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  1. 港区議会 2020-06-24
    令和2年第2回定例会−06月24日-08号


    取得元: 港区議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-21
    令和2年第2回定例会−06月24日-08号令和2年第2回定例会  令和二年 港区議会議事速記録 第八号(第二回定例会)   令和二年六月二十四日(水曜日)午後一時開会     一 出席議員(三十四名)       一  番  マック 赤 坂 君      二  番  玉 木 まこと 君       三  番  石 渡 ゆきこ 君      四  番  榎 本 あゆみ 君       五  番  なかね  大  君      六  番  黒崎 ゆういち 君       七  番  小 倉 りえこ 君      八  番  福 島 宏 子 君       九  番  熊 田 ちづ子 君      十  番  山野井 つよし 君       十 一番  兵 藤 ゆうこ 君      十 二番  横 尾 俊 成 君       十 三番  丸山 たかのり 君      十 四番  やなざわ 亜紀 君       十 五番  鈴 木 たかや 君      十 六番  土 屋  準  君       十 七番  風 見 利 男 君      十 八番  琴 尾 みさと 君       十 九番  清 家 あ い 君      二 十番  杉 浦 のりお 君       二十一番  なかまえ 由紀 君      二十二番  池 田 たけし 君       二十三番  ゆうき くみこ 君      二十四番  二 島 豊 司 君       二十五番  池 田 こうじ 君      二十六番  榎 本  茂  君       二十七番  赤 坂 大 輔 君      二十八番  阿 部 浩 子 君
          二十九番  七 戸 じゅん 君      三 十番  近 藤 まさ子 君       三十一番  杉本 とよひろ 君      三十二番  清 原 和 幸 君       三十三番  うかい 雅 彦 君      三十四番  井 筒 宣 弘 君     一 欠席議員  な し     一 説明員       港   区   長        武 井 雅 昭 君    同 副  区  長        田 中 秀 司 君       同 副  区  長        小柳津  明  君    同 教  育  長        青 木 康 平 君         芝地区総合支所長                      麻布地区総合支所長       同                野 澤 靖 弘 君    同                有 賀 謙 二 君         街づくり支援部長兼務                    保健福祉支援部長兼務         赤坂地区総合支所長                     高輪地区総合支所長       同                中 島 博 子 君    同                森   信 二 君         子ども家庭支援部長兼務                   産業・地域振興支援部長兼務         芝浦港南地区総合支所長       同                新 井 樹 夫 君    同 みなと保健所長        松 本 加 代 君         環境リサイクル支援部長兼務       同 街づくり事業担当部長     冨 田 慎 二 君    同 企画経営部長         浦 田 幹 男 君       同 用地・施設活用担当部長    坂 本  徹  君    同 防災危機管理室長       長谷川 浩 義 君                                       会計管理者       同 総 務 部 長        新 宮 弘 章 君    同                亀 田 賢 治 君                                       会計室長事務取扱       同 教育委員会事務局教育推進部長 星 川 邦 昭 君    同 教育委員会事務局学校教育部長 湯 川 康 生 君     一 出席事務局職員       事 務 局 長          佐 藤 雅 志 君    事務局次長            小野口 敬 一 君                                     議 事 係 長          山 口 裕 之 君                                                            他五名             ───────────────────────────       令和二年第二回港区議会定例会議事日程          令和二年六月二十四日 午後一時 日程第 一  会議録署名議員の指名 日程第 二  会期の決定 日程第 三  諸般の報告 日程第 四  議員表彰について 日程第 五  施政方針表明             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) ただいまより令和二年第二回港区議会定例会を開会いたします。  