平成23年 9月
決算特別委員会−10月03日-01号平成23年 9月
決算特別委員会
平成23年10月3日
午後1時00分開会
○大森 委員長 ただいまから、
決算特別委員会を開会いたします。
第53号議案 平成22年度大田区
一般会計歳入歳出決算の審査を行います。
審査第1日に引き続き、第2款総務費の審査を行います。
質疑に入る前に、理事者の皆様に申し上げます。質疑時間には答弁も含まれますので、簡潔・明瞭な答弁をお願いいたします。また、答弁の際には、その都度、自己の職名をはっきりと告げた上、答弁していただきますようお願いいたします。
それでは民主、質疑願います。
◆岡 委員 区議会民主党、岡高志でございます。
決算特別委員会、週明け一番手の質問となります。週末は私、地元、石川神社のおみこしを担ぎ続けまして、満身創痍の状態でありますけれども、持てる力を振り絞って質問させていただきます。理事者の皆様の誠意あふれるご答弁をよろしくお願いいたします。
まずはじめに、公共施設の管理についてお伺いいたします。
決算特別委員会ですから、フローである単年度のお金の動きについて議論するわけですが、ストックである区の資産にも目を向けてみる必要があります。
平成21年度末の
貸借対照表ベースですが、大田区には有形固定資産が6,000億円超、うち土地については3,000億円超保有しております。これは、身近な大企業である京浜急行電鉄の保有土地価格が約1,500億円、キャノンでも2,700億円ですから、大田区が管理する不動産施設の規模の大きさが理解できるものです。それだけの固定資産があって、年間の
維持管理コストが決定されて、長期の施設整備計画が決定されるわけです。本日の質問では、大田区が保有する公共施設の単年度での
施設管理コストが適切にコントロールされているかを伺ってまいります。
まず、各地域庁舎の管理関係費について、分析いたします。
決算概要説明書の134ページをご覧ください。
各地域庁舎の管理関係費が記載されております。それぞれの建物延べ床面積で除しまして、1カ月平方メートル単位当たりの費用を求めますと、大森地域庁舎、調布地域庁舎、蒲田地域庁舎、糀谷・羽田地域庁舎、それぞれ建物管理費が220円、160円、200円、110円。光熱水費500円、160円、160円、200円。清掃料120円、90円、130円、250円と、地域庁舎という同種の施設でありながら、大森地域庁舎の光熱水費が著しく大きな値となっております。また、糀谷・羽田地域庁舎の清掃料が大きく、さらに総額で規模の大きい調布地域庁舎を上回った金額となっております。
この原因について、把握されておられますか。ご説明をよろしくお願いいたします。
◎水井 経営担当課長 まず、光熱水費では、大森地域庁舎が割高となっておりますけれども、これは庁舎内に情報システム課がございまして、
大型コンピューターと空調が24時間稼働していることによるものでございます。
また、糀谷・羽田地域庁舎の件でございます。清掃料については糀谷・羽田地域庁舎が割高となっておりますけれども、他の地域庁舎よりも延べ床面積が小さいことにより、
スケールメリットがないということで、分析をしているところでございます。特に調布地域庁舎との比較では、糀谷・羽田地域庁舎が著しく高いというよりは、調布地域庁舎が低額に抑えられているととらえておりまして、これは他の庁舎が毎日清掃を行っているのに対して、調布地域庁舎の清掃は一日おきになっていると、この理由によるものであると考えております。
◆岡 委員 お答えいただきました特殊要因を除けば、同じ用途の施設であれば、単位当たりの
不動産管理コストは近い値になってくるわけでございます。
次に、162ページをご覧ください。
小学校跡地施設である北蒲広場、ふれあいはすぬまについて、同様に1カ月平米当たりの費用を求めますと、北蒲広場、ふれあいはすぬま、それぞれ建物管理費が480円、690円。光熱水費が160円、170円。清掃料が270円、450円と建物管理費、清掃料に関して大きな差がございます。
これについても、原因をご説明いただけますでしょうか。
◎水井 経営担当課長 北蒲広場は産学連携施設として一体的に活用されておりまして、ふれあいはすぬまは児童館、
さわやかサポートセンター、
障害者共同作業所、
シルバー人材センターなど多様な利用が行われております。
光熱水費では、ほぼ同水準であるにもかかわらず、ふれあいはすぬまが管理業務委託と清掃料で割高となっているのは、多様な利用に伴いまして、それぞれの施設に合わせた管理、清掃が行われているためととらえております。
◆岡 委員 最後の例として挙げさせていただきますのが、132ページのここ本庁舎でございます。
建物管理委託費などで年間、約3億8,000万円、光熱水費で年間、約2億3,500万円かかりました。こちらも月平方メートル単位で換算いたしますと、
建物管理委託費が770円、光熱水費が470円となります。ここで、建物管理費770円というのは、少し高い気がいたしますが、いかがでしょうか。
そして、比較対象として、ちょうど2件隣にあります
東急リアルエステート投資法人が保有している
東急リート蒲田ビルのデータをお示ししますと、
建物管理委託費が月、やはり平米当たり単価257円の計算になります。物件特性が違うので、確定的なことは言えませんが、本庁舎の
建物管理委託費770円というのは、高い可能性がございます。緊縮財政下でありますから、どちらにしても本庁舎の管理委託費の削減は、取組課題になるところだと考えます。
過去の本庁舎の建物管理費の見直しの実績は、いかがでしょうか。ご説明、よろしくお願いいたします。
◎水井 経営担当課長 まず、本庁舎についての建物管理費についてでございますけれども、こちら決算の説明書では
建物管理委託費等となっておりまして、実際の建物等管理費、委託費のみで抜き出しますと、大体1億5,000万円ぐらいということでございます。これを月当たりの1平方メートル当たりの月額で換算しますと、300円ということでございますので、他の民間の建物とそう変わってはいないのではないかなと考えております。
また、過去の本庁舎の建物管理費の見直しなのですけれども、最近の事例としては、建物管理費というより光熱水費になりますけれども、昨年10月より契約電力量を1,200キロワットから1,100キロワットに下げております。これによりまして、電気使用量の基本使用料が月額13万円余り、年額にして160万円程度の経費節減になっております。今後も効率的な管理運営方法について研究し、努力を重ねてまいりたいと、このように考えております。
◆岡 委員 ただいまご答弁いただきました中で、
建物管理委託費等とこちらの決算概要書に3億8,000万円と載っていますけれども、実額としては実際その建物管理にかかるコストとしては約1億5,000万円と、大きな、ここには開示の数字としての開きがあると思います。そういった意味で、我々が、区議会議員、区民を含めて我々区民が適正であるかを把握していくために、こういった
決算概要説明書はもう少しわかりやすく開示されるべきだと考えております。
そうやっていろいろ例示して申し上げましたけれども、
経営管理部所管でない福祉施設や学校施設なども、建物管理という点については大きな共通点がございます。大田区全体の
施設管理コストを適正にコントロールして、財政支出を抑制するのは経営管理部の役割であると考えます。
区の施設全体についての
ファシリティマネジメントについての考えをお聞かせいただけますでしょうか。
◎水井 経営担当課長
ファシリティマネジメントのうち、施設の配置や更新については既存施設の有効活用や複合化、そしてこれらの取り組みによって生じる遊休資産の取扱いなど、個々の施設の状態や地域ニーズなどを十分に踏まえ、施設ごとに実現可能な計画を策定していくことが重要であると考えております。
委員のご質問である施設の運営管理面につきましては、区は学校や図書館、福祉施設や産業支援施設など多種多様な公共施設を保有しておりますので、それぞれの施設運営を熟知した所管部による管理を基本としております。その上で、経営管理部がマクロな視点から事務事業評価や予算査定を通じた見直しを行っているところでございます。
委員のご指摘である類似施設間での比較は、経費水準の適正化のほか、光熱水費では水漏れなどの施設の不具合の確認につながると、有効な手段であると考えておりまして、こうした視点も参考にしながら省エネルギーの徹底や、委託業務の仕様の見直しなど効率的な施設管理の実現に努めてまいりたいと、このように考えております。
◆岡 委員 ご答弁をいただきましたけれども、区としても
施設保全システムというシステムで区の不動産台帳をしっかりつくって、それに基づいて工事履歴であったり、建物管理のコストについても把握されていると記載がございますけれども、こちらのほうの
施設保全システムの活用状況はいかがでしょうか。ご説明のほう、よろしくお願いいたします。
◎中山 施設管理課長 今、お話がございましたとおり、公共施設の保全システムですけれども、主に施設の台帳機能、工事の予算管理機能、工事台帳機能、保全管理機能というものを持つものとして、さまざまなデータの収集を行っております。
そのデータの活用につきましては、主としまして営繕担当部門が日常の営繕業務に活用しているほか、一定の制限下ではございますけれども、各施設でも閲覧できるようにしてございます。それを用いまして、それぞれの施設管理者におきまして修繕の必要が生じた際に、今、委員おっしゃられたように、工事履歴などを活用して次なる工事の修繕工事を行っているというところでございます。
このほか、全体的な話としましては、施設の改修計画、改築計画にもこの保全システムを活用しておりまして、先に策定いたしました
公共施設整備計画におきましては、10カ年で1,000億円という費用概算を出したわけですけれども、そういう改修・改築費用の基礎資料とさせていただいたところでございます。
◆岡 委員 ぜひ、大田区の
ファシリティマネジメントにそういったシステムを生かしていただきたいと考えております。
次の質問に移らせていただく前に、教育費の款に館山さざなみ学園に係る歳出として、約年間7,800万円余ございます。うち、修繕工事費用でこちらも相当の金額がかかっておりますけれども、やはりこちらの施設においても、長期的な施設管理を意識して建物の築年数や今後の事業継続性をシビアに考えた上で、実行されなければならなかったのではないかと考えております。ということを申し上げた上で、次の質問に移らせていただきますけれども。
資料番号4、
重点事業実績説明書1ページの外国語版大田区紹介ビデオの制作について、伺います。
決算額は208万8,000円と小さな事業ではございますが、重点事業と記載されております。こちらの事業の効果にも強く期待したいところでございます。資料記載のおり、具体的な内容は大田区紹介ビデオ「まるごとおおた」の外国語版を翻訳して製作。そして、図書館で貸し出す、ホームページに掲載となっております。
図書館での貸出実績をお示しいただけますでしょうか。
◎小貫 広報課長 外国版「まるごとおおた」の図書館での貸出実績についてでございますが、平成22年度は4件となってございまして、今年度23年度は上期6カ月で14件となっております。22年度が少なくなっておりますのは、各図書館のほうに配付した時期が23年1月になったためと考えてございます。
