千代田区議会 2018-09-10
平成30年企画総務委員会 本文 開催日: 2018-09-10
12:
◯岩佐委員 委員の岩佐です。よろしくお願いいたします。
13:
◯林委員長 はい、私が
委員長の林でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
ご意見をいただく前に、私から、注意をいただく点についてお伝えしたいと思います。
意見をお聞きする事項につきましては、既にご連絡をさせていただいている2点についてです。
次に、ご留意いただく事項として、7点申し上げます。
1、
委員長が質問する事項について、ご回答ください。
2、発言はマイクを使用して行っていただきます。
3、発言は
委員長が許可した後、名字を言っていただいてからお願いします。
4、
参考人からの質問はできませんので、ご承知おきください。
5、回答できない事項、または回答したくない事項については、回答できない旨をお答えください。
6、発言の途中でも、
委員長が制止した場合には指示に従ってください。
7、参考人の発言は委員会議事録に掲載されます。お名前は○○参考人という形で、名字のみ記載されます。
以上の点につきまして、ご留意いただきますよう、お願いいたします。
それでは、質問に入ります。
1点目の質問です。現状の地域課題についてのご認識を改めてご説明ください。
お名前、名字を言っていただいてから順番にご発言をお願いいたします。
諸
参考人。
14: ◯諸
参考人 諸です。現状の地域の課題は以下の3点と捉えています。
1番目は、何度も申し上げることなんですが、地下鉄有楽町線麹町駅の番町口のバリアフリー化がなされていませんで、大変困っています。エレベーターやエスカレーターがないので、改札口から地上まで69段、9メーターの高低差を上りおりしなければならず、大変困っておりまして、今回はぜひ設置していただきたいと思っています。
2番目は、番町中央通りに最近新しいビルができまして、就業者がふえまして、道路に人があふれている状態になっています。番町中央通りは現在計画決定なんですけど、早期に実施決定してほしいと願っております。
3点目は、これはできたらなんですけど、統計上からもはっきり言えることなんですけど、気軽に立ち寄れる飲食店が少ないこと。
地域の課題は以上の3点と思っております。以上です。
15:
◯林委員長 横山
参考人、お願いいたします。
16:
◯横山参考人 はい。五番町の横山でございます。
現状の地域課題についてのご認識ということなんですけれども、まずは現状の歩道が非常に狭い。なので、特に市ケ谷方面の坂のところなんかでは自転車や、それこそ車椅子などでの通行する際に非常に狭くて難儀をしているという。なので、できれば壁面後退とか、いろんなことも含めて、広い、実質的に使える歩道を何とかしていただきたいなというのが一つと。
市ケ谷の現状では、地下鉄それからJRともに、最後のところでJRのほうは斜路がありますけれども、乗り継ぎが実際のところはバリアフリーができていない。それから、学校が多いにもかかわらず、駅前の歩行者が滞留する空間がないというところが一番の問題だと思っております。
さらには、諸会長もおっしゃっていましたけれども、やはり連続した商店街ができにくい状況になっているし、そういうお店が少ないというのもまた現状だと思っております。
以上でございます。
17:
◯林委員長 ありがとうございます。
続いて、新井
参考人、お願いいたします。
18:
◯新井参考人 はい、六番町の新井でございます。
現状の地域課題ということなんですけど、現状というのはどこまでが現状なのかというのがあれなんですけれども、最近の現状からしますと、特に六番町の場合は奇数番地が地区計画になっておりますけれども、偶数番地はなっておりません。そういうことで、ただ、なっていない、いろんな理由があるんですけども、少なくとも奇数番地のほうにそういう地区計画があるんであれば、偶数番地のほうもそれに準じた形で開発していただけるんではないかというふうに実は期待していたんですけれども、このところ事業者の方々が、それにかなり奇数番地とは異なった高さの建築物をつくるということになっておりまして、それに関しましては非常に、六番町全体としてはちょっと違和感を覚えているところでございます。
ところが、そのマンションの高さというのも現実には、ほかの、例えば一番町とか三番町のマンションに比べますと大変に、そんなに高いという、絶対的な数字としてはそんなに高いものではないという。事ほどさように実は高さというものが、今非常に沿道のまちづくりの中で話題になっているわけですけれども、高さというのはやっぱり相対的な、地域の相対的な見地からいろいろと判断されるべきなんだろうと思いますので、そういう面で超高層というようなものが、私自身はできるとは思っておりません。かつ、適正な開発がなされることを期待をしているわけでございます。
細かいことは、バリアフリーの問題とかなんとかというのは全く今お述べになった方々と同意見でございます。
以上です。
19:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。
続いて、杉田
参考人、お願いいたします。
20:
◯杉田参考人 四番町町会長の杉田です。
四番町の現状の課題についてということなんですが、今、四番町5番地、7番地の日本テレビ放送網による土地の買収が行われております。一番影響を受けているのが四番町なんですが、これだけ広い土地を一事業者が収得しているので、できるだけ日本テレビ通りの課題を開発にどういうふうに結びつけていくかというのが一番の問題だと思っております。まず日本テレビ通りの存在意義というか、位置ですけれども、ご存じのように靖国通りと麹町大通りをつなぐ、数少ない、かつ、一番広いにぎやかな通りという、今現在なっていると思います。それで、この通りをいつでも安心して通れる道にしたいというのが私の気持ちであります。
まず一つは、歩行空間の確保。車道のほうまで広げるというのは無理としても、歩道のほうはぜひ、その沿道の地権者たちの協力でもって確保できればと思っております。
それからもう一つは、道筋の明るさ。実はこの沿道、ちょっと前まで客引きがあったり何かするぐらい暗くて、余り感心した状態になっておりません。できるだけまちを明るく、通りを明るく、例えば建物1階部分の店舗を確保してできるだけ明るくするというような必要があると思います。
それからもう一つは、広場の確保。これ、実は、ご存じだと思いますけれども、今、麹町地区でもって、東郷公園から西というのは全く広場がありません。子どもさんの遊ぶ、今たまたま番町の庭ですか、広場がありますけれども、ごらんのように子どもさんたちがたくさん来て、あそこで遊んでおります。ぜひ地域でもって使える広場、公開空地をつくれたらと思っております。
それとあともう一つは、実は四番町の場合、偶数番地のテレビ通り沿いが、はっきりわかりませんが、業者によって買収が進んでいるというようで、私どものところへも変な業者が図面を持ってきたりなんかしております。それで、乱開発の防止という意味でも、ぜひきちんとしたルールをつくっていけたらと思っております。ただ、非常に問題があるのが、すぐ後ろ側に住宅地域がありますので、それとの調和をどういうふうにするかは今後の課題だと思っております。
以上です。
21:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。
続いて、笠井
参考人、お願いいたします。
22:
◯笠井参考人 はい、麹町四丁目の笠井でございます。
地域課題についてというご質問なんですけども、日本テレビ沿道、それから周辺地域ということのご質問であろうかというふうに思っております。日本テレビは──昔から日本テレビができてから業務地化が進んでおりまして、その辺がかなり老朽化してきて、さまざまな動きがあるということは既にご承知のとおりだというふうに思っております。また、麹町通りに関しましても開発が進んで、かなり問題があるということも、これもまた地域の認識としてはあるんではないかというふうに思います。
まず第1点は、駐車場附置義務という東京都の条例がございまして、これは1階に駐車場をつくらなければいけないということで、沿道に関しまして、または駐車場に関して、これをつくらなきゃいけないということになると、まちの中、ビルのところにぽっかりと穴が開いてしまうということが連鎖として起こってきております。これは、商業というのは、ある意味でタウンウオッチング機能というのが必要でございますので、住宅地においても商業施設というのは大変大切な課題というふうに私は思っております。そこをかなりやっぱり整備していくこと、または誘導していく方向性というのはこれからも必要であろうかというふうに思っておりますけれども、駐車場附置義務ということがそういう状況を行ってきているということですね。
そういうことに加えて、先ほど諸さんのほうから話が出ましたけど、番町中央通り。これは四ツ谷駅からの人の流れがかなり多くて、角にありますイレブンピーエムの店舗に、セブンイレブンですか、に関しては、一日3,000名のお客さんが来ているという状況でございます。あそこをかなり通る。あそこで、番町中央通りには都市計画道路という形が、都市計画線が通っておりますので、あそこに関しては、かなり、建物は緩和されてきております。これは地区計画とも関連してくることでございますけれども、マンションにおいては、これからは、昭和に建ったマンションというのは、番町地区というのは非常に多いんですね。で、昭和58年の耐震構造、新規耐震構造にかなっていないところもたくさんございます。35年ぐらい前ですから、それ以前のものというのは、かなりこれは耐震構造が問題になってくるという建物がたくさんございます。これの建てかえというのも、地域の中では大変重要な問題になってきております。この大変、地域の中でいろんな問題が起こっておりまして、建てかえをどうしたらいいのかということはかなり重要な課題としております。他区やなんかを見比べますと、集合分譲住宅等々における建てかえに関する緩和住宅、東京都でもこれから今出てきて、整備していこうということで、新聞報道等々もございましたけども、特殊、コアである中央に存在している千代田区に関しても、この辺はもう一度検討し直して、推進していくべきは推進していかなければいけない。
もう一つは、日影条例というものがございますので、かなり建物は真四角なもの、目いっぱい建てる傾向というのがございます。これが連鎖していきますと、かなり暗いまちになってしまうということがあります。先ほどから歩行空間の確保という話も出ておりますが、歩行空間をセットバックしていただくなり、緑を、植栽をふやすなりということになりますと、それなりのものを、やはり地域のほうで計画、考えてやっていかなければいけないということが今後とも起こってくるんではないかというふうに思っております。
課題としては、その二つのことが大きな問題であろう。
あとは交通のバリアフリー化ですね。これは地域の切望といいますか、かなり前から熱望していたことでございまして、1回立ち上がって、また消えたという経過もございます。しかし、これは、私ども麹町のほうやなんかで建物ができるときに、ともに、こういう建物ができる地下にはこういう形をつくってくれないかという要望をしないと、やはりメトロのほうもなかなかオーケーをとりにくいということがございますので、私どもはそういうときに陳情書なんかを出して、バリアフリー化を進めてきたということでございます。壁面後退とか歩行空間の確保というのは、地域全体が歩いていけるというような構想もございますし、大体20分以内にはいろんな施設があるところがいい。そういうような良好な地域社会をつくりながら、住宅整備とそれから業務商業、商業空間というのも大切であろうというふうに思いますが、それに関しても上質な空間をつくって、誘導的につくっていく。それが地域との、地域の今まで既存のものとの調和を図りながら、多様な社会の中では、その多様性を求めながらつくり上げていくという地域計画がぜひ必要かなというふうに思っております。
それが課題であるというふうに認識しております。以上です。
23:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
続いて、豊島
参考人、お願いいたします。
24:
◯豊島参考人 六番町の豊島です。
私の考えている問題点は、まず麹町番町口のバリアフリー化です。これはもう、有楽町線が開通したときから私どもの願いであったんですけど、いまだに実現していないということです。
それから、先ほど皆さんもおっしゃられましたけど、近年、二番町あるいは四ツ谷から、かなり商業ビルの建築があって、就業者がかなりふえています。それに伴って、日テレ通りの歩行が、非常に人があふれかえっていて歩きづらいということで、歩道の拡幅、これを考えています。
あと、コミュニティ広場。最近、マンションがかなり建って、居住者がふえています。私どもが子どものときは、近隣にかなりの空き地があったりとか、いろいろと遊べる場所もあったんですけど、最近は、公園も、タイヤ公園とか、あるいは五番町児童公園とか、非常に限られた、ほんのちっちゃなスペースしかない。そこに、数年前に、四番町に、暫定的ですが、No.4という広場ができたのを見ていまして、ここ10年ぐらい、マンションにお住まいになられる方たちが、非常にああいう場所を重宝しているということを痛感しました。そういう中で、そういうヤングファミリーだけではなくて、前から住んでいる人たちもちょっとくつろげるような、そういうコミュニティ広場があればいいなというふうに思います。
もう一点は私ごとなんですけど、昨年、自分の住んでいる共同住宅を改築しました。築30、40年弱なんですけど、1981年の4月に竣工だったんで、いわゆる非耐震の建物だったんです。で、耐震検査をしましたところ、不可でした。そのために建てかえをしたんですけど、私の場合は個人所有の土地だったので、いろいろと、融資だとか、いろんな融通が利いたんですけど、区分所有のマンションの方たちというのは、なかなかそういうような形での金融機関からの融資とかというのも受けられないんじゃないかと。
そういう意味で、私としては、現行の非耐震の建物、先日も北海道の地震がありましたけど、いち早くそういうマンションが建てかえられるような形で、ここら辺は法的なものになると思うんですけど、例えば建蔽率とか容積率とか、そういう法的な改正をして、そういう区分所有者たちに便宜を図るような形で建てかえの推進を行えるようになればいいなというのは、意外と最近の考えなので、当初からの考えでありませんけど、これは非常に近々の課題として痛切に思っているところです。
以上です。
25:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
続きまして、2点目の質問に移らさせていただきます。
現行の地区計画、四番町地区、二番町地区、それぞれの地区計画をどのように評価されますか。また、順次お願いいたします。
諸
参考人、お願いいたします。
26: ◯諸
参考人 二番町町会の諸でございます。
四番町につきましては他町会のことなのでコメントは差し控えますけど、現在の二番町の地区計画における高さ制限はA地区が40メーター、B及びC地区が60メーターとなっております。二番町の日テレ跡地約3,000坪はB及びC地区に属しておりますが、5月24日の日テレ通り沿道まちづくり協議会で新たな高さ制限150メーターまでという資料が提出されまして、番町地域全体が混乱状態に陥っています。
確かに遠くに住んでいる人たちにとりましては、まあ、日テレ盆踊りとか山王祭もあんまり関係ないし、朝、窓を開けてみたら、のっぽのビルが見える。うっとうしい。目ざわりだ。気分が悪い。別の言い方をすれば、まちなみが乱れる。こんな計画は潰してやれという気持ちになることは理解できます。しかしながら、日本テレビ通りの各町会の代表者の方が集まって、まちの課題と将来のまちづくりのあり方を話し合う「日本テレビ通りまちづくり委員会」が結成されまして、平成28年から平成29年の2年間にわたりまして検討されました結果、地下鉄有楽町線麹町駅番町口のバリアフリー化はもちろん、広い歩行空間が欲しい、沿道駐車場附置義務の緩和とか、また、緑も多く、四番町のNo.4のようにゆっくりくつろげ、いざというときは防災拠点や日テレ盆踊りなどのイベントにも活用できる広い広場が欲しいという結論になりまして、その結果、現行の高さ制限60メーターが、これらを実現する上で支障になるなら、変更もやむを得ないのではないかと思っております。
