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平成17年第1回定例会(第1日 3月 1日)

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  1. 目黒区議会 2005-03-01
    平成17年第1回定例会(第1日 3月 1日)


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    平成17年第1回定例会(第1日 3月 1日)      平成十七年第一回定例会              目黒区議会会議録   〇 第 一 日 一 日時 平成十七年三月一日 午後一時 一 場所 目黒区議会議場 一 出席議員(三十六名)           一  番  戸  沢  二  郎           二  番  工  藤  はる代           三  番  栗  山  よしじ           四  番  いその   弘  三           五  番  坂  本  史  子           六  番  佐久間   やす子           七  番  須  藤  甚一郎           八  番  増  田  宜  男
              九  番  石  川  恭  子           十  番  橋  本  欣  一           十一 番  伊  藤  よしあき           十二 番  今  井  れい子           十三 番  安  久  美与子           十四 番  伊  藤     悠           十五 番  中  島  ようじ           十六 番  川  崎  えり子           十七 番  岩  崎  ふみひろ           十八 番  森     美  彦           十九 番  高  品  吉  伸           二十 番  雨  宮  正  弘           二十一番  つちや   克  彦           二十二番  鴨志田   リ  エ           二十三番  寺  島  よしお           二十四番  小  林  くにお           二十五番  沢  井  正  代           二十六番  野  沢  まり子           二十七番  鈴  木  隆  道           二十八番  石  山  京  秀           二十九番  青  木  早  苗           三十 番  つづき   秀  行           三十一番  俵     一  郎           三十二番  島  崎  たかよし           三十三番  宮  沢  信  男           三十四番  二ノ宮   啓  吉           三十五番  木  村  洋  子           三十六番  下  岡  こうじ 一 出席説明員        区      長      青  木  英  二        助      役      佐々木   一  男        収入役           安  田  直  史        企画経営部長(政策室長)  小笠原   行  伸        区長室長          伊  藤  良  一        財政部長          齋  藤     薫        総務部長          鈴  木     勝        区民生活部長        武  藤  仙  令        産業経済部長        渋  谷  幸  男        健康福祉部長        浅  沼  裕  行        健康推進部長(保健所長)  三  好  温  子        子育て支援部長       清  野  久  利        都市整備部長        粟  田     彰        街づくり推進部長      宮  本  次  男        環境清掃部長        横  田  俊  文         ────────────────        教育長           大  塩  晃  雄        教育次長・生涯学習推進担当 加  藤  芳  照         ────────────────        常勤監査委員        大  竹     勲        監査事務局長(事務局次長) 市  川  力  也 一 区議会事務局        局     長       荒  井  英  雄        次     長       三  木  健  二        議事・調査係長       荒  井  孝  男        議事・調査係長       長  島  辰  男        議事・調査係長       南  沢  新  二        議事・調査係長       田  中  祐  子        議事・調査係長       星  野     正        主査            齊  藤  和  子  第一回目黒区議会定例会議事日程 第一号         平成十七年三月一日 午後一時開議 日程第一   会期の決定 日程第二   代表質問    〇午後一時開会 ○石山京秀議長  ただいまから、平成十七年第一回目黒区議会定例会を開会いたします。  これより本日の会議を開きます。   ◎会議録署名議員の指名 ○石山京秀議長  まず、会議録署名議員を定めます。  本件は、会議規則第百十七条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。   十  番  橋 本 欣 一 議員   二十六番  野 沢 まり子 議員 にお願いいたします。   ◎諸般の報告 ○石山京秀議長  次に、諸般の報告を申し上げます。  区長から、地方自治法第百八十条第一項の規定に基づき、専決処分した和解及び損害賠償額の決定について報告がありました。  次に、監査委員から、平成十六年十月分、十一月分及び十二月分の例月出納検査の結果並びに平成十六年度興津健康学園定期監査の実施結果について報告がありました。  以上の報告につきましては、いずれも文書をもって配付いたしました。  次に、特別区議会議長会の概要につきましては、文書をもって報告いたしました。  以上で報告を終わります。  これより日程に入ります。  日程第一、会期の決定を議題といたします。  ────────〇────────  ◎会期の決定 ○石山京秀議長  お諮りいたします。  今期定例会の会期は、三月一日から三十一日までの三十一日間といたしたいと思います。  これに御異議ございませんか。
       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○石山京秀議長  御異議なしと認めます。  よって、会期は三十一日間と決定いたしました。  次に、区長から所信表明のため発言の申し出がありましたので、これを許します。   ◎区長の所信表明    〔青木英二区長登壇〕 ○青木英二区長  平成十七年第一回区議会定例会の開催に当たり、私は、区政をめぐる社会経済状況の変化を踏まえ、区民福祉の向上と地域社会の発展に向けた、平成十七年度における区政運営の基本方針、財政状況、重点施策につきまして私の所信の一端を申し上げ、議員各位並びに区民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。  まず、区政運営に臨むに当たっての私の基本姿勢を申し上げます。  平成十七年度は、「信頼と改革の区政」の展開を期する初年度として、区政の透明性向上に向けた取り組みの真価が問われる年でございます。  私は、区長就任以来、区民の厳しい批判と区政運営の変革を求める声に対しまして、清潔で信頼のある透明性の高い区政運営の実現に努めてまいりました。昨年八月、私的諮問機関として区政の透明性向上検討委員会を発足させるとともに、庁内体制として全庁的な取り組みを進めるため、区政の透明性向上実施本部を設置いたしました。  この間、検討委員会から十七年度の契約事務を視野に入れた緊急提言を受け、それに対応した実施策を策定するとともに、執行方法の改善に努めてきたところでございます。  新年度は、緊急提言に対応した実施策に加え、入札監視等委員会(仮称)や公益通報者保護制度(仮称)など、今後の検討委員会による本提言を踏まえた対応策と、区みずから講じてまいりました改善策を合わせ、区の総合的な取り組みとして取りまとめ、区政の透明性向上に向けて大きく前進させてまいる所存でございます。  職員一人一人の改革に対する意欲のもとに、全庁が一丸となって改善策を着実に進めるとともに、具体的な取り組みや成果を議会・区民にわかりやすく公表していくことにより、公平・公正で透明性の高い区政運営の「礎」が構築されるものであり、区民の区政への信頼回復につながるものと認識いたしております。  もとより区政は、区民の信託によるものであり、区民の「信頼」が確保されていなければなりません。また、区政は、社会経済状況の変化を踏まえ、不断の「改革」を積み重ねながら区民福祉の向上を図ってまいる必要がございます。このように、区民の「信頼」と区政の「改革」は、基礎自治体として欠くことのできないものでございます。  私は、ただいま申し上げました基本認識のもとに「信頼と改革の区政」を区政運営の基本姿勢に据え、私自身その先頭に立ち、新しい目黒区政の実現に全力を傾けてまいる所存でございます。  次に、区政運営を進めていく際の四つの基本視点について申し上げます。  第一は、「区民が主役の区政であること」でございます。  区政の主役は区民でなければなりません。すなわち、区民をまちづくりの主体とする区政運営が貫き通されているか否かということでございます。私は、できる限り地域に出向いて、区民の意見や要望を直接お伺いするとともに、生活者の視点から優先性や緊急性等を見きわめ施策への反映に努めてまいります。  また、区民と行政が相互に話し合い、連携・協力の関係を築きながら、地域の生活課題を解決していくための取り組みが必要でございます。新年度は、協働のしくみづくりを考える区民フォーラムの提言を踏まえ、「(仮称)協働を推進するための方針」について検討を進めてまいります。  第二は、公正で透明性が確保されていること」でございます。  区民の「信頼」を確保するためには、区政に従事する者が自身の清潔を保つことは、もとより当然のことでございますが、公正で透明なわかりやすい区政執行を通じて、区民と行政の間に確かな信頼関係を築いていかなければなりません。政策形成過程を含めた行政情報の公表や行政評価制度の確立に向けた検討、外部監査制度を継続して実施するとともに、これまでにも増して区政の説明責任を果たしてまいります。  第三は、「人権と平和の尊重が図られていること」でございます。  人間は、生まれながらに自由で平等であり、だれもが人間として幸せな生活を営む権利を持っております。しかし現実には、女性や子供、高齢者、障害者、外国人などをめぐるさまざまな差別や人権侵害が存在しています。  国際情勢を見ますと、イラクなどにおける国際的なテロ行為や、北朝鮮における拉致問題など、数多くの不安が残されています。新年度は、子ども条例(仮称)を制定し、子供の人権侵害が生じないよう必要な施策を推進いたします。戦後六十周年を迎え、広島市小中学生派遣を拡大するなど、平和のとうとさについて普及啓発に努めるとともに、友好親善や国際理解を進める観点から、友好都市等との交流を深めてまいります。  第四は、「環境との共生が図られていること」でございます。  今日の科学技術の飛躍的な発展は、私たちに便利で豊かな生活をもたらしましたが、一方で大気汚染やヒートアイランド現象、天然資源の枯渇への懸念など、さまざまな環境問題を引き起こしております。すぐれた地球環境や、貴重な地球資源を後世に引き継いでいくことは、現代社会に生きる私たちに課せられた大きな使命でございます。  環境問題を基軸として、これまでのライフスタイルや事業活動のあり方を見直すなど、区民・事業者とともに環境と共生するまちづくりを進めてまいります。  以上申し上げました四つの基本的視点につきましては、すべての施策を進める際の根底に据えてまいります。  次に、区政を取り巻く社会経済状況に対する認識と区政運営の基本目標について申し上げます。  我が国の経済は、昨年末から景気減速の傾向が見られるようになりました。区内中小企業におきましても、その多くは依然として厳しい業況判断が続いており、回復を実感するには至っていないものと認識いたしております。また、雇用環境につきましても、引き続き厳しい情勢に変わりはございません。  一方、国の平成十七年度予算案は、公債依存度が四一・八%に及ぶなど、先進諸国と比較いたしましても、財政赤字は極めて深刻な水準にあります。このような経済状況や財政赤字の増大に対して、政府は、歳出全体の厳しい見直しと財政構造改革の取り組みなどの方向を示しております。  新年度は、地方分権改革に残された最大の課題として、基幹税の税源移譲を柱とする三位一体の改革や、特別区制度改革に係る清掃事業の特例的対応期間の終了、都区間の財源配分に関する都区協議主要五課題が重要な局面を迎えます。また、公の施設における区民サービスの向上や経費の効率化などを基本的視点とする指定管理者制度への適切な対応のほか、介護保険制度の見直しもございます。  このような国の構造改革や、区政をめぐるさまざまな制度改革は、区民生活に少なからず影響を及ぼすものであると同時に、区政運営の今後を大きく左右しかねない要因となるものであります。本区といたしましては、基礎自治体としての自主的・自立的な行財政運営を図ることができるよう、国や東京都に対しまして特別区の立場を強く主張してまいる所存でございます。  ただいま申し上げました経済情勢や制度改革の動向を注視しながら、実施計画改定前の取り組みに着手するため、区の計画や財政状況等に関する情報を広く区民に提供してまいるとともに、改定に係る区民意見の募集を行うほか、第二次行財政改革大綱の見直しについても検討を進めてまいります。  我が国の総人口は、平成十八年をピークに減少することが見込まれております。人口が減少する一方で高齢者が増大するという、諸外国もかつて経験したことのない本格的な少子高齢社会の到来を間近に控え、年金・医療・介護・税制等といった経済社会システムの抜本的な見直しが迫られています。  人口構造の偏りは、制度の見直しのみならず、社会の活力の低下など、さまざまな影響をもたらすことが懸念されております。少子化の進行や核家族化、地域意識の希薄化などに伴い、子供にとって、社会性やコミュニケーション能力などが育ちにくい環境となっております。家庭等での虐待や体罰、いじめ、性暴力など、痛ましい事件が発生しており、子供をめぐる権利侵害が深刻化しています。  「長生きできる社会」が実現した今、健康で豊かな長寿社会を築き上げることが肝要でございます。高齢者や障害者など、だれもが安全で、安心して生き生きと暮らし、心豊かに年を重ねていくことができる条件整備が強く求められているものと認識しております。  昨年は、台風の上陸や集中豪雨が相次ぐとともに、新潟県中越地震、インドネシア・スマトラ島沖地震や津波による大規模な災害が発生いたしました。今日、安全で安心な区民生活を脅かすものといたしまして、こうした自然災害を初め、治安の一層の悪化や犯罪の低年齢化・凶暴化、世界各地における民族紛争や地域間の対立、SARSや鳥インフルエンザウイルスなどによる感染症や、BSEなどの食の安全性、悪徳商法による消費者被害などの問題があり、これらを背景として、今、区民の間には大きな不安感や閉塞感が広がりを見せております。  区民の意向や要望等を把握するための第三十六回世論調査においても、安全な歩行等を妨げる放置自転車、大気汚染等による環境問題や、自然災害・交通事故への不安、また、健康など高齢者が抱えるさまざまな問題や子育て支援など、区民生活に対する安全・安心への強い区民要望が寄せられています。  区民生活の安全・安心の確立を図ることは、より豊かで暮らしやすい地域社会を構築する上で優先すべき重要な課題であると存じております。  私は、ただいま申し上げました区政を取り巻く社会経済状況や、区民要望等を踏まえ、「安全で、安心して暮らせるまちづくり」を十七年度における区政運営の基本目標とし、次の六つを重点施策として諸施策を実施してまいります。  第一は、「個性の尊重と豊かな心をはぐくむ教育文化の振興」でございます。  まちづくりの基礎となるのは「人」でございます。人づくりを基本とする教育文化の振興は、最も重要な課題の一つであります。教育委員会が進めている魅力と活力にあふれる学校、信頼される学校を目指す「めぐろ学校教育プラン」に盛り込まれた諸施策の推進を図り、わかる授業で楽しい学校など学校教育の質のさらなる向上を図ってまいります。子供の安全や健全育成について、地域・保護者・関係機関と連携した取り組みを進めます。また、生涯学習社会の実現に向けて、生涯学習・芸術文化・スポーツの振興に努めてまいります。  第二は、「子どもの笑顔が見える子育てへの支援」でございます。  目黒のあすを担う子供たちの健やかな成長は、保護者の願いのみならず、地域の活力や発展に欠かすことができないものでございます。次世代育成支援行動計画に基づき、安心して子育てができ、子供の育ちを地域で支え合う環境づくりを推進いたします。私は、この計画に掲げた諸施策の推進を通じて、すべての子育て家庭を対象とする「多様なニーズに応える子育て支援」の充実を図ってまいります。  第三は、「いきいきと暮らせる高齢者・障害者への支援」でございます。  豊かな長寿社会を築き上げるためには、高齢の方や障害を持つ方など、だれもが安全で、安心して、生き生きと暮らせるまちづくりを進めていく必要がございます。健康づくりや介護予防等を進めるとともに、高齢者が抱える不安・孤独感の解消や、ショートステイ事業の拡充を図るなど、安心した自立生活を継続できるよう支援いたします。障害を持つ方への生活の場の確保や、日常生活の援護、就労支援などにより、安心した自立生活を営むことができるよう環境整備を図ってまいります。  第四は、「安全な消費生活と活力に満ちた商工業の振興」でございます。  区内産業の振興は、地域社会に魅力や活力をもたらすものであり、商工業の活性化なくして地域経済の発展を望むことはできません。また、商店街の振興は、地域に生活する人々にとっても欠くことのできない取り組みです。産業政策区民会議、商店街の集い、各種産業団体や金融機関との懇談会などを通じて、幅広い意見交換を行うとともに、区民・事業者・行政が一体となり区内産業の振興に努めてまいります。就労相談事業の充実や、まちの魅力・活力を生み出す「観光」の活性化を図るとともに、安全な消費生活環境の向上のため、消費生活基本条例(仮称)を制定いたします。  第五は、「安全に暮らせる都市・生活環境の向上」でございます。  身近な生活空間の充実や地域の個性を生かしたまちづくりがこれまで以上に求められております。街づくり条例(仮称)を制定するとともに、魅力あるまち並みの形成や緑の保全・創出に努め、潤いのあるまちを目指します。ユニバーサルデザインの理念の普及やバリアフリー化による暮らしやすいまちづくりを進めるとともに、防災の観点も含め電線類の地中化などを推進してまいります。  災害に強いまちづくりとして、震災復興マニュアルを作成するとともに、震災復興関連条例(仮称)や災害対策基本条例(仮称)を検討いたします。生活安全対策をより一層推進し、犯罪や事故のない明るいまちづくりを進めるとともに、防災や防火、防犯対策等の充実に向けて、「自助」「共助」「公助」の三つの柱を基本とし、警察・消防等の関係機関や区民団体、ボランティア等との協力、連携体制の強化を図ってまいります。  第六は、「環境に配慮した地域社会の形成」でございます。  環境教育・環境学習、普及啓発に関する計画を策定し、体系的な取り組みを進めるとともに、環境基本計画重点プロジェクトとして、新たに学校版環境ISO(仮称)を構築いたします。区民・事業者と連携・協力した環境美化運動やごみゼロキャンペーンを通じて、ポイ捨ての防止など区民のモラルやマナーの向上に努めるとともに、ごみの発生抑制や資源化を促進し、循環型都市めぐろの形成を目指してまいります。  次に、平成十七年度予算案と主な事業について申し上げます。  平成十七年度予算は、私として初めて編成する本格的な予算でございますが、景気の動向等から、歳入の根幹をなす区税収入の伸びを見込むことができず、極めて厳しい取り組みとなりました。区政を取り巻く状況や区民要望等を踏まえ、「安全で、安心して暮らせるまちづくり」を実現するための諸施策を着実に推進し、区民福祉の向上を図るため、より一層簡素で効率的な行政運営に徹し、限られた財源を重点的、効率的に配分したところでございます。その結果、教育、福祉、商工業、都市整備、環境を初めとする区政の諸課題に対し、区民のニーズを踏まえて、総体として区の施策、事業の充実を図ることができる予算編成ができたと考えております。  一般会計の予算規模は八百七十三億円余でございまして、前年度に比べ、四十六億円余、五・一%の減となるものでございます。また、特別会計でございますが、国民健康保険特別会計は二百十九億円余、老人保健医療特別会計は百九十二億円余、介護保険特別会計は百三十五億円余、用地特別会計は三十一億円余となり、一般会計と四特別会計の合計予算額は千四百五十一億円余で、前年度に比べ〇・六%の減となった次第でございます。  予算編成に当たりましては、「第二次行財政改革大綱年次別推進プラン」の着実な遂行を通して簡素・効率的な行政運営を徹底し、可能な限り財源確保に努めたところでございます。  しかしながら、一般会計では、区税収入が所得の伸び悩みなどの影響で前年度に比べ一・七%の減となり、税外収入では、三位一体改革に伴い国庫支出金及び都支出金の減額分とそれに伴う所得譲与税の増額分を計上したほか、特別区交付金では調整税の増加に伴う増額分を計上いたしましたが、最終的には、減債基金などを取り崩し、財源不足に対する対応を余儀なくされたところでございます。  ここで、六つの重点施策を具現化する主な事業について申し上げます。  第一の重点施策「教育文化の振興」につきましては、魅力ある学校に向け、学習指導員及び学習指導講師の増員や、子ども読書活動の推進、スクールカウンセラーの充実を図るとともに、特別支援教育検討委員会の設置など心身障害教育を充実します。目黒中央中学校の十八年四月開校に向けて、教育計画の検討や学習環境の整備に取り組むほか、二十年四月の新校舎完成に向け実施設計を行います。  学校施設環境整備では、東山小学校の校庭拡張整備や、緑ヶ丘小学校の校舎増築工事、八雲小学校校庭整備、碑小学校の改築・南部地区プール等を整備します。  活力ある学校に向け、教員の指導力向上を図るための研修や各校の研究活動の支援を行うとともに、隣接小学校希望入学制度や、連携型の中高一貫校の検討、二学期制の今後の方向性について検討を進めます。このほか、幼保一元化への取り組みとして、預かり保育の十八年度実施に向け準備を進めます。  生涯学習の振興として、中央地区社会教育館を開設するとともに、各図書館において、現在、休館である祝日を開館します。芸術文化・スポーツの振興については、芸術文化振興計画を策定するとともに、地域の身近なところでスポーツに親しむことができるよう総合型地域スポーツクラブを育成支援します。  第二の重点施策「子育て支援」につきましては、魅力ある子供の居場所づくりとして、児童館の月曜日開館や開館時間の延長を行うとともに、すべての児童が放課後も健全に過ごすことができる環境づくりを検討します。すべての子育て家庭の支援では、新たに、小学生入院費助成や一時保育事業、産後ヘルパー派遣事業、子ども家庭支援センターでの訪問相談事業を実施するとともに、保健センターでの育児支援事業の実施などにより、保護者の育児不安の軽減や児童虐待の早期発見などに努めます。  保育所の待機児童の解消に努めるとともに、働き方に応じた保育ニーズにこたえるため、病後児保育の実施や学童保育クラブの開設時間を延長します。  保育施設については、上目黒一丁目保育園(仮称)建設の取り組みや、第二田道保育園改築の設計、新年度開設予定の認証保育所の支援を進めます。  第三の重点施策「高齢者・障害者支援」につきましては、地域福祉計画と保健医療計画を一体化した保健医療福祉計画(仮称)を新たに策定するとともに、国における制度見直しに対応した介護保険事業計画の改定を進めます。高齢者への支援については、筋力向上トレーニング事業や、地域見守りネットワークモデル事業を実施します。高齢者ショートステイ事業の拡充として、在宅で療養している高齢者が短期入院するための病床を区内病院に確保します。  健康づくりについては、健康大学事業の継続や転倒予防体操教室、健康づくり協力店の充実、健康スポーツの推進などに努めるとともに、「健康めぐろ21」計画を改定します。年々増加する前立腺がんへの対応として、六十五歳を対象とした検診や、成人歯科健診の拡充、妊婦歯科健診の妊産婦への拡大、かかりつけ歯科医機能推進事業を実施します。  介護保険事業については、認知症高齢者グループホームの整備支援をを進めるとともに、区独自の介護保険利用者負担軽減補助事業を一年間延長します。  障害者への支援については、民間が設置する知的障害者グループホームの運営を支援します。東が丘福祉工房の改築に合わせ、重度身体障害者グループホームや、知的障害者通所更生施設の整備とともに、身体障害者デイサービス事業の実施に向けて準備を進めます。すくすくのびのび園における待機児童の解消と早期療育への対応を図るため、新たに心身障害者センター内において利用定員二十名の児童デイサービス事業を実施します。  第四の重点施策「消費生活と商工業振興」につきましては、商店街の活性化策として、商店会未加入商店に加入の努力を求める規定を盛り込んだ中小企業振興基本条例の改正を行うとともに、商店会加入促進策の一つとして、区制度融資での優遇措置を導入します。商店街振興プランの具体化として、商店街への専門家派遣、商業人会議や魅力ある商店街づくりの支援、商店街販売促進支援のほか、商店街イベント事業への助成や商店街施設整備助成等の諸施策を推進します。工業振興では、ものづくり産業支援事業の推進として、販路拡大、新製品・新技術開発や国際規格取得、簡易研究開発のほか、産学交流、経営アドバイザー派遣を行うとともに、異業種交流の支援を進めます。創業支援として、創業相談窓口の充実や、めぐろ起業家塾(仮称)を開催します。  景気対策については、中小企業経営安定資金特別融資・つなぎ資金融資やプレミアム付き区内共通商品券補助事業、住宅リフォーム助成等を実施します。雇用対策として、ハローワーク渋谷とシルバー人材センターとの相互の連携により、無料職業紹介や区内中小企業の求人情報を提供するとともに、若年層の就労対策等、ワークサポートめぐろの就労相談事業の充実を図ります。観光の活性化推進については、新たに観光まちづくり協議会(仮称)を立ち上げるとともに、観光ニュースの発行やマップ、ホームページの作成、観光写真コンテストなどに取り組みます。  第五の重点施策「都市・生活環境の向上」につきましては、まちの美化を図るため違反広告物に対する協力員制度を設けるとともに、緑の保全・創出に向けて緑の基本計画の改定や、駒場野公園拡張整備、駒場三丁目緑地公園(仮称)整備のほか、目黒本町五丁目及び祐天寺一丁目街かど公園(仮称)の整備に取り組みます。  暮らしやすいまちの実現に向けて、都市計画道路補助十九号・三十号線の整備や生活道路の交通安全対策、コミュニティ・ゾーン形成事業の推進、電線類の地中化に向けた計画に取り組むとともに、自由が丘駅に設置予定のエレベーター助成を行います。  都市機能の更新を図るため、上目黒一丁目市街地再開発事業を推進するとともに、上目黒一丁目旧国鉄清算事業団宿舎跡地のまちづくりについて、東京都と共同により検討を進めます。大橋一丁目周辺地区整備・自由が丘駅周辺地区整備・学芸大学駅周辺地区整備等のまちづくりを進めるとともに、目黒線連続立体交差事業の推進や、東横線・大井町線立体交差化に取り組みます。  災害に強いまちづくりとして、下水道管直結トイレ、雑炊タイプ食糧などの応急対策用資機材等や自動体外式除細動器の整備のほか、耐震診断助成や、登録ボランティア制度の検討、職員対象の救急救命講習会を開催します。