◆岡 委員 重点事業という中で、貸出実績が決して大きいものではないのかなと思っております。また、残念なことにビデオの翻訳については、まるごと、日本語版を直訳したようなもので、日本のことをよく知らない外国人が興味を示せる内容には感じられません。また、残念なことにビデオを掲載した
ホームページ自体は日本語でありますから、恐らく外国人はアクセスしないものだろうと思います。
大田区のホームページは、一応、多言語対応していますけれども、基本的に直訳で、バナーなどが日本語表記で残ると、そういった意味で外国人にはやはりアクセスしがたいものだと考えております。ぜひ、
外国人向けサービスの先進自治体である港区などを参考にして、外国人が特に必要な情報をまとめた
ホームページ構成にすることをお勧めいたします。
大田区でも、2万人近い外国人が居住されています。生活保護受給者よりも多い人数ですから、もう少し予算を割いて取り組んでいただいてもよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。
◎小貫 広報課長 委員ご指摘のとおり、区のホームページの翻訳機能につきましては、必ずしも本来の意味を伝えきれない部分がございます。このあたりにつきましては、利用者の方にこの点をあらかじめ周知するようにしてございますが、今後とも翻訳機能、単語登録などを活用いたしまして、機能充実、精度向上に努めてまいりたいと考えております。
それから、区役所の各種の手続でありますとか、緊急時の連絡先につきましては、外国版のくらしのガイドをコンテンツとして用意をいたしまして、こちらのほうをご覧いただくようにご案内をしてございます。これによりまして、区のホームページから必要な情報については得られる仕組みになっているのではないかなと考えておりますが、ただいまのご指摘も踏まえまして、他団体においてはホームページの構成、見せ方に工夫をしている例もございます。これらを参考にしながら、より見やすく活用しやすいものにする視点から、改善に努めてまいりたいと考えてございます。
◆岡 委員 次の質問に移ります。退職金について、お伺いいたします。
白いほうの事項別明細書78ページに、退職手当が48億円余ございます。こちらは、何人分でしょうか。あわせて、退職手当の計算方法をお教えいただけますでしょうか。簡潔で結構でございます。
◎井出 人事課長 退職手当48億円余に対する人数でございますけれども、222名でございます。また、退職手当の計算方法ということでございますが、退職手当は、退職日の給料月額に勤続年数に応じた支給率を乗じた額と、過去20年間の職層に応じた調整額を加えた合計額となってございます。
なお、支給率につきましては、普通退職で最大で50カ月、定年退職、勧奨退職においては最大で59.2カ月となってございます。
◆岡 委員 すると、一人当たりの退職金の平均値が約2,200万円になります。金額の妥当性について申し上げますと、経団連の2010年9月度の調査によれば、大卒の定年退職者が2,443万円、厚生労働省の調査によりますと、大卒の定年退職者2,335万円といった数字がありますので、妥当な水準と思料いたします。
今回の定例会で、区長の退職金を審議会に諮るための条例改正が議決されました。区長の退職金を比較するにふさわしい対象はありません。営利企業の社長に擬せられるかもしれませんが、区行政で区長のお仕事の実績を金額ではかるのは容易ではないと考えております。区長のご苦労は、区長にしかわからないものです。政治家としてのご判断で、区長ご自身の退職金金額を策定した上で審議会に諮られることを期待いたします。
今後の区長退職金の諮問にあたって、区長ご自身が原案を作成するのでしょうか。松原区長のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
◎荒井 総務課長 諮問にあたりましては、客観的に妥当性のある額について、委員の皆様に、現在の社会経済情勢を踏まえ、自由にご意見、ご審議をいただくことができますように、各種の客観的な資料をご用意させていただきたいと考えております。
いずれにしましても、ご審議をいただいた後、ご審議の内容を踏まえ事務局として答申原案を作成いたします。この原案を改めて審議いただき、答申をいただくという手順になると思います。
◆岡 委員 なかなか難しいご答弁をいただきまして、ありがとうございます。ぜひ、区長の政治的なご判断でご決断されることをご期待しております。
以上で、私からの総務費についての質問を終わります。どうもありがとうございます。
○大森 委員長 続きまして、民主、質疑願います。
◆森 委員 大田区議会民主党、森愛です。先日、9月28日には、最
新鋭旅客機ボーイング787、
ドリームライナー初号機が世界に先駆けて就航し、多くの方がその姿を見ようと早朝の羽田空港で出迎え、羽田空港が国際空港として、ハブ空港としての一歩を踏み出したように感じました。
また、この次世代旅客機は、世界中の最高水準を結集して開発され、日本企業の担当比率が全部品の35%、主翼や接合部などの重要な部品が日本企業製であり、準国産とも呼べる点に、改めて日本の
ものづくり技術の高さと、下請も含めると世界900社が参加したこのプロジェクトの、国際分業の成果と今後のさらなる可能性が期待されます。
今後の大田区が世界の
ものづくりハブとして技術力で世界を牽引し、そして羽田空港が、まさに世界におけるアジアのハブ空港を目指すべく、空港跡地と特区について質問させていただきます。
東京都の特区構想について、日本経済はバブル崩壊後20年にわたって低迷を続けており、社会の閉塞感も強まっております。今年3月11日に東日本大震災が発生し、産業インフラの破壊、電力制約や日本ブランドへの信頼の動揺は、日本での生産活動や海外等の人・物・金の流れに大きな影響を及ぼしています。
政府は、昨年6月に元気な日本を復活させるための新成長戦略を策定し、今年8月には日本再生のための戦略に向けてを取りまとめ、震災からの復興に全力で取り組むとともに、経済成長力を含む日本の再生にも足取りを緩めることなく取り組んでいく必要があるとしております。
新成長戦略では、21世紀に向けた
国家戦略プロジェクトの一つにアジア拠点化の推進が挙げられております。これは、日本をアジアの拠点として復活させるために、海外企業のアジア本社や
研究開発拠点等の誘致、集積を促すもので、税制措置を含む
インセンティブ制度を導入し、対日投資を倍増し、外資系企業による雇用増をねらうものであります。
国内の市場が縮小傾向にある中、アジアをはじめとする海外の活力を取り込んだ、新たな需要の開拓を促進することが求められています。この新成長戦略を実現するための突破口として、今年6月、
国際戦略総合特区と
地域活性化総合特区からなる総合特区法が成立いたしました。
東京都ではこの法律に基づき、アジアの
ヘッドクォーター特区構想を国へ申請したところですが、この構想のねらいやポイントはどのような内容になっているのでしょうか。
◎高橋 政策担当課長 日本は、アジア地域の中核拠点としての競争力が低下し、また東日本大震災以降、外国人や海外企業等による東京の防災リスクに対する懸念から、東京の存在感が急速に希薄化しております。
東京都の特区構想は、大胆な規制緩和や都市再生との一体活用により、災害に強い
戦略的都市づくりと海外企業の誘致を進め、外国企業と東京が誇る高い技術力を有する中小企業が刺激をしあうことで、新技術、新サービスを創造する魅力的な市場を形成し、東京をアジアの
ヘッドクォーターへと進化させるものであります。
情報通信、航空機関連、金融など東京の成長を促す業種でアジア地域の業務統括拠点、または
研究開発拠点機能を置くことが見込まれる外国企業を誘致対象企業としており、5年間で50社以上を誘致することを目標としております。
◆森 委員 特区制度については、私もかねてより大田区の
ものづくり技術と立地を生かしたものづくり特区や、空港立地を生かし世界の富裕層を呼び込む大人の社交場としてのカジノ特区、医療ツーリズムを呼び込むような医療特区などに期待をし、議会でも提案をしてきたところであります。
昨年、大田区もものづくりに関する提案を国へ行っています。大田区の
ものづくり基盤技術の集積を強化することは、地域経済の活性化とともに日本の製造業の成長を促すためには欠かせないものであると思います。大田区は、区の考える特区構想を東京都の考える特区構想に取り込むことができないのか協議をしてきたと報告を受けております。
そこで、東京都の特区構想と区の特区構想との違いはどこにあるのでしょうか。お伺いいたします。
◎高橋 政策担当課長 大田区において検討しております特区構想は、区内の基盤技術の高度化とその集積を強化することによって、日本の次世代産業分野の成長を下支えしていくもので、規制緩和等の優遇措置は区内中小企業のイノベーションを誘導する事業環境の整備を図るものとなっております。
東京都の特区構想は、海外企業を東京都に誘致することによって、世界の都市間競争に勝ち抜き、東京を
ヘッドクォーターへと進化させるもので、規制緩和等の優遇措置は海外企業のビジネス環境の整備を図るものとなっており、優遇措置の対象が異なっております。しかし、海外企業と中小企業とが刺激しあって、新技術などのイノベーションを創出するという考え方は共通であると言えます。
また、空港跡地に導入を想定しています産業交流施設は、海外にも開かれた広域的な産業交流の結節拠点として、両方の構想を実現する上で大きく貢献できる施設であると考えております。
◆森 委員 大田区の
ものづくり技術は、本当に産業がその基盤となるのであると考えておりますので、ぜひそういった大田区の
ものづくり産業に仕事を呼び込むような誘致も期待されるところです。
ここで、東京都の
アジアヘッドクォーター特区構想は、東京都心、臨海部、品川駅、田町駅周辺、新宿駅周辺、渋谷駅周辺のほか、羽田空港跡地の五つの地域を特区エリアとしています。空港跡地を除く地域は、
特定都市再生緊急整備地域を中心とするものでありますが、空港跡地はほかの地域と比較してやや異質の地域であるように思います。
東京都が、羽田空港跡地を
総合特区予定エリアに指定したねらいはどこにあると認識されておりますか。
◎玉川 空港担当課長 東京都の計画上におけます跡地との関係を見てみますと、平成21年7月でございますが、東京都の
都市づくりビジョンの改定がございました。このビジョンの中で、空港及び跡地を東京の経済活力などの向上に不可欠な世界に開かれた羽田新拠点と位置づけたところでございます。
また、昨年10月には、東京都がメンバーになっております
羽田空港移転問題協議会におきまして、推進計画をつくったところでございますが、第1ゾーンの基本的な土地利用の考え方といたしまして、周辺地域のみならず首都東京の国際化と活性化に寄与する交流拠点を整備するとなってございます。第1ゾーンに予定してございます産業交流施設は、海外を視野に入れた産業の広域的な交流拠点とするのが、現時点の考え方でございます。
東京都としては、海外企業を東京都に呼び込むためのゲートウェイとしての機能、それから誘致した企業の事業展開をサポートする機能、こういったところを期待しているものと私どもは考えてございます。
