杉並区議会 2019-06-18
令和 元年第2回定例会−06月18日-14号
令和 元年第2回定例会−06月18日-14号令和 元年第2回定例会
令和元年第2回定例会
杉並区議会会議録(第14号)
令和元年6月18日 午後1時開議
出席議員48名
1 番 佐 々 木 千 夏 25番 中 村 康 弘
2 番 ほらぐち と も こ 26番 北 明 範
3 番 田 中 ゆうたろう 27番 川 原 口 宏 之
4 番 堀 部 や す し 28番 大 泉 やすまさ
5 番 松 尾 ゆ り 29番 井 原 太 一
6 番 奥 山 た え こ 30番 大 和 田 伸
7 番 野 垣 あ き こ 31番 今 井 ひ ろ し
8 番 奥 田 雅 子 32番 浅 井 く に お
9 番 松 本 みつひろ 33番 金 子 けんたろう
10番 木 梨 もりよし 34番 富 田 た く
11番 ひ わ き 岳 35番 くすやま 美 紀
12番 関 口 健 太 郎 36番 け し ば 誠 一
総務財政委員会の審査結果の報告を求めます。
総務財政委員会委員長、47番
小川宗次郎議員。
〔47番(
小川宗次郎議員)登壇〕
◆47番(
小川宗次郎議員) ただいま上程になりました15議案につきまして、
総務財政委員会における審査の経過とその結果を御報告申し上げます。
初めに、議案第25号杉並区
事務手数料条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、建築基準法の一部改正に伴う条例改正だが、法の主な改正点はとの質問に対し、第1に、建築基準法第48条に基づく特例許可の手続の合理化であり、これまで用途許可の場合、建築審査会の同意が必要であったが、特例許可の実績のあるものについて、政令で対象を規定し、省令で具体的な基準を規定することにより、建築審査会の同意を不要にしたものである。
第2に、建築基準法第87条の3に基づく、既存建築物を一時的に他用途に転用する場合の制限の合理化であり、これまで仮設建築物にのみ認められていた建築基準法の制限の緩和を、既存建築物を一時的に他用途に転用する際にも認めるものであるとの答弁を、このほかにも、
建築基準法改正の背景と目的について、東京都、23区の状況について、想定される申請件数について、金額算定の根拠について、公聴会の開催についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、本条例改正は建築基準法の改正に伴う規定の整備であり、質疑を通し、主に手続の合理化や時勢に沿った制限の緩和等であること、乱用を防ぐよう一定の要件が設けられている法改正であることを確認した。また、手数料の額も他区との差異がない点を含め、妥当なものと認め、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、法第48条の例外許可は、公開による意見聴取と建築審査会の同意が必要であり、事務手続が長期となり、余り進んでこなかったが、今回の法改正により建築審査会の同意を不要化したことは、高齢者にとって望ましいことと考える。また、増改築を伴わない用途変更について、段階的、計画的な改修が可能になったことや、一時的にほかの用途に転用する場合の制限緩和については、
既存建築ストックの活用が一定程度進むと考え、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、特例許可申請や建築物の転用など、法的に許されていても住環境に影響が出る可能性があるもの、また、許可後に住環境に影響が発生したと区民から声が上がったものについては、区民の生活を守る立場から、しっかりとした審査の検討を行うこと、また、指導などの対応を行うことを要望する。特に、既存建築物を一時的に他用途に転用する場合については、公聴会など、しっかりと区民の声を聞くことを求める。本議案については、既に行われた法改正に伴う規定の整備であるため、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本条例改正は法改正に伴う規定の整備であり、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、超高齢化社会において、地域に必要な店舗が少なくなり、買い物難民が予想されることに対し、建築基準法が改正され、コンビニなど必要な建物が、一定の基準を満たせば、建築審査会などを経なくても住宅街に建てられ、時代の変化に対する必要な緩和策となる。そのほかの部分についても、本議案は法改正に伴う規定の整備であり、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、本議案は建築基準法の改正に伴う条例改正で、手数料の金額も妥当と考え、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第25号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第34
号仮称杉並区立永福三丁目
複合施設建設建築工事の請負契約の締結について、議案第35
号仮称杉並区立永福三丁目
複合施設建設電気設備工事の請負契約の締結について、以上2議案について申し上げます。
主な質疑といたしましては、議案第35号の低
入札価格調査の結果はとの質問に対し、今回の調査については、当該業者が労務費など必要な経費を適正に見込んでいること、また、区、東京都などの公共工事にも多数の実績があり、低価格を実現しながらも、本契約の履行に支障がないことを確認したため、落札者として決定したとの答弁を、このほかにも、落札率の差異の原因について、落札業者の工事実績について、近隣住民への配慮や工夫について、工事の予定期間について、中高校生の
居場所スペースについてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通じ、契約の相手方が適正な参加資格を有し、また十分な実績があること、そして契約金額についても、工事内容に応じた妥当性があることを確認した。工事に当たっては、現場が住宅地である点に十分留意し、安全確保への細心の注意を払うとともに、近隣住民への説明は、工事の内容により事前説明の対象範囲を広げるなど、適宜適切な配慮を行うことを要望し、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、低入札の基準を下回る落札が
電気設備工事の請負契約であり、事前の審査で問題ないと判断できても、実際と異なることもあるため、下請業者や現場労働者が不当に利益を搾取されることのないよう、現場の確認や指導監督などをしっかりと行うことを求め、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約であることから、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、質疑を通し、契約が適正であることを確認した。建設される複合施設の設計に当たっては、住民のニーズに応えるとともに、中高校生の新たな居場所の機能が盛り込まれており、その使われ方が期待できる。今後、児童館やゆう杉並で行われてきた職員による見守りや支援が引き続き行われるような職員配置を求め、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、議案第35号の
調査基準価格を下回る入札に対する区の見解を聞き、理解したが、予定価格の積算や設定に当たっては、常に社会経済状況を考慮し、より適切なものとなるよう取り組むことを求める。両議案については妥当な内容と考え、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第34号、議案第35号を、いずれも全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第36
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修建築工事の請負契約の締結について、議案第37
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修電気設備工事の請負契約の締結について、議案第38
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修給排水衛生設備工事の請負契約の締結について、議案第39
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修空気調和設備工事の請負契約の締結について、以上4議案について申し上げます。
主な質疑といたしましては、議案第39号の低
入札価格調査の結果はとの質問に対し、落札業者が取引先との交渉の中で機器、資材を低価格で調達でき、また、業者の手持ち機械の活用などで経費の圧縮が一部可能であったことが調査の内容である。また、労務費などの積算に関しては、適切に行われていることも確認した上で落札者として決定をしたとの答弁を、このほかにも、落札業者の工事実績について、総工事費と平米単価について、
指定管理者制度について、改修期間中の
震災救援所機能の代替措置について、保育所の運営についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、適正な入札であることが認められること、落札率に不適切な部分がないこと、落札業者の過去の実績、低
入札価格調査の実施等を確認し、公平性、透明性に何ら問題がないことを認識した。また、保育所など具体的な施設に関しても問題がないことを確認し、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、今回の改修に当たり、
指定管理者制度が導入されることについては問題があると考えるが、契約については反対するものではない。低入札の基準を下回る契約については、下請業者や現場労働者が不当に搾取されることがないよう、現場の確認、指導監督をしっかりと行うことを求め、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約である。運営の際には、施設が青梅街道沿いのため、
帰宅困難者等の対策を講じることを求め、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、老朽化した施設の改修は不可欠であり、本契約は入札などが適正に行われたと判断し、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、
当該改修工事について、適切に工事を進めるとともに、災害時を含めて、改修期間中の代替措置を適切に行うことに引き続き留意することを求める。各議案については、内容、金額ともに妥当と考え、賛成であるとの意見。
美しい杉並の委員から、改修後の保育所について、施設近辺の交通量が非常に激しいため、散歩に出かける際の子供や保育士の安全確保という面から、なお一層の配慮を強く要望し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第36号、議案第37号、議案第38号、議案第39号を、いずれも全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第40号柏の
宮公園拡張整備工事の請負契約の締結について申し上げます。
主な質疑といたしましては、本工事の基本的なコンセプトと工事内容はとの質問に対し、コンセプトは、現在開園している柏の宮公園との一体性や、隣の三井の森公園という樹林の公園との連続性を掲げている。また、具体的な工事内容としては、拡張区域の北側や崖の部分の樹林地の保全工事、また、この辺一帯が広域避難場所に指定されているため、避難できるような広場の造成工事などが内容となっているとの答弁を、このほかにも、区外業者の参加を一部制限した理由について、落札業者の工事実績について、周辺住民からの意見聴取について、工事中の安全対策について、
工事スケジュールについてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、業者の選定、落札価格の点で公平、適切であることを確認した。また、公園の
