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令和 2年 2月25日文教委員会-02月25日-01号

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  1. 杉並区議会 2020-02-25
    令和 2年 2月25日文教委員会-02月25日-01号


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    令和 2年 2月25日文教委員会-02月25日-01号令和 2年 2月25日文教委員会                  目   次 委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 3 議案審査  議案第41号 杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例   …………………………………………………………………………………………… 3 陳情審査  2陳情第5号 杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情 ………………18 報告聴取  (1) 新教育ビジョンの策定に向けた取組について …………………………………29  (2) 令和元年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成30年度分)」の実施結果について     ………………………………………………………………………………………29  (3) 杉並和泉学園の通学区域の指定等について ……………………………………31  (4) 部活動指導員モデル実施について ……………………………………………32  (5) 富士見丘小学校外施設改築等工事の基本設計について ……………………33  (6) 天沼小学校教育環境の整備等について …………………………………………33  (7) 社会教育センターの大規模改修に伴う休館期間中の対応及び改修後の施設の管理・運営について     ………………………………………………………………………………………35
     (8) 杉並第四小学校跡地施設の今後の取組について ………………………………36  (9) 平成31年度(令和元年度)学力等調査の結果について ………………………37 (10) 平成31年度(令和元年度)体力等調査の結果について ………………………38 (11) 「令和元年度杉並区立図書館運営状況報告書」について ……………………39 閉会中の所管事項調査について …………………………………………………………58                 文教委員会記録  日   時 令和2年2月25日(火) 午前10時04分 ~ 午後2時34分  場   所 第3・4委員会室  出席委員  (10名) 委 員 長  山 本  あけみ     副委員長  藤 本  なおや        委  員  佐々木  千 夏     委  員  野 垣  あきこ        委  員  木 梨 もりよし     委  員  山 本  ひろ子        委  員  松 浦  威 明     委  員  そ ね  文 子        委  員  島 田  敏 光     委  員  吉 田  あ い  欠席委員  (なし)  委員外出席 (なし)  出席説明員 教育長     井 出 隆 安   教育委員会事務局次長                                  田 中   哲        教育企画担当部長教育人事企画    学校整備担当部長        課長事務取扱                    中 村 一 郎                白 石 高 士        生涯学習担当部長中央図書館長    学務課長    村 野 貴 弘                安 藤 利 貞        特別支援教育課長就学前教育支援   学校支援課長  市 川 雅 樹        センター所長                正 富 富士夫        教育委員会事務局副参事       学校整備課長  渡 邊 秀 則        (子どもの居場所づくり担当)                倉 島 恭 一        学校整備担当課長岡 部 義 雄   生涯学習推進課長事務取扱                          教育委員会事務局参事                                  本 橋 宏 己        済美教育センター所長        済美教育センター統括指導主事                平 崎 一 美           古 林 香 苗        済美教育センター統括指導主事    教育相談担当課長宮 脇   隆                東 口 孝 正        中央図書館次長 加 藤 貴 幸  事務局職員 事務局次長   植 田 敏 郎   議事係長    蓑 輪 悦 男        担当書記    渡 辺 美由紀 会議に付した事件  付託事項審査  1 議案審査   議案第41号 杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例    …………………………………………………………………………………原案可決  2 陳情審査   2陳情第5号 杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情………趣旨採択  所管事項調査  1 報告聴取   (1) 新教育ビジョンの策定に向けた取組について   (2) 令和元年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成30年度分)」の実施結果について   (3) 杉並和泉学園の通学区域の指定等について   (4) 部活動指導員モデル実施について   (5) 富士見丘小学校外施設改築等工事の基本設計について   (6) 天沼小学校教育環境の整備等について   (7) 社会教育センターの大規模改修に伴う休館期間中の対応及び改修後の施設の管理・運営について   (8) 杉並第四小学校跡地施設の今後の取組について   (9) 平成31年度(令和元年度)学力等調査の結果について   (10) 平成31年度(令和元年度)体力等調査の結果について   (11) 「令和元年度杉並区立図書館運営状況報告書」について  閉会中の所管事項調査について…………………………………………………継続調査                           (午前10時04分 開会) ○山本あけみ 委員長  ただいまから文教委員会を開会いたします。  《委員会記録署名委員の指名》 ○山本あけみ 委員長  本日の委員会記録署名委員は、私のほか、そね文子委員を御指名いたしますので、よろしくお願いいたします。  《議案審査》   議案第41号 杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例 ○山本あけみ 委員長  これより議案審査を行います。  それでは、議案第41号杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例を上程いたします。  本会議での説明以外に、理事者から補足の説明はございますでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長 特段ございません。御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○山本あけみ 委員長  これより質疑に入ります。  質疑のある方は挙手を願います。──それでは、委員会の円滑な運営と公平を期するため、最初の質疑は答弁を入れてお一人往復10分程度とさせていただき、一巡しました後、必要があれば再度質疑をしていただくということで進めていきたいと思います。議事進行に御協力のほど、よろしくお願いいたします。 ◆松浦威明 委員  本条例は、公立の義務教育諸学校等における働き方改革を推進するための国の法改正と指針策定に伴い、区の対応として、教職員の業務量の適切な管理等に関する事項を定めるものと理解しております。  区は来年度から、教職員の業務負担を軽減するために、スクール・サポート・スタッフを配置すると伺っておりますが、区内の全ての学校に配置されるのでしょうか、お伺いいたします。 ◎教育人事企画課長 今御指摘のスクール・サポート・スタッフでございますが、本来全校に配置したいところですが、予算との絡みもありまして、約40校程度と考えております。 ◆松浦威明 委員  スクール・サポート・スタッフが40校程度というと、全校を賄えないと思うんですが、その辺の対処方法はどのように考えているのでしょうか、お願いします。 ◎教育人事企画課長 翌年度、令和3年度には残りの学校は入れていきたいと思っておりますが、これまでも学校は、地域の方のボランティア等も含め、様々な業務を負ってきたところがございますので、配置していない学校につきましては、できるだけ教員の業務を整理し、その中で対応してまいりたいと考えております。 ◆松浦威明 委員  東京都からの予算が入っていると思うんですけれども、スクール・サポート・スタッフを全校に配置する予算とか人員などの要望は都や国に上げているのでしょうか、お伺いします。 ◎教育人事企画課長 スクール・サポート・スタッフは東京都の事業を活用して行っておりますが、いわゆる最低賃金、時給ですね、最低賃金が東京都のほうが下回っている関係で、プラスで、交通費等の第二種報酬を区のほうで入れております。全部合わせて、これは人事課のほうで、会計年度任用職員のは全部職員費で入ってしまっているのですが、約2,800万、そのうち2,500万ぐらいが東京都の補助金で賄っているところでございます。 ◆松浦威明 委員  教職員の超過勤務時間は、教材の作成や保護者の対応に多くの時間を費やしていると聞いておりますが、区や都は、この超過時間を短縮するために、スクール・サポート・スタッフ以外の対策というのは考えているのでしょうか、お伺いします。 ◎教育人事企画課長 本区の取組ということでよろしいでしょうか。 ◆松浦威明 委員  はい。 ◎教育人事企画課長 昨年度、働き方改革推進プランを策定いたしまして、その策定した内容に基づいて、今年度、約1年間取組を進めてきております。スクール・サポート・スタッフにつきましては、次年度からの導入でございますが、今年度、例えば部活動ガイドラインを策定し、それに基づいて運用していく、あるいは出退勤のICカードによる管理を行う、そういった取組をこれまでも行っており、来年度は、今お話しいただいたスクール・サポート・スタッフですとか、部活動指導員モデル導入などを考えているところでございます。 ◆松浦威明 委員  区は教育ビジョン2012で、「共に学び共に支え共に創る杉並の教育」ということを掲げております。この指針の中に「共に」という言葉が3つ入っているんですが、この「共に」というのは誰を指すのか、ちょっと初歩的な質問で申し訳ないんですけれども、よろしくお願いいたします。 ◎教育企画担当部長 もちろん様々な、子供たち同士もあるし、子供と大人もあるし、大人と大人もあるし、区民が共に学び合う、これは子供同士の問題ではなく、大人同士の問題ではなく、子供と大人でも学び合うことはできるかと考えております。そうした学びを還元していくという意味も含めて、「共に」という言葉を使っているところでございます。 ◆松浦威明 委員  この「共に」という言葉、一緒にという意味なんでしょうけれども、先ほどもおっしゃっておりましたけれども、地域の方たち、ボランティアスタッフの方たちをもっと、町会の人たちの話を聞くと、そんなに学校が大変であれば、もっと手伝いたいという声が意外と上がっているんですね。そのような活用をもっとできるかなというふうに考えているんですが、その辺の見解をお伺いいたします。 ◎教育人事企画課長 うれしいことでございますが、そうした声は私たちも伺っているところで、既に学校によっては、お手伝いをしていただいている方もいらっしゃいます。ただ、今、2,200円というボランティア謝礼で行っていただいておりますが、それでしていただくのは非常に申し訳ない部分もございまして、今回、スクール・サポート・スタッフという、しっかり会計年度任用職員で採用してまいりますが、今後、地域の方がそうしたお手伝いをしていただくという声も真摯に受け止めて、学校のほうは、そういった声を受け入れられるところは受け入れて、積極的にしてまいりたいと考えております。 ◆松浦威明 委員  ぜひ、お互いニーズがあると思いますので、何か対応のほどお願いしたいと思います。  そして、教職員の勤務時間の管理は、先ほどおっしゃっておりましたタイムカードとなると聞いておりますけれども、本条例に「業務量の適切な管理等」との文言が入っております。職員の多くは、私が聞いたところ、法令や条例などを気にして、残業を家に持ち帰ってやっているということをかなり私は耳にしております。そのようなことでは、在校時間はこれによって管理できても、業務量の実態というものは管理、把握できないと感じておりますが、区の見解をお伺いいたします。 ◎教育人事企画課長 教員の仕事は、子供たちの、例えば採点ですとか成績処理ですとか、個人情報に関わるものが非常に多い関係で、基本、持ち帰って仕事ができないという形になっています。それが余計、在校時間、いわゆる学校にいる時間が延びてしまう大きな要因の1つではあるんですが、しかしながら、個人情報によらないもの、例えば教材作りですとか授業の準備、そういったものは確かに持ち帰って仕事をしている場合もあるかと思います。それは、よりよい授業をつくっていくという教員の崇高な使命に基づいて行っているものであり、もちろん、私たちはそういったものをできるだけ時間内で終わらせるような取組を今後進めてまいりたいと考えております。
    松浦威明 委員  そういう崇高な精神を持っている教師の方たちもいっぱいいると思いますので、その方たちに光を当てるような対応をしていただきたいと思っております。  そういった方たちに、業務実態を正確に把握するためには、何か持ち帰ってどのぐらいやっているのかというようなアンケートなどもしているのかなと思うんですけれども、そのようなことはどうなっているのか、お伺いいたします。 ◎教育人事企画課長 アンケートとして一律に取っているものはございませんが、例えばどうしても時間内に終わらないで持ち帰った分については、自己申告という形にしています。あと、本区はテレワークの制度がありますので、教員が、与えられたパスワード、IDに基づいて自宅で作業することもできますが、それも自己申告という形で、時間に含めるというふうに考えております。 ◆松浦威明 委員  最後の質問になりますけれども、公立の義務教育諸学校等、小学校と中学校の教職員の人事管轄は東京都にあると思うんですけれども、それ以外は当区が担っているというふうに認識しております。当区では、切れ目のない、連続性がある、きめ細やかな質の高い教育を目指すということで、教育の要である教員の、公立の義務教育諸学校等においての人事管轄が一元化されていないというのは効率性が悪いというふうに感じますが、どのように思っているのか、お伺いいたします。 ◎教育人事企画課長 杉並区の公立学校で働いている教員の9割以上は都費教員、いわゆる県費負担職員といって、東京都が任命権者になっている教員であります。ですから、今回の条例につきましても区費教員及び幼稚園教育職員ということで、東京都につきましては、東京都の議会のほうで今、並行して行っていると伺っております。  もちろん、二元化しているというお話、本区の場合は区費教員というのを持っておりますのでこういった形になっておりますが、区費教員を持っている区はほとんどありません。本区と、幾つか数えられるぐらいしかありませんし、幼稚園も全て23区あるわけではなく、ないところもあります。ですから、今回、二元化しているというお話もありましたが、あくまでも東京都の職員がメインであると思っております。人事異動についても同様でございます。 ◆山本ひろ子 委員  平成28年に文部科学省が実施されました教員勤務実態調査では、教員の勤務実態の長時間化が明らかとなり、働き方改革が進められております。当区でも様々な取組を進めていただいていると認識しておりますが、改めてその取組の概要を確認させてください。また、取組を行ってきた効果と課題について、区の認識を伺います。 ◎教育人事企画課長 昨年度に働き方改革推進プランというのをまとめました。これは大本、国のほうがそういったプランの策定を義務づけ、東京都がプランを策定し、そうした経緯の中で本区の取組を行ったところでございます。全部ここでは御説明をいたしませんが、プランの中に書かれている様々な取組というのは、既に多くが杉並区で取り組み済みというものがほとんどでございます。今回、スクール・サポート・スタッフは新たな取組でございますが、留守番電話しかり、スクールロイヤーしかり、それから学校閉庁日しかり、それぞれ国のほうが示したものは全て杉並は先行して行ってきた。それでもなお教員の働き方に関してまだ大変だという声は、残念ながら聞こえているところでございます。  教員の意識改革につきましては、昨年、今年度、2年間かけて、タイムマネジメント力という時間管理の研修を行ってまいりましたが、まだまだ取組は、何をしたら終わりというのはなかなか難しいところでありまして、しかしながら、教員の意識を変えるのと業務量を改善していく、そういう総合的な取組を今後進めてまいりたいと考えております。 ◆山本ひろ子 委員  国に先駆けて取り組んでいただいている実態が確認できました。  現在本区において、休職されている教職員の中で、精神疾患を理由に休職されている職員がおられれば、全職員に対しての割合、また休職中に占める割合はいかがでしょうか。他自治体と比べてどうなのか。また、過労死、自死について、本区の状況を伺います。 ◎教育人事企画課長 休職の中には、例えば身体的な病気による休職ですとか精神的な休職とありますが、ここ5年間ぐらい見ても、休職者というのは大体20人ちょっとで変わらないんです。特に増えているわけでなく、減っているわけでもありません。  それから、精神疾患等による教員についても、その中の半分ぐらい、ですから、10人前後というところが、これも年々同じ推移で。ただ、これは同一人物の場合も当然ありますので、そこまで細かいところは分かりませんが、しかしながら、非常に精神疾患の教員が増えているとか、そういったことではないと考えております。 ○山本あけみ 委員長  自死、過労死について、御答弁お願いいたします。 ◎教育人事企画課長 そうしたケースは、ここ数年ありません。 ◆山本ひろ子 委員  超過勤務命令とは、どのような業務が含まれているのか。また、業務時間以外も含む在校等時間にはどのような業務があるのか、改めて確認させてください。 ◎教育人事企画課長 教員の超過勤務というのは法で定められておりまして、給特法に基づいて、4つの業務があります。1つ目が校外実習及び生徒の実習。これは海洋実習とかそういったものを指しますので、小中学校の場合は当てはまりません。2つ目が修学旅行等学校行事。これは修学旅行とか移動教室とかスキー教室とかフレンドシップとか、そういったものが該当する業務でございます。3つ目が職員会議でございます。やみくもに職員会議、勤務時間を延ばしていいわけではありませんが、何か校長の命に応じて行う職員会議については認められている超過勤務です。最後は非常災害の場合。この4つが、法に定められている超勤4項目と呼ばれるものであり、これ以外の業務というのが、いわゆる教材研究、授業の準備、保護者対応、あるいは児童の生活指導等の対応があります。 ◆山本ひろ子 委員  先ほどの他の委員の質問とかぶってしまったので確認できた点なんですけれども、介護者が家族におられるとか、また小さいお子さんがいらっしゃって、保育園のお迎え等の都合で早く学校を帰っていくという職員の方もいると思います。そうした方の持ち帰りの業務ということも実際にあるんだなというのを質問で確認できたんですけれども、そういった方が時間内で仕事が終わるような取組を要望いたしまして、質問を終わります。 ◆野垣あきこ 委員  本議案は、昨年12月に国会で成立した公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法、給特法の改正を受けてのものですが、この法改正のポイントをお願いします。 ◎教育人事企画課長 今回、12月11日に給特法の一部改正がされましたが、大きく2点、1点目が、今回条例に関わりますが、教員の勤務時間を超えて、在校等時間の上限を定めるというガイドラインが指針に格上げされたということと、もう一つが、令和3年度から施行が可能となる変形自由労働制についてでございます。 ◆野垣あきこ 委員  今回の条例改正、7条に基づくものと今お聞きしましたけれども、なぜこうした法改正がされたのか、理由をお示しください。 ◎教育人事企画課長 実は昨年の1定のときに、教員の超過勤務の時間の上限を定める条例をつくったところでございますが、今回は、教員の勤務時間を超えて、いわゆる勤務時間の外側にある時間が非常に肥大化しているということから、在校等時間の上限、教員が学校にいる時間帯ですね、その時間帯の上限を定めるというのが趣旨であり、これはまさに教職員の健康管理、そして健康な教員がよりよい教育を行うためという趣旨と考えております。 ◆野垣あきこ 委員  残業の上限時間を規則で定めるということですよね。これは既に定められたのか、それともこれから定めるということになりますでしょうか。 ◎教育人事企画課長 残業という捉えをどうするかなんですが、いわゆる超過勤務に値する残業については、昨年、月45時間というのを定めており、今回は残業時間ではなく在校等時間、教員が学校にいる時間で、勤務時間を除いた時間を45時間にする。これは教育委員会規則で今後定めてまいります。 ◆野垣あきこ 委員  定めるときに、区教委で一方的に決めるというのではなくて、ぜひ現場の教職員の声を聞きながら進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎教育人事企画課長 45というのは今回条例には出ておりませんが、規則で定める数値でありますが、これは教員の意見を聞いてというよりも、法に基づいた、45時間という時間で定めるものと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  都教委なんですけれども、2月7日に、都立学校の教育職員の勤務時間の上限に関する方針において、主に4点の改正点、明記事項を挙げていますけれども、その4点を紹介していただけますでしょうか。 ◎教育人事企画課長 まず1つ、教職員のメンタルヘルスの関係で、医療機関にかかるということがあったと思います。それとあとは、ごめんなさい、ちょっと今手元にないので、4つ全部分からないんですが、あったと思います。 ◆野垣あきこ 委員  今おっしゃった精神保健の相談の窓口と、あと健康診断と、在校等時間の時間を記述して、そういった書類の保存をするのと、あと勤務間インターバル、たしかこの4点だったと思うんですけれども、都教委でこのような方針が出されていることを受けて、当然、杉並区においてもこの4点については規則で明記されるべきと考えますが、見解を伺います。 ◎教育人事企画課長 今ありました医療面談というんですか、医師面談というんですかね、これは教職員の健康を管理する、あるいは維持するために必要なものであると思います。現在も定期健康診断の中でストレスチェックとか、そういうものは行っておりますが、今回45時間というラインがあった場合、45時間を超えた教員に対してはそうした医師面談を義務づけていくということは、規則というよりも、また改めて東京都と同じように我々も指針をつくっていかなければなりませんので、その中で位置づけていくものと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  4点について。 ◎教育人事企画課長 もちろん4つ、中身は都立学校の教員用につくられたものでありますが、区も同様でありますので、それを規則に入れるか、あるいは指針として別取りしていくか、その辺りは今後検討してまいりたいと思います。 ◆野垣あきこ 委員  ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。特に勤務時間の実態把握とか打刻の記録というのが今までなかったところから、昨年タイムカードが導入されたり、業務量の適切な管理が位置づけられるというわけですので、そのためにも本当に必要な規則、指針になってくると思いますので、よろしくお願いします。  次の質問なんですが、現在の区内の公立小中学校の教員の働く現状、残業時間の実態はどうなっているか。例えば、今回の国の上限指針の月45時間ですけれども、それ以上残業している教職員が、学校種別ごと、小学校、中学校、何割ぐらいいるのか、教えてください。 ◎教育人事企画課長 今年度の4月から、いわゆるICカードによる出退勤の時刻を管理して、そのデータに基づくものでいうならば、今回の条例で定める予定の45時間というのは、小学校で半数強、中学校で6割ぐらいの教員が45時間になっております。  現在、本区が定めている働き方改革推進プランの当面目標というのがありまして、これは在校時間、いわゆる教員が学校にいる時間を週60時間以内にする。この60時間というのは、月でいうと、月80時間程度の残業と同等のレベルで、過労死ラインと言われているものです。昨年の調査では、小学校の教員が3分の1、中学校の教員が約半数、過労死ラインの教員がいるという実態が出ているんですが、その教員については確実に減ってきていると考えております。 ◆野垣あきこ 委員  その部分は減ってきているんですけれども、月45時間というと、現実には半数以上が今回の上限指針に抵触してしまっているという実態もあるなと感じます。  それから、規則で上限時間を定めることによって、上限以内の残業時間にできるのか、区の見解はいかがでしょうか。例えば、今でもタイムカードを打刻した後で残業しているとか、そういった実態はあるのでしょうか。 ◎教育人事企画課長 打刻した後に働くなんてとんでもないということは、管理職も含めて、我々も指導していますし、それをやったら何のためのICカード管理か分からなくなるので、そこは正確にやってくださいと言っています。  しかしながら、我々が予測するのは、先ほどの、45時間を超えたら健康診断に行かなければならぬとか、あるいはそうなったときに、教員がそれを煩雑に思い、自らそういう行動を取ってしまうことは十分予見しておりますので、そうならないように指導を徹底してまいりたいと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  残業時間を削減するような取組を講じることなしに教職員に対して上限時間を守ることを求めても、持ち帰り残業が増えるとか、そういったことが隠されるという懸念がされると思うんですけれども、区教委はどのようにお考えでしょうか。 ◎教育人事企画課長 教員の働き方を変えていくためには、1つ仕事を減らすということがとても大事であって、今回これはコミュニティ・スクール、CSですね、学校運営協議会が中心になり、学校の棚卸し、いわゆる学校の行事の様々な中で何が棚卸しできるか、あるいは何をそのまま残すべきかというのを議論していただいています。それは一朝一夕に、簡単にできるものではありませんし、いきなり来年から効果が出るとは思っておりませんが、しかしながら、そうやって学校だけでなく地域とともに話し合いながら、何が必要で、何はやらなくていいのか。学校の教育活動って、多分、やったほうがいいことのほうがたくさん、ほとんどだと思います。しかしながら、何かをセレクトしていかない限りは教員の業務は減らないのであって、そういったものを地域とともに話し合って、今後進めてまいりたいと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  上限時間が遵守されているかどうかというのは、どうやって確認していくのか。もし守られていない場合は罰則があるのか。それに対してどのように改善をしていくのか、お願いします。 ◎教育人事企画課長 まず、罰則はありません。現在も、タイムカードでやると、実は1か月ごと集計が出まして、本区が定めている在校時間60時間を超える教員は、エクセルで赤く印がついて、1か月まとまると、管理職はそれを見て個別指導をしております。管理職のヒアリングによると、大体、遅くまで残っている教員というのは毎月毎月同じ教員で、早く帰る教員はいつも早く帰っている、これが実態であります。  じゃ、遅くまで残っている教員は何が原因なのかと考えると、小学校の教員は、ほとんどが学校行事の準備に多くの時間を費やしています。中学校は部活動です。大きく原因は分かっているんです。ですからこそ、学校行事の在り方を見直していかない限り、少なくとも小学校の教員の時間というんですか、それはなかなか減らない。だからこそ、これは学校だけでやるのではなく、地域とともに話し合って、共通の目標とかレベルを持ってやっていくものと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  小学校が行事で、中学校が部活というのはそうだと思うんですけれども、現場の先生の話だと、例えば、子供園になってから勤務実態が長くなったとか、産休代替の職員が足りない職場があるとか、今も残業で大変という声がありまして、単に残業の上限時間を守るようにということではなく、残業時間を減らす取組を教職員の意見とか要望も聞きながら進めるように求めたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎教育人事企画課長 もちろんおっしゃるとおりであって、産休代替の先生がなかなか見つからないという事態が、残念ながら区内でも生じているところがあります。また子供園に関して、子供園は幼稚園教諭と保育士が連携してよりよい教育を行っていることで、それぞれ今までの文化が違うところからすり合わせを行ったりということで、多少時間がかかるところがあるかもしれません。しかしながら、今教職員の声も、もちろん管理職を通して様々な学校の声を聞きながら、今回働き方改革を進めておりますので、今後も同様に進めてまいりたいと考えております。 ◆木梨もりよし 委員  今それぞれ委員の方から質問が出ましたので、かなり重要なポイントは出尽くしたかなと思いますが、昔というか、30年近く前になりますかね、学校警備員さんがいた時代は、学校開放等が、教育委員会と組合との協定によってがんじがらめになって、私どもはその頃、施設の有効活用、学校も公的な区民の財産であるということで、これを有効に活用しようということで学校開放の推進を進めてきたわけですが、そのときに、違法な、学校の組織並びに運営に関するようなことまでその協定に盛り込まれてきた。そのことが、担当の、当時の課長さんとも打合せしながら、そういうことの実態が分かって、それで、それを破棄させて学校開放が前進をしてきた。それから以後ずっと学校が、かなりそういう面では教育関係者だけじゃない方が出入りするようになってきたのかなと。  これは地域に開かれた学校で、確かにいいことだと思いますけれども、しかし、そのことによって人が出入りすれば、例えば学校支援本部ができたり、学校運営協議会ができたり、それから学童保育が学校に入っちゃったり、子供の放課後の居場所づくりが学校に入ってくるとか、そういうことからすると、恐らく、そういうよかれと思ってきたことが、先ほど課長からも報告がありましたけれども、全てがいいことに違いないけれども、そういうことが進むことによって、私が感じていたのは、教職員の方々にも間接的に相当負担がかかってきているんじゃないかなと、地域との関わりの中で。  だから、そこのところを、今の現状を、せっかくよかれと思ってやってきたことですので、それを可能な限り生かしながら、いろんな事務的なことであるとか、先ほどスクール・サポート・スタッフというようなお話がありましたけれども、そういう体制をどうやって充実していくか。それは教育委員会も、部活のことでも何とかしようということで取組を始めておりますけれども、その辺の、先ほど答弁あったように、どこをどう減らして、どこをどう生かしていくかということが私も非常に重要なポイントかなと、負担を軽減していくためには。今の実態を伺いますと、相当大変な状況に現状もあるわけでございまして、その辺のところ、先ほど課長の答弁でも尽くされているかと思いますが、今後そういったところをぜひ勘案しながら進めていっていただきたいなと思いますが、再度、教育委員会の御見解をお聞かせいただきたいと思います。 ◎教育企画担当部長 おっしゃるとおりで、30年前、私が教員になった頃の時代は、地域の方と一緒に授業をやるなんていうことはほとんどなかったです。しかしながら、今杉並の学校を見ると、土曜授業など、地域の方が中に入り、教員とTTになったり、あるいはT1となったりしながら子供たちの学びを支えていただいております。もちろん、1人で授業をやるときは、誰と打合せするわけではなく、教員が1人でやっていたわけですが、地域の人が入ることによって、当然事前の打合せですとか、そういった時間がかかってしまいます。地域の方が入ることによって、今の視点でいうならば、教員がやるべきことが増えている。しかしながら、これを長い目で、子供の成長というふうに見たときに、地域の方が入って、いわゆる斜めの関係で教育が進められるということは、子供にとっては悪いことはなく、これはとてもすばらしいこと。  もちろん、子供のためだったら何でもかんでもというのはできないのが現状ではありますが、しかしながら、せっかく杉並が築いてきた地域との協働というシステムというか体制をどうやったら効率的に回していけるかというのは、我々も含めて、学校も含めて工夫をしていかなければならない。そうしたところで、先ほどお話しした棚卸しというのが出てきたのであって、どうやってよいものを残していくか、継承していくかというところは、一生懸命、教員も保護者も地域も我々も考えていかなければならない。なかなか出口は見えないんですが、今後も続けて検討してまいりたいと考えております。 ◎教育委員会事務局次長 若干補足で。  今、木梨委員のほうから学校開放というお言葉もちょっと出てきましたけれども、学校は公共財として、住宅都市杉並の様々な世代の方々が有効活用するということで、多分いろいろな御苦労を御存じの中で、30年前からそういう形が出てきました。確かに現実、例えば副校長等が、学校の地域開放、施設の地域開放に関する負担というのが大きくなるところもあると思います。それから、教員の働き方改革とか意識改革ということがあります。  既に予算編成方針の中で区長が述べていますけれども、今後、学校を公共財として有効活用していく中で、これはなかなか大きなテーマですけれども、学校の管理権限に影響を及ぼさない範囲で、これから少しそういう構想、考え方を持って、よりよい活用ができるような方向を併せて検討していきたい。それは、ひいてはまた結果的に教員の働き方改革にもつながるものかなと思っていますので、そういった方向も今持っているということをちょっと補足させていただきます。 ○山本あけみ 委員長  それでは、一巡いたしましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。 ◆野垣あきこ 委員  今回は法7条に基づく条例改正になりますけれども、関連して、5条の改正内容と今回の改正との関係について確認します。  第5条は変形労働制を導入するというものですけれども、その目的や概要を伺います。 ◎教育人事企画課長 今回の給特法の2つの柱の1つである変形自由労働制につきましては、教員が忙しい時期に勤務時間を長くし、そうでない時期、夏休み等の長期休業のときに勤務時間を短くして、年間時間は一緒ですけれども、そういうふうにすることによって超過勤務の時間が減る、夏休みが多く取れるというふうに国は言っているところでございます。 ◆野垣あきこ 委員  文科省は、この制度の導入目的、夏休みのまとめ取りというふうにしています。夏休みをまとめて取るということは賛成なんですけれども、しかし、それと引換えに、平日の勤務時間の延長をするということはあってはならないと考えています。人間は、寝だめや食いだめができないと言われています。変形労働時間制は、働く人の健康や生活にとって問題のある制度であり、我が党は導入に反対です。  夏休みをまとめて取るということであれば、研修とか部活動の大会など夏の業務を大幅に削減し、業務のない期間を設けて、学校閉庁日など、教員が実際に夏休みを取りやすい状況をつくること、休日出勤や超過勤務に対する代休の保障などを厳格に行い、年休の取得と併せて、まとまった休みが取れるようにすることなど、今のルールでも具体的に進めることはできると考えますが、いかがでしょうか。 ◎教育人事企画課長 変形自由労働制につきましては、今後導入をどうするか、それぞれの行政で判断をしていかなければならないことであり、もし導入をするならば、条例の一部改正をしながら、各学校が導入できるようにしていくことが必要であります。しかしながら、他地区の状況ですとか、この制度の課題ですとか利点ですとか、様々なことを十分検討していかなければ、すぐに導入をするという判断はまだできておりません。  