杉並区議会 2018-10-05
平成30年決算特別委員会−10月05日-05号
平成30年決算特別委員会−10月05日-05号平成30年決算特別委員会
目 次
委員会記録署名委員の指名 ……………………………………………………………… 7
決算審査
認定第1号〜認定第6号
一般会計歳出第1款・第2款・第3款・第8款、
中小企業勤労者福祉事業会計に対する質疑応答
無所属
堀部やすし委員 …………………………………………………………………… 7
日本維新の会
木村ようこ委員 ……………………………………………………………………15
杉並区議会自由民主党
小川宗次郎委員 ……………………………………………………………………18
吉田あい委員 ………………………………………………………………………24
富本 卓委員 ………………………………………………………………………32
井原太一委員 ………………………………………………………………………44
浅井くにお委員 ……………………………………………………………………52
脇坂たつや委員 ……………………………………………………………………57
一般会計歳出第4款・第6款、
国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、
後期高齢者医療事業会計に対する質疑応答
いのち・平和クラブ
奥田雅子委員 ………………………………………………………………………64
そね文子委員 ………………………………………………………………………69
市来とも子委員 ……………………………………………………………………73
新城せつこ委員 ……………………………………………………………………77
日本共産党杉並区議団
くすやま美紀委員 …………………………………………………………………86
富田たく委員 ………………………………………………………………………92
決算特別委員会記録第5回
日 時 平成30年10月5日(金) 午前10時 〜 午後4時53分
場 所 第3・4委員会室
出席委員
(47名) 委 員 長 渡 辺 富士雄 副委員長 はなし 俊 郎
委 員 木 村 ようこ 委 員 田 中 ゆうたろう
委 員 堀 部 やすし 委 員 松 尾 ゆ り
委 員 関 口 健太郎 委 員 奥 田 雅 子
委 員 市 来 とも子 委 員 小 林 ゆ み
委 員 藤 本 なおや 委 員 上 野 エリカ
委 員 川 野 たかあき 委 員 山 本 あけみ
委 員 太 田 哲 二 委 員 山 本 ひろこ
委 員 大 泉 やすまさ 委 員 井 原 太 一
委 員 小 川 宗次郎 委 員 山 田 耕 平
委 員 上 保 まさたけ 委 員 そ ね 文 子
委 員 岩 田 いくま 委 員 松 浦 芳 子
委 員 増 田 裕 一 委 員 安 斉 あきら
委 員(副議長) 委 員 北 明 範
中 村 康 弘
委 員 川原口 宏 之 委 員 大和田 伸
委 員 今 井 ひろし 委 員 浅 井 くにお
委 員 脇 坂 たつや 委 員 金 子 けんたろう
委 員 富 田 た く 委 員 くすやま 美 紀
委 員 けしば 誠 一 委 員 新 城 せつこ
委 員 佐々木 浩 委 員 河 津 利恵子
委 員 大 槻 城 一 委 員 島 田 敏 光
委 員 横 山 え み 委 員 吉 田 あ い
委 員(議 長) 委 員 井 口 かづ子
大 熊 昌 巳
委 員 富 本 卓
欠席委員 (なし)
一般会計歳出第1款・第2款・第3款・第8款、
中小企業勤労者福祉事業会計に対する質疑応答
出席説明員 区長 田 中 良 副区長 宇賀神 雅 彦
副区長 吉 田 順 之 教育長 井 出 隆 安
代表監査委員 上 原 和 義 政策経営部長 白 垣 学
施設再編・
整備担当部長事業調整 企画課長 伊 藤 宗 敏
担当部長 喜多川 和 美
行政管理担当課長高 林 典 生 施設再編・整備担当課長
福 本 弘
事業調整担当課長安 藤 武 彦 事業調整担当課長浅 井 文 彦
財政課長 中 辻 司 営繕課長 相 馬 吏
施設整備担当課長心得 総務部長 関 谷 隆
郡 司 洋 介
情報・法務担当部長
総務課長事務取扱総務部参事
牧 島 精 一 原 田 洋 一
コンプライアンス推進担当課長 情報政策課長事務取扱総務部参事
後 藤 行 雄 馬 場 誠 一
情報システム担当課長 政策法務担当課長心得
吉 川 英 一 高 倉 智 史
秘書課長 林 田 信 人
人事課長事務取扱総務部参事
手 島 広 士
職員厚生担当課長人材育成 総務部副参事(特命事項担当)
担当課長 中 村 充 明
松 沢 智
経理課長 山 田 隆 史 総務部副参事(用地調整担当)
黒 田 康 弘
広報課長 藤 山 健次郎 区政相談課長 河 俣 義 行
危機管理室長 寺 嶋 実
危機管理対策課長事務取扱
危機管理室参事
青 木 則 昭
地域安全担当課長山 田 幸 雄 防災課長 佐 藤 秀 行
区民生活部長 森 雅 之
地域活性化担当部長オリンピック・
パラリンピック連携推進担当部長
安 藤 利 貞
区民生活部管理課長男女共同参画 区民生活部副参事
担当課長 (ふるさと納税担当)
岡 本 勝 実 石 田 幸 男
事務取扱区民生活部参事区民課長 地域課長事務取扱区民生活部参事
武 田 護 堀 川 直 美
地域施設担当課長梅 澤 明 弘 課税課長 出 保 裕 次
納税課長 塩 畑 まどか 文化・
交流課長事務取扱区民
生活部参事
幸 内 正 治
地域活性化推進担当課長 オリンピック・パラリンピック
村 野 貴 弘 連携推進担当課長
大 澤 章 彦
スポーツ振興課長阿出川 潔
産業振興センター所長
齋 木 雅 之
産業振興センター次長
産業振興センター事業担当課長
朝比奈 愛 郎 高 橋 俊 康
保健福祉部長 有 坂 幹 朗 高齢者担当部長 田部井 伸 子
子ども家庭担当部長
健康担当部長杉並保健所長
徳 嵩 淳 一 木 村 博 子
保健福祉部管理課長事務取扱保健 都市整備部長 渡 辺 幸 一
福祉部参事
井 上 純 良
都市整備部管理課長事務取扱都市 みどり施策担当課長
(午前10時 開会)
○はなし俊郎 副委員長 委員長の職務を代行いたします。
ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
《委員会記録署名委員の指名》
○はなし俊郎 副委員長 初めに、本日の委員会記録署名委員を御指名いたします。大槻城一委員にお願いいたします。
《決算審査》
認定第1号 平成29年度杉並区
一般会計歳入歳出決算
認定第2号 平成29年度杉並区
国民健康保険事業会計歳入歳出決算
認定第3号 平成29年度杉並区
用地会計歳入歳出決算
認定第4号 平成29年度杉並区
介護保険事業会計歳入歳出決算
認定第5号 平成29年度杉並区
後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算
認定第6号 平成29年度杉並区
中小企業勤労者福祉事業会計歳入歳出決算
一般会計歳出第1款・第2款・第3款・第8款、
中小企業勤労者福祉事業会計に対する質疑応答
○はなし俊郎 副委員長 前回に引き続き、一般会計歳出第1款議会費、第2款総務費、第3款生活経済費、第8款職員費、
中小企業勤労者福祉事業会計に対する質疑を行います。
なお、理事者の答弁は迅速かつ簡潔にお願いいたします。
それでは、無所属の質疑に入ります。
堀部やすし委員、質問項目をお知らせください。
◆堀部やすし 委員 質問は、まず第1に、杉並区
中小企業勤労者福祉事業会計、通称ジョイフル杉並について、第2に杉並区の入札参加資格要件について。使用する資料は、資料整理番号410番です。
ジョイフル杉並についてです。当該決算年度の状況に至るまでの経緯をまず説明してください。
◎事業担当課長 ジョイフル杉並については、平成24年から杉並区の事業として実施しておりますが、今般事業を廃止するに当たりまして、議会のほうの議決を1定でいただき、今回、決算として事業の最終報告をするものでございます。
◎
産業振興センター所長 今御質問にございました
中小企業勤労者福祉事業につきましては、平成24年度以降、区が実施をしてまいりました。勤労者福祉事業としてこの間運営してまいりましたが、安定的な事業運営をするために、今回、29年度末で解散いたしまして、広域的な事業体として再出発することになりました。
◆堀部やすし 委員 安定的な事業運営に何が欠けていたんですか。
◎事業担当課長 やはり会員数等、ある一定の規模がございませんと、広域的また幅広い充実したサービスができない、そういうところでございます。
◆堀部やすし 委員 昨年度における参加者数の推移を説明してください。
◎事業担当課長 昨年度でございますけれども、4月以降の月末の参加者数でよろしいでしょうか。
◆堀部やすし 委員 はい。
◎事業担当課長 4月末では3,135名、5月末では3,128名、6月末では3,032名、7月末3,039名、8月末3,034名、9月末3,075名、10月末2,720名、11月末2,718名、12月末2,841名、1月末2,835名、2月末2,873名、3月末2,914名でございます。
◆堀部やすし 委員 ピーク時に6,200人を超える会員を抱えていたことを考えますと、2,900というのはかなり少なくなりました。4月以降、
東京広域勤労者サービスセンターに移行しましたが、そこには何人参加しましたか。
◎事業担当課長 東京広域に参加した人数については、2,289名という形で確定しております。
◆堀部やすし 委員 500人以上、600人ぐらいですか、会員が激減していますが、その理由は。
◎事業担当課長 杉並区のジョイフル終了に伴って、移行するかの判断については各事業者さんの御事情によるものと考えてございます。
◆堀部やすし 委員 こんなサービスはもう要らないと判断した人が多かったんじゃないですか。
◎事業担当課長 そういう話は聞いてございません。
◆堀部やすし 委員 何でこんなに減るんですかね。年度末のほうに、チラシを見ると、今会員になると平成30年4月から9月分会費無料なんていって勧誘していますけれども、それでこんなに減っているんですよ。どう考えていますか。
◎事業担当課長 繰り返しになりますが、事業者の方が個々の事情で御判断されたものと捉えております。
◆堀部やすし 委員 無料分にしたお金は一体どこから出ているんですか。区の税金ですか。
◎事業担当課長 これにつきましては、区のほうから事業終了に伴う剰余金を東京広域のほうに支出することになります。そこで負担するような形になります。
◆堀部やすし 委員 それは従来の会員さんが払ったものを新規の人にということですよね。従来の会員さんとしてはいい迷惑じゃないですか。
◎事業担当課長 これにつきましては、事業が移行するに当たり、皆さんのほうに希望をきっちりと聞きまして、その結果、参加者に対して引き続き事業を安定的に継続するため、また事業をしっかりと行っていくためにこういうような形で支出をしたというものですので、皆さんの理解は得られているものと捉えております。
◆堀部やすし 委員 本当かな。4月に入ってからも入会キャンペーンをしていました。今度はクオカード3,000円分あげますと。これもどこからお金が出ているんですか。
◎事業担当課長 同じように、前ジョイフル杉並事業からの剰余金で負担するような形になってございます。
◆堀部やすし 委員 それでも会員が余りふえないわけですけれども、区直営時代の参加要件と現在ではどう変わっているのか。
◎事業担当課長 従業員の数に違いがございまして、ジョイフル事業では300人以下であったところが、東京広域になりまして500人以下というような形になってございます。
◆堀部やすし 委員 多くの企業が参加できるにもかかわらず、参加者数が激減している状況をどう判断しているのか。
◎事業担当課長 そういうふうには判断してはございません。
◆堀部やすし 委員 じゃ、どういうふうに判断しているの。
◎
産業振興センター所長 減っているという、数字だけでいいますとそういうこともございますけれども、私どもといたしましては、多くの方が引き続き広域のほうに参加をしていただいてございます。そういう意味では、新しい広域で従業員の福利厚生を維持していこうという事業者さんが多くいらっしゃったというふうに捉えてございます。
◆堀部やすし 委員 会員になると安くチケットが買えるとか安くゴルフに行けるとか言われても、そういうことに月500円とか年6,000円払う気分にならない、こういう事業者が多くなっているんじゃないですか。
◎
産業振興センター所長 一つ一つの事業者さんの御気分は何とも私も申し上げられませんが、2,300人ほどの会員様と、752事業者の方に現在のところ入っていただいております。そういう方々にしっかり支えていただいている面もございますので、私どもといたしましては、意味ある事業というふうに捉えてございます。
◆堀部やすし 委員 区内には2万の事業所があって、大半は中小で、参加資格がありますよね。何十万という人が働いていて2,000人しかいない、そういう状況です。
それで、また資料請求しましたが、現在、それから昨年度の参加企業がどこなのかと請求しましたが、また非公開なんですが、また何か隠さなきゃいけない理由でもあるんですか。
◎事業担当課長 いえ、決してこれは隠しているものではございませんで、企業別の参加者数、会員数ということでしたので、東京広域の企業別の参加者数、会員数については、御請求いただいたとおりお出ししているものでございます。
◆堀部やすし 委員 請求したとおりに出てないから聞いているんだよ。出てないじゃない。
◎
産業振興センター所長 今課長が答弁をしたとおりでございますが、御請求の中身といたしましては、事業者ごとの人数ということでございましたので、特段事業者名を上げるというようなことは資料としてはしてございません。また、個人情報の絡みもございますので、請求をしていただいた中身がわかるような形で丁寧につくったものでございます。
◆堀部やすし 委員 何でこんなことを聞くかというと、去年あんなことがあったからなんですよね。
さて、このジョイフル杉並は、参加資格のないサンキョー株式会社という企業が長く参加しておりました。区外でパチンコ・パチスロ店などを展開している企業ですが、この企業に対してはどのように対処したのか、説明を求めます。
◎事業担当課長 サンキョー株式会社、当該企業につきましては、区の条例要件に照らし合わせまして、10月31日をもって退会をしていただいております。
◆堀部やすし 委員 参加資格がないんだから当然ですが。
さて、参加資格がないにもかかわらず利益を受けていた点についてはどうなったのか。
◎事業担当課長 今裁判等でも係争中の案件でございますが、今までの区の主張のとおり、サンキョーのほうに利得はないと考えてございます。
◆堀部やすし 委員 そもそもジョイフル杉並の参加資格は当時どんなものであったのか。
◎事業担当課長 従業員については300人以下、そのほか、区内に主たる事業所等がある企業となってございます。
◆堀部やすし 委員 問題となった当該企業はいつからジョイフル杉並に参加していたのか。
◎事業担当課長 杉並区のジョイフル杉並事業につきましては、24年の4月、杉並区の事業開始当時から参加してございます。
◆堀部やすし 委員 参加資格を満たさなくなったのはいつからですか。
◎事業担当課長 300人を超えるような状態が続いたというところは、平成26年の4月以降そういうような状態が続いているというところでございます。
◆堀部やすし 委員 公開資料によれば、平成25年度の第2四半期あたりから300人を超えていますが、いかがですか。
◎事業担当課長 一時的に300人を超えましたが、26年3月でまた200人台というような形で推移をしてございます。
◆堀部やすし 委員 一時的といいますが、第3四半期、第4四半期と大体300人を超えていますよね。それで、26年度以降はもう下回ることがなかった。遅くとも平成26年度には確実に、誰が見ても違反状態にあったことは間違いないですね。
◎事業担当課長 人数がそういう300人を超えるというような形でそれ以降については推移しているというところは、そのとおりでございます。
◆堀部やすし 委員 この時点で不当利得が発生していると思いますが、この企業、そもそも本店はどこですか。
◎事業担当課長 本店につきましては、杉並区のほうにございましたが、その後、埼玉県の川口市のほうに本店が登記されてございます。
◆堀部やすし 委員 それはいつの話ですか。
◎
産業振興センター所長 いろいろな動きのあった事業者でございますが、例えば本店が川口のほうに移動したというのが、平成23年7月というような記録が残ってございます。
それから、先ほどジョイフル杉並のほうにサンキョーが参加をした時期のお尋ねがございました。こちらも、合併などいろいろございましたので、いつからサンキョーという名前で出たかというのもございますが、27年ごろからサンキョーという名前が使われていったかなというふうに記憶してございます。
◆堀部やすし 委員 会社もいろいろ変遷をたどっていますけれども、本店が移転しているのが平成23年の7月以降。この時点でもう杉並区の会社ではないわけですが、これ以降についてはどう解釈しているのか。
◎事業担当課長 杉並区のほうに事務所機能としてしっかりとした場所があるということで事業者のほうに確認しておりまして、それに基づき杉並区のほうでサービスを行ってきたというところでございます。
◆堀部やすし 委員 それはどんな確認をされたんですか。
◎
産業振興センター所長 本店といいましょうか、事業所としては、私ども、下高井戸4丁目のほうに建物がございまして、そちらのほうに、現場を見たりいたしますと、社名などがポストに書かれてございますので、そういうところから、区内にありましたということで当時確認をしてございます。
◆堀部やすし 委員 個人名があって、その下にシールでちっちゃく張ってある、そういう御自宅ですよね。ほとんど確認をされていないようですけれども、そんな中で、平成24年から区直営で経営されるに当たって、この会員から継続確認書も提出されておりますが、この企業はどう対処したのか。
◎事業担当課長 事業の継続確認書につきましては、先ほど所長が申し上げた下高井戸の区内事業所として参加をしてございます。
◆堀部やすし 委員 ここは主たる事業所あるいは主たる事務所と判断できる要素はあったのか。
◎事業担当課長 当時につきましては、その部分を確認するのではなく、継続の意思があるかどうかを確認した、そういうような内容の書類になってございますので、そういうような形で継続の意思を確認したところでございます。
◎
産業振興センター所長 下高井戸のところを私も拝見しますと、事務所のような機能も中にはあったのではないかなというふうに考えてございます。企業の活動の中でどういうような事務所が使われているかというのは、なかなか外見だけではわからない部分もございますし、私どもとしては、届け出は適正に提出されてございますし、先ほど委員もおっしゃっていましたが、現状を確認しますと、ちゃんと社名が張り出されておりますので、そういう意味では、一定の事業活動が区内で行われていたというふうに考えてございます。
◆堀部やすし 委員 経理課に確認します。入札において区内業者として取り扱いを受けるためには、要するに区内業者認定を受けるには、どんな条件を満たす必要がありますか。
◎経理課長 区内業者としての認定を受けるためでございますけれども、まず、支店、支社、営業所の設置後2年以上の経過期間が──失礼しました。判定するときの基準ということでよろしいでしょうか。
◆堀部やすし 委員 要するに、提出書類とか、いろいろありますよね。
◎経理課長 提出書類につきましては、営業所に属する職員名簿ですとか、あるいは営業所の土地建物の権利を証する書類など、そこで実際に事業が営まれているということがわかる書類をこちらのほうに提示していただいているところでございます。
◆堀部やすし 委員 登記を提出させて、そのほかいろいろなものを提出させるようですが、何がありますか。
◎経理課長 例えば営業所建物の写真ですとか、あるいは執務室内で執務中の写真といったものも提示していただいております。
◆堀部やすし 委員 その趣旨は。
◎経理課長 これに関しましては、いわゆる地域要件等の拡大によりまして、区内支店の取り扱いを受けようと、そういうことで実態のない支店というようなものを設置するというケースが当時生じたというところから、実際にそこで事業が営まれているかどうかということを確認するために講じている取り組みでございます。
◆堀部やすし 委員 こういうものを出させていると。これ、疑義があった場合はどういう取り扱いをしているのか。
◎経理課長 例えば同一住所に複数の事業所があるなど疑義があった場合には、実際に直接そこの場に職員が参りまして、現地の確認などをしているところでございます。
◆堀部やすし 委員 契約に当たってはこれだけ徹底して、執務中の状況まで確認したり、こういうことをやっているんですが、さて、ジョイフル杉並ではこういうことをやっていたのか。
◎事業担当課長 ジョイフル杉並については、中小企業者の福利厚生のための事業でございますので、契約とは異なってございます。
◆堀部やすし 委員 いや、契約してサービスを与えているわけだから、趣旨としては一緒ですよね。これは、区内の事業者さん、区内に主たる事業所あるいは主たる事務所を持っている方のためのサービスであるということは条例にはっきりと書いてあるわけだけれども、どうなんですか、これは。
◎事業担当課長 契約に基づいて利益を、そういうような事業ではございませんので、あくまでも中小企業の従業員の皆さんの福利厚生のための事業でございますので、先ほどの件とは、契約といっても内容が全く違うと考えております。
◎
産業振興センター所長 今契約のことと比較をしていらっしゃるわけでございますが、今課長からも答弁いたしましたが、従業員のための福利厚生ということで、中小企業勤労者福祉の事業ということで1つの手続を定めてまいりました。その中では、参加をされたいというようなことであれば、それに応じた申込書をいただきまして、会員数がふえるということであれば参加者の方の名簿をいただくというような形で、それぞれきちっと書類を提出していただいております。契約とは若干異なりますけれども、私どもといたしましては、そういう条例に基づく書類を出していただくことによって、その事業者の従業員の方が福利厚生を受けたいという意思表示をしっかりされているというふうに捉えてございます。
◆堀部やすし 委員 いや、参加申し込みをして契約をしてサービスを提供しているんだから、契約は契約なんですよね。
それで、話を戻しますが、この企業は区直営になるに当たって継続確認書を提出していますが、その提出している書類には、主たる事業所とは言えない杉並区の住所が書いてあったということになりますが、これは内容虚偽の文書であったと判断すべきではないんですか。
◎事業担当課長 住所については、主たる事業所の住所というような形では記載を求めておりませんので、そういうような形での提出ではないと理解してございます。
◎
産業振興センター所長 繰り返しでございますが、下高井戸4丁目ですか、そちらのほうでの届け出でございますので、それが適切に提出されているということから、サービスの提供を開始したものでございます。
◆堀部やすし 委員 条例には主たる事業所、主たる事務所でなきゃいけないと書いてあって、現地を見ればわかりますけれども、第一種低層住居専用地域で、従業員300人出入りするような、そんな事業所じゃないですよ。普通のうちですよ、ここは。非常に疑問に思っております。
一昨日、代表監査委員がこの問題について、承諾に全く瑕疵がないと言うことはできないけれども、当然に無効とする瑕疵があると解するのは相当ではない、こう述べていましたが、これはどういう意味ですか。違法だけれども無効ではない、こういうことですか。
◎監査委員事務局長 きのう他の委員に御答弁した内容でございますけれども、全く瑕疵がないとは言えないと申し上げておりまして、ただ、本件承諾は条例に基づいて行われ、それが取り消されているわけでもなく、有効に成立していると判断しております。
◆堀部やすし 委員 この事業者は昔から参加している事業者で、ジョイフル杉並の参加資格要件を知らずに入っていたというわけじゃないですよね。このあたり、いかがなんですか。
◎監査委員事務局長 住民監査請求の中でも、この件につきまして言及しております。かいつまんで御説明しますと、条例3条第1号において「本店」ではなく「主たる事務所又は事業所」と規定されており、その解釈が一義的に明確ではないこと、区は、協会からの引き継ぎにより、川口市の事業所は本店ではなく、単なる福利厚生事業の窓口だったという認識であったというようなことを確認してございます。
◆堀部やすし 委員 確認しても、結局のところは、条例に定められている参加資格要件を満たさずにずっと参加し続けて利益を受けていたという事実は変わらないわけでありまして、これは法律上の原因に何も基づかずに利益を受けていた以上は不当利得だと判断せざるを得ないということを申しまして、質問を終わります。
◎代表監査委員 事務局長からお答えをいたしましたけれども、300人という要件を超えていたということは、事実そのもので、御指摘のとおりです。ただ、1つには、300人を超えた時点でどのような脱退手続をとっていくのか、これについては必ずしも明確な手続が規定されているわけではない。そのことを監査結果の中では、行政手続の適切な定めを欠いていたというふうに書いています。
所在地につきましても、御指摘のとおり、条例には「主たる事業所又は事務所」となっていて、必ずしも「本店」とはなっていないですね。そういうこともあって、内容虚偽とまでは言うことができないというのが監査委員の判断でございます。
最終的に、脱退手続をとらなかった、最初にその承諾をして、この承諾が、今申し上げたようなことからいって直ちに無効とは解せない。一応有効に成立していた。その後の経緯につきましても、監査結果では不適切な事務処理があったということは認めております。これは長期間にわたって従業員数を見守り続けていたという部分があって、この部分については、明確にどのぐらい見守っていればいいのかという規定はないけれども、これについては、条理といいますか、一定の限度があっただろうというふうには考えております。
考えておりますが、一応有効に成立した承諾の後、脱退等の手続が双方から出されていないわけですから、これについては、条例及び規則に基づいて双方が権利義務を履行し行使したというふうに考えておりますので、条例、規則に基づいてそういうことが履行されたという意味において、法律上の根拠がなく利益を得たとは考えてございません。
ちょっと御答弁が遅くなりまして恐縮ですけれども。
○はなし俊郎 副委員長 以上で無所属の質疑は終了いたしました。
日本維新の会の質疑に入ります。
それでは、木村ようこ委員、質問項目をお知らせください。
◆木村ようこ 委員 DV等支援措置について、男性のDV被害について伺います。資料は、312、313です。
DV等支援措置について伺います。まず、DV等支援措置の目的をお示しください。
◎区民課長 目的については被害者の保護ということでございますが、加害者が住民基本台帳の一部の写しの閲覧、住民票の写し等の交付、付票の写しの交付の制度を利用いたしまして被害者の住所の探索をすることを防止するものでございます。
◆木村ようこ 委員 どのような流れで支援措置実施が決定されるのでしょうか。
◎区民課長 一般的な流れといたしましては、区民課の住民記録係に申し出をいただきまして、その中で支援を必要と認める場合につきましては、所定の申出書に記入していただきまして、警察等確認機関の確認印を押していただきます。その後、区民課で支援について決定いたします。
◆木村ようこ 委員 きょうは配偶者暴力に絞って質問していきたいと思います。確認ですが、支援措置がなされると、加害者認定された配偶者は、被害者認定された配偶者の住民票の写しの取得ができなくなるということでしょうか。
◎区民課長 加害者からの請求に対しましては、全て不当な目的であるということで、住民票の発行はいたしません。
◆木村ようこ 委員 その場合、加害者認定された配偶者から依頼を受けた弁護士が職務上請求で住民票の写しの交付を求めた場合も、交付制限の対象になるという理解でよろしいでしょうか。
◎区民課長 総務省の通知がございまして、加害者からの請求と同じように取り扱うという形になってございますので、住民票の発行はいたしません。
◆木村ようこ 委員 弁護士が依頼者を明かさずに職務上請求を行うこともあると思うのですが、支援措置が実施されている人について職務上請求がなされた場合の対応方針を具体的にお示しください。
◎区民課長 依頼者が判然といたしませんと、住民票の発行の可否について判断ができないため、当該弁護士に事情を説明しまして依頼者を教示していただく。ただし、明確な回答がいただけなくて、依頼者が加害者であるかどうかというのが確定できない場合につきましては、原則として加害者からの請求の扱いと同様に、住民票については発行はいたしません。
◆木村ようこ 委員 ところで、住民票の写し等の交付制限がかかっている場合、加害者認定された配偶者が被害者認定された配偶者に離婚訴訟を提起しようとすることもあると思います。しかし、相手の住所がわからないと裁判所は送達できないですよね。そういう場合、裁判所に送達してもらうようにするには、加害者認定された配偶者はどうすればよいのでしょうか。
◎区民課長 加害者や加害者から依頼された弁護士等から、裁判所に提出するために住民票をとりたいという形で交付請求があった場合でございますけれども、私どものほうで当該裁判所の担当書記官に直接郵送いたします。
◆木村ようこ 委員 加害者には開示されないけれども、送達はできるということなんですね。こういった御相談をお受けすることもたくさんございます。御説明ありがとうございました。
最後に、支援措置とも関係するのですが、近時、別居や離婚後に子供に会えない、面会交流が妨害されている親がクローズアップされております。例えば明石市は、面会交流日程の連絡調整をサポートするといった支援策を講じております。親子が会えないというのは本当につらいことです。杉並区においても、面会交流支援の導入について御検討いただくことを要望しまして、次の質問に移ります。
男性のDV被害について伺います。この問題は平成28年にも取り上げました。そのときは、まだすぎなみDV専用ダイアルが設置された直後で、データも不足していましたが、今回はその後の状況を検証していきたいと思います。
最初に、平成28年度から現在まで、各年度のすぎなみDV専用ダイアルの性別ごとの電話相談件数をお示しください。
◎男女共同参画担当課長 28年度、電話が、女性が248、男性が25、29年度は267件と43件でございます。今年度が、8月末現在ですが、電話が、女性が153、男性が13となっております。
◆木村ようこ 委員 同じく、性別ごとの面接件数をお示しください。
◎男女共同参画担当課長 28年度が、女性が100、男性がゼロ、29年度が、女性が117、男性が6、30年度が、8月末現在で、女性が69、男性が5となっております。
◆木村ようこ 委員 圧倒的に男性からの電話、面接が少ないですよね。これはなぜでしょうか。
◎男女共同参画担当課長 それがそのまま実態の比と言えないかもしれませんが、男性のほうが一般的に少ないのかなというのが考えられます。
◆木村ようこ 委員 そのようにお考えなんですね。わかりました。
以前この問題を取り上げた際、区のDVについての認識は、実態として被害者の多くは女性で、支援体制は女性の視点に重きを置いたといったものでした。この認識に現在も変わりはないということでしょうか。
◎男女共同参画担当課長 そのとおりでございます。
◆木村ようこ 委員 昨年、警察が把握したDV事案は7万2,455件で、そのうち1万2,440件が男性被害者の事案です。先ほどの相談件数と比較すると、男女比に大きな乖離が見られます。平成28年にもこの乖離の理由について質問したのですが、その際の答弁は、区のDV専用ダイアルは開設から1カ月ばかりで、比較は時期尚早といったものでした。開設から2年以上経過していますので、もう比較可能と思われます。なぜ警察の統計の男女比と区の相談の男女比に、ここまで大きな差があるのでしょうか。
◎男女共同参画担当課長 私の手元にあるのは警察ではなくて内閣府の調査ですが、全国で行っていますので、いろいろな都道府県から市町村、入っております。杉並とは状況が違うということだと思います。
◆木村ようこ 委員 28年、男性DV被害者は増加しているものの、依然として9割は女性という御答弁をいただいております。しかし、29年、警察の把握件数はおよそ2割が男性被害者です。問題意識を持っていただきたいと思います。
さて、今おっしゃった内閣府、内閣府男女間における暴力に関する調査報告書によると、DVを誰かに相談したかとの問いに、相談したと答えたのは女性は57.6%、男性は26.9%です。男性のDV被害の方が圧倒的に表面化しにくい理由の1つは、心理的に相談しにくいという点でしょう。
翻って当区の「配偶者等からの暴力(DV)に対する取組」のページ、前回も指摘しましたが、今も変わらず第1文目に「被害者は多くの場合女性です。」との記載があります。なぜわざわざ一方の性別を記載するのか、意味がわかりません。この問題によって女性のDV被害者が相談しやすくなると考えているのでしょうか、お答えください。
