• "街づくり情報システム"(/)
ツイート シェア
  1. 世田谷区議会 2014-02-26
    平成26年  3月 定例会-02月26日-03号


    取得元: 世田谷区議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-04
    平成26年  3月 定例会-02月26日-03号平成26年 3月 定例会 平成二十六年第一回定例会 世田谷区議会会議録第三号  二月二十六日(水曜日)  出席議員(四十五名) 一番   山口ひろひさ 二番   あべ弘幸 三番   三井みほこ 四番   植田靖子 五番   高岡じゅん子 六番   すえおか雅之 七番   ひうち優子 八番   佐藤美樹 十番   和田秀壽 十一番  上島よしもり 十二番  てるや里美 十四番  上川あや 十五番  青空こうじ 十六番  小泉たま子 十七番  津上仁志
    十八番  福田妙美 二十番  菅沼つとむ 二十一番 新川勝二 二十二番 桜井純子 二十三番 唐沢としみ 二十四番 木下泰之 二十五番 あべ力也 二十七番 高久則男 二十八番 岡本のぶ子 二十九番 畠山晋一 三十番  上山なおのり 三十一番 石川征男 三十三番 桜井 稔 三十四番 中塚さちよ 三十五番 中村公太朗 三十六番 風間ゆたか 三十七番 平塚敬二 三十八番 杉田光信 三十九番 板井 斎 四十番  下山芳男 四十一番 宍戸のりお 四十二番 山内 彰 四十三番 中里光夫 四十四番 村田義則 四十五番 大庭正明 四十六番 田中優子 四十七番 桃野よしふみ 四十八番 諸星養一 四十九番 佐藤弘人 五十番  高橋昭彦  欠席議員(一名) 三十二番 江口じゅん子  欠  員(四名) 九番 十三番 十九番 二十六番  出席事務局職員 局長     尾﨑眞也 次長     小湊芳晴 庶務係長   岡本守広 議事担当係長 渡部弘行 議事担当係長 井上徳広 議事担当係長 小野貴博 議事担当係長 松見 径 議事担当係長 飯田 睦 議事担当係長 水谷 敦 調査係長   小池 篤  出席説明員 区長     保坂展人 副区長    板垣正幸 副区長    秋山由美子 世田谷総合支所長        藤野智子 北沢総合支所長        柳澤正孝 玉川総合支所長        堀川雄人 砧総合支所長 永井 努 烏山総合支所長        山口浩三 政策経営部長 宮崎健二 地域行政担当部長        城倉 茂 総務部長   萩原賢一 危機管理室長 阿部晃一 財務部長   金澤博志 施設営繕担当部長        渡辺正男 生活文化部長 齋藤洋子 環境総合対策室長        松本公平 産業政策部長 内田政夫 清掃・リサイクル部長        寺林敏彦 保健福祉部長 金澤弘道 地域福祉部長 板谷雅光 子ども部長  岡田 篤 世田谷保健所長        成田友代 都市整備部長 佐藤健二 道路整備部長 吉田 博 教育長    堀 恵子 教育次長   古閑 学 教育環境推進担当部長        菊池弘明 教育政策部長 伊佐茂利 総務課長   星 正彦     ──────────────────── 議事日程(平成二十六年二月二十六日(水)午前十時開議)  第 一 一般質問  第 二 議案第 一 号 平成二十六年度世田谷区一般会計予算  第 三 議案第 二 号 平成二十六年度世田谷区国民健康保険事業会計予算  第 四 議案第 三 号 平成二十六年度世田谷区後期高齢者医療会計予算  第 五 議案第 四 号 平成二十六年度世田谷区介護保険事業会計予算  第 六 議案第 五 号 平成二十六年度世田谷区中学校給食費会計予算  第 七 議案第 六 号 平成二十五年度世田谷区一般会計補正予算(第六次)  第 八 議案第 七 号 平成二十五年度世田谷区国民健康保険事業会計補正予算(第二次)  第 九 議案第 八 号 平成二十五年度世田谷区後期高齢者医療会計補正予算(第二次)  第 十 議案第 九 号 平成二十五年度世田谷区介護保険事業会計補正予算(第二次)  第十一 議案第 十 号 世田谷区組織条例の一部を改正する条例  第十二 議案第 十一 号 職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
     第十三 議案第 十二 号 世田谷区財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の一部を改正する条例  第十四 議案第 十三 号 世田谷区行政財産使用料条例の一部を改正する条例  第十五 専決第 一 号 専決処分の承認(平成二十五年度世田谷区一般会計補正予算(第五次))  第十六 議案第 十四 号 世田谷区立地区会館条例の一部を改正する条例  第十七 議案第 十五 号 世田谷区出張所設置条例の一部を改正する条例  第十八 議案第 十六 号 世田谷区立区民センター条例の一部を改正する条例  第十九 議案第 十七 号 世田谷区立地域体育館・地区体育室条例の一部を改正する条例  第二十 諮問第 一 号 人権擁護委員候補者推薦の諮問  第二十一 議案第 十八 号 世田谷区立障害者福祉施設条例の一部を改正する条例  第二十二 議案第三十三号 世田谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例  第二十三 議案第 十九 号 世田谷区立保健センター条例の一部を改正する条例  第二十四 議案第 二十 号 世田谷区立厚生会館条例を廃止する条例  第二十五 議案第二十一号 世田谷区立老人休養ホーム条例の一部を改正する条例  第二十六 議案第三十四号 世田谷区子ども条例の一部を改正する条例  第二十七 議案第二十二号 世田谷区子ども・青少年問題協議会条例の一部を改正する条例  第二十八 議案第三十五号 世田谷区学童クラブ条例の一部を改正する条例  第二十九 議案第二十三号 東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更に関する協議  第三十 議案第二十四号 世田谷区地区計画等の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例  第三十一 議案第二十五号 世田谷区立公園条例の一部を改正する条例  第三十二 議案第二十六号 世田谷区自転車条例の一部を改正する条例  第三十三 議案第二十七号 世田谷区道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例  第三十四 議案第二十八号 世田谷区立自転車等駐車場の指定管理者の指定  第三十五 議案第二十九号 特別区道路線の認定  第三十六 議案第 三十 号 特別区道路線の認定  第三十七 議案第三十一号 特別区道路線の認定  第三十八 議案第三十二号 世田谷区社会教育委員の設置に関する条例の一部を改正する条例  第三十九 請願の付託     ──────────────────── 本日の会議に付した事件  一、日程第一 一般質問  二、日程第二から第六 予算特別委員会設置、付託、表決  三、日程第七から第十五 企画総務委員会付託  四、日程第十六から第十九 区民生活委員会付託  五、日程第二十 委員会付託省略、表決  六、日程第二十一から第二十九 福祉保健委員会付託  七、日程第三十から第三十七 都市整備委員会付託  八、日程第三十八 文教委員会付託  九、日程第三十九 請願の付託     ────────────────────     午前十時開議 ○山口ひろひさ 議長 ただいまから本日の会議を開きます。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 直ちに日程に入ります。 △日程第一を上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第一 一般質問 ○山口ひろひさ 議長 昨日に引き続き、一般質問を行います。一般質問についての発言時間は、一人十分以内といたします。  質問通告に基づき、順次発言を許します。  十五番青空こうじ議員。    〔十五番青空こうじ議員登壇〕(拍手) ◆十五番(青空こうじ 議員) おはようございます。質問通告に基づき、順次質問してまいります。  一月十二日の日曜日、毎年恒例の新年子ども祭りでは、給田のおはやしや獅子舞、そして木遣り、はしご乗りが披露され、落ちついた中にも華やいだお正月気分を味わうことができました。  区民会館では、名誉区民である日野原重明先生の長生きの秘訣というような話もあって、まだまだ人生これからだ、百歳を超えてもかくしゃくとしていて、日本全国の講演もしている、まだやることがいっぱいあるとの話に会場内には明るい陽射しが差し込んでまいりました。また、無名塾の代表の仲代達矢さんは、高等学校は烏山の定時制高校に通っていた話や、役者をいまだ育てている話など、軽妙な雰囲気で、楽しい新春の対談でした。区役所の中庭では、新潟の松代から三十トンの雪が届けられ、雪の滑り台やかまくらでことしも大いににぎわっていました。  青少年委員さんの子ども七福神めぐりや、子連協さんのお店、いなせなおやじ船橋のお店などが大変にぎわっていました。また、第二庁舎の脇では、児童館職員の手でつくられたターザンロープで遊ぶ子どもたちの大歓声が響いていました。  以前に行われていた大人気イベントのローラーコースターは、残念ながら事情により中止になってしまいましたが、児童館職員の熱意や創意工夫によりつくられたターザンロープもまた人気のイベントになりそうで、私はうれしく思っています。  世田谷の「せたホッと」のPRコーナーも設けられ、来場のお客様がたくさんの資料を受け取り、説明を聞いている姿もたくさん見られました。  子どもまつりの翌週の一月十八日土曜日には、第八回十四歳の成人式が開催されました。私も区内の中学生の元気あふれる姿を見たくて区民会館に足を運びました。  十四歳の成人式は、二十九校の区立中学校の生徒会から代表の生徒が集まって、これからの十四歳を迎える中学生に向かって心のこもったメッセージを送るイベントです。ことしで第八回目ですが、毎年中学生らしい工夫を凝らした発表があって、自分も楽しみにして、参加しています。  中学生生活をどのように実のあるものにするか。よりよい中学生生活に向けて、生徒会の代表がそれぞれの学校で取り組んだことを発表してくれました。発表は中学校の四つのブロックごとに行われ、例えば、中学校には、服装や挨拶などいろいろな生活の決まりがあるのですが、観客の方と一緒になって生活の決まりについて考えていくブロックや、今、社会でも大きな問題となっていますいじめについての発表をしたブロックもありました。  また、挨拶の大切さについては複数のブロックが発表していました。生徒たちが挨拶運動に取り組む様子などを劇や映像を使って表現していましたが、中学生だけではなく、大人である自分たちにとっても、人間関係やコミュニケーションの基本である挨拶は大切なものと実感してまいりました。発表の最後には、今まで撮影した挨拶運動のNG編を集めた映像が放映され、会場のお客さんが笑いに包まれていました。真面目で真剣な発表の中でほっと一息をつけるひとときとなりました。  閉会式では、このイベントの代表を務める生徒さんから一年生に向けて、どんなことでも積極性を持って活動しよう、成果は後からついてくるというメッセージを伝えていましたが、大変心のこもった熱いメッセージで、本当に感動しました。  閉会式の最後には、十四歳の成人式に出演した全員の生徒さんが客席に向かって、私たちはこれから出口に行って、本日お忙しいところ来てくださったお客様をお送りします。その間に、入場の際にお渡ししたアンケート用紙を済みませんが書いてくださいと言いながら、走って出口に向かっていきました。  閉会後、区民会館のロビーでは、生徒会の代表が整列して、来場したお客さんにお礼を言いながら見送っていました。私もたくさんの生徒さんに声をかけられ、とてもうれしい気分になり、また来年も来ようかなという気分になりました。  十四歳の成人式を拝見して、改めて区立中学生のすばらしさを実感しました。これからも、区立中学生が主体的に取り組み、発信する貴重な機会である十四歳の成人式を一層充実させていくべきと思いますが、区の考えをお伺いします。  次に、教育委員会が進める区立小学校の適正規模化、適正配置についてお伺いします。  A地域、B地域、それぞれの説明会や意見交換会を何度か傍聴させていただき、区議会でも幾つか質問してまいりました。昨年四月以降の意見交換会では、保護者や地域の代表の方々に対して、教育委員会は詳細な資料をつくって丁寧に説明をされていて、少しずつお互いの理解が進んでいって、その結果が九月に第二ステップをまとめることができたのかなというふうに受けとめています。  第二ステップの議論の中では、区の考え方に対して強い地元の反対があったわけですが、そのころから比べると、跡地活用を議論しているというのは随分先に進んでいるなと感じています。  まず、跡地活用検討ミーティングの具体的な中身について伺ってまいります。  次に、跡地活用検討ミーティングの参加者ですけれども、これは参加の条件はあるのでしょうか。参加者はどのように決めているのか、これもお伺いします。  また、区はどのような立場でかかわっているのかもお伺いします。  私は、花見堂小学校の跡地活用検討ミーティングに、十一月二十四日の第一回目と、一月二十六日の第二回目と見てきたわけですが、花見堂小学校の跡地をどのように活用するのかということについて参加者四十五人と意見を出し合っているというふうに感じているところでありますが、子どもたちの声が聞こえる施設とか、多世代の方が交流できる施設、スポーツができる場所、緑のある広場、防災、そしてヘリポートなどがある施設など、さまざまな意見がたくさん出ていました。  自分は日を改めて花見堂小学校を見に行くと、学校の敷地内の裏側に大きなお稲荷さんがありました。学校の跡地は、参加者全員での意見はわかりますが、限られた条件の中で、皆さんが出された意見全てが満足できるように実現させるということは、これはとても難しいだろうなと私も思います。  そこで伺いますが、これからどのように意見をまとめていかれるのか。そして、参加者はもちろん、ほかの地域の住民の皆様も含めてどうやって理解を得ていくのか、区の考えをお伺いします。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎伊佐 教育政策部長 私からは、十四歳の成人式に関しましてお答えを申し上げます。  議員からのお話しのとおり、十四歳の成人式は、区立中学校二十九校の生徒会の代表で構成される生徒会サミットの生徒たちが、これから十四歳を迎える第一学年の生徒に向けて、中学校生活をより豊かに過ごすためのメッセージを送る取り組みでございまして、今年度で八回目の開催となりました。  今回は、生徒会活動の充実のために、積極性を大切にというテーマのもとに、みずからの学校生活をよりよくするために、各学校で取り組んでいる挨拶運動やいじめ防止の取り組みなどについて発表いたしました。参加した一年生からは、劇やクイズ、ニュースを取り入れるなど発表が工夫されていて楽しみながら聞くことができた、みんなが楽しい学校生活を送れるように自分も努力していこうと思ったなどの感想がございました。また、発表した生徒からは、協力してやり通すことの大事さを一年生に伝えることができた。今後の学校生活に生かしていきたいなどといった感想が聞かれております。  議員お話しのとおり、中学生が中心となって、自分たちの学校生活をよりよいものにするために、活動したことを広く発信していくことは重要な取り組みでございます。教育委員会といたしましても、今後もこのような中学生が主体的に行う取り組みを大切にしながら、取り組みの一層の充実を図ってまいります。  以上でございます。 ◎菊池 教育環境推進担当部長 私からは、学校跡地の活用について、まず跡地活用検討ミーティングの参加者の決め方や条件、また、区はどのような立場でかかわっているのか、また、今後どのようにまとめていくのかというこの三点について御答弁いたします。  まず、跡地活用検討ミーティングの参加者の募集につきましては、チラシを作成いたしまして、跡地となります小学校の通学区域内の各戸に直接配布させていただきました。また、地区を管轄します出張所・まちづくりセンターを通じまして、各町会・自治会でチラシの回覧をお願いいたしました。さらに、幅広い御案内といたしましては、区のホームページにも掲載してございます。  なお、このミーティングには、特に参加条件のようなものはございませんので、どなたでも参加いただくことができます。  次に、区のかかわり方でございますが、跡地活用に係る庁内検討と並行しまして、この跡地活用検討ミーティングを設置し、区民と区が協働して学校跡地活用に関する調査検討などを行うことといたします。その進行役には、ファシリテーターの方をお願いし、ワークショップ形式で進めているところでございます。  区といたしましては、地域の皆さんとともに学校跡地を活用した新たな地域コミュニティーの拠点づくりを進める観点から、跡地活用を希望する担当課の職員、地域の防災やまちづくりを担当する総合支所の職員なども参加しております。参加者の一人として、住民の方と同じテーブルに座り、一緒に議論しながら、効果的、かつ効率的な活用を検討しているところでございます。  具体的な検討状況でございますが、花見堂小学校の事例になりますけれども、初回では、まず区から、学校の跡地活用に当たっては、災害時の避難所機能や防災倉庫など、地域の防災機能を確保することなどの基本的な考え方について説明いたしました。その上で、参加者の皆さんに思い思いの考えを自由に出していただき、それを参加者全員で共有することを目的といたしました。次の会では、前回出た全ての意見を、例えば、子ども、文化スポーツ、環境・防災といったような三つのテーマに整理した上で、参加者の皆さんが全ての議論に参加できる方法、いわゆるワールドカフェ方式で意見を出していただきました。またその際に、活用に当たっては、法令によるさまざまな制約があること、つくることができない施設があることなども説明しております。  今後の進め方でございますが、このミーティングは全体で六回程度開催し、施設の方向性や機能、規模、活用のイメージなどについて合意を図ってまいりたいと考えております。  また、毎回の概要につきましては、ミーティング通信として報告しているところですが、今後、活用イメージを体感するイベントや報告会などを通じて、広く地域の皆さんにも議論の内容をお知らせしてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、学校の跡地が地域の皆さんに長く愛される施設となるよう、ミーティングでの議論を十分踏まえながら跡地活用方針をまとめてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆十五番(青空こうじ 議員) ありがとうございます。  本当に十四歳の成人式はすばらしかったです。これからも大いにやっていただきたいと思います。  そして、花見堂小学校。世田谷にはこれから跡地活用が大変いろんな場所でなるもので、ぜひ今までどおりの進め方で、丁寧に区民の方、地域の方にも説明して、納得いくようなことをやっていただきたいと思います。  また、今度、新しいことでちょっと聞いたんですが、子どもたちにも意見を聞くという機会が設けられるので、ぜひそれも見に行きたいと思います。これからも跡地活用をよろしくお願いします。  以上で質問を終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で青空こうじ議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、十六番小泉たま子議員。    〔十六番小泉たま子議員登壇〕(拍手) ◆十六番(小泉たま子 議員) 通告に基づき、順次質問いたします。  私は、歩いて暮らせるまちづくりを目標とし、地区力の向上を、そして、区民と地区の自立こそが大切と主張してまいりました。今回、防災の観点から、また地域包括ケアの観点から、地区が強化されました。区民の目線からは当然とも思える施策ですが、なお問題があります。
     今回の区の取り組みは、あくまでも対症療法にすぎません。理念なき施策の展開はばらまきにつながります。  地域行政制度は、質的に変革されたのではないでしょうか。これまでの区の地域行政の取り組みは、三層構造という言葉に象徴されるように、行政事務をどれだけ現場に近づけられるかという行政組織のことを主に課題としてきました。  しかし、私はこれからは違うと思うのです。今後は、地区でどのように区民が自立できるか、そのためには行政と地区社会がどのような支援をすればよいのかということが地域行政の本質となるはずです。  まず、この本質が変わったということについて区長の認識を伺います。  さらに、抜本的に見直すためには、縦割り行政を超えた資源の有効活用こそが必要です。ここに表があります。詳しくは予算委員会にてお話しいたしますが、地区でコミュニティーを支える出張所・まちづくりセンター、児童館、地域図書館に現在配属されている職員数、さらにはあんしんすこやかセンター、地区社協など、関係機関の地区での配属数、これらの人数を比較のために常勤に換算した人数、そしてさまざまな区民の活動数です。  このように一覧にしてみて、驚きました。足し上げて平均してみますと、何と一地区当たり四十五人を超える職員が割り当てられているのです。理事者は、地域振興、福祉、教育と、別々の目的だから部門別の職員がいても何も問題ないと言われるでしょうが、それがお役所的な発想です。  私たちがまちづくりセンターに行くと四人ほどの職員の姿しか見えませんが、実は、そのまちセンの管内には、平均して四十五人を超える公務員が配置されているのです。驚いてしまいました。これまで部門別に配属されており、区民もその時々の目の前の職員しかわからないため、実際には、既にこのような多くの職員が地区レベルの現場にいるとは実感できませんでした。さらには、区民側の活動としては、一地区当たり、町会役員まで含めれば、三百人弱の区民が日々地区の皆さんのために働いているのです。理事者の皆さんが民間企業の経営者なら、今現場にいる方々に、いかに思い切り働いていただくか考えるはずです。  まずは、この現実をしっかりと把握し、時代のニーズに合わせて縦割りを排除し、大胆に再配分すること、そして、民間、区民とも、しっかりと役割分担すべきです。これこそが新しい行政改革であると考えますが、区長、いかがでしょうか。  区民、地区の自立のためには情報の共有が必要です。人は一人では生きていけないからです。そこに立ちはだかるのが、区の個人情報保護という仕組みです。何を一体保護しているというのでしょうか。一人でお亡くなりになってしまったら、そして、助け合えなくて何が個人情報の保護なのでしょうか。  区の役割は、個人情報については守ることも大切ですが、地区で共有することもなお大切ということをしっかりと区民にわかっていただく努力をすることです。どのようにお考えか伺います。  見守りネットワークについて伺います。  区は、高齢者の見守りのネットワークづくりを進めてきました。私は、当初からこの高齢者見守りネットワークについては疑問を持っておりました。現場において見守りのネットワークをつくり出していくとすれば、家庭としての見守りであり、高齢者、障害者、子育て家庭と分類することがもともとない発想なのです。見守りは全てをくるんでいるはずです。  一方で、区は、対象者別に組織改正を想定されています。ますます縦割りがひどくなるのではないかと心配です。今後は、区として、見守りは、地域、地区においてどのように総合的に行うのか、お考えを伺います。  先ほど申し上げましたが、一地区当たり既に四十五名程度の常駐のスタッフがおり、また、三百名弱の区民協力スタッフが日々活動しているのです。この仕組みをうまく運用していくことはとても大変なことです。まさに管理職としての役割です。これを管理職としての役割ではないとしたら、一体、管理職とは何でしょうか。区のお考えを伺います。  区長は招集挨拶で、図書館を地域に開かれた学びと文化を育む場として、地域コミュニティーの醸成につなげると言われました。そうであるならばなおのこと、地域コミュニティーの最先端を担う児童館、そして図書館を地域行政の検討の範囲に含め、総合的に考えるのは当たり前のことです。区のお考えを伺います。  先日、相次いで地元の町会長さんが亡くなられました。特にある町会長さんは、地区会館を中心に、町会の皆さんの一致協力のもと、災害対策からまちづくり、福祉まで全力で取り組まれました。行政は、まさにこのような町会活動が続いていくような場の確保などの支援をし、また、温かくそっと見守ることです。  町会・自治会条例はどのように取り組もうとされるのか。また、町会・自治会条例は策定が延ばされましたが、集合住宅での自治会結成支援は一日も待つことができません。日々新しいマンションが完成し、入居者が入ってきているからです。町会・自治会条例の成立を待つことなく、一日も早く集合住宅での自治会支援を進めるべきですが、お考えを伺います。  このたび、やっとお元気高齢者対策が福祉部門から区民生活部門へと移管されることとなりました。高齢化社会の中で、誰もが自立を目指すということからも当然のことです。でも、単に所管が変わっただけではお話になりません。  このことからどのような効果があらわれるのか、情報提供や、文化、スポーツ分野についても総合的な取り組みが求められますが、区のお考えを伺います。  私は、歩いて暮らせる町を目標としますが、全ての施設を歩いて暮らせる範囲内に整備することは不可能です。  そこで、全区民対象の施設整備に当たっては、計画段階から、全区域から区民が利用できる交通ネットワークを整備する計画を明らかにするべきです。がやがや館に行くのはとても大変なことがおわかりでしょうか、お考えを伺います。  外環整備については、工事が進み、地元での説明会は開催されるものの、町の将来にわたるビジョンが示されていません。ただ外環と東名の接続ができるということを超えて、どのようなすばらしい町になるのか、どのように楽しく過ごせる町になるのかが明らかにされるべきです。そのことがないと理解、納得が得られません。どのようにお考えかお伺いをいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 小泉議員にお答えいたします。  地域行政制度について、防災、福祉が地区展開となり、地域行政の質的な転換が課題となっているのではないかという点と、縦割りをなくし、職員の再配分をその地区の機能に絡めてどのように考えるのかという御質問をいただきました。  まずは、この点について小泉議員が終始一貫して住民の立場から地区の役割を問題提起されてきたことに敬意を表したいと思います。  地域行政制度の原点に返って、住民にとって最も身近な地区の出張所・まちづくりセンターが、新しい時代の要請を受けてその一歩を歩み出した段階というふうに考えております。  私は、平成二十三年八月、就任から四カ月後でしたが、区政運営方針を示しながら、災害に強い町や顔と顔が見える自治のまちづくり、厳しい財政状況を踏まえた行政経営改革の推進などを柱に掲げて区政に取り組んでまいりました。その中でも、就任直後から、地域行政の見直しについて、とりわけ議会特別委員会で熱心な議論のもと御報告をまとめられたということを真摯に受けとめまして、この課題に取り組んできた経過がございます。  区民が安心して暮らせる町をつくるために、地区を強化することによって、出張所・まちづくりセンター単位、ここを地区防災対策の強化を推進しているところですし、来年度以降は防災塾ということで、住民自身がつくる地区での防災計画、こういうことを念頭に置きながらの活動を展開していく予定です。  また、来年度以降新たに、あんしんすこやかセンターや社会福祉協議会の機能を出張所・まちづくりセンターに集積し、福祉的な情報がそこにあり、対応できる環境の整備を進め、引き続き地域行政の目指す力強い地域コミュニティーの形成を進めてまいります。  また、これは成果を出すのか、いわゆる絵餅に終わってしまうのかは、人材と組織の体制によるものと考えています。これらの取り組みが、これまでの地区における出張所・まちづくりセンターの機能に防災を加えて身近な福祉を目指す以上、財源や人員を集中することが重要だと考えております。  平成二十五年度には、出張所・まちづくりセンターの組織改正を実施し、職員体制の充実を図り、引き続き二十六年度に向けても充実に向けて取り組んでいきます。  地区の強化の狙いについてですけれども、まちづくり、防災、そして、これから整備していく福祉と、住民にとって身近な行政拠点とすることですが、これはいわゆるサービス機能のみを向上させるということではございません。高齢化社会の進展は、現在区内で約一万八千人の認知症の疑いのある方が毎年千名ずつ増加をしていくと、こういう従来からの行政手法の範囲ではなかなか手が届かない問題が広がっていく中で、住民参加による新しい地区の支えあいが必要となると考えています。  そのため、設置が始まっている地区情報連絡会、そして、従来からございますあんしんすこやかセンターを含む地域福祉のネットワーク、あるいは、幾つかの地区で始まっている見守りネットワークの活動等をその地区に集積し、住民の自治、そして地区の活力を高めていくことが必要かと考えております。  これからの一年間は、まずは先行する地区での取り組みを進めながら、行政の組織、人材に求められている点を絞り込み、それらの課題にきちんと応えられる対応を進めていく所存でございます。  以上です。 ◎萩原 総務部長 私からは、区民、地区の自立性を高めるに当たっての個人情報の取り扱いへの区の考え方についてお答えいたします。  地域、地区における支えあい、助け合いと、そのための良好な地域コミュニティーの形成を進めることは、地域、地区の力を向上する上で大変意義あることであると認識しております。平成十五年の個人情報の保護に関する法律の制定以来、御指摘のとおり、過度の個人情報保護という風潮が生じたことがございます。  このようなことについて、国等におきましても、個人情報の適切な取り扱いとともに、本人の同意等に基づく適切な利用を行っていくことの重要性について広報などを行っているところです。そもそも、人と人との触れ合いを深めていくには、個人情報のやりとりは重要なことであると言えます。  区といたしましても、個人情報につきましては、その保護の重要性と意義を踏まえた上で区民の御理解を得られるよう努めながら、適切な方法により利用していくことが大事なことであると考えております。  以上でございます。 ◎板谷 地域福祉部長 私からは、二点お答えをいたします。  初めに、地区では、見守りは高齢者だけでなく、障害者、子育て家庭も一体とすべきとのお尋ねです。  区ではこのたび、あんしんすこやかセンターによる高齢者、子ども、障害者などの対象者にこだわらない地区レベルでの一次相談機能の拡充を方針として掲げさせていただいたところであり、対象者を特定せず、緩やかな見守りを通じて、異変に気づいたら、お住まいの地区のあんしんすこやかセンターにまずは相談すると、そういった基盤が整ってまいります。  今後に向けましては、あんしんすこやかセンターの機能拡充と並行して、高齢者に限定しない見守りネットワークづくりを進めていく必要があり、御質問の趣旨のもとで取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、お元気高齢者施策の今後の展開についてお答えをいたします。  近年、高齢化が急激に進展しており、六十五歳以上の高齢者は約十七万人になろうとしております。そのうちの七割以上の方がお元気で生活をされており、それまで培った経験や知識を生かし、地域活動に参加される方がふえており、地域の中で大切な役割を果たしております。  区においても、お元気な高齢者の地域参加や高齢者の参加による地域の活性化は重要であるという認識から、平成二十六年度からの世田谷区基本計画(案)の地域コミュニティーの促進の項目の中で、これから取り組んでいく事業として、高齢者を含めた幅広い世代による地域活動への参加、参画を促すための支援や環境整備を行うと位置づけております。  今後は、より広く高齢者のマンパワーを発揮していただけるよう、お話にございました文化やスポーツ振興なども含めて、裾野が広い区民生活領域で所管をし、高齢者の生きがいづくりや地域づくりに力を注いでまいります。  以上でございます。 ◎城倉 地域行政担当部長 私からは、二点お答えいたします。  まず、地区の責任者として、出張所・まちづくりセンターを課長級組織にすることについての御質問がございました。  区民の生活の場がより安心して暮らせる地区となるためには、区民が主体的にまちづくりを進め、行政や町会・自治会を初め、さまざまな活動団体が連携、協力することがその実現につながるというふうに認識しております。  その中で、出張所・まちづくりセンターは、地区の行政拠点として、区民主体のまちづくりを進めるため、地域コミュニティーの形成にとり重要となる地区ネットワークや地区防災対策の強化、また、情報発信の充実など幅広い取り組みを進めており、所長は、こうした取り組みの推進役として、引き続き職務に責任を持って区民主体のまちづくりを進めてまいります。  また、地区の責任者との点からの出張所・まちづくりセンターを課長級組織にすることにつきましては、組織的な継続性の課題もあることなどから、これらの状況を見定めていきたいというふうに考えております。  次に、地域行政の検討、これについて児童館、地域図書館を総合支所に移管することを含めての地域が自立して区民が生き生きと暮らせるような検討をすること、これが必要ではないかというようなことで、区の見解を問うという御質問がございました。  区民が住みなれた地域で安心して暮らすためには、身近なところで区民や活動団体等が主体的に行動して協力しながら地域の課題を解決していく仕組みづくりが重要というふうに考えております。  