◆森 委員 窓口としてのゲート機能ということで、昨日、区長答弁の中に羽田空港の跡地開発の例を長崎の出島に例えられた例は、まさに特区開発として、鎖国されていた時代においても、あらゆる規制を飛び越えた開発という点で引き合いに出されたと理解はしておりますが、一方では大田区の地元の方などは羽田を幾ら開発されても地元に潤いがないのではないかと。また、税収の流れというか、国の役割、区の役割とあると思いますので、ぜひしっかりと大田区のものづくりに仕事を呼び込む開発であってほしいと願っております。
特区制度は、あるべき姿を実現する上で、今ある制約等が足かせとなっており、それを緩和することを求めることが大きなポイントになっていると思います。東京都の特区構想の資料を見ますと、海外企業が東京でのビジネスを支援するものや、外国人の生活環境を整備するもの、また高い防災対応力や自立型エネルギーなど、都市インフラの整備を促すものを特例措置として求めております。
この構想の中で、空港跡地に関して、どのような特例措置が盛り込まれているのか、その内容をお伺いいたします。
◎玉川 空港担当課長 空港跡地は、現在、空港用地として国有財産になっておりまして、この土地の処分条件の緩和であるとか、あるいは施設整備資金の優遇措置について、関係法令の規制緩和を求めているところでございます。処分条件の緩和につきましては、官民による共同事業の場合などについても公共目的の事業として、随意契約による処分を可能とすることのほか、処分価格につきましても減額譲渡の適用を求めてございます。さらに、施設整備にあたり、無利子での融資が可能となるよう、特例措置を求めておるところでございます。
◆森 委員 ぜひ、そういった条件をうまく利用していただいて、本当に大田区としても財政状況が厳しい状態でありますので、そういった中でしっかりと区としての立場を申していただきたいと思っております。
空港跡地については、
羽田空港移転問題協議会で昨年、「羽田空港跡地まちづくり推進計画」が策定され、第1ゾーンには産業交流施設や、多目的広場などが置き込まれることが明記されております。
しかし、今後、護岸やライフライン等の課題があります。国や東京都などとの協議を進めているとのことですが、羽田空港が国際化し、空港そのものはますます機能を充実していくものと比較すると、空港跡地への具体的な歩みは、ややスローな印象をもっております。仮に東京都の特区構想が指定された場合、空港跡地の具体化に向けて、どのような影響があるのかをお伺いします。
◎玉川 空港担当課長 東京都の特区構想におきまして、跡地が特区エリアに設定されたわけでございますが、東京都の政策の中に空港跡地がこういった形で位置づけられたものと考えております。
また、この総合特区として、本構想が指定された場合は、国が進める成長戦略にとりましても、意味を持ったエリアになるものと考えております。このため、東京都や国との連携、協力した枠組みの中での跡地のまちづくりが促進され、産業交流施設における産業支援機能の充実に向けた関係機関の参画が期待できます。
また、先ほどお答えしました規制緩和が現実のものとなった場合には、施設整備や運営面での事業形態等について、幅広い選択肢の中でより効果的な手法の検討が可能となってくるものと考えております。
◆森 委員 日本経済が低迷する中、今、羽田がアジアのハブ空港としての存在感を示さねば、日本は世界、そして台頭するアジア諸国の中で取り残されてしまうという危機感があります。阪神大震災で神戸港の物流が韓国の釜山に流れ、一度離れた物流は回復していないとも聞いています。全国からさまざまな特区構想が申請をされ、今回の特区の募集で指定される国際総合戦略特区は全国で5カ所と大変難関である中、基礎自治体である大田区単独では困難に思える特区も、今回、都との地道な協議を重ねてきたことにより、東京都の総合特区に盛り込まれたことは、今後の跡地開発を描くにあたって大きな前進であり高く評価し、
国際戦略総合特区の実現を強く願うものです。
特区の審査に関する基準や、審査のスケジュール、本件特区の見通しをお聞かせください。
◎高橋 政策担当課長 指定基準としましては、戦略的な政策課題の設定と、解決策の提示がなされていること、その先駆性、実現可能性、内容に合致した規制緩和の提案、地域独自の支援策の提示等の責任ある関与などとなっております。
第1次募集は、先月末で締め切られ、第1次評価、公開ヒアリングを経て内閣府に設置されます総合特区推進本部の意見に基づきまして、年内には内閣総理大臣によって指定が決定されるという予定になっておると聞いております。
◆森 委員 国際化した羽田空港に隣接し、さまざまな産業や学術機関が集積している京浜地域の中心に位置する空港跡地は、国内外の企業の交流拠点として、大きな可能性があります。
現在、特別委員会においても、産業交流施設としてコンベンション施設の検討がなされておりますが、ぜひ交流拠点にとどまることなく、環境、新エネルギー分野や、最先端医療、医療機器といった今後、市場の拡大が大きく期待される分野と大田区のものづくりを結ぶ次世代産業の研究、開発拠点として大田区の
ものづくり産業の、大田区の基盤技術集積が強化され、世界から日本製でなければ、さらには大田クオリティーでなければと選んでもらえるアドバンテージを生み出すことにつなげ、空港跡地という高いポテンシャルを最大限に引き出すために、総合特区制度を活用することは非常に有効な戦略であります。
大田区のものづくりが世界のものづくりを牽引する次世代産業の創生センターを目指すという強い意気込みを持っていただき、国の指定を受けられるよう今後もしっかりと取り組んでいかれるよう、大きな期待を込めまして質問を終了とさせていただきます。ありがとうございました。
○大森 委員長 次に、ネットの質疑に入る前に申し上げます。
奈須委員より質疑に際しまして、資料配付の要望がございました。
正副委員長におきまして、さきに資料内容を検討させていただき、配付は適当と判断いたしました。
これより机上へ配付させていただきます。それでは、ネット、質疑願います。
◆奈須 委員 大田・生活者ネットワーク、奈須利江です。これまでの答弁を聞いておりますと、大田区の財政悪化の要因は大きく分け、次の四つに集約されるように思います。
一つ、リーマンショック以降の経済落ち込みによる税収の悪化。一つ、その経済状況悪化に伴う生活保護費の増加。一つ、高齢化に伴う介護給付費の増加。一つ、待機児解消のための児童福祉費の増大。
確かに財政悪化の要因は、景気の悪化と少子化と高齢化によるものが一定の部分を占めています。そして、それだけに限定することは非常にわかりやすく、しかもその責任を外的要因に押し付けているわけですから非常に楽です。しかし、大田区自身が本当の財政悪化の要因に気づかなければ、財政の健全化は図れません。
そこで今日は、大田区財政の悪化について外的要因以外の大田区固有の事情について、共通の認識を持つ場にしたいと思います。その前に、今の大田区財政の最も重要なポイントは何だと皆さんは思われるでしょうか。私は現在の大田区財政のポイントは、持続可能性だと思っています。次世代に借金を残さないという狭い意味だけではなく、公共サービスの低下を招かないという意味から、持続可能なサービス提供という意味も含めた持続可能性が最も重要だと思っているわけです。
まず最初に、私は経常収支比率に注目してみました。財政が悪化していると一口に言いますが、つまりはこの経常収支比率が高くなっているということを意味するわけです。お配りした資料の1ページにも書き、今さらでもありませんが、経常収支比率とは、使い道が決まっていない財源に占める毎年かかる経費がどのぐらいかの割合を占めるかをあらわしている数字です。
シティ・マネジメントレポートでは、この経常収支比率を家計に例えると、家賃や光熱水費など毎月の必要経費が、月給などほぼ決まった収入の中にどの程度占めているかを見ることに相当します、と説明し、70から80%が適正水準と言われているとしています。平成21年度決算では、81.7%、23区平均82.1%を下回っていたこの経常収支比率が、今年度平成22年は88.4%、23区平均の85.7%を大きく超える結果となりました。
私は、平成15年から毎年、23区各区の経常収支比率の順位をつけ、経年変化を見てみました。その結果、大田区は大体真ん中ぐらいを推移してきたことがわかりました。ところが昨年から今年にかけて、大きくこの経常収支比率が悪化していたのです。昨年はよいほうから9番目だったのですが、今年は大きく下げ、中野区と同順位で下から4番目になってしまっています。
お手元の資料2番をご覧いただくと、昨年度まで大田区の経常収支比率が、23区平均をわずかに下回る形で推移してきたことがおわかりいただけると思います。なぜ、大田区だけが財政状況を大きく悪化させてしまったのか。今年だけの理由なのか、今後も続いていくのかを知るためにも、その要因を解明する必要があると考えました。
そこで調べたのが、生活保護率と高齢化率です。大田区の生活保護率は、23区で見ると高いほうから数えて11番目、ちょうど真ん中ぐらい。23区平均保護率が21.4パーミルなのですが、大田区は21.5パーミル。平成19年が17.3パーミルで、23区中、高いほうから数えて13番目、ほぼ真ん中くらいを推移していて、ほんのわずかに保護率が悪化していることがおわかりいただけると思います。
そこで伺います。答弁は簡潔にお願いします。
私が分析した生活保護率の推移でよろしいでしょうか。はいか、いいえでお答えください。
◎福本 生活福祉調整担当課長 はい、でございます。
◆奈須 委員 それでは、高齢化率はどうでしょう。高齢化率は、23区中、高いほうから10番目だったのが11番に、ここではわずかに順位を下げましたが、やはり高齢化率もほぼ真ん中ぐらいを推移していることがわかります。
これも同じように伺いたいのですが、これでよろしいでしょうか。はいか、いいえでお答えください。
◎中原
高齢計画課長 はい、そのとおりでございます。
◆奈須 委員 この二つのデータから言えることは、生活保護世帯の増加と高齢化は、経常収支比率の悪化にはつながっているけれど、今年、大田区が23区平均を大幅に上回り、特に経常収支比率を悪化させた要因の説明にはなっていないということです。
そうすると、経常収支比率が昨年から今年にかけて大きく下がった理由がほかにもあることになるわけです。高齢化と生活保護世帯の増加が、大田区経常収支比率、財政悪化の要因と言っていますが、大田区が他区に比べ、特に生活保護世帯が増えたわけでも高齢化が進んだわけでもないのです。
大田区は経常収支比率の悪化として、繰出金の増加にも言及しています。確かに、繰出金は増えていますが、経常収支比率に与える影響として考えれば、生活保護費の大田区負担分は約4分の1、国民健康保険の繰出金は財政調整金で補てんされますので、実質影響額は、例えば平成22年度では5億円程度です。資料4番で見れば、22億円、昨年から繰出金は増えていますが、そのうち17億円は国民健康保険の繰出金ですから、実質影響額は5億円ということになります。これまでの教科書的な説明ではない、悪化要因に向き合わなければ財政改善は図れないのです。
