杉並区議会 2021-02-22
令和 3年 2月22日文教委員会−02月22日-01号
令和 3年 2月22日
文教委員会−02月22日-01号令和 3年 2月22日
文教委員会
目 次
委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 3
報告聴取
(1)
新型コロナウイルス感染症に関する
区立学校の取組について(11月27日〜2月22日)
……………………………………………………………………………………… 3
(2)
松ノ木中学校給食室火災事故について ………………………………………… 3
閉会中の陳情審査及び
所管事項調査について …………………………………………33
文教委員会記録
日 時 令和3年2月22日(月) 午前9時58分 〜 午前11時43分
場 所 第3・4
委員会室
出席委員
(10名) 委 員 長 川 野 たかあき 副委員長 そ ね 文 子
委 員 佐々木 千 夏 委 員 堀 部 やすし
委 員 大和田 伸 委 員 くすやま 美 紀
委 員 岩 田 いくま 委 員 渡 辺 富士雄
委 員 島 田 敏 光 委 員 小 川 宗次郎
欠席委員 (なし)
委員外出席 (なし)
出席説明員 教育長 白 石 高 士
教育委員会事務局次長
田 中 哲
教育政策担当部長教育人事企画 庶務課長 都 筑 公 嗣
課長事務取扱
大 島 晃
学務課長 村 野 貴 弘
学校支援課長 河 合 義 人
済美教育センター所長事務取扱 済美教育センター統括指導主事
教育委員会事務局参事 古 林 香 苗
佐 藤 正 明
済美教育センター統括指導主事 教育相談担当課長佐 藤 永 樹
宮 脇 隆
事務局職員 事務局次長 内 藤 友 行
議事係主査 出 口 克 己
担当書記 田 邉 由 衣
会議に付した事件
所管事項調査
1 報告聴取
(1)
新型コロナウイルス感染症に関する
区立学校の取組について(11月27日〜2月22日)
(2)
松ノ木中学校給食室火災事故について
閉会中の陳情審査及び
所管事項調査について…………………継続審査及び継続調査
(午前 9時58分 開会)
○
川野たかあき 委員長 ただいまから
文教委員会を開会いたします。
傍聴人の方より
パソコン等電子機器の使用の申請が提出されておりますので、これを許可いたします。
《
委員会記録署名委員の指名》
○
川野たかあき 委員長 本日の
委員会記録署名委員は、私のほか、くすやま美紀委員を御指名いたしますので、よろしくお願いいたします。
《報告聴取》
○
川野たかあき 委員長 続きまして、2件の報告を聴取いたします。
なお、質疑は、報告を一括して聴取した後に行いたいと思います。
それでは、順次お願いいたします。
(1)
新型コロナウイルス感染症に関する
区立学校の取組について(11月27日〜2月22日)
(2)
松ノ木中学校給食室火災事故について
◎
学務課長 それでは、
新型コロナウイルス感染症に関する
区立学校の取組について、11月以降の主な取組について御報告させていただきます。
1番としまして、
児童生徒の感染状況ですが、下表に11月18日と2月11日の比較で載せてございます。令和2年4月以降、
濃厚接触者、これは小中合わせてになりますが、408名、感染者は94名でございます。直近の11月下旬から2月初旬の約2か月半で、
濃厚接触者は約3.6倍、感染者数は約3.1倍に急増してございます。
濃厚接触者及び感染者が発生していない学校は、中学校1校のみとなってございます。現在は大分落ち着いてきている状況でございます。
2番、教職員の感染状況です。
令和2年4月以降、2月11日までに陽性と判明した者は18名でございます。
3番、
緊急事態宣言発令に伴う
感染症対策の徹底についてでございます。
11月以降の
感染症拡大を受けまして、
区ガイドライン追補版により、さらに各学校に
感染症防止対策の徹底を求めたところです。その後、政府による
緊急事態宣言の発令に伴い、より一層基本的な
感染防止対策を徹底しながらの
学校運営の継続等の考え方を各学校宛てに示したものでございます。参考に添付資料としてつけてございます。
内容につきましては、
児童生徒への指導等。基本的な
感染症予防策の徹底。
飛沫感染防止のさらなる徹底を図るため、不織布マスクの着用を推奨する。
学習活動については、
感染症対策を講じながらもなお飛沫感染の可能性が高い学習活動は行わない。
学校行事・公開等について。
児童生徒が学年を超えて一堂に集まって行う行事、
社会科見学等の
公共交通機関や
貸切りバス等を使用する校外での活動は中止または延期とする。また、学校開放、
授業公開等も中止または延期とするとしたものでございます。
4番、臨時休業の対応。
三谷小学校の臨時休業ですが、これは前回の
文教委員会からの継続となってございます。
12月1日火曜日、新たに教職員1名の陽性が判明。
当該教職員と一定の接触があった教員と当該教員が関わった有症状の児童について
PCR検査を実施し、検査結果が出るまでの2日間、12月2日、3日を
全校臨時休業としたものでございます。3日、検査の結果、新たに
非常勤職員1名の陽性が判明。他の教職員及び有症状の児童全員の陰性を確認したところです。4日、新たな
濃厚接触者はいないことから、
学校運営を再開したものでございます。
裏面に行っていただきまして、
済美養護学校の臨時休業の対応についてでございます。
1月16日、中学部の教員1名の陽性が判明し、20日、小学部の教員1名と補助教員1名の陽性が判明しました。保健所の判断としまして、21日、
クラスター対策として、
教職員全員84名と当該教員らが担当する
児童生徒15名について
PCR検査を実施。検査結果が判明するまで、1月21日と22日の2日間、
全校臨時休業したものでございます。同日に生徒3名の陽性が判明したことから、翌日22日、陽性が判明した生徒が乗車するスクールバスに同乗した
児童生徒と
バス運転手と添乗員について
PCR検査を実施し、その日のうちに
児童生徒全員の陰性を確認したものです。
23日土曜日、陽性と判明した生徒3名が利用する
放課後デイサービス事業所3社の送迎車に同乗していた
児童生徒について
PCR検査を実施しました。21日に検査をしていました教職員のうち、
中学部教員1名の陽性が判明し、他の教職員と
バス運転手、添乗員は陰性が確認されました。当該教員が担任する学級のみ2月2日まで学級閉鎖とし、25日から
全校臨時休業を解除し、
学校運営を再開することとしました。25日月曜日、
放課後デイサービス事業所3社の送迎車に同乗していた
児童生徒全員の陰性を確認。2月3日、学級閉鎖を解除し、
学校運営を再開したものでございます。
5番、その他学校行事の実施状況・予定。
(1)番としまして、移動教室(
スキー教室)の中止について。対象学年は中学2年生でございます。3学期に予定していた移動教室については、集団生活での
感染リスクの回避や現地の医療体制の確保に課題があるなど、安全・安心な移動教室の実施が困難であると判断し、中止としたものでございます。
(2)番、卒業式、入学式の
実施方法等について。会場は体育館、保護者は各家庭2名以内とする。
学校運営協議会、
学校支援本部は参列を可とし、来賓招待はしないものとします。録音された
歌唱入り国歌を再生することとし、その他の歌唱等についても行わない。
児童生徒同士の間隔、十分な換気、内容を精選し全体の時間を長くならないようにするとしたものでございます。
引き続きまして、
松ノ木中学校給食室火災事故についてでございます。
まず、報告に入る前に、このたびは、このような
火災事故を起こしてしまい、生徒をはじめとしまして大変御迷惑をおかけしまして、深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
それでは、報告に入らせていただきます。
火災事故の概要でございます。
発生場所、
松ノ木中学校給食室。発生時間、令和3年1月25日月曜日午前10時20分頃。
給食準備の作業中でございます。
被害状況としましては、生徒、教職員、
調理職員に人的被害はございませんでした。
給食室ですが、炎が天井の通気口を伝わり、
排気ファン、
給食室天井や
壁面サッシ窓等を破損。油加熱中の回転釜1台破損。
給食室内が煙と熱風で充満したため、その他の
食器保管庫や調理器具の作動調整、洗浄等が必要な状況でございます。食器はすすが付着したため、洗浄しましたが、使用不能となってございます。出火直後に
火災警報器が作動し、直ちに消防に通報、消防隊が出動し鎮火したため、
給食室以外の他室及び近隣への延焼はございませんでした。
2番の出火原因です。
調理職員4名が
調理作業中、当日の献立である揚げパンを調理するため、
調理職員1名が、
温度調節機能がない回転釜に食用油を入れ点火しました。その後、点火した
調理職員は、
給食室内で別の作業をしていたが、点火したまま別室に移り、全員で打合せを始めたところ、回転釜の油が過熱し発火したものでございます。
3番、学校の対応。
火災発生直後に全生徒を避難させ、安全を確認後、下校させたものでございます。
翌日の1月26日午後6時から
保護者説明会を実施し、火災の概要、
給食の代替の弁当の提供について説明いたしました。また、町会や近隣の皆様にはお知らせし、おわびしたところでございます。
1月26日から29日まで、
教育相談員を学校に派遣し、生徒の
心理的ケアを実施いたしました。
4番、
給食の
代替実施状況ですが、
給食が提供できなくなってしまったため、
給食の代替として、1月29日金曜日から公費により弁当の提供を開始しました。また、
食物アレルギーがある生徒に対しては、家庭科室で調理して、昼食を公費で提供してございます。
5番、
再発防止策。
火災発生を防止する安全調理の徹底を図るため、各小中学校に対して、
調理作業上における
基本的事項、
揚げ物作業上の注意事項、安全管理のポイントについて、翌日1月26日に全校に周知を行いました。
調理開始までに職員間で作業手順、作業工程の共有を行い、調理器具の燃焼状態及び
給食室内の安全を全職員で確認するよう各学校で徹底を図ります。
安全で衛生的な
調理作業の実施を徹底するため、
