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令和5年度予算特別委員会−03月01日

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  1. 港区議会 2023-03-01
    令和5年度予算特別委員会−03月01日


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    令和5年度予算特別委員会−03月01日令和5年度予算特別委員会 令和5年度予算特別委員会記録(第6号) 令和5年3月1日(水) 午後1時開会 場  所  議場 〇出席委員(31名)  委 員 長  黒崎 ゆういち  副委員長  榎 本 あゆみ       丸山 たかのり  理  事  石 渡 ゆきこ       小 倉 りえこ        兵 藤 ゆうこ       鈴 木 たかや        福 島 宏 子       二 島 豊 司        近 藤 まさ子  委  員  玉 木 まこと       なかね  大        琴 尾 みさと       山野井 つよし        横 尾 俊 成       やなざわ 亜紀        土 屋  準        清 家 あ い        杉 浦 のりお       なかまえ 由紀        池 田 たけし       ゆうき くみこ        池 田 こうじ       熊 田 ちづ子
           風 見 利 男       阿 部 浩 子        七 戸 じゅん       杉本 とよひろ        清 原 和 幸       うかい 雅 彦        井 筒 宣 弘 〇欠席委員(3名)        マック 赤 坂       赤 坂 大 輔        榎 本  茂 〇出席説明員  副区長                         青 木 康 平  副区長                  野 澤 靖 弘  高輪地区総合支所長  産業・地域振興支援部長兼務               山 本 睦 美  産業振興課長                      中 林 淳 一  観光政策担当課長             桑 原 砂 美  保健福祉支援部長  新型コロナウイルスワクチン接種担当部長兼務       湯 川 康 生  参事・みなと保健所長兼務  (保健予防課長事務取扱)                太 田 留 奈  生活衛生課長                      金 田 耕治郎  新型コロナウイルスワクチン接種担当課長  土 井 重 典  健康推進課長  地域医療連携担当課長兼務                二 宮 博 文  企画経営部長                      大 澤 鉄 也  企画課長  産業・地域振興支援部ウクライナ避難民支援担当課長兼務  西 川 杉 菜  財政課長                 山 越 恒 慶 〇出席事務局職員  区議会事務局長                     加 茂 信 行  次長                   鈴 木 康 司                                                                 ほか                午後 1時00分 開会 ○委員長(黒崎ゆういち君) ただいまから、本日の委員会を開会いたします。  本日の署名委員を御指名いたします。やなざわ亜紀委員、鈴木たかや委員にお願いいたします。  榎本茂委員より、欠席の届出が提出されておりますので、御報告いたします。  本日の審議は、産業経済費の終了までを考えております。終了時刻は午後5時35分頃を予定しております。よろしくお願いいたします。  傍聴者から、撮影・録音の申出がありました。これを許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。              (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長(黒崎ゆういち君) それでは、そのようにさせていただきます。     ─────────────────────────────────── ○委員長(黒崎ゆういち君) これより、歳出第5款衛生費の審議に入ります。  歳出第5款衛生費について、理事者の説明を求めます。 ○財政課長(山越恒慶君) それでは、歳出第5款衛生費について御説明いたします。  資料ですが、サイドブックスの定例会・臨時会、令和5年第1回定例会、議案等のフォルダーをお開きください。令和5年度港区各会計予算のファイルをお開きください。右下のページ番号176ページを御覧ください。  衛生費の予算額は、74億5,381万8,000円で、前の年度と比べ、2億7,473万6,000円の増額です。  項の1、保健衛生費は、款の衛生費と同額です。  以上、甚だ簡単ですが、第5款衛生費の説明を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 説明は終わりました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(黒崎ゆういち君) これより歳出第5款衛生費の質疑を行います。  初めに、玉木委員。 ○委員(玉木まこと君) よろしくお願いします。初めに、精神障害者等を対象とした港区アウトリーチ支援事業について質問します。  昨年末、精神障害があると思われる1人の区民の迷惑行為によって、地域住民が不安になり、悩まされているという御相談をいただきました。数年前にも同様の事案があり、その際には、住民自ら警察署に出向き相談するといった対応を行ってきました。このような事案で困っている地域住民は、誰に相談したらいいのでしょうか。そして、精神障害者を支援する立場の港区は、どう地域住民に寄り添った介入ができるのでしょうか。  もちろん精神障害者の支援は大切なことですし、親族の有無や生活状況など、一筋縄ではいかないことは十分理解できますが、残念ながら困っている地域住民には、港区が寄り添っているようには映っていないようです。  そうした中、未治療や医療中断などの精神障害者に対して、必要な医療及び福祉サービスの利用が促進されるよう、医療、保健、福祉等の専門職による訪問支援、すなわちアウトリーチ支援を実施する港区アウトリーチ支援事業というものを知りました。厚生労働省精神障害者アウトリーチ支援事業の資料では、基本的な考え方として、アウトリーチ支援によって、入院という解決に頼らず、地域で生活することが前提という共通認識を持つ必要があるとのことでした。  港区アウトリーチ支援事業の目的も、入院に頼らず、地域で生活することであるならば、今の区の対応では、地域住民と精神障害者との間に分断を招きかねない状況であり、港区アウトリーチ支援事業を進めるに当たっては、地域住民の理解と協力が不可欠であると思います。  港区アウトリーチ支援事業実施要綱には、アウトリーチ支援は保健師、精神保健福祉士、精神科医師などで構成された支援チームで実施するとされていますが、迷惑行為で困っている地域住民には、支援チームの存在が見えていない状況です。  そこで伺います。アウトリーチ支援事業で関わる精神障害者の方が安定した地域生活を営むためには、地域住民の理解を得ることが必要不可欠です。地域住民が安心できるように相談の場を提供するなど、港区が積極的に介入すべきと思いますが、区の見解をお聞かせください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 港区アウトリーチ支援事業を進めるに当たっては、精神障害者御本人の支援を行うとともに、状況に応じて、御家族や民生委員などの関係者、地域住民に対して、不安に感じるお気持ちを受け止め、対応方法の助言などを行っております。  精神障害者が地域で安定した生活を営むためには、地域住民との良好な関係が基盤になることから、引き続き、アウトリーチ支援事業と保健師の訪問や相談などの地区活動を一体的に運用し、地域住民の不安を受け止め、十分に理解を得ながら対応を進めてまいります。 ○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。ぜひ、地域の方がどうしたらいいかということで、もう手探りな状況が昨年から、もっと前から起きています。こうした事例というのがやはり少しずつ増えていると思いますし、私の知っている事例は麻布ですけれども、ほかの地区でももしかしたらあるのかなと思います。  精神障害者の方を、病院に行けばいいのだと、そういう発想にやはりなりがちなので、そこをしっかりと寄り添った形で地域で支えていくという、すごい大きな理念だし、大事なことだと思うのですけれども、それを受け止めてもらうには、まだまだ区のフォローというか支援が必要だと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、区有施設や区立公園での保護犬・保護猫の譲渡会の開催について質問します。平成31年度予算特別委員会にて、区内で行われている保護犬・保護猫の譲渡会の主催団体と情報交換し、区民等への周知・啓発をお願いしてきました。それから5年近くが経過し、新たに区内でも定期的な保護猫の譲渡会が開催されるなど、社会状況は大きく変わってきたと実感しています。しかしながら、保護犬・保護猫の譲渡会の開催に当たっては、開催に十分な民間施設を確保することが簡単ではなく、区有施設や区立公園での開催を希望する団体もいる状況です。  これまで議会で度々取り上げられていますが、お隣の千代田区では、一般財団法人ちよだニャンとなる会と千代田保健所共催で、千代田区役所1階区民ホールにて、猫の譲渡会が実施されています。サイドブックスに、その千代田区の譲渡会のポスターを載せています。右には、東麻布飯倉公園で以前行った、保護犬との触れあい会というものを載せています。こちらは区立公園ということで、譲渡会ではなくて、触れあい会という形で開催をした形になります。  そこで伺います。港区でも保護犬・保護猫の譲渡会の開催を希望する団体と連携し、区有施設や区立公園での譲渡会の実施を認めていただきたいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 保護犬・保護猫の譲渡会の開催場所として、区有施設や区立公園の利用については、各施設の管理者が、譲渡会の開催規模や実施方法、動物へのアレルギー反応など、他の利用者への影響などを踏まえながら、施設の利用基準に照らしてその可否を判断することとなります。  区では、ボランティア団体の行う譲渡会の実施状況や開催場所についての具体的なニーズの把握に努めるとともに、区有施設や区立公園での譲渡会開催について相談があった場合には、施設管理者との橋渡しになるなど、丁寧に対応してまいります。 ○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。もちろん、屋内、屋外、いろいろと状況があると思いますし、全て一律でという方針はできないと思いますので、今答弁がありました、管理者の判断というところは私も理解しています。保健所がしっかりと動物愛護というところでフォローしていただいたり後押ししていただくことが、大変団体さんにとっては力強い、力になりますので、引き続きの支援をよろしくお願いします。  終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 玉木委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、小倉委員。 ○委員(小倉りえこ君) 産後母子ケア事業の今後の展開なのですけれども、利用者の利便性を考えて、一定程度、実施施設を増やしていくことが必要かと思われます。現在の宿泊型ショートステイですと、それなりのベッド数を確保している施設であるとか、あとは病院で出産した人に利用が限定されたり、区外の施設もあったり、必ずしも使いやすいものではないと、現在ではそういう感じであります。  また、来年度、新規に開設する外来型やデイサービスというものは、選択の幅を広げる意味ですごく歓迎するべきことでありますけれども、利用者にとって身近な場所にあって、気軽で利用しやすい事業であるべきものと思っております。子育てを区全体で支えていくためにも、区内の多くの事業者に御賛同いただいて御協力をしていただく必要があると思いますが、今後どのように産後母子ケア事業に取り組む区内事業者を増やしていくのかについて伺います。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区内事業者を増やすためには、産後ケア事業に対する理解の醸成と密接な連携が必要不可欠です。そこで、今月14日に開催予定の、港区周産期医療・小児医療連携協議会の場において、産後母子ケアについてを議題に上げて意見交換を行うこととしております。また、区内の産科を持つ病院の担当者に個別にヒアリングを行うとともに、港区医師会や品川港助産師会などとも連携して事業の周知を行うなど、身近な地域での受入施設の参画を積極的に促してまいります。 ○委員(小倉りえこ君) 必要な方が必要なときに便利に使っていただくためには、やはり御協力をいただける事業者さんをできる限り増やしていくことというのが大切で、今定例会の自民党の代表質問でも区長にお答えいただいているのですけれども、産後デイと乳房ケアで12回の利用を可能とするというのは、物すごく充実した施策で、港区ならでは、港区らしいというところでありますか、非常にすばらしいと思っております。改めて御礼を申し上げます。  医療機関や助産院ともこれまで意見交換をいろいろしてきまして、要望も聞いてきました。産後のお母さんを助けてあげたいという思いが、やはり皆さん強く思っていらっしゃって、それであれば利用すべき方が気軽に利用できるというところを、その裾野を広げるにはやはり御協力していただくところがないといけない。  それで、御協力いただけるところが勝手に増えていくわけではないのです。港区が、ではお願いしますという、特定のところにお願いするわけでもないので、展開をしていくにはやはり、手を挙げてくれるところをどれだけ持てるかというところがまず必要。その後にしっかりとした選定を区がして契約に結びつけていくという流れになっていきますから、今後様々な機会で呼びかけをしていただけるということは非常によいことだと思っています。  私も機会があれば、そういうところでぜひ、港区こういうのが始まりますので御協力いただけませんかというようなお願いする機会があれば、私も積極的に周知に協力できればと思います。産後のお母さんたちの助けになる制度が広がるよう、これからもよろしくお願いをいたします。  予防接種について伺います。新型コロナウイルス感染症は5月の大型連休以降に段階的に2類相当から5類へ移行されるということが決定しましたが、その他もろもろの、特に自治体が何をしなければならないかという点についてはまだ、ほとんどが検討中で情報がありません。  先週、厚生労働省から各自治体へ説明会があったと聞いておりますが、まだ分からないことも多くて、その中でもワクチン接種に関しては、公費で引き続き対応することになっているようです。これまでも、1人でも多くの希望する方へ、住居要件を問わず、この港区は接種会場を設けて接種機会を提供してこられました。職員の皆さんの努力もあって、全国トップレベルの施策というところで体制を築き上げてこられたと思っております。  今の時点でも、ワクチンセンター旧港勤労福祉会館がありますけれども、区内区外を問わずに、利便性がとても高い施設として御利用いただいていることから、あと、近いうちに小児もオミクロン株対応ワクチンを開始されるということもありまして、ワクチンセンターの存在はとても大きく、需要というものは今後もあると思います。  ただ、状況も変わりつつあることは確かです。5類移行に伴う感染状況を含む医療提供体制の整備であったり、集団会場運営のための国からの補助というものがどうなるのか、今の時点ではまだ分かっておりませんが、接種に関しては、先日の厚生労働省の専門部会でも、5月から高齢者の先行接種をした後、9月以降でも一般へというような流れが了承はされました。  それで来年度も、場合によっては、継続するもよし、集団会場ではない別の方法を取るもよしと。フレキシブルな対応で構わないので、ワクチン接種の機会というものは引き続き提供できるように努めていただきたいと思いますが、接種を希望される方への態勢、対応というものはどのように考えているのかを伺います。 ○新型コロナウイルスワクチン接種担当課長(土井重典君) 令和5年度の新型コロナウイルスワクチン接種については、これまでの経験を基に、現時点で得られている情報から今後の状況を想定し、必要な予算や会場の確保の準備を進めております。  具体的には、個別接種については、港区医師会や区内病院をはじめとした医療機関の協力をいただき、引き続き区内診療所などでの接種を実施する予定です。集団接種については、複数の会場で接種を実施できるよう調整を行っておりますが、今後の国の財政支援の方針等を注視しながら、実施期間や規模を決定し、希望される方が適切な時期に接種できるよう準備を進めてまいります。  区では引き続き、広報みなとや区設掲示板等へのポスターの掲示、区ホームページやSNS等を活用し、ワクチン接種に関する情報を分かりやすく周知してまいります。 ○委員(小倉りえこ君) そもそも、2類相当と5類の違いが何なのだろうかというところから分からない方のほうが恐らくほとんどだと思います。この5類という言葉だけがどうしても今、先行してしまっていて、感染症法上義務化しなくてよいことというばかりが注目される世の中に今、なってしまっているのですが、それでもワクチンは公費で続くだとか、あとは都道府県単位で今も話はされているのでしょうけれども、引き続き、保健所は入院調整に関わる必要があるだとかないだとかというところが今、気になっておりまして、昨日の民生費で、うちの会派の池田こうじ委員も非常に気にされておりましたけれども、その特別養護老人ホームにおける自治体、保健所とかの対応だとか、港区として自治体が気にしていかなければいけないことというのはまだまだ、たくさん残っております。  ワクチンに関しても全て、検討はされている中で、ではいきなり全部個別接種に移動できるかといったら、これは絶対無理だろうと思いますし、段階を踏んで御協力を得ながらやっていくものだと思いますし、とにかくフレキシブルな対応で、接種を希望される方への機会の提供というのですか、それはお願いいたします。  2類だ5類だと、そこで区別をするのではなくて、予防接種というものが、以前にもお伝えしましたけれど、VPD、Vaccine Preventable Diseasesという、ワクチンで防げる病気というのも当然あるわけなので、もちろん何でもそうなのですが、このリスク・ベネフィットを十分考えての接種が望ましいと。でも、まだ日本は海外と制度の面で非常に異なるところが大きくて、特に日本は慎重過ぎると、やきもきする方も、もがいているところもたくさんございます。  国の定期接種の開始を待たずして、港区では帯状疱疹ワクチンの助成というものが開始をされました。都内の自治体でも助成の開始予定のところも多数出てきておりまして、多くが国の定期接種化の期待を踏まえて、足並みをそろえて来年度、令和5年度の開始を予定されています。私はどちらかというと、そちらの判断のほうがいまだに合理的だというふうに思っておりますけれども、助成があるなしというのはすごくやはり関心の大きいところで、特にワクチンに関しては医療機関ごとでも接種費用というのが異なっておりますし、新しい薬剤、薬やワクチンも含めてですけれども、どうしてもやはり費用が高くなる上、任意の予防接種というのは自由診療みたいなところもありますから、都市部ではやはり料金が高い傾向にある。助成制度は接種可能対象者にとって、当然要望も大きいというのは事実としてあります。  昨年11月に保健福祉常任委員会で報告がありまして、港区の任意予防接種の助成事業の優先順位や考え方というものを伺いました。私、前職、医薬品の研究開発の畑にいたものですから、この業界におけるこの情報に関して、承認過程であったり、そのデータの取扱い、審査を含めて非常に厳しいというものをよく知っております。人の命というものがかかっているわけですので、医薬品業界、常にクオリティーアシュアランスとクオリティーコントロールで回っていると。だからこそ、この基準というもの自体が私個人的には物すごく気になるわけです。  委員会の中の説明で、まるで、要望が多ければそれはそれで自治体が助成制度をつくるのだ、みたいな、誤解し得る説明はよろしくないというような苦言を私は呈しました。行政としての考え方というのはやはり明確に提示していかなければなりませんし、なぜ助成をしてでも区民の皆さんへ提供するのかという理由をまず知っていただくことも、大切な情報提供の一つだと私は思っております。  港区における予防接種事業助成の考え方は、小児用インフルエンザワクチンの開始頃から少し曖昧になったと私は感じておりまして、帯状疱疹ワクチンの前に新たに考え方が整理されたとして、薬事承認されたワクチンであること、定期接種化が近く、将来見込まれている、安全性・有効性が確認されている、QOLや医療・経済負担軽減につながると。それで、前向きに導入の検討はされていきますけれども、状況次第というようなことを昨年の委員会の中で聞いております。改めて確認をいたします。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 区は、任意予防接種の助成の検討を行う基本的な考えとして、国の薬事承認を受けて安全性及び有効性が確認されていること、定期接種の指定の可否が厚生科学審議会で検討されていること、区民のQOLの向上及び経済的負担の軽減につながるものとして、区長が認めるものとしており、委員の御理解のとおりでございます。 ○委員(小倉りえこ君) 考え方が整理されたということが素直によかったと思っています。しつこいと思われようが委員会でこれを確認しなかったら、港区からこの考え方というのは出てこなかったし、発表されなかったわけです。なので、この指針なり要綱なりというのを早く、この例規でも何でも構わないですけれども、固められることを私はお勧めしまして、これまでも、ある程度考え方とかいうものはあったかもしれない。でも聞いたことがなかったからなかったかもしれない。ですけれども、もう私たちは知りようがなかった。  なので、本来であれば帯状疱疹ワクチンの発表の前に、こういうものをしっかり固められて出すべきだったと思っています。当然それに伴う助成の決断の理由も一緒に区は報告するべきだったと思っています。とにかく、順番がいろいろ違ったわけです。本来はこれは、ああそうですか、そうなのですかというふうに流せるレベルの話ではなくて、それもやはりその委員会の中で苦言を呈させていただきました。  これまで、その、国の検討経緯だとか、厚生科学審議会とか、定期接種化に向けた議論というのはもう一、二年のレベルではなくて、もう10年以上の話というのがざらでありまして、安全性を見ていたわけです。そこを科学的根拠でクリアしていかなければいけないわけですから、この要望が多かったという理由だけではないということは、たくさんの方が知るべき、しっかりと伝えていかなければいけない。区の中でも保健所しかこういう情報発信はできないのです。そういう役割のところですから。だから役割を理解して、もっと動いて話していただきたいと思っています。  その中、先日、厚生労働省から各自治体へ、おたふくかぜワクチン接種後の副反応の全国調査の協力依頼という通達が出されました。おたふくかぜは平成24年から継続して審議があって、無菌性髄膜炎の発生頻度のデータが不十分だということから、今、全国調査が2年かけて行われています。来月の3月末に終了することから、リマインドの形で各自治体から医療機関へのその最終形態で協力の通知、お知らせというものがあった。しかし、みなと保健所からは、この調査結果で港区は助成の可否を決めるから調査に協力をしてくれとも取れるような、本来の目的がゆがめるとも取れるような連絡がされた。  国が審議すべき、定期化に向けての安全性情報の収集目的というものと、港区の予防接種助成事業、こういうふうに考えているというのは全く別物であります。この区の考え方とは異なる上、正しい情報も意図も全く伝わらないのではないかというふうに危惧をしております。以前より予防接種に関しては、情報提供と教育が必要だと、私は繰り返し申し上げております。正しい情報提供の在り方をどのように考えているのか、伺います。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 新たに定期予防接種として実施するものや、任意予防接種の費用助成を区独自で実施するもの等については、事前に港区医師会との連携の下、会員医療機関に対する個別周知や、港区医師会の理事会等において直接説明を実施するなど、情報提供を図っております。今後、港区医師会をはじめとして、関係機関への緊急性のある事案についても、誤解が生じないよう、丁寧で正確な情報発信に努めてまいります。 ○委員(小倉りえこ君) 厚生労働省からの通達はそのままで提供すべきだったのです。そのままの意味で、全国調査の2年間の期限が迫っているので、ぜひ御協力をお願いしますと、お忘れなく御協力くださいと、それだけでよかったと思います。  以前にも、決算だったのでしょうか、一々意見としてお伝えさせていただいておりますけれども、予防接種というものはやはり公衆衛生のベースで、私は人類の生命科学の英知であるとも思っております。コロナ禍は、一般的な予防接種の重要性というものを再確認できた期間でありまして、今、定期接種、任意接種、それで新型コロナウイルス感染症のような臨時接種と、予防接種には様々な種類がいろいろあります。公的負担から個人負担、助成があるものないものというものが様々で、でも私はこの予防接種というものは、助成があるから無料だからやる、助成がないからお金がかかるからやらないという二択になってしまうのはよくないと思っています。望ましいとも思っていない。
