◎
教育委員会教育長(石井博君)児童に対する虐待についての御質問に答弁申し上げます。
まず、
児童虐待の現状でございますが、徳島県で
児童相談所の機能を果たしております徳島県
中央こども女性相談センターでの
徳島市内の児童の
相談対応件数は、平成29年度において225件であったと聞いております。
次に、学校での
取り組みについてでございますが、学校は
児童福祉施設、病院等とともに
児童虐待の
早期発見、
早期対応に努めるとともに、
児童虐待防止のための教育を推進し、虐待を疑ったとき、または発見したときには速やかに
児童相談所への相談、通告を行うとともに、
児童虐待における施策に協力し、努めることとなっております。
学校においては、児童の衣服や体の日々の状況の観察、児童への
アンケート調査、子供や周りの
保護者からの情報により
早期発見に努めるとともに、
担任教諭や
スクールカウンセラー、
養護教諭による児童の
相談体制を整備し、対応しております。
特に、今回の千葉県の事案においては、
教育委員会が
保護者の威圧的な要求に屈し、
アンケートの回答を
保護者に渡したことが問題となっておりますが、徳島市では
関係機関との連携や
保護者等との対応においては、虐待に係る
個人情報保護や
守秘義務について厳格に配慮しながら、
子供たちの安全を守るということを最優先に考えて、その情報を慎重に取り扱いつつ、
関係機関と情報の共有を図っております。
現在、
文部科学省による
児童虐待が疑われる事案に係る
緊急点検の依頼が徳島
県教育委員会を通じてあり、幼稚園、小学校、中学校、
市立高校に対しまして、虐待が疑われるケースについて
緊急点検を指示しております。
また、今後の課題といたしましては、年々、親子・
家族関係が複雑化することなどにより、子供を取り巻く環境が大きく変化しているため、これまで以上にきめ細やかに
子供たちの
生活環境を見守りながら、個別の対応をしていく必要があると考えております。
さらに、
児童相談所や警察、各市町村との緊密な連携が重要となっており、学校においては子供からの相談や日々の
状況観察により、悩み事や心配事があった場合、教職員間で情報共有するとともに、学校長へ報告することが大切であると考えております。そして、教職員が
虐待防止や
早期発見に対する高い関心を持ち続けることが重要であり、
職員研修など、あらゆる機会を通じて
児童虐待に関する内容を積極的に取り入れ、全ての教職員が
共通理解をし、教職員の資質の向上を図っていくことが重要であると考えております。
徳島市
教育委員会として、今後も
県教育委員会、学校、市長部局、各
関係機関との連携を迅速かつ確実に行い、子供の命を守るため、切れ目のない対応をしっかりと行ってまいります。
以上でございます。
〔8番
藤田真由美君登壇〕
◆8番(
藤田真由美君)
女性職員の
活躍推進について、お答えをいただきました。
消防局については、
女性消防職員がふえることにより、より一層子供や高齢者、災害時の要支援者など、さまざまな状況にある市民の皆様への対応力が向上するものと考えます。今後につきましても、
採用拡大に向け、着実な
取り組みを実施していただきたいと思います。
病院局におきましては、
院内保育所の設置が生活と仕事の両立にプラスになっているようであります。今後につきましても、さらなる
利用促進に努めていただきたく、お願いいたします。
人事課の
取り組みについてもお答えをいただきました。
係長級の割合がふえているものの、
課長級の割合は依然低いと言わざるを得ません。
課長級以上の
管理職への女性の登用をふやすべく、まずは係長への登用を進めてきたとのことでありますが、これまで具体的にどのように取り組んできたのかお答えください。
また、今後は
課長級以上への登用を積極的に進めるべきと考えます。そのためには、まずは具体的な
目標数値を掲げるべきであります。今後の登用に向けての具体策とあわせて御見解をお聞かせください。
徳島市
自転車安全利用促進計画の概要について、お答えをいただきました。「走る」、「守る」、「停める」、「活かす」の
基本理念のもと、今後、具体的な施策を実行していただきたいと思います。
その中の、特に「守る」についてでありますが、今後、市として
自転車の利活用を促進するに当たり、市民の皆様の命を守るため、徹底した
安全対策を講じていく必要があると感じます。
近年、
自転車と歩行者の事故で高額な
賠償請求事例が相次ぐ中、
自転車保険への加入を義務づける自治体がふえてきているそうであります。
神戸地裁は、2013年に
自転車事故を起こした
男子小学生の母親に、
