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令和 3年予算特別委員会文教分科会−03月09日-01号

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  1. 杉並区議会 2021-03-09
    令和 3年予算特別委員会文教分科会−03月09日-01号


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    令和 3年予算特別委員会文教分科会−03月09日-01号令和 3年予算特別委員会文教分科会                  目   次 席次について ……………………………………………………………………………… 3 分科会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 3 議案審査  (1) 議案第21号 令和3年度杉並区一般会計予算歳出第7款教育費 …………… 4  (2) 議案第30号 令和3年度杉並区一般会計補正予算(第1号)歳出第7款教育費     ……………………………………………………………………………………… 4              予算特別委員会文教分科会記録  日   時 令和3年3月9日(火) 午前10時 〜 午後6時32分  場   所 第3・4委員会室  出席委員  (11名) 会  長  小 川  宗次郎     副 会 長  大 槻  城 一        委  員  佐々木  千 夏     委  員  堀 部  やすし
           委  員  川 野 たかあき     委  員  そ ね  文 子        委  員  大和田    伸     委  員  くすやま 美 紀        委  員  岩 田  いくま     委  員  渡 辺  富士雄        委  員  島 田  敏 光  欠席委員  (なし)  委員外出席        議  員  ほらぐち ともこ     議  員  田 中 ゆうたろう        議  員  奥 山  たえこ  出席説明員 副区長     吉 田 順 之   教育長     白 石 高 士        政策経営部長  関 谷   隆   情報・行革担当部長                                  喜多川 和 美        企画課長    山 田 隆 史   財政課長    中 辻   司        営繕課長    相 馬   吏   総務部長    白 垣   学        総務課長    寺 井 茂 樹   人事課長    林 田 信 人        男女共同参画担当課長        文化・交流課長 田 森   亮                阿出川   潔        教育委員会事務局次長        教育政策担当部長教育人事企画                田 中   哲   課長事務取扱                                  大 島   晃        学校整備担当部長中 村 一 郎   庶務課長    都 築 公 嗣        学務課長    村 野 貴 弘   特別支援教育課長就学前教育支援                          センター所長                                  正 富 富士夫        教育委員会事務局副参事       学校整備課長学校支援課長        (子どもの居場所づくり担当)             河 合 義 人                伴   裕 和        学校整備担当課長岡 部 義 雄   生涯学習推進課長本 橋 宏 己        済美教育センター所長事務取扱    済美教育センター統括指導主事        教育委員会事務局参事                古 林 香 苗                佐 藤 正 明        済美教育センター統括指導主事    教育相談担当課長佐 藤 永 樹                宮 脇   隆        中央図書館長生涯学習担当部長        中央図書館次長事務取扱                田部井 伸 子  事務局職員 事務局長    渡 辺 幸 一   事務局次長   内 藤 友 行        議事係長    蓑 輪 悦 男   担当書記    出 口 克 己        担当書記    高 橋 知 久   担当書記    高 野 貢 志        担当書記    三 井 真太郎   担当書記    森   菜穂子        担当書記    田 邉 由 衣 会議に付した事件  席次について …………………………………………………………………………決定  付託事項審査   議案審査    (1) 議案第21号 令和3年度杉並区一般会計予算歳出第7款教育費    (2) 議案第30号 令和3年度杉並区一般会計補正予算(第1号)歳出第7款教育費                           (午前10時    開会) ○小川宗次郎 会長  ただいまから予算特別委員会文教分科会を開会いたします。  私と大槻委員とで正副会長を務めさせていただきます。分科会運営が円滑に進行できますよう、皆さんの御協力をお願いいたします。  傍聴人の方よりパソコン等電子機器の使用の申請が提出されましたので、これを許可いたします。  《席次について》 ○小川宗次郎 会長  初めに、当分科会の席次についてお諮りいたします。  ただいまお座りのお席で異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○小川宗次郎 会長  異議ないものと認めます。それでは、この席次で決定をさせていただきます。  《分科会記録署名委員の指名》 ○小川宗次郎 会長  次に、本日の分科会記録署名委員を御指名いたします。岩田いくま委員にお願いいたします。  質疑に入る前に、理事者と委員の皆さんに4点ほど確認及びお願いをさせていただきます。  第1に、理事者の答弁は迅速かつ簡潔にお願いいたします。そのため、質問者は冒頭で、全て予定されている質問項目をお知らせをお願いいたします。  第2に、質問は精査の上、当文教分科会の分担事項の範囲内で行っていただき、他の分野に及ばないよう御留意をお願いいたします。また、他委員の質問内容と重複がないようお願いをいたします。  第3に、予算書や請求資料等を引用して質問される場合には、その都度ページ数または整理番号をお知らせをお願いいたします。  最後に、分科会では分担事項に対する質疑のみを行っていただくことになります。明日3月10日、予算特別委員会において、付託議案全てに対して各会派による意見の開陳及び採決が行われる予定ですので、御承知おきください。  以上、進行に御協力のほどお願いをいたします。  なお、本日は分科会委員外議員の発言の申出が3名から提出されておりますので、お知らせをしておきます。  《議案審査》   (1) 議案第21号 令和3年度杉並区一般会計予算歳出第7款教育費   (2) 議案第30号 令和3年度杉並区一般会計補正予算(第1号)歳出第7款教育費 ○小川宗次郎 会長  それでは、議案第21号令和3年度杉並区一般会計予算歳出第7款教育費、及び議案第30号補正予算(第1号)歳出第7款教育費、以上の分担事項を一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は挙手をお願いいたします。──それでは、毎度皆さんにお願いをしておりますけれども、分科会の円滑な運営と公平を期すために、最初の質疑は答弁を入れてお一人往復20分程度でお願いをしたいと思います。そして一巡した後、必要があれば再度質疑をしていただくということで進めていきたいと思いますので、議事進行に御協力のほどよろしくお願いをいたします。  それでは、大和田委員、質問項目をお知らせください。 ◆大和田伸 委員  私からは、まず、杉並区における土曜授業について、続いて新教育ビジョンについて、会派からもお尋ねをしたくて、区費教員について、中学校保健体育における男女共習について、家庭環境に配慮を要する児童への対応について、演劇鑑賞教室についてというところ。そして資料が、予算書、区政経営計画書、杉並区教育ビジョン2012と、当区の土曜授業の基本方針と今年度の土曜授業実施予定表一覧といったところです。  まず、個別施策について質疑をさせていただく前に1点だけ、令和3年度は杉並区政にとって、基本構想等の兼ね合いも鑑みる中でまさに重要な1年になるというわけですが、文教分科会の冒頭に当たりまして、まずは新年度に向けた決意、あわせて主な取組について、せっかくですので、教育委員会の事務局次長さんより総括的にお聞かせください。 ◎教育委員会事務局次長 それでは、私のほうからお答えします。  次年度は、まず、現在の教育ビジョンの最終年度になります。この10年間、「共に学び共に支え共に創る杉並の教育」を目指して様々取り組んできましたが、いよいよ最終年度になるということです。それと同時に、4年度以降の新ビジョンを策定していく年にもなります。基本構想との整合も取りながら、こちらの新しいビジョンをしっかりつくっていきたいと思ってございます。次年度は、こうした形で言わば教育ビジョンをバトンタッチしていくような年になっていくと思いますけれども、主要な取組についても、総仕上げとして行っていきたいと思っています。  現ビジョンの下、主な取組の1つですけれども、共にある学校づくり、これについては、その核にもなります地域運営学校(CS)、コミュニティースクールですけれども、この4月、ようやく杉七小をもって全校設置になります。引き続き共にある学校づくりを推し進めていきたいと思っています。  また、今年度、GIGAスクール構想の加速化でようやく2月に配備が完了した1人1台のタブレットパソコンですけれども、これについての有効活用は、日常の授業を中心としつつも、これから臨時休業等があった場合もしっかり有効活用できるよう、各学校の取組を支援して、子供たちの学びの可能性をしっかり広げていきたいと思ってございます。  学校教育に関しては、ハード面でも、来年度は富士見小中の一体的整備、あるいは杉二小、中瀬中の改築を的確に進めていくこと。それから、この3か年で進めてきた学校体育館のエアコンもこれで終了いたしますので、しっかり進めていきたいと思っています。  また、こうしたことで設備面が充実していく学校施設ですけれども、現在検討していますけれども、その有効利活用のモデル事業なんかにも取り組んでいきたいと思ってございます。  このほか、一昨年ようやくできました就学前教育支援センターを核として就学前の教育の充実を図ることであるとか、あるいは生涯学習の分野でも、4月にコミュニティふらっと永福と一体的に整備される永福図書館の開館であるとか、それから社教センターの大規模改修、こういったこともしっかりやっていきたいと思っています。  これから続くであろうコロナの対策については、教育事業全般を通して全力で注意をしてしっかりと対策を図っていきたい、こんなふうに思ってございます。 ◆大和田伸 委員  次長さんから、ハード、ソフトから各視点に立って御丁寧に説明をいただきました。よく分かりました。  それでは、当区の土曜授業について伺ってまいります。  まず、土曜授業、当区におきましては平成26年4月からということなので、間もなく6年が経過をしようとしているということ。そこで、この土曜授業が現教育ビジョンに対してどのように寄与してきたのか、そのことを含め、まずは大きい視点で当区における土曜授業の総括をお聞かせください。 ◎済美教育センター所長 土曜授業につきましては、現教育ビジョンに示した「共に学び共に支え共に創る杉並の教育」の実現に向けて、学校支援本部や地域の方々にも協力いただきながら、関わりとつながりを重視した教育や各校の課題を解決するための教育として、平成26年度より全ての小中学校において実施しております。  土曜日に月に1回から2回、3時間授業を原則といたしまして、地域と連携した体験活動や外部人材を取り入れた学習など、子供たちの学びを共に支える教育活動が行われているというふうに評価しております。 ◆大和田伸 委員  しかし、今概要を御説明いただいたんですが、正直、ネガティブな声というものも聞こえてくるということ。現に平成30年度の文科省の調査、具体的には公立小・中学校等における教育課程の編成・実施状況調査によりますと、全国の公立小学校において土曜授業の実施校は3割にも満たない。杉並はもちろん10割なんですけれども、全国では3割にも満たないような状況だと。その辺りの要因について、区教委はどのように捉えているでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 学校は毎回よりよい講師を探したり、子供たちの実態を踏まえた授業プログラムを考えたりすることについて、土曜授業に関する相談を受けることがあります。それらについて苦労しているというふうに捉えております。 ◆大和田伸 委員  相談を受けているということ、この部分は、後ほどもう少し深掘りをさせていただきたいとも思っております。  ここで、改めて土曜授業の当区における基本方針をなぞりますと、当区では、平日の学習の延長ではないようにと明記をされている。まずはその理由を確認させていただきたいのと、あわせて、今日ではやはり何といってもコロナ禍であります。ですから、各校とも授業日数というものは1日でも確保したい状況、本音だと思います。その辺についてはいかがでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 土曜日は、保護者や地域の方々が平日に比べて学校に参画しやすく、学校、家庭、地域が連携し一体となる教育環境を提供することができます。今年度は6月再開ということもあり、委員がおっしゃるとおり、授業日数の確保という観点から、通常授業の実施も可としております。 ◆大和田伸 委員  特例、コロナということで認めているというふうなことなんでしょうか。  ここまで土曜授業に対し前向きな話と、一方で、先ほど、課題もあるよと少しネガティブな部分にも触れたわけですが、そもそも区教委がこの土曜授業を今後も推し進めるという方針なのかどうか、そもそも論ですけれども、ここを改めて確認させてください。
    済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今後も引き続き、関わり、つながり、各校の教育課題を解決するための土曜授業の実施を考えております。 ◆大和田伸 委員  今の答弁を確認した上で、少しまた話を展開させていただきたい。  ここで、先ほど申し上げた、今年度の区立小中学校における土曜授業の一覧を改めて見ますと、現状において区教委の推し進める土曜授業に関しては、各校ともに質と量に差がある、取組具合に各校で強弱があるということ。それはつまり、各学校によって土曜授業の存在そのものの受け止めが異なるとも捉えることができるわけであって、まずは、その理由について区教委はどのように捉えているのかというのが1点目。  また、私自身は、各校おのおのにこのような差、取組の強弱という差が生じることは決して好ましいことではない。つまり、区内の児童生徒がどの地域のどの学校に在籍をしていたとしても、ひとしく土曜授業のメリットを享受しなくてはならない、このように考えるわけなんですが、このことも含め、併せて区教委の見解をお示しください。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 先ほどもお話をしましたけれども、よりよい講師や子供たちの実態を踏まえた授業プログラムなどによって、差が生じているということは考えられます。委員がおっしゃるように、あまりにも大きな差が生じることは好ましくないと考えます。教育委員会としましては、一定のレベルを維持した上で、地域の特色を踏まえた教育活動の実施を認め、推進してまいります。 ◆大和田伸 委員  次に、毎年各校に任されているというか、委ねられているというか、それぞれの土曜授業の内容、中身について取り上げたいと思います。  ここで、今年度の土曜授業の予定、各校の一覧と、過去の土曜授業の内容をちょっと比べてみました。そうすると、その学校では毎年同じ土曜授業が同じ時期に行われているというか、繰り返されている。ローリングというか、そういった状況にあるのかなと。それはやむを得ないとも思います。ここで私が問いたいのは、果たしてそれはいいことなのかどうかということ。根づくという視点においてはプラスに捉えることはもちろんできるでしょう。逆にマイナス面としては、形骸化というかマンネリ化というか、そういった視点も見られなくはないのかなということ。その点、区教委はどのように捉えますか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) これまで各校では、子供を中心に、家庭、また学校、地域が一体となって実施してまいりました。こういったことが根づくということになるのかなと思います。これからも各校の課題を解決するために多様な人材を活用し、質の高い土曜授業を推進してまいりたいと考えております。 ◆大和田伸 委員  ここで改めて問いたいことは、各校の土曜授業に対する思いは果たしてどうなのかということなんです。平日学習とは違う絶好の機会であるというふうに前向きに捉える学校だけではなくて、事業自体、先ほど取り上げましたが、もう6年経過をするということ。先ほども伺ったような内容で、理由でもって、ややもすると区内には、もしかすると、うがった見方をすると負担感が、土曜授業をちょっと負担に感じてしまうというか、そういった学校も正直出てきているところもあるのかなというふうに思っているんです。その辺り、区教委の見解とともに、そういった学校に対する支援体制、先ほど一部触れていただいたかな、また改めてここで。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 関わり、つながりを毎回保護者や地域の方に公開するということでは、そういった土曜授業を考えると、委員のおっしゃるとおり、負担を感じている教員もいるかと思います。負担軽減のためにも、これからも各学校からの相談、また外部の出前授業を紹介するなどして、よりよい土曜授業に努めていきたいと考えております。 ◆大和田伸 委員  土曜授業の最後、ちょっとまとめさせてください。  私が土曜授業を今回取り上げた本質というのは、何もそういった土曜授業の開催に負担感を感じる学校を責めることでもありません。また、各校で取組の強弱が見られる、この差についてけちをつけることでも決してないということをまず申し上げたいことです。  それでは何かというと、申し上げたいことは、もちろん、そもそもの土曜授業の入り口である地域とのつながりだとか現場重視というか、そういった現場の意向を最大限に据えつつも、土曜授業の開催については、区教委にさらにもう一歩も二歩も踏み込んでもらって、現状よりももっと積極的に寄り添っていただきたいということであります。  というのも、まず、背景としては、そもそも考えてみていただきたいんですが、土曜授業のベースに、先ほど申し上げたとおり、地域との関わりあるいはつながりを重視するというふうにあるわけですから、それは各校とも必然的に区教委に相談しづらいなというふうな先入観、自分たちで完結しなくちゃいけないなというような作用というのはどうしても働いてしまうと思うんですよね。だからこそ、区教委としては、積極的に各校に対し土曜授業に関する支援体制を強化することが必要なわけで、例えばこの際、区教委による土曜授業のプラットフォーム化の構築、こういったものもそのうちの1つだというふうに私は思っております。  先ほどもありましたけれども、仮に外部からありがたいことに土曜授業に対する協力の打診、杉並の学校でこういうことを私たち協力できるから、土曜授業で私たちのことを活用しませんか、こういうふうなありがたい打診があった際には、その打診については、現状、区教委や各学校だとか各関係機関に個別にそういった打診が届いてというのが一元管理ができていない、つまり取りまとめができていないということもお聞きいたしました。  それらを含め、この際、こういった支援体制をもうちょっとシステマチックに、例えば先ほど申し上げたプラットフォーム化のようなことを図ることで、必要な学校に必要な支援が行き渡ることはもちろんのこと、各校も気軽にそこにアプローチをすることができる。また、異なる視点で捉えるならば、外部からの杉並区に対する土曜授業、自分たち協力しますよ、こういった打診というのももしかすると増えるかもしれない。そしてそれらは必然的に、言うまでもなく当区における土曜授業の質の底上げにもつながるというふうに思います。  少し長くなって恐縮でしたが、土曜授業の始まりからもう6年が経過した。プラットフォーム化ということにも言及いたしましたが、これから新教育ビジョンを間もなくスタートする。先ほど次長さんからもありましたけれども、今こそ土曜授業、その視点を、導入ということからその先の発展というふうにステージをワンランクアップさせる、こういったことが必要になると思います。その辺り、区教委から答弁をいただきたいと思います。 ◎済美教育センター所長 現教育ビジョンで目指してきました理念の実現に向けて、土曜授業の果たしてきた役割は非常に大きいものだというふうに認識しております。次代を見据え、多様な体験や交流を通した豊かな成長の機会の確保、そして地域との関わりを意識した活動の充実、また子供たちの主体的な学びの成果を地域で生かす機会の確保などを重視しながら、学校とともに学びのまち杉並の実現に寄与する土曜授業の質の向上を図っていきたいというふうに考えております。 ◆大和田伸 委員  ぜひともお願いしたいと思います。土曜授業こそ本当に地域とのつながりを重視する杉並の教育の代名詞とも言える部分を兼ね備えていますから、そういったところにぜひ意を用いていただきたいと思います。  続いて、新教育ビジョン、これは今も出ましたけれども、取り上げました土曜授業のつながる先でもあります。やはりここで数点、改めて確認をさせていただきたいです。  まず、代表質問でも一部触れているんですけれども、これまでの審議会での審議の経過並びに議論の概要について、改めてお願いします。 ◎庶務課長 審議会をこれまで3回ほど開催いたしまして、新ビジョンに盛り込むべきキーワード、こんなところを議論していただいています。その中で、これからの10年で子供たちに我々は何ができるんだろうかというところに集中して議論が行われているといったところがあると思います。  まずもってこれからの予測というところでいえば、今後の社会情勢は極めて予測困難な時代を迎えるといった共通認識から、現状の課題として、大人や子供の孤立、狭い意味での学力重視、また教員の多忙化による疲弊、こういったことを解決する喫緊の課題が数々あるといったところも、課題として認識を共有したところでございます。そうした中で、杉並の教育が尊重すべき価値として、1人も取り残さない、孤立をさせない、そういったキーワードが挙がってきているところです。  まだ固まったものではもちろんございません。今後様々な議論をいただきながら、6月の答申に向けて、活発にまた議論をしていただければというふうに思ってございます。 ◆大和田伸 委員  基本構想審議会での審議がほぼ同時並行で行われていますよね。それとの整合性についてどのように図っていくのでしょうか。 ◎庶務課長 教育振興基本計画審議会の委員長を務めていただいております牧野先生、東大の教授をされていますけれども、牧野先生にはこの間、点検・評価などでも随分お世話になってきております。また、委員の大竹先生は、いじめ問題対策委員会で座長をしていただいていますけれども、そういったつながりも含めて、このお二人、子供、学びをテーマとする基本構想審議会の第3部会に、部会長、副部会長として御参加をいただいております。両審議会での検討についての基本的な考え方を、双方の検討会に属することで共有して発言をしていただいているというところでございますので、今後も両計画が共に整合性を図りながら審議会での議論が進められるものと理解しております。 ◆大和田伸 委員  続いて、審議会での答申、教育ビジョンの理念について、今後どのように施策に反映させていく予定かということと、また、学校あるいは地域に浸透させ、実現させていく予定なのかということをお聞かせください。 ◎庶務課長 教育委員会では審議会からの答申を踏まえ、新教育ビジョンを策定、それを実行するための行動計画の推進計画の策定というふうに、これから進んでいくわけでございますが、教育ビジョンは教育行政のためだけのものではなくて、この間実施したアンケートやシンポジウムなど、策定過程において、子供から大人まで多くの区民とともにつくっていくということを目指しております。  したがいまして、教育ビジョン策定後は広く区民に公開をして、また、PTAや社会教育委員の会議などで話題、学習のテーマにしていただく、そんなことを通しながら理念、計画の概要の御理解を、地域また学校の教職員にも理解が深まるような、そんな取組をしていきたいなというふうに思っております。 ◆大和田伸 委員  最後、新教育ビジョンについてですが、この間、審議会について今詳細をお示しいただきました。純粋に、第3回目まで議論をお聞きになられて、区教委としてどのような感想を持たれたのかお示しください。 ◎教育長 感想ということでしたので、感想をお話しさせていただきたいと思いますが、今回熱心な議論がされているというのは、本当にうれしいことだなということが素直な感想の1つです。  今回のビジョンの策定に当たって、私たちは前回とちょっと違う方式として、事前にシンポジウムや、それから子供たちを中心としたアンケートなどを通して、策定の過程から多くの区民の方々の御意見をできる限り吸い上げてというか、取り入れながらビジョンの策定に現在取り組んでいるところです。  なぜそのような方法にしたかというと、教育というのは学校だけで行うものでなく、学校だけで完結するものではありません。もちろん家庭、地域、様々な、子供に関わる大人が共に目標を共有し、責任を持ちながらそれぞれの役割を担っていくものが教育だと考えているからです。  こうした方法を、では、なぜできたのかと考えたときに、これまでの杉並、この10年間のビジョンで目指してきた地域と共にある学校づくりというのが、ある程度形になってきた、これは成果なんだ。そういうものがあるからこそこうした方法を取ることができ、有意義な議論ができたものと考えております。  先ほど、大和田委員のほうから土曜授業の全国実施というお話がありました。おっしゃるとおり、全国的には実施率は決して高くありません。都内でもほかの地区を見ると、学期に1回の学校公開というところは、残念ながらたくさんあります。しかし、杉並が月原則1回という授業をし、地域の方の関わり、つながりを大切にしながら行ってきたということは、そうした大きな成果につながっている。だからこそ、全ての学校で毎月実施ができている、そういう体制が整っているんだろうなと思っています。  まだまだビジョンの議論は続いていきます。我々としては、10年前にはなかった新たな課題も含め、これからの10年を見据えた、子供たちがどんなように育っていくことが望ましいのか、そういうことを考えながらビジョンの議論を見届けていき、そしてよりよいビジョンを策定できるように支援してまいりたいと考えております。 ○小川宗次郎 会長  それでは、渡辺委員、質問項目をお知らせください。 ◆渡辺富士雄 委員  ICTを活用した教育について、プログラミング教育について、以上です。  国のGIGAスクール構想によって、今年度、児童生徒1人1台のタブレットパソコンが配布されました。私も学校現場に多少なりとも関わっている立場から質問をさせていただこうというふうに思います。  改めて、GIGAスクール構想の本来の目的について伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) GIGAスクール構想の目的ですが、1人1台の端末と高速大容量通信を一体的に整備してクラウド活用を推進する中で、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、一人一人の子供に最適な学びを提供して、資質、能力を一層確実に育成できる、そのような教育ICT環境を実現することとなっております。 ◆渡辺富士雄 委員  それを前提に質問をさせていただこうと思います。導入に際して私もいろいろ関わってきましたけれども、予想以上に現場は混乱しているというふうに考えております。学校現場を幾つか回ってまいりました。そこでいろいろな話を聞いてまいりました。多少細かくなりますけれども、質問をしていきたいと思います。  まず、要するにポイントとしては、効率的にタブレットパソコンが動くかどうか、もう一つはセキュリティーがどうかという、この2つがポイントになろうかというふうに思います。  まず、ハード面について伺ってまいります。  今回一斉導入については、東芝社製のダイナブックを導入しましたけれども、違う機種が混在するということですけれども、その理由はいかがでしょうか。 ◎庶務課長 この間、3人に1台というところを目指して競争入札で導入をしてきて、その都度種類は違ってきたんですけれども、ここで一気に入れなければいけないというところになって、4万5,000円という国補助がありましたので、それに倣うスペックというところで行ったところ、3機種目が導入されたというところでございます。本来であれば、本来という言い方は誤解がありますけれども、考え方としては、GIGAスクール構想は令和5年に始まるというところで、段階を追って整理をしていき、計画化していきたかったところなんですけれども、コロナ禍による前倒しというところで、こういった事態に今及んでいるというところでございます。 ◆渡辺富士雄 委員  富士通とNECと東芝製と、3社が古い順に並んでいるんですけれども、既存の機種、要するに、従来ある2種類の機種については設定変更しないと使えないということですけれども、これについて伺います。 ◎庶務課長 既存のものは学校サーバーでの運用を基本システム設計として行っているため、家庭での、学校外での運用というのは、今の段階で想定をしていなかったというところはあります。したがって、持ち帰りというところがGIGAスクール構想の前倒しによって新たなテーマとして出てきた以上は、そのための設定を行っていく必要があるということでございます。 ◆渡辺富士雄 委員  設定変更について、その3種類の、これは2種類の分だというふうに思いますが、大体どれぐらいですか。2,000台ぐらいと聞いているんですが、それは学校のパソコンルームだけの話でしょうか。もう一つ1種類も合わせると大体どれぐらいの台数があるのか伺います。 ◎庶務課長 2種類合わせて、今3分の1という言い方でいいと思うんですけれども、約9,000台という理解です。 ◆渡辺富士雄 委員  この設定について、時間と手間が非常にかかろうかというふうに思います。この体制をどういうふうにやって設定変更していくのか。  また、来年度の設定したものの配布に間に合うのかどうか伺います。 ◎庶務課長 設定変更しなければいけない、しないと持ち帰りができないということなので。ただ、今新たに入れた1万9,000台のGIGAのほうは持ち帰るように既に設定がされているのでいいんですけれども、今御指摘がありました既存のほうは、設計変更から始めなければいけないということもありますので、正直な話、2か月程度はかかるかなというふうには思っています。ただ、学校の中で使うということに関しては、何の問題もないということで対応できると思います。 ◆渡辺富士雄 委員  持ち帰りが前提でのタブレット端末ですから、その辺の時間的なデメリットというんですか、そういったものについては、ちょっとどうなのかなというふうに思いますけれども。  実際、3種混在させることによる、メリットはない思いますけれども、デメリットというのは具体的にどのようなものがあるのか、伺います。 ◎庶務課長 メリットない、あえて言えば違う機種に触れるチャンスがあるといったところでしょうか。あまりメリットとして大きな声ではないのかも分かりませんけれども。むしろ今御指摘あったように、メーカーが異なるために、設定の変更を都度都度しなければいけないだとか、そういうことの手間だとか、またかかる経費といったところは、見方によってはデメリットと言わざるを得ないかなとは思います。 ◆渡辺富士雄 委員  種類が違うということで、一斉に全員が持って帰る環境ではないということなんですが、そもそもタブレットパソコンは小中学校全員が自宅に持ち帰るのかどうか伺います。 ◎庶務課長 小学校3年生以上にはお持ち帰りをいただくというふうに考えております。 ◆渡辺富士雄 委員  その際ですけれども、充電器があるんですね。この充電器の問題もいろいろ話は聞いておりますけれども、基本的に充電器はどうするのか。要するに学校に置くのか自宅に置くのか、1個なのか2個なのか、できない場合はどうするのか、この辺伺います。 ◎庶務課長 基本的に持って帰っていただく3年生以上の方には、家で普通にACアダプターでコンセントをつないでいただいて充電をしてもらう。1、2年生、持って帰らないほうについては、充電保管庫を学校に配備しますので、それで学校の中で充電をして、翌日授業に使えるように準備をする、そういう形になります。 ◆渡辺富士雄 委員  なかなかその物を忘れたり充電を忘れたり、授業に支障があるような状況も生まれるかと思うんですけれども、これはこれからの課題だというふうに思います。  破損を防ぐためのタブレット入れやペン、必要な周辺備品等については、これは私費負担なのか公費負担なのか。 ◎庶務課長 基本的に手提げバッグなどは割と安価で売っているということもありますので、それぞれ御家庭での御負担をお願いします。 ◆渡辺富士雄 委員  文房具用品の位置づけというふうになりますけれども。  具体的に、タブレットパソコンのメンテナンス費用の負担とか、あと破損の際の負担、また保険、保証についてはどのようになっているのか伺います。 ◎庶務課長 メンテナンス、バッテリー交換など、経年劣化していくものは当然ありますので、こういったものについては区の負担で行ってまいります。  破損についてですけれども、自然故障のようなもの、納品されて、普通に使っていて壊れるようなことがあれば、それは当然保険の保証の範囲だというふうに理解をしていますし、ただ、故意による破損ですとか、そういったことがあった場合には、ケース・バイ・ケースによって区負担していく、また、その事情によっては保護者の方と御相談をしていくということはあると思います。 ◆渡辺富士雄 委員  子供が家に持ち帰る、その時点でどういう扱いになるかというのはなかなか、お子さんによっていろいろあろうかというふうに思うんですね。だから、その辺これからの課題でしょうけれども、補修とか保険とか、その辺のところもきちっとした形でやっていただければというふうに思います。  あと、タブレットパソコンですけれども、単体ではそんなに重くない。それでも1.5キロぐらいあるというふうに聞いているんですけれども、これを教科書と一緒に持ち帰るとなると、小学校ではただでさえ教科書が重くて大変だという声が保護者のほうから上がっていますけれども、この辺についてどのように考えているのか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 児童生徒の教科書ですとか学習道具については、家に持ち帰るものをさらに精選していかなければいけないなというふうに考えております。また、将来的にはデジタル教材を入れていくことによって、紙教材の精選も行っていきたいと考えております。 ◆渡辺富士雄 委員  次に、通信回線について伺っていきます。  この辺が非常に問題なところになりますけれども、クラスで一斉に使って、今現状、実際に最初から入れているところですけれども、動かない状況が発生しているというふうに聞いております。学校における通信容量と速度に課題があるというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎庶務課長 何分初めてのことなので、いろいろと検証していかなきゃいけないということで、先日、検証校、杉六ですけれども、そこで全員に配布したタブレットを一斉に立ち上げるというところで、通信の状況を確認いたしました。それによると、光回線を増設しているので、インターネットへの接続というのは特には問題なく動いたというふうに報告を受けています。  ただ、今後、データ通信量が大きい学習クラウドサービスを利用していく、また全校が一斉に動く、それからその地域がどういう通信環境の地域なのか、いろいろなことを考えていくと、検証校だけがよかったからオールオーケーかということは、正直なところ、申し訳ないですけれどもまだ分かりません。やりながら考えていかなきゃいけないところはたくさんあると思います。 ◆渡辺富士雄 委員  活用していく上で最も重要な部分ではなかろうかというふうに思いますので、ぜひしっかりと検証を行いながら改善を行っていただきたいと思います。  自宅に通信環境がない家庭へWi−Fi機器の貸出しは、全て掌握していると思いますけれども、十分対応できるだけの数を確保しているのか伺います。 ◎庶務課長 現在の貸出しに1,500台ルーターを準備していますが、実際に今貸し出しているのが1,200ぐらいですので、来年度の児童の変動は吸収できるものというふうに理解をしています。 ◆渡辺富士雄 委員  約3万台近いタブレットが動くわけですけれども、これを活用する上での制約、通信に関する様々な課題に対応するためには、やはりWi−FiではなくてLTE回線の利用が最も有効であるというふうに考えるんですね。今回は取りあえずWi−Fiになっていますけれども、LTEにするとそれなりのコストが見込まれますが、費用対効果を十分研究して、できる限り早急な導入を私は検討していただきたいということを、ここは要望として伝えておきます。  続きまして、パソコンの中に入れるアプリケーションツールについて伺っていきます。  オンライン授業を行うために必要なアプリケーションソフトの導入についてはどのようになっているのか、伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 現在、共同学習を進めるようなアプリにつきましては、次年度導入をする予定で動いております。  個別に学習をするようなクラウド版のアプリケーションについては、令和3年度には小中学校それぞれ数校程度導入をしまして、その使用状況を見て、成果や課題を踏まえて、その先導入するものを決めていきたいという考えで動いております。 ◆渡辺富士雄 委員  様々な教科書がございます。まず、ロイロノートというのがあるんですけれども、このクラウドというのは4月からの契約で、本番前に使えないということですけれども、この辺はどうなんでしょうか、準備ができないということで。 ◎庶務課長 今学校サーバーで動かしているロイロですけれども、クラウド用ということなので、新年度予算で直ちにすぐにライセンス契約を結ぶ準備をしていきたい、極力早くやっていきたいというふうに思っています。そういう意味で、入札等に時間がかかるというところを含めると、どうしてもゴールデンウイーク明けになってしまうかなというふうには思っています。 ◆渡辺富士雄 委員  デジタル教科書の活用についてはどのようになっているのか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 現状では、学習者用のデジタル教科書については、まだ一定の基準の下で、必要に応じて、教育課程の中の一部において紙の教科書に代えて使えるというようなことになっております。  また、無償ではなくて購入して活用するということで、本区の導入はまだ学校で独自に購入している数校程度でございます。来年度の文部科学省の学習者用デジタル教科書を検証する事業に十数校が応募しておりますので、その検証内容ですとか今後の国の動向も踏まえて、導入についても検討を進めてまいります。 ◆渡辺富士雄 委員  もう時間がありませんので、進めていきたいと思いますけれども、デジタル教科書のスムーズな活用に通信とパソコンの能力がついていかないという話もございます。この辺はしっかり研究、検証していただければというふうに思います。  続きまして、支援体制について伺っていきます。  ICT支援員の体制を含めて、全体の支援体制を確認します。 ◎庶務課長 ソフト、それからハードに関する技術的支援というところでお答えしますと、引き続きICT支援員、およそ30名程度、学校を巡回して支援をするということになってまいります。 ◆渡辺富士雄 委員  それだけではなくて、様々な体制を組んでいくんだというふうに思うんですが、教員の情報リテラシーの醸成は間に合うのか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今年度もかなり研修を増やして取り組んでまいりました。来年も数十回という回数で、回数を増やして取り組んでまいります。 ◆渡辺富士雄 委員  一番大変なところだと思いますので、よろしくお願いいたします。  これは区のほうに聞きたいと思います。デジタル戦略アドバイザーの導入を決定したんですけれども、教育委員会での活用についてどのように考えているのか伺います。 ◎情報・行革担当部長 デジタル戦略アドバイザーにつきましては、行政のデジタル化を推進していくために、ICT全般に高度な知見を有するとともに行政のデジタル化にも精通した人材を複数人登用していく予定でございます。この間の質疑でも明らかなように、学校教育の現場においても、ICTの効果的な活用というものが真に求められているというふうに感じられましたので、教育現場におけるICTの利活用に精通したアドバイザーの登用も検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆渡辺富士雄 委員  ぜひ学校現場の状況も、アドバイザーと連携を取りながら、区のほうにフィードバックできるような状況をつくっていただければと思いますし、教育委員会のほうにも、ぜひ活用をお願いしたいというふうに思います。  続きまして、セキュリティーの確保について伺っていきます。  個人情報審議会で本事業に関わる答申がなされておりますけれども、内容について伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今年度、オンラインホームルーム、オンライン学習を実施できるようにということで、学習クラウドサービスを利用して、学校から家庭にタブレットを持ち帰って活用できるよう、個人情報の取扱いですとかセキュリティー対策について諮問をし、適当であると決定いただいたところでございます。