基本的コンセプトを聞き、既存の公園の構造を生かしながら拡張している点、その上で緑を守ろうとしている点から、環境に配慮した公園づくりを目指していることを確認し、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、契約については特に問題がないと考えるが、工事中は、住民への騒音、振動など、住環境への負荷が高まるため、対策をしっかりと指導するとともに、近隣住民からの苦情や改善の要望があった場合には真摯に受けとめ、対策を講じることを求め、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約であることから、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、新たに隣接用地を取得し、公園機能を一層拡充できたことは喜ばしいことである。また、質疑を通し、擁壁にかかわる課題も含め、住民のさまざまな要望に的確に対応し、入札など契約も適正に行われたことから、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第40号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第41
号杉並区立高円寺中学校解体工事の請負契約の締結について申し上げます。
主な質疑といたしましては、近年の学校の解体工事との工事費の違いはとの質問に対し、高円寺中については、雨水流出抑制の貯留槽や体育倉庫を設ける関係で、既存校舎のくいを他の案件よりも多く撤去する計画としており、その費用などの影響と認識しているとの答弁を、このほかにも、落札した区外業者の解体工事の実績について、
工事スケジュールについて、近隣住民や保護者に対しての工事説明会について、周辺への騒音や振動対策について、生徒や歩行者の安全対策についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、
日本共産党杉並区議団の委員から、学校は、保護者や地域の方々など、多くの人たちによって支えられなければうまく運営はできず、子供たちが安心して健全に育っていくためにも、健全な学校運営を進めていくためにも、住民無視の学校づくりを行ってはいけないと考える。改めて区と
教育委員会事務局に対し、高円寺地域の学校統廃合の進め方について、自分たちが行ってきたことを思い返し、これまでの問題点について反省し、今後二度と同じことを繰り返さぬよう改善を求め、本議案には反対であるとの意見があり、また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、区外業者になった契約の相手方の参加資格は適正であること、また、実績も十分であり、契約金額についても妥当性があることを確認した。工事における近隣への騒音・振動対策や、生徒、歩行者への安全対策への配慮をしっかりと履行することを求め、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約であることから、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、施設一
体型小中一貫教育校は、先行するほかの自治体で成功事例が見当たらず、会派としては率直に言って疑問があるが、学校のあり方は地域が決めるべきものと考え、地域が選択した計画に従った。今後も新しい学校が地域の理解と支援により育まれることを願い、解体工事に際しても、最大限地域の理解を得ながら進めることを要望する。本議案の入札や契約が適正に行われたことを確認し、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、契約自体は妥当なものと考え、引き続き安全面に十分配慮して進めることを要望し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第41号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第42
号馬橋公園拡張用地の
建物解体工事の請負契約の締結について申し上げます。
主な質疑といたしましては、低
入札価格調査の結果、履行可能と判断した根拠はとの質問に対し、当該落札業者は、技術者あるいは技能者といった工事にかかわるスタッフがほぼ自社の中で賄えること、また、必要となる資材も、手持ちの資材で対応が可能なところが多数あることから、いわゆる直接工事費の部分でのコスト低減が可能であるとの資料の提出を受け、それを確認した上で履行可能と判断したとの答弁を、このほかにも、落札した区外業者の解体工事実績について、区が工事を行うこととなった経緯と理由について、土壌汚染の状況と対策について、近隣住民に対しての安全対策について、
工事スケジュールについてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、落札した区外業者の参加資格及び実績にも問題はなく、契約金額についても妥当性があることを確認した。土壌汚染については、近隣住民や公園の利用者が安心できるよう、適正な対応を行うことを理解してもらう努力も必要ではないかと考える。その点への配慮、検討を求め、本議案に賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、本契約は低入札の基準を下回ったことで審査が入っており、工事が始まった後も、下請業者や現場労働者が不当に搾取されることのないよう、現場の確認、指導監督をしっかりと行うことを求める。また、土壌汚染については、公園用地であるため、しっかりとした対策をとることを求め、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約であることから、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、汚染された土壌を撤去する方法や安全対策など、また、費用の面でも適切に行われることを確認した。入札や契約の適正も確認できたため、本議案に賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、当該建物については、地域の防災会から、建物解体に先立ち、建物を利用した防災訓練を行いたいという、地域から防災力や共助の力を高める提案がなされている。区として前向きで積極的な対応をとることを求め、契約自体は妥当な内容と考えるため、本議案に賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第42号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定をいたしております。
次に、議案第47
号杉並区立中央図書館改修建築工事の請負契約の締結について、議案第48
号杉並区立中央図書館改修電気設備工事の請負契約の締結について、議案第49
号杉並区立中央図書館改修空気調和設備工事の請負契約の締結について、以上3議案について申し上げます。
主な質疑といたしましては、本件の減価交渉の経過はとの質問に対し、最も低い価格で応札をした事業者と個別交渉を実施し、具体的には、業者が見積もった積算内訳、また具体的な仕様について、業者と区の契約担当、積算を担当した職員が立ち会い、個別交渉で詳細な確認を行った上で、価格の交渉が整ったために落札に至ったという経過であるとの答弁を、このほかにも、低
入札価格調査の結果について、大規模改修工事のコンセプトについて、工事費縮減の工夫について、工事のスケジュールについて、改修後のレイアウトについてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、本件建築工事の随意契約となった経緯、また低
入札価格調査の結果等について確認し、それぞれ契約金額とあわせて妥当なものと認める。工事に当たっては、工期中の安全確保、また、樹木の管理などの近隣住民説明会などでの区民意見、要望等もできる範囲で対応することを求め、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、低入札の基準を下回る落札が2つあり、事前の審査で問題ないと判断できても、実際と異なることもあるため、下請業者や現場労働者が不当に利益を搾取されることのないよう、現場の確認や指導監督等をしっかりと行うことを求め、本議案に賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約である。また、随意契約で予定よりも安く契約できたことはよいことであり、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、中央図書館改修に当たり、住民や図書館協議会からの要望を受け、限られたスペースを可能な限り生かしながら設計されたことを理解した。契約に関しても適正に行われたことを確認し、本議案に賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、スケジュールの遵守による区民サービスの確保を図りながら適切な契約としていくことは、時として難しい面もあると考えるが、より適切な区政運営となるよう、入札の時期や予定価格など、常に前向きな改善を図ることを求める。議案第47号が随意契約となったことは、留意が必要とも考えるが、やむを得ないものと判断し、3議案とも賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第47号、議案第48号、議案第49号を、いずれも全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第50
号杉並区立桃井第二小学校及び併設1
施設環境整備工事の請負契約の締結について申し上げます。
主な質疑といたしましては、初回入札不調による再公告に当たっての入札参加資格の見直しはとの質問に対し、区外事業者の参入について一部緩和をして再公告を行った。具体的には、初回の入札の際には、A級の21番から100番という等級順位の業者を対象としていたが、再公告の際には、A級という等級を持っていれば、順位は問わず、区外業者も参加できるとしたものであるとの答弁を、このほかにも、落札した区外業者の工事実績について、水害対策や砂じん対策について、
工事スケジュールについて、登下校時の安全対策について、近隣住民への事前周知についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、
日本共産党杉並区議団の委員から、本工事は、あんさんぶる荻窪と荻窪税務署との財産交換がきっかけで行われる桃井第二小学校の一連の工事の環境整備工事である。住民との合意形成のない計画を強引に進めることのないよう、また、まちづくりや学校づくりについては、広範な区民との話し合いや意見集約を行うことを強く求め、本議案には反対であるとの意見があり、また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、業者の選定、落札価格の点で何ら問題はなく、適切であることを確認した。また、一連の工事では、隣接する善福寺川の水害対策、児童への安全性、全体のスケジュールなど、配慮は十分であると認識し、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は必要な契約であり、適正な契約であることから、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、桃二小の改築に当たり、さまざまな意見を受けとめ、4月、新しい校舎で開校した。運動場の工事に当たっては、近隣住民の要望を聞き、慎重に進めることを求め、本議案は適正な契約であることから、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、児童が就学している中で解体工事や環境整備工事が行われることになるため、引き続き、通学中も含め、しっかりとした安全対策を行うことを求める。また、議案第47号と同様、随意契約となったことについては留意が必要と考えるが、児童の就学環境などを早期に整備する必要性などを勘案し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第50号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定をしております。
最後に、議案第43号令和元年度杉並区
一般会計補正予算(第1号)について申し上げます。
主な質疑といたしましては、本補正予算の概要とポイントはとの質問に対し、本補正予算は、プレミアム付
商品券事業、また通学路等の防犯カメラの設置拡大など、新たな事情や緊急性などの観点から必要な経費を計上するものであり、13事業27億2,115万円余の規模となっているとの答弁を受けております。
このほかにも、補正後の財源保留額について、プレミアム付