損害賠償9,521万円の支払いを命じました。今では1億円近い
高額賠償を命じられるケースも珍しくないそうであります。
一方、警察庁によりますと、2017年中の
自転車側が
加害者となった事故は1万5,000件を超えており、歩行者が重傷もしくは死亡した人数は299人とのこと。このうち、
加害者となる
自転車側の3割が保険に未加入だったそうであります。
昨年7月に
自転車保険への加入を義務化した神奈川県相模原市では、
小売業者に対しても販売する際に
加入保険の説明、確認を義務づけたそうであります。
自転車店を経営する方によると、
保険加入が義務化されてから問い合わせがふえた、市民の関心は高いと語っていました。
2015年10月に、全国で初めて
保険加入を義務化した兵庫県は、
損保会社と連携して自治体独自の
自転車保険、「ひ
ょうごのけんみん自転車保険」を創設、保険料を含め年間1,000円から加入できることから、加入者は10万人近くに及ぶそうであります。各自治体とも、
さまざま工夫をしながら
保険加入を進めています。本市においても、
加害者、被害者、双方を守るためにも
自転車保険の加入の義務化を進めるべきと考えます。本市の
自転車交通ルール安全利用に関する現状、課題とあわせて御見解をお聞かせください。
児童虐待の現状と課題について、お答えをいただきました。学校と
関係機関との迅速かつ確実な連携を図るとのことでしたが、ここで弁護士との連携ということでお聞きしたいと思います。
最近は、子供の教育、しつけに関して、学校や
教育委員会などに対して威圧的な態度で臨んでくる
保護者がふえてきたと言われております。
今回の事件では、「お父さんに暴力を受けています、先生どうにかできませんか」、このように学校に訴えた
アンケートを、市の
教育委員会は父親の威圧的な態度に屈し、あろうことかコピーを渡したということでありました。今回の父親は、市の
教育委員会の担当者に
名誉棄損で訴訟を起こすと迫ったり、関係者に家庭をひっかき回すなら職員を訴えると話すなど、関係者に高圧的、強硬な態度をとり続けていたそうであります。
今回の事件も踏まえて、今、法的な観点から、弁護士が学校に対して助言をする
スクールロイヤー制度の拡充が文科省の中でも議論をされております。
今回の事件でも、学校側に対して正確な法律にのっとったアドバイスがなされていれば、このような最悪の事態にならなかったとの声も出ております。
日本弁護士連合会が昨年まとめた意見書によりますと、
スクールロイヤーは学校に対して
法的観点から内部的に助言、指導を行うものであり、学校側の代理人となって対外的な活動を行うものではありません。
スクールロイヤーは、
対立構造になる前の段階から対立を予防する観点で学校側とかかわっていきます。そのため、現在、
教育委員会や自治体に置かれている顧問弁護士とは役割が違うとの見解であります。
現在の実情は、
学校現場で生じるさまざまな問題について、学校側は
法的観点を踏まえた対応が必要であるにもかかわらず、顧問弁護士の数も少ないため、適時に速やかに相談できていないとのことであります。そのため、
スクールロイヤーの活動が学校内部の助言、指導にとどまり、対外的な代理人活動を行わないとしても十分に有用であり、教員の教育活動への支援として極めて重要であるとしています。
そこでお伺いいたします。徳島市においても
スクールロイヤー制度を導入してはと考えますが、御見解をお聞かせください。
以上、お答えをいただきまして、まとめてまいります。
〔
総務部長 成谷雅弘君登壇〕
◎
総務部長(
成谷雅弘君)
管理職への
女性職員の登用についての御再問に答弁申し上げます。
女性職員の登用を進めるためのこれまでの
取り組みについてでございますが、登用するためには人材を育成する必要があることから、人事異動の面におきましては、女性を配属する職域や部門を限定するのではなく、市役所入庁後の早い段階で幅広い行政経験を積ませるよう配属を行っております。
また、
職員研修の面におきましては、毎年度、将来の
管理職候補となるべき
女性職員を外部研修機関の研修等に派遣するなど、
女性職員のキャリアアップに関する意識を高めてきたところでございます。
さらに、
職場環境の整備の一つといたしまして、
管理職職員に対し
特定事業主行動計画の趣旨や内容を再度周知徹底するなど、女性
活躍推進を目的とした研修を実施しているところでございます。
なお、先ほど申し上げましたように、
係長級以上につきましては