     もっと誰もが知識を得た上で、公衆衛生だったり、予防接種の必要性だったりを理解してもらいたいと思っています。助成だとかはあって、接種率が上がるというのであれば、例えば子どものMRワクチンだとか、公費です。100%になっていてもいいのです。でも、ならない。だったら保健所はできる限り上げるように、やはり正しい情報提供もしなければいけないし、働きかける努力もしなければいけない。母子手帳アプリがあって、AIスケジューラーというのでお知らせをすると言っていたけれど、まずそのアプリ自体を100%のお母さん方にインストールしてもらうようにどういうふうにするかとか、先を見据えながら、そういった今の課題を見ながら、いろいろなことを考えながら並行でやらなければいけない。そういうところは忘れずにお願いしたいと思います。  自治体の中でそれを担えるのが保健所だけなのです。だから、保健所がまず自ら、誰もが理解できるような、誤解することがないような情報発信というものをしていかなければいけない。助成制度がなくても皆さんが考えられる土台というものをつくっていただきたいと思います。よろしくお願いします。  最後に、狂犬病の集合注射について伺います。日本は世界でも数少ない狂犬病清浄国であります。世界の中でも、周囲を海で囲まれている国だと、検疫だったり予防接種で守ってきた、当然努力もあることですから、これまでの当たり前というのを今後も継続していかなければならない。愛犬家の皆さんにも予防接種の義務というものがあるので、それも呼びかけていただきたいと思っております。  港区の狂犬病の集合注射というのは平日限定で、ほかの自治体のように週末も実施してもいいと思うのですが、その辺りの見解を伺います。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 狂犬病予防集合注射の週末での実施については、平日と比べて、会場となる公園等が混雑することや、多くの動物病院が診療を行っているため、獣医師の確保がしづらいなどの課題がございます。今後は、週末における狂犬病予防集合注射のニーズの把握や、協力して事業を行う獣医師会との意見交換を行い、より利用しやすい集合注射の実施に取り組んでまいります。 ○委員(小倉りえこ君) 動物病院で個別ですることも、選択肢として多分それが一番多いと思うのです。ただ、獣医の先生とお話をしていて、例えばお隣の中央区ですけれども、土曜日にやっていて、物すごくたくさん人が来てくれるのだと。それで、港区はどうしてやらないのだろうかなというお話を伺ったことがあったのです。確かに、情報を見たら平日の午前中しかやっていないし、ただ、この週末にやることのメリットというのが多分あって、たくさんの方が来てくれるという以外に、何やっているのだろうと興味を持たれることもあると思うのです。ドッグショーさながらの光景が、週末、小さいお子さん連れの方とか、もし目にすることができたら、何やってるのだろうなというふうに多分思われると思うのです。そうすると、狂犬病の注射なんだよとなったら、そこから興味のある人は、例えば狂犬病法というものがあるのだと、要は法律で注射が定められているのだというところまで知っていくことになる。  そういう接種機会というか、接種率を上げていくというのであれば、人も犬も一緒ですけれども、この周知と場所の提供というのがやはり大切で、どんな手でもいいからお知らせはしてしかるべきだと思うのです。犬を登録しない人もいっぱいいるのです。していなければ、役所からの予防注射のお知らせも来ない、町なかに掲示板で貼りますよとなっても、掲示板がどこにあるか知らない区民も当然たくさんいる中で、では接種率どういうふうにしていくかといったら、やはりいろいろな機会を提供していいのだとは思います。これは未来の飼い主の教育にも多分なると思いますので、ぜひ検討からで構わないので、やっていければいいなとは感じておりました。  締めとしては、教育と情報提供はやはり、犬と人も何でも大切だと思いますので、ぜひ保健所は頑張ってやっていただきたいと思います。  以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 小倉委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、兵藤委員。 ○委員(兵藤ゆうこ君) よろしくお願いします。まず、初めに、グリーフケアについてです。大切な方が亡くなられた方々の心のケア、グリーフケアについては、私はこの4年間で何度も質問をしてきました。大切な方が亡くなったとき、その喪失感によって、精神的、身体的に困難な状況に陥ることがあります。  例えば、子どもが親を亡くしたとき、ショックのあまり、周りに親が亡くなったことを言えない、心を閉ざしてしまうこともあるそうです。子どもが成長過程でそのような状態に陥ると、大人になったときに突然、奇行、突然大声を上げたりなど、いろいろな問題が起こる場合もあるようです。イギリスのダイアナ妃が亡くなられたときに、王子が大人になってから奇行したということを聞いたことがあります。やはり、子どもでも大人でも、大切な方が亡くなられたときの心理的、身体的なダメージは計り知れないと思います。  港区では、NPO法人暮らしグリーフサポートみなとが、遺族支援でカフェ形式で、心の悩みを打ち明けたり、言いたくないことは言わなくてもいいなど、居場所づくりをしました。遺族にとって、心の状況に寄り添ってくれる場所があることが、どんなに心の支えになったことだろうと思います。  港区は、芝地区総合支所の区民課において御遺族支援コーナーが設置され、御遺族が区役所の様々な部署に行かなくても一つの場所で手続が進むことで、大変ありがたいと感謝の声が上がっています。  そこで、お伺いいたします。現在、みなと保健所において開催されている御遺族支援、グリーフケアの開催状況、御遺族からの声はどのような声がありますでしょうか、教えてください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) みなと保健所では、身近な人を自死で亡くした方々が、語り合い、聴き合い、支え合う、グリーフケアの場として、自死遺族のつどい、わかちあいの会みなとを年6回開催しており、各回2名から4名の参加があります。住所に関係なく参加できるとともに、保育サービスを備えており、子育て中の方も参加できるなど、利用者に配慮をした取組を行っております。また、年に1回、自死遺族を支える支援団体との交流会も開催しております。  参加者の方からは、自分の気持ちを吐き出せる場所があった、同じ悲しみを持つ人がいる、自分は独りではない、もう少し前向きに生きていこうと思った、心が整理されて落ち着くことができた、ふだん話せないことを話したことが不思議だったなどの声をいただき、この取組を継続することの大切さを感じております。 ○委員(兵藤ゆうこ君) ありがとうございます。やはり民間のNPOとかだけではなくて、行政がそうやって中心となってずっと継続していただいていること、本当に心から感謝申し上げます。これからもよろしくお願いいたします。  続きまして、地域猫活動のボランティアへの支援の充実についてです。第1回港区議会定例会の我が会派の一般質問において、猫の保護シェルターへの支援・整備について質問をさせていただきました。区は、地域猫活動において、けがや生まれて間もないなどの理由により、ボランティアさんに一時保護された猫については、新たな飼い主への譲渡が推進されるよう、里親を希望する区民の相談窓口を設置し、ボランティアさん共有名簿を通じた譲渡里親情報を発信しています。また、譲渡活動に関心のある企業との情報交換会の開催など、新たな取組も進めていますということでした。  猫のシェルターを運営し、地域猫活動をしている方は、人生をかけて猫の支援を行っているのですが、港区は支援を検討課題と回答するだけでした。飼い主のいない地域猫の問題は、様々なボランティアの協力があってこそ、解決していくことができるものと考えますが、そのためには、地域猫活動に携わるボランティアの方々の声に耳を傾け、さらなる支援の充実が必要と思いますが、区のお考えをお伺いいたします。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 区では、ボランティアによる地域猫活動の推進に向けて、ボランティアの方々の意見を伺いながら、去勢・不妊手術費用補助金の増額や、ボランティアの連携のための共有名簿の作成、区立図書館との協働による地域猫活動のパネル展示など、様々な取組を行っております。また、地域猫活動中であることをお知らせする専用バッグや、餌の片づけに適したスコップの作成など、ボランティアの方々から直接御提案をいただき、活動の支援に結びついた取組もございます。  今後も、ボランティアと行政の地域交流会や、まちの猫セミナー、区民まつりでのアンケートなど、様々な機会を活用して、活動に携わるボランティアの方々の声を聴き、飼い主のいない猫の問題の解決に向け、地域猫活動の支援の充実に取り組んでまいります。 ○委員(兵藤ゆうこ君) 猫のシェルターへの支援ということで、これに関してはほかの区でもやっているところもありますので、ぜひ、他区の情報も研究していただきながら進めていただきたいと思います。  続きまして、自殺対策についてです。令和4年10月に実施された特定非営利活動法人自殺対策支援センターライフリンク主催の地方議員向け自殺対策オンライン研修会に参加しました。警察庁が令和4年9月20日に公表された、令和4年1月から8月の累計自殺者数が1万4,564人、暫定値は、対前年同年比55人、約0.4%増となりました。また、自殺者数の年次推移数は、令和3年の自殺者数は2万1,007人、対前年比74人、約0.4%減となり、男女別に見ると、男性は12年連続の減少、女性は2年連続の増加となっています。男性の自殺者数は女性の約2.0倍となっています。  文部科学省初等中等教育局児童生徒課、コロナ禍における児童・生徒の自殺の現状と対策についての抜粋ですが、小・中・高等学校から報告のあった、自殺した児童・生徒数は415人、前年度は317人ということで、調査開始以来最多となっているということです。自殺した児童・生徒が置かれていた状況を調査したアンケートによると、不明というのが最多でしたが、次に家庭不和、精神障がい、進路問題と続いていました。このように、自殺を考える人にとって、原因が重なっていたり、悩みを人に相談できず独りで抱え込んでしまい、自殺に追い込まれてしまうことが考えられます。  港区では、来年度、区の自殺対策を充実し、悩みを抱える人がいつでも相談でき、適切な支援を迅速に受けられるようにするため、相談先が少なくなる夜間帯に港区夜間いのちの相談ダイヤルを新たに設置するのは大変意欲的な取組だと思います。  そこでお伺いいたします。新たな電話相談を拡充する目的と、自殺を思い悩む人から相談があった場合どのような対応をするのか、教えてください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区の調査によると、インターネット検索連動広告の自殺のキーワード検索では、20時から21時までの検索件数が多くなる傾向がございます。そのため、夜間帯における相談体制を強化することで、自殺を思い悩む方に早期に対応することを目的として、港区夜間いのちの相談ダイヤルを令和5年4月に新たに開始することといたしました。  新たな電話相談では、精神保健福祉士、臨床心理士、公認心理師などの専門職が相談に応じますが、その内容に応じて、緊急対応が必要な場合は、警察などと連携を図るとともに、継続支援が必要なケースはみなと保健所の保健師が引き継ぎ、相談対応に当たってまいります。 ○委員(兵藤ゆうこ君) ありがとうございます。やはり夜は思い悩んでしまうみたいなところもありますし、警察とも連携していただいているということで、大いに期待をいたします。ありがとうございました。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 兵藤委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、杉本委員。 ○委員(杉本とよひろ君) それでは、衛生費では新規に行うAED設置事業についてお伺いをいたします。今回、区では、区有施設以外の設置数が少ない地域を中心に、町会・自治会と連携して、80か所新たにAEDを設置するとされております。そこで24時間設置できるAEDの設置が少ない地域とありますが、その地域をどのように把握し、設置場所を決定していくのか、設置に当たってのスキームを教えてください。また、設置基準についても少し教えていただきたいと思います。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 日本AED財団のAED設置ガイドラインにおいて、AEDは24時間いつでも誰でもアクセス可能な場所に300メートルごとに設置することで、心停止から5分以内に電気ショックが可能となることが示されております。そこで、交番、消防署、ホテルへの聞き取りを行い、24時間誰でも確実に使用できるAEDからおおむね半径300メートルを超えて、他のAEDが設置されていない地域をAED不足地域として抽出いたしました。  新たなAEDの設置に当たっては、まず、AED不足地域の町会・自治会を中心に、設置場所の意見聴取を行い、区が設置場所の管理者と調整の上、設置場所を決定いたします。設置基準については、原則として、AED不足地域であること、24時間誰でも利用できる場所であること、屋内への設置であることとしております。 ○委員(杉本とよひろ君) この24時間使用できる場所というと、夜間、休日でも利用できるコンビニエンスストアが主な場所と思われますけれども、以前、お台場地域で住民が外で心肺停止状態になり、AEDを探し、届くまで時間がかかってしまったという事案が発生いたしました。幸いなことに救急隊が駆けつけ、一命を取り戻したということで、本当によかったわけでありますが、お台場地域は、UR、都営、特定公共賃貸住宅など、全てが集合住宅で、何棟も建ち並んでいる地域であり、地域住民からは幾つかの住宅にAEDを設置してほしいとの要望が出ております。  そこで、設置場所として、住宅管理者の許可を得た上でありますが、こうした集合住宅の集合ポストやエレベーターホール、エントランスなど、24時間使用できる共用部も今回の制度は対象となるのか、その点少し教えていただきたいと思います。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 集合住宅のエントランス等の共用部分についても、AEDの不足地域であること、居住者以外の人も含めて24時間誰でも立ち入れる場所にAEDを設置することなど、設置基準を満たすとともに、24時間有人による管理か防犯カメラ等により十分な盗難対策がされている場所であれば、対象といたします。 ○委員(杉本とよひろ君) 分かりました。また、以前に町会・自治会が自ら設置したAED本体も、機器の経年劣化による寿命でスムーズに作動しなくなった場合、区の設置に切り替え、事業の対象にしてほしいとの声もいただいておりますが、この点についてはいかがでしょうか。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 町会・自治会が自主的に設置しているAEDについては、設置場所がAEDの不足地域であることなど設置要件を満たす場合は、区の設置に切り替えることも可能で、事業の対象となります。 ○委員(杉本とよひろ君) 先ほどの集合住宅建ち並ぶまち、それと今の、町会・自治会が自ら設置して経年劣化による部分も、設置されている地域、少ないということであれば対象というふうになるということなのですけれども、ここら辺の周知も、今回は80戸ということで、まずは町会・自治会から調査を募って区のほうで決めるわけですけれども、こういったところも可能だよということはやはり何らかの機会で周知していくことが大事だなと。  私たちはこの前、区長が記者会見で発表された、そういったプレス資料で概要がずっと書いてあるのですけれども、あれはあれで分かるのですが、今の私の質問に対しての部分というのは、ほとんどの町会・自治会の方は知らないと思うので、今後そういったことも何らかの機会で周知願えればというふうに思います。  また、このAEDは、高度管理医療機器並びに特定保守管理医療機器に指定されております。したがって、設置した後は担当者を配置して、日常の点検や、電極パッド及びバッテリーといった消耗品の交換時期の管理を適切に行う必要があります。また、AEDはディスポーザルのバッテリーが装着されていることが多く、使用せずにスタンバイ状態でも、3年から4年で交換時期を迎えるものもあるようであります。さらに、AEDを保有している町会や自治会の多くはレンタルで導入しているようですが、中には、補助金を使って購入し、設置後一度も点検を行っていないところもあるようです。  大切なことは、いざというときに使用できないといったことがないよう、来年度のこのAED設置拡大事業開始を契機と捉え、既にAEDを保有している町会や自治会に対しても、点検を呼びかけることも必要ではないかと考えますが、AEDの保守点検の周知・啓発に区としてどのように取り組まれていくつもりなのか、区のお考えをお伺いいたします。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 区では、区ホームページで、AEDの日常点検や消耗品の確認などを呼びかけるとともに、厚生労働省や東京都のホームページへのリンクを掲載し、AEDへの適切な管理方法について周知しております。今後は、区ホームページやSNSのほか、職員が町会・自治会を訪問する機会も活用し、AEDの保守点検など、管理の徹底を呼びかけることで、いざというときにAEDが適切に作動するように周知・啓発してまいります。 ○委員(杉本とよひろ君) お願いいたします。  また、公共施設にあるAEDを24時間使用できるように、屋外設置する自治体が増えております。例えば岐阜県高山市は、屋外への移設を平成30年度から3か年計画で進め、収納ボックスは、温度の変化によってヒーターとファンが作動して、温度を調節する機能が施されているようであります。  港区の令和5年度のAED設置拡大事業は、あくまで屋内施設を対象に設置を検討していると伺っておりますけれども、どうしても24時間対応の施設への設置が困難な地域などへは、屋外の設置も検討していくべきと考えますが、この点、区はどのようにお考えでしょうか。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) AEDは、いつでも誰でも簡単に設置場所から取り出して使用できる反面、機器の破損や盗難のリスクもあるため、屋外への設置は原則として対象としておりませんが、新たなAEDの設置場所については、町会・自治会から御意見をいただきながら、丁寧に調整してまいります。 ○委員(杉本とよひろ君) それであと、最後の質問になりますけれども、今度はこの設置場所の周知について少し確認をさせていただきたいのですけれども、区ではAEDの活用支援として、教材を作成し提供することや、救命講習会を開催して心肺蘇生訓練も実施するなど、誰もが救命活動を行える取組は大変重要であります。そして、緊急時に遭遇した場合、機器が使えるよう、設置された場所を知ってもらうことはとても大事であり、スマホなどでも確認できるように工夫する必要があると思いますが、設置場所の周知方法について、最後にお伺いをいたします。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) 区では、区有施設に設置しているAEDの施設名称や住所を区ホームページに掲載するとともに、日本救急医療財団のAEDマップに登録し、設置場所を周知しております。新たに設置するAEDについても、区ホームページやAEDマップに掲載し、スマートフォンなどの端末でいつでもどこでも設置場所を確認できるようにするとともに、設置場所の見やすいところに区指定のステッカーを貼付し、周知をしてまいります。 ○委員(杉本とよひろ君) 確かに今、ホームページ等で周知されていますけれども、大事なことは、今回新たに80か所設置予定されておりますが、こういった新たに設置した場所についても常に更新をしていただいて、日頃から、地域の方は当然ですけれども、把握してもらうため区としても、積極的に周知に努めていくことが大切であります。  このAEDは、突然人が倒れたときに使うため、どこに行けばあるのかを事前に把握すること、これが何よりも大切であり、先ほどお台場の事案を少し紹介いたしましたけれども、私もこのお話を聞いたときに、自分がもしその場面に遭遇したときに、果たしてすぐ、AEDがどこにあるのかなというふうに自分に置き換えて考えてみたのですけれども、やはり気は焦るし、そういったときに日頃からそういったマップに落としながら把握しておく、頭に入れておく、こういったことが大切かなということで最後、周知の徹底についてお伺いをいたしました。今後ともよろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 杉本委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、熊田委員。 ○委員(熊田ちづ子君) 衛生費の最初の質問は、重症心身障害児や医療的ケアの必要な赤ちゃんに対する支援についてです。一般質問に続いて質問いたします。  医療的ケアの必要な赤ちゃんが円滑に在宅医療に移行するには、退院前の十分な調整が重要ですが、医療機関によって連絡方法が異なることから、十分な調整ができないこともあるとの答弁でした。お母さんたちからは、退院して何も分からない中で、どこからもアドバイスはありませんでしたとの訴えでした。今後、港区周産期医療・小児医療連携協議会で、連絡方法など協議をしていくとの答弁でした。誰もが在宅医療に向けた支援を受けられるように、具体的な支援の在り方について、答弁をお願いいたします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、今月14日に開催を予定しております、港区周産期医療・小児医療連携協議会をはじめとして、専門医療機関や在宅療養関係者が集まる会議の場を積極的に活用して、重症心身障害児や医療的ケアの必要な赤ちゃんが入院から在宅へ移行する際の連絡方法、地域で活用できるサービスなどを共有することで、関係者が共通認識を持って在宅療養を支援できる対策を講じてまいります。  また、こんにちは赤ちゃん訪問において、入院を理由として訪問ができなかった場合には、改めて助産師や地区担当保健師が連絡を行い、支援ニーズを確認するなど、支援の漏れが生じない体制を整備してまいります。 ○委員(熊田ちづ子君) 医療と福祉の連携、これをきっちりと進めていっていただくことが重要だというふうに思います。退院後、障害を受け入れるところから保護者の葛藤は始まります。不安な中で医療的ケアや育児をすることがどれだけ大変なのか、そうした親御さんたちをぜひ、独りにしない支援をお願いしておきたいと思います。  次は新型コロナウイルス感染症についてです。港区の対応について質問します。新型コロナウイルス感染症はインフルエンザより感染力が強いと言われています。5類に引き下げられてもウイルス自体が変化するわけではありませんから、感染の危険がなくなることにはなりません。区民の命と健康を守ることが求められます。とりわけ、高齢者施設などハイリスク施設などに対する支援はより求められます。高齢者施設など複数の感染者が確認された場合は、保健所として積極的に関わり、疫学的調査を行うとの答弁でした。利用者や職員の安全・安心につながると思います。  質問は、新型コロナウイルス感染症のリスクの高い施設でのPCR検査は定期的に検査が受けられるようにすること。2つ目として、発熱した場合、これまで同様に診察が受けられるのか、区民の間で不安が広がっています。発熱外来や医療機関の確保について、港区の状況についてお答えいただきたいと思います。2点併せて答弁ください。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) まず、1つ目、リスクが高い施設でのPCR検査を定期的に受けられるようにすることについてです。東京都は、5類移行後も、高齢者等のハイリスク者を守るために、施設職員に対するPCR検査を一定期間継続する予定としています。なお、積極的疫学調査に伴う検査は、今後とも保健所において必要に応じて実施いたします。  2つ目の、発熱外来や医療機関の確保についての港区の状況についてです。区には現在、新型コロナウイルス感染症患者が受診できる診療・検査医療機関が約180か所あります。5類移行後には、さらに幅広い医療機関で受診できる体制について、国及び東京都が具体的に検討を進めております。  区は、区内の入院医療機関、診療所、港区医師会等で構成する、みなと地域感染制御協議会において、5類移行後も区民が安心して療養ができる医療提供体制の構築について、情報共有や意見交換等を行っております。 ○委員(熊田ちづ子君) 一定期間継続をするというのは、報道等でもずっと言われております。その一定期間が一体どれぐらいの期間なのかというところがやはり、多くの人たちの不安な状況だと思いますので、そういったことに対しての情報の発信の仕方もぜひ丁寧にやっていただきたいというふうにお願いしておきたいと思います。  次の質問に移ります。新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した場合への対応として、医療用のマスクであったり、防護服や手袋、消毒液など、こうした診療に必要な衛生品など、区としても、医療機関を支援するために衛生品の備蓄が必要というふうに思います。この備蓄の在り方について、区の考えをお聞かせください。