夏休みのまとめ取り等につきましては、一昨年度から学校閉庁日をやりまして、各学校は、土日合わせて9日間、年次休暇、夏休を取ることができるような体制はできておりますので、先ほど国が言っているような夏休みのまとめ取りというのは、本区については既にできているのかなと思っております。どちらにせよ、慎重に今後検討しながら、対応の是非を考えてまいりたいと思っております。 ◆野垣あきこ 委員  変形労働制を導入するかどうかというのは、完全に選択制というふうに聞いています。都道府県が条例を定めるか、個々の自治体や各学校が導入するかどうかは自由だと。また、各学校で導入するかどうかも毎年、1年1年ごとで決めるということでよろしいでしょうか。 ◎教育人事企画課長 おおむねそれでいいと思います。各学校がそれをやっていくためには、うちでいうなら杉並区が大本を変えていかなければ、各学校は勝手にはできないと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  法整備を進めるということだと思うんですけれども、東京都の導入の意向はどうでしょうか。また、杉並区としての意向は、今のところいかがでしょうか。 ◎教育人事企画課長 杉並につきましては、先ほど申し上げたように、慎重に今後検討してまいりますということでございますが、東京都につきましては、一応今の情報では、来年度の6月議会か9月議会で条例制定がされるのではという情報はいただいているところでございます。 ◆野垣あきこ 委員  導入に当たって、労働時間の削減、縮減が前提とされていまして、そしてその具体的な数値が今回の残業時間の上限以下ということでよろしいでしょうか。 ◎教育人事企画課長 今回の条例のほうで、規則で定める45時間、当然それに基づくものと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  今回の条例改正が、単に残業時間の上限を法的に定めるということにとどまらず、変形労働時間制の導入の条件になっているということだと思うんですね。それで、上限時間が遵守されていなければ変形労働時間制の導入はできないと思うんですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。 ◎教育人事企画課長 今回、大本の給特法の改正というのは、もちろん2本柱の変形自由労働制と上限とありますけれども、根本はやっぱり教員の働き方をどう変えていくかという、ここにあるものであり、それぞれ細かな制度はありますけれども、いかに教員の働き方を変えていくか。教員自身も変えていかなければいけないし、学校も変えていかなければいけないし、教育委員会も変えていかなければいけない。その中である制度だと思っておりますので、一つ一つの制度は、教員の働き方をどう変えていくかというところに向かっていくべきものと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  上限時間が遵守されていなければ変形労働制を導入できないというのが、たしか国会の答弁であったと思うんですけれども、上限時間以下でなければいけないということが前提であれば、教員の勤務時間そのものが管理されなければ、上限指針が守られたかどうかとか確認のしようがないと思うんですね。  正確な勤務時間の管理は変形労働制の大前提となると思います。1か所の学校で、例えば働く全員が月45時間、年間360時間以下と確認できなければ導入できないと考えますけれども、見解を伺います。 ◎教育人事企画課長 45時間を守らなければという御指摘がありましたけれども、あくまでも変形自由労働制につきましては、そうした勤務時間の割り振りというか振替を可能にするという制度であると認識しております。ですが、それはもちろん条例に基づかなければならないものであって、今すぐできるものではありませんが、45時間、全ての教員が守れなければその制度は導入できないという解釈ではないと思っております。 ◆そね文子 委員  1点、先ほど、学校の棚卸しという話がありました。私も出させていただいたんですけれども、そこで具体的に、じゃ、これをやめようとか、それで教員の勤務時間が減るような具体例があれば、どういう成果というか、どういう棚卸しの結果だったのか、ちょっと教えていただきたいと思います。 ◎教育人事企画課長 全ての学校から今報告を受けているわけではなく、多分、現在進行形の学校がほとんどであり、しかしながら、いろいろ、この前のシンポジウムのときに話があったものもありますし、それ以外、各学校で話しているもの、情報を聞くと、例えば保護者会の見直し。保護者もなかなか保護者会に、残念ながら、今出席率が低い学校がたくさんあります。忙しいのに半日休暇を取って来てとか、そういった保護者会の回数を見直していこうとか、あるいは学校行事の運動会、今猛暑、最近は暑いので、午後3時ぐらいまで運動会をやるのは子供たちにとってどうなのかとかというような見直しの中から、運動会、いわゆる学校行事の短縮とか、そうした事例を幾つか伺っておりますが、全ての学校まで把握しておりません。 ○山本あけみ 委員長  ほかに質疑はございませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  ないようですので、質疑を終結いたします。  これより意見の開陳を求めます。  意見のある方は挙手願います。 ◆松浦威明 委員  議案第41号杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例は、公立の義務教育諸学校等における働き方改革を推進するための国の法改正と指針の策定に伴い、教職員の在校勤務時間の実態を正確に把握し、区の対応として、業務量の適切な管理等に関する事項を定めるものであり、本条例は、教職員の業務上の負担を削減することにより、教職員が生徒に対する余裕ができ、子供たちに質の高い教育環境を与えることに寄与することと期待して、賛成の意見といたします。 ◆山本ひろ子 委員  議案第41号杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例について、杉並区議会公明党として意見を述べます。  本条例は、公立の義務教育諸学校等における働き方改革を推進するため、一部改正された公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法に基づいて策定された指針に従い、業務量の適切な管理等に関する事項を本区において定める必要があるための条例改正であると理解しています。  質疑を通して、本区が国に先駆けて働き方改革を推進されている状況が確認できました。しかし、改善は見られるものの、依然、在校等時間が長時間化している状況もあり、本区においても教育職員の働き方改革をさらに推進していかなくてはなりません。  教育職員の働き方改革は、単に業務時間の削減が目的ではなく、業務の見直し等により、先生にしかできないことに専念していただく環境を整備することが重要であると考えます。それにより教育職員自身がワーク・ライフ・バランスを実現して、生き生きと自信と誇り、余裕を持って子供たちの前に立ち、子供たち一人一人をしっかりと見詰め、その個性や力を引き出し、悩みや喜びに寄り添う存在であっていただきたいと願うものです。  文部科学省のホームページに掲載されている学校における働き方改革取組事例には、勤務時間管理の徹底や、学校及び教師が担う業務の明確化、適正化、外部人材の配置、事務作業の負担軽減に資するICTの導入等、様々な取組により効果を上げている事例がありました。こうした事例を基に、本区におきましてもさらなる推進を願いまして、本条例には賛成の意見といたします。 ◆野垣あきこ 委員  議案第41号杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例について、日本共産党杉並区議団の意見を述べます。  今回の条例改正は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の成立により、残業時間の上限等を規則で定めるものです。  異常な長時間労働が教職員に押しつけられてきたという実態を是正するための措置としては、一定意味のあるものだと考えます。学校の授業や部活だけでなく、不登校やいじめ問題への対応、複雑さを増す保護者との関わりなどで教職員の負担が増え、ゆとりがなく、職員同士のコミュニケーションを取る時間もない。行政研修や教員免許更新制、人事評価、学校評価なども国からも押しつけられ、教職員の多忙化が教育現場を疲弊させています。  以上の実態を考えると、残業時間の上限を定めることは必要であり、本議案には賛成とします。  ただし、上限時間をただ守れとするだけでは、長時間労働や残業時間の縮減にはつながりません。上限が設定されることで、逆に持ち帰り残業を発生させるなど、本末転倒な状況が発生しないように、教員一人一人の業務量を減らすなどの抜本的な対策に取り組むことが必要です。  また、規則の策定に当たっては、現場の教員との協議を行い、一方的に定めることのないよう、丁寧な対応を求めます。  しかし、強行成立した1年単位の変形労働制の導入には教職員の強い反対があり、変形労働制は、働く者の健康と生活にとって問題のある制度であり、厚労省通知でも、恒常的な残業がないことが導入の前提とされ、教育現場の実態とはかけ離れていることなど多数の矛盾があるため、日本共産党は反対しました。変形労働制の導入の目的は、夏休みのまとめ取りとしていますが、我が党は、夏の業務の大幅削減、学校閉庁日などの条件整備、代休保障の厳格化などで改善すべきと考えます。  変形労働制の導入に当たっては、残業指針が守られなければ導入不可とされました。その上限指針を教育委員会の規則で定めるというのが今回の条例改正です。その点からすると、上限指針を定めることは変形労働制の導入と連動しているということは指摘しておきたいと思います。  最後に、変形労働時間制については導入すべきではないということを重ねて意見として付しておきます。 ◆そね文子 委員  議案第41号杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例について、いのち・平和クラブの意見を述べます。  この条例改正は、学校教職員等の働き方改革を推進するため、教師の残業時間について上限の目安を設定し、それを超えないよう業務量の適切な管理を行うためのものと理解しました。  業務の負担を減らすためにスクール・サポート・スタッフが配置されるとのことで、働き方改革が進み、教師がゆとりを持って子供に接する時間が取れること、また教師にしかできない授業準備に時間をかけることなど、業務改善が図られることを期待し、議案第41号には賛成いたします。 ○山本あけみ 委員長  ほかに意見はありませんか。
          〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  ないようですので、意見の開陳を終結いたします。  それでは、採決をいたします。  議案第41号杉並区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例及び杉並区学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例について、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定をいたしました。  《陳情審査》   2陳情第5号 杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情 ○山本あけみ 委員長  これより陳情審査を行います。  2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情を上程いたします。  初めに、陳情者より補足説明の申出がありますので、委員会を暫時休憩し、これを受けることにしたいと思いますが、異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  異議ないものと認め、補足説明を受けることといたします。  委員会を暫時休憩いたします。                           (午前10時57分 休憩)                           (午前11時20分 開議) ○山本あけみ 委員長  それでは、委員会を再開いたします。  本陳情につきまして、理事者から何か補足説明ございますでしょうか。 ◎学校整備担当部長 特にございません。よろしく御審議ください。 ○山本あけみ 委員長  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は挙手を願います。 ◆吉田あい 委員  陳情の主旨のところに、「教育関係者のみならず専門家である建築士や保護者及び学校関係者と周辺の住民の理解が得られるよう、熟慮の上、企画・設計が進められることを希望します。」というふうに御指摘があるんですが、学校建築に当たり、今まで区はこのような姿勢で取組は行ってきたのでしょうか、こなかったのでしょうか。 ◎学校整備課長 今までの学校建築に当たりましては、区においても、陳情の御主旨にあるような視点を当然踏まえて、学校関係者、保護者、さらには地域の方々、そして学識経験者も入った上で、改築などの検討懇談会を設置してございました。その中で、例えば改築に当たっての基本方針なり設定目標、さらには基本設計案について様々な御意見をいただきながら、そのことを踏まえた上で、新しい学校づくり、校舎建築にはしっかりと取り組んできた、そんな経緯がございます。 ◆吉田あい 委員  全ての学校建築において、建築に関する学識経験者を懇談会のメンバー、懇談会の委員として構成メンバーに入れてこられたのか、確認します。 ◎学校整備課長 統合に伴って改築をした永福と永福南、和泉学園、あと高円寺学園を除いて、記録をちょっと確認すると、例えば昭和59年の杉十小の改築以降、今まで27校に及ぶ学校をやってきましたが、それについては、建築に関する経験者を委員としてお願いしてきた、そんな経緯はございます。 ◆吉田あい 委員  高円寺学園など統廃合を伴う学校における改築懇談会には、建築分野の学識経験者が入ってこなかったということでしょうか。その理由、教えてください。 ◎学校整備課長 単独改築でやる場合と統合を伴うような場合は、施設のハード面に先駆けて、複数校の学校の教育方針なり、例えば通学路などの意見、いろいろソフト面での多くの御意見をいただきながら、それをまとめていく。それで、ある程度それが決まった時点で、今度は具体的な設計のハードに移っていくという過程がございます。そうなりますと、設計会社も入札なりなんなりで決まっていく過程で、ある程度ソフトがまとまった時点だとすぐに基本設計に入る、そんな経過があったものですから、建築の学識経験者を改めて追加でやるということではなくて、教室の配置に当たっては、学校関係者だとか他の懇談会の委員の意見を踏まえながらやってきた、そんな経緯で、入ってこなかったというところでございます。 ◆吉田あい 委員  あと、学校施設は、効率性、経済性などを目標とする建築とは求めるものが違うことを念頭に置いた計画、そのような記載があるわけですが、税金を使った公共建築であることを踏まえると、やはりコストの面というのは無視できない重要な視点の1つかなというふうにも考えます。この辺りのバランスについて、区はどのようにお考えでしょうか。 ◎学校整備担当課長 御指摘の効率性、経済性、コストのあたりですけれども、陳情文書に書かれているところを読みますと、「学校施設は子どもたちのくらしの場としての心地よさを大切に」というふうにうたっています。こうした視点は大変大切な視点であると私たちも実感していまして、そうした取組を進めているところでありますが、一方で、区立の学校、小中、養護学校を含めて65校の学校施設があります。そういった学校施設の良好な教育環境の整備充実を図ることもまた一方の大きな使命であります。コスト、効率性だとか経済性についておろそかにすることなく、バランスを取った施設づくりが重要であるとの認識でございます。 ◆吉田あい 委員  陳情の文書の中に「学校施設は街づくり、まちづくりの拠点」というふうにありますが、今まで学校建築におけるこの点についての区の取組、確認させてください。 ◎学校整備担当課長 教育委員会では、教育ビジョンの基本目標を実現する上で、「いいまちはいい学校を育てる~学校づくりはまちづくり」をモットーに取り組んでおります。単に学校の単体の施設改築にとどまることなく、広く地域のまちづくりの視点に立った施設づくり、設計が重要であるとの認識でございます。 ◆吉田あい 委員  次に、最後のところですね、「理解を得られる」、「出来る限り早い段階で構想の周知に努め、」というふうに書かれています。学校建築に当たって、これまでどのようなタイミングで保護者や地域の方々などに周知してこられたのでしょうか。具体的な方法も含めて確認させてください。 ◎学校整備課長 基本計画なんかの段階から、例えば地域だとか学校関係者の意見を聴取して懇談会等でやっていくわけですが、その内容は、ホームページであったり、例えば広報のためのチラシを作って配布する、そんな情報提供に努めてまいりました。当然、計画が具体化していけば、中高層の建築物の建築に関する紛争防止の説明会だとかそういったもの、また保護者会などで説明をしてきたわけですが、さらに、それだと情報の周知がというような声もあったので、例えば学校によってCSだとか地区町連なんかでは、あらかじめ、中瀬中なんかでもおととしやりましたけれども、今度改築になるのでということを事前にアナウンスする。また新入学生の就学通知の中に、今度改築が決まったので、今後検討してまいりますというような文言を入れるということで具体的に周知を図ってきた、そういった経緯がございます。 ◆吉田あい 委員  陳情の文書の中に、専門家である建築士や保護者及び学校関係者、周辺の住民等の各方面からの意見を踏まえて設計を考える必要がある、そのように書かれていますが、どのように関係者の意見を建築に反映させてこられたのでしょうか。 ◎学校整備課長 最初のほうにも申し上げました建築の懇談会を、杉並区の場合には数十年にわたって取り組んできておりました。その中で、学校関係者のみならず、地域の方、保護者だとか、中には、統合校は別ですけれども、建築の専門家の方も入れて、そこでしっかり議論していただく。校舎配置、枠組みなんかをお話しいただく。ところが、なかなか意見が集約できないところもありますが、その辺は事務局のほうで、こうじゃないですかということで意見を1つにまとめていく、そんな試みをしながら、具体的な学校づくりの中で設計に反映してきた、そういう経緯がございました。 ◆山本ひろ子 委員  陳情理由、「理解を得られる企画・設計とする」には、重なりますが、専門家である建築士や保護者及び学校関係者、周辺住民等の意見を踏まえて、熟慮して企画、設計を進める必要があると述べられております。そうした視点から捉えれば、高円寺学園において、懇談会の委員に建築の学識経験者がいなかったということは、この地域において、改築案に周辺住民を中心とした反対意見や改善要望があったことがございますので、そのことが要因の1つではないかとも考えられますが、この点について区の認識を伺います。  また、今後、統廃合を伴う改築におきましては、建築の学識経験者を委員に入れるように検討されてはいかがかと思います。単一校の改築に当たってはいかがでしょうか、併せてお伺いします。 ◎学校整備課長 高円寺については、先ほど他の委員の中でもお話ししたような経緯で、専門家が最初から入っていなかったというのがございます。ただし、設計に当たっては、設計会社に委託をして設計業務、さらには我々区役所の中の営繕部門の建築職員がおりますので、その職員も交えて、懇談会での意見、さらには学校のほうの職員も校長、副校長を通じて、しつらえだとか、具体的な意見をいただいた中で基本設計に取り組んできたということは自負をしているわけでございます。実際にはいろんな意見を高円寺の場合にはいただいたということがございますので、統合だとか単発だとかに限らず、学校建築に当たっては、全てのケースでそういった学識経験者に、建築の分野でもしっかり入っていただいて、学校づくりといったものを進めていきたいと考えてございます。 ◆山本ひろ子 委員  周辺住民の理解を得るという観点から、もう1点確認します。  懇談会には地域住民の代表者が委員として加わっていただいていると思いますが、それをもって周辺住民の全ての意見が反映された、また周知したということではないと考えます。代表者の重責、御負担に十分配慮をして、決まったことだけを周辺住民に知らせるということではなくして、懇談会においてある程度方向性が決まった段階で、その経緯を含め、丁寧にお知らせしていくということが、知らない間に決まってしまったという声をなくし、見識ある区民のより多くの理解を得られることにつながるとも考えますが、この点について御所見を伺います。 ◎学校整備課長 先ほど他の委員にも答弁した内容と少しかぶりますけれども、懇談会を進めるに当たっては、あらかじめ御意見、議論をいただいた、その結果をホームページなりチラシで配布しているというのは確かにやっております。しかしながら、その時期が、決まった後の事後報告だというような御指摘も確かにいただいております。  そのことを踏まえて、先ほど御案内したとおり、例えば事前にCSなり保護者会なりに、建築が始まりますよということを知らせる、そういった取組をするとともに、懇談会の発足と同時に、そういった周知を図るような取組をしっかりしてまいりたい。そういったことで、地域の方々に情報提供を速やかにした上で様々な意見をいただく。  懇談会については、傍聴も自由にということで御案内しておりますので、例えば、同時進行で懇談の様子を知りたいという方には積極的においでいただく、そんな周知も、中には、これもあまり周知されていないというような御批判もございましたので、その辺も含めてしっかりと周知に努めてまいりたいと思っております。 ◆山本ひろ子 委員  高円寺学園につきましては、やはり住宅地に建てられたという、それまでもあったんですけれども、そこに新しく改築されるということで、他の学校とはまた違ったケースだったかなというふうに思いますので、そういったところを今後もしっかりと取り組んでいただければと思います。  次に、学校施設は開放的で心地よい建物でなければならないという点と、子供たちの安全面の確保という点は対極にあるようにも考えられますが、この点について区の認識を伺います。 ◎学校整備担当課長 開放的で心地よい建物、先ほども、暮らしの場として心地よい建物ということで、そういう建物を目指しているところですが、一方で、近隣とも十分な建物の離れを確保して、いわゆるのぞくとかのぞかれるとかということには十分配慮した設計だとか、あるいは子供たちのいろんな行動を想定して安全面には配慮しているわけですけれども、それでもなお思わぬ行動で、その部分が転落して危険じゃないかとかいうこともあって、普通だったら、普通の開放的なガラスでもいいんじゃないかなというふうに考えられるところではありますけれども、そういった近隣からの強い要望などを踏まえて、あるいは転落防止だとか安全面──安全面も学校改築における重要な取組ですので、そういったこともあって、全体でいうとバランスを取る中で、両面を配慮して考えていくという難しい判断が求められるわけですけれども、そういう取組です。 ◆山本ひろ子 委員  陳情には、国の基準達成にとどまらず、できる限り省エネルギーに配慮することが求められていますが、断熱材など省エネルギーに関する設備を、国の基準を超えて設置する考えはあるのでしょうか、お伺いします。 ◎学校整備担当課長 省エネルギーですけれども、区では、環境に配慮した学校づくり、いわゆる、皆さんになじみのあるエコスクールということで進めておりますけれども、国の基準を守るのは当然として、それ以上のものについては、採用するメニューだとか効果だとか、それに関わるコストなど、そういったものをバランスの取れたところで省エネルギーに取り組むのが大事だなというふうに考えております。 ◆山本ひろ子 委員  省エネルギーの工夫と見える化、学習に生かしていくという観点から伺います。  以前、落成式に参列した高井戸第二小学校の昇降口の正面の壁には、太陽光発電システムによる発電量が表示されて、見える化の取組が実施されておりました。改築された学校全てで取り組まれているのでしょうか。この点についてどのような取組を行っているのでしょうか、お伺いします。 ◎学校整備担当課長 改築でも太陽光発電とか取り入れたのが、平成19年の方南小あたりから、太陽光パネルとモニターを1階の昇降口辺りに設置して、太陽光のシステムだとかその間の発電量だとか、そういうものを見える化して、そういうものを活用して学習に生かしたりということが可能な状態になっております。 ◆山本ひろ子 委員  陳情には、閉鎖的、防御的な建物を造ることをしないよう求めていますが、現在の学校では、窓の開放制限や目隠しフィルムを貼るなど、安全に配慮するあまり、過度に閉鎖的、防御的になっていることはないのか、御所見を伺います。 ◎学校整備担当課長 ここも、先ほどの心地よさと閉鎖的、防御的な建物という裏腹の関係にあるわけですけれども、安全にし過ぎとか、さっき言った近隣との見える見えないとかという関係で、閉鎖的、防御的な建物を目指しているわけでは全くないんですけれども、やはり近隣関係あるいは安全において、結果的に委員御指摘のような施設になってしまうということが間々あるわけで、そこは御理解をいただきたいなというところです。 ◆山本ひろ子 委員  また、陳情には、「学校の緑は自然の生きものの居場所として、自然を学ぶための大事な教材」とあります。現在、自然の生き物と触れる場所として、学校にはどのような点に配慮した設備を設けているのか、そうした学校はあるのか伺います。 ◎学校整備課長 多くの学校では、敷地になるべく樹木を多く植えましょう、改築のときにもそれを残しましょうということでやっております。実際には、さらに緑に触れるためには、屋上の緑化を進めるだとか学校菜園をなるべく行う。さらには、自然観察だとか環境教育のために、ビオトープというところを売りにしている学校もあるということで、かなりの学校でそういった点に配慮して取り組んでいるというところでございます。 ◆そね文子 委員  これまでの高円寺学園の経験を踏まえて、周知ということは非常によく考えられて、また改善されてきているなと思っています。杉二小の改築のときには、町会の回覧板に教育委員会が作った校舎改築ニュースというのを最初の段階から入れていただいて、委員も載せていただいているので、地域の方がその委員に意見を述べられるような、そんな工夫もされているということで、大変高円寺のことを踏まえて努力していらっしゃるということを非常に感じています。また、近隣の方たちに配慮するということでも非常に心を砕いてやってこられているんだなというのを感じています。  ただ、使うのが子供たちということで、地域の方たちが子供たちに改築の授業をやってくださった、3階で。そこで、部長も来ていただいて、非常にいい授業ができたというふうに伺っているんですけれども、その方たちは、どんな学校をつくりたいという子供たちの意見を聞いてこられたので、子供たちがリアルに頭に浮かぶということで、子供たちにとっての心地よさというのをやはり大切にしてほしいという意見をずっと聞いてきて、そしてまた教育委員会にもその声を聞いていただく大変な努力をしていただいたと思って感謝しているところなんです。  そこで、私も1つ、子供たちの心地よさということ、心地よい建物でなくてはなりませんということを言っていて、効率性、経済性などを目標とする建築とはちょっと違うということをここでおっしゃっているんですけれども、改めてそういうことは最大限配慮していただきたいというふうに考えるようになりました。これまでの自分の不勉強も反省しつつなんですけれども。  ちょっとここのところ、仮設校舎を建てないでということが経済性に配慮することなのかなということで進められているのかなと思うんですが、他区の場合では、仮設校舎を建てるということも含めての配置をされているというところ、大事にしているということもあるそうなんですけれども、私も、そういったことも含めて今後御検討いただきたいと思っているんですが、そこら辺についてのお考えをお伺いいたします。 ◎学校整備課長 今御指摘があったように、今回の高円寺も、今まで北側にあった校舎を南側に置く、そういったことで仮設をなるべく造らずに。同じように、今進んでいる杉二でもそのような考えが議論の中でも出てきたというのは、確かにそのとおりですが、ただ単に、仮設を造らない、イコール、コストだけを考えているということではなくて、仮設を造ることによって、どうしても本校舎とは違うしつらえになりがちになるので、子供たちの何年間かにわたる仮設暮らしもなるべく短くして、そういった影響が少ないようにしよう。例えば給食室なんかにしても、うまくできればいいんですが、今のしつらえを使うことで、弁当だとか保護者の御負担もないようにしていこう。そんないろんなものも踏まえた上で、今は仮設を造らずに、今の校舎を生かしてと、そんな考えも来ております。  ただし、全然仮設を造ってこないかということではなくて、敷地の形状なり現在の校舎配置によっては、今後そういったことも当然あり得るというふうに思っておりますので、個々の学校でそこら辺に即した取組、そんな形で進めていきたいと思っているところでございます。 ○山本あけみ 委員長  それでは、一巡いたしましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。 ◆野垣あきこ 委員  平成26年に区は小中学校老朽改築計画というのを出していまして、その中の4ページに、「2学校施設規模の適正化(スリム化)等による改築経費の縮減」というふうに書いてあるんですけれども、ここのところの文章、6行あるところ、示していただきたいんですが。 ◎学校整備担当課長 4ページの学校施設規模の適正化等による経費の縮減ということで、「既存の学校の延床面積の平均を見た場合、小学校では5,934㎡、中学校では7,130㎡であるのが、近年の改築校では、平均の延床面積が約9,000㎡である。」ということで、途中省略しますけれども、規模をスリム化して、経費の縮減を図るというような記載です。 ◆野垣あきこ 委員  この中で、教室と連続したオープンスペース、ランチルームの見直し、諸室、特別教室の統合とか、あとは天井の高さ、バルコニーの見直し、クールヒートトレンチの廃止というふうにもろもろ書いて、「経費縮減を図る。」というふうに書かれているんですけれども、教育ビジョンの改定が今度されると思いますけれども、この関係でも、今後もこの方針が続いていくのかどうか伺います。 ◎学校整備担当課長 どこの部分をどういうふうに削減していくかというのは、今後いろいろあろうかと思います。クールヒートトレンチなどについては、エコスクールを進める中で、いわゆる行政監査などでも指摘いただいて、なかなか効果とコストのバランスが見えないですね、お考えになったらどうでしょうというような指摘も受けています。先ほども申し上げましたけれども、区立の学校65校の整備充実を図る上で、老朽改築も進めていく中では、こうした項目も含め、経費の削減を考えていくことは必要かと考えております。 ○山本あけみ 委員長  ほかに質疑はございませんでしょうか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  ないようですので、質疑を終結いたします。  これより意見の開陳を求めます。  意見のある方は挙手をお願いいたします。 ◆吉田あい 委員  2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情について、杉並区議会自由民主党として意見を申し述べます。  今日はお忙しい中、陳情者の方が説明に来てくださり、情熱あふれる学校建築への思いというものを伺うことができました。区立学校に対し心を砕いて、いろいろ考えてくださっているのが伝わり、本当にうれしく思いました。ありがとうございました。  その中にありましたように、「周辺の住民の理解が得られるよう、」一部省略して、「希望します。」と書かれているように、一部の統廃合の学校の建築では、本当に一部の住民の方ではありますが、なかなか賛同いただけない、そんなケースもありました。このことによって、学校の関係者、周辺地域の皆様、多くの方が心を痛めたということは、区としても真摯に受け止めていただきたいと思います。  しかしながら、これまで区は、区としてでき得る限り懇談会や住民説明会を行い、保護者や学校関係者、地域の方々と膝を詰めた意見交換を行ってきて、専門家の意見も聞きながら、それらを学校建築に反映させてきたことが質疑の中から確認できました。  陳情の中で述べられている理念については、本当にもっともなことであり、学校建築に当たって区が取り組むべき姿勢であると私も考えます。  しかし、陳情の理由で示された項目のうち、コストの面、緑の保全の面、さらには住民の理解など、実務の中では100%達成することが現実的に難しい場合もあるように考えます。よって、本陳情に関しては、趣旨採択を主張いたします。  陳情者の皆様の要望と、教育長が日頃からおっしゃっている、いいまちはいい学校を育てる、学校づくりはまちづくりという理念は共通しているものと感じました。これからも学校関係者や地域の方々、専門家の方々の意見に耳を傾け、子供たちが安全に安心に過ごせる学校建築をしていただくように要望し、意見の開陳といたします。 ◆山本ひろ子 委員  2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情に対して、杉並区議会公明党として意見を述べます。  杉並区立小中学校の施設設計に当たって、近年の改築校については、改築検討懇談会を設け、保護者、地域住民、建築の専門家等を委員として、丁寧に検討を進めてこられたと認識しており、そうした中で改築された校舎は開放的で、子供たちの心地よさへの配慮や省エネルギーへの配慮、安心・安全、緑の保全について取り組まれていることを現地にて確認してきました。さらに、質疑を通し、陳情者の願意はおおむね満たされているものと考えます。  また、学校施設の防災拠点としての取組については、震災救援所訓練に全校生徒児童が参加し、地域住民とともに取り組んでいる状況もあり、ハード面の環境整備が万全と言えない中であったとしても、ソフト面の取組により、不自由な中で自由を追求する対応力を養うことも重要と考えます。  省エネルギーの工夫や環境学習については、毎年開催される小中学生環境サミットに向け、環境問題に高い関心を持ち、取り組んでいる実態もあります。こうしたことからも、陳情者の願意を満たしているものと考えます。  周辺住民の理解を得るということについては、質疑の中で確認しましたが、今後もより丁寧な周知に努めていただきますようお願いいたします。  今後改築される区立小中学校の施設企画・設計にあっては、建築家の専門的な知見を多く取り入れ、よりよい環境が整備されることを望むものであり、本陳情に対しましては、趣旨採択といたします。 ◆野垣あきこ 委員  2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情について、建築のプロとしての杉並建築会の皆さんの学校づくりへの思いが込められた陳情であり、日本共産党杉並区議団は、この陳情の採択を求めます。  また、建築士だけではなく、保護者及び学校関係者、周辺住民等の各方面からというのも大事な視点で、この間の高円寺小中一貫校の設置をめぐっては、近隣住民の声を無視した計画の強行により、工事業者が住民を裁判に訴えるなど、区が教育ビジョンで示す家庭、地域、学校が協働し、共に支える教育を目指しますという目標には全くそぐわない状況となっています。  また、杉並区立小中学校老朽改築計画によれば、「学校施設規模の適正化(スリム化)等による改築経費の縮減」と題して、オープンスペースやランチルームの見直し、特別教室の統廃合を進め、平米数まで制限し、コスト削減のオンパレードです。区立施設再編整備計画でも、改修工事が終わったばかりの児童館が廃止され、他施設への転用まで改修したり、区の財産をわざわざ条件の悪い土地と交換してしまったりと、子供たちや住民のための再編整備とは到底呼べるものではありません。  その中でもせめて学校施設だけは子供たちのために、効率性や経済性などを目標とする建築とは求めるものが違うと、やむにやまれぬ思いで専門家集団から提出された陳情と考え、採択を求めます。 ◆そね文子 委員  2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情について、いのち・平和クラブの意見を述べます。  建築会の方々が地域の学校づくりに対して、専門知識を生かして関わろうとしてくださること、大変ありがたく、心強く思っています。陳情で述べられている6つの視点はどれも重要だと考えます。省エネルギーの工夫ある学校施設造りについては、これまでも我が会派からも求めてきたことです。  質疑を通して、今後、学校統廃合建築についても建築士を入れていただくことを前向きに検討いただくことも確認いたしました。100年子供たちが過ごす場所は、効率性、経済性だけでなく、心地よい建物であってほしいということは優先していただきたいと思います。  この陳情は、様々な立場の方が熟慮してくださるようにということを求めているわけで、もっともなことだと思います。今後もこの6つの視点を重視し、学校建築を進めていただきたいと考え、本陳情については、採択を主張します。 ◆木梨もりよし 委員  2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情について、意見を申し述べます。  先ほど陳情者の方にもちょっと質問をしたわけですが、陳情者の方の思いと私の思いは似ている。ただ、この文面を見る限り、ちょっと強いかなという私の印象ですね。区のいろんな行政を進めていく上において、やっぱり計画的に事は進めていかなければならない。熟慮に熟慮を重ねて、あまり重ね過ぎても、歳月は人を待ちませんので、その辺のところの兼ね合いもあろうかと思うんですよね。そこが、教育委員会が今まで地域の方々とのいろんな折衝を何回も重ねながら御苦労されてきて、ようやく施設建設にこぎ着けるというような事態を私は見守ってきて、見詰めてきて、あまり歳月をかけるのもいかがなものかなと。  先ほど陳情者の方からもあったように、多様な建築の先生方、様々な意見をお持ちでございますので、その辺のところの集約もなかなか苦慮するところだと思います。松枝代表からも説明がありましたように、松枝代表と私とのフィーリングは何となく合っているような感じ、多様性というか、思うんですが、この文面を見る限り、若干理解というか、了解みたいなニュアンスもちょっとうかがえるようなところもありますし、また、コストやいろいろな経済性の面にしても、このままいくとかなりいろんな議論が起き過ぎるんじゃないかなというふうにも思いますので、その辺のところの調和をうまく保ちながら、これまで教育委員会も相当苦慮し、苦慮に苦慮を重ねて、慎重に熟慮を重ねてやってこられたと思いますので、本陳情につきましては、私は、松枝代表の意図、私も同じことを思いながら、趣旨採択ということでお願いしたいと思います。 ○山本あけみ 委員長  ほかに意見はございませんでしょうか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  ないようですので、意見の開陳を終結いたします。  それでは、採決をいたします。
