平成24年 9月定例会(第4回) 平成24年第4回
大田原市議会定例会(第3号)議 事 日 程 (第3号) 開 議 平成24年9月14日 午前10時日程第 1 一般質問 4番 植 竹 福 二 君 8番 君 島 孝 明 君 6番 高 瀨 重 嗣 君 22番 印 南 好 男 君 1番 鈴 木 央 君 13番 井 上 泰 弘 君9月14日(金曜日) 出 席 議 員(25名) 1番 鈴 木 央 君 2番 星 雅 人 君 3番 滝 田 一 郎 君 4番 植 竹 福 二 君 5番 大豆生田 春 美 君 6番 高 瀨 重 嗣 君 7番 菊 池 久 光 君 8番 君 島 孝 明 君 9番 前 野 良 三 君 10番 高 野 礼 子 君 12番 小 西 久 美 子 君 13番 井 上 泰 弘 君 14番 篠 崎 博 君 15番 小 池 利 雄 君 16番 黒 澤 昭 治 君 17番 鈴 木 徳 雄 君 18番 引 地 達 雄 君 19番 高 崎 和 夫 君 20番 藤 田 紀 夫 君 21番 印 南 久 雄 君 22番 印 南 好 男 君 23番 中 川 雅 之 君 24番 小 林 正 勝 君 25番 小 野 寺 尚 武 君 26番 前 田 雄 一 郎 君 欠 席 議 員(なし) 地方自治法第121条の規定に基づき出席した者の職氏名 市 長 津 久 井 富 雄 君 副 市 長 永 山 林 君 教 育 長 新 江 侃 君 総 合 政策部長 黒 崎 博 孝 君 財 務 部 長 田 村 正 幸 君 保 健 福祉部長 椎 谷 憲 治 君 市 民 生活部長 中 澤 千 明 君 産 業 文化部長 小 野 崎 勲 君 建 設 部 長 瀧 川 昌 之 君 水 道 部 長 越 井 二 郎 君 教 育 部 長 藤 沼 史 生 君 湯 津 上支所長 渡 辺 照 雄 君 黒 羽 支 所 長 星 野 喜 久 男 君 会 計 管 理 者 木 佐 美 勝 君 監 査 委 員 沼 野 井 賢 一 君 政 策 推進課長 本 田 富 士 男 君 事 務 局 長 財 政 課 長 佐 藤 雄 一 君 健 康 政策課長 墨 谷 豊 美 君 国 保 年金課長 直 箟 和 枝 君 農 政 課 長 福 田 好 則 君 道 路 建設課長 八 木 沢 政 和 君 下 水 道 課 長 小 野 崎 隆 君 教 育 総務課長 益 子 正 幸 君 総 務 課 長 佐 藤 英 夫 君 水 道 課 長 鈴 木 義 彦 君
大田原地区広域 室 井 信 夫 君
消防組合消防長 本会議に出席した事務局職員 事 務 局 長 中 野 隆 議 事 課 長 飯 島 進 係 長 伊 藤 甲 文 主 任 書 記 菊 池 康 弘
△開議の宣告 午前10時00分 開議
○議長(高崎和夫君) ただいま出席している議員は25名であり、定足数に達しております。 これから本日の会議を開きます。 説明のため出席を求めた者は、第1日に配付した名簿のとおりであります。 議会書記も第1日と同じであります。
△議事日程の報告
○議長(高崎和夫君) 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
△一般質問
○議長(高崎和夫君) それでは、日程に従い議事に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 順次質問を許します。
△
植竹福二議員
○議長(高崎和夫君) 最初に、4番、植竹福二君の発言を許します。 4番、植竹福二君。 (4番 植竹福二君登壇)
◆4番(植竹福二君) 4番、植竹福二です。通告に従いまして一般質問に入らせていただきます。 最初に、いじめ問題について質問をいたします。滋賀県大津市におけるいじめ問題を契機として、各地で同様な事件が相次いで報道され、大きな社会問題になっております。これらの報道されている事件は、氷山の一角にすぎないと言っても過言ではないと言えます。 児童生徒の健全な発達を願う意味からも、いじめはあってはならないものであり、ましてや安心、安全であるべき学校という環境の中で起きた事件であり、教育現場での対応を厳しく検証し、いじめが二度と起きない、起こさない環境の構築が急務であると思います。 いじめの厄介なところは、誰もが加害行為を行い得るし、また被害にも遭う可能性がある行為であるということです。本市の
児童生徒指導は、充実していると聞いておりますので、命にかかわるようないじめはないと思いますが、転ばぬ先のつえではありませんが、学校、家庭、
教育委員会などの関係者が担うべき責務をいま一度確認すべきであると思います。 一昨日の新聞報道に、2011年度
問題行動調査結果が文部科学省から発表され、その中でいじめの詳しい分析結果が掲載されておりました。そこで、大田原市のいじめ問題について何点かお伺いをいたします。 まず、本市におけるいじめの発生件数について、どのような状況になっているか、直近の数字についてお伺いをします。 2番目に、本市の平成23年度におけるいじめの発生件数とその対応結果についてお伺いをいたします。 3番目に、本市の
いじめ防止に対する具体的な対策についてお伺いをいたします。 次に、警察との連携による
いじめ防止についてお伺いをします。最近のいじめの特徴として、
インターネットや携帯電話を使ったネット上のいじめがあり、対応に苦慮していたり、また大人社会では想像もつかないような陰湿ないじめのものや重大な犯罪行為に直結するようないじめなどがあり、これらは学校教育内での解決は難しいやに聞いております。
文教常任委員会の行政視察で訪問した北海道滝川市では、警察と連携協定を締結して、さまざまないじめ問題に対して支援を受け、早期発見、対応に取り組み、効果を上げているとのことでした。本市においても警察との連携協定を結び、さまざまなタイプのいじめや問題行動に対応していく考えがあるかどうかをお伺いします。 次に、2番として、学校教育の充実について質問いたします。まず、
教育課程特例校についてお伺いをします。本市では、英語教育の重要性を認識し、平成17年度から他に先駆けて、英語特区の認定を受けて、英語教育に力を注いできた実績があります。この英語特区から
教育課程特例校と名称が変わりましたが、小学校から特別な教育課程を編成して、1年生から4年生において英語の教育を行っていますが、今までの取り組みにおける成果や課題についてお伺いをいたします。 次に、
小中一貫教育についてお伺いをします。前回の6月議会における
井上泰弘議員からの一般質問において、大田原市における
小中連携教育の現状などについて答弁をいただいたところですが、今後大田原市として小中間における子供たちや先生同士の交流から一歩前進して、小中の接続や子供たちの学びの連続性を考えた、特に小学校5年生から中学校3年生までの5年間の期間におけるカリキュラムをつくり上げていくことが大切ではないかと考えます。すなわち教科における一貫教育です。 このような体制づくりをすることにより、中学校に入学する際の子供たちがよりスムーズに中学校に適応したり、より豊かな学力を身につけることができるのではないかと考えます。本市では、英語、数学・算数教育に力を入れておりますが、まずこの2つの教科で取り組んでみることを提案させていただきますが、市としての考えをお伺いします。 しかし、そういった取り組みが教員の負担増加や教員配置の点から、すぐに実行することが難しいということは重々わかっております。そこで、1つの小学校を抱える中学校区、しかも至近距離にある、すなわち
大田原小学校と若草中学校をそういう研究の実践校に指定して、その研究成果を他の校区に発信することが、ほかの学校への負担が少なくてよいのではないかと考えます。
研究実践指定校について提案したいと思いますが、市としての考えをお伺いいたします。 3番として、
美原交通公園跡地利用について質問をいたします。
美原交通公園跡地利用については、過去の定例議会で何度か一般質問に取り上げられ、議論されてきた経緯があります。公園跡地の周りは、県北体育館や陸上競技場、野球場など、すばらしい
スポーツ施設が整備され、大田原市の大いに誇れる
一大総合スポーツ施設となってまいりました。 しかしながら、
交通公園跡地の一角が全体の雰囲気にそぐわず、違和感を感じると同時に有効利用の必要性を強く感じます。平成18年12月定例会において跡地利用の質問に、「幼児が公園内で安全に安心して遊べる遊具の設置を検討してまいりたいと思います」という答弁がありました。あれから6年たちますが、全く変化が見られません。あそこで子供を遊ばせることができたらいいのになという地域の
お母さんたちの声をよく聞きます。 運動生理学の先生が言ったことの受け売りですけれども、「遊具遊びは、幼児にとって何事にもかえがたい
トレーニング効果がある。小さいときから遊具遊びをさせることが大切である」と言っています。また、運動能力の基礎は、5歳から6歳ぐらいのときに一番培われるそうで、この時期に遊具でしっかり遊ばせる場所が本市には少ないように見受けます。 本市の公園から老朽化あるいは危険との理由から遊具の撤去が進んで久しく時がたちます。守りから攻めへの転化が必要であり、
交通公園跡地に幼児が安心して遊べる公園をつくり、幼児から大人までの
一大総合スポーツ施設を整備してはどうかと思うのですが、市の考えをお伺いいたします。 これで1回目の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(高崎和夫君) 教育長、新江侃君。 (教育長 新江 侃君登壇)
◎教育長(新江侃君) 4番、
植竹福二議員の一般質問にお答えいたします。 初めに、1、いじめ問題についてのうち、(1)、本市におけるいじめの発生件数について国、県との比較においての直近の数字について伺いたいとのご質問にお答えをいたします。いじめの定義は、一定の人間関係のある者から心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的苦痛を感じている者とされております。 数の把握としては、いじめられる側の精神的、身体的苦痛の認知とすることにより、児童生徒がいじめを認知しやすいようにしております。その上で本市におけるいじめの認知件数について、国、県と直接比較できるデータは、平成23年度児童生徒の
問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査になります。 平成23年度の調査結果によりますと、児童生徒1,000人当たりのいじめの認知件数ですが、国では小学校が4.8件、中学校が8.6件となっており、栃木県では小学校が4.0件、中学校が11.4件となっております。 一方、大田原市では小学校が5.5件、中学校が4.3件になっております。比較いたしますと、大田原市の小学校では国や県よりも多い認知件数になります。中学校では、国や県と比べて大幅に認知件数が少ないことになります。しかしながら、一概に認知件数が多いから悪い、少ないからよいということではありません。認知件数が少なくても、実際は認知できないケースも考えられますし、逆に認知件数が多いのは、アンテナが高く、小さな事案もいじめとして認知して、適切な対応をしていることも考えられます。大切なのは、いじめを許さない
学校づくりを進めるとともに、児童生徒が発する小さなサインを見逃すことのないよう、日ごろから丁寧に
児童生徒理解を進め、早期発見に努めることと考えております。 次に、(2)、本市の平成23年度の
いじめ発生件数とその対応結果について伺いたいとのご質問にお答えいたします。平成23年度児童生徒の
問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査によりますと、本市の
いじめ認知件数は小学校が23件、中学校が9件でした。いじめを認知した学校では、組織的にいじめられている子への支援やいじめている子への指導を根気強く行っております。また、加害、被害の子供だけでなく、周りの子供に対しても適切な指導を行うことにより、自分たちでいじめの問題を解決する力を育成しております。 さらに、できるだけ早く保護者に連絡をとり、家庭訪問などを行い、何が起きたかということやどのように対処したかを説明いたします。必要に応じて保護者の協力をお願いすることもあります。その結果、いじめが解決したと思われた後も卒業まで定期的に話し合う機会を持つようにしております。 次に、(3)、本市の
いじめ防止に対する具体的な対策について伺いたいとのご質問にお答えいたします。いじめは人間関係の中で起こります。子供たちの主たる生活の場である学級をいじめが発生しにくい学級集団に育成していくことがいじめを予防する上で重要であると考えております。そのためには、授業や学校行事などさまざまな教育活動を通して
児童生徒一人ひとりに存在感、達成感を与えるとともに、思いやりの心や規範意識を高め、
対人関係能力を向上させることが重要であると考えております。市の取り組みとしましては、学業指導の充実があります。「1人はみんなのために、みんなは1人のために」の言葉に代表されるように、クラス全員が団結して一つのことに取り組み、協力することのすばらしさを味わえるような体験をさせたり、授業の中で話し合いの場を多く設定したりしております。 また、
児童生徒相互及び教師の好ましい
人間関係づくりの一環として、本年度よりありがとう運動を推進しております。ありがとう運動の目指すゴールは、
自己重要感の醸成であり、学級の中でみんなから認められ、自分はみんなの役に立っているという意識があれば、人間関係もよくなり、いじめも起こりにくくなると考えております。 さらに、早期発見と早期対応及び予防的な指導の充実を目指して臨床心理士などの資格を持つカウンセラーや大田原市臨時職員の
学校教育相談員を配置しております。学校においては、相談室の先生として児童生徒の相談に当たっております。 今後もいじめは人権にかかわる重大な問題であり、絶対に許すことのできない行為であることを念頭に置き、さまざまな手だてを思案していきたいと考えております。 次に、(4)、いじめ解決に向けての警察との連携協定の締結をすべきと思うが、その考え方について伺いたいとのご質問にお答えいたします。
教育委員会といたしましては、平成18年2月9日に児童生徒の健全育成のための
市内小中学校と
大田原警察署との連携に関する協定を締結しております。目的といたしましては、大田原市の児童生徒の健全育成を推進するため、
大田原警察署と大田原市
教育委員会並びに市内全ての小中学校が児童生徒の安全確保並びに
非行等問題行動及び犯罪被害の未然防止に関し、それぞれがみずからの役割を果たしつつ、その役割を相互に理解し、連携して効果的な対応を図ることにしております。 いじめ問題におきましては、本協定書の学校からの警察署への連絡事案に含まれ、学校及び
教育委員会の判断で警察署との連携を図ることが可能な仕組みになっております。 また、情報化が進んでいる昨今においては、
インターネットの掲示板や携帯電話のメールなどいじめの形態は多様化しております。刑法や
プロバイダー責任制限法などにより対処できる仕組みも構築されております。現在のところ大田原市内の小中学校において、児童生徒の生命または身体の安全が脅かされるような重大な事態に至るおそれがあると考えられる案件はございませんが、今後万が一そのような事態が発生した場合には、速やかに警察署と連携を図ってまいりたいと考えております。 次に、2、学校教育の充実についてのうち、(1)、
教育課程特例校について、今までの取り組みにおける成果と課題について伺いたいとのご質問にお答えいたします。市内の小学校では、平成21年度より
学習指導要領等の教育課程の基準によらない特別の教育課程の編成実施を可能とする
教育課程特例校の申請を行い、小学校1年生から4年生でも英語活動の授業を行っております。今までの取り組みの成果として、以下の4点が考えられます。 まず1点目に、低学年の段階から英語や文化に対する理解が深まったということであります。外国語、外国人、異文化等を抵抗なく受け入れようとする姿勢が見られ、あわせて言葉や自国の文化等への関心もより高まりつつあります。 2点目は、低学年の早い段階から英語に触れてきたことにより、自然に英語の表現になれ、英語表現を身につけている児童が多いということであります。1年生から6年生まで計画的、継続的に学ぶことで、英語特有の表現やリズムに対するなれが見られております。 3点目は、教室内での