お話しの児童館や地域図書館につきましては、区民に身近な施設として、例えば、児童館での子育て広場事業の推進や図書館でのお話し会の実施など、さまざまに取り組んでおり、地区で総合的に事業展開することは重要なことであるというふうに認識しております。  このもとで、児童館につきましては、全区的な視点で、全体として機能を充実しながら児童の健全育成に取り組むことなどが、また、図書館につきましては、図書館情報システムの管理や均一的な区民サービスの提供など総合的に取り組むことが求められ、移管という点につきましては慎重に判断していくことが大切であるというふうに考えております。  いずれにいたしましても、平成二十六年度の組織改正において、領域を超えた庁内の体制を整え、連携を強めながら、マッチングによる効率的、効果的な事業の推進に取り組むこととしており、これらを通して生き生きとした地域コミュニティーの充実に努めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◎齋藤 生活文化部長 町会・自治会の加入促進に向けたさらなる検討についてでございます。  町会・自治会は、地域活動において中心的な役割を担っており、地域社会のかなめとして、区政にとっても大変重要なパートナーでございます。  今後は、地域活動に関する調査や研究などを実施するとともに、区といたしましても、区民の方々に対し、少しでも地域活動に関心を持っていただけるよう働きかけるなど、町会・自治会活動の活性化に向けて引き続き一層の支援に努めてまいります。  以上でございます。 ◎佐藤 都市整備部長 私からは、集合住宅での自治会組織設立支援についてお答えいたします。  現在、区内のマンションの自主的な団体であります世田谷区マンション交流会におきましても、地元町会との連携が話題となっており、マンションの課題の一つとして認識され始めております。  お話しの集合住宅の自治会組織設立支援につきましては、今後、生活文化部での検討にあわせまして、関係所管とも協議を進めてまいりたいと存じます。  以上です。 ◎宮崎 政策経営部長 私からは、公共施設の整備と交通ネットワーク、アクセスについて御答弁申し上げます。  区民が利用しやすい公共施設を整備していく上で、数がふやすことができましたらそれはそれでよろしいわけですけれども、一方で、現実問題としては、施設総量の抑制ということの観点で引き続き検討を進めているところでございます。  これらを今後より細かく提示していくためには、特にお話にございました全区的な施設、こちらにつきましては、公共交通機関による施設へのアクセス、これが重要な観点でございます。また、複合化を申し上げておりますが、これらを再配置を考える上でも、その利便性を考えていく、これが大変重要なことだと思っています。  それらの方針に基づいて、新たな公共施設方針の中で取り組んでまいりたいと考えております。  以上です。 ◎永井 砧総合支所長 私からは、外環まちづくりにつきまして区のビジョンを示せという話でお答えいたしたいと思います。  東名ジャンクション周辺地区では、平成二十二年八月に、区として将来のまちづくりの方向性を定めました東名ジャンクション周辺地区街づくり方針を策定したところでございます。  現在、この街づくり方針に基づきまして、地区住民で構成するまちづくり検討会を立ち上げ、住民参加による検討を進めているところでございます。  また、東名ジャンクションの上部空間等の利用につきましても、来年度から区の考え方をお示しし、住民の皆様の御意見も伺いながら、地区で進めるまちづくりの進捗状況に合わせまして検討を進める予定でございます。  これらの取り組みを通じていただいた御意見等を踏まえまして、来年度以降、区の考える当地区の将来像を住民の皆様にわかりやすいよう工夫をしながらお示しし、街づくり方針に基づいた地区全体のまちづくりに引き続き取り組んでまいりたいと思っております。  以上でございます。 ◆十六番(小泉たま子 議員) 区長に再質問いたします。  私は、質問いたしましたけれども、きちっと答えてくださっておりません。私が質問したのは、地域行政の本質が変わったということ、それから、地区に行政の縦割り意識を持ち込んでこないこと、それから、人材を再配分すること、これらについてもう一度、はっきり、手短に決意を伺います。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 再質問にお答えします。  なるべく丁寧に経過をたどりながらお話をしましたので、簡潔に申し上げますと、縦割りは、地区ですね、一番小さな行政単位、そこでは通用しません。一人一人の住民は一〇〇%、所管はありません、個人の中に。家族の中にも幾つかの問題があって、でも所管がどこということにはなかなかならない。  ですから、縦割りから横つなぎへということで、その意味でもマッチングということを全庁的にも進めていきたいわけですけれども、この防災に加えて、さらに福祉の身近な窓口という機能を加えていくに当たっては、さらに、そこで求められている情報の水準や、ある対応の――住民に対してどういうことを原則として対応していくのかということについては、しっかりした人材を育成していかなければいけないだろうし、また、その現場を支えていく体制ですね。スーパーバイズといいますけれども、そういうことも必要と。  ですから、来年度から早速試行が始まります。この中で、その必要な体制を構築していくということで御理解をいただきたいと思います。 ◆十六番(小泉たま子 議員) 予算委員会で引き続き質問してまいります。  それからもう一つですけれども、お元気高齢者の質問に対して地域福祉部が答えてくださいましたけれども、送り手ですね、受け手の生活文化部長の決意も伺いたいと思います。お願いします。 ◎齋藤 生活文化部長 組織改正は四月からということで、現段階では御答弁する立場にはないんですけれども、区民生活領域ということで一言御答弁させていただきます。  地域を見渡しますと、まだまだ高齢者といってもお若い方はいっぱいいらっしゃいまして、実年齢をお聞きしますと、えっ、そういう年齢なのかと思えるほど、本当に生き生きした、気力に満ちた、体力もある方はいっぱいいらっしゃいますので、そういった方々の貴重な御経験ですとか思い、そういったものをぜひ世田谷区の地域の活性化に生かしていければというふうに考えておりますので、そういった面も含めて努力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で小泉たま子議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、四番植田靖子議員。    〔四番植田靖子議員登壇〕(拍手) ◆四番(植田靖子 議員) 通告に基づき、順次質問いたします。  初めに、世田谷区のまちづくりについて伺います。  平成二十三年度の街づくり条例改正では、大規模土地取引行為と建築構想の届け出制度が新たに加えられました。この制度は、大規模建築物による周辺への影響が大きいため、事業者が建築構想の段階から周辺住民と話し合う環境をつくり、住民参加型で合意形成を図り、周辺住環境の変化を最小限にし、よりよい計画に誘導することを目的としています。
     平成二十三年の改正から平成二十五年十二月末までの間に、建築構想の届け出は七十九件です。この制度によって事業者は、周辺住民への説明会を早い段階から実施することを義務づけられ、地域住民は以前より早く正確な情報を知ることができるようになって、どのような建築計画かわからないことによる不安がなくなり、その後、問題にならないケースも多いということです。  意見交換会は、説明会の後、周辺住民や事業者から要請があると区が開催し、住民から出された要望や意見を受け、事業者が建築構想の変更案を示して合意形成を目指す話し合いの場です。  これまで行われた意見交換会の成果として、住民との協議により、事業者が初めの計画から建物の配置を変えたり、階数、戸数を減らすなどの大きな変更が三年間で四件実現しています。そのほか、最上階のロフトの取りやめ、駐車場や駐輪場の見直し、緑地部分の拡大なども実現しています。  区の建築行政資料を見ると、規模にかかわらず建築紛争で住民から意見が集中する項目は、日照問題、圧迫感とプライバシー、景観、町並みとの調和、交通問題などとなっています。意見交換会での住民と事業者との話し合いで建物の高さや配置を変えるという合意形成ができれば、紛争が減ると考えられます。  しかし、私も昨年、玉川地域の瀬田四丁目の意見交換会を傍聴しましたが、住民意見を反映するのは容易でないと感じました。平成二十三年から二十四年の二年間で合意形成が不調に終わり、七件が紛争になっています。合意形成できなかった原因を明らかにすることが重要です。  荒川区にも同じように大規模マンション建設についての事前協議の条例があります。事業者と住民とでは、専門的知識と情報量に圧倒的な差があることを踏まえて、荒川区は住民をしっかり支援しています。条例で、住民同士の話し合いの場に、早い段階で都市計画の専門家と弁護士の二人を派遣し、助言や情報提供などの支援を行うことを定め、住民の意見書の作成を行政担当者が一緒に手伝うということです。  世田谷区で住民同士の話し合いに専門家が参加したのは一回だけと聞いています。今後は、世田谷区も荒川区のように、住民支援の一環として区がかかわることでさらに効果的な専門家の活用ができると考えます。  この三年間の実績から、届け出制度の有効性と課題を検証し、明らかにすることが必要です。そして、この制度の中で解決できない課題には新たな取り組みが必要です。区の見解を伺います。  現在、区民は、この届け出の公表によって、説明会や意見交換会の日程、届け出の完了については知ることができます。しかし、住民がどのような意見を述べ、それを受け事業者がどんな建築計画の変更を提案したのかなど、意見交換会の内容は、傍聴に行かない限り区民は知ることができないのが現状です。地域でまちづくりをしている区民にとっては、内容こそ役立つ情報です。  住民主体のまちづくりを進めるには、区民、事業者がこの制度の目的を理解することが重要であり、そのためには届け出制度の結果内容を公表し、合意形成のプロセスを区民に情報提供すべきです。区の見解を伺います。  次に、認知症グループホームの質の向上について質問します。  区内には現在、認知症グループホームが三十三施設あり、ことし四月には三十四施設になります。二〇一〇年、十五施設だったことを考えると、高齢になっても住みなれた地域で暮らし続けることができる場所が四年間で倍以上にふえたことは評価します。  認知症グループホームは、家庭と同じような雰囲気の中で共同生活をしながら認知症のケアと生活のサポートをする施設としてふえてきました。認知症グループホームでの利用者の入居年数が長期化するにつれて、加齢による体力の衰えと認知症の進行で、平均要介護度は年々重度化の傾向にあります。ここ数年、グループホームで人生の最期を迎え、みとりまで行うこともあり、区内のグループホームでも実際にみとりをするケースもふえていると聞いています。  ここで課題となるのは、これまで以上に投薬管理、介助や車椅子の使用がふえ、介護職員の仕事量や体力的負担が大きくなることです。また、みとりでは、職員の精神的負担と家族への心のケアの対応など、介護職員の研修や増員のほか、変化に合わせた施設整備の必要性も出てきます。  公益社団法人日本認知症グループホーム協会が昨年、認知症グループホームの利用者の重度化の実態調査を全国四千九百八の事業所に行った結果からも、変化への対応が必要と指摘されています。  区内の認知症グループホームもこのような変化に対応することが求められている現状がありますが、十分な対応ができていないという区民からの声もあります。質の向上のためには、区内の認知症グループホームの利用者の現状と介護現場の状況について区は実態を把握する必要があります。区の見解を伺います。  認知症グループホームの数がふえ、利用する側の選択肢の幅もふえてきました。これからは、人生の最期であるみとりまで過ごすケースがふえることを考えると、利用する本人に合ったグループホームを選ぶことがますます重要になってきます。施設選びには、区内の認知症グループホームそれぞれの適正な情報が入手しやすいことが必要です。  現在、地域のあんしんすこやかセンターでは、区内の認知症グループホームの情報をまとめて提供できるようにはなっていません。区民は、ケアマネジャーの情報やインターネットなどの情報を利用しています。  地域密着型サービスの認知症グループホームは、原則毎年、第三者評価機関の評価を受けています。第三者評価は、外部の目が入ることで事業者の気づきを促し、結果を公表して利用者に提供することで質の向上を図ることを目的にしています。この第三者評価機関の情報は貴重ですが、表現に専門的な部分もあり、わかりにくく、情報量が多過ぎて使いにくいなどの声も聞きます。  区民が必要な情報を手に入れて、区内の認知症グループホームの質の向上を図るには、第三者評価機関の評価結果を有効に活用し、それぞれのグループホームの特徴やよさをわかりやすく情報提供することが必要です。区の考えをお聞きします。  区内の砧地域には、千歳台に四つの認知症グループホームがあります。区も参加するこの四つのグループホームが自主的に集まって交流会をつくり、合同で医療知識についての勉強会や情報交換する新しい取り組みが立ち上がり、今後は、砧地域にある全部の認知症グループホームが参加する会にしたいと活動しています。  これは、それぞれのグループホームの介護やケアについて情報交換し、共有することによって、地域のグループホーム全体のスキルアップと同時に、災害時などの協力体制の構築にもつながる取り組みです。  区は、このような交流会が区内五地域全部に広がるように支援して、区内の認知症グループホームの質の向上を図るべきです。区の見解を伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎佐藤 都市整備部長 私からは、世田谷区のまちづくりについて、二点についてお答えいたします。  まず、街づくり条例の改正から三年が経過し、新たな取り組みが必要であるについてお答えいたします。  改正された街づくり条例に新たに創設した大規模土地取引の届け出と建築構想の調整制度は、より早い段階でまちづくりの方針を伝えるとともに、周辺住民との意見調整を行うことなどにより良好な建築構想を誘導することを目的としたものであります。  平成二十三年四月の条例施行からこれまで、建築構想の届け出件数は約八十件あり、そのうち周辺住民等の求めにより意見交換会開催に至った件数は十四件ございました。  本制度の成果といたしまして、早い段階の説明会で丁寧に説明することにより周辺住民が建築構想に対する理解を深め、その後の手続が円滑に進んだ事例や、意見交換会等を通じて高さや配置などの変更に至った事例もございます。  改正から約三年が経過し、区といたしましても、本制度の有効性と課題について検証を行うべき時期と認識しております。まずは、制度の目的に即した適切な運用となるよう努めるとともに、区民、事業者、行政の協働の観点から、検証結果を踏まえ、合意形成のあり方など、新たな取り組みについても検討してまいります。  次に、街づくり条例における意見交換会の事例、結果等の公表についてお答えいたします。  現在、街づくり条例に基づく建築構想の調整制度につきましては、区のホームページにおいて、建築構想の届け出のあった案件の概要を示した建築構想一覧を公表するとともに、届出書、添付図書の閲覧の御案内をしております。  御提案の街づくり条例における意見交換会を通じて建築構想が修正された事例、結果等の公表につきましては、事業者の承諾や公表する内容と効果など、検討すべき課題もあると考えております。  今後、区民への情報提供や区民相互の情報共有のあり方につきましてもあわせて検討し、改善に努めてまいります。  以上です。 ◎板谷 地域福祉部長 私からは、認知症グループホームの質の向上について、三点お答えをしてまいります。  初めに、実態把握が必要だとのお尋ねに答えてまいります。  御指摘のように、現在、認知症グループホームは区内に三十三カ所開設をされております。グループホームの運営状況につきましては、区として事業者が適正な運営状況にあるかを把握する上で必要な情報であります。また、区民の方がグループホームを利用する場合、各事業所における方針や具体的な取り組み内容、職員の体制などの情報は、利用者やその御家族にとっても必要な情報であると認識をしております。  区では、地域密着型サービス事業所の指定をする際はもとより、事業所の実地指導において、事業所の運営や人員の基準、利用者サービスの提供状況などを把握しております。また、グループホーム・小規模多機能連絡会を通じても各事業所の情報を得ているところでございます。  今後とも、区といたしましては、より一層各事業者の現状把握に努めるとともに、事業者には、各事業所における方針や具体的な取り組み内容、職員体制などについて、利用者や御家族にわかりやすい情報提供に努めることを喚起してまいります。  次に、第三者機関の評価結果を有効に活用し、区民に情報提供をすべきだとのお尋ねです。  認知症グループホームは、世田谷区指定地域密着型サービスの事業の人員等の基準等に関する条例により、その提供するサービスの質について自己評価を行うとともに、定期的に第三者評価を受けることとされております。  この第三者評価を受ける目的は、東京都の認証を受けた評価機関によって、都が定めた評価項目について、事業所における調査と利用者調査を行って得た分析結果と、事業者がみずから行った自己評価の結果とを対比し、考察することで事業者の気づきを促し、利用者の意向も把握できることでサービスの質の客観性を高め、サービスの質の改善を図ることを意図しております。  御提案の第三者評価の活用ですが、例えば、結果を要約したり、グループホームの特徴をまとめるなどすることは、正確な客観的評価の提供という点からは難しい面もございます。  現在、区のホームページでは、第三者評価とは何か、どのようなことがわかるかなどの説明を入れ、第三者評価の結果を公表している公益財団法人東京都福祉保健財団が運営する福祉に関するポータルサイト――とうきょう福祉ナビゲーションですが――こちらのホームページへリンクを張り、区民の皆様が利用しやすい工夫をしております。  また、現在、区民の方々への情報提供として、介護サービス事業者ガイドブックである「ハートページ」を用いたり、各グループホームの空き情報を区のホームページに掲載するなどを行っております。  今後も、区民の皆様へのわかりやすい情報提供がサービスの質の向上にもつながることを踏まえ、工夫をしてまいります。  最後に、砧地区での地区の連絡会を全区的な取り組みにということのお尋ねです。  グループホーム連絡会は、平成十七年三月に事業所の主催により発足し、事業の健全な運営及び発展を目的に年四回開催されており、事業所間の状況共有や情報交換等を行い、質の向上に寄与しております。  当初、グループホーム五カ所の参加でスタートした連絡会も、現在は、グループホーム三十三カ所、小規模多機能型居宅介護事業所七カ所と参加者が多くなり、地域ごとの開催なども検討をされております。  区は、連絡会に参加し、各事業所との情報交換に努めるとともに、行政の情報も適宜提供し、連携を深めているところでございます。  昨年の九月には、千歳台周辺の四カ所のグループホームの交流会も立ち上がり、近隣のグループホーム間できめ細かい情報交換や感染症対策の勉強会等を行っていると聞いております。  今後もよりきめ細かい情報交換を行うため、連絡会の地域ごとの開催など、グループホーム、小規模多機能居宅介護事業所等の質の向上に向け、区としてもさらなる支援に努めてまいります。  以上でございます。 ◆四番(植田靖子 議員) 建築構想の届け出につきましては、住民主体のまちづくりということを目指している世田谷区なので、その住民主体のまちづくりが本当の意味でできるような形にこれからもなるようにやっていっていただきたいというふうに要望いたします。  それと、認知症グループホームにつきましては、やはり区が現場を知るということがとても大事なので、ぜひ実態がわかるように、職員の方、一人でも多くの方がわかるように実態調査をしていただきたいというふうに要望いたします。  以上で私の質問を終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で植田靖子議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、三十六番風間ゆたか議員。    〔三十六番風間ゆたか議員登壇〕(拍手) ◆三十六番(風間ゆたか 議員) 通告に基づき、順次質問してまいります。  まずは、防災対策ということについてですが、世田谷区の防災対策については、これまでも幾つも具体的に提言をしてまいりました。  一つは、自助、公助、共助の次にはN助であるという東北の被災地の行政の方の助言に基づき、世田谷区でもNPOがたくさんあるということからぜひ進めるべきだという提言をしてまいりましたけれども、三月には世田谷のNPOを集めて防災ワールドカフェなる取り組みを行うということでありますから、これも一歩進んできたのかなと評価をしております。  防災対策ということでは、さまざまな想定をして行っていかなければならないと思いますが、今回提案しますのは二点あります。  一つは、ITを使って若い世代をどう巻き込んでいくのかということにおいて、港区や渋谷区では既に新たな取り組みが行われているということから、これを参考に世田谷区でも取り組んではどうかという提案であります。実際にツイッターなどが東北で、東日本大震災のときにはかなり活用されたということで評価をされましたけれども、先日の大雪の被害に遭った長野県の佐久市、ここでも市長がツイッターをうまく活用して、いち早く困難の地域に対応できたというような報道もなされております。  世田谷区においては、保坂区長がツイッターをうまく活用して情報発信しているものの、この前の大雪のときには、区のツイッターとしてはほとんど発信がなかったというようなこともありますので、やはり災害時を想定して、ツイッターを使って防災訓練を行うということは世田谷区でも取り組んでいくべきではないかと考えます。  これは、区長はこういったことに積極的に取り組んでおりますけれども、区としてやるべきことだと思いますので、区長の見解を問います。  二つ目は、八十八万人の区民の食の不安であります。  実際に首都直下型地震が発災した際にはさまざまな想定がなされますが、火災の問題は確かにあります。首都が混乱している状況でなかなか支援が世田谷区に入ってこない、道路がいつまでたっても復旧しないという状況の中では、当然各家庭で備蓄をして何とか食いつないでいかなければならないという状況は想定されるわけですけれども、区として備蓄することに関してもやはり限界があるかとは思います。  そういった際に重要となってくるのが自治体間の連携協定ということではないでしょうか。現在、近郊の自治体、三十万前後の人口を有する自治体との協定を進めているということでありますが、首都直下ということを考えますと、近隣の自治体も被災しているということは大いに想定できます。同じように、三十万規模のもう少し地方の自治体とも協定を結ぶことによって、首都直下型地震が起こった際には、東京都に物資、食料が行ってから世田谷に配分を待つというのではなく、直接世田谷区とつながっておく、こういった体制をつくっておくことが必要ではないかと思います。これについて区の見解を問います。  さて、先日の大雪、何十年以来ということでありましたけれども、世田谷区としてはこれが災害であったという認識はあったのでしょうか。災害でなかったという考え方もあるかもしれませんが、実際に事故もあちらこちらで起こっておりましたから、さまざまな想定をしておかなければなりません。  この大雪も見方によっては災害ということになりますが、子どもたちにとってはうれしい出来事かもしれません。実際に生まれて初めてこんなに積もった雪を見たという子どもたちも世田谷区内にはたくさんいたと思いますし、近所では道路の雪を集めて、雪だるまだけではなく、かまくらをつくっている事例なんかもかなり見られました。  しかし、これがたくさんの雪が一カ所に集まる、広いところで雪がたくさんある場所といえば、子どもたちにとってはやっぱり学校なわけですけれども、今回の雪の後に学校で雪遊びができたかどうか。私の子どもが通う学校では校庭の利用は禁止だったわけなので、そういった話もネットを通じてさまざま保護者から話がありましたので、私も調査してみましたところ、実に世田谷区の小学校の半分以上が校庭での雪遊びが禁止だったということであります。  自然体験の重要な機会ですから、これを重視する世田谷区としては、ぜひ、危険はもちろんありますので十分注意しつつ、なるべく遊ぶ機会、経験する機会を広げていってもらうように要望しますが、区教委の見解を問います。  学校教育という観点でいいますと、さまざまな体験、いろいろな経験、教育を受けるべきだということから、専門的な知見を持つ外部団体を活用していくべきだということは、私も議員になって以来ずっと言ってまいりました。ことしになってから、いじめ防止プログラムやネットリテラシー講座といったものを外部の団体を使って全校で行うという事例が見られてきましたので、教育長がかわった、一歩前進してきたのかなと感じているところでもありますが、ひとつこれをよりよくするための提言をさせていただければと思います。  私もそういった外部講師、自身もしておりますけれども、こういうことをやっている方々の授業を大分見てきている中で、若干今回行っている講師の方々は大変若くて、まだまだ教壇に立つには経験不足の方たちが多かったという印象があります。大学生が行っている場合に、中学生にとっては身近であって、集中しやすいということも評価できる部分ではありますが、まだまだ教壇に立ってファシリテートするという意味ではつたない部分がたくさんありましたので、これはもう少し教育委員会として入り込んで改善、指導していくということが必要かと思いますが、これも区教委の見解を求めます。  最後に、保育の問題について何点か伺います。  今回、大変な保育待機児童がまた出てしまいそうな勢いですけれども、今年度の整備計画、当初は千五百五十人だったところ、めどが立ったのが千二百四十人、四月に間に合ったのは六百十五という事実があります。実に三分の一近くしか四月に間に合わなかったという状況ですから、申請をしていた保護者にとっては、口だけじゃないかと言われても仕方がない状況だと思います。  来年も千四百幾つの整備計画ということですが、これが同じことが起こらないようにどのような対策をとっていくのか、具体的に教えてください。  また、今回入れなかった方々からは悲痛の声が私のもとにもたくさん届いております。不透明に選考しているのではないかということの不安感ですとか、人為的なミスによって入れなかったという報告も受けておりますけれども、こういった不信感を得られないようにきちんと整えていく必要があると思います。特に指数が同点になった場合に所得順に変えられてしまった、数年前にこういうことがありましたけれども、これは、保育に欠ける状態の度合いの高い子からということから考えますと、やはり納得がいかない、私自身も納得がいきません。もとの有償保育の利用期間が長い方からに戻すべきだと考えますが、区の見解を問います。  また、認可保育園に入りたくても入れなかった方が次に目指すのが認証保育所、保育室といった認可外の施設かと思いますけれども、認可に決まった方がそこへの辞退連絡、または退室連絡をするのが遅いがためになかなか認証保育所を確保できない、内定がとれないという相談も受けております。これは皆さんにとって不幸なことですので、区の制度としてもう少し、認可保育園で内定をとった方は速やかにほかのところを辞退するということが、ちゃんと連絡をするような仕組みに整えるべきかと思いますが、区の見解を問います。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 風間議員にお答えします。  東日本大震災当時、帰宅困難者の方たちが多く発生をし、世田谷区内も通行した。ここでやはり情報がないということが、区がせっかく避難所をあけてもこちらのほうにほとんど来られなかった等々の問題が教訓としてあるかと思います。  そういった意味で、帰宅困難者対策、あるいはそれ以外の災害時などについて、例えば、受け入れ施設や備蓄物品の配備だけではなくて、駅周辺の関係者で構成された協議会を立ち上げていくことや、被災状況や帰宅困難者の受け入れ、道路や鉄道の状況がどうなっているかなどの情報提供をきめ細かく行っていくことが必要というふうに思います。  最近では、スマートフォンの普及により、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを活用した情報提供が有効と考えております。また、こういったSNSを利用した避難訓練等、若い世代の参加を促す意味で大変重要というふうに考えているところです。  私自身も、台風やゲリラ豪雨、あるいは大雪等の自然災害時には、区所管の報告をもとにしながらも、次々と区民から寄せられるSNSに添付されている写真だとか、場合によっては、大雨のときは動画なども参考にさせていただきまして対応のほうをとっているところですが、これからは、区民からそうやって来るわけですけれども、区として発信していく情報が最新のものである、もう一つはやはり正確なものである、あるいは、起きようとする事故の未然の防止のために、危険があるところについてはそれを早目に発信していくということが重要で、区のツイッターについてもその点、十分改善をしていくように指示しているところです。  また、先ほどちょっと大雪と言いましたけれども、今回の大雪は二十人を超える方が亡くなっていらっしゃり、大変な災害で、犠牲になった方にお悔みを申し上げたいと思います。また、被害に遭った方にお見舞いを申し上げたいと思います。  その上で、区内でも大変雪が降ったわけで、私は千代田区立麹町小学校という都心の学校の出身ですが、自分の子ども時代を考えると、たしか先生が授業を半分に切り上げてくれて、よし、表へ出ろと言って雪合戦をしたなということが大変楽しい思い出になっているということを思い出しました。  最後のところは少し感想でございますけれども、災害に強い、また、その情報発信についてしっかり取り組んでまいります。 ◎阿部 危機管理室長 私からは、二点御答弁申し上げます。  まず、ツイッターを活用した防災訓練、帰宅困難者の防災訓練について御答弁申し上げます。  世田谷区は、都心から郊外へ帰宅する方々の通過場所となるために、帰宅困難者のための一時滞在施設などの整備を進める必要があるというふうに今認識してございます。  特に二子玉川駅周辺では、再開発事業による乗降客の増加や、多摩川を渡れない場合には多くの滞留者が発生することになるため、これまでも事業者や学校関係者などの方々と、受け入れ施設の整備や、また帰宅困難者対策について協議をしてまいりました。  議員御指摘の防災訓練、帰宅困難者対策訓練につきましては、既存の避難所運営訓練とは異なり、区民や事業者、それから警察、消防など、幅広い関係機関の協力が必要となります。  一方、インターネットは、不特定多数の人に情報提供及び情報共有が可能であるということですので、IT事業者がインターネットの仕組みを利用した訓練を港区等で実施をしているというふうにも聞いてございます。  区といたしましても、帰宅困難者対策は重要な対策として認識していることもあるため、まずは、二子玉川駅周辺を一つのモデルケースとしまして、区民、事業者、警察、消防などと連携をいたしまして、防災訓練実施に向けた検討を進めているところでございます。  二点目の九十万区民の食料確保を考えての自治体間協定について御答弁申し上げます。
