• "下北沢駅周辺地区地区計画"(1/1)
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  1. 世田谷区議会 2007-03-22
    平成19年  3月 予算特別委員会-03月22日-06号


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    平成19年  3月 予算特別委員会-03月22日-06号平成19年 3月 予算特別委員会 平成十九年予算特別委員会 予算特別委員会会議録第六号 日 時  平成十九年三月二十二日(木曜日) 場 所  大会議室  出席委員(四十八名) 委員長  畠山晋一 副委員長 佐藤弘人 副委員長 吉田恵子      赤沢雅彦      石塚一信      五十畑孝司      大場康宣      上島よしもり      川上和彦      小畑敏雄      宍戸教男      下山芳男      新川勝二      鈴木昌二
         新田勝己      原田正幸      平山八郎      山内 彰      飯塚和道      板井 斎      市川康憲      岩本澈昌      栗林のり子      高橋昭彦      谷 逸子      長谷川義樹      増田信之      諸星養一      あべ力也      稲垣まさよし      桜井純子      桜井征夫      すがややすこ      竹村津絵      西崎光子      羽田圭二      山木きょう子      大庭正明      小泉たま子      田中優子      富永早苗      岸 武志      里吉ゆみ      中里光夫      下条忠雄      木下泰之      上川あや      青空こうじ  出席事務局職員          議事担当係長 小池 篤  出席説明員   助役            平谷憲明   世田谷総合支所          副支所長   池田 洋          参事     浅見 保   北沢総合支所          副支所長   小坂康夫          街づくり課長 内田博愛   玉川総合支所          副支所長   藤野智子          街づくり課長 北川秀雄   砧総合支所  副支所長   波多野 実          街づくり課長 松村浩之   烏山総合支所          副支所長   佐藤義信          街づくり課長 野徳浩保   政策経営部  財政課長   宮崎健二   都市整備部  部長     金澤秀一          都市計画課長 中杉和明          地域整備課長 男鹿芳則          参事     峯田政和          建築審査課長 吉村靖子          住宅課長   板谷雅光          副参事    澤谷 昇   生活拠点整備担当部          部長     安水寛好          拠点整備第一課長                 辻 裕光          拠点整備第二課長                 渡辺正男   みどりとみず政策担当部          部長     井伊和子          みどり政策課長                 杉本義徳          公園緑地課長 小野田 眞   道路整備部  部長     板垣正幸          道路管理課長 吉田 博          道路計画課長 青山雅夫          道路事業推進担当課長                 直井基次          交通広場整備担当課長                 小山英俊          用地課長   城倉 茂   交通政策担当部          部長     春日敏男          交通政策課長 草野智文   土木事業担当部          部長     山口浩三          土木計画課長 安藤武男          工事第一課長 五十嵐慎一          工事第二課長 桐山孝義     ──────────────────── 本日の会議に付した事件  議案第一号 平成十九年度世田谷区一般会計予算  議案第二号 平成十九年度世田谷区国民健康保険事業会計予算  議案第三号 平成十九年度世田谷区老人保健医療会計予算  議案第四号 平成十九年度世田谷区介護保険事業会計予算  議案第五号 平成十九年度世田谷区中学校給食費会計予算都市整備委員会所管分に対する質疑)     ────────────────────     午前十時開議 ○畠山晋一 委員長 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 本日は、都市整備委員会所管分の予算審査を行います。
     なお、本日の欠席並びに遅参等の届け出がありますので、ご報告いたします。  遅参者は諸星委員、以上であります。  それでは、質疑に入ります。  日本共産党どうぞ。 ◆岸武志 委員 おはようございます。初めに、二子玉川の再開発について伺いたいと思います。  新年度予算案には四十六億円の予算がつけられています。今月、三月十四日付で権利変換計画への認可がおろされ、二十九日以降に施行されるということになっています。これによって、地域の地権者の土地や建物の権利は、Ⅲ街区の住宅棟やⅡ―b街区の業務棟など再開発後の決められた場所に移されるということになります。現状では、影も形もないというようなところばかりです。  二子玉川の再開発は、東急電鉄グループの土地が再開発区域のおよそ八五%。こうした土地を所有しているということはご承知のとおりですが、区民や議会に隠れたところで東急電鉄グループと区が協定を結び、そして高度規制を緩和させるなどして、高層ビルを建てられる土地利用にゆがめて変更させた上で、駅前の個人地権者の権利を駅から遠いところに交換できる内容に変更し、東急電鉄などが駅前に進出できる、そういう再開発計画になっています。  そして、関連事業を含めて七百億円もの税金を使わせる事業を行わせることで、結果としては、東急グループが巨額の利益を得るということになります。これは、富士山まで見渡せる地域の豊かな住環境を犠牲にして、七百億円もの税金を食い物にし、地元の方にとっては、先祖代々の土地を追われる、こういう事業にいや応なしに組み込まれていくということになります。  日本共産党は、これまで再開発計画の問題点を指摘し、抜本的見直しを求めてきました。  第一は、この開発が、世田谷の緑の生命線と言われる国分寺崖線のかけがえのない自然や環境の破壊をもたらすということです。  二子玉川地域は、貴重な武蔵野の自然を残す国分寺崖線の南端に位置し、風致地区に指定されてきました。ここに百五十メートルを超える超高層マンションを初めとする五棟のビル群を乱立させる計画です。景観の破壊とともに、緑や地下水、湧水など豊かな自然環境に大きな影響が出ることは必至です。開発地域周辺に新たな開発を誘導することにもなります。  第二に、周辺住環境の破壊や住民の追い出しに直結する東急中心、住民不在の計画です。  超高層ビル群により、日照、電波障害、ビル風、地下水脈の分断などのさまざまな影響が予想されます。一日二万五千台を超える大量の車が流れ込み、大気汚染や騒音、周辺住宅街への車の流入など住民生活への影響ははかり知れません。この計画は、約二十年前に東急と区長で交わされた覚書や協定によって進められた住民不在の計画です。事業認可時点でも地権者同意率が三分の二ぎりぎりで、もともと居住していた地権者は過半数が同意しないまま、この時点で強行されたものでありました。組合設立に同意できない地権者や周辺道路の地権者は、住みなれた土地を追い出されるということにもなります。  第三の問題は、巨額の税金が使われるということです。  計画全体では、再開発事業と周辺道路、都市計画公園を合わせて七百億円もの税金が投入される計画です。区は今後毎年百億円を超える財政支出を行うということを予定しています。また、ホテルが予定されているⅡ―a街区の内容が明確になっていないということも問題です。そうした中で、今年度の予算に四十六億円余りがつけられています。  そこで伺いますが、この時点に至っても、こうした予算をつけてどのような事業をしていこうとしているのか、区の見解について伺います。 ◎渡辺 拠点整備第二課長 今お話の二子玉川東地区の市街地再開発事業のⅠ期部分については、今委員からお話がありましたように、この三月十四日に権利変換計画の認可が東京都からおりてございます。都市計画事業として実施するものでございますが、今後は本格的に事業が進んでまいります。  ご質問の十九年度の予算の内訳でございますけれども、こうした都市計画事業を進めるために、事業の進捗により必要となるものでございまして、主な内容としましては、土地の明け渡しに伴う補償費関係が四十六億円の約三〇%、施設建築物及び道路整備工事費関係が約六〇%でございます。その他、除却整地あるいは工事監理等が約一〇%というふうなことになってございます。  また、経費の件でございますけれども、都市計画事業ということで実施するものでございまして、国庫補助金あるいは都市計画交付金、財政調整交付金、こういったものを活用しまして事業を進めるということでございまして、基本的には、区の負担は、これまでもご説明しているとおり、ないというような仕組みの中で計画的に進めていくというものでございます。 ◆岸武志 委員 税金を使うことには違いないと思うんですけれども、一点確認しておきたいんですが、今後の事業計画の中に、Ⅲ街区とかⅡ―b街区というのがあります。当然権利変換するという計画になっているわけですが、共用部分、廊下とかエレベーターの部分は再開発補助金が使われるのではないかと思いますけれども、その点についてちょっと確認したいんですが、いかがでしょうか。 ◎渡辺 拠点整備第二課長 市街地再開発事業は一般のビル建設とは異なりまして、都市計画法や都市再開発法という法律に基づく市街地再開発事業でございまして、公共性が極めて高いものでございます。そういった市街地再開発事業の特性を考慮しまして、安定的に事業を推進するために国の補助要綱がございまして、これに従いまして補助をしていくというものでございます。  今委員がお話の廊下や階段というところでございますけれども、これにつきましては、共同施設整備費ということで、これまでも、二子玉川の再開発事業に限らず、他の市街地再開発事業におきましても補助適用がされまして、こういった制度を使いまして、まちづくりという形で事業を進めているということでございます。 ◆岸武志 委員 一般の民間のマンション建設であれば、全部会社で持つわけですね。再開発という形をとることで、結局東急電鉄や何かが保留床として恐らく売りに出すと思うんですが、そういうものを周りだけ、エレベーターとか廊下を税金でつくってやるという中身になっているわけですね。  それに加えて、道路関係といっても、公共施設管理者負担金というのは、その周りだけ立派な道路をつくってあげるということになるわけです。そうした意味で、完全に民間の事業であれば考えられないような税金投入をして進める事業であることは間違いないと思うわけです。やはり区は、住民にも、区民の負担という点でも、また地権者の生活という点でも、多大な犠牲の上に七百億円もの税金投入を行う、こういう事業をやはり進めるべきではないと思うんです。日本共産党はあくまでもこの事業に反対し、事業の中止と計画の見直しを求めるものです。  一点だけ伺っておきたいと思います。Ⅱ―a街区について、今後の予定が明確に示されていないようですけれども、その点について、現状ではどのようになっているんでしょうか。 ◎渡辺 拠点整備第二課長 Ⅱ期事業でありますⅡ―a街区の進捗状況についてお答え申し上げます。  二期事業につきましては、全体再開発区域十一・二ヘクタールの中央に位置する約三・一ヘクタールでございます。これにつきましては、これまでもご報告をしておりますとおり、Ⅰ期事業の工事に際して、仮設店舗や工事ヤードとして一時使い、その後Ⅱ期事業として段階的に整備するということになってございます。  ご承知のとおり、昨年の三月に、実現性の観点から施設内容の検討案として基本計画が、大規模地権者であります東急電鉄及び東急不動産から本区に提出があり、ご報告をさせていただいております。  その後の進捗でございますけれども、施設建築物の構成や規模あるいは形態、こういったところを検討しながら、Ⅰ期事業との整合性を図りながら精査、検討しているという状況にございまして、先般、大規模地権者である東急電鉄、東急不動産から中間報告がございました。  区としては、都市計画の内容を踏まえまして、Ⅰ期事業に連続した形で早期着手、早期完了という視点から、事業スケジュールなど詳細検討を指示しておるところでございます。  今後、基本計画の見直し案が区の方に出てきた段階で、また議会の方にもご報告をさせていただきたいというふうに思っています。 ◆岸武志 委員 いずれにしても、詳細な中身までは決まっていないということははっきりしているようですが、次の質問に移ります。  次に、玉川三丁目にあります区営駐輪場について伺いたいと思います。  玉川三丁目に区営の駐輪場があります。現状では、自転車と原動機付自転車を駐車させることができる施設になっておりますが、今後、大型バイクも駐車できるように整備が進められているようです。近隣の住民の方から若干の懸念の声があります。深夜に大型バイクのエンジンを吹かされたら、騒音で眠れない。何らかの対策をとってほしいということのようです。こうした声が出されるのはもっともだと思います。  考えられる対策として、張り紙や掲示板や看板などの掲示、それから、場合によっては、可能であれば例えば契約条件の中に盛り込むようなことができないかということですね。それから、物理的に防音対策をする等幾つかのことが考えられると思うんですけれども、区としてどのような対策をとっているのか、伺いたいと思います。 ◎草野 交通政策課長 お話の二子玉川駅周辺の駐輪場に設置しますバイク駐車場でございますけれども、これにつきましては、二子玉川駅周辺の自動二輪車の放置解消に向けまして、お話のありました二子玉川西自転車等駐車場の中に自動二輪車用の駐車場の開設を予定しているものでございます。  騒音対策につきましては、既に地元町会とのお話によりまして、アイドリング厳禁ですとか、エンジン停止などの看板等の設置や、管理人によります指導の徹底など利用者マナーの向上を促す対策を講ずることとしております。また、駐車場の開設後につきましても、利用状況を見ながら対応していくこととしております。 ◆岸武志 委員 利用状況を見ながらということになる、そういったお答えですけれども、区はこの間、いろいろ予防的な対応をすると、行政の進め方をされるというふうにおっしゃっているわけですが、そういった懸念されていることが起こらないように十分な対応をとっていただきたいと思います。要望いたします。  次の質問に移ります。区営住宅の使用継承のことについて伺います。  都営住宅については、名義を継承できるのは、現行の制度では名義人の配偶者またはその子どもになっておりますけれども、ことしの八月以降、原則として、都営住宅の居住権というものを継承できる人は名義人の配偶者だけに限定されると、こうした話を伺っております。こうしたことになりますと、都営住宅については、親子の間で居住権を継承できないという問題が生まれることになると思います。  ご承知のとおり、今社会的にも問題になっている社会的な格差の問題。青年でも収入の非常に低いという方も、仕事がなかなかないという方もいる中で、こうしたことを一律に区営住宅でも実行すべきでないと思うわけですけれども、区でも区営住宅の問題をいろいろ準備はされていると思うんですが、こうした継承権をぜひ継続すべきだと思うんです。継続していただきたいんですが、区として、今どのような対応状況にあるんでしょうか、伺います。 ◎板谷 住宅課長 公営住宅の入居名義人の死亡等に伴う使用権の承継につきましては、平成十七年十二月に、国土交通省が原則として使用者の配偶者に限るよう運用指針の見直しを行い、事業主体である各自治体あてに適正な運用を求めてきたところです。  この見直しは、公営住宅の利用機会の公平性を確保する観点から、長年にわたる同一親族の居住により生ずる入居者、非入居者間の不公平な状態の解消を図るためにとられた措置です。  区では、これを受けまして、これまでは一親等親族までに認められていた使用権の承継を高齢者や障害者の方への配慮規定を設けた上、原則として配偶者に限定するよう規則の改正を行っております。これにより、真に住宅に困窮している区民の方々に対し、住宅提供の機会を拡大してまいります。 ◆岸武志 委員 世田谷区は住宅条例で、住まいは人権ということをはっきり明記しているわけです。良好な住宅に住める権利というものは、私は当然あるべきものだと思うんですけれども、これは一切の配慮を行わないということなんでしょうか。 ◎板谷 住宅課長 先ほど、高齢者や障害者の方への配慮規定を設けたということを申し上げましたけれども、使用承継を望まれる方が高齢者、承継しようとする者が六十歳以上であり、かつ同居者がいずれも六十歳以上または十八歳未満であるとき。障害者の方につきましては、承継しようとする者または同居者に所得税法に定める特別障害者――愛の手帳一度、二度、精神福祉保健手帳一級、身体障害者手帳一級、二級の方がいらっしゃるときには許可をしていくというふうに配慮をしております。 ◆岸武志 委員 国土交通省や何かが出している通達でも、原則としてという表記でそういった内容が書かれていると思います。ぜひこうしたものを十分に配慮してというか、継承権の継続を認めないという対応はとらないことを求めたいと思います。  それで、最後になりますけれども、簡単にちょっと触れたいと思います。  公共用地の先行買収について伺います。  いわゆる公拡法に基づいて、区は第三セクターである土地開発公社を設置しています。この公社では、道路や公園の公共用地を先行的に買収し、国や都の補助金が出るときに区が買い取る仕組みになっています。  この公社の新年度予算では、道路用地の取得に極めて限定されているようですけれども、今年度の区の負担があることは確かなようです。議会や区民にわかりづらいのではないかと思いますけれども、こうしたことについて問題ではないかと思いますが、区のご所見について伺いたいと思います。 ◎城倉 用地課長 土地開発公社については、区の外郭団体ですので、担当している用地課としてお答えしますけれども、これについては、議会の方でも、貸付金とか償還金あるいは経営状況の報告等をしております。また、区民に対しても情報コーナー等で閲覧できる情報提供をしておりますので、必ずしもそうは言えないのではないかというふうに考えております。 ○畠山晋一 委員長 以上で日本共産党の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 引き続きまして、世田谷改革派、どうぞ。 ◆下条忠雄 委員 予算書をちょっとめくっていたら、エイトライナーに八十万の予算がついていたけれども、これはいつできるの。都知事選挙の公約にも何もなっていないんだよね。だれも。オリンピックはやるか、やらないか、それに伴う環状道路の整備ということが議論になっているけれども、全く議論のギの字もないんだけれども、いつできるんだ。 ◎草野 交通政策課長 お話のございましたエイトライナー構想でございますけれども、環状八号線を基本的な導入空間としまして、羽田から赤羽間を結ぶ構想ということでございます。  平成十二年に運輸政策審議会におきましてB路線の位置づけをいただいております。現在、エイトライナーの六区、それから区部環ということでございますのでメトロセブンの三区及び東京都と協力しまして、次期の審議会において上位の位置づけを得るという目標に向かって、都区連絡会で継続して検討しております。  今後とも連携して検討を重ねてまいりたいということでございます。 ◆下条忠雄 委員 委員長、答弁を簡潔にするように言ってくれよ。  こんな立派なパンフレットを去年の三月につくっているんだね。それで、熊本区長はこの間の選挙のときにエイトライナーの促進というのを選挙公約に掲げていたけれども、これは公約違反じゃないのかね。本人がいないから、それは……。助役、今度は副区長になるんだから、区長に成りかわって、どうですか。 ◎平谷 助役 確かに候補者熊本が四年前、そういうふうな公約でパンフレットをおつくりになっていたというのは認識しております。その際の文言等を見てまいりましても、特段公約違反というふうには認識できないと、私はそう思っています。 ◆下条忠雄 委員 資料をもらったけれども、昭和六十三年から平成十七年までに千六百万ぐらいの予算がついているんだけれども、平成十七年には百三十万の予算だったけれども、平成十八年、それから今年度、十九年度は八十万に減らしちゃったんですが、これは展望がないから減らしたんでしょう。  それから、鉢巻きしているかどうか知らないけれども、ずっと促進大会というのを区議会議員や何か、町会、自治会の人たちを連れていってやっていたけれども、十七年度からこれをやめちゃったよね。だんだんしょぼくれてきているんだな。それで、全くこういう展望がないのに金をつけているというのは、私は税金のむだ遣いの最たるものだと思うよ。そのことについてどういうふうに思いますか。 ◎平谷 助役 これは、世田谷区議会でもご議論いただいていますように、それぞれの区がいわゆる南北の交通網というのが弱いわけですね。世田谷区もそうですし、杉並区もそうです。これは委員ご存じのように、もともと東京駅というか、日本橋というか、つまり放射状に交通網が整備されてきた歴史的な経緯があります。したがって、環状の交通網が弱いということがあるわけです。  したがいまして、先ほど草野が申し上げておりますように、平成十二年の運輸政策審議会では、いわゆる検討すべき路線だと一定の評価をいただいているんですね。次回の運輸政策審議会が平成二十七年ですから、その際に整備すべき路線に格上げをしてほしいと。私どもとしては、それに向けて地道で粘り強い運動に取り組んでいるということで、そういう意味では、いわゆる長期的なプロジェクトだと、この点はご理解を賜りたいと思います。 ◆下条忠雄 委員 検討すべき路線だなんていうのは、あなた方がいろいろ騒ぐから、怖いからリップサービスをしているんだ。  そもそもこれは昭和六十一年ごろから始めているんだけれども、昭和六十二年の選挙の、大場四選の目玉にしようということだったんだ。だから、大場さんも、あるいは多くの区議会議員もいろいろ選挙公約に並べて、すぐできるようなことを言ったんだ。それから、町会、自治会や何かを使って区民に署名運動をさせた。こういうことまでやっているんだよ。私はそんなものはできっこないと言ったんだ。そんな状況じゃないでしょう。これはちょうどバブルがピークになるときなんだよ。だから、金が余ってしようがないから、これでもってひとつ勝負してやろうと、こういうことだったんだよ。それで、バブルがはじけちゃってどうにもならなくなっちゃっている。それでも大会や予算なんかをつけて延々とやっているんだ。  そういう状況の中で、私はこれをいつまでもやっていることはまずいと思うよ。ローマ帝国みたいに力があるわけじゃないんだから、独裁国家じゃないんだから、そんなものはプライオリティーからいったらずっと低いよ。  そういうことで、そろそろこれは――民間企業だったら展望のないそういう事業に一銭もつけないよ。すぐ切っちゃうよ。方向転換するよ。役人で人の金だから、税金だから延々とこんなものをつけて責任逃れしているんだ。どうも私は(「夢のない話だな」と呼ぶ者あり)これは夢なんてもんじゃないんだよ。慎太郎じゃないんだから、あなた。オリンピックは、それはいいよ。それでもってできるかどうか知らないけれども、なかなか難しいと思うけれども、夢があるかないか知らないけれども、こんなもの夢がないじゃないの、あなた。展望がないんだから。もっともっと税金というのはほかに使うことがいっぱいありますよ。  そういうことで、ひとつ私の意見に対して何か思うところがあったら言ってください。 ◎平谷 助役 これは委員ご案内のとおり、昭和六十年前後の世田谷区の基本計画の中でも、いわゆるエイトライナーは推進すべきだと。これは行政上の課題として位置づけまして、以降、計画的な取り組みを進めております。  一方、先ほど申し上げましたように、国の言うなれば運輸政策に関する基本的な審議会の中で、検討すべき路線ということは、一定の評価の上に立って詳細をさらに詰めていきなさいと、こういうふうな趣旨でございますから、そういう意味では、長期的な展望のもとに立ちまして、私どもとしては推進していきたいと、このように思っております。 ◆下条忠雄 委員 あなた方、答弁で検討課題だと言うでしょう。検討課題というのはやらないということだろう。検討課題とよく答弁するじゃないか。研究だとか検討だとか。検討ということはやらないということだよ。役人用語じゃそういうことでしょう。だから、もうそろそろだめなものはだめときちっとけじめをつける。  以上、終わり。 ○畠山晋一 委員長 以上で世田谷改革派の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。 ◆木下泰之 委員 夢のある話をしようと思っているんですけれども、みどり率三三%という非常に夢のあるお話が出てきたわけですが、これはこの前、環境セクションの方々に聞いたら、環境審議会で決めたわけではなくて、むしろ都市整備の方で三三%というものが主導的に出てきたと。そのとおりですか。 ◎杉本 みどり政策課長 これまでの世田谷区のみどりの基本計画の中で、緑被率を堅持するというふうになっておったのですが、新たなみどりの基本計画を策定するに当たりまして、緑をさらにふやすとの区長の指示を受けまして、新たな長期目標として、みどり率三三%を決めたものでございます。 ◆木下泰之 委員 私はもともと、前の大場区長のときに三〇%の緑確保という、その方針は堅持すべきだということを言い続けてきたんだけれども、現実対応として、現状維持というふうになって、二〇・〇五%ぐらいのときにそういうふうに決めちゃったわけだよね。みどり率に変わっているけれども、あえて三三%にしようということはそれなりの覚悟があると思うんですよね。何か覚悟はあるんですか。 ◎杉本 みどり政策課長 みどり率三三%の長期目標の実現に向けてでございますが、緑の保全あるいは確保につきましては、総合的でさらに計画的に進める必要があると思います。  そこで、向こう十年後を目標としますみどりの基本計画並びに四年間を計画しますみどりの行動計画を策定いたしまして、その中で具体的な施策あるいはその目標につきましてお示ししてまいりたいというふうに思っております。 ◆木下泰之 委員 具体的に聞きます。小田急線の跡地の問題だけれども、二万七千平米の利用可能な土地といいますが、これは複々線の部分も含めての計測ということで確認してよろしいですね。 ◎草野 交通政策課長 お話の二万七千平米につきましては、既設部分、それから線増部分を合わせました利用可能面積でございます。 ◆木下泰之 委員 そうしますと、二万七千平米の利用可能な土地があるけれども、公租公課分で使える部分というのは、これの半分の一五%で二千二十五平米ですか。それでよろしいですか。 ◎草野 交通政策課長 おおむね二千二百平米程度ということでございます。 ◆木下泰之 委員 確認しておきますけれども、四メートルから六メートルの通路をつくるという計画があったけれども、これは公租公課分に含まれますか、含まれませんか。 ◎草野 交通政策課長 公租公課分で利用可能な面積を申し上げた内容でございます。 ◆木下泰之 委員 ですから、四メートルから六メートルの通路をつくるという計画があるけれども、これは公租公課分なの、それとも、それに除外されるものなんですか。 ◎辻 拠点整備第一課長 上部利用につきましては、平成十七年二月に公共交通機関対策等特別委員会にご報告しまして、三月に公表してございますけれども、内容は、駅前広場等を優先的に検討整備する施設に位置づけまして、ただいまありました通路やポケットパーク、それらについては今後協議検討するなど、そういった位置づけでございます。 ◆木下泰之 委員 四メートルから六メートルの通路というのも公租公課分に含まれて考えられると、そういうことですか。そのことだけを聞いているんですよ。 ◎辻 拠点整備第一課長 今後協議してまいる事項であります。 ◆木下泰之 委員 四メートルの通路としても、二キロにわたってつくったら八千平米なんだよね。途中に道路や広場があるから、それほどはないだろうけれども、例えば一千六百メートルにしたって六千四百平米なわけですよ。公租公課分はそれでオーバーしちゃうわけですよ。そうすると、公租公課分の土地以外のものを使わなければいろんなことはできないわけだけれども、その利用についてはどういう形で、例えば平米あたりどのぐらいでどうするのか、そういうことは協定等はあるんですか。 ◎辻 拠点整備第一課長 上部利用等についての公租公課も含めて、今後の検討事項でございます。 ◆木下泰之 委員 いや、大事なことは、二万七千平米の利用可能な土地ができるということは、都市計画の段階でそれは当然出てきていた数字なんですね。そうしますと、都市計画を立てる際に、その跡地の利用をどうするかというのを考えるのが、私は行政として一番大事な問題だと思うんだけれども、いまだにどうするということが出てきていないわけですよ。それは非常に問題だと、そのことは指摘しておきます。  それで、先ほどの三三%のみどり率について言うけれども、こういった二万七千平米もの利用可能な土地が出てくるときに積極的に緑として利用しようというのでなければ、私は三三%のみどり率などというものは、本当に絵にかいたもちだと思うんですよ。あえて三三%を選択して、これから計画を立ててやっていこうということであれば、まさに今目の前にある二万七千平米の土地の利用をどうするか。  これは昨年の十月に石原慎太郎知事がテレビに出演して、鉄道の跡地などを緑に利用すれば、たくさんの緑ができると。そういうことも電鉄会社と相談していきたいというようなことを言っているわけですよ。まさに小田急線の問題とも非常にリンクしてくる話なんだけれども、その辺についてはどうお考えですか。助役、答えてください。 ◎平谷 助役 みどり率三三%というものを向こう十カ年の目標ということで、熊本区長の指示をいただいて、先ほど杉本が申し上げたようなことでやろうと。その具体的な方策、手だて等に関しましては、新たな年度に入りまして、みどりの基本計画の策定作業のプロセスにおいて、環境審議会のご意見等を賜りながら、もちろん議会のご意見等をいただくわけですが、その中で具体方策を詰めていくと。  先ほど委員おっしゃっておられます上部利用に関しましては、既に辻が申しておりますように、区として平成十七年二月、議会にご報告した三つの類型のスタンスに基づいて進めていくということですから、相手のある話なので、したがって協議等も必要になると、こういう状況でございます。