商品券事業について、高円寺小中一貫教育校の環境整備工事について、通学路等防犯カメラ整備について、介護保険の低所得者保険料の軽減についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、
日本共産党杉並区議団の委員から、本補正予算の井草5丁目用地については、西武線の鉄道立体交差について、地下化を求める住民の声があり、それを無視して強引に進めるべきではないが、用地取得等々の金額については否定するものではない。また、消費税増税に伴う幾つかの問題については、低所得者の負担が多くなるのが消費税の性質であり、このようなばらまきを行うのであれば、10%への増税をきっぱり中止すべきと考えるが、国の法改正に伴う一定の規定整備であるとも考えられる。
しかし、本補正予算については、教育費の小学校費、中学校費、高円寺地域の小中一貫校の施設整備費が含まれており、子供たちが安心して健全に育っていくためにも、健全な学校運営を進めるためにも、住民無視の学校づくりを行ってはいけないということを強調し、本議案には反対であるとの意見があり、また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、本補正予算は、13事業27億2,000万円余を計上するに際し、歳入においては、国・都支出金の積極的な確保に努め、歳出では、消費増税の景気対策であるプレミアム付
商品券事業を初め、安全対策としての通学路等防犯カメラ整備など、新たな事業や緊急性の観点から計上したものであることを確認した。また、財源保留額については、緊急時の弾力性として一定程度の備えが必要と考え、決算剰余金の見通しに頼り過ぎることのないよう留意することを求め、本補正予算についてはいずれも適正なものと認め、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、本補正予算はいずれも必要な事業であり、それぞれの予算額についても妥当であると認める。令和元年10月から消費税が引き上げとなる中、未婚のひとり親に対しての臨時特別給付金の支給やプレミアム付
商品券事業、介護保険低所得者保険料軽減繰出金等については、大切な事業である。また、通学路等の防犯カメラの整備は、子供たちの命を守る上で喫緊の課題であり、早期に整備されることを要望し、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、消費税の増税絡みであることは間違いないが、プレミアム付
商品券や低所得者の介護保険、未婚の親などに目が行き、少しでもよくなるための補正予算になっていると考える。今後、国民健康保険や後期高齢者の減免制度が23区で有名無実化している中、法令どおり行われるよう研究することを求め、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、消費税率10%への引き上げに対する低所得者の負担軽減策や特養整備など、必要な施策と判断し、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、補正予算の額は27億円強と大きいが、国の消費税及び地方消費税率引き上げに伴う対応が大きな割合を占めており、また、区独自の事業も適切と考える。繰越明許費補正や債務負担行為補正も妥当なものと考え、賛成であるとの意見。
美しい杉並の委員から、防犯カメラを量的にふやすことはもちろん大事だが、川崎の事件などをいかに防ぐかと考えたときに、子供の命を守ることほど大事なことはない。今後は常時監視をするなど、質的に完全な抑止力につなげていくことを求め、本補正予算については特段の異議もなく、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第43号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定をしております。
以上が
総務財政委員会における審査の経過とその結果であります。本会議におかれましても、当委員会の決定どおり御議決いただきますようお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(
井口かづ子議員) これより意見の開陳を行います。
発言の通告がありますので、これを許可いたします。
6番奥山たえこ議員。
〔6番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆6番(奥山たえこ議員) 杉並を耕す会の奥山たえこです。議案第41
号杉並区立高円寺中学校解体工事の請負契約の締結について意見を申し述べます。
本議案は、統廃合された中学校の校舎をなくしてしまうという象徴的な議案であります。
学校の統廃合問題は、在校生、卒業生のみならず、地元住民も高い関心を持つものであり、すんなり賛成とはいかないことの多い案件であります。それでも、当区においてはこれまで、若杉小学校の廃止、和泉学園の新規建設など、さまざまな方々の意見を取り入れながら成立してきた経緯があります。
ところが、この高円寺中学校と、杉四そして杉八小学校の統廃合は、通常予想し得ない経緯をもうたくさんたどってきました。その一つ一つをここで挙げることはいたしませんが、1点だけ指摘しておきます。
住民が建築工事を妨害したということで、地元の建築会社が地元住民を訴えました。地元住民がその裁判によってどんなに苦労したかということは、私たちは知っていますけれども、それはここでは言わないことにします。多分それが区の目的だからです。
そして、その裁判の中で証拠として提出された写真の中に、説明会のときに区の側から住民の顔を撮った写真が出されたのです。その写真は、区が協力をしなければ撮影し得ない写真であります。つまり、杉並区はずっとだんまりを決め込んでおりますけれども、このスラップ裁判に関して杉並区自身が加担していたということ、このことについてはここで指摘するとともに、強く指弾しておきます。絶対に許すことはできません。
さて、今回の
総務財政委員会の中では、何でこんなやりとりがあるんだろうと思えるような混乱した場面もありました。先ほどの委員長報告の中ではそこまで詳細には述べておりませんでしたので、ここで反対の理由として指弾しておきます。
まず、ある委員、A委員としますが、こう発言しました。大意であります。杉三小学校は、地元民が統廃合に反対したので立ち消えになった。一方、高円寺中学は、地元住民から、地域のコミュニティーを生かしてほしいとの声があった。そして、コミュニティーの核となる中学を高円寺に残してほしいということがあったので、統合したということです。それに対しては、傍聴している方からええっという声がありました。そして、それに対してほかのB委員が、いや、それは事実と違いますよと。住民は統廃合の是非そのものは問われていないんです。さあ、どうしますかとだけ、それだけ迫られたんです、そういうふうな発言をしました。
幾つかやりとりがあったときに、委員長はそのB委員に対して、これは議案とは関係がない発言だから質疑しないように、答弁もしなくてよいというふうに言いました。しかし、そもそもの発端はA委員の発言ではないのか。(「認めないと言っただけだよ」と呼ぶ者あり)認めないと言っただけですか。失礼しました。でも、認めなかったわけじゃないですか。それで静止されたわけですから、大変な言論封圧ですよ。発端はA委員の発言だったわけです。だったらば、A委員の発言をそもそも否定するというか、そこで認めないと言うべきですよ。
このように、捉え方の食い違いが後から後から、つまり、最後の最後の象徴的な議案審査のときにも出てくる、それがこの高円寺中学問題であります。
今回のような偽計、だましですね、それから、おどしなどのいろんな手法で進められた今回の統廃合計画はもう絶対に許すことができない。そして、この解体議案という象徴的な議案自体があり得ないと思いますので、賛成するわけにはいかない。
以上、反対の理由といたします。
○議長(
井口かづ子議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。
それでは、議案ごとに採決をいたします。
議案第25号杉並区
事務手数料条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第34
号仮称杉並区立永福三丁目
複合施設建設建築工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第35
号仮称杉並区立永福三丁目
複合施設建設電気設備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第36
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修建築工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第37
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修電気設備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第38
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修給排水衛生設備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第39
号杉並区立西荻地域区民センター及び併設3
施設改修空気調和設備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第40号柏の
宮公園拡張整備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第41
号杉並区立高円寺中学校解体工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第42
号馬橋公園拡張用地の
建物解体工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第47
号杉並区立中央図書館改修建築工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第48
号杉並区立中央図書館改修電気設備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第49
号杉並区立中央図書館改修空気調和設備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第50
号杉並区立桃井第二小学校及び併設1
施設環境整備工事の請負契約の締結について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第43号令和元年度杉並区
一般会計補正予算(第1号)について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
──────────────────◇──────────────────
○議長(
井口かづ子議員) 日程第17、議案第26号
杉並区立地域区民センター及び
区民集会所条例及び
杉並区立勤労福祉会館条例の一部を改正する条例、日程第18、議案第27号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例、以上2議案を一括上程いたします。
区民生活委員会の審査結果の報告を求めます。
区民生活委員会委員長、44番脇坂たつや議員。
〔44番(脇坂たつや議員)登壇〕
◆44番(脇坂たつや議員) ただいま上程になりました2議案につきまして、区民生活委員会における審査の経過とその結果を御報告申し上げます。
初めに、議案第26号
杉並区立地域区民センター及び
区民集会所条例及び
杉並区立勤労福祉会館条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、西荻地域区民センターと勤労福祉会館の大規模改修に合わせて
指定管理者制度を導入する理由はとの質問に対し、建物を一体として、より効率的、効果的に運営するため、大規模改修に合わせて指定管理を導入するものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、勤労福祉事業について、
指定管理者制度の効果について、利用料金の変更について、指定管理者のもとでの労働条件についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、
日本共産党杉並区議団の委員から、老朽化による改修について異を唱えるものではないが、区立施設については区が責任を持つことと考え、
