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  1. 大田区議会 2021-08-13
    令和 3年 8月  まちづくり環境委員会−08月13日-01号


    取得元: 大田区議会公式サイト
    最終取得日: 2021-10-03
    令和 3年 8月  まちづくり環境委員会−08月13日-01号令和 3年 8月  まちづくり環境委員会 令和3年8月13日                午前10時00分開会 ○松原〔秀〕 委員長 ただいまから、まちづくり環境委員会を開会いたします。  まず、本職から申し上げます。感染症拡大防止の観点から、傍聴人が激しくせき込むなどの症状が見られた場合、本職の判断により傍聴人には退室をお願いする場合がございます。あらかじめご了承願います。とにかく感染拡大が広がっております。皆さんにおかれましても、ぜひお気をつけ願いたいと思います。  昨日は、東京都は4,99名ということなのですが、まさに四苦八苦している様子をやゆされているような気がしております。とにかく注意しましょう。  それでは、継続調査事件を一括して上程いたします。  まず、まちづくり推進部所管事務報告について、一括して理事者の説明をお願いいたします。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 私からは、資料番号9番、「防災街整備方針」及び「住宅市街地開発整備方針」の改定についてをご説明いたします。  まず、改定の背景についてですが、市街地計画的な開発整備や民間の建築活動等を適切に誘導することなどを目的として策定されています、防災街整備方針及び住宅市街地開発整備方針につきまして、東京都は昨年度改定した、都市再開発の方針に続き、改定を行っています。そのため、大田区では、防災街区は昨年原案を作成し、住宅市街地のほうは今年度原案を作成し、手続を進めていく予定です。  次に、都市計画上の位置づけですが、真ん中の図のほうをご覧ください。本方針は、都市計画区域整備、開発及び保全の方針通称都市計画区域マスタープランと呼ばれるものですが、その具体的な方針を示す三つの方針のうちの一つで、個別の都市計画上位計画に位置づけられています。東京都は、方針策定に伴い区と意見調整するとともに、区の都市計画マスタープラン改定の際には、整合を図っております。  次に、今回の改定概要についてですが、昨年改定しました、都市再開発の方針に整合させるため、木造住宅密集市街地整備促進事業が完了した地区を廃止するものです。具体的な地区については、別紙1、2を後ほどご覧ください。  最後に、今後のスケジュールですが、防災街区については、令和3年10月に都が公聴会を開催後、令和4年6月の東京都都市計画決定住宅市街地については、令和4年2月に都が公聴会を開催後、令和4年10月の東京都都市計画決定に向けて、手続を進めてまいります。  「防災街整備方針」及び「住宅市街地開発整備方針」の改定についてのご説明は、以上となります。 ◎深川 建築調整課長 私からは、まちづくり推進部資料10番によりまして、大田区空家等対策計画の改定について報告させていただきます。  本計画につきましては、6月16日のまちづくり環境委員会におきまして、改定素案パブリックコメントの実施結果について報告させていただき、その後、7月1日に開催した大田区空家等対策審議会において答申を受け、決定したものでございます。  資料をご覧ください。主な改定内容としては、五つ挙げさせてもらっております。改定は、平成2年の計画策定後に新たに取り組んだ内容の追記や、今後の新たな取り組みを記載した内容となってございます。  順番に説明いたします。まず、(1)課題の整理です。これまで空家総合相談窓口に寄せられた相談事例や、平成29年に実施した空家等所有者への意向調査の結果から、明らかになった課題を整理してございます。  (2)相談体制の充実です。空家総合相談窓口だけでなく、前の計画にはなかった空家総合相談会の実施など、相談体制の一層の充実を図ってございます。
     (3)助成制度関連事業普及啓発です。空家等維持管理利活用を促すため、一層の普及啓発を推進してまいります。  (4)管理不全空家等に対する緊急安全措置です。台風などで管理不全の空家が周辺環境に影響を及ぼしていても、これまで区では対応できず、消防にお願いをしてまいりました。必要最低限の措置を区が講じることができるよう、条例制定など体制を整えてまいります。  (5)空家等の発生又は増加の予防です。区が実施した、空家所有者に対するアンケートでは、所有者の入院、施設入所、また所有者の死亡など、高齢化が原因となるものが約61.3%ございました。そこで、福祉部で行っている老いじたく相談会と連携しまして、所有者が元気なうちから自分の住む家の将来について考えるきっかけをつくり、空家発生の予防に取り組んでまいります。  最後に、本計画計画期間でございますが、令和3年8月からの5年間となっております。 ○松原〔秀〕 委員長 それでは、委員の皆様、ご質疑をお願いいたします。まず、1番のほうからいきましょう。 ◆大竹 委員 では、何点か聞きたいと思います。今回、防災街整備方針住宅市街地開発整備方針の部分の変更だということなのですよね。特に木造住宅密集市街地整備促進事業、いわゆる木密事業について廃止をするということなのですが、たしか、これ当初は平成2年、30年以上たっている事業だと思うのです。それぞれこの間、各地域、終了した地域もいろいろあると思うのですが、その対象地域がどういうふうに変化してきたのか、ちょっと教えてください。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 こちらのいわゆる木密事業につきましては、平成2年から20年の間に、こういった木造住宅が密集する地域におきまして、木造賃貸アパート等建て替えを支援する制度として実施してまいりました。この間、一定のご利用と指標的には不燃領域率という指標もございまして、そういった指標が国の定める一定の基準についてはクリアしたということで、事業については終了したという経過がございます。 ◆大竹 委員 今後は、この木密事業というのは全て廃止ということでいいのですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 こちらの木密事業につきましては、対象がそういった木造の賃貸アパート建て替え支援策に限るということで、利用について非常に制限があって利用しにくいといったことがございました。そういった関係も含めて一定の改善はございましたが、事業を終了したという経過でございます。  こういった事業に代わりまして、木密地域整備を進める事業としましては、東京都が打ち出してございます、不燃化特区制度による建て替え助成事業がございます。こういった事業では、戸建ての建物の除却費や、建て替え費用も支援できるということで、各区もこういった支援策を活用して、木密地域整備を促進しているという状況でございます。大田区につきましても、東京都の利用しやすい不燃化特区制度を活用して、引き続きこういった木密地域整備を進めていくという考えでございます。 ◆大竹 委員 まちづくり推進部事業概要をちょっと見たのですが、防災まちづくり施策の基本的な考え方ということで三つありますよと。一つは、規制による誘導と、二つ目、助成による促進、三つ目整備による改善ということで、この木密事業というのは、いわゆるこの3番目の整備による改善という部分に入っているということが書いてありました。  いわゆる、それぞれの施策によって防災まちづくりを進めていくという、こういう観点だと思うのです。そのうちの、いわゆる三つのうちの一つが、実質重なり合ってそれで進めていると思うのですが、1個やはり少なくなることによっての弊害というのはないのですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 今、委員からお話があったとおり、防災まちづくりの施策は、広域的には規制を基に、緩やかに時間をかけて着実に進めると。さらに、危険性が高い地区では、そういった助成事業も併用して、よりスピードアップを図って進めていくと、そういうふうに進めてございます。  先ほど申し上げましたとおり、木密事業につきましては、そういったものに代わる事業不燃化特区などのほかの事業が活用できるようになって、そういったものをより積極的に使っているという中で、木密事業については廃止させていただいたという経過でございますので、この単独の事業については終了しましたけれども、大田区の防災まちづくりについては、引き続き着実に進めていくという考え方で進めております。 ◆大竹 委員 ということは、この木密事業がなくなることによっての弊害は全くないのだということでいいのですね。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 おっしゃるとおりでございます。 ◆大竹 委員 それと、いわゆる助成による促進ということで、先ほど言われた不燃化特区制度もあるし、あと都市防災不燃化促進事業というのがありますよね。それで、期限がそれぞれ決まっているではないですか、この防災不燃化促進事業というのは10年ですよね、それから不燃化特区は5年間延長されたということで令和7年までとなっているのです。それぞれ期限は決まっているのだけど、実際問題この期限というのは、延長とか、そういうのは結局、これは区の事業なのかな。これは区で決めて、それで延長等は可能なのですか。それと、その状況というのはどういうふうになっているのかお聞きしたいのですが。