鹿沼市議会 2014-06-11
平成26年第2回定例会(第2日 6月11日)
議案第48号 鹿沼市職員の
配偶者同行休業に関する条例の制定について
議案第49号 鹿沼市
こども医療費助成に関する条例の一部を改正する条例の一部改正に
ついて
議案第50号 鹿沼市
老人デイサービスセンター条例の廃止について
出席議員(25名)
1番 佐 藤 誠
2番 舘 野 裕 昭
3番 荒 井 正 行
4番 大 貫 毅
5番 鈴 木 敏 雄
6番 小 林 充
7番 谷 中 恵 子
8番 津 久 井 健 吉
9番 小 島 実
10番 筧 則 男
11番 湯 澤 英 之
12番 増 渕 靖 弘
13番 横 尾 武 男
14番 関 口 正 一
15番 鰕 原 一 男
16番 大 島 久 幸
17番 赤 坂 日 出 男
18番 橋 本 正 男
19番 大 貫 武 男
20番 冨 久 田 耕 平
21番 塩 入 佳 子
22番 小 松 英 夫
24番 小 川 清 正
25番 船 生 哲 夫
26番 芳 田 利 雄
欠席議員(なし)
地方自治法第121条の規定による出席要求によって出席した者
市 長 佐 藤 信 環境部長 高 田 良 男
副市長 松 山 裕
都市建設部長 鈴 木 誠 一
総務部長 福 田 義 一 水道部長 佐 藤 孝 典
財務部長 石 川 道 也 消防長 矢 野 良 一
市民部長 櫻 井 進 一 教育長 高 橋 臣 一
保健福祉部長 岡 部 健 教育次長 佐 藤 昭 男
経済部長 御 地 合 晋 守
事務局職員出席者
事務局長 齊 藤 潔
事務局次長 石 川 佳 男
○
大貫武男 議長 ではただいまから、本日の会議を開きます。
(午前10時00分)
○
大貫武男 議長 現在出席している議員は25名であります。
それでは、本日の議事日程を
事務局長に朗読させます。
○齊藤 潔
事務局長 議事日程を朗読。
○
大貫武男 議長 日程の朗読は終わりました。
日程第1、議案に対する質疑並びに
市政一般質問を行います。
それでは、お手元に配付してあります
発言順序表のとおり、順次発言を許します。
16番、
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 おはようございます。毎年この時期になりますと、
第一生命保険株式会社の「
第一生命サラリーマン川柳コンクール 私が選ぶサラ川ベスト10」全国投票結果が発表になりまして、今年の1位をとったのが、『うちの嫁 後ろ姿は フナッシー』というやつだったのですけれども、奥様に怒られそうなのが1位をとってしまいまして、なんとその次の次に『妻不機嫌 お米と味噌汁 「お・か・ず・な・し」』だそうであります。AKB48の総選挙ほど華やかではないのですけれども、
サラリーマンの悲哀をうたって地道な人気がありまして、『いつやるの? 聞けば言い訳 倍返し』というのがありましたけれども、我々の質問でも、例えば5分間聞きますと10分間ぐらい「やれない」という返答が返ってきて、我々やれない理由は大体わかっているのです。そうではなくて、どうやったらやれるかというのを議論をしたいわけですから、「いつやるの」に対しては、「こうやったらやれますよ」とか、やれない理由ではなくて、前向きな議論をして質問に入りたいと思います。
1点目ですけれども、自然災害について。
これについては最近も大雨が降りました。
洪水被害、落雷、降雹、突風や積雪、それらの対処について、どう対処していくかということが問題だと思います。これについては公的な対策はもちろん大切ですけれども、個人個人での自己防衛、それと隣近所、地域の協力ということがなくてはならないと思っています。
それに対して、
災害防止対策、マニュアル的なものとか、公的な責任と自己責任、それと地域の助け合い、それらの相互関係についての構築、それらを伺うものです。
伴って、そういった災害の迅速な情報の伝達、それとその情報の共有、そういったものが大切なことであると思いますので、それについてもお伺いをいたします。
それと
災害被害者支援対策についてですけれども、1つの対策として、先にも言いましたけれども、自助・共助・公助、その精神に則りますれば、地域版の
被災者支援基金みたいなものを設立してもいいのかな、あれだけの大震災があって、たくさんの義援金が集まりました。地域の人が困っているのにそういうシステムがないというのもちょっと寂しいかなと思ったものですから、お伺いをするものです。
○
大貫武男 議長 当局の答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 『名が出ない 「あれ」「これ」「それ」で 用を足す』、これは
シルバー川柳だったような、最近痛切に感じております。
答弁に入る前に一言報告とお願いをさせていただきたいと思います。
6月5日に
関東甲信地方が梅雨入りをいたしました。それを端に本市でも長雨、そして強い雨が降っております。6月8日と9日に大雨警報が発令をされまして、6月8日には
土砂災害警戒情報の発令を受けまして、鹿沼市
災害警戒本部を設置をし、地域の皆さんや
関係機関と協力して巡回、そして情報収集などに努めてきたところであり、現在も被害状況の調査を継続をいたしております。
天気予報によりますと、今日の午後から夜にかけて、また強い雨が予想をされているということで、引き続き市民の皆様には災害に備えていただきますようよろしくお願いを申し上げ、答弁に入らせていただきたいと思います。
自然災害対策についての質問の大雨・
洪水被害、雷雨・降雹・突風被害、雪害などの対処についてお答えをいたします。
まず、公的な対策と個人の
自己防衛対策と
地域支援についてでありますが、本市では常に災害発生が予想される場合や緊急時に即対応できる体制を整えるとともに、
防災マップの配布や各地区の
自主防災組織の
設立支援等を行っております。
また、栃木県や
関係機関と協力して、市民の皆さんの
自主防災意識の向上や風水害や地震に関する知識の普及啓発の活動に努めてきております。
市民の皆さんの
自己防衛対策につきましては、まず、ご近所同士が連携し、地域内での協力関係を築いていただくことが大変重要であり、更に地域において食糧などの備蓄や避難所の確認など、定期的な防災活動を積極的に行っていただくことも大切であります。
災害時の対応は、「自分の命や財産は、まず自分で守る」という自助と地域での助け合いによる共助が機能することにより、それを支援する行政の公助がその力を十分に発揮することができるものと考えております。
情報の伝達と共有につきましては、本市では市役所各部局や栃木県からの情報、更に市民の皆さんからの情報などを
防災対策室が取りまとめまして、ネットワーク上に集積して、全職員が共有できるようになっております。
市民の皆さんには、それらの情報を随時
災害情報メールや
ケーブルテレビ、広報車、
防災行政無線などで伝達をいたしております。
今後は、
ラジオ放送など、新たな手段も活用をし、情報の収集・伝達の仕組みを充実させたいと考えております。
次に、
災害被害者支援対策でありますが、栃木県
被災者生活再建支援制度につきましては、本年5月にその適用要件が、これまで「
住宅全壊被害10世帯以上」だったものが、「1世帯以上」と大きく緩和をされました。
これは昨年9月の竜巻被害などを踏まえ、鹿沼市が矢板市に呼び掛けまして、栃木県市長会に共同提案したことによりまして、栃木県などとの協議を経て実現したものであります。
ご提案の地域版の
被災者支援基金につきましては、大きな災害の際に被災者に対して、スピーディーに支援が行えることなども考えながら、有効な手段の1つであると思っております。
しかし、市が設置主体になりますと、迅速な対応が図れるかどうかなど、課題も想定されますので、民間団体を主体とする
仕組みづくりが望ましいのではないかとも考えております。
今後、関係団体の皆さんのご意見をお聞きしながら、基金のあり方などを検討すべきと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 答弁をいただきました。6月の広報かぬまはちょうど防災についての特集を組まれていたのです。多くの市民の方がというよりも、市民全員がこれを読んできちんと理解をしていただくというのが大切かなと思うのです。ややもすると広報かぬまがきたけれども、そこら辺に放っておいて、なかなか読んでいただけない、そういった事実もあると思うのですけれども、
千渡雨水幹線や小藪川みたいな、大きなハードの整備は行政の責任として迅速にやらなくてはいけないことだと思うのですけれども、個人が防災に備える、そういう意識づけも大切だと思うのです。せっかく行政が大切な情報を発信しても、受け止めるほうが受け止めていなくては何にもならない、そう思います。ここに
災害情報メール、
QRコードがありますけれども、果たして何人の方がこれを登録しているのか、もしわかりましたらお答えを願いたいと思うのですけれども、今
自治会連合会でも、今の災害というのは局地的ではないですか。隣の町内が大雨で水没しても、すぐ隣の町内は全然被害がないとか、そんな状況があるわけです。そうなると、では人的に隣の町内に、例えば
ごみ片付けの協力をお互い隣町同士で要請しあって構築をしておくとか、そういった今動きもできていますから、行政もそこに協力をしていただいて、そういうシステムを推進してもらいたい。
それと
災害被害者支援対策基金ということでご提案を申し上げましたけれども、日本赤十字社とか、そういったところの基金というのは、本当に激甚災害とか、広範囲な災害ではないと支援が受けられない。だけれども、局地的な災害、豪雨で被災した地域の人は、大災害で災害をこうむった方と多分同じ状況になっているのだと思うのです。阪神・
淡路大震災でも
東日本大震災でもあれだけ多くのお金、浄財が集まりましたから、普段からそういう浄財を、例えば
自治会連合会と協力してため込んでおいて、一定のルールをつくって、鹿沼市民に、被災した人には配れるような、そんなシステムができないかなという願いがありまして、これは
自治会連合会でも今勉強会を開いているようなのですけれども、行政もそこに人的支援や、例えば法整備の部分とか、どういう条件のときにいくら配ったらいいかとか、そういう
ルールづくりは行政の方のほうが慣れていると思いますので、ぜひ協力して、そういうシステムが構築できないかという願いがあってお伺いをしたわけであります。再度お伺いいたします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 再質問にお答えします。
防災メールにつきましては、現在3,410件の登録であります。これについては、誰でも自分で登録が可能なものですから、ぜひこの機会に登録していただければ、そういう警報が出る都度情報が入ってまいりますので、対応が一番しやすいのかなというふうに思っております。
また、いろいろ被災をされて、まさにご指摘のとおり、極めて雨の降り方も局地的な状況なのです。今回もどちらかというともう日光市方面が集中的に降りまして、一番被害がひどかったのはやっぱり黒川なのです。そのほかの河川は、多少水は増えましたけれども、それほどの被害は発生していなかったということであります。
そういう意味では、やっぱり隣接する地域同士の支援というのは非常に重要なことだというふうに思いますので、これからも
自治会協議会の皆さんともいろいろ相談もしながら、そういった
相互支援の体制がとれるよう、いろいろ相談もさせていただければというふうに思っております。
災害の場合は、非常に、この間もちょっとテレビか何か見ておりましたけれども、結局人間は忘れっぽいと、どんな災害があってものど元過ぎて時間が経つと忘れるであろうと、こういうことを言っておられました。それだからいいということではなく、そのために例の釜石の奇跡という、例の津波のときの教訓もございます。やっぱり日ごろの訓練と徹底して一言逃げる、とにかく津波がくるから逃げるという、そこの徹底、そういったことも含めて、やはりポイントを押さえながら、災害、どうしてものど元過ぎればという傾向はないわけではありませんけれども、これだけ、このところだけはしっかり押さえておこうよというところをこれからも徹底を図れればというふうに思っております。
生活支援の問題については、おっしゃるとおり、やっぱり10戸まとまらなければ、全壊しなければ適用はされませんということではなくて、1戸であっても同じ被害は被害ということで、同じ苦しみを味わられておられるということは全くそのとおりであって、栃木県の制度については1戸からの適用ということになりました。自治会のほうでもいろいろご検討をいただいているようでございますので、そういったこともあわせて、これから一緒に考えていければというふうに思います。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員
災害メールが3,400人というのはちょっと少ないです。もう少しPRをしていただいて、情報をせっかく発信しているのですから、受け取るほうが受け取らなかったら、それは情報にならないですから、意外と情報は発信しているのに受け取らなくて、「いや俺はそんなの聞いてないよ」、聞いてないよではなくて、発信しているのだから、きちんとやっぱり市民の方もそれは受け止めてほしいと思っています。ここら辺は津波はこないですけれども、津波がきたときに高台に逃げるのか、家の中で一番高いところに避難すれば大丈夫なのか、船が傾きそうなときに船の中で救助を待っていれば助かるのか、それとも海に飛び込んだほうがいいのか、それぞれのときに自己判断で自分の命を助けるというのも大切なことだと思いますので、やっぱり情報は自分自身のアンテナを張り巡らせて、きちんとするということも大切かなと思います。行政のほうはそのための情報をきちんと迅速に発信していただく、そういうことかなと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
次の質問に入ります。
次は、
小中学校の
適正配置についてお伺いをするものです。
学校間の児童・生徒数の格差の解消、小規模・大規模校、それぞれの問題解決について、それらの対策として通学区の見直しや統廃合などが考えられると思うのですけれども、具体的な対策についてお伺いをするものです。
今年度の児童・生徒の数と今後についてお伺いをしますけれども、子供の数が少ない学校の状況、または逆に多いと考えている学校の状況について、その人数の推移について、統計上その推移はわかると思いますので、お伺いをしたいと思います。
それと原因と問題点についてなのですけれども、少子化・過疎化、新しい住宅地の偏りなど、社会現象として、そういったことが考えられますけれども、そのことによって起こる人数問題、それが
子供たちに影響を与えるわけです。その影響についてどのように把握しているかということをお伺いいたします。
次に、学区の見直しについても、今後どのようになっているのか、具体的にお伺いをしたいと思います。
最後に、統廃合について。なかなか統廃合については言い出しづらい面もあるとは思うのですけれども、ここにきて具体的にそのことを口に出して考えていかないとならないような時期になってきていると思いますので、お答え願いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長
小中学校の
適正配置についての質問の学校間の児童・生徒数格差の解消、
小規模校・大
規模校問題解決についてお答えします。
まず、今年度の児童・生徒数と今後についてでありますが、
小中学校の
適正規模については、
学校教育法施行規則第41条で、「12学級以上18学級以下を標準とする。ただし、地域の実態その他により特別の事情のあるときは、この限りでない」と規定されております。
本市は、広大な面積の中に37校の
小中学校が存在し、その規模と配置は様々であります。本市の地域の実態や
児童生徒の教育の充実という観点から判断すると、本市における
適正規模につきましては、小学校は6学級から18学級、中学校は1学級16人以上で3学級から18学級としております。
今年度
適正規模に満たない
小規模校は、小学校9校、中学校2校の11校であり、
適正規模を超えている大規模校は、小学校2校、中学校1校の3校であります。
現在のデータをもとに6年後を推計しますと、小学校で約770人、中学校で約220人減少する見込みとなっております。
次に、
児童生徒数が
子供たちへ与える影響についてでありますが、
小規模校では多様な
人間関係を経験する機会が少なくなり、生活面において
人間関係の固定化が生じることや、大勢の集団の中で切磋琢磨するといった経験ができなくなること、様々な意見を比較しながら学習を進めることが困難になることなどが考えられます。
また、大規模校では、様々な個性や家庭環境の
児童生徒が存在するため、多種多様なトラブルが発生しやすいこと、余裕教室の確保が困難になるため、算数や数学、あるいは英語の授業では習熟度別の学習が受けられないことなどが考えられます。
次に、通学区の見直しについてでありますが、通学区の見直しについては、昭和29年の就学区域の指定以来、新設校の開校や区画整理などにより、昭和48年から過去6回、必要に応じて鹿沼市
小中学校通学区域審議会の答申を受け、見直しがなされてきました。
次に、統廃合の考えについてでありますが、鹿沼市
教育ビジョンでは、学校は地域の人づくりの拠点として存在し、
子供たちは地域の中で育ち成長していくという、地域の特色を生かした教育を展開していくこととしております。
この考えを踏まえ、昨年の7月に
教育委員会では、大
規模中学校の解消に向け、
通学区域の変更を含めて鹿沼市
小中学校通学区域審議会へ諮問いたしました。
今年の4月に鹿沼市
小中学校通学区域審議会から答申された内容は、最も望ましい整備方法として、人口が増加した地域に中学校を新設すること、次善の策として、学区の再編とあわせ、
既存小学校に中学校を併設することなどでありました。
また、鹿沼市
小中学校通学区域審議会からは付帯意見としまして、
小中学校の
適正規模化と
適正配置を検討するに当たっては、統廃合も含め、将来を予測した
グランドデザインを描き、鹿沼市全体で整合性のある整備を図る必要があるとの答申が出されております。
今後は、鹿沼市
教育ビジョンの基本方針及び鹿沼市
小中学校通学区域審議会からの答申の内容に基づき、
通学区域並びに学校の
適正規模・
適正配置を審議する新たな組織を早急に立ち上げ、検討を重ねていきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 るるお答えをいただきました。
文部科学省が言っている
適正規模にあっていれば、地域の実情をある程度無視してもいいのかなというような感じにちょっと受け止められてしまったのですけれども、
文部科学省が言っている基準はあくまでも基準で、やっぱり鹿沼市としての地域性を考慮したことも大切ではないかと思うのです。
小中学校の
適正規模と
適正配置についての答申、答申のコピーをいただきまして、読ませていただきましたけれども、新設校、中学校については新設校をつくるというような案が確かに書いてありますけれども、それだけではちょっと安易なので、必ずしも新設校をつくれば大規模校が解消になるわけではないから、将来の管理運営も含めて、慎重に考えるべきだというような提言になっていると思います。
校舎についても、実は総務省が4月に
公共施設の
統合管理計画をきちんとつくりなさい、これは学校ばかりではなくて、例えばこういった市庁舎とか、公民館とか、
コミュニティセンター、
文化センター、そういった諸々の
公共施設の、これは人口減少も想定してのことだと思うのですけれども、そういった
公共施設全部、長寿命化も含めながら、なるべく後まで使えるようにしなさい。それと人口が減っているようなところでは、その
公共施設の廃止もやむを得ないだろうというようなふうに受け止められるわけです。そういうことでは、学校の施設もその中に入るのかなというような感じもいたします。
小規模校と大規模校についての話をいただいたのですけれども、まだ大規模校はお子さんがいるから悩みがいいのかな、
小規模校について、今年も入学式ができなかった小学校があると聞いたのですけれども、すごくやっぱり悲しい状況だと思うのです。向こう6年間の人口推移について伺いましたけれども、この間の子ども・
子育て審議会の資料を見させていただきましたけれども、平成21年にゼロ歳だった人が平成25年に5歳になって、今年今度入学する、平成25年にゼロ歳だった人が今度6年後に入学するわけです。そうすると毎年そういうふうな
人口データが出ているわけですから、例えば
教育委員会は何年後にこの学校は現実的にもう子供がいなくなるというのが多分わかるのだと思うのです。それがわかっているのに、確かに鹿沼市
教育ビジョンでは、学校は人づくりの地域の核だと言いますけれども、実際子供がいなくなったら絵に描いた餅になってしまうわけです。地域の大人としての思いはそこにやっぱり学校を残したいという思いがあると思うのですけれども、要は犠牲になるのはその
子供たちだと思うので、きちんとその
子供たちが集団の中で適正な教育を受けるにはどうしたらいいのか、それを踏まえて
教育委員会が逆に地域に行って、地域の人と腹を割って話さないと、それぞれの地域での学校の存続自体がままならない、そういうふうに思っています。学区の見直しと統廃合について、これはより具体的にきちんと進めていくべきだと思うのです。今までもその統廃合については、誰も言い出せなかったわけです。言い出せなかったけれども、今回の鹿沼市
小中学校通学区域審議会の答申の中で初めてその統廃合の言葉が出てきたと、逆に答申で統廃合の言葉を出してもらったので、
教育委員会は前に進みやすいのではないかと私は思うのですけれども、地域の人の思いもありますけれども、6年後の姿を正確にとらえられるのは
教育委員会の皆さんだと思うので、やっぱりきちんとそのことは発信していただいて、6年後のこの学校はお子さんは本当にいなくなってしまいますからどうしますかぐらいのことは、地域のPTAや地域の自治会の方ときちんと話をして、前に進めていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長 再質問にお答えします。