目標数値に近づいてきたところでございますが、これからのまちづくりや地域の活性化を初め、行政が抱えるさまざまな諸課題を解決するに当たりましては、女性ならではの視点や発想が大変重要であると考えております。このため、今後におきましては
課長級以上への登用につきましても
数値目標を掲げ、目標達成に向け取り組む必要があると考えており、
女性職員自身がキャリアアップへの意識を高めるための研修や、女性が活躍することのできる
職場環境を整備するための研修など、そのような
取り組みを引き続き実施してまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔
市民環境部長 黒川 義君登壇〕
◎
市民環境部長(黒川義君)徳島市
自転車安全利用促進計画についての御再問に答弁申し上げます。
まず、
自転車事故の現状についてでございますが、平成30年中の徳島市における
自転車の事故件数は261件で、前年の293件と比べ32件の減となっております。また、死者数も前年の3人から1人と減少しております。年齢別の発生状況でございますが、平成30年の中学生以下の子供の発生件数は22件で前年比6件の減、高校生は57件で前年比3件の増、高齢者は50件で前年比22件の減となっております。
こうした中、徳島市におきましても市内の小学校、中学校、高校や老人クラブでの交通安全教室の開催や、
自転車マナーアップキャンペーンなどを実施し、
自転車の乗り方や危険運転防止の指導及び
自転車保険加入の呼びかけなど、
自転車事故防止の
周知啓発に努めているところでございます。
しかしながら、現状におきましてヘルメット着用率の向上や、
自転車運転中の携帯電話の使用禁止、
交通ルール及び交通マナーの向上などの課題があると認識しているところでございます。
次に、
自転車保険の加入の義務化につきましては、
加害者側に1億円近い賠償命令が出ていることを踏まえ、国土交通省において、
自転車の運行による
損害賠償制度のあり方等に関する検討会が設置され、
自転車損害賠償制度についての必要な措置が検討されているところでございます。
その検討会の中で、
自転車損害賠償保険などの加入促進については必要性があるとし、条例による加入促進については有効性があると言われております。
徳島市といたしましても、交通安全教室などで
自転車保険に関する啓発活動を実施しておりますが、今後は検討会の進行状況を注視し、県とも協調しながら、今回の徳島市
自転車安全利用促進計画の検証会の中で議論してまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔
教育委員会教育長 石井 博君登壇〕
◎
教育委員会教育長(石井博君)児童に対する虐待についての御再問に答弁申し上げます。
スクールロイヤー制度でございますが、徳島
県教育委員会が平成30年度より
文部科学省の
調査研究事業を活用した、いじめ防止等対策のための
スクールロイヤー活用事業を実施しております。現在、児童・生徒の問題行動、不登校等、生徒指導上の諸課題に関する
調査におけるいじめ認知件数は全国で過去最多を記録し、問題が深刻化、複雑化している事案もあり、学校だけで対応するのはより困難になってきております。
本事業は、徳島県内の公立小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校を対象として、法律の専門家である弁護士がその専門的知識、経験に基づき、学校において法的側面からいじめなどの諸課題の予防や効率的な解決に資することを目的としております。
今年度は県下で20人の
スクールロイヤーが小学校及び中学校等からの相談を受けております。その中で行われる指導、助言の範囲には、
児童虐待の防止に係る
児童相談所等
関係機関との連携や、
保護者対応の相談も含まれており、今後におきましても県事業を活用した実施に取り組むとともに、県に対して事業のさらなる充実を要望していき、徳島市としても市独自の
スクールロイヤーについて、国や県の動向を注視しながら研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔8番
藤田真由美君登壇〕
◆8番(
藤田真由美君)
管理職への
女性職員の登用について、お答えをいただきました。男女の別なく、職域や部門を限定せずに幅広い経験を積ませるべく配属を行っているとのことでした。早い時期からさまざまな行政経験を積むことは、その後、マネジメントをする上で大切であります。今後は
課長級以上への登用目標を掲げてしっかり取り組んでいただきたいと思います。
各種研修を行うとのことでありましたが、
女性職員のロールモデルとなる女性
