港区議会 2023-03-02
令和5年度予算特別委員会−03月02日
令和5年度
予算特別委員会−03月02日令和5年度
予算特別委員会
令和5年度
予算特別委員会記録(第7号)
令和5年3月2日(木) 午後1時開会
場 所 議場
〇出席委員(32名)
委 員 長 黒崎 ゆういち
副委員長 榎 本 あゆみ 丸山 たかのり
理 事 石 渡 ゆきこ 小 倉 りえこ
兵 藤 ゆうこ 鈴 木 たかや
福 島 宏 子 二 島 豊 司
近 藤 まさ子
委 員 玉 木 まこと なかね 大
琴 尾 みさと 山野井 つよし
横 尾 俊 成 やなざわ 亜紀
土 屋 準 榎 本 茂
清 家 あ い 杉 浦 のりお
なかまえ 由紀 池 田 たけし
ゆうき くみこ 池 田 こうじ
熊 田 ちづ子 風 見 利 男
阿 部 浩 子 七 戸 じゅん
杉本 とよひろ 清 原 和 幸
うかい 雅 彦 井 筒 宣 弘
〇欠席委員(2名)
マック 赤 坂 赤 坂 大 輔
〇出席説明員
副区長 野 澤 靖 弘
芝地区総合支所長
街づくり事業担当部長兼務 岩 崎 雄 一
芝地区総合支所
まちづくり課長 香 月 佑 介
麻布地区総合支所長
街づくり支援部長兼務 冨 田 慎 二
麻布地区総合支所
まちづくり課長 大久保 光 正
赤坂地区総合支所長
子ども家庭支援部長兼務 中 島 博 子
赤坂地区総合支所
まちづくり課長 成 清 勝 博
高輪地区総合支所長
産業・
地域振興支援部長兼務 山 本 睦 美
高輪地区総合支所
まちづくり課長 小 林 秀 典
都市計画課長 野 口 孝 彦 住宅課長 富 沢 和 可
開発指導課長 大 森 隆 広 再
開発担当課長 池 端 隼 人
品川駅
周辺街づくり担当課長 吉 田 誠 土木課長 海老原 輔
地域交通課長 佐 藤 雅 紀
企画経営部長 大 澤 鉄 也
企画課長
産業・
地域振興支援部ウクライナ避難民支援担当課長兼務 西 川 杉 菜 財政課長 山 越 恒 慶
〇
出席事務局職員
区議会事務局長 加 茂 信 行 次長 鈴 木 康 司
ほか
午後 1時00分 開会
○委員長(
黒崎ゆういち君) ただいまから、本日の委員会を開会いたします。
本日の署名委員を御指名いたします。土屋準委員、
福島宏子委員にお願いいたします。
本日の審議は、土木費の終了までを考えております。終了時刻は午後6時頃を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
次に、追加の資料要求について申し上げます。
共産党議員団の風見委員より、追加で1点の資料要求の申出がありました。当該資料は、
資料要求締切りである2月17日以降に発出されたものであるため、
理事会申合せ事項に従いまして、正副委員長で協議した結果、提出願うことになりました。
提出された資料は本日皆さんにお配りいたしましたので、御確認をよろしくお願いいたします。
───────────────────────────────────
○委員長(
黒崎ゆういち君) これより、歳出第7款土木費の審議に入ります。
歳出第7款土木費について、理事者の説明を求めます。
○財政課長(山越恒慶君) それでは、歳出第7款土木費について御説明いたします。資料は、
サイドブックスの定例会・
臨時会フォルダー、令和5年第1回
定例会フォルダー、議案等のフォルダーをお開きいただきまして、令和5年度港区各会計予算のファイルをお開きください。
右下のページ番号188ページを御覧ください。土木費の予算額は206億6,551万4,000円で、前の年度と比べ8億6,000万5,000円の増額です。
項の1、土木管理費は31億2,998万9,000円です。
192ページを御覧ください。項の2、
道路橋りょう費は65億6,692万2,000円です。
200ページを御覧ください。項の3、河川費は1億37万5,000円です。
202ページを御覧ください。項の4、公園費は18億8,732万1,000円です。
204ページを御覧ください。項の5、都市計画費は49億2,311万5,000円です。
208ページを御覧ください。項の6、住宅費は24億5,321万円です。
210ページを御覧ください。項の7、建築費は16億458万2,000円です。
以上、甚だ簡単ですが、第7款土木費の説明を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 説明は終わりました。
───────────────────────────────────
○委員長(
黒崎ゆういち君) これより歳出第7款土木費の質疑を行います。
初めに、小倉委員。
○委員(小倉りえこ君)
駐車場附置義務についてお伺いいたします。
東京都内では、延べ床面積が一定規模を超える建物では、車を持つ、持たないにかかわらず、駐車場をつくらなければならないという条例があります。計算式があって、数百平米に1台のような計算式で台数が決まっていきますが、東京都内の自治体でも、条例で定めた独自の
地域ルールをつくって、駐車場削減に取り組むことができるというものでもあります。
私が初めて駐車場の附置義務について質問したのが4年前になります。港区低
炭素まちづくり計画の中の
駐車機能集約化編というものが初めて策定されたときであります。そのときは、
地域ルールというものをつくって、再開発地域の2か所のほかに別の再開発予定の2か所を検討箇所で追加していくというようなお答えで、全域に広げるのは難しいと。その難しい理由は当時も理解はできませんでしたが、そういうことでした。
その後に、東京都内でも駐車場に空きがさらに目立ってきたり、管理費高騰の理由であったり。とにかくこの駐車場条例というものが実態に合わなくなってきていることから、東京都でも条例を少しずつですが緩和してきております。要は、もっと自治体で実態に合わせた
地域ルールというものをつくりやすくするという緩和です。
今定例会の代表質問でも、港区の低
炭素まちづくり計画に基づく
駐車場集約化を港区が定めた
地域ルールを、それ以外へもっと広げていただきたいという旨の質問を、鈴木たかや幹事長にしていただきました。また、それに先立って、東京都の担当課へ駐車場条例のさらなる緩和というものを個人的に陳情もしてきましたし、自治体がもっと
地域ルールをつくりやすいようにしている意図というものを確認してきました。そして、
地域ルールの適用の拡大を検討していくに当たって、
まちづくりの動向や駐車場を取り巻く状況を注視するということでしたが、該当要因の分析だけで、どうもそこに行政の意思というものが加わっていないように感じております。
行政が注目する
まちづくり動向と駐車場を取り巻く環境とは、具体的に何を指すのか。また、どのようなことが分かれば、今後拡大を検討する材料となり得るのかを伺います。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区では、脱炭素社会の実現に向けた低
炭素まちづくり計画を策定し、地域全体で低炭素化に取り組むことで、駐車場集約や附置台数、
附置義務台数の低減を可能としております。
まちづくりの動向とは、
駐車機能集約区域内において、受皿となる集約駐車場の整備や、安全で快適な
歩行者ネットワークの形成等とともに、
駐車場地域ルール、
運用マニュアルを策定・運用する体制が構築されている状況を言います。また、駐車場を取り巻く状況とは、多くの
附置義務駐車施設の供給がされた一方で、稼働率が低下し駐車場に余剰が発生することから、地域の状況に応じた集約をすることで、低炭素化を図ることができる状況を指します。
駐車機能集約区域の拡大に当たっては、これらの状況を勘案した上で検討してまいります。
○委員(小倉りえこ君) 今の答弁の中で、キーワード的に私は4つぐらいあったかなと認識はいたしました。受皿と歩行者と稼働率と低炭素と。大体これが、行政が今後考えていく中での気にしていくべき指標というところであろうという理解はいたしました。でも、もしこれが問合せ件数ですとか言われたら物すごくがっかりしたので、そこはある程度ものが決められていっていたのはよかったと思います。
次の質問です。集合住宅の管理組合などからも、車を持たない選択をした住民が増えているという中で駐車場の設置を義務づけていることは、借手がなくて埋まらない。管理費が高騰している。外部に駐車場を貸し出すにしても、セキュリティーの問題があるので、なかなかちゅうちょするという事実がございます。
近隣を巻き込む再開発による大規模なケースというものと、例えば老朽化した建物の単独の建て替えというものは、駐車場集約の意味も需要も異なるので、考え方を分けるべきだと思っています。都の条例では、原則、建物の敷地内に駐車場を設けることになっていますが、隔地、いわゆる飛び地で場所を確保するなどについても、地区独自の定めをつくることが可能であるはずです。
再開発が絡まない単独の建て替えに伴う附置については、もっと区が積極的に関与するために地域独自の定めというものを策定するべきだと思っておりますが、いかがでしょうか。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 現在、低
炭素まちづくり計画に基づき適用している4つの区域では、駐車場の集約や隔地をするとともに、地区内の移動を支援する効果的な施策を展開することで、脱炭素社会の実現を目指しております。引き続き区は、現在の
駐車場地域ルールを活用し、駐車場の集約化や隔地を図ってまいります。
○委員(小倉りえこ君) あまりしっくりこない答弁でした。4年前に初めて質問したときに、この
地域ルール的なものというのが、千代田区の1件だけしかなかったと記憶しております。そこが先進的、先駆的といいますか、とにかくそこがベースとなる考え方がつくられた。そして今は、千代田区、中央区、渋谷区、新宿区、豊島区、中野区そして港区と、
地域ルールをつくっている区が増えました。
ここで、その中の一つの豊島区の池袋地区というところの
地域ルールを少し御紹介させていただきたいのですが、この中でとても好ましいと思ったことが幾つかあります。池袋地区のルールでは、建物の大きさを大・中・小と分けています。港区は今、再開発の地域のみを対象としているので、再開発に関係ないところは港区は興味ないですよというふうに思われてしまいます。少なくとも私はそう受け止めてしまっています。なので、どの規模の建物でもというところは、私はとてもすてきだと思っております。
そしてもっと好ましく思っているのが、こちらの歩行者を最優先とするところ。また、特定の道路だけに面している建物であれば、先ほど申し上げた隔地、飛び地で駐車場を設置することを推奨すると。このほか千代田区の内神田一丁目の
地域ルールでも、地域開放型というシステムがありました。もともと、たまたま基準より駐車場を多くつくっているところがあったら、そこを使って隔地・飛び地による集約制度を設けたりできると。要は、これが自治体の実情に合わせて、地域のルールをつくりやすくした例になるのかなと思っています。
港区もこのぐらい緩和する努力を区が見せたっていいのではないかと私は思っております。問合せがあったら考えますというような姿勢というのが駄目で、設計を担当する会社が知っていなければいけないというのであれば、そんなところは多分皆無だと思います。港区は大規模開発しか見ていないとか、そうではないかもしれませんが、そういうふうに実際見えてしまっております。これが港区の
まちづくりというところに一般区民が持つ一番大きな不満なのだと思っております。少なくとも私はそう思っております。要は、再開発ではないところももっと気にしてくださいと。もう少しケアしてくださいというふうに感じています。
こういう感情というか思いというのが、ほかの区と比較して顕著な違いが出てしまう理由を一生懸命考えてみました。恐らく低
炭素まちづくり計画というところが一番のネックというか、そこに問題といいますか懸念されるところがあるのではないかなと感じています。要は、何を低炭素というのか。何がどうなれば、低炭素、脱炭素なのか。こういう駐車場の話です。大規模開発で駐車施設と車をこれだけ減らしましたという、その数字の実績が低炭素なのかと。
それだったら、車を持たないという選択をするケースだって、低炭素に相当貢献していると思います。そういうふうに感じている人もいます。少なくともここに1人います。これはへ理屈に聞こえてしまうかもしれませんが、高齢者の免許返納だって、私は低炭素に十分貢献していると思っております。
そもそもこの低炭素という概念が、
まちづくり部門の皆さんの考えていることと、少なくとも私が考えていることに大きな隔たりがあって、ここまで違い過ぎると、私の方が常識から外れていておかしいのかなと、自分で悩むことすらございます。
その中で、特に私は商店街の出身ですので、商店街の中における店舗の連続性が失われるのが、一番、今、悲しい。商店街の中でたまたま大きい規模の建物があって、老朽化で建て直すとなると、今の時代の条例定義で駐車場の附置義務が発生してしまうというところも今後出てきます。その対象となる建物の例えば1階部分に予定していた店舗の活用ができなかったり、
附置義務そのものが、店舗数の減少だけじゃなくて、商店の集合体という、商店街を形成している根本の部分の特色を失わせるというリスクを商店街は常に感じています。風情ある町並みが失われていくことをただ見ているだけしかできないというのが非常に寂しい。
このような理由から、商店街の中における駐車場の附置により、店舗の連続性、にぎわいが分断されてしまうことについての行政の見解を伺います。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 商店街等における店舗やにぎわいの連続性の確保は重要なことと認識しております。現在、取り組んでおります低
炭素まちづくり計画の
駐車機能集約区域においても、駐車場の集約化、隔地によって駐車場の出入口を減らし、店舗などを設けることにより、連続したにぎわいを創出してまいります。
○委員(小倉りえこ君) ごめんなさい。ちょっと聞こえなかったです。もう一度。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 改めて答弁させていただきます。商店街における店舗やにぎわいの連続性の確保は重要なことと認識しております。現在、取り組んでおります低
炭素まちづくり計画の
駐車機能集約区域においても、駐車場の集約化によって駐車場の出入口を減らし、店舗を設けることなどにより、連続したにぎわいを創出してまいります。
○委員(小倉りえこ君) すみません。ありがとうございました。ごめんなさい。やはりちょっと分かりませんでした。
私は、決して駐車場を設けないでくれと言っているつもりは全くないというところは、誤解はしていただきたくありません。当然、駐車場が必要な方もいらっしゃいますし、望んでつくりたいという方もいらっしゃいます。ただ、附置義務がもっとフレキシブルであれば、隔地・飛び地をもっと積極的に利用して検討してもらえるよう、お知らせするとか関与するなどで助かる方もいらっしゃいます。
こちらが、用途地域の地図です。港区
商店街連合会の方で加盟されている商店街があるところを、大体の場所でお示ししております。こちらが、まだできていませんが、今、港区の低
炭素まちづくり計画で、再開発中心のところでやろうとしている4か所の場所です。空白エリアをもっと気にしていただきたいなと思っております。少なくとも商店街の中でのお店の連続性が駐車場で失われるのはやはりすごく寂しいし、先ほど御紹介した豊島区の池袋の
地域ルールに即して言えば、私はもう商店街って、歩行者優先のエリア、路線に入るのではないかなと思っています。
この図で商店街があるところはピンクと薄ピンクのところです。要は商業地域と
近隣商業地域というのが多く入っていますが、その中でもとりわけ人がたくさん住んでいる商業地域、
近隣商業地域というところは、
地域ルールを設けていただくなりして、隔地での積極性というところを推奨するなどというやり方があってよいと思っております。
商店街の活性化は、産業振興の部門だけではなくて、
まちづくりの部門の皆さんから貢献できることはたくさんあると私は信じております。ですので、商店街以外で、建て直しで困っている区民の皆さんはたくさんおり、港区の決断を待っておりますので、よろしく御検討いただければと思います。
願わくは、この低
炭素まちづくり計画の
駐車場集約編の中に、先ほどちょっと申し上げた、豊島区のこういう大規模開発以外のところも気にしておりますよという姿勢を見せていただくためにも加えていただくことの検討をぜひお願いを改めていたしまして、質問を終わります。ありがとうございます。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 小倉委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、石渡委員。
○委員(石渡ゆきこ君) それでは、質問させていただきます。最初に、神宮外苑の再開発について、質問で取り上げさせていただきます。
こちらの再開発事業ですが、そもそも全体の計画自体が、地元港区の、特に青山を含めた地元を含めた区民にも都民にも、まだまだ全体像を知られていない、情報が届いていないといった課題があります。これまで
建設常任委員会の中でも、事業者に対して分かりやすい情報提供を求めることや、形式的ではない説明会、意見交換会などを行ってほしいといった要望や提案が出ておりますし、私もしてきました。
とりわけ
聖徳記念絵画館前の
イチョウ並木の保全については、地下茎の状況や、あちらの一帯は地下水が豊富であるので、例えば周辺のお寺では井戸水を掃除用水などに使用しているといった実情もあることから、現在の地下の水脈が工事によってどの程度影響を受けるのかといった調査も必要ではないかということについても、何度も担当課に申し上げて、担当課から事業者に問題提起していただいたと思っております。
私の
会派みなと政策会議のほかの議員からも、さらには他会派の議員からも、この神宮外苑に関しては何度も強い要望や時に批判や意見が出ているということは、私どもだけではない、担当課が一番それは知っていることだと思います。先日は、地元のPTAの方を中心とした皆様からも、事業者に丁寧な説明を求める陳情書が議会に出されました。それに先立って、実は武井区長からも2月20日に、市街地再開発事業の代表施行者である三井不動産に説明会の開催を要請しています。
このような中で2月28日には、ついに
東京地方裁判所に対して、都知事がこの市街地再開発事業の施行、具体的に言うと2月17日付の
神宮外苑地区第一種市街地再開発事業についての施行を認可したこの認可処分に対する取消しと併せて執行停止の申立てがされ、ニュースでも報道されております。この問題に対する関心は全国的に広がっている状況です。
原告となられた61名のうち半分近くの方が港区の住民です。特に事業地に近接した北青山一丁目の
都営アパートの住人の方も何人もいらっしゃいます。ここで、人数であるとか北青山の方というのは、実はこの方だけの問題というよりは原告適格です。訴訟を行う場合にはどういう人が原告になれるのかというと、日本の民事訴訟の手続の中では、誰もが原告になり得るわけではありません。公益的に関心がある人ならば、全員原告に名のりを上げることができるとはなっておりません。極めて具体的に、そこの取消しもしくはそういった訴訟を求めるものと関連性がある人しか原告になれません。そういう意味ではこの61人というのは、この数字の背後にはるかに関心があると。原告適格を満たす方で原告になったのがこの人数であって、その背後にもっと関心があったり、もっと意見がある方がいらっしゃるのだろうと私は思っております。
今回の私の質問ですが、話を港区に戻します。今後の手続として港区が関与する手続は、いつぐらいの時期にどのようなものが考えられるのか。改めて教えてください。そのほかの具体的な意見や質問は、この後ほかの議員もこの問題に関して質問があるようですのでそちらにお任せするとして、港区としては、今後この神宮外苑再開発にどのように関与する可能性があるのか。議員だけではなくて、この問題に関心がある全ての方にとって、今後の手続の流れとタイミングは非常に関心が高いと思いますので、今回はこちらを質問させていただきます。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 今後の手続としましては、都市再開発法に基づく市街地再開発事業の
権利変換計画の認可の申請が、区を経由して認可権者である東京都に申請されます。こちらは令和5年度中に行われる予定です。そのほかの手続としまして、都市計画法の規定に基づき、建築行為等を行う前に、区に対して地区計画の区域内における行為の届出が必要です。また、東京都
風致地区条例に基づき、床面積10平方メートル以上の建築行為や樹木の伐採等について区の許可が必要です。これらの手続の時期につきましては、現時点では未定です。
○委員(石渡ゆきこ君) ありがとうございます。実は、初めこの問題を取り上げさせていただいたのは、議会でも何度もいろいろ報告が上がっていますし、港区としても実に丁寧に、2月の段階で訴訟の提起がなる前に、区長からも具体的に説明会の要請を区長名義ではっきりと示していただいたということは、私ども議会が感じ取っている問題意識について、行政も同じ気持ちでいてくれたという意味で、こちらに対しては非常にいいものを出していただいたと思っております。
ただ、本当にこの都市再開発の手続というのは非常に分かりにくい。先ほど紹介した訴訟の原告代理人の弁護士の言葉をちょっと紹介させていただきます。密室でどんどん事業者とともに計画が進められていった。とりわけ木を何本伐採するのか。そういうものに関する情報が極めて不足している中で
環境アセスメントが行われたと。これは、説明のレベルに関すると、事業者側からすると適宜説明をしたよという話になりますし、形式的な書類は上がってきているとは思います。ただ、やはり関心がある人、それに対して説明を求める人がこれだけいるという状態においては、事業者と、その行為に対する事業者以外の人では、情報や知識の格差があるのが当たり前ですから、私ども弁護士が説明義務という言葉を使うときには、やはり情報を持ってその手続に通じた側の方が、より具体的に相手に届くような手法で、相手に届くような手段でもって説明すると。それをもって初めて説明義務が尽くされたのではないかという言い方をします。
ぜひ、この区長の要請文や、今日はほかの議員も質問すると思いますが、事業者側には、これだけ問題が、みんな社会的に関心があるのだということを真摯に受け止めた上で、事業者もいい仕事をしたいでしょうから、そこについてはきちんと説明を求めると。そういった姿勢を、また繰り返し区と一緒に、議会としても要請していきたいと思います。
続きまして、ちょっと順番を変えて、先にドッグランの質問をさせていただきます。
このたびドッグランを港区でもっと増やしてほしいという御要望を受けて、これまでのドッグランの整備状況について調べてみました。現在、区立公園におけるドッグラン設置に関しては、平成18年に設置されたドッグラン懇談会及び平成19年からの区立芝浦中央公園のモデル事業としてのドッグラン試行の後に、平成23年にドッグランに対する考え方というのが策定されています。その後にもいろいろ請願が出て議会でも通りというようなことで、折に触れこのドッグランの必要性が話題に上がっていますが、港区のドッグラン設置の現状を伺うとすると、例えば都立芝公園で東京都と協議したという話があります。こちらは設置不可という回答が来たそうですが、その理由を教えてください。
○土木課長(海老原輔君) 区は、都立芝公園へのドッグラン設置について、東京都と協議を行ってまいりましたが、東京都が示しました都立公園におきますドッグランの設置の条件のうち、近隣住民の理解とボランティア団体等の協力、駐車場の確保などを満たすことができず、東京都からは設置不可との回答をいただいております。
○委員(石渡ゆきこ君) ありがとうございます。いろいろ港区の中でドッグランの設立条件を満たす、しかも公園でとなって見いだしていくと、なかなか難しいところもあると思います。例えば港区の再開発などで、今、再開発が行われて住宅がそこに附属する場合に、ペット飼育不可というマンションはあまり考えられないのではないかと思います。さらには、開発の中にペットショップやペットオーケーの飲食店などもテナントで入居しているという実態を考えますと、このような生活利便施設にドッグランを追加していただくなどして、ドッグランを例えば民間の再開発の中でも増やしていただけるといいのではないかと思います。ただ、港区としては、生活利便施設の選択肢にドッグランを追加するということに対しては慎重というか、あまり同意しているやり取りではないことが議会質問に残っております。そうすると、民間事業者に対して任意の働きかけを行うことによって、ドッグラン設置を促すことが大事なのではないかと思います。
こういった民間再開発の際に、民間空地や建物の中でドッグランの設置を行政の側からも進んで要望していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○土木課長(海老原輔君) 現在、ドッグランの設置に当たりましては、用地の確保が困難なことや地域の理解や同意が得られないなど、整備に当たり大変苦労しているところでございます。区内の各地域では大規模な開発も進められていることから、今後は、開発事業者に対し、民設・民営によるドッグランの整備について要望してまいります。
○委員(石渡ゆきこ君) 先日の総務のときの質問でも数字を挙げましたが、犬の飼育登録数は令和4年3月時点で1万2,288頭と、かなり大きい数字です。麻布大学の先生によりますと、動物と接することによって人間の平均寿命も延びるのではないかといった科学的な研究などもされていて、ウェルビーイングにも資するといった報告も上がっています。ぜひ、犬猫の問題ということではなくて、動物とどう暮らしていくのかという視点でも御協力をよろしくお願いいたします。
最後に、高齢者の住宅についてです。
私は民生費の質問において、高齢者民間賃貸住宅入居支援事業の中で、高齢者の方が港区の中では住み替え先が見つからないという問題について指摘させていただきました。さらには、2017年からスタートした住宅セーフティーネットについても、こちらは住宅確保の要配慮者に対する居住支援を行うための制度ですが、これもなかなか港区の中では残念ながらあまり進展していないという状況にあると思います。
かつて港区では、ファミリー世帯の人口流出を止めて、定住人口の確保を政策課題と掲げたときに、定住人口を確保する政策を実行するための策として、賃貸住宅借り上げ貸付け事業を行っていたと聞いております。民間の賃貸住宅を借り上げ、中堅所得層のファミリー世帯向けに貸付けを行うという事業です。平成20年10月末現在で17棟170戸あったという資料が出てまいりました。また、オーナー向けに賃貸住宅の建設資金やリフォームなどの利子補給を行ったりするという具体的な策を取っておられたようです。
こうした借り上げ住宅による住宅の供給とか、住宅確保要配慮者向け住宅を提供してくれるオーナーに対して、特別にインセンティブを与える支援制度を展開するなどして、高齢者が住み替えできる住宅を現実的に確保する政策を、今ここでしっかり武井区政に展開していただきたいと思うのです。
私は今、芝浦二丁目の公団住宅で、住宅解体に伴う転居を迫られた居住者の複数の方から、地元の議員として、また弁護士としていろいろ相談を受けています。この住宅に長年住んでおられる方は、自治体職員として長年勤務されたり、地元の企業できちんと働いてこられて、決して多額というわけではありませんが、恐らく一般的な年金収入がある方が多いのです。しっかりと貯金もされています。それで暮らしてこられた皆さんが、港区でこれまで働いて子育てをし、いろいろ生活をして、普通に納税者として何十年も暮らしてきた。そのような皆さんが、建物が古くなったなどいろいろ個々の事情があるのですが、ここ最近の港区の地価の高騰や再開発のありようによって、港区に住めない状態になってきています。
これは、実は芝浦の公団の方のお話だけではありません。同じように転居先が見つからないと悲鳴に満ちたような相談は、南青山からも白金の方からも、何人の方からもいただいています。その中には、いわゆる高所得者と言われるような方もいらっしゃいます。逆に年金が非常に少ない方も、いろいろな方がいるのが港区の特徴です。ただ一律に言えるのは、高齢だからということで、特に賃貸住宅の供給が受けられていない。これまでずっと港区で暮らしてきた、地域で過ごしてきた、中には税金を払っていたり、地域活動に貢献してきた人たちが、こんなに御自身の事情ではないです。誰でも人は年を取りますから。ただ、その事情で港区に住めなくなっている。あたかも再開発が進む中で追い出されるような状態になっています。私たちが、武井区政が目指した港区は、決してそんなものではなかったと思います。