先ほどの答弁でもお答えしましたように、鹿沼市
小中学校通学区域審議会からの答申を受けまして、基本的には早急に別な
通学区域並びに学校の
適正規模・
適正配置を審議する新たな組織を立ち上げるというようなお答えをいたしました。
ご質問の
小規模校の6年後のあり方についてですが、ご質問を踏まえて、今申し上げましたように、新たな組織を立ち上げて検討するということにしております。
また、新たな組織による検討と並行いたしまして、今後
教育委員会では、この問題について保護者や、あるいは就学前のお子さんのいる家庭に対して、アンケートをとることを考えております。このアンケートを受けまして、場合によっては地域に出向いて、保護者あるいは地域の意向を確認をしてまいりたいと、そんなふうに考えております。
いずれにしましても、学校・地域・家庭が納得いくような形で統廃合が進められればというふうには思っているわけなのですが、鹿沼市
小中学校通学区域審議会、新たな組織を立ち上げて、
グランドデザインを描いていく中で、そういった問題といいますか、課題が地域から出てきた場合には十分地域と家庭・学校と連携をとりながら進めていければと、そんなふうに思っております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 最初にも話しましたけれども、「いつやるの」ということに関して、「いつ、こういうふうにやります」ということがなかなかやっぱり聞けないのが残念なのですけれども、鹿沼市
小中学校通学区域審議会でも、こういうふうにしたらいいなという意見は出てきますけれども、具体的にこうするべきだというのがなかなか出てこない。その会議、プロジェクトチームを立ち上げる、いつ立ち上げて、具体的には結論をいつまでに出すのか、そういうところを教えていただかないと、納得ができませんし、今地域から話が上がってきたらそれに対応するようなお話でしたけれども、一番その実情がわかっているのは
教育委員会の皆さんだと思うのです。だから
教育委員会が地域に行ってこうなりますよと言わなかったら、地域の人は感情論で残してほしいですから、やっぱり子供がないがしろになって、学校を残してくれみたいな話が先行してしまうのではないかと思うのです。それは冷静に
教育委員会の皆さんがきちんと将来像を地域に言いに行かなくてはだめです。地域から言ってくれるのを待っているというのはちょっとおかしいと思うので、ほかの自治体を聞くともう小学校を半分にする、統廃合を具体的にやっている地域もあるようですから、そこはやはり具体的な策として
教育委員会が打ち出さないとだめだと思うのですけれども、いかがですか。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長 再質問にお答えします。
いつまでにやるのかということでございますけれども、現在新たに立ち上げる審議会につきましては人選中ですので、遅くとも9月あたりまでには立ち上げた上で審議をしていければなと、そんなふうに考えております。
また、
教育委員会のほうから地域に出向いて、鹿沼市の
小中学校の区域につきましてはアプローチしていくべきだというお考えですけれども、その点につきましては、先ほどの再質問でお答えをさせていただいたのですが、まず新たな組織を立ち上げるのと並行して、市内の、先ほども言いましたけれども、全
小中学校における保護者、あるいは就学前の児童のいる家庭に対してアンケートをとるということをお答えいたしました。そのアンケートを受けて、
教育委員会としても保護者、あるいは地域の意向を十分に確認を並行してさせていただきたい。新たな組織を立ち上げた審議会の答申を待つまでもなく、地域、あるいは保護者の意向がやはり統廃合に向けてということである場合につきましては、答申前にそういったことが、統廃合ということが結果として起きる場合も想定はしております。
以上で質問に対する答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 ちょっと後ろ向きにしか聞こえてこなかったので申し訳ないのですけれども、先ほどの災害の情報発信についてもそうですけれども、大雨が降って崩れそうなのがわかっているのに、情報発信をしなかったら、崖の下にいる人は死んでしまうわけです。子供がいなくなるのをわかっていて、なんで
教育委員会が地元に行ってそれが言えないのですか。審議会を9月に立ち上げる、9月に立ち上げて、いつまでに具体策が出てくるのですか。アンケートをやると、アンケートをいつまでにやるのですか。新たな組織をたくさん立ち上げるけれども、具体的な方向性がなかなか見えてこない。何回も言っていますけれども、人口の推移と教育の状況を一番把握しているのは
教育委員会の皆さんですから、その状況を地域にもっと教えてやっていただきたい。その上で統廃合は避けられない道なのかなとは思うのですけれども、それを踏まえた、こういうふうな教育、鹿沼市
教育ビジョンの改正も含めて、こういうふうに
子供たちを育てていきますよというのを具体的に出す責任が
教育委員会にあると思うのですけれども、もう一度答弁をお願いします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長 再質問にお答えしたいと思います。
アンケート等につきましては、何度も申し上げますが、審議会を立ち上げるのと並行して行いたいというふうに思っておりますので、
小中学校の保護者、あるいは就学前の保護者の意向を結果として出せるのは、そんなに時間はかからないのではないかと、そんなふうに思っております。
それから人口の推移については、
教育委員会のほうでも各種調査によってその辺はわかっておりますので、そのデータを各学校を通してというようなことになるかもしれませんが、示すことは可能であると考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 ぜひやっぱり正確な情報を地元とPTAに共有していただいて、方向性を早く出してほしいというのが願いです。もう地元は多分もう待ったなしです。来年入学式ができない学校も多分出てくるのではないかと思うのです。
子供たちが一番大切ですから、ある程度人数がいるところはクラス替えが可能なわけです。でも1クラスしかないと6年間同じ仲間で過ごすと、例えばクラス替えのときに気持ちのリセットを
子供たちはできるのだというのです。だけれども、6年間ずっとそのクラスの、この序列の中で生きていくと、なかなかやっぱり
子供たちもつらい体験があるようですから、一番目にはやっぱり
子供たちのことを考えて、行っていただきたいと思います。
次の質問に入ります。
地籍調査についてお伺いをいたします。
まず1つ目に、地籍調査に対する考えについてです。
これについては、私は8年ぐらい前に聞いたことがあるかなと思うのです。以前にも同僚議員が何人か聞いていると思いますけれども、なかなか進まないので、後押しをしたいと思って聞くのですけれども、まず現状と課題についてですけれども、国の方針や他市の進捗状況と鹿沼市を比較して、どのようなことになっているのかお伺いをいたします。
地籍調査に対する基本的な考えについてということで、これによって起こり得る費用対効果、財源問題、それとその調査の期間などについて、どのように把握しているかをお伺いをいたします。
2つ目としては、地籍調査に早期に着手をすることについてお伺いをいたしますけれども、地籍調査の効果、これについてはおわかりなのだと思うのです。境界線が確定されることによって、森林や農地、また宅地、資産がはっきりしますから、その資産の正確な把握というのは課税対象に対する正確な把握にもなりますし、民間の商取引においても正確な取引ができるという経済上でも発展に寄与できる事業だと思っています。
それに対して、国と栃木県が助成をしているわけです。具体的な国と栃木県の助成についてどうなのかもお伺いをいたします。
そして最後に、仮に着手をした場合に、鹿沼市全域地籍調査をした場合に予算と期間、全域終了するまでにどのくらいと予想しているかお伺いをいたします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 地籍調査についての質問のうち、地籍調査に対する考え方についてお答えします。
まず、現状と課題についてでありますが、昭和26年に国土調査法が制定され、地籍の明確化を図るための科学的かつ総合的な調査が始まりました。
現在、国は平成22年度から平成31年度までの「第6次国土調査事業十箇年計画」に基づいて、地籍調査事業を推進しております。
多額な費用負担が課題となっており、地籍調査の推進状況は全国平均で50.0%、栃木県平均では20.5%であります。
市町別で具体的に申し上げますと、先進市町では、さくら市の77%、那須烏山市の71%、近隣市町では宇都宮市の19%、日光市の7%、栃木市の21%が調査済みとなっております。
本市では、国の補助事業による調査事業はまだ実施しておりませんが、圃場整備事業や土地区画整理事業を進める中で、土地境界の確定など、地籍調査と同等の成果を上げている面積が2.1%であります。
次に、基本的な考え方でありますが、地籍調査事業の費用対効果については、数値で明確化することはできませんが、土地取引の円滑化などの効果が期待できると思われます。
地籍調査には一部国県の補助があるものの、多額な費用がかかるほか、職員の人件費負担も生じ、更には個人所有の土地境界を確定するために、極めて長い期間を要することが想定されております。
しかしながら、土地の境界を明確化することにより、様々な効果も期待できることから、基本的には必要な事業と考えております。
次に、地籍調査の早期着手についてお答えします。
まず、地籍調査の効果についてでありますが、土地の境界が明確化することによるトラブル防止、災害復旧の円滑化、公共事業のスムーズな推進、更には課税や商取引においても多くの効果が期待でき、土地の保全と有効利用に資する重要な作業であると認識しております。
次に、国・栃木県の助成等についてでありますが、地籍調査事業は、国庫補助事業となりますので、事業費のうち国が50%、栃木県も25%を助成しており、市町村の負担は25%となります。
なお、市町村負担分については、8割が特別交付税措置の対象となっております。
次に、着手した場合の予算と期間についてでありますが、市の総面積から国有林等の除外地及び地籍調査に準ずる事業の面積を引いた約440平方キロメートルが地籍調査対象面積となり、昨年度の栃木県内平均調査費は1平方キロメートル当たりで2,700万円であることから、総事業費は約120億円となります。
地籍調査着手から完了までの期間は、栃木県内で最も熱心な宇都宮市であっても年間約4平方キロメートルの進捗でありますので、それをもとに計算しても110年かかるため、長期間の取り組みを考える必要があります。
今後は、都市部、農村部、林野部等を担当する
関係機関と協議しながら、今年度中に調査計画の策定に着手していきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 最後に今年度中に計画策定を立ち上げるということで、ちょっと中間、疑問なところがありますので、いくつかお伺いをしますけれども、必要性はわかっているわけです。何で早く着手しなかったのか、悔やまれるのですけれども、予算措置についても、国が半分を出してくれて、栃木県が25%、額面上は市は25%負担をすればいい。ただ、そこに地方交付税を充てられるから、実質地方の負担は5%で済むと聞いているのです。であれば、なぜチームを早く編成をして、着手できないのかな、仮に着手した場合、120億円、宇都宮市が年間4ヘクタールしか進まないから、それで割り込むと向こう110年はかかる。何年か前に聞きましたら、確かに100億円ぐらいかかって、50年はかかるかななんて話を聞いたのですけれども、そのときからではまたこの倍になったではないですか。ということは、次の年、次の年で先送りすれば、送るほど時間も金もかかるということです。だから、少ない金額でもいいから早く着手をしなかったらだめなのだと思うのです。110年かかる、今年始めれば110年だけれども、5年後に始めたら115年、120年とかかってしまうわけです。誰も生きていないですから。そのような中で、とにかく具体的に早く進めてほしい。
栃木県内のほかの市町のそれと全国のデータを見てみると、北海道と九州は100%に近いほど進んでいるのです。この本州の中心部が何かやっぱり進まない。いろいろ原因はあると思うのですけれども、それと担当部署が東北のほうはやっぱり農政とか、経済部が担当している。ところが都市部は建設部が主管となってやっているところが多い。どちらかというと、やっぱり技術的なことが重要視されると思っていますので、担当部署も例えば都市建設部がきちんと担当の頭にいて、地籍調査室をつくって、具体的に動き出す。そういう計画でもう始まってもらいたい。そういう思いを込めてもう1回聞きます。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 地籍調査についての再質問にお答えいたします。
まず、特別交付税に関しましては、まずその信頼性がかなり揺らいでいる状況でありまして、特別交付税に関しましては、算定項目分というものがありまして、その中に地籍調査も入っております。そのほかに2次分ということでありますが、そこについては算定方法などが記載されておりませんので、総合的な調整の中で進められており、非常にそういう意味では信頼性が揺らいでいるということで、各市町村としましても、その辺についてはなかなか踏み切れないでいることが実態としてあります。
続いて、先送りすればどんどんお金がかかるので、早くやったらということでありますが、先ほどの例で、宇都宮市の例で言いました110年ということに関しましては、最も早い状態でありまして、その次に栃木県内で早い状態としては年間1平方キロメートル、その計算でいっても440年とか、日光市の例で言えば4,000年とか、そういう話の中で、現在新庁舎建設など、多額の費用がかかる事業が目白押しですので、少し待っていただければというふうに考えております。
続いて、北海道・九州などは100%近い、また都市部は少ないということですが、これはやはり非常に農村部のほうはやりやすいということが言えると思います。これは1筆ごとの筆数が非常に少ないということで、その分費用がかからないということが言えると思います。
ただ、経済効果という意味では、都市部からやったほうがいいということは当然でありまして、ただ、国のほうでもDID地区といって、人口の集中している地区を先に進めるようにという方針はありますが、それをもちろん強制しているわけではありません。その市町村によってその考え方はまちまちでありまして、栃木県内の15市に関しましては、農村部から取り組んでおりまして、小山市と壬生町などは都市部から取り組んでいるということで、市町村の考え方によって、取り組み方が変わってくるということでありまして、担当についてもその考え方次第ということになるかと思いますが、現在、栃木県内の担当部局を見てみますと、農政関係が、実際地籍調査をしているところは20カ所ありますが、20市町のうち、農政関係が10市町、建設関係が10市町ということで、半々となっております。
全国の例で言うと、企画部門でやっているところもあったり、いろいろですので、今後は市内部で調整をして、検討していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○
大貫武男 議長
大島久幸議員。
○16番
大島久幸 議員 どこの部署でやってもいいのです。山からやっていただいても、都市部からやっていただいても、どこからでもいいのです。早くやってくださいということを言いたいのです。
この間の木村大作監督の「剣岳 点の記」という映画を見ましたけれども、当時の陸軍参謀本部の陸地測量部が剣岳を測量してこい、今の国土地理院の前身ですけれども、伊能忠敬以来の日本最後の空白地だと言われるところを大変な思いをして測量してきている、そういう山の中ではないですから、3,000メートル級の山があるわけではないので、早急にとにかく着手をしていただいて、前に進めていただくことが大切だと思います。
今回、質問をした3点、どれもとにかく早く始めてほしいのです。必要性は皆さんわかってらっしゃる、そういうことでしたから、早期着手を願って質問を終わります。
○
大貫武男 議長 暫時休憩いたします。
再開は、午前11時5分といたします。
(午前10時55分)
○
大貫武男 議長 休憩前に引き続き再開いたします。
(午前11時05分)
○
大貫武男 議長 引き続き発言を許します。
15番、鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 皆さん、こんにちは。無会派の鰕原一男でございます。今回の一般質問は、森林の復旧について、鹿沼市の人口問題について、粟野第1小学校について、庁舎整備事業について、順次質問してまいります。
まず、森林復旧について、一般質問をします。
3月の議会定例会において、私は2月14日から15日に降りました大雪の甚大な被害状況について、農業関係者の被害状況と対応策、林業関係の被害状況と対応策等についてお聞きしました。
農業関係の被害状況については、早期に調査が進み、市においては廃ビニールの処分等において支援し、ハウス等の解体作業もJAかみつが、市職員が連携して実施しています。被害に遭われました農業関係者の皆さんの懸命な復旧作業をお聞きすると、頭が下がる思いでいっぱいになります。大変なご苦労を続けられていることと思います。引き続き市の支援をお願いいたします。
林業被害について、3月の議会定例会の時点では、雪の多さや倒木の障害により、林道や作業道が通行不能のため、全体を把握できず、甚大な被害状況の確認は不可能となっておりました。
そこで今回は、2月の大雪による森林・林業関係の被害状況について伺い、森林の復旧を目指し、膨大な被害木の伐採、倒木の森林外への搬出、そして新たな植栽など、森林復旧の支援策について伺います。
また、復旧の対応が遅れますと、山崩れによる土砂災害や、これは3年前、9月の豪雨による粕尾地区馬置橋の状況です。橋げたに流木が横たわり、川の流れをふさぎ、氾濫し、濁流が人家に、道路にと流れ込みました。対応の遅れがこのような二次災害を引き起こし、市民の財産・生命を押し流すようなことがあってはなりません。
梅雨に入りまして、大雨が降り続いています。これからの台風の季節を迎えるに当たり、心配が大変つのります。当局に早期の二次災害の防止策について伺います。答弁をお願いいたします。
○
大貫武男 議長 当局の答弁を求めます。
御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 森林復旧についての質問のうち、2月の大雪による森林・林業関係の被害状況についてお答えいたします。
本市の被害状況についてでありますが、今回の大雪による森林被害は過去最大級で、栃木県内で最も被害の大きかった本市の森林被害については、箇所数で347カ所、面積で812ヘクタール、被害金額は約11億3,200万円であります。
地区別では、入粟野地区、上粕尾地区、上久我地区、板荷地区などで特に広範囲にわたり被害が見られております。
次に、森林復旧の早期支援についてお答えいたします。
まず、被害に遭った森林の復旧支援についてでありますが、現在は森林復旧に当たり、林道への倒木処理を行い、被害状況の把握に努めております。
具体的には、4月に市管理林道9路線及び森林組合管理林道110路線を鹿沼市森林組合と粟野森林組合に発注・依頼し、あわせて1万4,540本の倒木処理を進めております。現在、路線数で約4割、倒木本数で約5割が処理済みとなっております。
今後、作業が進み、全容が見えてくると、被害が更に拡大すると想定されています。
4月25日には、林家や森林組合員等を対象にした説明会を開催し、地区住民より意見要望を受けたところであり、今後も定期的に説明会を計画していきたいと思います。
また、住民からの要望を受け、随時
関係機関と現地調査を実施しておりますが、3月以降の調査は、既に40件を超えております。
次に、倒木に伴う山崩れなどの二次災害防止策についてでありますが、まず人家や
公共施設等への二次災害の恐れのある箇所については、国等の補助事業を導入し、被害木の処理、植栽、施設設置などを治山事業や農林事業で早急に対応したいと考えております。
栃木県県西環境森林事務所では、二次災害の恐れのある箇所を調査し、6月末をめどに市内13カ所の発注を予定しており、5月中旬にはそのうち4カ所を既に発注いたしました。また、被害木のストックヤードも既に4カ所確保したようです。
引き続き、栃木県県西環境森林事務所や森林組合などの
関係機関と連携の上、森林復旧を図るとともに、河川への流木対策など、先日も週末に大雨が降りましたが、これからの台風時期の二次災害防止に努めていきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 答弁をいただきました。樹齢100年、80年という大きな木が根こそぎ倒れ、植林し、刈り払いを行い、間伐をし、やっと手がかからなくなったスギやヒノキが雪折れしてしまった。今まで長い年月、それは何だったのだろう、しみじみと語っていた山主がおりました。
適切な森林の整備は、災害の防止や水源の涵養など、広域的な機能があります。林業関係者の意欲が低下しないよう、しっかりした森林復旧の支援を更にお願いいたしまして、次の質問に移ります。
鹿沼市の人口問題についてお聞きします。
鹿沼市の平成26年4月1日現在の推計人口は、男4万9,275人、女5万540人、合計で9万9,815人で、10万人を割りました。旧粟野町を吸収合併した2006年、平成18年1月には、10万4,056人となり、10万都市鹿沼をアピールできましたのに、合併後8年3カ月で4,241人も減少してしまいました。