そこで、私は人件費に注目してみました。大田区の人件費率の推移を見たところ、23区各区とも人件費率を下げてきています。ところが、他区の下げ幅に比べ、大田区の下がり方が少ないのです。
別紙2に少しだけ載せていますが、平成22年度の外部包括監査では、同規模自治体比較において、人件費率の二極化が起きているという表現をしています。そして、大田区は、人件費率が20%を超える二極化の悪いほうの自治体の例として挙げられているわけです。
私は人件費率も23区で順位をつけてみました。平成15年から昨年度までは真ん中ぐらいで推移していましたが、今年は悪いほうから5番目にランクを大きく下げています。
そこで伺います。人件費率の推移が他区に比べて悪いのですが、どのようにとらえていますか。また、その改善策について、具体的にお答えください。
◎高橋 政策担当課長 委員ご指摘のように、人件費率が21年度で15番目ということで、人件費率自体は年々率は下がっているのですけれども、委員ご指摘のように23区の中では順位が落ちていると、そういう状況だと思います。
人件費率につきましては、歳出規模に占める人件費の額ということで、大田区におきましても人件費を下げるべく定数の中で必要な人員を必要な事務に配置すると、そういうことによって定数を削減していると。そういうことで努力をしているのですが、先ほどご指摘のあったような生活保護費等の人員等の定数が増えているということもあって、ほかのところに比べて減り方が少し鈍っていると、そういう現状だと思っております。
◆奈須 委員 今の答弁から、他区に比べて大田区は努力が少ないと、そのように私はとらえるわけですが。例えば、「NEXT STEP」10ページに、それぞれの特別区の特性や抱える行政課題、これらに対する行政の運営方法などが異なるため、単純に結論を導き出すことはできないが、23区の標準的な傾向からすると、区の人件費の額が標準財政規模に対して多いことがわかると記載されているわけです。
今回の決算委員会においても、防災課の人員数が他区に比べ少ないということが指摘されましたが、その分、人員配置が他区に比べて厚くなっている部署もあるでしょう。しかし、大勢の職員を配置してよい仕事をするのは当たり前のことで、それには限度があり区民は許さないでしょう。ましてや、持続可能な財政を圧迫してまで、人件費をかけて区政を執行してほしいと区民はだれも望んでいません。
例えば、こんな課題もあります。大田区では、これまで再三指摘させていただいておりますように、定年退職後の再任用職員を定数に含めていません。別紙3にありますように、平成22年度現在、294人の再任用職員が働いておられます。そこには、約10億円の人件費が投入されているわけです。職員数4,437人に対し、294人は決して少なくない人数です。平成18年に113人だった再任用職員は、平成22年度には3倍近い294人にまで増えています。
この間、大田区では平成18年に再任用職員の勤務時間を週32時間から週24時間に変えたり、平成21年から31時間勤務を可能にしたりしていますが、こうした時間数の変化は一体、何を根拠に行われてきたのでしょうか。
大田区の仕事量が増えたことによる時間数の増減ならわかりますが、それでも再任用職員を定数化していないのです。東京都では、既に定数化しているこの再任用職員ですが、大田区はなぜ定数化しないのか、現場の仕事量と職員数をどのように管理しているのか非常に不可解です。
しかし、公務員制度改革により、平成25年度以降、段階的に定年延長、または定年後の継続雇用の方策がとられる可能性が高くなっていて、このまま放置できない状況です。現状のこうしたあいまいな再任用職員の処遇が、大田区の人件費率を高止まりさせていないでしょうか。25年からの切替え時に速やかに制度導入していくためにも、来年度から再任用職員を定数化し、その上で適正な職員配置を区民に示すべきと考えますが、いかがでしょうか。
◎高橋 政策担当課長 委員のご指摘のように、国のほうで定年制が敷かれるということもありまして、定年制が敷かれますと当然、再任用職員がいなくなるという時期が来るということもありまして、委員ご指摘のようにすぐに再任用職員を定数化していくと、そういうことは今のところはそ上に上がっていないと、そういう現状であります。
◆奈須 委員 言ってみれば、仕事の量と定数に関して、きちんとした相関関係をつくれていないのが、今の大田区であるということが答弁からおわかりいただけると思います。
一方で、大田区はそうは言っても職員数を減らしてきています。平成12年度に6,061人だった職員数は、平成22年度には4,437人と約4分の3にまで減ってきているのです。ところが、職員数が減っているにもかかわらず、増えているのが管理職ポストです。職員は4分の3に減りましたが、管理職は平成12年の122人に比べ、いったん減ったものの結局、平成21年に126人と平成12年に比べても増えています。職員数を減らしながら、管理職を増やしてきているのが現在の大田区です。
今年の職員定数条例改正議案議決の際に指摘させていただいたように、アウトソーシングが進められている時代において、これまで同様、単に漫然と職員定数だけを人件費管理の指標にしていることが問題なのではないでしょうか。職員規模を考慮しない管理職数の管理も、人件費増の要員になってはいないでしょうか。大田区政を支える人的資源は、正規の公務員にとどまらず、今、言及した再任用、非常勤、そして外部化した企業や団体で働く職員など、多岐にわたっているからです。
そこで次は、この外部化された事業の管理がどうなっているか、一緒に考えていきたいと思います。私は外部化の効果についての一つの課題として、外部化の効果が見えにくくなっていることが挙げられる考えています。
今回、指定管理者制度導入のための条例改正議案上程の際に、外部化した効果の検証について資料提供を求めましたが、出していないという答弁でした。この答弁が、現在の大田区の外部化を端的にあらわしています。
大田区でも行っている、おおよその外部化効果を検証するための数値をシティ・マネジメントレポートから拾ってみました。それが資料7番の、人件費と物件費の中の委託費の合計の推移です。
外部化すれば長期的には、人件費の減少という形で効果があらわれてきます。しかし、委託費用が増えますので、実際に外部化した際の効果は人件費と物件費の合計がどのように推移しているかを見ると、おおよその傾向がわかります。平成15年に人件費、物件費合計が692億円だったのが、平成21年には658億円と6.3%減額を達成していることがわかります。
ところが、今回、財政分析をするにあたり、一番苦労したのが資料により数値の取り方がまちまちだったことです。こうした数値の取り方が、財政を見えなくして、数値の扱い方を大田区内で統一していないところに問題があるのではないかと感じました。
話は戻って、人件費と委託費の合計ですが、気になるのが平成19年から増減を繰り返し一定していないということです。私はこの増減の要因の中には、指定管理者制度の利用料金制を採用している問題と、システム経費があるのではないかと考えています。
この間、大田区では、アロマの駐車場、産業プラザ、区立特別養護老人ホーム6カ所、高齢者在宅サービスセンター10カ所において、利用料金制を採用してきました。この利用料が委託費から差し引かれているわけです。特養と在宅サービスセンターが利用料金制になった平成21年度の影響額を、区は40億円と言っていますので、非常に大きな影響が、この人件費と物件費の合計にあらわれていることがおわかりいただけると思います。
また、資料8に記していますとおり、委託費には基幹系システムのソフト代、ハード代、運営費などの費用が含まれます。平成20年から採用している基幹系システムの更新により、毎年数十億円が計上されてきています。今後、またハードのリースが終了しても、再リース費用に加え毎年16億8,000万円のシステム運営費は継続的にかかってくるわけです。
また、法改正のたびに変更に莫大な費用がかかるわけで、一体幾らをこのシステムに投入していくのでしょうか。これまで、外部化と言えば経費削減につながると信じられてきましたが、外部化すれば経費削減につながるかと言えば、このシステム開発運営費のように、システム化することで莫大な経費がかかるものが出てきているわけです。こうしたシステムは、費用が高額なこともあり、導入している自治体とそうでない自治体とがあるそうです。システム導入の際に、幾らまでなら導入するといった上限額や目安を果たして定めているのでしょうか。
また、大田区では、外部化した効果を検証していませんが、さらに利用料金制導入によって、外部化の経費削減効果が見えにくくなっているわけですから、外部化、利用料金制、システム導入も含めた総合的な外部化の経費管理の効果の検証が必要な時期に来ていると考えますが、いかがでしょうか。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 外部化によるコストダウンの効果につきましては、事業所管において個別の事例ごとに導入効果を検討した上で取り組んでおります。また、導入後、当初想定した効果が上がっているか、日常業務を進める中で検証しております。
◆奈須 委員 今までの私の質問を聞いていらっしゃいましたか。今回出ている決算の資料の中では、見えにくくなっていると、このように申し上げたわけです。
利用料金によって、幾ら物件費、あるいは委託費から減っているのか、そして人件費と物件費の合計の推移が単純にこのコストダウンにつながっていないという状況の中で、それをどのように見やすくしていくのか、少なくとも議会に示していないからといっても、大田区の内部の中でそれをきちんと検証していくということが必要だと思いますけれども、現在、そういう数値は持っていらっしゃるのでしょうか。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 現在、アウトソーシングの効果につきましては、相対的な検証の数値は持っておりません。現在、事業所管課と連携し、検証準備を進めているところでございます。取りまとめ次第、お示ししたいと考えております。
◆奈須 委員 各部の外部化のコストが下がったからといって、全体的な経費が下がるわけではないわけです。なぜかと言えば、今はモニタリングであったり、第三者評価であったり、あるいは施設に実際に行ってさまざまなやりとりをしなくてはならないということは、皆さんこれは日常的に経験をしていらっしゃることだと思います。
そして、そういう手間の一つ一つは、やはり人件費として大田区財政に負担になってくるわけです。全体的に考えたときに、こうした外部化の効果というものが、直営でやったときよりも、効果があって初めて外部化を導入するべきであると私は考えておりますので、そこのところはきちんと今の答弁のとおり検証していただきたいと思います。
一方で、経常収支比率の悪化は、施設整備を困難にします。施設整備計画によれば、老朽化した施設整備費用に今後2,000億円かかるとも言われているわけです。しかし、公共施設整備積立金は、平成20年度末で205億4,000万円しかありません。経済状況や社会状況から、生活保護や介護保険などの需要の増える予測は立つものの、歳入が増える期待は大きくなく、人口減少による労働力人口減によりさらに財政が厳しくなる前提で、財政運営をしていかなければならないのは明らかで、投資的経費に使える金額には限界があります。起債はさらに財政を悪化させることになりますし、基金取り崩しは先が見えています。こうした中、施設整備費を捻出することは決して容易ではありません。