     区では、平成二十四年度に公表された首都直下地震による東京の被害想定、これによる避難所生活者は約十六万人、これを想定しておりまして、一日一人三食分の食料を避難所となる区立小中学校や広域防災倉庫に備蓄してございます。また、区内商店街連合会や民間事業者との災害時における協力協定によりまして食料などの供給を受けることとしてございます。  また、東日本大震災を踏まえて、大規模災害時に同時被災しない、ある程度距離の離れた自治体として、群馬県の川場村を初めとしまして、埼玉県熊谷市、茨城県のつくば市、新潟県十日町市、群馬県高崎市と、大規模災害時における相互応援協定を締結しております。  協定締結に当たりましては、実効性を高めるために、世田谷区からの距離、あるいは相手自治体の規模、幹線道路などの輸送経路が確保しやすいことなどを考慮するとともに、顔の見える関係を構築できるように意見交換をしてまいりました。  今後も、先方の自治体の意向を踏まえつつ、複数の自治体と実効性のある協定が結べるよう取り組むとともに、区民まつりなど、日ごろから区とつながりのある自治体との災害時の連携についても検討を進めていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 ◎伊佐 教育政策部長 私からは、学校教育に関する二点の御質問にお答えをさせていただきます。  まず、学校の校庭における雪遊びについてでございます。  第二次教育ビジョンにおきましては、第一期行動計画のリーディング事業で、子どもたちが体験する機会の拡充を掲げ、知識基盤社会の中にある子どもたちが自然体験学習などで実物に触れ、体験することの大切さを位置づけており、議員お話しのとおり、教育委員会におきましては、雪遊びも価値ある体験、体感の機会であるというふうに考えております。  今回の降雪の際には、各学校におきまして、校庭の残雪状況の違いなどから子どもたちの雪遊びの実施の判断が分かれたと聞いております。実施しなかった学校におきましては、雪がかたく凍っていたり、水を含んだ土が見えていたりと、校庭で遊ばせることによる子どものけがの危険性が増したり、校庭の状況から、今後の教育活動への支障が生じたりすることを懸念したところもございました。  しかしながら、中には、犬走りのところで低学年に雪の上を歩かせたり、雪に触れさせたりと、工夫しながら自然に触れ合う機会を設けている学校もございました。  教育委員会といたしましては、子どもの安全にも十分配慮しながら、実物に触れ、体験する機会の大切さについて各学校に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、外部団体に講師依頼した際の課題認識と改善方針についてに関する御質問にお答えを申し上げます。  議員お話しのとおり、教育委員会におきましては、インターネットやSNSサイト等のソーシャルメディアなどの上手な利用の仕方や注意点についての理解を図るネットリテラシー醸成講座や、いじめを許さない校風をつくり、全ての子どもが安心して楽しく学べる学校づくりを進める、いじめ防止プログラム、スクール・バディ養成講座等につきまして、今年度から、最新の事情に詳しい専門の外部講師に依頼し、取り組みを推進しております。  それぞれの取り組みを進めるに当たりましては、外部団体が区外で実施している様子を事前に見学し、世田谷区の子どもたちの実態に応じた内容となるよう検討いたしました。また、区立中学校で実際に実施する様子についても、教育指導課の指導主事等が確認し、子どもたちへ提示する事例内容や子どもたちへの言葉かけの方法などについて協議しているところでございます。さらに、講座実施後は、子どもたちが答えたアンケートや学校の校長等からの聞き取りをもとに講座内容等の見直しも随時行っているところでございます。  教育委員会では、来年度の実施におきましても、実際の様子を現場で確認していくとともに、アンケートの分析や校長会等との情報交換などを通して講座内容の質的な向上を図ってまいります。  以上でございます。 ◎岡田 子ども部長 私からは、保育園待機児問題につきまして、三点お答え申し上げます。  まず、整備計画と実績のギャップについてでございます。  今年度の整備量につきましては、待機児童数が過去最多となったことを受けまして、千五百五十人の定員増を目標に保育施設整備に取り組んでまいりました。しかしながら、提案型の整備が想定どおり進まないことなどから当初の目標の達成に至りませんでした。また、二十六年四月開設を見込んでおりました認可保育園四園のうち三園が資材や建設業界の人手不足などにより開設時期をおくらさざるを得ないこととなり、四月当初の定員増が六百人程度にとどまったことは御指摘のとおりでございます。  区では引き続き、平成二十六年度におきましても、認可保育園の新設を中心に、国の安心こども基金を有効に活用するなどして保育施設の整備を推進してまいります。特に民有地の活用を促進するため、民間事業者に対する賃借料補助制度を見直し、事業者への補助額の引き上げや補助対象期間を延長するとともに、保育需要の高い地域では、区が民有地を直接賃借する方法も取り入れ、着実な整備促進を図ってまいります。  また、今後は、従来想定していた建設工期よりも長目の工期が確保できるよう、保育運営事業者の選定を早めるなど、二十七年四月開設を目指し、千四百人分の保育サービス定員の拡大に全力で取り組んでまいります。  次に、選考指数の問題につきまして御答弁申し上げます。  区は、認可保育園の入園選考に当たりましては、これまで積み上げてきたポイント制を採用しており、就労や疾病などの状況に基づく実施基準と、兄弟、育休などの状況に基づく調整基準、さらには、同一指数の場合の優先順位を定め、公平公正な選考に努めております。  こうした中で、同一指数世帯の優先順位につきまして、平成二十二年四月から、所得階層の低い世帯から選考する順番をそれまでの第四段階から第二段階に繰り上げております。これは、二十一年度の苦情審査会での御指摘や、平成二十一年度に待機世帯を対象に行ったアンケートの半数以上が低所得者を優先すべきと回答されておりますが、この結果を受けて改めたものでございます。  区は、現行の指数のつけ方や空き情報につきまして、保育サービスのごあんないやホームページに公開するとともに、選考の時期に合わせて、各園の年齢ごとに申込者数を公表し、区民からの指数や順位の問い合わせにもお答えしております。また、事務の正確性を期して、二重、三重のチェック体制のもとで入園選考事務に取り組んでおります。  平成二十七年四月に全面的な施行が予定される子ども・子育て支援新制度では新たに保育の必要性の認定事務を行うことになりますので、現在、新制度事務に対応した電算システムの開発にも着手したところでございます。  今後は、国の動向等を踏まえ、引き続きより公平公正で、区民から信頼される入園選考に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、複数内定者の早期辞退を促す取り組みについて御答弁申し上げます。  区は、毎年四月の認可保育園の入園選考については厳しい状況が続いていることから、少しでも早く結果をお知らせすることにより、区民の方が進路を選択しやすいよう、都内で最も早い二月初頭に一次選考の内定をお知らせしております。  今般、行いました平成二十六年四月の入園選考では、一次内定者は転園を除き二千百六十人でございましたが、このうち内定を辞退された方が約二百人おりました。また、今月行っております二次選考では、当初から用意していたゼロ歳児枠三十八名に、一次選考の内定辞退などであきの出た分、さらに緊急対策の保育枠百八十一名分を加えまして、全年齢を合わせて五百人分の定員について入園選考を行っております。  お話しのありましたとおり、内定辞退の届けが遅くなりますと次の方の内定時期がおくれることや、貴重な利用枠にあきが出てしまう結果にもなりかねず、保育所の内定を得られず引き続き保育施設を探している保護者や運営事業者にとっては大きな不利益となってしまいます。  区といたしましては、引き続き早期辞退の届けにつきまして申込者の皆さんに周知徹底を図るとともに、新制度におきましても、保育状況が逼迫している自治体では利用調整を行えることとなっていることから、そのあり方について検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆三十六番(風間ゆたか 議員) ツイッターを使った災害対策ということについては、事業者主導でやっても余り意味がないと思うんですよね。ですので、世田谷区として、区長発信だけじゃなくて、区のツイッターから発信するというのがリアルな想定ですから、それで進めていくようにぜひ検討してもらえればなと思います。  雪遊びに関しては、私も全校をヒアリングした結果、実際に、区長が言っていたように、授業時間にみんなで遊ぼうというふうにしていた学校もあったわけですよね。一方で、使っちゃいけない学校もあるというのはちょっと公平性に欠けるなと思いますので、うまくやってもらえればなと思います。  終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で風間ゆたか議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、六番すえおか雅之議員。    〔六番すえおか雅之議員登壇〕(拍手) ◆六番(すえおか雅之 議員) 質問通告に従い、質問いたします。  一、二十六年度予算案の「子ども・子育て応援都市せたがや」というメッセージについて。  二十五年第一回招集挨拶で区長は、二十五年度予算を示し、災害に強い福祉文化都市実現を目指すと宣言しました。  そこで、昨年の第四回定例議会における一般質問で、私は、二十六年度予算も当然、保坂区長が編成した二十四年度予算や二十五年度予算と大枠は変わらないであろう、持続可能性を築く土台づくり予算と位置づけ、具体的には、厳しい財政状況の改善と災害に強い福祉文化都市をつくる予算となると思うがどうかと質問しました。  これに応え、区長は、二十六年度予算編成に当たっても、災害に強い福祉文化都市の考えを継承する旨の答弁をし、福祉文化都市の内容は何かという問いに対しては、福祉というものを福祉施設や給付型事業、そこに閉じ込められるのではなく、福祉を限られたものにしないで、より開かれた地域文化にしていく、誰もが支えあい、福祉サービスを充実更新していく地域まちづくりということで使用していると答弁しました。ところが、平成二十六年度予算案は、災害に強い福祉文化都市ではなく、「子ども・子育て応援都市せたがや」です。  そこで質問します。二十四年度、二十五年度予算を災害に強い福祉文化都市と位置づけていたにもかかわらず、二十六年度予算では、いきなり「子ども・子育て応援都市せたがや」を打ち出したのはなぜでしょうか。その内容とともに、二十四年度、二十五年度予算と二十六年度予算の継続性を問います。  二、基本計画に示す「子どもが輝く 参加と協働のまち せたがや」というメッセージについて。  平成二十六年度から十年間、世田谷区を形づくる基本計画(案)のタイトルは、「子どもが輝く 参加と協働のまち せたがや」であり、それを実行する二十六年度予算案は、「子ども・子育て応援都市せたがや」です。  確かに、介護・医療費や、防災、安全の問題も喫緊の課題であることは疑いようがありません。区民の意識調査を見ても、介護・医療費や、防災問題、安全安心の問題は関心が高いとのデータが出ています。しかし、世田谷区は、統計上、この十年間は子どもの人口が増加します。子ども対策は今後ますます重要性を増します。  また、ここにおもしろいデータがあります。平成元年を百とした場合の主な支出の推移です。平成元年は、高齢者関連が九十五億円、子ども関連が四十九億円、土木関連が四百五十六億円、生活保護費が六十億円でした。これが平成二十六年度は、高齢者関連が五百七十七億円、子ども関連が三百九十五億円、土木関連が二百九十六億円、生活保護費が二百十二億円です。  平成元年を百とすると、高齢者関連が六百七、子ども関連が八百一、土木関連が六十五、生活保護費が三百五十三です。すなわち、平成二十年を境に、伸び率においては、子ども関連が高齢者関連を上回り、今では、高齢者関連が六百七、子ども関連が八百一です。既に世田谷区の予算は、過去二十六年を振り返ると、高齢者関連から子ども関連に、平成二十年を境に、伸び率においてですが、比重がシフトしています。この十年間は子ども関連予算が予算の中心をなしていくでしょう。  高齢化社会に対して少子化対策を政策の軸とすることは十分に考えられます。高齢化社会が急速に進む中、私個人は、高齢者と現役世代が協力して社会を担い、社会全体が子育てを支援する社会、それが高齢化社会に適した自治体の運営指針だと考えています。この理解を前提とすれば、子どもは社会の宝との認識を明確なメッセージとして発信していくことは理解できます。  平成二十六年度から今後十年間、世田谷区を形づくる基本計画(案)のタイトルは、「子どもが輝く 参加と協働のまち せたがや」とすることで、政策の優先順位、すなわち六つの重点政策の優先順位を子どもに置くとのメッセージと理解してよいのでしょうか。この点に関する区長のお考えをお聞かせください。  三、世田谷区環境基本計画に、原子力エネルギーに依存しない社会への移行を盛り込め。  平成二十七年度から十年間の世田谷の環境を決める世田谷区環境基本計画の策定が今行われています。この計画目標に、原子力エネルギーに依存しない社会への移行を盛り込むことを求めます。以下、理由を述べます。  従来、脱原発に対する世田谷区の態度は、区長の政治的立場は、即原発ゼロが望ましいとするものですが、世田谷区の政策としては、原子力エネルギーからの脱却は政策目的ではないというものです。  しかし、その後、世田谷区基本構想の策定により状況が一変しました。基本構想、そして、それを受けて策定される基本計画には、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故はエネルギーを取り巻く状況を一変させ、節電・省エネを心がけるライフスタイルが必要となりましたと明記しています。  ここで、福島第一原子力発電所の事故がエネルギーを取り巻く状況を一変させたのは、原子力エネルギーの危険性、すなわち放射能汚染による環境汚染の危険性が明らかになったことだと思います。この環境汚染は、当然、人の生命、身体に重大な影響を及ぼします。  このように、原発の持つ環境汚染の危険性を基本計画や基本構想で明記した以上、環境基本計画の計画目標に、原子力エネルギーに依存しない社会への移行を盛り込むべきです。  また、電力政策は国の政策であるから世田谷区は関知しない。脱原発をとろうととるまいと、再生可能エネルギーの促進に変わりはないというのが保坂区長の態度だったと理解しています。しかし、世田谷区でもいつまで政策的に無関心でいられるのでしょうか。  家庭向けの電力販売を全面自由化する電気事業法改正案が今国会に提出されています。法案が通過すれば、一般家庭は太陽光などの再生可能エネルギーからつくった電力を購入できることになります。  保坂区長は以前、脱原発推進を前提として、区民は、少々高くても、原子力エネルギーによる電気から再生可能エネルギーによる電力にシフトできると言いましたが、世田谷区自体も、原子力エネルギーに頼らない電力を選択するということも可能になります。  原発が再稼働したとき、このような選択を正当化できるためにも、計画目標に、原子力エネルギーに依存しない社会への移行を盛り込むことは具体的な意義を持ちます。  以上を前提として、計画目標に、原子力エネルギーに依存しない社会への移行を盛り込むことを求めますが、この点に関する世田谷区の考えを問います。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 すえおか議員にお答えします。  「子ども・子育て応援都市せたがや」と、今回提出の二十六年度予算を呼んでいることと、今年度の災害に強い福祉文化都市との整合性という御質問でございました。  平成二十四年度予算は、持続可能な土台づくりをキャッチフレーズとして挙げ、そして、災害に強い福祉文化都市も今年度挙げ、そして、子ども・子育て応援都市を今回提出の当初予算に挙げているということになります。  福祉文化都市は、議員の御質問の中にもあったように、まさに地区を中心として、これから地域包括ケアの大きな取り組みの先陣を切って充実を図っていくのだということで、当然これは継続をしていくわけであります。  一方で、二十六年度予算を子ども・子育て応援都市、このように位置づけたのは、保育サービスを中心とした子ども施策の充実という区民の強い要望を踏まえ、議員御自身の平成元年との比較にもありましたように、関連経費、あるいは行政実務の体制も含めて、大きくいわば拡張している、大きく力を入れていることから、新たな予算の特徴を示す意味で用いたものであります。とりわけ他会派の御質問の答弁に子ども部長が答えているように、保育園整備については全庁を挙げた取り組みと、用地確保についても、庁内の情報提供や国や都との協議、一緒に進めようということで取り組んできたわけですが、残念ながら、建築関係の状況等もあって、完成のおくれということは顕著になってきているわけでありまして、これまでの手法も抜本的に考え直して、子育て環境の整備にかける決意を示したものという意味もございます。  今回提出の二十六年度予算は、もちろん子ども施策のほかにも、若者支援や高齢者・障害者施策、災害対策の強化や自然エネルギーの活用など、基本構想に示されたいわばマルチのビジョンに従って、基本計画に掲げる重点政策を中心に、限られた財源でありますが、的確に配分したつもりでございます。  そういう意味で、総合的な政策を展開する中で、引き続き福祉文化都市としての充実、ここもしっかりと進めてまいりますということで御理解をいただきたいと思います。 ◎宮崎 政策経営部長 私からは、基本計画の副題と政策の優先順位についてお尋ねがございました。御答弁申し上げます。  今回、お示ししました基本計画(案)では、子ども若者が住みたいまちづくり、教育の推進を含む六つの重点政策を初め、分野別政策など、全分野にわたり政策を掲げておりますが、計画全体を通じまして実現していく「子どもが輝く 参加と協働のまち せたがや」を副題としまして、区の今後十年間におけます中長期的展望を明らかにしたところでございます。  全国的には、少子・高齢化が進んでおりまして、人口減少によりまして社会全体が縮小していく中、子どもを大切にし、次世代に引き継いでいくという明るく誇らしいあすの社会モデルを目指すことをわかりやすく表現したものであり、広く区内外に発信していくメッセージをこの副題に込めたものとの認識に立っております。  以上でございます。 ◎松本 環境総合対策室長 私からは、新たな環境基本計画に原子力に依存しない社会への移行を盛り込むべきとの御質問にお答えをさせていただきます。  新たな環境基本計画は、平成二十七年度から向こう十年間にわたる区の環境施策を総合的、体系的にお示しするための行政計画として策定するものでございます。昨年十一月には、世田谷区環境審議会に諮問し、検討が行われておりますが、区の環境施策を総合的に推進するための計画であることから、エネルギー施策だけでなく、地球温暖化対策、良好な生活環境の保全、緑の保全、創出など、関連する施策について議論が行われることになっております。  新たな環境基本計画の中にエネルギー施策をどう盛り込むかという点につきましては、現在、お示ししております世田谷区基本計画(案)におきまして、東日本大震災以降、区民のエネルギーを取り巻く状況の変化を踏まえ、節電、省エネルギーを心がけるライフスタイルが社会的要請となっていること、再生可能エネルギーを最大限に活用し、エネルギーの地産地消を進めていく考えをお示ししております。  環境基本計画は、この区の基本計画との整合を図る必要がございますので、基本計画の考えを前提としつつ、それぞれの施策をどのようにしていくかは、区議会や多くの区民の皆様からの御意見をいただきながら環境審議会で検討してまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◆六番(すえおか雅之 議員) 今の区側の答弁は、原子力に依存しない社会への移行を単にエネルギー問題と捉え、環境問題と捉え切っていないのではないかと疑問に感じられます。この点は再考を求めます。  では、区長に質問します。  区長は昨日、原発事故の原因究明は十分なされていない。また、シビアアクシデントにおける避難経路の問題も解決していない。この状況下で、日本中どこであっても、原発の再稼働問題については自治体は当事者、当事者である。再稼働をすべきではない。その立場表明の必要性は時期を見て判断すると答弁をしました。  まずこの答弁で、日本中どこであっても、原発の再稼働問題については自治体は当事者であると言っているのですから、これは当然に区長の答弁、すなわち世田谷区の意思表示であり、政治家保坂の立場表明ではないと思います。  区長は、再稼働につき、政治家保坂ではなく、世田谷区として再稼働に対する反対との意見表明をされると受けとめてよいのでしょうか。この点を質問します。  次に、この原発の再稼働につき、国は、原子力発電を重要なベースロード電源と位置づけたエネルギー基本計画案を決定しました。今、原発の再稼働は現実味を帯びています。  ただ、原発再稼働ストップを叫ぶ前に、まず、今後十年間を決める環境基本計画の計画目標に、原子力に依存しない社会への移行、これ自体はそんなに争いがない方向だと思いますので、これを盛り込むべきではないかどうか、この点を区長自身に質問いたします。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 再質問にお答えします。  昨日の答弁で、原子力発電所の再稼働問題に関して、日本中どこであっても自治体は当事者だと申し上げました。原発事故、福島第一原発事故ですが、原因究明がされていない中、重大事故対策について十分な検討及びその対策がされているとは判断できない状況の中で、今回の原発事故でも、放射性物質の拡散は大変広域にまたがっていると、こういうことが確認をされておりまして、現在、柏崎刈羽原発ですね、こちらの再稼働問題でも、とりわけシビアアクシデントにおける避難の計画ということをどう立てられるのかという点も、大きな電力会社とのやりとりになっていると聞いております。  この点は、原発に近い立地県のみならず、例えば、周辺の県でも、県境をまたがって滋賀県などでも原発問題は非常に身近に感じている、あるいは、大間原発、対岸である函館市についてもこういった問題意識を表明しております。したがって、日本全体の自治体が皆当事者であるという観点からこのように申し上げました。  世田谷区も立地はしておりません。東京都全体もそうなんですけれども、昨日の答弁で申し上げたことは、この間の三・一一以後の事態を踏まえた私の認識であり、区長として答弁席に立ちまして、政治家としての見解を述べたということであります。  したがって、区の方針として、それでは環境基本計画などの中に脱原発などのエネルギー問題に対する方向性をきちっと明記すべきだと、こういった御提案でございますけれども、これから所管部長が答弁すると思いますが、これは、議員御指摘の点も踏まえて、これからのエネルギー政策についてどのように表記していくのか、これはさまざま審議会がございますし、こういった中での議論をしっかりやっていくということの中で結論を出していきたいと思います。  もう一点、電力を選ぶ時代であるということについての御質問がございました。  御承知のとおり、平成二十四年より、これは東京二十三区では一番早くPPS、新電力からの電力を購入しておりまして、PPSへの注目が高まって、したがって、PPSが供給できなくなる、入札が不調に――現に経済産業省もPPS事業者、いわゆる入札に誰も来なかったという状況も生んだわけであります。  原発に頼らない電力の購入ということですが、電力市場の自由化が進む中で、電力を選択できる社会が間もなく構築されてくるということであります。  区における電力購入は、まずは行政経営改革の一つとして導入し、今年度六千五百万円という効果額を生んでいるところですが、議員御指摘の、例えば原子力も含めた化石燃料によらない、これはグリーン電力などの呼び方もしますが、再生可能エネルギーなどを中心に電力を供給してほしいという、入札に附帯条件をつけるというやり方があります。これも先ほどの区としてエネルギー転換、このことをしっかりその方向でさらに一歩進むべきだという問題提起だというふうに受けとめまして、今後検討していきたいと思います。  三浦太陽光発電所の設置や屋根貸し、また、地域間の連携等を進めていきますけれども、こういった中で、エネルギーの転換という議論、昨日政府の決定というものもあります。まだこれから大きく議論されていくと思います。
     区としては、しっかり再生可能エネルギーの活用、転換ということを目指しながら、エネルギー全体の問題について、都市、大消費地でありますので、こういったところで、多くの住民が期待をしている再生可能エネルギーを中心にきちっと購入できる仕組みをつくってほしいということについて、電力改革に即したいわばプランというものも検討していきたいと思います。 ◆六番(すえおか雅之 議員) 欲しいのは、政治家保坂の答弁ではなく、区長としての世田谷区をどうするか、そういった指針がいただきたかったと思っております。これは予算委員会でも再度やりたいと思います。  また、エネルギー政策の中でも、区長がおっしゃったように、過渡的には化石エネルギーに頼らなければいけない、そういう意味においても指針を――これは予算委員会でやりたいと思います。 ○山口ひろひさ 議長 以上ですえおか雅之議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、三番三井みほこ議員。    〔三番三井みほこ議員登壇〕(拍手) ◆三番(三井みほこ 議員) 質問通告に従い、質問いたします。  まず初めに、子育て・若者支援について質問いたします。  当初予算案を見ると、二十六年度から新規事業が幾つか出ていますが、子ども・若者施策の中では、私は、子育て環境の整備が重要と考えています。中でも、保育サービス待機児対策は最優先すべきです。  世田谷区では、ゼロ歳から五歳までの子どもがここ五年、毎年千人近く増加しています。また、世田谷区子ども・子育て支援事業計画ニーズ調査に伴う需要量の見込み算出結果を見ると、ゼロ歳から二歳の保育ニーズは、二十五年四月の三二%から四四%と激増しています。  こうしたことを踏まえ、区は、平成三十年には保育サービス定員を二万人までふやす計画を策定しようとしている状況です。また、病児・病後児保育事業についても、調査の結果、五倍以上の需要見込みがあります。ほかにも時間外保育や一時預かり事業の需要もかなりあります。また、私も今まで何度も述べてまいりましたが、在宅で子育てをしていて、一日中子どもと向き合っている母親への支援も重要です。交流や相談の場である「おでかけひろば」の需要量見込みも実績の二倍以上あります。  このように、子育て支援は待ったなしの状況ですが、区は、若者支援事業として、居場所やダンス、音楽、創作活動のスペースを提供する若者の交流と活動の支援ということで、青少年交流センターを池之上、野毛、希望丘の三カ所、整備を予定しています。  予算も人員も限られている中で、子ども・若者施策では何を優先させるべきなのか、区長の考えをお聞きいたします。  学校や家庭以外の居場所があり、仲間がいるということは、思春期の子どもたちにとって大事だと思っております。ですから、私も、身近な児童館での中高生への活動支援を進めるべきと言ってまいりました。また、多世代が交流できる居場所は、高齢者や子どもたちにとっても有効ということも言ってまいりました。  しかし、今回、新規事業として、青少年交流センターを全区的施設として三カ所も整備するということに関しては疑問を感じます。烏山でモデル実施している中高生応援スペースの「オルパ」は、烏山の駅前です。高校生が学校から電車を使って帰宅するときにとても便利な立地であるということも利用する上で大きな要素となっていたはずです。  それに比べ、今回の青少年交流センターは、学校帰りに気軽に立ち寄れる立地ではありません。また、野毛青少年交流センターは三千万円以上の運営予算が計上されていますが、老朽化で以前に建てかえの話も出ていたと聞いています。老朽化している築五十年の施設ということは、今後、維持管理にさらに費用がかかっていくことが明らかです。また、宿泊事業も実施するとなると、防火壁の工事で五千万円以上かかるという話も出ています。  このように、野毛青少年センターは老朽化や立地などの問題がありますが、どのような展開を図るのでしょうか。がやがや館の二の舞にならないようにしなければなりません。区の見解をお聞きいたします。  次に、清掃・リサイクル事業について伺います。  ことしは、世田谷でも十日以上たった今でもまだ雪が残っているほどの大雪が降りました。さまざまな天候状況の中、区民の生活環境保全のため、日々ごみや資源の収集に従事されている職員、事業者の皆様にまずは感謝申し上げます。  区はこれまで、東京都からの円滑な清掃事業の移管を重要な課題として取り組むとともに、移管以前から取り組んできたリサイクル事業も推進してきました。その結果、平成二十四年度には、移管前と比べて、区民一人当たりのごみの収集量は三三%の減量となりました。  しかし、ここ数年、ごみの収集量は横ばい状態が続いています。環境・ごみ問題への関心は高まっているものの、商品を購入するときからごみの発生を考え、再利用の可能性を探り、排出抑制に努めるなどの行動に結びついていないことが要因ではないでしょうか。  また、世田谷区は人口の転出転入が多く、この一年間でも六千六百人ほどふえています。ごみや資源の出し方は自治体により異なりますが、転入してきた単身世帯の方や学生の中には無関心な方もいらっしゃいます。今後、さらにごみ減量を図っていくためには、ごみの発生、排出の抑制、リサイクル、そして、最後はきちんと分別してごみを出すという生活習慣を多くの区民に身につけていただくようなきめ細やかな対応が必要と考えます。  今回示された区の基本計画の中で、ごみの減量と循環型社会の形成を図るためとして、ごみそのものの減量に重点をシフトしつつ、3Rの考えのもと、区民一人一日当たりのごみ排出量五百四十グラム以下を目指し、広く区民に呼びかけながら計画的に取り組むとあります。この数値目標を達成するためには今後どのように取り組むのか、区の見解をお聞きいたします。  次に、粗大ごみ、不燃ごみの資源化について伺います。  区では、平成二十三年から粗大ごみ、二十四年から不燃ごみの金属分の資源化に取り組んでいますが、この取り組みは、ごみの減量だけでなく、税外収入の確保策として有効ですので、しっかり進めるべきと考えます。しかし、粗大ごみは全て処理できているものの、不燃ごみは、選別作業場である希望丘不燃ごみ中継所が手狭なため、六割程度の選別にとどまっているとのことです。  さきの第四回定例会の我が会派の代表質問に、希望丘不燃ごみ中継所については、施設改修を視野に全量処理に向け取り組むとの答弁もあり、来年度の予算案を見ると、不燃ごみ資源化選別場所の増床工事が計上されていますので、不燃ごみも全量選別に向け取り組むものと認識しております。  ごみの減量、税外収入としても有効な粗大ごみ、不燃ごみの資源化の現状と今後の取り組みについて区の見解を伺います。  最後に、東名ジャンクション周辺地区まちづくりについて質問いたします。  外環道路事業は平成二十四年度に着工式が行われ、東名ジャンクション地区では、現在、大深度の本線を掘削するために立て坑の工事が進められています。現場には大型のクレーンもあらわれ、また、事業に協力された土地も見られるようになり、外環の本体事業は進んでいることがうかがえます。  このような中で、昨年には、外環事業に伴い失われる道路のつけかえ道路である機能補償道路の案も外環事業者から地元の方々に示され、これにあわせ区では、昨年末から、この外環事業を契機とした地区の具体的なまちづくりの取り組みも始まりました。  平成二十二年に策定された東名ジャンクション周辺地区街づくり方針では、安全・安心の街づくり、誰もが移動しやすい街づくりを掲げていますが、この地区には計画的に配置された道路が少なく、狭隘な道路も多い中で、区は、道路ネットワークのあり方についてどのようにお考えでしょうか、見解をお聞きいたします。  また、生活環境の心地よい緑豊かな街づくり、地区の元気を支える街づくりと掲げられていますが、国分寺崖線を初め、緑が多く、農地も多いこの地区の今後の土地利用についてはどのようにお考えでしょうか。まちづくりの検討状況とあわせて区の見解をお聞きいたします。  最後に、東名以南の検討の場の進捗状況についてお伺いいたします。  区長も招集挨拶で触れていましたが、外環が東名まででは環八の渋滞がひどくなり、生活道路にたくさんの車が入ってくるのではと、多くの区民の方々が心配しています。外環の機能を十分に発揮させるためにも東名以南の整備は必須です。国と東京都に東名以南の整備についてしっかりと働きかけていくべきと考えます。区の見解をお聞きいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 三井議員にお答えします。  子ども・若者施策の中で、青少年交流センターなどの優先順位についてのお尋ねでありました。  先日、世田谷総合支所の主催で、不登校、ひきこもりをテーマとしました斎藤環さん、精神科医ですが、講演会がございました。ちょうど世田谷区民会館会議室で行いましたが、会場は満杯の状態でございました。不登校、そして、長期にわたるひきこもり、生きづらさを抱える中高生や若者の家族が大変多いことを感じ、また、参加者からも、自分は当事者ですがということで、さまざまな質問がこの講師であった斎藤先生に寄せられているというところを、その場におりまして、ひきこもりなど何らかの理由でつまずいた若者の自立に向けた支援や、地域の中で青少年、若者が参加し、成長する場や機会をふやしていくことが大変重要だと感じたところです。  試行としてオープンしています、御指摘のとおり、駅のそばで、大変利用率が高い「オルパ」ですが、千人の子どもたちがここに登録をして、そして、地元商店街の方のお話では、ボランティア活動、あるいは商店街のお祭りなどに積極的に、ぬいぐるみの中に入ったりしながら、とてもよく参加をしてくれるということで、これは予想していなかったというお言葉もいただきました。  そういう意味では、中高生に活動の場、参加の場を提供していくことで地域の担い手になっていただくという必要な政策だと思っておりますし、乳幼児、小学生まで支援するだけではなくて、中高生にしっかり地域、あるいは区内的な活動の場を提供して、しっかりとした愛着を持っていただく。世田谷区は入ってくる人口も多ければ離れていく人も大変多いわけで、そこの場でしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。  子ども、若者が住みたいまちづくり、教育の推進を掲げた新たな基本計画の中で、このような中高生、若者の支援ということを位置づけているわけであります。  保育待機児の解消には全力を挙げていきますけれども、切れ目ない支援、妊娠をしてから、乳幼児、そして小中学生、青少年、若者と、総合的な支援施策を展開していくことが大変重要だと思っております。  厳しい財政状況でありますが、新たな基本計画に掲げている子ども・若者支援、児童館のお話もいただきました。最近あの児童館に行ってみますと、かつてとはさま変わりしておりまして、ベビーカーが午前中並んでおります。児童館デビューという言葉が今や三、四年前からお母さんたちの中で非常にメジャーな言葉になってきているようで、乳幼児を連れたお母さんたちが経験交流したり、あるいは、少し二歳、三歳のお子さんたちも連れた場になってきて、放課後、中高生たちがバスケット等々の少し体を動かす遊びをするわけですけれども、ちょっとやや人口密度が大丈夫なのかなというような心配もございます。