令和 4年 6月定例会 ┌─────────────────────────────────────
┐ │ 令 和 4 年
│ │ 阿南市議会6月
定例会会議録(第8号) │ └─────────────────────────────────────
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開議◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇議事日程(第3号)第1 市政に対する一般質問 ───────────── 本日の会議に付した事件日程第1 市政に対する
一般質問 +++++++++++++出席議員(26名) 1番 陶 久 晃 一 議員 2番 沢 本 勝 彦 議員 3番 西 川 達 也 議員 4番 水 谷 あ ゆ み 議員 5番 広 浦 雅 俊 議員 6番 金 久 博 議員 7番 渡 部 友 子 議員 8番 福 谷 美 樹 夫 議員 9番 藤 本 圭 議員 10番 平 山 正 光 議員 11番 住 友 進 一 議員 12番 福 島 民 雄 議員 13番 喜 多 啓 吉 議員 14番 武 田 光 普 議員 15番 幸 坂 孝 則 議員 16番 湯 浅 隆 浩 議員 17番 佐 々 木 志 滿 子 議員 18番 奥 田 勇 議員 19番 橋 本 幸 子 議員 20番 久 米 良 久 議員 21番 星 加 美 保 議員 22番 小 野 毅 議員 23番 住 友 利 広 議員 24番 横 田 守 弘 議員 25番 山 崎 雅 史 議員 26番 荒 谷 み ど り
議員 +++++++++++++欠席議員(なし) ─────────────説明のため出席した者の職氏名 市長 表 原 立 磨 副市長 山 本 俊 也 教育長 稲 村 健 一 監査委員 鈴 木 諫 政策監 松 崎 敏 則 政策監 桑 村 申一郎 企画部長 岡 田 佳 造 総務部長 吉 積 和 己
危機管理部長 岡 部 仁 史 市民部長 吉 村 茂 宏
環境管理部長 石 本 憲 司
保健福祉部長 吉 岡 泰 香 産業部長 橘 敬 治 建設部長 豊 田 一 郎
特定事業部長 倉 本 正 樹
会計管理者 木 本 祥 司 水道部長 藤 原 雅 典 教育部長 市 瀬 幸 消防次長 中 川 恭 一
秘書広報課長 佐 坂 泰 資 財政課長 山 崎 大 樹 …………………………………
福祉事務所長 石 本 祐 一 人事課長 荒 井 啓 之
企画政策課長 東 千代美
行革デジタル戦略課長 吉 岡 次 男
危機管理課長 川 端 浩 二
文化振興課長 中 川 佳 計
保健センター所長 日 下 浩 之
こども課長 田 上 浩 通
農林水産課長 幸 泉 賢一郎
農地整備課長 清 原 真 徳 野球の
まち推進課長田 上 毅
まちづくり推進課長清 原 正 克 会計課長 小 原 靖 秀 水道課長 安 田 良 徳
教育総務課長 中 橋 俊 樹
学校教育課長 岡 田 栄 司 生涯学習課長 湯 浅 基 和
スポーツ振興課長 小 西 誠一郎
学校給食課長 松 本 佳 彦 ─────────────
議会事務局出席職員氏名 事務局長 阿 部 康 彦 議事課長 近 藤 雅 美
議事課長補佐 新 田 和 美
議事課長補佐 谷 崎 裕 理
議事課主査 天 川 晋
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○議長(
平山正光議員) これより本日の会議を開きます。 直ちに本日の日程に入ります。
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○議長(
平山正光議員) 日程第1 市政に対する一般質問を昨日に引き続き行います。 5番 広浦議員。 〔
広浦議員登壇〕
◆5番(
広浦雅俊議員) みらい阿南の広浦雅俊です。議長の許可をいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。 初めに、大規模災害が発生してからの対応につきまして3点お伺いいたします。 昨年5月、
全国知事会の危機管理・
防災特別委員会において、大規模災害の対応力強化に向けた各種提言案がまとめられました。そこでは、災害時の死者、
行方不明者の氏名公表について触れられておりますが、各
都道府県知事の考えも様々であることから画一的な対応を求めるのは不適当だとし、判断のための整理事項をまとめ、引き続き調査を進める方針となりました。 そうした流れの中、徳島県は、昨年12月、災害時の
安否不明者等の氏名等の公表方針を打ち出しました。これは、災害時に迅速かつ効率的な捜索・救助活動につなげるため、
安否不明者、
行方不明者及び死者の氏名等を公表するといったものです。 詳細を見ていくと、公表主体は徳島県、公表内容は「氏名(フリガナ)、住所(町名もしくは大字名まで)、年齢、性別 ※死者の場合は被災の状況を追加する。」と明文化されております。 さらに、公表手順において、「県は、市町村及び
警察等関係機関と連携し、情報集約・調整する。」と記されております。 こうしたことから、例えば、
南海トラフ巨大地震が発生した場合、徳島県下各市町村は、県に対し被災者の情報を提供し、それに基づいた情報がテレビ、新聞で報道されると推察いたします。 そこで、お伺いいたします。 広域的な災害が発生した場合、その情報を県と連携して取り扱うこととなっておりますが、被災が阿南市のみの局所的な災害の場合、
安否不明者や死者の氏名公表は行われるのでしょうか。 また、行われる場合、どのような手順で行われるのでしょうか、対応についてお聞かせください。 2つ目は、
タブレットの活用についてお伺いいたします。 2016年4月、最大震度7の熊本地震が発生しました。この地震は、3日間で震度6以上の揺れが7回発生し、死者の合計が272人にも及ぶ甚大な被害をもたらしました。熊本城の崩れた石垣と瓦の剥がれ落ちた天守閣の映像は、今も脳裏に焼きついております。 熊本市は、発災直後に対策本部を設置し、発災直後は1日3回から5回、9月20日までに計63回の会議を開催しました。会議1回当たりの資料は平均40ページから50ページで、用意する部数は50部から60部とのことです。そのため、
会議担当者は業務のほとんどが印刷となり、庁内中のコピー機を使用し対応されたそうです。 そういった状況を変えたのが
タブレットでした。発災から2か月後、民間企業の支援により100台の
タブレットが導入されて以降、資料はPDFでアップするだけとなり、差し替えや修正にもすぐ対応可能となりました。 また、私ごとではありますが、昨年、とある防災訓練に参加したとき、多くの
タブレットが必要ですといった意見が
社会福祉協議会の方から上がりました。現状では、発災時に
ボランティアセンターを立ち上げ、被災地に赴き、ニーズを確認し、それを持ち帰り、パソコンに入力し、聞き取り票を作成していくという流れになっております。そのとき、通信可能な
タブレットがあれば、聞き取り票の入力がその場で行えるため、復興への迅速な対応が可能となる上、
ボランティアの方の負担軽減にもつながります。聞き取り票の作成は、
社会福祉協議会だけではなく、発災時は市も対応される業務です。 しかしながら、阿南市では、現在、災害時に使用可能な
タブレットはゼロ台となっております。 そこで、お伺いいたします。 発災時において多岐にわたり活用できるこの
タブレットは必要ではないでしょうか。市の御所見をお聞かせください。 3つ目は、防災士の役割についてであります。 防災士とは、自助、共助、協働を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識、技能を修得したことを
日本防災士機構が認証した人です。認証で与えられる資格は民間資格のため、取得により特定の権利が得られる、もしくは行動が義務づけられるといったことはなく、あくまでも自発的な
防災ボランティア活動を行うのみとなっております。 それでも、
自主防災組織や学校、職場に配置するといった事例が各地で広がるなど、防災士の社会的評価と期待は高まっています。もし大きな災害が発生した場合、避難所に防災士の方がいてくれれば、避難されている方はそれだけで大きな安心につながるものと思います。 しかしながら、昨年改定されました阿南市
避難所運営マニュアルを見てみますと、避難所の運営を行うのは、
自主防災組織会や自治会、
避難所担当職員や
施設管理者となっており、防災士の文字は見当たりません。 そこで、お伺いいたします。 阿南市での発災時において、防災士はどのような活動をされるのか、防災士の役割についてお聞かせください。
学校グラウンドの照明についてお伺いいたします。 現在、阿南市の
学校グラウンドには、小学校、中学校合わせて584球の電球が設置されています。電球と言っても様々ですが、メリットが多いもので真っ先に思い浮かぶのがLEDです。パナソニックの
ホームページに掲載されている水銀灯とLEDの比較を見ると、消費電力は、水銀灯を100%とした場合、LEDは30%から40%となっており、寿命は水銀灯1万2,000時間に対し、LEDは6万時間となっております。初期費用に関してはLEDが高くなっていますが、消費電力の少なさから電気代が安くなるため、長期で見ると費用面も大きなコストダウンが図れます。 冒頭、阿南市の小中学校の
グラウンドは584球の電球が設置されていると申しましたが、そのうちLEDの電球は17球しかありません。内訳としましては、平島小学校9球、今津小学校8球の合計17球でした。
グラウンドは、野球やサッカーなどの
スポーツ少年団が夜暗くなっても照明をつけ、活動しておりますし、災害時には地元住民の避難場所にもなっております。そのような状況や長期的なコストを鑑みたとき、照明はより明るくより経済的なLEDが今以上に設置されるべきではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。
学校グラウンド照明のLEDへの取替えについてどのようなお考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。 続きまして、阿南市の公金納付に係る
キャッシュレス化についてお伺いいたします。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会「
キャッシュレス・ロードマップ2021」によると、2019年の日本の
キャッシュレス決済比率は、
支払い額ベースで26.8%でした。政府の目標として、2025年6月までに40%到達、将来的には
世界最高水準である80%を目指す中で、自治体においても
キャッシュレス決済の導入が推進されています。
キャッシュレスを既に導入している自治体の導入シーンを見ていきますと、住民票や各種証明書の発行手数料といった窓口における手数料。幼稚園、保育園の利用料、学校給食費など教育施設の利用料。博物館、動物園、体育館、駐輪場の利用料など公共施設の利用料。市区町村民税、
都道府県民税、固定資産税、
都市計画税、
不動産取得税、水道料金など税、公金の収納があります。 ここ数年、全国の各自治体で
キャッシュレス化の広がりを見せておりますが、阿南市ではそういった動きは見られません。証明書の発行では小銭が必要となり、家に納付書が届けば、庁舎か金融機関に足を運ばなければなりません。口座からの引き落としが可能な支払いもありますが、
クレジットカードの選択肢はありません。 仮に
キャッシュレスを導入したとして、どれだけの利用があるか未知数ではありますが、国の目指す方向や
自治体デジタル・トランスフォーメーションといった観点からは構築が必要なインフラであり、取り組むべき課題の一つではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。 阿南市の公金納付に係る
キャッシュレス化についてどのようなお考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。 続きまして、農業団地の造成についてお伺いいたします。 農業団地は法律上の用語ではなく、厳密な定義はありません。意味としては、野菜や果樹といった高収益作物を生産する農業者、企業が複数入居する面的にまとまった農地、団地化した農地であります。この農業団地は各地に広がり、構想中や整備中のものは関東だけで少なくとも9か所あります。 埼玉県羽生市は、約24ヘクタールの規模で、ハーブ農場、イチゴ、キュウリなどを生産しております。茨城県常総市は、約14ヘクタールの
農地エリアで、
ソフトバンク系の企業がトマトの栽培を手がけております。また、埼玉県吉川市は、最大120ヘクタール規模の農地を有し、
インターチェンジからの近さを利点に
最先端農業の誘致に取り組まれています。 羽生市を見てみますと、農政課のあっせんの下、
農地中間管理機構を介した約80人の地権者と進出企業間で賃貸契約を結んでおります。 常総市では、常総
インターチェンジ周辺の最大62ヘクタール、東京ドーム13個分の農地に、栽培から加工、販売、出荷までを担う一大拠点を整備する計画を2014年に市が掲げ、
農地エリアと加工場や道の駅から成る都市エリアの整備に合計40億円を投じる方針を打ち出しました。2020年から企業への引渡しが始まっており、常総市は年間2億円の税収増を見込んでいるそうです。 こういった背景には、勢いのある農業法人の増加、水田の畑地化、農地の転用期待の後退があり、それらの受皿となるのが農業団地となっています。 そうした中、阿南市では、今年3月に公表された実質化された人・農地プランにおいて、今後の中心となる経営体の確認、農地の集約化、地域農業の在り方といった項目を地区ごとに計画されております。 各地区のプランを見てみますと、
後継者不足、担い手の高齢化、荒廃農地の増加への懸念といった課題が散見されます。地区によっては、既に地元の法人が活躍されているところもあります。しかし、市全体としてはやはり先ほど述べた課題が重くのしかかってくるのではないでしょうか。 今後、市の目指す農業政策には、頼れる人材の確保や地元法人との連携、さらには外からの法人誘致が必要なのではないでしょうか。そうすることにより、阿南市総合計画で掲げた地域資源を生かした新たなにぎわいと活力の創出、自然と調和した快適で暮らしやすいまちづくりの実現にも寄与すると考えます。 そこで、お伺いいたします。 農業団地の造成についてどのようなお考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。 続いて、農業用水の管理についてお伺いいたします。 先月、5月17日、愛知県豊田市の矢作川の明治用水で漏水が起き、農業用水の取水ができなくなりました。田植の時期でもあり、地域に深刻な影響が出ております。発生から8日後に、一部地域で試験的に給水が再開されましたが、水の勢いは半分以下で、苗を植えて1週間の田んぼにもかかわらず、ひびが入ってしまったところがあります。また、
給水対象地域にもかかわらず水が出ないなど、多くの混乱を招いております。 農業用水の不足が続く中、愛知県知事は、国直轄の取水設備に穴が空いたので、国で責任を持って対処してもらうとし、国に全額補償の要望を出しております。被害の大きい安城市は、独自で農家を助ける取組を始めたそうです。 また、大分県大分市では、農業用水を送る水管の破裂により、約160ヘクタールの水田で今期の田植を断念したそうです。 さらに、福岡県久留米市では、田植前に農業用のため池2か所の水が抜かれました。排水口の栓が抜かれていたので、こちらは人為的なものと言われております。 このように、現在、各地で農業用水の断水被害が出ております。 河川や農業用水は、国や土地改良区など様々な関係機関の連携の下、管理されており、市としての関与は限定的です。しかしながら、いざこういった事態が阿南市でも発生した場合、安城市が独自の取組を始めたように、本市も何らかの行動が求められるのではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。 農業用水で問題を発生させないために市が取り組んでいること、また、発生した場合に市としてどのような取組を行うのか、お聞かせください。 最後に、その他として、野球での地域活性についてお伺いいたします。 昨年、阿南市出身の
プロ野球選手、ラオウこと
杉本裕太郎選手が
パシフィック・リーグで
ホームラン王に輝きました。それを受け、
市役所庁舎玄関にも杉本選手のパネルを設置するなど、市としても盛り上がりを見せております。 私個人としましても、杉本選手を昨年以上に注視しており、セントラル・リーグは変わらず阪神を、
パシフィック・リーグは新たにオリックス・バファローズを応援するようになりました。地元出身の選手は、子供たちの憧れや目標であると同時に、我々大人からは地域の誇りでもあります。 そこで、お伺いいたします。 今後、地元から
プロ野球選手が誕生した場合、野球のまちを標榜する阿南市はどのような地域活性に取り組まれていくのでしょうか、御所見をお聞かせください。 以上、初問といたします。御答弁によりまして、要望または再問をさせていただきます。
○議長(
平山正光議員) 表原市長。 〔表原市長登壇〕
◎市長(表原立磨) おはようございます。 本日も昨日に引き続き一般質問を通じまして御審議をいただきますことを御礼申し上げます。 それでは、広浦議員の公金の納付に係る
キャッシュレス化についてどのように考えているのかとの御質問にお答えいたします。 現在、阿南市の公金収納の方法には、手数料等の窓口での現金納付と納付書による
金融機関等の窓口での現金納付及び納付者の指定する口座からの引き落としによる口座振替があります。中でも口座振替は、納付される方が金融機関に出かけることなく、安全で確実に納付できる方法として定着し、市税をはじめその他の公金納付に御利用いただいているところであります。 近年、
キャッシュレスの納付手段としては多様化の傾向があり、
クレジットカードを利用した決済のほか、
スマートフォンを使用したアプリの
電子決済サービス、
電子マネー等の利用などがあります。公金の
キャッシュレス収納の利点としては、納付をいただく納付者の皆様が窓口等で現金を用意する必要がなく、また、窓口以外でも自宅等で納付決済ができることから、利便性の大幅な向上が見込まれます。 一方で、
キャッシュレス収納を採用する場合には、各課で稼働している既存の
コンピューターシステムとの連携の構築、また、運用に関しての総合的な設計や計画及び検証等を行う必要があるほか、収納に関係するデータ収受のための
システム機器等の新規導入、改修等の費用、収納に係る手数料など、自治体にとりましては多額の経費負担が必要であると想定されます。 本市といたしましては、令和2年12月に国が策定した
自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画において、自治体が重点的に取り組むべき各施策の中で、デジタルの活用により住民ニーズに合った
行政サービスを推進することが示されており、公金収納の
キャッシュレス化につきましても取り組むべき課題であると認識しております。 また、先般、政府が打ち出した
デジタル田園都市国家構想基本方針では、地方の自治体が抱える人口減少や少子高齢化などの共通する課題の解決に向け、デジタルの力を活用した施策や取組への支援などが示されたところであります。 今後におきましては、国が示す
デジタル化に関する支援策を注視しながら、
キャッシュレス化に必要な情報収集を行い、費用対効果を見極めながら、他市の先進事例なども含め、関係課全体の取組として調査研究してまいりたいと考えております。 以上、御答弁とさせていただきまして、以下の御質問につきましては担当部長から御答弁を申し上げます。
○議長(
平山正光議員)
岡部危機管理部長。 〔
岡部危機管理部長登壇〕
◎
危機管理部長(岡部仁史) 発災時の対応についての御質問に順を追って御答弁申し上げます。 初めに、
安否不明者や死者の氏名公表についてでございますが、県は令和3年12月21日に、災害時における迅速かつ効率的な捜索・救助活動につなげるため、
安否不明者、
行方不明者及び死者の氏名等の公表方針を定めております。 対象とする災害は、
県災害対策本部が設置された
災害対策基本法第2条第1号に規定された災害であり、被災が本市のみの局所的な災害であっても公表の対象となります。 公表主体は県となっており、公表の判断基準は、迅速かつ効率的な捜索・救助活動につなげる公益性がある場合となっております。 公表内容は、氏名(フリガナ)、住所(町名もしくは大字名まで)、年齢、性別であり、死者の場合は被災の状況を追加いたします。 公表手順は、まず