今回の応招議員はただいま三十四名であります。したがいまして、本定例会は成立いたしました。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) これより本日の会議を開会いたします。  ただいまの出席議員は三十四名であります。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) これより日程に入ります。  日程第一、会議録署名議員を御指名いたします。九番熊田ちづ子議員、十番山野井つよし議員にお願いいたします。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 日程第二、会期の決定を議題といたします。  お諮りいたします。今回の定例会会期は、本日から七月三日までの十日間といたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長二島豊司君) 御異議なきものと認め、さよう決定いたしました。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 日程第三、諸般の報告がありますので、御報告いたします。  まず、職員定例会招集報告をさせます。   〔小野口事務局次長朗読〕             ─────────────────────────── 二港総総第七百五十八号 令和二年六月十七日  港区議会議長 二 島 豊 司 様                                     港区長  武 井 雅 昭       令和二年第二回港区議会定例会の招集について(通知)  本日別紙告示写しのとおり、標記定例会を六月二十四日(水)に招集しましたので通知します。             ─────────────────────────── 港区告示第百九十九号  令和二年第二回港区議会定例会を六月二十四日に招集します。   令和二年六月十七日                                     港区長  武 井 雅 昭             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 次に、令和二年二月、三月、四月及び五月の例月出納検査の結果について、過誤のないことを確認した旨の報告書がそれぞれ監査委員から議長手元に提出されております。  二月の例月出納検査の結果について、その概要を職員朗読させます。   〔小野口事務局次長朗読〕             ─────────────────────────── 三一港監第九百七十五号 令和二年三月十一日  港区議会議長 二 島 豊 司 様                                  港区監査委員  徳 重 寛 之                                  同       高 橋 元 彰                                  同       鵜 飼 雅 彦       令和二年二月例月出納検査の結果について  地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき例月出納検査を実施したので、同法同条第三項の規定により、結果に関する報告下記のとおり提出します。          記 一 検査範囲   (一) 検査対象 区一般会計国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計介護保険会計雑部金基金   (二) 検査場所 港区監査事務局   (三) 検査期間 令和二年二月二十五日から二月二十七日まで 二 検査の結果  本検査においては、会計管理者から提出された令和二年二月(令和二年一月分)例月出納報告書計数について、出納関係帳簿及び諸票、指定金融機関提出収支計算書預金通帳証拠書類証券等と照合し検証した結果、過誤のないことを確認しました。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) なお、三月、四月及び五月の結果については、ただいまの報告と同様の内容でありますので、朗読は省略し、詳細については、これを速記録に登載することにいたしたいと思いますので、御了承願います。  また、報告書議長手元に保管しておりますので、随時御閲覧願います。 (参 考)             ─────────────────────────── 二港監第百二十四号 令和二年四月二十七日  港区議会議長 二 島 豊 司 様                                  港区監査委員  徳 重 寛 之                                  同       高 橋 元 彰                                  同       鵜 飼 雅 彦       令和二年三月例月出納検査の結果について  地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき例月出納検査を実施したので、同法同条第三項の規定により、結果に関する報告下記のとおり提出します。          記 一 検査範囲