中高生たちに特化した場所というのもやはり必要だということも御理解をいただきたいと思います。 ◎岡田 子ども部長 私からは、若者支援につきまして二点御答弁申し上げます。  まず一点目は、青少年交流センターは、立地等の問題もあり、三カ所必要なのかという御質問に対してお答え申し上げます。  青少年交流センターは、ダンスや音楽、創作活動など、ダイナミックに活動できるスペースの提供のほか、気軽に立ち寄れる居場所や社会参加事業の実施、青少年リーダーが交流し、力をつける機会の提供など、中高生世代を中心とした青少年の全区的活動支援施設として、教育委員会から子ども部に移管する池之上青少年会館、野毛の青年の家のほか、旧希望丘中学校跡地を加え、来年度以降、三カ所に設置を予定しております。  野毛や希望丘につきましては、駅から近い池之上と比較いたしますと、交通アクセスの面で若干の不安はありますが、中高生世代の活動範囲の広がりから考えると、多目的な活動支援施設としての理解が深まれば活発な利用が期待できるものと考えております。  今後の事業実施に当たっては、それぞれの施設特性を生かした魅力ある事業の展開に努めるほか、中高生世代の利用促進につなげるため、区内の中学校、高校などに周知するとともに、利用する中高生などの声を反映したホームページやSNSを活用するなど、PRにも取り組んでまいります。  次に、野毛青少年交流センターでの利用展開についてのお尋ねです。  野毛青少年交流センターは、築年数が五十年を経過し、老朽化はしておりますが、千歳烏山でモデル展開した中高生応援スペース「オルパ」での取り組みも生かしながら、当事者である青少年が主体的にかかわり、彼らが持つ斬新なアイデアが実現できる場として施設活用に取り組んでまいりたいと思っております。  また、現在、宿泊機能を休止しておりますが、今後の検討の中で宿泊機能の再開が可能となれば、リーダー養成事業を初め、児童館による新たな宿泊事業の実施など、野毛ならではの特色を生かした事業展開が可能となり得ると考えております。  今後、四月から施設の運営委託を予定している事業者と連携し、当事者である中高生を初めとした青少年、地域や青少年に係る団体などの御意見をお聞きしながら、青少年の主体的活動の場、交流の場として十分に機能するよう、施設の運営方法、事業内容の工夫を凝らしてまいります。  以上でございます。 ◎寺林 清掃・リサイクル部長 私からは、二点について御答弁申し上げます。  まず、ごみの減量施策についてです。  さらなるごみの減量のためには、ごみの発生・排出抑制を意識した生活様式や事業活動への転換を促す普及啓発が重要であると認識しております。  区はこれまでも、各種広報媒体による情報提供や子どもたちへの環境学習、地域のごみ減量・リサイクル推進委員会や、大学、事業者、NPOなど、さまざまな主体と連携した啓発活動、さらには資源の集団回収団体への支援や事業系リサイクルシステムの利用促進など、不要物の発生抑制から再生利用に至る3R行動の促進によるごみの減量化に取り組んできたところです。  御指摘のとおり、転入者、とりわけ学生などの単身世帯や若年層の一部に代表される無関心層をターゲットとした普及啓発の拡充が今後の課題であると認識しております。  現在、こうした課題を踏まえた効果的な普及啓発施策など、平成二十七年度を初年度とする向こう十年間を見通した新たな世田谷区一般廃棄物処理基本計画の策定に向け検討を重ねており、ことしの秋ごろには素案を作成し、区議会、区民の皆様の御意見を伺い、平成二十七年三月には策定予定です。  引き続き、費用対効果の視点を大切に、効率的、効果的なごみ減量施策を構築できるよう取り組んでまいります。  次に、粗大ごみ、不燃ごみの資源化の現状と今後の取り組みについて御答弁申し上げます。  粗大ごみ、不燃ごみの資源化につきましては、収集した粗大ごみ、不燃ごみを、積みかえ中継所で金属分とそうでないものとに選別し、国内において資源化する事業者へ四半期ごとの入札価格にて売り払っております。この資源化によりまして、東京二十三区清掃一部事務組合のごみ搬入処理量が減少することによる分担金の削減や税外収入の確保を図っております。  今年度の実績ですが、平成二十六年一月現在、粗大ごみの資源化量一千三十三トン、収入額約二千百万円、不燃ごみの資源化量六百十五トン、収入額約一千六百万円となっており、昨年と比べ粗大ごみが月平均で約二十トン、不燃ごみについても月平均で約十トン、それぞれ増加しております。  しかし、不燃ごみの資源化につきましては、御指摘のとおり、希望丘中継所の選別スペースや保管用のストックヤードが狭く、回収量の約六割しか選別できていないため、平成二十六年度に当該施設を改修の上、選別スペースやストックヤードを確保し、平成二十七年度から、全量、資源化選別を図ってまいりたいと考えております。今後とも、資源化の拡充を図りつつ、税外収入の確保に取り組んでまいります。  以上でございます。 ◎吉田 道路整備部長 私からは、外環東名以南につきましてお答えいたします。  外環道は、現在、関越から東名までの区間につきまして、早期開通を目標に事業が進められております。東名から湾岸方面、いわゆる東名以南につきましては、外環の着工式の際に、当時の国土交通大臣から、東名以南については、地域の要望を踏まえ、検討の場を立ち上げることを考えていくと発言されており、現在、国のほうでその立ち上げの手続を進めているものと考えております。先日も区長から直接、外環国道事務所長に対しまして検討の場の立ち上げを求めたところでございます。  区長の招集挨拶にもございましたが、区としましても、この検討の場の立ち上げや東名以南の実現につきまして、引き続き国や都に強く求めてまいります。  以上です。 ◎永井 砧総合支所長 私からは、東名ジャンクション周辺地区まちづくりについて御答弁申し上げます。  東名ジャンクション周辺のまちづくりにつきましては、昨年十月にまちづくりの進め方について説明会を開催し、十二月から東名高速北側において、地区住民の参加によるまちづくり検討会を立ち上げ、本日までに、検討会三回、町歩き一回を開催してございます。検討会はおおむね一カ月に一回開催し、全部で八回程度の開催を予定してございます。検討会ごとに、道路ネットワークのあり方、良好な町並み形成など、テーマを設定いたしまして御意見をいただき、当地区の将来像について検討を進めているところでございます。  御質問の道路ネットワークのあり方につきましては、前回の検討会までに、当地区における道路の機能、周辺道路計画、さらに外環事業に伴い整備される機能補償道路と既存道路のネットワーク等を考慮した案をお示しし、検討を行っております。また、土地利用のあり方については、次回以降の検討会におきまして、農地を含む緑の多い住宅地や、商店、ものづくり事業所、住宅が混在する多摩堤通り沿道など、この地区のさまざまな特性を踏まえ、望ましい土地利用のあり方をお示しし、検討を進めてまいります。  以上でございます。 ◆三番(三井みほこ 議員) 再質問いたします。  中高生支援が要らないということは言っていないですね。公共施設総量を抑制するという方針も区ではある中、この老朽化した施設に予算をつけて、またこの先ずっと使っていくということは矛盾しているのではないかと思っているので、その辺をお聞きいたします。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 お答えいたします。  先ほどちょっと児童館について触れましたけれども、本題に入る前に。拠点として、中高生にうんと活用していくという児童館も広げていくということをちょっと申し添えておきます。  今、御指摘になった、野毛の施設についてだと思うんです。大変老朽化もしているという事実はあります。ただ、世田谷区がまだ子ども人口が減っていた時代にも十分使われて、野毛の青年の家で宿泊研修をした、そういう子たちがいわば子どもリーダーになったり、教育委員会、子ども部それぞれやってきましたけれども、Yセタというグループですね、中高生の。その子たちが実際上、「オルパ」の運営スタッフを担っていると、NPOをつくってですね、これも御存じかと思います。  そういうことで、確かに老朽化をしているということから、どこまで使えるのかということは、それは専門所管の判断を待つしかありませんけれども、新しく新造するわけではありませんし、やはり青少年の宿泊もして、そして、さまざまな各児童館も宿泊体験という事業をかつてやっていましたので、そういう意味で、さまざまな使い方をしながら、今後の展開を考える意味で意義があることだろうと。  そして、ひきこもりや何かでつらい若者を支えるのも重要ですけれども、やはり友達がいるかどうかで子どもたちは変わります。やはりそういった形で、若い時期に友達をつくっていく、楽しい体験もしていくということがポジティブな青少年支援なのかなというふうに考えているところです。 ◆三番(三井みほこ 議員) 私が聞いたのは、公共施設総量を抑制するということと矛盾していないかということを追加質問したわけです。  あと一点、外環のことについてですが、よく区長も、喜多見は前に住んでいたということで思い入れがあるということをおっしゃっているので、しっかりと国と東京都に、以南について働きかけをお願いしたいと思います。  以上で終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で三井みほこ議員の質問は終わりました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後零時十八分休憩    ――――――――――――――――――     午後一時十分開議 ○山口ひろひさ 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続けます。  四十七番桃野よしふみ議員。    〔四十七番桃野よしふみ議員登壇〕(拍手) ◆四十七番(桃野よしふみ 議員) 質問通告に基づき、質問します。  さきの本会議にて、公衆浴場、いわゆる銭湯への補助金、助成金について質問しました。その際の産業政策部長の答弁を引用すると、自家風呂がない御家庭があること、公衆浴場が公衆衛生の向上及び増進並びに住民の福祉の向上に寄与する施設として規定されていることから、区では支援を行い、区民が公衆浴場を利用できる機会を確保するよう努めておりますとなります。そういった補助であれば、区民が公衆浴場を利用できる機会が確保できている状態を定義しなくては、必要な政策や予算は決められないでしょう。同じく、産業政策部長の答弁のように、単に自家風呂がない家庭もあるので支援が必要ではなく、区内に何軒、もしくは半径何キロ当たり一軒など、具体的に達成指標を示し、適切な政策、予算を持つべきではないでしょうか、見解を伺います。  区と区内銭湯は、災害時の区民への給水支援及び罹災者への入浴支援について協力協定を結んでいます。この協定に基づき、銭湯にその役割を果たしてもらうためには、当然、災害時の業務継続が前提となるでしょう。区内で営業中の銭湯三十四軒のうち、燃料がガス化されておらず、重油などを利用するため、大きな煙突を利用している銭湯は半数以上の十九軒です。この煙突の耐震性は十分でしょうか。区内銭湯のうち、大きな煙突が不要なガス化に切りかえる事業者数の推移を過去五年で見ると、平成二十一年二軒、二十二年二軒、二十三年一軒、二十四年はゼロ、二十五年もゼロです。仮に今後、毎年一軒のガス化が進んでも、煙突が全てなくなるまでに十九年かかる計算です。  区は、これらの煙突が世田谷区における首都直下地震の想定、震度六強でも耐えられるのか確認しているのでしょうか。区は、安全面からも、煙突を含む銭湯の耐震性を確認し、必要があれば、急ぎ耐震化が進むよう新たな施策を講じるべきと考えます。区の見解を伺います。  銭湯の活性化についても質問します。
     区は、銭湯の確保が重要とし、さまざまな補助金、助成金を払い続けていますが、区内銭湯は減少の一途です。今までと同じことをやっていてもこの状況は変わらないでしょう。銭湯の確保が区の仕事と言うのであれば、適切な達成指標を設定した上で、その実現のため、産業政策の視点で知恵を絞り、バックアップするべきだと考えます。区の見解を伺います。  次に、障害児の福祉について質問します。  世田谷区の待機児童は、平成二十五年度で八百八十四名と、全国ワーストワンとして頻繁に報道される状況にあります。区は、新規事業者の参入を促し、都有地や国有地の賃借を進めるなどして保育施設の整備を進めるべきでしょう。しかし、その一方で、大きく報道されることのない、いわばもう一つの待機児童について区は問題意識を持っているのでしょうか。  区内の児童デイサービス、児童発達支援、放課後等デイサービスを合わせた障害児通所サービスの過去五年間の受給者数の推移を見ると、平成二十一年の四百九十八人から平成二十五年は千六百五十七人と、その数は約三・三倍に急増しています。さらに、放課後等デイサービスについて、幾つかの事業者の利用申し込み状況について調べてみると、各事業者、来年度については、受け入れ予定者の二から三倍の申し込みがある状況でした。また、新BOP学童クラブにおける要配慮児童数を、現在と比較可能な年度、小学校五、六年生の受け入れを始めた平成二十二年から四年間の推移で見ると、平成二十二年の百六十八人からふえ続け、二十五年は二百四十七人と、過去四年で約一・五倍です。その他、在宅で過ごしたり、民間サービスを利用したりといった児童については取りまとめた数字がありませんでしたが、これまで述べた数字から、障害児への福祉ニーズは著しい増加傾向にあると見て間違いないでしょう。  一方で、平成二十四年三月に策定された第三期世田谷区障害福祉計画を見ると、区は、平成二十五年から二十六年の障害児通所支援の見込み量を、児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援について、それぞれほぼ横ばいと見込んでおり、著しいニーズの増加傾向を捉えた計画とはとても思えません。  区は、これまで述べた状況を鑑み、児童発達支援事業や放課後等デイサービス事業などの拡充に力を注ぐべきです。新規事業者の参入を促すことも必要でしょう。  新規事業者の参入を促すという視点で、補助金の対象事業者を見ると、東京都の障害者(児)施設整備費補助要綱においては、補助対象事業者を社会福祉法人その他の者としていて、まさに多様な事業者への補助を認めている一方で、世田谷区障害児通所サービス事業補助金交付要綱では、補助対象の事業者は社会福祉法人であることを前提にしているように見えます。既に区内では、サービス給付費以外には、都や区からの補助を受けずに事業を行っている民間事業者もあるようです。  区は、こういった事例を研究し、多様な福祉サービスの供給に努めるべきでしょう。要綱の見直しも含めて、事業者が施設となる土地や建物を確保しやすい仕組みを整え、区は積極的に新規事業者の参入を促すべきだと考えます。区の見解を伺います。  前述の第三期世田谷区障害福祉計画には、今後の方向性として、ライフステージを通した途切れのない支援体制を構築するともあります。現在、放課後等デイサービスは満二十歳までの方が対象となっています。二十歳以降は、一般企業等での就労、区内の障害者通所施設での生活介護や自立訓練、就労に向けた訓練及び作業活動などを行うことになります。  通所施設の計画的な整備に加え、障害者の土日など、休暇中の日中活動の場の整備も重要と考えますが、区の見解を伺います。  福祉においては、膨らみ続けるニーズに真摯に耳を傾けつつも、限られた予算の中、必要なサービスを見誤ることなく提供し、持続させるのが行政の責任です。  区長には、総花的に、妊娠、出産から乳児、幼児、青少年期までの切れ目のない支援や、生きづらさを抱えた若者を支えるという言葉で福祉施策の対象者を曖昧に定義せず、必要な方々にこそ必要なサービスが行き渡るよう、区政のかじ取りをお願いしつつ、壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎内田 産業政策部長 公衆浴場、いわゆる銭湯につきまして御質問いただきました。  まず、区内に何軒、もしくは半径何キロ当たり一軒など、具体的に達成指標を示し、適切な予算を算出すべきであるにつきまして御答弁申し上げます。  区では、公衆浴場、いわゆる銭湯につきましては、転廃業を防止し、区民の利用機会の確保を図り、もって区民の公衆衛生の向上及び増進に資することを目的として、設備の老朽化等に対応した設備改善支援や燃料費支援、耐震化支援などの助成支援事業を行っております。この助成は、産業振興策の一環として、浴場事業者が経営の継続、浴場の存続を図れるよう支援する仕組みです。  今ある公衆浴場の存続を支援することとしておりますので、公衆浴場の立地や区内に何軒という指標は特に定めておりません。今後の社会環境や事業者の考え方にも影響されますが、現在ある公衆浴場が事業継続することを目指しておりますので、お話しの達成指標は考えておりません。  公衆浴場の立地につきましては、それぞれの開業の経緯があるものと理解しております。今後とも、公衆浴場の経営の安定を図るなどの支援をしてまいります。  次に、煙突の耐震性につきまして、震度六強でも耐えられるかどうか確認すべきである、また、耐えられないようであれば急ぎ耐震化に向けて助成などを行うべきであるがにつきまして御答弁申し上げます。  区は、浴場組合と、災害時に井戸、貯水槽からの給水や罹災者への入浴支援をしていただく協定を結んでおり、現在、区内には三十四軒の公衆浴場があります。うち既に燃料がガス化されている浴場が十五軒、重油等を燃料とする大きな煙突のある浴場は十九軒ございます。東日本大震災で世田谷区は震度五弱でしたが、これらの煙突に被害はなかったと聞いております。  公衆浴場の煙突の耐震補強は、東京都の浴場耐震化促進支援事業と、区の公衆浴場耐震化事業の助成制度を活用して実施されております。十九軒の煙突は全て、強度のある金属板を金属のバンドで巻きつけるアングルバンド巻き補強工事による耐震の補強が施工されております。なお、耐震診断調査は行っていないと聞いております。耐震診断調査は必要と思いますので、事業者の皆さんと話し合いを進めていきたいと考えております。  耐震診断や耐震補強につきましては、経営者である浴場事業者の判断により実施するものでございます。しかしながら、耐震化工事には相当の費用もかかることから、現行の助成制度の枠組みの中で、区としても、大きな煙突が不要となる燃料のクリーンエネルギー化に進めていけるよう積極的に支援をしてまいります。  次に、これまで以上に積極的に知恵を絞り、銭湯をバックアップするべきであるにつきまして御答弁申し上げます。  区では、公衆浴場の利用者の増加と経営の安定化を図ることを目的に、現在、ショウブ湯、ゆず湯などの季節湯の助成や、銭湯の日にはふろ祭事業などを支援しております。これらの催しは、都内全浴場でほぼ一斉に行われるものであり、公衆浴場産業を振興する点で有効なものであると認識しております。  今年度から新たに、区内浴場をめぐる世田谷湯屋めぐり、いわゆる銭湯めぐりのスタンプラリーを浴場組合が実施いたしました。区民や近隣区市からも利用者を誘致することができたとの報告を伺っており、一定の成果があったものと考えております。来年度も多くの区民に来ていただけるよう、関係所管とも連携し、活性化に向けた取り組みを積極的に支援してまいります。  区といたしましては、経営環境も厳しい中で、活性化に向けて取り組む公衆浴場に対し、今後とも積極的な支援、協力を継続してまいります。加えて、東京都とも連携し、区民や事業者の意見をお聞きしながらさらなる産業振興策を検討し、公衆浴場の存続を支援してまいります。  以上でございます。 ◎金澤 保健福祉部長 私からは、障害児施策等、二点について御答弁いたします。  まず、障害児への福祉サービスの供給量をふやすため、区は仕組みを整え、積極的に新規事業者の参入を促すべきという御質問にお答えいたします。  区の障害児を対象とする児童発達支援及び放課後等デイサービス事業は、障害児の自立の促進を初め、平日や休暇中の日中活動の場として重要であると認識しております。  区では、当該事業を第三期障害福祉計画の主要テーマである「障害児の自立をめざした支援の環境づくり」に位置づけて基盤整備を進めております。現在、事業所が区内に十九カ所、一日当たり約三百六十名が通所できる環境が整っており、計画の最終年度となる平成二十六年度中には、新たに放課後等デイサービス施設一カ所の整備を計画しております。  区では、基盤整備を進めるため、区独自の補助制度により、事業所となる建物の確保や借り上げ経費などの支援を行っておりますが、利用希望者の増加に対し各事業所の受け入れが追いつかないことや、新BOPにおいて配慮を要する児童の利用希望の増加などの状況もございます。現在区は、第四期障害福祉計画策定の検討作業を進めており、その中で、障害児者実態調査を実施中でございます。  今後、児童発達支援や放課後等デイサービス事業の利用ニーズなどを踏まえながら、多様な担い手により基盤の拡大が計画的に進められるよう検討してまいります。  次に、通所施設の計画的な整備に加え、障害者の土日など、休暇中の日中活動の場の整備が必要であるという御質問にお答えいたします。  区では、障害者が住みなれた地域で安心して暮らしていけるよう、福祉作業所や福祉園等の通所施設を確保し、障害者の就労支援や働く場の提供、障害に配慮した介護等の障害福祉サービスを提供してまいりました。こうした通所施設による支援とともに、お話にあったとおり、障害者の日中活動の場の確保も含めた社会参加の促進や、介護する家族等への支援も重要な課題であると認識しております。  区では、障害者の社会参加を支援するため、外出活動を支援するガイドヘルパーの派遣や、ひまわり荘等の場の確保、障害者就労支援センターによる就労した障害者の活動支援等を行っております。また、障害者を介護する家族を通所施設の時間外に支援する日中一時支援事業を行っており、二十六年度には基盤の拡充を予定しております。  区といたしましては、第四期障害福祉計画の策定作業を進める中で障害者のニーズを把握し、障害者とその家族を支援する基盤の充実について検討してまいります。  以上でございます。 ◆四十七番(桃野よしふみ 議員) 銭湯について伺います。  達成指標は必要ないという答弁でしたけれども、それで仕事と言えるのかなというふうに疑問に思います。目指すのは現状維持というような話でしたけれども、それも実際できていないんですよ。減っているじゃないですか、ずっと。その現状維持というのができていないわけですから、あれをやっている、これをやっているというような答弁でしたけれども、成果は出ていないんですよということは指摘しておきます。  それで、震度五弱で世田谷区の銭湯で被害はなかったという答弁でした。二〇一一年四月一日の都政新報にこういった記事があります。東日本大震災の影響を受け、都内の銭湯の煙突の倒壊や損傷は少なくとも計十六件に上ることが明らかになった。廃業に追い込まれた銭湯もあり、大震災のつめ跡を残した。また、足立区のある銭湯の例も紹介されています。煙突倒壊のおそれが高まり、区は地震発生の翌十二日から周辺住民三十四人に避難指示を出したというふうにあります。加えて、首都直下地震の想定震度はそれを大きく上回る震度六強です。気象庁の震度階級では、震度五弱は、大半の人が恐怖を覚え、何かにつかまりたくなるというようなことですけれども、震度六強は、立っていることができず、はわないと動くことができない、揺れに翻弄され動くことができず、飛ばされることもある。ですから、これは全然違うんですよ。ですから、震度五弱で耐えられたというのは材料にならないわけです。  先ほど答弁に出てきた東京都の耐震化の助成制度ですが、平成二十五年度から補助金の上限が大きく引き上げられていますけれども、それでも世田谷区ではこれを使って耐震工事を行ったところは二十五年は一件もないですよね。じゃ、何がボトルネックになっているのかと。その実態把握をして、政策で解決しなければ進まないんじゃないですか、今までと同じことをやっていては。  ですから、先ほどの答弁のように、事業者と話し合うということではなくて、今後どのような政策があり得るのか、具体的に答弁をお願いします。 ◎内田 産業政策部長 いろいろ御指摘をいただきました。  銭湯につきましては、新規の開業がないということがずっと続いております。したがいまして、現在の銭湯のところがいかにして事業が継続できるかという部分が必要かというふうに思っております。  したがいまして、その事業者の方々と意見交換をする、つまり事業が継続するために何が必要かという部分はさらに話し合いをしていきたいというふうに考えております。  また、震度の部分の五弱と六強の話がございました。先ほど申し上げたとおり、耐震の診断というのは必要だというふうに考えておりますので、事業者が実施をするものでございますけれども、東京都と連携した補助事業を使いながら、これにつきましても事業者に働きかけをしていきたい、このように考えております。  以上です。 ◆四十七番(桃野よしふみ 議員) 現状の三十四軒を、じゃ、必ずもうこれ以上減らさないという意気込みでやらないと今の答弁はおかしいと思いますので、成果を出すという方向で。成果が出ないというのは、努力が足りないか、方向が間違っているか、どっちかしかないわけですから、しっかりとやってください。  以上です。 ○山口ひろひさ 議長 以上で桃野よしふみ議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、十番和田秀壽議員。    〔十番和田秀壽議員登壇〕(拍手) ◆十番(和田秀壽 議員) 通告に従い、順次質問してまいります。  まず初めに、今回示されました平成二十六年度予算は、当初の財源不足の見込みが、特別区民税や財政調整基金の伸びに救われた形になったと言えると思います。しかし、地方法人税の税制改正で、これまでの財源の一部を国に持っていかれるように、平成二十七年度以降、世田谷区では特別区交付金が四十三億円の減額が見込まれ、これから先の財政状況は予断を許さない状況にあると言われています。  そのような中、今回の基本計画は、今後の十年間を見据えたものですが、人口推計予測によると、ちょうど十年後に後期高齢者が急速に増加していく予測となっています。この間、子どもの数がふえているとはいっても、高度経済成長時代にピラミッド型の健全な人口構成とはほど遠いのが現状です。  これから社会保障費の伸びが著しくなる十年の間に、健康づくりや介護予防の取り組みを徹底し、しっかり地域に根づかせるとともに、学校や庁舎の改築、道路、橋梁など、必要不可欠な都市インフラをしっかり整え、もちろん行政改革をさらに進め、来るべき後期高齢者が急増する次代を支える健全で盤石な財政基盤をつくり上げるチャンスだと思います。まず、区の基本認識を伺います。  そこで、区政に係る根本的な問題として、限られた財源や人で地域を守るということを基本としなければなりません。行政が税で何でも負担をする、いわゆるばらまきのような行政サービスでは、これから先の行政は潰れてしまうのではないでしょうか。自分たちの町は自分たちで守る、地域で支えあう、健全な地域社会をしっかりと構築していく必要があります。  政策をつくる段階から、また政策を進める際の基本的考え方を行政依存から徐々に転換すべきと我が会派ではこれまでも提案してまいりました。この政策は、本当に区がやるべきなのか、やるにしても、縦割り所管ではなく、所管の壁を取り払い、ハードもソフトも一緒になって、これまでの常識にとらわれず、必要であれば、例えば福祉の職員が防災や都市整備など、ハードの職務と積極的に連携したり、ハード部門の職員はより広く、福祉の視点もあわせ持ちながら仕事を進めるというような民間企業では当たり前の発想とノウハウを区政にも取り入れるべきではないでしょうか。  我が会派の代表質問でも取り上げましたが、今回の基本計画には、マッチングという新しい言葉が出てきました。なかなか理解できないのですが、今回の組織改正では、庁内連携に係る体制を整えるとの説明がありました。政策経営部を中心にして、各領域にも連携の核になる組織を置き、庁内横断的に進めるとのことです。  そこで質問です。区は、基本計画で掲げるマッチングについて、どのように考え、またこの新たな組織がマッチングによる区政改革をしっかり担っていけるのか、区の見解を伺います。  区では、現在、地区力の向上と地区防災対策の強化に取り組んでいますが、大きな構想はさておいて、まずは、町の中の身近な具体的なこと、小さなところから手をつけ、積み上げていくことが重要であると思います。とりわけ現在、取り組みが行われています地域の絆推進事業などでは、この絆事業をきっかけに、さまざまな団体が連携をして、福祉や防災など、より広い効果をもたらすような取り組みがあるのではないでしょうか。  地域の絆推進事業を実施していく中で、具体的なマッチングの事例としてどのようなものがあるのか、また、この事業を今後も推進していくとのことですが、どのように展開し、地域、地区におけるマッチングを図っていこうとしているのか伺います。  次に、第二次教育ビジョンについて伺ってまいります。  教育委員会では、平成二十六年度から十年間の教育の方向性をまとめた第二次世田谷区教育ビジョン(案)を発表いたしました。これからの十年間の基本的な考え方として、一人一人の多様な個性、能力を伸ばし、社会をたくましく生き抜く力を学校、家庭、地域が連携して育むとあります。今後、教育委員会は、この第二次世田谷区教育ビジョンを基本として、世田谷区にふさわしい教育を全力で推進するとのことですが、ぜひ区民の信頼と期待に応える世田谷らしい質の高い学校教育を実現していただきたいと思います。  そこで、私からは、新教育ビジョン第一期行動計画の四年間のリーディング事業の中から、二つの項目について質問いたします。  まず一点目は、世田谷九年教育の定着と質の向上についてです。  教育委員会では、これまで近隣の小中学校で学び舎をつくり、小中学校が連携した学校運営を進めたり、世田谷区独自の学力調査を実施して、事業の改善を図ったりする世田谷九年教育に取り組んできました。  第二次の教育ビジョンでは、この九年教育をより一層充実させてほしいと思いますが、私は、九年教育を推進する上で最も重要なこととして、子どもたちの教育に直接携わる教員の資質や能力の向上があると思います。現在、社会の急激な変化や保護者の価値観の多様化が進み、学校の抱える課題はとても複雑なものになり、教員には以前とは比較にならないほど、豊かな人間性や高い専門性が求められるようになってきました。  さらに、団塊の世代の大量退職、若手教員の大量採用の時代を迎え、経験豊かなベテランの先生が学校からいなくなり、大学を卒業して間もない若手の教員の割合が急速に高まっていることも事実です。ベテランの教員も、学校を卒業したばかりの若手の教員も、教壇に立てば、授業はもとより、学校の組織の一員としての役割をしっかりと果たすことが当然求められます。  そこで質問ですが、今後、教員の資質能力の向上にどのように取り組んでいくのか、教育委員会の見解を伺います。  二点目は、いじめ防止等の総合的な推進についてです。  平成二十三年十月に、滋賀県大津市の中学生のいじめ自殺事件以降、いじめは子どもの生命や心身に重大な危険が生じる社会問題として大きくクローズアップされるようになりました。その後も残念ながら、いじめが原因と思われる自殺などの事件が幾つか報道されています。  このようなことを背景として、平成二十五年六月には、いじめ防止対策推進法が成立、公布され、九月に施行されました。この法律では、いじめ防止に向けた地方公共団体や教育委員会、学校の役割や施策について定めています。  そこでお聞きしますが、いじめ防止対策推進法を受けて、区は新教育ビジョンの中でどのような取り組みを進めていくのか見解を伺います。  大津市の事件でも明らかになりましたが、いじめは学校だけの問題ではありません。これまで学校で発生した事件や事故については、学校と教育委員会が中心となって対応していましたが、大津市のいじめ事件によって、いじめは学校と家庭、地域、そして教育委員会を初めとする行政機関が一緒になってその防止に取り組まなければならないことが明らかになったと思います。  そこで、教育委員会と関係諸機関などがどのように連携協力していじめ防止に取り組んでいるのか見解を伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎宮崎 政策経営部長 私からは、二点の御質問について順次お答え申し上げます。  最初に、盤石な財政基盤をつくり上げるチャンスではないかというお尋ねでございます。  新たな基本計画におきまして、今後十年間の財政収支見通しをお示ししておりますけれども、その中では、社会保障関連経費の増加によりまして、歳出額に占める民生費の割合が四五%に達し、平成二十六年度予算に占める四一・八%をさらに上回るものと推計しております。  今般お示ししました将来人口の推計におきましても、とりわけ後期高齢者の人口が十年後の平成三十五年度以降に増加の度合いが増していくと見込んでいることから、御指摘がございましたように、次世代を見据えた財政運営の視点に立った取り組みを進めることが重要であると認識しております。  社会構造の変化による行政需要の高まりに的確に対応しまして、また、景気の変動、それから今般起きています建築資材の高騰等による入札不調など、将来懸念される事態にも自律的に対応できるよう、歳出構造の見直しを初めとする行政経営改革の取り組みを一層強化しまして、財政の柔軟性を高めるとともに、基金残高の確保、特別区債の発行額の抑制による健全な財政運営を進めてまいります。  あわせまして、基本計画に掲げますマッチングによる施策の重点化を進めまして、最小の経費で最大の効果を生み出すべく、財源の効率的、効果的な配分に努めていくことで、将来にわたりまして、持続可能な財政基盤の確立に取り組んでまいります。  次に、今般の組織とマッチングの関係についてのお尋ねでございます。  基本計画に掲げますマッチングによる施策の推進は、縦割りを超えまして、さまざまな分野での組み合わせ、庁内各関係部が協力しまして、連携を一層強めながら、マッチングによる効率的、効果的な政策の形成に取り組むことを目指しております。  行政ニーズが多様化、複雑化が進む中で、それぞれの専管組織が取り組む事業が重複していないか、それから組織間の連携を図ることが区民にとりましてより使い勝手のいいサービスになるのかなど、さまざまな角度から事業を検証しまして、その一つとしてマッチングが位置しているものと認識しております。  今般、二十六年四月の組織改正をお示ししましたけれども、政策経営部を中心にしまして、区民生活分野、保健福祉分野、都市整備分野、教育分野など、各分野の関連所管部との連携を密に図りながら、これまでのノウハウを生かしながら、他の施策にも適用するなど、マッチングの考え方を庁内に広げてまいりたいと考えております。  さらに、区が進めますマッチングの考え方や手法につきまして、その進捗状況を区民に公表するとともに、さまざまな角度から評価いただく仕組みを検討するなど、行政の透明性を高めることで、区民との協働、区民との信頼関係を築くことにより、多様な主体の参加、協働を進めてまいります。  以上でございます。 ◎齋藤 生活文化部長 地域の絆推進事業に関連した地域におけるマッチングの展開についてでございます。  基本計画には、マッチングによる政策の推進の施策事例の一つといたしまして、地域の絆推進事業が記載されております。この事業は、多様な団体の連携による地域活動を支援し、幅広い世代の区民が参加することによる信頼、協力関係づくりや、地域交流会の開催による団体間へのネットワーク形成などを目的としております。  具体的な事例を挙げますと、奥沢地区に人&まちネットという地域活動団体がございます。こちらの場合、地元の町会及び小学校PTAや他の団体と協力し、地元の活動団体を紹介する情報誌を作成したり、地域交流を目的といたしましたフォーラムを開催することで、団体や住民参加による交流の機会や場の提供を行うなど、本事業を団体間のマッチングときずなづくりに活用しております。  地域の絆推進事業開始以来、三カ年で延べ三百七十八団体がそれぞれの地域で多世代間交流、防犯、防災、福祉などさまざまなテーマで活動を展開し、多くの実績を上げてまいりました。今後は、本事業の三年間の検証のもとに、新たな地域の絆ネットワーク支援事業として実施し、区民の方々の自主的な地域活動を支援していくとともに、さまざまな地域活動団体が相互に連携協力し合う関係が構築されるよう努めてまいります。  以上でございます。 ◎伊佐 教育政策部長 私からは、第二次教育ビジョンに関連いたしまして、三点の御質問がございました。  まず、世田谷九年教育を支える教員の資質向上にどう取り組むのかについてお答えを申し上げます。  世田谷区の子どもたちを豊かな人間性、豊かな知力、健やかな身体をバランスよく育む世田谷九年教育をさらに推進、充実していくためには、教員の資質能力の向上が不可欠であり、そのために教員への研修や教員による研究活動が重要であると認識しております。  議員お話しのとおり、現在、東京都の教員の大量退職期にあって、大量の新規採用を行っており、当区でも毎年百名程度の初任者を各学校に配置しております。このため、一校で複数の初任者を育成しなければならない状況や若手教員全員を集めた集合研修などでの研修効果を高めていくことなどが課題となっております。  各学校では、ベテラン教員と若手教員がペアをつくり、指導育成を進めるようにしたり、若手教員に対する自主的な勉強会を設けて、ベテラン教員に指導を行わせたりするなどの取り組みを行っております。