管理職との情報交換会や、多様な人材
発掘のため、部長職以上と
女性職員、若手職員の皆さんとの研修会なども行ってみてはいかがでしょうか。
きょう、3月8日は国際女性デーであり、女性も男性も同じように政治、経済、外交などのあらゆる分野に参加できるようにと願う日であります。日本における男女平等は世界的に見てもまだまだ低い位置にあります。しかし、以前に比べれば男女格差が少しずつではありますが縮まってきているとは感じます。
先ほどの答弁の中にもありましたが、これからのまちづくりや地域の活性化などを考えるに当たり、女性の視点は必要であります。また、同じように家庭生活や子育ての場面にも男性がもっとかかわっていかなければいけません。男性も女性も、性別による
役割分担に縛られるのではなく、その人らしく個人の能力を存分に発揮でき、活躍できるよう、全庁で意識を変え取り組んでいただけるよう要望いたします。
自転車のさらなる活用、役割の拡大については、今後さまざま検討していただき、効果的な施策を要望しておきます。車社会の徳島ではありますが、成人病を予防し、
健康増進を図るためにも、市民の皆様の
自転車利用への意識の向上に努めていただきたいと思います。市の職員から積極的に
自転車を活用するプロジェクトなども検討し、企業などへの啓発もお願いしたいと思います。
そして、
自転車事故を未然に防ぐことが第一でありますが、不幸にも事故に遭ったときに
加害者、被害者、双方を守るためにも、
自転車保険の加入の義務化を重ねて要望しておきます。
児童虐待については、現在、国会においても体罰の禁止の明記、都道府県間の情報共有化、
児童相談所との連携など、
児童虐待防止法の改正が検討中であります。
児童相談所などに寄せられる虐待に関する相談件数は年々
増加傾向にあり、その背景はさまざまだと言われております。家庭環境の変化、経済苦、家庭不和など、さまざまな要因が絡む場合が多く、解決策が簡単に見つかるわけではありません。虐待のリスクをどう判断するのか、虐待を的確に見きわめることは大変難しいことでもあると思いますが、各機関がこれまでにも増して連携を図りながら、虐待の
早期発見、防止に努めていただくようお願いいたします。
スクールロイヤー制度については、県の活用状況、今後の方針など、しっかり連携をとりながら、さらなる充実、また徳島市としての導入についても検討を要望しておきます。
子供たちにとって一番身近な学校においては、どうかこれまで以上に
子供たちの家庭環境、
生活環境を見守りながら、子供の命を守り切るとの強い思いで
子供たちに寄り添っていただけるようお願いし、私の質問を終わります。
○議長(井上武君)次は、24番船越智子君。
〔24番 船越智子君登壇〕
◆24番(船越智子君)日本共産党徳島市議団、船越智子です。質問通告に従って質問してまいります。
阿波おどりを地域の誇りと思える祭りにするために、お金の流れが不透明になったり、一部の人が力を持ったりするのではなく、継続可能で、演じる人、見る人、地域の人、一人一人が祭りを担う主体者になるその一歩として、この間、参加費や有名連に対する出演料など、有識者会議の提案を受けて協議会や実行委員会で検討をされてきたと思います。
観光協会が4億円もの赤字を抱えていたことが明らかになる中で、日本共産党市議団では前原市政が、いざとなれば市民の税金で6億円まで赤字を払う損失補償契約を議会に隠して結んでいたことを、まさに阿波おどりの闇として追及し、明らかにしてきました。
遠藤市政は、この損失補償契約を打ち切り、4億円もの赤字を抱えていた観光協会は破産し、今、新たな阿波おどりの改革が前に進もうとしています。私たちも一緒にその転換点に立ちたいと思っています。
徳島市のホームページにも明らかにされていますが、改めてお伺いします。昨年の夏の踊りでは、出演料も各連と直接契約し、お金をガラス張りにしたことは公正で透明性のある阿波おどり運営に大きく一歩を踏み込んだと言えます。不透明な会計と赤字体質を放置してきた観光協会の過ちを二度と繰り返さないために、有名連の出演料のあり方がどう変わるのか。また、阿波おどり事業の民間委託について、導入の経緯や今後の公平・公正と透明性の確保と、その方策をお示しください。
次に、
学校現場における
スクールカウンセラーの役割についてですが、千葉県での悲惨な虐待でみずから助けを求めていたにもかかわらず、幼い命が奪われてしまいました。7年前の大津市のいじめでの教訓では、教職員の多忙さの解消とともに、学校側の対応の甘さや危機感の薄さが言われました。
先ほど虐待の対応について、他機関などへの
