えていないところでありますが、より効果的な助成事業のあり方については今後も検討を進めていきたいと考えています。
次は、人材確保の取組みについてのご質問であります。
制度設計当初は、公正な任用の機会を確保する観点から、5年ごとに公募選考する方針を示しておりました。一定の年数ごとに公募選考を行うことは、雇用に関する不安を招き、人材確保に支障が生じる等から、公募によらない再度の任用の上限回数を一律に設けないことといたしました。法改正の内容や総務省マニュアルを踏まえ、働きがいのある環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。
次は、会計年度任用職員の活用についてのご質問であります。会計年度任用職員制度の創設に向けて、効果的・効率的な行政サービスの提供体制を整えるため、現行の非常勤職員の職について、さまざまな観点から検討し、職の設定を行ってまいりました。検討は、職員数や勤務時間数、職務内容といった勤務条件に関するもののほかに、正規職員化や委託化等、職のあり方にも踏み込んで丁寧に行った内容であります。簡素で効率的な行政執行体制については絶えず追求する必要があり、会計年度任用職員制度開始後の状況を確認しながら、さらなる活用方法についても検討を進めていきたいと考えています。
次は、加賀エリア周辺整備についてのご質問であります。
加賀一丁目周辺は、大型マンションの建設に加え、こども動物園や体育館のリニューアル、(仮称)史跡公園の整備などにより交通需要の変化が見込まれております。現在、今後の交通状況を把握するため、各区有施設の整備やリニューアル後の利用者予測にも着手をしたほかに、交通量調査の準備も進めております。このデータを基礎として、歩車道構成など道路形態の検討を行い、必要に応じて交通管理者への要請を行いながら、加賀周辺地区の安全性と利便性の向上を目指していきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○副議長(大田ひろし議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) それでは、さかまき常行議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、校庭における排水設備の整備についてのご質問ですが、学校については、治水対策の一環として敷地外への雨水流出抑制が求められており、校地内において浸透または貯留することが原則となっております。校庭に雨水が貯留した場合には、校舎前に設置されている通路を通ることになっていますが、今回のような記録的な豪雨では、通路の上まで浸水してしまう場合があることがわかりました。現在、台風など大雨が予測できる場合には、緊急的に雨水ますの清掃、点検を学校で実施しているところでありますが、今後、学校や避難所従事職員からの情報をもとに、校庭への雨水浸透ますの増設等について検討してまいりたいと思います。
次に、不登校児童・生徒への支援に関しまして組織的・計画的な支援についてのご質問ですが、不登校対策におきまして早期対応が重要であることは認識しており、教育委員会では、連続3日の欠席があった場合には学校からの報告を求めているところです。報告を受けた場合、地区担当指導主事より早期対応の指導、助言を行うことになっておりますが、十分に機能しているとは言えない状況にあります。そこで現在、フレンドセンターの適応支援アドバイザー、スクールソーシャルワーカーなどが学校に直接訪問して、直接的・間接的な支援を行えるよう試行を始めたところであります。
次に、子ども食堂の併設についてのご質問ですが、在籍校での給食の提供が得られない中、保護者の勤労やさまざまな事情で弁当を準備できない家庭もあると考えられます。食事の提供は、育ち盛りの子どもの健康や教育に有益であり、また、フレンドセンターのより充実した居場所づくりと通級者の増加が期待できるものと考えます。フレンドセンターにおける食事の支援に関しましては、他の自治体の状況なども視野に入れながら、その仕組みづくりについて研究してまいりたいと思います。
次に、多様な教育機会の確保についてのご質問ですが、フレンドセンター通級者には、不登校によって生じる学習の遅れを取り戻せるよう、個別指導や全体指導など多様なプログラムを提供しています。これまでデスクトップ型パソコンの配備であったものを、来年2月にはタブレットパソコンに機器を更新し、学校ICT環境とほぼ同等な状況へと改善を進める予定であります。不登校の子どもたちに対しまして、学校復帰もしくは社会的自立が果たせるようにさまざまな教育機会を提供することは教育委員会の重要な使命であると認識しております。
最後に、不登校支援の専門拠点についてのご質問ですが、不登校対策で最も重要な施策はその未然防止であり、学校現場が不登校を出さない、長期化やひきこもりにしないための取組みや対応を進めることが大切であります。フレンドセンターでは、生涯学習センターまなぽーと成増を活用した多角的な支援を施行しているとともに、家庭教育支援チームが不登校の子どもにかかわる仕組みづくりに取り組んでいるところです。フレンドセンターの機能の充実とともに、学校、家庭、地域が不登校対策に協働して取り組む仕組みづくりに向けて、教育委員会の組織の見直しも含め研究を進めてまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
○副議長(大田ひろし議員) 次に、成島ゆかり議員。
◆成島ゆかり 議員 議長。
○副議長(大田ひろし議員) 成島ゆかり議員。
〔成島ゆかり議員登壇〕(拍手する人あり)
◆成島ゆかり 議員 通告に従いまして、公明党の一般質問を続けます。
初めに、認知症施策についてお伺いいたします。
第一に、BPSDケアプログラムの導入についてです。認知症の人の90%は、認知機能の障がいのほかに、初期から終末期に至る経過のいずれかの段階で、暴言や介護拒否などの行動・心理症状BPSDを発症することがあります。BPSDは、ケアする側からすると、BPSDで困ることが多く、ケア負担の要因となり、介護放棄や身体拘束にもつながり、認知症の方の在宅生活の継続を困難にする大きな要因となることが指摘されています。しかし、環境を整えたり、かかわり方の工夫をしたりすることなどにより症状を軽減できることがあるとされています。
東京都では、認知症になっても住みなれた地域で暮らし続けられるよう、認知症ケアの質の向上を図る日本版BPSDケアプログラムの普及を図っています。日本版BPSDケアプログラムは、介護保険事業者や地域において、認知症ケアの質の向上のための取組みを推進する人材を養成するとともに、BPSDの症状を見える化するオンラインシステムを活用し、ケアにかかわる担当者の情報共有や一貫したケアの提供をサポートするプログラムです。
東京都で、世田谷区、足立区、武蔵野市の3区市でモデル事業を実施、その結果、このプログラムに参加した介護事業所では、認知症高齢者のBPSDの症状が改善した事例が多く見られ、有効であることが確認されています。介護事業所がBPSDケアプログラムを利用するには、事業所所在地の区市町村がケアプログラムを利用していることが必要です。板橋区においても、認知症ケアの質の向上、介護者の負担軽減のため、早急にBPSDケアプログラムの導入を求めます。
第二に、認知症サポーターの活躍支援についてです。
現在、区内の認知症サポーターは2万5,530人です。新オレンジプランの認知症サポーターの養成と活動の支援には、認知症サポーターを量的に養成するだけでなく、活動の任意性を維持しながら、認知症サポーターがさまざまな場面で活躍してもらうことに重点を置くとしています。板橋区では、各種講座の開催、認知症サポーターのひろば、認知症声かけ訓練等を開催し、認知症サポーターの活動支援を行っていますが、地域包括ケアにおいて重要な担い手である認知症サポーターの方が主体的に参加できる具体的な活動の場の拡充が必要と考えます。
広島県尾道市では、社会福祉協議会の認知症高齢者見守り事業のやすらぎ支援員として認知症サポーターが活動しています。三重県松阪市では、認知症サポーター養成講座修了者に呼びかけ、地域での活動に意欲のある方を見守り隊に登録、見守りや声かけ、ごみ出し支援、傾聴、外出支援など認知症サポーターが地域で自分なりにやれることを自然な形で活動できるように支援しています。板橋区においても、認知症サポーターの方が活動する多様な場を提供するための取組みを要望いたします。区長の見解を求めます。
次に、シニア活動支援についてお伺いいたします。
2017年に行った板橋区シニア活動推進計画高齢者ニーズ調査の結果によると、社会活動に参加していない人でも活動する意欲を持っている人が多数存在しています。このようなシニア世代に、区の積極的な活動の場の情報提供が必要であり、フレイル予防の観点からも社会参加は有用です。そこで、社会活動参加へのきっかけづくりとして、板橋区が発行しているセカンドライフ情報誌ステップを、プレシニアも含めたシニア世代の対象者全員に配布し、情報提供する取組みが必要ではないでしょうか。例えば、区から郵送する国保や後期高齢者医療の保険料の通知等に、ステップの啓発チラシを同封してはいかがでしょうか。区の見解をお聞かせください。
次に、新たな中央図書館についてお伺いいたします。
第一に、認知症の人に優しい図書館プロジェクトについてです。超高齢社会における図書館の役割に注目し、認知症の人に優しい図書館をつくる取組みを実施している自治体があります。超高齢社会と図書館研究会が作成し、公開した認知症にやさしい図書館ガイドラインには、認知症に優しい図書館は、地域包括ケアシステムに主体的にかかわり、認知症に優しい地域を支える一員として、認知症の人や家族等に資料や情報、サービス、空間を提供し、社会参加や生きがいの創出の手助けをするとしており、認知者に優しい図書館は認知症に特化したものではなく、結果的にすべての人に優しい図書館を意味しているとしています。
板橋区中央図書館基本構想で、新たな中央図書館における重点テーマの一つに、地域のコミュニティ形成を支援する図書館と掲げています。板橋区版AIPの社会資源の一つとして、新たな中央図書館を活用し、認知症の人に優しい図書館プロジェクトに取り組んでいただくよう要望いたします。区長の見解をお伺いします。