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 医療機関を支援するために、区はこれまで、感染拡大時に医療用マスクや個人用防護服等の感染防護具が一時的に不足した区内の医療機関に対し、備蓄していた衛生用品等を必要に応じて提供してまいりました。  東京都は、5類移行後も感染症に強い都市を構築するため、感染防護具の備蓄を継続する考えを示しておりますが、区も、新興感染症の感染拡大時に、マスクや防護服等を求める医療機関に対し感染防護具を提供できるよう、引き続き必要な蓄えを進めてまいります。 ○委員(熊田ちづ子君) ありがとうございます。  次は、感染を広げないためにも引き続き検査が必要だということで質問します。都民は、これまで月4回無料でPCR検査を受けられています。国は、都道府県知事が行っている一般検査事業は終了するとの方針です。それを受けて、東京都が5類に移行後、無料のPCR検査を廃止する方向とのことです。重症化リスクの高い人に会うときであったり、また、大勢の人が集まる集会等に参加するときなど、これまで広く利用されてきました。今後もこの感染を広げないためにも、引き続き、こうした検査の在り方は必要だというふうに思います。  質問は、東京都に対してこのPCR検査の継続をぜひ求めていただきたいということ。2つ目に、仮に東京都が廃止をした場合、区として、PCR検査を無料で受けられる場所の確保と体制を取っていただきたい、この2点、お答えをお願いいたします。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 新型コロナウイルス感染症が5類感染症に位置づけられることに伴い、東京都は、PCR等検査無料化事業を終了することとしております。区は、独自で無料PCR検査の会場や体制等の確保は考えておりませんが、ウイルスの病原性に大きな変化があった場合など、必要に応じ、東京都に対し意見を伝えてまいります。 ○委員(熊田ちづ子君) その変化があった場合には、それは国も当然、東京都も対応とかというのは考えていくと思うのです。ただ、今移行していくその経過の中で、やはり感染を広げていかない、そのために検査が受けられるという今までの体制はすごく重要だったと思うのです。ですから、それについて、今はやらない方針だということですけれども、やはりそこをきちんと状況を見ながら考えて、例えばどこで区民が受けられるのかといった情報発信と、私はぜひ、独自でそういった体制取っていただきたいということもお願いをしておきたいというふうに思います。その件は要望しておきたいと思います。  では次の質問です。ホテルの協定書締結とフロントの設置についてです。東麻布の第三種中高層住宅専用地域に、8階建てで2階から4階まではホテル、5階以上は住宅しか建てられない地域で、住宅にして民泊を営業するという計画が2020年の8月から持ち上がりました。住民は、計画当初からこの住環境を守るために取り組んできました。  問題点は何度か取り上げてきましたから繰り返しませんが、昨年から営業は開始されています。しかしいまだ、協定書の締結には至っていません。協定書の締結に当たっては、運営についての説明会の開催を区からも指導していただきました。運営事業者からは、説明会やメールでのやり取りを住民に求めて、住民と向き合おうとはしていません。保健所が間に入っていただいて何度も調整をしてきましたが、応じてもいません。協定書の内容についても、メールでのやり取りでしか応じないと、異常な事態です。住民は、不十分であっても、不十分というのは住民の意向が全部相手に認められなくても、やはり協定書の締結が必要だということで、協定書の締結を求めて今、保健所にも協力をお願いしてきました。  区は、2020年8月に、港区旅館業に係る計画及び適正な管理運営に関する要綱を定めています。この要綱では、宿泊施設設置の際は、地域住民と相互理解が得られるよう、事業者に助言、指導するとともに、協定書締結に関して住民から要望があった際は、事業者に要請していくとなっています。ところが、協定書の内容についても、住民と会うこともしない、大方合意ができたこの協定書の締結についても、双方で協定書の内容を確認して締結しようという住民の要望にも応えようとしていません。フロントが設置さえされていれば、住民がここまで苦労しなくても済んだわけです。  フロントの設置を義務づけること、協定書の締結を指導すること、この2点について答弁をお願いいたします。 ○生活衛生課長(金田耕治郎君) まず、ホテルのフロントの設置についてでございますが、国は外国人観光客を含む宿泊需要の拡大やニーズの多様化に対応するため、旅館業法の規制緩和を進めており、遠隔監視カメラやチェックイン機といった設備を活用することで、フロント設置を必須としない営業形態を認めております。  一方で、宿泊客等にトラブルがあった場合に速やかに対応する必要があるため、区は、フロントが設置されていない施設に対して、施設への出入りを常にビデオカメラ等で監視するとともに、24時間体制でおおむね10分以内に管理者が宿泊施設に駆けつけることを求めております。また、近隣住民等が管理者に連絡を取れるよう、施設の外部から見やすい場所に連絡先を掲示するよう指導しております。  このため、フロントの設置を義務化する予定はありませんが、引き続き事業者に対して法令遵守の徹底について指導し、宿泊者や近隣住民とのトラブルが発生しないよう、働きかけてまいります。  次に、協定書の締結についてでございますが、区は、これまでも住民説明会の場の提供をはじめ、住民から要望事項の聞き取りや、事業者からの進捗状況の確認等、近隣住民や事業者が相互に理解できるよう支援するとともに、必要に応じて事業者に助言や指導を行ってまいりました。  引き続き、協定書締結を事業者に要請するとともに、協定書締結前であっても、近隣住民等に配慮した営業がされるよう、事業者に働きかけてまいります。 ○委員(熊田ちづ子君) この質問は何度かやり取りをしていて、規制緩和を国がしているので、だからフロントは、港区も同じ考えで設置をしなくていいと、こういう答弁は何度もやり取りしているわけです。ただ、このフロントがないということが、これだけ近隣住民にとっては非常に不安な材料であるということは、もうぜひ認識をしていただきたいというふうに思います。  事業者にとって、フロントがないことがすごく、要するに、地域にホテルをつくっていく上での大変メリットになっているのです。それは事業者を支援する側がいろいろなところで発信していますけれども、スタッフが24時間常駐の義務がないから事業参入がしやすいですよという形で、呼びかけをされています。この商業地域というか繁華街とか、住民の生活の場と少し離れたような所であったらそんなに問題になっていないのかもしれないですが、ここの例のように、住宅しか建てられない所もその民泊に利用しているわけです。そして、もう本当に隣は住居なのです。二、三階建ての戸建てのお宅。そういうところにホテルで不特定多数が、夜の時間であっても出入りするわけです。  ですから、本当にここはもう一度、今はフロントは考えていないというふうなことですけれども、よく実態を見て、フロントの設置についても、当然まだフロントの設置義務づけが残っている区が何区かあるわけですから、そういうところも参考にして、ぜひやっていただきたいということ。  それから、協定書なのでけれども、もうずっと運営が始まってなおかつ、住民はすごく努力していると思います。協定書の内容についても住民の意向を伝え、そして締結に向けて努力をしています。説明会などでこれまでも約束してきた、運営事業者を住民の方にもきちんと御紹介しますという、そういった約束も守れていないのです。  ですので、協定書の締結についてはやはり、重要な内容ですし、区が要綱をつくった上で、協定書については締結していくのだという形で事業者を指導するというこの立場、絶対忘れないでいただきたいと。フロントがない分、やはりこの協定書で住民の住環境を守っていくということが重要ですから、それだけ私は、保健所の役割が求められているというふうに思いますので、改めて、その協定書について、締結に向けては努力をしていただきたいということをお願いをして、質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 熊田委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、二島委員。 ○委員(二島豊司君) オンライン資格確認のシステム導入における、助成金制度についてお伺いをさせていただきます。  初めに、区内の診療所、薬局のシステム導入状況についてお伺いをいたします。区では、診療所や薬局のマイナンバーカードを用いたオンラインによる資格確認のシステム整備に当たり、機器の導入、改修等を行う場合の費用の一部を助成、支援するため、区内の診療所、薬局に対する助成制度の創設をいたしました。これは、国の補助金42万9,000円に上乗せして最大10万円分を助成するというものです。  現在、区内の診療所や薬局におけるオンライン資格確認システムの導入状況について、また、本助成制度によって、導入目標をどの程度まで引き上げるのか、その目標についてお伺いをいたします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区内の診療所や薬局におけるオンライン資格確認システムの導入状況は、令和5年2月19日現在で、約1,700軒ある診療所や薬局のうち462軒となっており、導入率としては約27%となっております。
     区は、国の保健医療機関、薬局におけるオンライン資格確認導入の義務化を踏まえ、区独自の導入支援事業を通じ、国が設定した9月末よりも早い段階でのシステム整備を進めてまいります。 ○委員(二島豊司君) 国の基準よりも早いタイミングで、この助成制度を使って、それぞれの診療所とか薬局についての資格確認システムが導入されるということになっていただきたいと思います。  次に、その周知について、今、目標を達成するためには周知が大切だと思いますのでお伺いいたします。原則、全ての医療機関でのマイナ保険証対応が義務化されましたが、機器の品薄や事業者の人手不足等もあり、導入義務化の期限が今年4月から半年間、その9月に延長されるということとなっております。今後、限られた期間の中で、1軒でも多くの診療所や薬局にオンライン資格確認システムを導入してもらうためにも、本制度はこの大きな後押しになると考えております。制度を活用していただくための周知が重要と考えますが、本制度の周知方法についてお伺いをいたします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 本事業については、本年1月16日の事業開始以降、区ホームページや広報みなとによる周知を実施するとともに、医師会、歯科医師会、薬剤師会と連携し、700を超える会員の診療所や薬局宛てにチラシなどの送付を通じた個別周知を行っております。引き続き、区ホームページで周知を行うとともに、医師会、歯科医師会、薬剤師会と密接に連携をして、区内の診療所等が集まる会議などでの事業説明や、オンライン資格確認を導入していない診療所等を対象にチラシなどを追加送付するなど、様々な機会を捉え、より効果的に周知を行ってまいります。 ○委員(二島豊司君) ぜひ強力に周知をしていただきたいと思います。この件を導入するに当たっては、三師会のそれぞれの会、また、その中でもとりわけ、芝、麻布赤坂の両歯科医師会、東京都歯科医師連盟芝支部から寄せられた要望を、保健所そして武井区長が丁寧にお聞きをいただいて、この事業実施に結びついたという認識をいたしております。皆さんの声にお応えをいただいて、そして我々港区民の健康につながる、また、様々なコストの削減とか、いろいろ効果の高い事業になると思いますので、よろしくお願いをいたします。  次に、みなと地域感染症制御協議会についてお伺いをいたします。感染症対策を通じた医療連携の具体的な取組についてお伺いをいたします。区と医療機関との連携について、区は他に先駆ける形で区内医療機関、医師会などとともに、昨年10月、みなと地域感染症制御協議会を設立し、感染症対応力を向上させ、区民の医療体制の整備を進めていると伺っております。区内にあるそれぞれの医療資源とみなと保健所とが有機的に連携する体制の構築は、コロナ禍による教訓の産物であり、将来に向けた大変重要な取組と考えております。本協議会における来年度の具体的な取組についてお伺いをいたします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) みなと地域感染制御協議会は、区内の医療機関の感染対策について、平時より相互交流を図り、有事の際には連携して迅速に問題解決できる体制を構築するため、令和4年10月に発足いたしました。  今年度は、新型コロナウイルス感染症に関する情報共有やサル痘の発生を想定した合同訓練などを適宜行うことで、区内の医療関係者同士の顔の見える関係づくりや、感染症発生時の具体的な対応策について検討することができました。来年度についても、新型コロナウイルス感染症の感染症法の類型見直しに関する情報共有をはじめとして、国内発生が懸念される新興感染症や、多剤耐性菌に関するミニ勉強会、合同訓練の実施、医療機関同士の感染対策の現場チェックなどを通じて、区内の医療機関同士の連携の強化を図り、さらなる地域の感染症対応力の向上を強力に推進してまいります。 ○委員(二島豊司君) コロナ禍初期のことを考えるとやはり、非常に混乱をしたということは思い出されるわけでありまして、この教訓を生かして今回このような協議会を立ち上げて、平時のそういった日頃の活動、顔の見えるつながりが、いざ、また新たな感染症等が流行したような場合にすぐにスイッチを切り替えて、区民の健康と生命をしっかり守る態勢に即座に入っていけるというようなことにつなげていっていただきたいと思いますので、何事もやはり、日頃の連携がということだと思いますので、今挙げていただいた、来年度予定されている事業をしっかりと行っていただいて、より密なつながりを持って、このみなと地域感染症制御協議会を運営していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 二島委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、横尾委員。 ○委員(横尾俊成君) よろしくお願いいたします。初めに、医療ビッグデータの積極的な活用についてです。近年、日本でも根拠に基づく医療、いわゆるEvidence−Based Medicine、通称EBMの重要性が広く認識されるようになりました。昔の医療では、医師の経験や勘を頼りに医療行為を行うことがありましたが、近年ではそれでは患者の体調は改善しない可能性や逆に悪化するおそれが指摘され、EBMが重視されつつあります。  科学的な根拠をベースとして医療方針を決め、実際医療行為を行うEBMの実践には、医療ビッグデータは欠かすことができません。同じ病気の治療でも、薬による治療法、手術による治療法など、選択肢は様々です。また、使用する薬や手術の方法にも様々な種類があります。医療ビッグデータの活用によって、その患者の年齢や症状、状態に合わせた最適な治療法を選択することが可能になります。  例えば、筑波大学では医療ビッグデータから、高齢者が太ももを骨折した場合にかかる医療と介護の費用を日本で初めて算出したり、特別養護老人ホームと介護保険施設を比較し、入所後に症状が悪化し病院に入院する割合が異なることを突き止めたりもしています。  医療ビッグデータを施策に活用している自治体の例として、佐賀市の介護予防推進事業があります。佐賀市では、健康診断等のデータを分析し、重症化のリスクが高い人には、保健師等の専門職が生活習慣の改善を支援したり、治療が必要な人は、医療機関につないだりと、市民の健康を守るための取組として、医療ビッグデータが存分に活用されています。この取組は昨年の第6回地方公共団体における統計データ利活用表彰で総務大臣賞も受賞しています。  このように、医療ビッグデータは、医療機関が患者本人の診断や治療のために医療データを活用する一時利用のみならず、研究機関や行政、企業などが、医療・健康分野の研究や薬の副作用調査、それに行政による統計作成や政策立案のための二次利用としても使うことができます。医療ビッグデータの活用は、区民の健康寿命を延ばすことはもちろん、港区独自の政策立案にも役立つと考えます。医療ビッグデータの行政の活用について、現在の取組状況と今後検討されている施策について教えてください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、本年4月に、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施を開始するに当たり、国保データベースシステム、KDBを活用して、健診データや医療のレセプトデータを分析して、75歳以上の区民の健康課題として、低栄養、やせの割合が高いことを明らかにしました。今後、これらの課題を踏まえて、対象者に対して個別の保健指導などを実施してまいります。  また、現在、東京都がん登録室や国の研究班などとも連携して、区が実施するがん検診データと、がん登録等の推進に関する法律に基づくがん登録データを結合して、分析を進めております。今後、分析結果に基づいて、がん検診事業の評価を行い、より質の高いがん検診の実施体制を整備していくこととしております。  さらに、医療に関するビッグデータは、区の保健事業を展開する上でも貴重な情報となり得るため、引き続き、個人情報に十分配慮しながら積極的に活用してまいります。 ○委員(横尾俊成君) ありがとうございます。この問題について何度か取り上げてきましたけれども、今、課長の御紹介あったように、区が先進的に様々な試行錯誤をされて取り組まれていることを改めて理解しました。  この医療ビッグデータについては、折に触れて課長とお話しさせていただいているのですが、本当に精力的に取り組んでいただいていて、課長がいなければ多分、港区のビッグデータ、この施策は数年遅れているのではないかと思うくらい頑張っていただいています。区民の健康増進のために取り組んでいただいていることに改めて感謝を申し上げて、次の質問に移りたいと思います。  最後に、デジタルを活用した子どもの自殺対策についてです。9月1日問題を御存じでしょうか。一般的に休み明け、2学期が始まる日であり、9月1日は過去の統計から、1年で最も若者の自殺件数が突出して多い日とされています。厚生労働省が発表した平成21年から令和3年を対象期間にした月別の自殺者数を見ると、児童・生徒では8月、9月、1月の順に多くなっています。これらの日付はいずれも長期休み明け前後、新学期が始まり、学校が再開することに絶望を覚え、自殺を選択してしまうということが読み取れます。10代の自殺における原因や動機では、学校問題が最も多く家庭問題の比率も近年微増の傾向にあります。  私たち大人は、子どもや若者の現状、将来を心配し、自分の経験から理想論を無意識でも押しつけてしまうことがあります。学校に行きたくないと訴える子どもに対して、甘えだ、社会に出たときに立派な大人になれないや、会社に行かないと社会不適合になってしまうなどといった言葉で子どもや若者を追い詰めてしまう大人は決して少なくありません。  アメリカには、子どもたちの憂鬱な気持ちをデジタルの力で前向きな気持ちへと変化させてくれる、ShineTextというアプリがあります。このアプリでは、平日の5日間、毎朝気持ちを前向きにしてくれるメッセージや関連した記事、また今日はどのような行動をしたらよいかなどのアドバイスやヒントが送られ、日々感じるストレスは普通のことであると感じられるように設計されています。実際にこのアプリを利用した93%のユーザーが、以前よりも自分に自信が持てるようになり、毎日に幸せを感じることになったとのことです。大人に相談すること以外に、こうしたデジタルの力も活用し、自分の力で頑張ろうと思わせてくれるような仕組みを設けているのは有用だと思います。  このほかに、埼玉県戸田市では、市の教育センターや学校の空き教室、インターネット上の仮想空間メタバースを活用して、不登校の子どもたちへの学習支援を行う取組などが話題となっております。  区も、子どもや若者の自殺対策として様々な取組を行っていますが、今後はこうした取組も参考に、多様なアプローチで自殺対策を強化していってほしいと思いますが、御意見をお聞かせください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区では、母子保健、子育て支援、教育関係者などで構成する、思春期こころのケアネットワーク会議を開催して、児童精神科医による講義や、子どもを取り巻く現状の意見交換、子どもや保護者に対する効果的な啓発方法の検討などを行っております。  また、インターネット検索連動広告において、学校、行きたくないや、親、暴力など、子どもや若者を対象としたキーワードを設定してヒットしやすくするなど、工夫をしております。  さらに、令和4年3月に、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクと協定を締結して、子どもや若者に利用が浸透しているSNSを用いた相談窓口、#いのちSOSみなとを開設し、養護教諭や生活指導主任などの教育関係者を通じて紹介しております。  区は引き続き、他自治体の先進事例なども参考にしながら、子どもや若者の傾向を踏まえて、デジタルを含めた様々な手法を取り入れながら、効果的な自殺対策を進めてまいります。 ○委員(横尾俊成君) ありがとうございます。今、様々に取り組まれていただいているのは理解しましたが、こうしたアプリだとか気軽に参加できる、あるいは毎日習慣になるとか、そういうところがまた一つのヒントと思いますので、ぜひこういうところも参考にしていただければと思います。  以上で終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 横尾委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、なかね委員。 ○委員(なかね大君) よろしくお願いします。私からは、産後母子ケア事業についてお伺いします。これまで我が会派では、産後母子のケアについて、その必要性と支援を訴えてまいりました。区はこれまで、こんにちは赤ちゃん訪問による相談支援や、宿泊型ショートステイ、家事・育児支援サービスなどの様々な育児支援など、多くの事業を実施されてきたことは大変評価をしております。  初めに伺います。今後さらに支援の拡充が必要と考えますが、今後、区として産後母子ケアについてどのように取り組まれるのか、お聞かせください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区は、令和5年度から産後母子ケア、宿泊型ショートステイ事業の受入れ可能な施設を、これまでの5か所から8か所程度に順次拡大してまいります。また、これまで、日帰りで気分転換をする場が欲しい、自宅で助産師の乳房ケアを受けたいなどの要望も寄せられていることを踏まえ、様々な選択肢を増やす観点で、令和5年度から新たに、産後デイケア事業、外来型及び訪問型乳房ケア事業についても開始いたします。引き続き、区民のニーズを踏まえて、産後の母親の心身ケアや育児支援の充実に努めてまいります。 ○委員(なかね大君) 産後母子ケアが大変大きく拡充されるということで、大変うれしく思っております。特に母子外来、いわゆる乳房ケアに関しては、出産初期のお母さんにとってニーズが高く、今回の拡充は特に評価をするところであります。  私は、令和元年第2回港区議会定例会一般質問でも母乳外来の支援拡充を訴えてまいりました。平成27年度発表されました、厚生労働省の乳幼児栄養調査結果の中で、妊娠中に赤ちゃんを産んだ後の育児方法として、ぜひ母乳で育てたいと思った、または、母乳が出れば母乳で育てたいと思ったとの回答が全体の93%を超え、実際に産後3か月では約90%のお母さんが母乳で栄養を与えているとの結果でした。  授乳は赤ちゃんの心と体を育みます。温かい触れ合いを通して、赤ちゃんの心が育ちます。授乳を通して、親は繰り返し赤ちゃんの要求に応えることで、赤ちゃんを観察していく力を育み、赤ちゃんは要求を満たす心地よさを味わうことで心の安定を得られ、食欲を育んでいくというメリットがあります。こういった観点から、国としても母乳育児を推奨しております。  一方で、母乳育児を始めると、母乳が足りているかどうか分からない、母乳が不足気味など、授乳についての悩みを抱えているお母さんがいるのも現状です。初めての授乳に思い描いたイメージとのギャップと、赤ちゃんの要求に応えられないプレッシャーに挟まれ、精神的に負担を強いられるケースが多くあります。  こういったお母さんの母乳育児を応援するため、区では病院や助産院で不安や悩みの相談を受け、必要な乳房ケアなどを行ってくださっておりますが、乳房ケアは1回に7,000円程度の費用がかかり、ケアを受けたくても受けられないといった御相談をいただいておりました。そこで私は母乳外来の利用助成も要望をしてまいりました。  そこで伺います。区として今回、母乳外来、いわゆる乳房ケアへの支援を拡充するということでありますが、どのように行っていかれるのかお聞かせください。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 乳房ケアに関しては、医療機関や助産院などでの外来型と、助産師が直接御自宅に訪問して乳房ケアを行う訪問型の2種類があり、産後の母親の状況に応じて選択することが可能です。いずれも区が一部費用を助成することで、区民は低廉な価格で利用することができます。さらに、外来と訪問でそれぞれ3回ずつ利用可能で、予約や資格確認にはみなと母子手帳アプリを活用するなど、利便性の高い事業になるように工夫してまいります。 ○委員(なかね大君) 外来とまた訪問型で行われるということと、また、費用助成もしていただけるということで大変うれしく思います。また、みなと母子手帳アプリを活用しての利便性も向上されるということで、大変期待するところであります。  近年、乳幼児の突然死が問題になっております。