連携強化がある、るる述べられましたが、今、教育現場では
子供たちの健やかな育ちをどう見守っているのでしょうか。
お尋ねします。いじめや
児童虐待の防止について、
スクールカウンセラーの果たす専門的役割は大きいと思います。そこで、いじめや
児童虐待の防止について、
教育委員会としてどのような指針に基づき、どんな対応をしているのか、また、
スクールカウンセラーの配置の実態と相談件数の推移についてお答えください。
この間の全国の事件の教訓を教育現場でどう認識し、生かしているのか、具体的にお答えください。急増し、激変している状況に対して、特に
スクールカウンセラーの配置について現場の先生方の声をどのようにつかんでいるのかお答えください。配置状況についてどう考えるのか、あわせてお答えください。
お答えをいただき、再問してまいります。
〔経済部長 吉岡健次君登壇〕
◎経済部長(吉岡健次君)阿波おどりに関する御質問に、順次答弁申し上げます。
初めに、有名連に対する出演料についてでございますが、これまで阿波おどり実行委員会が有名連に対して支払っていた出演料は、前夜祭や選抜阿波おどりの出演に対する出演料のほか、有料・無料演舞場の一部の出演に対する出演料がございました。
こうした出演料に対して、阿波おどり事業の検証を行った有識者会議からは、人口減少と高齢化が進展し、経済の縮小が懸念される中で、地域の貴重な伝統文化である阿波おどりを継承していくためには、参加者自身が自分たちでこの祭りを支えていこうとする意識改革が重要であることから、有名連に対して支払っていた出演料は廃止し、全国のほかの祭りを参考に踊り連からは参加費をいただくことが提言されました。
阿波おどり事業の主催者である阿波おどり実行委員会では、こうした提言を踏まえ、前夜祭と選抜阿波おどりの出演料は必要な人数分の弁当代を算定するとともに、時間数に応じた駐車場代の実費相当に減額することといたしました。
また、演舞場の出演に対しては、ほかの踊り連からは参加費を徴収することとしたものの、有名連の皆さんについては有料演舞場の魅力向上策として、これまで同様、阿波おどり実行委員会が張りつけを依頼することから、参加費を無料とする一方で、出演料を廃止することとしたものでございます。
具体的な金額につきましては、有料・無料演舞場の出演料は、これまでは出演の一部分に対し、1回当たり1万円または2万円でございましたが、廃止しております。
また、前夜祭の出演料は、平成29年度には阿波おどり振興協会及び徳島県阿波踊り協会のそれぞれ350人程度の出演に対し、1協会当たり200万円を支払っておりましたが、1協会当たり100万円に変更しております。
選抜阿波おどりの出演料は、出演回数に応じて出演料を定めておりまして、1回出演の場合は9万2,000円を5万3,000円に、2回出演の場合は14万9,000円を10万円に、3回出演の場合は24万1,000円を12万1,000円にそれぞれ変更しております。
次に、阿波おどり事業への民間委託の導入について、答弁申し上げます。
初めに、民間委託を導入することに至った経緯でございますが、有識者会議からは、阿波おどり事業が赤字となった場合に、昨年度までの徳島市観光協会と同様に、税金で補填するような仕組みは避けるべきであり、その上で民間事業者等が有するアイデアやノウハウを最大限活用することにより、阿波おどり事業を健全に、かつ持続的に実施するとともに、収支の責任を民間事業者等が負うことになる民間委託による阿波おどり事業の実施が提言されております。
阿波おどり実行委員会は、こうした提言を踏まえ、平成31年度から民間委託を導入することを決定したものでございます。
民間委託を行った後は、阿波おどり事業の収益の一部を阿波おどり実行委員会へ納付することとしており、この納付金を阿波おどり事業を安定的に運営するとともに、未来に向けて発展させていくために設けている徳島市の阿波おどり振興基金に積み立てることとしております。これにより、徳島市といたしましても将来的に必要となる桟敷修繕などの多額の経費に備えるとともに、基金を活用した阿波おどりの県外キャンペーンなどを通じて、観光誘客や阿波おどりの振興に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、公平性や透明性の確保とその方策につきましては、阿波おどり実行委員会が民間委託の条件として、事業者に対し月1回以上、事業の
進捗状況等の報告を求めるとともに、事業実施に際し協議の場を設けることで、地域の祭りである阿波おどりを決して民間事業者に全てを委ねるのではなく、阿波おどり実行委員会が阿波おどり事業の主催者として当事者意識をしっかり持ち、事業者と十分に連携して、事業を円滑に実施できる仕組みを設けることとされております。
