3番 小 林 和 夫 君
│ 4番 岸 本 和 代 君
5番 吉 本 八 恵 君
│ 6番 西 林 幹 展 君
7番 美 馬 秀 夫 君
│ 8番 三 木 明 君
9番 隅 倉 純 爾 君 │ 10番 佐々木 健 三 君
11番 岡 孝 治 君 │ 12番 久次米 尚 武 君
13番 村 上 稔 君 │ 14番 開 寛 君
15番 中 川 秀 美 君 │ 16番 岡 南 均 君
17番 笠 井 国 利 君 │ 18番 西 條 正 道 君
19番 小 林 淳 治 君 │ 20番 井 上 武 君
21番 須 見 矩 明 君 │ 22番 武 知 浩 之 君
23番 小 林 康 伸 君 │ 24番 宮 内 春 雄 君
25番 広 瀬 和 範 君 │ 26番 塀 本 信 之 君
27番 加 戸 悟 君 │ 28番 梯 富 子 君
29番 中 野 一 雄 君 │ 30番 河 野 みどり 君
31番 山 口 悦 寛 君 │ 32番 赤 川 健 治 君
33番 折 目 信 也 君 │ 34番 森 井 嘉 一 君
─────────────────────────────
説明のため出席した者の職氏名
市長 原 秀 樹 君 │ 第一副市長 本 田 利 広 君
第二副市長 佐 藤 吉 則 君
│ 企画政策局長 岩 崎 啓 二 君
総務部長 榊 勇 君
│ 財政部長
市民環境部長 上 野 見 親 君 │ 兼理事 梶 原 照 平 君
保健福祉部長 │ 経済部長 尾 池 修 二 君
兼理事 多 田 昭 弘 君
│ 都市整備部長 敷 島 徹 君
土木部長 磯 部 洋 一 君
│ 危機管理監 地 紙 満 君
消防局長 瀬 川 安 則 君
│ 水道局長 久 米 好 雄 君
交通局長 桒 村 信 一 君
│ 病院事業
病院局長 後藤田 勲 君
│ 管理者 露 口 勝 君
教育長 石 井 博 君
│ 選挙管理委員
監査委員 橋 本 省 二 君
│ 会事務局長 湊 浩一郎 君
監査事務局長 学 谷 一 郎 君
│ 農業委員会
│ 事務局長 矢 部 和 道 君
─────────────────────────────
議会事務局職員出席者
事務局長 松 田 平
和 │ 次長兼庶務課長 箕 浦 豊
議事調査課長 林 哲
也 │ 庶務課長補佐 角 元 京 子
議事調査課長補 │ 議事係長 宮 本 和 明
佐 西 名
武 │ 調査係長 吉 本 毅
─────────────────────────────
○議長(
西條正道君)これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、配布いたしてあるとおりであります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
西條正道君)それでは、日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において、10番
佐々木健三君、33番折目信也君のお二人を指名いたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(
西條正道君)次に、日程第2を議題といたします。
これより質疑及び質問を続行いたします。30番
河野みどり君。
〔30番
河野みどり君登壇〕
◆30番(
河野みどり君)おはようございます。質問通告に従って、順次質問をさせていただきます。
まず最初に、徳島市の
公共交通についてです。
交通基本法制定の動きについてですが、
交通基本法、これは仮称ですけれども、この提案は国会で過去に何度か提出されてきましたが、自公政権のもとで廃案となっています。新政権になって、2009年11月から2010年6月にかけて法案の
中身づくりがされてきたと聞きますが、その中身とはどのようなものなのか説明をし、徳島市の見解と、さらに市バスの
存在意義と
地域公共交通の充実についても、それぞれ担当部局から答弁をいただきます。
次に、浄化槽の
維持管理についてですが、
浄化槽法に基づき、設置者には法定点検、
保守点検、清掃の三つの
維持管理が義務づけられています。しかし、最近特に
維持管理の負担が重過ぎる、あるいは
法定検査の必要性についての不満の声が広がっており、連日のようにマスコミの読者の欄でも掲載されています。また、私のところに何度も相談があります。先日の県議会でも議論がされ、我が党県議の質問に県知事は、下水道や
農業集落排水等の
水質浄化対策の
管理者負担との公平性にも配慮して慎重に対応したいと、浄化槽への
維持管理費負担の問題に答えています。
まず最初に、市内全体の
合併浄化槽の設置基数と、みなし浄化槽と言われている浄化槽はどれぐらいなのか、説明を求めます。また、
法定検査の受検率について県議会での議論がマスコミで報道され、徳島市は40.4%となっています。
水質保全の立場から、これを促進させたいのが行政側ですが、浄化槽を設置している住民側からすると、高過ぎる
維持管理費と、
法定検査と
保守点検のどこに違いがあるのかとの不満があり、この問題の解決の道を見つけることが重要になっています。
さらに伺いますが、徳島市の
下水道料金の負担、標準世帯で年間どれぐらいなのか。また、
合併浄化槽の法定、
保守点検と清掃の3点セットの費用負担は年間どれぐらいなのか、お答えください。また、
法定検査、これは11条検査を指しますが、
保守点検について、この二つ、説明を求めます。
次に、
改良住宅譲渡手続についてですが、この問題は平成20年度そして21年度と、本議会で
譲渡手続を進めるよう求めてきた問題です。機会あるごとに同和行政の終結を確認し、残された事業を速やかに廃止あるいは一般対策へ移行することが、行政として残された使命であると私は主張してまいりました。
そこでお聞きしますが、昨年の9月議会では、私の質問に対し、敷島部長は来年度には
入居者アンケートなどの
意向調査を行うと答弁されましたが、
アンケート調査はできているのかどうか、お伺いをいたします。
また、譲渡についてはかなりのエネルギーと時間が必要です。片手間の仕事ではできない内容です。昨年の部長答弁では、入居者の
意向調査とともに早期に
事業計画を立てると答えていますが、どのような計画になるのか、お答えください。
さらに、この
譲渡手続には大変な労力が必要であることは、ほかの自治体の例を見ても明らかです。しかし、住宅課の現行職員だけでは到底無理があると考えます。本気で譲渡問題を解決される気があるなら、担当職員をふやし、専門的なチームの設置で問題解決に当たるべきですが、答弁を求めます。