コミュニケーションの場面がふえたことであります。授業の中におけるさまざまな活動を通して、お互いを知ることにより、積極的に
コミュニケーションを図ろうとする態度が育成され、授業以外の場面でも学級や学校内においてよりよい人間関係が築かれつつあります。 4点目は、授業の充実であります。担任が
英語活動指導員やALTと共同による
授業づくりをすることによって、さまざまなアイデアや手法を生かしたより魅力と活気に満ちた感動ある授業を展開することができております。担任は、英語活動でのノウハウを他教科の指導にも生かすことによって、授業力の向上にも役立っております。 一方、今後の課題といたしましては、2点について考えております。1点目といたしましては、子供たちが英語に対する苦手意識を持つことなく授業に参加できるよう、さらに指導方法や指導内容を研究したり、教職員の資質向上を充実させたりすることであります。 2点目には、中学校における授業の改善であります。英語活動でたくさんの英語表現や外国の文化に触れ、
コミュニケーションの楽しさを身につけてきた子供たちの意欲を減退させることのないような授業を展開していくことが求められております。
教育委員会といたしましても、今後も小中教員の交流や情報交換などの研修を通して、中学校における授業の充実を図ってまいりたいと考えております。 社会や現在の
グローバル化が進む世界の中で広い視野を養い、豊かな
コミュニケーション能力を育成することが重要な課題の一つとなっております。今後も本市の
外国語教育が一層充実するように努めてまいりたいと思います。 次に、(2)、
小中一貫教育についてのうち、算数・数学と英語における小学校5年から中学3年までの5年間の一貫教育を実施すべきだと思うが、その考え方について伺いたいとのご質問にお答えをいたします。まず、本市の学校教育では、算数・数学、英語を含め、全ての子供たちの基礎学力の向上を図っており、
全国学力調査の結果を見ましても、継続して全国上位の成果をおさめております。今年度の
市教育行政方針におきましても、基礎基本の確実な定着と主体的に学ぶ力を育成する指導の充実と学習指導の改善充実を重点施策の一つに掲げて取り組んでおります。その具現化のために、次に挙げる4つの重点具体策を設けて実施しております。 1つ目は、学習指導と評価の一体化を図る魅力ある授業の工夫と改善であります。2つ目は、発達の段階を考慮した言語活動の充実であります。3つ目は、授業の狙いに沿った
小学校外国語英語活動の展開と小中の連携を図った英語教育の推進であります。4つ目としては、教職員の専門性を高める校内研修の推進であります。 本年度の
学習到達度調査におきまして、児童生徒を対象に実施した市独自の意識調査の結果における一例を申し上げますと、本市の子供たちは
小中学生ともに英語の授業に進んで参加している、英語をもっと使えるようになりたい、英語の勉強は大切だと思っているとの質問に対して、好意的、意欲的に捉えている回答が90%を超える高い割合でありました。この結果からも学力の3要素の一つであります子供たちが主体的に学習に取り組む態度の育成が、本市の学校教育において非常に高い状況にあると捉えることができます。
教育委員会といたしましても、今後も本市の子供たちの学びに向かう主体性をより一層学習の成果と学びの達成感や児童生徒の
自己重要感の醸成につなげてまいりたいと考えております。そのためにも植竹議員がご指摘の算数・数学と英語における小学5年から中学3年までの5年間の一貫教育も視野に入れながら、小中一貫を狙いとした
授業研究会の実施と授業改善、
中学校教員と
小学校教員の授業の交流等を通して、子供たちの9年間の
学びや一人ひとりの発達の段階を考慮したより系統的で一貫性のある学校教育が展開できるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、一貫教育の取り組みの
研究実践校の指定について伺いたいとのご質問にお答えいたします。
教育委員会といたしましては、今年度6月議会の
井上泰弘議員の一般質問でありました
小中一貫教育についてのご質問にお答えしておりますが、平成20年度より
市研究学校指定としまして、
小中連携一貫教育を継続研究しております。今年度は、黒羽中学校区を指定し、研究を行っております。その狙いは、中学校単位で
小中一貫連携教育について共同研究することで、いわゆる不登校など中1ギャップの解消や一人ひとりの発達の段階を考慮した系統的な学習指導の充実及び授業改善による学力の向上など、地域や学校の実態に応じたよりよい連携のあり方を研究し、小中間のスムーズな移行を目的としております。 本研究成果の一例として、学習の
ルールづくりなどを子供たちの発達の段階を踏まえて小中一貫してきたことで、中学入学後の生徒の不安感が減少し、落ちついて学習や生活に取り組んでいること。全国学力・
学習状況調査において、継続して本市の中学生の学力が
全国トップレベルを維持していることなどが考えられます。 平成25年度におきましても、現在さまざまな角度から
研究指定校を検討中であり、このたび植竹議員からご示唆いただきました小学校5年から中学校3年までの算数・数学、英語のより系統的な授業改善もぜひ研究視点の一つとして教職員が意欲的に取り組める
小中連携一貫教育を推進するとともに、地域や保護者からより信頼される
学校づくりを支援してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 教育部長。
◎教育部長(藤沼史生君) 次に、3、美原公園の旧
交通公園跡地利用について、(1)、遊具等を備えた
公園づくりについて伺いたいとのご質問にお答えいたします。 旧交通公園は、県内では数少ない
交通教育施設として昭和45年度に美原公園に開園した施設であります。当時は、市内の園児や児童はもちろんのこと、市外からもバスで交通公園を訪れるほど盛況でしたが、施設の老朽化に伴い、平成13年3月に閉園いたしました。閉園後、百村川の河川改修に伴い、相撲場とモニュメントを移設し、現在は産業文化祭や大田原マラソン大会のイベント会場、相撲大会の選手控えとして、また交通教育の場としても需要があり、利用していただいております。さらに、日中は美原公園内において自然と木漏れ日が感じられる憩いの場として散策や昼食時などに自由にお使いいただいております。 旧交通公園に芝生を張って遊具を設置してはとのご質問でありますが、旧交通公園につきましては、議員の皆様方からリハビリ機能のある公園や全天候型ミニトラック、また幼児が安全に安心して遊べる遊具を備えた公園など、多くの貴重なご意見をいただいているところであり、また多方面の方々からも大会時にどうしても不足してしまう駐車場の整備や陸上競技場のサブトラックなどの要望をいただいております。 今後は、これらのご意見、ご要望を精査させていただき、現在の憩いの場としての利用も含め、美原公園を真に必要な施設は何かを見きわめていきたいと思いますので、ご理解くださいますようお願いいたします。 以上でございます。
○議長(高崎和夫君) 植竹福二君。
◆4番(植竹福二君) 丁寧な答弁ありがとうございました。それでは、2回目の質問に入らせていただきます。 いじめの発生件数について、それぞれ大田原市内の答弁いただきましたけれども、県内で2006年から2011年の5年間で39.5%いじめが減少したという報告結果が新聞に載っておりました。同じく本市の発生件数の推移、本市ではどのようになっているか、ちょっとお答えいただければありがたいと思います。
○議長(高崎和夫君) 教育長、新江侃君。
◎教育長(新江侃君) お答えいたします。 平成18年度からのデータを見ますと、大体19年あたりまではやや下がっているのですけれども、20年から平成23年に関しましては横ばいの状況にあります。ちなみに件数で申し上げますと、20年度が27件、21年が31件、平成22年が30件、平成23年が32件ということで、大体が横ばいの状態でございますけれども、1つつけ加えさせていただきますと、これらの問題は全て解消している現状にあるということもご理解いただければと思います。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 植竹福二君。
◆4番(植竹福二君) ただいまの大体30件程度で4年間推移しているということで、減りもしないしふえもしないということですけれども、件数そのものはそんなに大きな問題でないし、しかも大切なところは全部解消しているということですので、安心をいたしました。 本市のそういういじめの問題が、児童生徒への情操教育あるいは
児童生徒指導が充実しているというあかしではないかと思います。指導に当たっている先生方やその支援に当たっている
教育委員会に感謝したいと思います。今後とも限りなくゼロに近づくように努力をお願いいたします。 2番目の
いじめ発生件数と対応結果について、それぞれ報告がありましたけれども、これら報告件数の中に犯罪性の高いと思われるいじめやメールを使ったいじめがあったかどうかをお伺いしたいと思います。
○議長(高崎和夫君) 教育長、新江侃君。
◎教育長(新江侃君) お答えいたします。 いじめ内容の中では、全くそのような件数はありません。ただ、1件だけメールのほうで、本当にささやかなことでございましたけれども、警察との連携等とって、全く問題なく解消をしております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 植竹福二君。
◆4番(植竹福二君) ありがとうございました。安心しました。私も校長時代にこのメールの問題では2ちゃんねるというのもあって、そこですさまじいのがあって、警察にもお願いしたのですが、これはプライバシーの問題だからできないということではねられてしまいまして、非常に悩んでおりました。 ところが、今のお話で、それがきちんと対応できたということで安心をいたしました。委員会の報告件数って今30件にずっと前後しているというのですけれども、これは氷山の一角だとそう思っていただければありがたいと思います。水面下ではこれらの何倍、もっと何十倍のいじめがあると、そういう意識を持つことが大切でないのかなと思います。 これからもいじめをなくするための努力を学校教育だけに任せるのでなくして、社会全体、そして取り組んでいく必要があるのではないかと。また、そのリーダーシップを
教育委員会に任せるのでなく、我々議会としてもこのいじめ問題に対して積極的に取り組む必要があるのかなと、議会として取り組んでいってはどうかということを提言したいと思います。 3番目の
いじめ防止の具体策について、文科省が国の主体的な関与で問題の深刻化に歯どめをかけるとしてさまざまな支援対策を発表いたしました。国が本気で取り組む時期が遅過ぎた嫌いは否めませんが、国の取り組みの効果が上がることを期待したいと思います。
いじめ防止の対策はさまざまあろうかと思いますけれども、第一線で動くのは教育現場で指導に当たっている教師です。この答弁の中にもいろいろ大田原市として取り組んでいるあれがありましたけれども、一番は学校の管理職を中心に教職員がだめなものはだめと、いじめに対して毅然とした態度で対応することが一番大切、かつ有効な方策であると私は思っております。この点の指導もよろしくお願いしたいと思います。 しかしながら、時として学校という枠内では対応できない問題が生じた場合、警察の指導、支援を仰ぐことがより問題の早期解決につながるのではないかと思います。先ほど教育長の答弁の中にメールが1件あって、警察と連携してそれを解消したという話がありましたけれども、大田原市に学警連という組織がありまして、これが協定を結んでいるのだと思いますけれども、再度その中にネット上のいじめに対しての項目があるかどうか、なかなか取り上げてくれない場合が多いのですね。それを確認していただいて、もしなかった場合にはしかるべき対応、ネットに対しての協定のところですね、しっかり結んでいただければありがたいと思います。 次に、学校教育の充実についてですけれども、先ほど英語の子供たち、小学生1年から4年生までの取り組みについてお伺いをいたしました。非常に効果が上がっているということで、安心をいたしました。小さいときから英語に親しんで、しっかりした英語力を身につけた国際社会で活躍できる人材の育成、これすばらしい取り組みであると思います。この取り組みのさらなる充実を期待したいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、
小中一貫教育についてですが、中学校で学習のつまずきというのは、大体数学と英語なのですね。私もそうでしたけれども、とにかくこの教科をしっかりとした子供たちに理解させるということが大切だと思うのですが、本市では算数・数学、英語に非常に力を入れているということですので、さらに一歩進んで、できれば大小と若中とそれから真ん中に大田原女子高もありますので、その3校で女子高生がそこに入ってこの一貫教育を盛り上げると、そういうシステムができ上がればすばらしいなということで、さらにさらに進めていただければありがたいと、よろしくお願いいたします。保護者の方も何人も、何とかできればいいなと願っている方がおりますので、よろしくお願いいたします。 次に、美原運動公園跡地ですけれども、産業文化祭と大田原マラソンと相撲大会の2回使っているということですけれども、これは有効利用とは言いがたいのではないかと思うのですが、何かこじつけのような気がするのですけれども、あそこで子供たちが憩いの場として、親たち、子供たちが憩いの場として使っているというのが答弁の中でありましたけれども、私は余りそういう見たこと、近くに学校があって住んでいたのですが、見たことないですね。ぜひあそこのところに公園をつくって、子供たちが遊べる公園をつくっていただきたいと。あの一角が織りなす環境は、私は大田原市の緑の財産と言ってもいいと思うのですね。安心で安全な遊具で子供たちが喜々として遊んで、また敷き詰められた芝生の上で転げ回って遊ぶ子供たちを想像しただけでも、何か心が弾むような気がいたします。交通公園の跡地にぜひ公園を整備するようお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(高崎和夫君) 教育長、新江侃君。
◎教育長(新江侃君) 大変さまざまな提言をいただきましたので、あえてお答え申し上げたいと思います。 まず、私のいじめに対する考えでございますけれども、本年度からやはり規範意識の醸成というのがしっかりしていなければ、学力向上にはつながらないというのが私の考えでございまして、当初より規範意識の醸成ということに力を入れてまいりました。その中で一番の大きな問題は、子供たち、先生も同じですけれども、人間関係のスキルができていないということに私は受けとめましたので、本年度市長等と協議をしまして、やはりありがとう運動という魔法の言葉を実践して、そしてこのありがとう運動をお互いに子供たち、先生方、地域の皆さんが「ありがとう」という一言によってお互いが、私は認められているのだ、役に立っているのだと、そういう
自己重要感の気持ちが育てば、人間関係もよくなるし、子供たちも先生方も家庭の中でも非常に気配りのあるすばらしい一つの雰囲気ができるのではないかと思って、今実践しております。 先生方は一生懸命やっていただきまして、調査を見ましたら、ほとんどありがとうの言葉を言っている、聞いているというようなデータが9割以上の子供たちからも出ておりますし、先生方も子供たちは授業でもよく聞いてくれる、相談でもよく聞いてくれると、このような状況にありますので、植竹議員のご指摘のとおり、なお一層この運動をぜひご協力いただきまして、大田原市全体がこのような思いやりのあるまちづくりを通して学力向上にもつなげていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。大変丁寧なご提言、ありがとうございました。
△君島孝明議員
○議長(高崎和夫君) 次に、8番、君島孝明君の発言を許します。 8番、君島孝明君。 (8番 君島孝明君登壇)
◆8番(君島孝明君) 議席番号8番、君島孝明でございます。通告に従いまして一般質問を行います。 大田原市のゆるキャラといえば (「与一くん」と言う人あり)