新潟県中越地震の教訓や、地域防災無線のデジタル化、政府・中央防災会議の専門調査会による首都直下型地震の被害想定などを踏まえ、総合庁舎への災害対策本部機能移転に向けた準備などに取り組むとともに、木造住宅密集地域における老朽建築物の建てかえ促進や、公園などオープンスペースの確保に努めます。  放置自転車対策として、いまだ駐輪場が未整備の都立大学駅周辺に駐輪場を整備するとともに、下目黒自転車集積所の開設に合わせ、撤去の強化を図ります。住宅対策については、高齢者、障害者、中堅ファミリー層への居住支援を柱に引き続き取り組むとともに、住宅マスタープランの改定を予定しています。  また、防犯対策として、生活安全パトロールの事業委託や、地域安全パトロールを実施する団体への防犯資機材の貸与、新入学小学生を対象として防犯ブザーを配付します。  第六の重点施策「環境との共生」につきましては、ポイ捨てや歩行喫煙の防止の啓発活動を実施するとともに、屋上緑化・壁面緑化の助成や総合庁舎の屋上緑化を整備します。一般廃棄物処理基本計画の改定や、資源の不正抜き取り対策の強化、事業系瓶・缶の分別回収の新規実施等により、ごみの発生抑制等や資源回収率の向上を図ります。  以上が平成十七年度の予算案と主な事業の概要でございますが、基金に頼る財政運営は限界に近づきつつありますので、今後は徹底した歳出の抑制や財源の確保に努め、その結果生じた財源を新たな施策の展開に振り向け、あるいは財政調整に必要な基金の増額を図るなど、より一層適切な財政運営に全庁挙げて取り組んでまいります。  最後に、「基礎自治体としての行財政能力の充実」等について申し上げます。  少子高齢化への対応を初め多様な区民要望に対応するため、行財政改革に向けた不断の取り組みを進めてまいる必要がございます。本区におきましては、安定した行財政基盤を構築するため、十数年にわたりさまざまな改革を進めてまいりました。新年度は、徹底した改革に取り組むための「第二次行財政改革大綱年次別推進プラン」の二年目として、計画に掲げられた事項や、職員定数のより一層の適正化を図るとともに、事務事業の優先性の見直しや、区政の責任のもとに民間活力を最大限に活用するなど、区民ニーズに的確にこたえてまいります。  また、指定管理者制度の十八年度導入に向けて、具体的な準備を進めてまいるとともに、本制度の導入を契機として、公の施設で実施するサービスの充実や経費のより効率的な活用を図るために、施設ごとに今後のあり方や管理運営方法に関する基本的な方向をまとめ、一層の効果的・効率的な運営を図ってまいります。  組織の活性化と整備につきましては、組織の活性化を図るには、職員一人一人の改革意欲が不可欠であります。職員が改革意欲を持つには、働きがいがあり、持てる力を十二分に発揮できる職場風土としていくことが肝要でございます。そこで去る一月に、全常勤職員を対象に職場の現状認識などについてのアンケート調査を実施いたしました。分析結果につきましては、今月中を目途に取りまとめる予定でございますが、今後、これらも踏まえながら、組織のあり方や組織を支える職員の意識改革などについて具体的な方策を検討いたします。  さらなる区政の透明性向上に向けて、職員のより高い公務員倫理の確保に努めるとともに、私自身、職員とのコミュニケーションの推進を図るなど、風通しのよい職場づくりに向けた取り組みを進めてまいります。  電子自治体としての基盤整備につきましては、行政事務の効率化と区民サービスの一層の向上を図るため、職員用パソコンの増設を図るなど、庁内における情報処理システム体制の整備を図ります。区内施設の利用情報の一本化や、区民からの問い合わせに迅速に対応する「区内サービスSOS」に関連して、スポーツ施設予約システムや広聴・アンケートシステムを稼働させるほか、電子調達・電子申請の充実や、新たに戸籍システムの開発に着手いたします。プライバシー・個人情報保護の徹底等を図るとともに、セキュリティ対策等、必要な諸施策の充実・強化に努めてまいります。  以上、平成十七年度予算案を御審議いただくに当たり、区政運営の基本方針や重点施策などについて所信の一端を申し上げました。  区民生活や区政を取り巻く環境の厳しさとともに、区政に寄せる期待の大きさを強く自覚し、「信頼と改革の区政」を区政運営の基本姿勢として、常に生活者の視点から区政の課題をとらえ、「安全で、安心して暮らせるまちづくり」の実現に向け、積極的にチャレンジしてまいる決意でございます。  議員各位並びに区民の皆様の一層の御指導と御協力を重ねてお願い申し上げまして、私の所信表明といたします。(拍手) ○石山京秀議長  次に、日程第二、代表質問を行います。  ────────〇────────  ◎代表質問
    石山京秀議長  各会派の代表から質問の通告がありましたので、順次これを許します。  二十七番鈴木隆道議員。    〔鈴木隆道議員登壇〕 ○二十七番(鈴木隆道議員)  平成十七年第一回目黒区議会定例会におきまして、自由民主党目黒区議団を代表して、区長の所信表明及び十七年度の区政運営につきましてお伺いいたします。  質問に入ります前に、昨年多発いたしました災害により亡くなられた多くの方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、復旧そして災害防止に向け全力を尽くすことをお誓い申し上げ、以下大きく四点について順次質問をいたします。  まず第一点は、目黒区の将来像についてであります。  区長は、さきの十六年第二回定例会において、区議会において議決された目黒区基本構想に基づき云々、基本構想に基づきまちづくりを進めることを表明しております。言うまでもなく、基本構想は目黒区の望ましい将来像を描いたもので、三つの基本理念、四つの基本目的、三つの基本方針が定められております。そして、これらの基本に基づき、より具体的な十七年度におけるまちづくりの方向を打ち出すことが所信表明であろうというふうに思います。そこで第一問、まず区長として、これからの基本構想を受け、目黒区の将来像を具体的にどのように描いているのかをお伺いいたします。  また、今回、所信表明を見る限り、施策の羅列、総花的と言われても仕方がないと思うほど重点施策として数多くの施策が羅列されており、目黒区としてどのようなまちにしたいのか、今何が問題か、明確に伝わってきません。  もとより、身近な自治体として区民生活全般について施策を展開していかなければならないことは十分承知をしております。しかし、現在の厳しい財政状況や、自然災害や凶悪犯罪の多発している社会経済状況の中で何を最優先に、どのようなまちづくりを進めようとしているのか、区長としての考えについてお伺いいたします。  続いて第二問、目黒区の政策の特徴についてお伺いいたします。  従来、目黒区は、区民生活の視点から生活全般にわたり、バランスよく政策を充実させてきました。事実、そのことは、目黒区の特徴の一つとも言えます。その中でも、特に福祉、教育については先進的な取り組みを行い、全国的な評価を得ております。  私は、地方分権の流れの中で、地域の状況を十分に踏まえ、全国一律ではなく、地域の特色を自主的に出すことは、地方自治の観点からも望ましいことだと受けとめております。そういった視点から、今後、高い評価を受けている福祉や教育、その分野でどのような方向でさらなる充実を図るのか、考え方についてお伺いいたします。  続きまして二点目、行財政改革についてであります。  区長は、区政運営の基本姿勢に信頼と改革を掲げ、信頼と改革は基礎自治体として欠くことのできないものとしておりますが、私も区政はふだんにおいて行革を率先垂範し、社会経済状況に即した国民の要望に的確にこたえなければならないと考えております。言ってみれば、行革は、財政危機のときの歳出削減のみの一時的な対応ではなく、行政そのものの質的向上を図るための行政経営そのものと言っても過言ではありません。そういった視点から、以下四点についてお伺いいたします。  まず一点、第二次行革大綱の見直しについてであります。  平成十七年度に第二次行革大綱を見直すと言っておりますが、これまでの行革の評価の総括についてお伺いいたします。特に、行革の四つの重点項目として掲げられた、区民と行政の協働を進めていくための条件整備、優先説明を見きわめた事務事業の見直し、民間活力の積極的活用、経営体制の整備についても、進捗と今後の見直しの視点についてお伺いいたします。  また、これら行革は、区民の理解と協力なくしては推進できないと思いますが、このような区民の理解と協力は、行革のみならず多くの分野で求められております。従来は、各事例ごとに対応しておりますが、区として区民の意見、要望を反映するための基本的な方法、ルールを確立すべきと思いますが、考え方についてお伺いいたします。  次に、第二問、指定管理者制度の今後の展開についてであります。  平成十八年四月から一部実施が予定されております。指定管理者制度は、公の施設の管理運営に民間事業者等が持つ技術やノウハウを活用して、区民サービスの向上と経費の効率的活用を図るものであり、積極的に活用すべきと思います。当面、現行管理委託を行っている公の施設を対象として実施するとし、これを契機に改めて施設のあり方や管理運営方法などの検討を行い、その上で指定管理者制度が適当である施設については段階的に活用すると言っておりますが、今後の展開についての考え方をお伺いいたします。  次に、第三問、意思ある区民資金の活用についてであります。  前の質問の指定管理者制度は、民間が公共サービス等に知恵、ノウハウ、役務等を提供することにより参加、協働を図るものとも言えますが、これとは別に、一般市民が社会資本整備等に資金を提供し、これに参加、協力する、いわゆる意思ある区民資金の活用、例えばミニ公募債などについて、単に資金の活用という面のみならず、区民の行政への参加、協働の面からも促進すべきと思いますが、その点についてお伺いいたします。  次に、第四問、財政健全化に向けての取り組みについてであります。  区長は、基金に頼る財政運営は限界に近づきつつあるとして、その対策として、今後は徹底した歳出抑制や財源の確保を挙げておりますが、歳出抑制は、ここ数年の行革の推進により、また新たな財源確保についても、十七年度予算を見てもわかりますように、それほど多くは期待できないというのが現状ではないでしょうか。  私は、単なる歳出抑制や財源確保だけではなく、当然それらは行われなければなりませんが、事業所管課の創意工夫が生かされ、評価や計画に連動する、言ってみれば予算編成のあり方そのもの、もっと大きく見れば執行体制全般にわたった見直しが必要と思いますが、この点に関してお伺いいたします。  次に、大きな三点目、地方分権についてお伺いいたします。  まず、今回、区長は所信表明において、従来使われていた「基礎的自治体」という表現を「基礎自治体」に改められました。私の知る限り、第二十七次地方制度調査会の答申(今後の地方自治のあり方に関する答申)、これが平成十五年十一月に出されておりますが、この答申において「基礎自治体」という表現が使われております。なお、地方自治法における規定は、分権一括法による改正で変更されておらず、基礎的な地方公共団体という規定そのままとなっております。こうした状況で、あえて区長が「基礎自治体」という表現を使った意図、地方自治に対する思いは何かをお伺いいたします。  また、あわせて、都区制度についてお伺いいたします。もとより、地方分権は、都、特別区においても推進されなければならない大きな課題であると受けとめております。今までは、国と地方という関係においてこの問題が論じられてきましたが、最も住民に身近な自治体である特別区と都の間にも、地方分権という視点から今後の特別区のあり方を考えていく時期が来ていると思います。  都区制度改革については、平成十二年、改革により特別区を基礎自治体と位置づけ、特別区の自主性、自立性が強化されましたが、都と区の役割分担や住民に対する責任については、平成十七年度末までに都区間の協議により整理するとなっておりましたが、未完の状態で今日に至っております。  そこで、現在協議が進められております主要五課題への対応や、特に財政自主権の拡充に関する考え方を含め、今後の都区制度改革についてどのような展望をお持ちなのか、区長の御所見をお伺いしたいと思います。  次に、四点目であります。安全で安心して暮らせるまちづくりに関して、六項目にわたりお伺いいたしたいと思います。  区長は、区政を取り巻く社会経済状況、特に昨年多発いたしました多くの自然災害による被害、また凶悪犯罪などによる治安の悪化、新たな感染症や食の安全性に対する不安、悪徳商法による消費者被害、ヒートアイランド現象による地球温暖化や世論調査の要望などを踏まえ、十七年度の区政運営の基本目標、安全で安心して暮らせるまちづくりを挙げ、あわせて六つの重点施策を実施するとされました。  私は、基礎自治体として最低限なすべきことは、住民が日々安心して安全に暮らせるまちづくりを進めることだと思っております。そのような視点から、以下六項目について質問をいたします。  第一点目として、防災についてであります。防災対策についてですが、昨年十月二十三日の、突然に襲った直下型の新潟県中越地震では、数多くの教訓が示されました。災害時には、初動体制を立ち上げるには、情報が最も重要な要素になることは言うまでもありません。これら情報は、まず警察、消防など、防災機関の実働部隊に集まります。そして、的確な避難誘導や避難所の運営、救援物資などの要請と日々変わっていく応急対応によって防災関係機関との連携は欠かせないもので、これら関係機関との連携が十分にとれているかいないかは、災害対策の局面を左右する重要な課題であると思われます。  また、火災や災害の発生時に即時に対応できる、地域に密着した消防機関である消防団の力は大きいものがあります。目黒区の消防団は、十二分団で団員定員は五百人であります。消防団員は、震災時にあっては消防署を補完し、消火活動に携わるとともに、応急救護の区民への指導、また平常時には地域住民に対し消火の技能的な訓練、指導を行うなど、地域防災の中核として重要な役割をになっています。  昨年の台風では、水防活動としての出動や、ごく最近のことでは、二月十五日の夜間に出火した目黒一丁目住宅の火災でも、消防団長以下分団長、団員の方々が二十数名、また三十名近くの方が出動し、鎮火活動に当たったというところを聞いております。  しかしながら、まだまだ区民にこうした活動やその存在が認識されていないという状況があります。こうした消防団の活動をPRしていくとともに、さらに区として支援することも、地域防災力の強化策の一つであると認識しておりますが、そこで防災に関して次の二点を伺います。  第一点目は、災害時における関係機関である警察、消防、自衛隊、地域団体などの連携・協力は十分に図られているかどうかを伺います。  もう一点としては、消防団に対する支援強化が必要と思うが、どう考えているのかということであります。特に、広報等で特集を組んででも積極的に消防団の実態活動のPRをすべきと考えるがどうか、お伺いいたします。  二点目として、環境との共生についてであります。日本でだけではなく、世界の至るところに異常気象が見られ、平均気温の上昇が際立って見られてきたことは、いわゆる地球温暖化の影響が相当深刻な状況で進んでいると私たちは理解しなければならないのではないでしょうか。  地球温暖化といっても問題が大きく、実際私たちの日常生活において、どのようにして温暖化対策への取り組みを考え、行動していかなければならないかわからず、戸惑っている区民の方々は多いのではないでしょうか。そこで、そのきっかけづくりにおいて、区が大きな役割を果たしていかなければならないと考えております。  この二月、京都議定書発効と同時に、改正地球温暖化対策推進法が施行され、国は温室効果ガスの削減目標に向けて具体的に実績を上げる取り組みをしていかなければなりません。地方公共団体に対しても、実行計画を求められますが、そこで、区としても、この状況を看過するのではなく、具体的に環境基本計画にも、ヒートアイランド対策を中心にした重点プログラムを挙げており、この実効性を担保していくことが必要ではないでしょうか。さらに、区民、事業者全体を巻き込んでヒートアイランド対策、環境行動を展開していくために、区民一人一人が行動を起こせるような具体的な行動提起、事業者が主体的に取り組んでいけるような具体的な支援策、新たに区の独自施策を用いて温暖化防止を進めていく必要があると思われます。  例えば、目黒区で目黒版の京都議定書みたいなものを策定するというのも一つの案ではないかというふうに思います。それらの考え方についてどのように考えるかをお伺いしたいと思います。  次に、第二点目として、教育環境・学習の推進への具体的な取り組み方針についてお伺いします。  環境活動の基本は、環境に対する理解と意識づけが大切であり、その動機づけともなる環境教育や体験学習は、今後も環境施策の重要な取り組みであると考えております。  国も、昨年、環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律(環境教育推進法)を全面スタートし、その基本方針が示されております。その中では、命の大切さを教えると同時に、環境教育、学習に関する手法としての体験学習を重視する考え方が示されております。  環境教育や環境学習の機会を多く備えて、区民などが気楽に参加できるように配慮していかなければなりません。そして、自発的な行動に結びつけるためにも、体験できるような場を用意し、環境活動への道筋をつけていくようにしていきたいものです。  そこで、最近よく耳にする「スローライフ」という言葉に象徴されるよう、環境に配慮した生活は、今の便利さをちょっと抑え、我慢やもったいないなどの価値観を少し持ち、少し前の時代を思い出しながら過ごすライフスタイルに転換することを意味しているのではないのでしょうか。  平成十七年度に計画している環境教育、学習、啓発、推進計画においてこうした内容が盛り込まれ、実効性あるものにしていくため、まずは平成十七年度に、これまで取り組まれてきた環境教育や学習活動、そして啓発事業の効果的な進め方について検証していく必要があると考えますが、具体的な方針についてお伺いいたします。  続いて第三点目であります。地域福祉についてお伺いいたします。  重点施策の生き生きと暮らせる高齢者、障害者の支援についてでありますが、平成十二年度から開始された介護保険制度は、五年を経過しようとしております。国においては、制度の持続可能性を高めていくため、大きな見直しが議論されております。その内容は、一つ、介護予防重視への転換。二、施設給付の見直し。三、地域で多様で柔軟なサービス提供を可能とする新たなサービス体系の確立。四、サービスの質の向上。五、負担のあり方、保険者機能を強化するなどの制度運営の見直し等に当たり、これからの区の計画にも大きな影響を与えるものであると考えられます。  また、障害者福祉においても、支援費制度の見直しとも言える障害者自立支援法案が検討されており、身体障害、知的障害、精神障害をも含め、一、障害保健福祉の総合化。二、制度の持続可能性の確保。三、自立支援型システムへの展開等の方向が打ち出されております。このような動向を踏まえ、区長に質問いたします。  一つ、介護保険制度の見直しにより、介護予防事業が重要になってくると考えられますが、区として、今後どのように介護予防サービスの拡充に取り組み、サービス量や質の確保を図っていくのか、お伺いいたします。  二として、小規模な多機能施設やグループホームなどの地域密着型サービスの拡充はどのように考えているのか、お伺いいたします。  三として、現在の障害者支援費制度と比較して、国で検討している障害者自立支援法案との大きな相違点はどこか。また、区や障害者にとって今後、どのような影響が考えられるのか、お伺いいたします。  続いて四点目といたしまして、子育て支援についてお伺いいたします。  全国的な少子化の急速な進行は、国の全体、社会経済への大きな影響が危惧され、国においてもさまざまな議論がなされているところであります。抜本的な解決策が見出せない状況となっております。こうした状況は、目黒区にとっても地域社会全体の活力低下として大きく懸念されるものであり、危機感を一層募らせ、地域で子育てや子供の育成環境の整備を充実していくことが緊急の区政課題であると考えます。  目黒区では、これまで、比較的豊かな財政事情を背景に、子育て支援策として地域の子どもたちが伸び伸び過ごすことのできる児童館運営、仕事と家庭の両立支援のための保育園や学童クラブ運営など、質量ともに充実したサービスを展開してまいりました。  また、現在策定中の次世代育成支援行動計画では、これまでの仕事と子育ての両立のための環境整備に加え、在宅を含めたすべての子育て家庭への支援に重点を置き、地域での子育て相談、交流機能の充実、一時的な預かりなどの育児支援への対応、児童館サービスの拡大などを打ち出しました。十七年度予算案にも多くの新規拡充事業が盛り込まれ、今後の展開に期待するところであります。  しかしながら、次世代育成支援行動計画は、全地方自治体が策定するものであり、各自治体が計画策定を機に、さまざまな子育て支援策の展開をと工夫を凝らしているのも事実であります。また、子育てや子供を取り巻く環境が急変する中で、本区の行動計画の中には、他区に比べてもその取り組みのテンポが決して速いとは言えない施策もあると考えられます。これらを早急に実現してこそ、目黒の子育て支援策が真に区内のすべての子育て家庭から満足されるものとなるのではないでしょうか。以上のことを踏まえ、三項目について質問をいたします。  第一に、新たな放課後対策の検討であります。学童保育クラブ事業は、時間延長など、着実に充実してきていますが、この対象とならない児童を含め、全児童へ安全な居場所として、放課後対策事業は、保護者の安全を確保する上でも早急に実施すべきと考えます。そこで、検討委員会の設置の考え方をお伺いいたします。  第二に、幼保一元化施設の検討です。幼稚園、保育園の両者の機能を備え、保護者の多様化するニーズにこたえるとともに、施設の効率的な運営の観点からも、その早急な実現が望まれます。そこで、幼保一元化施設の基本的な考え方をお伺いします。  第三に、子育て施策を進めるに当たっての組織整理です。子育て支援策は、新たな放課後対策や幼保一元化施策の検討を初めとして、福祉教育の視点など、さまざまな行政分野にまたがっています。そこで、福祉や教育の枠を越えて、子育て施策を総合的に進める必要があると思いますが、そのための組織整備はどのように進めていくのか、お伺いいたします。  続きまして、第五点目といたしまして、商工業の振興についてお伺いいたします。  商工業を初め、製造業やサービス業など、区内の産業は区民生活の向上、地域コミュニティの活性化、雇用の場の提供など、まちの活力を伝える重要な役割を果たしています。しかし、商店街や工場など、区内の中小業の多くには、これまでの長い不況の影響から今なお脱し切れず、今日の景気回復局面においても引き続き厳しい経営環境に置かれております。  区としても、これまでさまざまな中小企業支援策を講じてきたことについては大いに評価しますが、景気の行き先が不透明な今日、より一層の支援策を講じていくことが求められていると考えます。区として、国や東京都と役割分担しつつ、さまざまな角度から中小企業振興策を推進していく必要があると考えます。  そこで、平成十七年度に向けて商工業振興、とりわけ商店街活性化と物づくり産業発展に向けて、区としてどのような視点に立ち、また具体的施策を、新規事業を含め、どのように進めていくのか、考え方をお伺いいたします。  二点目といたしまして、観光の活性化推進についてであります。二十一世紀は観光の時代とも言われております。区長も、所信表明の中で、まちの魅力、活力を見出す観光の活性化を図っていくと述べられておりますが、観光振興は今日、地域経済を振興し、魅力と活力にあふれるまちづくりを実現するための有力な手段として、国や各地の自治体で重要な政策課題の一つと位置づけられております。  本区においても、観光施策のあり方や方向性を明らかにした観光ビジョンを今年度中に策定していく予定とお聞きしておりますが、区として、ビジョン策定後の進め方、特に推進体制の構築や地域の歴史、文化、自然、景観、産業等、多彩な観光資源を生かした観光まちづくりの具体的な進め方について、どのような取り組みを考えているのか、お伺いいたします。  最後になります。六点目であります。教育についてお伺いいたします。  一点目として、教育の人事権であります。区立学校の教員の人事権については、自治体が設置した学校でありながら、そこで教育活動を担う教員の人事権を東京都教育委員会が行使するという特例が認められている現状であります。この結果、教員は都の職員であると誤解する者も多く、各自治体の職員としての自覚を持ちにくい状況にあります。  また、このことから、各区の教育委員会の教育施策や方針を現場に徹底することに限界があると感じます。また、せっかく育った人材も、広域異動制度のため、他の自治体へ異動を余儀なくされる場合があり、人材育成の意欲をそいでいると言っても過言ではないと思います。  このように、問題がある現行制度を改正し、各区に人事権を移管または委任すべきであると考えますが、どのように実現していくのか、具体的な方策についてお伺いいたします。  二点目といたしまして、地域に即した主体的教育の推進であります。地方分権の時代であり、教育分野についても自治体が地域に即した主体的教育の推進が求められていると考えます。教育行政は、教育委員会行政のもとで、前に述べたような特殊な人事制度を背景として、学校という組織を通じて教育活動が展開されているということでありますが、その中でも独自性や個性化の視点は必要であると考えられます。  私は、教育委員会は、めぐろ学校教育プランを掲げ、そのことを追及してきたのだと理解はしておりますが、めぐろ学校教育プランの現状や今後の展開について、あえてここでお伺いいたしたいと思います。  三点目といたしまして、教育特区としての英語教育(小中学校)についてであります。私は、国際化社会の中で、日本人にとって英語の習得は必須の課題であると考えています。特に、日本の授業においては、聞く、話すなど、会話能力の習得は国際的において劣っていると思われます。このようなことは、本来国レベルで基本的な方針として方向性を示すべきであると考えますが、議論はありますが、一向に進んでいない状況もあります。  一方、本区の小学校における英語学習活動も、ALTの派遣によって、平均すれば年間二十時間を超えるのではないかと思われます。しかし、総合的な学習の時間という制約があり、英語になれ親しむ異なった国の文化や生活を理解することなどが目的となっていて、実際に会話力を高めるということにはなっていません。他国の人たちと会話を通じて心を通わせる、他の国の人々との交流を通して友情をはぐくむことなどのすばらしさ、感動というようなものを子供たちの心の財産とするような教育が今求められていると言っても過言ではないと思います。  このことを踏まえ、改革特区申請を行い、英語教育としての位置づけを明確にしていくことを目指していただきたいと考えますがいかがか、お伺いいたします。  以上をもって、私の代表質問とさせていただきます。(拍手)    〔青木英二区長登壇〕 ○青木英二区長  鈴木議員の四点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。  なお、第四点目、第六点目につきましては、教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答えいたします。  まず第一点目、目黒区の将来像についての第一問、私の所見についてでございますが、御質疑にございますように、目黒区の望ましい将来をどう描いていくかということにつきましては、これからの区政を進めていく上で最も基本的かつ重要な課題であると存じております。  目黒区の将来像についての所見は、基本構想に掲げられた、ともにつくる緑豊かな人間のまちの実現に寄与することであり、その実現を目指して、信頼と改革の区政を基本姿勢に据え、四つの基本的視点として、すべての施策を進める際の根底に据え、区政運営を展開していくものであります。さらに、区政運営のスローガンである安全で安心して暮らせるまちづくりの実現に全力を傾注してまいります。  次に、第二問、目黒区の政策の特徴についてでございます。地方分権が推進され、自治体間が相互に競い合い、その成果を区民から厳しく問われ、評価される時代になってきております。従来の、国が政策をつくる横並びの意識で進めてきた区政運営から脱却し、目黒区にふさわしい施策を色濃く打ち出すべく、特徴のある六つの重点施策を掲げました。とりわけ、少子高齢化を間近に控え、教育文化の振興、健康福祉の充実に特色ある施策づくりをしてまいりたいと思います。  次に、第二点目、行財政改革についての第一問、第二次行財政改革大綱の見直しの視点及び見直しにかかわる区民の御理解、御協力をどのような方法でいただいていくのかについての御質問でございます。  実施計画、財政計画と一体的に改定し、これと整合を図りながら、総合的かつ効果的に区政運営を進めていくことが極めて重要であります。また、区民の生活の促進と説明責任を十分果たすため、パブリックコメントのルール化を検討してまいります。  本格的な分権時代の基礎自治体にふさわしい区民福祉の一層の向上と行財政基盤の確立をめざした行財政の具体的な計画を策定するとともに、行政システムの根本的な改革をすべきであると考えております。また、早い段階からのパブリックコメントに加え、区民の参画の促進と説明責任を十分果たす意味で、区として一定のルール化を図っていきたいと思っております。  次に、第二問、指定管理者制度の展開についてでございます。  指定管理者制度については、現行管理委託施設における指定管理者制度実施方針(案)をまとめ、区民等から御意見を求めているところでございます。他の施設については、制度創設を契機とし、改めて公の施設のあり方、効率的、効果的な運営方法について、制度活用を含め総合的に検討してまいります。  次に、第三問、公募債の発行など、意思ある区民資金の活用についてでございます。  住民が特定の公共サービスや施設整備に対し、共感、共鳴して自発的に提供する意思ある資金であるミニ公募債には、資金面から行政への参加、協力を促進し、行財政を改善する側面があるので、ふさわしい事業であれば検討していきたいと思います。  ミニ公募債には、対象施設を区民に身近なものにするメリットがございます。また、あわせて資金調達の多様化を図る効果もございますが、その反面、政府資金などに比べ、発行条件でやや劣る面もございます。これら両面を総合的に勘案し、特に住民参加を図ることにふさわしい事業があれば、検討してまいりたいと思います。  次に、第四問、今後の予算編成のあり方についてでございます。  今後も、厳しい財政運営を適切に対応していくには、事業所管部局の主体的な取り組みの強化が必要であります。あわせて、財政部門等との適切な役割分担のもと、予算編成手法の改善を行う必要がございます。  財政対策として活用できる基金残高は三基金で六十六億円余と底をつきかけております。従来以上に事務事業の徹底的な見直しを行い、財源確保に努め、重点的に取り組むべき課題に積極的に財源配分ができるよう、行財政運営手続を工夫する必要があります。あわせて、既存施策の見直しに関し、事務事業に精通している所管部局が創意工夫を発揮する。主体的に取り組む。財政面における一定の権限の移譲も視野に入れる。新たな予算編成に改善をしていく決意でございます。