      (一) 検査対象 区一般会計国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計介護保険会計雑部金基金   (二) 検査場所 港区監査事務局   (三) 検査期間 令和二年三月二十五日から三月二十七日まで 二 検査の結果  本検査においては、会計管理者から提出された令和二年三月(令和二年二月分)例月出納報告書計数について、出納関係帳簿及び諸票、指定金融機関提出収支計算書預金通帳証拠書類証券等と照合し検証した結果、過誤のないことを確認しました。             ─────────────────────────── 二港監第二百二十二号 令和二年五月十八日  港区議会議長 二 島 豊 司 様                                  港区監査委員  徳 重 寛 之                                  同       高 橋 元 彰                                  同       鵜 飼 雅 彦       令和二年四月例月出納検査の結果について  地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき例月出納検査を実施したので、同法同条第三項の規定により、結果に関する報告下記のとおり提出します。          記 一 検査範囲   (一) 検査対象 区一般会計国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計介護保険会計雑部金基金   (二) 検査場所 港区監査事務局   (三) 検査期間 令和二年四月二十四日から四月二十八日まで 二 検査の結果  本検査においては、会計管理者から提出された令和二年四月(令和二年三月分)例月出納報告書計数について、出納関係帳簿及び諸票、指定金融機関提出収支計算書預金通帳証拠書類証券等と照合し検証した結果、過誤のないことを確認しました。             ─────────────────────────── 二港監第二百八十三号 令和二年六月十日  港区議会議長 二 島 豊 司 様                                  港区監査委員  徳 重 寛 之                                  同       高 橋 元 彰                                  同       鵜 飼 雅 彦       令和二年五月例月出納検査の結果について  地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき例月出納検査を実施したので、同法同条第三項の規定により、結果に関する報告下記のとおり提出します。          記 一 検査範囲   (一) 検査対象 区一般会計国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計介護保険会計雑部金基金   (二) 検査場所 港区監査事務局   (三) 検査期間 令和二年五月二十六日から五月二十八日まで 二 検査の結果  本検査においては、会計管理者から提出された令和二年五月(令和二年四月分)例月出納報告書計数について、出納関係帳簿及び諸票、指定金融機関提出収支計算書預金通帳証拠書類証券等と照合し検証した結果、過誤のないことを確認しました。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 次に、法人経営状況に関する書類区長から議長手元に提出されております。朗読は省略し、通知については、これを速記録に登載することにいたしたいと思いますので、御了承願います。  なお、詳細については、書類議長手元に保管しておりますので、随時御閲覧願います。 (参 考)             ─────────────────────────── 二港総総第七百二号 令和二年六月十七日  港区議会議長 二 島 豊 司 様                                     港区長  武 井 雅 昭       法人経営状況に関する書類の提出について  地方自治法第二百四十三条の三第二項の規定に基づき、下記法人についての経営状況に関する書類を提出します。          記 一 公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団  (一) 令和二年度公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団事業計画書  (二) 令和二年度公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団収支予算書             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 以上にて、報告を終わります。