◆8番(君島孝明君) そうです。与一くんですね。全国ゆるキャラグランプリで見事4位になったことは、皆様記憶に新しいと思います。そのモデルである那須与一公が弓の名手だったことは皆さんもご存じだと思います。平家物語の中にありますように、源平の合戦の中、平家の舟の上にある扇の的を見事射抜いたという話は余りにも有名なお話です。 私は、先日9月9日、福原の玄性寺で行われた与一弓道大会を見てきました。各地から約250人もの選手が参加して、大変盛大に開催されていました。弓道の名手の方々がこの大田原市に集まり、真剣に競技をしている姿を見て感動いたしました。この那須与一公にちなんだ弓道大会は、大田原市の姉妹都市であります岡山県の井原市でも開催されています。なぜ岡山県なのでしょうか。それは、源平の合戦の功により、那須与一公は現在の井原市北東部の領主となったからです。井原市では、市を挙げて与一公をしのび、古典芸能や西日本弓道大会などを開催しているのです。ことしも8月25、26の両日に開催されました。 ところが、我が大田原市はどうでしょうか。確かに大田原市の至るところに那須与一公にまつわるものが見られます。市内には与一像があり、道路標識にも与一公の絵が描かれています。目線を少し下にして道路を見れば、マンホールにも与一公がいらっしゃいます。これほどたくさんの与一公に囲まれ、深い縁のある我が大田原市です。もう少し与一公の武芸である弓道について積極的に取り組んでもいいのではないでしょうか。弓道からのまちの活性化を考えてもいいのではありませんか。 そこで、大きな1番、弓道のまち大田原に向けた取り組みについて、(1)、本市の現状と今後の取り組みについて伺います。また、現段階でも250人もの選手が集まるのですから、関東大会や東日本大会、もっと頑張って全国大会が開けるようになるために、(2)、今後の弓道場の整備計画について伺います。 次に、大きな2番、那須野が原ハーモニーホールについてお伺いします。来年の今ごろには、すばらしいパイプオルガンの音色が聞けることを楽しみにしている一人であります。このパイプオルガンの設置に伴い、当然パイプオルガンの演奏会の開催も行われるようになり、それを鑑賞に来場される方々の数もふえると考えられます。 ハーモニーホール、独特のデザインでほかの地区の方にも自慢できるすばらしい施設だと市民の一人として自負しております。ただ、こんなにすばらしい施設なのに、正面エントランスがわかりづらい、また送迎の車をエントランスの近くにつけられないかという声があるのも事実です。そこで、(1)、正面エントランスをわかりやすい位置にできないか伺います。 また、楽屋側の駐車場は植栽の高さが高いために、駐車場のあきぐあいがわかりづらくなっています。また、車をとめた後、植栽があるため、遠回りしてエントランスへ向かわなくてはなりません。成人式も開催されるハーモニーホールです。雪の降る日に振り袖の女性たちがエントランスまで歩くのは、かなり大変なことだと思います。また、背の高い植栽は、特に夜間は死角となるため、防犯上も好ましくないと思われますので、(2)、楽屋側の駐車場を区切る植栽の撤去について伺います。 続いて、大きな3番、除染作業についてお伺いします。東日本大震災からはや1年半、被災された各県も復旧から復興へ一歩ずつ踏み出しているところでございますが、まだまだ避難生活を強いられている人は34万人もいらっしゃいます。福島の海では、本格的な漁の再開に向けた試験的な漁も始まりました。震災前の漁とともにある暮らしを一日も早く取り戻すことを多くの人々が望んでいます。しかしながら、放射能は完全に消えたわけではありません。本市においても今なお放射能という目に見えない恐怖と毎日闘っていることを忘れてはいけません。 そこで、(1)、本市の除染作業の進捗状況について伺います。特に昨年から剪定枝木の回収が不可能になり、住宅街の庭にはごみ袋に入ったままの枝木が放置されたままになっております。中には袋の中に雨水が入り、中の枝木が腐敗しているものもあります。早急な対応が必要と思われます。そこで、(2)、剪定枝木の回収の見通しについて伺います。 続いて、大きな4番、大田原市消防団についてお伺いします。自分の地域は自分たちで守っていくというすばらしい志で日夜地域の防災に貢献されている消防団の皆様に、心より敬意を表します。しかし、現実の問題として、新入団員がなかなか見つからないと聞いています。そこで、(1)、消防団員の確保対策について伺います。 まだ記憶に新しいことしの6月20日、大雨のために野崎橋の下流約100メートルの土手が濁流によってえぐり取られました。幸い民家などへの直接的な被害はなくて済みましたが、今後地球温暖化の影響でゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨がますますふえると考えられます。そこで、(2)、各消防団における水防訓練について伺います。 加えて、(3)、消防団員の安全対策として各消防団にライフジャケットを配付する考えがあるのか、お伺いします。 次に、大きな5番、道の駅那須与一の郷について伺います。私ごとですが、バイクのツーリングでよく各地の道の駅を利用しますが、今まで寄った道の駅は全て駐車場がお店の前にあったと思います。道の駅を利用する一人として、なぜ大田原市の道の駅はお店の前に調整池があるのか理解に苦しむところがあります。特に買い物を目的に来るお客様は、一メートルでもお店の近くに車をとめたいのが心理ではないでしょうか。また、買い物中に小さなお子様が目を離したすきに池に落ちる可能性が全くないとは限りません。 そこで、(1)、駐車場確保のため、施設内にある調整池の配置を見直す考えはあるか伺います。 最後に、大きな5番、薄葉小学校北側のふれあいの森についてお伺いします。「この森は、持ち主の厚意により市が借りたものです」と看板の1番に書いてあります。つまり市がお願いして借りたものだと考えられますが、下草刈りも中途半端と思われますし、成長した木が民家の屋根の上まで、また道路の上まで伸び切った状態です。特に夏場などは、不審者が潜みやすい鬱蒼とした暗い森となっております。このままでは、地域住民のふれあいの森となるにはほど遠い状態と思われます。早急に整備をして地域住民の憩いの場、小中学生が安心して遊べる真のふれあいの森となるよう、(1)、現状と今後の利用について伺います。 以上で私の1回目の質問を終わります。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。 (市長 津久井富雄君登壇)
◎市長(津久井富雄君) 8番、君島孝明議員の一般質問にお答えをいたします。 初めに、4、大田原市消防団についてのうち、(1)、消防団員の確保対策についてのご質問にお答えをいたします。消防団員は、全国的に見ますと、昭和20年代の200万人から、平成22年4月1日現在では88万人まで減少しております。今後も少子高齢化、産業就業構造の変化を踏まえますと、その確保が困難な状況が続くことを想定しなければならないと考えております。 本市におきましても条例定数1,039人に対しまして、本年4月1日現在918名であり、充足率は88%であります。平成23年度の901名から見ますと、17名の増加となっておりますが、依然として121名の欠員が生じております。引き続き団員確保を図らなければならないと考えております。団員確保に関する決定打があるわけではありませんが、消防団員の報酬を含む処遇改善の検討とともに、消防団の重要性、消防団活動の成果等の浸透を図るため、積極的にPRをしてまいりたいと考えております。 しかしながら、消防団員の就業形態も大きく変化をし、以前は農林業などの自営業者が多く占めておりましたが、現在は雇用者団員、いわゆるサラリーマン団員が76%を超えております。したがいまして、定数が確保されている部であっても昼間に、いわゆる昼間には消防団員が居住地にいない、数名しかいない状況も生じております。こうした状況を踏まえ、今年3月の定例会における高野礼子議員の消防退団者の活用についての一般質問に、今後検討する旨の答弁をさせていただいておりますが、正規の団員の確保に努めつつ、昼間の災害や大規模災害に限定して退職団員の方々の知識技能及び経験等を生かして支援活動をしていただく制度の導入について、今後2年をめどに検討をし、結論を出してまいりたいと考えております。 次に、(2)、各消防団における水防訓練の実施についてのご質問にお答えをいたします。本市は、那珂川、箒川、蛇尾川の3河川を初めとする多くの河川の水の恵みを享受している地域でありますが、一たび豪雨に見舞われますと、水害の発生度合いが高まる地域でもあり、水防活動機会も多くなってまいります。したがいまして、水防の基本的な技術の習得、訓練は極めて重要であります。 過去を振り返ってみますと、団員の辞令交付式などの機会を捉えて、水防工法訓練が実施されておりましたが、消防団統合後、団規模の拡大に伴い、辞令交付式の所要時間、所要スペース等の関係もありまして、訓練は実施されておらず、今日まで来ております。水防訓練の必要性は認識しているところでありますので、今後実施に向けて消防団と協議をしてまいりたいと思っております。 次に、3の消防団員の安全対策として各消防団にライフジャケットを配付する考えはあるのかとのご質問にお答えをいたします。東日本大震災におきましては、消防団員の住民の生命を守るための献身的な姿が注目されるとともに、高い評価がされました。しかし、同時に現職消防団員の250名を超える
殉職者が出ました。この事実を踏まえ、総務省消防庁は東日本大震災を踏まえた大規模災害における消防団活動のあり方等に関する検討会を設置し、この検討会において消防団の任務と消防団員の安全確保という2つの命題を達成すべく議論がなされ、その過程で消防団の装備及び教育訓練の充実についても議論されております。 その最終報告が8月30日に公表されました。これらの報告とこの報告を踏まえた国の支援制度等を参考に、消防活動上必要な装備について見直しを行ってまいりたいと考えております。これらの見直しとは別に、議員ご提案のライフジャケットにつきましては、その必要性は認識するところでありますが、各最小限度の購入に絞ったとしても数百万円の予算が必要となります。現予算の中での対応は困難かと思われますので、次年度予算要求に盛り込み、対応してまいりたいと思います。 次に、5,道の駅那須与一の郷について、(1)、駐車場の確保のため、施設内にある調整池の配置を見直す考えはあるのか伺いたいとのご質問にお答えをいたします。道の駅那須与一の郷は、平成16年4月に本市の農産物や地域特産品の紹介並びに地域情報の発信を行い、活力ある地域づくりや地域の連携を図ることを目的として情報館、加工館、農産物館、物産館、直売館及びレストラン館がオープンをし、市内を初めとして県内外の多くの方に利用されております。 また、平成19年10月には那須与一伝承館がオープンをし、道の駅全体が完成し、本市の産業振興及び情報発信の拠点施設となっております。 道の駅の調整池につきましては、雨水調整池としての調整機能以外に、親水池としての景観機能を兼ね備えた施設でありますので、配置といたしましては道の駅敷地の中央部に位置しております。設計上のコンセプトといたしましては、施設全体のシンボルとして満身の力を込めて弓を引く那須与一のブロンズ像を調整池の前に配置をし、屋島合戦の海辺をイメージをした空間を構成しておりますが、議員ご指摘のようにご利用なされている方々にとりましては、やはり買い物を重視している方々にとっては大変不便というような声も届いております。 駐車場確保のため、施設内にある調整池の配置を見直す考えはあるかとのご質問でございますが、現在の敷地内で移転できる場所といたしましては、雨水の自然流下のための勾配を考慮いたしますと、敷地南側駐車場への移転となりますが、当該駐車場は道路法に規定をする道路の附属物となりますので、調整池を移転することができません。そのために調整池の移転を検討する場合には、新たに土地を求めることが必要になってまいります。 また、敷地の拡張となりますと、施設全体面積が増加することになり、県の土地利用に関する事前指導要綱に基づく事前協議の手続等が必要となりますので、調整池の費用と時間がかかるものと考えております。 なお、調整池部分を駐車場として整備するということでありますと、池を埋め立てて整備するよりも調整池の機能を残した状態で池の上部を整備するという手法も考えられます。道の駅の駐車場整備につきましては、利用者の利便性向上のために農産物直売所、レストラン等の近くに駐車場を確保してはとのご提言をいただき、調査検討を行った結果、まだ十分とは言えませんが、与一伝承館南側の芝生広場約2,200平方メートルを駐車場として整備することとし、本年6月議会におきまして補正予算のご議決をいただき、本年度中に完成予定となっております。 今後の道の駅那須与一の郷の駐車場整備につきましては、施設をご利用になる皆様方のニーズを的確に捉えながら、今般の駐車場整備と今後の利用状況等を検討して分析をしながら判断してまいりたいと考えております。 私からは以上で、残りはそれぞれの担当部長からご答弁を申し上げますので、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(高崎和夫君) 教育部長。
◎教育部長(藤沼史生君) 次に、1、弓道のまち大田原に向けた取り組みについてのうち、(1)、本市の現状と今後の取り組みについて伺いたいとのご質問にお答えいたします。 大田原市では、那須与一公ゆかりの地であることから、与一の里づくりを進めており、その中でも弓に関しましては、幸矢の与一像やはじめ像などの銅像や町島大橋に設置した弓をイメージした街路灯など、積極的にまちづくりに生かしているところです。 現在の大田原市内の弓道人口についてですが、体育協会弓道部に所属している方が60名、大田原中学校、黒羽中学校、大田原高校及び大田原女子高で弓道部に入部している生徒数が115名、そのほかにも個人で研鑽している方もいらっしゃいますので、総勢で200名近くの方が弓道をたしなんでいるものと考えております。 弓道の普及につきましては、体育協会弓道部による弓道教室が行われているほか、毎年玄性寺において那須与一公顕彰会主催の与一弓道大会が行われており、市としましては今後もこれらの事業を支援してまいりたいと考えております。 なお、与一まつりで実施しておりました扇の的当ては危険であるため、平成20年度の第28回を最後に現在は実施しておりませんので、この点についてはご理解いただきますようお願いいたします。 次に、(2)、今後の弓道場の整備計画について伺いたいとのご質問にお答えいたします。現在の弓道場は、昭和48年度に勤労青少年ホームとあわせて整備された施設で、6人立の近的場です。年数はたっておりますが、平成17年度には防矢ネットを整備し、平成21年度には屋根の改修工事を行うなど、施設の維持管理を行い、使用しております。弓道場の建設に当たりましては、議員の方々からも多くの提案をいただき、道の駅那須与一の郷への建設を初め、現在の弓道場敷地周辺やさらには美原公園内または周辺部においても弓道場建設の可能性を探ってまいりましたが、財政的にも厳しいこともあり、いずれの場合も実現には至っておりません。 なお、現在の弓道場は大田原中学校の弓道部も部活で使用しており、生徒が自転車で通える場所の選定が必要となりますので、当面は適切な維持管理に努めながら現弓道場を使用してまいりたいと考えておりますが、将来に向けては弓道場の新設も視野に入れ、検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解くださいますようお願いいたします。 以上でございます。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) 次に、2、那須野が原ハーモニーホールについてのうち、(1)、正面エントランスをわかりやすい位置にできないかとのご質問にお答えいたします。 那須野が原ハーモニーホールは、平成6年12月に開館し、ことしで18年目を迎えております。当時の大田原市と西那須野町が共同で建設した全国初の文化施設であるとともに、建物の設計を公開設計コンペ、いわゆるプロポーザルデザインコンペティションを行い、27歳の新進気鋭の女性設計士の設計が採用されたものであります。ガラス壁面を多用した斬新なデザインは話題となり、翌年には栃木県のマロニエ建築賞を受賞しております。 しかしながら、開館当初から正面エントランスがわかりづらい、駐車場から遠いなど、いろいろな意見をいただいております。財団では、駐車場からホールの間を会話を楽しみながら、そしてコンサートの余韻に浸りながら歩を進めていただくという設計者の設計意図に配慮し、また美観にも配慮しながら案内板を設置したり、誘導ラインを引いたりと、対応しているところであります。 そこに正面エントランスの位置の変更ともなりますと、財政的な問題もあり、現状では不可能であると考えておりますので、ご理解のほどお願い申し上げます。今後も利用者の意見を拝聴しながら、新たに案内板を設置したり、入りやすく利用しやすい文化施設となるよう対応してまいります。 次に、(2)、楽屋側の駐車場を区切る植栽を撤去できないかとのご質問にお答えいたします。ご案内のとおり、楽屋側には6区画、282台分の駐車スペースがあり、その間に5列のヒバの植栽があります。エントランスから比較的近く利用しやすいので、コンサート開催時には満車となることもあります。最近、ブレーキとアクセルを踏み間違うなどの事故もありましたが、植栽でとまり、大事に至らなかったとの報告もあります。しかしながら、植栽は1メートルを超える高さがあり、見通しがきかず、特に夜間には奥のスペースで何が起こっているのかもわからないという状況であると聞いております。防犯上、そして風紀上問題となりかねないとの認識も持っておりますので、新たな案内板の設置も兼ねて見通しのよい植栽のあり方において検討してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 総合政策部長。