    ◆木下泰之 委員 もう一度復習的に言っておきますけれども、これは行政側が積極的に使うということを示さない限りは、小田急電鉄が使うことになってしまうわけですよ。ですから、二万七千平米もの土地の利用について都市計画を立てるのであれば、それについてどうすると。下北沢の安全安心ということだって言っているわけだから、そこを利用するのが一番安全安心につながる道ですよ。そういったことをやっていないということは非常に問題だ。  それから、三三%のみどり率を決めるからには、それは大変なことですよ。やろうとしたら、公共施設をつくるときには、五〇%以上は緑を確保しなければできない話だし、積極的に二万七千平米も出てきたんだったら、ここについてきちっと緑にしていくと、そういうことを図らない限りは実現できない数字ですよ。そういった絵にかいたもちの政策をやるとしたら、これは本当に信用を失いますよ。どうですか。 ◎平谷 助役 とにかくみどり率三三%が実現できるような基本計画あるいはその後の具体的取り組みを考えていきたいと、このように考えます。 ◆木下泰之 委員 そうするためには、二万七千平米については緑化でもしない限りは絶対実現できない。そのことを断言しておきます。終わります。 ○畠山晋一 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 引き続きまして、レインボー世田谷、どうぞ。 ◆上川あや 委員 初めに、道路のバリアフリー整備計画に関してお伺いします。  私の議会質問では、点字ブロックの問題を中心に、これまでにも繰り返し道路施設のバリアフリー化を求めてまいりました。二〇〇四年春の予算審議で全区的な不適切ブロックの調査を求めまして、一昨年の予算審議で、区は、全体で約六百五十カ所の不適切ブロックがあることをお認めになり、おおむね五年で改修する方針を表明なさいました。  しかし、昨年春の予算審議で、十七年度を初年度とする五カ年計画の詳細を確かめましたところ、そもそも要改善とされた六百九十四カ所のうち、半数を超える三百七十八カ所が肝心の改修計画から抜け落ち、しかも、計画初年度に実際に区が改修したのは計画量の半数以下、四四%にすぎないという現実がありました。  着実な計画履行を求める昨年六月の私の一般質問に対して、区は、まずは、この五カ年計画を着実に推進するとともに、平成二十二年度以降、残された場所の改善につきましても、できるだけ早く改善できるように努力してまいりたいと思いますと答弁なさいました。  そこで、十八年度の最新の執行状況が気になるところなんですけれども、まずは、所管部からの簡単なご報告をいただければと思います。 ◎安藤 土木計画課長 視覚障害者誘導用ブロックの要改善箇所につきましては、六百九十四カ所ございます。そのうち三百十六カ所を平成十七年度を初年度として、五年間で改善する予定でございます。  平成十八年度の実績でございますが、計画では六十八カ所位置づけまして、六十四カ所改善を終了してございます。これを率にいたしますと、九四%でございます。  それとは別に、十九年度以降予定してございました十カ所について十八年度で実施してございます。合わせて七十四カ所が改善してございます。 ◆上川あや 委員 今回の予算審議に際しまして、私も区のバリアフリー計画の最新の執行状況について詳細なデータの提出を求めまして、その把握を試みたんですけれども、どうも今日に至るも、路面のバリアフリー化は計画的な執行とはなっていないのが実態のようです。  所管のご答弁にあった、今年度段差解消が図られた七十五カ所には、昨年度計画しながら積み残していた十四カ所が含まれているということだと思いますし、歩道の段差解消工事として今年度計画されていた八十一カ所のうち、実際に工事が行われたのは六十九カ所です。これを執行率に直すと八五%。つまり、ことしも七分の一は積み残しということだろうと思います。  同じく今年度改修した九十二カ所の点字ブロックのうち二十八カ所分は、昨年度工事が計画されながら、結局工事されなかった積み残しの工事でありますし、今年度計画された点字ブロックの改修箇所六十八カ所のうち、実際に工事が行われたのは六十四カ所ということで、これも結局は未達成ということです。  確かに十七年度の点字ブロックの改修工事の執行率が四四%、半数以下だったということに比べると、まだましな数字ということは言えると思うんですけれども、積み残しが毎年発生するようでは、今後についてとても安心できるとは思えません。  所管部の従前の説明では、組織改正後は計画策定と改修工事の実施が一元化されるので、着実な計画履行が見込めるというお話だったんですけれども、実態は、確かめてみるとどうやら違うということだと思います。  そこで伺いたいんですけれども、なぜ計画的な改修ができないのか、そもそも履行できない計画をなぜおつくりになるのかということが私には疑問です。これらの点について、お考えを伺えればと思います。 ◎安藤 土木計画課長 歩道の段差解消についてでございますが、十八年度予定してございました計画の八十一カ所に対しまして、昨年度、今年度合わせまして六十九カ所改善いたしました。未執行が十二カ所ございます。  これについては理由がさまざまございまして、他企業――水道、ガスとの工事が競合したところ、それから民有地のマンション開発等と重なった場所等がございまして、それが終わってから施工するという位置づけにしたところでございます。  区が管理いたします道路は約千八十キロメートルございます。計画を定め、進行管理を行っているところでございますが、時として予測できないこともあり、当該年度で未執行が残ることをご理解いただきたいと思います。お許しいただければ、もう少し見守っていただける時間をいただきたいと存じます。 ◆上川あや 委員 私は四年間見守っていて、一回も達成されたことがないんですね。いつもご答弁いただくのは、今の山口部長なんですけれども、部長、いかがですか、この状況。 ◎山口 土木事業担当部長 昨年、私の土木計画課時代には本当に苦しい答弁になっちゃったんですけれども、今年度はそのことを踏まえまして、かなり努力はさせていただきました。十七年度分の積み残しは今年度中、段差解消も誘導ブロックも一〇〇%やりましたし、段差解消については三年間でやるということで、全体的にはもう六〇%ぐらい進んでいます。  誘導ブロックについても五カ年のうちの四五%ぐらい進んでいまして、計画がという厳しいお話がございましたけれども、我々はご指摘をたびたびいただいたことを肝に銘じまして、区役所周辺も含めまして、相当に努力をして昨年の積み残し分をまずやる。今年度分も一〇〇%を目指してやるということだったんですけれども、一部、八五%しかできなかったところがあるというのは、来年度積み残しになってしまいますが、さまざまな理由の中でそういうふうになったわけでございます。  いずれにしましても、計画をお示ししているわけですから、それに向けての努力、計画的な執行に、総合支所まとめて私たちも努力しておりますので、ご理解を賜るように、よろしくお願い申し上げます。 ◆上川あや 委員 結果があればすぐ認めますので、どうぞよろしくお願いいたします。  続きまして、たばこのポイ捨てに関連してお伺いしたいんですけれども、このところ、朝の駅頭に立つ機会がふえて感じることの一つに、鉄道駅を利用する方々のたばこのポイ捨てが少なくないということがあります。都心まで電車で移動する数十分のニコチン欠乏にしっかり備えるということだと思うんですけれども、駅に入る直前で深く煙を吸い込んで、そのまま路面にポイ捨てをしてしまうという喫煙者の方々を方々で見かけます。  一方で、主要駅前にはシルバー人材センターから派遣されています自転車整理誘導員が複数名陣取っておりまして、自転車の放置を抑止するために指導啓発に当たっているということで、見ている感じですと、多くなってそれほど忙しそうな様子でもなく、むしろ所在なげに立っているなという感じは受けるんですけれども、立っていらっしゃることだけでも抑止の効果はありますので、私はこれを特段責めるつもりはないんです。  ただ、一点お願いがあるんですけれども、誘導員の方は立っているだけでそのまま立ち去るんじゃなくて、たばこのポイ捨てされた駅前をぜひ清掃して帰っていただきたいんですね。この点について、所管課から一言お願いします。 ◎草野 交通政策課長 たばこのポイ捨て防止につきましては、条例をもとに取り組みを行っております。ご指摘の整理誘導員につきましてですが、現在十九駅に配置しているという状況でございます。放置自転車等を撤去した場合にごみ等の片づけをしているということもございますので、たばこにつきましても、その中で取り組んでまいりたいと考えております。 ◆上川あや 委員 ぜひ駅前清掃もマナーアップにつながると思いますので、積極的によろしくお願いいたします。  以上、時間がないので終わります。 ○畠山晋一 委員長 以上でレインボー世田谷の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 引き続きまして、無所属、どうぞ。 ◆青空こうじ 委員 私は小中学校のPTA役員を長く務め、子どもの交通安全に強い関心を持っています。そこでまず、子どもの交通安全について伺います。  一月十七日のことですが、中町五丁目の駒沢通りの交差点で痛ましい交通事故が発生しました。テレビ、新聞でも随分報道されましたので、皆さんも知っていると思うんですが、タレントの風見しんごさんのお嬢さんが、学校に行くとき、横断歩道を横断中にトラックにはねられて亡くなりました。私も現場を二回見てまいりましたが、本当に残念なことです。子どもを亡くすことは親にとっても非常につらいことですが、子どもを失うという大変痛ましい事故は、二度とあってはいけないと思います。これは絶対私たちの務めだと思うんですが、子どもたちの交通安全を守るためにも、子どもや運転者への教育とあわせて、交通安全を保つための環境づくりも大切だと思います。  子どもたちが毎日登下校に使っている通学路はその大きな要素を占めています。通学路は子どもたちが安全に登校できるよう、周囲の状況を踏まえて指定されていますが、交通事情によっては、その一部にスクールゾーンが指定され、より一層の安全確保が図られています。大概、朝の通学時間帯を中心に車の通行を制限して、子どもたちが安心して通えるようにしていますが、しかし、実態はどうでしょうか。通行が制限されているにもかかわらず、カーナビの抜け道マップを見ながら、心ないドライバーがスクールゾーンへ進入し、幹線道路への抜け道として利用している状況が見受けられます。私の住まいの近くの道でもこういうふうなことがあります。このような実態から、せっかくスクールゾーンを設けても、機能を果たしていなければ何の役にも立ちません。ぜひ、通学時間帯にスクールゾーンとしての実効性を発揮できるよう取り組んでいただきたいと思います。  世田谷区のご意見をお伺いしたいと思います。 ◎草野 交通政策課長 子どもの通学路や学校周辺での交通安全対策等につきましては、学校、PTA、警察署、交通安全協会などと協力しながら、交通安全教室のソフト面の取り組みとともに、施設改善などハード面での取り組みを進めてまいりました。  特に今年度は、全区域で学校周辺道路のカラー舗装などの子どもセーフティ計画を進め、安全対策に取り組んでいるところでございます。また、通学路への自動車の乗り入れ規制や時間帯の進入禁止の措置によります安全確保につきましては、交通管理者の警察署との協議、それから、警察署による対応などがございます。警察署との連携協力が重要なところでございます。  引き続き事故の減少に向けまして、区は警察署との交通安全対策連絡会を通しまして、これらの働きかけを行っていくとともに、学校、PTAとの連携を強化しまして、できるところから取り組んでまいりたいと考えております。 ◆青空こうじ 委員 ぜひスクールゾーンだけは、子どもたちのための道路なんですから、朝の時間帯はなるべく――近所のお車とか、そういう場合はしようがないと思うんですが、他の車が来るときには、ぜひ近隣の方とかPTAの方が阻止するような努力を続けてほしいと思います。  続きまして、子どもの安全を守るためのハード面の取り組みについてもお聞きします。  ハード面の整備もあわせて必要だと思うんですが、今年度世田谷区は子どもセーフティ計画を実施し、区内の小学校や児童館の周辺において、道路をカラー舗装などによって安全な交通安全環境の整備に対応していただいております。私は、この取り組みは大いに進めるべきだと思っております。  そこで、今年度の取り組みとその効果、さらに今後の展開についてお伺いします。 ◎安藤 土木計画課長 子どもセーフティ計画は、子どもの交通安全環境を高めるため、平成十八年度の取り組みとして、小学校、児童館、計九十八カ所の周辺について、道路の端やその民地側を緑色に、交差点や横断歩道の手前を赤色で滑りどめ舗装するなど、交通安全施設整備を進めてまいりました。  このカラー化によりまして、ドライバーへ注意喚起するとともに、子どもたちも歩く場所を明確に意識できる効果を期待しているところでございます。  今後の展開といたしまして、平成十九年度では、保育園、幼稚園周辺について交通安全対策を進めてまいりたいと考えております。 ◆青空こうじ 委員 なるべく早目にやってください。よろしくお願いします。  続きまして、自転車についてお伺いします。  区ではこれまで自転車利用の促進に取り組んできています。自転車は手軽な反面、免許が必要でないことから、自転車に乗って携帯電話やオーディオ機器を使用しながらのながら運転など、ルールを無視した運転をする人が後を絶ちません。ひやっとするような危険な場面になったり、うちの近くでも事故になったこともあります。残念ながら、駐輪場を利用せずに道路に放置する人もまた多いし、また、ひどい場合には、点字ブロックの上に自転車が置いてあることもあります。  このような状況を見ると、自転車を利用する人のルールやマナーを守らせる取り組みがまだまだ必要だと思います。区では、これからどういうふうな形で対応するのか、お伺いしたいと思います。 ◎草野 交通政策課長 近年の自転車の利用では、信号無視、夜間無灯火運転、歩道上でのスピードの出し過ぎによります歩行者への脅威、それからルール違反のマナー低下、こういったものは見るに絶えない深刻なものと受けとめております。  区では、このような状況を踏まえまして、小さなときからの啓発が必要だと考えております。このため、小学生や中学生に自転車の安全な乗り方教室の実施ですとか、ルールの啓発に取り組んでいるところでございます。  広く区民への啓発ということでございますが、これにつきましても、「区のおしらせ」それからホームページ等により実施するとともに、警察署、交通安全協会、町会等と連携して取り組んでおります交通安全運動などにおいて、自転車利用のルールやマナーの遵守を啓発していきたいと考えております。 ◆青空こうじ 委員 世田谷区は来年度から自転車走行環境の社会実験を行うと聞いております。世田谷区の道路事情を考慮した新しい自転車走行環境の整備を目指すとのことですが、ハード面の取り組みとあわせて、ソフト面での取り組みも重要ではないかと思います。子どもたちは大人の姿を見ております。マナーの問題はすぐに解決しないと思いますが、大人への対応を含めて粘り強い取り組みをお願いしたいと思います。区民の身近な足である自転車の利用が促進され、上手に利用されるよう区の積極的な取り組みを期待しております。  それから、せっかくうちの方で信号機ができました。それは、一番街のちょうど一方通行のところに信号ができたんですが、これが何と、車はちゃんと信号を無視しないでやるんですが、オートバイとか自転車がやっているんですが、これは世田谷区でどうにかならないのかちょっと伺いたいんですが、いかがでしょうか。 ◎山口 土木事業担当部長 信号がつきますと、マナーを守るというのが大原則なんですけれども、やはり先ほどご指摘いただきましたように、マナーの悪さというのが低下しておりますので、今草野課長が申しましたように、まずマナーを区全体として高めていく。それが信号無視をしない社会生活をつくっていく基本だと思っております。ほかの箇所でもそういうご指摘をいただいておりますので、区としても、我々気がつけばそういうことを指導したりはしているんですけれども、なかなか十分ではないところがありますので、努力してまいります。 ◆青空こうじ 委員 せっかくできた信号ですから、区民はみんな守るように、ぜひお願いしたいと思います。  以上で質問は終わります。 ○畠山晋一 委員長 以上で無所属の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 引き続きまして、自由民主党、どうぞ。 ◆新田勝己 委員 まず最初に、目黒通りの沿道のまちづくりについて質問していきたいと思っております。  目黒通りといえば、多摩川河川敷広域避難場所の避難路として今まで整備をされてきたということであります。特に環状八号線から多摩堤通りまで、平成二年から整備をしてきたわけでありますが、今回、工事もようやく終わりそうだということであります。  先日の都市整備委員会の中にも報告があったようでありますが、そういうことで目黒通り、特に避難路としての不燃化促進事業、こういうことが東京都からどんどんとやられてきたわけでありますが、整備が大体終わるということになりますと、その成果はどういうものであるのか、また、事業効果はどうだったのかというのを、まずお伺いしておきたいと思います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 平成八年度から本年度までの事業実績につきましては、助成件数は四十一件、助成金額は二億二千六百七十万円でございました。また、事業効果につきましては、耐火建築物棟数は八十六棟から百六十四棟となり、耐火率は四九・九%から六七・九%まで上昇しました。  なお、年内には六九%を達成する見込みでございます。これにより、広域避難場所である多摩川河川敷への避難道路となっております目黒通りの安全性が高まったと考えております。 ◆新田勝己 委員 安全性が高まったということは、それなりの目的を達成してきたということで、いいことである、結構なことだとは思うわけでありますが、最近目黒通りを歩いていたり車で通ったりなんかすると、大変高層化してきているわけです。町並みが変わってきたな、昔と違ってきたなというのはいたし方ないのかもわかりませんけれども、そういう中で、区としては目黒通りの沿道、高層化が進んでいる現況といいますか、そういうものの把握はもうなされているんだろうと思うけれども、その辺いかがなんですか。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 都市防災不燃化促進事業導入前の平成五年度に調査した際には、八階建て以上の建築物は三棟しかありませんでしたが、ここ十年強で新たに十棟ふえ、現在では八階建て以上の建築物が十三棟となっております。  目黒区境から環状八号線までの区間を見ますと、平成五年当時は八階建て以上の建物は全体の一%でしたが、平成八年度以降の建築確認申請では約一五%となっており、高層化が進んでおります。 ◆新田勝己 委員 まちづくりというのは、高層化が進めばいいという問題だけではないだろうと思うんです。世田谷区内でも、百メートルマンションという問題がたくさん起きてきたことも事実でありますし、住居系が九九%だという世田谷区、そういう中では、高層化が進めばいいのかなというばかりではないと思うわけです。  玉川地域整備方針でも、目黒通り沿道では、都市防災不燃化促進事業により安全なまちづくりを促進するとともに、沿道環境に配慮し、土地利用を更新する、こううたってあるわけです。抽象的でありますが、そういう中でも、最近、高層マンションといいますか、世田谷区は四十五メートルという形をつくっているわけでありますけれども、そういう中を目いっぱい利用なされて、周辺の建造物に対しましても一つ首が抜けているなというような建造物ができ上がってきている。また、地域の皆さん方や隣接する住民の方が旗を立てたり、いろんな形の中で紛争を起こされている。  そういう中でも、玉川地域整備方針でうたってある中では、こういう形のものでどうなのかなという気がして、まちづくりはもう不燃化促進事業が終わったからそれでいいというわけではないだろう、もっともっと形を変えていかなければならないだろうと思うわけです。  そういう意味合いで、玉川総合支所では何か考えていらっしゃるのか、また、高層化がどんどん進むというのは、この世田谷、玉川地域に合うのかどうかという形の中ではどうなんだろうということで、玉川総合支所の考えがあれば、ひとつ目黒通り沿道のところはどうお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 目黒通り沿道におきましては、平成八年度に都市防災不燃化促進事業を推進するため、震災時における目黒通りの安全性の確保を目的として、世田谷区街づくり条例に基づく地区街づくり計画がつくられております。  目黒通り沿道では、委員ご指摘のとおり、建築の高層化等を懸念する住民の声もございます。区といたしましては、目黒通りの安全性と後背住宅地の環境保全等の観点から、今後町会、地権者等と協議しながら、地区まちづくり計画の変更や地区計画の策定を視野に入れ、まちづくりの検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆新田勝己 委員 地権者の皆さん方やら地元の町会、周辺の住民の方を初めとして、意見交換をしながら検討を進めていくというお話でありますので、よりよいまちづくりを進めていただきたいなと思っております。  環状八号線から多摩堤通りの途中から橋がかかる予定になっているわけですが、川崎市が今着々と整備を図っている、そういう中で多摩川を渡る橋ができる。そういう中では、目黒通りもどんどんと交通の量が多くなっていくんだろうな、そういう環境もよくよく考えていただきながらまちづくりを進めていただきたいなと、このように思っております。  目黒通りといえば、以前質問もさせていただきました。目黒通りから多摩堤通りへ上がる導入路でいつも車両同士の紛争が起きたり、近隣住民の皆さん方にクラクションやいろんな形の中で迷惑をかけているという形がありました。ここの導入路が今どうなっているのか。 ◎安藤 土木計画課長 拡幅整備事業が進められています目黒通りから多摩堤通りへ上がる導入路につきましては、道幅が狭く、車のすれ違いや歩行者の通行に不便でございました。このことについて一昨年、事業者である東京都第二建設事務所へ改善の申し入れをいたしております。その後、目黒通りの街路築造とあわせて導入路の改良工事に着手していただくことができました。  完成時期についてでございますが、東京都第二建設事務所からは、四月上旬には完成し、検査後直ちに供用する予定であると聞いてございます。 ◆新田勝己 委員 導入路ができれば歩行者も安全。あの上には信号があるんですが、信号の問題も少し残っているかとは思いますが、四月上旬に完成するということは、近隣にも大きないい影響が出ると思っております。なるべくよろしくお願いしたいなと。  大井町線の上野毛駅の改良工事、これもまちづくりを進めろという中で質問させていただきました。上野毛駅改良工事、駅舎のバリアフリー化、これは平成十一年に趣旨採択をしているわけでありまして、それにのっとって東急電鉄さんがやっているということであります。  やっと地元の人たちも、あの長い階段、急な階段を、お年寄り、また乳母車、障害者が上がれないということで長年悩んでいらっしゃったところでもあります。そういう意味合いでは、上野毛駅の改良ということで大変うれしいことでもありますし、百七十台程度の駐輪場も設置される。まだまだいろんな計画が出てくるのかなと、そういう中では、駅改良と同時に、よりよいまちづくりを進めていただきたいという形で物を申させていただいているところでもあります。  昨年の六月末に工事が始まったわけでありますが、工事着工から九カ月たちます。今、進捗状況がどういうぐあいになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 上野毛駅改良工事は、駅のバリアフリー化と上り急行通過線設置をあわせて行う東急電鉄の工事でございます。この工事は平成十八年六月、地元のおおむねの了解を得て工事に着手いたしました。本年十二月にはバリアフリー化した新改札口の使用開始、平成二十年三月には急行運転開始の予定で進められています。  現在、工事は予定どおり進んでおり、進捗率は全体の約一五%であるとの報告を事業者から受けております。 ◆新田勝己 委員 工事は順調に進んでいるようでございますけれども、昼、夜と工事が行われているわけであります。工事が行われると周辺に影響が出てくるというのが常でありますけれども、いろんな形の中で、地元の方々の反応というのは、一五%も進んでいれば何か出てくるのではないかな。東急電鉄さんから報告があるならば、それもあわせてお聞かせいただきたいと思います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 工事の騒音などについて、沿線にお住まいの方から個別の苦情は多少あるようですが、その都度個々に対策を講じているとの報告を事業者から受けております。  また、工事開始後、区は、駅の工事そのものに対する反対意見は特に聞いておりません。むしろ、これを機会に上野毛駅周辺のまちづくりを進めていこうとする積極的なご意見もいただいております。 ◆新田勝己 委員 先ほどから上野毛駅の改良について、上野毛駅周辺のまちづくりを進めろ進めろと、こういう話をさせていただいているわけでありますが、質問したその後、何か検討しているとか、これからいろいろ研究をしているとか、そういうものがありますならば、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 上野毛駅周辺では、地元住民の方々から歩道の安全性向上や上野毛通りの渋滞解消など、いろいろなご意見が寄せられております。区はこれら地元住民の声を受けて、上野毛駅周辺整備についてさまざまな観点から検討を行うとともに、平成十九年度には上野毛駅周辺まちづくりに関する調査費を計上いたしました。  今後は、地区街づくり計画の策定を視野に、地元住民、事業者、区が一体となって、魅力的な上野毛駅周辺まちづくりを進めていく考えでございます。 ◆新田勝己 委員 平成十九年度に調査費を予算化しているという答弁がありました。それをもちまして、地元の方々といろんな形の中でご意見をいただきながらまちづくりを進めていただきたいと、このように願っているわけであります。これもよろしくお願いをさせていただきます。  ちょっと都市整備所管ではないとは思うんですが、等々力渓谷の整備から等々力渓谷の事業をずっと展開してきている。それにあわせて七夕祭りやらいろんな形の中がどんどんと進んできた。ホタル祭りが中止の状態でありますので、そういう中で、等々力渓谷と一体となってまちづくりが進められてきているという話がありますので、ちょっとお伺いをさせていただきます。
     大井町線開業七十七周年だそうであります。今申し上げた七夕祭りやらいろんな形の中で連携をしながら大イベントをやろうじゃないかという話が持ち上がっているそうであります。七十七周年という中で、自由が丘駅の隣接地に駐輪場も開設された、自由が丘駅でイベントが行われた。私も出席はいたしておりましたけれども。そういう中でどんどんと大井町線沿線も七十七周年、地域の整備とあわせた形の中、また、産業の振興のためという形の中でどんどんとイベントの計画がなされております。  そういう中で、今どのような形で進んできているのか、我々にちょっと見えてこないというものもありまして、その辺のところをもしご存じでしたらお聞かせいただきたいと思います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 等々力渓谷の周知と商店街活性化を目的として、平成十七年度より、等々力渓谷保存会と大井町線沿線の九品仏駅から上野毛駅の八商店街共同による七夕イベントを開催しております。  大井町線開業七十七周年ということもあり、来年度は七夕イベントに加えて、八商店街を近隣の多くの皆様に知ってもらおうと共通ガイドブックを作成して、商店街めぐりスタンプラリーを実施するとともに、各駅、エリアごとに、地域や地元の学校と連携したイベント等も計画しているようでございます。また、この期間限定で、商店街のPRも兼ねたラッピング電車も走らせたり、プレミアムパスネットの発行等、東急電鉄の支援もあるようです。  現在、商店街では、商店街と地域、駅、電車が一体となるようなイベントの詰めの作業を行っている状況であると聞いております。 ◆新田勝己 委員 そういう中で、鉄道があって町ができた、町があって鉄道が引かれた、こういう関連をしながら玉川地域は発展してきたんだろう、大井町線沿線の人たちは発展してきたんだろう。そういう中で、ともにまちづくりという形の中、人と交流ができるような形へどんどんと進めていただきたい、このように思っているわけであります。  区だけがやるわけではなく、いろんな事業体と一緒になってやっていくというのも大変必要なのではないかな。その成果が東急世田谷線であろうと思っております。そういう中で、大井町線沿線も発展していかなければならないなと思っておりますので、よろしくご指導と、東急電鉄さんとのよりよい関係をつくっていただければありがたいと思っております。  次に、玉川地域に多くある水路整備計画について伺ってまいります。  後ほど、水路にかかる橋のところも伺ってまいりますけれども、世田谷区内、特に玉川地域というのは西南部から南東部にかけてというものでありますけれども、区の面積の約三八%が玉川地域というか南西部、南東部――砧地域も少し入っておりますけれども、そういう中で、下水道の分流地域にある水路はかなり老朽化が進んでいると常々感じているわけであります。  特に、大井町線沿線の等々力駅から尾山台駅を通り過ぎた駒八通りの手前ぐらいまで、ここにふたかけの水路があるんです。路面との高さは十五センチ。その上にふたがかかっているんですが、これは随分前にも僕は質問したと記憶しているんですが、整備を図ってほしい。大きい平板でふたかけをしてあるんですが、カタカタ音がする。もちろん乳母車や障害者の皆さん方も歩きづらい、高齢者の皆さん方も十五センチ上がっていくというのも大変不便である。そこのところには自転車も通りますし、ふたかけの下を通っていくわけですけれども、老朽化が大変進んでいる。また、夏にはにおいも出てきたり、蚊も発生する。こういうものが八百メートルぐらいあるんです。  そういうのが大井町線の両サイドにあるわけですけれども、そういう老朽化した水路のところを、区は本当に把握しているのかな。遠い昔に質問したんだから、僕もそれ以来余り質問していなかったものですから、そういうものを把握しているのかどうか、まずそこを伺っていきたいと思います。 ◎桐山 工事第二課長 区内の下水道分流地域につきましては、多摩川沿いに広がっていまして、委員のお話にもありました区全体の面積の約三八%を占めて、面積では二十二平方キロメートルほどを占めているという状況でございます。下水道分流地域にかかります玉川総合支所管内に限りましても、十六キロほどの水路が残されているというようなことを認識しております。  また、水路は水を流すという本来の機能を残す必要がありますけれども、上部の有効利用としまして、歩行者の空間だとか駐輪場というような形で、地域の実情を踏まえて、さまざまな利用形態にして整備、管理してきております。  しかし、ご指摘にもありましたように、整備後かなりたっておりまして、ふたのがたつきだとかそういったことが起きているということも十分認識しているところでございまして、それらのふぐあい箇所を、これまでは補修しながら利用に供しているという状況でございます。 ◆新田勝己 委員 区も把握しているということでありますので、整備を図っていただきたい。水路には東京都との兼ね合いも大変あると思いますし、莫大な費用もかかるというのはおおよそ予想がつくわけでありますので、時間もかかっていくだろう。そういう中では、今後どのような形で整備を図っていくのか、区の考えを伺っておきます。 ◎桐山 工事第二課長 下水道分流地域における水路の整備につきましては、まず、長期的には下水道の雨水管の整備の進展を踏まえて、どのような整備をするかという検討が必要になっていくかと思いますけれども、雨水管の接続をさせる河川の改修と非常に関連するために、まだかなりの時間を要することになると考えているところでございます。  したがいまして、短期的には、委員のお話にありましたような、がたつき等の老朽化した水路の対策を進めていかなければならないと考えておりまして、来年度には、これまで行ってきました部分的な補修のほかに、水路を路線としてとらえながら改修に取り組む計画で考えております。 ◆新田勝己 委員 やっぱり安全安心なまちづくりということを大々的にうたってありますし、そのために今度は予算を大変つぎ込んでいるという形もあります。  今まで見過ごしてきたのか、ほかのところの整備を図らなければいけなかったところがたくさんあったのか、それは事情は事情としてあるでしょう。そういう中でも、やはり区民に不便をかける、また、尾山台駅周辺にはふたかけの上に自転車のラックを置いてある。こういう中で、荷物を荷台の、何というのかな、(「かご」と呼ぶ者あり)かごですね、自転車のかご。あそこに荷物を置くと、もうラックに上げられない、そういう主婦の方、女の方もいらっしゃるわけでありますから、そういうものもなるべく整備しながら、よりよい町、安全で安心してという形をつくっていただきたい。早急に計画を立てて、いろんな形の中で改修に取り組んでほしいと要望をさせていただきます。  今、水路の話をさせていただきました。当然水路には橋というものがかかっているわけであります。一昨年、昨年に続いて、改めて橋のところについて伺うわけでありますが、特に橋長十メートル未満の橋のところであります。  昨年の決算特別委員会でも質問させていただきました。その時点では答弁が、これから調査する、こういうことでありましたので、その後どうなったのか伺っておきます。 ◎安藤 土木計画課長 橋の点検調査につきましては、昨年十一月から十二月にかけて、丸子川、谷沢川、呑川にかかります計六十四橋を実施いたしました。点検の方法といたしましては、土木技術職員三人が一班となり、ハンマーやスケールを手に持ち、橋台のひび割れ、鉄筋の露出状況、橋げたの変状などを、一橋当たり二時間ほどかけて、延べ百十七人の職員で調査を実施してございます。 ◆新田勝己 委員 調査が行われたことはわかりましたけれども、その前に一昨年の決特でも質問いたしましたが、やっぱり言わないとだめなのかなという気がしてならないんですが、この話は橋のそばに住んでいらっしゃった地元の方が、どうもガタガタ音がうるさくなってきたという陳情の中から話が始まったわけでありますけれども、調査をなされたら、当然、どのような結果が出ているかということがあらわれてきているんだろうと思いますので、その辺はいかがなんですか。 ◎安藤 土木計画課長 調査の結果につきましては、橋の状態を、最もよい「健全」という状態から最も悪い「危険」の五段階に分け、判定を行いました。その中で、最も悪い危険の判定が一橋ございまして、緊急補強工事に着手したところでございます。このほか、損傷、劣化が進み、今後何らかの補強工事が必要と思われる橋が十橋ございます。この橋につきまして、さらに詳細な調査が必要であると考えてございます。 ◆新田勝己 委員 やっぱり劣化しているというか、補強が必要な危険というのが一橋ある、また、これから調査をしなきゃいけないのが十橋ある、こういうような形であります。  先ほども話しましたように、多摩川河川敷が広域避難場所になっております。災害が起きたときに橋を渡れなかったらという形もあります。十メートル未満でも、やっぱり渡れないときは移動できない、避難できないということになります。また、日常生活に橋を利用なされるという方はたくさんいらっしゃいますので、短い、長いという橋の長さではかるべきではないと思っております。  