     次に、第三点目、地方分権についてでございますが、平成十二年四月、特別区を地方自治法上の基礎的な地方公共団体として位置づける改正地方自治法が施行され、同時に地方分権一括法の施行により、国と地方は対等、協力の関係となり、拡大した権限と責任にふさわしい自治体行政の展開に向けて、新たな一歩を踏み出したところでございます。  特別区の制度や性格を大きく変える改革から五年が経過し、平成十七年度におきましては、地方分権改革に残された最大の課題として、三位一体の改革や都区制度改革にありましては、都区間の財源配分に関する主要五課題が重要な局面を迎えます。  もとより地方分権や都区制度改革を名実ともにその理念に基づいて推進を図っていくためには、財政基盤の強化が不可欠でございます。したがいまして、国から地方への基幹税による税源移譲の具体化とともに、地方の自由度を高める地方分権の理念に沿った三位一体改革の実現について、特別区の立場から強く求めてまいる必要がございます。  また、都区制度改革にありましても、二十三区は大都市行政の中で残された課題も多く、他の普通公共団体に比べまして財政自主権の制約があり、このことは特別区を真の自治権を持つ自治体とする上で解決すべき重要な課題と認識いたしております。  いずれにいたしましても、今後の展望といたしましては、個性豊かな、活力に満ちた地域社会の実現に向け、区民にとって最も身近な基礎的自治体として、みずからの責任と権限において地方の課題を積極的に解決していくという、地方分権や都区制度改革の理念に沿った対応に努めてまいる所存でございます。  次に、第四点目の、安全で安心して暮らせるまちづくりについての問一のアでございます。  先ごろ発表された中央防災会議の首都直下型地震対策専門調査会による被害想定によれば、風速十五メーターの厳しい条件のもとで、建物の全壊、消滅棟数が八十五万棟、経済的な被害が百十二兆円に及ぶなど、現行の東京都による想定を超える被害を想定しており、震災による被害を最小限に抑える取り組みがますます重要な課題となっております。  とりわけ、同時多発火災の発生や区内各所での大混乱が予想される地震などの災害時には、区や東京都、消防署、警察署などの防災関係機関を初め、地域に密着した消防団や防災区民組織などが連携・協力して緊急事態に対応する必要があります。このため、総合防災組織や夜間避難所訓練、その他、各地位単位で行われるさまざまな訓練などの機会を通じ、連携・協力関係の確保に努めております。  しかしながら、昨年十月の台風に伴う応急対策など、十分な連携に課題を残した部分もございますので、災害時の連携・協力関係をより強固なものとしていくため、日常的な連絡調整を区が主体的、積極的に行うほか、連携に重点を置いた訓練を実施するなど、各関係機関がそれぞれ有する機能を十分に発揮できるよう、さらに努めてまいります。  次に、消防団に対する支援についてでございますが、消防団は、地域に密着した消防機関として、火災や水害に対する消火活動、応急救護などを任務とし、組織的訓練による対応能力や技術の向上を図りながら、消防署と緊密に連携して活動しております。  また、地域の防災リーダーとして区民に対する出火防止、初期消火、応急救護の指導を行うなど、その役割は極めて重要であり、消防団活動の推進は地域の防災力向上に大きく寄与するものであります。このため、消防団活動や資機材整備に対する補助、格納庫の提供等を行っておりますが、今後とも必要に応じて支援の拡充を検討してまいりたいと存じます。  また、消防団や防災区民組織などの活動を積極的に紹介し、より多くの区民に理解や参加を求めることは、地域の防災力向上を図る上で重要な課題です。これまで以上にわかりやすく、区報等を通じてPRに努めてまいりたいと存じます。  次に、第二問、環境との共生についてのア、区としての地域温暖化対策についてでございますが、本年二月十六日に京都議定書が発効され、改正地球温暖化対策の推進に関する法律が同時に完全施行されました。法律の施行により、地方公共団体においては、温暖化防止を具体的に進めるための地域推進計画の策定が求められてきますが、当面は新たな施策を加えながら、広く区民が参加できるよう取り組みを進め、温暖化防止への効果を上げていくことが大切であると考えております。  そこで、平成十七年度におきましては、国や東京都の取り組みと連携を図りながら、年間の重要テーマをヒートアイランド対策とし、地球温暖化対策に取り組んでまいりたいと考えております。  年間の重要テーマを設定し、集中して取り組むことにより、活動内容がわかりやすく、共同行動への参加により、環境への意識も高まっていくものと考えております。このため、まず区独自の重点プロジェクトである家庭版、事業所版ISOのプログラムを普及させ、区民、団体、事業者が具体的な目標設定を掲げて環境配慮行動に取り組んでいくことであります。  このプログラムは、国際規格のISOより簡単に取り組め、具体的な行動に結びつけるためのツールとして活用できるものであります。また、学校版ISOのプログラムを策定し、区民、事業所の取り組みと合わせて、目黒区版地域ISOネットワークとして定着させてまいりたいと存じます。さらに、セミナーやワークショップ、学習会などを集中的に開催するなど、区と区民一体となった取り組みを展開してまいりたいと考えております。  なお、二月二十四日には、特別区区長会は京都議定書発効に合わせ、地球温暖化への取り組みを推進するための共同宣言を発効したところでございます。  次に、環境教育・学習の推進についてでございますが、本区では、環境教育・学習は、今後の環境施策の重要な柱となるものと位置づけ、環境審議会などに対し、環境教育等の進め方について意見を聞いてまいります。そこで、このたび、環境審議会から環境教育・学習及び啓発の進め方について提言をいただいたところでございます。  近年、環境への関心が高まってきたと思っておりますが、地球温暖化現象やごみの問題を見ますと、まだまだ環境への対応が十分でないことがうかがえます。温暖化対策を初め、環境問題は区民一人一人が自分でできる行動を起こしていかなければ解決ができません。そこで、環境への関心を行動に結びつけるには、体験学習など環境教育、学習の場と機会を積極的に区民に提供し、学習を通じてみずからが考え、自分に合った行動を着実に実行していくことが大切であります。  これまでも、環境教育・学習は環境所管の事業だけでなく、健康や消費生活、社会教育などの分野で取り組まれております。区民それぞれが関心のある分野から環境教育活動への必要性を選ぶことが環境問題への気づきの第一歩と思います。  しかしながら、これらの情報が一元化されていないことなどから、区民に対し参加を促せる十分な環境提供ができないことも事実であります。こうした状況を踏まえ、さきの審議会の提言も尊重しながら、十七年度におきましては、これまでの環境教育・学習等のあり方を見直し、施策や事業の体系化や総合化を図り、モデル事業の試行や人材教育などを含めながら、環境教育・学習及び啓発推進計画(仮称)を策定し、新たに整備したエコプラザを環境教育・学習や環境情報の収集、発信の拠点として積極的に推進してまいりたいと考えております。  次に、第三問の地域福祉に関してのア、介護予防サービスの拡充の取り組みに係る具体策についてでございます。  制度改革について、詳細が国から明らかにされ次第、介護予防サービスを具現化できるように、総合的な判断をしていきたいと思います。  次に、地域密着型サービスの拡充への取り組みについてでございますが、国は、要介護者の住みなれた地域での生活を支えるために、身近な区市町村で提供することが望ましいサービスとして、小規模介護老人福祉施設、小規模介護専用型の特定施設、認知症高齢者グループホーム、認知症高齢者デイサービス、小規模多機能型居宅介護、夜間対応型訪問介護を地域密着型サービスの具体例として、制度改革を十七年度通常国会に提出いたしました。  区といたしましては、平成十八年度に向けての介護保険事業計画策定に当たり、これまでの計画地の実績の比較及び分析を行うとともに、高齢者人口及び介護認定者の将来推計を行い、今後のグループホーム等の密着型サービスの整備計画を策定し、具体的な展開を図ってまいりたいと考えているところでございます。  第四点目の問三のウ、障害者自立支援の支援費制度についてでございます。  これまで、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、精神障害及び精神障害者福祉に関する法律及び児童福祉法でそれぞれ定められていた福祉サービスを一元的に規定いたしました応能負担から、上限額を設定した応益負担となります。年度ごとのサービスの必要性を定め、障害福祉計画を定めるものとされています。区や利用者の影響については、まだ明確に判断できる状態ではございません。明確になった時点で対応してまいります。  第四点目の問四、ア、子育て支援に関しての新たな放課後対策についてでございます。  放課後対策の検討に当たっては、関係所管だけでは検討に限界がございます。区民各層による広範な議論が必要と考え、公募を含む外部委員による検討委員会においてあるべき姿、望ましい方向性についての研究・検討をお願いし、今後の施策の方向性の参考といたしたいと思います。  第四点目の問イ、幼保一元化の基本的な考え方についてでございます。  平成十八年度実施予定の区立みどりがおか幼稚園での預かり保育の実施状況や国の基本的な幼保一元化施設の考え方を踏まえながら、今後検討してまいりたいと思います。区立幼稚園での預かり保育の実施状況や、国の総合施策の検討を踏まえる必要があります。地域の実情に応じた総合的な子育て支援サービスの展開ができるように、あわせて検討を進めてまいります。  第四点目問四のウ、子育て施策を総合的に進めるための組織についてでございます。  横断的な子育てや子供に関する施策を総合的に展開していくためには、各部局間の連携とともに、縦割り組織を超えた窓口の一本化が必要となってまいります。こういったことを踏まえまして、平成十七年中に組織のあり方を検討し、十八年度以降の組織改正を目指してまいります。  第四点目の問五のア、商店街活性化と物づくり産業に向けての具体的な施策の進め方についてであります。  景気が踊り場の模様を施している今日、より有効的な施策の実施が区内産業の継続的発展に役立つと考えております。こういった視点を踏まえ、商店街のエコ活動支援の充実、区単独の物づくり産業支援の実施、創業支援策の充実を図ってまいりたいと考えております。  第四点目の問五のイ、観光まちづくりの具体化の進め方についてであります。  観光まちづくりを効果的に進めていくためには、民間活力が中心の体制が必要であります。観光まちづくり推進のための体制づくりとリーディングプロジェクトの充実を順次整備していきたいと思います。  以上、私からの答弁とさせていただきます。    〔大塩晃雄教育長登壇〕 ○大塩晃雄教育長  第四点目の第六問につきましては、私からお答えいたします。  初めに、ア、区立学校教員の人事権の移管についての御質問にお答えいたします。  目黒区の学校教育に対しては、区が責任を持って条件整備を行うことが基本であり、目黒区の子どもたちの教育指導に直接的にかかわる教員は、区で採用し、責任を持って育成していくことが望ましいと考えているところでございます。したがいまして、現在、東京都教育委員会が行使している人事権は、将来的には区市町村教育委員会に任せるべきであると考えております。  現行制度下における人事権の移譲については、既に特別区教育長会として、東京都教育委員会に要望をし、議長会でも都知事に申し入れを行っているところでございます。また、現在中央教育審議会において都道府県教育委員会と市町村教育委員会の関係や、県費負担教職員の人事権のあり方などについて論議がなされておりますので、今後はその結果を踏まえて、制度改正について論議されていくものと認識しているところでございます。  次に、イ、地域に即した主体的な教育を推進するための方策についてお答えいたします。  教育委員会におきましては、現在中期的な教育施策であるめぐろ学校教育プランを展開しているところでございます。めぐろ学校教育プランにおきましては、目標に掲げる魅力と活力にあふれ、信頼される学校の実現に向け、区独自の学習指導員、学習指導講師によるきめ細やかな学習指導のできる体制整備や、ALTや情報教育指導員による英語活動や、情報教育の充実、推進などを図る中で、生きる力の育成を図っているところでございます。  また、学校評価の実施や、学校の説明責任の徹底、学校評議員の活用など、地域とともに学校教育の活性化を進めるとともに、二学期制や夏季休業日の短縮など、各学校が主体的に選択できるプログラムを多数示して、目黒区という地域の実態や要望に即した主体的な教育を推進しているところでございます。  教育委員会といたしましては、今後、新たな施策も加えながら、各学校の教育活動の一層の充実・深化を図っていきたいと考えてございます。  続いて、ウ、教育特区による英語教育の推進についてお答えいたします。  平成十六年度の目黒区の小学校における英語活動の実施状況は、小学校高学年で年間平均約二十三時間でございます。これは、昨年度の全国の平均時数と比べて約二倍の時間数であり、目黒区の教育活動の実践はかなり浸透してきたと考えてございます。  しかしながら、全体としては十五時間から三十数時間とばらつきもあり、実施時数の少ない学校については実施時数をふやしていく必要があると考えております。  教育委員会といたしましては、現段階で特区申請による英語教育の実施については考えてございませんが、今後、中学校の英語教育との連続性について研究を進め、九年間を通して英語による実践的コミュニケーション能力が育成されるよう、小学校の英語活動の指導計画を確立していきたいと考えているところでございます。  小学校のALTの派遣時数をふやす中で、各小学校の英語活動の年間実施時数を三十時間程度までふやし、英語活動の質的充実を図っていきたいと考えており、そのような環境が整ったときには、特区申請も視野に入れていきたいと考えてございます。  以上、私からの答弁とさせていただきます。 ○石山京秀議長  鈴木隆道議員の代表質問を終わります。  議事の都合により、暫時休憩いたします。    〇午後二時四十四分休憩    〇午後三時一分開議 ○石山京秀議長  休憩前に引き続き会議を開きます。  代表質問を続けます。  三十五番木村洋子議員。    〔木村洋子議員登壇〕 ○三十五番(木村洋子議員)  私は、目黒区民会議を代表して、区政何点かについて質問をさせていただきます。また、後日我が会派の委員から各方面についての質疑があると思いますので、その点も明確な御答弁をお願い申し上げます。  二〇〇五年、我が国は戦後六十年を迎えます。人間で言うと還暦というところです。戦後の日本は、先進国に追いつけ追い越せと、大きな飛躍を遂げてまいりました。経済的には、一部に明るい兆しが見られると言われていますが、多くの方々がそれを実感できていないのではないでしょうか。  一九四四年、七千四百四十万人だった人口は、戦後の経済成長とともにふえ続けました。二〇〇六年には一億二千七百七十四万人に達するという。二〇〇七年から減少傾向となり、二〇五〇年には一億人程度まで減少するという。また二〇〇一年、六十五歳以上の高齢者人口比率は一八・〇%、十四歳以下の年少人口比率は一四・四%でしたが、二〇五〇年には、それぞれ三五・七%、一〇・八%になるという国立社会保障・人口問題研究所等の推計も出ているところであります。  今後、日本は、これまでの歴史上で一度も経験したことのない人口減少社会、超少子高齢化社会を迎えることになります。東京は、全国に十年おくれ、二〇一五年に人口のピークを迎え、以後人口減少社会に突入しますが、十五歳から六十四歳までの生産年齢人口は二〇〇五年、八百七十七万人、七〇・三%をピークに減少に転じ、二〇二〇年には八百十七万人、六五・二%、六十万人の減少となり、大きな転換期を迎えることになります。  国では、現在、いわゆる三位一体の改革を中心に地方分権改革が進められようとしているところです。日本社会が新しく生まれ変わるため、教育や福祉、環境、産業、まちづくりなど、あらゆる観点から真の地域主権社会を構築していくときです。  年金制度など、社会保障制度の健全な運営を持続できる取り組みなど、人口構成の変動が大きく影響する時代の背景をとらまえ、的確な対応が望まれます。利用者がみずからサービスを選択し、決定できる利用方法への意識の改革、措置から選択、決定へと多様化する区民ニーズに豊かさとゆとりを実感でき、社会保障、サービスの選択、温かさのある血の通った行政サービスの推進を願って、以下の質問をいたします。  数年後には数百万人とも言われるほどの戦後日本を支えた年齢層の方々、いわゆる団塊の世代の方々が退職というときを迎えます。行政主体で人材を育成し、就職を希望する方に仕事を与えられるなど、シルバー人材センターとの連携をもとりながら、情報の収集や提供できる体制を整え、高齢者の豊富な経験や知識を生かせる生活基盤となる就労の場の確保などができないものでしょうか。  (一)就労確保のレベルアップ、若年層も含めたものをお伺いしたいと思います。また、(二)高齢者の就労を基軸とした人材活用。(三)豊かな老後を設計し、計画して充実した老後の生活プランニングのための情報の提供や助言、相談事業の拡充など、これらについても取り組みについて伺いたいと思います。  二、家庭、家族、コミュニティなどで地域ぐるみの学校づくりの推進について伺います。  十八年四月に開校が予定されております目黒地区中等教育学校、都立大附属高等学校を改編し、中等教育学校として設置をするという都の形でありますけれども、これが平成十八年度、目黒区の中に設置される予定と聞いております。  学校像としては、六年間の一貫した教育課程を編成し、ゆとり、継続、交わりを生かした教育活動を実践する学校。確かな学力と論理的に考え、表現する力を身につけ、困難な課題に立ち向かい、粘り強く解決する生徒を育てる学校。我が国と他国の文化を理解し、世界の中の日本人としてのアイデンティティを持って国際社会で活躍する生徒を育てる学校。大学教育及び地域の生涯学習との連携など、開かれた連携を推進する学校。このような学校像を目的として、規模が十二学級四百八十人、後期課程も十二学級四百八十人、こういった形で目黒区内に固有の学校が設置される予定と伺っております。  また、この学校の特徴的なところは、世界の大学進学も視野に入れた教育の推進を目指すというふうにもうたわれているところでございます。  このように、大きく変化していく教育の場のあり方に対する考え方を伺い、またこういった学校が区内にあるということでの地域とのかかわりや、ボランティア参加などについてもどのように進めていかれるのか、伺います。  また、命のとうとさを伝える動物飼育やそれと触れ合う場所の拡大について、今後どのように進められていくのかも伺います。  食育には、教育の場でも、また家庭の中でも、こういった食育による効果には大変大きく期待が寄せられております。スローフードやスローライフといった、今都会で失われつつあるよき食文化の継承、こういったものについても、寄せられている期待にこたえるべく、今後どのように取り組んでいかれるのか、伺います。  また、大きな三点目、消費社会も、近ごろは大きくさま変わりをしてまいりました。インターネットでの電子取引など、近代の現象とも言えるほど多方面での多岐にわたる問題点や情報の受けとめ方など、さまざまであります。賢く選択する消費者が主体的に情報の受けとめ方など、自由で多様な選択を行うことができるよう、消費社会を生きるための教育の充実と強化をする必要があると思いますが、いかがでしょうか。  大きな四点目、利用者がみずからサービスを選択し、決定できる仕組み、システムづくりについて、安心の福祉へのニーズが多様化してまいりました。介護保険や支援費導入に見られるような、行政がサービスを決める措置型から脱皮して、選択から決定へと利用者みずからが選択をする、こういった取り組みについて、今後どのように進めていかれるのか、伺います。  大きな五点目、安心して子供を産み育てられる目黒にということで、少子化の要因は既に各方面からも指摘され、対処策も今までも種々講じられてまいりました。今年、また四月より実施が決定される次世代育成支援行動計画には、十年との期間もあり、また五年後には見直しも予定されているところであります。  この行動計画が実施され、これが今後の少子化対策に大きく貢献することに大変期待をしているところでございます。子育てをしたい人がしやすい環境、これをつくることはもとより、子育てというものの楽しさ、すばらしさ、子を持つことの意義や社会的に影響のある存在であること、子供は地域の宝であり、私たちの未来をゆだねる大切な世の中の財産である、こういった観点から、子供を欲しいと思う人が安心して産み育てることができ、理念を持って夢を持てる環境整備を進めることが大切と考えております。  保育園やハード面での整備もさることながら、やはり精神の面で子供を育てることの意義の大きさ、大切さ、これらをこれからの若い方々に意識を持っていただくような、こういった総合的な取り組みについての推進を望むところでございますが、いかがでしょうか。  中には、孤立しがちな子育て家庭や育児の悩み相談など、たくさんのいろんなニーズがあるかと思います。待つことも大切かもしれませんけれども、訪問の方法を変えるなどして、虐待の早期発見にもつながります。救済にも役立つと考えられます。さらなる取り組みについて伺います。  都市型の多様なニーズに応じた子育て支援体制の整備、駅前保育園の充実についても、あわせて伺いたいと思います。  大きな六点目、効率的なエネルギーの利用を目指して、今後のCO2抑制のさらなる取り組みについて伺いたいと思います。  二月十六日に京都議定書が発効されました。多様化、複雑化した今日の環境問題を解決するためには、区民、事業者など、一人一人が生活様式や事業活動を見直し、自主的に環境負荷の少ない行動に取り組んでいきやすい環境づくり及び、また意識の改革を進め、地球規模での温暖化に歯どめをかけなくてはなりません。  こういった取り組みの中でも、緑化推進のイベントへの取り組み強化はどのように進めるのか、伺いたいと思います。  また、自然エネルギーの活用については、今後の対策についても伺いますので、新エネルギーの活用のやり方、またそのエネルギーをどのようにつくっていくか、こういったことについてもあわせて伺いたいと思います。  七番目、災害に強いまちづくりとして、震災復興マニュアルの作成や条例の検討をするとございますが、区民に理解され、これが災害時にも即活用されることが大変必要であると考えます。そのための研修や訓練、より身についたものとする必要を感じますが、それらへの取り組みについては、今後どのように展開をしていくのか、伺いたいと思います。  また、最後になりますが、近年のITの発達は日進月歩の中にあります。利用については重々安全対策を図っているとは思いますが、情報についての事故や犯罪などが多発している著しい時代の変化に対応して、情報保護やシステムなどのたゆまぬ管理体制を評価することの必要がございますけれども、それについてはどのように考えているのか、伺います。  以上を私の代表の質問とさせていただきます。(拍手)    〔青木英二区長登壇