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 日程第四を議題といたします。   〔小野口事務局次長朗読議員表彰について             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 本件について、お諮りいたします。九番熊田ちづ子議員には、港区議会議員として多年にわたり、地方自治の確立と区政の進展のために貢献され、その功績は誠に顕著であります。本議会は、ここに議決をもって、その功績表彰したいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長二島豊司君) 御異議なきものと認め、本議会は、熊田ちづ子議員表彰することに決定いたしました。  お諮りいたします。表彰文議長に一任されたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長二島豊司君) 御異議なきものと認め、さよう決定いたしました。  これより、議長において起草いたしました表彰文により、表彰いたします。          表  彰  状             熊 田 千津子 様      あなたは区議会議員として      在職二十五年にわたり      常に区政の発展に貢献され      その功績はまことに顕著であります      よって港区議会は永年の功労を多とし      決議をもってこれを表彰します       令和二年六月二十四日                  港区議会             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) なお、表彰状の贈呈方については、議長において取り計らいたいと存じますので、御了承願います。  ただいま表彰を受けられました、熊田議員から、御挨拶がございます。九番熊田ちづ子議員。   〔九番(熊田ちづ子君)登壇、拍手〕 ○九番(熊田ちづ子君) 私の区議会議員としての二十五年の活動に対し表彰をいただき、本当にありがとうございます。五選を果たされました武井区長さんの施政方針の前に発言機会をいただき、感謝いたします。  改めて、武井区長さん、御当選おめでとうございます。  誰もが経験したことのない新型コロナウイルス感染症の影響で、今、区民皆さん暮らしや営業が本当に大変です。一日も早い終息と日常の生活を取り戻すためにも、行政議会が一体となって取り組むことが重要だと考えています。私も全力で取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。  私が二十五年間、区議会議員として活動を続けてくることができましたのは、本当に多くの区民皆さんの御支援のおかげです。支えていただきました皆様に、心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。  二十五年間、区民皆さんから御要望や御意見をはじめ、御相談をいただきました。その一つ一つに十分に寄り添えたのだろうかと自らの活動を振り返るいい機会にもなりました。  私は、この二十五年間、看護師としての経験を生かし、「看護の心を区政に」と、とりわけ福祉の分野に取り組んでまいりました。常に心がけてきたのは、現場の実態を取り上げること、十分な調査を行うことです。困っている方の実態をお伝えすることで、少しでも改善させることができたのではないかと自負しています。もちろん、私一の力でできたわけではありません。困難を抱える住民の困り事の解決のためには、多くの職員皆さんに助けていただきました。この場をお借りいたしまして、感謝申し上げたいと思います。  私の二十五年間の活動を振り返ると、どうしても忘れられないことがあります。それは、飯倉小学校廃校問題です。百二十五年の歴史を持つ飯倉小学校は、二〇〇四年で廃校になりました。理事者皆さんの中にも、議員皆さんの中にもこのことを知らない方が増えました。この問題は、港区政にとっても、また、港区議会史上にとっても重大な汚点を残すことになりました。  学校廃校問題は、子どもたち保護者地域方々と、多くの方に影響を与えます。だからこそ時間をかけて十分な話合いが必要です。仮に統廃合を行うにしても、統合される学校との学習交流を重ね、子どもたちの、統合に関する不安や負担を軽くしてやるのが行政教育委員会の役割です。ところが、飯倉小学校の場合はそれがありませんでした。廃校ありきで、関係者を無視した強硬なやり方が、長い間、地域にしこりを残しました。  飯倉小学校廃校の議案を審議した区民文教常任委員会では、賛否が同数となり、委員長の裁決によって廃校とする議案は否決をされました。二〇〇三年十二月十二日の深夜に及ぶ本会議でも賛成と反対が同数となり、議長の賛成で廃校が決まりましたが、住民の怒りの声と議場の怒号の中で、その声は誰にも聞き取れませんでした。当時の議事録には、議長発言の後に、「発言する者多く聴取不能」との記録が多くあります。こんな乱暴な形で自分たちの大好きな学校廃校が決まったことを、三十六名の在校生はどのように受け止めたのでしょうか。  行政議会やり方とは別に、自分たち学校を守るために必死に頑張る地域大人たちの姿は、子どもたちに大きな勇気を与えたことでしょう。その姿を示すことができたことが唯一の救いです。あのときの子どもたちも皆成人しました。  