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 今お話のございましたとおり、助成事業につきましては、基本的には補助金適正化方針ですとか、そういったものもありますとおり、期限を決めて、目標に目がけて短期的に集中して取り組んでいくというもので、事業としてはそういう期限を打ち出しております。  ただ、政策上の指標値ですとか、そういったものが効果が上がったのかどうか、それから、先ほどありましたような不燃化特区という制度につきましては東京都の制度でございますので、そういった東京都の制度が引き続き継続するのかとか、そういった様々な視点から、最終的には区として、その事業を必要があれば継続する場合もございますし、一定程度の効果が得られたという場合につきましては、予定どおり事業を終了すると、そういった場合もございますので、いろいろな事業につきましても、その都度効果を判断して、新たな施策を検討していると思いますけども、そういった一連の事業の評価と見直しの関係で、続ける場合もございます。 ◆大竹 委員 このまちづくり推進の立場に立って、区民が住み続けられながら災害から命と財産を守る災害に強いまちづくりということで進められているものですから、ぜひそういう部分で進めていっていただきたいということを要望しておきます。 ◆犬伏 委員 防災まちづくりは、特に第一京浜から海側については極めて大切なことで、したがって、その地区が木密の促進事業に指定をされたと理解しているのですが。この地域、特に羽田などは4時間以内に行けということで、もう道路も何もあったものではなくて、人の家の軒下を通らないと玄関に入れないなんて、いまだにあるのですけれど、こういうところの建て替えが促進できない。最も危険な地区、道路が入っているところはまだいいのですけれど、道路が入ってなかったり、二項道路のままで接道が4メートルない、場合によっては通路だったり、水路だったりというところが、私の地元の六郷、糀谷、本羽田、羽田地区には、もうものすごいあるわけです。  そういう物件がどうなるかというと、売却するためには、再建築不可と書いて業者が安く買いたたいて、それをまた転売すると。買った人はどうするかというと、再建築不可ですから、建築確認を取らないで新築そっくりさんとか、ああいうのでどさくさに紛れて、ばれないうちに直しちゃうと。そうすると、防災という観点から見ると、全く何も改善されてない。準耐火の壁にするかもしれないけれど、細い通路、避難路は全く確保されないと。  これはやはり防災街区の整備方針は大切なのですけど、その中に建築基準法の何らかの緩和というのを区独自でつくってあげて、例えば二項道路にも面してないのだけれど、現存として家が建っているのだと、それをどう処理するのかということを、やはり明確にしてあげないと、多分100年たっても2メートル接道してないところは、区内に山ほど残ってしまうと思うのです。その辺はどういうふうに、いわゆる既存不適格ではないところはいいのです、これで。既存不適格については、どうやってやっていくかという議論はされているのですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 今、委員からご指摘がございましたとおり、未接道建築物に対する対策というのは、非常に大きな課題ということで認識してございます。そういった中で、区では、特に指摘のあったような、羽田地区のような未接道の宅地が多く、不燃領域率の向上が進まないような、こういったところでは、先ほどあった三つの事業、規制と助成、それから区による直接整備と三つあるのですが、それにちょっと派生した取り組みとして、羽田地区では使わない土地をURによって取得させていただくといった事業も組み合わせてやらせていただいております。  この土地取得事業では、いわゆるそういう未接道土地が背後にあるような土地を積極的に区で用地を取得しまして、そういった未接道土地土地交換をしたりだとか、希望がある場合には共同化などの相談もさせていただいたりだとか、そういった形で単独では難しい案件につきましても、複数の土地を組み合わせて対応を検討していくと。簡単ではございませんが、息の長い取り組みとしてしっかりと対応していくということは既に取り組んでいるところでございます。  また、そのほかの地区につきましても、機会を捉えて、大田区全域で使える耐震化メニューでございます木造住宅除却助成と、こういったメニューがございますので、こういった除却助成を活用して、壊して、周りの土地と一緒に課題を解決するだとか、そういったこともぜひ検討していただくように、全体の相談を通じて、1個1個の未接道敷地が改善が進むように取り組んでいるというところでございます。 ◆犬伏 委員 今、URが未接道土地が後ろにある前の土地をURに買ってもらうという話は、こんなのどこでも買えますよ、不動産屋。だって前の土地接道のある土地なのですから。この土地を買って、後ろの未接道の家を地上げすればいいわけでしょう、これはもう地上げ屋の得意とする分野だから、URが買うとしたら未接道土地を買ってもわらないと話にならないので。誰でも買える土地をURに買わせるなんていうのは、やったふりとしか申し上げられないです。  それと、もう一つは、これ23区、未接道土地に対する建築確認考え方は、それぞれ違っているのです。大田区の場合は、この土地について、例えば2メートル未満の接道土地について建築ができるかどうかという話については、建売業者からの相談は一切受けないと、つまり売買のための相談は一切受けないという、極めてかたくなな姿勢をしております。したがって、売り主、もうこの土地いらないのだと、高齢になったからいらないのだとか、相続で売却したいのだというときには、本人が行って、本人が建て替え相談というのはするのだけど、購入する側の建売業者土地を買って、建て売りにして、商売にできるのなら買ってあげようよという相談は一切受けないという、非常に冷ややかな対応を建築審査課ではされている。  ところが、例えば、お隣のお隣、横浜市などは、明確にもう基準を決めているのです。こういうことであれば全部許可しますと、建築審査会も通しますという明確な基準を決めているから、別に横浜市役所へ行かなくても、そのマニュアルを見れば、この土地は未接道なのだけど、これこれさようの手続を踏めば、建築審査会の特例で建築確認が出るなということが、建売業者でも分かるのです。そういう意味では、大田区の未接道、もしくは接道が非常に少ない土地に対する行政の対応は、極めてしゃくし定規で冷ややかだと思うのでありますが、いかがでしょうか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 入り口のところの接道に関する相談につきましては、私どもはそういう無接道の案件の改善相談を多数受けておりますので、この敷地に家が建つかどうかというところは非常に重要な話になりますので、私どもの部署ではないのですが、そういったこの接道条件で建てられるかどうかというのは、不動産屋ですとか、そういった方もしっかりとした資料があるのであれば、相談には乗っていただいているという状況はあると思います。  そういった中で、確かに接道は非常に細かい条件がございまして、接道が小さいと火災のときに逃げ遅れて人命に関わるということで、やはり建築基準法でも大変厳しいそういったルールはございますけれども、そういった中で少しでも建て替えが進むように、窓口としては丁寧な対応に努めているというところでございます。 ◆犬伏 委員 商売が出てくると冷ややかになるというのは、もうお役所の必然でしようがないのだけど、建築審査課長にも確認をしましたけど、やはり不動産屋の建てられるかどうかという相談については、所有者からの相談は受けるのだけれどという言い方をされていましたので、やはり未接道なり、接道が狭い、防災上問題のある土地の解消には、積極的にそれを手放していただいて、ほかの土地有効活用をして、ちゃんとした建築基準法接道にするか、もしくは経過措置として、今回はこうやってくれれば確認を取れるけど、次はこうやってねとかいう、もう長期のスパンで考えていかないと、真の防災まちづくりというのはできなくて。あそこは別にやらなくてもいいのだけど、制度に当てはまっているからやるしかないなというところをやるよりも、真に危ないところに手を突っ込んでいくという積極的な姿勢が望まれると思います。  様々な法令が関わっていて、区独自でできないことは分かるのですけど、お得意の運用という中で、何とか木密地区共同住宅だけではなくて、一戸建てを含めて、100年たったら大田区が見違えるようになったというまちづくりを、ぜひご存命中にやっていただければと思うので、よろしくお願いいたします。 ◆野呂 委員 今回この大田区木密住宅事業が終わって、次に不燃化特区に代わっていくということですけども。大森東大森南地区、13ヘクタール、それから矢口・下丸子地区103.7ヘクタールということで、面として指定してやってきたのですけれども。区の担当をしてらっしゃる課長として、この中の一体どれぐらいの物件が賃貸アパートで、建て替え等を進めながらよくなっていくかという試算はされて、数もみんな把握していたと思うのですけど、実感として、20年たって終わって、何かとてもよくなったなという実感はおありですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 賃貸アパートの実数まではちょっと把握はしていないのですが、委員おっしゃられるように、見た目だとか、劇的にここが危険性が改善されたかというお話で言えば、まだまだ課題は残っていると。