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平成25年 9月  決算特別委員会−10月08日-01号

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  1. 大田区議会 2013-10-08
    平成25年 9月  決算特別委員会−10月08日-01号


    取得元: 大田区議会公式サイト
    最終取得日: 2021-10-03
    平成25年 9月  決算特別委員会−10月08日-01号平成25年 9月  決算特別委員会 平成25年10月8日                午後1時00分開会 ○押見 委員長 ただいまから、決算特別委員会を開会いたします。  第76号議案 平成24年度大田区一般会計歳入歳出決算の審査を行います。  前回に引き続き、第5款産業経済費の審査に入ります。質疑に入る前に理事者の皆様に申し上げます。質問時間には、答弁も含まれておりますので、簡潔・明瞭な答弁をお願いいたします。  また、答弁の際には、その都度、自己の職名をはっきりと告げた上、答弁していただきますよう、お願いいたします。  それでは、ネット、質疑願います。 ◆北澤 委員 生活者ネットワークの北澤潤子です。  国際戦略特区と国家戦略特区、そして町工場というテーマで質問いたします。「アジアヘッドクォーター特区の国家戦略特区としての抜本的なバージョンアップ」と銘打ち、大田区は東京都とともに世界で一番ビジネスのしやすい環境を実現するために、規制緩和や税制の見直しで外国企業を呼び込むというプロジェクトに着手しています。この国家戦略特区は地域限定、あるいは特定のプロジェクトに限って、大胆な規制緩和や税制の見直しを認めるというものです。  大田区は、平成22年に羽田空港跡地まちづくり推進計画を策定し、第1ゾーンに産業交流施設、多目的広場の導入の検討を始めました。平成23年に空港跡地が国際戦略総合特区アジアヘッドクォーター特区の一部として指定されたことを機に、羽田跡地を海外企業の誘致、国内企業とのマッチング機能を担うものとして生かしたいという構想を持ったという経緯があります。もともとは羽田空港の跡地の活用だけがテーマであったものが、23区にまたがるアジアヘッドクォーター特区、また国家戦略特区という新しい概念の中で羽田空港跡地を捉えていくこととなり、そこには新たなテーマが生まれていると考えます。  規制緩和についてお聞きします。特区の最も大きな特徴は規制緩和であり、多国籍企業がビジネスしやすい環境づくりとして、法人税の軽減、所得控除、入国審査の簡素化、ビジネスジェットの使用手続簡略化などが挙げられ、さらに、規制緩和のメニューはどんどん増やされていきます。規制は確かに経済活動にとって障壁になる場合もありますが、そもそもは社会秩序の維持、生命の安全を守るため、基本的人権を守るためにつくり上げられてきたもので、緩和はよほど慎重に取り組まなくてはならないことだと考えます。  世界で一番ビジネスのしやすい環境と区民が暮らしやすい環境では、相反する可能性もあります。例えば、2000年に施行された大規模小売店舗立地法は、それまでの店舗規模の制限などの商業調整を撒廃するものであったため、各地で大型資本の出店攻勢が活発化し、結果、特に地方都市では、既存の商店街がシャッター通りになるケースが増加しました。  このことは地元経済の縮小をもたらすだけでなく、特に高齢者など徒歩での消費生活が困難になるという問題を生むことになり、さらに、大型店舗が撤退した後は、買い物する場所がなくなるという事態を招き、規制緩和の弊害と言える例です。ビジネス優先、企業の利益追求の視点での規制緩和が、長い目で見たときに普通に生活している住民に不利益をもたらすことは十分に考えられることです。  伺います。国際戦略特区においては、規制緩和に関して、意見聴取の場や合意形成の場はあったのでしょうか。また、国家戦略特区においては、そのような場が設けられるのでしょうか。ないとすると住民不在で進められていることに関して、大田区はどのように考えますか。 ◎白鳥 空港まちづくり担当課長 国際戦略総合特区の場合を申し上げますと、特区ごとに国と地方の協議会が設置され、国の関係行政機関と地方自治体との間で、規制、制度の特例措置や税制、財政、金融上の支援措置等について協議を行っております。委員がお話しされた規制緩和の合意形成の場にあたるのがこの協議会であると思われます。この協議で整った事項について、国は法令等の改正を措置することとなっております。  一方、現在、国が創設を進めている国家戦略特区は、内閣総理大臣主導により、あらかじめ規制緩和を措置し、その上で区域、あるいはプロジェクトの指定を行うこととされております。これに伴う国による提案募集に東京都を含め全国から242件の提案がなされたところでございます。  今後、特区ワーキンググループにおいて国家戦略特区の目的にそって検討し、内閣総理大臣を長として設置される予定の国家戦略特区諮問会議において決定されると聞いております。今月の臨時国会において関係法案が審議される予定とも聞いております。  法律を改正、あるいは新法の創設を伴う規制緩和は、言うまでもありませんが国会の議決が必要でございます。大田区としましては、これまで、特区に関する申請、指定、計画認定、規制緩和についての協議状況を議会にご報告させていただきながら進めてまいりました。今後も引き続き情報収集に努めながら、適時適切に議会にご報告してまいります。
    ◆北澤 委員 内閣府のホームページには、国家戦略特区ワーキンググループの議事録が掲載されており、それを見ると規制改革のさまざまな提案がなされています。例えば、都心移住促進のための容積率の大幅な緩和、日影規制の解消など、これまでのまちづくりのルールをなし崩しにするものや、従業員を解雇しやすい特区の提案もあり、これは人権にもかかわることです。  実際、そのような規制緩和がなされるかどうかはわかりませんが、大手ディベロッパーワーキングチームの構成員であり、牽引役でもあることから、そのような規制緩和も行われる可能性は十分考えられるわけです。規制緩和に関しては、大田区は羽田空港跡地、グローバルアライアンスセンター内のことだけを考えていればよいのか、それとも23区に広がるほかのアジアヘッドクォーター特区内で提案されている規制緩和も影響すると考えるべきなのか。地域限定といっても、本社と支店という関係がある場合もあり、地域の違いで税制優遇措置が変わることもあるのか、また、お隣の横浜・川崎の医療特区は、大田区にどのような影響をもたらすのか、さまざまな疑問が尽きません。  日本が交渉参加の緒についたTPPでは、非関税障壁として、日本の社会のシステムや制度の撤廃・緩和も目指されているといいます。秘密主義のTPPですが、先行している米韓FTAから推測すると、多国籍企業が経済障壁だと思えば、日本の国を訴えることもできるISD条項、また、一度始めた規制緩和はもとに戻せないというルールのラチェット条項もあります。今後、国家戦略特区が大田区にどのような影響を及ぼすのかは、TPPへの連動ということでも注意を要すると考えます。  伺います。これまでに国際戦略特区において合意された規制緩和の一つ一つには、事前評価がありましたか。あったとすれば、どのような観点で評価をしましたか。また、国家戦略特区においてはどうですか。 ◎白鳥 空港まちづくり担当課長 大田区が提案した規制緩和を例に申し上げますと、空港跡地の売却処分を想定した場合、競争入札によることが原則となっていますが、空港跡地の土地利用の公共性に鑑み、政令に基づく随意契約の適用を求めております。協議の結果、適用を可能とする確認がなされております。  このケースにおいては、お話の事前評価というものがどのようなイメージのものかにもよりますが、産業交流施設が羽田空港の国際化を活用し、国内外の企業、研究機関、人材の広域的な産業連携の拠点とする大田区の考えを説明し、理解を得られたものと認識しております。  また、減額による譲渡については、法改正が伴うことでもあり、土地利用のさらなる具体案を提示した段階で、改めて検討することとされております。  一方、国家戦略特区においては、まだ法制化されておりませんが、担当大臣によれば、提案された規制緩和についてその妥当性を評価の上、厳選して指定するものとのことです。  なお、ヒアリング対象となった提案につきましては、反対意見を含め、広く国民から意見聴取するとされており、この9月に実施されたところです。今後の関係法案の動きについては注視してまいります。 ◆北澤 委員 神奈川、横浜、川崎は国家戦略特区として、健康・未病産業と最先端医療関連産業の創出による経済成長プランを申請し、目標として規制緩和等を通じて健康・医療市場のビジネス環境を整備し、革新的な新規ビジネスを次々と確立する、企業主導で健康・未病関連の新市場・新産業を創出すると掲げています。  伺います。区は、神奈川、横浜、川崎とは、どのような関係の中で、どのような連携をとりますか。 ◎浜口 産業振興課長 大田区は、川崎市と産業連携に関する基本協定を本年4月24日に締結をいたしました。連携・協力事項には、特区間連携や企業間の連携も入っているところでございます。  特区間連携に関しましては、羽田空港跡地と殿町地区について、さまざまな視点から特区間の連携・協力を図り、国際戦略拠点の形成を目指しているところでございます。また、企業間連携に関しましても、殿町地区の研究開発機関が取り組む医療機器等のニーズ、それと大田区内のものづくり企業の持つ技術シーズ、これらのマッチングについて幅広い視点から検証と検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆北澤 委員 横浜・川崎との事業展開は、まだ確定していないところもあるということですが、区民生活への影響には十分注意を払い、必要な時には、国に対して意見を言えるようであってほしいと思います。  特に医療の問題は、直接生活にかかわってくるので切実です。利益を上げることが目的の企業主導となれば、当然利益率の高い保険適用外の自由診療が増えることが予想されます。現在、国民健康保険料が払えず、医者にかかれないという厳しい経済状況の人が増えているという状況もある中、高額な医療費がまかり通るようになれば、医療を受けられる人、受けられない人というように差別・格差がまた大きくなります。  高額医療が増えれば、それによって国保の財源が枯渇し、国保料のアップという悪循環を生み出すか、あるいは公的保険の縮小、混合医療が認められれば、国民皆保険制度の崩壊にもつながることが懸念されます。  町工場のこれからについて考えていきたいと思います。大田区の町工場は全盛期9,000あったものが、今は4,000と言われています。3人から5人で経営する小さな町工場も多く、現在は経営的に厳しい状況が続くと聞きます。中小企業の景況25年4月から6月を見ると、製造業、卸売業、サービス業、小売業もどれも厳しい状況で、コメントに、「年金と諸経費削減で何とか営業しているのが現状。協力金と称して、大手からは一律値引き、断れば仕事がなくなる怖さからそれもできない。弱肉強食は動物界の話ではない」、「同業者間の競争の激化」、「テレビや新聞では景気回復などの記事がよく出ているが、当社においては受注はなく、とても実感できない。周りの同業者も同じで、不景気の我慢比べだ」と苦しい状況がつづられています。消費税の増税はさらにこの厳しさに追い打ちをかけると思われます。  町工場の置かれた厳しい状況の原因はさまざまあるでしょうが、高度経済成長時代とは違って、生活必需品は家電製品も含め、もう需要を満たしていることや、インフラがほぼ整い、公共的な需要が少なくなってきたこと、工業化の進んできたアジアが技術力をつけてきたこと、安い労働力を求めて企業がアジアに拠点を移したことなど、時代の流れの中で、社会的・構造的な変化によるところが大きいと考えられます。  国は新しい活路を国家戦略特区に期待する向きがあるでしょうが、もう戦後のような高度経済成長時代ではないにもかかわらず、成長戦略として、結局は建設工事、振興政策がさらに国の借金を増やすことになり、国民の負担が大きくなるのではないか。アメリカ主導の業界再編の波が日本の中小企業、そして町工場を襲うことになるのではないかと心配は尽きません。高度経済成長時代とは違う方法での活路を求めるべきだと考えます。  伺います。国家戦略特区においては、ビジネスマッチングを大きな狙いにしていますが、進出してくると思われる多国籍企業に工業系の企業はどの程度あるのでしょうか。金融など、サービス業がほとんどだと聞きましたが、ビジネスマッチングの可能性をどのように考えますか。むしろ多国籍企業が進出してくることで、これまでの仕事さえ奪われてしまうおそれ、技術流出のおそれがあるのではないでしょうか。このことをどう考えますか。 ◎浜口 産業振興課長 大田区がアジアヘッドクォーター特区において、空港跡地に計画しております産業交流施設では、空港を利用して海外から訪れる企業や誘致企業とのビジネスマッチングの機会を提供できればと考えております。そのことにより、区内にいながら、海外マーケットの開拓ができ、区内中小企業のビジネスチャンスの拡大につながるものと期待しているところでございます。  技術流出の防止につきましては、既に大田区では海外展示会への出展、海外企業とのマッチング会を開催しており、知的財産保護及び技術流出防止については、豊富な経験を有してございますので、参加する企業の不安のないよう努めてまいります。 ◆北澤 委員 国家戦略特区コンセプトによると、目的は民間投資の喚起により日本経済を停滞から再生へということになっています。では、再生とはどういうことを指すのでしょう。国家戦略特区はモデル地区であり、成功すれば全国展開していくことを視野に入れているとのことですが、成功とはどのようなことを指すのでしょうか。  伺います。国際戦略特区においては、目標をアジア地域の業務統括拠点及び研究開発拠点を5年で50社以上誘致、その他の外国企業を5年で500社以上誘致としていますが、国家戦略特区では、成功の指標はどのように捉えていますか。区内産業や区民生活との関係性の中で捉えることができますか。 ◎白鳥 空港まちづくり担当課長 アジアヘッドクォーター特区において掲げられている誘致企業の目標がございますが、全体の提案者は東京都でありますので、その成功の指標について、大田区として答える立場にはございません。また、国家戦略特区については、制度構築の段階なので数値目標は掲げられておりません。  ただし、空港跡地第1ゾーンの土地利用の中で、本特区の一翼を担う分野において貢献してまいりたいと考えております。アジアヘッドクォーター特区における空港跡地の産業交流拠点は、国際化した羽田空港を生かし、大田区を含む国内の中小企業同士や海外企業との連携を促し、新市場・新技術の創造を目指すものでございます。このことにより、ものづくりの集積を維持・強化することによって地域の活性化にもつながるものと考えております。 ◆北澤 委員 国の言いなり、東京都の言いなりになることはないのでしょうか。この辺をしっかりと踏まえて進めていっていただきたいと思います。  羽田空港跡地の活用法についてお聞きします。跡地の活用法に関しては、今後、国の意向が強く出てくるのでしょうか。それとも、区民のためにはどのように活用するのが一番いいのか。あるいは歴史的な観点から羽田の人たちに返すという意味でも地域の人たちに活用法を相談するなど、大田区の課題に照らしてまだ考えていけるのでしょうか。産業交流施設をつくることの是非や、中身の検討についての議論が十分とは言えないままに、羽田グローバルアライアンスセンターという華やかな名前がつき、産業の戦略拠点形成として、施設の整備、運営支援、海外企業と国内中小企業の研究開発支援という施設と機能が提示されています。  産業交流施設についての私の提案です。私は、新たな箱物をつくることには賛成ではありませんし、PiOの活用法としてでもよいのですが、町工場の技術を継承し、学べる場としての機能を持つ大田ものづくり大学のようなものがあってもよいのではないかと考えます。大田の町工場の職人が先生です。  跡継ぎがいないという問題も聞きます。高度な技術は誰かに継承しなければもったいないので、外国人や若い人、退職後の人でも、意欲のある人が学びに集い、時には町工場で実地学習です。スイスやドイツには、手工業の仕事の伝統やレベルを維持し、後継者を育てるためにマイスター制度が古くからあり、その流れをくんだ職業教育制度が今でもあります。週に4日は親方、マイスターのいる工場で働き、1日は学校で理論を学ぶという教育制度で、現場と学校両方が舞台になっています。  その中で、時計ならスイスという確固たるブランドを生み出していますが、大田の町工場も何かを生み出す力を多く秘めているのだと思います。大田の町工場の職人は、皆さん親方、マイスターです。たとえ、その家に跡継ぎがいないとしても、残すべき技術・技があるのではないでしょうか。高齢になっても1人で頑張っておられる方がいらっしゃる一方で、廃業してしまわれる方も少なくないと聞きます。たとえ廃業しても先生として、その社会資源を後進に残すことができるような仕組みが必要ではないでしょうか。  また、その大学の大事な機能としては、やはり連携です。区は医工連携支援センターを昨年設け、成果を上げていることと思いますが、区内には別にもう5年も活動している草の根の介護支援研究会という介護や医療関係者と町工場の方々がつくっている研究グループがあります。月に一度、PiOで例会を開いており、私も何度か参加させていただきましたが、それぞれの工場でつくってきた医療や介護に役立つと思われるものを紹介し合う小さな会合です。  この研究会のメンバー、リブト株式会社は、昨年、大田区ビジネスプランコンテストで持ち運びのできるポータブル内視鏡で大賞をとりました。在宅の高齢者で病院まで来ることのできない人に、誤嚥性肺炎で亡くなる人が多いことから、何とか持ち運びのできる内視鏡ができないかと考えた医者からの依頼で、BICあさひに研究所を構えるリブトが挑戦しました。  開発に成功し、今では多くの高齢者を救い、受注も増え、歯医者さんも利用することになったそうです。実は開発費がなくて、その研究会のメンバーでお金を出し合ったそうですが、このような結束力で大田の新しい製品が生み出されているのです。下町ボブスレーもそうですが、人と人とが出会って、知恵と力を出し合う、そのような活動がモチベーションを高め、町工場を元気にしていっているのではないかと感じます。  これからの時代は大量生産でなくても、たった一つでも必要なものをきちんとつくれる技術が求められているのではないでしょうか。医工連携支援センターは、小さな町工場の職人も参加できるようなオープンな研究の場になっているのでしょうか。草の根のグループも一緒になって研究開発ができるのでしょうか。医工連携に限りませんが、少しでも多くの人が、出会いや技術の情報交換の場につながれることが、大田ブランドの向上につながるのだと思います。  日本中からさまざまな課題・お困りごとを募集して、その解決を工業の力で取り組むプロジェクトチームをつくっていくのはどうでしょう。チーム大田で世界に打って出る1点ものを生み出していく。大田のものづくりを世界に発信していける場、工業集積地だからこそできる出会いと連携の環境づくりが支援になるのだと思います。  伺います。産業交流施設はつくるのであれば、ハード面より機能に重きを置くべきだと考えます。羽田という立地を生かし、多くの人が出会い、学び、研究開発をする大学のようなものを町工場の職人を先生にしてつくることはできないでしょうか。 ◎浜口 産業振興課長 産業交流施設にものづくりを学術的に学ぶ大学のような機能を置き込むことについては、現在考えてございません。  ただ、お話がありました町工場の職人を先生にという点でございますが、既に本年度より「大田の工匠」の制度を活用しまして、技術指導、相談事業を実施してございます。技術・技能の継承及び企業の人材育成、また技術向上に今後も努めてまいるところでございます。 ◆北澤 委員 グランデュオの通路で時々行われる「大田の工匠100人」の展示会は、多くの人の足をとめる大田区を誇らしく思える場となっています。技術の発表の場、上手な演出は町工場の支援になります。  伺います。羽田空港を利用する人が歩きながら目にすることができるように、常設型の展示ケースを空港内に並べることはできないでしょうか。多くの外国人を含めた人たちが行き交う羽田空港の中で、大田の町工場の技術をアピール、紹介することになり、そこから交渉が始まる場合もあるのではないかと考えます。たとえ部品であっても、完成品の写真や解説をつけることで十分に訴えることができると思います。初めて日本に降り立った外国人が、まず大田の町工場に出会う。町工場が国際的にも注目されるチャンスになるのではないでしょうか。 ◎浜口 産業振興課長 昨年の11月30日付でございますが、民間法人が大田区を経由して、国へ申請をいたしました、羽田ロボット実験特区が認定されてございます。  特区の概要でございますが、羽田空港内の公道において、搭乗型移動支援ロボットの走行実験を行うほか、羽田空港全体を最先端の技術ショールームとする羽田ロボットプロジェクトを組み、区内企業とロボットメーカーとの連携やマッチングを図る。そのことで大田区の産業や観光に寄与することを目的としたものでございます。常設展示という方法もございますが、実際に動くロボットを見ていただくことで、羽田空港全体をショールームとして捉え、日本の技術力をよりアピールしてまいりたいと考えてございます。 ◆北澤 委員 国家戦略特区、アジアヘッドクォーター特区に関しては、イメージ先行、偏った業界偏重や多国籍企業、大企業の利益優先、TPPの先行実験地域とも思え、一般の市民に広がる具体的な経済活性化の道筋が描けず、むしろ人口減少、高齢化に向かう中で巨大な建設プロジェクトによる将来的な大きな負担が懸念されます。社会保障をはじめとする現在ある課題を解決できないまま、さらに社会システムの崩壊につながるようなことがあってはならないと考えます。耳ざわりのよい、成長戦略という言葉に流されて、住民の生活を防衛できなくなったら本末転倒です。大田区は、地域の町工場の実態に立脚して、恒常的な発展、そして社会の持続性にもつながる環境づくりを目指すべきではないでしょうか。 ○押見 委員長 次に、自民、質疑を願います。 ◆深川 委員 自由民主党大田区民連合の深川幹祐でございます。  産業経済費について質問をさせていただきたいと思います。冒頭で、先日の沼田委員の質問に対して、大田区の観光にとって、これだというものがありますかとの問いに対して、明確な返答がありませんでした。  先日の一般質問でも申し上げましたように、今はお会式シーズンであります。昨日は、新井宿義民六人衆で有名な善慶寺のお会式でございました。また、今週末土曜日、12日には池上本門寺のお会式があるわけであります。そしてまた7月末には、羽田のお祭りもとても有名な大きなお祭りであります。池上本門寺、12日の1日の人出が約30万人と言われております。東北三大祭りの一つと言われる秋田竿燈まつりの平均が1日35万人であることを考えると遜色のない大きなイベントであります。  また、行政が陥りやすいこととして、どこか一つだけを取り上げるとそこにメリットが集中してしまうと思うことであります。多くの行政としての他部署に関しましてはそれが言え、尊重しなくてはなりませんが、産業経済は違うと思います。もうかるチャンスがあるならしっかりともうけてもらう。そしてそれをうらやましいと思う人たちには、同様のチャンスを与え、次の機会をつくるといったことが重要であります。みんながもうからず、困った困ったでは意味がありません。そのように考えるべきだと思います。  日本に来た外国人にとって一番の魅力は、和の文化と食事であります。大田区では、産業振興協会が「いちおしグルメ」を毎年決定し、商売繁盛につなげるべく施策を進めております。私も友人と一緒に各お店を回り、今まで認定された約半分のお店を回ることが終わっております。また、昨日までドイツのブレーメンからドイツ人の友人が日本に来ておりました。昼食を2回一緒にとりましたが、2回とも日本食が食べたいとのことでしたので、そのうち1回は蒲田西口にありますもち月さんにお邪魔をさせていただきました。そのドイツ人の友人は刺身定食を頼み、上手に箸を使い食べていましたが、やはり新鮮な刺身はおいしいと何度も言い、とても喜んでくれました。これぞまさに観光資源であります。  こういった方々にどうやって喜んでもらうかが、来〜る大田区大使をはじめ外国人の方々の意見を聞かなくてはならないと思うわけであります。長野委員の質問にあった、観光庁がとった34件のアンケートよりも意味があると思います。しっかりと検討することを改めて要望したいと思います。  また、近時は、警察の規制等により、さまざまな行事の終了時間がどんどん早まっている現状があります。伝統的なイベントこそ、しっかりと保存継承することが重要であると思います。その点、区もしっかりとサポートすべきと考えますがいかがでしょうか。 ◎佐藤 地域振興部副参事〔文化振興担当〕 地域に根差したさまざまな文化は、地域の連帯感やにぎわいをもたらし、地域活性化の大きな原動力になるものでございます。地域文化の振興にあたって重要な要素と捉えておりますので、これからも地域の伝統文化の保存・継承に取り組み、地域力の向上に努めてまいりたいと存じます。 ◆深川 委員 これも先日の議論ですが、今年もOTAフェスタの際に天空橋船着場からの舟運を実施するとのことでしたが、昨年行ったお台場との水上バス航路について、継続して検討すべきと当時所属しておりましたスポーツ・観光推進特別委員会で申し上げましたが、現在の状況をお知らせいただきたいと思います。 ◎青木 観光課長 昨年の夏、天空橋とお台場を結ぶ舟運の実験を大田観光協会が実施をいたしました。200名を超える方々にご乗船いただき、好評でございました。また、昨秋と1月に行った品川・大田地域観光まちづくり推進協議会が実施した舟運実験の結果、大田区・品川区やお台場を含む舟運ルートについては、傭船やお台場周辺の桟橋の使い勝手など法規・運用規制の課題があることがわかりました。この点については、舟運実験の結果として東京都にも伝えたところです。  そこで、本年度は、大田観光協会が天空橋とふるさとの浜辺公園を結ぶルートと、ふるさとの浜辺公園を起発着点にした周遊ルートでクルーズを実施することとしております。また、今夏から定期航路ではございませんが、民間事業者によりリムジンボートの運航が開始され、天空橋と日本橋を結ぶルートなどで営業中です。  さまざまな課題がございます。現在においては、水上航路の確立には至ってございません。水上航路は、基本的には民間事業者が実施するものと考えてございますが、海を臨む大田区においては、水上航路も貴重な観光資源と考えており、関係各所と連携をとりながら実現できるよう、機会あるごとに働きかけてまいりたいと考えてございます。 ◆深川 委員 今、お話のように、ふるさとの浜辺公園を発着、ぐるっと回るというのは、今回、新しいフェスタのときの取り組みということでありますので、実際乗船をしてみたいと思いますし、そういった意味で新しいものにぜひチャレンジをしていただいて、採算というものもいろいろと比較検討していただきたいと思っております。  また、我々の議会では、今回の海外親善訪問調査の際においても、水上バスについても視察を行う予定であります。日常の自転車や自動車と違って、水上バスや馬車などは、とても非日常として楽しいものであると思います。また、そういったものがあることにより、一層観光地に来たという意識が出ると思います。  例えば、ワンコインランチといって、500円程度で昼食を済ます人がおりますが、観光地に行って、旅行先に行って、500円で済まそうとは普通は思いません。せっかくここまで来たのだから、名物を食べようと思うわけであります。そして、また何かお土産を買わなくてはならないと思うわけでございます。大田区も観光都市を目指すのであれば、そういった観光地たる雰囲気をつくるということが重要であると思います。  そこで、昨年ですが、区議会の交通問題対策特別委員会では、諏訪湖で行われている水陸両用バスを視察に行ったと聞いております。その運営をしている日本水陸観光株式会社は、東京でも実験を行っております。昨年は、芝から港南スロープから海に入り、お台場、そして東京タワーと回るコースで、今年は、品川区周辺コースが行われ、しながわ水族館から大崎、そしてお台場というものでした。精査して、大田区でも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎青木 観光課長 水陸両用バスに関しましては、昨年の10月に浜松町出発で、港南スロープから海に入り、大田区産業プラザが終点というルートを大田観光協会が試験的に実施をいたしました。大田区内のみで水陸両用バスのコースを設定し、導入するには、水域への進入路を備えたスロープの整備、安定継続した水路運航の確保等に課題がございます。  しかし、今年の品川区の取り組みのように、既存のスロープを活用して、大田区内まで広げたコースを水陸両用バスの運航事業者へ働きかけるようコースの設定など、大田観光協会とも協力して、検討してまいりたいと考えてございます。 ◆深川 委員 ぜひ、これもあわせて、おもしろい取り組みであると思います。  また、先ほど来申し上げましたように、大田区ではいわゆるお会式というものが、本門寺のお会式は有名なのですけれども、それ以外のいわゆる小寺と言われるところでも、10カ所以上ありますので、全部で20カ所ぐらいあるのですけれども、そういったところも一つ一つ、本門寺のお会式に来られなくても、見に行くと楽しいということもありますので、ぜひこういったものと、また水上バスを絡めるというのも一つの方向性としてあるかと思いますので、ぜひそこら辺もあわせて検討をお願いしたいと思います。  観光の話を終えまして、次に、今年の3月の予算特別委員会の中で、プレミアム商品券の質問をさせていただきました。その中で幾つかの課題を申し上げてまいりました。  まず一つ目は、当初予算ではないこと。つまり、区商連からの依頼があって発案すること。そして地域住民、つまり利用者の意見などを反映した我々議会の意見と区商連や産業経済部の意見をあわせること。また、プレミアム商品券に関する具体的な課題として、プレミアム分の換金について、店頭告示用ポスターについて、組合での加入についてなど合わせて3点の指摘をさせていただきました。  隣の品川区では、平成15年の制度開始当初から、当初予算に計上されております。区商連という任意団体からの要望である必要はありません。大田区独自の考えでやるべきであると考えております。  その中で、今定例会に昨年の例であれば、プレミアム商品券に関する補正予算が計上されていましたが、今年はされておりません。その理由をお聞かせいただきたいと思います。 ◎浜口 産業振興課長 プレミアム商品券についてでございますが、これまで緊急経済対策の一環として、その緊急性を勘案して予算計上をしてまいりました。現在は、著しい緊急性とまでは言えないこと、また、参加予定商店街の規模や商店街全体の執行体制が未整備なことなど、全区民への効果が期待できないことを理由に、補正予算への計上を見送ったものでございます。 ◆深川 委員 今回は、補正予算への計上はありませんでしたが、蒲田西口商店街では、独自に9月25日より昨年と同様のシステムでの販売を開始いたしました。予算的措置はありませんので、プレミアム分は商店街の独自予算であります。こういった決断をされた蒲田西口商店街に本当に敬意を表したいと思います。区で実施していたもので効果があると商店街の皆さんが考え、始める姿勢はとてもすばらしいものであります。私も池上地区商店会連合会の事務局長として、商店街の皆さんと話をしておりますが、自主財源のみで行うことは、実際問題としてさまざまなハードルがあり、困難であるという結論に至りました。  昨年のアンケートにもありますように効果は絶大で、飲食店や小売店でも効果が大きく出たわけであります。また今回、プレミアム商品券は実施されません。この影響を一番こうむるのは消費者と商店主であります。こういった皆さんへの負の波及があったことは、区商連も産業経済部も責任を感じるべきであると考えます。当然、議会で質問した立場として、結果的に区民の皆様にご迷惑をおかけしたと思うわけであります。私自身もこの場をかりておわびを申し上げたいと思います。  では、次をどうするか、いつやるか、今でしょと言いたいところですが、今定例会ではできません。来年4月から消費税増税が決定されたことを踏まえ、その激変緩和措置としても考えるべきです。  そこで伺います。来年の第1回定例会には当初予算に計上すべきと考えますが、現検討状況はいかがでしょうか。 ◎浜口 産業振興課長 現在、魅力ある商店街づくりへ向け、区民のメリット、消費喚起、商店街への持続的経済効果を含め、大田区商店街連合会と検討を重ねているところでございます。  プレミアム商品券も商店街振興施策の手法ではございますが、それも含め、真に有効な商店街振興施策を、商店街の皆様の声も参考にしながら、検討を進めてまいりたいと考えてございます。 ◆深川 委員 ぜひ、区商連からの話を待つというのではなくて、お互いにしっかりと積極的に話し合いをしていただいて、こういったものを一つずつ前に進めていくということをお願いしたいと思います。  次に、商店街活性化事業について伺います。蒲田東口商店街では、昨年に引き続き若手商店会員を中心に発足した、かまた元気会を後援し、蒲田元気大作戦というイベントを実施いたしました。このイベントは昨年にも開催されましたが、前回より拡大して実施をいたしました。また、蒲田駅東口だけではなく、蒲田駅周辺に拡大しており、当日は、多くのお客さんでにぎわっていたとのことでした。  特に重要な点は、若い経営者の方々が中心となっていることであります。商店街の多くのイベントは、商店会長を中心としたベテランの皆さんと町会の方々というのが一般的でありますが、本イベントはそうではなく、若手が中心ということで、こういったイベントに参加する団体の皆さんにとって、どういった商店街が魅力的に感じるのかということや、そういった皆さんが区商連というものに魅力を感じてもらわなくては真の商店街振興につながらないものと考えます。  まず、このイベントの概要について、お知らせをいただきたいと思います。 ◎浜口 産業振興課長 ご紹介いただきました、蒲田元気大作戦でございますが、蒲田駅周辺の個人店・自営業の店主が集まり、この9月22日に34店舗が参加して実施したイベントでございます。  イベントの内容でございますが、飲食店では1チケット500円で飲食物の提供を受けられ、また、飲食店以外では、チケット2枚1,000円分で落語やジャズなどが鑑賞できるものという内容でございました。 ◆深川 委員 今回のイベントはとてもすばらしいことであり、こういった若手の方が中心というのが特に貴重であると思っております。大田区全体に拡大するために、大田区も率先して、こういった事業についてPRするべきだと考えますがいかがでしょうか。 ◎浜口 産業振興課長 ご紹介のイベントのほか、区内では独自の工夫でお客様を呼び込むなど、活気のある商店街も多数ございます。大田区としては、他の参考となるような商店街の取り組みについて積極的にPRし、区内商店街全体の活性化につながるよう、協力をしてまいりたいと考えております。 ◆深川 委員 ぜひ、そういったほかの商店街の取り組みについて産業振興課が中心となって、皆さんのところに伝えていただきたいと思います。なかなか個別のお店を経営されている方々は、自分の周りのこと、自分の店を経営するのにまず精いっぱい、そしてプラス自分の商店街のことをやって精いっぱいということで、ほかの地域で何をやっているかというのを見に行く時間もなければ、そういった情報収集をする時間も正直ないのですよね。そこに集まってくるのは産業経済だと思いますので、ぜひそれをインプットとアウトプットの部分でしっかりと積極的に情報を伝えていただくと、来年、これをやってみようということになりますので、ぜひお願いをしたいと思います。  次に、前回の質問の続きになりますが、産業振興協会のサーバーやホームページが更新の時期を迎えていると思います。見積もりについても、まず地元に発注すべきと考えますが、いかがでしょうかという前回の質問に対し、当時の町田産業振興課長は、産業振興協会で利用しているシステムのサーバーにつきましては、機能劣化が進んでいると聞いてございまして、平成25年度には更新する予定だということだそうでございます。調達につきまして対応可能な区内企業も多いと思われますので、この案件につきましては、調達情報をホームページ上で公開するなど、広く区内企業に見積もりの機会を提供していくということだそうでございますという答弁をいただきました。現在の状況をお知らせください。 ◎浜口 産業振興課長 公益財団法人大田区産業振興協会では、平成25年度にファイルサーバーシステムを刷新し、26年度にはホームページの更新を検討しているところでございます。  ファイルサーバーシステムについては、産業振興協会の情報セキュリティに配慮した難易度の高いシステムであるため、区内に本社、または事業所を置く企業3社と区外企業1社を指名して、プロポーザルを受け、結果的に区内企業と契約をしたところでございます。  平成26年度に予定しておりますホームページの更新については、対応できる区内企業が多いと思われますので、調達情報などをホームページ上で公開し、広く区内企業に見積もりの機会を提供してまいる予定でございます。 ◆深川 委員 ぜひ、これは本当に多くの方々に手を挙げてもらって、参加できる環境をつくっていただきたいと思います。  また、これを受注しますと、いわゆる役所絡みのことを1カ所やったという実績は、本当に会社にとって大きな実績になります。例えば、品川区だとか港区に行って、大田区のこういったことをやっていますといったときの、お墨つきの度合いというのは全然違うものですね。ですから、こういうのに積極的に参加できるような前段階の情報提供を引き続き進めていただきたいと思います。  次に、区内発注についてのお尋ねをしたいと思います。これも前回の予算委員会の質問内容で、進捗を伺いたいと思います。  大田区の仕事は、区内事業者に優先的に発注するべきであると思っております。これに対し、当時の後藤経理管財課長は、「区内業者で調達できるものは、区内業者優先を原則としております。このことについては、毎年行う各事業課の契約担当者を対象とする契約研修の場においてもお願いしているところです。ただし、一般的に価格と質を確保するため、相手方の契約実績を確認の上、見積もり依頼や業者指名を行うことが多いため、委員ご指摘のように、実績が確認できない事業者にとっては参入機会が制限されることになります。今後は、契約権限がある案件については、契約実績がなくても確実な履行が見込めるものについて、見積もりや個別の発注につなげるよう事業課へ働きかけてまいります」と答弁をいただきました。  しっかりと取り組みをしてほしいと要望をしましたが、現在の状況をお知らせいただきたいと思います。 ◎川上 経理管財課長 区内事業者への発注状況でございますが、物品購入において、随意契約の相手方として区内業者、準区内業者あわせまして、平成24年度は73.88%、平成25年度は9月末現在で74.81%と若干ではございますが、増加しております。 ◆深川 委員 本当に若干ではありますが、やはりこれが少しでも動くということが重要でありますので、ぜひ引き続きお願いしたいと思います。  また、川上課長になって、状況が少し動きつつあると思っております。この中で具体的な事例があればお知らせをいただきたいと思います。 ◎川上 経理管財課長 10月4日に、今年度第1回目の各事業課の契約担当者を対象といたします契約研修を行いました。今回は、より実績にそった研修を行いました。その中で、地域産業の育成や活性化の観点から、見積もり先や契約の相手方として、区内業者を優先すること、安易に区外業者から見積もりをとらないよう注意するとともに、適正な価格の契約をお願いしたところでございます。  また、工事の発注が多い事業課につきましては、区内の入札参加登録者のリストを配布しております。さらに各事業課におきまして、契約先を選定する際に活用していただくため、大田区産業振興協会で行っている区内中小企業受発注相談事業につきまして、庁内グループウエアを通じまして、経理管財課から各事業課契約事務担当者に対し、周知しているところでございます。  これは、産業振興課との連携によって実施したものでございます。まだ成果には至っておりませんが、発注者側である区、受注者側の企業双方の課題も見えてまいりました。今後も産業振興課と連携を図り、課題解決に努めてまいりたいと考えております。