     集合研修におきましても、少人数のグループでの実践的な演習を実施し、中堅教員がグループごとに講師として指導に当たることなどの工夫を行っております。また、区立学校を退職した校長を配置いたします指導力向上サポート室を区独自に設置いたしまして、若手教員の授業や学級経営の様子の観察、教員に対する個別の指導助言を行う取り組みを進めているところでございます。  教育委員会では、第二次教育ビジョンにおきまして、教員の資質向上のためのさまざまな方策や施策を掲げており、今後も教員の経験年数に応じた研修や職層に応じた研修、現代的な課題を初めといたします教育課題に応じた研修等を充実させ、教員の資質向上を図ってまいります。  次に、いじめに関しましてでございます。いじめ防止対策推進法を受けて、どのような取り組みを進めていくのかというお尋ねでございます。  議員お話しのとおり、昨年六月にいじめ防止対策推進法が公布され、九月に施行されました。十月には、国のいじめ防止の基本方針も示されております。教育委員会では、法を受けまして、現在、学校や保護者、区長部局と連携いたしまして、国の方針や区の子ども条例などを踏まえまして、いじめ防止基本方針の策定を進めているところでございます。  基本方針では、いじめの定義やいじめの禁止を掲げるとともに、未然防止、早期発見、早期対応、家庭、地域との連携の四つの視点でいじめ防止に向けた基本的な考え方を整理してお示しする予定でございます。  教育委員会といたしましては、第二次世田谷教育ビジョン第一期行動計画の四年間のリーディング事業にいじめ防止等の総合的な推進を掲げており、これまでの教育委員会及び区立学校の取り組みの内容を踏まえまして、今後の教育委員会、区立学校における取り組みの方向性を整理するなど、いじめ防止対策の総合的な推進を図ってまいります。  次に、いじめ防止を推進していくため、他の部署との連携についてということでのお尋ねでございます。  いじめの態様、その原因や背景などが複雑化、多様化する中で、いじめ防止については、学校や教育委員会だけでなく、家庭や地域、関係諸機関が連携して取り組むことが重要であると認識しております。  このため、教育委員会では、現在地域の中でいじめ防止の取り組みを効果的に推進することを狙いに、小中学校校長会会長、「せたがや子どもホッとサポート」委員代表、区長部局関係所管部等で構成いたしますいじめ防止等対策連絡会を設置しておりますが、いじめ防止基本方針の策定を機に、人権擁護委員、児童相談所等にも御参画いただき、関係機関との連携強化を図っていく考えでございます。  教育委員会といたしましては、子どもたちの人間性を豊かにし、将来への可能性を開いていくために、地域と一体となって地域総がかりでいじめの防止に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆十番(和田秀壽 議員) このいじめ防止についてなんですが、最も大切なことは、子どもたちにいじめがいけないことだということをしっかり理解させるとともに、いじめを許さない心といじめに負けないたくましい心を育てることだと思います。  今月の二月八日、桜町小学校で道徳授業の公開講座がありました。私も参加しましたが、五年生の授業の中で、地域の方がいじめをテーマにした寸劇を演じ、それを見てからグループディスカッションで子どもたちと一緒に話し合うという授業がありました。互いを尊重する心を育む学校教育の充実という観点からも、大切なことは、子どもの心の基礎を育む家庭教育の充実と、学校という集団の中で互いを尊重する心を育む学校教育の充実であることだと思います。  改めて教育委員会による家庭教育への支援と区立小中学校における人権教育を基盤とした道徳教育の推進を強く要望しておきたいと思います。  また、マッチングの推進についてですが、言わんとしていることは、今現場できちんと機能していくように、骨太の見通しを持ってしっかりと取り組んでいただきたいと思います。  いじめの問題にしましても、このマッチングについても非常に重要な、やはりいろいろな所管が関連して取り組んでいく体制というものを改めてしっかりと見直していただきたいと思います。  以上で質問を終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で和田秀壽議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、十一番上島よしもり議員。    〔十一番上島よしもり議員登壇〕(拍手) ◆十一番(上島よしもり 議員) 通告に基づきまして、順次質問してまいります。  これから世田谷区は環境政策を総合的に取り組むため、環境基本計画を策定します。環境基本計画の上位計画は、現在案として示されている世田谷区基本計画です。つまり環境基本計画の方向性は、基本計画に定められることとなります。  今回の世田谷区基本計画(案)を拝見しますと、環境については六つの重点項目の一つとして示されており、そのこと自体は賛同するところでありますが、この内容には大きく二つの違和感を感じます。  一つは、エネルギーに傾注している表記です。省エネルギーや再生エネルギーなど、エネルギー政策の必要性は高まっていることは間違いありませんが、自治体の環境政策は、ほかにも大切な視点は多くあります。地球温暖化対策や省資源など、環境負荷のかからない仕組みや生活様式の普及、生物多様性、環境と調和したまちづくりや土地利用ないしは多摩川や国分寺崖線を有する当区として、また減少し続ける農地を守っていく自治体として、世田谷区として欠かすことのできない取り組みや考え方が、エネルギーに比して表現が不十分です。  環境政策は、現実の社会との調和が必要であると同時に、環境政策の中でも偏ることなく、さまざまな要素の政策がそれぞれ調和していくバランスも強く求められます。予算の大小があっても、取り組み姿勢がどれかに傾注するというものではないはずです。  国でもここ何年かの間に環境に関する新たな法律、計画が立てられていますが、環境問題は一自治体で短期間に解決できるような問題ではありません。まずは、大きく国や都の方針や施策にしっかりと連動していくこと、そしてその上で自治体がやるべきことをバランスよく、着実に地道に続けていく計画性と冷静さこそが今求められているのだと考えます。  自治体としての工夫すべきは、環境という横串で都市整備、みどりとみずはもちろん、教育まで全ての所管につながっているような組み立てこそ必要なのではないでしょうか。  そこで質問いたしますが、今後策定される環境基本計画については、環境課題につながるあらゆる観点を整理し、エネルギーに偏ることなく、バランスよく計画立てしていくべきと考えますが、どうお考えか伺います。  もう一つの違和感、これもエネルギーに関することになりますが、重点項目の冒頭の説明文の結びの言葉は、自然エネルギーの活用、効率的な利用は新たな技術や産業を生み出す大きな活力となります。環境と調和した世田谷の産業施策を展開し、職住近接を進めるとあります。区は具体的に何をされようとしているのでしょうか。  これは以前、区長が主張された、世田谷を原発依存から自然再生、持続可能な新エネルギーの研究開発拠点を指すのか。もしそうでないとしたら、環境分野に産業振興を押し込めた意味は何なのか。産業振興はもちろん、働き方、働く場について議会でも多く議論があり、自治体としても重点項目であるはずでありますが、この環境の項目につけ加えられた程度でしかない今の基本計画(案)そのものに大きく違和感を覚えます。  少なくとも環境の重点項目に職住近接の推進を押し込めた意図、政策的関係性の説明が不十分であり、改めてその辺をわかるようにお聞かせいただきたい。  総じて、世田谷区として、今後十年間の環境政策を定める環境基本計画をよりよい形で策定するためにも、上位計画である基本計画の内容を改めるべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。  次に、災害発生後の子どもへの支援について伺います。  これまで防災まちづくり、防災教育、災害時の医療体制などについて質問してまいりました。議会全体でも減災対策や応急対策が主に議論されてきておりますが、その後の復興をどう進めていくかも重要であり、本日は子どもに関することについて質問いたします。  先般、妊産婦及び乳幼児とその家族の支援や避難所の確保を図ったことについては評価しておりますが、災害時における子どもたちへの支援の一部分が充実したにすぎません。  そこでまず、危機管理室として、災害発生後の子どもたちの支援についてどのように考えているのかお伺いいたします。  続いて、具体的に二つの所管に質問します。  まず、小中学校の学校再開についてどのようにお考えか。学校は、災害発生後、避難所としての役割を担うほか、まちづくりセンターとともに、まさに災害時の地域活動の拠点として活用されます。そういった中、学校再開を進めることは極めて困難であり、校舎の安全確認から始まり、授業スペースの確保、また先生においては、本務の教育以外に、避難所を初めとしたさまざまな活動の調整や被災した児童生徒の把握と個々の児童生徒への対応が求められ、また、学校再開には地域の協力も必要となってくるなど、多くの障害を乗り越えていかなくてはなりません。  このほか、想定されるさまざまな課題に実際どのように対応していくのか、区が学校と連携し、一日も早く円滑に学校再開が進められるよう、今から準備していくと考えます。  そこでお伺いいたしますが、学校再開の計画及びそれに伴う現場の体制など、どうなっているのかお聞かせください。  次に、保育についてです。  保育については、昨年末に職員の非常配備体制の見直しにより、災害発生後の保育園の運営体制が速やかに行われるようになりましたことは大きく評価いたしますが、さらに災害時の状況下でどのような課題が生じ、どう対応していくのか、もう少し考えておく必要があると思います。  例えば、災害発生後、親の職場の状況によっては、勤務体制が大きく変わり、夜間などの預かりを希望してくること、また、ふだん保育園に預けていない親でも、子どもをどうしても預けなければならない状況になることは十分想定されます。また、保育士の被災状況によっては、職員数を確保できない場合など、平常時には起こり得ない課題が出てくることが考えられます。加えて、認可保育園の課題とは別に、認証保育園などの無認可保育園への支援も同様に行っていくことが求められます。  このほかさまざま想定される中で、世田谷区として、また運営事業者もどこまでやっていけるのか、またどのような基準を持って有事の状況下を乗り切っていくのか、備えておく必要があると思います。その点、いかにお考えか、また課題をどのように整理され、今後の取り組みについていかにお考えかについてお聞かせいただきたいと思います。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎松本 環境総合対策室長 私からは、新たな環境基本計画につきまして、総合的な環境施策の方向性を示すものとすべきとの御質問にお答えをさせていただきます。  平成二十七年度を初年度といたします新たな環境基本計画につきましては、昨年十一月に世田谷区環境審議会に諮問をし、検討部会を設けながら、鋭意検討を進めているところでございます。諮問に当たりましては、基本構想に示されました環境に配慮したまちの実現、新たな世田谷区基本計画(案)の基本方針、環境と調和した地域社会を踏まえながら、自然環境や生活環境の保全、地球規模での環境問題を視野に入れること、東日本大震災後の社会的な課題を踏まえたエネルギー施策を含めた環境施策を総合的に推進するための計画とすることを前提としております。  これまでの検討では、区の将来の環境像を構成するものとして、環境に配慮したライフスタイルへの転換、快適で暮らしやすい生活環境を守る、緑と水のある豊かな潤いのある町を将来に引き継ぐといった三点の内容が論議されております。本年九月には素案をお示しする予定でございますが、今後、地球温暖化対策を初め、資源循環、緑と水、生活環境、エネルギーなど、さまざまな分野にわたって検討していく予定となっております。  また、平成二十七年度からスタートする一般廃棄物処理基本計画等、環境基本計画に関連する計画の策定もございますので、関係いたします所管と連携しながら、新たな環境基本計画を策定してまいります。  以上でございます。 ◎宮崎 政策経営部長 私からは、環境政策にかかわります基本計画の関係について御答弁申し上げます。  重点政策では、環境と調和した地域社会の実現など、三つの基本方針のもとに、今後十年間に横断的に取り組む課題につきまして、重要性、先駆性、象徴性、創造性などを総合的に考慮いたしまして、六つの政策を選定し、重点的に取り組むものでございます。  お話がございました重点政策の自然の恵みを生かして小さなエネルギーで暮らす豊かな町の実現につきましては、私たちが生活していく中で必要となるさまざまなエネルギーを中心にライフスタイルの転換や緑と水の保全、創出、職住近接の推進といった広い視点から環境と共生した社会を目指すことを目的にしたものでございます。  環境政策として広範な取り組みをあわせて進めていく中、とりわけ自然エネルギーや賢いエネルギーの活用、普及につきましては、十年先を見通したとき、これまでの都市のあり方を見直すなど、避けては通れない重要な課題であると認識していることから、自然エネルギーの活用などを掲げたものです。  また、自然エネルギーの活用や効率的な利用が新たな技術や産業を生み出す大きな力になると考えまして、環境と調和した産業施策に触れるとともに、基本構想のビジョンで掲げる区内大学やNPOとの連携やソーシャルビジネスの推進などによりまして、新たな世田谷ブランドを創造し、世田谷区の特性でございます住宅都市であることを鑑みまして、区内産業と雇用の活性化を図り、職住近接が可能な町を目指すこととしたものでございます。  以上でございます。 ◎阿部 危機管理室長 私からは、災害発生後の子どもへの支援について御答弁申し上げます。  大規模な災害発生時は、道路、建物の利用などにさまざまな制約が生じますが、区民に速やかに日常生活の一部を取り戻していただくことが、その後の復旧復興を加速することにつながるものと認識しております。とりわけ、子どもたちが元気で日常の暮らしを取り戻した姿は、復旧復興の象徴の一つであると考えております。  区では、災害時の子どもの支援について、応急対策期から復旧復興期にかけて大きく四点の課題があると考えてございます。まず、応急対策期においては、授業中に地震が発生した場合など、避難誘導を適切に行い、被害の最小化を図る必要があります。また、避難所について、子どもの視点に立った備蓄や防犯対策など、環境整備を進める必要があると認識しております。  次に、復旧復興期においては、保育園や小中学校の再開を順次行い、日常生活を取り戻していく必要があります。また、今回の地域防災計画の修正においても、指導内容の重点として掲げた幼児、児童生徒の心のケアに取り組む必要があると考えております。  こうした課題に対応するために、日ごろの防災教育や実践的な防災訓練を引き続き実施するとともに、母子避難所の指定などに取り組んでいるところでございます。また、現在、震災時初動期職員行動マニュアルの見直しを進めておりますが、その中で、子どもの支援にかかわる応急対策期から復興期への道筋について、関係所管と具体的に検討してまいります。  以上でございます。 ◎古閑 教育次長 学校再開についてお答えいたします。  震災後の学校再開につきましては、東日本大震災等の教訓から、事前に十分な対応策を準備していくことが重要であると認識しております。このため、教育委員会では、平成二十三年度に作成した学校安全対策マニュアルで教育活動の早期再開に向けた取り組みを定めております。その中で、震災直後は避難所の開設及び管理運営に協力するとともに、直ちに児童生徒一人一人の安否確認や校舎や通学路等の安全を確認するなどした上で、校長が授業再開時の目途を立てて、被災状況等を勘案した応急教育計画を作成することとしております。また、あわせて、教科書や文房具などの学用品の支給や災害における児童生徒のストレスや不安の軽減、解消に向けた心のケアの充実、給食提供に向けた準備などにも取り組むこととしております。  災害時にこうした取り組みを迅速かつ的確に実施するためには、日ごろより授業再開に向けたさまざまな被災想定のもとで、教職員の役割を明確にし、より実践的な訓練等を積み重ねることが必要であると考えております。  教育委員会といたしましても、学校を初め、関係所管や地域などとも連携を図りながら対応を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎岡田 子ども部長 私からは、保育園の再開について御答弁申し上げます。  区では、昨年十二月、職員参集体制を見直し、保育園職員は、発災後、拠点隊要員とせず、保育業務につくことといたしました。区は、発災が保育時間外の場合は、安全に保育できる状況か施設内外を点検し、速やかに園を再開できるよう、人員及び物資を確保いたします。また、保育時間中であった場合は、保護者に引き渡すまで乳幼児の安全確保を再優先に努め、状況によっては長時間預かること、また園児以外のお子さんを預かることも想定しております。  こうした方針のもとで、災対各部及び地域本部と連携し、認可外保育園も含めた施設の被災情報の把握、保育者や食材等の確保及び提供に取り組むことが課題であると考えております。  この一月には、認可保育園対象の防災研修を行い、仙台市の保育所長から三・一一直後の対応の様子や物資の確保、提供方法など、現実味のあるお話をいただいた後、発災後の対応などについて図上訓練を行いました。研修での討論を踏まえ、現在、各地域に災害時の拠点となる園を設け、その園を中心に地域の保育ネットワークを生かし、情報や物資を確保、提供する方法など、応急活動の具体化を検討しているところです。  今後も、各保育園で毎月訓練を実施するとともに、認可、認可外を問わず、施設間の連携と地域との関係を強化し、乳幼児の安全確保、速やかな園再開及び地域支援に向けた体制づくりに努めてまいります。  以上でございます。 ◆十一番(上島よしもり 議員) まず、災害発生後の子どもの支援についてですが、これからやっていただくということでございますけれども、現場の理解とともにしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。そこで、そのためにも、これは基本計画の重点項目に、やはり復旧復興の対策の重要性についても僕は記載すべきだというふうに思っておりますので、その点、求めておきたいと思います。  それと環境政策についてでありますけれども、新たな産業政策として、環境関連産業というのは非常にわかる話なんですけれども、やはり産業全体の、我々がこれから進めていかなきゃいけない産業振興策としては、ここに特化している、重点政策の中にこれだけのっけているというのは、やはりバランスに欠いているんではないかと言わざるを得ません。  かつ職住近接がなぜここで出てくるのかという説明についてはちょっとよくわからなかったんですが、整理のためにちょっと改めて質問しますが、区長にお聞きいたします。  区長の主張されておりました世田谷を新エネルギーの研究開発拠点にという考え方は現在も変わらないのか、基本計画の中に今生きているのか否か、端的にお答えいただきたいと思います。  加えて、職住近接についてなんですけれども、基本構想の中で議論されてきた職住近接というのは非常に幅の広い議論でございまして、その要素というのが環境政策という捉え方だけじゃないんですね。そういう意味で、この職住近接を区長はどう捉えているかということを説明いただきたいと思います。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 再質問にお答えをいたします。  まず一点目は、大変重要な点でございます。環境政策の中でエネルギー政策、若干偏っているのではないかという御指摘ですが、私は前後左右に偏っていてはいけないと思いますが、これはあらゆる問題の土台だというふうに考えています。昨日から北京で、もうほとんど人が歩けないぐらいのPM二・五、これが現在日本列島に近づいている。九州等はもう入っているかもしれないというようなことも懸念されています。化石燃料の熱効率、これが非常に悪いということが原因と言われているので、これは日本も含めてですが、CO2排出を抑えた新しい技術の転換が必要だと思います。  議員御自身もおっしゃっていましたけれども、自然エネルギーが最大の成長産業と、小泉元総理もこの間何度も何度もリピートされておりますけれども、やはりその点は、自然エネルギーだけではなくて、先ほどから触れているように、水素燃料電池なども、これは水しか出ませんから、水素をつくり出す際の工業過程の中でのCO2の問題があります。ただし、全体のエネルギー資源ということでいうと、化石燃料依存体質から脱却していくのに大きなチャンスではないか。  この分野全体は非常に大きな成長の可能性を持っています。ですから、世田谷区の中の産業政策の中で、密接に絡み合い、まさに、私の紹介していただいたのは公約です。この間やってきたことを見ていただければおわかりのように、例えば自然エネルギー技術研究所というような箱物をつくると、そういうつもりは全くございません。むしろ情報プラットホームをきちっと形成して、さまざまな民間研究者、NPO、そして企業、事業者、そういう方に幅広く集まってもらいながら、世田谷発の産業の可能性を大いに開いていこうという意味であります。  また、職住接近は大変重要なキーワードだと思っておりまして、これはまさに就労支援センターで今百人毎日来所されている。年間に直すと二万五千人を超える。渋谷のハローワークに行っていた人たちが、ほぼ同数です。これから世田谷の仕事探しということで、いわばアクセスするんだろうと思います。つまり世田谷区の中で、環境、産業、そして地元で働くということは、これは一体のものとして、六つの重点分野の中でここにおさめたという意味でございます。  以上です。 ◆十一番(上島よしもり 議員) 今区長から御答弁いただきましたけれども、ちょっと論点がすりかわっっているような感があります。これをちょっとここで、もう時間がありませんから、申し上げるとすれば、やはり自治体は首長の夢とか、そういったものを押しつけるというか、また実験する場ではありません。そういう意味では、おっしゃることはよくわかります。環境の産業というものがこれから伸びていくだろうと。ただ、私は最大のとは思っておりませんけれども、伸びていくだろうと思っておりますが、それを世田谷区でどうするかの具体策については、非常にこれから実現していくのは難しいと思いますので、そういう意味では、環境政策を本当に公平な考え方で見ていくことが私は必要だと思いますので、そういう意味では、今回の基本計画はもう少し見直さなくてはいけないんではないかなというふうに思っております。  そういったことを求めまして、私の質問を終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で上島よしもり議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、三十番上山なおのり議員。    〔三十番上山なおのり議員登壇〕(拍手) ◆三十番(上山なおのり 議員) 質問通告に基づき、順次質問をしてまいります。  まず初めに、財政運営についてお伺いいたします。  平成二十六年度、我が国の経済見通しは、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減には留意が必要であるが、経済対策など、平成二十六年度の経済財政運営の基本的態度に示された施策の推進等により、年度を通して見れば、前年度に引き続き堅調な内需に支えられた景気回復が見込まれ、好循環が徐々に実現していくと考えられます。  物価については、前年度より上昇率が高まり、消費物価は三・二%程度、GDPデフレーター上昇率はプラスになると見込まれるなど、労働市場の引き続く改善を伴いながら、デフレ脱却に向けた着実な進展が見込まれる。この結果、平成二十六年度の国内総生産の実質成長率は一・四%程度、名目成長率は三・三%程度と見込まれる。  なお、先行きのリスクとしては、金融資本市場の動向、アジアの新興国等の経済動向、電力供給の制約等に留意する必要があると言われております。  アベノミクスによる金融財政成長戦略の一体的な取り組みの政策効果を背景に、区の新年度予算は前年度比六・五%増、二千五百八十億円となりました。また、二十五年度の決算は、一定の条件のもとでありますが、基金残高が特別区債の残高を上回るシミュレーションが示されました。いわゆる貯金が借金を上回る状況になるのは二十二年ぶりのことでありますが、今後の年度末残高を見れば、到底楽観はできません。  世田谷区が力強く成長を遂げるためにも、これまで以上に財政基盤を強化していくことが重要であると我が会派の代表質問で下山幹事長が申し上げたとおりであります。  区の基金残高は、平成二十年度末七百二十二億円をピークに、平成二十四年度末六百十一億円、平成二十五年度末見込みで五百五十七億円と逓減しております。今後、特に本庁舎整備等の大規模な財政需要に向けて、庁舎等建設等基金の必要残高を保持する必要があると思いますが、区の見解をお伺いいたします。
     また、平成二十六年度予算について、財政調整基金からの繰り入れを行わない点は評価いたしますが、今後、景気の悪化により特別区税が急激に減収する際には、財政調整基金からの繰り入れでしのぐことになると考えられます。そのときに区民サービスに多大な影響が生じないよう、今のうちから財政調整基金に一定額を積み立てておく必要があると思いますが、区の見解をお伺いいたします。  次に、区有地の有効活用について伺います。  土地基本法第三条に、「土地は、その所在する地域の自然的、社会的、経済的及び文化的諸条件に応じて適正に利用されるものとする。」とあるように、土地は本来資産として所有されるよりも適正に利用されるべきものであり、所有から利用への理念の実現に向けた土地利用方が求められております。  公有地についても、バブル期における都市部での地価高騰や取得適地の減少、さらに行政の財政力の低下等によって、新規取得が困難な状況の中、既存ストックの活用が重要な視点となっております。しかし、行政には土地保有に伴う租税負担がないことから、コスト意識が働きにくく、また公有地は市場原理での供給が難しい非営利用地であることが一般的に言われております。  区の公共施設整備方針では、公共施設の複合化や改築を契機に、民有地等の民間所有の借り上げ物件を返還していく方針を示しています。また、複合化により生じた公共施設跡地についても、財政負担の軽減のため、原則として売却することとしております。しかし、マンション建設を初めとする区内の土地の活用状況を考えますと、公共施設の跡地である区有地は、一度手放すと用意に取得できない貴重な社会資源であります。  公共施設の整備に際して生じた跡地の売却は、改築に要する財政負担を軽減する貴重な財源であることは理解できますが、一方で新たな複合施設の建てかえ用地や建てかえ中の暫定仮施設用地としての活用が考えられます。また、近隣の路上駐車や違法駐輪の対策として駐車場、駐輪場として活用し、税外収入を得る活用法も考えられます。  このようなことから、跡地となった区有地の活用に当たっては、まず第一に、近隣の状況、近隣住民の意見等をもとに、財政状況、行政サービスのニーズ等を踏まえて、有効かつ効率的な活用策を検討すべきであり、検討の結果、活用策がない場合に、税外収入を得ることができる活用策、それも不可能な場合に、最後の選択として売却を選択すべきと考えますが、区の見解を伺います。  最後に、空き家対策について伺います。  五年に一回調査が実施される総務省住宅土地統計調査によれば、最新時点、二〇〇八年での全国の空き家は七百五十七万戸、空き家率は一三・一%に達し、七軒に一軒が空き家という状態になっています。空き家の内訳を見ますと、賃貸用の住宅が一番多く五四・五%を占めています。入居者募集中であるが、まだ埋まっていないものであります。このほか売却用の住宅が四・六%、二次的住宅、別荘等が五・四%と若干存在しますが、現在最も問題視されているのは、これら以外のその他の住宅であります。空き家になったものの、売りに出されたり、賃貸に出されたりするわけでもなく、そのまま放置されているもので三五・四%を占めております。  その他の空き家には住居者が亡くなり、相続人がそのまま放っておくようなものや、居住者が高齢者向け住宅などに移った後、空き家になるようなケースが含まれております。こうした中には、朽ち果てる寸前の状態の悪い物件がふえており、近隣に悪影響を与える外部不経済の問題を発生させております。空き家の敷地内に不法投棄されるケースや犯罪者が出入りし、放火されるケースなどが出ているほか、景観上の問題も生じさせております。  世田谷区では、震災対策に力を入れておりますが、その意味でも、老朽危険家屋については喫緊の課題であると考えております。  震災はもとより、台風、突風時にも、劣化した建物の屋根や外壁等が崩壊する危険性があります。近隣の方々や通行人など、多数の方が被害を受けてからでは遅過ぎます。今回の降雪でも雪の重みで建物が崩壊して、死者やけが人が出る可能性もあります。このことから、特に老朽危険家屋については対策を急ぐ必要があると考えます。  昨年の十二月の委員会報告では、空き家対策について、国の法案の動向を注視しながら、迷惑空き家等対策検討会において、条例整備を含めた対応強化策を検討していくとの報告がありました。国の法案も重要であり、その動向も気になるところですが、差し迫った緊急性のある老朽危険家屋等の空き家については対策を急ぐべきと考えますが、区の見解をお伺いし、壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎宮崎 政策経営部長 私からは、三点の御質問につきまして、順次お答え申し上げます。  最初に、財政運営にかかりまして、庁舎等建設等基金の関係についてお尋ねがございました。  区の庁舎及び施設の建設、増改築等の資金として積み立てています庁舎等建設等基金は、現在五十億円の残高がございます。二十五年度の代田区民センターの改築、二十六年度の烏山区民センターの大規模改修等には、この基金は活用せず残高を確保しております。  