    ◆渡辺富士雄 委員  自宅に持ち帰って保護者の管理下に置けないタブレットパソコンは、子供にとっては非常に危険な道具にもなり得ると思います。4月から配布となれば、情報モラルに関する教育も早急に徹底する必要があると思いますけれども、この辺の考えを伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 学校ではこれまでも、活用に関して、情報モラルに関しては計画的に指導してまいりましたが、ここで改めて、新年度に向けて今学校に作成を求めているところです。また、御家庭にも啓発をしながら、家庭でのルールづくりも進めていただけるよう取り組んでまいります。 ◆渡辺富士雄 委員  まとめさせていただきますけれども、住宅地で私立受験が増えております。特にコロナ禍で顕著になっていると思われますけれども、私学は企業とタイアップして先進的な充実した授業を行っております。保護者は、他の地域とは違うレベルの杉並区の公教育に対する期待を非常に高めている中で、特に学校のデジタル化については、一定以上の水準を求められているというふうに思います。このままでは、若干いろいろ不安な話を聞いてきましたけれども、保護者の不信感を招くおそれもありますし、実は私のところにも、そういう声が実際届いております。  タブレットPCの機種及び周辺機器の充実、通信環境、アプリケーションソフトの充実、情報モラル教育とセキュリティー、人的サポート体制など、現在の状況で本当に本事業の効果的な実施が可能なのか、話を聞いてみて少々心配になります、現場の声も含めて。  GIGAスクール構想は、単に端末を入れればいいというものではなく、本来の目的を達成するために、しっかりとした体制、環境を整えるための予算が絶対的に不足しているのだということを感じております。これは教育委員会、学校現場だけで解決できる問題ではないというふうに思います。誰一人取り残さない教育の実現に向けて、タブレットパソコン導入へのしっかりとした情報教育におけるビジョンを示し、区長部局と連携して推進して行っていくことが重要であると考えますけれども、御所見を伺います。 ◎教育委員会事務局次長 今委員のほうから、タブレットパソコンの機種であるとか、あるいは通信環境、これは特に重要というような御指摘もありましたけれども、様々な角度から御質問いただいたかなと思って、聞いております。何より委員のほうで、子供たちのより豊かな学習環境のこととか、あるいは御自分の足で学校現場の実態を踏まえてとか、あるいは今も保護者の御意見ということもありましたけれども、我々としても役員校長会等々を通じて現場の声を聞いておりますけれども、そうした現場の実態を踏まえての御質問だったと思ってございます。  御指摘のとおり、GIGAスクール構想は、単に1人1台のタブレットパソコンを入れればいい、そういったものではないと思っています。何よりもやはり効率的に動いて、しっかり子供たちが有効に有意義に活用できるといったことが必要だと思ってございます。  教育委員会といたしましては、計画上、そもそも令和5年度に予定していた1人1台のタブレットパソコンの計画でしたけれども、今年度一気に前倒しして、2月に配備を終えて活用を始めていくというところでございますけれども、正直、今年度のつくり込みの中で、御指摘にもありましたけれども、しっかりとした情報教育のビジョンというものが十分には練り切れてなかったのかなと、この点は否めなかったのかなというふうに思ってございます。  御指摘を通していろいろな御心配もいただきましたので、我々自身としても学校現場の意見を取り入れながら、早期の改善に向けて、御質問にもありましたデジタル戦略アドバイザーの活用なども、区長部局とよく連携を取りまして、学校現場の実情などもしっかり共有しながら、今後の展開を的確に練っていくといったことに取り組んでいきたいと思ってございます。 ◆渡辺富士雄 委員  区は、戦略的な行政のデジタル化を進めていく方針を固めましたけれども、杉並区としてデジタル社会への対応を進めていかなければならないということからも、次世代の人材育成を情報化政策の一環として位置づけ、教育委員会と連携し、総力を挙げて取り組むべきと考えますけれども、区長部局の見解を伺って、質問を終わります。 ◎情報・行革担当部長 デジタルテクノロジーが急速に進展する中、区においてもデジタル改革に向けた取組を加速化させていく方針であることは、本定例会で申し上げてまいりました。デジタル化を戦略的に進めるためには、コンサルの活用、それからデジタル戦略アドバイザーの登用を行ってまいりますけれども、このことは、実は区にデジタル人材が不足しているということの証左でもあります。これからの社会はいやが応でも人々がICTに関わっていかざるを得ない、そういう時代となってまいります。一方で、そうした時代においては、デジタルディバイドということにも注意を払わなければいけないと考えております。  そこで1つ、子供の頃からの人材育成という視点が出てまいると思います。学校教育においてはデジタルの専門家を、育てるとまではいかなくても、これからのデジタル社会を生き抜くためには、ICT教育の充実、次世代の人材育成が必要不可欠であろうというふうに認識しております。  そうした中では、ICT環境整備、委員からもいろいろございました、その環境整備に、地域間や学校間の格差があってはならないというふうに考えます。教育委員会においても、こうしたことから、コンサルやアドバイザーを積極的に活用してもらいたいと考えておりまして、例えば学校におけるインフラ整備、それから最適なデジタルコンテンツの活用、それらに係る情報化経費精査の検討など、情報化政策の一環として教育委員会と連携してまいりたいと存じます。 ○小川宗次郎 会長  それでは、くすやま委員、質問項目をお知らせください。 ◆くすやま美紀 委員  質問項目は、社会教育について、小学校の民間警備について、教員の長時間労働と健康問題、学校施設整備、トイレの洋式化と給食室のエアコン、就学援助、中学校の制服についてです。  まず、社会教育についてから質問します。  社会教育活動に関して、主に杉並区が誇る文化的資源とも言える杉並区ゆかりの作家と作品の扱いについて伺います。  杉並区は23区の中でも、ゆかりの小説家や、彫刻、版画、絵画など美術分野の作家が多数います。私の認識の範囲ですけれども、例えば小説家では井伏鱒二、太宰治、有吉佐和子、歌人では與謝野晶子、また画家では奥村土牛、中川一政、彫刻では佐藤忠良、版画家では棟方志功などです。区として把握している主な杉並区ゆかりの作家、画家などについて、まず御紹介ください。 ◎生涯学習推進課長 今委員が御指摘になった方々はもちろんですけれども、例えば林芙美子ですとか向田邦子、男性の方ですと上林暁、外村繁、青柳瑞穂、美術家ですと橋本明治ですとか津田清楓、そういう方々がほかにもいらっしゃいます。 ◆くすやま美紀 委員  現在活躍している芸術家でも、杉並区出身で創作活動を続けている方、例えば日本画家の千住博氏など多数おられると思います。こうした、日本を代表し、文学史や美術史にも記録されているような作家、芸術家に関する記録、その作品は、区にとって貴重な文化資源とも言えると思いますが、区はどのように考えているでしょうか。  また、区民のための社会教育活動においても、さらに杉並区の魅力を広め、集客力を高める上でも、ゆかりの作家とその作品を広く知らせ、観覧の機会を広げていくことは重要課題と思いますけれども、どのように認識しているでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 杉並ゆかりの作家、芸術家の作品に触れる機会を提供するということは、郷土杉並への理解や愛着を高める上で大変重要なことであると認識しております。そういう視点を持って郷土博物館等で展示など行っているところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  区立の展示施設としては、今課長がおっしゃった郷土博物館、本館と分館があります。杉並区立郷土博物館条例では、事業として、考古、歴史、民俗の実物等の収集、保管とあり、また事業実績では、展示の欄に杉並文学館というふうに記載されております。また、来年度は棟方志功展が予定されていますが、杉並区ゆかりの作家の資料や作品の紹介など、どのように取り組んでいるでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 郷土博物館ではこれまでも、井伏鱒二、石井桃子、有吉佐和子、森村桂ですとか、あと日本画家の石山太柏などの杉並ゆかりの作家や芸術家に関する展示を行ってまいりました。  今委員から御指摘のあった杉並文学館でございますけれども、こちらは阿佐谷周辺の作家の集まりである阿佐ヶ谷会のメンバーを中心に、杉並ゆかりの文学者を展示する紹介ということで、特別展と企画展の合間に準常設展という形で展示を実施してございます。 ◆くすやま美紀 委員  問題は、そうした企画展がどれだけの区民、区外の方々に観覧されているのかということです。本館、分館及び合計来場者の最近3か年の推移を伺います。 ◎生涯学習推進課長 平成29年度は、本館が1万6,054人、分館が1万7,038人、合計で3万3,092人でございます。平成30年度は、本館が2万1,552人、分館が1万3,206人、合計で3万4,758人、令和元年度は、本館が1万6,407人、分館が1万5,546人、合計で3万1,953人となってございます。 ◆くすやま美紀 委員  2018年度で本館2万1,000人余、分館1万3,000人余で、合計3万5,000人近いということですけれども、この実績をどう見るか判断しがたいのですけれども、歴史資料館として努力されていることが反映されているというふうには思います。  しかし、他区の文学館の来場者数を紹介している資料を見ますと、例えば世田谷文学館、2018年度の入館者数26万7,000人となっております。こうした事例と比較すると、圧倒的に少ないという印象になりますけれども、いかがでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 本館の観覧者数2万人ですけれども、純粋に来館された人数を把握してございます。2万人を超えたというのは、平成元年に郷土博物館をオープンしておりますけれども、平成5年以来25年ぶりに2万人台を回復したところでございます。  この要因というのは、杉並に根差しつつ、区内外にアピールできるような魅力のある展示を企画して発信したということ、特別展、企画展を実施したということにつながっていると思います。  今、世田谷文学館の人数についてお話がありましたけれども、こちらの施設は、地域に根差してというよりも、特に世田谷だけではなくて、広く全国、文学者についてもですし、テーマも広いですし、施設規模も違いますし、あとは、その20万を超える人数というのは、純粋な観覧者数ではなくて、例えばイベントの参加者、そういうものも含めた人数を足し上げた結果がその数字になっているのではないかというふうに考えてございます。 ◆くすやま美紀 委員  杉並区郷土博物館の準常設展としての文学館の観覧数を見ますと、2018年度は36日間と25日間の2回行われておりまして、観覧者2,510人となっています。先ほど課長のほうから、大分人数を何年ぶりかに回復したというお話があって、努力されていると思います。学芸員の皆さんや、また課長も学芸員だというふうに伺いましたけれども、そうした努力は本当にされていると思うんですね。ただ、そういう努力があっても、郷土博物館の利便性ですとか施設規模などの制約があると思わざるを得ません。  参考までに、近隣区の展示事業を行っている社会教育施設を調べたところ、郷土博物館的な施設はどの区にもあるんですけれども、同時に文学館や美術館など複数展開をしている区もあります。そうした他区の展示施設について伺います。目黒区、世田谷区、渋谷区、練馬区、新宿区、板橋区について、施設の状況をお答えいただけますか。 ◎生涯学習推進課長 目黒区でございますけれども、これは歴史資料館のほかに美術館を持ってございます。世田谷区につきましては、郷土資料館のほかに美術館と文学館。渋谷区につきましては、郷土博物館、文学館、これは併設施設でございますけれども、それのほかに美術館を持っております。練馬区は、ふるさと文化館のほかに美術館を持ってございます。新宿区につきましては、歴史博物館と、あと林芙美子ですとか夏目漱石などの個人の記念館がございます。板橋区につきましては、郷土資料館のほかに美術館を持っているというところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  複数の施設を展開しているということだと思うんです。私も世田谷文学館と新宿歴史博物館に行ってまいりました。  世田谷文学館は延べ床面積が4,593平米、来館者は2019年度で25万2,502人。新宿は、歴史博物館のほかに、先ほど課長に紹介していただいた夏目漱石の記念館ですとか林芙美子記念館、それから佐伯祐三アトリエ記念館、中村彝アトリエ記念館、合わせて6,877平米で、来館者は10万6,591人ということです。杉並区も努力はされていますが、施設的な制約は否めないというふうに感じました。  他区に比べて杉並区は区ゆかりの作家、美術家が多数いながら、そうした作家の記録や作品を展示施設としているという点で、十分ではないという印象が否めません。現在、こうしたコロナ禍の状況の下で新たな箱物建設、施設の建設を提案するものではないんですけれども、現状をベースにして何らかの拡充ができないのかというふうに思います。  その1つは、郷土博物館の分館についてです。荻窪駅から徒歩7分程度、公園の中に設置という好条件を生かして、文学や美術関係の展示機能を強化できないのか。また、名称も分館という名称を工夫する。あるいは公園内に彫刻を移設する、展示スペースも拡充するなど検討できないものなのでしょうか。提案しますけれども、いかがでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 郷土博物館は、本館も分館もですけれども、歴史系の展示に限らず、文学、芸術、自然史に至るまで、幅広い展示を行ってございます。先ほど、分館についての御指摘がございましたけれども、分館の施設は公園施設の一部として位置づけられてございますので、機能を拡充するためには、公園利用との関係で様々な制約があるものと考えてございます。  あと、名称のことでございますけれども、19年度に開設しまして、区民参加型の展示を行う郷土博物館として定着してございますので、名称の変更は現在考えてございません。 ◆くすやま美紀 委員  今、分館の名称変更も考えていない、また公園の施設の一部でもあり、様々な制約があるということがありました。もう少し何とか検討ができないのかというふうには思いますが、ちょっと話題を変えまして、次に、今回の質問準備に当たって、23区の社会教育費の決算額を調べてみましたけれども、杉並区は低いことが分かりました。  杉並区の社会教育費の決算額の歳出総額に占める比率は、23区の中で何位でしょうか。2017年度から19年度までの3か年の結果をお答えいただきたいと思います。 ◎生涯学習推進課長 平成29年度が22位、平成30年度が20位、令和元年度が18位となってございます。 ◆くすやま美紀 委員  私の調べだと、2018年度が20位かと思いますけれども、19位だったでしょうか。ちょっとそれは後でまた確認させていただきたいと思いますが、いずれにしても23区の中では低い位置にあると思います。文化の杉並区らしく必要な財政措置を取るべきだと思うんですね。  さらに、次の提案として、区立施設や学校、公園等には、杉並区ゆかりの画家や彫刻家の作品が分散して展示されております。そうした展示の観覧を促す工夫が必要だというふうに思うんですね。例えば永福小校内には佐藤忠良さんの作品、佐藤オリエさんをモデルにしたと言われておりますけれども、展示されて、解説のプレートがあります。  本庁舎も含め、区立施設内にある主な作品をお答えいただきたいと思います。 ◎生涯学習推進課長 先ほどの比率のことでございますけれども、これは各区によって組織体制が異なっておりますので、社会教育費の構成の中に、例えば別の区ではスポーツの経費が入っているとか、そういうこともありますので、一概にこの数字をもって比較することはできないと考えてございます。  本庁舎の中には、今、佐藤忠良の彫刻というお話がありましたけれども、吉井淳二、中川一政、佐野ぬいの絵画、雨宮敬子さんの彫刻などもあります。あとセシオン杉並にも、山口長男ですとか伊藤清永、糸園和三郎などの絵画のほかに、橋本堅太郎の彫刻がございます。 ◆くすやま美紀 委員  今、社会教育費の各区の比較は一概にはできないのではないかみたいな答弁でしたけれども、この社会教育費は、東京都総務局行政部区政課発行の「特別区決算状況」から見たものなんですが、この社会教育費というのは、地方公共団体が条例により設置し、教育委員会が所管する社会教育施設の経費及び教育委員会が行った社会教育活動のために支出した経費というふうに規定されているんじゃありませんか、どうでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 ですから、教育委員会の中にスポーツ部門もあるところは、経費がそこに含まれていますし、私どもは区民生活部のほうにありますので、経費が含まれていないので、一概にその経費をもって言えないのではないかということでございます。 ◆くすやま美紀 委員  その点については、ちょっとまた精査してみたいと思うんです。  先ほどの質問に戻りますが、先ほど御紹介していただいたような作家、芸術家の主な作品について、そうした作品が可能な限り誰もが見られる工夫をするとともに、区のホームページで杉並美術散歩というようなネーミングで地図に落として紹介するなど、工夫すべきと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 既に本庁舎内で、あとセシオン杉並でも、自由に鑑賞できる作品もございます。先ほど、区のホームページということですけれども、既に文化・交流課において、「庁舎美術品めぐり」という画像がアップされてございます。 ◆くすやま美紀 委員  そういうのが区民がよく分かっていないといいますか、もっと周知をして、見る機会を増やすといいますか、見ていただくようなそうした働きかけを、区としてもう少し強めていただくことはできないのかなというふうに思うんです。  さらに、次の3つ目の提案として、こうした杉並区ゆかりの芸術家の生家とかアトリエなどの所在地に案内プレートを整備するとともに、そうした箇所を記したマップなど作成できないのでしょうか、いかがでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 作家の方も、現存されている方と既にお亡くなりになっている方といらっしゃいますけれども、お亡くなりになっていても、遺族の方がお住まいになっているということもございますので、プライバシーの関係も含めまして、自宅の前に案内板を設置するというのは、なかなか難しいかなというふうに考えてございます。 ◆くすやま美紀 委員  今回こうしたことを調べてみまして、他の区では、文化芸術振興計画を持って系統的に事業展開をする。また、その土台となる文化振興条例を持っている区が複数あることを知りました。23区で独自にこうした文化芸術振興計画または文化振興条例などを持っていることについて、把握されているでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 13区において条例を制定しているというふうに承知してございます。 ◆くすやま美紀 委員  そうですね。条例は13区で制定しています。そして、文化芸術振興プランのようなプランも、多くの区が策定しております。ちょっと私の調べですけれども、こうした文化芸術振興プランも条例も持っていない区というのは、杉並区だけではないかなというふうに、調べた結果がそうなんですけれども、いかがでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 当区だけではないというふうに承知してございます。 ◆くすやま美紀 委員  多分ほかの区はどちらかは持っているので、これは後でまた個別にお知らせしたいと思うんですね。  23区では、独自の振興計画、条例を多くの区が持っております。杉並区としても、文化芸術振興計画の策定及び振興条例の制定を持って取り組むべきと求めますけれども、いかがでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 教育委員会の生涯学習、文化振興につきましては、教育ビジョンに包含されているものと考えてございます。新たな条例ですとか計画を制定して屋上屋を重ねるというようなことは、現在考えてございません。 ◆くすやま美紀 委員  今そうしたプラン、条例の制定は考えていないということでしたけれども、やはり杉並区って文化都市というイメージを多分多くの方、区民もまた区外の方も持っている。その割には意外とそういう計画を持っていないというのがどうなのかなというふうに思うんですね。ぜひこれは今後検討していっていただきたいということを指摘しまして、一旦終わります。 ○小川宗次郎 会長  それでは、川野委員、質問項目をお知らせください。 ◆川野たかあき 委員  教育ビジョンについて、就学前教育について、教員の働き方について、それから学校教育への支援の中の情報教育について、あと性教育についてになります。資料が区政経営計画書と資料ナンバー252になります。  もう大分他の委員よりやっていただいているところがありますので、いろいろ飛ばし飛ばしになると思うんですけれども、まず、教育ビジョンについて。  シンポジウムなりアンケートなりということで、いろいろ多くの方の意見を聞きながらつくっていくんだということで、大変結構だと思うんですけれども、これまでの教育ビジョンは、先ほど教育長もおっしゃっていましたが、地域と共にある学校づくりというのが1つ大きなテーマであったということだったと思うんですけれども、新しいビジョンについては、そういったものは、それもまだこれからなんですかね。 ◎庶務課長 おっしゃるとおりで、今、審議会3回が終わったというところです。こういった教育ビジョンは、そのまま全く新しいものが登場するということよりも、これまでの10年間をしっかりと継承して、不易と流行といいますか、これからの時代観の中で新たに加えていかなきゃいけない視点、注目すべき視点、そういったところを込めながら、今までのビジョンをしっかりと土台として進めていくということになってこようか、そういうふうに理解します。 ◆川野たかあき 委員  そうですね。さっきもタブレットの話もありましたけれども、本当に変化が激しいこの時期で、10年単位で決めなきゃいけないというのも逆にしんどいのかなとも思うんですけれども、例えば先ほどおっしゃっていたシンポジウムなりアンケートなりというので、本当にいろいろあるんでしょうけれども、数も恐らくは膨大なんだろうと思うんですが、その中でも例えばどんなものがあるんでしょうかね。採用されると言うとおかしいですけれども、取り入れられそうなものだったりという中で、どういったものがあるんでしょう。 ◎庶務課長 シンポジウムでは本当に大勢の方、オンラインでも来場でも御参加をいただきました。先ほども少し前の委員のところで答弁をしたかもしれませんけれども、孤立している社会の状況ですとか、今委員もおっしゃったような、先の見えなさ感の不安ですね。そういったところからどう脱却していくのかという中で、学びというのはわくわくして楽しんで自ら学んでいく、そういった社会観、社会的価値といいますか、そういったところに向かうことが大事なのではないか、そんなところの意見が多かったように感じます。 ◆川野たかあき 委員  区民の方からそういう大きな感じのことが出てくるということですか。 ◎庶務課長 そうですね。シンポジウムの中では、オンラインでも区民意見でもそれぞれ小さな班をつくっていただいて、書き込みという形で、前面に大きなスクリーンが出て皆さんの声を映し出す、そんな手法を取りながら、そんな声が出ていたということでございます。 ◆川野たかあき 委員  先ほども申し上げましたけれども、本当に今から10年というのも全く予想がつかないものだと思いますので、柔軟な姿勢でぜひ頑張って取り組んでいただきたいと思います。  就学前教育について、こちらの区政経営計画書にもありますけれども、125ページですか、内容を書かれておりますが、その中で「就学前教育の質の向上」ということがあるんですけれども、これはまず具体的にどういったことになるのかお願いします。 ◎就学前教育支援センター所長 就学前教育の質の向上についてのお尋ねですけれども、子供たちの遊びを通した生きる力を育む教育活動の充実が、就学前教育の質の向上で大切なことであると認識しております。そのためには、まず大切なことは保育者の力量を高めることであり、発達障害児を含む在園児全体の成長、発達を促し、より効果的な教育を提供していくことが必要であると考えております。就学前教育支援センターでは、保育者の研修体制を整備し、保育者の教育、保育力の向上を図るとともに、相談体制や専門職による巡回支援などを通しながら、質の向上を図っているところでございます。 ◆川野たかあき 委員  これは確認になるんですけれども、幼児教育アドバイザーというのはどういった職務を行う人で、今どれぐらいいらっしゃるのか、お願いします。 ◎就学前教育支援センター所長 幼児教育アドバイザーは、幼児教育の専門の方々によって子供園を巡回し、園の課題に対して助言、指導をしております。現在3名配置しておりまして、就学前教育支援センターに配置しております。 ◆川野たかあき 委員  3名ということなんですけれども、この方々は子供園のみで活動するということになるんですかね。 ◎就学前教育支援センター所長 現在のところ、子供園を巡回しております。 ◆川野たかあき 委員  私も具体的にイメージが出切れていないのかもしれないんですけれども、先ほど質の向上とおっしゃっていた中に、保育者の力量を高めるなどあったかと思うんですけれども、就学前教育というものは子供園のみ対応するものなのか、それとも区内の例えば区立保育園なり、もちろん、いろいろな形態の保育園なり保育所なりあると思うんですが、そういったものにも寄与していくものになるのかどうか。 ◎就学前教育支援センター所長 就学前教育支援センターは区独自の幼保一体化施設で、杉並区が取り組んでいるところですが、子供園の実践等踏まえて、保育課と連携しつつ、保育部門のほうにもその実践成果というものを還元していく形で展開しております。そういった意味で、教育委員会といたしましては、まず子供園をしっかり巡回して、その成果を共有する形で情報発信していきたいと考えております。 ◆川野たかあき 委員  その共有していくというのは、これからの話で、これまではまだそこまでは至っていないけれどもということでよろしいんですかね。 ◎就学前教育支援センター所長 既に共有はしております。幼児教育アドバイザーが巡回するわけではないんですが、就学前教育支援センターが主催する研修のほうに、保育部門にも声をかけまして、多くの参加をいただいているところでございます。 ◆川野たかあき 委員  いずれにしても、拡充していくということであれば、区内全域で今3名というと、何となく素人考えでは単純に少ないのかなという気がしなくもないんですけれども、もうちょっと人数を増やして、今は子供園だけ巡回ということですけれども、そこに限らず、区内の保育全体の質を高めていくような動きをしていくということはないんですかね。 ◎就学前教育支援センター所長 今後は保育課とも情報を共有しながら、状況を見極めて対応を考えたいと思います。 ◆川野たかあき 委員  いろいろ今やらなきゃいけないこともある中で、あれもこれも大変だと思いますが、よろしくお願いします。  教員の働き方なんですけれども、今年度、去年の4月からスクール・サポート・スタッフというのが始まっているかと思うんです。スタートでいきなりコロナ禍だったというので、いろいろな予定が狂っているんだろうとは思うんですけれども、まずは、約1年たっていますけれども、スクール・サポート・スタッフを配置されてみてどうだったのか、見えてきた課題などあるのかどうかお願いします。 ◎教育人事企画課長 スクール・サポート・スタッフについては、現在、学校からとても助かっているという声が届いております。4月当初は働き方改革の推進ということでの配置ということでしましたけれども、当初は、何に取り組んでもらえばよいか迷うなどの声も、管理職からこちらにも届いていました。コロナ対策といったところも踏まえて、8月の再配置に合わせて業務内容について具体的に周知した後は、特段以前のような声もなく、各学校の実情に応じた業務に取り組んでもらえていると認識しております。 ◆川野たかあき 委員  コロナもあったんだと思うんですけれども、例えば私ども会派の人間にも、区内の教師などから、もちろん助かってはいるんだが、まだまだ足りないとか増員してほしいというような声も上がっていたりするんですけれども、区教委としてはどう見ているんですか。今後、拡充の可能性はあるというようなものなのかどうか、現状で取りあえずはというところなのか。 ◎教育人事企画課長 現在、8月の再配置によって全校に配置済みという状況にあります。増員は想定しておりませんけれども、スクール・サポート・スタッフの方の経験や能力、そちらのほうを捉えて、例えばICTが得意なサポートスタッフには学校ホームページの作成、それから教材作成の補助、より効果的な活用を進めている学校がございますので、そういった情報を周知して、全校におけるスクール・サポート・スタッフのより効果的な活用ということを図っていきたいというふうに考えております。 ◆川野たかあき 委員  それから情報教育について、先ほど大分詳しくいろいろ専門的な感じでやっていただいておりますので、あまりなんですけれども、まず、今年の2月ですから先月ですよね、配布は完了というのは、もう実際に完了したんでしょうか。 ◎庶務課長 学校のほうには既に配備済みになっています。 ◆川野たかあき 委員  これは小中ともにということですかね。 ◎庶務課長 全校にということでございます。 ◆川野たかあき 委員  先ほどもいろいろ課題ですとかというお話がされていたんですけれども、1つ、通信環境ですが、先ほど話が出ていましたけれども、実際3年生以上はおうちに持って帰るということなんですけれども、おうちに通信環境がないというパターンも全然考えられるんだろうなと思うんですけれども、そういったところってどう対応されるんですか。 ◎庶務課長 現在も行っておりますが、貸出し用のルーターを準備しております。1,500台ぐらい準備しておりますので、それを御提供してといいますか貸し出して、持って帰って、家で通信ができるようにします。 ◆川野たかあき 委員  ルーターというのは、希望者にということですか、それとも最初から一律で配布しようということなんですか。 ◎庶務課長 希望といいますか、委員おっしゃったように、そういう通信環境のない方を把握してということでございます。
    ◆川野たかあき 委員  伺った話ですが、ルーターがあるのに借りているのかどうかはちょっと分からないですけれども、借りたルーターをお父さん、お母さんが使っているとかなんとかということもあるなんて話もちょっと聞いたりしたんですけれども、そういった問題というか声が上がっていたりするんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 細かい状況までは私どもで把握し切れていないところではありますが、中には、もしかしたら御家庭に何らかの通信環境がある中で、重なってこちらのものを使用しているのではないかなと思われるようなトラブルの問合せもいただいておりますので、実際に確かめることはできませんが、いろいろあるのではないかなと想像しております。 ◆川野たかあき 委員  例えば、技術的にそういうことができるのか分からないんですが、ルーターで端末を限るとか、そういうことはできないんですかね。 ◎庶務課長 あまり詳しくはありませんけれども、そういった機能があるということは聞いていませんので、今は性善説という言い方がいいかどうかあれですけれども、ない家庭にということで把握をして、それを信用してお貸し出しするということになってございます。 ◆川野たかあき 委員  あと、先ほどアプリケーションという話もされていたかと思うんですけれども、タブレットは配布が終わって、だけれども、まだ要するに中身が充実しているとは言い切れないという状況なのかなと、先ほどお話を伺っていて感じたわけなんですが、具体的にアプリケーションがなくて、そもそもやりたいことが今現状できていないということなんですか。それとも、予定しているカリキュラムはできてはいるんだけれども、もっとこういうことをやっていきたいのでというところなのか、具体的にお願いします。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 現在は今配備が終わったところで、主に学校で活用しておりますので、学校のサーバーにはつながるというところで、サーバー版のアプリを活用して、個別の学習ですとか共同の学習は行えているところです。将来的に家庭に持ち帰るということも今回の取組の1つですので、そうなると、サーバー版ではなくてクラウド版が必要になってきますので、それを計画的に整備していく必要は課題と捉えております。 ◆川野たかあき 委員  では、今は、持ち帰って何か勉強に使うということは、逆に言えばやっていないということなんですね、現時点では。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) この2月末で配備が完了したところで、学校に様子を聞いてみますと、まだ持ち帰ってからのルールのことですとか、そんなことを学校で指導している段階で、持ち帰っている学校は何校かにとどまっておりますけれども、今回、オンラインホームルーム等で使えるクラウド版のソフトは入っておりますので、何らか工夫をすることで使える可能性はあるのかなというふうに考えております。 ◆川野たかあき 委員  その関連でといいますか、先日、文教委員会でも話題にもなっていたんですけれども、今年度の学校授業に関して、休校になったりということがあったので、学習の遅れが生じているんじゃないかという心配の声を私自身も耳にしたり、どうなの、大丈夫なのかしらという声は結構聞くんですね。タブレットも先月配布完了という状況なので、去年ですと、まだタブレットで何とか対応できたということでもないと思うんですけれども、その辺、実際どうなんでしょうかね。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 学習の遅れについてですが、現状、学習指導要領に示された各学年の指導内容については適切に指導しております。今年度は新型コロナウイルス感染症拡大による臨時休業を受け、各校が土曜授業、また長期休業の短縮、学校行事等の中止または規模の縮小等、工夫して授業時数の確保に努めております。週の指導計画を確認しましても、おおむね例年どおりの達成率をクリアしておりまして、確実に指導がなされていると考えております。 ◆川野たかあき 委員  そうなんですね。では、単純に学習に遅れが出ているかどうかということに関して言うと、全くそんな心配はございませんということで、安心いたしました。  ただ、そうすると、授業というのはそうなんでしょうけれども、イベントとかもありますよね。修学旅行だったり運動会だったりいろいろあると思いますが、その辺はやはりやり切れてない部分があるのかなと思うんですが、その辺どうなんでしょう。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今年度に限っては中止を余儀なくされたものもありますが、それに代わるものということで、代替の、移動教室に代わるものということで取り組んだりですとか、先ほど冒頭に次長からもありましたように、修学旅行についても代替で取り組めるようなことを今やっております。 ◆川野たかあき 委員  限られてしまっていると、子供のほうもチャンスが少ないと、そのチャンスを生かそうと思って積極的に頑張ったりもするのかななんて勝手に思ったりもしますけれども、要するに昨年の休校の影響というものは、基本的には問題ないということで確認をさせていただきました。今後もまだいろいろ課題等あると思うんですけれども、柔軟にしっかりと区と連携して頑張っていっていただきたいと思います。  取りあえず終わります。 ○小川宗次郎 会長  それでは、そね委員、質問項目をお知らせください。 ◆そね文子 委員  性教育について、その中に男女混合名簿ですとか性同一性障害への対応ですとかを含みます。それといじめ相談について、教職員の働き方、ネットによる保護者との連絡、不登校児の支援について、保育所等訪問支援の学校での利用状況について。使う資料は、資料ナンバー182、あとは東京都教育委員会発行の「性教育の手引」です。  まず、性教育について、2019年3月に発行された東京都教育委員会の「性教育の手引」を参照し、幾つか質問します。  まず、「性教育の手引」が改訂された背景と改訂内容について確認します。 ◎教育相談担当課長 平成31年3月に東京都教育委員会が改訂した「性教育の手引」は、近年の社会環境の変化や情報化社会の進展による、子供たちを取り巻く環境が大きく変化していることへの対応、学習指導要領の改訂の重点を踏まえた内容の整理を目的としております。  学校においては、性教育が適切に行われるよう、そして基本的な考え方や学習指導要領を超える内容を指導する場合は、事前に保護者全員に説明し、保護者の理解、了解を得た生徒を対象に指導することなどの留意点が記載されております。 ◆そね文子 委員  教育委員会の性教育に対する認識について伺います。 ◎教育相談担当課長 教育委員会といたしましては、学校における性教育は、子供たちの人格の完成を目指す人間関係の一環として行うものと考えており、生命の尊重、人格の尊重、そして人権の尊重など、人間関係の精神に基づいて行われるものであると認識しております。 ◆そね文子 委員  私、ある公開シンポジウムで、「生きる教育、性教育、どうやって広める?〜包括的性教育の大切さ〜」というシンポジウムに参加しましたが、そこで大阪の生野南小学校の「生きる教育」の取組が報告されていました。この学校の学区内には児童養護施設があり、そこから通う子供が1割を占める状況で、小さい頃から親の虐待を受けるなど、深刻なトラウマや愛着障害を抱えた子供が多くいることで、学校では暴力的な言葉が飛び交ったり物が壊されるなど、荒れた状況にあったそうです。教師がその心の傷に寄り添い、授業の工夫を行い、子供の生きる力を取り戻すために試行錯誤を繰り返す中で、性教育が大変有効だったという話を聞き、改めて性教育が人間形成に不可欠な教育だというふうに認識したところです。  HPVワクチンの定期接種の対象年齢が小学校6年生から高校1年生となっています。接種するかしないか、また、いつ接種するか自己決定するためには、6年生から、HPVは性感染症なので性交や性感染症の知識が必要になりますが、学習指導要領では、その時期までに習うことになっていません。学習指導要領に従うだけでは不十分な点が多くあると考えていますが、区教委の見解を伺います。 ◎教育相談担当課長 教育委員会といたしましては、学校における教育活動は学習指導要領に基づいて行われるべきだと考え、学校における性教育においても、学習指導要領に示された内容を発達段階に応じて行うべきであると考えております。  また、先ほど、性教育に対する認識についてお答えさせていただきましたが、人格の完成を目指す「人間関係」というふうにお話しいたしましたが、「人間教育」の誤りです。申し訳ございませんでした。訂正させていただきます。 ◆そね文子 委員  息子が通う中学校の保護者からは、学校で性教育にしっかり取り組んでほしいとの声を度々耳にしてきました。保護者からのそのような声は、学校や教育委員会には届いているのか伺います。 ◎教育相談担当課長 現在、教育委員会におきましては、特段区民からの性教育に対する御意見は伺っておりません。 ◆そね文子 委員  学校ではちょっと聞いていると思うんですけれども、そういうことを共有していただければと思います。  この「性教育の手引」の中の調査なんですけれども、管理職の意識調査で、学習指導要領に示されていない内容を指導することも必要だと考える教員が46%、約半数を占めているということです。都内の中学校で行われた学習指導要領に示されていない授業では、避妊法、人工妊娠中絶、コンドームの利用、性交、望まない妊娠などが挙げられています。これらの授業を行っている理由は、情報化社会の進展により、様々な情報が氾濫している中、正しい知識を身につけさせることが必要など挙げられています。杉並ではこのような授業の実施が行われた例はあるのか伺います。 ◎教育相談担当課長 杉並区ではそのような授業が実施された例はございません。 ◆そね文子 委員  また、手引の中には、産婦人科医等の外部講師による授業の実施方法についても示されていますが、区でこのような取組が行われたか、実績について伺います。 ◎教育相談担当課長 区内中学校においては、昨年度、助産師を招いた授業を行った学校が1校あります。また、本年度、外部講師を招いた授業を4校で予定しておりましたが、コロナの影響で3校の実施となっております。 ◆そね文子 委員  教育委員会でもこのような授業実施を後押ししていただきたいと思います。見解を伺います。 ◎教育相談担当課長 児童生徒の学習においては、各学校で検討し、そのことを専門とされる様々な外部人材に御協力いただいているところです。性教育においても、保健師、大学の教員等、外部講師を依頼している学校はあります。また、性教育ではありませんが、他の学習においても学校医の協力を得ている学校もありますので、今後も各学校で学校医を含む外部人材を活用した授業を推進していきたいと考えております。 ◆そね文子 委員  手引の中に「性同一性障害等に関する正しい理解」があります。性同一性障害を含むLGBTの研修を教員にされていると思いますが、これまでどういう教員対象に、年何回ぐらい開催されてきたのか、当該年度はどのような予定か、拡充の予定もあるか、伺います。 ◎教育相談担当課長 教育委員会における教員への研修ですが、平成28年度から毎年1回から2回実施しております。主に人権教育研修、中堅教諭研修、保健主任研修となり、その後、教員を対象に実施しております。  本年度は管理職を対象に実施いたしました。来年度は、各校における人権教育の推進を担当する教員に向けて実施を予定しております。  なお、拡充の予定は現在のところございません。 ◆そね文子 委員  いろいろな役職に年ごとに交代で実施されているということで、ぜひよろしくお願いいたします。  性同一性障害の児童に対する学校生活の各場面での支援例が、この中に示されています。スラックスかスカートを選べる制服や体操着の着用を認めること、更衣室として保健室や多目的トイレの利用を認める、呼称の工夫、修学旅行などで入浴時間をずらすなどが示されています。区内でもこのような支援の事例があるか。  また、事例がある場合は、学校間で共有され認識を深めることも必要と考えますが、それは行われているのか伺います。 ◎教育相談担当課長 制服の種類やスカート、スラックスの選択については、区内中学校でも対応しているところです。  学校の個別の状況については、大変デリケートな問題でもありますので、教育委員会では調査等による把握は行ってございません。個別の案件については学校と家庭で相談し、対応しているところでございます。 ◆そね文子 委員  学校における男女混合名簿の使用は、性的少数者への配慮はもとより、性教育の求める男女平等、人格の尊重を表すものと考えますので、これについても伺います。  まず、小中学校の現状を確認します。 ◎教育相談担当課長 学校における男女混合名簿につきましては、小学校では全校で実施しております。中学校においては、実施されている学校は2校になります。 ◆そね文子 委員  中学校が非常に少ないと思っています。杉並区の男女共同参画担当から「男女共同参画の視点で伝える表現ガイド」という冊子が発行されています。これは区の職員に向けたもので、区からの発行物作成に当たって、表現が男女平等を表すものとなるようチェックするためのものだと考えますが、教育委員会でも発行物作成に当たってこのガイドを参照しているのでしょうか。このガイドをどのように捉え、どのように利用しているか伺います。 ◎教育相談担当課長 教育委員会といたしましては、男女共同参画社会の実現を目指す観点からも、この表現ガイドを参照しているところでございます。本ガイドを有効活用し、情報発信に際しては、より豊かで公平な表現をつくり出すための参考にしているところです。 ◆そね文子 委員  このガイドは各学校にも配られ、学校でも発行物作成に当たって利用されるべきと思いますが、実際どのような対応か伺います。 ◎教育相談担当課長 男女共同参画担当に確認いたしましたところ、このガイドラインにつきましては、各学校には配布されていないとのことです。 ◆そね文子 委員  ぜひ使っていただきたいと思います。  男女別名簿は発行物と言えますが、このガイドに照らしてどうなのか、区の見解を伺います。 ◎教育相談担当課長 児童生徒の名簿作成につきましては、各学校において目的に合わせて作成しているところであります。教育委員会といたしましては、児童生徒名簿を作成する際には、人権教育、そして男女共同参画の視点を取り入れるよう、今後も指導していきたいと考えているところです。 ◆そね文子 委員  男女別名簿は、発行物にとどまらない、男女平等に反するものだというふうに考えています。この名簿にのっとって入学式や卒業式の席次や呼名の順番がいつも男性が先に行われることは、男女平等意識の醸成に障害となっていると考えています。教育委員会の見解を伺います。 ◎教育相談担当課長 学校におきましては、各行事におきましても、男女平等の意識は十分に持っていると考えております。先ほどの答弁とも同じくなりますが、教育委員会といたしましては、今後も人権教育、男女共同参画の視点から、男女平等の意識を高めていくよう指導していきたいと考えているところです。 ◆そね文子 委員  教育委員会は、男女平等の精神を貫くために、子供や区民に分かりやすい表し方として、まずは男女混合名簿の全校での導入を目指すべきと考えますが、区の見解を伺います。 ◎教育相談担当課長 教育委員会といたしましては、男女別名簿の使用につきましての課題、そして問題を、各学校に投げかけていきたいと考えております。そして、改めて名簿等の在り方について各学校に考えさせることが重要であると認識しているところです。 ◆そね文子 委員  ぜひ、問題提起いただいて、各学校にお考えいただきたいと思います。  LGBTへの配慮やそれぞれの考えが尊重されるべきとの視点から、標準服についても取り上げます。  性同一性障害への配慮、健康面や宗教面の対応も考慮し、男女とも上着はブレザー、下はスラックスかスカートを選べる標準服を採用する学校が増えているとの報道があります。お隣の世田谷区でもそれを取り入れたというふうに聞いています。  これまでなれ親しんできた標準服を見直そうという意見は、生徒や保護者からは上がりにくいと思います。まして苦しんでいる性同一性障害の生徒が、そのような意見を出すのは無理だと思います。これまでの標準服の在り方をこのような視点に立って見直すことを、区教委から学校に提起することが必要だと思いますが、見解を伺います。 ◎教育相談担当課長 先ほども答弁いたしましたが、制服の種類、スカートやスラックスの選択については、区内中学校でも対応しているところですが、標準服の在り方について、それぞれが尊重されるべき視点に立って改めて見直していくことが必要だと考えております。 ◆そね文子 委員  先ほどからスカートかスラックスか選べるということだと思うんですけれども、全校で対応しているということなんですが、学ランとセーラー服があって、セーラー服でスラックスを選ぶというのは非常に難しいと思いますので、ブレザーと下がスカートかスラックスかということだともっと選びやすいということでほかの区が対応しているので、そこのところを工夫していただけるよう要望します。  以前から中学校でもデートDVの出前講座をすることを提案してきました。会派の奥田雅子議員が昨年9月に行った一般質問に、区は、今年度、中学校1校で行う予定と答えていましたが、その後それが行われたのでしょうか伺います。 ◎男女共同参画担当課長 このデートDVの出前講座ですけれども、男女共同参画担当とNPO団体とが連携しまして、学校のほうに講師を派遣しまして、座学やロールプレーイングの中でデートDVの基礎知識を学んでいただくものでございます。今年度は都立高校1校と区立中学校1校、計2校で実施予定でございましたが、区立中学校の和田中学校なんですけれども、3月に実施予定で進めてきたところなんですけれども、緊急事態宣言が延長されてしまったことに伴いまして、残念ながら今年度は中止としたところでございます。 ◆そね文子 委員  来年度の実施予定についても伺います。 ◎男女共同参画担当課長 来年度でございますけれども、今、予算上、4校で実施することを予定してございまして、これは高校と中学校、計4校になってございます。区立中学校の実施につきましては、各学校長や教育委員会と調整を行った上で、実施校については定めてまいりたいと考えてございます。 ◆そね文子 委員  ぜひよろしくお願いします。  目黒区では、中学生向けデートDVの講座のDVDを都内のNPOに依頼して作成し、それを学校に配布して、各学校が講座を行えるようにするという話を聞きました。杉並区でも検討していただきたいと思いますが、いかがか、伺います。 ◎教育相談担当課長 中学生向けのDVの講座につきましては、NPO法人の講師を招き、男女平等の大切さや、相手の人権を尊重する関係づくりについて考える授業として実施を予定しているところでございますが、DVDの配布については現在のところ予定してございません。 ◆そね文子 委員  次に、いじめ相談について伺います。  すぎなみネットでトラブル解決支援システムアプリの配信が今年度末で終了ということになっていました。このシステムの概要、いつから始まったのか、また実績はどうだったのか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) インターネット上のいじめ等から児童生徒を守るために、専用サイト上に24時間365日受付ができ、手軽に相談できるネット上の相談窓口などの機能を備えた解決支援システムとして、平成27年6月より導入しております。最近は、区内よりも他県の高校生からの相談が多くなっております。 ◆そね文子 委員  このシステムは、これを入り口にして、実際に区内のスクールSATや学校が対応するというシステムになっていたんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員がおっしゃるとおり、いじめ相談に関する入り口の1つであります。匿名制のため、必ずではありませんが、相談相手とのやり取り等でつながり、教育SATや学校が対応することもあります。 ◆そね文子 委員  これをなぜやめることになったのか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) ここ数年、区内児童に関わる相談というのがない状況、また本年度、区内の中学生の相談も実際ございません。これまで本区よりも他県高校生からの相談があり、その都度関係する教育委員会とつないで対応してまいりました。  また、今年度はコロナによる対応により、予算の削減ということからアプリを閉じることになりますが、今後、中学生に関わる相談については、東京都のほうに相談ほっとLINE@東京というのがございまして、そちらを案内してまいる考えでございます。 ◆そね文子 委員  今、若い世代ほど、電話よりもLINEやチャットなどの方法が身近になっていると思います。その視点で導入したものをやめるということなんですけれども、東京都がつくっているものになったときに、先ほど言った杉並区のスクールSATや学校につながるのかどうか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員おっしゃるとおり、SNSによる対応というのは身近なものであるため、非常に中学生にとっては効果的だというふうに考えます。ほかにも国、東京都の効果的な取組に丁寧に紹介しながらつなげていきたいと考えますし、また、東京都のほうからも情報提供ということである場合は、対応ができるというふうに考えております。 ◆そね文子 委員  これをやめると、いじめに特化した相談はいじめ電話レスキューのみになるということなのかなと思います。いじめ電話レスキューについても、3年間の相談実績、スクールSATや学校が動いて解決した件数について伺います。  また、これは今後も継続されるということでよろしいか、併せて伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今、区のいじめに特化した相談ということでは電話レスキューになりますけれども、教育SAT、また教育相談の窓口もありますので、国、都の窓口も丁寧に周知しながら取り組んでいきたいというふうに思っております。  電話レスキューですけれども、平成29年度94件、平成30年度91件、令和元年度83件。それぞれ電話レスキューでSATにつないだ件数としまして、29年度が49件、30年度が42件、令和元年度が25件という形になっております。  今後、現状では続けてまいる状況です。 ○小川宗次郎 会長  それでは、岩田委員、質問項目をお知らせください。 ◆岩田いくま 委員  まず、議案第30号、補正予算ですね。それから、新教育ビジョン及び学校施設の有効活用、1人1台タブレットPC、特別支援教育、学校改築、教育環境の整備、最後に事業の廃止・縮小等です。  最初、補正予算、議案30号のほうについて1点お聞きします。  特別支援学級・学校の運営で約1,000万になっているかと思います。全て委託料かと思いますが、概要及び積算根拠をお願いします。 ◎特別支援教育課長 済美養護学校の児童生徒数の増加に加え、特別支援学校としての感染対策を継続していく必要があることから、済美養護学校の通学用バス運行業務委託費として、今回計上するものでございます。 ◆岩田いくま 委員  期間はどれくらいを見ているのか。 ◎特別支援教育課長 失礼いたしました。通年でございます。 ◆岩田いくま 委員  次、新教育ビジョン及び学校施設の有効活用に行きます。  区政経営計画書の124ページに当たるかと思いますけれども、この新教育ビジョンと、あとその推進計画ですね。これに合わせて各計画の整理統合を行う、こういったことも記されておりますけれども、どのような視点で行うのかと、併せて現在想定しているものがあれば、お願いいたします。 ◎庶務課長 現行の教育ビジョン推進計画には、例えば小中一貫教育基本方針など、幾つかぶら下がっているものが計画、また方針という形でございます。この中で既に一定の役割を終えたものというのもあろうかと思います。また、今後新たなビジョンの方向性が定まっていく中で、細分化した個々の性格を持った計画が必要なのかどうか、そんなところも考えていかなければいけないというふうに思っています。現在の推進計画は3か年の事業量を書き込むという形式で、実計とよく似たタイプのものになっているんですけれども、そういったところから見直しのような、包摂できるものであれば整理統合していく、そんなことを次年度考えていかなきゃいけないかなというふうに思っています。現時点では、そういったわけで、方向性という意味で、これとこれがこうでということにはまだなってございません。 ◆岩田いくま 委員  私の会派の藤本議員が代表質問でも述べましたけれども、どの分野も問わず、せっかくの機会ですので、計画の整理統合というものには取り組んでいただきたいと思います。  あと、ちょうど1年前、令和2年度の予算の編成方針とその概要、ここで結構目玉の1つのように挙げられていたのが、「学校施設の有効活用と教員の働き方改革等に向け、学校就業時間外の管理権限を区長部局に移す方向で、地域スポーツの受け皿づくりと部活動のあり方について検討を進めてまいります。」と。去年は私もこの件についても代表質問して、当時の教育長から御答弁もいただいたんですけれども、まず最初に、今年度、令和2年度のこの件に関する取組状況をお伺いします。 ◎学校支援課長 今年度の学校施設の有効活用に関する取組状況でございますけれども、この間、区民生活部と連携して検討を行っておりまして、具体的には、学校施設につきましては、令和3年度に体育館の空調機の設置が完了することなど、地域スポーツの有効活用が可能となることから、例えば半面利用ですとか時間枠の設定など、より多くの方が施設を利用できる方法などを今検討しております。また、今年度から中学校の部活動につきましては、部活動指導員を試行配置しておりますけれども、教員の負担軽減においてメリットはある一方で、学校が希望する種目の人材ですとか、あと顧問業務が可能な人材の確保などの課題もございます。これらの点を踏まえまして、学校施設の利活用の一層の推進と教員の働き方改革を踏まえた学校施設の有効活用のモデル実施を行うための素案の作成を、今行っているというところでございます。
    ○小川宗次郎 会長  12時を過ぎようとしていますが、この際質疑を続行いたします。御了承願います。 ◆岩田いくま 委員  大分詳しく説明いただきまして、あと一応念のためといいますか、令和3年度にどういった取組を進めていくのかということと、これから新教育ビジョン、それから推進計画、具体的にどんどん策定を進めていくかと思いますけれども、どういった形になるのか、明文化されるのか、考え方としてなのか分かりませんけれども、そういった中にも盛り込まれると考えてよいのか、確認をいたします。 ◎学校支援課長 現在作成している素案をまとめた段階で、今後、学校関係者の方ですとか利用者団体協議会の方などの助言などもいただきながら、今年の秋を目途にモデル実施できるように成案をまとめ、具体化に向けて進めていきたいと考えております。  学校有効活用に関わる御意見につきましては、この間の新教育ビジョンの審議でも出されております部活動の在り方ですとか教員の働き方改革など、今後10年の教育に大きく関わる内容であることから、今後の審議も見据えながら、新ビジョンをはじめ様々な計画ですとか、あるいは予算等にも盛り込んでいけたらというふうに考えております。 ○小川宗次郎 会長  岩田委員の質疑の途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。                           (午前11時59分 休憩)                           (午後 1時    開議) ○小川宗次郎 会長  休憩前に引き続き分科会を開きます。  岩田いくま委員の質疑を続行いたします。 ◆岩田いくま 委員  1人1台タブレットPCに行きたいと思います。  先ほど他の委員の質疑の中で、もう全校配備済みだという御答弁があったかと思います。私もこの間、とある学校に新規で300台強のタブレットPCがどんと届いて、これは学校支援本部を通じてですけれども、時間あったらちょっと手伝ってということで、初期設定作業に参加したりしたこともございました。  一応1点確認をさせていただきますと、初期設定作業はどなたが行うということであったのか、よろしくお願いいたします。 ◎庶務課長 データセンターからの光回線ということでNTTを使っていますので、NTT東日本、それからICT支援員の方にもお手伝いいただきながら、また委員にもお手伝いいただいたということですけれども、皆様の手を借りて設定の作業をいたしました。ありがとうございます。 ◆岩田いくま 委員  このタブレットPCに関して、持ち帰りの件だとか、充電方法だとか、故障、破損、紛失への対応だとか、教室の通信環境とかは全て質問が重複しましたので、割愛しますが、1点だけ念のため。  小学校3年生以上持ち帰りということで、持ち帰りの袋はそれぞれに任せるということだったんですけれども、そうすると、小学生なんかだとランドセルに入れて持って帰るということも想定に入っているのかどうか、確認です。 ◎庶務課長 割と安く手に入れられるクッションのついたような手提げもありますけれども、かばんの中に。ただ、いろいろ教科書とかもありますので、今ぱんぱんな状態なのかもしれませんけれども、それぞれの学校で工夫をしていただければと思います。 ◆岩田いくま 委員  今、小学校のほうに放課後の見守りに行ったりしているんですけれども、6時間授業だと、一定の時間までそのまま遊んで帰ったりできると思いますが、ちゃんと校庭とか朝礼台にランドセルを置く子はいいんですけれども、置く子のほうが多いんです。文字どおり放り投げる子もそこそこ実際いると思うので、この先はちょっといろいろと気をつけなきゃいけないんだろうなと思いながら、ちょっとそういったことを思っておりました。  実際にこれから使うほうも含めて、活用を図っていく中で様々な課題は出てくると思います。全てを事前に予測することはなかなか難しいと思いますけれども、適時適切な対応を図っていただきたいと思います。  お金の面で1点確認したいんですが、こうして1人1台タブレットPCの実現ということによって、年間のランニングコストがどれくらい増えるものなのか。その全体の額と、あと、もし一定程度特定財源とかもあって、区負担はこれくらいですよというのがあればお願いします。 ◎庶務課長 特財はありませんので、今回9,000台を増やした分の、購入は今年度買っていますので問題はないんですけれども、それに伴ってのランニングコスト、タブレットの保守委託ですとかデータセンターでの機器のリース、そういったものがありますので、その分で4億6,000万円ぐらい増える予定になります。 ◆岩田いくま 委員  次のテーマに行きたいと思います。特別支援教育、これは区政経営計画書ですと130ページになろうかと思います。  済美養護学校の環境整備ということもあるんですけれども、済美養護学校の児童生徒数の増加の推移、3年ぐらいで構いませんので、まずお願いできますでしょうか。 ◎特別支援教育課長 済美養護学校における児童生徒数の推移ですが、3か年、平成30年度112人、令和元年度は131人、令和2年度145人となっております。 ◆岩田いくま 委員  増えていっているということですね。それに対応して、近年どういった対応策を行ってきたのか、お願いいたします。 ◎特別支援教育課長 環境整備につきまして、令和元年度に男子更衣室及び守衛室を普通教室に転用しております。また、今年度、令和2年度につきましては、放送室を図書室に転用、職員室の一部改修を行っております。 ◆岩田いくま 委員  そういった対応を行ってきた上で、区政経営計画書のほうを見ますと、既存校舎の教室等の運用について必要な検討を行うという記載もあろうかと思いますが、主立ったものをお願いいたします。 ◎特別支援教育課長 基本的に、学校内の教室の運用については学校が主体的にやっているところですが、様々な相談を受ける中で一緒に考えながら進めております。  新年度想定されるのは、まずクールダウンするスペースの運用をどのように確保しながら運用していくか、このようなことが検討課題になろうかと思います。 ◆岩田いくま 委員  あと、「近隣施設等を活用した教育環境整備についての検討を継続」、こうした記載もあろうかと思いますが、この概要を教えていただけますでしょうか。 ◎特別支援教育課長 児童生徒数の増加に対する対応につきましては、教室数の確保のほかに、現在よりも広い職員室とか調理室、保健室等が必要になってまいります。また、スクールバスの停車場所の確保についても必要となっておりまして、このような諸課題を様々抱えながら検討を継続しているところでございます。 ◆岩田いくま 委員  幾つか確認をさせていただきましたのは、昨年の12月なんですけれども、済美養護学校の近隣施設に当たります済美教育センターにちょっとお伺いしました。久しぶりに施設の中も案内していただいたりしたんですけれども、率直に、あくまでも私の感覚ですけれども、スペース的な余裕はまあまああるのかなと感じたんですね。そういったことで、こちらの有効活用ということも考えられるのではないか、これは意見として申し述べておきたいと思います。  次のテーマに行きたいと思います。学校改築と教育環境の整備、区政経営計画書ですと131ページ辺りになろうかと思います。  これ、最初の次長の御答弁の中でも幾つか示されていたかと思いますが、そこでも挙がっていた次の4つの小中学校の現段階での新校舎の利用時期、それから、当初想定より遅れたものがあるかと思いますので、その遅れた理由を言っていただければと思います。まとめて挙げますけれども、1つ目が富士見丘小学校、2つ目が富士見丘中学校、3つ目が杉並第二小学校、4つ目が中瀬中学校、これはまだちょっと先になろうかと思いますけれども、この4つについてお願いいたします。 ◎学校整備課長 現段階の各学校の新校舎利用時期についてでございますけれども、まず最初に富士見丘小学校につきましては、昨年補正予算でもお認めいただきましたけれども、同校建設予定地について埋蔵文化財の本掘調査を行うことに伴い、改めてスケジュールの精査をしたところ、大きな遅れはございませんけれども、当初の令和5年度の1学期から、2学期へと変更になる予定でございます。  それに合わせて、小学校の建設後に着工となる富士見丘中学校の時期も変更となりまして、現在のところ、令和7年度中ということで予定をしております。  次に、杉並第二小学校につきましては、令和6年度の1学期からの予定で、こちらは変更はございません。  最後に、中瀬中学校につきましては、今年4月から予定しておりました改築検討懇談会の開催、それから基本設計等の開始が、緊急事態宣言等もありまして、3か月ほど延びたということがございます。その分だけ現在予定が変更となっております。ただ、まだ校舎の平面計画等の検討を行っている段階ですので、今後の設計ですとか仮設校舎の状況などによって変わってまいりますので、現在のところでは、令和7年度中の利用開始を想定しております。 ◆岩田いくま 委員  それからもう一つ、これも冒頭の御答弁であったんですけれども、体育館への空調設備の設置が令和3年度、小学校12校、中学校6校というふうになっていたかと思います。設置完了の時期はどの辺りをめどにしているのか、お願いします。 ◎学校整備課長 来年度の体育館の空調設備設置時期についてでございますけれども、まず、大型エアコンによる整備を行う5校につきましては、今年度同様、8月までを目途に整備を行う予定でございます。一方、リースによるスポットエアコンの整備を行う13校につきましては、今年度は一部の学校におきまして、電気容量の関係で事前に電源工事を行う必要があることから、現在東京電力と調整中でございます。区としましては、9月頃までには設置したいと考えております。これをもちまして、3年計画で進めてまいりました体育館の空調機の設置は終了する予定でございます。 ◆岩田いくま 委員  空調機設置、ただ、改築校でまだ一部というのはあるんですよね。一応念のため確認しておきます。 ◎学校整備課長 これから改築をやるところとかは、まだ残っております。 ◆岩田いくま 委員  では、最後のテーマ、事業の廃止・縮小等に行きたいと思います。資料ナンバーですと85番になります。  今回、各部に対して、令和2年9月4日の経営会議決定第9号、令和3年度予算編成に関する基本方針、これの中に「1 全般的事項」、「(4) ゼロベースでの事業の精査・見直し」というものがございましたので、これを受けて見直し、廃止、整理統合、縮小した主な事業というものを部ごとに頂いてまいりました。  教育委員会については、さきにこの資料の中でいただいた個別の項目の中から幾つか先に確認をさせていただきたいと思います。  ネット被害の防止ということで、これが皆減で、予算縮減額約440万円あったんですけれども、これについては先ほど他の委員から質疑がございましたので、これについては承知をいたしました。  ほかに副読本の作成が見直しで、予算縮減額は約246万円となっておりました。これは内容を見ますと、福祉及び防災副読本について、令和3年度作成分からデータ化を行うことによる減額ということのようです。午前中の質疑でもデジタル教材というようなお言葉も出ておりましたけれども、1人1台タブレットPC化により可能となった対応と考えればよいのかどうか、確認をいたします。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 福祉、防災の副読本のデータ化につきましては、1人1台タブレット端末導入により、データ化することで一層効果的に活用できることから行った対応でございます。いつでもどこでも活用できるタブレット端末によって、データ化された両副読本の内容にアクセスすることから、児童生徒の学びの保障を実現できるものと考えております。 ◆岩田いくま 委員  先ほどの1人1台タブレットPCのところで、ランニングコストで4.6億増えたりというところで、その分どういったところで見直していけるかというものの1つの例かなと、金額的にはちょっとまだ大分差はありますけれども、思います。  それから、杉並教育報の発行のところだけ、1巡目でお伺いしたいと思います。  杉並教育報の発行が整理統合により皆減となっております。対応内容を示していただけますでしょうか。 ◎庶務課長 杉並教育報の発行ですけれども、これまで区立学校、子供園を中心に、教育の理解と関心を高めることを目的に、年4回、3万部ですけれども、発行してまいりました。令和4年から始まる、まさに今検討しております新ビジョンの策定の機会に、これまで以上に情報発信の強化を図るといった目的で、区報のほうに紙面を少しずつ頂きながら教育の取組など特集を組んで、保護者だけではなくて、幅広い区民の方に情報を伝えていく仕組みということで展開をしたいというふうに思ってございます。 ◆岩田いくま 委員  そうしますと、これまで教育報を児童生徒に配布していたと思いますが、今後は、そういった特集を組んだ際の「広報すぎなみ」は、学校でという言い方がいいのかな、児童生徒のほうに配布するのかどうか、それをお聞きします。 ◎庶務課長 広報課と協力をしながら、子供に直接ランドセルで持って帰っていただけるというふうな取組を続けてまいりたいと思っております。 ○小川宗次郎 会長  傍聴の方より分科会の撮影の申請が提出されましたので、これを許可いたします。  それでは、堀部委員、質問項目をお知らせください。 ◆堀部やすし 委員  まず、教育委員会の事務事業全般について、予算の増減、事業の拡大、縮小の状況を確認します。そのほか、コロナ禍の教育、教育施設、公の施設におけるマスクの着用管理、教育ビジョンの改定、区立小中学校老朽改築計画の改定、荻外荘の復原・整備、補正予算(第1号)、松庵小学校教員の逮捕案件のその後などについて確認します。  教育委員会の事務事業全般について、予算の増減を個別に確認してまいります。  本年度当初予算、教育費は、歳出予算199億から167億円に減少いたしました。部別予算で見ても、教育委員会の予算は247億から214億ですか、大分減りました。この要因について、まず概括的に説明をいただきたい。 ◎財政課長 今年度、富士見丘小中の用地の取得費という大きな予算がついておりましたけれども、次年度、その部分が減少するというところが大きな要因かと存じます。 ◆堀部やすし 委員  一応、確認しているとめり張りなんかあります。予算書で確認していきますので、答弁をお願いしたいと思いますが、まず、教育関係の人件費です。  職員費で、予算書でいうと284ページですか、285ページ、ここを見ますと、教育職員の人件費は、昨年当初に比べて対象人数が増えているという状況があります。さらに言うと、予算要求段階よりも金額的には増えている、こういう状況があります。状況について説明してください。 ◎人事課長 職員数がちょっと増えているという状況がございまして、増になったということでございます。 ◆堀部やすし 委員  昨年当初よりも増えているということですね。予算要求段階、これは毎年予算編成過程の公表をやっていますが、その要求段階よりも最終的には増えている。これは要因は何ですか。 ◎人事課長 予算要求段階と時限が変わってくると、職員の配置について様々な事情において変わってくるということがございまして、そういった時限的な流れの中で結果的に数値が変わってきたということでございます。 ◆堀部やすし 委員  教育所管の人いっぱいいるんだから、これは何が増えているんですか、説明してください。 ◎庶務課長 子供園における保育士が引き上がっていく分、幼稚園教諭が増えたといったところも要因の1つかと思います。 ◆堀部やすし 委員  結構増えていますよね。それだけでは多分ないと思います。ちょっと調べておいて、後で答弁してください。  では、事業のほうに行きましょうか。予算書でいうと260ページから順番に聞いていきたいと思います。  先ほど、教育報の件が話題になっていました。見ると、75%ぐらい予算が縮減されています。そうはいっても、わずかながら予算が残っているんですが、今後はどういうことを考えているのか。 ◎庶務課長 教育報、1回発行する分だけ押さえたのは、今回ビジョンができるということで、臨時号が出せたらということで用意をしております。 ◆堀部やすし 委員  それはあくまで臨時的なもので、将来的にはなくなるという受け止めでいいんですか。 ◎庶務課長 お見込みのとおりです。 ◆堀部やすし 委員  次に、学校サポーター、これも25%ぐらい縮減になっています。どういう状況で、どういうふうにやっていくのか。 ◎学校支援課長 学校サポーターですけれども、いろいろ学校の支援をする方々、予算というのはいろいろなところについていますので、その辺りのところも含めて整理したというところでございます。 ◆堀部やすし 委員  よく分からないな。いろいろあちこちについているので、整理すると、4分の1ぐらいは縮減できた、こういうことですか。具体的にはそれは何が縮減されているんですか。 ◎学校支援課長 実際に学校に入ってボランティアでやっていただく方々の報酬とか、そういうようなところでございます。 ◆堀部やすし 委員  そうすると、報償費が大分少なくなったということですね。  同じく学校支援関係でいうと、中学校部活動支援、1割ぐらい少なくなっています。これはコロナ禍を踏まえてのことと受け止めてよいのか。具体的にはどこなんですか。大会の関係とか、そういうことですか。 ◎学校支援課長 ここの部分に関しては、コロナの部分もありまして、実績などを踏まえてというところでございます。 ◆堀部やすし 委員  さらに進みますと、教育委員会事務局の庶務事務関係では、学校人事・給与事務、これは意外に減っていなくて、むしろ予算要求段階よりも増になっているという状況があります。どのような編成過程を経てそういう結論になったのか。 ◎庶務課長 ここでは一定削ったものももちろんありますけれども、管理委託ですとか、そもそも人件費に関わってくるようなところは、そのベースのところが上がってしまいますので、量的に増えるというよりは、そういった状況で増えるということがあろうかと思います。 ◆堀部やすし 委員  そうすると、ここは主に人件費が多いので、減らさなかったということですか。事前にいろいろあった件だと思うんですが、少し説明してください。 ◎庶務課長 その比較でいいますと、当初、校門警備は全て落とすといいますか、廃止するという方向で考えていたんですけれども、ここに掲載されてありますように、一定復活をさせたというか、見直してまた継続するということにいたしましたところは大きいかなと思います。 ◆堀部やすし 委員  これは要するに、最初は落とすつもりで説明が行われていた、予算編成過程の最後の部分で落とさないことに決めた、こういうことですね。その辺プロセス、予算編成過程の話ですが、説明をしてください。 ◎庶務課長 校門警備についてだけではなくて、教育の事業全てについて、この間のコロナ禍による減収を考えて全般的に見直す中で、校門警備を全廃しようということを考えたわけですが、ただ、それをやるには、きちっと保護者の皆様にお伝えをしてお考えを聞くという機会を設けました。そうしたところ、子供の安全に関わるというところで様々PTAから御意見をいただく中で、改めて再考したということでございます。 ◆堀部やすし 委員  これは当初の予定では、校門警備を落とす代わりに防犯カメラがつくんだとか、何か開放するんだとか、そんなような話を聞いておりましたけれども、そちらの辺りはどうなりましたか。 ◎庶務課長 防犯カメラ、電気錠はもう既に配備をしてありますので、考え方としていえば、校門立哨をやっているところというのは、うちを含めて4区しか既にないということ。子供の安全、事故というところでいえば、校門で何かが起こっているとか、学校の門を突破したということではなくて、出だしはそういうことで始まったわけですけれども、そうすると、まちの面のところでの例えば放課後ですとか、公園でのホットスポットと言われる目につきにくいところだとか、そういうところへ安全の視点を移していかなければいけないのではなかろうかということもあって、校門警備は、防犯カメラ、電気錠は整備できていますので、一定の役割は果たしている、そういった理解で落とそうと考えたというところです。 ◆堀部やすし 委員  これは来年以降はどうするのか。  それから、校門警備をなくすときに、ブザーをまた配布するとかなんとか、そういう話が出ていましたよね。あの辺りはどう整理されたのか。 ◎庶務課長 来年は、区民の方、保護者の方の御要望も強かったこともあって、それでも少しでも財政に寄与していくために、今は1日べたっと張ってあるわけですけれども、登下校時の立哨をしていただくということで、約1,400万ですけれども、削減効果を、中を抜くというところで生み出そうというところでございます。  ブザーを配り直すという話もしたんですけれども、保護者のほうからそれは要らないという話があったので、特につけませんでした。 ◆堀部やすし 委員  来年以降、またいろいろ課題検証が必要だと思います。これはたしか明石市だっけどこだっけ、関西のほうであった事件のときから予算がたしかつきましたよね。つけた先の自治体はもう廃止しているということでもあるので、他の自治体の状況なんかまたよく研究しながら進めていただきたいというふうに考えております。  予算書、262ページのほうに行きます。高校生奨学資金貸付、これが2割ぐらい削減になっております。最近の貸付実績はどうなっているか。 ◎学務課長 ここ数年、少しずつ減っているような状況になってございます。 ◆堀部やすし 委員  そうはいっても、入学準備金にはニーズがあるというふうに認識をしておりますが、その辺りどうなのか。 ◎学務課長 入学準備金、都立と私立と違いますけれども、やはり少しずつ減ってきているような状況でございます。 ◆堀部やすし 委員  その結果、実績値としては直近どうなっていますか。 ◎学務課長 ここ数年で見ますと、貸付の人数ですと、26年が57人と多かったんですけれども、国とか東京都の奨学給付金制度とか就学支援金制度ができた関係で、そこからかなり、27年度に32人、それから33、23、21、17、14、12と減ってきているような状況でございます。 ◆堀部やすし 委員  コロナ禍を受けておりますけれども、この予算で今年は大丈夫ですね。 ◎学務課長 はい、実績から予算計上しているところでございます。
