• "経過措置規定"(1/1)
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  1. 港区議会 2020-09-15
    令和2年9月15日区民文教常任委員会-09月15日


    取得元: 港区議会公式サイト
    最終取得日: 2024-07-21
    令和2年9月15日区民文教常任委員会-09月15日令和2年9月15日区民文教常任委員会  区民文教常任委員会記録(令和2年第16号) 日  時  令和2年9月15日(火) 午後1時00分開会 場  所  第3委員会室出席委員(8名)  委 員 長  清 家 あ い  副委員長  丸山 たかのり  委  員  マック 赤 坂       福 島 宏 子        杉 浦 のりお       ゆうき くみこ        池 田 こうじ       阿 部 浩 子 〇欠席委員(1名)        赤 坂 大 輔 〇出席説明員  地域振興課長  櫻 庭 靖 之
     教育推進部長  星 川 邦 昭  教育長室長   村 山 正 一 〇会議に付した事件  1 審議事項   (1) 議 案 第77号 港区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例                              (2.9.11付託)   (2) 発 案元第6号 区民生活事業教育行政の調査について                              (元.5.29付託)                 午後 1時00分 開会 ○委員長清家あい君) ただいまから、区民文教常任委員会を開会いたします。  本日の署名委員は、杉浦委員、ゆうき委員にお願いいたします。  赤坂大輔委員より欠席の届出が提出されておりますので、御報告いたします。  傍聴者から、撮影・録音の申出がありました。これを許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) それでは、そのようにさせていただきます。  9月11日に開会された委員長会の報告をいたします。  まず、運営委員会で確認されている審議日程についてですが、常任委員会の審査日は、本日から9月17日木曜日までの3日間とされています。  また、令和元年度決算特別委員会は、9月23日水曜日から質疑に入る予定となっております。  以上が、委員長会の報告です。よろしくお願いいたします。  次に、今定例会における当常任委員会の3日間の運営について御相談させていただきます。  当常任委員会に付託された審査案件は、議案が1件でございます。なお、新規の請願はありません。  本日は、日程に沿って議案等の審査を行い、2日目以降は、本日の審査の進捗状況によって、改めて皆様に御相談させていただきます。  このような進め方でよろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) それでは、そのように進めさせていただきます。     ────────────────────────────────── ○委員長清家あい君) それでは、審議事項に入ります。最初に、審議事項(1)「議案第77号 港区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例」を議題といたします。理事者から提案理由の説明を求めます。 ○教育長室長村山正一君) ただいま議題となりました、審議事項(1)「議案第77号 港区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例」について、提案の説明をいたします。社会に貢献する人材の育成を目的に実施しています港区奨学資金については、令和2年4月から、国や東京都の高等学校・大学等への修学支援制度が拡充されたことを踏まえまして、区の実態により即した支援を行うため、港区奨学資金に関する条例の一部を改正したいと考えております。9月4日の当常任委員会において、改正の見直しの内容については報告いたしましたので、本日は資料№1-2に基づきまして、条例の改正点を中心に説明いたします。  それでは、資料№1-2、港区奨学資金に関する条例新旧対照表を御用意ください。上段が改正案、下段が現行となっております。まず初めに、国や東京都の修学支援制度が拡充され、高等学校等の授業料が実質無償化され、港区奨学資金の応募者も減少傾向にあること、また、東京都等に代替となる貸付制度があることから、高等学校等を対象とした奨学資金を廃止することとし、条例の現行下段の目的の第1条に、「高等学校専修学校高等課程各種学校高等課程」の表記がありますが、廃止をするため、こちらを削除いたします。また、第2条の奨学生の資格の第3号のイに、応募資格として高等学校に進学または在学することの規定がありますので、こちらを削除いたします。  