    ○青木英二区長  木村議員の四点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。  なお、第二点目につきましては、教育委員会所管でありますので、教育長からお答えいたします。  まず第一点目、高齢者の就労についての第一問、若年層も含む就労相談のレベルアップについてでございますが、東京労働局の資料によりますと、我が国の雇用情勢は、景気の長期低迷により、ずっと冷え込んだままでございましたが、景気の回復に伴い、一昨年あたりから改善を見せております。  平成十六年十二月現在の東京都の有効求人倍率は一・二九倍、完全失業率は全国ベースで四・四%と、いずれも改善傾向を示しております。しかし、依然として厳しい雇用情勢にあることに変わりはなく、特に退職した高齢者や失業した中高年齢の就業は厳しい状況にあります。  このような厳しい雇用環境の中で、区民の雇用・就業環境の向上を図るため、ハローワーク及びシルバー人材センターと連携をし、平成十五年十月にワークサポートめぐろを開設いたしたところでございます。開設以来今日まで、約一万三千人を超える方々に御利用いただき、これまでに四百二十三人の方々が就職されております。  御質問にもあります若年層も含めた就労相談のレベルアップにつきましては、今年度シルバー相談室において相談員を一名増員して区内の求人開拓を行っているほか、区の施設について、高齢者向けの就労出張相談も実施いたしました。また、ハローワーク相談室におきましては、本庁舎において三回の再就職支援セミナーを開設したほか、ヤングハローワーク主催の若年層を対象とした、職業を考えるイベント・スクールデーの周知などを行ってまいりました。  今後とも、就労に関するノウハウを持つハローワーク、シルバー人材センターあるいは都の東京しごとセンターと一層緊密に連携・協力しながらワークサポートめぐろの機能充実に努め、さらなる就労対策の充実を図っていきたいと考えております。  次に、第二問、高齢者の就労を基軸とした人材活用についてでございますが、雇用情勢が全体として改善傾向にある中、五十五歳以上の高齢者の有効求人倍率については、都内では、昨年末で〇・五二倍と一を大きく下回っており、依然として厳しい状況が続いております。  このような中、都内では、今後三年から五年の間に、いわゆる団塊の世代を中心に新たに六十三万人が定年を迎えるという状況にあります。一方、高齢者向けの求人の状況は、軽易な作業で短期間、また臨時的な求人が中心となっているため、いわゆるホワイトカラーの仕事にかかわった方々が中心の団塊の世代とのミスマッチが増加することも予想されます。  高齢者に対する就業の問題は、国民全体の課題として、国あるいは都が中心となって推進すべきものと考えますが、国といたしましても、このような状況を踏まえ、団塊の世代に向けた新たな求人開拓、例えば英会話やパソコン教室の講師、NPO運営支援、観光ガイドなど、高齢者の方々がこれまで培ってこられた経験や知識が社会に生かせるよう、ハローワークやシルバー人材センターと連携・協力しながら、適切な情報の提供と就労対策の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、第三問、豊かな老後設計のための情報提供、啓発活動の拡大についてでございますが、活力があり、自立した生活を送られている元気な高齢者が増加し、高齢者の就業ニーズは年々高まっているという状況がございます。  国においては、今後の急速な労働人口の減少を見据え、経済社会の活力を維持するため、高齢者等の雇用の安定等に関する法律を改正し、高齢者が知識、経験を生かして働き続けられる環境の整備を図っております。  区におきましても、高齢者に就労の機会を提供するとともに、生きがい活動や社会参加を促すため、シルバー人材センターに区の施設の管理等を委託してきたところでございます。また、高齢者に対する職業紹介や就業相談につきましても、先ほど申し上げましたように、シルバー人材センターと連携して、ワークサポートめぐろシルバー相談室を運営しております。  このほか、めぐろ区報やポスター、チラシ、ホームページなどで、各種の講座や講習会のお知らせを掲載し、、情報提供を図っているところでございますが、今後とも関係所管と連携を図りながら、情報提供、啓発活動の充実に努めてまいりたいと考えております。  次の第三点目、消費社会を生きる教育の充実強化についてでございます。  議員御指摘のとおり、ITの発達に伴う情報ネットワーク環境の急速な進展は、経済、社会、文化の多方面にわたるコミュニケーションを飛躍的に拡大させました。国の通信利用動向調査によりますと、国民の六割が何らかの形でインターネットを利用しているという状況になっています。大人だけでなく、中学生や小学生も、パソコンや携帯電話を通じて情報に親しみ、また緊急のときなどいつでも連絡し合えるという点では、非常に便利になりました。  しかし、その一方で、多くのリスクを背負っているということも忘れてはなりません。迷惑メールや架空請求、不当請求、さらにはネットオークションをめぐるトラブルなど、通信媒体を使ったトラブルや犯罪の発生が大きな社会問題となっています。また、あふれる情報は、それを選択する難しさも指摘されております。  このような状況の中、消費者が経済社会の一員として、主体的な情報収集に基づき、賢く合理的に選択し、行動することが、これまで以上に求められる時代となっております。同時にまた、消費者として積極的な意見表明などの役割を果たす責任主体としての、適切な力の育成が求められているのではないかと考えます。このため、日々の生活者たる消費者の自立支援のための啓発や教育が極めて重要な課題であると認識いたしております。  私は、こうした観点から、区として啓発冊子の発行や講座、学習会の開催などの啓発活動を、地域、学校、家庭など、さまざまな場を通して、今後とも推進していく必要があると考えております。  次に、第四点目、福祉サービスに関する利用者支援の取り組みについてでございますが、介護保険や障害者の支援費制度などの福祉サービスは、利用者本人の自由な選択によってサービスが受けられるようになりました。こうした利用者本位の福祉は、利用者サービス提供事業者が対等な関係に立った契約行為により実現されるものでありますが、情報量や交渉力などにおいて、とかく事業者が優位な立場にあることも事実でございます。  そこで、契約制度における弊害を予防し、利用者が安心してサービスを選択し、利用するための利用者支援の仕組みが必要となってまいります。  利用者支援に当たっては、苦情解決、権利擁護、サービスの質の向上の三つの制度が最も重要な柱となりますので、本区におきましても、これらの制度の整備・充実に努めているところでございます。  苦情解決につきましては、平成十四年度に苦情調整員制度を創設し、苦情の申し立てに対して客観的かつ公正な立場で調査を行い、事業者への申し入れや改善勧告を行うなど、苦情解決を公正なシステムの中で行えるようにいたしました。  権利擁護の面では、平成十五年度に社会福祉協議会の中に権利擁護センターを設置し、判断能力の不十分な認知症高齢者や知的障害者、精神障害者などを対象として、福祉サービスの利用援助を行う地域福祉権利擁護事業を実施するとともに、自己決定の尊重、本人保護の理念に立った成年後見制度の利用支援事業などに力を入れております。  また、サービスの質の向上に関しましては、東京都の福祉サービス第三者評価制度を活用し、高齢者施設、母子施設、障害者施設などで積極的に評価を受け、サービスの改善に結びつけるとともに、その評価内容を公表しております。  今後とも、利用者が個人の尊厳と人間性を尊重された自立生活を送るため、必要な福祉サービスを適切に受けることができるよう、利用者支援制度の充実に努めてまいります。  次に、第五点目、安心して子供を産み育てる目黒にの第一問、児童虐待の早期発見、救済についてでございますが、全国的に児童虐待が多発し、痛ましい事件も報じられておりますが、国においてはこうした状況を踏まえ、昨年、児童虐待防止法、児童福祉法を改正し、虐待の早期発見、救済など、制度としての一定の改善が図られてきております。  特に、これまでは明確な虐待だけが通報の対象とされておりましたが、虐待と思われる場合も通報義務の範囲としたことは、虐待の早期発見に大きな効果が期待されております。また、区市町村が虐待通報の窓口として明確にされたことで、本区の取り組みもこれまで以上に充実が求められることになりました。  現在、虐待通報があった場合の対応につきましては、子ども家庭支援センターが中心となって、品川児童相談所や各関係機関とのネットワークが構築されており、関係者の速やかな働きかけや対応状況の見守り等も行っておりますが、虐待の未然防止のための仕組みづくりも重要なことと考えております。  そこで、子育て家庭への訪問相談事業と産後支援ヘルパー派遣事業を新規に立ち上げ、平成十七年度から実施することといたしました。特に、乳幼児への虐待につきましては、若い母親の孤立感が大きな要因とされていることから、訪問相談事業は、保健センターで実施している新生児訪問事業などと連携を図ることで効果的な実施を心がけてまいります。  また、産後支援ヘルパー派遣事業は、産後のうつも虐待につながる場合があることから、家事援助が必要な家庭を支援することで、産後のうつの予防や解決が期待される事業でございます。  さらには、育児相談につきましても、メールによる相談にも対応する等、相談事業の拡充に努め、孤立しがちな母親とより多くのチャンネルを用意し、虐待防止に向けた支援の強化に努めてまいりたいと存じます。  次に、第二問、都市型の多様なニーズに応じた子育て支援体制の整備でございますが、全国的に見ても、待機児の問題は都市に集中しており、働き方の多様化に伴い、長時間保育や休日保育などの需要も増加しております。  さらに、核家族化や地域コミュニケーションの希薄化の進む都市では、子育てに負担感を感じている家庭が増加しており、これまでは余り必要とされていなかった家庭における子育て支援の拡充も急務となっております。  本区においても、このような都市型の子育て支援の課題は多く、次世代育成支援行動計画策定のための基礎調査や、既存事業の実施の中からも見受けられ、多様なニーズが増大していると認識しております。  そこで、お尋ねの支援体制の整備でございますが、今後は、保護者の就労の有無にかかわらず、すべての子育て家庭を支援していくことが必要と考え、十七年度から認証保育所や診療機関を活用し、一時保育、病後児保育を実施する方向で検討しております。  このように、保育ニーズは、量的な拡大とともに、質的に多様化しており、その対応は迅速性や柔軟性が要求されております。それには、新たな区立施設整備や用地確保の課題や、建設期間の問題等、課題が大きく、迅速な対応が難しいため、既存施設や区立施設の整備とあわせ、民間保育施設等を活用した支援体制を整備してまいりたいと考えております。  現在、区内の認証保育所は駅前を中心に八カ所ありますが、このほかにも、区境の品川区や大田区、世田谷区にも設置され、現状では一定の設置が図られたものと認識しております。来年度にさらに一カ所の認証保育所の整備支援を予定していますが、今後も一時保育などの保育ニーズの動向を把握しながら、区立施設整備の状況も踏まえ、多様な保育ニーズへ適切かつ迅速に対応する支援体制整備に努めてまいりたいと考えております。  次に、第六点目、効率的なエネルギー対策の第一問、緑化促進イベントへの取り組みの強化についてでございますが、御指摘のように、緑化の推進は、二酸化炭素の吸収源として、環境保全、とりわけ地域温暖化防止の重要な施策であり、今回の京都議定書の発効にも、あわせて取り組みを重視していかなければならないと考えております。  これまでも、区といたしましては、区民の自主的な緑化への取り組みを支援してまいりました。住宅地や商店街、マンションのベランダなどにおいて、住民同士、あるいは事業者が花づくりを行う協定を結び、植物の育成活動を通じてコミュニケーションの活性化を図ろうとする緑の協定や、公共施設の一部を区民の皆さんが自主管理する花壇にして、植えつけや水やりなどを行っていただくグリーンクラブの活動なども支援しております。さらに、環境リサイクルフェアを初め、イベントに合わせて、事業者、団体、さらには学生など、一緒に緑の普及に努めてまいりました。  また、公共施設の緑化推進の一環として、本年三月末完成を目途に、現在、総合庁舎の屋上の再整備を行っております。整備に当たっては、日本庭園をモチーフにして、東京農業大学の皆さんの協力を得て、区民にごらんいただき、緑化の啓発の場となるようにしてまいります。また、工事途中にも、区民の働きかけとして、工事施工の状況を見学していただくなど、完成時を含め、区民に広くアピールできる緑化普及啓発の発信の場として取り組んでいるところでございます。  地球温暖化対策の効果的な施策の一つとして、家庭、地域でも、楽しみながらできる緑化につきましては、今後もさまざまな手法を用いて進めていくことが必要であると考えておりますので、今回の庁舎の屋上緑化を初め、区民が主体的に取り組める緑化行動を提起するため、今後もイベントなど、啓発の場をできるだけふやしながら推進してまいりたいと考えております。  次に、第二問、自然エネルギーの活用と今後の対応についてでございますが、これまでも、イベント等におきまして、風力発電等の展示、啓発を行っております。しかしながら、目黒といった地理的な条件が、化石燃料にかわる代替エネルギーの取り入れに十分な条件になっていないということなどから、活用の具体化までには至っておりません。  地球温暖化対策が待ったを許さない状況に至っていることは、十分に認識しております。近年、二酸化炭素を具体的に削減できる方策として、自然エネルギーの活用が脚光を浴びてきております。太陽光のほか、風力、波力、バイオマスなど、エネルギーが注目されてきたところであります。  技術的には、ソーラーシステムがかなり進歩し、家庭での取り入れが行われ始めていますが、一般化するには、低廉化や小型化など、まだまだ技術的な開発が必要ではないかと存じます。  さらにお尋ねの、風力やバイオマスについては、目黒区の気象条件や生物環境などにより、そのエネルギーを取り入れる条件が十分備わっておりません。このため、教材的なものの設置をすることは可能かと存じますが、現実に生活や事業上のエネルギーの代替になるような規模のものは、現状では設置が難しい状況にあると思われます。  民間では、京都議定書の発効に合わせ、環境に優しい製品として、太陽光発電や燃料電池など、新エネルギーの開発を進めております。こうした動向も注視しながら、庁内組織において廃棄物の焼却による熱回収や発電、燃料電池など、エネルギーの活用について研究を進めていきたいと考えております。  地球温暖化対策といたしましては、今後とも区民の意識、啓発を含めて、一人一人が自分の問題として、できることから環境配慮活動に取り組んでいくことが大切であると考えております。自然エネルギーの活用につきましても、イベントの機会や新たに開館したエコプラザ等において、環境学習などを通し、技術開発の動向や活用の可能性などについて区民の理解が深まるようテーマとして取り入れてまいりたいと存じます。  次に、第七点目の震災復興マニュアルの作成や、震災復興関連条例の検討に伴う研修や訓練についてでございますが、震災復興を迅速、円滑に進めるためには、予防、応急対策における場合と同様、自助、共助、公助の考え方に基づく役割分担を明確にし、復興に向けた合意形成を図りながら、区、区民、民間事業者、各種専門家、NPO等との連携・協力によるまちづくりが求められます。  したがって、御指摘のとおり、復興まちづくりの考え方について、区民の理解を深めるための研修や訓練は重要な課題であると考えております。東京都の震災復興マニュアルにおいても、町会、自治会、まちづくり協議会等を母体とする地域復興協議会を組織し、住民等の参加を求めて復興に向けた取り組みを行う協働復興の方針を示しており、避難所運営訓練等の中で、復興まちづくりを想定した話し合いなどの取り組みも行っております。  震災復興マニュアルにつきましては、現在、都市の復興と生活の復興に大きく区分して、それぞれ課題整備の内部検討を行っており、来年度具体的な課題の内容検討を行う予定でございますが、震災復興マニュアルがある程度まとまった段階で震災復興本部の設置に伴う条例や都市の復興整備に関する条例の検討を行う計画です。実施に当たりましては、普及・啓発を図るための研修や訓練等の取り組みについて、あわせて検討してまいりたいと存じます。  次に、第八点目、情報セキュリティ対策についてでございますが、近年の情報通信技術、いわゆるITの進展には、本当に目をみはるものがございます。日進月歩で進歩する技術により、区民生活が豊かで便利になる一方で、議員御指摘のとおり、情報漏えいやネット詐欺、カード犯罪等、毎日のように報道されており、また、コンピューターのシステムダウン等の事故が起きれば、区民生活に重大な影響を及ぼす可能性がございます。  区といたしましては、このようなITの一方の側面であります危険性を深く認識し、区民の皆様の信頼にこたえるために、平成十五年八月に、新たに情報セキュリティポリシーを定めたところでございました。これまでも、技術面、組織、体制面、運用面等からさまざまな安全確保措置を講じるとともに、ふだんの見直しを図ってきたところでございます。  また、現在、本区初の試みとして、住民記録系システムにつきまして、第三者による情報セキュリティ監視を実施中でありますが、改善できるものは、三月の最終報告を待たずに既に対策を講じているところでございます。さらに、社会状況の変化を踏まえて、個人情報保護のさらなる徹底を図るために、目黒区個人情報保護条例の改正を本議会に提出させていただいております。特に、情報漏えい対策は、ハードウエアやソフトウエアへの技術的な措置はもちろんでございますが、情報に接する人間の意識の向上と組織的、継続的な取り組みが大変重要でございますので、研修等を通じまして、職員に対して、常日ごろよりコンピューターの安定稼働やセキュリティの重要性について十分に周知徹底させるとともに、委託業者への指導も徹底してまいります。  今後とも、最新のITや社会状況の動向も把握するとともに、情報セキュリティに関するPDCA、プラン、ドゥー、チェック、アクションのマネジメントサイクルに沿ったさまざまな対策を講じまして、情報セキュリティを一層強化し、区民の皆さんに信頼していただける電子自治体構築を進めてまいりたいと思います。  以上で私の答弁とさせていただきます。    〔大塩晃雄教育長登壇〕 ○大塩晃雄教育長  第二点目につきましては、私からお答えいたします。  初めに、第一問についてお答えいたします。  東京都が平成十八年四月に開設いたします目黒地区中高一貫校は、現在の都立大学附属高校を改編して開設される都立の中等教育学校でございます。  中等教育学校は、一つの学校として六年間を通して一貫した教育方針のもと、じっくりと学校生活に取り組むことができるといった教育課程上の特色がございます。  学校の規模は、各学年四学級、六学年合計二十四学級で、平成十八年度の中学一年生の受け入れから始まり、五年後の平成二十三年に全学年がそろう運びとなっており、最終的な生徒数は九百六十人となる予定でございます。入学者の決定方法は、適性検査と面接が主となり、卓越した能力によって入学者を決定する特別枠の募集も行われます。  教育内容の特色といたしましては、論理的な思考力を育成することを目指し、論理性を要求される国語、数学の二教科において、特別なカリキュラムを編成、実施する予定となってございます。  この目黒地区中等教育学校の生徒は東京都全域から募集されるため、来年度入学してくる生徒と、周辺地域とのかかわりができるまでには、多少の時間がかかるものと推測されます。また、地域へのボランティア参加につきましても、現在のところ、その内容や方法について明らかにされておりませんが、教育委員会といたしましては、同じ区内に学ぶ中学生として、今後、近隣の小中学校との交流や地域との連携などについて検討してまいりたいと存じます。  また、現在、東京都と目黒区並びに都立大学と都立大学附属高等学校の四者で運営しておりますめぐろシティカレッジにつきましては、中等教育学校となった後も継続してまいりたいと考えてございます。  次に、第二問についてお答え申し上げます。  学校における動物飼育は、生き物への親しみを増し、命の教育や心の教育を推進する上で大きな意義があるものと考えており、現在は特に心身の発達の著しい幼稚園や小学校において、小動物を中心とした動物飼育が行われているところでございます。  犬や猫などの中型動物につきましては、現在飼育している学校はございませんが、昨年の第四回定例会の後、学校と意見を交換してまいりました。犬や猫などの特性、夜間や休日の対応、近隣への影響など、いろいろと問題点もあり、学校で飼育していくことはなかなか困難であると考えているところでございます。  学校外での中型動物や大型動物との触れ合いにつきましては、小学校の低学年が動物園へ遠足に出かけたり、高学年が移動教室や林間学校における体験的な学習の中で、牛の乳しぼりや乗馬体験を行っているところでございます。  中型動物を含めたさまざまな動物との触れ合いは、動物に対する愛情を抱くきっかけとなることも多いことから、各学校が工夫をして触れ合いの場をふやしていくことは大切であると考えております。今後も、各学校が自校の飼育動物の特性に合った安全で適切な飼育を行ったり、学校外における動物との触れ合いを一層推進したりすることができるよう、動物飼育に関する研修会の情報提供などを行うなど、各学校の動物飼育について支援に努めてまいりたいと考えております。  次に、第三問についてお答え申し上げます。  食育につきましては、委員御指摘のとおり、教育の基本と言われてきました知育・徳育・体育に加えて、現在重視されているところでございます。  現在、各学校においては、このようなことを踏まえ、例えば家庭科においてバランスのとれた食事の重要性や会食の意義などを実習を取り入れながら指導したり、給食だよりを発行し、例えば日本の伝統的な料理を紹介する中で、日本の文化や伝統に関する理解と関心を深めたりするなど、食に関する指導を意図的、計画的に行っているところでございます。  本来、食に関する指導、教育は、家庭が中心となって担うものであると考えておりますが、近年、社会環境などが大きく変化し、朝食を抜く子供や、ひとりぼっちで食卓に向かう子供、外食や即席の食品を利用し過ぎて栄養のバランスを欠く子供の増加などが指摘されております。  このような状況をかんがみますと、食育と密接に関係する学校給食の役割についても改めて見直し、学校給食の充実を図っていくことが大切であると考えているところでございます。  このような認識に基づき、教育委員会といたしましては、区独自に学校栄養職員を採用し、学校に配置し、学校給食の内容や質の向上を目指すとともに、食に関する児童生徒、保護者への個別的な相談、指導を行うなど、食育の充実に努めているところでございます。  今後も、学校栄養職員の増員を行い、例えば体験学習などで栽培した食材を学校給食に用いることで、生産活動と日々の食事のつながりを実感させる工夫を行ったり、専門性を有する学校栄養職員と学級担任とのチームティーチングの推進を図ったりするなど、学校給食を含めた食に関する指導、教育の充実に努めてまいります。  以上、私からのお答えとさせていただきます。 ○三十五番(木村洋子議員)  「安心して子供を産み育てられる目黒」のところなんですけれども、ここで一番伺いたかったのが、子育てをすることの意義や社会的な責任とある、また存在であること、こういったことの理解が深まるような意識の改革を、これから子供さんを持とうという若い方々やそういったこれからの子供さんたち、もちろん年齢にこだわるわけではないんですが、多方面なところでそういうことを心の中に持っていただきたいというふうに思うところなんです。ハード面の改革等もかなり進めてきているところなんですけれども、意識としてそういうことの重要性、これについてはどのように取り組んでいかれるのかということをお伺いしたかったところなんです。総合的な推進の中に、それが環境整備として入れていただけるかどうか、理念の部分のお答えを再度伺いたいというふうに思います。  あと、緑化推進の件なんですが、庁舎の屋上をやるということで、これは伺いました。このたび、また二〇〇四年度の基礎資料となる緑の実態調査報告書等もいただいております。  しかし、昨年、花と緑の相談事業の集約や、またグリーンクラブの花や苗の配布等も減少というか縮減をしているというふうに思うんですが、なかなかもう少し積極的な取り組みというところで、区民の方々の協力もいただきながら、各御家庭等でお庭の花の栽培等を促進していただき、これを、コンテストみたいな形をとるかどうかはまた別としましても、そういうのをもう少し進めていけるような施策を行うのが、こういったイベントの強化をしていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。  年に一回、花の咲く時期にコンテストをすることにより、その次の一年、そのコンテストに向けて一生懸命花を植え、みどりをめでてそれを拡大していくといったような地域での取り組みが広がっていくことが、自然発生的に広く緑化の推進につながるというふうに思いますので、こういったことへの取り組みなんかについてはもう少し前向きに取り組んでいただけるのではないかなというふうに思いますが、その点についてもう一度伺いたいと思います。  さらには、災害に強いまちづくりとしても、またほかの防犯的な意味も含めまして、やっぱり地域でのお声がけ、それが災害時でも、また防犯の面でも一番つながるというふうに思いますので、コミュニティ形成の中でも、地域で、例えばおはよう、こんばんはという声を交わすことにより、あそこにこういう方がいる、いないといったような、これが防犯の面でも生かされるというふうに思いますので、そこら辺も施策の中で生かしていく必要があるかというふうに思いますので、再度三点をお伺いいたします。 ○青木英二区長  まず一点目の子育て支援についてのお尋ねでございますが、子育てをされる方、ちょっと話を整理させていただくと、やっぱり自由社会でございますので、私ども自治体の立場として、それぞれのプライバシー、お考え等がまずひとつ大前提にしなければいけないなというふうに思っています。私は私で個人的にいろいろ考えはあるわけですが、区長としては、まずそこは大原則として押さえておきたいなというふうに思っております。  そういった中で、私どもは、総体的に子育て支援に今取り組んでいるわけでありますので、実際にお子さんを産み育てたいという方がそれに二の足を踏んでいる、そういった状況をまずもって改善していくということが、まず私ども自治体としてやっていくべきことではないかなということを考えているところでございます。  それから、緑化の問題でございますが、まさにこれは議員御指摘のとおりだというふうに思います。ポイントだけでは意味がないわけでありますから、地域ということですから、面的に緑化がふえていかなければ意味がないわけであります。  率直に言って、まだまだPR等が足らない部分がございますので、グリーンクラブのみならず、多くの方々がこういった緑化に参加をしていただくような施策、例えば、環境教育の中で、これからこういったことも当然位置づけをしていく必要があるのではないかなというふうに私は考えているところでございます。  以上でございます。 ○石山京秀議長  木村洋子議員の代表質問を終わります。  次に、三十一番俵一郎議員。    〔俵一郎議員登壇〕 ○三十一番(俵一郎議員)  私は、公明党目黒区議団を代表して、青木区長の所信表明に対し、大きく四点にわたって質問を行います。