◎男女共同参画担当課長 女性が相談しやすいとか、そうではなくて、今実態に合わせて内容を記載しているところでございます。
◆木村ようこ 委員 全く理解できませんが、男性被害者を排除するかのような文言、相談員は女性相談員のみ、普通の会社員が働いている時間にしか相談できない、これでは男性被害者を無視していると評価されてもやむを得ないのではないかと思います。被害に性別は関係ありません。改めて「被害者は多くの場合女性です。」との文言を削除していただきたいと思いますが、区のお考えをお伺いいたします。
◎男女共同参画担当課長 現時点ではそういう記載になっていますが、今後、相談件数ですとか社会情勢を見ながら、引き続き検討はしていきたいというふうに思っております。
◆木村ようこ 委員 被害者の心情に想像力を働かせていただくことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
○はなし俊郎 副委員長 以上で日本維新の会の質疑は終了いたしました。
杉並区議会自由民主党の質疑に入ります。
それでは、小川宗次郎委員、質問項目をお知らせください。
◆小川宗次郎 委員 質問は、町会・自治会を母体とする防災市民組織、防災会、震災救援所訓練及び運営連絡会。時間がありましたら、自治会掲示板助成及び活性化について。整理番号は、486、515、516、519です。
防災市民組織、いわゆる防災会については、過去さまざまな議会でも質問がございました。今回改めて、ここ数年間思ったこと、町会・自治会の視点、観点から質問をさせていただきます。
防災市民組織は、町会・自治会の下部組織的な位置づけとなっていると思われている区民が大半かなというふうに私は思っております。町会・自治会が存在していない地域では、防災市民組織が地域の重要な役割を担っていると認識をいたしております。しかし、本来、町会・自治会が存在する防災会は、町会・自治会としては車の両輪としての位置づけ、組織運営をすることが重要であると思っております。また、防災会は、公助・共助・自助のうち、共助・自助による構築を進めていく必要があることは当然であると思っております。
防災会の組織のあり方については、町会・自治会ときちんと分けて独立して運営している会もありますので、一概には言えませんが、現状、区が地域防災会からの要望などよく耳にすることがありましたら、現状認識をお聞きするのと、また、防災会は町会・自治会が母体となり自主的に組織されたもので、主な役割としては、災害時に会長宅が本部となり、本部長として管轄の震災を含めた災害対策、防災対策の指揮をすることであるかと思っております。各防災会の規約に違いはあるかと思いますけれども、おおむねそういった認識でよろしいでしょうか。
◎防災課長 防災会でございますけれども、住民の相互協力の理念に基づきまして自主的な防災の活動を行うことによりまして、地震その他の災害による被害の防止とか、また軽減を図ることを目的として組織されたものでございます。
その中で、町会・自治会が存在する防災会で役員が兼務していることが多いというようなことがありまして、町会・自治会の組織の運営とか、また防災市民組織としての活動が重なるというようなことによって負担が大きいとか、また高齢化によって担い手の不足があるというようなことは耳にしておるところでございます。
防災会の認識については、今御指摘いただいたとおりでございます。
◆小川宗次郎 委員 会長宅が本部になるということについては。
◎防災課長 その点につきましても、お話しいただいたとおりでございます。
◆小川宗次郎 委員 防災会に対する支援としては、活動助成が大きいと思っております。大変助かっておりますし、この活動助成があることによって防災会運営が成り立つと言っても過言ではありません。この助成額の基準が防災会の活動範囲の世帯数によって算出されていることは、公平性の観点からすばらしいのかなというふうに思います。活動範囲は地域によって違いがあり、公園が占めているところ、繁華街が占めているところ、また住宅が占めているなど、このあたりの区の考え方をお聞かせください。
◎防災課長 地域によって世帯数とか活動範囲が違うということは、こちらとしても認識しておるところでございます。活動助成につきましては、世帯数によって算出しておりますけれども、例えばスタンドパイプとハリアーの配置の割合を各防災会ごとに変更したりとか、地域の状況とか要望に応じて資器材の配布を進めてきているところでございます。今後、今お話がありました公園が多いとか繁華街が多いとか住宅が多いというようなところ、地域特性に合わせた支援についても考えてまいりたいと思っております。
◆小川宗次郎 委員 今るる資器材の話がありました。D級ポンプやヘルメットなど、そして格納庫、今言ったスタンドパイプ、ハリアー、そして昨年度からですかね、戸別受信機というものが配布され、また、これは町会・自治会ですけれども、防火防災協会から防災用ののぼりが配布されているところでございます。
関連して質問いたしますが、この戸別受信機ですけれども、事前に大きさなどは示されていたわけなんですけれども、実際配布されたら意外に大きかったわけです。この配備した目的、期待をお聞きしておきます。
◎防災課長 こちらの戸別受信機でございますけれども、防災無線のデジタル化に伴いまして各防災会に配置したものでございます。この戸別受信機については、新たに録音の機能がつきまして、防災情報をより確実に伝達できるようになりました。今お話しいただきました、屋外アンテナを設置することが難しいところについては組み立て式のアンテナをセットしておりまして、そういった関係で大きくなってしまっているというような状況でございます。
◆小川宗次郎 委員 組み立てていますけれども、実際に使用はしておりませんけれども、今度使用してみたいと思っております。
ここで本題に入りますが、震災救援所運営連絡会委員の出身別資料は486で示していただきました。この総数のうち、この表を見る限りは、職員を除くと、多く占めているところは町会・自治会からの推薦ということがわかると思いますけれども、その認識でよろしいでしょうかね。
◎防災課長 資料によりますと、町会・自治会から出ている方が多いというような認識で結構だと思います。
◆小川宗次郎 委員 ほとんどが町会・自治会からの推薦で運営連絡会に派遣、というとおかしいですけれども、推薦をしているところでございます。防災会と震災救援所運営連絡会との関係は、地域によって違いはあっても当然ですし、しっかりした地域もあろうかとは思っています。でも、大半が、悩みを持っている地域もあるんだろうというふうに思いますけれども、そういった認識をどのように考えているか。また、この出身別の組織運営について区の認識をお伺いしておきます。
◎防災課長 地域において運営上のさまざまな問題、悩みとか、そういうものがあるということについては認識しておるところでございます。災害発生時に、防災会とか町会の方々も含めて、地域住民の方全員が被災者となるというような状況でございまして、各救援活動につきましては、避難者全体で相互に協力して行うことが必要であるというふうに考えております。
そういう状況の中で、区の現状、震災救援所の運営の組織につきましては、運営の主体となる町会とか防災会を含め、地域の住民の方とか、また施設となる小中学校の教育職員の方とか、また民生児童委員の方、防災リーダーとなる消防団員の方、そのほかの建設業の方々、さまざまな方から構成されているというふうに認識しておるところでございます。
◆小川宗次郎 委員 町会・自治会の中の組織に例えば防災部があり、単独の防災会があり、地域の震災救援所の運営連絡会がある。それぞれの組織の役割は違うことは考えられます。しかし、実態として同じ役員で運営を行っているのが実情かと私は認識しておりますが、区の見解をお伺いしておきます。
◎防災課長 町会の役員の方が防災会や震災救援所の役員を兼務しているようなことについて、同一の方が重複しているということは認識しているところでございます。これは、役員の高齢化とか町会などの組織に入っていない方がふえていくことで、人材が不足して負担が集中してしまっているというような状況がございまして、早急に対応すべき大きな課題であるというふうに認識しております。
◆小川宗次郎 委員 要するに、どこの組織も担い手が不足をしている現状である中で、今まさしく多くの震災救援所訓練が実施をされているかと思います。模範となる震災救援所訓練も多くあると聞いています。しかし、多くの震災救援所では運営に支障が出ているという心配もしているところであります。防災計画などの計画、今までの方針など、それらに沿って進めていくことが重要なことは十分承知しております。しかし、ある程度柔軟な対応と申しますか、その地域に適した運営のあり方も考えていく必要があるかと思っております。
震災救援所運営連絡会組織や訓練内容の課題は議会でもさまざまな質疑がありました。訓練のマンネリ化、同じ人しか参加してないこと、さまざまな課題がある中で、この際、震災救援所はその地域の要望を取り入れていく必要があるものと考えます。例えば、近隣の震災救援所を一体として運営する、隣接する学校の一方を第一震災救援所、その隣の学校を第二震災救援所などにしていく。そうすることによってマンパワーが生まれ、両方の震災救援所を運営できることによって効率よい組織運営ができるものと考えております。そうした組織の再編についての法的な問題、課題などありましたら、お聞きしておきます。
◎防災課長 2つの震災救援所を一体的に運営して支援すること、両方の救援所の機能を確保するというような提案というふうに受けとめております。法的な問題というのは特にございません。ただ、これまでの訓練を通して築いてきたいろいろ関係性などについては、維持することも必要であるかなというふうに考えております。
◆小川宗次郎 委員 法的には問題ないということは、区としての考え方の違いだと思いますけれども、来年度以降、震災救援所の再編など、自主団体の性質上問題はあるかと思いますが、区が入ったりして関係団体と意見交換の場を設けてみてはいかがか、見解をお伺いします。
◎防災課長 震災救援所につきましては、小中学校を救援所として共同の生活をする場になることで、身近な施設であるということで、顔が見える関係を築いてまいりました。こうした関係性を大切にしながら、震災救援所運営の円滑化を図るために、意見交換などを相談してみたいというふうに考えております。
◆小川宗次郎 委員 要するに、再編とかして本当に実態のあるものにしていく必要があるのかなと思っております。そういうことをしないと、私たちの地元も震災救援所運営連絡会からの撤退も視野に、これから研究していかなければならない時期に来ているというふうに思っております。
訓練の人のことですけれども、数年前、和田堀公園野球場や、和田堀第一トラックというんですかね、そして松ノ木小学校を会場とした東京都の総合防災訓練か震災訓練だったか定かではありませんが、行った記憶がありますが、そのときは大々的に広報し、地域から多くの区民が参加をしておりました。震災救援所訓練も個別の日程で行うのではなく、秋に実施している杉並区総合震災訓練を来年度だけ、例えば震災救援所一斉訓練にするとか、大々的に区民に呼びかけ、一人でも多くの区民に参加してもらうなどの発想も必要であると私は考えております。運営体制が完全でない震災救援所訓練を、訓練内容を変えても多分同じであるというふうに危惧をしているところでありますが、そういった考え方の区の見解をお伺いしておきます。
◎防災課長 平成17年度までは一斉訓練を実施しておりました。その後、現在の地域の方が主体となった訓練に変更したというような経緯がございます。この十数年実施してきたことで、最近は、操作の訓練とか、そのような実働訓練だけではなく、救援所の立ち上げ訓練によって、そういった視点で訓練を実施してきているというような状況でございます。
今後、防災力の向上を図りつつ、参加者の増加とか地域での負担の軽減が図れますよう、今の提案、一斉訓練の実施とかブロック単位の訓練の実施について検討していきたいというふうに考えております。
◆小川宗次郎 委員 よろしくお願いをしたいと思います。
今いろいろな話を申し上げましたけれども、一方的に申しわけないと思っていますが、要するに、今後30年間で70%の確率で首都直下地震の発生が危惧され、実際に都市の直下型地震として、阪神・淡路大震災や大阪府北部地震が起こっている実情でございます。また、このたび公表された地震被害シミュレーション結果でも、自助・共助の重要性を区民に訴えているという意ともなっているかと思います。町会・自治会、防災会、震災救援所運営連絡会、そして地域住民が一体となって、危惧されている直下型地震の対策を考えていくことが急務であるというふうに確信をいたしているところでございます。そのため、地域で区民の受け入れなどをする防災会、震災救援所、そして震災救援所運営連絡会の質問をしてきました。
こういったことを御理解いただきながら、改めて震災対策についてどのような認識なのか、お聞きしたいと思います。
◎区長 地域防災計画の中で、首都直下地震の際の死者ゼロを目指すということを減災目標に定めております。死者をゼロにするという対策が全ての人的な被害や物的な被害を軽減する対策でございまして、まちの被害をできるだけ抑えて、杉並の早期復興につなげることが重要だというふうに考えております。一人でも多くの生命や貴重な財産を守るためには、まず第1にみずからを守るという自助、それから第2は、他人を助けることができる、区民の地域における助け合いによって自分たちのまちは自分たちで守るという共助、この2つの理念に立つ区民と公助の役割を果たす私たち行政、それぞれの責任と役割を明らかにした上で連携を図っていくということが必要だと思います。対策の推進に当たりましては、基礎的自治体として区が第一義的責任を負うものでございますが、自助・共助の取り組みなくしては目標達成はできないというふうに思っております。
本日、委員のこれまでの地域での防災活動から生まれた生の声、地域の実態についての御質問であっただろうと受けとめております。御指摘の防災市民組織の充実、それから防災力の向上は、これまでもございましたが、この問題は、丁寧に粘り強く、時間がかかることでありますけれども、取り組んでいくことが大切だと思います。近年の相次ぐ災害の発生によりまして、区民の防災に関する関心は、これまで以上に高まっていると考えております。こういった機会を前向きに捉えまして、防災対策を一歩でも前に進めるチャンスとしたいというふうに思っております。
このたび公表した地震被害シミュレーションでも、被害の見える化を行いまして、区民の自助・共助の取り組みを推進してまいりたいと思います。この件については議会からもさまざま御意見をいただいておりますけれども、私からも、区民の皆さんが具体的にどんなことを行ったらよいのかを明確にするように、対応を指示しているところでございます。自助・共助・公助をバランスよく機能させて、今般改定を進めております実行計画において掲げている「災害に強く安全・安心に暮らせるまち」、この実現に向けまして諸事業を計画的に進めていく考えであります。
◆小川宗次郎 委員 いろいろと御回答ありがとうございました。本当に急務でありますので、震災救援所、区の防災対策をしっかりしていただいて、地域の生の声というか、それぞれの地域に適した運営をしていく必要があろうかと思いますので、ぜひとも、来年楽しみにして、そういった組織運営ができるようにしていただければありがたいと思います。
時間がなかったので、町会掲示板等は次の機会にいたします。
○はなし俊郎 副委員長 それでは、吉田あい委員、質問項目をお知らせください。
◆吉田あい 委員 まず防災に関して素朴な疑問を1つ、2つ、庁舎内のオブジェのこと、あと災害時の実名報道について、次が罹災証明について、公衆浴場について、時間があれば台風対策、特に台風21号について伺います。資料は、いただいた資料で505番を使います。
最初に、防災に関する素朴な疑問ということで、区の本庁舎ですとか中杉通り側の銅像とか、結構いろいろ庁舎内にあると思うんですけれども、例えば1階のくねくねっとしたあのすてきなやつ、ああいうのの耐震化はどうなっているんですかね。結構背が高くて、足元が細くて、地震か何かでぽきっと折れちゃうことなんかないのかな、点検とか検査とかはどうなっているのかなと思ったので、伺います。
◎営繕課長 1階のロビーにあるあの背の高い、あれにつきましては、電柱と同じ考え方でして、下のほうに相当それなりに長く埋め込んでおりますので、震災のときには大丈夫と考えております。
◆吉田あい 委員 よかったです、大丈夫ということで。
次です。先日の北海道の地震では、5市町で41人の犠牲者が出てしまいました。36名の犠牲者が出た厚真町では犠牲者の名前を公表しましたが、札幌市や苫小牧市、むかわ町、新ひだか町などは非公開でした。犠牲者の実名報道について、何か規定や基準というものはあるんでしょうか。また、名前を公表した場合、しなかった場合のメリット、デメリット、そういったものがあるなら教えてください。
◎広報課長 一律に決まっているというものはございませんで、通常は、個人情報ですとか、例えば遺族の御心情、そっとしておいてほしいですとか、そういったことを考慮しまして、自治体から報道機関等に公表するということはございません。ただし、例えば大量の行方不明者が出て、公表することによって安否確認の迅速化が図られるといったようなことがあって、そういったことがプライバシーの保護ですとかそういったものよりも優先される、そのほうが個人の利益にも資するということがあれば、公表することもあるというようなことになっております。
◆吉田あい 委員 確かに状況によってケース・バイ・ケースだと思いますし、御家族の御意向ですとか個人情報の観点とか、いろいろあると思うんですけれども、今の御答弁だと、基本的に杉並区は実名報道はしないということなんでしょうか。
◎広報課長 被災の大きさですとか被害者の数ですとか、そのときの世論の動向ですとか、そういったことを踏まえて総合的に判断するということです。
◆吉田あい 委員 これは新聞で読んだ記事なんですけれども、平成27年の茨城県常総市の水害では、県や市が不明者の人数のみを公表した、災害発生から5日後には全員と連絡がとれたが、氏名がわからないまま現場では捜索が続くなど混乱が生じた、政府は、捜索が合理化し救える命があるならば、積極的に公表するべきとしているという新聞の記事を読んだんですね。区としても、いざというときにどうするか、迅速に行動を起こすためにどういうふうに考えていくのか、どういうふうに対処していくのかというのを考えておく必要があるのかなと思って、ちょっときょう聞いてみました。
それでは、次に行きます。罹災証明について伺います。
ことしはとても災害が多い年になっていると感じます。そんな中で、報道などでたびたび耳にする罹災証明ですが、具体的な内容については意外と知られていないように感じます。
そこで伺います。罹災証明とはそもそもどういったものでしょうか。罹災証明の目的と概要を伺います。
◎地域課長 災害対策基本法を根拠とする書面なんですね。住家の被害状況を調査し、被害の程度を証明することを目的とするというものです。被災者の申請に基づいて、遅滞なく自治体の長が発行しなければならないというふうにされておりまして、被災者の氏名や建物の所在、それから全壊、半壊といった被災の程度が記載されるものでございます。
◆吉田あい 委員 罹災証明を発行してもらうことでどのような支援が受けられるのでしょうか。災害によって、また若干自治体によっても違いがあるようなんですが、杉並の場合はどうなんでしょうか。公的な支援、民間の支援、いろいろあると思うんですけれども、両方教えてください。
◎保健福祉部管理課長 まず公的なものにつきましては、税とか国保料の減免ですとか、応急小口資金の貸し付け、それから災害ごみの収集などがございます。民間のものにつきましては、災害保険料の受給ですとか、あとは私立学校の授業料の減免等がございます。
◆吉田あい 委員 過去に杉並区で罹災証明を発行したケースというのはどういったものがあったんでしょうか。それで、具体的にどのような支援につながったんでしょうか。
◎地域課長 時々の水害等で発行していますけれども、1,000件以上発行した大きな災害について御紹介いたします。地震では平成23年3月11日の東日本大震災です。交付件数が1,107件。それから水害では、一番大きかったのが平成17年9月4日の豪雨災害でございまして、交付件数が2,314件となっております。
支援策につきましては、先ほど管理課長が申し上げたとおりでございます。
◆吉田あい 委員 罹災証明発行までの手続について、簡単に手順を教えてください。
◎地域課長 水害の場合を例にとりますと、区にまず調査を依頼していただきますと、地域課職員が被災のおうちに伺って調査をいたします。その際に、あわせて証明書の交付願というものを申請していただきます。それで、後日証明書を交付する、そういう流れになっておりますが、震災時で大規模な被害があった場合には、調査依頼がなくても調査に伺います。
◆吉田あい 委員 この申請というのはどなたが行うのでしょうか。罹災した方、被害を受けたおうちの方、所有者、居住者以外でも、例えば近くに住む親戚とかボランティアの方とか、そういった方が代理で行うことはできるんでしょうか。
◎地域課長 原則は、被災した建物に居住する被災者の御本人または一緒に住んでいらっしゃる世帯員の方、それから、建物の所有者で、例えば居住していなくてもアパートの持ち主の方とかその世帯員の方とか、そういった方です。委任状があれば、親戚や行政書士、弁護士等の委任を受けた方が代理申請するということも可能でございます。
◆吉田あい 委員 調査の内容というのはどういった内容なんでしょうか。よく片づけをする前に被害の状況を記録に残すようにという話を聞きます。でも、家が半壊だの全壊だの言っているときに、記録を残すために、携帯とかカメラが手元にあるとは限らないし、また、申請をするときに本人証明、本人を確認するための書類が必要というのも聞きました。だけど、これもまた、家が倒れて大変だというときに、どこにあるかわからないということも考えられると思うんです。こういった場合、どうすればいいのか。また、こんな大変な状況の中で、片づける前にちゃんと記録に残さなきゃと、そこまで頭が回るのかどうなのかなというのも考えました。
片づけてしまってから、近所の人とかあるいはボランティアさんにその話、情報を聞いて、ああ、うちも罹災証明がもらえるかもしれない、申請してみようかしらと考える人も多いんじゃないかと思います。申請するに当たり、記録が残せなかった、残せる状況になかった場合、また、ある程度片づけてしまってから申請をしようと考えた場合、救済措置のようなものはあるんでしょうか。また、認定していただいた内容に不服があった場合、異議申し立てのようなことはできるんでしょうか。
◎地域課長 幾つか御質問がございました。
まず、何か証拠を残しておかなきゃいけないのかということですけれども、写真が撮れるにこしたことはないんですけれども、なかなかそういかない場合もあると思います。そういった場合に、なければできないというものではございません。どうしても片づけをしなきゃいけないという状況もあります。近隣の方の状況等、そういったものを考慮しつつ判断をするということもありますし、後からいろいろお聞きしながら判断をするといった場合もございますので、必ずしもではございません。
それから、本当にそこに住んでいる人なんだろうか、そういったこともございますけれども、一応御本人の現住確認ができるようなもの、そういったものを何か示していただいたり、またはそういったものもなければ、こちらで、住民登録されているかなとか、そういったことで後ほど確認するということも可能でございます。
それから、調査自体ですけれども、まず地震等で一部壊れちゃったというような場合には、外観を見て調査をするという外観調査、一次調査というのを行います。調査結果、うちは全壊なんじゃないかという場合も、御不満があったときは、被災者の方に立ち会いしていただいた上で建物に入って行う、今度は内観調査というんですけれども、二次調査を行いますので、そういう不満があったときには申し出ていただければ調査ができるということです。我々が行っているものはほとんど水害の場合なんですけれども、被災者に立ち会っていただいた上で家屋内で調査をして、何センチ浸水したかというようなことを確認しております。
◆吉田あい 委員 災害状況にもよるかと思うんですけれども、一般的に被災自治体はその対策に忙殺され、証明書の発行手続がなかなか進まないやに伺います。しかし、保険金や支援金などを受け取るためには、速やかに証明書を要する場合もあります。その場合、まずどうすればいいんでしょうか。申請していますよというのを証明する書類というのはあるんでしょうか。また、車や店舗、工場など家屋以外の動産や、会社とかそういったものの損失を証明する場合は、どうしたらいいんでしょうか。
◎地域課長 先ほど申し上げましたとおり、とにかく申請をしていただくということですね。証明する書類というのは全て罹災証明書となりますので、それで証明になるということです。とにかく迅速かつ公平にどんどん交付しなきゃいけないということがございますので、本年、つい最近のことですが、9月に、東日本大震災とか熊本地震でも実績があります、都が推奨する被災者生活再建支援システムというのを導入したばかりでございます。これによりまして、他の自治体にもこちらが協力に行けます。それから、ボランティアや自治体の協力を受けることも、レクチャーなしに作業可能となりますから、かなり罹災証明書の発行が迅速かつ的確にできるかなというふうに考えております。
◆吉田あい 委員 ちなみに、現地調査を行う調査員の方というのはどういった方たちなんでしょうか。全て区の職員さんが行うのか、それとも、自治体で認定を受けた、登録された民間団体などが行うんでしょうか。
◎地域課長 被害調査の原則、区の職員で行うこととなっております。今まではそれほど大規模というような水害等もなかったものですから、そんなに動員していませんけれども、毎年、全庁で350人の被害調査隊というものを組織しております。研修も実施しているところでございます。また、ことしの2月、東京都不動産鑑定士協会と協定を結びました。非木造、そういった建物については中身の問題なので、素人にはなかなか判断が難しいところがございますので、専門性の高い調査について体制の強化を図ったというところでございます。
◆吉田あい 委員 被災時、確定申告で被害を申請すると税金の減額があるというふうに伺いました。どういったものなんでしょうか。また、災害減免法と雑損控除とあると聞きましたが、それぞれどういったものなんでしょうか。
◎課税課長 確定申告で行われるということになりますので、所得税になろうかと思います。その所得税のほうでございますけれども、災害に遭われた方々を税制面から支援していく、応援していくということで、今委員御案内ありましたように、雑損控除と災害減免法に基づくものがございます。
簡単に申し上げますと、雑損控除につきましては、所得税を決める段階において所得のほうから引いていくという、所得控除の1つとしてございます。災害減免法のものにつきましては、所得税が出た後、その所得税を何%か引いていく、そういうようなところがございます。有利なほうを選択するということができるんですけれども、ただし、災害減免法につきましては、年間所得が1,000万を超えると適用されないというところがございます。いずれにしましても、申請の際には罹災証明書の添付等が必要になっているところでございます。
◆吉田あい 委員 ありがとうございます。勉強になりました。
いろいろ伺ってきました。というのも、いざというときに区民にとってはとても大切な情報、知識であると思うからです。しかし、罹災証明書という言葉は知っていても、中身については意外と知られていないのではないかというふうに感じます。また区のほうも、防災とか減災、つい先日も広報で特集号を出されていましたけれども、についてはすごく熱心にPRされていますが、災害が起きた後、生活再建のためにどのような支援があって、それを受けるためにはどのような手続が必要かという情報は、ちょっと少ないのかなというふうに感じます。実際に災害が起きてから支援や生活再建のための情報を得るということは、大変なことだというふうに感じます。もっと日ごろから広報とか地域の防災会の集まりなどで、罹災証明など、災害があった後、生活再建のために必要な情報ということを紹介して、もっと大まかにでも結構なので、区民の方に理解してもらうということが必要なのではないかというふうに考えます。最後に区の見解を伺います。
◎危機管理室長 ただいまございましたように、いざ発災したときに慌てないように、公的支援の内容とか窓口について事前に承知していただいておくということは大変重要なことかなというふうに思っております。区では、被災された方へのお知らせという形で、各課の支援内容を毎年取りまとめております。今回の被害調査においても配布をしておりますし、ホームページでも公表しているところでございます。今後、事前にそういった周知が図られますように、震災救援所の運営連絡会とか防災会等の集まりを通じまして、広く配布をしてまいりたいというふうに考えてございます。
◆吉田あい 委員 ぜひお願いします。
次、公衆浴場対策、伺います。
公衆浴場は民間施設ではありますが、公衆浴場法という法律のもと、施設の衛生基準や水質基準、そして入浴料金などが厳しく定められています。その一方、水道や下水料金、固定資産税の減免など、手厚く守られているところもあります。これはどういった理由によるものでしょうか。まず確認します。
◎区民生活部管理課長 こちらは、地域の公衆衛生を守る施設として重要でありますので、公衆浴場の経営の安定化を図るためということでございます。
◆吉田あい 委員 そうですね。住民にとって必要なものだからこそ、厳しい基準がある一方で手厚い保護があるんだというふうに私も考えます。
しかし、いただいた資料505番にもあるとおり、30年前には96軒であった銭湯の数は今では20軒と、公衆浴場の数は年々減っています。内風呂の普及などが背景にあるとはいえ、やはり区民にとって公衆浴場というのはなくてはならない施設であると考えます。年々減少していることに私はすごく危機感を感じているんですが、区の認識を伺います。
◎区民生活部管理課長 家庭用のいわゆる自家風呂の普及率がほぼ100%となっております。ですけど、公衆衛生の維持向上のほか、公衆浴場は地域の交流の場の1つとして地域に親しまれる非常に重要な施設であり、少なくなっているということは残念だなというふうに認識しております。
◆吉田あい 委員 残念ですよね。公衆浴場がこれ以上減らないために、根本的な対策が必要と考えますが、これまで行ってきた取り組みを伺います。
◎区民生活部管理課長 まず、今まで、区だけではなくて浴場組合と一緒に、地域に親しまれ愛される施設を目指しまして、高齢者のふれあい入浴ですとかまちの湯健康事業、こういったものを実施するほか、浴場組合がイベント湯を実施しております。東京都の浴場組合も、多言語化のパンフレットを出したり、同じように東京都全体でイベント湯などを行っているところです。
また、補助金のほうでいいますと、改築時の利子補助や耐震化における補助など、それから組合に対する補助、こういったものを行っているところでございます。
◆吉田あい 委員 そうですね。結構いろいろやってくださっていて、本当にありがたいと思います。しかし、これ以上公衆浴場を減らさないためにも、もっと近隣の方、住民の方に身近に感じてもらう、さまざまな場面で活用してもらう、そんなことも大事ではないかというふうに考えます。例えば、区内の公衆浴場にAEDを設置すれば、入浴客はもちろん、近隣住民も使いやすいのではないか。また消防団と連携してAEDの講習会を開催するなど、地域のコミュニティーの場、防災の拠点としてももっともっと活用できるんじゃないかというふうに考えますが、区の見解を伺います。
◎杉並保健所長 区はこれまで、AEDの効果的、効率的な設置に当たりましては、公共の場所を中心として進めてきております。公衆浴場を減らさないための対策の一環として区がAEDを設置することにつきましては、今後研究してまいりたいと存じます。
◆吉田あい 委員 ちなみに伺いますが、AEDを設置するに当たっての設置基準は。また、区内のAEDの設置状況は。今現在、区内には何台のAEDがあって、その数は57万区民に対して十分な数なのでしょうか。
◎杉並保健所長 AEDの設置基準というものは特にありませんけれども、自治体や民間機関等のAEDの効果的かつ効率的な設置、配置の参考となるように、平成25年9月に日本救急医療財団がAEDの適正配置に関するガイドラインを作成いたしまして、区はこれを参考にして設置しているところでございます。
現在、区の設置につきましては、公共場所を中心といたしまして195台、安全パトロール、清掃車等の車のほうに設置ということで129台で、合わせて324台ありまして、今のところ適当な配置数と考えているところでございます。
◆吉田あい 委員 公共施設以外でAEDが設置されている場所は。また、その場合の設置条件、また設置に対する補助などありましたら教えてください。