また、2ページになりまして、第3条、奨学金の貸付額及び貸付期間において、現行3ページの第1項第1号第2号に高等学校の規定がありますので、こちらを廃止いたします。  また、同じく第3条の第4項に入学資金に関する規定がありますので、この部分から高等学校の部分を削除いたします。  4ページをおめくりください。第3条の2に高等学校奨学資金の貸付者に対して支給しています入学祝金の規定がありますので、そちらを削除いたします。  続きまして、2番目の改善点としまして、成績優秀で意欲が高いけれども、経済的理由で大学等への修学が特に困難な方を対象にした、区独自の給付型奨学金制度を創設するため、まず、1ページの目的に戻っていただきまして、第1条、上段の改正案の後ろから2行目になりますけれども、「貸し付け、又は給付し」ということで、目的に給付を追加いたします。  それから、第2条、奨学生の資格のところで、2ページを御覧ください。第1項第3号イのところで、現行ではロとなっていますものを1つ繰り上げまして、イとして、真ん中からやや後段ですけれども、「初めて大学等(奨学金の給付を受ける者(以下「給付奨学生」という。)にあっては確認大学等に入学する者であること)」ということで、給付奨学生応募資格として加えております。  なお、確認大学という言葉がありますが、これは国の大学等における修学の支援に関する法律に規定がありますが、国の方で行います給付型奨学金については、一定の要件を満たした大学等の機関に在籍する学生を対象とすることになっておりますので、区も合わせまして国の認定を受けた確認大学等に在籍することを条件としたいと考えております。  続きまして、4ページを御覧ください。第3条の2、奨学金の給付額及び給付期間についての定めをいたします。9ページの別表第1において、月々の給付額、大学等の機関別、また国公私立別自宅通学自宅通学外別に、それぞれ所得階層に応じた月額を定めております。また、第3条の2の第2項として、別表第2、最後の10ページになりますけれども、入学に際して必要とする入学資金についての給付額を定めております。  続きまして、改正点の3番目としまして、今回の新型コロナウイルス感染症の流行など、不況・災害等で修学の継続が困難となる学生を支援するために、これまで進学予定者のみを対象としていました大学生の在学生についても、貸付け及び給付対象とするということで、2ページを御覧ください。第2条、奨学生の資格の第3項のロ、「大学等に在学している学生等であること」、こちらの規定を新たに追加いたします。  また、4点目、学生の学習・就職への意欲を高めるとともに、採用困難な人材を確保し、区民福祉の向上や中小企業を支援するため、一定の条件を満たした方を対象に、奨学資金の返還者を対象とした新たな免除制度を創設しますが、6ページの第9条、奨学金返還免除の第2項に、その規定を新たに設けることとします。  また、5点目になりますけれども、令和2年4月1日の民法改正法定利率が年3%に引き下げられ、また、変動制が導入されたことに伴いまして、7ページの上段、第10条、奨学金の利息等の部分で、最後の行になりますけれども、違約金に係る法定利率、現行7.3%のところを法定利率という表現に改正いたします。  そのほかの主な改正点としては、4ページを御覧ください。第6条の2で奨学生の決定の取消し、また、第7条で奨学金の停止の規定を設けますが、現行、5ページの下段にあります第7条、奨学金の停止に関する部分について、給付型奨学金と併せて整理して、取消しと、停止の区分の2つに整理いたします。取消しについては、こちら記載の各号に該当した場合、あるいは、応募の資格要件を満たさなくなった場合などについて、決定そのものを取り消し、以後、貸付けまたは給付を行わないというものです。また、停止については、第2条第2号、経済的な理由で修学が困難な場合という条件を欠くに至った場合、一旦貸付・給付を停止いたします。そして、またその方の世帯の収入要件が該当するようになった場合には再開できるようにするということで、停止という規定と整理したいと考えております。  では、7ページの上段、付則を御覧ください。施行期日です。本条例の改正につきましては、令和3年4月1日施行、ただし、第10条の奨学金違約金利息に関わる部分については交付の日から施行とします。  8ページを御覧ください。こちらの規定によりまして、現在、高校在学中で貸付けを行っている方が、その卒業まで引き続き貸付けを行うことができるよう、経過措置規定を設けています。また、第4号では、施行が令和3年4月1日ですけれども、それに先立って、募集、また、奨学生の決定を行うことができる経過措置を設けています。また、第5号で、第10条の違約金の適用については、令和2年4月1日に遡って適用するという規定を設けています。  それでは、9月4日の常任委員会で要求いただいた資料について、補足説明いたします。まず、資料№1-3を御覧ください。奨学資金改正内容一覧ということで、今回の主立った改正点を、現行、改正案という比較の形で整理しています。  