安否不明者及び
行方不明者につきましては、県が市町村及び
警察等関係機関と連携し、情報集約・調整し、名簿の調整を行います。 その後、名簿の公表については、原則発災後48時間以内、情報の正確性に配慮して公表し、
県ホームページに掲載するとともに、報道機関に資料提供いたします。 次に、死者につきましては、死者の確認を行うため、市町村が
警察等関係機関と調整し、死者に関する情報を県に提供いたします。その後、死者の公表については、県がその情報の正確性に配慮して、原則実名公表いたします。 ただし、プライバシーの保護、公表することの公益性、事後の災害対応への影響等を総合的に勘案し、個別具体的な事案ごとに判断いたします。 公表は、
県ホームページに掲載するとともに、報道機関に資料提供いたします。 公表後の対応は、安否情報や新たに発生した
安否不明者などの
情報提供等については、県及び市町村が設置する窓口で受け付け、関係者で共有するとともに、県において名簿を随時更新し、適宜公表いたします。 市といたしましては、市の
ホームページから県が公表した
ホームページへのリンクを作成するなど、密接に連携を図ってまいりたいと考えております。 次に、
タブレットの活用についての御質問に御答弁申し上げます。 本市における
タブレットの導入状況についてでございますが、現在、特別職、
部長級職員におきまして、
タブレットパソコンを活用して
デジタル化による
ペーパーレス会議を行うことが可能な状態であり、大
規模災害発生時には
災害対策本部を設置し、
タブレットパソコンを活用して会議を行うことが可能となっております。 また、発災時における
デジタル化の推進についてでございますが、近年、激震化する災害に対応するため、防災におけるDX──
デジタル・トランスフォーメーションの推進やAI等最新技術の活用の視点は極めて重要であると考えております。 しかし、その一方で、技術面、財政面等様々な視点から課題も多いことも事実であることから、本市といたしましては、今後とも、国、県、先進自治体の動向を注視してまいりたいと考えております。 最後に、防災士の役割についての御質問に御答弁申し上げます。 本市における防災士の状況についてでございますが、令和4年5月末現在、徳島県において4,839人、本市にて485人が登録されております。
日本防災士機構によりますと、防災士としての活動分野については、防災・減災への取組や安全対策の
活動等3つの分野に分かれ、自宅の安全、職場の安全、地域の安全といった活動について、防災士自らができることから動き始め、
自主防災組織と自治体との話合いを進め、
地域防災力の向上に寄与するとしております。 本市には、
阿南防災士の会があり、現在、会員は84人で、阿南市在住または阿南市勤務の防災士有志によって構成され、危機管理課に事務局を置いて、会員のネットワークを構築し、組織的に活動しており、本市の防災力向上に貢献していただくことを活動目的としております。 平時の主な活動として、市と連携し、総合防災訓練等の支援等、
地域防災力の向上に資する活動、市民、小中学生等を対象とした防災教育、その他の防災啓発に資する活動、さらに災害時における女性の人権等に関する研修等に加え、会員の防災・減災に係る知識及び技能の研さん、向上も行っています。 会員各自は防災に関する意識が高く、
自主防災組織の役員、あるいは地域の防災リーダーとしても活動していただいていることから、発災時には、避難所運営組織あるいは災害現場でのリーダーとしての役割が期待できます。 今後も、市と
阿南防災士の会は緊密に連携し、
地域防災力の向上に貢献していただきたいと考えております。 以上、御答弁といたします。
○議長(
平山正光議員) 橘産業部長。 〔橘産業部長登壇〕
◎産業部長(橘敬治) 産業部に関します御質問に順を追って御答弁申し上げます。 初めに、農業団地の造成についてのお尋ねでございますが、他の地域で取り組まれている農業団地の特徴といたしましては、地域農業の問題点を農業振興により解決していくための地域としてどうあるべきかの展望を掲げていること、地域の農産物を活用していること、遊休荒廃農地等を活用した圃場整備事業等を行い、農業基盤体制を整えた農地、施設等が集約され、まとまりがあること、農業従事者の周年雇用の確立、新たな業種による雇用創出があること、地域で収穫された農産物を利用した6次産業化に取り組んでいること、そして地方自治体、県、関係団体等が農業団地協議会等を設立し、一致団結して取組を行っていることなどが上げられます。 本市におきましては、人・農地プランのアンケートを実施し、将来の農業の絵姿として公表した実質化された人・農地プランでは、各地区の問題点として、後継者、担い手の不足、農業者の高齢化問題、荒廃農地の増加など、多くの問題がございました。 また、一方で、新たに農業を始める新規就農者、農業就農に興味がある方も徐々に増えてきていることから、このような方々の新しい意見、そして農家に直接営農指導を行っている農業生活指導班会で出されている現場の声も聞きながら、現在ある市、県、関係団体で構成されている阿南農業振興協議会等で阿南市における農業の将来像、地域農業の在り方、農地の効率的かつ総合的な利用農業振興について話合いをしていく中で、どのような需要があるのかを見定めながら、他の地方自治体で取り組まれている農業団地について、本市で問題となっている事案の解決に向けて、情報収集を行いながら調査研究に努めてまいりたいと考えております。 次に、農業用水の管理について、農業用水で問題を発生させないために市が取り組んでいること、また、発生した場合に市としてどのような取組を行うのかとの御質問に御答弁申し上げます。 本市におきましては、従来から土地改良区、水利組合、地元協議会、地先の土地所有者等に各関係区域内におきまして、おのおのの施設管理をお願いしているところでございます。 農業用水に関する取組といたしましては、現在、那賀川北岸、南岸エリアにおきまして、国営総合農地防災事業を実施しており、老朽化した堰や幹線水路の補修や撤去などを行い、農業用水路の水質保全と災害の未然防止を図っているところでございます。 そのほかの対策といたしましては、各地域の方々におきまして、多面的機能支払交付金や市単独補助等の補助事業を活用し、施設の点検や老朽化した水路等の施設の更新や修繕をお願いしてるところでございます。 災害等により農業用水が供給停止するなど緊急的な対応の必要がある場合には、国、県等の関係機関や地元関係者と協議を行いながら、早急な復旧対策を行ってまいりたいと考えております。 最後に、地元から
プロ野球選手が誕生した場合、どのような地域活性に取り組んでいくのかとの御質問に御答弁申し上げます。 これまで本市から9人の
プロ野球選手が誕生しており、その時代時代で地域が盛り上がり、野球等スポーツに取り組む子供たちの目標や憧れになっておりました。 昨シーズン、本市出身のオリックス・バファローズ、杉本祐太郎選手が、プロ野球
パシフィック・リーグで
ホームラン王を獲得されたときには、その活躍は連日のようにマスコミに取り上げられ、阿南駅前では、地元関係者有志と共に
ホームラン王獲得記念イベントを開催し、市民の方々と祝福したところでございます。 地域活性への取組につきましては、NPB──日本野球機構を含めた所属のプロ野球球団などの関係機関との連携や協議が必要になりますが、地元での自主トレーニングの公開や
スポーツ少年団等への野球教室及び市民を対象とした講演会等のイベントへの協力をお願いし、開催していただくことで交流人口の創出につながるとともに、
プロ野球選手を目指す若者に夢を与えることができると考えております。 また、本市におきましては、今後、
プロ野球選手が誕生した際には、あらゆる機会を捉え、野球のまち阿南の
ホームページ等、SNSや市役所及びキラキラあなん等の展示場でPRに取り組む所存でございます。 以上、御答弁といたします。
○議長(
平山正光議員) 市瀬教育部長。 〔市瀬教育部長登壇〕
◎教育部長(市瀬幸)
学校グラウンド照明のLED電球への取替えについての御質問にお答えいたします。
学校グラウンド照明の種類につきましては、水銀灯で、議員御指摘のように小中学校合わせて584球が設置されており、本市が管理している電球のうち17球をLED電球に交換しております。 水銀灯につきましては、水銀に関する水俣条約により、2020年をもって製造が中止となっていることから、LED電球に交換することが必須となっております。 LED電球については、水銀灯に比べ本体価格や附帯設備等の初期費用が高額となる一方、省エネルギーによる電気代削減や光源の長寿命化によるコストの軽減、また、地球温暖化防止の観点から、その必要性については十分認識しております。 今後におきましても、本市が管理をしております
学校グラウンドの照明の取替えについては、限られた予算の中で緊急性の高いものから順次LED化を図ってまいりたいと考えております。 以上、御答弁といたします。
○議長(
平山正光議員) 5番 広浦議員。 〔
広浦議員登壇〕
◆5番(
広浦雅俊議員) それぞれ丁寧な御答弁ありがとうございました。 再問はございませんが、要望を述べさせていただきます。 発災時の氏名公表に関してですが、2015年9月の関東・東北豪雨を見てみますと、
安否不明者の人数のみを公表したところ、実際は無事だった人の捜索が続けられていたという事例があります。ですので、捜索の効率化を考えると、実名の公表に関しては私は納得できるものであります。 市民の皆様に対しては、自分の名前、家族の名前は公表される場合があるという心構えを持っていただくためにも、十分な周知が必要だと考えます。
タブレットの活用ですが、会議の場合は
タブレット使用が可能であるということでした。
タブレットが仮に会議ではなく、外に行くような人たちにもあれば、支援システムが導入できます。 そして、国、県、市町村がリアルタイムで、被災者、避難所のニーズ把握の共有が可能となります。 さらに、災害現場からの画像、映像や位置情報の収集など、より効果的な活用も期待できます。 現在、阿南市役所では、先ほどもおっしゃられたと思いますけれども、災害対応とは関係のないところで、部長と一部課長には
タブレット型ノートパソコンが配備されております。今後、全課長に
タブレット型ノートパソコンが配備される予定ですが、それらの
タブレット型ノートパソコンは庁外に持ち出した時点で使用ができなくなるよう設定されているため、災害時には活用できない仕様となっております。非常にもったいないと思います。 情報セキュリティーが確保されたネットワーク環境を構築し、平時はパソコン、非常時は
タブレットとして活用すればいいのではないでしょうか。本市における発災時の対応のアップデートを望みます。 少年野球の監督の言葉なんですけれども、試合で県内ほとんどの小学校に行っているが、どの学校も
グラウンドの照明はLEDになっているとのことです。また、それらの地域は何年も前から町や市が取り替えているそうで、監督いわく、LED化されていないのは阿南だけだそうです。
グラウンド照明の設置経緯をひもときますと、阿南市の場合、その多くは市が設置したものではなく、
スポーツ少年団やその他の組織などが独自に設置したものが多く、市の管理は少し曖昧かもしれません。とはいえ、
グラウンドは災害時の避難場所でもあります。仮に災害が発生し、夜
グラウンドに避難したとき、トラブルで照明がつかなかったとして、市は我々のものではないので関係ありませんと言えるのでしょうか。責任の所在の問題もありますが、ともあれ現状その電気代は市が負担していると思われます。 質問でも申しましたように、LED電球はコストダウンが図れます。使用エネルギーの省力化は、本市が目指すカーボンニュートラルへの一助となるのではないでしょうか。584球のうち17球のLED電球、これをパーセンテージに直すと2.9%となります。普通のまちならまだしも、光のまち阿南としてはかなり低い数字なのではないでしょうか。
グラウンド照明のLED化について御検討いただければと思います。 公金納付の
キャッシュレス化に関しましては、住民の方々にとって利便性の向上につながります。支払い方法に関して例を挙げますと、PayPay、LINE Pay、メルペイ、楽天ペイ、d払いなどのQR・バーコード決済、また、各種
クレジットカード、ICOCAやSuicaといった交通系の電子決済があります。多種多様ですが、多くの自治体が腰を上げ、この多種多様な支払いに対応し始めております。 今回これを質問するに当たり、ランダムに各自治体の
ホームページをのぞいて、検索バーのところで
キャッシュレスと打ち込んだところ、大抵の自治体で、本市では何々の支払いに対して
キャッシュレス対応を始めましたであったりとか、
キャッシュレス対応を始めます、つきましてはその機械、システムの導入に関する企業の募集を行いますといった
ホームページがほとんどでした。何も上がってこなかったのは阿南市だけとなっておりましたので、本当に多くの自治体が動き出しております。 また、今年、徳島県からの自動車税の支払いがあったんですけれども、よく見てみますとバーコードがあったので、そちらをつないでみたら、こちらから払えますよというようなバーコードだったので、そちらで払いました。やはり非常に便利だなと実感いたしました。阿南市も検討いただければと思います。 農業団地ですが、佐賀市が注目されています。清掃工場が排出する二酸化炭素を隣接する農業用ハウスに安値で販売し、ハウス内のCO2濃度を高めて光合成を促します。そうすることで、ハウス内のキュウリの収量は2割程度増えたそうです。農業団地での工夫されたデザインにより、脱炭素と作物の収量アップが成し遂げられている事例です。農業生産が盛んでカーボンニュートラルを掲げている本市にとっては、親和性の高い、目指すべきモデルの一つではないでしょうか。 阿南市の将来人口を見ますと、2030年で6万1,000人、2040年で5万2,000人と急速な減少が予想されています。しかし、人は減っても、土地は残ります。農業は、現状において既に担い手不足が危惧されています。実際にもうこれ以上管理はできないと、農地をただで手放す農家の方も現れております。農地の集積を進めるにおいて、個人ベースではなく、法人参入を念頭に置いた大規模な集積を目指すべきと考えます。 農業用水ですが、安城市の
ホームページを拝見しますと、市内各浄配水場にて、市内で耕作をしている農家を対象に水道水の無償提供を行いますと掲載されております。やはり市として看過できないところがあるようです。 また、この辺りは日本一の産業集積地であるため、先に工業用水を優先した経緯もあります。それでも大規模工場が生産を停止し、火力発電所が発電を停止したりするなど、大きな影響が出てしまいました。これらのニュースで、産業集積地や火力発電所といった言葉を目にしますと、スケールは違うかもしれませんが、阿南と似たまちなのではというような印象を持ちます。渇水時のシミュレーションの重要性を感じます。 最後に、地元から
プロ野球選手が出た場合の取組ですが、こちらは大いに期待しております。地元からプロの選手が出るのもそうですが、それを市一丸となり応援していく姿勢にも期待を寄せております。 千葉ロッテマリーンズに中森という投手がいます。出身が丹波篠山市になるのですけれども、千葉ロッテマリーンズと丹波篠山市でスポンサーシップ契約を昨年に続き2年連続で結んでいます。この契約により、数万人もの関東圏の野球ファンが訪れるZOZOマリンスタジアムで、丹波の黒豆や特産品がPRできる丹波篠山黒豆ナイターが7月6日に催される予定となっております。 このように、野球による地域活性の手法は先行事例等ありますので、
プロ野球選手が誕生した際には、選手や地域のためにいろいろな挑戦をしていただくことを要望し、私からの一般質問を終わります。
○議長(
平山正光議員) 議事の都合により15分間休憩いたします。 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝ 休憩 午前11時 1分 再開 午前11時16分 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝
○議長(
平山正光議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。 4番 水谷議員。 〔水谷議員登壇〕
◆4番(水谷あゆみ議員) みらい阿南の水谷あゆみです。 まず初めに、今日この場で一般質問するに当たり、御指導いただいた先輩議員の方々、通常業務でお忙しい中、データをお出しいただいた職員の方々、勇気を出して相談事をお寄せいただいた方々に感謝をいたします。この場にいらっしゃる皆様と共に、阿南市をよくするための議論ができることをうれしく思います。 それでは、質問してまいります。 大きく5つ質問いたします。6番目のその他の質問はありません。 1、休校中の小中学校の活用について。 今年4月より伊島小学校、伊島中学校が休校となり、現在、阿南市で休校となっている学校は、伊島小中学校に加え、蒲生田小学校、大井小学校、福井南小学校、新野西小学校の計6校であります。 令和3年度に休校中であった4つの学校の電気代、水道代、借地代、管理委託料などの維持管理費の合計は約306万円でした。さらに、阿南市立小・中学校再編基本計画も策定中であり、今後、小中学校の統廃合が行われると休校となる学校が増え、校舎の維持管理費が増加していくことは容易に想像できます。 休校となって以降、福井南小学校は公民館の分館として活用されていますが、それ以外の学校は、選挙の
投票所、マルシェやイベント開催、スポーツ使用など一時的な利用に限られ、校舎や体育館が十分に活用されている状態ではありません。 校舎には、教室だけでなく調理室や駐車場として使える運動場もあり、常時活用されていないことは非常にもったいないと感じます。地域の方にとって、子供のいない校舎はとても寂しいものです。しかし、人口減少が進んでいる阿南で、休校中の校舎に再び子供たちの笑い声が響く日は望みが薄いのではと感じます。 それならば、交流や雇用、にぎわいを創出できる場所にリノベーションできればすてきであると考えます。 先日、県西部、三好市にあるシモノロ・パーマネントさんを視察してきました。ここは、休校になった小学校を、地元の方の了承を得て、周りの自然を生かした谷のサウナやマキクラフト、プライベートキャンプ、自然教育などが民間で運営されています。アイデアを練り、持続可能な事業計画を立て、銀行の融資と国の補助金を活用して、校舎を耐震性とデザイン性のある建物に生まれ変わらせ、事業展開がなされていました。 民間のアイデア、フットワークの軽さ、デザインの力で、子供たちが卒業してしまった学校が、地域の実情やニーズを踏まえた魅力的な場所に生まれ変わっています。 国は、平成22年に、~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクトを立ち上げ、廃校施設の活用を推進しており、利用可能な補助制度が幾つもあります。 現在、阿南市がトライアル・サウンディング事業を行っているように、休校中の学校と学校を活用した事業をしたい人をマッチングしてはいかがでしょうか。発信をしなければ何も変化はありません。 休校中の学校を地域の実情やニーズを踏まえた場所にリノベーションするために、管轄の教育総務課だけではなく、庁内を横断したプロジェクトチームを立ち上げ、積極的に議論してはいかがでしょうか、御所見をお伺いします。 2、子育て支援のBP1プログラム、BP2プログラムについて。 阿南市では、BP1プログラム、親子の絆づくりプログラムが2014年に始まりました。これは、初めて赤ちゃんを育てている親を効果的に支援、サポートする日本生まれの参加者中心型プログラムです。月齢の近い赤ちゃんを育てている親たちが集まり、プログラムの中で自然にお互いを理解し合い、つながれるような工夫がされているため、好みや考え方が違っていることを分かった上で仲よくできる、一生の子育て仲間を見つけることができるプログラムです。 BPプログラムの主な効果として、1、同じ立場で同じような経験をしている人同士で学び合える、仲間づくりができる、2、出産後早い時期に外の社会、コミュニティーや人と触れることができる、3、同月齢児の親と出会い、話をすることで、子育ての悩みや不安は自分だけではないと気づくことができる、4、仲間や知識を得ることで、子育てに余裕を持って取り組めるようになる、5、親が精神的に安定して子供に向き合えることで親子の絆が深まり、心身ともに健康な子供の成長を促せる、6、親同士のつながりにより成長過程での諸問題に対応するネットワークができる、以上の6つが挙げられています。 育児の本やSNSには、きらきらしたお手本や経験談があふれています。しかし、現実はお手本どおり、希望どおりにはいきません。保護者は小さなことでも自分はできていないと自己嫌悪に陥り、子育てがつらくなるときがあります。そのときに、自分だけではないと分かること、子育てをしていく上で当たり前のことに対しても、そうだよね、大変よね、つらいよねの共感の言葉にどれだけ心が救われることでしょうか。私が長男を出産したとき、阿南市ではこのプログラムはまだスタートしていませんでした。私の後に出産し、BPプログラムに参加した友人から、育児仲間ができてよかったよという感想を聞き、とても羨ましく思ったことを覚えています。 低月齢の眺めるだけでかわいい赤ちゃんと家で過ごしても、赤ちゃんがおしゃべりの相手をしてくれるわけでもなく、日中は話し相手がいない状態です。現代では、