     冒頭、昨年は新潟県中越地震を初め、豪雨や台風により甚大な被害を受けました。年末には、インドネシア・スマトラ島沖で大地震と津波が発生いたしました。被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。  我が党は、国会議員三名をインドネシアの現地に派遣し、津波災害の実情を調査し、その結果を国民の皆様に報告をいたしたところでございます。本区といたしまして、今まさに災害にどう立ち向かっていくのか、安心・安全の目黒区をどう構築していくのか、私たち議会、行政に問いかけが発せられたものと受けとめております。  さて、依然として先行きが不透明な時代が続く中、区政を取り巻く環境はますます厳しい状況であります。今後、青木区長の統治能力が問われてくると言っても過言ではありません。  そこで、まず第一点目、分権時代の区長像並びに信頼と改革の区政について伺います。  区長職は、基礎自治体目黒区におけるトップの座であります。区長のいすは、一つの基礎自治体にはたった一つのいすであり、しかもずっしりと責任の重いいすでもあります。区長の意向は、行政運営に対して直接大きな効力を持っているところであります。  そこで、第一問目として、基礎自治体目黒区のトップとしての区長について伺います。青木区長は、就任二年目を迎えますが、立った一つのいすの重みをどのように受けとめ、今後区政の透明性向上に向けて取り組んでいかれるのか、考えを伺います。  二問目として、権力の座におぼれない自制心と見識について伺います。小さな市町村などでは、首長の態度や決定がしばしば絶対的と言ってよいほどの影響力を持つことがあります。そのため、いろいろな思惑や魂胆を秘めた接近があります。  こうした区長の重みを軽視するような非礼な接触に対し、これを毅然として拒む態度が望ましいのであります。権力の座にある者は、古来、腐食には気をつけよと言われています。区長は、みずからを内から縛る規制原理を持っておられるのか、考えを伺います。  三問目として、区長自身の情報公開の実現について伺います。  区長たる者、一切の私利私欲を捨てるべきであるとは言いません。区長も人の子、私心を秘めて区長という公職をねらって選挙に出ることは不自然ではありません。概して、首長の中には、自分自身の情報公開を嫌う傾向があります。そこで重要なことは、区長の身辺に関する徹底した情報公開の実現にあると思いますが、お考えを伺います。  次に、大きな二点目、リーダーとしての区長について伺います。  区長は、時に、人々の間に新たな動きをつくり、それに方向を与え、さらに引っ張っていくリーダーとしての役割を果たさなければならないわけです。向かうべき方向を指し示し、企画立案を促し、外と交渉し、人事を行い、人に働きかけ、事を成就させていく、そこに指導力の発揮が伴うものと考えます。  そこで、第一問目として、現地・現場主義に立つ区長についてであります。区長として、地域についてしっかりした認識を持っていなければ、地域の維持と発展のために真っ当な仕事ができるはずがありません。現場に足を運び、現地で調査をし、関係者から話をつぶさに聞くことで、地域の問題状況を的確に把握する以外にないと考えております。  現地・現場へ出かけるのは手間暇がかかるし、面倒もあり、報告、伝聞で済ますことができれば楽であります。しかし、この手間を惜しみ、面倒と思い、伝聞に頼ることが誤りや過ちのもととなります。区長の現地・現場主義についての認識を伺います。  二問目として、区長の存在理由の一つである危機管理の対処について伺います。区長が一番リーダーシップを必要とする場面は、危機管理のときであると思っております。危機はいつ来るかと言えば、それは天変地異、大事故の発生のような場合は明白でありますが、ふだんは察知できません。自治体として予期できない突発的かつ非日常的な事態が生じることを常に想定しなければなりませんし、こうした危機への的確な対処こそ指導力の発揮、リーダーとしての区長の力量と言えます。区長の考えを伺います。  大きな三点目、区政運営の基本目標とした、安全で安心して暮らせるまちづくりの構築について伺います。  区民は、今、たび重なる自然災害、凶悪犯罪や詐欺事件の発生あるいは景気・経済の行方や、雇用、社会保障制度、これらは一体今後どうなるのか、かつてない不安を抱えているのであります。これらの諸問題に対しまして、私たち行政、議会は一体となって区民の不安を真正面から受けとめ、「安心・安全の東京・目黒」を築くため、全力を挙げなければならないと考えます。  そこで、第一問目として、災害に強いまちづくりについて伺います。日本列島は、地震活動が活発な時期に入っているとも言われ、防災対策の推進が何よりも必要であります。そこで、喫緊の防災・減災の課題として、改めて区民に対し、避難道路や緊急避難場所の周知徹底、特にハザードマップの整備などに優先的に取り組むべきであります。考えを伺います。  二問目として、さらに障害者や高齢者の避難マニュアルの作成を急ぐべきであります。お考えを伺います。  三問目として、災害時に区民にとって有効な通信手段の確保について伺います。  アとして、一つは公衆電話と言われています。普通の電話は、災害時に通話が集中するとつながりにくくなりますが、公衆電話は優先的に回線が確保されます。現在、携帯電話の普及により、公衆電話は採算がとれず、数の減少が見られます。公衆電話をこれ以上減らさない方策が求められるのであります。  区内の公衆電話設置台数の掌握をするとともに、電話事業者並びに関係機関に対し、設置の拡大を要請してはどうでしょうか。考えを伺います。  イとして、二つ目は携帯電話メール機能であります。昨年十月の新潟県中越地震では、携帯電話の音声通話がほとんど通じなかった反面、メールの送受信はできたのであります。メールは、時間差がありますが、必ず相手に届きますので、メールに対する通信体制の強化を進め、改めて区民に周知することが必要であると思いますが、考えを伺います。  ウといたしまして、三つ目は、災害発生直後に最も求められる安否確認に関する通信手段であります。安否確認は、特に都市災害で大変重要となります。政府の中央防災会議によりますと、首都直下型地震が起きた場合、学生や会社員など、家に帰れなくなる帰宅困難者は六百五十万人にも達すると試算しております。  区民の中で帰宅困難者になるおそれがある人はどのくらいおられるのか、これらの人々も、電話による災害用伝言ダイヤル、メールによる携帯ウェブ版の災害用伝言板サービスを利用して家族の安否確認ができれば、慌てて帰宅する人は相当数減るだろうと思います。お考えを伺います。  四問目として、防犯対策と新たな犯罪への対策について伺います。今、私たちの生活に対し、多様な手口を使い、悪質な商法がばっこして、それによる被害が増加しています。このため、国は、昨年六月に、生活する消費者を保護するための消費者生活関連の法律を改正し、消費者の権利の尊重に努めているところです。  さらに、特定商取引に関する法律では、訪問販売やマルチ商法など、消費者が被害に遭いやすい特定継続的役務提供を初め、六つの取引について、トラブル防止のためのルールを定めています。そして、事業者による不公正な勧誘行為などを取り締まることにより、消費者取引の公正を確保するための法律を大改正し、昨年十一月に施行しました。  こうした中、現在、地域においては、地域住民やボランティアによる防犯への取り組みが活発に行われています。しかし、最近、親族の情を悪用した卑劣きわまる振り込め詐欺の、人を欺く悪質かつ巧妙な犯罪が急増しており、早急な防止対策が必要であります。  偽造キャッシュカードによる預金引き出しの被害、犯罪についても、区当局と関係者は、利用者保護の観点から、予防対策など、速やかな対策が求められます。その具体策を伺います。  大きな四点目、目黒区住宅マスタープランについて伺います。  私たちが豊かで潤いのある生活を営んでいくためには、快適な住宅及び住環境を確保することは欠かすことのできない大切な条件となります。長い間にわたって厳しい経済情勢が続く中、昨今では、景気回復が踊り場の状況になったと言われ、先行きに対する期待を抱いているところです。  そこで、新しい住まい方へのニーズの多様化や少子高齢化の進行への対応、バリアフリー化やシックハウス症候群等、住宅の品質や性能あるいは健康に係る問題の出現、そして分譲マンションなど、住宅に関係する課題は山積しています。  今回、住宅対策については、高齢者、障害者、中堅ファミリー層への居住支援を柱に引き続き取り組むとともに、住宅マスタープランの改定を予定しています。区の見直しの概要を伺います。  以上をもちまして、私の代表質問を終わります。(拍手)    〔青木英二区長登壇〕 ○青木英二区長  俵議員の四点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。  まず第一点目、分権時代の区長像及び信頼と改革の区政についての第一問、基礎自治体の長としての取り組みについてでございますが、御案内のとおり、平成十一年七月に、地方分権一括法が成立し、平成十二年四月に各自治体が地域の個性に応じた施策を、みずからの責任と判断で展開していくことを目指す地方分権改革が実現いたしました。  このような地方自治体における自己決定範囲の大きな変革は、とりもなおさず自治体の長の役割と権限をこれまで以上に拡大するものであり、私自身も二十五万区民の目黒区政のかじ取り役として、重大な責任を担うものと認識をいたしております。  私は、そのような認識のもと、みずからの責任と権限において、区政の諸問題に積極的に取り組んでまいる所存でございます。とりわけ、区政の透明性の向上は、信頼と改革の区政を展開する上で、区政運営の大きな柱となるものでございます。  新年度は、区みずから講じてまいりました改善に加え、透明性向上検討委員会の提言を踏まえ、透明性向上実施本部を軸に、全庁的な取り組みを進めるとともに、その成果を区民にわかりやすく公表してまいります。そして、公平・公正で透明性の高い区政を確立し、区民の区政に寄せる期待にしっかりとこたえてまいりたいと存じます。  次に、問二、長としての自制心等についてでございますが、自治体の長たる者は、常に厳しい態度でみずからを律し、多くの区民から尊敬を受けるべく、高潔な人格と常に区民福祉の向上を目指す強い信念が求められるものでございます。  私は、二十八歳で政治の道に入り、この間、常に社会的弱者のために誠心誠意尽くすことを信念とし、区議会議員、東京都議会議員を努めてまいりました。そのためには、まずみずからが清廉潔白であり、他の信頼を得ることが基本であると認識しており、区長の職についた今でも、その気持ちはいささかも変わるものではございません。  私が大切にしているのは、初心忘るべからずということでございます。区長の職には、多くの権限が集中しておりますが、それはあくまでも区民から負託をいただいているものであり、誠実な執行に努めることがその負託にこたえるものでございます。おごることなく、これまで以上に切磋琢磨してまいりたいと存じます。  次に、第三問、区長自身の情報公開についてございますが、区政の透明性を向上させるためには、私自身の透明度を高めることも大切なことでございます。このため、既に実施している資産等の公開に加え、昨年七月から、公式ホームページを立ち上げ、私の日々の行動や区長交際費の公開をしているところでございます。  また、できる限り地域に出向いて多くの区民と接する中で、私の人となりを御理解いただくよう、積極的な対話にも努めているところでございます。  私に関する情報をできる限り公開し、私自身を理解していただくことは、区民の区政への関心度を高め、区政をより身近に感じていただくものと認識しております。このことは、結果として区民が主役の区政の実現につながるものであり、今後ともさまざまな御意見に謙虚に耳を傾け、必要な対応を図ってまいりたいと存じます。  次に、第二点目、リーダーとしての役割についての第一問、現地・現場主義についてでございますが、御指摘のとおり、真に区政の課題を解決するためには、その課題の背景、現状を直接把握、確認することがまず不可欠でございます。とりわけ、地域で発生する諸問題は、机上の報告に頼っていては、適切な対応は困難でございます。  このため、私は、区長就任直後に、庁外施設、計二十四カ所に足を運び、現場の第一線で対応している職員と意見交換をし、それぞれの現場における現状と課題の把握に努めたところでございます。大切なことは、問題が発生しているからではなく、常に問題意識を持ち、日常的に現場に足を運ぶことだと存じます。  こうした取り組みに加え、有事の際には報告を待つだけでなく、まずは自分の目で現場を確認し、必要な対応を速やかに指示することであると認識しております。今後とも、そのような姿勢を堅持しつつ、地域の現状、課題の的確な把握に努めてまいりたいと存じます。  次に、第二問、危機管理についてでございますが、新潟県中越地震、スマトラ沖大地震による津波、学校における殺傷事件、さらにはサイバーテロなど、私たちの想像をはるかに超える災害や事件が後を絶ちません。危機管理とは、こうした予測できない非日常的な事態にいかに適切に対応するかということでございます。  これまでも、事件・事故の発生あるいは発生が予測される場合に、担当所管から当該情報を関係者に速やかに提供し、その共有化を図るとともに、被害の拡大を防ぐために機動的な取り組みをしてきたところでございますが、必ずしも十分ではございません。  災害等を未然に防止することは不可欠でございますが、重要なことは、常に最悪の状況を想定した危機意識を持ち、被害を最小限にとどめるとともに、その拡大を防ぐことにあります。そのためには、平常時にこそ災害担当の所管だけでなく、すべての所管が区民の生命と財産を守るという使命感を持ち、あらゆる場面を想定して、事務事業の執行に当たることが肝要でございます。  そして、さまざまな訓練が訓練のための訓練に終わることなく、各所管との連携、区民への迅速な対応が自主的に機能しなければなりません。そのような認識のもと、私自身、その先頭に立って取り組んでまいる所存でございます。  次に、第三点目の安全で安心して暮らせるまちづくりについての問一、地震に関するハザードマップの整備についてでございますが、御指摘のとおり、災害時の心構えや避難場所等の周知徹底を図ることは重要な課題です。  このため、区では、防災行動マニュアルを平成十三年に全戸配布するほか、宮城県沖地震等で区民の不安が高まった平成十五年度には、緊急対策として初期対応のポイントや避難場所を紹介したリーフレットの全戸配布を実施したところでございます。  また、水害については、昨年五月に東京都が目黒川などを含む城南河川流域の浸水予想区域図を公表したことに伴い、今年度中に水害ハザードマップの全戸配布を実施すべく、九月の補正予算による対応を図ったものです。災害による危険性を科学的に示し、日ごろから予防対策を促すとともに、災害発生時の迅速な避難など、適切な行動がとれるよう、啓発を図る上で、ハザードマップは有効なソフト対策の一つと考えます。  国においては、世田谷区や神戸市、茅ヶ崎市、岡崎市など、全国九都市のモデル地域を対象に、地震防災マップの検討を行い、ことし一月に発表したところでございます。  これは、その地域で想定される地震をもとに、地盤や建物の状況に応じた震度予想、建物被害危険度を五十メートルメッシュで詳細に示すもので、防災意識の啓発や住宅等の耐震化の推進に役立てようとするものです。  今後、今回の調査研究結果を踏まえ、各地方公共団体が活用できる手引きを作成し、技術的支援を行う予定となっておりますので、このような動向に注意を払いながら、ハザードマップについて検討してまいりたいと存じます。  次に、第二問、障害者や高齢者の避難マニュアルについてでございますが、外国人や乳幼児も含む災害要援護者に対する支援については、数多くの課題がございます。特に、障害者や高齢者については、さまざまな障害や介護の必要な状況に応じ、災害時の情報伝達や支援方策も異なりますので、それぞれの状況に対応した支援の仕組みづくりとあわせ、避難マニュアルも検討する必要がございます。  現在、障害者や高齢者に対する支援としては、本人申請による登録制度や火災安全システムによる緊急時の対応を行うほか、防災行動のマニュアルにおいて、近隣との日ごろの交流に基づく共助の取り組みについて、普及啓発を図っているところでございます。  また、ひとり暮らし高齢者等については、新たに地域見守りネットワークづくりに取り組むこととしておりますが、このような近隣による日常的な見守りの仕組みは、災害時にも活用できるよう工夫することが大切であると考えます。  今後、このような方向での災害要援護者への仕組みづくりの検討を行いながら、避難マニュアルについても検討してまいりたいと存じます。  次に、問三のア、公衆電話の設置拡大についてでございますが、御指摘のとおり、災害時には安否確認の通話が集中し、一般電話はほとんどつながらないふくそう状態になります。一方、国や地方公共団体、防災関係機関等の通話については、あらかじめ予定した一部の回線の通話が優先される取り扱いとなっております。また、公衆電話についても、一般電話より通話が優先されるため、災害時の有効な手段の一つとなっております。  現在、区内の公衆電話台数は、NTT直営の電話ボックスが約三百台、その他委託によるものが約六百台となっております。東京都内全体でも、平成十六年九月末で約六万二千台となっており、携帯電話の増加に伴う減少が続いております。NTTは、採算ラインを下回る公衆電話を順次廃止しておりますので、難しい見通しではございますが、今後NTTに対して機会をとらえて公衆電話の設置拡大を働きかけてまいりたいと存じます。  しかしながら、地域防災計画における通信確保対策として、NTTは、災害時に硬貨を使用せずに通話が可能な防災特別災害用公衆電話を第一次避難場所など区内各所に設置するほか、災害救助法が適用された地域で、停電中の公衆電話の無料化を実施することとしております。  したがいまして、NTTに対しましては、災害時の通信手段が適切に確保できるよう、災害用公衆電話の設置体制の強化など、応急対策の拡充について強く要請してまいりたいと存じます。  次に、携帯電話メール機能の周知についてでございますが、御指摘のとおり、一般電話がふくそう状態となる中で、携帯電話のメール機能を安否確認などに活用することは、有効な通信手段の一つであると考えます。  新潟県中越地震に関する国の資料によれば、携帯電話事業者の三者で、新潟県内の基地局五カ所が送信停止となったものの、移動基地局による仮復旧を行うなどの対応を図ったとされております。今後、携帯電話事業者に基地局の地震対策や迅速な復旧体制の強化を求めるとともに、防災行動マニュアル、各種防災訓練、講習会等の機会を通じ、災害用伝言板サービスの普及とあわせて、携帯電話のメール機能の活用について周知してまいりたいと存じます。  次に、帰宅困難者と災害用伝言ダイヤル等の活用についてでございますが、帰宅困難者とは、在勤・在学地等から自宅までの距離が二十キロを超える場合、災害時の徒歩による帰宅に相当時間を要するところから、帰宅が困難とされるものでございます。  東京都の被害想定では、目黒区内への通勤・通学者等について、約四万人から五万人が帰宅困難とされております。しかし、目黒区から区外への通勤・通学者等について、帰宅困難者の被害想定は示されておりません。  このため、国勢調査の結果から推測すると、目黒区外への通勤・通学者約九万六千人のうち、その大半は都心区を中心とする区部となっており、都内の市部や他県への通勤・通学者は約一万三千人でございますので、これに買い物等による遠隔地への外出者を加えた人数が帰宅困難者と見込まれるところでございます。  御指摘のとおり、災害用伝言ダイヤルや携帯電話のメールによる災害用伝言板サービスを活用し、家族等の安否をいち早く確認して、無用の混乱を避けることは、震災に伴う二次災害を防止する点からも大切であると考えております。  新潟県中越地震に伴う災害用伝言ダイヤルの利用は十一月十六日現在で、録音が約十一万件、再生が約二十四万件となっており、携帯電話の災害用伝言板への登録も約八万件に上りますので、かなり周知が進んだと思われますが、さらに周知を徹底することにより、災害時の安否確認の手段として活用してまいりたいと存じます。  次に、第四問、防犯対策と新たな犯罪への対策についてでございますが、本区といたしましても、振り込め詐欺の被害やはがきなどによる不当な料金請求に関する相談事案が増加していることは承知しているところでございます。  不当請求に関する被害については、さまざまな形態もあり、新しい手法によるものなど、警察も被害の実態がなかなかつかめない状況にあると聞き及んでいます。本区では、生活安全対策室が中心となり、区内警察署や消費生活センターと連携を図り、めぐろ区報や生活安全ホームページ、生活安全ニュースなどで、これらの事案の被害防止について、区民の皆さんに啓発しているところでございます。  また、偽造キャッシュカードによる預金の引き出し被害のような新たな犯罪の被害対策につきましては、法整備に向けた動きもあり、金融機関においても、集積回路(IC)や生体認証式のキャッシュカードの導入を検討しており、本区におきましても、これらの動きを注視しながら、区内の警察と一層の連携を図り、次の三点について啓発を強化してまいります。  その一点目でございますが、区民の皆さん自身によるカード管理の強化についてでございます。空き巣ねらいや車上ねらいによるカードの盗難などから犯罪が行われており、カードの自己管理の徹底について十分に注意していただき、被害に遭わないように心がけていただくことであり、二点目については、暗証番号認定時の注意で、生年月日や免許証番号、電話番号など、盗難被害に遭った際にすぐに知られてしまうような暗証番号の設定は避けていただくこと、三点目として、ATM操作中に注意していただくこととして、他人に操作をのぞかれないよう十分に注意していただくこと。この三点について区民の皆さんに啓発して、被害防止に努めたいと存じます。  予防の具体策といたしましては、区報への掲載、ホームページによる情報の発信、生活安全ニュースの発行、生活安全対策室や区内警察署による出張講座などの啓発を強化してまいります。いずれにいたしましても、警察、地域住民との連携の強化がさらに必要と考えております。  今後も、予想のつかないような新たな犯罪の発生が危惧されるところでございますが、区内警察署と十分に連携を図り、被害防止に努める所存でございます。  次に、第四点目、目黒区住宅マスタープランの改定に伴う住宅対策の見直し概要についてでございますが、現在の住宅対策につきましては、平成十三年三月に策定いたしました第三次住宅マスタープランを基本として実施しております。  このマスタープランでは、社会情勢の変化を踏まえ、原則として五年ごとに見直しを行うものとしていることから、十七年度に改定を予定しているものでございます。  改定に当たりましては、定住性の確保、居住水準の向上、良好な住環境の確保といった住宅対策の基本的な考え方は継続してまいりますが、その後策定した都市計画マスタープラン、あるいは策定中の次世代育成支援行動計画などの関連する計画を考慮しながら、急速に進展する高齢化社会への対応や、マンションの老朽化などの課題への対処を見据えた見直しが必要と考えているところでございます。  今後、現在実施している基礎調査の結果も踏まえながら、改定に当たっての課題を整理し、今後の住宅政策のあり方について、住宅政策審議会に諮問してまいります。審議の状況によりますが、できればおおむね秋ごろを目途にマスタープラン改定の中間的な取りまとめを行い、区議会や区民の皆様方にお知らせをし、審議の過程で御意見をいただく予定にしております。  それらを経まして、十七年度末ごろに第四次住宅マスタープランを策定したいと考えております。  以上、お答えとさせていただきます。 ○三十一番(俵一郎議員)  それでは、再質問をさせていただきます。  時間がありますので、ゆっくりやらせてもらいます。やじや私語は気にせずに、よろしくお願いします。  一問目ですけれども、分権時代の区長像ということで質問いたしましたけれども、今、まちを歩いていまして、「青木さんは就任二年目ですね、どういう区長さんですか」と必ず皆さんに聞かれるんです。それなりに御説明しているわけですけれども、やはり区民の発想には区長の人格、区長の人柄、難しく言うと理念、区長の部分像でも知りたいなという気持ちがあるんです。それを知ることは区民にとって大切なことなんです。ですから、私たちの方が接触度は多いですから、こういう形で私は質問をさせていただいている。代表質問ですから、余り細かい施策はきょう質問いたしませんけれども、こういうことが大事です。区長を知っていたことが二十五万の区民にとって、笑っている人間がいるけれども、大事だと思って質問している。  そこで、分権時代の区長というのは大変ですよ。めまぐるしい変化が続いているわけですから。その前には高度成長期のさまざまな制度が疲労して崩壊してしまった。その中で、あとを引き継いだ区長が何人もおられ、そして今青木区長になっている。  そういうことで、わかりやすく言うと、変化の中での自治体・目黒区。変化の時代の青木区長として、トップパイロットとして、この変化の時代を再度どうやって進めていくのか、もう一度その点をお聞きしたいと思っています。  あと、優先順番的にいきます。何といっても、私ども公明党としても非常に関心があり取り組んでいるのは、やっぱり危機管理の問題なんです。  こういう話があります。無関心な首長といいますか、無関心な区長は危機に気づかない。すなわち、首長というのは常に、安全なときも危機状態のことを念頭に置いて施策を運営していく、これが大事だと思います。そういう面で、これも私なりにも考えたんですけれども、一般的にある人が事態を危機と感じたときに危機というのは来るんです。ああ危機だと感じたときに。ふだんはわからない。どんな人が危機を感じるのかというと、自治体で言えば、自分の地域を、この目黒区をどうしたらいいのか、そういう姿をいつも考える人は、やっぱり危機管理をいつも考えている。だから、鈍感な人は危機を感じないんです。敏感な首長は危機を感じるんです。これを私は強調したいと思うんです。  よって、目黒区には、幸いにも今大きな事件、危機はないかもしれませんけれども、昨今新聞で探しても、教育問題で言えば大阪府の寝屋川市、奈良県の女児殺害、最近では中目黒の私鉄の脱線事故だって、ある面から危機管理のせいだと言われています。遠くはサリン事件。何が起きても不思議ではない。その状況の中で、一首長として危機管理に努める。それは指導力の発揮が問われるんじゃないかと思います。という点で、常に危機管理についてどういうふうに臨むか、この点を二点目、伺います。  それから、分権改革、分権改革といろいろ言われています。どんどん波が押し寄せてきています。情報公開をせよ、政策評価はどうなっているんだ、規制緩和の波はどうだとか、財政改革はどうだとか、公務員制度改革をしっかりやれとか、いろいろ、一波、二波、三波、来ます。区長として、そういう情報公開の波とか政策評価の波とか公務員制度改革もしなくちゃいけない。だけれども、これは一度にできませんから、青木区長は就任二年目として、まずどの点の改革からしていくのか。当面この問題からやっていきますと。その辺の具体的なお話を三点目にお聞きいたします。  四点目ですけれども、昨年の代表質問を思い出してもらいたいんですけれども、区長の多選のことをちょっとお話しいたしましたね。多選とは何期以上のことか、なぜ自治体の区長に限定して多選を問題にするのかとか、余り言うと区民の選挙権をそう簡単に制約できるのか、こういう課題の質問をいたしました。  ちまたで言われていることは、権力の座というのは十年も座っていると腐ってくる。人々から飽きられる。ですから、行政運営もマンネリ化しやすいから、長くとも十年ですね、このような評論家もいます。そういう話をこの前も、代表質問でしたことがある。