資料9をご覧ください。大田区は「財政のターニングポイント〜NEXT STEP〜」で、大田区の施設維持補修費にかける経費割合が他自治体を大きく上回っていると指摘しています。私はこの1%を上回る施設維持補修費は、抑制していく必要があると考えています。
今回の補正予算の議案質疑の際に、私は緊急経済対策であればより効果的にするために、総合評価入札制度を導入するべきであるという立場から質疑をさせていただきました。
私は1期目から、この政策入札を提案してきましたが、残念ながら、大田区ではいまだに検討段階のようです。大田区が区内業者に限定した指名競争入札を行っているのは、区内産業育成の視点であり、その事業者が競争力を持った企業に成長発展していただくことが期待されるからです。あるいは、経済波及効果というのであれば、区内の景気向上、雇用や受発注の確保という視点は欠かせません。
そこで伺います。例えば、一般競争入札において、区内業者に限定せず、区外からの応募も可能にした上、区内の雇用や受発注を評価するほうが経済効果を期待し、今後の施設改修費を抑制することができるのではないでしょうか。お答えください。
◎後藤 経理管財課長 委員ご提案のとおり、事業者を通して大田区民の雇用を確保するという視点は重要だと考えております。ただ、このことを入札を通して実現するためには、いろいろな課題があると考えております。
例えば、一般的に参加資格については、その確認審査に際して客観的かつ正確に判断できる資料が必要でございます。大田区民であることの確認をどのような資料で、どのような形で確認審査するのか。また、個人情報や住基情報の取扱いの課題もありまして、現時点では難しいものと考えております。
◆奈須 委員 さまざまな場面において、区内であることを大田区で確認するという作業は行っていらっしゃると思いますし、またこの政策入札についてもさまざまな自治体で既に導入を始めております。
一方で、大田区のこの施設改修費というものの負担をどのように抑制していくかというところでは、現在、大田区としての抜本的なというか、きちんとした解決策というのは見出せてない状況だと思います。
そうした意味では、私自身は高止まりで推移しているこの入札価格をいかに下げていくかということは、今後、取り組まなければならない大きな課題の一つであると考えておりますので、ぜひきちんとした検討をお願いしたいと思います。
これまでの指摘は、いわば基本的な財政における節約の仕方の考え方、数値のとらえ方ですが、今後の大田区の財政の影響という視点からの不安要因に、蒲田・大森のグランドデザインなど未来プランに記載されている新たな財政負担を伴う事業があります。
その中でも、最も大きな不安要因は空港跡地の問題です。現在も財政状況は厳しいのですが、それに加えて、震災の影響は来年度の歳入にどこまで影響をもたらすかはかり知れません。新規事業どころか、基本的な区民サービスの維持さえ困難になる可能性もあります。
そうした中、大田区は空港跡地を取得し、開発を行おうとしています。特に大田区が取り組もうとしているコンベンションセンター事業は、第三セクターで運営しても、指定管理者制度を導入したとしても、既存の施設でさえ自治体からの財政投入によって成り立っている極めて採算性の低い事業のため、大田区財政に与える影響は少なくありません。
そこで、伺います。現在、羽田空港跡地開発にかかわる財政負担は、大田区財政をさらに悪化させると考えますが、大田区では羽田空港跡地開発が財政に与える影響について、どのようにお考えでしょうか。
また、仮に大田区の財政悪化要因になると試算されるなら、そうした事業には取り組まないといった厳しい姿勢で臨むべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
◎玉川 空港担当課長 跡地計画を検討するにあたりまして、区財政への影響を踏まえることは当然でございます。大田区としましては、すべてを単独で整備をするのではなく、東京都や国など連携・協力の中でまちづくりを進めていきたいと考えております。区財政の負担を軽減するためのあらゆる方策、可能性をさぐりながら、今後、検討してまいります。
◆奈須 委員 私の認識が間違っていなければ、大体、国や東京都の財政補助が来るときには、ひもつきで、大田区にも一定程度の負担があるわけです。国や東京都だけに負担をさせ、大田区負担なしで取り組める事業というのは私は見たことがありません。そういう意味では、国がお金を出してくれるから、東京都がお金を出すから取り組むというのは、これは誤りで、割合は少ないかもしれませんが、大田区にも財政負担を伴うわけです。
そこのところをきちんとスキームを区民に見せた上で、取り組んでいくことが必要だと思います。そこら辺を示せるのかどうかということが、この事業をやるのかやらないのかという議会の判断に際しても、非常に重要なポイントになってくると思うわけです。
ただ、これまでのこうした開発事業というのは、議会の場でのきちんとした議決もなく、何となく決められてしまって、全体的な予算の中で追認するといったやり方が非常に多いのです。ですから、早目、早目にこうした大きな事業についての影響というものを議会に示していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎玉川 空港担当課長 跡地の具体化に向けましては、昨年10月の三者協による計画では、必要な手続、あるいは整備を2、3年のうちに行っていくとなってございますので、事業費あるいはそういった自治体の負担を、地元区である大田区と国と東京都、その他周辺自治体とどのように役割分担をしていくのか、そういったものを見極めていきたいと思ってございます。
基盤施設整備の手法であるとか、建物の規模あるいはその整備手法、それから特区による条件緩和の動向であるとか、いろいろなお金にかかわって左右されていくような要素が残されてございます。したがいまして、一つ一つ解決に向けての道筋が見えた段階で、区議会の例えば特別委員会等にご報告し、ご意見をいただきながら進めてまいりたいと考えてございます。
◆奈須 委員 一定のきちんとした試算のもとに、区がこの跡地開発に取り組むのであれば、その決断を示していただきたいと。これは、あいまいな中で何となく取り組んでしまったが、予想に反した結果が出てしまったというようなことで済まされる問題ではないと考えています。
特に、コンベンションセンターの問題について言えば、大田区には産業プラザという同様の施設があるわけで、同様の施設を近くにつくれば相対的にこの需要が下がってしまう可能性もあるわけです。ですから、そのあたりをきちんとやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎玉川 空港担当課長 跡地に予定しております産業交流施設ですけれども、国際化しハブ機能が拡充している羽田空港との隣接性を生かし、国内地域との産業連携や、海外との広域ネットワークが構築しやすい環境というのを活用した支援サービスが考えられると思います。
また、展示場につきましても、面積、規模によるすみ分けというものもしっかりと見極めてきたいと思っています。産業プラザと産業交流施設とが相互に補完し合いながら、大田区の基盤技術の高度化と集積の強化を図ってまいりたいと考えてございます。
◆奈須 委員 相互に共存することが可能なのであれば、そのスキームについてもぜひ見せていただきたいものだと思います。
これまで、人件費であったり、あるいは外部化についての効果、あるいは施設改修の課題などについて、この場で指摘をさせていただいたわけです。これまで大田区が私たち議会、あるいは区民に示してきたのは、景気が悪くなってそれに伴って高齢化や、あるいは待機児の対策も大変だから、仕方なく財政は悪化しているのだよというのが、私たちに対する説明だったと思いますが、そうではない大田区固有の課題について、その一部分ではありますけれども、今日は指摘させていただいたつもりでおります。
これをなぜ、この場でこのように指摘をさせていただいたかと言えば、そろそろ最終局面に入っている来年度予算にきちんと反映をさせていただきたいという、そういう気持ちがあるからなのです。
最後に確認なのですけれども、大田区の財政悪化の要因について、私の質問を終えて、今、どのように考えていらっしゃるでしょうか。
◎鴨志田 経営管理部参事(企画財政課長) 委員からはるる、ご指摘をいただきました。私どもにとりましても、財政状況の悪化ということにつきましては、委員と全く同様の認識でございます。
ただ、実際の実質額といたしましては、扶助費が増額をしている。一方で、人件費が減額をしている。これもまた一方で事実でございます。実際に、特別区民税も減収している。そういった事実の上に立ちまして、委員ご指摘のさまざまな事項につきましては、一つずつ検証させていただきたいと考えております。
◆奈須 委員 確かに、人件費が下がっているわけですが、減り方が少ないわけです。あるいは、外部化についても、外部化をしてコストは下がっているかもしれないけれども、逆に増えているものもあると。私たちが期待をしているのは、外部化によって経費が削減されるとともに、区民サービスが向上することなのです。経費は下がらないということであれば、外部化はせずに直営でやるべきだと私は考えますし、直営でやってきちんとした適正な人員配置ができるのであれば、それでもいいと思っています。
今は、いわゆる教科書的な、外部化すれば人件費が下がるのだ、コストダウンができるのだということだけで、漫然と外部化をしているのではないかという、そういう問題提起なのです。そこを一つ一つ検証していくことが何よりも重要で、直営であるべき、外部化をするべきであるという、そうした枠組みにとらわれずに予算査定をこれからしていただきたいと要望しまして、私の質問を終わりたいと思います。
○大森 委員長 次に、緑、質疑願います。
◆野呂 委員 22年度の決算が始まりまして、75億円の圧縮をした予算編成の1年間でございました。結果として、2,231億円余の決算額ですけれども、私、一番の大きな課題は、不納欠損額と収入未済額、この額の大きさだと思っております。平成20年度108億円、次年度には97億円まで減らしましたけれども、今年度22年度の二つを合わせた額は99億4,165万5,871円と、約100億円の額でございます。これが、やはり区政を運営する上で本当に大きな課題となっています。徴収の課題はもちろんあるかとは思いますけれども、区民の財政的な体力がとても落ちているということをこの数字の中から私は感じました。
22年度は、職員の給与、手当を下げる。それが12億円の額でございましたけれども、そうして自ら身を切る思いで区政運営にあたってきました。その一方で、報酬、私たち区議会議員の額も報酬に入っていますけれども、その報酬の額が4億円伸びていたのです。