また、一昨年に質問したときは予算化されていないという話でありましたけれども、平成十九年度では予算に計上されているようであります。この内容的にはどのようなものなのか、伺っておきます。 ◎安藤 土木計画課長 十九年度におきまして、より詳細な調査を必要とする十橋について調査委託をする予定でございます。また、今回の点検調査結果を橋梁台帳とあわせて整理し、橋梁情報のデータベース化を図る予定です。これができますと、橋の完成時期や補修履歴などの情報が知りたいときに簡単に取り出せるようになり、将来の補修計画を策定する基礎データとして活用してまいります。  これまでは悪くなったら補修するという対症療法でございましたが、これからは計画的に補修をして長持ちさせるという予防保全型の管理へと転換するとともに、ライフサイクルコストを考えた適切な維持管理と橋の長寿命化計画に取り組んでまいります。 ◆新田勝己 委員 そうですよね。前は台帳もなかったという答弁があったわけです。本来的には一橋一橋の建造年月日、どういう補修をしてきたかというのは、台帳をちゃんとつくってなきゃいけなかった。これは行政側のお粗末だと、私は言わざるを得ないと思いますけれども、余りそこばっかり言っていても先へ進めません。ですから、そういうものができ上がってきたということで、私は成果を了とするわけであります。  そういう中で、これからも台帳をもとにしながら、やはりいろんな形の区民の皆さん方の声を聞きながら、橋というのは大事なものだということを認識していただき、整備を図っていただきたいと思っております。やはりこれも安全安心まちづくりだと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  突然ですけれども、とどろき探検隊というのがありまして、等々力渓谷のたんけん地図、こういうものがA4で、本来ですとカラーなんです。ちょっときょう持ってくるの忘れちゃいましたけれども。十六人の方からお聞きなされて、等々力在住五十年のIさんが、「昔のゴルフ橋はつり橋だったんだよ。」というようなコメントだけで地図が入っていまして、実はこれに区は助成金二十三万円出しているんです。この方は、今度区議会議員に立候補なされる方なんです。  そういう媒体として使うような形の中で、区は知らなかっただろう。当然だと思います。しかし、四十何年前からやっていて、こういう地図もつくったり、そして冊子をつくったりして、等々力渓谷保存会は助成金もいただかないでやってきているというところもあるんだ。こういうものとこれと、どうなんだろうかというものを投げかけながら、私の質問を終わらせていただきます。 ◆新川勝二 委員 私からは初めに、区役所周辺まちづくりについて幾つか質問いたします。  私は以前にも、区役所周辺のまちづくり事業で、建てかえに対する不燃化助成についての取り組みを伺いました。  区役所周辺地区におきましては、平成十年五月、国士舘大学一帯が広域避難場所に指定された後、平成十五年四月に地区街づくり計画を改正するとともに、平成十六年一月に防災街区地区計画を都市計画決定し、広域避難場所周辺の、災害に強く、住みやすいまちづくりを推進しております。世田谷通りから梅丘二丁目まで五十二・三ヘクタールの面積を対象にして取り組んでいるわけでありますけれども、区は、逃げないで済むまちづくりの実現に向けまして、災害時の安全な避難路の確保、あるいは大火を防ぐ延焼遮断帯の形成、また、広域避難場所周辺不燃化による広域避難場所の機能維持向上など、広域避難場所の区役所周辺街づくり協議会と一緒になって、それに取り組んできておると理解しております。  そこでお聞きしますけれども、地区内のあちこちで、建てかえに伴って住宅の不燃化や道路拡幅がなされるなど、取り組みの成果が見られますけれども、まちづくり目標に照らしてどこまで達成できたのか、また、達成の見通しはどうなのか、まず建築物の不燃化、避難路拡幅、公園広場の整備など、それぞれについて具体的な数字がわかっていればお答えいただきたいと思います。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 区役所周辺地区のまちづくり事業の取り組みの成果でございますが、まず、建築物の不燃化につきましては、平成十九年度の予測値ではございますが、耐火及び準耐火建築物の占める割合が約四九%となる見込みでございます。  次に、避難路整備につきましては、これまで取得、確保いたしました面積は約千四百三十五平方メートルでございまして、平成十九年度までの事業計画面積の約九五%を達成してございます。また、公園整備につきましては、取得面積が約四千二十九平方メートル、同じく九五%を達成しているところでございます。 ◆新川勝二 委員 建てかえを待っての事業だけに、なかなか計画どおりには進まないと察しますけれども、引き続き着実な事業推進をお願いしておきます。  地震災害時における火災に対しましては、延焼防止の点では建築物の不燃化も重要な課題でありますけれども、建築物の倒壊危険度も大きな問題であると認識しております。建築物の倒壊によりまして生じる一次災害とともに、その後の同時多発的な火災、倒壊家屋による道路の閉塞がより深刻な二次的な災害に拡大するとの指摘もあるわけであります。これには、建築物の老朽化、耐震性が大きく影響するのではないかというふうに思います。  そこで、地区内の建築物の老朽度、耐震性についてどう把握しているのか、お伺いしたいと思います。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 建築物の耐震性につきましては、新耐震設計に建築基準法が改正される昭和五十六年以前の建築物について、震災時に倒壊の危険性が高いと言われております。こうした意味から、建築年次から耐震性と老朽度についてとらえさせていただきますと、平成十三年度の調査データでございますが、昭和五十六年以前に建築されました建築物が約二千六百棟ございまして、全体の約五八%を占めているというデータがございます。これについては、あわせて老朽化も相当進んでいるというふうに予想されているところでございます。  このような状況を改善するため、区といたしましては、耐震改修補助とあわせまして、区役所周辺地区の不燃化促進による建てかえ更新によりまして、耐震性の向上を図っていきたいと考えています。 ◆新川勝二 委員 五十六年以前の建築物、木造及び防火構造物の建築物が二千棟以上あるというお話でありましたけれども、不燃化と耐震性改善の二つを同時に進めていくためには、建てかえ更新をさらに促進していくことが必要だろうというふうに思います。  建築物の不燃化の推進という点では、昨年の予算議会で区役所周辺の不燃化促進事業について質問した際に、都の防災生活圏促進事業が平成十九年三月をもって終了した後も、区としては引き続き不燃化を図っていく必要があるとの認識に基づき、地域の実情に合った不燃化促進事業を検討していく、このような答弁がありました。  そこで、その後どのような検討が行われたのか、あるいはまた、不燃化促進について、その後の検討状況についてお聞きしたいと思います。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 委員ご指摘のとおり、東京都防災生活圏促進事業につきましては、本年三月をもちまして終了となります。そこで区といたしましては、新たな不燃化促進の指標といたしまして、都市防災不燃化促進事業の導入に向けまして、平成十六年度より東京都及び国との間で調整を進めてまいったところでございます。  それに際しまして、一部導入要件について計画等の見直し作業がございましたが、このほど東京都及び国との協議にめどが立ちまして、今後平成二十年度の事業導入に向けて、さらに調整を図ってまいるところでございます。 ◆新川勝二 委員 新たな不燃化促進の手法として都市防災不燃化促進事業というものが検討されているということでありますけれども、具体的にはそれはどういう事業なのか。そこで、新たな不燃化促進策の特徴は何だろうか、これまでの事業とどう違うのか、あわせてお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 新しい制度の特徴につきまして、これまでの防災生活圏不燃化事業との比較でご説明申し上げます。  最も大きな違いは、建築物の構造と助成の上限額の区分でございます。防災生活圏不燃化事業では、建築物の面積にかかわらず耐火建築物に対して二百万円、準耐火建築物に対して百万円、こういう二区分の事業として実施してまいりました。一方、新しい事業でございます都市防災不燃化事業につきましては、現在のところ上限額そのものは未定でございますが、構造別の区分に加えまして、その上限額を、建築物の延べ面積に応じた段階的な額で定める方向で検討を進めているところでございます。  また、事業導入の要件といたしまして、特定防災街区整備地区の指定のほか、建築物の高さの最低限度を地区計画で定める、これが要件となっております。 ◆新川勝二 委員 不燃化率七〇%ということの取り組みでありますけれども、周辺の不燃化の促進にはかなりの効果がある事業らしいということが期待できるわけでありますが、事業導入までのスケジュールはどうなっているのか、事業導入に向けた今後の見通しについてはどのように取り組まれるのか、お聞きしたいと思います。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 区といたしましては平成二十年度の事業導入を目指しておりますが、その事業導入の条件といたしまして、先ほども申し上げましたが、特定防災街区整備地区の指定と地区計画の変更が必要となります。そのため、平成十九年度中に特定防災街区整備地区の指定とあわせまして、区役所周辺地区防災街区整備地区計画並びに若林三、四丁目地区防災街区整備地区計画の変更に係ります都市計画の変更決定を行う方向で、今後手続を進めてまいる予定でございます。 ◆新川勝二 委員 事業を計画的に、効果的に進めていくためにも、住民の皆さん方に積極的に当該事業制度を活用していただく必要があるというふうに思います。事前の地区住民への十分な説明、周知、PRを行うとともに、きめ細かい相談窓口体制の整備をお願いいたしまして、次の質問に移ります。  次に、マンション紛争の解決のための取り組みについてお聞きいたします。  近年、マンションの建設に伴いまして、業者と近隣の住民の方々との間で紛争が多発しておりまして、議会に対しても陳情や請願が多数提出されている、これが現状だというふうに思います。  住民の方々は、日影とか圧迫感、景観を損なうことであるとか、緑を切られるということなどによる住環境の悪化や工事騒音、振動、大型車両の走行などの受任の限度を超えるなど、大きな不安を抱えるわけでありますけれども、とりわけ不安なのは、話し合いの最中でも一方的に中断をして、工事に着工してしまうかもしれない中で話し合いをしているということでございます。  区では、条例で一定の規模以上の建築計画については近隣住民に説明を義務づけていると思いますが、その仕組みについて、まずご説明ください。 ◎峯田 都市整備部参事 世田谷区におきましては、中高層建築物等の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例の中で、用途地域ごとにそれぞれ一定規模以上の建築物について、これを中高層建築物と定め、それについて説明を義務づけております。  これらについては、具体的には、建築をする場合に確認申請等の手続の十五日前、さらには、特に大規模なものについては三十日前までに建築計画の標識を現地に設置いたしまして、さらに、近隣住民の方々に対しては説明会あるいは戸別訪問等の方法により計画内容の説明を行う、その結果について区長に届けるように条例、規則で定めているところでございます。 ◆新川勝二 委員 今、区の仕組みについて説明がありましたけれども、それが住民には徹底していないというか、理解されていない、不満が残っているというような状況だと思います。  住民の方々の話では、今のお話にありましたけれども、資料をポストに投函して終わりとするような例もしばしばあると聞いております。こうなる原因というのは、区では説明の仕方をきちんとしているというふうに言われましたけれども、なかなかそれが思うように続いていないということが現状ではないかなと思います。  荒川区では、大規模な建築計画については条例で説明会の開催を義務づけたと聞いております。説明会の開催というのは、計画の内容について説明責任を果たすとともに、住民の方々との話し合いの場としても有効だというふうに思います。世田谷区でも同様に、説明会の開催を義務づけるべきだと考えております。  そこで、我が党の代表質問でも伺いましたけれども、改めて区の考えをお聞きしたいと思います。 ◎峯田 都市整備部参事 荒川区や幾つかの区で、このところ、住民との話し合いを必ず説明会で行うようにということを義務づけた条例をつくっていることを、私どもとしても承知をしております。ただいま委員からご説明がありましたとおり、やはり事業者の方と住民の方、あるいは住民の方でもそれぞれ利害が異なる住民の方相互がまちづくりについて認識し合う、話し合う、そういったことが紛争解決やまちづくりの上では必要であり、その場としてきちんとした説明会を行うことは非常に有効なことであるというふうに考えております。  そこで、区ではいろいろ事情があって、説明会の義務づけというのはこれまで必ずしも義務づけておりませんでしたが、今後説明会の義務づけについて至急検討してまいりたいと存じます。 ◆新川勝二 委員 区の説明では検討するとのことでありますので、ぜひ前向きに検討して、早急に結果を出していただきたいと思いますが、その中でもう一つ検討していただきたいことがございます。それは説明会の開催の時期であります。今までも区の指導で説明会を開催することがありますけれども、事業者たちは既に計画が固まっているために、住民の要望にはほとんど応じないということが実情ではないかと思います。区民は救いを求めまして議会に陳情、請願というものを出しますけれども、残念ながら区民の願いにこたえられないということが実情ではないかと思います。だとすれば、確認申請を受理する前に行政は対応するしかないというふうに思います。また、説明会が計画の早い段階で行われるということが有効であるのではないかなと思います。  荒川区の条例では、三カ月前での説明会を義務づけております。しかし、基本的には三カ月でもいいんですけれども、必要であれば六カ月ぐらいまでに延ばして対応するというようなことが、世田谷区ではぜひ必要ではないかと思います。世田谷区でもぜひ時期について検討していただきたいと思いますけれども、区の考えはいかがでしょうか。 ◎峯田 都市整備部参事 世田谷区では中高層条例の制定時から、まず現地に標識を設置する場合、確認申請の手続の十五日前までに行うようにと定めていたところでございます。しかしながら、その後いろいろ要望がございまして、平成十四年の四月に、延べ面積が千平方メートルかつ高さが十五メートルを超える大規模な建築物については、三十日前までに設置をするようにという改正を行ったところでございます。そして、このお知らせ看板が設置をされた後は、速やかに何らかの形で住民説明が行われているというふうに、私どもとしては認識をしておりました。  しかしながら、先ほども申し上げましたが、近年、もう少し前から、計画がまとまらない前から住民の方に計画内容を説明するということを義務づける条例が、幾つかの区でつくられるようになっております。これらは、マンション紛争を予防していくためには、事業者と区民の方が話し合う時間を十分にとることは非常に有効であるというふうには思っております。  しかしながら、事業者の方というのは、計画が不完全な状態で住民の方に説明するということはなかなかしづらい状況で、難しいというようなお話を伺っております。そういったことで非常に難しい課題ではございますが、ただいま申し上げましたとおり、事業者と区民の方が話し合う時間を十分にとれるように、期間をもう少し長くできる、どれくらいの期間をとったらいいんだろうかということについて、今後至急検討してまいりたいと存じます。 ◆新川勝二 委員 先ほど申しましたけれども、マンション紛争では、階数であるとか、あるいは高さに対しての景観的な視点での要望であるとか、あるいはワンルームでなくファミリータイプにしてほしいとか、先ほどお話がありましたように、建てる側の営業的な考えとか、あるいはまた、住んでいる人たちの住環境に対する思いがかみ合わずに、一年も一年半も紛争が長期化して、弁護士まで入れている例も多々あるわけであります。このようなマンション紛争が多くなってきたというのは、国交省が民間確認検査機関制度を導入してからだというふうに言われておりますけれども、話し合いをしていても確認申請を申請して、時間がたてば確認通知書が発行される。いつでも着工できる体制ができてしまうという中で、時間との争いになってしまうということが、住民にとっての大変不安な状況だろうというふうに思うんです。  まさに法の上に法はないというふうに思いますけれども、調停、あっせんも業者のペースで進められて、行政に対して調停、あっせんというのが非常にうまくいけばいいんだけれども、成果が上がっていないという状況の中で、住民の無力感とか、あるいは不信感というものを行政に対して感じてしまう、そういうことが多々あるように聞いておるわけです。  今の基準法では基本的には一敷地一建物ということで、認められた容積率は必ずしも景観配慮なしに目いっぱい使っても違法性はないというふうな状況だと思います。単体規定あるいはまた集団規定という中で建物がいろいろと規定されているわけでありますけれども、米国などでは、地域ごとに建築物の高さとか規模を定めて、美しい町並みを維持して改善するゾーニングシステムというものが、ある程度成果を出しているんですけれども、日本の基準法とかそういった対応というのは、一応はゾーニングシステムというものを考えてやっているんですけれども、必ずしもそれが徹底していない。土地を利益増大の道具として利用するために、建築物の高さや規模の規制度は極めて弱いというふうに指摘されているところであります。  法律や制度は決して自由な建築行為を妨げるものではないのでありますけれども、町並み景観を破壊したり、長い間住民が守ってきた住環境にそぐわないような建物を建てるべきではないというふうに私は思っております。  世田谷は八十四万都市でありますから、区民とともにまちづくりを考えるべきであり、相談体制を充実させて、業者、区民への対応としてはいろいろとあると思いますけれども、世田谷区独自の対応というものにやはり早急に取り組まなきゃいけないんだろうというふうに思うわけであります。  既存の条例を改正してでも、あるいは新規の条例をつくってでも、そういったことをしっかりと検討していただいて、その辺の取り組みをぜひ進めていただきたいというふうに要望しておきまして、次の質問に移りたいと思います。  次に、南北交通の取り組みについてお伺いいたします。  世田谷区の交通網を考えたときに、まず気がつくのが、南北交通が弱いということであります。過去にもいろいろな見解が出されておりますけれども、残念ながら実現していない。今まではバス会社の対応でありますとか道路網などに課題があったように思いますけれども、梅ヶ丘駅の交通広場も整備されまして、一五四号線あるいはまた一二八号線というものが次第に整備されてきております。こういった段階で、やはり、梅丘―区役所―医療センター―自由が丘へと、このような路線も次第に、やればできるんじゃないかなという現実味が出てきたんじゃないかというふうに私は考えるわけであります。  区はバス路線の充実をお考えと思いますけれども、南北交通に対しましてどのようにお考えでしょうか、お答えいただきたいと思います。 ◎草野 交通政策課長 区におきましては、公共交通不便地域の解消ですとか南北交通の強化のために、自主運行を基本にバス交通サービスの充実に取り組んできております。現在、七つ目のコミュニティーバス路線の導入を進めているという状況もございます。これらの路線につきましては、区が地域の方々の要望を踏まえまして、道路整備等を支援したり、バス事業者等の調整を行うなどしまして実現してきたものでございます。  お話のバス路線につきましては、梅丘から区役所につきましては、補助一五四号線の整備が進んできておりますけれども、自由が丘につきましては、駅前広場の整備が待たれているというような状況がございます。  区としましては、都市計画道路等整備の進捗状況を見据えるとともに、既存路線の活用も含めまして、可能なところからバス事業者と連携して検討してまいりたいと思います。 ◆新川勝二 委員 わかりました。ぜひそういった取り組みを進めていただきないなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  それと、あともう一点、以前は渋谷から経堂へのバスが、農大通りをずっと経堂駅まで上がっていく路線が実はありました。これを私どもは大変便利にしていたんですけれども、これが廃止されてから二十年以上になるんでしょうか。そういう意味では大変不便になってしまったなというのが、地域に住む住民としては実感としてあるわけであります。  経堂の駅前が整備されてきたということは理解しておりますけれども、区役所―経堂駅までの路線を改めて検討していただければありがたいなというふうに思うわけであります。区の対応を期待しておるわけでありますけれども、この辺の取り組みについてのお考えはいかがでございましょうか。 ◎草野 交通政策課長 経堂駅におきましては、現在、バスロータリーを含みます交通広場の整備が進められておりまして、平成二十年度の供用開始が予定されているというところでございます。この広場には、付近を走りますバス路線を引き込むとともに、新たなバス路線の導入にも備えた機能を持っているところでございます。  お話のバス路線でございますけれども、これまでにも城山通りを基軸といたします路線を検討したという経過がございますが、事業成立が難しいというバス事業者からの意見でございました。しかしながら、地域からの声もいただいているという状況もございますので、引き続き検討するように、バス事業者に要請をしてまいりたいと考えております。 ◆新川勝二 委員 確かに業者の調整というのも難しいし、路線の対応というのも難しいのかなと思います。しかし、区民の利便性の向上のために、ぜひとも取り組んでいただきたいなということを切に願っておるわけでありますので、よろしくこの辺もお願いしております。  次の質問でございますけれども、時間もなくなってきたので申しわけないんですが、地下ドライエリアつきマンションの規制についてお聞きしたいと思います。  最近、世田谷区では、地下にドライエリアのあるマンション建設をめぐりまして、近隣紛争が発生しているというふうに思います。それに関連しまして、ドライエリアつきマンションに関する建築基準法上の地盤面の扱いが、各区によって違っているということがわかってきました。地下にドライエリアがある場合、都及び世田谷区を含む八区では、ドライエリアの上部で地盤面を算定して、世田谷区以外の十区では、ドライエリアの底盤で算定しているという実情があります。  ドライエリアの底盤で算定する他の区では、地下マンションに関する近隣紛争は比較的少ないということでございます。それは、平均地盤が下がることによりまして、建物の高さが、より制限が厳しくなるからだというふうに理解しております。他の区のように、ドライエリアの底盤で地盤算定をするように規定すれば、高さの規制が強くなって、ドライエリアつきマンションは建てる側にとってはメリットが少なくなって、建てることにちゅうちょする結果になるのではないだろうかというふうに思います。したがって、ドライエリアつきマンションというのは減少して、紛争も少なくなる、住環境を保全することにもつながってくるというふうに思います。  そこでお伺いしますけれども、世田谷区における地盤面の取り扱いの根拠及び運用についてはどうなっているのか、お聞きしたいと思います。 ◎吉村 建築審査課長 ドライエリアを有する建築物の地盤面の算定につきましては、区といたしましては、日本建築行政会議におきます統一した見解に基づき運用してまいりました。現況、地盤面を掘り込んだ空堀を建築物と一体的に設けた場合につきましては、建築物及び空堀の周壁の外側を周囲の地面と接する位置としております。  共同住宅におきましては、東京都の建築安全条例によりまして、通路その他の避難上有効な空地であります窓先空地を設けなくてはならない場合がございます。区といたしましては、条例に定める幅までの窓先空地を兼ねるドライエリアにつきましては、避難という、建築物と切り離せない一体的な目的のために設けられるものであり、その周壁の上部で算定しております。それ以上の幅があるものにつきましては底盤で算定しております。 ◆新川勝二 委員 時間がなくなってあれなんですが、その取り扱いを変更するという考えはございますか。端的で結構です。 ◎吉村 建築審査課長 世田谷区の解釈につきましては、建築審査会等でも認められておりまして、妥当だというふうに判断されておりますので、今後もこの解釈で運用してまいりたいと思っております。 ◆新川勝二 委員 ぜひとも、法制上地下を禁止できないということは理解できますが、問題になっているドライエリアつきマンションに対する取り組みは、これからも対策を考えるべきだというふうに思います。条例で何らかの新たな基準をつくるなど、早急に検討していただきたいと願っております。今までの取り扱い等の関係もあると思いますけれども、ご検討いただきたいと思います。
     以上で終わります。 ○畠山晋一 委員長 議事の都合により、ここでしばらく休憩し、再開後、自由民主党の質疑を続行させていただきますので、よろしくお願いいたします。  それでは、休憩いたします。     午前十一時五十九分休憩    ──────────────────     午後零時五十一分開議 ○畠山晋一 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  自由民主党、どうぞ。 ◆小畑敏雄 委員 まず、外環道について伺います。  外環道が大分動き始めています。私の感じているところによると、年内あたりに計画変更というような雰囲気であるだろうと思います。それは、先週の三月十六日金曜日に東京都の都市計画審議会において慎重に審議された結果、賛成多数で都市計画の変更案のとおりに可決をされたということですから、昭和四十一年に都市計画を決定されて以来、実に四十二年ぶり。先ほど、エイトライナーの話も出ましたが、四十二年間という一つの長い歴史の中でいよいよ動いてくるのかなというふうに思いますけれども、今後スピード感を持って今までのおくれを取り戻す必要があるんだと考えておりますけれども、今後のスケジュールについて、まず伺いたいと思います。 ◎青山 道路計画課長 外環道の今後のスケジュールでございますが、お話にありましたように、先日の東京都都市計画審議会の議を経まして、都市計画変更案について国土交通大臣の同意を得た後に都市計画変更決定され、都市計画変更の告示縦覧となります。  現在、東京都は都市計画審議会の議決からおおむね一カ月後の告示縦覧を目指して手続を進めているところと聞いております。また、事業手法や事業主体につきましては、国土開発幹線自動車道建設会議におきまして、基本計画及び整備計画に関する審議を経て国土交通大臣が決定し、事業着手後は測量、設計、用地取得の手続を経まして、工事開始後十年程度で完成、供用の予定と聞いております。 ◆小畑敏雄 委員 そういう流れでこれから動いていく。一部には平成三十二年に完成させるというような目標もあるやに伺っております。  そんな中で、やはりこれからの一番の関心事というのは、区長も関係区市の首長会議で発言もされていただいておりますし、また、東京都への意見書も出されているという中に、自然環境並びに生活環境への十分な配慮等、ジャンクション等地上部周辺への影響を極力小さくしてほしい、それからもう一つは、着実に東名以南の整備を進めるように早く決定をしてほしいということも含まれておることは、大変歓迎すべきことであろうと思います。  そんな中で、今、一番これから問題になってくるのは、いわゆる換気所から排出される排気ガスを含めた、いわゆる空気といいますかガスというか、そういうようなものが、これからの関心事になってくると思います。要するに、SPMとかNOX、NO2等の有害物質が換気筒から排出されるのをいかに防げるか、どれだけ防げるかという問題が大きな問題になってくると思いますけれども、その辺についてはどのようにお考えでおられますか。 ◎青山 道路計画課長 換気所の排気ガス対策についてでございますが、区民の健康や生活環境を守るため、熊本区長は、外環道の環境対策につきましては、環境影響評価準備書に対する区長意見書を初め、沿線区市長の意見交換会など、さまざまな機会をとらえまして、国並びに東京都へ意見や要望を述べられてきたところでございます。  換気所の排気ガス対策につきましても、換気所内に浮遊粒子状物質、いわゆるSPMの除去装置に加えまして、二酸化窒素の脱硝装置など最新の設備を設置するとともに、供用後につきましても継続したモニタリングや最新の技術での必要な対策の実施などを求めてまいりました。今後とも換気所の排気ガス対策を初め、区民が不安を持っている事柄につきましては、区民にわかりやすく丁寧な説明をするとともに、必要な対策を確実に実施するよう、国並びに東京都へ強く要望してまいります。 ◆小畑敏雄 委員 そういう中で、問題はその排気ガスをどこまで無害化して放出できるのか、それがやはり周辺地域にどれだけの効果をもたらすか。  これは環八の井荻のトンネルの排気筒を我が区の委員会も視察をしたというふうに聞いておりますけれども、その井荻のトンネルが平成元年から九年までの間、千二百六十三メートルにわたって工事が完成をしたという、その記録の映画を、私はたまたま見る機会がありました。  それは、着工した二年目、いわゆる平成二年から九年にかけて一年ごとに追っかけて、それぞれのタイトルをつけた、言ってみれば今後のそういうことが建設されるであろう地域の方々への説明をするための一つの記録映画にもなるのではないかなというふうに思っておりますけれども、平成二年のタイトルは生れかわる街、平成三年のタイトルが歩道に連壁が沈む時、四年が地下を切り拓く、五年が地下にトンネルを組立る、六年が土塊のうた、七年は橋は夜うごく、平成八年は風の中の塔よ、そして最終年平成九年が井荻トンネル果てなき夢よという、非常にロマンチックにあふれたタイトルの記録映画で、私は非常に興味深く見ました。  そんな中で、非常に参考になったことは、東京都の方々が地域の住民を集めていろいろと説明していく中で、その地域の住民の方々にはとってもいい、説得力のある内容なんです。それは、外環でいえば東名のジャンクションのところと、あれは何というんだっけ、国道二十号線の上の高速道路は。(「中央高速」と呼ぶ者あり)中央高速のところに排気筒ができるということは、その区間を約二分の一にして片方は中央高速に、片方は東名の方に空気を引っ張るということなんだそうですけれども、毎秒約八メートルの空気圧を加えて、そのガスを空気中に飛ばすんだ。飛ばすと、風速が平均五メートルを予測すると、その風下に対して大体一・五キロから二キロ先に落ちますよ。ところが、場合によって風が吹きますと、それがさらにもうちょっと遠くへ落ちますよ。全く無風だと、これが真下へ来るけれども、無風のときはまずないでしょうというような内容の説明でした。だから地元のあなた方は心配ありませんよということを暗に言っているんです。そこまでは言葉で言っていませんが、一・五キロから二キロ先に落ちます、そこでとめているんです。それで、それを聞いたビデオに写っている方々は納得して、うんうん、自分たちのところは大丈夫かと、こんなような雰囲気だったようです。  そんなようなことで、ぞっとしたのは、東名のジャンクショのところに四十メートルの換気筒ができる。そこから一・五キロから二キロ先というとどこかなと考えると、おいおいというふうに思ったわけでございますけれどもね。ここらあたりに住んでおられる議員もおられるんじゃないだろうかと思うけれども、あの映画はひとつ、当区の委員会でも一度見せてもらうと勉強になるんじゃないかなというふうに思いながら、その中で、そうしたことで立ち退かなければならなかった杉並の区民、それからいろいろと環境を考える人たちが千四百カ所の観測地点を設けて、これは五百メートルメッシュの間隔のところではかるという、一つの民間がやっている、言ってみれば精度の低いものではありますけれども、小さな瓶を木や街路灯に結わきつけて、針金で結びつけて、それで、そこに一日でどれぐらいたまるんだろうか、一週間でどれぐらいたまるんだろうかというようなことを定期的に調べて、それで比色法でその濃度を算定していたという、一つのバロメーターの材料になります。目だけで見てこうだああだと言うよりも、精度は悪いにしても一つの基準になる観測方法ではないかなというふうに思いました。  こんなことを、ぜひとも、今からでも、いわゆるサンプリングとしてその地域で展開をしていく。もちろんそれには区民の方々の協力がなければできないわけですけれども、そんなような協力体制を組むとすれば、区としての支援体制はどのようにお考えですか。 ◎青山 道路計画課長 今お話しの、区としての支援体制ということでございますが、区民の方が自主的にそういうような形で環境の調査をなさるということは、区としても非常にありがたいことだと思っております。