     ですから、こちらも区長の座に座るということは大変なことだと思っています。今は野党ですけれども。野党の目から見て、大変だと思っています。だから、区長を続けていくことは、いやそうじゃないんだ、地域のため、区民のために、私青木として区民のためになるんだ、そういう決意表明をもう一回この一定でお聞きしたいなと。こういうことで質問をいたしました。  あと、区民の率直な最近の考えですけれども、最近、マスコミ報道を毎日私たちは見ているんです。しかし、五大紙の社会面を見ますと、また五大紙の都内版を追っていますと、このごろ余り目黒区政の記事が載っかりませんね、余り見かけませんね。ああそうですかと、それはそうだなと。  これは、ある面から言うと、いろいろな思いがあるんです。区民としての一抹のさびさもあるんじゃないか。要するに、目黒区は、例えば二十三区の一つとしてこういう施策をやっています。子育て支援に対してはこうです。今度の予算では小学生の入院費を助成するようになったとか、また交通安全対策に対してはこういう体制、学校安全に対してはこうだ。何か、都内版でも社会版でもいいから記事に載っかると、区の行政と区民の距離が非常に縮まるんじゃないか。こういうことです。  ですから、何もそういう社会版とか都内版に載るために行政を運営しているわけじゃありませんけれども、そのように目黒区だけじゃなくて、東京都全体に情報発信をしていくことも非常に大事な一つじゃないかと思うんですけれども、その点、伺います。  それから、防犯対策と新たな犯罪への対策についてですけれども、我が党といたしましては、やはり産業経済課も一生懸命PRしていました、特定商取引に関する法律の改正で。ということはどういうことかというと、いろんな悪質な手口が今増加していますよ。ですから、人のよいまじめな区民が、こうかつな、だますような悪質商法に負けないでください。それは断じて許せませんよ。そういう意味で、産業課あたりは消費者センターと一緒になって一生懸命広報でお知らせをしているわけですけれども、やはり今偽造キャッシュカード等の問題がありますけれども、それ以前に、このような手口が横行しているんだ、点検商法だとか、マルチ商法だとか、アポイントメントセールスだとか、内職商法だとか。  そんなのわかっていますよと言う人はいるかもしれない。しかし、この点検商法。無料で水質検査をしますとか、こういう本当に何だかわけのわからない点検商法というのはどういうものか。アポイントメントセールス。おめでとうございます、当たりました、これからハワイへ行けます、モニターになってください。そういうような商法。それから、マルチ商法、内職。そういうことも丁寧に教えていくことによって、偽造キャッシュカードや振り込め詐欺等の防止にもなるんです。その除草が大事だと思うんです。せっかくうちの所管でそういう窓口があるわけですから、そういうことに改めて取り組んでもらいたい。そういうことも含めまして、相談窓口をさらに強化してはどうか、伺います。  あと、防災対策につきましては、我が党一般質問議員二人が質問いたしますので、我が党の二人に譲ります。  それから、住宅対策につきましては、毎回五年おきに住宅マスタープランを見直しておりますけれども、本当に中堅ファミリーとか高齢者とか障害者等の方、この人たちに対する住宅対策。これはやっぱりしっかりと見直す場合の大きなポイントとして取り組んでいただきたいことを要望いたしますけれども、いかがでしょうか。  以上です。 ○石山京秀議長  この際、お諮りいたします。  本日の会議時間は、議事の都合により延長したいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○石山京秀議長  御異議なしと認めます。  よって、本日の会議時間は延長することに決定いたしました。  それでは、区長、答弁してください。    〔青木英二区長登壇〕 ○青木英二区長  それでは、五点にわたる御質問に順次お答え申し上げたいと思います。  改革ということ、これは私、先ほどの所信表明でもお話し申し上げましたが、私の任期を貫く最も重要な課題だというふうに思います。信頼と改革の区政ということでございます。  これはいろんな条件があります。例えば社会状況。特に基礎自治体として社会状況に的確に対応するということが最も大事なことだというふうに思います。それは、社会状況のみならず、国と私どもの関係、都と私どもの関係を含めて、そういった変革に適切に対応するということが大事でございます。あわせて、区民の皆さんに、今こういった状況にあるということ、例えば主要五課題について何回か広報でお知らせをしておりますけれども、そういったことを区民と私どもが共有するということがあわせて必要だというふうに思っております。  それから、危機管理についてでございますが、これも俵議員お説のとおり、一番大事なのは日々のことだというふうに思います。私は、区長になって、常に頭に入れている言葉として、「疾風に勁草を知る」という言葉を常に毎日思っております。私が長々申しわけないんですが、時間がありますので。  「勁草」というのは、ふだん外から見ると、普通の草と余り変わらない草だけれども、大地にしっかり根の生えた草なので、強い風が吹いたときは、ほかの草は飛ぶけれども、それは飛ばないというのが「勁草」だという話を聞いたことがございます。  そういうことを踏まえると、ふだん何もないときであるけれども、一朝のときに対応することが首長として極めて大事だということは、議員お説のとおりだと思います。  私は二つあると思います。これは、全庁挙げてあらゆることについて、あらゆるというのはすべてではないわけですが、私どもがわかる範囲で常日ごろケーススタディーをやるということが極めて大事だというふうに思っております。  これは、残念ながら私もすべて予知はできません。ただ、経験則として、例えば議員お話しのように、地下鉄事故がございました。あれは、私ども、率直に言ってそれほど意識していない事件が起きたわけでございます。そういったことを経験則としてケーススタディーを積み重ねていくということが極めて大事だというふうに思います。  そしてもう一つ大事なことは、やはり長としては、どんなことが起きても、どんな批判を受けても、しっかりと自分の支軸に立って対応していくという心構えが、精神的に極めて大事だなというふうに強く私は思っているところでございます。  それから、任期の問題でございますが、私は十二年とお話し申し上げましたが、これはそれぞれのお立場によって考えは違うのではないかなというふうに私は思います。率直に言って、私は日々日々、毎日毎日区政執行ということですから、何年というのは先ほどお話ししたとおりのふうに考えておりますが、任期というよりも、毎日区政にどういうふうに対応していくかということに、今全力投球しているところでございます。  それから、マスコミでございますが、これも、議員お話のように、私も全く同感で、新聞に載るために私どもは施策を行っているわけでもございません。私どもも、施策を常にマスコミに投げ込みをしているわけですが、載るときも載らないときもございます。私も必ず毎朝都内版から最初に見るようにしているわけでございます。  ただ、同時に、当然のこととして、区民の皆さんに私どもの情報を発信するという一つの手段でいけば、五大紙等を含めて多くの新聞をごらんになっているわけでございますから、その辺の工夫はさらにしていかなければいけないというふうに思います。  それから、五点目のいろいろなトラブル、詐欺等の問題でございます。これは、私は一にかかって、啓発にかかっているというふうに思います。  例えば、私どもの自治体でできることは、キャッシュカードの変更を私どもはできない立場でございます。やはり、基礎自治体として区民の皆さんに一番身近な自治体としていろんなケーススタディーをお知らせする。  私もこの間、ある住区センターの会合に行きました。そこに、碑文谷署の方がお見えになって、今の振り込め詐欺の話などを非常に実践的にお話をされておりました。やはり私はそういう地道なことの積み重ねが必要ではないかな。  さっき三点挙げました。例えば、キャッシュカードのときに生年月日を使わないようにとか、後ろから人にのぞかれないようにとか、目立つところに置かないようにとか、言われれば非常に当たり前だというふうに思っておりますが、私どもはなかなか気がつかない。それを、こういった形で啓発していただくということについて、私は非常に効果があるなと。これは、私ども目黒区もこれからそういった対応をしていかなければいけないというふうに思っております。  それから、六点目の中堅ファミリー層等々の家賃助成についてでございますが、私も先ほど御答弁をさせていただいたように、この住宅マスタープランは定住性の確保、また住環境の確保ということを第四次マスタープランの中でも継続していきたいというふうに思っております。そういうことで言えば、住みやすい、目黒に住み続けられる施策ということで言えば、私は種々の助成というのは引き続き基本的には行われていくというふうに思っております。  ただ、今四つの家賃助成等々がございます。個々の家賃助成については今後どういった対応をしていくかということについては、住宅政策審議会、そしてまた議会、パブリックコメントから、また財政状況を踏まえながら、継続に資する助成として考えていきたいというふうに思っております。  以上六点です。 ○石山京秀議長  俵一郎議員の代表質問を終わります。  議事の都合により暫時休憩いたします。    〇午後四時五十二分休憩    〇午後五時十分開議 ○石山京秀議長  休憩前に引き続き会議を開きます。  次の代表質問は、二十六番野沢まり子議員。    〔野沢まり子議員登壇〕 ○二十六番(野沢まり子議員)  私は、日本共産党目黒区議団を代表して、区長の所信表明に対する質問を行います。  質問に先立ち、昨年末に発生したスマトラ沖巨大地震と大津波によって被害に遭われた多くの皆さんに心からお見舞い申し上げ、各国からの積極的な支援によって一日も早く復興されるよう祈念するとともに、我が党も全力で取り組んでいく決意を表明し、質問に入ります。  まず第一は、平和と憲法にかかわる問題です。ことしは戦後六十年、目黒区では平和憲法を擁護し、核兵器のない平和な都市であると宣言した目黒区平和都市宣言二十周年を迎えます。  戦争の世紀と言われた二十世紀から平和の世紀へと、世界の人々の願いに背き、アメリカがイラク攻撃を強行してからはや二年が過ぎようとしています。小泉内閣は、アメリカのイラク攻撃を支持し、自衛隊の派兵を強行しました。今日、その根拠となった大量破壊兵器の存在という理由が全くのでっち上げであったことが明らかになり、アメリカ国内を含め世界じゅうから批判の声が上がっています。しかし、小泉内閣は、今もこれを正当化し、さらにいつでもアメリカの戦争に協力できるようにと、その障害となっている憲法九条を改悪することを柱とした憲法改定をねらっています。各政党も、改憲、論憲、創憲と、さまざまな言い方をしながら、憲法を変えることを競い合うという状況が生まれています。  一方、平和を求める世界の市民と手をつなぐために、九条を持つ日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、改憲の企てを阻むため、あらゆる努力を始めようと、井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、奥平康弘、小田実、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子の各氏、九人の著名人が呼びかけた「九条の会」の運動が、驚くような勢いで全国に広がっています。  今日、マスコミでも連日のように憲法論議を取り上げ、多くの国民が関心を寄せているこの問題は、地方自治体にとって、その根幹にかかわる重要な問題です。  戦後初めて、憲法の条文を変えることが政治日程に上っている今日、所信表明で憲法問題に全く触れられていませんが、なぜなのでしょうか。まず伺います。  先日、広島、長崎市を初め、平和市長会議や、目黒区も加盟している日本非核宣言自治体協議会に参加する自治体の市長らが、五月にニューヨークで開かれるNTT(核不拡散条約)再検討会議で、核兵器廃絶に積極的な役割を果たしてほしいと、外務省、核保有五カ国の大使館に要請しました。今日、核廃絶の約束に逆行する動きがあることに対する危機感からの行動です。  日本の政府にも、唯一の被爆国の政府として、また平和憲法を持つ国の立場からの行動が求められることは言うまでもありません。  目黒区が平和都市宣言二十周年を迎えるこの年に、平和の尊重を基本姿勢に掲げる区長のとるべき行動として、イラクからの自衛隊の即時撤退と原発一基分の核燃料を動力として航行する原子力空母の横須賀港への配備に反対すべきと思いますが、見解を伺います。  第二は、大増税計画についてです。  二月十六日に内閣府が発表した二〇〇四年十月から十二月期の国内総生産速報は、前期比マイナス〇・一%で、三期連続のマイナスとなる中、小泉内閣は七兆円に及ぶ大増税路線を打ち出しました。ニューヨークタイムズは、日本経済は景気後退に陥ったと報じ、イギリスのフィナンシャルタイムズは、次の景気回復を窒息させるような増税を考えることは原則的に誤っていると批判しています。  また国内でも、経済の専門家は、二〇〇四年度に入ってから完全に後退という状況があらわれている。その一番の原因は民間需要、特に家計消費の弱さにある。政府は、景気がある程度よくなったから増税してもいいだろうと、定率減税縮小廃止や消費税増税などに言及しているが、景気の状況は、来年度から増税路線に変えていく局面では全くない。企業部門はもうかっているので、ある程度増税するならわかるが、よくなっていない家計部門に増税するというのは、大変な問題を起こすおそれがあると警告しています。実際に多くの区民は、小泉内閣が進める大増税路線のもとで大きな不安を抱いています。  厚労省のまとめでは、昨年十月時点で生活保護世帯が過去最高の百万世帯を超したと報じられました。不況に加え、高齢者の単身世帯がふえていることが背景にあるといいます。既にことし一月から実施された所得税の老年者控除の廃止で、六十五歳以上の年金受給者約二千万人のうち、約五百万人が新たに所得税が課税されたり、増税になるなどの影響が出ています。  区営住宅に住むあるひとり暮らしの六十六歳の方の場合では、年金年収百二十九万円と、事業所得八十九万円で非課税だったのが、公的年金等の控除や老年者控除の廃止、六十五歳以上で所得百二十五万以下の住民税非課税措置の廃止、定率減税の廃止などで、所得税、住民税の課税と国保料や介護保険料、家賃への連動値上げなどで年間約二十万円もの負担増になります。とても我慢できる負担増ではありません。  さらに、消費税の大増税が計画されるなど、とりわけ低所得者に大打撃を与えるものばかりです。区長は、高齢者や障害者などだれもが安全で安心して生き生きと暮らし、心豊かに年を重ねていくことができる条件整備が強く求められているものと認識していると述べていますが、こうした増税計画をやめさせるために積極的に行動すべきと思いますが、見解を伺います。  第三は、「信頼と改革の区政」の実現についてであります。  目黒区にとって、信頼を回復するために必要なことは、信頼を失った最大の原因である前区長の自殺と契約課長の収賄事件、区政を取り巻く疑惑の真相をまず究明し、二度とこのような事件を繰り返さない行政組織と行政運営の改革を進めることであります。それを抜きに信頼と改革の区政実現はあり得ません。  ところが区長は、繰り返しの指摘にもかかわらず、みずから選挙で訴えてきたことに反し、さまざまな疑惑を契約課長の収賄事件だけに矮小化しています。そして、その裁判が決着したとして、改めて調査は行わないと明言してきました。しかし、裁判が決着しても、契約事務の改善策の取り組みが進められても、いまだにだれも、なぜ区長が自殺したのか、収賄事件にまつわる不可解な幹部の言動は何だったのか、いまだにだれも説明できません。  事件の背景にあったワンマン区政と、利権政治を温存してきた組織の中枢は、助役が入れかわっただけ。行政運営も、改革にふさわしい変化は見えません。庁内には不満と、新たな閉塞感が生まれ、区民からも、区長がかわっても事件のことは何も知っていないじゃないかと指摘する声が上がっています。  今後、指定管理者制度の導入など、これまで以上に利権が入り込みやすい状況が予想されます。区民と職員の期待にこたえ、信頼を回復するためにも、前区長の自殺と収賄事件の背景などについて調査し、疑惑の真相を究明すべきと思いますが、見解を伺います。  「信頼と改革の区政」に関する二点目は、住民参加についてであります。現在、指定管理者制度の活用に向けた検討が進められ、今月末には実施方針を決定する予定となっています。区民が利用する公の施設のあり方にかかわるこの問題について、基本方針案についても実施方針案についても、区民への説明会は開かれないままです。目黒区基本構想は、三つの基本理念の一つに、住民自治の確立を掲げ、区政の主人公である区民の行政参加を促進するとし、九八年につくられた行革大綱も、課題の第一に、区政と区民の間に新しいパートナーシップを構築することを掲げ、その具体化として、政策策定過程情報の積極提供と、住民参加を推進するためのシステムの充実強化を挙げ、原則として最後まで内容が確定していない問題であっても、計画等の骨子を公表し、区民の意見を計画等に反映させること、住民が一層参加しやすくなるように、説明会の開催方法を工夫し、さまざまな立場から率直な意見交換ができるよう、運営上の工夫や方式を検討すること、広聴会方式の活用などを挙げています。この視点から見ても、今回の対応の不十分さは明らかです。これまでも決して十分とは言えませんでしたが、住民参加はさらに後退していると言わざるを得ません。  区長は所信表明で、区政運営の基本的視点の第一に、区民が主役の区政を挙げながら、住民参加については全く触れず、私はできる限り地域に出向いて区民の意見や要望を直接お伺いすると、区長自身の行動を述べるにとどまり、行政としての取り組みは、協働の仕組みづくりを挙げているだけです。  区長は住民参加をどのように具体化していこうと考えているのでしょうか。伺います。  第四は、少子化対策についてであります。  少子化の克服は、日本の未来にかかわる重要な問題であり、子育てしやすい環境づくりは、政治が最も重視しなければならない課題の一つとなっています。次世代育成支援、子育て支援の課題は、健康、保育、教育、労働、安全、住宅など多岐にわたっており、これらを総合的に充実させることにより、全国最低レベルにある出生率を上げることが求められます。少子化問題は、ひとり行政だけで解決できるものではなく、地域や職場を含め、さまざまな立場から子育てしやすい環境づくりの努力が必要となります。  この間、目黒区では、目黒区子ども条例(仮称)の制定と、次世代育成支援行動計画の策定作業が進められ、説明会が開催されてきました。しかし、残念ながら、どの会場も参加者が極めて少なく、子育てにかかわっている住民の参加もわずかでした。子育て環境の整備にとって、行政と住民がともに子育て支援のあり方を考える環境をつくることこそ必要なのに、なぜこのような事態になっているのか、真剣に考える必要があるのではないでしょうか。  各種調査で、子育てにお金がかかり過ぎることが、子供を産まない大きな原因として挙げられ、区の調査でも、経済的支援を求める声が多く示されているにもかかわらず、四月から学童保育クラブの有料化が強行されます。これは再開発を最優先課題とした基本計画の具体化である実施計画の財源確保策として、行革プランに位置づけたことによるものです。  基本計画を上位計画に、次世代育成支援行動計画はその補助計画と位置づけるのでは、真に子育てを支援する計画になり得ないことは明らかです。しかも、有料化を盛り込んだ行革プランについて、関係住民への十分な説明もなく、反対する父母などの多数の声を無視して一方的に決定するというやり方がとられたのです。  こうした市政は、父母の声を無視して、行革の立場から中学校の統廃合計画や希望入学選択制導入が進められるなど、教育行政にもあらわれています。さらに、次世代育成支援行動計画(案)には、新たに受益者負担の文言が書き加えられました。これでは子育て中の区民が、目黒区に子育て支援を期待することはできません。  子ども条例の取り組みについても繰り返し指摘されたにもかかわらず、より多くの区民の参加で、子供を守る連帯の意識を広げる絶好のチャンスを生かそうとしませんでした。所信表明では、実施計画改定前の取り組みに着手するとしていますが、改めて少子化を克服し、だれもが安心して子供を産み育てられる目黒の実現を計画見直しの柱に据えるべきと考えますが、区長の見解を伺います。  また、新年度は、小学生の入院費助成を進めるという前進面がある一方で、学童保育クラブの有料化を進めていますが、子育て世帯への総合的、経済的な支援策としてどのように考えているのか、最後にお聞きし、私の代表質問といたします。(拍手)    〔青木英二区長登壇〕 ○青木英二区長  野沢議員の四点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。  まず第一点目、所信表明で人権と平和の尊重を区政運営の基本視点の一つに挙げながら、憲法論議に触れていないのはなぜかについてでございますが、憲法論議については、平成十一年に国会法が改正され、衆参両院に憲法調査会が設置され、広範かつ総合的に調査を行い、また国民各層の意見聴取も踏まえながら、憲法論議にふさわしい国会の場において論議されていると認識しており、私としてはそうした場で論議されるべきものと考えております。  また、平和都市宣言区の長として、自衛隊のイラクからの即時撤退や横須賀への原子力空母の配備に反対する考えはないかについてでございますが、自衛隊のイラク派遣につきましては、法に基づく人道復興支援活動及び安全確保支援活動を行うなど、我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保等に資することを目指していると理解しているところでございます。  また、横須賀基地の後継空母の問題につきましては、政府も国民の感情を配慮した上で、日本側の意思をアメリカ側に伝える旨の報道があったところでございます。  したがいまして、私といたしましては、これら国の決定と、人権と平和尊重の立場を踏まえて注視していくものでございます。  いずれにいたしましても、ことしは戦後六十周年という年でもあり、平和な未来を特に子供たちに引き継いでいけるよう、平和の特派員事業を充実させたところでございます。また、区では、子供も高齢者も、障害を持つ人も持たない人も、女性も男性も、外国人も、すべての人が人間として平等に尊重され、安全で平和に暮らすことができるよう、人権と平和の尊重を区政運営の基本視点と掲げております。  従来にもまして平和都市宣言区の長として、核兵器のない世界平和と区民の幸せを希求し、区政運営を進めるとともに、イラクなどにおける国際的なテロ行為の脅威から一日も早く解放されることを願っているものでございます。  次に第二点目、増税計画をやめさせるために行動すべきと思うがどうかについてでございますが、議員御指摘のとおり、所得税におきましては、十七年一月から老年者控除の廃止、公的年金控除の見直しが行われております。また、現国会で審議中の十七年度税制改正におきましては、現下の経済、財政状況等を踏まえ、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の構築に向け、平成十八年度税制改革において行うべき国・地方を通ずる個人所得課税のあり方の見直しを展望しつつ、定率減税を縮減する等の改正を行うとしております。  そのうち老年者控除の廃止等は、高齢者の方にも所得の多い方やそうでない方などさまざまであり、年齢だけで一律に優遇するのでなく、能力に応じて公平に応分の負担をすべきであることや、年金収入と給与収入とでは課税最低限が大きく異なり、高齢者と現役世代との間に不公平があったことから、見直されるものでございます。  また、定率減税は、小渕内閣による恒久的減税の一環として行われるもので、当時、景気対策として、個人所得課税の抜本的見直しまでの特例措置として実施されたものであります。  現在の経済状況は、構造改革の進展によって民間経済の体質が強化されつつあり、GDP等で見ても民間の需要が伸びており、平成十一年当時と比べ著しく好転してきております。そこで、景気対策のための特例措置として導入された定率減税を見直し、中期的な観点に立って、持続可能な経済成長を目指すべき時期に来ているとして行われるものであります。  少子・高齢化が進展し、生産年齢人口が減少する中で、ライフスタイルの多様化や情報化など社会経済状況は大きく変化しています。これらの構造変化に対応し切れず、税制に生じている負担のゆがみや不公平感を正し、公平・中立・簡素な税制とすることは、納税者の信頼確保の点から重要であります。
     また、多額の長期債務残高を抱えながら、持続的な経済社会の活性化を実現するためには、必要な公共サービスを支えるに足りる安定的な歳入構造を構築することが求められております。地方分権の推進の観点から、地方税の充実確保も実現されなければなりません。  また、このようなねらいのもとに行われる税制改正が、当初のねらいを実現できているかの検証も一方では必要かと存じます。  定率減税は十七年度に半分を縮減し、残りについては、景気動向を注視し、見直しを含めて経済状況に流動的、弾力的に対応するとされていることからも、今後の動向を注意深く見守ってまいります。  次に、第三点目、信頼と改革の区政に関する第一問、収賄事件の調査についてでございますが、警察・司法当局がその権限を持って調査し、決定した結果は厳たるものがでございまして、それ以上の調査は事実上困難でございます。  今後、区の責任において取り組むべきことは、事件の原因となった契約事務や組織上の問題点を検証し、速やかに改善策を全庁一丸となって実施することでございます。  私は、今回の不祥事を契機に新しい目黒区政を創造することを使命とし、区長の職に就きました。その実現に誠心誠意努めることが、私を選択していただいた多くの区民の期待にこたえることになり、区民が主役の区政を具現化するものと確信しています。  このため、今回の収賄事件だけに矮小化するのではなく、区政の透明性向上検討委員会において幅広い論議をお願いし、その提言を受けて、区政全般の改革を図るために取り組もうとしているものでございます。  また、この間、風通しがよく働きがいのある職場風土の構築や意思決定機関の構成員の拡大など、組織の活性化にも取り組んできたところでございます。こうした一連の取り組みをトータルとして評価いただければ、公約の放棄という御指摘は当たらないものと認識しております。  次に、第二問、住民参加をどのように具体化しようと考えているかについてでございますが、御指摘のとおり、平成十二年九月に区議会において議決をいただきました目黒区基本構想には、三つの基本理念の一つとして「住民自治を確立する」が掲げられ、その中に、「区民こそ区政の主人公であり、主体的な地域活動や積極的な行政参加を促進し、区民の自治意識に支えられた目黒らしい個性豊かな自治体行政と地域社会をつくります」と示されております。  私が所信表明の中で、区政運営を進めていく四つの基本的視点の第一として掲げました「区民が主役の区政であること」は、まさに基本構想に掲げる「住民自治を確立する」の考えと同様の趣旨で申し上げたところでございます。  目黒区における行政への住民参加につきましては、これまでも計画等を策定する場合などに区民へその考え方を説明し、意見を伺う機会を設けてまいりました。また、審議会等の審議におきましては、公募区民の参加や審議過程における区民への説明と意見収集も図ってまいりました。  これらの取り組みは、計画策定の早い段階で区民の意見をお聞きし、その意見を計画づくりへ反映させる方法の一つとして進めているものでございます。  このような住民参加の充実という課題は、第二次行政改革大綱・年次別推進プランの中にも掲げているところであり、これをどのように具体化していくのかということにつきましては、住民参加の視点も盛り込まれている協働区民フォーラムからの提言を踏まえ、「(仮称)協働を推進するための方針」を検討する中で、総合的に判断してまいりたいと考えております。  次に第四点目、少子化対策についての第一問、だれもが安心して産み育てられる目黒区の実現を、実施計画見直しの柱にするべきではないかについてでございますが、全国的に少子化が急速に進行し、その歯どめがかからない状況において、生産労働力の低下や社会保障制度など社会経済全体に与える影響が危惧されております。  目黒区では、合計特殊出生率は低位にありますが、出生数は平成四年以降横ばい状況であるなど、子育て家庭が減少している傾向にはないととらえております。しかしながら、少子化のもたらす子供の成長への影響や、町全体の活力低下の点からも、少子化対策を含めた次世代育成支援対策は重要な区政課題であると認識しております。  区では、これまでも、安心して子育てができ子供が健やかに成長できる環境づくりを目指して、保育サービスの充実、地域の子育ての相互援助活動の推進、母子保健サービスの充実に取り組んでまいりました。現在策定中の次世代育成支援行動計画において、これをさらに充実するとともに、在宅で子育てを行っている家庭を含め、すべての子育て家庭への支援の充実、子供の生きる力をはぐくみ、子供がみずから育っていくことのできる環境づくり、親子の健康づくり、子供や子育ての視点から安全で安心して生活できる環境づくりを、今後五年間、総合的に展開していくこととしております。  行動計画の策定に当たりましては、子育て中の保護者を対象としたニーズ調査の実施、地域福祉審議会での検討、また素案、計画案として公表するとともに、説明会の開催などを通じて、区民の声を十分反映させた計画となるよう努めてまいりました。  次世代育成支援行動計画は、区の行動体系において、基本計画の補助計画として位置づけており、計画の具体化は毎年度の予算や実施計画の改定によるものとしております。平成十七年度は実施計画改定に向けて、その見直しを検討してまいりますが、子育て支援の充実については、私の公約の一つでもありますので、行動計画の着実な実行を図りながら、行動計画で実施するとした施策、(仮称)子ども条例の制定に伴う新たな施策などを含めて、実施計画改定作業の中でも、さらなる充実に向けて検討してまいりたいと考えております。  行動計画の初年度である平成十七年度予算案編成に当たりましては、「子供の笑顔が見える子育てへの支援」を六つの重点施策の一つとして取り上げ、次世代育成支援行動計画に掲げた、子育て支援を初めとした多くの新規拡充事業を計上したところでございます。今後五年間の計画期間の中においても、早期の計画目標の実現を図り、だれもが安心して子育てができる地域の環境づくりを一層推進してまいる所存でございます。  次に第二問、子育て世帯への総合的、経済的な支援をどのように考えているかについてでございますが、区が次世代育成支援行動計画の策定に当たりまして、昨年二月に子育て中の保護者を対象として実施したニーズ調査によりますと、子育てに関して日常悩んでいること、気になることとして、子育てにお金がかかることを半数以上の保護者が挙げております。また、国立社会保障人口問題研究所が平成十四年に実施した出生率動向基本調査によりましても、予定する子供の数が希望より少ない夫婦にその理由を尋ねたところ、「子育てや教育にお金がかかり過ぎる」がトップとなっております。さらに、行動改革素案に対する区民からいただきました御意見でも、子育てへの経済的な支援を求める声があることは十分認識しております。  