    ◆堀部やすし 委員  いや、コロナ禍があったので、過去の趨勢で下がっていくこととの兼ね合いをどう考えているのか。今年は入学準備金16名、月額奨学金38名で予算が出ていますが、それで大丈夫と見ているのか。 ◎学務課長 そこも踏まえて予算計上しているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  それから、同じページで行きますと、帰国・外国人児童生徒教育、これが15%くらい、昨年当初と比べると縮減されております。この分野は微妙な分野で、いろいろなことが言われておりますけれども、これはどういうふうな形で見積もったものなのか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) ちょっときちんとした年数を忘れてしまいましたけれども、数年前に入管法が変わったことによって、かなり外国から帰国されたり外国人児童生徒が増えるだろうということで、多めの予算を取ってまいりましたが、ここ数年の状況であまり増えない。800万前後ということが続きましたので、次年度に向けては、思い切ってこれまでの実績を踏まえてこの予算にしてございます。 ◆堀部やすし 委員  人数は確かに減っているようなんですが、非常に複雑な課題を抱えていらっしゃる方が増えているというふうにも聞いております。その辺りはどうですか。表面的な対応でやっていけると思えない分野の1つだと思うんですが、見解を伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 複雑な課題というのが、委員と私で同じものをイメージできているかというところはあるんですけれども、この帰国・外国人児童生徒へ向けての指導というのは、まずは、日本へ来て日本語が分からない中で学校生活がままならないという児童生徒に対して、学校生活が円滑に送れるようにという初期ステップの取組としては、今後もしっかり進めていきたいことだというふうに考えております。本当にそれぞれのケースによってそこに続く課題というものはありますので、外国の方を支援しているセンターへつなげたりですとか、あとは学校の中のそういう子供たちを支援していく組織の中に入れていただいて、新たな支援策を取っていくということでつなげていくような役割を取っていけたらというふうに思います。 ◆堀部やすし 委員  要するに一律にこうすればいいというものではないので、非常に難しいなと思っているわけですけれども、今後またよく見ていきたいというふうに考えております。  予算書264ページのほうに行きます。ここでは学校給食の普及・啓発、これが大体70%縮減ですかね。この要因は。 ◎学務課長 ちょっと確認します。すみません。 ◆堀部やすし 委員  では、同じページにありますが、済美教育センター、学校教育への支援、ここも随分縮減されているところがあります。学校経営支援、これが昨年当初と比べると2割ぐらい減っています。それから補習授業支援、これが80%ぐらい減っていますが、説明をしてください。 ◎済美教育センター所長 これまで夏期に中学生を対象にしたパワーアップ教室を外部の人材を活用して行っておりましたが、外部の人材を活用せず、校内の教員で行うというような形にしたのが大きな原因でございます。 ◆堀部やすし 委員  校内の教員で十分対応できるということなのか。教員の働き方改革というようなことが随分言われておりまして、大丈夫なのかなと思いますが、どういうふうに考えているのか。 ◎済美教育センター所長 本来ですと、教員だけに任せることなく、外部の人材を活用してというようなことがこれまでの流れだとは思うんですけれども、今回、教員が生徒としっかりと向き合って、子供たちの課題をしっかりとつかんでというようなことをうまく活用しながら、確かに教員の負担ではあるんですけれども、しっかりと子供たちの学力向上に寄与していただくように進めてまいりたいと思っております。 ◆堀部やすし 委員  なかなか苦しい答弁ですね。大変だと思います。  それで、こういうところが縮減せざるを得ないというのも分かるんですが、その一方で、小笠原にまた行くということですよね、このコロナ禍の状況で。この政策判断はどう受け止めたらいいんですかね。補習授業関係をばっさりと切っている。相当ばっさり切っているんだけれども、このコロナ禍でも小笠原に行くんだというその判断は誰がやったんですか。教育長ですか、区長ですか。 ◎済美教育センター所長 子供たちが環境問題をしっかりと考えて、杉並区をこの後背負って立つ、そんな人材を育むために、この事業については重要なものだというふうに考えておりまして、今回も実施する予定でございます。 ◆堀部やすし 委員  そんなこと聞いていないんですよ。例えば補習授業をばさっと切っているわけですよね、相当。これはどちらかというと、こういうところに頼らざるを得ないような状況の子たちですよね、あまり深いことはあれだけれども。  それに対して、このコロナ禍でいろいろ外出についてはどうだろうと。今、変異株、変異ウイルスも入ってきていろいろ話題になっていますけれども、小笠原というのはそういうところですよね。医療関係についても少し課題のある、少しじゃないな、かなり課題のあるところですよ。この政策判断はどうなんですか。事務方でやっているとは思えないんだけれども、教育長、答弁してください。 ◎教育長 最初に、補習の件ですけれども、これは夏期パワーアップ教室という、平日に行っているもので、先ほど教員の負担というふうにありましたけれども、土日とかではありませんので、昼間、勤務時間の中で実施をしていくものなので、先ほどの負担ということには当たらないかなと思っています。ただ、もちろん夏休み中でないと教員は休暇が取りにくいとか、様々社会で問題になっていますので、その辺りは、もちろん全ての教員がやるわけではなく、部活をやっている教員もいますし、その中でうまくやりくりをしてまいりたいと思います。  小笠原につきましては、これはもちろん子供たちに多様な体験をさせたいというのが一番大きな理由であり、言葉は変ですけれども、なかなか行けるところでもなく、そして子供たち、実は行きたいという子供たち、これは全員ではなくて選抜をする中で、非常に子供たちも楽しみにしている。もちろん変異株の話だとか人流を抑えるという話は我々も十分理解はしています。緊急事態宣言は延びないだろうなと実は思っていたんですが、延びて、今年度に関しては、その最終日と若干かぶります。しかしながら、子供たちの保護者にも先日お話をして、基本的には保護者はぜひ行かせたい、もちろんそうだと思います。ただ、御無理はなさらないでくださいということはお話をさせていただきました。できる限り子供たちの活動というものはコロナ禍であっても存続をさせたいという強い思いから、教育委員会として判断したものと考えております。 ◆堀部やすし 委員  先ほど、緊急事態宣言が延びて修学旅行はもう中止だと、教育委員会から指示したようですね。学校が従う義務があるのかよく分かりませんが、中止ですからやらないですね。何で小笠原だけ特別扱いなのかなと思いますよ。しかも、選抜された人だけですからね。修学旅行だってみんな楽しみにしていますよ。みんながお金持ちではなくて、旅行なんてそもそも行けない子たちもいっぱいいるわけですよ。やっと修学旅行だけは行けるかなと思ったら、行けない。さらに、補習授業も例年とは違う形でやっていく。小笠原だけ随分特例扱いにして、教育長の判断とは思えないんですよ。だから、区長を分科会に呼んでくれとお願いしたんですけれども、予算を提出している区長がこの場にいない。どういうことなんですかね、会長。おかしいですよね。予算の提出者は区長ですよ。私の時間はあれだそうなので、2巡目、また続きやりますので、よろしくお願いします。 ◎副区長(吉田) この小笠原の件に関しましては、区長部局としては、教育委員会の判断を尊重したいというふうに考えております。 ○小川宗次郎 会長  佐々木千夏委員、質問項目をお知らせください。 ◆佐々木千夏 委員  区内縄文遺跡について、当区のわいせつ教員による事件について、時間があれば松ノ木中学校給食室火災事故について。  2018年10月発行の雑誌「WiLL」に水間政憲先生による、朝日新聞社による杉並区の縄文遺跡群破壊疑惑という記事が掲載されており、区民の方々から情報提供がありましたが、当時、区には区民の方などから情報提供がなされていましたでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 特に区民の方から、破壊行為が行われたというような情報提供はございません。ただ、取材に来られた方には、昭和63年に発行された下高井戸塚山遺跡の発掘調査報告書を御案内したところでございます。 ◆佐々木千夏 委員  記事によると、区の塚山公園には関東最大規模の縄文遺跡群、塚山遺跡が存在していた可能性を専門家が指摘。この遺跡は原形がほぼ完全な形で残されており、巨大な環状集落は都内ではほとんど見られない大発見であり、貴重な存在と考古学教員の方が評価され、世界最古の和製石斧が発見されていますが、区や国の財産でもあるこの遺跡について、公式サイトでも記述が少ないように思われますが、区では、この関東最大規模の縄文遺跡群が存在していた可能性をどう評価されていますでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 この下高井戸塚山遺跡でございますけれども、神田川流域では屈指の縄文時代中期の環状集落として、保存状態がいいというところで特異なわけでございまして、保存状態も良好ということで評価をいたしまして、平成11年度に区の史跡に指定しているところでございます。 ◆佐々木千夏 委員  続きまして、記事では、朝日新聞社による野球グラウンド造設が文化財破壊であったと告発。建設当時、区民の方や専門家などから、この件に関して区に情報提供や警告などはなかったのでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 朝日新聞社が野球場を建設した時期は不明でございます。こちらの下高井戸塚山遺跡はかなり古くから報告がいろいろされておりまして、昭和初期から行われている当該地の調査報告の中に、野球場建設に伴う文化財の破壊について言及したものはございません。 ◆佐々木千夏 委員  また、区ではこのほかに、このように遺跡を保護して計画がなされている事例はないのでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 塚山遺跡のほかに、西田小学校北遺跡というのがございまして、現在の区立松渓公園でございますけれども、こちらが保存遺跡となってございます。 ◆佐々木千夏 委員  区の縄文遺跡について、児童生徒にはどのように教えているのでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 郷土博物館の常設展示室には、塚山遺跡から出土した土器を展示してございます。杉並の小学生は、郷土の歴史を学ぶ3年生の時点で、全児童が学校見学で来館いたしますので、その際に学習することになってございます。 ◆佐々木千夏 委員  区の公式サイトでも、この遺跡に関する記述が少ないように思われ、また、区民の方々の御意見もあり、今後、区公式サイト、区広報、区の開催するイベントなどで広く周知し、この区と国の財産である遺跡を今後とも教えていただくことを要望いたします。  続きまして、当区教員の起こしたわいせつ事件についてお伺いします。  2021年1月30日、14歳の女子中学生に現金を渡しわいせつ行為をしたとして、警視庁は区の小学校教諭37歳をポルノ禁止法違反、児童買春容疑で逮捕と発表。新宿署によると、この教諭は、昨年9月6日、新宿区歌舞伎町のインターネットカフェで、女子生徒が18歳未満と知りながら、現金2万円を渡しわいせつ行為をした疑い。生徒とはSNSで知り合ったとありましたが、インターネット上では、生徒とは2年前に知り合った等々の情報もあり、区民の方々からも、この者に余罪はないか、児童を守り、児童の将来に関わるという重責にありながら、また、多くの教職員、区職員の方が尽力されている中の犯行に対し、区内外より大変な御批判。区民の方々からも、区としても国に、わいせつ教員に対し免許再交付禁止など厳罰化の法整備を求める声が上がっており、全国的にもわいせつ教員の増加、区にわいせつ教員が出現した以上、国に厳罰化の法整備を求めるといった、区としても大きな方向性を示す必要性があると思われますが、区は、この教員の処遇、わいせつ事件の再発防止策をどうお考えでしょうか。 ◎教育人事企画課長 区費教員の逮捕に関する件ですが、現在も検察による調査が進められているところでありまして、教育委員会としては事実確認に努めているところでございます。事実が確認でき次第、適切な対応、対策を講じてまいります。 ◆佐々木千夏 委員  発生すれば、児童生徒の心のケアなど時間も予算もかかります。何より被害者は大きな心の傷を負います。区民の方々からも、厳罰化の法整備を区からも求めるべきと再々要望がありますので、ぜひとも要望いたします。  また、2021年2月19日の毎日新聞によると、校内で、教え子だった元男子高校生をスタジオに誘い、1時間にわたり全裸写真を含めた写真を100枚も撮影したものの、写真が残っていなかったことから、県立高校の40代男性教諭を減給10分の1、1か月の懲戒処分、刑事事件化しないとは、懲戒処分の内容としては軽過ぎ、不当ではないかと区内外からも御批判の声が上がり、地方公務員法29条1項3号にも「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行」があった場合に懲戒処分をなし得ると規定しているため、この規定の趣旨は、教育委員会の懲戒処分の基準に規定のない犯行が行われた場合であっても懲戒処分を行えるとあり、区の小中学校で、埼玉の事件と同様の懲戒処分の基準に規定のないわいせつ事件が起きた場合、区民の方からも懲戒免職すべきとのお声があり、当然であると考えますが、どう対処されるでしょうか。 ◎教育人事企画課長 この懲戒処分に関する指針の規定なんですけれども、これはあくまでも代表的な事案について処分の程度を定めたものでございます。指針に定められていない行為についても懲戒処分の対象となり得ますので、事案に応じて適切に対処してまいります。 ◆佐々木千夏 委員  最後に、2020年9月28日、小中高生の保護者の方々で結成された全国学校ハラスメント被害者連絡会(東京都千代田区)などが、わいせつ行為をして懲戒処分となった教員は、教育委員会から処分を受け免許が失効しても、3年後には再交付されている現実に対し、性犯罪は再犯率が高く、更生するための医療機関なども十分にないことから、教員免許を再交付しないように求める5万4,000人の署名を文部科学省に提出されています。各教育委員会に対し、児童生徒に対するわいせつ行為については原則懲戒免職とし、捜査機関の告発を求められ、懲戒免職により免許失効した教諭の処分歴が閲覧できる官報情報検索ツールで40年分の処分歴を検索できるようになり、教員採用時の利用を促している一方、一部失効教員が公告されていない例が明らかになっており、今後、区では漏れなく公告、わいせつ事件を起こした教員には再交付しないなど、厳罰化の法整備を文部科学省に訴えるべきと要望いたします。  以上です。 ○小川宗次郎 会長  1巡目が終了しましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。──それでは、2巡目は答弁を含めておおむね15分で御協力をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆大和田伸 委員  それでは、2巡目お願いします。今も話題に少し上がりました区費教員についてであります。本当に残念ながら、この間、不祥事も取り沙汰された。このことは議会でも取り上げられており、まことに遺憾な状況であります。  そこで改めて数点、ここで区費教員そのものについて確認をさせていただきたいと思います。  まず最初、一丁目一番地ですけれども、なぜ当区では教員を育成し、採用しようと考えたのか。あわせて、現在の区費教員、何人程度いらっしゃるのか。主にどのような活用をしているのか、併せてお示しください。 ◎教育人事企画課長 まず、なぜというところですけれども、地域により根差した教育の実現のために、また、区費教員を都費教員にプラス配置することにより、各学校の課題解決に資する多様な教員配置が一層可能になることを期待して採用いたしました。  今年度は69名でございまして、主に30人程度学級のために配置してございます。 ◆大和田伸 委員  ということですよね。最後にありました、これまで当区の区立学校におきましては、30人程度学級の実施のためだとかに区費教員を多く配置をされてきたというふうなこと。  そこで、これは一部さきの代表質問でも触れさせていただいた部分ですけれども、国が今般、35人学級を段階的に実施をしていくという方針を示しています。ゆえに配置の在り方についても変化をしていくのかどうか、この点はいかがでしょう。 ◎教育人事企画課長 本区の30人程度学級につきましては、国と同じです、35人を基準としているため、次年度から国が段階的に35人学級を進める中で、配置の在り方は変えていく方向で検討してございます。東京都は国に先行して小学校2年生も35人学級の対象としておりましたので、令和4年度、再来年度から本格的にこちらのほうは考えていくことになります。その際は小学校高学年の教科担任制への配置を現在想定しております。  このように説明すると、区費教員が専科教員になるということを誤解されてしまうところがあるんですが、区費教員だけじゃなくて、区費教員を配置することによって、各学校には、つまり加配というものが生じますので、学校の中で例えば理科指導が得意な教員、英語指導を学んできた教員、体育指導の熟練者等がいれば、その教員を専科に充てて、区費教員を担任に置くことができるということでございます。これは、当初予定していた各学校の課題解決に資する多様な教員配置ということにもつながると考えております。  なお、国も、小学校の高学年教科担任制も今後検討していくとしています。その辺りも注視しながら、本区の区費教員の効果的な配置について検討してまいりたいと考えております。 ◆大和田伸 委員  配置に関しては、今ありましたけれども、その解釈に関しては整理が必要なのかなというふうなところですね。  続いて、都費教員と比べると、当然、区費教員は活躍のフィールドが杉並区内に限られているということですから、様々な経験を積んで教員としての力量をつけていくことに意を用いていくというのも欠かせない視点だというふうに思っております。その点についてはいかがお考えでしょうか。 ◎教育人事企画課長 都費の教員を対象とします、例えば東京都教職員研修センター開催の研修などにも、都と協議する中で参加できるように進めてきまして、現在では、ほぼ受講できる状況にはございます。都の施策である教師道場等には参加というのがなかなかまだ難しい状況にありますけれども、その分、済美教育センターにおける教科等教育推進委員会などへの参加を進めているところでございます。そのほかにも、東京学芸大学との人事交流、教職大学院への派遣など、区費教員が様々な経験を積む機会は設けてございます。 ◆大和田伸 委員  内に外にというふうなことで、区費教員の経験を高めていく、スキルアップというものに取り組んでいるというふうなことですね。  ちなみに、この区費教員についてですけれども、副校長のほか、管理職への登用もあるというふうにも聞いております。そこで、副校長以外にも、どうなんでしょう、その道というのはあるんでしょうか。 ◎教育人事企画課長 既に教育管理職候補者に位置づいている指導主事としては配置しております。こちらのほうも次年度以降順次増えていくだろうと想定はしております。  教育行政のほうに向かうということであれば、本区の教育行政のエキスパートとして育成してまいりたいと考えております。 ◆大和田伸 委員  区費教員について、るる確認も含めてお聞きしてまいりました。冒頭申し上げたとおり、本当に今回こういった不祥事の中で、区費教員というキーワードをお聞きすると、どうしても何かみんな下を向いてしまうような、そんなことがあってはならないんですけれども、ただ、今本当にこうやって外部交流等々も含めてしっかりとスキルを高め、そして杉並の教育にしっかり寄与していくんだというふうなことも確認をさせていただきました。改めて、この部分の最後、区費教員のこれからの役割、またその意義についてお示しください。 ◎教育委員会事務局次長 委員、冒頭に御指摘のありました区費教員の不祥事につきましては、このたび非常に残念だと思いますし、深くおわびをしたいと思ってございます。  今改めて、これからの役割、意義という御質問がございましたけれども、区費教員のそういった制度のつくり込みですね。私、当時、教師養成塾の杉並師範館というものと、それから区の独自採用という新しい取組を担当していたので、私のほうからちょっとお答えさせていただきます。  大島担当部長のほうからも答弁ありましたとおり、区費教員の養成、採用の一番の思いというのは、地域に根づいたよい先生を養成、採用していくんだといったところにございます。子供たちのより豊かな教育を実現しようという原点は、忘れてはならないというふうに思ってございます。  当時、区立の学校だけれども、先生は都の採用で、いい先生であっても時間がたつと異動になってしまう、そういったような問題提起の中で、当時教員の任用権が基礎自治体に下りてくるというような予測もあったものですから、こういった区の独自養成、任用という取組をしたわけですけれども、その際、我々が塾生を募集したときも、地域に根づいて、熱意のある教員を子供たちのために養成、採用していこうといったところが原点ですので、区費教員には、その原点を忘れずに、これからもしっかりと意義を果たしていってほしいと思っています。  そういった原点から考えれば、区費教員の採用については、御質問の途中にもありましたけれども、今後の教員採用、配置の多様化という問題がありますので、そこに柔軟に対応していくこととか、あるいは杉並区の教育改革、教育施策の学校現場での推進の核となる役割がしっかりあると思います。そういった役割、意義を忘れずに、もう既に10年たって経験を積んでいる者はたくさんおります。主幹教員やあるいは教育管理職の採用試験に受かっている者もございますので、常に初心を忘れず取り組んでいっていただきたい、そういうふうに思っています。 ◆大和田伸 委員  今の御答弁のとおり、これらの取組に大いに期待をしております。  話題を変えます。家庭環境に配慮を要する児童への対応についてであります。  そもそも今般、家庭に何かしらの御事情がある児童に対しては、指導上で何らかの配慮が必要なんじゃないかというふうに思った経緯が、ちょっと実例というか紹介させていただきたいのが、今、当区では、小学校2年生では自分発見、同じく4年生では2分の1成人式等の学習があり、自分の名前の由来を聞くだとか、幼い頃の写真を準備するだとかの課題がそのお子さん、お子さんに与えられる。言うまでもなくこれには親御さん、親の協力というのが必然的に必要になるわけですが、何らかの事情、例えば、言ってしまうと親の無関心だとか育児放棄だとか、場合によっては精神疾患だとかその他もあるでしょう。そういった事情の中で、親が、申し上げたような準備をしてくれないというとき、その当該児童だけではどうしてもその課題を準備することができない。  今申し上げたようなケースというのも、関係者にお聞きするところによりますと、実際に教育現場では見られるというふうなことも一部お聞きをいたします。まずはその点、区教委の認識を確認させてください。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今御紹介いただきましたようなこと以外にも、学校の学習活動の中には、本当に御家庭に御協力いただいて成り立っているような活動が様々あります。ですので、現在、済美教育センターに何かそういうことでお困りの声というのはありませんけれども、一般的に考えて、そういうことが起こる可能性というのはあるというふうに考えます。 ◆大和田伸 委員  済美さんにはそういった声は届いていないということでしたけれども、もし本当にそういったことが教育現場であったとするならば、それは本当にやり切れない思いですよね。  それでは、具体的に伺ってまいりますが、通常、児童が与えられた課題や宿題を持ってこられなかった際、教員はどのような指導あるいは対応をされるのかということが1点。  また、そのことで、児童に対する評価もそこで定められてしまうのでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 何か忘れ物をしたときには、まずは、どうして忘れたのとその理由を聞くところから始めますので、その理由によって対応は変わってまいります。ですので、忘れたという事実だけをもって悪い評価になるようなことはございません。 ◆大和田伸 委員  忘れ物をしたということだけで、そこで評価が全て決まることではないというふうなことを今改めて確認をいたしました。  もしも児童が家庭の事情により、冒頭申し上げたような課題が準備できなかった場合、自分の責任ではない、自分ではどうしようもないにもかかわらず、仮に忘れ物として指導されるのであれば、当該児童の心というのは、それはそうですよね、当然のことながら相当傷つくと思います。そして併せて言及するのであれば、もしこのような状況が続くということであれば、それは自尊感情の欠如、あるいは自己肯定感の低下、併せて学習意欲の喪失等にもつながるのではないか。大変危惧をする次第でありますので、区教委の認識はどうでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) もちろんそのようなことがないように日々行っているところですけれども、仮にそういう理由も問わず忘れたということを指導していくようなことが積み重なっていけば、当然、子供たちの心理状況というのは悪化し、分かってくれないという思いから、様々なマイナスの状況が生じてくるのは想像されるところです。 ◆大和田伸 委員  そうですよね。思いは一緒ですよね。では、実際に持ってこられない、持ってくることができないのが当該児童の責任ではない場合、教員はどのような配慮をしているのでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 担任の教員は子供を取り巻く環境というのが様々分かっておりますので、これを持ってきましょうと言ったときに、もちろん用意できないなということであれば、あらかじめ、これ、学校のが使えるから大丈夫だよ、安心してねということで前もって伝えて安心感を与えるですとか、そもそもそういうものを使わなくていいような学習が準備できるのであれば、そちらを選択して学習を行っていくことになります。 ◆大和田伸 委員  この項の最後にします。例えば初めから持ってきなさいというふうな義務づけをしない等、方法や言い方を工夫することによって、今も幾つかお示しいただいたんですけれども、当該児童の負の影響というものからの回避ということも、これはまた私、できると思うんです。ぜひそのような配慮を現場には強く望みますし、あわせて、区教委においても学校に対してそのような指導徹底を望むものですが、その点お伺いさせてください。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) おっしゃるように、そういう状況を生まないような指導というのがとても大切だというように思っております。また、そのことだけに対しての対処ではなくて、根本的な解決につながるような関係機関等との連携なども視野に入れて、個々に応じた適切な指導をするように学校には周知をしてまいります。 ◆大和田伸 委員  今の御答弁、しっかり確認をいたしました。今の御答弁、最後におっしゃったことを、本当に信じます。そういった区教委さん、済美さんの思いが各学校隅々にまでしっかり行き渡るように、そして冒頭の事案も、区教委には届いてないという話の中で恐縮でしたけれども、取り上げさせていただきました。本当にこういったことが絶対にないように、この徹底だけお願いしたい、このように思います。 ◆渡辺富士雄 委員  午前中、駆け足で質問をしてまいりました。もう1回改めて、ほかの委員からも出ましたが、学校ICTの問題、特にこの時期、そして4月、この辺が一番重要な時期になってくるのかなと思います。本来はSociety5.0とか、そういうところも視野に入れながら段階的にやるという予定でしたけれども、このコロナ禍の中で一遍に入れなきゃならない状況が出ました。こういうことというのは多分もうないのかなと思うんですが、ただ、こういう状況のたびにばたばたするというのも、これもまたいかがなものかなというふうに思っております。そういう意味ではこれをいい教訓に、しっかりと、先ほども申し上げましたように、情報政策のほうと連携を取りながらやっていただきたいと思います。  この状況が何を招くかというと、学びの選択といいますか、どこでも好きなときに好きな状況の中で学べる。教育の中にもそれがうたわれておりますけれども、学びの形もだんだん変わっていく、これで一挙にまた加速していくのかというふうに思いますので、ここら辺も含めてしっかりと取組をしていただきたいと思いますし、何とかうまくランディングをさせていただいて、やる側も苦痛で受ける側も苦痛みたいな、そんな状況にならないように、笑顔でこの事業が進むことを望んでおります。そう簡単じゃないんですけれども。  プログラミング教育について伺っていきたいと思います。今年度から小学校のプログラミング教育が始まりましたけれども、その取組状況と課題について伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 学習指導要領の中で必ず行うというように明記されているもの以外で御紹介しますと、低学年ではコンピューターを使わないで、その代わりにカードを使って、課題を達成するために、そのカードを試行錯誤しながら順序を考えていくような、思考を整理して筋道立てて考える活動などを行っている事例を聞いております。  また、高学年については、様々なプログラミングの学習教材を使って、意図した動きをさせようというようなことで、試行錯誤しながら挑戦する学習を、様々な教材を使っていろいろな学校で行っております。  課題としましては、学校が様々な発想を持って取り組んでおりますので、それがより柔軟に取り組めるようなネットワーク環境ですとかセキュリティー設定の改善というものが考えられます。 ◆渡辺富士雄 委員  面白いのは、学校によって好きなようにやれるということがすごいなと思います。学習の中で取り入れて、数学とか理科ですかね、そういうケースもありますし、今言ったようにアンプロだとかいろいろ使ったものとか、あと物を使ったものとか、様々な形でプログラミング教育が進んでいると思います。実際に評価はこれからというふうに思いますので、非常に期待したいと思います。  そして、来年度から実は中学校でも全面実施となるというふうになりました。どのような意味か、その目的について伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 学習指導要領の全面実施というその全面実施につきましては、学習指導要領が替わるときには、通常、その数年前を移行措置期間というふうに設けまして、全面実施されるに当たって、改訂される内容に学習がそろっていくように、学習内容を抜いたり追加したりして調整しながら学習を進めてまいります。この移行措置期間の学習を経て、全ての指導事項が新学習指導要領の内容に切り替わるタイミングが全面実施ということになります。 ◆渡辺富士雄 委員  ということは、これまでそういうことがなされてきたのかどうか、この辺ちょっと伺いたいんですけれども。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今回の中学校の新学習指導要領の改訂に伴いましては、その移行措置期間があった教科となかった教科と両方がありますが、それはきちんと私どもも学校も把握していまして、補助教材なども時には配られて、確実に実施をしているところでございます。 ◆渡辺富士雄 委員  多分、聞いている人は何の話かよく分からない。具体的に教科は技術ということでよろしいんですね。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 失礼いたしました。中学校の技術家庭科については、今回は移行措置期間に何か学習する内容はありませんでした。 ◆渡辺富士雄 委員  プログラミングの今回の全面実施の1つ、技術の中でDの情報技術という分野がこれに当たるんだと思うんですけれども、実際に中学校でのプログラミング教育の実施についての課題を伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 課題としましては、これまでも中学校の技術科ではコンピューターを使った学習というのは進めてきましたけれども、小学校で今年度からプログラミング教育が始まったというところでは、その学習内容との円滑な接続というのは課題になってまいります。 ◆渡辺富士雄 委員  具体的に学ぶ内容ですね。情報技術のところですけれども、具体的にどのような内容になるのか伺います。
    済美教育センター統括指導主事(古林) 中学校技術科の中で情報の技術というところがあるんですが、そこがデジタル作品の設計・制作というような内容がこれまでの学習でしたけれども、次年度からは「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによる問題の解決」という内容に変わってございます。 ◆渡辺富士雄 委員  なかなか難しいことをやろうということなんですね。先ほど小学校からの連携ですけれども、後でもお話ししますけれども、小学校でのプログラミング教育の位置づけというのは、英語教育と一緒で、真ん中辺、かなり重点的にやるんですが、中学校になった瞬間にそこがすっと外れて、技術科という中だけになっていくんですけれども、この辺のことを踏まえて幾つか話をさせていただきます。  私は現在、地元の小学校で3Dプリンターを活用した取組を進めております。パソコンで比較的簡単に3Dの設計図ができるソフトがあるんですけれども、文科省は2019年、中学校教材整備指針に3Dプリンターの追加も公表しました。欧米では既に学校への3Dプリンターの導入を進めておりますけれども、アメリカでオバマさんが企業と連携して全ての学校に導入を進める、これが話題になりましたけれども、2016年に杉並第四小学校の図工の時間で3Dプリンターを使用した物作りを体験できる授業を実施したというふうにありましたけれども、これについての様子を伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) この取組は、当時、学校が企業と協力して行った図工の授業でした。プログラミングをしながら、自分が頭の中で思い描いたものを実際に3Dプリンターで作成して、作品作りに取り組むというものでしたけれども、子供たちの物作りへの好奇心がすごく高まっている様子がうかがえたというように、当時の様子は学校から伺っております。 ◆渡辺富士雄 委員  1つの例なんですね。3Dプリンターって非常にイメージしやすい。しかも新しい技術である。特に今、子供たちは手元にタブレットも来ますので、そういったことも簡単にできるようになるのかなというふうに思います。  何が言いたいかというと、要するに小学校でプログラミング教育が打ち切りになってそこで切れてしまうのでなくて、しっかりとその流れを中学校までつくる必要があるだろうというふうに思うんですね。ですから、文科省の真意が実はよく分からないんですよ。技術だけに押し込めて、情報技術と。それまでは授業の中でそういう発想、小学校時代はそれが重要だということなんだと思うんですけれども、決して中学生になったから重要ではないというわけではないと思いますので、その辺のことを考えていくならば、切れ目のない教育を進めていくのであれば、例えば連携する中学校の技術室にこういった3Dプリンターを設置して、小中連携授業なんか進めていく、こういうこともあろうかなというふうに思うんですけれども、ちょっと感想を伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今回の学習指導要領の改訂の中でも、プログラミング的思考というのを発達段階に応じて適切に指導していくということで、本当に切れ目のない円滑な接続というのは大事なことだというふうに考えております。小学校で体験的に学んだことを中学校でさらに充実した学びにつなげるためにも、今委員が御提案くださった3Dプリンターの活用というのは、1つの楽しい方法なのではないかなというふうに感じております。 ◆渡辺富士雄 委員  めちゃめちゃ面白いんですよね。やってみると分かります。自分で作ってみて、目の前で、ないものから立体的にそれが出来上がってくる。今3種類あるんですね。通常のフィラメントでずっとやっていく。多分今は昔の10分の1くらいの値段になっているんですね。あとは、光で与えながら、歯医者の接着剤のようなのを上にずっと上げていく。もう一つはレーザーカッター。この3種類が大体3Dプリンターのメインになってくるんですけれども、私もやらせてもらったんですけれども、楽しいです。そういった楽しいことをやりながら、そういう思考を養うということも1つの手かなと思います。  以前、プログラミング教育に関する私の質問に対して、答弁の中で、井出前教育長が、「私は、プログラミング学習というのは、単にプログラマーを養成したりハッカーを養成したりする、そういうことではなくて、ロジックに基づいて新しい発想を見つけ出す。子供は子供なりにとんでもないことを考え出します。それに期待するのがプログラミング学習の目的かなというふうに私は思っているんです」「学校に行くと、デジタルネーティブと言われている子供たちは、自分を教えてくれる先生を超えています。」「つまり、教える側と教わる側の立場がひっくり返ってきているんです。私は、絶好のチャンスだと思います。学校というのは、先生が教え、子供がそれを覚えて、あしたテストに出すぞと言われて暗記してという時代ではない。わからないことを自分たちの力で何とか解決していく、その論理性、そしてその新しいロジックから生み出される新しい発見、そういったものが積み上がっていくような授業を展開していってほしい。何もわからなくて困っている先生たちは絶好のチャンスなんです。負うた子に教えられじゃないですけれども、子供に教わって自分の発想が広がったら、こんないいことはないです。」というふうに述べられていました。  さきに質問したタブレットパソコンの活用もそうですけれども、このような、論理性を身につけていくための子供たちが思う存分にデジタル教育を享受できる環境づくりは、将来に向けた投資であります。今回の中学校でのプログラミング教育への取組は、ある意味、各自治体のデジタル教育への取組に対する真価が問われているものではないでしょうか。最後に区の所見を伺って、質問を終わります。 ◎教育長 数年前に新しい学習指導要領にプログラミング学習というのが出てきたときに、小学校の教員たちが、何だ、これはってなったんですね。説明は、プログラミング的思考を育む学習って、聞いても分かったような分からないような話だったんですね。そのときに説明にあったのが、例えばICT機器、コンピューターが非常に世の中に出回っていて、多くの人たちがコンピューターを使っている。でも、入力してぽんとリターンキーを押せば大体答えは出てくる。しかし、そのコンピューター、いわゆるブラックボックスの中がどのようになっているのかというのを学んでいきましょうと。学んでいきましょうといっても細かいことではなくて、コンピューターがどのような考え方をしているか。コンピューターが考えるというのはちょっとおかしいかもしれませせんが、どのような思考回路を育んでいるのかというのを学ぶのがプログラミングなんだという説明が一時期ありました。  小学校で何を学ぶか。これは学校教育法に書いてあるんですけれども、普通教育の中の基礎的な部分を施していくんだというのが法律に書かれている小学校の目的であり、ですから先ほど、前教育長の言をお出しいただきましたが、SEだとかプログラマーだとかを育てることがプログラミング教育の目的ではなく、まさに基礎的な部分というのをしっかり学ぶのがプログラミングだと思います。  では、この基礎的な部分って何かというと、これは、私は物を考えることだと思うんですね。物をどのように考えていくか。これは、論理的に順序よく考えるとか、パターン分けして考えるとか、いろいろな方法はありますけれども、物事をどのように考えていくかというのが、まさに小学校のプログラミング学習で学ぶべき一番の肝ではないかと私は思っています。しっかり自分の頭で考える能力というのは、小学校でもしかり、それからそれが上に上がった中学校でもしかりで、これはプログラミング学習だけで学ぶことではなく、全ての教科や学習活動、それから学校の教育活動全てでこれは必要ではあるんですが、今回のプログラミング学習というのをきっかけに、子供たちが、そして教員もしっかり物事を考えていく、そういう考え方を学んでいけるきっかけにしていきたいなと私は思っています。  様々な機械が入っても、機械頼みになってはならない。しっかり子供たちが、また教員も含めて、どのように使うか、どのように活用していくか考えてできるような学習活動、学校にしてまいりたいと考えております。 ◆くすやま美紀 委員  では、小学校の警備の見直しについて伺います。  先ほども他の委員から質問が出ました。そして我が党も代表質問で取り上げたんですけれども、区立小学校に配置されている警備員の廃止方針を示すことになったそもそもの発端から、そしてまたPTA、保護者から継続を望む声が出て再考したということですけれども、その間の経緯を伺います。 ◎庶務課長 校門警備については、先ほども、コロナ禍により逼迫してくる財政ということは申し上げましたけれども、数年前に既にこのことについては1度PTAともお話をしていました。そしてまた今回こういう事態が起こる中で、改めてまたPTAの皆さんとお話をしたということです。  役員会も含めて3回ぐらいお話をさせていただきながら、時には教育長のほうからもお話しいただいて御説明をしてきたんですけれども、最終的にはPTAを代表して要望書という形で頂きまして、そのほかにも御意見を頂戴しましたけれども、そういったことでもう一度改めて再考した結果、先ほど申し上げたように、登下校時の配置というところで再構築をしたということでございます。 ◆くすやま美紀 委員  登下校時の配置ということですが、具体的に現在とどのように変わるのかをお示しください。 ◎庶務課長 時間帯でいいますと、現在は1日張りついていただいているんですけれども、登下校時の立哨ということで、登校時は朝の7時半から9時、下校時は水曜日以外は1時半から4時、水曜日は1時から3時半、土曜日は11時から12時半、こういうふうになります。 ◆くすやま美紀 委員  代表質問での答弁では、特別な事情のある学校については現行どおりの対応ということが示されましたけれども、その特別な事情のある学校とはどこか。また、そこについては現行どおりの対応ということになるのか、確認いたします。 ◎庶務課長 現行どおりの常駐警備を継続する学校は、3校ございます。1つは、塀がない杉十小学校。それからもう一つは和田小ですが、こちらは校舎が公道を挟んで振り分けになっていますので、授業時間帯、往来をしなければいけないので、そこにも常駐で張ります。それから、正門の高さが1メーター程度しかない沓掛小学校、ここも簡単に乗り越えられてしまうというような外形的な要因がありますので、この3校については常駐警備を継続します。 ◆くすやま美紀 委員  先ほど、コロナ禍の下での財政の縮小という理由があるというようなこともおっしゃったんですが、この警備員の経費、今年度は幾らかかっているのか。また、見直しによって経費が、1,400万円でしたか、数字が出ましたが、もう一度今年度の経費と来年度の経費について伺います。 ◎庶務課長 令和2年度、今年度が1億2,800万、3年度が1億1,400万、差引き1,400万の削減ということになってございます。 ◆くすやま美紀 委員  1,400万円ということで、率直に言いますと、区財政からすればわずかな金額だと思うんですよ。警備員は民間の方ですよね、警備員の方の中には、先ほど示していただいたような時間帯になると生活が成り立たないということで、辞める人も出てきているというような話も聞いております。こうした時間短縮によって、必要な警備員が確保できるのかということも不安になります。  来年度は今示していただいたようなことになるということですけれども、令和4年度以降についてはどのようにしていくお考えなのか伺います。 ◎庶務課長 申しましたように、そもそも論としては、この事業は廃止をしたいというのが教育委員会の考え方です。廃止をしたいという言い方は何か日本語が変ですけれども、1つの役割を終えてきているというふうに理解をしていますので、3年度については登下校のというところで実施をしていきますけれども、4年度については、さらにPTAの皆さんとお話合いをしながら考えていかなければいけないなというふうに思っています。また、PTAの皆さんのほうでも、地域の安全というのは自分たちには何ができるのかということも考えていこうといったことも、テーマとして来年度の役員の皆様に引き継がれていくというふうにも聞いていますので、ぜひこの機会に子供たちの安全をどうやって守っていくのかということを、みんなで知恵を出し合って考えていくという時間帯にできたらというふうに思います。 ◆くすやま美紀 委員  PTAの方からの要望書の中には、児童に接触する大人の中で、教師でもない、保護者でもない、安心できる数少ない大人の1人として、警備員の方は児童の成長に大きな役割を果たしてくださっていると。これらの民間警備員の役割は、校門の電子錠や防犯カメラで代用できるものではないというふうに述べられているんですけれども、その点に関してはどのような認識でしょうか。 ◎庶務課長 子供にとって様々地域の大人の方、またこういったことで触れ合うということに全く異論はございません。ただ、これをもってして、その部分だけでこの事業の可否を決めるということにはならないと思います。総合的に判断をして、何が重要なのか、何にとってメリットがあるのかよく考えていかなきゃいけないというふうに理解しております。 ◆くすやま美紀 委員  保護者の方々、PTAの方々からこのような要望が出ておりますので、私は、子供の安全の保障についての経費は惜しむべきではない、現行の配置に来年度以降も戻していただきたいということを指摘しておきます。  次に、教員の長時間労働、健康問題についてです。資料ナンバー55番を使用します。  教職員の長時間労働というものが大きな社会問題になって久しいと思うんです。杉並区の小中学校でも、教員の働き方、長時間労働の是正については、これまでも度々議会でも、またこうした委員会でも取り上げられてまいりました。一刻も早い解決が求められていると思います。  まず、現在の教員の勤務時間、休憩時間は法律上何時間になっているのか。  また、杉並区では勤務時間をどのように把握しているのか伺います。 ◎教育人事企画課長 勤務時間に関しましては7時間45分で、休憩が45分ということになっております。ですので、多くの学校が8時15分から4時45分というのが設定されています。学校によっては若干違うところもあります。  その把握につきましては、現在、平成31年1月から教員の出退勤時間管理システムというのを運用して、これまでそれで管理をしてきたところであります。 ◆くすやま美紀 委員  区教委が2019年3月に策定した杉並区立学校における働き方改革推進プランには、教員勤務実態調査で、週当たりの在校時間が60時間を超えるいわゆる過労死ライン相当にある教員が、小学校で約3割、中学校で約4割強存在するなどの実態が明らかになったと記載されております。この週当たり在校時間が60時間を超える過労死ラインというのは、1日に換算すると何時間の残業になるのか、また月にすると何時間になるのか、お示しください。 ◎教育人事企画課長 1日で大体4時間という想定をしておって、それで時間外労働時間が月80時間以上ということで考えております。 ◆くすやま美紀 委員  では、2019年度と2020年度について、この過労死ライン相当の教員の数、割合はどうなっているのかお答えください。資料55番ですね。 ◎教育人事企画課長 令和元年度が9.5%、157名ですね。令和2年度が、1月実績までですけれども、12.2%ということでございます。 ◆くすやま美紀 委員  2年前の計画策定の調査のときよりは減っているということでありますけれども、やはり1割前後の過労死ライン相当の方がおられるということになると思うんですね。  さらに問題なのは、この月80時間を超える過労死ライン、これをなくすということにとどまってはならないということだと思うんです。文科省は2019年1月に、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインというもので、1か月の超過勤務時間は45時間以内というふうに示していると思うんです。この45時間というのは、これを超えると過労死等のおそれが高まると厚生労働省が示している時間です。  そこで伺いますけれども、区の教員で1か月45時間以上の超過勤務をしている人の人数、割合について、2019年度、2020年度、それぞれお答えいただきたいと思います。 ◎教育人事企画課長 45時間を超えて長くなればなるほど、業務と発症との関連性というのは徐々に高くなるということは、厚労省が述べているところです。  それで45時間以上、先ほどの80時間以上というのも、年間通じて一月でも45時間を超えた、80時間を超えたという人数でございます。一月でも45時間を超えた人数の割合でいいますと、元年度が60.2%、今年度、令和2年度1月実績までで58.4%でございます。 ◆くすやま美紀 委員  やはりまだ半数以上の先生方が月45時間の残業を経験したことがあるということですよね。  区教委は、長時間労働がこうした常態化している背景について、何だというふうに考えておられるでしょうか。  また、区教委も対策を取って取り組んでいるということは承知していますけれども、それでもなおなくならない教員の長時間労働について、どのような認識をお持ちでしょうか。 ◎教育人事企画課長 本来であれば、平成元年度の在校時間と比較して、そういった要因を探るべき年度であったと思いますけれども、コロナ禍の比較というのは、教員の通常勤務が難しい状況のために、そういった分析までは至っていない状況でございます。  ただ、校長のヒアリングの中で聞いている範囲で言うと、例えばまだ経験の浅い教員が長く残っているのではないかというようなところに関して、国が言っているようなところに関しては、特にそういう状況ではないというようなところがヒアリングからは聞かれます。それから、事務量、事務作業が多くてということで調査がよく出ていましたけれども、調査があって全員がこうやって残っているかというと、そういうことでもないという現状が分かってきております。  どちらかというとベテラン層で、子供たちに対していい授業をしていきたいという熱意で残っている教員がまだ多いというような状況。それが、80時間以上が2回以上となると、元年度が4.7%、今年度も6.9%ございますけれども、こういった教員がそういった意味で残っている部分が多い。あとは副校長がこういったところで残っている時間が多いということが、ヒアリング上では分かってきたところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  いい授業をしたいという先生の熱意がついつい残業に至ってしまうというようなことをおっしゃっているのかなと思うんですけれども、これ1つという要因ではないと思うんですけれども、私たちが指摘したいのは、やはり一番の要因というのは、国が教員の授業時間を増やしたことにあるんじゃないかということを指摘したいんです。もともと教員の1人当たりの授業時間というのは、長い間、1日4こま、これは週6日のときだったと思うんですけれども、週にすると24こまですね。それを基準に定数配置が行われてきたと思うんです。  ところが、国がその基準を投げ捨てて教員の授業負担を増やしました。その1つが、学校週5日制、これを教員増なしで行ったことです。1日4こまという基準に従えば、勤務日が週6日から5日に減ったわけですから、担当できる授業も6分の5に、約17%減るはずです。ところが、学校週5日制に伴う授業減は約7%でした。この結果、教員の1日当たりの授業負担が増えたと思うんです。またその後も授業が、教員増なしにさらに増やされました。国は、国の標準を上回る授業時数の確保を求めるという通知も出したり、標準自体もゆとり見直しの号令の下に増やした。  そうしたことがいろいろ積み重なった結果、小学校の多くの教員が1日5こま、6こまの授業をこなす。1日6こまの授業をこなして、休憩時間はほとんど取れていないというような声も聞いておりますけれども、そうしたことになれば、授業の準備ですとか採点ですとか打合せなどが、勤務時間内にはこなせるはずがないと思うんですよ。ですから、長時間の残業になるのは必至だと思うんですけれども、その点について区教委としてはどのような認識でしょうか。どのような見解をお持ちでしょうか。 ◎教育人事企画課長 持ちこまに対して、今御指摘がありましたが、そのほかに専科教員等が入ったり、または教務主任、生活指導主任など主要な役割に就いている教員に対しては時間講師を充てたりしながら、様々な対応はしているところでございます。そういった意味では、その日の中で空き時間等も工夫してつくって、それで教材準備に充てているといった現状にございます。 ◆くすやま美紀 委員  ですので、区教委もそうやっていろいろ対策といいますか、やっているとは思うんです。だけれども、大本にはそうした国の先生の負担を増した政策があるんじゃないかということを指摘したいんです。  あと1問で一旦まとめますけれども、そうしたことがこれまでも文科省の中央教育審議会などでも、週5日制に移行した際に、土曜授業が平日に回されたことが現在の長時間労働の背景にあるというふうな指摘があったり、先生たちが時間に追われることなく子供に寄り添った教育活動ができるように、まずは先生の持ち時間数を昔の1日4時間に戻すとか、そのために大幅な教員の増をしなければならないとか、そういうことが議論されたようですね。  それで、教員のこうした長時間労働をなくすためにも、国に対し、こうした持ちこま数の削減ですとか、教員の大幅増員を求めると同時に、区においても独自に区費教員なども採用されておりますけれども、教員の負担を減らすためにさらなる区費教員の増員などというのは検討できないのかどうか、伺います。 ◎教育人事企画課長 区費教員のさらなる増員という検討はしておりませんけれども、先ほどもお話しした中で、35人学級、35人を基準とする学級が今後順次展開されていくことによって、区費教員の30人程度学級への転用においての配置ということが役割を終えていくということになります。それにおいて、専科教員に充てていくというのが検討段階に入っているということを、先ほど説明いたしました。  実は、高学年になって教科内容が難しくなるので、専門性の高い教員を配置していくということと、もう一つは、専科教員を配置することによって、当然空き時間というものを確保していくことができるということになります。現在においても1つの工夫として、例えば第6学年の担任が1組と2組で、1組の担任が社会科、2組のも見る。2組が理科を両方見るというような工夫をしております。これは一見時間的には変わらないように見えても、教材準備、教材作成の時間は半分になるということになります。こういった様々な工夫をしながら、専科教員等も考えながら、さらに教員の働き方改革というものは進めていくものと考えてございます。 ◆川野たかあき 委員  最後に残っていました性教育について少し触れたいと思います。  先ほども少し話も出ていましたし、去年あたりから他の議員なんかも扱ったり、先日の一般質問でも話題にもなっておりましたけれども、去年からコロナの影響で性教育の問題というのは、テレビ、ラジオとか、新聞とか、いろいろなところで扱われるようになって、その数もかなり増えてきています。  主にどういった問題かというところなんですが、性に対しての情報がスマホなりインターネットなりというところで氾濫しているんだけれども、性教育がそれに対して明らかに不足しているというところが大体言われていることかなと思います。具体的にそれによってどういった問題が起きてきているかといえば、例えば日本の年間人工妊娠中絶件数というのが約16万件、またそれ以外で予定外妊娠の推計というのが年間約61万件である。これは厚労省の数字ですけれども。とか、若者に性感染症が広がっていて、特に梅毒とかという感染者が急増している。これは国立感染症研究所の発表です。あとは、例えば、SNSを通した子供の性被害というのが過去最多であるというようなことがあるんです。  それに対してどうすればいいのかということでいえば、今日は文教なので性教育についてですけれども、ほかにもいろいろやれることとかあると思うんですが、性教育というところで考えますと、どういったことができるんだろうかというところを考えていきたいなと思っています。  資料請求したのが、252番で、若年層の妊娠・出産についてということで、10代の妊娠・出産数、これは区内で分かるものがあればということでお願いしたんですけれども、これを見ると、別に変化ないと言うとおかしいんですけれども、別にコロナだから増えたなんていう数字は出てないんですね。2017年で妊娠数が14、18年で12、19年で16、20年はまだ途中なのでということで数字は出てないんですけれども、こういったものには表れてはいない。私は国のほうにも、厚労省とか文科省とかにも聞いてみたんですね。コロナ禍における若年層の妊娠とか中絶の数のデータがあるかと言ったら、どこもないということなんですよね。最近の話というのもあるかもしれないんですけれども。  とはいえ、実際何でそういった被害が増えていると言われているのかというところで、例えばこれは一般の社団法人ですけれども、1か月平均で20件から30件、そういった性に対しての相談を受けていたものが、去年の3月だと46件、4月になったら89件、5月になったら120件、6月も120件と、去年のコロナの時期に合わせて急増している。しかも、その中でも10代のLINEの相談というのが8割だったらしいんですね。あと、よく最近テレビなんかでも拝見するNPO法人でピルコンというところがあるんですけれども、そこでのメール相談年間件数というのが、2018年で179件、2019年で463件、2020年、去年の8月までの段階だけで682件という勢いで増えてきているということなんですね。月間でも50から70だったものが、去年の3月以降で100件を超える状況だということで、やはりその実態はあると思うんです。  ただ、国だったり自治体だったりというのであまり数字として表れなかったりというのは、恐らく例えばそれこそ学校とか区の機関というところには相談しにくかったりする面もあるのかななんて思うんですけれども、特に学校のほうでもそういう性の問題に対しての相談窓口というものは設けてなかったかと思うんですけれども、いかがでしたでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今委員がお話しされたような性に関する相談の窓口ということに特化したものはございませんが、養護教諭ですとか、それから自分が信頼できる教員、またスクールカウンセラー等々、何かその子供にとって話しやすい教職員が入り口になって相談に乗るというようなことはできるかと思います。 ◆川野たかあき 委員  実際に何かそういった相談、別に去年に限らずでも構わないんですけれども、今まで学校関連でそういった相談を受けたということは、例えば御存じの範囲であったりするんでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 性に関わることでの相談、大なり小なり、内容にもよるんだと思うんですが、今お話しされているような妊娠に関わるような相談を受けたということは、こちらのほうでは把握をしてございません。 ◆川野たかあき 委員  先ほども申し上げましたように、学校関連というのはどうしても言いづらかったりするのかなと思うところもあって、性教育というのの前に、例えば小学校、中学校とか区でできる範囲ですけれども、学校ではそういった窓口はないけれどもというところで、相談もしにくいだろうしということであれば、先ほど申し上げたようなNPO法人だとか、いろいろ相談窓口が民間で用意されていたりするんですけれども、それも普通は知らないと思うんですよね。例えばこうやって気軽に相談できるところがあるよみたいなことを学校で教えてあげるというだけでも大分違うのかなと思ったりもするんですが、そういうのはいかがですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 今委員がおっしゃったように、もちろん学校が相談に乗ってあげられれば、それはそれでとてもいいことなんですが、その子が安心して相談できるようなところを紹介するというのは、できることかなと思います。 ◆川野たかあき 委員  性教育の問題は、そもそも学習指導要領の問題なので、国の問題だというところは私も承知はしているんですけれども、先ほども言ったように、厚労省やら文科省やらもそういう数字は持っていないとなると、恐らく危機感は持ってないんだろうなという気がするんですね。多分、区とか自治体からすれば、学習指導要領が変わってくれないとなかなか難しいよねというのは当然あると思うんですけれども、国のほうも何かきっかけがなければ変えようなんて多分思わないなという中で、そうなると、どうしても実際に問題と直面する自治体のほうが拾い上げて上に上げていくよりないのかなと感じているところでもあるんですね。  例えばこれ、すごいなと思ったんですけれども、大阪市は結構先進事例に挙げられるんですけれども、大阪市自体もいろいろ先進的な取組をされているんですが、市議会のほうからも、性教育に関しての学習指導要領の要望を国宛て、内閣総理大臣とか文科省宛てに出しているのが、2点挙げているんですけれども、「性的リスクおよび、それらを回避するための科学的な知識を義務教育において子ども達の発達段階に即して段階的に指導できるよう、学習指導要領の見直しを行うこと。2.特に中学校の保健体育の学習指導要領における『妊娠の経過については取り扱わない』という文言については」性教育の妨げになるので削除してほしいということを言っている。すごいなと思ったんですけれども。  本当にこの2点が解消されたら大分変わるなと思うんですけれども、黙っていても多分変わりはしないのでというところで、先ほど言った窓口の案内ということもそうですけれども、何か杉並でも学習指導要領に踏み込んだ部分で、教育なり──教育と言うとちょっと大げさかもしれないですけれども、指導なり案内なりができていくといいなと思っています。  では、性教育というところがどう足りないのかというところなんですけれども、先ほどもちょっと出ていたと思いますけれども、ユネスコのほうで国際性教育ガイダンスという国際基準があって、簡単に言うと、日本は相当遅れていて、世界では5歳から8歳に教えているようなレベルの内容がやっと中学校で教えられるということになっている。教育の不足というのが、根本として性被害というものに結びついているんだろうなと思うんです。頑張れば、学習指導要領を外れる部分は、親御さんの許可を取ってとかなかなかややこしい仕組みになっているんですけれども、一応そういう仕組みがあるじゃないですか。でも、そうはいっても、親御さんもなかなかそんなの、はい、そうですねと言うのも難しいかもしれなくて、結局、大阪市の例のように、国に変わってもらうよりないのかもしれないんですけれども、まずは杉並区でも、性被害の現在の状況について研究いただくとか、どういったことを教えていくのが本当は必要なのかということをまずは研究していただくというところからでも、学習指導要領にこだわらず始めていただきたいなと思うんですけれども、ごめんなさい、長くなって、よろしくお願いします。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 基本的には、何度も委員もおっしゃっていましたけれども、学習指導要領に沿って発達段階を追って教育を進めていくのが学校ではありますけれども、本当にこの間、様々な委員からも御意見もいただいておりまして、いろいろな世の中の状況が変化してきていることも踏まえますと、様々これから勉強が必要だなというふうには考えているところです。 ◆そね文子 委員  教員のことと、あとはネットによる保護者との連絡について伺います。  コロナ禍での去年の3月からの学校の一斉休業があり、その授業の遅れを取り戻すために、その後は夏休みが短縮され、土曜日にも授業が給食の後の午後まで詰め込まれるなど、後半にしわ寄せが来て、子供も先生も大変だったと思いますが、先生のほうがさらになかなか休めないということがあって、体を壊していないかということが心配なんですけれども、教職員で長期の病欠などが増えていないか伺います。 ◎教育人事企画課長 土曜授業については必ず振替を取ることとなっておりますので、休めないという状況にはなっていないというふうに認識しております。  また、長時間勤務による過労での病欠といった報告は入っておりません。  病気休職の数についていいますと、元年度が27人、今年度が28人で、大きく増えている状況にはございません。しかしながら、コロナ禍にあって、教職員の健康管理には管理職が例年以上に配慮して対応しているところでございます。 ◆そね文子 委員  今、土曜授業があったときに、担任の先生とかが振替が取れているということで理解してよろしいんですか。 ◎教育人事企画課長 こちらのほうは学校管理職のほうにも厳しく、必ず振替を取るということで指導しているところでございます。 ◆そね文子 委員  分かりました。よろしくお願いいたします。こちらも、保護者としても何もできない。だから、本当に先生には気をつけていただきたいなと思っております。  昨年の予算特別委員会で学校からの緊急連絡のメールを、緊急連絡用に保護者は登録していますので、そのメールを日常の配布物へも使えないかということで質問いたしました。子供が学校からのお知らせを保護者に渡さないということは本当に日常的であり、それによって電話や連絡帳で先生が何度も、物によっては保護者会の出欠票とか、そういった保護者からの提出物がくっついている手紙については電話など下さっているということがあって、余計な労力を使わないでいい方法がないかと思ったからそういう提案をしたんですけれども、紙のお知らせの場合、電話を確認し、保護者に確認し、もう一度子供に手紙を渡すとかという手間も加わって、うちもそういうことがあって、本当に申し訳ないという思いがありました。教育委員会がそこについて試行のためのシステムをつくり、どこかの学校で試し、汎用性のあるものができればいいなと思っています。  昨年は検討するということをお答えいただいたと思うんですが、その後どうなっているか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(古林) オンラインを活用した保護者との連絡を取り合えるシステムについてですけれども、この間、通信環境面の必要な整備ですとか、それから制度上の課題について整理をするなどして調整を図ってまいりました。来年度にはその手順を一つ一つ踏んで、実施できる体制を整えて、どこかの学校で試行できるところまで進めていけたらというふうに考えております。 ◆そね文子 委員  ありがとうございます。よかったです。期待しています。  次に、不登校児の支援について伺います。  小学生の不登校児童の数は199人ということでした。これに対して小学生対応のさざんか教室に登録している人数が21人ということで、大分少ないと思いますが、どのような要因からこんなに少ないのか伺います。 ◎教育相談担当課長 さざんかステップアップ教室につきましては、不登校対応の1つの選択肢であり、不登校児童数のうち、さざんかステップアップ教室への登録数の人数の少なさについては、特に課題であるとは考えておりません。ただし、小学生対象のさざんか教室につきましては、現在1か所しかないということ、それは1つの要因になっているという認識を持っております。 ◆そね文子 委員  小学校、中学校、それぞれ学年別で今回は人数を出していただきました。小学校1年生が11人、2年生が15人と、低学年からかなりの数がいるということです。昼間の居場所がなく、家にいるしかないとなると、保護者が一緒にいないわけにはいかず、こちらも大きな負担になっているのではないかと気がかりです。どのようにこの子供や保護者が過ごしているのか、教育委員会は把握をしているでしょうか。どのような状況なのか伺います。 ◎教育相談担当課長 教育委員会におきましては、不登校児童生徒一人一人の状況につきまして、各学校からの調査、そして聞き取りにより把握しているところでございます。個々の状況は様々でありますが、各学校におきましては、一人一人の児童の状況に応じたきめ細かな対応に心がけているという状況も把握しているところです。 ◆そね文子 委員  教育委員会は、さざんか教室の受入れを柔軟にする、宮前教室でも小学生の受入れを検討するということを以前御答弁いただきましたが、その後の実施状況、検討状況がどうなっているか伺います。 ◎教育相談担当課長 まず、本年度からさざんかステップアップ教室の定員数という考え方をなくし、登録数という考え方に変えました。そのため、さざんかステップアップ教室に通室待ちという児童生徒は、現在のところおりません。また、来年度からは、宮前教室での小学生の受入れを始める予定でございます。 ◆そね文子 委員  ありがとうございます。これまで要望してきたことを柔軟に対応していただいたと思って感謝いたします。  オンラインの環境が整ったことが不登校児童への支援になるとの答弁も、この間いただいたところですが、工夫が必要だと考えます。具体的なイメージ、どのように進めようとしているのか伺います。 ◎教育相談担当課長 各学校におきましては、現在も試行的にオンラインによるつながり、そして関わりを実施しているところです。具体的にはTeamsを活用して、コミュニケーションを取ったり、学校内の別室に授業を配信したり、またオンラインホームルームを実施するなど、個々の状況そして状態に合わせた対応を現在も行っているところです。今後もこのような対応を広げていきたいと考えているところです。 ◆そね文子 委員  ぜひしっかりと進めていただくよう要望しておきます。
     次に、保育所等訪問支援の学校での利用状況について伺います。  学校に作業療法士が入る取組が沖縄県では広がっているということを聞いています。障害のある子供はそれぞれのハンディがあり、その原因を見極め、改善のための具体的な援助の方法を提示し、生活の流れを組み立てる作業療法士が入ることで、子供が安心して過ごすことに大きな成果を上げているそうです。また、アメリカでは学校作業療法士という職業があって、インクルーシブ教育の助けになっているという話も聞いています。杉並の学校でもそのような取組を始めてほしいとの考えから質問いたします。  保育所等訪問支援の仕組みについて、説明願います。 ◎特別支援教育課長 保育所等訪問支援につきましては、障害者施策課が所管している事業でございます。障害児が在籍する保育園、幼稚園等に民間児童発達支援事業所等の専門家、作業療法士等が訪問をして、具体的な相談・助言を行っている事業でございます。 ◆そね文子 委員  これ、仕組みとしては、学校にも訪問ができるというふうになっていると思うんですが、確認します。 ◎特別支援教育課長 そのとおりでございます。 ◆そね文子 委員  学校での過去3年の利用実績、あればお示しください。 ◎特別支援教育課長 保育所等訪問支援、この事業につきましての小学校への実績は、過去、杉並区内ではまだございません。 ◆そね文子 委員  このような仕組みがあることを、保護者への周知はどのように行われているのか伺います。 ◎特別支援教育課長 保護者への周知等についての御質問なんですけれども、周知ということの前に、福祉サービスの専門家の方々が学校に入るということに対しての必要性等につきまして、言ってしまえば、まだ教育機関における療育の在り方、この辺りについて、教育委員会内でしっかりと位置づけを研究していくことが今後必要になってくるのではないかなと認識しております。 ◆そね文子 委員  分かりました。まだそういうことに対して検討しているということなんですね。次の質問は学校の先生への周知がどのように行われているかという質問だったんですけれども、まだ検討段階だから、先生方への周知というのもされていないということですかね。 ◎特別支援教育課長 障害者施策課がやっているこの事業自体は、法令では18歳まで対象となっているようなんですけれども、実際に実績がないというところから、その在り方について研究する必要があるかなと認識しております。 ◆そね文子 委員  状況が分かりました。発達支援事業所の方からも、専門家が学校に入っていくことで、クラスの中で障害がある子の様子を見て、そして先生にどういった援助の仕方がいいのか、またその子がどうやったらうまく教室で過ごせるのかとか、そういうアドバイスができたらいいなという話を聞いたことがあります。  通常の学級の中に入って、作業療法士が担任に助言したり、またその作業療法士というのはクラスの子供たちにも働きかける、そんな役割もあるんですけれども、それを先生に伝達する、伝えるということで、私はこれまでも進めてほしいと思っていた真のインクルーシブ教育、障害がある子もない子も同じクラスで学ぶということが今後できるようになったらいいなという気持ちを持っていますので、今研究していただくというお話だったので、今後もさらに研究を、また検討をしていっていただきたい。これは要望いたしまして、質問を終わります。 ○小川宗次郎 会長  それでは、質疑の途中ですが、ここで午後3時20分まで休憩いたします。                           (午後 3時04分 休憩)                           (午後 3時20分 開議) ○小川宗次郎 会長  休憩前に引き続き分科会を開きます。  質疑を続行いたします。 ◆岩田いくま 委員  では、事業の廃止・縮小、資料85の続き、行きたいと思います。  小学校校門周辺警戒業務も質疑がたくさん出ていますので、これ自体を改めて聞きませんけれども、途中ちょっと出てきた校門の機械警備、いわゆる電子錠ですね。これって年間に運用費用とかはかかっているんですかね。その辺だけ確認します。 ◎学校整備課長 出入口の電気錠ですけれども、こちらにつきましては、設置時に費用がかかりますけれども、設置後の運用費についてはかかりません。 ◆岩田いくま 委員  これなんですけれども、例えば今学校用務業務の包括委託をやったりもしていますよね。なので、この小学校校門周辺警戒業務をその包括の中に入れ込んでいく、こういったことは考えられないのかどうか。 ◎庶務課長 小学校の校門警備は警備業法に定める警備業務に該当することから、理論的には、公安委員会から警備業の認定を受けた事業者が相手方であれば、用務業務を統合した形で委託をするということはできるんですけれども、しかし、双方の業務は性質が異なるため、現状では業者ごとの専門性を生かした取組を期待しておりますので、現在のところ、業務を分けた契約ということで続けたいと思っております。 ◆岩田いくま 委員  次に行きます。修学旅行費保護者負担軽減、これが皆減で、予算縮減額が6,100万円余となっております。  まず最初に、今年度、令和2年度まで行っていた当該軽減措置の概要と、あとお金の流れ、その辺を最初説明いただけますでしょうか。 ◎学務課長 中学校修学旅行費補助金としまして、保護者の経済的負担を軽減するために、3万円を上限として支給しているものです。  お金の流れにつきましては、修学旅行実施後に保護者からの申請に基づいて保護者の口座に振り込んでいるものでございます。 ◆岩田いくま 委員  ちょっと遡りまして、当該軽減措置を始めた時期と、その理由の説明をお願いします。 ◎学務課長 修学旅行の補助金につきましては、平成26年度から、保護者の経済的負担を軽減することを目的として実施しているものでございます。 ◆岩田いくま 委員  今回皆減としたわけですが、改めて理由をお伺いいたします。 ◎学務課長 1人1台タブレットパソコン等の新たな事業を実施していく中で、教育委員会全体の事業の見直しを検討した結果、廃止と判断したものでございます。修学旅行の補助金は、所得水準にかかわらず支給していること、他区での実施がほとんどないこと、また就学援助受給世帯については就学援助で支給ができる等を勘案して、廃止の判断をしたものでございます。 ◆岩田いくま 委員  修学旅行の件の最後で、あくまで令和3年度の単年度措置と考えているのか、当面の継続措置と考えているのか、伺います。 ◎学務課長 単年度ではなく、今後も含めて廃止したものでございます。 ◆岩田いくま 委員  平成26年度にこれを始めたときには、義務教育保護者負担経費の軽減として、小学校教材費の公費負担の軽減も始めていたかと思います。まず最初、令和3年度の予算額は幾らぐらいになるのか。 ◎庶務課長 約1億8,000万でございます。 ◆岩田いくま 委員  こちらは、先ほど言ったように始めた時期は一緒だったかと思うんですけれども、こちらは廃止や見直しをしなかった理由をお願いします。 ◎庶務課長 こちら、26年に始める以前は、保護者負担によってドリルですとかワークテストなど御準備いただいていたんですけれども、こういった教材を活用することで質の高い教育水準が維持できるというところから、教材費を公費負担としたものでございます。  また、かつては、このお金については教員が徴収に関わっておりましたけれども、そういった公費負担することにより、現場の教員の働き方改革にも寄与するということから、今後も引き続き高い教育水準の維持、そして働き方改革といったところから、この事業は継続をしていきたいと思っております。 ◆岩田いくま 委員  以上、幾つかピックアップして聞いてまいりましたけれども、この事業の廃止・縮小等、資料で頂いた中では、教育委員会事務局として事業数は23事業挙げていただいて、事業数としては最も部別では多かったです。予算縮減額を足し合わせると、大体1億6,600万円余ということで、7款教育費予算、あと部別予算ですね、8億幾ら、7款教育費には営繕のほうの予算も入っていたかと思うので多少違いますけれども、両方どちらから見ても、約1%程度ということになっているかと思います。この結果をどのように捉えているのか、教育委員会事務局の見解を伺います。 ◎庶務課長 教育委員会といたしましては、先ほど申し上げましたが、これから数年、コロナ禍による区財政への影響を踏まえて、歳出の削減については、全事業徹底した見直しを行ったところでございます。GIGAスクール構想の前倒しによって、当初の費用は補助という形でイニシャルコストは国のほうで出ましたけれども、この後にかかるランニングの経費も非常に負担感があります。そういったことから、スクラップ・アンド・ビルドの観点から、苦渋の決断をして削減した事業というのも幾つかあったかというふうに思います。しかしながら、子供の学びを止めることなく、必要最低限の予算を編成することはできたんだというふうに考えてございます。 ◆岩田いくま 委員  この件、各部でお尋ねをしてまいりまして、今日の教育委員会で一通りお尋ねをし終わったので、本日の教育委員会も含めて、全体でちょっとお話をさせていただきたいんですけれども、全体で各部の、これはあくまでも頂いた資料を足し合わせたというベースですけれども、予算縮減額は大体18億です。17億9,900万余というところで、今回の予算は全体で見れば2,000億弱ですので、それで見れば1%弱。ただ、この中には職員費とか公債費とか入っていますので、単純に予算書の2款から7款、事業費ベースで見ると大体1,548億ぐらいかな。それとの比率で見ると、1.15%ぐらいという形になりました。  改めて、9月4日の経営会議決定の令和3年度予算編成に関する基本方針を振り返ってまいりますと、これは本文という言い方でいいんですかね、最初に書かれている文章は。1ページ目で、令和3年度は、これは他の交付金等の影響も含めてですけれども、「100億円を超える減収となることも覚悟しなければならない。」と、100億という数字も1つ目安として出てきます。その後、「今後数カ年にわたり区財政の厳しい状況は継続すると考えられる。」と、あくまでも単年度のものではないということを受けて、その後、記の1の全般的事項のところ、この(4)で「ゼロベースでの事業の精査・見直し」、これは令和2年度予算に関してはなかった記載だったと思います。その後、2番の歳出のほうでは、「(1) 経常的・定例的経費の削減」、これも令和2年度の予算に関してはなかった記載だったと思います。  頂いた資料だとか、この間各分科会での御答弁をお聞きしていて、今のこれでいえば、2、歳出の経常的・定例的経費の削減というか、経費の削減、縮減というものについては、それに関しては一生懸命取り組んでいただいたんだなというのは伝わってまいりました。本当に切り詰めるようにやったり、また事業もより効率的にできるようにということもされているなというのは、御答弁なんかを聞いていても感じております。  ただ、一方で、ゼロベースでの事業の見直しといったときに、100億歳入が減るという中で、資料からの数字の積上げとはいえ、その100億のオーダーに対して返ってきたのが18億、この数字が果たして十分なものなのかどうかというところが、率直に言ってあろうかと思います。  そういった中で、これは余談ですけれども、この間、都政新報を見ていましたら、区長の発言として出ていたのが、経済状況がよくない分、様々なニーズもある、今の状況から予算規模は減らすべきではないと判断したと。この9月4日の経営会議決定はどこに行ったんだというのは、率直に読んでいて感じました。  杉並区の財政状況というのを過去を振り返って見たときに、では、ずっと盤石とまでは言わなくても安定していたのかといったときに、ちょっと振り返れば、主要な基金の残高が100億を切っちゃいました、中でも財政調整基金は19億しかありません、また区債の残高は942億まで積み上がりました。これは別に遠い昔の話ではなくて、平成11年と12年なので、たかだか20年ほど前の話ですよね。そういったことを考えると、ゼロベースでの見直しといったときに、今回の結果がどうだったのか。本当に、経費削減の努力というものをやってないじゃないかと言うつもりは、全くないです。ただ、その危機感で財政面から見て、区政の持続可能性というものを保っていく上で果たして十分なのか、大丈夫なのかというものは感じております。  ということで、各部にまたがることなので、一応所管として財政部門から見解を伺えればと思います。 ◎財政課長 今委員から、およそ18億の削減効果しかないじゃないかというような御指摘ございました。確かに厳しい歳入の状況、さらには既定経費が伸びている、歳出が増しているこの状況下の中で、18億という削減額については必ずしも十分とは言えないんじゃないかという面はあろうかというふうに私も感じております。とはいえ、なかなか削減し得ないような事業、さらには経費というのも、この間増えてきております。20年前の例ということで御紹介ございましたけれども、その間、様々見直しを進めていく中で、例えば行革を毎年毎年進めていけばいくほど、どんどん行革のポイントといいますか、効果額としては下がってくるとか、なかなか難しい一面もございます。  とはいえ、私の感想としても、もう少し頑張れる部分もあったんじゃないかなというようなところについては、財政サイドの査定の中でぎりぎりまで削減をさせていただいたというふうに考えてございまして、今回の事業のゼロベースでの見直しという意味では、各所管、さらには各部の中でしっかりと現在の区の財政状況を踏まえて、見詰め直していただいたというふうに私どもとしては受け止めてございます。 ◆堀部やすし 委員  では、先ほどの続きをしたいと思います。  先ほど答弁を受けてなかったのが幾つかあります。人件費の件、それから学校給食の関係ですかね、答弁できますでしょうか。 ◎学務課長 先ほどは失礼しました。学校給食の普及・啓発の件ですけれども、給食に使うトレーというのがございまして、当初、3年計画で買い替える予定でした。元年、2年、3年のところを、計画を見直しまして、5年間で買い替えを行うということで、1,500万ほど次年度以降に先送りしたという内容になってございます。 ◎人事課長 人件費の件でございます。先ほどは失礼いたしました。教育職員人件費、人が増えた要因でございますけれども、学校ICTの推進ですとか、あとは業務がちょっと忙しくなっているようなところには職員の増員も必要だと、そういったことですとか、あとは病気休職の対応で職員を代替配置するような、こういった事情が積み上がって職員数が増になったというものでございます。 ◆堀部やすし 委員  まず、人件費の件から聞きますね。直前になっていろいろ増要因が出てくるというのは分かります。だから、予算要求段階より増になったということの理由は、今ので何となく分かりましたけれども、それだけじゃないですよね。もともと前年度の当初予算と比べても少し人数的に増えている。その辺りはどう説明できるんですか。 ◎人事課長 昨年が177名で、9名増というところでございますけれども、今の部分と、実は今、再任用短時間の配置を行っていたところが、再任用の短時間希望者がなかなか少なくなっているという事情もございまして、それをフルタイムに置き換えるような事情も出てまいりまして、そこで合わせて9名の増ということで見積もり直したものでございます。 ◆堀部やすし 委員  承知いたしました。  それで、学務課から答弁を受けた学校給食の普及・啓発の件ですね。そうすると、それは計画の変更ということで分かりました。ただ、その下に学校給食衛生管理、こちらは随分予算が膨らんでいるんですね。それはどう説明できますか。 ◎学務課長 児童数の増加によって、2校ほど回転釜を1台増やさなくちゃいけないとか、あるいは備品を増設しなくてはならないという備品費を含めた金額が増となっています。 ◆堀部やすし 委員  学校給食の普及の減、これはさっき言った学校給食用トレーですよね。これが7割ぐらい圧縮されて、それは3年計画を5年計画にしたと、それは分かりました。  今のお話、衛生管理の件ですが、2校ぐらいそういうのがあるということでしたよね。数字的にはこれ、3倍ぐらいになっているんですが、さっきの説明だけですかね、増要因は。 ◎学務課長 すみません。回転釜の増設の工事が2校で、そのほか、やはり児童数の増になって備品の購入の増がございます。 ◆堀部やすし 委員  確かに児童数は前年より増えていますよね。数字は出ていますが、ここ一挙に3倍になる理由がよく分からなかったんですよね。トレーのほうで計画を延ばしていますから、バランスを取ってということでは理解しますが、そこは詳しいことを今後知りたいと思いますので、また教えてください。  時間がないので先に行きますね。予算書266ページのほうに行きます。学校図書館支援、これも予算額が大分減っていますが、どのように見積もられているのか。 ◎済美教育センター所長 図書館検索システムの、探調の更新が昨年度だったんです。今年度はその更新がございませんので、その分の削減だというふうに捉えております。 ◆堀部やすし 委員  了解いたしました。  この同じページで話題になっているのが、ネットでトラブル解決支援システムが役割を終えるという件です。あれはああいうシステムですから、そんなに利用者は増えないだろうということは想定はされていたわけですが、ここへ来て相談する人も実際に区内からはないという、そんな衝撃的な発表がありました。そうだろうなとも思います。ただ、そうすると、これがなくなると、ネットで相談をする機会が事実上はなくなる。区が用意しているものとしては、なくなるわけですよね。  一方で、1人1台タブレットが配備されましたので、それを使って円滑に相談をするというシステムを考えることはできると思いますが、これについてはどのように考えているか見解を求めます。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今委員御指摘いただいたアプリについては閉じていくということですけれども、先ほど言っていただいたようなことも、ほかの自治体等の状況も考えながら、研究をしていきたいというふうに思っております。 ◆堀部やすし 委員  皆さんタブレット1枚持つわけですから、そこから直接連絡できる道具が手に入ったわけですね、子供たちにしたら。それを有効活用するというのは、学校の授業だけではなくて、あるいは家庭学習だけではなくて、相談機能ということを考えたときにも有効活用できると思うんですが、そういう発想は全くなかったんですかね。このアプリを閉じるときに当たって、今あるタブレットを何か有効活用して代替機能を考えるということは、予算編成の状況の中ではなかったということなんですか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 現時点では、各1台タブレットということで配っている中でも、それと並行して考えるというのはなかったので、今いただいたようなことも含めて検討していきたいと思います。 ◆堀部やすし 委員  検討を要請するものであります。  予算書276ページに行きます。社会教育費です。  ここで目立ちますのは、学校プールの開放ですね。新年度は2校にするということですが、どういう検討でこういうふうになったのか、説明を求めます。 ◎学校支援課長 夏休みの学校プールについて、大体利用者も、1日平均だと、もちろん年度にもよりますけれども、30人ぐらいというような状況ですとか、あと、今、夏が非常に暑くなって、昼間、水温と気温の合計の温度差が一定以上になると中止になるんですが、そういう日も増えているとか、そういうような状況なども踏まえて、状況を少し精査をいたしまして、来年度につきましては屋内でやれるところを2校ということで、今回見直しをしたというところでございます。 ◆堀部やすし 委員  2校はどこなのか、具体名を挙げてもらいたいのと、令和2年度、今年度は10校ぐらいということでした。それ以前もっとやっていたときもありますけれども、その変遷、何か説明できますでしょうか。 ◎学校支援課長 平成25年ぐらいまでは13から14校程度やっていたんですが、その後ちょっと校数は減っております。令和元年度については8校、今年度につきましては6校という状況でございます。  来年度、今予定している学校名としましては、阿佐ヶ谷中学校と高円寺学園を予定しております。 ◆堀部やすし 委員  徐々に縮小されてきたという経緯があります。利用する側のお金の問題もありましたからね。そういう状況になっているということです。  それで、けやき公園のプールを廃止するときにいろいろありました。近くの学校で入れるようになりますからといったような説明をしておりました。その辺りはどういうふうに整合が取れるんですかね。 ◎学校支援課長 この間の学校のプールの状況などを見た上で、今回判断しております。来年度については阿佐ヶ谷中学校のプールも利用できるというところで、一応そのような形で考えております。 ◆堀部やすし 委員  なかなか納得されない方も出てくるだろうなというふうに思います。プールを開放するといっても、ただでやれるわけではありませんから、いろいろな状況の中でこういうふうになっていくということは、やむを得ない部分もあります。  ただ、そうすると、各学校にプールがある理由は何だろうという気もしてきます。つまり、学校のプールというのは設置の義務があるわけじゃないですよね。例えば保育園でも、最近は認可保育園でも園庭がないということで大分クレームが来たりもしますけれども、園庭がなくても認可保育園は造ることができる。学校も、プールというのはごく一時期しか使っていないのに、立派なプールを造っている、こういう状況があります。  もちろん地域によって、火災危険度の高いところは少しでも水をためておくべきなんだという理屈がある、こういうのも分かりますけれども、必ずしもそうじゃない地域も含めて、全ての学校にプールがある。こういう状況は果たして今後続けていくことがどうなのかという疑問がちょっと出てきます。地域開放もしないわけですからね。さあ、この辺りはどのように整理することになっているんですか。 ◎副区長(吉田) まず、学校の開放用プールで阿佐ヶ谷中学を開けるということは、前にもどなたかにお話をしましたが、阿佐ヶ谷中学校はもともと木造校舎の時代にプールがなかったんです。地元の町会からの御要望も受けて、中央大学、現在のけやき公園のプールの前身ですが、そこに大学のプールがございました。それを廃止することによって、そこを買ったらどうかというお尋ねでございました。要するに子供たちに開放しろというようなことで、あそこの土地を買って、けやき公園プールを造ったという経緯がございます。  今回、施設再編で廃止をするということですが、近いところの学校ということで、杉並第一小学校はいずれ解体されてしまいますので。それと、屋根がありますので、少し時間が、オープンができるんですね。もう一つの高円寺中学校もプールに屋根をかけましたので、期間的には少し延びるんです。そうすると、子供たちと重複する時間もそんなにないかなということなので、その2つを開けたいということで、今回の計画になったところでございます。  今、堀部委員が、学校のプール、もう開放しないのに何でつけるんだというお尋ねでございますが、確かにそういうお声はあるんです。公立学校にプールが設置されているのは日本ぐらいです。ヨーロッパの学校はほとんどクラブでやっていますから、地域のジムだとかそういったところでやっていますので、ほとんど造っておりません。学校のプール1個造るだけでも、桃井第二小学校の床が抜けたときに、たしかあらあらで5億ぐらいかかったと思いましたが、地上置き型のですね。ある自治体では何校かまとめてそこにプールを造るという動きが、現在実際には出ているんです。多分、今そこを御覧になっているのかなというふうに思います。  文部科学省の学校の設置基準では、プールが必置じゃありません。必ずつけなきゃならないというものではないんです。給食場もそうなんですが。そういう意味では今後、問題提起としては受け止めさせていただきますが、簡単には、あそこの学校にはあるけれどもこっちには造らないといったようなことでのその公平感といいましょうか、そういったものはなかなか難しいところはあるんですが、現在、区で、区立施設の中で温水プールを4か所造りましたので、東西南北に1か所ずつは設けた。いずれは、地域のスポーツクラブとかそういったものがかなり発展していくことによって、学校のプール指導そのものも変わってくるかなというふうには思いますが、まだ今、校舎の改築の計画でプールを外すというところまでは行っておりません。もう少し全体的な様子を見ながら、また今後の膨大な学校改築の経費というのは当然にかかるわけですから、そこら辺でどこまで落としていけるのかというようなことは、今後の課題ではあるなというふうには思っております。 ◆堀部やすし 委員  今日この先やろうと思っていた話、議論を全部まとめて答弁していただいたような、非常に効率のいい答弁で、それはそれでよかったと思います。  高円寺学園、あれは立派なプールを造りましたからね。それは地域の方に開放していただかないと。あんな立派なものを本当にごく一時期しか使わないというのはもったいないし、何のためにあそこに造ったんだということになりますから。今回、高円寺学園、今年初めて開放することになりますよね、この予算では。それはそれで期待をいたしますが、しかし、こうやって残り2校しか開放しないということになってくると、プールの設置の在り方についてはよく精査をしていかなければならないだろうというふうには、強くこれは問題提起をしておきたいと思います。 ◆佐々木千夏 委員  松ノ木中学校の給食室火災事故に関しまして、先日、文教委員会で、火災保険に入っていなかったため、6,400万円の修繕などのための損失が明らかになりました。火災保険に入っていなかったことを、区民の方からも、なぜこれまで誰もチェックできなかったのか、教育長、学校長も知らなかったのか、自分が校長であれば加入を要請しているという声もありますが、いかがでしょうか。 ◎庶務課長 加入していなかったのを知らなかったということではなくて、区全体として加入の見直しをしたときに、学校の保険も一旦外れたということです。 ◆佐々木千夏 委員  当然ながら給食室というのは火災等々予想されるところであるのに、学校長から何も疑問がなかったのか、お尋ねありますけれども。 ◎庶務課長 保険の未加入ということについて、学校長から疑問は特にありませんでしたけれども、申しましたように、平成12年に火災保険の加入をやめた以降の状態であったということですけれども、このたびの松ノ木の火災を受けて、この4月1日から学校も火災保険には加入するということになってございます。 ◆佐々木千夏 委員  先日の文教委員会でも、火災保険など保険に入る必要のあるところは見直すということをお聞きしましたけれども、現在まで全部それは終わっているのか、それともまだ実行中であるということ、そういう認識でよろしいんでしょうか。 ◎庶務課長 3年度、4月1日には加入をいたします。 ◆佐々木千夏 委員  ありがとうございました。 ○小川宗次郎 会長  2巡しましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。──それでは、3巡目はおおむね10分で御協力をお願いいたします。 ◆大和田伸 委員  3巡目なので、2項目だけ簡潔に確認させてください。  1つ目、中学校保健体育による男女共習について、これは男女混合名簿なんてさっきもあったんですけれども、新年度より杉並区立中学校において、中学校の保健体育における男女の共習、現状は別習、男子と女子と別で授業を行うということなのが、共習、共に授業を受けるということが始まるというふうなことをお聞きいたしました。
     まずはその背景、そしてその具体的な概要について確認させてください。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 背景といたしましては、令和3年度から全面実施となる中学校学習指導要領に、体力や技能の程度、性別や障害の有無にかかわらず、運動の楽しみ方を共有することができるよう留意すると示されております。具体的な概要といたしましては、学習指導要領解説保健体育編において、「体力や技能の程度及び性別の違い等にかかわらず、仲間とともに学ぶ体験は、生涯にわたる豊かなスポーツライフの実現に向けた重要な学習の機会であることから、原則として男女共習で学習を行うことが求められる。」と記されております。 ◆大和田伸 委員  簡潔に言うと、中学校の学習指導要領を当区においてもそのまま横引きをするというか、定めによるところで男女共習を始めるということ。ここでそこはもう深掘りしないですが、1点だけ。  しかし、現場の目線に立って見たときに、そのような事情を急に示されたところで、現場では当然戸惑いもあろうかと。言うまでもなく従来の別習、男子と女子と別に授業を受けていた別習と、この共習ということ、誰の目から見ても幾つかの懸念材料、体の大きさもそうですし、力の強さもそうですし、体力の違いですよね。そういったところも含めて懸念材料が思い浮かぶわけであって、現段階において保護者から心配の声が上がっている、それも当然だなというふうには思っております。  そこで、区教委としてこの共習に当たりどのようなことに留意する必要があるか、この点だけ確認をします。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 共習による学習においては、留意することとしまして、中学校段階においては心身ともに発達が著しい時期であることを踏まえて、運動種目によってはペアやグループの編成時に十分な配慮をしたり、健康、安全に関する指導の充実を図ったりする等、指導方法の工夫が必要だと考えております。 ◆大和田伸 委員  今確認できました。一律で共習ということで網をかけるということでもなくて、ケース・バイ・ケースで配慮を行うというふうなことだと思っております。そういったところをしっかり確認をさせていただきました。ぜひとも現場に対して、現場もそういったことも把握されていると思いますが、しっかりと現場でもそのような対応をなされることを強く要望いたします。共習は以上です。  最後にします。演劇鑑賞教室についてであります。  的を絞って、初めに、この事業の概要とともに、これまでの成果をどう評価しているのか、見解をお聞かせください。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) こちらについては、平成21年度より始まりました座・高円寺演劇鑑賞教室事業は、演劇を鑑賞することにより、演劇に興味を持ち、表現することの楽しさや方法を知ったり、多様な文化や芸術に親しみ、美しいものに触れたりすることにより、豊かな情操を育てることを目的としております。区の小学校4年生の児童を対象に、演劇鑑賞やワークショップ等のオプションプログラムを実施し、学習効果を高め、劇作品への理解を図っております。  成果といたしましては、より演劇を身近に感じる様子をうかがえたり、作品に込められたメッセージや優れた表現方法に接し、演劇に対して興味を持ったりすることができます。また、観劇が初めての児童が多く、マナー等を学ぶ機会となっております。演劇鑑賞については、特別活動の学校行事の中で文化的行事として行われ、多様な文化や芸術に親しむとともに、自他のよさを見つけたり、自己の成長を振り返り、積極的に自己を伸長させようとする態度を育むことにもつながっております。 ◆大和田伸 委員  非常に丁寧に御答弁をいただいたなというふうに思いますが、そうですよね。私も学校関係者、保護者の方ですとかに接する機会がありますけれども、たしか4年生以上でしたかね、杉並ならではの取組ということで、お子さん方も非常に楽しみにしている、そういったことはお聞きしたことがあります。  この演劇鑑賞教室でありますが、当然ながら、令和2年度は新型コロナウイルスの影響もあったと思いますが、今年度の演劇鑑賞教室の実施状況はいかがだったのでしょうか。 ◎文化・交流課長 今年度は残念ながら、コロナの影響を考慮しまして、演劇鑑賞教室の実施は見合わせました。その一方で、これまでもアウトリーチの取組として行っていました演劇ワークショップにつきましては、感染症対策を講じた上で、11の小学校、計32クラスに対して実施しており、参加した児童からは、楽しかったからまた参加したい、実際に演劇を見に行ってみたい等、多くの声が寄せられているところでございます。 ◆大和田伸 委員  先ほど私も申し上げたとおりでして、分かりました。最後にします。引き続き、この演劇鑑賞教室に関しましては適切に実施をし、また子供たちの関心あるいは興味を高めていってもらいたい、このように切に思う次第であります。  さて、この事業のさらなる発展の大前提ということで、ここに最後に1点だけ改めて確認をさせてください。  さきの分科会では、その舞台であります芸術会館の指定管理者について、会計報告に関する質疑がありました。そこで都と区への会計報告で異なる金額が示されていることが分かりましたが、改めてここは実際いかがだったのかということ。もしこの間で何か確認できたことがあれば、もし仮に疑義があるなんて話になったら、演劇鑑賞教室も含めて根幹にかかわりかねないことでありますから、何かこの間で確認できたことがあればここでお聞きし、質疑を終えたいと思います。 ◎文化・交流課長 予算特別委員会区民生活分科会における堀部委員からの質疑に対して答弁を保留していた3点について、御説明いたします。  まず、平成31年度の都、区会計報告におきます人件費と保険料の差額81万3,500円につきましては、杉並芸術会館の指定管理者であるNPO法人に確認し、都への会計報告で、本来給与手当に含めるべきものを誤って保険料に含めていたとのことでございます。この誤りにつきましては、当該NPO法人において今後是正していくということでございます。  なお、この81万3,500円は当該年度に在職した職員の退職金共済掛金分であり、指定管理料から支払うこととして差し支えないものでございますが、この点について、委員会における、指定管理料から支払っていないとした答弁は誤りでしたので、さきの答弁をおわびして訂正させていただきます。  次に、平成31年度の都会計報告におきます助成金収入と文化芸術振興事業収入の合計と、区会計報告における助成金、協賛金とチケット等収入の合計の差額375万2,145円についてですが、都会計報告におきます事業収入には、協賛金とチケット等収入のほか、区への会計報告を必要としないNPO法人の独自収入が含まれておりまして、差額となる3,752万145円は、このNPO法人の独自の収入に当たるものであることを確認しております。  次に、平成30年度の都、区会計報告におきます租税公課の差額76万2,000円につきましては、NPO法人に確認したところ、都会計報告では法人税分を法人税等の別費目に計上したため、区会計報告租税公課の金額と一致しておりませんが、税理士の指導の下、そのように対応したものであり、租税公課の税額は合っていることから、特段の問題はないことを確認いたしました。  これらのとおり、指摘のあった3点はいずれも区への会計報告と突合できました。今後につきましても、しっかりと確認してまいりたいと存じます。  なお、本件につきましては、別途、他の区民生活分科会の委員の皆様、そして当日の委員外議員として発言された皆様に、個別に情報提供してまいります。  私からは以上です。 ◆くすやま美紀 委員  それでは、教員の長時間労働に関してちょっと残っていた質問がありましたので、なるべくまとめて聞きたいと思うんです。  スクール・サポート・スタッフの件なんですけれども、先ほど質疑で出ました。ちょっと私が聞いたところでは、週2回なので、掲示物を貼ったり印刷物を手伝ったりということで助かってはいるということなんですけれども、いま一つ、週2回だとかゆいところに手が届かないという点もあるということで、先ほど増員はしないというお答えが出たと思うんですけれども、例えば回数を増やすとか、あるいはまた補助の内容をもう少し広げるなどのそうした検討はできないのか伺います。 ◎教育人事企画課長 先ほども申したとおり、増員のほうは検討しておりません。実際の取組の充実を図っている学校の情報を入れながら、さらなる効果的な活用につなげていきたいというふうに考えております。 ◆くすやま美紀 委員  その方のいろいろ得手とか不得手とかあるのでしょうけれども、先ほど、ホームページの作成、そういうのにたけている方がいらっしゃるとか、そういった情報を各校で共有しながらぜひ活用を、なるべく最大限に生かしていただきたいというふうに思います。  教員の健康問題についてですが、先ほども病欠の方の人数が出ました。昨年度が27人で、今年度が28人だと思うんですが、この方たちはメンタル面で病欠に至っているという方たちの数なのでしょうか、伺います。 ◎教育人事企画課長 元年度も今年度も、精神疾患、メンタルの面では4分の3ぐらいになりますね。あとは身体疾患ということになります。 ◆くすやま美紀 委員  メンタル面でですけれども、文科省のほうでは、「学校における労働安全衛生管理体制の整備のために」というリーフレットも出していますよね。その中で、ストレスチェックの実施ですとか面接指導の体制整備ということが記載されていると思いますけれども、その内容と、杉並区では実施されているのかどうか、実績について伺います。 ◎教育人事企画課長 ストレスチェックにつきましては、健康診断の際に実施をしております。ストレスチェックで高い数値が出ている教員に対しては、面接指導という制度も設けております。 ◆くすやま美紀 委員  実績。既にそういう面接指導を受けている方がいるのか。 ◎教育人事企画課長 予算措置をしていますけれども、実績については、今ちょっと手元にはございません。 ◆くすやま美紀 委員  実際にこういう面接指導をこれまで受けている方がいるのかというのを教えていただきたいんですけれども、今分からなかったら後で教えてください。  次に、学校の施設整備のほうに移ります。学校のトイレの洋式化と給食室のエアコンについて伺います。  毎回、学校トイレの洋式化率の推移ですか、促進具合、進捗状況について伺っておりますけれども、今回も資料049を出していただきましたが、2017年度から今年度直近までの杉並区の洋式化率、どこまで進んだのか。それから、直近の23区平均と東京都平均の洋式化率をお示しください。 ◎学校整備課長 2017年度、平成29年度は、洋式が1,990ということで、前年度よりプラス85、平成30年度…… ◆くすやま美紀 委員  パーセントでいいです。 ◎学校整備課長 平成29年度は54%、平成30年度は56.9%、平成31年度は60.3%、そして令和2年4月1日現在ですけれども、63.6%という状況でございます。  23区の平均は75%、東京都全体が70.2%で、杉並区は23区中21位という状況でございます。 ◆くすやま美紀 委員  区部平均が75%ということですので、下回っておりますし、23区中21位ということです。杉並区より洋式化率が低い区というのはどこになりますか。 ◎学校整備課長 世田谷区と大田区でございます。 ◆くすやま美紀 委員  世田谷区が61.6%で、大田区が52.6%ということですね。  区内の小中学校それぞれの洋式化率も出していただきましたが、洋式化率が5割以下の小中学校はそれぞれ何校あるのか。  そして、来年度の洋式化の予定校、また、その改修を行う対象校をどのように決定しているのか、まとめて伺います。 ◎学校整備課長 50%を除く50%未満のところということで見ますと、令和2年4月現在で小学校が10校、中学校が11校というふうになっております。  来年度の予定ですけれども、杉七小と西田小の2校を予定しております。  決定に当たっては、年次の状況ですとか、それから並行して改築とかも行っていますので、そういうところを総合的に判断して決めているということでございます。 ◆くすやま美紀 委員  私たちはこれまでも、洋式化率を促進するようにということを毎回の予算、決算特別委員会などで求めてきております。今や家庭のトイレのほとんどが洋式で、特に小さいお子さんは和式トイレは使い方が分からないとか怖いなどの声が出ているんだと思うんですよ。現に私の周りとか身内にも、小さい子で和式は絶対に行けないという子供もいます。  それで、洋式化が遅れているのは、子供たちにとってもそうですし、災害時の問題も私たちこれまでも指摘してきました。内閣府は「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」で、和式便器を除外して、洋式便器だけで必要器具数を確保するよう指導していると思います。洋式化を遅らせるということは、そうした災害時にトイレを使えない人を多くつくってしまうということにつながってしまうと思うんですけれども、そういう認識はないでしょうか。洋式化を急ぐ必要があるという認識はないのかどうか伺います。 ◎学校整備課長 私たちとしましても、洋式化というのは進めていきたいと考えておりますが、トイレの課題は、この間も御答弁しておりますけれども、洋式化とともに、臭いですとか、暗い、汚い、臭い、そういうようなところでの課題もあるということで認識しておりますので、洋式化を進めるに当たりましては、壁とか床なども含めて一体的に改修を図っていきたいというふうに考えております。 ◆くすやま美紀 委員  毎回そういう御答弁なんですけれども、先ほど大田区が一番洋式化率が低いということが示されましたが、この最下位の大田区ですけれども、新聞報道などによりますと、2023年度までに80%以上の洋式化を目指すというような報道もあります。23区の中では一番低いわけですけれども、そういう低位にいることは意識していて、積極的に進めるというふうに報道にありました。  やはり杉並区としても、東京都は80%ということを早めにやれという目標を言っていると思うんですけれども、なかなか、いつまでにやるという目標が示されないんですけれども、現在もその80%にするという目標については検討がされていないのかどうか。目標を持って進めていくべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎学校整備課長 もちろん、東京都にも80%という目標がございますので、計画的に区としても洋式化は進めていきたいと考えております。 ◆くすやま美紀 委員  それをぜひスピードを持って進めていただきたい、早期に80%を突破していただきたいということを求めておきます。  給食室のエアコン設置についてなんですけれども、小中学校の給食室にエアコンが設置されている学校数、未設置の学校数、それぞれ何校か伺います。 ◎学務課長 スポットクーラーを含めますと、現在設置されている学校は32校です。残りの学校が32校という内容でございます。 ◆くすやま美紀 委員  食中毒のリスクを下げるとともに、夏場の高温な給食室での調理員の熱中症を防ぐためにも、100%設置に向けて早急な対応が求められます。来年度の設置予定校、それから、早急に100%にすべきと思うんですけれども、どのような目標を持って対応していくのか。さらに、全ての学校の給食室へのエアコン設置完了はいつになるのか。この点伺って、今回の質問を終わります。 ◎学務課長 来年度は、給食室を改修する学校も含めますと11校を予定しています。令和5年度までには60校の整備を完了する予定で、残りにつきましては、給食室の改修や学校の改築に合わせてエアコンを設置していきますので、令和7年度までには全校設置予定でございます。 ◎庶務課長 産業医によるストレスチェックの面談ですけれども、チェックそのものは9割方、皆さん受診していただけているんですけれども、その中で高ストレス者というふうにみなされる方が大体毎年200名強いらっしゃいます。最近ですと、事務の人間も一緒にストレスチェックは受けますので、全体で10名前後は、産業医の面接につながっているといったことがございます。 ◆堀部やすし 委員  それでは、杉並芸術会館の決算の件で、課長が来て答弁がありましたので、これを確認したいと思います。  この問題は、杉並芸術会館の指定管理者が、NPO法人ですけれども、東京都に報告をしている決算の内容と、杉並区に報告している決算の内容がどうも食い違うということが発端になっているものです。情報公開請求をしましたけれども、なかなか情報が開示されず、真っ黒で出てきて、いろいろありまして、9か月たってやっとある程度情報が出てきて、少し議論になったという件であります。  先ほど3つほど答弁がありました。  まず、第1点目から確認しますが、人件費の件です。平成31年度の人件費の額に食い違いがある。東京都へ報告をしている決算数値と杉並区に報告をしている決算数値と食い違いがあるということで、これは東京都に対して報告している内容が誤りだったという話でした。退職金だということでした。なぜこんな間違いが出てくるんですかね。その辺はどう整理されていますか。 ◎文化・交流課長 本来であれば、区に報告いただいている人件費のところに退職金共済掛金分というのを計上したほうが税法上、より好ましいということなんですけれども、今回、都の報告では保険料というところに会計担当の方が入れてしまったと。ただ、これにつきましては、税理士の方に確認したところ、甚大な間違いではないということではありますが、ただ、訂正して、東京都のほうに修正を依頼するというようなことで動いているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  最初に黒塗りで出てきた背景には、そうやっていろいろ修正するのが面倒くさいから黒塗りにして出してきた、そういうことではなかったんですかね。 ◎文化・交流課長 決してそういうことではなくて、経営上のノウハウとか、そういったところについては非公開としていたところでございます。 ◆堀部やすし 委員  経営上のノウハウね。変な話ですね。いまだにちょっと腑に落ちません。  それから2点目です。2点目は、協賛金の扱いについて聞いているわけです。これは何かというと、平成31年度は、東京都に対する決算報告では、助成金と協賛金は別に報告をしています。助成金は助成金で報告をして、協賛金は事業収入に入れているということでした。事業収入ですから、その事業、例えばある演劇項目、ある演劇イベントに対して協賛金を払う、これは事業収入かもしれませんけれども、事業と関係なくNPO本体に対しての協賛金も事業収入に入れている。これは何でだろうというのが疑問の発端です。平成30年の東京都に対して報告している決算を確認すると、この協賛金については、助成金と同じ扱いで報告をしていますね。つまり、年度によって入れる場所を変えているわけですよ。どうしてそんなことをしなくちゃいけないんですかね。そこが不思議なんですよ。いかがですか。 ◎文化・交流課長 平成30年度の活動計算書を今持ち合わせてないんですけれども、恐らく都に会計報告しているのは、税理士の確認を経て提出しておりますので、その都度、税理士の確認を経て、そこの科目がふさわしいということで提出されたものと思います。  なお、先ほど、すみません、私、大和田委員の質問に対しての答弁で、差額について、375万2,145円と言うところを3,000と間違って申しましたので、正しくは375万2,145円の間違いです。大変失礼いたしました。 ◆堀部やすし 委員  では、税理士が、年度によって入れるところを変えなさいという指導をしているということだね、それは。随分変な税理士だよね。さっきの変なミス、あんな単純なミスも変だったんだけれども、随分変だなと思いませんかね、1つは。  1つは思わないのかということと、NPO本体に対する協賛金だったら、何で事業収入なんだということですよ。平成31年度でいうと、事業収入の中にNPO本体への協賛金も入っていると。NPOがいろいろ事業やりますよ、公演事業。その公演事業に協賛金持っていくとか、それなら事業収入でいいんだけれども、関係なくて、NPO本体への協賛金まで事業収入に平成31年度は入れている。平成30年度の分については、助成金と協賛金が一緒になっていて、明確にそこが区別されている。何かおかしいんですよ。年度によって何でこんな処理の仕方が違うのか。それは、じゃ税理士が悪いんだね。そういうことでいいですか。 ◎文化・交流課長 税理士が悪いということではなくて、東京都へはNPO法人として会計報告していますので、都度、税理士が確認をして提出しているということですので、その科目の振り分けについては、我々区として報告を正式に受けたわけではないんですけれども、恐らくNPO法人が依頼した税理士の判断によって科目が振り分けられたということかと思います。 ◆堀部やすし 委員  それは今のところ何となく、指定管理者側の問題だから知らないみたいな答弁なんだけれども、この間もそうだけれども、結局、区補助金として芸術文化関係の事業で入れているわけですよ、指定管理料の一部を。今後は指定管理料として計上するとか言っているんだけれども、今までずっと補助金で処理をしている。そこによく分からない協賛金が、どういうふうに計上しているか分からないものと一緒くたになっているから、多分田中ゆうたろうさんはその件で何かいろいろ怒っているんだと思うんですよ。そこまで私もよく分かりませんけれども。ちょっとこれは、年度によって処理を変えたりとか、私も非常に関心を持っておりますので、ここはちゃんとしないと、向こうが補助金として処理しているものを、どこにどう補助金が使われているのか、真っ黒ですから分からないんですよ。そこは公開できないということですか。 ◎文化・交流課長 真っ黒といいますか、ソフト事業の文化芸術振興事業のところを今委員おっしゃっているかと思うんですけれども、そこにつきましては、NPO法人としての経営努力として協賛金ですとか助成金というのを獲得していますので、それについては経営上のノウハウに当たるということで、非公開としているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  だけれども、当該指定管理者、NPO法人は、区補助金としてそこに入れていますよね、指定管理料を。本当は指定管理料できちんと収支報告しなきゃいけないんだけれども、なぜか区補助金と書いてある。彼らは区補助金だと思って経理処理していますよ、あれ見る限り。指定管理料と補助金は全く違いますから、同じように扱ってもらっちゃ困るんだけれども、彼らは、協賛金の扱いもそうだし、指定管理料を区補助金として扱っていることもそうだけれども、そこを非常に曖昧にしている。多分それが田中ゆうたろうさんの疑問の最初なんだと僕は勝手に思っているんですが、ちょっとこれ、クリアにしてもらわないとおかしいよね。年度によって処理変えたりとか、そういうのをそのままにしておいていいんですかね。所管としては、それは私たちは知らぬということで乗り切る、そういうことですか。 ◎文化・交流課長 恐らく委員今おっしゃっているのは、区補助金と区に報告受けているんですけれども、これは正しくは区指定管理料ということで、確かに表記は分かりづらいというところがございますので、今指定管理者と協議を重ねておりまして、分かりやすい表記となるよう、今後に向けて努力しているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  分かりやすい表記って、それは指定管理料にするしかないですよね。非常に問題なのは、指定管理料なら、その指定管理料を何に使ったのかという使途報告はちゃんとしてもらわなくちゃいけないんですよ。そうですよね。だけど、あれは真っ黒になっているわけですよ。補助金だから何となくそれでいいかのように見えるんだけれども、指定管理料をどこに充当させているのか、どの事業にどう充当させているのか、当然報告する義務が出ますよね、指定管理料と厳格にすれば。では、今後はあそこは全部黒塗りを撤廃できる、こう受け止めていいですよね。 ◎文化・交流課長 指定管理料はハードとソフトに分かれておりまして、ソフト事業につきましては、3分の1ルールといいますか、例えば1億5,000万円規模で文化芸術普及振興事業を行いますと、支出に関してその3分の1の部分を区が指定管理料で見ます、そういう仕組みになっておりますので、一つ一つ、区が支出した指定管理料、ソフト事業において支出した事業がどれに振り分けられているかということよりも、1億5,000万規模で事業を展開してくださいということで指定管理者にお願いしているというところなので、当然経営上のノウハウに当たるところは、今後も協議した上で非公開ということになろうかと思います。 ◆堀部やすし 委員  今のは納得できません。指定管理料は指定管理業務をやっていただくために税金を出しているわけですからね。補助金とは明らかに違うので、そういうことでは困る。  では、最後に3点目の件だけ確認しますね。租税公課の件、説明受けました。そういう話でしたけれども、平成31年は全く一緒なんですよね。平成30年度、平成29年度、違うんです。それは何なんですか。それはどういうことなんですか。何で31年はぴったり数字が一致しているんですか。そこはどう説明されているんですか、税理士さんは。 ◎文化・交流課長 平成31年度につきましては、NPO法人として赤字だったので、そこで赤字に対して均等割で税金がかかったということで、都と区が一致している。平成30年度につきましては、租税公課としては金額は一致してないんですが、その差額の約76万2,000円につきましては、法人税等という別費目が計上してありまして、そこに入れているんですね。なので、租税公課として金額は一致はしていないんですけれども、その一致してない分については、別費目に計上しているということでございます。 ◆堀部やすし 委員  それこそ、その資料を今日持っていないので確認できないんですが、分かるように資料を提出してください。今資料を確認できないので、お願いします。 ○小川宗次郎 会長  3巡目が終わりましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。──それでは、答弁を含めておおよそ10分で。 ◆くすやま美紀 委員  それでは、就学援助、それから制服についてですけれども、なるべくまとめて聞くようにします。  就学援助制度は、経済的理由によって就学困難と認められる児童生徒の保護者に対して、区市町村は必要な援助を与えなければならないという、学校教育法第19条に基づく制度です。杉並区は保護者の教育費負担軽減施策としてのこの就学援助制度について、どのような認識で取り組んでこられたのか伺います。 ◎学務課長 就学援助は、経済的理由により就学困難な児童生徒または就学予定者の保護者に対して、学用品費、給食費等の就学に必要なものを支給し、義務教育の円滑な実施を図ることを目的として実施してきているところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  どういう認識で、どういう姿勢で、どういう点に立脚して取り組んでこられたのかというところを教えていただけますか。 ◎学務課長 繰り返しになりますが、義務教育の円滑な実施を図ることを目的として実施してきているところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  次に、認定率について伺います。資料163番ですが、2018年度から2020年度までの3年間の就学援助の認定率の推移を、小中それぞれと合計について示してください。  それから、今年度申請したんだけれども非認定となった児童生徒数、割合で結構ですけれども、示してください。 ◎学務課長 2018年度から3年間の認定率ですが、小学校が13.2%、12%、11.4%、中学校が23.2%、21.2%、20.0%、小中合計が15.6%、14.2%、13.4%。  非認定になった、まだこれは年度途中ですけれども、1,190人います。 ◆くすやま美紀 委員  3年間でやはり認定率が下がっていると思うんです。それで、今年度の非認定となった方は1,190人ということでしたが、割合にすれば何%ぐらいですか。 ◎学務課長 認定になったのが75.8%ですので、非認定になったのは24.2%でございます。 ◆くすやま美紀 委員  他区の状況についてもお聞きしたいんですけれども、認定率、他区などの状況はどうでしょうか。最も高い区の状況については把握していますでしょうか。 ◎学務課長 令和元年度でいいますと、小学校ですと足立区24.0%、中学校では台東区34.1%でございます。