また、資料№1-4については、過去5年間での高等学校奨学資金の応募・貸付状況です。上段の応募者数貸付者数に差がありますのは、応募して奨学生としての貸付けが決定しましたが、実際の貸付けの申込みには至らなかった方々との差の人数です。また、入学資金貸付者数貸付者数の内数となっております。  資料№1-5を御覧ください。高等学校を対象とした東京都における貸付制度、東京都育英資金、東京都私学財団入学支度金と、現行の区の高校生を対象とした奨学資金制度比較をまとめた表でございます。  続いて、資料№1-6を御覧ください。東京都下における高等学校、大学等の進学率と、こちらも都下になりますけれども、高校卒業後の就職率に関する資料でございます。  最後に、資料№1-7につきましては、東京都育英資金入学支度金貸付制度案内パンフレットです。東京都育英資金については、最初に添付しているものが在学生向け、2つ目が高校進学予定者向けとなっております。なお、東京都育英資金について、問合せ先が東京都私学財団となっておりますけれども、東京都育英資金制度そのものは東京都が設置しておりますけれども、その運営を東京都私学財団に委託しているため、問合せ先としてこちらになっています。東京都育英資金の条例については東京都条例で定められています。  甚だ簡単ですけれども、説明は以上です。よろしく御審議の上、御決定いただきますようお願いいたします。 ○委員長清家あい君) 理事者からの提案理由の説明は終わりました。これより質疑を行います。御質問等ございます方は、順次御発言お願いします。 ○委員(池田こうじ君) 奨学金社会的弱者にきめ細かく目を向けて見ないといけないと思いますので、今回こういう提案で、運用しながら、きめ細かく配慮していただきたいと思うのですけれども、この給付型奨学金の想定の人数はあるのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 令和2年1月1日現在、17歳の子どもがいる世帯数を割り出しまして、そのうち今回御提案の所得階層に属する方を想定しますと、その方々のおよそ50%程度が応募いただくのではないかということで、1学年当たり40名、在学生を含めてその4倍の160名を今、想定しております。 ○委員(池田こうじ君) これはこの間も議論になりましたが、成績優秀で修学への意欲が高い、かつ経済的理由とありますけれども、この予算ありきで40名程度ということなのか、仮に全員が成績優秀で意欲が高い場合は、選抜しないで、一定の基準を満たせば全員奨学金の対象とするのですか? ○教育長室長村山正一君) 基本的には、財政要件というよりは人数要件から、来年度の予算案については考えていきたいと思っております。160人で想定した場合、約1億円を想定しているのですけれども、人数が多くなってくると予算の兼ね合いもありますので、予算の範囲内でという縛りはしたいと思っておりますけれども、もしオーバーした場合について、基金から今後は貸付額についても捻出したいと思っておりますので、想定の人数を超えてしまった場合については、また財政当局とその辺は相談をしていきたいと考えております。 ○委員(池田こうじ君) 例えば、50%、70%、申込みがあった場合に、その年によってむらが出てしまうのはおかしな話なので、どうせ本当にやるとしたら、安定的に毎年同じような基準でやらないと、不公平感も出てきてしまいますので、それで選抜をするというよりは、財政当局がきちんとそこら辺のところは担保しながらやっていかなければいけないと思いますので、そのようにしていただければと思います。  もう一つ、弱者という点から、いろいろな分野があると思うのですけれども、港区には児童養護施設はないですけれども、児童養護施設出身の子がこの奨学金を活用する場合は、例えば、港区に住んで、浪人的な話で、半年要件があれば、その次の年進学が決まれば奨学金を使える、そういうことでよろしいのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 生計維持者収入要件判定基準としますけれども、今お話しの児童養護施設の卒業生、お一人で暮らしている方だと思いますが、その方御自身が生計維持者になりますので、その方の収入と、また、区の在住期間を判定して、その方が6か月以上お住まいであれば、対象とさせていただこうと考えております。 ○委員(池田こうじ君) あと、港区で里親でいる子は、そのまま現役で行くとなると、住所要件がないから、里親の子のケースはどうなるのでしょうか、何か想定されているのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 里親の方が生計維持者に該当しますので、里親の方が区内で6月以上在住していれば対象となります。 ○委員(池田こうじ君) あと、障害者の子どもの進学についても同様ということですよね。それについても、特に障害者に何か要件を緩和するとか、この免除も含めて、何か特に今お考えのことはないということですか。 ○教育長室長村山正一君) 特に障害をお持ち、お持ちでないという区別は設けてございません。 ○委員(池田こうじ君) 今後の検討課題として、この返還免除が新設されましたけれども、一応区の事業所でニーズの高い福祉系・医療系の取得に努めたというのはありますけれども、例えば、児童養護施設の出身者、障害者、そういう社会的に非常に厳しい環境の中で進学した子に関しても、そういう免除のような差し伸べ方もあるのかなと思いますので、この奨学金を運用しながら、きめ細かく、子どもたちが道を閉ざされることのないような制度作りに向けて、初年度運用していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○委員(阿部浩子君) この前、報告を受けて、本当にありがたいなと、1日も早く開始してほしいなと思っています。確認したいことがあるので、させてください。まず、資料№1-5なのですけれども、高校生の奨学金貸付制度についてなのですが、来年度から年収が910万円未満の方は無償になるので、その辺においてはあまり心配はしていないのですけれども、ただ、港区の奨学資金と、この東京都、または、東京都私学財団で違うところは、港区は連帯保証人が1人、この東京都育英資金では連帯保証人が2人となっていて、ここでもし借りられなくなったらどうしたらいいのかなと思っているのですが、その辺はいかがでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 東京都育英資金は、連帯保証人が2人ですけれども、1名については、原則として申込者を扶養する父または母、保護者になっています。もう一人が独立の生計を営んでいる方で65歳以下という要件がありますが、この2人目の要件については、港区の奨学資金と同様の条件となっていますので、2人という要件はありますけれども、お1人については、比較的保証人を立てやすいのかなと考えております。 ○委員(阿部浩子君) 分かりました。港区は親を認めていないので。そう考えると同じということですよね。それから、しかも、年収が910万円以下の方だから、さほど心配することではないかなと思います。ただ、高校生の廃止に当たっては、年収が910万円以上の方々においては、区の奨学金貸付制度がなくなる中で、この東京都育英資金入学支度金については、学校からの案内を、周知をきちんと丁寧にやっていただきたいと思っています。  あともう一点確認したいのは、大学等の奨学資金の返還者を対象にしたとなっていて、このところが、新規に借りる方なのか、今借りている方なのか、それとも今返済している方なのか、その辺がよく理解できなかったので、御説明お願いいたします。 ○教育長室長村山正一君) 基本的な考え方としましては、今回新たに設ける制度ですので、この改正条例の施行後、令和3年4月1日以降に新規に貸付けを行う方を対象といたします。ですので、1年生であれば4年間で、来年4月1日に3年生になった場合については、残り2年、4年の1年間の貸付額が対象となります。既に卒業して返還を開始されている方については対象とならない、そういうつくりになっております。 ○委員(阿部浩子君) 分かりました。では、新しく令和3年4月1日から借りる方々は、1年生であれば1年生からずっと、また、今3年生であれば、3年生、4年生の分ということになって、1、2年は関係ない、そのままということですよね。その線引きは分かります。また、今回この条例ができるということで、まず始めてみなければいけないと思っています。ただ、この条例を運用し、貸付けをしていく中で、今回返還免除になる方々、5年以上事業所で、福祉系・医療系で働いている方々、また、港区内の中小企業に5年間以上勤務している方々も、どれぐらいの数が今返還しているのかを調査していただき、返している方にも将来的には広げていただきたいなとお願いさせていただきます。  あと、今回、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている学生も多いので、この制度においては早めに周知していただきたいこともお願いいたします。  来年の4月1日から始まるわけですけれども、事業の開始から、給付するだけではなくて、将来的にも、その子どもたちがどういうふうに生活しているか、どういう職業についたか、アンケートなどで追跡調査をし、今後の在り方について検討していただきたい。例えば、港区版ふるさと納税制度で寄附が多かったりとかいうことも含めて、状況を見ながら、拡大する、額を増やすなど、そのときの状況に応じてまた変えていっていただきたいと思っています。より子どもたちが救われる制度になってほしいことを強くお願いいたします。本当にこの事業においては感謝をしていますし、期待しています。よろしくお願いいたします。 ○教育長室長村山正一君) 今いただきました御意見につきまして、十分踏まえて今後運用していきたいと考えております。