    ◆深川 委員 前回の質問のときにもさせていただいたのですけれども、今日、ここにいらっしゃる理事者の皆さんがまさにこの発注者でありますので、ぜひここは産経と、そして経理管財の今の話をしっかりと聞いていただいて、区内産業の保護に皆さんで取り組んでいただきたいと思っております。区内業者でも下請け経験しかない業者は、元請けになるための電子入札制度で応札する資格がありません。つまり、課契約で実績をつくるしかないわけであります。  しかし、従前の業者がいることから、発注を受けることが困難であるという課題もあります。産業振興の側面から新規企業に入ってほしいと言いながら、実質的には入れないということであります。こういった部分に関して、改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。 ◎川上 経理管財課長 区では随意契約をしようとする場合、原則2者以上から見積もりを徴収しているところでございます。見積もりを徴収する際には、従前から契約実績がある業者だけではなく、契約実績がなくとも履行が見込まれるものについて、新規の区内入札参加登録業者からも見積もりを徴収するなど、受注機会を増やす努力を各事業課にお願いしているところでございます。  また、経理管財課では、随意契約に係る事務を円滑に進めるため、随意契約ガイドラインの策定を予定しているところでございます。その中におきましても、各事業課に契約権限のある案件につきまして、区内事業への優先発注について記載することを検討しております。 ◆深川 委員 最後にもう1問だけさせていただきたいと思います。  平成25年4月1日に障害者優先調達推進法が施行されました。この法律は、障害者就労施設で就労する障害者や在宅で就業する障害者の経済面の自立を推進するため、国や地方公共団体、独立行政法人などの公機関が物品やサービスを調達する際、障害者就労施設等から優先的・積極的に購入するためにこの法が制定をされました。区内発注も重要でありますが、大田福祉工場の活用も大きな課題であると思います。こちらについて、区の方針をお聞かせください。 ◎川上 経理管財課長 区では、障害者就労施設等からの物品等の調達方針を8月7日に制定いたしました。これを受けまして、障害福祉課から各所属に周知し、障害者就労施設等からの物品等の調達について依頼をいたしました。  先ほどお話ししました契約の研修の中でございますが、障害者就労施設等からの物品等の調達方針の概要とその発注につきましても、説明・依頼をしたところでございます。  大田福祉工場の活用につきましては、区内にお住まいの障害者の方が多く就労されていることもあり、また、印刷等の発注案件も各課で抱えているため、今まで以上に発注するよう各課に働きかけてまいります。価格・品質面におきましても、十分競争に耐えられるものでございますので、入札案件につきましても、可能な限りお願いしていきたいと考えているところでございます。区内発注とあわせまして、障害者就労施設等からの物品等の調達につきましても、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆深川 委員 障害者の皆さんの働く場所の確保、そして大田区の刷り物は、これも障害者の施設、これも障害者の施設でつくったということになると、やはりそういった部分に目を向けている、力を向けていると思うと思います。ぜひ、障害者の皆さんの力をしっかりと社会で一緒にやらせていただく。そして、また、区内企業のためにということをお願いしたいと思います。  前回の予算委員会の質問から、約半年間でありましたが、本当に川上課長にいろいろとお世話になりました。ありがとうございました。さすが産業経済の畑の課長であると思います。実務の部分で引き続き大田の中小企業の支援を含め、よろしくお願いしたいと思います。 ○押見 委員長 以上で第5款産業経済費の審査を終了します。  これより第6款土木費の審査に入ります。この款には、自民、共産、無所属から通知がありますので、順次これを許可します。  それでは、自民、質疑願います。 ◆伊佐治 委員 交通安全対策費について質問いたします。  平成24年度の決算を今行っておりますが、24年度は自転車の総合利用の基本計画、それに伴った整備計画に向けて準備をされてきたということで、例えば、違法駐輪の対策であったり、利用者のマナーの向上というのは、もちろん大切なことではあるのですが、私も以前、ちょっと質問をさせていただいた中で、やはり障害のある方々にとっては、移動のための補助具として活用している、そういう視点もぜひ取り入れた議論を行っていただきたいと思います。  私も、平成25年の第1回の定例会の際に障害のある方々、違法駐輪で撤去の対象から外していただきたい、そのような施策についてお話をさせていただきました。ちょうどそのときの部長の答弁でありますが、先進事例の内容や課題及び効果について調査研究をしていくという答弁をいただいたわけであります。  このこと自体は、歩行が困難な方々や、あとは長時間の歩行ができない方々にとって、自転車を押したり、自転車に乗ることによって、移動の制限を解除というか、緩めていくことができる。そういう考え、要はノーマライゼーションの視点から質問をさせていただいたわけでありますが、ご存じのとおり、自動車であれば、道路交通法の中で障害のある方々は、駐輪禁止の除外の指定を受けることができるということがあるのですが、自転車には実際このような同様の制度というのは、今のところないのが現実であります。  特に23区をはじめとした首都圏においては、車よりもやはり自転車のほうが利便性が高いということもありまして、地方に比べれば、この23区というのは、結局買い物に行くにしてもそんなに距離が遠いわけではなくて、自転車を押すことによって、今まで行けなかったところにも行ける、そのようなこともあります。  以前もお話をしてまいりましたが、広島市で、平成20年度からこのような制度の運用を始めております。実際、この広島市の例を見ていくと、庁内での検討を行うだけではなくて、例えば障害者団体であったり、それ以外にも医師会などの団体のご意見をいただきながら、結果として障害者手帳を持っていなくても、このような制度の運用を図ることができる、そういう形で現在行っているところであります。ぜひ、大田区としても、このような制度の導入をぜひとも図っていただきたいというのが私の思いでありますが、部長の答弁にもありましたとおり、やはり制度をつくる上では、メリット・デメリット、その辺はしっかりと検証していかなければなりません。  前回の第1回の定例会の中から、この間、どのような検討とか検証がなされてきたのか、まずお答えをいただきたいと思います。 ◎畑元 都市基盤管理課長 この制度を実施していくため、調査をしました。委員ご指摘の広島市、あと仙台市、福岡市、西宮市がございます。この4市でございます。  各市の内容や課題等を調査・検討をしまして、大田区としてこのような制度をどうつくっていくかということの前提として、まず、放置自転車台数がいまだ多い現状の中で、ほかの自転車利用者や歩行者等からの理解が十分に得られるかどうか。また、撤去対象から外した自転車が他の自転車の放置を誘発しないかどうかということ。そして、まさに車椅子等の利用者が、通行する際に支障となるおそれがあるという課題が前提にあると考えております。 ◆伊佐治 委員 私自身も、今、ご答弁いただいた点については、やはり課題だということは感じております。  ただ、実際問題考えてみると、この制度自体が既に運用できている自治体も3自治体あるということで、決してできないということはないとは思います。以前の答弁の中でもありましたが、自転車等駐輪対策協議会で議論をし、検討をしていくということで答弁をいただいております。  次は、11月にこの協議会が行われるということを聞いておりますが、放置自転車撤去の対象から障害者の方の自転車を除外する施策について取り上げていく予定があるのかどうかをお答えください。 ◎畑元 都市基盤管理課長 11月に開催する方向で協議会の調整を進めております。放置自転車撤去の対象から障害者の方の自転車を除外する考え方につきましては、先ほどの他都市での事例も踏まえ、協議事項として取り上げて議論していただく予定でございます。 ◆伊佐治 委員 わかりました。必ず取り上げていただきたいと思います。よく私も議会質問をする中で、検討するという言葉を何度もお聞きするわけでありますが、やはり形として見えないと、一体何を検討しているのだろうということが正直ありまして、やはりこういった協議会など、もう目で見える形でこのような審議は進んでいただくことは、本当にありがたいことだと思います。  特に、今回のこの協議会には、交通問題の関係の専門家だけではなくて、障害の当事者の方もこの協議会には参加をされているということですから、この11月の議論の中身を拝見して、また改めてご答弁を求めていきたいと思います。  引き続きまして、次に268ページ、道路維持費のカーブミラーについてお聞きしていきたいと思います。平成24年の設置は21基、修繕取りかえが103基、決算額は2,085万円であります。カーブミラーの設置は、我々ここにいる委員の方々も、多くの方から地域で要望をいただいているのではないかと思うものでありますが、今回は、その中でも特に基準についてお聞きをさせていただきたいと思います。  平成24年3月に都市基盤整備部長の決定がなされました、大田区カーブミラー設置基準では、カーブミラーの設置条件として、カーブミラーによる安全確認をする対象が車両であることとしており、用語の定義としては、車両というのは自転車を除く自動車としています。車両をこの自転車を除く自動車とした理由は何でしょうか。 ◎杉村 都市基盤施設担当課長 カーブミラーですが、やはり死角がございます。これは、あくまでも安全確認の補助的なツールとして位置づけておりまして、自転車側の例えば道路の右側を走ったり、中央を走ったりする光景が見られます。このような場合にはカーブミラーの視認性は自動車に比べて低くなってしまって、死角も多くなると。自転車が死角の多いカーブミラーを過信して、一時停止を怠ってしまうと、かえって事故の増加につながるおそれがあることから、区の基準においては、カーブミラーにより安全確認をする対象車両から自転車を除外しております。 ◆伊佐治 委員 大田区としても、この自転車等利用総合基本計画の中で、重要な都市交通の手段として自転車を第一に挙げております。  ただ、その一方で今のお話の中にもありましたとおり、交通事故全体に占める自転車関連事故件数の比率が、過去10年で29%から36.9%へと8ポイント増加をしているということで、大田区内においては、自転車が第二当事者となった事故件数は約1,000件程度、23区内では、世田谷区に次いで2番目に多いという状況があります。また、自動車と分離された自転車の走行区間がある道路は、全体の9.7%に過ぎないと。ましてや、ドライバーとかライダーの方というのは、まだまだ自転車に対する意識が低いのではないかと感じております。  こういう状況にある中で、やはり自転車に乗る方々がみずから自分の身を守っていく。そのためにもやはり必要なツールであり、また、もう一つの視点としては、ドライバーの皆さんがなかなか自転車に対して目を向けていない状況の中で、みずから視認性を高めていく上でカーブミラーは重要なツールであると思います。カーブミラーにより安全確認ができる対象として、車両にこの自転車を含めることができないのかどうかお答えください。 ◎杉村 都市基盤施設担当課長 自転車に含めることができないかというお話なのですけれども、現在でも相当のカーブミラーが設置されております。設置場所の確保などの課題もございますので、今後は、必要性・有効性をしっかりと判断していかなければいけないと考えておりまして、そのためには、いろいろなことを考えていかなければいけないとは思っております。 ◆伊佐治 委員 設置については、今お答えにあったとおり、いろいろ過信をしてしまうとか、いろいろあるということで、今、ご答弁をいただきました。  確かに人間工学の視点で考えると、実際設置されているカーブミラーの約7割は、逆に事故を招いてしまっているというデータも出ているそうです。そういう点でも、視認性はカーブミラーを設置する中でも大事な項目であると思いますし、例えば、ほかの自治体の例を考えると、自治体によっては、その設置基準自体を点数制にしているところがありまして、例えばその道路が小中の通学路であれば加点何点、それ以外にも道の幅が何メートル以上あればマイナス何点とか、そういう形でポイント制で積算をしていって、ポイントが高いものから順番にその年度の予算内の中で設置をしていくという仕組みをとっています。  ぜひとも、大田区としても今のままカーブミラーをつけていく中で、ただ単純にまち中にカーブミラーがいっぱいあふれてしまうのも問題だと思いますし、逆に、自転車だからだめというのも、これだけ首都圏の交通の中で自転車は大きな役割を担っているわけですから、そういうことも考えていかなければならないのかと私は思っております。ぜひとも、大田区もカーブミラーをつくる際に、単純に自転車がだめとかという話ではなくて、例えばこういう視認性なども含めて、総合的に評価をして、カーブミラーを設置していく、そのような形を設けていくことはできないでしょうか。 ◎杉村 都市基盤施設担当課長 カーブミラーについては、本当にいろいろなご意見をいただいているところなのですけれども、他の自治体の例を参考にしまして、総合的な視点で判断をするということも検討していきたいとは考えております。 ◆伊佐治 委員 いろいろな視点でこれからも、私も質問をさせていただきたいと思うのですが、何といってもこのカーブミラーがあるからもちろんいいとか、そういう話ではなくて、やはりカーブミラーは実際、教習所の教育の中でも実はほとんど使われていなくて、交通の教則でしたか、皆さんが免許を取るといただく、その中にも実際カーブミラーの項目がないということで、一番の問題としては、ソフト面での充実が全く図れていないというのも一つの課題だと思います。  もちろん、学校教育とか、講習の中でカーブミラーの利用に関しては、大田区としてもこれから前向きに進めていただきたいというのもありますし、また、それ以外にも安全確認ができる車両として自転車を含めていただく。あとは、視認性など総合的に判断できる仕組みをつくることによって、自転車に乗っている皆さんの安全性を少しでも確保していただく、そういう部分を今後もまたお願いをさせていただくということで、本日は質問を終わります。 ○押見 委員長 次、共産、質疑願います。 ◆福井 委員 日本共産党の福井亮二です。私のほうから、土木費の交通安全対策、自転車の対策について伺いたいと思います。  特に駅前の駐輪場の整備については、この間、久が原駅前や御嶽山駅前の整備をしていただきました。本当に大田区として取り組んでいることは評価できると思います。  自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律がありますけれども、この法律にそって大田区は自転車の整備をしていると考えていますけれども、まず、根本的な考え方を伺います。大田区の駐輪場の整備の目的について教えてください。 ◎畑元 都市基盤管理課長 自転車は、ご存じのように手軽で利便性の高い乗り物でございます。駐車空間の不足や利用マナーの欠如から、無秩序な放置を引き起こしやすいということもございます。  大田区では、特に駅周辺の自転車の放置を防止し、通行する人が安心・安全に通行できる歩行者環境とやはり防災や災害対策の支障・邪魔にならないよう公共空間の安全性を確保するために、自転車駐車場を整備しておるところでございます。 ◆福井 委員 自転車駐輪場を整備するにあたって、やはり費用がかかるのですけれども、これを利用するためについて、大田区としての考え方を教えてください。 ◎畑元 都市基盤管理課長 自転車等駐車場については、受益者負担の考え方により、有料制で利用者に負担をしていただく方法を原則としております。ただし、一部の臨時・暫定的な駐車場や駅からかなり離れた駐車場については、例外として無料にさせていただいているところでございます。 ◆福井 委員 この受益者負担についてちょっとさらに突っ込んで聞きたいのですが、特に今、お話があったのは、臨時駐輪帯ですね。多分大田区で一番、この駐輪帯が使われているのではないかと思うのですが、JR蒲田駅東西口に臨時駐輪帯がありますけれども、ここの臨時帯にかかる経費、そして利用者負担について教えてください。 ◎高橋 蒲田まちなみ維持課長 蒲田駅東西口の臨時駐輪場の経費につきましては、平成25年度は、約2,800万円の予算を計上しております。買い物等の一時利用に2時間無料でご利用いただいておるところでございます。 ◆福井 委員 先ほど、利用者負担は受益者負担だと言われていたのですが、これについては無料で今やっているのですね。私は、やはり受益者負担を前面に出すのではなくて、サービスですから、基本的には無料・安価でやるべきではないかと思っています。  これは、なぜ無料で提供できているのか教えてください。 ◎高橋 蒲田まちなみ維持課長 蒲田や大森駅周辺では違法駐輪の抑制を目的として、買い物等の一時利用の方が利用しやすい方法で自転車駐車場の運営を行っているところでございます。それによって、当該自転車駐車場では2時間無料とさせていただいております。 ◆福井 委員 この負担については、さらにもう一つ伺いたいのですが、私は、地元で石川台駅というものがあるのですが、よくここで宣伝しますけれども、昨年4月にこの線路沿いに駐輪場が再整備をされました。道路が広がって、本当によかった、こういった歓迎の声が上がっていますけれども、この石川台駅の線路脇自転車駐輪場の設置目的と経費について教えてください。 ◎吉川 調布まちなみ維持課長 石川台線路脇自転車駐車場は、道路上の脇を使用して自転車収容台数120台、原付5台の登録制自転車駐車場として運営しておりましたけれども、相互通行の区道と接し、歩行者や駐車場利用者の安全確保の面から、地元から道路拡幅と駐車場の再整備の要望が出されまして、東急電鉄株式会社と協議し、ホームの横ののり面を2メートル掘削して、道路の拡幅、自転車駐車場の再整備を行いました。  再整備後は、自転車165台、原付10台の駐車場となっております。整備費用は、東急電鉄株式会社への負担金約5,300万円、道路復旧費約610万円でございます。 ◆福井 委員 この駐輪場については、再整備について本当に広がってよかったという区民の皆さんの声が多く上がっている一方、複数の方から意見が上がりました。それは、利用者への負担についてなのですけれども、実際にこの利用者の負担は、再整備前と再整備後の負担の変化について教えてください。  そして、変更があった場合は、その理由についてあわせてお願いします。 ◎吉川 調布まちなみ維持課長 整備前の利用者負担は、登録手数料として年額、自転車3,000円、原付4,000円でございました。整備後は、隣接する駅前自転車駐車場との一括管理が可能となりまして、二つの自転車駐車場の料金形態の整合性を図るため、月額使用料として、自転車1,700円、原付3,000円を利用者に負担していただいております。 ◆福井 委員 今、言われたように、年間3,000円だったものが、毎月1,700円、つまり1年間で2万4,000円になったわけですね。それで、本当に区民の負担が重くなっているのですが、私は、事前に資料をいただいて調べたのですが、区内の駐輪場は72カ所ありますけれども、そのうちの16カ所が無料、また、登録料として年間3,000円で月の使用料が無料というのが16カ所、半分がやはり月の使用料が無料になっているのです。受益者負担の話をされましたけれども、公的なサービス、公の施設を利用するのであれば、やはり安価で、または無料でやるべきではないかと思っています。  このことによって、駅前、石川台駅周辺に変化が出ています。それは、まず、この駐輪場の申し込みについて件数の変化が出ています。2010年度は、申し込みは1,153件、倍率が9.6倍、2011年には、1,030件の倍率が8.2倍、そして、再整備されて開始されたとき、2012年度は、何と1,000件からいきなり313件、1.8倍に倍率が下がっているのです。そして、今年の申し込みは242件、1.4倍となっています。つまり、この利用者負担が上がったことによって、区民が申し込みを控えてしまった。こういったことが見えるわけです。  そして、控えた結果、どうなったか。石川台駅周辺の放置自転車の撤去台数の変化を見てみました。2009年度は475台、2010年度は469台、2011年度は344台、そして、再整備が開始された2012年度は、386台と逆に増えているのです。今年度は半年だけで196台、1年で大体400台を超える勢いなのです。  ですから、この利用者負担が増えたことによって、自転車駐輪場を利用せずに放置する可能性が出てきたのではないかと私はこう考えています。利用者負担、受益者負担、全て否定するわけではありませんけれども、やはり価格をもっと安くして、低くして、多くの区民の皆さんに利用してもらう、このことが大切ではないかと思っています。多くの区民の皆さんが利用しやすいように、ぜひこの月利用の見直しを検討していただきたいと思うのですが、どうでしょうか。 ◎吉川 調布まちなみ維持課長 月利用料の見直しを検討してくださいというお話でございました。現在、石川台駅前自転車駐車場の自転車定期利用者の料金が約2,000円であることを考えますと、石川台駅線路脇自転車駐車場の自転車利用料金が1,700円であることは、適正な価格と考えております。 ◆福井 委員 課長、今まで3,000円だったものが2万円になったらおかしいでしょうという話をさせてもらっているのです。