行政活動ということにできることに限界があるのは分かっておりますが、今すぐに対応すべき重要な住宅の政策課題として、高齢者の住み替え支援の必要性をぜひ捉えていただいて、現実的な対策を講じてもらいたいと思います。いかがでしょうか。
○住宅課長(富沢和可君) 高齢者の住み替え支援については、今後、関係課と連携しながら、区内の不動産事業者や高齢者の居住支援を行っている居住支援法人等との意見交換、学識経験者の意見も踏まえ、来年度の住宅基本計画の改定の中で、高齢者の住まいなどの支援方策の在り方について検討してまいります。
○委員(石渡ゆきこ君) 時間も過ぎております。もうほかの議員も言っておりますし、とにかくよろしくお願いいたします。具体的な策をぜひということで質問を終わらせていただきます。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 石渡委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、なかね委員。
○委員(なかね大君) よろしくお願いします。私からは、「ちぃばす」の利便性向上についてお伺いします。
港区のコミュニティバス、「ちぃばす」は、地域の移動手段として多くの方に利用されております。「ちぃばす」は、平成16年10月に田町ルート及び赤坂ルート2路線の運行を開始しました。平成22年3月から新規に5路線を導入し、7路線で運行を行っています。また、「ちぃばす」の継続的な改善により移動の利便性の向上が図られる中で、「ちぃばす」のルート改善や「ちぃばす」が運行できない地域の新たな交通手段に関する要望も出ております。私も地域でお話を聞いていますと、ルートの新規整備や変更のこと、また増便に関する要望や運転の安全性や運転手の態度に関することなど、様々多くの声をいただきます。それだけ地域交通が生活に欠かせないこと、需要の高さを示していると思います。
初めに伺います。こうした様々な利用者からの意見や要望を、区はどのようにして受け止めてもらえるのか。また、窓口などあれば御紹介ください。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 「ちぃばす」に関する御意見や御要望、苦情等を受け付ける窓口といたしましては、運行事業者の営業所内に「ちぃばす お客様窓口」を設置しているほか、区においても広聴メールや地域交通課の窓口や電話にて、利用者からの御意見や御要望などをお受けしております。
○委員(なかね大君) ありがとうございます。事業者の窓口と区の窓口が両方あるということで伺いました。
事業者と区では受け止めが違うということもあると思います。例えば区は、届いた意見をそのまま掌握できると思いますが、事業者に寄せられた意見については、区はどのように把握されますでしょうか。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 運行事業者との間では、日々メールや電話にて情報交換を行っており、運行事業者に寄せられた御意見なども共有しております。さらに、毎月実施している運行事業者との定例会議の中においても、1か月間に寄せられた御意見などの内容について、改めて共有を図っております。
○委員(なかね大君) ありがとうございます。月に1回の定例会の中で情報共有していただいて、改善を図っていただいているということです。これらの意見、要望をどのように運行業者と協議して改善されているのか教えてください。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 利用者からいただいた御意見や御要望、苦情等については、運行事業者と迅速に情報の共有を図るとともに、運行事業者に対して、朝礼や社内教育などの場において、安全運転や運転手の丁寧な対応などについて徹底するよう、指導しております。今後も区民に愛される「ちぃばす」を目指し、運行事業者とともにサービス向上に努めてまいります。
○委員(なかね大君) ありがとうございます。やはり運転手の技術の問題やサービスに対する態度というものは、当然すぐ改善していただきたいものでありますので、ぜひスピーディーに対応していただきたい。あと、ルートの改善や増便については、やはり様々な課題もあるかと思いますので、しっかり協議していただきたい。例えば他の地域でも他の自治体でも、コミュニティバスを運用されております。地方によっては、様々な方法・手法をもってされていることとも思いますので、ぜひ区また事業者の方でいい意見を出し合って、よりよい改善につながるように努めていただきたいと思います。
加えて、そうした事業者と区との協議というものは、なかなか区民の方たちには知り得ないものだと思います。これだけやはり様々な要望が高くなってくると、どういうふうに区は動いてくれているのか、考えているのかということが見えないというふうにも思います。せっかく協議をしていただいているものが区民の皆様に伝わるようなことも、ぜひ今後考えていただきたいと思います。
次は、まさにそのことについての質問になります。「ちぃばす」の運行改善時の周知方法について、お伺いしたいと思います。
令和4年4月1日の芝浦港南ルートの見直しで、竹芝地域への延伸が実施され、海岸二丁目を中心とした地域の方々からは、大変喜びの声をいただいております。しかし、廃止となった芝浦ふ頭駅前のバス停利用の障害者の方からは再開を強く望む声をいただいていたり、減便となった芝浦アイランド付近の利用者からは、利用者が少ない地域への延伸で不便になるのはおかしいといった声をいただいております。また、終バスの時間延長を望む声は根強いですが、実際には利用者が少ないこともあって、令和4年4月1日の麻布東ルートの見直しでは、ダイヤ改善の一環で終バスの繰上げがなされております。
地域の住民の方々の声などを受けて、適宜ルートを見直してくださる区の姿勢は高く評価しております。また、バスの台数やドライバーの数には制約があり、区として補助金を投入している関係で、ある程度の運行の効率性を求めざるを得ないことも理解しております。他方で、日常的に特に高齢者の方々から、「ちぃばす」のルートなどについての御要望をいただいております。その際に、運行ルートは一筆書きのような巡回型になっていること。警察からの指導で、信号のない交差点は右折ができない、狭い道路などで切り返しができないなど、制約があること。利用者数に応じて適宜ルートや運行本数を見直していることなどをお話しすると、納得してもらえることが多いです。今後、運行ルート見直し全般に係る整備方針を示すなど、個別ルート見直しの際に、見直しの考え方などを町会や影響の出る近隣住民に丁寧に説明するなど、区民に一層の理解を得られるように努めてもらいたいと思います。
質問は、「ちぃばす」の運行ルート見直しの考え方等の周知啓発に、今後区としてどのように取り組まれていくつもりか、お伺いいたします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 運行ルートの見直しやダイヤ改正を行う際には、事前に区や運行事業者のホームページ、車内ポスターや町会へのチラシ等の送付等にて周知を行ってまいりました。今後、ホームページやポスター、チラシ等において、運行ルートの見直しに関する理由等を分かりやすく記載するなど、「ちぃばす」利用者に御理解をいただけるよう、丁寧な周知に努めてまいります。
○委員(なかね大君) ぜひ愛される「ちぃばす」を目指す中では大変重要な取組だと思いますので、今後も引き続きよろしくお願いしたいと思います。
最後に、新規交通手段の実証実験結果の共有についてお伺いします。
令和3年11月から12月にかけて、港区は民間事業者と連携し、新たな移動手段としてのグリーンスローモビリティの実証実験に取り組まれましたが、地域交通手段としての導入は断念するとの結果となりました。「ちぃばす」の運行が困難な交通不便地域の方々からは、代替の交通手段として期待していただけに、この結果を残念がるお声をいただいております。
そうした交通不便地域の特に高齢者のお声を伺うと、いきいきプラザや区民センター、総合支所といった特定の場所に行きたいというお声が多い印象です。特にいきいきプラザについて、送迎用の車を望む声を以前からいただいていたところです。グリーンスローモビリティのように、地域交通としては適さない場合でも、福祉施設などへの送迎用として活用することはできるのではないかと考えます。
そこで質問は、交通不便地域における「ちぃばす」の代替交通手段の課題解決のために、グリーンスローモビリティを含む新たな移動手段の実証実験の結果を今後区の関係部署とも共有していただきたいと思いますが、区のお考えをお聞きします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 昨年度、交通不便地域でのグリーンスローモビリティの実証実験では、「ちぃばす」では走行できない道路を走行できる一方で、所轄警察署から、道路走行時の安全確保に対し指導があったことや、採算性が見込めないなどの理由により、本格運行を断念いたしました。このため、引き続き新たな交通手段の導入について検討を進めております。今後、昨年度実施したグリーンスローモビリティの実証実験の結果については、速やかに庁内の関係部局と情報の共有を図るとともに、新たな実証実験を行う際も情報の共有化に努めてまいります。
○委員(なかね大君) よろしくお願いします。このグリーンスローモビリティの実証実験に私も参加させていただいて、乗せていただきました。高輪ゲートウェイ駅から北里病院までつなぐルートに乗せていただきました。確かに都道の高輪ゲートウェイ駅から伊皿子坂をずっと上がって、魚籃坂を下りてくるというあのルートについては、後続車が渋滞するぐらいたまってしまったのを見ると、ちょっとやはり危険だったなと感じます。一方で、今回新しく白金ザ・スカイ、マンションが建った白金一丁目の地域に入っていくと、本当に問題なくスムーズに移動できるということで、すごく有効性もあるかなと感じました。
地域交通という枠の中でこのグリーンスローモビリティを当て込めようとするとちょっと外れる部分があるとしても、逆にグリーンスローモビリティをどう活用すればいいかという観点から、ぜひ議論を進めていくことも重要かなと思います。そういう意味では、関係部署としっかり連携を図っていただきながら、得られた検証の結果、いい部分をどういうふうに利用できるかという部分もリアルの議論として進めていただきたいということを要望します。
以上で質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) なかね委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、熊田委員。
○委員(熊田ちづ子君) 最初に、「ちぃばす」について質問いたします。
まず、バス停の上屋の設置についてです。都営バスの中ノ橋です。これは旧東京専売病院があったところのバス停の設置についてです。それから東京都の障害者福祉会館前のバス停と、札の辻スクエアについては、新たにバス停を設置してほしいということで議会でも取り上げてまいりました。この3か所の検討状況について、御答弁をお願いいたします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 都営バスの中ノ橋バス停の上屋につきましては、東京都交通局に確認したところ、設置は決定しているものの時期は未定であるとのことです。障害者福祉会館前にある「ちぃばす」の三田線三田駅前のバス停につきましては、現状の場所では、地下鉄の換気口があり上屋の設置が困難であることから、バス停位置を新橋方面に30メートル程度移動した場所において上屋等の設置が可能か、歩道の埋設物の状況把握を進めているところです。札の辻スクエアにつきましては、交差点から近く交通量も多いため、バス停設置には交通管理者からバスベイを設置するよう指導を受けました。このため、道路を管理する国道事務所と協議をしたところ、バスベイを設けた場合、歩道幅員が確保できないため、バス停設置に関する協議は不調となっており、設置は困難な状況です。
○委員(熊田ちづ子君) 設置が決定している中ノ橋については、もうぜひ早急につけていただく。あそこが建ってからもう大分たっています。お願いしたいと思います。障害者福祉会館の前は、都営住宅や東京都の福祉会館もあって、高齢者・障がい者の方が多く使います。「ちぃばす」は3ルートがあそこを使っていますので、今おっしゃった30メートル先に可能かどうかということについては、以前バス停があったということを確認できていますので、ぜひ早急にとお願いしておきます。札の辻スクエアについては厳しいというのが今の状況ですが、これからスーパーマーケットが設置されるということになれば、当然住民の方からは、田町駅で降りるのではなくて、もっと先までとバス停を望む声が絶対出てきます。これは簡単にはいかないかもしれませんが、知恵を出していただきたいということをお願いしておきたいと思います。
次に、バス停での停車の仕方についてです。
体が弱くなり、よく「ちぃばす」を利用されるという方から御意見が寄せられました。停留所で歩道から離れてバスが止まると、乗車したり降車する際は、一度車道に下りてまた上らなければなりません。高齢者やシルバーカーを使っている方、ベビーカーを使っている方にとってはとても大変なのに、どうしてでしょうということでした。その方も勇気を出して運転者さんに聞いたそうですが、会社からは50センチ離れて止まるようにと言われているという説明だったようです。
区にも確認していただきました。サイドミラーの電柱や樹木への接触を防止するために、社内規定で、歩道とバスの離隔距離を可能な場合は70センチ離して駐車するようになっているということです。「ちぃばす」は区民の足として、高齢者や妊婦さん、小さな子どもさんを連れた方などが多く利用します。電柱や樹木がある場合は別として、なるべく歩道に寄せて停車するようにお願いしていただきたいと思います。
運転手さんの運転の仕方にも御意見がありました。中には乱暴な運転の方もいるとのことです。過去3か月の間で車内の転倒事故も2件起きています。一方でとても丁寧な方がいらして、大きく曲がりますから気をつけてくださいと声をかけてくださるそうです。そうしたときはとても気持ちよく乗車ができてうれしくなるそうです。渋滞や遅延など運転者さんもストレスがあるかもしれませんが、交通弱者の方が多く利用する「ちぃばす」ですから、丁寧な対応をぜひお願いしていただきたいと思います。
2点、答弁をお願いします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) バス停に停車する際、サイドミラーの接触を防ぐため、歩道から70センチメートル離れた位置に停車するという社内規定があることから、歩道にさらに接近した位置での停車は原則できませんが、乗降の際に、利用者に対して歩道から離れた位置で停車する旨のアナウンスを行うなど、丁寧な対応を運行事業者に指導してまいります。走行中の運転手の丁寧な対応につきましては、利用者が安全で快適に乗車していただくため、社内教育などで安全運転や適切な車内アナウンスなどについて指導を行うよう、運行事業者に要請してまいります。
○委員(熊田ちづ子君) 一定やはり離れなければいけないということもあるかもしれませんが、なかなか高齢者やシルバーカーを持っている方などは本当に危なっかしい乗降の様子が見られているということですので、ぜひ対応も含めてお願いしたいと思います。
次に、中之橋の橋梁灯の修復についてです。
中之橋に4本の橋梁灯が設置されています。三田一丁目側の2本が、コンクリートが剥がされ、さびついた状態で立っています。テープが巻かれた状態で、近くにはカラーコーンが置かれています。近づいたら危ないのかなという印象です。区に連絡して、「現在は塗装が剥がれていますので御注意ください。橋梁灯が倒れるおそれがないことは確認しましたが、今後、橋梁灯の建て替えを予定しています」との貼り紙をしていただきました。このような掲示をすることで、住民とも情報を共有することができ、安心につながります。
橋梁灯の建て替えの時期、中之橋の名前を記入している親柱の修復。工事までの時間がかかる場合は、状況が住民に伝わるよう掲示をすることなど、併せて答弁をお願いします。
○
芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 中之橋の橋梁灯については、令和5年度後半での建て替えを予定しております。また、中之橋の親柱については、排気ガスなどによる汚れの付着や塗装の劣化により剥がれが生じているため、橋梁灯の建て替え工事と併せ、洗浄と塗装工事を実施してまいります。今後の橋梁灯の建て替えと親柱の修復の予定につきましても、掲示物により事前に周知してまいります。引き続き地元住民の皆様への情報提供を徹底し、安心していただけるような土木施設の管理に努めてまいります。
○委員(熊田ちづ子君) よろしくお願いします。
次に、都道の植栽帯についてです。
赤羽橋から麻布十番にかけて、歩行者と自転車を分けるための歩道の真ん中に植栽帯があります。これまで何度か取り上げてきましたが、植栽が育ちません。特に高速道路側、古川沿いは日が当たらない、雨も当たらなくて、植物にとっては環境が悪いところです。写真も載せてありますので、現状を確認していただきたいと思います。土地がむき出しになっているところが何か所もあります。かえって危ないです。カラーコーンを置いて注意喚起をしていますが、住民からも、なぜあんなものをつくったのかという意見をよく聞きます。歩行者と自動車とを分けていますが、それを意識して歩行者や自転車が走っているとは思えません。
今後も植栽帯を継続するのか。仮に継続するのであればきちんと管理をするよう、東京都と相談していただきたいと思います。答弁をお願いします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 赤羽橋から麻布十番にかけての都道の植栽帯につきましては、歩行者や自転車の安全確保のために設置されておりますが、地域の方などから歩きづらさなどについて御意見をいただくたびに、その都度、区として東京都に御意見等を申し伝えてまいりました。現在、東京都は、これまでより環境が悪い中でも育ちやすい植栽に植え替える工事を順次実施しており、今年度中に完了する予定とお聞きしております。引き続き東京に適切な植栽帯の維持管理をするよう、申し伝えてまいります。
○委員(熊田ちづ子君) 何度も植え替えもしてもらったり、多分木も換わったりしていますが、今、写真を載せているツツジも育たず、あんな状態です。やはりここは、雨が当たらないようなところも含めて、やはり水まきなどの管理をしない限り、今の状態が繰り返されますので、ぜひお願いしたいと思います。
次に、飯倉公園の駐輪場設置についてです。
2月15日に開催された飯倉公園自転車駐車場整備についての説明会では、参加者多くの方から反対の意見が寄せられました。なぜ公園内につくるのか。多くの子どもたちが遊んでいる公園が、工事期間中1年4か月も使えなくなることへの反対意見。赤羽橋駅利用の放置自転車は少なくなっている中で、100台もの駐輪場が必要か。工事費に約5億円、維持管理費に約4,000万円かける必要があるのか等々、説明会に参加できなかった保護者の方からも、区には電話で意見が寄せられているとのことです。
直近の駐車台数は、区の資料でも昨年10月で27台となっています。私も議員になって何度も赤羽橋駅周辺の駐輪場対策は求めてきました。一番ひどいときは、赤羽橋の橋の上にも放置自転車が止められ、本当に歩行にも危険な状態でした。町会の役員さん、
麻布地区総合支所の職員さんたちが力を合わせて橋の上に花壇を置いたりカラーコーンを置いたり、本当に粘り強い対応で、赤羽橋には今でも1台も止まりません。長い間取組を見てきた一人として、
麻布地区総合支所の努力は本当に十分理解しています。何年もかけて課題解決のために出してきた案が、飯倉公園を潰して設置するのでは、駐車場の整備を求めてきた住民や保護者から受け入れられないのは当然です。
住民や保護者の合意がないまま強行することは絶対にやめること。改めて計画を見直すこと。答弁をお願いいたします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 区は、これまでも鉄道駅周辺に用地を確保できない場合、地下空間を有効活用することで、公園機能と自転車駐車場機能を両立させる整備を進めてまいりました。具体的には、三河台公園や桜田公園、こうなん星の公園に地下機械式自転車駐車場を整備し、現在、一の橋公園でも整備を進めております。
飯倉公園につきましても、赤羽橋駅周辺では、長期間にわたり用地の確保が困難であったことから、地元町会や商店街、保育園などに説明した上で、令和4年第2回定例会で補正予算を承認いただき、現在設計を進め、説明会を開催いたしました。
改めて計画を見直すことは考えておりませんが、今回の説明会でいただいた意見や御要望につきましては真摯に受け止め、工事中の多目的広場への遊具の移設や工期の短縮などの工夫を行ってまいります。また、改めて保育園の保護者の方々へ丁寧な説明をし、理解を得るとともに、遊具のリニューアルやマンホールトイレ、かまどベンチの増設など、飯倉公園がよりよい公園となるよう、復旧方法につきましても地域の御意見を伺いながら進めてまいります。
○委員(熊田ちづ子君) 課長、公園の整備と飯倉公園の一部を潰して、今、桜の木やアジサイの花がきれいに咲いているところを潰して、公園の場所も狭くなって、工事期間中は1年4か月も使えない。子どもの1年4か月ってすごく大きな時間なのです。あそこ、飯倉公園は本当に多くの子どもたちが遊んでいます。その場所を使って理解をいただくよう説明するということですが、まず理解は得られないです。ですから、ぜひ計画の見直しをすることです。
これは総務費でも紹介したとおり、首都高速2号線高架下の利用計画が出されました。高架下は、誰もがあの場所につくれないかと、地元からも議会からも要望してきた場所です。当然区も何度も交渉してきて、結局合意ができず、今回、飯倉公園を候補にしてきたわけですが、説明会の区の資料では、首都高速道路の協議について、これは令和3年度の段階での意見が出されています。首都高速道路の高架下は、土地所有者による活動計画策定後、遊休地は土地所有者の事業用地となる方向。整備用地の確保は困難という結論づけを。これは令和3年度の結論なのです。
写真を
サイドブックスに載せていますが、昨年12月14日付でこの高架下利用計画を公表しています。それによると、利用用途には自動2輪駐車場が含まれています。現地には、高架下利用者募集の看板が設置されています。これまでと状況が変わっていますので、早急にこの自転車駐輪場の計画地として、ここの交渉に当たるべきだと思います。答弁をお願いいたします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 区は、平成29年11月から、首都高速道路株式会社と、首都高速道路下に対し、用地の活用を要望しまして協議を行ってまいりました。御指摘の用地につきましても過去に区の意向を伝えまして、活用の可能性について協議してまいりましたが、事業用地として公募を予定しており、区への提供の考えはないということで協議が整いませんでした。現在170平米の用地は、首都高速道路株式会社とは別の独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が、道路管理のための財源確保につながる占用料収入の増加を目的として公募の手続を進めており、個別交渉は困難と考えております。一方、30平米の用地につきましては、占用主体が国または地方公共団体となっていることから、協議を継続してまいります。
○委員(熊田ちづ子君) これまでと状況が変わっているわけですから、急いで行っていただきたい。高速道路の赤羽橋側の区が所有している土地もあるではないですか。あそこも含めて、取りあえず区が駐輪場を何台かつくって、それで足りなければ東京都も国道も応じると言っているのですから、まず急いで交渉に当たっていただきたい。
土地を借りるための賃借のスケジュールというのを調べてもらいましたら、事業担当課の方がまず計画を立てて相手方と協議をしてということで、所長が座っていらっしゃるからあれですが、そちらが決めない限りこの交渉は進みませんから、もうぜひ急いでお願いしたいと思います。
お願いして、質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 熊田委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、琴尾委員。
○委員(琴尾みさと君) よろしくお願いいたします。熊田委員に続きまして、私も赤羽橋駅の放置自転車について伺います。
以前より赤羽橋駅周辺では、駅利用者などの自転車が自転車通行帯に放置され、歩行者の安全な通行の妨げになっていることが問題となっていました。令和4年6月の第2回定例会に、飯倉公園自転車駐車場について議案が提出され、その内容はこのようなものになっています。赤羽橋駅周辺では、駅利用者などの自転車が約60台放置され、巡回員によるマナー啓発や放置自転車への警告札の貼付けなどを行ってきましたが問題解決に至らず、駅周辺自転車駐輪場を設置した上で、その周辺を自転車等放置禁止区域に指定し、自転車等の即日撤去を実施することが必要でした。東京都交通局や建設局に対して要望や協議を申し入れるとともに、首都高速道路株式会社の用地活用などの検討も進めてきましたが解決に至らず、しかし区有地では土地がないため、再度、道路上や区有地を活用した暫定自転車駐輪場の整備・設置を検討してきましたが、めどが立たないことから、飯倉公園の駐輪場整備を検討しているとのことでした。
今年の2月15日、飯倉公園自転車駐車場整備事業に係る住民説明会が開催されましたが、その次の日に、飯倉公園の近くの保育園や学童に子どもを通わせているママたちから御連絡をいただき、飯倉公園自転車駐車場整備事業に関する御意見を頂戴いたしました。要約すると、飯倉公園は東麻布で唯一の公園です。1年半以上もの間、公園が使えなくなるのは困る。子どもと自転車の衝突事故リスクが上がるのではないか不安。工事が日中なので、お昼寝中うるさいのも困るなどと、様々な御意見をいただきました。
今まで、区も多くの課題がある中で問題解決に向けて試行錯誤されてきての御提案だとは思います。改めてこれまでの経緯と、今後どのようにされていくのか伺います。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 区は平成20年度から、東京都交通局や建設局に対し、都道上への自転車駐車場設置について協議や要望を申し入れるとともに、平成29年度には、国道上への設置について、国道事務所との協議を進めてまいりました。併せて首都高速道路下への設置について、首都高速道路株式会社などとの協議も進めてまいりましたが解決に至らず、整備用地確保のめどが立たない状況でございます。これらの状況を踏まえ飯倉公園内へ設置することとし、令和4年第2回定例会で補正予算を承認いただき、設計を進めております。
今後は、今回の説明会でいただいた御意見や御要望につきまして真摯に受け止め、公園機能と自転車駐車場機能を両立させ、改めて保育園の保護者の方々などに丁寧に説明し理解を得るとともに、飯倉公園がよりよい公園となるよう、復旧方法について地域の御意見を伺いながら進めてまいります。
○委員(琴尾みさと君) ありがとうございます。東京都や国とか高速下のスペースなどを活用して模索いただいたことは、本当にありがとうございます。本事業の検討に至った経緯や、これが現在唯一の苦肉の策だということは理解しています。
今日、私もここに来るまでに現地を見てきて、放置自転車は大体35台ぐらいでしたが、都道にも国道にも高速下にも土地があるのに、なぜ使わせてもらえないのかというのが、区民にとって本当に納得のいかない部分なのではないのかなと思います。その人たちは区民であり、都民でもあり、国民でもあるのに、なぜ使わせてくれないのか。本当にこの縦割りの弊害なのではないかなと率直に思ってしまいました。