また、国でもこの制度は今年度から始まっておりますけれども、4年後に再度、検証・見直しを行うこととなっておりますので、免除対象職種についても、新型コロナウイルス感染症の今の状況と変わってきて、また新しい必要な職種が生じる可能性もありますので、そういった社会状況なども踏まえて、よりよい制度になるよう、今後とも運用を図りながら検討していきたいと思っております。 ○委員(福島宏子君) 給付型の奨学金ということで、私たちも10年くらい前からずっと要望していたことで、これが実現することは大変うれしいことだと思っています。反面、高等学校を対象とした奨学資金の廃止というところで、私も少し質問したいと思います。廃止された場合に、この港区の奨学金では資格があった方が、こちらの東京都育英資金入学支度金というところで100%網羅されて、そこでしっかりと奨学金が受けられるのか、伺いたいのですが。 ○教育長室長村山正一君) 制度論から言いますと、東京都育英資金収入要件については世帯合算、港区については、その世帯で一番収入の多い方を基準に、奨学生の採用を判定しておりますけれども、東京都育英資金と区の奨学資金は同じ基準を採用しておりますので、理論的には区の方で採用になって、東京都育英資金では採用できない方も出てくる可能性はありますが、令和元年度と2年度に限って調べてみましたけれども、世帯の構成の詳細が分からないので、一部不明な方もいらっしゃいますけれども、ほぼ現行の東京都の育英資金でもカバーされる、詳細が分からないので、もしかしたらという方については、ただ、年収が850万円以上になりますので、そこそこの収入がおありの方なので、特に大きな影響にはならないと捉えております。 ○委員(福島宏子君) 希望者が10人前後であるとはいえ、ゼロではないですから、ゼロがずっと何年も続いていて、本当にもう必要のない制度であれば、廃止していって、給付型ということでいいと思うのですけれども、まだいらっしゃるので、今回、新型コロナウイルス感染症で、来年度もしかしたら増える可能性もあるかなと個人的には思うので、そういった中で廃止ということでは、制度的に、片方では給付型を創設して、もう片方では、港区の貸付制度はどこよりもすばらしいのだなと、この資料№1-5の比較表を見て思ったのです。ですので、それが廃止されてしまうのが非常に残念でならないのです。先ほど教育長室長おっしゃったけれども、もしかしたらこぼれてしまうところがあるかもしれないということで、取りこぼしたらいけないなと、経済的な理由で教育を受けられないことがないように、その辺はいろいろな方法できちんと、東京都育英資金やこちらの入学支度金の方も紹介していただいて、ほかの方法でも取りこぼしのないように、本当に切実に私からも要望しておきます。よろしくお願いします。  あと、先ほども言っていた資料№1-5の比較表で、返還方法も港区と東京都、そして、その隣の入学支度金のところだと違いがあるのかなと思うのです。公益財団法人入学支度金ですけれども、例えば、上限額25万円借りたとして、在学中に返還ですが、これは、3年間で返済が可能かどうか単純に疑問なのですけれども、その辺はいかがなのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 東京都私学財団入学支度金については、福島委員御指摘のとおり、在学中3年間で25万円を返済になります。36回で返済すると、月々約7,000円程度になりますので、それほど無理のない範囲での返済にはなるのかなと考えております。 ○委員(福島宏子君) アルバイトなどするのですかね、少し分からないのですけれども。でも、3年間で返済ということは変わらないということですね、これはこのまま。港区の制度ではないからあれですけれども。分かりました。  あと、返還免除のところで、お2人の委員も、ぜひ広げてほしいとおっしゃっていたのですけれども、私も同じ意見です。今、返還中の方で、例えば、もう5年以上福祉施設医療関係で働いている方はいらっしゃると思うのですけれども、その辺の数はつかんでいますか。 ○教育長室長村山正一君) 卒業後、返還されている方の職業等について追跡調査をしたことがないので、今現在、把握しておりません。 ○委員(福島宏子君) では、職業は別にして、返還中の方の人数は分かりますか。 ○教育長室長村山正一君) 今現在、滞納されている方も含めて、約480人です。 ○委員(福島宏子君) 滞納されている方も含めてと今おっしゃったのですけれども、滞納されている方はどれほどいらっしゃるのですか。 ○教育長室長村山正一君) 令和2年3月末現在ですけれども、返還していただかなければいけない方が480人で、そのうち滞納されている方が288人です。 ○委員(福島宏子君) かなりの方が滞納ということで。こういった方は、居場所も分からなくなっている方もいらっしゃるのかなと思うのですが、どういった形で対応されるのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 当然、滞納が始まってすぐに対応することが長期の滞納を防ぐことにもなりますので、滞納が2か月、3か月になった段階で、こちらの方から電話や催促状を送ったりしていきます。