学務課栄養士による各学校への巡回指導の強化や、
調理職員を対象とした研修を実施してまいります。
今後の予定ですが、2月上旬から、
アレルギー対応の昼食に加え、一部弁当から家庭科室で調理する昼食の提供に変更いたしました。2学期からの
給食再開を目指し、
給食室の復旧工事に着手します。4月以降の
給食については、他校、これは旧杉八小でございますが、
給食室を活用し調理、配送する方法を検討し、準備を進める予定でございます。
私のほうからは以上でございます。
○
川野たかあき 委員長 以上、一括して聴取をいたしました。
これより、ただいまの報告についての質疑に入ります。
質疑のある方は挙手をお願いします。──それでは、最初の質疑は答弁を入れましてお一人往復15分程度とさせていただきまして、一巡しまして、また必要があれば再度質疑ということにしていきたいと思います。御協力よろしくお願いします。
◆
大和田伸 委員
松ノ木中学校給食室について、この件、まず第1には、生徒あるいは教職員に人的被害はなかったということ、不幸中の幸いとも言えるんですが、二度とこのようなことを発生させてはならない、そういった視点に立って伺ってまいりたいと思います。
まず最初、基本的なことを確認させてください。今回調理をしていた
調理職員に関して、区の職員か、あるいは
委託事業者の職員なのか。
また、先ほど、4名で
調理作業を行っていたとありましたが、その調理していた職員数が適切だったか。加えて、
当該調理職員おのおのの作業経験についても併せて確認をさせてください。
◎
学務課長 松ノ木中学校の調理員は全員区の職員でございます。
松ノ木中学校では当日4名の職員での調理でしたが、食数や献立から、代替の応援職員を配置する必要はなく、職員数は適切であったと考えています。
職員の作業経験ですが、20年以上の職員が1名、15年以上の職員が3名でございます。
◆
大和田伸 委員 ベテランさんということと、
あと当該調理職員の方については区の職員、つまり直営ということを確認しました。
そこで、現在、全
区立小中学校のうち、
調理業務職員について、直営、委託の数をおのおのお示しいただきたいのと、また、たしかこの分野も退職不補充だったというふうに記憶をしております。その辺りの確認も改めてさせていただきたいのと、その方針で推移していくと、全校で委託化がなされるのはおおむね何年後になると捉えればよろしいか、併せてお願いします。
◎
庶務課長 直営、
委託校数でございますが、令和2年度においては、直営校数は10校、
委託校数は54校となってございます。また、令和3年度においては、新たに直営校2校を委託して、直営校8校、委託56校となってまいります。
直営の
調理職員については、御指摘のとおり退職不補充となってございますので、退職者数に応じて
委託校数を決めていくというふうにしてございます。
全校委託化がいつ完了するかについては、定年以前に退職する方もいらっしゃいます。そういったところで読み切れないところもあるのですけれども、現在、40歳代の方も含めて30人弱の方が直営でお仕事をしていただいておりますので、いましばらくは直営が存続するというお答えになろうかと思います。
◆
大和田伸 委員 では、ここで当該事故について話を戻します。
先ほどの説明によりますと、区教委としては、火災原因について
人為的ミスと捉えていると。確かに、私のような素人でも、本来使用してはいけない釜を使っただとか、点火したまま目を離してしまった、あるいはその作業をほかの調理員の方と共有することがなかったと、これはあらかじめ定められたルールを守らなかったというわけで、まさに
人為的ミスと捉えざるを得ないというふうに思います。
ここでまた念のため確認をしますが、現場には警察あるいは消防の調査も入ったかと思います。当該事案に関し、事件性というものはどうだったのかが1点。
また2点目に、そもそもなぜこのような事故が発生してしまったのか。これは、技術的なことは先ほどあったので、技術的なことではなくて、事故が発生してしまった背景として、区教委としてはどのように捉えるか、お聞かせください。
◎
学務課長 出火当日に警察、消防により調査がありまして、調査において、事件性はないと判断したと聞いてございます。
事故の発生原因につきましては、人為的なミスが重なったことによって起こってしまった事故であり、どこかでチェックができていれば防げた事故であったと認識しております。
教育委員会としましては、二度とこのような事故がないように、再発防止に取り組んでまいります。
◆
大和田伸 委員 今回事故を招いてしまった
調理職員の処遇について確認をします。
人為的ミス、すなわち過失ということであれば、杉並区職員の懲戒処分に関する指針の標準例の2、
公金公物取扱い関係という箇所があって、ここの(7)、出火・爆発という項目が該当するというふうに思います。その度合いによって、戒告だとか、免職まであるようですけれども、その辺りについて確認させてください。
◎
庶務課長 職員の不祥事に対する懲戒処分を決定するに当たって、標準的な処分量定を明文化するということを目的につくられたのがこの指針でございます。その中で標準例として、今御指摘いただいたように、
公金公物取扱い関係の例として、(7)番に出火・爆発に関する処分が例示されております。
本件の処分については、区の職員ということでありますので、
職員懲戒分限審査委員会において、現在、調査等の事案、確認中でございますので、確認後、しかるべき処分が行われるということになろうかと思います。
◆
大和田伸 委員 となると、この場では、当該職員だけの処分になるのか、あるいは上司に当たる役職の方にまで及ぶのかといったことは答えられないだろうということですね。
では、今後、先ほどあった
懲戒分限審査委員会が設置され、その対応が決するものと思いますが、ここであまり時間をかけるのもいかがなものかと思います。その辺りについてはいかがでしょう。
◎
庶務課長 職員の処分については、できるだけ早く結論を出していくということを目標に置いて、現在調査をしているというふうに聞いてございます。
◆
大和田伸 委員 ちなみに、今回の
火災事故、これは誰もが気になるところ、かかる経費はどれくらいになるのか。また、損害額を職員に対して請求することになるのかどうか。
◎
学務課長 まず、かかる経費につきましては、
松ノ木中学校給食室の復旧工事にかかる経費、旧杉八小学校
給食室で調理が行えるようになるための経費、旧杉八小学校で作った
給食を
松ノ木中学校に運ぶ経費、
給食の代替として弁当代等を今出しておりますので、合わせますと約6,400万円と見積もってございます。
◎
庶務課長 もう1点の損害賠償の請求についてでございますけれども、
懲戒分限審査委員会での処分における過失の考え方を踏まえて、慎重に検討していくことになろうと思います。
◆
大和田伸 委員 火災によって、6,400万円ということであります。本来であればかける必要のない経費であり、原資は、言うまでもなく税金であります。本当に残念な話であって、このようなことは二度とあってはならないということ。
さて、
給食の代替として、これもありましたね、今公費でもって弁当を配布しているとのことでありますが、ここで公費とした理由を念のため確認させていただきたいのが1点。
また、
給食が中止となっている期間の
給食費の扱いについても同様にお伺いします。
◎
学務課長 給食の代替として弁当を配布していますが、
給食室の失火により
給食が提供できなかったことにつきましては、区の責任であり、公費で弁当の提供をすることとしたものでございます。
また、
給食ができなくなってしまったため、
給食費については、現在徴収してございません。
◆
大和田伸 委員 先に進みます。4月以降の
給食については、先ほどありましたね、旧杉八小の
給食室の活用を検討している。これは補正予算でもかかっていると思いますけれども、聞いているところであります。
杉八小に関しては、閉校して既に1年が経過をしている。今も暫定活用で、校舎だとか敷地、私も近くにいるものですから、時々私自身も敷地だとか入らせていただく機会もあるんですが、一部で水道だとか飲み水も使用できないような状況であります。そのような状況の旧杉八小の
給食室、果たしてすぐに使用できるのかどうかということ。
一方、旧杉八小の
給食室を再整備するとなると、先ほど、2学期から松ノ木中の
給食室、原状復旧という話もありました。短期間の利用ということで、見方によっては、無駄になってしまうんじゃないか、あるいはもったいないじゃないかというふうな捉え方も否定はできない。そういった中で、これは合理的と言えるのかどうか、これが2点目。
あわせて、3点目、ここで杉八小について申し上げるならば、たしか新年度に入って間もなく校舎等の解体が始まる予定だったというふうに記憶をしています。つまり今回の一連の
給食室のあおりを、旧杉八小
跡地の利活用、この事業にも影響を及ぼすことになるのかどうか。
合わせて3点お伺いします。
◎
学務課長 旧杉八小
給食室の厨房機器ですが、確かに約1年使用していなかったことと、もともと旧杉八小の厨房機器はかなり古いものでございましたが、現在、調整後すぐに利用できることを確認してございます。水道につきましても、
給食室は水道管からの直結ですので、すぐに利用できることを確認してございます。
4月からは旧杉八小
給食室からの
給食提供ができるように、令和2年度第13
号補正予算において備品類などを調達するなど、
給食室の再整備を行う予定でございます。
また、旧杉八小再整備で新たに購入する厨房機器などは、
松ノ木中学校へ移設するなど、全て活用する予定でございます。
また、旧杉八小での
給食調理については、7月までの1学期間ですので、この間に
埋蔵文化財調査のための試掘を実施するということを聞いておりますので、跡地活用のスケジュールには影響を及ぼさないと聞いているところでございます。
◆
大和田伸 委員 もろもろ確認させていただきました。
質問時間も迫ってきました。最後に、
火災保険について幾つか伺います。
ずばり、
火災保険に加入していたかどうか、まずは確認します。
◎
庶務課長 火災保険には加入してございませんでした。
◆
大和田伸 委員 返す返すもやり切れない思いでありますが、そもそも、