千代田区が作成した日本テレビ通り沿道まちづくり基本構想素案や、それを受けて日本テレビが作成した日本テレビが考えるまちづくり案が出ましたので、町会員に対しまして10月下旬に勉強会の開催を考えたんですけど、千代田区から行政手続法に定める日本テレビ通り沿道まちづくり基本構想素案についての意見公募、いわゆるパブリックコメントですけど、それが出されていない中で、あやふやな状態で勉強会を開催してもかえって混乱を増幅させるだけだと思い、ちゅうちょし始めました。区長を初め、行政に携わっている方々には、早期にパブリックコメントを出して、広く区民の意見を聞いてほしいと思っています。そうすれば、パブリックコメントを見ていない町会員も多数いると思いますので、堂々と勉強会を開催し、町会員の意見を聞くことができます。
最後に、委員会や協議会を通して地域のまちづくりに対する要望とか、逆に不安は出し切っていると思いますので、この問題を行政側で引き取って、スピーディーに次のまちの発展に向けて推進力を発揮していただきたいと思います。私は町会を代表して委員会や協議会の一員に加わっていますけど、町会の目的はあくまでも会員相互の親睦と福祉の向上であり、このまま進みますと、住民同士の間にあつれきが生じかねませんので、切にお願いする次第です。
以上です。
27:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。
続きまして、横山
参考人、お願いいたします。
28:
◯横山参考人 五番町の横山です。
五番町──四番町地区と二番町地区の現行の地区計画ということでございますが、五番町では地区計画がありません。で、一時期、それぞれの地区で、これは行政の指導によるというお話だったと思いますが、それぞれのところで大型の再開発とか都市計画等をやる際には地区計画がないとできないということで、皆様、その当時の町会の町会長たちがそれぞれのところに地区計画を立てた、つくっていったというふうに聞き及んでおります。したがいまして、逆に、その当時の地区計画そのものが本当に住民の総意のもとにでき上がっているのかというのは、その当時は何となくで済んでしまったのではないかなというふうに、私は考えております。
詳細は先ほど諸会長がおっしゃられましたけれど、ほとんど同意見でございまして、それなりの地域の要望を実現させるためには、当然のように建蔽率が下がるわけですから、事業計画上もある程度の高さはやむを得ないんではないかと、私も考えております。
以上です。
29:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
続いて、新井
参考人、お願いいたします。
30:
◯新井参考人 六番町の新井でございます。
現行の地区計画ですが、四番町地区と二番町地区ということで、限ってというふうになりますと、他地域のことでございますので、お話をする立場ではないと思うんですけれども。先ほどもちょっと申し上げましたように、六番町の地区計画に関しましては、奇数番地だけではなくて偶数番地もそういう動きを住民の方々がとっているようなので、そういうことに関しましては、ぜひそれを実現、行政のほうでも実現させていただきたいなというふうに思っておりますし。
それからもう一つは、今、地区計画が非常に問題になっているわけですけども、さらに上位だかどうかわかりませんけれども、都市マスタープランというのが千代田区でもありますし、それからまた東京都にもあると思うんですけれども、それに関しては、この地域のあるべき姿というものがかなり明確に表記されております。しかしながら、これに関しては、聞くところによりますと、余り法的な拘束力がないということで、地区計画に頼らざるを得ないという現状からしますと、もう少し都市マスタープランのほうの精神にのっとった形での、いろんな、何というんでしょうか、開発計画を進めていただければというふうに思っております。
以上です。
31:
◯林委員長 ありがとうございます。
続きまして、杉田
参考人、お願いいたします。
32:
◯杉田参考人 四番町の杉田です。
四番町は地区計画があります。これが、現在、住宅地区が50メートル、それから日テレ通りに面している部分が60メートルという高さの制限をつけております。実は、当初は全域について総合設計をとった場合は60メートルという計画を区のほうから持ってきて、理由は建てかえのときの緩和ということで説明を受けておりました。ただ、実際には、そのときの出席者の大部分が反対ということで、50メートルということに一律に決めてあります。
ただ、ちょっとこれは残念なことなんですが、私どもの町会というか町内にあるマンションは、たしか昭和52年ごろだと思うんですが、建築基準法が改正になって、前面道路に対する容積率が減少しまして、建てかえ工事をすると、今ある面積さえ確保できないというような状態になっています。さらに言いますと、高さだけじゃなくて──ごめんなさい。それと、あともう一つは、やはり当初、区からの提案があった総合設計については60メートルにしたほうが、やはり建てかえが必要ではないかと思います。
それと、もう一つ、この総合設計をとった場合なんですが、実は私どもの町内、中央の学園通りと二七通りの間、東郷坂と日本テレビ通りを南北方向に行ける道というのはそれしかありません。たまたまサイエンスプラザのところで公開空地を提供してもらって、学園通りと文人通りの間は通過できるんですが、学園通りと二七通りのほうの通り抜けが全くできない状態になっています。これはたまたま、この間を単一の所有者が、今、マンションになっている、これはブランズ四番町かな、それができたんですが、これのときに総合設計をとるかどうか聞いたら、とらないと、もう言下に言われてしまって、通過できることをお願いもちょっとできないというような状態になってしまっております。ぜひ、これは、やはり総合設計をとって、何か総合設計をとった場合のメリットというのをつくっていかないと、将来、やはり、中に住んでいる人たちの不便というのは解消できないんじゃないかと思っております。
以上です。
33:
◯林委員長 ありがとうございます。
続きまして、笠井
参考人、お願いいたします。
34:
◯笠井参考人 はい、笠井です。
ご質問の四番町地区、二番町地区の地区計画をどのように評価されるかということになると、私は麹町四丁目なので当該地区ではございませんが、ただ、この当該地区ではないんですが、地区計画の高さが決定する、今から十何年前ですか、したときの経緯というのは余り定かではない。本来は、どういうまちをつくっていくかというコンセプトに見合って、地区計画なり、高さというのは決められてくべきであろうかというふうに思ってはおります。地区計画というのは、ご承知のとおり、用途地域の補完でございますから、その補完としての用途地域がどういう役割を果たしていくのかということが重要であろうかというふうに思います。そのコンセプト、まちづくりをどういうふうにしていくか。
先ほどから、歩行者が分離もできないようなところを女学生が通っている。そういうようなことも含めて、セットバックをしていただくこと、それはもちろん敷地面積とか容積率によって、それは全部違いますけれども、一定のルールをつくっていかないと、法律に基づいたものでつくっていくと、いろんな問題が起こってくるということは目に見えているわけでございますから、そういうルールをつくっていきましょう、みずからが発意してルールをつくっていきましょうというのが協議会の以前であった委員会の発足の当時の考え方であったかというふうに思っております。
ですから、そういう議論を重ねる中で、その駐車場附置義務だとか、いろんな問題が出てまいりまして、それも一括して日本テレビさんのほうにお願いしたりとか、要望の中で我々も出しているということでございます。これは高さ制限がある銀座地区やなんかに関しても駐車場の問題は、この間つくられたSIX(シックス)に統合化しているというふうな経緯もございます。そういう問題であるか、もしくは駐車場附置義務を撤廃するような、東京都に要望を出していくか、それはそういうふうなことにもかかわってきます。
人口がこれからどんどんふえて、千代田区の人口も8万、10万に行くと。8万は必ず行くだろうということが言われておりますが、そういう人口がふえるということは、住めるところがなければいけないわけですから、マンションがふえるということでございます。我々はそういう中において、この現行計画という、当時どういうふうにつくられたのかわかりませんけど、やはりコンセプトをつくった、その中で、それは高いものだけがいいと思いませんが、低層であっても構いませんが、そういう地域でもう一回練り直して、コンセプトづくりをしていくべきであろうというふうに考えております。
地区計画に関しては、そういう考え方でおりますが。以上です。
35:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。
続きまして、豊島
参考人、お願いいたします。
36:
◯豊島参考人 六番町の豊島です。
私は六番町在住ですので、二番町、四番町の地区計画について論ずる立場ではないと思います。ただ、今までの私の生活していく中で、二番町、四番町あるいは一番町、三番町などの地区計画に関しては、今から十何年前ですか、一番町に100メーターの建築物の計画が出てきたということで、そのときに地域で反対運動が起きて、それに合わせるような形で現在の地区計画ができたというようなふうに聞き及んでいます。
で、地区計画といいますと、高さだけのことを皆さん論じていると思うんですけど、必ず、その高さの話になると、銀座の地区計画56メートルというのが出てきますよね。だけど、銀座の地区計画は、よくよくいろいろな地区計画ができる段階を読んでいくと、銀座はご存じのように日本一地価の高い場所で、商業地域です。彼ら銀座地域の地権者は、やっぱり地価の高い土地をいかに活用するかというところからあの地区計画が始まっているということで、高さだけではなくて、まず建蔽率、容積率、それと前面道路とかというようなのを、いろんな特典をつけてですね。
私が非常にびっくりしたのは、建蔽率100%、壁面後退10ミリ。さらに、土地の広さによって、容積率が600%、700%、800%と3段階に分かれている。その上に、前面道路の広さによって、プラス300%、200%、100%という緩和がされているんですよ。そうすると、銀座通りに面した、どのぐらいの広さかわかりませんけど、一番広い土地の容積率は、1100%になるわけですよ。そういうような形での土地活用というようなのを考えた地区計画というのができています。ですから、例えば、階高が5メーターあって、11階建てたとしたって、55メーターにしかならないんですよ。だけど、土地は十分に活用できる。それと地権者は、商業ビルを建てるわけですから、償還すれば、また建てかえることができる。そういうようなことを考えた上での55メーター、56メーターですか。で、プラスアルファで、さらに広告塔を10メーターまで建てていいというような付加条件までついていたりなんかするので、一概に高さだけが、その地区計画で是とするものではないんじゃないかというふうに思います。
で、銀座は商業地ですから、商業地なりの地区計画を皆さんで考えてつくられたんだと思うんですけど、我々住居地でも、もう既にマンションがかなりの数で建っているわけですよね。販売しているマンション業者によれば、永住の地ということで、そのマンションを提供するような形をとっていますけど、マンションでも、やっぱり築年数50年、60年ぐらいがやっぱりライフタイムだと思うんですよ。その後に建てかえたときに、ただ高さだけをそういうような形で規制するだけの地区計画というのは、これから先、我々住民が、子どもあるいは孫の世代に、ここに住み続けていくという住宅地としての基盤をどんどん失っていくような、そういうような地区計画じゃないかというふうに、私は考えます。
おまけに、先ほども申し上げましたけど、区分所有者ということで、他人が一つの箱の中に一緒に住んでいて、同じ意見でそれを統合させていくというのは非常に困難な部分が出てくるということが将来的に考えられます。そうすると、逆に、一部の人間が住んでいるような廃墟みたいなのが、これから先ずっと我が地域に残ってしまうというような、そういう不安は非常にあります。
私は、地区計画についてはそういうふうに考えております。
37:
◯林委員長 はい。どうもありがとうございました。
それでは、委員の方、何か
参考人の方に意見をお求めになられる点がございましたら、どうぞ。ないですか。よろしいですか。いい。よろしい。
38: ◯木村副
委員長 いいですか、一つ。
39:
◯林委員長 はい。一つ。それでは、木村副
委員長。
40: ◯木村副
委員長 すみません。ちょっと申しわけありません、二つだけ、ちょっとお伺い、端的にお伺いしたいと思うんです。
老朽化したマンション、これは確かに大問題だと思うんですね。北海道地震もありました。それで、たしかあれは1981年の5月からなので、新耐震に変わったのが、ちょうど最後だったんですね。それで、この問題は、非常にまちづくり、今後の持続可能なまちづくりにとって避けて通れない問題だと思うんだけれども、いわゆる沿道の将来像を共有する中で、このマンション問題をくくると、非常に大きいテーマなんじゃないかという、ちょっとそういう印象を受けるんですね。で、その辺うまく組み込めるのかどうなのかというのが1点です。
それからもう一点は、議事録を拝見いたしますと、さまざまな区民、先ほどの麹町駅番町口の出入り口のバリアフリー化、これはもう切実な課題というのは私も十分承知しています。それから広場の問題。こういった区民の多様な要望に応えるためには、現行の高さ制限のもとでは容積率を消化できないというような事務局の発言が議事録にあるんですね。そうなりますと、今の高さの問題というのは現行の容積率を前提とした上での、いわゆる高さの緩和という問題なのか、それとももっと踏み込んだ形での高さの緩和というのをイメージされているのか。その容積率をふやすということも含めた高さの制限をイメージされているのか。
ちょっとその2点だけ、伺わせていただければと思います。
41:
◯林委員長 どなたにお答えして。
42: ◯木村副
委員長 ちょっと難しいかな。
43:
◯林委員長 よろしければお願いいたします。
44: ◯木村副
委員長 難しかったかな。すみません。
45:
◯林委員長 では、豊島さん。
46:
◯豊島参考人 六番町の豊島です。
そこが一番難しいところでして、一応、日テレ通りの商業地と住宅地が混在しているという問題があります。ですから、素人目に考えると、まずマンションのほうは、多分、今該当しているような、近々で建てかえをしなくちゃいけないような建物に関しては、大体高さが30メーターぐらいなので、高さの緩和というのは、四番町とか、その地域、50メーター、60メーターありますから、私が素人考えで考えているのは、まず建てかえのための個々の持ち出し金が、数千万から1億ぐらい出さないといけないんじゃないかと。それで、もう既に40年近く住まわれている方たちは、定年を迎えたりとか、その近辺で、あくまでも蓄えは老後の蓄えにしていると思うんで、その建てかえの費用とかというのはなかなか捻出できないんじゃないかというふうに思います。
では、区分所有者で自分の持っている区分されている土地を担保にお金が借りられるかといったら、それもまた難しい問題だと思うんですよね。一つとしては、容積率あるいは建蔽率を緩和して、余剰床をつくって、それを分譲する、建築後に。その分譲した費用で解体費、建築費を捻出するような、そういう形でしか、私の頭の中ではそういうアイデアしか浮かびませんでした。
で、商業ビルに関しては、例えば公共に資するような地下鉄のバリアフリー化ですとか、24時間365日、公開空地として緑地なり広場なりをつくることによって公共に資する、地主の土地を公共に資することによっての、そういうような緩和策で、まあ場所を提供するわけですから、当然建蔽率が減ってしまいますから、その分は上に乗っけるしか、あるいは地下に掘るしかないのかなと。容積を緩和させることによって。そういうようなアイデアしか、今のところは浮かびません。