しかも、近くに確かにおっしゃるとおり、月2,000円の使用料のところがあるのですが、そこはきちんとした建物になっていて、管理人がいるのですけれども、ここ線路脇は、ラックがあって、野ざらしで何もないところなのですよね。  ですから、ぜひ区民の立場に立って月の使用料を、妥当だと言っているのですけれども、ぜひ検討していただきたいと思っています。本来、こういった公的サービスについては、受益者負担の考え方、先ほどの課長の答弁がありました。私たち日本共産党は受益者負担ではなくて、やはり公的サービスというのは一体何なのかと考えたときに、皆さんから納めていただいた税金でやりますから、この受益者負担が全面的に出てしまうと、社会的弱者がサービスを受けられなくなってしまう。こういったことが懸念されます。  ぜひ、公的なサービスですから、再度受益者負担の見直しをしていただいて、月使用料の見直し・再検討をすることを求めまして、質問を終わらせていただきます。 ○押見 委員長 次に、無所属、質疑願います。 ◆荒木 委員 荒木でございます。11分お願いします。  今回、踏切の話をさせていただきます。去年の24年の3月1日に踏切の質問をしているのです。それ以来、いろいろな動きがあったようですけれども、なかなか機会が恵まれなくて、これからも機会があるたびに踏切の話とガードの話はしていこうと思います。  この間、横浜線で大変悲しい事件が起きました。あそこは、鴨居のそばでしたか。まずは、あまりにも悲惨過ぎて、もし、私がその場にいたら、幾ら偉そうなことを言っても、多分何もできないだろうと。学校踏切で、現実によくお年寄りがカートを引いたり、いろいろな自転車を持ったまま、渡り切る前に遮断機が降りてしまったと。そういうところは何とか手助けはできるのですけれども、この間のお名前が村田さん、あの方の姿勢を見て、私は自問してみても、とてもではないけれども、できないだろうと思いました。  赤阪部長、ぜひ、所感をお聞かせください。よろしくお願いいたします。 ◎赤阪 都市基盤整備部長 今、委員お尋ねのように、私自身もショックを受けました。ただ、村田さんのみずからの命を顧みないで人名救助をしたということに対して、やはり多くの人が心を打ったと思っております。  それで、所管でもございますので、踏切に対してどう考えるかですけれども、京浜急行線の高架化で、昨年の10月、28カ所の踏切を解消いたしました。ただ、JR線にはまだ13カ所、私鉄を入れると87カ所の踏切が残ってございます。その中でも、以前から、荒木委員からご指摘があります、人の命の問題としての学校踏切の対応につきまして、こちらは準備をしてございますけれども、改めて早期に改善を図る必要があると肝に銘じた次第でございます。 ◆荒木 委員 この村田さんの勇気ある行動を見て、また、学校踏切の前に立っていたら、やはりまだ、閉まっているのにそのまま行ってしまったり、自転車が遮断機の間に挟まってしまったということは、結構やはりあるのですね。本当につくづく思います。  何といっても、我々はやはり議員、言葉尻は悪いかもしれないけれども、幾ら安倍総理大臣が感謝状をあげようと、菅さんが英雄的な行為であるとほめようと、やはり根本には、危ないところを我々議員とか、特に地方の現場をよくわかっている議員とか、行政が手と手を取り合って一つでも減らしていく。これは、一番、我々行政にかかわる人間としては、考えなければいけないことだと、本当に肝に銘じました。  去年の私の質問以来、いろいろな動きがあったみたいですけれども、ぜひお知らせを願いたい。どちらがお答えになるのかわかりませんけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎畑元 都市基盤管理課長 委員の昨年のご質問の後、どういう動きがあったかということでございます。まず、学校踏切の現状を申し上げます。  昨年度、踏切の交通量調査というのを行いました。そういった中で、ビデオ撮影とか、あるいは通行者に対して聞き取り調査などを行いまして、その危険の認知度などを調査させていただいたところでございます。  調査の結果で言えば、例えば、先ほどおっしゃったように、遮断かんをすり抜けるなど、危険横断者の数というのが、平日の18時台で約2割ほどいるという状況から、こういう危険性というのはまだまだ続いているという状況でございます。そういった中で、また私どもとしては、安全対策として立体横断をしていて、そういうものの検討に入っておりまして、今進めているところでございます。 ◆荒木 委員 答えが簡単過ぎるのだよね。立体横断というのをどう考えているのか。それをぜひもうちょっとご丁寧に説明を願いたい。よろしくお願いします。 ◎畑元 都市基盤管理課長 今の学校踏切を廃止するということを前提に、立体横断施設、例えば、今の学校踏切の近くで新井宿第一児童公園、これは山王側でございます。もう一つは入新井西公園、これは大森北側でございますが、こちらの公園を利用しまして、高架橋などの立体横断施設を設置する形をJR東日本と協議を開始したところでございます。これにつきましては、今、協議をしている最中でございますので、また内容につきましては、後ほどという形でございます。 ◆荒木 委員 JRと協議をしているという話なのだけれども、どうも今まで、JRと協議をしているという話も、ずっと昔も「今、JRと協議しています」という話で終わったのだけれども、JRのどこの部署とどういう折衝をしているのか。そうしないと、私も地元の人間も信じられないのだよね。  これは、ぜひ後ろの周りにいらっしゃる委員の方々もよく聞いておいてほしいのですけれども、大森にいない蒲田の人たちも、例えば、調布の人たちも注目をして、何とか人の命なのだから、何とか人の命の問題を自分たちの手で一つでも解決しようというところを見て、機会があるたびにこういう質問もしてもらいたいし。  私は、「JRと今、協議をしています」では、とてもではないけれども、納得はしない。 ◎畑元 都市基盤管理課長 具体的にJR東日本のどこかというお尋ねですけれども、これは、JR東日本の東京支社が工事とかそういうものを担当している部署でございます。そこの総務系でございますが、総務の部署と実際に接触しまして、協議を開始しておるところでございます。 ◆荒木 委員 やはり大田区としても畑元課長の言ったことはよくわかったけれども、大田区として、今の段階で説明されて、エレベーターをつくって、歩道橋をつくって、公園と公園の間にという意見はすばらしいと思うから、ぜひ地元の方と話をして、前向きにしてもらいたい。もっと詳しいことをいっぱいやりたいのだけれども、あと4分しかないので、今後、機会があるたびにこの質問をしていきますので、よろしくひとつお願いをしたいと。曖昧な返事は絶対に許さないから、よろしくお願いします。  ガードの話。ちょうど保下課長の顔が見えたので、もっといろいろ話をしようと思ったのですけれども、保下課長のところが見えたので、新井道ガード、あそこもいろいろ問題があって、通った方はみんなわかって、これは大丈夫かなと思うのだけれども、本当にここから1メートル幾つだか、このぐらいの幅しかないのか。それで、自転車は交互に通るは、隣はこんな段差があって、車がびゅんびゅん行くは、上は線路で電車は通るはという場所で、今のまた薄暗くて、これも解決しないとどうにもならないと思うのだけれども、これはどうですか。 ◎保下 大森まちなみ維持課長 平成24年度には、新井道ガードの使用状況も確認するために、通過する自動車、歩行者、自転車交通量の調査を行うとともに、ビデオ撮影及び通行者に対して聞き取り調査を行いました。  まずは、学校踏切の協議を先行して進めている状況でございます。今後、JRと協議していく際の材料としてこの調査結果を使用してまいりたいと考えております。  また、現場状況におきましては、大森警察署との連携により、自転車のマナーの啓発看板や明るさを確保するために街路灯を計6基設置している状況でございます。 ◆荒木 委員 まちなみの保下課長はじめ、まちなみ維持課の課長は、みんなよく働くよね。本当に台風だ、大雨だと走り回ったり、何か問題があると特に保下課長本人が直接飛んできて、走り回ってくれているというのは、大田区の区民にとって、行政にとって、またまちなみの方が来ているよという話になって、とても信頼があるというか。  今年は、お酉様は3回、ああいうときなんか、非常にこちらのほうからもお年寄りがみんな楽しみにして行くのです。そんなときに少しでも明るく、ペンキぐらい塗ったらというのはどうですか。 ◎保下 大森まちなみ維持課長 現在の新井道ガードの状況についてご説明申し上げます。現在の新井道ガードの壁につきましては、JRが管理しております橋脚及び橋台部分となっております。表面の状態がでこぼこの状態となっているため、今後、JRと協議する中で調整してまいりたいと考えております。 ◆荒木 委員 そんなすばらしい人が、今みたいな答えはないでしょう。鹿島神社の先のガード、あそこに小学生が描いたという絵が壁全面に貼ってあるのだけれども、あれをぜひよく見て、プラスにして、今後とも活動していってください。この質問はまたやります。よろしくお願いします。 ○押見 委員長 以上で、第6款土木費の審査を終了します。  これより、第7款都市整備費の審査を行います。この款には、自民、公明、共産から通知がありますので、順次これを許します。  それでは、自民、質疑願います。
    ◆安藤 委員 都市整備費で常に私のライフワークであります、京急の加算運賃と今回、羽田地区が防災まちづくりということで、いろいろと取り組んでいただいている状況等について質問をさせていただきます。  まずはじめに、京急の加算運賃ですけれども、今年3月、区議会の要望ということで、高瀬議長とそれから議会事務局3名の方で、京急本社に行っております。おととし、23年に京急のほうから6名ぐらいの方がお見えになりまして、そのときは京急の部長もお見えになったのですけれども、加算運賃についての協議をしてきております。  結果的に、要望書を都合2回、京急のほうに出しておりますけれども、少なくても23年のときにお会いした京急の部長は、比較的に物事をはっきり言うタイプの方かなという認識を持っておりまして、私もそのときに同席させていただきましたけれども、かなり具体的な部分のご返答があったかと思いまして、大変期待をしたところだったのですけれども、今年の3月に区議会を代表して、京急本社のほうにわざわざ忙しいところ行ってお話をしたところ、印象としては、非常に曖昧模糊というか、後退したような印象を受けております。  この件に関して、区議会として改めて要望した経緯というものもあると思っております。そういうものが結果として、非常に物事としては、抽象的であり、逆に後退したという印象を持っていますけれども、この回答書に対するいわゆる返事はあったか否かについて、まずはじめに聞かせていただきたいと思います。 ◎吉田 交通企画担当課長 大田区は、京急に対し、本年6月に区議会からの要望書に回答を行うことと、鉄道利用者に対する説明責任を果たすことを京急電鉄に申し入れいたしました。要望書に対する回答について、議会事務局に確認したところ、いまだ回答はないとのことでした。 ◆安藤 委員 回答がないというのは、非常に京急としても大変いろいろと、今の空港線が京急全線の利益を底上げしているという状況の中で、今の京急のいわゆる運賃収入というのがあるのではないかという、私なりの推測はしております。  必ず毎年、株主総会終了後、ホームページ等で状況の内容とか、その数字のデータの公表とか、そういうものがあったと思っていますけれども、問題は、やはり設備投資、投下した資本に対する回収率というのは、利用者数がわかってくるとおおよそ素人でも計算がついてくるということが一つあって、その中で23年に来た営業部長だったか、何部長だったか、ちょっと忘れましたけれども、少なくともある程度50%ぐらいを目安にするとか、それから、国土交通省とか、あと消費者庁とか、いろいろと一つの目安をつくっていくということについては、逆に進めている印象もあるのですけれども、問題は、本年度だけホームページ等にまだ掲載されていないということについての状況をどのようにつかんでいるかということと、それから、今後の加算運賃の廃止の方法についての区なりのご見解をいただきたいと思います。 ◎吉田 交通企画担当課長 昨年8月、国土交通省は、大臣官房より各運輸局鉄道部長宛に加算運賃の見直しに関する通達を行っております。その内容は、加算運賃を設定している鉄軌道事業者に対して、設定の考え方及び加算運賃の回収状況、継続の必要性などについて、加算運賃を負担している利用者から一層の理解を得られるよう、十分に説明責任を果たすこと、などとなっております。  また、国土交通省と消費者委員会で、現在、加算運賃に関する議論がされております。こうした状況を踏まえ、国の指導に対する京浜急行電鉄の見解を確認したところ、現在、加算運賃のホームページなどへの掲示内容などについて検討中である、とのことでございました。  区といたしましては、国や鉄道事業者などの動きを注視するとともに、これまで空港線の鉄道整備にあたって、地域として協力してきたこと、これからも鉄道と共存し、利用する立場からも、地域の声と区議会のお考えを踏まえ、加算運賃の見直しについて、京浜急行電鉄に働きかけてまいりたいと考えております。 ◆安藤 委員 ぜひお願いをしていきたいと思っています。空港線は、多分今、一番利用率が高くて、将来的にはいろいろな意味で京急を支えていく土台になっていくのだろうと、今でも思っていますけれども、ただ、空港線の近隣の駅を使っている方々の意見としては、便利になるほど地元にとっては不便性が増しているという意見もございます。そういう部分で、運賃体系がやはりきちんと示されるように、一緒になってこの廃止に向けて、やはりいろいろと事実の積み重ねが大事なことだと思っておりますので、できれば、いろいろな意味でもうけていただくことについて、異論は全然ございません。大いにもうけていただいて結構です。その部分と今回の加算運賃との関係も見きわめながら、やはりきちんと廃止に向けていく形で取り組んでいただきたいことを要望しておきますので、よろしくお願いいたします。  次に、羽田のまちづくり、2年前から大変いろいろな形の中で、まちづくりでご尽力をいただいていることを、まず感謝申し上げます。大変ありがとうございます。  羽田のまちづくりというのは、羽田空港が拡張すればするほど、そのときにいわゆる経済団体がやはりいろいろな形でまちの中に入ってまいります。具体的な経済団体の名前は控えますけれども、少なくともそういう形の中で何とか羽田もよくなってくださいという気持ちはきちんと受けとめているのですけれども、少なくとも非常にギャップがあり過ぎるということで、話を詰めていくと、最終的な負担行為というのは、行政が絡んでおりませんので、必ず結果的にうまくいかなかったという経過があります。  今回も、そういう部分で見たのですけれども、少なくとも3・11の大震災以降、やはりまちの人たちの考え方も非常に変わってきまして、いろいろな意味でタイミングとしてはいいタイミングというか、こういうタイミングの中でまちづくりを進めるということは、まちの人も結果的にはいろいろとあったとしても賛成していくのだろうという考えは、私なりに持っております。  そういう中で、今回のまちづくりで三、六丁目を中心として、木造密集地域ということでご指摘も受けて、危険度も非常に大きいということの中で、今回、いろいろと会議等も重ね、出張所を中心として会議等も進めてまいりましたけれども、方向として、ようやく町会長全員の総意で、区長のほうにまちの花壇をこうやってほしいということでお願いをしたところ、7月ぐらいに整備計画として提示されました。  その中で、今回の説明の中で必要なことをお伺いいたしますけれども、今回の整備計画を決めるにあたって、区の基本的な考え方をお示しください。 ◎落合 防災まちづくり担当課長 地域からのご提言をいただきました、羽田の防災まちづくりプランでは、プラン実現のため、整備に協力した方が地域に住み続けられるよう手だてを確保すること、地域と区とが協働で防災まちづくりに取り組むこと、早期に着手することにより着実に整備を進めることというご意見をいただいております。  区では羽田の防災まちづくりプランで地域の皆様からご提言いただいた内容を踏まえ、大田区として羽田地区をどのようにしたら災害に強いまちにできるかについて、検討を進めてまいりました。羽田の防災まちづくりを進めていく上では、地域コミュニティを壊さないように、できるところから少しずつ整備を進める修復型のまちづくり手法で行うこと。また、羽田地域全体のまちづくりの視点を十分考慮した上での総合的な防災まちづくりの計画案とすることが、一番重要と考えております。修復型のまちづくり手法として国の密集事業を導入し、整備を進めていく計画(案)としてまとめております。 ◆安藤 委員 いろいろなまちづくりの手法があると思いますけれども、少なくともよくまちは、いろいろなタイミングでマスコミによく出てきます。  その中で、まちの歴史をしっかりと持っている方々がよくテレビ画面なんかで出てきますけれども、少なくとも大事なことはどこにあるかというと、まちの伝統と文化をまずきちんと認識をしてほしいということが一つあって、その中で古いまちなみも一つのまちの魅力の一つであるということが、一つございます。ヨーロッパ等と違って、鉄筋コンクリートとかれんがづくりとか、そういうところはございませんけれども、少なくとも木造であるという一つのよさというのは、それなりにあると思っております。  そしてまた、道幅についても、広いからいい、それから狭いから悪いという論点ではなくて、やはり広くても狭くても、まちの魅力というのはともにあるのだよというところも大事なことだと思っています。  その中で、いわゆる人間とのきずなを、やはりこのまちづくりの中でどうやって地域の人々のきずなを表現していくのか、また、具体的にそれを達成していくかということが大変問われていることだと思っています。これは、やはり羽田のまちづくりを進める形で大変重要なキーワードになるのだろうと思っております。そういう点では、課長は、まちの仕組みや特徴というものをよくご理解されていると思っておりますので、ぜひバックアップをしていきたいと思っています。  その中で、やはり道をつくったり、公園をつくったり、そういうことはなかなか難しい事業だと思っていまして、やはりまちづくりというのは言葉で言うと簡単だけど、現実にやっていこうかというと、必ずいろいろな壁にぶつかっていくと思っています。その中で今回、南北に3本の道をつくっていくという部分と、それから、小さい公園が幾つもあるのですけれども、ここら辺のポイントが一つあるかと思っていますけれども、ここら辺の考え方、それから手法、そういうものがあればお答えください。 ◎落合 防災まちづくり担当課長 防災まちづくりを進める上での道路整備の考え方として、6メートル幅員の確保があります。通常、消防車などの緊急車両が通行し、活動するためには4メートルの幅員が必要ですが、6メートルの幅員があれば左右から落下物や塀の倒壊があった場合でも、通行し活動できる空間が確保でき、その有効性は、阪神・淡路大震災後の検証でも明らかになっているところです。  羽田三、六丁目においての消火活動でございますが、消防署にお話を伺ったところ、街区の内部で火災が発生した場合、消防車両はバス通りと羽田本通りからアプローチし、ホースの延長により消火活動を行っているとお聞きしました。そこで、街区を適切に分割する位置に、バス通りと羽田本通りを南北に結ぶ幅員6メートルへ拡幅する道路を3本計画いたしました。南北としたのは、バス通りが広域避難場所である萩中公園一帯や空港跡地へ避難する場合の基幹的道路であり、避難路としての機能も考えたためです。  路線の選定は、現在道路があり、街区を適切に分割する位置にということで、私どもが実際に何度もまちを歩いて決めさせていただきました。密集事業による用地買収方式で道路を拡幅するということは、補償があるとはいえ、影響を受ける沿道にお住まいの方に多大なご負担をおかけすることになります。そうした意味で、対象とする道路はできるだけ絞った上で、最も大きな効果が得られる3本の道路拡幅という計画案とさせていただきました。  また、公園の整備では、公園が不足している地域での新設、利用しづらい公園の改善を行い、一時集合場所としての十分な広さと機能を持つ公園を整備していく計画としています。一時集合場所など災害発生時に公園が果たす役割は非常に大きいものと考えています。  今後導入する密集事業の中で、小さな公園が集積する街区での整理・統合を多面的に計画・検討し、ぜひとも実現していきたいと考えております。公園整備に際しましては、地域の方々との連携により、売り地情報を把握し、適地を取得し、地域の方々と協働して公園の整備を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくご協力をお願いいたします。 ◆安藤 委員 協力以上のことは別に考えていないということではなくて、逆に、率先してまちづくりで、課長と一緒にスクラムを組んで、まちの50年、100年先を見据えたまちづくりのために頑張っていきたいと思っております。  そこで一番大事なのは、先ほども申し上げたとおり、まちの人々の生活で、やはり日常生活が感じられる地域づくり、雰囲気づくりというのが、羽田のまちでは一番大事な要素だと思っています。そこら辺に視点を置きながら、まちの人と、そしてまた対象になる方々との折衝を、ぜひ進めていただければと思っております。  それからまた、羽田小学校が避難対策の場所になっております。そういった部分含めて、避難道路の確保とか、それからまちづくりの中で、いわゆる電信柱をどうしていくのかとか、いろいろな問題が多々出てくると思いますけれども、そういうものを含めて、今回は、私としてはこのまちづくりは最後のチャンスだと思っております。ぜひとも強力に進めていただけることを要望し、私も一生懸命協力をして努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○押見 委員長 会議が長時間にわたりましたので、しばらく休憩いたします。  再開時刻は、午後3時10分です。                午後2時43分休憩                午後3時10分再開 ○押見 委員長 ただいまから、決算特別委員会を再開いたします。  それでは、休憩前に引き続き、第7款都市整備費の審査を行います。  それでは、自民、質疑願います。 ◆伊藤 委員 まず、高齢者の住宅対策について質問したいと思います。  私は保健福祉委員会なので本来は違うかなと思うのですが、少し福祉政策に詳しくなってきたので、すみませんがちょっと触れさせていただきたいと思います。  私の母親も、実は区内でひとり暮らしをしておるのですけれども、今後も高齢者が増えていくことだと思います。区内でも、高齢者の住宅対策について考えていく必要があると思います。  今、大田区では、約1,400戸の区営住宅のほか、高齢者アパートやシルバーピアを約600戸設置しているということですけれども。それでも、高齢者の方からの住宅に関する相談というのは、結構あります。  一方で国は、高齢者の居住の安定確保に関する法律を平成23年に改正し、サービス付高齢者住宅の供給を推進しています。このサービス付高齢者住宅とはどのような制度でしょうか。 ◎榎田 住宅課長 国は平成22年度まで、高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づき、高齢者円滑入居賃貸住宅、高齢者専用賃貸住宅及び高齢者向け優良賃貸住宅の供給を行ってまいりましたが、平成23年度に法律を改正して、サービス付高齢者住宅に制度を一本化しております。  この住宅は、高齢者の住まいとして民間事業者が設置するものでございまして、居室面積は原則25平米以上でバリアフリー構造となっておりまして、安否確認や緊急対応などの基本サービスのほか、契約に基づきまして、食事や医療や介護などのサービスも付加することができます。このため、安心して日常生活が送れる高齢者向きの住宅ということができます。  この住宅を設置するには、都知事への登録が必要で、登録を受けた住宅に対しては、建設費の補助金が交付されるほか、税制優遇措置や住宅金融支援機構からの融資も受けられる制度になってございます。 ◆伊藤 委員 東京都では、国の制度を活用して、サービス付高齢者住宅を平成26年度までに6,000戸供給の予定だったものを、1万戸に変更したということです。  とはいっても、サービス付高齢者住宅は、サービス料込みの家賃が安いものでも10万円以上になるということなので、誰でも入居できるというわけではありません。  ところが、年金暮らしの高齢者でも、家賃補助が受けられるタイプのサービス付高齢者住宅があると聞きました。国・東京都が積極的に推進し、家賃補助が受けられるサービス付高齢者住宅に対する補助というものを大田区でも実施することができないでしょうか。 ◎榎田 住宅課長 委員ご指摘のように、サービス付高齢者住宅の家賃は10万円を超えるものも多くございまして、年金生活の高齢者にとっては負担が大きいのではないかと考えております。  しかし、入居者の所得に応じて4万円までの家賃補助を受けられる制度がございまして、家賃補助額のうち7割強が国や東京都から補填されることになっております。  大田区では現在まで、借上型シルバーピアの供給を行っておりますが、家賃補助の受けられるサービス付高齢者住宅についても、検討を行っていきたいと考えております。 ◆伊藤 委員 それで終わります、一つは。  それで思いついたのですけれども、やはりオリンピックのことにも触れなくてはいけないかなと思っているのです。  オリンピックで、大田区では本競技の会場がないということでありますので、それを何とか大田区でやれる方法がないだろうかということを夜な夜な考えました。二つ思いついたものがあります。  一つは、マラソンなんかはどうだろうかと。マラソンをもとのコースに戻してもらえば、平和島折り返しのコースに戻してもらえば、大田区が入るではないかというのはどうかなみたいなのを思っているのですけれども、あまり関心がなさそうですね。  もう一つは、いつもの、新海面を大田区の所属にしてしまうことです。これをやってしまえば、大田区で競技が開かれることになりますよね。  最近テレビでも、向こうの江東区の区長がかなり強気に、江東区のものだと言い張る場面がありました。当然うちの区長も一緒に番組に出られて、そんなことはないというお話をしていただいたところでありますけれども。  ただ、江東の区長さんは、見た目がおっかないのですよ。ごっつい顔をしていて、ああいう勝負が強そうですね。それに比べて、うちの区長はやはり人がいいのですよね。人のよさが見た目に出てしまっているので、ああいう交渉事にはあまり向いていないのかなと思います。そこで、うちにも見た目の怖そうな理事者がいっぱいいるではないですか。遠藤副区長だとか、河野部長なんかも多分そうだと思うけれども。ぜひそういう人たちの力をかりて、強硬に江東区と戦っていただいて、ぜひ我が大田区のものにしていただきたい。もし部局のほうでやりづらければ、私は議会が動いてもいいと思っているのです。議会がみずから行動してもいいと思っているし。  例えば近くまで船で行って、飛び込んで旗を立てるとか。そういうのが得意な議員がいますからね、うちは。うちのほうからもやりたいと思うぐらい、そのぐらい強い気持ちで大田区の所属にしてもらって、そこで開かれたオリンピックが大田区開催ということになってくれれば、なおありがたいなということを思っております。ちょっと夕べ思いついたもので、すみません、質問ではないです。  自転車の走行に関することについて質問します。単純な質問をさせていただきたいと思います。うちの近くに環7があるのです。区内に環7、環8、1国、2国、中原街道と主要幹線が通っていますけれども、ああいう交通量の多いところの場合。特に環7でうちのほうから行って、平和島より先、臨海部に向かう、消防署の前のあたりなのですけれども、大変歩道が狭いところがあります。ああいうところを走るとき、自転車はどこを走ればいいでしょうか。 ◎畑元 都市基盤管理課長 自転車の走行ルールのお問いかけでございます。  自転車は、道路交通法によりまして、歩道と車道の区別がある道路では、車道を通行することが原則でございます。車道を通行する場合は、車道の左端を通行しなければならないとなっております。  ただし、歩道に「普通自転車歩道通行可」の道路標識や道路標示があるとき、また13歳未満のお子様、70歳以上の高齢者の方あるいは身体の不自由な人が自転車を運転している場合として、自転車の安全を確保するためにやむを得ないと認められるときは、歩道を通行することができるとなっております。  歩道を通行する際に、車道寄りの部分を徐行しまして、歩行者の通行を妨げるおそれがあるときは、一時停止しなければならないとなっております。 ◆伊藤 委員 確かに物の本によれば、そうなのですよ。ただ、現実的に、さっき言った、うちの前の大森消防署のあたりの道路で、車道は危なくて走れない、だから歩道を走ろう。だけれども、歩道の幅が有効部1.8メートルぐらいしかないですね。自転車で走ったら、すれ違いができないし、歩行者を追い抜くということは逆に危ない状況なのです。そういう場合はどこを走ればいいですか。 ◎畑元 都市基盤管理課長 先ほど申し上げましたように、自転車は歩道通行可という場合がございますので、徐行して、そして歩行者の安全を確かめながら歩いていただくということになろうかと思います。 ◆伊藤 委員 現実的に私はそこに住んでいるので、そこというのは歩道に住んでいるわけではないですけれども、その近くに住んでいるのでよくそこを通るので、本当に通りにくい、自転車が使いにくいことになっているのですけれども。  ちょっと気になっているのは、1.8メートルの有効歩道というのは、実はその横に60センチぐらいの植樹帯があるのですよ。ただでさえ狭いのに、そこにさらに植樹帯をつくっているのですね。これ、みどりの計画でそういうのは、歩行者の安全よりも優先するのかなと思って、グリーンプランの担当の方がいたら、教えてくれますか。 ◎黒澤 まちづくり管理課長 ご質問の点でございますが、歩道の植栽につきまして、各道路管理者が設置をしておるわけでございますが、大田区の基本計画グリーンプランにおいて、歩道の幅員によって植栽帯が設けられる設けられないという規定は、特にございません。 ◆伊藤 委員 突然の質問ですみませんでした。でも、本当に現実論を見たら、あそこで車道を走るのは、交通量のことを考えたら極めて危ない。歩道を走りましょうという思いがあれば、せめて狭い歩道のところは植樹帯はやめるべきですよね。緑のつくり方は、ほかに幾らでも安全な中でつくることができると思います。どっちが優先かというか、その現場現場で臨機応変に変える必要があるのかなと思っています。  あそこは都道ですので、区の担当者の黒澤課長は責任はないので、聞いたのですけれども。東京都にもそういうことをやったときに、区として、これはいかんよと。区民の安全が脅かされるよということをぜひ言ってほしいし、その前に感じてほしいと思っております。  第2問、同じように、1国から平和島に曲がるときは、2車線で左折になっています。車道を走ってきた自転車はどこで信号待ちをすればいいですか。 ◎畑元 都市基盤管理課長 2車線が左折の道路ということで、平和島というお問いかけでございます。先ほど来申し上げていますように、自転車は原則車道の左端を走行するということでございます。その道路に、交差点に停止線があれば停止線の直前、なければ交差点の直前で一時停止し、信号待ちをすることになります。  先ほど申し上げましたように、歩道に「普通自転車歩道通行可」の標識等があり、普通自転車が歩道を通行することができるときは、車道よりの交差点直前で一時停止し、信号待ちをすることになります。  交差点の通過にあたりましては、これは当たり前のことでございますが、対面する信号機に従いまして、交差点に自転車横断帯がある場合には横断帯を通行します。横断歩道しかない場合は、横断歩道上に歩行者がいないなどの歩行者の通行を妨げるおそれのない場合は自転車に乗ったまま通行できますが、その場合でも妨げるおそれがある場合は、自転車からおりて押して横断していただくこととなります。 ◆伊藤 委員 この前、平和島の交差点を警察官が交通整理をしていて、警察官がいるにもかかわらず、車道の真ん中に自転車がとまらざるを得ないのですよ。非常に危険なのは、誰が見ても危険なのですね。歩道も通行可なので、歩道でもいいのですよ。通行可だから、どっちでもいいわけですよ。歩道にも自転車が待っている、車道の真ん中にも待っているという。特にあそこは左折、左折、直進なのですよ。真ん中よりも中心に近いところに自転車がとまっているのですね。これは自転車にとっても非常に危ないし、その上車から見ても走りにくいのは、誰が見ても明らかなのですよ。それでも警察官はそれを注意もしないし、制止もしないという。法律だけを守っていればいいのかという、とてもそういう気がして、安全のための法律ではないのかという気がしているのですよ。そういう思いで話させていただきたいのですけれども。自転車のルールに関しては、本当に現実離れした部分が多いのではないかなと思います。  さっきも、ちょっと聞いていたら、杉村課長が、自転車は道路の真ん中を走る場合とか、右側を走る場合があるからということを、区の政策決定のときに考慮に入れていたような話をされていたけれども。そのぐらい、それが現実に近いのですよ。それぐらい自転車は左を走れといわれていても、実際に走っているものは少ないのですよ。そのぐらいの現実を踏まえたら、あまり守れそうもないルールを、さっきの横断歩道なんかは、警察官だって乗ったまま走っていますから、歩行者がいても。そういうルールをいつまでも大義名分にしておくよりも、現実的なものを取り決めて、それを必ず守らせるといったほうが、歩行者の安全にはいいのではないかと思って。  そこで、今回は三つ提案をしたいと思います。大田区ルールのようなものをつくったらいいだろうなと。大田区ルールの中で、第1、自転車は歩道を走ってよい。そのかわりに絶対的に歩行者が優先だと。ベルで後ろからよけさせるようなことは絶対してはいけない。歩行者がどんな歩き方をしていても、ぶつかってはいけない。そういうことを徹底した上で、歩道を走っていいよと、大田区では。  第2、商店街だとか駅前だとか、特に人の多いところでは押して歩く。これは例えばエリアを決めて、このエリアは押して歩きなさいということをしてもいいと思います。蒲田の駅前のシャトルバスの前のあたりというのは、本当に人と自転車が交錯して危ない。自転車は歩行者が邪魔だと思っているし、歩行者は自転車が邪魔だと思っている。何かすごい険悪な雰囲気が漂っているのですね、1日中。あれは、例えば大田区ルールをつくることは可能だろうと思います。  そしてもう一つ、夜間の無灯火の禁止。夜間の無灯火というのは、本当に危ない。酔っぱらい運転よりももっと危ないです、はるかに危ない。まして本人が気がついていないことが多いのですよ。例えばお母さんが子どもと一緒に自転車で走っていて、子どもは明かりがついていないのをお母さんは気がついていない。どんなに危ないか、子どもが。どんなに危険かが気がついていない。悪気はないのに、徹底されていない。  これは、できもしないルールを押しつけたり教育したりしている暇があったら、無灯火に関しては、かなり積極的にキャンペーンを張ったほうがいいのではないかと思います。毎晩毎晩夜は自転車で私は走っているので、すごく感じるのですよ。ぜひその三つを大田区ルールとしたらどうかな。  それで、ちょっと気になったのは、2、3日前に、夜はっとしたことがあったのだけれども、電動の車椅子については、無灯火についてはどういうルールなのか、教えてもらえないですか。 ◎清水 福祉部長 突然のご質問で、私も、確かに電動車椅子は普通の歩行よりも早いという認識はございまして、かなりスピードが出るという意味で、やはり夜に無灯火の状態だと、お互いに対向の方とわからないという意味では、非常に危険だという認識をしております。中には、ご自分で電灯といったものをつけて、下げられている方も散見されるという認識を私は持っております。 ◆伊藤 委員 突然でごめんなさい。だけれども、やはり車椅子も同じように一緒のエリアを走るわけだから、必ず明かりをつけるというのは、福祉のほうからも徹底してあげてほしいなと。  障害者の人たちというのは、ちょっと変な言い方だけれども、結構周りがよけてくれるので、結構真ん中を来るのです。ちょっとむっと来ることがあるぐらい。そのぐらい、どうせ相手がよけてくれるのだろう的な思いがあるから、なおさら危ないのです。こっちが車椅子を見かけたら、よけますよ。だけれども、無灯火で向こうが見えなかったら、よけようがないのです。だから、安全は自分の力で最大限努力するというのは、障害者であっても同じことですよ。その辺はぜひ徹底して、自分のために、安全のために徹底させてあげてほしいと思っております。  その大田区ルールをぜひ検討いただければと思っております。  それで、平成23年3月、自転車総合計画が策定されたと思います。さっきから話が出ていましたけれども。もう2年以上たっていますけれども、それがどこまで進んでいますでしょうか。 ◎畑元 都市基盤管理課長 平成23年3月に自転車利用に関する課題の解決に向けまして、「はしる」「とめる」「まもる」の三つの施策を柱といたしました、大田区自転車等利用総合基本計画を策定させていただきました。  この基本計画策定後は、自転車ネットワークや各駅周辺の自転車等駐車場整備等の方針、そして啓発活動や広報活動の推進など、三つの施策を具体化した大田区自転車等利用総合基本計画に基づく整備計画を今年3月に策定させていただいたところでございます。  また、基本計画の中で取り上げられた課題である自転車等駐車場の整備や附置義務条項の見直し等については、整備計画策定と並行して実施しておるところでございます。  整備計画を策定した後は、先ほどの三つの施策を実施していくために、協議、検討を進めてまいります。 ◆伊藤 委員 計画をつくってから実施するまでに、感覚的に遅いなという感じがするのです。自転車計画に限らないけれども、まちづくりに関する計画が、私の感覚ではほとんどがそうなのですよ。計画をつくるときはすごく丁寧につくって、かなりいいものができていると思います。これを持ってきたのは、これは全部区の計画なのですけれども、10年ぐらい前から、毎回きちんとしたものができていきます。そのときは本当に多くの人の意見を聞いて、丁寧につくって、すばらしいものができていると毎回思っているのです。だけれども、毎回毎回計画ばかりなのですよ。計画ばかりがあって、物になってこないと思っているので、ちょっとどのぐらい進んでいるのかをまず聞いていきたいと思います。  テーマは一つに絞ったほうがわかりやすいと思うので、私は、これからオリンピックも絡めて、大田臨海部の開発が絶対必要と思っているので、臨海部に向かう公共交通の必要性をずっと昔から訴えているつもりなので、そのことについていろいろ探しました。  まず平成20年大田区基本構想の中に、水辺を活かした水上交通についての検討というテーマがあります。これはどこまで進んでいますか。 ◎黒澤 まちづくり管理課長 水上交通の活用についてですが、区民の安全・安心を高めることが喫緊の課題との考えから、防災の観点を第一に、本年3月災害時水上輸送計画(案)を策定いたしました。  今後は、この計画を具体化するため、河川管理者や港湾管理者など関係者と協議を図るとともに、必要となる防災船着場の整備についても検討してまいります。  また、水上交通の平常時における利活用でございますが、羽田空港天空橋の船着場に関して申し上げますと、昨年度20回の利用実績がございました。今年度は新たに日本橋までの航路で、リムジンボートが就航しております。  こういった観光等への舟運の活用につきましては、引き続き、観光協会、舟運事業者及び旅行会社など、さまざまな関係者と連携を図りながら取り組んでまいるところでございます。 ◆伊藤 委員 その次の年、平成21年3月には、おおた未来プランができました。その中には、臨海部の交通ネットワークについて、観光的側面も考慮しながら、新たな交通システムの検討を始めますとあります。これはどこまで進んでいますか。