次に、
譲渡条件についてですが、同対法が失効している現在、国のほうでも早期解決の方向が示されています。昨年、全国52市町村で組織されている
地域改善向
住宅譲渡促進全国協議会に加入をしている徳島市として、昨年7月21日に
四国地方整備局に対し陳情を行っていると議会答弁がありましたが、その後の整備局の動きなども報告を求めます。
答弁をいただきまして再問をいたします。
〔
都市整備部長 敷島 徹君登壇〕
◎
都市整備部長(敷島徹君)
公共交通についての御質問に、順次御答弁申し上げます。
まず、
交通基本法制定の動きについてどのように認識しているのかとの御質問でございますが、
交通基本法につきましては、御承知のとおり、現在国において検討を行っているところでございますが、本年6月に
国土交通省から、その基本的な考え方の案といたしまして、三つの大きな柱が示されております。一つ目は、移動権の保障と持続可能な新しい
交通体系の構築並びにその支援措置の充実、二つ目は、
交通体系、
まちづくり及び乗り物の三位一体の低炭素化の推進、三つ目は、地域の活力を引き出す交通網の充実とされております。特に一つ目の移動権の保障につきましては、健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要なものであるとし、
交通基本法の根幹に据えていることから、当然自治体の役割も大きいものと考えております。本市といたしましては、法律の内容等の全容が明らかになった段階で、適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、
市営バスの
存在意義についてでございますが、本市の
公共交通の中心は
路線バスであり、特に
市営バスは市民の皆様の足として、中心的な役割を果たしてまいりました。しかしながら、
モータリゼーションの進展等により利用者が減少し、
市営バス事業は
事業規模の縮小を余儀なくされ、これまで幾たびかの
経営改善の取り組みにより、立て直しを図ってまいったところでございます。こうした状況のもと、平成20年度に、徳島市
バス事業の
在り方検討委員会から
市営バスの今後の在り方と方向性についての答申がございまして、これは
市営バス路線のうち経営の困難な10路線を市長部局へ移行し、
市営バスがこれまで担ってきた
路線バス事業を市長部局と共同で進めていくことにより、
経営改善を図るというものでございました。
市営バスは担う路線が減少するとはいえ、今後も利用者の多い市の中心部の地域を運行することとなっており、より一層の企業性を発揮して、これまでと同様、
公共交通機関としての使命があると考えております。
本市といたしましては、徳島市
地域公共交通総合連携計画に基づき、
市営バスと連携を図りながら
公共交通の改善策等を推進することにより、市民の皆様の
移動手段の確保を図ってまいりたいと考えております。
次に、
地域公共交通の充実についてでございますが、地域における
公共交通の充実につきましては、特に
公共交通不便地域の解消が重要であると考えております。昨年度に策定いたしました徳島市
地域公共交通総合連携計画におきましても、その目標に
公共交通不便地域の減少を掲げ、
移動手段の確保策について研究等を行い、現在、その施策の推進に努めているところでございます。推進に当たりましては、地域へ入り、地域の皆様との話し合いにより問題解決を図り、
公共交通の充実を目指して努力してまいりたいと考えております。こうしたことが、今後の
高齢化社会における
地域づくり、
まちづくりにも寄与するものと考えているところでございます。
引き続きまして、
改良住宅の
譲渡手続についての御質問に、順次御答弁申し上げます。
まず、1点目の
改良住宅の譲渡に関する
アンケート調査の進捗状況でございますが、
住宅地区改良法に基づいて建設された
改良住宅のうち、
共同住宅以外の
改良住宅及び店舗を対象として、
譲渡方針の策定に向けた基礎資料とするため、
改良住宅等の入居者の譲り受けに係る意向について
アンケート調査に取りかかっているところでございます。譲渡の対象となる
改良住宅及び店舗616戸のうち、現時点で
賃貸借契約のある575戸に対して
アンケート調査を送付し、来年1月20日までに回答いただくこととしております。なお、この
アンケート調査の結果につきましては、今年度中に取りまとめたいと考えております。
次に、2点目の譲渡に向けた今後の
事業計画についてでございますが、
アンケート調査の結果に基づき、来年度から国及び県と
譲渡処分の承認に向けた事前協議を行い、その後に具体的な譲渡方法や、手順を明確にするための
譲渡方針の策定作業に取りかかることとしております。
譲渡方針の策定後、
譲渡対象住宅の
不動産鑑定や
地元説明会の開催、並びに国及び県に対する
譲渡処分の承認申請など必要な手続を行った上で、個々の住宅の売却手続を進めることとしており、
事業計画全体の期間といたしましては、平成31年度までの10年間を予定しております。
こういった
事業計画の中で、
改良住宅の事業に関しまして
プロジェクトチームを立ち上げないのかということにつきましては、
改良住宅を譲渡していくための
譲渡方針を策定する段階までは、引き続き現行の職員体制で進めてまいりたいと考えておりますが、その実行段階に入りました時点で、そのときの状況を踏まえ、体制強化についても検討したいと考えております。
次の、
アンケート調査を実施した後の地元への説明会の開催についてでございますが、
譲渡方針の策定や
譲渡対象住宅の
不動産鑑定を実施した後に、
地元説明会を開催する予定でございます。
最後に、
改良住宅の
譲渡要件緩和を求める陳情に対する国の動きにつきましては、その後、特に大きな変化はございません。
今後におきましては、
アンケート調査の結果を踏まえて、
改良住宅譲渡事業推進のため、国及び県との協議に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔
交通局長 桒村信一君登壇〕
◎
交通局長(桒村信一君)
市営バスの存続意義と
地域公共交通の充実についての御質問に、交通局の立場から御答弁申し上げます。
まず、
市営バスの
存在意義についてでございます。
徳島市営バスは、
公共交通機関が本県には少ないといった状況下において、昭和4年に事業を開始して以来、80年にわたって市民の足の確保という重要な役割を担ってまいりました。