ですから、一応私の考えているのは一つの問題提起であって、専門家あるいはそれぞれの地権者の方たちで今後話し合っていかなくちゃいけないことだとは思うんですけど、ただ、非耐震の建物に関してはね、緊急の課題なので、暫定でも何かそういうアイデアを捻出していただけるとありがたいと思います。
47: ◯木村副
委員長 ありがとうございます。
48:
◯林委員長 はい。
笠井さん、お願いします。
49:
◯笠井参考人 麹町四丁目の笠井ですけど。
木村委員のご指摘はごもっともで、地域の悩み、住民の悩みはそこなんですよね。まさにおっしゃっているとおりのことを、どうしたらいいかということで相談に来ますけども、私に相談されても困るんですよね。
要するに、建てかえに費用がかかります、2億で買ったり1億で買ったものが、分譲マンションになっていると、30年たつと無価値化するわけですよね、ある程度。ローンが終わったころは。そのころに建てかえという話が来ても、その価値というのは半分になっちゃっているんです。つまり2億円が1億円になっちゃっている、わかりやすく言えば。1億円が5,000万になっちゃっている。で、30代に買って、共稼ぎで買ったところがですね。
そういう話の具体的な中で、じゃあどうしたらいいのかということになって、じゃあ高さ制限もある程度あったり、そこに、ゼネコンともこれからお話ししていかなきゃ──個人にはお金を貸しませんからね、そういう現状というものの中で、ここに住み続けていただく、住み続けていく方向性というのはやっぱり考えなければ、ある程度の方向性、方向づけをしていく。やたらめったら高さを建てればいいということを言っているわけじゃないですけども、そこに対する、何か建てかえのインセンティブを与えるものというのは行政側でも考えていかなきゃいけない。
東京都では、分譲マンションを建てかえる際に、近くに移っていただく、住みかえていただくということを含めて、もう一つ買って、建てかえる場合には高さ緩和しましょうというようなことが出ておりましたけれども、それは一つのアイデアかというふうに思います。そういうことで、都心部には、もう少し考えていかないと、これからそういうマンションの建てかえというのは推進していかないんですね、更新していかない。お金持ちであれば、それはできるかもしれませんが、三、四件の分譲でみんなお金を持っている方たちだったらば、そういう形が可能になってくるが、そうじゃないと、今現実でもそうですけども、九段から麹町のほうを含めて見てみますと、売って出ていってしまう方が圧倒的に多いんです。それから、飲食やなんかでも、その下で、マンションの場合には飲食は嫌ですからというと、出ていかざるを得ない。まあ、事業継承の問題でもあるんですが。そういう問題を地域がいろいろ抱えているんだということですね。それに対して一つの方向性を出していかなければいけないし、これはある意味で転換点だろうと思います。
それは千代田区全体の中で起こっていることだと思いますが、そういうことにこの特殊、番町とか麹町というのはマンション地帯であるということが非常に顕著にあらわれているところです。そこに、商業地域、業務地域やなんかも加わってきますから、今まで日本テレビが本社だった場合には、その衛星やなんかが来ておりましたので、本社機能があれば衛星もふえるというのがありますけれども、今度はちょっと場所が変わりますけど、形態が変わります、業態が変わりますから、それに対応した考え方もしているんだろうというふうには思います。
そういうことを加味して、いろんなバランスを含めて、高さというようなものは、そういう視点から、先ほど豊島君が言ったこともそうですが、考えていく必要があろうかというふうに思います。何しろ今のままですと、お金のない人は出ていかなきゃいけないという形になりかねないというふうに、私は思っています。現にそういう方が多いです、私の周りとか町会の方も、そうやって出てっちゃいます。さようならと言って出ていきますけど。そういう形が非常に多いということでございます。はい。
50:
◯林委員長 ありがとうございました。
よろしいですか。
51: ◯木村副
委員長 いいです。
52:
◯林委員長 よろしいですか、皆さん。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
53:
◯林委員長 はい。それでは休憩をいたします。
午後2時21分休憩
午後3時06分再開
54:
◯林委員長 それでは、委員会を再開いたします。
日程表の3、報告事項に入ります。政策経営部(1)建築基準法の改正に伴う手数料の制定について、報告をお願いいたします。
55: ◯中田財政課長 政策経営部資料1に基づきまして、説明をいたします。こちらですけれども、来る第3回定例会におきまして、議案として提出をさせていただく予定でございますので、そのご説明となります。
まず、1番にございます改定の理由になります。建築基準法の一部改正に伴いまして、接道規制の適用除外に関する手続の合理化及び仮設興行場等の仮設建築物の設置期間に係る特例が追加されたことに伴いまして、条例の改定を考えてございます。
1点目の接道規制の適用除外ですが、こちらは、建築基準法の中で、道路に接道していない敷地では、原則、建築物は建設できないということになってございます。しかし、例外としまして、該当しない場合であっても、特定行政庁が、交通上、安全上、支障がないというふうに認められる場合におきましては、建築審査会の同意をいただきまして、建築物を建てる許可をすることができるというふうになってございます。各自治体におきまして、今までは一つ一つ確認を行いまして対応しておりましたが、実績が積み上がる中で、一定の基準で認められた場合は、審査会の合意が不要ではないかということで合理化を図っていくということで、法改正がなされております。
そして、2点目の仮設興行に関してですが、こちらは、これまでは1年間ということで上限を定められておりましたが、今後、オリンピック・パラリンピックの開催を迎えるに当たりまして、国際規模等の競技会などで使用する場合、1年を越えて使用するケースというのが予想されますので、その期間が変更されるということでございます。
これら2点に関しましては、新たに手数料を設定したいというふうに考えております。
そして、2番目の施行予定日、こちらにつきましては、公布日からの施行を予定しております。また、その他としまして、今回の改正に合わせまして、条ずれなどの改正も行いたいというふうに考えてございます。
説明は以上です。
56:
◯林委員長 はい。報告が終わりました。本件につきましては、予定されております第3回定例会提出予定案件でございますので、委員のほうから、審査に当たって必要な資料要求等あれば、お願いいたします。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
57:
◯林委員長 はい。
それでは、報告事項の2番目、平成30年度都区財政調整 当初算定結果の概要について、報告をお願いいたします。
58: ◯中田財政課長 では、恐れ入りますが、政策経営部資料2をごらんください。こちらに基づきまして、ご報告を申し上げます。東京都の都区財調制度に関しまして、毎年、当初算定後に本委員会にご報告をしてございます。今回も、これまでと同様に報告をするものでございます。
では、まず、こちらの資料の2枚目をお開きいただきまして、仕組みについてご説明をしたいと思います。
左側に、「東京都」というところで四角囲みがございます。こちら、通常、各市町村では、市町村の村民税ですね、の法人分と、固定資産税、特別土地保有税というものを徴収しております。しかし、特別区におきましては、こちらの三つの税、調整三税と呼んでおりますけれども、こちらは東京都が徴収をしまして、そのうち45%が東京都分、そして、55%が23区分ということで、両者で分け合うという形になってございます。
平成30年度の当初の段階での徴収三税の合計は、1兆8,545億円ということで見込んでおります。そのうち55%分、1兆228億円が特別区に調整交付金ということで配分されます。また、各区に配分される調整交付金につきましては、そのうち95%を普通交付金として、また、5%を災害等の特別の事情を考慮した特別交付金ということで交付するルールになってございます。それらのルールに従いまして、平成30年度の当初の見込みとしましては、普通交付金としまして9,716億円、特別交付金としましては511億円を各区に配分するということになります。
一方、普通交付金の算定につきましては、右側の特別区という四角囲みをごらんください。普通交付金につきましては、特別区の各区の基準財政需要額から基準財政収入額を引いたマイナス分を補填するという仕組みになってございます。具体的には、円柱の図にありますとおり、まず基準財政需要額につきましては、国が地方交付税を算定する考え方に準じまして、各区が標準的な行政を行うために必要とされる需要額というものを費目ごとに算定いたします。そして、基準財政収入額、こちらにつきましては、特別区民税ですとかたばこ税などから算定されます。そして、その需要額から収入額を差し引いた分、不足分に対して普通交付金を交付するという仕組みになってございます。こちらの普通交付金の財源としましては、左側の徴収三税から特別区に配分されたものが原資ということになります。なお、収入額が需要額を上回った場合は不足額が発生しないということになりますので、普通交付金が交付されないという仕組みになっております。
では、恐れ入りますが、1枚目の資料にお戻りください。まず、表の上の四角囲みについて、全体についてご説明をいたします。
平成30年度の特別区に関する普通交付金の額は9,440億8,800万円となっておりまして、前年度比と比較しますと449億800万、5.6%の増となって、4年ぶりの増額となってございます。主な要因としましては、交付税の税源であります固定資産税、また、市町村税の法人分の増収などが挙げられます。
続きまして、基準財政収入額につきましてですが、こちらは1兆1,315億2,600万円となりまして、前年度と比較しますと83億3,800万円、0.7%の増となります。こちらの要因としましては、地方消費税の清算基準の見直しによる影響はあったものの、人口増に伴う納税義務者の増などによりまして、全体では増額になったという結果になってございます。
続きまして、基準財政需要額です。こちらにつきましては2兆594億9,800万円となっておりまして、前年度比と比較しますと、617億9,900万円、3.1%の増となってございます。こちらの要因としましては、特別区の実態を踏まえまして、算定項目、新しいものができましたり、あとは内容の改善などを行ったということが挙げられます。
続きまして、表にございます千代田区の算定状況についてご説明をいたします。
千代田区に関しましては、普通交付金ということで、24億円の交付が算定されてございます。昨年度の当初算定では13億となってございましたので、比較しますと約11億円の増となります。主な要因としましては、基準財政収入額につきましては、人口増があったものの、消費税、地方消費税の清算基準の見直しによる影響が大きくて、昨年度よりも算定額が落ちたということが挙げられます。
一方、基準財政需要額、こちらにつきましては、18歳人口の増加によるような経費がふえたということで、算定額がふえたということが挙げられます。昨年度と比較しますと、歳出が、支出のほうが増加する一方で収入額が減ってしまったということで、さらに差額を補填するための交付金が必要ということになりまして、交付額がふえたということになります。
次に、ほかの区の状況ですけれども、不交付区というのは港区のみということになります。また、交付額が多いという区は、多い順に申し上げますと、足立区、江戸川区、練馬区となっておりまして、順位は昨年と同様となってございます。千代田区の交付額は、港区を除きますと、渋谷区に次いで2番目に低いということになってございます。
最後に今後につきましてですけれども、こちらは当初算定となってございます。なので、2枚目の、すみません、資料に戻っていただいて、普通交付金では、例えば、9,716億円を交付するところを、実際に交付されたのは9,441億円ということで、少し差額が出てございます。また、今後三つの税が確定した後で、また再計算というのも行ってまいりますので、また最終的な決定というのが今後あるということになります。
年度末の調整によりまして、ふえたり減ったりということもありますので、また確定され次第、本委員会にご報告をしたいと考えております。
説明は以上です。
59:
◯林委員長 はい。
委員の方、何かございますか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
60:
◯林委員長 はい。
それでは、(3)の(仮称)外神田一丁目公共施設新築工事等にかかる入札状況について、報告をお願いいたします。
61: ◯山下契約課長 それでは、政策経営部資料3に基づき、(仮称)外神田一丁目公共施設新築工事についてご説明させていただきます。
本案件は、第3回定例会でご審議をお願いする予定案件で、出張所、区民館、事務所から成る(仮称)外神田一丁目公共施設の新築工事等でございます。
1、(1)の工事場所でございますが、千代田区外神田一丁目41番3、40番4でございます。構造は鉄骨造、規模は地下1階から地上9階、敷地面積は551.51平方メートル、建築面積は413.34平方メートル、延べ面積3,498.73平方メートルでございます。
(2)の工事内容は、裏面をごらんください。
まず新築工事でございます。次に、2)として、新築電気設備工事として、記載のとおりでございますが、主なものとしましては、幹線・動力・コンセント設備、電灯設備等でございます。3)番、新築給排水・空調設備工事。記載のとおりでございますが、主なものとしましては、空調設備、換気設備、給水設備、排水設備等の以上3件の契約案件でございます。
なお、このほかに、予定価格が1億5,000万円未満のため議案ではございませんが、
昇降機設備工事も実施する予定でございます。
表にお戻りいただきまして、2番の工事期間でございます。契約締結日の翌日から、平成32年10月30日まででございます。
3番、契約の方法は、1番、まず新築工事、建築につきましては、制限付一般競争入札による契約で、2者JV、建設共同企業体を要件としてございます。
4番の入札年月日は、平成30年9月6日でございまして、入札の結果、5番の新築工事の記載のとおりでございます。落札金額は20億4,984万円、落札者は大成・本間建設共同企業体でございます。
続きまして、新築電気設備工事につきましても、契約方法は同じく制限付一般競争入札、2者JVを要件としてございます。入札年月日も同じく9月6日でございまして、入札の結果、5番の電気設備工事の欄をごらんください。落札金額は3億3,912万円、落札者は大東・丸茂建設共同企業体でございます。
続きまして、新築給排水・空調設備工事につきましても、3の契約方法は制限付一般競争入札、2者JVを要件としてございます。入札年月日は同じく9月6日で、入札の結果、5番の結果をごらんください。落札金額は4億8,384万円、落札者は城口・東洋建設共同企業体でございます。
説明は以上でございます。
62:
◯林委員長 はい。報告が終わりました。本件は第3回定例会の提出予定案件でございますので、委員のほうから、審査に当たりまして、必要な資料要求等があればお願いいたします。
63:
◯小枝委員 審査に当たりまして、この外神田一丁目計画エリアの、土地の、何というんですか、配置がわかる平面図を出していただきたいと思います。
それから、2点目が、いろいろ、さまざまな区内の参画共同及び庁内手続、区議会報告を経てここに至っていると思うんですが、問題意識としては、出張所をつくる、これはもう、つくるということだったと思いますが、どこへ、いつつくるのかということに関しては、一定程度、周辺状況を見ながらストップ・ゴー・チェンジをかけるべきことがあったんじゃないかという問題意識があるものですから、その辺が解消できるような年表を出していただきたいと思います。