区立施設ごとに
火災保険に加入しているところ、未加入のところが異なるというのも、正直釈然としないところであります。
ここで確認をさせていただきたいのが、その確たる基準、加入、未加入という部分ですけれども、この基準に関してはどうなっているのかということが1点。
また2点目に、学校施設はこれまでなぜ加入をしてこなかったのかどうか。現在なぜ加入していないのかどうか。
◎
庶務課長 平成11年に全体的な
火災保険についての見直しがあったときに、
耐火構造化が進んでいることですとか、施設の管理の徹底、こういったことによって火災等による損害が低くなっていると、区全体としてそういったことを理由に、費用対効果の観点から、多くの建物が一旦
火災保険を解約したという時期がございました。その際に、加入の基準というのが、入らなければいけないほうの基準として、木造の構造物であったりとか居住機能を有するもの、また不特定多数が使用する集会施設など、こういったものに
一定程度整理をされたというところから、学校の加入というのがこの間見送られたという経緯がございます。
◆
大和田伸 委員 そういった基準の中で、学校施設も加入することがなかったというふうなこと。確かに費用との兼ね合いというものもあるんでしょうけれども、このような機会に、一度改めて全体として精査をする必要があるのかなと、そういったことも思うところであります。これはまたぜひ、区教委だけではなくて、区として全庁的にこの際行っていただくことを要望するものであります。
最後にいたします。話を戻しますと、先ほど御答弁をいただいた6,400万円については、言わば何の補償もなく、全て当区の持ち出しとなるというふうなことであります。今回の事態を受け、区教委として、保険加入についてどのような方向性を示していくのか。また、仮に新年度より保険加入とした際、その費用はどの程度かかるというふうに捉えればよろしいのか、併せて伺って、質問を終わります。
◎
庶務課長 今回の事故を受けて、経理課のほうで、この4月1日付で、本庁舎、分庁舎なども含めて、この間入っていなかった保険、そして学校、図書館、博物館、済美教育センターについても、特別区協議会特別区有物件火災共済に加入するということで報告を受けてございます。
また、これにかかる全体的な費用というところでいうと、区の負担金はおよそ116万円になると聞いてございます。
◎教育長 今回の
松ノ木中学校の火災に際し、教育長として、関係する皆様方におわびを申し上げます。
安全を第一にしていかなければならない学校においてこうした状況が起きてしまうということは、決して好ましいことではございません。今回、事故後に事故監察をし調査をする中で、この事故は間違いなく防ぐことのできた事故であると認識をしております。いろいろなシステムがあり、そのシステムを人がしっかり回していかないと、当然ながら、そこに綻びが生じ、こうした事故が起きてしまうのだと改めて強く認識をしたところであります。
幸い、人的な被害や近隣の方々への大きな御迷惑というのがなかったのがよかったところではありますが、少なくとも
松ノ木中学校の子供たちには、
給食を提供できないという大きなマイナスがついてしまいました。今後、松ノ木中の生徒にしっかり配慮していくとともに、再発防止に向けて力強く取り組んでまいりたいと思います。
本当に申し訳ございませんでした。
◆渡辺富士雄 委員 新型コロナ感染症に関する
区立学校の取組について伺っていきます。
まず、ちょっと1点ですけれども、先に、感染者が
児童生徒94名、教職員18名ですが、この中で、ホテル療養者、また入院した数、その辺のところを教えていただければと思います。
◎
学務課長 全部の数字を捉えていませんが、基本的には子供たち、重症化した方は一人もいません。ただし、親が入院するので誰も子供の面倒が見られないというケースは、病院に一緒に入院するケースもあります。また、ホテルのほうに宿泊するケースもあると聞いてございます。
◆渡辺富士雄 委員 個人情報もあって、なかなか細かいところまで言えないという状況が分かりました。
教職員のほうはどうだったんでしょうか。
◎教育人事企画課長 教員に関しては、入院は、ちょっと個人情報ですのであれですけれども、少数の報告は入ってございますが、現在学校には復帰できているという状況でございます。
◆渡辺富士雄 委員 なかなか学校現場も大変な状況の中で、
感染症対策を講じながらもこういう状況が発生している。特にクラスターが発生したところについては大変なことだと思うんですけれども、要因が若干書いてあるんですけれども、クラスターの発生についてどのように考えているのか、ちょっと伺います。
◎
学務課長 2校あるんですけれども、やはりマスクの着用が十分でなかったというのと、体育の授業、外の場合は、一定の距離を取ればマスクを外していいというふうなガイドラインを示しているんですけれども、かなり近くで合同で行ってしまったり、教室内でも、マスクはしていてもかなり近い距離でいろんな授業をしてしまったという反省点がございます。
また、
済美養護学校のほうにつきましても、マスクがなかなかできないお子さんがいらっしゃったり、そういう状況で、今後は保護者にも協力いただいて、マスクの着用を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
◆渡辺富士雄 委員 状況を細かく聞くと切りがないんですけれども、気になるところは、学校の状況ですね。これまで一般質問、代表質問でもあったんですが、その辺をちょっと伺っていきたいんですけれども、学校もコロナ禍で状況が一変しているわけですけれども、今まで当たり前のことができなくなる状態というのは、大人でも非常にストレスを感じています。ましてや多感な子供たちの状況は、どのような学校生活を送っているのか、非常に気になるところなんですけれども、子供たちの様子、どのような変化があったのか。また、不登校やいじめについてどういう状況なのか伺います。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員御指摘の大きなストレスが、このコロナ禍においては子供たちにもかかっているということは、すごく感じております。その中でも、本区の場合は、教育活動を止めないということでやってきております。代替の授業ですとか、また学びの保障ということで取り組んできております。
そういう中で、子供たちの様子については、物すごく心配というところはなく教育活動が進められているところがありますので、そういった様子というところで、物すごく気になるということは今感じておりません。
いじめの件数についても例年と同じぐらいの数ということで、調査のほうは把握しております。
◎教育相談担当課長 私からは、不登校の状況についてお話しさせていただきます。
新型コロナウイルス感染症に対して、その予防上、また保護者が登校させない、または本人が登校しない状態が令和2年4月1日から11月30日までの間に30日以上の
児童生徒数は、約35名程度になっております。
また、毎年行っています不登校調査に関しましては、現在、小学校が約150名程度、中学校が約300名程度と、昨年度と数字的には大体同様になっています。
◆渡辺富士雄 委員 大きな変化がないという、細かいところはいろいろ聞いていますけれども、学校現場で非常に努力をされている1つのあかしかなというふうに思います。
その中でも2つ気になることがあります。1つは、ライフスタイルが変化したり経済状況の悪化によって引き起こされる子供や保護者の精神的な問題、また経済的な問題、これによって家庭内における深刻な状況が生まれてくる。この辺は質問でもありましたけれども、実態をつかむことは学校でも行っていると承知しておりますけれども、現状についてお伺いします。
児相案件も増えているというふうに聞いておりますけれども、この辺の話を伺えれば。
◎教育相談担当課長 学校におきましては、子供たちの状況把握に努めるため、そして変化を見逃さないため、学級担任を中心に、学年主任及びスクールカウンセラー、養護教諭とともに連携して対応しているところです。
児相案件の件数については、こちらでは把握してございませんが、子ども家庭支援センターでの対応件数は増えていると聞いております。必ずしもこれが全てコロナの影響とは限らないということも認識はしてございます。
◆渡辺富士雄 委員 私のところにもいろいろ話もあるんですが、やはりコロナの関係がある事例もあるというふうに聞いていますので、学校ごとにその辺は掌握していますし、対応はしているんだと思うんですけれども、しっかりと分析して対応できるような体制をつくっていただければというふうに思います。
もう1点、人権の問題になってきます。コロナ差別、要するにコロナに感染した人を差別するような話。学校なんかでも、他の区では実際に起きているという話も聞いています。杉並区の学校の中でも、例えば感染者、
濃厚接触者、もしくは医療従事者の家族、その辺のところの差別のような問題が起きているのかどうか伺います。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員の御指摘の医療従事者、またコロナ禍、コロナに関わる差別ということについては、特段、今大きな問題ということでセンターのほうは捉えておりません。というのも、これまでも議会の中でお答えをしたように、各学校、校長による講話ですとか道徳を通しながら、子供たちのコロナに対する偏見が生まれないようにということで取り組んできているところでございます。
◆渡辺富士雄 委員 世の中これだけ増えてくると、当初の状況よりは多少緩和されているのかと思いますけれども、ここら辺、非常にデリケートな問題なので、対応のほうよろしくお願いいたします。
一方、教員の負担ですね。これだけ大変な状況になってくると、昨年の状況であればそれほど負担はというか、当然、部活動はいろいろなくなってくるんですけれども、ただ、感染者対策だとか個別のお子さんへの対応、この辺の状況がどうなのか気になるところです。教員ですから、リモートワークが基本的にはできない中で、精神的な負担を抱えるケースもあるんじゃないかというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょう。