◎総合政策部長(黒崎博孝君) 次に、3、除染作業について、(1)、本市の除染作業の進捗状況について伺いたいとのご質問にお答えいたします。 除染作業につきましては、平成23年12月に汚染重点調査地域の指定を受けまして、本年3月に大田原市除染実施計画を策定いたしまして、昨年度に引き続き除染作業に取り組んでいるところでございます。昨年度羽田小学校を初めといたします13施設の校庭等の表土除去を実施いたしまして、今年度も放射線の影響を受けやすいとされております子供の生活環境圏であります保育園、学校、公園等を優先いたしまして除染を実施しております。 今年度の具体的な取り組みといたしましては、子育てプラザ館、のざき保育園、くろばね保育園、市野沢小学校、薄葉小学校、金田北中学校、野崎中学校の7施設、それから上石上公園、下石上公園などの都市公園の13カ所を当初計画いたしまして、既に一部の施設においては除染工事を実施しているところでございます。 また、そのほかの施設におきましても、工事発注の準備を進めているところであります。除染工事に当たりまして冬場の表土除去につきましては、凍結等によります作業上の障害がありますので、年内までには工事を完了させてまいりたいと考えております。 除染作業の進捗状況でございますが、学校、保育園及び幼稚園等につきましては、今年度の除染工事が完了いたしますと、目標としております平均空間線量率といたしまして1時間当たり0.23マイクロシーベルトを全施設で下回る値となる見込みでありますので、今後は定期的なモニタリングを行い、線量が高い場合は除染を実施してまいります。 また、今年度から除染を始めました公園につきましては、比較的線量が高く、優先対象区域内に所在する公園から除染を実施しておりますので、引き続き空間線量率や公園の形態、利用状況等を考慮し、順次除染を実施してまいります。 次に、民家等につきましては、雨どい下の汚泥等の除去、常緑樹の枝葉の剪定、落ち葉、雑草等の除去などを実施することとしておりますが、除染実施前に住宅ごとに行います事前測定や除染作業内容の決定などの調査やその情報処理などの手法を現在検討しているところであります。これらの検討後速やかに民家の除染に着手してまいりたいと考えております。 また、他市町において国の補助メニューで行われた除染の実証実験によりますと、敷地内の空間線量の低減はほとんどない、除染効果が薄い、そういう結果が出ておりますことから、除染効果が見込める方法はどのようなものがあるかなど、あわせて現在検討しているところであります。遅くとも来年度早々には住宅の除染に着手できるよう計画を前倒しして今年度中に事前測定を開始してまいりたいと考えております。 次に、順次除染予定の学校等、付近の道路等につきましては、現在仮置き場の確保が困難でございますので、苦慮している状況ではありますが、これを除きます除染実施計画全体の除染作業は、計画どおり進んでいると認識しております。市内の空間線量率は、汚染マップ作成時に測定いたしました405地点の平均値で比較してみますと、昨年12月の測定値0.268マイクロシーベルトでありましたものが、本年6月末で0.226マイクロシーベルトに減少しておりまして、自然減衰も含めまして15.67%の低減を確認しているところでありますが、今後とも引き続き放射線被曝の低減に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解いただきたいと思います。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 市民生活部長。
◎市民生活部長(中澤千明君) 次に、(2)、剪定枝木の回収の見通しについて伺いたいとのご質問にお答えいたします。 ご家庭などから排出される剪定枝木、草などにつきましては、従前は市が収集し、広域クリーンセンター大田原で焼却しておりましたが、焼却灰から高濃度の放射性セシウムが検出されたため、最終処分場に埋め立て等の処分ができない状態となり、昨年10月から収集を休止し、やむを得ず各ご家庭に保管をお願いしており、大変ご迷惑をおかけしております。 また、7月に市内各地区で開催いたしました市政懇談会におきましても、多くの各自治会長の皆様から剪定枝木の早期収集の要望が出されました。市といたしましては、焼却いたしますと放射性セシウムの濃度が高くなるため、焼却せず一時的に保管する方法と、その一時保管場所の選定には自治会等のご協力をお願いできないかと検討してまいりました。 8月28日に区長連絡協議会第2回役員会で、このことをご相談しましたところ、各地区において地区内の自治会長さんにお集まりいただき、説明会を開催することとなり、現在各地区で説明会を開催しているところであります。 剪定枝木等の家庭保管が懸案となっている自治会においては、各自治会のご理解の得られる一時保管場所の選定をお願いしたいと考えております。 国は、平成26年度末を目指して高レベルの廃棄物、いわゆる1キログラム当たり8,000ベクレルを超える国指定廃棄物の最終処分場を建設するとしております。市といたしましては、最終処分場への焼却灰の搬入が可能となるまで、焼却せずに自治会の皆様のご協力をいただき、一時保管場所に保管せざるを得ないと考えておりますので、早期に国の責任で処分されるよう期待をしているところでございますので、ご理解をお願いいたします。 私からは以上です。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) 次に、6、薄葉小学校北側のふれあいの森について、(1)、現状と今後の利用についてのご質問にお答えいたします。 薄葉地区平地林の現状につきましては、市街地地区における貴重な森林の保全、地域住民の憩いの場、学校の学習の場の創出を目的として、平成8年から山林土地所有者の協力により、面積9ヘクタールについて健全な平地林の育成管理を図っているところであり、現在18名の地権者と土地利用賃貸借契約を取り交わし、山林内の下刈り、不要木、枯れ木の伐採等を行い、地域住民の憩いの場、触れ合いの場として親しまれるよう管理を行っております。 今後の利用につきましては、昨年地権者全員のアンケート調査を実施し、事業継続の意思についてご理解をいただきましたので、平成29年3月31日までの5年間の契約更新を行ったところです。地域の方々により親しまれる平地林管理に努めるとともに、隣接小学校の自然学習の場としての利活用もされていることから、今後は森林教室等も実施し、さらに利活用が図られるようにしてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) では、順次再質問させていただきます。 まず、1番の弓道場の件なのですが、先ほどの答弁では、現在の弓道場を整備しているということだったのですが、本当に現場をごらんになったのかと私は言いたいですね。入ってすぐもう天井が抜けているのですよ。それで整備されたと、そう言われても私はちょっと納得がいきません。よく現状を見て、きちっと整備をされていただきたいと思います。 なお、先ほど新しい弓道場を建設するということは、前々から話があったけれども、財政的にどうしても厳しい。確かに厳しいですよ、大田原市。そんなに弓道場つくるお金がない。でしたら、今まで市が何事もものをつくって市民に与えていたと、そうではなくて、ハーモニーホールにあるパイプオルガンのように、ぜひ市民に声をかけて基金を創設して弓道場をつくるという、こういう考えもあると思うのですが、市長いかがでしょうか。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) ただいまの君島議員のご質問にお答えをさせていただきます。 パイプオルガンの件もございましたが、弓道場に関しましては、私のほうもそういった考え方ちょっと考えつかなかったもので、目からうろこという感じであります。確かにいろいろな行政サービスをする上で、特に箱物をつくる上で、今日までは全て公が財源を手当てをしてつくっていくという、そういう考え方でまちづくりがなされてきましたが、これほど財政状況が厳しくなってくるときに、まちとしてどうしても必要であるもの、そして市民の皆様方がこいねがうものであれば、基金を創設をしてという手法は、これから新しいスタイルとして積極的に進めていくべきであろうというふうに私も考えますので、議員ご指摘の提案につきましては、庁内におきましても前向きに検討させていただき、それらの体制、原案等ができましたら、また議員の皆様方にご提示をさせていただければと思います。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) ありがとうございます。ちょっとこれで新しい弓道場が見えてきたのかなと思っていますけれども、ぜひそこで津久井市長と扇の的を一緒に射ることを夢見ていますので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。西の井原、東の大田原と言われるように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、2番の那須野が原ハーモニーホールについてなのですが、設計上の問題で正面エントランスは変えられないということでありますので、本来でしたらあそこに車が乗り入れできるのが一番すばらしいことだと思うのですけれども、その設計に対して余りにもこだわる必要もないのではないかと思うのですけれども、現実的に使いやすいものをつくっていく。つまり前はその設計上ですばらしいものができたと、そのすばらしいものを生かすのが私らの役目ではないですか。でしたら、もうちょっと何かいい方法で検討していただければと、これは私もこれからの課題として考えていきますので。 (2)の駐車場の植栽ですね。申しわけないですが、先ほどのご答弁、ちょっと言いわけっぽく聞かせていただきましたが、植栽があるからバックしてぶつからないで済んだと。そうではなくて、私が言いたいのは、あの植栽があるがために今利用している方々がどれだけ苦労しているかと。だったらば、ないほうがいいのではないですかということなのです。多少お金かかることですが、あそこがなければもっとスムーズに車をとめて出入りもできますし、防犯上もないほうがいいのではないかということで今回質問に入れたのですが、いかがでしょうか。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) 植栽につきましては、現在非常に高く、高さも1メーター20近くあるのかと思うのですけれども、これらの植栽のあり方につきましても低木でもよろしいのか、見通しがきけるように、低木に植えかえるのかまたはまるっきりないほうがいいのか、なくて自由に出入りができるのがいいのか、その辺につきましてはちょっと内部で十二分に協議してみたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) 植栽があることによって、やっぱり管理するお金なんかもかかりますので、駐車場もあの植栽を外せばある程度もうちょっとふえるのではないかと、とめられる台数も。そういうこともありますので、ぜひ撤去する方向でお考えいただきたいと思います。 次に、3番の除染作業なのですが、これは非常に国も関係するものですから、私たちがなかなか言ってもうまく進まないということは重々承知です。ただ、市民の方は、もう本当ごみ袋入れたままでどうしたらいいのだと、これも当然当局には話が大分上がっていると思います。ですから、今一体どのように動いているのかということが、先ほどのご答弁でいただいたように、各地区で今保管する場所を探していますと、そこまで進んでいますということでご答弁いただきました。ぜひこれ平成26年まで続くわけですよね。ですから、早急に各地区の方にもご協力いただいて、どこか集められるところを設けていただければと切に私もお願いします。 続きまして、4番の消防団についてなのですが、先ほど市長が答弁の中にありましたように、団員の処遇改善をすべきだろうということで、3番にあった私がお話ししたライフジャケット、これも当然処遇の改善になると思います。来年の予算で入れていただけるということでよろしいのですね。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) ただいまのご質問にお答えをさせていただきます。 確かに昨年の大震災の教訓として、消防団員の活動を支援するという立場の中では、やはりその危険な状態に行くということでの安全設備ということでのライフジャケットのご提言というふうに承りました。大田原市におきましても、いつどういうような災害が起きるかわからない、しかし常にその災害の先頭に立って、自分の人命をかけながら、自分の命をかけながら地域の安全安心を確立をしていただいている消防団員の皆さんに、危険の回避ができるというようなそのご提言に対しましては、財政厳しい中であっても何とか捻出をしながら、一遍にはというのはなかなか難しいかと思いますが、必要最小限程度をまず一歩といたしまして、年次計画をもちまして全団員のところに配付ができるような形で進めていきたいというふうにご答弁を申し上げたところでございます。ご理解をいただきたいと思います。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) ありがとうございます。非常に財政厳しいところですが、ぜひ消防団の最前線で動くのですから、消防団は。私も昔消防に入っていたときに、雨があったときに木流しやりました。でも、今の団員どうですか。木流し、わかりますかね。多分ほとんどわかっていないのではないかと。これは水防訓練をやっていないからですよ、今まで。なぜやらなかったのか。私らのときは、入って新入団員のときにやりました。土のうに土を入れる。あれ、目いっぱい入れてしまうと大変ですよ、重くてね。量も多分あると思うのですよ、このぐらい入れなさいとか。そういった訓練をまずしないといけない。ですから、ぜひもうこれ来年度から実施していただきたい、水防訓練は。 なぜ私がこれ訓練してくれというかというと、訓練をすることによって実際現場に出たときにけがとかがないと思うのですね、やっていれば。それがないまま、木流しやれと。いや、わかりません、こうやるのだよとその場で教わってやる。非常に危険です。何もわからないでやると。ですから、ぜひ水防訓練は、特に今度の辞令交付式でもいいですから、人数はたくさんいると思います。でも、けがや団員の命には比べ物にならないですよね、訓練すること。訓練することによって、そういったけがが防げればいいと思いますので、ぜひ来年度からお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(高崎和夫君) 消防長。