いわゆるSIDSでありますが、直接的な原因は定かではありませんが、母乳で育てられている赤ちゃんのほうが乳幼児の突然死の発生率が低いということが研究者の調査からも分かっております。そうした観点からも、母乳育児の啓発と支援をより高めていただきたいというふうに思っております。  また、育児休業を取得しているお母さんの半数以上が、産後1年未満に職場復帰を果たしておられます。これは保育園の入園には4月が入りやすいという認識から、保育園入園を優先し、育児休業半ばで職場復帰されることが一つの原因とされております。理由は家庭により様々ではありますが、いずれにせよ、授乳育児期間に職場に復帰される方が多いことがうかがえます。仕事に就いていると平日の外来は難しいです。土日の外来が受け付けられるような体制整備もぜひ今後検討していただきたいと要望させていただき、質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) なかね委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、池田こうじ委員。 ○委員(池田こうじ君) 食育の推進についてお伺いします。食育というのは曖昧なものではなくて、食育基本法、これは2005年に施行されたものでございますけれども、日本の緊要な課題として定義されているものであります。子どもたちにとっては、食育は生きる上の基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるものというふうに位置づけております。  国民の食生活においては、栄養の偏り、不規則な食事、生活習慣病の増加、過度の痩身志向などの問題に加えて、新たな食の安全上の問題、また、食の海外への依存の問題が生じており、食に関する情報が社会で氾濫する中で、人々は食生活の改善の面からも食の安全の確保の面からも、自らの食の在り方を学ぶことが求められているとされています。  具体的には、栄養学や調理技能はもちろん、その食の歴史やマナー、いわゆる個人の個と書く、同じテーブルで家族が別々の食事をする個食、孤独と書く孤食、食べるものが固定している、固いと書く固食などのほかに、食糧危機や環境問題、幅広く、国際社会や行政とも関わる課題を扱っております。  港区も、食育の推進には深く関わるべきであり、食育基本法によっても、地方自治体は食育推進計画の策定を促されているわけでありまして、昨年の第3回港区議会定例会代表質問におきまして、港区では今のところ、食育は教育委員会の中で方針を定めるにとどまっておりますけれども、食育を全世代に向けて保健行政の中で発信すべきだとの質疑に対し、区では今後、港区地域保健福祉計画の改定において食育推進計画の位置づけをより明確にし、区民一人一人が健全な食生活の実践を図れるよう、積極的に取り組むとの前向きな答弁があります。  今日は、具体的な方針を決めるような進捗があるか、お伺いしたいと思います。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 食育の大切さを区民全体に広げていくことは、子どもの健やかな成長発達に加え、生活習慣病予防の観点からも重要であることから、今後、区では、令和5年度に改定する地域保健福祉計画に包含する形で、食育推進計画の策定を行うこととしております。具体的には、国の第4次食育推進基本計画や、他自治体の取組も参考にするとともに、庁内関係部署と連携を図り、全世代を対象とした、港区ならではの食育推進計画の検討を進めてまいります。 ○委員(池田こうじ君) 具体的で前向きな答弁で感謝申し上げます。食育については、環境清掃費でも聞きましたし、教育費でも聞くつもりでありますが、所管は保健所でありまして、それだけ幅が広いということだと思います。食育において、区民に身近な地方自治体ができることは非常に多いわけでありますが、その分曖昧になりがちでありまして、やはりその背骨をつくらないと曖昧模糊としてしまう。そういった中で、保健所のほうで港区の食育の背骨をしっかりつくっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 池田こうじ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、清家委員。 ○委員(清家あい君) 前に何人かの委員さん質問されていますけれども、私からも産後ケアについてお伺いします。デイサービスの内容についてお伺いします。  令和5年度予算では重点施策として、産前産後にわたる支援として12億3,109万円が計上されています。その中で産後母子ケアの充実として、宿泊型ショートステイ実施施設の拡充として、5施設から8施設への増設、産後デイサービス、乳房ケアの実施などがあります。  10年前に、当時国のモデル事業として立ち上がった世田谷区立産後ケアセンター、武蔵野大学附属産後ケアセンター桜新町を視察して、こういう施設が港区にも欲しいと思い、ずっと議会でも訴えてきました。自分自身の産後鬱の経験や、子どもの乳児期に周囲に一緒に子育てをサポートし合える地域の友達をつくることが難しかった経験などから、強く必要性を感じていました。その後、港区で子ども家庭支援センターの事業として、ホテルと連携した産後ケア事業や、産後ドゥーラや産前産後のホームヘルプサービス、病院と連携した要支援の妊産婦のショートステイ事業などを実施してくださいましたが、保健所が主体となって幅広い区民が使いやすい産後ケアを実施してくださることは待ち望んでいたことであり、大変ありがたいです。  港区にも、民間の産後ケア施設は幾つかありますが、1泊10万円以上したり、びっくりするくらい高額なところもあります。世田谷区の産後ケアセンターのように、利用者負担が数千円になるように、また、オプションでいろいろ、アロママッサージなど付加価値サービスがついてよいと思うのですが、本当に必要なのは、そこで新米のママたちが赤ちゃんと一緒に安心して過ごせるようになることをサポートしてあげること、授乳の仕方やお風呂の入れ方、抱っこの仕方、びっくりするぐらい何も分からないまま産むことになるので、そういうことを丁寧に教えてもらえること、施設を出てからも安心して相談できる場所になってくれること、そして毎日一緒に御飯を食べていろいろな子育ての不安などを話し合える地域の友達ができること、この地域に子育てをサポートし合える友達や支援者が見つけられるということが、産後ケアセンターの何よりも大事な役割と教わりましたし、そう思います。そういう産後ケア施設に港区民がみんなアクセスできるようになってほしいと思います。  ショートステイの利用は、家庭の事情で難しいこともあると思います。今回、港区で日帰りでも活用できるサービスが立ち上がったことはすばらしいことだと思います。産後デイサービスについては、誰でも利用しやすい価格設定にしてほしいですが、港区ならではの良質なサービスを展開してほしいと考えます。産後デイサービスがどのような内容になるのか、お伺いします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 令和5年4月に開始する産後デイケア事業は、産後の母親の心身のケアや、授乳、沐浴の指導、乳児のスキンケア、発育の相談などに助産師などの専門職が対応するもので、日帰りで利用することができます。また、利用者が複数いる場合は、利用者間の交流が図れ、昼食もゆっくり取ることができ、日頃の育児ストレスの軽減も期待できます。  利用料は、利用者が任意で選ぶオプションサービスを除いて、1回当たり数千円と低廉な価格とし、出産1回当たり6回まで利用できる制度といたします。なお、住民税が非課税の世帯では、オプションサービスを除き、原則費用負担は発生いたしません。 ○委員(清家あい君) 手厚い支援でありがたいと思います。先ほど、小倉委員のほうからもありましたけれども、やはりいろいろな事業者に参加してもらって裾野を広げていくことは大事だと思います。なので、要望ですが、賃料が高い港区において、こうした事業に参加してくれる事業者を増やすために、部屋に空きがあるときには、事業者が一時預かり事業、区の補助金が入るものでなくて利用者が負担するものでいいのですけれども、そういうこともできるようにするなど、区としてもできるだけ事業者の経営努力を支援することが増設につながっていくと思いますので、ぜひそうした相談にも丁寧に乗っていただきたいです。  また、事情があってショートステイが利用できない家庭というのは、やはり何かしら困難を抱えている家庭だと思いますし、そういう人たち、子育てをサポートしてくれる人たちが周囲に必要です。あと、以前からお願いしているように、港区で地域にママ友達など子育てを一緒にしてくれる人たちを探すのが大変で、うさちゃんくらぶに参加しないとなかなか子どもと同年代のお友達を見つけられない、2番目、3番目の子どもでも同年代のお友達が必要なのに、ここに参加できないので友達が見つけられないと言っている在宅の子育ての方もいます。2番目や3番目の子どもでも参加できるように改善していただきたいです。これは要望です。  質問は以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 清家委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、池田たけし委員。 ○委員(池田たけし君) 初めに、若者世代への歯科検診の勧奨についてお伺いいたします。中高年世代に多い生活習慣病は、厚生労働省の資料によると、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、その発症、進行に関係する疾病群と定義され、日本人の死因の上位を占める疾病であるがん、心臓病、脳卒中、さらに糖尿病などが含まれます。  人は、子どもの頃には学校に通学し、大人になると職場に通勤し、高齢になると医療機関に通院します。そして年齢を重ねるごとに通院する科目や服薬する薬の数が増えていきます。多くの人に生活習慣病へ至る傾向性が健診データ上に見られてくるのは中高年に差しかかる頃ですが、病の基となった生活習慣は子どもの頃にその基本が身についてたものであり、その人の日々の生活の中に浸透している習慣が、年月を重ね蓄積されることで疾病に至ります。  そのような意識付けをもって、家庭内教育や学校保健教育などを通じて、子どもの頃からの生涯を通じた健康週間が推進されることが望ましいところです。腹8分目、飲酒は適度に、よい睡眠を取るといった健康習慣をふだんから心がける意識づけが、若い世代から継続させていくことができれば、生涯を通じて、より健康な状態を維持でき、生活習慣病を遠ざけることにつながり、中高年になって後悔することも少なくなります。  しかし、今現在、健康な若者世代が、先々の病を意識して、日々健康習慣をつける、この自己管理の生活を送るといったことは難しいことであります。ならば、身近な日常の生活と密接な中において、日々、継続的な健康へのモチベーションを意識づけしていくことができないでしょうか。そこで、毎日取る食事や歯磨きなどにつながる歯の健康、オーラルケアから始める健康意識の醸成を図ることはいかがかと考えます。歯の検診は、お口の検診として、もちろん港区でも行われております。  伺いますが、港区の20代、30代のお口の検診の勧奨と、昨年度の受診者数については、どのようでありましょうか。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) お口の検診の、20代、30代の方への勧奨についてですが、20歳、25歳、30歳以上につきましては、偶数年齢及び前年度受診された方に個別通知を発送しております。令和3年度は2万7,453名の方に個別通知を発送いたしました。また、令和3年度の受診者数は3,580名となっております。 ○委員(池田たけし君) もう少しあってもいいかなと思います。  3年に及んだ新型コロナウイルス感染症も、いよいよマスクを外すことが個人の判断に委ねられる時期が訪れようとしています。今まで隠れていたマスクを外した素顔に見える、歯の健康状態についてなら、毎日の手入れ次第によって予後が大きく変わっていく健康習慣であることを若者にも訴求でき、意識づけることにつながるのではないでしょうか。  オーラルケアの遡及の最初の導入は、ブラッシングについてで、歯周ポケットや歯間も意識し、形状が一つ一つ違う歯を一本一本丁寧に磨くこと、電動歯ブラシでの強いブラッシングが歯茎下がりを起こす元であること、デンタルフロスを使ったプラークコントロールが大切であることなどを理解してもらう趣旨から、次の誘導は、区のお口の検診や歯科医によるプラーク除去など、定期的なオーラルケアを行えば高額な費用がかかる治療を避けることができるとの理解、そして、歯科医は、自分の健康を継続的に管理し、相談もできる、健康週間継続のための伴走者であるかかりつけ歯科医であるとの意識の定着ができるのではないでしょうか。  そしてその意識づけは、健康は習慣の中で保たれること、かかりつけ歯科医とともに維持するものとの理解と実感が、歯の健康づくりを通じて、さらに、生活習慣病を予防する、体の健康維持にも同じことであるとつなげていけるものと思います。  質問は、若者世代へ、生活習慣病予防も見据えた歯の健康習慣についての理解をどのように深めていくかについて伺います。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) お口の健診は、虫歯のチェックだけではなく、生活習慣病との関連が指摘されている歯周疾患の予防も含めた、歯の健康週間について、歯科医や歯科衛生士から直接保健指導を受けることができ、かかりつけ歯科医を持つきっかけづくりにもなります。  より多くの若者世代の方にお口の検診を受けていただけるよう、区のイベントを通じた周知や、SNSなどを通じた、若者に伝わりやすいように周知方法の工夫をするとともに、歯科医師会と連携して、若者が受診しやすい環境整備を検討してまいります。 ○委員(池田たけし君) よろしくお願いいたします。  次に、歯ブラシの定期的な交換について伺います。令和4年6月7日に閣議決定した経済財政運営の指針、骨太の方針に、いわゆる国民皆歯科健診が盛り込まれました。これは、定期健診を通じて国民の歯の健康を守り、健康寿命を延ばすためのもので、令和7年度を目安に導入を検討していると報じられています。  効果的な歯磨きのためには、歯ブラシを定期的に交換することが必要とされています。毎日使う歯ブラシは、長く使い過ぎると毛数が減ってきたり、毛先が折れてしまうことで、汚れを落とす効果が低下します。歯茎を傷つけやすくなってしまったり、たくさんの汚れや菌が付着してしまうおそれもあります。交換する頻度は、おおむね1から1.5か月がよいと言われています。  ライオン株式会社は、墨田区とプラスチックの資源循環を目的に、歯ブラシリサイクルに関する協定を令和2年3月に締結し、行政のごみ回収事業と連携した使用済み歯ブラシの回収を行っています。回収した歯ブラシは、同社指定のリサイクル関連企業にて再資源化をし、墨田区の子どもたちが使用するプラスチック製品の素材として活用するとのことです。循環型社会への貢献とともに、定期的な歯ブラシ交換を促すことで、生活者の歯と口の健康維持へ貢献することも目的としています。  港区では、20歳以上の全区民を対象に年2回の歯科検診、お口の検診を実施しています。国の国民皆歯科検診を先取りするもので、大変高く評価をしております。今後は、お口の検診などの機会を捉えて、歯ブラシの定期的な交換についても促すべきと考えます。また、企業との連携についても検討していただきたいです。  質問は、歯の健康維持のために必要な歯ブラシの定期的な交換について、区民にどのように啓発していくのかお考えをお伺いいたします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 区では、お口の検診において、歯科医師または歯科衛生士が、食べた後に歯を磨くこと、自分に合ったブラッシングで歯垢を取ることなど、受診者の口腔内の状況を評価した上で、歯の健康習慣に関する保健指導をきめ細かに実施しております。  傷んだ歯ブラシを適切な頻度で交換し、清潔な歯ブラシを用いて歯磨きをすることは、口腔内の健康を維持するために必要なことから、みなと保健所で実施している健康講座や区ホームページなど、多くの機会で啓発するとともに、必要に応じて、家庭での歯ブラシの使い方などについて、お口の健診の保健指導の際に情報提供をいたします。 ○委員(池田たけし君) よろしくお願いします。  最後に、がん患者へのアピアランスケア支援について伺います。東京都は、令和5年度予算案において、ウイッグや胸部補整具の購入やレンタル等にかかった費用を助成する区市町村を支援する事業を新たに盛り込みました。  港区では、平成29年度から、ウイッグ、胸部補整具への購入に対して3万円、または購入経費の7割のいずれか低い額の助成を開始しています。令和4年度は、対象品目に帽子を加えるなど、東京都を牽引する取組を高く評価をしております。港区の当該助成は購入のみを対象としており、レンタルは対象ではありません。利用者によっては、お試しでウイッグなどを使ってみるのにレンタルを利用する方もいるようです。また、ウイッグなどは、治療後の一定期間後は不要となるため、髪が再び生えてくる期間によってはレンタルのほうが望ましい場合もあるように思います。
     質問は、東京都の令和5年度事業を契機と捉えて、がん治療中の方へ港区がん患者ウイッグ等購入費助成事業の対象をレンタル品にも拡充すべきと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 現在、港区がん患者ウイッグ等購入費助成事業では、一度購入すれば、比較的長期間使用できる、個人の状況に合わせて調整を行う必要があるという点から、購入の場合のみを助成対象としております。区は、今後示される予定の東京都のアピアランス・サポートの補助制度の内容を精査するとともに、区と協定を締結している一般社団法人アピアランス・サポート東京などとも連携し、利用者の需要を見極めながら、レンタル品への助成についても様々な視点から検討してまいります。 ○委員(池田たけし君) お願いします。終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 池田たけし委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、清原委員。 ○委員(清原和幸君) 私は、新型コロナウイルス感染症から得た教訓を生かした、新たな感染対策の強化と確立について伺います。  新型コロナウイルス感染症が伝播してから3年以上がたちました。この間、新型コロナウイルス感染症は変異を繰り返し、猛威を振るってきましたが、日に日に感染者数は減少の傾向です。また、発生時と比較して、弱毒化したのではないかと思います。改めて、医療従事者や保健所、区職員の皆様の献身的な対応、また、特効薬や経口薬の開発に向けて一心不乱に取り組んでいる研究者の皆様に敬意を表する次第です。ありがとうございます。  新型コロナウイルス感染症が伝播したとき、いずれ季節性インフルエンザに効果がある、リレンザやタミフルなどのような経口薬が開発されて、一般的に処方されると期待されていましたが、いまだ叶わない状況です。新型コロナウイルス感染症は、弱毒化したのではないかと申しましたが、今後どのように変異するのか分かりません。注視していかなければならないと思います。  感染症は国外で、鳥インフルエンザが鳥から人に、デング熱がシマ蚊の媒介により人に感染したという報道がありました。社会経済活動のグローバル化に伴い、訪日客や輸入品は増加の傾向です。そのため、いつ既存のウイルスや新型のウイルスが国内に忍び込むか予測ができない状況です。  猛威を振るう新型コロナウイルス感染症が伝播したとき、感染防止対策として、手指消毒の徹底、マスクの着用、不要不急の外出の禁止などの措置が取られ、教育や保育施設など、あらゆる施設で対策が施されました。区役所は、区民サービスを身近に提供します。そのため、事務事業が継続できる体制を構築しておかなければなりません。  そこで伺います。今回のコロナ禍で得た教訓を生かして、初動体制の在り方や人員配置、事務事業を継続するための体制の構築など、強化や確立に向けた取組を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 区は、これまでも、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が急増する状況において、各地区総合支所や各支援部からみなと保健所に応援職員を配置し、相談、PCR検査、患者の外来受診や入院の調整、搬送、健康観察、疫学調査等の多岐にわたる業務に対応してまいりました。  今後は、区民サービスへの影響を最小限に抑える観点等から、これまでに実施した人材派遣等の適切な運用や職員配置、兼務経験を踏まえた職員応援体制などの振り返りを行うことで、未知の感染症などが発生した際に、迅速かつ適切に初動や支援の体制を確立できるよう、感染症対策の充実強化を図ってまいります。 ○委員(清原和幸君) 今、御答弁いただきましたように、区役所、それから保健所の初動体制を迅速に的確に進める上では、やはり整えておくことが必要だと思います。そのためにはやはり、業務継続計画、BCPの策定をしておかなければならないと思います。今回の感染から得た教訓を備忘録としてしたためていただきたいと思います。  以上で質問は終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 清原委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 最後に、うかい委員。 ○委員(うかい雅彦君) 子育て支援について伺わせていただきます。子育て支援につきましては、民生費でも取り上げさせていただきましたが、国として異次元の子育て政策を進める中で、我が港区としてもさらなる踏み込んだ子育て支援を期待して、質問させていただきます。  本年8月に開業予定の有栖川の旧愛育病院跡の愛育産後ケア子育てステーションは、ショートステイ事業、デイサービス事業、また、地域助産師と連携した在宅医療にも取り組むアウトリーチ事業等、産科医、小児科医、精神科医、児童精神科医、助産師、臨床心理士、保育士、栄養士が連携して切れ目のないケアを行う、子育て支援モデルとして期待している次第です。  また、民生費でも取り上げました、産前産後のメンタルケアについても、このような、区内産婦人科の先生方をはじめ様々な医療連携が生まれることにより、港区内で専門性の高いケアが行われると期待されます。当然のこと、港区医師会の産婦人科の先生方にも協力を得ることが必要でありますが、港区らしい産前産後のメンタルケアについても取り組んでいただくことで、出産に対するつらいイメージの払拭につながればと感じます。区のお考えを伺います。 ○健康推進課長地域医療連携担当課長兼務(二宮博文君) 港区には、総合周産期母子医療センターである愛育病院をはじめとして、産科・小児科を有する医療機関が豊富にあることから、港区周産期医療・小児医療連携協議会を定期的に開催し、メンタルケアを含めた産前産後における最新の知見や課題の意見交換などを行っております。また、港区医師会の協力の下、港区精神科・精神神経科・心療内科医療機関名簿を作成し、診療対象に妊産婦の受入れ状況を明記して、区内医療機関や相談機関などに配付しており、妊産婦でメンタル不調の方が必要に応じて速やかに専門的な医療につなげることができるようにしております。心身や環境の変化、出産後の生活への不安などから、産前産後の女性はメンタルケアが重要となることから、区は引き続き、区内の医療機関や港区医師会などとも密接に連携し、メンタルケアの充実に取り組んでまいります。 ○委員(うかい雅彦君) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。  次に、帯状疱疹ワクチンについて伺います。まず、申込み状況についてです。令和4年第4回港区議会定例会の代表質問において取り上げさせていただいた、帯状疱疹ワクチン接種の助成についてですが、助成金額についても画期的であると評判になっておりますが、現在の区への申込み状況について伺います。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 本年1月16日から、コールセンター及び電子申請で帯状疱疹ワクチン任意接種助成事業の申込み受付を開始しており、電子申請受付分も含めて、平均して1日当たり50件前後の申込みがあります。2月27日時点では合計2,159件の申込みをいただいております。 ○委員(うかい雅彦君) より多くの応募についての対応についてなのですけれども、かなりの好反響で受付が追いつかない状況とも聞いておりますが、ぜひとも応募の区民について受け付けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。港区が始めたことにより、お隣の新宿区でも始めようとしているようです。帯状疱疹を経験した者として、二度とあのつらい思いを味わいたくないですし、他の方にも経験されないように願う次第です。今後の区の考えを伺います。 ○参事・みなと保健所長兼務保健予防課長事務取扱](太田留奈君) 区は、申込者全員が帯状疱疹ワクチンの任意接種を受けられるよう、必要に応じて対応を進めてまいります。また、引き続き、区内の医療機関や行政関係施設等へのポスター等の掲示等により、本事業を周知し、区民の健康増進につなげてまいります。 ○委員(うかい雅彦君) よろしくお願いいたします。私の入手した情報なのですけれども、今回のこの帯状疱疹ワクチンについても、港区はお金があるからできるのだなどというような話が最初あったようですけれども、でも実際にその費用対効果というのか接種による医療費の抑制についてもしっかりとデータとして出されていて、今回の接種につながったというのを聞いております。何か、電子申請は、間違えた方が全国から申請をしているなどという情報も聞いているのですけれども、それだけやはり国民として期待されているものなのではないかなと思います。  