スマートフォンを使えば誰とでもつながれます。しかし、リアルのつながり、コミュニケーションも欲しいです。とはいえ、小さな月齢の赤ちゃんを連れて、どこに行こう、何をしよう、頻繁に授乳やおむつ替えなどお世話が必要な時期、外出できる場所は限られます。特に、コロナ禍により外出できる場所や人との出会いも制限され、子育てをしていく上で窮屈さを感じている保護者も多いと思います。 実際に、私もBPプログラムを見学させていただきました。個人的な感想として、このようにすばらしいプログラムに私も参加したかった、これに尽きます。本当に子育て中の保護者にとって必要な事業であると感じています。 初めて赤ちゃんを育てる親を対象にしたBP1プログラムが始まって以降、年間の開催件数は年を重ねるごとに4回、5回、6回と増えていき、人気のプログラムとなっています。昨年度と一昨年度は、中止やオンライン開催など変更はあったようですが、1年間に6回計画されていました。 今年度は、第2子以降の赤ちゃんを育てている親を対象にしたBP2プログラムが1回開催されることもあり、BP1プログラムの開催は5回の予定になっています。この予定では、出産時期と来年度の開催予定時期により参加できない保護者が発生する可能性があります。 昨日、武田議員が産後ケア事業について質問されていたように、子育て支援は保育の無償化だけではありません。保護者は仕事の有無にかかわらず、子育てに奮闘しています。新型コロナウイルス感染症でつながりを断たれた世の中だからこそ、BPプログラムが重要な役割を果たしていると思います。出産時期にかかわらず保護者が参加できるように、BP1プログラムの年6回開催、もしくは5回であったとしてもプログラム開催時期に工夫が必要であると考えますが、御所見をお伺いします。 また、BP2プログラムも参加者に大変好評であったと伺っております。第2子、第3子の子育ては、兄弟のやきもち、赤ちゃんと十分に向き合う時間がつくれない、兄弟げんかなど、初めての子育てにはなかった新たな悩みができます。この悩みを共有できる子育て仲間をつくることは、子育ての不安を解消し、子育てを楽しむことにもつながります。 このBP2プログラムは、今年度1回開催のようですが、今後、BP2プログラムの開催回数を拡充するお考えはありますか、御所見をお伺いします。 3、学校教育について。 (1)赤ちゃん授業と性教育について。 平成24年より、阿南市で赤ちゃん授業が開始されています。徳島県のモデルケースともなり、阿南市が誇る事業でもあります。赤ちゃんと触れ合うこと、助産師さん、保育士さんなど専門職の方々から授業を受けることにより、乳児期の成長、発達を学ぶだけでなく、命の授業や性教育にもつながっています。現場の先生方も赤ちゃん授業の重要性、必要性を認識されていることと思います。3年間で阿南市内の中学校を回るように計画されていますが、全ての中学生が赤ちゃん授業を受講できているわけではありません。 私は、看護師として産婦人科での勤務経験があります。中絶手術の介助も経験しました。そのときのことを思い出すと、本当に心が苦しくなります。 ジェンダー平等や男女共同参画が叫ばれ、進んでいますが、妊娠、出産をするのは生物学的性別が女性であり、中絶により肉体的、精神的に大きく傷つくのもまた女性です。生物学的性別、ジェンダー関係なく性教育がしっかり行われ、子供たちが知識を持てば、予期しない妊娠を減らせるだけでなく、デートDVの被害者はもちろん、加害者になることも避けられます。性教育に係る歯止め規定や現場教員の負担を考えても、外部講師による赤ちゃん授業にもっと力を入れてもよいのではないでしょうか。阿南市の中学生全員が赤ちゃん授業を受けられるように体制を整える必要があると思います。御所見をお伺いします。 (2)小学校で使う算数セットの備品化について。 毎年、新小学1年生は算数セットを購入しています。兄弟や知り合いでお下がりを使うこともあるかと思いますが、ほぼ購入している状態であると思います。 この算数セットの準備に要する時間を御存じでしょうか。算数セットには、数え棒、おはじき、積み木、色板など、小さな道具ばかりで、しかもかなりの量があります。この一つ一つに名前を記入する必要があり、保護者2人がかりで名前シール貼りに2時間かかる、数日に分けて行うなど、新入生の保護者の負担になっています。 また、道具によって使用頻度の少ないものがあること、3年生になると算数セットをほとんど使わなくなることなど、使用期間が短いと感じます。使われなくなった算数セットは、次に使う子がいなければ不燃ごみへと変わります。保護者の準備の負担、SDGsの観点からも、算数セットを学校の備品としてはいかがでしょうか。既に、算数セットの使用が終わっている学年の家庭から寄附を受けることもできると思います。 算数カードなどぼろぼろになりやすいものは個人持ちにし、壊れにくいもの、長期間使用できる道具は備品化するなどの対応も可能であると考えます。 既に阿南市内で1つの小学校が算数セットを備品化していると伺いました。学校の規模により管理の大変さがあるなど検討事項はあるとは思いますが、算数セットの備品化について御所見をお伺いします。 (3)小中学生の運動靴の色指定について。 現在、阿南市内で14校の小学校と9校ある全ての中学校が、学校で履く靴について、白、白を基調として華美でないものという指定になっています。残りの小学校7校が、運動に適したもの、色は自由、華美でないものとなっています。 過去の議会において、沢本議員、渡部議員が足育について質問されました。足育の趣旨としまして、児童・生徒の足の長さや足の幅を計測し、分析結果を保護者にフィードバックすることにより靴選びの参考にしてもらうこと、子供たちの足に合った靴を選び、履き方を身につけることであると認識しております。 足の形は千差万別であり、細い、甲が高いなど、形によっては特定のブランドしかフィットしない子もいます。しかし、自分の足に適正な靴を選ぶことに色指定が入ってきますと、形と色両方の条件を満たす靴を探すことが難しい場合があります。つまり白、白を基調として華美でないものという条件で縛ってしまっては合う靴がないという状況が実際に発生しています。 さらに、白、白を基調として華美でないものという条件により、多くの家庭で学校用の靴、お出かけ用の靴と分けていると推察します。雨でぬれたときの替え靴などまで考えると家計に優しいとは言えないでしょう。一番優先すべきは、子供の健やかな成長だと考えます。 以上を踏まえて、今後の阿南市内の小中学生に対する運動靴の色指定についてどのようにお考えでしょうか、御所見をお伺いします。 4、意思疎通支援事業について。 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の中で、障害を理由とする差別等の権利侵害行為の禁止、社会的障壁の除去を怠ることによる権利侵害の防止を定めています。人は、意思疎通の手段がなければ、情報を得ることも伝えることもできません。聴覚障害者に対する情報の公平さを手話通訳者が担っています。 現在、阿南市では、9人の手話通訳者の方が活躍されています。手話通訳は、専門性が高い仕事にもかかわらず、手話通訳の仕事だけでは十分な収入が得られないので、兼業で手話通訳をされています。 手話通訳の件数だけでなく、報酬額にも問題があると考えます。手話通訳者の報酬は徳島県内で統一され、1時間当たり1,500円となっており、他県の自治体と比較しても低いレベルとなっています。私が確認した限り、最初の1時間当たりの報酬額は1,500円から5,525円の範囲で分布しており、最高額との隔たりが大きくなっています。 また、事業者の手話通訳者派遣コーディネートを含む事務手数料が1件につき500円であり、手話通訳派遣事業だけでは事業継続が難しい状況であります。 さらに、一昨年度は、コロナ禍で阿南市主催のイベントが次々と中止となり、手話通訳の仕事も減少しました。それに伴い、手話通訳者の報酬も減少しました。 しかし、手話通訳は、所得税法の取扱い上、手話通訳に係る報酬は給与所得に該当しないため、源泉徴収の対象となりません。手話通訳者の報酬は、コロナ禍で講じられた中小企業者事業継続応援金等の経済支援には該当しませんでした。福祉の充実の観点から社会的に必要な仕事であり、法律に定められているにもかかわらず、このように社会情勢で収入が変わり、事業者の努力により収入を増やすことができないようなシステムでは、手話通訳の担い手がいなくなるのではと懸念いたします。 徳島県で報酬額を上げるために、県内他市町村と意見交換を行い、県へ要望していく必要があると思いますが、御所見をお伺いします。 また、今後の手話通訳者の収入安定や人材確保についてどのようにお考えでしょうか、併せてお伺いいたします。 5、有機農業の推進について。 令和3年に国からみどりの食料システム戦略が発表されました。環境保全の分野で、2050年までに化学農薬使用量の50%低減を目指すことや、耕地面積に占める有機農業の割合25%を目指すことが明記されています。2020年のデータで日本における有機農地の占有率は僅か0.2%、世界第109位であります。 先日の報道によりますと、全国農業協同組合連合会は、肥料の価格を前期に比べて最大9割値上げするという発表を行いました。ロシアによるウクライナ侵攻で肥料の輸入が停滞しているほか、原油の高騰に伴う肥料の原料価格や輸送費の値上がり、円安なども価格の押し上げ要因となっており、今後、ますます慣行農業は影響を受けていくと予想されます。 化学肥料の原料の一つであるリンを100%輸入に頼っている日本です。化学肥料や農薬を使わず、遺伝子組換え技術を利用しない有機農業を進めていくことは、化学肥料の高騰に悩むことなく、堆肥、緑肥として家畜のふんや竹パウダーなどの地域資源を有効活用できます。 また、堆肥の連用により土壌炭素の貯留量が増大することが確認されており、地球温暖化防止に貢献します。炭素貯留効果の高い有機農業を行う場合、環境保全型農業直接支払交付金の補助金制度もあります。 昨年、阿南市では、阿南市有機農業推進協議会が発足し、積極的に環境問題、食糧問題を意識して農業に取り組まれている方々がいらっしゃいます。 ゼロカーボンシティを宣言している阿南市です。議会初日、市長所信表明でも、他市をリードする先進的な取組にチャレンジしてまいりますとおっしゃっていました。有機農業を推進しない理由がないと思います。今後、阿南市は有機農業をより一層推進する必要があると思いますが、御所見をお伺いします。 以上を初問といたします。御答弁により、再問、要望いたします。
○議長(
平山正光議員) 表原市長。 〔表原市長登壇〕
◎市長(表原立磨) それでは、水谷議員の休校中の小中学校の活用に関する御質問にお答えさせていただきます。 現在、本市では、議員がおっしゃるように、蒲生田小学校、大井小学校、福井南小学校、新野西小学校、伊島小学校の各小学校及び伊島中学校が休校となっており、施設の維持管理を地域の協議会等に委託し、日常生活に関係した利用を中心に、地域イベントの開催をはじめ、選挙の
投票所や災害時の避難場所として活用いただいております。 一方で、これまでにも学校施設を活用したいという申出をいただくこともありましたが、今申し述べましたように、地域における限定的な利用に限られているのが実態であります。 議員から、三好市における廃校活用の御紹介がありましたが、三好市では、私が承知している限りでは、庁内横断的な検討組織として休廃校等施設活用推進委員会を設置し、休廃校等の活用に関する基本方針・募集要項を策定の上、積極的な公募により休廃校施設の利活用を呼びかけており、廃校27校のうち12校を民間企業や地域活性化に取り組む地元団体等へ貸し付けるといった意欲的な取組がなされており、国はもとより、様々なメディアにも取り上げられるなど、積極的なチャレンジで休廃校となった学校施設を地域活性化に生かされております。 また、これも議員から御紹介いただきました文部科学省が立ち上げた廃校施設の有効活用を推奨する「みんなの廃校」プロジェクトでは、自治体と事業者双方の視点から廃校活用のメリットを示し、積極的な利活用への取組を求めております。 特に検討に当たっては、公共施設という枠組みにとらわれず、雇用や観光による経済効果を生むような活用方法を、教育委員会だけではなく、地域振興関係部局が中心となって検討することを求めております。 休廃校となった学校施設の有効活用に関しましては、耐震不足の施設活用の可能性、さらには長い歴史の中で地域コミュニティーの中心的役割を担ってきた拠点として、地域の実情や御意向を十分尊重する必要がございますが、現在、庁内横断的に展開しておりますトライアル・サウンディング事業がそうであるように、これまで形式的に利用してきた公共空間に民間の自由な発想を掛け合わせることで、新たな場所としての可能性を見いだすという公民連携に向けた機運の高まりを私は感じております。 以上のことから、前向きな思考、行動を基本に、まずはやってみるとの姿勢で、国が示す教育委員会及び地域振興に係る担当課による検討チームを立ち上げ、課題の整理、活用方策の具体的手法等について検討に着手してまいります。 以上、御答弁とさせていただきまして、以下の御質問につきましては、教育長並びに担当部長から御答弁を申し上げます。
○議長(
平山正光議員) 稲村教育長。 〔稲村教育長登壇〕
◎教育長(稲村健一) 水谷議員の学校教育に関する御質問に順を追ってお答えいたします。 初めに、赤ちゃん授業の体制整備についての御質問についてでございますが、阿南市立中学校において実施されている赤ちゃん授業は、助産師や保育士、保健師等の方々で構成される阿南市赤ちゃん授業実行委員会により企画、運営がなされております。次世代を担う子供たちが、赤ちゃんと保護者との交流体験を通じて、赤ちゃんの成長や命の貴さを実感し、親の愛情に気づき、将来の子育てへの意欲を持つことができるようにするなど、中学生にとっての貴重な学びの場となっております。 授業の中では、助産師等の方々から出産や性についての貴重なお話を聞く機会も設けられており、生命の貴さや生命誕生のすばらしさを学び、自分の体も相手の体も尊重することの大切さを学ぶなど、ふだんの授業では学ぶことのできない貴重な性教育の場となっております。 現在、赤ちゃん授業は、毎年3校で実施されているところであり、ほとんどの生徒が中学校卒業までに一度は体験できることを目指して実施しておりますが、生徒数の多い学校もあることから、完全に達成できる状況とはなっておりません。 そのため、学校によっては独自で赤ちゃん授業を実施したり、県の事業を活用して助産師による出前授業を実施したりするなど、子供たちが正しい性知識を得ることができる場所が持てるよう、各校で工夫しながら取り組んでいる状況でございます。 今後につきましては、学校及び実行委員会との連携を図りながら、赤ちゃん授業のより有効な実施方法について検討し、子供たちへの適切な性教育の場が確保されるよう進めてまいります。 次に、小学校で使う算数セットの備品化についての御質問にお答えいたします。 学習指導要領には、小学校の1学年から3学年における算数科では、数の数え方や計算の仕方、形の構成について考える力を養うために、具体物や図を用いることが有効であると示されております。 算数セットのおはじきや数え棒、時計や色板等は、低学年の子供たちが数や形等の概念を身につけるための大切な教具となっております。算数セットは、子供たちの手元にあり、すぐ机から出し入れできることから、指導する教員にとっても大変便利な教具となっております。 一つ一つ細かな教具が入っていることから、子供たちには教材、教具を大事に使うことや部品をなくさないこと等、物を大切にすることについても指導しているところです。 算数セットの備品化についてでございますが、議員御指摘のように、備品化や使わなくなったものを保護者から頂き使用することについては、本市が推進しているSDGsの観点からも自然環境に配慮した取組になり得るものと考えます。 今後につきましては、学校で備品化することの利点と新型コロナウイルス感染症等で配慮している衛生面や備品化した算数セットの保管や管理に係る教員の負担等、算数セットを共用する際の課題も含め、様々な視点について学校や保護者と意見交換をしながら、検討してまいりたいと考えております。 最後に、小中学生の運動靴の色指定についての御質問にお答えいたします。 学校で使用する靴は、体育の授業においても使用することから運動に適したものが指定されており、足育の観点からも、足のサイズや形に合ったものを選択し、適切な履き方で使用することが望ましいと考えております。 色の指定についてでございますが、校内での決まりや校則は学校が教育目標を達成するために必要かつ合理的な範囲内で、学校長の責任において制定できるものと捉えており、靴の色の指定につきましても、児童・生徒がよりよく成長していくための行動指針として定める校則の一つと捉えております。 その一方で、靴の色のみならず、校則の見直しについては、社会の変化や時代の進展、児童・生徒、保護者の考えや地域の実情を踏まえ、校則の内容が社会通念に照らして合理的と見られる範囲内であるかどうかについて、各校において絶えず点検が必要であると考えております。 また、校則を見直す際にも、児童・生徒の意見や声を聞くことについては、児童・生徒の校則に対する理解を深め、校則を自分たちのものとして守っていこうとする態度を養い、児童・生徒の主体性を培うことにもつながるものであると認識しているところです。 各校においても、適宜必要に応じて校則等の見直しに取り組んでいるところではございますが、今後も、児童・生徒の発達段階や学校の実情を踏まえ、必要に応じた適切な指導を行いながら協議を進めてまいります。 以上、御答弁といたします。
○議長(
平山正光議員) 吉岡
保健福祉部長。 〔吉岡
保健福祉部長登壇〕
◎
保健福祉部長(吉岡泰香) 子育て支援のBP1プログラム及びBP2プログラムについての御質問にお答えいたします。 初めに、BP1プログラムの開催回数及び開催時期についてのお尋ねですが、BP1プログラムは、生後2か月から5か月の赤ちゃんを育てているお母さんを一つのグループとして、毎週1回、連続で4回参加をしていただいております。 BP1プログラムの事業計画につきましては、委託先である赤ちゃんがきた!実行委員会徳島支部との協議により年間計画を作成しておりますことから、今年度の開催回数の拡大や開催時期の調整は困難であると考えておりますが、議員御指摘のとおり、赤ちゃんの出産時期や開催時期によってはプログラムに参加できない方が発生することも予測されます。 こうしたことから、来年度においては、参加対象となる出産時期についての柔軟な対応や開催時期についての再検討を行い、プログラムへの参加を希望するお母さんがひとしくサービスが受けられるよう、見直しに向け、協議してまいりたいと考えております。 また、BP2プログラムの開催回数の拡大については、委託先の団体や協力団体との調整が必要となるため、今年度の実績を踏まえ、検討してまいります。 次に、意思疎通支援事業の手話通訳者を確保するため、他市町村と意見交換を行い、報酬額の改善を県に要望していくことについて御答弁申し上げます。 意思疎通支援事業は、障害や難病のため意思疎通を図ることに支障がある方に手話通訳等の方法により意思疎通を支援する者の派遣等を行う事業として、障害者総合支援法の地域生活支援事業に基づき各市町村が実施している事業でございます。 その事業のうち、手話通訳者派遣事業に関しては、全国的に手話通訳者の高齢化、健康問題、低賃金、雇用形態の問題等が指摘されております。 本市におきましても、全国的な課題と同様の課題があることは認識しており、報酬金額の引上げを含めた諸課題について、他市と意見交換を行いながら、様々な機会を捉え、県と協議を行ってまいりたいと考えております。 次に、手話通訳者の収入安定や人材確保についてのお尋ねですが、手話通訳者派遣事業は、法的に整備、拡大してきた事業ではありますが、手話通訳者の様々な課題に加え、コロナ禍において講演等の中止に伴い仕事が減少し、手話通訳者の身分が不安定であることが明らかになるなど、その制度の構造上に課題があることが指摘されているところでございます。 本市における人材確保については、阿南市障害者基本計画に基づき、意思疎通支援の充実を図るため、支援する人材の養成の施策を推進しており、その内容は、手話奉仕員及び手話通訳者の養成カリキュラム等が2年間で修了する阿南市手話奉仕員養成事業を業務委託により実施し、令和3年度で7人が講習を修了いたしました。 今後も、手話奉仕員養成事業を実施し、人材の養成を推進するとともに、聴覚に障害がある方の家庭生活及び社会生活におけるコミュニケーションを円滑に行うことができるよう、手話通訳者の人材確保に努めてまいりたいと考えております。 以上、お答えといたします。