東京都も、区として対応していないなら、都道に設置するのが無理なのであれば、ここまでさんざん区としてどこかないかと手を尽くしてこられましたが、結果、公園しかなかったということだと思うのです。結果、設置できるところがゼロでしたということです。都民ファーストの立場ですが、それは手を尽くしたことにならないのかなと疑問に思ってしまいました。
区民の方からの御意見をもっと紹介すると、平置きが無理というのであれば、なぜシェアサイクルがあるのかとか、今日も小さい子どもたちが大きい遊具で砂場を使って遊んでいる姿も見ましたし、なぜ遊具が使えなくなるのか。本当に困るという意見も十分分かります。1年半も安全に遊べず、遊具も使えない状態で卒園まで過ごさなければいけないという保護者さんの不満と、工事が昼間になってしまうから、お昼寝の際もうるさくて子どもたちが落ち着かないのではないかという不安など、また、自転車の交通量が増えることによって子どもとの衝突リスクが上がるのではないかと思っていらっしゃる不安の気持ちもすごく理解できます。
また、自転車の台数に対しての高額の工事費、そして人件費に対してもおっしゃっています。赤羽橋駅付近の放置自転車は1日50台から60台程度に対して、概算整備費用は約4億9,500万円で、維持経費が別途で年間4,500万円とありました。まずはその維持経費についてですが、維持経費の内訳が、2人体制で人件費が3,000万円、メンテナンス代が1,500万円、自転車を誘導するのに3,000万円というのは高くないですかと言われたのと、自転車を入れるだけでなぜこんな高いんだともおっしゃっていました。
自転車50台から60台に対してこんなにお金をかけるのかという点に関しても、一回計算してみましたが、仮に整備費を20年償却で見て、維持費込みで毎月580万円以上の費用が発生する計算になります。新型コロナウイルス感染症によるテレワークの普及もあって、放置自転車の数にも若干増減はあるのかなと思いますが、放置自転車が大体1日50台だとして、放置自転車1台当たり毎月12万円弱の区民の税金が使われる計算になります。限られた放置自転車に対して、これだけの費用をかけてでもつくるのかという区民の方々のお気持ちも理解できるところです。
先ほどの課長の答弁にもありましたが、遊具などの充実も図っていくということですが、反対している人たちの意見は、多分そこではないと思うのです。充実してほしいからということではないと思います。先ほども言いましたが、飯倉公園というのが、あそこら辺で唯一遊べるところだと思うのです。
本当に長い間、区も対応されてきたのは十分に理解しているところでありますが、しかし区民がこの計画について知らされたのがつい最近で、区で十分検討してきたとは思いますが、東京都や国で補完を再度、検討していただきたいというのが区民の願いだと思います。何度も言いますが、本当に区民は区民であり、国民でもありますし、改めて区民の理解を得られるようなことが重要だと思います。区としても、区民の方が御納得いただけるような解決方法を導いてくださることを望みます。
以上で私の質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 琴尾委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、玉木委員。
○委員(玉木まこと君) よろしくお願いします。まず、公園における夜間照明設備の整備について質問します。
区立芝公園は、消防団が訓練できるよう、区立芝公園管理事務所前に長い直線広場を整備していただいたと認識しています。そして、かねてより
芝地区総合支所まちづくり課には、どこの消防団も夜間訓練を行い、照明器具の運搬・設営・撤収に苦労している状況をお伝えし、区立芝公園への照明設備の設置を要望してきました。
サイドブックスに資料を載せています。こちらは、区立埠頭公園に設置されている投光器を、仮に区立芝公園に配置した場合のイメージ図になります。白線で囲まれた部分が公園事務所の箇所で、来年度こちらを移設する予定です。公園への夜間照明設置に当たっては、スポーツ施設や学校への夜間照明設置と同様に、またそれ以上に、他の公園利用者や近隣への光漏れ対策が重要になります。
来年度は、区立芝公園の管理事務所を公園南側に新設整備する予定ですので、このタイミングを逃すことなく、消防団の夜間訓練や夜間イベントの際に活用できる照明設備の整備を検討していただきたいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
○
芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 公園管理者が設置できる公園施設は都市公園法に掲げられた施設であって、公園の規模や性格、利用目的などを踏まえた上で設置を判断するものとされています。このため、訓練専用の照明器具の設置は困難ですが、改めて公園の利用状況を調査し、公園の管理上、照明器具が必要な場合は設置を検討してまいります。
○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。専用のというのは無理ですよという話なので、利用実態や必要性ということを検討していただいて、判断していただけたらと思います。
また、同じく都立青山公園南地区の多目的広場への夜間照明設置の要望をいただいています。こちらの場合は区立芝公園と異なりまして、多目的広場に多くのスポーツ利用者が集まり、暗い中でも練習している状況です。
サイドブックスにも資料を入れています。平日18時過ぎの都立青山公園南地区の多目的広場の実際の様子です。日没前と日没後の状況です。スポーツ環境が不足している中で、自主的に利用者間で調整を行い、広場を分け合って利用しているにもかかわらず、真っ暗な中で子どもたちがスポーツをしている状況は、オリンピックを開催した都市として残念としか言いようがないと思います。
そこで伺います。公園の利用実態を踏まえて、東京都に夜間照明設備の設置を要望していただきたいと思います。区のお考えを聞かせください。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 都立青山公園南地区の夜間照明について、東京都東部公園緑地事務所に確認したところ、利用実態を踏まえた維持管理を行っているとの回答をいただきました。夜間照明設備の設置の要望につきましては、東京都にお伝えしてまいります。
○委員(玉木まこと君) 東京都は今の状況でオーケーという認識だということだと思いますが、やはり根本的に今の状況でいいのか。すみません。東京都の判断はちょっと残念な回答ですが、何とか区としても実態を見ていただいて、区民の声を届けていただけたらと思います。ありがとうございます。
次に、港区ならではの清潔できれいな公衆便所の在り方について、質問します。
昨年12月に、区ホームページにプロポーザルの結果が公表されました。
サイドブックスにプロポーザル資料の一部を載せています。イメージのトイレの将来像のようなものから、全地区での考え方や新しい技術を使った提案といったものが、抜粋資料だとは思いますが、ありました。今年度中に公衆便所の在り方策定に向けて検討の最終段階ではないかと思います。どのような形で港区の公衆便所の方向性を示していただけるのか、楽しみにしています。
そして、いよいよ来年度は、町のシンボルとなる公衆便所として、新芝橋際公衆便所の設計を行うことが予算案に示され、新芝橋際公衆便所以外にも六本木三丁目公衆便所、有栖川宮記念公園と芝新堀町児童遊園の公園トイレも建て替え工事が行われる予定です。
令和2年度決算特別委員会土木費の公園・児童遊園における景観への配慮についての質問の答弁で、有栖川宮記念公園内の三軒屋口トイレの整備では、景観アドバイザーの御意見も伺うとのことでした。答弁から、公園トイレについても景観に配慮いただいていると認識していますが、区民にとっては、公園トイレも公衆便所も町のトイレであることに違いはなく、港区ならではの清潔できれいな公衆便所の在り方の考え方は、公衆便所に限らず公園トイレにも適用すべきだと思います。
そこで伺います。今後のトイレ整備における区の考え方について、お聞かせください。
○土木課長(海老原輔君) 区は、現在、港区ならではの清潔できれいな公衆便所の在り方の検討の中で、トイレに求められる新たな機能として、非接触型のトイレ施設など、最新の設備に関する情報収集を行うとともに、公衆便所に対する区民や利用者のニーズを把握するためのアンケートを実施しております。今後、これらのデータを基に、トイレの室内に求められる機能や設備について、公衆便所と公園内のトイレにおいて統一した考えも取り入れることを検討してまいります。
○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。在り方を検討しながら、さらに計画的に整備されている状況だと思いますので、来年度、さらにその先の話にはなっていくと思いますが、区のトイレのさらなる向上を期待したいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、土木設計競技ガイドラインを踏まえた土木施設の整備手法について質問します。平成30年第3回定例会の一般質問で、土木設計競技ガイドラインを参考に、公共デザインの競争性導入の検討を要望しました。今年度は公衆便所等の設計プロポーザルを実施するなど、土木施設の整備においても、入札という費用重視ではなく、デザインの質を求めていただいているものと理解しています。
隣の中央区に勝どき駅から晴海トリトンスクエア周辺の運河と川にかかる小さな2つの橋があります。
サイドブックスに資料を入れています。西仲橋と桜小橋になります。御覧いただいて、どうでしょうか。どちらも中央区が発注し、設計業務とは別に委員会や検討会を立ち上げ、土木学会デザイン賞を受賞しています。床面の素材や手すりの細部、余計な設備を露出させない工夫、そして、何よりも設計の段階から想定された照明は橋と一体感があり、町のシンボルにふさわしい存在感を放っていると思います。
西仲橋は、健全度調査により架け替えが必要になり、規模は小さい橋ですが、地域における重要性の高い橋と判断し、区は、西仲橋景観意匠検討委員会を立ち上げ、設計チームとともに橋及び周辺空間の一体的な整備に取り組んだとのことです。また、構造部分の設計と景観意匠結成を切り離した発注方法も特徴的だと思います。
一方、桜小橋は、橋長87.8メートルと西仲橋よりも規模が大きく、勝どきと晴海を結ぶ歩行者専用の橋です。黎明橋及びトリトンブリッジ周辺の歩行者の混雑緩和や、災害時の避難経路の確保という目的で整備の方針が決まりましたが、地域からの意見を受けて、地域住民と合意形成を目的に、朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会を立ち上げたそうです。検討会は、約2年間で合計9回開催され、プライバシーの配慮や橋詰広場の設計、防災を意識した広い幅員といった住民要望を反映し、橋梁の基本計画をまとめたとのことです。
中央区は港区と同じく、海、運河、河川のある自治体であり、中央区の景観への配慮と住民との合意形成の取組については、区も参考にすべきだと思います。橋梁の整備について詳しく取り上げましたが、区には橋梁に限らず、公園や道路についても、景観への配慮や設計の工夫に取り組んでいただきたいと思います。
そこで伺います。トイレ、公園、橋梁、道路など、町のシンボルとなり、地域にふさわしい景観に配慮した整備を推進するため、プロポーザル方式を活用すべきと思いますが、現在の区の検討状況をお聞かせください。
○土木課長(海老原輔君) 今年度、
麻布地区総合支所まちづくり課では、六本木三丁目地区においてプロポーザル方式を採用することで、地域の長年の課題解決や実情を理解した事業者を選出し、基本構想から開設まで一貫した計画として、児童遊園や公衆便所と道路を一体的に整備するための設計を進めております。今後も区は、道路や公園などの公共施設を周辺環境に配慮し、地域特性も考慮した上で、一体的に整備することが必要である場合や橋梁の架け替えなどの大規模なプロジェクトを進める際は、必要に応じてプロポーザル方式を活用してまいります。
○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。六本木三丁目プロジェクトが、プロポーザル方式でこういう形で、しかも広場と道路を含めた本当に一体的な整備ができているということはすばらしいと思います。長いでかいプロジェクトという話があったと思いますが、西仲橋は本当に小さな橋です。そこで意匠を検討したということは非常にすばらしい取組だと思うので、規模にかかわらず、ぜひやっていただけたらと思います。
順番を入れ替えさせていただいて、次に3D都市モデルを活用したハザード情報の可視化について質問します。本年度、区では、ドライブレコーダーから取得した路面の画像データをAIが解析し、道路のひび割れ等を自動検出する道路損傷検出システムを導入するなど、インフラ分野においてもDXを推進していただいていると理解しています。私も令和4年度
予算特別委員会で、3Dデジタルマップを活用して、東京都のデジタルツインの取組や国土交通省のプラトーなどで、防災や
まちづくり、エネルギー、観光などの分野で活用してはどうかと質問してきたところです。
国土交通省関東地方整備局は、インフラ分野においてデジタル技術を活用し、建設業の文化、風土、働き方を変革し、安全・安心で豊かな生活を実現するため、インフラ分野のDXを推進する関東地方整備局インフラDX推進本部を設置し、実証実験を進めています。今回、区が3D都市モデルを活用し、区民向けにハザード情報を立体映像として可視化する取組には大変期待しています。3D都市モデルは一度作って終わりではなく、日々変化していく都市をどのように更新していくか。まさにデジタルツインとして運用できるかが重要になってきます。
そこで伺います。来年度予定する3D都市モデルを活用したハザード情報の可視化については、防災に限らず三次元データを他分野で活用し、インフラDXという大きなビジョンを持って取り組んでいただきたいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区は、来年度、国土交通省が主導する3D都市モデルプラトーに全6種類のハザード情報を登載し、三次元によるハザード情報の可視化を実施いたします。一方、国土交通省のホームページでは、3D都市モデルプラトーを活用した事例として、東京ポートシティー竹芝及び周辺エリアや、品川駅北周辺地区での避難シミュレーションや、全国の自治体や事業者等が行った様々な取組が公開されております。引き続き、全国の自治体や事業者の先進的な事例等を注視しつつ、3D都市モデルプラトーの活用を調査研究してまいります。
○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。まさに民間の方が、逆にプラトーを活用しているというお話があったと思います。ぜひそこも連携していただいて、こういう分野においては本当に積極的に民間と連携を取って、港区のインフラDXを進めていっていただけたらなと思います。よろしくお願いいたします。
次に、機械式自転車駐車場の稼働率向上策について伺います。区では、土地を有効活用する視点から、機械式自転車駐車場の整備を推進していますが、平置きの駐輪場と比較すると手間がかかることや、機械式自転車駐車場がどういった仕組みなのかまだ十分に浸透していないためか、稼働率は決していい状況ではありません。麻布地区には、機械式自転車駐車場は今年6月に新設予定の一の橋公園を含めると3か所あり、いずれも地域住民にとっては日常の行動範囲内になります。
現在、区の自転車駐車場の維持管理は、地区ごとのグループ化によって指定管理者制度を導入しています。グループ化のメリットを生かす意味でも、例えば麻布地区であれば、利用する際に3か所で個別に登録するのではなく、麻布地区で一度登録すれば、地区内の機械式自転車駐車場を相互に利用できる仕組みにすれば、区民にとって平置きの駐輪場のようにいつでもどこでも駐車することができ、大変便利だと思います。
そこで伺います。指定管理者制度のグループ化のメリットを生かした利用手続の一元化など、今後の機械式自転車駐車場の稼働率向上策について、区のお考えをお聞かせください。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 現在、港区内で相互利用できる自転車駐車場は、六本木駅自転車駐車場と三河台公園自転車駐車場のみで、相互利用を可能とするにはシステムの変更が必要となります。今後、毎年行っている駐車場利用者の利便性向上のためのアンケートの中で相互利用について意向を把握した上で、自転車駐車場の本体を製作している事業者に対しシステムの開発を求めるなど、様々な施策による稼働率の向上に努めてまいります。
○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。利用者に聞くということですが、利用者がまだまだ少ないところもありますので、どうしたら利用されていない方の意見が聞けるかというところもぜひ考えた上で、アンケート調査に取り組んでいただけたらと思います。地区ごとのグループ化ということをお話ししましたが、そもそも地区ごとの契約でいいのかということもあるとは思いますので、そういったところも含めて考えていただけたらと思います。
次に、港区開発事業に係る定住促進指導要綱の見直しについて、質問いたします。
区では、開発事業に係る建築物の延べ面積が3,000平米以上の場合は、良質な住宅や生活利便施設を整備するよう指導しています。優先すべき生活利便施設の整備を促すため、係数を設定しています。一番高い係数は、保育所等の子育て支援施設で、係数10となっており、食料品・日用品等生活必需品を取り扱う店舗、いわゆるスーパーマーケットは係数1.0です。現在、区では認可保育園の定員割れが顕在化しており、保育室の閉園もしている状況です。平成28年度の要綱改正時とは状況が異なっています。もちろん保育園以外の子育て支援施設も対象としており、施設によっては不足しているものもあると思いますので、分類や係数の見直しを検討いただければと思います。
そこで伺います。港区開発事業に係る定住促進指導要綱に定める生活利便施設について、保育園の誘導の在り方やほかの施設の追加など、柔軟に見直しを行うべきと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
○住宅課長(富沢和可君) 定住促進指導要綱は、区民が暮らしやすく、安心して住み続けられる住環境のさらなる充実を図るため、これまでも関係部署と連携し、地域の課題やニーズに応じて、必要な生活利便施設等の追加や係数の見直しを行ってまいりました。これまでの事業者との協議を踏まえると、ドッグランなど広い面積が必要な施設は困難と考えておりますが、個別の生活利便施設等については、今後、社会経済状況などを踏まえ、見直しを検討してまいります。
○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 玉木まこと委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、鈴木委員。
○委員(鈴木たかや君) 港区が求める開発について質問させていただきます。
まず、開発の必要性についてです。現在の港区は、大規模から小規模の開発が同時多発で進行しておりますが、まずは、港区として開発の必要性をどのように考えているか伺います。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 開発に当たっては、土地や建物の財産を所有する権利者の発意があって進められるものであり、これらの権利者の意向が尊重されるべきものと考えております。区は、権利者の発意による大規模な開発に対しては、防災性の向上や都市基盤の整備など、市街地環境の改善に向けて適切に指導・誘導しております。
○委員(鈴木たかや君) 野口さん、僕のときもゆっくりめでお願いします。
次に、開発の方向性についてです。開発は地域の理解があって進んでいくものでありますが、昨今の港区の開発は、土地の所有者、いわゆる地権者がディベロッパーと組んで、東京都や港区の開発諸制度を活用して、高度利用や容積の割増しのインセンティブを得る投資事業として行われております。ステークホルダーによって開発に求めるものが違うと思いますが、港区として、開発に求める方向性をどのように考えているか、お伺いいたします。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区は、これまで開発や建築物の建て替えの際に、住宅の附置や生活利便施設の設置、質の高い緑化の推進、オープンスペースの確保などを促進することで、市街地環境の整備・改善に資する
まちづくりを誘導してきております。さらに脱炭素社会に資する取組やデジタル技術を活用した
まちづくりなど、新たな視点を取り入れた
まちづくりも誘導してまいります。
○委員(鈴木たかや君) 次は問題点についてです。地域それぞれにおいて振興を完結するのが開発だと思っています。その土地の歴史や地域の課題やニーズの解決を周辺の開発と連携して、エリアとして一体的に組み込めないものか。開発が終わった後も、人・物・金を拠出し続けて、持続可能な地域貢献を果たしていく体制を構築できないか等、開発における問題もそれぞれ立場によって違ってくると思います。
港区として、現在の開発における問題点をどのように捉えているのか、お伺いいたします。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 開発における問題点はそれぞれの計画によっても異なりますが、例えば区分所有建物の建て替えにおいては、権利者間の合意形成に時間を要することや、法の制限等により従前と同等規模の建て替えができないことなど、既成市街地ならではの課題が多くございます。
○委員(鈴木たかや君) 開発を行政がリードすること自体は悪いことではないと思います。もちろん基本は民間が主体的になって行うべきものであることは理解できますし、自由な経済活動を阻害してはならないとも思います。
今回、予算委員会で取り上げた東京海洋大学品川キャンパスの再整備や、これからでしょうか、いっぱい質問される方がいると思いますが、神宮外苑の再開発。また、都営の白金住宅跡地の都立高校の建設や、またこれも質問が出ていますが、飯倉公園の自転車駐輪場の建設等、何度も申し上げているように、大規模な開発が行われると少なからず地域の皆さんや関心の高い人から御意見をいただくことがございます。陳情や請願などだけではなくて、それぞれの議員のもとにも届いていると思いますし、それらの数を数えたらかなりの数になるのではないかなと想像できます。その内容はそれぞれですが、民間が主体となって行っていく開発に、今の法律や条例のルールの中で適正な経済活動であれば、異議を唱える立場にないことは当然だと理解をしております。
一方で、我が区は、区民の皆さんからのニーズがあったとしても、それを受け止めることができていないというのが現状ではないかと思います。学校施設が手狭になっていることや園庭のない保育園の改善要望などは、それを象徴する事例であるかのように思います。港南の請願の方や神宮外苑の
イチョウ並木の陳情の方は、それぞれ開発そのものに反対するという話ではございません。例えば港南の人たちは、自分たちが利用してきたグラウンドが使えなくなるのではないかという心配や、神宮の
イチョウ並木の話は、あれだけすばらしい景観を開発によって壊されてしまうのではないか。これは、ないかという不安な思いから陳情されているのだと認識しております。
今回、街づくり支援部の皆さんともやり取りしていく中で、
まちづくりと開発の違いということの認識が、我々議員があまり正直理解し切れていないことを考えると、一般の区民の人などはさらに分からないのではないかなと思います。その辺の差が、いろいろなあつれきを生んだりしているのが現状ではないかと思います。
飯倉公園の駐輪場の整備の話も、住民の人たちのことを思って整備してきているわけです。それがああいった形で計画が発表されたら、そこに対する意見がたくさん寄せられていると。お互い目指すところは、問題を解決することです。違法駐輪という課題解決のためというところをもう少し丁寧に進めていけたらこんなことにはならないのではないかなと思います。ゴールはきっと皆さんと目指しているものは同じなのだと思いますから、その辺をもっときめ細かくルールづくりができたらいいのかなと思いますし、今ある再開発なども含めて、今のルールで本当にいいのかといったところも、こういったことがいつも起こるのであれば検討することも必要なのではないかな。また、検討して改善していくのだったら、それこそ僕たちが議会の責任でやっていくべきことだと思いますし、区長さんにその意見を伝えて、きちんと改善をしていかなければならない問題なのだろうというふうにも思います。そういった意味からも、港区行政として、区民が必要としているものをいかにして吸い上げて実現していくかということを、いま一度検討していただきたいなとお願いしたいと思います。
1問目は、これで以上となります。
2番目、公衆便所に関するアンケートの実施について、お伺いさせていただきます。
昨年度の決算特別委員会の際に、品川区の公衆便所の話をお聞きいただいたと思います。家庭のように整備されていて、とても気持ちよく利用できる品川区のトイレを参考に、ぜひ港区においても検討していただきたいと願うものでした。
今回、港区で区民向けにアンケートを実施して、公衆便所に対する区民の意識や要望等をきめ細かく伺っていただきました。これまでの公衆便所にはない象徴性や独創性のあるデザインと、先ほど玉木委員の質問にありましたが、清潔な利用環境とするための新たな機能を備えた次世代の公衆便所を目指し、港区ならではの清潔できれいな公衆便所の在り方を策定する予定とホームページにございます。とても力強いメッセージで、区の覚悟がうかがえるかと思います。
そこで伺います。このアンケートの結果をどのように活用して今後進めていくのか、お伺いいたします。
○土木課長(海老原輔君) 区は、アンケートの結果から、区民の皆様や利用者の皆様が感じている港区の魅力や地域別の特徴を把握し、新たな公衆便所のデザインとして、子育て環境や国際性、文化、芸術などの要素を反映してまいります。また、公衆便所に求める機能や設備の配置に関する要望を踏まえ、利用者の視点から、新たに設置すべき機能や安全・安心して利用できる設備の配置を検討し、今年度策定いたします港区ならではの清潔できれいな公衆便所の在り方の中で示してまいります。
○委員(鈴木たかや君) ありがとうございます。ここにちょっとパネルがあります。これが赤土公園です。実は、以前にここで小学生の女の子が利用している際に男の人がズボンを下ろしたという事件がございました。ぜひ一日も早く改善していただきたいということで、来年からその動きに入っていただけるということでございました。ちょっと併せてここで要望させていただきたいことがございます。
マンホールトイレがついに赤土公園について、先日、芝小地区防災協議会でその訓練を行いました。まさにこの横にマンホールトイレがついているわけですが、マンホールトイレの上屋になる部分をしまうスペースがなく、今、小学校まで行くのです。小学校までの300メートルぐらい距離があるところにその上屋が置いてあって、いざというときはそこから運ばなければならないというのが現状です。この公衆トイレ、公園のトイレの裏側に、うちの芝新堀町会の防災の整備倉庫があります。昔はそこにD級ポンプが入っていましたが、今使わなくなってスタンドパイプとかが配備されたおかげでその必要性がなくなっている、ちょっと小さめの防災倉庫があります。
もしこのトイレを改修していただけるのであれば、その際に、そのまさに背中側に防災倉庫がついているので、マンホールトイレ用の備品を一緒にその中に入れていただけるような倉庫も造っていただけると、一気に解決できていいのかなと思います。ぜひこれを要望させていただきたいと思います。先ほど玉木さんの資料にあったのを見ていて、本当は防災性を備えたトイレがそこにあったらいいなとは思うのですが、ぜいたくは言っていられませんので、まずはここまでしていただいたのですから、上屋の部分をしまえるようにしていただけたらと思います。よろしくお願いします。
それで、すみません。先ほど1問目の