    ◆くすやま美紀 委員  次に、文科省が昨年3月24日に、コロナ禍で年度途中でも家計が急変した場合は、速やかに認定して必要な援助を行うよう通知しております。杉並区では通知に基づく対応、周知はどのように行ったのか。それによって申込数はどのぐらいあったのか、認定された数を伺います。 ◎学務課長 家計が急変した場合については、就学援助の御案内で周知してございますが、コロナ禍での家計の急変については、改めてホームページで周知しているところでございます。  申請件数は69件、認定は22件でございます。 ◆くすやま美紀 委員  申請69件に対し22件の認定ということで、件数が少ないのではないかなというふうに感じます。  次に、この認定基準なんですけれども、杉並区の就学援助の認定基準は生活保護基準の1.2倍となっておりますけれども、23区他区の状況はどうか。  それから、まとめて聞きます。杉並区の認定基準額の目安、2人世帯から5人世帯、それぞれの目安を。  それから、認定基準額と別に、実際の収入額というものについてもそれぞれ示してください。 ◎学務課長 まず、令和2年度になりますが、23区の状況ですと、1.1倍から1.55倍と幅がありまして、1.2倍の区が最も多い状況でございます。  目安ですけれども、まず、認定基準を所得額でいうと、2人世帯で約307万円、3人世帯で約337万円、4人世帯で約363万円、5人世帯で約420万円です。  収入のほうですけれども、両親の一方にのみ給与収入がある世帯の場合ですが、2人世帯で約450万円、3人世帯で約490万円、4人世帯で約520万円、5人世帯で約596万円でございます。 ◆くすやま美紀 委員  23区の多くが1.2倍を採用しているということです。ただ、同じ1.2倍でも、中身を見ますとそれぞれ違うんですよね。資料でも出していただきましたし、私たちも議会事務局を通じて23区の就学援助の実施状況を調査しました。  例えば中央区なんですけれども、生活保護基準は杉並区と同じく第73次の保護基準で1.2倍なんですけれども、認定基準額の目安額が3人世帯では380万、4人世帯で約430万、5人世帯で519万と、杉並区より高いんですね。資料を見てもなかなかこれ、どうしてかというのが解明できないんですけれども、これはどういう理由によるものでしょうか、伺います。 ◎学務課長 認定基準につきましては、各区によってそれぞれ違います。また、認定基準額の算定方法についても各区によって違うものでございますので、違いがあるということでございます。 ◆くすやま美紀 委員  いや、中央区は同じなんですよ。第73次の生活保護基準で1.2倍なんだけれども、でも額が違うのは、資料で細かく書いていただいたんですけれども、どうしてもよく分からないものですから、その中身について伺っています。 ◎学務課長 生活保護基準の逓減率を中央区は使っていないと聞いているところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  あまりこれ、細かくやっていると時間がないんですけれども、要するに中央区のほうが、対象となる世帯が広くなっていると思うんです。これ、対象世帯を広げるということで大事なことだと思うんですけれども、杉並区でも、同じ1.2倍でも少しでも対象となる世帯、児童生徒が対象となるように見直し検討されないのかどうか、いかがでしょうか。 ◎学務課長 逆に、中央区は母子加算を見ていませんので、そういう違いがございます。現在のところ、認定基準を見直す考えはございません。 ◆くすやま美紀 委員  来年度、23区の中でも基準を見直す区があるようですけれども、把握されているでしょうか。 ◎学務課長 令和3年度に税制改正がありますので、それぞれの区でその対応について検討していると聞いているところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  税制改正の影響も含めてなんですけれども、例えば中野区などは1.15を1.3に、1.15なので杉並区より低いんですけれども、それを1.3に引き上げるということで、やはり対象となる世帯が広がるということであります。  特にこうしたコロナ禍が長引いております。収入の激減なども、私たちも今回の議会で、代表質問や一般質問でも区民の方から寄せられた声を紹介してきましたが、そうした下で、認定基準を引き上げる、そういう必要性があるとは考えないでしょうか。 ◎学務課長 認定基準については各区によって違いがあり、現在、生活保護基準の1.2倍の所得基準を設けている区が最も多い現状にあることや、東京都における労働者の平均給与額の生活保護基準額の1.28倍であることなども踏まえた基準でございますので、現段階において見直す考えはございません。 ◆くすやま美紀 委員  私が聞いているのは、こういうコロナ禍の下で、やはり区民の皆さん、保護者の収入が減っているとか、そういう実態があると思うんですよ。だから、そういう下で認定基準を引き上げる必要性はないのかどうかということを聞いています。 ◎学務課長 コロナ禍で家計が急変している方に対しては、特別な事由として申請いただけるような御案内をしているところでございます。 ◆くすやま美紀 委員  それでもはじかれている方が多いわけですよ。  これまでも何度か紹介していますけれども、世田谷区は、消費税10%になった2019年10月から支給対象者を拡大しました。1つは全体の所得基準を1.24倍から1.4倍に、もう一つは給食費の費目について1.24倍を2.06倍に拡充しました。これによって、給食費は子供の3分の1が無償の対象となり、これまで対象の半分の利用にとどまっているということが課題だったそうなんですが、対象者に対する就学援助の利用者の割合が70%になったということです。就学援助制度は子育て世代に大きな助けとなっています。特に今のコロナ禍の下で全ての子供たちがお金の心配なく教育を受けることができて、健やかな成長を保障するように、就学援助を利用する対象を拡大するよう改めて求めておきます。  それで、就学援助に関わって、修学旅行の保護者負担軽減ですね。先ほども他の委員から質疑がありましたけれども、これが廃止になるということですね。いろいろ区財政のことをおっしゃいましたけれども、現に今この修学旅行の保護者負担軽減、どれだけ経費がかかっていたのか、昨年度、今年度の費用についてお示しください。 ◎学務課長 補助金額でございますでしょうか。6,000万ちょっとでございます。 ◆くすやま美紀 委員  修学旅行の保護者の負担軽減ですけれども、6,000万ということですよね。先ほど警備の費用のことも出ましたけれども、私は、区財政からすれば本当にわずか6,000万だと言わざるを得ません。区財政、区財政とおっしゃいますけれども、区民の暮らしのことを第一に考えてほしいんですよね。こうした経費、23区では杉並区だけがやっているような御答弁でしたかね。だからこそ、私は杉並区で誇れる、数少ないと言ったらちょっと語弊があるかもしれないんですけれども、本当に優れた施策だったと思うんですよ。それをなくしてしまうということはどうなんですかね。これがなくなることによって、行きたくても行けないお子さんが出てきちゃうんじゃないか。さっき就学援助のお子さんは対象になるというようなことでしたけれども、それでもはじかれてしまう方々が、先ほど割合も示していただきましたけれども、います。だから、廃止によって修学旅行に行きたくても行けないというような生徒を生み出すことが本当に懸念されます。コロナ禍の下だからこそ、こうした保護者の負担軽減は削るべきではない。こうした無慈悲な、区民への負担を減らすことをなくすということは、本当にやってはいけないというふうに思うんですけれども、その点、認識を伺います。 ◎学務課長 繰り返しになりますけれども、これは、教育委員会として1人1台タブレットパソコン等の新たな事業を実施していく中で、教育委員会全体の事業の見直しをした結果、廃止を判断したものでして、修学旅行の補助金は、まず1つは、所得水準にかかわらず支給しているということと、他区でもほとんど実施しているところがないわけですね。それとあと、就学援助受給世帯については、就学援助で修学旅行費全額を賄っていけますので、そういう判断の下に廃止としたものでございます。 ◆くすやま美紀 委員  他区でほとんどやってないと言うけれども、だからこそ杉並が優れているんですよ。もし他区でやっているというんだったら、杉並区だって就学援助の認定基準をもっと引き上げてくださいよ。そういうふうに言いたくなりますよ。なので、他区がやっていないからもう廃止するというのは、ちょっとその理由は納得できませんし、タブレットということが先ほど来出ているんですけれども、タブレットを導入するから修学旅行の保護者負担軽減をやめるという理由も、これは納得できません。いかがでしょうか。その点伺って、今回の質問を終わります。 ◎学務課長 タブレットだけではなくて、新たな事業も実施している中で、教育委員会事業全体の見直しの中で検討したものでございます。  また、他区で実施がほとんどないことだけを理由として廃止するものではございません。 ◆堀部やすし 委員  荻外荘の復原・整備について確認します。  昨日はハードの部分について少し確認をしましたが、この施設といいましょうか、この建物は文化財としての側面もあると思います。教育委員会としてはどのように関わっているのか。 ◎生涯学習推進課長 こちらの荻外荘ですけれども、平成28年3月に国の史跡に指定されました。指定された場合、まず、史跡等における歴史的建造物等の復元の取扱いに関する専門委員会に復原・整備の案件をかけて、了承していただかなければならない。あとは、史跡の現状を変更する場合には、その手続を、全て教育委員会を経由して、都の教育長を経て文化庁に上げるということがございますので、そういう形で教育委員会が関わってございます。 ◆堀部やすし 委員  ここは公園の一部ということで、実際にオープンした後もみどり公園課が所管するんだというような答弁が昨日ありました。でも、実際ここは、そういう位置づけであっても、やはりそれだけで動かないだろうとも思うんですけれども、所管としてはどうですか。所管のほうで管理したいなとか、そういうことは思われませんかね。 ◎生涯学習推進課長 史跡の指定の段階からみどり公園課と連携して作業をしてございますので、特に現在不都合ということはございません。 ◆堀部やすし 委員  それで、陽明文庫といろいろ共同で調査をしているということのようですが、どんなことをしているんですか。 ◎生涯学習推進課長 京都にあります陽明文庫は、近衛文麿が創設した資料館でございます。国宝、重要文化財も有する有名な資料館となっておりますけれども、荻外荘にあった資料の多くが陽明文庫のほうに移されております。荻外荘自体に残存しているものもあるんですけれども、それは区の指定文化財に指定をいたしましたが、移されたものについて調査をしないとその全貌が分からないということで、陽明文庫に年間、今は4回ですか、今年度はコロナ禍の影響もありましたので3回でございますけれども、行って調査を続けているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  その成果が、オープンされたときには開示されるということだと思うんですが、展示の内容も、そうすると陽明文庫の協力を得て拡充をしている、こういうことですか。 ◎生涯学習推進課長 例えば重要な政治会談が行われました客間のキャビネットの中に収められている、近衛家に伝わる御所人形などは、陽明文庫が所蔵しているということで、そういうものを復原するためには、陽明文庫の資料を調査しないと、そういうものを並べられないということでございます。 ◆堀部やすし 委員  陽明文庫は近衛さんのおつくりになったものですから、近衛さん側の歴史ということになると思います。この施設は、しかし、区が買い取っておりますので、近衞側の何か、もちろん施設面では復原をするということですから忠実に復原すればいいんですが、中の展示ですね、近衛さんの紹介のようなところは、近衛さん側に立った歴史だけ紹介されてもちょっと不都合かなと思いますが、所管の見解を伺います。 ◎生涯学習推進課長 陽明文庫自体も、特に政治的なバイアスがかかっているわけではございませんので、例えば「御堂関白記」などの国宝は、それぞれ関白職に就いたような方が書いた日記などが所蔵されているわけで、特に来ていただいた方に、実際そこでどういう会談が行われたのか、客観的な記述に努めたいというふうに考えてございます。 ◆堀部やすし 委員  近衛の人物紹介もするということですけれども、近衛さん自体にはいろいろな歴史上の評価があります。近衛側の言い分だけを書き連ねるような展示では困ると思いますが、見解を伺います。 ◎生涯学習推進課長 確かに委員御指摘のとおり、いろいろな見解があると思います。特にバイアスのかかったような解釈というか、説明をするようなことは考えてございません。 ◆堀部やすし 委員  最初からバイアスをかけてやるんだなどとは全く毛頭思っておりませんけれども、ここ自体が近衛さんから譲り受けたところですから、何となく近衛さんに忖度して紹介できないこともあるなんてことでは困るので、公の施設となるというふうに受け止めておりますので、それにふさわしいものにしていかなければいけないと考えております。  話題を変えます。補正予算(第1号)について確認します。  教育関係でいいますと、松ノ木中学校の給食室の件も計上されておりますが、もちろん給食室は元へ戻さないと給食が提供できませんから、予算計上することは当然と思います。しかし、一方で、ここは明らかな過失で焼失してしまった、こういうところですから、その費用は今後どうするんですか。過失のある方にはそれ相応に求償しなくてはいけないと思いますが、見解を求めます。 ◎庶務課長 過失があるということは認識をしております。そういう事案だったということも認識をしております。ただ、求償についての金額、また状況については、今まさにこれから修繕等を行っていくわけですので、固まっていないということ。それから、そもそも論になりますけれども、処分委員会のほうでどういった結論が出ていくのかといったことを待っている状況に、今はあるということでございます。 ◆堀部やすし 委員  内部的な分限、懲戒は、それはそれでしかるべく結論が出るんだろうと思いますが、そうではなくて、失った財産に対して、過失のある方に一定の求償をする意思があるのかどうかということを聞いておるんです。 ◎庶務課長 その意思も含めて、処分委員会も含めて総合的に判断をするというのが今の立場です。そこに過失があって、そのことによって大きな損害を受けているということは、事実として認識をしているということです。 ◆堀部やすし 委員  日本の法律は、火が出ることについて非常に敏感というか、それは日本の暮らしとも密接に関係していることですけれども、今回の場合は、ちょっと不注意でしたということで済ませられるものではないと思いますので、そこはよく考えて、しかるべく求償を行う必要があることは指摘をしておきたいと思います。  話題を変えます。松庵小学校教員の逮捕案件のその後です。  先ほどから少し議論になっておりますけれども、結局よく分かりません。今、逮捕された教員はどうなっているんですか。 ◎教育人事企画課長 現在、もう警察からは離れているんですが、検察による調査を進めている状況にございます。 ◆堀部やすし 委員  これは1月27日に逮捕されているということです。これは広く報道もされております。逮捕、拘留は上限が23日間ですから、23日たって一体どうなったのかも分からないんですが、それも説明できないんですか。 ◎教育人事企画課長 そこについては、拘留は解けているんですけれども、自宅のほうで待機しながら、それでも捜査のほうは続いているという状況にございます。 ◆堀部やすし 委員  自宅にいると。一応教員ですから、身柄拘束が解かれた後は、何らかの接触もしたり、今後どうするとかやっていますよね。そもそも家にいるのはどういう扱いになっているんですかね。そういうことも説明できないんですかね。 ◎教育人事企画課長 現在、休職ということでの扱いになっております。 ◆堀部やすし 委員  休職ということですね。延々とずっと休職をしているというわけにもいきませんけれども、新年度はどうしますか。どういうふうにする予定でいるのかということが1つ。  それから、この件、かたくなに情報を出してこないですよね。ちょっと推察されるのは、要するにこの方については余罪があるんじゃないかという、先ほど委員からも質疑がありました。多分検察も、そういうことを思っているのか思っていないのか分かりませんけれども、もしそういう想定があるとすると、教育委員会も捜査対象になってくる、こういうことになると思います。同僚の先生方にもいろいろ捜査というか、聞き取りがあったり、教育委員会の関係者にも、これまでどんな勤務状態だったのかということの取調べがあるんだろうと、こう思いますが、そういうことで受け止めてよいのか。 ◎教育人事企画課長 この捜査、警察、それから検察ということについては、こういった捜査段階についてはやはり時間がかかるものというふうに受け止めております。この後、起訴、不起訴のところも分からない状況であり、また、起訴となれば裁判という形になってくる。そうなればかなり長期間にわたってというところになりますので、そこの部分で教育委員会として何か動いていくことができないかということで、現在様々な事実確認しながら進めているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  質問に全然答えてないから答えてほしいのと、最後、教育委員会として何をしようとしているということなんですか、それは。ちょっと答えて。 ◎教育人事企画課長 教育委員会として事実を確認し、そしてその確認後、処分等の対応について検討できるかどうかというようなことを順次進めているようなところでございます。 ◆堀部やすし 委員  ということは、教育委員会は教育委員会として調べを独自に進めているということですかね。さっきの質問に戻るんだけれども、それは捜査機関も余罪があるんじゃないかと思って調べを続けているということでもあるし、教育委員会としても、疑われてしまっているので、そんなことがないのかあるのか独自に調べている、こういうことでいいんですか。 ◎教育人事企画課長 私どもとしては、余罪というところは警察のほうがどうしているか、そこは分かりません。現在、報道にあったような部分についての事実確認を進めているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  報道にあったことについて教育委員会が独自に調べているということですか。わざわざ歌舞伎町のインターネットカフェに行って、当日どうでしたとか、そういう取調べを教育委員会がやっているということですか。そういうことじゃないですよね。じゃ、何をしているんですか、それは。何をしているのか分からないのと、あと、端的に答えてもらいたいんだけれども、捜査機関は教育委員会も捜査対象にしているんですか、していないんですか。学校の校長も含めて、同僚も含めて、何となくおかしいことありませんでしたかとか、いろいろ捜査の手が入っているんじゃないかなとも思うんですよ。だって何も報告してこないものね、かたくなにこの件、全然報告してこない。要するに捜査に入られているとするとうかつなことは言えませんよね、それは。そういうことならそういうことでこれ以上聞かないんだけれども、そういうことじゃないというんだったら、ちゃんと報告をしないといけませんよということが私の言いたい趣旨です。 ◎教育人事企画課長 教育委員会、それから学校が捜査対象になっているということはございません。 ◆堀部やすし 委員  だったらちゃんと報告してこないと駄目ですよ。だってこれ、逮捕、拘留期間も過ぎているわけだし、この教員が今どうなっているのかとか、何も報告してこないじゃないですか。そういうことですよ。捜査対象になっていて、ちょっと変な、うかつなことは言えませんよというならいいんだけれども、そういう捜査対象になってないというんだったら、これからきちんと報告をしてください。答弁を求めます。 ◎教育人事企画課長 現在、報告、それから公表できるように事実確認を進めているといったことでございます。 ○小川宗次郎 会長  4巡目が終わりましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。──では、同じように往復おおむね10分で。切りのいいところでまた止めたり、長くなったりしますけれども、御理解をいただきたいと思います。 ◆くすやま美紀 委員  最後の質問で、中学校の制服についてなんですけれども、資料170番です。  区立中学校で制服を定めている学校の数、また、制服を導入するのか私服にしているのかは、どのように決定されているのか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 標準服にしている学校は14校ございます。この決定については、各学校で案を考えて、地域や保護者の意見を踏まえて校長が決定しているものと認識しております。 ◆くすやま美紀 委員  標準服を定めている学校で、午前も質問が出ましたけれども、女子がスカート、スラックスを選択することは可能だというような御答弁だったと思うんですけれども、ただ、資料で、スラックスを希望する女子については、リボンではなくネクタイを着用するようにとしている学校もあるようなんですけれども、これ、もしリボンのほうがいいというんだったらリボンも認めるようにすべきではないのか。また、スクールベストについて、女子のみとなっているところもあるんですけれども、女子でも着用したくないとか、あるいは男子でも着用したいというような希望があれば、希望に沿うようになっているのかどうか伺います。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) そういった選択については、個別に学校と相談しながら決めるというようなことで考えております。 ○小川宗次郎 会長  5時を過ぎようとしていますが、この際質疑を続行いたします。御了承願います。 ◆くすやま美紀 委員  個別に学校と相談ということなんですけれども、いろいろな声があって、制服の選択については、LGBTへの配慮だけで制服変更するというのはカミングアウトを強いることにもなるというようなこともあって、誰でも自由に選べるようにしてほしいというような要望を聞いています。ジェンダー平等の視点からいっても、そして個人の尊重という点からも、こうした区立中学校の標準服について、性別、理由を問わずに自分が希望するものを自由に選ぶことができるということを、それぞれの学校と相談ではなくて、教育委員会の見解として持っていただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員おっしゃる、配慮を要することがありましたら、現在も学校は生徒また保護者から話を聞いて、各学校で検討して、校長判断で行っております。教育委員会としましても、今後も引き続き各校の実態を踏まえた判断、各学校が判断をしていくということで考えております。 ◆くすやま美紀 委員  いや、そうではなくて、私はこれは区教委の見解として、理由、性別問わずに希望するものを自由に選ぶことができるんだというふうにしてほしいと思っているんですよ。そういった検討をぜひ今後求めたいんですけれども、検討の余地はないでしょうか。御答弁をお願いして質問を終わりますけれども、いかがでしょうか。 ◎済美教育センター統括指導主事(宮脇) 先ほども申しましたように、自由ということ、配慮を要するお子さんについては引き続き学校に相談していただきながら対応するということで学校が今行っておりますので、教育委員会としましても、今後も引き続きそういうことを考えております。 ◆堀部やすし 委員  それでは、小中学校老朽改築計画の改定について確認します。  本来は、この計画は令和2年度のできるだけ早い時期に公表されるはずでありました。今までコロナ禍を理由に、なかなか進捗状況は順調ではないという説明を聞いておりましたけれども、もう1年たちました。いつ発表できますか。 ◎学校整備担当課長 現在、もう今年度は残り少ないですけれども、年度内決定を見るように、関係部課あるいは意思決定の手続、最終的な詰めを行っているところでございます。 ◆堀部やすし 委員  ちょっと弱い答弁でしたね。詰めを行っておりますということは、今年度中に意思決定できそうもないという、そういう想定もあるということですかね。 ◎学校整備担当課長 いや、そういうことじゃなくて、今年度中に決定させていきたいと考えております。 ◆堀部やすし 委員  コロナ禍を理由にしていましたけれども、もちろんそれが全く影響してないとは言いませんが、多分そういうことではなくて、この問題の大きさが、簡単に結論を出せない問題であるということがやはり大きかったのではないんですか、どうですか。 ◎学校整備担当課長 当初、今年度当初の頃に決定を見ようと考えていたわけですけれども、その手続を取ろうとした頃には最初のコロナの緊急事態宣言があって、まさに今委員がおっしゃったとおりのことなんですけれども、その後経過を踏むに従って、長寿命化計画は、学校施設あるいは一般施設、区営住宅なんかもあるんですけれども、一般施設についても長寿命化計画を決定していくという中で、同じ年度に造るものを調整していかなきゃいけないというところは、まさに関係のところの調整も後半に来ると入って、当初決定しようと思っていた、学校だけで考えればいいということじゃなくて、そういうことも含めて延びていったということです。 ◆堀部やすし 委員  最初の緊急事態宣言というのはもう随分前ですよね。そこからずっとそうだということで説明をされたというふうに受け止めましたが、では、コロナ禍がなければすぱっと決められたんだということでいいわけですか。 ◎学校整備担当課長 所管としてはそのように考えております。 ◆堀部やすし 委員  何が問題になっていますか。意思決定に非常に手間がかかった、時間がかかった理由はどこにあるんですか。 ◎学校整備担当課長 今行っているのは、一般施設の長寿命化も検討しているので、そちらのほうとの調整などです。 ◆堀部やすし 委員  調整というと、例えば複合化、多機能化というところでの調整でちょっと滞っているということですか。それは確かにそうだとすると、教育委員会だけの問題ではありませんからそうなんだけれども、しかし、そういうレベルの話になると、令和3年度予定の施設再編整備計画の改定の概要はもう大体見えてきているというふうにも受け止められるんですが、そういうことでいいですか。 ◎学校整備担当課長 個別の施設について年度内に決定していきますので、来年度、具体的なものについてどうこうということではないんですけれども、学校施設のあるべき姿だとか、今おっしゃったような施設の複合化だとか、求められるところは多岐にわたっておりますので、そういった考え方が一般施設の長寿命化を考える上で不整合がないかとか、そういった基本的な考え方のすり合わせでございます。 ◆堀部やすし 委員  それで、コロナだけではなくて、こういう厳しい状況を迎えております。学校施設の老朽化の状況は大変深刻です。向こう10年で解決しなければならない課題はたくさんありますけれども、一応統廃合はしないみたいな話もありましたけれども、それでやっていけるものですかね。いかがですか。 ◎副区長(吉田) 平成15年に私は学校施設の統廃合の担当課長を仰せつかりました。昭和54年ぐらいがピークで、子供たちは小中学校合わせて5万4,000人ぐらいいて、私が平成15年に担当課長を仰せつかったときには、2万4,000人ぐらいでした。わずか30年の間に3万人子供たちが減ってきていた状態でございました。学校は単学級の学校なども、若杉小とかもありまして、クラスの中で人間関係がこじれちゃってもそのまま上に上がっていくんですね、学年進行で。やむなく桃井第二小学校に転校した子供なんかもいまして、問題としてはかなり深刻な問題も抱えていました。一方、浜田山小学校は24学級ぐらいもありまして、地域偏在が非常に強いといいましょうか、そういった中でございました。その当時は子供たちの推計は、少子化になるので減少していくだろうというような予測を立てて、この間、若杉、杉四、杉八、新泉、永福南、それからこれはちょっと統廃合というよりも南伊豆健康学園も含めて、統廃合してきました。  ただ、今の状態は、かえって低学年が増加しております。東京都全体でも湾岸地域は子供が増えていまして、公園潰して学校を造っているという区もございます。そういう意味では、今のこの増加傾向を見ると、いきなり学校の統廃合を進めていくという段階ではちょっとないかなと。場合によっては、学校の区域割りといいましょうか、そういったようなものがもしかしたら出てくるかなと。  そんなような状況でございますので、今お尋ねの、学校統廃合しなくて今後校舎の改築やり切れるのかというお尋ねについては、非常に苦しい今の状況というのは事実でございます。担当課長がすんなり学校の老朽校舎改築計画はこれだという形で皆様方にすぐお示しができないというのは、言ってみれば、84万平米ぐらい、今学校も含めて区の施設は持ってございます。前にも申しましたが、東京ドームにしますと18個持っていますので、施設経費だけでも年間400億ぐらいかかっています。そういう意味では、これをそのまま維持管理していくのかということは、やはり区としては一定程度結論を出していかなきゃならない話かなというふうに思っています。  ただ、お尋ねのありましたように、統廃合を念頭に置かないで校舎改築計画をそのまますんなりできるのかということにつきましては、この10年間どういうふうに進めていくかというようなことと、一般施設をどう改修改築していくかということの、今抱き合わせで考えなきゃならない時期でございますので、堀部委員の答弁にはなってないのかもしれませんが、今、様々な要素を検討して出していかなきゃならない。おまけにコロナが出てきちゃいまして、お金がすっからかんになってしまうと、これまた持続可能な行政運営ができませんので、そこら辺のいろいろなものを、考えあぐねているわけではございません。必要な計画は立てていきたいと思いますが、公表するについては、かなり慎重な判断が必要かなというふうに思っています。
    ◆堀部やすし 委員  大変分かりやすい御答弁をいただきました。区長がしゃべるより分かりやすいですね。そういうことだと思います。これはどう区民の皆さんに説明していくかというのは非常に難しいという側面と、あと現実の問題として、1年1年課題を先延ばしすればするほど、より対応が難しくなるというか、グランドビジョンを描いて何とかというのはよく政治家が簡単に言うわけですけれども、しかし、これはなかなか大変だと思います。  施設再編の議論は昔から区でもやって、副区長は最初から手がけられてきたわけですけれども、区民の皆さんは何となく分かっているというだけで、現実の問題となると受け入れられない、そういう感じの方が多いですよね。必ずしも現実をきちんと把握していない。それは私だって把握していないわけですから、区民の方はもっと把握してないわけですよ。そうはいっても、1年1年ずるずるずるずる先延ばしみたいな形、今回の場合は1年先に延びたということですけれども、あまりこういうことを繰り返していても、打つ手がだんだんなくなっていくということを感じます。副区長が今御健在で御活躍の間はいいですけれども、ずっと副区長がいらっしゃるわけでもないので、次の人になって、人が代わっていくと、さあ、どうなることやらと大変心配をしております。  この問題は、ぜひ区民の皆さん向けにもひとつしっかりとした説明の機会であったり、説明の広報の在り方も含めて、ちょっとお茶を濁して過ごそうと思っても、多分乗り切れなくなると思います。この辺りを1つ最後にお願いして、さっきプールの話もありましたけれども、プールの話ももうそろそろ方向としては考えていかなきゃいけないだろうなと思います。そういうことを最後にお願いをいたしまして、時間がもう来ましたので、終わります。 ○小川宗次郎 会長  それでは、5巡しましたので、再度質疑のある方はいらっしゃいますでしょうか。  ほかに質疑はありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○小川宗次郎 会長  ここで午後5時30分まで休憩いたします。                           (午後 5時14分 休憩)                           (午後 5時30分 開議) ○小川宗次郎 会長  休憩前に引き続き分科会を開きます。  それでは、田中議員、奥山議員、ほらぐち議員から、分科会委員外議員の発言の申出がありましたので、これを認めることに異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○小川宗次郎 会長  異議ないものと認め、発言を許可することに決定をいたしました。  最初に、分科会委員外議員の発言の時間についてお願いをしておきます。  質疑の時間は、答弁を含めおおむね15分以内でお願いします。なお、答弁を除き、質疑のみ6分まで発言可能です。  予告としまして、質疑のみを積算し、残り1分になりましたらベルを1回鳴らします。6分になりましたらベルを2回鳴らします。2回ベルが鳴りましたら、速やかに質疑を終了してください。  時間の計測方法についてですが、予定の質問項目の発言を除き、起立したときから着席するまでを計らせていただきますので、御了承願います。  それでは、申出順に発言をしていただきます。  田中議員、委員外議員発言席に移動してください。  それでは、田中議員、予定の質問項目をお知らせください。 ◆田中ゆうたろう 議員  質問項目は、教育全般につきまして、とりわけ、先ほども話題に出ておりましたけれども、区費教員の逮捕、松ノ木中学校給食室の火災、いじめ問題、就学前教育に関連して幾つか、角川コレクションなどなど伺いたいんですけれども、その前に、先ほど、本日のこの分科会で突如として演劇鑑賞教室に関連していろいろ出てまいりましたので、それについてまず最低限のことを確認せざるを得ません。手元に今日資料がありませんので、詳しいことはお聞きできないんですけれども、最低限のことは確認をさせていただきたいというふうに思います。  それと会長、今日、私、ラインワークスで一部この分科会の様子を聞いておったんですけれども、途中どうしても機器の具合か、聞き取れない部分が少しありましたので、なるべく重複を避けて質問するつもりでおりますけれども、もし100%完全に重複するような質問がありましたら、それは取り下げますので、恐れ入りますが、御指摘をいただきたいというふうに思っております。 ○小川宗次郎 会長  先ほど言った確認ということなので、あくまでも確認ということで認めますので、それ以上話が続くようでしたら、こちらのほうも分担事項に沿って質問していただくようお願いをする場面も出てくると思いますので、あらかじめ御了承お願いいたします。 ◆田中ゆうたろう 議員  まず、演劇鑑賞教室に関連して、先ほど会計に関するいろいろな報告がありましたので、最低限のことだけ伺いますけれども、堀部委員が私の問題視している内容を適切にまとめてくださって、感謝をしております。  それで、要するに平成30年度、区補助金実績欄というふうに指定者側が書かれていたものが、実は指定管理料だったということでよろしいですね。 ◎文化・交流課長 さきの一般質問でも御答弁しましたとおり、区補助金と書いてあるのは、区指定管理料ということでございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  これはどうして見抜けないんでしょうかね、こういうこと。 ◎文化・交流課長 正しい表記としては区指定管理料なんですけれども、見抜けなかったというか、当然金額については確認しておりましたので、正しい、分かりやすい表記となるよう、今指定管理者に協議といいますか、指導を行っているところでございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  今まで、幸内前課長も岡本部長も事あるごとに、私がいろいろ質問しますと、それはNPO法人の会計でやっているので、区としては認識していないというような答弁をしてきたんですけれども、そうなってきますと、全部遡って1回精査する必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎文化・交流課長 遡って精査といいますか、当然、報告を受けて、その金額についてはこちらで内容をその都度、年度ごとに確認しておりますので、遡って精査する必要はないかというふうに考えてございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  私は、この指定管理者が地域の商店街イベントにいろいろ疑惑のあるお金を支出していると思われる問題についても追及してきたんですけれども、指定管理料からではないから把握していないという答弁に徹してきたんですよ。でも、実際は区の補助金から出ている可能性があるということになりませんか。 ◎文化・交流課長 これまでも答弁してきましたように、地域の一員として、商店会等にNPO法人として支出していたということは確認してございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  でも、その中に漏れがあったわけでしょう。それが今回の訂正で明らかになったわけじゃないですか。だから、もう1回遡って調査する必要があると思うんですけれども。 ◎文化・交流課長 特段漏れはありませんので、調査する必要はないものというふうに考えてございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  区補助金ということで記載されていたんでしょう。それが漏れじゃないんですか。 ◎文化・交流課長 区補助金というのは表記の間違いというか、分かりにくさというところがありますので、これは正しくは確かに委員おっしゃるように区指定管理料ですので、その表記については改めるということで、指定管理者と今協議をしているところでございます。 ○小川宗次郎 会長  田中議員、先ほども申し上げたとおり、後で、区民生活委員会なので、分科会の方、それから委員外議員の方には文書で報告されるということですので、御理解ください。 ◆田中ゆうたろう 議員  では、その報告を待つとして、最後に1点だけ。  平成30年度の会計報告について、内訳だけではなく収支自体に大きなそごがあったというふうに区は認識していたはずなんですけれども、先日の区民生活分科会の徳嵩部長の答弁を聞いていても、第3回、第4回、それぞれで区が言っていること自体も微妙に食い違っているんですよ。その点もちゃんと精査をして報告に入れていただきたいと思うんですけれども、どうですか。 ◎文化・交流課長 田中議員がおっしゃっているのは、きっと平成30年度の区が報告を受けているチケット等収入と、都が事業収入としているところの差の話をしているかと思うんですけれども、そこについては一般質問等で御答弁しましたとおり、協賛金等というふうになってございますので、特段問題はないものというふうに認識してございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  切りがありませんので、次に行きます。  昨年、第1回定例会で、区長が予算方針を説明したときに、学校の有効活用とか教員の働き方改革とかで、学校を一部教育委員会に所管を回すみたいな発言をしていたんですけれども、あれ、その後どうなったんでしょうか。 ◎学校支援課長 今日、他の委員にも御答弁いたしましたけれども、学校施設の利活用についてということで、この間、区長部局とも今検討を行っているというところです。もちろん様々課題があるところでございますので、現在、いろいろ課題の整理等を行って検討しているというところでございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  私はちょっと懸念しております。