○議長(
平山正光議員) 橘産業部長。 〔橘産業部長登壇〕
◎産業部長(橘敬治) 阿南市の有機農業に関する御質問につきまして御答弁申し上げます。 本市におきましては、国の補助金事業である環境保全型農業直接支払交付金を活用し、自然環境の保全に資する農業の生産方式を導入した農業生産活動の実施を推進している農業者団体が、令和3年度実績といたしまして6団体、実施面積といたしましては3,895アールとなっており、補助事業の浸透により今後も参画団体や実施面積は増加することが見込まれております。 また、本市職員も構成員として参画する阿南市有機農業推進協議会が国の補助事業を活用し、有機農産物の利用拡大に向けて積極的な活動を展開することとなっております。 また、みどりの食料システム戦略にも脱炭素社会を目指す本市として前向きに取り組んでいくなど、農業者、地域及び関係団体の意見や要望等も考慮しつつ、今後、社会情勢を見据えた有機農業のさらなる推進を図ってまいります。 以上、御答弁といたします。
○議長(
平山正光議員) 議事の都合により休憩いたします。 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝ 休憩 午前11時58分 再開 午後 1時 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝
○副議長(湯浅隆浩議員) 午前に引き続き会議を開きます。 4番 水谷議員。 〔水谷議員登壇〕
◆4番(水谷あゆみ議員) 理事者の方々、丁寧に御答弁をいただき、ありがとうございました。 再問はありません。それぞれ要望いたします。 休校中の小中学校の活用について。 市長よりまずはやってみる、検討チームを立ち上げるという力強い御答弁をいただき、大変うれしく思います。休校中の学校が再び声が響く場所となるよう、御尽力いただければと思います。期待しております。 子育て支援のBPプログラムについて。 出産時期にかかわらず、BPプログラムに参加できるよう見直していただけるということを大変うれしく思います。子育てをしていくのは、母親に限らず、父親であったり、祖父母や養父母であったりします。性別や血縁関係にかかわらず、子供を育てている保護者が参加しやすいような、参加募集の声かけや対応をお願いいたします。 赤ちゃん授業と性教育について。 より有効な実施方法を検討すると御答弁いただきました。赤ちゃん授業を充実、継続していくためには、赤ちゃん授業実行委員会が持続可能であるような予算編成をしていく必要があります。現状での問題点を洗い出し、継続、拡充に向けたさらなる検討を要望いたします。 性教育に関しては、家庭との連携も必要であると考えます。学校でどのような性教育を行っているのか、家庭としっかりと情報共有を行ってほしいと思います。 また、インターネットや漫画など子供たちの周り、あらゆるところで性に関する誤った情報があふれています。性教育を中学生から始めるのでは遅いと感じております。子宮頸がんワクチンを打つ対象年齢になるまでに、子宮頸がんワクチンを受けるメリット、デメリット、理由を知るためにも、早期からの性教育が必要であると考えます。 命の授業や性教育を行いたいという団体もあると聞きますので、小学校からの教育に活用するなど、検討していただければと思います。 意思疎通支援事業について。 手話通訳者の報酬金額について、今後、他市町村と意見交換、協議をしていくと御答弁いただきました。御尽力いただきたいと思います。 どのような身体的特徴があったとしても、人は平等に扱われる権利があります。聴覚障害者の方の権利を守る入り口となるのが、手話通訳者の方々です。 本市では、平成20年から阿南市手話通訳者派遣事業実施要綱が施行されていますが、手話通訳者の地位確立、意思疎通支援事業に係る市町村や手話通訳者の責務の明確化、知識向上、手話通訳者の職業病早期発見のためにも、平成25年施行の障害者総合支援法に基づく阿南市意思疎通支援事業実施要綱の早期作成を強く要望いたします。 有機農業の推進について。 有機農業拡大のためには販路の確保が必須であり、有機農業とオーガニック給食の相性はよく、オーガニックビレッジ補助金での取組例にも上がっています。実際に、千葉県いすみ市や愛媛県今治市では、オーガニック給食を取り入れています。他自治体を研究し、官民連携を図り、有機農業のさらなる推進に力を入れていただきたいと思います。 今週末、いすみ市の有機農業と学校給食の取組についてオンライン視察もあります。私も一緒に考えていきたいと思っておりますので、ぜひとも一緒に勉強していきましょう。 困った人を助けてくれる、頑張っている人を応援してくれる阿南市であってほしいと願っています。理事者の皆様、議員の皆様、傍聴に来ていただいた方々、テレビ、インターネット中継を御覧の皆様、時間を共にしていただき、ありがとうございました。 以上で質問と要望を終わります。ありがとうございました。
○副議長(湯浅隆浩議員) 7番 渡部議員。 〔渡部議員登壇〕
◆7番(渡部友子議員) あなん至誠会の渡部友子です。どうぞよろしくお願いいたします。 では、議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。 まず第1に、保健福祉の推進についてお伺いいたします。 1つ目は、子宮頸がんワクチンの周知内容と相談体制です。 このたび接種勧奨が再開された子宮頸がん予防ワクチンについて、小学校6年生から高校1年生に相当する年齢の女子のいる御家庭に接種券が届いています。また、定期接種の対象年齢の間に接種を逃した方へ、改めてその機会を提供するキャッチアップ接種が今定例会補正予算案として上がっております。 そこで、お伺いします。 予防接種は、それを受ける本人もしくは保護者が病気そのものやウイルスの特性、ワクチンの有効性やリスクを十分に理解して、接種を希望するかしないかの判断をすることになります。十分に内容を周知すること、疑問や不安な点を相談できる体制が必要であると考えますが、本市の取組についてお答えください。 2つ目は、子宮頸がん定期検診の受診率です。 子宮頸がんの効率的な予防策として、本市では、20歳以上の女性に2年に1度、子宮頸がんの定期検診を無料で受けていただけます。この受診率について、年代別にお示しください。 また、検診から再検査や治療につながった件数が分かれば、その件数もお示しください。 2つ目は、保健教育と人権教育の学校と家庭での連携についてお尋ねいたします。 1つ目、子宮頸がんワクチンが届く生徒への教育です。 子宮頸がんの原因とされるヒトパピローマウイルスは、性的接触で感染することが知られています。ウイルスに感染する前にワクチンの接種をすることが効果的であるとして、小学6年生から高校1年生の間が定期接種の対象となっています。 本市では、中学1年生になった女子の御家庭に接種券が毎年送付されるようになったと伺いました。このワクチン接種券が送付される時期に合わせて、適切な保健教育と人権教育の中で、子供たちには自分の体が命を育む働きが備わっていることを、そして自分と相手の体と心をどのようにして大事にしていくのかという知識を学んでもらうことが大切だと考えています。 また、この接種券は御家庭に届くことから、保健教育、人権教育については学校と保護者との連携も必要になると思います。 そこでまず、ワクチン接種を受けるかどうか判断するのに必要となる知識を学ぶことのできる性教育を含む保健教育は、小学校、中学校のどの時期に子供たちが学んでいるのか、また、家庭との連携はどのようにされているのか、お伺いします。 2つ目は、赤ちゃん授業の事業継続です。 3月定例会でも、また、先ほどの水谷議員の御質問にもありましたが、事業継続の支援についての御質問がありました。教育長からは、3月の定例会においては、人材確保、事業継続について、実行委員の皆様と具体的な方策について検討してまいりますとの御答弁があり、改めて私もこの事業についてほかの議員の皆様と共に勉強しました。実行委員会を中心に、多くの
ボランティアの方の御協力の下、開催されていることが分かったわけです。この事業は保健教育としても大変すばらしい内容であります。 この事業には年間55万円の予算執行がなされてはおりますが、謝礼や交通費などが大半を占めており、必要な教材の物品購入費、スケジュール調整や関係者への連絡などの事務を担う方の人件費がない中で、実行委員会のメンバーが必死にやりくりをされていることも判明いたしました。この点の改善が、今後の事業継続の支援になるのではないかと思い立ったわけです。 そこで、この赤ちゃん授業は今後も継続してほしい事業であることから、事業に係る経費の見直しと必要な予算措置を講じていただきたいのですが、御所見をお伺いします。 3点目は、人権を尊重する特別の教科道徳についてです。 子宮頸がんのワクチン接種に伴い、子供たちに身につけてほしいのは、保健の知識とともに、パートナーや他人の体と心を大切にする、つまり人権尊重の心の在り方です。 本市では、人権教育が幅広い年代でこれまでもしっかりと取り組まれてきたという土台がございます。また、平成29年に学習指導要領が改訂され、特別の教科道徳が小学校では平成30年度から、中学校では平成31年度から実施されています。改訂の基本方針には、議論の発端となったのはいじめ問題への対応であり、生徒がこうした現実の困難な問題に主体的に対処することのできる実効性ある力を育成していく上で、道徳教育も大きな役割を果たすことが強く求められたとの記述があります。 また、その内容には、思いやり、相互理解、寛容、公平、公正など、人権を尊重する項目が含まれております。 そこで、2点お伺いします。 まず1点、特別の教科道徳は、阿南市では小学校、中学校でどのように実施されていますか。 2点目は、その道徳教育やこれまで阿南市が培ってきた人権教育において、子宮頸がんワクチンをきっかけとした授業が展開できるのではないでしょうか、御所見をお伺いします。 3番目は、これまでも何度も何度も繰り返して繰り返して質問してきました保育行政についてです。 長生保育所と本庄保育所の統合についてお伺いします。 さきの12月定例会では、子育て支援施策の推進を目的として御寄附いただいた長生町のサンダイヤ株式会社工場跡地において、阿南市は認定こども園の建設は断念すると判断されました。この判断は、長生保育所と本庄保育所の合併による認定こども園の新設の計画の白紙を意味するものではないと考えております。今後は、対案としてどのような計画でこの2園の統合、施設の新設をされるのか、お考えをお示しください。 また、この工場跡地の今後についてもお尋ねいたします。 4番目は、放課後児童クラブのWi-Fi環境についてお伺いします。 市内のクラブでの設置状況をお尋ねいたします。 令和3年度から、市内の小中学校で児童・生徒に1人1台の
タブレットが使えるようになり、その活用も進んだことから、子供たちが学校から
タブレットを持ち帰り、その
タブレットを使って宿題を提出することも増えてきたことは、ICT教育が進んできた実感があり、大変うれしいことです。放課後児童クラブを利用する児童は、宿題をクラブ内ですることも想定されますが、市内のクラブのWi-Fi環境の設置状況についてお示しください。 5番目は、農業支援についてお尋ねいたします。 6月1日の日本農業新聞によりますと、5月31日、JA全農は、6月から10月に供給する秋肥の価格を大幅に値上げすることを発表されました。政府も、肥料高騰を巡り、影響緩和策を検討する方針を示していますが、阿南で農業を営まれる市民の皆様からは、今回の肥料の価格高騰だけではなく、様々な要因から、農業を続けていくことが大変厳しい現状がある、農業を続けていけるための支援を阿南市としても打ち出してほしいとの声をいただいています。 阿南市としての農業支援についてのお考えをお聞かせください。 6番目、その他での質問はございません。 以上、初問として、答弁により、再問、要望させていただきます。
○副議長(湯浅隆浩議員) 表原市長。 〔表原市長登壇〕
◎市長(表原立磨) それでは、渡部議員の子宮頸がんワクチン接種の周知と相談体制についての御質問に御答弁させていただきます。 今年度から接種勧奨が再開しました子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染を予防するワクチン、いわゆるHPVワクチンにつきまして、定期接種に該当する中学1年生から高校1年生の女性の方には既に勧奨通知を発送しており、また、平成25年6月から個別勧奨が控えられ、定期接種の対象者であったにもかかわらず接種機会を逃してしまった平成9年4月2日生まれから平成18年4月1日生まれの女性の方へは、6月下旬に個別勧奨の通知を発送する予定といたしております。 HPVワクチンの内容の周知については、ウイルス感染の経路や感染が原因と考えられている子宮頸がんについての説明、また、HPVワクチンの効果とリスクに関する知識を提供するためのパンフレットを個別勧奨の通知に同封いたしておりますので、保護者様とお子様でHPVワクチンの有効性やリスクを十分に御理解いただいた上で、接種を検討していただきたいと考えております。 また、中学生になると受けられる各種の予防接種についての通知文書を作成し、各中学校へ7月頃配布予定であり、この中でもHPVワクチンの接種を紹介しておりますので、学校での3者面談などの際に活用していただくようお願いすることとしております。 ワクチン接種についての相談につきましては、市内の接種医療機関、市保健センターで相談を受け付けておりますが、万が一ワクチン接種に伴う健康被害が発生した場合は、国、県と連携して対応していくものとしております。 ここで、子宮頸がんワクチンの積極的な接種勧奨の再開について、私の思いを述べさせていただきたいと思います。 ここに「10万個の子宮」という書籍があります。困難や敵意の中で、公共の利益のために科学の普及に尽くした人に贈られるジョン・マドックス賞を日本人として初めて受賞した村中璃子さんが、子宮頸がんワクチンの問題の背景に切り込んだノンフィクションでありますが、私が市議会議員時代、文教厚生委員会の中で村中さんのことに言及をいたしております。 書籍の中にもあるとおり、当時、各種メディアによるワクチンの副反応に対するネガティブ報道や国による積極的勧奨の差し控えによって、約70%であった接種率は短期間で1%未満にまで激減し、それは何年にもわたって続きましたが、後の大規模解析の結果、ギラン・バレー症候群や激しいけいれん、出産に関わるリスクなど、ワクチンに起因すると報じられた症状は科学的に全て否定をされております。 改めてメディアや公的機関によるエビデンスに基づいた偏りのない情報発信と私たち一人一人が世にあふれる様々な情報を適切に活用できる能力、つまりリテラシーを高めることの2つが求められていることを過去に学ばなければならないと私は強く思います。 以上、御答弁とさせていただきまして、以下の御質問につきましては、教育長並びに担当部長から御答弁を申し上げます。
○副議長(湯浅隆浩議員) 稲村教育長。 〔稲村教育長登壇〕
◎教育長(稲村健一) 渡部議員の保健教育と人権教育に関する御質問に順を追ってお答えいたします。 初めに、子宮頸がんワクチンに関する教育についてでございますが、厚生労働省が積極的な勧奨を一時的に差し控えてきたHPVワクチンについて、令和4年4月から、他の定期接種と同様に個別の勧奨を行うこととなりました。このことから、子宮頸がんの防止に有効であるとされるHPVワクチン接種のための接種券が、市内中学1年生から高校1年生の女子のいる御家庭に送付されております。 接種券が届いた児童・生徒の保護者の方々は、このワクチンの接種を吟味するに当たり、子供にがんを引き起こす可能性のあるHPV──ヒトパピローマウイルスは、性的接触により感染の可能性があることなど、子供と性についての適切な話合いを持つ必要があり、そのために学校での性教育の状況について保護者の関心も高まっていると聞いております。 小中学校の保健教育についてでございますが、学習指導要領に基づいた性に関する指導は、基本的には保健体育科の授業の中で位置づけられており、小学校では、思春期になると大人の体に近づくことや初経や精通などの体の変化について学び、中学校では、女性や妊娠等生殖に関わる機能の成熟について、また、性感染症等についても学ぶこととなっております。 また、保健体育の授業以外でも、赤ちゃん授業や助産師等の講師を招いての出前授業を実施するなど、専門的な知識、経験を持つ講師による性教育も実施されているところです。 こうした取組につきましては、学校だよりや保健だよりを通じて保護者にも情報発信をしているところではございますが、議員御指摘の子宮頸がんワクチン接種の基礎となる知識の習得にはまだ不十分な状況が見られることから、今後、小中学校保健部会等と課題意識を共有する中で取組の充実が図られるよう努めてまいります。 次に、赤ちゃん授業に係る経費の見直しと必要な予算措置についての御質問にお答えいたします。 3月以降、赤ちゃん授業を委託している阿南市赤ちゃん授業実行委員会の方々と赤ちゃん授業の事業継続に向けた人材確保や経費等について協議の場を設け、様々な御意見をいただきました。 具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年はオンラインでの開催となりましたが、オンライン開催を実施したことにより新たな経費が必要となったことや、事業を始めた頃に購入した赤ちゃん人形が古くなり、授業の開催時には保健センター等から借り受けている状況があるなど、授業の開催に向けては大変御苦労されているとのことでした。 教育委員会といたしましては、こうした状況に鑑み、今後も赤ちゃん授業実行委員会と連携をしながら、委託事業に係る必要経費の内容を精査し、赤ちゃん授業のより有効な実施方法について検討する中で、子供たちへの貴重な学びの場が確保されるよう努めてまいります。 続いて、特別の教科道徳についての御質問にお答えします。 道徳は、国の教育再生実行会議の提言を受け、子供たちの道徳心を養うことで健全な成長を促し、いじめ問題に対応できる能力や資質を養うことと、子供たちが激動の時代を生きていく上で基盤となる道徳心を養うことを目的として、特別の教科として教科化されております。 小学校では2018年度、中学校では2019年度から全面実施をされ、小学校1年生は年間34時間、小学校2年生から6年生及び中学生は年間35時間、道徳科の履修が義務づけられております。 指導においては、教科書以外の教材も活用できますが、主たる教材として検定教科書が使用されております。 道徳科の目標は、主体的な判断に基づいて道徳的実践を行い、自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うこととなっております。 その目標を達成するために、節度、節制、思いやり、感謝、勤労、自然愛護など約20の内容項目が設定されており、年間35時間の中でその全ての項目を網羅する授業を行っております。 道徳の授業には新たに評価制度が導入され、教員が子供たちの成長ぶりをじっくりと見定め、数値による評価ではなく、個人内評価として子供一人一人を励ます言葉等を記述し、評価していく形をとっております。 市内小中学においても、児童・生徒一人一人が考え議論する道徳の実現に向けて取り組んでいるところであり、友達との対話や教材との出会いにより、道徳での学びが生活に生かされた様子や互いを認め合う学級の雰囲気が醸成される成果を生んでいるところでございます。 最後に、道徳教育や人権教育における子宮頸がんワクチンについての授業に関する御質問にお答えいたします。 厚生労働省によって配布されておりますHPVワクチンに関するリーフレットには、一度でも性的接触の経験があれば誰でも感染する可能性があると書かれており、子供と保護者がHPVワクチンの接種について話し合うことは、これからの自分の生き方や異性との関わりに対する捉え方を考えることにもつながってくると思われます。 そこで、道徳教育や人権教育における子宮頸がんワクチンをきっかけとした授業についてでございますが、道徳教育につきましては、内容項目にある相互理解、寛容において、男女の違いを含め、それぞれの個性や立場を尊重し、いろいろな物の見方や考え方があることを理解する学習等につなげていくことが可能であると考えます。 人権教育については、普遍的な視点である生命の尊重において命の貴さを理解し、かけがえのない自他の生命を尊重する学びを深める学習につなげることが可能であり、子宮頸がんに関する誤った認識等が差別につながることや正しい知識を持つことで差別の解消を目指すことなども指導内容として考えられます。 今後も、児童・生徒の発達段階を十分踏まえる中で、時宜に応じたテーマを取り入れた道徳教育や人権教育を推進してまいります。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 吉岡