国保が帯状疱疹に支払う医療費に比べれば、その7割を助成してもかなりの効果が高いという、その医療費抑制の状況というのはこれから分かる話だと思いますけれども、やはりこういった先進的な取組をしっかりとやるということは、コロナ禍において非常にみなと保健所がしっかりと区民のために働いてくださったということ、我々本当に大変信頼をしている次第なのですけれども、こういったところにもつながっているのだなというふうに強く感じた次第であります。  なかなか、国のことを待っていたら何も進まない話もある中で、与党会派の人間としてあれですけれども、やはり区民のために何をまずしなければいけないかということを真っ先に考えていただいて、進めていっていただきたいと思います。引き続きよろしくお願いします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) うかい委員の発言は終わりました。  これにて歳出第5款衛生費の質疑は終了いたしました。  議事の運営上、暫時休憩いたします。再開予定は15時35分といたします。                午後 3時05分 休憩                午後 3時35分 再開 ○委員長(黒崎ゆういち君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。     ─────────────────────────────────── ○委員長(黒崎ゆういち君) これより歳出第6款産業経済費の審議に入ります。  歳出第6款産業経済費について、理事者の説明を求めます。 ○財政課長(山越恒慶君) それでは、歳出第6款産業経済費について御説明いたします。  資料ですが、サイドブックスの定例会・臨時会、令和5年第1回定例会、議案等のフォルダーをお開きいただきまして、令和5年度港区各会計予算のファイルをお開きください。ページでございますが、右下のページ番号184ページを御覧ください。  産業経済費の予算額は35億720万9,000円で、前の年度と比べ5億8,281万1,000円の減額です。  項の1、商工費は、款の産業経済費と同額です。  以上、甚だ簡単ですが、第6款産業経済費の説明を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 説明は終わりました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(黒崎ゆういち君) これより、歳出第6款産業経済費の質疑を行います。  初めに、小倉委員。 ○委員(小倉りえこ君) 商品券の発行支援事業について伺います。商品券支援事業というのも、ほかに漏れず、このコロナ禍前後で大きな変化というものがありまして、2020年以前には年に2回、お中元とお歳暮の季節の7月と12月に商品券というものが発行されておりました。2020年は、コロナ禍による3密回避のために初めて中止されて、その後、先着順で各商店街の販売所に列をなしていた光景というのも、もはや過去の記憶になりましたが、今となっては全て事前申込制による抽選制、そして落選者を可能な限り少なくして、たくさんの方の手に渡るように、1人当たりの販売額というものを下げております。  この5年ぐらいで、このように商品券事業というものが大きく変わりまして、販売方法、プレミアム率、そして販売総額というものも大きく変わっています。電子券と紙券の発行割合や販売率であったり、この電子から集められた使用データを基に新たな商品券発行支援事業の課題が出てきていると思われますが、どのようなものか伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) プレミアム付き区内共通商品券は、20代から50代では電子商品券の申込みが半数以上である一方、60代以上では紙商品券が強く支持される傾向にあります。このことから、電子化の利便性をあらゆる世代が享受できる、使いやすいシステムの構築が必要と考えております。  また、電子商品券の利用状況を分析したところ、平日に比べまして土日の利用が2割以上多いことが把握できました。電子商品券利用者の約9割は区民であり、多くの区民が土日に商店街を訪れているものの、店舗によっては土日休みとしていることから、商機を逃している可能性があると推測しております。このような情報を店舗にも提供し、今後の店舗経営に役立てていくことを考えております。  さらに電子商品券の利用を伸ばすには、現在、電子商品券申込者の約1割にとどまっている在勤者の電子商品券購入を促進することも有効と捉えております。今後は、中小企業向けのメールマガジンを活用するなど、在勤者にも情報が届くように周知方法を工夫し、さらなる電子商品券の普及に努めてまいります。 ○委員(小倉りえこ君) 20代から50代の方が電子券を多く利用されているというのは、前回の決算特別委員会の辺りで確認はできてはいたのですが、この在勤者の1割というところと、やはりそこを促進してどうにかしていきたいというような新しいワードは今回初めて出てきたと思います。土日利用というところは、商店街を散策するのに家族でお出かけされたりお食事したりというのは、リーズナブルな理由ではあると思います。あと、使いやすさをどうしていくか、これは電子券が初めて出たときからも課題であったりしますし、その紙商品券の60代以上がというところもありましたけれども、どの年代であっても使いやすいものであるべきだし、システムとしても、区役所もよいものというのですか。私、いつもお店側の気持ちで物を言いますけれども、店側にとっても利用者側にとっても使いやすいものであって、だからこういうものはいいのだなというところはもっともっと周知を今後していっていただきたい。  そのためにはやはり、データ分析をしていって、できるものは改善をしていく。いろいろもう、数回やってヒントというものはいっぱい見えてきていると思うのです。商店街の中だけではなくとも、利用者からの意見も当然聞いたりとかして、産業振興課の皆さんも、若い方もいっぱいいらっしゃいますので、どういうものだったらもっと利用していただけるのか、お店に行っていただけるのかということをぜひ相談しながら、我々にも聞いていただいて構いませんし、むしろ区民側の意見としても聞いていただきたい。なので、よいものを今後もつくっていくために御協力を引き続きよろしくお願いしたいと思います。  今日から3月1日ですけれども、子育て応援商品券というものの配付が始まりまして、その初回の事前登録でしたか、あとその一定の一次申込みたいな感じのところに間に合った方が、今日、連絡先にメールが多分行っているはずなのです。中には、これで初めて電子商品券という、この港区のタイプのものを利用する機会というのが出てきますので、どうなるかというのは今後楽しみではあるのです。当然、そのデータも何らかの方法で入手をして解析をしていくということにつながっていくと思うのですが、さらに、今までプレミアム付き商品券の、購入層か、使用層というのと、配付されたもので、しかも18歳以下のお子さんがいる御家庭でのその使われ方というところは、重なる部分もあると思うのですけれど、別な部分もあると思うのです。解析をできるだけして、そういうのもお店にやはり提供していくことで、集客であるだとか、港区の新たな施策というところには絶対プラスになると思いますから、継続してお願いできればと思います。  この5年ぐらいで、その販売総額というのも、プレミアム付き商品券ですけれども、本当、1億円という時代があったことを、皆さん本当にもう過去の記憶で忘れているのではないかなと思いますが、今、10億円規模が当たり前になったのですけれども、10分の1だったのです。それで、どのぐらいの発行というのがちょうどいいのだろうかというのをずっと港区商店街連合会の皆さん含めて話されているときに、新型コロナウイルス感染症というのがあって、お店の応援と、それだけでなく、区民の支援というところも含めて、今のところ、大体10億円というのが、一時期15億というのが1回ありましたけれど、続いてはいます。まだ状況もいろいろありますし、これからお店屋さんに頑張っていただきたいところもたくさんあるので、ぜひしばらくはこの規模で続けていただきたいと思っております。そこの御検討も積極的にお願いいたします。  次に行きますけれども、商品券に関しては常に3通りの御意見をいただきます。使う側の消費者としての御意見と、あと、発行元の港区商店街連合会としての御意見、そして商店会の加盟店舗の御意見の3つです。どれも全てかなうように調整するには物すごく大変で、恐らくほぼ不可能なことと思われてしまうのですけれども、しかし限りなくそれに近づけていくためには、やはり使いやすくしていくことと、利用可能な店舗を増やしていくことに尽きません。  1年前に電子商品券が初めて登場してから現在まで、電子商品券の取扱い店舗というのがどれぐらい増えたのかを伺います。また、商店街中心の人間としても、これライフワークになってしまうと思うのですけれども、今後もその商店街支援の一環として、商品券発行事業というのは当然続けていただきたいと思いますし、電子商品券の利用可能店舗というのをどういうふうに増やしていくのか、今後の展望も併せて伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 電子商品券は、事業開始時に事業者向け説明会を6か所で計17回実施するなど、丁寧な事業周知に努め、727店舗の取扱いでスタートいたしました。一方、紙の商品券は、同じ時期に1,213店舗の取扱いがあり、電子と紙での取扱い店舗数の差が課題となっておりました。事業開始以降、未登録の店舗に対し、電子商品券のメリットを分かりやすく伝え、勧誘を続けた結果、現在では、電子商品券の取扱い店舗は1,000店舗を超え、当初に比べ約4割増やすことができております。  引き続き、各商店会の会員店舗に電子商品券の魅力を伝えるとともに、電子商品券の取扱いが商店会に新たに加盟する大きなメリットとなるよう、港区商店街連合会とともに事業の充実に努め、さらなる取扱い店舗数の増加を目指してまいります。 ○委員(小倉りえこ君) この1年で大分増えて、今数字を出していただきましたけれども、1年前が727、今が1,000店舗を超えたというふうに伺いました。これは、港区商店街連合会の店舗数2,924というふうに公開されていますけれども、これのまだ3分の1ぐらい。しかし、その始まった当初の727というところから比べると、やはり物すごく増えた。4桁に届いたというのは物すごく大きなことだと思います。これはやはり産業振興課の皆さんが一生懸命周知というのをしていただいたのもありますし、あと、初回で電子商品券を導入したお店が、意外にやはり使い勝手がよかったよ、簡単だったよというのが、口コミで広がっているというのも当然あるとは思います。  なので、今後ともやはり増やしていくという努力は必要で、紙の商品券も、銀行がやはり難しいというお話はさせていただきました。新規に紙商品券を取り扱いたくても、銀行のほうからちょっとと言われるケースもあると聞いておりますし、そうすると電子でスタートするしかやはりないというところが出てきます。なので、そういうところへのサポートも含めてしっかりやっていただきたいなと思っております。  前からお伝えしておりますけれども、商品券の発行事業、区の商店街への支援というものが大きなところであると思っておりますので、そういう姿勢を表に出していただける港区の気持ちが本当に温かいと思っておりますし、今後も期待していきたいと思います。よろしくお願いいたします。  以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 小倉委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、石渡委員。 ○委員(石渡ゆきこ君) 私も、続きましてプレミアム付き区内共通商品券、この電子商品券のことについて伺います。大変人気の高いこちらのスマイル商品券ですけれども、いろいろな御意見や注文というものが、人気があって使われるようになればなるほど出てくるものだと思います。  例えば、お店の側、加盟店舗からすると、現在の使用というのが、ほかの電子決裁、例えば、PayPayさんのように、支払いがされた、つまり決裁がされたときに音が出るというような形で、「はい、決裁しましたよ」というのが分かりやすいというような、そういった手法に比べて、スマイル商品券の場合には音が出たり出なかったり、利用される方のデバイスの設定にそれはよるとは思うのですけれども、音が出ない場合には、きちんと本当に決済をしてくれたのかどうか、もうレジのところから一生懸命見ないとなかなか、未収金が出てしまって大変とか、そういうようなことがあります。もっとそこのところで分かりやすい工夫ができないのかといったような、そういったお声聞くこともあります。  また、使い手側の要望としては、現在のブラウザベースではなくて独自アプリ、やはりこちらにしてもらった方がいいのではないかというようなことも含めていろいろな御意見が出ていると思いますけれども、区として、現在このスマイル商品券の電子の商品券について、どのような課題を把握していて今後どう改善予定であるのか、まず、それを教えてください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 港区商店街連合会が発行している電子商品券は、ウェブアプリケーションを利用しております。ウェブアプリは、ダウンロードアプリと比べまして、ダウンロードが不要であること、使用するデータ量が小さいこと、導入費が比較的安価であることなどのメリットがございます。一方、マナーモードにしておりますと決裁音が鳴らないことや、一定時間が経過するとログイン状態が切れてしまうこと、プッシュ通知が送れないことなどが課題であると認識しております。  解決策の一つといたしまして、ダウンロードアプリに切り替えることも視野に入れておりますが、ダウンロードアプリを導入した場合、付加できる機能が増えることもあり、港区商店街連合会として、どのような事業が実施できるかなど、慎重に検討する必要があります。引き続き、利便性を向上させ、消費者、店舗の双方に喜んでいただける事業となるよう、港区商店街連合会と検討を進めてまいります。 ○委員(石渡ゆきこ君) やはり政策課題というのは中小企業振興というようなことになりますと、お店の側からすると未収金が出るか出ないかというような、結構真剣な問題だと思います。やはりそこについて真っすぐに考えた、使い勝手のいいシステムにしていただきたいと思います。  次に、中小企業販路拡大支援事業について伺います。令和4年12月1日から始まった広告宣伝活動費等支援事業補助金ですが、区内中小企業者の事業活動支援として、こちらは広告宣伝活動及び人材確保事業の経費を3分の2を補助していただくものです。上限があるといっても、結構こちら人気だと聞いておりまして、申請は4月28日までとされていますけれども、現時点で87事業者の申込みがあると聞いています。  そして、令和5年度から、こちら販路拡大支援事業と中小企業人材確保支援事業というふうな形でスタートするというふうにも聞いておりますが、私は今回、この販路拡大支援事業について質問させてください。  この広告宣伝活動費等支援事業、現在行われているこの支援事業ですけれども、大体200社が目安と聞いておりました。続いて、令和5年度から始まる販路拡大支援事業については、こちらは具体的に何社ぐらいを対象と現在考えておられるのか。それから、既にもうこちらの広告宣伝活動費等支援事業を利用した事業者であっても、これは利用が可能であるのかという点について伺います。  続きまして、交付申請の手続なのですが、広告宣伝活動費等支援事業、現在の事業では、郵送でこの申請書一式の提出が求められているとなっておりますけれども、オンライン申請にもぜひ対応していただきたいと思います。  こちら、まとめて御答弁いただければと思います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 対象は200社を想定しておりますが、予算の範囲内で可能な限り申請を受け付ける予定としております。令和4年度に広告宣伝活動費等補助金を利用した事業者につきましても、令和4年度とは異なる補助対象事業を実施される場合は、申請を可能とする予定です。令和5年度の申請受付を開始する際には、申請する事業者の利便性向上のため、オンラインでの申請が可能となるよう調整してまいります。 ○委員(石渡ゆきこ君) こちらの事業も使っていただけるように、細やかな周知とアナウンスについてもぜひよろしくお願いいたします。  質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 石渡委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、なかね委員。 ○委員(なかね大君) よろしくお願いします。まず、観光街区案内標識についてお伺いします。町なかにある港区インフォメーションとして設置されている観光街区案内標識、現在港区には、周辺工事等で一時撤去中の3基を除き、213基設置されていると伺っております。標識には、地域の観光情報や災害時に広域避難場所等の情報が掲載をされております。JRや地下鉄の駅出口から出た場所に多く設置されており、他の地域から訪れた方を案内する手段として活用されています。私も朝、地下鉄白金台駅前や泉岳寺駅前で挨拶に立っていると、案内標識を見て、目的地を確認される方の姿を見かけます。  一方で、駅出口であっても設置されていない場所もあります。例えば、都営地下鉄高輪台駅の2つある出口のうち、A1出口には設置されておらず、周辺の商店の方からは、道案内のためにお店に来る方がいるため、案内表示を設置してもらえないかとのお声をいただきます。  そこで伺います。高輪台駅A1出口の前に設置をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。また、今後、その他の地域の案内標識の増設の考え方についてお伺いします。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 区では、都営地下鉄高輪台駅A1出口前の案内標識の設置について、令和元年度に検討しましたが、試掘の際に埋設管の存在が判明したため、設置を断念した経緯がございます。今後、案内標識の増設に当たっては、観光情報発信の必要性や土地所有者との調整、埋設物の有無などを総合的に判断してまいります。  なお、区では、利用者の皆様に正しい情報を御案内するため、案内標識の内容に変更が生じた際に、できる限り速やかに反映する盤面更新を優先しておりますので、令和5年度は、新たに増設する予定はございません。 ○委員(なかね大君) 高輪台駅前の設置がされなかった経緯は理解をします。ただ、今後、例えば環状4号線の工事計画等もありますので、ぜひ設置については引き続き検討をしていただきたいと思います。  また、区全体としても更新を優先に行うということで、現時点では増設の予定はないとのことでしたが、観光事業は回復し、インバウンド需要が本格的に増加すれば、比例して、まちの情報提供の必要性も高くなると思いますので、増設についても今後検討をお願いしたいというふうに思います。  また、正しい情報を載せることを優先に、更新作業を主に行っていくという話ですが、現在、案内表示にはスマホやタブレットを活用した内容にはなっておりません。更新の際に、例えば案内標識に表示できないような内容をQRコードへ掲載し、スマホで読み込めば詳細な情報を得られたり、視覚的に体感できる情報なども発信することが可能になるのではないかと考えます。  そこで質問は、案内標識の更新の際には、デジタル機器を活用して、より港区の魅力を発信していけるよう取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 区では、観光施設や公園など、魅力あるスポットを知っていただくため、全域版と5つのエリア別の港区観光マップを作成し、紙配布のほか、区のホームページにも掲載しております。今後は、観光や区内移動など、様々な場面で活用していただけるよう、港区観光マップの掲載ページへリンクする2次元コードを案内標識に貼るなど、デジタル機器を活用した魅力発信につながる手法を検討し、観光情報発信の取組を推進してまいります。 ○委員(なかね大君) ぜひ、よりよい観光事業にするように、様々なそういった材料等を活用しながら取り組んでいただきたいと思っております。  続きまして、港区内共通商品券特設サイトの店舗検索についてお伺いします。2月6日から登録が開始された港区子育て応援分の1人5万円分の電子スマイル商品券は、いよいよ本日から利用開始となっております。多くの利用者の皆様から喜びの声が聞こえておりますが、同時によくある御意見が、電子商品券を使用できる店舗の検索が大変だというものでございます。
     詳細を伺うと、港区内共通商品券特設サイトから使用可能店舗を検索しようとすると、1ページに20件しか掲載されておらず、自分が行きたい店舗を探すのに何回も何回もページをめくらなくてはいけないということでした。地域や業種別に絞り込み検索ができることは承知をしておりますが、飲食店などは相当な件数となっております。  そこで、1ページの表示件数を20件だけでなく、50件などと選んで検索できるようにするなど、工夫をしていただきたいと思いますがいかがでしょうか。お伺いします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区内共通商品券の特設サイトにおきましては、取扱い店舗を調べる際の絞り込み選択で、例えば飲食業だけでなく、さらに業種を細分化して、和食や中華料理も選択できるようにし、利用したい種類の店舗がスムーズに表示されるように努めております。  一方、対象店舗が多い言葉で検索いたしますと、検査結果が十数ページになる場合もあり、対象店舗の確認に時間を要する場合があります。そのため、委員の御提案を踏まえ、改善を希望する声が届いていることを港区商店街連合会に伝えたところ、今週中には最大50件分の検索結果を表示できるように対応するとの回答がございました。引き続き、港区商店街連合会とともに、商品券事業のさらなる充実に取り組んでまいります。 ○委員(なかね大君) 検索の仕方は結構それぞれであるので、見えたときに利用しやすいと感じるのは様々あると思います。いろいろな声を聞きながら、よりよいサイトの運営に努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  質問は以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) なかね委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、福島委員。 ○委員(福島宏子君) インボイス制度についてです。今年10月から消費税の適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度が実施される予定になっています。小規模事業者への影響や複雑な制度が明らかになるにつれて、中止や延期を求める声が各業界、各地域で大きく広がり、政府もその声を無視できなくなりました。  インボイス発行事業者の登録申請件数も伸び悩んでいることもあり、税制改正大綱には、納税額の時限的軽減などの激変緩和措置や事業者の負担軽減措置が盛り込まれました。税制改正により、原則3月末だった登録締切を9月末まで延長しました。  港区は昨年10月からインボイス相談ブースを開設しています。その相談ブースの相談実績と相談内容をお答えください。 ○産業振興課長(中林淳一君) インボイス相談ブースでは、令和4年10月の開設以降、制度全般に関する質問や、登録後に想定される影響、登録申請の方法などについての相談が、これまでに23件寄せられております。 ○委員(福島宏子君) 23件ということで低い実績だと思います。内容はお答えいただいてないのですけれども、まず、月曜日と金曜日のみ、それから午前9時から午後4時まで、そして正午から1時までは昼休みという、こういったやり方では相談したくても相談できないということを以前にも指摘をしています。4月以降もこういった相談ブースの設置が必要となります。運用の在り方や、時間帯や曜日などを拡大して、多くの方の疑問や不安に応えられるようにすること、答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) インボイス制度の開始に向けまして、区では引き続き相談が多く寄せられることを見込んでおります。令和5年度も税理士による無料相談ブースを開設していく予定でございます。 ○委員(福島宏子君) その相談ブースの中身の問題でありますから、時間帯、曜日、そして夜の時間もできるように、やはり改善が求められていると思いますので、その点きちんと検討していただくように指摘をしておきます。  総務省は自治体自身のインボイス登録が遅れていることを指摘しています。一般会計は消費税の申告義務はありませんが、課税仕入れを行う事業者については、仕入れ税額控除を行うことができなくなり、消費税の負担が増加するといいます。また、自治体が地元商店や工務店などに発注している取引では、事業者側がインボイス登録をしていないと取引から除外されるおそれがあります。年収300万円のアニメーターの場合、ほぼ1か月分の所得が消費税で消えることになります。免税業者にとってこの制度は、課税業者になるか、取引を諦めるか、消費税分を値引きするかの悪魔の3択を迫られます。アニメ・声優・漫画・演劇分野のフリーターは二、三割が廃業の危機という調査結果です。弱い者いじめのインボイス制度の廃止を国に求めること、答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区としてインボイス制度の廃止や中止を国に求めることは考えておりませんが、税理士による無料相談ブースを引き続き開設するほか、令和5年度からは、インボイス制度に対応したソフトウェアの導入等に要する経費の補助制度について、補助率及び補助上限額を引き上げるなど、今後も、事業者のインボイス制度への対応を支援してまいります。 ○委員(福島宏子君) インボイスは消費税率を引き上げるための突破口です。免税事業者だけでなく、課税事業者にも、そして消費者である全ての国民に影響を及ぼす、問題山積みのインボイス制度の中止に、これからも私たちは全力を挙げていきます。  次に、産業振興センターについてです。10階にある勤労者交流室の利用促進を昨年9月の決算特別委員会でも求めました。課長は、より多くの人に御利用いただけるよう、建物内の表記やホームページの紹介等を工夫し周知すると答弁しました。その後の登録者数、利用の実態、また、建物内の表記はどのように改善されたか、答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) 産業振興センターの勤労者交流室の利用登録者数は、令和5年2月末現在で62名となっております。月平均で65人の利用があり、利用方法としては囲碁・将棋が多く、談話や新聞のみの利用は少ない状況です。また、建物内の案内表記につきましては、エレベーター内の施設案内パネルに勤労者交流室の表示を追加いたしまして、より分かりやすい案内に努めております。 ○委員(福島宏子君) 62件ということで昨年よりは少し増えていると思うのですけれども、表記に関しては、中に入ってエレベーターの所まで行かなければ分からないということになります。通行人が、外から見ては分かりません。私は、外から見ても、誰が見ても分かるように、みなとパーク芝浦のように電車の中からでもスポーツセンターやリーブラや「ラクっちゃ」、消費者センターなどが入っていることが分かる、こういった表記が必要だと思います。外から見て、通行人が見て、そして今後はスーパーマーケットもできるということですから、さらにそういったスーパーマーケットを利用する方にも全ての人に産業振興センターを、そして勤労者交流室の存在を知らせるべきです。  勤労福祉会館であったとき、1階の囲碁・将棋コーナーにはたくさんの人が集い、まさに交流の場として喜ばれていました。その機能を産業振興センターも引き継ぐと約束していたはずです。区民の憩いの場を奪うことなく、区民が集える場であり続けることをこれからも強く求めます。  次に、駐輪場についてです。約1億5,000万円かけた駐輪場が機能せず、収納できない自転車が多く、改修されています。大切な区民の税金です。どうしてこのようなことになったのか。まだ1年もたっておりません。駐輪場設置の際に分からなかったのか、答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) 建設当初は、機械式駐輪場の仕様上、前輪の車軸にキャップがついた電動アシスト自転車が格納できないことは、区として想定しておりませんでした。札の辻スクエアの開設後、前輪の車軸をつかんで収納するホルダー装置がキャップによって滑りやすくなり、車重の重い電動アシスト自転車が落下する事例があったため、安全性の観点から、機械式駐輪場に入出庫しないよう対応してまいりました。その後、機械式駐輪場のメーカーにおいて、車軸以外の部位をつかむ、新たなホルダー装置の提供が可能となったことから、現在改修を進めているところです。現状では、機械式駐輪場に入出庫できない電動アシスト自転車の利用者が多いため、平置式の駐輪場が満車となる場合が多く、利用者に御不便をおかけしておりますが、改修後は解消されるものと考えております。 ○委員(福島宏子君) 想定できなかったということでありますけれども、改修のための費用は約1,000万円ということで、設置事業者の責任も重大だと思います。地下駐車場の収納は最大で384台といいます。平置き式の部分は22台分です。民間連携床にスーパーが入ることに決まりました。買物客の多くが自転車を利用すると想像ができます。地下駐車場の出し入れにはどのくらいの時間がかかるのか。時間がかかって渋滞になるようなことがあってはまた機能しないことになります。自転車の出し入れ、これはスムーズにできるのか、渋滞になることなどないのか、答弁を求めます。 ○産業振興課長(中林淳一君) 機械式駐輪場の利用に際しては、利用可能な自転車であることを確認するため、初回のみ、大きさなどを測定し、登録する必要がございます。登録後は、入出庫用のICカードの貸出しを受け、2か所あるゲートで自転車の入庫・出庫操作を行います。平置きの場合と比べまして、出庫時に若干の待ち時間があるものの、比較的スムーズに御利用いただけます。操作に不慣れな方には、管理員が操作のサポートを行っております。  今後、スーパーのオープンに伴い、利用者の増加が見込まれますが、駐輪場の混雑を緩和するためにも機械式駐輪場の利用を促すとともに、利用が集中するときは管理員が適切にサポートするなど、円滑な運営に努めてまいります。 ○委員(福島宏子君) 本当に地下の駐輪場が必要だったのかということも含め、本当にこれから先、今後、港区での地下駐輪場の設置自体も検討するべきではないでしょうか。地下への収納が面倒で路上に止めるようなことがあっては本末転倒です。またさらなる改修などということがないように、区も一緒になって利用者目線で取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 福島委員の発言を終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、琴尾委員。 ○委員(琴尾みさと君) よろしくお願いいたします。いよいよ、今年の5月から、新型コロナウイルス感染症が5類に移行する方針が示され、ようやくまちのにぎわいも戻ってくるのではないかと期待するところでございます。まちのお店の方々やタクシーの運転手の方からまちの様子を伺うと、コロナ禍に比べれば人は戻ってきたけれども、コロナ禍以前に比べたらまだまだ戻ってきていない。1軒目に行くようなお店は徐々に人が戻ってきてはいるけれども、2軒目、3軒目に行くようなお店はまだまだ人が戻ってきていない、みんな早く帰ってしまうという声をいただいています。  飲食店経営者の方から先日御相談をいただきました。何とかこのコロナ禍を乗り切るために、借入れをしながらも従業員を守り、切り盛りを重ねてきたけれども、その借入れもいよいよ返済が始まったが、お客様はなかなか戻ってこられない状況で、大変苦しいという悲痛のお声をいただきました。  港区では、特別融資あっせん事業などを行ってこられましたが、特別融資あっせんを受けた区民の方々より、大変助かったとの声もいただいています。やはり、コロナ禍以降、節約できない固定費、とりわけ港区は賃料の負担などが大きく、業種、業務によっては今もその負担は継続してのしかかってきているものだと思います。本事業は、今年3月31日まで延長していただきましたが、まだコロナ禍の影響を受けている事業者もおられる状況が続いています。さらに延長していただきたいと思いますが、区の見解を伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 令和2年3月に開始した、新型コロナウイルス感染症対策特別融資あっせんは、令和5年2月末現在で約8,500件のあっせんを行い、283億円を超える融資が実行されており、コロナ禍における区内事業者の資金繰りを強力に支えてまいりました。感染症の収束の兆しが少しずつ見えてきているところですが、コロナ禍以前のような売上げまでには回復しないまま、多くの事業者が、国の無担保・無利子融資制度、いわゆるゼロゼロ融資制度の返済時期を迎えており、区として、事業者の資金繰りや経営の安定化を引き続き支援していく必要があると考えております。特別融資あっせんの実施期間の延長につきましては、こうした事業者の実情や区内経済の情勢を踏まえ、検討してまいります。 ○委員(琴尾みさと君) 大変前向きの御答弁ありがとうございます。本当、御相談があった方からは、コロナ禍でもやはり従業員を守るために何とかここまでやってきたというお声をいただいていて、先ほども御紹介したとおり、お客様がなかなか戻ってこない現状の中で、また、人が戻ってこないから売上げが上がらなくて、収入がないから借入れの返済ができない、返済ができないから返済期限を延ばしてもらったりすると銀行からの信用が得られなくなってお金が借りられないというような悪循環に陥っていて、困っていらっしゃいました。  銀行からもこれ以上借入れは難しいと言われて落ち込んでいたところを御相談いただいたのですけれども、産業振興課の窓口に御相談行ったところ、紹介状をつけて借りやすくしてくれる緊急支援融資を御紹介していただき、本当に感謝されておりました。今まで国や東京都の方針に従って、補助金の申請や借入れをしながら何とかこのお店の従業員も守り、乗り越えてきたけれども、新型コロナウイルス感染症が5類になるに当たって、その新型コロナウイルス感染症の支援を行政がしてくれないのではないかというふうに危惧もされていました。まだまだそのコロナ禍の影響を受けるお店も、今後バックアップしていただけたらというふうに思っています。  こちらは要望になりますが、先ほども何人かの委員からの質問にもありましたが、スマイル商品券について私からも少し要望させていただきます。まず初めに、電子スマイル商品券を所得制限を設けず子育て世帯に手厚い支援をしていただきまして、本当にありがとうございます。先日、御案内メールを送っていただいたかと思いますが、早速、その電子スマイル商品券が少し使いづらいというようなお声も私のところに届いておりました。今後さらに使いやすいものへと改善していただきたいということを要望して、私の質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 琴尾委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、玉木委員。 ○委員(玉木まこと君) よろしくお願いします。初めに、にぎわい商店街事業について質問します。コロナ禍で商店街のイベント開催ができない状況が続く中、社会情勢は大きく変化し、物価高騰に加え、脱プラスチックへの対応のための新たな経費やごみ処理価格の高騰、警備やスタッフといった人件費高騰など、商店街がイベントを実施する際の経費増大が大きな課題となっています。  私は、平成27年度決算特別委員会で、にぎわい商店街事業のコミュニティー事業について、大規模な商店街でのイベントであっても、多くの商店街と同様に補助率3分の2の補助金額に近づくよう、補助限度額の増額をお願いしてきました。  にぎわい商店街事業のコミュニティー事業の変遷を見ると、サイドブックスにも資料を入れています、平成15年度から事業を開始し、補助率3分の2、限度額150万円でスタート。そして、平成18年度には200万円に増額、平成21年度には300万円、その後、令和2年度から補助限度額が600万円に増額しました。そして、令和5年度予算案では、法人化された商店街のイベントの補助率が3分の2から12分の11に、補助上限額は600万円から825万円と、大幅に補助内容が拡充されることに、大変ありがたく思います。  今回の拡充は東京都の方針とのことですけれども、区が独自でコロナ禍の商店街イベントを支援するために、令和4年度から始めた商店街小規模イベント支援事業は、100万円の範囲内であれば申請回数は制限なしという、非常に利用しやすい制度となっています。プレスリリースの資料を載せています。商店街小規模イベント支援事業は、商店街が年度中に何か新しいイベントに挑戦しようと思った際に大変有効な制度であり、商店街の活性化に期待できる内容と言えると思います。  そこで伺います。にぎわい商店街事業におけるコミュニティー事業の補助率と補助上限、補助限度額の大幅な引上げには感謝いたしますが、商店街のイベント運営における課題解決への区の助言と協力体制、そして、今後は商店街のさらなる活性化のためにも、新たな取組を後押しするような施策が重要と考えますが、区のお考えをお聞かせください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 各商店会では、趣向を凝らした大小様々なイベントを開催しておりますが、近年は、イベント運営に携わる役員の高齢化や人手不足、イベントのごみ処理に苦慮しているなどの声が届いております。区は、そうした声を踏まえ、若手・女性グループを商店会活動に取り込むための支援や、庁内関連部署と商店会との協議の場の設定などの対応を行っております。  また、今年度から実施している商店街小規模イベント支援事業は、新型コロナウイルス感染症の状況を直前まで見極めてイベントを実施できることに加え、商店会が実施する新たな取組にも活用しやすい制度としております。例えば、田町センタービルピアタ会では、期間限定で、ビルの空きスペースにキッチンカーを入れ、食事や買物を楽しめる場を設けるなど、商店会の新たなにぎわい創出にも事業を活用いただいております。引き続き、商店会の声を丁寧に酌み取り、区内各地で魅力的な商店街イベントを実施できるよう支援してまいります。 ○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。触れなかったですけれども、若手の女性の活用の話というのも盛り込んでいただいたり、制度をいろいろな形でてこ入れしていただいているなというふうに感じています。先ほどのキッチンカーの事例についても、ほかの商店街にもぜひ展開していっていただきたいなと思います。  次に、中小企業振興による地域社会の発展について質問します。令和5年度予算案の産業経済費約35億円のうち、予算の大きい順に並べると、1、融資事業約13億円、2、区内共通商品券発行支援約3億円、3、にぎわい商店街事業約2億円、4、中小企業人材確保支援事業約2億円、5、販路拡大支援約1.5億円と続きます。このうち、中小企業人材確保支援事業は、人材紹介会社の手数料など、新たに人材を確保するために要する経費の一部補助、販路拡大支援は、広告宣伝に要する経費の一部補助をそれぞれ実施するとのことです。いずれの事業も中小企業が直面する課題への直接的な支援であり、多くの中小企業が利用できる内容ではないかと評価しています。  しかしながら、昨年の令和4年度予算特別委員会でも、港区中小企業振興基本条例と港区立産業振興センター条例のそれぞれの目的について取り上げましたが、港区が中小企業振興を行う際には、事業によってどのように地域社会の発展に寄与するかという視点を忘れてはならないと思います。例えば、人材確保の視点では区民の積極的な採用や長時間雇用といった多様な働き方の推進、販路拡大支援における広告費も、例えば、印刷物は区内企業への優先発注など区内事業者間の協働を促すこともいいかもしれません。別の切り口では、SDGs経営の推進や省エネルギーへの協力なども、地域社会の発展に寄与するのではないでしょうか。  中小企業人材確保支援事業と販路拡大支援は、令和5年度予算案、産業経済費の中でも力を入れている事業であり、多くの中小企業が利用しやすい内容であるからこそ、これらの補助事業の利用を契機に、地域社会の発展へ、企業が目を向けるような仕掛けを検討すべきと考えますが、区のお考えを聞かせください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区はこれまで、地域の課題解決に資するコミュニティービジネスへの支援のほか、産業振興センターにおける地域と連携した活動を担う人材を育成する事業など、地域の活性化にもつながる事業者支援施策を実施しております。委員の御提案のとおり、今後は、区内事業者に対し、区の支援策や商店街事業、産業振興センターの取組など、情報を積極的に届けるなど、事業者が地域をより身近に捉え、事業活動を通じて地域社会の発展に寄与する視点も持っていただけるよう働きかけてまいります。 ○委員(玉木まこと君) ありがとうございます。終わります。 ○副委員長(榎本あゆみ君) 玉木委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、鈴木委員。 ○委員(鈴木たかや君) よろしくお願いいたします。まず初めに、商店街のPR動画コンテストについてお伺いいたします。本定例会の代表質問で、これからの商店街振興について区長のお考えを伺いました。その際、改めて商店街ににぎわいをつくっていくことに向けた取組について区長から力強い答弁をいただきました。これを踏まえて、来年度の取組について詳しくお聞きしたいと思います。  初めに、コロナ禍で離れてしまったお客さんを呼び込んで、商店街のにぎわいをつくっていくために、今後も商店街の取組を支援していただきたいと考えますが、商店街の活性化のために新規事業として令和5年度から実施が予定されている商店街PR動画コンテストの、この事業の狙いと概要についてお伺いいたします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 魅力発信商店街PR動画事業は、若い世代をはじめとした新たな顧客層を商店街に取り込むために、港区商店街連合会、港区商店街振興組合連合会とともに取り組む事業です。近年SNS上では、数十秒程度の短い動画の利用が主流となっていることを踏まえ、商店街の魅力を凝縮した短時間の動画を募集するコンテストを開催いたします。若い世代にも積極的な参加を促し、今までにはなかった視点で商店街をPRしていただき、その優秀作品を活用することで、商店街の新たな側面を広く発信してまいります。 ○委員(鈴木たかや君) ありがとうございます。その今回のPR動画の募集で、審査、優秀作品の発表などを通じて、若い世代をはじめとする多くの人に、もっとその商店街のよさを知ってもらえたらいいなというふうに思いますし、訪れてもらいたいと期待したいと思います。そのためにも、その事業の実施に向けて迅速着実に準備を進めていただきたいと考えますが、これらの事業の課題をどのように考えているのか、また、その課題解消に向けてどのように取り組んでいくのかを伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 本事業では、いかに多くの個性的な作品を集めるかが課題であると考えております。区内にある公私立の学校はもとより、区内外の映像系の専門学校への周知や、様々なコンテスト情報を集約しているサイトへの掲載、区や港区商店街連合会のSNSの活用など、様々な手法で情報発信に努め、多くの人に応募いただけるよう工夫してまいります。 ○委員(鈴木たかや君) ありがとうございます。ぜひ、その短い動画というのは本当に今、文字で発信すると全然読んでもらえないような世の中になってきている中で、若い子たちなんかもその短い動画に関しては物すごく興味を持っているし、注目されるものだと思います。ぜひ分かりやすくその動画の配信をしていただきたいのと同時に、商店街はやはり何となく古くさいイメージというか、実際に古くさかったりするのですけれども、入りづらいお店の雰囲気とか、そういったものが昔から言われていますが、動画で配信することで、その商店の商店主さんの人柄だったりとか、そのお店の雰囲気みたいなのが伝わったらいいなというふうに思いますし、期待したいと思います。ぜひこうした新しい取組を積極的に進めていただきたいと思います。  次に、消費喚起について伺います。コロナ禍で客数の減少に加えて、この1年間はエネルギー価格や原材料の高騰によって、物価の高騰が加わって消費の冷え込みが続いていると考えられますが、我が国においては、港区は、先ほどから質問がたくさん出ていますけれども、商店街連合会によるプレミアム付き区内共通商品券の発行や、現在行われている、みな得レシートキャンペーンの支援に加えて、PayPayでの決済時に20%を還元する、みな得ポイント還元キャンペーンの実施などをしていただいて、商店街を含めて区内の店舗の売上げ確保に取り組んできていただいておりますが、このコロナ禍の収束がようやく見えてきたとはいえ、区民の消費マインドというものは、コロナ禍以前の水準に戻るまでにはまだ相当時間がかかるのだろうなというふうに思います。来年度も消費喚起事業を実施することで、引き続き商店街をはじめ区内店舗を支援していただきたいと思います。  そこでまず、昨日終了しました、消費喚起策である、みな得ポイント還元キャンペーンの実施結果がもし分かれば教えていただきたいなと思うのと、こうした消費喚起策に区内店舗から寄せられている声があったら教えていただきたいと思います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 昨年12月から昨日まで実施いたしました、みな得ポイント還元キャンペーンでの決済額は、当初目標としておりました70億円を大きく上回り、最終的に約87億円に達し、区内中小店舗での消費を強力に喚起することができました。キャンペーンの対象店舗からは、お客さんが増えて助かっている、キャンペーンに参加するために新たにキャッシュレス決済を導入したなど、今回の事業に対する喜びの声や、店にとってまだまだ厳しい状況が続くだろうから引き続き支援をお願いしたいといった声が寄せられております。 ○委員(鈴木たかや君) ありがとうございます。当初の想定を上回る金額が区内の店舗で使われていて、大きな経済効果を生んでいるということで、喜びの声も寄せられているということですから、区内の店舗にとってもこうした施策は非常にありがたいものだというふうに思います。ぜひ引き続き、消費喚起を実施していっていただきたいと思うのですけれども、来年度の取組について教えていただけますでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) 来年度につきましては、まず、プレミアム付き区内共通商品券の総額10億円分の発行を支援いたしまして、長引くコロナ禍の影響や物価高騰などにより厳しい状況が続く区内商店会加盟店舗における消費を下支えいたします。また、商店会がにぎわい創出のために実施するイベントへの補助に加え、先ほど申し上げた動画コンテストの実施等を通じ、商店街の魅力を発信して、多くの人を呼び込めるよう支援してまいります。  さらに、東京都が、今年度の年度途中にキャッシュレス決済を用いた消費喚起事業に対する補助を実施したことを踏まえまして、今後も国や東京都の動向を注視するとともに、区内の景況を的確に把握し、実態に応じた必要な施策を積極的に検討してまいります。 ○委員(鈴木たかや君) ありがとうございます。ぜひ積極的にやっていただきたいというふうに思います。  先ほどからの質問を聞いていても、商品券の在り方そのものが変わってきているのだなと改めて感じていて、この間もこのような話をしたと思うのですけれども、小倉委員のやり取りの中で、在勤者へのアプローチを強めていきたいというお話がございました。商品券、やはりこう振り返ってみると、一番最初のイメージはやはり商店街を救うため、大型店舗に立ち向かうためみたいなことで、商店街に向けて数%のプレミアムで販売をして、それはあくまでも区民限定でした。それが時代とともに、今度は消費税の対策に区民のみならず、今度はお店を救うためから区民の皆さん、利用者の皆さんを消費税から買物をしやすくするためにどんどん補助率が上がっていって、今の電子化が始まったというふうな認識をしております。  時代が変わるといろいろなことが変わっていくから、この先もいろいろ変わっていくのだろうなと思うのですが、今は商店街といっても、商いをしている物販店と言われる店はすごく少なくて、どこの商店街もやはり飲食店が中心になってくるかと思いますので、ぜひそうした声も入れていただいて、飲食店で使いやすいようなものに、今もう実際変わってきていますけれども、さらに使っていただけたら、在勤者の方というのはやはり、飲食店を使われる方、非常に多いと思いますので、積極的にアプローチしていっていただきたいなというふうに思います。  言うまでもなく、商店街というのが個人的には、これから高齢化社会に向けて絶対にやはり地域にあってほしいものだというふうに思いますし、やはりいくら、某サイトの名前しか出てこないからすごく話しづらい、ネットで注文すると翌日届くどころか今、当日に荷物が届くように物流が改善されて、もうむしろ店舗に行くよりそのほうが楽だよねというような世の中になってきても、やはり高齢化社会ということを考えれば、地域に、お話ができて買物ができる場所が、いつ行っても手に取れるという場所があるというのは、絶対にこれからまた需要が高まってくるものだというふうに願いたい部分もありますし、そのように思いたいなというふうに感じていますので、ぜひ引き続きの御支援をお願いしたいと思います。  最後に、飲食店からの相談について2点、質問させていただきたいと思います。  先ほどの琴尾委員と同じような質問になるかと思うのですが、現在、区内の商店街の軸になっているのは、今申し上げたとおり飲食店の店舗かというふうに思います。その飲食店の経営が、コロナ禍で大打撃を受けたことは言うまでもありませんし、先ほど答弁をいただいたように、区でもいち早くデリバリーへの助成の仕組みを行っていただいたりしておりますけれども、現在、区内の飲食店の皆さんから御相談いただくことは、お昼のお客さんは大分戻ってきているが、ここに来てまだ日によってむらがあるのだけれども、夜、忙しいときが出てきて大変喜ばしくは思っているのだが、お客さんの引きが早いということと、20時以降になると新規のお客さんがぱたっと来なくなるのですという話がございました。何となく、遅くまで飲んでいるということがいけないことのような雰囲気もいまだにある中で、これはどうにかできないものかなというものでした。  行政がその商店街の支援に使うワードの中に、にぎわいの創出という言葉がございますが、あえて言うまでもなく、20時以降に飲んでいても、20時以前でも、新型コロナウイルス感染症には何ら影響は変わらないということでございますから、その遅くまで飲んでいることが問題のない社会の雰囲気づくりを後押ししていくような発信をしていく方策についても、御意見をいただけるとうれしく思います。  