今、行政皆さんは、住民の方との話合いに十分な時間をかけて取り組んでいます。飯倉小学校の教訓が生きているのではないかと、私は勝手に思っています。飯倉小学校が長年続けてきました山形県舟形町との交流事業も、現在は麻布地区総合支所が引き継いで、子どもたち交流が続いています。末永くこの交流が続くことを願っています。  行政皆さん議員皆さん飯倉小学校廃校問題を忘れないでください。そして、教訓としていただきたいと思います。私も初心を忘れずに活動を続けてまいります。  本日は、この発言機会を与えていただきました議員皆様にお礼を申し上げまして、挨拶といたします。ありがとうございました。 ○議長二島豊司君) 以上にて、御挨拶を終わります。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 日程第五、区長から施政方針の表明のため、発言を求められておりますので、これをお許しいたします。   〔区長武井雅昭君)登壇〕 ○区長武井雅昭君) 発言に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症によって亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、感染された全ての皆様にお見舞い申し上げます。  医療現場などにおいて、自らの感染リスクと向き合いながら奮闘されている医療従事者方々をはじめ、保育や介護、生活必需品の販売や配送などのために働いている方々に深く感謝いたします。  令和二年第二回港区議会定例会の開会に当たり、私の今後の区政運営に対する基本的な考え方について申し上げ、区民皆様区議会皆様の御理解と御協力をいただきたいと存じます。
     私は、去る六月七日の港区長選挙におきまして、多くの区民皆様からの御支持をいただき、当選を果たすことができました。  選挙期間中は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、社会全体で密閉・密集・密接の「三密」を避ける行動が求められるなど、予断を許さない状況が続いていました。  そうした中で、投票率が三〇%を超え、前回の選挙から五ポイント以上も上回る結果となったことは、新型コロナウイルス感染症の対策をはじめ、区民区政への期待の大きさによるものと考えております。  私は、これからの四年間、区民皆様の期待に応えるために全力で取り組んでまいります。  新型コロナウイルス感染症は、世界の多くの国に拡大し、これまで八百五十万を超える感染者が確認され、今も増え続けています。この未知のウイルスは、人々の暮らしを根底から揺るがし、私たちはこれまでにない大きな危機に直面しています。  全国では、約一万八千が感染し、九百以上の方が亡くなられています。  区内では、三月末から四月上旬にかけて感染者数が急激に増加しました。六月二十一日時点で、区内で発生した感染者届出件数は、累計で三百七十九件に上ります。  国は、四月七日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく初めての緊急事態宣言を発出し、全ての国民は、これまでにない日常生活行動変容が求められました。  区民皆様には、不要不急の外出を控えるなど、危機意識を持って行動していただきました。  子どもたちは、「学校に行きたい」、「友達と遊びたい」という気持ちを抑えながら、「STAY HOME」に努めていただきました。保育園の登園自粛も含め、保護者方々には大きな御負担となりました。  区内の飲食店をはじめ多くの事業者の方々には、休業要請に御協力いただきました。  「感染しない、させない」という区民の強い意志と連帯、自律的な行動により、感染件数が減少へと転じたことで、五月二十五日の緊急事態宣言解除につながりました。  御協力をいただきました全ての方に心から感謝を申し上げます。  宣言解除から明日で一か月となりますが、外出自粛やお店の休業などによる区内経済への影響は極めて深刻です。中小企業をはじめ多くの事業者は、資金繰りの急激な悪化などにより、厳しい経営状況が続いています。  収入減や失業などにより、生活に困窮する区民からの相談も増加しています。  地域のお祭りやイベントの多くが中止を余儀なくされています。区民皆様が楽しみにしていたみなと区民まつりやMINATOシティハーフマラソンも、関係者方々と協議の上、中止という苦渋の決断に至りました。  私は、区民の生命と財産を守るという信念のもと、これまでリーマンショックや新型インフルエンザ、東日本大震災などの難局において、区政の先頭に立ち、区民皆様とともに困難に立ち向かってまいりました。  そして今、これまでの経験を生かし、新型コロナウイルス感染症がもたらした様々な危機を乗り越えるため、渾身の力で取り組んでいます。  これまで予備費の充用や三度にわたる補正予算により、総額約三百八十七億円を確保し、感染拡大の防止とともに、区民生活や区内産業を守るための様々な対策を実行してまいりました。  私は、感染症対策の拠点であるみなと保健所の現場で、相談電話が殺到する中、医療機関との入院調整や患者の搬送などの対応に追われる状況を目の当たりにし、直ちに保健師を含めた百五名を増員して計百二十五名の体制を整えるとともに、区独自のPCR検査などの実施体制を強化いたしました。  