64:
◯林委員長 どう。いけますかね。どなたが答えるんだ。
施設経営課長。
65: ◯加島施設経営課長 契約の内容というよりも、建物の歩んできた経緯というようなところでしたので、私のほうから資料を用意させていただきます。
66:
◯林委員長 はい。よろしいですかね。はい。
同じですか。はやお委員。
67: ◯はやお委員 前回の契約案件のときも、多分この所管の地域振興のほうとも……
68:
◯林委員長 特別委員会。
69: ◯はやお委員 特別委員会か、ここは。
70:
◯林委員長 どっちだ。
71: ◯はやお委員 での話し合われた内容について、わかる資料。また行ったり来たりするのもよろしくないので、その辺のところを提示して議案審査をしたいと思います。
72: ◯加島施設経営課長 はい。この案件に関しましては、特別委員会と、あと地域振興部の今言われた委員会でも報告されていますので、その中でさまざまな資料がございますので、また
委員長と調整させていただいて、はい、提出させていただきたいと思います。
73:
◯林委員長 はい。
74: ◯はやお委員 はい。いいです。
75:
◯林委員長 ほかに、委員の方。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
76:
◯林委員長 はい。
それでは、4番目の旧区立富士見福祉会館・児童館解体工事にかかる入札状況について、報告をお願いいたします。
77: ◯山下契約課長 それでは、続きまして、政策経営部資料4に基づき、旧富士見福祉会館・児童館解体工事についてご説明させていただきます。本案件につきましても、第3回定例会でご審議をお願いする予定の案件で、旧富士見福祉会館・児童館について、建物が老朽化していることや防火・防犯の安全性を確保する等によりまして、解体工事をするものでございます。
1番の(1)工事場所でございますが、千代田区富士見二丁目3番6号。敷地面積596.3平方メートルでございます。(2)の工事内容は、鉄筋コンクリート造、地下1階から地上6階、塔屋から成る延床面積2,521.28平方メートルのうち、地上部分の2,115平方メートルの解体、それからエレベーター1台の撤去、設備機器の撤去、アスベストの除去等の工事でございます。
2番の工事期間ですけれども、契約締結日の翌日から平成31年9月30日まででございます。契約方法は、制限付一般競争入札による契約でございます。
4番の入札年月日は9月5日でございまして、入札の結果、5番の(1)にございますように、落札金額は1億4,040万、落札者は星隆商事株式会社でございます。
説明は以上でございます。
78:
◯林委員長 はい。報告が終わりました。本件につきましても、第3回定例会提出予定案件でございますので、委員のほうから、審査に当たって必要な資料要求等があればお願いいたします。特に、ないですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
79:
◯林委員長 はい。それでは、報告事項を全て終了いたしました。
休憩いたします。
午後3時27分休憩
午後3時59分再開
80:
◯林委員長 それでは、
企画総務委員会を再開いたします。
陳情者から、6名の方々に参考人としてお越しいただいております。参考人の皆様、本日はお忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のないご意見をお聞かせいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、日本テレビ通り沿道まちづくりに関する
参考人の意見聴取に入ります。
改めて、それでは、まず委員の自己紹介を行います。木村副
委員長から。
81: ◯木村副
委員長 副
委員長の木村正明です。よろしくお願いします。
82:
◯松本委員 委員の松本です。よろしくお願いいたします。
83:
◯嶋崎委員 委員の嶋崎でございます。よろしくお願いします。
84: ◯はやお委員 委員のはやおです。よろしくお願いいたします。
85:
◯永田委員 委員の永田です。よろしくお願いします。
86:
◯小枝委員 委員の小枝です。よろしくお願いします。
87:
◯米田委員 委員の米田でございます。よろしくお願いします。
88:
◯岩佐委員 委員の岩佐です。よろしくお願いします。
89:
◯林委員長 はい。
で、私が
委員長の林でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
ご意見をいただく前に、私のほうから注意をいただく点についてお伝えしたいと思います。意見をお聞きする事項につきましては、既にご連絡をさせていただいている2点についてです。
次に、ご留意いただく事項として7点、改めて申し上げます。
1、
委員長が質問する事項について、ご回答ください。
2、発言は、マイクを使用して行っていただきます。
3、発言は、
委員長が許可した後、名字を言っていただいてからお願いいたします。
4、
参考人からの質問はできませんので、ご承知おきください。
5、回答できない事項、または回答したくない事項については、回答できない旨をお答えください。
6、発言の途中でも、
委員長が制止した場合には指示に従ってください。
7、参考人の発言は、委員会議事録に記載されます。お名前は「○○
参考人」という形で、名字のみ記載されます。
以上の点につきまして、ご留意くださいますよう、お願いいたします。
それでは、質問に入ります。
1点目の質問です。陳情の趣旨について、改めてご説明ください。名字を言っていただいてから、順番にご発言をお願いいたします。
90: ◯田中
参考人 四番町の田中です。本日は、このような機会を設けていただきまして、大変ありがとうございます。陳情者のいろいろな意見を、代表してきょうは言うことになりますけれども、ようやく区議会のほうに、我々の意見が届くのかという万感の思いでいっぱいでございます。
私は、番町に小学校から中学校、高校と過ごして、職場へもお濠端を歩いて通って、約35年の住民でございまして、番町をふるさとと思う一人として、きょうは発言させていただきます。
わずか3カ月前に日テレ再開発計画を知りました。150メートルの超高層ビルは青天のへきれきでございます。考えただけで、ちょっと直感的に違和感があると、こういう感じでございました。2回、協議会に出させていただいて、傍聴させていただきました。
その印象は二つ。一つは、町会長さんはまちをよく知っている。こういうのは疑いのないことでございます。しかし、町会長だけではなく、この地域をよく知って、で、ふるさとと思っているマンション住民というのはたくさんいるんですよ。にもかかわらず、その意見が反映されている仕組みになっていないな、そういう感じを持ちました。
2点目は、区の対応が、どうもはぐらかすことに終始して、住民の要求を、要望を真摯に受けとめている気がないんじゃないかなという感が否めなかったんですね。で、私は中央行政にいましたから、国会答弁はやったこともありますし、そっちのほうがまだ真摯に、こう、対応していたんじゃないかなという感じがあります。区長と開発事業者あるいは関係者が合意さえすれば、住民とは無関係に計画が進むんだというような印象を住民に与えているんではないかなというのが、二つの印象でございました。
私はこれではいかんと思いまして、まずはどうしたら、この計画を住民の皆さんに知らせることができるか。また、区長初めこの区議会議員の方々もそうですけれども、関係者に声をどうやったら届けられるか、それを考えまして、結果として出てきたのが陳情です。
で、陳情活動をしていますと、圧倒的な多数の住民が計画は知らないと。そんなものは知らなかった。やっぱり、聞いてみるととても問題だと、そういう反応が、もうほとんど大部分です。みんな憤慨して、今や陳情数は1,542に上っています。
陳情の主眼というのは、他の住民の意見をちゃんと聞いてくださいと、これが主眼なんですよ。地区計画にも、細かなルールについて、地区の皆さんで話し合いながら決めていくことができる都市計画法に基づく制度というのが地区計画だというふうに書いてあるように、やっぱり地区の計画を考える場合には、やっぱり皆さんで考えるというのが基本になっているわけです。私は何も再開発自体に反対しているわけではございません。反対じゃなくて心配しているんです。だから一緒になって考えていきたいと、こういう気持ちでやっておるわけです。
中央政府での審議会は随分経験しました。国民の理解に直接関係する事案については十分時間をかけてやる、そういうようなことをやってきました。国民への説明会も、何回も開いているんですよ。例えば有事法制とか、そういうのは。千代田区は、基本構想の素案について、ホームページに掲載する以外には、住民向けに積極的な広報活動は行っておりませんし、説明会も全く開催していないと、こういう状況です。したがって、内容が住民に周知され、意見が適切に反映されて、基本構想がつくられているわけでは決してないと。したがって、さきの協議会で本件が継続審議になったのは当たり前の話だというふうに考えます。
区は、半年かけて議論をしたと。で、町会長さんも、2年以上かけて議論したというふうに言っております。もう、千代田区をよくしようという、そういう思いはみんな一緒だと思うんですよね。で、そういう、区とか町会長さんの思いというのは、私は、非常に大切だし、努力も感謝しております。しかし、現実の住民の反応というのは、ちょっと違うんですね。ほとんど知らないというのが反応です。
したがって、私の要望は一つです。沿道まちづくり構想を、区の住民の多数を占めるマンション住民を入れて、また専門家の意見も聞いて、まちづくり協議会の場で、そして、この区議会の場でも、もっともっと時間をかけて議論をしてもらいたいと、そういうことです。したがって、この陳情審査は、物すごくありがたい、一つのプロセスであります。
前回の協議会から、守る会の推薦で2人、女子学院とグロービスが関係者として入りました。計4名。これは、率直に評価したいと思います。しかし、依然として、正式の委員ではなくて関係者なんですね。これ、ぜひ、委員として入れていただきたいと思います。
天下の千代田区が、この民主主義の世の中で、みんなが見ている中で、このように排他的で閉鎖的なやり方をするのは、これはいけませんね。この体質自体を改めて、もっと住民を包み込んでいく、インクルーシブなやり方が必要だと思います。仲よし内閣では、国民から遊離するんですよ。安倍総理ですら反省して、今や立派なリーダーシップを発揮されているんですから、ぜひ、千代田区も、それに見習ってインクルーシブにやっていただきたいと、こう思います。
以上です。
91:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。
続いて、お願いいたします。
92: ◯検見崎
参考人 はい。四番町の検見崎と申します。
本日は、このような機会を与えいただき、本当にどうもありがとうございます。私が申し上げたいことは、アンケートの結果が住民の意見全てで、大変たくさん集まっているのだ。それをかなえるために、これだけの高層化を含む再開発が必要であるというような考えを、いま一度立ちどまって見直していただきたい。もっと住民とのコミュニケーションを考える機会としていただきたいということなんです。
協議会の皆様は、お忙しいところ、時間を割いて開発計画を進めてくださっています。本当に感謝しています。しかしながら、アンケートによる住民が必要と考えていること、こちらには、私は大きな違和感を覚えずにはいられません。アンケートにある内容は、なるほど、あったらいいねと、誰もがうなずくことだと思います。私も、歩道、バリアフリー、皆様の利便性、にぎわい、そういったこと、全ていいことだなというふうに思います。そういうことばかりでございます。しかしながら、土地には限りがございます。あったらいいね、そういうものを全部かなえたら、そのかわりというものがあることを全く想定していないように思うんです。善意でつくったものがそのとおり達成できるかどうか、そのことについても考えていただきたいと思います。
私は、このプランは善意の視点でしかつくられていないと思うんです。実は善意でつくったものでも、それがどういうふうに運用されるかで、とんでもない悪になってしまうことがあるかもしれません。ですから、何かしらの計画をするときには、いいこと、でも、もしかしたら起きるかもしれない悪いこと、そういったことをいろいろ考え、悪い視点も持っていろんなことを考えてから、どちらがいいだろう、どういうふうにすればいいだろう、そういう知恵を集めるべきではないでしょうか。
例えば、この計画の中にあります、みんなが集うお祭り広場。これ、とってもすてきです。私も10年以上、盆踊りや隔年の山王祭のお手伝いをさせていただいております。特に盆踊りは、日テレさんの駐車場を夏の2日間借り切って、たくさんの人が集まって楽しむ機会です。特に子どもたちが楽しみにしてくれることに私も大変やりがいを感じて、お手伝いをしております。特にオフィスの皆様方も、会社帰りにビールを1杯、焼き鳥を1本を楽しみに、そんな声も聞きますし、最近では上智大学のボランティアの皆さんが大勢いらしてくださって、大変、会は盛り上がっております。地域の皆さんとの一体感を感じる、とても楽しみなイベントなんです。
しかし、このやぐらを建てられるようなお祭り広場が通年あるとすると、私は、これには大反対いたします。家族が集って、子どもたちがきゃあきゃあ言って走り回るようなそういう広場。あればいいと思います。和やかで、穏やかなすてきな雰囲気です。広場が、緑やベンチの憩いの場ならば、私も大歓迎です。しかし、やぐらが建てられるような広場は違うのです。これは間違いなく、絶対に週末はイベント広場と化してしまいます。
今、No.4には、子どもたちが走り回れるような平らなスペースがあります。もう、小さい、学校に行く前のお子さんや、お母様方が見守る中、きゃあきゃあ楽しそうにいつも走り回っています。とてもいい風景です。私もそれには大変賛成ですし、いいなと思っていつも見ています。しかし、ここでは、時に、休日、イベントが開かれるんですね。このイベントというのは、拡声器を使って、音楽を例えばずっとずっと繰り返し流しているんです。これは音の暴力です。私は、休日、家でゆっくりと過ごしたいと思っている。疲れを癒やしたいと思っているところに、一日中、ディズニーメドレーか何かがずっとエンドレスでかかっているんです。これは暴力としか言いようがないと思います。それは私の家の窓とかに問題があるんじゃないのという意見もあるかもしれませんが、そういうことではございません。音というのは非常な振動を伴います。
私、以前、東京ドームの隣のドームホテルでちょっと部屋をとったことがあるんですね。そのときに、ホテルの予約の方が、「申しわけありませんが、きょうはコンサートがございます。非常にうるさいと思いますが、よろしいですか?」。「あ、どうせ、親族とみんな食事をして、夜帰るだけですから構いませんよ」というふうに言って戻ったんですが、まだ、そのコンサートはやっていました。音もまあすごいんですが、それ以上にすごいのが振動なんです。ずっと、びりびりびりびり振動が来るんですね。なるほど、これはホテルの予約係の方が、よろしいですかとお尋ねになるはずだなと思いました。本当に気持ちが悪くなってくるんです、振動で。音というのは、耳に聞こえるだけじゃありません。これは振動ですから、体中に響くものです。もちろん、ドームのような大きな規模のコンサートだけでなくても、例えばドームシティの中では、毎週イベントがございます。アイドルに会いたくて、撮影会に参加するためにさまざまなイベントで多くの人が集まります。平らな広場があるということは、そういうイベントを非常にやりやすい。そういったことで、どんどんどんどん人が集まってくるようでは、近所の交流の場ではなくて、集客イベントのような、そういった場になってしまう危険性が、私はとてもあると思うんです。