具体的な方法につきましては、今後環境所管と相談してまいりたいと思っております。 ◆小畑敏雄 委員 東京都の環境基本条例に、都民は快適な環境のもとに、健康で安全かつ快適な生活を営む権利を有するとともに、実り豊かな環境を将来の世代に引き継ぐ義務があるとうたっています。これは都条例以外でも、区にも全く当てはまるし、区も似たような文言でそうした活動を進められていると思います。ひとつこの件に関して、環境に優しい外環道としての施策を進めていただきたいというふうに思います。  この問題の最後に、今後のPIはどのように進んでいくのか、その辺のスケジュール等について教えてください。 ◎青山 道路計画課長 今後のPIにつきましては、国並びに東京都は、今月十日に発行されました外環ジャーナル第二十六号におきましても、今後のPIで話し合う議題や実施方法について、広く意見を聞かせていただくことを呼びかけております。  地域PIの目的は、外環道の事業化に伴い想定される大気、騒音、振動などの環境へ与える影響の対策、地域コミュニティーの確保など、さまざまな課題について、事業化前までに沿線の区民のニーズを把握するとともに、周辺地域の課題を整理して、地域まちづくりの観点から外環計画の検討を行うことであると考えております。  区といたしましては、現在、地域PIの進め方について庁内で検討しているところでございますが、今後、議会のご意見を伺うとともに、町会、自治会の方々とも意見交換をさせていただきながら、国並びに東京都と運営方式、テーマ、開催時期等の具体的な内容を協議してまいりたいと考えております。 ◆小畑敏雄 委員 外環の世田谷部、特に東名ジャンクションの周り、それから砧地域では多大な影響を受けるわけで、だからこそその地域には二、三の勉強会が経年行われてきておりますが、その方々が今まで反対一辺倒であったように伺っておりますが、その方々が反対一辺倒から、条件的に賛成に回るような発言が仄聞されますので、そういう方々ともよく協議をして、連絡をとり合って、よりよい環境づくりを目指していただきたいことを要望して、次の質問に入ります。  次の質問は、自動二輪車の関係で、放置を禁止する条例ができたということは大変評価をいたします。代表質問でもさせていただきましたけれども、代表質問の続きということで、細目について伺いたいと思います。  今、区で考えているのは、放置禁止地域を設けるとはいっても、実際的に自動二輪車を移動するのは、どうも公園を主体に考えているようですけれども、そのほかは考えておられないのですか。 ◎草野 交通政策課長 条例に基づきまして、重点地域を定めるということにいたしております。今おっしゃられた放置された自動二輪車の移動につきましては、道路上につきましては従前どおり警察の対応となっておりますので、警察の取り組みとあわせてやっていくような区の施策を考えてまいりたいと思います。区が直接移動させる場所につきましては、公園等区の管理地を考えております。 ◆小畑敏雄 委員 そうすると、区の管理地ということですから、区役所の庁舎とか出張所も含めて、そういうような地域ということで、道路上はあくまでも警察が担当ですよということの認識でよろしいですか。 ◎草野 交通政策課長 道路上につきましては、委員ご指摘のように、警察署にお願いしていくという内容になります。 ◆小畑敏雄 委員 区役所の庁舎とか出張所とかそういうことについて伺ったのですが、ご返答がございません。 ◎草野 交通政策課長 各所管の管理者がおりますので、そちらと連携して移動等の措置、それから放置の防止措置、こういったものの調整をしてまいりたいと考えております。 ◆小畑敏雄 委員 何が何でも移動するということでの考えでなくていいと思うんですよ。一回目は警告するとか、それでもだめなら移動するとか。  特に私は数年前に、この区役所の本庁舎の第一庁舎のわきに大型バイクが随分とまっている。一時間ぐらい座ってこう見ていましても、どうも役所に本当の意味で用があってきた人じゃない人がとめているのではないだろうかと思われる節があるんです。それで場所も勝手に置いていくものですから、非常に汚らしく、不規則に、バイクとバイクの間にバイクの前輪を突っ込むとかいうようなことで、質問をしようと思ったら、三年前に、もうちょっと待ってくださいと言うから、三年間お待ちしたんですけれども、いまだに変わらないから、ここでとうとうしゃべっちゃうんですけれどもね。  そういうところこそ、コイン式の大型バイク駐輪ラックを設置して、例えば二百円ぐらいならば、役所に行ってしかるべき措置をすれば無料になるというようなことで、役所に来た人を疎外するのではなくて、そうでない、本来の使用目的外で使うような人はご遠慮くださいよというようなことを、きちっと系統立ててやってみるということについては、どうですか。 ◎草野 交通政策課長 まず、庁舎は現在、自動二輪車用というスペースはございません。原付、自転車の駐輪スペース、駐車スペースはございます。こういったところへ、ご指摘のように、自動二輪車がとめられている実態がございます。この辺につきましては、所管と調整をしてまいりたい、具体的な対応については今後検討してまいりたいと思います。 ◆小畑敏雄 委員 よろしくお願いしておきます。  それで問題は、路上にとめられたものについては、駐車禁止重点地域を決めても、路上のものは持っていけませんよということになると、これはやっぱり警察なんだということになると、それは今までと全く変わらない状況であって、警察署によって温度差がありますから、私なんかは車で走っていて、おお、やっているなという警察管内と、急行のとまる駅の周りでいつまでたったってやっていない。いつも隅切りをしたその隅切りの場所に二輪車を縦に置くから、交差点に、そんなんだったら隅切りしない角のままあった方がそこにとめられないで済むわけだから、その方がよかったじゃないのと思われるようなとめ方をするのを見たことがありますか。 ◎草野 交通政策課長 車両の通行に邪魔にならないような場所というんですかね、歩行者はともかく、車両の通行の邪魔にならないような、そういった隅切り等の場所にとめられているということは見たことはございます。 ◆小畑敏雄 委員 これはやっぱり、車両の邪魔にならなくても、目の不自由な方とかお年寄りなんかは、やっぱりそういうところというのは危険ですから、以前も申し上げましたように、そういうところでスカートの端が引っかかって転んだという人もいますから、これは二センチ道路が出っ張っていたところでひっくり返っても賠償問題になるわけですから、その辺のところはきっちりと見ておいていただきたいと思いますし、そういう点では、今後何が何でも道路については引っ張らないとおっしゃっているようですから。だけど、そういうところにとめたものに関しては、警察への通報をきっちりとしてもらいたいと思います。特に、隅切りとか著しい通行妨害になるようなところとか、それから歩行をする弱者にとって危ないようなところとか、消防自動車、いわゆる消火栓の上とか、そういうようなものに関しては、かなりきつく警察に申し入れをしていただきたいと思います。  そういうことは、皆様方担当者の人がなかなか手がなくてできないというお返事が時々返ってくるかもしれませんが、今、放置自転車をとめないようにということで、シルバーの方々が朝早くから町に出てゼッケンをつけておられますから、そういう方々が警察に通報するとか、そういう方々が役所に連絡をして役所から通報するとか、何かそうした新しい試みを組み入れながら、ひとつ、よりよい有効性のある対策にしていっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。  次の質問に移ります。  時間がないから、あと二つあるんですが、一つ行きます。  みどりとみず政策担当部長の井伊さん、わんちゃんとか猫ちゃんとかはお好きですか。 ◎井伊 みどりとみず政策担当部長 好きでございます。 ◆小畑敏雄 委員 世田谷区は緑が多い、そして公園が多い。そんな中で、特にわんちゃんの習性として朝と晩に散歩をする。これは散歩というのが半分ありますけれども、マーキングをするというのが一つの習性のようで、これはやむを得ないことなのかなというふうに思っています。  問題は、大と小があるわけですけれども、大は生理現象で小はマーキングということのようでございますけれども、大は、最近、みんな袋を持って行かれている方が多いですけれども、その人たちが公園の中に入ると全然拾わないんですね。だから、草むらの中にリードをびゅうっと長くしちゃって歩いていて、それで始めても横向いているみたいな状況の中で、そういうものがそこに残ってしまう。それは固形物として残るわけですからよくわかるんですけれども、小さい方は地中に入っていっちゃう。そんな中で、朝と夕にそういうことがあった翌日の昼ぐらいに、子どもたちが同じ草むらで、きゃっきゃ言いながら寝転がってごろごろしているという現状が今あるわけです。  そういう状況の中で、お医者さんに聞くと、そのわんちゃんの小からお子さんの目に伝染する病があるそうでございます。そんな中でわんちゃんたちを散歩させる方々にしてみると、それはとてもまずいことだろうとご自分たちが自覚をして、わんちゃんの散歩ができる、また、リードなしで遊べるようないわゆるドッグランをつくってほしいというような要望が、公明党さんからかなり前から出ているわけです。  我が自民党も、最近になって、この問題はなかなか大きな問題ではなかろうかということで議論を始めたところでありますけれども、東京都が都立公園で行っているドッグラン、それに比べて区がもう少し小さい規模で、そうした人とわんちゃんとのすみ分けをするドッグエリアみたいなものを考えたらどうだろうかということを、二年ちょっと前ぐらいから提案をさせていただいているんですが、その後の状況と今までやってきた実績について教えてください。 ◎小野田 公園緑地課長 ドッグランにつきましては設置要望がございます。その反面、犬の放し飼いなど飼い主のマナーの違反によりましてそういう課題も出ております。庁内で検討会を立ち上げまして、飼い主のマナーアップ等の取り組み及び区立公園におけるドッグランのあり方について検討をしてきたところでございます。  ドッグランのあり方としましては、当面常設ではなく、一定区域を曜日や時間で限定した利用調整型を基本として考えております。周辺への配慮、他の公園利用者への配慮等、区民による主体的な運営をお願いしたいと考えています。  このような考え方に基づきまして、昨年十一月には、区の支援によりまして、区立公園で区民団体が犬のしつけ教室の開催を行いました。今後は公園でのふんの清掃など、一定の活動実績を上げていただいた、その段階で場所を定めて、区民団体によるドッグランの施行を支援していきたいと考えております。 ◆小畑敏雄 委員 二年半たってなかなか実効性が見えてこないので、ひとつスピードを上げて対応していっていただきたいと思います。  それから、わんちゃんの習性で、小については至るところでなさっているわけでございますけれども、よくよく電信柱等を見ると、その下のアスファルトまでがめくれ上がってしまうぐらい、たくさん年数がかかるとコンクリートすら傷めてしまうような状況ですから、ひとつ、わんちゃんを散歩させる方はペットボトルに水でも入れて持って歩いて、なさったら、ひとつ水で薄めてもらうぐらいの気持ちを持っていただきたいなというふうなことを、区民の方々に広く私の方から要望を申し上げまして、私の質問を終わります。 ◆石塚一信 委員 月曜日に福祉の部分で、在宅介護ということで在宅の条件が個人の住宅にいろいろあるなというような質問をしましたけれども、そんなことをテーマにしながら、きょうも都市整備の部分でご質問を申し上げたいと思います。よろしくお願いします。  まず、お尋ねしたいんですが、先日もお尋ねしましたけれども、行政がよく対症型から予防型行政というようなことを言われますけれども、都市整備の部分ではどんなふうに思われているのか、まずお尋ねしたいなと思います。 ◎男鹿 地域整備課長 対症型行政というのは、問題が発生してから何かしら対応していく、予防型行政というのは、問題が発生する前に問題が出ないように対応していくということで認識しております。 ◆石塚一信 委員 平成十三年から十八年度までに、個人住宅で新築とか改築とかいうのはどのぐらいあったんでしょうか。 ◎男鹿 地域整備課長 今、手元にある資料といたしましては、平成十三年度から平成十七年度ということで、今年度については今まとめているということでございまして、平成十三年度から平成十七年度の五年間で確認申請が出された件数につきましては、住宅ということで集合住宅も専用住宅も含めてなんですけれども、一万八千件確認申請が出されております。 ◆石塚一信 委員 そうすると、これまでに建てた一万八千軒ぐらいの住宅の中で、今後、将来どの程度改造助成費というか、もしそういうものが必要とすれば、どのぐらいになるかを予想されていますか。 ◎男鹿 地域整備課長 今、手元には高齢者住宅改造の助成の費用についての資料はないんですけれども、予算書を見ますと、大体来年度二億円程度ということで、予算には組まれているということで、ただ、高齢者住宅の改造につきましては、第二次住宅整備後期方針などを見ますと、高齢者のバリアフリーの整備が対応されている住宅も若干ふえているということもございますが、ただ一方で、高齢者もふえていくということもございますので、ちょっとそのあたり、どのぐらいふえていくかというのは、今のところわかりにくいということで思っております。 ◆石塚一信 委員 わからないぐらい見通しがついていないということですよね。  それで私はこう思うんです。今から三十年、五十年というとちょっとオーバーですけれども、その前からユニバーサルとかバリアフリーとかいうようなことを念頭に入れて、今日の生活状況を、完璧にということではなくて、ある程度予想しながら建築審査をしていれば、今日、改造費だ、やれ何だということが余り必要ないわけです。  例えばこういうことです。平成九年から十二年ぐらいまでに、改造費だ何だかんだで助成して約十億円かかっています。それから、十三年度から十七年度までは、高齢者住宅改造費が約九千万円、それから障害者の設備改善が一億五千四百万円、あわせて二億四千四百万円ぐらいかかっている。こういうことも、ある意味では未然に防げたわけです。  先ほど冒頭に、対症型、予防型というお話をご質問しましたけれども、僕はこの間も福祉のときに申し上げたんですが、さまざまな事業を見直す、財政運営が大変であるとか、税金を上手に使わなきゃいけない。したがって、人も減らさなきゃいけないとか、いろいろなことを工夫しまして、税金をむだのないように使っていかなきゃいけない。  皆さん、事業の見直しだ何だで、この何年間か相当苦労されたと思うんです。しかし、そういう細かなこともとても大事でありまして、大切な税金でありますから、絶えず見直しをしながらやっていくことも大切なんですが、こういう根本的なというか、基本的な、本質的な行政の姿勢というんでしょうかね、物の考え方、物の発想の仕方、着眼の仕方、こういうことが改造費を何億も使う、使わなくてもいい税金を補助金として出すような結果を生む、これはとても考えなきゃいけないと思うんです。  それから、福祉のときも申し上げましたけれども、在宅介護だということが決まってから住宅事情を何とかしなきゃいけないとか、どういうところをおさめなきゃいけないとか、そういうことを言っている。これは決して予防型の行政とは言えないです。お題目は結構ですが、やることは全然違う。  その中で、ご質問をもう一つさせていただきたいんですが、私はかつて、平成十三年度三月の予算委員会で、当時建築のバリアフリーということについてご質問を申し上げました。今日のお年寄りの方々のご家庭の様子が当然こうなるだろうということを予想しまして、例えを入れまして、二階建ての住宅にご家族が住んでいらっしゃって、そこにおじいちゃまなりおばあちゃまなりが在宅で介護ということで帰ってきたときに、こういうことが起こりませんかということで、要するに、一戸建ての住宅にエレベーターをつけるスペースを緩和したらどうだということを質問したんです。  体の健康な人でも、だれでもエレベーターがあれば、それは便利なときもあります。荷物を上に上げるときでも使えます。もちろん、お年寄りのために日当たりのいいところに、なるべくお父さん、お母さん、おじいちゃま、おばあちゃまに住んでいただきたいために、油圧式のエレベーターが一・六メートル四方あればできますよ、何とか容積の緩和はできないものかということをご質問しました。そうしましたら当時の課長さんが、最後のところでこう言っているんです。「今後の大きなテーマになっていくのだろうというふうには思っています。」と答えている。  当時はバリアフリー法ができまして、映画館だとか店舗、公衆浴場とか、そういうところにはそういうものをつけなさいよというバリアフリー法ができたときです。家庭でもそうなるであろうということを言っていらっしゃる。それから六年たちました。六年たって、その間どういうぐあいに検討されたんですか。今度のユニバーサル法には、個人の住宅のエレベーターのことについては出ていませんよ。どういうぐあいに検討されたんですか。 ◎男鹿 地域整備課長 十三年のとき、あと十四年にハートビル法が改正されまして、住宅については、集合住宅の部分についてだけ、新たに対象として広まったということであります。  その対象として広まった中で、集合住宅部分については、条例で規定すればバリアフリーの義務化ができるということで、世田谷区といたしましては、福祉のいえ・まち推進条例を当時改正して、集合住宅の共用部分、各住戸の入り口部分なんですけれども、それについてバリアフリーの義務化を図った。その後、ハートビル法が廃止されてバリアフリー新法になったということで、高齢者、障害者等の円滑化の促進に関する法律ということで、通称バリアフリー新法に変わったということなんですけれども、世田谷区の高齢者、障害者等が安全で安心して利用しやすい建築物に関する条例として、集合住宅も含めてバリアフリーの義務化を図った。  個人の住宅に関しては、委員のご指摘をいただく以前には、パンフレット等を作成いたしましてバリアフリーの住宅について広めていた取り組みをやっていた中で、当面、法律が集合住宅を含めた形での改正ということで、それに倣って取り組んできたという状況でございます。 ◆石塚一信 委員 ちょっと最後の方はわかったようなわからないようなあれだけれども、集合住宅といっても、でっかいマンションだけが集合住宅じゃありませんからね。一般の二階建ての木造のアパートでもいろいろあります。あれからまだ建っているところもあるでしょうし、かつてのアパートも建っているわけだ。  ところが、建ぺい率五〇%ですよ、六〇%ですよ、少ないところは四〇%ですよと言われると、やっぱり目いっぱい建てたいんですよね。目いっぱい建てちゃったところへきて、集合住宅で何かつけろといったって第一つかないじゃないですか。つかないで違反になっちゃいますよ。  ですから、例えばお年寄りの方が、ひとり暮らしになってしまったけど住宅が欲しい、または、さまざまな方が住宅が欲しいといっても、なかなかあっせんできないのは、二階の部分は階段があってお年寄りは住めませんものね。だから二階建ての木造のアパートでもどこかにそういうようなものができれば、上だって有効に使えます。貸してもさしあげられる。電気でなきゃだめだったら電気をつける装置を――今電気のいろんな機械があります。それのつけるところだって何だって、緩和してあげれば住めないことはないわけです。  要は、余り真剣になっていないんだよ、六年間、こういったことに。僕はそういうように決めつけるよ。どうしてかというと、介護保険の状況がこうなってきて、在宅で介護しなきゃならない時代になってくるということはもう目に見えていましたよ。そうでしょう。だから在宅になったときでも心配のないようにやったらどうですかと、私は六年前に言ったんです。六年もたっているんですよ。それで今回もそういうことが全く入っていない。それは、僕はちょっと残念だなと思うんです。  都市整備というのは生活の根幹ですよ。一番大事なところ。教育の問題、家族の生活の問題、福祉の問題、すべて生活をしていく都市の基盤の中にあるんです。すべての人たちが、生きるものも全部、生命のあるものすべてそうでしょうけれども、お互いに連携を保ち合いながら、お互いに生かし合いながらやっていく、一番大事なあなた方の仕事ですよ。先を読まなきゃだめです、先を。太陽光だ何だって言っていても、何年も前から言ったって、今、板一枚高いとか安いとか、そんなことばっかりまだ言っている。助成金を出しましょうかって、僕に言わせれば、今ごろもうちゃんちゃらおかしいですよ。  もう少し真剣になってほしい。年寄りが帰ってきてもいるところがないんですよ。それでいいんですか。皆さんだってお帰りになればステテコでビールを飲んでいるんじゃないですか。家庭の人じゃないですか。市民、区民、都民じゃないですか。みんなの気持ちはよくわかっているはずですよ。だから私は、やっぱり席に座ったときは、自分の父親、母親を思うように仕事をしてほしいですよ。そうしたら、こんなのすぐわかることじゃないですか。一メートル六十四、五あればいいんですよ。そこに住むわけじゃないんですよ。そこで水を特別に使うわけでもないし、そんなちょっとした広さぐらいやったって、何の影響もないじゃないですか。僕は本当に残念ですよ。これから頑張ってほしいですよ。  何かご感想があればどうぞ。 ◎男鹿 地域整備課長 地域福祉ということで、在宅の福祉ということでございまして、朝起きてから生活していくということで、住宅内のバリアフリーは重要であると思っております。町の中のバリアフリーもあわせて重要だということで、それがセットになって一つの地域福祉の形ができていくのかなと考えています。  確かに、個人住宅につきましては、やはり日本の風土ということで、北は北海道から南は沖縄までということで、一律の法律の中で規制していくのは難しいということと、あと今回のバリアフリー新法でも集合住宅までが対象だということで、個人住宅は対象になっていないということで、そこのあたりに法律の限界があるというところもございます。  今回、ユニバーサルデザイン推進条例の中で、今まで集合住宅については共用部分を対象にしていたんですけれども、専用部分についても整備基準をつくっていこうということで一歩前進していると思っていますので、今後専用部分の整備基準をつくっていく中で、新たな展開というのがあるのかなという認識をしております。 ◆石塚一信 委員 今、男鹿さんはいいことを言ってくれた。北は北海道から南は九州まで、さまざまな生活環境がある。だから法律でぽんと一本にはいかないところがあるんですよって、そのとおりです。だから分権にしなきゃならない。だから、その地域、地域に適した行政があっていいんです。東京都になんぼくれなんて、そういう話じゃないんですよ。五二%とか四二%とか、行ったり来たりという話も大事です。大事ですけれども、じゃ、本質的に何でそういうことを語らなきゃいかぬかというと、今、あなたはくしくも言ってくれたけれども、そのとおりなんです。いろいろ生活条件が違う。だから、その地域地域に合った生活条件にするために分権をしていかなきゃいけないんです。僕はそう思います。この話はここまでにします。ぜひ頑張ってください。  みんなきっと喜ぶと思いますよ。エレベーターをつける金までくれなんていうようなことでは困りますけれども、少なくともみんなで努力して、少しでも在宅介護、お父さんとお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんが住めるような生活住宅環境にしていただきたいと思います。  次に、道路と文化、一応その問題でちょっとお尋ねします。  私は昔、織田信長の一里塚の例を挙げて道路の話をしました。大路、中路、小路ということで、当時から道路というものが重要視されてきたという話をしました。やっぱり道路というか、道は歴史なんです。何とかはどこに通ずるなんていうぐらい歴史ですよ。それからまた文化です。道路というのは文化を生むんです。  例えば一つの例ですが、青森のねぶた祭りだとか、徳島の阿波踊りだとか、道路いっぱいに踊ったりなんかしますよね。世田谷でもボロ市、本当に地域の方々のご苦労で成り立っています。四百年ですよ、すばらしいです。そうして、そういうように、地域での交流の中で楽しく道路を活用してコミュニティーの場をつくっている。とてもいい例です。  そこで、平成十七年三月に国土省が、道路を生かした地域活動の円滑化のためのガイドラインというものをつくったようですが、私も議員生活二十年の間に、一度だけヨーロッパへ視察に行かせていただきました。そのときに非常に印象的だったんですが、オープンカフェというんですか、道路に広がって、皆さん楽しそうにコーヒーを飲んだり、いろいろしているんです。生水は飲んでいませんでした。ガス入りの水だったと思いますけれども。  よく、BSテレビだとかいろいろなテレビを見ていても、外国の観光シーンなんかで常にオープンカフェが出ていて、すごく楽しそうなんですね。こんなことが東京でも出来たらな、世田谷でもできたらなと思いました。銀座で交通どめのときはちょっとやったことがありますよね。  私はこう思ったんです。ふっと玉電なんかに乗って三茶なんかに行っているときに、三茶の地下道、これは正式には歩行者専用道路一号とか言われて、通称三茶パティオとかと言われるんだそうです。秋にはいろいろ、上の方では大道芸なんかが盛んで、今や世田谷の名物。  そこで、ちょっとお尋ねしたいんですが、この三茶パティオの専用道路で何か地域の活性化、つまり楽しい道路としてあそこを使うことができないか、そう思ったんです。いかがでしょうか。 ◎五十嵐 工事第一課長 三茶パティオは、キャロットタワーや各種商店が建ち並ぶ商業地の真っただ中に、地下から吹き抜けになっている広場のある歩行者専用道でございます。これまでも、委員お話しのとおり、三茶パティオにつきましては、三茶で大道芸や健康づくりアクションフォーラム等で利用されております。  区といたしましては、他都市で行った社会実験等を検証するとともに、地元商店街を初めとする区民の方々のニーズを的確に把握し、かつ連携を図りながら、三茶パティオが区民に親しまれる場所になるよう努力してまいりたいと考えております。 ◆石塚一信 委員 文化のまち三茶、歴史のまち三茶であります。あそこに噴水があるんです、噴水が。どっちから行ったら左、どっちから行ったら右というのは別に言いませんけれども、噴水があります。話に聞くと、今、コブクロとかなんとかという方がすごく人気があるんだそうです。今度卒業式の歌を歌って、大変な感興を呼ぶということです。彼らはストリートアーチストとかなんとかというんだそうですね。昔で言えばギター弾きみたいなものだったのかわかりませんけれども。
     この大ヒットメーカーがこういった形で生まれたわけですけれども、世田谷からもスターが誕生したっていいと思うんです。楽しいじゃないですか。世田谷の三茶パティオから生まれた、全世界にビートルズみたいな人が出たっていいじゃないですか。若い方たちのメッカとなって、世田谷ブランドが大いに上がる。部長、いかがですか。 ◎山口 土木事業担当部長 お話しいただきまして、確かにガイドラインを読みますと、今までと違った発想の中で、路上ライブですとかそういったことも、地域活性化という視点でいけば可能というふうに思っております。  今まで土木の発想ですと、やっぱり、例えばコブクロが三茶で演奏していても、ちょっと君たちここは道路なんだからやめなさいと、こう言わざるを得ないというのが我々の役割だったわけなんですけれども、お話を聞いておりまして、発想も変えていかなきゃいけないだろう。確かにかたさというものは、多分、土木行政として大事なことだと思います。ただし、それだけではない。先ほどのバリアフリーの話も含めて、我々の発想そのものをもっとやわらかくしてかなければいけないだろうというふうに、改めて、お話を聞いて思った次第であります。  三茶の文化のまちというお話がございまして、パティオがガイドラインに沿った形でイベントができる、若者が路上ライブでたくさん集まってくれば、また、地域の活性化にも大きく寄与する道路になるというふうにはちょっと思っているわけなんでございますけれども、そういうことを我々自身が発想を柔軟に持って、より的確に新たな将来を見渡してやってかなきゃいけないかなというふうにつくづく思いました。  個人的にも本当におもしろいと思いますし、努力をしていきたいなと思っております。本当に貴重なご質問をありがとうございます。 ◆石塚一信 委員 いろいろと試行錯誤があるでしょうけれども、ぜひやってください。  ただ、僕が思うのは、やっぱり地元の皆さん方に、今まであそこを培ってきた多くの商店街の方々に合意を得て、むしろ主になっていただいて、三軒茶屋が面的に楽しく過ごせる町になるように、ぜひそういうところは十分に気をつけて、人が集まってくればいい、イベントがあって行政の顔が立てばいい、それじゃだめですね。そういうところを周りの商店街の人たちがともに努力をして、お客さんに喜んでいただけるような環境をつくらないと。あるところだけがにぎやかになって、ほかは閑散としちゃうというんじゃ困りますからね、その辺十分注意してください。  それと、これはちょっとお答えは難しいと思いますから結構ですが、下水道のところで、分流の地域がまだまだ残っているところがあります。これは道路の整備、路面の改修とかさまざまのことを通じていろいろチャンスが出てくるんであろうかと思うんですが、やはりこれも環境の基盤的なことですから、十分に気をつけて心がけていただきたい。  今日まで道路の問題については、いろんな予算的にも、都からも管理費とかいろいろ出てきたはずなんです。管理運営費みたいなものが、指定財源みたいな形か何か、財源で来ていたと思うんです。ところが、まだ境界がはっきりしないとか、非常にそういう面では、道路というのはつくるだけが道路じゃないですから。やっぱり、きっちり整理をしていくということが都市基盤としては大事なことですからね。目に見えて派手なことも大事かもわからないけれども、大事なものというのはみんな目に見えないところにあるものですよ。お互いの心の中にきずながあるわけですから、目に見えるところにきずながぶら下がっているわけじゃないわけです。そんなように私は思いますので、ぜひ、この都市整備にかかわられる方々は、やっぱり日本の地図に世田谷ありと、地図の中に自分の命を刻んでいくわけですよね。大地にあなた方の知恵を、歴史を残すわけですよ。自信を持って、プライドを持って、きっちりやっていただきたいなと私は思います。  助役、何かちょっとご感想があれば。余り時間がないので。 ◎平谷 助役 委員ご指摘の点を十分肝に銘じまして、引き続き精進したいと思います。 ◆石塚一信 委員 それでは最後に、ちょっと私的なことになって恐縮なんですが、私、けさほど玉電に乗りました。それで電車に乗りましたら、ばったりと北沢の内田さんにお会いしまして、マスクをしているんで、どうしたの、風邪ですか。どうも内田さんはことし限りで退職だというお話みたいなので、彼が係長クラスぐらいのときから、非常にいろいろと活躍されているのを目の当たりにしました。一時、大変重職というか、心を使う立場になられたときもあって、心臓で倒れられたというようなこともお聞きしました。非常に過労だったということもお話を聞きました。本当にご苦労さまでございました。多くの区民の方々のために、本当に立派にお仕事をされたと私は感銘を受けております。今日までのご感想があれば一言どうぞ。 ◎内田 北沢総合支所街づくり課長 実はけさ電車の中で先生とぱったり会いまして、きょうしっかり答弁頼むねと言われまして、はい、わかりましたということで別れたんですが、きょうの質問の予定の中には全然入っていませんでした。  それで、先生とは随分、建築行政をやっているときからおつき合いがあって、やはりできないことはちゃんとはっきり言っていいんだよ、できることを一生懸命やれ、俺も応援するからということで励みを受けながら、三十三年という公務員生活を送らせていただきました。本当に感謝しています。街づくり行政もやったわけですけれども、これもやはり地域との連携、人との信頼関係しかないと、そういうふうに感じています。また今後、ご協力できることがありましたら、よろしくお願いします。ありがとうございました。 ◆石塚一信 委員 本当に内田さんご苦労さまでございました。  それでは最後に一言だけ。  今年度の予算の中に、公的住宅改修工事というのがあるんです。二億、こういう金額が、将来、予算の中に出てこないように、ぜひ皆さんの英知を傾けていただきたいということを強くお願いいたしまして、ご質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○畠山晋一 委員長 以上で自由民主党の質疑は終わりました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後一時四十九分休憩    ──────────────────     午後二時五分開議 ○畠山晋一 委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  公明党、どうぞ。 ◆飯塚和道 委員 初めに、災害に強いまちづくりの観点からご質問をいたします。  三軒茶屋地域の方の最大の関心は、災害に強いまちづくりを求めております。この地域は区内でも危険度が高いと指摘されております。広域避難場所が昭和女子大学周辺に指定されておりますが、避難路が未整備であり、現実性が伴っておりません。  昨年より旧国立小児病院跡地の事業が本格的に展開されています。