◎杉並保健所長 区の設置以外には、約400ほどあるというふうに聞いております。設置場所につきましては、例えば駅とかデパートとか、いろいろな多数の人が利用する場所、また発生場所として高いということでは、スポーツジム等にあるというふうに存じております。先ほどお話しいたしました日本救急財団が、全国のAEDの設置につきましてはマップに落としておりまして、そのような中では、区の中では区と合わせまして約700台ほど設置されているというふうに把握しているところでございます。
それで、設置に対する条件というのは特にないところでございます。設置につきましては、心停止等が発生して5分以内に使用しなければ、いわゆる生存率がどんどん下がりますので、しかるべきところにないと、余り利用価値がなくなるというところでございます。
また、設置に対する補助につきましては、区としては特にありません。
◆吉田あい 委員 しかるべき位置にないと意味がないということですね。わかりました。
これは、平成30年7月5日、TOKYO MX NEWSに載っていた記事です。江戸川区の飲食店で心肺停止になった70代男性に対し、近所の銭湯に設置してあったAEDを使って命を救った親子の話が紹介されていました。学校や公共施設と違い、公衆浴場は深夜まで営業しているし、住宅地の中にある、特に深夜に心肺停止になった場合など、近所の銭湯にAEDが設置してあれば、助けられる命が今よりもふえるのではないか、このように記事では書かれていました。江戸川区では、区内全公衆浴場へのAED設置を満たして、既に26台の設置が確定しているそうです。このような他区の取り組みについて、区の見解を伺います。
◎杉並保健所長 先ほどのお話の繰り返しとなりますけれども、区といたしましては、公共場所を中心として設置を進めてきておりますけれども、今後につきましては、公衆浴場への設置につきましては研究してまいりたいと思います。
◆吉田あい 委員 ちなみに、他区における公衆浴場へのAEDの設置状況は御存じでしょうか。
◎区民生活部管理課長 23区でいいますと、今お話のあった江戸川区は私のほうで確認はとれてないんですが、足立区のほうで補助があって設置しているというふうに伺っております。
◆吉田あい 委員 あと品川だったかな、もう少しあったというふうに記憶しています。ぜひとも杉並区でもAEDの設置を検討していただきたいが、いかがでしょうか。
◎杉並保健所長 回答としては繰り返しとなりますけれども、公共場所を中心として考えておりまして、設置につきましては、今後研究してまいりたいと存じます。
◆吉田あい 委員 ぜひ研究してください。
例えば荒川区では、上級救命技能認定証を持った支援員が銭湯に来た高齢者の入浴を手伝う取り組みなどを行い、さまざまな形で住民と銭湯をつなげる取り組みを行っているそうです。公衆浴場への支援は、我が会派の団長でもありました小泉やすお先生も推進してまいりました。最後に、公衆浴場に対する区の思いをお聞きしたいと思います。ぜひ愛のある答弁をお願いします。
◎区民生活部長 愛ある答弁ということでございますが、ただいま小泉先生のお名前も出ましたので、少しお話しさせていただきますと、私ごとでございますけれども、管理職ポストに初めてついたのが、その当時、産業振興担当副参事というポストでございまして、小泉先生には、区民生活委員会など、また、以前住んでいたところが先生の御自宅の近くということもあって、大変お世話になった次第でございます。その先生は、商店街振興と公衆浴場への支援というのを一丁目一番地の施策として訴えられてきたということを、委員の御指摘で今改めて思い出したところでございます。
現在、浴場につきましては、委員の御指摘があったとおり、大変困難な状況にあるということは区としても十分認識しているところでございます。ただ、そうした中にあっても特色ある取り組みをする浴場主さんもいらっしゃいますので、そうした浴場主さんの活力も区としては生かしつつ、支援に努めてまいりたいと考えております。
どちらにしましても、小泉先生の思いも大切にしつつ支援に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
◆吉田あい 委員 ありがとうございます。お願いします。
以上です。
○はなし俊郎 副委員長 それでは、富本卓委員、質問項目をお知らせください。
◆富本卓 委員 区役所のノー残業デー、それと小泉先生の遺志を継いで商店街、あとは、久しぶりだから時間がどうなるかわからない、小ネタを用意していますが、できればということで。資料は、421と、商店街の補助金の説明資料、商店街の会合で配られたもの。
夕方役所にいますと、きょうはノー残業デーです、早く帰りましょうみたいなアナウンスが流れます。私はいつもこれを聞いていて非常に疑問に思っておりました。結局、その日は早く帰っても、別の日に残業や休日出勤をしているのではないか、また、あしたの朝までにどうしてもやっておくべき業務がある場合はどうなっているのか、そういう素朴な疑問を持ちましたので、今回質問しようと思いました。
まず、このノー残業デー、いつからやっているかとか、ルールとか、概要をお示しいただきたい。
◎職員厚生担当課長 今お話のありましたノー残業デーですけれども、平成8年10月に試行を始めまして、平成9年から実施をしております。最近におきましては、平成28年の5月に副区長名で依命通達、超勤縮減について出して、今の形で実施をしておりまして、中身といたしましては、毎週水曜日、基本的には帰りましょうということで、この心は、ワーク・ライフ・バランスの推進、あと超過勤務の縮減をしていこうという取り組みでございます。それ以外の曜日につきましては、20時までに一斉退庁、23時に完全消灯ということで取り組みをしております。あわせて、夏のノー残業デーということで、29年度から7月と8月の金曜日につきましても、ノー残業デーを設定しております。
◆富本卓 委員 そうすると、昔からやっているけれども、最近、働き方改革云々で、副区長名で改めてちょっと厳しくしたというか、ちょっと模様がえしたとか、その辺はどうなんですか。
◎職員厚生担当課長 おっしゃるように、昔からやっている部分はございますが、28年度に改めて動機づけ、働き方改革という今社会の動きもありますので、あと職員の健康、こういったことの維持増進のためにも必要であるということで、改めて組織の中で共有を図って進めていこうということです。
◆富本卓 委員 とはいうものの、どうしてもその日残業しなきゃいかぬとかいうときがあった場合は、何か罰則のようなものがあるのか。それとあわせて、逆にこの取り組みをやって以降、ちょっと厳しくしてから、改めてほかの日に残業がふえたりとか休日出勤がふえたりしている事例はないのか。
◎職員厚生担当課長 ノー残業デーに仕事をするということは、あくまでもその日に仕事しなければならないということで職員は残っておりますので、ノー残業デーの日に仕事をする場合については、報告書の提出は求めますが、罰則等といったものはございません。
今、ほかの日に残業がふえたりしているんじゃないかというお話がございましたが、もちろんノー残業デー、平成9年当時のところまで追えなかったんですけれども、近年の傾向でいきますと、水曜日にしないということによりまして、仕事の段取りをほかの日で調整する、それによってほかの曜日が一定程度ふえる部分はございます。ただ、総体としては、平成27年、対比いたしますと、相対的にちゃんと削減を図れているという現状でございます。
休日につきましても、ここも判断の分かれるところでございまして、休日の行事、こういったものが設定されるかどうかによって見えづらい部分がございますが、休日を含めても減少傾向でございます。
◆富本卓 委員 減少しているのでよかったですが、でも、報告書はやめたほうがいいな、仕事が1個ふえているから。上司にこうこうこうで残業しましたと、上司がそれを認めればそれでいいんじゃないですか。そういうところをやっていったほうが僕はいいと思う。
それから次に、聞いたところによると、帰らない人がいた場合に、管理職も一緒に残っていなきゃいけないルールがある、これを見守りというらしいんですけれども、高齢者や子供でもあるまいし、ネーミング的にもどうなのかなと。それから、確かに管理職には手当はつかないが、結局1人残業しているのをふやしているというような気がするので、ちょっと施策的に疑問を感じますけれども、いかがですか。
◎職員厚生担当課長 今お話のあった見守りというものにつきましては、夏のノー残業デーということで、7月と8月の金曜日につきまして管理職の見守りをお願いしているところです。7月、8月というのは夏休み、夏季休暇をとる時期であるということと、あと夜間につきましても暑いので、作業効率、事業効率、業務効率も落ちますので、そういったときには職員一人一人もリフレッシュしてもらいたいという思いで設定しています。
見守りをするその心は、職員とコミュニケーションをとる中で、業務内容の把握、そして管理職のマネジメントをしてもらう。きょうこういうふうに見守りしなきゃいけないんだけど、今、業務、何やってるのという問い合わせをする中で、職員が今どういった勤務実態があるか、事業の実態があるか把握してもらう手段としても使っていただきたいという思いでございます。
◆富本卓 委員 何か一生懸命言っているけれども、上司がいたほうが暑苦しいのと違うかな。そんな気もする。それと、見守りはやめて、ちょっと俺も考えたけれども、サポートぐらいに名前変えたら。ちょっとそれは思います。その辺はちょっと考えていただければと思います。
ちょっとここで超過勤務のことについて伺いたい。資料をいただきましたけれども、部署ごとに見て、昨年はどうしても保育が多いわけですけれども、部署でいうと、5つのうち、ワーストというか、5のうち3つ、それから、上位10人のうち7人が保育関係なんですが、昨年はピークだったのかなという気もして、多いのはしようがないと思いますけれども、この辺の解消策とかについて現状はどうですか。
◎職員厚生担当課長 保育のほうにつきましてですが、28年度に比べまして、まず本庁職員を23名増員するということと、保育課のほうが事務の効率化ということに取り組んでおりまして、平成29と30年度の比較、9月の実績まででございますが、約2割の超過勤務の削減がなされております。個人別に見ましても、今超勤の上位ランキングというお話を資料のほうで出しているところですが、9月実績分までの29年と30年で比較いたしますと、29年は10位に2人いたので、11名中9人いたのが、30年の9月には10人中4人ということで、さらに、月に100時間以上もしくは80時間以上を二月連続という方を過重労働ということで報告しているんですが、6月実績分以降は保育のほうは出ていないということで、着実に超勤の縮減の取り組みが進んでいるというふうに感じております。
◆富本卓 委員 それはよかったですね。そのような体制で、負担がかからないようにお願いします。
あと、最近の傾向として、これを見ますと、休職をされた人のしわ寄せがどうしてもある。どうしても1人減るとその分がわっと行くことになっている。最近いろいろ聞いていると、休職者もふえているということがあると、急に休職するわけでしょう。そうするとばっとしわ寄せが来るのはよくわかるので、この辺の対策についてはどうですか。
◎人事課長 確かに休職者が今ふえておりまして、その対応として、非常勤職員だとかアルバイトを入れるという形で対応しているわけですけれども、ただ、どうしてもしわ寄せがあって超過勤務がふえる。そういう状況の中で、当該年度ではその対応というのは非常に難しいんですけれども、4月に向けて顔ぶれを一新する、あるいは事務の平準化を図るというような形で対応したり、あるいは4月の段階でもとの体制にしっかり戻していくというような形で、今回御指摘のあった2人の職員につきましては、超過勤務が縮減しているという状況がございます。
◆富本卓 委員 でも、例えば1年間頑張らなきゃ解消できないんですか。ちょっと応援するとか、すぐ人を雇うとか、その辺どうなんですか。
◎人事課長 一般的には、係の中あるいは係を横断して課内で応援をするというようなことで対応してもらうような形をとっておりますが、ただ、業務の専門性等の問題があるものですから、なかなかそれが全てスムーズに進むという状況はないのも事実なものですから、結果的にこういう形になってしまったという状況はございます。
◆富本卓 委員 わかりました。うまい工夫をお願いします。
ノー残業デーもやる意味があると思いますけれども、ただ、これは根本的な解決ではなくて、一定の動機づけというか意識づけだと思います。本来やるべきことというのは、働き方改革というのは、本来その部署は何をすべきところなのか、無駄をしていないかということ、それから、さっき課長さんもおっしゃっていたけれども、業務をうまく分担するとか、例えば調整してうまいことやるとか、そういうことだと思う。体制づくりだと思いますけれども、そういった中で、区の今の働き方の現状を把握しておく必要がありますけれども、現状把握の取り組みについてはどのようにしておりますか。
◎行政管理担当課長 区役所全体ということでお尋ねということでございましょうけれども、例えば事務事業評価を毎年実施しておりまして、前年度の業務に対していろいろ検証するときに、係単位ですとか課単位での業務量はどうだったのか、そういった視点も欠かさず評価をしているところでございます。その結果で、翌年度以降あるいは今年度の直近でも、どういう仕事をしていくかということも踏まえまして、例えばこの事業は目的に合ってないから廃止しようとか、あるいは執行方法そのものを見直そうという結果を翌年度の例えば所要人員に反映したりとか、あるいは組織の改正に役立てたり、もっと言えば予算の編成に役立てるというようなところで一応反映しているというふうには考えてございます。
◆富本卓 委員 その際、見直す際は、庁舎内だけでやったとか、ちょっと外部の目も入れてやったとか、その辺はどうですか。
◎行政管理担当課長 御質問の趣旨での外部ということになりますと、直接的ではないんですけれども、今の事務事業評価、全体では行政評価、これを実施したことにつきましては、一応外部の目をもって客観性みたいなものを確保するということで、外部評価委員会というのを設けてございます。そこで施策ですとかあるいは事業を見ていただきまして、その際に、今後の方向性として、例えば事業の執行方法を、もう少し民間の力を使ったらどうかとかいうようなアドバイスをいただく場合もございます。
◆富本卓 委員 というか、そんなにややこしいことをせぬでも、例えばさっき言った報告書1枚とか、そういうこともそうだし、例えば1日か2日ぐらい一緒に仕事をしてもらってやるとか、そういうことをすると、つまらないことを実はやっていたんだなみたいなことがあるような気がする。そういう視点はないのか。
◎行政管理担当課長 今内部に入り込むというのはなかなかありませんけれども、例えばアルバイトの人が職場のほうに臨時雇用されて、区役所は何でこんな面倒くさいのをやっているんだろうとか、そういう素朴な声というのは職場の中では生かされているんじゃないかなというふうに考えてございます。
◆富本卓 委員 そんな感じで1個1個小さいところからやっていっていただければと思いますけれども、そんな中でいろいろ見ている中で、杉並の職員の仕事ぶりでいいところ悪いところ、いろいろな風土があると思いますけれども、その辺はいかがですか。
◎職員厚生担当課長 風土といいますか、ちょっと難しいんですけれども、職員としては堅実な仕事ぶり、真面目な職員が多いかなと。ただ、片や優秀な職員に仕事が偏るというか集中するといった部分があるのではないかなと感じております。
◆富本卓 委員 なるほど、仕事の偏りがあると。それで、現状もそういうふうに把握をしてきている中ですけれども、ノー残業デーもやっていますけれども、ほかにはいろいろな取り組みはどんなことを今されていますか。
◎職員厚生担当課長 先ほどもお話しいたしました超過勤務の縮減というのは、あくまでも働き方改革の一環と捉えております。まず、働き方改革の一環として労務管理を厳正化するということで、まず時間の意識を職員にしっかり持ってもらう、これがノー残業デー等の取り組みの1つだと思っています。
あと、もう一つはやはり業務改善ですね。業務の効率化ということで、行革担当と協力する中で、会議の見直しであったり、ICTも活用するなどした中で、さまざまな業務効率化を図っていく。
もう一つは柔軟な勤務環境の整備、これも大事かなと思っておりまして、これにつきましては、試行でございますが、今年度から勤務時間の臨時的変更ということで、夜講演会や会議がある場合につきましては、少し遅い時間から出勤する、そういったスライドをするというような柔軟な勤務環境も整備する、こういった取り組みをすることによって制度をうまく回していければなというふうに考えております。
◆富本卓 委員 ちょっと観点を変えて、最近の社会状況の中で、いわゆるクレーマーとか、あと暇なお年寄りも、役所に来たら相手してくれるから来るみたいな人がいるんですが、こうなると、この人たちの対応で昼間1時間2時間とられて、結局、夜仕事をしなきゃいかぬとかいうことがあり得るかなと思うんですが、その辺の対策は。
◎区政相談課長 自分の要求をかなえるために同じ要望を繰り返す方とか、単に話がしたいということでお見えになる方、御指摘のようにふえてきているかなというふうに感じてもいるところでございます。そういう場合でも残業にならないように、時間を区切って対応するとか、繰り返し要望がある場合は、チームを組んで対応方針を決め、できるだけ1人で対応しないということで残業につながらないようにしているところでございます。
◆富本卓 委員 これからどんどんふえてくるような気もするので、その辺は対応していただければと思います。
あと、ちょっと観点を変えて、先日、区民センターの協議会の委員をやっている方から意見をいただきました。その方は十数年ぶりに区民センターの委員に復活されたそうなんですが、昔やっていたときに比べて仕事が倍になっているというような声をいただきました。僕もちょっと推測したんですけれども、あるときは防災、あるときは環境とか、その都度その都度の政策テーマみたいなのがあってイベントをやるじゃないですか。そうすると、結局、委員がかわるときに、前にやっていたのをもうやめられないということで、そのまま残っていってどんどんふえているんじゃないかなというようなことで、この辺のブラッシュアップはいかがですか。
◎地域課長 区が事業の効率化を図るのと同じように、センター協議会につきましても、常にいろいろなところを点検しているところでございます。実際、予算の枠というのもございますので、そんなに野方図に事業をいっぱいできるということではないんですね。そういったこともございますので、その都度スクラップ・
アンド・ビルドということは行っておりますので、委員の皆さんが負担に感じて活動が嫌になっちゃうなというようなことでは困りますので、無理のない活動規模というのを維持しているところでございます。
◆富本卓 委員 その方が張り切り過ぎたのか、ちょっと忘れていたのか、どうなんでしょうか。わかりました。
この項の最後に、もちろん超過勤務は、金額のこともありますけれども、職員の体調とか、あと働き方改革という大きな枠だと思います。また、ある意味、これは質の行革と言えると思いますけれども、そういうことで、改めて今後の取り組みの決意を伺っておきたい。
◎総務部長 働き方改革、超勤の縮減等についての御質問をいただきましたけれども、身も心も疲れ切った状態からはよい仕事というのは生まれない。だから、ワーク・ライフ・バランスというのは、創造的な仕事に注力するための原動力になっていくだろうというふうに思っています。
目標の数字のお話がございましたけれども、子ども・子育て、女性活躍の行動計画、32年度に1人月10時間以内というふうに設定してございまして、27年度が1人当たり13時間だったのが、現時点では11.1時間ということでございます。今まで、ノー残業デーの設定だとか、そういう呼びかけ、先ほど見守りという話がありましたけれども、そういう取り組みをしてきましたけれども、それだけではまだまだ十分じゃないかなというふうに思っています。風土を変えていくということもありますけれども、一人一人職員の事務作業ベースで見ると、例えば膨大な資料をつくっていますけれども、前例踏襲的にやっていて、何の意味を持っているのか、もしかしたら無駄なものがあるんじゃないか、そういうものも結構あって、一人一人の職員がそういうことを見直していく。また、1人の職員が抱えているものを周りでフォローする体制をつくっていくことも大事だと思っています。
そういう意味でいくと、管理監督者の役割というのは大事だと思いますし、また制度フレームの対応も必要だと。先ほど担当課長からも説明がございましたけれども、この10月から勤務時間の臨時的変更というものを、朝7時半から1時まで、業務の繁忙度に応じて11パターンで業務の開始時間をチョイスできるという仕組みを導入しています。また、グループ制の試行だとかも、これも働き方改革に直結するような内容になってきますし、こういう制度的な対応も必要だろう。
それから、単純定型業務といいますか、入力作業を自動化するRPAだとか
AI、こういった新たなテクノロジーを導入して、創造的な仕事に職員を向けていくような、そういう対応を図っていくことが必要で、そういうことを重層的に対応していきたいというふうに考えております。
◆富本卓 委員 頑張っていただければと思います。ただ、早く帰って飲み過ぎてもしようがないので、体にはお気をつけいただければと思います。
次は商店街のほうに行きたいと思いますけれども、現状の区内の商店会というものをどのように捉えていますか。
◎産業振興センター次長 やはり商店主の皆様が年齢が高くなってきたなというふうに考えてございます。また、商店街の中の店舗数が減るですとか、テナントが多くなる、あるいは通いの店主さんがふえてきているというようなこともございまして、商店会の役員の担い手がちょっと不足してきているのかなということは実感として持ってございます。
ただ、その一方で、区民の皆様にとりましては、商店街はまちのにぎわい、安全・安心のためには必要ということで、高い意識を持っていただいてございますし、商店街のイベントにつきましては、地域のイベントとしまして、おなじみのもので季節を感じる事業などに成長してきているかなというふうに捉えてございます。
◆富本卓 委員 ちょっとデータをいただきたいんですけれども、会長の平均年齢、平均在職年数、役員の平均年齢、あと、さっきも言っていたけれども、そこに住んでやっている人と通いの人、そういうパーセンテージのデータがあれば。
◎産業振興センター次長 ただいまのデータなんですが、会長さんの年齢等のデータにつきましては、私どものほうでは取得してございませんので、持ち合わせていないというのが実態でございます。
ただ、傾向といたしまして、一例を挙げますと、商店主の皆様の年齢構成でございますけれども、60代以上の方の構成割合というものはこの間余り変わってはいないんですが、その中でも60代と70代を比較いたしますと、70代の方の割合が多くなってございますので、高齢化ということを傾向としては捉えているところでございます。
職住に関しましても、事業所という捉え方の中ではございますけれども、職場と住所が一致している割合というものは減っている傾向にございます。
◆富本卓 委員 余り実態を把握してないような気もするんですけれども、区でもいろいろな調査をやった記憶があるんですけれども、何を調査したんですか。
◎産業振興センター次長 産業振興計画の改定に資するためということで、昨年、産業実態調査をやりました。この調査につきましては、主眼としましては、現産業振興計画の策定時との比較をするために、この6年間にどんな変化があったかというところを見ることを主眼にしているところでございます。ただいま申し上げました商店主の年齢構成でございますとか、あるいは事業所の職住が一致しているかどうかとかいうところにつきましては、この調査の中で行っているところでございます。
◆富本卓 委員 ということは、行ってわかったということでいいんですね。──わかりました。
あと、ちょっと話を変えて、補助金とか区の施策、この間も説明があったんですけれども、街路灯などの設備を維持しろとかいう以外は、いまだに頑張れ頑張れみたいな、やれやれみたいな施策が多いんですよ。ただ、今のような話を聞いていてもわかるように、なかなかそれはもう厳しいんですよね。1日のイベントなら何とかなるんですけれども、正直、現状維持が精いっぱいかなというふうに思います。ですから、このような補助金もこれで果たしていいのだろうかと思うんですけれども、その辺についての見解は。
◎産業振興センター次長 産業振興計画の改定の検討におきましても、新しいものをふやすのではなくて、現状のものをブラッシュアップしていくことが必要ではないかということで、検討をお願いしておりました委員の皆様からは意見をいただいているところでございます。役員のなり手の中に若手の方が少なくなるとかいうこともございまして、私どもといたしましては、プログラムの中のものでございますけれども、地域の方と組織力向上のためにやるチャレンジ商店街サポート事業ですとか、あるいはことしから始めました地域連携型商店街の事業助成あるいはアドバイザー派遣など、この辺を御活用いただければというふうに考えているところでございます。
◆富本卓 委員 次に、よく都と共同補助とかが多いんですけれども、区単独の補助金というのはどういうものがあって、総額幾らぐらいなのか。ここ数年の金額の推移も教えていただきたい。
◎産業振興センター次長 メニューをちょっと述べますけれども、イベント系ですと、ただいま申し上げましたチャレンジ商店街サポート事業ですとか、あるいは地域特性にあった商店街支援事業、商店街若手支援事業、あるいは商店街アドバイザー派遣というようなものがございます。一方でハード的なものでは、装飾灯の電気料の助成ですとか防犯カメラの維持管理に関する助成などがございます。
この辺が区単独の補助事業でございまして、この辺の事業、総額で申し上げますと、27年度から順に申し上げますと、事業費といたしましては、27年度1億1,199万、28年度1億1,959万余、29年度は1億184万余というような状況でございます。
◆富本卓 委員 区の予算の規模は大きくなっていますけれども、補助の金額は余り変わってないということで、これは、来年やりますかやりませんかと質問してからやっていますよね。そうすると、やっぱり現状維持が精いっぱいで、新しいことをやろうという機運が余りないというのが、この数字からも見えてくるかなと思います。
そういった中で、補助金のことについて1点。商店街の説明会がありまして、きのうも質疑が出ていましたけれども、町田でちょっと不正があったということがあったと思うんですけれども、改めて、どんな不正だったのかということを伺っておきます。
◎産業振興センター次長 町田の事例でございますけれども、これは昨年度のいわゆる新・元気を出せ!商店街補助のイベント事業におけるものでございまして、市の実績報告書類審査におきまして、納品書と領収書の額が一致しないという書類が発見されまして、事情聴取を行った結果、領収書の写しが偽造されたものであるということが判明したものでございます。これに伴いまして、過去の事業についても改めて審査し、事情聴取等を行って発覚したものでございます。
◆富本卓 委員 確かにそういう偽造はいけないし、不正は私もいけないと思いますし、これはしっかり対応すべきだと思う。練馬でもちょっと前にそういうことがあったということは私も記憶していますけれども。
ただ、その中で、説明会でもちょっと説明があったんですが、都がいろいろな、こういうことで対応しなさいということを言ってきているということだったんですけれども、それを聞いていると、別に不正も何もしてない、普通にやっているイベントについて、それでいいのかなというふうに私は思いました。ほかの会長さんも言っていました。都が言っているルールが実態に合っているのかということになると、甚だ疑問でした。今まで普通にやっていることでも景品も出せなくなるんじゃないかとか、そんなふうな状況にあると思うんですけれども、現場を預かる区としては、その辺は都に、ちょっとこれは違うんじゃないですかと。確かに不正はいけないので、それはしっかりチェックしていかなきゃいけないと思いますけれども、実態にそぐわないルールを持ち出すというのはおかしいんじゃないか。この辺についての見解を伺っておきたい。
◎
産業振興センター所長 今のお話は、先般、東京都と区のほうで来年の補助金の説明会をしたときの東京都の説明の内容に対応したお話かと思います。東京都のほうからは、いろいろな法律の規定などもございますので、そういうのに沿って景品などを出していただきたいというような趣旨の御説明があったかと思います。その辺は十分踏まえていただきまして、商店街の皆様にも来年度の計画を考えていただきたいと思いますし、その中で私どもも、商店街の皆様の御相談をちゃんと受けまして、御意見などございましたら、東京都のほうなどにその御意見も伝えてまいりたいというふうに考えてございます。
◆富本卓 委員 ちょっと弱いね。まだ東京都のほうを向いているね。もうちょっと商店街のほうを向いた答弁をもう一回お願いします。
◎
産業振興センター所長 前提といたしまして法律などがあるというふうに今申し上げました。もちろん私ども、商店街のにぎわい創出、あるいは生活拠点として活性化になるように補助をしております。ですから、そういう補助をしっかりする上でも、あるいは後々東京都などからいろいろなことの指摘を受けないためにも、商店街の皆様と一緒になって来年度の事業に向けて御相談をして、しっかり東京都のほうからも補助金をいただけるように努めてまいりたいと思います。
◆富本卓 委員 今まで別に不正もなく普通にやっていたことができなくなるというのはよくないと思いますから、その辺は実態をきちっと改めて把握した上で東京都にも話をしていただければと思います。
そういう中で私どもも、地域で声が出ているのは商店街の合併ですよね。これについてはどういう考えを持っているのかということ。合併の声は出ていますけれども、なかなか自分たちでやるのは僕も大変かなと思うので、少し背中を押してあげるとか、そういう視点ももう区としては必要かと思います。この点についての見解を伺います。
◎産業振興センター次長 今後、スケールメリットという点で、合併とかあるいは一緒に事業をやっていくとかいう視点は、大変重要だというふうに思ってございます。私どもの現在の産業振興計画の中でも、そういった商店街組織の再編ですとか、あるいは共同で事業を行うということにつきましては、お話がございましたら、それはしっかりと支援をするということにしてございますので、なかなか再編ということに関しましては、生い立ちということもございまして、具体的なお話はいただいているところではないんですけれども、その辺も視野に入れながら、いろいろと日ごろの相談に対応していきたいと思ってございます。
◆富本卓 委員 その辺、よろしくお願いします。
あと、前も言ったかと思いますけれども、ホールディングスみたいな形で、最初は運営から一緒にやって、財産があるので、そういうふうな視点を持ってやっていただければと思います。
それから、商店街支援ということでは、この間民泊を行っている方から話も聞いたんですけれども、西荻なんか非常に魅力的な場所で、外国人にも案内すると非常に喜ばれるというんですね。ただ、外国人はクレジットカードを使うんですけれども、小さいお店はクレジットカードがなくて、結局買い物が進まないみたいなことになってもったいないなという話があるんですけれども、この辺に対する支援策はどうか。
◎産業振興センター次長 昨今、テレビのコマーシャルでもちょっと特徴的なものがあったりしまして、新たなシステムといいますか商品といいますか、そういったものも出てきていることかと思います。一般的に、システムの導入ということになりますと、新・元気と言われていた、現在の名称ですと商店街チャレンジ戦略支援事業の活性化事業の中で、設置することは、補助金のメニューとしては可能でございます。ただ、いろいろとその後の運営経費ですとか、あるいは商店街で入っていたり入ってなかったりですとかアンバランスとか、効率的なシステムはどこになるのか、技術の進歩もございますので、そういった面、多くございますものですから、商連さんとも連携して、こういった状況を研究して取り組んでまいりたいというふうに思ってございます。
◎区長 余り長くならない範囲でお答えしますけれども、カード事業というのは何年か前にあったんですよね、チャレンジをしようということで。まさに外国人がふえていって、キャッシュレスの状況が進んでいく中で、カード事業をということを商店街のほうから積極的に提起をされたというふうに、その当時は私は受けとめてやりましたけれども、結局のところ、私どもとしてははしごを外されたと今でも思っています。それをあれが悪いとかこれが悪いと言うつもりはありませんけれども、結局、今委員がおっしゃったようなことは、これからインバウンドがどんどんふえていく中で、大きな課題ですよね。