6月1日、喫緊の6月1日の推計人口は、男4万9,217人、女5万444人、合計で9万9,661人、4月より2カ月で更に154人減っています。10万都市鹿沼から完全に陥落してしまいました。第6次鹿沼市総合計画で推計した人口の推移は、平成28年で10万100人、平成33年で9万7,000人でありますから、予想以上に人口減少が進んでおり、このまま減少が進んでいきますと、あと10年も経たずに8万人台になる恐れも出てきました。旧粟野町が拙速な合併をして、せっかく10万都市鹿沼を構築でき、栃木県内市町村の中では、4番目の時期がありました。7番目と今回下がってしまいました。まことに残念であり、寂しくもあります。
また、雑誌「中央公論」の6月号に載った「消滅する市町村523~壊死する地方都市~」という記事が話題になっています。これが話題の雑誌、「中央公論」です。東京大学客員教授で元総務省の増田寛也氏と日本創成会議・人口減少問題検討分科会の提言という形で掲載されているものです。
この本の論考は、出生の約95%を占める20歳から39歳の女性の人口に着目し、現状の出生率、合計特殊出生率は1.41と、社会的移動を前提とした場合に、2040年の時点、あと25年後ぐらいですか、の人口が1万人を切る自治体が523自治体にのぼると試算していて、具体的な自治体名を掲載しているものです。栃木県内7市町、これは旧岩舟町を含みますが、将来消滅の可能性のある自治体とされており、7つの市町村が将来消滅するであろう、なくなるであろう、ふるさとがなくなるということです。福田富一栃木県知事は、5月12日の定例記者会見で、少子化対策や子育て支援、集落維持などにどう対応していくかという大きな課題を突き付けられた。今後栃木県民の意見を聞き、市や町とともに意見交換しながら次期新とちぎ元気プランにしっかりと盛り込んでいきたいと対策を講じる考えを示しています。
ちなみに、鹿沼市の2010年から2040年の若年女性人口変化率は、マイナス46.8%とされています。決して楽観できる数字ではありません。鹿沼市が顕著な人口減少している課題はどこにあるのか。そしてその対策をどうするのか、執行部の見解を伺います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 人口問題についての質問の鹿沼市の人口についてお答えをいたします。
人口問題に関する鹿沼市の課題と対策についてでありますが、我が国の人口は、平成16年12月をピークとして減少に転じており、経済成長の鈍化による地域活力の低下や社会保障費の増加などが懸念をされております。
本市では、今年の4月の推計人口が、先ほど鰕原議員が述べられましたように、9万9,815人であり、10万人を下回りました。
転入転出の状況を見ますと、特に若者の転出割合が高く、中でも20代の女性の転出者が多い状況であります。
第6次鹿沼市総合計画では、人口について、定住促進や交流人口の拡大などの様々な対策を展開しながら、鹿沼市の魅力を高めつつ、積極的に活力の維持発展に努めると位置づけております。
定住促進の関連施策としては、3人以上のお子様がいる世帯の保育料補助などの子育て支援や出会いの場を提供する結婚対策、菜園付き住宅の分譲、地域主体による田舎暮らし体験の家の支援、更に企業誘致など、雇用の場の確保を進めているところであります。
今後も定住を促進する観点から、就業の場の確保や、子育てしやすいまちづくりのための施策を積極的に推進してまいります。
また、子供を産み育てることの意義や家庭の大切さを理解させる教育も大切であると考えております。
出生率の回復は、社会経済の仕組みや個人のライフスタイルにかかわる問題であり、容易に解決できることではありません。
しかし、無縁社会化している近年の都市型ライフスタイルを見直す風潮も広がりつつあり、自然との触れ合いを求める田舎暮らしを望む人たちも着実に増えております。
こうした中、美しい自然環境や有利な地理的条件、誇れる歴史と文化を持ち、更に心豊かな市民が住む本市が全国有数の住みよいまちであることをアピールをし、空き家や貸し農園などの情報提供や空き店舗活用による若者たちの起業創業、そして就業支援など、Iターン・Uターンの実例なども示しながら、効果的なPRを展開してまいりたいと考えております。
また、人口減少問題への対応を重要な課題と認識をし、特に若者が定住したくなるようなまちづくりや交流人口の拡大について検討するため、対策本部を庁内に設置したいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 答弁をいただきました。そして市長からは定住化に対する対策室を設けていきたい旨の答弁をいただきました。ぜひひとつ、アグレッシブに対応し、いかに活力ある鹿沼市を提唱させていくか、じっくりと対策を練っていただきたいと思いますが、質問の中でも福田富一栃木県知事のコメントに触れましたが、お隣の栃木市では、やはり合併した旧岩舟町が将来消滅する危険にある自治体と試算されていることなどを受けて、ターゲットとなる働く世代と同世代の若手職員の視点を活用しながら、住宅取得補助や育児支援制度、市のプロモーション充実などを盛り込んだ計画を年度内に策定するために、定住促進対策本部を設置したようでありますが、市長の描く対策本部とはどういうものなのか、中身について触れられればお答え願いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 再質問にお答えをいたします。
先ほど答弁の中で申し上げましたけれども、現状ではそれぞれの部局がばらばらな形でいろいろ対策を講じていると、そういう状況にあります。
今、お示しいただきましたように、栃木市の例として、定住促進の問題とか、あるいは育児支援とか、そういったものを総合的に、今やっているものを一度洗い出しをしまして、それらを整理をして、これからより効果的に、そして外に向けてばらばらの情報発信ではなくて、鹿沼市としてはこういう形でもって、ぜひお出でいただくような体制を整えています、魅力ある都市ですよということを発信をしていきたい、そういった調整を含めて、対策本部の中でじっくりと練り込んでやっていきたいというふうに考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 答弁ありがとうございました。全庁あげて人口減少対策に取り組むようお願い申し上げまして、次の質問に移ります。
粟野第1小学校について質問します。
市長は、去る5月の市長定例記者会見において、3月に本校舎が完成したことを受け、木のまち鹿沼の象徴として全国にアピールできる木造校舎をいち早く多くの市民の皆様に見てもらいたいとして、6月22日(日曜日)に見学会を開くことを発表しました。
粟野第1小学校の整備については、佐藤市長が平成20年6月の就任以来、建設現場の選定、特別教室の設計内容の変更要望等、紆余曲折や激論がありました。
先の教育長は既に職を去り、先の教育次長も早々と別のポストに移りました。ご苦労が多くあり、思い入れが多く残る整備事業は建設中の体育館の完成、その後の外構工事等の完了を待って、いよいよ今年の末の完成となります。
市長を初め、関係各位のご労苦には、まだまだ途中経過でありますが、深く感謝申し上げます。
ところで、5月31日(土曜日)、第43回鹿沼さつき祭りが盛大に開催されました。300本あまりの見事なサツキ盆栽の展示があり、内閣総理大臣賞、衆議院議長賞など、受賞された逸品がありました。サツキ盆栽展に詳しい方にお話しを伺いましたら、鹿沼市のサツキ盆栽展は、高校野球の甲子園大会だ、ここで賞を受けることは、最も名誉なことで、他の展覧会での受賞とは格が違うということを教わりました。
そこでひらめきました。木のまち鹿沼を更に全国にアピールするため、粟野第1小学校整備完成の折には、木材利用優良施設コンクールなどの募集に応じ、農林水産大臣賞や林野庁長官賞の受賞に積極的に挑戦してみてはどうか、積極的な取り組みを期待しまして、答弁を求めます。
次に、完成しました本校舎は、総工費約10億円との報道があります。
事業費に充てた財源の内訳について説明を求めておきます。
粟野第1小学校の名称変更について伺います。
2011年に粟野第2小学校は閉校し、粟野第1小学校に統合となりました。旧粟野町においては、粕尾第2小学校が粕尾第1小学校と統合し、粕尾小学校に、永野第2小学校が永野第1小学校と統合し、永野小学校と、各地区において小学校が統合するに際し、校名を変更してきた歴史があります。
粟野第1小学校の改築にあわせて、学校名を来年4月からは粟野地区一体感の持てる中で、「鹿沼市立粟野小学校」となることを希望しています。当局の考えを伺います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 粟野第1小学校についての質問の粟野第1小学校校舎完成についてお答えします。
まず、木のまち鹿沼を更にアピールするため、優良木造施設として、農林水産大臣賞や林野庁長官賞を受賞する努力についてでありますが、粟野第1小学校校舎は、地材地建をコンセプトに、木のまち鹿沼の力を結集して建設した校舎であり、全国に誇れる木造施設になったと自負しております。
昨年8月に開催された
文部科学省主催の「木材を活用した学校施設づくり講習会」では、木造での学校建設の取り組みについて、担当職員が講演を行い、全国にPRを行っております。
また、市民の皆様に木造施設の良さについて知っていただくため、昨年は建設中の作業現場を、本年6月22日の日曜日には、完成した校舎の見学会を実施及び予定しております。
粟野第1小学校の木造施設は、屋内運動場が建設中ということもありますので、全ての建物が完成した後は、
関係機関と連携を図りながら、PRを進め、木材利用推進中央協議会主催のコンクールにおきましても、優良木造施設に選ばれるよう努めていきたいと考えております。
次に、校舎の事業費と財源内訳についてでありますが、校舎の事業費については、継続費を設定した以降の平成24年度から平成25年度の事業費で約9億3,300万円となります。
財源内訳は、
文部科学省所管の国庫支出金が約3億3,900万円、総務省所管の元気臨時交付金が4億円、市債が1億5,800万円で、一般財源は約3,600万円となります。
次に、粟野第1小学校の名称変更についてでありますが、学校の名称変更については、過去の学校の統合等による名称変更の事例を踏まえ、保護者や地元、関係者の意向を十分に聞きながら対応してまいります。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 再質問いたします。
まず、粟野第1小学校本校舎整備の財源について再質問します。
9億3,300万円からの事業費にしましては、一般財源の持ち出しが事業費の4%足らずと極端に少ない3,600万円で済んでいます。鹿沼市にとっては大変ありがたいことであります。
当初予定していました合併特例債発行を主な財源とした小学校の整備計画とは大幅な変更が認められます。
ところで説明されました4億円の元気臨時交付金とはどういうものなのか、粟野第1小学校校舎整備に取り込んだ経緯と、鹿沼市の財政に及ぼした影響について説明を求めます。
また、粟野第1小学校の校名変更は、どのような手続、手順をもって行われるのかお伺いいたします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
石川道也財務部長。
○石川道也 財務部長 再質問にお答えします。
財源内訳のうち、元気臨時交付金の内容ということでございますが、元気臨時交付金というのは、平成24年度、国の緊急経済対策におきまして、追加される公共投資の地方負担額の80%程度に相当する額を交付しまして、その経済対策の迅速かつ適切な実施ができるよう、平成24年度限りということで特別措置として創設された交付金でございます。
鹿沼市全体としての交付額は6億223万9,000円ほどでございますが、このうち先ほど答弁にありましたように、粟野第1小学校に充当しました額でございますが、4億円ほど充当しましたが、これについては元気臨時交付金の交付額を算定する市の負担額に粟野第1小学校建設における国庫補助金が対象になったということから、算定元である粟野第1小学校の校舎整備に充当したということです。
つまり、元気臨時交付金が全てどれでも対象になるのではなくて、国庫補助の裏財源として対象になりますと、しかも更に法定補助率ではないものに対象になるということで、粟野第1小学校が対象になりまして、そこに充当したというふうな経緯がございます。
それで、市の財政にどのような影響があったかということですが、臨時の交付をいただけたわけですから、これは非常に財政的には助かったということになりますが、そういうことで予定していた事業の前倒し、あるいは予定していた市債、鰕原議員のご指摘にもありますけれども、そもそも予定していた市債を抑えることができたというふうな影響がございました。
以上で再質問に対する答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 再質問にお答えします。
名称の変更の手続ということでございますが、
小中学校の名称につきましては、「鹿沼市立学校の設置に関する条例」の別表によりまして、名称と位置が規定されております。
教育委員会が今後は
教育委員会の承認を得た後に、議会に改正条例を上程させていただいて、議決をいただくというような手続になるかと思います。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 答弁はわかりました。これからの鹿沼市にとっては、市の庁舎整備という大きな事業もございますので、有利な財源の取り込みをお願いし、また、粟野地区の一体感の持てる「鹿沼市立粟野小学校」への学校名の変更をぜひお願いいたしまして、最後の質問であります庁舎整備事業についてに質問を移します。
庁舎整備事業について質問をこれから行いますが、少々長くなりますので、お聞き願いたいと思います。
新しい庁舎整備事業について、私は、平成25年の9月、12月、平成26年3月と3回の議会定例会で質問しております。
庁舎整備に関する平成25年9月の1回目の質問において、鹿沼市の核となる市の庁舎は、この地、この今宮町の地を離れてはいけないこと、御殿山公園野球場を中心に新しい庁舎建設場所として定め、整備し、防災耐震に優れた木造木質の数棟の庁舎を連絡通路でつなぎ、外観はシンプルで経済的に、内部は機能的に整備し、広い駐車場を備え、景観を整えた庁舎を整備することを提案してまいりました。
6月2日に佐藤市長は政治決断をし、建設場所を現地、現敷地とする新庁舎整備基本構想(案)を発表しました。
これからの基本構想、基本計画策定に向け、整備に関する詳しい情報公開を求め、市民の声を反映する新しい庁舎建設になるよう、今回は新しくつくる庁舎に対する私の思いを含めてお尋ねしていきたいと思います。
まず、新しい庁舎の規模についてお尋ねします。
現在の本館、東館、新館、議会棟をあわせた建物の概要の面積は約9,000平方メートルで、新しくつくる庁舎の規模は1万5,000平方メートルです。現在の1.6倍もの規模を予定しています。
新庁舎の完成する平成32年ごろの人口を9万2,000人と推計して、新庁舎に入る職員数を516人としています。
10万人を既に割った鹿沼市の人口減少をもっと厳しく判断し、人口を推計し、職員数の減少を図るべきです。
供用開始後20年後の平成52年の人口を約8万人と推計していますが、日本創成会議の試算である鹿沼市の若年女性人口変化率のマイナス46.8%を見ると、もっと厳しい数字が予想されます。少子高齢化、人口減少などによる税収の減少、それに比べて建設事業費の高騰が予想される中で、既存の
公共施設の有効的な活用も考慮し、建設面積は現在の9,000平方メートル程度に抑えるべきだと考えています。庁舎の規模の縮小、見直しを求め、当局の答弁を求めます。
新庁舎整備事業費の財源についてお尋ねします。
新庁舎の建設は、これからの鹿沼市の50年、100年先まで続く行政サービスの起点の整備であり、都市計画や鹿沼市のまちづくりにも大きな影響を及ぼす基幹となる整備事業であります。
したがって、市民への説明、市民の考えの醸成と、市民間の意見の合意形成には十分な時間と労力をかけなくてはいけません。
新庁舎整備の主な財源を合併特例債の活用としていますので、どうしても平成32年までの完成を目指すことになります。
この合併特例債の活用が期間限定の窮屈な整備スケジュールを市民に示すことになり、市民に拙速な、早まった判断を求めることにもなります。
練りに練った庁舎整備計画の構築には、時間が必要であります。かえりみますと、旧粟野町が鹿沼市と合併するときがそうでありました。平成18年3月までに合併しないと、合併特例債が使えないとせかされ、旧町民は拙速な判断を強いられました。今回新しい庁舎を建設する主な財源を合併特例債、1つの財源のみを提示し、ほかの可能性のあるいくつかの財源を市民に示せないことが期間を限定したスケジュールを組み、市民にとって重要な、しかも判断の分かれる問題を早期に決着させる結論ありき行政手法の手段なのかもしれません。それにしても、合併特例債というお金は、市民の判断を迷わす魔物にも見えます。
そこで合併特例債を主な財源として求めない1つの考えを探って質問を展開していきたいと思います。
今定例会に上程されました平成25年度補正予算に関する説明書によりますと、庁舎建設基金積立金として、4億円が計上されています。平成24年には3億円の基金が積み立てされていますから、既に11億円あまりの基金があります。この調子で、1年で4億円を平成26年から平成32年までの7年間積み立てていきますと、28億円となります。平成32年には合計で39億円の庁舎建設基金が積み立てできます。
もう1つ、鹿沼市には旧粟野町を吸収合併したときに手に入れた「かぬま・あわの振興基金」18億円あまりがあります。それも平成32年には取り崩すことができるはずですから、合計で57億円、合併特例債に頼らない新しい庁舎建設を目指すお金として、ざっと見ても57億円が見込めるはずです。57億円の自己資金が見込めるのであれば、市民は期間限定、庁舎の場所限定でなく、鹿沼市らしさを求めた創造的な庁舎建設を目指すことができます。執行部の見解を伺います。
木造・木質化の庁舎建設について伺います。
この写真は、現在建設中の岩手県住田町の庁舎の完成イメージです。写真を見てください。住田町は、岩手県の南東部に位置し、人口6,000人ほど、森林・林業日本一のまちづくりを目指しています。これは私が撮ってきた写真です。若い夫婦と子供3人がいます。見づらいでしょうけれどもいるのです。森林・林業日本一のまちづくり、いいですね。左に新しく建設している木造の庁舎があります。これこそが町民のコンセプトなのです。10月に完成予定の庁舎は、木造2階建て、延床面積3,000平方メートル、建設費約11億円、主な財源は20年間積み上げた9億円以上の基金です。
粟野第1小学校は、地材地建がコンセプトで、地元業者が地元木材の伐採や製材、建設などに多くかかわってきた木のまち鹿沼を象徴する木造建築物です。粟野第1小学校、木造2階建て、3,000平方メートル、建設費9億3,300万円、住田町庁舎、木造2階建て、3,000平方メートル、建設費約11億円、この規模の庁舎を3棟、9,000平方メートルを建設し、連結通路でつないだ庁舎を建設して、約33億円、人件費、資材の高騰、周辺整備等を考慮しても手持ちの資金、先ほど言った57億円で十分賄えると思われます。
身の丈にあった木造・木質の新しい市役所の建設は、中央の大手建設会社に設計・施工をゆだねることなく、地元の業者に発注することができます。地元の産出材を使い、地元の業者がともに競い合い、創造性を高めながら、技術を磨き、将来に残す建造物を築き上げていくことが、木のまち鹿沼を更にアピールし、鹿沼市の経済の活性化につながることになります。
以上、木造・木質の庁舎建設について、私の考えを述べさせていただき、当局の答弁を求めるものであります。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 庁舎整備事業についての質問の新庁舎整備事業についてお答えをいたします。
なお、質問がかなり具体的な提案も含んでおりますので、できれば再質問の中でやらせていただければというふうに思います。
新庁舎の整備につきましては、鹿沼市庁舎整備検討委員会からの「基本構想の策定に必要な事項」に関する答申に基づきまして、全庁的な検討体制を整え、様々な視点から庁舎整備の指針となる「新庁舎整備基本構想(案)」を検討してまいりました。
まず、新庁舎の規模についてでありますが、現庁舎の課題の1つである事務スペースの狭隘化や分散化を解消するため、ワン部局ワンフロアを整備方針として、適切な規模を算定したところであります。
規模の算定は、標準的な方法であり、また他市でも多く採用している総務省の算定基準、起債許可の算定基準でもありますけれども、それらを参考に、職員数を基礎にして算定した面積、約1万3,000平方メートルに、防災や市民交流などに必要な面積、約2,000平方メートルを加えまして、約1万5,000平方メートル程度を上限と想定をしたところであります。
なお、議場などの議会関係諸室の基準面積は、議員1人当たり35平方メートルで、議員数26名、合計910平方メートルということで算定をいたしております。参考までに申し上げました。
今後の職員数については、必ずしも人口減少に比例して減少するわけではありませんが、職員数の減少も考慮しながら、将来の庁舎の利用状況を見据えた基本計画や建物設計を検討し、必要面積を今後とも精査してまいりたいというふうに思っております。なお、今9,000平方メートルというご指摘もいただきました。今回の庁舎の整備の中で、今外に出ておりますスポーツ振興課とか、文化課とか、区画整理の事務所、そういったところに今26名の職員がおりますけれども、そういった者も取り込んでいくということで、現在の9,000平方メートルで抑えるのはちょっと難しいと思います。
いずれにしても、60億円という枠を設けまして、現在の建設単価の値上げ等を考慮しますと、やっぱりその面積には切り込んでいかなければならないというふうに感じております。
次に、新庁舎整備事業費の財源でありますが、事業費については、費用対効果を基本とした整備方法や適切な規模などにより事業費の抑制に努めながら、検討を進めてまいりました。