こうした子育て家庭の経済的な負担感に対しまして、本区では、子供の入院による突発的な家計の負担を軽減するために、小学生の入院費助成を新たに実施することとし、平成十七年度からの実施に向けて、予算案にも計上した次第です。  また、平成十七年度予算案の編成に当たりましては、小学生入院費助成のほかにも、子供家庭支援センターでの訪問相談事業、産後ヘルパー派遣事業、一時保育事業、病後児保育事業などの新規事業を実施するとともに、認可保育園の改築や新設のための準備、さらには新たな放課後対策の検討など、行動計画に掲げた子育て支援にかかわる新規拡充事業のうち、緊急性、重要性などを考慮し、十六事業を具体化することといたしました。予算案といたしましては、新たに約二億二千六百万円を計上したところでございます。  こうした新規拡充事業を初め、総合的に子育て支援を拡充し継続していくには、区財政の安定化、健全化が基本であり、そのためには行財政改革を徹底的に行い、財源確保を図っていくことが不可欠と考えております。  区としても、さらなる子育て家庭への経済的な支援策の必要性について認識しており、その展開には大きな財政負担が伴うこともあり、国や東京都に対し、経済的負担の軽減を含め、子育て支援策の充実を要望しているところでございます。  したがいまして、財政事情に見合った子育て支援として、当面は、次世代育成支援行動計画案に掲げた、子育て情報の総合的な発信、地域での子育て相談事業、親子の交流事業、だれもが利用できる保育サービスなど、在宅を含めたすべての子育て家庭を対象とした事業を着実に拡大するなど、地域で安心して子育てができる環境づくりに重点を置き、子育て支援を総体としてレベルアップしていきたいと考えております。  以上お答えとさせていただきます。 ○二十六番(野沢まり子議員)  それでは、何点か再質問させていただきたいと思います。  まず一点目ですが、今、憲法論議、国会の場で論議すべきものだという姿勢を示されましたけれども、そんなにのんびりしていられるような状況じゃないということで、いろいろな立場の人たちが憲法を守るその一点で動き出しているということについて、区長は認識すべきではないかと思うんですね。  先日、西東京市で、区長も同僚議員として活動されてきた坂口前都議会議員が市長として誕生されましたが、坂口市長も憲法を守るということを公約に掲げ、憲法に対する姿勢を明らかにしているという、ここが今、必要なんではないかというふうに思うんですね。  北区でも、残念ながら自民党議員は参加されなかったようですが、二十四人が九条の会を発足させるとか、高知県の東和村では村長、教育長と半分以上の議員、それぞれさまざまなその他の老人クラブの会長らも含めて九条の会が発足するという大きな広がりがある。これはひとり国会で論議をすれば済むということではなく、行動に立ち上がったあらわれだろうというふうに思うんです。  このことについては、区長は、憲法を守るという立場を、責任があるわけですし、石原知事のような発言もありますけれども、目黒の区長は平和都市宣言を持つ自治体の長として、この立場も明らかにするべきではないかということを指摘しておきたいと思います。  もう一つ伺いたいのは、イラクへの自衛隊の派兵については、人道復興支援だとか安全確保だとか、法に基づいて派遣されているのだということで、この問題は、区長、理解されているようですが、では伺いますが、世界じゅうの人たちが、あのイラク戦争は余りにも理由が貧弱で、しかも、うそとでっち上げによって始められた戦争だったんだと厳しい批判の声を上げていますよね。  このアメリカが起こしたイラク攻撃については、区長自身はどのように評価されているんですか。正しかったと思っているんでしょうか。間違いだったと思っているのでしょうか。その点について伺いたいと思います。  それと、横須賀港への原子力空母の配備についてですが、先ほども紹介したように、非核宣言自治体協議会が行動を起こしました。目黒区もその協議会に参加し、毎月会費も払っているというふうに聞いておりますが、その一員としてでも、やはり今、日本の平和を脅かすような原子力空母の寄港、とりわけこれまで配備されていたキティホークについては、イラク戦争にもアフガニスタンの攻撃にも参加してきたという空母でありますし、今後さらに日本が、アメリカが引き起こす戦争に重要な役割を果たす、その場所として、横須賀港が指定され、配備されるということですから、これは非核都市宣言をした自治体の長としても、しかも非常に近い距離ですので、これも人ごとではいられないのではないかと思いますが、その立場で再度この点について伺いたいと思います。  大増税の問題ですが、区長は政府の説明を引用されて、能力に応じて公平な負担をするということが考え方の根底にあっている、しかも景気が好転するということで、増税の提案もしてきているというふうに紹介されましたけれども、区長自身、所信表明では、景気回復を実感するには至っていないものと認識していると、こういうふうに答えられているんですよね。ということであれば、区民の暮らしを本当に守る、これ以上区民の暮らしに困難を来たすような動きについては、積極的に行動すべきではないかというふうに思うんですね。  幾ら言葉だけ言っても、実際には行動が伴わないということを私は痛感しますね。その証拠としては、国保料の値上げだとかごみ収集の有料化について、区長会でこれに賛成してこられたわけですね。定率減税などの縮小、廃止が行われれば、当然国保料にはもっと大きな負担増としてはね返ってくるわけで、こういうことに賛成したこと自体、本当に区民の暮らしを守るという視点があるのかどうかということを私は感じるんですが、こういう区長会での区長の行動は、高齢者や障害者などだれもが安心して生き生き暮らせる、心豊に年を重ねていくことができる条件整備に合致するものだと思っているんでしょうか。矛盾はしてないんでしょうか。その点について、伺います。  それから、信頼と回復の区政ですが、先ほどの他党の議員の質問に対して、社会状況の変化に的確に対応する、これが信頼を得ることだというふうに一般論で区長は片づけられているようですけれども、私は今、目黒区に信頼と改革の区政というときには、こういう一般論では処理できない固有の問題がある、課題があるというふうに思うんですね。それはこれまでも繰り返し指摘してきたような、かつてない事件が発生したということが背景にあるからです。  区長はずっと、司直の手によって結論が出て、これ以上のものは調査しようがないというふうに言われていますけれども、今回出された透明性向上検討委員会の中間のまとめではこういうふうに指摘されているんですね。  今回の契約事務自体、明らかではないというふうに指摘しながら、その決定に当たっては、ラインにより区長決定がなされていると。前契約課長一人の判断においてこれらの契約手続が進められたとは言えず、ラインでチェックすべき立場の上司らの組織上の責任は否めない。そして、特定の個人のモラルの問題として片づけるのでは、失われた行政への信頼を回復することは不可能である。なぜかかる事件が起きたのか、行政のシステムに何らかの欠陥がなかったのか、またかかる事件の再発を防ぐには、いかなる方策が必要なのか、これらを検証する必要がある。こういうふうに指摘しているんですね。  検討委員会の中間のまとめでもこういうふうに指摘されて、この分野については検討委員会は調査することはできないわけです。私は、区長の立場でしかできないというふうに思うんです。  それから、こういうことを指摘されて、さらに、風通しがよくて、職員が働きがいを感じる組織風土としていく努力がなくてはならないと、このようにも指摘されているわけですね。  最後に、検証の総括として、検証のために調査をした日数、範囲は限られており、今回の検証結果は実は問題のすべてではないことは銘記されるべきであると。この問題については検討委員会は限界があると、検討委員会自身の限界を述べているわけです。  こういうことが指摘されている、そういう中間のまとめが示された段階で、区長は、いつまでも裁判によって決着がついて、これ以上のことはできないと逃げおすことはできないんじゃないでしょうか。誠心誠意努めるということで言われるんだったら、少なくともどこまでが限界なのか、なぜ限界に挑もうとしないのか、私はそのことを再度伺いたいと思います。  そしてもう一つ、風通しのよい職場ができているかどうかという点ですが、この間、区長は管理職へのアンケート調査も行い、そして今回、私も初めて所信表明で知ったわけですが、全職員にアンケート調査をされたというふうに伝えられましたけれども、この手続上の問題もあるんですが、きょうはそのことではなくて、改革が進んでいるというふうに職員が感じているというアンケートの結果が見えてきたのでしょうか。その点について伺いたいと思います。  それともう一つ、検討委員会では、今回の信頼回復措置の一環として、区民向けにも積極的に広報することが望ましい。例えば市民向け講演会やシンポジウム等を開催し、区政内部に公益通報者保護制度のような具体的自浄手続を設けたことを公表することは、信頼回復の手段として効果的であると、このように指摘されているんですが、当然こういう指摘があれば、区長は住民に対して説明会を開くんだろうと思うんです。開けば、当然、事件についての説明も求められるというふうに思いますが、区長はその説明会を開く考えがあるのかどうか、伺います。  最後、住民参加のことですが、これまで実際には基本構想に掲げられたような意見の反映も、率直な意見の交換もされてなかった。民営化の問題についても、反対意見を無視してきたものですし、行革大綱の立場からも反していると私は言わざるを得ないと思っています。  区長は、区民は主役だとか主体だとか言っていますけれども、主役だったり主体だったりする区民をどのように扱うかということについては、一切触れてないんですね。本当に主役であり主体であるんだったら、アリバイづくりに説明会を開いたり広報に載せるということではなく、本当に区民の意見を聞くことが必要ではないでしょうか。それがこの間、やられてなかったというふうに思います。その点について、再度伺っておきたいと思います。  それから、時間がありませんので、少子化対策の問題に移りたいと思いますが、いろいろメニューを並べているだけでは、私は本気になって少子化対策に取り組んでいこうとしているのかという、その姿勢が見えない。私は、本気になって取り組んでいくかどうかということが問われているんじゃないかと思うんです。  例えば、新年度の予算で、各自治体は、医療費の助成制度についてはかなり積極的な提案もされました。目黒区も、小学生の入院費助成に踏み出すということについて、私は評価したいと思っています。しかし、そのことだけで子育て世帯が抱えている経済的な支援が必要だとすることにこたえられるのかどうかということで言えば、大きな疑問です。学童保育クラブの有料化がその一つの大きな例です。  渋谷区では、保育料の軽減策ということで、年収三百万から八百万円の世帯は五〇%に減額する、八百万以上一千万までの世帯については三〇%まで減額していく、こういう施策を打ち出しました。それぞれの自治体が医療費助成制度についてもかなり頑張って、入院費だけじゃなくて通院費も含めてやっているところもありますが、それぞれこういう施策にかけているお金は三億だったり二億だったりという大変大きな額になっています。  千代田区も、住民税の歳入の一%を子育て環境の整備に充てるということで、五年後には一・五倍、十六億円になるというふうに発表されましたけれども、いずれにしろ経済的支援を求める区民の期待にこたえようと思えば、かなりの財政的な支出が必要となるということは言うまでもないことですが、そういう施策に取り組んでいこうとする上でも、繰り返し財政的な見解ということを言われていますけれども、何を最優先にするかという点について、実施計画の見直しに当たっては、再開発を見直す、そのことが必要ではないかと思います。  今回は、学芸大学駅周辺の整備計画まで打ち上げられるという、これは実施計画にもないことですが、あえてそういうものを打ち出しながら、子育て支援についてはやっぱり積極的になれないということを指摘せざるを得ません。この点について、実施計画の見直しにきちっと子育て支援を柱に据えていく考えがあるのかどうか、再度伺っておきたいと思います。  以上です。 ○青木英二区長  何点かの御質疑で、もしこぼれがありましたら、また再度お願いしたいと思います。  イラク問題についてでございますが、これはいろんな考え方があると思います。例えば、過日、一月三十一日に、御案内のとおりイラクで暫定国民議会選挙がございました。六〇%という投票率であったわけでありますし、私もテレビを見ましたら、多くの皆さんが投票用紙を持って並んでおりました。ああいう姿を見て、私も、選挙の洗礼を受ける一人として、非常に……。(「聞いたことにだけ答えてください。時間がないんです」と呼ぶ者あり)お話をしているんです。(「私が聞いたことに答えてください」と呼ぶ者あり)これから話すところです。前段があるんです。申しわけありません。続けます。  私は、そういった様子を見て、今までフセインの政権の中ではこういった形で選挙が行われなかったんだというふうに思います。そういう点では、イラクの民主化が、非常に歩みは遅いけれども、着実にステップ・バイ・ステップで進められている部分も否定できないのではないかなという感じが、一点目、いたしております。  それから、横須賀市長、沢田市長が、空母の継続、原子力空母の反対のお話がありました。私の聞くところでは、新聞報道で恐縮でございますが、町村外務大臣がプラス・ツー・プラスの会合で、ラムズフェルド国防長官にその旨をお伝えしたというふうに聞いております。私は、それはそれで一つの見識だというふうに思っているところでございます。  それから、ちょっと順番があちこち飛んで申しわけありません。アンケート調査でございます。今、アンケート調査につきましては、鋭意集計をいたしているところでございます。そのようにお答えをさせていただきたいと思います。  それから、区民との意見交換についてでございますが、私は決してアリバイ工作のためにやっているわけではございませんので、勘違いしないようにしていただきたいと思っております。  それから、今の学芸大学の整備については、議員から、実施計画に載ってないということでございますが、実施計画に載っているというように私は理解をいたしておりますので、後で御確認をいただきたいというふうに思います。  どちらにしても、私は、子育て支援は総体的な、あまねく、例えば保育園に通園をされているお子さん、二五%、同世代のお子さん七五%はそれぞれ多分御家庭でお育てがされているんだと思います。こういった、あまねくお子さんたちの子育て支援、これのレベルアップを私どもは考えているところでございます。そのように御理解をいただきたいと思います。  それから、信頼にこたえる関係で、透明性向上検討委員会の件でございますが、私ども、これは何度もお話を申し上げておりますが、私は選挙期間中からも信頼の回復ということをお話し申し上げて、当選をさせていただき、現在、区政の透明性向上検討委員会を設置をして、それぞれ中間のまとめ、その前段としては緊急提言をいただいて、今、これもステップ・バイ・ステップではございますが、進めているところでございまして、事件全体の解明ということでございましたら、これも私、何度もお話を申し上げているように、警察、そして検察という捜査権があるところ、そしてなおかつ、裁判という公の場所で出た一つの、これは裁判は結審されたんですが、結審をもって一つの結論というふうに、今の中でそういう判断をするというのが当然だというふうに私は思っているところでございます。  幾つか答弁漏れがありましたら、再度お聞きいただきたいと思います。 ○二十六番(野沢まり子議員)  もう時間がありませんので、憲法や平和の問題については、また別の機会に申し上げたいと思いますが、一つ、私の質問に答えてないことで、増税に対する問題なんですが、区長会の行動は、区長が所信表明で示した、安心して暮らせる、その条件整備の方向と矛盾はしていないと考えているのかどうか、その点だけ伺います。  それから、信頼と改革の区政の問題ですが、区長は繰り返し、裁判で決着がついて、これ以上法的な権限もない区行政で調査することは不可能だというふうにおっしゃっていますが、今回の透明性向上検討委員会が出した中間のまとめについては、どういうふうに受けとめているんですか。こういう指摘があっても、それはもう関係ないよということなんですか。  裁判は確かに契約課長の個人的な犯罪であったと、当初から行政が指摘してきたような形で決着がつきました。透明性向上検討委員会の中間のまとめは、個人のモラルの問題として片づけるのでは、失われた行政への信頼を回復することは不可能であると、こういう指摘をしているんですよ。司直の手でそれが行われなかったら、行政みずからが本当に信頼を回復するために誠心誠意、限界がどこなのか、それも手探りでやりながら、やっぱり挑むべきではないですか。なぜそうしようとしないのか。何か怖いことがあるんですか。  清廉潔白で高潔な人格の持ち主であるということが求められているということを、先ほど区長自身も言われましたけれども、私は、もしそういう立場を正々堂々とおっしゃるのなら、いろいろな限界はあるかもしれない、難しさはあるかもしれない。それでも精いっぱい行政が、この真相はどうだったのか、その背景はどういう問題があったのかということはきちっと取り組むべきだと思うんですね。それ抜きには信頼の回復はないですよ。  それと、アンケートの結果については多分公表されるんだろうと思いますけれども、今私たちの耳に届いてくるのは、ちっとも行政は変わってない、青木区長が誕生して少しは行政が変わるだろうと期待をしていたけれども、もうこの八カ月間、何も変わってないじゃないかという声なんですよ、圧倒的に多くが。いや、よくなったよということは、残念ながら余り聞く機会はありません。  そういう状況を見ると、区長自身の、本当にこの事件をどういうふうに乗り越えていくのか、その姿勢が私は厳しく問われているし、組織のあり方についてもほとんどいじらないまま、今日まで至っているということ、そのこと自体も不思議なんですね。区長はこのことについてはどういうふうに考えているんでしょうか。  アンケートは既にお読みになったんだろうと思いますが、職員の反応はどうでしたか。改革に取り組んでいるという姿勢が職員に伝わっているというふうに区長は受けとめられたのかどうか、その点について伺いたいと思います。  それから、住民参加の問題ですが、私はアリバイ的に利用しているというふうにとらえてもしようがないというふうに、私自身は思っているんです。区民が主役というのなら、区民が主体というのなら、なぜ区民の意見を計画に反映させないかということですよ。特に子育て支援の問題で言えば、圧倒的に多くのお父さんやお母さんたちが、学童保育クラブの有料化や保育園の民営化については反対だと、あれだけの声が寄せられていても、全くそれを無視したということが、本当に区民に信頼される、住民参加のもとで目黒区の計画がつくられているということを確信することができるというふうに区長は思っているんですか。この点だけについて、区長自身の感想でも結構ですが、伺わせてください。あとは予算委員会の中でやらせていただきます。 ○石山京秀議長  時間が余りないので、簡単に。 ○青木英二区長  まず一点のアンケート調査でございますが、きちんと整理した段階で見るということが一番大事でございますから、詳細についてはその段階で見たいというふうに思っているところでございます。  それから、区民の意見のことでございますが、私どもが政策決定をするのは、幅広い、いろいろな方の御意見を聞いて判断をしますので、声が非常に多い、すべてがその声だ、数が多いということだけの判断ではないわけでありまして、いろんな状況、またいろんな考え方を最終的に区として決定をする。そして、それを区民の代表である議会に提案をする。そこで御審議をしていただくというのが、議会制民主主義の一つのありようだというふうに思っているところでございます。  それから、先ほどの裁判に関係した話でございますが、私はまだ最終的に本提言ができてございませんので、予見を与えるということは慎まなければならないと思います。ただ、再度の御質問なので、私は、例えばラインの問題もございました。まさにこれは組織の問題だというふうに私は思っています。そういったことを踏まえて、今、透明性向上検討委員会で種々のいろいろな問題が検討されていると思っているところでございます。  それから、増税等の問題についてでございますが、税制についてはいろいろな考え方がございます。私は、区長として、安定した公共サービスが提供できるということも極めて大事な視点でございます。安定した歳入構造というのは否定はできないわけであります。特に地方分権が進む中では、地方税についてはこういった担保がさらに必要になってくるのではないかなというふうに、私は思っているところでございます。  以上でございます。 ○石山京秀議長  野沢まり子議員の代表質問を終わります。  次に、五番坂本史子議員。    〔坂本史子議員登壇〕 ○五番(坂本史子議員)  代表質問の最後になりました。冒頭に、私ども無所属・目黒独歩の会は、いまだに議会運営委員会の正式メンバーとなっていないことを筆頭として、不利益取り扱いをされていることを、壇上から改めて抗議の意を表した上で質問に入ります。  一点目です。十六年度から五カ年間で百九十一億円の財源確保を必要とする財政計画の見直しの視点についてですが、毎年の財源不足対策に、行財政改革大綱では、財源確保目標額として表記の額を示しています。これまでの行革大綱では組み込まなかった年次別推進プランで、区民サービスの削減額をあらかじめ明記しておくなど、問題です。この削減目標額については変更が加えられるのでしょうか。三位一体改革や十八年度以降の財政調整制度に対応した計画にしなくてはなりませんが、さらなる財政負担をどの分野に転嫁するおつもりか。また、新たな時代に即応した庁内の体制づくり、行革区民組織のあり方についてもお伺いをいたします。  二つ目です。区長の政治姿勢についてであります。  新区長となって、トップダウンの弊害は払拭されましたか。庁内の風通しはよくなりましたか。区長自身が現場の職員に聞くなどして、区民のための政策を打ち出しておりますか。区長の考えを伺います。  また、区長就任以来、初めてその編成を、いわゆる主導した予算を前に、区長が公約としてきた五つの政策、五つの改革の中のそれぞれについて、一つは電線地中化問題について伺いますが、整備候補路線だけでも二百三十路線、そのうち一路線を十九年度から整備するとしています。上位十路線でも四十年間かかるとすると、補助対象が限られている中で、区単独事業で莫大な財政負担となってしまいます。今任期中には一路線できるかできないかという、費用に対して効果の甚だ疑問なところですが、区長のPRにすぎないのでは困るのであって、財政負担の観点から、電線地中化について。  二つ目は、区長は不信任決議について、地方自治法百七十八条を、三年後には議会が私を不信任してくださいと、法の趣旨を完全に履き違えた解釈で、投票率アップや経費削減を区民に訴えるという無責任極まりない答弁をこれまでしてきました。この区長・区議選同日選挙実施について、心境の変化がおありであれば伺っておきます。  大きな二点目です。  改正介護保険法案では、地域支援事業の設定やこれまでの要介護一、要支援を新予防給付へ移行させ、保険給付を抑制するとしています。また、居住費用負担の増額によって、保険財政の伸びを抑えようということが打ち出されていますが、区民にとっても区財政にとっても、大変大きな問題を抱えた変更であると言わざるを得ません。この介護保険法等見直しの中で、幾つか伺います。  一つは、要介護一、二、要支援の層の支援実績に比して財政負担が大きいという実証はなく、かえって要介護一、要支援を新予防給付などに移行させることで、介護度が悪化する危険があり、訪問介護並びに家事援助は引き続き行うべきであると思いますが、いかがか。  二つ目です。施設職員の数はぎりぎりの状態ではないですか。人の命や尊厳にかかわることで切実で、正規職員はその数を減らしてはなりません。また、介護職の給与を確保することで、定着し、人材が集まり、職員の質が向上すれば、問題の多くが解決できるとも言えます。  区が協議している福祉事業団のリストラ策は、この危険を一気に増し、利用者に不利益を与えかねないのでありますから、無理なリストラを区は事業団に迫るべきではないが、どうか、お伺いをいたします。  以下三点目、効果のはっきりしない健康大学などの事業の整理をし、四十歳以上区民を対象とするところの成人、老人保健事業の推進と、庁内体系化を行うことについて。