指定管理者制度自体に賛同できない。住民の憩い、集いの場である区民センターの役割が重要性を増す中、公設公営として維持すべきであると指摘し、反対であるとの意見があり、また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、既に指定管理者による管理が行われている高井戸地域区民センターについては、地域からの評判は非常によい。西荻についても、民間企業のノウハウを発揮し、これまで以上に地域とのつながりを大切にし、地域の皆様に喜ばれ、愛される施設にしていただくことを期待し、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、本条例は、施設の老朽化に伴う大規模改修を行い、その改修効果を最大限に引き出すために、民間を活用した運営形態である指定管理者への変更と利用料金を定めるもので、完成した後は、より地域に密着した施設となることを期待して、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は業務委託から指定管理へと移行する内容で、複数業者と契約を結んでいる現在の状況から、指定管理者1者のみの契約に一本化され、より効果的な管理が可能になる。また、それがひいては区民サービスの向上につながっていくことが質疑を通して確認され、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、これまでの業務委託から
指定管理者制度にすることで、より効果が見込まれることを期待する。住民サービスの低下を招かないためにも、指定管理者のもとで働く人の労働環境や、持続可能な事業運営などにも十分配慮された指定管理料を算定し、また、
指定管理者制度導入後も労働条件や安定的雇用が行われているかどうかを絶えずチェックすることを求めて、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、本条例は、
指定管理者制度導入によって契約が一本化され、維持管理経費の削減が見込まれるなど、行革的視点から必要な改正である。改修に当たり、和室や工芸室など部屋の面積や利用料金が変更になること、また代替施設の案内など、地元の利用者の方への丁寧な説明を求め、賛成であるとの意見。
無所属の委員から、当施設については勤労福祉会館が中心的な施設であり、勤労者福祉事業の今後については改めて再考する必要があるが、
指定管理者制度の導入が必要であるという観点から、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第26号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第27号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、今回の条例改正の目的はとの質問に対し、消費税率の引き上げが10月に予定されていて、住宅と自動車について、引き上げ前後の購入の変動を平準化させること、ふるさと納税制度の是正、そして、子供の貧困に対する税制上の配慮を改正の主な目的としたものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、子供の貧困に対応する区民税の非課税措置について、住宅借入金の税額控除の影響について、軽自動車税の見直しについてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、無所属の委員から、住宅購入については、本議案の住宅ローン減税の3年間延長のほか、国において、さまざまな形で予算、税制の両面から特段の対策がとられているが、優遇税制の拡大によって必要以上に新築物件が供給され、将来さらに想定を超える空き家などがふえ、区民生活に影響を及ぼす可能性はないのか、冷静な分析が必要である。むしろ、既存住宅に対する住宅リノベーションへの優遇税制を創設したほうが、よりよい住宅資産が地域に蓄積されるなど、中長期的な住宅政策として効果的であると考えることから、反対であるとの意見があり、また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、本議案は、消費税率の引き上げ時に需要の変動を平準化させることに配慮し、また、燃費性能などにすぐれた軽自動車への転換を促進させる内容のものであることを確認した。また、寄附金税額控除の見直しについては、今回の改正をもとに、ふるさと納税制度をめぐるこれまでの大きな混乱を鎮静化し、真の寄附文化の醸成に向けた改正内容であり、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、本条例改正で、ふるさと納税制度は、過度な返礼品競争に歯どめをかけられることが期待される。また、単身児童扶養者への非課税措置については、国において我が党が推進し、ようやく法改正によって未婚の扶養者へ手が差し伸べられることになった。そして、消費税率引き上げによる区民の生活への影響の軽減のための改正であるため、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、本議案は、国の地方税法改正を受けての条例改正である。国会においては、我が党は消費税増税を前提にしている点で反対している。しかし、当区における条例改正は、区民負担を軽減する内容となっている。我が党は、消費増税は今すべきでないという立場であるが、増税されなかったとしても、こうした区民負担の軽減策については、区の豊かな財源を生かし継続することを要望し、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は、基本的に消費税増税に備えて区民の負担を軽減するものとなっていることを確認した。例えば貧困対策である区民税の非課税措置の拡大など、反対する理由はなく、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、本条例改正で未婚のひとり親家庭の税制上の支援措置が設けられたことは、これまでも我が会派としても求めてきたことであり、評価する。また、自動車に対する税控除は、事業者や障害者、家族の介護を抱える人など、必要に迫られる方に対しては求められることである。しかし、適用期限が延長されたとはいえ、今後の動向次第では懸念があり、税制改正は直接区民の生活に直結することから、全ての情報をわかりやすく区民に周知することを求め、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、本議案は、消費税率引き上げの対応として、特別区民税、軽自動車税について見直しを行う趣旨である。消費増税による需要の変動が当然出てくると考えられ、税制上の配慮は必要であると判断し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第27号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。
以上が区民生活委員会における審査の経過とその結果であります。本会議におかれましても、当委員会の決定どおり御議決いただきますようお願いいたしまして、報告を終わります。
○議長(
井口かづ子議員) それでは、議案ごとに採決いたします。
議案第26号
杉並区立地域区民センター及び
区民集会所条例及び
杉並区立勤労福祉会館条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第27号杉並区特別区税条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
──────────────────◇──────────────────
○議長(
井口かづ子議員) 日程第19、議案第28号杉並区
介護保険条例の一部を改正する条例、日程第20、議案第44号令和元年度杉並区
介護保険事業会計補正予算(第1号)、日程第21、議案第29号
杉並区立保育所及び
小規模保育事業所条例の一部を改正する条例、日程第22、議案第30号
杉並区立子供園条例の一部を改正する条例、日程第23、議案第31号杉並区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例、以上5議案を一括上程いたします。
保健福祉委員会の審査結果の報告を求めます。
保健福祉委員会委員長、32番浅井くにお議員。
〔32番(浅井くにお議員)登壇〕
◆32番(浅井くにお議員) ただいま上程になりました5議案につきまして、
保健福祉委員会における審査の経過とその結果を御報告申し上げます。
初めに、議案第28号杉並区
介護保険条例の一部を改正する条例、議案第44号令和元年度杉並区
介護保険事業会計補正予算(第1号)、以上2議案について申し上げます。
主な質疑としましては、本条例改正の趣旨はとの質問に対し、本年10月の消費税の引き上げに合わせ、介護保険法施行令の一部改正が4月に施行され、低所得者の保険料をさらに軽減することとなった。このことに伴い、減額賦課に係る保険料率を定める必要があるため、この条例案を提出することとしたものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、対象となる人数と第1号被保険者に占める割合について、減収となる保険料額とその財源について、消費税率の引き上げが延期になった場合について、本条例案による保険料の軽減の期間についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、議案第28号及び議案第44号の原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、質疑を通し、減額賦課される保険料率や保険料軽減対象となる人数、第1号被保険者全体に占める割合を確認し、また、減収分の保険料額及びその財源も把握できた。今回の条例改正により、非課税世帯への負担がさらに軽減されることを確認できたことから、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、介護保険料の軽減強化は、所得が低い高齢者の生活を支えるための対策であり、区内でも第1号被保険者の約3割、人数にして約3万5,000人が対象となり、高齢者の生活を支える大変重要な取り組みであることから、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、低所得者の保険料軽減は早期に実施しなければならない課題であり、今回の改定は軽減措置を拡充するものである。それに必要な財源は、逆進性の強い消費増税分を充てるとしており、低所得者ほど負担が大きくなるため、負担軽減の財源とすること自体に問題があるが、介護保険の負担軽減を実施することは必要であることから、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は、介護保険法施行令の改正に伴う、住民税非課税世帯に対する介護保険料の負担軽減を目的としたものであり、予定されている消費税増税による低所得者への負担増も踏まえ、必要なものであり、区民生活を守る観点から、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、本議案は、消費税の増税分を原資とし、低所得者の保険料率を減額するものとして示され、保険料減額という美名を使い、消費増税を進める姿勢も透けて見える。しかし、わずかではあっても負担が軽減されることは必要であり、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、本議案は、予定されている消費税増税に対応し、低所得者の保険料を年額賦課に係る保険料率として定めるものであり、消費増税が予定どおり行われるのであれば、保険料負担についても配慮が必要であるため、改定内容について適切なものと考え、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第28号及び議案第44号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第29号
杉並区立保育所及び