財源については、国からの財政支援において有利な合併特例債を活用するとともに、建設基金や一般財源を充てることになります。
今後より有利な新たな財源を確保することが可能であれば、合併特例債にこだわることはありませんが、当面は合併特例債を活用した財政メリットを生かしながら、財政状況を勘案して、新庁舎建設を実現したいと考えております。
ご指摘の「かぬま・あわの振興基金」の活用とか、基金の積み増しとか、そういったことも十分参考にしていきたいというふうに思っています。
特に、建設費の圧縮に努めながら、総額で60億円の枠内におさまるよう検討するとともに、将来にわたり健全な財政運営を堅持できるよう進めてまいります。
次に、木造・木質化の庁舎建設でありますが、平成24年7月に策定した「鹿沼市
公共施設木造・木質化基本方針」に基づきまして、地場産材の使用を基本に、木のまち鹿沼として相応しい庁舎の実現を目指していきたいと考えております。
新庁舎位置の現庁舎敷地につきましては、都市計画法の準防火地域の網がかかっているため、一般的な木造には制限がございます。一般木造は延床面積500平方メートル以下ということで、大断面の集成材等による準耐火構造で1,500平方メートル以下ということであります。
新庁舎の必要面積や防災拠点としての機能の確保、更に建築費等の費用対効果を考慮すると、構造体における木造は難しいと考えております。
また、来庁者用の駐車台数を考慮すると、建物の高層化による建設面積を抑えることが前提となりますので、木造による複数棟の庁舎は、現実的ではなかなかないのではないかというふうに思っております。
しかし、新庁舎の木質化は大変重要なことでありますので、可能な限り地場産材を使用し、市内外にアピールできるよう調査・研究しながら積極的に検討してまいりたいというふうに考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 再質問いたしたいと思いますが、ちょっと準防火地域という言葉が市長から出ました。確かに私が今質問しているこの地は準防火地域でありますが、私がつくっていただきたいのは、上の御殿山公園野球場であります。果たして御殿山公園野球場は準防火地域に含まれておりますか、お尋ねしておきます。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
鈴木誠一
都市建設部長。
○鈴木誠一
都市建設部長 再質問にお答えいたします。
御殿山公園野球場は、今第2種住居地域になっております。こちらは準防火地域の指定は受けておりません。
以上で質問に対する答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鰕原一男議員。
○15番 鰕原一男 議員 準防火地域に指定されていないという答弁が小さくありました。ですから、木造・木質のかなり大きな建造物ができるということに私は理解しております。
再質問をしたいと思いますが、庁舎建設基金の積み立てについて、ちょっと深く掘り下げていきたいと思います。
鹿沼市は、平成15年度から平成20年度にわたり、45億円ものかぬま元気債を発行しました。借金です。平成20年6月に就任しました佐藤市長は、批判されながらも「お金がない、お金がない」と歳出抑制に努められ、かぬま元気債など、借金の返済、償還に苦労されてきたかと思います。
建設事業において、可能な国県の交付金導入に努め、吸収合併して得られました合併特例債の発行も有効に活用してきたかと思います。
それから平成21年度は13億円近くもあった職員の退職金は、近年6億円から8億円におさまりそうであります。これからの何年間はお金をためて庁舎をつくるぐらいの意気込みを持って、自己資金を確保して庁舎建設基金を積み立てていただきたいと思います。佐藤市長の今までの手堅い財政運営を見れば、十分できるはずです。答弁を求めます。
もう1点再質問します。
市長が今回庁舎建設場所を現庁舎敷地と決定し、下水道事務所用地としなかった理由の1つに、下水道終末処理場が震災等により、水処理機能の支障が生じた場合には、応急措置の1つとして素掘り池、素掘り池という言葉は初めて聞きました。素掘り池による沈殿分離、消毒、放流が必要となり、下水道事務所用地は必要不可欠な土地であることが述べられております。
新しい庁舎整備の場所として、現庁舎敷地と下水道事務所用地の2カ所の場所を並立して答申した鹿沼市庁舎整備検討委員会において、素掘り池の必要性について説明はありませんでした。もし、9回開かれました鹿沼市庁舎整備検討委員会において、この素掘り池の必要について説明されていたら、答申の結果に重要な影響を及ぼし、おのずと違っていたのではないかと推測します。
鹿沼市庁舎整備検討委員会に示せなかった下水道事務所用地の周辺施設における新たな課題を今さらわざわざ明らかにすることは、検討が十分なされてきたのか、答申の信用が揺らいでいきます。結論ありき結果に導いてきただけではないのかなどと庁舎位置についてはまだまだほかにも検討する余地があると私は受け止めています。新しい庁舎をどこにつくるのか、じっくりと市民の声に耳を傾け、じっくりと結論を出すべきです。財源を多方面に求め、工面すれば、市民との対話、市民との一体感、そして新しい庁舎への建設へと時間はたっぷりあります。市長の答弁を再度求めます。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 再質問にお答えをいたします。
財源の問題であります。大変厳しい財政状況にあるということは、やはりこれは別に国民がという、そこまで大それて言うつもりはありませんけれども、やっぱり一人一人が認識をすべき時期だろうと、いつまでもあるのではないかと期待だけしていて済む時期ではないということだけは、やっぱり共通認識として全国民が持つべき時期、時代なのだろうなというふうに実は思っていました。
そういった中にあって、これまでもかぬま元気債を初め、借金の返済に当たっていきましたけれども、そういう意味では比較的体制は整ってきたというふうに認識はいたしております。
そういうことで、基金の積み立ても今回4億円やらせていただきましたけれども、今後も引き続いて、できるだけそういう基金の積み増しはしていきたいというふうに考えております。
先ほどの「かぬま・あわの振興基金」、それらの活用もあわせて、必ずしも合併特例債に頼らない状況で、少なくても合併特例債の負担を減らす形でもってやれるように努力をしていきたいというふうに思っております。
実は、下水道事務所用地の素掘り池の問題は、私もこの資料をもらったときに、これが出てしまったのでは、そもそも下水道事務所用地という話はなかったのではないの、なかったというのは要するに下水道事務所用地がいいという、そういうことを言うことができなくなってしまうというふうな話も実はしました。何でこれが出てこなかったのだということも率直に聞きました。
したがって、そういう意味では、今ご指摘があったように、結論が変わっていただろうというのは、私も容易に想像はします。
ただ、意図的に誘導したということでは決してなくて、逆に言えば、最初からそれを出していれば、下水道事務所用地という結論がなかったということで、おのずとこの今宮町になってしまったのだろう、1カ所に絞り込まれたのだろうというふうに逆に思っておりますから、意図的に誘導するためにこれを隠したとか、そういうことでは全くないわけであります。
いろいろ6カ所の候補地を挙げる段階でもって、具体的に言ってしまえば、この地を除けば、それぞれの場所にいろいろ問題があるのです。用地の取得はどうなるのかとか、いろいろ権利関係の問題の整理はつくのかとか、周辺環境に及ぼす影響等々を考えれば、それぞれに課題があったことは事実でありますから、そういったところを庁内のワーキングチームでもって洗い出しをしながら案をつくってきた、6カ所に絞って鹿沼市庁舎整備検討委員会のほうにお願いをしてきた、検討いただくように挙げてきたということでありますけれども、その過程でもって、確かに素掘り池というのは、話題になっていなかったのも事実なのです。
今回2カ所に絞り込まれたことによって、もう一度各部でもって検討部会をつくりました。それぞれ該当するところで検討部会をつくって、それらについて、2カ所を比較する中で問題はないのかというところの中で、この素掘り池という問題が浮上してきたということでありまして、大震災の経験がなければ、多分素掘り池という発想そのものがあまり浮かんでこないのだろうと思うのですけれども、現実に
東日本大震災の状況を見ますと、やっぱり素掘りの池を掘って、そこで一時的にしのいで再建を図ってきたという例がいくつもあるわけです。そういったところから、この発想が出てきて、だとするとやっぱり場所はそこしかない、隣接するあの場所しか、素掘り池をつくるとすればないというところで、いわゆる下水道事務所の職場の中での議論の中でそういったことが生まれてきたということでありますから、確かに言われるように、当初から当然そこまで想定しておくべきだったろうということも、私もそう思いますし、ちょっと落ちてしまったというところは現実に否めない事実でありますけれども、結論的にはそんなに変わらなかったというふうに、そんなに変わらなかったというより、むしろそれが出ていれば、今日の混乱が逆になかったのではないかというふうに私は思っているところであります。
以上で答弁を終わらせていただきます。
○
大貫武男 議長 時間です。
○15番 鰕原一男 議員 残念ですが、時間切れとなりました。
ありがとうございました。
○
大貫武男 議長 昼食のため休憩いたします。
再開は、午後1時といたします。
(零時 06分)
○
大貫武男 議長 休憩前に引き続き再開いたします。
(午後 1時00分)
○
大貫武男 議長 引き続き発言を許します。
5番、鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 議席番号5番、公明党の鈴木敏雄でございます。
今回、私は市民の健康づくりについて、胃がん検診と胃がん撲滅に向け、胃がんリスク検診(ABC検診)の導入について、また最近テレビ・マスコミ等で話題となり、社会的にも問題となっている認知症高齢者の徘徊やその家族に対する支援についてを中心に4つの項目について質問いたします。いずれも市民生活に直結する大切な問題でありますので、執行部の明快な答弁をお願いいたします。
最初に第1項目の市民の健康づくりについてでありますが、その中でもがん、とりわけ胃がんに関してお伺いいたします。
がんは、我が国における年間死者数が30万人を超え、死亡原因の約3割を占めると同時に、20年以上もの間死亡原因の第1位であります。
また、部位別では、肺がん、胃がん、大腸がんの順で、胃がんは肺がんに次いで死亡率が第2位であり、毎年約5万人の人が亡くなっています。このように胃がんは怖くてあなどれない病気でありますが、現在では早期に発見し、転移しないうちに治療すれば、治らない病気ではなくなってきています。
そこで1点目は、鹿沼市における胃がん検診の受診率及び発見率についてお示しください。
次に2点目は、胃がんリスク検診(ABC検診)についてお聞きします。
日本人に胃がんが多いのは塩分の多い食事なども影響していますが、ピロリ菌、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染率が高いことが大きな要因だと考えられています。昔の井戸水が原因だと言われております。このピロリ菌の感染による胃粘膜の萎縮が強く関与しているものがあることが現在わかっております。
胃がんリスク検診は、採血による血液検査方法であり、胃がんになりやすいかどうかをABCDのタイプ別に診断し、胃がん発症リスクの高い人に対して、ピロリ菌の除菌や定期的な精密検査を勧めるものであります。
そこでお聞きします。栃木県内でこの胃がんリスク検診(ABC検診)を導入している市をお示しください。
また、胃がんリスク検診を実施している市の実績についてお示しください。
次に、本市で胃がんリスク検診を実施した場合にかかる経費についてお示しください。
そして胃がんリスク検診(ABC検診)は、胃がんの危険度、リスクの高さを知ることができ、それによってピロリ菌の除菌や精密検査の必要がわかり、胃がんの早期発見・早期治療、または胃がんの発生率を減少させ、ひいては医療費の抑制にもつながりますので、胃がんリスク検診をぜひ導入すべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
○
大貫武男 議長 当局の答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 市民の健康づくりについての質問のうち、胃がん検診についてお答えをいたします。
本市における胃がん検診の受診率及び発見率についてでありますが、平成25年度は、対象者2万9,098人、受診者2,977人、胃がんの発見率は0.13%の4人でありました。
次に、胃がんリスク検診についてお答えをいたします。
まず、栃木県内で胃がんリスク検診を導入している市についてでありますが、平成25年度に導入した市が4市、今年度には更に6市が導入をいたします。
次に、胃がんリスク検診を実施している各市の実績についてでありますが、平成25年度に胃がんリスク検診を実施したのは、足利市、佐野市、大田原市、下野市の4市でありました。
受診率は、足利市が1.6%、佐野市が8.7%、大田原市が25.5%、下野市13.3%でありました。
次に、本市で胃がんリスク検診を実施した場合の経費についてでありますが、経費については対象者数と受診率によって変動をしてまいります。昨年度の受診率など及び実施している他市のように対象者を5歳刻みにして推計いたしますと、約400万円程度の予算が必要になると想定をいたしております。
次に、胃がんリスク検診を導入すべきと思うがどうかの考え方についてでありますが、胃がんリスク検診は、胃がんそのものを発見する検査ではないため、胃がん、胃潰瘍を見逃す可能性があること、また、胃がんの可能性が低いと判定されてもがんが発見された事例もございます。
本市における胃がん検診については、国が定めるがん検診の指針に基づき、胃エックス線検査の受診を続けていきますが、胃がんリスク検診の必要性も十分に理解しておりますので、今後他の自治体の実績を見極めつつ、自己負担等のあり方も含め、導入に向けて進めていきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 ただいま導入に向けて前向きに検討していただけるという答弁をいただきましたけれども、先ほど述べましたように、この胃がんリスク検診を導入すれば、受診率の向上とともに、鹿沼市は胃がんの受診率が本当に低いですから、他市と比べて、受診率のアップとともに、胃がんの早期発見、また早期治療、ひいては医療費の抑制にもつながりますので、ぜひ前進していただくよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
第2項目は、就学援助制度についてお尋ねいたします。
小中学生のうち、経済状況が厳しい家庭に給食費や学用品代を補助する就学援助制度の支給対象者の割合が、新聞の報道によりますと2012年度は全国で15.64%となり、過去最高を更新したことが
文部科学省の調査でわかりました。
就学援助率は、1995年度の調査開始以降、17年連続で上昇しており、前年度比0.06ポイント増、一方本県は6.45%で、前年度比0.08ポイント増、援助率は全国平均を大きく下回り、2011年度に続いて静岡県に次ぎ2番目、要するに下から2番目ということであります。
そこでお聞きします。
まず、就学援助制度の周知方法と申請手続についてお示しください。
また、鹿沼市の就学援助率についてお示しください。
次に、就学援助の内容についてお示しください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 就学援助制度についての質問のうち、就学援助制度の周知方法と手続についてお答えします。
まず、就学援助制度の周知方法と申請手続についてでありますが、周知につきましては、広報かぬま、ホームページのほか、新入学児童・生徒を対象に学校ごとに説明会を実施しております。
また、前年度に認定を受けている
児童生徒につきましては、あらかじめ学校から申請書類等を渡し、申請漏れのないような対応をしております。
そのほか必要に応じ、個別に相談を受けるなどの対応をしております。
申請手続につきましては、保護者から家族構成や経済状況等を記載した書類を学校へ提出していただいた後、必要に応じて民生委員の訪問調査を経て、学校ごとに
教育委員会へ提出され、審査を行い、認定するという手続となっております。
次に、本市の就学援助率についてでありますが、平成25年度における本市の要保護・準要保護認定者数は555名となっており、全体の
児童生徒数に占める就学援助率は6.7%であります。
なお、平成24年度における援助率は6.6%となっており、栃木県内14市の中で6番目に高い数字となっております。
次に、就学援助の内容についてお答えします。
まず、全学年共通に支給するものとしては、学用品費、学校給食費、校外活動費などがあり、新1年生につきましては、新入学
児童生徒学用品費、修学旅行のある学年については修学旅行費も支給しております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 今の答弁で鹿沼市の場合、就学援助率は6.7%、本県においては真ん中より上ということで、周知はされていると思いますけれども、この就学援助の対象となる生活保護に近い状態だと市が認定する準要保護世帯、低所得の世帯ですけれども、日々生活に追われていて、昼夜働いて時間がない、あるいは税金滞納等の負い目を感じてなかなか相談しづらい、できないという、そういう心理的な、そういう現実というのがありますので、やはり学校現場でしっかり申請の支援をしていく必要があると思いますけれども、この点についてお考えをお聞かせください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 再質問にお答えします。
申請の支援についてどうかということだと思います。
この申請書類につきましては、学校から
児童生徒を通して配布・提出いただいているということで、忙しいご家庭でもわざわざ学校に来ていただかなくても申請できるということになっております。
そのほかにも学校給食費の支払いの遅れがあったりとか、家庭環境とか、経済状況に大きな変化があったというような情報が入ったときには、個別に早急に相談をして、相談業務を行っております。
そのほかに就学援助が必要となる家庭においては、やっぱりスムーズに申請ができるように今後も学校と協力して支援してまいりたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 この申請の支援といいますか、お手伝いのほうをしっかりやっていただきたいと思いますけれども、またもう1つ、昨年8月に生活保護の基準額が全国的に引き下げられた影響がありまして、市の対象世帯である準要保護世帯の認定基準がこれによって厳しくなりますと、これまで就学援助を受けている人が対象からはずれてしまう心配があるのですけれども、これにつきまして、鹿沼市の対応はどうなっているのかお聞きしたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 再質問にお答えします。
生活保護の見直しということですが、鹿沼市の就学援助制度につきましては、生活保護基準を参考に認定しております。
鈴木議員ご質問のように、昨年の8月に生活保護基準の変更・見直しがされましたけれども、生活保護基準をもとに認定した市町村については認定基準見直しの必要性に迫られました。
その間、国においては、生活保護の見直しがあっても、できるだけ影響がないようにしてほしいというような国からの要望がありましたので、また本市におきましても、就学援助を受けている家庭、今まで受けていた家庭が受けられなくなってしまっては困るというようなこともありましたので、鹿沼市におきましても、以前の生活保護基準に基づいて認定をしております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 この準要保護世帯の基準は以前どおりやっていただいているとお答えいただきましたので、これもよろしくお願いいたします。
次に、就学援助の内容なのですけれども、鹿沼市では、まだ眼鏡が対象外となっておりますので、やはり眼鏡につきましても、勉強上必要でありますし、また値段も張りますので、高額ですので、ぜひこの眼鏡についても本市も適用すべきだと思いますけれども、この点についてお考えをお聞かせください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 再質問にお答えします。
就学援助制度の中で、眼鏡の購入補助ということかと思います。
眼鏡購入費につきましては、就学援助の中の医療費の補助に当たるかと思います。栃木県内でも眼鏡の購入費を認めている自治体もありますので、今後はその支払いの要件、支給基準ですか、その辺を検討してまいりたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 ただいまの答弁でかなり前向きの姿勢なのですけれども、実施していただけるというふうに解釈してよろしいのですか。もう一度お答えください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 再々質問にお答えします。
眼鏡の補助につきましては、他市の例なんかを見ますと、支払い基準、例えば医師の処方箋が必要なのかどうかとか、上限額がいくらまでなのかとか、支払い方法、例えば本人に払うのか、購入したお店に払うのか、それぞれいろいろなことがあるかと思いますので、他市の、今やっている自治体が栃木県内で1市ありますが、その辺の状況を確認しながら、検討してまいりたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 これもぜひ実施していただく方向で前向きにお願いしたいと思うのですけれども、では続きまして、次の質問に移ります。