このほか、阿波おどり実行委員会では、第三者の視点で事業を客観的に評価する評価機関を設置することとしていることから、この評価機関からの指摘事項等を民間事業者とも共有することで、翌年以降の阿波おどりがよりよいものにつながると考えております。
以上でございます。
〔
教育委員会教育長 石井 博君登壇〕
◎
教育委員会教育長(石井博君)
学校現場における
スクールカウンセラーの役割についての御質問に答弁申し上げます。
徳島市
教育委員会では、
児童虐待に対して学校が適切な対応ができるよう、4月の校長会等で、虐待を疑ったとき、発見したときの対応マニュアル、フローチャート図の確認を周知するとともに、
児童相談所や徳島市子育て支援課、警察等
関係機関との連携、協力を一層進めるため、組織的な体制の整備やスクールソーシャルワーカー等の配置の促進などの
取り組みを行っております。
学校では、
児童虐待防止のための教育を推進し、児童の衣服や体の状況、児童への
アンケート調査、子供や周りの
保護者からの情報により虐待が疑われるとき、または発見したときには、子供の安全確保を最優先とし、速やかに
児童相談所への相談、通告を行うとともに、徳島市
教育委員会に報告することとしております。
また、子供が相談できる体制として、
担任教諭や
スクールカウンセラー、
養護教諭による児童の
相談体制を整備して対応しております。
次に、
スクールカウンセラーの配置については、徳島県事業である
スクールカウンセラー等活用事業により、児童・生徒のいじめや不登校等の問題行動に対応するため、相談活動の充実を図り、生徒指導上の諸問題を解決することを目的として、小学校、中学校、高等学校に配置されております。職務内容は、児童・生徒へのカウンセリングやカウンセリング等に関する教職員及び
保護者に対する助言、援助などでございます。
続きまして、
スクールカウンセラーの配置状況ですが、中学校を拠点校として13人を配置し、小学校30校への派遣を行っております。平成30年度から市内15校全ての中学校に拠点校として配置され、校区内の継続的なカウンセリングの実施が可能となっております。
平成29年度の
相談対応件数は1,276件となっており、中学校と小学校の内訳は、中学校が984件で77.1%、小学校は292件で22.9%となっております。
相談内容で多いのは、1、不登校、2、心身の健康、3、発達障害の順になっており、
児童虐待に関する相談も8件ございました。
相談件数の推移につきましては、平成23年度の1,197件に対して、平成29年度は1,276件でございました。
千葉県の事案では、
教育委員会が威圧的な要求に屈し、いじめ
アンケートの回答を
保護者に渡してしまったことが問題となっております。
徳島市
教育委員会では、
文部科学省より通知がありました
児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策の決定についての再確認と、個人情報の取扱注意、虐待にかかわる児童・生徒の安全確認等、引き続き
児童虐待防止に向けた積極的な対応を各学校に通知し、
児童虐待防止対策の徹底を呼びかけております。
また、
文部科学省より
県教育委員会を通じて
児童虐待が疑われる事案に係る
緊急点検の
調査依頼があり、幼稚園、小学校、中学校、
市立高校に虐待が疑われるケースについて
緊急点検を実施しているところでございます。報告内容に応じて
教育委員会、市町村、
児童相談所、警察等の
関係機関が連携して情報共有を図り、組織的に対応してまいりたいと考えております。
続きまして、
スクールカウンセラーの配置についての
学校現場の意見については、拠点校を対象とした次年度配置希望
調査の際に、事業に対する要望、意見を学校から聞き取っており、
県教育委員会で柔軟に対応している部分もあることから、現状としておおむね機能していると考えております。
以上でございます。
〔24番 船越智子君登壇〕
◆24番(船越智子君)阿波おどりについて、再問してまいります。
お答えいただきました出演料につきましては、今まで協会が幾らもらって、それがどのようなルールに基づいて各連や連員個人に幾らいっていたのかわからなかったといった声も耳にしています。前夜祭で比較しますと、3日間で3回の練習と本番の1日3回公演に、各協会350人分として、今まで県協会と市の振興協会にそれぞれ200万円ずつ支払われてきました。1人単価は単純に割って4日間で約5,700円でした。これが次年度はそれぞれの協会に100万円ずつで、1人当たり約2,800円で、4日間で割ると1日700円、ほぼお弁当代の実費支給になるということです。