なお、まだ反応がない方については、連帯保証人の方と連絡を取り合ったりして催促をしていきますが、それでもどうしても返還されない、あるいは所在が不明になってしまった方について、住民票を取り寄せて調査などを行ったりしますけれども、債権管理について委託会社に委託をして、定期的に催促状を送ってもらったり、その方の住所の現状確認をしてもらったりということで、返還の手伝いをしてもらう、そういった仕組みを取り入れています。 ○委員(福島宏子君) 分かりました。そういった方もかなり多くいらっしゃいますけれども、真面目に働いて返還を続けていらっしゃる方ももう一方ではいらっしゃるわけで、そういった中にも、もう5年間既に勤めている方ということで、先ほど阿部委員もおっしゃっていましたけれども、そういった方にも広げていただけるように、私も希望しています。  それと、大学生に関してなのですけれども、大学生は新たに給付型ということで、入学金についても給付型の中に盛り込まれておりましたが、特に入学金が一番お金がかかるところだと思っているのですが、港区の新しく新設されるところだと、全額にはならないと思うのですが、高校生であるようなこういった入学金の支援は、入学する際に、この港区の給付型のを受けながら何か別の入学の貸付資金も受けられるのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 今、区の大学生を対象とした入学資金として、30万円以内の貸付けがございます。国と区の給付型奨学金などを利用してもなお不足する場合については、必要な限度でそちらを利用いただくことは可能ですが、こちらの給付型を創設した意図の1つとして、できるだけ借金を、負債を負ったまま卒業しないで社会に出ていただきたいと思いますので、そういった場合でも、できるだけ必要最小限にとどめていただきたいという思いはございます。 ○委員(福島宏子君) では、併用というか、この貸付型のも借りつつ、給付型のはできると。分かりました。  あとは、参考資料1-2のこちらの奨学金、大学向けの方は、そのまま継続で残るということでよろしいのですか。 ○教育長室長村山正一君) 委員会資料ではなくて、大学の奨学資金のパンフレットかと思いますけれども、大学の貸付けについては、引き続き現行のまま残ります。 ○副委員長(丸山たかのり君) 23区の中でも先行して給付型奨学金を実施している区もあると思うのですけれども、ざっと要件を見る限り、港区は一番間口が広いし給付額も多いと思うのですけれども、そのような認識でよろしいでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 現在、港区以外で3区ほど給付型の大学生向けの奨学金を行っている区がありますけれども、例えば、大田区ですと、進学予定者を対象に1回限り30万円、江戸川区では、これも進学時に応募が必要ですけれども、入学金として20万円、それから、4年間、毎年35万円の修学給付金が行われています。また、世田谷区では、こちらは児童養護施設等を退所した方のみを対象とした制度ですけれども、年間36万円の給付ということで、国のを補填する形で、今回港区が考えている制度が、手前みそになりますけれども、支給額、規模においても、より修学支援につながる制度ではないかと自負しております。 ○副委員長(丸山たかのり君) 分かりました。ありがとうございます。やるからにはぜひ本当にいい制度をと期待していましたけれども、そういう意味では、今聞いた限りでも、現時点では本当に一番いい制度設計になっているということですので、本当によかったと思います。今後ほかのところも追随してくるに当たって、区の事情もいろいろあるかと思いますけれども、他の自治体などの取組も参考にしながら、ぜひまたよりよい制度にしていただければと思います。  あともう一点、新型コロナウイルス感染症で今、本当に生活が急変してしまって、現時点でも進学を断念する方が多く出たりという報道がされていると思うのですけれども、前回の委員会の中で、今回の奨学資金の申込みが少なかったけれども、それを組み替えて、今年度中での奨学金としての事業の実施は考えていないというお話だったかと思いますけれども。港区の教育委員会の方に、困窮した学生から、進学に関する相談などは実際には上がってきていないのでしょうか。 ○教育長室長村山正一君) 進学に当たっての御相談は、教育委員会の方には特に具体的に寄せられてはいない状況です。 ○副委員長(丸山たかのり君) 分かりました。ただ、実際に上がってきていなくても、相談を控えてしまっているようなこともあるかと思いますので、ぜひそういう相談の窓口は常に広く開けておいていただいて、ぜひそういった相談には丁寧に乗っていただければと思います。現時点で国の方も困窮学生に対する給付金とか、授業料の支払いに関する減免制度も、学校によっては設けているかと思いますので、そういったところにぜひつなげていただくような取組を期待しています。よろしくお願いいたします。