軽症者や濃厚接触者がスマートフォンで健康状態を保健所に報告できる健康観察システムや、区民の心の不調に寄り添うための「新型コロナこころのサポートダイヤル」を二十三区で初めて導入するなど、対策を進める中で浮き彫りになった新たな課題に対し、現場の知見を集めて迅速に対応してまいりました。  区は、区民当たり十万円の特別定額給付金や子育て世帯への臨時特別給付金の給付業務に迅速に取り組んでおります。  外出に不安を抱える高齢者への買物代行の実施や、妊婦への二万円分の商品券の配付、介護事業所、障害福祉サービス等事業所の家賃助成など、区民生活の実情に応じた独自の対策を実施してまいりました。  さらに、町会・自治会など、地域活動を担う団体が活動を継続するための応援金の支給を実施しております。  区内事業者への支援策では、国や東京都に先駆けて実施した、区独自の無利子・上限五百万円の特別融資あっせん制度をはじめ、テナントオーナーへの賃料減額助成など、重層的に取り組んでおります。  六月一日から、幼稚園、小・中学校の授業が再開しました。  教育現場では、子どもの健康を守るため、分散登校や子どもの手洗い、マスク着用の指導、健康観察などの感染予防に取り組む一方で、授業動画の配信や夏休みの短縮など、子どもたちの学びを一日も早く取り戻すために、学習時間の確保に努めています。  区は、児童・生徒に一一台のタブレット端末を整備するGIGAスクール構想について、国が示した整備計画の前倒しにいち早く対応し、本年十月までに全ての児童・生徒への端末整備を完了いたします。  子どもたちに合わせた学びの仕組みづくりに取り組んでまいります。  新型コロナウイルス感染症がもたらす危機の克服は、行政の力だけでは決して成し遂げることができません。  区がこれまで培ってきた「行政」、「区民」、「民間」、「全国各地域」の「四つの力」による連携と信頼関係が実を結び、個人や企業からマスクや消毒液等の数多くの支援が寄せられています。  「こんなときだからこそ、地元企業として港区の力になりたい。共に危機を乗り越えましょう」。  これは、マスク不足が深刻化する中、寄付を頂いた経営者の言葉です。  さらに、区内に本社を置く企業から、患者搬送用の車両を無償で貸与していただきました。  区民、民間企業などの支援の輪は、港区の誇りです。これからも連携の力を最大限活用してまいります。  他の自治体への支援も積極的に進めております。  五月九日、東京都島嶼地域で初めて感染が確認された御蔵島村に対して、区は、直ちにマスクや消毒液等をお届けし、島内における感染防止対策を支援いたしました。  感染拡大の防止や、区民生活や事業者への支援と併せて、感染者やその周辺の方々への人権を尊重することも重要です。  感染者や濃厚接触者、医療従事者やその家族などに対する、根拠のない不当な差別やいじめはあってはなりません。  区は、区内の感染情報をホームページで正確に発信する一方で、個人情報保護など感染者の人権に最大限配慮してまいりました。  SNSなどによる誹謗中傷、人権やプライバシーの侵害などの問題と併せて、区民皆様には、正しい情報に基づく冷静な判断と行動をしていただくよう、重ねてお願い申し上げます。  本年三月、国際オリンピック委員会の臨時理事会において、東京二〇二〇大会の開催日程の一年延期が決定されました。  大会の気運醸成やレガシー創出のために、区が地域と協働で実施した海水浴イベント「お台場プラージュ」や多くのスポーツイベント、文化プログラム連携事業などは、国内外から高い評価をいただいてまいりました。  地域や関係機関とともに巻き起こしてきた気運のうねりを止めてはなりません。  一年後の東京二〇二〇大会を安全・安心な環境で迎えるために、万全な準備を進めてまいります。  緊急事態宣言の解除後、社会経済活動は徐々に再開してきましたが、区民生活や地域経済は再建の途上です。  私は、新型コロナウイルス感染症への更なる対策として、感染拡大の第二波に備えるとともに、引き続き切れ目のない支援策を講じてまいります。  区は、民間検査機関を活用したPCR検査に加え、緊急性の高いについては、保健所内で職員がPCR検査を実施し、最短で当日中に結果を出せる体制を整えております。  検査キットやマスク、医療用ガウンなどを追加で手配するとともに、港区医師会をはじめ各医療機関との連絡体制を強化し、再度の感染拡大に備えてまいります。  区内の幼稚園、小・中学校において、子どもたちが手を洗うときの蛇口への接触機会を減らすために、校内の水道を自動水栓に切り替えます。  今年も、台風、豪雨が懸念されます。避難所の設置に当たっては、感染拡大を防止する対策も必要になります。  区内八十の避難所に、マスクやフェイスシールド、体温計、消毒液などの衛生用品や空気清浄機などを早急に配備いたします。  区が全国に誇る、みなと保健所の感染症対策をはじめ、危機管理体制を一層強化することで、第二波、第三波の感染拡大を最小限に抑え、区民の命と健康を守ってまいります。  区民の消費生活の支援と商店街活性化の起爆剤として、総額十億円、最大三〇%のプレミアム付き区内共通商品券の発行支援事業を実施いたします。販売に当たっては、インターネットや郵送による申込み、販売場所の拡大など、感染拡大の防止対策を徹底いたします。  収入が大きく減少しているひとり親世帯などを対象とする、追加の臨時特別給付金を速やかに給付してまいります。  