これは一体どうしたのだろうと思いまして、会計管理室に資料をつくっていただいたのですけれども。大田区には現在、1,632名の非常勤職員がいらっしゃる。区の職員を事務事業適正化してきましたけれども、一方でやはり足りないから非常勤として働いてもらっているわけでございます。
そうした中で、私は指定管理者制度も導入して103の施設、そして大田区で事業委託が1万1,101件というこの数字の中で、区政を運営していく、区民のサービスをきちんと担保していくために、そこで働く人々のあり方というものもとても大きく問われてくると思うのです。
平成21年度、指定管理者のモニタリングの検証がありまして、その報告の中にはこう書かれていました。行政の行き過ぎたコスト削減への取り組みが、官製ワーキングプアを生み出しているとの批判があるとして、課題の解決に向け速やかに体制を整備し、積極的に取り組まなければならないと指摘されていたが、このことを大田区はその後、どう指定管理者制度を推進するにあたって取り組んできたか、その具体的な取り組みについて、まずお伺いいたします。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 大田区では、指定管理者の公募にあたりまして、ガイドラインを定めております。その中で、労働基準法、最低基準法等関係法令の遵守を義務づけております。今後も、指定管理者コンプライアンスの徹底を図ってまいりたいと思います。
◆野呂 委員 ガイドラインを策定している最低賃金とか、法令遵守に向けて取り組んでいるということでございますけれども、それがやはり確実に実施されていかなければ、指定管理者等の公募において、その数字があらわれてくると私は思いました。この間、3年間ほどで、指定管理者等の公募において、一つの事業者しか応募しなかった事例について、お知らせください。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 過去3年間の公募におきましては、応募者が1団体だったのは、平成21年に公募した地域図書館14館のうち3館、及び平成22年度に公募しました男女平等推進センターが該当いたします。
◆野呂 委員 エセナおおたの運営のNPOについては、今、広く日本の男女平等推進に取り組む方々に、大変有名になってきて、頑張っておられますけれども。また、この間、3館については1事業者しかなかったということですけれど、2009年、全国に7万22の指定管理者をしている施設がございます。その中で、21年度に指定の取消しを受けたのは672事業者、そして自ら、とてもこれでは運営できないと言って辞退された数が1,420件なのです。
大田区も、指定管理者制度導入からちょうど2期目をやっているわけですけれども、そうした国の調査の中でも経費節減が優先されて、事業を継続できずに撤退しているということが指摘されていました。やはり、私は1事業者の応募しかなければ、事業者選択の余地、これは区民にとってマイナスだと思うのです。さまざまな事業者が応募して、その中からきちんと検証されて選ばれることと、一つしかなくて、それが次々、指定されていくといった状況の中で、やはり住民にとってプラスなあり方をもっと考えなければいけないと思うのですけれども。公募にあたって、この事業者の応募意欲を喚起できない理由を担当者としてどのようにとらえていますか。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 公募にあたりましては、民間事業者の応募が少数にとどまった理由につきまして、施設の立地環境、建物、設備の現状、利用状況実績など、施設運営に係る諸条件が民間事業者の条件と合わなかったこと。また、男女平等推進センターのように、事業を担える民間事業者の数が必ずしも多くないことなど、さまざまな要因が存在するものと考えております。
◆野呂 委員 事業を担える民間事業者が少ないときには、それを本当に指定管理でいいのか、はたまた、また直営に戻すのかとか、さまざまな、例えば図書館においてでもですけれども、そうした検討がなされなければいけないと私は思っております。
今、課長が施設の立地や設備、利用状況について、なかなか実績が合わないというお話もされましたけれども。先般、この議会で区民センター条例の一部改正が出まして、私は幾つかの自治体を見てきたわけです。
その中で、鶴見区に行って、大田区が午前、午後、夜間として利用させている利用時間帯を鶴見では六つのコマにしていた。細切れにしていたから、その分、利用料金が安くなるわけです。そして、当日、行って、空いていれば1時間でも貸してくださる。あるいは、1コマ借りていてちょっと時間が延びたというと、1時間延長してもいいですかという確認をして、空いていればOKですよと。そうした中で、なるべく多くの方たちに使い勝手のいい制度を導入していました。
また、区民の文化的な生活を支えるという意味で、すべて利用料金ではなくて、例えば一番今までで利用が少ない時間帯をすべて無料にしたわけです。これは全部午後だったのですけれども、その午後の時間を高齢者がそれぞれ例えば体育館を三つにネットを張って分けていたのですけれど、そこの3カ所でそれぞれ卓球をしたり、バドミントンをしたりしていました。1人で来られた方に対しては、1人では卓球はできませんからサポーター制度を導入して、登録している方が来ていてお相手をしてくださる。
あるいは、3時半になれば近隣の小学生が来るわけです。4時になったら中学生も来る。こうして施設をどんどん活用して、その中で例えば卓球がうまい高学年や中学生の生徒もサポーターとして登録をして、そして高齢者やお母さんたちと接しながら、一緒に見ず知らずの方たちとも卓球をする。年齢を越えて教え、教えられる、そうした生涯学習の場を確保していました。
また、板橋区では、これまでやはり利用の実績がおぼつかなかった施設をふれあい館として、新しく立ち上げたのですけれども。ここ、私が行った志村のところでは、1日280名から300名の利用者。そして高島平では400名ということで、地域の高齢者がとても元気で、そして活動していました。私が会った一番の高齢者が97歳で、フィットネスをしていたのですけれども。病気をされたけれども元気になったという方もおいでになって、今、ここでのさまざまなプログラム、あるいは運動、健康についての語り合い、そうしたものが自分の生きがいになっているというお話をされていたのです。
私は、今回、この厳しい財政の中で、幾つかの施設が指定管理者制度を導入されていますけれど、それがただ単に施設管理だけではなく、その事業者の独自のプログラムや、私たちになかった発想を取り入れる、そうした地域の特性を把握して住民の要望にこたえるための取り組みということを、もっと大胆に担当のところでは検討すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) ただいまご指摘のとおり、指定管理者制度の施設の運営につきましては、指定管理者から提案や意見を積極的に取り入れることで、民間事業者のノウハウを生かした運営に努めるべきと考えております。今後も現場の管理者との連携を密にし、可能な限り指定管理者のアイデアを組み入れ、より効果的・効率的な施設の運営に努めてまいります。
◆野呂 委員 私は、保育園や児童館など、本当に子育てをする場での指定管理については反対するのですけれども、こうして今までの管理であったりとか、そうした管理については、ある程度の指定管理者制度を導入してでもやぶさかではないと考えています。
ただ、そのときに指定管理はしたけれども、その現場、実態を担当する部局がわかっていなければ、何が問題で、何が成果があるか把握できません。決してこのモニタリングの評価シートだけではわからない部面というのは、やはりそれぞれの担当者が現場に赴いてわかっていくと思うのですけれども。
現在、103あります。この103の事業について、これから今後またこのまま継続するか、それとも見直すのか、直営に戻すのかということはそれぞれまた議論があるかと思うのですけれども。そのときに担当している職員は、指定管理と区との、区民とのコーディネーターとしての役割を十分に担っていかなければ、決して任せたから、もうお金を出したからいいということだけでは区民サービスは得られないと思うのですけれども、そうした機能、職員の育成、役割についてどのようにお考えでしょうか。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 公の施設の管理における最終責任は、設置者である区にございます。施設の管理につきましては、指定管理者にすべて任せることではなく、区は設置者として自覚と責任を持ち指定管理者と連携し、施設管理にあたることが重要であると考えております。そのための体制や職員育成は、重要な取り組みの課題であると認識しております。
◆野呂 委員 ぜひ、コーディネーターというものを既に検討し、実施している自治体もありますけれども、検証していただきたいと思います。
それから、指定管理の事業者と担当の職員、あるいは所管課とそれぞれ交流があるかと思うのですけれども、そういった1対1の関係ではなくて、指定管理者同士の横の連携、連絡をとることが必要ではないかと思います。これは平成18年に盛岡市で指定管理を導入したときに、指定管理者の連絡会というものを立ち上げ、そして一堂に会する中で、それぞれの悩み、問題点あるいは、こうしたらうまくいったというものを情報を共有しながら、そして等しく、同じようにサービスを提供できるような連絡会を立ち上げたのですけれども、大田区でも検討されてはいかがでしょうか。
◎川上 経営管理部副参事(民活事業担当) 指定管理者制度の充実を図るためには、私たち経営管理部、また各事業所管課、指定管理者、それぞれのコミュニケーションが需要なものと考えております。したがいまして、このたびのご提案は、指定管理者制度の充実を図るための貴重な意見ととらえ、参考とさせていただきます。
◆野呂 委員 地方分権一括法で、自治体の裁量が増えてきました。その中で、私は自治体の職員は自らの所管の法律を読み、その目的と概念をきちんと解釈し、運用することができるという。そして、また今までの国の通達が効力がなくなって、助言や協議という形に変わってきました。これはもちろん、東京都との関係においても同様であります。そうした中で、自治体が今までの固定した概念からもう一歩踏み出していく、そうした取り組みが私は必要だと思うのです。
富山県に富山方式と呼ばれる、「このゆびとーまれ」という事業者がございますけれども、ここは要介護の施設、そして障害者の施設、そして乳幼児の一時預かり、これら三つを一つにまとめて始めた事業です。病院で働いていた看護師さんが、要介護者が自宅で老いを迎えたいという、その願いをたくさんの人から聞いた中で、仕事をやめて同僚たちとこの事業所を立ち上げNPOにしたのです。
このうわさが、本当にたくさん広まり、今、富山県では、このNPOに補助金を出し、そして新しい形の複合的な施設として運営がされて、高齢者と子どもが一緒にいるその環境が、人間らしく生きて死ぬまでの人間の一生と向き合う、そうした場づくりというのが今、非常に高く評価されています。