第二に、図書館サポーターとの協働についてです。
新たな中央図書館整備に向けて、これまでの図書館ボランティア制度を組織化し、平成31年4月から新たな図書館サポーター制度としてスタートされています。図書館サポーターは、読み聞かせや視覚障がいの方への朗読、図書館資料の宅配から図書館内での本の修理、書架整理や児童室の見守りなどの図書館運営サービスまで幅広く活躍されています。
さらに幅広い年代の多種多様な方々の人材を啓蒙していくとともに、アウトリーチ型の活動など、図書館サポーターの活躍の場を広め、区民と連携・協働した事業運営とし、区民の皆さんが行きたいと思う多世代交流の場となるまちの図書館にしていただきたいと思いますが、見解をお聞かせください。あわせて、子育て中の保護者が安心して利用できるよう、一時保育所等の設置を要望いたします。
次に、環境施策について伺います。
第一に、食品ロス削減計画の策定についてです。まだ食べられるのに捨てられてしまう食品ロスの削減を目指す食品ロス削減推進法が5月24日の参議院本会議において全会一致で可決・成立し、10月1日に施行されました。私たち公明党はこの問題にいち早く取り組み、2015年12月に、食品ロス削減推進プロジェクトチームを設置し、全国各地で調査活動を行い、要望を聞くとともに、政府に対し、食品ロス削減に向け国を挙げて取り組むよう提言いたしました。
この法では、基本方針を踏まえ、当該市町村の区域内における食品ロス削減の推進に関する計画、市町村食品ロス削減計画を定めるよう努めなければならないとされています。板橋区一般廃棄物処理基本計画2025との整合を図り、板橋区として、この食品ロス削減推進計画の策定をどのように進めていかれるのか、区長の見解をお伺いいたします。環境と共生するまちづくりを目指し、エコポリス板橋環境都市宣言を行っている板橋区らしい先進的な推進計画の策定を求めます。
第二に、フードドライブについてです。
全国市区のSDGs先進度調査ランキングにおいて、板橋区が全国総合8位、東京都で1位の評価を得ました。評価された主な施策に、フードドライブをはじめ、講習会などによる食品ロス対策事業の実施が挙げられています。
板橋区では平成28年からフードドライブを実施し、平成29年度は5回、平成30年度は7回、今年度は9回の開催が予定されています。フードドライブの拡充を要望してまいりました我が会派として高く評価いたします。年々、提供者数、重量ともに増加しており、区民の方の認識も深まってきていると考えます。しかし、協力したかったが、いつやっていたかわからなかった、いつでも提供できる場所があればよいのにというお声も頂戴しています。さらなる周知徹底と実施内容の拡充が必要と考えます。
そこで、3点にわたり要望いたします。1点目は、開催日の定期化による周知についてです。
食品ロス削減の理解と関心を深めていただくために、例えば10月30日食品ロス削減の日にちなんで、毎月30日にフードドライブを実施し、定期化することで区民の方への周知が進むのではないでしょうか。区民の方にわかりやすく周知するために、フードドライブの定期開催を要望いたします。
2点目は、食品ロス削減に関するイベントの開催です。
食品ロス削減推進法9条で、食品ロス削減に関する理解と関心を深めるために、食品ロス削減月間を10月とするとあり、3項で、地方公共団体は食品ロス削減の日をはじめ、食品ロス削減月間において、その趣旨にふさわしい事業が実施されるよう努めるものとするとあります。板橋区では10月に区民まつりが開催され、たくさんの区民の方が来場する一大イベントです。現在、区民まつりで開催しているフードドライブのブースとともに、子どもの居場所づくり活動支援事業と連携したイベントや、さらに区民の方に食品ロス削減に関する理解と関心を深めるためのイベントの展開を求めます。
3点目に、フードドライブの常時受付場所の設置についてです。
フードドライブの常設窓口の設置について以前より要望いたしておりますが、食品管理の課題等で進んでいない状況です。フードドライブで持ち寄る食品には、賞味期限が2か月以上残っているものと条件があります。賞味期限が2か月以下のものは食品ロスになってしまいます。荒川区では、日程の都合がつかない等の声を受け、区内4か所、清掃リサイクル事務所、あらかわリサイクルセンター、あらかわエコセンター、ゆいの森あらかわに常設窓口を設置しています。また、フードドライブをやってみたいという区民の方に、フードドライブ機材の貸し出しも行っています。板橋区においてもこのような取組みが必要と考えます。フードドライブの常設窓口の設置に向けて取り組んでいただくよう要望いたします。
次に、災害対策について伺います。
第一に福祉避難所についてです。記録的な大雨をもたらした台風19号は、河川を抱える板橋区にも大きな影響を与えるとともに、たくさんの課題が浮き彫りになりました。福祉避難所の活用は、障がい者の各種団体の方からも要望をいただいています。以下、福祉避難所の課題について3点要望いたします。
1点目に、福祉避難者の運営についてです。
先日、防災とコミュニティを議題とした全国都市問題会議に出席しました。そこで、藤沢市の研究事例が紹介されていました。藤沢市では、避難した要配慮者の生活支援も重要な視点と考え、福祉避難所については、市内13地区にある市民センター、公民館を一次福祉避難所とし、市と協定を締結している高齢・障がい関係の福祉施設を二次福祉避難所として位置づけています。
また、一次避難者の運営は市職員が担うため、要配慮者への福祉的なスキルの提供という面で大きな課題があったため、2018年10月から、あらかじめ保健福祉や語学分野での経験や資格を有する方を事前に登録する災害時福祉ボランティア事前登録制度を開始し、一次福祉避難所を中心にサポートしてもらうシステムを構築しています。板橋区においても、災害時福祉ボランティア事前登録制度を開始し、地域センターを活用しての福祉避難所の体制の強化を要望いたします。
2点目に、避難行動要支援者の避難先です。
今回のような風水害では、まず自主避難所が開設され、その後、避難準備・高齢者等避難開始が発令されると指定避難所が開設されます。指定避難所での滞在が困難な避難行動要支援者は、福祉避難所への避難が必要となります。今回、自宅が団地の1階で、避難が必要にもかかわらず、受け入れてくれる福祉避難所がなく、4階に居住する方のお宅に避難をさせてもらったという話をお聞きしました。現在、板橋区と協定を締結している福祉避難所施設においては、具体的に受け入れを実施できるようにすることが必要です。
ここで要望いたしますが、受け入れ体制について実効性のある連絡・調整マッチングのシステムの構築を求めます。また、地震の場合、河川の氾濫の場合、土砂崩れの災害の場合と立て分けて、危険度の高い地域、介護の深刻な方など優先度を明確にした避難体制の強化を求めます。さらに、新河岸、白子、石神井川流域のマイ・タイムラインの推進が必要と考えます。これらの地域のマイ・タイムラインの整備を求めますが、区長の見解をお聞かせください。
3点目に、移送手段についてです。
現行では、福祉避難所への避難が必要な要支援者の方は、指定避難所にまず避難し、福祉避難所への避難が必要な場合、福祉避難所へ避難する流れになっています。区では、災害時に要配慮者を指定避難所等から福祉避難所へ移動する際の手段確保のため、災害時における要配慮者支援に関する輸送事業者との協定を締結しています。また、福祉避難所との協定書にも、避難所の開設後、要援護者を受け入れる場合、当該要援護者の自施設への移送を行うよう努めるものとするとなっております。災害時、多様な移動手段を確保することは不可欠であり、評価するところではありますが、さまざまな状況を想定し、移送事業者と福祉避難所と連絡・調整方法など具体的な役割分担を明確にしておくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。
第二に、避難行動要支援者についてです。
全国的に多発する自然災害において、犠牲者の多くは高齢者や障がい者の方であり、自力で避難が困難な避難行動要支援者に対する避難支援体制を整えることが板橋区においても喫緊の課題ではないでしょうか。世田谷区では、避難行動要支援者の避難支援対策について、基本的な考え方や進め方を取りまとめた世田谷区避難行動要支援者避難支援プランを策定し、避難支援体制を明確化しています。また、世田谷区では、国の避難行動要支援者の避難行動に関する取組指針における個別計画を個別支援カードとして、平常時の助け合い活動の取組みの一つとして、個別支援カードの作成に取り組んでいます。
あらかじめ、避難行動要支援者お一人お一人の特性に応じた個別の対応方法を策定しておくことは、支援を迅速かつ的確に行うためには必要ではないでしょうか。板橋区においても、避難行動要支援者避難支援プランの策定と個別計画となる個別支援カードの作成を進めていただくよう要望いたします。
2点目に、世田谷区では、地域住民による重層的な安否確認体制を整備するため介護事業者との連携に取り組んでおり、災害時にはサービス利用者の安否確認を行い、その情報を区へ報告するという協定を世田谷区介護サービスネットワークと締結しています。サービス利用者の情報を一番把握している介護事業者に協力いただけることは、確実な安否確認ができ、必要な情報提供にもつながります。板橋区でも介護事業者との協定の締結を進めていただきたいと思いますが、見解を伺います。
第3に、非常用発電機、蓄電池についてです。
1点目に、板橋区薬剤師会及び同会が運営する管理センターと、公衆浴場への非常用発電機の設置についてです。板橋区薬剤師会は災害時における医薬品等の確保のための拠点となります。また、併設されている管理センターでは、調剤を集中的に行う拠点ともなります。災害時、停電となれば、調剤用機器も使えなくなり、確実な内服薬の提供や医療機関との連携、各薬剤師の支援、援助活動が円滑に行われなくなります。災害時の医療関係施設の電源供給は不可欠ではないでしょうか。