◎
大田原地区広域消防組合消防長(室井信夫君) ただいまのご指摘についてでございますが、市長の答弁の中にもありましたように、今まではされてきておりませんでした。これは、消防団統合後ということでありますけれども、平成18年までは実施をしておりましたが、19年度以降実施をしておりませんでした。しかしながら、議員ご指摘のように、大変必要な重要なことでございますので、先ほどの答弁のとおり、今後辞令交付式等を捉えまして訓練を実施してまいりたいと考えているところでございます。 また、議員ご承知のとおり、先月の19日にも消防団では、黒羽地区でございますけれども、水防訓練等は実施をしてございます。ご理解願いたいと思います。 以上でございます。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) 私は防災訓練、拝見させていただきました。やはりあれを見ると、土のうの積み方なんかもわからないのかなという感じしましたので、ぜひ広く多くの団員に実施していただければと思います。 続きまして、大問題の5番にちょっと行きたいと思います。道の駅那須与一公の件なのですが、この調整池は非常にあって本当にいいのかなと。ただし、先ほどのご答弁では、そのシンボルとなっている構図もあるということですね、あの扇の形をした。それがやはり当初はそれでよかったのかもしれませんが、今利用している方が本当にあれがシンボルだと思っていますか。あの池、最近皆さん執行部の方、見ました、調整池。多少水入っていますよね。あの中に何かプランターなのですよ、白いプランター、あれ何なのですか。何か草を植えたのだか、何を植えたのだかちょっと私もわからないのですが、ちょっとこれお聞きします。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) 調整池の中にプランターが設置してあるのですけれども、このプランターにつきましては、多分三、四年前にアヤメとかハナショウブ、そういった類の、ちょうど6月ぐらいに花が咲くやつを置いて、あそこできれいにしようという経過で配置したことを記憶しております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) 多分、申しわけないですが、市の執行部の方もそんなにあれがシンボルと思っていないのではないかなという気がするのですが、今本当何か草みたくなっているのですよ。でしたら、新しい駐車場を伝承館の脇につくるのでなくて、今の調整池を埋めるのが難しいのであれば、先ほどご答弁にありましたように、上にあの何かを敷くという形でその調整池はそのまま生かすと、そのほうが特にお年寄り、まして障害者の方なんか大変ですよ、あそこまで行くのに。ぜひこれは駐車場を広げる、脇に広げるのではなくて、近くに広げてください。ぜひこれはお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) 大変厳しいご指摘をいただきまして、私も身が縮まる思いでございますが、ご答弁をさせていただきます。 確かに利用者の方々からは、大変あの調整池につきましては余り高い評価をいただいていないということと、やはりもっと利便性を高めていく、現在あるものをそうはいってみても、もっと利便性を高めていくためにはどうするかということも我々に課せられた課題であろうと、そのようにご指摘をいただいたものと考えております。 そういった中で、私どものほうもいろいろと検討してみました。例えばあの上にふたをかぶせるというと、やっぱり総工費にして1億円近いものがかかってくる。なかなかこれ子供給食費でもやはり2億円、3億円近いものを単費で出すのはどうかという話であります。あの調整池をかぶせるには、やっぱり1億円近くかけるというのもなかなか大変な話だなということを考えまして、ちょうどあの当時この問題が出ているときに、放射線の問題がございましたね。それで、ちょうど野外劇場になっているところの芝生のある場所、いわゆる与一伝承館の南側の場所がぎりぎりというか、なかなかやばい線の放射線量もあったということもありまして、除染活動をしなければならないという考え方の中では、除染活動をするのであれば、いっそのこと1回撤去をして駐車場をつくって、とりあえず駐車場をつくったところで利用者の方々のご反応を検証させていただく、これもまた1つなのかなと、そんなことを思案をめぐらせたのが昨年の中での答えでありました。 そこで、現実的にふたをかぶせる方法、埋める方法または隣につくる方法で、動線がどのように動くか。ふたをかぶせてぎっちりとかぶせてしまって池をなくしてしまえば、それは直接入れるわけですが、やはりそうはいっても余りにもせっかくつくったものを無駄にしてしまうという部分も忍びないということがあって、池の景観を若干残しながら雰囲気を変えて水に親しむ、いわゆる親水、そういったところでの機能を残しながら、なおかつ駐車場のスペースをつくっていくという考え方と、とりあえずはそこでつくっていった場合の動線と与一伝承館の脇に駐車場をつくった場合の動線と比較してみますと、まず与一伝承館に行くのには一番近いのは与一伝承館の南側の芝生地帯のところに駐車場をつくるのが一番近いということと、買い物をする方にもその隣のところ、食堂に行くのにもその中間のところというところで、池の上を塞ぐのとそれほどの動線的な距離の延伸はないというようなのが、内部調査のほうでわかってきました。 そういったところで、その後検討した結果、やはり予算的に厳しい中ではあっても、何か1つ一歩前進をしなければならないだろうということを考えてみますと、除染の考え方も含めて総合的には与一伝承館の前のところをまず駐車場にしていくというのがベストとはいいませんけれども、ベターな選択だろうということで、6月の議会に予算を計上させていただきまして、皆様方にご理解をいただいたところでございます。 また、池につきましては、その後のやはり与一伝承館の利活用と当然あとは道の駅の指定管理者、これから入ってまいりまして、多くの市民の方々、また市内外から多くの方々に来ていただいた拠点施設として利活用が頻繁になってくる度合いを見て、池の上にまた駐車場をというのを第2段階として考えていくということもまた必要かなというふうには考えておりますが、今時点で精いっぱいやれることとしては、こういった方策かなと思って結論を出したところでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) シンボルとして扇の形の池を潰すのは、非常に忍びない。そして、もったいないと。でも、本当にあそこに行く方を考えれば、ぜひ市長は英断をしていただいて、あそこを駐車場にすると。そうすれば、本当にほかから来る人も喜びますよ、そこに駐車場があれば。多分離れた場所につくると、何でこんなところにつくったのだと言われると思います。ぜひ今度考えていただければ、よろしくお願いします。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) なかなか粘り腰で大変窮しておりますが、先ほどご答弁を申し上げましたように、1度方向を決めさせていただきまして、ことし9月には与一伝承館の前の芝生のところが駐車場になるようにもう工事の発注段階といいますか、そういった段階までいっております。そういったものを覆して池のところを今度は埋める、また新しいところに移転をするということになりますと、これもまた県、国との協議、その上に先ほど言いましたように、建設コスト、そういったものも膨らんでまいりますので、まずは私どものほうの決めさせていただいたその方向を結果を見させていただきまして、また議員のほうから先ほどご指導いただきましたような方策も必要となれば、次の段階として考えさせていただきたいということで、ぜひご理解をいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) 了解しました。結果はもう私もわかっていると思いますが、次回またご質問させていただきます。 では、最後の6番、ふれあいの森についてなのですが、先ほどのご答弁にあったのですが、私現地へ行って見てきました。先ほどのご答弁いただいたものとはほど遠い状態になっています。これはいかがなものかと。本当に現地は見ていらっしゃいましたか。
○議長(高崎和夫君) 副市長、永山林君。
◎副市長(永山林君) お答えいたします。 私、現地を見ております。君島議員から質問の指摘があった段階で、早速現地のほうへ行って見てきております。実はこのふれあいの森は、私が農務課にいた時代に、地域の所有者の方々に1軒ずつ歩きまして、無償でお借りをした山林でございます。野崎地区の住宅団地が第1、第2、第3とあるその接続地に、あれだけの自然が残っているというのは、大田原市でもまれでございまして、そういった観点から野崎の方々はお金持ちなのかなというふうに考えております。つまりあれだけの住宅地に適したところ、しかも団地もできている、公共的な団地もできている、そんなところにあれだけの山林が自然の形で残っているというのは、大変貴重だというようなことで、ふれあいの森と称して団地の方々あるいは小学校、中学校の生徒の方々、こういった方々に利用していただこうというようなことで整備をさせていただきました。 当時、多少荒れてはおりましたが、森林組合のほうに発注をいたしまして、きれいに除間伐含めて、下草刈り等もさせていただきました。その後、補助金がついている間は、二、三年手入れが十分に行き届いておりまして、看板等も設置をさせていただいたところでございますが、補助金が切れた後は毎年70万円の予算で手入れをするというような状況になっております。70万円で実施できるというのは、11ヘクタール70万円というのはなかなか全体を毎年きれいにするというのは難しい点があると、そんなようなことで部分的なところの手入れというような状況になっているかと思います。 加えて、23年度の原発の問題から、先ほどもご答弁申し上げておりますように、枝木等これらは放射線に汚染されている状況でありますので、それらを切って清掃センターへ持っていくということがなかなかできない、そんなことで、多少荒れている状態ではありますが、自然の状態は維持されているというふうに私は考えております。つまり何でかんで全てのものがきれいに木の葉でもさらってしまいますと、これ虫も何もいなくなってくるというような状況等もございます。 中に入りますと、小屋が1つあるのはご存じかと思いますが、あの周辺がちょっと広場的になっております。あの広場には、枝払いをしたそういった剪定木、それから木の葉、多少持ってきてそこに重ねておきますと、昆虫が卵を産むだろうと、こういうふうな設定でもおりましたので、そういった手入れが市の手をいつまでも煩わせなくて、ボランティアを最終的には自発的にできることを望んで、実は薄葉小学校の北側のところに小屋がありまして、その小屋の中に手入れの道具が全て入っております。のこぎり、鎌あるいはなた、ほうき、それから熊手、さまざまなものが置いておりまして、なぜそのボランティアを私のほうで募集しなかったかといいますと、ボランティアはこちらからお願いしてつくってもらってやるというのは、いつまでも続かないだろうと。こういうような発想の中から地域に団地もある、それから学校もある、まずは学校の生徒たちに利用してもらおうというようなことで、学校に道具を置かせていただいた、そんなこともありまして、やがてボランティアができた上には、毎年ボランティアの方々がその道具を使って清掃をしていただくあるいは整備をしていただく、そして利活用もしていただけるのが理想だということでやっておりましたが、残念ながらボランティアはいつまでたってもできてこないというような状況でございます。 君島議員の考え方としては、手入れがまだまだ行き届いていないのではないかと、こういうお話ではありますが、以前の状況から比べると、私も入ってみましたが、どこからでも革靴のままでも入れる状態であるということでもあります。草もそんなに繁茂して、人がかき分けながら入らなければならない状態ではないのかなと思っております。今後は、理想の形のボランティア、自発的にできないのであれば、地域の自治会等のほうにもお願いをしながら、団地あるいは学校のPTAの方々、そういったところに投げかけをしながら理想の形に持っていって、理想のふれあいの森となるようにしむけてまいりたいと、このように考えておりますので、ご理解をいただければと思います。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) 確かに一部場所によって下草刈りというのをやっていると思うのですが、やはりたくさんの下草があるところまだ見受けられます。それと、あと始まったころよりは大分年数がたっていますから、木が大きくなっているのですね。それが市道にかなり上のほうが出ていたり、民家の屋根の上にかぶっていたりしているのです。それは市のほうで剪定をするということなのでしょうか。
○議長(高崎和夫君) 副市長、永山林君。
◎副市長(永山林君) 70万円の予算の中で、まず道路にかぶさっている部分等については、緊急性がありますので、そういった整備をしてまいりたいと思います。場合によって70万円も多分使ったのかな、まだやっていない。まだやっていなければ、実施していない状態であるならば、この冬場にかけて伸びたものがこれ以上は冬には伸びないと思いますので、冬の段階で発注をしながら、70万円で不足するような部分がありましたならば、予算の流用等も含めまして何とか方法等をとりまして、実施をしてまいりたいというふうに考えております。ただ、基本的には70万円という予算の中で整備していきたいというふうには考えております。早急にその部分については対応してまいりたいというふうに考えております。
○議長(高崎和夫君) 君島孝明君。
◆8番(君島孝明君) ありがとうございます。ちょっと私もその大きな枝が心配だったものですから、ぜひよろしくお願いいたします。 先ほど副市長が言われたように、真のふれあいの森となるためには、私たち地元がボランティアということで、あそこを一緒に下草刈りしたり、ごみを拾ったり、小学生、中学生と一緒に、それが本当のふれあいの森になると思うのですよ。ただ、今の時代の人は、黙っていては多分ボランティアでやるという人はなかなか残念ながらいなかったのだと思います。ですから、これはちょっと声を出して、ぜひみんなでこの森を守っていくと、みんなのふれあいの森にしようということで、市のほうからも声をかけていただければ、多分もっとすばらしい、そして学校関係にはそこの教育の場として使うようにということは言われているのでしょうか。それを年に何回でも結構ですから、実際どうですか、皆さん、私らオニムシ取りなんて昔やりましたけれども、今の子たち本当にオニムシ取りってわかるのですかね。私ら木のにおいありますよね、あのオニムシがいる。あ、ここらにオニムシいるなとかわかるのですね。今の子供たちは、多分わからないと思うのですよ。そういった経験をする場もすばらしいあの場所はそういう場所ではすばらしいと思うのです。ただ今のところ、そういった管理がいまいちなっていないので、鬱蒼としたちょっと薄暗いものがあったので、ぜひ。 あと、もう一つ看板をできればこの滝沢線のほうにあるといいなと思うのですが、団地側にしかないですよね、看板が。ですから、市民の方、あの辺通っている方も、実際ふれあいの森というのはわからなかったと思うのですよ。そういうことをアピールすれば、もうちょっとみんなでボランティアでやろうかというふうにもなると思いますので、ぜひその辺よろしくお願いいたします。 そして、文化というのは人々が高めるものだと思います。大田原市を今以上に文化の高い誇れるまちにしていくために、ぜひ今まで述べたものの実現をぜひともよろしくお願いしまして、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(高崎和夫君) 暫時休憩いたします。 午前11時50分 休憩 午後 1時00分 再開
○議長(高崎和夫君) 会議を再開いたします。
△高瀨重嗣議員
○議長(高崎和夫君) 次に、6番、高瀨重嗣君の発言を許します。 6番、高瀨重嗣君。 (6番 高瀨重嗣君登壇)