一方、準備に着手しております玉川総合支所の改築につきましては、事業の規模の大きさから、基金の活用によりまして、整備期間中の財源を補うことを想定しております。また、例に挙げられております本庁舎につきましても、整備内容や手法の検討を進めまして、まずは経費の概算を明らかにする必要がございますけれども、多額の財政負担を伴うことは確実であり、基金や起債の活用による財政負担の平準化は必須であると考えております。  したがいまして、庁舎等建設等基金の積み増しは、これは安定した財政基盤の構築という観点からも非常に重要な課題になってくると思っております。  今般の第六次補正予算案におきましても、特別区交付金、財調交付金の増額など、収支状況を踏まえまして、庁舎等建設等基金の積み立てを御提案申し上げておりますけれども、今後は、当初予算段階も含めまして、計画的な積み立てに努めてまいりたいと考えております。  次に、財政運営にかかりまして、財政調整基金についてもお尋ねがございました。  当区におきましては、地方交付税の不交付団体でございまして、景気変動によりまして税収が大幅な減となった場合などには基金等を活用し、自律的な財政運営により対応しなければならないことは承知のとおりでございます。実際にリーマンショックの影響により、一気に百億円以上の大幅な収入減となった際には二十一年度末残高で約七百億円あった基金のうち、平成二十一年度から二十三年度の三年間で三百八十億円の基金繰入金を予算計上し、何とか区民サービスの低下を防いでまいりました。このように景気変動によります収入減の状況におきましても、基金の活用が必要不可欠なものと認識しております。  財政調整基金は、年度間の財源を調整しまして、長期的視点から安定した財政運営を図ることを目的とした基金でございまして、景気の変動に対応するため、また、一定の額を積み立てておくことは大変重要なことだと認識しております。  今後、庁舎整備等の大型事業の計画を踏まえて、積み立てる基金の優先順位を考えながら、財調基金を含めました基金残高のより一層の確保に努めてまいります。  次に、区有地の有効活用の関係についてお尋ねをいただいております。  新たな公共施設整備方針におきましては、厳しい財政状況にあるという課題認識のもとに、施設総量の増加抑制を方針に掲げまして、施設の複合化や長寿命化などに取り組み、複合化等により生じた跡地は、改築時の移転先やまちづくり用地などとしての活用、災害時の避難所としての確保する場合を除きまして、区全体の財政状況においての財政負担を十分考慮した上で売却も視野に入れております。また、方針におきましては、区民ニーズへの的確な対応を整備の視点として掲げておりまして、御質問がございました貴重な社会資源として、他の公共施設としての活用、税外収入を得る方法を検討することも重要と考えております。  なお、跡地を売却する場合には、跡地に大規模な集合住宅が建設される可能性など、近隣への影響も考慮し、検討を進めていく必要があると考えております。  跡地の活用、売却、返還、いずれの場合におきましても、近隣の状況や防災機能等の住民ニーズに十分配慮いたしまして、区全体の公共施設をマネジメントする観点から、総合的に判断していきたいと考えております。  以上でございます。 ◎佐藤 都市整備部長 私からは、空き家対策につきまして、緊急性のある老朽危険家屋については、国の法の動向も重要だが、対策をスピードアップすべきについてお答えいたします。  空き家対策につきましては、良好な生活環境の確保や安全安心などの観点から、現在、総合支所、環境総合対策室、都市整備部を中心に迷惑空き家等対策検討会を設け、国における仮称空き家対策の推進に関する特別措置法の制定の動向を見据えつつ、対応の仕組みづくりと根拠となる条例化の検討を進めております。  御指摘の緊急性のある老朽危険家屋対策につきましては大変重要と認識しております。昨年度から土地利用現況調査によって判明した空き家や苦情や相談のあった空き家等を対象に、目視による老朽化の調査を行い、現在までに把握した十八件に対し、総合支所と連携しながら、文書等による適正管理等を求め、その結果、解体や一部解体されたものは現時点で七件となっており、一定の成果を上げております。  現在、条例化の制定を年頭に置いた仕組みづくりの検討を進めておりますが、先行的に関係所管による仮称迷惑空き家等対策会議の設置を検討しており、その中で、緊急性のある事例については、現段階で可能な限りの対策を講じるなど、スピードアップを図っていきたいと考えております。  抜本的な解決のためには、応急安全措置や行政代執行など、法の制定やそれに伴う条例化の検討が必要と考えておりますが、この検討に合わせまして、安全安心の観点から、危険性の高い空き家対策について、引き続き関係所管と連携して、精力的に取り組んでまいります。  以上です。 ◆三十番(上山なおのり 議員) 財政について一つだけ。地方法人課税の見直しに伴い、市町村法人分の一部が国税化されることにより、二十七年度以降は財調交付金の減収が見込まれております。行政経営改革をより一層推進し、強固な財政基盤の構築を求めまして、質問を終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で上山なおのり議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、三十八番杉田光信議員。    〔三十八番杉田光信議員登壇〕(拍手) ◆三十八番(杉田光信 議員) 通告に基づき、質問をいたします。  初めに、買い物弱者対策についてお伺いいたします。  買い物弱者とは、住んでいる地域で日常の買い物をしたり、生活に必要なサービスを受けたりするのに困難を感じている人たちのことで、高齢者を中心に全国に約六百万人いると推計されています。一般的には、過疎化が進行している農村部に多いイメージがありますが、都市郊外の団地やニュータウンでも多くの買い物弱者が生まれているなど、問題は全国的に広がっています。  先日、北烏山地域に住んでいる方から相談を伺いました。その内容は、長年地域にあったストアが二月五日をもって閉店してしまい、次の店が入るかは未定とのことでした。千歳烏山や久我山の駅に買い物に行くことができず、ストアに頼っていた方々には深刻な問題で、何とかしてほしいとの相談でした。  例えば多摩市では、そうした状況を背景にさまざまな取り組みが進んでいます。多摩ニュータウンを中心に高齢化が進み、近くのスーパー二店舗が撤退して、買い物に困るお年寄りがふえています。そこで、地域の要望もあり、昨年七月からスーパー大手のイトーヨーカ堂が移動販売を始め、京王電鉄が四カ月後に移動販売をスタートしたそうです。  このような身近な食料品小売店の廃業がふえ、さらには、公共交通機関の不便地域による買い物弱者の増加等の問題を解決するためには、世田谷区においても民間事業者への誘導支援にしっかり取り組むべきと考えます。  そこで二点質問いたします。  一点目は、買い物支援事業現況調査の実施、各部の連携について、区では、高齢者などの買い物弱者と言われる方々の生活の質の向上の面から、広く区民の日常生活を支える産業や商店街を振興する面からも買い物支援の取り組みが必要であると考えます。来年度、商店街の振興で、買い物支援事業現況調査の実施が予定されているようですが、どのような考え方で調査を実施し、具体的な施策をつくっていくのか、区の見解をお伺いいたします。  二点目は、区内のある都営住宅では、近くにスーパーがなく、交通量の多い国道を横断しなければ買い物に行けないことから、要支援者らの外出支援として、福祉施設の送迎車両の遊休時間を活用し、月に一回、スーパーや郵便局への送迎サービスを行うようにしたそうです。参加費は一回三百円、単なる買い物だけではなく、皆で外出する楽しみに使うケースも出てきているそうです。  そこで、このような福祉施設等の車両の遊休時間を活用させるなど、外出支援に取り組むべきと思います。また、先ほど北烏山の事例のように、高齢者の生活支援のために、情報提供について側面から支援してくことが重要と考えますが、区の見解をお伺いいたします。  次に、地域防災力の強化についてお伺いをいたします。  阪神・淡路大震災や東日本大震災などの過去の震災では、地震発生後の住民同士による助け合いによって多くの命が救われており、発災時における自助、共助、公助の重要性が明らかになりました。しかし、日本の防災は大きな変革期に来ており、従来の行政主体の防災から、今後は行政と住民が自助、共助、公助の枠組みで相互に補完し合うことで地域の防災力を高めていくことが求められています。  現在、防災訓練の多くは、行政及び区民防災会議の主催により、住民、学校の参加のもと、一日訓練で行われており、現状を見ますと、訓練への参加者も限られ、社会全体への防災啓発の広がりが十分とは言えないのではないかと感じております。間近に迫った大規模地震を想定した場合に、現在の防災訓練のやり方を改革することは必要なことと感じております。さらに、訓練への参加者数をふやすことや内容についても、発災時対応型訓練など、さまざまな工夫も必要と思っています。また、小規模な防災教室の充実なども含め、参加型の訓練の充実をさせていくことが、防災にとって重要課題であります。  そこで、今後あり得る首都直下地震において、世田谷区で最も危惧される被害は火災によるものです。消火栓が使用できない場合、防火水槽等が唯一消防水利となり、東京消防庁では、消防水利を適正に配置するため、平常時の火災に対しては、国が定めている消防水利の基準に基づき、水道事業者と連携を図りながら消火栓の整備を行うとともに、水道管の維持管理のために設置されている排水栓が、道路狭隘地域に多く存在することから、初期消火に有効な水利として活用することを進めています。  そこで二点質問いたします。  一点目は、火災には初期消火がとても大切であります。消防水利はいざというときにすぐ使用できるようになっています。そのために、情報の共有は大切であります。消防水利を使用するのは、消防隊だけではなく、消防団及び区民防災組織の人も使用する場合を想定すると、消防水利の重要性について、一般への認識を高めるとともに、消防水利の場所が速やかに確認できるよう、公表すべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。  二点目は、首都直下地震が発生したとき、発生した火災現場に消防隊がなかなか到着しないことも考えられます。そのときは、地域住民が協力して消火に当たらなければなりません。実際に災害対応に使用する資機材をふだんから訓練で使用することが有事における一般区民の消火能力の向上が図られると思います。  区では、震災時に火災が発生した際、あらかじめ操作訓練を受けた区民等が近辺の消火栓を使用して消火活動に当たれるよう、消火栓に直結できるスタンドパイプ、ホース等を箱に収納したスタンドパイプセットを区施設に配備し、地域防災力の向上を図るとしています。今後、スタンドパイプの訓練並びに技術の向上への取り組みについてお伺いをいたします。  次に、医療通訳士についてお伺いをいたします。  医療通訳士とは、外国人や聴覚障害者が医療機関で受診する場合、検査、手術、入退院、服薬などの説明について、うまくコミュニケーションがとれずに困惑しないよう、患者と医療機関関係者をつなぎ、高水準の医療が受けられるよう、サポートするのが医療通訳士です。  二〇一一年三月の東日本大震災において、二十数カ国から千人を超える援助隊が派遣され、特例として、外国人医師の被災地における医療行為が認められました。医師と患者双方の言葉を正確に伝達し、円滑なコミュニケーションを可能にする医療通訳士の存在が必要不可欠であったそうです。  愛知県では二〇一一年十二月末現在、約二十万人の外国人県民が生活しており、東京、大阪に次いで全国で三番目に外国人が多くなっています。二〇〇九年度に実施した県民意識調査でも、生活上最も不安に感じることとして医療機関で言葉が通じないことが最も多くなっております。  今後、高齢化の問題も加わって、医療現場における言葉の壁、コミュニケーションへの不安はさらに大きな問題になってくると考え、外国人県民も安心して医療を受けられるよう、先進的な取り組みをしている他地域の例を参考にしながら検討を始めるそうです。  そこで質問をいたします。梅ヶ丘拠点整備プランでは、平成三十一年度の開設を目指しています。その中で、世田谷区医療救護本部が設置され、災害時の情報収集機能、医療救護の支援機能、医療ボランティアの受け入れ、派遣機能、医薬品ストックセンター機能等、共同で運営をされます。急病や災害時など、世田谷区においても医療通訳士の役割は重要であると考えますが、区の見解をお伺いいたします。  以上、壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎板谷 地域福祉部長 私からは、買い物弱者対策について二点御答弁申し上げます。  初めに、高齢者等への区の支援です。  身体の機能が低下してきた高齢者にとって、身近に買い物ができる場所があることは、自立した生活を続ける上で大変重要なことであると認識をしております。あんしんすこやかセンターは、日常の相談業務の中で、心身の機能が低下してきた高齢者の方の生活を支援するための情報を収集し、保健福祉課とも連携し、必要な方にタイムリーに情報提供できるよう努めております。  お話にありましたスーパーの閉店の場合には、買い物ができなくなった方からの相談に対して、近くに買い物をする場所がなくなっても困らないように、電話で配達してくれるスーパーやお店の宅配サービス、移動販売などの情報を提供するなどの支援を行っております。また、あんしんすこやかセンターが相談時にその方の心身の状況を聞き取り、状況によっては介護保険の生活支援サービスを紹介するなど、適切な支援につなげております。  今後も高齢者等が住みなれた地域で自立した生活を続けるために、産業政策部等関連所管とも連携し、適切な支援ができるよう努めてまいります。  次に、高齢者の外出支援の取り組みについてです。  足腰の機能が低下した高齢者等の外出支援については、車の活用など移動手段の確保が重要な課題となってまいります。池尻あんしんすこやかセンターでは、平成二十四年十月から取り組んでいる国モデル事業の介護予防強化推進事業の中で管内の都営住宅を中心に住民の方々に御協力いただき、デイサービスの送迎車を利用しての外出支援について、モデル的に取り組んでおります。  あんしんすこやかセンターがみずからの運営法人が行っているデイサービスと調整し、送迎車の遊休時間帯を活用し、駅前のスーパーや郵便局まで住民ボランティアが付き添って月に一回外出をしております。なお、利用者には実費相当として一回につき三百円の自己負担をいただいております。平成二十五年度からは、地域住民の方々が自主的にグループを立ち上げ、地域の絆推進事業の補助金を活用し、継続実施ができており、こうした活動こそが地域の自立につながっていくものと考えております。  今後、区といたしましては、送迎バスに限らず、地域に既にある資源を組み合わせる等の工夫により、新たなインフォーマルサービスの創設につながる地域住民の共助での取り組みを支援してまいります。  以上でございます。 ◎内田 産業政策部長 私からは、買い物支援事業現況調査につきまして御答弁申し上げます。  区内には多くの商店街がありますが、商店街から離れている区域や近隣に商店街があるものの、生鮮三品がそろっていないなど、消費ニーズに対して十分に応えられていない状況もございます。また、近隣にあった店舗の閉店などにより、日用品の買い物が不便となる場合があることも認識をしてございます。  買い物弱者の支援につきましては、宅配サービスや購入した商品を自宅へ届ける配送サービス等に取り組んでいる商店街もございます。また、他区では、同様のサービスや移動販売、買い物客の送迎サービス等の事例はありますが、いずれもランニングコストが課題となっており、継続して買い物弱者を支援する仕組みが必要であると考えております。  区では、来年度、区内全域を対象に、消費の実態やニーズ等のアンケート調査を行った上で、継続可能な買い物支援策を構築してまいりたいと考えております。支援策の構築に当たっては、区の関係所管と連携するとともに、区内大学や特に民間の力も最大限活用して、買い物弱者問題の対応と公共的役割を担う商店街がさらに活性化するよう取り組んでまいります。  以上でございます。 ◎阿部 危機管理室長 私からは、消防水利の位置の公表について御答弁申し上げます。  消防水利は、東京消防庁が消防水利規定に基づき、防火水槽や消火栓、プールや池の水を水利として指定するもので、火災発生時に消防署や消防団が消火活動を行う際に不可欠なものでございます。震災時には区民の皆さんが消火活動に使用することも十分考えられるため、設置位置を把握しておくことが極めて重要でございます。消防水利のうち、消火栓は東京都水道局が設置管理し、また、防火水槽は東京都及び世田谷区が公共施設に設置したものと、それから民間事業者が事業所やマンションなどに設置するものがございます。いずれも消防水利として消防署が管理するために、消防水利とわかるように、マンホールのふたなどに表示してございます。  御指摘のありました区内の消火栓や防火水槽の位置情報の区民の皆様への提供につきましては、区民の皆様が平時から消防水利の位置を容易に把握できるよう、消防水利を所管する消防署と協力しながら進めてまいります。  以上でございます。 ◎山口 烏山総合支所長 私からは、スタンドパイプの訓練、技術の向上について御答弁をさせていただきますが、私にとりましては、三月で定年でございますので、本会議場最後の答弁ということになると思われますので、一生懸命やります。よろしくお願いします。  それでは、お答えします。  スタンドパイプは、震災時等に同時多発する火災に、消防署、消防団など、消防機関が迅速に対応することが困難な場合に、地元の方々が消火栓に直結し、水道管の圧力を利用して消火を行う資機材でありまして、こうした有効性に着目し、区では順次公共施設への配備を進めてまいりました。震災時には、地域の方々が防災活動にかかわることが想定されるため、スタンドパイプの取り扱いには多くの方々が習熟していただく必要性があります。  烏山地域では、これまでも地区防災訓練やD型ポンプ操法研修会におきまして、消防署、消防団と連携し、スタンドパイプの操作訓練を実施してきました。今年度はさらに、烏山地域防災リーダー研修に操作実演や訓練等を初めて取り入れまして、より一層の習熟を目指しております。  スタンドパイプを有効に活用するためには、何よりも地域の方々が操作になれていただくことが重要でございますので、今後は避難所運営訓練等も活用した操作説明の実施や、スタンドパイプの活用に不可欠な消火栓マップを作成し、スタンドパイプのセットの中に入れるなど、研修やその取り扱い施策の充実にさらに取り組んでまいります。  以上でございます。ありがとうございました。 ◎金澤 保健福祉部長 私からは、急病や災害時における外国人のための医療通訳士について御答弁いたします。  お話にもございましたが、医療通訳士は、日本語でコミュニケーションがとれない外国人の方が、病院等で医療サービスを受ける際に対応する通訳のことで、国等の資格制度ではございませんが、外国人がみずから依頼するほか、病院が配置する場合や自治体や民間法人が医療機関へ派遣する場合もございます。  医療通訳の課題につきましては、東京都は保健医療情報センターひまわりにおいて、外国語で対応できる医療機関の案内や医療機関向けの電話による通訳サービスを実施しております。区では、ホームページからひまわりへのリンクを設定するとともに、外国版の便利帳ライフ・イン・セタガヤや広報などで都の取り組みの周知を図っております。また、厚生労働省では、外国人旅行者の増加や東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、NPOなどでの医療通訳育成への支援を平成二十六年度から行う予定だと聞いております。  御指摘のようにうまくコミュニケーションがとれない外国人の方々の急病や災害時において円滑に医療を提供するには、医療通訳は大変重要な役割を担うものと考えております。区といたしましては、医療通訳に係る都事業の実施状況や国の動向等を注視しながら、区内の医療機関における医療通訳の必要性や災害時における医療通訳の活用等について、関係所管で研究してまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◆三十八番(杉田光信 議員) ありがとうございました。  一点、阿部危機管理室長にお伺いしたいんですが、今の答弁の中で、消防署と協力して進めてまいりますという答弁がありましたけれども、やるということでよろしいですか。 ◎阿部 危機管理室長 そのとおりでございます。  以上でございます。 ◆三十八番(杉田光信 議員) ありがとうございます。  あと買い物弱者対策、これは数年前にも私は高齢者のデイサービスを活用して、やっぱり地域で困っている方のためにできないかという質問をさせていただきました。この答弁の中でもしっかり地域と連携をとってやっていただけると入っていますので、しっかりこれからも、困っている方、大変たくさんいらっしゃいますので、ぜひお願いします。
     以上で終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で杉田光信議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、四十三番中里光夫議員。    〔四十三番中里光夫議員登壇〕(拍手) ◆四十三番(中里光夫 議員) 質問通告に従い、質問します。  質問の第一は、道路整備計画についてです。  都市基盤の整備は、行政が行わなければならない重要な仕事の一つですが、まちづくりは住民が主人公の立場で進めるべきです。この間の道路整備の大きな問題は、戦災復興道路、マッカーサー道路などと呼ばれ、半世紀以上前につくられた計画を不変のものとしてきたこと、そして住民の反対を無視して強引に進めることです。こうしたやり方が住民との溝を深めてきました。  住民が主人公のまちづくり、道づくりに切りかえていく必要があります。その第一は、従来の計画を不変のものとするのではなく、不要な路線は廃止するなど、計画の変更を行うことです。  下北沢の都市計画道路補助五四号線は、下北沢のにぎわいの中心を東西に貫く環七と同じ幅の幅員二十六メートルの大型道路で、放射方向の幹線道路として計画されています。通過交通が流れ込んでくる、高層ビル建設を誘発する、町を分断し、路地の町、歩いて楽しい町下北沢の魅力を壊すと住民から反対されています。  行政は、交通網として必要だと言いますが、人口減少、自動車台数の減少が言われ、井の頭通りの整備も進み、近辺の交通処理能力も拡大しているのに、新たな幹線道路をわざわざ下北沢の中心に通す必要はありません。また、防災上必要だと言いますが、あかずの踏切もなくなり、踏切で消防車が待たされ、現場への到着がおくれるということもなくなりました。消防のホースが届かない場所もありません。避難路も小田急線鉄道上部の整備が進められています。茶沢通りから下北沢駅までのアクセス部分は別としても、その他の部分と二期、三期事業部分は必要ありません。  区は道づくりプランで、五四号線の二期、三期部分を優先整備路線に格上げしようとしていますが、むしろ廃止対象として計画の変更を検討すべきです。区は同じ説明を繰り返すのではなく、住民の意見を聞いて計画を見直す勇気が必要です。  平成十六年の区部における都市計画道路の整備方針で、必要性の検証の結果、見直しの対象として示された成城の補助五二号線の一部すら、いまだに廃止されていません。道路計画の見直しができない東京都や世田谷区の姿勢は問題です。必要のない道路の計画は、路線の廃止など、都市計画の変更を行うべきです。答弁を求めます。  住民が主人公の道づくりに変える第二は、住民合意を丁寧につくるべきだということです。区内の多くの都市計画道路予定地で住民の反対運動が起こっています。若林の五二号線、大原、松原の放射二三号線、三宿、代沢の二六号線、松原の一五四号線、成城の二一七号線などでそれぞれ住民の皆さんの声を聞きました。  松原の一五四号線は、松原小学校の学区域を真ん中で分断します。成城の二一七号線も住宅地の真ん中を南北に貫き、分断します。大原の放射二三号線は、甲州街道、環七など、大きな幹線道路が集中するところに、さらに二十五メートルの大型道路を通す計画です。三宿の二六号線は、盛り土で町を分断し、住民に親しまれている緑道も断ち切ります。いずれも現道のない住宅地を貫く幹線道路の計画です。  住民が反対する理由で共通しているのが、町が分断され、生活が不便になる。近所づき合い、地域コミュニティーが破壊される。大量の通過交通で、騒音、振動、排ガスなど、住環境が破壊される。交通事故など子どもの通学路の安全が心配だ。立ち退きで住民が追い出される。こういったことが共通して出されています。  こうした住民の声に対し、決まりきった説明の繰り返しで、強引に道路事業を進めるやり方を改めて、住民の要望に応え、計画の変更も視野に入れて住民合意をつくっていくことが必要です。  この間、区が上馬の主要生活道路一三〇号線で行った多くの住民が望む木造密集地の面的な防災対応を進め、住民合意に困難を来していた道路整備については、強引に事業化するのではなく、住民の合意に基づく対応に切りかえたことを評価いたします。  区長は、都市整備方針の実行段階で丁寧に住民に説明し、相互の意見交換も含めた住民参加を強めていく必要があると言っています。住民合意が困難な路線を優先整備路線とか、新たに事業化するとか、強引に進めずに、道づくりプランの優先整備路線を再検討するべきです。答弁を求めます。  次に、小規模特養の整備について質問いたします。  昨年の第三回定例会で取り上げたとおり、特養待機者はここ数年二千三百人前後を推移しています。数年にわたって寝たきりなどの介護をしている。さらに、介護をする家族にも高齢、介護認定を受けている、障害があるなど、問題を抱え、在宅での介護に限界を来しながらも、特養ホームの空きを待ち続けている七十ポイント以上の人が約九百人もいる状態です。  特養ホームの必要性は区も認めており、来年度を最終年度とする第五期介護保険事業計画では、四カ所、二百三十人分の整備計画を立てています。そのうちの小規模特養二カ所はまだ実績がありません。小規模特養整備の課題として土地の確保が困難ということが言われています。これは保育所整備と同様の困難さを抱えた問題だと思います。今年度、平成二十五年度の予算にも小規模特養一カ所が計上されていましたが、実現しませんでした。事業を進めていくためには、さらに対策が必要ではないでしょうか。  国有地や都有地の活用ということも答弁されていましたが、保育園整備でも明らかなように、数年の時間がかかりますし、これだけでは足りません。保育園整備では、民間の土地利用のために、補助を出したり、区が借り上げて転貸するという方針も出しました。小規模特養でも同様の対応を進めるべきです。区の見解を伺います。  来年度予算案で計上されているのは小規模特養一カ所ですが、整備計画では、来年度までに小規模特養を二カ所整備することになっています。実現しなかった大規模特養の穴を埋めるためには、さらに多くの小規模特養が必要になります。補正予算を含め、さらなる整備を目指すべきです。答弁と求めます。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎吉田 道路整備部長 私からは、道路整備について二点お答えいたします。  まず、都市計画道路の必要ない部分の廃止や計画の変更を検討せよについてお答えいたします。  区部の都市計画道路は、これまでも社会情勢を踏まえた見直しが適宜行われてきており、最近では、平成十六年に都と特別区で策定いたしました区部における都市計画道路の整備方針において、区部全ての都市計画道路の必要性を検証しております。この検証の結果、都市計画道路の都市計画の見直し候補区間として選定された路線は、見直しの方向性を検討し、都市計画変更などの必要な手続を行うこととしております。  区内では、成城地区の補助五二号線が対象となりましたが、下北沢地域の補助五四号線を初めとするその他の路線につきましては、全て必要性があると判断されております。御質問の補助五二号線の見直しにつきましては、東京都が中心になって検討作業が行われ、第三次事業化計画の計画期間、つまり平成二十八年三月までを目途に見直しの方向性が示されるものと考えております。  区といたしましては、補助五二号線の見直しが地区のまちづくりとも密接に関係することから、住民の皆様の御意見をよく伺いながら進めるよう東京都と連携、調整を図ってまいりたいと考えております。  次に、道づくりプランの優先整備路線を再検討せよという御質問にお答えいたします。  道づくりプランでお示しする優先整備路線は、区民アンケートの調査の結果を初めといたしまして、区民意識調査、区民モニターなどに寄せられました御意見などを踏まえて検討しており、広く区民の皆様のお考えを反映して取りまとめたものでございます。  また、議員御指摘されました路線五二号線、二六号線、一五四号線、二一七号線、これにつきましては、第三次事業化計画で優先整備路線に指定されているもので、都施行のものも含まれておりますが、いずれも防災性向上、通り抜け車両の抑制など事業効果が高く、区民生活を支える重要な道路となるものでございます。  道づくりプランの優先整備路線につきましては、今後、実際の事業着手に向けた取り組みの中で、事業概要及び現況測量の説明会、用地測量の説明会など、節目ごとに説明会を開催するほか、地権者への個別説明など、丁寧な対応を行い、関係する区民の皆様から事業に対して御理解、御協力をいただけるよう努めてまいります。  なお、東京都が施行する路線につきましても、区施行の路線と同様に関係区民に丁寧な対応を行うよう求めてまいりたいと考えております。  以上です。 ◎板谷 地域福祉部長 私からは、小規模特養老人ホームの整備についてお答えをいたします。  初めに、保育園で行っている区が補助をする等、区の新たな対策をとるべきだ、区の見解を問うとのお尋ねです。  施設整備に当たりましては、区内では地代が高く、整備に必要な土地の確保が難しい状況がございます。区では、東京都の施設整備費補助を活用するほか、区独自の整備費の上乗せ補助を行い、事業者の整備、誘導に努めております。また、国や東京都に対しては、用地費補助の復活等、用地確保の支援策について要望をいたしております。  国有地や都有地の活用について、引き続き関係機関に働きかけ、今後とも機会を確実に捉え、創意工夫により整備促進を図ってまいりたいと思っております。  続きまして、小規模特養を二カ所整備することになっていると、実現しなかった大規模特養の穴を埋めるためにさらに多くの小規模特養が必要になると、さらなる整備を目指せというお尋ねです。  御指摘のとおり、大規模特養につきましては、第五期高齢者保健福祉・介護保険事業計画の達成は難しい状況でございますが、このたび、国は新たに深沢一丁目の国の官舎跡地活用の運営法人を決定し、区では、旧希望丘中学校跡地において、特別養護老人ホーム等に活用する方針を策定したところです。  区では、高齢者の方々が住みなれた地域や自宅で安心して住み続けられるよう、在宅サービスの充実を基本に据えながらも、特養の必要性があることも認識し、比較的小さな土地でも整備が可能で、比較的早く建設ができる小規模特養について、事業者へ整備に向け積極的に働きかけてまいりました。  また、このたび、平成二十六年度中の開設に向け、スケジュールを早めて公募を開始いたしました。公募に当たりましては、区内外の関係事業者へのダイレクトメールや区のホームページ、ファクス情報便への掲載など、周知を十分図った上で事業者公募説明会を行い、現在、事業者から相談をいただいております。相談の際には丁寧に説明を行う等、事業者の整備、誘導に努めているところでございます。  以上でございます。 ◆四十三番(中里光夫 議員) 道路のほうですけれども、必要性の検証が適時されてきたということですが、やられていないじゃないかというのが質問の中身ですし、世田谷区が主体的に道路の必要性を判断していく、区民の声も聞きながらそれをやっていく必要があるんじゃないかというのが私の質問の一番の趣旨です。  それから、もう一つの優先路線ということで言っていた問題は、住民が反対しているという中で、その住民合意をどうやってつくっていくのか。丁寧な対応をしていくというような答弁がございましたけれども、その丁寧な対応の中身がどうなのか。先ほどの話では、優先路線が必要だということで、結局今までの繰り返し、これが必要だからつくるんだということのごり押し、これが続くんじゃないかということを私はだめだと言っているわけです。住民合意、丁寧な対応、その中身をどうやっていくのか答弁を求めます。  それから、特養ホームですが、スケジュールを早めて努力なさっているという答弁でございます。しかし、二つつくるという計画の中で、今年度予算が一つだというのも紛れもない事実ですから、この一つを確実につくって、さらにもう一つ、二つというふうに進めていく必要があるというふうに私は思うんです。  昨年の議会でも、副区長が……。    〔板垣副区長登壇〕 ◎板垣 副区長 道路の見直しについて答弁させていただきます。  先ほど道路整備部長が答弁したのは、平成十六年の当時の見直しの経緯について、五二号線が当時見直しの対象になったということで、それはこれから東京都のほうで見直しに向けて、地元にその旨の動きが出てくるだろうということを申し上げました。  今、今回道づくりプランで優先整備路線等も御提示させていただいておりますが、ちょうど四次化路線、東京都と区分、特別区でプランをつくっておりますのが、今三次化路線ということでございますけれども、今後、四次化路線に向けての今後見直しが入ってきますので、その時点におきましては、改めてどういう優先整備路線にしていくかというようなことも含めて、東京都とやりとりをしていくことになりますので、その中で、また四次化路線で反映されたものは、道づくりプランの中でまた反映をしていくというようなことになるということでございます。  