区内の観光需要を取り戻すため、キャッシュレス決済を活用した、区民や観光客など消費者への五〇%還元キャンペーンを新たに実施いたします。  区内中小企業を対象とする特別融資について、六月末までのあっせん期間を八月末までに延長するとともに、中小企業の感染拡大防止対策を支援するため、テレワークの導入に係る経費を助成する制度を新たに創設いたします。  障害者が働く就労継続支援事業所への支援として、生産品の購入や業務発注により、障害者の就労環境を維持するとともに、事業所の販路を拡大するため、企業等とのマッチングを支援します。  今後も、区民暮らしや区内産業の早期回復に向け、全力で取り組んでまいります。  これから、私たちは、手洗いの徹底やマスクの着用、三密を避けるといった「新しい生活様式」を実践し、感染拡大防止と社会経済活動を両立させる社会を目指していかなければなりません。  私は、新型コロナウイルス感染症を教訓に、区民が来庁することなく、質の高いサービスを受けられる区役所の実現を目指し、オンラインによる申請や相談、キャッシュレス化、5Gの通信基盤整備などを早期に実現し、区民の利便性を格段に向上させてまいります。  相談窓口について、区民がビデオ通話などのオンライン相談を選択できる体制を速やかに整えてまいります。  住民税や保険料、施設の使用料や窓口の事務手数料などの納付手段について、キャッシュレス決済の拡充や導入を早期に進めてまいります。  転入届や児童手当の届出など複数の申請書をオンラインシステムで一括して作成し、ワンストップで受け付ける新たな窓口システムを、令和四年度に導入いたします。  先端技術を様々な行政サービスに活用できるオンライン環境を整えるため、次世代移動通信システム5Gの基盤整備を積極的に進めてまいります。  区内において、誰もが5Gの通信サービスをあまねく受けられる環境の実現を目指し、官民で連携し、区の建物や公園等における5Gの基地局設置を推進いたします。  さらに、庁舎内などにおける独自の通信システム「ローカル5G」の導入を進めるなど、未来の通信環境にいち早く対応してまいります。  区は、今月から、全国に先駆けて、ICT事業者や大学等との連携による協議会「MINATO 5Gカンファレンス」を設置し、地域における5G活用に向けた検討を開始いたしました。  5Gの超高速・超低遅延・多数同時接続の強みを生かし、災害時における迅速かつ正確な被災状況の把握や、立体映像による区の観光情報や文化芸術の発信をはじめ、福祉、医療、教育、スポーツなど、あらゆる分野において5Gの活用可能性を追求し、その成果を着実に区民へ還元してまいります。  次に、目指すべき街の姿の実現に向けた取組について申し上げます。  人生百年時代においては、子どもが健やかに学び育ち、若者から高齢者まで、全ての世代のが健康で住みやすく、地域に愛着と誇りを持てる街こそが、港区の目指すべき街の姿であると考えております。  区は、各世代のライフステージに応じた切れ目ない行政サービスを提供してまいります。  区では、平成二十八年に合計特殊出生率が一・四五に達し、全国の一・四四を上回り、二十三区トップとなりました。平成三十年は一・三九であり、全国の一・四二とほぼ同水準を維持しています。  本年四月、保育定員を前年度から五百八十六拡大し、九千三十三の定員を確保したことで、二年連続で待機児童ゼロとなりました。  今後は、より身近な地域で保育が受けられるよう、各地域の保育需要を的確に把握し、私立認可保育園の誘致をはじめ様々な手法により、待機児童ゼロを継続するとともに、保育環境を充実してまいります。  女性の活躍推進や働き方改革に加え、新しい生活様式が定着する中で、保護者の就労状況も、これまで以上に変化していくことが考えられます。  区は、多様化する区民の保育や幼児教育のニーズに的確に応えるため、保育園と幼稚園の機能を兼ね備えた認定こども園を各地区に一園整備してまいります。  働き盛り世代の方々の健康づくりを支援してまいります。  新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、医療機関のオンラインによる診療や相談の受付が広まってきています。  区内医療機関の協力を得ながら、オンライン診療の活用などを通じて、働くが受診しやすい環境を築いてまいります。  健康に対する意識が高まる中、区民の死亡原因は、依然としてがんが第一位であり、区民の健康の大きな脅威となっています。  区民へのがん検診の必要性や精密検査の重要性の啓発をはじめ、検査を受けやすくする仕組みづくりを進めてまいります。  たばこは、がんなど様々な病気の原因になるといわれています。みなとタバコルールや東京都受動喫煙防止条例の普及啓発などに取り組み、受動喫煙防止を徹底してまいります。  一方、外出機会が減ることで、高齢者の運動不足による筋力低下などが懸念されます。区は、自宅でできる簡単な介護予防運動を広く周知しております。  高齢者への個別の通知やケーブルテレビの放送など、情報発信を工夫しながら、介護予防の普及啓発に努めております。  新しい生活様式の一例にある「毎朝の体温測定」は、日常の健康管理にも有効です。  区は、ふれあい相談員の電話相談などを通じて、独り暮らし高齢者等に新しい生活様式の実践や健康状態など、幅広い相談に対応してまいります。  