◆6番(高瀨重嗣君) 6番、高瀨重嗣です。 「中庸」の一節にこうあります。「哀公政を問う。子曰く、文武の政、布いて方策に在りて、その人存すれば則ちその政挙がり、その人亡ずれば則ちその政息む。人道は政に敏やかに、地道は樹に敏やかなり。それ政なる者は蒲廬なり。故に政を為すは人に在り、人を取るは身をもってし、身を修むるは道をもってし、道を修むるは仁をもってす」。 蒲廬というのは、ジガバチのことですね。虫を捕まえてそれを自分の用にかえてしまうという、その例えなのですが、私もこの中庸の一節、そんなに詳しくありません。調べました。このような訳だそうです。 魯の哀公が政治について問うた。孔子こたえていわく、周国の文王、武王のしかれた政治は今も周の典籍の中に存在している。文王、武王の、その違法を運用する賢臣がいれば、その政治はよく行われ、その人がいなければ、その政治は滅びてしまう。人の道は、本質的に政に敏速であり、土地が草木を敏速に発育させるようなものである。その政治が、滅息して行われないのは、ただ人がいないがためである。政治は、ちょうどジガバチが桑虫の子をとって、これを変化して自分の子とするように、人々を教化して善に向かわせるものである。ゆえに、政をなすにはただ人を得ることにある。そして、人を採用するのは君自身である。君主の身を修めるには、道をもってしなければならない。道を修めるには仁をもってしなければならない。上に立つ者は、仁道を身に修め、賢臣を採用して天命に率って政を行うべし。人が人を育て、人が人をだめにするということが、古来いずれの社会でも人次第であることが明白であるといったような内容でしょうか。 私が住む親園では、文化9年10月、西暦で言うと1812年、ですから今を去ることちょうど200年前ですが、蜃気楼があらわれたそうです。その蜃気楼を「ホロ」といったそうで、印南丈作、矢板武があらわれる以前に、那須野ケ原に水路を切り開いた幕府の代官である山口鉄五郎の前世をジガバチ、蒲廬、ジガバチのことを蒲廬とかありますね、蜃気楼に重ね合わせて、たたえ記録した蒲廬の碑が残っています。 聖なるものは蒲廬なり、自分自身を蒲廬に例えるのは、余りにも恐れ多いですが、この秋、我々は蒲廬たる同僚議員を失いました。見晴らしのいい朝礼台の上で美しく黄金色に輝く稲穂を遠くに眺めながら、愛する親園の子供たちの前で突然その生涯を終わられた増渕寛江議員の心中はいかばかりか、心より哀悼の意を表し、寛江さんの遺志を受け継いで人に伝えていくことをここにお誓い申し上げます。 私たちは、突然この時代に何の頼りなく産み落とされたわけではありません。私がここにいるためには、2人の親、4人の祖父母、8人の曽祖父母と、20代さかのぼれば単純計算で直系で209万7,150人の、計算式でいうと221―1―1です、のご先祖様を持つわけですから、私という存在は現在の栃木県民を超える人間に支えられているということになります。 伝統を継承するということは、極めて高い
自己重要感、教育長のお言葉をかりますと、
自己重要感、自己肯定感を育てるということが、この事実だけでもわかります。私は議員として過去の遺産を継承し、改めるものは改め、子孫に伝えていく。100年後の子孫が今より少しだけでもいいから幸せに暮らせるように、今の社会を整え、伝えていくという姿勢で活動していくことをここに改めて表明し、この立場から幾つか質問させていただきます。 まず、市の条例等で使用する語について、表記の基準について伺います。言葉は、先祖から受け継いだ大切な宝物の最たるものだからです。 2つ目です。先ごろ草案が示された子供権利条例について。大田原市において子供の権利が著しく侵害されている状況があれば、その内容を教えてください。 また、制定を目指す執行部の考えと進捗状況についてお伺いします。 そして、権利と義務について、子供の健全育成の観点からどうあるべきか、市の考えを伺います。 3つ目、農地の集積事業について、現状と市の考えを伺います。 4番目として、大田原ブランドについて、今後の他地域ブランド、広域ブランドとの効率的な連携と戦略について伺います。さまざまなブランドがいろんなところにありまして、ほかの地域との差別化を図るためにつける場合もあります。ただ、差別化をつけるためにブランドをつけ続けると、余りに細かくなり過ぎてしまって、その差別化が埋もれてしまう、もくろみが埋もれてしまうということがあると思います。その点について、大きなブランドに統合する考えはあるのか等、戦略があればお伺いいたします。 5つ目です。大田原市関連諸施設について伺います。市長は、箱から人へとおっしゃっています。私も心から同意いたしますが、市内の学校を全て青空学級で運営するわけにはいかないものですから、もちろんそのバランスが重要です。新たなものをつくるときは、熟慮に熟慮を重ねた上で決定すべきですし、今あるものは最大限活用することが重要です。箱は、先ほど午前中の答弁でもありましたが、建設費もさることながら、つくってからの維持費と使い方は軽視されがちでした。 そこで今回は、次の4施設、道の駅那須与一の郷、那須与一伝承館、那須野が原ハーモニーホール、ピアートホールの現状と将来像について伺います。 以上、私の第1回目の質問とさせていただきます。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。 (市長 津久井富雄君登壇)
◎市長(津久井富雄君) 6番、高瀨重嗣議員の一般質問にお答えをいたします。 初めに、1、市の条例等で使用する語について、(1)、表記の基準について伺いたいとのご質問にお答えをいたします。基本原則として法令における文字、符号及び用語の表記は、内閣法制局が決定した法令による漢字使用等についての内容を基準としており、条例、規則等についても法令に準じた扱いとするのが適当とされております。 また、法令における漢字の使用は、常用漢字表の本表及び付表に掲載された漢字を使用することとなっております。しかし、近年この常用漢字表の本表に掲載された漢字であっても障害者の害や子供の供を平仮名表記で行っている自治体もふえてきているようでございます。 これは、障害の害の字が、害悪、公害などの否定的なマイナスイメージがあり、差別感や不快感を感じるといった意見に配慮したものであったり、また子供の供についても、お供、すなわち子供が大人の附属物であると連想されるなど、やはり差別につながるといった理由から、平仮名表記を行っているものと思われます。 一方、本市の状況において見てみますと、障害の害を平仮名に表記した条例等は一件もありません。また、子供につきましては、漢字表記の条例等は条文を含めて3件、平仮名表記について30件となっております。また、国の法令名を検索した結果では、障害者の表記については全て漢字表記となっており、その条文の中においては何件かが平仮名表記を見出すことができるという状況であります。子供の表記につきましても漢字表記の法令名はなく、全て子供の供が平仮名表記となっているのが現状でございます。 以上のことから、障害者も子供もその表記方法としては漢字でも平仮名でも法令上は間違いではないわけですが、国の法令に準じた表記方法がより好ましいと思われますので、障害者については漢字の表記を、子供については供を平仮名表記で統一していきたいと考えております。 言葉に対する含蓄の深い冒頭でのお話には、私も大変感銘するところがあります。今後言葉につきましては、私自身も日々努力をしながら検証していきたいと思います。 続きまして、2、次に子供権利条例についてのうち、(2)の制定を目指す執行部の考えと進捗状況についてのご質問にお答えをいたします。大田原市子ども権利条例の制定につきましては、私のマニフェストの柱の一つであります「全ては子供たちの未来のために」の中の重要課題として位置づけておりまして、子供はかけがえのない価値と尊厳を持っており、その権利が保障され、豊かな生活を送ることができるよう努めなければならないと考えております。そのためにも子供が一人の人間として、また社会を形成する一員として尊重し、子供たちに真に必要な権利を指定する条例として制定してまいりたいと考えております。 また、進捗状況につきましては、庁内において関係部署間の協議を経、検討を重ねた後に、平成23年2月に市の企画、福祉、子供関係、さらには学校及び生涯教育の各部門の課長等の職員によります庁内検討委員会を組織いたしまして、本年5月までに計5回の庁内検討委員会を開催をし、また本年8月には子ども議会を、8月から9月にかけては一般からの意見公募手続、いわゆるパブリックコメントを実施したところでございます。 今後のスケジュールといたしましては、それらの意見を集約をし、再度検討を重ねながら、本年の12月の定例会に上程をし、来年4月の施行を目指して制定手続をとってまいりたいと考えております。 次に、(3)の権利と義務について子供の健全育成の観点からどうあるべきか、市の考え方を伺いたいとのご質問にお答えをいたします。権利と義務については、憲法第26条において、「子供はひとしく教育を受ける権利を有している」ことや「子供を保護する国民には、教育を受けさせる義務がある」と定められておりますし、また本年8月に開催いたしました子ども議会において、子供たちからは子供の権利についての意見をたくさんいただきましたが、それらの意見の大半が権利と表裏一体の関係にあります義務についてもしっかりと自覚されたものでありましたし、大田原市子ども権利条例案の考え方につきましては、子供の権利を保障し、基本理念を定めて市、保護者、学校等、市民等の役割を明らかにして子供の尊厳を守り、子供が幸福で健やかに成長することができる社会の実現を目指すこととしておりますので、条例におきましては子供に対する義務を課すことは否定すべきものではないと考えております。 次に、5、大田原市関連諸施設について、(1)、次の施設についての現状と将来像について伺いたいとのご質問のうち、道の駅那須与一の郷についてお答えをいたします。道の駅那須与一の郷は、総事業費約10億円をかけて平成16年4月にオープンいたしました。この施設は、本市の農産物や地域特産品の紹介並びに地域情報の発信を行い、活力ある地域づくりや地域の連携を図ることを目的として、情報館、加工・物産品館、農産物直売館及びレストラン館を備える本市の産業振興及び情報発信の拠点施設であり、市内を初めとして県内外の多くの方にご利用をいただいております。 施設内での農産物をご購入いただいた購入者の推移につきましては、平成20年度の購入者数が43万858人で前年比104.8%、平成21年度の購入者数が46万3,456人で前年度比107.7%と順調に購入者数が増加しておりましたが、平成23年3月に発生した東日本大震災と福島第二原発の放射能問題に起因します風評被害の影響により、平成22年度が44万6,458人で前年度比96.3%、平成23年度が41万9,607人で前年度比94%と購入者数が減少している状況であります。しかしながら、施設整備に当たりましての事業計画では、販売計画における施設内での購入者数を30万人と設定しておりましたので、事業計画上での目標人数は大幅に上回っている現状でございます。 今後の大規模な施設整備といたしましては、利用者の利便性向上を図ることによりさらなる集客が見込めるよう、与一伝承館南側の芝生広場約2,200平方メートルを駐車場として整備することとしております。先ほどの君島議員からの前にある調整池についてのご質問の中でもお答えした内容でございます。今年度中に完成する予定となっております。 また、道の駅那須与一の郷の管理運営業務につきましては、平成16年の開設当初より市農業公社より実施されておりますが、市農業公社の公益財団法人移行に伴いまして、平成25年度より施設の管理運営に関する業務を行う指定管理者の募集を行っております。新たな指定管理者には、民間の能力を活用し、施設へのさらなる集客が見込めるような新たなイベントを開催するなど、創意工夫のある管理運営を実施していただけるよう調整をしてまいります。今後とも道の駅那須与一の郷を有効活用し、本市の産業振興を図ってまいりたいと考えております。 次に、那須与一伝承館の現状と将来像についてのご質問にお答えをいたします。那須与一伝承館は、平成16年から18年の継続事業として総事業費約13億1,000万円を費やし、平成19年10月に開館いたしました。施設には、扇の的劇場、展示室、竹のギャラリー及び多目的ホールを備えております。扇の的劇場及び展示室の入館者数は、平成22年度に8,857人、平成23年度は1万589人、平成24年度7月末現在では3,913人で、前年度比で1,138人、41%の増となっております。また、多目的ホール利用者は、平成22年度には1万7,581人、平成23年度は1万9,202人、平成24年度7月末現在では5,382人で、前年度比1,350人、33%増となっております。 与一伝承館につきましては、震災の被害も軽微であり、入館者数に影響はなかったものと思います。今後の入場者増の取り組みとして、昨年度与一伝承館のテーマ展として、古絵はがきと地形図で見る金丸原演習場や東野鉄道展を開催し、好評を得たこともあり、今年度はテーマ展、金剛寿院文書と那須氏や、また那須神社名宝展を開催する予定であります。また、多目的ホールでは大田原美術館、竹のギャラリーでは市内の竹工芸作家展やふだん目にすることのない関西の竹工芸作品展を企画するなど、入場者増を図ってまいりたいと考えております。 次に、那須野が原ハーモニーホールの現状と将来像についてお答えをいたします。ハーモニーホールは、総事業費約90億7,000万円をかけ、平成6年12月に開館いたしました。ハーモニーホールは、大ホール、小ホール、交流ホールを備えております。大ホールの入場者数は、平成22年度で5万2,920人、平成23年度は3万7,441人、小ホールの入場者数は、平成22年度で2万8,262人、平成23年度は3万2,518人、交流ホールの入場者数は、平成22年度で1万3,185人、平成23年度は1万6,007人となっており、震災で罹災した影響が大ホールにあらわれております。 また、市民講座につきましては、オーケストラ養成講座、合唱団育成講座、演劇講座があり、延べ208人の受講者がおり、市町村別では大田原市が71人、那須塩原市が92人、矢板市が15人、その他市町村30人となっております。 今後の取り組みとしましては、市民ニーズや会員ニーズの把握に対応して利用率の向上に努めていくとともに、公益事業としてより一層充実に努めてまいります。 なお、ハーモニーホールも開館から18年目を迎え、舞台設備等の更新時期を迎えており、議員からご指摘がございましたが、今後15億円を超える更新費用、いわゆる修繕費、管理費がかかってまいります。一度に拠出することができませんので、那須塩原市とも相談をし、5年分割でそれらを修繕をしていきたいと考えているところでございます。 また、パイプオルガンの設置につきましては、去る4月に1億3,400万円で契約を締結いたしました。来年4月ごろからホールにおいて設置工事に着手し、10月31日に設置完了の予定としております。パイプオルガンの活用計画としては、各種のパイプオルガンコンサート、オルガン講座の開催、講座受講生による演奏会のほか、オルガン音楽の普及のための日本国内の歌曲、童謡などの幅広い分野の曲目を取り入れていくこととしております。 次に、ピアートホールの現状と将来像についてお答えをいたします。ピアートホールは、総事業費約23億7,000万円をかけ、ホール、図書館、保健センターの機能を持つ複合施設として、平成7年10月に開館いたしました。 ホールの入場者数は、平成22年度で1万641人、平成23年度は8,722人となっております。震災でホールの設備については、それほど影響ありませんでしたが、やはり自粛ムードの中での入場者数は減少したものと考えられます。 ピアートホールの将来像ですが、ピアートホールは文化複合施設であるため、設備に関しては供用集中管理されており、施設ごとに維持管理することは困難であること、貸し館の六、七割が学校関係であること、さらには保健施策に直結した特化施設であることにより、当面は現状の管理体制とし、地域に身近で利用しやすい施設として努めてまいりたいと考えております。 これらにつきましての施設は、やはり我々にとりましては重要な、有用なまた資産として考えて、これから今年度から始まりますツーリズム事業、それらともかけ合わせながら市内外の多くの来場者を呼び込むための有効施設としてこれからも積極的に活用してまいりたいと思っております。 また、指定管理者によりまして今までかかっていた経費等につきましても、積極的に経営改善をして、市民負担の軽減を図れるような施策をとってまいりたいとも考えております。 私からは以上で、残りはそれぞれの担当部長よりご答弁を申し上げますので、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(高崎和夫君) 教育部長。