今の現状は、個々の商店なり事業者の意欲というか、設備投資というのかな、先行投資というか、そういう世界になっています。それを杉並区の商店会連合会全体で動かしていくというのは、今や一連の経緯があったから現実的でないと思っていますけれども、例えばある単位で積極的にそういうものをやっていきたいとか、こういうことであれば、それはそれできちっと、どういう支援ができるか考えていきたいなというふうに思います。要は、そのことが、自分たちの商売なり商売を活性化する地域の活性化、こういうことにつながっていくという当事者の思いがなければ、なかなか難しいのかなというふうに思いますけれども、そういうことに意欲を持つグループなり地域という単位があれば、それは一緒に考えていきたいというふうに思っています。
ただ、当然そこには、商売ですから負担すべきコスト、その負担すべきコストをかけることによっての将来のメリット、そういう経営の判断というのはそれぞれあろうかと思います。それを全部棚上げして全部を行政に依存というのは、ちょっとそういう考え方は無理じゃないかなというふうに思っているので、事業者の方々、商店街の方々が本気でお考えになるのであれば、私どもとして当然お話し合いを、サポートできることは何かということは考えていきたいというふうに思っています。
○はなし俊郎 副委員長 12時を過ぎようとしておりますが、この際質疑を続行いたします。御了承願います。
◆富本卓 委員 私も別に全部依存しようとかいうことは全く思ってないし、どっちかというと、僕のほうがそういうことを言ってきた人だと思っていたので、それは同感なんですけれども、とはいうものの、本当に非常に弱体化しています。これに対して今までどおりにやれやれというのはちょっと厳しいので、もう一回再編してきちっとやらなきゃいかぬというような形で、巨人と阪神と一緒ですよ。そういうつもりで頑張っていただければと思うので、よろしくお願いします。
以上です。
○はなし俊郎 副委員長 杉並区議会自由民主党の質疑の途中ですけれども、ここで午後1時まで休憩いたします。
(午後 0時02分 休憩)
(午後 1時 開議)
○渡辺富士雄 委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
杉並区議会自由民主党の質疑を続行いたします。
井原太一委員、質問項目をお知らせください。
◆井原太一 委員 質問項目は、1、次期基幹系システムについて、2、適正な職員数について、3、災害時のトイレについて、4、インバウンド施策とトイレについて。使います資料は、決算書、区政経営報告書です。
まず、次期基幹系システムについて伺います。
杉並区では、住民情報系システムの再構築基本方針に基づいて、平成32年度末までに基幹系コンピューターシステムを入れかえる作業が始まっています。これまでに私も何回か質問してきましたが、現在の汎用コンピューターからオープン系のコンピューターに入れかえるに当たっては、従前のプログラムをただ移行すればよいというわけにはいきません。したがって、何年にもわたる長い準備期間を必要としています。平成31年度ではさらにステップアップして次の作業に進んでいますが、ここでは29年度の総括を伺いたいと思います。
そこで、まず平成29年度の進捗状況について、計画全体のうち29年度はどこまで到達できたのか、また年度内の目標は達成できたのか、確認します。
◎情報システム担当課長 平成29年度の再構築業務に関しまして、各課と調査をいたしました。それから、システム事業者に情報提供依頼をいたしまして、区として求めてまいります業務システムの機能要件につきまして、整理や検討を進めました。また、共通基盤システムでございますが、その構築と運用事業者につきまして公募型のプロポーザルを実施いたしまして、事業者を選定いたしました。年度内の目標は達成できたものと考えてございます。
◆井原太一 委員 年度末での課題分析はどのようであったのか、また、従来予期していなかったような新たな課題は見つかったのか、伺います。
◎
情報システム担当課長 課題分析のために、再構築の関係会議で業務分析ヒアリングというのを行いました。その上で、複数のシステムの事業者に対しまして情報提供依頼を行いまして、パッケージシステムでの対応状況につきまして調査いたしました。この結果に基づきまして、カスタマイズとなる可能性が高い機能要件につきまして関係課と調整いたしまして、機能要件の整理、検討をいたしました。
新たな課題でございますが、再構築を踏まえまして、区として電子収納サービスを拡充する方針が策定されました。このことを受けまして、ペイジーとかクレジット収納などの電子収納サービスにつきましても、機能要件のほうに盛り込んでまいります。
◆井原太一 委員 区政経営報告書209ページに「システム関連経費の見直し」という項目があります。ここに記載されている「専門知識を有するコンサルタント」というのは、具体的にどのような立場、または資格を有する人か、お示しください。
◎情報政策課長 こちらは経費精査という事業なんですけれども、こちらの資格者ということですけれども、コンサルタントでございますが、受託会社につきましては、自治体の情報政策に関する総合的なコンサルタント業務の実績を有することとしておりまして、担当者につきましても、自治体の情報化経費精査の経験を有することということで条件をつけて求めてございます。
◆井原太一 委員 この作業の中で何が指摘されたのか、また、それが今後どのような場でどのように生かされるのか伺います。
◎情報政策課長 こちらは、翌年度導入を予定しています主な情報システムにつきまして、予算要求前にシステムの経費や構成をコンサルタントが確認して指摘を行うものです。コンサルタントからは、システム構築や保守運用に係る人件費、また工程の数、工数の圧縮、また既存機器も活用できるんじゃないかというような御提案をいただきまして、費用削減について指摘をいただいてございます。指摘に基づきましてベンダーと再交渉していただきまして、またその結果見直しがされ、経費の圧縮が実現されることになってございます。
◆井原太一 委員 この作業は単年度限りなのか今後も続くのか、お示しください。
◎情報政策課長 経費精査事業ですが、平成24年度からスタートしておりまして、大きな財政効果を上げてございます。今後も引き続き実施していく予定でございます。
◆井原太一 委員 この作業、ここまで終わってみてどのように評価するのか、総括をお聞かせください。
◎情報政策課長 ICTの進展というのは非常に速くなってございます。新たなシステムの導入に際しまして専門コンサルタントからアドバイスをいただくということで、システムの経費や構成の見直し等につながってございます。そういったものは大変有意義なことだと存じます。今後もこの取り組みを継続いたしまして、システム関連経費の見直しを図ってまいりたいと考えてございます。
◆井原太一 委員 それでは、次に適正な職員数について質問します。これまでの質疑を聞いていまして、既に何人かの委員から質疑がありましたが、改めて確認したいと思います。
行政改革に関連して、人件費割合が大きいとの指摘がなされ、それに対して職員数の削減が挙げられました。しかし、本当に職員数の削減だけが行政改革なのかという思いを拭えません。例えば、金額の議論に際しては、その金額に見合った内容、質が担保されているのかということです。職員の能力が向上すれば人数も少なくできるでしょうが、それがなくただ人数を減らせば、区民サービスが低下し、職員の労務負担増加から組織の疲弊を生むかもしれません。外部委託や非正規化という選択肢もありますが、定型業務はともかく、専門知識を要する業務については、職員をしっかり養成し、そのスキルを若い職員に引き継いでいく姿勢が必要であると考えます。
先般、我が会派の浅井委員から、適材適所、スペシャリストを育成せよとの発言がありました。区の職員は能力集団であれということであると受けとめましたが、そうでなければ強い組織とは言えず、果たして人口減少社会の到来に対応できるのかと不安になります。また、非正規化は特に若者の雇用不安を生みます。以前にも述べましたが、区は利潤追求の民間企業とは異なります。公的機関である分、雇用の確保について他の見本になるべきとも考えます。
以上はあくまで個人の私見ですが、先ほども富本委員から質の行革という発言もありました。まず削減ありきではなく、業務に求められた適正な職員配置による人数を考え、区民から必要とされている業務をきちんとこなすこと、スペシャリストを多く養成し、職員一人一人の能力を高めること、さらに言えば、過度な労働負荷になることなく、安心して区民のために誇りを持って働ける職場であることなど、これらを整えていくことこそが行政需要に対するコストパフォーマンスを上げることではないのかと考えます。
そこで、適正な職員数のあり方、職員管理と職員能力の向上、正規・非正規職員のあり方など、将来にわたる総合的な職員マネジメントを区はどのように考えているのか、改めて伺います。
◎人事課長 まず、職員数の算定に当たりましては、区民サービスのさらなる向上、そして質の向上という観点から職員数を考えていく必要があるというふうに考えているところでございます。そのため、今後、公務員につきましては定年延長などが見込まれる中、増大する行政需要への対応あるいは組織の活性化という観点からも、新規採用職員の確保は必要なことであるというふうに考えてございます。
また、これまで組織運営の一翼を非常勤職員に委ねてきた、そういう運営方法についても一部限界が来ているかなというところもございますので、31年度には定員管理方針というものを作成いたしまして、効率的で機動的な、そういった組織をつくってまいる中で、より高い区民サービスの向上ということを目指してまいりたいというふうに考えてございます。
◎区長 井原委員から大変いい御質問をいただいたので、私からもちょっと御答弁を申し上げたいんですけれども、おっしゃるように、ただ減らせばいいというふうには考えるべきじゃない。数が減っていれば行政改革が進んでいるという短絡的な見方は危険だというふうに思っているんですね。
員数を減らすということは、1つは業務の効率化。これによって今まで例えば1日かかってやっていた仕事が2時間ぐらいでできるようになるとか、そういういわゆるいろいろ世の中の技術革新で、AIとかそういうことで効率化が進むという分野がまだまだこれから出てくるだろう、それはどんどん取り入れて効率化をしていく。それによって人数が減らせるということは、どんどん進めていくべきだというふうに思っています。
もう一つは、仕事それ自体を減らす。仕事がふえれば労働力は必要になってくるので、減らせる仕事があるかどうか。行政が全部丸抱えでやらなくてもできるような公共公益的なサービス、そういうものがあればそういうふうにシフトしていく。今、保育園の民営化ですとか、あるいは新規の保育園は民間の事業者に全面的にやってもらっているという形になりますよね、そういうような部分。例えば児童館の再編という中においても、将来児童館機能の一部を民間の事業者が担っていくというようなこと、これはこれからもあり得るだろうと思います。ですから、そういうことを考えながら職員数の適切な規模ということを考えていかなきゃならない。
その際に、じゃ、区役所は何を残すのかというと、ちゃんと住民への公益公共サービスの質をきちっと管理できる、そういう体制をとっていくためのかなめにならなきゃいけない。それを考えると、全てのノウハウを全部失ってしまったらそれができなくなってしまうということがあります。ですから、その辺も考慮しながら、一つ一つの事業について精査をしながら、それと必要な職員というのを考えていかなきゃならないというふうに思っています。
それからもう一つ、何日か前の議論でも出ていましたけれども、給料の問題というのはそれと関連をしていまして、ただ給料が安ければ行政改革なのか。私は全然そんなふうに思っていません。むしろ、スキルの高い、そういう人材を集めようとするならば、それにふさわしい処遇、これは必要だというふうに思っています。ですから、例えば少数精鋭という考え方でいくなら、精鋭を集めようとすればするほど、処遇というのはきちっと見ていかなきゃならないというふうに思います。よく行政改革とかリストラとか議論をするときに、職員の人数であったり給与であったり、そういうものをどんどん削れば、それが行政改革だと言わんばかりの偏った議論というのが時としてあるように思いますけれども、私はそういう考えはとりません。したがって、組織としてもそういう考えはとらないということで御理解いただきたいというふうに思います。
◆井原太一 委員 御丁寧な御答弁、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
次に、災害時のトイレについて質問します。震災救援所のトイレについて、これも他の委員から多くの質問が出ていますが、さらに追加して伺いたいことがあります。
トイレは、衣食住に劣らず、人が生きていくためには必要な要素であるにもかかわらず、これまでとかく後回しに考えられてきたのかもしれません。昔は裏山で、あるいは裏の雑木林に行ってでも用は足せるという時代があったかもしれませんけれども、今はそういう時代でもないし、そういう場所もありません。トイレの整備についてはしっかりと考えておく必要があります。他の委員の質問にもありましたが、トイレ環境の不備や悪化は、避難者のストレスを増し、感染症の蔓延を誘発し、関連死を招くこともあります。そこで、震災救援所のトイレ事情について、さらに突っ込んで伺いたいと思います。
まず、各震災救援所に簡易トイレ25基が配置されていると聞きましたが、簡易トイレとはどのようなものなのか、水を必要とするものなのかどうか、伺います。
◎防災課長 簡易トイレとは、プラスチック段ボールを箱型に組み立てまして、便座を乗せて収便袋をかぶせて使用するトイレでございます。排せつ後は凝固剤を振りかけますので、特に水のほうは必要ございません。
◆井原太一 委員 設置は誰にでもできるのか、またどのぐらいの時間を要するものなのか、伺います。
◎防災課長 本体、大体1基2.2キロほどととても軽く、組み立てについては、初めて組み立てる方でもおおむね5分から10分程度で組み立てることができます。
◆井原太一 委員 汚物の取り出し方法を伺います。1人分ずつになるのか。
◎防災課長 1回1回、使用後、収便袋を1人分ずつ取りかえるというような状況でございます。
◆井原太一 委員 取り出した汚物はどこにどのように保管するのか、周囲へのにおいはどのように見込むのか、またその対策はどのようになっているのか。
◎防災課長 排せつ後、1回1回凝固剤を入れて取り出しまして、トイレの入り口付近などにごみ袋を事前に設置しまして、いっぱいになれば各震災救援所で決められたごみの集積所のほうに保管いたします。また、においにつきましては、凝固剤で固めて、収便袋のほうは特殊な加工をしておりまして、臭気を漏らさないような仕様になっておりますので、ほとんどにおいが出るということはございません。
◆井原太一 委員 保管した汚物は、いつ誰がどのようにして回収するのか。
◎防災課長 汚物のほうは、1カ所にまとめまして、ごみの収集車の運行が再開されるまで保管をいたします。
◆井原太一 委員 これまでの災害時の教訓として、回収車に汚物を入れた際、ビニール袋がパンパン破裂して周囲に飛び散ったと聞きます。回収側である、これは環境課でしょうか、との連携はどのようにとれているのか。
◎防災課長 汚物は凝固剤で固めておりますので、袋が破裂しても周囲に飛び散るというような可能性は低いと考えております。また、杉並区の震災の復興マニュアルにおいて、発災直後から、情報の収集とか処理の体制の整備とか、ごみ等の収集・運搬について連携も図っておるところでございます。
◆井原太一 委員 そのほか、簡易トイレ使用時の課題は何か。
◎防災課長 児童とか要配慮者への簡易トイレの利用方法の周知とか、また清潔に、また安全に快適に利用できる環境整備を発災後に整えるというようなことでございます。
◆井原太一 委員 簡易トイレの配置数を25基とした根拠は何か。
◎防災課長 国土交通省のマンホールトイレ整備・運用のためのガイドラインというものがございまして、その中で、苦情がほとんどなくなる約75人に1基という仮設トイレ数を根拠といたしまして、簡易トイレ、またペール缶トイレ、マンホールトイレなどを備蓄しているところでございます。
◆井原太一 委員 75人に1基ということは、1カ所当たり約1,500人ぐらい来る、あるいは2,000人とか来るんじゃないですか。まあいいです。
粗い計算ですが、大小便合わせて1人平均5分として、1時間25基で300人、1,500人が用を足すには約5時間かかります。これは相当のストレスになるのではないでしょうか。
◎防災課長 各震災救援所のほうには、簡易トイレ25基のほか、ペール缶トイレとかマンホールトイレなどを備蓄しておりまして、ライフラインの状況とか配管の破損状況にもよりますけれども、施設の1階のトイレが利用できるような可能性もございますので、避難者の数に合わせて設置数をふやすなどの対応をすることによって、苦情がほとんどなくなるような対応をすることが可能でございます。
◆井原太一 委員 ちょっとダブるかもしれませんが、簡易トイレは、学校建物内のトイレ、児童生徒たちが使っているとか、そういうトイレに設置すると聞いていますが、これが設置されないトイレの個室あるいは男子用の小便器等の使用はどのようになるのか。
◎防災課長 個室のトイレについては、施設の破損状況などを確認しまして、破損とか断水している場合には、備蓄している立入禁止のテープとか張り紙とかをすることで利用しないような形にいたします。
また、男子用の小便器でございますけれども、こちらについても、配管の破損状況などを確認いたしまして、断水だけであれば小便器のほうは利用できますし、配管の破損等があれば使用不可ということで、使用できないという形の張り紙をしたりとかいうことをいたします。
◆井原太一 委員 マンホールトイレ、ペール缶トイレ、それぞれの配置数は、1救援所、1校当たりどの程度なのか。
◎防災課長 マンホールトイレにつきましては1校当たり10基、また、ペール缶トイレについては1校当たり3基でございます。
◆井原太一 委員 ペール缶トイレを設置する理由は何か。
◎防災課長 ペール缶トイレも収便袋を使用する簡易タイプのトイレでございますけれども、こちらはテントがついておりまして、屋外とか教室でも使用することができます。発災当初とか、施設の安全の確認ができるまでの間、屋外での緊急対応が可能となるため備蓄をしたところでございます。
◆井原太一 委員 高齢者や障害を持った方など、支援を必要とする方及び支援者への対応はどのようになっているか。
◎防災課長 だれでもトイレとか車椅子用のマンホールトイレなどの導入を関係部署と連携して進めております。支援者のほうには情報提供などを行いまして、避難所の運営にかかわってもらえるように呼びかけるなどの対応をしているところでございまして、ストレスが軽減するような形で環境整備をしております。
◆井原太一 委員 るる伺いました。考えると切りがありませんが、いずれも大切なことだろうと思います。トイレについては、ただ配置するだけではなく、その使用、その後の処理についてまでしっかりと計画を練っておく必要があると考えます。また、このことは震災救援所を運営するスタッフ、地域の方々とも認識を共有する必要があると考えます。幾ら非常時だとはいえ、避難生活でも人としての尊厳は保たれるべきだと考えます。そのためには、トイレについても十分な配慮と事前の備えが必要であると考えます。
この項の最後に、震災救援所のトイレ整備に関する今後の取り組みについて、所管の決意を伺います。
◎危機管理室長 これまでの災害でありますとか被災者の声から、トイレの整備というのは大変重要だというふうに捉えてございます。厳しい避難所生活の中でストレスの大きな原因になっているトイレの問題というのは、被災者の健康状態を守る意味からも、大変重要だというふうに思っております。
今御答弁を申し上げましたとおり、必要数のトイレについては確保しているところでございますけれども、設置に当たりましては、衛生管理に努めるとともに、男女の設置割合、それから障害者用、女性のトイレについて一定の距離を持って設置するなど、設備の環境配慮を行うとともに、安全・安心して利用できるようなトイレの設置、運営について取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆井原太一 委員 よろしくお願いいたします。
次に、トイレつながりで、インバウンド施策とトイレについて質問します。
日本に来た外国人が驚いたこととして、どこのトイレに行ってもビデつきのハイテク仕様なのがすごいと感動していて、全員がトイレを持って帰りたいと言っていたと書いてある記事が目にとまりました。
そこで、杉並区で海外から来訪者がよく訪れる場所はどこか、伺います。
◎産業振興センター次長 正確に捕捉しているわけではございませんけれども、やはり中央線4駅が中心になろうかなと思います。中でも高円寺、阿佐谷のイベントの開催時、あるいは施設ですと杉並アニメーションミュージアムということになるかなと存じます。
◆井原太一 委員 それぞれトイレはどのように整備されているのでしょうか。特に例えばアニメミュージアムとか、ビデつきのハイテク仕様なのがすごいと感動していただけるようなものなのかどうか。
◎産業振興センター次長 観光客の皆様ということになりますと、お店とかに入ることになると思いますので、そちらの整備状況についてまでは私どものほうではわかりかねるところでございますが、イベントとかにおきますと、逆に簡易トイレと申しますか臨時トイレと申しますか、そういった設置が必要になってまいりますので、装置というよりかは機能重視かなというふうに思ってございます。
また、アニメーションミュージアムにつきましては、古い施設でございますので、そういった装置はございませんけれども、清潔第一で管理しているところでございます。
◆井原太一 委員 アニメーションミュージアムが杉並区の観光ランドマーク的存在であるとするならば、来られた方には徹底的に感動していただきたい。こんなにすごい、そんな口コミが広がるものと思います。トイレというのは誰にでも必要なもの、とても大切な要素だと思いますので、いろいろ御考慮いただければと思います。最後に区の見解を伺って、終わります。
◎産業振興センター次長 アニメーションミュージアムについては、将来的には移転も視野に入れているところでございますけれども、来られた方に気持ちよく使っていただけるようにしてまいりたいと思います。
◎営繕課長 インバウンド施策の一環としてのトイレということですので、営繕課長のほうからもお答えいたします。
まず、そういった点からですと、トイレの洋式化を進めていくことが何より重要だと考えております。そういった点からは、先日オープンいたしました永福体育館のほうでも、全てのトイレをウオッシュレットつきの洋式トイレに整備しております。また、本庁舎を初め区立施設でも洋式トイレの整備を進めておりますが、ただ、全てのトイレが洋式化になっているわけではございませんので、そういった点では、諸外国の方を初め、皆さんがトイレに入ったときに、どこのトイレが洋式なのか和式なのか、あるいはウオッシュレットも最近はついてきておりますので、その使い方ですとかそういったものを、外国人の方にもわかりやすい案内表示をつけていくことが重要だと。
この点につきましては、昨日の新聞でも、経産省も外国人にわかりやすい案内表示をつくっていくと言っておりますので、そういったことを注視しつつ、今後、清潔で快適なトイレづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
◆井原太一 委員 さまざまな取り組みが必要だと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
○渡辺富士雄 委員長 それでは、浅井くにお委員、質問項目をお知らせください。
◆浅井くにお 委員 私からは、区役所の代表電話について、区政経営報告書のページ341、そして資料ナンバー290。区内の農地、農業について、資料ナンバー283、284、285。区施設の駐車場有料化について、資料ナンバー287。それから、とても大切で誰も触れていない防災対策について。どれもとても大事なことですけれども、どこまで行けるか、時間の範囲内で。
質疑に入る前に、この間要望してきました私の地元の上井草スポーツセンターの人工芝の工事であったり施設改修、踏み切っていただきまして、区長初め関係の方に本当にお礼申し上げます。ありがとうございます。
それでは、区役所の代表電話について、少し私の感じているところを質疑させていただきます。
複数の区民と私がこの間経験し、思っているお話をさせていただきます。区の代表番号に電話をかけると、「こちらは杉並区役所です。電話が大変混み合っています。しばらくそのままでお待ちください」または「しばらくたってからおかけ直しください」というメッセージがたびたび流れます。納税通知などが発送されているときはやむないのかなと思いますけれども、ふだんもかなりの確率でこのメッセージが流れる、そういう状況かなというふうに思っています。この話を聞いて、区はどういうふうに感じられますか。
◎経理課長 今御指摘をいただきました本庁舎への代表電話のつながりにくさということでございますけれども、経理課のほうにも、電話がつながりにくい時間帯があるのではないかというようなことで御要望をいただくことがございます。代表電話に関しましては、今委員御指摘があったように、いろいろな通知が発送されたときですとか、あるいは何か豪雨の被害があったとき、あるいは日中でも時間帯によって非常に混み合うということがございますけれども、混み合うということがないように、いろいろ区としてやれることがないかなということは常日ごろ考えているところでございます。
◆浅井くにお 委員 他の区役所に電話すると、そういう状況は私は今まで経験したことないんですね。
それと、決算の関係ですけれども、区役所本庁舎等維持管理の決算額1億9,800万円余のうち、幾らが電話交換業務の委託料なのか、教えていただけますか。
◎経理課長 電話交換の委託経費でございますけれども、3,628万円余ということになってございます。
◆浅井くにお 委員 後で計算してみますね。ありがとうございます。
区役所の代表電話の取り次ぎというのは、この間の質疑でもありましたけれども、私は区民サービスの基本の基本だと思っています。電話交換業務の見直しであったり、ほかのところでうんと進んでいますダイヤルインサービスの導入など、改善を強く要望しますけれども、総務部長、いかがですか、この話を聞いて。
◎総務部長 私も、ちょうど10年前、経理課長をやっていまして、電話の応答率というのは当時も若干ございました。先ほど経理課長から話がありましたけれども、特に週明けの月曜日、電話が集中する時間帯等によってはそういうことがございまして、いろいろ検討もしております。電話交換業務のオペレーターの数もなかなかふやすこともできにくいところもありますので、いろいろ対応を考えてはいるんですけれども、ただ、総じて、そういう放送は流れるんですけれども、ほどなくつながるような状況でございまして、ダイヤルインサービスも一長一短があって、区民に周知して、そこの所管につながるというのはなかなか難しい。だから、代表電話で内線でつなげていくということが一番わかりやすいんじゃないかということは、議論もしましたけれども、そうとっております。これも少しリサーチをしながら、対応策、また改めて考えていきたいというふうに思っています。(区長「本当につながらないよね」と呼ぶ)
◆浅井くにお 委員 本当につながらないので、区長、言っていますけれども、本当によろしくお願いします。
次に、区内の農地、農業についてお話をしてまいります。
私は、区内の農地が住環境の保全に、屋敷林とか社寺林、そして公園とともに、緑のオープンスペースとして大変重要な役割を果たしていると、この間話してまいりました。そして、この間、機会を捉えて農地、農業に関するさまざまな話をしております。また、区内の農業振興により農地が保全され、防災対策に大きく貢献するという話もしております。
これはどういうことかといえば、質疑の中にも出ておりましたけれども、近い将来必ず来るだろう大きな震災のときに、普通の物流は多分途絶えるだろうと思います。そのときに新鮮な野菜が自分の住んでいるすぐそばにあるというのは、本当に災害時には心強い野菜だなというふうに思っています。ですから、杉並のまち、杉並のまちづくりに農地、農業が大切なのかなと、そういう意味でこの間ずっと話をしております。
そこでお聞きしますけれども、生産緑地のいわゆる2022年問題とはどのようなことか、改めてお聞きします。
◎みどり施策担当課長 生産緑地の2022年問題ですけれども、平成4年に指定された生産緑地が2022年に30年を迎えます。生産緑地は、30年を迎えますと、主たる従事者の死亡などの理由なしに買い取りの申し出ができるというような問題でございます。
◆浅井くにお 委員 耕作義務がなくなって。後で話しますけどね。
私は数年前、区のほうに生産緑地の2022年問題への対応策を早目に研究するように要望していたと思いますけれども、どのような状況か、お聞きします。
◎みどり施策担当課長 まずは、生産緑地として農家の方にそのまま持ち続けていただくということが一番大事だと思っております。生産緑地法がこのたび改正になりまして、2022年問題の対策として、特定生産緑地という新しい制度ができました。こちらについては、農家の方、所有者の方からの申請がないと、特定生産緑地には指定できないということになってございますので、まずは農家の方、所有者の方にその制度のことを十分知っていただくように、農業関連部署と連携しながら農家の方に説明会ということで、丁寧に御説明を差し上げているところです。
◆浅井くにお 委員 東京初め大きな都市は、農地の多くは多分生産緑地に指定をされていると思います。もう4年後になるのかな、2022年に耕作をやめて一斉に売却に走る可能性もあるし、今農業者、いろいろ話を聞くと、物すごく心揺れています。もしやめて売っちゃおうかなという話だと、買い取り請求先は、生産緑地の仕組みでいえば、役所が一義的に買い取り請求先になるわけで、役所も大変な話です。それもそうですけれども、住環境の悪化をとても招くだろうというふうに思っています。
先ほどちょっと話が出ていましたけれども、この間の私のいろいろな質問やなんかでもあったり、制度が整備されてきていますけれども、都市農業振興基本法の制定とか生産緑地地区の指定面積の引き下げ、特定生産緑地制度、都市農地の貸借制度、認定農業者制度等、都市農地の保全策、そして農業の振興策が拡充されてきているというふうに思います。その中で、区内の農業者と話をしてみると、先ほども言いましたけれども、意外と、こういう動きなり一つ一つの制度だったり仕組みを正確に理解していないように私は感じております。
そこでお聞きしますけれども、区内の農家は何軒ぐらいあるんですかね。
◎事業担当課長 本年4月1日現在で137軒でございます。
◆浅井くにお 委員 そうですよね。140切れているかなというふうに思っておりましたけれども、そういう数だと思います。
区は、農地保全と農業振興を正面から扱うのであれば、私は、農家1軒1軒に伺って制度などの説明をしっかりして、農業者の本音や悩みを個別に聞く必要があるというふうに思います。呼んでみんなで説明を聞いて終わりということだと、そういうところでは多分話をしないと思うんですよ。ですから、1軒1軒行って、そのお宅お宅でいろいろな事情があると思うので、そういうことをしていただきたいと思いますけれども、区、いかがでしょう。
◎事業担当課長 農業者お一人お一人で抱える課題というのは異なります。さまざまでございますので、できるだけ多くの農業者と話す機会をつくりまして、本音をお伺いし、個別具体的な支援を行っていくことができるよう努めてまいりたいと考えております。
◆浅井くにお 委員 よろしくお願いします。役所だけでは難しいかもしれません。ちょっと銀行化しているけれどもJAとか、農家と直接物すごい関係のあるところ、そこも優秀な方もいっぱいいらっしゃると思いますので、そういうところと連携をして、本当に1軒1軒行って、集金をしてくるだけじゃなくて、JAでいえば、しっかりそういうところの話を聞く、そして役所も聞く。一緒にそれで相談をして、杉並区として一番いい方法を見つけていただけるといいのかなと思っております。
この項の最後になりますけれども、今後区は、区独自の農業者への支援事業を拡充するとともに、きめ細かな、今言いましたけれども、相談支援体制を整備していただいて、農地保全と農業振興を進めて、区内の農家の中から、これが大事なんですけれども、スターとなる農家、スター農家を生み出してもらいたいと思います。農家のみんながそのスター農家を見て目標にして励みにする、そういう事業を推進してもらいたいなというふうに要望しますけれども、区はどういうふうにお考えか、お聞きします。
◎区長 区内の農地は、多くは生産緑地として指定を受けているわけでございますけれども、いわゆる2022年問題ということで、指定から30年を迎える2022年という年に、農地が農地以外に転用されるという懸念があるということですね。