また、公衆浴場は災害時における入浴支援及び区民への生活用水等を供給する協定を締結しており、災害時の大切な拠点となります。生活用水等の円滑な供給業務を行っていただくために、いざというときに井戸水をくみ上げるための発電機の設置が必要と考えます。災害時、板橋区民の命にかかわる大切な拠点に非常用発電機の設置を求めます。
2点目に、在宅人工呼吸器使用者への蓄電池購入助成についてです。
在宅人工呼吸器を使用している方々にとって、停電は命の危機に直結します。現在、板橋区要援護者支援基本方針に基づき、ライフラインの停止により直ちに生命に危険が及ぶ可能性がある人工呼吸器使用者について、災害発生に備え、災害時個別計画が策定、更新されています。個別計画には人工呼吸器の内部、外部バッテリーの持続時間等が詳細に計画されていますが、そのバッテリーを充電するための発電機や蓄電池は自己負担で高額であり、大きな負担となるため、常備できていない方がほとんどだそうです。停電が生命に危険が及ぶ在宅人工呼吸器使用者に対して、蓄電池購入またはレンタルに係る費用の助成が必要ではないでしょうか。区長の見解をお聞かせください。
最後に、子どもの権利条約に関する事項についてお伺いいたします。
本年、子どもの権利条約が国連で採択されて30年、日本が批准して25年の節目を迎えました。この条約で定められている子どもの権利は大きく4つあります。生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利です。以下、板橋区においての子どもの権利に関する課題について2点質問いたします。
1点目に、重症心身障がい児の身体介護についてです。
条約では全ての子どもは子ども自身や親の人種、性別、意見、障がい、経済状況など、どんな理由でも差別されず、条約の定める全ての権利が保障されるとしています。重症心身障がい児の介護給付において、入浴での身体介護が利用できないとの相談をいただきました。重症心身障がい児の入浴は基本的に親がやることとなっており、入浴の介助のためのヘルパー派遣が行われないケースがあります。子どもたちは成長します。体に麻痺などがあれば、1人での入浴介助は大変に負担と不安があります。毎日お風呂に入りたい、入れてあげたいと思うのは当然の権利ではないでしょうか。重症心身障がい児のお子さんたちが、できる限り毎日入浴ができるような対応を求めます。
2点目に、出生届についてです。
先日の区民環境委員会で、婚外子差別撤廃のための戸籍法改正を国に求める意見書の提出に関する陳情が賛成多数で可決されました。この陳情を読んだとき、戸籍法上仕方ないとはいえ、このような記載があることによって傷ついている子どもたちがいることに大変に憤りを感じました。
近年、諸外国においても婚外子差別の撤廃が進み、嫡出子、嫡出子でない子の区別自体が子どもへの不当な差別であるとして、婚外子を意味する言葉を削除する改正法が進んでいます。日本においても一刻も早い法改正が望まれます。
しかしながら、法改正とは別に、法改正を待たずして、このような差別から子どもの権利を守るための取組みを板橋区としてできるところから取り組むことが早急に必要と考えます。
出生届の嫡出子、嫡出子でない子の欄を未記載にする場合は、その他の欄に、子は母の戸籍に入るなどと記載することにより未記載でも受理が可能です。また、婚外子の戸籍の続柄を、男、女ではなく、長男、長女と記載するための更正申し出と、更正したことが残らないよう残らないよう再製申し出ができます。このような記載方法があることを、まず周知することが必要と考えます。
現在、出生届の入手先としては、主に出産施設で発行される出生証明書と同時に入手されているようです。記載方法を示したひな形を作成し、区内10施設ある出産医療機関に周知していただきたいと思いますが、区長の見解をお聞かせください。
子どもの貧困問題、いじめ、児童虐待など、子どもの権利に関する課題は山積みです。子どもに関するすべての問題に子どもの権利条約を中心に位置づけ、取り組んでいただくことをお願いし、私の一般質問を終了いたします。
ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○副議長(大田ひろし議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) それでは、成島ゆかり議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、認知症施策に関連いたしまして、BPSDケアプログラム導入についてのご質問であります。
ご案内のように、東京都は3つの自治体においてモデル事業を実施し、モデル事業の実施結果等についてを周知が行われているところであります。板橋区におきましても、実施結果を踏まえ、プログラムの効果や課題を把握し、プログラムの導入を見きわめていきたいと考えております。
次は、認知症サポーターの活躍支援についてのご質問であります。
認知症サポーターの活動促進については、国の認知症施策推進大綱においても重要な要素となっております。その中においては、2025年を目標に、認知症サポーターを中心とした支援チーム、チームオレンジの整備を目指すこととされております。区においても、こうした枠組みを踏まえて、認知症サポーターによる支援の場が広がるよう、引き続き活動支援に取り組んでいきたいと考えております。
次は、シニア活動支援についてのご質問であります。
セカンドライフ情報誌ステップは、内容をさらに充実させ、検索性も向上させた改訂版を現在作成中であります。来年3月に予定しておりますシニア世代活動支援プロジェクトホームページの開設とあわせまして発行する予定であります。
改訂版の周知につきましては、このウェブサイトの活用のほか、ステップを紹介するチラシの配布方法について、ご提案の手法も含めた検討を進め、周知拡大を図っていきたいと考えています。
次は、新たな中央図書館に関連いたしまして、認知症にやさしい図書館プロジェクトについてのご質問であります。
区では、世界アルツハイマー月間に合わせて、本年9月に認知症に関する図書館資料と認知症ケアパスの配布を区内全図書館で実施いたしました。こうした取組みを継続するとともに、新中央図書館のギャラリー使用を含め、板橋区版AIPの重点事業である認知症に関する事業について、積極的な連携を進めていきたいと考えております。
次は、食品ロス削減計画の策定についてのご質問であります。
本年10月に施行されました食品ロス削減推進法に基づきまして、国においては食品ロスの削減の推進に関する基本方針が今年度中に閣議決定される見通しであります。また、東京都におきましては、来年3月をめどに、国の基本方針及び東京都食品ロス削減パートナーシップ会議からの提言を反映させた食品ロス削減推進計画の策定を進めております。区では、国の基本方針や東京都の計画を踏まえながら、板橋区一般廃棄物処理基本計画2025とも整合した計画の策定に向けて、今後検討を進めていきたいと考えています。
次は、フードドライブの定期開催についてのご質問であります。
フードドライブを区民の意識に定着させ、家庭内にストックされている保存食品の賞味期限をチェックする契機として、フードドライブの定例的な開催は有効であると考えています。また、食品ロス削減の日である10月30日にちなんで、毎月30日をフードドライブ開催の定例日とすることができれば、区民の間に定着させる上で、より効果的であると考えております。今後はフードドライブ開催の日数や会場の拡充に努めるとともに、開催日の定例化についても検討していきたいと考えています。
次は、食品ロスに関するイベントの開催についてのご質問であります。
区では、現在、子どもの居場所づくり活動支援事業の枠組みの中において、フードドライブにより提供を受けた食材を子ども食堂に直接提供するなど、連携の強化に努めているところであります。本年10月には、フードドライブのほかに、家庭で余った食材や規格外で市場に出せない食材を使ったイベント、サルベージパーティーやいたばしディスコスープも開催をいたしました。今後も食品ロス削減月間であるとともに、3R推進月間でもある10月には、わかりやすくて区民の関心を喚起し得る食品ロス削減に向けたイベントの開催に努めていきたいと考えています。
次は、フードドライブ常設窓口の設置についてのご質問であります。
フードドライブの窓口の常設化につきましては、食品の安全な保管方法、常設窓口からの回収頻度、提供先への運搬方法などといった課題が挙げられております。常設窓口の必要性につきましては認識をしておりまして、他自治体の状況を参考にしながら、窓口の常設化とあわせて、一定の地域単位で窓口を設置することも視野に入れながら検討を進めている最中であります。
次は、災害時福祉ボランティア制度の導入等についてのご質問であります。
特別な配慮を必要とする要配慮者については、避難所の施設内に専用室等を設け対応した上で、受け入れ準備が整い次第、福祉避難所に移送することとなっております。地域センターを一時福祉避難所とすることで、要配慮者を指定避難所である学校から地域センターに移送する必要が生じるが、風雨が強い段階においての移送に危険が伴うなど課題もあるために、慎重に検討する必要があると考えています。
一方、災害時の福祉ボランティアの確保につきましては、災害時ボランティアセンターを通じて行いますが、より確実に人材を集める必要があることから、本制度の導入の可能性についても今後検討していきたいと考えています。
次は、避難行動要支援者の避難先に関連いたしまして、より実効性のある受入れ体制についてのご質問であります。
今回の要配慮者の対応としましては、震災時の対応に準じ、避難の長期化が見込まれる場合に、施設と調整の上、福祉避難所に移送することを想定していました。10月11日金曜日の段階において、協定を結んでいる特別養護老人ホームにその旨を通知し、備えてもらっておりましたが、風水害については事前の発災想定が可能なため、今後、風水害に特化した、より実効性のある体制について検討を進めていく考えであります。あわせて、行政が直接行う支援にも限りがあることから、地域の助け合いなど共助による支援につきましても働きかけを行ってまいりたいと思います。