特にこちらの地区でいうと、この大森東だとか大森南地区、こちらのほうは結構小さい住宅もまだ密集して残っているということで、ここは事業が終了してしまったのですけれども、不燃化特区の指定は受けられないということで課題がございましたので、そういった課題に対応する策として、大田区全域に向けた耐震の制度を活用した、木造住宅除却助成というものを令和元年度から実施させていただいております。  これは耐震目的でございますけれども、建て替えることによって、新たな東京都の条例に基づく準耐火建築物だとか、耐火性の高い建物に建て替わるということで、燃えないまちづくりにも非常に有効だということで、この耐震の除却助成を大田区全域で使えるようにして、こういった今回エリアが削除になっている区域も含めて、まだまだ課題がございますので、しっかりと今後改善が進むように、今現在も取り組んでいるところでございます。 ◆野呂 委員 私は、この矢口・下丸子地域に住んでいて、自分の目からすごく劇的に変わったかなというと、そこはまだです。また、今課長がおっしゃったように、大森東大森南地区は、これに次のものがないということであれば、ますます課題として残っていくわけで、中途半端な形で終わってしまうのが一番残念かと思うのです。それを耐震の助成だとか、いろいろな手だてを講じながらやっていくということですけれど、結局、今犬伏委員がおっしゃった、100年とか50年とか本当に長いスパンをかけて、面としてどうなっていくかということを考えていかないと、何かせっかくプランを立てても途中でやめなくてはいけない。そうすると中途半端な形で終わりますので、そこの課題をきちっと洗いざらい出しながらやっていかないと、まだまだ本当に消防自動車も入れないとか、小さいのでもぎりぎりかなという狭い道路がうちの地域にもたくさんありますし、そういうことも踏まえて、まちづくりをどうするかということをぜひ重く捉えていただきたいなと思いました。 ◆大森 委員 先ほどそれぞれの委員とのやり取りを聞いている中でも、不燃化特区制度そのものが都の制度という説明の中で、東京都がどこまでまちの隅々まで本区のことを把握しているのかというところに、どうかなと思うのです。  そうすると、行政のほうのやり取りとしては、ここを外すというのは、なかなかちょっとまだまだこういうまちの状況なのだから、ちょっと時期がちょっと早過ぎるのではないだろうか、もうちょっとある程度、もう少し進んでからのお話でいいのではないだろうかとか、そういうやり取りがなされた上で、ここでいうところの大森東・南を外すだとかという、そういうところ。たまたま産業道路と15号線との間のエリアというのは、従来からずっと木密地域で、耐震化、または防火を促進していかないと、延焼をなかなか食い止めるのに難しいとかという話がなされてきたところであるわけで。それでも、そういうふうに言っていても、なかなか建て替えるだけの余裕を、やりたいのはやまやまだけど、余裕を持ってないという方たちが多くおいでなのではないかなと、私は思うのです。  一方で、ここら辺の大森東・南だとか、下丸子だとか、今、野呂委員からもお話がありましたけど、私も時折足を運んで、車で通ってみたりすると、そこそこの道路の広さがあったりとか、でも目に見えないところに狭あい道路もあるのだろうなと、やはり思うのです。その道路の広さを比較しながら、ここら辺のところを外してもいいのかなとかは、どういう基準で都がやったのかとか、そこら辺についてはどう、何か区として東京都と議論というのはなされるのですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 今のそういう不燃化の指標ですとか、こういう事業区域の設定みたいなことをやるときに、東京都とどういった形でやっていくかというお話なのですが、例えば不燃化特区の延長に際しては、なかなか事業が進捗してないという状況につきましては、日頃から東京都と意見交換もしていますし、羽田地区につきましては非常に厳しいということで、実際、都の課長とかにも現場を見ていただいたりだとか、そういったこともやってございます。  また、事業の進捗を管理する不燃領域率という指標がございますけれども、先ほどありましたような、あまり細い道については、不燃領域率というのは不燃化された建物と空地を含めた改善された率を算定する式なのですけれども、その不燃領域率の算定をするときに、その空地部分の算定には細い道路は含まないと。そういった指標のやり方になっていますので、そういった数値に基づいて、進捗が進んでないような場合には、助成事業の前提となる特区の指定などを継続するとか、そういったものを東京都と意見交換をしながらやっているという状況でございます。 ◆大森 委員 意見交換をしているというお話ですので、それはそれとして受け止めましたので。実態を踏まえてしっかり、やはり大田区の実情を都のほうにも十二分に理解してもらった上で、そういった制度などを少しゆったりとしてもらうとか、ここら辺は外してもいいのではないのかなというのは、積極的な話もあってもいいのかもしれないし。見ていても、まちの様子をやはり我々なりにも見て、何でここが残っているのかなとかというところも感ずるところもないわけではないので、そこら辺は的確な判断の下で、しっかり取り組んでいただけたらいいなと思いますので、それは意見で結構です。 ◆野呂 委員 公聴会は、これは大田区内で開いてくださるのですよね。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 こちらは東京都が行う公聴会でして、まだ具体的な内容は分かりませんが、分かり次第、ホームページ等で発表されます。 ◆野呂 委員 大田区で、かつて京急の立体交差をやった後に、京急下の活用をモクチン企画の連さんと一緒に取り組んだのはご存じだと思うのですけど。連さんは一級建築士で、お父さんが日本を代表する建築士ですけど、彼は大田区の中古の木密地域に憧れを持っていて、これを生かせないかと。これをただ壊すのではなくて、これを新しく活用してまちおこしをしたいといって、わざわざ大田区蒲田小学校の裏側のほうに事務所を構えて、引っ越してこられたのです。それで結構、この間、大田区に関わってくださっていて、様々アドバイスをくださっているのですけども。  だから、この間20年たちましたけども、ただ壊してどうかだけではなくて、それを生かしながらリニューアルして、うまく活用できないかということも含めた、そうした連携というものは必要だと思うのです。うちのまちづくりの条例は区民参加、区民と一緒にまちをつくっていこうということが大きな課題として挙がっていますけれども、そういうことを区民だけではなくて、そういう思いのある建築士や様々な方々と協力して、なかなか時間がかかるまちづくりですけど、それを少しでもいいものにしていくための協働の在り方を、ぜひ私はこの部署だからこそ検討していただければなと思いますので、ご検討をくださればと思います。 ○松原〔秀〕 委員長 ご要望でよろしいですか。 ◆野呂 委員 いいです。 ◆大竹 委員 ちょっと事業概要のところを見ますと、矢口・下丸子地区というのは、一回平成17年に終了と書いてあるのです。これは、再度指定されてまたという、そういう話になっているのかなというのを、ちょっと分かったら教えてください。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 こちらの木密事業につきましては、平成17年度で一旦もう終了したままになってございます。 ◆大竹 委員 ですから、ではそういうことで、今回また廃止になるわけでしょう。ということは、再度指定されて、また再度廃止になった、そういう考え方なのか、それを聞きたかった。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 こちらの今回の報告にございます防災街整備方針に示されたこの区域は、当時、木密事業を進める上での要件といいますか、ここの区域に指定されているという要件でその事業を進めていいよと、そういった背景があった関係で、この区域になっていたということでございます。  事業につきましては、平成17年度で、いろいろと事業の利便性だとか、いろいろな観点で、一旦終了していたのですが、その後、この区域指定については解除されないまま残っていたということで、今回この防災街整備方針の中で、もう事業をここのエリアで面的に実施しないのであれば外すと、そういった流れでございまして、この区域が一度外れて、また復旧してまた消すとか、そういう何度も繰り返しがあるということではございません。 ◆大竹 委員 そうすると、前のものは継続になっているという、そういう考え方だということになれば、そうすると今回もう全く廃止になりますよということになりますよね。そうすると、私もこの成果について、やはりどう評価するのかというのはあると思うのです。この間、私の担当している西蒲田も蒲田地区も平成16年に終了しているわけです。あと、そういう部分を含めて、やはり事業としての成果を、どう発揮させていくかというのは、その事業の中身の改善も含むのではないかと。これ木密事業というのは、何十年間も全く同じ形でやられてきたのですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 この木密事業につきましては、各地区、若干ちょっと時期にばらつきがございますけれども、平成2年から平成20年の間、それぞれの地区で実施していたという状況でございました。 ◆大竹 委員 そういう中での事業としての、整備による改善、事業としての改善というのはやられているということはないわけですか。同じ状況で、やはり一定程度の成果というのは期待して、なかなか西蒲田もそういう部分では木密になって、どれだけのやはり成果があったのかなというのは、非常に私自身も疑問に思っているわけです。ただ指定されて、それと、あと言ってみれば助成内容だとか、そういう話になってくるではないですか。