◎教育人事企画課長 特にリモートワークの関連で、負担というような訴えは入ってきていないところであります。教員は、学校において子供たちとともに教育活動を進める上で、むしろ臨時休業のときよりも精神的には安定できているんじゃないかと考えております。しかしながら、当然、平時ではない、コロナ禍にあって、特に今受験期というところもあれば、様々な不安を抱えていることはあるというふうに考えております。
学校においては働き方改革をこれまで以上に進めるというような中で、また
教育委員会としても、スクール・サポート・スタッフなどの人的支援を行っております。またPTAや地域も様々学校を、消毒もそうですけれども、応援してきているという状況を校長のヒアリングからも伺っております。そういった中で負担軽減には努めていると考えてございます。
◆渡辺富士雄 委員 今の状況ですから、大分部活もなくなったり中止になったりしているんですけれども、これからまた平常に戻ったときに、さらに何か仕事が増えるような状況にならないように、特に働き方改革を去年までずっと進めてきて、それが一旦止まったとは言わないんですけれども、どういう方向に行くのかということは気になるところなので、その辺もしっかり対応をよろしくお願いします。
部活動について伺っていきます。
基本的には校長判断ということですけれども、部活を実施している学校数について伺います。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 現在、部活動を実施しているということは聞いておりません。
緊急事態宣言下においては活動を中止しているということで、その解除がなされた場合は活動を行おうということで、学校のほうは準備しているところです。
◆渡辺富士雄 委員 確認しますけれども、部活動を実施するなというふうな通達はしてないですね。ガイドラインに沿ってならやってもいいということですね。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今回の1月に出している通知の中でも、基本的には、活動をする場合、個別また少人数で、間隔を取ってというふうに、各学校が判断できるようにということでガイドラインの中には示しております。
◆渡辺富士雄 委員 やっていないということで、あまり聞いても意味ないんですが、去年の
緊急事態宣言のときと今回、何か違いがあるんでしょうか。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 昨年のこの時期というのは、コロナについても詳しく分からないという中で、できるだけ感染が拡大しないようにということで徹底しながらやってきておりますが、この1年、状況が分かってきて、密を避けたりですとか、
感染症対策ということでの手指の消毒等をやりながら進められることがあるということが分かってきたので、昨年度よりも現時点では、教育活動を、どういったところを注意しながら進められるかということで変わってきているというふうに思っております。
◆渡辺富士雄 委員 そういった中で、どこかやるかなと思ったんですけれども、ゼロだということですね。
中止とかやっていることについて、保護者からの意見とか要望とかありませんでしたか。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 現在センターのほうにそういった要望ということは、大きなものというのは伺っておりません。ですが、やはり子供たちの気持ちを踏まえて、
緊急事態宣言解除の後、活動ができるような形で進められるということが大事かというふうに思っております。
◆渡辺富士雄 委員 私も関わっているもので、早く明けてくれないかなと。多分子供たち、特に運動部は、何もしなければ競技もできないような体になってしまいますので。体育があるといいながらも、それほど激しいような状況でやっていない中で、これから明けたときに、我々もしっかりサポートをやっていきたいというふうに思っております。
あと、学校をサポートする組織について、2点だけ伺います。
1点目は、
学校運営協議会、いわゆるCSですけれども、学校経営に関わる重要な役割を果たしております。通達では、ガイドラインに沿って実施をするというふうにありますけれども、年配者も多いことから、会議運営が難しいというふうに思うんですが、この辺について伺います。
◎
学校支援課長 CSの状況ですけれども、今回は昨年度の一斉休業という状況ではないので、
学校運営が継続されているということから、一応実施可能ということにしてございます。やり方につきましても、ガイドラインにのっとりまして、例えばアクリル板を設置するとか、広い部屋で実施するとか、可能な限り実施できるような形で対応しています。
ただ、委員御指摘のように高齢者の方も多いということで、例えばですけれども、1月と2月の開催はどちらか一方にするとか、あるいは夜の開催というのをやめるとか、あと時間を短縮するとか、そういう様々な対応でやっている学校もあるというふうに聞いております。
◆渡辺富士雄 委員 オンライン会議をやれば一番いいんですけれども、年配の方が多いとなかなかそれが実現できないという話も聞いております。
学校支援本部については、校外での活動は中止するよう依頼をしていますけれども、学校内で学習支援、特に外部の人間を招いて行う体験学習のプログラムについては、実施をしているところもあるみたいですけれども、この辺についてどういう状況か伺います。
◎
学校支援課長 学校支援本部の校外活動につきましては、学校の校外活動と同様に、今中止としております。
御指摘の、外部の方を招いて行う体験学習のプログラムについて、全て把握しているわけではないんですけれども、学校によってはやっている学校もあると聞いております。ただ、外部の方を招くこと自体を中止している学校もあるということで、学校ごとに状況は異なるという状況でございます。
◆渡辺富士雄 委員 学校をサポートする人たちも、我々もそうなんですけれども、学校に近づきづらいというか、なるべく来るなというふうに言われることもありますし、学習の中で、体験学習は特に外との接点の中でやってきたこともありますので、そういうのが一切できない状況というのも、子供たちにとって非常にかわいそうなことでもありますので、何とか感染対策をしながら、あとはオンラインとかそういうのを使いながら、創意工夫を凝らしてしっかりやっていただければというふうに思います。
以上です。
◎教育長 今のCSとか支援本部のお話で、実は、今年度の9月に各学校のCSの代表者が集まるCS協議会というのがありまして、そこで私がお話しさせていただいたときに、こういった意見が出たんですね。4月、5月の
緊急事態宣言のときに、あのときはまだ世の中もよく分からなかったんですが、学校から一切来ないでくれと言われたと。私たちは、何とか学校のために手伝ってあげたいという思いはあるんだけど、簡単に言うと、来ないでくれ、外部は入らないでくれというふうに言われたんだ、どうしたらいいですかねというような協議だったんですね。
そこで問題になったのが、CSというのは中なのか外なのかという議論になって、本来、教育課程の承認をする
学校運営協議会は、学校の両輪、いわゆる右と左のタイヤである、そういうお話を私もさせていただき、ですから、中か外かと言われたら、私は中だというふうに話をしたんですね。しかしながら、高齢の方が多いということとか、学校によってはいろいろな基礎疾患を抱えている子供たちがいたりとか、いろいろなことから、一歩前へ踏み出せないという状況があるという、そこは御理解いただきたい。しかしながら、今回の2回目の
緊急事態宣言においては、その辺り、学校もコロナという疫病が少し科学的に分かり、ですから、学校によっては、支援本部を入れた形の教育活動ですとか、CSの会議をオンラインでやっているところも若干ありますし、対面で短時間でやっているところもあります。
今回、先ほど御報告しましたが、卒業式についても、CSとか支援本部の方々については、人数を多少制限することはあるかもしれませんが、学校の中の1人として私は迎え入れていきたいというふうな思いを、そのときにお伝えをさせていただきました。しかしながら、学校によって事情が異なりますので、全校一斉にやってくださいとか、そういうことをするつもりはございませんが、各学校が判断をし、そして両輪となって取り組む地域を一緒に取り込んで学校経営をしていく、教育活動を充実させていくということが最も大事なんじゃないかなと思っております。
◆くすやま美紀 委員 では、新型コロナ感染症に関する取組について伺います。
今年度、新型コロナの感染拡大が、子供たちの学力や、また心の面でも様々な影響をもたらしていると思います。そうした感染防止に対して苦労されながら教職員の方たちも取り組んでおられると思います。
感染に関する取組に関連して伺いたいのが、まず、子供たちの学力についてなんです。新年度に入って、6月の初めまで休校でありました。それによって授業日数が減少したということなんですけれども、現在、それが子供たちにどう影響しているかということが大変気にかかっています。
まず、授業時間数についてですが、本来履修すべきとされている授業時間数に対して、現状どの程度まで行われているのか、その辺りの状況をお聞きしたいと思います。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員からお尋ねいただいている授業時数ですけれども、冬の12月までのところでは7割ぐらいの授業時数ということで聞いております。各学校は授業時数の確保ということで、土曜授業ですとか、また年間の指導計画の中でも指導する内容をしっかり押さえて指導していくということで進めております。
◆くすやま美紀 委員 授業について、文科省の通知では、その学年での核となる学習事項を見定めて深く教えて、それ以外は教科横断で学んだり、次年度以降に、効率的に学ぶ形での学習内容、学校行事の精選をして学習内容の定着を図るようにというようにあったと思いますけれども、杉並区の場合は、それはどのように行われているのか、お聞きしたいと思います。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 教育活動ということでは様々ありますけれども、先ほども申しましたように、年間指導計画ということで、各学校、各学年でどういった内容を行うかということを年度当初に立てております。