モータリゼーションの発展等に伴い、他都市では
バス事業の廃止などが進む中におきましても、本市では、
事業規模を縮小してきているとはいえ、現在でも20路線、1日およそ6,000キロメートル、年間延べ466万人の市民の足を確保しているところでございます。今後、人口減少が予測され、経営環境的には厳しいものが想定されますが、一方で高齢者などの
移動制約者がふえていく状況下、
公共サービスの必要性は増してくるものと考えられます。また、
今世紀前半にも発生が懸念されている東南海・南海地震などの災害時におきましては、行政と連携し、市民の安全確保について、緊急輸送などの面で本市の
危機管理の一翼を担うべきではないかと考えております。さらに
道路交通の渋滞緩和、
地球的課題でございます
温暖化防止対策などの観点から、
公共交通としての役割が期待されているところです。以上申し上げましたようなことが、
公営バスの
存在意義であると考えております。
次に、
地域公共交通を充実させるべきでないかという御質問についてでございます。
先ほど御答弁させていただきましたように、
公共交通は今後さらに必要性が増すのではないかと考えておりますが、その方向性につきましては、徳島市
バス事業の
在り方検討委員会の答申及び徳島市
地域公共交通総合連携計画に基づき、交通局は今までどおりの運営では経営上困難であるため、郊外路線は市に移行し、
市内中心部の路線を、さらなる経営努力により採算性を高めていきながらも、今後も市民の足を確保していくこととされました。この方向性に沿いまして、路線の再編案につきまして、
東部循環線と
南部循環線の新設などを柱とする再編案を、さきの
産業交通委員会で御説明させていただいたところでございます。一方で、
高齢化社会がさらに進行する中で、今以上に路線を拡充すべきでないかとの御意見もございまして、局内でも検討してまいりましたが、
地方公営企業としてのくくりの中で、採算性の面から、今以上には取り組みづらいとの認識に至ったものでございます。
しかしながら、今後、
地域公共交通を充実させるため、市民の要望の多かったお年寄りなどの通院や買い物への利便性を高めること、また、他事業者との連携による
バス時刻の調整や
駅前ターミナルにおける
共通案内板の設置、停留所のベンチや上屋の
計画的整備、環境(エコ)定期制度の導入、国・県に対し、
バス専用レーンや
公共車両優先システムいわゆるPTPSの拡充、あるいはパーク・アンド・ライドの実施などを要望するなど、
市民サービスを充実させまして、利用者の増加に向けた取り組みを一層推進させる必要がございます。これらにつきましては、来年10月から予定しております路線の再編、及び現在策定しております今後の
市営バスの経営計画に反映させてまいりたいと考えております。
今後におきましても、路線再編も含め、市民の御意見や他都市の成功事例また
外部有識者の意見を取り入れるなど、
地域公共交通の充実につなげてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。
以上でございます。
〔
土木部長 磯部洋一君登壇〕
◎
土木部長(磯部洋一君)浄化槽の
維持管理についての御質問に御答弁申し上げます。
徳島市内の浄化槽の設置数でございますが、県によりますと、平成21年度末で浄化槽が1万1,829基、みなし浄化槽が4万472基、合計5万2,301基とのことでございます。
汚水処理に関する費用の個人負担の現状についてでございますが、
下水道使用料につきましては、1人1カ月当たりの
使用水量は約8立方メートルでございます。4人家族では1カ月当たりの
使用水量は約30立方メートルとなり、約3,000円でございます。したがいまして、年間では約3万6,000円となります。一方、浄化槽は、
浄化槽法により
保守点検、清掃、
法定検査を行うことが規定されております。
保守点検、清掃は浄化槽の機能を正常に保つために行うものであり、
法定検査は
浄化槽放流水の水質検査などを行うものです。また、環境省の
生活排水処理施設整備計画策定マニュアルによりますと、
維持管理費は
法定検査、
保守点検、清掃のそれぞれの費用に電気代を加えまして、5人槽で年間6万5,000円と示されております。
以上でございます。
〔30番
河野みどり君登壇〕
◆30番(
河野みどり君)それぞれ御答弁をいただきましたので、再問を続けます。
まず、
改良住宅の問題ですけれども、
アンケート調査の結果を踏まえての対応になると思いますけれども、譲渡の前提条件に、幾らで払い下げるのか、このことが入居者の最も関心を呼ぶところです。
不動産鑑定など、準備を速やかに行っていただきたいと思います。払い下げを希望しない
入居者対策も必要になります。先進地の近江八幡市では、希望しない入居者には
公営住宅への転居を促し、一たん払い下げる
住宅地域の
条件整備に努力をしています。
事業計画全体の期間が10年間と答弁がございましたが、恐らくその期間で完了するとは到底考えにくいので、中・長期的な
事業実施計画を、ぜひ議会に提示していただきますよう求めておきます。
また、
四国地方整備局の考え方ですが、
近畿地方整備局よりも少々おくれているように私は感じています。
近畿整備局は、
関係自治体の動きが活発になっているせいもあるのかもしれませんが、かなり柔軟な対応もされていると聞きますので、これからも国と地方局ともよく協議をしながら、
最大限努力をしていただきますよう要望しておきます。
また、
アンケートも実施するということですので、取りまとめが来年の1月20日以降ですから、当然
担当委員会に結果報告もし、新年度からの
具体的動きについては担当議員の皆さんのしっかりとした議論をお願いしたいと思います。
引き続き、浄化槽についてですが、
下水道料金が標準世帯で約3万6,000円、
合併浄化槽の
維持管理費は約6万5,000円ほどだと答弁がございましたが、3万円ほどの差があるということに驚きます。徳島市民の声を聞きましても、実際に
合併浄化槽の
維持管理費は6万円前後だと私も直接聞いております。
下水道料金との負担に大きな開きがあるだけに、
汚水処理という目的が同じで、同じ市内にいながら不公平だという声も広がっているわけです。環境省の資料でも、全国的に
合併浄化槽の
維持管理費用は高過ぎる、低所得者や
年金生活者などには払い切れないなどという実態が明らかにされています。