次は、災害別の要配慮者対応等の優先順位についてのご質問であります。
避難行動要支援者名簿につきましては、要介護度、障がいの等級・種類、自立避難が困難な理由などの情報に、浸水想定区域や土砂災害警戒区域の情報を付加するなど、名簿情報の詳細化について検討しているところであります。一方、優先避難に関しては、それぞれの状況が異なりますものの、いずれも避難支援が必要な方々であり、優先度を見きわめることは慎重な検討が必要であるとも考えております。
次は、マイ・タイムラインの整備についてのご質問であります。
マイ・タイムラインは、避難に必要な情報を正しく理解するとともに、適切な避難行動をとることが可能となる有効なツールであると認識しています。風水害や土砂災害への区民の関心も高まっていることから、河川の流域や土砂災害警戒区域など災害リスクの高い地域において、説明会やワークショップを開催するなど、重点的に活用を後押ししたいと考えています。
次は、移送手段についてのご質問であります。
福祉避難所への移送手段の調整に関しましては、災害対策本部の要配慮者班が福祉避難所の設置・運営に関する業務の一環として行うことになっております。福祉避難所への移送を行う場合において、協定に基づき受入れ施設が所有する車両を使用することになりますが、車両の手配が困難な場合、区が移送事業者に依頼することとなります。要配慮者の福祉避難所への移送が円滑に行われるよう、事業者との連絡会や開設の訓練など、これらを通じまして体制強化を図るとともに、協定事業者の拡大にも努めていきたいと考えています。
次は、避難支援プランの策定についてのご質問であります。
区では、要配慮者に対する具体的な支援策の検討や組織横断的な連携など、これらを目的に、関係各課による要配慮者支援検討委員会を設置しております。検討委員会においては、避難行動要支援者を含む要配慮者の位置づけや対応方針などを災害時要配慮者支援計画としてまとめ、現在、状況に応じた各課の行動についてのマニュアル化を進めております。現在策定中のマニュアルの中において、避難行動要支援者の具体的な対応手順なども盛り込むなど、より実効性の高い体制を整えていきたいと考えています。
次は、個別支援カードの作成についてのご質問であります。
区では、避難行動要支援者の中でも特にリスクの高い在宅人工呼吸器使用者を対象として、個別支援計画を作成しております。
一方、現在約7,000名弱の避難行動要支援者について、容体の変化や転入、転出など、日々状況が変化する中において、個別支援計画を策定し、管理、更新していく体制を整備していくことは一朝一夕には難しいものとも認識をしております。引き続き住民防災組織や民生児童委員の皆様による日ごろの関係づくりを主体とした支援を強化、継続しつつ、より実効性の高い要支援者の支援策について検討していきたいと考えています。
次は、介護事業者との協定についてのご質問であります。
避難行動要支援者の安否確認や避難支援をより実効性のあるものにするためには、日ごろからかかわりのある、さまざまな機関の連携が重要であると考えています。介護事業者からサービス利用者の安否について情報を収集することについては、支援体制を補完する上において有効なことであると認識しています。
一方で、避難行動要支援者名簿との使い分けや個人情報の取扱いなど、整理が必要な課題もあることから、導入の可能性も含めて、今後、検討していきたいと考えています。
次は、板橋区薬剤師会及び管理センターへの非常用発電機の設置についてのご質問であります。
災害時の医薬品の確保は必要不可欠なものであり、区は板橋区薬剤師会、医薬品卸販売会社と協定を締結しております。協定においては、災害時薬剤師班は緊急医療救護所等で活動することとなっておりまして、薬剤師会への非常用発電機の設置も含め、医療体制に必要な見直しを行っていきたいと考えています。今後とも、板橋区薬剤師会のほか、板橋区医師会及び各医療機関、関係機関とも協議を行い、連携して災害時の医療体制の確立に努めていきたいと考えています。
次は、公衆浴場への発電機設置についてのご質問であります。
災害時における衛生管理の大切さは、過去の災害の例からも明らかであり、公衆浴場の存在は衛生管理対策に大きく寄与するものと考えています。公衆浴場への発電機の設置は、停電の想定発生率や水道管の耐震化の進捗状況等の地域特性、建物の耐震性、必要経費などを含め、検討していく必要があると考えています。現状は指定避難所における電力確保策などの案件を優先課題として捉えておりますが、今後、他の防災対策と優先度を比較検討の上に、その必要性を総合的に判断していきたいと考えています。
次は、在宅人工呼吸器使用者に対する蓄電地に係る費用の助成についてのご質問であります。
区では、在宅人工呼吸器使用者の電源提供場所として、各健康福祉センターに発電機を1台設置し、来所して充電できる体制を整えております。停電が長期間に及び、在宅での療養が困難になった場合に備えまして、近隣の医療機関への移動など、個別の事案に応じて、引き続き災害時個別支援計画の整備をしていきたいと考えています。在宅人工呼吸器使用者に対する蓄電池への費用の助成につきましては今後の研究課題であるというふうに考えております。
次は、子どもの権利条約に関係いたしまして、重症心身障がい児の身体介護についてのご質問であります。
重症心身障がい児の入浴に係る介助のヘルパー派遣については、児童の状態や家族の介護力を個別に勘案し、対応をしております。今後も利用者の個別状況や事情等を的確に捉えて、適切な対応に取り組んでいきたいと考えています。
最後になります。出生届についてのご質問であります。
第3回定例会で採択されました陳情の趣旨を踏まえ、出生届の記載方法のひな形を検討しております。ひな形の作成後、医療機関への配布、活用について、板橋区医師会や区内大学病院など、関係機関と協議をしていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から行います。
◎教育長(中川修一君) 議長、教育長。
○副議長(大田ひろし議員) 教育長。
〔教育長(中川修一君)登壇〕
◎教育長(中川修一君) それでは、成島ゆかり議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、新たな中央図書館に関しまして、図書館サポーターとの協働についてのご質問ですが、図書館サポーターは本の整理などの図書館業務やイベント開催のサポートのほか、学校図書館や地域の保育園などに出向いてお話し会を開くなど、さまざまな活動をしていただいています。新たな中央図書館では、図書館サポーターが利用できる部屋を設置し、研修や作業等に使うほか、図書館イベントに企画段階から携わるなど、さらに多様な活動を想定しているところです。また、ギャラリーを活用し、サポーター人材を育成する講座やサポーター同士の交流会などを行い、息の長い協働の関係を培っていきたいと考えています。
最後に、子育て中の利用者に優しい取組みについてのご質問ですが、新たな中央図書館の1階は、ボローニャ子ども絵本館を併設するほか、広いエリアに児童図書を数多く配架することから、子育て中の利用者の来館が多く見込まれています。館内には広めの赤ちゃんの駅を設置することや、ベビーカー置き場を備えるなど、親子での滞在型施設の環境を整備いたします。
サービス面では、子育て中の利用者に向け、講座の開催時に一時保育を実施することや、ゆったり読み聞かせができる専用部屋を設けるなど、親子で利用しやすい運営を行ってまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁は以上でございます。
〔議長交代、議長(元山芳行議員)議長席に着く〕
○議長(元山芳行議員) 以上で、寺田ひろし議員、さかまき常行議員、成島ゆかり議員の一般質問を終了いたします。
次に、無所属議員、こんどう秀人議員。
◆こんどう秀人 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) こんどう秀人議員。
〔こんどう秀人議員登壇〕(拍手する人あり)
◆こんどう秀人 議員 こんどう秀人です。通告に従い、一般質問を行わせていただきます。
今年は元号が変わる記念すべき年であるとともに、私の周辺も大きな変化のある1年となりました。私が所属する政党、NHKから国民を守る党は、結党後約6年、今年、令和元年7月に行われました第25回参議院選挙におきまして、比例代表で98万票、得票率1.97%、選挙区にて152万票、得票率3.02%を獲得、政党要件である得票率は2%を超え、国会に議席を得た上で、公職選挙法上による政党要件を満たし、9つしかない公党になることができました。もちろん、この中には板橋区民の皆様の貴重な票も含まれており、大変感謝しております。ありがとうございます。
これら選挙の様子はNHKのニュースでも報道され、NHKから国民を守る党はN国、あるいはN国党と紹介され、NHKの受信料制度や放送法の批判などを含め、演説内容も放送されました。
選挙中に有権者に訴えていた公約はただ1つ、NHK問題のみです。このたった1つの公約で国政政党が誕生した事実、これはまさしくNHKに問題意識を持った国民の民意が強く示された結果だと考えております。
昭和25年、1950年にできたNHKという日本の公共放送が、平成の時代を経て、令和元年、一定の区民、国民にとって現実的な問題を生じさせている実態があり、助けてほしい、解決してほしい、NHKを変えてくれという有権者の皆様の不安や怒りの民意がこれだけあるということを確実に証明いたしました。
中でも、よく耳にするのが、「受信契約をしない、または受信料を支払わないと裁判をしますとおどされた」など、NHK訪問員の迷惑な言動の実例について、模範的な回答例を示すとすれば、受信料に関する法律的な解釈や政府見解があります。受信料は見ているから払う、見ていないから払わないというものではなく、NHKの事業を維持・継続するためや、映像放送技術の発展のための特殊な負担金で、放送の対価としていただいているわけではないというものです。加えて、放送法64条1項で、テレビなどの受信設備設置による放送受信契約を義務づけています。