これら事業と連動した取り組みが望まれます。  具体的には、広域避難場所として東京都から指定を受けることであります。その条件として一つ挙げられるのは、やはり避難空地の確保、跡地のほか太子堂中学校、三宿緑地等を結ぶ避難路のネットワーク化、また、二四六号に通じる三太通りは南北のアクセスルートとして大変重要であります。また、建築物の不燃化等、課題も多々残っているように思いますが、広域避難場所として指定に向けての区の積極的な取り組みを期待しますが、今後のタイムスケジュール等、またそれにあわせて区の見解をお伺いいたします。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 旧国立小児病院跡地周辺地区に関します広域避難場所指定に向けた取り組みでございますが、区といたしましては、平成十九年度の指定更新に向けて、これまで東京都と調整協議を行ってきたところでございます。  しかしながら、東京都といたしましては、当該地区及び周辺の状況が、広域避難場所としての安全性の面でいまだ不十分であるという見解でございまして、平成二十年度以降の指定更新において検討対象としていくということでございます。  区といたしましては、この指摘を踏まえまして、跡地及び周辺の避難機能の強化に向けたまちづくりに今後重点的に取り組んでいく所存でございます。  そのため、現在、太子堂二、三丁目の地区街づくり計画の見直し検討作業を行っているところでございます。特に跡地周辺を耐火促進地区として位置づけまして、建築物の確実な不燃化を図っていく考えでございます。また、あわせまして地区計画の変更も行っていく予定でございます。 ◆飯塚和道 委員 見直し作業も含めて、ぜひ区内二十一番目の広域避難場所に指定されるように、さらなる努力をお願いしたいと思います。  今も課長が触れましたけれども、次に、太子堂四丁目地区の街づくり計画について伺います。  住宅密集市街地である太子堂二丁目、三丁目、太子堂四丁目地区では、国や都の補助事業を活用し、災害に強い安全なまちづくりを推進されております。これらの地区では、地元にお住まいの方で構成された街づくり協議会が毎月開催されるなど、積極的にまちづくりに取り組んでいると伺っております。  特に太子堂四丁目地区、キャロットタワーと烏山緑道、茶沢通りと世田谷通りに囲まれているこの地域では、平成十五年六月、西太子堂駅近くでの火災で七棟が焼け、四名の死傷者が出たのを契機に防災街づくりの推進に力を入れ、昨年五月には地区街づくり計画を決定し、地域住民と意見交換、協議を重ねてこられたことはよく存じておりますが、区民の視点に立った取り組みが求められます。今後の事業展開についてお聞きいたします。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 太子堂四丁目地区につきましては、ただいま委員ご指摘がございましたとおり、昨年五月に地区街づくり計画の変更決定をしたところでございます。  区といたしましては、引き続いてより災害に強い安全なまちづくりの一層の推進を図るため、地区計画の策定、検討に入っているところでございます。  委員からもお話がございましたように、地区の街づくり協議会での議論とあわせまして、昨年十一月、意見交換会を地区別に三回、町会、商店会を対象に二回、またことしに入りまして、壁面後退を定める予定の三本の路線別に沿道住民意見交換会を三回実施しているところでございます。  地区計画の内容といたしましては、地区の防災性能の向上を主眼に置きまして、消防活動困難区域の解消、避難路の確保の面から、道路からの壁面後退などを考えているところでございます。また、安全な交通環境の改善や居住環境の維持改善、こういったことを主な柱としているところでございます。  今後のスケジュールでございますが、平成十九年度中の地区計画の都市計画決定に向けまして取り組んでいく予定でございます。また、あわせまして、建築物の不燃化の促進を図るため、新たな防火規制の採用を視野に、地域の皆様と意見交換を重ねながら検討を進めていきたいと考えております。 ◆飯塚和道 委員 ぜひ住民の意見等を聞きながら、安全なまちづくりの取り組みをしていただきたいと思います。  次に、電線類の地中化事業の推進についてお尋ねをいたします。  二月二十八日に明薬通りが今までの片側一車線から――当時は一方通行だったんですけれども、このたび二車線、両面通行になり、二四六に出る場合、今までですと迂回して細い道を通ったのが、今度は右折も左折もでき、大変便利になったわけでございます。歩道が片側三メートル、と同時に、特に注目するのが電線を地中化したことによってすばらしい町ができた、このように今考えています。  そういう意味では、この電線の地中化というのは今後とも普及をしていただきたいと思うんですけれども、都市整備方針の大きな柱となっているのが、いわゆる電線類の地中化事業ですね。近年、トランスの効率化による設置スペースの緩和など、さらなる促進を図るべきと考えます。  そういう意味で、今回区の予算を見ますと、電線地中化共同整備に約二億円が計上されておりますが、国土交通省のまちづくり交付金等を活用し、さらなる電線地中化率の向上に向け、取り組みを推進すべきと考えますが、区のお考えをお聞きいたします。 ◎安藤 土木計画課長 まず、明薬通りが先日供用開始となりました。沿道にお住まいの方から、とても空が広く、明るく感じるというお声が区に届いていることをご報告させていただきます。  その世田谷区の電線地中化でございますが、昭和六十年代から東京電力、NTTが主体となりまして単独地中化が始まったところでございます。その後、平成九年度からは、より積極的に電線地中化を進めるため、世田谷区の電線共同溝事業として推進してまいりました。  平成十八年度末まで、この明薬通り――都市計画道路補助二〇九号線です――やサザエさん通り、日大の南側にございます補助五四号線など四千五百メートルの道路で電線地中化を実施してまいりました。  今後、平成十九年度以降でございますが、現在、平成十六年度を初年度とした世田谷区電線類地中化五カ年計画を進めてございます。これは、都市計画道路や主要生活道路、市街地再開発事業などに合わせて進めるものでございまして、平成二十年度まで、十八年度の施工箇所を含めまして、約八千メートルの道路の電線類地中化を図る予定でございます。  さらに平成二十一年度を初年度とする次期電線類地中化計画につきまして、国の動向や区のまちづくりの進捗状況などを見据えながら、平成二十年度中に策定する予定でございます。 ◆飯塚和道 委員 電線の地中化は、防災上、また景観上からも、ぜひこれからも推進を図っていただきたいことを要望しておきます。  この電線のない町と正反対なのが、実は電線で覆われている、これは三軒茶屋一丁目の栄通り商店街にこういう電信柱がある。電信柱の上にトランスが乗っていて、珍しいんですよね。これがしかも傾いているんですね。過去に二メートルの高さまで直したような形跡は確かにある。しかし、その上から斜めになっている。区民から、これは本当に危険だと、このような相談、また指摘を受けたんですけれども、この辺について区はどのように考えているか伺います。 ◎安藤 土木計画課長 委員が今写真でお示しいただきました場所は、三軒茶屋の国道二四六号線から金冠堂へ至る商店街、栄通りにございます電柱であります。  現場を調査いたしましたところ、傾斜している電柱が四本ございました。電柱には比較的大きなトランスが設置されており、その他、NTT回線や有線事業者等の複数の電線類が敷設されてございます。  このことにつきまして、周辺住民の方から非常に不安の声が届いてございますことを添えて、電線の立てかえ等を含め、先日東京電力へ改善を要請したところでございます。  東京電力からは、現地を調査し、改善の検討をするとのことでございましたが、区では現在、その回答を、解決策を待っているところでありますが、一日も早く住民の不安を解消するよう、重ねて東京電力へ要請してまいります。 ◆飯塚和道 委員 確かにこれは、事業は東京電力ですけれども、やはり区民の生命――本当に危険ですから、区も万が一のことになってからでは大変遅いわけですから、これは東京電力へ強く区からも積極的に改善を求めるようにお願いしたいと思います。  また、もう一点、電柱の移設についてなんですけれども、先ほども触れましたが、災害時の二四六に通じる南北に結ぶ三太通りですね。これはアクセスルートとして大変重要な道なんですけれども、区はまちづくりを今まで進められまして、セットバックもかなりの部分で、道路も拡幅しておりますけれども、電柱が従来のままではやはり効果が上がらないと思うんですね。しかも、クランクの部分なんです。ですから、消防車も直角ですので曲がり切れないわけです。  そういう意味で、電柱の移設を早急にしていただきたいんですけれども、区のお考えをお聞きいたします。 ◎浅見 世田谷総合支所参事 通称三太通りの状況でございますが、確かに道路幅員が四メートル未満の部分が大半を占めておりまして、特に委員ご指摘のクランク状の曲がり角付近にある電柱につきましては、この電柱が交通の妨げになっているという現状があることについては、私どもも認識しているところでございます。  また、この三太通りにつきましては、委員ご指摘もございましたように、旧国立小児病院跡地への避難路でございまして、区としても優先的に整備に取り組むべき重点路線として考えているところでございます。  区といたしましては、平成十九年度中の道路の事業化に向けて地域と合意形成に取り組んでいるところでございます。  問題の電柱の移設につきましては、現在、この三太通りの整備のあり方をテーマに、地域の皆様と道路デザインワークショップを開催してきているところでございまして、地域のご意見、ご提案等を踏まえながら、今後の道路整備事業の中で早急な解決を図っていきたいと、このように考えております。 ◆飯塚和道 委員 次に、街路灯についてお聞きいたします。  区はこれまで安全安心パトロールカーの導入等防犯対策に取り組んでこられました。これは一定の評価をいたしますが、防犯対策はこれという特効薬はなく、あらゆる対策を複合的に進めていく必要があると考えております。  その一つの方策として街路灯の増設が望まれます。区はこれまでにも世田谷公園の入り口、三軒茶屋駅裏通り、下馬一丁目周辺等の街路灯の増設に努力されてきたことは大いに評価いたします。十九年度の予算は、街路灯新設改良二億一千三百万円、街路灯照明事業は五億六百万円が計上されておりますが、さらなる充実を図っていただきたいんですが、区の今後の方針等についてお伺いをいたします。 ◎五十嵐 工事第一課長 街路灯は交通安全の向上に効果があるばかりでなく、空き巣や引ったくり等街頭犯罪の防止に寄与するなど、安全安心の町を支える重要な施設であると認識しております。  街路灯の新たな設置に当たりましては、速やかに現地調査を行うとともに、必要性や優先度などさまざまな検討を行いまして、夜間、区民の皆様が安心して利用できる道路環境のさらなる充実に向けまして、引き続き努めてまいります。 ◆飯塚和道 委員 街路灯に関しますけれども、これは昨年一般質問でしたんですが、青色街路灯について再度伺いたいと思います。  この青色街路灯は、一般質問でも触れましたけれども、奈良県警が全国で初めて平成十七年六月に十二基を設置し、現在では千七百基を超えて大きな広がりを見せております。  確かに設置当時は、一部の住民から変な色だとか、寂しそうだといった声も上がったそうでありますが、今では不快感は全くなく、美しいといった意見が寄せられ、住民におおむね好評を得、特に注目すべきことは、この青色街路灯設置地域では、終日で三五%、夜間で三八%犯罪発生件数が減少しているんです。他の地域に比べて実に三倍以上の抑止効果があらわれている、こういう事実であります。  これについて、カラーセラピストという――専門家ですね、青色がなぜ犯罪抑止に効果があるのか、この根拠につきまして、生理学的に人の副交感神経に作用して血圧が下がり、落ちつかせる、あと、心理的に人を冷静にさせる、赤やオレンジ色と比較して、夜間は遠目がきき、見通しがよいため、犯罪者の人目を避けたいという心理が働く、このように犯罪抑止に効果が期待できると分析をしているわけです。  現在、全国十九都府県へと広がっておりますけれども、区は青色街路灯についてどのような見解をお持ちか、お伺いをいたします。 ◎五十嵐 工事第一課長 青色防犯灯につきましては、昨年の第四回区議会定例会で委員より一般質問をいただき、荒川区の自転車駐輪場で行っている試行現場を視察いたしました。  荒川区の担当者によりますと、青色に変更したことに対する利用者からのクレーム等は特に発生していないとのこと、また、犯罪抑止効果につきましては、試工後まだ間もないことから、効果の検証には至っていないとのことでございました。  区内での試行につきましては、防犯上の必要性や安全性の確保が求められる公共施設等の選定に当たり、警察署の意見を聞きながらさらに検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆飯塚和道 委員 熊本県では、人通りの少ない通学路にこの前六百基設置したと。また、ある県では自転車の盗難が非常に多発している、そういう駐輪場に設置をしていると。いろいろ具体的に実施をして検証するのも一つの方法かなと思うんですね。そういう意味で、ぜひ試験的に駐輪場とか繁華街のそういうところに区として取り組んだらどうかと思いますけれども、その辺についてはどうでしょうか。 ◎五十嵐 工事第一課長 先ほども答弁いたしましたように、そういった試行も視野に入れながら、引き続きさらなる検討を進めてまいりたいと思います。 ◆飯塚和道 委員 ぜひ取り組んでいただきたいと思います。  次に、交通バリアフリーのまちづくりについて伺います。  平成二十二年を目標にした三軒茶屋駅周辺地区交通バリアフリーの実現は、区内他区域の交通バリアフリーのモデルケースになるわけでありますので、その成否が問われています。整備方針として、すべての人に優しいユニバーサルデザインの理念に基づく整備を推進するとあります。絵にかいたもちにならないよう、実効性のある取り組みが強く求められますが、今後の事業展開について伺います。 ◎草野 交通政策課長 お話の交通バリアフリー基本構想において定めました駅のバリアフリー設備や段差の少ない道路の整備などの特定事業に関します整備目標年次は、お話の平成二十二年になっております。  今後は、基本構想に基づきまして各事業者が特定事業計画を策定し、特定事業を進めることになります。  区といたしましては、各事業者の取り組みに協力するとともに、各事業の進捗状況を把握しまして、必要に応じて事業者に意見をすることが必要と考えております。  今後は、昨年設置しました推進委員会におきまして、特定事業等の実施状況の把握、事業実施後の点検と改善策の提案、こういったことを継続的に行ってまいります。 ◆飯塚和道 委員 いろいろ課題はあるんですけれども、特に三軒茶屋駅の国道二四六号の南側、三角地へのエレベーターの問題、また、三軒茶屋交差点の信号機、南北分断道路、放置自転車等多くの具体的課題が指摘されておりますが、まずはこの辺のバス停のベンチの設置、また地上に出られる上下のエレベーターについても多くの区民からの要望が強いわけでございますけれども、区のお考えについてお伺いをいたします。 ◎草野 交通政策課長 基本構想では、国道二四六号線、世田谷通り、茶沢通りなどの区道を特定経路と定めておりまして、移動の円滑化を図る経路としております。  バス停のベンチの設置につきましては、国が二四六号線で三軒茶屋を含みます道玄坂上から駒沢のバス停でベンチと上屋をモデル的に設置した事例が十一カ所ございます。  区では、ベンチ設置後にも歩道の有効幅員が確保できる部分にベンチを設置しておりますけれども、この地区におきましては、区道の歩道幅が狭い、それから、歩行者の通行量も多いということから、設置の実績はない状況にございます。  しかしながら、バス停のベンチにつきましては、利便性向上とだれもが移動しやすいバリアフリーのまちづくりの観点から重要であると認識しておりますので、ご意見を踏まえまして工夫してまいりたいと思います。  それから、三軒茶屋駅のエレベーターでございますけれども、現在、駅におきまして、ホーム階から改札階へのエレベーター等の整備が事業者によって進められております。また、改札階から地上への上下の移動でございますが、三茶パティオでのエレベーターで図られているという状況でございます。  区といたしましては、一日平均十万人以上の利用があります駅の施設として、一ルートでは不十分であるというようなことで認識しております。場所柄もございます。今後関係者との調整など課題解決に向けて引き続き取り組んでまいりたいと思います。 ◆飯塚和道 委員 あと一つは、信号機の問題があるんですけれども、信号の待ち時間が長いんですね。青時間が短いために、いわゆる滞留空間が不足している。特に二四六を横断するのに、青信号が約二十五秒なんです。青の点滅が五秒、五秒ですよ。ですから、二四六の真ん中で立ち往生しちゃう。この五秒というのは本当に危険なんです。特に高齢者、また子どもさんを抱えているお母さん方は本当に何度も危険な目に遭っていると。これでは大変改良の余地を……。  警察の話ですと、みんなコンピューターでやっているから、なかなか難しいという話ですけれども、やはり歩行者優先、そういう視点で、区としてもこの辺についてぜひ警察に対しても強く要望をしていただきたいと思うんですが、区のお考えをお伺いいたします。 ◎草野 交通政策課長 基本構想におきましても、ご指摘の交差点の信号の青時間の間隔の短さ、それから、信号の待ち時間の長さによります横断しにくい状況に起因する、地域が分断される南北問題がございます。これを駅周辺の課題であると位置づけているところでございます。  区といたしましては、道路管理者や交通管理者など関係者が共同して継続的に問題解決に取り組めるよう、積極的に取り組んでまいります。 ◆飯塚和道 委員 ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。  私の最後の質問ですけれども、放置自転車も早急に取り組んでいただきたいんですが、区は平成八年五月に初めて駐輪場を設置し、以降今日まで、レンタサイクルポートを含めますと、七つの駐輪場を整備したわけですが、これまでの経緯と今後の方針を示していただきたいと思います。
    ◎草野 交通政策課長 三軒茶屋駅は、世田谷線やバスからの乗りかえなどとともに、自転車の利用も多い駅であると認識しております。  平成十四年ごろまでには約二千台の放置がございました。一部の道路では、安心して通行ができないというような状況もございました。  このような状況を改善するために、議会、地元区民、商店街等からの取り組み強化の要望を踏まえまして駐輪場の整備に努め、お話のように、現在七カ所、約二千九百台を収容できるまでになっております。  区は、駐輪場の整備につきまして、整備がおくれ、自転車の放置が多い駅を中心に区立駐輪場の整備ですとか民間による整備誘導を進めております。  三軒茶屋駅はまだ放置の多い駅でございますので、引き続き鉄道事業者、地元町会や商店会などと連携をとりながら駐輪場の整備に努めてまいります。 ◆飯塚和道 委員 ある政党がチラシで、一カ所を七カ所にやったのは、議会で私が取り上げたからできたなんていうある政党のチラシが私の家に入っていましたけれども、今の話ですと、やはり住民、議会が連携をとりながら駐輪場というのは設置したと私は思います。  また、残念ながら、実は南側に一カ所もないんですね。北側に全部集中している。そういう意味で、場所の確保というのは重々知っていますけれども、ぜひこれからは南側についても駐輪場の設置を求めたいことを要望して、私の質問を終わります。 ◆高橋昭彦 委員 三軒茶屋から少し離れまして、私の方からは、区民とか現場でよく聞く困り事を中心に質問してまいりたいと思います。  先ほども出ましたが、電柱ですけれども、電柱シリーズになりますが、道路上の電柱について伺いたいと思います。  今、議会でも狭隘道路について話が出ていましたけれども、狭い道路において障害物として電柱というのがありますね。電柱があるがゆえに交差点で車が曲がれないとか、そういったことがあります。こんなところに電柱があるがゆえに歩行者や自転車が危ない目に遭っているとかという話もよく聞きます。  私は赤堤二丁目に住んでおりますけれども、近所の方からもよく聞く話であります。そこで、私の住んでいる赤堤二丁目における電柱の状況を調べてみました。ことしの正月三が日で赤堤二丁目を回って地図に落としてみました。赤いところがそうなんですけれども、いっぱいありまして、二丁目だけで全部で五百九本の電柱がありました。(「よく調べた」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。  少し移動すれば、非常に車も人も楽になるなというところもあるわけですけれども、一般的に電柱を移設する方法はどのような方法があるのか、まず伺いたいと思います。 ◎五十嵐 工事第一課長 電柱、電話柱の移設につきましては、道路の新設や改修を行う際、道路管理上の理由から移設が必要になった場合には、いわゆる監督処分により、東京電力やNTTの費用で電柱、電話柱を移設いたします。  一方、交通量の増加や通行車両の大型化等に伴い、電柱、電話柱が道路の構造または交通に著しい支障を及ぼす場合には、道路管理者が東京電力やNTTに対し、移設によって受ける損失を補償し、電柱、電話柱を移設する場合もございます。  また、玄関の位置が変わった、駐車場を設置した等個人の理由により電柱、電話柱を移設する場合につきましては、原因者の費用負担により移設することも可能です。  いずれの場合におきましても、電柱、電話柱の移設を行う場合には、沿道住民の皆様の了解が必要です。 ◆高橋昭彦 委員 昨年の十二月八日の朝日新聞にこういう記事がありました。電柱八十万本が倒壊の危険。東京、四国、九州の三電力会社が設置したコンクリート製電柱で、内部の鉄筋が腐食していたために倒壊したり傾いたりする事故が九三年以降に合計十一件発生していることからわかったと。同様の腐食しやすい電柱が合計約八十万本あることが判明し、経済産業省は、点検が完了していない東京・四国電力に対し、早急に点検し、交換するよう指示をしたと。一方、NTT東日本でも同様の電柱が約八十六万本見つかっているというような記事があったんですけれども、この新聞に報じられているとおり、電柱の内部の鉄筋が腐食して倒壊の危険があるというような話なんですが、世田谷区にはこのような電柱がどのぐらいあるかということをお伺いしたいと思います。 ◎五十嵐 工事第一課長 電柱及び電話柱の管理者に問い合わせましたところ、平成十九年二月現在で、国道、都道、区道等におきまして、約六千五百本との報告を受けております。  なお、これらの電柱、電話柱の状況につきましては、今すぐ倒壊するというものではなく、一定の安全性は確保されている旨の報告も受けております。 ◆高橋昭彦 委員 では、腐食による危険な電柱、電話柱に対する対応は、世田谷区では今後どのようにしていくおつもりなのか、お聞かせ願います。 ◎五十嵐 工事第一課長 腐食が進行し、老朽化したこのような危険と言われている電柱や電話柱につきましては、東京電力及びNTT両社とも立てかえの優先順位づけを行い、効率的に立てかえを実施しているとのことでございます。  区といたしましても、両社の対応を注視するとともに、進行管理に努めまして、倒壊防止のための立てかえが早期に完了しますよう要望してまいります。 ◆高橋昭彦 委員 よろしくお願いしたいと思います。  実際に歩いてみて調べてみるとよくわかることですけれども、うちの周りも非常に狭い道路がいっぱいあるんですが、狭い道路の両側に電柱がずっと並んでいるんですね。よく見ますと、片側が電力、片側が電話というふうに両側にこうなっているわけですね。この両方あるものを統合することによって、大分道路の状況は変わるというふうに思うんです。  狭隘道路がすぐに解消できるものではないわけですから、そういう意味では、電柱の移設や統合によって状況は変わると思うんですけれども、この電柱の整理統合はできないものなのかどうか、伺いたいと思います。 ◎五十嵐 工事第一課長 電柱の整理統合につきましては、区の道路占用許可基準では、道路幅員十メートル以内の歩道を有しない道路においては、電柱や電話柱はすべて同一路線の片側に立てることになっております。また、同一路線に電柱や電話柱を設ける場合には、原則として共架することになっております。  しかしながら、幅員の狭い生活道路におきましては、占用許可基準施行の昭和五十二年以前に設置された電柱だとか、それから添架されている電線の地上高の確保等の理由により、道路の両側に電柱や電話柱が立っていることも事実でございます。  今後も引き続き東京電力及びNTTなど関係機関と連携を図りまして、道路上にある電柱の整理統合に向け協議してまいります。 ◆高橋昭彦 委員 ぜひともよろしくお願いしたいと思います。  次に、交通安全対策について質問をいたしたいと思います。  新規に道路ができたとき、車で走ると便利になるわけですけれども、そこの地域では今までにない交通量になり、歩行者、自転車が戸惑うことがあります。交通安全対策が不十分で事故が起こることもあります。  具体的にお話をいたしますが、昨年十二月に上北沢にある区立松沢保育園付近の道路、都市計画道路補助二一五号というのが新たに開通をいたしました。保育園付近の交通量がふえて、保育園の保護者の方からも、交差点で車がスピードを落とさずに通過して危険であるというふうな話を聞きました。私も実際に現地に行って確認をいたしましたけれども、保護者の方からいただいたような状況が見受けられました。  都市計画道路などの整備では、路線の全部が一気にできるのではなくて、区間ごとに整備されていくことが現実的な対応であることは認識をしておりますけれども、その過渡期にいかにして事故が起こらないよう工夫し、安全な状況をつくっていくか、そこが世田谷区の腕の見せどころかと思います。  例えばポストコーンと呼ばれる赤や緑の円柱を車道に設置して安全向上の成果を上げているところもあります。  そこで、松沢保育園付近の――先日も死亡事故がすぐ近くであったわけですけれども、交通安全対策の区としての取り組みについてお考えを伺いたいと思います。 ◎桐山 工事第二課長 今委員ご指摘の道路の整備につきましては、整備する際に所轄警察署と協議の上、交差点に横断歩道とか車両の一時停止の表示を新たに設けているなどの対策をとっているところでございます。  しかしながら、開通後、車の流れが変わっておりまして、お話にありましたように、保育園前の道路の交通量がふえたこともありまして、さらなる安全対策の必要性を感じているところでございます。  そういったことから、早急な対策としまして、保育園の前の道路の一部を既にカラー化しておりますけれども、さらに交差点の安全対策についても検討しているところでございます。  今後、所轄警察署とも十分に相談をしながら、整備に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ◆高橋昭彦 委員 やっぱり車のスピードを上げさせないような、そんな工夫、また、すぐ近くに保育園とかがあるところというのは、よくよく注意してあげる必要があると思うんですね。状況をよく調べていただいて、早急な手だてをしていただきたいというふうに要望しておきますので、よろしくお願いしたいと思います。  この松沢保育園付近のことは一例ですけれども、都市計画道路などの新規整備における交通安全対策について、区では基本的に、今後どのようにこういった道路を考えていくのか、取り組みをお聞かせ願いたいと思います。 ◎青山 道路計画課長 区では、都市計画道路や主要生活道路等の整備におきましては、お話のように、路線の全区間を一度に施工することは困難なことから、優先整備区間を定めまして、計画的かつ効率的な整備を進めてきております。  都市計画道路や主要生活道路等を新規に整備するに当たりましては、お話の箇所のような既存道路との取りつけ部分等における安全対策の検討は特に重要であると認識しております。  新設道路の交通安全対策は、道路の計画、設計、工事のそれぞれの段階におきまして、交通管理者である警察と協議しながら進めているところでございますが、現場の状況によっては予測が困難なケースもございます。  いずれにいたしましても、新設道路に限らず、道路の交通安全対策につきましては、常に検証が必要であると考えております。  今後とも、関係所管との連携を密にしながら安全な道路づくりを進めてまいります。 ◆高橋昭彦 委員 道路が今までつながらなかったところがつながるのは非常にいいことだとは思います。ですけれども、事前に警察とも協議をして、そこの安全対策をやっていくんだろうというふうに、今もお話があったそのとおりですけれども、実際に通ってみると、車の動きが変わるわけですね。やっと道路ができた、そこの交差点が新たにできた、そんなところからやっぱり常に点検をして、それも重点的に始まったときにはよく点検をして、こういう状況だなということをよく見ていただいて、早急に手を打たないと、事故が起こってからでは遅いというふうなことが今までも何回もありましたよね。そういう意味では早急に、新しい道路ができたときからきちっとよく見ていただくということが大事なんだろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、公園について伺います。  最近、私のところに近い公園の雰囲気が変わってきました。一つは赤堤けやき公園というところが、砂場の周りに低いフェンスができたんですね。また、赤松公園という公園があるんですけれども、ここでは花壇が増設されて、清流復活もできるという状況になりました。公園の風景も少しずつ変わってきます。管理する方々の工夫や苦労が感じられるところでありますけれども、公園というのは、子どもたちを初め、区民にとって非常に大事なコミュニティーの場でもありますし、また、親子の触れ合いの場でもある。また、高齢者の方がちょっと一息する場でもあります。大変重要な存在でもあるわけですね。  さて、我が党では、十四年前になりますけれども、平成五年三月、当時増田議員が代表質問で取り上げているんですが、すべての公園の総点検を我が党で行ったと。そして、遊具や砂場の管理について質問をしているんですね。そこから公園の砂場とか遊具とかの管理を徹底するようにというような、実際に見て総点検をしているわけですけれども、それから十四年たちました。現在、公園の砂場の衛生管理についてどのように行っているのか、それをお伺いしたいと思います。 ◎小野田 公園緑地課長 区立公園の砂場は現在二百八十七カ所ございます。区では、平成五年から六年度にかけまして、区施設における砂場の適正管理に関する検討を行いました。この検討会は、公園緑地課や保育課など砂場を管理する所管や保健所等が連携し、三十五カ所の砂場を調査し、その結果を踏まえた衛生管理のあり方を検討したものでございます。  この検討によりまして、砂の天地返しを実施した砂場や、日当たりのよい砂場は大腸菌数が少ないことがわかりました。このため、区では、砂の天地返し、天日干しを行うとともに、砂の中のふんやガラス片など危険物の除去、清掃、砂場へのネットかけ、あと、汚れた砂の交換、また、砂場をフェンス等で囲うなどにより衛生管理に努めてきているところであります。 ◆高橋昭彦 委員 砂場によっては、砂が非常に少なくなっているというところもありますね。よく見るところでもあるわけですけれども、この砂の補充というのは、どのぐらいの定期ごとにやられているのか、また、どう点検をしているのか、そんなことも教えていただけますか。 ◎小野田 公園緑地課長 区立公園では、砂の全部を交換する時期としましては、砂場の利用状況とか汚れ方などによりまして、一年から三年に一回交換することを標準としてまいっております。  汚れの多い砂場については、年に二回から三回砂を全部入れかえることが必要な公園もございます。砂場は月一回の割合で点検しており、砂が少なくなり、地面と砂場内の高さの差が約十五センチ以上になった場合に砂の補充を行ってきております。  砂が非常に少ない場所があったというご指摘でございますので、早速砂場の再点検をし、改善してまいりたいと思います。 ◆高橋昭彦 委員 先ほど述べました砂場のフェンスですけれども、これは砂場に犬や猫が入らないようにするためにつくっているということですが、実際に、砂場に猫のふんとかがあると、小さい子たちが触ってしまう、そんなこともあるわけですね。そういう意味では有効な手だてかなというふうにも思っているんですけれども、現在、どれだけの公園で砂場のフェンスを実施しているのか、また、このフェンスを今後どんな計画を持って進めていくのか、そういったことをちょっとお伺いしたい。 ◎小野田 公園緑地課長 フェンスで囲った砂場は、羽根木公園など十六カ所の公園、広場に設置しております。  このフェンスでの囲いは、砂場を清潔に保つ取り組みの一つとしまして、フェンスの廃材を再利用して設置したり、あと、公園の新設改良時に合わせまして設置したものでございます。  フェンスで囲った砂場の利用状況ですが、衛生面でかなりの効果があります。今年度の取り組み事例では、羽根木公園の砂場に、周囲の空間に余裕があり、フェンスを設置いたしました。また、下馬公園の砂場については、地域の皆さんと話し合いを行いまして、フェンスではなく、今までどおり砂場にネットをかぶせる方法を採用してほしいということで、それを採用しております。  