あるいは、道路、公園などの整備だとかいうことも含めて共同化だよね、だからそういう部分での成果というのは、あまりにも小さいのではないかなと思っているのだけど、区としてはどういうふうに評価しているのですか。 ◎瀬戸 防災まちづくり課長 こちらの木密事業につきましては、この平成2年から20年の間で4地区でやっていたのですけども、合計で60件の助成実績があったということになってございます。この60件というのは、一定程度やはりこういった事業が使われて、こういう密集した地区での課題となっていた木賃アパートの建て替えに貢献できたという意味では、一定の評価はしてございます。  一方で、木密地域の改善の一つの目安となります不燃領域率といった、そういったものを踏まえますと、こういった数十棟程度の建て替えで大田区の防災まちづくりが完了したと、そこまでは至っていないと、まだまだ課題が多いという認識でございます。そういった中で、まだこれに代わる事業が必要ということで、現在では、より利用しやすい木造住宅除却助成制度などを活用して、引き続き、防災まちづくりに取り組んでいるという状況でございます。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 今、瀬戸課長がおっしゃったように、当該区域を含めた区内の木造住宅密集地域は今回外れたわけなのですけれども、都の建築安全条例による新たな防火規制、また、防災街整備地区計画を導入しておりまして、新築する建物は一定の耐火性を持つ、耐火・準耐火建築物とする誘導をしております。  さらに、令和元年度からは、防火規制に加えて、大田区全域を対象とした耐震化を目的とした除却助成を設け、規制と助成の両輪により防災まちづくりを進めております。  それと、すみません、先ほど野呂委員からございました、公聴会の広報についてなのですけれども、大田区報でも時期が来ましたら区報に載せますので、よろしくお願いいたします。 ◆大竹 委員 ぜひ推進していただきたいということと、あと、この例えば変更なしで大2の西蒲田・蒲田地区とあるではないですか。この変更なしは、今、何の縛りがかかっているのですか。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 今、西蒲田・蒲田地区は、東京都建築安全条例に基づく新たな防火規制、そちらがかかっております。目標としましては、老朽建築物建て替えにより防災機能の向上を図るとともに、住環境の整備を促進する地区とされております。  また、狭あい道路の拡幅を推進し、区画道路の整備を図るということも書かれております。  概要につきましては、以上です。 ◆椿 委員 いろいろ教えてください。この防災の指定地域から、木造住宅密集地域から外れるということが、今回2か所あるというところで、改善されたから、それは外しますと受け取ってよろしいのですか、それは。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 国基準の不燃領域率、こちらが改善したということで終了となっております。 ◆椿 委員 その改善率というのは、この2か所について、ちょっと数字を教えていただきたいと思うのですけども。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 大1のほうですね、大森東・大森南のほうは、平成1年に40.39%、大4の矢口・下丸子地区につきましては、平成12年に5.6%となり、国基準の不燃領域率で40%以上になると終了ということが定められております。 ◆椿 委員 そこまで改善できたから、これを外しますということだと思うのですけど。私、不動産に関しては素人なのですが、自分の資金で建て替えて改善していくというケースと、あと不動産を外から来た人が買うという、回転をよくしていくというのですか、そういった形で改善されていくという二つの面があると思うのですけど。そこでこれを改善、外れたことによって、例えば私が他県から大田区に引っ越してくるにあたって、木密地域に指定されているところを買うのか、住むのか、それともそうではないところに住むのか、買うのかと判断するときに、やはり安全を考えると、そうではないところを買おうとする、私だったらそうするのです。  ちょっとお伺いしたいのですけど、不動産的に、この指摘されたところのほうが動くのか、指定されてないところと一緒ぐらいなのかというところをちょっとお伺いしたいのですが、分かりますか。 ◎水野 まちづくり計画調整担当課長 把握してございません。申し訳ございません。 ◆椿 委員 今からは想定の話で申し訳ないのですけど、例えば、木密指定地域ではないところのほうが不動産が動きますよということであれば、この2か所はその新たな領域に入って動くような、不動産として動きますよというところになってくる可能性が出てくるのではないかなと思うわけです。分かりますか、言っている意味が。  要は、危険があるところよりも危険がないところに住もうとする人たちが多いと思うのです、買う場合。だったら、そこに対する、外れたことによって、もっと区として外れたというところの、今からどんどん改善していくという後押しするようなことは何かやれるのかなと。 ◎榊原 都市計画課長 不動産関連の話までは分かりませんが、今回、先ほどちょっと説明がありましたが、大田区の、市街化区域の約43%に当たり、新たな防火規制、東京都の条例に基づく新たな防火規制というものが平成26年6月から施行されておりまして、建物の建て替えをするときには、準耐火建築物に変えていかなければいけないということになりますので、老朽化した建物は、必ずそういう建物、燃えにくい建物に変わっていくということになります。  したがいまして、台地部を除く平地部などは、そういうことから安全な建物に代わっていくということで、区としても、今区域から外しても、そういうことで必然的に変わっていくので、ある程度成果が上がるだろうと、安全なまちになっていくだろうと考えてございます。 ◆椿 委員 そういうことであれば、負のスパイラルから抜け出して、今度はプラスのスパイラルとして、どんどんいい方向に回っていくのではないかなと思いますので、それはしっかり応援していただきたいなと思います。要望です。 ○松原〔秀〕 委員長 それでは、質疑は以上といたします。  報告順番2番、資料10番、大田区空家等対策計画の改定について、ご質疑願います。 ◆大竹 委員 先ほどご説明があった、いわゆる改正の内容の部分です。一つは、課題を整理し、解決に向けた対応策を整備しますということで出されているのです。例えば、具体的にはどういうことを整理して、どういう解決に向けた対応策を今回変えたのかというのは、その点を教えてください。 ◎深川 建築調整課長 これまで空家対策に取り組んでくる中で、今回報告する前の計画では、一番最初の計画でしたので、具体的な課題等が不十分だったのですが、それ以降の相談の内容などを踏まえまして、具体的には所有者に関する課題、また、資料の別紙2の13ページに記載がございますが、二つ目として、土地・建物に関する課題、3、地域・社会に関する課題ということで、具体的な事例を記載させてもらっています。こういったものを活用しながら、様々な説明会、相談会等で具体的に区民の方とお話しする中で、ご本人のそういった困り事もここに該当するとか、そういったところで活用しながら、引き続き、課題解決に向けて取り組んでいきたいと考えております。 ◆大竹 委員 これで課題を整理して、そのための解決策への方向を出しましたと。その基になっているのが、いわゆる空家等所有者等への意向調査ですとなってますよね。この意向調査も、それでもなかなか課題は大きいなと。その中で、一つは相談体制の充実ですと出ているのですが、空家総合相談窓口空家総合相談会というのをやって、総合窓口というのは随時ということだと思うのです。それと空家総合相談会というのは月1回なのかな。  このパブコメを見ると、いわゆる相談会の日程の工夫だとかが出ているのです。それと、あと相談内容による専門家への紹介、各調査の検証を行っていますとかと出ているのですが、この月1回の相談会をやられていると思うのだけど、かなり件数も多くなってきているということも含めてあるのだけど、例えば相談会の日程の工夫とかは、これからやるということなのですか、これ。それとも、今後、この間ずっとそうやってきたという、そういうことを含んでいるのですか。 ◎深川 建築調整課長 ここで挙げさせていただいている相談会の工夫というのは、これまでに行った工夫を指してございます。 ◆大竹 委員 それはどういうことですか。 ◎深川 建築調整課長 平成2年当時、前回の計画策定時には、この相談会を具体的にどうするかという方針が定まってございませんでした。その後、総合相談会の実施をしながら、現在の月に1回という形に落ち着いてきてございます。総合相談会では、ご存じかもしれませんけども、建築、法律、不動産、福祉、こういった四つの分野の専門家の方が立ち会い、また、事前に相談内容についてヒアリングした上で、ご本人の土地や親族に関すること、そういった資料もお持ちいただき、お互い事前確認をした上で、より解決に向けた深い話ができるようにと改善して、現在に至ってございます。 ◆大竹 委員 ただ、ここでいわゆる日時の工夫とかと出ているものだから、では日時の工夫等についてはどうやっているのかなというのは。例えばこれ毎月第2木曜日となっているではないですか。日時の工夫だったら、では、そういう工夫というのが、例えば木曜ではなくて、土曜だとか日曜だとかという、やはりより区民の参加しやすい、そういう日程にするのかなというのは一つあるということと。対象として、結構高齢の方が多いと思うのです、こういう相談というのは、いわゆる困っている人。