同条文中、協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならないという文言から、受信設備を設置の上に未契約の者は法律違反であると解釈できるもので、これが国民に等しくご負担いただくという理由になろうかと思います。
ところが、受信料の支払いに対して法的に義務化されている事実はありません。放送受信契約を締結の上で未払いをする者は法律に違反するものではなく、NHKとの契約における司法上の滞納者にすぎません。
NHKのホームページ掲載よくある質問には、次のように記載があります。「ご契約やお支払いいただけない方に対しても公共放送の意義や受信料制度について誠心誠意丁寧にご説明し、理解いただけるよう努めています。それでもなお、ご理解いただけない場合には、再度の方法として民事手続きによる支払督促や民事訴訟を活用するなどして公平負担の徹底に最大限の努力はしています」と、あくまで民事的な手続きによるものとなっています。つまり、受信料の支払いを法的に義務づけされておらず、さきの政府答弁書での見解を含め、多くの区民、国民に対し混乱を招きかねない実情が放置されたままであると危惧するところになります。
次に、よく耳にするNHK訪問員の迷惑な言動の実情ですが、まず前提として、どのような行為が何という犯罪に当たる行為があるのかを知っておくべきかと考え、NHK訪問員トラブルに対しては、被害の実態、知識の共有が努めて必要になろうかと思います。
現実の被害が生じているにもかかわらず、政府の基本方針は、NHKは必要、受信料は国民負担とするといった、従来どおり変化がなく、一定の民意が示された選挙結果を得てもなお改善を微塵も感じ取れないことに驚くばかりです。最近になって、現在の高市早苗総務大臣がNHK番組のネット同時配信について、業務全体の見直しなど、経営改革が必要であり、ネット活用業務費用の増加拡大を問題視した発言が見られる程度です。このような一連の政府見解や発言、放送法などの条文解釈、最高裁判決などの情報を実際に受信料を負担する区民、国民にどれほど周知徹底され、さらには理解を得られているのでしょうか。そして、これらの実情やNHKに関する諸問題に対し、区民、国民の皆様が正確に政府の回答を理解し、加えてNHKから国民を守る党が問題提起しているNHKのスクランブル化、NHKを見ないなら受信料を払う必要がない、NHK訪問員の迷惑行為是正などについて、さまざまな見解、情報などが飛び交う情報を見ますと、NHKの問題の根本対策、理解促進、不安解消にはまだまだ説明と時間を要すること、そしてさらなる活動の必要性を感じます。また、NHKの放送は契約していなくても視聴することができるのです。受信料を払っていなくても視聴できる、こんな有料サービスがほかにあるのでしょうか。公共の名のつく有料サービスは、電気、ガス、水道、いずれも料金を支払わなければサービスは停止されます。命に直結する水でさえも、水道料金を支払わなければとまります。それに対しNHKは、各世帯に一方的に電波を送りつけ、NHKを見なくても請求する、いわば送りつけ商法と同じ手法で、受信料は真面目に払っている人が一番損をする仕組みということです。
放送の黎明期、テレビはNHK放送しかありませんでした。しかし、時代が進み、放送通信技術は飛躍的に向上し、NHKの役割が変化の時を迎えていることは、国政選挙の結果やパブリックコメント、国民生活センターに寄せられる苦情や相談の数を見ても明らかです。インターネットが普及し、通信環境が充実したこの時代、5Gと呼ばれる第5世代移動通信システムが実用化する時代において、一軒一軒、人件費を年間約700億円を使って訪問させるという非効率的な方法、受信料を負担する区民、国民にどれくらい周知徹底され、理解を得ていると考えているのでしょうか。このような現状が放置され、国民的議論が一部でしか交わされない一番の原因は、その実態が知られていないことだと考えられます。
NHKの受信契約とは何か、受信料とは何かを知ってもらう、受信契約を結ばないとどうなるのか、受信料は払わないとどうなるのかを知ってもらう、このような基本的な事柄、疑問に対する答えや、これら諸問題の実態を共有することが極めて大切であると感じます。
ここで問題の1つであった、生活保護申請時の受信料免除申請書に関する改善点についてお聞きします。先日の決算調査特別委員会での福祉部の答弁では、受信料免除申請であっても、NHKの受信料契約には関与しないということでした。では、関与してしまわないようにする具体的な改善点、方法はありましたでしょうか。
私の所属するNHKから国民を守る党では、コールセンターを常設し、担当者は法令解釈、裁判状況などの進展、結果など情報収集、研さんし、NHK受信料関連のいかなる相談にも応じる体制づくりを整えています。不払いでNHK訪問員が家に訪問してくるのをとめる、簡単な具体的な方法も行っております。お困りの方は私または所属の党員議員、NHKから国民を守る党コールセンターまでお問い合わせください。
これからも「NHKをぶっ壊す」をキャッチフレーズに頑張っていきます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
◎区長(坂本健君) 議長、区長。
○議長(元山芳行議員) 区長。
〔区長(坂本 健君)登壇〕
◎区長(坂本健君) こんどう秀人議員の一般質問にお答えいたします。
生活保護申請時の受信料免除申請に関する改善点についてのご質問であります。
生活保護受給者に対しましては、生活保護受給中は放送受信料が免除される制度がある旨の説明を行っておりますが、その制度を利用するか否かについては、ご本人の意思に委ねております。説明に際しましては、契約行為との誤解を招かぬよう、わかりやすく丁寧な説明に努めることを改めて各福祉事務所に周知をしたところであります。
答弁は以上でございます。
○議長(元山芳行議員) 以上で、こんどう秀人議員の一般質問を終了いたします。
これをもって今期定例会の一般質問を終わります。
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△日程第1 議案第96号 ~ 日程第14 議案第109号の一括上程
○議長(元山芳行議員) これより日程に入ります。
日程第1から第14までを一括して議題といたします。
〔事務局長朗読〕
議案第96号 東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例
議案第97号 東京都板橋区
応急福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
議案第98号 区営小茂根一丁目
住宅改築工事請負契約の一部変更について
議案第99号 東京都
板橋区立体育施設の指定管理者の指定について
議案第100号 東京都
板橋区立リサイクルプラザの指定管理者の指定について
議案第101号 東京都
板橋区立熱帯環境植物館の指定管理者の指定について
議案第102号 東京都
板橋区立東板橋公園及び東京都
板橋区立徳丸ヶ原公園の指定管理者の指定について
議案第103号 東京都
板橋区立榛名林間学園の指定管理者の指定について
議案第104号 東京都
板橋区立郷土芸能伝承館の指定管理者の指定について
議案第105号 東京都板橋区
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例
議案第106号 東京都板橋区特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例
議案第107号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第108号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
議案第109号
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
〔参 照〕(議案の部)
──────────────────────────────────────
△提案理由の説明
○議長(元山芳行議員) 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
◎副区長(橋本正彦君) 議長、副区長。
○議長(元山芳行議員) 副区長。
〔副区長(橋本正彦君)登壇〕
◎副区長(橋本正彦君) ただいま一括上程にあいなりました議案第96号外13件につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
初めに、議案第96号「東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例」は、多機能端末による戸籍の附票の写し及び戸籍証明書の交付に対する手数料を定めるものでございます。
議案第97号「東京都板橋区
応急福祉資金貸付条例の一部を改正する条例」は、国民健康保険の被保険者に対する出産育児一時金及び高額療養費に係る貸付けを廃止することに伴い、規定を整備するものでございます。
議案第98号「区営小茂根一丁目
住宅改築工事請負契約の一部変更について」は、契約金額及び工期を変更するため、契約の一部を変更するものでございます。
議案第99号「東京都
板橋区立体育施設の指定管理者の指定について」、議案第100号「東京都
板橋区立リサイクルプラザの指定管理者の指定について」、議案第101号「東京都
板橋区立熱帯環境植物館の指定管理者の指定について」、議案第102号「東京都
板橋区立東板橋公園及び東京都
板橋区立徳丸ヶ原公園の指定管理者の指定について」、議案第103号「東京都
板橋区立榛名林間学園の指定管理者の指定について」、議案第104号「東京都
板橋区立郷土芸能伝承館の指定管理者の指定について」は、各公の施設の指定管理者を指定するものでございます。
議案第105号「東京都板橋区
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例」は、厚生労働省令の改正に伴い、板橋区における