実際に、日テレさんのスタジオではさまざまな公開録画をされています。このような不特定多数の集客事業の核となるような広場があれば、企業ですから、必ずそういったイベントをしたくなると思うんです。私も職場でスペースを貸す事業を行っております。で、これは外の方に場所をお貸ししてお金をいただく、そういうところなんですが、これが社内で、すきあらば貸してよと言ってくるんですね。社内のイベント企画で、あいてるの、貸してよと。なぜなら、外でやればお金がかかるからです。社内だったら、その分の借りるお金は発生しませんから。そういったことで、あ、すきあらば、自社でただで使えるスペースを使おうじゃないかという、そういう部署が幾つもあるわけです。日テレさんだって大きな事業所ですから、そういった部署がきっとあるんじゃないかと私は思います。自社物件を使えば、その分、予算が少し浮くわけですから、イベントにまた別の形でお金がかけられます。そういったところをやっぱり考えるのも仕事の一つですから、そういったことは容易に私は想像がつくと思います。
また、毎週末ごとにそのようなイベントが開催されたら、それを当て込んで出店も、まあふえるでしょう。水道橋のドームシティのように、アイドルを目指して人が押しかける。撮影会のためにさまざまなコスプレをした人が集まってくる。そういった観光地、繁華街になってしまう危険性が、私は大いにあると思っております。そのことは、まずイベント広場を見て、私はちょっと心配になりました。お祭り広場ですか。それを見て、とても心配になりました。
この私が今お話ししたこと一つとっても、協議会の方の善意の、地域の皆さんが交流できるようなすてきな場所をつくりましょうという気持ちが、下手をすると大繁華街になってしまうような、そういう危険性があるということを、私はきょう申し上げたいと思っていました。
ほかにも心配はあります。まず、大きなオフィスがいきなり出現したら、日テレ通りはもちろん大混乱だと思います。ですから、あの道幅を広げましょうとか、そういった意見がたくさん出ていると思います。下手をすると、改札からオフィスまでずっと人が連なるような事態になりかねませんし、通りも通るのに難儀するんじゃないかと思います。
今、実際、麹町の三菱銀行側、一番、三菱銀行の古いあの狭い階段のところは、もうふだん夕方でも朝でも、もう人が連なって、ずっと列になりますし、すれ違いも大変です。ただ、あの三菱銀行が建てかわったときに、エレベーターもできましたし、隣のほうの広いほうの階段もありますが、やはり人の多いことには変わりありません。列になっています。そういったことがこちらの番町側でもきっと起こるのは間違いないと思います。それについてはもちろん東京メトロもいろいろ考えて、一緒に開発をしていくに違いないと思いますが、まずどういったことが起きるだろうか。こんなこともあるよねということを、そういう心配はこういうふうに解決しようと思っているよということを、ぜひ示していただきたいというふうに考えております。
また、人というのは環境に大きく影響されるものだと私は考えています。例えば車の渋滞が激しくて、割り込みや黄色の信号でも平気で突っ込むようなのが当たり前の地域でしたら、知らず知らずのうちに私も、負けまいと荒い運転をしてしまうかもしれません。片や、近所のお店で子どもたちが礼儀正しくしている地域、またはペットがしっかりとしつけられている地域、そういったところでしたらば、きちんとしている人が多ければ、自分もそういうふうなものを見習い、そうなっていこう。そういうふうにするものではないかと思うんです。
どこに住み、周囲にどんな人たちがいて、どのようなコミュニティに自分が属するか。知らず知らずのうちに、人格や価値観の形成にも影響を与えるはずだと思います。住まいを選ぶというのは単に建物を選ぶのではありません。環境、環境を自分が好ましい、そうありたいと願う環境を選ぶ行為だと思うんです。その環境の中で暮らす自分の人生を選ぶ。そういうことに間違いないと思っています。
私は番町のさまざまな行事のお手伝いもさせていただいております。そのことに関して、私はいつも感謝の念を抱いています。私がこの地において子どもを育てることができたのも、皆様の温かいまなざしのおかげです。子どもを育てるときに、周りからの穏やかな見守りの温かいまなざし、子育てにこんなにすばらしい環境はございません。私の子どもは小学校から高校まで千代田区立で過ごしました。本当に感謝あるのみです。私は、この番町という歴史があり、落ちつきがあり、また周りの方々のこの立派な皆様を本当に尊敬し、感謝をして、今も住んでいます。そして、このまま住み続け、私のついの住みかにしたいというふうに考えているんです。
話は少し変わりますが、私は千代田区の丸の内側の大再開発は、かなり成功と言っていい部類だと思っております。三菱のあの一号倉庫の美術館、あのあたりにもよく出かけます。ただ、この開発というのは、千代田区の昼間の人口、外に向かっての、世界に向かっての、そういったオフィスのための再開発であって、それについてはとても成功であると思いますが、番町の再開発というのは全く違うものにするべきだと考えております。
番町は夜間人口の最も多い地域です。この何十年、千代田区は夜間の人口をふやすために、さまざまな施策と努力を続けてきたはずだと思います。ここ数年でも、番町にも幾つもの高級マンションが建ちました。多くの新住民がふえました。その方々はなぜ番町を選んだのか。ここが歴史ある文教地区であり、都会のど真ん中でありながら、驚くほどの静けさを持ったすばらしいまちだからです。番町アドレスにプライドを感じるからです。私は実際、三番町に越してきた方、四番町に越してきた方から、そういうお話を伺いました。
私は再開発を阻止したいというふうに思っているわけではありません。むしろ今回の日テレ通りに始まる再開発計画は、大きなチャンスであるというふうに考えているんです。丸の内があのように美しい町に変貌し成功したように、番町地区には番町地区にふさわしい開発のチャンスがめぐってきた。そのように考えております。しかし、そのためには、慎重さと、より多くの意見と知恵を集めなくてはならないと思います。今回の開発は日テレ通りとその周辺だけの開発とするべきではないと思うのです。少なくともオール番町、接していないから三番町は関係ないとかそういうことではなくて、オール番町、全体の開発、番町というブランドを確立するための再開発にしてほしいというふうに願っております。
今回の協議会での計画であらわにしていただいたものは、二番町の建物、その周辺だけでございます。しかし、日テレさんは隣に四番町の大きな地所をもう既に所有していらっしゃいます。その計画については、私どもは伺ったことがございません。これはおかしなことだと思います。日テレ通り、市ケ谷から麹町の四丁目に続くまで、この地域を全体の開発を見直しましょうというときに、まず、二番町は二番町だけ、その後は、どこはどこだけ。それはおかしいと思います。話をするのでしたらば、オール番町で、まず話をしていただきたいと思います。しかもこれだけの規模、これだけの面積、これから開発をするのでしたらば、この江戸時代から続く番町の地図をも変えるような、大規模なものになるはずです。ですから、もうぜひとも内堀通りから西側、オール番町のこの先の100年を考える。そういった事業のために、多くの知恵を集めていただきたい。そのことをこれから始めていただきたいというふうにお願いしたいのでございます。
話は十分に協議会でして、今まで2年間もかけてやってきましたというふうに協議会の皆様は考えていらっしゃると思います。実際、私も大変なお時間を費やしていることは存じておりますので、皆様のご努力に本当に感謝をするばかりなのでございます。しかしながら、それでは足りないと思います。住民みんなに十分に知らせたことにはなっていないと思います。例えば新築のマンションは町会に入っていただけないところが多いんです。チラシの投函もできません。こちらが一生懸命情報を差し上げたいと思っても、なかなか届かないことが多いです。向こうが、私たちが一生懸命発信する情報を拒否しているというふうに考えたくなるのもわかります。けれども、そこで終わりにしてはいけないと思います。やはり周知することが大事です。私はその点では、ぜひ千代田区にお願いをしたいです。
このように、まちの姿や性格を大きく変えるような計画をこれからしようとするのでしたらば、住民の一人一人に周知する努力が必要だと思います。今までは町会に頼み、掲示板に張り、または区からのホームページに出し、区報に掲載し、それで済んだかもしれません。でも、今の住民皆様一人一人に情報を周知するためには、それでは足りません。かつては区報は新聞の折り込みに入れれば、ほとんどの家庭に届きました。今は違います。新聞をとらないご家庭もたくさんあるからです。駅に置く。銀行にも置く。ほかにも、でももっとやれることがあるはずです。住民一人一人に通知するぐらいのことをしていただきたいと思います。
千代田区にずっと誇りを持って住み続けたい、住んでいきたい住民が多くいます。そして、この千代田区を選んで、これからずっと住み続けたいと思って、新しくマンションに越してきた皆様も大勢いらっしゃいます。全員が千代田区を愛し、この場所をよりよいものにしたいと考えているはずです。そういった人々皆様の声を集めて、よりよい開発計画をこれから考えていただきたい。これが私がお願いしたいことでございます。
以上です。ありがとうございました。
93:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
続きまして……
94: ◯長谷川
参考人 四番町の長谷川と申します。よろしくお願いいたします。きょうはありがとうございます。
私の主人の家は、107年前からこの千代田区に住んでおります。私自身も千代田区に今もう44年住んでおります。まだ靖国通りに余りビルがないころから、ずっと今日までの、マンションがいっぱい建ちました。高いビルがいっぱい建ちました。そんなところを見てまいりました。
番町は昔から屋敷町でしたが、いつの間にかマンションが建ち並び、個人の家はほとんどなくなりました。最近、マンションに若い層のご夫婦が多くなり、一度減ってしまった子どもたちが随分ふえてきました。また、この地区には歴史ある学校がたくさんあり、ほとんどの道が通学路になっています。靖国神社、皇居、公園、土手の散歩道など、都心にもかかわらず大変緑も多く、私が住んでおります四番町は大変静かで住みやすいところです。家の周りにはいつも小鳥たちのさえずりが聞こえ、隣のマンションには毎年ツバメが巣をつくりにやってまいります。それを、そこを通る子どもたちが一生懸命楽しそうに見ている、そんなところです。子どもたちにとっても大人にとってもすばらしいことだと思います。
そんな場所に日本テレビさんが戻ってこられると聞きました。しかしながら、これまで皆さんが決められた50メートルから60メートルをはるかに上回る、150メートルという高さになると聞き、大変困惑しております。皆様は日本テレビ通りに日本テレビさんがあったころの、日テレ通りの渋滞を覚えていらっしゃいますでしょうか。慢性的にいつも渋滞があり、雨の日はより一層混んでいました。日本テレビ通りは片道1車線の細い道路です。バスが停留所にとまれば、後続の車はそのままストップしてしまいます。必要以上に車がふえれば、目に見えて渋滞してしまうでしょう。
また、日本テレビ通りから横に入る道は、ほとんどが細い一方通行の道ばかりです。そしてほとんどが通学路になっております。その通学路を通る車は余り多くは通りませんが、地元の車が多いせいか、必ず徐行をして、子どものことを守ってくれています。時々すごいスピードで走ってくる車もあり、ひやりとします。日テレ通りが混雑して、一方通行の道に車がたくさん流れるようになると、そのひやりとすることもふえ、子どもたちが危険にさらされるのではないでしょうか。本当に心配です。
また、日本テレビ通りの歩道も狭いところがいっぱいあります。これは聞いた話ですが、飯田橋のサクラテラスのお祭り広場のビル風。雨が降ったら傘が差せないといいます。必ず高層ビルの周りにはビル風があるということを、いろんな方面から聞きますし、そういう場面にもいっぱい遭っておりますので、そんないろんな環境を変えてしまうであろう高層ビルは、本当にとても怖いと私は思います。
50メートル、60メートルより高いビルを建てることで、どれだけの車がふえ、渋滞することでしょう。また、どれだけの人の数がふえ、小さな子どもたちは歩道を安心して歩くことができるのでしょうか。私の家も、日本テレビ通りからの一方通行の道でしか、車で帰ることができません。住民は車で出かけることができにくくなるのでしょうか。私もだんだん年をとっていきます。車の外出も多くなることでしょう。とても心配です。
また、駅もそうですが、例えば、それはちょっと離れますが、四ツ谷の駅、朝のラッシュをご存じでしょうか。改札から出てくる人、人、人で、入場する人は大変な思いをして、改札にたどり着きます。実は毎朝、孫が、小学校2年生なんですが、小学校に通うために四ツ谷の駅を利用しておりますので、いつも一番細いところを、もうかばんを、こう、こつかれるような形を入っていくのを毎日送っております。また、半蔵門のほうもとても狭いですし、私のような年寄りが考えただけでも、このままでは絶対に無理だと思うのに、なぜ学識のある皆様におわかりいただけないのか不思議です。
私は日本テレビさんが戻ってこられることを反対しているのではありません。この土地に合った建物を建てていただきたいのです。50メートル、60メートルというルールを守っていただきたいのです。文教地区である番町、静かな住宅街である番町、その番町を、住民である我々とともに皆様に守っていただきたいんです。ここに住んでいる住民、特に子どもたちやお年寄りが安全に暮らせるまち、通りを、ぜひ守っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
95:
◯林委員長 どうもありがとうございます。
続きまして、どうぞ、お願いいたします。
96: ◯中原
参考人 一番町に住んでおります中原と申します。
私は日テレ通りの再開発計画に大きな疑問を持っております。最初に疑問を持ったのは、新しいスタジオができたときであります。趣味の問題だと言ってしまえばそれで終わりですが、私は番町の非常に、いわゆる閑静な静かな文教地区、住宅街というところに、あのスタジオは似合わない、異様な建物であると思いました。ただ、これは私の主観です。
ただ、驚いたのは、あの建物が現行の地区計画から何ら変わっていない、地区計画の中で建てられた建物であるということと、それと加えて、日テレ通りに、今の地区計画を場合によっては変更する、より大きな建物をつくる可能性があると、このことに私は驚いたわけです。現行の地区計画でさえこのように感ずるのに、もっと大きな建物が建ってきたらどうなるのであろうというのが私の疑問でありました。
その関係もあって、9月3日に開催されました日本テレビ通り沿道まちづくり協議会にて、初めて傍聴をさせていただきました。ただ、その協議会での議論を拝聴しても、私の疑問はさらに深まるばかりで解決しておりません。以上の立場から、具体的に陳情を申し上げます。
まず私の経歴ですが、私は田舎育ちで、就職して初めて東京に来たぐらいの男でございますが、現在は定年いたしまして、退職しております。現役時代は丸の内に勤務しておりました。千代田区は、丸の内、大手町という世界に冠たる美しいビジネス街、神田の商業地のにぎわい、霞が関、永田町という非常に整然とした政治それから官庁街、それからこの閑静な番町、麹町地区というぐあいに、一つの、ロンドンやパリに匹敵するようなところでありながら、それぞれの地域によって特徴がございます。この特徴がこの千代田区というまちを世界に冠たる首都にしているのであろうと思います。外国のお客様が何人か東京に来られて、こんな美しいまちだったのかと。まあ、お世辞も含めて言っていただけることを、私は非常に常にうれしく思っておりました。正直申し上げまして、このような千代田区にしていただいたのは、区議会の皆様、区役所の皆様、それから歴代の区長、皆様のご尽力があったからだと私は思いますし、そのことについてはこの敬意を表する次第であります。
私は先ほど申し上げましたとおり、退職いたしまして、この憧れの一番町に住まいを求めまして、この地をついの住みかとしたわけであります。私はそういう意味では今まで3人のお話しした方々とは違って、いわゆる新住民でございます。なぜ新住民である私がここをついの住みかと決め、そして逆に将来に対して不安を持っているかを申し上げますと、第一は、この前回9月3日の協議会で配付された日本テレビ通り沿道まちづくり基本構想素案という書類でございます。この中で、盛んに使われている言葉は、「閑静な住環境」というキーワード、それから基本構想の中に入っている「にぎわいのあるまちづくり」という、この二つの言葉の矛盾であります。