今後の砂場のフェンス設置につきましては、公園全体の広さ、砂場の位置や周囲の空間の大きさなどを考慮しまして、また、公園を実際に利用される皆さんの意見を取り入れながら検討してまいりたいと思います。 ◆高橋昭彦 委員 よくわかりました。そういった意味では、公園の安全によく気を配っていただいてお願いしたいと思いますけれども、公園の安全安心の一つとして、遊具の安全点検はどのように実施をしているのか、お聞かせ願いたいと思います。  また、どうしても外にありますから、鉄製のものはさびが出てくる。よくさびが目立つところもあります。そういったところは、どの程度、どういう計画でいつも塗装とかをしているのか、お聞かせ願いたいと思います。 ◎小野田 公園緑地課長 遊具の点検につきましては、毎月一回実施している定期点検のほか、樹木の剪定など日常管理を行う際にも、その公園の遊具等を必ず点検しております。  点検では、腐食箇所や部品が欠けていないかなど、目視、またはハンマーでたたいて音による確認、また、遊具のコンクリート基礎の出っ張りなどの確認などを行っております。木でできた複合遊具などにおきましては、これらについて遊具メーカーに点検を依頼しております。また、日ごろ公園利用者の皆さんから遊具の破損などに関する貴重な情報をいただくこともあり、その場合には現場に直行し、修理等の安全対策を早急に行ってきております。  遊具の塗装でございますけれども、鉄製の腐食を防ぎ、公園を明るくし、遊具の利用向上を図るなど重要な役割を持っております。このため、四年から五年に一回の割合で塗装し直すことが必要と考えております。この考えを徹底しまして、今後適切な遊具管理に努めてまいりたいと思います。 ◆高橋昭彦 委員 四年から五年の単位で塗装をしているというお話ですけれども、状況によっては、四年、五年たつ前にさびてしまうというところもあるわけですね。四年たっていないから、五年たっていないからというよりも、状況によって対応していただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、区民の大切な足であります公共交通について質問したいと思います。  先ほども出ていましたけれども、南北交通、バス路線、僕も四年前の一般質問でも取り上げましたが、やはり南北交通というのが世田谷区にとっては非常に貴重なものになってきているわけです。ぜひとも早急に南北の交通網をしっかりつくり上げていただきたいなというふうに思うんですけれども、特に四年前に申し上げましたのは、京王線の桜上水駅から南側へ来る路線というのが確立されておりません。小田急線の千歳船橋、または経堂へ来るような、そういった路線というのが、いろんな方から言われるわけです。  桜上水駅に向かう大きな道ですけれども、水道道路ですが、坂道を上っていかなければいけないという状況があります。帰りは下りですから、楽なわけですけれども、非常に長い長い坂道を上っていかないと駅に着かないという状況があります。  当時、四年前の質問の答弁は、検討してまいりますというようなお話もありましたけれども、四年たちまして、その後の検討状況をまずお伺いしたいと思います。 ◎草野 交通政策課長 お話の小田急線から桜上水駅を結びますバス路線につきましては、これまでにも検討した経緯がございますけれども、経路となります道路が狭いということと、地元の理解が得られなかったというようなことから実現に至っていない状況がございます。  このため、南北ルートにつきましては、引き続きまちづくりの動向も踏まえながら、より具体的な想定ルートの研究や導入の可能性について検討してまいります。 ◆高橋昭彦 委員 ぜひ検討していただきたいというふうに思います。  バスを利用する方はどういう方が多いか。よく言われることは、病院とかに通院するときにバスを利用したいというような高齢者の方が非常に多いわけですね。やはり病院へのアクセスというのが非常に大事なんだろうと僕は思うんですけれども、例えばこういうお話も聞きました。具体的に、関東中央病院というのがあります。関東中央病院にはバス路線もずっと入ってきています。よく考えますと、東西への路線、それから南側からの路線というのがあります。ただ、北側から病院へ行くアクセスが非常に不便になっているというのがあります。遠くから歩かなければいけないとか、遠くへ行って乗りかえなきゃいけないとか、そんなことがあります。  私の近所、経堂、船橋、桜上水の方々がよく言われることは、こういった病院への足というのが、まさにバスが必要なんじゃないでしょうかというようなお話をよく聞きます。そういった病院への路線の確保ということを念頭に入れた考え方ができないものかと思うわけです。例えば、小田急線の駅から関東中央病院へのバス路線というのは考えてみてもいいんじゃないかなと思うんですけれども、お考えをお聞かせ願えればと思います。 ◎草野 交通政策課長 お話にもございましたけれども、関東中央病院へのバス路線につきましては、現在、かなりのバス路線がございます。成城学園前駅と渋谷駅、用賀駅、等々力駅を結ぶ世田谷通りを経由する三系統がございます。小田急線の成城学園前駅と関東中央病院が乗りかえなしで結ばれております。  平日一日当たりの運行本数が、渋谷方向で約百六十便、用賀、等々力方面で約七十便と、合わせて二百三十便となっております。また、関東中央病院を起終点とします用賀駅までのバス路線が二系統ございますが、こちらは合わせて平日五十七便でございます。  さらなる導入でございますけれども、一定の条件があろうかと思いますが、ご要望をバス事業者へ伝えてまいりたいと考えております。 ◆高橋昭彦 委員 本数は多くても、利用者という状況から考えて、よく検討願いたいというふうに思います。  私の方からは以上で終わります。 ◆板井斎 委員 今、高橋委員から病院への交通アクセスの話がありましたけれども、私も多摩堤に住んでおりまして、隣の野毛は信号も診療所もない地域でございますので、何か切実な思いで聞いておりましたけれども、赤堤から離れて次の質問をしたいと思います。  まず最初に、キャッチボールのできる公園について質問します。  文部科学省の調査では、子どもの体力が八五年ごろをピークに低下を続けておりまして、日本学校保健会によると、小学三、四年生が体を動かす時間は、〇四年度、四年前より三割から四割減って、男子でも週九時間未満になったと、こういうような話があります。  我が会派の佐藤委員より、子どもの体力の低下には三つの要因がある。それは、時間、空間、仲間、この三つの間がないのが問題だと指摘をしておりました。実はこれは三十年前から使われているようでありますけれども、そろそろ問題点の指摘ではなく、やはり実際に効果のある施策を打ち出さなければならないときだというふうに、その話を聞いて改めて実感いたしました。  それでは、子どもたちの遊ぶ公園が一体どうなっているのか。日本公園緑地協会が調査した結果、政令指定都市と二十三区を対象にした調査結果では、公園でのキャッチボールを全面禁止しているのが五二%。その理由として、公園利用者の安全確保、近隣住民への配慮など禁止の理由を幾つか挙げております。近ごろ親子で、あるいは子どもたちが公園でキャッチボールをする姿が見られなくなったというのは、うなずける話だと思います。  実際、世田谷区も公園にいろいろと表示をされておりますよね。これは世田谷公園管理事務所からいただいたものですけれども、木や草花を大切にしましょうとか、バイク等の乗り入れは禁止します、野球、ゴルフ、花火等危ない遊びはやめましょう、ごみは各自で持ち帰りましょう、犬は引き綱をつけて、ふんは飼い主が持ち帰りましょう、幾つか十数項目、あれはできません、これはしてはいけませんというふうにだあっと書いてあるわけですね。これはこれでいいんですけれども、そこで、世田谷区がキャッチボールができる公園を結局ふやさない方向にいるのかということで、それについてどうお考えでしょうか。 ◎小野田 公園緑地課長 区立公園ですが、住宅地に接した小さな公園が多くございまして、かたいボールで本格的に行うキャッチボールは、他の利用者や隣接する住宅に当たったりしまして非常に危険だということで、原則禁止しております。  国土交通省では、親子でキャッチボールができる公園をふやそうと、衝撃吸収型のボールを開発し、普及を図り始めております。  キャッチボール専用のボールを使う、あるいは親と一緒に行うなど、公園利用者や隣接する住民への配慮があれば、親子でキャッチボールができるようにしたいと考えています。  今後は、看板などの工夫により、きめ細かい対応を考えてまいりたいと思っております。 ◆板井斎 委員 確認ですけれども、公園でキャッチボールはできるということでよろしいんですか。 ◎小野田 公園緑地課長 今は原則禁止という形でなっておりますので、親子で、要するに迷惑をかけないようにやれるような形で今看板等を直して、その看板を見た方が、その中でやっていただくような形を考えております。 ◆板井斎 委員 公園ではなかなかキャッチボールができないということだと思いますけれども、非常に寂しいお話ですね。  私も小さいころはよく父親とキャッチボールをやりましたけれども、キャッチボールというのは、相手の投げてきたボールを一たん手で受けとめるという動作が入る。それから、今度は相手のとりやすいところを目がけて球を投げ返す、この受けとめ合う動作を繰り返すうちに気持ちが通ってくるのだと、こんなことをおっしゃっている方もいらっしゃいます。  元プロ野球選手は、単純なキャッチボールで無意識のうちに思いやりの心ができて、信頼関係も生まれる。心と言葉のキャッチボールでもあるんだと、このようにキャッチボールの魅力を語っておられますし、理事者の皆様も、子どものころキャッチボールをされていた方も大勢いらっしゃると思いますけれども、そういった光景をぜひ世田谷に取り戻していただきたいと思います。  「フィールド・オブ・ドリームス」という映画のラストシーンで、亡くなった父親とキャッチボールをしていたという大変感動的な映画を私も見た記憶がございます。  それから、今同時に、公園での遊びに制約があるというお話がありましたけれども、子どもたちが自由に伸び伸び遊ぶことができない状況にある世田谷の公園を、自由に遊べる空間にまずするように変えていくことが大切だと思うんですが、できれば、これについてもご答弁いただきたいんですが、よろしくお願いします。 ◎小野田 公園緑地課長 自由に伸び伸び遊べる空間を公園にふやしていくということが非常に必要だと認識しております。  公園での遊びの規制を減らすためには、やっぱりプレイパークなどの例によりまして、見守りボランティアや遊びを教えるボランティアなど公園でのボランティアがいて、例えばその人たちが野球の時間などを設けるなどして、それぞれの公園の独自のルールを定めるということが必要かと考えております。
     ただ、それをするためには、実現に向けて、公園緑地課だけではなくて、今後は広く関係所管部と連携を図り、検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆板井斎 委員 整備面だけではなくて、管理運営を含めた住民、行政と幅広く連携していくことが必要だという答弁だと思うんですけれども、できれば、先ほどうちの高橋委員も言いましたが、公園というのは非常に特色がないというか、いろんな公園があると思うんですね。  私の近くにある等々力渓谷公園なんていうのは迷惑公園と言われているぐらいでして、渓谷のそばにあるものですから、民家も少なくて夜は暗い、人通りも少ない、そういうところに公園をつくっては困る、夜は閉園してほしいと。こういうことで、公園は、ある意味では迷惑施設の仲間入りをしているんじゃないかなと。  公園だって制約が多いと。あれはやってはいけない、これはやってはいけない。そういう中で、公園というのは今後一体どうあるべきなのか、公園の整備方針だとか、魅力ある公園をつくっていくとか、さまざまな議論がこの間あったと思うんですけれども、うちの岩本委員は運動公園という非常にユニークな発想を持たれておりますが、ある意味では、花いっぱい公園だとか、木がたくさんある公園だとか、それこそキャッチボールが自由にできる運動公園とか、そういった特色を持たせていくような工夫をしていかないと、区民に調査をしたときに、放置自転車とか狭隘道路とかじゃなくて、迷惑施設というか、区民の困り事は公園だというふうにならないとも限りませんので、やはり魅力ある公園づくりにこれからも取り組んでいただきたいことを要望しておきます。  次に、駐車場の緑化についてお伺いします。  このことは昨年の決算委員会でも取り上げました。きのうまでは緑がいっぱいあった民地が駐車場になり、そこはアスファルトで浸透性もなく、無造作に駐車場ができ上がっておりまして、二十台以上であっても、所有者が二人あるいは三人いれば、その結果、二十台以上でも何の条例の規制にも引っかからない、そういういわゆる法のはざまにもなっていることを指摘させていただきましたけれども、世田谷区においては、一定の広さがある駐車場について緑化をしなければなりませんが、その緑化の対象と根拠及び緑化の基準について改めて伺います。 ◎杉本 みどり政策課長 緑化の届け出の対象、それから規模、根拠及び基準ということでございますが、根拠といたしましては、世田谷区のみどりの基本条例に基づきまして、敷地面積二百五十平方メートル以上で収容能力二十台以上の駐車場を設置する場合に対象となります。  緑化の基準につきましては、緑化面積と樹木本数でございますが、緑化面積につきましては、敷地面積の規模とそこの敷地にございます建ぺい率にそれぞれ応じまして、定めている緑化率を掛けて求める面積でございます。  樹木本数につきましては、緑化面積から一定の計算式によりまして算出するものでございます。 ◆板井斎 委員 敷地面積が二百五十平米以上五百平米未満の土地では、建ぺい率が四〇%なら緑化は一五%、建ぺい率が六〇%なら一〇%緑化が必要だと、こういうことなんですけれども、先ほどみどりの基本条例と言いましたが、これはその前、五十二年の自然的環境の保護及び回復に関する条例が制定されてから設置をするということになっていたと思うんですが、それでよろしいですか。 ◎杉本 みどり政策課長 今委員ご指摘のとおり、昭和五十二年につくりました自然的環境の保護及び回復に関する条例の中にもございます。ただ、その当時は五百平米以上になっていまして、その後、昭和六十一年度から二百五十平米というふうになってございます。 ◆板井斎 委員 これは五十二年から取り組まなければならなかったということが言いたかったわけですけれども、そこで、実際の届け出件数の状況についてお伺いします。 ◎杉本 みどり政策課長 昭和五十二年以前も含めて駐車場があると思うんですが、全体につきましては、二百五十平米以上に限って申しまして、トータルでは把握してございません。  ただ、ここ三年間ぐらいにつきましては、平成十六年度が三件、それから十七年度が八件、十八年度は一月末現在でございますが、四件でございます。 ◆板井斎 委員 把握している数では三年間で十七件ということですけれども、実際に区内をいろいろと歩いていますが、これは少ない数字だなというのが実感であります。  昨年、決算委員会で実態調査をしていただけるという答弁がありました。その実態調査をしたというふうにお伺いしておりますので、その調査結果についてお伺いします。 ◎杉本 みどり政策課長 昨年は十一月に区内にある対象規模以上の既存の単独駐車場のうち、五百九十一カ所を抽出しまして、緑化の有無についての実態調査を各総合支所の街づくり課の職員でいたしました。  その調査結果といたしましては、区内の既存駐車場で緑化を行っているのは約二〇%、残りの八〇%につきましては緑化されていない状況でございました。 ◆板井斎 委員 八〇%は緑化されていないという数字が上がってきましたけれども、実際に緑化したところを幾つかご紹介いただきましたが、葬儀関係の仕事をやっていたり、ゴルフ場であったり、そういうある意味では公に近いというか、公共性を保っているお仕事をしているところの緑化が多いということで、一個人がやっていらっしゃるところは本当に数少ないと。抽出された結果でも二〇%だということですから、非常に低い数字だと思います。  区長の招集あいさつで、みどり33を十年かけて目標を設定して取り組まれるということで、非常にすばらしい夢のあるお話だというふうには思うんですけれども、こういった足元でどんどん緑化が奪われていると。また、緑化をするべき部署の人たちが、そういう意識が余りにも欠けていたのではないかなと思うんですが、なぜこのような状態になったのかということについて、改めて認識を伺います。 ◎杉本 みどり政策課長 このような状況になったということでございますが、一つは、緑化の対象となる駐車場でございましても、緑化対象である、あるいは届け出が必要であるというところのPRが不十分であったかなというのが一つ考えられます。  それからあと、それぞれの暫定利用などによりまして、土地所有者などの緑化の届けに対する認識がちょっと薄かったかなというふうに思っています。したがいまして、届け出を行わずに駐車場を整備するなどの実態があったものと考えてございます。 ◆板井斎 委員 ですから、今後の緑化の周知徹底策が必要だということになってきますけれども、それについてはどうお考えでしょうか。 ◎杉本 みどり政策課長 これまで東京都条例に基づきます指定作業所というのが出すことになってございます。これは二十台以上ということなんですが、ここの窓口は環境所管でございます。  それから、みどりの基本条例の所管である私どもみどり政策課、それから具体的な指導を行っています各総合支所の街づくり課の窓口におきまして、整備するという方に対しましてアドバイス等を行うなど、駐車場の緑化について指導してきておるところでございます。  この間、この一年で絞りますと、駐車場緑化のPRにつきましては、昨年六月でございますが、環境所管で作成しました駐車場を設置される方へのチラシの中に緑化についてを入れました。それから、十二月一日号の「区のおしらせ」では、駐車場の緑化についての案内をしたところでございます。  今後につきましては、「区のおしらせ」に加えまして、ホームページの中で知らせてあるんですが、駐車場単独のことがございませんので、駐車場緑化についてのホームページの作成、それからチラシの充実、あるいはイベントなんかございましたら、そこのところでPR、あるいは事業者等への案内など、関係所管とも連携しながら駐車場緑化について周知徹底してまいりたいと思っています。 ◆板井斎 委員 確かに決算で質問したら、十二月一日に早速駐車場の緑化を進めましょうという案内を載せていただきまして、本当に素早い対応だというふうに思うんですけれども、八〇%は緑化していない。それは、本来緑化しなければいけなかったけれども、緑化してこなかったということになるわけですね。ですから、そういった既存の駐車場の緑化について、今後何らかの対策をしていかなければならないというふうに考えるんですけれども、そのことについての見解をお伺いします。 ◎杉本 みどり政策課長 届け出の義務のなかった昭和五十二年以前のものもございますが、まずはチェーン展開しているような駐車場の事業者、それからあと、駐車場を実際に管理とか運営されています不動産事業者などの方に緑化について要請するなどしまして、働きかけてまいりたいと考えております。  また、あわせまして、世田谷区の緑をふやすという視点から、例えば駐車場緑化についてのわかりやすいマニュアルを作成しご提供申し上げるとか、あるいは駐車場緑化についてのPRをしてまいりたいと思っています。 ◆板井斎 委員 この間、玉川の街づくり課に行きましたら、見えるところに緑化をしてくださいと、そういう掲示がされておりました。それを見て非常にうれしく思いましたけれども、今後さらに徹底していただきたいことを要望して、次の質問に移ります。  多分最後の質問になると思うんですけれども、放置自転車についてお伺いします。  これはいつまで続くのかという視点から質問するんですけれども、初めに、放置自転車の経年ごとの放置台数について資料をいただきましたが、平成七年は一万七千台、そして十七年は六千二百台。ということは、一万七千が六千二百台に減っているわけです。よく見て大体三分の一まで減っていると、こういうことですね。  これは駐車場の整備や保管所の確保など大きな成果を上げてきた成果だと思うんですけれども、そうすると、六千二百台が今放置されているということですと、あと六千二百台整備すれば目標が達成するのか、具体的に、あとどのぐらい駐車場の確保が必要なのか、また、整備すべき駅はどこなのか、どういうふうにお考えなのか、お伺いします。 ◎草野 交通政策課長 駐車・駐輪場の整備につきましては、平成十三年三月に策定いたしました世田谷区自転車等の利用に関する総合計画で、各駅ごとに平成二十二年の自転車乗り入れ需用を推計しまして、策定時点の整備台数との差を必要整備台数としております。  総合計画策定後は、鉄道事業者や民間事業者によるものも含めまして、この必要整備台数を駅ごとの目標として進めてきたところでございます。  現時点で、残りの整備台数は、区全体では約一万六百台程度でございます。  整備を必要とします駅は、駐輪場の整備がおくれている駅、または放置台数の多い駅になりまして、具体的に申し上げると、三軒茶屋駅、千歳烏山駅、下北沢駅などと考えております。 ◆板井斎 委員 放置自転車の台数が六千二百台で、あと一万六百台を整備しよう、何かおかしくはないかなというふうに思うわけですよね。来年度の予算にも三軒茶屋駅で百台、それから千歳烏山駅でも千六百台が予算計上されておりますけれども、そういったように、確かに必要な駅に駐輪場をしっかり整備しようという意図もあるし、また、放置自転車は六千二百台ということで、当然町の方も各駅には若干いらっしゃると思うんですけれども、それを引いても、数字が余りにも開いているんじゃないんですかね。 ◎草野 交通政策課長 先ほど申し上げたとおり、平成二十二年の乗り入れ需用、こういったものを推計して行ったものでございます。  現在、駐輪場がなくて、実際のご利用がなされていない部分もございますので、駐輪場の整備によって利用が見込まれるという駅もございます。差し引きで申し上げて、先ほど一万六百台程度と申し上げましたので、放置台数と必ずしもぴたっと合わないというところは、その辺のところもあるかと考えております。 ◆板井斎 委員 一万六百台整備するというのは大変な数ですね。当然、そうすると日々の撤去費用にかかる、また維持していくというか、放置自転車対策に関係する費用をやっぱり削減していくとか、そういうことで努力は必要だと思うんですけれども、確認の意味で、撤去、移送に関する経費についてお伺いします。 ◎草野 交通政策課長 放置されております自転車等の撤去業務は、現在民間事業者に委託して実施しております。  二つございまして、放置自転車対策業務委託、それから放置自転車の撤去移送業務の二本立てでございます。合わせまして約三億一千万円でございます。 ◆板井斎 委員 その撤去について、平成十三年の決算委員会で撤去の見直しを質問したんです。そのときは各総合支所ごとに契約をしておりまして、駅の数も違う、放置自転車の数も違う、地域の事情も違うので、各総合支所の土木課がそれぞれ撤去業者と契約を結んでいました。予算書を見ると、十七年度はそうではなくて、世田谷区一本で契約を結んでいるんですね。十三年のときの答弁では、地域の事情があるから、それはできませんと、こういうふうに答弁されているんですね。これは事情が何か変わったんですか。 ◎草野 交通政策課長 従前、放置自転車の撤去等につきましては、お話のように、各支所ごとにそれぞれ担当の係がおりまして、移送については委託して行っていたというところがございます。  平成十七年度からは、撤去、保管、それから返還、こういった業務を含めまして民間に委託したというところがございまして、撤去、保管、移送等の業務計画を一元的に立案するという体制にしましたので、一つの契約としたものでございます。 ◆板井斎 委員 どういう内容になっているかというのは、各総合支所でやっていた契約内容を踏襲しているのではないかと思います。ですから、区内では、撤去する二トントラックが十台走っていて、それで撤去をして二往復する、乗務員は三名と。これは、今回随意契約したにもかかわらず、その形態は全部一緒なんですね。やっていらっしゃる業者もほぼ一緒。余り意味がないんじゃないかなと思うんですが、これだけのお金を使って、一日に直すと、撤去している台数というのは何台になりますか。 ◎草野 交通政策課長 平成十七年度の実績で申し上げますと、一日当たり約三百八十台でございます。 ◆板井斎 委員 たくさんのお金をかけて撤去するのは三百八十台。一台の車で二十五台しか積めないんですよね。ですから、二十台弱しか積んでいないと。それを往復繰り返すと。非常にお金のかかる割には、実際はそんなに撤去しているという数ではないということなんですね。  ある意味では、どうしてそうなっているのかということで、平成十三年の決算委員会で質問したときには、保管場所のあきを見ながら撤去をかけますと、こういうふうな答弁だったと――そういうふうに言っていませんでしたか、そういうふうに読めたんですけれども、それでよろしいんですか。 ◎草野 交通政策課長 放置自転車の撤去につきましては、委員お話のように、保管所に持っていくということがございますので、保管所のあきの状況も当然勘案しながら撤去せざるを得ないという状況もございます。 ◆板井斎 委員 そうすると、この問題は、保管場所をつくるのか、あるいは駐輪場をしっかりつくるのか、ある程度どうしたらいいのか、例えば駅ごとに整備するとか、そういう具体的な個々の目標をしっかりと再度調査をし直すぐらいにしないと、漠然と一万六百台というのは本当に途方もない数字だというふうに思うわけですね。  これは答弁は要らないですけれども、おまけに、処分の経費については、昨年二万六千台の自転車を処分して、それに約一千九百万もかかっていると。本当に大変な努力をする割には効果が薄いというか、行政としても本当に困り事の問題だというふうに思うんですけれども、その辺のもう一度しっかりとした計画を二十二年度までにされるということは了解しますが、もう一度しっかりとした整備をしていただき、この問題について一日も早い、ある程度の決着というか、方策を出していただきたいことを要望して、公明党の質問を終わります。 ○畠山晋一 委員長 以上で公明党の質疑は終わりました。  ここでしばらく休憩いたします。     午後三時二十六分休憩    ──────────────────     午後四時開議 ○畠山晋一 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  民主党・生活者ネット・社民党世田谷区民連合、どうぞ。 ◆竹村津絵 委員 民主党・生活者ネット・社民党世田谷区民連合の質問を始めます。  私は一般質問で、建築紛争を避けるために、大規模建設については、その計画を固める前に周辺住民との事前協議を義務づけるよう、まちづくりに係る条例や規則の見直しを求めました。余り前向きなご答弁ではありませんでしたが、午前中に区議会第一党の委員さんから同じ質問が出されました。きょうの答弁からは、前向きに取り組んでいただけるものと感じましたので、改めてこの視点で規則や条例の見直しを求めて、質問に入ります。  まず初めに、昨年の決算特別委員会に引き続きまして、風致地区について聞いていきます。  玉川地域、砧地域に広がる風致地区は、建築物の規模を抑えて、ゆったりとしたまちづくりを誘導するものですが、過去六年間のデータからは、玉川では七〇%前後、砧においては八〇から九〇%近い割合で特例許可がおろされ、壁面後退などが緩和されている実態で、風致地区が現在全く形骸化しているという現状を決算特別委員会では指摘いたしました。  さらには、特例許可条件である緑化基準を満たしていない建築もあるのではないかという課題提起をいたしましたが、緑化基準を守るよう指導徹底することなどが答弁されました。  まず初めに、その後の取り組み状況についてお聞かせください。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 風致完了届の提出を徹底させるため、昨年の十二月以降においては、新たに風致許可を受ける建築主に対して許可書を交付する際、完了届の提出を要請する印刷物を配付しております。  また、建築確認を取り扱う建築審査課におきましても、風致許可を伴う建築物につきましては、同様の印刷物を配付して、建築確認の完了届とは別に風致の完了届提出の周知に努めております。  さらに、現在既に許可を受けている建築物につきましても実態調査を行い、完了届が未提出の建築主に対しては、再度完了届の提出を要請してきました。その結果、新たに二十七件の完了届の提出がありました。  今後も引き続き風致緩和を受けた建築物には、特例許可の条件である緑化を確実に実施してもらうよう努めてまいります。 ◆竹村津絵 委員 この間、実態把握と指導の強化を進めていただいたようですが、今二十七件の完了届が出たというお話でした。  もう少し現状がわかるようにお聞きしますが、特例許可を区がおろして、既に建築が完了した物件の中で、風致の完了届が出ていないもの、つまり、許可条件である緑化を満たしていることが正式に報告されていないものはどのぐらいの率だったのかということを伺います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 平成十七年度におきまして、風致の完了届が出ていない割合は、風致地区全体で約八割となっております。 ◆竹村津絵 委員 国土交通省のホームページによれば、風致地区とは、都市において水や緑などに富んだ良好な自然的景観の維持を図るために定められているとあります。世田谷のブランドとも言うべき水と緑の景観を守るためには大変重要な制度ですが、建築の大半が特例許可を申請している上に、八五%もその特例許可について完了届が出されていないということでは、建築現場において、その認識が非常に薄いということだと思います。  区は特例許可をおろした場合には、緑化完了までしっかりと確認をする必要がありますが、工事が完了して時間がたつほど指導徹底は困難になってきます。区には、街づくり情報システム――IDESというものがあり、これを建築確認検査などに活用しているとのことですから、システムに風致に関する情報も組み込めば、建築確認とも連動させることが可能となり、指導徹底がスムーズになるものと思われます。その可能性についてお聞きします。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 風致の特例許可条件である緑化を確実に実施してもらうためには、特例許可を行った建築主に対し、建築物の完成後速やかに風致完了届の提出を指導する必要があります。  許可した建築物の完了を確認する方法としては、風致の完了届の提出によるほか、建築確認の完了検査の情報をもとに、風致許可した物件を一件ずつ調査する方法などがあります。しかし、この方法では、事務処理の効率が悪いため、今後、区のまちづくり情報の事務処理システムにおいて、風致事務と建築確認の完了届を連動させることについても検討してまいります。 ◆竹村津絵 委員 システムの改善ということはすぐにでもできることだと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。  また、現在の風致地区の制度そのものが十分ではないということもお話をしたいのですが、まず、大きなお屋敷を買ったデベロッパーが敷地を細分化して売る場合、つまり、本来は十分に壁面後退させることができ、風致を保つことのできる敷地を切り売りした場合にも、狭隘敷地として風致の要件を緩和できる特例許可がおろされてしまうという問題です。このことが今、特例許可申請をこれほど多くしてしまっているのではないかと感じます。  さらにもう一点は、緑の維持を目的とする風致地区でありながら、実は特例許可条件以外には緑化基準がないという問題です。区は、二百五十平方メートル以上の敷地については、みどりの基本条例で緑化基準を定めていますが、風致の特例許可対象から外れる百二十平方メートル以上、そして区が基準を定めている二百五十平方メートル未満の敷地の場合、風致地区であっても、木を一本も植えなくてもよいということに現状ではなっています。実際にこのような建築は地域に存在しています。開発の波が風致地区にも及んでいる現状で、私はこうした制度そのものの見直しを図る必要を感じているのですが、区としてこの現状をどうとらえているのかを伺います。 ◎北川 玉川総合支所街づくり課長 風致地区内における建築物につきましては、道路、隣地からの距離、建ぺい率、高さ等の基準があり、これらの基準を守っている場合は、風致地区条例では緑化の義務はありません。このような建物の周囲には空地がかなりでき、緑化も施されるのではないかと思われます。  風致地区条例で基準を守っている建物に対して緑化を義務づけることは難しいと思われますが、緑をできるだけふやすという視点から何らかの取り組みができないか、今後研究してまいりたいと考えております。 ◆竹村津絵 委員 そもそも風致地区に住むということは、緑と水豊かな環境の中で暮らしたいという思いがあってのことだと思うんですが、ただ、状況というのは大きく変化しているのではないかと感じています。  世田谷の緑の六割は民有地の緑であり、屋敷林の緑の喪失を今後いかに食いとめていくかということは、区の緑政策の大きな課題です。その必要性はだれもが認めることでありながらも、これは所有者の財産権にもかかわる問題であるために、踏み込むことはなかなか困難だということはよく理解できます。  しかしながら、私は、中でも、この風致地区の緑の保全ということに関しては、取り組める可能性が最も高いものではないかと感じます。区独自の風致地区緑化基準を設けることなど、今後多方面からの検討を重ねていただきたいと思います。みどり33を本気で達成させるためには必要なことだと申し上げます。  次に、地下水と湧水の保全についてお聞きします。  一般質問で、みどりとみず政策担当部のこの一年間の取り組みについて伺いました。水施策の体系化の検討に取り組んできたとの答弁がありましたが、具体的にどのようなことなのかをお聞かせください。 ◎杉本 みどり政策課長 水施策の体系化についてでございますが、区はこれまで雨水浸透施設の設置とか、あるいは清流再生など水に関する施策を行ってきております。また、この水資源について現況と課題を現在整備しているということでございます。  今後目指す水環境のあり方、それから、例えば豊かできれいな水環境、あるいは災害に安心な水環境などを目標として設定しまして、その実現の方策としての施策を組み立て直すということでございます。  なお、現在、事務レベルの作業でまとめてございますが、今後新たなみどりの基本計画策定検討の中でお示しをしてまいりたいと考えてございます。 ◆竹村津絵 委員 地下水・湧水保全のための雨水浸透については、世田谷区は先駆的に取り組んできたと感じておりますし、谷沢川へ仙川の水を引くなど清流再生も図っています。十九年度には新たに谷戸川の清流再生が予算化されていますし、また、一昨年は豪雨によって大きな浸水被害があり、災害対策も今急務の課題となっています。所管を超えて体系的に進めていただきたいと感じますが、一点伺いたいことは、開発行為に対する地下の水みち保全についての取り組みです。  一つの例をお話しいたしますが、昨年の暮れに玉川地域のマンション建設現場で、ザーザーと音を立てるほど地下水が流出してしまい、近隣の方が大変心配して現場の責任者にお話をしたそうですが、近いうちにとめる予定だと説明されたものの、その後、約半月以上も放置され、私から街づくり課にお願いしたことでようやく現場が動きました。  たまたま近くには地下水の専門家もいらして、この現場をごらんになり、そこには谷沢川への大きな水みちがある場所であるとのことでした。一日三百五十から四百トンもの地下水流出が推察される状況だったと、その専門家は指摘をされました。もしそのままほうっておけば、周辺の地盤沈下や等々力渓谷の水がれにつながったとのことです。  区は、開発事業者に対して、地下水保全への指導徹底を行っているとのことですが、この事例は、建築現場には、これほど地下水保全の意識が薄いということを明らかにいたしました。  かつては、世田谷区内の貴重な湧水源に近いところでは大きな建物が建つ事例はそれほど多くはなかったのではないかと思いますが、近年やはり状況が大きく変化しています。この事例は、たまたま意識ある区民が気づいたものですが、わからないまま十分な対策がとられずに建築が進んでしまっている例もあるのではないでしょうか。このような場所では、コンクリートで基礎を固めただけでは、地下水によってひびが生じ、地震が来れば建物が崩壊してしまうと専門家は指摘しています。このようなことを起こさないように、区としてどのような対策を図っていくのかをお聞かせください。 ◎杉本 みどり政策課長 区といたしましては、一定規模以上の集合住宅の建設などに当たりましては、環境基本条例の中に、水に係るいわゆる環境確保の配慮事項として定められております。また、住環境整備条例とあわせまして、例えば開発の事前協議の際に、世田谷は百カ所近く湧水がございますが、湧水に影響を及ぼすおそれがある地域であれば、ボーリングデータの提出あるいは地下水影響調査の要請、それから、委員からございました水みちを分断しない工法の選択あるいは雨水浸透施設の設置など、地下水・湧水保全に配慮するよう指導しているところでございます。  今後につきましても、関係所管としっかりと連携を組みまして、地下水、湧水の保全に取り組んでまいりたいと思います。  なお現在、湧水保全重点地区が八カ所ございますが、ここらあたりを中心に湧水の保全の立場、地下水の保全の立場で取り組んでいるところでございます。 ◆竹村津絵 委員 ボーリングデータの提出ですとか、地下水影響調査の要請、それから水みちを分断しない工法の選択ということを今伺いました。もちろん今までも世田谷区はさまざまな条例体系の中でこうした指導徹底を図られていたものと感じてはおりますが、実際に先ほどお話ししましたような事例というのがあったわけです。ここは本当に谷沢川へ行く水みちがあると。これはお隣に専門家が住んでいらしたことから、そのあたりをよくわかっていらしたんですね。