このようなお金のガラス張りと公平・公正で透明性の高い持続可能な運営を民間委託で進めていかれるようですが、阿波おどりは徳島市の中心的観光資源であり、その経済効果は大きなものです。また、徳島の大切な伝統芸能です。徳島の人は、誰でも阿波おどりが踊れると県外の多くの方は思っています。今後、徳島に生まれれば誰でも踊りたくなる踊りとして、全ての市民がかかわりたくなる踊りとして、誰もが幅広く活躍できるよう、活躍の場の裾野を広げることなどが必要ではないでしょうか。安心して踊りや鳴り物も練習できる場所を市民に案内できるようにするなど、市民に寄り添い、守り、育てることが必要ではないでしょうか。
お尋ねします。徳島の大切な伝統芸能としての阿波おどりを地域の誇りと思える祭りにするために、今後、行政としてはどう守り、育てる責務を担っていくのかお答えください。
次に、
学校現場における
スクールカウンセラーの役割についてですが、御答弁にありましたように、いじめや
児童虐待の防止に
スクールカウンセラーの役割は、直接
子供たちや先生、
保護者にかかわる専門職として重要なものです。
これは「とくしま子どもの
虐待防止ガイドブック」です。現在、子育て支援課や
教育委員会がいじめや
児童虐待の防止について対応しているマニュアル本で、平成23年3月作成の県の冊子です。8年前に県が発行した冊子をマニュアルとして使っています。
これは、先日、徳島市の市役所のロビーで設置されていた「STOP!子ども虐待」のチラシですけれども、県内の
児童相談所における虐待相談件数として、平成13年が129人、平成19年には343人、また、平成23年には435人に急増しています。データはこちらも平成23年でとまっています。対応件数と対応拠点の名簿が変わるだけで、ほぼその内容はそのまま更新され続けています。
お尋ねします。先ほどの御答弁でも、徳島市における平成29年度の徳島県
中央こども女性相談センターでの相談件数が225件ということでしたが、平成23年度と比較してどうなっているのかお答えください。
また、お答えいただきました
スクールカウンセラーは、全中学校15校に13人が配置されています。週に1日7時間の年間35回、これは一番多いケースです。年間の相談件数は、全小学校の半数がゼロから一桁台です。また、小学校、中学校を合わせた相談件数は二十数%にしかなりません。時間が余りにも短く、エリアの小学校の相談をなかなか受けられていないのが現状です。相談件数も毎年多い状況が続いています。市内のある小学校の先生は、
スクールカウンセラーの姿を見ることもできず、どのように利用できるのかがわからないとお聞きしたことがあります。
お尋ねします。事件や事故が起きてからでは遅いのです。予防、専門性の共有、ともに考えてくれるそれぞれの専門性を持った養護の先生と同じように
スクールカウンセラーも常駐させるべきではないでしょうか。他都市でも、全校に配置する例がふえています。拠点校となる中学校に配置では、現場の要望実態の解消にならないと思いますが、どうお考えでしょうか。お答えください。
県へ強く全ての学校への配置や、人員増と時間の拡充などの配置強化を要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。
子供たちの健やかな命を守るために、市単独ででもカウンセラーなどの専門職の配置が必要ではないでしょうか、認識をお答えください。
お答えいただきまして、質問してまいります。
〔経済部長 吉岡健次君登壇〕
◎経済部長(吉岡健次君)阿波おどりに関する御再問に答弁申し上げます。
阿波おどりに関する行政の責務についてでございますが、阿波おどりは徳島市最大の観光資源であり、市民の生活の一部となっている伝統芸能でございます。
そこで、これまでも徳島市は阿波おどり事業に対し公益性の高いシャトルバスや無料演舞場、にわか連の運営に対して助成していることから、今後もこうした支援は行政の責任として継続していかなければならないと考えております。
また、行政の責務として、徳島の伝統芸能である阿波おどりを後世にしっかり引き継いでいくとともに、阿波おどりの裾野を広げていくことは非常に重要なことであると考えております。
そこで、阿波おどりの担い手となる人材育成のため、平成29年度まで実施していた有名連による小学生への阿波おどりの育成出前講座を平成31年度に再開することとしたところでございます。予算計上額は100万円で、1回当たりの講師料は5万円としております。