だから、そういう人に合わせてやっているのかなというのは、そこら辺はどうなのですか。 ◎深川 建築調整課長 日時の工夫は、今、委員お話しの中にも入ってございますが、まず分かりやすく、毎月第2木曜日としてございます。また、今委員がおっしゃるように、平日以外の希望の方もいらっしゃいますので、11月のみではございますが、現在、日曜日に行ってございます。  また、住まいづくりフェアの中での相談会等を行ったり、そういったことを行ってございます。 ◆大竹 委員 分かりました。それで、あと実態調査というのが出ていますよね。実態調査は毎年やっているわけではないですか、これ。3年に1回なのか、何年に1回やっているのですか。 ◎深川 建築調整課長 実態調査につきましては、何年に1回と数字を決めているわけではございませんが、おおむね数年程度と今考えてございまして、過去は平成27年、また令和元年、これまで2回行ってございます。 ◆大竹 委員 それと、あと、普及啓発活動と併せて、この4番、管理不全空家等に対する緊急安全措置というのがあるではないですか、区が最低限の必要な措置を講ずる体制をつくりますと書いてありますよね。それで、この間いわゆる特定空家に対する除去というのか、いわゆる区での、そういうことを含めてということを言っているのですか、これ。区が最低限必要な措置を講ずる体制を整えますというのは、これはどういうことを指しているのですか。 ◎深川 建築調整課長 すみません、今の答弁の前に、先ほどの実態調査を実施した年度ですけれども、私、平成27年度と申しましたが、正しくは平成2年度です、訂正させてください。  それと、管理不全の空家に対する緊急安全措置の件ですけれども、空家といえども個人などが所有する財産ですので、これまで台風などで建物の外壁ですとか、雨どいが飛散する恐れがあったりしても、区としては対応ができないという現実がございました。それにつきまして、今後、必要最低限の措置ということで、例えばですが、その落ちそうな雨どいを落としてしまうとか、そういったことができるように、体制を今後整備してまいりますという、そういった趣旨でございます。 ◆大竹 委員 ということは、特定空家の除去というのを、この間やっているのではないですか。そういう部分も含めてということではないということね。いわゆる簡単な作業というのか、手直し程度というのか、そういうところにも手を加えていくという、そういうことを言っているのですか。 ◎榊原 都市計画課長 これまで災害時の緊急対応、例えば集中豪雨とか、ゲリラ豪雨が頻繁に発生しておりますが、それと台風などの暴風雨などが発生したときに、今言ったような、屋根が飛びそうだとか、いろいろな事象が起きております。そのときには大体消防にお願いをして、緊急対応をしていただくようなことがほとんどでした。それを今度は、区も一緒にやれるような体制を構築していきたいということで、今それに向けて考え始めたというところでございます。 ◆大竹 委員 ということは、私は、区が関与できるというのは、特定空家、もうどうしようもなくなって、これはもう周りから見ても非常に危険ですよと、そういった場合に一応管理者が分からないということを含めた場合に、特例でやるというのが、この特定空家の対策だと感じていたのです。そういうのではなくて、そういういわゆる災害等のものがあった場合に、特定空家に限らず、そんなことをやっていくという、こういう考え方なのですか。 ◎深川 建築調整課長 緊急時につきましては、今、委員がおっしゃるとおりではございますが、空家の管理は、まず所有者の方にきちっと維持管理していただくという前提の下で、周辺に対して危害が及ぶ恐れがある緊急時、そういったことの措置の体制を今後整備していきたいというものでございます。 ◆大竹 委員 そういった場合に、判断が難しいではないですか、いわゆる所有者がいるのにも関わらず、では区がやるのですかと。いつも言っているのは、個人の財産の部分の関与については、区はやりませんよという話をいろいろ常にやっているから、そういう部分とのすみ分けというのはどうするのですか。
    ◎榊原 都市計画課長 今、空家対策審議会というところで、専門家が入って、その辺議論をするようにしておりまして。こちらの委員長、副委員長もその中に参画いただいているのですが、当然、法律的なところが基本になって、これまでなかなか手が出しにくいということもありましたので、いかにそれらを可能にするかという、やらない理由よりは、なるべく区民の生命・財産を守る方向で、やっていく方向で検討しようということで進めております。 ◆大竹 委員 なかなかそこら辺の議論というのは難しいところがあると思うので、そうは言いつつも、周りから見て非常に危険だというのが、どう対応するかというのはあるので、十分議論をしていただきたいなというのは思っています。  それと、空家がいわゆる住宅問題の解決だという、こういう方向もあるではないですか。空家をどうやって賃貸住宅、あるいは高齢者やそういう人たちのいわゆる住宅に使っていくかという、今そういう課題も含めてあるではないですか。そういうので、いわゆる大田区の居住支援協議会などがやっていると思うのです。  そこで一番やはり感じるのは、今、非常に住宅確保というのは難しくなっていると。特に高齢者、障がい者、あるいは子どもを多数抱えている人たちだよね。私も相談、高齢者の方の相談に乗っているのですが、なかなかそうはいっても賃貸住宅を探すのは大変ですよと、大家がそれこそ断るケースが多いですから。それこそ孤独死などがあったりして、この前もそういうことで紹介したら、うちはもうそういう人を何件も見ているから、なかなかそうはいっても難しいのですよと言われてしまうわけ。そういうのも居住支援協議会などで議論を見ていると、そういう論議がされているのですが、そういう対策、住宅問題の解決となるのか、その一つの解決の方向に空家というのもあるではないですか。そこの部分を、今論議がされていると思います、そこら辺をちょっとできたらお知らせ願いたいなと思うのですが。 ◎深川 建築調整課長 委員お話しのとおり、居住支援協議会の中で、住宅困窮者といいますか、借りるのが困難な方に対する取り組み等、様々議論されておりますが、今の時点で、それが直接今、空家をどう活用するというところまでは、まだなかなか議論が深まってございませんので、そういったことは今後の課題だと認識しております。 ◆大竹 委員 とにかく大田区にも、数えると4万,000戸だったか、空家があるということを含めて、いろいろな活用の仕方を含めて、今、この空家問題対策というのはやられていると思うので、そういうことを含めて、様々な課題があるし、それと同時に、解決の方向によってはいろいろな解決の方向も見えてくると思うので、ぜひそこら辺も含めて、居住困難なそういう人たちのを含めた解決策にも、ぜひ役立てていただきたいなと思ってますので、それは要望しておきます。 ◆野呂 委員 この間、この空家の状況を私たちも見てきて、それとともに、この大田区の居住支援協議会の設立で、少しは空家を活用して住宅確保要配慮者への住宅の確保、民間賃貸住宅の確保が進めばいいかなと思っていましたけれども、なかなか進まない。今課長もおっしゃいましたけど、議論が深まっていないということでしたけども、一体なぜそうなのかなということをすごく思います。  空家等地域貢献活用事業で、これ相談会もやっているということですけど、基本的に公益目的のためであるから、ゲストハウスであったり、民泊であったり、あるいは知的障がい者のグループホームであったり、それから着つけ教室、今までだとそういう形の活用の仕方でしたよね。だけど、公益目的は、例えばシングルマザーで子どもを抱えて、本当に安いところに入りたいという方たちもたくさんいらっしゃって、支援したいと思ってらっしゃる方もいるけれども、なかなかこの空家が活用できない。そして、登録されている物件数も少ないために、厳しいですよね。空家はこんなにあるのに、そこの課題が払拭されないと、なかなか居住支援協議会の議論と、空家のせっかくこうやってプランを立ててますけれども、それもかみ合っていかないのではないかと、これちょっとじくじたる思いで、この間ずっと見てきたのですけども。その辺をどう深めていったら、区内で困窮してらっしゃる方たちを、住宅確保要配慮者を支援できるかということも含めて、区としてお考えですか。 ◎榊原 都市計画課長 今、空家の活用を住宅確保要配慮者へというお話がありましたが、一つは、議論を開始しているのですけれども、やはり民間の不動産事業者との兼ね合いというのが当然あります。その流通している不動産物件よりも安く設定するというのが、民間事業者の業態への圧迫につながるということが、大きな課題としてあります。  もう一つ、空家をそのように改修して貸すためには、それなりにまた設備のお金がかかる。先ほど来、申し上げましたけども、空家になっていく7割近くが、高齢者が入院したりして空家になっていくことから、そこにお金をかけるというのが難しいだろうということもあります。  それで今、ではその中で大田区が何をやっているのかということですが、地域貢献活用事業で、行政需要に特化した形で、先ほどおっしゃったようなグループホームなどへの活用をやっているところですが、この間、開始してから20数件の実績がありまして、これは23区の中でも、どちらかというと多い区でして、そういう意味では、そういう方向の施策は、ある程度23区のトップを走っていると。  そうなりますと、今後、空家の活用として、民間事業者を圧迫しないような形でどんなふうにできるかというのは、引き続き検討していかなければいけない。それと高齢者がお金を捻出して、改修して、また貸すようなことが本当にできるのかどうかというところの壁をどうやって解決していくかなどのことを引き続き検討していって、今後につなげていこうということでございます。 ◆野呂 委員 グループホームだと21件で、23区の中のトップを走っているということでしたけど。この場合、補助金が幾らか支給されて、それで改修の援助をしていますよね、公益的目的だから。例えばそれを、シングルマザーの場合だったら、シェアハウスという形の中で、それでシングルの方たちを支える、そういう在り方もあるのではないかと、私などは思ったりするのですけれども。様々な事例をこの間、私たちも居住支援協議会の学習会をしながら、いろいろな埼玉や千葉や全国の方々をお呼びして、先駆的な事例を学ぶ中で、それを非常に強く感じた次第です。  特に日本のように、築30年で取り壊す、イギリスだと143年、アメリカだと103年、それが1戸の住宅の寿命なのだそうです。だから、いかに日本が造っては壊してという、これが文化なのかというと寂しい限りなのですけど。せっかく木造で何百年という建物を維持してきた日本の文化がありながら、造っては壊すというだけではなくて、どう活用していくのかと。そのときに公益という中に、もう少し広い視野が入っていったら、高齢者の資金では不足する部分もカバーできないかなというのは、これは私の思いなのですけれども。  そして、特に、今コロナ禍で大変な状況ではないですか。私、先日も、この間、二人もご自宅で亡くなっていて、しばらくしてから発見されたという方を、うちの地域で2名、大変残念なのですけれども判明して、寂しい限りなのです、どちらも高齢の方ですけれども。一人になってコロナだから、ますます誰とも会わない中で亡くなっていくとか、そういう状況も繰り返されているので、このコロナ禍を乗り切っていくためにも、様々な工夫をぜひ区のほうにお願いしたいと思います。 ○松原〔秀〕 委員長 ご要望でよろしいですか。 ◆野呂 委員 はい。 ○松原〔秀〕 委員長 それでは、まちづくり推進部の報告に対する質疑は以上といたします。  まちづくり推進部の臨時出席説明員の方はご退席いただいて結構でございます。  (理事者退席) ○松原〔秀〕 委員長 次に、都市基盤整備部の所管事務報告について、理事者の説明をお願いいたします。 ◎保下 都市基盤管理課長 都市基盤整備部資料番、令和3年8月7日から日の台風10号に伴う対応について報告させていただきます。  1番、気象情報でございます。8月7日、土曜日、1時31分、大雨・強風・波浪・雷注意報が発令されました。  2番、大田区の水防態勢についてでございます。8月7日、土曜日、14時に監視態勢を設置、21時に水防一次態勢に移行いたしました。  (2)番、水防態勢配備人員は、合計92名でございます。内訳は、以下のとおりとなってございます。  3番、降雨量。六つの特別出張所や本庁舎などで雨量を観測してございます。総雨量、最大時間雨量、最大10分雨量をお示ししてございます。  4番、活動状況でございます。都市基盤管理課で全庁の指揮・統括、気象情報の収集・発信、被害情報の収集や防災関係機関との調整を実施してございます。他課については、記載のとおりとなってございます。  5番、被害状況につきましては、被害はございませんでした。 ○松原〔秀〕 委員長 それでは、委員の皆さん、ご質疑をお願いいたします。よろしいですか。  (「はい」と呼ぶ者あり) ○松原〔秀〕 委員長 本当に8月7日、日、9日と3連休のさなかに、そういった水防態勢を取ってくださって、心から感謝申し上げたいと思います。  それでは、次に、環境清掃部の所管事務報告について、理事者の説明をお願いいたします。 ◎岡本 環境計画課長 私からは、環境清掃部資料番号3番、平成30年度大田区の温室効果ガス排出量報告についてご説明させていただきます。  本報告は、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき、毎年度の状況を大体この時期に公表しているものでございます。  資料を1枚おめくりください。1番の算定過程・算定方法についてご説明いたします。温室効果ガスの算定過程につきましては、国、東京都、その他関係機関が公表する統計資料を用いてございます。現在、算定することができます最新値は3年前になりますけれども、平成30年度となってございます。  算定方法の算出式につきましては、こちらの資料のとおりでございます。  1枚おめくりください。2番目、大田区のエネルギー消費量についてでございます。  平成30年度のエネルギー消費量は、基準年度であります平成25年度と比べまして、マイナス5.9%となってございます。  資料を1枚おめくりください。部門別のエネルギー消費量についてでございます。産業部門のエネルギー消費量につきましては、基準年度比でマイナス4.9%、家庭部門のエネルギー消費量は、基準年度比でマイナス3.5%となってございます。続いて、業務部門のエネルギー消費量につきましては、基準年度比でプラス・マイナス0%でございます。こちらにつきましては、オフィスビル等の面積が大きく増えているということ、あるいはマチノマ大森などの大型商業施設やホテル等の建設等が影響したものと分析しているところでございます。最後に、運輸部門のエネルギー消費量は、大きく下がりまして、マイナス17.%でございます。  資料をもう1枚おめくりください。電気の環境性についてご説明させていただきます。電気の温室効果ガスの排出係数は、1kWh当たりのCO2の排出量を示した数字でございます。この数値が小さいほど電気の環境性が高いことをお示ししているところでございます。  平成30年度の値は、基準年度と比べましてマイナス11.1%と、大きく環境性が向上してございます。下の表は、東京電力が公表しているエネルギー別発電量の構成比を示したもので、太陽光発電などの再生可能エネルギーの割合が増えているといったことが、電気の環境性向上につながってきていると考えているところでございます。  もう1枚おめくりください。最後のスライドでございます。大田区の温室効果ガス排出量についてでございます。平成30年度の排出量につきましては、基準年度と比べまして、マイナス9.2%となっております。大田区は、人口、面積ともに23区では上位に入るため、排出量では23区平均を上回っておりますが、区民1人当たりの排出量では、大田区は23区の平均及び東京都と比べても低い水準となっているところでございます。 ○松原〔秀〕 委員長 それでは、ご質疑をお願いいたします。 ◆大竹 委員 最近、国連がIPCC報告というのを出しましたよね。それで、今、言ってみればパリ協定で定められた1.5度に抑えるように努力したけども、既に今回報告書では、去年までの10年間の世界の平均気温が既に1.09度上昇しましたということを含めて、非常に地球温暖化の原因は人間の活動にあるということで、これを見て、極めてこれは大変だなと思って、それで見ながらちょっと考えたのです。  中身はいろいろあるのですが、ただ、国が地球温暖化対策推進法を改正しましたよね。それによって、これから各自治体の目標値も定められていくと。大田区も今アクションプランでしたか、3か年の、それで今つくっているのですよと。ただ、国が結局2030年までに2013年からのマイナス46%を掲げているではないですか。実際問題、大田区は、これは前のものですが、20%のマイナスだと、ここで国との乖離があるわけですよね。このことについては、近く出るであろうアクションプランで、そこら辺の整合性を図ると思うのですが、そこら辺の考え方について、ちょっとお知らせください。 ◎岡本 環境計画課長 まさに今委員のおっしゃったとおり、国の法律、地球温暖化対策推進法のほうで、2050年度までに温室効果ガスをプラス・マイナス0、排出量と吸収量がバランスしてゼロになるということにすることを、国が目標として掲げたところでございます。  今、委員おっしゃったとおり、大田区も現在、大田区環境アクションプランの策定を進めているところでございます。大田区も基礎的自治体の役割を踏まえながら、今、国といいますか、温暖化対策推進法の目標達成に貢献できるような計画を策定してまいりたいと考えているところでございます。 ◆大竹 委員 前回の定例会で、陳情の中でゼロカーボンシティ宣言のことが出ていて、ただ国の法改正でみんなそうなりますよという、そういうご答弁がありました。やはり国、各自治体が、ゼロカーボンシティ宣言をやっているわけです。23区で6区でやっているのかな。だからそういうことを含めれば、国がやるのだからいずれそうなりますよではなくて、やはり区としての先見性を示していただきたいと思っているわけです。そこら辺の考え方について、国がやるからどうせという話になるのか、自らがそれを率先してやるのかというのは違うと思うのだけど、そこのことについてはどう考えているのですか。 ◎岡本 環境計画課長 先ほどもお話しさせていただきましたけども、区としましても、大田区の基礎的自治体としての役割と責任を踏まえながら、この2050年ゼロカーボンの目標達成に目いっぱい貢献してまいりたいという方向で、新しい計画の目標についても、現在検討を進めているところでございます。 ◆大竹 委員 やはり、国がやるから、ではそれについていこうというのでは、あまりにも先見性がないと思うので。本当にぜひ、私は本当に人類の存続の危機だと思うから、今コロナの問題もあるけども、そういう観点でぜひ取り組んでいただきたいということと。  あと、エネルギー別の発電電力量構成比は、これは東電と先ほどご報告がありましたよね、東京電力で出しているのだと。ただ、実際この国が定めている現状75%から41%に再生可能エネルギーを切り替えるという目標を掲げているではないですか。確かに、供給する電力の元が変わらない限りは、こうなっていくと思うのだけど。