まちづくりのところで、僕は4問目の質問、誘導についてというのをどうやら飛ばしてしまったようなので、ちょっと改めて質問させていただきたいと思います。開発の誘導についてということですが、私、質問していませんよね。すみません。改めて、第1回の定例会の代表質問また予算委員会の総務費においても国公有地について質疑を行ってきましたが、今後は、港区がより明確な意思を持って、国公有地に限らず、民間に対しても開発の誘導を行っていただくことができれば、より港区らしい開発が進んでいくと思いますが、開発の誘導についてどう考えているか、お伺いしたいと思います。すみません。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区は、
まちづくりマスタープランにおける地区別
まちづくりの方針や
まちづくりガイドライン等を策定し、地域の特性に応じたきめ細やかな目標や方針を示すことで、計画的に
まちづくりを誘導しています。
まちづくりマスタープランや
まちづくりガイドライン等の策定に当たっては、地域住民等を対象に意見交換会やアンケートを実施するなど、地域の声を反映するとともに、策定されたガイドライン等を周知することで地域主体の
まちづくりを推進しております。
○委員(鈴木たかや君) ありがとうございました。ということでございますので、ぜひ区民の声を聞くというところがきっともう少し細かくできたら、いろいろな問題も防げるのかなと思います。なかなか難しいとは思いますが、事前にこういう計画なんだよということが伝わるようにしていただきたいなと思います。
最後に、改善してほしい私道の夜間照明について、質問させていただきたいと思います。
コロナ禍で地方に出かける機会は少なくなってきておりますが、都内の近隣区でさえ出かけた際には、我が国の中でも港区はとても恵まれているんだなと感じます。道路は歩きやすく整備されていて、緑も豊かで、再開発において整備された街は、日本を牽引していく都市としてもとても優れていると思います。それだけに、少しでも不備があると目立ってしまうという実態は、これらのいい点と表裏一体の話ということになるかもしれません。大型の再開発を伴わない開発が進んだ家に、生活の質において不安な箇所が生まれてきていることも事実だと思います。
私の住む芝二丁目には、40年以上前の当時の三和銀行のビルと社宅が一体となって整備されたとても大きなビルがございます。商店街に面したその建物は、裏側に当時民家も少なくて、通行する人も少ない私道がございましたが、現在は通り沿いにも大きなマンションが3件建って、人通りも多くなりました。その私道は防犯灯の整備がされているとはいえず、夜間の通行の際の照度は、緑化されたエリアの照明のみということで、すごく心もとない状況だと思います。芝一丁目から芝小学校に通う児童は、朝その道を利用して学校に行きますが、夕方、放課GO→から帰る児童は、別のルートを通って帰るようになっています。これは安全面ということで配慮されているのだと思います。
10年前ぐらいにこれについて質問したいと思ったときに、この道路は私道なので何もできませんと言われたことがございます。そのときからマンションも増えて、居住者の利用も大幅に増えている現在、区の私道整備の考えというのはいかがなものなのだろうかということです。もし当時から何も変わっていないのであれば、私道の所有者に働きかけをしてでも、整備をいま一度検討していただければと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
○
芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 区は、区民の生活環境を守ることを目的として、私道に防犯灯を設置する町会等に対し補助金を交付することにより、防犯灯の整備を促進しております。今後、児童の夜間の帰り道として安心できる環境を守るためにも、防犯灯の補助金制度がより一層活用されるよう、制度の周知徹底に努めてまいります。
○委員(鈴木たかや君) あくまでも私道なので、区が積極的に街路灯を建てて、防犯灯を建ててという話にはならないということは理解していますが、そうすると、このビルの建て替えが行われない限りずっと暗いままかなと思います。私の二十歳を超える娘もそちらの方から帰ってくるものですから、夜アルバイトなどで遅くなるときはそこは通らないで帰ってきなさいということを親として伝えていたりもするくらいの道路です。そのマンションには、夜お勤めのおねえさんが結構住んでいらっしゃったりして、非常に危険だなと思ったりもします。
実はこんなですよと見せたくて撮ってきた写真がこれですが、今iPhoneがすごく性能がよくて、暗いことを訴えたくて撮りたいのですが、明るく写ってしまうのです。これでは駄目だな、伝わらないな、どうしようと思ったのですが、せいぜいこんな感じです。全く明るくないわけではないのです。田舎の人からしてみたら、何ぜいたくな話をしているんだよという話なのは百も承知なのですが、港区がこれでいいのかなと思うと、しかも、今、三和銀行のビルは三菱東京UFJ銀行さんが所有されているのですが、このようにいっぱい電気をつけてくださっているのです。それも昔のものだから、恐らく電気代もかかっているのだろうなと思えるものなので、例えばそれをLEDに替えるとこんなにコストが下がりますよとかいうことで、明るくすることに協力していただけないですかという提案をしていただけたら、恐らく一流企業さんなので、社会貢献という意味でも協力してくれるのではないかなと思ったりもするわけでございます。ぜひ働きかけを、もちろんは機会があれば町会としてでも訴えたいし、そういう話合いを持つ場所に一緒にテーブルに乗っていただけたらと思います。
反対側には、実はちゃんと防犯灯というか街路灯が3本ついているのですが、そちらも木に覆われてしまって、明るさが伝わってこないという状況です。あれは、恐らくつけたときは木がまだ育っていなかったから明るかったのではないかななどと思ったりもしますが、そういったこともあるので、改善できることはぜひ改善していただきたいなと思います。
質問は以上です。ありがとうございました。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 鈴木委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、山野井委員。
○委員(山野井つよし君) まず、平成30年度の決算特別委員会でも取り上げさせていただきましたが、白金高輪駅の改札口の増設についてお伺いいたします。
白金高輪駅周辺は、再開発によりマンションが数多く建ち、利用者が増加しております。朝のラッシュ時、夜の帰宅時は混み合いますが、1か所しか改札口がなく、改札口周辺は相当な混雑となります。白金高輪駅は、1番出口が主に高輪方面、2番出口が三田方面からの利用客です。一方、白金方面からの利用客は3番出口、4番出口を主に利用しますが、改札口が高輪方面にあるため、知っている方は分かると思いますが、ホームへと通じる階段をすぐそこに見ながら、ぐるりと遠回りをしなければならない構造になっています。
白金地域は、1,247戸を擁する白金ザ・スカイが2月から入居が始まるとともに、白金一丁目西部中地区の再開発も今後着工が予定されております。都立新国際高校の開校も決まっており、白金高輪駅のさらなる混雑が予想されます。そこで、ホームへと通じる階段が見える仕切りの部分に新しく改札口を設置していただきたい。これも平成30年にもお願いをしていますが、この位置に改札口を設置することができれば、既存の改札口の混雑が緩和されるとともに、朝は特に1秒でも惜しいであろう白金方面からの利用客の利便性も向上することになります。前回取り上げた際も、白金高輪駅への改札口の増設について、鉄道事業者に対し改札口の混雑緩和の対策を講じるよう、要望していただいております。
あれからまた数年が経過いたしました。白金一丁目西部中地区の再開発も今後着工が予定されており、乗降客数のさらなる増加が確実となっています。改めて鉄道事業者に要請していただきたいです。区のお考えをお聞かせください。
○
高輪地区総合支所まちづくり課長(小林秀典君) 白金高輪駅の周辺では開発の機運が高く、白金側は数か所で
まちづくりの検討が進められているため、駅利用者の増加が見込まれています。今後も区は鉄道事業者に対し、利用実態の把握や改札口増設など、混雑緩和の対策を講じるよう、要望してまいります。
○委員(山野井つよし君) よろしくお願いいたします。
次です。白金・南麻布周辺に自転車シェアリングのサイクルポートがほとんどないということがかねてより指摘されています。白金一丁目東部北地区の再開発も終了し、白金ザ・スカイも完成しましたが、近くにサイクルポートはありません。区としてもサイクルポートの設置に向けて御尽力いただいていることは承知しております。どこか場所はないものかと私も気にしてはいますが、この白金と南麻布を仕切る古川沿いには、幾つかの児童遊園があるということに気づきました。ですが、児童の遊び場である児童遊園には、サイクルポートは設置できないとのことです。
しかし、例えば古川沿いにある児童遊園の一つ、古川橋児童遊園は首都高速道路の真下で高架も低く、薄暗いだけでなく、明治通りという幹線道路にも面しているため、子どもを遊ばせるのには不向きで、休憩を取っているタクシーの運転手さんの方など、大人の方は時折見かけるものの、子どもが遊んでいる姿はまず見たことがありません。港区立児童遊園条例によれば、児童の健全な遊び場を与え、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的とすると書かれています。ですが、児童の健全な遊び場とは言えない、子どもたちがほとんど遊び場として利用していない児童遊園が、区内にはこの古川橋児童遊園だけでなく、幾つもあります。
かつては公園が少なく、子どもたちの遊び場を少しでも確保するために、遊び場として必ずしもいい環境とは言えなくても、児童遊園として整備されてきました。それは時代の要請であって、当時は正しい判断だったと思いますが、区にはそれなりに広さもある、子どもたちの遊び場に適した公園も整備され、児童遊園本来の効用を失ってしまっています。
こうした子どもたちの遊び場としてはほとんど使われていないというような児童遊園にはサイクルポートを設置し、活用していくべきです。区のお考えをお聞かせください。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 公園へのサイクルポートの設置につきましては、都市公園法に基づき、公園管理者以外の者が設置する公園の便益施設として設置をしております。一方、児童遊園につきましては、設置目的が児童の遊び場であることや、面積が500平方メートル以下のものが多く、利用者との交錯の危険性も考えられることから、これまでサイクルポートを設置しておりません。今後、児童遊園の利用実態等を確認するとともに、他区の児童遊園へのサイクルポートの設置事例なども確認してまいります。
○委員(山野井つよし君) 誤解のないように申し上げておきたいのですが、児童遊園としてきちんと機能している、子どもたちの遊び場として使われているところに設置すべきではないというのは、私もそう思います。その上で、特にこの古川橋児童遊園の場合、すぐ近くには、今回再開発で日も当たって築山もある、遊び場に適した古川さくら児童遊園もオープンしましたので、ますます古川橋児童遊園の意味というものを考え直さなければいけないと思っています。
また、この児童遊園には土のう置場があります。これは、なかなか児童の健全な遊び場という目的からは出てこないのではないかなと思います。もちろん土のうを置くなということではありませんが、サイクルポートも置けるのではないかということでございます。児童も自転車シェアリングを利用して公園に来るということも考えれば、現行の条例の範囲内でもサイクルポートを設置できるのではないかなと思ったりもしますので、利用実態等をよく捉えて、もちろん課長がおっしゃるように事故があってはいけないので、検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
最後に、区立公園へのドッグランの設置について、お伺いさせていただきます。先ほどドッグランについては石渡委員からも質問がございましたが、ドッグランは犬を飼っていらっしゃる方々から要望としてよくお聞きするものです。ですが、騒音等の問題から住宅に隣接した場所への整備は困難で、設置可能な場所は相当限定されているということも承知をしています。区では平成23年に、区立公園等におけるドッグラン設置の基本的考え方を策定しています。この中で最低500平米程度を確保することや、小型犬と大型犬などの一般ゾーンの2区分を設けることを規定しています。ですが、この考え方を遵守していると、区内で整備できることは相当絞られてきてしまい、あまり進んでいないというのが実情ではないかと思います。
まず、最低500平米という面積に関してです。例えば中野区の平和の森公園は、当初180平米で開設されました。課長にお調べいただきましたが、現在は拡張されて、大型犬220平米、小型犬100平米で運用されているということですが、合わせても現在320平米しかないわけです。港の500平米以下で運用されています。文京区の目白台運動公園わんわん広場も2か所に分かれていて、合わせても300平米とのことです。中央区の浜町公園わんわん広場は370平米です。500平米あるというのは理想ではあろうかと思いますが、そこにあまり固執をしていると、都心ではなかなか適地が見つかりません。それ以下でも設置できる可能性はあるのではないかと私は思います。
また、犬の安全性などを確保するために、小型犬と大型犬などの一般ゾーンの2区分を設けるということにしておりますが、これも面積が狭くて両方とも設置することができないということであれば、小型犬のみあるいは一般ゾーンのみというドッグランの設置もあってもいいのではないかと思います。
区立公園等におけるドッグラン設置の基本的な考え方が策定されてから既に12年が経過しています。ドッグランがなかなか増えていかない実情も踏まえ、500平米という面積や小型犬と一般ゾーンの両方を設置しなければいけないといった基準について、緩和や見直しをしていく時期に来ているのではないかと思います。
区立公園等におけるドッグラン設置の基本的考え方の緩和や見直しについて、区のお考えをお聞かせください。
○土木課長(海老原輔君) 区は、港にぎわい公園づくり推進計画に基づき、開発事業等を通じて整備される公園やオープンスペースなどを利用した、規模を縮小したドッグランの設置について検討しております。今後、他の自治体の事例や区民の御意見等を参考に、規模を縮小したドッグランの設置について、考え方を整理してまいります。
○委員(山野井つよし君) よろしくお願いします。私は犬猫が好きなので、どうしてもドッグラン設置の方に気持ちが引っ張られていくのですが、嫌だという方の気持ちももちろんよく分かります。自宅のすぐそばに設置されたら、鳴き声が気になってしまって仕方ないというのもよく分かります。ドッグラン設置というのはなかなか簡単ではないということは十分に理解しているつもりです。
だからこそ考え方からいけば、先ほど面積の問題を指摘させていただいて、そこも検討していくということですが、周りの住宅からも少し距離があって、周辺住民の理解も得られそうだということであれば、そこは前向きに考えていいのではないかなと思います。ぜひ500平米以下で運用している自治体を調査研究していただけるということですので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 山野井委員の発言は終わりました。
議事の運営上、暫時休憩いたします。再開予定は15時15分といたします。
午後 2時56分 休憩
午後 3時15分 再開
○委員長(
黒崎ゆういち君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
歳出第7款土木費の質疑を続行いたします。
次に、池田たけし委員。
○委員(池田たけし君) 初めに、景観に配慮した道路の計画的な改修について、お伺いいたします。
赤坂地区の商店街等において、景観に配慮してインターロッキングブロックによる舗装などを施工している箇所が複数ありますが、経年劣化とともにがたつきや落ち込みなどが発生しており、特に車道部に施工されているインターロッキングブロックについては、その劣化が顕著となっております。施行された当時は、インターロッキングブロックの美しさや水はけのよさ、放熱性や柔軟性があるなど、商店街や歓楽街といった、にぎわいを楽しみながらそぞろ歩く場面には適していると思われました。しかし、下地の砂が経年により流れ出したり、車のブレーキポイントなどでわだちや段差が生じてしまい、その修復には手間と時間がかかります。
そこで質問は、景観に配慮して施工された舗装について、今後、計画的に直すとともに、直す際は、今の形のまま舗装だけ直すのではなく、時代の要請に即した形に改修していくことも必要であると考えますが、区のお考えをお伺いいたします。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 区では、商店街等を中心に、通常のアスファルト舗装とは異なる、着色したブロック等を用いたインターロッキングブロック舗装を整備している箇所があります。現在も、通常の道路と同様に劣化した部分を部分的に補修しております。全体的に改修することについては、安全性、耐久性、快適性を踏まえ、景観への配慮など、地域の方の御意見をお聞きしながら、ユニバーサルデザインや長期的な維持管理のしやすさなど、様々な角度から検討を進めてまいります。
○委員(池田たけし君) よろしくお願いいたします。
改修に対する住民理解の取組でございますが、改修に当たっては、そのときの最新の技術等を用いて計画していただくことはもちろんですが、改修を進める上で、効果や改修後のイメージを地域の方にも理解していただき、賛同をいただけるように取り組むことが必要であります。
質問は、例えばVR、バーチャルリアリティーなどで完成後のイメージを様々な高さや角度から表示して見せることで納得を得るなど、最新の技術を使って、分かりやすく、地域の理解をより深められる取組が必要だと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 道路改修に当たっては、長期にわたる工事であり、何よりも地域の方に安全で快適に利用していただけるよう、期待と御理解を得ることが必要です。計画時から、地域の方が具体的にイメージできるよう、最新のツールなど効果的な手法を用いて理解を得る場を設け、御意見をお聞きしながら進めてまいります。
○委員(池田たけし君) よろしくお願いいたします。
次に、赤坂地区の放置自転車対策について、お伺いいたします。
令和5年度予算において、赤坂駅周辺に放置禁止区域を指定して、即日撤去を行うための予算が計上されております。赤坂駅周辺は、特に都道の赤坂通りを中心に多くの放置自転車があり、安全な歩行を妨げているだけでなく景観の悪化を招いており、赤坂駅周辺の放置禁止区域が指定できる道筋をつけられたということは、この2年間の取組の成果ということで、高く評価いたしたいと思います。また、地域からも歓迎の声をいただいております。
そこで、質問です。赤坂駅周辺における放置自転車対策について、これまでの取組と今後の見通しについて、お伺いいたします。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 赤坂地区は、各地区総合支所の中でも駐車場の土地確保が困難なため、唯一本設の自転車駐車場が設置されていないことから、令和3年度にみんちゅうSHARE−LINを運営する事業者と協定を締結し、小さな民有地のデッドスペース等を活用して駐車場を設置する小規模分散型の自転車駐車場確保に取り組んでおります。また、今年度はTBSと協定を締結し、TBSが所有する敷地内にみんちゅうSHARE−LINを導入した自転車駐車場を3月末に整備する予定です。その後、赤坂駅周辺に放置禁止区域を指定し、放置自転車の即日撤去を実施してまいります。また、今後、赤坂駅周辺で予定されている開発の中で、一般利用が可能な自転車駐車場が整備される予定です。
○委員(池田たけし君) ありがとうございます。そういった民間の力もお借りしながら、区も取り組んでいくということは大事かなと思っております。
赤坂駅周辺だけでなく、多くの放置自転車がある駅はほかにもあります。また、表参道駅前暫定自転車駐車場は5月7日に閉鎖される予定だとも聞いており、心配しております。ここは大変に台数が多くて、また利用率も高いかなと思うので、どうなっていくのかなと心配しております。
そこで質問は、赤坂地区全体の放置自転車対策の今後の進め方について、お伺いいたします。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 赤坂地区内では、外苑前駅周辺に約200台を超える放置自転車があり、表参道駅前暫定自転車駐車場も今後閉鎖が予定されています。外苑前駅周辺については、これまでの巡回による定期的な警告だけでなく、キャンペーンなどの啓発活動を行い、放置自転車の減少に努めてまいります。また、表参道駅前暫定自転車駐車場については、賃借期間のさらなる延長について、引き続きUR都市機構と協議を行ってまいります。
区は、引き続き地区内の各駅周辺にて、みんちゅうSHARE−LINを含めた自転車駐車場の確保や周辺における開発等の機会を捉えて、一般利用が可能な自転車駐車場の整備を強く要請するなど、様々な手法により自転車の駐車場確保に取り組んでまいります。
○委員(池田たけし君) どうぞよろしくお願いいたします。
次に、自動2輪車の駐車場と交通安全についてお伺いいたします。3年にわたり続く新型コロナウイルス感染症の影響により、人々の社会生活には様々な変化が起こってまいりました。移動や行動が制限され、また、人との距離をとることが求められ、他人との交流は少なくなりました。その反面、家族で過ごす時間は増え、趣味などに広がりが見えている状況であり、個々の個性の尊重やパーソナルな価値観が深まった感があります。
そのような背景を受けて、移動の乗り物にも車が選ばれ、ここにも趣味性にあふれる旧車ブームが到来いたしました。それは車のみならず、さらに趣味性が強いバイクにも人気上昇の傾向が見られます。この流れに、若い頃にバイクに乗っていた方も、再びのリターンライダーとしてカムバックされております。若かりし頃に憧れていた人気車種のバイクも、既に40年前に生産を中止した旧車、絶版車となっており、希少価値となった中古車の価格は高騰し、何とバイク1台が1,000万円で販売されるほどの異常なオーバーヒートぶりであります。メーカーもブームに対応し、エンジンなど中身は最新でも、外観のスタイルやカラーリングは往時に寄せたレトロなネオクラシックと呼ばれるカテゴリーも生み出されています。
一般社団法人日本自動車工業会の調べでは、手軽なスクーターからビッグバイクまで、どれも販売は好調で、若年層と女性の2輪免許取得が増加しており、バイクでソロキャンプなど、自由に移動できる手軽な乗り物と新型コロナウイルス感染症が生み出した新たなライフスタイルが相乗りしている様相であります。走って楽しいバイクですが、止める場所、駐車場が整備されてきた利用環境の改善もブームに拍車をかけている要因と、一般社団法人日本自動車工業会は分析しております。
伺います。区内にある自動2輪車専用駐車場の地域ごとの駐車台数は、どのようでありましょうか。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 令和3年度末時点で、芝地区172台、麻布地区180台、赤坂地区118台、高輪地区61台、芝浦港南地区41台で、区全体では572台となっております。
○委員(池田たけし君) 全体で572台。ただ、地域偏在というのはやはりどうしてもあるかなと思います。私もちょっと見たところでは、品川周辺とか青山といったところはですね、なかなか置くところが少ないかなと思われます。自宅マンションに駐車場と駐輪場はあってもバイク置場がなく、乃木坂の定期駐車場に自分のバイクをしまって、歩いて青山の自宅に帰るといった方もいらっしゃいます。放置自転車対策やモビリティに力を入れる当区では、自転車駐車場や自転車シェアリングの整備は進みつつあります。新型コロナウイルス感染症の時代を経て走り出したバイクの時間貸しの一時駐車場とガレージ用の月ぎめ定期利用の駐車場のさらなる確保・充実にかじを切るべきと考えます。
また、港区にはスーパーカブの本田技研工業株式会社、電動バイクメーカーのアイディア、買取り販売のバイク王、英国車専門のブリティッシュビートなどが区内事業者として本社を置き、お店を開いております。このような事業者とともに、安全運転やライディングマナーの向上に取り組み、道行く様々な車両の手本となるようなプライドあふれるグッドライダー育成へアクセルを開けるべきではないでしょうか。
質問は、今後の自動2輪車用駐車場のさらなる確保について、また、ライダーの安全運転、マナーアップについてどのように取り組むのか、区のお考えをお伺いいたします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 区は、地域で不足する自動2輪車用駐車場の整備促進のため、公益財団法人東京都道路整備保全公社と連携し、駐車場事業者等に対し駐車場の整備の支援を行っております。引き続き自動2輪車利用者の駐車ニーズや実態の把握に努めるとともに、東京都道路整備保全公社と連携し、駐車場の確保に努めてまいります。また、ライダーの安全運転、マナーアップにつきましては、各警察署や交通関係団体と連携し、街頭キャンペーンや安全教育活動などの取組を推進し、交通ルールの遵守やマナーの向上に努めてまいります。
○委員(池田たけし君) 最後に、管理計画認定制度の推進とマンション長寿命化促進税制の周知についてお伺いいたします。
高経年化したマンションでは年金生活の高齢居住者が多く、マンションの長寿命化に向けた大規模修繕工事の費用を賄う積立金の必要額の確保が難しいことが、港区内でも問題となっています。長寿命化工事が適切に行われないと、外壁剥離、廃墟化を招き、周囲へ大きな悪影響を与えるなど、深刻な問題を引き起こす可能性があります。このため、必要な積立金の確保や適切な長寿命化工事の実施に向けた管理組合の合意形成を後押しすることを目的として、令和5年度より、マンション長寿命化促進税制が創設されました。
具体的には、築後20年以上が経過している10戸以上のマンションが、長寿命化工事を過去に1回以上適切に実施し、長寿命化工事の実施に必要な積立金を確保している場合に、その翌年度に課される建物部分の固定資産税が6分の1から2分の1の範囲内で減額されるものです。本制度の運用開始に向けて、市町村が条例で固定資産税の減額割合を定めることとされており、東京都では、今後、条例改正の検討を行うと伺っています。また、本制度の活用に当たっては、管理組合が作成した管理計画について地方自治体の認定を受ける必要があります。そのため、マンション管理計画認定制度を推進することに加えて、東京都条例が改正された暁には、区の分譲マンションへのアドバイザー派遣や分譲マンション交流会など、機会を捉えて周知啓発してもらいたいです。
質問は、区として管理計画認定制度をどのように推進し、マンション長寿命化促進税制の周知啓発にどのように取り組まれるつもりか、お伺いいたします。
○住宅課長(富沢和可君) 区では、本年4月から管理計画認定制度の運用を開始するとともに、申請に必要な手続、提出書類、注意事項などを分かりやすく解説した手引を作成し、管理組合からの相談に丁寧に応じるなど、認定取得を積極的に推進してまいります。また、マンション長寿命化促進税制については、管理計画認定の取得の大きなインセンティブとなるため、東京都が条例を改正した際には、マンション交流会やセミナーなどのあらゆる機会を捉えて積極的に周知してまいります。
○委員(池田たけし君) よろしくお願いいたします。
以上で終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 池田たけし委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、風見委員。
○委員(風見利男君) 最初に、高樹町交差点の地下横断歩道へのエレベーター設置について質問します。
高樹町交差点は複雑な交差点のため横断歩道の設置が難しく、地下道が横断歩道になっています。日赤通り商店街には、八百屋、酒屋、スーパーマーケット、おそば屋さん、和菓子屋などいろいろなお店がありますが、南青山六丁目、西麻布側からはバリアが高く、行きづらいです。バギーや車椅子、足の不自由な高齢者、障害者には渡れません。六本木通りを渡ろうと思ったら、200メートル以上先の南青山七丁目交差点まで行かなければなりません。この交差点はまた厄介で、反対側に渡るには、3回横断歩道を渡らなければなりません。まず駒沢通りを渡って、六本木通りを渡って、駒沢通り。そこからまた200メートル歩いて日赤通りと、バリアフリーの