合併浄化槽に切りかえるための
工事費負担、設置後の
維持管理費の問題がネックになり、行政が推進しようとしている環境保全、
水質保全の目的が、なかなか達成できない要因にもなっていると思われます。確かに設置費用には、満足はできませんが一応
補助金制度がありますが、しかし、
合併浄化槽の
維持管理費には助成・支援は全くありません。
全国の先進例では、
法定検査費用の全額補助あるいは半分補助、
保守点検や清掃にまで補助する自治体も生まれています。例えば松山市では、
合併浄化槽の
維持管理費に1万円の補助を出しています。年間の補助の予算、平成22年度で約1億5,000万円を計上しています。
維持管理費に1万円の補助制度は大変市民から好評で、
法定検査の受検率90%を超えているようです。浄化槽の設置状況も徳島市とよく似ているわけですが。また、埼玉県の坂戸市などを調査しましたら、ここでは
法定検査5,000円に対して2,500円の補助を出し、埼玉県下の自治体では
維持管理費の
補助金制度、かなり進んでいるようです。
そこでお伺いをいたしますが、徳島市としてもこうした
維持管理費の
負担軽減をすべきだと思いますが、お考えをお示しください。さらに、浄化槽の監督権限を持つ県に対しても
負担軽減を要請すべきですが、市長の見解をお聞かせください。
次に、
公共交通についてですが、まず
交通基本法、これは注目すべきものとして
移動権保障という点ですが、
日本国憲法では
基本的人権についてうたっていますが、国民の移動する権利すなわち交通権を明確には打ち出していません。フランスでは交通権を保障し、
国内交通基本法を1982年に制定しています。国内にはまだ存在しない交通権について論じるのは時期尚早と言う人もおりますが、現実問題として大都会の中で生活をしていても、移動の自由が奪われ、
買い物難民という用語がマスコミ報道されているような時代になっています。住民が自由に移動することを保障し、住民要求を取り入れ、生活の質を高める具体的な
交通権保障は、
公営交通だからこそ実現できるものであり、まさに
地方自治体の本来的役割であり、責務であると考えます。住民の移動する
権利つまり交通権は、
基本的人権の集大成です。今後の国の動きが注目されますが、法制化されても、地方でそれをどのように具体化すべきかは、個別施策を明確にしないと絵にかいたもちになりかねません。徳島市においても、環境負荷の少ない
公共交通体系の確立や、すべての人が安心で健康に生活できる
まちづくりを交通で実現することが求められていると思います。各
地方自治体でも、住民参画型の
交通基本条例制定に向けて、積極的に取り組まれますように要望しておきます。
次に、
市営バスの
存在意義についてお聞きをしましたが、
市営バスが徳島市の都市の発展に寄与し、
まちづくりの土台として80年余の歴史を刻んできたことに、改めて敬意を表したいと思います。しかし、現在は経営が成り立たないということで、路線の半減を余儀なくされています。でも、だからといって市バスの
存在意義が薄れたのではなく、すべての人が自由に移動する権利を保障し、町のにぎわいを促す動脈としての役割を果たしています。しかし、新たな路線見直しをしようにも、
市営バスの経営が企業会計独立採算制では、もう限界に来ていると言わざるを得ません。
そこでお聞きしますが、交通局の企業会計から、特別会計あるいは一般会計への移行をする考えはないのかどうか、見解をお聞かせください。
次に、
地域公共交通の充実の問題ですが、それぞれ御答弁をいただきましたが、交通局として経営努力はまだできると私は考えておりますが、しかし、交通局側からすると、ぎりぎりの限界の経営となっています。当然市内全体の
公共交通の充実となれば、都市整備部側の政策的判断が必要になります。
地域公共交通の充実は
まちづくりの土台であり、
公共交通が不十分であれば、医療、福祉、教育あるいは観光などの施策も、十分にその成果を発揮できないと考えるものです。
今議会で報告されております市バスの東・南部地域の循環路線拡大と福祉路線の一部
事業計画、川内・宮島線ですが、これを見ても、本当に住民の願いに沿ったものになっているのでしょうか。さきの9月議会で、交通不便地域が市内には2カ所あると答えていますが、市内の地域をもっと細かく分けると、さらに交通不便地域はふえるはずです。そういった地域があるのに、具体的対策が見えてこないのはどうしてでしょうか。先日の本議会で中川議員の質問に、応神の住民によるコミュニティ
バス事業に助成をする考えを市長が示されたことは、私ももろ手を上げて歓迎するのですが、一方で、川内地域の住民らが大松方面まで福祉路線を延長・拡大してと、1,300人の署名を持ち陳情しているのにもかかわらず、川内・宮島線は米津までの延長路線でとどめ、住民要求を一向に聞き入れないのは納得できません。新年度から実行する川内・宮島線
事業計画の中に大松方面への乗り入れも検討し、住民の期待にこたえるよう強く求めておきます。
不便地域の解消で重要なのは、住民との協働事業として取り組む姿勢です。実際に見てきた一宮市では、職員が地域の自治会とひざ詰めで話し合い、自治会みずからが運行主体となってコミュニティ
バス事業を行っています。住民にノウハウや体力がなければ、それを援助するのも皆さんの役割です。ぜひ市民の暮らしを支え、
まちづくりの土台としての
地域公共交通の充実を目指しながら、
公共交通としての中核的役割を発揮している
市営バスの
存在意義、しっかりと高めていただきたいと思います。
答弁をいただきまして質問を続けます。
〔第二副市長 佐藤吉則君登壇〕
◎第二副市長(佐藤吉則君)
市営バス事業を一般会計等で行うべきではないのかとの御再問に御答弁を申し上げます。
市営バス事業は、さまざまな要因によりまして利用者が減少し、企業会計として大変厳しい経営状況でございます。こうした状況のもと、本市では、徳島市
バス事業の
在り方検討委員会の答申及び徳島市
地域公共交通総合連携計画に基づき、
市営バス事業の
経営改善に着手しておるところでございます。今後における
市営バス事業につきましては、まずは
経営改善の取り組みによりまして一層の企業性を発揮し、
公共交通機関としての使命を果たすべきであるというふうに考えております。
以上でございます。
〔市長 原 秀樹君登壇〕
◎市長(原秀樹君)河野議員の御再問にお答え申し上げます。
浄化槽の
維持管理についてでございますが、先ほど