     2陳情第5号杉並区立小中学校の施設企画・設計に関する陳情について、趣旨採択に賛成の方の挙手を求めます。       〔賛成者挙手〕 ○山本あけみ 委員長  挙手多数であります。よって、趣旨採択すべきものと決定をいたしました。  以上で陳情審査を終了いたします。  報告の聴取は休憩後とし、委員会の途中でございますが、1時まで休憩といたします。                           (午前11時58分 休憩)                           (午後 1時    開議) ○山本あけみ 委員長  休憩前に引き続き委員会を開きます。  《報告聴取》 ○山本あけみ 委員長  それでは、報告を聴取いたします。  本日の報告事項は11件です。  質疑は、報告を一括して聴取した後に行いたいと存じます。  それでは、順次お願いいたします。   (1) 新教育ビジョンの策定に向けた取組について   (2) 令和元年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成30年度分)」の実施結果について ◎教育委員会事務局次長 では私からは、(1)番と(2)番を併せて御説明、御報告いたします。資料を御覧ください。  まず初めに、新教育ビジョンの策定に向けた取組でございます。  まず、1番の基本的な考え方ですが、現ビジョンが令和3年度をもって終期を迎えることから、この間の取組実績や、人生100年時代あるいは超スマート社会の到来などを視野に入れた教育行政を取り巻く環境の変化を踏まえて、今後10年程度を見据えた新たな杉並の目指す教育を実現する指針として、令和4年度を始期とする新ビジョンを策定するものでございます。策定に当たりましては、区の新たな基本構想の内容等との整合も図ってまいります。  2番目の策定の進め方ですが、現在条例案を提出しておりますけれども、教育委員会の諮問に応じて新ビジョンの策定に関して必要な事項を調査審議するため、公募区民や学識経験者等で構成する、仮称ではありますが、杉並区教育振興基本計画審議会を設置するものでございます。  委員の構成は記載のとおりですが、今後の杉並の教育を幅広く検討するため、学識経験者については、就学前教育、学校教育、社会教育の分野の知見を有する方々とし、その他の委員については、学校教育及び社会教育の関係者、そして公募区民による13名ということを予定しております。  また、教育委員会事務局内に調整会議を設置しまして、審議会の調査審議が円滑にいくよう補佐をしてまいります。  裏面を御覧ください。策定に向けては、新ビジョン策定に関する教育シンポジウムを開催するなど、区民等の意見を幅広く反映させるよう努めてまいります。  3番の推進計画の策定でございますが、新ビジョンを踏まえて、その行動計画である新たな推進計画も策定してまいります。  最後に、4番、今後の主なスケジュールですが、審議会の設置条例を御議決いただきましたら、次年度から開始される区の新基本構想の審議状況等を踏まえて、秋には審議会を設置して諮問を行い、令和3年6月頃を目途に答申を受けまして、区民等の意見提出手続を行い、おおむね9月頃に新ビジョンを決定し、区議会に報告、公表したいと考えてございます。策定に向けては、文教委員会に適時適切に進捗状況等をまた御報告してまいりたいと思います。  続きまして、2番目の令和元年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成30年度分)」の実施結果について御報告します。報告書本編をつけておりますけれども、後ほど御覧いただきまして、1枚ぺらの資料に基づいて御説明します。  この点検・評価ですが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条の規定に基づいて、教育委員会は、毎年、その権限に属する事務の管理及び執行の状況について点検・評価を行うこととされております。  記載の1番、目的のところに記載してありますとおり、この報告をもって区民への説明責任を果たすとともに、この結果を活用して、次期教育ビジョンの策定等につなげていきたいと思ってございます。  2番の点検及び評価項目ですが、昨年から変更いたしましたとおり、主題を絞り込んで、主題に関連する主な事業を一体的に捉え、評価する方法を今回も継続いたしました。そして、今回の主題は、教育ビジョン2012の基本目標を実現するための重要な課題の1つでもあります「学校と地域における生涯学習・社会教育が担う子どもの学び」といたしました。  今回の点検・評価に当たっての新たな視点としては、子供の学びのためにどのような成果があったかという教育行政本来の視点とともに、学びの支え手となる大人自身の学びについても考察を行いました。  また、報告書本編の構成ですが、主題の絞り込みとともに、学び、人材と組織、施設・設備、行財政といった4領域の視点から、課題や今後の取組の方向性を考察しました。  御配付しています報告書については、昨年に引き続きまして、東京大学大学院の牧野教授と、新たに今年度から国立教育政策研究所の志々田統括研究官に御評価をいただいた上で、教育委員会で先日決定をいただいております。  最後に、今後のスケジュールですけれども、本日、文教委員以外の全議員へのポスティングを行うとともに、教育委員会ホームページへの掲載、そして図書館等への報告書の配布により公表していきたいと思います。  私からは以上です。   (3) 杉並和泉学園の通学区域の指定等について ◎学務課長 私からは、杉並和泉学園の通学区域の指定等について御報告いたします。資料を御覧ください。  平成27年4月に開校しました杉並和泉学園(新泉和泉小と和泉中学校による施設一体型小中一貫教育校)について、杉並和泉学園の新たな通学区域の指定に関する懇談会、それに加えて、保護者、学校関係者、町会等からの御意見等を踏まえて、新たな通学区域及び特例措置の案を取りまとめましたので、御報告いたします。  1の通学区域の指定に関する基本的な考え方ということで、3つ挙げております。この中で私どもとして特に大事にしているのは、小中一貫教育のさらなる推進に資する視点から、これまでもいろいろと議論を進めてきて御理解いただきながら、小学校と中学校の通学区域の整合性を図るということを大きな柱にしているところでございます。  こういった中で、2の指定通学区域ですが、これまでの就学実態や、杉並和泉学園及び隣接する小中学校の適正規模の確保が見込まれることを踏まえ、杉並和泉学園の新たな通学区域は、黄色く塗ってあるAとBを合わせた区域といたします。  なお、指定通学区域の決定時期ですが、令和2年度に決定し、周知期間を設け、新たな通学区域の適用は令和3年4月からを考えてございます。  裏面になりますが、3の新たな特例措置ですが、平成27年度の開校時に設けた特例措置、別紙になりますが、については廃止し、新たな通学区域の指定により影響がある地域B、C、Dについては、特例措置を設けます。例えば、B地域にお住まいであれば、中学校に就学する際に、希望であれば、今までの指定通学区域であった大宮中学校への入学に配慮するというものでございます。また、現在杉並和泉学園に通っている小学生は、施設一体型の小中一貫教育校であることから、そのまま杉並和泉学園の中学に行けるというようなところも配慮してございます。  なお、新たな特例措置については、3年間、児童生徒の就学状況等を見守った上で検証を行っていきたいと考えております。  参考資料としてつけましたのが、参考資料1として、7月に開催しました懇談会の資料、それから参考資料2として、説明会等の経過や保護者説明会でいただきました意見、要望をまとめた資料で、区の考え方を整理した資料というふうになってございます。  なお、懇談会につきましては、第4回を最終回として2月18日に開催しており、本件について了解をいただいております。  最後の4の今後のスケジュールですが、令和2年5月に教育委員会で決定し、規則改正を行い、決定後、保護者説明会等で周知を図り、令和3年4月から新しい通学区域の施行と新しい特例措置を開始いたします。  私からは以上でございます。   (4) 部活動指導員モデル実施について ◎学校支援課長 私からは、報告事項(4)、部活動指導員モデル実施について御報告させていただきます。  本事業は、令和2年の予算の概要もしくは区政経営報告書において重点事業として挙げられている1つでございまして、部活動の充実及び顧問教員の負担軽減を図るため、現在実施しております部活動活性化事業等に加え、教員に代わって顧問となり、技術指導や公式大会引率等が可能な部活動指導員を配置することで、教員の負担を軽減できる人材の活用を広げ、部活動指導体制の充実や教員の働き方改革を進めるためにモデル実施するところでございます。  それでは、資料を御覧いただきたいと思いますが、1の実施の経緯は、今御説明したとおりでございまして、2、事業の位置づけ、(3)、(4)でございますが、モデル実施を2か年行い、検証に当たっては、部活動支援事業を含め総括的に行い、その後の支援の在り方等について検討する予定でございます。  3、事業の実施方法ですが、実施規模は1校1名とし、4校程度実施の予定にしております。また、(5)に記載のあるとおり、本事業は国の補助制度を活用し、かつ、(6)にあるとおり、部活動指導員を配置した部活は、週4日の活動を上限といたします。  最後に、4、今後のスケジュールですが、現在、部活動指導員の公募等、採用事務を進めておりまして、4月には部活動指導員を配置する予定で進めております。  私からは以上になります。   (5) 富士見丘小学校外施設改築等工事の基本設計について   (6) 天沼小学校教育環境の整備等について ◎学校整備課長 私からは2点、まず、(5)番の富士見丘小学校外施設改築等工事の基本設計について御説明を申し上げます。  富士見丘小中学校並びに小学校に併設いたします学童クラブの改築につきましては、30年12月に策定いたしました小中学校の改築基本計画において定めました目指すべき学校像、また校舎配置計画等に基づきまして、小・中学校改築検討懇談会の意見を踏まえて、以下のとおり基本設計を本年度取りまとめましたので、御報告をいたします。  これまでの経過でございますが、30年4月から懇談会を開催いたしまして、元年11月まで延べ10回開催しております。この間に、30年12月に改築基本計画を策定、今年度については、基本設計を6月から行っているところでございます。  内容でございますが、別添のA3判の図面等がありますので、それを見ながらお聞きいただければと思います。  まず、(1)番、建築の計画概要でございますが、敷地面積が1万6,564平米、延べ床面積が約1万5,700平米余の建物になってございます。  2番目といたしましては、改築基本計画で目指す学校像として定めました改築基本方針の具体化を図る設計というものにしてございます。  3番目に、配置計画、平面計画の主な点でございます。2ページの配置図をまず御覧いただければと思います。  配置図などを御覧いただきながら、まず教育環境、さらには周辺住環境への配慮をいたしまして、今回小学校が移転の新築という形を取りますので、仮設の校舎が必要になってございません。その関係から、まずは小学校棟を西側の敷地に先行して整備いたします。その後、東側に隣接して中学校棟を整備して、3階レベルの路上橋で接続する、間に区道があるという関係でそういう計画になってございます。  中学校の敷地の北側の空地を、非常時には車または人が通れる空間とすること。さらには、西側にある小学校の1階をピロティー状の屋外空間ということで、柱だけのものにして、場合によっては、富士見丘通りから中学校、小学校、多目的広場を経て、災害時に高井戸公園にも移動、避難ができる、そういったことに配慮したものになってございます。  さらに、ラーニングセンター、いわゆる図書室だとか、家庭科室、給食室は、小中の共用施設として、先行整備をいたします小学校棟に配置する、そういった形で、一体的整備の利点を生かす計画としてございます。  プールにつきましては、小中同じ規模の大きさということではなくて、小学校低学年の利用のしやすさやコスト的な面も配慮して、一回り小さいプールと、あと高学年、さらには中学生が使える通常のプール、そういったものを設ける計画としてございます。  それ以外、下から2番目、学童クラブ等は、3ページ以降図面がついておりますが、小学校棟の北側に配置をいたしまして、神田川に向かって下る西側敷地北側の斜面地を遊び場として活用する計画としてございます。  また、小学校棟2階の多目的室を放課後等居場所事業でも使用する、そういったことで、普通教室、体育館との位置関係に配慮した設計になってございます。  裏面を御覧いただきますと、今後の取組ですが、目指すべき学校像として定めました基本方針について、引き続き、実施設計を来年度以降してまいりますので、そこに反映する。2番目に、エコスクール事業につきましては、それに即した実施設計に反映していく。さらに、高井戸公園、隣接するところに多目的広場を設けてございます。これを小学校の開校と同時に開園をするという方向で、引き続き都と調整を進めていくというものでございます。  今後のスケジュール。令和2年度には実施設計、3、4年度で小学校棟、多目的広場の着工、5年4月に小学校新校舎開校、多目的広場の開園を予定しており、それができた段階で旧小学校のほうに中学生が移動して、中学校棟を取り壊した上で、5年度から7年度にかけて中学校棟を建設、路上橋を接続するというものでございまして、総合的には令和8年、7年度の後半には中学校開校ができる、そういう計画でございます。  引き続きまして、6番目、天沼小学校教育環境の整備等について御説明を申し上げます。  1番のこれまでの経緯でございます。  天沼小学校につきましては、児童数、学級数が減少していたということもありまして、元の杉並第五小学校と若杉小を統合いたしまして、平成20年度、児童数370人余、13学級で開校いたしました。その後、児童数、学級数ともに増加に転じておりまして、令和元年度でいいますと、児童数が617人、20学級になってございます。  区では、この間、学級数の増加に対応するために、図書室、またPC室などの移設、オープンスペースの活用、トイレ改修などを行って、何とか普通教室の確保を行ってまいりましたが、今後も児童数が一定数増加するというような見込みが出ておりますので、それに対応する。しかしながら、転用可能な諸室が既に現校舎にはないということがございますので、以下のような取組を行うということで計画をまとめました。  2番目は児童数の推移でございますので、御覧いただければと思います。  3番が今後の対応でございますが、(1)番、学級数につきましては、令和5年度に23学級、令和6年度には24学級に増えるということで、児童数でいいますと、9年度ピークを迎えて、以降減少していくという見込みでございますので、現校舎だけでは足りないということもありますので、校庭の南側辺りに校舎棟を増築して、新たに4教室分を整備するというものでございます。  2番目に、この対応と併せまして、今まで改修工事で、狭小教室、一回り小さな教室を普通教室としてやってきたんですが、その解消。あわせて、図書室を地下部分に移転していたんですが、それを元の位置に戻す。さらには、給食室の拡張工事を行って、児童数増加に対応する。この一連の工事、対応等を行ってまいります。  4番目が主なスケジュールですが、令和2年度、議会での予算の議決を経て設計に取り組みまして、3年の7月から着工、4年度内に増築、さらには現校舎内での図書室等の改修工事を完了、整備を行うというものでございます。  私からは以上です。   (7) 社会教育センターの大規模改修に伴う休館期間中の対応及び改修後の施設の管理・運営について   (8) 杉並第四小学校跡地施設の今後の取組について ◎生涯学習推進課長 私からは、(7)、(8)番を併せて御報告をいたします。  初めに、社会教育センターの大規模改修に伴う休館期間中の対応及び改修後の施設の管理運営についてでございます。  休館期間は、令和3年4月1日から令和4年12月31日までを予定しております。この間、ホール及び集会室等は全て休館としまして、利用者には他の区立施設等を御案内いたします。  休館期間中の対応でございますが、社教センター事務室は済美教育センター内に仮移転をいたします。  また、社教センターで実施している社会教育事業につきましては、文団連等の共催事業を含め、利用目的等に応じて、他の区立施設を代替として使用いたします。統合後の杉四小の跡地施設についても活用を検討してまいります。  また、ホールの備品等は永福図書館跡地へ移送、保管をする予定でございます。  改修後の管理運営でございますが、併設する高円寺地域区民センターとともに指定管理者制度を導入し、社会教育センターにつきましては、貸し館に関わる業務を指定管理をしてまいります。  今後の主なスケジュールについては記載のとおりでございますが、令和5年1月にリニューアルオープンする予定でございます。  続きまして、杉並第四小学校跡地施設の今後の取組についてでございます。  杉四小の跡地活用の考え方や運営・改修に関する基本的事項を定める基本計画をこのたび策定いたしました。今後、この基本計画に基づき、取組を進めることとしてまいります。  基本計画の概要については、別紙を御参照いただければと思います。  跡地活用の方針につきましては、まず、築27年ということで、劣化や損傷の状況を踏まえて適切に修繕を行った上で、施設等を整備する。  それから、民間活力の導入でございますけれども、別紙A3判の配置・平面計画を御覧ください。次世代型科学教育の新たな拠点及び多目的に利用できる場、集会機能でございますが、これにつきましては、サウンディング型市場調査を実施した結果、民間事業者が両機能を一体的に運営することで採算性を確保できる、サービスの相乗効果を見込めるということが確認できました。両機能につきましては、科学の拠点運営事業者に建物等を貸し付け、同事業者に運営を行わせることといたします。図面のほうでグレーに塗った部分が貸付範囲となっております。斜線部分については、貸付範囲外ということでございます。  かがみに戻っていただきまして、施設・機能、主なエリア、整備主体、運営主体、維持管理主体につきましては、一表に整理をしてございます。