私は今回、洗足の区民センターが、指定管理になるわけですけれども、隣には上池台の児童館もあります。さまざまな複合的な要素がある中で、これを単に区民センターだけではなく、午後になったら上池台の児童館は今いっぱいです。子どもたちの利用が本当にたくさんで、施設が狭くなっているような状況の中で、児童館に来た子どもたちが区民センターに行って遊べるような、そうした利用の仕方も考えていくべきだと思うのです。
ですから、大田区らしい制度の運用と大胆な発想によって、すべて後戻りはできなくなってしまったと思うのですけれども、指定管理者制度が大田区らしくできるように考えていただきたいと思います。
最後に、やはり教育、子育てに関しては、ぜひ区長さんには直営でやっていただけるようにお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ですから、はっきり言いまして高齢者、とりわけ所得の低い高齢者の皆さん方が対象だとなっているということも含めてあるものですから、ぜひ、この予算については復活をしていただきたいということを求めておきます。
それから、次なのですが、高齢者火災安全システム事業。これは、210、211ページの概要説明書なのですが、高齢者火災警報器給付事業、決算年度は500万円余で、平成22年度から結局廃止されて、前年度の、今回は支払いの残だと思うのですが、この間、前年度と合わせて何世帯、何個設置したことになりますか。
◎横山 高齢事業課長 この事業は平成21年度のみの事業でございます。火災報知機の設置が消防法の改正に伴い、義務化されたことに対しまして、高齢者の方々の中で経済的な理由で設置が困難な方につきまして、期限を定めて助成を行ったものでございまして、高齢者世帯2,519世帯に助成をさせていただきました。
◆大竹 委員 私が数えたら2,520世帯だったけれども。19ではなくて2,520世帯だと思います。4,911個、前年度と合わせて総額26,319,912円になります。当初予算で、3,200万円計上、平成21年度は計上しているのです。
そうしますと、結局、当初の平成21年度と平成22年度を合わせても、500万円余残っているのではないか。執行率も82%になるのかな、合わせると。当初の目標にも達していないのに、結局は廃止をしてしまった。
この間も、今年度の予算の際にも、我が会派からは、火災から区民を守るための予算なので、廃止しないで、新年度予算に計上すべきだと求めたわけですが、ぜひ、そういう立場で取り組んでいただきたいと要望しておきます。
それと、今までちょっといろいろと見てきたように、結局、高齢者福祉でも新規事業を進める場合には、事業の廃止が伴ってくるわけです。そういうことを含めてあると。
平成22年度はゼロベースから見直しで、75億円の予算を削減したことになっています。それが、先ほど言ったように、火災警報器、100歳以上の介護保険料のそれこそ廃止等にもつながって、高齢者の痛みになっているわけです。
「ターニングポイント2011〜NEXT STEP〜」が出されまして、ここでさらなる新年度予算のゼロベースというのが掲げられています。
そうしますと、高齢者というのは、毎年どんどん増えていきます。言ってみれば自然に増えていくということを含めて、今までと同じ予算だったら、むしろゼロベースになってしまうわけです。
さらなるゼロベースということになるという考え方でいいのですか。
◎中原 高齢計画課長 高齢関係の予算に関しましては、一般会計の高齢者福祉と介護保険特別会計がありまして、合算したものが、高齢者施策の全体図を示すものと考えているところでございます。
そうして考えますと、今の現段階では前年度よりゼロベースではなくて上回っているという判断をしてございます。
◆大竹 委員 ですから、来年度の予算の中で、マイナスシーリングをかけているのですが、マイナスシーリングというと、今まで自然増の部分で今までの予算と同じでもマイナスシーリングと同じことになってしまうわけで、さらなる、それ以上にマイナスでシーリングをかけるという、そういう考え方でいいのですかということを聞いているの。
◎中原 高齢計画課長 先ほど申し上げました合算で考えますと、高齢者一人当たりの予算額、こちらは平成22年度で386,000円、それから平成23年度は398,000円という状況でございまして、12,000円ほど平成22年から平成23年は伸びている状況でございます。
平成24年度の予算ということでございますが、現在策定中でございまして、今後の超高齢化社会、こちらに対応すべく優先順位に基づく施策の計画化、あるいは、効率的な事業運営が図れるように、最小の経費で最大の効果が生まれるような努力をしていくということを考えているところでございます。
◆大竹 委員 それで、ちょうど、これを持ってきました。これは羽田跡地の、出されている図・表、施設跡地計画なのです。いわゆるターニングポイントネクストでも、いわゆる「Pay as you go」という、新たな事業を展開するためには、それこそ削って、予算を出せという、「Pay as you go」というのはいわれていますよね。
大体、今三つの案が出ています。117億円、A案、B案が207億円、C案が263億円、土地代を含めると約300から400億円と言われているのですが、そうしますと、この事業についての「Pay as you go」というのは適用するのですか、これ。
◎鴨志田 経営管理部参事(企画財政課長) 「Pay as you go」につきましては、一般的な原則を示したものでございます。各部局によりまして、新規事業の内容によりましては、その中でおさまりきれない部分が出てくることも生じるかと思っております。それにつきましては、1件ずつ個別に査定をしてまいりたいと考えております。
◆大竹 委員 それで、必要な事業というのは削らないでやるのです。ですから、私はこんな事業などは本当に区民の負担がこれから大変になるということを含めて、これはやめるべきだと思っているのですが。
老人福祉法の4条、老人福祉法の責務というのがあって、いわゆる「国及び地方公共団体は、老人の福祉を増進する責務を有する。」となっているわけです。ですから本当に立場に立って、削るのではなくて、必要なところに必要な予算をつけていく。
とりわけ、お年寄りを大事にしましょう。そういう立場でぜひ取り組んでいただきたいということを言って終わりたいと思います。
ありがとうございます。
○大森 委員長 引き続き、共産、質疑願います。
◆黒沼 委員 生活保護受給者の改善について、質問いたします。
生活保護受給者は、稼働年齢が18歳から64歳までが45.8%と約半分を占めています。そのうちの50代から60代が27%、まさに一家の大黒柱が生活保護を受けざるを得ない。
これは、自己責任に済まされるものではなくて、まさに構造的なもので個人の解決では困難な部分に行政が、その認識に立って解決に向かわなければならないものだという自覚を、まず持っていただきたいと思います。
その中で、東京都対応、いわゆる大田区がお金を出さなくてもいい、それでいて大田区に住んでいる受給者は何名で、全体の何%を占めますか。
そして、どのような居住形態をとっていますか。お知らせください。
◎福本 生活福祉調整担当課長 いわゆる都費負担ケースと呼ばれる方の人数と割合ということでございますけれども、蒲田生活福祉課管内の数字で申し上げますと、まず平成22年度の生活保護世帯数は約5,100世帯。それに対しまして、都費負担ケースと呼ばれる方々は828世帯でございますので、約16%かと思います。
◆黒沼 委員 ところで、この受給者は、いわゆる宿泊所という施設に住んでいます。いわゆる貧困ビジネスです。
貧困ビジネスといわれる人たちは、一部屋に数人で住まわれている例があります。そして、カーテンだけで仕切られたり、ベニヤ板1枚だけだったりしているにもかかわらず、保護から出ている住居費のほとんど限度額まで家賃を取ります。そして食事代も取ります。
結局、本人に残っているのは2万円から3万円にしかならないという現状が、今もあります。これでは自立できません。
私が受けた相談者は、上野公園で声をかけられて、貧困ビジネス業者の蒲田本町の宿泊施設に入居しているとのことで、既に5年を過ぎている。共同生活のストレスで、皮膚病と円形脱毛症になり、何度も大田区にアパートに移り仕事を探して自立したいと申し込んでも、アパートに移ると25%区が負担しなければならなくなるので、拒否されてきたということです。
原則、宿泊所ではなくても、いわゆるドヤ街といわれる簡易宿泊所でも、数カ月でアパートを探せるではありませんか。アパートも紹介するではありませんか。5年も住んでいて、住所もわかっていて、こういう方々に助成できないということは、どういうことでしょうか。教えてください。
◎福本 生活福祉調整担当課長 宿泊所に5年という長きにわたって入っていて、そこを出られない理由は何かというご質問かと思いますけれども、基本的には、そういった宿泊所に入っている方の処遇につきましては、担当のケースワーカーが施設に訪問いたしまして、そして施設の施設長、いわゆる寮長といいますか、そういった施設長、それからもちろんご本人と話し合いをいたしまして、アパートなどの居宅あるいは老人ホームなどの施設などに転居させているところでございます。
お尋ねの5年程度、長きにわたって宿泊所にいるというケースの事例でございますけれども、生活保護を受けている、そういった宿泊所にいる方の中には、金銭管理ができないなどの理由で、アパート転居がなかなか難しい方もいらっしゃいます。
また、あるいは本人の意思で入所を継続されているという方もいらっしゃいますので、そういった方々ではないかと考えております。
◆黒沼 委員 そうではない人なのです。私が直接相談を受けて、実際に尋ねると、評判もよくて非常にまじめで、相談も仕事もしたい。この方は相談を受けるということでいいですね。
◎福本 生活福祉調整担当課長 希望であれば、担当のケースワーカーと相談していただきたいと存じます。
◆黒沼 委員 わかりました。よかった。一つお願いなのですが、一人ひとりの受給者を丁寧に見て、一人でも多くの自立したいと願う受給者をきめ細かく見るためには、私は福祉の体制をもっと充実して、一人ひとりをよく見て、悪い人だけを探すのではなくて、前回質問された方もおりますが、本当に一人でも生き延びたいと願う気持ちを見つけて、援助する体制こそが必要だと思うのです。
そして、もう一つ。職員の皆さんも、福祉も削ることばかり考えないで、職員の皆さんが誇りを持って、しかもケースワーカーというのは、悪く言うわけではないのだけど、貴重な自宅を尋ねることができて、区民の生活をじかに見られる経験を持っている人なのです。
私はそういう経験を経て区の幹部になられた皆さんが、本当にいい幹部になって今頑張っている姿を知っています。そういう経験を知れる、よい職場なのです。職場に行く人を、本当に誇りを持って、人の優しさを持って、そして公務員であることの気概をもって働けるいい職場なのですから、ああ、ここに来てよかったといえる職場になって、 それでその人が幹部になったときには温かさを忘れないで、副区長になってもその気持ちを忘れないでやれるような、そういうことになってもらいたいのが、私の希望で、そのことを要望して終わります。ありがとうございました。
○大森 委員長 次に、民主、質疑願います。