この年度については、コロナの感染ということで、その中で指導の内容をしっかり押さえて授業ができるようにということで組替えを行いながら、その内容が抜けないようにということで各学校では準備をして取り組んでおります。
◆くすやま美紀 委員 それで、私は、子供たちに、特に新しく小学校に入った1年生などが今、学力、基礎的なものがついているのかどうか、格差といいますか、開きが出ていないのかというのをすごく懸念するところなんです。
といいますのも、これはある学童クラブの職員の方にお聞きした話なんですけれども、小学校1年生の子供が、学童クラブで何か借りるときに名前を書いたりして出さなきゃいけないんですけれども、そのときに、読み書きが十分にできない、分からないという子供さんがいたということで、すごくショックを受けたというお話をお聞きしました。私もそれを聞いて、えっ、そういう子がいるんだというふうに非常に心配になりました。
また、私の周りの小学校1年生のお子さんを持つ母親にも聞いたんですけれども、そのお子さんの担任の先生が、今年の1年生は識字率が低いというようなことをおっしゃっていたという話も聞きました。これは私が聞いた範囲の話ですけれども、こうした状況について、区教委としてはどういう認識を持っておられるでしょうか。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今委員おっしゃった、あるところでの経験ということでは、こちらのほうにそういったことで問合せは入ってきていませんが、やはり子供たちの状況というのも一律ではないというふうに思いますので、子供の状況を踏まえた上で適切な指導を行っていきながら進めていくことが重要だと思いますし、また、今年度6月から学校再開ということでしたけれども、そういったところでは、分散登校というところで丁寧に進めてきたということで、安心を得ているというような声もいただいております。委員がおっしゃったところも今後も十分気をつけながら、各学校には周知をしていきたいというふうに思っております。
◆くすやま美紀 委員 私は、文字の読み書きというのは学力の基礎、土台となるものですから、ここでつまずいてしまうと、これからの学習に多大な影響が出てしまうのではないか。どんどん勉強が分からなくなって、学校に行きたくないというようなことになってしまう、そんなことになってはならないというふうに思うんですね。
やはり一人一人の子供の学力の状況、実態について把握することが本当に大事になってきていると思うんですけれども、区教委としては、そうした実態についてどのように把握なさろうとしているのか。そうしたことを調査なりなんなり行うことはなさらないのか、どうでしょうか。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 今年度は、学力調査、特定課題調査についても実施ができておりません。そういう中ではありますが、一人一人の子供たちの状況を丁寧に見ながら指導するというのは、各学校では、こういうコロナ禍ではありますけれども、進めてきているところだというふうに捉えております。
来年度以降については、そういった一人一人の学力というところについても、調査も含めて進めていく必要があると考えております。
◎教育政策担当部長 コロナ禍にあって、学習進度といったものはしっかりと把握することが、平時よりも大切であろうというふうに考えております。この2月、3月は、各学校において学習のまとめの時期でもあります。各担任のほうでしっかりと学力、学習習熟度を把握する、これは責務でありますので、しっかりとやってもらう。その上で、まだ学び残しがあるという状況であれば、それをしっかり次の学年につなげる、その情報をつなげるといったことも、より平時よりも大切であろうというふうに考えております。そういったことについては、しっかりと校長のほうにも周知していきたいというふうに考えております。
◆くすやま美紀 委員 そのところを本当にしっかりと取り組んでいっていただきたいというふうに思っています。そうした特別なといいますか、ちょっと遅れが見られるなというお子さんについては、本当に寄り添った、伴走型の支援を求めておきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
次に、心のケアの問題です。
先ほども他の委員からも若干質疑が出ましたけれども、コロナ禍の下で、DVですとか虐待が増えているということが社会問題になっていまして、今定例会の一般質問でも、私は区内の児童虐待の相談件数についてお聞きしました。それで、答弁としては、昨年と比べて、12月末時点で155件増えているという答弁でした。879件だそうです。年齢別に詳しくは聞いていないんですけれども、児童虐待の状況について、区教委として福祉部門との連携というんでしょうかね、その辺りの連携体制というのはどのように取られているんでしょうか。
◎教育相談担当課長 福祉部門との相談という件に関しましては、外部機関との連携ということになりますので、スクールソーシャルワーカーが主に行っております。現在も約10名で対応しておりますが、1人約20人近くですので、200件近くの対応に努めているところです。
◆くすやま美紀 委員 スクールソーシャルワーカーの方が10名いて、1人20件で200件ということですね。
虐待にしても、そうした様々な問題にしても、いろんな部門との連携というのが大切だというふうに思っています。一層の連携を図っていただきたいです。
それで、やっぱりコロナとの関係というのは外せないと思うんですね。私が聞いたときに、昨年と比べて、先ほども言いましたが、155件増えている。特に10月、11月が大幅に増加しているということでした。親御さんも、コロナ禍の下で例えば減収になったり、経済的に不安定なことに陥ってしまったりとか、精神面でもいろんないらいら、ストレスが募ったりして、それが子供に向けられてしまうというようなことが往々にして考えられますよね。そうした心のケア、子供たちに対してのケアを学校、福祉部門と一層強めていく必要があると思っています。
先ほども連携をしていきたいということでしたけれども、どのような連携、そして支援が必要と検討されているのか、その辺りはいかがでしょうか。
◎教育相談担当課長 個々の支援につきましては、それぞれの家庭によって様々です。ですので、ケース・バイ・ケースということで、スクールソーシャルワーカーがその家庭に応じた、その子供に応じた対応に努めているところでございます。
◆くすやま美紀 委員 学力の問題にしても、心のケアなどにしても、こうしたコロナ禍の下で子供一人一人に向き合うというのは、やはり人的な配置を増やしていくということは不可欠だというふうに思っています。
我が党としては一貫して、これはコロナ禍の前から、少人数学級の実施を求めてきております。杉並区の場合は30人程度学級も実施しておりますけれども、私たちはさらに進めて、20人程度の少人数クラスの実施を求めておる立場です。それで、区教委も、個に応じた指導、その観点から見れば少人数の効果があるというふうに認めておられますね。そうした答弁はこれまでもいただいていますが、一方で、現在特に求められている多様な他者と協働して学ぶ観点からの効果を踏まえると、学級には一定程度の人数が必要だというふうに繰り返していらっしゃるんですけれども、私たちは、20人程度でも十分に協働した学びというのはできるというふうに考えています。
今求められていることは、こうしたコロナ禍の下で、多様な他者との協働はもちろん大事なんですけれども、それよりもむしろ個々の子供の状況に応じた指導、支援が今こそ本当に大切なのではないかというふうに思うんですけれども、その辺の認識についてはいかがでしょうか。
◎教育人事企画課長 先ほど委員からありましたように、個に応じた指導の観点といった部分、確かにコロナ禍において非常に重要であろうというところはあるかと思います。それで、少人数の効果といった点においては、先ほどの学級の人数で少人数といったところもあるかと考えておりますが、しかしながら、子供たちのこれからの教育といったことを考える上では、多様な他者と協働して学ぶ観点、そういったところの効果を踏まえれば、30人程度学級、35人、国も学級編制基準としている方向でありますけれども、そういった一定程度の人数は必要であろうというふうに考えております。
◆くすやま美紀 委員 ですので、私たちは、他者と協働しての学びというのももちろん大事だと思います。でも、それが何も30人とか35人でなくても、20人でも十分できるし、もし20人程度が少ないというんだったら、場合によっては30人とか、それは臨機応変に、場面に応じてそうしたことはできるというふうに思うんです。かえって、むしろあまり大人数だと子供たちの出番がないわけですよね。20人程度のほうが、いろんな子供たちの発言回数が増えたりとか、先生もその子に目を向けてあげられるとか、そうした効果のほうが私は大きいというふうに考えています。ですので、その辺の認識の違いがなかなか埋まらないんですけれども、今後はそういう方向で、ぜひ区教委としても研究していっていただきたいというふうに思っているんですね。
コロナ禍の下でこそ、学力の問題でも心の問題でも、一人一人の子供に寄り添う人員の配置、先生方、またスクールソーシャルワーカーですとかサポートスタッフの方とか、そうした人員の配置、増員を求めていきたいと思うんですけれども、来年度のことについては、人的な増員の方向性というのはどのようになっているか、最後にちょっとお聞きして終わりたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎教育人事企画課長 来年度についての人員の増加ということは検討しておりません。
そして、先ほど委員からありました全員が参加する授業といった面に関しては、今後、ICTを活用したところにおいてさらに充実していけるものがあると考えてございます。