保健福祉部長。 〔吉岡
保健福祉部長登壇〕
◎
保健福祉部長(吉岡泰香) 保健福祉部に関する御質問にお答えいたします。 初めに、子宮頸がん検診の年齢別の受診率でございますが、令和3年度における受診率は、20歳代が18.0%、30歳代が30.2%、40歳代が21.1%、50歳代が15.0%、60歳代が11.8%、70歳代が9.8%、80歳以上が1.6%であり、30歳代の受診率が高い状況にあります。 次に、検診から再検査や治療につながった件数につきましては、検診を受診した方のうち1.5%の33人の方が精密検査となり、検査の結果、1人にがんが発見され、また、11人の方に異常が見られており、早期治療につなぐことができております。 子宮頸がんは、女性のがんの中でも発症率が高く、全国で毎年約1万1,000人が罹患し、近年では20代、30代の女性で増えており、子宮頸がんによる死亡者数は約2,900人となっております。 また、子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルスへの感染と言われており、定期的な検診を受け、早期発見することでがんへの進行を防ぐことができます。 今後におきましても、がん検診の重要性を啓発し、受診率の向上に向け受診勧奨を実施するとともに、子宮頸がんの予防策であるワクチン接種についても周知に努めてまいります。 次に、長生保育所と本庄保育所の統合についての御質問にお答えいたします。 長生・本庄両保育所の統合による認定こども園化につきましては、平成28年に請願が採択されて以降、地元関係者の皆様の御尽力を賜り、本市の子育て支援施策の推進のために御寄附いただいたサンダイヤ工場跡地の活用を検討してまいりましたが、令和2年6月の都市計画法改正を受け、昨年12月議会におきまして、サンダイヤ工場跡地での建設を断念せざるを得ないとの判断に至った次第でございます。 しかしながら、サンダイヤ工場跡地での建設断念は、長生・本庄両保育所の統合による認定こども園化そのものの断念を意味するものではなく、長生・本庄両保育所の老朽化による施設整備については継続する課題であり、子供の安全を願い建て替えを望む保護者の皆様の気持ちも重く受け止めております。 今後の長生地区における認定こども園化の施設整備につきましては、昨年12月議会で御答弁申し上げましたとおり、市内全域の教育・保育施設整備の中・長期的な基本方針の作成を進めており、現在、素案の段階でございますが、当該方針では統合による認定こども園化を基本とし、市内14地区ごとの施設利用児童数の将来推計や地域の特性、状況を踏まえた整備の考え方について、多様な視点で定めるものとしております。 また、本基本方針策定後における施設整備の実施につきましては、今後、減少する入所児童数の推計等を基に、施設の規模、統合エリアなど、地域の実情に応じた施設整備計画を作成し、取り組んでまいりたいと考えております。 サンダイヤ工場跡地の今後につきましては、去る5月31日、旧サンダイヤ株式会社の代表取締役が所属する東洋紡株式会社を訪問し、認定こども園建設用地としての活用を断念いたしました経緯を御説明申し上げましたところ、今後の工場跡地の利用等につきまして、市と地元長生町の皆様のために有効に活用いただきたいとの申出をいただいております。 以上、お答えといたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 橘産業部長。 〔橘産業部長登壇〕
◎産業部長(橘敬治) 農業支援につきましての御質問に御答弁申し上げます。 農作物肥料につきましては、原材料の多くを輸入に依存しており、ロシアによるウクライナ侵攻などを背景とした世界的な肥料需要の高まり、円安などの状況もあり価格が高騰しており、それらのことを要因として農業経営に大きな影響を及ぼしていることが懸念されています。 このような状況を受け、政府は農家に補助金を支給して負担増の影響を緩和していくことや価格高騰時に国などが積み立てた資金から農家に補填することなどが検討されていることから、まずは国の支援対策等を注視しながら、県、JA等関係機関と連携を図り、どのような支援が可能であるのか検討していくとともに、肥料価格の上昇による農業経営への影響を最小限に抑えるため、県が作成している徳島県持続性の高い農業生産方式の導入に関する指針には、良好な営農環境の確保及び持続的な農業経営のために作物別の土壌診断等を実施するなど、土壌成分を把握する中で、不足している成分肥料を施用した適切な土づくりを行うとともに、化学肥料及び化学農薬の使用量を減らしていく取組が肥料代節約などにつながると考えております。 また、国が策定しているみどりの食料システム戦略では、食料、農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現していくための目標の中にも、化学農薬及び化学肥料の低減が掲げられており、ゼロカーボンシティ宣言をしている本市といたしましても、化学肥料、農薬の使用量低減による施肥体系への転換や生産コスト削減につながる支援に努めてまいりたいと考えております。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 市瀬教育部長。 〔市瀬教育部長登壇〕
◎教育部長(市瀬幸) 放課後児童クラブのWi-Fi環境についてお答えいたします。 本市におきましては、現在、28の放課後児童クラブに放課後健全育成事業を委託しており、約800名の児童が利用しております。 御質問のWi-Fi環境の設置状況でございますが、Wi-Fi等の無線LAN環境が整備されている児童クラブは17クラブあり、そのうち6クラブが
タブレットを利用した宿題をクラブ内で行っております。 Wi-Fi環境が整備されておりましても、利用児童数が多い児童クラブでは、人数的に制約があるなど整備面での課題がございます。 また、機器の故障等が発生した際の対応など、運用面におきましても課題を抱えている状況でございます。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 7番 渡部議員。 〔渡部議員登壇〕
◆7番(渡部友子議員) それぞれ御答弁をいただきました。 市長のお言葉にもありましたが、この子宮頸がんワクチンの接種に関しては、リテラシーという問題が関わってきております。WHOの提唱する子宮頸がん排除のための対策の1次予防として、少年少女に対しての適宜健康に関する情報とたばこの使用についての注意、年齢と文化に合わせた性教育など、性活動が活発である間のコンドームの使用、そして男子の割礼というものがございます。 接種券が届いた方の中には、通知の中身を見ることなく、接種をどうするか判断される方もいらっしゃいますが、ワクチン接種券とともに封筒に入っているパンフレットには、病気そのものについての説明や子宮頸がんの定期接種についても案内がありますので、市民の方にはまず読んでもらえるような呼びかけを要望いたします。 あわせて、阿南市での子宮頸がんの定期検診の受診率は県内でも比較的高く、さらに検診が再検査へつながり、適切な治療に至っている方がいることは大きな成果であると思います。ぜひこの成果を多くの方に知っていただくことで、定期検診のさらなる受診率の向上につなげていただきたいと思います。 また、学校教育において、性感染症については中学の間に学ぶとのことでしたが、初問でも言及しましたし、水谷議員の質問にもありましたが、接種のタイミングとして一番効果的なのは初めての性的接触の前であるとされています。このワクチン接種券が届くのは中学1年生になってすぐです。なぜこのタイミングなのか、その背景を考えた場合、やはり性教育を含む保健教育が小学校やその御家庭で展開されることが、今の世の子供たちの体と心と未来を守るために必要ではないかと考えます。 今までの保健教育とともに小学校で学ぶ内容、そして人権教育や道徳教育の分野での学びの可能性もお示しいただきましたが、そのことについて取り組んでいただくことを重ねて要望いたします。 放課後児童クラブのWi-Fi環境について、
タブレットの宿題ができるWi-Fi環境の整った施設が6つあることは、これから環境を整えようとするクラブにとって大変参考になるかと存じます。 放課後児童クラブは必ずしも宿題をする場所ではないのですが、阿南市としては、Wi-Fi環境の設置を希望するクラブに対しては、先行して導入したクラブの情報や他市の取組などを参考に、適切なアドバイスをしていただくことを要望といたします。 農業支援について、適切な肥料の施用であるとか、そのことにより費用の価格を抑えるという案があるんですけれども、化学肥料を使っている方は高齢の農業者の方です。有機栽培がいいことは分かっているんだけれども、体力的に続かないんだよ、そういった声を聞いたことがあります。そこの問題に対しても丁寧な支援のアプローチをしていっていただけたらと思っております。 保育行政については、本当に残念なんですけれども、サンダイヤの工場跡地の断念に伴い、そこを管理されている東洋紡様に丁寧な説明をしてくださったこと、そこに感謝をいたしております。 また、その上で、子育て施設ができなかったとしても、阿南市と長生町の皆様に有効活用していただきたいというお言葉を東洋紡の方からいただけたということは、本当に重ねて感謝の気持ちでいっぱいです。 この件につきましては、再問をさせていただきます。 現在、阿南市と長生保育所と本庄保育所の保護者及び長生町民の皆様との間にあるのは、長生保育所と本庄保育所の2園を統合する地元の合意形成が取れたら、安全な場所に認定こども園を新設するという約束であったと考えます。この約束があったから、長生町の皆さんは2園の統合について地域の同意を得る活動に取り組み、汗をかいてまいりました。 また、この件については、平成28年12月阿南市議会で、長生保育所・本庄保育所の合併移築新設(こども園化)を求める請願を全会一致での採択、そして令和3年3月議会でも、長生認定こども園(仮称)の早期実現と具体的な計画を求める請願についても採択という形で阿南市の執行機関に送付されているものであります。この約束に対して阿南市はどのように応じていくのか、お示しくださいますよう再問とさせていただきます。 御答弁によりまして、意見を述べさせていただこうと思っております。
○副議長(湯浅隆浩議員) 吉岡
保健福祉部長。 〔吉岡
保健福祉部長登壇〕
◎
保健福祉部長(吉岡泰香) 長生保育所と本庄保育所の統合についての再問にお答えいたします。 長生・本庄両保育所の統合による認定こども園化につきましては、用地選定、統合についての地元の合意形成など、地元関係者の皆様の御尽力を賜りましたことに心から感謝申し上げる次第でございます。 御提案いただきました建設用地につきましては活用を断念いたしましたが、地元の合意形成をいただいたことにつきましては、今後の施設整備につなげる大きな事由であると考えます。 今後、現在、作成しております基本方針を踏まえ、利用人数の規模、統合する場合のエリア、建設予定地の選定、民間活力の導入など、多様な視点から長生地区における施設整備計画の作成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上、お答えといたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 7番 渡部議員。 〔渡部議員登壇〕
◆7番(渡部友子議員) 御答弁をいただきました。 子宮頸がんワクチンについて、人権教育についてのお話もさせていただきました。 長生保育所、そして本庄保育所においては、この就学前の人権教育について充実している保育所でございます。家庭支援推進保育士もいらっしゃいます。阿南市にはそのような充実した保育所が合わせて6か所あります。ここの統合についても、ぜひ基本方針の中に盛り込んでいただきますよう要望をさせていただきます。 また、そのことについても、地元で合意形成の取れている長生町のこの2か所の統合について、ぜひとも慎重に扱っていただくことをお願いしたいと思っております。 今まで地元でぼやが出たところから出発したこの問題ですけれども、阿南市行政と地元の皆さんとでこの問題のやり取りがずっと行われてきました。今後、阿南市がどのようにこの問題に対して取り組んでいくのか、保護者、そして地元の方たちは阿南市に期待をして見守っております。どうかその地元の思いを忘れることなくお取組いただくことを要望といたします。 以上で私の全ての質問を終わりにいたします。ありがとうございました。
○副議長(湯浅隆浩議員) 議事の都合により15分間休憩いたします。 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝ 休憩 午後 1時53分 再開 午後 2時 8分 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝
○副議長(湯浅隆浩議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。 23番 住友利広議員。 〔住友利広議員登壇〕
◆23番(住友利広議員) みらい阿南の住友利広でございます。ただいまから個人質問に入らせていただきたいと思います。 まず、表原市長が掲げる一丁目一番地の取組、行財政改革に関してお伺いいたします。 表原市長は、持論である行政を経営するという視点に立って、令和3年7月、定員適正化、財政健全化、公民連携、公共施設マネジメント、そしてスマート自治体の5つの重点目標を掲げた行財政集中改革プランを策定されました。 そして、プラン策定を表明したちょうど1年前の令和3年6月議会では、その第1弾として、スポーツ総合センターへの指定管理者制度導入を打ち出し、この4月からは民間活力による施設運営が始まっております。 それ以降、令和3年9月議会、12月議会、令和4年3月議会、そして今議会と毎議会の市長所信でプランに基づく新たな取組が打ち出されております。しっかりと成果を積み上げる戦略的な実践プランを有言実行し、プランが目指す、つまり市長が目指す着実な成果を上げており、その点私は高く評価をいたしておるところでございます。 そうした評価の上に立って、私から提案を含めた何点か御質問をさせていただきたいと思います。 再三申し上げてまいりましたように、市長は職員と共にしっかりと改革の成果を打ち出しておりますが、私の周辺の市民の皆さんの声を伺っておりますと、いま一つその成果が市民の皆さんに十分浸透していない、伝わっていない、そういう感じがしております。 集中改革プランの中には、市民の納得と共感、そして分かりやすい情報公開を掲げておるわけです。今後、さらに阿南市の未来を切り開く改革の道をつけていくためには、積極的な市民の皆さんへの取組成果の報告と、市民と共にさらなる改革を進めていくとのメッセージを強く強くアピールする必要があるのではないかなと思われます。 プラン策定から約1年が経過した今、これまでの取組の成果を総括していただくとともに、今後の取組方針も含め、より積極的に広報し、市民の理解と協力を得て、さらなる前進を期待するところでございますが、お考えのほどをよろしくお伺いいたします。 次に、個別の課題になりますけれども、重点取組項目に掲げられております業務の簡素化と効率化による職員数の削減に関するお伺いです。 まず初めに、基本的なデータとして、表原市長就任前の平成30年度以降、プラン策定2年目の令和4年度までの5か年間の職員数の推移についてお聞かせいただきたいと思います。また、プランの最終年度、令和5年度の職員数の目標値はどうなっているのか、併せてお答えください。 また、プランにも書かれていますが、全国的な取組の下で、これからは阿南市職員も定年延長となってまいります。この定年延長を見据えた計画的な職員採用について、具体的にどのような新規採用を行う予定なのか。来年度の採用に関しては既に6月初頭、
ホームページに採用試験に関する案内が出ておりますが、採用計画に関するこれまでとの変更点についてお聞きいたします。 次に、市内の内水被害対策に関してお伺いいたします。 近年、全国的に気候変動に伴う大雨被害が多発しております。本市においても、台風による豪雨災害をはじめとし、市街地においても多くの箇所で浸水被害が生じております。 表原市長は、市議会議員時代、我が会派の福島議員と共に、羽ノ浦町上ナカレ地区の浸水被害問題に熱心に取り組まれ、市長となってからは、行政のトップとして浸水被害対策に本格的に取り組むため、一昨年、令和2年10月に、大学等の有識者、行政の専門家から成る内水被害対策専門委員会を立ち上げ、上ナカレ地区を含む市内7地区を対象に、専門家による調査、現場検証、対策に係る意見集約を図っているとお聞きいたしております。 地球温暖化に伴い雨の降り方は本当に変わってまいりました。線状降水帯やゲリラ豪雨、そういった新しい言葉さえ生み出した、こうした異常気象は、残念ながら、地球温暖化に伴ってますます多発化するのではないかと心配しており、特に市民が多く暮らしている市街地での浸水被害対策は待ったなしの課題であります。 そこで、専門委員会による議論をベースに、何点かお伺いしたいと思います。 初めに、調査対象とした7地区に関して専門家の意見はどのようなものであったのか。委員会設置のきっかけとなった羽ノ浦町上ナカレ地区の問題についての意見を中心に、7地区の検討概要について説明をいただきたいと思います。 また、専門委員会による検討は、本年2月の福井地区を最後に一通りの調査を終了したと聞いております。専門委員会の意見を踏まえた今後の市としての対策に関し、どのようなスタンスで臨むのか、お聞かせください。 次に、新たな水道ビジョン策定、今後の水道事業の在り方に関してお伺いいたします。 市民生活の基盤、ライフラインの一つである水道事業の経営に関しては、これまで本会議、委員会におきまして多くの議論が重ねられております。 私が記憶するところでは、この本会議ではちょうど2年前の令和2年6月議会、我が会派の前会長さんでした阿南市議会の重鎮、野村 栄前議員が、現在、工事に着手しております富岡配水池の更新問題をはじめ、コロナ禍での事業の継続について御質問をされました。この質問でも触れられましたように、本市においては、水道事業の基本指針とも言うべき水道ビジョンが平成28年に策定され、5年ごとの見直しということで、昨年度このビジョンの見直しを行ったとお伺いしております。 そこでまず、お伺いいたしますが、この水道ビジョンの見直しについて、どのような審議過程を経て見直しを行ったのか。また、見直しのポイント、特徴的な点がございましたら御答弁をいただきたいと思います。 さらに、今回の水道ビジョンの見直しを踏まえて、今後の本市の水道事業のあるべき方向性についてどのような認識を持っているのか、また、どう対応されるのか、併せてお答えいただきたいと思います。 4番目に、市長は所信で、スポーツ総合センターに続く第2弾となる指定管理者制度の導入に向けて、庁内検討委員会において、阿南市B&G海洋センター複合型施設(うみてらす北の脇)を候補施設として検討に着手したところでございます。 従来、公の施設は、適正な管理を確保するため、管理主体の公共性の要素に着目して、公共団体に限定して委託が認められていました。しかし、近年では、公共団体が住民に提供するサービスとほぼ同じような内容のサービスが民間主体によって提供されている現状を踏まえ、平成15年に地方自治法が改正され、指定管理者制度が設けられました。 スポーツジムの体育施設は、民間においても、公共施設においても同質のサービスを提供しており、多様化する住民ニーズに対して効率的に対応するために、民間事業者が有するノウハウを活用することが有効である場合が少なくないと考えられ、市長が進める行財政集中改革プランの重点項目の一つである公民連携と合致するものと認識しております。よく言われますけれど、民間でできるものは民間にということでございます。 そこで質問ですが、なぜうみてらす北の脇を候補施設として検討に着手するに至ったのか、その理由をお聞かせください。 また、指定管理者制度の導入が行財政改革の一環である以上、歳出抑制の観点からどのようなメリットが考えられるのか、具体的に説明をいただけたらよろしいかと思います。 5番目に、史跡若杉山辰砂採掘遺跡保存活用計画についてであります。 私、いつも市長の所信から質問をさせていただきよんです。今回もたくさん所信がございまして、その中からずうっと順番にさせていただいておるところでございます。 この計画には、若杉山辰砂採掘遺跡の本質的価値を明らかにし、学術的価値を一層深め、さらに地域の価値を高めることを目的とするものであると書かれております。3つの価値を提唱されております。私は3つの価値のうち、市行政の見地から地域の価値を高めることが最も重要であり、市が予算を割く以上、この地域の価値の部分を十分市民に説明し、理解を得ておくことが重要であると考えております。 そこで、お伺いします。 地域の価値を高めるということでありますが、私は単に地域の価値を高めることだけにとどまらず、地域の活性化、あるいは観光資源としての活用につながっていかなければと考えております。 所信では、史跡への理解、関心を高め、インターネットを利用した情報発信に加え、AR、VRの最新技術の積極的な取り入れが活用計画に示されているということですが、その先の構想がどのようになっているのか、興味を持っているところでございます。 すなわち情報発信したその先、例えば、情報発信の成果として、県外から観光客が訪れた場合、その宿泊場所、観光案内など、具体的にどのような構想を持って地域の活性化を図っていかれるとしておるのか。また、史跡整備に向けた新たな計画の策定と市長の思い描く構想をお聞かせいただきたいと思います。 6番目は、沢本議員と重なる点がございましたので、取り消させていただきます。その他もございません。 再問はございませんけれども、提案はさせていただきたいと思います。