それともう一つ、働き手の不足ということが今すごく問題になっていて、こちらはもはや国の問題でもあると思いますけれども、幾らその求人サイトに高額の募集をかけても働き手が足りないという問題が飲食店さんで起きているということと同時に、これは港区特有の課題として、人件費がよそよりも高いという問題もあるそうです。何もかも高い港区だから高くて当然ぐらいな風潮にも困っているということでございました。ただでさえ家賃も高くてランニングコストが高い上に人件費まで高いと。しかも覚悟を決めて募集を出しても人が来ないという問題があるとのことです。  もちろんこれは行政に言ったからといってすぐに解決できる問題ではないと思いますが、これらの相談に対して、もし御意見をいただけたらお伺いしたいと思います。 ○産業振興課長(中林淳一君) コロナ禍の出口がようやく見え始めたものの、まだ心理的に遅い時間帯までの飲食を控える風潮が払拭されておらず、飲食店にとっていまだ厳しい状況が続いているものと認識しております。加えて、長らく続くコロナ禍での生活が浸透し、自宅で過ごす時間をより多く取りたい人たちも増えているものと捉えており、商店会加盟店舗などからは、早い時間はお客さんが来るものの、二次会需要が減っているとの声を聞いております。多くの企業や官公庁でも、歓送迎会や忘年会など、遅い時間まで多人数で楽しむ会は、コロナ禍の数年、開催できていないと思われます。  一方、商店街イベントをはじめ、まちでは徐々にアルコールを伴うイベントも行われるようになってきております。昨年の秋には、赤坂ではしご酒を楽しむイベントが開催され、私も参加してまいりましたが、どの店舗も活気にあふれ、たくさんの人が楽しんでいる姿を見ているうちに、つい財布のひもが緩んでしまいました。  様々な考え方がありますので、遅い時間帯まで飲食することが問題ないという雰囲気の醸成は簡単ではないと捉えておりますが、商店街イベントへの支援、ナイトタイムエコノミー補助事業や、夜間も安心して楽しめる店舗であるMINATOフラッグ制度の周知など、様々な手法による消費喚起と、港区の夜を彩る施策に継続的に取り組むことで、にぎわいの創出に努めてまいります。  また、区が区内中小企業を対象に、四半期ごとに実施しております港区景況調査では、自社における重点経営施策、あるいは区などに望む支援といたしまして、多くの中小企業が人材確保への支援を挙げております。また、商工相談等におきましても、人員不足への悩みや人材確保への支援を望む声が多く寄せられており、区といたしましても、区内飲食店をはじめとした多くの事業者において働き手の確保が大きな課題であると認識しております。  こうした状況を踏まえ、区では、昨年12月から、事業者が求人広告を掲載する際の経費の補助制度を開始し、事業者の人材確保の取組を支援しております。令和5年度には、依頼者である企業が望む人材を探し、マッチングする人材紹介会社を利用する場合の経費につきましても補助対象にするなど、事業を拡充いたします。今後も、区内飲食店をはじめ、商店街や中小企業から寄せられる声を丁寧に聞き取り、必要な支援策につなげてまいります。 ○委員(鈴木たかや君) ありがとうございます。本当に細やかに対応していただいて感謝しかないなというふうに思います。今、課長の答弁の中に生活様式が変わったという話がございましたから、そこに関しては、本当にコロナ禍というのは根本から変えていったところがあるので、これをどうにかしろというのはなかなか難しい話だとは思いますが、例えばその飲食店さんに対して何かできないのかなと考えたときに、20時以降困っているのであれば、もちろん20時以降に区が助成するわけにいかない、個人の商いですからということを考えたら、例えばそのデジタル商品券と絡めて、デジタルで20時以降に御利用の方はもう一品サービスしますよというのをデジタル加盟店区内でやりますとか、やり方は多分幾らでもあると思うのです。ぜひ港区商店街連合会と足並みをそろえて、いろいろなことに取り組んでいただけたらありがたいなというふうに思います。  最後に、産業振興課の皆さんが積極的に消費喚起に力添えをいただいていることはよく存じ上げていますが、体を壊さない程度に努めていただければありがたいと思います。  以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 鈴木委員の発言は終わりました。  この際、お諮りいたします。議事の運営上、時間を延長したいと思いますが、御異議ございませんか。              (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長(黒崎ゆういち君) 御異議なきものと認め、時間は延長されました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、山野井委員。 ○委員(山野井つよし君) よろしくお願いします。創業再チャレンジ支援事業についてまず、お聞かせください。本年度の予算案では、区の歳入をなす特別区民税収入は過去最高額となる865億円を計上しております。それだけ景気のいい方が多く港区にはいらっしゃることが予想されるということで、それはそれですばらしいというかありがたいことではあるのですけれども、一方でそうではない方もいらっしゃるわけです。新型コロナウイルス感染症の感染拡大は区内中小企業に大きな影響を与えました。私が知る限りでも、倒産・廃業された方は何人もいらっしゃいます。  こうした新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で倒産・廃業した事業者に対して、区内で創業に再チャレンジをする際にかかる経費の一部を補助するすばらしい事業だと思われました創業再チャレンジ支援事業ですけれども、令和3年度、令和4年度ともにこれまで1度も利用がされないまま、本事業が終了してしまうとお聞きをしております。  こうした残念な結果に終わってしまった理由と、今後区内で創業に再チャレンジする事業者へはどのように支援をしていく予定なのか、区のお考えをお聞かせください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 令和3年7月に開始した創業再チャレンジ支援事業は、申請時点で既に再創業していないことを要件としておりましたが、例えば、個人事業主の場合、廃業後直ちに新たな事業に取り組む方も多く、相談にお越しいただいた時点で補助対象外であったケースもございました。申請を念頭に置いた事前相談が累計12件あったものの、多くのケースで申請要件に適合しなかったことが、申請に至らなかった要因の一つと捉えております。  創業再チャレンジ支援事業は今年度で終了いたしますが、今後は、創業支援融資あっせんや新規開業賃料補助制度のほか、日本政策金融公庫が実施する再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)事業を紹介するなど、適切な支援を行ってまいります。 ○委員(山野井つよし君) なかなか、想定していた事業とマッチしなかったということであろうかと思いますけれども、一度倒産・廃業してしまったけれども、反省を生かしてもう1回創業を再チャレンジしたいという方々に対して支援をしっかりとしていただけるということですので、大変期待をしております。ぜひよろしくお願いをいたします。
     次に、ワーク・ライフ・バランス支援事業についてお伺いをいたします。コロナ禍でリモートワークという新しい働き方が浸透し、こうした働き方を取り入れていこうという風潮の中で、ワーク・ライフ・バランスに注目が集まっています。  こうした中、区では、仕事と家庭の両立支援に積極的に取り組む中小企業を港区ワーク・ライフ・バランス推進企業として認定し、入札等の契約制度で加点対象とするなど、従業員の子育てや介護、地域活動への参加、働きやすい職場づくりを応援してきました。  令和3年度までは人権・男女平等参画担当課が所管をしていましたが、令和4年度からはより中小企業との接点が多い産業振興課のほうで実施をするということとし、周知・拡大を図ってくださった結果、新規の認定企業が前年度の4社から13社に増加をしたというふうにお聞きをしております。  また、区は、ワーク・ライフ・バランス支援事業として、社会保険労務士の資格を持つ中小企業診断士が訪問し、相談業務を行うワーク・ライフ・バランス出前相談を行い、仕事と家庭の両立への理解促進に努めてきてくださっています。ですが、令和4年度の実績は2件と、少々寂しいものであったとお聞きをしております。  そこでお伺いをいたします。区内中小企業のワーク・ライフ・バランスを促進すべく、ワーク・ライフ・バランス出前相談の利用者を増やすよう努めていただきたいと思います。区のお考えをお聞かせください。 ○産業振興課長(中林淳一君) ワーク・ライフ・バランス出前相談は、事業者からのワーク・ライフ・バランスに関する相談希望に応じて、専門家が事業所に出向く方法で実施しておりますが、事業者にとって、ワーク・ライフ・バランスに限った相談はニーズが小さいことが、実績の少なさに表れているものと認識しております。  本相談に対応する専門家は、社会保険労務士の資格も持つ中小企業診断士であるため、資金繰りや各種補助制度の活用、経営の効率化など、様々な相談への対応が可能であることから、今後は、ワーク・ライフ・バランスの推進を含めた幅広い経営相談として実施することにより、利便性を高め、利用者の増加を図ってまいります。 ○委員(山野井つよし君) ありがとうございます。最近ではワーク・ライフ・バランスよりも、よりポジティブに仕事と生活の調和というものを捉えたワーク・ライフ・マネジメントという、従業員自らもワーク・ライフ・バランスの実現に向けて主体性を持って積極的に取り組んでいくというような考え方も注目を集めているようです。こうした考え方も取り入れつつ、働く人たちのために、区内事業者へのワーク・ライフ・バランスの支援、さらなる充実を、経営相談等を通じてしっかりとお願いをしたいと思います。  以上で質問を終わります。 ○副委員長(榎本あゆみ君) 山野井委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○副委員長(榎本あゆみ君) 次に、土屋委員。 ○委員(土屋準君) 産業経済費におきましては、デザインマンホールについてお伺いしたいと思います。私の知り合いで、各地のデザインマンホールの蓋の写真を撮ってSNSにアップしている人がいるのですけれども、私は最初、何やっているのかなと思ったら、そういうのが結構はやっているようでして、マンホーラーと呼ばれている人たちもいるようです。デザインマンホールには、その御当地の特徴的なものをデザインしてあるものがあったり、御当地にゆかりのあるアニメ等のキャラクターをデザインしてあるものがあったり、様々なものがあるようです。  ほかの自治体の例を見てみますと、例えば、補足資料にもアップしていますけれども、この大田区ですと、大田区の公式PRキャラクター、ゆるキャラのはねぴょんとか、杉並区ですと、これも杉並区の公式のアニメキャラクターですけれども、なみすけとナミーというゆるキャラのものだったり、あるいは立川市の公式キャラクターであるくるりんというものがあったり、いろいろなものをデザインしています。  ほかにも新宿区ではゴジラを採用していますけれども、1万枚のデザインマンホールカードというものを作ったそうですけれども、これが短期間で配付完了となるなど、ゴジラのまちとしての認知度が向上したようであります。また、台東区は、浅草を舞台としたアニメである、さらざんまいをデザインしていますけれども、海外メディアがデザインマンホールを取り上げて発信したことで、SNS上で盛り上がり、誘客につながったそうです。  また、町田市は、地元大学生にデザインしてもらったマンホール蓋の候補を市民投票で選んで製作したり、あるいは、ポケふたというものに応募をしたりしているようです。ポケふたというのは、ポケモンの絵が描かれたマンホール蓋のことのようですけれども、自治体がこの製作会社に申請して作るようですが、今これの希望が多くて、現在は自治体の問合せを受付中止中だそうです。  また、マンホーラーと呼ばれる、このデザインマンホールカードコレクターもいるようでして、全国で600種類以上のマンホールカードが発行されているようです。全国各地から集うマンホーラーによる、マンホールサミットのイベント等も開催されていたり、東京都においてデザインマンホールラリーが開催されるなど、魅力的なコンテンツとして位置づけられているようです。テレビ番組でもタモリ倶楽部やマツコの知らない世界などで取り上げられ、注目度が上がったことにより、このマンホーラーの増加が見られているようです。  そこで質問ですが、予算概要に、デザインマンホール蓋の製作活用事業について掲載されていますが、この事業を行う狙いをどのように考えていますでしょうか。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 観光資源の一つとして、港区が舞台となって登場する作品のキャラクターなどをデザインしたマンホール蓋を製作、設置することで、新たな観光スポットとすることを目指します。作品のキャラクターやマンホールカードのファンの方々など、国内外の誘客を図り、観光客の増加とともに、区のさらなる魅力発信につなげてまいります。 ○委員(土屋準君) このデザインマンホールというのは、単にその蓋を設置するというだけでなくて、観光資源の一つとして有効に活用していってほしいと思います。そこで質問ですが、具体的にどのように活用し、どのように誘客につなげていくのでしょうか。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 設置したデザインマンホール蓋を基にマンホールカードを作成し、限定配布するとともに、設置場所を示したマップを新たに作成することで、誘客や区内の周遊促進につなげてまいります。また、実際に現地を訪れていただいた方が、SNS等で感想を投稿していただくことにより、多くの方が港区に行ってみたいと想起するような区の魅力を幅広く発信する取組を行ってまいります。 ○委員(土屋準君) ありがとうございます。いろいろな活用方法があると思いますので、ぜひ港区らしいものをつくっていただいて、これを機に港区の観光を盛り上げていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 土屋委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、兵藤委員。 ○委員(兵藤ゆうこ君) よろしくお願いいたします。私からは、産業振興センターの利用者増加に向けた取組についてです。大きな期待が寄せられ開設した産業振興センターですけれども、コロナ禍の影響で、事業者がイベント等を行うことも少なく、ホールなどの開設当初は稼働率がなかったということをお聞きしました。昨年の秋頃からは、セミナーなどの開催が徐々に増え、最近では、稼働率も月50%から60%程度で推移しているということでございます。  5月8日には、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが2類から5類に変更となるなど、いよいよアフターコロナにおける積極的な事業展開をしていく時期に来ていると考えられています。港区の産業振興の拠点として、これからさらに利用者を増やし、事業者支援と区内産業の振興を図っていくことが必要と考えられますが、産業振興センターをより広く知ってもらうための取組について、区のお考えを伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 産業振興センターの利用者を増やし、事業者支援と区内産業の振興を一層進めていくためには、区の産業振興の拠点施設としての魅力的な取組をアピールしていくとともに、産業振興センターに、スタートアップや企業、大学等の多様な主体を集め、結びつけることで、新たなイノベーションの創出につなげていくことが重要と考えております。  最近の事例では、2月27日と28日の2日間、東京国際フォーラムで開催された、国内外のスタートアップが集う国際イベント、City−Tech.Tokyoに産業振興センターが出展し、イベントに参加するスタートアップ等に、センターの機能や取組をPRいたしました。日頃の周知活動にとどまらず、こうしたセンター外で開催されるイベントなどにも積極的に参加し、産業振興センターの魅力と取組を広く発信することで、利用者の増加につなげてまいります。 ○委員(兵藤ゆうこ君) ありがとうございます。そういった形で外にも発信していただいているということで、すばらしいと思います。あとはやはり、ホールですとか会議室とか、すごい立派ですので、よく聞かれるのが、NPO法人の人なんかでも使えないかとか、いろいろそういう御要望もあるのですけれども、そういった形で、そういう産業振興と、あと、様々な方が使えるような形になればいいなというふうに要望して、質問を終わります。ありがとうございました。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 兵藤委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、池田こうじ委員。 ○委員(池田こうじ君) それでは、観光施策についてお伺いします。これまで、商店街や飲食店の活性化など、まちのにぎわいを取り戻す質疑がありましたが、私は観光の観点から、この港区のまちのにぎわいの活性化を期して質問をしたいと思います。  去年10月から入国者数の上限が撤廃されたり、今話が出ております5月8日から新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられることに伴って、今こそやはり観光の課題を取り上げて政策として推進していただきたいと思っております。  今、観光はやはり付加価値ですとか、新しいニューツーリズムといって、多様な観光の在り方があります。例えばインダストリアルツーリズムとかグリーンツーリズム、ヘルスツーリズムなどがあります。あとメディカルツーリズムというのは医療とか病院に来るために来るとか、あとスポーツツーリズムなどいろいろあります。例えば、スポーツツーリズムなどは、港区でシティーマラソンと組み合わせて、地方や外国からこのマラソンに来る方と観光を組み合わせればいろいろな展開ができるといったようなものでございます。  今日は2つのニューツーリズムについて質疑をしたいと思っております。1つが、効果的なインバウンドとしてのラグジュアリーツーリズムについてであります。ラグジュアリーツーリズムとは、国の調査によると、観光庁ですけれども、富裕旅行者、ここでは1度の旅行で100万円以上を支出する旅行者を定義しておりますが、世界で全体の1%にしか満たないのですが、消費額は全体の13.1%ということであります。しかし、日本においては、全体の1.4%である富裕旅行者が全体の1.3%の消費額にとどまっているということであります。  日本がラグジュアリーツーリズム誘致に課題を残していることは明白であって、日本の観光業界がコロナ禍から立ち直って、より持続可能な成長をしていく余地があることも示していると思います。ファーストクラスの利用にとどまらず、プライベートジェットや、いわゆるスーパーヨット、メガヨットなどで旅行する超富裕層は、消費額が桁違いに大きいわけでありますし、日本を宣伝するインフルエンサーともなるわけですが、その受入れ環境は世界的に見ても大幅な遅れを取っているのは明白であります。環境が整えば、魅力的な港区にも多くの富裕層が立ち寄れるポテンシャルは、港区は持っておりまして、我々の港区のことを世界に発信する効果もあろうかと思います。  コロナ禍の中の2021年12月7日、自民党にラグジュアリー観光等の振興を通じ、我が国の経済と文化の発展等を目指す議員連盟が発足されまして、その中では経済活性化、文化・観光資源への再投資も期待されるわけでありますが、やはりラグジュアリーツーリズムが発展しないのは、地方自治体の理解がないというのも大きな要因としております。都心随一の観光資源を誇る港区こそ、そもそも、富裕層が多い港区こそ、その先端を行くべきであろうかと思います。ぜひ港区でもラグジュアリーツーリズム振興の在り方を調査し、民間事業のサポートを含め、この質疑を契機に取組を始めてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) インバウンド対策としてのラグジュアリーツーリズム振興の支援の在り方について、区内観光事業者へのヒアリングなどを実施し、港区としての適切なサポート内容等を調査・研究してまいります。 ○委員(池田こうじ君) その超富裕層の方の世界は意外と狭くて、横のつながりも強いわけであります。港区の友人を訪ねに海外から次々とインフルエンサーが尋ねに来るような環境が整えば、港区がさらに世界に誇れる観光都市になろうかと思います。港区の政策においても、福祉ニーズのある方には福祉を手厚く、一方で超富裕層も位置づけられる、世界中からも超富裕層がやってくるような観光の環境のある港区もまた、港区らしい姿だと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  続きまして、エコツーリズムであります。コロナ禍を経た今、観光をするにも、倫理的な学び、付加価値がある観光のほうが非常に今注目を浴びているわけでありますが、その先端を行くのがエコツーリズムであります。  エコツーリズムは既にエコツーリズム推進法によって国が進めており、自然環境の保全や観光振興、地域振興、環境教育の場としての活用を基本理念としているわけでありますが、現在は主に地方において展開されているものでありますが、昨今は観光の持続可能性という観点から取組が注目されておりまして、港区も、非常に観光資源の多い場所で繁華街や飲食店も多く、歴史的遺産も多く、緑や海などの自然環境もある国際観光都市であり、このエコツーリズムを進めてもよろしいのではないかというふうに思うわけであります。  莫大なごみ問題、二酸化炭素排出問題、マイクロプラスチック、海や運河の浄化など様々な環境課題を港区も抱えているわけでありますが、港区の環境課題をテーマとした観光の在り方を考えて、環境教育としての食育ツーリズムのほか、港区固有の観光資源を持続可能なものとして保全、活用していく新しい形の都市型エコツーリズムを進めていくのはどうかと思います。  お伺いします。港区の多様な観光政策の一環として、エコツーリズムをどうお考えなのか、お伺いします。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 区では、港区観光ボランティアガイドが実施するまち歩きツアーにおいて、国立科学博物館附属自然教育園を対象としたツアーを実施しております。こうした取組は、都会の貴重な自然環境を知ることができ、区の観光資源の持続可能な活用に寄与するものと考えております。  今後も引き続き、一般社団法人港区観光協会等と連携を図り、環境保全やSDGs等を学べるツアーを企画するなど、エコツーリズムの観点からも、区の観光資源をより一層活用できる取組を進めてまいります。 ○委員(池田こうじ君) よろしくお願いいたします。  最後に港区観光大使の活性化についてでございます。69人の港区観光大使を認定しているだけで、そのポテンシャルを積極的に関与し、力を活用していただきたいという質疑に対しまして、このたび、港区観光大使意見交換会が開かれたと聞いております。その成果と反響、今後ぜひ継続していただきたく、また、継続していただくことで新たな観光需要や政策が生まれると思うのですが、継続していかれるのかどうか、お伺いしたいと思います。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 先月初めて開催した港区観光大使意見交換会には、観光大使69名中32名が参加し、港区の観光振興に関する今後の取組などをテーマにグループ討論を実施し、その内容を共有したほか、2名の観光大使から活動事例を紹介いただきました。  観光大使の輪が広がるなど、大変有意義な機会となり、参加者アンケートでも9割以上の方に、活動の幅を広げるきっかけになった、出席してよかったと回答していただき、大変好評でした。今後も引き続き、港区観光大使意見交換会を開催し、観光大使の活動を活性化することで、区の魅力発信をより一層推進してまいります。 ○委員(池田こうじ君) ありがとうございます。出席率を見ても、非常にポテンシャルの高い、動ける方、要するに行動的な方が多いということが言えるかと思います。この港区観光大使の集団こそ、1掛ける1は1ではなくて、10にも100になるような、能力の高い方がいらっしゃいますので、ぜひこの意見交換会を継続することで、新たな港区の観光の展開を期していただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 池田こうじ委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、横尾委員。 ○委員(横尾俊成君) 1点、ファンドを活用した中小企業支援策について御提案いたします。日本と世界のスタートアップを比較すると、ユニコーンに関しては日本も創出しているものの、そのスピードは、米国のみならず中国やインドにも及ばず、世界との差が開いている状況です。アメリカなどでは100億ドル超のデカコーン、それから1,000億ドル超のヘクトコーンと呼ばれる企業価値の大きいスタートアップも存在しており、数に加え、企業規模でも世界と差が生じています。  投資に関して言えば、日本でのベンチャーキャピタルによる投資は、米国と比較してGDP比で7分の1以下、韓国と比較して半分と非常に少なく、スタートアップやベンチャーが十分に成長するための資金提供が十分にされていない現状があります。  また、ある調査によると、日本のベンチャー企業で人材確保を十分にできていると回答したのは、僅か11.2%でした。この報告書では、人材不足の要因の一つとして、資金的な余裕がないために、金銭面で大企業よりよい条件を提示するのは困難なことなどが挙げられています。  