まちづくりには程遠い実態です。
関係機関にエレベーターの設置を要請すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 区は、これまでも六本木通りの道路管理者である東京都、交通管理者である赤坂警察署と麻布警察署に対して、高樹町交差点のバリアフリー化について環境改善を要請してまいりましたが、エレベーターの設置スペースの確保の難しさや、交通の安全を確保することが難しいなどの理由で、現在に至るまで改善が図られていない状況です。引き続き、歩行者が六本木通りを横断する際の安全で便利な動線が確保されるよう、東京都や警察署への働きかけを一層強め、粘り強く要請してまいります。
○委員(風見利男君) 歩道の広さの関係でエレベーターの設置が難しいという話ですが、港区には施設課という課があって、そこに優秀な職員がいっぱいいるわけです。私もエレベーターのいろいろなサイズだとか、車椅子の利用ができるのかどうかということを、資料を基に教えてもらいました。ですから、やはり東京都が駄目、警察が駄目と言う以上は、こちら側で、こうやってやればできるという提案をしていくべきだと思うのです。施設課の優秀な職員がいるわけですから、同じ区役所の中なのですから、そこの知恵も借りてきちんとやっていくという取組が必要だと思うのです。いかがですか。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 引き続き関係部署と連携し、情報を共有しながら、東京都に対して粘り強く要請してまいります。
○委員(風見利男君) お願いします。
一昨日、神宮外苑の再開発をめぐり、東京都の施行認可の手続は違法だとして、周辺住民ら約60人が都に認可の取消しを求めて東京地裁に提訴しました。併せて認可の執行停止も申し立てました。原告団長の米国人コンサルタント、ロッシェル・カップさんは、なぜもっと市民の声に耳を傾けないのか。一度計画を止めて、公共財産である神宮外苑をどうするか、市民と専門家みんなで考えるべきだと、提訴後、記者会見で訴えていました。
言われるとおりだと思います。事業者はまともな説明もしない。東京都も港区も東京都市計画審議会で都市計画決定をしてしまう。このような強引なやり方に、国の内外から神宮外苑を守れとの声が大きく広がっています。ロッシェル・カップさんが始めた再開発の見直しを求める署名は11万5,000人余、秩父宮ラグビー場をこの地に残したいという元全日本のラガーマン平尾剛さんが呼びかけた署名は1万5,000人の方が、また、野球の聖地、神宮球場を守れと呼びかけた署名には1万7,000人余が賛同しています。
今日、資料で出していただいたように、港区から事業者に何の制約も設けずに説明会の開催を要請しているわけですから、これを必ず実現させるように。地元である青山中学校や青南小学校など、身近なところで何回も開いてもらうことが必要だと思います。ぜひ強力に引き続き働きかけていただきたい。いかがですか。
○再
開発担当課長(池端隼人君)
神宮外苑地区第一種市街地再開発事業の施行が認可されたことを受け、当地区の
まちづくりについて、幅広く、より一層御理解いただくため、区は、誰でも参加できる説明会の開催を令和5年2月20日付で文書で事業者に要請しております。引き続き事業者に対して、誰でも参加できる説明会の開催を求めてまいります。
○委員(風見利男君) 一日も早く実現するようにお願いしたいと。
神宮外苑再開発のイメージパースはあちこちに出ているわけですが、超高層ビルと
イチョウ並木の位置関係がどうなるのか。野球場と
イチョウ並木の関係はなどなど、実感がなかなかイメージパースでは湧いてきません。事業者が作成した模型があると聞いています。区役所の1階ロビーに1か月から2か月展示して、区民等に見てもらう。これで実態がよく分かるので大事なことだと思います。
事業者に要請することについて、いかがでしょうか。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 事業計画の内容や既存樹木の保全・移植・伐採の方針などについて、多くの方々により一層御理解いただくため、区が開催を求めている説明会の際に模型を展示するなど、丁寧な対応を事業者に求めてまいります。
○委員(風見利男君) 新宿では、東京都市計画審議会などに模型が出されています。ぜひ説明会待ちにせずに模型を区役所に展示して、区民に見てもらうということも非常に大事だと思います。いかがでしょうか。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 説明会の開催に当たっては、参加対象者や開催時間などを限定しないような運営を工夫するよう、事業者に求めております。説明会の際に模型を展示することで、多くの方々に事業への理解を深めていただけるものと認識しております。引き続き、誰でも参加できる説明会の開催など、丁寧な対応を求めてまいります。
○委員(風見利男君) 説明会と模型一体、それはいいわけですが、模型だけでも、取りあえず説明会をやらなくても事前に模型を展示させると。これもぜひ引き続き要請してもらいたいと。
神宮外苑は、日本で第1号の風致地区です。風致地区内での宅地の造成や、木・竹の伐採等に当たっては区長の許可を受けなければなりません。東京都
風致地区条例及び港区
風致地区条例に基づく許可の審査基準があります。風致地区内をA、B、C、D、S地域と区分しています。AからD地域については、宅地の造成と木・竹の伐採など細かく規制しています。高さ制限もあります。ところがS地域では、それらの規制がなくなります。
新宿区では、神宮外苑第二球場周辺、建国記念文庫の森周辺をB地区からS地区に変更してしまいました。都から再開発事業の施行認可が下りたその日に、事業者は新宿区に樹木の伐採許可の申請をしました。ここはラグビー場建設予定地です。新宿区は許可をしてしまったそうです。
港区内では、秩父宮ラグビー場付近一帯のB地域をS地域に変えてしまいました。ホテルつきの60メートルの野球場が、
イチョウ並木ぎりぎりに建設できるようにするための変更です。これほど重要なことを東京都市計画審議会にも区議会にも何の報告もなしに決めることは許されません。なぜ報告もしなかったのでしょうか。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 東京都
風致地区条例及び港区
風致地区条例に基づく許可の審査基準は、令和4年3月10日付で決定いたしました
神宮外苑地区地区計画の変更や、東京都からの地域区分の変更に関する審査基準の改定についての依頼を受け、令和4年4月1日付で改正いたしました。審査基準は都市計画や
風致地区条例の変更ではないため、行政手続として処理したものでございます。
○委員(風見利男君) しかし、今まで建物も15メートル以上は建てられない、木や竹、樹木を伐採するのに区長の許可を受けなければいけないという地域だったものを、その規制を緩めるために変更するわけで、東京都市計画審議会で審議をして決めたわけですよね。そこに報告しないというのは、やはりとんでもないことです。これからもあることなので、ぜひそういうものは勝手に決めないと。そのための東京都市計画審議会なわけで、議会なわけです。ぜひそこの意見をしっかり聞くようにしてもらいたいと。
全国で初めての風致地区に指定されたのが神宮外苑です。そもそも風致地区を指定する意味は何でしょうか。
○
開発指導課長(大森隆広君) 風致地区制度は、都市の風致を維持するため、一定の地区を指定する制度でございます。この制度は開発を凍結するものではなく、自然的景観と建築や宅地造成等といった行為との調和を図るものとされてございます。
○委員(風見利男君) 今、課長がおっしゃったとおりです。ただ、従来の風致地区のままであれば高い建物は建てられないと思いますが、いかがですか。
○
開発指導課長(大森隆広君) 委員御指摘のとおりと考えてございます。
○委員(風見利男君) ですから、やはり神宮外苑を守れという、これだけの東京都民、国民の声があるわけで、私はS地区からB地区に戻すべきだと思いますが、いかがですか。
○
開発指導課長(大森隆広君) 審査基準の改定は、
神宮外苑地区の地区計画の変更に整合を図るために、
神宮外苑地区の一部の地域地区を、風致地区としての美観や雰囲気を守る役割を果たすB地区から、公的な
まちづくり手法等を受けた地区であるS地区として改正したものでございます。そのため、B地区に戻すことは考えてございません。
○委員(風見利男君) それでは風致地区を指定した何の意味もなくなるわけです。引き続き私どもはそれを直すために頑張りたいと。
イチョウ並木の入り口に大きな石碑が建っています。ここには、神宮外苑の創建の思いを後世に伝えるべく、協心努力してまいりますと記されています。協心というのはあまり聞き慣れない言葉ですが、ある目的のために心を合わせることです。ですから、神宮外苑の創建の意思を将来にわたって引き継いでいくという決意なわけです。このことからして、神宮外苑の100年の歴史、100年かかってつくり上げた自然、環境、樹木を破壊する。こういう再開発などあり得ないことだと思うのです。
イチョウ並木をはじめとした神宮外苑を守る方法はあるのです。神宮球場も秩父宮ラグビー場も現在地で再整備すればいいのです。神宮球場は大学野球のメッカ、日米親善野球でベーブ・ルースが初めて日本で野球の試合をやった記念すべき球場です。
秩父宮ラグビー場は、港区立小学校道徳副読本でも取り上げています。ここでは、場所を探すのが大変で、たまたま米軍が使っていた駐車場の跡が学習院の女学校だったわけで、そこを米軍と交渉して使えるようになったのだけれども、資金がなかなかないということで、当時の会長さんが私財をなげうちました。それでも足りなくて、ラグビー関係者が時計を売ったり宝石を売ったりしてつくり上げた、本当にもう血の努力でつくり上げたものなのです。ですから、ぜひこれを皆さん読んでいただきたいと思います。
ここにあることからやはり秩父宮ラグビー場なわけです。なぜ秩父宮という名前がついたかということもこの副読本の中に書いてありますから、ぜひ
まちづくりの関係者の皆さんも、小学校五、六年生になったつもりで読んでもらいたいと。子どもたちに教えておいて、大人が知らないということはまずいわけです。ぜひこれは読んでいただきたいと思います。
先ほどラグビーをやっている平尾さんの話をしましたが、今度できる、新しく造ろうとしているラグビー場は、2万5,000人から1万5,000人に観客席を減らすのです。今ラグビーが子どもたちの間でも大人気になって、世界的にもラグビー大会をやっているわけです。そういうときに、なぜわざわざ小さいラグビー場を造るのかと。それも屋根つきで。ラグビーのためじゃなくて、ほかのイベントのために造るのです。ですから、本当に秩父宮ラグビー場を守るのであれば、今の場所で補強をして造る。
神宮球場もそうです。甲子園と同じです。シーズンオフに4年間かけて補強して今の甲子園ができたわけで、やる気になればできるわけなのです。ですから、提訴した方も言っていますが、一度立ち止まって、本当にいろいろな方々の意見を聞いてこの計画を見直していくということを、強く区としても要請してもらいたいと。いかがでしょうか。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 区はこれまで、地域の皆様をはじめ多くの方々の理解を得るため、事業全体の計画について丁寧な説明に努めるよう、事業者を指導してまいりました。また、一般社団法人日本イコモス国内委員会など、多くの方が示した御意見や御要望についても真摯に受け止め、対応を検討するよう求めております。今後も、地域の方々や関係者の意見を聞き、当地区全体を、人々が憩い、遊び、交流できる魅力ある空間とするよう、事業者を指導してまいります。
○委員(風見利男君) 今日の毎日新聞に伐採を急ぐべきではないという社説が出ました。ちょっと紹介します。「都のアセス審議会も意見書を重視し、事業者に「反証」を求めている。にもかかわらず、都はこれを待たず、計画を認可した。都民や、外苑がある新宿、港区民への説明も不十分だ。事業者側は一部区域の着工を新宿区に申請した。その区域だけで、低木も含め樹木約3,000本もの伐採を予定していることが新たに判明した。これまで伐採が議論されたのは高木などの本数だった。
イチョウ並木がある港区では、改めて住民説明会の開催を求める動きが起きている。新宿区ももっと説明する場を確保すべきだ。再開発反対派は都の認可取消しを求めて提訴した。疑問を放置して伐採を進めても、10年以上に及ぶ事業を続行できるだろうか。工事を進める前に都は、事業者に協力を求めたうえで、アセス審で改めて議論を尽くすべきだ」。こういうもっともな中身だと思うのです。
こういう立場で、ぜひ事業者を再度指導してもらいたいと。いかがでしょうか。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 区は、これまで港区の優れた景観である
イチョウ並木を保全し、緑豊かな風格ある都市景観に配慮することを事業者に求めてまいりました。事業者から、イチョウの根の詳細な調査結果を踏まえ、明治神宮球場を
イチョウ並木から離すなどの工夫により
イチョウ並木を保全するということも聞いております。今後も、
イチョウ並木や風格ある都市景観に配慮するような計画とするよう、さらなる工夫を検討するよう、事業者を指導してまいります。
○委員(風見利男君) このまま進めば
イチョウ並木は守れませんよ。そのことを伝えて終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 風見利男委員の発言は終わりました。
この際、傍聴者の方にお伝えいたします。委員会中の撮影・録音を希望される方は、あらかじめ申出書に御記入の上、御提出ください。なお、撮影・録音は、申出が許可された後にしていただきますよう、お願いいたします。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、土屋委員。
○委員(土屋準君) 土木費におきましては、まずスマートバス停についてお伺いいたします。
添付資料にもアップしておりますが、こちらが今の普通のバス停で、その次のところがスマートバス停と言われるデジタル表示のものです。「ちぃばす」のバス停の質問は、私が議員になって初めての予算委員会でした質問ですが、当時、運賃100円という表示がなかなか見つからないということで質問させていただきました。それは、私がバス停で待っていたときに、たまたま隣で一緒に待っていた方から、このバスって都バスと同じ200円ぐらいで乗れるのかしらと聞かれて、いや、200円どころか100円ですよと言ったのですが、どこに書いてあるのと言われました。バス停の表示を見てみてもなかなか見当たりませんでした。せっかく100円で運行しているわけですから、もう少し分かりやすい表示ができないかと思いました。
当時は、この上に載っている丸い「ちぃばす」のマークを百円玉マークにしたらどうかというような話をしましたが、なかなかそうはいかずに、結局、運賃100円というカラーで作ったシールを全バス停に貼っていただいて、分かりやすくなりました。考えてみると、全バス停にシールを貼るというのも、やった係の方も大変だっただろうなと思います。本当にそのときはありがとうございました。
さて、区は、「ちぃばす」のバス停のDXの推進の一環として、スマートバス停の実証実験を昨年10月から先月まで行ったとのことです。これは、時刻表や運休などの情報をデジタルで表示するもので、みなとパーク芝浦のバス停で実施されたものです。
そこでまずお伺いしますが、この実証実験はどのような目的で行い、どのような検証を行ったのでしょうか。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 今回の実証実験は、運行状況の迅速な情報提供による「ちぃばす」利用者の利便性向上を主な目的として実施いたしました。実験の内容としては、臨時ダイヤや運休に関する情報などを、遠隔操作によりリアルタイムで利用者に周知が可能であるか。また、機器の耐久性や電池の寿命などについて検証するとともに、利用者に対しては、スマートバス停に関するアンケート調査を実施いたしました。
○委員(土屋準君) ありがとうございます。こういうデジタル表示ですと、確かに変更や修正などがあっても遠隔操作でできますので、全バス停にシールを貼らなくても済むのではないかと思います。この実証実験は4か月程度でしたし、場所もみなとパーク芝浦のバス停だけでしたので、検証も限られたものだったかもしれませんが、初めての試みですし、得られたものはあったのではないかと思います。
そこで質問です。実証実験は、どのような結果だったのでしょうか。また、この結果を踏まえ、今後どのように展開していくお考えなのでしょうか。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 実験により、遠隔操作によるデジタル表示については、通信環境の不足により表示内容の更新に時間を要したことや、短期的には問題がないものの、機器の長期的な耐久性の課題などが明らかになりました。また、バス停利用者へのアンケートでは、回答者の約8割の方が、見やすさについて満足との回答があった一方で、バスの走行位置や遅延時間など、リアルタイムの運行状況が知りたいといった御意見が寄せられました。これらの結果を踏まえ、スマートバス停の機器の仕様や表示内容、設置場所について、今後検討を進めてまいります。
○委員(土屋準君) ありがとうございます。DXの推進のよい機会になると思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。ちなみに、この実証実験のスマートバス停には、運賃100円という文字は見当たりませんでしたので、本格運用する際には、ぜひ入れておいていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、きれいな公衆便所についてです。これはほかの委員も何人か取り上げていますので、簡潔にお伺いしたいと思います。公衆便所というと、どうしても暗くて汚いイメージが強いです。また、治安が悪く、犯罪誘発のスペースになっていると言われるところもあります。特に女性からは評判が悪く、あまり使いたがらないようです。いくら街がきれいになっていても、公衆便所が汚いと街のイメージも悪くなりますし、かといってなければ不便なこともあります。
そこで質問です。現在の公衆便所の利用実態は、どのようなものでしょうか。
○土木課長(海老原輔君) 利用実態の調査の結果では、男性利用者が90%以上を占め、平日は会社員やタクシー運転者の利用が大変多い状況です。
○委員(土屋準君) そういう感じですね。ほかの自治体の例を見てみますと、著名な建築家やデザイナーを起用して奇抜なトイレを設置したり、観光地では、観光物にちなんだトイレが設置されていることがあるようです。中には、これが公衆便所かと思われるような豪華なトイレもあるようです。
そこで質問です。港区は今後どのような公衆便所を目指すのでしょうか。
○土木課長(海老原輔君) 誰もが安心して清潔に使える公衆便所を目指して、これまでの公衆便所にない象徴性や独創性のあるデザインと清潔で使いやすい利用環境とするため、非接触型の対応や自己発電型の水栓の採用など、新たな機能を備えた次世代の公衆便所を整備してまいります。
○委員(土屋準君) ありがとうございます。豪華なものでなくても結構ですので、港区らしい、きれいで快適な公衆便所を造っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
以上で質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 土屋委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、兵藤委員。
○委員(兵藤ゆうこ君) よろしくお願いいたします。私からは、
神宮外苑地区の再開発に伴う風環境について、お伺いいたします。
神宮外苑地区の再開発事業に伴う風環境について、
神宮外苑地区の再開発計画については、港区民に限らず多くの方々から、樹木伐採をはじめ、神宮外苑の緑豊かな環境が失われるのではないかとの不安や、高層ビルの建築に伴い、日影や風環境の変化など周辺の生活環境に及ぼす影響について、懸念の声が上がっています。
特に高さ約90メートルの伊藤忠商事東京本社ビルが、再開発事業によって約190メートルに建て替えられることから、青山通り沿いの風環境がさらに悪化するのではないかと、多くの方が不安を感じておられます。また、地域の方々をはじめとした有志の皆様が作成された「外苑フューチャー」という紙面。こちらです。こういった形で持ってきていただきました。問題点なども非常に簡潔にまとまっている紙面です。こういったものにも、再開発の問題として、神宮球場は移転して、ビル風と日陰の球場になってしまいますと指摘しています。
再開発事業の事業者は、
環境アセスメントの手続において、再開発で整備する高層建築物だけではなく、周辺の高層ビルなども再現した模型を使って風洞実験を行った結果、高層ビル建築後も現在の風環境が維持されるとの結果を示しています。昨年8月18日に東京都の環境影響評価審議会が示した答申では、風環境の予測結果では、事務所棟南側をはじめ、現状からの変化が一定程度生じる地点が見られることから、環境保全を徹底するとともに、事後調査において、調査地点を適切に選定した上でその効果の確認を行い、必要に応じて対策を講じることと意見が示されています。
そのような中、本年1月30日に、東京都環境局は、東京都環境影響評価条例に基づき、再開発事業の施行者が提出した着工の届出を公告しました。また、2月17日には、東京都知事が、
神宮外苑地区第一種市街地再開発事業の施行を許可しました。いよいよ事業者が工事に着手できる段階に至った状況ですが、高層ビルの建築に伴う風環境への対策について、事業者は、区民をはじめ多くの方々に対して丁寧に説明していないと感じています。
そこで、お伺いいたします。青山通りや新しく整備される野球場周辺のビル風を低減するための工夫について、どのような対策が計画されているのか、お伺いいたします。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 青山通りや新野球場周辺の風環境につきましては、防風植栽や防風壁の設置のほか、建物の隅切り部の工夫などにより、伊藤忠商事東京本社ビルの建て替え後も風環境が悪化しないよう配慮すると聞いております。また、防風植栽につきましては、当初からその効果が十分得られるよう、成長した丈夫な樹木を植樹し、防風対策を講じるとも聞いております。今後実施予定の設計の具体化に当たりましては、風環境の向上に向けたさらなる防風対策の検討を求めてまいります。
○委員(兵藤ゆうこ君) ありがとうございます。事業者の方で、高層ビルの建築に伴って風環境が悪化しないように工夫されているということは承知しましたが、このような情報が、区民をはじめ多くの方々に適切に伝わっていないと認識しています。去る2月20日に港区から事業者に対しても、誰もが参加できる説明会の開催を要請したと聞いています。説明会の開催に当たっては、高層ビルの建築に伴う風環境の変化やその対策についても丁寧に説明するよう、引き続き事業者に要請していただくことを強く要望して、質問を終わります。
○副委員長(榎本あゆみ君) 兵藤委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、近藤委員。
○委員(近藤まさ子君) 土木費では、初めに駐車場の集約化による交通弱者への配慮について伺います。
港区では、令和3年6月に港区低
炭素まちづくり計画を改定し、目指すべき街の将来像を、「快適で 安心な うるおいある 持続可能な 環境都心 みなと」とし、その基本方針の一つとして、「多様な交通手段が利用しやすく、環境負荷の少ない交通
まちづくり」を掲げました。そして、その具体的取組の一つとして、自動車からの二酸化炭素排出量削減を推進し、ゼロカーボンシティーの実現に向け、このたび港区低
炭素まちづくり計画(
駐車機能集約化編)を改定し、先月公表しました。
集約する地区として、次の4地区が示されています。1、環状2号線周辺地区。ここは環状2号線の歩行者動線に配慮しながら進めるとしています。2、品川駅北周辺地区。3、六本木交差点周辺地区。ここは住居専用地域、第1種住居地域は対象区域に含まないとしています。4、浜松町駅周辺地区となっています。このように、地域の特徴から様々な配慮がなされていますが、交通弱者の視点は反映されているのでしょうか。
すなわち駐車場を集約するということは、目的とする建物内の駐車場が使えず、集約された駐車場が離れた場所にある場合には、ベビーカー利用者や車椅子などを利用する障がい者、高齢者等にとっては利便性が低下することになります。環境や
まちづくりに配慮した取組ということは承知していますが、港区低
炭素まちづくり計画(
駐車機能集約化編)では、駐車場の集約化による交通弱者への配慮が示されていませんでした。
国土交通省都市局の都市の低炭素化の促進に関する法律に基づく駐車施設の集約化に関する手引には、車椅子利用者等の駐車施設の取扱いとして、駐車施設の集約化に当たっては、車椅子利用者の利便性に十分配慮する必要があると明記されています。そして検討に当たっては、集約化された駐車場から目的地まで車椅子利用者の移動が困難にならないよう、移動の動線、集約駐車施設の配置、構造等について、福祉部局等と連携し、地域の車椅子利用者団体や視覚障がい者団体等の意見を聴取した上で、十分検討、調整することが望まれますとありました。また、車椅子利用者の移動に際しては、安全・円滑なものとなるように、歩道の幅員・勾配、歩道と車道との段差、舗装等の状況、また目的地までの移動距離や時間を短くするための施設配置や移動支援手段の導入などの工夫などについても示されています。
そこで、港区低
炭素まちづくり計画(
駐車機能集約化編)での交通弱者への配慮について、どのようにお考えか、お伺いいたします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 駐車場の集約化に伴う障がい者用の駐車施設につきましては、区が策定した
駐車場地域ルール運用マニュアルの留意事項として、原則、集約は行わず、建築する建物内に設けることとしております。区は今後、駐車場の集約化を運用する地域組織に対し、集約化に当たっては、車椅子利用者などの移動動線や障がい者用の駐車施設の配置・構造などについて、設計段階から車椅子などの利用者団体等に必ず意見聴取を行うなど、交通弱者への配慮を行うよう、指導してまいります。
○委員(近藤まさ子君) この計画の集約化編には出ていないが、マニュアルにしっかりとうたわれているということで安心しました。ぜひ障がい者団体の皆さんにも周知していただきたいと思います。また、駐車施設は、一般の車を格納する場合には幅が2.3メートル以上、車椅子利用者には3.5メートル以上。しかも地下にある場合には、エレベーターの近くに車椅子用の駐車施設を設置することになっています。そのほか、車椅子用の3.5メートルと並べて、妊婦の方、車椅子ではない障がい者の方、また高齢者の方が利用するように、2.5メートル以上の幅の駐車スペースを入り口付近につける。ダブルスペースというそうですが、こんな設置も望まれていると記されています。そうしたこともいろいろ御配慮いただければと思います。よろしくお願いいたします。
次に、都市計画道路補助第9号線歩道の安全対策について伺います。
参考資料を御覧ください。最初の写真は広尾駅方面に向かって撮影したものです。右側が区立麻布運動場の野球場と、その先が有栖川宮記念公園、左側の奥が保育園、いきいきプラザ、中高生プラザの複合施設です。したがって、この道は高齢者やベビーカーを押す親御さんや子どもたちがたくさん通る道となっています。次の写真は反対側で、突き当たり右に行くと、仙台坂上の交差点です。黄色の矢印部分には歩道を示す白線が引かれていますが、白線を越えて複数で横並びに歩行している家族、高齢者、外国人を度々見かけます。歩道幅員が狭い上、自転車も通るため、歩行者の安全対策を求めるお声が複数寄せられています。