○副議長(湯浅隆浩議員) 表原市長。 〔表原市長登壇〕
◎市長(表原立磨) それでは、住友利広議員の羽ノ浦町上ナカレ地区をはじめとした市内の内水被害対策についての御質問に順を追って御答弁させていただきます。 7地区に関し専門家の意見はどのようなものであったのかとの御質問でございますが、委員からは、それぞれ専門的知見から御意見をいただいております。 その意見として一例を御紹介いたしますと、羽ノ浦地区においては、上ナカレ地区の用水が水路断面の不足が原因であるとの意見や、沢田地区では、地盤が低く、水がたまりやすい地形であるため、家屋のかさ上げが必要である等の意見をいただいております。 その他の地区におきましては、富岡・宝田・中野島地区では、ポンプによる強制排水の必要性や、長生地区では、桑野川の無堤地区の堤防整備、見能林地区、桑野地区では、三谷川、桑野川等の河川の整備など、それぞれ高コストとなるハード対策が必要であるとの御意見をいただいているところであります。 次に、7地区の検討概要についての御質問でございますが、初めに羽ノ浦地区では、令和3年度に内水被害シミュレーションの作成や冠水センサーの実証実験の実施、また、暗渠内の阻害物撤去と樋門の操作マニュアルの作成等を行っており、見能林地区においては、専門委員会の御意見の下、庁内検討会による現地検分を実施し、三谷川の河川改修等の必要性など、課題の抽出を図ったところでございます。 その他の地区におきましても、庁内検討会による現地検分を実施し、専門委員会から出ましたそれぞれの課題等について、ハード、ソフト両面において対策が講じられるよう庁内検討会で検証し、スピード感を持って、本市でできる対策から取りかかり、被害の軽減を目指してまいります。 また、三谷川改修、桑野川の改修に関しましても、引き続き国、県にしっかりと要望を行い、早期の改修工事の実現を図っていきたいと考えております。 以上、御答弁とさせていただきまして、以下の御質問につきましては、担当部長から御答弁を申し上げます。
○副議長(湯浅隆浩議員) 岡田企画部長。 〔岡田企画部長登壇〕
◎企画部長(岡田佳造) 行財政集中改革プランの取組に関する御質問にお答えします。 初めに、これまでの取組成果の総括及び今後の取組方針等についてのお尋ねでございますが、本市の行財政集中改革プランでは、御質問の中にもありましたように、5つの重点目標を掲げ、積極的な行財政改革に取り組んでいるところでございます。 これまでの主な取組成果を申し上げますと、まず定員適正化では、業務の効率化や今後の定年延長を見据えた計画的な職員採用を行うことにより、令和3年度、令和4年度と段階的に職員数の削減を実施いたしました。 また、財政健全化では、令和4年度当初予算において、予算要求額の上限を定めたシーリングを試行的に導入した結果、全事業の消耗品で令和2年度決算ベース額から約10%の削減、また、道路事業等においては令和3年度当初予算額から約10%の削減を行い、歳出を抑制しながらも、職員の知恵と工夫により
行政サービスを低下させない取組を行っているところでございます。 さらに、外部資金の活用として、阿南市版ふるさと納税の周知に努め、令和3年度実績として1万1,986件、1億6,833万3,000円の御寄附を賜ることができました。 この寄附の使途についてでありますが、令和3年度においては、前年度の寄附金で光のまちステーションプラザの改修やSUPレースの開催など、各種事業に有効に活用させていただいているところであります。 また、公民連携の取組では、スポーツ総合センターへの指定管理者制度の導入をはじめ、民間保育施設の誘致として、羽ノ浦地区において認定こども園を運営する事業者が決定し、令和5年4月の開園を目指しているところであります。 このほか、公共施設マネジメントでは、未利用不動産の売却、貸付けとして、那賀川B&G海洋センターの艇庫の売却や公共施設の有効活用の一環としてトライアル・サウンディング事業の実施、かもだ岬温泉保養施設の在り方の検討につきましては、本年度、対処方針等の検討を行ってまいります。 また、スマート自治体では、昨年8月からのおくやみコーナーの開設やさらなる行政手続の簡素化と市民サービスの向上を目的に、各種申請書等への押印を見直し、行政手続に必要な書類2,474件のうち約93%に当たる2,294件について押印を廃止しております。 なお、こうした1年目の取組状況及び取組成果については、プランにおいても取組ポイントに掲げております市民の皆様の納得と共感の醸成の一環として、広報紙面等を通じ、丁寧で分かりやすい情報提供に努め、さらには出前市長をはじめとした市民の皆様との直接の対話の中で行財政改革の目的や必要性等を含め丁寧にお伝えし、御意見も賜ってまいりたいと考えております。 集中改革プラン2年目となる今年度におきましても、市民の皆様と向き合い、寄り添い、共に信頼関係を築きながら、
行政サービスの質的向上を図るとともに、引き続き職員が一丸となって行政を経営する視点に立ち、挑戦と進化による未来に向けた改革を実行し、本市のさらなる飛躍を目指してまいります。 次に、平成30年度から令和4年度までの職員数の推移でございますが、平成30年4月1日における職員数は、特別職を除き875人でございまして、令和元年度は862人、令和2年度は867人で推移し、行財政集中改革プラン取組後の令和3年度は856人、令和4年度は843人で、平成30年度比32人の減となっております。 なお、同プラン最終年度の令和5年度につきましては、スマート自治体の推進、指定管理者制度の導入及び民間保育施設の誘致などにより、令和4年度比4人減の840人を予定しております。 次に、定年延長を見据えた計画的な職員採用につきましては、地方公務員の定年は現在、60歳でございますが、令和5年度から2年に1歳ずつ段階的に引き上げ、制度が完成いたします令和13年度からは65歳となります。定年引上げ期間中は1年置きの定年退職となることから、隔年で定年退職者が生じない状況となります。これまでの退職補充としての新規採用の考え方では2年に1度の職員採用となりますが、採用機会の減少は、新規学卒者を公務職から遠ざける状況を生むだけではなく、組織においても人員が手薄な年代を生じさせかねません。 こうしたことを踏まえた採用計画といたしまして、毎年度の職員採用を基本として、定年前の普通退職等を含めた退職者数を丁寧に見通しながら、複数年の間の退職者を平準化して職員採用することで、均衡の取れた人員体制の整備を図ってまいりたいと考えております。 次に、今年度の職員採用試験でございますが、既に「広報あなん」6月号において、「阿南市職員採用試験が変わります!」と題し、従来からの変更点についての概要を掲載し、市の
ホームページにおいて、実施の詳細を御案内しているところでございます。 具体的には、優秀な人材の確保のため、民間企業をはじめ地方自治体においても採用活動が早まっていることへの対応として、上級の技術職に限られますが、前期試験として、これまでの9月期の1次試験を2か月前倒しして実施するとともに、受験方法をテストセンター方式とし、受験者が全国47都道府県に設置されている会場のいずれでも希望の時間を予約して受験することを可能といたしました。 また、全ての試験区分について、従来式の教養試験に代えて、民間企業が採用試験に用いる基礎能力試験を行うこととし、公務員試験の特別な対策を不要として受験の負担軽減を図り、受験者の適切な母集団形成につなげたいと考えております。 また、新たに第1次試験において、ウェブ方式による録画型動画面接を実施いたします。この面接方法は、受験者はいつでも都合のよい時間に面接動画を撮影して受験することができ、市は面接に係る日程調整や会場設営を行うことなく、双方が負担を最小限に効率的に試験を行える内容でございまして、より人物重視の職員採用につながるものと考えております。 以上が今年度の主な変更点でございますが、実施後も結果の検証を行いながら、より効果的な職員採用試験制度となるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、指定管理者施設全般的な考え方についての御質問のうち、制度の導入に伴う歳出抑制面でのメリットに関する御質問にお答えいたします。 本市が指定管理者制度を導入する主たる目的としましては、公民連携の取組という位置づけにおきまして、指定管理者である民間事業者が持つ豊富なノウハウを施設運営に生かすことにより、多様化する市民ニーズに応え、利用者満足度の向上を図るところにありますが、歳出抑制の観点からも、本市が取り組んでいる行財政改革の趣旨に沿ったものであると認識しております。 具体的には、まず1点目に、指定管理者制度の導入は、集中改革プランの重点目標に掲げる定員適正化に大きく寄与するものであると考えております。 施設管理に係る人的コストを縮減すると同時に、職員を公務員でなければできない業務、いわゆるコア業務に重点的に配置することができるようになり、市民サービスの質を維持しながら、現在よりも少ない人数で行政運営が可能になるものと考えております。 2点目として、指定管理者の選定は公募により行うことが一般的ですが、その過程において、民間事業者の間に競争原理が働くことで、施設管理に係る全般的なコストを削減することが期待されます。 以上のように、大きく2つのメリットが挙げられるところではございますが、こうした効果につきましては、指定管理者制度を導入すれば自動的に発現するといったものではないことから、制度の導入後におきましても適切に効果の検証を行いながら、最大限のメリットが発揮できるよう努めてまいりたいと考えております。 以上、お答えといたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 吉村市民部長。 〔吉村市民部長登壇〕
◎市民部長(吉村茂宏) 史跡若杉山辰砂採掘遺跡保存活用計画についての御質問に御答弁申し上げます。 まず、史跡若杉山辰砂採掘遺跡につきましては、全国唯一の辰砂採掘遺跡であり、国内最古の坑道を有する史跡として、本市のみならず全国的にも注目度の高い史跡でございます。 史跡周辺には、四国八十八カ所霊場の第20番札所鶴林寺から第21番札所太龍寺に向かう遍路道が通り、遍路文化を今に伝える文化財が周辺に点在しております。また、3キロ圏内には、近世の水銀鉱山跡もあり、さらに近年では、新種のカタツムリ、アナンムシオイが発見されるなど、多くの貴重なカタツムリが生息する自然豊かな地域となっております。 これら地域が持つ歴史、自然遺産を一体化させた活用は、地域の活性化を図る上でも様々な波及効果が期待できるものと認識しているところでございます。 行政と民間による多様な連携の下、地域が一体となって地域づくり、人づくり、観光振興などに取り組むことにより、遺跡を含む地域の魅力を高め、その価値を国内外に発信することで、地域のさらなる活力につながることは言うまでもございません。 このような遺跡であることから、さらなる調査研究や保存、整備、活用といった今後の活用方針の基本となる史跡若杉山辰砂採掘遺跡保存活用計画を本年4月に策定したところでございます。 今後におきましては、こうした活用方針の下、遺構の保護を重要な目的とし、史跡の本質的価値を損なうことなく、また、県内外からの観光客をはじめとする来訪者、見学者が史跡の価値を十分に味わえるよう、地元の方やその他関係団体と連携し、周辺環境、景観に十分配慮しつつ整備していくこととしております。 今年度には、具体的な整備につきまして、文化庁や徳島県、各分野の専門家、また、庁内関係部局職員をメンバーとする史跡若杉山辰砂採掘遺跡整備基本計画策定委員会において、御意見や提案等をいただきながら、史跡若杉山辰砂採掘遺跡整備基本計画を策定することといたしております。 このように、地域資源である当該遺跡が観光資源として効果的に活用できる環境を整えながら、地域振興につなげてまいりたいと考えております。 また、史跡若杉山辰砂採掘遺跡のさらなる価値を一層高めるための調査研究に継続して取り組んでおりますが、その成果については、今後、講演会等で市民に報告させていただくとともに、本史跡の魅力を全国に発信していきたいと考えております。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 藤原水道部長。 〔藤原水道部長登壇〕
◎水道部長(藤原雅典) 水道ビジョンについての御質問に御答弁申し上げます。 阿南市新水道ビジョンにつきましては、平成25年3月に厚生労働省が新たに策定した新水道ビジョンに基づき、本市におきましても、計画期間を10年とする将来に向けた安全・安心な水の安定的供給を目指した阿南市新水道ビジョンを平成28年3月に策定しております。 計画策定から5年が経過した昨年度、ビジョンの見直し方針に基づき、これまでの取組を検証し、また、急激な人口減少をはじめとした社会経済情勢の趨勢も考慮の上、計画期間の後半の取組方針として後期計画の策定に着手し、水道見識者や需要者で構成する阿南市水道事業審議会において、専門的知見や消費者の視点から、計4回にわたり審議を深めていただき、本年3月、阿南市新水道ビジョン2022-2028~市民とともに未来へつなぐ阿南の水道~として策定したところであります。 審議の過程では、委員の皆様から、評価基準や成果、目標数値などを分かりやすく整理してはどうか、施策の具体化を契機とし、計画期間を見直してはどうか、安全・安心な水の確保を考えると、水道事業も協働の時代となっているのではないか、コラムのようなものを設け、市民に親しみやすいものにしてはなど、今後の本市の水道事業のあるべき方向性について本質的かつ有意義な多くの御提言をいただくなど、充実した審議を賜ったところでございます。 こうした意見、御提言を踏まえ、当初、令和7年度までとしていた計画期間を、総合計画の目標年次に合わせ、令和4年度から令和10年度の7年間とし、新たに具体的な成果の指標を設定するとともに、ビジョンに副題を冠し、「市民とともに未来へつなぐ」とのメッセージを打ち出したところであります。 また、水需要の見通しや基本方針である安全、強靱、持続の3つの観点から現状分析を行い、課題を抽出することにより、施策目標を定め、水道施設の老朽化対策と耐震化、資産管理の重要性をはじめ将来を見据えた広域連携、官民連携の推進など、17の実現方策を論理的、体系的に整理し、施策の具体的方向性を明確にしたところであります。 加えて、各項目の随所に水道事業に関するコラムを掲載し、市民の皆様に親しみを持っていただく工夫を凝らすとともに、SDGsとの関連性も強く意識した構成としております。 今後は、新たなビジョンに基づき、具体的な投資計画を踏まえた収支見通しについてのシミュレーション、財政分析を行い、新たな経営戦略を策定することとしており、引き続き審議会を通じ、議論、検討を深めてまいりたいと考えております。 ビジョンが掲げる安全、強靱、持続の視点を基本に、将来に向けた安定的かつ持続可能な水道事業経営の確立を目指してまいります。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 市瀬教育部長。 〔市瀬教育部長登壇〕
◎教育部長(市瀬幸) 指定管理者制度導入の候補施設についての御質問にお答えいたします。 令和3年7月に策定した阿南市行財政集中改革プランの公民連携による重点取組項目として、スポーツ施設における指定管理者制度の導入を掲げて、現在、取り組んでいるところでございます。 本市のスポーツ施設には、体育館、
グラウンド、テニスコート、プール等があり、そのほとんどは利用者が主体的、自発的にスポーツを楽しむことができる施設となっております。 一方で、阿南市B&G海洋センター複合型施設(うみてらす北の脇)は、主に海洋性スポーツを行う施設であり、海洋性スポーツの特性から、利用者の安全確保のため、インストラクター資格を保有した職員の配置が必須でございます。このことから、現状の直営による運営では資格を有する市職員の配置については、平日は本来の職務に専念しているため、休日に限ってしか配置できないことから、全ての利用者のニーズに応え切れていない状況であると認識しております。そのため、公民連携による施設運営である指定管理者制度を導入することにより、資格を有する職員の常駐が可能となり、利用者ニーズに即した運営の実現ができるものと考えております。 また、民間事業者ならではのノウハウ及び広いネットワークを存分に発揮することにより多彩な事業が展開されることで、施設本来が持つポテンシャルを最大限に引き出すことができるものと考えております。 うみてらす北の脇が活性化することで、本市を訪れる交流人口の増加につながり、にぎわいづくりの一助となることが期待されます。 以上のことから、うみてらす北の脇は公民連携による施設管理運営に適した施設であると判断したところであり、指定管理者制度導入候補施設として検討に着手をした次第でございます。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 23番 住友利広議員。 〔住友利広議員登壇〕
◆23番(住友利広議員) それぞれお答えをいただきました。本当に詳しくお答えいただいたんですよ。なかなか言いづらいところを、意見を求めるとか、特徴的な点はどこですかとか、対応をどうやって行っていくんですかとか、それぞれ理由をお聞きいたしました。 しかしながら、たくさん言われて、私だってそんだけみんな覚えてません。ですから、簡単に皆さんに御報告させていただきたいんですが、まず行財政集中改革プランの取組についてでありますが、市民の皆さんと向き合い、寄り添い、共に信頼関係を築きながら