以上でございます。
〔
教育委員会教育長 石井 博君登壇〕
◎
教育委員会教育長(石井博君)
学校現場における
スクールカウンセラーの役割についての御再問に答弁申し上げます。
まず、
児童虐待に関する徳島県
中央こども女性相談センターでの
徳島市内の相談の対応件数の比較でございますが、平成23年度は123件であり、1.8倍にふえていると聞いております。
次に、
スクールカウンセラーの配置でございますが、学校からの要望、意見の中で件数が多く、予約待ちが発生したりする場合もあったとのことであり、
県教育委員会に対して人員の増も含め、制度のさらなる充実を要望していきたいと考えております。
また、市単独での配置については、県や他都市の動向を注視しながら研究をしていきたいと考えております。
以上でございます。
〔24番 船越智子君登壇〕
◆24番(船越智子君)阿波おどりについて、まとめてまいります。
繰り返しになりますが、前原市政は議会に隠して、いざとなれば観光協会の赤字を市民の税金で6億円まで払う損失補償契約を結んでいました。これを遠藤市政になって打ち切り、4億円もの赤字を抱えていた観光協会は破産し、今、新たな阿波おどりの改革が前に進もうとしています。徳島の宝である阿波おどりの闇に包まれていた部分に、やっと光を当てることができたのです。今後は阿波おどりを巡って、お金の流れについて透明性の確保が大変重要です。知らない間に市民の税金で赤字補填される約束がされることがないように、ガラス張りの市政運営が不可欠です。まずは公平・公正で持続可能な伝統芸能として、市民に寄り添い、守り、育てる行政の役割をしっかりと果たし、市民一人一人が主役の祭り運営に向かうことを大いに期待し、しっかりと見守っていきたいと思っています。
最後に、
スクールカウンセラーについてですが、お答えいただきましたように、
児童相談所への相談が平成23年から平成29年までに1.8倍に激増している中、徳島市の
スクールカウンセラーの相談件数はほぼ横ばいです。徳島市では、現実に見合った対応が強化されているとは言いがたい状況です。
スクールカウンセラーの配置強化について、市単独の配置については研究していくとのことですが、それでよいのでしょうか。早急な検討と、その実現を県にも強く要望するよう求めておきます。
現場の先生方の声を紹介して終わります。現場では、クラスに1人や2人は必ずどうしてこんな行動をするのかと思う児童を抱え、悩んでいる先生がいます。少ない時間しか来られないカウンセラーは、当然、一番必要としている児童に優先され、ほかは遠慮します。ほぼ全ての先生が相談したい、軽度の発達障害や生きていくつらさを抱えた
子供たちがいっぱいいると言います。担任と
スクールカウンセラーが一緒に考えていかなければならない
子供たちがいっぱいいる。先生たちも、カウンセラーを待っても来られないから諦めてしまっている。問題は起こっていないが、一触即発の状態を抱えた事例はたくさんある。先生方の熱意でぎりぎり子供の命を守っている。現場では、ヘルプや悲鳴や要求を出すゆとりや余裕もない。精いっぱい日常をやりこなす日々。
スクールカウンセラーが余りにも不安定で位置づけられていない。先ほどもありましたけれども、長くて週に1回7時間で、年35回の勤務では当たり前です。全ての学校に養護の先生と同じように常駐してくれることを強く望まれていました。
子供たちの豊かな育みを積極的に保障するためにも、
スクールカウンセラーなどの専門職の配置の強化を強く求めます。
以上で、日本共産党徳島市議団、船越智子の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(井上武君)以上で通告による質疑及び質問は終わりました。
これをもって質疑及び質問を終結いたします。
ただいま議題となっております各議案は、お手元に配付の委員会付託案件表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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○議長(井上武君)次に、休会についてお諮りいたします。
明3月9日から3月17日までの9日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井上武君)御異議なしと認めます。よって、明3月9日から3月17日までの9日間は、休会することに決定いたしました。
本日は、これにて散会いたします。
午前11時16分 散会...