小規模保育事業所条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑としましては、3つの区立保育園を廃止する経緯はとの質問に対し、区立西田保育園については、近隣に民間保育園が開設された際に、平成27年度末をもって廃止するとしていたが、待機児童解消のため、また保護者の要望も踏まえ、段階的に廃止することとし、現在残っている5歳児が卒園する来年3月末をもって廃止するものである。また、行財政改革推進計画に基づいて、来年4月から民営化する区立井荻保育園及び中瀬保育園を廃止するものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、井荻・中瀬保育園を民営化の対象とした理由について、民営化に伴う合同保育の実施について、今後の民営化ガイドラインの改定について、保護者からの要望に対する区の対応について、民営化による園児への影響について、井荻・中瀬保育園の土地建物の賃料についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、
日本共産党杉並区議団の委員から、現在、杉並区内において民間の運営事業者がふえ続けており、事業者ごとに保育サービスにも大きな格差が生じている。そうした中、区内における保育の質を確保する上でも、区立保育園の重要性はますます高まっている。区の方針でも、今後、区立保育園が中核園としての役割を果たすことが示されており、その点においても、区立保育園は現状の規模を維持することが必要である。民営化された認可保育所での民営化直後の園長も含めた職員の大量離職問題、保育運営上の事故などなど、昨今の保育情勢だからこそ、区立保育園の民営化を進めるべきではない。
行革の観点が先行し、保育の質の確保が脇に置かれ、保育関連経費の抑制に主眼が置かれ、民営化計画が進められることは重大な問題である。公立保育園を維持存続させることが今こそ必要であり、区立保育園の民営化は進めるべきではないと主張し、反対であるとの意見。
杉並わくわく会議の委員から、西田保育園については、当時の判断とはいえ、別の民間園の設立をもって廃止とした判断がなぜ行われたのか不思議なほどであり、西田保育園の廃止は反対である。
井荻と中瀬保育園の民営化については、保育の質が下がるのではないかという点が一番の懸念であり、私立の保育園では、人件費比率が極めて低い保育園が散見され、保育士の処遇に問題があるために離職率が高いことが多い。そのことが保育の質に響いており、区立園の存続について強く求めていく立場から、反対であるとの意見。
また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、今回の条例改正は、行財政改革推進計画に基づいたものであり、井荻保育園と中瀬保育園の2園に関しては、民営化に当たって保護者への説明も丁寧に行われ、保護者の理解も相応に得られていること、また、しっかりと民営化に向けた引き継ぎが行われていることが確認できた。また、西田保育園については、廃止後の跡地活用の展望も示されており、地域のすばらしい子育て支援の拠点となることを期待し、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、本議案における3園の廃止については、これまで区が行財政改革推進計画などで示してきた取り組みを具体的に実施するものである。区の民営化ガイドラインに示されているとおり、運営事業者への引き継ぎ及び引き継ぎ後の運営支援を万全に進めていただくことを要望し、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、質疑を通して、民営化等に対する丁寧な理解を得るための取り組みは非常に評価できるが、私立保育園では、どうしても経営において利益を考えなければならないのは当然であり、多様な子供にきめ細かな対応ができる公立園を残し、保育の場には行政がしっかりと一定の責任を持っていくことが重要である。
中瀬保育園及び井荻保育園については、既に運営事業者も決定しており、保育の質を保つ取り組みをしっかり行っていただくと同時に、職員の待遇、労働環境を守る取り組みもしていただくことを要望し、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、質疑を通して、中瀬保育園及び井荻保育園については、既に保護者を含めた選定委員会で事業者も決まり、西田保育園の現状についても、保護者の意向を尊重して取り組まれていることを確認した。本議案が既定方針であることから議案には賛成するが、区立保育園における中核園の取り組みが示され、今後ますますその役割は重要となっており、今後は民営化の限度を設けて、区立園の存続、そして、保育の質を守るために取り組んでいただくことを要望し、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、行政をスリム化し、民間でできることは民間で行っていくという考えに沿った対応であるが、保育所については、ほかの分野以上に、公立が民営化されることに対して一部懸念の声がある。民営化後の運営団体とそれをサポートする区に、民営化によって質が向上したと言われるような運営を期待し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第29号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。
議案第30号
杉並区立子供園条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、成田西子供園が移転改築に至った経過はとの質問に対し、成田西子供園の現園舎は築45年を超えて老朽化が進んでおり、改築が課題となっていた。こうした中で、近隣に区有地が確保できたことから、就学前教育支援センターと併設して新園舎を整備することを平成27年度に計画し、その後、平成29年度末に着工、本年10月の下旬から新園舎で運営を開始するという運びになったものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、就学前教育支援センターと併設するメリットについて、移転に伴う地域の理解について、区立子供園の特徴について、移転前と移転後の園庭の広さについてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、今回の条例改正は施設老朽化に伴う移転改築であり、質疑を通して、成田西子供園の教育環境の向上が図られることを確認した。また、この間、保護者や近隣住民への対応も丁寧に、また適切に行われていることも確認した。今後の運営に際しても、保護者の信頼とともに、近隣住民に愛され、親しまれる丁寧な対応を求めていくことを期待し、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、成田西子供園は、築45年たち、老朽化しているため建てかえが必要であり、近隣の土地に移動できたことは幸いである。質疑を通して、移転後の園舎面積は、1階、地下を合わせて移転前とほぼ同じであり、園庭については、少し縮小するが、屋上部分を利用することで同程度のスペースが確保できることを確認した。現在の成田西子供園の保育の質が低下しないよう求め、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は、成田西子供園の老朽化並びに位置変更に伴う条例改正であり、就学前教育支援センターとの併設となるため、区の独自の取り組みとして教育と保育の質の向上を期待し、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、これまで成田西幼稚園の子供園化については、当時、さまざまな保護者から意見や不安が寄せられていたが、この過程で、職員の努力で安心を得る運営が実践されてきたことを評価するものである。また、移転に際して周辺住民からさまざまな意見が出されたが、これに対応する努力を重ねてこられたことも評価するところである。今後、子供たちや子供園が地域の人々に愛されるよう、そうした施設となるように今後の一層の努力を求め、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、本議案は成田西子供園の所在地を変更するものであり、質疑において、より魅力的な園舎となることが確認できた。子供たちが愛着を持つことができるような新しい園舎が無事に竣工することを祈念し、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第30号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
議案第31号杉並区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、本条例改正の趣旨と背景はとの質問に対し、
放課後児童健全育成事業、いわゆる学童クラブの運営に従事することとなっている放課後児童支援員については、保育士となる資格を有する者などであって、都道府県知事が行う放課後児童支援認定資格研修を修了した者でなければならないこととされているが、このたび、広島市などの地方都市からの要望を受け、基準省令の一部が改正され、指定都市の長も当該研修を行うことができるようになったことに伴い、本条例改正案を提出したものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、認定資格研修の内容について、放課後児童支援員の資格要件について、職員の配置基準についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、本議案は、広島市などの指定都市からの要望を受け、放課後児童支援員の認定資格研修を指定都市の長も実施できることとした基準省令の一部改正に基づき、条例改正するものである。これまでの質疑から、改めて、放課後児童支援員の資格要件や現状の人数なども確認できた。今後、放課後児童支援員のよりスムーズな資格取得につなげ、地域の子供たちのために放課後の遊びや生活の場が確保され、健全な育成が促されることを期待し、賛成であるとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、本条例改正案は、国の基準省令の改正に伴い、放課後児童支援員養成のための研修制度の実施主体を、従来の都道府県から指定都市にも広げるものである。本区は東京都の研修制度を利用している状況であるが、引き続き人材の確保と育成に万全の体制で取り組んでいただくことを要望し、賛成であるとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、これまで従うべき基準だった学童の職員配置基準が拘束力のない参酌基準となり、自治体の判断で基準を引き下げることが可能となる。学童職員基準の参酌化は子供の命と安全の保障と矛盾するものであり、重大な問題である。本件についても地方分権改革の一環であり、放課後児童支援員の認定資格研修を都道府県知事から指定都市の長に広げるものであるが、杉並区においては大きな影響は見込まれないことから、賛成であるとの意見。
立憲民主党杉並区議団の委員から、本議案は、広島などの地方からの声によって基準を変更するという内容であり、当区においては、これまでどおり保育の質を保ちながら運用していただくことを要望し、賛成であるとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、本議案は、国の基準省令改定に基づき、都道府県による研修が指定都市でも実施可能となったことを踏まえて改正する内容となっている。この研修が指定都市に拡大されることに際し、厚生労働省令に基づいた、これまで行われていた都基準もそのまま運用されることを確認できたため、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、本条例案のもととなる条例ではさまざまな職員要件が列挙されているが、当区においては、現状ほとんど保育士で賄われており、対象が未就学児ではなく小学生であることから、保育士としての経験が豊富な方も研修を受ける必要があり、本条例改正により研修が受けやすくなることは重要であると考え、賛成であるとの意見があり、採決の結果、議案第31号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
以上が
保健福祉委員会における審査の経過とその結果であります。本会議におかれましても、当委員会の決定どおり御議決いただきますようお願いいたしまして、報告を終わります。
○議長(
井口かづ子議員) それでは、議案ごとに採決いたします。
議案第28号杉並区
介護保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第44号令和元年度杉並区
介護保険事業会計補正予算(第1号)について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第29号
杉並区立保育所及び