土木部長から答弁をさせていただいたように、浄化槽の
維持管理費と
下水道料金には違いがございますが、浄化槽の
維持管理につきましては
管理者負担が原則でございます。浄化槽の
維持管理に関しまして助成を行ってはということでございますが、こういった助成制度は全国的に見ますと、まだ多くの市町村で実施されていないのが現状でございます。また、県によりますと、県内におきましては、浄化槽の
維持管理費についての助成を実施している自治体はないということでございます。こうしたことから、御質問にありました助成制度や県への要望につきましては、県内市町村、他の自治体の状況等を考慮しながら慎重に対応したいと考えております。
以上でございます。
〔30番
河野みどり君登壇〕
◆30番(
河野みどり君)御答弁をいただきましたので、引き続き再々問をいたします。
佐藤副市長からのお答えをいただきました
公共交通の、いわゆる
市営バスの再建問題ですけれども、企業会計から外す問題というのは今後の課題になることは明らかで、避けられる問題ではありません。ぜひ前向きに検討されますようにお願いをしておきたいと思います。また、これからの市バス経営は民間との競争ではなくて、官民の運行の共同化であり、自治体本来の責務としての市民の移動する権利を守り抜くべきです。民間事業者は採算を本命とするもので、赤字ならば安易に撤退をします。今回も徳バスの撤退問題がありました。結局、
関係自治体が補助金を出して解決したと言うけれども、しかし、バスの減便までのまされているという本当に情けない状態があります。
私は八戸市の市
バス事業を見てまいりましたが、こうした事態が起こらないように、官民共同運行をモデル事業として実施しておりました。このような新たな視点での取り組みも学びながら、
公営交通としての果たすべき役割に誇りを持ち、住民の移動の権利を最後まで守り切るのが
市営バスとしての
存在意義であることを認識し、また、交通局との連携のもとで不便地域を解消し、充実した
公共交通によって生き生きした
まちづくりを目指すように、心から要望しておきます。
次に、浄化槽の問題で市長から答弁をいただきました。
市民
アンケートを私たち日本共産党は今、全市民に対して行っておりますが、その中に浄化槽問題の回答が全体の約3割以上を占めているんです。大変関心の高い問題です。しかし、今の市長の答弁は、本当にがっかりするような答弁でした。徳島市は
汚水処理構想を掲げています。「水都・とくしま」と市長、あなたは自画自賛するわけですけれども、
水質保全の立場から、公共下水の区域外の市民が不公平感がある、高額な
維持管理費に不満があるんだと声を広げているわけですから、何らかの軽減策を講じる方向で考えるべきではありませんか。また、県に対してもしっかりと補助金要請をするべきだと考えます。この問題につきましても、
担当委員会でしっかり議員の皆さんの議論に期待をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(
西條正道君)次は、2番梶原一哉君。
〔2番 梶原一哉君登壇〕
◆2番(梶原一哉君)公明党徳島市議団の梶原一哉でございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。
まず初めに、いじめ、校内暴力について、お伺いいたします。
つい先日の10月23日、「やっぱり『友達』っていいな!」と題した漫画をノートに残し、群馬県桐生市の小学6年の女の子が命を絶ちました。それから2週間がたち、彼女が通っていた学校による調査結果が明らかにされました。学校は初め、いじめの存在を認めていませんでした。しかし、後の報告で、複数の子から心ない言葉が投げかけられていたこと、1人だけで給食を食べていたことから、いじめはあったと判断しました。各地で子供の自殺が相次いでおります。6月には川崎市の中学3年の男子生徒が友人のいじめを救えなかったと、その後、11月14日には千葉県市川市の中学2年の男子生徒が、11月22日には札幌で中学2年の女子生徒がかけがえのない命を絶っており、こういった小さな心の叫びをどこかでだれかが受けとめられなかったのか、本当に心が痛みます。
文部科学省によりますと、昨年度、学校が把握した児童・生徒の自殺は165人で、子供が置かれていた状況が不明という事例が6割近いとのことです。文部科学省はいじめ自殺が相次いだ2006年に、いじめはどの子、どの学校にも起こり得るとの前提で調査するよう、チェックポイントもつけて指示をしていたようですが、いま一つ効果があらわれていないようです。
そこで、2点お尋ねいたします。まず、平成21年度に本市で起こったいじめの実態数をお答えください。また、本市においては相談支援体制の充実として、青少年育成補導センター内に設置されているあらゆる悩みに対する相談ホットラインや、不登校で引きこもりがちな児童・生徒を対象にし、臨床心理学の理論と実践を学ぶ大学院生が訪問相談するすだちアシスタントの派遣やすだち学級の開設などを行っておりますが、現場での相談員やスタッフの体制は十分なのか、また、活動の成果と今後の取り組みについてお答えください。
次に、学校でのボランティア活動の推進について、お伺いいたします。
今、教育現場では、ユニセフ、国連児童基金の活動を教材として取り上げ、発展途上国などの子供たちの置かれている悲惨な現状を学んだり、募金活動を行ったりする取り組みが広がっております。兵庫県西宮市の市立甲陵中学校では、10年前からフィリピンの水不足に悩む地域に井戸掘りの資金を贈呈する活動などを行っております。この活動を始めたきっかけは、海外から帰国し転入した生徒が、もっと世界に目を向けよう、世界を知ろうと訴えたことから始まったようです。発展途上国の子供たちへの支援を行っておりますユニセフの活動を学ぶ中で、生徒たちから自分たちのできることで世界の役に立ちたいとの声が上がり、まずは生徒会にユニセフ委員会が発足しました。そこで考えた取り組みとして、世界の人々の6人に1人は安全な水を飲めない、遠い井戸からの水くみのため、学校に行けない子供たちがたくさんいるという実情を踏まえ、全校挙げてのアルミ缶回収を実施。アルミ缶の売却代金を井戸掘りのための資金として、社団法人アジア協会アジア友の会を通じてフィリピンに送り続けており、本年の3月には13基目の井戸の資金を手渡し、生徒の間で喜びが広がっておるようです。