第3項目は、認知症施策についてお尋ねいたします。
平成19年に群馬県館林市で保護された後、身元がわからないまま7年間介護施設で暮らし続けていた認知症の女性が、先月あるテレビ番組の報道がきっかけで夫と再会したことが報道されました。奇しくもこの再会した日は夫婦の41回目の結婚記念日だったそうであります。
このニュースは社会に少なからず衝撃を与えましたが、その後、認知症やその疑いがあり、徘徊するなどして行方不明になったとして去年警察に届けられた人は全国で延べ1万322人いることが発表され、更に強い衝撃を与えました。
また、過去に行方不明の届け出が出され、去年死亡が確認された人は388人と一昨年より29人増えました。一昨年から去年にかけて届け出があり、今年4月末の時点で行方不明のままの人もあわせて258人いるそうであります。ちなみに栃木県の昨年度の認知症行方不明者は135人で、うち今年4月末時点で5人が発見されておらず、死亡した状態で見つかったのは7人だったそうであります。
そこでお聞きします。鹿沼市における認知症高齢者の人数と認知症行方不明者数についてお示しください。
次に、認知症施策についてでありますが、65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は2012年の時点で約462万人と推計され、また予備群である軽度認知障がいは約400万人と見られ、合計すると800万人を超え、65歳以上の実に4人に1人が該当する計算となります。計算上です。
このような高齢化社会を迎え、認知症高齢者の徘徊等が社会問題化しており、その対策が重要と思いますが、お考えをお聞かせください。
また、昨年12月にはG8認知症サミットがロンドンで開催され、日本のみならず多くの国において認知症の人やその家族に対する支援が重要な課題となっており、高齢化社会の先頭をいく日本の認知症施策に対する注目度は非常に高い状況にあります。
そこで、鹿沼市における認知症の人やその家族に対する支援についてお示しください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 認知症施策についての質問の認知症高齢者についてお答えします。
まず、本市における認知症高齢者の人数についてでありますが、要介護認定及び要支援認定を受けている65歳以上の方のうち、認知症高齢者の日常生活自立度がⅡ以上の方は、およそ2,500人に及ぶと思われます。
なお、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱと判断される方とは、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思の疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意をしていれば自立ができる方であると介護保険法では規定しております。
次に、本市における認知症高齢者行方不明者数についてでありますが、鹿沼警察署で所管し、市の福祉行政機関や医療機関が協力している徘徊老人SOSネットワークによる行方不明者の届け出数は、平成21年度4人、平成22年度7人、平成23年度8人、平成24年度11人、平成25年度は7人であり、平成26年度は5月末現在3人であります。
届け出された高齢者全てが認知症による徘徊かどうかは不明とのことであります。
次に、認知症施策についてお答えします。
認知症高齢者の徘徊等の対策についてでありますが、徘徊老人SOSネットワークと連携するとともに、市民に対して認知症サポーター養成講座を開催し、認知症に対する正しい理解と適切な対応ができる市民を増やし、地域で見守っていくことも大切であると考えております。
昨年度は、市職員向けに養成講座を開催したところ、多くの議員の皆様方にも参加していただきました。
今年度は、各地域包括支援センターが中心となり、自治会やほっとサロンなど、地域に出向き、講座を実施しております。
この講座は、平成18年度から開催しており、平成26年5月末時点で3,134人の方に受講していただいております。
次に、認知症の人やその家族に対する支援についてでありますが、平成26年2月より、上都賀総合病院が栃木県の指定を受け、認知症疾患医療センターを開設し、専門の相談窓口を設置いたしました。
認知症は早期診断・早期対応が重要でありますが、専門医への受診につきましては、抵抗感を持つ方も多く、受診が遅れてしまうこともまだまだ多くある現状であります。
早期に受診し、適切な対応につながるよう市民への啓発や家族への周知に努めてまいります。
また、認知症高齢者や家族から相談を受ける介護支援専門員、いわゆるケアマネージャーに対して、研修会等を実施し、適切な相談支援ができるよう引き続き養成してまいります。
今年度は、本市の「第6期いきいきかぬま長寿計画」の策定を予定しておりますので、認知症施策についても計画の中に重点的に位置づけてまいりたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 今、認知症の行方不明者の数についてお聞きしましたけれども、今のは延べ人数でありますので、現在この中で、行方不明のままの人数をお聞きしたいと思います。
また、やはりいろいろ、先ほどの事例もありますし、またほかのやっぱり似たような行方不明のことがテレビ・マスコミ等で紹介されておりますけれども、やはりこの行方不明者を探すのに、警察・行政、そして民間が互いに連携をもっと緊密にして、多分これから増えてくると思いますので、対処してもらいたいと思いますけれども、この2点についてお答えください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 再質問にお答えします。
現在も行方不明のままの方はいるかという質問でありますが、先ほどの徘徊老人SOSネットワークに届け出をされた方で、まだ発見されていない方はいないと聞いております。
次に、探すのに警察等々と
関係機関の連携が必要ではというご質問でありますが、今後とも警察署の徘徊老人SOSネットワークとの連携に努めるとともに、情報が入りましたらば、市の職員にも速やかに周知を図っていきたいと考えております。
また、警察より、例えば徘徊を繰り返すような相談とか、情報が入れば、地域を担当しておりますケアマネージャーと連携し、家族と更に相談して、介護プランの見直し、検討なども進めていきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 次に、2点目です。この認知症施策ですけれども、認知症高齢者の介護で、これは現場の生の声なのですけれども、おむつ交換とか、抱きかかえての移動など、生活介助をしている家族が膝や腰を痛めてしまうケースがあると聞いております。少しでも体の負担を軽減できるような、正しい介護の仕方を学べる講座を開いてほしいという声が上がっております。ぜひ講座を開いていただきたいと思います。
また、介護をしている人が孤立しないように、やっぱりこれは24時間介護で、精神的にも疲れますし、結構大変みたいです。あるいは孤立しないように、あるいは意見交換ができる場を設けるため、認知症カフェ、新聞に出ていましたけれども、認知症カフェが注目されております。これは認知症の人やその家族が安心して過ごせ、同じ境遇の人と悩みを共有できる場にもなっております。今認知症対策の柱の1つとして注目を集めております。
鹿沼市におきましても、この認知症カフェに積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、この2点についてお考えをお聞かせください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 再質問にお答えします。
介護の仕方についての講習が必要ではないかということでありますが、認知症により引き起こされる様々な症状や状況に対しまして、介護されているご家族の方は負担が大きいものと思います。
地域包括支援センターでは、そのような家族の方々の相談に応じておりまして、個々の対応方法や介護の方法をそれぞれ指導しております。
ご指摘の講座の実施等につきましては、今後検討をさせていただきたいと思います。
2点目の認知症カフェのような意見交換の場が必要ではないかと、取り組みについてでありますが、介護サービスの中で、デイサービスやショートステイなどのサービスを受けることもできますので、ケアマネージャー等と相談していただき、利用していただきたいと思います。
認知症の方の約5割は居宅で生活をされております。鈴木議員ご指摘のとおり、様々な経験、例えば効果的であった対応や話し方などの情報交換の場があれば、お互いに共感し、理解が深まり、またリフレッシュをできる場となると考えております。
家族への支援は欠かせないと思いますので、今後、先ほど申し上げました、「第6期いきいきかぬま長寿計画」の策定の中で検討してまいりたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 これから更にこの認知症施策、重要な課題となっておりますので、よろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。
第4項目は、環境ボランティアについてであります。
不法投棄ゼロを目指し、きれいなまちづくりを実現するためには、市民と行政が互いに連携・補完し合いながら、清掃美化に努めていかなければなりません。
そこで1点目は、市民の環境美化団体にはどんな団体があるのか、またその活動状況についてお示しください。
次に、市民の環境美化団体に対する市の支援についてお示しください。
2点目は、市民の資源回収団体にはどんな団体があるのか。またその活動状況、市の支援についてお示しください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高田良男環境部長。
○高田良男 環境部長 環境ボランティアについての質問のうち、市民の環境美化団体についてお答えします。
まず、市民の環境美化団体にはどんな団体があるのかについてでありますが、本市では、全国的にアダプトプログラムとして行われております、市道や公園などの
公共施設の一定区間を市民・企業のボランティアが清掃活動や美化活動を実施します「きれいねっと鹿沼」事業への登録団体が平成26年4月現在27団体あります。
「きれいねっと鹿沼」事業への登録条件は、5人以上で組織する団体で、年6回以上の活動を行うこととなっております。
また、きれいなまちづくり推進条例に基づいて委嘱されました、きれいなまちづくり推進員で組織します、きれいなまちづくり推進員協議会があり、平成26年4月現在254人が委嘱されております。
そのほか、都市建設部におきまして、庭園のまち推進事業の一環といたしまして、フラワーロードの整備を行っている団体があります。
次に、その活動状況についてでありますが、「きれいねっと鹿沼」事業につきましては、各団体が散乱ごみの収集、樹木の管理などを行っており、平成25年度の活動回数は431回、延べ参加人数は4,078人でありました。
きれいなまちづくり推進員協議会につきましては、自治会を基本に清掃活動を行い、年2回の環境美化の日には、市民一斉清掃を行っております。
また、エコライフ・フェアや環境講演会などでの啓発活動、鹿沼ぶっつけ秋祭り会場の清掃活動、不法投棄等法令違反の監視及び通報を行っております。
次に、市民の環境美化団体に対する市の支援についてでありますが、「きれいねっと鹿沼」登録団体につきましては、清掃用具の貸与、希望団体への活動周知看板の設置、活動時の傷害保険の加入を支援しています。
きれいなまちづくり推進員協議会につきましては、各支部への活動費の支援、傷害保険の加入、不法投棄物回収の際の支援を行っています。
次に、市民の資源回収団体についてお答えします。
まず、市民の資源回収団体にはどんな団体があるのかについてでありますが、平成25年度は年1回以上、定期的に集団回収を実施しました団体が158団体ありました。
その内訳は、自治会が34団体、子供会育成会が42団体、老人会が13団体、婦人防火クラブなどの女性団体が8団体、生徒会やPTAなどが32団体、そのほかにはスポーツ少年団や学童保育などの団体がありました。
次に、その活動状況についてでありますが、平成25年度は年間で722回実施され、回収された主な資源物は新聞紙、雑誌、段ボールなどの紙類が1,895トン、アルミなどの金属類が27トン、瓶類が25トン、あわせて1,947トンでありました。
次に、市民の資源回収団体に対する市の支援についてでありますが、本市では、資源ごみの回収を実施した団体に対し、報償金といたしまして回収重量1キログラム当たり4円を交付する制度を設けています。
この制度の目的は、廃棄物の再生利用を促進し、ごみの減量及び限りある資源に対する市民意識の高揚を図るとしており、平成25年度は総額で776万100円を交付しました。
今後も市民の皆様が自主的・積極的に活動できるよう支援しますとともに、各団体におきましても、協働による環境美化活動に努めていただきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 それでは再質問いたしますけれども、この市民の環境美化団体について、支援が清掃用具、ほうきとか、ちり取りとか、あと草刈り鎌とか、清掃用具が現物支給ですけれども、今後やっぱり環境ボランティアの一層の拡充という点において、やっぱりこの支援の拡充のお考えがあるのか、お聞きしたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高田良男環境部長。
○高田良男 環境部長 再質問にお答えをいたします。
今後の支援策ということで、現在2つほど考えております。
まず1つ目につきましては、今年度から発行します環境情報紙への掲載ということで考えております。
この情報紙につきましては、地域の環境保全、地球温暖化対策、それから3Rの推進など、環境に関する様々な情報を市民に提供しまして、意識の啓発を図りたいということで、今編集のほうにかかっております。
これにつきましては、広報かぬまにあわせまして、今年度3回ほど発行したいというふうに考えております。
この情報紙の中に「きれいねっと鹿沼」に登録されている団体を、順番に紹介をしたいというふうに考えております。
それから2つ目なのですけれども、「きれいねっと鹿沼」に登録をされています団体同士の情報交換会ということで、昨年度初めて開催をいたしました。
その中で、他の団体の活動が非常に参考になったとか、それから活動が刺激になったとか、そういうご意見をいただいておりますので、今年度につきましても、そういう情報交換会を開催をしたいというふうに考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 鈴木敏雄議員。
○5番 鈴木敏雄 議員 ありがとうございました。今後ますますこの環境問題は重要になってまいりますので、環境ボランティアの育成・拡充にこれからも市民と行政が連携し合いながら進んでいくことを念願し、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○
大貫武男 議長 暫時休憩いたします。
再開は、午後1時50分といたします。
(午後 1時40分)
○
大貫武男 議長 休憩前に引き続き再開いたします。
(午後 1時50分)
○
大貫武男 議長 引き続き発言を許します。
21番、塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 こんにちは。私は塩入佳子でございます。よろしくお願いします。
今回、教育と福祉について、2点の大項目で質問通告しております。よろしくお願いいたします。
5月の末のころには、季節に似合わない大変暑い日が続きましたが、一転して6月になり梅雨に入りますと、今度は長雨と涼しい日もくるようになりました。うっとうしい季節がまいりましたけれども、本日は議長席の隣に大変美しい生け花が飾られておりまして、この季節を忘れさせてくれます。大変緑とピンクと黄色ということで、すばらしいバランスだと思います。どなた様が生けてくださったのかは存じませんが、ありがとうございます。
さて、質問に入らせていただきます。
この季節はエルニーニョ現象とかで、今年の気候は夏は冷夏、冬は暖冬、そして長雨が降るのではないかという気候の予測もされております。
さて、ニュースというのは常に古くなっていくものですが、今年4月にすぐお隣の韓国で起きた大事故、セウォル号の沈没事故の当時のニュースは、連日の報道で大変ショッキングでした。目からも頭からも離れませんでした。
この事故では、いまだに不明者が13人とか、多くの問題が残されたままですが、水の事故では泳げるか、泳げないかは生死を分ける分岐点ともなりかねません。
来月7月になると夏休みも近づき、いよいよ夏本番となりますが、既に水の事故もあちこちで報じられています。
警視庁によりますと、2012年に水難事故で死亡、または行方不明になった人は782人です。中学生以下は61人を超え、山岳遭難の2.8倍にのぼり、半数は6月から8月の間の出来事だそうです。
私は、平成16年9月議会定例会の一般質問で、今後は
小中学校のプールは建設費も維持費も多額であり、管理面でも問題が多く、年間を通じて利用可能な公営、あるいは民営の温水プールの利用に移行すべき、民間プールの専門指導員による指導も考えてはとの提言をいたしました。
その後、質問から10年が経ちましたが、市内中学校10校のうち、西中学校、北中学校、北押原中学校、加蘇中学校の4校で自校プールがない、あるいは使えないという理由で提言のように学校外のプールを利用しているとのことでした。
そこで、1番の質問です。
自校プール使用の6つの中学校と、学校外のプールを使用している4中学校の水泳の授業はどのように実施されているのか、どのような違いがあるのかについて伺います。
次に、2番の課題についてですが、現在、水泳の授業も学習指導要領に準拠して実施されているわけですが、具体的に授業内容、授業時数など、当然課題があると予想されますが、このことについて伺います。
続いて、3番の改善策についてです。
この先、津波はあり得ないとしても、どのような水による事故が起きないとも限りません。
昨年6月議会定例会の赤坂議員の安全教育の質問に対し、当時の角田教育長は、学校保健安全法に基づき、学校安全の推進に関する計画を策定したとあります。
児童生徒は守られるべき対象であることにとどまらず、学校においてその生涯にわたり、自らの安全を確保することのできる基礎的な素養を育成していくことが求められると述べられています。
自分の命は、基本的には自分で守れるように教育すべきということだと思います。
水難事故で失われる命を1つでもなくすことができるように、水泳の技術を小学校で身につけられなかった生徒も、児童も中学校では一人でも多く身につけて、安全安心な生活が送れるようにするべきと考えます。
水泳の授業は特に体を鍛えるとか、技術を向上させる目的のほかに、命を守る重要な授業ということも忘れてはならないと考えます。
小中学校ともプールが現在使用できている学校でも、いずれ30年と言われるプールの耐用年数を超え、老朽化して使用できない時期がくるのは時間の問題と思われます。
現在までの水泳授業のあり方に課題はないのか、学校間に格差が生じてはいないか、これらについて課題があれば、改善策をどのように考えるか伺います。
○
大貫武男 議長 当局の答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長 学校体育についての質問のうち、市内各中学校の水泳授業についてお答えいたします。
校内プールが使用可能な学校と不可能な学校で、水泳授業がどのように行われているかでありますが、校内プールが使用可能な学校は6校、不可能な学校は4校、ご質問の中にもありましたが、そのような数になっております。
また、校内プールが使用可能な学校では、各学校の年間指導計画に基づき、8時間から12時間を実施しております。
一方、校内プールの利用が不可能な学校は、鹿沼市の施設であります鹿沼運動公園温水プールと、千手山公園市民プールのどちらかを利用しております。第1学年もしくは第2学年のどちらかで年間最低10時間の利用ができるように施設とバスを確保しております。
次に、課題についてお答えいたします。
現在、水泳の授業は、学習指導要領に準拠して実施されておりますが、授業内容・授業時数などについてはどのような課題があるかでありますが、学習指導要領では、水泳については第1学年もしくは第2学年のどちらかで必修となっております。
内容は、中学校ですが、クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライのうち、クロール、平泳ぎのどちらかを含む2種目を学習することになっております。
また、第3学年においては、器械運動、陸上競技、水泳、ダンスから1種目以上を選択としているため、水泳の学習は選択肢の1つであり、必修ではありません。
なお、学習指導要領では、水泳の指導につきましては、適切な水泳場の確保が困難な場合には、これらを取り扱わないことができると明記されておりまして、時数についての表記はございません。
授業時数については、体育の年間総時数105時間の中に水泳の授業時間を位置づけ、年間指導計画を各学校で作成しています。
体育の授業は、水泳だけでなく、陸上競技や球技、武道など、8領域ありまして、それぞれの学校において特色ある取り組みを行っています。
水泳の授業の課題といたしましては、屋外プールを使用する場合、天候に左右されるため、計画した授業時間数が確保できない場合があることです。
次に、改善策についてお答えいたします。
課題の改善について、今後の対応を伺うでありますが、今年度より試行的に学校の要望に応じて水泳の専門的知識や技能を有するインストラクターを配置し、水泳の授業支援を行う予定であります。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 実は私は、今日は赤い服を着ていまして、勝負服なのです。今日は私、水泳の授業について大変燃えております。さらっと教育長から答弁をいただいたわけですけれども、教育長も私も体育会系といいますか、専門は体育でございますので、この件についてはよくおわかりと思います。