小規模保育事業所条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第30号
杉並区立子供園条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第31号杉並区
放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
──────────────────◇──────────────────
○議長(
井口かづ子議員) 日程第24、議案第32号
杉並区立学校設置条例の一部を改正する条例、日程第25、議案第33号
杉並区立就学前
教育支援センター条例、以上2議案を一括上程いたします。
文教委員会の審査結果の報告を求めます。
文教委員会委員長、24番山本あけみ議員。
〔24番(山本あけみ議員)登壇〕
◆24番(山本あけみ議員) ただいま上程になりました2議案につきまして、文教委員会における審査の経過とその結果を御報告申し上げます。
初めに、議案第32号
杉並区立学校設置条例の一部を改正する条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、新たに高円寺小中一貫教育校を設置する目的、これまでの経緯はとの質問に対し、平成21年度に杉八小が適正配置検討の対象校となり、高円寺中の生徒数も減少していたことから、高円寺地域全体の課題として、児童生徒、保護者、地域にとって望ましい学校の姿について各方面からさまざまな御意見をいただいた。それを踏まえて、区として、杉四小、杉八小を統合して1つの小学校とし、それを高円寺中の場所に移転、統合し、施設一体型の小中一貫教育校の設置に取り組むことが望ましいとの結論を出した。10年以上にわたり地域で話し合いを続け、平成25年度からは懇談会を30回以上開催するなど、地域の方からさまざまな御意見をいただく中で、一つ一つの問題を考え、解決策を見出し、学校の設置に至ったとの答弁を受けております。
このほかにも、高円寺中学校の
新校舎への移転及び旧校舎解体工事のスケジュールについて、高円寺学園全体の工事完了時期について、通学路の安全対策について、杉四小、杉八小の跡地活用について、統廃合後の震災救援所の運営について、計画当初の方針について、
新校舎建築に伴う日照について、地域住民の要望による改善点について、教育財産の用途変更手続について、特別支援学級のフロア配置についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に反対する意見として、
日本共産党杉並区議団の委員から、この学校統廃合計画は、児童や生徒、保護者、地域住民が望んだものではなく、予算削減のために区が強引に進めたものであり、高円寺地域の子供の数の減少は、学校を廃止するほどではない。平成25年度に行われた計画案のパブリックコメントでは、寄せられた121件の意見のうち90件が反対の意見であったが、区はこれらの意見を無視し、住環境の悪化を心配した近隣住民とも不要なあつれきを生んでいる。学校は、地域の方々の理解と協力がなければ、どんなに立派な校舎をつくってもよい学校にはならない。これまでの住民無視、住民に対するひどい行いについて区は反省し、姿勢を改めることを強く求め、反対であるとの意見があり、また、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、学校の適正規模を確保し、9年間の義務教育を通した一貫性のある教育を行うことで、さらなる教育の充実、学校の活性化を図ることが期待でき、未来を担う児童生徒の健やかな成長につながるものと理解した。通学路に大きな幹線道路が含まれていることなどから、子供たちが安全に通学できる対策を要望し、賛成するとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、質疑を通して、高円寺学園の開校に向けて、多岐にわたりさまざまな準備が進められていることを確認した。また、現場の関係者からは、しっかり準備ができているとの話を聞いており、さまざまな局面を乗り越えた3校の関係者の連携は深まっていると考える。通学距離が延びることによる事故の懸念があるため、安全対策に万全を期することを要望し、賛成するとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、我が会派は、施設一
体型小中一貫教育校の教育効果を確認できていないことから、賛成の立場をとってこなかったが、高円寺北1丁目に中学校を残したいとの地域の強い要望を受けての計画であることから、学校建設に賛成してきた。子供たちが新しい学校に期待を抱き、学校生活をスタートさせ、学校にかかわる人たちの力、地域の力でよい学校に育つよう願い、賛成であるとの意見。
共に生きる杉並の委員から、この学校の開設のために、地域の方々と区が三十数回にわたり汗を流しながら議論を重ねた努力を評価する。今後の施設再編については、無理のないよう進めることを要望し、賛成であるとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、10年以上にわたり地域住民の代表者などとの懇談会を重ね、当初の開校予定が1年おくれるなど、さまざまな事情があったが、この学校に通う子供たちのために、これまで以上に教育環境が充実され、地域住民に愛される学校になっていくよう関係者の努力に期待する。また、杉四小、杉八小の跡地活用については、より丁寧に地域の要望を組み入れて、地域の発展に寄与するものになるよう願い、賛成であるとの意見。
委員外議員として、
立憲民主党杉並区議団の委員から、学校設置に当たり、地元の方々の理解を得られずに進んだ経緯があった。建築計画の早期の段階で地域に周知をする必要があったのではないかと指摘するものである。今後の学校整備や学校再編に関しては、地元の声に真摯に耳を傾けること、時には計画の歩みをとめ、熟議すること、また、特別支援学級の配置フロアに関しては、教育の場で配慮が必要であるとの声が出た際には柔軟に対応することを要望し、本議案には賛成するとの意見があり、採決の結果、議案第32号を賛成多数により原案どおり可決すべきものと決定しております。
次に、議案第33号杉並区就学前
教育支援センター条例について申し上げます。
主な質疑といたしましては、就学前教育支援センター設立の目的はとの質問に対し、幼児教育においては、幼稚園教諭、保育士等の資質、能力の向上、家庭の教育力の低下などの課題が挙げられているが、とりわけ、発達にかかわる課題を抱える子供への対応は喫緊の課題となっている。本センターの主な設置目的は、幼稚園教諭、保育士のスキルの向上を図ること、個々の発達や特性に応じた教育を実践した上で円滑に小学校へとつなぐこと、保護者からの就学相談の機会を拡充することであり、これらの取り組みを行っていくことは、家庭教育への支援にもつながっていくものであるとの答弁を受けております。
このほかにも、就学前教育支援センターにおける相談体制について、就学前教育に関する情報提供について、幼稚園教諭、保育士の研修体制について、済美教育センターとの関係について、子供園との併設による効果について、民間の幼児教室などが持っているノウハウとの整合について、保育所等に通っていない子供への対応策についてなどの質問があり、それぞれ答弁を受けております。
その後、意見を求めたところ、原案に賛成する意見として、杉並区
議会自由民主党の委員から、就学前教育支援センターは、就学前に質の高い教育、保育を行うことや、発達障害児等に対する教育的支援と育成支援を拡充させ、円滑に小学校へつなげることができるよう連携を図るとともに、区内全ての就学前施設に対する教育的支援を総合的かつ一体的に展開し、区全体の幼児教育の向上を図ること、さらに、子供園を併設することにより、よりきめ細やかな質の高い就学前教育が期待できることを、質疑を通して理解した。家庭、地域、学校の3者が、センターを基軸として子供たちの感性を育む教育環境をさらに充実させることを要望し、賛成するとの意見。
杉並区議会公明党の委員から、近年、発達障害を含め特別な支援が必要な児童が増加し、保護者からの相談件数の増加に伴い、その対応力向上が求められている現状から、全ての保育者のスキルアップを図る就学前教育支援センターの開設は、就学前の早い段階から必要な支援を行うことで、一人一人の可能性を開いていくことにつながるものと大いに期待する。児童及びその家族、保育者の支援に資するセンターとしての機能を十分に発揮するよう、PDCAサイクルで成果を検証しながら運営することを要望し、賛成するとの意見。
日本共産党杉並区議団の委員から、就学前の教育相談や発達に関する相談が増加していることから、医療的支援だけではなく、就学前の教育的支援を進めたいという区の方針は理解するが、発達障害の有無などにより担当部署を切り分けるものではなく、済美教育センターとしっかり連携すべきものと考える。また、子供園のみならず、各保育施設や保健所、こども発達センターなど、保健福祉分野との連携も必要である。区全体の就学前の子供たちがカバーされ、保育者の質の向上や、今後も増加が予測される保護者の相談などにも適切に対応できるよう要望し、本議案に賛成するとの意見。
いのち・平和クラブの委員から、近年増加する発達に課題のある子供への適切な対応のため、子供園、幼稚園、保育園の教職員の研修を充実させることは重要であると考えており、子供園に対する新たな巡回支援についても効果を期待するところである。福祉と教育の連携は大変重要であり、各部署間の連携を密にとり、子供や保護者の利益となる対応がなされるよう期待し、賛成するとの意見。
自民・無所属・維新クラブの委員から、就学前教育は、小学校義務教育につながる学びの芽を育てる重要な役割を担っているとともに、生涯にわたって人格形成を図る大変重要なものだと認識している。一方で、幼稚園、保育園に通っていない子供たちに対して、いかに就学前教育の重要性をアピールし、積極的に取り組んでいくのかということが大きな課題になるのだろうと考える。福祉分野としっかり連携を図りながら、センターが十分に機能し、区の就学前教育の質がさらに向上するよう期待し、賛成するとの意見があり、採決の結果、議案第33号を全員の賛成により原案どおり可決すべきものと決定しております。
以上が文教委員会における審査の経過とその結果であります。本会議におかれましても、当委員会の決定どおり御議決いただきますようお願いいたしまして、報告を終わります。
○議長(
井口かづ子議員) これより意見の開陳を行います。
発言の通告がありますので、通告順にこれを許可いたします。
6番奥山たえこ議員。
〔6番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆6番(奥山たえこ議員) 杉並を耕す会の奥山たえこです。議案第32号
杉並区立学校設置条例の一部を改正する条例について、反対の立場から意見を申し述べます。
先ほど私は、
総務財政委員会の審査の模様について意見を述べました。あれは6月11日でした。そして、その前の日、文教委員会が開かれました。その中で、実は同じような案件が発言されているんです。
ある委員、C委員としましょう、その人の質疑に対して答弁者が、中学校を残してほしいという声があったと答弁しました。傍聴席からええっと、このときも声が上がりました。
そして、その次に、今度はD委員です。大意、このような発言をしました。質疑をしました。そもそも和泉学園は、小学校と中学校が同じ敷地内にあった。そして、そこから少し離れたところにあった新泉小学校を移して1つの学校にした。しかし、今回の高円寺中学というのは、中学校を残して小学校を移すことにしたと。発言の中では、環7をわざわざ渡ってというふうな文言はありませんでしたけれども、もしかしたら、そういう含みがあったかどうかわかりませんが、とにかく小学校を移すことにしたと。そういう計画自体にそもそも無理があったのではないかというふうな質疑をしたわけです。
それに対して理事者のほうは、執行部のほうは、これといった、いや、そんなことないんですよ、高円寺では、ぜひ中学校のところに小学校を移してくれという意見があったんですよなんてことは、別に何も言いませんでした。
後から考えてみると、この発言が呼び水になって、翌日の
総務財政委員会のちょっと唐突とも言える質疑になったのではないかなと、私は勝手に妄想しているところであります。
言うまでもなく、高円寺中学の近隣に住む方々が、この10年間、区からどのような説明を受け、またどんな意見を表明したか、そしてどのように行動してきたかについては、明らかになっています。事実は1つであります。そして、逃れようもないことは、区に対する重大な不信感を植えつけ、それはいまだに全然払拭されていないということであります。このことは本当に肝に銘じてほしいと思います。