都市計画道路ということで、令和11年には、両端の歩道が右左3メートルに拡幅され、車道は9メートル。したがって、歩道6メートル、車道9メートル、合わせて15メートルの道路になる予定ですが、新型コロナウイルス感染症も5類相当になることから、人の往来も多くなってまいります。
広尾方面への歩道にはガードパイプが設置されていますが、同様に仙台坂方面にもガードパイプを設置するなど、歩行者の安全対策を講じていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 区は、都市計画道路補助第9号線において事業を進めておりますが、樹木やネットフェンスなどの公園施設の移設工事等に時間を要しております。令和2年度に地域の要望を受け、歩行者の安全を確保するため、仮整備として車道の移設及びガードパイプを設置いたしました。引き続き、新たにガードパイプの設置が可能な範囲において早期に設置できるよう、麻布警察署及び沿道の地権者と協議してまいります。
○委員(近藤まさ子君) 前向きな御答弁、本当にいつもありがとうございます。
最後に、若者や子育てファミリー世帯への住宅支援について伺います。
都内には、若者や子育てファミリー世帯の民間賃貸住宅の家賃を助成することで負担を軽減し、定住化の促進に取り組んでいる区が幾つかあります。新宿区では、子育てファミリー世帯を対象に、月額3万円で最長5年間助成しています。目黒区では月2万円で最長3年間、千代田区では、次世代育成住宅助成として、新婚夫婦や子育て世帯を対象に最長8年間の助成、4人世帯で転居してきた場合に初年度4万円を助成し、親世帯の近くに転居する場合は2万円を上乗せして、6万円を助成しています。千代田区のように親世帯と子世帯との近居を支援する区は品川区など複数あり、新たな家族の住まい方への支援として参考になるのではないでしょうか。
港区議会公明党は、昨年11月、区内の若者らに対し、青年政策の関心度について街頭などでアンケート調査を実施し、その結果を翌12月6日に武井区長にお届けしました。その調査結果では、若者への住宅支援を求める声が大変多くありました。港区では、令和2年度に若者の定住意向調査を実施しました。住宅価格の上昇、ライフステージの変化に対応した規模の住宅への住み替えが困難なことが、若い世代の定住に当たっての主な課題と判明したと伺っています。
港区議会公明党は、これまで特定公共賃貸住宅や区立住宅を若者向け住宅として貸し出すことなど、若者や子育てファミリー世帯の定住促進のための提案を長年にわたりしてまいりました。先ほど述べた調査結果などを踏まえて、区としてもう一歩踏み込んだ取組を実施していただきたいと思います。
そこで、若者や子育てファミリー世帯の定住促進に向けた住宅支援に、区として今後どのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
○住宅課長(富沢和可君) 区では、子育てファミリー世帯への住宅支援のため、これまでも、区民向け住宅において3倍の優遇倍率を適用した住戸を募集してきており、この3月1日からもシティハイツ港南において、2戸募集を開始いたしました。引き続き、優遇倍率を適用した住戸を募集していくとともに、応募状況などを注視してまいります。
○委員(近藤まさ子君) 港区にずっと住んでいた若者が、結婚と同時にどうしても港区に住み続けられないというお声をたくさん聞いています。少しずつ拡充していただいていると思いますが、実態を把握して、どんと拡充していただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○副委員長(榎本あゆみ君) 近藤委員の発言は終わりました。
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○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、二島委員。
○委員(二島豊司君) 港区防災
まちづくり整備指針の改定について、お伺いさせていただきます。
ハザード情報の一括閲覧について、まずお伺いいたします。現行の港区防災
まちづくり整備指針は、平成25年度から本年度までの10年間が運用の計画期間となっており、来年度より、災害に強い
まちづくりの実現のため、新たな指針策定がなされることになっております。来年度のレベルアップ事業として計上されている防災・震災復興
まちづくりの推進について、お伺いさせていただきます。
初めに、ハザード情報の一括閲覧についてお伺いいたします。ホームページで利用者が任意に設定した地点の全ハザード情報を一括して閲覧可能にするとのことですが、具体的なハザード情報の種類についてお伺いいたします。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区は、現在公開している浸水、土砂災害、高潮、津波、液状化、揺れやすさの全6種類のハザード情報につきまして、インターネットからアクセスできる港区都市計画情報提供サービスに組み込み、提供いたします。このことにより、用途地域や容積率などの都市計画情報に加え、全てのハザード情報を同時に入手することができ、災害リスクの把握が容易になるなど、区民等の防災意識の向上につなげてまいります。
○委員(二島豊司君) 分かりました。
今、大雨で例えば古川の水位が上昇していますよというときには、港区の水位、雨量の情報を注意情報、警戒情報として配信しています。この情報なども、例えば発報した際に、今度構築されるシステムのところに一緒に表示されるようなことになれば、その地点で大雨が降っていて、土砂災害の警戒区域だとか浸水のリスクのある区域だとかというところがどこにあると。今まさに起こっている状況ともとから用意されている警戒すべき情報というのが、リアルタイムで把握することができれば、逃げ遅れなどのリスクも減らせるのではないかなとも思います。いろいろと問題、課題になる部分もあろうかとは思いますが、正確な情報をタイムリーに発信していくということがやはり基本だと思いますので、この新しいシステムの中にそういったものをどこまで盛り込んでいけるかということも、技術の進歩があると思いますので、お考えいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
次に、3D都市モデルを活用したハザード情報の発信について、お伺いいたします。先ほども少し話題になっておりましたが、私も昨年の
予算特別委員会で、3D都市モデルプラトーの活用についてということで、御提案させていただきました。来年度予算に3D都市モデルの活用が盛り込まれたということを歓迎しております。
この3D都市モデルを使うことによって、建物のリスクを踏まえた避難動線の確認や、人の流れや滞留状況などを極めてリアルにシミュレーションすることができます。既に、防災
まちづくりやエリアマネジメントに関しては、竹芝地区や品川駅北周辺地区で、また、それ以前には虎ノ門ヒルズでも行われており、国土交通省のホームページでユースケースとして閲覧することができます。
来年度この3D都市モデルを活用したハザード情報を一体的映像として可視化するとのことですが、内容について具体的にお聞かせください。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区は、ハザード情報を二次元の地図情報として公開しておりますが、より区民等に伝わりやすいハザード情報の提供方法について検討してまいりました。そこで、国土交通省が主導する3D都市モデルプラトーに全6種類のハザード情報を登載することで、三次元での立体的な視点や人の目線の高さによる視点など、二次元の地図情報では提供できなかったハザードの脅威を、臨場感ある映像で伝えることが可能になるものでございます。
○委員(二島豊司君) いろいろな角度から、また、先ほどもありましたとおり、そこに建っている建物の形が変わればプラトーに反映されるということで、その都度その都度、今の街の形が変わっても、そのときの状況でシミュレーションができるというはずなのです。以前にあった港区の防災アプリで、当時、東日本大震災の後、津波がどこまで押し寄せてくるのだということが多くの方の心配事でして、防災アプリの中に、スマートフォンをかざすと津波の浸水リスクがこのぐらいまで来ますよというものがARで表示されるという機能がありましたが、なかなか。あれは今は運用されておりませんが、分かりやすいようで分かりづらかった部分がありますので、今回このプラトーは、もう既にいろいろな事例が出ております。そういったものを参考にしつつ、さらなる
まちづくり全体への展開も見据えていただきたいと思いますし、まずは今回この防災の部分で活用されていくということですので、区民の皆さんや事業者さん、来街者、区にお勤めの皆さんにとっても、いざというときに役に立つ。また、日頃の防災意識の向上に役に立つというような視点を忘れずに、いいシステムを構築していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○副委員長(榎本あゆみ君) 二島委員の発言は終わりました。
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○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、横尾委員。
○委員(横尾俊成君) よろしくお願いいたします。初めに、区立公園の柔軟な運用についてです。
私は、これまで区の公園をよりにぎわいのある場所にするための策について、他自治体の事例を紹介しながら再三提案してきました。様々な主体と連携し協働することによって、公園が、行政の維持管理する場から人々が集い交流する場所となり、公園から街の魅力が広がっていくと考えているからです。
国では、民間と連携し、より柔軟に都市公園を使いこなすための管理運営の在り方について検討を行うため、都市公園の柔軟な管理運営の在り方に関する検討会を開催し、昨年10月に提言が行われました。そこでは、公園の潜在力を引き出すとともに、新たな価値を創造することが重要であり、設置者、管理者以外の多様な主体が公園を地域の共有資産として捉え、積極的に参画できる環境づくりが求められているとされています。地域住民やNPOなど多様な主体が社会資本の整備、維持管理や自然環境の保全等の活動に参画することで、新たなコミュニティーやソーシャルキャピタルの形成が期待されるということです。
区では、区民との協働を基本とし、魅力ある公園づくりを進めるため、港にぎわい公園づくり基本方針を策定しました。方針の策定から5年が経過し、公園法等の改正、SDGs達成に向けた取組の広がり、新型コロナウイルス感染症を契機とした新しい生活様式の定着などの社会環境の変化を踏まえ、昨年3月には、港にぎわい公園づくり推進計画を策定しています。そこには、新たな制度活用を検討するとともに、総合支所、指定管理者、区民利用者、町会・自治会、アドプト・プログラム参加者、参加団体などが、地区の特性に合わせて、にぎわい創出につながるイベント実施に向けた情報共有、調整、地域や公園等の特性に応じた利用ルールづくりなどについて話し合い、取組を具体化していく定期的な利用者懇談会等を実施すると明記されています。
区も、行政だけでなく多様なステークホルダーを巻き込み、公園のにぎわいをつくる方針を様々に検討していると思いますが、全ての地区で一律のルールを定め実施するのは難しいと考えます。そこで、まずは例えば赤坂地区で指定管理者が開催している利用者懇談会について、来年度からは、指定管理者や公園利用者、イベント参加者だけでなく、公園などの活用を希望する団体や地域住民など、ふだん公園をフィールドとしていない人たちも交えた意見交換の場を設け、新たな公園の利活用に向け、話し合うのはいかがでしょうか。
以前より御提案しているビアガーデンや夏祭り、夜間キャンプ、マーケットやマルシェなど、様々な活用方法のアイデアを出し合い、よい事例は他の支所にも横展開していくというプロセスを取っていただければと思いますが、お考えを聞かせください。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 令和4年度の赤坂地区公園・児童遊園利用者懇談会には、町会長や保育園長、赤坂地区地区版基本計画推進分科会メンバー、乃木神社の方などが加わり、公園のイベント情報などを早く地域に知らせてほしいなど、様々な視点から公園の運営に関する御意見をいただきました。今後は、近隣企業や大学、活動団体に働きかけ、公園等の多様な活用方法などアイデアを出し合えるよう、参加者の構成を含め、意見交換の場を工夫し、赤坂から公園のにぎわい創出を発信してまいります。
○委員(横尾俊成君) ありがとうございます。大変前向きでやる気のある答弁をいただきまして、ありがとうございます。ぜひ、公園のにぎわいということを赤坂からつくっていただければと思います。よろしくお願いいたします。
最後に、地域貢献をする若者を支援する住宅施策についてです。
都心のコミュニティーにおいては、以前から人間関係の希薄化や孤立化といった問題が指摘されています。コロナ下のソーシャルディスタンスでさらにそれが顕著となりました。リモート環境の整備が進んだことにより、若者の都心離れも進んでいます。一方で内閣府などの調査を見ると、社会や地域のために役立ちたいと考える若者は6割近くいるとされています。若者のこのような需要に自治体のニーズを合わせる仕組みについて、御提案いたします。
フランスでは、NPOが多世代つながりを強化するために行っている単身の高齢者のアパートメントに学生が格安の家賃で同居するという取組が成功しています。高齢者にとっては安心感や気持ちの張り合いが持てる一方、若者にとっては、高齢者のお宅で一緒に食事をとったり、家事の手伝いをしたりすることで家賃の節約ができ、両者にメリットがあります。独り暮らし高齢者の寝たきり化、医療費の増加などを防ぎ、行政コストを軽減できるなどの利点もあります。
千代田区では、以前、神田淡路地域に、民間の取組として、地域活動に携わる学生向けに低廉な家賃のマンションを再開発施設の中に整備したことが話題となりました。様々な地域活動への参加の機会を提供し、学生が地域に根づいて活躍することをサポートするのが特徴です。学生の地域活動に対するポイント制度も設けられています。このような取組は他自治体でも行われており、板橋区や春日部市などの自治体で効果を上げているそうです。
そこで港区においても、防災、子育て支援、清掃活動、高齢者の見守りなど、地域の課題解決に貢献すれば家賃が安くなる賃貸物件を設けてみるのはいかがでしょうか。賃貸物件に住む若者がごみを拾うなどのボランティア活動に定期的に参加することにより、その回数に応じて家賃優遇などの措置を受けられる仕組みをつくります。以前区が実施していた若者向けの家賃補助から一歩進めて、地域貢献色を明確に打ち出すことで、動ける若者は区に多く住み、町会・自治会、消防団などが抱える地域課題の解決の一助となるかと思います。
以前この仕組みについて御提案したところ、地域に貢献する若者の住まいや
まちづくりに関して、民間事業者などのヒアリングを通じ、若者の定住促進に向けた施策を検討していくとの御答弁でしたが、現在の検討状況について教えてください。
○住宅課長(富沢和可君) 地域貢献をする若者を支援する住宅施策については、これまで地域活動に携わる学生に向けたマンションを運営しているエリアマネジメント団体や民間事業者へヒアリングを実施してまいりました。現在、当該ヒアリング結果や学識経験者の意見を踏まえながら、地域に貢献する若者の住まいや
まちづくりについて検討しているところでございます。
○委員(横尾俊成君) ありがとうございます。こちらも前向きに進めていただけるということで、感謝申し上げます。引き続き検討の方、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。私の質問通告は土木費までですので、これで最後の質問、提案になります。議員の皆様、理事者の皆様、本当にありがとうございました。(拍手)
○副委員長(榎本あゆみ君) 横尾俊成委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、池田こうじ委員。
○委員(池田こうじ君) ちょっと順番を変えまして、交通安全モニュメントからお伺いしたいと思います。すみません。
2020年の2月4日になります。7時55分でありました。東京都港区虎ノ門二丁目の交差点で、小学3年生だった8歳の麻布小学校の非常にサッカー好きの少年が、交通事故で命を落としました。通学中、青信号での横断歩道事故でありました。あってはならないことだと思います。もう二度とこの港区であってはならないことだと、皆さん思うと思います。御両親が中心となりまして、PTAや
交通安全協会などの協力を得て、再開発地域でございましたので、周囲の光景が変わりゆく中、事故を記憶し、悲劇を繰り返さないという祈りを込めた祈願碑、交通安全モニュメントを作りたい、その場所に残したいという思いで作りました。当初はいろいろ困難でありましたが、慰霊碑ではなく祈願碑。交通安全モニュメントということを港区にも御理解いただき、虎ノ門二丁目交差点に再開発によって新設される区立公園に設置されることが決まったわけであります。
そのモニュメントには、「かしんとゆだんが事故を生む そのいっしゅんが大事だよ いつでも心にゆとりをもって」と、小学生にも読める平仮名がほとんどのメッセージが書かれております。本来であれば、この春、小学校を卒業する予定でございました。モニュメントはクラウドファンディングによって多くの賛同者を得て、つい最近完成したわけであります。
この写真にありますように、こういった灯台の形をしていまして、安全の思いを港区中に照らすというような思いと、港区の絵が描いてあります。小学校のお友達やサッカーのお友達や保護者の皆さん、様々な方によって、1つ1つ思いを込めて作られたモザイクアートがモニュメントに貼り付けてありました。こちらのモニュメントにつきましては、あした、教育費でもお伺いいたしますが、今日は土木費の観点から幾つかお伺いしたいと思っています。
設置は、当初計画より大分遅れているわけでございます。まず、工事の進捗、モニュメントの設置時期について、お伺いしたいと思います。
○土木課長(海老原輔君) 現在、虎ノ門一・二丁目地区の再開発事業におきまして、約770平米の区立公園の整備を計画して、令和6年7月に開園予定となっております。モニュメントにつきましては、公園の開園時期に合わせて設置いたします。
○委員(池田こうじ君) 交差点の歩道上に道路の方を向いて設置されると伺っておりますが、モニュメントの周囲の環境をどのように考えるのか。できましたら季節を感じられるような植栽など、調和しながらモニュメントの存在が引き立つものとしてほしいのですが、今の時点で考えられていることがありましたら、お伺いします。
○土木課長(海老原輔君) 整備されます公園は、広場空間をメインとして、グローバルに活躍するオフィスワーカーや来街者、近隣住民など、多様な人々の利用に応える都心生活を充実させる公園として整備する予定です。また、モニュメントは、交差点の歩道側に向けて設置し、周囲には常緑の高木と四季を感じられる低木や下草類の植え込みのある一角に配置いたします。
○委員(池田こうじ君) よろしくお願いいたします。
そして、このモニュメントは、永続的に港区の子どもたちの安全を願うものでなくてはならないと思いますので、その管理については、永続的に港区が責任を持って行っていただきたいと思っておりますが、管理についてお伺いしたいと思います。
○土木課長(海老原輔君) 交通安全のモニュメントにつきましては、区の公園施設として、港区の全ての子どもたち、全ての区民の交通安全を願い、見守る港区の灯台として、公園管理者である区が責任を持って管理いたします。
○委員(池田こうじ君) 非常に力強いというか、心強い答弁をありがとうございます。今日、設置を決断してくれた港区への感謝と、これから港区の子どもたちがいつまでも安全にという思いを胸に、今日、お父様が傍聴にいらしております。私からも、この港区のモニュメント設置につきまして、感謝申し上げたいと思っております。
それでは、続きまして六本木三丁目地区公衆便所等整備についてでございます。
資料として写真を用意してございます。来年度予算に6,791万円計上されているわけでございます。資料にも添付しておりますが、かつて平成23年、2011年というわけですから、もう12年ぐらい前ですが、六本木の8町会13団体で要望書を出しました。時間帯によっては、地域住民、一般客、在勤者など、非常に近寄りがたい様相を呈する事態となっているこの地域について、安全・安心な環境改善や歩道の在り方、児童遊園の在り方について検討してほしいという要望がありました。この要望にほぼ応えてくれる形で今回整備が行われるわけでございます。御存じのように、ここに区立の公衆トイレがありまして、その先が見渡せないという、六本木のど真ん中にありながら少し暗いような地域でございます。それが今のところ、こういった傾斜を利用した、明るい、樹木も設置されるような広場になるということで、非常に喜ばしいと思っています。
この要望書を見ますと、私も副会長で一緒に取りまとめをしていましたが、この中ではもう3人の町会長の方が亡くなっておられます。皆さん、六本木のこの場所が、風通しよく明るくなれば六本木はもっとよくなるねと、いろいろアドバイスをいただいたことを今思い出します。これは六本木三丁目児童遊園周辺地区環境整備懇談会、また同じく整備検討会という会議体を設けて、かなり地域の意見を取りまとめるのも大変だったと聞いておりますが、反映して、区が主体的に取りまとめをしてくれた結果だと、心から感謝したいと思っています。
方針が決まったこれからも引き続き地元の意見を聴取できるような会議体をつくって、具体的な仕様などを含め、意見をまとめていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 六本木三丁目地区については、今年度に六本木三丁目児童遊園周辺地区整備検討会を5回開催し、児童遊園、公衆便所、道路を一体的に広場空間として整備することをコンセプトとした基本設計を策定するとともに、検討会ニュースを発行し、地域に周知してまいりました。また、今月中をめどに地元説明会を行う準備を進めております。来年度は、引き続き整備検討会のメンバーとともに具体的な仕様について検討を行い、実施設計に反映させるとともに、工事に着手し早期の完成を目指してまいります。また、維持管理及び運営についても検討を行い、整備後の安全・安心な環境を継続させる取組について、話合いを進めてまいります。
○委員(池田こうじ君) 引き続きそういった会議体も入りながら、具体的なことを決めるという答弁でございましたので、安心いたしました。地元の意見を反映されたすばらしい空間をつくっていただければと思います。
六本木には六本木安全安心憲章というのがあります。これは平成25年につくったものです。六本木は、「わが国有数の繁華街・ビジネス街であるとともに、文化・芸術の発信拠点ともなる、世界に名立たるまち「ROPPONGI」となっています。このまちに暮らし、又は訪れる全ての人々が、心の平穏を保ち、歓びを謳歌できるよう、私たちは共に手を携え、連帯し、「にぎわい綺麗なまち六本木」を目指し、守り続けます」ということで、5つの目標を掲げているわけであります。
できましたら、この12年前の要望書に近寄りがたい様相とまで書いてあるこの陳情書の公園を、六本木安全安心憲章の中心地、そのモニュメントを作るのかデジタルサイネージか分かりませんが、それはいろいろ検討していただきたいのですが、安全安心憲章を守るための記念的な空間にしていただきたいということを要望したいと思っています。よろしくお願いいたします。
続きまして、高樹町交差点のバリアフリー化についてでございます。
これは先ほども質疑がありましたが、ここの交差点は、麻布地区、青山地区、また日赤医療センターのある渋谷区との接点でもあります。地下横断歩道しかないわけでございますが、このバリアフリー化に関する要望が、地域の代表の皆様から御相談がありました。東京都などにも事前にいろいろ申入れや調査の上、2月10日、1商店街5町会の代表が集まり要望書を作成し、東京都知事、麻布警察署、赤坂警察署、港区長に提出したわけであります。
その内容は、東京都が東京都道路バリアフリー推進計画を策定しているわけですが、それに沿ったら、ここはやはりバリアフリーを進めるべきではないかということでございます。階段しかないために、高齢者やベビーカーを使う子育て世代にとっては大きな負担となっているし、周辺には日赤医療センターがあって、病院を利用する多くの社会的弱者の方々が苦労して高樹町地下横断歩道を通るか、300メートル離れた南青山七丁目交差点まで迂回。すぐ近くなのにタクシーを利用する人もたくさんいます。周辺では、昼間人口、夜間人口とも増加し、六本木通りを往来する人も増えて、無理に横断する自転車もよく見かけます。いつ事故が起きてもおかしくない状況です。両側に商店も建ち並び、地域活性化の観点からも、極端な往来の不便さの解消は必須と書いてあります。地下横断歩道のエレベーターの設置ないしは交差点への横断歩道の設置を要望しております。
質問いたします。管理者である東京都にどう訴求していくのか。そして、東京都は設置後の管理運営などを条件にしてくる可能性がありますが、港区の支援はどのようなものが考えられるか、お伺いします。
○
赤坂地区総合支所まちづくり課長(成清勝博君) 区は、これまでも六本木通りの道路管理者である東京都、交通管理者である赤坂警察署と麻布警察署に対して、高樹町交差点のバリアフリー化について環境改善を要請してまいりましたが、エレベーターの設置スペースの確保の難しさや交通の安全を確保することが難しいなどの理由で、現在に至るまで改善が図られていない状況です。
そのような中、本年2月には、地域の町会や商店会の方々から、高樹町交差点のバリアフリー化に関する要望書を受領いたしました。区としましては、地域の方からの切実な要望としてその思いをしっかり受け止め、歩行者等が六本木通りを横断する際の安全で便利な動線が確保されるよう、東京都や警察署に働きかけを一層強め、粘り強く要請してまいります。また、区は、周辺での開発等で改善につながる情報を入手した際には、東京都と共有してまいります。
○委員(池田こうじ君) 当該地区には、麻布側に大規模な老人ホームもできると聞いております。先ほど申し上げましたように麻布地区、青山地区、日赤医療センターの接点であるこの場所がそのままであるというのは、バリアフリー化を進める東京都の意向とは相違しております。ぜひ東京都の目が覚めるよう、この要望書を力といたしまして、地元自治体として強く訴求を続けていただきたいと思います。
質問を終わります。
○副委員長(榎本あゆみ君) 池田こうじ委員の発言は終わりました。
この際、お諮りいたします。議事の運営上、時間を延長したいと思いますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○副委員長(榎本あゆみ君) 御異議なきものと認め、時間は延長されました。
……………………………………………………………………………………………
○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、清家委員。
○委員(清家あい君) 先ほど来、多くの議員からの質問がありますが、私からも神宮外苑再開発についてお伺いします。
先ほど石渡委員の質問の中で言及されていましたが、先日、港区民が入っている住民訴訟が起き、そこでの記者会見の中で、原告代理人の弁護士から、密室でどんどん事業者とともに計画を進めていった。とりわけ木を何本伐採するか。そういうものに関する情報が極めて不足している中、環境アセスが行われたということをおっしゃっています。どうして今になってこういう大きな騒ぎになっているかといえば、やはり詳しい情報が外部に広く知られることがなく、着々と進められてしまう制度上の問題も大きいと思っています。
風見委員からも先ほど言及がありましたが、今朝の毎日新聞の社説でも、神宮外苑の再開発、伐採を急ぐべきではないというタイトルで、この問題が取り上げられています。内容は、環境影響評価書に対して一般社団法人日本イコモス国内委員会が意見書を公表し、事業者に回答を求めており、東京都のアセス審議会も事業者に反証を求めているにもかかわらず、東京都はこれを待たずに計画を認可したこと。都民や外苑がある新宿や港区民に対する説明も不十分であること。