私が先ほど質問の冒頭に述べましたように、この水泳授業が命を守る大事な種目の1つということで、体操とか、球技とか、それはもちろん大切ですけれども、それとは違う役割も持っているということに注目しています。
それで、だからこそ鹿沼市では壊れてしまったプールや、もう終わってしまったプールは新たにつくらないけれども、その代わりに温水プールで年間を通してきちんと指導が受けられる、寒い夏には屋外のプールですと入れないで終わってしまうということもあります。これは多額の費用をかけて建設し、そしてまた多額、そして動力を使ってメンテナンスをしているのに、大変もったいないことだということで、当然のことながら、温水プールへの移行を意識して質問したわけでございます。
それで今の答弁によりますと、象間の鹿沼運動公園の温水プール、そして市民プールも使っていると、市民プールは当然冷たい水なのです。そうすると、先ほど、話が前後しますけれども、課題の中で寒いときには使えない。それから聞くところによりますと、その日に行くようにバスを手配しても、天候が悪くなってしまうと無駄になってしまうとか、そういった課題もあるというふうに聞いております。
それで、みんな、
子供たちが、小学生でもしっかり水泳の授業を受けてきて、浮き方から遊び方から水慣れからやっていって、そしてバタ足をやったり、いろんな種目を身につけていくわけです。そして今度中学校にきたらば、学習指導要領では、例えばバタフライをやるとか、クロールのフォームがどうとかという、いろんな理想的な目標が出てきますけれども、それももちろん学校ですから、そういった目標は必要なのだけれども、まずはとにかく泳げるようにするというのが最大目的ではないかと思うのです。ですから、そのためにはプールの授業は大切、決してプールはいらないという意味で、私は提言したわけではなかったので、10年経ち、人生の老い先も、議員としての老い先も見えてきた今、このことにはちゃんと決着をつけておかなくてはいけないなというふうに思って、赤い服になったわけなのですけれども、ですから、この水泳の授業について、課題はもっとしっかり
教育委員会も持っていただきたいと思います。
やっているからいいやと、年間10時間とおっしゃいました。
しかし、教育長も前におられた東中学校では、1年生も2年生も3年生も10時間ずつやっているのです。3年生に関しては選択ということだそうですけれども、選択すれば3年生までできるわけです。そうすると、1年生か2年生ということで、大体1年生みたいですが、やっとバスに乗せられて鹿沼運動公園まで行って、そして練習してきて10時間ですと、果たしてどのくらいの生徒が泳げているのか、逆にスイミングスクールなどに行って、しっかりと身につけている
子供たちもいます。しかし、お金による教育の格差、そういうスイミングスクールにやるお金もないと、学校が全て、学校で救ってもらいたい生徒もいるはずです。そういう生徒たちの間に格差ができてはいけないのではないかというのが、今回の私の質問の趣旨なのです。
ですから、まず各学校によって、今の状況では仕方がないというふうにあるいは思っておられるのかもしれませんけれども、このことについて、10校ある中学校の学校体育、そして水泳の指導のあり方について、もっと課題を持っていただきたいのですが、その点について再質問をいたします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長 再質問にお答えしたいと思います。
私も水泳の授業は非常に大切な授業というようなことでとらえております。
また、データ的には中学生がどのくらい、それぞれ泳げるのかという部分はとってはおりませんけれども、確かに水泳というのは、塩入議員も十分ご承知のことだと思いますが、体育の授業の中でも個人差が最も多く出る領域ではないかなと、そんなふうにも考えております。
そういった部分で、泳げるようになることがまずは必要だというふうにも思っております。
確かに年間、学習指導要領では、それぞれ1・2年生で10時間、3年生は選択というようなことになっておりますが、それが果たして、その時間で十分なのかどうかというようなことにつきましては、各学校での
子供たちの実情とか、そういった部分もありますので、ここでの結論は差し控えたいとは思うのですが、今後とも温水プールにつきましては、千手山公園の市民プールも含めまして、それぞれ学校の実情、実態を踏まえて時数を確保しているわけなのですが、学校から年間計画を見直した場合に、例えば今1・2年生で10時間なり、15時間しかとっていないけれども、3年生で更に選択で水泳の時間を
子供たちが希望なり、あるいは学校の実情に応じて増やしたいというようなことが要望として上がってきた場合には、前向きにその辺のところは検討していければなと、いきたいなと、そんなふうに考えているところです。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 この場でどうこうしますという答弁はもちろん希望しておりませんけれども、前向きに検討してくださるということで、ぜひともこの命を守る授業の一環でもありますので、重要にとらえていただきたいと思います。
つきましては、何か、どこかのお店でもないのに指名しては申し訳ないのですけれども、市長にも答えていただきたいのは、温水プールなのです。このプールをなくして、つくらなくしてしまったということは、先ほども申しましたように、水泳の授業がいらないということではなくて、もっと充実してやってほしいという意味の提言でした。
ですから、この夏も千手山公園の市民プールは、また何か設計をして、修理ですか、リニューアルか知りませんが、変えるという、直すということですが、私はあれは本当にもったいないと思います。無駄だと思います。年間に夏場だけちょこちょこと、わあっと
子供たちの歓声が一時暑ければ聞けますけれども、冷夏は使わない。そして監視員のアルバイトの人たちのたくさん費用も払って、そして維持費も払って、そして冬は枯葉が浮かんでいて、そういったところを何年もたせても何の意味もないと思います。ですから、千手山公園の市民プールは、早めにもう打ち切って、温水プールにすると、そうすれば、各市内の学校は、例えば北小学校ですとか、北中学校ですとか、東・西中学校、子供の足でも通える、移動できる距離だと思います。そういったことを考えて、私はいつまでもいつまでもあるからそのまま継続していくという、だらだらとした継続で市民プールは続けてほしくない。鹿沼運動公園のことも以前に質問しましたけれども、鹿沼運動公園ももう本当にぶかぶかです。いつどうなるかわからない。駄目になったときには考えるかもしれませんけれども、少なくとも千手山公園の市民プールについては、温水にして、今太陽光発電パネルを屋根に乗せれば、水を温めるのにもかなり補助的な熱源になるはずです。そういったことも考えて、私はこれは提言したいので、その点について、プールの質問ですので、市長にお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 再質問にお答えしたいと思います。
自分も年をとったなとつくづく思います。昔は夏の青空の下でプールに入るというのが、川で泳ぐというのが一般的な感覚でしたので、年間を通じて温水プールという発想が、やはり時代の変化といいますか、時代の要請といいますか、それを今感じながら質問をお聞きをいたしておりました。
確かに、ご指摘いただいたように、温水プールであれば、年間を通じて水泳授業が可能になってくるわけですから、非常に上達も高まると思いますし、また子供さんの教育という意味でも非常に効果的なのだなというふうに今改めて感じたところです。
千手山公園市民プールの整備をしながら、学校のプールの統廃合といいますか、そういったことを進めるということで、1つの案ができておりまして、現在はそれに従って作業を進めていると、こういう段階です。
温水プールで一体どれほどのものが、費用がかかって、どういう状況になるのかということも十分把握しておりませんので、ご提言いただいたことは非常に貴重な意味も含んでいるというふうに思いますので、そのことを受けて、もう一度内容についてよく検討をしてみたいというふうに思います。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 考えられませんという答弁でなくてよかったなと思います。ぜひ検討に加えていただきたいと思います。
そして、先ほどちょっと教育長に申し上げるのを忘れましたけれども、泳げない子供がどのくらいいるかについては把握しておられないようでしたけれども、やはり教育目標として泳げるようになる、クロールができるようになるとか、平泳ぎが何メートルとかという、教育目標があるわけですから、学校においてはやっぱりどのぐらいの子供が泳げて、泳げてというのは、少なくとも25メートルは泳げないと助からないと思いますので、その25メートルを基準にして、各学校で泳力の測定をするなり、アンケートをとるなりということをしていただければ、水泳の授業ももう少し張りが出るかなというふうに思いますので、そのアンケートをしていただけるかどうかについてを1つ、それと先ほどインストラクターについては、民間のインストラクターを入れてくださるということで、私も水泳はあまり得意では、体育の教師ではありましたけれども、得意ではなくて、大人になってからスイミングスクールに行って覚えたくらいです。ですから、体育の先生の中でも水泳が得意でない方もいる、教え方も上手・下手があると思いますので、そういった専門家の導入というのは望ましいことだと思っていますので、そのことについて、どのような形でインストラクターを導入するのかについて、2点お伺いします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
高橋臣一教育長。
○高橋臣一 教育長 再質問にお答えいたします。
先ほど私の答弁の中で、25メートルを泳げない子供はどのくらいいるか、データとして持っていないというふうなことで、お答えできないという答弁をしたのですが、各学校では、それぞれわかっていると思いますので、ただ、小学校につきましては、体育の目標の中で、5年生・6年生が体育の目標の中で25メートル、クロールと平泳ぎを5年生・6年生は泳法として学習するのですが、中学生ですと1年生・2年生につきましては、それぞれの泳法で25メートルから、泳法によって違うのですが、100メートルというような距離がありますので、その辺につきましては、各学校に調査を依頼しまして、データとして
教育委員会としても持っておきたいと、その上でどういうふうに各学校で
子供たちが、できるだけ塩入議員がおっしゃったような25メートル泳げるような、指導力の向上も含めまして、
教育委員会としてはお願いしていきたいなと、そんなふうに考えております。
また、インストラクター等による専門家の指導につきましては、小学校では全部の学校ではございませんけれども、栃木県のほうでの事業の中で、専門者の、指導者の派遣事業がありまして、鹿沼市内でも今年度は1校だったと思うのですが、指導者を派遣しまして、授業での指導をしていただいているところがあります。
中学校におきましては、インストラクターを指導者として招いて指導を行って、これから行う学校も今年度ございますし、今後もそういった中学校の要望に応じまして、対応できればなと、そんなふうに思っております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 ありがとうございます。学習指導要領を見ますと、中学校におきましては、もう小学校で泳法は身につけたものと思って、その上のランクを目指しているのです。ですから、5・6年生で十分です。5・6年生でどのぐらい泳げていて、どのぐらい泳げない子がいるのかというのがわかれば、中学校でそれぞれの対応ができると思いますので、その辺のところをお願いしておきたいと思います。
鹿沼市は、とにかく川が多くて、水も豊かな土地でございますので、大変すばらしい土地なのだけれども、危険と背中あわせということもございますので、ぜひ水泳の授業については、最悪のことも考えて、安全な指導をしていただきたいと思います。
続きまして、高齢者の福祉施策について伺います。
中項目1番のほっとサロンの充実についてですが、1番、支援と拡大について、今後の計画と課題についてです。
ほっとホームは、もともとは国の事業で、3カ年は国からの補助金つきで始まった拠点通所型の事業だったと思います。
鹿沼市内では7カ所に建設、また開設され、いきがい補助員が地域で支えています。
一方、高齢者の引きこもり防止や地域住民との交流を通して、生活の質の向上を図り、お茶飲みしながら楽しくおしゃべりする、そして自発的な地域住民による助け合いの場のほっとサロン、名前が似ているのですけれども、この2つは別物です。それで私が申し上げているのはほっとサロンのほうでして、ほっとサロンは平成11年に東町で空き家になった民家を借りて、当時民生委員だった中里さんとか、鹿沼市の職員の黒崎さんなんかが地域で立ち上げた、鹿沼市で一番最初の、ほほえみサロンというのですけれども、すてきなサロンです。この第1号のモデルのサロンがあるので、今、今年45カ所になったということですけれども、私も少しかかわらせていただいているのですが、とても喜ばれて、地域密着型で、引きこもり老人が少しでも表に出てくるようにということで、お年寄りも楽しみに出てきて、お茶飲みをして、その場でいろんなテーマを決めて、例えば介護保険が今度変わりますとか、あるいは認知症はどうして予防するかとか、なったらどういうところに相談に行くかとか、30分ぐらいは、そういう勉強も入れ、体操したり、歌を歌って腹筋を鍛えたり、そういったこともし、また、ときどきは食事に行きましょうということで、食費を自分で払って、そして集まっています。地域住民が自発的にというところが、これがみそで、地域の高齢者を見守り、健康の保持を図り、介護予防にもつながるということで、これからは更に重要な役割になると思われます。
昨年、平成25年は、先ほども申し上げましたように、45カ所になったということなのですが、高齢者人口の多い中心市街地の開設が遅れ気味ということで不足しているということでした。ひとり暮らしや夫婦二人暮らしの高齢者は増える一方です。ほっとサロンは、できれば市内に網羅される必要があり、市としては更なる支援と設置の拡大に努めるべきと思います。今後の計画と目標値についても伺います。
中項目の2番として、はり・きゅう・マッサージ施術費助成券について。
現在、はり・きゅう・マッサージ施術費助成券の利用率は44.7%、交付枚数が1万2,860枚に対して、利用枚数は5,745枚、70歳以上の高齢者が対象ですが、平成25年9月末で対象年齢の市民は1万8,341人、平成25年で、対象者のうち交付者数は、1,657人で、対象者の1割近くになっています。高齢になるにつれ、筋力が衰え、疲れやすくなりますので、疲労回復も遅くなり、そのままにしておくと健康を害することにもなりかねません。高齢者の健康の保持に有効と思われる事業ですが、1回につき1枚という条件は必要はないのではとの声があります。せっかくの事業ですが、使い勝手が悪くて利用率が低いのではもったいない。見直す考えはあるでしょうか。
また、この制度を知らない人も多いので、更なるPRが必要と思われます。現在どのようにPRしているか伺います。
次に、中項目3番のリバースモーゲージ制度について。この制度の概要と鹿沼市の取り組みと実績について伺います。
年金は年々減る一方、少ない年金から介護保険料も天引きされ、私も、この間私の国民年金のお知らせが届きまして、私の国民年金は2カ月で約6万7,000円です。そこからしっかりと介護保険料が差し引かれておりまして、残りが約6万6,000円で、1カ月にすると3万3,000円、市議会議員を辞めたらどうやって暮らしていこうかなと、今から心配です。それはともかく、いや、本当に心配に思っている高齢者は多いです。天引きされてしまって、本当に少ない年金から更に少なくなるのですから、持ち家はあるが、老後資金に不安があるという高齢者のために、東京都の武蔵野市などでも取り組んでいるというリバースモーゲージ制度についての概要と、過去の議会において、公明党の小野口前議員や荒井令子前議員などからも提言されてきたことですけれども、この制度ですけれども、鹿沼市ではどのように取り組んでいるのかについて伺います。
次に、中項目の4番、介護保険の見直しと対応についてです。
2015年、来年から介護保険は大きく見直され、改正と言うより、改悪と言わざるを得ない内容が予想されています。
特に、要介護3以上でないと特別養護老人ホームに入居できないとのことで、人によって要介護度だけでは分けられない状況がありますから、大変困ります。
また、要支援1・2について、国は地方自治体の我々市町村にゆだねるとの方針のようですけれども、ゆだねると言えば聞こえはよろしいですけれども、国は手を引くからそっちでやってということでしょう。
あれほど鳴り物入りで介護予防には筋力トレーニング、筋トレと言っていますけれども、ということで、たくさんの機械を導入したり、事業を押し付けておきながら、今度は筋トレは大した効果がないようなので必要ないというような見解だそうで、方向性を今回の改正案で打ち出してきました。
確かに、自治体によってはマシンがうまく使いこなせずに、ほこりをかぶっているところもあるそうなのですけれども、鹿沼市においては、出会いの森にある「高齢者・障がい者トレーニングセンター なごみ館」などはとてもよくこれを使っておりまして、好評です。たくさんの高齢者がせっせと通って、それを使っております。こんなふうに国の方針がころころ変わるのは困ったものですが、今に始まったことではありません。
厚生労働省は現在改正内容の詳細を審議中とのことですが、2015年に見直されるのは決まっています。鹿沼市としても担当部局は今から準備して、来年2015年に介護保険を利用する現場が混乱したり、市民が必要なサービスを受けられなくなることのないように頑張っていただきたいと思います。
そこで、鹿沼市では2015年の介護保険の見直しに対し、対応策をどのように準備しているかについて伺います。
中項目の5番、地域での高齢者見守りシステムについて。
プライバシー保護と命を守るシステムの課題と改善についてですが、行政だけでは抱えきれない地域高齢者の見守りを、地域の民生委員、シニアライフみまもり隊、自治会などで熱心にフォローし、事故のないように日々努力をしてくださっています。
しかし、価値観が多様化している現代、スティグマと呼ばれる偏見が本人を取り巻く内外の障害になっています。
現在困っていても助けてと表現できなかったり、放言しなかったりするのは、偏見とプライバシーの問題が邪魔していることが多く、見守る立場の人たちの熱意が生かされずに、命を守りきれないという危惧があります。
単に、個人情報の条例があるからと踏み込めなかったり、杓子定規的に解釈して動かないでいると、神奈川県厚木市で白骨化した5歳児が7年間も放置された事件や認知症の、先ほどもありましたけれども、高齢者が行方不明になって何年も発見されなかったり、最悪は死亡していたというような事例のような結果につながりかねません。どこまでがプライバシーなのか、個人情報の保護に当たるのか、プライバシーを守りながら、命を守るための課題や課題解決に向けての改善策について伺います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 高齢者福祉の施策についての質問のうち、ほっとサロンの充実についてお答えします。
支援と拡大についての今後の計画についてでありますが、ほっとサロンは、高齢者の閉じこもり防止や安全確認のため、高齢者と地域住民がともに触れ合う場として開設しているところです。
ほっとサロンに取り組んでおられる団体・地区は、1つ増え、46カ所になりました。
ほっとサロンの運営者への支援としましては、ほっとサロンが必要とした場合、運営についての相談業務や市が実施している介護予防ボランティア講座の開設などにより、ほっとサロンの充実に努めております。
また、資金面では、ほっとサロン開催回数に応じて、1万5,000円、3万円、6万円を運営のための委託料としてお支払しております。
ほっとサロンは、地域の高齢者が気軽に集まれるように、自治公民館などを会場に行われていることから、今後は自治会単位を基本として、地域の状況に応じた形で箇所数の拡大を図っていきたいと考えております。
また、ほっとサロンが抱えている課題につきましては、活動の中心となる方の高齢化により、ほっとサロンの維持が困難となり、廃止を余儀なくされるケースが出ているところです。ほっとサロンを継続していくためには、今活動をされている次の世代の後継者の育成が不可欠であると考えております。
次に、はり・きゅう・マッサージ施術費助成券についてお答えします。
利用率の改善についてでありますが、保険適用外はり・きゅう・マッサージ施術費助成券事業は、高齢者や身体障がい者の皆様が健康保持と心身の安定を図れるよう実施している事業であり、施術を受ける際に利用できる助成券を交付しております。
この事業につきましては、事業仕分けの結果を受けまして、内容を見直したところであり、平成25年度から1枚1,000円の券を年間最大8枚交付しているところであります。
1回につき1枚という利用規定につきましては、健康増進の一環として実施している事業であることから、継続して利用したほうが効果が高いと考えておりますので、施術1回につき1枚、1,000円分までという利用規定を設けております。
次に、はり・きゅう・マッサージ施術費助成券のPRについてでありますが、広報かぬまや市のホームページで紹介をしているほか、「高齢者のための在宅福祉サービス」の冊子にも掲載し、市民に配布をしております。
また、民生委員児童委員の研修会などでも制度の概要を説明し、普及を図っております。
更に、施術院では、受診者に対し、はり・きゅう・マッサージ施術費助成券の申請を促している例もあります。