既に番町には多くの昔からあるお屋敷が失われておりまして、マンションが建っております。そのおかげで自分も番町に住めるようになったわけでありますので、それはそのとおりなんですが、しかしながら、これがさらに高さ制限が緩和され、超高層ビル──私は超高層ビルは100メートル以上と定義していますが、超高層ビルがこの地区に登場するようになれば、まちに残っている静けさ、それからママチャリがいっぱい走っている通りの安全は失われると、私は確信しております。私は、にぎわい、商店街を活性化させるというこの考え方そのものには反対ではありません。ただ、活性化の意味合いをきちんと考える必要があると思います。商店街というのは、あくまでその地域の、地域の住民のニーズをもとに、にぎわい、どの程度のにぎわいにすべきかを決めるべきである。したがって、閑静な住宅街または文教地区という番町の特徴を壊すような、いわゆる大にぎわいを求めるべきではないと考えております。
振り返って考えますと、活性化のためになぜ超高層ビルが必要なのかという問題に私はぶち当たります。例えばどういうところがにぎわっているか。例えば銀座、中央区銀座、銀座通りですね。私の理解では、高さ制限は、今の日テレ通りよりもさらに低い56メートルと了解しております。にもかかわらず、ご存じのとおり、銀座通りは大変ににぎわっております。それから新宿区の神楽坂通り、これはさらに狭くて、道が狭くて、その両側にせいぜい20メートル、30メートルの商店街が並んでいるだけですが、非常な工夫をして、盆踊りには交通整理をして、道の端っこで盆踊りをやるとか、いろんな工夫をしております。
私は番町の日テレ通りの活性化のために、高さ制限を撤廃する、高さ制限を緩和することによってにぎわいを取り戻そうという考えに反対いたします。まずは現状の土地、地区計画の中で何ができるか。これを、千代田区と日テレと、そして住民が一緒になって考えるべきであると考えます。
第二の疑問点は開発計画の住民への不徹底です。これはもう、前の3人の方々がいろんな角度からおっしゃったので私は余り繰り返しませんが、私はいろんな理由がありますけれども、まず町内会と、町内会の下にいるそれぞれの住民との間のコミュニケーション不足。どちらが悪いとは言いません。情報の交換が非常に少ない。それから、当然のことながら、区役所の内部でどれだけ情報が、現場の方からトップの区長に至るまで、こう、協議されているのかも私はよくわかりません。さらには、ここにもいらっしゃいますが、日テレの方々が、地域の住民がどう思っているかということを正確に把握していらっしゃらないのではないのかと疑問を持っています。
日テレの幹部の方々は、報道機関は社会の公器である──公の器ですね、とおっしゃっています。それである以上、住民の意見を尊重すると言っておられます。そして、日テレの提案、日テレが区役所のほうに提出していると言われている提案、それが住民によって支持されていると思われているのではないかと私は思います。この、何といいますか、それぞれの関係者が、相手がこう思っているだろうということに大きな断絶があるように思いまして、このことに私は驚きを覚えております。
先日、私はこの問題に関しまして、千代田区環境まちづくり部へメールで質問をいたしました。丁寧にお答えいただいたんですが、そのお返事は、地区計画の変更または高さ制限の見直しを示唆する言葉が入っております。ただし、具体的な数字については、今後の検討に委ねる、または今は未公表なので回答できないという答えだったんです。でも、これらは非常に需要な情報です、住民にとりまして。この重要な情報がないまま、パブリックコメントであるとか住民に決断を迫るというのは、私はよろしくないと思います。担当課長のそのメールでは、「引き続きご理解とご協力をお願いします」という結びの言葉がありました。しかしながら、私どもが最も知りたい情報を非公開としながら、区の考えを理解して協力しろというのは、私は矛盾があると思うんです。むしろ、住民の考えを理解せねばならないのは行政でありまして、区による情報公開がまずあって、それに対して住民がどう反応するか。結果論として、いや、日テレの計画は賛成です、150メートルも建ててくださいというのであれば、それは民主主義ですから、その方向に行くべきです。ただ、情報の公開と、それに対する市民の参加、住民の参加がないということは、合意形成のためには非常にまずいやり方であると思っております。
3番目の論点は、これも一部の方がおっしゃいましたが、番町が分断されていることです。今までの協議会では、一番町、三番町は参加がそもそも許されていませんで、9月3日に初めて私が参加した協議会に、一番町、三番町の傍聴が許されました。これはまだ傍聴であります。
この日テレ通りというのは番町の真ん中を南北に分断する道ですから、重要な道です。そして一番町は二番町とまさに接していますし、女子学院という非常に重要な学校がその日テレのスタジオの真ん前にある。私はこの間でいろんなやりとりがあったんだろうと推察いたしますが、女子学院は今でも反対を表明されていらっしゃいます。文教地区の重要な学校、さらにはこの前の9月3日の協議会には別の学校法人の代表が参加されていました。この方たちは明確な反対意見を述べられています。この明確な反対意見を述べられている2人を、この協議会の正式メンバーとしてまだ認められていないんです。関係者扱いになっています。この番町が文教地区であるという看板をおろさない限り、私は学校法人の代表者の正式メンバーを認めるべきであると考えております。
協議会は、今後、千代田区が主宰者となると聞いております。区がより多くの住民の意見を集約されて、それを行政に反映させることを祈念しております。
最後になりますが、私もビジネスをやってきました人間でございますので、企業たるもの、最も大事なことは収益を上げることである。これはもう、私もわかっております。したがいまして、日テレ通りの再開発というのは、当然利益を上げるということが重要でしょう。しかしながら、全ての会社がそうでありますが、何か新しい事業をするときには、プラス・マイナス、先ほどのお話もありました。検見崎さんですかね。いいなということと悪いなということがある。ビジネスはよくプロコンといいます。成功した場合にこういういいことがある。ただし、失敗した場合こういうことがある。成功しようがすまいが、こういうことが起こるし、こういうことが起こる。プラスとマイナスが起こるわけです。
ただし、この基本構想の素案にはプラスしか書いていないんです。マイナス面が何も書いていない。したがって、我々はこのマイナス面の情報が欲しいわけです。そして、プラスとマイナスを比較衡量して、自分たちにとってどれがいいかということを住民の一人一人が考えて、それを区役所にフィードし、そして区役所が区議会の皆様と一緒に、そのことを考えていただくというプロセスが大事であると思います。
以上が私の主張であります。
97:
◯林委員長 ありがとうございます。
続いて、どうぞ。
98: ◯橋本
参考人 橋本と申します。よろしくお願いいたします。きょうは発言の機会をいただきまして、ありがとうございました。
陳情の趣旨についてということですが、なぜ、この陳情に対し、先ほどおっしゃったように1,542もの署名が集まったのか。それは、恐らくこれがデュー・プロセスの欠如にほかならないと思うんですね。砕いた言い方をすると、やり方が適切でないということです。
形式面から申し上げます。大多数の住民が知らないところで規制緩和の話がなされ、その実現へ向けて結論ありきで全て進んでいるということが、9月3日の第5回協議会のやりとりからしても明らかです。この番町で生活している私たち住民の声を聞かずして、行政、町会長、あとは協議会の委員が大した議論もしないまま、数回の協議会を経て、規制緩和を前提とした基本構想素案をパブコメにかける。これ、やってはいけないことだと思います。これ、小学生に話しても恐らく、そういうことはいけないというのはわかるような内容だと思うんですね。
最新の基本構想素案、9月3日に出されたものから、150メートルという文字が記載された地域ルール編が、委員会から出たまちづくり基本方針案地域ルール編が添付資料から削除されていました。これは明らかな論点隠しであって、恣意的。地区計画という地域住民の合意に基づいて成立すべきルールに明確に違反する行為だと感じました。
誰が見ても適切と言えるプロセスを踏んで、多くの住民、ここで通学する方、通勤する方が望む番町、麹町の姿を、具体的かつ丁寧に描いていっていただきたいと思っております。
次に、内容について、デュー・プロセスの欠如の内容についてです。次に、安全性がしっかり担保できるのかということです。番町というまちは、都心の中でも極めて安全な地域であって、老若男女問わず、安心して暮らせる場所と考えております。
昨晩7時ごろ、自転車で日テレ通りを走っておりました。で、そのときに見た光景なんですけれども、ちょうど「AJANTA(アジャンタ)」のはす向かいのセブン-イレブンから、日テレの本社に向かって──旧本社ですね、に向かって、おばあさん、恐らく足腰を悪くされているのか、非常にゆっくりなペースで、あそこを渡っていたんですね。信号はもう青から赤に変わっていて、赤に変わっているけれども、まだ、渡り切るためには3メートル近くあったんです。そこで車は待ってくれてはいたんですけれども、これがもし規制緩和がされて、車が多く、そして人が多くなった場合にどうなるのかということを考えました。大丈夫ですか。(発言する者あり)
99: ◯木村副
委員長 すみません。ちょっとごめんなさい。続けていただいて、大丈夫です。(発言する者多数あり)
100: ◯橋本
参考人 あ、はい。
で、そうなった場合、車が多くなって渋滞などが発生していた場合、その歩行者の安全が確保されるのか。例えばいら立った車だとかオートバイがやってきて、そのおばあさんの存在に気づかず、事故が起きたりするんじゃないのか。あとは、人が多くて、おばあさんがゆっくり歩けず、また、人に当たって転倒したりするんじゃないだろうかとか、そういう心配をいたしました。
また、高い高層ビルができると、ビル風が発生すると思うんですけれども、そのビル風が強い日に、足腰の弱い方、高齢者の方だとか、あとは小さい子が、安心してその近くを歩けるのか。そういう心配をいたしました。
広場ができて便利になることは大変結構なんですけれども、その代償として安全性が担保できないのであれば、それは本末転倒だと思います。協議会において、行政や町会長さんたちは、具体的なことは後でということをおっしゃっていますが、それは逆だと思います。人がふえることによって、建物が高層化することによって、どのような影響があるのかを調査検討し、そこで暮らす人々、通う人々の安全が担保されるのかを考えるプロセス、それが大切だと思います。
最後に、このまちづくりというのは、しっかりとした理念のもと、きちんと哲学を持って、我々住民たちが納得いくものにしていただきたいと思っております。
以上です。
101: ◯木村副
委員長 はい。ありがとうございました。
では、次にお願いします。
102: ◯堀田
参考人 はい。四番町で3人の子育てをしております堀田と申します。本日はこのような場を設けていただき、ありがとうございます。番町がこれからも安心して子育てができるまちであり続けてほしい。このままではその魅力が失われてしまうのではという危機感を持って、この場に参りました。また、職場のある銀座において、数年来、銀座街づくり会議の評議員としてまちづくりに携わってきておりますので、銀座から見た番町という視点でもお話をさせていただければと存じます。
子どもを番町幼稚園、小学校に通わせておりますと、本来麹町小学校の学区にお住まいのご家庭から同級生が来ていることに気づきます。麹町小学校は、近隣にマンションがふえたことにより、もうパンク状態になっているとのことですが、今回、協議会にて検討されてきた方向性で日テレ通り沿道のまちづくりを大幅に見直すことは、番町小学校学区にてさらなるマンション開発が進むことを意味すると思います。番町小学校のキャパシティー以上のマンション供給を可能とする地区計画変更は、千代田区として進めるべきではないというふうに思います。
また、現在の協議会のメンバーには、小学校や幼稚園の視点、保育園の視点、乳幼児や児童を持つ家庭の視点をお持ちの方が全く見当たりません。改めてこうした視点をもとに協議を進めていただきたいと存じます。
また、地元住民からの要望として、一つの目玉としてうたわれております安全に盆踊りの開催できる広場ですけれども、現在の住民や就労者の憩いの場としての番町の庭、これは私も昨日家族で楽しませていただきましたけれども、この番町の庭のような今の広場であれば歓迎いたしますけれども、来年から稼働が始まると言われています日本テレビさんの新スタジオ棟と、今取り沙汰されています商業ビル、150メートルができたらと言われているこちらの商業ビルとの間に、また地下鉄の入り口もその広場に備えてというような絵が協議会の場で示されていましたが、そのようなことになりますと、テレビ番組収録の観覧に来られた方、商業施設に来られた方、365日不特定多数の来街者が集まる、現在の番町の庭と全く異なる性格の広場になってしまうと思います。
千代田区として、住民や就労者のための広場をこのエリアに誘致するのであれば、スタジオや商業施設からは離れたところにつくるべきと考えますし、広場が現在計画されている場所にできるのであれば、私は子どもに、安心して遊びに行っておいでということは言えません。
町会長さんたちは、超高層を許容すれば、広場ができ、バリアフリー化もでき、歩道を広げてくださるので、これはとてもよい話だというふうにずっとおっしゃってきていると聞いております。ただ、超高層ができ、広場ができれば、流入人口がふえ、歩道がこの区画だけ広がったとしても、狭い歩道が全て拡幅されない限り、逆に危険は増します。バリアフリーをつくっても、人があふれて危険なエリアになったら、老人や車椅子の方は近寄れないと思います。
住民の立場から申し上げますと、番町に広域からの集客を前提とした商業施設は、閑静な住宅街としての質や、子どもを安心して通わせられる文教地区としての価値を損なうおそれがありますので、必要ないことを断言させていただきたいと思います。
私はもともとこの地域で生まれ育った人間です。一番町児童館で学研のひみつのシリーズを読みあさったり、東郷公園で遊んだりというふうに育った人間ですけども、今3人の子育てをしている中で、非常にこの子育てがしやすい環境だなと、千代田区はすばらしいなというふうに評価するからこそ、これからも住み続けたいと思いますし、子どもたちにもそういうふうにあってほしいなというふうに思っています。
ぜひ乳幼児の、いや、乳幼児、いや、児童の子育て環境という視点と、超高層を可能として、流入人口が激増したら何が起こるのかといったところにも思いをはせていただいた上で、引き続き慎重なるご審議をお願いしたいと思います。
また、毎日、日テレ通りを使って通勤をしております。日テレ通りの交通渋滞が物すごく心配に思っております。先ほどアジャンタの交差点のお話が出ましたけれども、アジャンタとセブン-イレブンのあるこの番町中央通りと日テレ通りの交差点から、今の計画ですと、全ての車両が二番町の再開発エリアに入ってくることになると思います。コミュニティバスの風ぐるまの発着所ができると。また、日テレさんの、今は本数が減っていると思いますけども、汐留の本社との連絡バス、これは絶対に本数がふえると思いますが。また、タクシーの乗り場、麹町駅への送迎の車寄せ、また地域の中小ビルの附置義務駐車場を引き受ける。また荷さばきの場を提供すると。そういったこと、全て聞こえは非常にいいんですけれども、そういった交通が全てこの交差点を通るということになってくると思います。ご案内のとおり、日テレ通りは右左折レーンが全くとれませんので、この計画は交通のインフラのキャパシティーを大きく上回ってしまうのではないかというふうに危惧しております。