そのような中、東京都では、中小企業連携促進ファンド制度を取り入れ、中小企業やスタートアップに対して、資金と経営の両方から支援を行っております。金融機関や民間事業者と東京都が共同で投資ファンドに出資するというもので、運営事業者が業務執行や経営支援のサポートを行っています。2016年に設立されてから、これまで9社に合計36億円の投資をしたとのことです。  令和4年2月には、秋田市で新たな事業の立ち上げや事業承継問題を抱える企業、それに事業拡大を狙う企業などを支援するため、市や地方銀行、信用保証協会、株式会社などが出資し、秋田市「未来応援」ファンドを設立、中小企業からNPO法人に至るまで、これまでに地域発展に貢献するという7事業を支援してきたとのことです。  今後は区でも、特に地域の発展に貢献する事業者を支援し育てていくため、現在実施している各種の施策や融資だけでなく、ファンドをつくることも検討してほしいと考えますが、御意見をお聞かせください。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区では、商工相談等による創業計画の立案の支援のほか、創業支援融資あっせんによる資金調達支援や新規開業賃料補助、創業後の巡回アフターフォロー等により、スタートアップを積極的に支援しております。また、今後は、スタートアップが自社の魅力や将来性についてアピールすることにより、ベンチャーキャピタルや投資家などからの資金提供につながることが期待されるピッチイベントを産業振興センターで実施するなど、スタートアップのさらなる資金調達支援に取り組んでまいります。  スタートアップへの資金提供を行うファンドの創設につきましては、東京都など先行自治体の実施状況や効果について調査研究するとともに、スタートアップの資金調達に関するニーズの把握に努め、区独自のファンド創設の必要性について見極めてまいります。 ○委員(横尾俊成君) ありがとうございます。研究してくださるということですので、ぜひ東京都の動き等々を参考に、ほかの自治体もやっておりますので、ぜひ検討していただければと思います。あと、ピッチイベントについても、最初のスタートアップの壁として資金が必要というときで、銀行とか政策金融公庫のところまでは行けるのだけれども、それ以上にどうしたら魅力的な事業に仕上げて資金を調達して初速をつけるか、そこがすごく大事だったりしますので、ぜひそういうイベントで交流の場をつくっていただけるととてもありがたいので、引き続きよろしくお願いいたします。  ありがとうございます。終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 横尾委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、清原委員。 ○委員(清原和幸君) 中小企業の経営はコロナ禍の長期化や物価の高騰を受け低迷しておりますので、質問させていただきます。中小企業の経営支援につきましては、本会議でも質問をいたしました。中小企業の経営は現在胸突き八丁だと考えております。  お尋ねをいたします。区は新型コロナウイルス感染症が区内の中小企業の経営に影響が及ぶと認識して、特別融資あっせん制度を立ち上げ、経営を支援してきました。加えて、これまで返済期間の延長や信用保証料、利息の全額補助などを行ってきました。これらの取組により、多くの経営者が持続されている状況です。経営者からはゼロゼロ融資の返済が夏頃からおおむね始まると言われているが、社会経済状況はコロナ禍以前に戻っていないとの声が寄せられています。  ところで、区が独自に行っております、区内中小企業の昨年度第4四半期の景況調査では、ウィズコロナ、アフターコロナで特に望む支援等をお尋ねしております。全体で1位が資金繰り支援で34.0%、2位が人材確保、育成支援で29.0%と、調査結果が報告されております。  そこで伺います。廃業や倒産は、連鎖倒産の引き金にもなり得ます。雇用環境にも影響が及びます。そのため、これまで以上に経営の相談に応じていただきたいと考えます。なおかつ、景気回復の兆しを誰もが認識できるまで、経営を支えている融資の返済期間の延長や、信用保証料、利息の全額補助を行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 長引くコロナ禍の影響や物価高騰などにより、区内中小企業の経営は依然として厳しい状況が続いているものと認識しております。こうした中、多くの事業者が、国の無担保・無利子融資制度、いわゆるゼロゼロ融資の返済時期を迎えますが、引き続き、事業者の資金繰りを支援していく必要があると考えており、区の特別融資あっせんや緊急支援融資あっせんにおける返済の据置期間について、最大36か月まで延長できるよう、金融機関との返済条件の変更を今後も可能とするほか、返済の据置期間を延長した場合に、新たに発生する信用保証料や利子につきましても区が全額補助し、事業者の負担軽減を図ってまいります。  併せて、資金繰りをはじめとする様々な経営課題に対し、商工相談や出前経営相談、社会保険労務士や税理士、金融機関による相談など、事業者の実情に応じたきめ細かな対応により、事業者の経営の安定化を支援してまいります。 ○委員(清原和幸君) ありがとうございます。  次に、観光振興支援について伺います。コロナ禍などの影響により、区内の景気は低迷が続いており、景気浮揚のための対策が求められている状況です。そのため、コロナ禍が鎮静したときの振興策推進の体制を構築しておく必要があると考えます。  区では、地域の魅力の発掘、発信により、観光客の来訪を促し、何度でも来訪してもらうとともに、憧れのまちとして認知されるよう、観光施策を推進しております。また、多様な人と多彩な文化の交流を生み出す、価値ある都市観光の創造に向けて、区は港区観光協会や、港区商店街連合会、区と関わりのある自治体などと連携を図り、意見聴取などにも努めております。港区観光協会では、着地型観光事業や観光情報発信、東京都助成金事業企画への参加などの事業を計画しておりますが、コロナ禍により余儀なく中断、中止された事業もあります。  港区には、名所や史跡、都市景観、老舗をはじめとした物販店などの魅力ある観光資源に恵まれています。これらの資源の発信に努めるとともに、観光客が区内を何度も訪れ、そして回遊する施策づくりに務めていただきたいと思います。  そこで伺います。コロナ禍が鎮静したとき、訪日外国人や日本人旅行者が、港区の魅力ある観光資源を訪れてくださるよう、千客万来に向けたさらなる振興支援策づくりに努めるべきと思います。区の取り組む姿勢についてお伺いいたします。 ○観光政策担当課長(桑原砂美君) 令和4年度の港区観光インフォメーションセンターの訪問者数は、令和2年度に比べ月平均2,000人以上増加し、特に外国人は10倍以上であることから、港区を訪れる観光客は回復傾向にあると言えます。  区では、このような状況を好機と捉え、主に外国人観光客をターゲットとした新たなワールドプロモーション映像を制作するほか、国内外を問わず知名度が高く、今年のNHK大河ドラマの主人公である徳川家康や、今年生誕200年を迎える勝海舟のゆかりの地を巡るデジタルクイズラリーを実施するなど、観光客の誘致を強力に推進してまいります。さらに、観光関連情報の積極的な周知や、港区観光ボランティアガイドによるまち歩きツアーも引き続き実施し、観光客の回遊性を向上させるなど、区の魅力発信、観光支援をより一層進めてまいります。 ○委員(清原和幸君) ありがとうございました。質問を終わります。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 清原委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 次に、阿部委員。 ○委員(阿部浩子君) まず、初めにプレミアム付き区内共通商品券についてお聞きします。来年度もプレミアム付き区内共通商品券の10億円発行の予算が計上されています。このプレミアム付き区内商品券については、多くの議員が質問で取り上げていて、今、やり取りで大体答弁も聞いていました。重複しないように質問をさせていただきたいと思います。  来年度においては、電子が6億円、紙が4億円です。今年度も電子が6億円、紙が4億円ということはお聞きしています。それで3万円を上限に、8月と2月に発行されています。今年度の2回なのですけれども、先ほど、年代で電子と紙、20代から50代は電子商品券が多い、また、60代が紙の商品券が多いということは確認をいたしました。それ以外で、プレミアム付き区内共通商品券を購入された方の年代についてお聞かせください。また、併せて、どのような店舗で利用が多いのでしょうか、お聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 商品券の購入層につきましては、電子と紙を合わせた商品券の購入申込みが最も多いのは40代で、次いで50代、30代の順となります。30代から50代は、いずれも電子商品券の申込みが多く、62%が電子を選択しております。一方、60代以上では、76%が紙商品券の購入を申し込んでおります。  また、商品券の利用店舗につきましては、電子、紙ともに、スーパーマーケットでの決済額が約3割を占めている状況です。  電子商品券につきましては、さらに詳細を把握することができまして、スーパーマーケットでの決済額のうち、30代から50代の利用が約8割を占めることなどが分かっております。 ○委員(阿部浩子君) 今、お話をお聞きしていて、もっと年配の方が買っていらっしゃるのかなと思ったら、40代から50代、30代が多いということで、びっくりというか、ああ、そうなのだと。昔は並んでいるときは、やはり高齢者の方が時間的にも余裕があったから高齢者の割合が多かったのですけれども、やはり電子商品券になったら随分その辺が変わってきたのかなと、本当に生活者の方が買われていくのだなというふうに実感しました。  先ほど、データのことで、土日利用が2割増えているということと、あと1割の方が在勤者ということはお聞きしました。今の御答弁の中からも、スーパーマーケットでの利用が3割、30代から50代がスーパーマーケットを利用するために8割の方が買って使っているということで、スーパーマーケットを利用するために買っている方が多いと分かりました。  電子化によって得られるデータで、これ以外にどのような分析をされているのかお聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 電子商品券は、利用された際に決済額等を即座に確認することができるなど、迅速な分析が可能となっております。例えば、中小規模の店舗での商品券利用を促進するため、昨年8月の発行分から共通券と限定券のセット販売に切り替えましたが、中小規模の店舗での利用が確実に増えていることが発行後直ちに確認できたため、今年2月の発行に当たっても、セット販売を継続することを速やかに決定することができました。引き続き、港区商店街連合会とともに分析を進め、より効果の高い事業となるよう取り組んでまいります。 ○委員(阿部浩子君) やはりこうやってデータの分析ができるということが強みだというふうに思っています。先ほど、高齢者の方が、60歳以上が76%、紙を買っているということで、私はやはり、まだ紙の商品券のニーズはあるというふうに思っています。安易に電子に全てを切り替えることがないようにお願いしたいというふうに思っています。それは利用している方も、また、店舗の方もそうなので、それはぜひお願いしたいと思っています。  次に、産業振興センターについてお聞きします。昨年の第3回定例会で、産業振興センターの運営課題について質問させていただきました。Wi−Fiの接続が悪いこと、スタッフの接遇、利用者意見への対応、また、コワーキングスペースの課題、施設利用料金の支払いのキャッシュレス化など、区民の皆様からいただいた様々な視点から質問しました。  そこでお聞きします。現在改善された点、また、来年度の予算で改善する点はどのようなものでしょうか。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区は、令和4年9月より、産業振興センターの運営上の課題の改善に向けて、指定管理者とともに取り組んでまいりました。コワーキングスペースにおけるWi−Fiの接続環境につきましては、接続速度の調査を複数回実施した結果は、おおむね利用に支障のない速度が確保できておりました。しかしながら、一部の場所や時間帯によって速度が遅くなる場合もあるため、緊急対応用として貸出し用の個別ルーターを用意してございます。引き続き、利用者の意見を聞きながら、状況を注視してまいります。
     スタッフの接遇につきましては、接遇マニュアルを整備し、スタッフ全員を対象に、マニュアルに基づく研修を繰り返し実施するとともに、接遇に関する利用者意見を積極的に収集することにより、接遇の向上に努めております。  施設の利用料金の支払い方法につきましては、これまでの現金及びクレジットカードによる決済に加え、令和5年2月から電子マネー決済にも対応しております。4月以降は、2次元コード決済でもお支払いいただけるよう準備を進めております。  また、コワーキングスペース利用者と指定管理者との懇談会を定期的に開催するなど、利用者意見を積極的にお伺いしたところ、オンライン会議を行うためのスペースについて要望が多く上がったことを踏まえまして、令和5年度にはオンライン会議用ボックスを設置する予定です。  今後も、区の産業振興拠点として多くの事業者が集い、つながり、羽ばたいていく施設となるよう、指定管理者とともに利用者の声を真摯に受け止め、運営の改善に迅速に取り組んでまいります。 ○委員(阿部浩子君) 迅速な御対応、本当この短期間でこんなに改善をしていただき、感謝をしています。  コワーキングスペースのWi−Fiの接続の調査をしていただいたということなのですけれども、すぐにはつながるのですけれども、Zoomでオンラインの会議などをしたりするとぶつぶつと切れるようであって、その辺りはもう一度来年度に、ぜひ考えていただきたいなというふうに思っています。  あともう1点、登記している方で法人会員の方なのですけれども、面談などで少し使う場所がない、例えば来客が来たときに少しそのお話をする場所がないということで、ミーティングルームが予約で空いてなければ1時間しか取れないという、予約もなかなか取れない状況で、少しお話しするためにコワーキングスペースでお話をするとなると、そのお客様が新たに会員登録をされてお金が発行するらしいのです。その手続が本当、一人一人大変になってしまうので、それであれば、その法人登記をしている方がお金をその方の分を払って使うなど、そういうことについても検討していただきたいというふうに思っています。  本当に産業振興センターが引き続き利用者の声を大事にし、目的に見合った施設になることを期待しています。来年度、スーパーマーケットが入ることによって、区民の認知度、また、それ以外の方々の認知度も高くなるのではないかというふうに思っております。引き続きよろしくお願いいたします。  最後に、中小企業人材確保支援事業についてお聞きします。これも先ほど聞いている方がいらっしゃったのですけれども、来年度の予算で中小企業人材確保支援事業が新規事業として2億350万円の予算が計上されています。この内容については、人材派遣手数料や新たな人材を確保するために要する経費の一部を助成するということです。改めて、その内容と導入の経緯についてお聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 区が区内中小企業を対象に実施しております、港区景況調査では、区などに望む支援として、多くの中小企業が人材確保への支援を挙げております。また、商工相談などにおきましても、人材確保への支援を望む声が多く寄せられております。こうした声を踏まえまして、令和4年12月から実施している、中小企業の求人広告の掲載経費への補助事業につきまして、令和5年度から、人材紹介会社を利用した際の経費も補助対象とし、1事業者につき補助上限額を100万円まで引き上げるものです。 ○委員(阿部浩子君) 本当に人材不足で、特に新型コロナウイルス感染症の影響を受けて飲食店では、先ほどもお話がありましたが、募集しても募集してもなかなか人が集まらないと、私も聞いております。それ以外にも店舗の後継者の問題もあります。人材がいなくてお店を閉めなければいけないとの声も聞いております。この経費を助成することで、どのような効果を見込んでいるのか、また、商店街の商店で言われる後継者問題については、商店を支援するために働きたい人とのマッチングなども必要だと考えております。区のお考えを併せてお聞きします。 ○産業振興課長(中林淳一君) 一部の事業者からは、求人広告を掲載しても集まらないといった声も寄せられております。求人広告の掲載に限らず、依頼内容に応じて人材をマッチングする人材紹介会社の利用など、幅広い手段を選択できるようにすることで、事業者が必要な人材を獲得しやすくなり、安定した事業活動につなげられることを期待しております。  後継者問題につきまして、区は、地域経済を長年支えてきた中小企業や商店街店舗が後継者に事業を円滑に引き継げるよう、事業承継に関する無料相談や、事業承継計画書の作成支援、設備更新費用の一部補助など、幅広い支援策を実施しております。  また、事業を引き継いだ経営者に対しましては、財務、経理、労務管理など、会社経営に必要な知識を得ることができるセミナーの開催など、引き継いだ後も安定的に事業を運営していくための支援を行っております。  親族以外の第三者から承継者を探したいという要望に対しましては、国が設置する事業承継・引継ぎ支援センターを御紹介するなど、事業者がより広い視点で、自身の事業の将来を検討できるよう案内しております。今後も引き続き、事業者のニーズに応じた柔軟な支援を実施してまいります。 ○委員(阿部浩子君) ありがとうございました。今後とも期待をしております。ありがとうございます。 ○委員長(黒崎ゆういち君) 阿部委員の発言は終わりました。     …………………………………………………………………………………………… ○委員長(黒崎ゆういち君) 終わりに、うかい委員。 ○委員(うかい雅彦君) コロナ後の区内経済活性化について伺います。3年にわたるコロナ禍において、やっと収束が近くなってきたと感じられるようになってきましたが、マスクを外すことについても、人それぞれに対応が違うものとアンケート調査でも結果が出ています。社会自体が様々なところで変わってしまった中で、どこまでコロナ禍前の日常へ戻ることができるのか、時間を要すことであっても以前の日常を取り戻せるものなのかは、大変心配されることであります。  区内経済に目を向ければ、ロシアによるウクライナ侵攻による影響もありますが、物価高の中でありながらも、人の動きは活発のように感じます。長く続いたコロナ禍を経て、我慢していたものがやっとかなえられる喜びに浸っているようにも感じます。ただ、この景況もいつまで続くものなのか、コロナ禍を乗り越えた喜びから、人の出も一段落ついたときの反動も怖い話ですし、好景気といってもまだまだコロナ禍前に戻っていないのが現実です。区は、融資制度にも力を入れて、中小零細企業を支え、プレミアム付き区内共通商品券の発行で、区内経済を支えてきたことには感謝を申し上げます。  ほかの款で取り上げさせていただいておりますが、区内のブライダル産業も大きく影響を受けております。冠婚葬祭に関しては、家族で済ますことに慣れてしまった現状をどこまで復活させることができるのかが大きな問題と考えます。  飲食業界にしても、家飲みのよさも発見してしまった中で、景況感は戻りつつありながらも帰宅が早い状況をどう改善させていくのか、コロナ禍前のように夜中まで飲み歩くことに体がついていかない現状を感じている方も多いのではないでしょうか。コロナ禍においての飲食店を取り巻く厳しい状況から閉店をすることがあれば、テナントが早く埋まればいいですが、大きな箱の居酒屋チェーンの後は簡単に埋まらないのが現状のようです。  例えを挙げれば切りがありませんが、このような様々な業種においての状況は、それぞれに手を差し伸べていかなければ、一くくりで完結することは不可能と考えます。区はコロナ後の新たな区内経済をどのように捉え、活性化に向けてどのように取り組まれていかれるのか、区のお考えを伺います。 ○産業振興課長(中林淳一君) 今月13日には、マスクの着用は個人の判断に委ねられるようになるほか、5月8日には、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行するなど、現在の閉塞感のある状況から脱却し、景気が上向くことが期待されております。  区では、プレミアム付き区内共通商品券の発行支援や、みな得ポイント還元キャンペーンの実施など、区内店舗での消費喚起に積極的に取り組んでおります。また、昨年12月から開始いたしました、アフターコロナを見据えた広告宣伝や求人広告に係る経費の補助事業につきましては、既に87件の申請があるなど、多くの中小企業の意欲的な事業拡大の取組を支援しております。今年度の創業支援融資あっせんの件数は、コロナ禍前の1年間の件数を上回っており、多くのスタートアップの創業の地として、これから活況を呈していくことが見込まれます。  今後は、コロナ禍を乗り切るための支援に加え、プレミアム付き区内共通商品券の発行支援など、消費喚起に引き続き取り組むとともに、創業や事業拡大にチャレンジする事業者の支援の充実を図ることにより、区内店舗や中小企業の活発な事業展開を後押しし、区内経済の活性化につなげてまいります。 ○委員(うかい雅彦君) よろしくお願いいたします。力強い御答弁をいただいたので、ありがたく、感謝申し上げます。  副区長も、産業・地域振興支援部長も、企画経営部長も、高輪に御関係のあった方々なので、その3人並んでいらっしゃるので、つい少し地元のことを申し上げさせていただきたいのですけれども、私が初当選した平成19年、その頃の商店街というと、港区商店街変身戦略プログラムというのがありまして、いわゆる、商店街を応援しようという、そういう支援であったのですけれども、ちょうど、私の父が商店会長だった、メリーロード高輪が高輪町栄会と言った頃なのですけれども、実は150店舗、お店がありました。現在、メリーロード高輪がどうかというと50店舗あるかないかではないかと思うのです。  非常に商店が減ってきている。その原因が何かというと、実は、シャッター通り商店街になっているのだったら、何か店舗誘致というのをやればいいような話なのですけれども、うちの辺りの二本榎の通りに新たにマンションが建つと、1階に店舗を入れるような、そういう建て方をしない話で、いわゆる店舗が入る隙がもうどんどんなくなってきているような状況になっています。  やはり、いろいろな形で商店街、協力していかなければということで、TAKANAWA EIGHTというのを立ち上げていただいて8商店会が協力し合って、ハロウィンや何か、お菓子を配ったりしているのですけれども、実はそこでも1つ、脱落してしまっているというか、一緒にできない商店会が1つございます。  何が申し上げたいかというと、今日もこの産業経済費で共通商品券について皆さん取り上げて、これをどんどん進めていくことに私は全然何の反対でもありませんし、うちの父が商店会長のときにたしか、共通商品券の販売が始まったので、うちも担当の店として販売した記憶がありますので、応援している立場なのですけれども、商店がなくなっているということは、いわゆる買うお店がないということになるのです。青山のピーコックが閉店したときに、青山で買物難民が出てくるということでニュースにも取り上げられた話なのですけれども、実は、あの高輪ゲートウェイで開発がすごい話題になっていますけれども、泉岳寺の周辺にはスーパーマーケットが1軒もありません。生鮮産品の店もなく、コンビニが2軒あるだけです。  そういった中で、ではそういった地域に住んでいる方々が共通商品券を使えているのかどうかというのは非常に不安になります。若い方々ならば、その電子商品券を使って、麻布十番だ、六本木だ、いろいろな所に行けるかもしれない。でも高齢者の方が、特に券で買う方々がどこに買物に行けるかといったときに、恐らく、自分の買物も大変な話の中で、それどころではないと言ったらあれかもしれないのですけれども、現実は少し違うのではないかなというところが、私は感じています。  電子ですと、どこで購入しているか、どこの方が買っているかや何かのデータも出てくると思うのですけれども、ぜひ、そういったことも少し酌んでいただいて、やはり公平に、勢いのある商店街を応援するのもそれも大事でありますけれども、何か手を区が差し伸べられるかといっても思いつくことはなかなかないですけれども、その周りに住んでいる方々がいる、その方々も区民として、公平にその共通商品券を買って、プレミアムの恩恵を受ける。そういうことが公平にできるように、少しそこら辺にも配慮していただくことが、武井区政にふさわしいのではないかなというふうに私は思うのです。決して、何かやめろだとかそんなこと私も全然言うつもりもないのですけれども、そういったところにもぜひ少し目を向けていただいて、何かいい方法があったら少し手を差し伸べていただきたい、そういうふうに感じている次第です。  再開発の中に多分スーパーマーケットもできると思います。そのスーパーマーケットがきちんと共通商品券を使えるようなことになれば、それはそれで地域としては非常にありがたい話になると思うのですけれども、そういったことも含めて、ぜひ御検討いただけたらと思います。よろしくお願いします。  以上です。 ○委員長(黒崎ゆういち君) うかい委員の発言は終わりました。  これにて歳出第6款産業経済費の質疑は終了いたしました。     ─────────────────────────────────── ○委員長(黒崎ゆういち君) 以上をもちまして、本日の審議を終了いたします。  これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。                午後 5時34分 閉会...