今後は、老人クラブやほっとサロンなど、高齢者が集まる機会に周知をするなど、制度の一層のPRに努めていきたいと考えております。
次に、リバースモーゲージ制度についてお答えします。
制度の概要と本市の取り組みについてでありますが、リバースモーゲージ制度とは、土地・建物などの居住用不動産を担保として、生活資金を貸し付け、毎月の年金という形で受け取ることができる仕組みとなっており、大きく分けて銀行が金融商品として取り扱うものと、社会福祉協議会等が「返済の期待される生活保護」として貸し付けるものとの2つのタイプがあります。
本市で活用している制度は後者のタイプであり、栃木県社会福祉協議会が実施主体となり、生活福祉資金制度の1つである「要保護者世帯向け不動産担保型生活資金」であります。
この制度の対象者の要件は、まず1つ目として、居住用不動産の評価額が500万円以上であること。
2つ目として、居住用不動産が本人名義であること。
3つ目として、居住用不動産の賃借権または抵当権が設定されていないこと。
4つ目として、65歳以上の高齢者世帯であること。
5つ目といたしまして、制度を利用しなければ要保護状態であること。
以上、5つの全ての要件に該当することが条件となっております。
貸付限度額は、不動産評価額の70%までとなっており、貸付月額は生活保護基準額の1.5倍以内の額となっております。
なお生存中は、貸付元利金が貸付限度額に達するまで貸付を受けることができますが、貸付限度額に達した時点で、生活保護制度に移行されます。
その後、生存中はその住居に住み続けることができますが、本人が死亡した時点で、相続人が不動産を売却し、貸付を受けた額と貸付利子を返済することが必要になります。
本市におけるこれまでの利用実績は3件であります。
次に、介護保険の見直しと対応についてお答えします。
要支援の対象者への対応はどう変わるのかについてでありますが、介護保険制度の改正を含む「医療介護総合確保推進法案」では、介護の必要度が低い要支援者に対する介護予防給付のうち、訪問介護と通所介護について、市町村が地域の実情に応じた柔軟な取り組みにより、効果的かつ効率的に多様なサービスを提供できるよう、
地域支援事業への形式に見直し、平成27年4月から市町村へ段階的に移行を開始することが審議されております。
市におきましては、今後も国の動向を注視しつつ、今年度策定する「第6期いきいきかぬま長寿計画」において、現状の検証とともに課題を整理し、本市の高齢者福祉施策を検討してまいります。
なお、鹿沼市高齢者・障がい者トレーニングセンターでは、高齢者の介護予防や障がい者の生活訓練のための施設として、一般トレーニング事業や、障がい者生活訓練事業、パワーリハビリ事業や介護予防教室などを実施してきたところであります。
利用者は、平成21年度には延べ1万5,875人であったものが、平成25年度には延べ2万3,788人と推移し、年々利用者が増加しておりますので、今後も継続して実施していきたいと考えております。
次に、地域での高齢者見守りシステムについてお答えします。
少子高齢化や核家族の進行により、周囲との交流が希薄化し、高齢者が社会的に孤立することを防ぐことが重要な課題と考え、本市では、高齢者見守りシステムとして、地域包括支援センターの設置、緊急通報システムや救急医療情報キットの給付事業などを行っております。
特に、共助の1つとして、栃木県内では本市のほか2自治体しかない、シニアライフみまもり隊を組織し、平成22年11月から市内全地区で月1回以上の訪問等による見守り活動や相談活動を行っております。
平成26年4月1日現在で、380人の隊員がおり、平成25年3月末時点で見守り・相談の延べ件数は5万3,472件を数えております。
シニアライフみまもり隊の課題と改善につきましては、1つ目に地区ごとの組織化という課題があります。
シニアライフみまもり隊の隊員の方は、個人で活動しており、組織化を進めることで個人活動では難しい事例にも対応できるようになり、団体となることで各地区民生委員児童委員協議会や自治会との合同研修会や情報交換会を開催しやすくなります。地区内での団体間の連携も進むと考えております。
2つ目に、安定的な自主財源の確保という課題があります。
平成25年度をもって国の補助が終わり、一部の予算を平成24年度から共同募金配分事業として活動資金を確保しているほか、その財源の大部分は市の予算となっており、市の財源に頼らない隊の運営を進めたいと考えております。
3つ目に、市民への周知及び啓発という課題があります。
「心がふれあい、かよい合う地域、安心して暮らせるまち」という第2期鹿沼市地域福祉計画の理念に基づき、隊の活動を通じ、市民や関係団体との連携がより進み、地域での支え合いや助け合いの風潮が市民の中に浸透できないものかと考えております。
システムの推進と個人のプライバシーとの関係につきましては、従来から本市では民生委員児童委員やシニアライフみまもり隊員に対し、研修会を通じて、個人情報の保護について説明し、指導を行っております。
しかし、自然災害による生命の危険がある場合には、今回の災害対策基本法の改正により、本人の意思にかかわらず、警察や消防などの
関係機関、自治会や民生委員児童委員などの関係団体の方と情報を共有することが可能になりました。
今後は、避難行動要支援者に係る情報の収集や整備に引き続き努めるとともに、緊急の際には
関係機関や関係団体などと十分に連携し、対応してまいりたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 答弁をいただきまして、ほっとサロンの充実につきましては、後継者が本当にいなくなって、第1回で立ち上がった中里さんたちのほほえみサロンも、12年やりまして、平成22年からは休止状態、それはやっぱり後継者がつながらなくてということでしたけれども、必ずしも同じサロンがずっと何年も何十年も続かなくても、それを見て、また別のところでそういうものが起こっていけばいいのかなという気もいたします。
確かに、つながっていけば一番いいのですけれども、ケース・バイ・ケースといいますか、臨機応変といいますか、そうしながら多くの高齢者、私も含めてですけれども、お世話になっていきたいなと思っております。
それと、ありがとうございます、はり・きゅう・マッサージ施術費助成券につきましては、私も70歳を過ぎましたので、早速に申請をいたしまして、マッサージを受けました。昔はマッサージを受けるとくすぐったくてとても、いらないと言っていたのですけれども、最近はもう年には勝てず、マッサージを受けておりますけれども、大変疲労回復によろしいです。
だけれども、1回、これは私の意見ではなくて、市民の意見なのですけれども、8回、1年間にはり・きゅう・マッサージ施術費助成券を8枚いただけるわけですが、それを8回行って1,000円ずつ引いてもらいなさいということらしいのですけれども、いただいたものなのだから、例えば8,000円のマッサージのところがあって、1回で払って、次からは自分で払うという方法もあるし、2,000円ずつで、4,000円のところ2,000円払ってという、その人の個人にあわせていいのではないのかなと、8枚あれば、施術院が8回来るだろうという目算がないとは言えないと思いますけれども、私は、それはやっぱり施術院のための制度ではなくて、高齢者のための健康のための制度であるということを考えれば、1回行ってもう行かないということは恐らくないと思います。必要だから行っているのであって、その辺のところは、昨年度ですか、平成25年に改善したばかりなのでという答弁もございましたけれども、もう一度お願いします。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 再質問にお答えします。
はり・きゅう・マッサージ施術費助成券の利用につきましてでありますが、先ほど申し上げましたように、事業仕分けの結果を受けて、アンケート調査を実施いたしました。その中で、年間10回以上利用されている方というのは約4割おりまして、現在のような形になっております。
やはり塩入議員おっしゃるように、年間を通して定期的に受診をするのが、やはり効果が高いということで、そのように見直したという経緯がございますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 また次の機会にこれは質問をしたいと思っています、時間がありませんので。
あとリバースモーゲージ制度については、これまで3件というふうな答弁でしたけれども、これまでというのはいつからいつまで、今年ですか。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 再質問にお答えします。
この制度については、まだ新しいというのもありますので、鹿沼市については、2年だと思いますが、2年の実績ということでとらえております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 塩入佳子議員。
○21番 塩入佳子 議員 わかりました。なかなか難しい条件があるようですけれども、そういう困った、家はあるけれども、お金がないという人もこれからは出てくると思うので、ぜひそういった制度も周知していただき、利用できる方には支援していただきたいなと思います。
最後のプライバシーの問題ですけれども、
保健福祉部長のほうから答弁をいただきまして、私もその地区ごとの組織化というのが一番大切かなと思います。ばらばらしていたのでは、あの人はプライバシーをちゃんと知っていて、この人は知っているけれども、こちらのまた別の立場の人はこちらの人のプライバシーでつながらないと、隙間が多くできてしまって、制度の隙間に落ちてしまうということも起きかねませんので、これはしっかりとやっていただきたいと思います。このような形で、市もしっかりと取り組んでいただいて、大変ありがたいと思います。
鹿沼市の福祉は大変充実していると、他市の議員からも褒められておりますけれども、更に、更に、終わりはないので、努力をしていただきたい。
今回は、初答弁していただいた岡部
保健福祉部長は緊張されていたかと思います。ご苦労様でございました。
私の質問を終わります。ありがとうございました。
○
大貫武男 議長 暫時休憩いたします。
再開は、午後3時10分といたします。
(午後 2時49分)
○
大貫武男 議長 休憩前に引き続き再開いたします。
(午後 3時10分)
○
大貫武男 議長 引き続き発言を許します。
6番、
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 議席番号6番の
小林充でございます。本日の最後の5番目の質問者でございます。さわやかな季節から初夏を思わせる日々が続いているなと思いきや、いきなり夏を迎えた感がありましたが、今いよいよ本格的な梅雨を迎えました。天も有希ちゃん事件のご冥福をお祈りしております。
さて今回は、私は3項目の質問通告をしております。通告順に質問いたします。お疲れのことと思いますが、執行部の皆様の忌憚のない、明快な答弁を期待いたしまして、質問に入ります。
最初に第1項目の東京スカイツリー開業2周年を迎えてであります。
私たちが想像していた以上に、とちまるショップのイメージが悪いです。とちまるショップもスカイベリーも知らない、栃木県のイメージもわからないという、栃木県に関するイメージ調査でわかりました。
当然、栃木県のブランド力の向上を目指すためにも、情報発信のあり方を強化していくための新しい課題が認知度の低さとともに注目されています。
とちまるショップがあまり知られていないということは、大きなPR不足、市の物産コーナーはどのような状況なのか、その上で質問に入ります。
1点目は、とちまるショップにおける鹿沼産品の販売状況等についてであります。
1つ目として、鹿沼産品の売り上げ状況について説明願います。開業してからこれまでの購買者数、購買率、1人当たりの売り上げ単価について伺いたいと思います。
2つ目に、販売コーナーが4階の奥まった場所にあり、一般の人の目につきにくいという印象があり、PR方法を再検討する必要があると思いますが、説明を願います。
3つ目に、狭い販売面積に対する鹿沼産品とかぬまブランド品の陳列方法にも問題があり、更に商品を厳選する必要があるのではないかと考えます。
4つ目に、来店者の購買意欲をそそるような対策はあるのか伺いたい。
それと5つ目に、観光面で、とちまるショップ効果の相乗効果として、鹿沼市への観光誘客へ結びついているのか説明を願います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 東京スカイツリー開業2周年を迎えての質問のとちまるショップにおける鹿沼産品の販売状況等についてお答えします。
まず、売り上げ状況についてでありますが、開業から平成26年3月までの来店者総数は397万3,893人でした。このうち購入者は36万7,714人で、その割合はおよそ9.3%です。なお、1人当たりの売り上げ単価は1,043円となっております。
また、鹿沼市産品の販売額は290万2,388円で、その割合は全販売額の0.8%となります。
次に、店舗のPR方法の再検討についてでありますが、とちまるショップは、東京ソラマチイーストヤードの4階にあり、エスカレーターを降りてすぐ左という位置にあり、店を通り抜けた反対側は外通路に面したガラス張りとなっております。
店舗のPR等は、栃木県・市町・関係団体・受託運営事業者等で組織する「アンテナショップ運営会議」で検討し、実施しております。
本市としては、外通路に面したガラスの活用等を提案しています。
次に、陳列方法についてでありますが、ショップの店舗面積は約160平方メートル、つまり48坪で、その中に現在約1,300品が陳列されております。
商品の出品は各業者が直接行い、受託運営事業者が行う審査会に通った商品が店舗に陳列されております。
全体的に商品数が多いことが問題視されており、運営事業者が販売実績等を考慮し、商品数等を調整しながら、魅力ある売り場空間の演出に心がけております。
次に、来店者の購買意欲をそそる対策についてでありますが、市では、出品業者による「とちまるショップ商品検討会」を立ち上げ、その取り組みを支援しております。
その結果の1つとして、今年3月から統一デザインによるポップ、商品解説のカードのことでありますが、このポップを表示しております。これは鹿沼市の商品の特徴をアピールし、販売促進を図ろうとするものです。
次に、観光誘客への効果についてでありますが、とちまるショップの来店者の約90%は、地方から東京へ旅行に来た方であり、すぐに目的外の地域への立ち寄りを促すことはなかなか難しい状況にあります。
しかし、鹿沼市の名称等を知っていただくことに関しては、一定のPR効果があると思っています。
また、約10%の方は、地元墨田区や台東区等の方々で、出かける際にとちまるショップで情報を得ることが多くなりつつあり、このような目的を持った層に対しては、情報発信が有効であると認識しております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 ただいまの答弁で、客層の90%が地方から東京へ来た方、そして残りの10%を占めるのは墨田区・台東区の周辺の住民ということで、とちまるショップで情報を得ることが習慣になっておりますという答弁でございましたので、このような客層へは当然情報発信が有効であるという答えでありましたが、この状況で、栃木県のイメージの悪さが鹿沼市のイメージの悪さにつながっていないかということが心配である。当然その中でちょっと質問していきたいのですが、1つ目に市の特徴に何を求めて、販促ツールの活用や販売戦略を立てているのか伺います。
それと2つ目に、鹿沼市のさつき祭り、花火大会、鹿沼ぶっつけ秋祭り、どれをとっても悪くはありません。宿泊施設のない鹿沼市にとって、誘客として経済的に結びついているのか伺いたいと思います。
3つ目に、日光市・鹿沼市・栃木市のイメージが出来上がってくるようなPR戦略、そのような積極的な対策を講じないのか説明を願いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 再質問にお答えいたします。
まず、市の特徴に何を求めているかということですが、市の特徴は、まず豊かな自然、また物づくりなどの伝統的な技術、それに裏付けられた品質のよさ、そしてそれを支える人の魅力、こういったものが強みであって、その特徴を伝えることがPRだというふうにとらえております。
また、販売ツールでございますが、最近ではよく映像モニターを持っていって、そこで映像と音で鹿沼市の四季折々の風景やお祭りなどを伝え、商品も展示しておりますが、その商品の背景などもその映像でわかるようにしております。
また、写真を活用しましたイメージプレートなども置いておりまして、遠くから見て何を売っているかがわかるように、例えば畑の風景とか、その商品とかをイメージプレートで表しているところです。
更に実際の、例えばこんにゃくを売る場合に、こんにゃくいもなどもそこに置いて販売をしたり、鹿沼市のそばの種を置いて販売したり、こんにゃくいもなどを置きますと、そこに「これは何ですか」と言って群がってきて、話が始まるという効果もあります。
また、販売戦略ですが、首都圏を中心にかぬまブランド品などを浸透させるということが戦略になって、また観光的にはイメージアップということになると思います。
東京都内を中心に昨年は24カ所で対面販売を行っておりますけれども、そこで説明をすることによって、鹿沼産品のファンをつくって、実際東京都内のお店などで使っていただけるようになれば、それが一番いいかなというふうに思っておりますし、また通販カタログなども昨年は鹿沼商工会議所と一緒に事業をやりまして、そういったものを通して全国に発信しているところでございます。
また、観光PRも必ず一緒にしていますので、来ていただくようにお願いしているというところでございます。
そういった意味では、とちまるショップはアンテナショップという位置づけでありながら、若干ですが、売り上げにこだわりすぎているかなというのが私の感想でございます。
また、宿泊施設のない鹿沼市で、誘客などの経済効果はということですが、確かに鹿沼市には宿泊施設が少なくて、泊まるところに不便をしているという人も多くいらっしゃいます。ホテルの誘致も大きな課題となっております。
ただ、最近では宿泊施設の多い日光市のようなところでも、日帰りの客がかなり多くなっているということもよく聞いておりますし、そういった意味では、さつき祭りや鹿沼ぶっつけ秋祭りは、滞在期間の長いお客様がかなりいらっしゃって、市内も回遊していただきますし、飲食店や物品の販売などをのぞいても、かなり混んでいるところもあったりして、一定の経済効果はあるのではないかと思っています。
しかし、一定の経済効果というだけであって、本来の経済効果は一過性でない、何度も来ていただくリピーターになっていただく、そういったことが大切なことではないかと思っています。
まずイベントで来ていただいて、例えばまちの駅新・鹿沼宿などでおもてなしをして、別の鹿沼市の魅力を説明して、またその方がファンになっていただいて、別のところに来たり、イベントに来たりして、その繰り返しをしていただくというのが重要ではないかと、実際に鹿沼ぶっつけ秋祭りに初めて来て、感動して、何度もその後鹿沼市に来ていただいているというお客様の話も何度も聞いておりますし、また、川とか、清流での釣りとか、あとは山、例えば石裂山とかに登山で来るとか、あとは花木センターで花を一日中楽しんでいるとか、そういったお客様もたくさんいらっしゃって、こういうふうに何度も何度も来ていただくお客様、まさに「花と緑と清流のまち」に相応しいお客様だと思うのですが、そういったお客様に来ていただくことが重要かなと思っています。
こういったものを、大きな観光資源ではありませんが、そういったものを組み合わせて、企画を立てて、エージェントにできるだけ売り込んでいきたいと思っております。
昨年は、そば天国を東京都内4つのエージェントに売り込みをかけまして、そのうち2つが採用していただいて、実際1つしかツアーは成立しませんでしたが、その2日間でバス4台、167人の方がそば天国と掬翠園の紅葉を見に来ていただいたり、ほかの地区も回ったのですけれども、そういうことで、実際そば天国の会場では時間をかなりオーバーして楽しんでいただいて、相当よかったというお声を聞いておりますので、そういったことを今後も、宿泊施設はありませんが、いろんな意味で経済効果がある、出る策というのはあるのではないかと思いますので、やっていきたいと思っております。
また、日光市・鹿沼市・栃木市のイメージがわくような戦略はないかということなのですが、まずは日光例幣使街道沿いの市で協議会というか、連携して共同出展したりして、またパンフレットなどでPRなどもしております。
一番の特徴的なものは、「日光例幣使そば街道」かなと思っております。その日光市と鹿沼市がタッグを組んで、そばというものを東京都内に売っていこうということで、食べに来ていただくということを売り出しているところです。
もちろんまちの駅新・鹿沼宿などでも、栃木市や日光市などのPRもできるように情報は得ていますし、説明もしているところであります。
そしてもう1つは、東武沿線沿いの市町村、市で、実際協議会をつくってPRもしていますが、例えば日光市・栃木市のほかに、春日部市なども巻き込んでいろんな事業をやっているところでございます。
東京スカイツリー、先ほど出てまいりましたが、東京スカイツリーは、ある意味目的の地であって、そこに皆さんが向かっていくところだと思っています。
逆に、東武浅草駅は、そこを出発して鹿沼市等を含めた日光市などに来ていただく地だと思っていますので、東京スカイツリーでのPRももちろん有効でしょうけれども、東武浅草駅など周辺でPRしていくことが今後日光市・鹿沼市・栃木市のイメージアップにつながると、そういうふうに考えておりますし、現実に今年の3月に3日間ほど、浅草EKIMISE、これは旧松屋浅草店のことなのですけれども、7階でブースを設けさせていただきまして、かなり手ごたえを感じたところでございます。屋上も利用していいよという話もされておりますので、例えば小さいそば天国などを開催できないかということも検討していきたいと思っていますし、そういったことを定期的に開催することで、東京などに本来の意味のアンテナショップを築き上げることが重要なのではないかというふうに考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 鹿沼市のイメージというものは、やはり2大祭り、さつき祭り、それと彫刻屋台の鹿沼ぶっつけ秋祭りということで、それはもう鹿沼市の資産ですから、最大限やはり生かしていくべきだと思います。