◆岩田いくま 委員 まず、
給食室のほう、行きたいと思います。主立ったところは既に質問が出ていますので、ちょっと運営に関して、細かい点を幾つかお聞きしたいと思います。
直営が今10で、来年度は2つ減って8というのは先ほどあったと思うんですけれども、当該校は新規委託なのか、それとも引き続きいわゆる直営なのか、まず確認します。
◎
庶務課長 松ノ木中学校は直営で運営されてございます。
◆岩田いくま 委員 そうしますと、来年度、取りあえず1学期、他校、旧杉八小のほうでの調理ということですけれども、これは引き続き直営、区の職員の方が調理するということでいいでしょうか。
◎
学務課長 そのような形で考えてございます。
◆岩田いくま 委員 こっちの件では最後ですけれども、配送が必要になりますよね。この部分はどういう形でやっていく予定なのか。
◎
学務課長 まず、旧杉八小で作りまして、それ用の保温のものを買いまして、コンテナで、配送については委託になりますけれども、配送して松ノ木中に運んで、そこで配るというふうなことを考えてございます。
◆岩田いくま 委員 承知いたしました。
じゃ次の、1個目の報告事項である学校の取組のほうに行きたいと思います。
最初に、非常にざっくりしたところなんですけれども、今回も資料でつけていただいておりますとおり、12月21日にガイドラインの追補版を出して、1月7日には改めて
緊急事態宣言発令に伴って通知を各学校のほうに出しているというところで、こういったガイドラインだとか通知に基づいた上で、各学校、また場合によってはさらに各先生のほうで工夫して取り組んでいるということでいいのかどうか、最初それを確認します。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) そのとおりでございます。
◆岩田いくま 委員 かと思います。私も全部の小中学校に聞いているわけでは全くないですけれども、複数のところに話を聞いても、それぞれの工夫をされているというふうにお聞きするところもありますので。
あと細かいところを2点ほどお伺いしたいんですが、まず1点目は、1月7日に改めて通知を出す直前といいますか、前日の6日に、今回頂いた資料にもありますけれども、
給食について改めて通知を出されているようですけれども、その通知について、概要で構いませんので、どういった通知なのか示していただけますでしょうか。
◎
学務課長 3学期の
給食が始まる前に、改めて、
給食を行うに当たり注意事項を周知いたしました。
基本的には、
給食前後の手洗いの徹底はまた引き続きなんですけれども、そのほかに、配膳、下膳時における注意事項、例えば配膳台は消毒用タオルで拭くとか、配膳に関わる人数は可能な限り少人数として、配食に関するトングを複数人で使用しないとか、お代わりについては、手洗いをした教職員が行うとか、あるいは教職員や調理員についても、職員室とかで先生たちが
給食を食べる場合があります。また、調理員が休憩室で
給食を食べるときがあるんですけれども、保健所からの指摘で、その際も対面は避けるようにということを言われましたので、そういうところの注意事項。また、調理の従事者につきましては、休憩室が狭かったりするので、学校に協力いただいて、なるべく密にならないように休憩をしてもらうとか、そういう注意事項を改めてさせていただいたところでございます。
◆岩田いくま 委員 あともう1点、今度は12月21日のガイドラインの追補版のほうに出てきているんですが、全熱交換型換気扇という用語が出てきております。個別に学校から出た保護者宛ての案内なんかにもこの言葉があったので、改めて見てちょっと確認をしておきたいんですけれども、まず、全熱交換型換気扇というのが、概略でいいので、どういったものなのかというのと、あと、ガイドラインの追補版の表現だと、「『全熱交換型換気扇』がある場合には、」という表現になっているんですが、今実際どれくらい入っているものなのか、その辺のことを説明いただけますでしょうか。
◎
庶務課長 全熱交換機ですけれども、これは排気と吸気を同時に行えるということから、かけていれば、冷房、暖房していても循環をしているというところで、エアコンの入っているところにはつけてございます。ただ、それに加えて、窓開けと併用することでより子供の安全を守るということで、換気を促しているというところでございます。
◆岩田いくま 委員 じゃ、現状でいうと、ほぼほぼ入っているというところですかね。
最後に、卒業式、入学式の
実施方法等について、今回報告をいただきました。会場は体育館、保護者は各家庭2名以内とするということで、改めて1年前を振り返ると、全てではないかもしれないですけれども、私の記憶と、あと身近なところで見ると、たしか卒業式は保護者1名だったような気がします。入学式は、小学校は校庭でやったところも結構多かったですよね。中学校については、ぎりぎり延期になって、実際6月に入学式とか、そういうような感じだったかと思いますので、何とかこのまま、ここにあるとおり、会場は体育館で、保護者も各家庭2名までは参加できるという形でいってほしいなというのは、率直に、去年を振り返って思っています。これは区だけのところというか、どうしても社会全体の状況もあると思いますけれども。
これは質問というより意見ですね。卒業式だと、年によってすごく寒かったりするんですよね。今回は当然換気ということにも十分配慮しなければいけないと思うので、時間も恐らく例年に比べれば短くなると思うんですけれども、そういった寒さ対策とかいろいろ含めて、卒業式は、子供たちにとってもそうだし、保護者にとってもやっぱり1つの大きな節目ですので、いい形で実施できるように、もろもろお願いしたいと思います。これは意見でいいです。
以上です。
◆堀部やすし 委員 それでは、
松ノ木中学校給食室火災事故について確認します。
本日報告を受けた内容を読みますと、これは、職員の方は業務上失火罪などに該当するのではないかと、こんなふうに思います。その辺りはどういうふうになっているのか。
◎
庶務課長 御指摘のとおり、いろいろな関連する法律に引っかかってこようかなというところはありますが、先ほど申し上げたように、この件も含めまして、懲戒分限処分審査委員会のほうでこの辺りをどう考えるのか、処分に関わってくるところですので、その結論を待ちたいというふうに考えております。
◆堀部やすし 委員 警察の捜査は一応入って、終わっているということですね。過失はあるということだったというさっきの報告でした。そうすると、そちらはどうなんですか。懲戒分限はあくまで区の内部的な問題ですから、その後の問題と思いますけれども、捜査当局はどう判断しているのか。
◎
庶務課長 先ほど
学務課長の御説明の中でも、事件性がないというふうにお話ししたかと思いますけれども、消防、警察のほうから、近隣の延焼がなかったところから、そういったところでの損害の訴えがない。平たく言えば、自分ちで自分ちの台所が燃えたという範囲と、極端に言えばですよ、そういうふうに考えると、今それを刑事事件として追及といいますか、問題視されることはないということで、今の段階では、事件性はないというふうに聞いているというところでございます。
◆堀部やすし 委員 自分の家のものを自分で燃やしてしまったというのとはちょっと違いますよね。自分の家のものは自分に処分する権限がありますから、それはそれでということになりますが、区の職員は、区の公有財産を勝手に処分する権限なんかないわけですね。
だから、この事件の報告を見るだけでも、業務上失火罪か、ひょっとすると重過失失火罪に当たるんじゃないかと、こう思いますが、区としてはそう思っていないのか。事件性がないと言いますが、区の財産をこうやって毀損させているわけですね、過失で。区としては、被害届を出したり、そういうことは考えていないということなんですか。
◎
庶務課長 自分の家で自分のというのはちょっと失言でした。ごめんなさい。それは取り消します。申し訳ありません。ちょっと言い過ぎました。
もう一度整理しますけれども、業務失火罪が成立するのかどうかということも含めて、我々
教育委員会として判断できる部分ではありませんけれども、そのことについて今、警察ないしは消防から捜査ないし調査を受けているということはないというふうに申し直すということと、それから、今の段階で被害届を警察に出すという、そういった動きはしてございません。
◆堀部やすし 委員 被害総額が6,400万円ですね、表に出ているだけで。結構大きいと思うんですよ。何でそんな対応なのかな。ちょっと疑問ですね。それは指摘しておきます。
それで、ここは
給食の調理ということで、4名の区職員が通常働いていました。その4人は今何をしているんですか。
◎
学務課長 今、アレルギーのお子様の
給食を、
給食室が使えないので家庭科室で作ってございます。また、2月8日からは、生徒からの要望もありまして、お弁当はどうしても冷たいので、温かい
給食が食べたいという御要望もあったので、1クラス分だけ作るような形の対応とか、お弁当が来たらそれを4階まで運んだりとか、そういう作業に従事しているところでございます。
◆堀部やすし 委員 こうしたお一人が過失が確認されているということですが、そのお一人の方も含めてちゃんと仕事はされている、こういうことなんですか。
◎
学務課長 全員で仕事をしていただいているというところでございます。
◆堀部やすし 委員 それで、今少しお話にありました
給食の代替実施をしているということです。その理由として、区の責任があるということで、
給食費の徴収もしていないで、公費で弁当を提供したり、そうやって、限定的ではあるけれども調理をして温かいものを食べていただいている、こういうことでした。
過去こういうふうに対応した事例というのはありますか。
◎
庶務課長 火災の事案そのものがないので、同じようにそれを公費で負担したということも、当区においてはございません。
◆堀部やすし 委員 例えば、
給食室を改修しますということで、半年ぐらい
給食を提供できませんなんていうことが過去にありましたよね、いろいろ。そういうときはどうされていましたか。
◎
学務課長 例年1校ずつ、
給食室の改修というのを計画的に行っていまして、その際はあらかじめお知らせしまして、大体夏休みから改修に入りまして、2学期中