また、東京メトロの麹町駅も、ベルギー大使館の開発や住友不動産のオフィスビル供給などによって、朝の番町側改札の混雑は既に相当なものがございます。銀座に目を転じますと、銀座通りは幅員が日テレ通りの2倍の27メートルあります。片側2車線と十分な歩道が確保されておりまして、その環境であっても最大の高さは56メートルに制限されております。ご存じと思いますけども、銀座においても、当初、今の「GINZA SIX(ギンザシックス)」のところは200メートルの構想計画があったんですが、まちの皆さんの声を集めた結果、56メートル、これ以上は絶対に誰も建てることができないということで走っております。
日テレ通りと銀座通りを毎日通る生活者の感覚として、この通りには60メートルですら高過ぎる。現行の地区計画のもとであっても、相当な流入交通量がふえるわけです。これをさらに緩和するようなことになりますと、将来渋滞だらけで、自宅に帰りたくても帰れない、出かけたくても出かけられないというまちになってしまうと思います。そんなまちになってしまったら、番町の住宅地としての魅力は、半減どころか霧消してしまうと思います。
今回、日テレ通り沿道についての検討を千代田区とされているのですから、具体的な事業計画が出る前に、交通や学校、または上下水道のインフラ、日比谷ミッドタウンはもう上下水道がパンクしている、パンク寸前であると。丸の内も実際はもう、時間をずらさないと、もう下水の排出ができないというふうに聞いておりますけども、そういったインフラがパンクしないようなアセスメントを、具体的な事業が、計画が出る前に、行政として責任を持って行うべきではないかというふうに考えます。
番町はもともとお屋敷街ですので、今のマンションが1棟建っているところに、数人から10人ぐらいが住んでいたということだと思うんですけども、私が住んでいるマンションは今200人住んでいるということですので、5人から10人住んでいるところに100人から200人住んでいるというところで、かなり今でもそのもともとのインフラに負荷がかかっているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それをさらに緩和するということがどういうことなのかというところは、私はその上下水道はどうなっているかわかりませんけれども、こういった地区計画を緩和するということを考えるのであれば、その前にそういったインフラについてもしっかりと調べるというのは、行政の責任で行うべきではないかなというふうに思っております。
規制緩和をしたところに、個別の事業者が最大限の利益を獲得しようということで、物件供給を行ったことでインフラがパンクしている例というのは、中央区の勝どき、江東区の豊洲、川崎市の武蔵小杉など、実際に幾つも例があるわけですけども、そういったところの後追いを、何で私どもがしなくてはいけないのかというところは、非常に理解に苦しむところです。計画前のアセスメントをぜひ千代田区にお願いしたいということで、私のご意見とさせていただきます。
103:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
続きまして、2問目の質問に移ります。現行の地区計画、四番町地区、二番町地区をどのように評価されますか。
順にお願いいたします。まず、田中参考人、お願いいたします。
104: ◯田中
参考人 四番町の田中です。
時代とともにまちの姿が変容するのは当然ですね。しかし、いつどうやって変容するのかということが問題であります。千代田区のあの都市計画マスタープランでは、番町について、住宅を中心として業務施設が調和、共存したまちというふうに規定されておりますし、それに基づいた地区計画、四番町の地区計画では、落ちついたたたずまい、歴史性を持ち、住宅を中心とし、教育施設、商業、業務施設が共存する、緑に囲まれた良好な市街地と、こうあるわけですよ。これはたかだか10年ぐらい前に皆で決めたわけですね。住民を含めて。私は、これは非常に理想的なものだと思って、住みついてきました。したがって、これを変えようとは全く思っておりません。
で、この10年間に、じゃあ、この地区計画を変える必要があるような、それほどの状況の変化があったのかどうか。そういうことをむしろ知りたいと思っております。これをやっぱり千代田区あるいは事業者である日テレであるというのが、私どもに説明する挙証責任があるのではないかと思います。
私は、基本構想を見ますと、盆踊り広場とかバリアフリーとか、緑地区などによる空間の整備、にぎわいの創出というような話がここにエレメントとして出ております。でも、私に言わせると、バリアフリーというのは、日テレが商業目的ビルを建てれば、容積率を増すために自発的にやるような話であって、別にこちらが頭を下げてやるような話じゃないと。盆踊り広場のために──これは、盆踊りは町会長さんたちが大変熱心におやりになっているので敬意を表しますが、たかだか2日でございますから、残りの363日を喧噪の中で私は生きたいとは思っておりません。赤坂、六本木のようなにぎわいは全く必要ないと思っております。空間整備については、既存の地区計画で十分対応可能です。高さ制限を取り払って建物が高くなれば、当然、公開空地も広くなりますよ。でも、東大の研究では、超高層を建てた場合と既存の地区計画によって建てた場合と比較しても、せいぜい40%と30%ぐらいの差で、ほとんど差がないんですよ。公開空地をつくるためには容積率の緩和が必要だとか高さ制限の緩和が必要だというのは、これはフェイクニュースで、真実ではないと私は思います。そもそも既存の地区計画でどの程度公開空地がとれるのか、専門家に検討させた上で言っているのかどうか、非常に怪しいところがありまして、デベロッパーの言うことを聞いて、専門家をもう少し活用すべきじゃないかなというふうに思います。ぜひ信用できる専門家に調べさせたらいかがかなと思います。
ちなみにマンション建てかえに当たっても、既存の地区計画の範囲内でやっていただきたいと思います。日テレと同じような問題が将来出てくるからであります。
それで、逆にこういうことは検討されていたのでしょうか。幅員10メートルの日テレ通りで地区計画が変更されて、高さ制限が緩和された場合に、どの程度の交通渋滞になるのか。これはもう、皆さんが、ここにおられる
参考人の皆さんが指摘したとおりです。側道の交通量は変わらないのか。それは、学童や子ども連れ、車椅子にとって安全なのかどうか。こういう視点をちゃんと検討したのでしょうか。
麹町駅の乗降客数はどうなって、現在の駅の能力をどう変えるのか。これは検討されたのでしょうか。
日テレビルが先鞭をつけて、次々超高層ビルができたときの日照障害はどうなるんでしょうか。これも検討したんでしょうかね。
ここに、教育施設、番町は有数の文教施設ですけれども、まさに100年以上の歴史を持つ学校が七つぐらいあるわけですが、毎日数千人の未成年が通っている場所に、適切な開発というのはどうあるべきなのか。こういう視点は検討されたんでしょうか。
こういうことを専門家に検討させて、その結果を協議会で検討すべきだと思います。あるいは専門家を交えて協議会とか、あるいはこの区議会の場で議論すべきであると思います。
要するにこの素案ですね。基本構想の素案に潜む真実、こういうものをさらけ出す必要が重要だと思います。区は素案のままでパブリックコメントに出そうとしておりますが、抽象的にバラ色だけを塗った絵柄で、どうやって的確なコメントが市民から得られるんでしょうか。くすんだ色の具体的な問題点を洗い出して、バラ色の絵柄と並んで市民に諮るんだったら、市民も比較衡量ができるんだろうと思うんです。これは中原さんが言ったとおりです。ですから、やっぱりプラス・マイナスを、プロコンをちゃんとはっきりさせると。これは透明性の原則でありますし、説明責任でもあると思うんですが、やっぱりこういうのを行政責任として区がやるべきだろうと思います。
日テレが商業ビルを経営すること自体は、もう全然結構です。しかし、そのために落ちついた住宅街を犠牲にする気は毛頭ありません。開発に伴う道路とか駅施設への影響、環境への負荷、こういうものを十分に検討することが不可欠です。地下鉄に入ればそこは武蔵小杉になり、道路に出れば鎌倉というような状況にしたくはありませんし、住宅地が主であり、商業施設はそれに共存する範囲で設ける、これが基本だと思います。そのためには、既存の地区計画の範囲内で、ぜひ、まず検討をお願いしたいと思います。鹿を追う者は山を見ずというようなことにならないように、長期的な視点に立って考えていただきたいと思います。
ありがとうございます。
105:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
続きまして、検見崎
参考人、お願いいたします。
106: ◯検見崎
参考人 はい。大変申しわけございませんが、私はまだまだ不勉強で、四番町地区、二番町地区の現行の地区計画につきましては、高さ制限がこのようであるということぐらいしか存じておりません。ですから、実際にそれに沿ったいろいろなものができたときにどういうものができるかという、そういったイメージを持つことができないので、ちょっとお返事をしにくく思っております。
ただ、これが地区計画に入るのかどうかはわかりませんが、実際、今の番町地区の道路ですとか電柱ですとか、そういったものを見たときに、余りにあちこち掘り返されて、がたぴしであったり、段差があったり、非常に、つい2年ほど前に私の友人のお母様も、歩道と車道との間で、段差で滑って足の骨を折ったりとか、そういうことを聞いたりしておりますので、地区計画の中にそういった番町全体の道路を含むまちなみというもの、例えば、今回、台風などで非常な被害が出ておりましたが、電柱が倒れるからそれを地中化するとか、そういったことが入っているのでしたらば、ぜひ進めていただきたいなというふうに思うのですが、この現在の地区計画をどのように評価されますかという質問には、申しわけございません、勉強不足でお答えができません。
107:
◯林委員長 ありがとうございます。
続きまして、長谷川
参考人、お願いいたします。
108: ◯長谷川
参考人 すみません。私も余りよく、その地区計画のことに関しては詳しくはないので。ただ、この、今回北海道の地震もありましたように、やはりテレビを見ていますと、ビルのいろんなものが崩れてくるということを見ますと、高層ビルが、果たしてあの日本テレビのあの狭い狭い空間の中で、高層ビルを建てることが正しいことなのかどうかというのが、とても心配です。広いところだったら、まだわかります。さっきも申し上げましたように、飯田橋のサクラテラスのところですと、土手があって、JRがありますから、あちらが全面的に空間としてあいています。だから、余り高く感じないのかもしれないです。でも、日本テレビの場合は、本当に閉鎖的に狭くなっております。そこにその高い建物が急にぼんと建つということが、私はとても、とてもとても心配で、ただそれだけを、何とか皆さんの、その知識のある皆さんが、それが正しいことなのか、正しくないことなのかということを、きちんと見きわめてやっていただきたいということを願っております。
以上です。
109:
◯林委員長 ありがとうございます。
続きまして、中原
参考人、お願いいたします。
110: ◯中原
参考人 中原です。ありがとうございます。
結論から申し上げますと、私は現在の地区計画を変更する理由は、一切ないと結論づけております。幾つか理由を申し上げます。
デベロッパーの本質は何だろうかと。これは私企業ですから、当然利益を上げなきゃいけない。これは私は正当なことであるということで、全く否定しません。そのとおりなんです。デベロッパーにとって一番いいことは、容積率を大きくし、そして高さ制限をさらに緩和していくことによって、単位当たりの収益をふやす。これが最大の、デベロッパーにとっての利益源になります。一方で、行政側も実は、そういう建物の建設を促進することは、財政出動の要らない景気刺激策になるわけです。したがって、容積率を大きくするとか高さ制限を撤廃するというのは、行政にとっても、それからデベロッパーにとっても、大きな蜜の味なんですね。誘惑なんです。それを我慢してとめていくのが区議の皆様の役目であり、そして本来ならば区役所の役目であると思います。
なぜヨーロッパの街々、ドイツやフランスのパリ、ロンドンがなぜあれだけきれいなまちを維持しているのかというと、高さ制限を徹底的に守っているからです。そのために、私もこのことを知って、いろんなことを調べてやっとわかったんですが、ロンドンもパリも高い建物はあるんです。だけど、物すごく郊外です。高いビルが建てられるだけの空間があるところに新しいビジネス街をつくっているんです。ロンドンのまちの中心、セントポール寺院より高いビルはない。パリにしても、ナポレオンが何かつくったあのまちなみが今でも維持されている。そのためには行政は、いかに誘惑にかられようと、容積率の変更、高さ制限の緩和というのを許さない。これが都市づくりの要諦であり、そのことを私は千代田区に切にお願いしたいと思います。
今でも、先ほどどなたかおっしゃいましたが、今の50メートルですら、番町はやっぱり高さ制限が高過ぎる。もっと低くすべきであると思いますが、低くしちゃいますと私のマンションが潰れちゃいますので、それはもう、しょうがない。できたものはしょうがないけれど、これ以上悪化させないということが私のお願いであります。
以上です。
111:
◯林委員長 ありがとうございます。
続きまして、橋本
参考人、お願いいたします。
112: ◯橋本
参考人 はい。私、六番町に住んでいるので、六番町住民として意見を述べさせていただきます。
四番町、二番町地区の現行の地区計画、これについてですが、やはり高さ制限、高いなというふうに感じております。六番町に戻ってくる、番町を歩いていて六番町に戻ってくると、やっぱり何かほっとするんですよね。それはやはり高さが低く抑えられていて、空がしっかりよく見えるということが、私の安心感につながっているのかなと感じております。
で、六番町の中でも、実は奇数番地と偶数番地で違って、今、偶数番地には地区計画がかかっていないんですね。これは非常に問題だと思っているんですけれども、現状の地区計画の中でも、理想的なのは六番町の奇数番地、これが理想と考えていて、現状の四番町、二番町に関しては、私からすると、高さ制限に関しては、もうちょっと低くてもいいのかなというふうな印象を受けております。ただ、壁面の位置だとかそういうことについても、きちんとセットバック、2メートルのセットバックだとか、そういうことが規定されているのは、非常にいいことだなというふうに感じております。
以上です。
113:
◯林委員長 ありがとうございます。
続いて、堀田
参考人、お願いいたします。
114: ◯堀田
参考人 はい、四番町の堀田です。
番町の街並みを守る会の主催にて、7月28日に、都市計画の世界の第一人者である東京大学名誉教授の伊藤滋先生による「住みたい街・番町を作るには」というテーマでご講演をいただきました。講演の前に、7月の大変暑い中、伊藤先生は実際に番町のまちなみをご自身の足で歩いていただきまして、その感想としまして、今ご指摘ありました、六番町奇数番地の高さ22メートルから25メートルの地区計画が発しているエリアは、文化の薫り高いすばらしい街区であると絶賛されておりましたが、50メートル級のマンションが林立する私の住む四番町に関しては、道も日が当たらず暗く、千代田区には日影規制がないため、将来はマンションがすき間なく建って、環境が劣悪になり、資産価値も暴落するぞと警鐘を鳴らされたことに大変驚きました。
伊藤滋先生のみならず、8月29日には東京大学の城所先生にも勉強会の講師を務めていただいたんですけれども、60メートルの現行地区計画でも、このエリアには高過ぎる、容積が大き過ぎるとご発言されておりました。このほかにも民間、学際エリアでご活躍の専門家の方が、60メートルでは高過ぎるというご意見をいただいております。
私自身は現行地区計画を評価してきた立場だったんですが、そういった専門家の方々のご意見を拝聴するにつけ、また六番町を改めて歩いてみますと、今の計画でも高過ぎるのかなというふうな印象を持っております。