なお、高円寺中学にはまだまだ問題があります。中学校の特支学級の生徒の教室を小学生と同じフロアに設置するというのです。しかも、その間に格子戸を置くというものであります。それは大変な差別だと地元住民が抗議をいたしましたところ、格子戸はやめたという話もありますが、まだ確定ではないとも聞いております。この問題はまだまだ続いております。誠実に対応なさるよう、つけ加えておきます。
以上、反対の理由ですが、なお、議案33号、
杉並区立就学前
教育支援センター条例は賛成といたします。
○議長(
井口かづ子議員) 5番松尾ゆり議員。
〔5番(松尾ゆり議員)登壇〕
◆5番(松尾ゆり議員) 議案第32号
杉並区立学校設置条例の一部を改正する条例について意見を述べます。
この議案は、杉並第四小、杉並第八小、高円寺中の3校を廃止し、新たに高円寺小、高円寺中を一体とした小中一貫校を設置するものです。3校の廃止と小中一貫校の設置には反対とし、以下、理由を述べます。
第1に、学校統廃合が不適切であることです。
杉四小、杉八小の両校学区では、地域の方からの強い反対の声がある中、統廃合が決定されました。児童数の減少がその主な理由でしたが、今日、高円寺も含む区内ではむしろ子供がふえている現状があり、また、学校が地域の防災拠点であることから、廃止には極めて慎重であるべきでした。時代の要請にも逆行していると言えます。
第2に、小中一貫校の教育効果に問題があることです。
杉並区に先立つ各地の小中一貫校をめぐる研究でも、教育的効果を高めるとのエビデンスはありません。むしろ、小学校高学年の自己肯定感が低くなるなど、デメリットが指摘されてもいるところです。区が小中一貫校のメリットとして掲げている中1ギャップの解消については、既に中1ギャップそのものの存在も否定されています。
第3に、新たな学校の配置と設計、つまりは教育環境及び安全性に問題があることです。
新たな高円寺学園は杉並の端に立地しており、しかも環7通りの東側にあります。大半が環7の西側から通ってくる小学生にとっては、通学距離がこれまでより格段に長くなる上に、危険な環7を渡らなければなりません。
また、小中一貫校の区内第1号である和泉学園は、和泉中、和泉小の2校の敷地を合わせて建設されましたが、高円寺学園は、さして広いとは言えない高円寺中1校の敷地に建設されたため、特に校庭が極めて狭小となっています。住民の中からは、仮に小中一貫校にするとしても、高円寺中と杉四小の2校の校地を活用して、中学部、小学部として設置したらどうかという案も出されましたが、区は聞き入れませんでした。
児童数の減少を理由に統廃合されたにもかかわらず、最大1,080名の普通学級の受け入れ可能な校舎という過大な建築規模も、多くの問題につながっています。
まず、校舎が巨大過ぎて、校庭が極めて狭いこと。また、巨大な校舎を建てるために、建築規制のかからない敷地の南側に校舎を持ってきたため、校庭が校舎の陰に入ること。日照時間は短く、雨、雪の際には校庭がいつまでも乾かないと何度も指摘してきましたが、教育委員会は、北側校庭の例は多数あり、水はけのよい素材を使うので大丈夫と説明してきました。北側校庭の例はほとんど見当たらないことも確認しておりますが、その上に、結局、今議会では、校庭を人工芝にすることが明らかになりました。その理由は、土だと雨のときに乾きにくいからだと教育委員会みずから説明しています。これまでの説明は虚偽だったということでしょうか。ちなみに、プラスチック環境汚染が指摘される今日にあって、人工芝はその代表的な汚染源であることも留意すべきです。
特別支援教室の配置については、議会に陳情が出され、大きな議論のテーマとなったことは記憶に新しいところです。総体として、
新校の教育環境が従前よりも劣化することは大変残念です。
第4に、近隣住民の反対を押し切り、住民を敵視するさまざまな問題を区役所が引き起こしてきたことです。
何度も言いましたが、工事を計画しているのに、隣接する住宅に挨拶にすら行かず、一片のお知らせで計画決定を伝えたところから住民無視は始まっています。高円寺中を建てかえるのだから、旧校舎同様のものをつくるのだろうと思っていた近隣住民は、敷地の南側に30メートルもの高さの巨大な建物ができることを知って驚き、抗議しました。
しかし、区は、主権者たる地域の住民の意見を聞き入れて計画を修正するどころか、話し合いに次第に応じなくなり、住民を敵視する始末でした。住民を出し抜いて行われたボーリング調査、建設会社による住民の盗撮、スラップ訴訟、自作自演による暴力事件のでっち上げ、そして、しまいには設計不備による工事のおくれの責任を住民に押しつけるという嫌がらせのオンパレードでした。何人もの住民が体調を崩しました。「学校づくりはまちづくり」という標語はどこへ行ったのかと思わされます。
以上、問題点を述べてきましたが、高円寺小中一貫校の経緯は、田中区政の問題点を凝縮したようなものです。その根底にあるのは、とにかく大規模な公共工事を行うことが至上命題ということです。その邪魔になると見れば、あらゆる手段を使って住民を排除し、意見を聞き入れることはありませんでした。こうした区政が今後も続いていくとすれば、同じ問題がさらに次々生じる可能性を憂慮するものであります。
以上をもって反対の意見といたします。
○議長(
井口かづ子議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。
それでは、議案ごとに採決いたします。
議案第32号
杉並区立学校設置条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
議案第33号
杉並区立就学前
教育支援センター条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案を可決いたしました。
──────────────────◇──────────────────
議案第51号
杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について
上記の議案を提出する。
令和元年6月12日
提出者 杉並区長 田 中 良
○議長(
井口かづ子議員) 日程第26、議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意についてを上程いたします。
理事者の説明を求めます。
区長。
〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) ただいま上程になりました議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意につきまして、御説明を申し上げます。
本区の上原和義監査委員の任期は、本年6月28日をもって満了となります。
上原委員は、平成27年6月29日に就任し、以来、監査委員としてその職責を果たしてこられました。今般引き続き監査委員に選任したいと存じまして、御提案申し上げる次第です。
上原委員の経歴につきましては、お手元の議案に添付してございますので、ごらんいただきたいと存じます。
以上で説明を終わります。
議案の朗読は省略させていただきます。
よろしく御審議の上、上原和義監査委員を引き続き監査委員に選任することにつきまして御同意いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(
井口かづ子議員) 質疑の発言通告がありますので、これを許可いたします。
6番奥山たえこ議員。
〔6番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆6番(奥山たえこ議員) 杉並を耕す会の奥山たえこです。ただいま提案されました議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について、2点質疑いたします。
まず1番目です。今回提案された方の前任者、そして前々任者は、各1期4年の任期でありました。過去においてはもっと長くやった方もいらっしゃるそうですが、今回提案された方は、なぜ4年ではなくてそれより長いのか、そしてそれはなぜか。つまりほかに適任者はいなかったのか、お尋ねいたします。
2番目です。今回提案された方が監査委員として監査に加わった住民監査請求があります。議会の政務活動費の使い方が違法であるので、区長はその使った議員から返還させよという内容であります。それが住民訴訟として提起されました。2件ありますけれども、1件は、東京地裁、そして引き続き東京高裁で区側が一部敗訴しております。そしてつい先般、もう1件のほうがまた区の一部敗訴となりました。
これまで裁判所は、選挙中にはそういう判決を出さないのかなと思ったけれども、そのときに出してちょっとびっくりしましたけれども、ただ4年前の事案だったんですね。もう次のクールに来ているわけです。つまり判決が全然遅かったわけです。
そういう意味では、当初の監査がその監査のときに適切であって、これはやはり使い方だめですから返還してくださいと住民監査の時点で言っていれば、提訴は避けられたかもしれないんです。これでもこの方を適任と考え、区長は選任の同意をなさるのでしょうか。
以上2点、お伺いします。
○議長(
井口かづ子議員) 理事者の答弁を求めます。
区長。
〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 奥山たえこ議員の御質問に御答弁申し上げたいと思います。
なぜ長いのかということですか。(奥山議員「そうです。ほかにいなかったのですか」と呼ぶ)監査委員を務められる適任者というのは、ほかにも何人かはいらっしゃるかもわかりませんけれども、私として、上原氏は人格高潔ですぐれた識見を有しておられるということで適任者であると判断し、御提案をさせていただきました。
それから、住民監査請求の監査の判断が適切であったかどうかということでございますけれども、監査委員はそれぞれ独任官で、客観的で、私どもの執行機関に対していろいろと監査をして御提言をいただくということでございますので、むしろ奥山委員が何か監査に対して物をおっしゃりたいのであれば、委員会なりまた議会での質疑なりで問われればよろしいのではないかというふうに思っております。
以上で私からの御答弁とさせていただきます。
〔「議長、質疑」と呼ぶ者あり〕
○議長(
井口かづ子議員) 質疑を求める声がありますので、これを認めます。
4番堀部やすし議員。
〔4番(堀部やすし議員)登壇〕
◆4番(堀部やすし議員) 質疑をする予定はありませんでしたが、ただいまの区長の答弁は大変問題がある。
この議案は、区長が議会に対して再任をお願いしている議案ですよね。再任をお願いしておいて、一体今の答弁は何なんだ、非常に不満ですね。基本的に、今奥山さんが聞いたのは、再任の理由を聞いている。積極的に再任としたい理由は何なんだということを聞いたわけですよね。的確に答弁をしてもらいたい。
それから第2点目、奥山さんは、杉並区の敗訴が相次ぎました、この4年間。これはいずれも監査委員が事前に職責をしっかり果たしていれば、訴訟にもならなかったし、連続して区が敗訴することもなかったんじゃないのかと。それでもこの方を再任させたいと思うのは何なのかということですよね。そこは的確に答えてもらいたい。議会を何だと思っているんですか。
○議長(
井口かづ子議員) 理事者の答弁を求めます。
区長。
〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 堀部やすし議員の御質問に御答弁申し上げます。
ちょっと質問の趣旨がよく理解できなかったんですが……(堀部議員「奥山さんの質問にちゃんと答えなさいということ」と呼ぶ)答えておるつもりでございますけれども、これは人事案件を議案として御提案させていただいているものでありまして、議会で御判断いただければよろしいかというふうに思っております。個々の方々、いろいろそれは評価はあろうかと思いますけれども、最終的に議会でお決めいただくことで成立するものでありますので、個々の評価がどうだこうだというのをこの場で私が言うのは――こんな人事案件で、私も議会の経験は少なからずございますけれども、人事案件で、この人がどうだああだなんて質問を余り聞いたことはありません。
人事案件というのは、私ども全ての議案そうですけれども、御提案させていただくものが皆さんに御同意をいただき、議決を得られるように、懇切丁寧に日ごろ議案をつくっているつもりでございます。今回の議案についても同様でございます。したがいまして、御異論があるのは御自由でございますけれども、人事案件でございますので、もし個々の私の提案する案件に御異論があるのであれば、堀部さんなり奥山さんなり、適任者がおられるのであれば、議会で御賛同いただける環境を整えてから、御異論、御批判をいただきたいというふうに存じます。