それから、住民合意ということでございますが、例えば区役所下で一五四号線が昨年九月に開通しました。区役所から梅丘のほうまで開通することができました。これも約三十年ぐらいかかって開通しているわけですけれども、これらの道路も、私は九月、ちょうど開通したときに沿道に行きましたけれども、大変沿道の区民の方も出てきていただいてよかったというふうに言っていただきました。  そういうような、決して地域を分断するとか、コミュニティーを壊すとかいうようなことだけの道路整備ではないというふうに思っています。いろいろその沿道では、やはり生活再建をどうするかとか、いろんなことがありますので、それは大変、路線での個別の反対というのはあるかと思いますけれども、それに対してはしっかり丁寧にやりながらで、一つの防災上、あるいはネットワークとしての必要性ということも丁寧にやっていきたいというふうに思っております。  以上です。 ○山口ひろひさ 議長 以上で中里光夫議員の質問は終わりました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後三時十分休憩    ――――――――――――――――――     午後三時三十分開議 ○山口ひろひさ 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 この際、議事の都合により、本日の会議時間をあらかじめ延長いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 一般質問を続けます。  十七番津上仁志議員。    〔十七番津上仁志議員登壇〕(拍手) ◆十七番(津上仁志 議員) 質問通告に従い、順次質問してまいります。  まず、家庭教育への支援について伺います。  家庭教育とは、生活習慣、善悪の判断などの基本的倫理観、自立心や自制心、社会的なマナーを身につけるなど、教育の出発点であり、その役割は非常に重要であると考えます。  しかし、家庭を取り巻く環境は、多世代同居から核家族化し、地域で子どもを見守り指導をするような場面は減り、保護者の近所づき合いもかつてほど濃密ではなくなるなど、家族を取り巻く人間関係が変化し、子どもたちが社会性や協調性を伸ばす場面が減ってきているのではないでしょうか。そのため、家庭教育を担う保護者の役割の重要性はますます大きくなっていると考えます。  現在教育委員会が進める家庭教育支援は、PTAに委託し、各学校で年数回開催される家庭教育学級が主ですが、毎回の参加者の固定化、主催するPTAの負担など、課題もあると聞いております。区は、第二次世田谷区教育ビジョンの六つの施策の柱の一つとして、家庭における教育力向上への支援を掲げ、二十六年度から四年間の第一期行動計画案には、家庭教育への支援をリーディング事業と位置づけ、福祉や保健医療との連携、地域や企業などと連携して、親の交流、学びの機会や場の拡充と取り組みの方向性を示しています。  家庭教育支援を充実させるためには、保護者自身が家庭教育の重要性を認識することが最も重要であり、保護者のライフスタイルや学習ニーズに対応した学習内容の充実とともに、学習に参加しにくい保護者などへの配慮も必要ではないでしょうか。  そこで二点質問いたします。  一点目に、児童館では、就学前児童、小中学校の児童生徒の保護者に対し、地域住民や一部の区立小中学校と協力をしながら、さまざまな取り組みを行っていると聞いております。現在は、各小中学校により、児童館との取り組み状況に差がありますが、教育委員会として積極的に児童館と連携し、一体的な取り組みとしていくべきと考えますが、区の見解を伺います。  二点目に、家庭支援学級について、各PTAが開催時間や曜日を工夫しながら参加者をふやす取り組みを行っておりますが、学習に参加しにくい保護者などが参加できる環境の整備を行うべきと考えます。家庭支援教育での講座内容などをスマートフォンでも見られるよう、アプリなどを活用したオンデマンド配信を行い、時間の都合などに関係なく、誰もが家庭教育の息吹に触れられるような工夫を考えるべきです。区の見解を伺います。  次に、クラウドファンディングの活用について伺います。  クラウドファンディングとは、群衆を意味するクラウドと資金調達を意味するファンディングを組み合わせた造語で、賛同するアイデアやプロジェクトに対して、誰でも簡単に寄附や少額のお金を支払うことができるネット上の仕組みのことです。一般的には、仲介業者が運営するウエブ上に事業を公開し、出資者から資金を募ることが多く、東日本大震災後、日本でも急激な広がりを見せています。  有名なプロジェクトとしては、ノーべル医学生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授の研究や最高峰エベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さんもこの手法で資金を調達されました。  さらに、この手法を近年では、地方自治体も活用を始めています。大阪府では、緊急雇用創出基金を活用し、金融機関の融資、ベンチャーキャピタルの対象とならない創業したい方や中小企業の新たな資金調達の仕組みとして、クラウドファンディングを行う民間事業者の立ち上げ支援を始めました。この事業は、地域金融機関や商工会議所などと連携し、プロジェクトの発掘を行い、そのプロジェクトの遂行性や実現性を外部専門家が審査し、選定されたものをプラットホーム上に乗せる仕組みで、行政側のメリットとして、税金に依存しない中小企業支援のスキームをつくることができます。  また、市民活動支援などへの活用については、先日、クラウドファンディングの日本でのパイオニアである一般財団法人ジャスト・ギビング・ジャパンの事務局長にお話を伺いました。この財団法人は、対象をNPOなど、非営利団体に限定しておりますが、登録団体は九百団体を超え、寄附総額も十億円を超えているそうです。東京マラソンなどスポーツ大会と提携した取り組みや最近では、鎌倉市、岐阜県など、自治体とも提携を始めているそうです。お話の中で大切なポイントと感じたのは、寄附は募るだけでは集まらない。積極的な働きかけが必要だということです。一過性のものにせず、継続的なものとするためには、スポーツ大会などのイベントと連携した取り組みも有効な手段だそうです。  イギリスのロンドンマラソンでは、毎年六十七億円の寄附が大会を通じて集まるよう取り組んでいるそうです。本区でも寄附ベンチの取り組みがありますが、ホームページや広報紙などでの募集だけではなかなか目標金額に達せず、募集期間を延長したことは記憶に新しいところです。  そこで二点質問いたします。  一点目に、クラウドファンディングは新しい資金調達方法として注目されてきていますが、それだけではなく、マーケティングや広告宣伝の手法としても役立てることができ、リスクを最小限に抑え、新製品や新サービスを生み出す有効な手法となり、区内産業振興への活用ができると考えますが、区の見解を伺います。  二点目に、鎌倉市では、観光案内板の整備にこの手法を用い、仲介事業者に委託をし、整備費用を約一カ月で調達したそうです。また、夕張市では、市民団体がクラウドファンディングを活用できるよう支援をし、市立グラウンドの芝の張りかえ、サッカーゴールの購入などを実現しました。多くの賛同者を集めております。  区でもクラウドファンディングを活用することにより、より多くの方にまちづくりなど、区が行う事業に寄附という形で参加していただけるのではないでしょうか。  世田谷ハーフマラソンや多摩川花火大会など、区内イベントと連携し、より多くの区民やイベント参加者、世田谷ファンの皆さんに寄附していただく仕組み、つまり寄附の構造化を進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。  最後に、都営住宅の建てかえに伴い創出される用地の活用について伺います。  公的住宅の高層化、効率化に伴う敷地内空地の活用に大きな注目が集まっています。区内でも老朽化した都営住宅の建てかえ工事が実施、または計画されており、現在の戸数からふやさず、建物を高層化することにより、余剰地が創出されます。その創出された用地に何が整備されるかは、住民を初め多くの関係者の関心事となっておりますが、大規模な住宅の場合は、工事が長期化するため、余剰地の位置や規模などは工事開始から数年たたないとわからない状況にあります。区はできるだけ早い段階でその計画を示すべきです。  さらに、余剰地に整備される施設については、区民ニーズや地域の要望に配慮しながら進めることは当然のことですが、区全体を見据え、その場所に必要なものは何なのか、またその場所で採算がとれる施設となるのかなどの視点も必要ではないでしょうか。  都営住宅は住民の過半数が六十五歳以上、また単身高齢者が多く、周辺地域よりも高齢化が進んでいる傾向があり、このままでは活動の担い手がいなくなるなど、不安も高まっています。そうした地域特性、課題を解決できるような対策も必要だと考えます。  そこで二点質問いたします。  一点目に、大規模な建てかえ工事の進む都営下馬アパートでは、第三期工事がいよいよ始まり、創出用地の位置や規模が明らかになると聞いております。地域住民からは、特別養護老人ホーム、子育て支援施設、障害者グループホームなどの整備をとの声とともに、近隣住民も利用できる介護施設などの整備をとの声も私のところに届いております。  区は現在、都と協議を行っていると聞いておりますが、このような地域住民からの要望なども考慮した内容での協議となっているのか伺います。  二点目に、地域を含めた区民ニーズに合致しているだけでなく、整備する施設のイニシャル、ランニングなどのコスト、その施設の立地、収益性などから、今後も維持できる施設となるのかなどの検証が必要と考えます。そのためには、区が算出するだけではなく、民間のノウハウも活用した調査や検証が必要と考えますが、区の見解を伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎伊佐 教育政策部長 私からは、家庭教育の視点に関しまして二点お答えいたします。  まず、児童館との連携についてでございます。  教育委員会では、平成二十六年度から始まる第二次教育ビジョンにおいて、施策の大きな柱として家庭における教育力の向上に取り組むこととしております。これまで教育委員会では、家庭教育の支援を目的に区長部局とも連携して、庁内に家庭教育支援推進関係課連絡会を設置しております。この連絡会では、区立幼稚園・小中学校のPTAに委託して実施する家庭教育学級に関する情報や子育て中の保護者の役に立つ事業、啓発情報など、家庭の教育に関するさまざまな情報交換などを行っております。
     議員のお話にありました主に未就学児の保護者などを対象とする児童館での取り組みにつきましても、このような連絡会などの場を活用いたしまして、さらに連携を深め、保護者が自信を持って子育てできるよう支援に努めてまいります。  次に、家庭教育学級の講座内容等のオンデマンド配信についてお答えをさせていただきます。  家庭学級につきましては、お話にありましたとおり、区立幼稚園・小中学校のPTAに委託して実施しており、そのテーマは多岐にわたりさまざまな内容を取り入れて開催されております。各学校の担当者は、多くの保護者の参加を得るため、テーマ設定に当たっては、保護者の間で関心の高いものや気軽に参加できるものなど、工夫しているところでございます。また、開催日や時間帯なども、平日だけではなく、土曜日に開催するなど配慮されてきているところでございます。  議員お話しの家庭教育学級の講座内容等のオンデマンド配信につきましては、著作権等の制約もございます。教育委員会では、今後とも各校のPTAと連携し、家庭教育学級の参加者をふやし、事業効果を高めるため、多くの保護者に家庭教育学級の意義やその魅力などを知っていただき、会場に足を運んでいただくよう、努めてまいります。  教育委員会といたしましては、第二次教育ビジョンに掲げました親子の育ちを支える家庭教育の支援の推進に当たっては、親の学びの機会や場の提供などに努め、家庭教育に関する情報提供の充実、親同士や地域との連携を通して豊かな親子関係づくりや家庭の教育力の向上のための支援を充実させてまいります。  以上です。 ◎宮崎 政策経営部長 私からは、四点の御質問につきまして順次お答え申し上げます。  最初に、クラウドファンディングの件につきまして二点、産業振興への活用の関係と公共物整備、イベントへの活用について、あわせてお答え申し上げます。  御質問いただきましたクラウドファンディングでございますが、事業の企画立案者が必要な資金をインターネットを介しまして不特定多数の賛同者から募る仕組みとして、民間事業者では幅広い分野で活用され、近年では自治体で導入している事例もございます。お話がございました鎌倉市のケースでございますが、このクラウドファンディングを活用した観光案内板を整備する取り組みなどは、インターネットから手軽に手続ができることに加えまして、寄附の使い道がわかりやすく賛同を得やすい方法であると考えております。  また、大阪府の例がございました。大阪府のように中小企業の新たな事業展開や企業の支援策の一つとしている自治体の例もございまして、さまざまな事業への活用の可能性があるものと考えられます。  世田谷二四六ハーフマラソン、多摩川花火大会などのイベントと連携しまして、多くの方から御寄附をいただく仕組みを御提案いただきました。先進自治体での実践例を参考にしまして、効果的な活用方法があるのか、また関連する法令、例えば地財法等の制限等も確認しながら研究を進めたいと思います。  続きまして、都営住宅の関係で二点御質問いただいております。  最初に、下馬の関係でございます。都営住宅の建てかえに伴いまして生じる創出用地は、建てかえ事業によって位置等が定まることから、その活用の検討に当たりまして、建てかえ事業の進捗に合わせて、都と協議しながら、創出用地の内容を把握しつつ、検討を重ねていく必要がございます。  都営下馬アパートの件でございますけれども、スポーツ施設の整備に係る要望書や建てかえ後の住宅に高齢者施設の併設を求める陳情といった地域の団体からの要望、まちづくりに関する住民アンケート調査での御意見などをいただくとともに、これまでにも区議会で御議論をいただいております。  こうした御要望、御意見の中には、区が抱える行政課題として認識しているものもございまして、これらを踏まえまして、子育て支援施設、高齢者福祉施設、障害者福祉施設、スポーツ施設などにつきまして、都と協力しながら実現できるよう、事前の協議を行っているところでございます。  施設整備の計画を具体化する際には、行政ニーズに対応しました施設規模や内容について検討を進めるとともに、住民説明会などを通しまして、引き続き、地域や区議会の御協力を得ながら取り組んでまいります。  次に、この都住の創出用地などにおきます、いわゆる民間のノウハウの活用した方法はどうだろうかというお尋ねでございます。  御指摘いただきましたとおり、整備する施設の種別、立地条件等によりましては、ニーズの把握、収益性、必要経費などについて、民間のノウハウを活用した調査が必要な場合があると考えております。その際には、建物の部分に及びます経済の活性化、それからこの建てる建物におきます民間市場におけるもの、または民間との競合、こういうことも考えなければなりません。そういうことを含めまして、調査、検証が必要となりますので、民間ノウハウを活用するケースというのが考えられると思っております。  以上でございます。 ◆十七番(津上仁志 議員) 御答弁ありがとうございます。時間がないので、一点、予特でできない分だけ、文教分野なんですけれども、家庭教育学級について要望しておきます。  子育てや教育についての関心というのは、昔に比べて今の保護者のほうが多分あると思うんですね。家庭教育の必要性とか重要性に気づいていただけるような多面的な取り組みにぜひしていただきたいと思います。今回二点提案させてもらいましたので、そういう視点で、できるだけ多くの方が参加できるような、そういう取り組みをぜひしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  以上で終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で津上仁志議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、十八番福田妙美議員。    〔十八番福田妙美議員登壇〕(拍手) ◆十八番(福田妙美 議員) 質問通告に従い、質問をしてまいります。  初めに、通学路の安全対策について伺います。  京都府亀岡市での登下校中の児童たちが交通事故に巻き込まれたことなどを受け、平成二十四年度に全国一斉に学校、道路管理者、警察署による通学路の緊急合同点検が実施されました。区においても庁内に通学路安全対策検討会議が設置され、学校の所管の教育委員会、区道の管理部門の土木事業担当部、そして警察との連携をとる交通政策担当部の関係部課長メンバーで構成された組織で検討が進められました。この連携により、効果的な対策がスピード感を持って実施されたことは評価したいと思います。  文部科学省の通学路における緊急合同点検等実施要領にも、対策の実施の際には市町村教育委員会及び学校は保護者等と連携を図るものとする。また、実施状況の報告については教育委員会が取りまとめ、文部科学省に報告するとなっております。  それらを踏まえ、一昨年前の決算委員会の場で緊急合同点検において責任の所在を伺ったところ、教育委員会より、今後もこの通学路安全対策検討会議を中心にしまして、各警察署なども交えまして、また、検討会議の事務局である教育委員会が調整の窓口となりますが、今回の合同での通学路の安全対策を進めてまいりたいとの答弁をいただきました。  平成二十五年三月時点で対策必要箇所二百二十八カ所のうち、未だ対策が決まっていない箇所が四十一カ所となっています。対策未実施を含めれば、それ以上の場所が改善されていないままの状況です。その後も、通学路への安全対策への父兄からの声は絶えません。  私も何度も現場に足を運びました。交通規制が実施されているスクールゾーンでも、規制を無視する違法通行ドライバーにより危険にさらされている通学路、交通車両の増加で安心して横断のできない信号のない横断歩道、小学校に通わせる父兄の方々から、通学路の安全対策がいつ実施されるのか、実施されるまでの安全対策がないままでは不安だとの声が届いています。未対策箇所への早期実施への働きかけを含めて通学路の安全を求める父兄の声を教育委員会がしっかり受けとめていくべきと考えます。  ここで三点質問をいたします。  一点目に、通学路における緊急合同点検箇所の進捗状況をお聞かせください。  二点目に、未対策箇所の今後の対応についてお聞かせください。  三点目に、通学路の安全確保に対して教育委員会から働きかけ、これからも続く安全対策の道筋をつくるべきと考えます。子どもの命を守るとの強い責務で、教育委員会こそが中心軸となって、ネットワーク体系化として進めるべきと考えますが、区としての見解をお聞かせください。  続いて、区民健診について伺います。  国民健康保険加入の個人事業主の二十代の区民の方から次の声が届きました。健診を受診しようと思ったが、案内などは届いていないので、実施しているのかもわからず、区に問い合わせて初めて区民健診について知りましたと。三十九歳以下が対象の区民健診は五つの総合支所で、平日昼間に月約一回集団健診として五百円で実施をしていますが、指定された総合支所以外の医療機関での健診受診は全額個人負担とのことです。  平成二十年より健康増進法に基づいて住民の健康増進を図るために、四十歳から七十四歳までを自治体で国民健康保険加入者に対して、特定健診、保健指導が義務づけられています。一方、対象外の年齢の健康診断は努力義務に委ねられており、各自治体の事業化による実施であり、健診体制への取り組みに格差が生じている現状があります。特に三十九歳以下の国民健康保険加入者の方々は、自治体からの健診案内がなければ健診受診の啓発もされないまま四十歳を迎えることになります。そのためか、国民健康保険加入者の十六歳から三十九歳までの区民健診受診の受診率はおおよそ三%くらいとのことです。  私は、特定健診以外の若年層の健診についてもしっかり体制を整えるべきと考えます。その理由の一つには、生活習慣病は四十歳になって突然発症するわけではありませんので、若い世代から自分自身の健康状態を確認しておくことへの啓発を高めることが必要です。二つには、区の四十歳から六十四歳以下の介護保険第二号被保険者の介護認定を調べたところ、平成二十一年度から年々増加にあり、二十四年度は七百七十一人でありました。この方々の認定条件である十六疾患は、生活習慣病と関係のある疾患が含まれています。このことから、四十歳以上の特定保健指導事業だけでは重症化を防げず、結果的に介護認定者の減少にはつながりにくいと考えられます。  世田谷区の健康づくりの取り組みの実施計画にも、健康づくりから介護予防の推進を掲げております。胎児期から高齢期まで、生涯通じて一貫した視点で保健事業を進めていくことで、区民の健康を守ると考えられます。区としての健康施策が生活習慣病の予防と早期発見であるならば、三十九歳以下世代の健康対策も大変重要です。  ここで二点質問いたします。  一点目に、三十九歳以下の区民が対象の区民健診について、国民健康保険加入者を初めとする対象者に案内をするべきと考えます。区の見解をお聞かせください。  二点目に、特定健診の対象外の三十九歳以下の若い世代の方々への健康づくりについて、区としての見解をお聞かせください。  続いて、公共施設整備のマネジメントについて伺います。  今回、新公共施設整備方針に基づき、新実施計画が示されました。新実施計画の目標に、多様化する区民ニーズ等の変化に対応するとともに、老朽化する施設を適切に更新、維持していくために、施設の総量の増加を抑制し、効率的、効果的な公共施設の整備や維持管理を行いますと示されています。  実施計画には、平成二十九年度末までに六百五施設から五百九十五施設へと十施設縮減の計画が出されている一方で、事業費は年々増額をされ、二十九年度には約二百二十七億円とされています。今後、公共施設整備を行う際、資産運用の視点を入れて行うことはもちろんでありますが、縮減計画に住民理解と区民サービスをどう担保しながらマネジメントを行っていくのかが必要です。  浜松市では、評価判定のために施設の一元化とした基本情報にプラスアルファの地域情報や利用状況のデータの収集に工夫を凝らし、状況分析に力を入れているそうです。また、住民の声を吸い上げる工夫をし、行政が考えるサービスと区民が望むサービスのミスマッチの回避を行っているそうです。さらに、これらのデータをもとに、住民にわかりやすく公共施設情報を明示した上で、地域議論を展開し、まさに住民自治を行っております。  今後の公共施設整備には区の考えと明確な施設ごとのデータの開示で、区の説明責任を果たしながら、区民のニーズマッチングでサービスを担保すべきと考えます。  以上の点を踏まえて三点質問をいたします。  一点目に、公共施設整備のマネジメントを行う上での手法の確立について区の見解を伺います。  二点目には、公共施設整備を行う上で、マネジメントを行う上で、その取り組みについて区の見解を伺います。  三点目に、公共施設整備のマネジメントの実施体制について、区の見解を伺います。  以上をもちまして壇上からの質問を終わります。(拍手) ◎古閑 教育次長 通学路の安全対策について順次お答えいたします。  最初に、通学路における緊急合同点検箇所の進捗状況についてです。  通学路の安全対策につきましては、昨年度に実施いたしました通学路の緊急合同点検において対策が必要な箇所として抽出した二百二十八カ所について、土木所管、警察等と連携しながら、着実に対策を進めてきたところでございます。  緊急合同点検を実施した平成二十四年度からこれまでの間、注意喚起看板の設置や路側帯のカラー化、植栽の一部撤去や交通規制の取り締まり強化などの対策を進めており、約百四十カ所については対応が完了しております。  そのうち、教育委員会が対策を講ずべきとされた通学路の変更や児童への安全指導、学校職員及びPTAによる立ち番の強化など、全三十四カ所につきましては、既に対応が完了しております。  次に、未対策箇所の今後の対応についてと、未対策箇所の安全確保を教育委員会が進めるべきとの御質問にお答えします。  対策が講じられていない約九十カ所につきましては、道路管理者及び交通管理者が実施する対策箇所となりますが、区道では、道路管理者が対策を講じる必要がある箇所のうち、これまでに約九割が完了しており、現在、残りの対策に取り組んでいるところです。また、交通管理者においては、交通規制や信号機の設置について、地元警察署から警視庁へ上申中と伺っております。  教育委員会といたしましては、安全対策の早期実現に向けて、区長部局である道路整備部門やまちづくり部門、さらには道路管理者及び警察署等と一層連携を図るとともに、これらの機関で構成され、区内全域における安全対策を協議する場である、世田谷区交通安全対策連絡会なども通じて、積極的に働きかけてまいります。  いずれにいたしましても、教育委員会では、今後とも学校と密に連携を図りながら、関係所管あるいは関係機関との調整窓口の核としての認識をさらに強くして、通学路の安全対策に責任を持って進行状況を確認し、児童生徒の安全確保に努めてまいります。  以上です。 ◎堀川 玉川総合支所長 三十九歳以下の区民が対象の区民健診について御答弁申し上げます。  この区民健康診断につきましては、生活習慣病の早期発見などのため、ほかに健診を受ける機会のない十六歳から三十九歳までの方を対象に実施しております。昨年度の実績といたしましては、五つの総合支所で八十四回実施し、延べで二千四十八名の方が受診され、一回当たりの受診者は平均二十四名となっております。  区民健診の御案内につきましては、「区のおしらせ」、区のホームページ、便利帳などでお知らせしているほか、乳幼児健診などの母子保健事業の中でも保護者に向けて御案内しているところでございます。しかしながら、お話にございましたように、若いときからみずからの健康に関心を持ち、望ましい生活習慣を見につけ、生涯を健康に過ごしていただくことは重要なことであり、情報が届きにくいことは課題であると考えております。  今後、若い世代の方々により健康に関心を持っていただき、生活習慣病予防等につながるよう、PR方法などの工夫を考えてまいります。  以上でございます。 ◎成田 世田谷保健所長 私からは、若い世代の方々への健康づくりについてお答えいたします。  「健康せたがやプラン」第二次では、ライフステージに応じた健康づくり施策に取り組んでおります。区民の健診データなどからは、四十歳代から高血圧や高血糖など、生活習慣病の兆しがあらわれていることもあり、より若い世代からの健康づくりが重要と考えております。  区では、例えば区立の小中学校の児童生徒を対象に生活習慣病や食育などの健康教育を初め、保健センターにおける三十歳代からの体操教室や十八歳以上の区民を対象とした健康度測定を実施しております。  また、来月発行の情報誌「健康歳時記春・夏号」では、若い世代の方々も利用できる各種健診や健康づくりについて情報提供を予定しております。  いずれにいたしましても、お話しのように、いつまでも元気で生き生きと過ごすためには、若いうちからの健康づくりが重要と考えております。今後も一層若い世代の方々に向けて、健康づくりや健診の重要性について、さまざまな機会を捉えて、情報提供や啓発に努めてまいります。  以上でございます。 ◎渡辺 施設営繕担当部長 公共施設整備のマネジメントについて三点の御質問にあわせてお答え申し上げます。  区では、施設の配置や利用、老朽化の状況、将来の改築や改修に要する経費など、さまざまな観点から公共施設の現状を整理した公共施設白書を平成二十五年八月に作成するとともに、有識者の参加を得まして施設の長寿命化としてリノベーション勉強会や公共施設の管理、活用に関する先進的な自治体の取り組みについて、さいたま市の担当職員を招いた講演を開催するなど、さまざまな取り組みを検討しながら、新たな公共施設整備方針案を取りまとめてまいりました。  今後は、新たな公共施設整備方針に基づき、施設の複合化や長寿命化などにより、施設総量の増加抑制や既存施設の有効活用を図るとともに、引き続き公共施設中長期保全計画に基づく予防保全の取り組み、また、ESCO事業など、民間活力の活用による施設維持管理経費の抑制に努めてまいります。  なお、このような取り組みを効果的かつ効率的に進めるためには、区が保有する公共施設を経営的な視点によりまして、総合的な企画管理、活用するマネジメントの手法が必要であると考えております。  公共施設をマネジメントするには、施設規模などのストック情報やコスト情報などを一元的に管理し、誰もがわかりやすい形で現況を見える化するとともに、地域特性や区民ニーズなどを十分に踏まえ、各施設が置かれている現状を総合的かつ的確に把握、分析する必要があり、議員御指摘のとおり、評価におけるデータや基準は大事な点であると認識しております。  マネジメントの手法等につきましては、自治体によりさまざまでございますが、区といたしましても、浜松市を初め、他の自治体の取り組み事例を参考に研究しているところでございます。  実施体制としましては、平成二十六年四月の組織改正によりまして、施設営繕担当部内に公共施設マネジメント推進課を設置し、政策経営部と緊密に連携しながら、より実効性のあるマネジメントを推進してまいります。また、新たに事前協議の仕組みとしましてこの導入を考えております。公共施設整備における企画段階での調整機能を強化するなど、全庁を挙げて公共施設整備の適正化に取り組んでまいります。  以上でございます。 ◆十八番(福田妙美 議員) 御答弁ありがとうございました。教育委員会のほうから力強い御答弁をいただきました。通学路に関しては、父兄の方々からいつも御相談を受けるのが、直接各所管に御相談を要望を出しているということで、どうしても行政の縦割りが壁となってしまって、課題解決になかなか結びつかないという声があちらこちらで出ております。そういったことも含めて、今回教育委員会のほうでも連携をしっかりととってくださるということは心強く思っております。  区長の招集挨拶にもありましたが、ゾーン30の導入について、関係所管との連携で推進していくということがありました。二子玉川小学校を囲むこのエリアでの今回のゾーン30は、通学路の安全対策に大変大きく貢献をしております。これは多くの所管の連携協力があればこそ実現したことでありますので、こういった連携がスムーズにできるように、庁内での連携をしっかりとつくっていただき、地域の安全対策を大きく進めていただきたいことを要望して、私からの質問を終わります。 ○山口ひろひさ 議長 以上で福田妙美議員の質問は終わりました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、二十一番新川勝二議員。    〔二十一番新川勝二議員登壇〕(拍手) ◆二十一番(新川勝二 議員) 質問通告に従い、順次質問してまいります。  最初に、GIS、地理情報システムの活用について質問いたします。  まず初めに、現在、区のホームページでは、GISとしてせたがやiMapが区民に提供されております。この中では、公共施設のほか、道路や都市計画に関する区民向けの情報として提供されているという状況であります。  一方、世田谷区には、庁内用としてさらに詳細な地理情報を持っております。例えばIDESと呼ばれるものがあり、都市整備各課で活用されております。しかし、地理情報、GISデータは、個別目的の業務活用されておりまして、例えば都市整備各課のGISデータが防災面に十分に活用されているかというと、避難路についての課題の整理ですとか、水害時の浸水状況と浸水しない避難経路など、十分でないように思います。これは一例ですが、ほかにもあると思います。  そこで伺いたいのは、今後の世田谷区のICT戦略において、計画的なGISの推進は非常に重要と思いますが、区としてGISについて今後どのように活用していこうかと考えているのか伺います。  次に、GIS先進都市は、データの共有とシステムの整理が進められ、道路管理、固定資産税、災害対策など、各所管がそれを十分に活用し、大きな効果を発揮していると聞いています。  GISを機能させていくためには、そのもととなるベースマップの基本データに何を使い、そこに区として集積したデータをどのように整合させ、使っていくかということも極めて重要な判断があると思います。  世田谷区は、区内全域には、世界測地座標系の公共基準点が整備されており、これに基づく精度の高い公共測量の成果でできている白地図データベースがあります。例えば震災復興計画を策定する際にも、道路の位置などが正確に示されていますので、ベースマップとしては、非常にレベルの高いものとして考えられますが、現状では、都市整備領域以外で十分に活用されているとは言いがたいと考えております。  今後、GISを進めていく上で、区として活用するベースマップは、この白地図の活用も含めてどのように取り扱うか考えをお伺いいたします。  次に、災害対策の視点からGISをどのように活用していくのかを伺います。