この問題に対応するために、国では、都市農業振興基本法の創設を初めとした生産緑地法や税制の改正、都市農地の貸借の円滑化に関する法律の制定など、農地保全のための環境整備が行われてまいりました。区内の農地、農業を守るためには、まず農業者に新たな制度を、委員がおっしゃるようにしっかり周知して御理解をいただいて、そして特定生産緑地の指定を受けることが重要だというふうに思っております。そのためには、ことし3月から4回の説明会を開催してまいりましたけれども、説明会に参加できない農業者もいらっしゃるようなので、農業委員会などとも連携をして個別相談など、知らなかったという方がいらっしゃらないように周知の徹底を図っていきたいというふうに思っております。
また、農業者の皆さんの目標、今委員おっしゃった励みとなるスター農家、こういうことですが、区では平成28年度に認定農業者制度という制度を創設して、いろいろな事業計画をきちっと出していただいて、意欲のある農家を応援していこう、そういう制度ですけれども、現在、そういう制度を利用されている方が20名いらっしゃって、これを認定しているということでございます。
認定農業者に対する支援、補助でございますが、平成30年度にも見直ししておりまして、今後とも農業者の御要望を聞きながら改善してまいりたいと思います。また、認定を受けてない農業者の方々も含めて、その経営が向上し、継続することができるように、きめ細やかな相談や支援をしてまいりたいと思っております。
区内の農地は、区民への安全で新鮮な農作物の供給源ということはもちろんですが、災害時のオープンスペースや学習、交流の場など、多様な機能を有している貴重な財産でありまして、だんだん少なくなってまいりましたけれども、後世に引き継いでいかなければならないというふうに思っております。区としても、将来にわたって農地が生産緑地として指定され、保全されるように取り組んでいきたいと考えております。
◆浅井くにお 委員 ありがとうございます。区長から答弁をいただいたので、この後言おうとしたことをやめたほうがいいかなと。
ちょっと言うと、私のところ、こういう話をしているというのを周辺の方たちが知っているんだろうと思うんですけれども、杉並区内で農地を貸してくれるところはないですかねとか、300ぐらいで昔は畑だったところをもう一度畑にして生産緑地に再指定してもらえるんですかねとか、そういう相談もこの間いただいたりしていますので、そういう面ではいろいろ皆さん考えていることがあるというふうに思いますので、杉並区としても、先ほど言いましたように、災害対策としてもとても大事だし、暑いまちを冷やすための1つのフィールドでもあるわけですね。そういう意味で、本当に真剣になって保全、そして保全するための農業振興に力を入れてもらいたいなと。そういうことでよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。
○渡辺富士雄 委員長 それでは、脇坂たつや委員、質問項目をお知らせください。
◆脇坂たつや 委員 まず第1にオリンピック・パラリンピックの機運醸成、第2に施設再編整備と阿佐谷、第3に消防団について伺います。
委員長、途中、資料の提示をお願いします。
○渡辺富士雄 委員長 はい。
◆脇坂たつや 委員 まず、オリンピック・パラリンピックの機運醸成について伺います。
2020年の東京大会まで2年を切りました。組織委員会では大会ボランティアの募集も始まり、いよいよだなという感じが高まってきています。ただ、地元の阿佐谷のほうでは、例年ですとオリンピック・パラリンピックと日程が重なるはずであった七夕まつりが、その日程をずらすということを検討しているそうです。私自身は、阿佐谷を広く世界に知ってもらうチャンスだなというふうに思っていたんですけれども、どうも警戒警備とか、そういったことが主な理由らしく、いたし方ないことだなというふうに感じております。
また、昨日の委員会の中でも、他の委員からボルダリングの質疑がありました。実は私のところにも知り合いの業者さんから問い合わせがありまして、他区ではボルダリングのイベントをやっていて、いろいろと連携しているそうなんですけれども、残念ながら、杉並の当局からはそんな相談も、余り連絡もないということで、本当に杉並は盛り上がっているのかというようなことを言われてしまいました。私自身、ボルダリングをしているとか、そういうわけではないんですけれども、せっかくの東京開催なのにもかかわらず競技会場がない杉並区としては、もっとあれこれともがいている、頑張っている姿勢というものを見せてもいいのではないかなというふうにも感じているところです。
そういった意味において、ここ杉並では本当に機運が高まっているのか、杉並区における東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた区民懇談会は現在どのような活動をしているのか等、所管の率直な見解をお示しください。
◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 まず、機運の高まりについてでございますけれども、これについては、数値とか目に見えるという形ではないので、なかなか難しいところがございます。先般、「東京オリンピック・パラリンピックのレガシーを考える〜私たちができるボランティア〜」ということですぎなミーティングを行いまして、その事前のアンケートによりますと、ちょっと数は少ないんですが、61人中51人の方がボランティアとして何らかの形で条件が整えばかかわりたいというような結果も出ております。また、夏以降、例えばパンパシフィックの水泳大会とかジャカルタのアジア大会とか、柔道の世界選手権とか、いろいろなスポーツ大会があって、日本のアスリートたちがすばらしい成績を残しているというようなこともありまして、私としては徐々に機運は盛り上がっているのではないかというふうに感じております。
先ほどボルダリングの話もありましたけれども、そういった新しい競技もございまして、スポーツ振興課のほうでは、昨年、ことしとそういった体験会なんかも行っております。そういったところを、これから1年前、それから大会開会に向けて、オリパラとも連携して、いろいろな競技、体験会とかそういうことを行って機運を盛り上げていきたいと思っております。
それから、懇談会につきましては、今3つのテーマに分かれて、それぞれ事業実施のための実行委員会というふうに分かれておりまして、その活動をしているところでございます。
◆脇坂たつや 委員 答弁ありがとうございます。今おっしゃったように、条件が整えばかかわっていきたいという方がやっぱり大勢だと思うんですよね。そうした中で、区のホームページを見ますと、直近の懇談会の開催がことしの3月というふうになっています。今おっしゃった3つのグループ、「こども」「地域活性」「スポーツ」のうち、「スポーツ」のチームでは10月20日に今度クリケットのイベントがあるそうですけれども、ほかの2つはどうなっているのか。また、今後の懇談会開催の予定や、その頻度についてもお尋ねしたいと思います。
◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 まず「スポーツ」については、今おっしゃったように、10月20日に和田堀野球場でクリケット大会を行うということでございます。また、「こども」のほうにつきましては、すぎなみフェスタのオリパラコーナーの中でイベントを行う予定でございます。「地域活性」につきましては、今、日にち、内容等はまだ正式に決まっておりませんが、地域に入って、来年の年明けぐらいに地域と連携したイベントを行っていく予定でございます。懇談会として全体の会議というのは、今は区切りのときにしか行っておりませんで、実行委員会については月1回ぐらいのペースで行っているところでございます。
◆脇坂たつや 委員 先月、永福体育館がリニューアルオープンをいたしまして、私も念願のビーチコートに足を踏み入れてまいりました。改めて関係各位の御努力に感謝申し上げたいと思います。オーストラリアから輸入された砂というのは本当に熱を持たないので、非常に快適でしたし、童心に返って、はだしになって私も楽しいひとときを過ごさせてもらいました。
そこで伺いますけれども、事前キャンプの誘致につきましてはどのような状況になっているんでしょうか。お話しできないこととかもあるかもしれないんですけれども、決定時期とかスケジュール等について、可能な範囲でお示しいただきたいと思います。
◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 誘致の現在の状況でございますが、6月にビーチコートが国際基準の認定を受けて、7月に組織委員会のホームページにアップするような申請を行っております。このアップについては、当初9月の予定だったんですけれども、組織委員会のほうでまだちょっとおくれておりまして、12月にアップされる予定だということでございます。
この間、私どもも、ビーチバレーの強豪国等について、大使館やバレーボール連盟等を通じて御紹介をして、7月末にはドイツの関係者の方が視察に見えております。今月末にはイタリアの関係者の方が視察に見える予定でございます。
スケジュール感といたしましては、私ども、第一義的には1年前の事前キャンプというのを考えておりまして、そこでキャンプしていただいて区民との交流ということを考えておりますので、年度内早いうちにできるだけ交渉を進めて大枠を決めていきたいというふうに考えてございます。
◆脇坂たつや 委員 決定ではないにしても、今具体的な国名まで上げて御答弁いただいたというのは非常に期待が持てるのかなというふうに思っております。引き続きよろしくお願いします。
それと、ビーチコートですけれども、子供たちが砂の上で楽しく遊んでいるというのは本当に印象的でした。広く区内の児童生徒、また未就学児とか未就園児に対しても宣伝をしてもらって、また指定管理者にも御協力を仰いでいただきたいと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
◎スポーツ振興課長 永福体育館の周知でございますけれども、オープニングに当たりましては、区の広報やホームページ、J:COMを通して広く周知したんですけれども、それに加えて、オープニングイベントのチラシを近隣の2万世帯に新聞折り込み配布したほか、近隣で子供たちがよく来る児童館にチラシを配布して周知したところです。
今後の充実でございますけれども、指定管理者のほうでは、永福体育館で定期的にスポーツイベントを開催してございまして、直近では10月8日になるんですけれども、その中でビーチスポーツの体験教室や、また砂場での鬼ごっこタイム、砂場での宝探しなど、子供が楽しめるイベントも用意してございます。こうしたイベント活動に当たりまして、イベントチラシの内容を、もうちょっとイラストを加えて子供が見て喜べるように、また周知方法としては、親子連れがよく集まる図書館や児童館、そしてスポーツ少年団の活動の場などに広く周知をすることで、子供たちの参加を促してまいりたいと考えてございます。
◆脇坂たつや 委員 イベントごとというのもいいと思うんですけれども、例えば学校単位だとか園単位だとか、そういう形で声をかけていくというのも非常にいいやり方かと思いますので、そちらも検討してみていただけたらと思います。
オリンピック・パラリンピックといいますのは、アスリートファーストであるということは言うまでもないですけれども、スタッフやボランティア、観客も含めて、楽しみたいと願う全ての方のためのスポーツの祭典です。
他方で、オリンピック・パラリンピックには文化プログラムというものがあります。そこで私が注目しているのが1つありまして、それは盆踊りなんです。盆踊りというのは、夏休みの風物詩の1つとして、老若男女問わず全ての方が楽しめるものです。元来、宗教的な意味合いというのは持っていますけれども、日本の伝統文化として幅広く国民に愛されているものだと私は理解をしております。その盆踊りを東京大会を通じて世界中にアピールしていこうという動きがあり、先日には「東京五輪音頭-2020-」というものが発表されました。委員長、資料の提示、よろしいでしょうか。
○渡辺富士雄 委員長 はい、どうぞ。
◆脇坂たつや 委員 これがその「東京五輪音頭-2020-」のDVDです。DVDが出ているんです。これは、石川さゆりさん、加山雄三さん、竹原ピストルさんのお三方が歌いまして、古舘伊知郎さんがナレーションを務めるという非常に超豪華な布陣です。昨年流行した「恋ダンス」のようにちょっと難しいんですけれども、頑張ってみれば踊れて、ポップ感もあって、若い世代にもなじみやすいものに仕上がっています。きょうはお流しできないんですけれども、ユーチューブ等でぜひぜひ皆さんもごらんになって踊っていただきたいというふうに思います。
素直に喜んでいいのかわからないんですけれども、これは東京五輪音頭なのに、神奈川県が、知事を先頭にしてこれをみんなで踊るみたいなそういうイベントもやったりしていて、そのほかにもいろいろな団体が楽しんでいる様子がありますので、盆踊りを楽しみたいという、そういう流れとか風潮というのは来ているのかなと感じているところです。
この話というのは区も把握していることと存じますけれども、盆踊りをオリンピック・パラリンピックの機運醸成に向けたツールの1つとして活用することにつきましての見解はいかがでしょうか。
◎オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長 私もそのDVD見せていただきましたけれども、大変豪華なメンバーで、とても区の財政状況では完成できないかなというような、それぐらいのスタッフがそろっているような、そんな状況でございました。
盆踊り等につきましては、今年度は、そのDVDの制作がかなり盆踊りの時期に迫っていましたので、なかなか普及というのは難しかったんですけれども、オリンピック開幕までには、あと2回ぐらい盆踊りができるかと思います。盆踊りについては、子供たちから高齢者の方まで一体となって実施できるということもございますし、子供たちにとってはメロディーとかリズムとか踊りとかが長く記憶に残るということもございますので、そういったものを機運醸成のツールとして活用していくということについては、私たちも取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
◆脇坂たつや 委員 新しいというよりも、今ある資源の有効活用という中でインバウンドというものを考えていく必要が、特に杉並というのはあるんじゃないかと思っていますし、区民の誰もが当事者意識を持って主体的に大会に参加できるように、今のは1つのツールとしてですけれども、さまざま取り組んでいただきたいと思います。
では、話題を変えて、施設再編整備に関連して、阿佐谷について伺います。
阿佐谷北東地域の施設更新が官民ともに本格的に進んでいます。民間のけやき屋敷には総合病院が移転し、その跡地には杉並第一小学校が移ってきます。杉一小の跡地には、未定ですけれども、何かしらの公共性の高い施設ができ上がることと存じます。そして、けやきプールの跡地には阿佐谷地域区民センターがやってまいります。そのほかにも当該地域には、神社仏閣、幼稚園、特別養護老人ホーム等、駅前の住宅街にあって、それぞれが象徴的なまちの建物というふうになっています。これらは全て民間のものであって、余り私が口を挟むようなことではないんですけれども、一住民としてあえて申し上げますと、素人目でそれぞれの建物を拝見しますと、まだまだ元気だなとか、ぼちぼち更新の建てかえの時期なのかなとか、これらのものが建てかえになったらどういう形になるのかなというふうに感じるわけです。
そこで感じるのは、これだけ多様な施設が1つのエリアに集中している中で、ばらばら感があってはよくないだろうということです。阿佐谷は、中杉通りのケヤキに象徴され、緑豊かで閑静な、文化的でレトロな感じもあるけれども、ちょっとあか抜けない、そんな趣のあるまちだと私は思っています。
そこで伺いますが、区として公共施設を建てる際に、まちのイメージというものは考えた上で設計をしているんでしょうか。
◎施設整備担当課長 まちのイメージを踏まえた施設づくりについての質問ですけれども、区といたしましても重要なことと考えてございます。区立施設においても、全ての新築、改築において、景観審議会の専門部会の専門家の御意見もお伺いしながら、町並みやまちのイメージを考えて取り組んでいるところでございます。
◆脇坂たつや 委員 この項の今の結論ですけれども、建物というのは、まちのイメージを形づくる大きな要因だというふうに感じています。区が公共施設に込める思いというものが、今後の民間施設の建てかえ時によい連鎖を起こすことが望ましいと思っていますし、あえてその役割を果たしていくということも、積極的に行っていくべきではないかと考えています。
なぜこのタイミングで申し上げているかといいますと、区民センターの実施設計があるからなんですね。今答弁ありましたけれども、余り奇をてらったようなものにはしてほしくないと思っていますし、公共施設の再編整備がまちづくりに直結するんだということを改めて意識した上で、所管同士もしっかりと連携を深めて進めていただくことを要望いたしますが、見解、いかがでしょうか。
◎営繕課長 委員御指摘のとおり、建物がまちのイメージに大きく影響するというふうに私どもも考えております。そういった点からも、これから実施設計を進めてまいります阿佐谷地域区民センターにおきましても、都市整備部門ですとか関係所管と連携を密にして、まちのイメージに配慮したことですとか、あるいは既存の緑に配慮、調和、そういったことを考えながら、先ほど担当課長からも申しましたけれども、景観審議会の専門家の先生方の御意見などもお伺いしながら、また広く区民の皆様の御意見も聞きながら進めてまいりたいと考えております。
◆脇坂たつや 委員 よろしくお願いいたします。
では、最後に消防団についてです。
皆さん御承知のとおり、地域防災のかなめとして活躍している消防団というボランティア組織があります。かくいう私も、議員として活動する傍らで消防団に所属し、微力ではありますけれども、日々地域のために汗をかいております。
消防団の中では、日ごろの訓練の成果を競い合う消防操法大会というものが毎年開催されています。5人で構成するチームが力を合わせて、可搬のポンプを使っていかに安心・安全、そして敏速に水を出すのかというものを競い合うものです。昨年の荻窪消防団においては、主に天沼地域を担当する荻窪第一分団が杉並区の大会を制しまして、勢いそのままで東京都大会に出場し、何と、こちらでもはえある優勝の栄誉に輝きました。都大会というのは、大体めぐり合わせで4年に1度ぐらいしか出場するチャンスがないんですけれども、一発勝負の中で勝ち切るというのは本当に難しく、杉並区に東京都の旗が持ち帰られたのは初めてのことです。荻窪第一分団はこの秋の全国大会に出場する予定ですので、御健闘を心からお祈り申し上げます。
さて、そんな消防団ですけれども、定員充足率は目標に達せず、高年齢化が進み、なかなか厳しい状況にあるというのが現状です。そこで伺いますが、区と消防署が連携を強化して、荻窪第一分団に広告塔としての役割を担っていただき、また、各分団の底上げを図るために一肌脱いでもらえるとありがたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◎危機管理室長 まずもって、荻窪消防団の第一分団、東京都大会優勝されました。まことにおめでとうございます。都大会の当日は私も現場のほうで応援をさせていただきました。当日、強い雨が降り続く中で、足元、足場の悪い中、第一分団の皆様は日ごろの訓練の成果を発揮されました。現在は、10月19日の全国消防操法大会に向けて訓練を重ねていらっしゃいます。この全国大会の出場でございますけれども、第一分団はもとより、他の分団にとっても名誉であり励みであるというふうに思っているところでございます。この間の訓練を通じたノウハウ、成果を水平展開いたしまして、各分団の技術、士気の高揚に役立てていただきたいというふうに願っているところでございます。区といたしましても、消防署と協力して支援をしてまいります。
昨年の広報12月15日号でございますけれども、この消防団の活躍を御紹介したところでございます。地域の防災リーダーである消防団の皆様の活動を区民の皆様に広くお伝えして、課題でございます消防団員の充足率の向上に結びつけてまいりたいというふうに思っております。
あわせて、本年度は、東京都大会、明日でございましょうか、杉並消防団第六分団が出場されます。日ごろの成果を発揮されることを祈念しております。
◆脇坂たつや 委員 ありがとうございます。恥ずかしいんですが、実はあしたの都大会、私も六分団、杉並消防団を代表して選手として出場いたします。(「頑張れ」と呼ぶ者多し)
ありがとうございます。こんなに皆さんに励ましていただいて、しっかり頑張りますので、よろしくお願いします。
○渡辺富士雄 委員長 以上で杉並区議会自由民主党の質疑は終了いたしました。
これをもちまして、一般会計歳出第1款議会費、第2款総務費、第3款生活経済費、第8款職員費、
中小企業勤労者福祉事業会計に対する質疑は全て終了いたしました。
ここで、説明員の入れかえのため、午後2時15分まで休憩いたします。
(午後 2時07分 休憩)
(午後 2時15分 開議)
○渡辺富士雄 委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
一般会計歳出第4款・第6款、
国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、
後期高齢者医療事業会計に対する質疑応答
○渡辺富士雄 委員長 これより、一般会計歳出第4款保健福祉費、第6款環境清掃費、
国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、
後期高齢者医療事業会計に対する質疑に入ります。
なお、質問は審査区分に従ってされるよう、また理事者の答弁は迅速かつ簡潔にお願いいたします。
いのち・平和クラブの質疑に入ります。
それでは、奥田雅子委員、質問項目をお知らせください。
◆奥田雅子 委員 産前産後支援ヘルパー事業について、資料は309。視覚障害者の子育て支援について、そして在宅医療の現状について、資料ナンバー455。そして、最後に区の肺がん検診についてです。資料は10月4日付の新聞記事です。
まず最初に、産前産後ヘルパー事業の申し込み手順や区の関与の仕方などについて確認いたします。
◎
子ども家庭支援担当課長 産前産後ケア事業の申し込みの手順についてでございますけれども、利用を希望される方から来所または郵送にて申請書を提出いただきまして、区が内容を確認の上、利用承認通知書等を御自宅に郵送しております。その後、利用者から直接事業者のほうに連絡をしていただきまして、詳しい利用時間、内容等についてコーディネーターが事前訪問して打ち合わせを行った上で、ヘルパーが決まり次第、利用開始になるといった流れでございます。
◆奥田雅子 委員 以前は区が間に入って利用者と事業者のマッチングをしていたと思うんですが、今の申し込み方法に変えた経緯について伺います。
◎
子ども家庭支援担当課長 今の形に変わった経緯でございますけれども、この事業は14年度に3カ所の事業所で開始して以降、しばらくの間は利用者と事業者のマッチングを区がしておりました。19年度からは、利用者みずから事業者を選択していただくという考え方で、現在の申し込み方法に変わったという経緯でございます。
◆奥田雅子 委員 現在の仕組みでは、利用者が自分で事業者に連絡して申し込みをするということでしたが、全ての事業者が対応できずに断られてしまうということもあるようです。区は利用希望者が事業者につながったかどうかを把握しているのか、事業者に断られたという苦情は届いていないか、確認します。
◎
子ども家庭支援担当課長 この件につきましては、申し込まれた方が全て利用されるということではないので、実際に全ケースの状況を把握しておりません。また、利用者の方からは、数カ所の事業所に断られて利用ができないといった苦情を年に数回受けているというのが実情でございます。
◆奥田雅子 委員 決定通知の段階で、事業者が見つからなかった場合の相談先を明記することで、大変な状況にある利用希望者の負担を少しでも減らせるのではないかと思いますが、区の見解を伺います。
◎
子ども家庭支援担当課長 区の通知の中でそういった記載はできると思いますので、対応していきたいと思います。
◆奥田雅子 委員 キャンセルの扱いについては今どのようになっているのか、伺います。
◎
子ども家庭支援担当課長 前日の17時までのキャンセルにつきましては、キャンセル料はいただいておりませんが、それ以降は当日扱いとして、1時間分の費用についてキャンセル料をいただいているところでございます。
◆奥田雅子 委員 キャンセルについては、以前も質問いたしまして、仕組みの検討をするという答弁をいただいています。この産前産後ケアの場合、予定していたケアがごっそりキャンセルになるということがあることから、依然として事業者からはキャンセルの扱いについて改善を求める声を聞いています。区にはそのような要望は届いていないか。
◎
子ども家庭支援担当課長 区と実施事業者との連絡会等を行っておりまして、その中でそういったような御要望等をお聞きしているところでございます。
◆奥田雅子 委員 事業者は事前に詳細なコーディネートをして、ヘルパーの配置の準備を進めてきているわけですけれども、キャンセルが生じた場合の補償がないことが、この事業に取り組む事業者がふえない一因となっているのではないかと思います。今後、キャンセルの扱いについては事業者と一緒に検討していってほしいと考えますが、区の見解をお聞きします。
◎
子ども家庭支援担当課長 今後のキャンセルのあり方につきましては、同様の事業のキャンセルの仕方等も確認しながら、事業者の方と一緒に考えながら検討していきたいと考えております。
◆奥田雅子 委員 サービスの内容についてです。上の子の保育園の送り迎えはできるが、一方でお稽古や塾の送り迎えはだめ、母親の不在時の家事や託児もだめとなっています。例えば、上の子の健診や予防接種、保護者会などが産後支援期間中に重なった場合、この事業では使えないという不便さがあるという声を聞いています。時代の変化に対応した柔軟なサービス内容になるとよいと思うのですが、区の見解を伺います。
◎
子ども家庭支援担当課長 当事業は、地域の協力、支え合いの理念を基点といたしまして、家事援助だけではなくて、お母さんの心のケアとかそういったことを大切にしながら、育児不安や産後鬱の予防をすることを目的としています。そういった考え方をベースにしながら、今後改めて時代の変化に対応したサービスのあり方を考えていきたいと考えております。
◆奥田雅子 委員 ぜひよろしくお願いします。
次に、視覚障害者の子育て支援について。
視覚障害の当事者の方から、視覚障害者である保護者に対する子育て支援を充実してもらいたいとの話を伺いました。そこで、視覚障害者の子育て支援サービスについて何点か伺います。
初めに、重度障害児者に対する日常生活用具の給付等に関する制度がありますが、制度の内容と、視覚障害者に給付等が可能な種目について伺います。
◎障害者施策課長 日常生活用具の給付等につきましては、在宅の重度障害児者に対しまして日常生活用具の給付等を行うことにより、日常生活の便宜を図ることを目的に行っているところでございます。視覚障害者に給付等が可能な種目といたしましては、盲人用の体重計、体温計ですとか電磁調理器などがございます。
◆奥田雅子 委員 今お話のあった体重計、体温計、電磁調理器についてですが、給付対象がいずれも視覚障害者のみの世帯及びこれに準ずる世帯に限られています。家族が健常者であったとしても、日中仕事に出ているときに、例えば子供が熱を出さないとも限らないと思います。また、体重計に関しては、自分の体重を人に読んでもらうのは嫌だと思うわけで、そのような場面が想定されていないのではないかと思いました。子育て支援や合理的配慮の観点からその点を改善できないか、区の見解を伺います。
◎障害者施策課長 御指摘いただきました品目につきましては、国の実施要綱の中で、単身世帯やこれに準ずる世帯との条件が付されており、区ではこれに基づいて給付等を行っているところでございます。
一方で区では、日常生活用具の給付等につきましては、いただいた御要望などに応じまして、区独自の品目の追加指定なども行っております。今後も、当事者からの御要望や合理的配慮の観点を踏まえまして、必要な改善を図ってまいりたいと思います。
◆奥田雅子 委員 ぜひよろしくお願いします。
そして、視覚障害者の制度や子育て支援サービスはそれぞれにあるとは理解していますけれども、視覚障害者が子育てをすることに配慮した制度設計にはなっていないように感じます。例えば、子供の保育園送り迎え支援は、親が一緒だとファミサポは使えない、子供が一緒だとガイドヘルパーが使えないなどの声も聞いています。私は、障害があっても子供を産み育てることに優しい社会であるべきと思っています。障害のある保護者が子育てしやすい環境整備に努めることも、障害者への合理的配慮の提供の1つと考えますが、区の見解を伺います。
◎保健福祉部長 今委員御指摘になられたように、障害をお持ちの方の子育て支援も、当然合理的な配慮が必要だというふうに考えてございます。私ども、子育て部門と障害者部門がしっかりと連携して対応していきたいと思います。もちろん制度のはざまもあると思います。そういったところも、私もさらにそういった障害をお持ちの保護者の方たちとも向き合って、丁寧に進めていきたいというふうに考えてございます。
◆奥田雅子 委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
では次に、在宅医療の現状について3点ほど伺います。
地域包括ケアシステムの推進においても、医療と介護の連携は重要なテーマであり、区でもその体制づくりに取り組まれていると思いますが、この間の成果や課題について伺います。
◎在宅医療・生活支援センター所長 在宅医療推進の成果と課題というところですけれども、成果でございますが、在宅医療の相談窓口の充実、また在宅医療を担っている医療機関をバックアップするという後方支援病床の確保等を進めてまいりました。
また、平成27年度から区内7圏域で在宅医療地域ケア会議を開催しておりまして、各地域の医療機関やケア24、介護の事業者等が参加して、情報交換や課題の共有等を進めているところです。かなり連携強化が進んできているというところが成果でございます。
さらに、平成29年度より、在宅医療の現状把握と将来推計なんかを把握するために、医療・介護保険のレセプトデータ分析も進めているところでございます。
課題でございますが、今後増大する医療、介護のニーズを踏まえますと、医療、介護の連携の実態を踏まえた在宅医療体制の整備や、在宅医療の理解も含めた区民への普及啓発が課題であると認識しております。
◆奥田雅子 委員 資料455によりますと、在宅医療機関は区内124カ所、訪問看護ステーションは44カ所となっています。思いのほか多くの病院、クリニックが在宅医療に対応していると思いました。
区には杉並区介護保険サービス事業者情報検索システムというのがありまして、さまざまなサービス事業者を探せるようになっていますが、訪問診療のカテゴリーがありません。区民にとっても事業所にとっても、在宅医療機関情報も加われば、かなり充実した情報源となると思いますが、区の見解を伺います。
◎在宅医療・生活支援センター所長 在宅医療の情報につきまして、委員おっしゃるとおり、今、介護保険のサービス事業者情報検索システムに関しては、介護保険事業者のみの情報検索となってございます。今後、医療機関の情報につきましても提供できるよう、関係所管と検討し、取り組んでまいりたいと考えてございます。
◆奥田雅子 委員 今後、望む望まないにかかわらず、医療、看護、介護の組み合わせによって在宅生活を送る方はますますふえていくと思います。在宅医療機関数についてはどのような認識をお持ちか。地域バランスなども考えながら、医療機関への積極的な働きかけも必要ではないかと考えますが、見解をお聞きします。
◎在宅医療・生活支援センター所長 委員おっしゃいますように、これからの高齢化や医療ニーズを考えますと、今の在宅医療の医療機関数で十分だという認識は持ってございません。また一方で、数だけではなくて、医療、看護、介護が一体的に提供を行う地域包括ケアシステムの構築を推進することで、在宅医療が必要な方を支える体制がつくられるのではないかということで認識してございます。
また、地域のバランスについてですが、今後、医療、介護のレセプトデータ分析による現状の把握や介護の実態なんかの状況を踏まえながら、区としても必要な働きかけ等を行ってまいりたいと考えてございます。
◆奥田雅子 委員 最後に、区の肺がん検診について伺います。
これまで保健福祉委員会でも、区肺がん検診における胸部エックス線画像の再読影後の経過について報告を受けてきました。昨日の新聞報道で、肺がんと診断された70代男性が河北医療財団に対し慰謝料等の申し入れをしたとありましたが、この方は再読影の対象者であったのか、これまでの肺がん検診の受診歴について伺います。
◎地域保健・医療連携担当課長 肺がんと診断された70代男性は、今回実施した再読影の対象者であり、再読影の結果、要精密検査者となった44名のうちの1名であります。この方は区の肺がん検診を平成26年度、27年度、28年度、29年度の4回受診しておりました。
◆奥田雅子 委員 記事によりますと、区にも申し入れをしたとありますが、どのような内容であったか、伺います。