そこでお尋ねいたします。こうしたユニセフの活動を学校現場で活用することは、幼少期から世界観を養い、世界へ目を向かせるとともに、自分の小さな行動でも世界で苦しんでいる子供の大きな役に立つんだという他者に尽くす喜びが大いに得られると思います。本市においても、こうしたユニセフなどと連動したボランティア活動を授業の中で積極的に取り入れてはどうかと考えますが、御見解をお答えください。
次に、地域の集会所について、お伺いいたします。
市内には各地域ごとに、地元住民の方々や町内会で維持・運営がされております集会所があり、主に町内会の運営や行事の打ち合わせなどが行われております。こうした集会所は、近隣にコミセンや公民館などがない住民にとりましては欠かせない施設でありますが、ある地域の集会所などは水道が引かれていないため、トイレさえもないところがあり、わざわざ随分離れた自宅まで帰られて用を足されているといった大変な現状があります。また、近年、老朽化の目立つ集会所も数多くありますが、住民の少ない地域は町内会費などの運営費も十分ではなく、トイレの設置など費用のかかる大がかりな改修はもとより、雨漏りの補修などの工事などもままならない状況であります。
そこでお尋ねいたしますが、本市においては集会所を新築、増改築しようとする町内会等に対して、補助率50%以内で最高限度額300万円まで建設費を補助するといった制度がありますが、一定の条件のもと、その地域の状況も考慮した上で、仮設トイレの設置や最低限の居住性を維持するために必要な工事などにつきましては、補助の適用要件を緩和することができないのか、御見解をお答えください。
次に、期日前投票の改善について、お伺いいたします。
ここ数年の間に行われた選挙におきましては、有権者の生活の多様化に伴い、期日前投票をされる方が大変ふえております。本市におきましても、期日前投票制度が初めて実施された平成16年7月の参議院選挙では期日前投票率は投票総数の10.8%でしたが、ことしの夏に行われた参議院選挙では投票総数の17.0%と、実に6.2ポイントもふえており、今後もさらに増加が予想されております。
しかしながら、現在の期日前投票の問題点としてあるのが、宣誓書の記入のことであります。期日前投票を行うには、受付窓口の職員の面前で、投票人が住所や氏名、投票日当日に投票に行けない理由を宣誓書に記入しなければならないため、高齢者や気の弱い方々から、手が震えたり緊張して大変だったとの声が寄せられております。また、投票所では、あらかじめ支援する人や政党の名前がわかっていても、ほとんどの人が書くときは緊張して、記載台の前に表示されている名前や政党名の一覧を確認して書くような独特の雰囲気があります。
他都市においては、こうした実情を改善しようと、事前に送られてくるはがき型投票入場券の裏側に宣誓書の様式を印刷し、事前に家庭で宣誓書が記入できるようにしている自治体や、選挙管理委員会のホームページから宣誓書のダウンロードができる自治体も数多くあります。愛知県安城市でも、法令には宣誓書の記載場所の規定は特になく、自宅での記入も可能であるとの見解を表明し、現在郵送されている封書式の投票入場券1通4人分の様式を2人分に変更し、裏側に宣誓書を掲載すれば手続の簡素化を図れると考え、現在、この変更に伴う電算プログラム等の修正に取り組み、順調に進めば来年2月の県知事選や市長選から実施したいとのことで、注目されております。本市においても、来年4月の統一地方選挙までに、高齢者への配慮はもとより、1人でも多くの人が投票できるように、積極的に何らかの改善に努めるべきかと考えますが、御見解をお伺いいたします。
御答弁をいただき、再問させていただきます。
〔教育長 石井 博君登壇〕
◎教育長(石井博君)いじめ、校内暴力について、及び学校におけるボランティア活動の推進についての御質問に御答弁申し上げます。
まず、いじめ、校内暴力についてでございますが、最初に徳島市におけるいじめの件数は、本市が行った調査によりますと、平成21年度では小・中学校で195件となっております。
次に、相談支援体制についてでございますが、青少年育成補導センターに設置しております相談ホットラインにおきましては、家庭や学校生活におけるさまざまな悩みに関しまして、所長以下指導主事、教育相談員2名の体制により、来所相談、出張相談、電話相談など幅広く相談業務に当たっております。相談件数につきましては、小・中学生に関するものが今年度11月末現在で66件となっております。主な相談内容は、人間関係、進路や学業、心身の健康などでございますが、いじめに関しましても10件の相談がございました。これらの相談に対しましては、専門的な立場から当たるとともに、速やかに学校や関係機関等と連絡をとり、解決に向けての対策が図れるよう支援をしております。
次に、すだちアシスタントの派遣についてでございますが、この事業は、市内の不登校で引きこもりがちな児童・生徒を対象とした、訪問型支援としての徳島市アシストプランの内容として実施をいたしております。県内の大学の協力を得て、臨床心理学を学ぶ大学院生を派遣し、児童・生徒に寄り添うことを通して個々の自立を側面的に支援しております。昨年度は、希望に基づきすだちアシスタントの派遣を受けた児童・生徒の7割が学校に復帰することができました。また、全体の9割の児童・生徒に、コミュニケーション能力や主体性の向上、精神の安定が見られたとの報告を受けております。
次に、すだち学級につきましては、施設型支援としての適応指導推進施設でございまして、現在、ソーシャルワーカー、社会福祉士、臨床心理士の有資格者や豊富な教職経験を有する者など6名が児童・生徒の支援に当たっております。すだち学級では、希望されるすべての児童・生徒を受け入れておりまして、昨年度はすだち学級に通う児童・生徒の6割が学校に復帰することができました。
今後におきましても、相談活動や支援事業を一層充実させまして、各関係機関との連携を図りながら、子供たち一人一人が健やかに成長できるような支援に努めてまいりたいと考えております。
次に、ボランティア活動の推進についてでございますが、ボランティア活動は、子供たちが豊かな人間性や社会性を培っていくために、その成長段階に応じてさまざまな社会奉仕的な体験活動を行ったり身の回りや地球全体の環境に目を向けたりすることができる、人間形成の根幹となる活動であると考えております。現在、小学校では児童会が、中学校では生徒会が中心となって、学校全体でペットボトルのキャップやアルミ缶などの資源ごみ回収、地域の美化活動や福祉施設の慰問などを行っているところでございます。