◎教育部長(藤沼史生君) 次に、2、子供権利条例についてのうち、(1)、市において子供の権利が著しく侵害されている状況があれば、その内容を伺いたいとのご質問にお答えいたします。 子供の権利が侵害されていると考えられる状況といたしましては、いじめを受けている子供並びに虐待を受けている子供と考えております。学校におけるいじめに関しましては、市の平成23年度の調査では、小中学校で32件が認知され、報告を学校から受けております。虐待に関しましては、平成24年8月現在、虐待の通告を受理しているケースが107件ございます。 ただし、議員のおっしゃられる著しく侵害されている状況といいますと、本市北金丸にございます情緒障害児短期治療施設「那須こどもの家」に措置され、籍を置く児童生徒が該当するものと思われます。こちらの施設には、現在県内各地から措置されている18名の児童生徒がおり、そのほとんどが虐待を受けてきた児童生徒であります。虐待の結果、反応性、愛着障害の診断を受けている児童生徒が11名、その中でも3名の児童生徒は後遺障害の診断も受けております。18名の児童生徒たちは、大田原市立金丸小学校並びに金田南中学校の分校である北金丸分校で教育を受けておりますが、家庭で生活することもできず、人間関係を上手に築けない障害を持つこうした児童生徒は、議員のおっしゃる著しく侵害されている状況であると考えられます。こうした児童生徒が人間らしい生活を送れるよう、那須こどもの家と連携し、分校教職員は日夜取り組んでおりますことをご承知いただければ、大変ありがたいと考えております。 以上でございます。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) 次に、3、農地の集積事業について、(1)、現状と市の考えを伺いたいとのご質問にお答えいたします。 国においては、昨年10月25日に次世代を担う農林漁業者が安心して農林漁業の再生に取り組めるような新しい農林水産行政を推進するため、我が国の食と農林漁業の再生のための基本方針、行動計画を定めたところであります。その中で農林漁業再生のための7項目の戦略を打ち出しており、第1の戦略が競争力、体質強化、持続可能な力強い農業の実現であります。 取り組むべき政策としまして、人・農地プランの策定、農地集積の推進及び新規就農の増大の3つを掲げております。農地集積の推進につきましては、戸別所得補償制度の適切な推進や圃場の大区画と相まって幅広い関係者による徹底した話し合いや相続等の際に担い手、農地の集積を促す仕組み等により、農地集積を加速化し、農業の競争力、体質強化を図ることとしております。 これら農地集積のための取り組み等の方策を地域の特徴に応じて組み合わせることにより、平地で20から30ヘクタール、中山間地域で10から20ヘクタールの規模の経営体が太宗を占める構造を目指すこととされております。 当市における農業構造に関する状況としましては、平成22年度の販売農家戸数は3,841戸で、平成17年度と比較しますと416戸減少しております。また、農用地利用集積の状況につきましては、本市の農業経営基盤強化促進基本構想において、効率的かつ安定的な農業経営が地域の農用地の利用に占める面積の目標を60%としておりますのに対し、平成22年度の状況は市の農用地面積1万1,534ヘクタールのうち、認定農業者の農地利用集積面積が5,408ヘクタールとなり、農地集積率は46.9%となっております。 今後本市農業の体質強化を図るためには、担い手の確保、育成に重点的に取り組むとともに、地域の担い手への農地集積や分散化した農地の連担化を円滑に進める必要があります。農地の利用集積等に関する支援策としましては、地域の担い手の効率的、安定的な農業経営を図るため、平成24年度より国の新規事業として農地集積協力金交付事業が創設されました。この事業には、地域の中心となる経営体への農地集積に協力する農地の所有者が、国の実施要綱に基づく要件を満たした場合に、協力金の交付を受けられる経営転換協力金と、地域の中心となる経営体の分散した農地の連担化に協力する農地の所有者等が、国の定めた要件を満たした場合に交付を受けられる分散錯圃解消協力金がございます。給付要件の中には、地域の中心となる経営体が市が策定した人・農地プランに位置づけされていることが必要条件となっております。 本市におけるプランの策定状況につきましては、7番、菊池久光議員にご答弁申し上げたとおりでございます。今後の農地利用集積の促進に向けた取り組みとしましては、国の基本方針にもございますとおり、持続可能な力強い農業を育てるため、国の支援事業であります農地集積協力金交付事業を有効に活用し、地域の中心となる経営体の経営規模拡大を推進してまいります。 また、効率的かつ安定的な農業経営を目指す認定農業者等の担い手に集積できるよう支援事業の周知を図るとともに、専業以外の農家等にも理解と協力を求めていきたいと考えております。 次に、4、大田原ブランドについて、(1)、今後の他地域ブランド、広域ブランドとの効率的な連携と戦略について伺いたいとのご質問にお答えいたします。ブランドは、現在地域の差別化を図るという目的において、近隣市町で立ち上げているところであり、そのブランド認定といいましても、農・商・工の加工品といった物産品から自然景観、伝統芸能までブランドとして認定するなど、さまざまな展開がなされております。 本市におきましても、今年度内に立ち上げに向けまして物産認定をメーンに準備をしているところでございますが、一つの方策としてゆるキャラの与一くんを大田原ブランドのPRキャラクターとして活動しております。県内や那須地域あるいは大田原の市内といった環境設定が異なる場面ごとに、現企画のイベントに関しましてはとちまるくんと与一くんの合同撮影会、イベント式典参加、那須地域においても各市町のゆるキャラと同様な事業展開を行いまして、お互いの連携を図りながら大田原市のPRを行っております。 県及び近隣市町との連携につきましては、那珂川アユ街道推進協議会、八溝県立自然公園連絡協議会においてのイベント事業参加、さらには八溝山周辺定住自立圏構想研究会での取り組みがなされております。 ブランド化は、地域の意識改革にもつながりますので、その趣旨に沿って地域活性化としての大田原ブランドを立ち上げながら、他市町と連携してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) 丁寧なご答弁ありがとうございます。順次再質問させていただきます。 1番、市の条例等で使用する語について、表記の基準について伺いたいというのは、まさにご答弁いただいた障害、それから子供という言葉についてでございます。私がこの質問の通告を出した折にも、条例名でございますから、子ども権利条例の「ども」は平仮名で条例で条例草案として出していらっしゃるのだと思うのですが、私は漢字であえてこのように出してみました、質問事項として。即座に間違っていますよと、赤で直されて返ってきたので、それは、いや、これこういう意図があるので、よろしくお願いしますということで、このまま書いていただきました。 さて、質問ということになるかどうかわからないのですが、まず障害という言葉について、私も市のホームページ等で市の条例に障害の害という字が平仮名で書かれている例があるかどうか調べてみて、ありませんでした。ただ、各種イベントでは多少使われていることがあるようです。 その障害という言葉に関しましては、平成22年の4月21日、衆議院の文部科学委員会で馳浩議員と川端文部科学大臣の間でその障害の害という字についての興味深い質疑がありました。全部紹介すると21分終わってしまいますので、平成22年4月21日、第174回国会での会議録を参考にしていただければよろしいと思うのですが、馳浩議員は国語の先生でいらっしゃったのですね。障害の害という字の成り立ちについて川端文部科学大臣と話をされたようです。 その中で、その「碍」という字は、いしへんに得点の得の右側の字というのが出てくる言葉なのですが、実はそれも違う字で、本来の字はいしへんに疑うという字だそうです。いしへんに疑うという字で「ショウガイ」と読むそうなのですが、疑うという字は思い迷うさま、とどまる、立ち尽くすという意味があるので、大まかに言うと、石を前にして立ち尽くしてしまう、何か物があってそれで動けないという意味があるようです。ただ、この「ガイ」という字は常用漢字表に載っていないので、やむを得ず当て字として日本碍子の「碍」という字がまず当てられて、それもないということで「害」ですね、現在の「害」という字が当てられているようです。 難しい字、例えば伝承の系統の伝という字ですが、も複雑な字がございます。あの専門の専に似た字ですね。古い字をそのまま使うということではないのですが、できるだけその歴史に沿った字、この障害の害に関してはしようがないですね、使えないのですから。個人で使ってはいいと思うのですが、公の文書で使うのは難しいと思うのですが、問題なのは子供のほうだと思うのですが、子供の反対語、これ聞くと失礼に当たると思うので、自分で申しますが、大人だと思います。大人です。大きな人と書きますよね。その対義語としての子供なのですが、万葉集で山上憶良の歌の中に「瓜食めば子ども思ほゆ」というのが出てきます。それは漢字ではなくて万葉仮名、音に対する当て字で出てきます。その後で子供という言葉に漢字が当てられていったと。 先ほど市長の答弁でありました供という字に、何かに付き添っていくこと、またその人の用に用いるのは、市長ご存じの吉田先生がよく漢字を使われますが、白川静先生の「常用字解」によれば、にんべんに半の伴さんの「伴」ですね、その字の誤用であると。もともとは、伴うという字はにんべんに半であると。ですから、にんべんに共という字には付き添っていくことというのは余り意味がない。 ただ、例えば小豆や大豆を小さな豆、大きな豆と書くように、字句字訓的に使われた言葉である。したがって、子供の供だけ平仮名で書くのは、日本語の成り立ちとしておかしいという説がございます。 済みません、授業をやっているみたいなのですが。やはり熟語を仮名まじり書きにするのはおかしいと私は考えるのですね。子供に対して平仮名、難しいから平仮名で書く、それからこんな意味がまじっているような気がするから、それは避けるというのは、先祖伝来のいろんな伝承をそこでしようもない誤解で捨て去ってしまうような気がするのですが、市長、子供という字については、子ども幸福課がありますが、いかがでしょうか。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) ただいまのご質問にお答えをさせていただきます。 私の最も苦手な国語の分野での質問でございましたので、むしろ今高瀨議員さんのほうから国語についてのご教授をいただいたということで、なるほどそういうことかという思いで解釈をさせていただきました。 確かに歴史とともに言葉が変わっていくこともまた事実であります。万葉仮名というところには、それなりの深い意味があったりとか、漢字が日本に伝わってきて、和言葉、いわゆるその大和言葉とかけ合わせをしていって、その環境に合わせながら日本の言葉の歴史というものがつくられてきたのだろうという感じがいたします。 そういったところで、時代背景というのが当然出てくると思いますが、今日いろいろな部分で子供たちの権利とか、また社会の情勢とかということが、封建から、または軍国主義から、そして民主主義からという、そういう時代背景の中で言葉の使われ方というのも当然変わってくるのだろう。また、新しい言葉も生まれてくるのだろうという感じがいたします。 そういった部分で今般の私どものほうの子ども権利条例と、高瀨議員のほうからご質疑を受けて内部で調査をした結果、やはり平仮名で表記をすることが一番好ましい方向に行くのではないかというような判断に達しましたので、このようなご答弁をさせてもらった次第でございます。大変含蓄のあるご指導、ありがとうございました。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) ありがとうございます。ただ、子供の供を平仮名で書くのは、大豆の大を平仮名で書くのと同じです。あれは大きいという発音を持っているだけで、たまたま大きな豆という言葉に当てはめられただけで、大きな豆だから大豆というわけではないですね。子供も全く同じなので、言葉としておかしいと。 私、今回子供の権利条例についてかなり調べたのですが、まあ見事に漢字の「子」に平仮名の「ども」だらけ。どういうことなのだろうと思いながら、自分が何か間違っているのかと、いろいろ辞書等も調べるのですが、常用漢字表にも漢字で書いてありますね。それから、内閣総理大臣官房総務課監修の新公用文用字用語例集にも漢字で「子供」と書いてあります。あれ、おかしいなと思いながらいるところでありますが、まだパブリックコメントが出たばかりでございますので、市長も辞書を1回お読みになって、もう一度お考えを改めていただけると、より正しい知識が人に伝わっていくのではないかと思いまして、1つ目の項目を終わらせていただきます。 さて、2番目の子供権利条例、その本体でございます。市において子供の権利が著しく侵害されている状況があれば、その内容を伺いたいという質問に関してご答弁をいただきました。虐待事例、いじめ事例に関しては、先ほど植竹議員への答弁の中で解決をしているということでありましたので、よろしいと、私のほうでは質問はしませんが、虐待事例というのがこれだけ起こっていると。その虐待にも私のほうも詳しくはありませんが、教育部長のほうから説明いただいた3名に障害がですか、が残る、残っていると、今あるという状況ですので、この状態は改善していかなければならないものだと思います。 さて、そういう権利が侵害されている子供に関して、子供権利条例をつくるという目的でございますが、先ほど申し上げましたとおり、権利条例十分読んだのですが、最初に子ども議会で草案を見せていただいたときに、これはと思ってちょっと内容に関していろいろ思うところありました。全国の子供権利条例をできるだけ読みました。読んで大田原市の草案を見てみると、何てすばらしいのだと、ほかの権利条例の多少の異常さですか、行き過ぎた感じというのが非常に目立ちました。 ただ、1周回って帰ってきますと、私としては、これでいいのかなと思ったのですが、それでは権利条例は必要ないのではないかと、ここまで私の納得できるような内容になってしまったら必要ないのではないかと。 というのは、日本国憲法で11条から14条までこのようにありますね。11条、「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」。12条飛ばします。13条、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については」、これが重要だと思いますが、「公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」。14条、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」という国民に対する条文が4つ載っております。 その国民が保障されている基本的人権ですが、それをあえて子供にだけ限定して条例化するというのは、また話が戻るかもしれませんが、市長としてどういう利点があるのかというのをもう一度お伺いしたいと思います。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) ただいまのご質問にお答えをさせていただきます。 