◎地域保健・医療連携担当課長 区は、当該者の代理人から10月3日に申入書を受け取りました。申し入れの趣旨としましては、肺がんの見落とし等についての謝罪、外部検証等委員会にて検証を行い、再発防止策をとること、この2つでした。
◆奥田雅子 委員 その申し入れを受けての今後の区の対応について、現時点でのお考えでも結構ですので、お聞かせいただいて、私の質問を終わります。
◎地域保健・医療連携担当課長 今回肺がんと診断された方については、大変申しわけなく思っております。区としましては、今回の事故を重く受けとめており、今後真摯に対応してまいります。
本件については、平成29年度検診当時の陰影の見落としはあったと認識しております。これまでも区は、当該者に対し経過等の説明をしておりましたが、改めて区長から謝罪の申し入れをしているところでございます。また、今回の申し入れについては、区から外部検証等委員会へお伝えし、本件を踏まえた再発防止策等の提言が答申されるものと認識しております。
○渡辺富士雄 委員長 それでは、そね文子委員、質問項目をお知らせください。
◆そね文子 委員 放課後等デイサービス、使用済み食用油の回収について、マイクロプラスチックの削減についてです。
放課後等デイサービスについて、今年度報酬改定が行われ、新たな報酬区分などが設定されました。厚労省では、都道府県を通じ、今回の報酬改定などにかかわる事業所への影響に関する調査を行ったと聞いています。その内容及び結果について確認します。
◎障害者施策課長 委員御指摘のとおり、ことしの5月に国による調査が行われました。内容、結果についてですけれども、1つは各自治体でどのように指標該当児の判定を行っていたかというもので、新指標により判定を行っていた自治体は32.7%という結果でございました。
それから、事業所の報酬区分の状況に関するものがありまして、区分1、いわゆる指標該当事業所の割合は15.1%でありましたけれども、その割合につきましては、自治体ごとに大きなばらつきが見られたという結果でございました。
◆そね文子 委員 その判定によって区内の多くの事業所で減収となり、今後の存続が厳しい、スタッフが余計にいないとやっていけない、重度の利用者を断らざるを得ないなどの声を聞きました。この判定結果は自治体によってばらつきがあったと今伺いましたが、区は9月末までの間に再判定を実施していたと聞いていますが、その認識でよいでしょうか。
◎障害者施策課長 今回の調査結果を受けまして、国から各自治体に対して、放課後等デイサービスの運用改善の取り組みということで、新指標による指標該当の再判定を積極的に実施するように、そういう通知がございましたので、区でもこれに基づきまして、9月末までの間、再判定を実施したというものでございます。
◆そね文子 委員 これまで良質な事業を提供していた事業者ほど厳しい状況だとの声もあり、今回の見直しで、真面目にやってきた事業者がこれまでどおり事業を継続できるよう望みますが、区の見解を伺います。
◎障害者施策課長 今回の報酬改定は、これまでの放課後等デイサービスの実施状況等を踏まえまして行われたものでございますけれども、事業者の皆さんなどからさまざまな御意見をいただいているところでございます。区では、委員御指摘のとおり、良質な事業を提供している事業者にはきちんと運営できるようにすべきと考えておりまして、国や都に対しても今後も要望してまいりたいというふうに考えております。
◆そね文子 委員 障害児が中学生になると、学童クラブを卒業して、放課後の居場所は放課後等デイサービスに移ることが多いと聞いています。中学生の夏休みに朝から預かってくれるところが見つからなくて、仕事をやめざるを得なかったという声があります。このような事例があることを区は把握していますか。
◎障害者施策課長 今委員からお話しいただいた事例につきましては、直接には把握してない状況でございますが、もしこのような御相談があった場合には、お子さんの障害の状況とか特性に応じて、特定相談支援事業所などでの御相談を通じまして、子育ての一般施策ですとか障害者施策など必要な支援につなげているところでございます。今回いただいた事例につきましては、まずはそういう状況などもきちんと今後把握していきたいと考えております。
◆そね文子 委員 働く女性が増加し、社会でそれを支えることが必要な中、このようなケースへの対応が必要だと考えますが、区の考えを伺います。
◎保健福祉部長 女性の社会進出はもちろん進んで、この間も保育に力を入れてございます。そしてその中で、またさらに障害をお持ちの方たちのそういった状況をしっかりと踏まえて進めていきたいというふうに考えてございます。杉並区のほうでは、障害児指定園や、また障害児保育園のヘレンですとか、そういったもので受け入れを行っているとともに、放課後等デイサービス──私も、16年ぐらい前に児童青少年課長をやっていたときに、確かに、中学校になってから学童クラブの受け入れがなくて遊び場がない、保護者が安心して、その子供がどこで育っていくのかといった居場所がなかなかないというようなことに向き合ったことがございました。今は放課後等デイサービス、そしてさらに医療的ケアを必要とするデイサービスも確立していきますので、そういったところで総合的に進めていきたいというふうに考えてございます。
◆そね文子 委員 よろしくお願いします。
次に、使用済み食用油の回収について伺います。
環境基本計画策定時のパブコメで、使用済みの食用油の回収を求める声に対して、区は「総合計画、実行計画の見直しの際に、ごみの減量、資源の有効活用の観点から、資源化品目の拡大において検討してまいります。」と答えています。どのように検討されるか、伺います。
◎ごみ減量対策課長 現在、食用油を含めまして、区で資源化しやすい品目であるかという点で、近隣自治体からそういう調査、聞き取りを行っているところでございます。
◆そね文子 委員 環境活動推進センターにあるリサイクルひろば高井戸では、廃食油を受け付け、石けんづくりに取り組んでいると聞いていますが、廃食油を回収していることが区や環境ネットワークのホームページにも書かれていません。これを区のホームページで広報することはできないでしょうか、伺います。
◎環境課長 センターの1階、2階にありますリサイクルひろば高井戸では、確かにサラダ油、てんぷら油等の使用済みのものを回収しておりますが、ホームページには載ってないんですが、一般の区民の方向けにチラシを配っているところです。区のホームページ等での御案内というのは少し検討させていただきます。
◆そね文子 委員 23区では、既に練馬区、豊島区、渋谷区、荒川区、葛飾区など多くの自治体が食用油の回収を行い、そこから生み出された石けんや燃料を使う循環型の取り組みが行われています。
杉並・生活者ネットワークでは2014年から、使用済みや賞味期限切れの食用油を回収し、バイオディーゼル燃料などに再生する事業に参加していますが、多い年は年間の回収量が685リットルにもなります。実家を片づける際に贈答用の大量の賞味期限切れの油が出てきて困って持ち込まれるなどの例も多くあります。
区庁舎のトイレでは、回収された食用油からつくられるリサイクル石けんを使用しており、資源循環やグリーン購入の観点から高く評価しています。区庁舎が回収拠点となれば、食用油を有効利用するリサイクルはさらに広がることが期待されます。ごみの減量、河川の汚染防止、資源の有効活用の観点から前向きな検討を望みますが、いかがでしょうか。
◎ごみ減量対策課長 委員おっしゃるとおり、区としても使用済みの食用油については、リサイクルをすることによりまして、石けんやバイオ燃料などとして再利用できる貴重な資源と認識をしております。
実施に当たりましては、回収コストとごみ減量の効果に加えまして、油の特性といいますか、回収場所とか保管場所についての防火の面での課題もございますので、導入に向けては、今後具体的に検討してまいりたいと思ってございます。
◆そね文子 委員 よろしくお願いします。
次に、マイクロプラスチックの削減に向けて、昨年の一般質問で取り上げ、区でも啓発のための講演会を行うよう求めたところ、先月、東京農工大学農学部教授の高田秀重氏による講演会「マイクロプラスチックによる海洋汚染と私たちのくらし」が行われ、多くの参加者があり、講演後には活発な質疑が行われるなど、充実した内容であったことを評価しています。ペットボトルやレジ袋の使用量は年々ふえ続け、その後、数%がマイクロプラスチックになって海を汚染し続けています。
先ごろ東京都廃棄物審議会では、プラスチック部会が設置され、プラスチックごみのあり方が議論されています。都の職員に対しても、昼休みなどに庁舎近辺で買い物をする際にレジ袋辞退に努めること、袋が必要な場合にはマイバッグを持参すること、ストロー等のプラスチック製品の使用削減を心がけることなどのお達しがあったそうです。
杉並区にはレジ袋条例があり、区職員の皆さんは既に取り組んでいることと思いますが、毎年新人職員の方たちにも、レジ袋ではなくマイバッグを使うよう伝達しているのでしょうか。
◎環境課長 区の職員についてですが、毎年、杉並区の環境マネジメントシステムの中で杉並区環境・省エネ対策実施プランというものがございまして、その説明会を開催しております。各職場、施設の係長級を対象に行っているんですが、その中でマイバッグの持参を呼びかけておりまして、各職場において、新人職員も含めて若手の職員にも呼びかけが行われているものと考えております。
◆そね文子 委員 区が公表しているレジ袋有料化等結果報告書一覧を見ると、ほぼ全てのコンビニがレジ袋が必要かどうかの声かけを徹底していると答えていますが、区内で買い物をしたときにほぼ聞かれたことがありません。先日、セブン−イレブンがレジ袋有料化を検討というニュースがあり、社会の流れがあると感じますが、コンビニに対しては、改めてレジ袋削減を働きかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎環境課長 スーパーマーケットに比べまして、コンビニエンスストアはマイバッグの持参率が相対的に低いですが、そうした機運もございまして、この10月から、フランチャイズチェーン協会というところがつくりましたポスターに、杉並区独自の「持とう・使おう・マイバッグ」というステッカーを張らせていただくような協力も行っているところです。大分機運も高まっていますので、この機運に乗じて改めて働きかけを行ってまいりたいと考えております。
◆そね文子 委員 最後に、今後のプラスチックごみを減らすことに対する環境部の決意を伺って、質問を終わります。
◎環境部長 プラスチックごみ削減に向けての区の決意ということでございますが、区では、今お話もありましたとおり、レジ袋の削減を含めましてプラスチック由来のごみの減量を進めるため、この間重点的に取り組んできたところでございます。ただ、近年、マイクロプラスチックを含めまして、海洋ごみに関し非常に話題になっておりまして、特にウミガメの鼻にストローが刺さった動画によりまして、世界中で関心事となっている状況でございます。
そうした中で環境省でも、本日の朝刊にもありましたけれども、スーパー、コンビニでのレジ袋についての有料化を義務づける方向性を定めたというような報道もございました。
プラスチックの量産が始まったのはここ半世紀ということで、50年ほどなんですけれども、それから既に20倍ぐらいの、世界で年間3億トンぐらい発生しているという中で、プラスチックというのは軽量で加工もしやすくて衛生的なものでありますから、今の生活の中でプラスチック製品がないということは考えられない状況になっております。
ただ一方で、その便利さの裏側に、使った後のプラスチックにつきまして、区民の方にももっといろいろ関心を持っていただきたいというふうに考えてございます。ただ関心を持っていただくだけではなくて、さらにそれを行動につなげていく契機となる取り組みを進めていかなければならないというふうに考えてございます。
過剰な、あるいは不必要なプラスチック製品につきましては、もらわない、選ばない、買わないといったリデュースにつながる取り組みや、あるいは使った場合でもまずはリユースに努める、また、その後で処理する場合にもきちんと分別してリサイクルに努める、そういったような行動変容につながる、あるいは促していくような取り組みを進めていくためにも、さまざまな手法ですとか契機を捉えて啓発事業、啓発行動などに努めまして、今後、プラスチック由来のごみの削減とともに、そのもととなる不必要なプラスチックの使用を減らしていくよう努めていきたいと考えてございます。
○渡辺富士雄 委員長 それでは、市来とも子委員、質問項目をお知らせください。
◆市来とも子 委員 保育園の人件費比率について。資料は「世界」の2月号、3月号です。
昨年度の保育園の委託費総額を伺います。
◎
保育施設支援担当課長 私立保育園に対する運営費になりますが、施設型給付費が60億円余、各種加算金が33億円弱、合計しまして約94億円弱となっております。
◆市来とも子 委員 区はそれぞれの園の保育従事職員の人件費比率は把握しているんでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 株式会社が運営している園につきましては、キャリアアップ補助金の申請書類により把握しております。
◆市来とも子 委員 保育従事職員はどのような職種が含まれるのか。
◎
保育施設支援担当課長 今の申請書類にある定義によりますけれども、保育士、保育補助者、看護師、准看護師、調理員、栄養士、子育て支援員が含まれております。園長や事務職員は、この中には含まれておりません。
◆市来とも子 委員 区が現在把握しています保育従事者人件費の比率、そして園長なども加えた全体の人件費比率は、それぞれ低くて何%、高くて何%か。
◎
保育施設支援担当課長 まず、保育従事職員に限った人件費比率ですと、最低で29.5%、最高で69.4%となっております。これに園長や事務職員を加えた全体の人件費比率になりますと、最低で38.2%、最高で76.9%となっております。
◆市来とも子 委員 厚労省のモデルとなっている人件費比率は何割か。
◎
保育施設支援担当課長 公定価格の制度設計時の議論について、7割という数字が想定されていたというふうに承知しております。
◆市来とも子 委員 人件費比率7割が標準モデルとあるということなんですけれども、厚労省の公定価格がある一方で、なぜそのように人件費比率に差が出てくるのか。
◎
保育施設支援担当課長 まず、園に対しては、公定価格による施設型給付のほかに、さまざまな加算金とか補助金の支給がされているため、分母が大きくなるということが1つあるかと存じます。また、園ごとに職員の年齢構成や在籍年数が違うことも影響しているかと存じます。
さらに、国の通知により、弾力運用と言われている経費間の相互流用が認められていることも1つの要因になっているかと存じます。
◆市来とも子 委員 今答弁にありました弾力運用なんですけれども、人件費を含めた委託費の流用が国の通達で認められています。その内容について伺いたいのと、この弾力運用が人件費比率に影響を及ぼしているのではないのか、改めて伺います。
◎
保育施設支援担当課長 委託費は人件費と管理費と事業費から構成されているものです。これに関しまして、国は、一定の基準を満たせば、それぞれの用途間での相互流用や資産の積み立て、次に同一法人の他の保育所の整備修繕、賃借料等に使用すること、それから子育て支援事業や社会福祉事業等に使用することができるというふうにしているものです。
こちらが人件費比率に影響しているかどうかということなんですが、相互流用ですので、一概にどちらからどちらに流れているということは言えませんけれども、中には人件費が管理費や事業費等に回されることで人件費比率に影響しているケースはあるかと存じます。
◆市来とも子 委員 国において人件費をどこまで流用していいのかという条件が設けられていないという運用のあり方が問題だと思います。人件費の使途に制限を設けるべきです。
区は、先ほど株式会社と言いましたけれども、社会福祉法人が運営する保育所の人件費比率は把握してないんでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 社会福祉法人につきましては、キャリアアップ補助金を直接都へ申請することとなっているため、現状では区で直接把握できていない状況にあります。
◆市来とも子 委員 キャリアアップ補助金で東京都が把握しているということであれば、区も東京都からそのデータをもらえばいいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 御指摘の点もありますので、今後、社会福祉法人分の把握についても努めてまいりたいと存じます。
◆市来とも子 委員 ことし、「世界」の2月号、3月号に保育園人件費の特集記事が上下にわたって組まれました。その内容を区は把握しているでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 存じております。
◆市来とも子 委員 この記事の中で、23区内の社会福祉法人が運営する477の認可保育所のうち、人件費比率が40%以下の園が39園あると。その39園が公表されております。この中に杉並の保育園が入っていましたが、どこでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 記事によりますと、明愛保育園と承知しております。
◆市来とも子 委員 社会福祉法人が運営する保育園のうち、23区内で29番目に低い人件費だということです。東京都の資料では、社会福祉法人の運営する保育園の人件費比率平均は69.6%。かなり低いということですけれども、この低さが保育の質や保育士の処遇との相関性があると区は認識しているか。
◎
保育施設支援担当課長 キャリアアップ補助金の申請書類の中には、賃金に関するデータも添付されているところなのですが、そちらのほうを見ますと、人件費比率の低い事業所が必ずしも賃金が低いと言えない状況にございますので、こちらについては個別に分析する必要があるものと存じます。
◆市来とも子 委員 保育従事者の人件費比率の低さがすぐさま保育の質をあらわすものではないというふうには私も思います。しかし、平均値よりかなり低いという人件費の園については、なぜ低いのかという実態調査を行っていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 先ほども御答弁いたしましたが、今後、社会福祉法人分の人件費比率についても把握に努めてまいりまして、それを通して全体の状況について把握してまいりたいと存じます。
◆市来とも子 委員 続いて、委託費の弾力運用において3割ルールとは何か。
◎
保育施設支援担当課長 最終利益に当たります各園の当期末支払資金残高というものがあるんですが、そちらを委託費収入の3割までにとどめるようにとされているものです。
◆市来とも子 委員 委託費収入のうち3割以内に残高を残しなさいねという3割ルールですね。これもこの記事の中で掲載されています。3割ルールを守っていない園が杉並の中の園でありますけれども、それはどこか。この園の当期末支払資金残高は幾らとなっているか。
◎
保育施設支援担当課長 先ほどの記事によりますと、杉並さゆり園と承知しており、残高は6,200万余で、委託費収入に占める割合としては33.7%と記載していると承知しております。
◆市来とも子 委員 23区の社会福祉法人の運営する保育園の最終利益率平均値は10%程度と。この杉並さゆり保育園は最終利益率33.7%。23区内でも上位4位とかなり高いです。このような3割ルールを守らない園は是正指導の対象となると思いますが、いかがか。
◎
保育施設支援担当課長 こちらは国の通知が出ておりまして、そのような場合には、まず将来発生が見込まれる経費を積立預金として積み立てるなど、長期的に安定した経営が確保できる計画づくりを行うよう指導することとされております。それも踏まえて、さらに2年連続で30%を超えている場合については、超過額が解消されるまでの間、改善基礎分について加算の停止を行うこととなっております。
◆市来とも子 委員 このような3割ルールを守らない園についても実態把握をしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
◎
保育施設支援担当課長 まず、該当する園につきましては、改めて園の状況を確認するとともに、東京都と連携した対応について相談調整をしてまいりたいと考えているところです。
◆市来とも子 委員 世田谷区は、運営費の補助要綱の中に、保育事業推進加算を支給する園のうち、人件費比率50%以下の園は減額するとの要綱を定めています。区においても、適切な運用策として何かしらのルールを定めるべきだと要望いたします。そういった数値が即保育の質にかかわるものではないというふうにも認識しているんですけれども、明らかに平均値とかけ離れた人件費比率の低い園、そして当期末支払残高の多い園については注視をしていく。なぜそのような数値なのか、実態把握、分析を行っていくべきだと思います。保育の質を確保するという観点から、保育従事者の人件費比率等について注視をしていくよう求めますが、最後に区の見解を伺います。
◎保育課長 委員から今いろいろ御指摘をいただきました。保育において一番大事なことは、現場においてしっかりと質の高い保育が提供されることだと考えます。そのために、保育に従事する保育士が生き生きと働ける、それが非常に大事であることから、人件費比率といったような数値が注視すべきものになるのだというふうに認識しております。
先ほど担当課長からも御答弁いたしましたけれども、そういう意味からも、こうした人件費比率等の数値につきましては、もちろんそれだけで一概に保育がいいとか悪いとか言えるものではないというのは委員もおっしゃっていたとおりでございますが、そうはいっても、そういった数値も当然参考にすべきものですので、例えば、今区では巡回訪問指導とかで各園を回っておりますが、これは、全ての園について平均的に回っていく、これも非常に重要で、今それに力を入れております。あわせて、重点的に見ていく、そういうことも必要かと思いますので、そうしたことの参考にもできると思います。したがって、状況の把握に努めることで、巡回訪問、あるいは今後中核園などの取り組みも行っていきますので、そういった取り組みにもつなげていき、区全体の保育の質を高めてまいりたいというふうに考えてございます。
◆市来とも子 委員 あるデータをしっかりと有効に活用して、実態把握、分析に努めていただきたいというふうに思います。
それでは、終わります。
○渡辺富士雄 委員長 いのち・平和クラブの質疑の途中ですが、ここで3時15分まで休憩いたします。
(午後 2時57分 休憩)
(午後 3時15分 開議)
○渡辺富士雄 委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
いのち・平和クラブの質疑を続行いたします。
新城せつこ委員、質問項目をお知らせください。
◆新城せつこ 委員 私からは、学童クラブについて、精神障害者福祉手当について、障害者の移動支援、障害福祉サービスの申請のあり方について、高齢障害者のサービスの保障、子ども家庭支援センターの取り組みについて。資料は、278と、保健福祉事業概要を参考にしています。
これまで、学童クラブ需要の増大により、児童館では一般利用の子供たちが使う遊戯室などが育成室に転用され、学童クラブに対応する緊急策がとられてきました。一方、乳幼児の利用も大幅に拡大し、児童館事業のそれぞれの拡充のためには、満杯になった施設と限られた用地、それから財源から、施設再編整備が不可欠であるということを、これまでの質疑からも改めて確認いたしました。
全国学童保育連絡協議会の調査で、5月1日時点で、区でいう学童クラブが定員オーバーで利用できなかった待機児童が、過去最多の1万6,957人に上ったことがわかりました。最も多いのが東京で3,812人、次に続く埼玉の2.3倍となっています。待機児童を把握してない自治体もあり、実態はさらに多いと見られています。
区の待機児童数の推移を、2016年度、2017年度当該年度、ことし4月の実績で示してください。
◎子どもの居場所づくり担当課長 4月の実績でございますが、2016年度が84人、2017年度が199人、それから2018年度が255人でございます。
◆新城せつこ 委員 17年度は待機児童ゼロを目標にいたしましたが、発生をしてしまいました。さらに、今も答弁がありましたように、ことしは255人となっています。その理由は何でしょうか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 主としてこの間の保育需要による就学後の需要増のほか、あとは集合住宅の建築等に伴う需要増、それら大きく2点によるものと分析してございます。
◆新城せつこ 委員 来年4月の需要予測、それから待機児童の見通しを確認します。
◎子どもの居場所づくり担当課長 先ほど申し上げた要因等により、来年度も需要増が見込まれてございます。本年4月に15名以上の待機児童が発生した学童クラブを中心として、合計約260名の受け入れ数拡大を図ることとしてございます。これにより、一定程度の待機児童の減少を見込んでございます。
◆新城せつこ 委員 ことし4月に待機児童数が42人と一番多かった高井戸児童館は、高井戸会議室の改修によって、来年4月ゼロは実現できるとのことです。これで2020年から21年度の需要増に対応できるのか、改めて確認します。
◎子どもの居場所づくり担当課長 現在、高井戸学童クラブの受け入れ数は126名でございまして、本年4月時点で42名の待機児童が発生いたしました。拡張により94名増の220名の受け入れ数となることから、来年4月には待機児童は解消できるものと考えてございます。
◆新城せつこ 委員 2020年からは。
◎子どもの居場所づくり担当課長 それ以降も問題なく、待機児童のほうは発生しない見込みでございます。
◆新城せつこ 委員 ことし2番目に多かった浜田山の学童クラブの待機児童に対する保護者からの切実な要望に応え、区はこの11月から小学校内に第二学童クラブの棟をつくって対策がとられました。工事の進捗状況、それから説明会での保護者の反応について説明願います。
◎子どもの居場所づくり担当課長 工事の進捗状況でございますが、スケジュールのとおり11月から移転開始をする予定でございます。先日、入会予定の保護者に案内を通知して、総じて御理解いただいていると思ってございます。
◆新城せつこ 委員 浜田山児童館の第一学童は124人の子供が利用しているとの確認をしてまいりましたが、浜田山児童館は学童クラブ対応で育成室への転換もこれまで行われてまいりました。今後、学童クラブ専用館とする方向が出され、乳幼児親子の利用や放課後の一般利用は今後どのようになるのか、お答えください。また、その周知はどのようにされているんでしょうか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 転用の際は、この地域の乳幼児親子の居場所として乳幼児室を確保するとともに、浜田山小内での放課後等居場所事業の実施により、小学生の居場所を確保してまいります。
なお、計画の周知につきましては、児童館再編に関するお知らせを館内に掲示するとともに、あとは職員から利用者に対して丁寧に説明するなど、周知に努めているところでございます。
◆新城せつこ 委員 まだそれを見ていなくて不安になられている方もいるようですので、ぜひ丁寧によろしくお願いいたします。
浜田山児童館が学童クラブ専用館になると、これまで地域で行われてきました行事がどうなるのか、また不安の声が寄せられています。その対策はどのように考えているか、地域の方々への周知はどのようにされているか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 地域行事に御協力いただいている団体等に対しても、この間、丁寧に御説明してございます。特に大きな混乱はない状況でございます。
◆新城せつこ 委員 浜田山会館で行われていたフェスタは、児童館職員がかかわって協働の事業として行われてきました。児童館は2020年4月に専用館とされ、今後民間委託になると考えられます。来年2月のフェスタは通常どおり行われますが、その後はこれまでどおりにはできないとも聞こえてきます。長年にわたって児童館が中心になり行われてきた事業であり、場所の確保、職員のかかわり等、今後も開催が保障されることが大切だと思います。区が丁寧に児童館職員や地域の方々に説明し、協力を求めていくことが重要だと考えますが、見解と今後の対策、求めておきます。
◎子どもの居場所づくり担当課長 委員御指摘のとおり、地域行事は区としても重要なものだと捉えてございます。このため、近隣の子ども・子育てプラザのほうが継承していくなど、今後も適切に対応していく考えでございまして、職員はもとより、地域の関係者の方々にも引き続き丁寧に説明し、理解を得てまいりたいと存じます。
◆新城せつこ 委員 今後はプラザの職員がかかわるということも聞いてまいりましたので、ぜひよろしくお願いいたします。
ことし4月に次に待機児童が多かった大宮小27名、永福南児童館19人、そして和泉学園の19人、どのように対応されてきたのか、また来年度どのようになるのか、今後のゼロ達成に向けてどのような検討がなされているのか、確認します。
◎子どもの居場所づくり担当課長 今回の大宮小につきましては、2020年度に小学生の放課後等居場所の機能を済美小等へ移転した後の堀ノ内南児童館を学童クラブとして活用し、また、永福南につきましても同様の考え方で、2021年度に永福南児童館を学童クラブに転用を図り、待機児童の解消を図る考えでございます。和泉学園につきましては、引き続き教育委員会等との連携を図り、学校やさまざまな資源の活用など多面的に検討し、対策を具体化してまいりたいと考えてございます。
◆新城せつこ 委員 来年4月、待機児童が懸念される他の地域はあるのでしょうか。また、2021年度で目標ゼロにしていますが、そのための対策についても確認をします。
◎子どもの居場所づくり担当課長 パブコメ中の計画案におきましても、先ほど御説明した本事業の受け入れ枠拡大の取り組みや小学校内への学童クラブの移設を進めることに加えまして、児童館諸室を改修した学童クラブの拡張を図る考えでございます。これらにより、2021年度の待機児童の解消につなげてまいりたいと存じます。
◆新城せつこ 委員 精神障害者の福祉手当についてですが、杉並区がいち早く行ってまいりました精神障害者1級への福祉手当の支給、これは当事者や家族から大変歓迎をされてまいりました。その後8年を経た状況の中で、他の自治体もこの福祉手当の制度実施に踏み出しています。その状況は把握されているでしょうか。
◎障害者施策課長 23区の状況でございますが、精神障害者保健福祉手帳1級所持者を対象としまして、現在8区で実施している状況でございます。
◆新城せつこ 委員 どの自治体も、杉並と同様に年間6万円、月で5,000円の支給額がほとんどとの認識を持っていますが、いかがでしょうか。
◎障害者施策課長 現状では、8区のうち3区が月5,000円支給しております。なお、支給額が少ない区では月4,000円、一番多いところでは月1万円支給しているところがございます。
◆新城せつこ 委員 他の障害とはその額もはるかに低い現状が精神の場合にはあります。身体障害者1級から3級、知的障害愛の手帳1度から4度、脳性麻痺や進行性筋萎縮症の方への福祉手当支給額、現状どのようになっているでしょう。
◎障害者施策課長 まず、身体障害者1、2級の方、愛の手帳1−3度の方、脳性麻痺や進行性筋萎縮症の方につきましては、月1万7,000円支給してございます。それから、身体障害者手帳3級、愛の手帳4度の方につきましては、月1万1,500円支給してございます。
◆新城せつこ 委員 精神の障害者への制度が一貫しておくれてきたことは周知のことですが、どのような歴史的経過があると認識をされているでしょうか。
◎障害者施策課長 精神障害につきましては、この間、平成5年に施行された障害者基本法によって初めて障害者として位置づけられたということで、身体障害、知的障害と比べて遅かったというようなものと認識してございます。
◆新城せつこ 委員 精神障害者は長い間社会防衛の視点で処遇をされ、あるときは警察規則の中で、またあるときは監禁や拘束、拘置等の対象とされてきました。精神障害者関連法がつくられ改定される過程も、社会的事件等を契機にしたものでした。他の障害と同じような福祉の対象として支援されるまでには、平成5年とはいえ、まだまだ課題が多く存在しています。
現在、自立支援医療、手帳所持者数はどのようになっているでしょうか。
◎保健予防課長 現在、精神通院の自立支援医療の受給者数につきましては、平成29年度が6,598件です。精神障害者保健福祉手帳の所持者数につきましては、平成29年度で3,639人となっております。