イチョウ並木がある港区では、改めて住民説明会の開催を求める動きが起きている。新宿区ももっと説明する場を確保するべきだ。再開発反対派は、東京都の認可取消しを求めて提訴した。疑問を放置して伐採を進めても、10年以上に及ぶ事業を続行できるだろうか。工事を進める前に、東京都は事業者に協力を求めた上で、アセス審で改めて議論を尽くすべきだということが書かれています。そのとおりだと思います。私の今回の質問の趣旨は、主にそこにあります。
これまでの経緯を簡単に振り返らせていただきます。
神宮外苑地区再開発事業は、国立競技場の建て替えをきっかけとして、東京都が平成25年に地区計画を策定、平成30年に東京都が、東京2020大会後の
神宮外苑地区まちづくり指針を策定し、公園
まちづくり制度の活用を前提として、秩父宮ラグビー場と明治神宮野球場の場所を入れ替えながら段階的に整備することや、スタジアム通りや青山通り沿道の土地の高度利用を促す方針を示しました。
公園
まちづくり制度とは、東京都が平成25年12月に創設したものです。これは東京都のホームページによると、事業化が進まない都市計画公園緑地の区域では未供用の状態が続き、都市計画制限により市街地の更新が進まないため、計画決定から長期間経過した公園緑地の一部を廃止または更新し、これに代えて周辺も含めた地域に地区計画を定め、一定規模以上の緑地を地区施設などとして確保しますと説明されています。
神宮外苑地区再開発においては、戦後この一帯は都市計画公園に指定されていて、高層ビルを建てることなど本来不可能でした。それがこの公園
まちづくり制度を使って、秩父宮ラグビー場が敷地の周りを塀で関われ、自由に通り抜けができないことから未供用に当たると判断され、周辺で同程度の面積、約3.4ヘクタールの公園指定解除を認め、三井不動産など事業者は、公園でなくなった土地に185メートル、80メートルの2棟のビル建設が可能になり、公園エリアの外にも190メートルのビルが建つことになり、都心の風致地区として守られてきた外苑の景観が変わることになったということです。
この秩父宮ラグビー場が未供用という理由で公園指定が解除されたことについては、様々な専門家が異を唱えていますし、私にも理解ができません。しかし、このように東京都がつくった制度にのっとって、また、この制度の趣旨が、民間活力を効果的に活用しながらとなっているので、
神宮外苑地区内に権利を持つ明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事、三井不動産など民間事業者が、東京都や新宿区、港区などの行政機関と協議を進め、
まちづくり計画を具体化し、都市計画審議会の審議を経て、令和4年3月に
神宮外苑地区の地区計画の変更が決定され、今年2月17日に市街地再開発事業の施行が認可されています。
この令和4年3月の地区計画変更の際に、1,000本の樹木伐採反対などのインターネット上の署名活動や日本イコモス国内委員会の提言が公表されるなどして、神宮外苑再開発計画の内容が、テレビや新聞などのマスコミでも大々的に報じられるようになりました。東京都がつくった制度にのっとって民間事業者が行政と協議しながら進めてきた再開発で、事業者は、計画敷地から計画建物の高さの範囲の地域を対象とした説明会を計4回、環境影響評価書に関する説明会を計2回開催し、都市計画法に基づく東京都などの説明会が計2回行われたということで、事業者にとっては、なぜ今頃、反対されるのかという思いがあるかもしれません。
一方で、これまで詳しい情報が外に出てこなかったのも事実です。例えば、事業者が住民説明会に使った資料などは転載不可とされていましたし、外部に計画内容が伝わる詳しい資料としては、港区がネット上で公開している委員会資料くらいしかない状況でした。これは今もそうだと思います。一般社団法人日本イコモス国内委員会の提言やインターネット上の署名活動などがあり、反対運動が全国的に高まって、この再開発計画がそのまま進むと高層ビルが建ち景観が激変する。
イチョウ並木の永続的な保全に不安が残る。大量の樹木伐採が行われる。神宮外苑の文化的価値が失われる。アマチュアスポーツや子どもたちの運動の場が失われるなどの懸念が高まり、どうしてこういう計画が許可されるのか。情報がないので、説明会を開催し地元と意見交換してほしいなどの声が上がってくるのも当然のことだと思います。
そこで質問です。先日、青山近隣の幼稚園・小学校保護者を中心とした明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会からも、港区長、教育長に対し、事業者への説明会要請の陳情書が提出されました。陳情が港区に提出されたことについて、市街地再開発事業の施行者に対してお伝えいただいているのでしょうか。これについて、施行者から回答を受けているでしょうか。
また、港区からも施行者に対し、誰でも参加できる説明会の開催を文書で要請いただきました。これは工事に着手する前に、対象者や対象範囲などを限定せず、教室型の説明会やオープンハウス型、様々な形で説明会を開催していただきたいという意味だと伺っていますが、港区の要請に対しての施行者の対応を含め、今後どのように進めていかれるかお伺いします。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 陳情が出されたことについては事業者に伝えておりますが、回答は受けておりません。また、
神宮外苑地区第一種市街地再開発事業の施行が認可されたことを受け、当地区の
まちづくりについて、幅広く、より一層御理解いただくため、区は、誰でも参加できる説明会の開催を本年2月20日付で文書で事業者に要請しております。現時点では、事業者から説明会の開催について回答は受けておりませんが、引き続き事業者に対して、誰でも参加できる説明会の開催を求めてまいります。
○委員(清家あい君) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
次に、港区の委員会資料によると、今後のスケジュールは、令和5年度、
権利変換計画認可、6年度、工事着工、10年度、新ラグビー場1期工事完了、13年度、新野球場工事完了、17年度、全体工事完了となっています。先ほど述べましたように、先日野球場に仮囲いがされ、新宿区に3,000本の樹木伐採の許可申請が出され、許可されたことが社会に大きな衝撃をもって受け止められました。また、東京都に対して市街地再開発事業の施行認可の取消しを求める住民訴訟も起こされました。今後、港区にも伐採の許可申請があると報道されています。
毎日新聞の社説にあるとおり、一般社団法人日本イコモス国内委員会は、今年2月20日、
神宮外苑地区市街地再開発事業評価書に関して、一般社団法人日本イコモス国内委員会が指摘した虚偽の報告に関わる事業者の誠意ある対応と内容に関する回答の要請を公表し、環境影響評価書における誤りと虚偽のリストに対する事業者の回答を求めています。令和4年8月18日付で、東京都環境影響評価審議会が示した答申では、審議会においても、評価書案に記載された内容に対する根拠の不明瞭さや、東京都民と事業者との相互不信への懸念が指摘されたとした上で、審議会としても、今後の事業者の環境保全措置に継続的に関与するとの意見を示しています。
港区からは、事業者に対し、一般社団法人日本イコモス国内委員会と協議するよう指導をいただいていると思いますが、工事に着工する前にきちんと事業者に説明責任を果たすよう、指導していただきたいです。見解をお伺いします。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 区は、これまでも一般社団法人日本イコモス国内委員会の提言などを真摯に受け止め、対応を検討するよう、事業者に求めてまいりました。環境影響評価書の内容に関わる一般社団法人日本イコモス国内委員会の指摘につきましても、丁寧に対応し、情報を積極的に公開するよう、事業者に求めてまいります。
○委員(清家あい君) よろしくお願いいたします。
イチョウ並木の永続的な保全については再開発の大前提となっていますが、現状で多くの人たちが不安を感じています。陳情書を出された地元の保護者の方々からも、その点に強い言及がありました。現状で国の名勝指定になるだけの調査が既にされており、名勝に指定される可能性があると文化庁が言及するほどの文化財価値の高い
イチョウ並木が、既に一部著しく枯れているという点を一般社団法人日本イコモス国内委員会が指摘しています。これは現場を見て確認していただければ分かると思いますが、春になったら芽が出るとかそういうお話ではなく、この木たちはこのままでは徐々に枯れていくのではないかという話です。
名勝指定され、国の文化財として法的に永続的な保存がきちんと担保されることを切望しますが、現状でも枯損が起きている野球場の位置と地下水の遮断、建築の基礎を変更することの科学的根拠の不在、意匠の問題など総合調査の実施の必要性などに対して、事業者がきちんと答えるよう指導していただくことは、
イチョウ並木のほとんどが港区にあることや、港区が
神宮外苑地区を景観形成特別地区に指定していることからも、港区の役割は重要だと考えます。
サイドブックスにも写真を入れさせていただいています。区道にある18本のイチョウについては移植検討とされていますが、移植不可能という判断が下された場合、伐採は、都知事や市民との約束に反することになり野球場の建設は不可能になるため、判断を早急に行うべきであると一般社団法人日本イコモス国内委員会に指摘されています。新国立競技場建設時には、1本スダジイの大木があり、伐採せずに1,400万円をかけて丁寧に移植し、現地に戻されました。18本のイチョウについては、その比ではないぐらいの慎重さが必要と考えられますが、移植困難と判断された場合、港区はどう対応するのかと多くの人が心配されています。また、
イチョウ並木の入り口の風格ある青山口にイチョウやスダジイ、マテバシイなどの高木がありますが、これら重要な樹木については、どのような対応がされるのか、併せてお伺いします。
○再
開発担当課長(池端隼人君) ラグビー場に通じる区道の街路樹であるイチョウについては、事業者の責任において確実に保全するよう求めております。引き続き事業者に対して、イチョウの保全に向けた具体的な検討を求めてまいります。また、青山口周辺のイチョウやマテバシイなどの樹木については、現地保存されると聞いております。
○委員(清家あい君) 移植困難となるということは考えてらっしゃらないということだと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。
次に、これまで子どもたちの運動する場所が失われることに対しての懸念を表明してきました。計画では令和17年度まで工事が続き、その間、軟式野球場をはじめとした子どもたちのスポーツの場が失われるかと思いますが、そもそもそうしたこと自体、利用者たちに十分に知らされていないようです。今回の陳情書の提出の動きで初めて知ったという保護者も多いと聞いています。国立競技場周辺の再開発が行われたときに、数百人の子どもたちが運動する場所を失って港区に陳情書が寄せられましたが、また同じ轍を踏むことがないようにしていただきたいと考えます。
工事期間中、どのように子どもたちの運動する場所が確保されるのか、区の認識をお伺いします。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 神宮外苑のスポーツ施設につきましては、競技等の継続に配慮して、配置を変えて段階的に建て替えることや、多くの樹木を保全するために樹木を仮移植するエリアが必要であることから、工事期間中に利用できる場所が限られると聞いております。子どもたちの運動場所をできるだけ確保できるように、事業者に対して、先に竣工するラグビー場をはじめ、新たに整備されるスポーツ施設を気軽に利用できるような運用の検討を求めてまいります。
○委員(清家あい君) 国立競技場の周りの再開発があったときに、何百人という港区の子どもたちがスポーツの場を失ったときも全然知らされることがなくて、それでもう突然代わりの場所がありませんとなって、大騒ぎになりました。今、港南の方でも同じようなことが懸念されていると思います。こうやってスポーツする場がどんどんなくなって、その代わりも考えずに進めてしまうというのは、本当に行政や議会もそうですが大きな責任だと思うので、そこはきちんと説明するべきですし、代替の場所もきちんと確保してから考えていくべき話だと思いますので、よろしくお願いします。
繰り返しになりますが、
神宮外苑地区では、公園
まちづくり制度を適用して都市計画公園の指定を一部解除したことについて、識者からも疑問の声が上がっています。また、公園
まちづくり制度を活用した再開発計画に伴う樹木の伐採について、多くの方々に事前に情報が届いていなかったため、都市計画決定後に樹木伐採に反対する多くの声が上がることになりました。
先日、一部新聞などで、青山公園や芝公園でも、再開発に向けてこの公園
まちづくり制度の適用を検討しているということが、東京都への取材で分かったと報道されていました。地元の住民はとても心配しています。青山公園や芝公園の
まちづくりについては、
神宮外苑地区と同じ轍を踏まないよう、樹木の保全や移植、伐採の情報があるのであれば早く周知してほしいですし、事業者を指導していただきたいと考えますが、区の見解をお伺いします。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 公園
まちづくり制度の適用に当たっては、事業者は、提案に先立ち、地域へ周知を図ることを公園
まちづくり制度実施要綱で定めております。今後、この要綱に基づく周知が行われる際は、既存樹木の取扱いについてもできる限り説明を行うよう、事業者を指導してまいります。
○委員(清家あい君) よろしくお願いします。
次に、駐輪場の整備についてお伺いします。これも先ほど来、ほかの議員からも質問が上がっていますが、都営大江戸線赤羽橋駅周辺の放置自転車対策についてです。
地元からの要望もあり、本来、放置自転車対策を行うべきなのは東京都の交通局や建設局であるはずなので、港区としては協議をこれまでも申し入れてきましたし、首都高速道路株式会社の用地活用などの検討も進めてきました。しかしめどが立たないことから、飯倉公園内に機械式駐輪場を設置する計画を立て、先日住民説明会を行ったところ、保育園保護者を中心に大変な反対の声が上がりました。
先ほど熊田委員もおっしゃっていましたが、長年来、麻布支所の方、課長さんたちが一生懸命動いてくださったことを一緒にずっと見てきていますし、こうした地元のために考えて進めてきたことが、公園利用者、地元の人たちから反対されているというのは、大変心苦しい思いです。こうした声がある以上、その声を受け止め、東京都や国に対しては、港区としてはここまで努力したが、住民の反対を受け、進めることが困難になっているということを伝え、再度協力して分散型の駐輪場をつくれないか、検討していただければと思います。
自転車と歩行者との分離帯をつくるよりも、都道に駐輪場を設置してもらった方がずっといいというのは、赤羽橋駅付近でも麻布十番の駅付近でも切実な声が上がっています。東京都には、地元の声をもっとよく聞いて政策判断をしていただきたいと強く願います。地元からは、赤羽橋駅近隣で駐輪場用途で使えそうな土地の貸出しなどの情報が、様々港区の方にも寄せられていると思います。年末に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が、首都高速2号線赤羽橋区間高架下等利用計画を出し、約30平方メートルの土地利用の占用主体として、国または地方公共団体、用途としては自転車駐輪場も挙がっていて、約170平方メートルの土地利用については、入札により占用主体を定めるとしたり、利用用途としてはやはり自転車駐輪場が挙がっていることから、なぜここに港区が駐輪場をつくらないのかという声が上がっています。
そういう声が出るのも当然かなと思いますが、こうした声に対しての港区の見解をお伺いします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 区は、平成29年11月から、首都高速道路株式会社と首都高速道路下の用地活用についての要望や協議を行ってまいりました。御指摘の用地につきましても、過去に区の活用の可能性について協議してまいりましたが、事業用地として公募を予定しており、区への提供は考えないとのことで協議が整いませんでした。現在170平米の用地は、首都高速道路株式会社とは別の独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が、道路管理のための財源確保につながる占用料収入の増加を目的として、公募の手続が進められており、区による入札の参加はないと考えております。一方、30平米の用地につきましては、占用主体が国または地方公共団体となっていることから、協議を継続してまいります。
○委員(清家あい君) ありがとうございます。せっかく地域のために考えて、地域のためにつくるものなので、できるだけ皆さんの意見も受け止めて、よりよいものをつくれるように、今後も東京都と協議をしながら進めていってほしいと思います。
質問は以上です。ありがとうございます。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 清家委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、清原委員。
○委員(清原和幸君) 最初に、五之橋の架け替えについてお伺いいたします。
五之橋は、都道補助11号線から明治通りを結ぶ白金地域で唯一の道路としても活用されております。現在、架け替え中で、車両は迂回路として白金三丁目の車両の擦れ違いが厳しい道路に案内されます。そのため交通事故が起こらないかと危惧されます。ところで、五之橋の架け替えは、流域の浸水対策のために建設された古川地下調節池工事の遅延や、五之橋の下流側の護岸工事などの追加により着工が先送りされてきましたが、ようやく令和4年3月に着工となりました。
架け替え工事は順調に進んでいるのでしょうか。進捗状況についてお伺いいたします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 五之橋の架け替え事業の進捗状況につきましては、令和4年3月に、区による旧五之橋の撤去工事が完了し、令和4年6月から令和5年1月まで、東京都下水道局による管路移設工事が進められ、令和5年2月から6月まで、東京都第一建設事務所による古川護岸整備工事が予定されております。今後、令和5年7月から令和6年6月まで、五之橋架け替え工事上部工及び下部工を実施する予定となっており、おおむね順調に進んでおります。
○委員(清原和幸君) 次は、五之橋の工事期間の短縮を願う質問です。
五之橋は、地域住民にとって、生活を送る上で欠かすことができない橋梁です。地域の経済活動にも必要な橋梁で、災害時には避難行動や救助・救援活動を行う上でも重要な橋梁です。そのため、五之橋を利活用されている方々から、早期の完成を願う声や工事期間が長過ぎるという厳しい声も寄せられております。
工期短縮に努めていることは承知しておりますが、地域の声を受け止めて、再度東京都をはじめとした関係機関と早期完成に向けて協議していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 区は、これまでも事業の早期完成に向け、東京都と協議を重ねてまいりました。引き続き東京都と十分な協議を行い、工事の切替えをスムーズに行うことや、五之橋の架け替えにおいて、可能な限り工期短縮の検討を行うなど、早期完成に向け創意工夫してまいります。
○委員(清原和幸君) 次に、古川の清流化に向けた取組について伺います。
古川にかかる狸橋の下流域に蛇籠が敷かれております。蛇籠は、河川の水流制御や護岸などに用いられるとのことです。区は、良好な環境を維持するために、毎年6月から9月にかけて、藻の付着の多い場所を高圧洗浄しておりますが、蛇籠が敷かれている流域の方から、水流の滞留、藻の発生、ごみの付着などにより悪臭が漂う、気温が上がると特にひどい、どうにかならないのかと言われております。
そこで、悪臭が漂わないように十分な管理を行うべきと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 東京都は、古川の上流に、河川の土砂流出防止の目的で蛇籠を設置しました。区は設置後、高圧洗浄等を実施し、蛇籠に付着した藻を撤去するなど、清掃等の維持管理をしてまいりました。引き続き定期的な清掃や点検等を通して、適正な維持管理に努めるとともに、蛇籠の老朽化に伴う機能更新については、設置者である東京都に申し伝えてまいります。
○委員(清原和幸君) 次に、神応小学校地域の安全対策について伺います。
旧神応小学校は、地域の人が待ち焦がれた、地域に有用な複合施設として生まれ変わります。地域の皆さんは大変喜んでおり、私もうれしいです。ところで、令和元年10月18日に示された施設整備計画素案の図面に、エレベーターが2台設置となっておりました。施設は、4階がいきいきプラザとして活用されるため、エレベーター2台のうち1台はストレッチャーが使えるようにとお願いしたところ、変更していただきました。さて、地域の方から、かねてより緊急車両が進入できないのでどうにかならないかとの声が寄せられています。現在、救急車は都道補助11号線に止めて、救急隊が走っていきます。晴天の日はまだしも、雨天時の搬送は言うに及ばず。
そこで伺います。救急車は、蜀江坂の幅員が狭小なため、進入するには何回も切り返しを行わなければなりません。そのためかなりの時間を要します。この状況を聖心女子学院に説明していただき、敷地の提供を協力依頼することも必要だと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
高輪地区総合支所まちづくり課長(小林秀典君) 旧神応小学校の近くに位置している蜀江坂は、幅員が4メートル弱の狭い道路です。安全に車両が通行できるよう、蜀江坂に接する聖心女子学院に対して現状を説明し、敷地の提供を要望してまいります。
○委員(清原和幸君) 次に、白金台地域の新規交通手段の導入について伺います。
白金・白金台地域は、地下鉄や都バス路線が存在してはいるものの、「ちぃばす」の路線はなく、きめ細かい公共交通機関が比較的少ない地域です。土地利用が住居系中心であり、幹線道路以外への「ちぃばす」の乗り入れが困難な状況にあります。高齢者住宅が多く高齢者人口が多い地区ですが、特に白金台には坂道が多く、高齢者などの移動には課題があります。区は、これまで白金・白金台を含む地域で高齢者など4人1組でタクシーを呼んで利用する実証実験やグリーンスローモビリティの実証実験を実施しましたが、いずれも本格実施には至っていません。高齢者にとっては、買物に行くにも坂道の上り下りは大変で、買物の荷物を持って帰るにも一苦労なのです。一日も早くこの地区に新規交通手段を導入していただきたいと思います。
そこで、白金・白金台地域の新規交通手段の導入のその後の進捗状況について、お伺いいたします。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 現在、高輪ゲートウェイ駅のまちびらきと併せ、白金・白金台などの交通不便地域を含む高輪地域において、新たなモビリティの導入を計画しているJR東日本と協議を進めております。今後JR東日本との協議の深度化を図り、交通不便地域の課題解決に向け、検討を進めてまいります。
○委員(清原和幸君) 次に、白金高輪駅利用者の利便性の確保及び向上に向けた取組について、お伺いいたします。
令和2年第3回定例会中に開かれた令和元年度の決算特別委員会で、白金高輪駅周辺の再開発などにより利用者の増加が見込まれるため、利便性の確保について伺いました。答弁では、令和4年度から、東京メトロ南北線は6両から8両編成での運行を、都営三田線は一部の編成を6両から8両編成への運行をそれぞれ予定していると聞いております。区は、東京都及び東京メトロに対し、安全で安定的な輸送と快適に利用できるよう、申し伝えてまいりますと答弁をいただきました。駅利用者の増加は、今年の2月に竣工した白金ザ・スカイや計画されている周辺の開発、高校の新設、品川駅からの新線の導入などにより明らかです。そのため、今から混雑緩和対策を講じておく必要があると思います。
そこで、再開発事業などの大規模な
まちづくり事業が計画される際には、駅利用者数の増加を見込んだ検討がなされるべきと考えますが、区の取組状況についてお伺いいたします。
○再
開発担当課長(池端隼人君) 区は、これまで白金高輪駅周辺の大規模な開発に関する協議があった際は、計画の初期段階から、利用者の増加に伴う地下鉄駅への影響を検証し、鉄道事業者と協議するよう、開発事業者を指導してまいりました。検証に当たっては、将来の駅利用者数に加え、開発事業に伴う駅利用者数の増加を勘案し、ホームや改札、エスカレーターなどへの影響について評価し、利便性や安全性が保たれることを確認しています。引き続き大規模な開発が計画された際は、開発事業者に対して、将来の駅利用者の増加への対応を踏まえた上で検証を行うよう、適切に指導・誘導してまいります。
○委員(清原和幸君) 次に、白金高輪駅の出入口の新設について伺います。
白金高輪駅周辺のこれからの開発、また、新線の導入など、駅周辺の状況は先ほど述べたとおりです。ところで、将来、品川駅から新線が導入されますと3路線になります。駅の乗降客の増加が見込まれます。さらに仮称都立新国際高校が白金二丁目に開設されることから、通学時間帯の混雑が予想されます。高校が新設される土地は、駅と隣接していると言ってもよいくらいの敷地です。
そこで、お伺いいたします。この高校の敷地内に白金高輪駅の新たな出入口を設けるべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
高輪地区総合支所まちづくり課長(小林秀典君)
高輪地区総合支所側にある白金高輪駅1番出口は、近隣にある複数の学校の生徒が利用しており、登下校の時間帯は混雑している状況を把握しております。仮称都立新国際高校の多くの生徒は白金高輪駅を利用することが予測されることから、区は東京都に対して、通学時間帯における駅出入口等の混雑対策を講じることや、東京メトロと相談することを既に要望しております。白金高輪駅の出入口の新設については、改めて東京都に要望してまいります。
○委員(清原和幸君) 最後です。次に、都立新国際高校の新築工事に関して伺います。
仮称都立新国際高校の新築工事に関する計画説明会が、令和4年7月26日にゆかしの杜で開かれ、私も参加しました。参加者から、工事期間や工事車両の動線などの質問がありました。
そこで2点伺います。説明会で、工事期間は、敷地の造成、擁壁の撤去・新設工事があり、約5年間かかるとのことです。工事期間を短縮するよう、東京都に頼んでいただきたいと思います。いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
高輪地区総合支所まちづくり課長(小林秀典君) 令和4年7月26日に東京都教育庁が行った仮称都立新国際高校新築工事に関する計画説明会の資料によりますと、工事期間については、令和5年度末の擁壁造成工事から令和10年度のグラウンド工事となっております。区は、東京都教育庁に対して工期の短縮を要望してまいります。
○委員(清原和幸君) 2点目です。工事車両の動線が示されました。特別区道303号線を通行するとのことです。この道路は、区民が生活する上で重要な道路です。また、区民の安全を確保するためにも通行を慎むべきだと思います。東京都に対して、工事車両の動線の見直しをするよう、お願いしていただきたいと思います。いかがでしょうか。お伺いいたします。
○
高輪地区総合支所まちづくり課長(小林秀典君) 計画説明会の資料によると、特別区道303号線、通称大久保通りから工事の車両の出入りが想定されております。区は、東京都教育庁に対して、周辺地域の安全確保の観点から、工事車両は国道1号線から出入りするよう要望してまいります。併せて、工事着手前に工事説明会を行うことも要望してまいります。
○委員(清原和幸君) どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 清原委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、杉浦委員。
○委員(杉浦のりお君) 土木費につきましては、まずは高輪築堤と公園や道路の関係についてお伺いいたします。