     次に、ナイトケアにおける、いわゆる良質な事業が行われる事業者を区は育成することについて。  最後に、住宅改修費の給付や福祉用具の購入、貸与について、多様な障害に対応できるよう、品目をふやすことについて、お伺いをいたします。  大きな三点目です。今回、政府の中央防災会議首都直下地震対策専門調査会は、昨年十一月、そして二月二十五日に、首都圏直下地震について、最終的な被害想定を出しました。この被害想定については、新聞等で詳しく報道をされたところでありますが、今回の調査会の想定は、現地域防災計画を大幅に上回るものとなっています。そこで、何点かお伺いをいたします。  一つは、建築物の耐震化、帰宅困難者、避難者対策、経済被害の軽減という今回の専門調査会想定は、市民レベルでの減災のヒントを示していますが、防災計画、条例づくりに減災計画を盛り込むよう求めます。  二つ目は、被災者支援法に住宅本体の再建を盛り込む改正を行うことをこれまでも自治体は求めてまいりましたが、さらに強く国に求めることとともに、都区における生活再建条例の制定を求めます。  三点目は、本部機能移転について、財政計画を伺います。  四点目です。核燃料輸送車事故に対する防災計画や、首都圏隣接県立地の原発災害に対する防災計画を、地域防災計画に組み込むように求めます。  最後に、緑防災を進めることとして、既存樹木を守り、緑をふやすために、条例の二百平米以下の敷地にも適用されるよう、緑の条例、緑の基本計画を改定することをお伺いいたします。  大きな四つ目です。契約事務の改善についてです。  去る十二月七日の第六回の透明性向上検討委員会で報告がなされました。小委員会の報告でありますが、職員OBや議員から、例えば、特定業者を指名業者として入れてくれないかという事例を示しつつ、これが口利き行為であり、こういうことがかつて経験があるかということをまず職員に聞いた。当該委員の感想ですが、予想以上に多くの職員が、部署にかかわらず、こういった経験があると答えた。元職員が民間会社に入って、自分の会社の営業活動をしたり、議員から予定価格を教えてくれないかという電話あるいは面会などはよくある話だという。職員の採用についてのお願いを受けたこともあるということだ。断り方の難しさということが厳しいという人も。議員であったりすると、ぴしっと断ってしまうのはなかなか難しいということ等が、この委員会の中で報告をされております。  中間まとめが出されたところではありますが、そこでこの点についても二つお伺いをいたします。  一つ、契約事務等に関する働きかけへの対応要領を二〇〇五年度から実施できるよう早急に制定すること。その際は、広聴システムとは明確に分離した体制とすることについてお伺いをいたします。  二つ目、公共工事のあり方については、バリューエンジニアリングを優先するのではなく、むしろ公共施設の超寿命化、環境配慮型工事の実施の二つを柱に、公共工事従事労働者における生活できる賃金確保、リビングウェッジ政策、以上の三つを要綱として制定し、二〇〇五年度から実施することについて、いかがでしょうか。  質問の最後になりました。住宅建設についてです。旧国鉄清算事業団上目黒宿舎跡地は、一般定期借地権で民間事業者へ土地を提供し、これまでの福祉住宅、公営住宅が早期に実現するはずだったことを棚上げし、公共の土地に商業施設を誘致することで、窮屈な敷地計画による建築紛争の懸念も含め、一つは現段階での都との協議の内容を示すとともに、二つは、障害者住宅等整備を進め、跡地の緑も最大限残すという方針で、設計を公募事業者任せにするのではなく、住民意見も取り上げながら行うことについて、お伺いをいたします。  以上、私からの代表質問といたします。    〔青木英二区長登壇〕 ○青木英二区長  坂本議員の五点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。  まず第一点目、財政計画と政治姿勢についての第一問、財政計画の見直しについてでございますが、昨年三月に策定した財政計画は、財政の健全化と施策の計画的な推進を図るため、実施計画及び第二次行財政改革大綱年次別推進プランの改定に合わせ、五カ年の実施見通しを立てて策定しているものでございます。  実際には、経済情勢、実施計画事業の進捗状況、事務事業の見直しの実施状況、さらには各種制度改正の影響などにより、この財政計画との乖離が生じるものでございます。  しかし、各年度の財政運営は、財政計画を基準として、これら変動要素を踏まえて進めていくものでございまして、現時点で財源確保計画額を変更する考えはございません。  国会において進められている三位一体の改革や十八年度の都区財政調整制度の改正については、現時点で影響を見込むことは困難でございまして、影響が明らかになった段階で必要な対応を行ってまいります。  なお、私といたしましては、三位一体の改革も財政調整制度の改正も、本来的には区の財源が充実される方向で実施されるべきものであり、その実現に向けた取り組みが必要であると認識しております。全国市長会、特別区長会を通じ、今後も働きかけを行ってまいる考えでございます。  そうした努力を行いつつ、本区といたしましては、引き続き積極的に行財政改革を進めてまいります。さらに、所信表明で申し上げましたが、十七年度より、本格的な地方分権の時代に対応した基礎自治体としてより区民福祉の向上を図るとともに、行財政基盤の強化が必要であり、第二次行財政改革大綱を見直してまいります。全庁的な議論を行うとともに、一定の時期には議会におきましても御論議いただき、また十分な区民参加を得て、まとめてまいりたいと考えております。  こうした中で、区の行財政システムや執行体制、また区民意見の反映方法などを含めまして検討してまいりたいと存じます。  次に、第二問、私の政治姿勢についてでございますが、私は区長就任以来、風通しのよい職場風土の構築等に努めてきたところでございます。  まず、昨年七月、山積する行政課題や区民ニーズなどへの的確な対応を図るため、区長の意思決定を直接的に補佐する最高意思決定機関として政策決定会議を設置いたしました。この中では構成員の拡大を図り、情報の共有化や幅広い議論の促進を図っているところでございます。  次に、私自身、職場の第一線で区民の皆様とじかに接している係長職員や庁外職員、新人職員など多くの職員と話し合いの機会を持ち、活発な意見交換を行ってまいりました。  さらに、職員のやる気やチャレンジ精神にこたえ、職員のアイデアを具体的な施策や事業の実現に結びつけていくため、政策づくりチャレンジ制度の試行に取り組んでおります。  加えて、働きがいを感じ、持てる力を十二分に発揮できる組織としていくため、ことし一月、全常勤職員を対象にアンケート調査を実施したところでございます。  私は今後ともこれらの取り組みを踏まえながら、職員一人ひとりが持てる能力を遺憾なく発揮でき、それらの英知を結集し行政課題に積極的に取り組むことができる執行体制や、職員が自由に論議できる風通しのよい職場風土の構築に努めてまいりたいと考えております。  なお、私の公約につきましては、可能な限り平成十七年度当初予算案に反映いたしましたが、慎重に検討すべき事項につきましては、今後とも議会と十分に相談させていただきながら取り組んでまいる所存でございます。  次に、第二点目、介護保険見直し等についての第一問、要支援等の軽度者に対する訪問介護並びに家事援助サービスを引き続き行うことについてでございますが、要支援、要介護一の軽度者が、介護保険制度実施後、大幅に増加しており、また、状態も年々重度化しております。このことにより、現在提供されている介護保険サービスが見直され、制度の目的である自立支援への効果に結びついていないという指摘から、今回の制度見直しの中で訪問介護等のあり方が検討されました。  その中で、制度全体を予防重視型システムへ転換することとし、新たに新予防給付のサービスが創設されております。このサービスは、訪問介護や訪問看護等の既存のサービスを、生活機能の維持や向上の観点から、内容や提供方法等の見直しを行うとともに、さらに予防効果が明確な新しいサービスとして、筋力向上、栄養改善、口腔ケア等のメニューを受けられるようにするものでございます。  御質問の訪問介護等につきましては、高齢者の方々が、生活機能の維持や改善を図る等の視点から対応していくことが望ましいものと考えておりますので、介護度を悪化させないよう必要に応じて適切なサービスを利用していただけるような仕組みを検討してまいりたいと存じます。  次に、第二問、目黒区社会福祉事業団への区のリストラ策についてでございますが、社会福祉施設の運営においては、御指摘のとおり、福祉サービスがマンパワーによるところが大きいことから、介護職員の数と資質の問題は大きな重要な要素でございます。  しかしながら、施設運営に当たっては、不断に効率的な運営に向け、経営改善に努めていくことは当然必要なことでございますが、とりわけ、指定管理者制度においては、今後、区立施設の指定管理者として選定を受けていくためには、処遇面でのサービスの向上のノウハウや実績は十分備わっているとしても、経費の効率的な活用の視点からの財政運営については、十分であると言える状況にはございません。  例えば、介護施設の運営について申しますと、介護報酬を基本として運営が行われている民間施設と比べて、区立施設の場合、十五年度決算値で、介護報酬等歳入額に対して約六億四千五百万円、約三〇パーセントの補てんを公費で行っております。  したがいまして、指定管理者として選定を受けるに当たっては、事業団自身が策定する経営改善計画の中で、補てん額の解消に向けての道筋を示していくことが必要であり、さらに、今後の競争力をつけていく上からも、他の社会福祉法人と同様の経営努力を続けていくことは不可避であると考えております。  次に第三問、健康大学など事業を整理すること等についてでございますが、国では、介護保険制度の見直しと併行して、老人保健事業の見直しも検討していると伺っております。昨年十月に見直し検討会の中間報告が出され、これまでの生活習慣病予防に加え、介護予防の視点を踏まえて、新予防給付とも連続性を確保するなど、一体的な事業運営を図るという考え方が出されました。しかし、その具体像はまだはっきりしておらず、今後の検討会報告を注視していく必要がございます。  健康大学等の健康事業や、健康診査等の老人保健事業については、それらに合わせて事業見直しを行わなくてはなりません。その中では、現行組織体制の見直しも含めて体系化の検討を行う必要性が出てくるものと考えております。  次に、第四問、質の高いナイトケア事業者の育成についてでございますが、今回の制度改正の中では、在宅でも施設と同様に、夜間を含めて二十四時間安心して生活できるよう、夜間対応型訪問介護が、区市町村で提供される地域密着型サービスとして掲げられております。内容としては、定期巡回とともに、通報による随時対応を合わせたサービスが考えられており、このサービスを利用される方は、ひとり暮らし、高齢者のみの世帯などで、比較的要介護度が高い方と考えられ、特に緊急時においては、さまざまな状況等に対応できる質の高いサービス提供が求められます。  今後、地域密着型サービスの指定及び指導、監督は区の責任において行うことになりますので、区といたしましては、区民の需要等十分に把握し、必要な整備量を定めるとともに、これらに従事する事業者及びヘルパー等のスタッフの育成についても、積極的に関与していく必要性を認識しているところでございます。  次に、第五問、住宅改修、福祉用具の購入、貸与の品目をふやすことについてでございますが、介護保険における住宅改修及び福祉用具は、要介護者等が在宅で日常生活を営む上で、自立促進または介助者の負担軽減を図ることを目的に給付されているものでございます。今回の介護保険制度の見直しの中では、住宅改修及び福祉用具の種目をふやすことについては掲げられておりませんが、多くの利用者からは、住宅改修につきましては、浴室の暖房設置やガラスのアクリルパネル等への変更工事などの追加、また福祉用具につきましてはシルバーカーや滑りどめマットなどを対象とするよう要望がございます。  福祉用具の品目の追加につきましては、平成十五年四月にスライディングボードなど新たに認められたものもありますので、今後も障害の状態に応じた福祉用具の品目の追加や住宅改修の工事内容の追加につきまして、介護保険制度の趣旨から適切と判断できる場合は、機会をとらえて国へ要望してまいりたいと存じます。  次に、第三点、地域防災計画等についての第一問、減災計画についてでございますが、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた現行の地域防災計画におきましても、減災対策は重要な課題と位置づけております。  阪神・淡路大震災に伴う六千人を超える死者の約八割は、建物の倒壊や家具の転倒による圧死や窒息死と言われております。  このため、防災行動マニュアル等で予防対策の普及啓発を図るほか、耐震診断助成、高齢者や障害者を対象とする家具転倒防止器具の取りつけ助成、木造住宅密集地域整備事業の実施など、災害による被害を最小限とするための取り組みに努めているところでございます。  今後も、震災復興マニュアルの作成や震災復興関連条例等の検討に当たりましては、引き続き減災の視点を基本の一つとし、減災対策の拡充に努めてまいりたいと存じます。  次に、第二問、被災者生活再建支援法についてでございますが、この法律は阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、平成十年に議員立法で制定されたもので、制定後五年を目途に総合的な検討を加えることとされ、平成十六年に支援金の支給限度額を百万円から三百万円に引き上げるなど、一定の支援拡充が図られたところでございます。  しかしながら、私有財産の形成に公的支援はなじまないとする基本的な考え方から、住宅本体の再建費用を支給対象とすることは見送られ、解体費用や家財の調達費用、移転費用等に支給対象が制限されているため、早急な生活再建を推進する観点から、改善課題の一つとなっております。  このため、全国市長会を通じ、新潟県中越地震に関する緊急要望や、平成十七年度の国の施策及び予算に関する要望の重点課題として、国に改善要望を行っているところでございます。  一方、都区における生活再建条例の制定についてでございますが、住宅再建費用の助成等を内容とする条例につきましては、多額の財政負担を伴うなど、さまざまな検討課題がございますので、東京都の動向も踏まえながら研究してまいりたいと存じます。  次に、第三問、災害対策本部機能移転における財政計画についてでございますが、現在、防災センターに整備しております防災無線、災害情報システム等の災害対策本部機能については、総合庁舎の移転に伴い、そのあり方が検討課題となっております。  そこで、電波法の改正に伴う無線のデジタル化や災害情報システムの更新とあわせて検討を行うこととし、これから御審議いただきます平成十七年度当初予算案に、災害情報システム等基本構想作成委託費を計上しておりますので、その中で費用対効果の比較も含め、幾つかの本部機能移転のあり方について検討してまいりたいと存じます。  本部機能移転のあり方につきましては、防災センターと総合庁舎の双方に本部機能を整備し、いずれかをバックアップ施設として運用する方策や、総合庁舎には必要最小限の機器を設置し、災害対策本部は引き続き防災センターに設置する方策などがあります。  また、無線基地局の増設の有無や、災害情報システムの機能拡充に伴う再構築の範囲等によって所要経費が異なりますので、財政計画の詳細は、災害情報システム等基本構想の中でお示ししたいと存じますが、現行無線システムのデジタル化に伴う機器の更新と災害情報システムの更新で、それぞれ四億円前後、そのほか総合庁舎への本部機能の移転のあり方によって、移転に伴う建築工事費等を要する見通しでございます。  次に、原子力災害対策に関する防災計画の修正についてでございますが、現行の目黒区地域防災計画では、危険物貯蔵等の現況把握の一つとして、研究所、学校、病院などの放射性物質保有施設を把握し、消防署による関係法令に基づく火災予防査察等について記述してあります。  一方、東京都におきましては、都内に原子力発電所などの原子力施設が存在せず、原子力安全委員会の防災対策に関する指針に基づく「防災対策を重点的に充実すべき範囲」にも入っておりませんが、東京都地域防災計画の中で原子力災害対策の項目を設け、緊急事態に関する情報収集や迅速な情報提供など、都民の混乱防止対策を主体とする所要の対応を図っております。  また、東京都では、核物質、生物剤、化学剤等によるテロ攻撃の事態等を想定し、応急対策をまとめたNBC災害対応マニュアルを策定したところです。  いずれにいたしましても、現時点では、原子力災害対策について、目黒区地域防災計画修正の検討課題としておりませんが、原子力災害が発生する事態に対しましては、原子力災害特別措置法等に基づく、広域的、専門的対応が必要となりますので、関係法令や東京都地域防災計画等に従い、国や都、その他関係機関と緊密に連絡調整を図りながら、適切に対応してまいりたいと存じます。  次に、第五問、緑の防災を進めることについてですが、密度の高い市街地が形成されている本区においては、緑を守り育てることは、都市環境の改善に寄与するばかりでなく、災害時の延焼防止等、都市の防災機能を高める上で大きな効果があります。  本区の緑の分布の大きな特徴として、緑被の割合や直径二十センチメートル以上の大きな樹木は、およそ六割が民有地に存在することが挙げられます。  本区はこれまで公共空間の緑化を推進するとともに、民有地の緑については、大径木、樹林等の保護、育成のため、所有者との協議の上、保存樹木等として指定する等、緑の保護に取り組んでまいりました。  また、建築時には、緑化協議による緑地の確保、接道部の緑化等の普及促進のお願いや、窓口での指導等を行っているところであり、一定の成果を挙げているものと認識しているところでございます。  御指摘にございます、緑防災を進めるため、二百平方メートル未満の敷地にも緑化計画書の届け出を義務づけることについてですが、現在でも本区は二十三区の中でも最も小さな敷地要件を設定している区の一つでございます。  今年度、緑の実態調査が完了いたしましたので、この調査結果も踏まえ、十七年度から予定している緑の基本計画改定作業に当たって、緑化計画の敷地要件等につきましても、制約条件もあるため困難な部分もありますが、各区の状況も参考にしながら、調査研究してまいりたいと存じます。  次に、第四点目、契約事務改善についての第一問、契約事務等に関する働きかけへの対応についてでございますが、御質問にございましたとおり、区政の透明性向上検討委員会の中間のまとめの中で、外部からの関与に対して、職員個々の判断のよりどころとなる組織全体の支えとしての要望記録制度の整備が求められています。  外部からの区への要望は、契約事務にとどまらず、職務に関する要望から一般区民も含めた外部からの意見、提言などさまざまであり、区としての、その対応は、一定の考えのもとで、統一的な制度として整備する必要があるのではないかと考えています。  中間のまとめは、現在、パブリックコメントを求めているところであり、今月下旬に本提言が予定されていることから、その後、提言を踏まえ、区としての実効ある要望記録制度を構築してまいります。  なお、実施時期につきましては、区としての実施策の検討を行い、その中で明らかにしてまいりますが、できるだけ早い時期に制度構築していく必要があると考えているところでございます。  次に、第二問、公共工事のあり方についてでございますが、公共工事のコスト縮減については、平成十六年三月に改定した第二次目黒区行財政改革大綱年次別推進プランにおいて、VEの活用、公共工事の長寿命化、環境配慮型工事の実施の具体策を掲げ、担当所管課において順次取り組みを進めているところでございます。  これは、厳しい財政状況の中で、社会状況の変化や区民のニーズに的確に対応していくため、限られた財源を有効に活用し、効率的な執行を通じて、よりよいものをより安く提供するという観点から進めているものです。  一方、国においては、平成十二年九月、公共工事コスト縮減対策に関する新行動指針を策定し、その中で、工事コストの低減を着実に進めるとともに、ライフサイクルコストの低減や社会コストの低減も含めた総合的なコスト縮減を目指すこととしています。  区といたしましても、最小のライフサイクルコストで必要な行政サービスを達成するためのVEの取り組みを初め、施設の耐久性向上を図る設計や既存施設を適切に維持保全し有効活用を図る公共工事の長寿命化、さらに、区が認証取得しているISO14001の基本方針に基づく環境配慮型工事の実施等の取り組みをあわせて行い、総合的な公共工事のコスト縮減を可能なところから進めているところでございます。  また、公共工事従事者の賃金適正化につきましては、重要な課題であると認識しております。しかし、公的機関から仕事を請け負うときに、自治体の条例で決めた賃金を下回らない賃金で企業は労働者を雇用しなければならない、いわゆるリビングウェッジ(生活保障賃金)制度については、最低賃金法が制定されている中で、契約相手方への効果や影響など十分に研究する必要があり、今後の課題と考えております。  なお、区発注の工事については、適切な履行を確保するため、最低制限価格制度、低入札価格調査制度を導入し、極端な低入札について排除する施策を行っているところでございます。  次に、第五点目、上目黒一丁目旧国鉄清算事業団宿舎跡地についてでございますが、御質疑のように、本用地の有効活用につきましては、現行の実施計画におきまして、「一般定期借地権を設置し、民間活力の活用により周辺環境と調和の取れたまちづくりを推進する。」ことといたしております。また、障害者福祉住宅につきましては、他の既存施設の建てかえの中で整備してまいります。現在、このような基本的な考え方のもとに、区内部における検討を進めるとともに、東京都との意見調整を行っているところでございます。  なお、既存樹木の保存につきましては、緑の保全・創出に努める本区の基本方針に基づき、可能な限り努力してまいります。  さらに、本用地の有効活用に当たり、区民意見を効果的に反映させていく方策につきましては、今後、十分に検討してまいりたいと考えているところでございます。  以上、お答えとさせていただきます。 ○五番(坂本史子議員)  基本的な説明は省くようにしませんか。それでないと、再質問できなくなっちゃいますものね。  答弁漏れですので、電線地中化と、特に同時選挙実施について、議会に不信任してくださいという件ですけれども、心境の変化があれば伺っておきますよ。  それから、いろいろ私も考えていたんですけれども、庁内体制のあり方として、幹部職員にアンケートを出された。それから、今回、一般職員、上級職員に全部アンケートを出されたという件で、そうすると幹部職員アンケートについては、どういうふうに生かされたんですか。端的に答えてくださいね。  集約したアンケートについては、区長としてはどういうふうに生かそうという覚悟で望まれるんですか。それについてのお答えです。  それから、介護保険の関係ですけれども、ちゃんと介護保険の改正の議論の中身も読んでくださいよ。意見は分かれているんですよ。要支援の部分の、予防給付に移行させるという意見もあるけれども、やっぱりこれはそうするべきじゃないという人たちもいますから。  その中で、今受けている人たちは、新予防給付にいっちゃうと、今まで家事援助で来ていただいていた、一回か二回ですよ、三回ですよ、その部分がなくなっちゃうんですよ。それをなくして、ほかの新予防給付にいきなさいよというふうにしちゃうわけですよ。だから、今、ホームヘルパーさんを必要としている人たちは、その限られた中ではどっちかを迫られているんですよ。ですから、その辺は、やはり今の区民の現状に沿って、ヘルパーさんをお願いしたいというふうに言っている人たちも多いわけでしょうから、引き続き行うべきだがということについて、区長の見解を聞かしてくださいよ。  それから、これの二点目なんですけれども、前回のと同じ答えなんですけれども、ただ区長の時代になられて、今回、指定事業者制度も入りますけれども、そういう時代になって、これまで目黒区が区立特養でやってきたサービス、かなり悪くなっちゃったよねという評価がされないように、区長も考えられないですか。そんな評価になったらいけないですよね。その点、どうですか。利用者の立場に立ってサービス低下はさせないということについて、区長の考えを聞かせてくださいよ。  それから、第三点目になると思うんですけれども、所信表明の三十ページに健康づくり云々と書いていらっしゃいますね。のんびりこういうことを表明されている場合じゃないんですよ。区長自身がおっしゃったように、変わるんですから、老人保健事業も、成人保健事業も。その部分を、補助金を、三位一体も含めて国庫補助をなくしちゃって、老人保健法も変わるんですよ。十八年に変わるんですよ。介護保険も変わるし、老人保健事業も変わるんです。今やらないとだめなんですよ。  今、庁内体制をつくりますじゃなくて、もう庁内体制をつくっておかなくちゃいけないんですよ。ちょっとその辺はっきり、これは健康推進課と健康福祉計画課と、それから介護保険課と高齢福祉課とありますけれども、四課ありますよね。これはきちんと体系化するということを区長の口からちょっと、どういうふうにするかということを聞かせてください。  防災は違うところでやります。  第四点目になるんですけれども、私は、二〇〇五年度から実施をしませんかと言っているんですけれども……。(「何を?」と呼ぶ者あり)要望記録とか公共事業のあり方については、二〇〇五年度からやりませんかと言っているんですけれども、早期にというふうにおっしゃいましたけれども、間に合いませんか。そうすると、どれくらいの時期にやるということになりますか。二〇〇五年度はやらないんですか。いつやるんですか。  それから、最後なんですが、上目黒一丁目の国鉄清算事業団跡地の話はどこまでいっているんですか。商業施設とかいうことについても、既に東京都との間で話をしているんですか。国の規制緩和で、当初の所有権移転や売却も可能であるし、定期借地権の設定も何ら問題ないというように聞いているところでございますというのが一年前ですよ。それも全くクリアしていて、中身の話になっちゃっているんですか。その辺、ちょっと聞かせてください。 ○青木英二区長  アンケートについてでございますが、それぞれ二度、アンケート調査をいたしております。当然、アンケート調査は、組織の活性化、風通しのいい組織ということに活用をしていきたいと思っております。  それから、介護保険制度についてでございますが、私の認識といたしましては、介護保険の一つの大きな視点は、自立ということでございます。ただ残念ながら、訪問介護について、廃用症候群という言葉が言われるように、十分な機能が果たせていないという御指摘もあるわけであります。  私は基本的には、必要な方に、必要な時期に、必要なサービス、これが受けられる今回の改正というふうに理解をいたしているところでございます。  それから、先ほどの指定管理者制度に関するお尋ねでございますが、これは当然、導入の趣旨といたしまして、サービスの向上と経費の効率的な活用という大きな命題がございます。その組み合わせがどうあるべきか、この二つの組み合わせがどうあるべきかは、それぞれの施設の設置目的によってそのウエートが変わってくるということでございます。
     もう一つ、老人保健の問題でございますが、現在、国会で審議がされているわけでございますから、その状況を踏まえながら、本区としては対応していきたいと思っているところでございます。  要望記録についてでございますが、これはいつやるんだということでございますが、ここで私が、あしたやる、あさってやるという、まだ中身も見てございません。ここで言える話は、可及的速やかにやるという決意をお示ししておきたいと思います。  JR旧国鉄の宿舎の問題でございますが、私どもは昨年、助役を座長とする検討委員会を設けてございまして、私としては、この施設については、今までの論議にあわせて、公共性の担保、そしてまたあわせて事業の見通しが明確になる計画、さらには財政負担がないということを新たなくくりとして、私どもとしてはこの施策に対応していくという方向性を考えているところでございます。  以上でございます。 ○五番(坂本史子議員)  そうすると、電線地中化と同日選挙の件はお答えがなかったので、以前と変わっていないということですか。それについてお答えがありませんでした。  それから、区長の時代になって、しばらくは違うんですけれども、政策決定会議ということでやっておられますね。それで、構成員もふやしてということなんですけれども、ほぼ見てみますと、一時間程度の時間で割と質疑も少ない。公表情報を見てみますと、そういう議事録になっていますけれども、ここですべての事柄を決めているんですか。それとも、もう一つ会議がありますけれども、これは余り開かれていないという状況なんですけれども、執行部の責任においておやりになることですから、中身を云々ということではないが、質疑もほとんどないというような会議の中で、すべてのそういうことが決まっているんですか。  透明性や風通しのいい、それからさまざまな人たちの意見が入っていく、トップダウンではない、むしろボトムアップの部分で改善をするということであれば、公表された議事録の中からは、トップの会議の中からは、さまざまな形で議論が戦わされ、いろいろな意見が出されているということはうかがい知れないんですけれども、そういうことではないんですか。いっぱい議論が出されて、庁内が活性化しているということが、この政策決定会議の中の議事録を見るとわからないんですけれども、全然そういうふうには見えないんですよ、反対に。だから、ここではただしゃんしゃんで終わっているんですか。それとも、別のところでトップシークレットのところが決まっちゃったりしたりするんですか。  その点、私はこれを聞いているのは、区政に対して議論が戦わされているという状況がうかがい知れないものだから、それはやるべきじゃないかという方向で聞いているんですけれども、ほかのところでやっているんだったら、それは教えてほしいですけれども、これを見る限りはそうではない。それは活性化した方がいいんじゃないですか。会議に始まり、会議に終わるわけですから。その辺を、言っていることはわかります。的確に、説明ではなくて答えていただけますか。まあ、ほかにもあるんですけど。  それから、介護保険の件ですが、指定管理者のことを聞いたんじゃないんですよ。区長の時代になって、やっぱり区立特養のサービス、おかしくなっちゃったよねというような評価が、たくさんの人たちがやっぱり見ているわけですけれども、区民が注目しているわけですけれども、そういう評価になったら、やっぱりよくないじゃないですか、区長。そのサービスを低下させないために、区長自身はどういうふうに考えていますかと。事業団と福祉の管轄だけに任せないで。区長は区立特養のサービスを守るんだという立場で、向上させるんだという立場でどういうふうに考えていますか。  それで終わります。 ○青木英二区長  失礼しました。一点目は答弁漏れでございます。  先ほどもお話を申し上げましたように、幾つかの課題については、議会のいろいろな御意見等もこの本会議、いろんな場で聞いております。今後、どういう対応をしていくべきか、今、模索をしているところでございます。  それから、電線の地中化につきましては、来年度予算の中でも予備費五百十四万円余を計上させていただき、これから対応させていただくということ。失礼しました。予備設計でございます。訂正させてください。申しわけありません。  それから、政策決定会議のありようでございますが、これは私も先ほどお答え申し上げたように、意思最高決定会議でございます。この会議はトップシークレットではなくて、トップの会議でございます。  それからもう一点、事業団のサービスが低下をしていいのか、これは低下をしては困ると思っております。  以上でございます。 ○石山京秀議長  坂本史子議員の代表質問を終わります。  以上で代表質問を終わります。  次の本会議は明三月二日、午後一時から開きます。  以上で本日の日程は終了いたしました。  本日はこれをもって散会いたします。    〇午後七時九分散会...