◆津田 委員 大田区議会民主党の津田智紀でございます。区民サービスの観点から、福祉について質疑をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
はじめに、休日保育事業の実施状況について、質問させていただきます。
お父さん、お母さんが、休日にお子さんを保育園に預ける休日保育事業ですが、区立保育園と私立保育園にて、現状かなりの利用格差が出ているようです。
昨年度の利用実績で、区立保育園8園において年間19人、私立保育園5園において年間235人となっております。各園別で見てみますと、少ない方では区立保育園においては中央八丁目保育園は年間0人となっていますが、多いほうでは大森駅前保育園においては年間127人もの利用がありました。
駅前にある保育園に集中するなど、立地条件や、預けられる親御さんの都合が高いとは思いますが、先ほど申し上げましたように各園の利用状況にかなり差があります。
区としては、休日保育事業をしている私立保育園に対しては、月額127,000円の事業費を出していますが、事業費を出している以上は、各園が同程度の利用者になるよう、区としては広報活動や周知活動に取り組んでいただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
◎薄根 保育サービス課長 区立保育園の休日保育につきまして、そのPR活動でございますが、現在、大田区ホームページで利用方法のご案内をするとともに、区立保育園を中心にしたチラシを作成し、制度の周知に努めているところでございます。
ご指摘のとおり、休日保育を実施する保育園の立地条件や、利用者の選択などの関係から、休日保育の利用者を各園同程度にするのは難しいものと考えられますが、今後とも利用格差の縮小を視野に入れて、PRに努めてまいります。
◆津田 委員 また、利用者が一部の保育園に集中する原因として、利用時間の違いがあると考えております。
私立の保育園では、午前8時半から18時半、もしくは、午前8時15分から18時15分までが利用時間となっております。
それに対して、区立保育園は一律午前8時半から17時までということもあり、利用率が上がっていないのではないかと考えております。8時半から18時ないし18時半まで、であれば一般的に土日は休日でございますけれども、お父さん、お母さんが働く時間でもカバーができると思います。
この利用時間について改善ができるか、ご回答をお願いいたします。
◎薄根 保育サービス課長 利用時間の改善についてでございますが、区立民託園は運営方針との委託契約の関係上、直ちに時間延長は難しいものと考えられますが、今後、時間延長を含め、休日保育への積極的な取り組みについて、委託法人に協力を働きかけてまいります。
◆津田 委員 東京都生活文化スポーツ局、平成21年度の調査でございますが、次世代育成支援に関する世論調査によりますと、子育てに関し、地域社会における住民同士の助け合いとしてあればよい活動として、第1位に、不意の外出や、帰りが遅くなったときなどに、子どもを預かる活動が上げられております。
ワークライフバランスの観点からも、こうした制度を区民の皆様に積極的に利用していただける環境、安心して子育てのできる環境をつくることが大切だと考えておりますので、今後ともご検討をよろしくお願いいたします。
次に、こども発達センターわかばの家について、質問させていただきます。
先般、私ども民主党の会派でも見学に行かせていただきました。わかばの家については療育部門の運営事業者が決定した旨の報告も受けておりますが、現在、児童の6%が発達障害の可能性があると言われております。
幼いころから早期に訓練指導を行い、基本的な自立能力の育成と集団生活への適応能力を高めることを目的とするということからは、非常に重要な施設であると考えております。
私自身も、最近発達障害についての書物を読ませていただいたのですが、早期に適切な教育をしていくことが何よりも肝要であることと、発達障害であるということ自体を、本人、周囲を含めて正しく認識をしていくことが重要であることを学びました。
そこで、お伺いをいたします。
財政事情が大変厳しい中ではございますが、現在、わかばの家分館では、単独通所の療育活動を行っておりません。分館において単独通所事業を開始することはできないでしょうか。
先ほども申し上げましたように、6%の児童が発達障害の可能性があるということや、幼稚園・保育園の関係者の方からも、発達障害の可能性のある児童の適切な施設での訓練指導については、要望を多く伺っておりますので、ご回答をお願いいたします。
◎高橋 こども発達センターわかばの家所長 発達障害者支援法から5年がたちまして、相談件数や利用者の数が増えているという状況にあることは、認識しているところでございます。
お尋ねの単独通所事業の分館での実施ということでございますが、単独通所事業を実施するためには、療育に必要な設備といたしまして、療育を行う部屋、あるいはホール、また、給食室、それから通園バスが通っていますので、そのバスを受け入れるようなスペースなども必要となってきてます。
こうしたものを整備することが必要だという状況でございまして、現在、分館におきまして、単独通所事業を開始するということは困難かと思ってございます。
◆津田 委員 次に、わかばの家からの療育チームの派遣について、お伺いしたいと思います。
現在も、保育園や幼稚園に対し、要請があった場合には、必要な専門スタッフ、療育チームをわかばの家に派遣していただいていると伺っておりますが、わかばの家から、自主的に、保育園、幼稚園、こども家庭センターキッズな等に定期的に巡回をする事業を行っていただくことはできないでしょうか。
繰り返しになりますが、早期の発見が大事だと考えております。児童のプライバシーの問題等もあるかと思いますが、ご検討をお願いしたいと思います。
◎高橋 こども発達センターわかばの家所長 現在は、わかばの家から心理職ですとか、あるいは福祉職などの専門職を、個別のケースの支援という形で、保護者の同意のもと、保育園、幼稚園に派遣しているというのを、これは援助事業と我々は呼んでございますが、実施しているところでございます。
個別ケースの支援という援助事業は、引き続き実施していくという状況でございます。さらに今後とも援助事業の充実を図っていきたい、努めていきたいと考えてございます。
◆津田 委員 発達障害についてですけれども、就学後の継続した療育も大切であると言われております。
今回、運営事業者が社会福祉法人嬉泉に決定したとのことですが、委託をする社会福祉法人に対して、就学後も継続した療育が行えるよう区としての施策や支援は考えていますでしょうか。お答えをお願いいたします。
◎高橋 こども発達センターわかばの家所長 今回のわかばの家事業の一部委託の趣旨でございますが、サービスの向上を図っていきたいというところにございます。
現行事業のレベルアップとともに、民間事業者のノウハウを生かした事業の展開、これも期待しているところでございます。
そうした中で、今回選定した事業者につきましては、児童の療育に豊富な経験を持っている。また、今後の事業内容につきまして、どのようなものが実施していけるのか、当該事業者と十分に協議していきたいと考えているところでございます。
◆津田 委員 未来をつくる子どもたちが、明るく元気に育つことのできる環境をがつくることが自治体の責務だと考えていることを最後に申し上げて、私の質問を終了といたします。ありがとうございました。
○大森 委員長 次に、無所属、質疑願います。
◆荒木 委員 荒木です、よろしくお願いします。
さっき、大橋委員が今、後ろにいる大橋委員がすばらしい質問をしていただいて、今日はちょっと関連するのです。
それで、お話をさせていただきたい。これは9月23日、祭日です、この辺をよく、日にちが重要になりますので、秋分の日、土曜日、日曜日、役所は休み、3日間。
23日の朝8時ごろ、私のところに町会長から電話がかかってきて、「荒木君、近所のご家族、何か変だからちょっと来てくれないか。」という電話がありました。
私は、その日は秋分の日でお墓参りとか準備をしていたのですけれども、全部着がえまして、何かあったらいけないので、消防団の活動服をきちんと着て行きました。
そうしたら、2階建ての狭いお家だったのですけれども、おばあちゃんが1人でいて、私に向かって、おじいちゃんが死んでいると言ったのです。死んでしまったと。
ええっと思って、慌てて救急隊を呼んで、一緒にお部屋に入っていったら、2階なのですけれども部屋に入ったら亡くなられていた。
そのときは、それだけに夢中でいろいろ対処をどうしようかという話をしていたのですけれども、これ、消防署の人に、まず聞いたのです。
おばあちゃんを見ていたら、いつも隣近所も一切付き合いなし、親戚なし、本当に2人で何ていうのか、仲よく暮らしていて、おばあちゃんも結構高齢者のおじいちゃんなのですけれども、高齢者ではない、若いんだ、まだ10若いと言っていた。車いすにおばあちゃんを乗せて、いつもお医者さんなどに行っている姿を私は知っていたのです。話したことはないですけれども。
それで、おじいちゃんが亡くなって、おばあちゃんをどうにかしなかったら、3日間休みですよね。
さっきお答えで、大橋委員、そこがすごいと言ったのですけれども、大橋委員が質問した話で包括センターとか、電話していただければすぐ対応しますという話はしてくれた。
だけれども、私は困ってしまって、まず消防の救急隊に、すみませんけれども、病院に搬送して一時保護してくれませんかと言ったのです。それは無理だ、考えてみたら。病気でないと無理です、それはそうです。病気でないと無理です。
その後に、消防団の人が話を、その後に救急隊が引き継ぎをして警察が検視をして、これがまた、長くかかるのです。警察が検視をしているときに、警察の人に「申し訳ないけれども、この人は1人で置いておいたら、どうにもならないから。薬も飲めない。薬もおじいちゃんがやっていたみたいだから、3日間置いたら多分死んでしまいますよ。」という話をしたのです。
警察もそれは、う〜んという顔をされているのです。それはそうだとも思っているのだけれども、結局、最後に警察は一時保護してくれたのです。
だけれども、本当にあせってしまったから、もう議員16年間やっていて、多分そこで私はどこに電話をしたらいいのだろうと考えたのです。
ここにいる理事者の皆さんは、あそこに電話すれば必ず解決するだろうということを思っているけれども、それは全部やった。あっちこっちに電話をして、今日は休みだと言われて活動できないと言われるか、今日はいないと。話だけ聞いてくれたけれども、即効性がない。すぐ飛んでいくなど言ってくれませんでした。
それで、しょうがないから本当は嫌なのだけれども、新井宿出張所へ、これはもう名前を言ってしまうね。いいことをしてくれた人を大いに励ましてしまうけれども、新井宿出張所の遠藤所長という方に、もう最後の手段で電話したのです。本当は嫌なのです。祭日で多分お墓参りの予定もあるだろう。
そしたら、ちょうど出てくれて、すぐ行きます。だけど家が三鷹なので1時間半かかりますと言われたのだけれども、これはだけれども気持ちの問題です。本当にすばらしい。
それで、私は23日にそういうことがあって、本当に心配してどうしようかと悩みに悩んだときに、遠藤所長が、そこに来ていらっしゃる岩田課長、あの人も大したものですね。