    ◎黒澤 まちづくり管理課長 空、海、陸と感じることができます空港臨海部には、観光面でのまちづくりの可能性が十分あると認識しております。昨年度から行っております、空港臨海部のまちづくり・交通ネットワーク等基礎調査におきましても、にぎわい・観光を重要な視点として検討しております。  大森ふるさとの浜辺公園をはじめ、魅力ある海浜公園や海辺の散策路、大田市場など、既存の施設を有効に活用しながら観光資源を熟成させていくためには、ご指摘のとおり、交通アクセスの改善と快適に移動できる交通ネットワークの構築が重要と考えております。  空港臨海部のまちづくりと交通ネットワークの整備を一体的に進めるため、関係機関との調整を図るとともに、民間の動向も注視しながら取り組んでいるところでございます。 ◆伊藤 委員 ただ、もう4年前の計画であります。  その次、その翌年、平成22年1月には、空港臨海部グランドビジョンができました。これの中には、埋立地への交通ネットワークの形成というテーマがあります。これはいかがでしょうか。 ◎黒澤 まちづくり管理課長 空港臨海部と内陸部との交通アクセスの改善は、本基礎調査においても大きな課題として捉えております。また、各島関係団体へのヒアリングにおいても、特に自転車やバスなどについて多くの意見をいただいております。  自転車の活用につきましては、今後、自転車走行環境改善の方針を取りまとめるとともに、空港臨海部におけるコミュニティサイクルの可能性につきましても、産業経済部や都市基盤整備部などと連携して、検討してまいりたいと思っております。  また主要駅などからのバス運行につきまして、産業立地やレジャー観光等の状況に対応したバス網が課題であると認識しております。  空港臨海部のまちづくりに欠かせない公共交通につきましては、さまざまな角度から検討し、その具体化に向け取り組んでまいりたいと考えております。 ◆伊藤 委員 今のお話の中で、道路網の整備というのがありました。今、臨海部は非常に大型のコンテナ等で大渋滞をしている時間帯もあることで、非常に、この上道路網が整備されると車の量はかなり増えるのかなと。この前の基礎調査においても、かなり増えているなという思いがあります。  ちょっとテーマが違うかもしれませんが、それだけ増えてくると、環境的にあの地域というのは悪くならないですか。 ◎岩田 環境保全課長 まず、私どもとしては、22年度の大田区における自動車によるCO2排出量を捉えてございますが、約53万3,000トンで、平成12年度以降、減少傾向にございます。  一方、まちづくり推進部で実施しました空港臨海部の交通ネットワーク基礎調査によりますと、24年2月のゲートブリッジ開通後、内陸部への交通量が大幅に増加して、臨海トンネル部で24%増加しています。  一般的に、車が増えればCO2排出量は増加し、環境への負荷が大きくなりますので、低公害車あるいは次世代自動車等の普及促進による環境負荷の低減に取り組む必要があると考えてございます。 ◆伊藤 委員 ほかの地域よりも大型車が多いということで、逆に、なるべく公共交通を使って、ほかの量を減らして、それでやっとほかの地域と同じだという。特に、そういう公共交通の充実が求められるエリアなのかなと思います。  その次の平成23年3月には、都市計画マスタープランができました。これにもたくさん入っているので、一つ一つ読みませんけれども、これに載っている政策についての進みぐあいも教えてください。 ◎黒澤 まちづくり管理課長 都市計画マスタープラン改訂版の中で、臨海部のまちづくりの将来像ということでいろいろと書かれている中で、内陸部と空港臨海部の交通アクセスの脆弱性というのが大きく取り上げられております。また、そういった、ヒト・モノの動きの弱さというのが、地域の発展を阻害しているという観点で書かれていると認識しております。  これにつきましても、先ほど来申し上げましたように、内陸部とのアクセスの改善、それから島部の公共交通の最も大きな柱であります国道357号の渋滞が、先ほどのご質問にもありましたが、レインボーブリッジの開通後非常に負荷がかかっていて、結果として島部の交通環境も悪化しているということで、内陸部とのアクセスの改善と広域交通ネットワークの早期の整備というのがますます重要になってきているという観点から、国道357号の川崎以南、多摩川トンネルの整備と主要交差点の立体化、大鳥居交差点につきましては改良工事が行われておりますが、本来であれば都市計画上立体交差でございます。そういった主要交差点の立体化なども切実な課題として今取り組んでおるところで、これからも引き続き国や都、関係機関に強く働きかけてまいりたいと考えております。 ◆伊藤 委員 続いて、その後大森グランドデザインにも同様に、大森駅や臨海部の玄関口であるとか、いろいろと出ております。これについてはどうでしょうか。 ◎大木 大森再開発担当課長 大森駅周辺地区グランドデザインでは、大森駅を中心に半径約1キロメートルを対象としておりまして、駅東西について11の目標、31のアクションプランを掲げてございます。  アクションプランにつきましては、各部局においてソフト・ハードにわたるさまざまな取り組みが行われておりまして、私どもといたしましては、年度ごとの進捗状況把握に努めているところです。  また、私どもで所管をしてございます駅周辺のまちづくり計画につきましては、駅前空間の創出や沿道街区の機能更新といった、未整備である補助28号線(池上通り)の拡幅を中心とする課題がより大きい西口側地区において、先行して取り組んでまいりましたが、東口側につきましても、臨海部への玄関口たるにふさわしい機能更新が必要であるという認識は変わってございません。  引き続き、中心拠点である大森駅周辺のまちづくりにつきましては、将来に向けた積極的な取り組みを行ってまいりたいと考えてございます。 ◆伊藤 委員 グランドデザインができますとアクションプラン、まさにグランドデザインにも出ていますけれども、アクションプランの後でありますから、アクションプランというのは、つくったら、次には実施するというのがアクションプランです。実施計画でありますので、アクションプランの後2年も3年も何もまちに起きないというほうが、不自然だろうなと感じています。ぜひ頑張って、これから実施のほうを、絵に描いたもちを食べさせてください。ぜひお願いしたいと思います。  実は新交通については、西野区長の時代のころから、平成元年の大田区長期基本計画にも載っていました。平成11年の旧都市マスにも載っていました。平成4年、5年には、新交通システムの研究ということで、区のお金を使ってコンサルも雇わせていただきました。そういう20年、25年前からの懸案がいまだに何も動いていないという状況なので、ぜひ強くお願いをしたいと思います。  最後に、今後の臨海部の再開発や公共交通の充実に対する区の取り組む姿勢というものをお伺いいたします。 ◎黒澤 まちづくり管理課長 空港臨海部の今後のまちづくりを進めるためには、当該地域の皆様との合意形成が重要と考えております。  今後、交通ネットワーク調整の方針を示しながら、各島関係者、関係団体との継続的な話し合いの場を設けてまいります。また、事業所の機能更新を支援するスキームの検討や産業政策・土地利用誘導の考え方に基づきました島ごとのゾーニングについても、関係者とともに検討してまいります。  交通ネットワークにつきましては、オリンピック・パラリンピック開催も視野に入れた広域交通ネットワークとして捉えていく必要がございます。そのため、国や東京都の動向を注視しながら、交通渋滞の緩和や空港臨海部のまちづくりに必要な交通関連施策について、都市基盤整備部など関連部署と連携をとりながら具体化してまいります。  空港臨海部のまちづくりは、区の重要な施策ですので、今後も国や都と連携して、積極的に取り組んでまいります。 ◆伊藤 委員 我々もまちの人と一緒になってお手伝いしますので、どうぞ強力に進めていただきますことをお願いしまして、終わります。 ○押見 委員長 次に、公明、質疑願います。 ◆清波 委員 公明党の清波でございます。よろしくお願いいたします。私のほうからは、空き家対策についてお伺いをいたします。  今年のはじめに、久が原にお住みの方から相談がありました。裏に10年来空き家になっている家があるのですが、手入れに見えていることはもちろんのこと、所有者にお会いしたこともないということでございました。  昨年の夏、空き家の周囲にある垣根に毛虫が真っ黒に生存していて、びっくりしたそうです。除去しようと思い垣根のそばにより毛虫に近づいたところ、体中がひどい湿疹になり、回復するのに2、3週間かかったと伺いました。仕方がないので業者に頼んだところ、約5万円の費用がかかったそうです。  今年もまた夏が来ますので、ぜひお金も使いたくないし、裏にある納戸に行くたびに湿疹で苦しんだことを思い出して、必死の思いで所有者を探したそうでございます。  ご本人は昨年がんの治療を受け、今年のはじめに退院してきたばかりでしたが、その体をいといながら法務局で所有者を見つけ出しました。ここへ来るまでの間にも、久が原出張所の方も大変に応援をしていただきまして、近くに同級生が確かにいるはずだということで、その方のところまで行っていただきましたが、5年ぐらい前から全然どこに住んだかわからないということで、終わりになってしまいました。  また、まちづくりの職員さんたちも本当に一緒に手分けをして相談に乗っていただきまして、法務局で調べました所有者の住所まで訪ねていってくださいましたが、そこから先また転出をしておりまして、わからなくなってしまいました。  ところが、固定資産税が毎年払われていることがわかりました。都税事務所に行き、事情を話し、住所は私たちにわからなくてもいいから、教えてくれなくてもよいから、何とか連絡がつかないかと相談をしたところ、個人情報ということで断られました。  その際、都税事務所のある職員の方は、大田区の職員さんが来ると教えるようですよとか、警察の方には教えるようですよとか、いろいろな情報を下さいましたので、全部行いましたが、全部だめでした。私も、都税事務所の副所長さんにお会いをしまして、このお話をして、お願いをしましたところ、大変丁寧に優しく断られました。  ここで全てに行き詰まり、今年の夏も彼女は5万円をかけて毛虫の除去を業者に頼みました。この区民の方は、毎年毎年所有者でない私がなぜここまでしなくてはならないのか、来年までには何とかしたいとの切実な思いがあります。  総務省の統計では、空き家は、全国で760万戸といわれておりますが、大田区で把握している空き家は何戸ぐらいでしょうか。そのうち、所有者がわかっている空き家、所有者が不明の空き家の件数を教えてください。 ◎外崎 建築調整課長 大田区が把握している総務省の住宅・土地統計調査は、アパート、マンションの1住戸を1戸とカウントしていますが、これによりますと、大田区の空き家の戸数は約4万3,700戸となっています。ただし、このうちのほとんどが、次の入居者を待っている流通過程にある空き家です。  その一方で、腐朽・破損ありとされている空き家の推計も示されていますが、その中には補修によって流通過程に載せられるものも含まれているので、既存の統計資料からは正確な数値を把握できないのが現状であります。  また、条例に基づき指導等を行う上で、空き家の所有者を特定することは必要でございます。しかし、さまざまな障壁があり、把握できないケースもございますが、危険を及ぼすおそれのある空き家の所有者を把握する方法について検討してまいります。 ◆清波 委員 大田区の空き家の適正管理に関する条例の中の第1条、目的が「空き家が放置され管理不全な状態となることを防止することにより安全、安心なまちづくりの推進に寄与することを目的とする」とありますが、建物だけでなく敷地内の樹木についても、同じように適正管理が適用されないのかどうか、お伺いをいたします。 ◎外崎 建築調整課長 この条例は、空き家が放置され老朽化が進行した際の建物自体の安全性に着目し、その危害の防止を図ることにより、安全で安心なまちづくりの推進に寄与することを目的として定めています。  このように対象を建物自体に着目したことから、敷地内の樹木については含まれておりません。ただし、建物自体に飛散、倒壊のおそれがある場合であれば、建物の指導の際に、樹木に関しての助言も行うことは可能であると考えます。 ◆清波 委員 建物も年月とともに老朽化し危険ですが、しかし敷地内の樹木も年とともに成長し大きくなってまいりますし、そこには害虫も存在します。  樹木は、空き家の適正管理の適用がないという、今ご回答でございましたが、大田区には、実は清潔で美しい大田区をつくる条例があります。この条例をずっと読んでいましたら、第3条に不良状態という用語の意義について次のように、この条例の中で定められております。「不良状態とは、廃棄物又は雑草等が放置されている状態であり、人の健康を阻害するおそれがある場合、廃棄物又は雑草等が、はえ・蚊その他の害虫及びねずみの発生原因となり、又は雑草が開花し、その花粉が人の健康を害するおそれがある状態をいう」とありました。  そして第5条には、区民がしてはいけないこととして、「自己が所有し、占有し、又は管理する土地及びその周辺に廃棄物を長時間堆積し、環境上不良状態にすること」とあります。  そして、区長は、この規定に違反した者に対し、改善のために必要な助言、指導、勧告をすることができるとありますが、この条例がどのように活用できるのでしょうか、お伺いいたします。 ◎岩田 環境保全課長 清潔で美しい大田区をつくる条例では、空き地に雑草等を繁茂させ、不良状態にしてはならないと規定してございます。  区民から、このようなご相談があった場合には、当課では登記所などで土地の所有者を調査した上でご連絡をとりまして、現地調査をし、ご本人に直接お会いしたり、文書で状態の改善をお願いしております。  委員のご指摘のような事例におきましても、従来より、かん木に類するものとして、樹木の剪定等のお願いをしてきております。関係機関を可能な限り調査しましても、所有者が不明の場合もあり、解決に時間がかかる事例がございます。また、私的財産としての側面もありますので、主体的な取り組みを促す方向で、今後とも丁寧な対応により、解決を図ってまいりたいと思っております。 ◆清波 委員 この条例を使ってというお話がありましたけれども、所有者が見つからない限り、どうすることもできない点に、恐らくぶつかるのだろうなと思います。  そうしますと、区民の皆さんの悩みの実態に即した条例になっていないのではないか。再度ぶち当たるところは、所有者がいないというところで、何もできないというところになるように思いますが、ぜひ区民の悩みの実態に即した条例に変えてほしい。また、条例にと考えますが、大田区のお考えをお聞かせください。 ◎岩田 環境保全課長 先ほど申し上げましたように、条例の運用に際しましては、区民の視点に立ち、可能な限りご要望に添うように努めております。しかし、委員ご指摘のように、所有者や管理者の把握が困難であったり、わかった場合でも、ご本人がご高齢等のため等で動けず、また血縁者との関係も途切れている事例など、すぐには解決できない事例もございます。  今後とも、事例に応じまして、条例の目的に添った運用を図るとともに、財産権との調整をとりつつ、区として可能な解決策を関係部署とともに検討してまいりたい思います。 ◆清波 委員 空き家の所有者が、このたびのように不明の場合、また今回のようにもう少しでわかるところまできた場合、区民のために私たちは一体何ができるのでしょうか。  もう一歩、都税事務所と区、または関係部署での交流を深め、話し合いでスムーズにいくよう日ごろから連携をしていってほしいと考えますが、ご見解はいかがでしょうか。 ◎外崎 建築調整課長 この条例が施行されてから、区としましても、都税事務所に閲覧の是非について確認をいたしました。残念ながら、都税事務所の回答は、個人情報なので課税に関する台帳は閲覧できないとのことでした。  現在、空き家もしくは老朽家屋の適正管理に関する条例を制定している区は4区ございますが、今後もさらに同様の条例を制定する区もあるかと思います。大田区として、また関連区と共同して、都税事務所が管理する台帳の閲覧が可能となるよう、東京都に対し要請してまいりたいと考えております。 ◆清波 委員 放置されております空き家を、市町村が適正に管理できるようにするための特別措置法案が今年の秋の臨時国会に提出をされるようです。居住実態のない家屋に立ち入り、調査のできる権限や倒壊するおそれのある空き家の改善命令に従わないとき、行政代執行法に基づいて解体できる規定も盛り込まれております。そして、その権限が各自治体に移行される方向のようでございます。  本定例会に提出されております空き家条例は、大田区が一歩先んじた内容になっていて、大変喜ばしいことだと思います。  また、空き家にも適用されております土地の固定資産税が、今現在6分の1に軽減されている措置も、これは空き家対策の一つの対策として取りやめることも今検討されていると伺っております。  そのためにも、大田区はなぜ空き家になっているのか、例えば私の近くの空き家になっているところは相続でもめているとか、両親がいつの間にか介護施設に入ってしまって、子どもさんがどうしていいかわからずそのまま手つかずになっているのか、いろいろな問題があるようでございます。  よく丁寧に相談に乗ってあげたいと思います。所管を越えて、情報交換ができる、区民の空き家に対しての総合相談窓口をつくっていくことを要望いたします。  また、防災上大変危険といわれております木造密集地域が、大田区にはたくさんあります。安全対策として、この空間は大事だと思います。認知症グループホームや障がい者の作業所等、福祉のための土地有効活用にも生かしていくことができると考えます。グループホーム等のために土地を提供したいと思っている人と、土地を有効活用したいと考えている人、また企業の連携を区にお願いしたいと思います。  既に、このようにしている自治体もあると聞いております。民間と民間との問題というのではなく、もう一歩立ち入って、公共の福祉のためのよりよい活用をお願いしたいと思いますが、大田区のお考えをお聞かせください。 ◎澤 介護基盤担当課長 空き家対策につきましては、他自治体でいろいろな取り組みが検討されているようです。他の区の例では、認知症グループホームのほか、宿泊デイ、介護事業所のサテライト施設、高齢者住宅といった事業等について検討がなされたようです。  このような空き家の再活用にはいろいろな解決しなければならない課題があります。まず、建物の安全性の確保が大切です。例えば、ご指摘のあった認知症グループホームとして活用する場合は、防火対策としてスプリンクラーを木造住宅に設置することが必要です。また、バリアフリー化のための改築も大変お金がかかり、住宅の改修に所有者が了解するのかも問題となります。  空き家対策については、地域のまちづくりの視点で、区全体で取り組んでいかなければならない課題であると考えております。 ◆清波 委員 ぜひ所管を越えまして、情報を確保して、みんなで共有していただいて、有効活用していく、次の一歩進んだ皆さんの施策をお願いしたいと思います。  これらの条例が安全で安心のまちづくりの推進に寄与することを目的とするとありますが、まちづくりが、そこに住む住民、区民の生活に目を向けたまちづくりになることを期待しておりまして、質問を終わります。 ○押見 委員長 松本委員。 ◆松本 委員 続きまして、私のほうからは、蒲田駅周辺の再整備について質問をいたします。  平成21年度に蒲田駅周辺地区グランドデザインを策定されましてから、各年度でさまざまな検討がなされまして、昨年度は蒲田都市づくり推進会議の設置、そして本年6月には蒲田駅周辺再編プロジェクト(素案)の作成がなされました。これまでの熱意ある取り組みに対しまして、心より敬意を表したいと思っております。  そういった取り組みは、パブリックコメントにもあらわれているといっても過言ではございません。過去の区におけるさまざまな計画のパブリックコメントの実施状況は、どちらかといいますと、反応が薄いといいましょうか、区のホームページで確認をいたしますと、意見の提出者も平均で14名程度、意見数も50程度でありましたけれども、今回の蒲田駅周辺再編プロジェクト(素案)のパブリックコメントでは、意見提出者が64名、意見数も134件と関心が高く、地元地域からも大きな期待が寄せられている、また貴重なご意見もたくさん感じております。  整備の進め方の基本的な考え方といたしまして、プロジェクト策定から5年以内の着手を目指す初動期整備と、引き続き条件が整ったものから順次着手する中・長期整備に整理されてあります。全部一括してやろうと思ったら収拾がつかなくなりますから、この考え方には理解できます。  しかしながら、いずれの内容につきましても、先ほどの伊藤委員の内容ではありませんけれども、しっかりスピード感を持って取り組みを行っていただきたいと思う次第でございます。  まず伺いたいのは、来年度からすぐ着手できる整備についてはどういう内容なのか、お知らせください。 ◎齋藤 都市開発課長 区では、今回のパブリックコメントを踏まえまして、蒲田都市づくり推進会議での検討をさらに深め、年度内に正式なプロジェクトとして確定をいたします。  このプロジェクトは、区といたしましても、まずはできることからスピード感を持って取り組むということが大変重要であると考えております。このため、来年度から初動期整備というくくりで、着実な第一歩を踏み出す予定でございまして、そのトップバッターとして、西口駅前広場の南側の円形部分の段差解消や、北側歩道の整備を位置づけております。これは、歩行者の通行の円滑化や、にぎわい空間の創出という効果を生み出すことを目的としておりまして、来年度には、整備のための設計を行っていきたいと考えております。  設計にあたりましては、例えば、蒲田都市づくり推進会議の中に専門部会を設置するなど、地元の皆様方のご意向を最大限に尊重するための仕組みづくりを行いまして、警察ほか関係機関とも相談しながら、全体的な合意形成を図ってまいりたいと考えております。 ◆松本 委員 西口の円形の部分の段差の解消という部分では、イベントやにぎわいを創出する新たな空間ができるということで、本当に商店街、また地域の方も期待をされていることと思います。  現在の状況を見てみますと、現在はあのところにベンチですとか、また椅子のようなものが配置されておりますけれども、今度の計画ではどうなっているのか。  高齢者のことを考えると、そういったものも必要かと思いますけれども、現在の状況を見ますと、路上生活者といった方々が酒盛りをしている情景もまま見受けられるといったことも考えますと、どう考えていいのかなと私自身思うわけですが。区のほうとしてはどういう見解をお持ちか、お知らせください。 ◎齋藤 都市開発課長 西口の駅前広場につきましては、かねてより地元から、JR新橋駅前のSL広場のようなフラットな空間にしてほしいといったような強い要望がございまして、区としても長年の懸案事項になっております。  したがいまして、今回の再編プロジェクトでは、円形部分の段差解消はもとより、歩道と車道の段差を極力なくすことで歩行者の動線を改善し、高齢者や車椅子の方、またベビーカーを押す方にも歩きやすい空間づくりにするよう計画をしてございます。  また、駅ビルと商店街に囲まれたにぎわい創出のスペースとして、訪れる人が楽しみ、安心して過ごせる空間整備を考えてございます。このほか、広場北側の歩道では、バスの降車場から駅へ向かう歩行者動線に課題がございまして、植栽を再配置することで改善を図ってまいります。  ご指摘いただいたベンチの設置などの具体的な手法につきましては、今後、地元の皆様と検討を行い決めていくことで、一部の人たちではなく、誰もが快適に過ごせる空間整備にしていきたいと考えてございます。 ◆松本 委員 続きまして、整備計画の中で、地下自転車駐車場についてお伺いいたします。  ここは26年度に都市計画変更の手続きを行いまして、27年度に事業認可。実施設計、工事着手は28年度以降となっておるわけでございますけれども。完成まで、工期というのはどれぐらいかかるものなのでしょうか。お知らせください。 ◎齋藤 都市開発課長 工期につきましては、地下に埋め込む駐輪施設の形状とか、それから地上部分の出入り口からの深さ等が決まっていないため、まだ具体的に算出していないわけでございますけれども、例えば平置きと機械式の組み合わせという同じ方式になる、東京メトロ東西線の葛西駅の地下自転車駐車場の先進事例を見ますと、埋設物の移設工事など本体工事の準備を開始してから、実際の本体工事が完了するまで5年程度かかったとのことでございます。  蒲田の場合、葛西とは異なり、狭い土地での施工になること、それから駅前広場の拡張やバス停等の交通施設の再配置を同時に行うこと、また多くの一般車両を通しながらそのもとで工事することなど、葛西より厳しい条件下になることから、工事期間は少なくとも5年程度はかかるものと想定しております。  ただし、今後、より短期間に工事が完了できるよう、関係者・関係機関の英知を集めまして、さらに検討を深めていきたいと考えております。 ◆松本 委員 この中の計画では、既存の北側の地下通路を活用して、自転車通行が可能な東西連絡通路を確保すると、計画では書かれてありますけれども。この点についても、以前からずっと言っているのですが、これはスピード感を持って、本当は今でもやってもらいたいぐらいなのですけれども、考えていただきたい。  また、この通路から自転車駐車場につながるように、つまり西口からもこの通路を通って、地下駐輪場が利用できるように考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎齋藤 都市開発課長 東口の地下自転車駐車場の整備については、現在、具体化に向けて検討を進めているところでございます。
     自転車駐車場北側の出入口につきましては、交番横の蒲田駅東口自転車駐車場あたりへの設置を検討しております。この出入口からは、利用者の安全面を担保するという条件のもとに、現在ある東西を結ぶ北側地下通路を活用して、西口からも東口の地下自転車駐車場の利用が可能になることを想定しております。  なお、北側の地下通路はJRが管理してございます。このため、地下自転車駐車場の計画自体はJRにも説明をしておりますが、今後は個別協議の中で、この活用も含め、自転車利用者の利便性向上に資するよう、努めてまいりたいと考えてございます。 ◆松本 委員 自転車の駐車場つながりで、現在の西口の北側の、先ほど福井委員のお話で出てきましたけれども、線路際の臨時駐輪帯についてお尋ねをしたいと思うのですけれども。  ここではお買い物客用に2時間無料という形で、最大225台置けるようになっております。平成17年に設置基準を変更して、自転車が置けるように認められているわけでございますけれども。東口にも、三菱東京UFJの裏側に、同様に125台置けるようになってございます。このため、自転車を整理する係の方が本当に一生懸命やってくださっております。しかしながら、東西で12名と伺っておりますけれども、人件費がかかっている、これはしょうがないですね。これは概要説明書の267ページに書かれてありますけれども。西口北側の臨時駐輪帯に限っては、どれぐらい年間かかっているのでしょうか。 ◎高橋 蒲田まちなみ維持課長 蒲田駅西口臨時駐輪帯は、現在、放置自転車対策指導員を4名配置して、駐輪対策を行っているところでございます。平成25年度は、約1,900万円の予算を計上しております。 ◆松本 委員 私は、ちょっとかかり過ぎていると思っているのですよ。私は、この部分というのは、区民の利便性であるとか、また土地の有効な活用という観点で見るときに、いわゆるプロポーザルをかけて、民間の事業者に駐輪場経営を任せたらどうかと考えております。区がその土地を事業者に貸すという形で、結果的に歳入が増えるわけでございますから、そういう方向でしっかり検討すべきだと私は思いますが、見解を伺います。 ◎高橋 蒲田まちなみ維持課長 限られた駐輪スペースを有効に活用するためには、機械を導入することで、現在の2時間無料の制度を公平、正確に運営することになると考えられます。それによって、多くの利用者の需要に応えることが可能となり、利便性は向上していくと考えております。  大田区としましても、諸課題を検討した上で、民間の事業者を活用していくことを含め、効果的な自転車駐車場の運営方法について検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆松本 委員 ぜひ検討していただければと思います。  いずれにしても、蒲田駅周辺の再整備につきましては、あらゆる方面で本当に期待がされているわけでございます。これからまだまだご苦労はあるかと思いますが、また一生懸命頑張っていただければと思います。しっかり、私どもも協力していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。以上で質問を終わります。 ○押見 委員長 次に、共産、質疑願います。 ◆福井 委員 共産党の福井です。私は住宅の問題について質問をさせていただきます。一部、自民党の伊藤委員と重複するところがありますけれども、自民党と共産党が取り上げるほどの重要な問題だと思って、答弁をお願いしたいと思います。  まず、区内の状況なのですが、区営住宅、そしてシルバーピアの申込件数と倍率を教えてください。 ◎榎田 住宅課長 区営住宅の申込件数と募集倍率でございますが、区営住宅は例年秋にやっておりまして、平成23年度の募集が、34戸に対して1,294件の申し込みで38.1倍、平成24年度の募集が27戸に対して1,340件の申し込みで49.6倍となっております。  また、シルバーピアの申込件数でございますが、募集倍率は、平成24年度の募集が13戸に対して733件の申し込みで56.4倍、平成25年度が21戸に対して486件の申し込みで23.1倍でございます。 ◆福井 委員 今教えていただいたほど、今年だけに限っても、486人がシルバーピアに入りたいといった申し込みがあります。  これほど入りたいという人がいるのですから、公営住宅法第3条には、地方公共団体は、低額所得者の住宅不安を緩和するため、必要があると認めたときは公営住宅の供給を行わなければならないと書いてあるのですね。こういった高い倍率、本当に不足しているということは明らかだと思います。この法律にあるように、しっかりと区営住宅、そしてシルバーピアの増設を求めます。 ◎榎田 住宅課長 平成20年の住宅土地統計調査がございまして、今年も行われるわけでございますけれども。20年の調査の結果から、大田区内では民間賃貸住宅の供給が過剰の状態にございまして、約3万6,000戸の空き物件があると推定されております。  このことから、今後は、区営住宅は長寿命化計画に基づきまして、既存の住宅を適切に維持管理することといたしまして、区営住宅の新設を行う予定はございません。  一方、低所得の高齢者のための区営住宅である借上型のシルバーピアについては、継続してまいります。 ◆福井 委員 ぜひ、増設がだめなら、借り上げということも考えられますので、大田区が借り上げて提供していただきたいと思っています。  先ほど伊藤委員からあった、東京都の高齢者向けの住宅施策、これ、私も準備をしていますから、質問をしますけれどもね。  この中に、東京都サービス付高齢者向け住宅供給助成事業というのがあります。先ほどの繰り返しになりますけれども、幾つか条件はありますけれども、簡単に言うと、入居者には所得に応じて最大4万円の家賃の助成ということが、最大の特徴となっています。  ここに、日本総合研究所の調査によれば、高齢者世帯における日常生活費の不足が恒常化している問題を指摘しています。  この調査によると、将来高齢者世帯の半数以上が生活費を賄うことが困難になることが、可能性が大きいと書いてあります。高齢者の毎月の赤字は、預貯金などの金融資産の取り崩しによって補填されているものの、長寿化が進展する中、将来金融資産が枯渇する可能性が大きい。自己の金融資産のみで生活費を賄うことが可能な高齢者世帯は、半数未満だ。預貯金など金融資産の取り崩し以外の資金調達の手段が必要だ、と書いてあるのですね。  この中で、無職の高齢者世帯、年金だけの生活をしている世帯の毎月の貯金取り崩し額の平均というのが3.4倍なのですね。ですから、4万円の家賃助成がしっかりできれば、貯金は枯渇しないで、生活保護に落ち込むといったことも防げると思っています。  よく財政の問題を言われるのですけれども、この施策の中で負担割合が書いてありました。負担は、国が45%、東京都が27.5%、大田区の持ち出しは27.5%なのですね。ですから、先ほどシルバーピアに入れなかった486名、申し込みがありましたけれども、この方に、仮に家賃助成を適用した場合、大田区の負担は年間6,600万円です。  経済効果を考えてみますと、家賃7万円として、高齢者世帯の方は近隣で、区内で買い物をしますから、政府の統計で5万3,000円ですね。これを考えると、家賃、食料品だけでも経済効果が7億3,800万円。大田区が6,600万円負担すれば、経済効果はこんなになっていく。また、生活保護を受給されている方の約10%の方が、生活保護費の支給額が4万円以下なのですね。ですから、しっかりここを手だてすれば、経済効果もあるし、生活保護を受給するのを防ぐこともできる、またそこから抜け出すことができる、こう考えられると思います。  ぜひ、この制度を大田区でも実施をしていただきたい。繰り返しになると思いますけれども、答弁を求めます。 ◎榎田 住宅課長 サービス付高齢者住宅については、先ほどもご説明しましたが、民間事業者が設置するものでございまして、バリアフリー構造で、安否確認サービスや緊急対応サービスのほか、契約に基づきまして食事サービスや介護サービスも受けられます。  大田区では、これまで借上型シルバーピアの供給を行ってまいりましたが、先ほどもご答弁させていただきましたように、サービス付高齢者住宅に対する家賃補助についても、検討する考えでございます。 ◆福井 委員 ぜひ検討から実施のほうに進めていただくよう、強力に要請をお願いしたいと思います。  特に今、日本の社会というのはすべり台社会といわれて、1回転がったら、どんどん下まで転がってしまう状況になっています。それは、やはり社会保障というものが改悪をされてきて、一番最後のセーフティネットにしかひっかからないといったことが、今の社会のあらわれだと思っています。  年金や、また住宅の補助、安定した雇用や雇用保険といったものをしっかり充実をすれば、生活保護にひっかかる前に、そこで食いとめることができるのではないかな。家賃の助成、また住宅の整備というのは、私は社会保障の一貫だと思っています。  特に高齢者対策というものがとても必要だと思っています。長生きはすばらしいことだと、私は思っていました。しかし、今、長生きしづらいといった世の中になっているのではないでしょうか。  先日、80近い高齢者の方と生活保護の申請に行ってまいりました。その方が何といったか、「生活保護は受けたくない。国のお世話になりたくないのだ。長生きして申しわけない」といった発言をしたわけです。  私は親から、高齢者、年配の方というのは、これから行く道だと。しっかり尊敬して、人の話を聞きなさいと教わってきました。高齢者が長生きしたくないと思う日本というのは、私は希望がないと思っています。ですから、私たち日本共産党は、社会保障をしっかり充実することが、希望を持てる社会をつくっていくことだと思っています。  先ほど伊藤委員からも、ケア付きの問題がありました。私たち日本共産党は、何でも反対ではありません。こういった問題については、しっかり自民党とも手を組んで施策を進めていきたいと思っています。ぜひ、皆さんと社会保障充実を進めていくことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ○押見 委員長 次に、藤原委員の質疑に際しまして、資料の掲示を許可いたしましたので、ご了承願います。  それでは、藤原委員、質疑願います。 ◆藤原 委員 私の質問は簡単なもので、羽田空港の空港線問題について質問をしたいと思います。  昨年の10月21日から、本線は平和島駅から六郷土手駅まで、また空港線は京急蒲田から糀谷駅先までが高架になりまして、いわゆる、区長が述べていられた京浜急行蒲田駅には、快速特急はとまることになりました。  しかし、このことによって、逆に空港線を利用されている、特に日中利用される方は大変不満が出ております。それは、今まで、例えば昨年の10月21日前までは、いわゆる品川方面行き急行、それから逗子方面行き急行、1時間当たり3本ずつあったのです。それが昨年の10月21日以降は、全部逗子方面・横浜方面行きしかなくなりました。ここに時刻表がありますけれども、ご承知のように、10時台から3時台、4時台までは全く1本もないのです。  これによって、昼間利用される高齢者や病気の方や、それから商店街の人たちが買い物に行く。これはそのまま日本橋方面がないという問題で、京急蒲田駅に一度おりなければならない。そうしなかったら、向かえないという問題があるのです。  そして私は、この問題については、高架になったことは、それはそれでよろしいでしょう、踏切がなくなりましたから。しかし、現実にこういう形で、多くの住民が迷惑をこうむっている。まして、京急蒲田駅は3階にとまって、それから真っすぐ横浜方面に向かっていくので、乗りかえる場合に、うんと若い方なら走っていって快速特急に間に合うでしょう。しかし圧倒的な方は、快速特急も同じ時間帯に品川方面に走るものですから、高齢者の皆さんと私も含めて、高齢ですから、そういう方は10分以上待たなければならないという問題が発生しているのです。  ぜひ、私はこの問題については、京浜急行がドル箱だといわれて、今日空港に向かう快速特急そのものはどんどん増やして、近隣の住民が利用するのはどんどん悪くなる、利便が悪くなる。これでは、本来の大田区が掲げている地域力とか、また国際的なまちをつくるという観点からいっても、おかしいのではないかと思うのです。  かつては、穴守稲荷駅行きとか空港駅行きとかいろいろありまして、人間味がありました。2分、3分は待ってくれるという時間帯があったのです。それが、下りで横浜方面に向かう電車がおくれても、穴守線はしっかりその当時は待ってくれたのです。今、そういうのがないですね、本当にない。ひどい話なのですよ。  私は改めて、時刻表問題、ダイヤ問題については、しっかりと京浜急行電鉄株式会社に、大田の、とりわけ下町の皆さんの苦労や怒りという問題について、届けていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。 ◎吉田 交通企画担当課長 鉄道のダイヤ編成につきましては、鉄道事業者が列車運転の安全性、安定性の確保、旅客の動向などを踏まえ、総合的に検討していると聞いております。  ご指摘の点につきましては、京急電鉄に伝えてまいります。 ◆藤原 委員 今の答弁は、しっかり聞きました。本当にそのように、ここに並んでいらっしゃる区長をはじめ、副区長また部長も含めて、きちんと要請していただきたいと思います。  荒木委員からも踏切問題で質疑がありました。横浜での事故問題、本当に私たちはこういうことはあってはならない。いわゆる高架事業で踏切がなくなったということはいわれますけれども、空港線には4カ所の踏切がまだ残っています。西糀谷側に2カ所、羽田側に2カ所あるのです。この踏切をなくしていく、高架にするか、地下にするか、どうするかは別ですけれども。この点についての対策をとらなければ、蒲田や大森や、京急蒲田や空港跡地、国際都市にふさわしいといっても、羽田の玄関口の穴守稲荷駅の両側に踏切がある。どんどん利用者の本数は増えてくる、まして快速特急も走る。こういう中で、踏切解消を真剣に私は考えていただきたいと思います。このことを強く要望して、終わります。 ○押見 委員長 次に、清水委員の質疑に際しまして、資料の掲示を許可いたしましたので、ご了承願います。  清水委員。 ◆清水 委員 日本共産党の清水でございます。都市整備費について質問いたします。  2012年度決算書282ページに、大田区景観計画策定業務1,459万5,000円、策定委員会4回で93万3,364円の支出が記録されております。  この計画は、区民、事業者、区が連携して進める景観づくりを進めましょうとして、区民、事業者、区の責務を掲げています。今後新たに建設、開発される際のための計画ということです。一応持ってきました。すばらしく、美しい本ができ上がっております。  概要版を見ますと、区は次の点に重点的に取り組んでいきますと書かれております。区民による景観まちづくりの支援として、良好な住宅地の環境・景観を守りたい、歴史を生かした景観づくりがしたいなど、景観づくりを検討する場合は区にお問い合わせください。計画は全てこれからということになっていると思いますが、そこで大田区大森南四丁目、五丁目地域について伺います。  私はもう一つまた、ふるさと発見ガイドを持ってきました。区長が掲げている自治会・町会が、18色の色を出して地域の魅力を進めていくということで、大田区自治会連合会がつくってくださっている「ふるさと発見ガイド」です。  ここに、4ページを見ますと、大森南四、五丁目について書かれております。ここで紹介しているのは「大森南四丁目、五丁目は、かつて森ヶ崎町でした。この地名の由来は、大森の崎といわれていたことから森ヶ崎町になった」と書いてあります。  そして明治32年に鉱泉が発見されて、効用が認められてから、鉱泉旅館が建ち並び、臨海行楽地として栄えた。ここで尾崎士郎が「人生劇場」の後半を執筆したり、向田邦子さんがテレビドラマの脚本を書いたりと、文芸活動の場にもなったと紹介されています。歴史ある地域として紹介されています。  そして現在は、大田区日本のモノづくりを支える製造業と住宅が一体となって、住民が協力し合ってさまざまな取り組みをしている、区長がおっしゃる「地域力」をまさに証明した地域です。先日の日曜日にも、防災訓練が森ヶ崎公園で大森東地域5町会で開催されまして、地域振興部長、それから松原区長も参加されておりました。大変お疲れさまでした。  また、この地域は空港臨海部にあたりまして、都立大森緑道公園は管理が大田区となりまして、整備が進められております。以前の公園の状態と比べると、木々はきれいに植栽され、開放的で明るく、散歩・ジョギングにと、海辺の散策路にふさわしい公園に変わっています。  写真を持ってきました。こちら側が運河で、こちら側が東京都の下水道局西側の施設になっております。もう一つ、こちらが下水道局です。こちらは海です。見えますでしょうか。ここも大田区の、今、区長が力を入れている空港臨海部でございます。  ここは、決算書土木費の272ページで、臨海部散策路の整備として、大森南四丁目4番から11番まで380メートル、5,603万2,200円、区民の税金を使われて整備が進められております。