     例えば災害時要援護者となる方の情報も、簡単に地理情報の中で位置情報として、ベースマップに落とすことが可能であり、さらに言えば、擁護の状態で、例えばひとり暮らしですとか、歩行が困難ですとか、援護する情報もGISの中で持つことができます。しかし、これは個人情報において最たるものであります。  また、災害対策を進めていく上で、このほか延焼危険度や不燃領域率、あるいは揺れに関係する地盤情報、浸水箇所図など、個人情報にかかわる可能性もあるさまざまな情報をGISの中で持つことができ、これを庁内共有することも可能であります。  災害対策を進める上で、個人情報と自助という面からの課題の整理などに大変難しい点もあろうかと思いますが、GISを災害対策に活用している横浜市、横須賀市などの先進自治体もありますので、区としてどのように災害対策にGISを活用して、さらに進めていかなきゃならないと思いますが、区はどのように考えているか伺います。  次に、世田谷区都市整備方針の改定について幾つか質問します。  このたび都市整備の基本方針案が示されました。我が会派が求めてきた京王線連続立体交差化や外かく環状道路などの都市基盤整備事業と、これに伴う周辺まちづくりの推進について、東名ジャンクション周辺を例にして、整備される道路や公園などの配置と規模に合った都市計画の変更などにより、適正な土地利用を誘導するとの記述があります。これは大変重要なことであり、東名ジャンクション周辺だけではなく、京王線連続立体交差事業関連、さらには都市計画道路の整備などについても当てはまるべきことと思います。  しかしながら、この都市基盤整備事業と周辺まちづくりについては、都市整備の基本方針では、地区ごとのまちづくりの具体的な方向性が見えてきません。このまちづくりの将来像実現のためには、今後の地域整備方針策定の中でしっかりと記述し、地区計画の策定や用途地域の見直しなどについても取り組んでいただきたいと思います。  そこで、どのような方向性で地域整備方針を策定し、まちづくりを進めるのか伺います。  一方、既存の用途を見ても、現実に即していないのではないかと思われるところも散見されます。近隣商業地域の隣接地が一低層に指定され、町の広がりに欠けてしまうのではないかという箇所もあります。都市整備の基本方針案には、大規模な土地利用転換における地区計画制度などを活用した土地利用の誘導の記載はありますが、既成市街地の用途地域に関する課題に対する対応方針の記載がされていないように思います。  新規の都市施設の整備に合わせることや緑の創出などの観点だけではなくて、十年、二十年先を考えれば、より柔軟な考えで既存の用途地域の見直しについても取り組んでいくべきではないかと思います。見解を求めます。  また、我が会派は、近い将来発生することが危惧されている中、震災対策のさまざまな具体的な取り組みについて求めてきました。テーマ別方針第一に、安全で災害に強いまちづくりを掲げ、消防水利不足地域の解消や町会・自治会、消防団などの連携や防災教育などのソフトな防災対策を含め、具体的な取り組みを示したことは評価しております。  しかし、その前の第二章において、都市づくりビジョンを示し、四つのまちの姿の中で、安全で、災害に強く、復元力のある町を掲げています。しかし、その他の項では、例えば仮設市街地の方針計画を策定するなど、具体的に言及をしております。  私は、復旧復興の基本は、その位置や地理情報をしっかりと地元の人と共有することが必要だと思っております。  復元力の表現を用いるならば、地籍調査は、町の復元において大きな役割を持つものであります。  今回の都市整備の……。(拍手) ◎宮崎 政策経営部長 私からは、GIS、地理情報システムに関係しまして、GISの活用とベースマップの取り組みについてお答え申し上げます。  さまざまな分野の情報を電子地図上で管理し、利用者が必要な情報を重ね合わせて見ることができる地理情報システム、GISの活用は、区民への情報提供の充実や業務の効率化、高度化につながるものと認識しております。  都市整備領域では、建築、道路、都市計画など、専門性の高い業務に特化した街づくり情報システム、お話がございましたように、IDESを活用しておりますけれども、御指摘のとおり、災害対策など、他の業務やホームページ上のせたがやiMapとの直接的なデータ連携の仕組みがございません。そこで、庁内業務の横断的な管理、参照とせたがやiMapとのデータ連携を目的として、IDESの白地図とまちづくりデータを基礎とした庁内地理情報システムを平成二十一年度に整備しまして、職員への定期的な研修を実施するなど、活用促進の取り組みを進めているところでございます。  平成二十六年度からの世田谷区情報化事業計画に基づきまして、オープンデータの観点から座標データの提供も視野に入れまして、せたがやiMapによる情報提供の充実に取り組んでまいります。  あわせまして、高精細な白地図を初め、さまざまな利用目的に沿った地図の採用など、よりわかりやすく、見やすいベースマップのあり方について研究を進めてまいります。  以上でございます。 ◎阿部 危機管理室長 私からは、災害対策におけるGISの活用について御答弁申し上げます。  GIS技術を活用した災害対策情報地図につきましては、先進自治体では、開発が進められ、ホームページでさまざまなデータを反映した地図情報が閲覧できるケースもございます。区においても、GISを活用した地図に広域避難場所や避難所などの災害対策情報を掲載しまして、災害対策以外の情報もあわせて区のホームページで区民が閲覧できるようにしてございます。  最近開発されたシステムでは、地域の危険度や揺れやすさなど、これまで目的別に作成していた地図情報や他の機関で作成していた地図情報を一つの地図に取り込みまして、多様な情報の中から必要な内容を選択して表示することができるものもございます。  一方、地図情報に要援護者などの個人情報を重ねて活用することは、セキュリティー上、庁内の利用に限られますが、閲覧の制限をかけ、災害時の救護、救援に活用していくことが考えられます。  今後もGISに関する庁内の取り組み状況を注視しながら、活用方法について研究を進めてまいります。  以上でございます。 ◎佐藤 都市整備部長 私からは、都市整備方針の改定につきまして、二点についてお答えいたします。  まず、都市基盤整備事業と周辺まちづくりにつきまして、どのような方向性で地域整備方針を策定し、まちづくりを進めていくのかについてお答えいたします。  世田谷区都市整備方針、都市整備の基本方針案におきましては、土地利用の基本的な方針としまして、住宅都市として区民が安全で良好な環境のもと、安心して住み続けられる市街地を目指すことを基本とし、あわせて商業業務などの立地や生産環境の保全と住宅地の調和に配慮し、適切に誘導していくこととしております。また、京王線連続立体交差化や外かく環状道路などの都市基盤整備事業に伴い、周辺の土地利用の改変が想定される住宅地の整備に当たりましては、周辺環境に配慮しながら、都市計画の変更などにより、適正な土地利用を誘導することとしております。  お話しの今後の地域整備方針の策定に当たりましては、この都市整備の基本方針をもとに、当該都市基盤整備事業等の周辺地区のまちづくりの方針を総合支所とともにより具体的にお示ししてまいります。さらに、今後のまちづくりの推進につきましては、このまちづくりの方針をもとに、それぞれの地区での合意形成を図りながら、地区街づくり計画を策定し、必要に応じて地区計画の策定や用途地域の変更などについても検討してまいります。  次に、柔軟な用途地域の見直しについてお答えいたします。  区内には、幹線道路などに沿って、路線式に定められた近隣商業地域などに接して、第一種低層住居専用地域などが指定された地域が一部ございます。都市整備の基本方針案におきましては、路線型用途地域が指定されている道路沿道では、周辺の住環境との調和が図られ、沿道特性に応じた産業の立地を進めるなど、適正な沿道市街地を誘導することを示しております。  しかしながら、こういった地域においては、幹線道路などの沿道としての商業業務機能の確保と後背の良好な住宅地としての住環境の保全との双方においておのおの課題があると認識しております。  御指摘の柔軟な用途地域の変更につきましては、地元の合意形成に基づく地区計画の策定が必要となりますが、今後、地元のまちづくりの機運の高まりに応じて必要な支援をしてまいります。  以上です。 ◎吉田 道路整備部長 私からは、今回の都市整備方針の改定の中で、復旧復興の基本として地籍調査を今後どのように進捗を図っていくのかについてお答えいたします。  今回の都市整備方針の改定におきまして、安全で災害に強いまちづくり、震災後の復旧に備え、まちの復元力を高める地籍調査を進めると明記されております。区はこれまで平成二十二年に閣議決定されました国の第六次国土調査事業十カ年計画に基づき、地籍調査事業を実施してきたところでございますが、今回の都市整備方針の改定を受け、年度計画を定めることで計画的な実施を図ってまいります。  年度計画につきましては、おおむね十年程度を見定め、調査完了地区に隣接した地域より重点箇所を優先的に選定し、引き続き、効率的かつ着実に地籍調査を進めてまいります。  また、調査範囲につきましても、平成二十六年度より調査面積を一部拡大して進捗を早めていく予定でございます。  以上です。 ○山口ひろひさ 議長 以上で新川勝二議員の質問は終わりました。  これで一般質問は終了いたしました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後四時二十六分休憩    ――――――――――――――――――     午後四時三十五分開議 ○山口ひろひさ 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。 △日程第二から △第六に至る五件を一括上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第二 議案第一号 平成二十六年度世田谷区一般会計予算外議案四件 ○山口ひろひさ 議長 本五件に関し、提案理由の説明を求めます。板垣副区長。    〔板垣副区長登壇〕 ◎板垣 副区長 ただいま上程になりました議案第一号より議案第五号に至る五件につきまして御説明申し上げます。  まず、議案第一号「平成二十六年度世田谷区一般会計予算」につきまして御説明いたします。平成二十六年度世田谷区予算・同説明書の三ページをお開きください。  本件は、平成二十六年度における世田谷区の財政運営に要する年間経費でございます。予算総額は、歳入歳出それぞれ二千五百七十九億八千二百四十一万八千円で、前年度当初予算に対し六・五%の増となっております。  歳入予算につきましては、特別区税を初め特別区交付金、国庫支出金、都支出金、その他の収入を計上しております。  歳出予算につきましては、予算編成方針のもと、行政経営改革の取り組みを進め、内部的経費を中心に一層の歳出削減に取り組むとともに、新たな基本構想、基本計画、実施計画がスタートする節目の年の予算として、子ども・子育て応援都市せたがやの実現を目指し、区民の要望に応えるための優先課題に重点的に財源を配分しております。  また、債務負担行為につきましては、世田谷福祉作業所改築事業ほか二十五件について、翌年度以降に債務を負担するものであります。  特別区債につきましては、区民利用施設建設事業ほか二件の起債限度額等について、また、一時借入金につきましては、百億円の借入最高額をあらかじめお認めいただくものであります。  次に、議案第二号「平成二十六年度世田谷区国民健康保険事業会計予算」につきまして御説明いたします。一五ページをお開きください。  本件は、国民健康保険事業に要する年間経費であり、予算総額を歳入歳出それぞれ八百二十億三千八百二十七万三千円とするものであります。  次に、議案第三号「平成二十六年度世田谷区後期高齢者医療会計予算」につきまして御説明いたします。二三ページをお開きください。  本件は、後期高齢者医療事業に要する年間経費で、予算総額を歳入歳出それぞれ百八十五億六千二百六十八万円とするものであります。  次に、議案第四号「平成二十六年度世田谷区介護保険事業会計予算」につきまして御説明いたします。二九ページをお開きください。  本件は、介護保険事業に要する年間経費で、予算総額を歳入歳出それぞれ五百六十億八千七十一万二千円とするものであります。  次に、議案第五号「平成二十六年度世田谷区中学校給食費会計予算」につきまして御説明いたします。三七ページをお開きください。  本件は、中学校給食事業に要する年間経費で、予算総額を歳入歳出それぞれ一億三千九百八十八万七千円とするものであります。  以上、議案第一号より議案第五号に至る五件につきまして、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  お諮りいたします。  本五件を審査するため、四十四名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山口ひろひさ 議長 御異議なしと認めます。よって本五件は四十四名の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。  ただいま設置いたしました予算特別委員会の委員選任につきましては、委員会条例第五条第一項の規定により、議長から指名いたします。  お諮りいたします。  お手元に配付してあります予算特別委員会構成表のとおり指名することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山口ひろひさ 議長 御異議なしと認めます。よってただいま指名いたしました各議員を予算特別委員会委員に選任することに決定いたしました。    ――――――――――――――――――    予算特別委員会構成表  あべ 弘幸  石川 征男  上島よしもり 上山なおのり  宍戸のりお  下山 芳男  新川 勝二  菅沼つとむ  畠山 晋一  三井みほこ  山内  彰  和田 秀壽  板井  斎  岡本のぶ子  佐藤 弘人  杉田 光信  高久 則男  高橋 昭彦  津上 仁志  平塚 敬二  福田 妙美  諸星 養一  植田 靖子  唐沢としみ  桜井 純子  高岡じゅん子 てるや里美  桜井  稔  中里 光夫  村田 義則  風間ゆたか  中塚さちよ  中村公太朗  大庭 正明  田中 優子  桃野よしふみ  木下 泰之  小泉たま子  あべ 力也  上川 あや  ひうち優子  佐藤 美樹  すえおか雅之 青空こうじ    ―――――――――――――――――― ○山口ひろひさ 議長 この際、本議場において予算特別委員会を開催し、正副委員長の互選を行うため、ここでしばらく休憩いたします。     午後四時四十一分休憩    ――――――――――――――――――     午後五時三十五分開議 ○山口ひろひさ 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  休憩中に行われました予算特別委員会の正副委員長の互選の結果を事務局長に報告させます。 ◎尾﨑 区議会事務局長 御報告いたします。
     予算特別委員会委員長 畠山  晋一議員  同     副委員長 桜井   稔議員  同     副委員長 中塚 さちよ議員  以上でございます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で報告を終わります。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第七から △第十五に至る九件を一括上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第七 議案第六号 平成二十五年度世田谷区一般会計補正予算(第六次)外議案八件 ○山口ひろひさ 議長 本九件に関し、提案理由の説明を求めます。板垣副区長。    〔板垣副区長登壇〕 ◎板垣 副区長 ただいま上程になりました議案第六号より議案第十三号及び専決第一号に至る九件につきまして御説明申し上げます。  まず、議案第六号「平成二十五年度世田谷区一般会計補正予算(第六次)」につきまして御説明いたします。平成二十五年度世田谷区補正予算・同説明書冊子の三ページをお開きください。  本件は、平成二十五年度の財政運営におきまして、既定予算に四十五億八千五百二十二万四千円を追加し、予算総額を歳入歳出それぞれ二千四百九十七億一千九百九十四万五千円とするものであります。  歳入予算につきましては、特別区交付金や国庫支出金、繰越金などを増額する一方で、都支出金、特別区債などの減額を補正計上するものです。  歳出予算につきましては、臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金、国民健康保険事業会計への繰出金、庁舎等建設等基金への積立金などを増額する一方で、保育施設整備費などの減額について補正計上するものであります。  繰越明許費につきましては、公共建築保全業務の推進に係る経費ほか十二件について、二十六年度へ繰り越すものであります。  債務負担行為の補正といたしましては、仮称世田谷地方合同庁舎改築事業ほか二件について、当初に設定した債務負担行為に変更を加えるものであります。  次に、議案第七号「平成二十五年度世田谷区国民健康保険事業会計補正予算(第二次)」につきまして御説明いたします。一三ページをお開きください。  本件は、国民健康保険事業に関し、一般被保険者療養給付費の増額などにより、既定予算に十三億二千三十万八千円を追加し、予算総額を歳入歳出それぞれ八百十八億八千四百六十五万円とするものであります。  次に、議案第八号「平成二十五年度世田谷区後期高齢者医療会計補正予算(第二次)」につきまして御説明いたします。一九ページをお開きください。  本件は、後期高齢者医療事業に関し、広域連合負担金の減額などにより、既定予算にマイナス三千九百四十三万三千円を追加し、予算総額を歳入歳出それぞれ百八十四億五千八百六十一万一千円とするものであります。  次に、議案第九号「平成二十五年度世田谷区介護保険事業会計補正予算(第二次)」につきまして御説明いたします。二三ページをお開きください。  本件は、介護保険事業に関し、居宅介護給付費の増額などにより、既定予算に四億五千百三十六万一千円を追加し、予算総額を歳入歳出それぞれ五百三十四億三千八万五千円とするものであります。  次に、議案第十号「世田谷区組織条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区基本構想に基づく世田谷区基本計画及び世田谷区新実施計画の円滑な推進を図るため、組織を改正する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第十一号「職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、再任用短時間勤務職員の育児休業について定めるとともに、規定の整備を図る必要が生じましたので、御提案申し上げた次第です。  次に、議案第十二号「世田谷区財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、普通財産の無償貸し付けまたは減額貸し付け及び権利金の減免の事由を変更する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第十三号「世田谷区行政財産使用料条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、行政財産の使用料の減免事由の変更等を行う必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、専決第一号「平成二十五年度世田谷区一般会計補正予算(第五次)」につきまして御説明申し上げます。一般会計第五次補正予算書の三ページをお開きください。  本件は、地方自治法第百七十九条第一項の規定により専決処分した補正予算につきまして、同条第三項の規定により、本定例会に御報告申し上げるとともに、御承認賜りたく御提案申し上げた次第でございます。  四ページをお開きください。専決処分の理由でございますが、東京都知事が退職を申し出たことに伴い、東京都知事選挙を執行するため、一般会計補正予算を調製いたしましたが、当該補正予算の決定について、特に緊急を要するため、区議会を招集する時間的余裕がなかったことから、専決処分したものでございます。  五ページをお開きください。補正後の歳入歳出予算額は、既定予算額に二億五千七百七十九万八千円を追加し、予算総額を歳入歳出それぞれ二千四百五十一億三千四百七十二万一千円とするものであります。  以上、議案第六号より議案第十三号及び専決第一号に至る九件につきまして、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  なお、本九件中、議案第十一号については、地方公務員法第五条第二項の規定により、人事委員会の意見をあらかじめ聴取しております。お手元に配付の資料のとおりであります。  本九件を企画総務委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第十六から △第十九に至る四件を一括上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第十六 議案第十四号 世田谷区立地区会館条例の一部を改正する条例外議案三件 ○山口ひろひさ 議長 本四件に関し、提案理由の説明を求めます。秋山副区長。    〔秋山副区長登壇〕 ◎秋山 副区長 ただいま上程になりました議案第十四号より議案第十七号に至る四件につきまして御説明申し上げます。  まず、議案第十四号「世田谷区立地区会館条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立北沢地区会館の施設を変更するとともに、使用時間の区分を改める必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第十五号「世田谷区出張所設置条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区下馬まちづくりセンターの位置を変更するとともに、世田谷区新代田まちづくりセンター及び世田谷区烏山出張所の位置を一時的に変更する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第十六号「世田谷区立区民センター条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立区民センターの使用時間の区分を改める必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第十七号「世田谷区立地域体育館・地区体育室条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立北烏山地区体育室に新たに第二運動広場を設置する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  以上、議案第十四号より議案第十七号に至る四件につきまして、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。  以上でございます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  本四件を区民生活委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第二十を上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第二十 諮問第一号 人権擁護委員候補者推薦の諮問 ○山口ひろひさ 議長 本件に関し、提案理由の説明を求めます。保坂区長。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 諮問第一号「人権擁護委員候補者推薦の諮問」について御説明いたします。  本件は、平成二十六年六月三十日をもって任期満了となります委員二名の後任候補者を、法務大臣に対し推薦する必要があるので、御提案申し上げた次第です。  候補者につきましては、法の趣旨にのっとり、世田谷区法曹界、世田谷区保護司会からそれぞれ推薦いただいたものであります。  慎重に検討いたしました結果、推薦することを適当と認めまして、人権擁護委員法第六条第三項の既定に基づきお諮りするものであります。  よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。  本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山口ひろひさ 議長 御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。  これより採決に入ります。  お諮りいたします。  本件を諮問どおり答申することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○山口ひろひさ 議長 御異議なしと認めます。よって諮問第一号は諮問どおり答申することに決定いたしました。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第二十一から △第二十九に至る九件を一括上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第二十一 議案第十八号 世田谷区立障害者福祉施設条例の一部を改正する条例外議案八件 ○山口ひろひさ 議長 本九件に関し、提案理由の説明を求めます。秋山副区長。    〔秋山副区長登壇〕 ◎秋山 副区長 ただいま上程になりました議案第十八号より議案第二十三号、議案第三十三号より議案第三十五号に至る九件につきまして御説明申し上げます。  まず、議案第十八号「世田谷区立障害者福祉施設条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立障害者福祉施設における障害福祉サービス事業を変更する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第十九号「世田谷区立保健センター条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立保健センターで行う乳がん検診の使用料を定める必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十号「世田谷区立厚生会館条例を廃止する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立厚生会館を廃止する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第です。
     次に、議案第二十一号「世田谷区立老人休養ホーム条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、利用者の範囲を拡充するとともに、規定の整備を図る必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十二号「世田谷区子ども・青少年問題協議会条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区子ども・青少年問題協議会の名称を変更するとともに、地方青少年問題協議会法の改正に伴い、当該協議会の組織を改め、あわせて規定の整備を図る必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十三号「東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更に関する協議」につきまして御説明いたします。  本件は、東京都後期高齢者医療広域連合の経費の支弁方法の変更に伴い、規約を変更する必要が生じましたので、地方自治法第二百九十一条の十一の規定に基づき、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第三十三号「世田谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、保険料の保険料率等を改定する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第三十四号「世田谷区子ども条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、組織改正に伴い、規定の整備を図る必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第三十五号「世田谷区学童クラブ条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、太子堂小新BOP学童クラブの活動場所を変更する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  以上、議案第十八号より議案第二十三号、議案第三十三号より議案第三十五号に至る九件につきまして、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。  以上でございます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  本九件を福祉保健委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第三十から △第三十七に至る八件を一括上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第三十 議案第二十四号 世田谷区地区計画等の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例外議案七件 ○山口ひろひさ 議長 本八件に関し、提案理由の説明を求めます。板垣副区長。    〔板垣副区長登壇〕 ◎板垣 副区長 ただいま上程になりました議案第二十四号より議案第三十一号に至る八件につきまして御説明申し上げます。  まず、議案第二十四号「世田谷区地区計画等の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、東京都市計画粕谷二丁目・南烏山一丁目地区地区計画の都市計画決定がなされたことに伴い、条例の適用区域を拡大する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十五号「世田谷区立公園条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立玉川二丁目はなもも公園ほか三区立公園を設置するため、条例の一部を改正する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十六号「世田谷区自転車条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立代田橋自転車等駐車場及び世田谷区立新代田自転車等駐車場の位置を変更する必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十七号「世田谷区道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、道路法の改正に伴い、占用料の減免の規定を改めるとともに、規定の整備を図る必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十八号「世田谷区立自転車等駐車場の指定管理者の指定」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区立自転車等駐車場の指定管理者を指定するため、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づき御提案申し上げた次第でございます。  次に、議案第二十九号より議案第三十一号に至る三件につきまして御説明いたします。  本三件は、いずれも新たな特別区道の路線の認定に関するものでありまして、道路法第八条第二項の規定に基づき御提案申し上げた次第でございます。  以上、議案第二十四号より議案第三十一号に至る八件につきまして、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  本八件を都市整備委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第三十八を上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第三十八 議案第三十二号 世田谷区社会教育委員の設置に関する条例の一部を改正する条例 ○山口ひろひさ 議長 本件に関し、提案理由の説明を求めます。板垣副区長。    〔板垣副区長登壇〕 ◎板垣 副区長 ただいま上程になりました議案第三十二号「世田谷区社会教育委員の設置に関する条例の一部を改正する条例」につきまして御説明いたします。  本件は、社会教育法の改正に伴い、社会教育委員の委嘱の基準を定めるとともに、規定の整備を図る必要が生じましたので、御提案申し上げた次第でございます。  よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ○山口ひろひさ 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  本件を文教委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 次に、 △日程第三十九を上程いたします。  〔小湊次長朗読〕  日程第三十九 請願の付託 ○山口ひろひさ 議長 受理いたしました請願は、請願文書表に掲げましたとおり、福祉保健委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○山口ひろひさ 議長 以上をもちまして本日の日程は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。     午後五時五十八分散会...