     こうしたことを今後起こさないようにするためには、建築があったときに個別に指導していくということではなくて、例えばボーリングデータの提出ですとか、地下水影響調査の要請というようなことを、今後条例の施行規則の中にも明確に示していくことが必要ではないかというふうに、私はこれまで特別委員会の質問の中でもしているんですが、この点についてもう一度お聞かせください。 ◎杉本 みどり政策課長 現在、環境基本条例、それから住環境整備条例の中で、建築について、それに基づいて指導するようになってございます。  水につきましては、関連所管が環境部門あるいは総合支所の街づくり課も含めまして、連携といいますか、そこらあたりの情報を密にしまして、しっかりと――これまでもやってきたつもりでございますが、さらにこれが漏れのないように、今、取り組みとしては、制度としては私どもはできているというふうに思っておりますので、それを漏らさないようにやってまいりたいと思っております。 ◆竹村津絵 委員 みずとみどりの所管が一時あったものがなくなってしまって、水と緑政策が本当に見えなくなってきたと私は感じていました。  十八年度にはこれが復活して、さらに名称もみどりとみず政策担当部ということで、今まであった課とか係の取り組みよりは一層の取り組みが図れるものと思っておりますので、ぜひ特に見えにくい地下の水みちのこと、しかしながら、非常にこれは重要な問題だと思うんですね。緑をはぐくんでいくということもそうですし、それと先ほどマンションの例でお話ししたように、安心安全ということで、マンションのどういう基礎がそこに打たれていくのかという、これは後から購入する区民にとっては見えない問題なんですね。みずという名前のついた所管ができましたので、こうしたことをぜひともしっかりと今後取り組んでいただきたいと思うんですが、いま一度部長からご答弁いただければと思います。 ◎井伊 みどりとみず政策担当部長 世田谷の大事な水資源を保全するとともに、健全な水循環を確保するという視点でしっかり指導をしていきたいというぐあいに考えております。 ◆竹村津絵 委員 どうかしっかりと条例、それから施行規則にも織り込んでいただきたいということをいま一度申し上げます。  次に、大井町線の急行化について質問します。  東急電鉄は四月五日から、平日朝のラッシュ時には、田園都市線の二子玉川から渋谷までを急行列車でも各駅に停車させる準急を運行させると発表しました。急行に乗客が集中し、混雑することで列車がおくれる原因となっていることを改善させるためのものとのことです。  最近の田園都市線はダイヤどおりに列車が来ないこと、また、途中で前の列車が詰まって停止するということが当たり前になってしまっていますから、この改善はもっともなことと思います。  そこで、問題となってくるのは大井町線の急行化です。大井町線急行化の目的は、今急行化の計画が図られているのですが、田園都市線から二子玉川で大井町線への乗りかえを誘導して、田園都市線のラッシュを緩和させるための目的です。大井町線にも急行があれば都心までより速くなり、乗りかえの誘導がスムーズになるというものです。  しかしながら、田園都市線でこのように急行を走らせるよりも、すべて各駅で走らせた方が運行がスムーズだという結論に至ったわけですから、大井町線急行化のいわば大前提が崩れてしまったと感じています。区としてこのことをどうとらえているのかをお聞かせください。 ◎草野 交通政策課長 平成十二年に出されました運輸政策審議会におきまして、混雑の緩和、速達性の向上などが対応しなければならない課題とされております。  個別路線におけます混雑率一八〇%以下を目指すこと、大井町線の急行運転化実施に伴う速達性の向上、それと輸送力の増強というものが田園都市線の複々線化及び大井町線の改良として位置づけられております。  現在、田園都市線の朝のラッシュ時の混雑率は高いものとなっておりまして、東京圏の私鉄でも一、二を争う混雑状態で、利用者にとりましては大変な状況となっております。このため、大井町線での急行運転は、大井町線だけの問題ではなく、東京圏の公共交通の面からも早急な対策が求められている課題と認識しております。 ◆竹村津絵 委員 平成十四年から十八年の四年間で、大井町線利用のエリア、九品仏、等々力、上野毛出張所管内の人口は二千百五十人ふえています。一部が大井町線を利用していると思われる奥沢、用賀、深沢出張所管内を加えれば、六千四百人もの人口増加となっています。私も大井町線をよく利用しますが、最近は朝のピーク時にはすし詰め状態になることもあり、大井町線もこれまでのように決してすいた電車ではなくなりつつあります。  当初から大井町線に急行は要らないというのが地元住民の総意でした。ただ、田園都市線がそれほど混雑が大変な状況であるならば、協力もやむなしとするものでしたが、急行に乗客が集中することでダイヤが乱れるというのなら、大井町線についても急行化を取りやめ、各駅停車の本数を何本かふやすことの方が混雑緩和とスムーズな運行に効果的であるのではないでしょうか。  現状の急行化計画では、二子玉川駅利用以外の区民にとっては、利用できる本数も減り、デメリットしかないものでしたが、各駅停車の増発ということであれば、すべての大井町線利用区民にとって利便性が高まってまいります。区として、いま一度東急電鉄に、こうした視点で大井町線急行化見直しを求めるべきだと考えますが、見解をお聞きします。 ◎草野 交通政策課長 大井町線の田園都市線延伸、急行導入によりまして、鉄道事業者の予測では、田園都市線の混雑は一八ポイントほど緩和されるとされております。  また、急行運転は、先ほども申し上げましたように、東京圏の公共交通に資するものということでございますので、踏切遮断時間を大幅にふやさないというようなことを前提に、広域的な観点からその必要性を認めているところでございます。  今後も、大井町線の状況については注視してまいりたいと思います。 ◆竹村津絵 委員 今ご説明いただいたことというのは、今回田園都市線の見直しが図られる前にも予測をされ、提示されていたことだと思うんですね。今回、田園都市線の方が大きく変更を図ったということで、区としていま一度これを考え直したということはないのでしょうか。 ◎草野 交通政策課長 今回の田園都市線への準急導入でございますけれども、これとは別に、先ほど申し上げた大きな意味での広域的な観点からは、大井町線の急行運転というものが田園都市線からの旅客の誘導に欠かすことのできない重要なポイントであるというふうになっておりますので、この点については変更のないものと考えております。 ◆竹村津絵 委員 大きな観点で、今一本に集中している人たちを大井町線の方へ分散させる、これはもちろんわかるんですけれども、私が聞いているのは、果たして急行化が必要なのかということなんですね。  私は今、各駅停車の本数をふやすことの方がスムーズではないか。それは田園都市線で今回、一部の人が急行に集中するよりは、各駅停車の方がスムーズだということがわかったので、その観点からどうなのかということを聞いたのですが、いま一度ご答弁をお願いいたします。 ◎草野 交通政策課長 やはり各駅停車と急行の速達性の観点からの時間差がございます。少しでも田園都市線から大井町線へ誘導するという意味で、急行化の導入が計画されているものと考えております。 ◆竹村津絵 委員 速達性ということでも、田園都市線では急行ではなく各駅にとめた方が速達性が高いということで、今見直しが図られていることだと思います。  なかなかかみ合っていきませんが、やはり公共交通機関のあり方として、今提示されているものを前提としてどんどん前に進めていくだけということではなくて、いま一度しっかりと公共交通、広域的な交通という視点で考え、そして事業者の方に区民の意見を提示していっていただきたいということを求めまして、質問者をかわります。 ◆吉田恵子 委員 今回は区内を歩いていて気がついたことから、また、町の皆様からいただいた意見、要望を加味して質問します。  まずは、水路についてです。  区内を歩いてみると、突然金網に囲まれた空地が出てきます。よく見ると水路のようですが、流れがあり、水音がするところは少なく、よどんでいるものが大半でした。何となく悪臭が漂い、みなもに油が浮いているところがありました。現在、区内には流れの見える水路がどのぐらいあるのか聞きます。 ◎五十嵐 工事第一課長 平成十八年四月一日現在、区内には全体で、ほぼフルマラソン一回分の距離である約四十五キロの水路がございます。そのうち、水の流れが見える形態の水路――開渠と申しますが、約二十七キロ存在しております。 ◆吉田恵子 委員 区内には、湧水が豊富なところでは、都会では貴重な水辺空間として位置づいているところもあるようですが、私が見てきたところはいろいろと問題がありました。  例えば桜二丁目では、松丘町会が台木を渡した上にプレハブの物置を置き、使用していましたが、かなりの高低差があって、はたから見ていても、荷物の出し入れの際に転落事故にならないかと心配でした。  宮坂三丁目では、明らかな悪臭が漂い、隣接住民からは、連絡しなくても区が定期的な清掃に入ってほしい、においと夏の蚊や虫の発生に困っているとの声も聞きました。その地域、その水路に合わせた整備が必要と思いますが、地元住民からはどのような要望が出されているのでしょうか、お話が届いていますか、聞きます。 ◎五十嵐 工事第一課長 国分寺崖線付近のきれいな湧水が流れる水路につきましては、環境保全や親水化の要望がございます。  一方、生活雑排水が流れ込む水路につきましては、悪臭がする、蚊が発生するなどの衛生管理上の要望や、不法投棄を処理してほしい、水路の清掃や草刈りをしてほしいといった維持管理上の要望が寄せられております。さらに、根本的な解決を図るために、ふたをかけてほしい、水路を埋めてほしいといった要望もいただいております。 ◆吉田恵子 委員 地元からの要望です。丁寧に対応していただいて、できるものから整備をしてください。  また、水路を埋めることになった場合の利用として、今年度みどり33を掲げる区としては、花や緑いっぱいの小道にするべきと考えます。ほかの委員から出ておりましたが、大きな空地ができた場合の緑、また、竹村委員からも出ましたが、民有地の緑、さまざまな緑がありますが、区内にはよく見てみると、このような小さな未利用地があります。残されている小さな空間に緑をふやしていくことも、みどり率を上げていける一つの方策と考えます。ぜひこの点についても努力をしてください。  また、ユニバーサルデザイン推進条例を制定した区としては、このような道を歩道や自転車道として整備し、通路として活用すべきと考えます。利便性が高まることが大きな目的です。  今、金網の中は猫だけが通る、そんな道があります。また、かぎをかけないことで近所の方が出入りできる、こういった金網に囲まれた空地もありました。ですが、砂利のまま、このままでは、何だろうこの道、というままです。ぜひここにも緑化をする、また、地域の方たちが参加をして花づくりが進められる、そういった整備へと働きかけていく必要があるのではないかと思います。  桜上水二丁目では、大きな水路の上にふたかけし、道路わきに車道とほぼ同じ幅での歩道ができていました。違法駐車が行われないようプランターが置かれ、以前の世田谷区の施策の花のある町の活動とか何かプレートがついておりました。また、ここには土と農の交流園が近くにありまして、ここで花づくりを教わった方たちが、この水路の上を花で飾っていたのだろうと推察されました。ここが安全性が確保できるのであれば、ぜひこの点をもっと有効活用できないものかと考えをめぐらせました。  例えば、ことし自転車の走行環境の社会実験がありますが、こういった道も自転車の道として整備ができないだろうか、そんなことも考えて歩いてまいりました。ですが、何より沿道住民の意識、合意形成が最も大事です。今後の水路の整備については、地域からの相談を待っているだけではなく、でき上がったものを受け入れてもらえるように、区から事前に丁寧に情報提供し、一緒に考えてもらう。またそのときに区の大きな方針や目的、姿勢、つまり基本にある緑施策の推進やまちづくりの観点など地域コミュニティーを醸成していく、つくるような、そんなきっかけを落とせるような働きかけが必要と思いますが、区の考えを聞きます。 ◎五十嵐 工事第一課長 区では、これまでも水路を埋め立てた後に一般の人が往来できる通路として開放したり、自転車等駐輪場の設置等、有効利用を図っておりますが、一方で、維持管理の一環としてフェンス等で囲っているところもあります。  委員ご提案の区民に開放して花壇等に活用することにつきましては、花づくりの交流など地域コミュニティーの活性化にも寄与するものと考えております。  しかし、これらの有効利用方策を実現するためには、防犯やプライバシー等の問題から、水路沿いの区民の方々のご理解、ご協力が不可欠でございます。  今後、区といたしましては、水路の埋め立ての可否を検証した上で、水路を埋め立てる際には、その後のいろいろな有効利用方策を検討し、水路沿いの区民の方々との合意形成を図りつつ取り組んでまいります。 ◆吉田恵子 委員 ぜひこの水路の整備についても、地域の方に愛される水路、また、その後つくり上げられた空間には緑がいっぱい、また利便性の高い小道、抜け道や歩く道、自転車が通れる道としてつくっていただきたい。そこを管理していくのは、そこに暮らしている方たち、そういった方向を出していくことが今後の行政と住民との協働を進めることになると思います。ぜひ住民の方たちの意識を喚起できるように、都市整備の所管からも働きかけていく姿勢をつくってください。  次に、道路について質問します。  今回改定になった道路占用料の話の中で、常任委員会では、歩道上の商品のはみ出し陳列が話題になりましたが、本当に指導や警告をしているのか疑問です。  というのも、城山通り沿いのスーパーでは、歩道が長年商品ではなく、店備えつけのお買い物カートの置き場になっていました。ほかの商店街でも、歩道が買い物客の自転車置き場に化しているところをたくさん見かけます。もっとひどいところでは、誘導員の方が歩道にきちんと並べてしまう、こんなことを見かけることもあります。歩道の不正使用についての基本的な考え方と対応、今回の事例に対する対応について聞きます。 ◎五十嵐 工事第一課長 歩道は、歩行者を交通事故から守り、目的地まで安全に移動する歩行者空間として大変重要なものです。この歩道へのスーパーや商店によるはみ出し商品等は、歩行者や車いす利用者等の通行の妨げとなり、あってはならないものと考えております。  このはみ出し商品への対応につきましては、商店街の方々とも連携し、撤去指導を行っております。  今回の事例に対する対応ですが、職員がスーパーへ出向き、歩道に買い物カートを置くことのないよう注意し、あと撤去させました。今後もパトロール等において目を光らせていきたいと思っております。 ◆吉田恵子 委員 平成十九年度実施予定の自転車走行環境の社会実験では、自転車が走りやすいのは車道か歩道かの選択もあると聞きました。これは歩道の使われ方を見直すよいきっかけになると考えますが、区では歩道についてどのように考え、歩道の使用についての整理をどのように具体化、実行していくのか聞きます。 ◎五十嵐 工事第一課長 平成十九年度に行います自転車走行環境の社会実験では、道路を歩行者も自転車も安全に通行するために、自転車が道路のどこをどのように走ればよいかを検証したいと考えております。  歩道の本来あるべき姿というのは、歩行者の方々が安全に歩ける空間であり、先ほども答弁しましたように、商品等が置かれたり、自転車が我が物顔で通る空間ではないと思っております。  社会実験においても、歩道のあり方を区民の皆様に発信するよい機会であると考えております。社会実験のPRに合わせ、本来あるべき道路の使い方や利用マナーについて啓発を行うなど、広く周知徹底を図ってまいります。 ◆吉田恵子 委員 以前にも道路パトロールの実態や保守点検、維持管理の話をしましたが、町を実際に歩いてみるとさまざまな点に気がつきますし、地域の方々からご意見や要望が山のように出てきました。そこに暮らして使ってみないとわからないことがあるようです。  例えば、交通事故が多発する交差点や、通学路の中でも子どもが特に多く歩き、カラー化すべき歩道、幹線道路の渋滞を避けて進入してくる車両のトラブルが続く行きどまりの道、カーブミラーが曲がっていて見えにくい等、切りがありませんでした。以前の質問のときも言いましたが、区民からの通報をもっと有効活用すべきです。そのことについて区はお知らせをしているのでしょうか。現状の通報はどのぐらいになっているのか、今後はどうするのか、あわせて聞きます。 ◎五十嵐 工事第一課長 お知らせにつきましては、区のホームページや「せたがや便利帳」で道路の破損等の連絡先を掲載しております。また、職員が現場に行った際には区民の皆様との対話を心がけ、その中から地域の困り事を把握しております。  区民の皆様からいただいている通報につきましては、路面や側溝、交通安全施設など多種多様な町の困り事が寄せられており、平成十八年度においては、十九年二月末時点でおよそ六千二百件に達しております。その通報に対しましては、スピードのあるフットワークのよい対応で問題解決に当たっております。  今後も、寄せられた通報を整理分析しまして道路補修計画の作成に役立てるなどの有効活用を図るとともに、道路パトロール等を充実させ、区民の皆様が安全安心して利用できる道路や河川の維持管理に努めてまいります。 ◆吉田恵子 委員 今回、二月までの累計で六千二百件の通報をいただいている、このことは住民の方たちが町を見る目がとても豊かで、また、自分たちの町をもっと使いやすいものにしたい、安全の対策を進めてほしいという生の声です。こういった声をしっかりと生かしていくことが、今後この世田谷区が住民自治を獲得していく一歩になると思います。ぜひこういった住民の方たちをしっかりとつないでいく、会ったときにはありがとうございますという、本当に向き合った姿勢を見せていただきたいと思います。  区では、今まで都市型水害の予防や地下水涵養の観点、また、環境対策からも透水性舗装を進めてきました。今回、区長の招集あいさつの中でもありましたとおり、平成十九年度からエコ道路モデル事業に取り組むそうです。この事業は、平成十五年度から試験施行してきた保水性舗装や遮熱性舗装での道路整備ですが、透水性舗装との違いは何か教えてください。 ◎安藤 土木計画課長 透水性舗装、遮熱性舗装、保水性舗装の順番でご説明申し上げます。  透水性舗装は、粒子の粗い材料を用いまして、雨水が材料のすき間を浸透し、地中にしみ込みやすくしたアスファルト舗装です。  遮熱性舗装は、アスファルトの表面に太陽の熱と光を反射させる遮熱材を用いまして、舗装表面の温度の上昇と熱を蓄えることを抑えるものです。舗装表面付近の温度は通常のアスファルトより低くなることから、夏の熱帯夜――熱帯夜というのは、一日の最低気温が二十五度C以上のことを指します――など都市部のヒートアイランドの軽減に効果があるとされております。  保水性舗装は、アスファルトの中に保水機能のある材料を用いまして舗装しているものです。太陽の熱を水分の蒸発時に放出して、やはり舗装面の温度の上昇を抑える効果があります。都市のヒートアイランドの軽減に効果があるとされております。 ◆吉田恵子 委員 保水性舗装も遮熱性舗装もヒートアイランド対策に有効だということでしたが、保水性舗装については、水分が蒸発するときの気化熱ということであれば、雨が少なくなってしまった夏場はどのように対応するのでしょうか。 ◎安藤 土木計画課長 水分がなくなる点が一つ問題でございます。これにつきましては、経堂駅北側の広場の歩道部分を予定してございまして、地元の方のご協力をいただけることとなってございます。散水をしていただく方法で予定してございます。 ◆吉田恵子 委員 では、そのほかにも具体に、今回のモデル事業を展開する場所やその規模など概要を教えてください。 ◎安藤 土木計画課長 平成十九年度では、駅前や住宅地内、遊歩道、歩道と車道を分離した道路などさまざまなタイプの道路を選び、遮熱性舗装約九千四百平方メートルを予定してございます。  具体的な場所でございますが、先ほどの経堂駅の広場形状の道路の部分、それから経堂駅へつながります南北道路の西福寺通り――赤堤小学校の前の部分です。それから桜上水自転車歩行者道、そのほか等々力六丁目、若林の住宅地を予定してございます。  保水性舗装につきましては、経堂の歩道部分千二百平方メートルを予定してございます。 ◆吉田恵子 委員 施工場所の特徴がかなり違うようですが、今回のエコ道路モデル事業施行後の効果を検証する測定方法はどのようなものか、わかりやすく教えてください。 ◎安藤 土木計画課長 舗装整備を行いましたそれぞれの場所におきまして、平成二十年度まで路面の温度や人が体感する温度について調査を実施する予定でございます。また、区民の方々の感想なども伺った上で効果の検証をいたします。  検証につきましては、今回施工いたしました遮熱及び保水性舗装と通常の既設の舗装部分での温度の比較を予定してございます。  温度の測定方法でございますが、舗装路面の直接の温度と体感温度で、体感温度につきましては、車いすを利用される方の目線の高さ――約八十センチ程度とご理解ください。それと、成人健常者の目線の高さ、一・五メートル近辺での測定を予定してございます。  時期は、通常真夏日――この真夏日というのは、一日の最高気温三十度C以上になる日を指します。時間も正午から午後三時ごろに最高気温を記録いたしますので、その時間帯で測定する予定でございます。 ◆吉田恵子 委員 道路の表面温度と体感温度をはかりながら周辺住民の感想を聞いて判断するわけですが、今後それをどのように生かして、どのように広めていくのか、その方針というか計画はあるんでしょうか、教えてください。 ◎安藤 土木計画課長 温度の観測結果を踏まえまして、今後、どのような場所で、どのタイプの舗装を施工することが有効なのか研究し、環境的な観点から道路舗装の指針を作成してまいりたいと考えております。 ◆吉田恵子 委員 今回の舗装の実験は、地域の方たちに水をまいていただいたり、また、アンケート調査に答えていただいたりと、これも道をつくることで住民が参加できる糸口ができてくると思います。新しい道路をつくることだけが安全安心なまちづくりではないわけですし、逆に今ある道路をしっかりと保守点検し、危険箇所を改善していくことも安全につながります。安全を確保することと、もう一つは住民の方たちが行政とどのように協働をし、まちづくりへかかわっていくか、こんなことが住民自治の一歩になると思います。地球温暖化の現在、やっぱり地域からの活動を、ぜひ道路をつくることからも仕掛けていっていただきたいと思います。  次に、公園について聞きます。  改めて平成十五年三月にまとめられた世田谷区公園緑地整備方針を見ました。公園緑地の機能が六項目挙げられています。都市環境の改善、防災、景観形成、健康レクリエーション、自然的環境の保全、地域コミュニティーとありました。この計画に基づき、現在までに成果はどのぐらいになっているのか聞きます。 ◎小野田 公園緑地課長 公園緑地整備方針は、平成十五年三月にみどりの基本計画に基づき策定されたもので、平成二十二年までを目標年次としております。  内容としましては、公園の配置のネットワーク、区民参加の考え方、地域別方針等今後の公園緑地整備の基本的あり方の方針を定めたものでございます。  整備方針の実現に向けて、安全安心な公園づくり、公園緑地の計画から管理運営の参加拡大等を推進してきたところであります。  この方針に基づき、新設、拡張整備した公園が三十六カ所、改修した公園、緑道が五十五カ所でございます。新設公園や緑道改修工事に伴うワークショップ方式の住民参加や公園のネットワークの形成等を実施してきております。  今後も、公園緑地整備方針の実現に向け、努めてまいりたいと思います。 ◆吉田恵子 委員 今、既存の公園の有効利用を考えていく時期に来たと思います。町を歩いていて気がつきましたが、地域住民の世代交代があったり、世帯の更新があったり、町全体が成長し、大きくなっているところや、あらゆる世代が集まっているところはそれなりに使われていますが、地域のほとんどが高齢者世帯のところは人影もまばらで、施設全体も老朽化しています。そのことも使われなくなっている原因になっているようでした。  また、今後は特色を持たせた再整備が必要と考えます。一一ページには、利用者からいただいた「実現したい想い」というのがあります。この二番目に、先ほどキャッチボールという話が出ておりましたが、やはりボール遊びをしたいという声が聞こえてきました。球技を思い切ってできる公園は今どのぐらいあるのでしょうか。今後はどのように計画していくのか、何かありますか。 ◎小野田 公園緑地課長 現在、フェンスで囲われた球技ができる広場を持った公園は二十五カ所ございます。球技広場は、約二十メートル掛ける二十メートルぐらいのものから、四十メートル掛ける四十メートルぐらいの規模のものもございます。フェンスの高さも三メートルぐらいから十メートルぐらいのものもあります。この球技広場においても、かたいボールでのバットを使用した球技は、一、二カ所の公園を除き、原則禁止しております。  球技広場は他の場所で禁止していることを考えると、必要性を認識しておるところでございます。球技広場を設置するには、公園の広さ、隣接する住宅までの距離や他の公園、利用者のご意見等も考慮する必要がございます。今後は地域の合意を得ながら、改修に合わせ検討してまいりたいと思います。 ◆吉田恵子 委員 地域住民を巻き込んだ協働しての管理を目指していただきたいと思います。また、一番利用するであろう子どもの目線を絶対に忘れずに、この目線での計画をつくり、そしてその実行を目指してください。  質問者を交代します。 ◆すがややすこ 委員 それでは、引き続き質問してまいります。  今区立公園ということで吉田委員からあったんですけれども、私の方からも、先日一般質問で、区立公園にそれぞれ特色を持たせてはどうかということで質問させていただいています。これに関しては、今さまざまな議論がありましたのでご答弁は要らないんですけれども、キャッチボールできるぐらい広いスペースがあったとしても、そこの注意書きに、ボールが外に出るようなスポーツをしてはいけませんというふうに書かれているんですよ。そうすると結局、じゃ、何ができるのという話になってしまうので、その辺のところ、もうちょっとフェンスをつくるとかというふうにして対応していただければいいんじゃないかなと思うんですね。  あと、小さい公園とかがあるんですけれども、そういうところに対しては、それは一般質問でも言ったんですが、例えば木をひたすら植えて森にして、今カブトムシとかクワガタって、子どもはデパートでしか見られないんですけれども、そういう木を森にしていくことによって虫とかも寄ってくると思うので、なるべくそういう特色を持たせた公園というのをつくっていっていただきたいということを、これは要望だけにしておきます。  私の方から、最初の質問として、あかずの踏切を質問させていただきたいと思います。