子ども権利条例をあえて大田原市のところでなぜつくる必要があるのかと、精査してみると、なかなか精査した内容でいいなと思ったけれども、一回転してみたらば、だったら日本国憲法であるのだから、別に改めて大田原市でつくる必要はないではないかという話だろうと思いますけれども、やはりこの大田原市のところではあえて子ども権利条例を持ち上げさせていただきましたのは、今大田原市ではそれほど大きな問題にはなっていないかもしれないけれども、しかし日本全体の中で見てみますと、この日本国憲法があるにもかかわらず、やはり子供さんの虐待というものがとまるところを知らないといいますか、とまるどころか、ふえていく可能性があるということは、これは議員にもご理解いただけるものと思います。特に都会部におきまして、核家族の中でひとり親が子供を育てるとか、いろいろな夫婦関係の変化によって子供を育てるという中において、悲劇的な事件が毎日のように報道される場面もあります。 そういったことを考えてみますと、これは都会の問題だから我々には関知、見逃しても別に問題ないというふうに考えるのか。むしろ日本の同じ国の中で同じ憲法の中であるけれども、もう都会では起きているということは、やがて地方にも起きてくる可能性はあるのではないか、そのように考えたときには、やはり起きてから対処するよりは、起きる前に対処する、いわゆる予防という考え方が行政の手法の中にも非常に重要な要素があるだろう。予防をしていく上においての一つのメッセージとして条例を制定をしていくという手順があるだろうということを考えていきますと、時代の先を見越した子ども権利条例、特に育成条例の場合には、親は当然大人になっておりまして、社会経験を踏まえた上での権利と義務の関係は熟知しているはずでありますが、その親から虐待を受けてしまう子供の権利を明確にしておくということが、この大田原市の子ども権利条例の中での最たる目的ということでご理解をいただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) 子供の虐待をなくす、それから義務を熟知しているはずの大人からの虐待、それから虐待に含まれますけれども、無視、育児放棄もそうですし、そういったことを防ぐために権利を、子供の権利をあえて掲げるというのは、私としてはこの権利条例草案を見る限りは、余り違和感は感じないのです。 ただ、この条例を制定していくに当たって、やはり先ほどの3番になりますが、義務の関係について、それから市長がおっしゃいましたけれども、育成をするという我々の観点について、それから子供たちが先ほどの憲法の中にありました公共の福祉のため、権利の濫用、ほかの項目にもありますね、権利を濫用してはならないという項目もあります。その教育というのをどのように行っていくのか。つまり権利と義務について全く3番と同じことですけれども、具体的な形で子供たちにその他人の権利を守る、自分の権利を守るのと同様に他人の権利を守るということを実現していくのかということをお伺いしたいのですけれども、これは教育長のほうがよろしいでしょうか。よろしくお願いします。
○議長(高崎和夫君) 教育長、新江侃君。
◎教育長(新江侃君) お答えいたしたいと思います。 やはり私としては、規範醸成の意識ということを徹底的に道徳教育、人権教育、さらにはあらゆる活動の場面で徹底して子供たちに指導することが大事だと考えております。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) ありがとうございます。まさにその規範意識というのは、大田原市の子供たちが広く実は今までの教育の中で育てられている分野だと思うのですね。 先ほどの1とまたちょっとかぶってしまうのですが、中学に入って一番最初に言われた言葉というのは、「率先垂範」という言葉でした。中学1年生で率先垂範、率先して模範を垂れろということでしょうけれども、何の呪文だろうと思いましたが、調べてみると意味がわかると。模範を垂れるように一生懸命、そんなに一生懸命ではないかな、先生に叱られない程度に一生懸命頑張ってきたつもりですが、そういった言葉もまず与えられて、何の意味かわからず、ただ呪文のように唱えているうちに何となくわかってくると。ほかの人を大切にしなければいけないという言葉というのもよくわかってきました。 私として、この権利条例についてまだパブリックコメントを募集した時点でございますから、これからいろいろ話し合う機会があると思います。今後この通告書によると、このことに関してお二人同僚の議員が質問する予定になっております。かなり私と違った観点から質問される方もいらっしゃると思うのですが、いろいろ考えて大田原市の子供たちのためになるような条例が制定されるもしくは違う形になるかもしれません。そういうことがあればいいと思います。 続いて、先に農地の集積事業、3番目に移りたいと思います。現状と市の考えを伺いたいということで質問させていただきました。初日の菊池久光議員の農業後継者の問題について、産業文化部長からご答弁をいただきましたが、基本的に聞きたかったことはほぼ同じでございます。菊池議員は中山間地、私のところは平地ではございますが、やはり農業の後継者の問題がありますし、さらに圃場整備をやったにしてもばらばらな土地、それから後継者不足ですね、そういうことがございますから、これは市として将来この10年間が多分キーになると思うので、一生懸命取り組んでいただきたいと思います。 4番目に参ります。大田原ブランドについてです。与一くん、先日那須塩原駅で与一くんとキュービー君ですか、那須塩原市の、那須町ですか、キュービー君とか、あとみるひぃちゃん、与一くんとみるひぃちゃんが福原の餅つきを一緒にやるというすばらしい光景に出会いました。なかなかおもしろいなと思ったのですが、先ほどとちまるくん、それから与一くんのコラボレーションということもありましたが、それだけではなくて、例えばゆるキャラにしても非常に細かくでき過ぎていて、与一くんぐらいかわいらしければ、群を抜いた人気になるのかもしれませんが、それでしたら例えばその与一くんは名字に「那須」とついていますから、那須地区全体でも使えるようにするというのも一つの方法だと思うのです。 前回の議会でしたか、合併について市長が聞かれたときに、消防も一緒にやったほうがいい、ごみも一緒にやったほうがいい、いろんなものを効率的にやっていって、最後に行政も一つになったらいいのではないかとみんなが考えたときに、合併のことも考えていいのではないかという趣旨のご答弁をされましたが、大田原市、それから那須塩原市でありますが、我々からすれば西那須野、黒磯ですよね、そういった地域と行政区画というところでは離れていますが、ぜひ一緒に何か協力をして物事を運営していくという方向にいければいいのではないかと思います。 例えばそば街道というのが栃木県内複数ありますよね、八溝のほう、日光例幣使。ところが、ほかの人から見たら、どこに行っていいかわからないということ。日光に多分引っ張られてしまうと思うのですけれども、そういった細かいブランドにすることによって、何か生まれないような形があると思います。 その那須地域全体、栃木県というより今回は那須地域についてブランドについて、市長にもう一度これからの戦略等で考えるところがあればと、お伺いしたいと思います。
○議長(高崎和夫君) 市長、津久井富雄君。
◎市長(津久井富雄君) ただいまのご質問にお答えをさせていただきます。 なかなかこのブランドというのはつくるのは難しゅうございますね。広げていいのか、小さくしてここだけしかないのよということでブランドにしたほうが、ブランドというのはもともと地方にあるものという形で特化したものと、そういう形なのだろうと思いますから、その範囲が那須というのはちょうど適当な広さというふうに考えてみると、先ほどお話が出ましたように、与一くんブランドもある意味共用して使っていただければいいのですが、これが私が仮に那須塩原市の与一くんのブランドがあったとして、大田原市で使ってみたらと言われたらば、ちょっといかがなものかなというふうに感じるのと同じように、お互いそれぞれの地域にブランドとあわせてプライドというのがあると思いますね。そこら辺のところの壁が、正直言いましてまだまだいろんな部分であるのだろうというふうな感じがします。 しかし、今回7月に日赤病院が移転しました。改築、新築をしたわけでございますけれども、そのときの名前、大田原日赤から那須日赤というふうに変わりました。これにもいろいろ賛否両論はありますが、しかし考えてみますと、やはり医療圏を考えてみても、生活圏を考えてみても、この那須地域が那須日赤病院という名前をつけることに対してブーイングが出るということは全然なく、ちょっとした異論があった程度でおさまっております。 行政につきましても本来でありますれば、やはりいろいろな壁はあるけれども、時間をかけながら一つ一つその壁の高さを標準化をしていきながら、知らない間に一体化が進んでいるという部分でこのブランドをいかに活用していくかという部分では、まさにご提言のあったこと、これはできないだろうと最初から思ってはできないことですから、私も与一くんの背中に乗りながら、那須塩原市や那須町やまたは那珂川町等も歩きながら、定住自立圏構想も今進めているところでございますので、そういったことで与一くんの輪が広がっていき、そこから出てくるいろいろな商品が日本中、世界中から好まれる、そういう商品をつくれるように地元の方々にも研さんをしていただきたい、そういうふうに考えているところで、積極的に進めてまいります。よろしくお願いいたします。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) ありがとうございます。5番に移ります。 大田原市の諸関連施設のことなのですが、那須与一の郷、それから伝承館、君島議員からいろいろ出ていました。いろんなご答弁をいただきましたが、私からもやはりこのところ家族で利用することが多いのですが、ジェラートを買わされるのですね、家族で行くとね。買って、じゃ、食べっぺとなると、座るところがない。プラスチックの椅子が外にあって、そば屋は2時半までとか書いてあって、雨なんか降ってきたり、ちょっと屋根が出ているのですけれども、屋根とか置いてあるのですが、あるときなんか風が強くてどうするかなというときもあったのです。 やはり現状ではいろんなものがバランスが悪いと思います。ぜひこれに関しては、伝承館すばらしいと思いますけれども、いろんな不都合なところを大田原市も積極的に関与していってほしいと思います。 その辺で那須野が原ハーモニーホールで、先ほど15億円修繕費が出るという話がありました。5年分割ですが、これは大田原市、那須塩原市が実際にどのような負担割合になっているのかを1度教えていただきたい、確認させてください。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) 負担割合につきましては、建設当初から定まっておりまして、大田原市が6、那須塩原市が4でございます。 ごめんなさい。途中から決定したそうでございます。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) 6、4ですよね。 先ほど市民講座の利用者をお伺いしたのは、ここにもあるのですが、大田原市の利用者71人、那須塩原市の利用者92人と。たしか那須赤十字病院の負担金というのはどうやって決まったのでしたっけ。よろしくお願いします。
○議長(高崎和夫君) 副市長、永山林君。
◎副市長(永山林君) お答えいたします。 どうやって決まったかというお話なのですが、いろいろ複雑な事情がありました。一番最初に大田原日赤が移転をしたいというときに、地元の市町村に対して建設総費用の160億円と見込んでいたようなのですが、その1割を地元の市町村で負担をしていただきたいと、こういうお話がありました。その後、地元といっても、ではどこなのだという話になりまして、その際に那須北でできるのだから、那須北の3市町ではないかというような話もありましたが、異論等もありまして、那須地域の医療圏、那須地区と南那須と、それから塩谷地区と合わせて9市町村、ここで負担をすべきではないかという議論になりまして、それぞれの市町村で話し合いをしてきました。そして、それぞれが、ではどのような負担割合がいいのだということで、16億円ありきの話から言ってしまったり、さまざまなその異論等も出てまいりましたが、結果的には16億円、これをこの9市町村で負担しましょうと。そのうち塩谷の塩谷病院、これが国際医療福祉大学から引き受けました。そのときに塩谷地域については、塩谷地域だけでこれで負担をしていたと。つまり4市町村で負担をして、ほかには求めなかったということもありましたので、どうしてもそちらは出したくないという話もあったのですが、いや、そうではなくて、9市町村で負担しましょうと。そのかわり、そういった事情も考えた上で、その上で那須地区が大半を持ちましょう。16億円のうち15億円を那須地区3市町で持ちましょう。残りの1億円を塩谷と南那須の6市町で、これで持っていただきたいと、こういう話が最終的にまとまりまして、その上で15億円をではどうして3市町で負担をするのかと、こういう話になりました結果、いろんな計算方式が山のように私引き継ぎましたらありましたのですが、私いろいろと事務担当者としては、そういう複雑なことをやると話はまとまらないでしょうと。過去3年の総患者数の実績、これに応じて負担しましょう。つまりイニシャルコストに対しては、だけの負担でありますから、運営費の負担は一切ついておりませんので、建物を建てるそのときだけの負担ということですから、総患者数がふさわしいというようなことで、3市町村の総患者数、これで15億円を割りまして、その金額で負担を決定したと。 したがいまして、中途半端な数字になっております。大田原市が8億835万円、那須塩原市がたしか5億何千万円だったと思います。そちらのほうちょっとはっきり覚えていませんが、那須町が1億二千何百万円と、そんなような形で合わせて15億円の負担をすると、こういうような形で話が決まりまして、22年の3月30日に調印式をしたところでございます。 話が長くなりまして申しわけありませんが、複雑な事情がありましたので、よろしくお願いいたします。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。
◆6番(高瀨重嗣君) 話が長いと言われると非常に恐縮なのですが、先ほどの市民講座、大田原市と那須塩原市のその71人対92人というのが、今副市長がおっしゃられたその赤十字病院の算定と同じようにしろという、そういう乱暴な話をするわけではございませんが、ハーモニーホールも建って18年たっております。これもいろいろな話で3対2、6対4になったというのは、いろんなところから伺っている話ではありますが、今後いろいろ更新を重ね、何十年と使っていく中で、そういう契約の見直しも少しはあってもいいのではないかと。それが契約書にどのように書かれているかはちょっとわからないので、難しいことかもわからないのですが、そういうものも考えて将来のハーモニーホールの運営について考えていただきたいと思います。 何分その利益を出せるところではないと思うのですね。ですから、繊細な運営が必要だと思うのですが、よろしくお願いいたします。 もう一つ、那須野が原ハーモニーホールについてお伺いします。前回私が質問したときに、パイプオルガンの年間の運用経費は幾らかという質問をして、「後ほど答えます」と言って、その後公式などが出てこなかったので、産業文化部長、ご答弁をお願いします。
○議長(高崎和夫君) 産業文化部長。
◎産業文化部長(小野崎勲君) パイプオルガンを設置した場合、その後の経費ということでありますけれども、まずこれは1年に1度業者さんによるメンテナンス費用等がかかります。これにつきましては、今提案があるのは偶数年につきましては設置者のヤマハさんのほう、国内業者でメンテナンスをすると。これにつきましては、約120万円程度、119万円程度を予定しております。 また、奇数年、2年に1度なのですけれども、これはオーストリアからメンテナンスを呼びまして、メンテナンスに資するということで160万円前後かかるのかなというふうな計算してございます。 あと、そのほかパイプオルガンの場合には、何か弾き込みという作業が週1回、月に四、五回必要だということでありますので、それらの弾き込み作業が、これは多分学生さんとかそういった方を使って弾き込みすれば、年間100万円、120万円程度かかるのかなということで想定してございます。 以上です。
○議長(高崎和夫君) 高瀨重嗣君。