以上です。
〔発言する者あり〕
○議長(
井口かづ子議員) 御静粛にしてください。
以上で質疑を終結いたします。
お諮りいたします。
議案第51号につきましては、委員会付託を省略して異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
井口かづ子議員) 異議ないものと認めます。よって、委員会付託を省略することに決定をいたしました。
これより意見の開陳を行います。
発言の通告がありますので、これを許可いたします。
33番金子けんたろう議員。
〔33番(金子けんたろう議員)登壇〕
◆33番(金子けんたろう議員) ただいま上程になりました議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について、
日本共産党杉並区議団の意見を申し述べます。
監査委員は、区執行部から独立性、中立性が確保されることが極めて重要であります。一方、行政分野の多くで民営化や民間委託の流れが加速しております。行政の責任後退にもつながる動きを容認してきた監査委員のあり方には問題があると考えます。
また、当区における住民監査請求の結果については、東京地裁、高裁で結果が覆されるような判決が出ていることもあり、当区の監査委員制度にも課題がある状況です。こうした実態に区民からも疑問の声が寄せられております。これらの点で代表監査の責任は曖昧にはできないものであります。
以上述べてきた理由により、本議案には反対といたします。
〔「議長、意見」と呼ぶ者あり」〕
○議長(
井口かづ子議員) 意見を求める声がありますので、これを認めます。
4番堀部やすし議員。
〔4番(堀部やすし議員)登壇〕
◆4番(堀部やすし議員) 議長、ありがとうございます。区長が明確に説明責任を果たしませんので、討論を行います。
議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)として、現在の
代表監査委員の再任には反対をいたします。
過去4年間を振り返りますと、区の財務会計行為をめぐってさまざま事件が発生しました。監査委員は一体何をしていたのか問われる事態となっています。
勤務実態のない選管委員に支払われた報酬は違法であるとされ、これに対する返還請求を怠っていた杉並区長の怠る事実も違法であることが、この間確認されました。地裁も高裁も区敗訴であり、最高裁上告不受理により、これが確定しております。
政務活動費の支出に衆院選や区議選のための支出が含まれていたとして、これも地裁、高裁判決が言い渡されています。どちらも区敗訴です。
区の中小企業勤労者福祉事業に参加資格のない企業が長期間にわたって参加し続けたことにより、条例違反の利益供与が行われていましたが、その不当利得は今なお放置されております。なぜ区外でパチンコ・パチスロ店を営む不正参加企業への利益供与を正当化しているのか、全く理解に苦しむものです。
区の自転車駐車場で長きにわたり利用料金の一部を着服していた外郭団体の不正行為も明るみになりました。本来であれば、監査委員が事案の解明に役割を果たすべきところ、現在の
代表監査委員、すなわち、ここに再任提案されております現在の常勤の監査委員がこの外郭団体の常務理事を務めていた時代の不正行為であったためなのか、その起源や総額さえ十分に解明されないまま、早々に和解が図られ、闇に葬られております。
本当に公正不偏の態度を保持して監査が行われてきたと言えるのか、そもそも監査の独立性が確保されていたと言えるのか、疑問を感じないわけにはいかない事件が繰り返されているところです。このような負の連鎖はそろそろ断ち切らなければなりません。
地方自治法は、監査請求前置主義を定めており、違法な財務会計行為について訴訟を提起するに当たっては、事前に監査委員に対して監査請求を行うことを義務づけています。すなわち監査委員が事前に職責を果たしていたならば、このように杉並区敗訴が続くことはなかったというほかありません。かくも区敗訴が相次いでいるのは、監査委員の独立性確保に大きな課題があるからなのではないか、そう受けとめられても仕方がない事態が続いていることを踏まえて対応することが必要です。現在の
代表監査委員の再任は不適当であります。
この間、第193回国会において、地方自治法等の一部を改正する法律が可決、成立しております。杉並区においても、内部統制に関する方針の策定及びこれに基づき必要な体制の整備を進めるとともに、監査制度の充実強化を図らなければならないターニングポイントを迎えています。監査の質的向上とともに、その前提となる監査の独立性が今日ほど問われている時代はありません。
本件再任人事案は、議会が安易に同意すべきものではなく、不同意とすることが適当であることを指摘し、討論を終わります。
〔「意見」と呼ぶ者あり〕
○議長(
井口かづ子議員) 23番藤本なおや議員。
〔23番(藤本なおや議員)登壇〕
◆23番(藤本なおや議員) 議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について、反対の意見しかありませんでしたので、賛成の立場から意見を申し上げます。
氏は、経歴にもあるとおり、長らく行政職を務め、その経験則から高い見識を持ってこの4年間、また監査委員の委員長として、公正中立な立場からその職責を果たしてきたものと評価をし、引き続き適任であると判断をし、賛成といたします。
○議長(
井口かづ子議員) 以上で意見の開陳を終結いたします。
それでは、採決いたします。
議案第51号杉並区監査委員(識見を有する者)の選任の同意について、原案に賛成の方の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
井口かづ子議員) 起立多数であります。よって、原案に同意することを決定いたしました。
──────────────────◇──────────────────
令和元年6月11日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
総務財政委員会
委員長 小川 宗次郎
総務財政委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続審査を要する事件
1陳情第13号 辺野古
新基地建設の即時中止と、普天間基地の沖縄県外・国外移転について、国民的議論により、民主主義及び憲法に基づき公正に解決するべきとする意見書の採択を求める陳情
1陳情第20号 杉並第三小学校での投票を可能にすることを求める陳情
1陳情第22号 辺野古
新基地建設の即時中止と、普天間基地の沖縄県外・国外移転について、国民的議論により、民主主義及び憲法に基づき公正に解決するべきとする意見書の採択を求める陳情
1陳情第23号 日本政府に対して、国連の「沖縄県民は先住民族」勧告の撤回を求める意見書の採択を求める陳情
2 継続調査を要する事件
政策経営部、総務部、会計管理室、選挙管理委員会及び監査委員に関する事項
令和元年6月5日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
区民生活委員会
委員長 脇坂 たつや
区民生活委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続審査を要する事件
1陳情第18号 選択的夫婦別姓制度について国会審議を求める意見書を国に提出することを要望する陳情
2 継続調査を要する事件
区民生活部及び農業委員会に関する事項
令和元年6月6日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
保健福祉委員会
委員長 浅井 くにお
保健福祉委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続審査を要する事件
1陳情第15号 「東原学童クラブ」の民間委託計画の見直しに関する陳情
2 継続調査を要する事件
保健福祉部及び子ども家庭部に関する事項
令和元年6月7日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
都市環境委員会
委員長 川原口 宏之
都市環境委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続審査を要する事件
1陳情第16号 阿佐ヶ谷駅北東地区土地区画整理事業に関する陳情
1陳情第21号 都市計画道路補助132号線に関する陳情
2 継続調査を要する事件
都市整備部及び環境部に関する事項
令和元年6月10日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
文教委員会
委員長 山本 あけみ
文教委員会閉会中継続調査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続調査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続調査を要する事件
教育委員会に関する事項
令和元年6月18日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
議会運営委員会
委員長 大和田 伸
議会運営委員会閉会中継続審査及び継続調査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続審査及び継続調査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続審査を要する事件
1陳情第12号 大和田伸、脇坂達也、富本卓、吉田愛、今井洋、葉梨俊郎、田中裕太郎、岩田生真、市來伴子、杉並区議会公明党、無所属区民派の各議員・会派が、東京地方裁判所の判決で返還を命じられた2014年度分政務活動費を自主的に返還することを求めることに関する陳情
1陳情第17号 2018年度政務活動費の支出のうち、「会派通信Vol.8」(井口かづ子、井原太一、今井ひろし、大熊昌巳、大和田伸、大泉やすまさ、小川宗次郎、はなし俊郎、吉田愛、脇坂達也)に関するもののうち50%を超す部分を返還するよう各議員に求めることに関する陳情
2 継続調査を要する事件
議会の運営に関する事項
令和元年6月13日
杉並区議会議長
井口 かづ子 様
道路交通対策特別委員会
委員長 吉田 あい
道路交通対策特別委員会閉会中継続審査申出書
本委員会は、下記のとおり、閉会中もなお継続審査を要するものと決定したので、会議規則第66条の規定により申し出ます。
記
1 継続審査を要する事件
1陳情第14号 杉並区に於ける安全な自家用車を推奨する制度をつくることに関する陳情
○議長(
井口かづ子議員) 日程第27、閉会中の
継続審査事項及び
継続調査事項についてを議題といたします。
お諮りいたします。
御配付してあります申出書のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査とすることに異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
井口かづ子議員) 異議ないものと認めます。よって、申出書のとおり決定をいたしました。
なお、本日付をもって委員会に付託いたしました陳情につきましても、閉会中の継続審査に付したいと存じますが、異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
井口かづ子議員) 異議ないものと認めます。よって、閉会中の継続審査に付することに決定をいたしました。
これをもちまして議事日程第5号は全て終了いたしました。
区長から挨拶があります。
区長。
〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 一言御挨拶申し上げます。
去る5月30日から本日まで20日間にわたりまして、条例の制定や改正、契約、補正予算、また人事案件等の重要案件につきまして、慎重な御審議を賜り、いずれも原案どおり御決定いただきまして、まことにありがとうございました。
御審議の過程でいただきましたさまざまな御意見につきましては、これからの執行に当たりまして、十分尊重してまいりたいと存じます。
これから暑さが厳しくなってまいります。議員の皆様におかれましては、御自愛の上、なお一層の御活躍をお祈りいたしまして、御挨拶とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
○議長(
井口かづ子議員) 本日の会議を閉じます。
以上をもちまして令和元年第2回杉並区議会定例会を閉会いたします。
午後3時04分閉会...