給食が提供できないので、その際はお弁当でお願いしますというふうな形で保護者にお願いしているところでございます。
◆堀部やすし 委員 過去はそうしていて、今回そうしなかった理由は何だということなのか。
今後も
給食室を改修したりということがありますよね。こういう事例ができましたので、
給食室の改修も、これは区の責任なんだから、今後もそういうふうにしてくれという要望が出たりしないですかね。その辺り、どう整理されているのか。
◎
学務課長 給食室の改修は、大体年1校ずつ行うような形で計画的に行って、安全、衛生の部分もさらに高めるような形で、その後、改修することによって今度はさらに安全・安心な
給食が提供できるということで、そこについては、皆さんに御理解いただいて御協力いただいているような状況で、今回の
火災事故とは別というふうに考えているところでございます。
◆堀部やすし 委員 御理解いただいてと言うけれども、クレーム来ますよね。
教育委員会にも、何でそんな、
給食室の改修は区の責任なんだから、なぜ弁当を作らされるんだとか、クレーム来ていますよね、必ず。私のところにも来ることがあるわけで、そう言われると、これまでは、現実に
給食室が使えないんだから提供できないんですよみたいな説明をしてきましたよ。
今回、何でこうなったんですかね。もちろん、急だからというのはあるかもしれませんけれども、こういう事例を1つつくると、この次改修するところでもそういう意見が出ませんかね。ほかの学校から運んだらいいんじゃないかとか、あるいは
給食を提供できないのは分かるけれども、公費でその分ちゃんとやってくださいという意見が出る可能性というのは想定したと思うんですけれども、その辺りはどうなんですか。
◎
学務課長 今回は応急的な対応ということで、2月、3月に限ってお弁当で対応して、4月以降は、旧杉八小学校で作ったのを運んで御提供するということで計画しているところです。
確かに、
給食室1校を改修工事するときに、
保護者説明会とか毎回やっていますけれども、その際には、弁当を作るのが大変だという御意見をいただきます。それについては、買ったお弁当をお持ちいただいてもいいですし、場合によっては、保護者の方が契約してお弁当を学校に配送するようなことをやっているところもありますので、そういう対応で御理解いただいているところでございます。
◆堀部やすし 委員 それは皆さん、保護者の負担でやるわけですよね、全部。お弁当をみんなで調達しようというときも、お金を持ち寄ってやるわけですよね。ここはなぜ公費なんですか。実費のお支払いを求めない理由は何なんですか。
◎
学務課長 本来であれば
給食を御提供させていただくところなんですけれども、それが
火災事故ということで急遽できなくなってしまったというところを考えて、公費という判断をしたところでございます。
◆堀部やすし 委員 よく分からないですよね、それ。今まで頂いている
給食費は御負担をいただいて、代わりに弁当を用意したり、あるいはほかの学校から調達をしてくるという判断なら分かるんだけれども、何で今回だけこんなことになったんですか。これが前例になって、今後もそういうことを要求として出てくる可能性は十分あるのに、どうしてそういうことをしたのか。
そもそも、さっきも言ったように、これは刑事事件になってもおかしくない話ですよ、本当は。事件性はないとか言っていましたけど。なぜこういうふうに何事もなかったかのように話が進んでいるのか、非常に疑問なんですけれども、どうなんですかね、その辺りは。
教育委員会だけで事を済ませるとこういうことが多いように感想を持っていますが、見解を伺います。
◎
庶務課長 何事もなかったように過ごしているわけではなくて、今現に子供たちにどういうふうに
給食を提供するか、そして、できるだけ早く復旧させるかということに腐心をしているというところでございます。並行して、今御指摘のあった処分ですとかそういったところについては、繰り返しになりますけれども、区の職員でありますので、今、分限審査委員会のほうに調査事項が移っておりまして、そちらに協力をしながら、その結論を待っているというところでございます。
◆堀部やすし 委員 4月以降の
給食は杉八で作って持ってくるということですが、その際の
給食費の徴収はどうするつもりなのか。
◎
学務課長 それは
給食として提供するので、
給食費を徴収するというふうに考えてございます。
◆堀部やすし 委員 それで、杉八の調理室、1年間ぐらい使っていなかったところですけれども、4月から7月まで使うということです。先ほども少し話が出ていましたけれども、4月から7月のためにいろいろと調整をしたりしなきゃいけないということの当否はどう考えているのか。別の手段ということもあり得ましたよね。今のように一定程度弁当で、ただし、限定的に、これは多分順番なんでしょうね、温かいものを提供する、そういう判断もあっただろうと思いますが、その辺りはどうなのか。
◎
学務課長 もし旧杉八小が使えなければ、もちろんそういう判断もあり得たかなと思います。急遽、こういう
火災事故が起こって、なるべく早く
給食を提供したいと。ただ、
松ノ木中学校の
給食をするためには、
給食室の工事がどうしても必要ですので、復旧工事をする間、どうにか
給食を提供できないかということを検討したところ、旧杉八小でどうにかできるというめどがたったため、そういう選択をしたということでございます。
◆堀部やすし 委員 今回たまたま旧杉八小の施設がありましたので、そういう対応もできた。そういう対応をするということは必ずしも悪いことではないと思いますが、今回は、過去の
給食室の改修の事例とは異なる対応をされました。突然だったので仕方がないという見方もあるかもしれませんけれども、同じように食事をするという意味では、他の学校と変わりはありませんから、今後については、課題を整理して、しっかり説明できるようにしてください。必ず
給食室の改修のときは文句が出たりとかいうのがありますから。今回これで、公費で無料にしたというのは、それなりに重い判断だと思います。今後どうするかもいろいろありますけれども、しっかりと理論立てて整理をしておいてもらいたいということは要求をしておきます。
◆佐々木千夏 委員 今回、
松ノ木中学校火災事故について、
スキー教室、学校行事中止についてお伺いします。
今回は被害がなかったものの、調理師免許のある従事者が、
温度調節機能の有無にかかわらず、点火したまま別室に移ったとは、まさに人災ではないかという御批判のお声があり、この
温度調節機能のない調理器具は、他校、他施設で使用されているか。
再発防止策として、
温度調節機能のついた調理器具に換えることは検討されているか、お尋ねします。
◎
学務課長 温度調節機能つきの釜というのは、各学校必ず1釜ありますので、揚げ物をするときにはそちらを使うという決まりになっているところでございます。
◆佐々木千夏 委員 次に、
スキー教室、学校行事中止についてお伺いします。
このような状況下ではやむを得ませんが、今後、
児童生徒の移動教室、修学旅行など団体行動再開時、
児童生徒が1人になる時間をつくらないよう、これまで以上に御留意いただきたいと区内外の方々より御心配の声が上がっておりますが、対策はいかがでしょうか。
2019年9月、山梨県のキャンプ場で、小学校1年生の女子児童の行方不明事件が発生しておりますが、1人になった僅かな空白時間に事件が起き、一般質問もいたしましたが、報道されないものの、国内外で
児童生徒の行方不明事件が多発しており、一説では年間1万人以上であるとも情報が寄せられておりますので、
児童生徒が1人になる時間をつくらないよう、これまで以上御留意いただきますよう要望いたします。
○
川野たかあき 委員長 要望でよろしいですか。答弁は必要ないですか。
◆佐々木千夏 委員 対策はいかがでしょうか。1人になる時間をつくらないよう、区内外の方々より御心配の声が上がっておりますが、この対策はいかがでしょうか。
◎済美教育センター所長 移動教室や修学旅行、宿泊を伴う行事等につきましては、グループでの活動だとか学年での活動が中心となりますので、そういった中で、1人で何か出歩いたり、1人での活動ということはございませんので、特にそういった配慮をしながら安全に気をつけて実施してまいりたいというふうに考えております。
◆そね文子 副委員長
新型コロナウイルス感染症について伺います。
感染者が94名というふうに伺いましたが、その症状がどうだったのか。軽症とか中等症とか無症状とか、そこを教えてください。
◎
学務課長 症状については、無症状の方あるいは軽症の方がほとんどでございます。
◆そね文子 副委員長 下のほうでは、
PCR検査、「陽性(感染者)」というふうになっていたと思うんですけれども、ここには「感染者」というふうになっているんです。ここは、陽性者と感染者というのは明確に違うと思うんですけれども、陽性者にしたほうがいいのかなと思うんですが、いかがでしょう。
◎教育人事企画課長 感染者が陽性かどうかという……
◆そね文子 副委員長 違います。陽性者というのは、イコール感染者ではないと思うんです。いろいろなところで表記がそういうふうにされているのは、ちょっと私はどうなのかなと思っているんですけれども、「感染者」という表記を「陽性者」というふうにしたほうがいいんじゃないかということです。
◎
学務課長 これは保健予防課からこういう形で来ているので、そういう表記にしているところでございます。
◆そね文子 副委員長 分かりました。教職員のところでは「陽性(感染者)」というふうになっているので、そういうふうに考えましたが、結構です。
これは、臨時休業をしたときには保護者へメールというふうにあるんですけれども、それ以外の連絡というのがどういうふうに決まっていたのか、教えてください。
◎
学務課長 臨時休業したときだけ保護者に連絡しているわけではなくて、陽性者が出た段階で、保護者のほうには、すぐメール等を使って情報提供しているところです。陽性者が児童で1名出ました、保健所の調査により
濃厚接触者はいませんでしたのでという形で、必ず陽性者が出たときには保護者のほうにお知らせしているような状況でございます。