     最後にもう一点、先ほど福島委員からも、高校生への貸付けがなくなることへの危惧があったかと思います。実際、確かに、東京都とか国の方の代替のものが用意されているということで、本来ならそこを使ってもらえばそれで事足りるはずなのですけれども、実際には今年に関しても申込みが多くはなかったにしても、貸付けが6名なされるということで、その人たちが今後困ることがあってはいけないと思っています。ただ、実際私が相談を受けている事例では、実際には奨学金という形で借りていたとしても、生活資金として期待して借りているような世帯も複数存じています。実際にそういった家庭は、既に福祉資金などもマックス借りられるだけ借りてしまって、世帯としては多重債務のような状態になっていて、奨学資金も返しつつ、区の税金も返すというのを、本当に細々とやっていて、かなり困窮している家庭だったりするのです。そういう意味では、この奨学資金を借りた方々が全てとは言いませんけれども、先ほどの返還の滞納の状況などを見ていると、この奨学資金を純粋に奨学金でというよりは、生活の資金として要していた家庭も実際には結構いらっしゃったのではないかと思っているのです。ですので、今回ある意味そういった困窮世帯が貸付けしてもらえる制度が1つなくなってしまうということは、困窮者に対してのフォローが今後必要になってくると思いますので、教育委員会の方はもちろん、奨学という教育の部分だけを担当しているから、生活の支援は関係ないと言えば関係ないのかもしれませんけれども、ぜひ、滞納者も含めてですけれども、生活に困窮している世帯から相談があった場合には、福祉部局と連携していただいて、生活支援にもつなげていただくような、そういったことも期待されるのではないかと思うのですけれども。現状で今、福祉部局との相談・連携はどのようになっていますか。 ○教育長室長村山正一君) 進学に際して、生活困窮ということで相談はありませんけれども、滞納されている方の返還条件などの相談のところでは、生活が苦しいという話もありますので、必要に応じ、福祉部門の生活困窮者向けの窓口もありますので、そういったところを紹介するなどの対応はしておりますし、今後ともそういう方がいらっしゃる場合には丁寧に相談に乗った上で、しかるべき窓口の紹介につなげていきたいと考えております。 ○委員長清家あい君) ほかに御質問等ございませんか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) なければ、質疑はこれにて終了いたします。  採決については、簡易採決でよろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) それでは、「議案第77号 港区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例」について採決いたします。  「議案第77号」は、原案のとおり可決することに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) 御異議なきものと認め、「議案第77号 港区奨学資金に関する条例の一部を改正する条例」については、満場一致をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。     ────────────────────────────────── ○委員長清家あい君) 次に、審議事項(2)「発案元第6号 区民生活事業教育行政の調査について」を議題といたします。  本発案について、何かございますでしょうか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) なければ、本発案につきましては、本日継続といたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) それでは、本日継続と決定いたしました。     ────────────────────────────────── ○委員長清家あい君) それでは、議案の審査が終了いたしましたので、明日9月16日と、あさって9月17日は調査日にしたいと思いますが、よろしいでしょうか。                 (「はい」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) それでは、明日9月16日と、あさって9月17日は調査日といたします。各委員の皆様方、所在、連絡先が容易に確認できるようにお願いいたします。     ────────────────────────────────── ○委員長清家あい君) そのほか、何かございますか。                 (「なし」と呼ぶ者あり) ○委員長清家あい君) なければ、本日の委員会を閉会いたします。                 午後 1時49分 閉会...