そこら辺のことも含めて、やはり国がそういう方向を出しているから、ぜひそれに沿った形のアクションプランが出てくると思うので、それに期待しています。 ◆犬伏 委員 私は、この温暖化とかいう問題はあまり好きではなくて、どうでもいいではないかと思っているのだけど。どうでもいいではないかと思っているのは、地球の歴史を見てみると、寒くなったり、暑くなったり、寒くなったり、暑くなったりして、マンモスが死んでしまったりしているわけで。あと10億年もたつと、大竹さんが心配されているけど、太陽が爆発して、地球も暑くなって終わってしまうという、あまり心配してもしようがないではないかなと正直思っているのです。  やはり神が、神と言ったらおかしいけど、サムシング・グレートが定めたもうたものに、たかだか人間ごときが一生懸命やったって大したことないだろうと。そこで、そういう前提で伺うのだけど、本当に不思議なのだけど、この温室効果ガスの排出量の報告という、そのベースになるデータというものが、関係機関が公表する統計資料を用いているとあるのですけど、例えば家庭の排出量、例えば松原元委員の家の排出量とうちの排出量を誰が分かるのだよという、素朴な非科学的な私の疑問なのだけど。どうやってこれ排出量は算定するのですか。そのベースになるデータが非科学的なものだとしたら、議論してもばからしいのではないかと思うのですけど。 ◎岡本 環境計画課長 今、松原委員のお宅の例とか、そういう例のお話を出されましたけども。 ◆犬伏 委員 例として、別にこの2件だけで算出するわけではないのだけど。 ◎岡本 環境計画課長 例えば、公表データといいますのは、例えば電気の使用量ですとか、ご家庭でしたら灯油の使用量ですとか、ガスの使用量ですとか、そういったもののデータ。あるいは、大きくは人口動態なども大きく影響いたしますので、そういったデータ。あるいは、製造関係では製造品出荷額に関するデータもありますし、あとCO2だけではないのですけども、温室効果ガスの中には、このハイドロフルオロカーボン類ですとか、こちらは元々フロンガスが使われていまして、オゾン層を破壊するということが、今、法律で規制されまして、エアコンの代替フロンとして今普及しているのですけれども。こちらのほうなどの特にCO2のほうは3年もかからないのですけども、こういう温対法の中では、それ以外のガス類についての統計データというのを収集するのに、やはりかなり時間を要すると、我々は説明を受けているところでございます。 ◆犬伏 委員 何かデータを集めるのが仕事になっているみたいで、笑い話だけど、このデータを集めるために相当のエネルギー量を消費しているのではないかと思うのだけど。  何ですか、自己満足みたいなところがあるように、私たちこんなに頑張っているのに、減らないのはおまえらが悪いのだというような。例は違うけど、大田区が紙を環境のためにとコピーの反対側が空いているものを使ったりするときに、最近やってないけど、この面無効という印刷をして、裏面を白くして使わせていたことがあるのだけど、この面無効と印刷するほうがエネルギーがかかるだろうという、そういうばかなことを環境という御旗を控えおろうと出されてしまうと、みんな「ははー環境でございますか」となって、何か変なバッジ、理事者もつけているけど、あまりはやりすたりでそういうことをやるのはどうなのかなと。もう粛々と我々の人として生まれたミッションを粛々と終わらせていくのが、神の定めたもうた道だと、私は大変、60歳を超えたら高貴な考え方になってきたので、あまりこういうことに一喜一憂しないほうがいいのではないかと意見を申し述べておきます。 ◆大森 委員 この温室効果ガスの排出量の報告の、今、何が根拠なのだという話もありましたけど。ここの資料では、オール東京62市区町村の共同事業となっているのですけど、今、令和3年ではないですか。このタイミングで出てくる、これ最新の資料なのですか。 ◎岡本 環境計画課長 今この数値は、こちらのオール東京62市区町村共同事業ということで、このデータも各区ごとに拾っているわけではなくて、オール東京62区の共同事業としてデータの整理を行って、そのデータを活用して、大田区の排出量を算出しているものでございます。  やはり、先ほど説明したとおり、最新のデータは平成30年度でございまして、国や都が公表する資料の最新値も、現時点では平成30年度の排出量という形になっているところでございます。 ◆大森 委員 大田区の取り組みとして、区民の方たち、いろいろな企業も中においでになるし、住民も増えてきて、少し頭打ちかなと思いますけれど。そういった地域条件だとかということを踏まえましても、温室効果ガスの排出という問題については、積極的に大田区も取り組むのだという姿勢を示すつもりがあるのであれば、この平成30年度のデータでないと、ほかでまとまったものを活用しないと、示すものはなかなか使えないと、活用できないということがどうなのかなと思うのです。  そこは全然考えてなくて、62の市区町村共同事業でやるというくくりの中でしかやる予定はないのだと、大田区が。そういうことであって、この数字を、また次出てくるのはいつになるのか、平成30年度のデータが今ここで我々のところに出してもらって、最新版だということで。でも、本来はそうではないのだと思うのです。さっきの電気の話ではないけど、毎月、我々は電気代もどれだけ使っているというのはデータで示されて、金も払っているわけだし、電気だってガスだって、全てにおいて同じではないですか。それを消費するのには、東電だって、火力でやったり、水力でやったりとか、また原子力もあるのでしょうけれど。東京ガスがここにデータと、本当だったらば、東京ガスだってガスの消費や何だって都市ガスを送ったりとか。また、プロパンだ何だといろいろなガスがあるわけで、そういったものがいろいろと使われているのだということを、大田区に企業があれば、そこでいろいろなガスを使っているわけですよね。そういうものがデータとしてあって、大田区独自にこんなことで言ってますよ、だけども区全体を見ると、公共施設が500以上もある中で、今はまだ完全に終わってないと思うけど、学校施設だって体育館に空調を入れてしまっているわけだから、あれだって回せば温室効果ガスを増やしていっているわけだから。  そういったことからすると、大田区の取り組みが果たしてどんなふうな方向で今、減る方向には、私、行ってないと思うのだよね。やったことは一つは、体育館、学校の体育館で取り組んだことは、温室効果ガスを逆行していると思って当たり前だと私は思うので。そこら辺のところを踏まえても、大田区の姿勢として、どういう方向に行こうとして、計画を立ててやっていくのか、それはやはり我々や区民の人たちに納得させられるだけの説明ができる、それは4年前のデータではなくて、やはり新しいものを用いながらもやっていく姿勢は、やはりこれから考えないといけないのではないかなと私は思うのですけど、どうですか。 ◎岡本 環境計画課長 今、このオール東京の算定値を活用しているのは、都内全ての自治体について統一した手法で算定するということで、結果の比較等もできるという利点もあると考えております。  あと、各区で出すとなると、それなりのやはりコスト等もまた別途必要になってくるというのもございますが、やはりスピード感のあるということも非常に重要ですので、今いただいたお話等は、東京都ですとか、こちらの関係部門とも協議するときにお伝えさせていただきたいと考えております。もっと早くできる方法があるのではないかという意見のほうは、区としても言わせていただきたいと思います。  区の姿勢としましては、区はやはり温室効果ガス削減に向けて率先した取り組み、区民、あるいは区内の事業者の見本を示すような取り組みをすることが必要だと考えておりますので、区の施設ですとか、そういうものから排出する温室効果ガスなどにつきましては、最新の情報を毎年報告させていただいているところでございます。  先ほど、大森委員がおっしゃったように、区の施設の中で、学校施設に例えばエアコンをつける、これはやはり熱中症予防では大切な取り組みでございますので、やらせていただきますけれども。一方で、温室効果ガスを下げるために、一方でごみ発電で発電した電力に全ての学校を切り替えて、電力使用量が増えても温室効果ガスの排出が減るという仕組みも同時並行で進めているといったところでございます。そういった取り組みについて、例年12月ぐらいに区からも最新の大田区の取り組みとしての温室効果ガス排出量の報告はさせていただく予定でございます。 ◆大森 委員 先ほど、何かにつけ、やはり23区だとか、東京都内でとか、そういった行政間の比較というのは、我々に提供される資料では、そういうものを見がちなのですけど、どちらかというと、よその区はよその区だとやはり思うのです。だから本区がどういうふうに今取り組んできて、こうなってますよというのも、これからやはり示していっていただくようにお願いしたいなと思います。 ◆野呂 委員 大田区のエネルギー消費量、この中にはもちろん電気もガスも含まれていますよね。 ◎岡本 環境計画課長 今回の公表値の中には、ガスも含まれた上でのエネルギー消費量でございます。 ◆野呂 委員 それから、ここに東京電力のエネルギー別発電電力量構成比とあるのですけど、エネルギーの様々な事業所が参入できるようになりましたけど、でも送電線は全て東電のを使っていますから、自前のはありませんから、東電で全部どの程度の電力量か把握できているはずだと思うのですけど。今回この示してくださった中には、そういう形でのものは入っておらずに、あくまでも東京電力の分だけしか書いてないということですか。 ◎岡本 環境計画課長 この大田区の公表しているエネルギー使用量には、東京電力以外の様々な発電事業者の電力も全て含んだエネルギー消費量を、この統計数値の中に入ってございます。