それであと1つ聞きたいのですが、栃木県が委嘱をして任意でPR活動をするとちぎ未来大使としての市の役割は、何か特性を出しているのか、ちょっと伺いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 再々質問にお答えします。
とちぎ未来大使につきましては、栃木県が栃木県内外で活躍している栃木県にゆかりのある方を、栃木県知事が委嘱してPRをしている方々でして、直接鹿沼市と関係はありませんが、栃木県のイベントなどで、栃木県をPRする際に、鹿沼市も当然一緒にPRしていただいているという関係にあります。
その中で本市では、「かぬまふるさと大使」ということで、18名の方々に委嘱をして、本市のPRをしていただいているところです。実際にその18名の中の6名がとちぎ未来大使とかぶっている方がいらっしゃいます。
一番有名な方ですとガッツ石松さんということになりますが、平成24年度に鹿沼市で開催した「日本そばサミットin鹿沼」では、全国からお客様に来ていただいたときに、にらそば寿司を一緒につくっていただいたりとか、鹿沼市の魅力を語っていただいたりとか、今年の2月に東京都で行われました「鹿沼のチカラ展inTOKYO」でもお出でいただいて、PRをしていただきました。更にテレビ番組等でにらそばのPRをしていただいたりとか、いろんな意味で鹿沼市のPRをしていただいています。
また、卓球の平野早矢香選手につきましても、今度の日曜日もありますが、「平野早矢香杯卓球大会」とか、あとは1日市長などにもなっていただいて、かなりPRに努めていただいています。
更には、作家の水樹涼子さん、ソプラノ歌手の大貫裕子さん、あと元厚生労働省の事務次官でありました大塚義治さん、あとヨーロッパでプロサッカー選手として活躍しています和久井秀俊さん、この方々にも活躍をいただいているところで、和久井選手などはヨーロッパチャンピオンリーグにも出ておりますし、ヤフーのスポーツ面に載ったりして、PRしていただいたというふうに感じているところでございます。
そのほかにも「かぬまふるさと大使」としては、柳田邦男さん初めとして、多くの方々に市の文化的な、スポーツ的なPRをしていただいていますが、今後もいろんな機会をとらえて、鹿沼市のPRをしていただければというふうに感じています。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 鹿沼市のブランド力としての底上げに期待したいと思います。経済的にも目に見える形で貢献していただきたいと思います。
それでは、次に第2項目の認知症問題についてであります。
5月の15日、11日、26日と2013年の栃木県警察のまとめの認知症行方不明者は135人で、そのうち5人が発見されていないというショッキングな記事が載っておりました。
アルツハイマー病や脳梗塞、脳出血などの病気が原因で脳細胞が壊れるため、記憶障害など様々な症状が現れる。時間や自身の所在が見当識障害では近所で迷子になったり、歩くことのできない距離を歩こうとしたりする。認知症は加齢が要因とされ、65歳以上の高齢者は約1割が認知症と推定されています。
まず、1点目は、認知症高齢者の徘徊対策と支援制度についてであります。
1つ目に、認知症行方不明者の届け出が、栃木県内で年間100人を超えていると言われていますが、鹿沼市の実態を他市と比較しながら説明を願います。
2つ目として、徘徊する認知症高齢者の所在を確認できる全地球測位システム、GPSです、端末機の貸与事業について説明を願いたいと思います。
3つ目に、栃木県内他市で2008年の利用開始時から利用がないという原因と背景を説明願います。
4つ目に、認知症行方不明者の早期保護・早期発見につなげるため、栃木県警察との連携による地域安全メールの活用、徘徊老人SOSネットワークによる情報の共有化等において、ますます重要になっていると思いますが、その防止対策として他の組織との連携は考えているのか伺いたいと思います。
5つ目に、要介護者に対する市の支援制度のあり方についてであります。補助制度も含めて説明を願いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 認知症問題についての認知症高齢者の徘徊対策と支援制度についての質問にお答えします。
まず、認知症行方不明者の届け出の実態についてでありますが、新聞報道では、平成25年に栃木県内の警察署が受理した認知症行方不明者は135人とされておりますが、市・町ごとの状況は公表されておりません。
なお、鹿沼警察署で所管している徘徊老人SOSネットワークによる行方不明者の届け出者数は平成25年度は7人でありました。
次に、徘徊する認知症高齢者の所在を確認できるGPS端末機の貸与事業についてでありますが、栃木県内では宇都宮市、足利市、佐野市、大田原市、下野市、那珂川町の6市町で事業を実施しております。
事業の内容は、GPSを利用した位置探索端末機器を貸し出し、認知症高齢者にその端末を携帯させ、徘徊により行方不明になった場合、パソコンなどでその位置を確認できるもので、その経費の一部を市・町が助成するものであります。
次に、GPS端末機が利用されていない原因と背景についてでありますが、GPS端末機の大きさなどから身につけにくいことや、周知の不足などが考えられます。
次に、認知症行方不明者の早期保護・早期発見につなげるための他組織との連携についてでありますが、徘徊老人の早期保護・早期発見を目的に、鹿沼警察署が行っている徘徊老人SOSネットワークの構成団体には、市役所、消防、介護施設、病院、交通機関、警備会社など多くの団体が加入しておりますが、今後も鹿沼警察署と連携・協力し、更にネットワークを広げることも必要であると考えております。
次に、要介護者に対する市の支援制度のあり方についてでありますが、認知症を含め、要介護高齢者とその家族に対する支援としては、寝たきり老人等への紙おむつ支給や食の自立支援などを行っております。
また、要介護4または5の高齢者を在宅で介護している介護者に対しましては、介護手当を支給しております。
なお、認知症高齢者の徘徊対策には、家庭においては衣類に氏名を記載するなどの対策や地域での見守りも大変重要であると考えています。
本年度は、「いきいきかぬま長寿計画」の見直しの年でありますので、認知症対策や支援制度のあり方につきましても、十分検討していきたいと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 家族が目を離したすきに徘徊して、予想もされない場所で発見される認知症行方不明者、家族は大変な思いをされるわけでございます。その上で何点かちょっとお聞きしたいと思います。
1点目は、鹿沼市は認知症行方不明者対策として、何か積極的に取り組む考えがあるのか伺いたいと思います。
2点目に、認知症の方へ周知させるほうに無理があるし、当事者に携帯電話や端末機を持たせることが難しい。その上で対処方法は考えているのか伺いたいと思います。
3点目に、低所得者の要介護者で支援制度を拡大してほしいという要望がありますが、いかがお考えか伺いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 再質問にお答えします。
認知症行方不明者対策として、何か取り組む考えがあるかでありますが、先ほども答弁をさせていただきましたとおり、鹿沼警察署が所管しております、徘徊老人SOSネットワークに今後とも積極的に協力をしてまいります。
また、多くの市民や地域の方々に協力を得ることは大切で、今後ますます重要となると考えております。
認知症サポーター養成講座や出前講座などにより、より多くの市民に正しい理解をしていただきたいと考えております。
なお、昨年度は、西中学校におきまして、出前講座として中学生向け認知症サポーター養成講座を開催いたしました。
今後とも講座等の充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、GPS端末機を持たせることが難しい、この対処法はということでありますが、GPS端末機は、徘徊者の発見には大変有効な手段であると考えておりますが、現在のところは大きさなどにより問題もあります。
技術開発等が進めば、大変有効だと思いますが、そういった課題があると思われます。
更に、現在玄関等に人が通ると音声やチャイムが鳴るという人感センサーなどもありますので、それらの有効性なども検証してまいりたいと考えております。
次に、低所得の要介護者への支援制度の拡大につきましては、介護保険の中では低所得者、生活困難者などへの支援として、施設や短期入所サービスの居住費と食費に負担限度額が設定されております。超えた分が現物給付されるという特定入所者介護サービスのほか、利用者負担等が一部軽減される社会福祉法人等による利用者負担額軽減制度があります。
更に、この制度と同様に、医療法人等に対し、本市の単独事業として実施しております医療法人等利用者負担助成制度がありますので、協力事業者の拡大に努めていきたいと考えております。
また、利用者負担が月単位の負担限度額を超えたとき、超えた分を払い戻す高齢高額介護サービスや高額医療合算介護サービスなどがあります。このように、低所得者に対する制度として、様々な負担軽減措置がありますので、お近くの地域包括センター、またはケアマネージャーのほうにご相談いただければと考えております。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 低所得者に対する制度として、様々な負担軽減措置があり、利用者の状況に応じて活用されていると、そして保険料についても所得段階別に、低所得者については所得に応じて軽減、また、市独自の減免事業を実施していると、大変よくわかりました。
その上で1つだけちょっと確認したいのですが、質問いたしますが、介護認定調査員の訪問調査日に要介護者の状態が大変調子よくて、要介護認定のランクが逆に下がってしまうという可能性がないのか伺いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
岡部健
保健福祉部長。
○岡部 健
保健福祉部長 再質問にお答えします。
介護認定調査員による訪問調査日に、状態がよくて、要介護認定ランクが下がってしまうのではないかということでありますが、まず、介護認定における申請から認定までの流れについて若干ご説明をさせていただきたいと思います。
介護サービスの利用を希望される方からの申請を受けた後、介護認定調査員による訪問介護を実施し、同時に主治医に心身の状況についての意見書の作成をお願いします。
訪問調査におきましては、身体機能、認知機能などを含めた基礎調査や特記事項等について調査時の状態だけではなく、普段の状況も含め、本人や家族から聞き取り調査なども行い、その結果をコンピューター判定し、一次判定としております。
その後、結果を受けて主治医の意見書をもとに介護認定審査会にかけまして、総合的に審査し、二次判定、いわゆる要介護状態区分が決定するという流れになっております。
したがいまして、小林議員ご指摘のように、要介護者の心身の状況が普段に比べて良好であるときに訪問調査をすることはあるかとは思いますが、訪問調査の結果は1つの判定要素ということでありますので、それのみで判定区分が決定するわけではありませんので、介護認定審査会において総合的に判定するものでありますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 議員研修として、認知症サポーター養成講座研修を受講いたしました。認知症を理解し、認知症の方や家族を見守る認知症サポーターを1人でも増やし、家族の応援者となって、地域で支え合うことが相当に重要になってきていると感じます。
次の質問に移ります。
第3項目は、自然環境保護対策についてであります。
我が北犬飼地区は、東北自動車道鹿沼インターチェンジや工業団地、更にはとちぎ流通センターが整備され、本市の産業振興の基幹をなす地域であり、将来的にも更なる発展の可能性がある地域でもあります。その上で質問いたします。
1点目は、深津下台ノ原地域歴史古墳保全と平地林保全についてであります。
1つ目に、さつきロード周辺の地域は、新たな産業団地として整備する上でも、東北自動車道鹿沼インターチェンジや工業団地と隣接する重要地域であるが、整備計画があるのか伺いたいと思います。
2つ目に、森林法に基づいて、「伐採及び伐採後の造林の届出書」の市への提出が必要ですが、自然環境に対してはどのような配慮がなされているか説明願います。
3つ目に、この地域は普通林でおおわれ、木材の生産機能の維持を図るための森林として、有効な土地利用が望まれる地域でもあります。伐採後の転用を含む跡地利用についてどのように考えているのか伺いたいと思います。
4つ目に、宇都宮市境の深津下台ノ原地域には、さつきロード料金所付近より南西に向かって、鹿沼市で14基、宇都宮市で5基、あわせて19基の古墳群が所在していますが、どのように管理、保全を図っていくつもりか伺いたいと思います。
5つ目に、墓地の増設には、行政上どのような手続が必要なのかお示しください。当該申請地を市が許可する場合でも、増設計画を地域住民に知らせる必要があると思うが、いかがお考えかお示しください。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤信市長。
○佐藤 信 市長 自然環境保全対策についての質問のうち、深津下台ノ原地域歴史古墳保全と平地林保全についてのうち、さつきロード周辺地域の産業団地の整備計画について、私のほうからお答えをさせていただきます。
さつきロード周辺地域は、東北自動車道鹿沼インターチェンジや鹿沼工業団地、更には栃木県内唯一の物流拠点でもあるとちぎ流通センターにも近接し、新たな産業団地の整備を考えた場合、本市で最もポテンシャルの高い地域であると考えております。
また、栃木県都宇都宮市にもアクセス良好で、将来的にも更なる産業発展の可能性の高い、重要な候補地として認識をいたしております。
第6次鹿沼市総合計画におきましても、「さつきロード周辺地域などへの新たな産業用地の創出」を位置づけており、平成18年に策定した「鹿沼市企業誘致基本方針」においても、企業誘致の重点地区として位置づけております。
このような要因を踏まえまして、当該地域への産業団地の整備に関しましては、庁内関係部局や
関係機関との打ち合わせを始めており、今後は庁内に正式な検討組織を立ち上げ、諸課題等の抽出や整理を行いながら、具体的な整備検討を進めてまいります。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長 御地合晋守経済部長。
○御地合晋守 経済部長 次に、森林法に基づく届け出関係と自然環境に対する配慮についてお答えします。
この地域の山林は、森林法で定められている地域森林計画対象民有林の普通林であり、伐採する場合、適正な森林施業の実施や森林資源の賦存状況を掌握する目的で、「伐採及び伐採後の造林の届出書」の提出が必要となります。
具体的には、伐採方法や伐採樹種、伐採後の跡地利用計画についてが届け出事項になっています。
伐採届け出が提出された際には、届出人に対して、土地の保全、水源涵養、環境保全に配慮し、届出地及び周辺において土砂の流出、崩壊、その他災害が発生することのないよう指導を行っています。
次に、この地域の普通林の必要性と伐採後の跡地利用についてでありますが、この地域は鹿沼市森林整備計画において「木材の生産機能の維持を図るための森林」に指定されています。
そのため、伐採後の跡地については、植林等により、山林に復旧するよう指導しています。
一方で、「伐採及び伐採後の造林の届出書」等により、森林以外への転用が可能であるため、その場合は跡地利用計画を確認し、適正に遵守されるよう指導しているところであります。
次に、古墳群の管理、保全についてでありますが、宇都宮市境の深津下台ノ原地域には、19基で構成される「下台原古墳群」が所存しております。
特に、古墳群の主墳となる全長94メートルの前方後円墳は、市内で1、2の規模を誇り、古墳時代後期の本市の歴史を知る上で大変貴重なものであります。
古墳群の保全につきましては、現在のところ文化財保護法に基づく「周知の埋蔵文化財包蔵地」として当該地域において各種開発行為が計画された場合には、発掘調査を行うなどの措置をとるよう指導し、保全を図っております。
今後は、土地所有者の同意が得られるようであれば、史跡として指定するよう調査を進め、市の指定文化財とすることで、更なる環境の、更なる保全を図っていきたいと考えております。
次に、墓地の増設の行政上の手続と地域住民への周知についてでありますが、墓地埋葬法の手続では、申請者に事前協議書を提出させ、墓地埋葬法の施行規則に基づき、経営許可の妥当性について審査し、庁内の関係各課に意見照会を行い、各種法令に照らして問題がないか確認しております。
その結果、特に問題がなければ、正式に許可申請を受け、許可します。
墓地埋葬法の手続では、墓地の新設・増設の計画を地域住民に知らせるという法的な定めはありません。
しかし、周知の必要性も感じていることから、事前協議の際に申請者に対し、地元住民の理解を得られるよう周知してほしい旨のお願いをしているところです。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 答弁をいただきまして、墓地埋葬法の手続では、墓地の新設・増設を地域住民に知らせるという法的な定めはないと、しかし、周知の必要性は大変感じていますということでございますので、特に私ども地元住民の理解が得られるよう周知依頼をしていただきますよう、ひとつよろしくお願い申し上げます。
ただ1点、答弁いただきました内容より伺ってみたいのですが、古墳群の主墳となるその全長94メートルの前方後円墳は、当然市内1、2の規模を誇り、今の答弁にありましたように、古墳時代後期の本市の歴史を知るうえで、大変貴重なものであると認識しております。土地の所有者が保存したい意向であれば、史跡として指定するような調査を進め、市の指定文化財とすることは可能なのか伺いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
佐藤昭男教育次長。
○佐藤昭男 教育次長 再質問にお答えいたします。
「周知の埋蔵文化財包蔵地」において、開発行為が行われた場合どうするかということでございますが、埋蔵文化財を保護して、後世に継承していくためには、現状保存が最良の方法だと考えております。
あとは先ほど答弁の中で触れましたように、当該地域に開発行為が計画された場合には、事業計画からの除外ですとか、工事場所の変更によって、可能な限り現状保存が図られるように指導しております。
また、土地所有者が保存したい意向であれば、市の指定文化財にすることが可能かということでございますけれども、土地所有者が保存したいという意向であれば、文化財として指定することで、現状変更が原則禁止になりますので、将来にわたって保存する手段としては大変有効であると考えております。
また、市の指定文化財にするためには、土地所有者の同意を得た上で、学術的な知見、調査を行いまして、範囲とか、内容を把握していく必要があります。
また、市の指定文化財とすることは可能かということでございますけれども、「下台原古墳群」の保存状態につきましては、市内でも最も良好なものであります。先ほど小林議員のお話もありましたけれども、古墳群の主墳となります全長94メートルの前方後円墳につきましては、下野型古墳と呼ばれまして、栃木県内の未指定の文化財の下野型古墳としては最大級のものでありますので、市の指定文化財としての価値は十分にあると考えられます。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 ただいまの佐藤教育次長の答弁にありましたように、栃木県内の未指定文化財の下野型古墳としては最大の規模であると、このような重要な歴史文化財でございますので、それなりの保全を図っていただきたいなと思います。
あと1点聞きたいのですが、墓地の増設には、墓地埋葬法の手続をとる必要があります。
特定の地域を指して墓地の設置を制限するものではないが、左右に墓というのは、あまり関心しませんが、いかがお思いか伺いたいと思います。
○
大貫武男 議長 答弁を求めます。
櫻井進一市民部長。
○櫻井進一 市民部長 再々質問に対する答弁をさせていただきます。
地域を思うというか、心配される小林議員のお気持ちは十分理解しているつもりでありますが、答弁といたしましては、まず今回、今ご質問であります、さつきロードのゲート付近につきましては、都市計画法上、いわゆる市街化調整区域ということになっておりますが、墓地の開発を認めないという法的な規制はございません。
したがいまして、私どもといたしましては、宗教法人等から墓地経営の申請がなされれば、先ほどお答えしました墓地埋葬法に基づき、審査を的確に行って、事務処理を行うということしか、気持ちというか、お答えはできませんので、ご理解いただきたいと思います。
以上で答弁を終わります。
○
大貫武男 議長
小林充議員。
○6番
小林 充 議員 今後とも市街化調整区域の深津下台ノ原地域の歴史古墳と平地林の保全に関しましては、引き続き連携をした対応をお願いいたしまして、質問を終わります。
以上で終わります。
○
大貫武男 議長 お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
大貫武男 議長 ご異議なしと認めます。
したがって、そのように決定いたしました。
なお、明日は定刻から本会議を開きます。
本日はこれで延会いたします。
(午後 3時59分)...