高齢者の方々を孤立させない、誰一取り残さないために、今後もきめ細かな取組を進めてまいります。  医療的ケア児や発達障害の方への支援が今後一層重要となり、支援内容は、医療、介助、保育、教育、就労など多方面にわたります。  令和三年度、相談事業をはじめ短期入所など、様々なサービスの拠点として、精神障害者支援センターを高輪一丁目に開設いたします。  医療的ケア児の集団保育をはじめ特別支援学級、就労への支援など、障害のあるが住み慣れた場所で、切れ目のないサービスが受けられるよう、取り組んでまいります。  全ての世代からのあらゆる相談に対応するための組織体制を整備してまいります。  八〇五〇問題や、親の介護と子育てを同時に行うダブルケア問題など、家庭が抱える問題は複雑化しています。区民の多様な相談に丁寧に対応し、解決に結びつける窓口の機能強化に取り組みます。  区民にとって最も身近な総合支所において、保健師など各福祉分野の専門職がチームを組み、子育てや介護、障害者福祉、生活困窮などの福祉に関する様々な相談を一つの窓口で受け、サービスにつなげる福祉総合窓口を令和四年度に設置いたします。  区民のあらゆる相談に対応できる窓口を実現し、区役所・支所改革の新たな一歩を着実に踏み出してまいります。  最後に、未来に向けた区政運営の基本姿勢について申し上げます。  東日本大震災が発生した際、との絆の大切さが改めて見直されました。新型コロナウイルス感染症に伴う社会変容の流れの中では、「とのつながり」は、オンラインという新しい形で広がっていくものと考えています。  オンライン化が進む未来では、私たちは距離や時間の制約から解放され、世界はもっと近くなります。  行政サービスのオンライン化を契機に、これまで築いてきた区民や企業、全国各地域との連携の力をはじめ、各世代、各分野の衆知を集め、より参加しやすく、透明性の高い区政を実現いたします。  地域においても、働き方改革や新しい生活様式の浸透により、家で過ごす時間が増えることで、これまで地域との関わりが少なかったにも、新たに地域の担い手として活躍していただけることが期待できます。
     新たな人材やオンラインなどの手法を活用しながら、三密防止などの創意工夫を凝らした地域活動やイベントを地域皆様と共に検討し、地域コミュニティを進化させてまいります。  区政の道筋を具体的にお示しするため、今後の財政の見通しを明らかにし、令和三年度から六か年を計画期間とした基本計画を策定いたします。  本年三月、区民参画組織みなとタウンフォーラムから提言書をいただきました。この提言を最大限反映するとともに、新型コロナウイルス感染症を教訓とした取組を計画に組み込み、港区の未来の街の姿を見据えた新たな基本計画を作り上げてまいります。  新型コロナウイルス感染症の影響による急速な景気悪化に伴い、区の財政運営を支える特別区民税収入の大幅な減少が懸念されます。  区は、リーマンショックに伴う景気後退時において、三年連続で税収減となり、最大で対前年度比七十二億円、約一二%の収入減を経験しております。  区民生活や地域経済を守るための機動的な財政出動とともに、これまで積み立ててきた基金を活用し、将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的な財政運営を徹底してまいります。  区民の安全・安心は、いかなるときも区政の最優先事項です。  首都直下地震や台風などの自然災害、新たな感染症など、様々な脅威を想定して、あらゆる危機から区民を守り、安全・安心で強靱な都市を形成してまいります。  羽田空港新飛行経路の運用に伴い、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声が寄せられています。  私は、先月二十九日、国土交通大臣に対し、区に寄せられた意見や区独自で行った騒音測定結果の情報を伝えるとともに、区民への丁寧な説明や新ルートに限らず様々な運用を検討することなど、十分な対応を行うよう強く要請いたしました。  国は、こうした要請などを受け、今月三日、新ルートの固定化を回避するための方策を早急に検討するため、有識者及び専門家による検討会を設置する見解を示しました。  引き続き、更なる騒音対策や安全対策と併せて、区民の不安や疑問の払拭に向けた住民説明会の開催や、飛行経路の様々な運用の検討について、積極的に取り組むよう、国に対して強く求めてまいります。  区は、今後も「港区安全の日」をはじめ、安全・安心に対する区の姿勢を区内外に示してまいります。  今月二十八日から、私の新しい任期が始まります。  予測できない時代だからこそ、速やかに判断し、速やかに実行することの繰り返しが重要です。私は、今こそ変革のときと捉え、困難を乗り越え、時代を切り拓く新しい区政の舵取りを全力で担ってまいります。  区民皆様、並びに区議会皆様の御理解と御協力を、心からお願いをいたします。  これをもちまして、私の施政方針の表明とさせていただきます。ありがとうございました。             ─────────────────────────── ○議長二島豊司君) 以上にて、本日の日程は全部終了いたしました。  本日の会議は、これをもって散会いたします。                                       午後一時三十五分散会...