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を改めるものでございます。
議案第106号「東京都板橋区特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例」は、内閣府令の改正に伴い、板橋区における特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を改めるものでございます。
議案第107号「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」は、職員の給与を改定するほか、所要の規定整備をするものでございます。
議案第108号「職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例」は、令和2年1月1日から同年3月31日までの間に退職する職員の退職手当の基本額に係る特例措置について定めるものでございます。
議案第109号「
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」は、
幼稚園教育職員の給与を改定するほか、所要の規定整備をするものでございます。
以上、一括ご説明申し上げましたが、よろしくご審議の上、ご決定賜りますよう、お願い申し上げます。
○議長(元山芳行議員) 以上をもって、提案理由の説明を終わります。
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△特別区人事委員会意見回答報告
○議長(元山芳行議員) 議案第107号、第108号及び第109号については、地方公務員法第5条第2項の規定により、あらかじめ特別区人事委員会に意見を聴取しておきましたので、事務局長より朗読いたします。
〔事務局長朗読〕
31特人委給第468号
令和元年11月27日
板橋区議会議長
元 山 芳 行 様
特別区人事委員会
委員長 中 山 弘 子
職員に関する条例に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
令和元年11月27日付31板議第174号の3により意見聴取のあった条例案について、下記のとおり回答します。
記
議案第107号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
令和2年1月1日から本委員会の勧告のとおり給料表を適用するが、本年4月からの公民較差相当分を解消するための所要の調整措置は講じないとした点は、勧告内容とは異なるものの、任命権者の判断によるものと考えます。
また平成30年給与条例の改正に伴い差額を支給されている職員の給料の改定方法については、将来に向け解決すべき課題と考えます。
なお、その他の部分については異議ありません。
議案第108号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
現行の退職手当条例は、退職日の給料月額を算定の基礎としていますが、本条例案については、任命権者の判断と考えます。
議案第109号
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
令和2年1月1日から本委員会の勧告のとおり給与表を適用するが、本年4月からの公民較差が相当分を解消するための所要の調整措置は講じないとした点は勧告内容と異なるものの、任命権者の判断によるものと考えます。
なお、その他の部分については、異議ありません。
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△議案の各委員会付託
○議長(元山芳行議員) ただいま議題となっております日程第1から第14までは、お手元に配付してあります議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
〔参 照〕
議 案 付 託 事 項 表
令和元年第4回板橋区議会定例会
┌──────┬───────┬─────────────────────────┐
│ 付託委員会 │ 議案番号 │ 件 名 │
├──────┼───────┼─────────────────────────┤
│企画総務 │議案第 98号│区営小茂根一丁目
住宅改築工事請負契約の一部変更につ│
│委員会 │ │いて │
│ │〃 第107号│職員の給与に関する条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第108号│職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例 │
├──────┼───────┼─────────────────────────┤
│区民環境 │議案第 96号│東京都板橋区手数料条例の一部を改正する条例 │
│委員会 │〃 第 99号│東京都
板橋区立体育施設の指定管理者の指定について │
│ │〃 第100号│東京都
板橋区立リサイクルプラザの指定管理者の指定に│
│ │ │ついて │
│ │〃 第101号│東京都
板橋区立熱帯環境植物館の指定管理者の指定につ│
│ │ │いて │
├──────┼───────┼─────────────────────────┤
│健康福祉 │議案第 97号│東京都板橋区
応急福祉資金貸付条例の一部を改正する条│
│委員会 │ │例 │
├──────┼───────┼─────────────────────────┤
│都市建設 │議案第102号│東京都
板橋区立東板橋公園及び東京都
板橋区立徳丸ヶ原│
│委員会 │ │公園の指定管理者の指定について │
├──────┼───────┼─────────────────────────┤
│文教児童 │議案第103号│東京都
板橋区立榛名林間学園の指定管理者の指定につい│
│委員会 │ │て │
│ │〃 第104号│東京都
板橋区立郷土芸能伝承館の指定管理者の指定につ│
│ │ │いて │
│ │〃 第105号│東京都板橋区
家庭的保育事業等の設備及び運営に関する│
│ │ │基準を定める条例の一部を改正する条例 │
│ │〃 第106号│東京都板橋区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事│
│ │ │業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条│
│ │ │例 │
│ │〃 第109号│
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条│
│ │ │例 │
└──────┴──────┴──────────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△休憩の宣告
○議長(元山芳行議員) ただいま付託いたしました議案のうち、議案第107号、第108号及び第109号につきましては、本日中に議決を要する案件であります。この際、委員会審査のため、暫時休憩をいたします。
なお、3時20分から企画総務委員会及び文教児童委員会が開会されますので、関係の方は第2、第4委員会室にご参集願います。また、再開時刻は追ってお知らせをいたします。
午後2時45分休憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後4時08分再開
出席議員 46名
1番 小野田 み か議員 2番 高 山 しんご議員
3番
内田けんいちろう議員 8番 石 川 すみえ議員
9番 山 田 ひでき議員 10番 山 田 貴 之議員
11番 中 村とらあき議員 12番 間 中りんぺい議員
13番 しのだ つよし議員 15番 こんどう秀 人議員
16番 山 内 え り議員 17番 吉 田 豊 明議員
18番 田中しゅんすけ議員 19番 安 井 一 郎議員
20番 寺 田 ひろし議員 21番 さかまき常 行議員
22番 しいな ひろみ議員 23番 井 上 温 子議員
24番 荒 川 な お議員 25番 いわい 桐 子議員
26番 坂 本あずまお議員 27番 田
中やすのり議員
28番 いしだ 圭一郎議員 29番 成 島 ゆかり議員
31番 南 雲 由 子議員 32番 竹 内 愛議員
33番 小 林 おとみ議員 34番 元 山 芳 行議員
35番 大 野 治 彦議員 36番 鈴 木こうすけ議員
37番 し ば 佳代子議員 38番 五十嵐 やす子議員
39番 長 瀬 達 也議員 41番 かなざき文 子議員
43番 杉 田 ひろし議員 44番 茂 野 善 之議員
45番 田 中 いさお議員 46番 かいべ とも子議員
47番 渡 辺よしてる議員 48番 おばた 健太郎議員
51番 川 口 雅 敏議員 52番 佐々木としたか議員
53番 なんば 英 一議員 54番 大 田 ひろし議員
55番 高 沢 一 基議員 56番 中 妻じょうた議員
職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
区議会事務局長 太野垣 孝 範君
区議会事務局次長 丸 山 博 史君
〃 議事係長 浅 子 隆 史君 〃 調査係長 鑓 水 貴 博君
〃 書記 森 下 慎 吾君 〃 書記 戸 田 光 紀君
〃 書記 平 山 直 人君 〃 書記 田 中 彩 乃君
〃 書記 飯 野 義 隆君 〃 書記 伊 藤 祥 平君
〃 書記 山 川 信 也君 〃 書記 木 村 欣 司君
地方自治法第121条の規定に基づく説明のための出席者
区長 坂 本 健君 副区長 橋 本 正 彦君
教育長 中 川 修 一君 代表・常勤監査委員菊 地 裕 之君
政策経営部長 堺 由 隆君 総務部長 森 弘君
法務専門監 辻 崇 成君 危機管理室長 林 栄 喜君
区民文化部長 有 馬 潤君 産業経済部長 尾 科 善 彦君
健康生きがい部長 五十嵐 登君 保健所長 鈴 木 眞 美君
福祉部長 椹 木 恭 子君
子ども家庭部長 久保田 義 幸君
資源環境部長 渡 邊 茂君 都市整備部長 安 田 智君