◆そね文子 副委員長 中学校全員で、私のところにも中学生の子供がいるんですけれども、メールが来たというような記憶がなかったんですよね。それで、特に中学3年生で、昨日ほぼ都立高校の受験が終わって、多分皆さん安心されたと思うんですけれども、その前というのは、どこの学年で出たのかだけでも知らせてほしいとか、いろんな、校長に要望したりですとか、特に3年生の保護者は、受験を控えてすごく心配されていたような状況があったんです。それで、学年だけでも知らせてほしいとかという要望も飛び交っていたのを見たんですけれども、学年は知らせないということになっていたんですかね。
◎
学務課長 そこのところは、どこまで教えるかということで、個人が特定されるということも考えられますので、基本的には、児童1名とか。何年何組とかというのはお知らせしていません。
濃厚接触者については、お知らせは出していません。感染者について出しているというような状況でございます。
◆そね文子 副委員長 とにかく、もう受験が終わったので、今はよかったなということで、特に問題にすることはないとは思うんですけれども、ちょっとそこら辺のところがどうなっていたのかなと思いました。
あとは、ガイドラインの3ページのところなんですけれども、体育における身体接触を伴う活動で、マスク着用というのが原則というふうになっていました。こういうときに、酸素不足で具合が悪くなるとか、そういうことはなかったんでしょうか。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員御指摘のそういった酸素不足になるようなことで、こちらに報告は入ってきておりません。極力、そういう激しい運動をする場合は、距離を取って行うというようなことで対応するようにしております。
◆そね文子 副委員長 新聞報道で見ましたけれども、10代の自殺が非常に増えたという衝撃的なニュースがあったんですが、子供たちの負担が相当にこのコロナで増えたことが影響しているのかなというふうに心配しているんですけれども、学校でそういった傾向を感じるような兆しとか、そういうのを何か感じているかどうか伺います。
◎済美教育センター所長 先ほど報告にもございましたが、例えば
給食中、いつも楽しみにしていたおしゃべりができない。ふだん一緒に遊びたいけれども、ちょっと制限されている。子供たち、いろんな精神的な心の負担というのはあると思います。
そういった中でも、例えば
給食は、十分おしゃべりができないけれども、完食率が増えたとか、制限をして我慢をしているんだけれども、その中で工夫が生まれたとか、子供たちはこういった状況の中でも前向きにいろいろ活動しているということを学校からも伺っております。こういった状況ではございますが、ぜひ子供たちのそういった活動を応援できる体制をこれからも整えていきたいというふうに思っております。
○
川野たかあき 委員長 それでは、一巡いたしましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。
◆堀部やすし 委員 さっきできなかった
新型コロナウイルス感染症に関する
区立学校の取組について、確認します。
例えば中学校は、23校中22校で感染発生事例があったということでした。まあまあそうだろうと思います。それにしては
濃厚接触者の数が少ないなというのが感想です。
国立感染症研究所あるいは厚労省などの定義で、
濃厚接触者というのはかなり限定的に定義されておりますけれども、そうはいっても、学校というのは非常に狭いところにたくさんの子供たちがいます。こういう状況、検査が非常に限定的になっている状況というのは、
教育委員会としては不安ではありませんか。
◎
学務課長 ここでいう
濃厚接触者というのは、家庭内感染の
濃厚接触者の方がすごく多い状況でございます。また、
濃厚接触者の特定については保健所が行うものですので、学校としては、学校調査に協力するということで、保健所と確認しながら進めているような状況でございます。
◆堀部やすし 委員 だから、やっぱり御不安はないですかね。もう少ししっかり検査をできていたらいいなというようなことはないんですかね、どうなんですか。
◎
学務課長 保健所としましては、学校の調査、場合によっては、保健所の方が来ていただいて直接調査することもございます。
濃厚接触者じゃなくても、念のため
PCR検査を行おうというふうな保健所の判断をするときもございます。
◆堀部やすし 委員 それはするときもあるんだろうけど、こういう数を見ていると、かなり制限的にやっているんだろうなということが見てとれるわけです。
もちろん、
濃厚接触者の定義はいろいろ何種類かあるわけですが、例えば、大きいのは国立感染症研究所によれば、「手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策なしで、『患者(確定例)』と15分以上の接触があった者」というのがあります。
必要な感染予防策として、マスクをしていればいいんだという解釈が一般的になっているようで、マスクしているんだからいいだろうということですけれども、外を歩いている子供たちを見ても、マスクから鼻を出して歩いているなんてのは結構見かけます。学校ですから、15分以上いろいろ接触もしますね。だから、本来はもう少し
濃厚接触者の数というのは出ていてもおかしくないわけですよね。
もちろん、子供たちは重症化するということはほぼないということですし、発症自体もほぼ限られているということですが、そこを端緒に家庭に持ち込んだり、あるいは特に高齢者の方にうつしてしまったりということが懸念をされている中で、本来は濃厚接触の範囲、さらにできれば接触の範囲でも積極的に検査をしてほしいということは、
教育委員会あるいは現場としては、特にそういう問題意識はないということなんですかね。
◎
学務課長 こちらからお願いしてということもございます。ただ、かなり感染状況とか、今までの学校での感染状況の経験値も踏んできてございます。そういう中で保健所の判断がされているということですので、こちらからどうでしょうかというお願いをする場合もございます。ただ、最終的には、
濃厚接触者の特定は保健所が行うものですので、保健所の判断に従っているような状況でございます。
◆堀部やすし 委員 現状の厳しさが確認されました。
それで、ガイドラインを出して積極的に対応していますけれども、4月以降のガイドラインはいつ発表する予定なのか。
現在のガイドラインは年度末までですよね。もちろん流動的な要素はあろうかと思いますが、翌年度に向けて、学校は現実にはいろいろ計画を立てているはずです。いろんな予定も決まっているはずです。決まっているけど表に出していないとか、いろいろあると思いますが、そういうことを踏まえると、ガイドラインは発表していないけれども、事実上ガイドラインめいたものは各校長には伝えている、そういうことじゃないですかね、教育長。
◎
済美教育センター統括指導主事(宮脇) 委員おっしゃっている来年度の教育活動上の留意点ということで、既に各学校というか、校長先生方にまずお示しをして、そういう中で、教育活動を来年度行っていく上でどういったところを注意しながらやっていくかということをまとめて、今話を進めているところです。
◎済美教育センター所長 教育課程に関わる部分なんですけれども、お示しというよりは、校長会と一緒につくり上げている段階でして、まだ決定している段階ではございません。
来年度以降のガイドラインにつきましても、年度内をめどに、きちんと学校のほうには示していきたいというふうに考えております。
◆堀部やすし 委員 去年は突然のこともありましたので、直前にガイドラインが出てきてなんていうことだったと思いますが、今年は違いますよね。だから、ガイドライン自体発表する前に大体意思形成ができていて、後づけでガイドラインが出てくるというのは、ちょっとどうなんだろうという気もします。また、このガイドラインというのは、区民の皆さんにも、あるいは議会に対しても説明責任を果たすという意味で重要なことなので、去年のように直前になって出すということのないようにしてもらいたいと思いますが、見解を。
◎教育長 今御指摘いただいたように、もちろん、見通しを持って取り組んでいくことは当然のことであります。昨年のときは、確かに2月末の突然の休校要請で、その後ばたばたし、コロナという疫病の正体もまだよく分からない中でのガイドライン作成ということでしたので。
ただ、今回は、先ほどから御答弁も幾つかありましたけれども、疫病の内容が少し分かり、例えば不織布のマスクの効用ですとか、あるいは学校内で体育の時間、夏はマスクを外すとかやりましたけれども、冬場になり、活動の内容によっては必要がないことも、ある程度経験値が積み重なってきましたので、そういうのを基にガイドラインを今作成しているところです。
ともあれ、3月7日と言われている
緊急事態宣言が解除されたタイミングとなっていきますが、しかしながら、前回ガイドラインを
教育委員会がつくって学校に行ったときに、我々は学校の状況を把握しながらガイドラインを当然つくっていくんですが、やはり学校で実際に経営している校長先生方とともにつくっていくほうが、より実効的なガイドラインができると我々は今思っています。前回はそんな時間がありませんでしたから、こちらからいわゆるトップダウン的なガイドラインをつくった部分もありますが、今回は時間をかけて、今準備をしているところですので、新年度に向けて、できる限り子供たちの教育活動が、前と同じとは言いません。しかしながら、新たな学校の日常がつくれるガイドラインを策定してまいりたいと考えております。
◆堀部やすし 委員 終わります。
○
川野たかあき 委員長 ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
川野たかあき 委員長 ないようですので、質疑を終結いたします。
《閉会中の陳情審査及び
所管事項調査について》
○
川野たかあき 委員長 当委員会に付託されております陳情につきましては全て閉会中の継続審査とし、あわせて当委員会の所管事項につきましても閉会中の継続調査といたします。
以上で
文教委員会を閉会いたします。
(午前11時43分 閉会)...