議員御紹介のとおり、教育活動の中でボランティア活動による国際貢献を積極的に取り入れていくことは、子供たちが世界の現実を知る大切な機会となり、国際理解教育をさらに実効あるものとして進めていくための有効な取り組みであると認識いたしております。今後におきましても、子供たちが世界に目を向け、国際社会の中で貢献できる資質や能力を養うため、各学校が児童・生徒の発達段階に合わせて教育活動全体の中で計画的、継続的にボランティア活動を推進するとともに、ユニセフ職員による講師派遣事業などのユニセフの活動の活用を図りながら、世界の現実を学ぶ国際理解教育を積極的に展開できるよう努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔
市民環境部長 上野見親君登壇〕
◎
市民環境部長(上野見親君)地域の集会所における補助要件の緩和についての御質問に御答弁申し上げます。
現在、市内には集会所が236カ所ございます。その内訳でございますが、本市が建設補助等を行った集会所が170カ所、その他は自主的に地元において建設されたものや
公営住宅内の集会所等がございます。これらの集会所の管理につきましては、地元住民により直接管理運営をしていただいているところでございます。
この集会所の建設に関する補助制度の概略でございますが、補助対象として、まず設置場所として、現在ある集会所から市街地域にあってはおおむね500メートル、周辺地域にあっては1,000メートル離れた位置であること、設置団体の対象戸数がおおむね30戸以上であること、床面積が33平方メートル以上であること、建築後5年以上経過しているものを増築または浄化槽を設置する場合、建築後20年以上経過し、全面改築を要する場合などの要件があり、また、補助金の交付額につきましては、集会所の床面積1平方メートルにつき5万7,000円とし、最高限度額は300万円、補助率は50%とする等々の基準に基づきまして、申請があった場合にはそれぞれの要件に該当するかどうかを審査の上、該当する場合には補助を実施しているところでございます。
御質問の集会所建設補助の要件緩和につきましては、この制度自体が昭和54年から実施しており、制度に沿った対応をしてきていることから、地域間の公平性や地元負担のあり方など、慎重な検討が必要であると考えております。しかしながら、市内の地域によってはさまざまな状況や事情があることから、今後、地域の実態の把握を行いながら研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔選挙管理委員会
事務局長 湊 浩一郎君登壇〕
◎選挙管理委員会
事務局長(湊浩一郎君)期日前投票の改善についての御質問に御答弁申し上げます。
本市におきましては、現在、本庁舎の国際親善コーナーを初め5カ所において期日前投票所を開設しており、ことし7月に執行された参議院選挙におきましては、約2万人の方が期日前投票を行っております。期日前投票を行うには、選挙の当日に投票することができない事由に該当する旨の宣誓書を提出することが法令により義務づけられており、自署することが原則となっております。この宣誓書を記載する際において、緊張などにより手が震え、担当者の面前ではなかなか書きづらいといった方も見受けられます。こうした方にとりましては、宣誓書を自宅等で事前に記載してくることも一つの有効な方法かと思われます。
その対応としまして、御提案にもありましたように、次回の選挙に向けて、選挙管理委員会のホームページから宣誓書をダウンロードできるようにするなど、改善してまいりたいと考えております。また、お知らせはがき、広報とくしま等を活用して、その周知にも十分努めていきたいと考えております。今後におきましても、有権者の投票環境の向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔2番 梶原一哉君登壇〕
◆2番(梶原一哉君)御答弁をいただきましたので、再問させていただきます。
初問で、ユニセフと連動した国際的なボランティア活動についてお尋ねいたしましたが、地元地域でのボランティア活動などに積極的に取り組んでいる学校があります。本市の津田中学校では、年に数回行っておりますひとり暮らしの高齢者のお食事会などで生徒が配ぜんの手伝いをしたり、高齢者の方々の前で合唱や朗読を行ったりして大変喜ばれているようです。こうした地元の小・中学生が地域に住む高齢者の方々と触れ合いの場を持つことは、ボランティア精神をはぐくみ、人格形成にも大変有意義かと思いますが、こうした地域行事への参加についての現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。
次に、いじめ、学校での暴力行為について、お伺いいたします。
ことし9月の文部科学省の問題行動調査で、全国の小・中・高校が2009年度に把握した児童・生徒の暴力行為は、前年度2%増の6万913件で、初めて6万件を超えるという驚くべき結果が出ております。文部科学省は、ささいなことで暴力を振るうケースが多いと指摘をしており、その原因として、感情のコントロールができず、コミュニケーション能力や規範意識が欠如していると分析をしております。今回の調査結果では、調査対象を公立学校だけでなく国立と私立にも広げた2006年度から、4年連続で過去最多となりました。
この6万913件の内訳は、小学校で前年度比10%増の7,115件、中学が2%増の4万3,715件、高校は3%減の1万83件と、低年齢層での暴力行為の増加が続く傾向が大変懸念をされております。このうち、生徒間の暴力が3万4,277件と過半数を占め、教師への暴力が8,304件と続き、人への暴力のうち4件に1件は被害者が医療機関で治療を受けるという、学校内での暴力の深刻な実態が浮き彫りになっております。本市における実態と対応策をお伺いいたします。
また、いじめの問題ですが、11月に起こりました千葉県市川市の中学2年の少年の事件では、少年は学校で行われていたいじめに関する
アンケートで、自分だけ集中的に何かされる、暴言や悪口、物を隠される、わけもなくたたかれたりすると教師に被害を訴えておりました。また、群馬県桐生市の少女は、仲間外れにされてひとりぼっちで給食を食べていて、そのつらさを泣いて訴えていたようですが、学校側にはそのとき、いじめの認識はなかったと言います。こうした子供が必死の思いでSOSを発しているときに、教師がいち早く敏感に察知し、もう一歩、二歩踏み込んだ対応をしていたら、このような悲惨な事件は防げたのではないかと思います。本市においては、現場の先生方が子供たちの発するSOSをどのように察知し、反応しようと取り組まれているのか、いじめとどのように向き合っておられるのか、お尋ねいたします。