◆新城せつこ 委員 障害症状、それから生活面における困難さから、1級と2級の症状の違いは変わりがないとのことが当事者や御家族から言われています。他の自治体においては、精神障害者1級、2級ともに重度と規定するところもあります。首都圏の自治体では、既に精神障害者1級、2級への福祉手当を支給する自治体がかなりあることもわかりました。神奈川県では、県や厚木市、相模原、横須賀など、私が調べた中でも12の自治体が実施をしています。これは県が踏み出したということも契機になっているのかと思いますが、東京都の動向はいかがでしょうか。そして、今後区としても、手帳所持を条件としながらも、2級への実施に踏み出す施策の拡充が求められていると思いますが、その点についての見解を求めておきます。
◎障害者施策課長 23区ではございませんけれども、対象を精神障害者保健福祉手帳2級まで独自で実施している自治体があることは認識してございます。
この間、東京都におきましては、身体障害者、知的障害者への手当の支給につきましては、都区一体となって制度化した、そのような経過もございます。本来は精神障害者の手当につきましても同様にすべきではないかと考えているところでございます。今後も、他自治体の動向なども見ながら、東京都にも引き続き働きかけてまいりたいと思います。
◆新城せつこ 委員 よろしくお願いします。
さらに、障害の理解を進めていくことが大変重要に思います。家族会の方々によれば、新宿区が作成したハンドブックはとてもよくできているということで、見せていただきました。区も参考にして積極的に活用していただきたいが、その点はいかがでしょうか。
◎保健予防課長 精神疾患の理解促進につきましては、講演会などとともに、リーフレットを保健センターの窓口等で配布しているところでございます。今後、精神疾患のさらなる理解促進のために、委員御紹介のありました他区のハンドブックなども参考にしながら、区におきましても、ハンドブック等を作成し配布することについて、前向きに検討していきたいと考えております。
◆新城せつこ 委員 移動支援についてです。
障害者団体から移動支援についての要望が根強くあり、会派からも拡充を求めているところですが、障害者団体にも区は検討中というふうに回答していますが、どのような方向で検討がされているのか、確認します。
◎障害者施策課長 区では、保健福祉計画に基づきまして、移動支援だけではなくて、福祉タクシー券など移動に関する事業を総合的に見直すこととしております。見直しを行うことでサービスが必要な方に適切に利用していただくとともに、安定したサービスが提供できる方法を考えていく必要があると考えております。そのような視点も入れながら、各事業の現状とか課題の整理、今後のスケジュールなどについて、現在検討しているというところでございます。
◆新城せつこ 委員 スケジュールも今検討中ということなんですが、どのような組織でそれを検討されているんでしょう。
◎障害者施策課長 現在のところ、各事業は障害者施策課でやっているものですので、内部検討しているところですけれども、今後、少し課題等を整理したところで、もう少し広げていければと考えております。
◆新城せつこ 委員 障害者や家族の切実な現状、当事者の声を聞きながら、ぜひ検討し、積極的な対応を図っていただきたい。その点について。
◎障害者施策課長 移動支援につきましては、これまでも当事者の方や御家族などからさまざまな御意見を伺っているところでございます。これらの御意見も参考にしながら、先ほど御答弁いたしました考えをもとに見直しを行うとともに、また、今後実施するときにも、当事者、御家族、それから事業者など、関係している方々への説明ですとか周知なども、期間を設けながら丁寧にしていきたいと考えております。
◆新城せつこ 委員 一貫して言われている点です。障害福祉サービスの申請窓口の業務についてです。申請手続は、利用を予定する方が事業所の見学、体験利用を経て事業所を選定し決めて、また受け入れが可能かどうか明確になってから、支給申請書兼利用料減額免除申請書を渡し、申請を受け付けているとのことですが、これはなぜでしょうか。
◎障害者施策課長 申請に当たりましては、その方の困り事ですとか、その方に合った事業に適切につなげるために、事業内容を御説明の上、場合によってはその他の相談につなげる、そういう必要もあることから、来られた方が要件に該当しているかなど確認するために行っているというところでございます。
○渡辺富士雄 委員長 傍聴人より撮影の申請が提出されましたので、これを許可します。
◆新城せつこ 委員 なかなかその点がそごがありますよね。本来、障害福祉サービスの支給申請書は、利用したい事業の種別さえ決まっていれば提出できるというふうに考えます。しかしながら、担当部署の判断で今のような状況だということでは、具体的に利用受け入れ事業所が決まっていないと、その申請書を希望者に配布しないと問題にされています。これがいわゆる支給を狭めるための水際作戦というふうに思われているような面もあるんですが、その点では、申請に見えたら申請書を渡すというふうにぜひしていただきたい。その転換はいかがでしょう。
◎障害者施策課長 繰り返しの御答弁になりますけれども、障害福祉サービスの申請に当たりましては、申請者の状況などに応じた適切なサービスにつなげることができるように、御相談しながら現在進めているところでございます。ただ、そのことが支給を狭めていると捉えられないように、相談や申請に来られる方にきちんと説明をしながら、丁寧な対応を心がけていきたいと思います。
◆新城せつこ 委員 障害者が高齢になり、これまで受けていた障害福祉サービス、具体的にはおむつ代でしたが、これが削減されている切実な相談が寄せられました。当事者とともに区への要請を重ね、これをきっかけに改めて区が他のサービスを含めた検証を行い、今回改善されるに至ったことは、当事者や御家族に歓迎されています。区の姿勢を評価し、関係者にしっかり報告をさせていただくためにも、改めて確認をしたいと思います。
具体的には、おむつ代や理容・美容、布団乾燥の費用が障害福祉サービスと同等に受けられることとなりましたが、それ以外にも対象となるものはあるのでしょうか。
◎高齢者在宅支援課長 今委員がおっしゃった3事業が基本となります。類似のサービスとして緊急通報システムというのがございます。65歳になってから私どものほうに申し込まれた障害者の方で、障害者施策課で行っているサービス、機器、そちらのほうが適しているという方もいらっしゃることも考えられます。念のためではございますが、介護用品支給など、3事業と同様に当課の利用者にサービスを御案内する予定でございます。
◆新城せつこ 委員 保健福祉事業概要には現在障害者福祉を受けている人数が掲載されていますが、これが施行されることによって、その対象となる方々はどのくらい見込まれているのか、確認をします。
◎障害者施策課長 まず、平成29年度末のそれぞれの支給の状況ですが、おむつ支給につきましては538名、訪問理美容につきましては94名、寝具洗濯・乾燥サービスについては112名でございます。今回改正することによりまして、まだ最終的な人数は確認しているところでございますけれども、おむつ支給については新たに650名程度、訪問理美容につきましては新たに35名程度、寝具洗濯・乾燥サービスにつきましても、新たに35名程度の増加を見込んでございます。
◆新城せつこ 委員 私どもの代表質問では、補正予算が決定した後、当事者には通知が出されるとのことも確認をしてまいりましたが、改めて具体的なスケジュール、確認をさせていただきます。
◎障害者施策課長 今後のスケジュールでございますけれども、補正予算を御議決いただきました後に、現在高齢者の各サービスを受けている対象者の方に、速やかに障害者のサービスを御案内する勧奨通知を発送する予定でございます。また、11月1日号の「広報すぎなみ」ですとか区のホームページなどでの周知も行います。その後、申請をいただいた方から順次手続をいたしまして、平成31年1月分から変更を行う、そういうような予定でございます。
◆新城せつこ 委員 今後も引き続き高齢障害者の自立生活を支えるための支援の拡充を求めておきます。そのためにも、当事者や御家族の声に真摯に向き合っていただきたいと思いますが、区の姿勢、改めて確認をしておきます。
◎保健福祉部長 このたび、高齢障害者の紙おむつの支給に関しまして、委員を初め当事者の方、また御家族の方から御意見を頂戴しました。何よりも一番、高齢障害者、人の尊厳を大切にするということの基本姿勢をしっかり持ってお話を聞いてまいりたい、そういった姿勢で臨んでいきたいと思います。
◆新城せつこ 委員 ありがとうございます。
一昨日の夕刊に、目黒の虐待死問題について、厚生労働省専門委員会の報告が出されたとの記事を見ました。10項目にわたる指摘がなされていたとも書かれていますが、区はこの報告書を確認されているでしょうか。
◎
子ども家庭支援担当課長 御指摘の件は、一昨日に国が公表した「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について」と存じますが、既に入手し、内容につきましては確認しております。
◆新城せつこ 委員 今後の区の対策においても重要な事項であると私は感じました。区はこの報告書の中身についてどのように受けとめられたのでしょうか。私自身に寄せられた相談、これまでかかわってきたさまざまな事案、報道される多くの事案を考えますと、本当に難しい課題だと改めて感じているところなんですが、区の見解を求めておきます。
◎
子ども家庭支援担当課長 今回の検証の結果では、この事例の経過に即しまして、適切なアセスメントによる支援、それから子供の安全確認と関係機関との連携についてなど、基礎自治体が行うべきことが具体的に示されております。区といたしましては、改めてこの重要性を認識した上で、適切に対応していくべきものと考えております。
◆新城せつこ 委員 昨日のやりとりでは、事件後の4月、5月、6月、相談件数が1.5倍の225件寄せられ、職員の超過勤務も50時間を超え、非常勤であっても35時間を超えているということがわかりました。相談が寄せられれば、東京ルールに基づいて48時間以内に目視による子供の安全確認をしなければならないということもあり、訪問した先々でのさまざまなトラブルが起こることも想定され、職員のその心労は大変だと認識をします。職員のメンタルフォローも必要だと思いますが、どのような対策を講じているのか、確認をいたします。
◎
子ども家庭支援担当課長 委員のお話にありましたとおり、児童虐待の通告を受けますと、虐待対応ワーカーの職員は、迅速に子供の安全確認をするために、詳細な状況が全くわからない状況で訪問いたします。また、さまざまな困難を抱えるケースに継続的に向かい合う職員の負担や心労は大きいため、職員のメンタルフォローがとても重要だというふうに思っています。そのため、チームで連携して個別ケースに対応することを基本に、職員同士がサポートし合って相談し合えるような職場環境づくりに努めております。また、医師や弁護士などのスーパーバイザーから助言を受けるほか、私自身もメンタルケアに気を配り、これからもきちっと職員のフォローに努めていきたいと思っております。
◆新城せつこ 委員 今後、東京児相との連携強化が一層重要で、また、転入してくる方となれば他の自治体との連携も必要になります。3月の事件に対する専門委員会報告書はその点も指摘をしていますが、区の取り組みと今後の姿勢を確認し、私の質問を終わります。
◎
子ども家庭支援担当課長 転居事例への対応ですが、支援の状況に応じまして、子ども家庭支援センター及び保健センターがそれぞれの役割に応じて転居先のほうに連絡をとりまして、電話や文書等で迅速な引き継ぎを行っております。また、重篤な事例については、対面の引き継ぎのほか、各自治体で行っている要保護児童対策地域協議会の個別支援会議に伺いまして、そこできちっと引き継ぎをするといったような対応をしているところでございます。引き続き対応していきます。
○渡辺富士雄 委員長 以上でいのち・平和クラブの質疑は終了いたしました。
日本共産党杉並区議団の質疑に入ります。
それでは、くすやま美紀委員、質問項目をお知らせください。
◆くすやま美紀 委員 国民健康保険について質問します。資料ナンバーは95、171、351、それから平成30年度の特別区長会の国への要望書についてです。
質問に入ります前に、昨日の区長発言について一言申し上げます。
昨日の我が党金子議員に対し、区長は質問と無関係なことを取り上げました。こうした行為は大変遺憾です。
なお、我が党は現在、庁内管理規則を遵守しております。
それでは、国保の質問に入ります。
国保料は毎年値上げをされ、被保険者の暮らしに重くのしかかっております。私は毎回国保の問題を取り上げておりますが、杉並区が高い国保料を引き下げ、被保険者の負担軽減に力を尽くす立場に立つことを求めて質問してまいります。
まず、収入の多寡にかかわらず負担する均等割が連続して値上げされておりますけれども、1人当たりの均等割額について、平成11年度、20年度、29年度の推移を示してください。
◎国保年金課長 均等割額の推移ということでございますけれども、まず平成11年度、これは医療分のみとなりまして、2万6,100円。続いて平成20年度ですが、医療分に加えまして、介護納付金分、それと後期高齢者医療の支援金分を合わせまして、3つで4万8,000円、平成29年度も同様、3つ合わせまして6万5,100円となってございます。
◆くすやま美紀 委員 約20年間で2.5倍もの値上げです。これは1人当たりの金額ですから、子供が2人となれば、子供分の均等割額だけでも5万円余が13万円余に引き上がったことになります。
一方で区民の所得はどうなっているでしょうか。同じように平成11年度から29年度について、区民の所得の推移、わかりますでしょうか。
◎国保年金課長 国保のほうではなかなか所得のデータというのがないものですから、毎年厚生労働省のほうが実施しております国民健康保険の実態調査に基づきまして、東京都が公表している保険料の算定の所得で1人当たりの金額を公表していますので、これは平成26年度以降のデータしかございませんので、それで申し上げます。
平成26年度、1人当たり116万1,000円、平成27年度111万8,000円、平成28年度116万1,000円、平成29年度、これはまだ確定してございませんが、一応見込みとしては116万5,000円となってございます。
◆くすやま美紀 委員 平成11年度の所得は出ませんでしたが、私が調べた、これは都の1人当たりの平均所得なんですけれども、平成11年度は116万8,000円ということで、平成27年度100万8,000円ですので、都民、区民もほぼ同じ状況だと思いますけれども、上がってないどころか、16年間で16万円も下がっているという状況であります。一方で、先ほど示していただきました均等割額だけを見ましても、国保料は大幅な引き上げとなっているわけですね。
次に、年収300万円、40代夫婦子供1人、3人世帯で、2010年度と2017年度の保険料額がそれぞれ幾らなのか、そして幾ら負担増になったのか、示してください。
◎国保年金課長 年収300万、40代で子供1人の3人世帯ですけれども、平成22年度になりますが、保険料額合計で17万2,498円、それと29年度になりますが、35万3,169円でございます。
◆くすやま美紀 委員 幾ら負担増になるか。
◎国保年金課長 差額といたしましては、18万671円となってございます。
◆くすやま美紀 委員 7年間で約18万の負担増ということです。年収に占める国保料の負担率は出せますか。
◎国保年金課長 それは先ほどの所得に対する割合ということでよろしいですか、今の3人世帯で。
◆くすやま美紀 委員 はい。
◎国保年金課長 平成22年度になりますと所得に対する割合が5.75%、29年度になりますと11.77%になります。
◆くすやま美紀 委員 300万円の年収でも保険料が35万3,169円と、1割以上が国保料で消えてしまうということです。その上、負担はそれだけではありません。この世帯の場合、さらに税と国民年金保険料を含めると幾らの負担になるでしょうか。年収に占める負担率も示していただけますか。
◎国保年金課長 平成29年度で申し上げますと、27.49%となります。
◆くすやま美紀 委員 金額も。
◎国保年金課長 82万4,929円となります。
◆くすやま美紀 委員 本当に大変な負担だと思います。税と保険料を払って手元に残るお金が220万弱、一月にすれば約18万で、これで親子3人、大変厳しいというふうに思います。
毎年国保料が値上げされ、その通知が届くたびに区役所のほうに問い合わせが多数寄せられていると思いますけれども、ことし6月は何件の問い合わせがあったのか、またどのような内容だったのか、紹介してください。
◎国保年金課長 6月分でよろしいでしょうか。
◆くすやま美紀 委員 いえいえ、今回ので。
◎国保年金課長 統計をとっているのが、発送後から7月末までの数値でとっておりまして、窓口と電話を合わせまして、合計で1,758件となってございます。
主な問い合わせの内容といたしましては、家族が働き始めたことなどにより保険料がふえたといったようなお問い合わせ、また、前年と比べて収入の増減がないのに保険料がふえた理由、これは転入とか未申告によるものが大多数を占めてございます。もう一つ、会社に勤めているけれども、国保資格が自動的に喪失とならないのかといったようなお問い合わせが多数寄せられてございます。
◆くすやま美紀 委員 多くの被保険者は、この間の連続値上げで保険料が本当に重い負担になっています。区にはそうした認識がありますか。
◎国保年金課長 今実績でも御答弁したとおり、保険料そのものはこの間増加をしているところでございます。ただ、個々の世帯の御事情というのはなかなかつかみ切れるものではないなということも感じているところでございまして、それぞれの世帯の、例えば持ち家であったりとか、また他の資産等を活用しながら生活をされている方などもいらっしゃるかと思いますので、なかなか一概には申し上げられないのかなというふうに思っているところでございます。
◆くすやま美紀 委員 そういう御答弁ですが、平成31年度の特別区長会の国への要望で、国保に関してどのような要望書を出していますか。要望書の16ページ、(1)のところまで読み上げてください。
◎国保年金課長 31年度の国に対する特別区長会からの要望ですが、項目は「医療保険制度の充実」でございます。「国民健康保険の被保険者は高齢者が多いことなどから、加入者一人当たり医療費が高い一方、低所得者が多いために保険料負担能力が低いという構造的課題を抱えている。
さらに、特別区においては、高度医療機関の集積や高額医薬品の使用等に伴う医療費の急増が国保運営を大変厳しいものとしていることに加え、大都市特有の事情として、転出入率が高いことなどにより、保険料徴収に関して非常に厳しい環境下に置かれるなど、保険者の努力だけでは解決し得ない様々な課題を抱えている。
このため、国民健康保険制度が安定的かつ持続的に運営できるよう、次の方策を講じること。
(1)保険者へのさらなる財政支援と被保険者の保険料負担軽減策の拡充」。以上でございます。
◆くすやま美紀 委員 杉並区も含む特別区長会の認識も、国保の被保険者は低所得者が多いために負担能力が低い、そして保険料徴収に関しては非常に厳しいとして、保険料負担軽減を国に求めているわけですよね。
にもかかわらず、問題は、都道府県下で法定外繰り入れを廃止して保険料を引き上げようとしていることです。さきの予算特別委員会では、今年度1人当たりの平均保険料12万1,988円が、もし繰り入れをなくしてしまったら15万8,794円と、3万6,806円もの値上げになることが明らかとなりました。国や都は、法定外繰り入れを赤字だとして、この赤字を解消せよということを迫っているわけですけれども、これは到底認められません。そもそもは、国が国庫支出金を減らしたために、今日のような国保料の高騰というような事態になっていると思うんですね。
杉並区の国保会計に占める国庫支出金の比率について伺いたいと思います。2000年(平成12年度)、2017年度(平成29年度)、どのように推移しているのか、お示しください。
◎国保年金課長 国保会計の歳入総額に占める国庫支出金の割合ですけれども、平成12年度は31.41%でした。平成29年度におきましては18.97%となってございます。
◆くすやま美紀 委員 大変激減という状況だと思います。低所得者が多い国保のこうした脆弱性を解決するためには、国庫支出金の回復、引き上げというものが不可欠だと思いますけれども、区はどう認識されていますか。
◎国保年金課長 国への要望で、先ほど申し上げましたとおり、国保そのものは低所得者が多い、加えて退職をされた方が74歳まで国保に加入される方が多いというような状況にありますので、総じて医療費は高くなる。一方、低所得の方が多いというような状況から、健康保険制度を今後も持続可能に運営できるように、これは国の制度設計でございますので、これに対しての財政支援というものは必要だという認識から要望を毎年出しているところでございまして、そうした認識のもとで適正に運営していくことが区としては求められているというふうに認識をしているところでございます。
◆くすやま美紀 委員 国や都は赤字解消と言っておりますけれども、そう言うならば、国庫支出金の回復、それから増額こそ課題だというふうに思うんですね。そうしたことを行わないで法定外繰り入れの廃止を迫る、これには本当に道理がないというふうに強く言いたいと思うんですね。国は廃止を押しつけておりますけれども、法的縛りがないということはさきの予算特別委員会でも確認しております。
さらに、法定外繰り入れが増大し、区財政の運営が困難になっているのかということを確認したいんですが、決算補填等目的の法定外繰入額、2015年度から2017年度までの推移を紹介してください。
◎国保年金課長 まず平成27年度は38億2,900万円余、平成28年度が31億3,800万円余、平成29年度11億6,200万円余となってございます。
◆くすやま美紀 委員 当該年度、2017年度は、前年度と比べて大幅にこの繰入額が減っているようなんですけれども、これはどういう理由ですか。
◎国保年金課長 当該年度、国の療養給付費負担金等を初めとして、歳入が大幅に増加をしている項目が多数ございました。また、前年度からの繰越金といったものもございましたので、これは結果的になりますが、一般会計からの繰入金のほうを通常の年度に比較して低く抑えることができたということでございます。
◆くすやま美紀 委員 法定外繰り入れ、中でも、赤字解消だとして繰り入れをやめよと言っている決算補填等目的額が、2015年度と比べても大変減らされているということですね。今後、被保険者である65歳から75歳未満の高齢者人口が増加をする。一般的に高齢者が多いと医療費が高くなるということが言われているわけですけれども、そうした65歳から75歳未満の高齢者人口が増加をして、もし繰り入れを続けていった場合に、繰り入れも増加となる見込みなのかどうかということをちょっと確認したいんです。杉並区の65歳から75歳未満の人口は2015年度6万4,179人でしたが、2025年度、2030年度の人口見込みはどうなのか。社人研、それから区独自で出している人口予測があると思うんですけれども、それを示していただきたいと思います。
◎企画課長 今委員おっしゃった2015年の6万4,179、これは恐らく社人研のほうで出している実績ですね。まず、社人研のほうの推計ですけれども、2025年で申し上げると、65歳から74歳ということになりますけれども5万6,814、それから2030年になると6万3,700。区の推計、今回行っている人口推計ですが、2025年で申し上げると5万1,076、2030年でいうと5万4,796ということになります。
◆くすやま美紀 委員 杉並区における65歳から74歳までの高齢者人口が、当面大幅な増加予測とはなっていない、どころか減少しているという予測になっております。それに従っていえば、繰り入れを続けて区財政を圧迫するというような事態にはならないというふうに私たちは考えます。それで、繰り入れ廃止の必要はないというふうに申し上げたいと思います。
国保の困難さの根底には、先ほど来言っておりますけれども、国庫支出金、さらに都の補助金削減という問題があります。そこを改めずに、負担能力がない被保険者により高い負担を押しつけること、これは本当におかしいんじゃありませんか。
先ほども言いましたけれども、予算特別委員会では、繰り入れ廃止によって今年度1人当たり約12万2,000円が約15万9,000円近く、3万6,000円以上もの値上げとなるということが示されました。改めて伺いたいと思いますけれども、区は、この金額が妥当なのか、払える金額だというふうに思うのかどうか、認識を伺います。
◎国保年金課長 まず冒頭、委員ちょっと誤解があるので、その部分について補足をさせていただきたいと思います。20年前と国の支出金、都の支出金、いろいろと変わってきてございますが、この間、例えば三位一体の改革で国の財源が都道府県に移譲されたために、国の負担が下がり、東京都の負担が上がっているというようなこと、また、高額療養費等の共同事業が開始されたり、保険財政の安定化といったような取り組みなど、また、途中では後期高齢者医療制度の創設といったようなこと、そうした制度改革がさまざまございましたので、なかなか、一概に20年前の金額との比較というのが正しいかどうかといったところはちょっと難しいのかなというふうな感じがしているところでございます。
また、保険料の負担につきましては、先ほど答弁したこととも若干重複しますけれども、持続可能で安定的に運営できる国民健康保険制度、国保が最終的な健康保険の基盤になる仕組みでございますので、これが破綻してしまっては国民皆保険制度は崩壊してしまいますから、そういうことのないように適切な保険料負担といったものは求めていく必要があると思いますし、また、それに対する国の財政支援といったものも必要かというふうに思っておりますので、そうした認識のもとに、今後とも国保事業を運営していきたいというふうに思ってございます。
◆くすやま美紀 委員 国の負担割合が下がっていることは明らかなんですよね。持続可能な制度のためにということを区はおっしゃるわけですけれども、それ以前に区民の暮らしがもう持続可能じゃなくなっている、そういう事態だというふうに私は申し上げたいと思います。ぜひそうした認識は改めて、高過ぎる国保料が今生活を脅かしているという事態が滞納世帯、収納率の低さにもあらわれていると思います。ぜひそうしたところに立っていただきたいというふうに思うんですね。
高過ぎる国保料、これは暮らしを脅かして、保険証があっても医療費を心配して受診抑制につながりかねないとか、また、払えないで資格証になって病気の重症化、最悪命を落とすというようなことにもつながりかねません。何よりも、国民健康保険制度は社会保障制度なんですよ。本来は国が国庫支出金を抜本的にふやすべきであります。しかし、国が動かない現状で、区が今できることというのは、法定外繰り入れを継続させて、さらに拡充させて保険料を引き下げることだと思います。
区長は常々、福祉向上が自治体の最大の責務とおっしゃっておりますけれども、法定外繰り入れの段階的縮小・廃止方針は撤回をすること、そして厚労省も、法定外繰り入れは自治体で御判断していただくというのが国会での今の答弁となっております。国保料を引き下げて区民が安心して暮らせる、そうした杉並に転換していただきたいということを求めて、私の質問を終わります。
以上です。
○渡辺富士雄 委員長 それでは、富田たく委員、質問項目をお知らせください。
◆富田たく 委員 児童館とゆうゆう館についてです。資料は、ナンバー122、330、354、あとは区立施設再編整備計画の第二次実施プランの計画案と同第一次実施プラン、当初の2014年度版と第一次実施プランの改定版、2017年度版ですね。あとは、「ゆうゆう館ご案内」の冊子等々です。
区立施設再編整備計画第二次実施プランの計画案では、2019年度から3年間で区内の児童館はどのように変わるのか、簡単に概要を御説明ください。
◎児童青少年課長 今回パブコメをしている計画案でございますけれども、子ども・子育てプラザへの変換と児童館の、数目で申し上げますと、9の児童館のほうが再編されるというような計画になってございます。基本的な考え方としましては、学童クラブの小学校への移転、放課後等居場所事業の小学校内への移転というようなことが盛り込まれているということでございます。
◆富田たく 委員 高円寺駅周辺の2館、下井草駅南側の2館、永福駅、西永福駅付近で5館の廃止と、3年間で9館の児童館の廃止です。一次プランの5年間では3館だけだったので、廃止、転用のスピードは3倍以上と驚きです。3年後には児童館は29館になる。この加速度でいくと、今後の再編計画、第二期では、五、六年で児童館は全てなくなってしまうのではないでしょうか。残りの児童館全て廃止して、子ども・子育てプラザが14館設置されるようになるのは何年後と見積もっているのか。
◎児童青少年課長 今回、まだ第一期プランのうちの第二次実施プランということで、今委員おっしゃったとおりの数、9児童館の再編を進めていくということになっております。児童館の再編は、条件が整った、小学校への移転等、またプラザへの移転、こういったものを順序立ててやっていきますので、今の段階で何年後にどうなるということはまだ計画化されておりませんので、申し上げることはできません。
◎子ども家庭担当部長 ちょっと補足だけ。今回の施設再編整備計画の計画案の我々が考えている基軸とする考え方なんですけれども、この間、和泉のプラザ、天沼のプラザ、そして成田西のプラザというところで、そうした再編の取り組みの機能の継承を乳幼児親子の居場所について見ても、非常に順調に、好評をいただいているということがあります。加えて、小学生の居場所についても、その再編整備の中で最寄りの小学校の中できちんと転換ができている。そうした実態を踏まえますと、今後は各地域にプラザも含めたそういったきちんとした整備をできる限り速やかに行っていきたい、まず1所ずつですね。そういったところを基軸にして今回の計画案を考えたということです。今後については、いずれにしても、先ほど課長からもありましたけれども、改めて次回等の計画改定の中で考えていくべきものというふうに存じます。
◆富田たく 委員 スピードアップしていくということか。
◎児童青少年課長 今部長のほうからも申し上げましたけれども、スピードアップというよりは、これまでの実績、進み方を見て、適切に計画化して進めていきたいというふうに思っているところでございます。
◆富田たく 委員 では、どの児童館をプラザに転用するとか地域コミュニティー施設にするといった大まかなイメージはお持ちではないでしょうか。その辺はどうですか。
◎児童青少年課長 先ほど担当部長のほうも申し上げましたけれども、まず子ども・子育てプラザを7地域に2カ所ずつという大き目の考え方がございます。まだ7地域のうち1カ所も整備されてないところがございますので、今回の第二次プランにつきましては、なるたけそういったところを整備していくという形になっております。
また、学童クラブの学校等への整備状況、放課後等居場所事業の実施を行うに当たって、面で捉えた形で、学校改築のタイミングであるとか学童クラブの利用状況、そういったことを総合的に勘案して、計画化して進めてまいりたいというふうに考えております。
◆富田たく 委員 再編対象として挙げられた今回の9館の児童館は、区の東半分に偏っています。なぜこの9館が選ばれたのか、なぜ東に偏っているのか、教えてください。
◎児童青少年課長 今回はいろいろな、先ほども申し上げましたけれども、地域の面で捉えて、子ども・子育てプラザにしていく位置であるとか、小学校の改築のタイミングであるとか、そういったことを総合的に勘案して、今回児童館のほうを計画化したものでございます。
◆富田たく 委員 何とも説明が抽象的でよくわかりませんね。
高円寺地域の高円寺中央児童館、高円寺北児童館について、それぞれどうなるのか。
◎児童青少年課長 まず、高円寺地域の高円寺北児童館と高円寺中央児童館、こちらの中にあります学童クラブと放課後の小学生の居場所につきましては、新たに高円寺学園、こういった中で対応するということになります。高円寺中央児童館につきましては、子ども・子育てプラザ、こういった形に改修をしてまいりまして、高円寺北児童館の跡地のほうは今後考えていく、そういった形になります。中高生の居場所につきましては、これまでやっていたものにつきましては、杉八小の跡地で居場所を考えていきたいというような計画になっているところでございます。
◆富田たく 委員 第二次実施プランの計画案28ページ、29ページに記載されていますが、とてもわかりづらいので、少々細かく確認したいと思います。高円寺中央と高円寺北、両児童館に併設されている学童クラブが学校内で実施されるのが、平成32年の1年間にわたって矢印が引かれているという状況なんですね。放課後居場所事業、それから子ども・子育てプラザへの転用についても、そういう形になっているんですけれども、32年の何月ごろにそれぞれ実施する計画なのか。
◎児童青少年課長 32年度の4月から変更する予定でございます。
◆富田たく 委員 子ども・子育てプラザも4月からスタートですか。
◎児童青少年課長 失礼いたしました。子ども・子育てプラザにつきましては、秋を予定しているところでございます。
◆富田たく 委員 そうすると、秋のプラザ開所までは乳幼児親子の居場所は一旦なくなるということですかね。