高輪ゲートウェイ駅周辺の開発で、高輪築堤の遺構が発掘され、一部は令和3年に国史跡に指定されております。周辺の開発に伴い公園や道路も整備されていくと考えますが、公園や道路の下には高輪築堤の遺構が存在しているものと思われます。
JR東日本が主導する開発において、第2街区、第3街区の整備と高輪築堤の遺構をどのようにして保全しつつ公園や道路を整備していくのか。現在の検討状況と、区はどのように関わっていくのか、お聞かせください。
○品川駅
周辺街づくり担当課長(吉田誠君) 高輪ゲートウェイ駅前で進められている開発プロジェクトで整備される道路、公園につきましては、土地区画整理事業の施行者である独立行政法人都市再生機構が主体となり検討が進められています。街区公園につきましては、隣接する施設と一体的に公開することで、高輪築堤を身近に感じられる空間計画、第7橋梁部が現地保存されることとなる区画道路につきましては、隣接する3街区の計画地と一体となって、当時の風景を感じられる空間計画の検討が進められています。区は、高輪築堤が将来に向けてよい形で継承されるよう、関係機関と連携して、検討内容について調整してまいります。
○委員(杉浦のりお君) 分かりました。港区立郷土歴史館では、高輪築堤の第7橋梁をモデルとして、150分の1のNゲージサイズで再現した特製ペーパークラフトを販売しております。好評につき品切れになり、再入荷したそうです。ぜひともよい形で実際の遺構を継承していただけるようにお願いいたします。
次に、港区のウォーカブルな
まちづくりについて、お伺いいたします。
代表質問でも取り上げましたが、港区のウォーカブルな
まちづくりについて伺います。区内を歩いたり、散策したり、買物したり、習い事に通ったりするとき、よく区民から言われるのが、一息つけるベンチが欲しいということです。
区内の道路上や沿道の民地のベンチの設置状況を教えてください。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 道路上及び道路沿道の民地内に、歩行中に一息つけるよう設置してあるベンチは、区全体で278か所でございます。
○委員(杉浦のりお君) 大分たくさん設置してあるものだなと感じます。街を歩く人が、誰でも座って一休みしたり、荷物を置いたり、持ってきたペットボトルでお茶を飲んだりすることができるベンチがあるととてもありがたいと、うれしいと聞いております。高齢者には特に必要なことと思います。ベンチがあるだけで、家から外に出て散歩がしやすくなるという効果があると感じております。また、散歩の際には、利用しやすく清潔な公衆便所があるとさらに助かります。
むやみに公衆便所を廃止せずに、利用しやすい清潔な公衆便所の整備について、前向きな検討をお願いしたいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
○土木課長(海老原輔君) 区は、現在区内31か所の各公衆便所の規模や立地特性などを踏まえ、各公衆便所に必要な機能や設備の配置について検討するとともに、港区の公衆便所が歩いている方の目に留まりやすくなるよう、地域性を踏まえた象徴性や独創性のあるデザインについて検討を進めております。今後、港区ならではの清潔できれいな公衆便所を目指し、計画的に整備を進めてまいります。
○委員(杉浦のりお君) よろしくお願いいたします。
次に、公園・児童遊園等への生ごみ処理機の設置について考えたいと思います。
ごみ箱の撤去は、区の施策の方向性としてやむを得ないということは理解しております。我が会派の横尾委員からも同様の質問も他の款でありますが、ここでも、ごみ箱の設置が難しいのならば、公園・児童遊園などへの生ごみ処理機を適当なところに設置していただければと思います。公園で食べたお弁当の生ごみ等を入れることができれば、便利なだけでなく肥料にも使えます。大規模な公園から設置を検討してはどうかと思います。こちらは要望とさせていただきます。
さらに、区民から最近よく耳にするのは、喫煙所にたばこの吸い殻入れが設置されているのに、飲料水の自販機の傍らには、前はペットボトルや缶などを捨てるためのごみ箱があったと記憶しておりますが、気がつくと減ってきている。何とかしてほしいと言われます。やはり何でも捨てられるごみ箱は程度の問題としてありますが、最低限、用途に応じて捨てられるごみ箱が必要なところには設置していただきたいと考えるのは、利用者からすればごくごく自然のことだと思います。
一方、悪意ある不法投棄が、ごみ箱やごみ置場の設置を後ろ向きにさせてきたことも理解できます。ごみ置場と認識すると、ところ構わず捨てていく不届き者が少なからずいるのも残念ながら事実です。防犯カメラを設置し不法投棄を発見しても、逮捕に至らないケースがほとんどだと聞いております。取締りも行っていただきたいと思いますが、区と警察との密接な連携をしていただき、快適な港区内のウォーカブルなまちの実現を期待いたしております。どうぞよろしくお願いいたします。
最後に、電動キックボードについて伺います。
歳入でもお聞きいたしましたが、いわゆる電動キックボードを区内で目にすることが多くなりました。令和4年に道交法の一部改正により、電動キックボードを含む小型モビリティのうち、一定の要件を満たすものが新たに特定小型電動機付自転車として定義され、免許は不要、ヘルメットは努力義務になり、利用者は16歳以上ではありますが、速度制限があるものの、車道のみならず歩道も走行可能となるため、利用者が増え、歩行者や自動車との事故に巻き込まれる心配をしております。
区としても今後の電動キックボードの普及に伴い、安全性の確保に向けて、今から対策を講じていく必要があると思います。区の見解をお聞かせください。
○
地域交通課長(佐藤雅紀君) 本年7月1日に予定されている改正道路交通法の施行に伴い、電動キックボードの一部の機種は特定小型原動機付自転車に位置づけられ、性能を満たした場合には歩道走行が可能となるなど、電動キックボードの利用ルールが分かりづらくなることが想定されます。このため、区は交通管理者と連携し、今後実施予定の春の交通安全運動において、電動キックボードの利用に当たっての交通ルールやマナーに関する周知を行うとともに、区ホームページやSNSなども活用し、啓発にも努めてまいります。
○委員(杉浦のりお君) 区民のライフスタイルが変わるときは、入念に情報収集に努め、区として最善の対策を講じていくことが、区民との信頼が増すときだと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
質問を終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 杉浦委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、うかい委員。
○委員(うかい雅彦君) 私は、新橋駅周辺の
まちづくりについて、これまで議会の様々な場で取り上げてきましたが、改めて質問させていただきます。
港区内にあるJR東日本の駅は、品川駅、高輪ゲートウェイ駅、田町駅、浜松町駅、新橋駅と5駅あるわけですが、新橋駅以外は新たな
まちづくりが始まっております。新橋駅については、西口が既に再開発の準備組合が設立され、東口についても準備組合にまでは至っておりませんが、新たな
まちづくりの準備が進められています。港区の顔とも言われている新橋でありますし、整備に当たっては、駅前としての重要な役割を果たさなければならないわけであります。
区として、望むべき新橋駅前の姿をどのように描き、開発を誘導されていかれるお考えなのかを協議の場で示すことにより、早くその全体像が浮かび上がってくるようにしなければいけないと考えます。東口、西口の連携も必要な
まちづくりであり、しっかりとした意思疎通を図れるよう誘導すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○
開発指導課長(大森隆広君) 区は、令和元年7月に新橋・虎ノ門地区
まちづくりガイドラインを策定し、新橋駅周辺を新橋拠点として位置づけ、新橋らしいにぎわいの空間、国内外や周辺エリアとのつながりを意識した玄関口の形成などを重点方策として示しております。さらにまた、新橋駅周辺の
まちづくりが着実に行われるよう、東京都や鉄道事業者などと、新橋駅周辺の駅前広場や鉄道駅等の在り方について、協議・検討を進めております。こうしたことを踏まえた上で、今後とも区は、東口、西口開発事業者に対して、互いに連携強化を図りながら、ガイドラインで示す
まちづくりが早期に実現できるよう、適切に指導・誘導してまいります。
○委員(うかい雅彦君) 今月、新橋駅SL広場に高輪築堤の石をSLの前に設置していただくモニュメントの御披露があるということで、大変期待されるわけであります。そのモニュメントをもとに、汐留のJRの鉄道の博物館と高輪築堤に人が流れるように誘導していくという、大変、港区の観光にとってもすばらしい流れができてきていると思います。やはり竹芝地区、浜松町地域は大分工事が進んでまいりましたし、いろいろな意味でちょっと新橋の方は焦っているような感じにもとれるのですが、ぜひとも大変重要な地域でございますので、これからもよろしくお願いいたします。
次に、災害に強い安全な
まちづくりについて、お伺いしたいと思います。
先日の
建設常任委員会で、三田五丁目の開発について報告を受けました。以前は犬の散歩で訪れていた場所であり、昭和の風情を残した、区内では少なくなった地域であります。下町で言われる木密地域と言われるところであり、隣接する木造の家屋が密集する状況です。火事や震災などの災害時に多くの被害が発生しやすい可能性もあり、再開発によりその危険性を除去することは、旧耐震の既存不適格マンションの救済や耐震化を進めるのと同じように重要な取組であると考えます。こういった地域が、区内の別なところにもあると考えますが、住民にとってより安全な地域として生活していただくためにも、災害に強い街としての整備が必要と考えます。
今後このような三田五丁目の開発を参考に安全な街を目指していただきたいと考えますが、区のお考えを伺います。
○
都市計画課長(野口孝彦君) 区は、区内全域に対して、安全で安心して暮らせる
まちづくりに全庁連携して取り組んでおります。来年度、改定を予定している港区防災
まちづくり整備指針においても、火災や地震による延焼拡大や建物倒壊の危険性が高い地域を表示し、区民、事業者等に周知することで、災害に強い
まちづくりを推進してまいります。また、区内を10の地区に区分し、各地区の地震や水害等の災害に関する課題やリスクを示すとともに、関東大震災から100年を迎えることを契機として、改定内容について、区ツイッターを積極的に活用するなど、さらなる周知に努めてまいります。
○委員(うかい雅彦君) なぜこの質問をしたかというと、もともと20年以上前の再開発というのは、例えば緊急車両が入れない細街路や木密地域を安全な街にするために再開発が行われてきた経緯があると思います。しかし、だんだんといつの間にかそうではない形での
まちづくりというのが、芝浦や港南の倉庫街がマンションに変わっていったあたりから、何かちょっと違う形で
まちづくりというふうになってきていると思います。やはり、そもそも区民の安全を守るためにも、災害に強い街というのは大変重要であるということで行われてきた経緯があって、初心に戻るではないですが、伺った次第であります。
建て替えの利かないマンションの救済ということも再開発の中で行われるようになりましたが、改めてまたこういった御自身たちでなかなか建て替えなども進められないような地域に対してやはりしっかりと手を差し伸べて、できる限りその地域から離れて住むようなことがない。長くそこに暮らしていただけるような
まちづくりをしっかりと誘導していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
以上です。
○委員長(
黒崎ゆういち君) うかい委員の発言は終わりました。
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○委員長(
黒崎ゆういち君) 次に、阿部委員。
○委員(阿部浩子君) 最初に、芝公園管理事務所の機能拡充についてお聞きします。
来年度の予算で管理棟を新規建設するとのことで、9,459万1,000円の予算が計上されています。初めに、この工事の内容についてお聞きします。
○
芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 新設する芝公園管理事務所には、事務室のほかトイレやイベントに使用できるミーティングスペースを設置する予定です。
○委員(阿部浩子君) 先ほど玉木委員も質問されていましたが、私も区立芝公園について、この予算委員会の総務費で質問させていただきました。消防団のポンプ操法の訓練場所として、大体4月から10月ぐらいまで使用させていただいております。消防団は、仕事が終わった後、夜間に訓練するため、照明などの準備に時間がかかります。区の大会の場所となる区立芝公園内の消防団の訓練場所付近は夜間のライトが暗いため、事故やけがをしないためにも十分な明るさを持つ照明が必要です。そもそも公園に夜間の消防訓練のための特別の照明は必要がないということは分かっていますが、しかしながらこういった事情も御理解いただき、公園の工事に合わせて、十分な明るさの照明をつけていただきたいと考えます。
先ほど玉木委員の質問に対し、占用は困難、必要性の調査が必要と答弁されていましたが、改めて区のお考えをお聞きします。
○
芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 公園に設置できる公園施設は、都市公園法に掲げられた施設であって、公園の規模や性格、利用目的などを踏まえた上で設置を判断することとされています。このため、法に規定のない施設の設置は困難ですが、今後、防災部門からも事情等を聴取した上で、改めて公園の利用状況を調査し、公園の管理上、照明器具が必要な場合は設置を検討してまいります。
○委員(阿部浩子君) 今年度の工事に合わせてぜひ調査していただき、照明もつけていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
次に、一の橋公園の復旧整備についてお聞きします。現在の一の橋公園は公園の復旧工事がされ、来年度には復旧整備工事とともに自転車駐輪場もいよいよこの春に再開されることとなります。
初めに、この公園の開設時期ですが、一部開設は4月、また本格的な開設はいつになるのか、お聞きします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 一の橋公園の全面開設につきましては、令和5年7月を予定しております。
○委員(阿部浩子君) この時期については、ぜひ周りに周知していただきたいと思っています。これまで、平成20年度から一時休止し、当初は7年間で工事が終わるはずでしたが、古川の整備事業の不調などにより、最終的には16年の歳月がかかることになりました。あの当時利用していた子どもたちも既に高校生や大学生になっています。もしこの公園が当時の計画どおり完成していたら、その当時の子どもたちの遊び場にも使われていたと思います。この公園の整備に当たっては、平成24年度に公園周辺の町会や幼稚園・小学校・中学校のPTA代表者、保育園保護者代表者、公募区民で構成されたワークショップを実施し、地域の声を計画に反映してきました。従来の一の橋公園同様、遊水を引き続き利用することや、防災機能のある公園、400台規模の地下式駐輪場が設置されます。
そこで駐輪場の整備についてお聞きします。以前、麻布十番駅前の放置自転車は、23区の主要駅でワースト10に入るほどでした。駐輪場を整備する場所もなく、平成25年に麻布通りの都道上に仮設の駐輪場を設置し、今に至っています。この仮設の駐輪場は現在334台分設置され、一時利用と定期利用に分かれています。この台数を踏まえて、当初200台規模を平成31年度に拡大し、400台を設置することに計画変更しました。この一の橋公園の駐輪場が開設された際には、都道の仮設の駐輪場は東京都に返還すると聞いています。
そこで改めて確認させていただきたいのですが、現在の麻布十番駅の駐輪場の利用状況を踏まえ、400台で足りるのかどうか。例えば近隣の開発によって住民が増加した際に対応できるのかどうか、お聞きします。また、危惧しているのは、万が一駐輪場が不足した場合、現在の仮設駐輪場の場所を東京都に返還した場合、再度利用ができなくなるのではないか。また、せっかく駐輪場を5億円かけて設置したにもかかわらず駅前には放置自転車があるようでは、街の美観についても損なうものだと思っています。区として、どのようにお考えでしょうか。お聞きします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 一の橋公園に整備される自転車駐車場の台数については、暫定自転車駐車場の台数をもとに、現状の利用状況、キャンセル待ちの状況、駅前の放置自転車台数などを踏まえて試算しております。開発が予定される際には、事前に開発事業者に対して増加が予想される分の駐輪場の整備を求めていくことから、400台で十分足りると考えております。また、一の橋公園自転車駐車場整備後の駅前の放置自転車につきましては、新たに整備された自転車駐車場に止めていただくよう、自転車駐車場の建設現場の仮囲いなどを活用し事前周知を徹底するとともに、引き続き放置自転車に対する注意喚起や即時撤去を行ってまいります。
○委員(阿部浩子君) 一の橋公園の駐輪場に400台分駐輪されれば、麻布通りの仮設の駐輪場もなくなり、歩道が広くなります。歩道と自転車道が分離されている歩車分離の道路が整備されれば、自転車と歩行者の事故もなくなると思います。
そこで、麻布通り、また麻布十番の駅前をきれいな街にしてほしいと考えますが、区のお考えをお聞きします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 麻布通りや麻布十番駅前の道路を管理する東京都に対して、安全に配慮した美しくきれいな歩行空間を整備していただくよう、申し伝えてまいります。
○委員(阿部浩子君) 先ほど熊田委員がお話もされていましたし、私もすごく気になっているのが、東麻布の歩車分離帯です。花壇が設置されていますが、あそこはもう手入れがほとんどされていない状況なので、麻布十番のところ、麻布通りにはそれではなく、普通の歩車分離帯をつくってほしいなと思っています。
一の橋公園には、シェアサイクルポートが設置されています。観光や通勤に利用してほしいと思います。麻布十番には、「ちぃばす」や地下鉄、都バスなどがあります。乗り物から降りたら自転車を利用できるように十分な周知も必要かと思います。16年間待ちに待った公園です。一の橋公園のオープンを楽しみにしております。
次に順番を変えまして、仮称飯倉公園自転車駐車場整備についてお聞きします。
先ほど熊田委員、琴尾委員、清家委員からも質問がありました。2月15日に飯倉いきいきプラザでこの事業の説明会がありました。地域の方や保育園の保護者など、40人以上の方が集まっていました。駐輪場の工事に約1年半近くかかること。子どもたちが楽しく遊んでいる公園が、駐輪場によって面積が狭くなること。また、工事中の安全や騒音の問題など。駐輪場の稼働率が現在50%程度のこと。駅から離れていっては利用者が少ないことなど、飯倉公園に駐輪場を設置することに反対する多くの声がありました。また、保育園の保護者からは、駐輪場がなければ自宅の民有地を駐輪場に使ってほしい。首都高速道路高架下の募集しているところはどうなのかと様々な意見が出ました。
今まで都営大江戸線赤羽橋駅前に放置自転車が多いことから、駐輪場の整備が必要とされています。港区では場所を探すことに御尽力いただいていることは重々承知しております。駅前の放置自転車は駅を利用する方々のものです。それならば、東京都が駐輪する場所を提供すべきだと思っています。
説明会に参加された方々も、一緒に東京都に行って、地域の声を聞いてもらおうとの意見もありました。子どもの遊び場をなくしてしまうより、誰もが納得できる場所に駐輪場を設置すべきと考えますが、区のお考えをお聞きします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 仮称飯倉公園自転車駐車場の整備については、令和5年2月15日の説明会にて様々な御意見をいただいて以降、改めて2月28日に東京都に対し、都道上への設置の要件について確認いたしましたが、これまでと変わりなく、区の自転車駐車場の整備の補完が条件とのことでした。区は、これまで鉄道駅周辺に用地が確保できない場合、地下空間を有効活用し、公園機能と自転車駐車場機能を両立させることで整備を進めてまいりました。現在、一の橋公園で整備も進めております。
飯倉公園につきましても、地元町会や商店街、保育園などに説明した上で、令和4年第2回定例会にて補正予算を御承認いただき、現在設計を進めております。今回の説明会でいただいた御意見や御要望につきましては真摯に受け止め、工事中の多目的広場への遊具の移設や工期の短縮などの工夫を行ってまいります。また、改めて保育園の保護者の方々などに丁寧に説明し理解を得るとともに、遊具のリニューアルやマンホールトイレ、かまどベンチの増設など、飯倉公園がよりよい公園となるよう、復旧方法につきましても地域の御意見を伺いながら進めてまいります。
○委員(阿部浩子君) 今の御答弁の中で、地下空間を有効に使うということは分かります。ただ、あそこの公園は、保育園に隣接していて学童にも隣接しています。それだから皆さん反対というか、あれだけの声があるのだと私は思っています。様々な議員からいろいろな意見が出ましたが、東京都ですが、2月28日に行かれて考えが変わらないということですが、中之橋の児童遊園のところをもう一度首都高速道路株式会社と協議していただき、そこを区で借りていただく。それがクリアできれば、東京都は貸すとということで、整備台数は22台ほどあるということです。区有地内の自転車駐車場の設置が補完の条件とされているので、22台東京都からお借りして、その後国道。国道も、放置自転車の多い都道での整備を優先し、不足分を負担するのであれば許可というふうにされているので、合計でこれで何とか100台になるのではないかと思っています。ぜひそれについても御検討いただきたいと思っています。
保護者の方々からああやって反対の意見が多いと、せっかく区でつくったとしても、やはり利用率が低くて、また、地域の方々に納得されていないものをつくるということはやはり区の事業として私はあるべきではないと思っています。ぜひ新たに御検討の方をお願いしたいと思います。
最後に、快適な公衆・公園トイレの整備について伺わせてください。
来年度は麻布地区に六本木三丁目公衆トイレの再整備、有栖川宮記念公園トイレの建て替え工事が予算化されています。今年度の整備状況、また来年度の整備に向けては、従来のトイレと比べてどのように改善されるのかをお聞きします。
○
麻布地区総合支所まちづくり課長(大久保光正君) 公衆・公園便所の整備の今年度の状況につきましては、一ノ橋際公衆便所の整備において、女性が利用しやすいデザインを目指し、視線・動線を遮る障害物をなくすとともに、できるだけ見通しがよく、また、夜も安心して利用いただけるよう内外に照明を整備し、景観に配慮した明るい便所としております。
また、来年度整備予定の六本木三丁目公衆便所においても、課題となっていた見通しを確保するため、男子と女子の便所を分離し、女性が必要とする機能である荷物置場等を設置するなど工夫しております。さらに、有栖川宮記念公園の便所につきましては、バリアフリー化するとともに、既存の公園便所と色合いを合わせるなど景観に配慮したデザインとし、併せて木質化も進めてまいります。
○委員(阿部浩子君) 街のトイレがきれいで使いやすければ、多くの方々に喜ばれ利用されると思います。来年度は、誰もが安全で快適に利用できる街のシンボルとなる公衆トイレとして設計される新芝橋際公衆トイレなど、今後、安全で安心して利用できるトイレが拡大されることを楽しみにしています。
私が議員になった当初、もう20年近く前ですが、区の公衆トイレにはトイレットペーパーがなく、トイレットペーパーの設置を求めてきました。桜田公園が新しくなったときにトイレットペーパーを試行的に設置、そしてお台場レインボー公園と拡大し、今は全ての区のトイレにトイレットペーパーが設置されています。公衆トイレといえば、臭い、暗い、汚いとされていますが、安心して利用できるきれいなトイレの整備を今後とも続けてほしいと思います。
以上で質問は終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 阿部委員の発言は終わりました。
……………………………………………………………………………………………
○委員長(
黒崎ゆういち君) 終わりに、七戸委員。
○委員(七戸じゅん君) 小池都知事は、先月17日に神宮外苑に関する市街地再開発事業を認可しました。この
神宮外苑地区第一種市街地再開発事業の認可申請は、東京都知事宛てに提出されて、1月の
建設常任委員会にも報告されましたが、認可の運びとなった今、来月からは事業者によって既存建物の解体が始められて、工事が着工。令和10年には新ラグビー場、令和13年には青山通り側に建設される新野球場、令和13年度には全体の完成を目指した
神宮外苑地区の
まちづくりが進められるということになりそうです。
神宮球場や秩父宮ラグビー場が新たな施設に生まれ変わり、スポーツの拠点として再整備されるわけですが、一方これまでも取り上げられてきましたが、この再開発においては、樹齢実に100年を超える樹木が伐採されるほか、特にシンボルであります4列の
イチョウ並木の保全については、様々な声が寄せられております。青山通りから
聖徳記念絵画館を望むこの146本の
イチョウ並木はまさに神宮外苑のシンボルであり、明治天皇と皇太后の御遺徳を長く伝えるために、全国からの寄附金と勤労奉仕により形づくられた神宮外苑を象徴する存在であります。
毎年11月になると、黄金色に色づくこの
イチョウ並木の根や生育環境を心配する地域の声に応え、伐採計画が変更されるなどしておりますが、計画では、緑道1号、2号と呼ばれるこの
イチョウ並木の保全をはじめまして、港区でも可能な限り樹木を保存移植するなど、神宮外苑の歴史ある緑や景観に配慮を求め、事業者を指導していくとのことであります。東京都の環境影響評価審議会でも、今後の事業者の環境保全措置に継続的に関与するという意見をつけております。1月30日の審議会資料では、
イチョウ並木の保全については、評価書の反映状況として、緑豊かな風格ある景観を創出し、次の100年を見据えた緑化を計画していく。樹勢に応じた保護管理や活力度の調査などモニタリングしていくと。根茎の状態に応じた基礎構造、施工方法等を精査するとともに、根茎を保護するように根を守るゾーンを設定するなどの配慮を行う。
イチョウ並木の根茎調査計画を踏まえて、新野球場の建築計画等において、
イチョウ並木の保全に措置を示すなどとの記載はされております。報道では、開発事業者が伐採本数を極力減らし、
イチョウ並木も画地で保全する工事で並木の影響が出た場合は、建物位置をずらすなどの対応を検討すると言っております。
私も、この赤坂・青山地区の象徴の再開発の中にあって、守っていかなければいけないとは思っております。
イチョウ並木の保全に関する神宮外地区の市街地再開発事業における区の考え方を改めて伺います。
○再
開発担当課長(池端隼人君)
神宮外苑地区市街地再開発事業の施行に当たりましては、
イチョウ並木を確実に保全することが、事業を進める上での大前提であると考えております。イチョウの根の調査結果を踏まえた上で、今後実施される施設建築物の設計状況などについて事業者に定期的な報告を求め、適切な設計・施工がなされるように指導してまいります。
○委員(七戸じゅん君) 私も再三申している、フィルムコミッションとしても最高の場所であります。文化・芸術にとっても大いに要になる場所であります。きっちり指導をお願いいたします。
終わります。
○委員長(
黒崎ゆういち君) 七戸委員の質問は終わりました。
これにて歳出第7款土木費の質疑は終了いたしました。
以上をもちまして、本日の審議を終了いたします。
───────────────────────────────────
○委員長(
黒崎ゆういち君) これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。
午後 5時54分 閉会...