行政サービスの資質の向上を図るということであろうかと思います。私は、行財政改革はそんなに甘いもんでないと考えておりますし、また、ある意味、身を切る思いで行財政改革を断行しなければいけないんでないかな、そういう状況もやがてやってくるんじゃないかな、訪れるんでないかな、そう危機感を抱いておるところでございます。 確かに財政状況を見てみますと、先ほども言われましたけれども、令和2年度の実質単年度収支は約5億6,000万円の赤字でございましたものが、令和3年度一般会計予算においては、財政調整基金から繰入れはなく、積立金が約9億円に上ることから、令和3年度の実質単年度収支は大幅な黒字が見込まれることが予想される。沢本議員の質問では、その財政調整基金を土木とかそういうものに使ってくださいねということなんですが、全体を考えると、市債もあるんですね、ですからそれはそれなりに考えて、これから行財政改革をやっていただきたいなと思います。 しかし、このことは、市の行財政改革の効果というよりも、国税収入の増加に伴う普通交付税の積み増しがあった、今回。そういうことが大きいから、あくまでも外的要因による結果があると認識して、なお市長はじめ職員の方々は気を緩めることなく、一層の行財政改革に取り組んでいってほしいなと思います。いいことばっかりでないんですよ、裏を返せば悪いこともあるん。 次に、羽ノ浦町上ナカレ地区をはじめとした市内の内水被害対策についてでございますが、専門家から、沢田地区では、地盤が低く、水がたまりやすい形状であるため、家屋のかさ上げが必要であると申されました、見能林地区、桑野地区では、三谷川、桑野川等の河川の整備等、それぞれコストのかかるハードの対策が必要であるといった御意見をいただいたとのことでございますが、なかなか一朝一夕では解決しない課題であると認識しております。 しかしながら、この地域に住まわれる住民の方々の身になれば、本当に喫緊の課題でございまして、それぞれハード・ソフト両面において対策が講じられるように、スピード感を持って本市ができる対策に取りかかり、被害の軽減につなげていってもらいたいとお願いをするところでございます。 次に、水道ビジョンについてでございますが、当初、令和7年度末としていた計画期間を、総合計画の目標年次に合わせ、令和4年度から令和10年度までの7年間とし、新たに具体的な成果指標を設定するということでございました。また、現状分析を行い、課題を抽出することにより、水道施設の老朽化対策と耐震化をはじめ、17の実現方策を論理的、体系的に整理し、施策の具体的方向性を明確にしたと言われました。 これらのことから、水道ビジョンについては、行政計画にありがちないいことばかり言った絵に描いた餅、そうならないように様々な工夫がされた実践的な計画であるという印象を私は持ったんですよ。一生懸命考えて、今一生懸命説明されました。私は、あっ、頑張っとるなと、これはええ加減に行政はやっておるんちゃうなという印象を持ったところでございます。 水道ビジョンに従って、安全、強靱、持続の視点を基本に、将来に向けた安定かつ持続可能な水道事業経営の確立に努めていってほしいな、そういう思いでございます。 次に、指定管理者の施設の制度についてでございますが、理事者は、指定管理者制度を導入する場合において、歳出抑制の観点からメリットとして2点を掲げられました。 1点目は、市民サービスの質を維持しながら、現在よりも少ない人員で行政運営が可能となることでございます。 2点目は、指定管理者の選定は公募にすることから競争原理が働き、施設管理に至る全般的なコストを削減することが期待できるということでございました。 うみてらす北の脇指定管理者制度の導入に向けて、具体的に事務を進めていかれると思いますが、現在の人員がどれだけ少ない人員で施設管理が可能となっていくのか、あるいはうみてらす北の脇の施設管理に係るコストについてどの程度の削減額を見込み、実際はそれがどのような削減実績とつながっていったか、PDCAサイクルに従って検証を行っていただき、結果が出た段階で、また議会にも報告していただきたいなと思っておるところでございます。 次に、最後ですけれど、史跡若杉山辰砂採掘遺跡保存活用計画であります。 地域資源である若杉山の採掘遺跡が観光資源として効果的に活用できる環境を整えながら、地域振興につなげたいという答弁をいただきました。単に地域の価値を高めるにとどまらず、地域の活性化、あるいはそこに来てくれたお客さんというか県外の方、観光資源としてもどういうふうに活用するか、そういうふうにつなげていってほしい。私の思いとお答えの主張が一緒でございました。その地域に来ていただいたら、一生懸命説明するなり、その地域の活用にもつなげてほしいなと思っとったんです。お答えもそういうふうなお答えをしていただきました。本当にありがとうございました。 これをもちまして私の質問を全て終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(湯浅隆浩議員) 議事の都合により15分間休憩いたします。 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝ 休憩 午後 3時 6分 再開 午後 3時21分 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝
○副議長(湯浅隆浩議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。 24番 横田議員。 〔横田議員登壇〕
◆24番(横田守弘議員) あなん至誠会の横田でございます。議長の許可をいただきましたので、通告に従って市政に対する一般質問を行ってまいります。 本日、最後の質問者ということでございますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 それでは、まず1問目として、阿南市立地適正化計画と市周辺部の振興についてお伺いいたします。 本市西部の加茂谷地区や南部の桑野、新野、福井、椿地区などの都市計画区域外には、本市の人口の約2割が居住しております。これら周辺部の人口は、2060年には、阿南市総合計画の人口の推移と将来見通しによりますと、羽ノ浦、那賀川地区に全人口の約半数が住むと見込まれているのに対し、加茂谷、新野、福井、椿、そして橘地区の人口は、2020年度比で20%程度にまで減少すると見込まれております。 私の住んでいる桑野地区は約45%までの減少とされておりますが、山口町や阿瀬比町の現状を見ると、桑野地区全体で45%までの人口減で落ち着くとは到底思えません。 私は、議員当選以来、市域の均衡ある発展こそ本市の望ましい姿であるとの考えの下、市周辺部の振興策について質問をしてまいりました。理事者の方々にはその都度丁寧な御答弁をいただいておりましたが、急激な過疎化、高齢化の波は、地域から活力を奪い去り、現行の施策では市周辺部の振興どころか、衰退に歯止めをかける効果的な施策となっておりません。 本市では、阿南市立地適正化計画を策定し、阿南駅周辺への人の流れとにぎわいの創出を目指すとして、阿南駅周辺再整備基本計画や阿南駅周辺まちづくりビジョンを策定し、その中で、新しい図書館や市民会館の跡地には民間活力導入による集合住宅を配置し、子育て世代の利便性を向上させるとしております。 私はいつも申し上げておりますように、コンパクトシティー構想に異を唱えるものではありませんが、立地適正化区域外でもそれぞれの共同体を維持するだけの人口が必要であるのに、このままの人口減少が続くと、将来的には耕作放棄地や荒れた山林などによる環境の悪化は必至であります。川上が荒廃すれば、川下の自然環境も大きな影響を受けます。市中心部の環境は、これら中山間地域に依存していると言っても過言ではありません。 立地適正化計画に述べられています田園共生ゾーンや自然環境ゾーン、そこに住む人が急速に減少し、いなくなることが、今後、予測されております。こういう状況が予測される中で、誰が田畑や山林、水路等の自然を守るのでしょうか。自然を守るのは、そこに生活する人たちなのであります。 私は、昨年の12月議会でもこういったことについて質問をいたしましたが、時間の関係で掘り下げることができませんでした。今回改めてこのことについて質問させていただきますが、市域の周辺部でも豊かに暮らし続けることができるための施策、そして人口減少を少なくするための施策が、早急にかつ具体的に展開されなければならないと考えるわけであります。そうでなければ、コンパクトシティー構想も絵に描いた餅となります。 そこで、お伺いいたします。 田園共生ゾーンや自然環境ゾーンとは、どのような区域、状態のことを言うのでしょうか。 そして、これらの地域を維持していくための具体的な施策はどう考えておられるのか、お伺いいたします。 また、橘町一般国道55号周辺を都市機能誘導区域に指定し、若者世代の転入、転居の方針が示されています。津波の災害リスクの高い地域とされておりますが、整合性はあるのか、お伺いいたします。 通告してありました2の自殺予防対策については取下げとさせていただきました。 次に、本市の公共交通と高齢者の外出支援についてお伺いいたします。 公共交通につきましては、昨日の沢本議員、そして武田議員の御質問にもございましたが、視点と角度が違うので、させていただきます。 交通空白地域や中山間地域に住む高齢者や運転免許証の返納者の中には、買物や病院への交通の確保に不便を感じている人は少なくありません。脆弱な公共交通や家族に送迎を頼っているのが現状であります。 そのような中、加茂谷地域において、ご近所ドライブパートナー事業が実証実験されておりましたが、本年3月末で終了しており、今年度からは本格的に実施されているとお聞きいたしております。介護保険制度を活用とのことで、いろいろと制約もあったと思いますが、実証実験における利用実績や成果、また、残された課題についてお伺いします。 次に、本市では地域公共交通の在り方の検討を行い、本年2月には、阿南市地域公共交通計画(案)が示されております。 そして、先般、今議会開会日の市長所信で、先月19日に第4回阿南市地域公共交通活性化協議会を開催し、阿南市地域公共交通計画を策定したという御報告がございました。計画案を基に質問を考えていましたが、阿南市の
ホームページで本計画を拝見させていただきました。冊子はとお聞きいたしましたところ、まだできていないということでございましたので、一部見たところを問題といたさせていただきます。 まずは、案に比べて、本計画の目標の評価指標及び進行管理については、利用者数でございますが、趨勢人口を踏まえたシミュレーションになっておりまして、利用者の減少が前提となっている目標値であります。ただし書のところに、基本計画は戦略人口も私は加味すべきでないだろうかと思うような、箱物とかまちづくりと違って、そんなにお金をかけるような基本計画でもありませんし、できれば目標は、決定でないので、高いところでつくっていただきたかったなあというような思いであります。 そういうことで、案よりもそれぞれ対象人数が少なくなっている、後退している感がしたわけであります。 そして、目標としていますところとして、現在の循環バスやバス路線の利用促進を図るとしておりますが、これについても目標値は減少をしております。 また、昨日の質問にもございましたが、乗合タクシーの導入につきましても、中間年、令和8年に実証実験できるぐらいの目標というふうにお聞きいたしました。目標年最終の令和13年にも1か所ずつというふうな事業となっておりまして、ご近所ドライブパートナー事業、また、自家用有償旅客運送、ともに令和13年の目標年までに2か所の事業ということになっております。 市長所信では、ご近所ドライブパートナー事業に向けて、那賀川町でNPO法人の立ち上げが予定されているとのことでありますので、現在、実施されている加茂谷を合わせると既に2か所となり、目標数値は既にクリアしたということになります。以前に市長は、このご近所ドライブパートナー事業につきまして、小さく産んで大きく育てると、このようなコメントをどっかでされていたと思うんですが、令和13年度も2か所というふうな目標になっております。 周辺地域におきましては、急激に高齢化が進んでいる現在、こういった地域公共交通を守るためには、さらなる積極的なお取組を考えるべきではないでしょうか、理事者の御所見をお伺いいたします。 次に、次世代の交通機関と言われておりますグリーンスローモビリティについてお伺いします。 グリーンスローモビリティは、環境への負荷が少なく、公道を20キロメートル未満で走る電気自動車を活用した移動サービスで、狭い路地も通行可能で、高齢者の移動手段の確保や観光客の周遊にもつながることから、新たな移動手段として、環境省や国土交通省が連携して普及を図るというものであります。 これは、脱炭素イノベーションによります地域循環共生圏構築事業として補助対象となるものであり、今年度の募集は終了しておりますが、将来の公共交通を支える手段として注目されております。ゼロカーボンシティを目標とする本市にとっては、ぜひ取り組んでいただきたい事業であると思いますが、御見解をお伺いいたします。 続いて、関連して、高齢者の移動手段の確保ということで、急発進抑制装置についてお伺いいたします。 改正道路交通法が先月13日施行されました。これは、2019年の東京池袋で高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えて母子が犠牲になった事故を受けたもので、75歳以上のドライバーでスピード違反や信号無視などの違反歴がある高齢者が、実際の車に乗って運転技能検査を受けるというものであります。合格できなかったら免許証の更新はできないという厳しいものであります。 また、自動ブレーキなどの安全運転を支援する装置を搭載した安全サポート車の限定免許制度が新たに始まり、免許返納だけでなく、サポートカーに限って運転を継続という選択肢が広がり、高齢ドライバーにとって朗報となっております。 しかしながら、こういった車に買い換えることは、高齢者にとっても大きな負担となり、国のサポカー補助金も昨年11月に終了していることから、新規の購入に二の足を踏む高齢者も多いのではないかと思われます。 こういった中、サポカー補助金が始まる2020年以前には、ペダルとブレーキの踏み間違いを抑制する後付けの急発進抑制装置について、多くの自治体では補助制度を創設し、その支援を行ってきた経緯があります。現在、サポカー補助金に取って代わられ、自治体の大半は補助制度をやめておりますが、サポカー補助金が終了した今、この後づけの急発進抑制装置の設置について補助制度を設けてはいかがでしょうか。理事者の御見解をお伺いいたします。 また、免許返納の代替手段として、近隣への移動に使用するいわゆるシニアカーについてでありますが、購入に対しての補助制度を設けてはいかがでしょうか。 また、電動の三輪自転車の購入や電動ではない三輪自転車の購入に補助金を交付している自治体もあることから、これらを含めて検討していただきたいと考えますが、御見解をお伺いいたします。 続いて、教職員の負担軽減についてであります。 給食費の公会計化についてお伺いいたします。 この件につきましては、2019年7月に文部科学省から、徴収について公会計等の推進を図るようにとの通知が出されたことを受け、その後の9月議会で市の方針についてお聞きしたことがありました。 また、我が会派の渡部議員も、昨年9月の議会で質問をしておりますが、システムの導入や人員の配置などの体制整備が必要で、他市の状況を見ながら検討したいというものでありました。 給食費の公会計化は、教職員の負担軽減の面で大きな効果があります。問題は、教職員の負担をいかに軽減し、本来の業務であります阿南市の子供の教育に向き合っていただくかであります。 文部科学省によりますと、給食費の公会計化で、千葉県千葉市では1校当たり190時間の業務削減効果が見込まれ、また、長野県塩尻市では、事務量が三、四日減少し、精神的負担が軽減されたなど多くの成果が報告されております。このことで、給食費の徴収などが教職員の大きな負担となっていることが分かります。公会計化の大きな目的は、教職員の負担軽減であると文部科学省も言っており、引き続き公会計化の促進を図るとしております。 そこで、改めてお伺いしますが、給食費の公会計化、特に徴収についてどう考え、どう取り組まれるのか、お伺いいたします。 次に、運動部活動の民間委託、地域移行についてであります。 スポーツ庁の有識者会議は、公立中学校の運動部活動改革で、休日の部活動指導を民間事業者やスポーツクラブ等に委ねる地域移行について、来年度から令和7年度を改革集中期間と位置づけ、同年度末までに実現すべきだとする提言を室伏スポーツ庁長官へ提出したとの報道がございました。 提言は、自治体に具体的な移行プランやスケジュールを定めた推進計画の策定を求めており、地域移行に伴って、生徒がスポーツ団体に会費を払うことも明記し、保護者の理解を得るよう努めることも求めております。この制度は、少子化で危機に陥っている部活動の存続と、土曜日や日曜日、休日なども指導に当たっている顧問の先生の負担を軽減することが狙いとなっております。 提言によると、都道府県において具体的な取組やスケジュール等を定め、推進計画を立て、それに基づいて市町村も計画を立てるというふうになっております。 そこで、お伺いしますが、本市において運動部活動の民間委託、地域移行についてどのように考え、どのようなスケジュール感を持って対応されるのか、お伺いいたします。 次に、教科担任制についてでありますが、これも教職員の負担軽減の一環であることから、お伺いいたします。 小学校の教育の在り方を検討する中央教育審議会は、昨年1月、小学校5・6年生の理科、算数、英語において、専門性の高い教員がクラスをまたいで受け持つ教科担任制を令和4年度から本格導入するよう答申をしております。また、その後、体育も追加で導入されております。 狙いの一つに、中1ギャップの解消や多忙を極める教員の働き方改革があるとされるほか、人材の確保が課題として挙げられております。 本県では、徳島市の加茂名南小学校が研究指定校として3年間の試行期間が本年3月に終了しております。そこでは、5・6年生の各担任らが連携し学年全体の学習や学校生活に目を配ることで、教員と児童の双方に様々な効果が出ていると報道されておりました。 そこで、この教科担任制に対して教育委員会の考え方と今後の取組についてお伺いいたします。 また、市内には、小規模の学校が多いと思いますが、こういった学校では教職員の数が少なく、専門性の高い先生を確保することは困難と思われます。学校間で教育の格差があってはならないことでありますが、どのように考えておられますか。 また、中学校の教員が小学校の教科担任をすることができるのでしょうか、教員免許の取扱いはどのようになりますか、併せてお伺いいたします。 次に、その他の項になりますが、帯状疱疹予防接種の助成についてお伺いいたします。 帯状疱疹は、水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に出る皮膚の疾患で、強い痛みを伴うことが多く、症状は3週間から4週間も続くと言われております。我が国では、成人の90%以上の方の体内に原因となるウイルスが潜伏していて、80歳までに3人に1人がかかると言われ、皮膚症状が治った後も、50歳以上の約20%の方に長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛──PHNと言うそうでありますが、こういった症状が残るとされております。これは、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体の中で長い間潜伏し、免疫が低下したときに発症するもので、疲労やストレスも発症のきっかけになると言われております。 私も十数年前に帯状疱疹にかかり、ちりちりとした痛みは忘れることができません。また、私の周辺でも帯状疱疹にかかった人が何人もいることから、誰でもかかる病気と言えます。 本市では、帯状疱疹ワクチンを接種できる病院や薬局の情報が
ホームページで掲載されておりますが、ワクチン接種の費用は自己負担となっております。 特に高齢者は発症のリスクが高く、PHNを防ぐためには、帯状疱疹の予防が重要であります。帯状疱疹ワクチンの接種に対する助成制度を設けていただきたいと考えるわけでありますが、理事者の御見解をお伺いいたします。 これで初問を終わります。答弁によりまして、要望または再問をさせていただきます。
○副議長(湯浅隆浩議員) 表原市長。 〔表原市長登壇〕