今回、あくまでも東京電力の資料を示したのは、これ電力会社ごとに構成比はばらばらでございますので、最もやはりシェアの高い東京電力の構成比を参考としておつけしたというところでございます。 ◆野呂 委員 例えば、ここ本庁は再生可能エネルギーですし、去年までは蒲田の清掃事務所も再生可能エネルギーを導入して100%でしたよね。もうあそこはなくなってしまって、多摩川に移動したので、今度あそこは多摩川の清掃事務所でエネルギーを供給してもらっているという形だと思うのですけど。区は様々な施設にそうした再生可能エネルギーを導入してきて、今、22か所かと思うのですけど、これはやはり大田区として、やはりもっともっと増やしていくという、自治体としてそれを示していただけるように、ぜひ頑張っていただきたいのと。  それから、せっかくここに例えばエネルギー消費量と出してますけど、区単独の施設、区有施設だけのエネルギー消費量というのをデータとして持っているではないですか。それはもうちょっと低いと思うのですけど、そういうのも本当は赤線などで示してくださると、役所としてはこういう努力をしているということが、区民に対しては見えるのではないかなと、ともに頑張りましょうということが一つのアピールになるかなと思いました。 ◎岡本 環境計画課長 今の野呂委員のご質問の、まず1点目の蒲田清掃事務所につきましては、去年、新庁舎のほうに移転いたしまして、あちらの施設につきましては、蒲田清掃事務所庁舎で独自に再生可能エネルギー100%の電力を導入させていただいております。なお、蒲田清掃事務所の庁舎は、断熱性ですとか、そういう基準についても、ほかの区有施設よりも高い基準で造っておりまして、環境性の高い施設になっているところでございます。  また、区の施設の温室効果ガスの排出量ですとか、エネルギー消費量等につきましては、大田区役所エコオフィス推進プランの取り組みといたしまして、これは最新の数値を公表させていただいております。  今年度報告する最新の数値は、昨年度の数値でございますけれども、例年12月頃、委員会のほうに報告の上、ホームページ等でも区民の皆様に公表させていただいているところでございます。 ◆椿 委員 同じく、大田区のエネルギー消費量について質問したいと思います。この産業が思いのほか、大田はものづくりのまちだからすごくあるのではないかなと思っていたらさほどないというのが、これで分かりました。家庭が3.5%の減で、業務がプラマイ0ということで、その要因として大型ショッピングモールとか、施設が開業したということが挙げられると。運輸が17.%の減という、これすごい数字ではないですか。その要因というのは、何だったのですか。 ◎岡本 環境計画課長 運輸につきましては、最も温室効果ガスの排出量を減らしているのは、やはりハイブリッドカーとか、特に自動車の環境性能向上が近年著しいといったところも大きな影響です。あと、大田区内の個々の要因を分析しますと、平成30年度ぐらいにかけましては公共交通機関の利用者が増えているといったことで、そういったことも削減に貢献していると考えているところでございます。 ◆椿 委員 そうすると、運輸については、ますますエコカーの推進をしていくと、ここはどんどんマイナスが増えていくということになると。業務というところで、先ほど言ったことを考えますと、大型の、まちが発展していくとみたいなイメージがあるのですけど、そうすると、これは必ずそこに新たな消費が発生して、そこがプラスになって、ほかのところでマイナスしてもプラマイゼロと。今回、HICityとか羽田のほうで開設したということになると、令和元年度の実績、令和2年度の実績とかなってくると、下手するとプラスになる可能性もあるということですか、ここは。 ◎岡本 環境計画課長 今、経済活動が活発になるということは、これまでの考え方からすると、エネルギー使用量の増要因になっておりましたけれども。この平成30年度の業務部門、これにつきましては、例えばこれ人口も、基準年度は約69万6,000人ぐらいだったのです。平成30年度は、人口は72万6,000人まで大幅に増えていると。そういった中でも、全体はマイナスになっている。床面積、業務部門の床面積なども非常に増えております。例えば、事務所ビルなどは、基準年度から比べると9.1%の増になっております。そういった中で10%ぐらい、その他ホテルですとか、ほかも含めると10%ぐらい増えていて、経済活動が活発になっているにもかかわらず、取りあえずゼロに収まったということは非常に効率が高くなっていると。  先ほど、区の取り組みとしましても、蒲田清掃事務所を造りましたけれども、非常に環境性の高い構造を取り入れておりまして、電気も再生可能エネルギーゼロといったことで、様々なそういった取り組みによって、経済活動を活発化することと環境性を下げるということは、両立は一定のコストはかかりますけれども、可能になってくると考えております。今後そういった技術開発など、コスト引下げ等が今後行われれば、経済と環境性の向上というのは、理論的には両立が可能になるのではないかと考えておりますし、区の温暖化対策も環境と経済と社会がうまく循環していくような仕組みをつくっていくといったことが非常に大切だと考えております。 ◆椿 委員 区の努力というのがすごく見えているのが、家庭のマイナス3.5%とか、産業というところの4.9%のマイナスとか、そういったところが私的には感じるわけです。それは区が節電に対してとか、そういったところをアピールすることによって、区民意識の向上というところにつながっているのではないかなと、すごく評価しております。  この家庭のマイナス3.5%の中には、家電、要は電気消費率の低い家電の買い替えとか、そういったことを昔やっていたと思うのですけど、今はやっているのでしょうか。  家電の電気消費率の低い最新家電の買い替えとかの支援とか、エネファームの支援とか、いろいろやってきましたよね、あれは継続してやっているのですか。 ◎岡本 環境計画課長 先ほどの環境性の高い家電製品等の支援につきましては、東京都のエコポイント制度等で経済的な支援等を行っているところで、区としては、それを活用して、そちらを区民の方にPRしたりとかいった形で普及に努めているということと。  あと、まちづくり推進部のほうで、リフォーム助成の中に、こういった環境性の高いリフォームを行う場合に助成を行うという制度を行っているところでございますので、そういったものの成果もこういったところに現れてきていると考えているところでございます。 ◆椿 委員 そこで今回コロナが始まって、今ひきこもりというか、家庭で過ごす時間が増えてくるとなると、今後の家庭の部分はどのように見られていますでしょうか。 ◎岡本 環境計画課長 今、実際のコロナ禍においてどうなっているかという、その数値的なものというのは、まだ出てきておりませんけれども。例えば、ほかの様々なごみ量の推計とかを見ますと、やはり業務部門の排出が減り、家庭からのごみの排出が出ているということは、やはり如実にコロナの影響によって、家庭で過ごす時間が増えているといったことでありますので。全体の排出量ということになると、今、様々な努力を行っているところでございますので、マイナスになると考えておりますが、構成比が業務から家庭、例えば、家庭部門の構成比がコロナ禍の影響によって上がるということはあると考えております。  ですので、区としましては、より一層、家庭内の省エネに向けた取り組みにつきましての普及啓発ですとか、ご協力のお願い等を、おおたクールアクションなどの取り組みなどを通じまして、より行っていきたいと考えているところでございます。 ◆椿 委員 そこで、これだけ環境が変わってくるという、温暖化で。そうすると、殺人的なこの暑さというのがあるわけですよね。そこでバランスの問題なのですけど、節電、節電というところをあまり上げ過ぎてしまうと、高齢の方などはクーラーを切ってしまうケースもあると思いますので、その辺のバランスをしっかり見た上で、区の区報とか、皆さんのお手元に届くような情報を最新の、そして効果のあるような情報をお願いしたいと思います。要望です。 ◎岡本 環境計画課長 今まさに椿委員がおっしゃったことは、非常に大事な視点でございまして。今まで夏場につきましては、2度というアピールを一方でしつつ、熱中症防止のためにエアコンの適切なご利用などということで、やはりバランスの取れたPRといったことをやっているところでございます。  また、温暖化対策につきましては、温室効果ガス排出を減らすという緩和策と、あと、こういった温暖化が進むことによる様々な弊害を最小限にするという適応策と、二つの取り組みが重要であると考えておりますので、このバランスの取れた取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。 ○松原〔秀〕 委員長 よろしいでしょうか。それでは、質疑は以上といたします。  本日は、以上で質疑を終結し、継続調査事件を一括して継続といたします。  次に、継続審査事件を一括して上程いたします。  継続分の陳情につきまして、何か理事者から動きはありますでしょうか。 ◎榊原 都市計画課長 特に変化はございません。 ○松原〔秀〕 委員長 委員の皆様、いかがですか。
     (「なし」と呼ぶ者あり) ○松原〔秀〕 委員長 それでは、本日は継続審査事件を一括して継続といたします。  最後に、次回の委員会日程について確認いたします。次回の委員会は、第3回定例会中の9月17日、金曜日、午前10時から開会したいと思いますが、よろしいでしょうか。  (「はい」と呼ぶ者あり) ○松原〔秀〕 委員長 では、そのようにさせていただきます。  以上で、まちづくり環境委員会を閉会いたします。                午前11時50分閉会...