それだけちょっと伝えておきたい。  それと、この間、保健福祉の分科会で言いましたけれども、園庭がない、あるいは狭い保育園が急増したもので、子供たちの運動能力の低下を非常に心配する声が届いております。これは教育委員会としてはどのように把握していらっしゃるか。 ◎就学前教育支援センター所長 直接こちらに話が来ることはないんですけれども、保育課と連携を取る中で、そのような話は伺っております。 ◆田中ゆうたろう 議員  それで、先ほども議題になっていましたけれども、やはり教員、少なくとも音楽科とか体育科とか、その辺りはちょっと増やしていただきたいんですよ。そうすることによって先生方の負担軽減にもつながると思うし、漏れ聞く話では、サッカーなんか下手すると子供のほうが先生よりうまい、そういう場合もあるらしいんですよ。いかがでしょうか。 ◎教育人事企画課長 教員自体を急に増やすということはできる状況にはございません。ただし、区費教員の有効活用といったところで検討していくことは可能と、かように考えております。 ◆田中ゆうたろう 議員  区費教員で、音楽、体育、どうでしょうか。 ◎教育人事企画課長 さきにも答弁させていただきましたけれども、今後、30人程度学級、35人基準というものが段階的に進んでいくことによって、区費教員の30人程度学級に配置していた分については、教科担任、専科といったところに充てていくことは、順次検討していきたいというふうに考えております。 ◆田中ゆうたろう 議員  お願いします。  それで、さっきの話に戻るんですけれども、小学校の部活動ってどんなものがあるんですか。 ◎済美教育センター所長 小学校の部活動ですか。教育課程に位置づいているものはクラブ活動というのがございまして、例えば文化、スポーツ、様々なものに親しむような活動というのは行われております。 ◆田中ゆうたろう 議員  学校を区長部局に一部移すというのは、部活動が1つのキーワードになっていたと思うんですけれども、それで聞いているんですけれども、どんなのがあるんですか、具体的には。 ◎学校支援課長 部活といいますと、中学校では運動部とかいろいろありますので、そういうようなものを部活としては想定しています。 ◎教育委員会事務局次長 ちょっと混線しているようなので。田中議員が、昨年の予算編成方針に区長がということで、学校の有効利活用を区長部局への権限移譲も含めて今後検討していくといったところには、いろいろな背景がありますけれども、中学校の部活ですけれども、部活の将来の担い手の地域移行の問題とか、それから地域スポーツの振興とか、そういった背景があるわけなんですね。  それともう一つあるのは、教員の働き方改革という面で、学校の管理権限、例えば学校開放だとかいったことで、副校長を中心に時間外の管理について教員の負担が大きいものですから、そういったものもトータルで、先ほど担当の課長からいろいろ話がありましたけれども、権限の移譲も含めて、そういった課題を整理しながら検討を今進めているところですので、ちょっと混線しているのかなと思います。 ◆田中ゆうたろう 議員  では、小学校の部活動は関係なかったんですかね。 ◎教育委員会事務局次長 小学校は、先ほど所長から言ったとおりクラブ活動ということで、運動部活動とはちょっと、中学の部活動とは違いますので、ただ、小学校のほうについても学校の開放というのはやっていますので、現に副校長の利用調整の負担とかありますので、そういったことも含めて、学校の有効利活用の課題は今整理しているということです。 ◆田中ゆうたろう 議員  ちなみに中学校の部活というのは、子供たちはみんな何かに属しているものなんですか。 ◎教育委員会事務局次長 全員が必ず何かの運動部活動あるいは文化部活動に入っているということではございません。 ◆田中ゆうたろう 議員  分かりました。ちょっと先ほどの、私の問題視していることはお伝えしておきたいと思います。  それと、先ほどの区費教員の逮捕の件ですけれども、捜査中だったということなんだけれども、歌舞伎町のネットカフェで会っているとかいうこと自体、既に教育長からおわびが必要だと思っているんですけれども、その辺どう認識していらっしゃるのか。 ◎教育人事企画課長 そういったところも含めて事実確認に努めているところでございますので、現在まだ報告できる状況までには至っていないということでございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  報道内容を、ちょっと概要を教えてもらえますか。 ◎教育人事企画課長 当事者が、令和2年9月6日、日曜日午後に新宿区内のインターネットカフェにおいて、ソーシャル・ネットワーキング・サービス上で知り合った当時14歳の女性が、18歳に満たないことを知りながら、現金2万円の代償を供与して、同女性にわいせつ行為を行ったというところでございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  そういう内容が報道で出回って、最低限の、お騒がせして申し訳ないの一言もないというのは、私はやはり異常だと思う。ほかの自治体ではこういうときどうやっているんですか。 ◎教育人事企画課長 東京都教育委員会においては、処分公表という形での、処分が決まった段階で公表という形で出してございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  市区町村の教育委員会で、まだ捜査中の段階ではあっても、このような事例が生じたときの教育委員会の対応というものを伺っているんですね。 ◎教育人事企画課長 そこにつきましては、市区町村様々なものでの公表という形があるというふうに考えております。 ◆田中ゆうたろう 議員  まだ罪状が決まったわけじゃないとか、捜査中の段階だということでも、深々教育長がおわびしているのなんか、私しょっちゅうニュースで見かけますよ。そのぐらいのレベルの話だと思うんですけれども、そういうことが全然ないのはどういうことなのか。 ◎教育人事企画課長 それについては、本区としては、東京都教育委員会に倣って、処分公表という形になればコメントを出していくというふうに考えております。 ◆田中ゆうたろう 議員  その間、不安に駆られる私ども区民の精神的な負担というのをどうお考えなのか。 ◎教育人事企画課長 まずはしっかりと事実確認をした上で、事実であれば公表という形で皆様にお知らせしていこうというふうに考えてございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  非常に納得がいきません。  それと、松ノ木中学校に移りますけれども、これ、先日も反対討論のときに言いましたけれども、何で私が一般質問のときに聞いたときには一言のわびもなく、教育長は立ちもしなかったけれども、その後の文教委員会では、ほかの委員が聞きもしないのに教育長が深々わびているのか。何でそんなに態度が違うのか、説明を求めます。 ◎教育委員会事務局次長 これは文教委員会でのことだと思いますけれども、当日の報告案件として火災のことがあって、まず、所管の学務課長からおわびをした上で、資料に沿って御報告をした。その後幾つか質疑がありまして、教育長はその質疑の内容も聞きながら、教育長の立場として、現時点の状況ですけれども、おわびをしたといったことでございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  そういうような態度も私は非常に問題があると思いますよ。  次に行きますけれども、角川コレクション、これは分館で今やっているのを見てきましたけれども、あれは角川さんのおうちで飾るわけにはいかないんでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 今、分館のほうで令和元年度に区の有形登録文化財にしましたコレクションを展示しております。ただ、角川庭園の幻戯山房のほうは展示施設を持っておりませんので、今現在、向こうで展示することは難しいものと考えてございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  あれ、ふだん郷土博物館で見られるんですか。 ◎生涯学習推進課長 これは機会を設けて、昨年度登録になったときは、区役所のロビーのほうで一部展示をいたしましたし、常設展の手前のところの杉並コレクションというようなところで展示することはございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  やはりあれだけのものが常に見られないというのは、非常にもったいないと思います。何とか工夫をして、せめてイミテーションみたいな、レプリカみたいなものだけでも、角川さんのものだったら角川さんのお屋敷で展示することはできないのか。 ◎生涯学習推進課長 今回登録をしましたのは、ほとんどが美術品でございます。これらは著作権の処理が大変難しいので、やたらにレプリカを作ったりということが難しいというふうに考えてございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  ただ、先ほどもここで議題になっていたと思うんですけれども、うちの区は美術館もないということで、郷土博物館のキャパシティーも限界があると思うので、そこは何とか工夫をして、荻外荘なんかについても言及がありましたけれども、そういうものの生かし方として、やはり展示がしてある、ゆかりのものがそこで見られるというのはすごく大事なことだと思うんですけれども、重ねて答弁を求めます。 ◎生涯学習推進課長 荻外荘につきましては、当初から展示スペースを確保して、実物展示、レプリカ展示などを行っていく予定であります。角川庭園幻戯山房のほうも、そういうような環境が整えば展示は可能になるものというふうに考えてございます。 ◆田中ゆうたろう 議員  せめて岡本太郎とか棟方志功とか、代表的なものだけでも検討していただきたいというふうにお願いします。  最後、学校警備員ですけれども、杉十なんですよね、私がずっとこの間問題視してきたのは。やはり塀がないと2人でも心もとない。この機に何とか、ほかの小学校はちょっとあれだけれども、杉十に関しては増員を検討できないか。 ◎庶務課長 杉十に関しては、塀がないという特殊性から2名配置して、また、カメラ等も増配備をしているという状況をつくっているところです。今の段階で、塀がなくて2名では足りないという事案が発生したわけではないので、御要望ということは承りますけれども、来年度すぐに増員をするということは考えてございません。 ◆田中ゆうたろう 議員  全然違うんですよ、塀があるとないとで。お分かりいただけると思うんですけれども。やっぱり怖い、不安だという声が、引きも切らず届いております。そこはちょっと検討していただきたい。  これで最後にしますけれども、杉十を見ていても、プールなんか私もよく利用しますけれども、本来学校として建てられたものは学校として建てられたものですよ。それを、最初から杉十のプールとかだったらまだいいけれども、後から、普通の人が入ってきて、区民スポーツのどうのこうのとか言っていましたけれども、管理が非常に難しいと思いますよ。ですので、そこは非常に気をつけていただきたい。  最後にしますけれども、校庭開放の現状について伺うのと同時に、校庭開放について、部活に所属をしていない子供たちもいるでしょう。所属したくても所属できない子供たちもいるでしょう。そういう子供たちの体を動かす場所を損なうことがないように、最後に区教委の見解を伺って、質問を終わります。 ◎教育委員会事務局次長 ごめんなさい、ちょっと質問の意図があれなんですけれども、子供の体力とか運動する機会を減らすとか、そんなことはもちろん望ましい姿ではないので、今るる、先ほど申し上げましたとおり、いろいろ小学校も中学校も学校施設の有効利活用、それから今議員御指摘があったとおり、杉十とは違うように、学校の施設、体育館、校庭、いろいろありますけれども、もちろん区画の問題とか、それから時間軸でどういうふうに管理権限がうまく移管できるのかとか、いろいろな課題はあります。そうしたことは今もろもろやっておりますけれども、住民にとって一番身近なところにある公共財である学校、これは今施設がかなり充実してきていますので、そういった側面からは、教育財産として子供のためにもちろん一番資するわけですが、同時に区民の共有の財産として、いろいろなスポーツ活動であるとか地域活動、コミュニティー活動、そういったことで有効利活用ができないかという視点で今やっています。そういったところで、もちろん子供の安全性とか、子供の体力とか運動とか、そういったことの充実とか、そういったことは当然これからもさらに高めるような角度で検討していきたいと思っています。 ○小川宗次郎 会長  それでは、田中議員はお戻りください。  それでは、奥山議員、委員外議員発言席に移動してください。  奥山議員、予定の質問項目をお知らせください。 ◆奥山たえこ 議員  小中学校における時間講師の雇用状況です。資料は256番を使います。  そもそも、学校にいらっしゃる時間講師の方々はどんなお役目をなさっているのか。 ◎教育人事企画課長 教員の欠員となった授業を代替で補うために時間講師というものを配置してございます。 ◆奥山たえこ 議員  身分といいますか、勤務形態といいますか、どういう立場でしょうか。
    ◎教育人事企画課長 会計年度任用職員となっております。 ◆奥山たえこ 議員  学校の中で働いている教職員の方、一般職のほかに、そういった会計年度任用職員がいるということですが、どういう方がいらっしゃるのか。都費と区費の区別でお願いします。あと、性別も分かればお願いします。 ◎教育人事企画課長 会計年度任用職員と言われている教職員ですけれども、時間講師については区費、都費両方ございます。それから、非常勤教員、特別支援専門員というものは都費のみ。補助教員、学校司書、理科支援員、職員でいえば学習支援員、通常学級支援員、介助員というのは区費のみでございます。  いずれも性別での募集というのは行っておりません。ただ、応募者は女性が多い傾向にございます。 ◆奥山たえこ 議員  性別での募集は禁止されているので、それはないはずなんですけれども、応募者に女性が多い。それは一般職じゃなくて、会計年度任用職員とか短時間の人とか、そういう傾向ですか。 ◎教育人事企画課長 会計年度任用職員は、そういった傾向が多くございます。 ◆奥山たえこ 議員  性別を、例えば一般職は何とかだとか、こういう働きの方はこうだとかということは、数字としては出せるんでしょうか。 ◎教育人事企画課長 数字としては、今、他課にも関わるところもあって出せません。申し訳ありません。 ◆奥山たえこ 議員  教育委員会に聞いているつもりなんですが、他課に関わるというのはどういうことなんでしょう。 ◎教育人事企画課長 教育人事企画課所管の職員とそのほかの課で持っている職員等、今述べたものには入っております。 ◆奥山たえこ 議員  ちょっとその課というのがよく分からないけれども、例えばどんな課ですか。 ◎教育人事企画課長 庶務課、それから特別支援教育課等ですね。 ◆奥山たえこ 議員  なるほど、分かりました。学校ではないということですね。  まず、会計年度任用職員になったということなんですけれども、そうすると、いわゆる雇い止め、更新は5回までよというのはあるんですか。 ◎教育人事企画課長 先ほどの各課で所管している学校配置の職員ということですので、ちょっと修正させていただきます。 ◆奥山たえこ 議員  ごめんなさい。時間講師。 ◎教育人事企画課長 時間講師の雇い止めのことですけれども、会計年度任用職員に雇い止めはございます。任用期間にも、変更は現在のところありません。区費は6年任用で、更新が5回。都費は5年任用で、更新が4回です。ただし、都費の時間講師のみ毎年選考となっております。 ◆奥山たえこ 議員  都費は大分違うんですね。時間講師ですが、会計年度任用職員になったことで待遇に変化ありますか。例えば行動が制限されるとか、それから副業、兼業とか、政治活動とかはどうでしょうか。 ◎教育人事企画課長 これまで地公法第3条第3項第3号に定める特別職の地方公務員であったため、地公法第30条から第38条までの服務規定の適用を受けておりませんでした。それが会計年度任用職員となることで、地公法及び教特法の定める服務に関する規定が原則として適用されます。よって、営利企業等に従事する場合には、事前の届出が必要となります。また政治的行為についても制限されます。 ◆奥山たえこ 議員  かなり大幅な変更だと思いますけれども、例えば政治行為というのはどういうものですよということ、そして、こんなことやっちゃいけないんですよみたいなことは御説明しているのかどうか。 ◎教育人事企画課長 制度の概要というのは時間講師の方に配っておりますが、政治的行為の制限とか、先ほど私申し上げた制限や禁止等については周知しているところでございます。 ◆奥山たえこ 議員  私なんかの立場から言うと、選挙活動は割と明確だから禁止しやすいんだけれども、政治活動を禁止するとなると、例えばデモに行っちゃいけないのかとか、プラカード持って立っちゃいけないのかとか、そういうことになりかねないので、かなり区切りが難しいと思います。  そうすると、時間講師の方々は立場が変わることで大分制限が多くなったわけですが、支給額、給与関係ですね、頂く金額は増えたのかどうか。 ◎教育人事企画課長 期末手当が、条件を満たした場合に支給ということになります。 ◆奥山たえこ 議員  期末手当を増やしたんだけれども月々の給与は減らしましたとか、そんな、なんちゃってということはないですよね。 ◎教育人事企画課長 そういったことはございません。 ◆奥山たえこ 議員  結構そういうからくりをほかのところでやっていたりするんですよ。杉並はやっていなくていいんですけれども。  条件つき採用の1か月というのがありますけれども、これはどういう意味なのか。 ◎教育人事企画課長 会計年度任用職員の採用に当たって、選考の足りないところを補完し、能力実証の万全を期すための最終的選択過程及び指導教育期間ということになっております。これは時間講師の対象となっているところでございます。 ◆奥山たえこ 議員  これまではどうだったんですか、会計年度任用職員になる前は。 ◎教育人事企画課長 これまでは特にそういったことはなかったです。 ◆奥山たえこ 議員  これも結構厳しいことになっていますね。  それで、首になったという言い方は変かな、試用期間から本採用、こんな言葉ちょっと変だけれども、ならなかった人はいますか。 ◎教育人事企画課長 これまで任用に影響があったという方はございません。 ◆奥山たえこ 議員  そのことの判断はどなたがやるのか。  それから、その判断基準はきっちり決まっているのかどうか。文書化されているのかどうか。つまり、恣意的な判断が入る余地があるかないか、お尋ねします。 ◎教育人事企画課長 こちらのほうは校長がしっかりと見るという形となっております。  基準については、すみません、調べて後ほどお答えします。 ◆奥山たえこ 議員  すみませんね、調査の要ることは事前にお伝えしておかなきゃいけなかったんですけれども。  先ほど他の委員の質疑に対する答弁で、時間講師がほかの教員の授業時間の準備中に代わりをすることがあるとかという答弁があったと思うんですけれども、時間講師の方々が自分の授業の準備をする時間はどうなっているのか、どうやって確保するのか。それに対して報酬は払われているのか。 ◎教育人事企画課長 長期休業期間とか国民の祝日及び年末年始の休日、そこに対しても該当する勤務時間分の報酬が出ております。それの振替という考えで支払われているという考え方になります。残業についても、支払われている中で勤務してもらうということとなってございます。 ◆奥山たえこ 議員  今、残業という言葉がありましたけれども、では、指定された時間を超えて働くことがあるのか。 ◎教育人事企画課長 先ほど申し上げた休みになっている部分ですね、そこにも報酬が充てられているので、その報酬に充てられた分の時間を充てるという形になっております。 ◆奥山たえこ 議員  そうじゃなくて、今日は例えば5時で上がるはずだったのに、だけれども、仕事がたくさんになって、いろいろやることが増えちゃって6時に帰ることになりました、1時間オーバーしていますとか、そういうことなんです。 ◎教育人事企画課長 そこも先ほどの考え方になりますけれども、残業について、その日超えたからといって、そこに充てる、それで追加報酬が出るということではございません。 ◆奥山たえこ 議員  給特法というものがありますよね。ちょっと説明していただけますか。ざっとでいいです。つまり残業する概念がないよという。 ◎庶務課長 給与に4%、残業として、はなから見込んでいくというものであります。 ◆奥山たえこ 議員  ということは、時間講師の方々もそういう考えに基づいて支払われている、そういうことなんですか。 ◎教育人事企画課長 時間講師はそこには当たらないと考えております。 ◆奥山たえこ 議員  ごめんなさい。今、私、時間講師と会計年度任用職員をごっちゃにして話をしていますけれども、会計年度任用職員についてはどうですか。 ◎教育人事企画課長 会計年度任用職員に対してですけれども、これは管理職にも、厳しく勤務時間というものを守らせてくれということで教育人事企画課からは指導しているところでございます。 ◆奥山たえこ 議員  そうすると、さっき休日も充てるとか言っていたけれども、ところで、この人たちって月で払っているんでしたっけ。 ◎教育人事企画課長 時間を計算した上で、月で報酬を払われているということになります。 ◆奥山たえこ 議員  ちょっとよく分からない。例えば月16日勤務とか、そういうことなんですか。それとも月何時間勤務とかなんですか。 ◎教育長 時間講師というのは、教員が欠員というよりも、例えば2年次とか初任者研修とかありますよね。国や都で決まっているものがあって、そのときに初任者が違う授業を見に行ったりするわけです。その後補充といいますが、そういうのについている時間だとか、あるいは学校の中で基幹要員と言われる教務主任や生活指導主任というのは、軽減というのがつくんですね。例えば自分の持ち時数が二十何時間あったとしても、例えば教務主任の業務をやるために何時間軽減というのが決まっているわけです。その軽減の間というのは、自分のクラスの授業を誰かがやらなきゃいけなくなりますよね。そういうのに充てられるのが時間講師なんです。  時間講師というのは1時間幾らと時給が決まっていて、その時給は経験年数によって実は幅がある。その時間講師というのは、原則、先ほど残業とおっしゃいましたけれども、例えば小学校でいうなら45分授業。ところが、1時間というのは60分で給与が支払われるんですね。ですから、一応東京都の考えとしては、45分で授業をして、15分で授業の準備をするという扱いなんです。実際はそんなことできないよと言われたら、そのとおりで、ですから、その1時間単位、例えば今日は4時間、火曜日は2時間とかやったとしたら、1か月分が全部で総時間で何時間となったら、その分の給料を1か月でお支払いするという形になっています。しかし、授業の準備はなかなかそうはいかなかったり、あるいは担任の先生が夕方にならなきゃ戻ってこないとか、打合せもできない、そういうことで残ったりすることが、現実はゼロじゃないです。しかしながら、先ほど課長が言いましたけれども、校長が残ってくださいではなくて、そうしたところはちゃんとほかの教員でカバーして、時間講師はその時間しか給料を払っていませんから、決して残業がないようにという指導はしています。 ◆奥山たえこ 議員  ありがとうございます。大分分かりました。学校における教師の残業の問題は非常に大きな問題ですけれども、それは別の機会にしたいと思います。  先ほど、会計年度任用職員は女性の応募が多いということでしたが、そういう方は例えば自分の希望する時間の取り方、つまり朝はなるべく遅い時間帯から始まりたいとか、そういった希望が酌めるのかどうか。  それから、その年どのくらい働くかということは年度初めに決まるのか。それからあと、翌年度のことはどうか、伺います。 ◎教育人事企画課長 勤務の時間のことですけれども、それはそもそも勤務可能な曜日や時間をお聞きした上で採用しているということになります。ただ、小中学校ともに制度として時差通勤、時差勤務というものの申請は可能なんですけれども、そもそも採用の前にそこを確認した上で採用していることから、そういった制度の適用はないということになります。 ◆奥山たえこ 議員  翌年度のことは早く決まるのか。 ◎教育人事企画課長 年度当初からといった場合は、3月頃から順次折衝してやっております。それから、年度当初から配置となる場合は、年度当初におおむね勤務日、勤務時間というのは定まっているという状況にございます。  それと、先ほどお答えできなかったところですけれども、校長のほうで見ますけれども、採用期間評定書というものがございまして、それにある程度の基準が設定してございます。 ◆奥山たえこ 議員  今回の資料です。年度が過ぎるごとに時間給が上がっていくんですけれども、全部じゃなくていいです。今から言うところだけ読み上げてください。まず1年目、次が5年目、次が10年目です。 ◎教育人事企画課長 1年未満で1,880円、5年以上6年未満で2,230円、10年以上11年未満で2,660円でございます。 ◆奥山たえこ 議員  会計年度任用職員は雇い止めがありますよね。そうすると、どうなるんですか。途中で切れちゃうんですか。 ◎教育人事企画課長 切れてしまうということじゃなくて、在職証明書で必ず確認することになっています。それがその前の年だけじゃなくて、これまでの在職証明書も持ってきてもらって、それを積算して経験年数ということで数えるということになってございます。 ○小川宗次郎 会長  それでは、奥山議員はお戻りください。  それでは、ほらぐち議員、委員外議員発言席に移動してください。  ほらぐち議員、質問項目をお知らせください。 ◆ほらぐちともこ 議員  小学校の施設整備について、杉一小学校の工事用通路についてです。  小学校の施設整備について、まずお聞きします。  施設整備の校舎外壁補修1校、給食室改修1校、給食室空調改修7校、便所・排水管改修2校、受変電設備取替1校の、それぞれの学校名と費用を教えてください。 ◎学校整備課長 それぞれになりますが、まず校舎外壁補修については高三小、給食室改修については杉十小、給食室空調改修については杉六小、杉七小、桃四小、高三小、大宮小、沓掛小、八成小、便所・排水管改修については杉七小、西田小、受変電設備取替については八成小でございます。  予算額ですが、トータルになりますけれども、4億7,610万という予算でございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  その他施設整備1億5,291万5,000円は、どこの学校の何の工事でしょうか。 ◎学校整備課長 まずプール改修が済美小学校、それから防火シャッター改修が大宮小と西田小、教室増設改修が方南小、屋内運動場の床改修が杉三小、放送設備改修が松庵小、あと、設計の委託として西田小の放送設備とか杉九小の屋内運動場照明改修などがございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  施設整備の事務経費90万円は、どこの学校の何のための経費ですか。 ◎営繕課長 この経費は営繕課職員のほうで使いますので、私から答弁させていただきます。  主に営繕課のほうで職員が現場に行く際、あるいは設計業務をする際の日用的な用品、消耗品等、そういったものを購入したり、あるいは職員が現場に行った際に身の安全を図るため、ヘルメットですとかあるいは転落防止用の器具、そういったものがございますけれども、そういったものの更新に充てる費用ということになっております。 ◆ほらぐちともこ 議員  では、特にこの学校とかという想定はないんですね。 ◎営繕課長 例えばヘルメットなんていうのは、1つ更新して新しくなれば、どこの現場へ行くときも使いますので、ですからどこの現場用というよりも、どちらかというと職員の身の安全を守るためというところになったりします。ですから、今現在でどこの学校のための何を買うということではなく、一般的に業務を進めるために必要な経費という形になります。 ◆ほらぐちともこ 議員  小学校空調設備整備について伺います。設置工事1億500万円はどこの学校のどういう工事でしょうか。  また、賃貸借とありますが、どこの何の賃貸借でしょうか。 ◎学校整備課長 まず、設置工事については、小学校の体育館に空調機を設置するための工事で、来年度につきましては、天沼小、方南小、高井戸小、高二小を予定しております。  それから、賃貸借についてですけれども、体育館の空調を入れるもののうち、スポットエアコンにつきましてリースで導入しておりますので、そもそも平成31年、あと今年度入れたもののリース費用がありますし、来年度新たに8校リースを、学校は八成、井荻、高四、沓掛、杉九、大宮、高三、久我山を予定しておりますが、これらのリース費用ということになります。 ◆ほらぐちともこ 議員  次に、杉一小の工事用通路について伺います。  当初の計画では杉一馬橋公園通りの拡幅を先行して行う予定だったと思いますが、なぜ変更になったのか、改めて伺います。 ◎学校整備課長 これは当初の計画では、杉一馬橋公園通りを暫定的に6.5メートル拡幅しまして、相互通行を可能とする計画でしたけれども、その後の関係機関の協議などを踏まえまして、児童や一般住民の通行の安全性の観点からこれを見直しまして、現在の道路に平行して工事車両専用の通路を設けることとしたものでございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  その計画について、今議会で区民から陳情が出されていると思いますが、それは把握していますか。 ◎学校整備課長 区議会のほうに出ているということは承知しております。 ◆ほらぐちともこ 議員  阿佐谷地域にお住まいの方の陳情なんですけれども、先ほどもおっしゃっていた安全性のためという理由について、非常に疑問を抱いていらっしゃいます。  この工事の費用、計上されている金額は幾らか。その工事費の内訳も教えてください。 ◎学校整備課長 工事費の内容と内訳でよろしいでしょうか。来年度の工事費につきましては、給食室の増築工事、減築改修工事、外構工事とあります。合わせて1億2,300万余となっております。  内訳ですけれども、給食室増築工事が4,390万円余、減築改修工事については3,820万円余、外構工事につきましては4,160万円余となっております。 ◆ほらぐちともこ 議員  再確認ですけれども、この工事用通路は何のためのものでしょうか。 ◎学校整備課長 この工事用通路ですけれども、この後の総合病院の解体建築工事、阿佐谷児童館の解体工事、そして杉一小新校舎の建設工事のための工事車両搬入路として整備するものでございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  搬入通路を使う工事用車両の種類はどういうものでしょうか。 ◎学校整備課長 これはそれぞれの建設工事、解体工事で種類なども変わってくると思いますので、具体的には、それぞれの建築計画とそれから工事業者が決まった段階で、ここについては明らかになるものと思っております。 ◆ほらぐちともこ 議員  その判明する時期なんかは分かりますか。
    ◎学校整備課長 まず、阿佐谷児童館の解体については、そもそも令和4年度ということになりますし、さらにその後病院の建設ということになりますので、その前には分かると思いますけれども、まだちょっと先ですので。 ◆ほらぐちともこ 議員  通行量及び使用割合は、河北総合病院と杉一小、区でどのくらいの想定をしているのか。 ◎学校整備課長 まず、通行量の割合は、まだ建築計画も出ていない段階なので、具体的な通行量というところはお示しできませんけれども、それぞれが建築で今想定している使用期間ということで申し上げますと、区が児童館の解体と杉一小新校舎の建設工事の部分で、およそですけれども2年4か月、病院が建設と解体合わせて3年8か月ぐらいを想定しております。 ◆ほらぐちともこ 議員  この工事費用の河北と区の負担割合と負担額をお示しください。 ◎学校整備課長 病院との負担割合につきましては、給食室の工事について、今までよりも機能の上がるようなものについては区の単費と考えておりますけれども、基本的には病院と折半するということになっております。  令和3年度の予算については、先ほどの工事費1億2,300万余のうち、割合としては、そういう単費の部分を除いて計算しますと、区が54%、病院が46%というふうになってございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  その計算の根拠を教えていただけるとありがたいです。 ◎学校整備課長 細かい計算とかは手元にないのであれなんですけれども、先ほどの御答弁の繰り返しになりますけれども、現在の給食室よりも機能が設備的に上がるような部分というのは区の単費として計算しますので、そこの部分を除いて、そのほかの費用については病院と折半するというのが一応計算ということでやっております。 ◆ほらぐちともこ 議員  給食室の質が上がるということなんですけれども、具体的にどういうことなんですか。 ◎学校整備課長 1つの例ですけれども、今現在ここについては、先ほども出ましたけれども、給食室の空調設備とかもついていませんので、今回増減築をやるに当たって新たに増設するというふうなところがありますので、そういうようなところも含めてということでございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  この通路用地の民有地の所有者について伺います。何人ですか。また、地上権などは設定されているのでしょうか。 ◎学校整備課長 この通路用地の所有者は2者おります。そのうち片方については借地権者がいるという状況です。 ◆ほらぐちともこ 議員  地上権は。 ◎学校整備課長 借地権はあると聞いておりますけれども、地上権についてはちょっと認識しておりません。 ◆ほらぐちともこ 議員  その民有地の権利者に払う月額の賃料は幾らでしょうか。その計算根拠、そしてこの賃料もこの予算に入っているのか伺います。 ◎学校整備課長 失礼しました。地上権はないということです。  それで、月額の賃料につきましては、現在、権利者と借地契約の締結に向けて交渉を行っている段階ですので、現時点では賃料は未定でございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  河北総合病院がこの搬入通路を使用するに当たって、月額の使用料などは徴収するのでしょうか。するとしたら、幾らを想定しているのか。 ◎学校整備課長 まず、民有地を通路とする部分の賃借料につきましては、これから結ぶ借地契約に従ってお支払いいただくということになります。  また、一部学校用地を通路に用いる部分につきましては、根拠としましては、区の使用料条例に基づいて所定の使用料を御負担いただくものと考えております。まだ金額等については出しておりません。 ◆ほらぐちともこ 議員  馬橋公園通り、通路、そして学校の境にはどのようなものを設置するんでしょうか。 ◎学校整備課長 まず、道路と搬入路の通路の間、今でいいますと杉一小の境界の部分と言ったらいいんでしょうか、ここの部分に関しましては、現状と同じ程度の、大体高さが2.1から2.4メートルぐらいあるんですけれども、その高さの基礎及び目隠しフェンスを設ける予定でございます。それから、さらに通路と学校との間ですけれども、理科室の北側のほうについては、高さ2.5メートルの防音タイプのフェンスを設ける。さらに、給食室部分、西側のほうになりますけれども、こちらについては、高さ1.5メートルのネットフェンスを設ける予定でございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  学校の敷地内を工事用車両が通過することのリスクについてなんですけれども、子供に対するリスクについてどのように考えているか。 ◎学校整備課長 先ほど御説明しましたように、十分な高さのフェンスを設ける予定です。それから、給食室と通路などの間にまた1.5メートルのフェンスを設けるほか、実は、この間、学校、それからPTAの皆さんとも直接お話しして協議しまして、このエリアに子供たちが入れないようにきちんとしつらえをするなど、適切にセキュリティーラインを設定することで、安全の確保は可能と考えております。 ◆ほらぐちともこ 議員  ガードマンの設置とかは、大体何人ぐらい配置とかは決まっていますか。 ◎学校整備課長 ガードマン、交通誘導員等について、まだ人数については明確に何人というものは決めておりません。ただ、適切な人数は配置する必要があると考えております。 ◆ほらぐちともこ 議員  この通路の設置によって、杉一馬橋公園通りは何の変更もなく現状のままで行くんでしょうか。 ◎学校整備課長 杉一馬橋公園通りにつきましては、基本的に大きな変更はございません。ただ、杉一小の北側には今ずっとガードパイプがありますけれども、今、入り口側の旧3軒民家のあったところにはガードパイプがない状況ですので、ここの部分について、一応延ばすことは可能というふうに聞いていますけれども、ここの部分をどうするかについては、関係所管とも調整いたしまして、安全対策としてできることはやっていきたいと考えております。 ◆ほらぐちともこ 議員  搬入通路について、馬橋通りとは逆走になり、中杉通りの交差点の車両の出入りが混乱、混雑することが予想されると思います。通行人も危ないということが予想されます。交通量の調査や、いわゆる動線のシミュレーションなどはやっているんでしょうか。 ◎学校整備課長 これまでも区でも交通量の調査は行っております。また、今回、工事車両が通行することによりまして、当然、入った分だけ杉一馬橋公園通りから中杉通りに出ていきますので、その分交通量が増えるということも想定はしております。当然、交差点のところ、入り口のところが逆になりますので、先ほども御答弁いたしましたけれども、交通誘導員の配置とか、そこのところの体制などはこれからですけれども、そこのところもきちんと配置はしていきたいと考えております。 ◆ほらぐちともこ 議員  交差点の具体的な安全対策などは考えられていますか。 ◎学校整備課長 今も御答弁したので重ねてにはなりますけれども、交通誘導員をしっかり配置すること、まずこれは基本というふうに考えております。あと、今後の警視庁の指導なども踏まえて、必要な安全対策はしっかりやってまいりたいと存じます。 ◆ほらぐちともこ 議員  昨年の10月28日付で出されている町会宛ての資料の中に、完成予想図があったと思うんですけれども、神明神宮前の白線と小学校北門の横断歩道が描かれてなかったんですけれども、それはなぜでしょうか。 ◎学校整備課長 給食室前のところに、要するに横断歩道等が描いてないということです。この段階で描いたのは現況配置図と暫定道路の整備後の配置図でして、それはここの前の横断歩道だけではなくて、中杉通りのところの横断歩道等も記載しておりませんので、あくまでもここの配置図ということで記載したものでございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  ということは、現状描かれてないということなんですかね。横断歩道とか白線が、この予想図でなくなったわけではないということですか。 ◎学校整備課長 特にそれがなくなったというわけではありません。この配置図については、現況が今、車の通りがどうなっているかということと、あと、この搬入路を造ることで、当然右側通行で入りますし、そのことが分かりやすく示せるように、こちらの配置図のほうは描いたということでございます。 ◆ほらぐちともこ 議員  最後です。この搬入通路を造ることは、安全性というふうに言われていますけれども、地域の人たちの受け止めも、安全になるのかということなんかは、非常に疑問を抱いています。学校内も、馬橋通りも、中杉通りも、いずれも危険になり、人の命が脅かされるのではないかと思います。この計画自体白紙撤回すべきだと思いますが、最後に伺いますのと、また、住民合意もない中で、土地区画整理事業と関連事業、直ちに中止すべきと考えます。見解を伺って終わります。 ◎学校整備課長 私から、杉一小の減増築のところについてお答えいたしますけれども、こちらにつきましては、最初に、なぜ変更になったのかというところの御質問でお話ししましたとおり、杉一馬橋公園通りを暫定的に6.5メートルに拡幅して相互通行を可能とする計画にしていこうという中でやっていたんですが、関係機関との協議を踏まえた中で、より安全な方法として今回この方法で進めるというふうに至ったものでございます。そういうようなことを踏まえて、当然、やっていくに当たっては、今回も学校、それからPTAの皆様とかいろいろ御意見も聞きながら、より安全な形で工事ができるように、先ほどの交通誘導員の配置なども含めて、適切にやっていきたいと考えております。 ○小川宗次郎 会長  ほらぐち議員はお戻りください。  以上で分担事項に対する質疑を終結いたします。  なお、分科会会長名で審査報告書を提出しておきます。  以上で予算特別委員会文教分科会を閉会いたします。                           (午後 6時32分 閉会)...