また、銀座のまちづくりにおいては、商業のまち銀座の主役である各商店のオーナーの方や、町会、通り会、業界団体など、銀座で活動するありとあらゆる主体が集まって「全銀座会」という組織を運営しております。オール銀座を標榜できるメンバー構成に加えまして、官僚出身、建築家、都市計画の3名の専門家の方に、アドバイザーとして定例観測と、個別の開発計画についても大所高所からのアドバイスをいただきながら進めてきております。そうしたことで、この全銀座会が、銀座の意思決定機関として行政からも認められています。
番町にて同じものをつくることはできないかもしれませんが、考え方としては同じように、すなわち当該エリアのなるべく多くの声を集める努力をすること。特に番町エリアは住宅エリアですので、一番町、三番町を含む各町の住民の声が集まるようにすること。また、子育て世代や、子育てに責任のある幼稚園、保育園、小学校の声を集めること。そして複数の専門家の方に、きちんと対価をお支払いして存分に知見を発揮いただくこと。これを千代田区には求めたいと思います。
現在、日本テレビ通り沿道まちづくり構想のテーマが、にぎわいの創出というところになっておりますけども、最上位の都市計画マスタープランでも現行地区計画でもうたわれております閑静な住宅街であること。これはもう400年来の歴史があるわけですが、また、歴史のある文教地区である。これも100年来のことですけども、こういった住宅地、文教地区という質を高めていくという方向性と、住み続けたいまちをどうすればつくれるのかと、つくることができるのかというところに一旦立ち返って、専門家の知見もおかりしながら、町会長さんたちにも引き続きお知恵をおかりしつつ、オール番町での議論を千代田区の責任において進めていただきたいというふうに私は思っております。
以上であります。
115:
◯林委員長 はい。ありがとうございました。
大変貴重なご意見をありがとうございました。
それでは、委員の方、何か特にございますか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
116:
◯林委員長 はい。それでは、
参考人の方々からの意見聴取を終了いたします。
休憩いたします。
午後5時14分休憩
午後5時29分再開
117:
◯林委員長 それでは、委員会を再開いたします。
引き続き2番、日程表2の陳情審査でございます。継続審査となっております送付30-12、超高層開発から番町の住環境・教育環境を守ることを求める陳情です。
お手元配付のとおり、先ほども
参考人の方からありましたが、追加署名として1,542名の方の陳情となっております。朗読等々についてはもう、よろしいですよね、陳情書の。9月7日の当委員会におきまして、進捗状況につきましては執行機関から確認しましたが、その後、特に変更はないですよね。はい。
ということで、取り扱いについての委員の皆様のお考えを確認してまいりたいと思いますが、よろしいですかね。
118: ◯はやお委員 確認だけしたいです。
119:
◯林委員長 あ。どうぞ、はやお委員。
120: ◯はやお委員 いろいろと、今回、
参考人の方から意見を聞かせていただきまして、一番確認したいことが、先日も話しましたとおり、通常どおりの建築基準法でつくったらば、これはもう地権者のほうの権利ですと。それで当然住民周知はしなくちゃいけない。これはあるでしょう。で、あと総合設計。ちょっとこれは確認なんですよ。総合設計でもしやるとなったときに、この地区計画というのは、この網かけについては外されるのか外さないとできないのか。で、さらに地区計画を外して150メートルの都市計画法を外して、何というんですかね、再開発法でやるとかといろいろあると思うんですけれども、この辺のところが、どこがすみ分けで地区計画の見直しまでやらなくちゃいけないのかというところだけちょっと確認をしたいと思います。
121:
◯林委員長 どなたが答えられるんだ。
麹町地域まちづくり課長。
122: ◯三本麹町地域まちづくり担当課長 総合設計の場合は許可になりまして、それは日テレさん敷地のことに関して申しますと、規模的には東京都の許可となります。で、その場合にも、今の地区計画の範囲でやるということに、地区計画の定めの範囲内でやることになるということでございます。で、一方で、ちょっと先回の委員会でも150という数字をこの間協議会でも計画として出したことはないというお話をしておりますけれども、仮に今の地区計画を超えて、東京都の都市開発諸制度の都市計画の手法、高度利用、再開発促進区とか、そういったことをやるということであれば、地区計画をあわせて変更していくようなことが必要になると思っております。
123: ◯はやお委員 わかりました。
124:
◯林委員長 よろしいですかね、確認は。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
125:
◯林委員長 それでは、陳情の取り扱いについてですけれども、どうしますかね。委員の方々、それぞれご意見なのか挙手をもってにしますか。
126: ◯木村副
委員長 意見を先にやったほうがいいよ。
127:
◯嶋崎委員 意見を述べよう。
128:
◯林委員長 どうしますか。端からでも挙手でもどちらからでも、取り扱いでございますので。
129:
◯嶋崎委員 一人ずつやるの。
130:
◯林委員長 一人ずつやってもいいですし、まとまるんでしたら。
131:
◯嶋崎委員 まとまるのかな。
132:
◯林委員長 うん。
133:
◯嶋崎委員 とりあえず言ってみようか、じゃあ。
134:
◯林委員長 順番は。指しますか、それとも。
135:
◯嶋崎委員 指しますか。どうするの。
136:
◯林委員長 順番。(発言する者あり)最後がいいですか。
137:
◯松本委員 最後がいいの。
138: ◯木村副
委員長 副
委員長だから、最後。
139:
◯林委員長 最後。では、指名していきましょうか。
140:
◯嶋崎委員 そうだね。
141:
◯林委員長 岩佐委員、どうですかって、むちゃ振りになるかな。そっちからがいいですか。いや、遠慮しても取り扱いですので、じゃあ、手を挙げた順に。
嶋崎委員。
142:
◯嶋崎委員 この陳情でありますけれども、きょう双方の
参考人の方においでをいただいて、いろいろとご意見を拝聴いたしました。大変私たちもまさに参考になるということでありまして、重大なことだなというふうに認識を改めてしたところでありますけれども、とりわけこの陳情に関しての最後のところ、双方の意見を聞いてくださいと、こういう陳情でありました。で、下段のところに、パブリックコメントの手続に入る前に、区議会の公式の場で云々かんぬんという、こういう言葉がございますけれども、まさにきょうのところで双方の話をまずは聞かせていただいたということで、この陳情に関してはこの趣旨どおり、まずはこういうことでしたよということでまとめて、
委員長のほうから議会として、委員会としてお返しするということが一番いいんではないかなというふうに私は思います。
143:
◯林委員長 はい。
続いて。これでまとまるのでしたらあれですし。(発言する者あり)ええ。
小枝委員。
144:
◯小枝委員 双方の意見を聞くということで、きょう午後の時間を十分に聞かせていただいて、本当にどちらの意見からも、町会長のほうからは、非常にこのままだと住み続けられないと、マンションが建てかえられないという不安が出されました。で、陳情者のほうからは、現在のまちのありように対して、問題はあるけれども、この静けさ、やはりここにしかない環境というものの価値を非常に高く評価していただいていると。これに関しては区長、行政、議会、そして先人たちに大変感謝しているという話もありました。
で、一致点が見出されたと思うんですね。それは、一つは、このことをきっかけにコミュニケーションがなかなかできなかった古くからの住民と新しい住民や、あるいは住まい方として、マンションに住んでいる方とそうでない方とのコミュニケーションが、これがきっかけになるんじゃないかというのが両方から聞かれたように思います。それと、知らせ方、あるいは知りたい側が情報を入手する方法については、どちらからも行政、議会にもっといろいろな知恵を出して努力してほしいという意見があったと思います。
で、結論から言うと、今回の陳情に関しては双方の意見を聞いてほしい。そして議会での良識あるご審議をということになっておりますので、きょういただいたご意見、どうしたら個々の住民につぶさに知らせるかということについては、議会と行政が挙げて考えを尽くす。それから、やってみなければわからない構想ではなくて、しっかりと一人一人の住民が参加して、駅への負荷であるとか、環境への負荷であるとか、地下鉄、下水道、そういったところへのビル風等の負荷であるとか、そういったところをしっかり検証した上で構想をつくり上げてほしいということ。
それから、子育て世代の声をもっと反映してほしい。で、そういったメンバー立てをしてほしい。そういったことをもうきっちりと受けとめながら、やはりこれはまちづくり、非常に日本の都市計画は難しいですので、さまざまな計画、アセスメントも含めて、専門家の複数の知見をしっかりと、お金を払っても、議会と行政がともにこの、きょういただいたさまざまな問題に対する知見をしっかりと編み出すというスタートラインに立つと考えれば、この陳情についてはその趣旨をしっかりと受けとめ、双方の意見を聞かせていただいたということで、本日をもって趣旨を受けとめ、実現をしたということで、何というんでしたっけ、取り扱いとしては、(「お返しする」と呼ぶ者あり)ええ、お返しするということでいいんではないかと思います。
145:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。(発言する者あり)
木村副
委員長。(発言する者あり)
146: ◯木村副
委員長 えっ。ちょっとね。きょう
参考人の方からいろいろご意見を伺いまして、非常に私自身勉強になりました。
それで、まちづくり委員会が平成28年に行ったアンケートでは「番町地域の住環境に満足」と答えている方が87%。9割近くの方が番町地域の住環境に満足していると。それから協議会の議事録を見ても、現行の地区計画が有効に機能しているという評価が高いという、そういう事務局からの発言もありました。で、それを大きく変えるというその可能性を秘めた基本構想なので、やはりその内容をやはり関係する住民に知らせるという、これは大事な作業だと思うんです。というか最低限の作業だと思うんですね。で、それを知らせるということと、それからもう一つは、知っていてもいいのか悪いのかを判断できる材料をやはり同時に提供していく必要があるだろうというふうに思うんです。
最新の基本構想で150メートルという高さは外しました。外したけれども、歩行者空間を広げたら、容積率が上乗せされる。オープンスペース、広場を設けたら、容積率を上乗せされるという制度は、都市開発手法として残っているわけですよ。再開発等促進区だとか、特定街区とか、高度利用地区だとか、同時に明記されているわけですね。そうなると、150メートルを外しても、やはり超高層ができるんじゃないかという住民の皆さんの不安は拭えないだろうと。こういう、一方であるわけですよ。となると、やはり日テレ側がどのような計画を考えているのかという基本的な情報はあわせて提供されないと、私は素案を知らされても住民の皆さんは判断に困るんじゃないかと。その上で、協議会でやはりきちんと民意が反映されるような形で協議を行える。そのような協議会の運営の改善を求められるだろうと。この辺は全体の総意として行政側に働きかけるというふうになれば、これは返すということで私はいいんじゃないかと思うんだけれども、やっぱりその辺が一つ明確にするというのが議会として求められるんじゃないかなと。その辺の確認状況というのが一つ、返していいのかどうかの、私としてのちょっと基準になるんですね。(発言する者あり)以上です。
147:
◯林委員長 ほかの委員の方。
148: ◯はやお委員 今回のこの陳情を審査させていただきまして、やっぱり皆さんの広聴活動というか、皆さんの区民のどういうふうにお考えを吸い上げる。でも、一つは、大きいファクターとしては協議会方式もあったんだろうと。その一つとして千代田区の協働と参画のガイドライン、この辺も整理をし直すというところで、区民の広聴活動の整理を抜本的にやっていただきたいと思います。だから、ここは協働と参画のガイドラインの整理ということの中で、きちっとやっていただきたい。
もう一つは、さまざまな話を聞かせていただくと、間違いなく150メートルという高さのことがひとり歩きしたことが事実。そうでなければ、例えば今回の基本構想というところでは、非常に抽象論でさまざまな確認をとることもできたんでしょう。でも、ここに至っては、先ほど確認したように、地権者として日テレとしてやるべきということでは、例えば建築基準法でやるということであれば地権者の問題、また総合設計もそういうことだということであれば、この辺のところも含めて、行政が責任を持って、ある程度どういう前提条件でこういうまちづくりに、こういう地域に貢献ができる形になりますよ。高さもこうですよということを、やはり日テレさんと調整していただきたいと思っているんです。本当に覚悟で150メートルにはならないまでも地区計画を変えてということについては、現実やはり地域の人の総意ということからしたら、かなり不可能だと思います。でも、この辺のところも、どういうふうに協議会のほうの方々とも話をしていただいて、そしてメニュー提案をしっかりと区民の人たちにお示ししていただくということが前提条件であればこの陳情はお返しすると。何かといったら、双方の話も聞いた。で、我々区議会、委員会のほうとしても、この辺のところに至ってはやはりしっかりとある程度の前提条件のもとで代替案の、そしてベネフィットというわけではないですけれども、これができたらどういうふうに地域が還元できるのか、メリットがあるのかということをしっかりと整理したものを提示するということで進めていただきたいと思います。
149:
◯林委員長 ありがとうございます。ほかの委員の方は。よろしいですかね。
ちょっと皆さんにこれはお諮りしなくてはいけないんですが、陳情書に記載のとおり、皆様ご指摘のとおり、パブリックコメントの手続に入る前に、区議会の公式の場においてという陳情のご趣旨でございました。双方の皆様と、大変厳しい日程の中ご協力いただいて、本当にありがとうございます。
この陳情に関しましては、私からの提案でございますが、議事録を陳情者にお返しすると。と同時に、当
企画総務委員会の、これは予算時でも決算時でもないんですけれども、この日本テレビ通り沿道まちづくりに関しまして、この委員会の、自治法に定められている、委員会条例に定められている所管事務の調査の項目として皆様とともに確認させていただき、進捗状況が少しでもあれば、行政のほうから委員会にご報告いただきながら、協議を重ねていくと。あわせて、広聴活動のあり方というのも、協議会の皆様から、あるいは陳情者の皆様からも出ましたので、この広聴活動のあり方につきましても、当委員会の所管事務の主な項目として確認させていただきまして、これはまちづくり部だけではなくて、広報広聴課、政策経営部も絡むことですけれども、進捗状況、あるいはいい提案があれば随時確認をしながら議論を進めていくという形で陳情を取りまとめたいと思いますが、よろしいですかね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
150:
◯林委員長 はい。ありがとうございます。
それでは、陳情者の本当にご趣旨を踏まえた対応の形になりますけれども、陳情者には議事録をもってお返しさせていただきます。
引き続き──よろしいですよね、確認。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
151:
◯林委員長 はい。
それでは次に、4、その他に入ります。委員の方、何かございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
152:
◯林委員長 はい。執行機関のほうからは。(「なし」と呼ぶ者あり)ございません。
はい。ありがとうございました。なければ、以上をもちまして
企画総務委員会を閉会いたします。お疲れさまでございました。どうもありがとうございました。
午後5時45分閉会
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