◎市長(表原立磨) それでは、横田議員の公共交通と高齢者の外出支援に関する御質問のうち、阿南市地域公共交通計画に関する御質問にお答えいたします。 地域公共交通を守るため、さらに積極的な取組を考えるべきではないかとのお尋ねでございますが、本市の持続可能な地域公共交通の実現に向けた中心的課題といたしましては、路線の効率化、市周辺部における交通手段の確保、利用促進であると認識いたしております。 特に市周辺部においては、今後、急速な人口減少と少子高齢化の進行に伴い学生も減少することが見込まれており、移動手段の確保と利便性の高い地域公共交通網の整備が喫緊の課題となっております。 本年5月に策定いたしました阿南市地域公共交通計画においては、鉄道及び路線バスは、本市の地域公共交通の軸として現状を維持することを基本としながら、交通空白地等における交通手段の確保については、本計画の基本方針の一つである多様な担い手による地域公共交通ネットワークの維持に基づき、市民の皆様をはじめとする多様な担い手による新たな交通モードの導入も視野に入れ、乗合タクシーの導入検討、ご近所ドライブパートナー事業の展開、自家用有償旅客運送の導入などによって移動手段を確保することといたしております。 これらの施策につきましては、市民の皆様の御理解と御協力、また、運営主体となる事業者の参画があって初めて実証実験や実現に向けたスタートが切れるものであると認識いたしております。 今後におきましても、市民の皆様、交通事業者、行政がより緊密な連携の下、持続可能な新しい地域公共交通の最適化と移動手段の確保に向け、本計画に位置づけた各重点施策を着実に実践し、議員各位の後押しもいただきながら、さらに積極的な取組を進めてまいりたいと考えております。 以上、御答弁とさせていただきまして、以下の御質問につきましては、教育長並びに担当部長から御答弁を申し上げます。
○副議長(湯浅隆浩議員) 稲村教育長。 〔稲村教育長登壇〕
◎教育長(稲村健一) 横田議員の教職員の負担軽減についての御質問にお答えいたします。 初めに、運動部活動の民間委託についてでございますが、去る6月1日の徳島新聞に、公立中学校の運動部活動改革を検討するスポーツ庁の有識者会議において、2025年度末を目標に、休日の部活動を地域のスポーツクラブや民間のジムなどに委ねる地域移行を実現すべきだとの提言を了承したとの記事が掲載されました。背景には、昨今の少子化の進展に加え、教員の長時間労働解消が喫緊の課題とされ、学校単位での運営は困難になっていくとの判断があり、段階的に地域移行を図りながら、多様な活動ができるスポーツ環境の整備を行っていく必要があると示されております。 こうした国の動向を踏まえ、現在、徳島県教育委員会においては、令和5年度からの段階的な運動部活動の地域移行に向けて、県内4校をモデル校として、外部指導者の任用や生徒、教員、保護者向けアンケートの実施などを行い、成果や課題の検証を行っております。 本市では、このような国、県の方向性を参考に、部活動の在り方に関し抜本的な改革に取り組む必要があると考えております。 令和3年度からは、徳島県部活動指導員配置促進事業を活用し、阿南第二中学校女子ソフトテニス部に1名、新野中学校女子バスケットボール部に1名の部活動指導員を配置し、試合の引率などを含めた活動の全般を任せることにより、教員の負担軽減や部活動の質的な向上に努めているところでございます。 今後におきましては、昨年度より立ち上げております阿南市部活動改革推進検討委員会において、部活動指導員配置による成果や課題を検証するとともに、国や県の動向を見極めながら、本市としての方針を検討してまいりたいと考えております。 次に、教科担任制についての御質問にお答えいたします。 教科担任制とは、1人の教員が特定の教科を受け持ち、複数の学級を教える方法のことでございます。 政府の方針として、公立小学校の5・6年生で教科担任制を実施するため、本年度、全国で950人の加配教員が配置されており、市内小学校においても、4小学校6名の加配教員が配置されております。中には、英語授業のみを担当する英語専科教員が2名配置されており、専門性の高い授業が期待されております。 このような専科加配教員を配置することにより、その校全体の教員の授業時間が、1週間で1時間程度ではございますが、軽減が図られており、今後、国の施策により加配教員が増加することで働き方改革の推進にもつながるものと考えております。 次に、小規模校では専門性の高い教員を確保することが困難ではないかとの御質問でございますが、中学校では、校内に全ての教科教員がそろわず、いわゆる教科外の授業を担当するケースも生じております。少しでもこの状況を解消するため、音楽や美術などの免許を持つ非常勤講師が派遣されている学校もございます。 最後に、中学校の教員が小学校の教科担任をすることができるのかという御質問についてでございますが、さきに述べました専科教員につきましては、その教科の授業のみを担当することから、小学校教員免許がなくても、小学校で授業が実施できることとなっております。 今後も、学校間で教育の格差が生じないよう、県教育委員会と連携を図りながら、教育の充実に向けた取組を推進してまいります。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 吉岡
保健福祉部長。 〔吉岡
保健福祉部長登壇〕
◎
保健福祉部長(吉岡泰香) 保健福祉部に関係する御質問にお答えいたします。 初めに、公共交通と高齢者の外出支援についてのうち、加茂谷地域におけるご近所ドライブパートナー事業の利用実績等についての御質問でございますが、事業を開始した令和3年5月17日から令和4年3月31日までの事業実績といたしましては、本事業の利用登録者が7人、利用回数が片道2回、往復4回の算定で乗降延べ回数が410回でございました。 事業成果といたしましては、利用者から、買物や外出が楽しくなり、外出意欲が増した、家の近くまで迎えに来てくれるため、とても便利であるといったお声をいただいております。 また、残された課題につきましては、地域の担い手の育成及び持続可能な事業体制の構築、運営している事務局の業務負担の軽減等がございます。 本年度から本格実施いたしておりますが、実証実験で残った課題については、地域の実情に応じ、実施団体と解決に向け、協議してまいりたいと考えております。 次に、後づけの急発進抑制装置の設置に対する補助制度の創設についてのお尋ねですが、高齢運転者によるアクセルとブレーキの踏み間違いが原因となる交通事故が社会問題となっており、その交通事故を未然に防ぐために、ふだんから使用している自家用自動車に後づけの急発進抑制装置を設置することは、事故防止に効果的であると考えております。 本市での後づけの急発進抑制装置の補助金の創設につきましては、まずは他の自治体の制度の調査研究を行ってまいりたいと考えております。 次に、免許返納の代替手段としてのシニアカー、三輪自転車購入に対する補助金交付の検討についてお答えいたします。 高齢者が運転免許証を返納した後、生活が不便になると不安を感じている方が多いと言われています。 そのため、免許返納後の近隣への買物や通院等の日常生活を支援するために、電動三輪自転車の購入に対し補助金を交付し、高齢者の外出支援を行っている自治体がございますが、補助金制度の創設については、本市の現状を踏まえた上で、その制度の必要性について検討を行ってまいりたいと考えております。 また、シニアカーに対する補助については、介護保険制度において、主治医の意見書やサービス担当者会議等を通じたケアマネジメントによりシニアカーが必要と判断された場合に、介護サービスでシニアカーをレンタルすることが可能となっております。 なお、本市の高齢者への外出支援については、免許返納の有無にかかわらず、様々な方法での支援策を検討する必要があると考えております。 次に、帯状疱疹ワクチンの接種に対する助成制度を設けてはどうかとの御質問にお答えいたします。 予防接種法に定められている定期予防接種は、伝染のおそれがある疾病の発生及び蔓延を予防するものとして一部自己負担がある予防接種がありますが、ほとんどが無料で接種でき、これ以外の予防接種は任意のものとして全額自己負担での接種となっております。 ただし、本市におきましては、現在、任意の予防接種のうち、子供のインフルエンザ予防接種及び成人の風疹予防接種については助成制度を設け、費用の一部助成を実施しているところでございます。 議員御提案の帯状疱疹ワクチン接種に対する助成制度につきましては、県外の一部の自治体では年齢や回数等の要件により助成を実施しておりますが、本市といたしましては、他の自治体の動向を見据えながら、今後の研究課題といたしたいと考えております。 以上、お答えといたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 倉本
特定事業部長。 〔倉本
特定事業部長登壇〕
◎
特定事業部長(倉本正樹) 特定事業部に関係する御質問に順を追って御答弁いたします。 まず、阿南市立地適正化計画と市周辺部の振興に関する御質問にお答えいたします。 田園共生ゾーン、自然環境ゾーンとはどのような区域状態のことで、これらの地域を維持していくための具体的な施策についてのお尋ねですが、立地適正化計画は、都市全体を見渡したマスタープランとしての性質を持つものであることから、市町村都市計画マスタープランに準拠して作成することとされております。 本市の都市計画マスタープランでは、それぞれの地域特性を生かしつつ計画的な土地利用を図るため、都市計画区域内の土地利用を市街地ゾーン、田園共生ゾーン、自然環境ゾーンの3つに区分し、調和の取れた土地利用を推進することとしております。 このうち、田園共生ゾーンは、都市機能が集積する都市部を除く平野部で、農業の振興を基本とし、集落地や工業地が形成されているエリア、市街地に隣接する利便性の高い区域、幹線道路沿道において農業との調和を図りつつ、地域コミュニティーの活力保持や地域産業の活性化を適正に図る区域としております。 また、自然環境ゾーンは、市西部の山林や臨海部の森林を同ゾーンに位置づけ、林業の振興や自然環境の保全とともに、レクリエーションの場として活用を図る区域としております。 立地適正化計画を策定いたしました平成31年3月から僅か3年ではありますが、人口減少の加速化、国内外の経済の不透明化をはじめ、地域を取り巻く社会経済情勢は大きく変化しております。 御質問の田園共生ゾーン、自然環境ゾーンの維持に向けた施策でございますが、優良農地や山林等の自然環境を保護しつつ、生活道路等の社会基盤整備を進め、自然環境との調和が取れ、地域特性に応じた施策を推進することで、それぞれの地域においてこれまでに育まれてきた地域コミュニティーを守り育て、高齢者などの誰もが安心して暮らし続けられるように地域の皆様と共に取り組んでまいります。 次に、橘町一般国道55号周辺が都市機能誘導区域に指定されていることについて、津波災害リスクとの整合性はあるのかとの御質問にお答えいたします。 立地適正化計画は、今後の人口減少を見据え、コンパクトシティーと公共交通によるネットワークの構築を軸とした計画であるため、鉄道駅またはバス停周辺エリアに拠点を配し、それぞれの拠点内に都市機能誘導区域及び居住誘導区域を設定しております。 都市機能誘導区域等の設定に当たっては、災害リスクに対する安全性等に関する基準を設けており、最大クラスの津波が発生した場合に避難することが困難である特定避難困難地域及び土砂災害特別警戒区域並びに急傾斜地崩壊危険区域は、防災上の観点から除外しております。 橘町一般国道55号周辺における都市機能誘導区域は、津波による浸水被害が想定されるエリアでございますが、周辺には、津波避難ビルや高台等の緊急避難場所があり、発災時に適切な避難行動を取れば人命の確保は可能であるとの判断から、特定避難困難地域を除いた上で都市機能誘導区域に設定しております。 しかしながら、当該誘導区域は、津波浸水想定区域、土砂災害警戒区域等のハザードエリア内であるため、災害リスクの周知、避難訓練の実施等、平時における継続的な防災・減災の取組が必要であると考えております。 また、近年、全国各地で土砂災害や河川堤防の決壊等による浸水などが発生し、生命や財産、社会経済に甚大な被害が生じていることから、令和2年6月に都市再生特別措置法が改正され、立地適正化計画に防災指針が位置づけられたところでございます。 防災指針は、災害ハザードエリアにおける開発抑制、防災施策との連携強化など、安全なまちづくりに必要な対策を計画的かつ着実に講じるため、立地適正化計画に定めるものでございます。 本市におきましても、都市機能誘導区域内等における災害リスクからのさらなる安全性を確保するため、ソフト・ハード両面の防災対策を位置づけた防災指針の作成について検討してまいりたいと考えております。 次に、将来の公共交通を支える手段としてグリーンスローモビリティにぜひ取り組んではどうかとのお尋ねにお答えいたします。 グリーンスローモビリティは、時速20キロメートル未満で公道を走ることができる4人乗り以上の電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称でございます。エンジン自動車を走らせる場合と比べて環境への負荷が少なく、狭い路地も通行が可能で、地域コミュニティーにおける高齢者の移動手段や観光での周遊など、地域が抱える交通課題の解決や低炭素型交通の確立として期待されております。 公共交通手段としての導入メリットは、走行時にCO2を排出しないことや低速走行のため重大事故のリスクが低いこと、また、運転操作が比較的簡単であるため、高齢者でも安心して運転することができることなどがございます。 本市においては、交通空白地や近くにバス停等がない地域など、特に市周辺部における移動手段の確保が課題となっており、市の地域公共交通計画では、既存の交通手段にとらわれない、市民等をはじめとする多様な担い手による新たな交通モードの導入を基本方針の一つとしております。 議員御提案のグリーンスローモビリティは、その性質から、限られたエリア内での少人数の移動に適した交通手段で、環境面や地域活性化など様々な可能性が期待されておりますが、現状においては、国においても実証段階でございます。 今後、本市の新たな交通手段の導入を検討するに当たっては、先進事例等を調査研究しながら、環境への負荷の軽減を図る視点も大切に、地域にとって持続可能で最適な交通手段の導入を市民や関係者の皆様と共に検討してまいります。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 市瀬教育部長。 〔市瀬教育部長登壇〕
◎教育部長(市瀬幸) 学校給食の公会計化、特に徴収についてどう考え、どう取り組まれるのかとの御質問にお答えいたします。 現在、本市の給食費のうち、保護者からの徴収は各学校にお願いをしておりますが、滞納者には市と学校が連携して対応し、教員の負担軽減に努めているところでございます。 今後につきまして、学校給食費の徴収管理業務を地方公共団体が自らの業務として行うことにつきましては、まず各小中学校の学校給食費の徴収状況や徴収方法について現状を把握するとともに、引き続き他市の状況を参考にしながら検討してまいりたいと考えております。 以上、御答弁といたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) 24番 横田議員。 〔横田議員登壇〕
◆24番(横田守弘議員) それぞれ御答弁をいただきました。 阿南市立地適正化計画と市周辺部の振興でありますが、パブリックコメントでもにぎわいづくりはいろいろな御意見も出ているところでありますし、新聞の投書でも、その中で実現性に疑問を呈されている意見もあります。 私は、駅周辺部のにぎわいづくりについては一つも異論を言うことはございません。しかし、人口の偏在を助長するものであってはならないと思います。初問でも申し上げましたとおり、阿南駅周辺の地域のにぎわいの創出には、同時に市周辺部の中山間地域に影響を及ぼさないようにすべきものと考えております。 人口誘導については、ドーナツ現象で出ていった人や市外からの移住者にするべきではないでしょうか。そうでなければ、周辺部の人口はますます減少するばかりであります。どうか市の周辺部の共同体を維持するためにも、その維持できる人口が常に残るような対策を立てていただきたいと思います。 といっても、市長として強力なリーダーシップを発揮いたしまして、例えば、市の南部に内陸型の工業用地を造成していただくとか、また、市長公約にもございました企業誘致、また、道の駅事業への取組、そして今日もたくさんの御意見が出ました農業の振興、そういった点に一生懸命取り組んでいただきまして、自然や環境を守ることで我々の不安を一蹴していただきたいと思います。 地域公共交通計画と高齢者の移動支援についてでありますが、御存じのように、地域公共交通は負のスパイラルに陥って抜け出すことができないような状況であります。原因としては、1番にはモータリゼーションの発達による個人の車による移動であります。公開されました地域公共交通計画の目標の評価指数及び進行管理を見ますと、初問でも申し上げましたが、目標数値が低いのではないか、このように思うわけでありまして、趨勢人口を対象にした計画よりも、やはりこういう問題については戦略人口を対象として、現状より目標値が低いというのはモチベーションも上がらないし、ほんまに広報啓発活動に一生懸命に取り組めるのかどうか、少し不安になります。 アンケート調査によりますと、ほぼ90%の方が公共交通が必要と考えており、今後、自分だけでも将来のために公共交通を積極的に利用しようと思いますかの問いに対しまして、とても思う、思うが62.6%となっています。また、少しぐらい面倒でも、公共交通を利用した生活をしてみたいと思いますかに対しまして、とても思う、思うも54.6%となっていて、関心の高さが分かります。このことは、公共交通の必要性を理解されていまして、きっかけがあれば乗っていただけるということを表しているのではないでしょうか。いろいろな機会や媒体を使って、利用促進の啓発を行っていくとのことであり、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 そこで、これはどうでしょうか。全国には面白い条例や変わった条例がたくさんあります。例えば、本市も「乗って残そう」公共交通、月に〇〇回は公共交通を利用しよう条例をつくるとか、こういうことをすればかなりインパクトがあると思います。もちろん努力義務でありますので、受ける方は御自由であります。そうすることによって、少しでもカーボンニュートラルにも貢献できます。 利用する人が増えなければ、今後も人口密度が低い地域を走る公共交通はますます厳しくなるのではと思います。私どもの年齢、団塊の世代がまだ10年、運転免許証はそんなにも持てれんでしょうが、我々の後が、なくなるっておかしいんですけれど、もう公共交通も利用できないような年齢までまだかなりあると思うんですね。けれど、この10年の計画は、先ほども申し上げましたように現状よりも低くなっておりまして、私は啓発や喚起によって公共交通を維持する需要はまだまだ高いと思います。なくなればもうなかなか再起は難しいと思うんです。 今後、これからは、交通の幹線は別にいたしまして、ICTを活用した、きのうも出ておりましたが、デマンドバス、デマンドタクシーに取って代わると言われております。既に地域独自の交通サービスを構築して、交通問題を解消とまではいかなくても、軽減している自治体はたくさんあります。ぜひ研究、スピード感を持って取り組んでいただきたい、このように要望しておきます。 急発進抑制装置はおおむね10万円程度と思われます。6月に入って徳島新聞に、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故の記事が載っており、昨日の新聞にも載っておりました。幸いにも県内のこの6月の2件は死亡にまで至っておりませんが、多発をしているような状態であります。愛知県豊田市、岡山県新見市、岩手県北上市、茨城県古河市などの自治体は既に取り組んでいただいております。 また、運動部活動の地域移行についてでありますが、この件につきましては、保護者の方と少し話をしてみる機会がありました。部費のほかに新たな出費や教員と民間の指導員の技術の問題、また、スポーツに対する考え方の違いなどの問題がたくさん想定されるということでございますので、保護者の方は不安な気持ちを持っています。教員の方も強くなるのを目的にすることと社会に出てスポーツをたしなむというような指導方針といろいろあると思うんで、そういうことをしっかりと整理して保護者の方に説明をしていただけたらと、不安の解消をお願い申し上げて、私の質問を終わることといたします。
○副議長(湯浅隆浩議員) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ散会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(湯浅隆浩議員) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 ∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝ 散会 午後 4時20分...