     京王線のあかずの踏切なんですけれども、これはこれまでも何度も質問させていただきました。これまでの答弁なんかでも、京王線の世田谷区内の踏切二十三カ所中二十一カ所が一時間のうち五十分間以上もあかないあかずの踏切であるといったようなご答弁がある。これまでも予算づけなんかもいろいろされていまして、検討してきたというようなこともあるわけです。  平成十七年度には予算が六百三十万で、平成十八年度、そしてことしも予算書を見る限りでは、鉄道の事業化みたいなもので予算がついているんですが、それが京王線なのかどうかちょっとわからないので、その辺のところを詳しくご説明していただきたいのと、これまで検討されてきた内容と今後の課題についてまとめて詳しくご説明ください。 ◎草野 交通政策課長 まず、過年度の予算に対する内容でございますけれども、これまでに区の都市整備方針ですとか都市計画、それから東京都などの各種方針から沿線地域の位置づけなど沿線地域の現況と課題、そして道路と鉄道の一体化についての課題などを整理するとともに、沿線のまちづくりの目標、方向性、各駅ごとのまちづくりの考え方、駅ごとの機能の検討などを行ってきているところでございます。  あかずの踏切の対応についてでございますが、これまでもお答えしておりますように、京王線については、東京都、京王電鉄、杉並区と道路鉄道立体化、それから沿線まちづくりにつきまして総合的な検討を進めてきているところでございます。この間、昨年の二月には沿線のまちづくりの現状や課題等を取りまとめて公表などもさせていただいております。 ◆すがややすこ 委員 今のあかずの踏切なんですけれども、いろいろ検討を進めてきているということでご答弁があるんですが、一向に京王線を利用されている方たちに対して見えてきているものというのが一つもないと思うんです。立体化の検討ということなんですが、実際には、立体化というのは上を通すということなんですか。 ◎草野 交通政策課長 あかずの踏切の検討でございますけれども、京王線については、東京都の踏切対策基本方針、こういったところで鉄道立体化の検討対象区間に位置づけられております。  先ほど委員もご指摘のように、区内の踏切が二十三カ所ございますけれども、すべてがあかずの踏切であるということで、京王線につきましては、この立体化について検討してきているところでございます。  具体的には、道路と鉄道の立体化につきまして、まちづくりとの関連性がかなり強いということで、区はまちづくりについて現在中心に検討を進めているところでございます。 ◆すがややすこ 委員 まちづくりというのも、結構小田急線の沿線なんかを見ていると、すごく開発されてしまって、昔と風景が違ってきて、何かすごく寂しいような気もするんですね。烏山の周辺のあたりって、開発されていないことがいいことだったりするなというのは、私もよく話したりしているんですけれども、何でもまちづくりといってきれいに整備してしまうのではなくて、今後進めていく上で、今ある街並みをどのように残すかということも含めて検討していっていただきたいと思います。  現状、あかずの踏切が解消されないという状況において、今二十三カ所すべてがあかずの踏切というようなことがありましたけれども、そうすると、朝の時間帯で、その周辺の道路って渋滞がすごく激しいんですね。あいたとしても、一瞬でまたばあっと閉まっていってしまうので、どんどん渋滞が広がっていってしまうというような状況なんです。  周りの住民の方たちとか、もちろん住んでいらっしゃる方もそうですけれども、その道路を歩くと排気ガスですごいというような状況なんですね。そういう声がありまして、ちょっと前に――うちの近所の話で申しわけないんですが、甲州街道の給田の交差点から南にずっと来たところにはもう一個あかずの踏切があるんですけれども、そこの周辺のところにアイドリングストップの啓発の旗というかビニールみたいなものを立てていただいたんですが、そういうふうに、あかずの踏切すべて二十三カ所にアイドリングストップを啓発していく――もちろん車が通れる道路ですけれども、アイドリングストップをあかずの踏切周辺に啓発していくということに対しての区の見解をお聞かせください。 ◎草野 交通政策課長 交通量の多いあかずの踏切では、踏切待ちの自動車によりまして、交通渋滞に起因する排気ガス等が発生しております。  区では、あかずの踏切であり、かつ踏切交通遮断量が五万台を超えております、今お話のありました千歳烏山四号踏切といいますが、こちらにおきまして、踏切周辺の方々のご要望もあり、アイドリングストップの注意看板を設置したところでございます。  あかずの踏切の解消にはまだしばらくの時間がかかるものと考えられます。区といたしましても、地球温暖化防止、また、省エネなど環境の面からの取り組みが必要と考えておりますので、アイドリングストップの啓発等につきましては、今後も環境に関する部署等とも連携を図ってまいりたいと考えております。 ◆すがややすこ 委員 わかりました。あかずの踏切解消に向けて引き続きご努力を願いたいのと、当面あかずの踏切が解消されるまでの対策として、これまでも千歳烏山駅の東口の道路のところとかがすごく危険だったということに対して、歩行者の道をちゃんと確保してもらうとか、そういうことで少しずつ対応していただいていたと思うんですが、引き続きまた住民の方のご意見なども入れながら、あかずの踏切周辺の道路ということについてはいろいろ対応していただきたいと思います。  あかずの踏切は終わりまして、次に、LRTについて質問させていただきます。  昨年六月の一般質問でLRTの可能性について質問させていただいたんですけれども、今世田谷の南北交通が不便であるということで、きょうの都市整備の所管でも何人もの委員さんが取り上げられていて、エイトライナー構想とか、そういうのもあったと思うんですが、エイトライナー構想というのも検討課題ということで、それについて全然進まないことだというふうに朝のご答弁でありましたので、ちょっとそれは、私はすごく心外だなという気はします。  南北道路でエイトライナー構想というのがあるのもわかるんですけれども、これからの時代、やっぱり環境問題だとかユニバーサルデザインみたいなことを考えると、地下に潜るだとか、上に大きい鉄道を通すみたいなことって、すごくなじまないかなという気はします。  LRTというのは、外国とかを見たら結構ありますし、国内でもいろんなところで採用されてきているという中で、これまで用地取得が必要だというふうに前回の一般質問ではご答弁いただいたんですね。だけれども、用地取得はどの道路整備でもまちづくりでも必要なことだと思うので、進めていくということが必要だと思います。  バスではやっぱり限界があると思うんですよ。世田谷の道路は狭いですし、うちの前には千歳烏山駅から成城学園前駅行きのバスが出ているんですけれども、一時間に二本しかなくて、結構不便だったりもしたりして、どうしても限界があるという中で、総合的な南北交通解決という意味では、何かしら対策を打っていかなきゃいけないんじゃないかなと思っています。  前回の一般質問のご答弁の中では、多様なニーズにこたえる総合的な交通体系の確立に努めるというふうなご答弁があったんですが、総合的な交通体系の確立ということの意味をまず教えてください。 ◎草野 交通政策課長 総合的な交通体系の確立でございますけれども、一つの手段で考えるということもあるかと思いますが、ニーズが多様であるということがございますので、これにこたえられるようなものを交通体系の中から例えば一つ選択するとか、もしくは組み合わせていくといったことも含めて、総合的に体系化していくという内容でございます。 ◆すがややすこ 委員 では、その総合的な交通体系の確立の中に、LRTというものを検討していくことについて、区の見解をお聞かせください。 ◎草野 交通政策課長 LRTでございますけれども、床が低く低騒音であるということでございまして、人、環境に優しい交通システムという理解はしております。  ただ、繰り返しになりますが、既存の道路への導入に当たりましては、やはり導入空間の確保は解決すべき課題ということでございます。  こういったこともありますが、南北交通の整備につきましては重要であると考えておりますので、繰り返しですが、総合的な交通体系の確立に努めてまいりたいということでございます。 ◆すがややすこ 委員 引き続き、その総合的な交通体系の確立を具体的な検討課題に持っていくようにお願いしたいと思います。  次の質問に移ります。住宅関連についてお伺いいたします。  今精神科病院に入院されている精神障害者の方のうち、症状が安定されている方々の退院促進が進められているというのは、この議会でも何度も取り上げられてきていることだと思います。  精神障害者の方々の安定した地域生活の実現に向けては、保健所が中心になって積極的に取り組んでおられるということはこの間の議会の議論であるとか、また委員会報告などでもありましたけれども、やっぱりその実現のためには、社会復帰の相談に乗ってくれる場所や就労ということも大変重要だと思うんですが、必要不可欠なのは、やはり住むところだと思うんです。  区の民間の賃貸住宅では、大学生向けの部屋が少子化に伴いあいているというような話もお伺いしたことがあります。こうした賃貸住宅を退院される精神障害者の方々の住居に活用すること、これは結構不動産業者の方々とかも、それについてサポートしていただけるというようなお話もありますので、そのことについて、この都市整備所管での考えをお聞かせください。 ◎板谷 住宅課長 精神障害者の方々の民間賃貸住宅への入居には、大家さんを初め近隣の方々等のご理解を得るため、精神保健関係機関等による多様な生活支援が欠かせません。  区では、お話にありましたように、世田谷保健所が平成十六年度より精神障害者退院促進支援事業を開始しまして、医療機関やNPOの方々と連携し、退院を希望する方のアパート探しや入居後の生活支援等を行っております。  住宅課では、平成十九年度から住まいサポートセンターにおいて、仲介事業者の方々のご協力をいただきまして、民間賃貸物件情報を提供するサービスを開始いたします。そうした施策を通じまして、精神障害の方々が地域で安心して暮らしていくための環境を保健福祉領域と連携して整備してまいりたいと思います。 ◆すがややすこ 委員 整備をしていくということで、それも引き続きお願いしたいと思います。  やっぱり私たちが目指していかなきゃいけない社会というのは、先日高齢者の居住支援というご報告もありましたけれども、障害があったとしても、また高齢になったとしても、いろいろな判断力が今の私とかに比べて鈍っていくということもあると思うんです。そういう状況になったとしても、地域の中で、私がこれから年をとって判断力が鈍ったときに、やっぱり烏山にずっと住んできたので、できる限り烏山に住みたいなということは絶対思うと思うんです。今まで過ごしてきた地域の中で、周りの人に支えられて、自然な形でその地域の中で過ごしていけるということが大変重要だというふうに思うんですけれども、やっぱり障害を持たれた方だとか、高齢者の方とかだと、住まいの確保ということで、例えば行政の方だとか不動産会社の方とかでご協力いただいていたとしても、周りの目だとかというのがすごく大きな壁になってくるんじゃないかなと思います。  もちろん民間サービス事業者さん、要は不動産屋さんとかによって選別されて、本来だったら行政の責任というのは、地域の方々と一緒になって生活していけるところをサポートしていかなきゃいけないと思うんですね。もちろん住居を提供していくということも大切だと思うんですが、その後のケアまでというのもしっかりと行政の方で責任を持って、その方たちが地域に出たときに、自然に地域になじんでいけるような生活というのを行政の方でサポートしていっていただきたいということを、住宅に関しては要望させていただきます。  私の方からの最後の質問で、まちづくりにおいてのプライオリティー、優先順位はどうなのかということで、一点質問させていただきたいと思います。  これまで地域の方々からいろいろご相談いただいて、先ほどもありましたけれども、街灯をつけてほしいだとか、前もここの場で質問で取り上げたんですが、上祖師谷あたりの仙川沿いの道路が整備されていなくて、その道路が整備されていないのはなぜかというと、目の前に住んでいらっしゃる方が、その道路整備に反対されているということだったんですね。だけれども、その道路というのは、道路整備をすることによって区民の方の憩いの場所になるということは言えると思いますし、そういうふうにすると、目の前に住んでいる当事者の方と広く区民の方たちのことを考えたときに、どっちを優先順位として考えるのかなというのは私はすごく思ったんです。  前回、いろいろ危険な道路があって、安全が確保できないところがあって、街灯をつけてくださいという要望に対して、それは南烏山の方だったんですが、街灯はつけていただいたんですが、街灯をつけた目の前のおうちの方が、電気がついていると明るいから嫌だということで反対されて、いまだに街灯はついているんですけれども、電気はついていないんです。こういうような状況があるんですけれども、結局、広く区民の安全の確保だとか区民の要望ということと、目の前に住んでいらっしゃる方たちの要望というのは全く違っていることに対して、どっちを優先順位にするかということはやっぱり難しいことだと思うんですが、それに対して、これまで区はどのように取り組んでこられたのかというのを一点お聞かせください。 ◎桐山 工事第二課長 今委員のお話の中で、上祖師谷地区の仙川の施設の一部のお話だとか、街路灯のお話とかありましたけれども、土木事業全般に言える話でご理解いただきたいんですが、これまで私どもが取り組んできた中では、先ほど他の委員のお話の水路の中でもありましたけれども、ともかく安全安心はとりあえず確保していかなくてはいけないんですが、やるに当たっては、沿道の住民の方々のご理解、ご協力をいただきながらやっていると。これまでそういうようにやってきた状況がありますけれども、今後もそういう形を基本的なスタンスとしまして、地域の皆さんに愛されるような形で整備、維持管理に努めていきたいと思っております。 ◆すがややすこ 委員 時間が来ましたので終わります。 ○畠山晋一 委員長 以上で民主党・生活者ネット・社民党世田谷区民連合の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 引き続きまして、せたがや政策会議、どうぞ。 ◆大庭正明 委員 何か予算審議ということで、当初予算に反対する、賛成するということの責任について余り自覚がないような方がいらっしゃるので、僕はどうなのかなという気はいたします。  私は、かつて一人会派のときに予算案に反対してきました。やっぱりそのときは、かなり立証しようと命がけでしたよ。予算案に反対、賛成というのは、好き嫌いじゃなくて、予算を一つの面から見るんじゃなくて、違う面から見て、批判的な立場から世田谷区の区政を前進させようと、そういう意図で反対するということはあり得るわけですよ。予算に反対しておきながら、あれやれ、これやれみたいなことを言うのは、僕はちょっとおかしいんじゃないかと。違う面から区政の前進のために意見を述べて質疑をするというのが、本当の議会主義の王道ではないかというふうに僕は思います。  それで、今回の予算については、私は行革をずっとやってきたということから考えて、借金が一千億を割ったということは非常に評価すべきことですし、加えて夕張市の財政状況ということを考えてみますと、財政問題については非常に意を注がなくちゃいけないと。  一方で、今回の予算の特徴としては、子育てにかなりシフトしているということは、時代の要請にかなっているので、僕は非常に評価しております。  そこで、きょうは下北沢のまちづくりのことについて質問いたします。  下北沢問題については議会でいろいろ議論されてきたわけですけれども、特に五四号線の賛成とか反対とかということにかなりシフトをしてきて、全体の構図がなかなか見えにくくなってきた。もしくは、下北沢問題は特定の議員のテーマになっていて、ほかの議員が議論することがちょっと差し控えられてきたような嫌いがあったと僕は思うし、理事者側もやはりかなり偏った答弁があったようにも思います。そこで、あえて今回、私の方で下北沢問題について質問していきたいと思います。  第一点は、木下委員も言われたように、「東京人」に東郷さんの見解が載っているわけです。「街づくり計画の賛否に揺れた下北沢。『苦渋の選択』による計画案の強行採決」という形で載っているわけです。私はこれを見ました。それで、こうやって読みました。その中で、強行採決の部分とか激論の末というのは、実は職員が賛成の意見に加担したとかしないとか、そういう部分のところがかなりターゲットになっていて、ある意味まちづくり全体の本質からはちょっと離れたところで激論がされたというのは、僕は残念だというふうには思います。  それで、私が言いたいのは、市民参加という面について申し上げているんですけれども、ここで述べているのは、本の編集者の方が東郷さんに質問しているんですね。都市計画決定に際して住民の意思を吸い上げる役割は、選挙で選ばれた議員が担っているとも考えられます。最終的な決定は議会が行うという方法はとれないのでしょうかと。これに対して東郷さんは否定的なことを答えているんですね。  私が申し上げたいのは、予算の中で、基本的に一番大きな――これは国の予算も入っているかもしれませんけれども、金額規模が大きいのというのは、やっぱり都市計画の部分、この部分というのは、やはり相当のお金がかかるわけですよ。その部分について、住民としても一番身近な問題として、町の形がどうなるのかということに関して非常に関心が高い。しかれども、議会ではそのことが間接的に委員会に報告されますけれども、実態とすると、都計審の方で課題が決まっていくということの、そこのずれのところは修正していくべきだと思うんですよ。  特に、私はきょう考えてきたのは、ちょっとパネルを用意してきたんですけれども、都計審ではプロジェクターとかビジュアルな形のものでいろいろ説明はされるんですが、都市整備委員会ではされていないと。都市計画のこういうものについては、地図とか現場の写真とか、そういうものを含めて議論していかないと、本当の詰めた議論はできていかないんじゃないかというふうに私は思っております。  そのことを具体的に申し上げるんですけれども、今回、下北沢駅周辺地区地区計画についてですが、これについては、一般に補助五四号線と世田谷一〇号線――世田谷一〇号線というのは駅前広場のことですけれども、これが新しくできたらどうなるかという議論から始まって、できることが決まったということで、さて、じゃ、下北沢はどういうふうな町になるだろうかというところに来たと思うんです。  これは実はかなり複雑な話で、連続立体も入っていますし、五四号線というものと駅前広場というものと三つが三重奏みたいな形でなかなかわかりづらい。これは私の会派としても、一部ビルが林立するんじゃないかというような議論があったときに、うちの会派でシミュレーションというか、地図をつくりました。そのときの地図がこの地図です。  これはいわゆる衛星写真の地図に区側から提示された地区計画の地図を落とし込んだ地図です。実際五四号線というのは、上のこの黄色いところですね。黄色にメッシュが入ったところというのが世田谷一〇号線、要するに駅前広場と。この二つが新たにできることによって、どうなるかということが議論になったわけです。  それで、区の説明によれば、この二つの黄色い部分ができることによって、これに面するところが高さが緩和されると。要するに最高六十メートルまで緩和されるという話だったわけです。  それで、我々は接するところでかつ区道に囲まれるというところを一つ一つこうやって赤で塗りつぶしていったわけです。それで果たして現実的に、我々は質問の中では、百年後はわからないけれども、当面三十年、四十年以内に土地が一つにまとまるようなところというのはあるだろうかということを質問したわけです。  そうしたら、安水さんの九月二十一日の代表質問の答弁で、「現実には、沿道地区で二千平米以上の既存敷地といたしましては二例、五百平米以上では三例であります。ご懸念の沿道の高層化につきましては、当該地区の沿道は土地が細分化されておりまして、地権者もふくそう化しております。よって、五百平米以上の土地の集約化は極めて困難ではないかと考えておりまして、沿道に高層建築物が林立するような事態は想定しにくい状況であります」というふうにありました。(発言する者多し) ○畠山晋一 委員長 静粛に願います。 ◆大庭正明 委員 そこで、実はここからが質問の趣旨なんですけれども、ここでこうやって、黄色のメッシュでかかる部分というのを全部拾い出していったわけですね。そうしたら、二カ所だけ、この赤い部分に相当しないところがありました。つまり、ここの青い部分ですね。この二つの部分は、当然この街区一〇号線に接しているんです。赤には入らない。つまり、六十メートルまでの緩和ということに当たらない部分が出てきたわけです。これはなぜなんだろうかということが今の質問の趣旨です。  このブルーの部分が二つありますね。このブルーの二つの部分を拡大したのがこれです。黄色の世田谷一〇号線に面しているところは、北沢二丁目の十番地、十一番地、十二番地、十九番地、二十番地のうち、二十番地と十番地だけが六十メートル緩和のところに当たっているわけですね。でも、十一、十二、十九は明らかに接しているんです。ここは区道ですから接しているんですよ。なぜ十一と十九が赤になっていないんですかということが問いです。答えてください。 ◎辻 拠点整備第一課長 ただいまパネルでお示ししてあるところの赤の十番、そして二十番というところは、下北沢の地区計画におきましてはA区分と申します。  次に、青で表示してございます街区十一番、十二番、十九番におきましては、下北沢の地区区分ではB地区と称している部分であります。  A地区といいますのは、新たな都市施設でございます駅前広場――交通広場でありますけれども、それから都市計画道路五四号線でありますが、それらの整備に合わせまして、下北沢の魅力と活力あふれる駅前商業ゾーンを形成する地区になってございます。  それから、B地区におきましては、下北沢の特徴であります町並みが既に形成されているということで、今後建物の建てかえ時に、土地の有効利用を図りながら更新を促進していくと。いわゆる修復型のまちづくりと称していますけれども、そのような手法によって、魅力と活気あふれる中層主体の商業市街地の形成を目指すという区分でございます。 ◆大庭正明 委員 ちなみに、ここの十九番に接するところと二十番に接するところ、これは何メートルずつですか。二十番はわずかだと思うんですね。十九番はかなり長いところを接していると思うんですけれども、十九番と二十番の接している部分の長さについてお答えください。 ◎辻 拠点整備第一課長 正確な測量ではございませんけれども、おおよその見当では、十九番街区の駅前広場に面するところでは、大体十五メートルぐらい。そこはのりになっていますので、境界確定等が必要でございます。大体十五、六メートルかなと。  それから、今委員がお示しのところは十六メートルぐらいかなと考えてございます。 ○畠山晋一 委員長 二十番についてご答弁お願いします。 ◎辻 拠点整備第一課長 二十番の街区については、二・三から三近くございます。 ◆大庭正明 委員 どうしてA地区、B地区にしたのかというのがよくわからないと思うんですよ。だって、さっき申し上げたように、黄色いところと黄色の網かけのほとんどがA地区という赤いのにかかっているわけです。唯一こことここだけがかかっていないんですよ。  それは、理由としては――じゃ、ちょっと助け船を出しましょうか。どうしてここのところが全部A地区になったかというと、実はこれは、既存の町並みが住宅地の中にあるわけですね。これは全部買収をかけるわけですよ。買収用地が含まれているから、要するに買収するにはやっぱりメリットが要るから、ある意味A地区にしたということが真相じゃないですか。だって買収が入っているんでしょう。ここのところは買収がかかっていないんですよ。ここは買収の区域が全部街区に入ってくるわけですね。ですから、それを誘導するためにボーナスメリットとしてやったというのが真相じゃないですか。別にこれは違法なことじゃないと思いますよ。ないんですけれども、それが真相じゃないですか。 ◎辻 拠点整備第一課長 真相等は特にございません。申しましたように、A地区におきましては、新しい下北沢の拠点づくりと商業活性化を形成する駅前の商業ゾーンでございます。現に一定のまとまりある敷地についての活用法を地区計画でお示ししてございます。  それから、B地区につきましては、接すると申しましても、現にまとまりあるそれほど大きい土地はございません。したがいまして、権利が錯綜しているという事情もあるので、今後の建てかえに応じたいわゆる修復型のまちづくりによって、この一定の中層主体の商業地を形成するという区別がございまして、A地区、B地区として分けたものでございます。 ◆大庭正明 委員 A地区、B地区というのは、もう一度繰り返しますと、五百平米以上だと四十五メートルなんですよ。B地区になると三十一メートルに高さが低くなるんですよ。  それで、実態とすれば、なぜこことここが漏れたのかということについて、もう一回これを拡大したものでいきますと、二十番のところと十九番のところというのが、説明によると、要するに将来のまちづくりの方向が違うといっても――実際、きのう写真を撮ってきました。二十番のところを、ここに立ってこっち側から写した写真があります。  それが今出ていますけれども、ダイエーのグルメシティと。ここが先ほどの接道している二メートルとか三メートルというところなわけですよ。三角形の地形の土地なんですね。  ここの位置からこっち側を見たらどうなるか。つまり、十九番のところがどうなっているか。今度は写真をここから撮って、この辺を写した写真があります。これが写真ですね。おなじみの南口の駅前からすぐ見えた写真なんですよ。皆さんおなじみのところですよね。さっき言った十九番というところはここですよ。この隣に、さっき言ったグルメシティがあると。駅前のすぐ目の前ですよ。それが、どうして高さ制限が、片方は三十一メートルに権利として制限されて、こちらの一歩行ったグルメシティの方が四十五メートルになるのかということの区別をもう一回説明してくださいよ。それは裁量でできるんですか。 ◎安水 生活拠点整備担当部長 先ほど辻課長から話がありましたけれども、委員もおっしゃいましたが、A地区といいますのは、基本的には、商業系は二十五ヘクタールのうち六割から七割ありまして、保全型でというのが基本でございまして、高さで言えば二十二メートルということで、六階から七階にしたいというのがこの地区計画の趣旨でございます。  そこで、今A地区、B地区に分けた趣旨というのは委員もおっしゃったと思うんですが、新たにつくる補助五四号線、そして駅前広場――区画街路一〇号線でございますけれども、そこに接するような、新たに買収等々がありまして、建てかえとかが発生するわけでございますが、そちらについて、やはりA地区にしたということでございまして、B地区のところについては、先ほど辻が申しましたとおり、町並みが既に形成されていると。そして街区そのものが既に何棟も建物が建っております。そういうことで、将来的に共同があったときのために、二千平米以上は六十ですけれども、五百平米ということになれば、四十五タイプと三十一タイプということで、これは茶沢通りも一部三十一メートルという一定の条件があれば建つということで、ちょっと種類を分けたということでございます。 ◆大庭正明 委員 ちょっと分けたといっても、さっき言ったように、こことここの違いで四十五メートルと三十一メートルの高さの違いが起きるわけですよ。かつ、さっき言った街区一〇号線に対しては、こっちは十五メートルぐらい接しているのに、ここは二メートルしか接していないんですよ。こっちが三十一メートルに規制されて、こっちが四十五メートルに緩和されるというのは、ちょっとどうなのかなという感じがするんですよ。  それで、私の質問の本題はここからなんです。実はこの二つがA地区に入るのはおかしいという考え方もできるけれども、逆に考えると、ここがA地区に入る方がちょっとおかしくないかと。逆に考えればそうなるわけですよ。さっき言ったように、この街区からいけば、接しているのはここの二メートルか三メートルでしょう。なのにA地区に入れちゃったということはどういうことなのかなというのが一つの素朴な疑問として起きるわけです。  実は今回の地区計画ができる前とできる後と、これが通る前と通る後ということで、どういう変化が起きるかということを実は注目していたんです。そうしたら、二十番の三角の土地というのがことしになって売買されたんですね。売買されているんですよ。つまり、この地区計画ができてから最初の、第一号に土地が大きく変わるのはここなんですよ。ダイエーのビルは、持ち主がことしの一月末にこの土地を売却しております。新しい地主は、ことしの九月にこの建物を解体するということをホームページ等でも伝えられています。地元の商店街もそのことについては承知しております。それで、ここで大きな工事が起きるわけですから、商店街としても非常にいろんなことを懸念しているわけですよ。  それで、私がお聞きしたいのは、結局この計画の中で、ここの土地が初めて動くわけですけれども、この計画は、先ほどの緩和というのは四十五メートルですよね。四十五メートルに緩和されるわけです。それで、地区計画の実行では、ことしの九月に解体して、恐らく建築確認が出てくるんでしょう。その建築確認が出たときには、この地区計画の緩和というのが適用されるのかどうか、私はこのことが聞きたいんです。 ◎吉村 建築審査課長 高さの特例が適用される敷地の件なんですけれども、委員がおっしゃいましたように、商業地区のAまたはBの地区内にありまして、補助五四号線、世区街一〇号線に面する必要がございます。  また、建築確認なんですけれども、建築確認を受けるには、敷地に面する道路が建築基準法の道路であるという必要がございます。  現在、いずれにいたしましても、高さの特例が利用できるのは、補助五四号線、世区街一〇号線等が建築基準法上の道路となりまして、それを前面道路とする一定規模以上の敷地において公開空地等の要件に適合した場合でございます。 ◆大庭正明 委員 要するに今言ったのは、簡単に言えば、補助五四号線と世区街一〇号線ができなければ、四十五メートルの緩和という適用は受けられないということでいいんですか。 ◎吉村 建築審査課長 補助五四号線と世区街一〇号線等が建築基準法上の道路にならないといけないということになります。 ◆大庭正明 委員 だから、建築基準法上の道路になるというのは、五四号線と世区街一〇号線ができるということなんじゃないんですか。できるというのは、まだ先の話じゃないんですか。  現実的に言って、この九月に解体して、さらに解体から来年にかけて新しいビルをつくるという予定であれば、来年あたりに新築を開始するとすれば、当然まだ世区街もできていないし、五四号線なんてまだかけらも、まだ買収しか進んでいませんから、その適用が受けられないというふうに解していいんですかということの確認なんです。 ◎吉村 建築審査課長 現在の段階では、基準法上の道路ではございませんので、基準法の道路になった場合となります。来年度とか、そういった近いときになるという可能性は少ないのではないかなというふうに私は思っております。 ◆大庭正明 委員 だから、私は、もしこれが適用されることになると、何か全体の動きの中で、やはり二メートルしか接していないのに、ここのところだけが適用されると。二メートルぐらいしか適用されていないのに、ここだけやって、それでここだけが先取りするとなると、全体の形として疑念を持たれることがやっぱり嫌だから――嫌だからというのは、私が嫌だからじゃなくて、私は推進している立場ですからね。やるべきだと会派としても言っているわけですから、そういうことに対しての確認はきっちりしておきたいと思ったので、今の説明でよくわかりました。  ただ、まちづくりは道路の賛成、反対というだけの問題じゃないですから、やはり全体を議会として、私ども変なことにならないように注意深く見つめていきたいと思います。 ◎辻 拠点整備第一課長 今のA地区の件で補足させていただきたいんですけれども、そこの三角に飛び出した街区二十番につきましては、敷地が既に千四百程度ございます。ですので、五百平米以上であれば駅前広場に面して、かつ特例要件としての公開空地等さまざまな条件をクリアしまして四十五メートルということでございますけれども、現にその二十番街区につきましては、接道が二メートルしかないということではなくして、要するに十九と二十番の間の通りが六メートルございまして、そこの接道の長さは五十メートル以上あるんですね。ですので、単独の現在の地区計画が発動されておりますけれども、その内容は、一般の申請以外にそれぞれの壁面線の後退を位置づけられて、斜線が緩和となるということでは、容積率が四四〇%使えることになりますので、駅前広場ができるまでできないということではございませんので、補足させていただきました。 ◆大庭正明 委員 何かやけに詳しいですね。時間の関係で指摘することは指摘しましたけれども、助役、今の答弁でよろしいんですか。 ◎平谷 助役 専門技術的な詳細につきまして、私は必ずしもすべて承知しているわけではございませんが、いずれにしても、この間の検討を踏まえて、それぞれに答弁させていただいておりますから、これに関しては区の見解としてご理解を賜りたいと思います。
    ◆大庭正明 委員 辻さん、せっかくわざわざ手を挙げて答弁していただいたんだから、このことに関しては、詳細に議会にも説明してくださいよ。やはり何をおいても疑問点は解明するのが議会ですからね。この問題については引き続き注視していきます。  あともう一点、時期が時期ですから、自分のところも質問したいんですが、烏山地域。例の烏山南口の広い土地については、再三早く購入するようにと要望してあります。地元では、なかなかあそこは囲いがあったままずっと置きっ放しになっているので、買えないんじゃないかとか、大手のデベロッパーが買ったんじゃないかとか、またマンションが建つんじゃないかというようなうわさが横行しているわけですよ。今回の補正予算でもかなり増額した形で予算を組みました。どうなんですか、買えたんですか。 ◎平谷 助役 これに関しましては、去る二十日、予算の範囲内で契約を成立させていただきました。ご報告をさせていただきます。 ◆大庭正明 委員 世田谷は下北沢だけじゃありませんから、烏山も仙川に負けそうな形で今必死で頑張っているので、住民もふえておりますので、烏山の整備、それから補助五四号線については、榎から仙川方面については、世田谷、烏山地域の全議員が早く促進するようにというふうな形で思っておりますので、一刻も早く、五四号線の榎から仙川方面に向けても拡幅していただきたいと。これは人身安全上も交通安全上も大事なことですから、喫緊の課題として、やはりテーマにのせるようにしていただかないと、あの辺は人口がどんどんふえておりますので、このことを要望しまして、私の質問を終わります。 ○畠山晋一 委員長 以上でせたがや政策会議の質疑は終わりました。     ──────────────────── ○畠山晋一 委員長 以上をもちまして本日の質疑はすべて終了いたしました。  本日の委員会はこれにて散会いたします。     午後五時四十二分散会...