ここは大森南四丁目の先の大森南五丁目で、大森一中の校庭側ですから、これからさらにもっときれいになると思います。1年中、ここが見えますでしょうか、釣りを楽しんでいる方、それからバーベキューを楽しんでいる方が多くて、喜ばれております。しかし、トイレがなくて、見た目も衛生でも大変問題があって、要望が上がっております。  ここで質問をいたします。大田区景観計画を策定した経過と目的について、またこの地域、大森南五丁目森ヶ崎公園周辺は、大田区景観計画では今後どのような地域として取り組みが進むでしょうか、お答えください。 ◎西山 都市計画担当課長 大森南五丁目森ヶ崎公園周辺の地域について、景観計画における位置づけでございますが、当該地域につきましては、住工調和市街地としているところでございます。  大田区景観計画におけます景観形成の目標といたしましては、産業活動や人々の活気が感じられ、工場と住宅が主体の水と緑のうるおいがある景観づくりを目標として、掲げているところでございます。  なお、景観計画におきましては、地域の特性に応じた良好な景観形成を図るため、一定規模以上の建築物に対しまして、大田区景観条例に基づき事前協議を義務づけているところでございます。こういった事前協議等を通じまして、それぞれの地域の特性を踏まえた景観形成に努めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆清水 委員 一定規模以上ということで、これからということで、このすばらしい景観計画ができたのですが。  次に、平成24年3月に改定されました、地域力を生かした大田区まちづくり条例について伺います。  平成24年3月、第4章に葬祭場等に係る調整を追加しまして、改正がなされております。対象となる施設は、葬祭場、遺体保管所、エンバーミング施設、その他これらに類する施設ということでなっております。  しかし、このまちづくり条例ですが、区が指導しても、この指導を受けようとしない遺体保管業の方が大森南五丁目で営業しておりますけれども。そこについては、指導を受けない限り、この条例は関係がないという条例になっているようですが、大田区まちづくり条例が区民の期待に応えるものとなるために、今後の区の方向性についてお答えください。 ◎黒澤 まちづくり管理課長 先日の塩野目委員のご質問にもお答えいたしましたが、地域力を生かした大田区まちづくり条例中の管理運営事項、つまり操業に伴うさまざまな注意事項などにつきましては、本事業者にも適用となってございます。これに基づきまして、この間これらの事項を遵守するよう事業者に対する指導を行っております。  具体的には、遺体の搬出入作業は建物の開口部を締め切って行うこと、近隣関係住民などから管理運営方法で苦情があった場合は誠意をもって対応することなどでございます。いずれも、この間、近隣住民の方々から切実な相談・苦情が寄せられている内容でございます。  今後も、問題解決に向けまして、地域振興部など、庁内関係部局との連携をしっかりとりながら、粘り強く働きかけてまいりたいと思っております。 ◆清水 委員 塩野目委員というお話がありましたけれども、日本共産党は共闘の立場で、住民の声に応える立場でやっておりますので。  今、写真を持ってきましたけれども、これが今お話があった遺体保管業が営業をしている地域です。こちら側が森ヶ崎公園です。そして手前のほうが、先ほどお話しした、こんなふうに臨海部につながっております。近くには、もちろん大森一中もございます。ここで遺体保管業者が営業を続けております。もうちょっと近くに寄った写真を持ってきました。こちら側が森ヶ崎公園、そしてここにシャッターが閉まっているところがありますが、ここが遺体保管業者が営業をしているところです。以前は自動車工場でした。  シャッターは今閉じていますけれども、御遺体が入るときは、御遺体を乗せた車が全部入れませんので、車半分はシャッターから出ております。この道路にそういう車が行き来しているのです。シャッターが全部閉まりませんので、中の様子が見えます。あるときは、御遺体が見えた、棺に入っていなかった、顔が見えた、女性だったと、住民の皆さんから聞いております。  そして、この道路に何人かご遺族のような方がいた場面に遭遇したというのも、先日の塩野目委員のお話にもありました。  これらの行為は、地域力を生かした大田区まちづくり条例第4章第49条管理運営事項1、作業を行うときは、遺体搬送用自動車を駐車させて、開口部を締め切って行うこと。10、遺体保管所施設において、親族等の面会は原則として行わないこと等に反していると思われます。  このシャッターのあるところの奥には、町工場がございます。従業員の方もいますが、壁1枚隣で1日中働いています。お昼御飯も、休憩時のお茶も、ここの壁1枚離れた町工場で過ごしております。  手前の建物は、住宅です。このお宅との間も20センチ、本当に狭い間しかありません。玄関を出れば遺体保管所、そしてこの裏手が、大田区立森ヶ崎児童公園です。町会の皆さんが清掃活動をしてくれています。サクラの立派な木もあって、花見の時期には近所の皆さんが楽しみにしていましたが、今は花が満開になっても、人はまばらです。  そして今、この地域は地震・災害のとき、浸水・停電の心配があります。遺体保管所で停電が起きたら、浸水が起きたら、そういう不安が広がっております。地域の皆さんはお仕事をしながら、体調が悪くても署名を集めて、運動して、区議会に陳情し、意見書も提出されました。  まちづくり条例も、先ほどのように、遺体保管所に係る調整が加えられまして、大田区のほかの地域の皆さんにとっては、突然遺体保管所がやってくるということは、防ぐことになりましたけれども。この周辺住民の皆さんには、何もないのですね、今。苦しみ続けております。  何と、塩野目委員もご紹介したように、営業妨害で1,000万円余りも請求されるという裁判にまでかけられて、費用を負担して、そして公判の日は仕事を休んで、高齢者の方は、体の不自由な方も、霞が関まで出かけていっております。条例が改正されても、景観計画はこれからということですけれども、高いお金をかけてまちづくり、良好な住宅環境のためといっていろいろな計画がつくられても、大森南地域の住民の皆さんには何もないと。苦しみ続けておられます。  区長に伺いたいのですが、区長の今の住民の皆さんを思うお気持ちがありましたら、伺いたいのですが。 ◎川野 まちづくり推進部長 私のほうからご答弁をさせていただきます。  お話にございましたところは、事業者が近隣の皆様のご理解を得ることなく事業を始め、その後近隣の皆様に行っている対応を考えますと、この間の住民の皆様のご不安や関係者のご苦労はいかばかりかと存じております。  この件につきましては、先にご質問をいただき、ご答弁をさせていただきましたとおり、区といたしましては、地域の皆様の思いをしっかりと受けとめさせていただきまして、問題解決に向けて、まちづくり推進部、そして地域振興部等、庁内の関係部局と連携を図りながら取り組んでまいります。 ◆清水 委員 取り組んでいかれるとおっしゃいましたけれども、先ほどもお話しさせていただきましたように、業者が、出張所の所長さんがご苦労されても、それから都市整備の皆さんがご苦労されても、話を聞こうとしない。こういう状況にあるのは、区の皆さんはご存じだと思いますが。だからこそ、こういう質問を本当に何度もさせていただいているのですけれども。  区は条例をつくりました、区の責任を明記しました。この条例を改正する前にできてしまっていますので、駐車場の管理もしていないし、住民の周辺の皆さんとも理解もしないで、ここには何と監視カメラもついているのですね。この前を通ったりしている人を監視カメラで監視しているのですよ。それから、このシャッターがあいて、そして御遺体、棺に入っていない、遺体の倉庫ですから、物として扱って営業を続けているのです。そういう業者に、どのように皆さんが苦渋の力を注いでやっていただけるのかという明確なご答弁には、残念ながら、なっていないと思います。  先ほども、何度も大田区自治会連合会でつくった、ふるさと発見ガイドの大森南四、五丁目についての記載も説明しながら、歴史のある、それから区長のおっしゃる地域力を生かして、そして大田区のモノづくり集積地、区長が生命線だとおっしゃった製造業、町工場が連携して、長い間この地域を本当に頑張ってこられたところなのです。  これは、いつどこにやってくるかもわからないという皆さんの心配は、まちづくり条例で大丈夫だと言いつつも、そういう業者が我が物顔で自分のまちに入ってきたら、幾ら条例があっても守ってもらえないのではないかという思いを区民の皆さんに与えているということです。そこのところをしっかりと、区長も区の皆さんも知っていただいて、努力をしていただきたい。  先ほど、ここにありましたように、こちら側は東京都水道局の下水道局の施設です。この地域の皆さんは、いわゆる迷惑施設といわれている下水道局の施設を建設するのにも、協力をしてくださった方々なのですよ。  そして、この地で生まれて、働き、所帯を持って、子どもを育てて、住み続けて、かけがえのないふるさと。そこに1年365日御遺体保管という業者がシャッターをあけて、棺にも入っていない遺体を出し入れする。そして、それを見ていると、罵倒される。こんなことが大田区の地域で行われているということをしっかりと、皆さん忘れないでやっていただいて、一日も早く住民の思いを酌んでいただき、遺体保管業者と話し合いを責任を持って進めていただくように強く要望して、終わります。 ○押見 委員長 次に、自民の質疑に入りますが、水井委員の質疑に際しまして、資料の掲示を許可いたしましたので、ご了承願います。  それでは、水井委員、質疑願います。 ◆水井 委員 久しぶりにここに立ったのですが、実は声も出ないし、いろいろ体調を崩していました。今は多少、何とか操り人形のように動きますけれども、不備があったら、皆さん笑わないで聞いてください。  一時期、私はいろいろな問題を取り上げてきたのですが、今日は一時期置いておいた蒲蒲線(新空港線)について、少しお話をさせていただきます。
     新空港線が、私がずっとやっていなかったというのは、実は京浜急行の高架のほうを急いで、むち打たないとなかなか進まない。これは決して批判ではないですよ、役所というのは、ちょっと言わないと忘れてしまうのです。むちを打たないと勉強しないのです。今回も新空港線を取り上げるということになってから、少し昔のことを勉強してくれたのではないかなと思っています。  新空港線というのは、20数年前から大田区で取り上げているのですね。それで、取り上げているのだけれども、進んでいかない。なぜ、そこにはどういう原因があったのか。ちょっと聞くと、答えられないかな。答えられないでしょうね、だから聞きません。ただ、私はそういうふうに取り上げてきたということと。  もう一つは、一時休業していたのです。それで、これを何とかまた進めていかなければいけないと思っています。実は、オリンピックとか、パラリンピックが招致されました。実は、昨日は大田区でカヌーの大会が終わりました、国体が。やはりだんだんに、そういうオリンピック・パラリンピックは、あんまり関係ないのではないかと思っているかもしれないけれども、おりるところは、羽田があります。羽田に必ずおります。そうしたら、そのときにそこにおりた人たちをどうするのか。それが一つ、今回加わったのですね。  昔はそうではなくて、東京の政府のほうの人たちがどういう風に便利に行き来ができるのかということを目指して、言ってきたのですが。それにプラスオリンピック・パラリンピックというものが入ってきました。この辺をどういう風に考えているのか、答えられますかね。 ◎吉田 交通企画担当課長 オリンピック・パラリンピックの東京開催は、魅力ある国際都市おおたのまちづくりを一層推進する絶好の機会であると考えております。  新空港線の整備にあたっては、交通結節拠点としての蒲田駅の機能向上や魅力ある駅周辺のまちづくりと一体的に計画を進めていく必要があると考えております。  このたびのオリンピック・パラリンピックの東京開催決定を追い風に、新空港線開業を目指した早期整備着手につきまして、国、東京都、鉄道事業者など、関係者に対して強く働きかけてまいりたいと考えております。 ◆水井 委員 一生懸命働きかけてもらいたいのですが。簡単にオリンピック・パラリンピックというのですけれども、かなりの人が羽田を利用します。羽田から品川へ行くのは簡単なのですよ。だけれども、東京の西部とか、あるいは横浜のほうとかに行きたい人はいっぱいいますよ。そういう人たちをお出迎えをするという気持ちがないと、なかなかうまくいかないのではないかなと思っています。  今日言いたいのは、先ほど資料がどうのこうのと言ったのですが、実はこれなのですね。まず、ここに図面があって、それで鉄道営業主体、それと鉄道整備主体の二つが並んでいるのです。その次に、営業構想と整備構想の作成というのがある。次に申請、次に大臣認定とある。ここにうちの地域の言葉が一個も入ってこないはずなのです。それは、鉄道に任せておけば、自分の好きなようにやりますよ。しりもたたかれませんよ。それをそこの二つで考えて、それで構想を練ってください、作成してください。  作成すると、次にそれを申請をする。申請をして、大臣認定までやって、持っていく。これでいいと思っていますかね、どうなのでしょうか。 ◎吉田 交通企画担当課長 都市鉄道等利便増進法の大臣認定に向けた、営業構想や整備構想の作成等については、鉄道整備主体及び営業主体の関係者合意が図られる過程で、実質的な準備ができるものと考えております。  したがいまして、鉄道営業主体及び整備主体の合意形成が、迅速な事業の進捗にとって重要であると考えております。そのため、国や東京都、鉄道事業者の意向確認及び調整を精力的に進めてまいりたいと考えております。 ◆水井 委員 やっとオリンピックとかパラリンピックが来たから、やらざるを得なくなる、東京都も国も。だけれども、大田区に任しておいたら、これは進みません。恐らく、全然進まないと思います。  今言った、今の大臣認定を得てから、鉄道の営業主体と、それから鉄道整備主体が協議をするのです、話し合うのです。そこに沿線の自治体の意見が入ってくる。そうすると、それから速達性向上計画の作成なんて、すごい難しいことを言うのだけれども、要は進めるために本当は行かなければいけないのですね。それができても、またそこから申請という形になってくる。申請があって、その先にまた大臣認定というのがある。それでやっと事業実施というのが、これでは20何年前から騒いでいても、進まない。  オリンピックに反対の人もいますよ。いろいろな経済的なこととか、いろいろなことを考えないで、格好いいことを言いたい人はいます。しかし、進めなければいけない。だから、こういう順を踏んでいくというのは大切なのだけれども、やはりどこかでやっていかなければいけない。  それは何かというと、京浜急行の高架が進んだというのは何かというと、自治会・町会の町会長さんたちが13万何ぼの署名を集めて、東京都に持っていったのです。そしたら初めて、あのころの国交大臣とか、総理大臣とかが動いてくれた。石原さんも動きました。だから、そういうことは順序の中に書いてないです。だけれども、順序の中に書いてないことをどう進めたらいいかということをやっていかないと、できないのだと思います。  そして、そういうことが外国から来た外国人の方に、ああここに来て便利だったなとか、よかったなとかということが起きるのだと思います。その辺をどう考えますか。 ◎川野 まちづくり推進部長 新空港線の整備につきましては、いろいろとご心配をいただいておりますが、これまで国や東京都、そして鉄道事業者と協力しながら、実現に向けた検討・勉強会を継続的に行っております。  その中で、現在想定しております条件の中では、事業性が確認されまして、費用、便益分析においても、社会経済的に見て意義のある事業と評価できるレベルまで達しております。そういう中で、大田区は昨年度、また本年度も、新空港整備積立基金5億円ずつを積み立てさせていただきまして、準備をしているところでございます。  先ほど、課長のほうからお話をさせていただきましたが、大臣認定に向けた作業の中で、これまでやってきました勉強会の中で、営業構想あるいは整備構想の作成とか、速達性向上計画の作成等ベースとなるものはある程度つくってございますので、これから一番大事なことは、国や東京都、そして鉄道事業者の意向を確認することが非常に重要となってまいります。その時期等が、今回のオリンピックの決定に追い風になるような形で、区としても取り組んでいきたいと思っております。  願わくば、外国から来る方がオリンピックの中で蒲田、そして東京を訪れる重要な交通ネットワークの一部として整備ができることを目標に、頑張ってまいりたいと考えてございます。 ◆水井 委員 ぜひ力を入れて、進めていっていただきたい。これ以上いろいろ言っても、進むものではありませんから、この項は終わらせていただきます。  それから、私は今まで呑川のことをずっと取り上げてきました。オリンピック・パラリンピックとも関係があるのですよ。なぜかというと、この間ふるさとの浜辺に行ったのですね。そしたら、あの白い砂浜が少し黒くなっていました。それで、子どもたちが波打ち際に入って、水遊びをしていました。もうちょっと深くまで入ってもらいたいけれども、今の状態ではちょっと無理かなと見ていました。  その横で、カヌー協会の子どもたちがカヌーの練習をしていました。カヌーは、あのとおり、ひっくり返るのですよ。そうすると、やはり水も飲むのですね。ああいう水を、まず飲んでいいのかどうか。 ◎杉村 都市基盤施設担当課長 大森ふるさとの浜辺公園は、実は他の公園と異なり、大田区立大森ふるさとの浜辺公園条例というものを設けて、管理してございます。  本条例の第3条第1項第2号においては、公園内では遊泳を行うことを禁止するとしております。遊泳だけです。したがいまして、ボートやカヌー、子どもたちが水に親しむことなどについては、安全に十分気をつけていただきながら、波打ち際をご利用いただいているというところであります。 ◆水井 委員 何でも禁止することは簡単なのですよ。だけれども、私が何で呑川を取り上げたかというと、将来的に東京の海に泳がせない。みんなは東京の海で遊んだことがないでしょう。私はいろいろ海水浴をやったり、川で泳いだりしましたよ。きれいでしたよ。そういうことを自分たちの子孫に残さなかったら、恥ずかしいですよ。今のままでいいか、そうではないと私は思っています。  もう時間があまりないのですよ、運がいいことに。というのは、私の後ろのほうで、おまえは百までやってくれ、紙を貼っていた者がいるのです。  それで、急いで取り上げますけれども、水質が、恐らく私が取り上げ始めて20年前ぐらい。その前にもいたのです。だけれども、20年前と今とは水質は見た目はすごい違う、きれいですよ。昭和30年代とか40年代は、べっとりと川面が油だらけです。これは、東京都がちゃんと法をつくってやってくれたのですね。  今の大田区でこの水をもう一歩きれいにしようという、何か方法は考えているか。ちょっと教えてもらいたい。 ◎畑元 都市基盤管理課長 呑川の水質に関連してのご質問でございますので、お答えさせていただきます。  呑川につきましては、今現在、屋形船型のばっ気装置、そして昨年は高濃度酸素水による実験を行いまして、ある一定の効果を見てきたところでございます。  現在設置している屋形船型のばっ気装置は老朽化もかなり進んでおりますので、更新を検討する必要があるのかなと思っています。  呑川の水質を改善するには、今までの浄化施設だけではなくて、下水道の合流改善あるいは河床をきれいにならす、あるいは流域対策などを総合的にする水質浄化対策が必要であると考えております。 ◆水井 委員 前からばっ気装置とか、高濃度酸素水とか、話は聞いていました。でも、私の範囲では、絶対に効果的ではないと思っていますよ。川は流れるのですから。  そういうのと、実は呑川というのは、世田谷、目黒から流れてきます。そこは下水ですよね。川ではないですよね。だから、そこをどうするかというのは、東京都とよく話していただかないとだめではないかな。  私、もう時間がないから、続きはこれからやりますけれども、今日ではないですよ、生きている限り。ぜひそういうものを含めて、こうやっていきたいのだよというのを聞かせていただいて、私の質問は終わらせていただきます。 ◎畑元 都市基盤管理課長 委員のお答えでございますが、都と、世田谷区、目黒区との関わりでございます、区の呼びかけにより、呑川水質浄化対策研究会というのを今年度から再開しております。こういった中で、流域自治体として、都と大田区と連携して、先ほど申し上げたような対策を総合的に検討してまいります。よろしくお願いいたします。 ○押見 委員長 本日は、この程度で決算特別委員会を閉会いたします。                午後5時02分閉会...