土木部長 糸 久 英 則君 会計管理者 平 岩 俊 二君
教育委員会事務局次長 地域教育力担当部長松 田 玲 子君
藤 田 浩二郎君
政策企画課長 篠 田 聡君 財政課長 小 林 緑君
総務課長 織 原 真理子君
△再開の宣告
◎事務局長(太野垣孝範君) ただいまの出席議員数は46名でございます。
○議長(元山芳行議員) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
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△日程の追加と決定
○議長(元山芳行議員) この際、日程の追加についてお諮りいたします。
企画総務委員長及び文教児童委員長から、議案第107号外2件に対する審査報告書が提出されましたので、これを本日の日程に加え、追加日程第1から第3とし、さらに日程の順序を変更して、これを先議したいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(元山芳行議員) ご異議がないものと認めます。
よって、議案第107号外2件を本日の日程に加え、追加日程第1から第3とし、さらに日程の順序を変更して議題とすることに決定いたしました。
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△追加日程第1 議案第107号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
△追加日程第2 議案第108号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
△企画総務委員会報告
○議長(元山芳行議員) 初めに、追加日程第1及び第2を一括して議題といたします。
企画総務委員長から提出された議案第107号外1件に対する審査報告書は、朗読を省略し、委員長から審査の結果について、報告があります。
企画総務委員長 中村とらあき議員。
◎中村とらあき 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) 中村とらあき議員。
〔参 照〕
企 画 総 務 委 員 会 審 査 報 告 書
本委員会に付託の事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、会議規則第72条の規定により報告します。
記
┌───────┬─────────────────────────┬─────┐
│ 事件の番号 │ 件 名 │議決の結果│
├───────┼─────────────────────────┼─────┤
│議案第107号│職員の給与に関する条例の一部を改正する条例 │ 原案可決 │
├───────┼─────────────────────────┼─────┤
│〃 第108号│職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例 │ 原案可決 │
└───────┴─────────────────────────┴─────┘
令和元年11月29日
企画総務委員長 中 村 とらあき
議 長 元 山 芳 行 様
──────────────────────────────────────
〔中村とらあき議員登壇〕(拍手する人あり)
◎中村とらあき 議員 ただいまから、本会議休憩中に開催いたしました、企画総務委員会における審査の結果につきまして、ご報告申し上げます。
議案第107号「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」及び議案第108号「職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例」につきましては、いずれも全員異議なく、全会一致をもちまして、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上をもちまして、本委員会の報告を終わります。
──────────────────────────────────────
△企画総務委員会報告に対する採決の動議
○議長(元山芳行議員) これより質疑に入ります。
ただいまの報告に質疑がありましたら、ご発言願います。
◆しのだつよし 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) しのだつよし議員。
◆しのだつよし 議員 企画総務委員会報告に対する質疑、討論を省略し、直ちに表決するよう、動議を提出いたします。
○議長(元山芳行議員) しのだつよし議員の動議のとおり決することに、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(元山芳行議員) ご異議がないものと認めます。
よって、企画総務委員会報告に対する質疑、討論を省略し、直ちに表決を行うことに決定いたしました。
──────────────────────────────────────
△議案第107号及び議案第108号の採決
○議長(元山芳行議員) これより表決を行います。
お諮りいたします。
議案第107号「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」及び議案第108号「職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例」については、委員会報告のとおり決することに、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(元山芳行議員) ご異議がないものと認めます。
よって、議案第107号及び第108号については、委員会報告のとおり原案可決と決定いたしました。
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△追加日程第3 議案第109号
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
△文教児童委員会報告
○議長(元山芳行議員) 次に、追加日程第3を議題といたします。
文教児童委員長から提出された議案第109号に対する審査報告書は、朗読を省略し、委員長から審査の結果について、報告があります。
文教児童委員長 高沢一基議員。
◎高沢一基 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) 高沢一基議員。
〔参 照〕
文 教 児 童 委 員 会 審 査 報 告 書
本委員会に付託の事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、会議規則第72条の規定により報告します。
記
┌───────┬─────────────────────────┬─────┐
│ 事件の番号 │ 件 名 │議決の結果│
├───────┼─────────────────────────┼─────┤
│議案第109号│
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条│ 原案可決 │
│ │例 │ │
└───────┴─────────────────────────┴─────┘
令和元年11月29日
文教児童委員長 高 沢 一 基
議 長 元 山 芳 行 様
──────────────────────────────────────
〔高沢一基議員登壇〕(拍手する人あり)
◎高沢一基 議員 ただいまから、本会議休憩中に開催いたしました、文教児童委員会における審査結果につきまして、ご報告申し上げます。
議案第109号「
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」につきましては、全員異議なく、全会一致をもちまして、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上をもちまして、本委員会の報告を終わります。
──────────────────────────────────────
△文教児童委員会報告に対する採決の動議
○議長(元山芳行議員) これより質疑に入ります。
ただいまの報告に質疑がありましたら、ご発言願います。
◆しのだつよし 議員 議長。
○議長(元山芳行議員) しのだつよし議員。
◆しのだつよし 議員 文教児童委員会報告に対する質疑、討論を省略し、直ちに表決するよう、動議を提出いたします。
○議長(元山芳行議員) しのだつよし議員の動議のとおり決することに、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(元山芳行議員) ご異議がないものと認めます。
よって、文教児童委員会報告に対する質疑、討論を省略し、直ちに表決を行うことに決定いたしました。
──────────────────────────────────────
△議案第109号の採決
○議長(元山芳行議員) これより表決を行います。
お諮りいたします。
議案第109号「
幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」については、委員会報告のとおり決することに、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(元山芳行議員) ご異議がないものと認めます。
よって、議案第109号については、委員会報告のとおり原案可決と決定いたしました。
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△陳情の各委員会付託
○議長(元山芳行議員) 次に、今期定例会において受理した陳情は、お手元に配付してあります陳情文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
〔参 照〕
陳 情 文 書 表
令和元年第4回板橋区議会定例会
受理年月日 令和元年11月28日
┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐
│付 託│ │受理│ │ │
│ │受付年月日│ │ 陳情の要旨 │ 提 出 者 │
│委 員 会│ │番号│ │ │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│企画総務│元・11・13│ 57 │子どもの遊び場について│───────────────│
│ │ │ │の陳情 │────────── │
│ │ │ │(旧板橋九小の件) │──────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│企画総務│元・11・18│ 66 │「ときわ台公園中央図書│───────────── │
│ │ │ │館跡地に音楽ホール建 │─── │
│ │ │ │設」の検討を求める陳情│───────────────│
│ │ │ │ │─── │
│ │ │ │ │──────────── │
│ │ │ │ │ ──────│
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│企画総務│元・11・19│ 68 │本庁舎周辺公共施設の再│────────────── │
│ │ │ │編は、民間店舗等への提│────── │
│ │ │ │供ではなく、区民福祉の│──────────── │
│ │ │ │向上に資する利用を検討│───────────────│
│ │ │ │し、区の直接発注で建設│───────── │
│ │ │ │することを求める陳情 │────────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│企画総務│元・11・19│ 69 │板橋町に集会所設置を求│────────────── │
│ │ │ │める陳情 │──── │
│ │ │ │(旧保健所跡地の件) │─────────── │
│ │ │ │ │────────── │
└────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘
┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐
│区民環境│元・11・13│ 58 │子どもの遊び場について│───────────────│
│ │ │ │の陳情 │────────── │
│ │ │ │(東板橋公園グラウンド│──────────── │
│ │ │ │の件) │ │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│区民環境│元・11・15│ 62 │東板橋体育館改修につい│────────────── │
│ │ │ │ての陳情 │──── │
│ │ │ │ │───── │
│ │ │ │ │────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│区民環境│元・11・19│ 70 │板橋町に集会所設置を求│────────────── │
│ │ │ │める陳情 │──── │
│ │ │ │(下板橋駅前集会所の件)│─────────── │
│ │ │ │ │────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│区民環境│元・11・19│ 71 │東板橋体育館・大規模改│───────────── │
│ │ │ │修工事に伴う利用者の活│──── │
│ │ │ │動継続のための陳情 │─────── │
└────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘
┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┐
│都市建設│元・11・13│ 59 │子どもの遊び場について│───────────────│
│ │ │ │の陳情 │────────── │
│ │ │ │(加賀二丁目公園の件)│──────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・18│ 63 │都心低空飛行についての│───────────────│
│ │ │ │陳情 │────────── │
│ │ │ │ │─────────── │
│ │ │ │ │──────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・18│ 64 │航空機の降下角度3.5 │────────────── │
│ │ │ │度の見直しを国に求める│────────── │
│ │ │ │陳情 │─────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・18│ 67 │高島平緑地に関する陳情│───────────── │
│ │ │ │ │─────── │
│ │ │ │ │─────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・19│ 72 │東京都市計画道路板橋区│────────────── │
│ │ │ │画街路第9号線ならびに│─────── │
│ │ │ │東京都市計画道路区画街│ │
│ │ │ │路都市高速鉄道東武鉄道│ │
│ │ │ │東上本線付属街路第1号│ │
│ │ │ │線~第6号線に関する陳│ │
│ │ │ │情 │ │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・19│ 73 │ハッピーロード大山商店│────────────── │
│ │ │ │街の発展を求める陳情 │─────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・19│ 74 │都市計画は当事者の合意│───────────────│
│ │ │ │形成に基づいて進めるよ│───────────────│
│ │ │ │う求める陳情 │────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・19│ 75 │大山
東方クリニックに関│──────────── │
│ │ │ │する陳情 │──── │
│ │ │ │ │───────────── │
│ │ │ │ │────────── │
│ │ │ │ │ ─────│
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・19│ 76 │大山
東方クリニックに関│────────────── │
│ │ │ │する陳情 │──────────── │
│ │ │ │ │─────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│都市建設│元・11・19│ 77 │大山
東方クリニックに関│────────────── │
│ │ │ │する陳情 │───────── │
│ │ │ │ │────────── │
└────┴─────┴──┴───────────┴───────────────│
┌────┬─────┬──┬───────────┬───────────────┤
│文教児童│元・11・13│ 60 │子どもの遊び場について│───────────── │
│ │ │ │の陳情 │──── │
│ │ │ │(子どもの意見聴取・運│──────────── │
│ │ │ │動場所充実の件) │────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│文教児童│元・11・15│ 61 │医療的ケア児の保育及び│───────────── │
│ │ │ │教育体制の整備に関する│───────────────│
│ │ │ │陳情 │─ │
│ │ │ │ │─────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│文教児童│元・11・18│ 65 │板橋区立弥生保育園の私│───────────── │
│ │ │ │立保育園移行計画に関す│───────── │
│ │ │ │る陳情 │────────── │
├────┼─────┼──┼───────────┼───────────────┤
│文教児童│元・11・19│ 78 │板橋区の保育行政に関す│───────────── │
│ │ │ │る陳情 │───────── │
│ │ │ │ │────────── │
└────┴─────┴──┴───────────┴───────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△次回日程の報告
○議長(元山芳行議員) 以上をもって、本日の日程を全て終了いたしました。
この際、お諮りいたします。
明11月30日から12月15日までの16日間は、委員会審査のため休会いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(元山芳行議員) ご異議がないものと認めます。
よって、11月30日から12月15日までの16日間は休会と決定いたしました。
次の会議は12月16日午前10時に開会いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△散会の宣告
○議長(元山芳行議員) 本日はこれをもって散会いたします。
午後4時14分散会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以上相違なきを認めここに署名する
会 議 録 署 名 議 員
議 長 元 山 芳 行
17番 吉 田 豊 明
28番 いしだ 圭一郎...