御答弁をいただき、まとめてまいります。
〔教育長 石井 博君登壇〕
◎教育長(石井博君)教育問題に関する御再問に、順次御答弁申し上げます。
最初に、子供たちの地域行事への参加についての現状と今後の取り組みについてでございますが、子供たちが地域に住む高齢者の方々と触れ合える場を持つことは、地域の方々との人間関係や社会とのかかわりに一層目を向け、日常生活や学習の基盤となる道徳性を養うという点からも、大変有意義であると考えております。教育委員会といたしましても、子供は地域で育ち、地域は子供で結ばれるという児童健全育成の理念のもと、より一層子供たちが主体的に地域の方々と触れ合えるボランティア活動が実施できますよう、地域の実態に応じ、また道徳や特別活動、総合的な学習の時間を有効に活用しながら、さらなる推進を図ってまいりたいと考えております。
次に、本市の学校における暴力行為の実態と対応策についてでございますが、残念ながら本市におきましても、小学校では生徒間暴力、また中学校では対教師暴力や生徒間暴力、器物損壊が発生をしております。生徒間暴力では小・中学校ともに、友達とのささいなトラブルから暴力に発展したケースが多く、対教師暴力では、教師から注意を受けた生徒が突発的に教師に向かっていったケース、また器物損壊では落書きやガラスを壊したケースがありましたが、いずれも警察が介入するような大きな事件には発展しておりません。なお、暴力行為につきましては、学校におけるさまざまな工夫にもかかわらず発生しておりまして、その原因といたしましては、子供たちがうまく人間関係をつくれないことや規範意識の低下が指摘されております。このため、学校におきましては、正義感や公正さを重んじる心、自分や他人の命を大切にし、お互いの人権を尊重する態度などの基本的な倫理観を育てるとともに、規範意識を高めるための道徳教育を一層充実させていかなければならないと考えております。
次に、いじめへの対応についてでございますが、次代を担う大切な子供たちがいじめが原因で命を失うということは、最も悲しいことであり、決してあってはならないことであります。また、近年いじめが陰湿化し、かつ巧妙化してきている現状がありますことから、学校現場におきましては、すべての小・中学校で実態把握のため、
アンケート調査のみならず、個別面接や日記指導を実施しております。また、思いやりの心や正義感、倫理観などの豊かな人間性を培う心の教育の充実に重点的に取り組んでいるところでございます。さらに、子供の小さなサインを見逃さないよう、いじめは存在するという認識のもとで、教員一人一人がいじめは絶対に許さない、いじめから子供を守るといった強い意識を持つとともに、担任だけでなく学校全体でいじめの解消に向けて迅速に対応していかなければならないと考えております。
今後とも、すべての子供たちが目を輝かせ、日々充実した学校生活を安心して送ることができるよう、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
以上でございます。
〔2番 梶原一哉君登壇〕
◆2番(梶原一哉君)御答弁をいただきましたので、まとめさせていただきます。
まず、いじめ、校内暴力問題については、平成21年度のいじめの件数は小・中学校で195件との報告ですが、潜在的な数ははるかに多いと思いますので、大変危惧するところであります。しかしながら、相談ホットラインやすだち学級、特に子供の年齢に近いお兄さん、お姉さんが相談相手になるすだちアシスタントのような訪問支援型の活動などは、大変有効な取り組みかと思います。私ども公明党としても、この訪問支援型の活動を推進しておりますが、相談を待つのではなく掘り起こしていく姿勢で、今後さらに体制の充実を図っていただけるよう強く要望いたします。
また、校内暴力やいじめは、教師の目の届かないところ、特に最近では学校裏サイトやメールの中での誹謗中傷なども増加の一方です。御答弁にありましたが、子供の小さなサインを見逃さない、いじめを絶対に許さないとの強い意識を現場の先生方にさらに持っていただき、絶対に悲しい事故を起こさせない体制の強化を強く要望させていただきます。
学校でのボランティア活動についてですが、世界観を養い、他人や地域に尽くす行動は、少年少女期の大事な人格形成の時期に大変重要であると思います。御答弁では、ユニセフの活動の活用を図りながら、世界の現実を学ぶ国際理解教育を積極的に展開できるよう努めるとありましたけれども、今後もさらに積極的な取り組みをお願いいたします。
集会所の補助制度ですが、地域によっては、災害時の避難所としてそこを活用せざるを得ない地域があります。今後、地域の実態の把握を行っていただけるとのことですので、各地域の実情に応じた柔軟な対応をしていただき、少しでも住民の不便が解消されるようにお願いいたします。
最後に、期日前投票につきましては、次回の選挙から宣誓書をダウンロードできるようにするなど、自宅での宣誓書の記入ができるように改善していただけるとのことで、御対応に感謝申し上げます。今後も市民に十分周知していただき、高齢者や障害者の方々が安心して投票ができる環境づくりに取り組んでいただけるよう要望いたしまして、質問を終了させていただきます。
御清聴ありがとうございました。
○議長(
西條正道君)以上で通告による質疑及び質問は終わりました。
これをもって質疑及び質問を終結いたします。
ただいま議題となっております各議案は、お手元に配布の委員会付託案件表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
─────────────────────────────
○議長(
西條正道君)次に、休会についてお諮りいたします。
明12月9日から12月15日までの7日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
西條正道君)御異議なしと認めます。よって、明12月9日から12月15日までの7日間は、休会することに決定いたしました。
本日は、これにて散会いたします。
午前11時17分 散会...