◎児童青少年課長 乳幼児親子の居場所につきましては、その間につきましては、近隣の児童館をお使いいただければというふうに考えておるところでございます。
◆富田たく 委員 この地域は、学校統廃合が進められている地域です。区は、児童館の小学生の放課後居場所事業については小学校で維持拡充できると主張していますが、小中学校の統廃合により、高円寺南側の杉八小学校と北側の杉四小学校がなくなってしまいまして、高円寺中学校にできる仮称高円寺学園の1校となってしまいます。高円寺地域として児童館2館と小学校2校が削減されて、子ども・子育てプラザ1つと小中一貫校1校となる。このことで子供たちの居場所が激減してしまいます。全員協議会でもこの点を指摘しましたが、改めてこの大きな改変について区の認識を確認いたします。
◎子どもの居場所づくり担当課長 委員今おっしゃった放課後等居場所事業は、まず高円寺学園のほうで開始します。また、子ども・子育てプラザも高円寺中央のほうにできる。加えまして、先ほど申し上げた地域コミュニティー施設、そういった多世代で利用できるものが杉八小の跡地にできます。そういったところを面で捉えていただければ、全体的には特段減っているものではないと考えてございます。
◆富田たく 委員 杉八小跡地のコミュニティー施設はいつごろできるんですか。
◎施設再編・整備担当課長 現時点の予定では、平成36年度を想定しております。
◆富田たく 委員 児童館の小学生の居場所機能は小学校で継承と区は言っていましたが、しかし、学校統廃合が進められる地域では、継承先の小学校がなくなるため、継承も何もあったものではありません。高円寺地域では、高円寺パル、ルック商店街と青梅街道、そして環7通り、中央線に囲まれた地域に存在していた小学校と児童館がなくなることで、小学生の居場所が消失してしまうんです。この地域の子育て環境が悪化することは目に見えているのではないでしょうか。いかがですか。
◎児童青少年課長 まず高円寺中央のほうはプラザになりますけれども、これまでの利用実績から、プラザのほうは非常に充実したもの、こういったものを整備する予定でございます。また、高円寺地域北側でございますけれども、今年度は馬橋公園を活用した子どもプレーパークの出張版という形で、児童館だけではなくて、そういったものも高円寺地域は充実しているのかなというふうに思っております。
◆富田たく 委員 プレーパークが出張で来るのはいいと思うんですけれども、日常的にやっていただけるものなんでしょうか。
◎児童青少年課長 常設型というよりは、今回馬橋公園のほうでやった子どもプレーパークにつきましては、4回の事業という形になってございます。
◆富田たく 委員 日常的ではないと。
子ども・子育てプラザは乳幼児親子の専用館に変わります。小学生の居場所としては変質してしまうんです。以前から指摘をしているように、児童館の機能を小学校で継承するといいながら、小学校の統廃合を進めるということは、結果的に小学生の居場所がなくなってしまう地域が発生するということだと指摘したいと思います。
私は、高円寺南地域、杉八小学校区に住んでいますので、杉八小の入学式やこどもまつり、正月のどんど焼きなどの季節のイベントにお邪魔しております。こどもまつりでは、中央児童館の館長さんが毎年仮装して参加しながら、こどもまつりを運営から下支えしていますし、おやじの会や保護者の方々は、準備から後片づけまで主体的にかかわっています。町会・自治会の方々は、こま、けん玉など昔遊びコーナーを運営して、子供たちと交流しながらこどもまつりを盛り上げています。こどもまつり以外でも、中央児童館では、地域のいきいきクラブの方々が子供たちと昔遊びを楽しみ、豚汁をつくって児童館内でみんなで輪になっていただいています。まさに小学校と児童館と地域の方々が連携してコミュニティーをつくっているんです。しかし、学校統廃合によって高円寺南2、3、4丁目地域から小学校がなくなる。その上、高円寺中央児童館もなくなってしまったら、この地域で築かれた身近なコミュニティーに大きな影響が出てしまうのではないでしょうか。
◎副区長(吉田) ちょっと事実誤認があるのではないかなと思います。
学校統廃合によってコミュニティーがなくなる、ないしは学校統廃合によって子供の居場所がなくなるというふうにおっしゃっているようでございますが、新泉小、和泉小、和泉中学、3校の統合でできた今の一貫校でございますが、その中に十分に子供の居場所というのは確保して行っておりますし、近隣のプラザは非常に盛況に、はやっているということでございます。
また、コミュニティーがその地域でなくなるというようなことをおっしゃっているようでございますが、そんなに脆弱なコミュニティーだと私は思っておりません。和泉小の芝を中心としたあのコミュニティーの活動は、町会や、また学校のおやじの会やら保護者が一体となってつくっておりまして、うまく統合の中で溶け込んでいるというふうに理解しております。今回の杉四、杉八、この学校の統合については、大分前からお互いのそれぞれの地域の中で議論を重ねながら進めてきた内容でございますので、学校がなくなることによって、そこで形成されているコミュニティーが瞬時になくなるというふうには考えておりません。
◆富田たく 委員 いつもいつも私の質問を曲解して変な答弁が出てくるんですけれども、(笑声)身近なコミュニティーに大きな影響が出てしまうのではないですかというふうに質問したのに、消滅してしまうことはないんだとか、そんな話をされているわけです。本当に驚きの答弁ですね。
地域コミュニティー施設がいつできるか、36年だ。プラザはあっても、地域から小学校が消えているんだから影響は大きい。高円寺学園は遠過ぎて、高齢化した町会の方々が気軽にそこに集えるかどうか、本当に大変なことだと思います。地域コミュニティーを守るためにも、この地域から児童館も小学校もなくすことは許されないと厳しく指摘しておきます。
高円寺北地域ではどうでしょうか。ゆうキッズ事業などを行う高円寺北児童館は廃止され、この地域から乳幼児親子の居場所がなくなってしまいます。施設再編に賛成している他の議員からも、この点については苦言が出されていましたが、高円寺北地域の子育て環境が悪化する、そういった認識は区にありますか。
◎児童青少年課長 先ほど来答弁差し上げていますけれども、高円寺南の高円寺中央児童館のほうに充実したプラザを整備してまいりますので、こちらを利用いただければというふうに思っております。
◆富田たく 委員 当初区は、児童館41館を全館廃止させ、14館の子どもプラザにするという方針を出したときに、小学校などでも乳幼児親子の居場所をつくると計画していました。再編整備計画第一次実施プラン冊子25ページでは、「『ゆうキッズ』を含む乳幼児親子の居場所は、引き続き小学校の通学区域単位を基本とした身近な場所で気軽に利用できるよう、再編後も、」「子どもセンターや学童クラブ移設後の小学校、地域コミュニティ施設等で実施することとし、全体として現在と同規模の実施場所を確保する」とありました。しかし、平成29年発表の改定版27ページでは、乳幼児親子の居場所について、実施場所から小学校が外れて、実施内容からゆうキッズ事業も外され、「小学校の通学区域単位を基本とした身近な場所で気軽に利用できるよう、地域コミュニティ施設等にも乳幼児親子の居場所となるスペースを確保するなど、区全体で現在と同規模の居場所を確保」すると、縮小されてしまいました。確保するのはゆうキッズの実施場所ではなく居場所となるスペースと、トーンが大分下がったんです。第二次実施プランでは、この考え方を基本的には踏襲しているという認識でよろしいんでしょうか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 ほかの委員会でもそういった御質問をいただきまして、我々、そういった思いはございませんので、小学校区域1つを基本とし、といったところはまた計画の中に記載を補記したいと考えてございます。
◆富田たく 委員 小学校通学区域単位に設置するという方向性は変わらないということですか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 そのとおりでございます。
◆富田たく 委員 二次実施プランには、小学校通学区域、通学区単位という言葉が僕のほうでは見当たらなかったんです。二次実施プラン26ページの乳幼児親子の部分について読み上げていただいてもいいですか。
◎子ども家庭担当部長 委員も先ほど言っていただいたとおり、この前、全員協議会のときにそういったやりとりもあって、そこについて少しわかりにくい表現になっていたから、計画の修正の段階で十分配慮してまいりますと。それを今課長は答弁しています。
◆富田たく 委員 小学校区単位に設置するという認識でいいということですね。
◎子どもの居場所づくり担当課長 小学校区域を1つ基本とし設置していく、そういう考え方でございます。
◆富田たく 委員 そうすると、杉四小学校区の乳幼児親子の居場所というのはどこになるんですか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 学区域につきましては、高円寺学園の学区域になりますので、そこの中で1つといった考えでございます。
◆富田たく 委員 だから、学校統廃合したら、そこの学区域が2つから1つになるから乳幼児親子の居場所も2つから1つでいい、そんな話なんですか。ひどいな。
◎子ども家庭担当部長 そういうふうなことを言っているんじゃないんですね。ちゃんと聞いていただきたいんですけれども、我々区のほうが考えているのは、1つは、児童館の再編というのは、主として世代別に、そういった意味では世代で分けた形で事業をしっかり継承していく。それともう一方は、区として申し上げているのは、地域コミュニティー施設で、今度は世代を超えた縦軸の拠点をつくっていく。その縦横がきちんと合わさった形が将来の姿だ、このように申し上げているわけです。
委員は、高円寺の北がどうだと、こうおっしゃいますけれども、確かに、こういった再編整備を進めていく中で、どうしても同時期に全てがっと進めることはできないということは、それはありますよ。だけど、将来の姿をきちんとお示しした上で、そういった地域のコミュニティー、居場所を計画的に整備していく、こういうことでこの間も説明してまいりましたし、今後も丁寧に御説明して御理解を得たいと考えているところでございます。
◆富田たく 委員 先ほど将来の姿、示していただけましたか。
◎児童青少年課長 第二次実施プランを進めるに当たりましては、先ほど担当部長が申しましたけれども、いきなり全部ががっと変わるわけではなくて、十分検証を重ねながら丁寧に取り組んでいくということがございますので、第二期計画につきましてはまだ先の計画ということで、お示しはしていないということを申し上げたところでございます。
◆富田たく 委員 高円寺北児童館を子どもプラザにすればいいんじゃないですか。
◎児童青少年課長 先ほど来申し上げておりますけれども、7地域に2カ所ずつ子ども・子育てプラザは整備するというような計画を立ててございます。まず初めには、まだ1地域に1つもないところがございますので、二次実施プランにつきましては、まずそこから整備をしていこうということで、今回、プラザの2カ所、計画化したというところでございます。
◆富田たく 委員 杉四小学校区域の乳幼児親子の居場所は、今後どうするんですか。
◎児童青少年課長 先ほど御答弁差し上げたとおりになります。
◆富田たく 委員 そこに設置する検討もしないということですか。
◎児童青少年課長 先ほど来申し上げておりますけれども、まず7地域に1つずつプラザを整備して、将来的には1地域に2つプラザを設置していく、そういう考えでございます。
◆富田たく 委員 全然質問に答えてないんですけれども、当初、ゆうキッズ事業などの実施場所を同規模で確保するといいながら、3年たったらスペースだけは確保するとトーンを落として計画を薄くし、さらには、小学校の通学区には1つつくるといいながら、つくれなさそうな雰囲気が今醸し出されているわけです。場当たり的にもほどがあると思ってしまいます。施策の後退は明らかだというふうに指摘したいと思います。
永福、西永福周辺の地域のほう、区役所から南側、こちらの地域、広い地域で5館の児童館が廃止となります。かなり広い地域から児童館という施設がなくなってしまうわけですが、児童館5館がそれぞれどうなるのか、改めて御説明ください。
◎児童青少年課長 まず浜田山児童館でございますけれども、こちらにつきましては、学童クラブと小学生の放課後の居場所につきましては、浜田山小学校内に移します。ただ、学童クラブの需要が、先ほど来、他の委員に御答弁申し上げていますけれども、待機児童が非常に出ているということで、浜田山児童館のほうを学童クラブ専用館にして、こちらのほうには乳幼児親子の居場所はそのまま存置する。先ほど他の委員に御説明差し上げたとおりです。
堀ノ内南児童館でございますけれども、放課後等の居場所事業につきましては、大宮小学校と済美小学校の中へそれぞれ移動しまして、学童クラブは、既存の大宮小学童内のクラブは使用しますけれども、小学生の機能の移転が済みましたら、堀ノ内南児童館を学童クラブ専用館にするとともに、乳幼児の居場所についてはそのまま置くという形になってございます。
永福南児童館でございますけれども、小学生の居場所につきましては、平成33年度、永福小学校のほうへ移転をするという形になりまして、永福南児童館につきましては、学童クラブにするということでございます。
大宮児童館、また成田児童館。大宮児童館のほうにつきましては、小学生の居場所につきましては松ノ木小学校のほうへ、成田児童館につきましては東田小学校のほうへ、それぞれ移動する、そういった計画になってございます。
◆富田たく 委員 2020年度に3館廃止、翌年度に2館廃止、この広い地域で児童館が実質2年間で5館も廃止されるわけです。子供の居場所、子育て環境がたった2年で激変すると思うのですが、区はそういった影響をどう捉えているでしょうか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 児童館の再編のお話でございますけれども、きちっと機能につきましては、学校内学童クラブ等も学校のほうに拡張して整備したり、あと、放課後等居場所事業という形で、小学生の居場所についても継承し充実発展させていく。そして、乳幼児親子につきましては、子ども・子育てプラザのほうでしっかりと継承し発展させていく。そして中高校生の居場所につきましても、新たに居場所をつくっていくといったことで進めてございますので、特段地域のほうで何かしら影響があるとかそういったことではない、むしろ充実しているというふうに考えてございます。
◆富田たく 委員 まず、2年間で一気に5小学校で放課後居場所事業を実施するというのが大変難しいのじゃないかなと思うんですけれども、実際に可能だと考えていらっしゃるんでしょうか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 可能でございます。
◆富田たく 委員 一気にというのが大変不安でしようがありません。なぜこんなに隣接した地域で進めようと考えたのか。
◎児童青少年課長 先ほど来、初めのほうに御答弁差し上げましたけれども、地域のバランス、地域の需要、そういったものを含めて総合的に判断をして、こちらの場所に決まったというところでございます。
◆富田たく 委員 やはりここでも大きな問題が生じるのは、乳幼児親子の居場所だと思うんです。先ほどおっしゃっていた小学校通学区域を基本に1つという方針は、結局、ここに記載されてないので、どの児童館の跡地もそういった乳幼児親子の居場所にはならない。さらに、学童クラブの待機児童の解消のためと、あとは保育園にするということで、大きく今後この計画案の修正というのは難しいのかなと考えると、乳幼児親子の居場所というのがなくなってしまうんじゃないでしょうか。
◎子どもの居場所づくり担当課長 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、浜田山児童館のところは学童クラブに転用してまいりますが、乳幼児室のほうは存置してまいります。またあわせて、堀ノ内南児童館におきましても、同じような考え方でございます。また加えまして、永福三丁目複合施設のほうにも乳幼児室ができますので、特段そういったことはないと考えてございます。
◆富田たく 委員 同規模に設置するという形になるんでしょうか、それで。
◎児童青少年課長 まず整理させていただきたいんですけれども、基本的には子ども・子育てプラザが乳幼児親子には非常に充実した、これまでも実績のほうがかなり伸びているという形で、こちらを7地域に14カ所整備していく。その中でも、乳幼児親子の今までの範囲と比べますと、少し距離がかかるところにつきましては、小学校の単位を基本としまして、そちらのほうには乳幼児の居場所を置く、そういったことを御答弁差し上げているところでございます。
◆富田たく 委員 そうすると、やっぱり高円寺側の乳幼児親子の居場所が問題ということになってくると思うんですけれども、これはどのように今後検討されていくのか。
◎子ども家庭担当部長 高円寺の地域については、先ほど来御答弁申し上げましたけれども、今回の32年度の仮称高円寺学園の開設時、ここについては、今の高円寺中央のところをプラザ化するという中で対応していく。
あと、地域的に御心配の御意見だと思うんですけれども、児童館の再編というのは、高円寺地域においても、周辺の児童館も当然存置している部分がありますので、そういったところも適宜御案内しながら対応していくということになります。その先に、先ほど申し上げた地域コミュニティー施設というのがまた地域的にかぶってくる、こういった将来像だということで、当面はしっかりニーズに応えてまいりたい、こういうふうに考えています。
◆富田たく 委員 高円寺地域の部分については、ニーズに応えられてないということを指摘しておきます。
ゆうゆう館のほうに移ります。
施設再編整備計画第二次実施プランでは、ゆうゆう館の今後の方向性が出されました。改めてその内容を御紹介ください。
◎高齢者施策課長 ゆうゆう館の地域コミュニティー施設への転用ですけれども、ゆうゆう阿佐谷館とゆうゆう馬橋館が既にモデルの取り組みをしておりますが、それが32年度に地域コミュニティーへの転用を図ります。また、新たにゆうゆう阿佐谷館について32年度に地域コミュニティー施設として転用されるというふうな考え方になってございます。
◆富田たく 委員 今回、ゆうゆう館が転用されるということですけれども、地域コミュニティー施設というもののある一定の定義も今回出されました。その地域コミュニティー施設についても改めて概要を説明してください。
◎施設再編・整備担当課長 地域コミュニティー施設は、区民集会所、区民会館、ゆうゆう館、それから機能移転後の児童館施設、これらの施設をいわゆる地域コミュニティー施設という多世代型の施設に転換していくという考え方でございます。
◆富田たく 委員 ここでちょっとだけ気になるんですけれども、区民集会所、区民会館、ゆうゆう館、あとは児童館廃止後の児童館施設という形で書かれているんですけれども、区民事務所会議室については、この地域コミュニティーの再編整備の対象にはなるんですか、ならないんですか。
◎施設再編・整備担当課長 区民事務所会議室につきましては、今申し上げた分に入っていないということからも、地域コミュニティー施設の再編整備の中で考えていくという直接的なものではございません。これにつきましては、別途、第一期計画第一次実施プランの中で、町会等の利用の代替施設を確保したものから順次廃止していくという考え方になっております。
◆富田たく 委員 そうすると、地域コミュニティー施設をつくるときに区民事務所会議室が近くにあっても、それは残されて、そのまま地域コミュニティー施設をつくっていく、そういうようなイメージなんですね。
◎施設再編・整備担当課長 確かに、区民事務所会議室も同じ集会施設という位置づけでございますし、地域コミュニティー施設の近隣に例えば区民事務所会議室があるという、もしそういう状況があるところでございましたら、そこも含めて考えるということもございますので、先ほど申し上げましたのは、区民集会所、区民会館等々、その辺の施設を再編整備するという考え方が地域コミュニティー施設ではございますけれども、区民事務所会議室は別途廃止するという流れはある中で、ただ、その中でもし残っている施設というのがまだ幾つかございますので、そういった施設がある場合は地域コミュニティー施設のほうに吸収されるようなイメージは、実質上はございます。
◆富田たく 委員 吸収されるようなイメージということは、結果的には、再編整備の対象というふうに名前は上がってなくても、地域コミュニティー施設ができ上がったときに近くにもし区民事務所会議室があったら、それが廃止される、そういう段階的なイメージということでよろしいでしょうか。
◎施設再編・整備担当課長 実質的にはそういったことになります。
◆富田たく 委員 今回の馬橋や阿佐谷については、区民集会所、区民会館等の再編という形にはなってないというふうに認識はしているんですけれども、その辺はそれで正しいでしょうか。
◎施設再編・整備担当課長 阿佐谷と馬橋の話でございますが、阿佐谷につきましては、当初ゆうゆう阿佐谷館に転用する際に、その前身となる施設というのが区民事務所及び阿佐谷区民事務所会議室でございまして、それをゆうゆう阿佐谷館という形に転用したというところで、そのままそれが今度は地域コミュニティー施設になるということでございます。馬橋につきましては、近隣にそういった区民事務所会議室がございませんので、そういう形になります。
◆富田たく 委員 既に区民事務所会議室がゆうゆう館となってという形だったんですね。
1つ、ゆうゆう館特有の機能について、地域コミュニティー施設に再編された後どうなるのかというのが心配です。その辺はどうでしょうか。
◎高齢者施策課長 一番目玉になっています、協働事業という形で事業者のほうに実施していただいていますが、今持っているそういった機能、役割については、地域コミュニティー施設についても継承されていくというふうに考えてございます。
◆富田たく 委員 あと、高齢者団体の施設の優先利用といったところも改めて確認させてください。
◎高齢者施策課長 こちらについても、今ゆうゆう館で優先枠というのを持っていますが、地域コミュニティー施設に転用された後も、この優先枠については継承していくというふうな考え方でございます。
◆富田たく 委員 「ゆうゆう館ご案内」という冊子、区のホームページからダウンロードさせてもらいました。こちらのほうにいろいろゆうゆう館の特徴などが書かれているんですけれども、個人利用もゆうゆう館はできる、貸し室以外の機能もあるということで、そちらのほう、どのように説明されているのか、ちょっと解説していただけますか。
◎高齢者施策課長 個人利用についてですけれども、「一般和室または談話室・談話コーナーで、テレビ、囲碁・将棋、マッサージ機などを自由に利用できます。また、お茶の用意もあります。」ので、お一人で来られても御利用できるということで説明をしてございます。
◆富田たく 委員 私も、いきいきクラブの新春の集まりなどにたまに呼ばれて、ゆうゆう館も少し入ったりしますけれども、談話室でお話をされていたりとか、マッサージ機でゆっくりされていたり、お一人で来られた方がそこでお話をされたり、そういうことをやられているんですけれども、地域コミュニティー施設になった場合に、例えばテレビを見ながら、談話しながらお茶を飲む、そういったことはできるんでしょうか。
◎高齢者施策課長 ラウンジというものができますので、そういったところで多世代の中でくつろいでいただくというふうなことを考えてございます。
◆富田たく 委員 お茶を飲みながらとか、自宅にはふだんは置けないマッサージ機とかというのは、地域コミュニティー施設では可能なんでしょうか。
◎高齢者施策課長 地域コミュニティー施設イコールゆうゆう館ではございませんので、今後、そういったところをしっかり検証して検討していくというふうな考え方で、引き続き進めていきたいというふうに考えてございます。
◆富田たく 委員 検証していくというのは、できそうだったらやってみたいというイメージなんですかね。
◎高齢者施策課長 実績というんですかね、ゆうゆう館でのそれらの取り組みがしっかりしているかどうかということですけれども、地域コミュニティー施設は全く違う考え方で進めていきますので、そこはしっかり検討していくというふうに考えてございます。
◆富田たく 委員 案内の冊子には、主な事業として三療サービスの説明がありました。どのようなサービスになっているんでしょうか。
◎高齢者施策課長 こちらのほうははりとマッサージということで、それぞれゆうゆう館で月1回ぐらい、そういったマッサージ、はりの治療が受けられる、施術が受けられるというふうなことでございます。
◆富田たく 委員 そういう施術用のベッドなども用意されているということでしょうか。
◎高齢者施策課長 高齢者活動支援センター等はマッサージ室がございますので、そういったしっかりしたベッド等ございますけれども、ゆうゆう館は和室等がございますので、そこの中でマッサージできる体制を整えて実施しているというような状況でございます。
◆富田たく 委員 そういったマッサージなどは、地域コミュニティー施設ではどうなるんでしょうか。
◎高齢者施策課長 こちらも、先ほど答弁したところですけれども、ゆうゆう館イコール地域コミュニティー施設ではないので、今後の検討の中で考えていきたいというふうに考えてございます。
◆富田たく 委員 ゆうゆう館は小規模ですけれども、高齢者専用としてつくられているからこそ、高齢者にとって気兼ねなくゆっくりできる施設になっております。決して貸し室機能だけがゆうゆう館の機能ではないということ、そして、地域コミュニティー施設への転用でそういった機能がなくなる可能性があるというふうに認識をしました。
タイムシェアについて確認をさせていただきたいと思います。地域コミュニティー施設へと再編された場合、高齢者団体と一般利用の方々は、説明会でもよく話されていたタイムシェアをする。改めてその概要をお願いします。
◎施設再編・整備担当課長 タイムシェアという考え方につきましては、個々の地域コミュニティー施設の部屋、集会室が数室、また多目的室、そういった部屋を使って貸し室として運営をしていくという中で、多世代が利用していただくという施設でございますから、必然的にそういったタイムシェアの考え方というのが出てくるというところでございます。
ただし、ゆうゆう館につきましては、これまでゆうゆう館の利用者が使ってきた利用枠といいますか、利用こま数というのがございますので、再編整備する際には、ゆうゆう館それぞれの個々の施設の利用状況を踏まえながら、優先利用枠というのを設けまして、そこは優先的にそういったこまを高齢者の団体の方に配分し、それ以外の部分につきましては一般利用という考え方を基本としているところでございます。
◆富田たく 委員 その優先利用枠なんですけれども、その利用枠は、午前、午後1、午後2のみなのか、それとも夜間も含まれているのか。
◎施設再編・整備担当課長 今ゆうゆう館は午前、午後、夜間の3枠ということでございます。そして、地域コミュニティー施設、現在の想定では、午前、午後1、午後2、夜間の4区分ということでございます。優先利用枠につきましては、この4枠の想定でございますが、ただ、ゆうゆう館の利用者というのは基本的に高齢者の方でございますので、午前、それから特に午後1、このあたりが中心になろうかというふうに想定しているところでございます。
◆富田たく 委員 現状、馬橋のゆうゆう館については既に4枠でやっているんじゃなかったでしたっけ。
その優先枠の上限というのはどうするんでしょうか。決めるんでしょうか、それとも高齢者団体の方々が希望する分、その分を受け入れるんでしょうか。その辺はどう考えていらっしゃいますか。
◎施設再編・整備担当課長 それは各施設によって異なると思いますけれども、利用状況を見ながらそこを判断していくというところでございます。
◆富田たく 委員 地域コミュニティー施設としてつくるけれども、もととなったゆうゆう館の利用状況によって上限の枠が変わってくるということですか。
◎施設再編・整備担当課長 ゆうゆう館も、それぞれのゆうゆう館ごとに部屋数とか利用率、そういったものが異なるということは把握しているところでございます。したがいまして、そういった状況を見ながら判断するということでございます。
◆富田たく 委員 ちなみに、協働事業というんでしたっけ、運営団体が開催するさまざまなイベントというのは、今は週何回とかという上限があるんでしょうか。また、それが今後地域コミュニティー施設になったときにはどうなるんでしょうか。
◎高齢者施策課長 多くの団体が利用できるように、一応枠という形で制限をある程度しながら、あいているところについては優先枠として押さえることができるような形になってございます。
あと、先ほど三療サービスの話を出していただいたんですけれども、こちらについては健康増進事業として継続する予定でございます。
◆富田たく 委員 地域コミュニティー施設でも継続されるということですか。
◎高齢者施策課長 健康増進事業として継続してございます。
◆富田たく 委員 資料ナンバー122で、ゆうゆう館全体の各部屋の使用時間帯ごとの利用率を出してもらいました。昨年度の利用率、時間帯と、部屋の種類でどのようになっているか、お答えいただけますか。
◎高齢者施策課長 それぞれでということで……
◆富田たく 委員 資料ナンバー122の、ゆうゆう館全体の各部屋の時間帯ごとの利用率ということで──じゃ、洋室1と洋室2の午前、午後1、午後2、夜の利用率、お願いします。
◎高齢者施策課長 29年度でよろしいですか。
◆富田たく 委員 はい。
◎高齢者施策課長 洋室1につきまして、午前が84.8、午後1が87.6、午後2が70.2、夜間が46.2です。洋室2につきましては、午前が67.6、午後1が76.9、午後2が47.1、夜間が27.5となってございます。
◆富田たく 委員 きっと洋室1のほうが使いやすい大きさなんだろうと思いますけれども、とても高いと思うんですね。そうすると、地域コミュニティー施設になったときの一般的な利用枠というのがすごく少ない、20%ぐらいしかない時間帯もあるわけですよね。20%じゃないですね、13%とかですね。それは大丈夫なんですかね。
◎施設再編・整備担当課長 今委員、洋室1、洋室2というところの御指摘でございますけれども、確かに、1つの部屋、2つの部屋だけでもしゆうゆう館の機能を移転して地域コミュニティー施設を展開するということであれば、こういった同様の利用率になるかというふうに思いますけれども、当然そこには一般利用ということも加味しなければいけないということで、部屋数をプラスアルファ考えていかなきゃいけないという部分がございます。
また、利用率におきましても、午後1、午後2でこういうふうに出てはおりますけれども、実際どのような形で使っているのかというところもしっかり見きわめる必要があるかと思います。その時間帯、高齢者の方がずっといろいろなゲームですとかそういったものをやっているのか、それとも例えば前半ぐらいでそういったものは終わって団らんをしているのか、そういった状況もございますので、そういうところもしっかり注視しながら考えていきたいというふうに存じます。
◆富田たく 委員 注視しながらというのが、今やっている内容が薄かったら時間を取り上げられてしまうんじゃないか、そういう危機感も感じるんですけれども。
資料ナンバー330の6ページ目で、久我山会館集会室の利用数を出してもらいました。私のほうで利用率を出してみたんですけれども、集会室3だと、午前が77%、午後1が77.1%、午後2が83%、夜間についても79%というふうにとても高いんですね。こういった集会施設、高いところと、ゆうゆう館の今の高いところが合わさってしまうと、本当に場所のとり合いのようになってしまうんじゃないかと心配になるんですけれども、いかがでしょうか。
◎施設再編・整備担当課長 繰り返しになりますけれども、部屋そのものだけの数で整備するというわけではなく、一般利用の方の分も当然加味しながら、部屋数等を考えていかなきゃいけないということで考えているところでございます。
◆富田たく 委員 部屋数も加味していかなければいけませんけれども、一気に高いところ同士が衝突というか、再編されてしまうと、地域コミュニティー施設で日中の優先利用で高齢者の方々が多くとってしまうのか、それとも高齢者の方々が今までよりも少なくなってしまって一般利用の人たちのほうが多いのかというような、それぞれのニーズの衝突が発生してしまい、結果的には、区民会館や区民集会所で行っていた活動ができなくなる可能性もあるというふうに考えます。施設の有効活用と世代を超えて交流、つながりが生まれる場の創出といいますが、逆に一般利用の方々に不公平感を植えつけることにもなりかねないという問題点を指摘するとともに、さきに指摘しました児童館廃止の問題も含めて、二次実施プランの根本的な見直しを求めて、終わります。
○渡辺富士雄 委員長 以上で日本共産党杉並区議団の質疑は終了いたしました。
本日の委員会はこれで閉じ、10月9日午前10時に委員会を開会いたします。
本日の委員会を閉じます。
(午後 4時53分 閉会)...