     かがみの裏面を御覧いただければと思います。貸付条件でございますが、区と科学の拠点運営事業者は、定期借家契約を締結いたします。貸付期間は10年間、貸付料、月額賃料は不動産鑑定価格といたします。  また、科学の拠点運営事業者の選定方法でございますけれども、科学の拠点運営事業者は、公募型プロポーザル方式で、選定委員会を設置して選定してまいります。  また、暫定活用期間中の取扱いでございますが、令和2年度から工事が始まるまでの間は、地域の意見等を踏まえつつ、建物や体育館等は原則として行政の使用に限り、暫定活用をしてまいります。  今後の主なスケジュールでございますが、令和5年10月に科学の拠点・集会機能を開設していく予定でございます。  私からは以上です。   (9) 平成31年度(令和元年度)学力等調査の結果について ◎済美教育センター統括指導主事(古林) 私からは、(9)番、平成31年度(令和元年度)学力等調査の結果について御報告させていただきます。  まず、学力等調査の概要についてです。  調査の目的は、児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における教育指導の充実や学習指導の改善等に役立てることです。  対象や調査内容等につきましては、資料に記載のとおりでございます。  次に、2、全国学力・学習状況調査の結果についてです。  杉並区の平均正答率は、全ての調査した教科において全国、東京都を上回っておりました。  続きまして、資料裏面3を御覧ください。児童・生徒の学力向上を図るための調査の結果についてです。  こちらにつきましても、杉並区の平均正答率は全教科で東京都を上回っておりました。  続きまして、これまでの取組の成果と今後の課題について御報告いたします。  まず、成果ですが、過去5年間の学力等調査の結果を分析し、成果につながったと考えられる要因を示しております。  1点目は、小学校算数科についてです。  全国学力・学習状況調査における過去5年分の結果において、活用に関する問題、思考力、判断力、表現力に関わる問題において、杉並区の平均正答率は全国よりも8から13ポイント程度高い状況を維持しております。  この背景には、今から10年以上前に杉並独自の算数教材を作成し、学校に活用を促してきたことや、問題解決的な学習に関わる研究や授業実践の積み重ねにより、杉並区全体の算数の授業改善が図られてきたことがあると考えられます。  2点目は、中学校英語科についてです。  児童・生徒の学力向上を図るための調査における過去5年分の結果において、杉並区の平均正答率は東京都よりも5から9ポイント程度高い状況を維持しております。  この背景には、平成20年度に、いち早く区内全小学校の全学年で外国語活動を教育課程に位置づけ、学習意欲の向上を目指してきたことや、適切な小中一貫教育により、中学校において、小学校での成果を踏まえた学習を積み重ねることができていることが考えられます。  最後に、今後の課題です。  新学習指導要領に示されたこれからの時代に求められる資質・能力の育成に向け、小学校段階から問題解決的な学習への改善を一層推進し、児童生徒の学力を向上させることが課題です。済美教育センターの事業を着実に進め、課題の改善に努めてまいります。  御報告は以上です。   (10) 平成31年度(令和元年度)体力等調査の結果について ◎済美教育センター統括指導主事(東口) 私からは、報告事項(10)番、平成31年度(令和元年度)体力等調査の結果について御報告させていただきます。  本調査は、児童生徒の体力・運動能力及び生活・運動習慣等の実態を把握・分析する東京都教育委員会による調査です。  調査の目的、調査の対象、内容、実施時期は、資料の1にあるとおりでございます。  次に、調査結果の概要について御説明いたします。  (1)では、男女別に各学年の体力合計点平均値を東京都と比較して示してあります。杉並区公立の小中学生男子、女子の体力合計点平均値は、全体としては東京都の数値とほぼ同値と捉えることができます。  (2)では、平成23年度から令和元年度までの体力合計点の推移を示してございます。過去8年間、大きな変化は見られませんでした。  考察及び今後の取組です。体力調査の結果から見ると、本区の児童生徒の体力は、過去8年間にわたり大きな変化は見られませんでした。これまでの学校体育の取組が一定程度の役割を果たしていると考えております。  総合的な体力で見ると、社会の変化に伴う新たな健康課題に対応した教育が必要との指摘がある中で、全ての教育活動を通して、生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現する基礎、基盤を家庭や地域と連携して充実させていく必要がございます。  今後も児童生徒自らが、自己の体力や健康上の課題解決に向けて、運動習慣や生活習慣の改善を図る実践的な態度を育成するために、養護教諭や栄養士、外部人材の専門性を取組に生かすとともに、保護者と連携した食育、健康教育をさらに充実させ、総合的な体力の向上を図ってまいりたいと存じます。  私からは以上です。   (11) 「令和元年度杉並区立図書館運営状況報告書」について ◎中央図書館次長 私からは、報告事項の(11)番目、令和元年度杉並区立図書館運営状況報告書について御報告いたします。  今年度の報告につきましては、例年の単年度の評価、各年度の運営状況評価に加えまして、杉並区立図書館サービス基本方針に基づきまして設定された10項目の評価項目のうち、3項目を重点項目と定めまして、サービス基本方針策定後の評価を行っております。  まず、運営状況評価の実施概要でございます。  目的ですが、図書館法と区立図書館協議会規則等に基づきまして、サービス基本方針及び各図書館の事業計画に示された目標等の達成度や成果を踏まえた評価を適切に行い、図書館の運営・サービスの改善充実に効果的につなげることを目的といたします。  次に、対象ですが、杉並区立図書館13館の平成30年度事業ということでございます。  2番目といたしまして、重点項目として、下の表にございます10項目のうち、太字になっている「資料の充実」「ボランティアとの協働」「他機関との連携」のサービス基本方針策定後の評価をいたします。  重点項目についてでございますが、令和4年度にサービス基本方針の見直しを予定しております。今年度から3年をかけまして、サービス基本方針に基づき設定された10項目の評価項目のうち、毎年3から4項目を重点項目として取り上げまして、サービス基本方針策定後の評価を実施することとして、次期サービス基本方針の策定に活用することを目指してまいります。  裏面でございますが、実施方法です。  まず、平成30年度の評価ですが、サービス基本方針を踏まえまして、平成30年度の区立図書館の取組状況について、各館の自己評価、実績数値及び利用者満足度調査等に基づきまして、評価対象年度の総括的評価及び評価項目10項目の評価を行いました。  また、重点項目の評価といたしまして、3項目について、サービス基本方針策定後の主な成果、課題と今後の取組の方向性という視点からサービス基本方針策定後の評価を実施いたしました。  また、図書館協議会の意見ですが、図書館協議会規則の第2条に基づきまして、杉並区立図書館協議会が、中央図書館が作成した運営状況報告書の内容を評価し、意見を付しております。これは報告書の13ページから14ページに記載してございます。  次に、評価の内容ですが、別添の主なポイント及び報告書のとおりでございます。  次に、図書館協議会からの意見ですが、図書館協議会から出された意見のうち、評価方法等につきましては、図書館長会で検討した上で、来年度の評価に生かせるように、3月末までに評価方法の方針を固めることとしたいと考えております。また、重点項目に関する意見については、中央図書館内に検討部会を立ち上げまして、今回行った評価と併せまして、次期サービス基本方針策定に向けて検討を行ってまいります。  最後に、今後のスケジュールですが、本委員会で報告後、区公式ホームページ等により公表してまいります。  以上でございます。 ○山本あけみ 委員長  質問に先立ちまして、私のほうから委員の皆様にお願いがございます。  報告事項の(1)、新教育ビジョンの策定に向けた取組についての中で、仮称杉並区教育振興基本計画審議会の設置につきましては、予算特別委員会に付託されております議案第15号杉並区教育振興基本計画審議会条例に関連してまいります。詳細な質疑につきましては予算特別委員会での議案審査で行うよう、御協力をいただきますようお願いを申し上げます。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は挙手をお願いいたします。 ◆吉田あい 委員  天沼小学校について幾つか確認させてください。  天沼小学校は、杉五小学校と若杉小学校の統合で誕生した学校だということです。改めて、統合に至った経緯というものを確認します。 ◎学校支援課長 当時、両校ともになりますが、児童数が減少しておりました。旧若杉小学校は平成13年度から全学級単学級、旧杉並第五小学校は12学級で、適正規模の下限は維持していたんですけれども、将来的に適正規模を下回ることが予想されていました。さらに、杉五小のほうでは校舎の老朽化が進んでおりまして、平成20年度には築50年を迎えることが分かっておりました。  こうしたことから、平成16年9月に両校を統合の対象校と選定するたたき台を定めまして、その後、学校関係者や区民、第三者委員会の意見等を踏まえ、平成18年2月に小中学校第一次適正配置計画、小学校の統合になるんですが、こちらを決定し、平成20年4月、同計画に基づき両校を統合し、天沼小学校として開校したものでございます。 ◆吉田あい 委員  統合の際の児童、学級数の推移、推計値というのもちょっと教えてください。 ◎学務課長 統合前の平成18年度の5年間の推計では、統合前の杉五小、若杉小については、平成16年から18年度を見ても児童数は減少しておりました。あわせて、天沼小の通学区域内の就学年齢の住民登録者数も減少傾向にあったことを踏まえまして、当時の児童数の推計では、減少傾向の将来予測を行ってございます。  なお、ゼロ歳から14歳の年少人口も区立小学校在籍児童数も平成16年度までは長らく減少傾向が続いており、当時は、児童数の増加の将来予測をするのは困難な状況にあったものと考えてございます。 ◆吉田あい 委員  それでは、そもそも、なぜ天沼小学校のみがこんなに急激に子供たちの数が増えてしまったのか、その要因についてどのように分析されていますか。 ◎学務課長 まず、未就学児の増加と相まって、通学区域内でのファミリー向けマンションの建築が、近隣地域と比較しまして著しく増加したことによる就学年齢児の人口増加と、開校後の地域に開かれた学校支援本部の活動の影響、及び天沼小学校の質の高い教育への取組などもあり、通学区域内の児童の天沼小学校への就学率が徐々に高まってきたことによるものと分析しています。 ◆吉田あい 委員  児童数が増えていく、その対応のために増築、増築ということになっているんだと思うんですけれども、結果的に見て、この統合というものはどのように考えているでしょうか。 ◎教育委員会事務局次長 どのように考えているかということで、やや否定的な見方を主張される場合ももちろんあるんですけれども、一言で言うと失策であったかどうかという、そんな聞き方もありますけれども、私どもは決して失策であったとは思ってございません。今いろいろ課長から当時の状況等、御説明ありましたけれども、多少ダブる部分もあると思いますが、統合を決めた当時は、杉並区、当区はもとより、全国的な少子化傾向というのがもちろんございました。また当時、今課長から説明したとおり、区が行った推計も、両校の子供の数というのは当面減少傾向が継続するだろうということです。  本会議で再質問に対して区長もちょっと申し上げましたが、一番大きかったのは、若杉小が当時、全学年単学級ということがしばらく続いて、こうした状況は子供たちの学習環境、教育環境には決して望ましくない。そこが一番大きかったと思ってございます。  それから、今学校支援課長から話がありましたけれども、片や杉五小のほうもそろそろ老朽改築の時期を迎えるということと、それから推計上、適正規模というのを決めていましたけれども、それを維持することがなかなか難しいんじゃないかというようなことがございました。  そうしたことから、当時の判断としては、これは正しい判断だと思っております。現に、我々はいろいろな検証をしていますけれども、旧若杉小の学区域の子供たちがその後どういうふうに変化してきたのかというのは、当然学務課でも検証して見ているんですけれども、ここ二、三年前ぐらいまでは、ほぼ我々が推計したとおり単学級で推移するような形もありましたので、当時の判断は決して間違っていなかったと思ってございます。  くどいようですけれども、統合した一番の理由というのは、旧若杉小が全学年単学級が進んで、これは決して望ましい環境ではなかったといったところに一番重きを置いていますので、この判断はやっぱり正しかったというふうに思ってございます。 ◆吉田あい 委員  いろんな意見があるようですが、私もこれはやはり統合すべき話であったんだろうなというふうに感じております。  ほかの学校でも、児童数の増加により普通教室が足りない学校はあるんでしょうか。また、その対策等はどうなっているんでしょうか、確認します。 ◎学校整備課長 子供の数が全区的には増えております。いろんな学校で、まだまだ余裕教室だとか、転用していたものをまた元に戻すということで何とかやりくりをしておりますが、例えば、天沼小以外に、高井戸小も非常に数が足りないということで、本当にぎりぎりの体制。また和泉学園も、統合後に非常に人気が出たといいますか、非常に子供たちが増えてきたというふうになっております。オープンスペースの活用だとかそういうことを進めておりますし、和泉学園は、先ほど学務課長から報告があったとおり、今度学区域の見直しなんかもありますので、これ以降は多少児童数の見込みが落ち着くというような学校もありますので、適切に、もし児童数の増により教室が足りない場合には、順次、改修も含めた対策を行っていくというところでございます。 ◆吉田あい 委員  統合計画が進められた際、若杉小学校はいわゆる単学級の学校で、児童数が平成16年が147人、平成17年が127人と、1クラスについても20人前後しかいなかったというふうに聞いています。また、杉並第五小学校についてはずっと2学級でしたが、たしか全体でも300人程度だったように記憶しています。子供たちが成長していくいろいろな過程を考えて、やはり若杉と杉五を統合したことは、当時の選択として妥当なことだったと、改めて私もここで述べておきます。  また、天沼小学校は、平成15年の人口推計を基に教室数を算定したというふうに記憶しています。それから15年がたち、様々な社会情勢や、住宅都市杉並としての価値が広く浸透したことを受け、当時の算定よりも児童数が増えているというふうに考えています。子供が増えるということは、区としても地域としてもとても喜ばしいことだというふうに考えます。天沼小学校の件は、ネガティブに捉えるのではなく、ぜひポジティブに、発展的な視点を持って取り組んでいただきたいと思います。  それでは、次、杉四小学校跡地の今後の取組について幾つか確認させてください。  資料を読ませていただきました。基本計画の概要のところのイ、民間活力の導入のところに、「両機能を一体的に運営することで採算性を確保するとともに、サービスの相乗効果を見込めることが確認できた。」とありますが、ここでいう採算性というのはどういうことなんでしょうか。ちょっと御説明お願いします。 ◎生涯学習推進課長 今回こちらで予定しておりますのは、運営事業者に必要な土地建物を貸し付けて運営していただくということですので、貸付料を払って採算が取れる形態でないと事業は成り立ちませんので、その辺りのことが確認できたということでございます。 ◆吉田あい 委員  もうちょっと具体的に聞きたいんですけれども、例えば、これから決めていくんだと思うんですけれども、事業者さんのほうとしてもやっぱり採算性があると思うので、入場料とかを取る形なのか、それともプラネタリウムとかそういうところの利用料だけを頂くのか、その辺、今分かる範囲でお願いします。 ◎生涯学習推進課長 もちろん、事業の中で企画展みたいなものをやったとすれば、その中の入場料みたいなものは収入として事業者のほうが得るというようなこともあると思いますし、講座によっても、内容によってはお金を頂いて開くというような講座もあるのかなというふうに考えてございます。 ◆吉田あい 委員  事業者さんもこれからなので、そういったことも注目していきたいと思います。  あと、工事について幾つか聞きたいんですけれども、令和4年から工事が始まるとのことなんですが、子供園の子供たち、この間いますよね。この子供たちに対する、例えば騒音とかそういった配慮とか、あと、いろんな業者さんも出入りするかと思うんですけれども、こういったところの安全面はどうなっているんでしょうか。 ◎生涯学習推進課長 高円寺北子供園のお子さんは、現地の、今は北校舎のほうにいますけれども、工事を最初南校舎のほうから始めまして、南校舎に移ってきた校舎の工事というような段取りで進めてまいります。その間、やはり安全性というのは万全に考えていかなければいけないことですので、それはきちんと考えてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆山本ひろ子 委員  天沼小学校の整備等についてお伺いいたします。  このまま児童数が増加し続けるようなことがあれば、統合を解消し、元の若杉小と杉五小を復活すべきというような意見も出てくることが予想されますが、この点について区の考えはいかがでしょうか。 ◎学校整備課長 現在、児童数は、全区的には伸びていく、横ばいから微増傾向がしばらく続きますが、一応教育委員会の内部の推計、これからの見込みだと、令和9年度くらいがピーク、その後は緩やかな減少に転じるだろうというのがございますので、何とか今回の増築で対応した後は、天沼小のほうもそういった形で進むということなので、今現在直ちに杉五と若杉を元に戻すというようなことは、現段階ではないというところでございます。 ◆山本ひろ子 委員  これまで、児童数の推計をしながら教室数を決めてきたと思うんですけれども、今後この予想がまた上振れして、これ以上天沼小学校に、物理的にもう児童が入らないというふうになれば、今違う形で使用しています旧若杉小学校の校舎を使った、分校のような活用というのも検討するべきではないかというふうにも考えますが、その辺についてお伺いします。 ◎学校整備課長 旧若杉小は今、保育園だとか障害者関係の施設だとかに活用しておりますけれども、距離的にはちょっと離れたところにありますので、例えばこれ以上上振れしてかなり増えたという場合に、じゃ、そこを分校というのも、かなり学校運営上厳しいなというのがございます。  天沼小はたまたま、学校敷地の通路を挟んだ反対側に、学校菜園のある土地があるんですね。ですから、一応これ以上の上振れはないと予想していますが、万が一上振れをした場合には、そういったところにまた別棟みたいなものを建てて、そこを教室というわけにはいかないので、何かほかの管理諸室みたいなものをそこに移した上で、何とか普通教室を確保するということもあるだろうとは予想しているところでございます。 ◆山本ひろ子 委員  次に、児童数、学級数の増加に対して、これまで具体的な内部の改修等の対策を行ってきたと思いますが、そのことを確認します。またあわせて、これまで改修にかかった費用、概算どれくらいになるか、お伺いします。 ◎学校整備担当課長 この間、児童の増加に伴い、教室数の不足に対応するために、当初、図書室の改修とかパソコン室の転用、その後、多目的スペースやトイレ改修などで順次対応してきたところです。  その間、足らなくなって、5か年にわたってそうした転用や改修工事を行ってきたわけですが、総額としては1億4,000万円余の工事費がかかっております。 ◆山本ひろ子 委員  かなり大きな額の予算がかけられてきたと思います。この点については、本当に予測をするというのは大変厳しい状況だと、今質疑を通して認識しましたけれども、建築家とまた連携をして、大きなマンションが建てられるというような情報をしっかり教育委員会のほうでも確認しながら、今後進めていっていただければなというふうに思います。  次に、増築について、校庭面積が減ると思うんですけれども、どのぐらい減るのか。児童の学校生活に大きな影響はないのか伺います。 ◎学校整備課長 校庭のほうは今2,500平米ぐらいございますが、今回の校舎、増築棟の位置だとかにもよりますけれども、大体300平米ぐらい減るだろうというふうに思っております。しかしながら、増築する校舎の1階は柱のみのピロティーみたいな形にして、風通しだとか人の出入り、通り抜けができるような形でしつらえますので、子供たちの影響についてはなるべく軽減するというふうな形で考えて対策を取ってございます。 ◆山本ひろ子 委員  運動会なんか、開催大丈夫でしょうかね。逆に日陰ができていいのかなというふうにも今お話を伺って思ったんですけれども、その点、ちょっと確認させてください。
    ◎学校整備担当課長 今申し上げたとおり、これから設計を進めてまいりますので、設計次第ということになるわけですけれども、既存の校舎あるいは教室との関係で、どうしても校庭の南側のほうに建てざるを得ないのかなということもありまして、そうした点では、委員御指摘のとおり、夏などには日陰とかできて、そういう点ではいいのかなというふうに感じております。  運動会については、今までどおりというわけにはいかないですね。そこに建物が建つわけですので、今までよりは使い勝手、広さなどは狭くなっていきますが、そうしたところも、どういうことであれば学校としても機能の低減、遜色が軽微に収まるかあたりは、今後設計のところでよく打ち合わせながら進めてまいりたいと思います。 ◆山本ひろ子 委員  今後も児童数が減少するようなことがあれば、学校の統廃合というのは行われていくのかと思うんですけれども、その場合の条件、基準というものはあるのでしょうか。 ◎学校支援課長 今後の統廃合ということなんですが、現時点では対象となる地域はないというふうに考えております。学校統廃合につきましては、新しい学校づくり基本方針というのがございまして、こちらは学校単位ではなく、地域単位で対象地域を絞り込むとしておりまして、児童生徒数の将来推計から、現時点ではそういった対象になる地域はないと考えております。  また、条件ですとか基準については、検討対象といたしまして、著しく小規模な学校(小学校では7学級以下、中学校では4学級以下)が存在する地域、もしくは11学級以下の小学校、8学級以下の中学校及び校舎の老朽改築が必要な学校が複数校存在する地域、どちらかの場合、検討しますとしておりまして、両条件が複合する場合には最優先で取り組むというふうにして、それを条件としておりますが、現在そういった地域はないというふうに判断しております。 ◆山本ひろ子 委員  いずれにしても、児童がいる中で増築が行われていくということですので、安全面に関しては十分に配慮して進めていただければと思います。よろしくお願いします。  1点、杉四小学校の跡地活用についてお伺いしたいんですけれども、子供園が利用する畑というのが資料の中にあったと思うんです。この図面の中からちょっと確認できないんですけれども、教えていただけますか。 ◎生涯学習推進課長 まだ図面の中には細かな配置等は落としてございませんけれども、学習活動園の活用に当たりましては、一部を区立高円寺北子供園の専有の畑として確保するということで、運営事業者が決まりましたら、その辺りの配置ですとか、あと、その畑が維持できるようなことで進めてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆山本ひろ子 委員  地元の住民の方から、この学級園がとてもすばらしいのでぜひ残してほしいという声があります。畑、土に触りながら子供たちが物を育てていくという、こういった経験もすごく重要なことだと思うので、しっかりその辺り残していただきたいなという意味で確認をさせていただきました。  あと、校庭の利用について、始まるまでは暫定利用ということになるかと思うんですけれども、高円寺学園の第二グラウンドとして使われていく部分と、今まで活用されていたクラブ、青少年だったかな、サッカーだとか野球だとか使われていたと思うんですけれども、この使用についてもできる限り今まで同様に使わせていただきたいというお声が上がっておりますが、この点について確認させてください。 ◎生涯学習推進課長 資料のかがみの※印の3に記載してございますけれども、高円寺学園の部活動、それから高円寺学園に登録する学校開放少年団体、これは現在杉四、杉八で活動する少年団体ですけれども、それの活動場所として杉四小グラウンドも使用するということで、活動場所を補完するという考えでございます。 ◆野垣あきこ 委員  (4)、部活動指導員モデル実施についてお伺いします。  杉並区立学校における働き方改革推進プラン部活動ガイドラインなどの流れの中で検討された事業かと思いますけれども、たしか12区が既に実施しているはずだったと思いますが、他区での取組の効果などが報告されていたらお示しください。 ◎学校支援課長 具体的な効果というのはまだ届いていないんですけれども、補助金を頂くときに、もともとの顧問教員ですとかそういった先生が、どの程度勤務時間が減ったとか負担が減ったかというのは国にも報告することになっておりますので、そういった効果があるものだと思っております。 ◆野垣あきこ 委員  じゃ、これからということですね。  部活動において、外部人材の活用とか委託というのは既に区内でも行われていると思うんですけれども、この事業との関係で、その辺はどうなっていくのか。部活動指導員が配置されない場合は、今までどおり継続されると考えていいのでしょうか。 ◎学校支援課長 委員おっしゃるとおり、今までの事業を継続し、かつモデル実施として、今回部活動指導員を実施いたしまして、2年間モデル実施した上で、今後どういった形がいいかというのを検討していくというふうに予定しております。 ◆野垣あきこ 委員  会計年度任用職員として部活動指導員採用、採用は公募で、4月から配置とあるんですが、これから募集するのか。既にそういう適任者がいて、採用予定とかというわけではないんですよね。 ◎学校支援課長 会計年度任用職員として普通に公募いたしまして、この前ホームページに載せまして、2月18日まで公募期間といたしまして、公募をしてございます。その先については、人数は何名か来ているんですが、そこはちょっと今後のこともありますので、控えさせていただければと思います。 ○山本あけみ 委員長  これまでの方が継続してなさるのか。 ◎学校支援課長 それについても、まだ採用の面接も行っていない段階で、決まったら御紹介できると思うんですが、現段階では、来ていて、これから面接をさせていただくという状況でございます。こういう人じゃなきゃいけないとかというのはないといいますか、一応公募条件つけておりますので、それに見合った方が来ていただいているという状況でございます。 ◆野垣あきこ 委員  スケジュール的にかなりタイトなのかなという印象を受けたんですけれども、その条件といいますか、教職資格の有無とか経験とか、あとは、中学生の部活なので、多感な時期の子供たちを相手にするということで、適性の判断がかなり重要になってくると考えるんですけれども、判断基準などが示せるのであればお聞きしたいんですけれども。 ◎学校支援課長 応募資格といたしまして、これまでコーチの経験がある方ですとか、教員免許を持っているという形にしておりますので、そういったことを面接のほうで確認しながら、作文も出していただいておりますので、そういった過去の経緯も見ながら判断させていただければと考えております。 ◆野垣あきこ 委員  今回モデル実施とのことですけれども、現場からは求められている人材かと思います。イメージですけれども、部活動指導員が配置された中学校の複数の部活を担当するということなのか、それとも緊急性や、より効果の見られそうな1つの部に関わるという理解でよろしいんでしょうか。 ◎学校支援課長 委員おっしゃるとおり、本来的であれば一番必要なところというのがよろしいかと思うんですが、1部活お一人という形で、お一人で複数部活を見るというのは予定してございません。  一方で、人材ですとか各学校の希望もございますので、学校のほうに希望を取りまして、その希望と公募の状況を見ながら、配置する学校を決める予定でございます。 ◆野垣あきこ 委員  実施方法の(6)の活動日の上限なんですけれども、週4日にするとあります。実際の区内の中学校の運動部の活動日数や時間はこれくらいなのかということと、あと、土日のどちらか1日となっていると思うんですけれども、学校外の練習試合などはこれに含まれないのか。含まれない場合、年間どれぐらいそれがあるのかというのをお聞きしたいんですけれども。 ◎学校支援課長 まずは、練習試合につきましては、一応練習の中ということで、週5日ないし4日という形でやっていただく。1日2時間、土日ですと1日3時間。公式試合につきましては、試合に勝ち進めば当然時間も長くなりますので、その辺については特段制限を設けていないというのが現状でございます。  また、週4日にしている部分なんですが、杉並区の部活動のガイドラインにつきましては、週5日の活動にしてくださいと言っているところなんですが、今回国のほうの補助金を活用する中で、国のほうの補助制度は、ガイドラインを守ることとは言っているんですが、週3日休む、週4日の活動のところから優先的に補助するという話になりましたので、モデル実施ということも含めまして、今回は週4日の活動日、週休3日という形で決めたという状況でございます。 ◆野垣あきこ 委員  そしたら、モデル実施の4名が配置されるところは、優先的に週4日で、国からの補助金ということなのでそうなるけれども、配置されていないところについては、区のガイドラインどおり週5日というふうに考えてよろしいですか。 ◎学校支援課長 委員のおっしゃるとおりで、一応ガイドラインでは上限5日としておりますので、自主的に週4日でも3日でも、それは各学校なり部活、子供たちの状況に合わせてやっていただければという状況でございます。 ◆野垣あきこ 委員  じゃ、次の質問に行きたいと思います。  (5)の富士見丘小中一貫校のところなんですけれども、先ほどの平面図を見て、この中で1階の学童クラブの専用のエリアの平米数と、あと学童クラブの子供たちの定員を教えてください。 ◎教育委員会事務局副参事 定員が最大で165名規模を考えてございます。育成室が約250平米、事務室等を含めますと約400平米ぐらいというふうに考えてございます。 ◆野垣あきこ 委員  2階の放課後等居場所事業に使う多目的室の平米数も教えてください。 ◎教育委員会事務局副参事 129平米でございます。 ◆野垣あきこ 委員  次に、杉四小跡地活用の件ですね。  科学の拠点の話ではないんですけれども、関連して、区長が予算編成方針の中で、杉四小跡地を活用したホームステイ・ホームビジット支援事業というふうにお話しされていたと思うんですけれども、この所管は教育委員会でよろしいでしょうか。あとは概要について教えてください。 ◎生涯学習推進課長 この所管は文化・交流課のほうになっておりまして、暫定期間中使用するということでございます。 ◆野垣あきこ 委員  暫定期間中使用するというところまでしか決まっていないということでよろしいですか。 ◎生涯学習推進課長 私どもの所管で答えられるのは、今年度、オリンピック・パラリンピックの前に暫定利用をするということでお聞きしているところでございます。 ◆野垣あきこ 委員  分かりました。じゃ、それ以降は文化・交流課のほうに聞きますので。  じゃ、次の質問です。イの民間活力の導入で、先ほどもほかの委員から採算性の話があったんですけれども、両機能をこうやって一体型に運営することで、採算性確保とともに、サービスの相乗効果が見込めると確認できたとありますけれども、区がここまで言ってしまっていいのかなと危惧していまして、10年間貸し付けるわけですよね。昨年9月の文教委員会の資料で出たサウンディング調査の公表資料とかでも、課題が結構出ていたと思うんですね。特に採算性とサービスの相乗効果についての区の認識、なぜこう言えるのかというのを伺いたいんですけれども。 ◎生涯学習推進課長 前回、3定の文教委員会で御報告をいたしましたけれども、それは主な意見でございまして、実は、いわゆる事業者のノウハウに関わるような部分については、サウンディング型市場調査を始める前に、事業者からこの部分は伏せてくれというような部分は公開をしないということになっております。そういうことも含めて、十分こちらの場所で事業を行うことが可能だということを私どもで確認したということと、サービスの相乗効果といいますのは集会機能の部分でございますけれども、特に体育館も集会機能の一部に入っておりますが、今現在全国にある科学館の中でも、これだけのスペースを持っているところはなかなかない。そういうところを活用すればいろんな事業が行えるというような意見もございましたので、そういうことも含めて、私ども、サウンディング型市場調査で確認したところでございます。 ◆野垣あきこ 委員  何か公式が分からない、公式がないんだけど答えをみたいな感じで、ちょっとどうなのかなと思うんですけれども、次の質問です。  移動式プラネタリウムがあったと思うんですけれども、これは直径7メートルのエアドームとプロジェクターということで、社会教育センターからこの科学の拠点に管理が変わる。ということは、土地建物以外にも、区の備品を使用して出前事業とかをやるということだと思うので、持ち出したりとかするわけですよね。車で運搬したりするんだと思うんですけれども、破損とか盗難などがあった場合の管理、責任の所在なんかはどう考えていますか。 ◎生涯学習推進課長 ちなみに、今区で所有しております移動式プラネタリウムは、済美教育センターの所有でございます。  もちろん、出前型・ネットワーク型で今社会教育センターで実施している事業については継続的にやってまいりますので、それを委託で運営事業者のほうにお願いするという形になりますけれども、運営事業者がそのような備品を所有することになるのか、別のところから借りて実施するのか、どちらになるかは、実際運営が行われる段階にならないと分かりませんけれども、一義的にはというか、その辺の備品の取扱いは、運営事業者の責任において行われるものというふうに考えてございます。 ◆野垣あきこ 委員  今のことだと、区の持っている移動式プラネタリウムを使わない可能性もあるということでいいですか。 ◎生涯学習推進課長 済美教育センターで持っている移動式プラネタリウムは、基本的には学校へのいわゆる出前にしか使っておりません。社教センターのほうで行っている移動式プラネタリウムは、委託業者に委託をしまして、その事業者に、例えばすぎなみフェスタですとかサイエンスフェスタでやってもらっているというところでございます。 ◆野垣あきこ 委員  ごめんなさい、私の理解が……。済美教育センターにある移動式プラネタリウムと社会教育センターが今出前事業に使っているものは、別ということですか。 ◎生涯学習推進課長 別でございます。 ◆そね文子 委員  部活動指導員モデル実施について伺います。  部活動指導員の導入、運動部活動のガイドラインのところで以前もお示しいただいていたと思うんですが、それから検討されてきたということなんですけれども、どのような検討がされていたのか、ちょっとお伺いしたいと思います。 ◎学校支援課長 まずは、実際に学校でどんな形で必要なのかですとか、実際になれる人がいるのかどうかとか、国のほうでは時給が1,600円という形になっていますけれども、そういった時給が正しいのかどうかというのを、教育委員会事務局ですとか校長先生方、あとは中体連の先生方と御相談して検討してきたというところでございます。 ◆そね文子 委員  今回募集した方は、全員教職員免許を持っているのを資格として募集したということでしょうか。 ◎学校支援課長 募集に応じた方がどういう方かというのはまだ申し上げられないかなと思っていますので。実際に公募の応募資格といたしましては、教員として部活動指導の経験がある方、杉並区中学校で外部指導員の経験がある方、高校、大学、スポーツクラブ等でコーチ経験のある方、教員免許を取得するために履修中の方等々、あとプラスアルファ、その他教育委員会が認める者という形で示して、公募をしております。 ◆そね文子 委員  応募の条件は、全員教員免許がある方というわけではなくて、様々な方という理解でよろしいですね。  昨年、部活動指導員の導入ができないかということでちょっと相談をいただいたことがあったんですね。そのときに、学校の先生にそういうことをちょっと提案いたしましたら、中体連というところが、審判とかそういうことをその部活動の先生がやらなければいけないために、外部指導員を導入するだけではその部活を担当させられないというような話を伺ったんですけれども、そこら辺の話というのはどういうふうになったのか、教えていただきたいと思います。 ◎学校支援課長 公募するに当たりまして、仕事内容というのを規定しておりまして、例えば、引率時の大会等の運営協力ということで審判のことも規定しておりますし、顧問教諭として、例えば中体連の会議に出るとかということにつきましても、仕事内容としては決めております。この内容につきましては、一応中体連をやっている校長先生方にも入っていただいておりますので、了解いただいているものだと、私ども教育委員会としては認識しております。 ◎教育企画担当部長 部活動指導員というのは、校長の管理下に置かれる職員になるわけですね。ですから、全て顧問業務を行ったり、試合に行ったら審判をやったり、いわゆる顧問の先生がやっているものを100%丸ごと行うことができる。ところが、先ほどお話があった外部指導員、これは2,200円のボランティアの方であったり、活性化事業の委託のコーチは、原則、校長の管理下には置かれておりませんので、そういった業務は行うことができない。ですから、今回の部活動指導員というのはちょっと違うということでございます。 ◆佐々木千夏 委員  父兄の方から、杉並和泉学園、富士見丘小学校、天沼小学校、杉並第四小学校跡地、それぞれ防犯カメラ、防犯対策はどうなっているか、お尋ねがありましたので、お願いいたします。 ◎学務課長 通学路の防犯カメラにつきましては、26年から29年度まで4年間で、各小学校に5台ずつということで既に設置して、今年度補正予算で、通学路等防犯カメラということで、今年度30台、来年度59台を設置する予定でございます。 ◎学校整備課長 今通学路の話ですけれども、当然、学校整備するに当たっては、今回の富士見丘をはじめ、必要な防犯カメラを門扉だとか出入口の部分につけて、防犯機能の拡充を図っている、そういったところでございます。 ○山本あけみ 委員長  それでは、一巡いたしましたので、再度質疑のある方は挙手をお願いいたします。 ◆藤本なおや 副委員長  じゃ、しつこくならない程度にやらせていただきます。  ちょっと質問が出なかったようなところの視点で、教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価ということで、これは大変重要な報告だと個人的には捉えているわけですが、まず最初に、今回、学識経験者から意見、助言などをいただいておりますけれども、どういったところが指摘をされたのか、また課題として浮き彫りになった点があれば、概括的にで結構でございますので、答弁をお願いいたします。 ◎教育委員会事務局次長 本当に簡潔でございますけれども、牧野先生については、これまでもお頼み申し上げていた先生でございます。特に今回テーマとして設置しました生涯学習、社会教育分野というところ、そもそも、その定義が並列して書かれているようなんだけれども、我々学者にも責任はあるけれどもという前提はありましたが、そういったところの整理が必要だねということでございます。  それから、複数ありましたけれども、大きなところでは、社会教育の意義というんでしょうか、それが人づくり、人材育成というところで、一般行政に優越するような形で本来教育行政というのはあるんじゃないかというような重要な御指摘をいただきました。今年度の点検・評価、それから来年度の点検・評価でそろそろ次期教育ビジョン策定ということになってきますけれども、そういったことも視野に置きながら、牧野先生からは、教育行政という根本的な位置づけ、意義を少し重要な視点で御指摘いただいたと思っております。  それから、志々田先生も様々御評価、御指摘いただきましたけれども、地域という捉え方とかいろいろなところについて、いろいろ難しい問題があるんだけれども、そういったところをしっかり考えていく必要があるのかなといったところで、ちょっと今記憶が定かでないところもありますけれども、主なところでは、そんな御指摘をいただいたと思ってございます。 ◆藤本なおや 副委員長  1点確認なんですけれども、この報告書が出るタイミングというのは、いつもこのぐらいの時期なのか。学識経験者からの意見の聴取というのは、ここに少し載っていましたけれども、昨年の12月と今年の1月、2回にわたって行ったということなんですが、大体、例年この時期のタイミングで行っているのかどうか、確認させてください。 ◎教育委員会事務局次長 すみません、説明の中で少し不足がありましたけれども、点検・評価は、通常は第4回定例会の文教委員会で御報告をしてございます。そういった意味からすると、今年度は少し遅れてございます。  実は本文の中にも少し書いてあるんですけれども、今回、幅広いテーマ、生涯学習、社会教育ということで主題を設定したものですから、多くの方にいろいろ実際にインタビュー調査をしました。その中で実際に子供の学びを地域で支えていただく大人の方々へインタビューをした関係で、非常に時間を要したといったことで、例年の時期と比べると、申し訳ございませんでしたけれども、少し慎重に、しっかり点検・評価をしていったということです。それに伴って、両学識経験者への相談であったり意見交換というのも、少し例年よりはずれてきたといった実情がございます。 ◆藤本なおや 副委員長  来年度の点検・評価、どうなるのかなというところで、主題としてはどういうことを検討しておられるのか、その辺はいかがですか。 ◎教育委員会事務局次長 私のほうで先ほど説明したとおり、点検・評価、これまで全て総括的にやっていたものを、昨年度から主題を絞ってまいりました。昨年は学校教育、ICTということで主題を絞った。今回は生涯学習、社会教育ということですけれども、そういったテーマで絞ったということで、来年度、今予定しているのは、就学前の教育に絞っていきたいと思ってございます。それによって、就学前から学校教育、それから成人教育というか社会教育、生涯学習ということで、現教育ビジョンが示している学びの循環、連続性というところが全て網羅できていくのかなという3か年の計画で点検・評価をして、学識経験者からの御指摘等もいただきながら、次のビジョンに生かしていきたい、そんなふうに思ってございます。 ◆藤本なおや 副委員長  今次長のほうからも、次のビジョンにこれを生かしていくことが大事だということで、学識からもそういった指摘があったわけでありますけれども、そうすると、来年度の2年度報告、要するに令和元年度分かな、その結果がしっかりと次期ビジョンに反映されていくと。今回、ビジョンの策定に関するスケジュールも少し出ていますけれども、リンクさせていくということで理解をしていいかどうか。 ◎教育委員会事務局次長 今年度の点検・評価、インタビューで少し遅れてしまい、申し訳ありませんでしたけれども、来年度予定している就学前の教育についての点検・評価、実は少し早めに着手をしてございます。それは、今副委員長御指摘のとおり、次期の教育ビジョンの調査審議、それから内部検討も始まってきますので、今年度中くらいに主題を正式に就学前教育というふうに決めて、例年より大分早く評価をして、学識経験者の意見もいただいて、それが1番目に報告しました教育ビジョンの本格的な検討に間に合うような時期にしっかり出していきたい。したがって、議会へのこういった点検・評価の報告も少し早まってくるのかなというふうに思ってございます。 ◆藤本なおや 副委員長  そうすると、来年度の報告はそういう形なんだけれども、この教育ビジョンのスケジュールでいくと、令和3年度の6月に、先ほど説明がありましたが、審議会の答申が出てくるということになれば、その次の次ですよね。要するに、令和2年度分の結果というものもビジョンにどういうふうに反映させていくのかなというところもちょっと疑問に感じるんですが、それは先々の話でもあるんですけれども、ビジョンをしっかりとこういった点検、また評価というところからつなげていくという視点で見れば、やはり令和2年度分の結果も十分に反映させていくべきだろうというふうに思っておりますが、答弁が出れば、ぜひその辺の意気込みも含めて、ちょっとお聞きしたいんですが。 ◎教育委員会事務局次長 なかなか難しい問題ですけれども、令和2年度、ちょうど現教育ビジョンの最後の総仕上げのところになってきますし、先ほど申し上げた学校教育、それから生涯学習、社会教育、それから来年度予定している就学前教育ということで、3か年の連続性を持った新しい形の点検・評価をやりたいので、その次の年ということになりますので、ちょうどはざまで、新しい教育ビジョンの姿形が見え始めているときに実際に点検・評価をしていくというところですので、言ってみれば過渡期になると思うんですね。  今のところ、両先生、学識経験者の方から点検・評価の仕方そのものにもいろいろ貴重な御指摘をいただいていますので、3か年続けていった新方式の点検・評価で、その次のステップでどう進むかもまた両学識経験者の御指摘とか御示唆をいただきながら、しっかり検討して、あくまで効率的な教育行政をしっかりやっていくということと、それから区民にしっかり教育行政の結果をお知らせしていくということが点検・評価の目的ですので、本来の目的に沿ったような、よりよい点検・評価をしていきたい、そういうふうに思ってございます。 ◆藤本なおや 副委員長  法に基づいて点検・評価をされているということでもありますので、はざまというか端境期にあったとしても、しっかりと点検・評価をしていかなければいけない。またそれが、どういう主題になるか分かりませんけれども、次期ビジョンにもしっかりとリンクをさせていくということも必要な視点なのかなというふうに思って質問させていただきました。  この実施結果の中で、学校開放とか、地域に開かれた学校を目指してこれまで杉並区はやってきたわけでありますけれども、こうした開かれた学校とか、学校開放とか、地域の方々の協働、参画ということが杉並区の教育においてどのような効果、成果を果たしてきたのか、その辺を少し総括的に御答弁いただければと思います。 ◎教育委員会事務局次長 総括してということですので。現ビジョン、8年前に策定しましたけれども、「共に学び共に支え共に創る杉並の教育」ということで、ここに、大人も子供もなく、全ての区民がしっかり教育というものを支えていくということで、今回の点検・評価の隅々に少し言葉としても出ていますけれども、学びのまち杉並というものを標榜して、少しずつ現教育ビジョンの基本理念が、この間、区民の参画が広まっていったおかげで、学校支援本部とかCSとか、その他、チーム学校を支えるような人材も含めて、様々な区民の多くの力のおかげをもって進んできたのかなと思ってございます。  ですので、先ほどの質問にもちょっとダブるところがありますけれども、3か年の点検・評価の結果をうまく次のビジョンに生かして、今度のビジョンの基本理念になるところ、これは今までの「共に学び共に支え共に創る」ものの延長線になってくると私は思いますので、それをさらに1つの形として進化させたようなこと、今回の点検・評価でいえば、牧野先生からいただいているような教育行政の在り方、それからまちづくりとか住民自治という言葉も出ていますけれども、そういったところに教育が果たしていく、そんな役割をしっかり示していくような方向でやっていきたいと思ってございます。 ◆藤本なおや 副委員長  ちょっと関連して、開かれた学校という視点でお尋ねをしたいんですが、こうした開かれた学校を目指していくというのは非常にいい考え方ですし、今後とも続けていくべきだろうと、このように思っております。ただ、今日の委員会の冒頭に新型コロナの対応ということで御報告がありました。そうすると、学校開放も含めてそうですけれども、いろんな人が学校に入ってくるわけですね。こうしたコロナの感染の影響というか、今非常にナーバスになっている時期でもあるので、そこをどういうふうに区教委として考えているのかということは、今の時期だからこそ答弁をいただかなきゃいけないのかなと思っておりますが、いかがでしょう。 ◎教育長 開かれた学校というのは、昭和50年代の後半から盛んに言われた概念なんですが、当時は、学校が地域の要望に応えていない、学校は学校で、よらしむべし知らしむべからずといったような形で教育を行っていたけれども、教育は本来、地域住民あるいは保護者と協働して行っていくべきもので、双方向性を持ったものでなくてはいけないというふうに考え方が変わってきました。杉並区ではいち早くその考えを取り入れまして、学校と地域が協働して教育を進めていく。よく地域の教育力とか言われますけれども、実はこの地域というのはどのように定義されるか。地域は人格を持っておりません。それから、地域は実体がありません。そういうときに、地域といったときに何を具体的に表すかというと、そこに生活をしている人々。ですから、そこには名前もあり、人格もあり、日常の生活があって、具体的な関わりがある。こういう方々と提携していい教育を進めていこう、こう考えたのが、杉並の「いいまちはいい学校を育てる~学校づくりはまちづくり」につながるという基本的な理念です。  副委員長御指摘のように、そうはいっても、じゃ誰でもいいのか。日常的に、言わば無作為に学校に出入りすることが、開かれた学校を標榜しているそのことを具体的に表現していることなのかと言われますと、私はそうではないと思います。人格があり、名前があるということは、学校に出入りする人たち全てが、どこに住んでいて、どういうお名前を持っていて、学校との関係はどういう関わりがあるのかということを明らかにしているわけですから、殊にこういった危機管理が必要とされる場合には、学校に出入りされる方は、当然、CSの委員は準公務員としての身分、資格を持っておりますし、学校支援本部の委員は登録されたメンバーですし、あるいは地域の人材として授業に参加していただく場合には、事前に打合せをして、どのような形で参加していくかということも明らかになっておりますので、そういったことを丁寧に行うことによって、無作為に、無差別に学校に不特定多数が出入りするということは避けることができるというふうに考えます。特に今日のような状況、感染症が蔓延している状況を考えれば、特にそこには意を置いて管理をしていく必要がある。これは管理職である学校長の大きな責任であるし、それを指導する教育委員会の責任でもあるというふうに考えております。 ◆藤本なおや 副委員長  今教育長から、学校管理ということで危機管理をしっかりやっていかなきゃいかぬと、こういう御答弁でありました。  ちょっと今回の報告から少しはみ出してしまって申し訳ないんですけれども、この機会ですから、あと一、二問やらせてもらいます。今、新型コロナの関係で、学校行事なんかが中止になったりとかしているようなところも漏れ聞こえたりするんですが、これからの行事でいえば、卒業式、入学式というのがあります。今朝の報告の中では、それらに対する対応というのが、私が聞き漏らしたのかもしれないのですけれども、ちょっと聞こえなかったものですから、区教委として、こういった行事、これからの卒業式、入学式に関してどういう対応を取っていくべきなのか、その辺をもう1回御答弁いただけますか。 ◎教育長 卒業式も入学式も学校の正式な教育課程に盛られた行事であります。ただ、卒業式に何をするかということは、ただ1つ、卒業証書を授与して卒業を認定するという、この学事行為が行われれば、卒業式は全てていをなすということでございますので、そこにおける呼びかけであるとか、あるいは歌の合唱であるとか楽器の合奏であるとか、あるいは区長の告辞であるとか教育長の祝辞であるとか、こういったものは省略することは可能です。現に学事報告は、本来卒業式において重要な案件の1つでありますが、別紙印刷物をもって代えるとしておりますので、区長の告辞は印刷物をもって代える、教育長の祝辞は同じように印刷物をもって代えることも可能であります。  ですから、事態の推移を見ながら、後れを取らないように、卒業式の規模、実施方法、それに準じて入学式も同じように早急に、後れを取らないように決定をして、各学校が混乱に陥らないように指導していきます。 ◆藤本なおや 副委員長  これで最後にしますけれども、やはり規模の縮小というか、時間短縮ですよね、そういうことも今後意を用いて検討していかなきゃいけない。なかなかそちら側から言えないでしょうけれども、来賓紹介なんて、本来、正直、我々行きますけれども、もう少し短縮できるんじゃないかなと。短縮しても数分程度だと思いますけれども、そういうことの積み重ねで、やはり子供たちのための卒業式であり入学式であってほしいということですから、卒業証書授与だったりとかというのはしっかりやってもらい、学校長の式辞なんかはしっかりとやってもらって、歌の合唱だったりとかそういうことは式の中でしっかりと組み込んでいただきながら、省略できる部分に関しては、しっかりとそこは検討していただいて、これは各学校の判断に委ねるということではなくて、区教委のほうから一律にそういう形で各学校に通達をしていくという中で、コロナ対策というものにしっかり対応していただきたい、このように要望させていただきます。  もう時間がありませんので、ほかのものに関しては、予算にも関連しますから、予特でやらせていただきます。  以上です。 ○山本あけみ 委員長  ほかに質疑はございませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○山本あけみ 委員長  ないようですので、質疑を終結いたします。  《閉会中の所管事項調査について》 ○山本あけみ 委員長  当委員会の所管事項につきましては閉会中の継続調査といたします。
     以上で文教委員会を閉会いたします。                           (午後 2時34分 閉会)...