鹿沼市議会 2008-02-26
平成20年第1回定例会(第1日 2月26日)
地方自治法第121条の規定による出席要求によって出席した者
市 長 阿 部 和 夫 総務部長 栗 坪 建 雄
副市長 大 橋 勲
市民生活部長 宇 賀 神 正 雄
収入役 鈴 木 茂
保健福祉部長 柴 垣 重 司
企画部長 福 田 康 行 経済部長 高 田 久 男
環境対策部長 出 張 千 史 消防長 宮 本 秀 夫
都市建設部長 渡 辺 政 夫 教育長 小 林 守
水道部長 襲 田 利 夫 教育次長 金 子 孝 之
事務局職員出席者
事務局長 福 田 孝
事務局次長 高 田 良 男
○議長(
小松英夫君) ただいまから平成20年第1回
鹿沼市議会定例会を開会いたします。
(午前10時00分)
○議長(
小松英夫君) これから本日の会議を開きます。
現在出席している議員は28名であります。
それでは、本日の議事日程を事務局長に朗読させます。
○事務局長(福田 孝君) 議事日程を朗読。
○議長(
小松英夫君) 日程の朗読は終わりました。
日程第1、会期の決定を議題といたします。
お諮りいたします。この定例会の会期を本日から3月17日までの21日間といたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) ご異議なしと認めます。
したがって、そのように決定いたしました。
続いて、日程第2、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員に、4番、大越正啓君、25番、鈴木貢君を指名いたします。
続いて、日程第3、報告第1号
専決処分事項の報告について(損害賠償の額の決定及び和解)から報告第7号 平成20
事業年度有限会社農業生産法人かぬま
事業計画及び予算の報告についてまで、及び議案第1号 平成20年度鹿沼市
一般会計予算についてから議案第51号 鹿沼市
固定資産評価審査委員会委員の選任についてまでを議題といたします。
市長から提案理由の説明を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) おはようございます。
平成20年第1回
鹿沼市議会定例会の開催に当たり、市政運営に臨む私の基本的な考え方を述べさせていただきます。
現代は、
情報通信技術の発達や
グローバル化の進展に伴い、非常に変化の激しい時代となっておりますが、特に平成20年は、今後を展望することが極めて困難な状況の中での幕あけでありました。
国政におきましては、一連の年金問題や、閣僚の相次ぐ不祥事等に起因する国民の不信感から、昨年行われた
参議院選挙におきまして与野党が逆転し、衆議院との
ねじれ現象により国会運営が混沌としております。また、経済情勢につきましては、原油価格の急騰により国民生活にも深刻な影響が及んでいるとともに、アメリカに端を発したサブプライム問題が世界各国に波及し、我が国におきましても、株価の下落等を誘発し景気の悪化が懸念されております。
一方、昨年、プロ野球の
ワールドシリーズにおきましては、歴史上初めて
日本人対決が実現し、松坂、岡島両選手の活躍により
レッドソックスが優勝をなし遂げ、多くの国民に誇りを与えてくれました。
今年は、中国の北京におきましてオリンピックが開催されますが、我が鹿沼市からも、卓球の
平野早矢香選手が、
本県出身者として第1号の五輪出場を獲得されました。北京での活躍を祈念し、市を挙げて全面的に応援していきたいと思っております。
さて、平成20年度は、本市が市制60周年を迎える記念すべき年であります。本市は、昭和23年10月10日に市制を施行して以来、さまざまな変遷をたどり、平成18年1月1日には、隣接する市町として、かねてから連携・協力してまいりました粟野町と合併し、現在の姿となりました。この間の歴代市長を初め、多くの先人の方々の多大なるご尽力に対し、深く敬意を表しますとともに、私に課せられた使命の重さを十分認識し、市民の皆様が、安心して幸せに暮らすことのできる市政の実現に向け、決意を新たにしているところであります。
今後も、引き続き、平成19年度からスタートした第5次鹿沼市総合計画「KANUMA“ステップ・アップ”ビジョン」に基づきまして、市民と行政が一体となり、「人と自然が調和した“元気なまち・かぬま”」を
都市イメージとする元気な
まちづくりを推進し、本市にとりまして、また市民の皆様にとりましても、輝かしい21世紀となりますよう、計画に位置づけました諸施策の実現に向け、積極的に取り組んでまいります。
「ビジョン」の
ファーストステージである5か年の基本計画における重点施策といたしましては、少子化問題に対応するため、第3子対策のさらなる拡充を図ります。また、市民生活に直結する都市基盤の整備や、道路網の整備を積極的に進めてまいります。
経済対策としましては、各種産業の経営基盤の強化を図り、元気な
産業づくりのための支援に努めます。
次に、「安全安心な
まちづくり」を進めるとともに、地域における教育へのさまざまな取り組みを支援し、あわせて福祉施策の充実を図ります。さらに、環境への負荷を減らし、
地球温暖化対策等に取り組むとともに、市民の声に十分に耳を傾け、
市民サービスの向上に努めます。
厳しい財政状況の中でありますが、引き続き行政改革の推進に努めるとともに、真に必要な社会資本の整備を、重点化や効率化を徹底しながら進めてまいります。
それでは、今年度推進してまいります具体的な施策につきまして、
総合計画基本構想に掲げました施策体系の5本の柱に沿って、概要をお示ししてまいりたいと思います。
まず、一つ目の柱の「豊かな自然と人々が共生する“快適な
環境都市づくり”」についてでありますが、
中心市街地におけるまちの“賑わい”を創出し、市街地の活性化を図るため、
ジャスコ跡地や旧
あさひ銀行跡地等を活用した「まちの駅“
新・鹿沼宿”」の整備による
中心市街地新拠点の形成を推進いたします。
次に、市の玄関口でもある鉄道駅周辺整備につきましては、東武
新鹿沼駅東西の駅前広場及び
新鹿沼西通りの整備を推進し、
駅周辺機能の向上と居住機能の充実を図ります。JR鹿沼駅周辺につきましては、
土地区画整理事業等により整備を進め、公共施設の整備改善や宅地の利用増進を図ります。
JR日光線新駅の整備につきましては、JR東日本からの回答が得られ次第、市民の声を聞きながら用地調査等必要な事業に速やかに着手いたします。
西北部中山間地域におきましては、本市の誇る豊かな自然の維持・保全を図りつつ、第5期
山村振興計画に基づき、社会基盤の整備と産業の振興を進め、潤いのある個性豊かな
地域づくりを目指します。
次に、市内全域が、均衡のとれた利便性の高い快適な生活を送れるよう、
都市計画道路を初めとする幹線道路の整備により都市の骨格を形成していくとともに、地域間の緊密な交流を促進するため、生活道路の整備を進めます。また、
バリアフリー化を促進し、障害者や高齢者にもやさしい
道路づくりを進め、リーバスネットの充実により、
交通ネットワークの形成を目指します。
次に、市内の快適な住環境を創出するため、上下水道の整備促進と適切な維持管理に努めてまいります。また、長期的に安定した水源の確保を図るため、南摩ダムの建設を促進してまいりますとともに、地元住民の生活に十分配慮し、地域の活性化や住環境の整備等を推進してまいります。
県営東大芦川ダムの中止に伴う代替案につきましては、
地元関係者と連携しながら、県による着実な履行と整備期間の短縮を求めてまいります。
次に、市民に憩いと安らぎの場を提供するため、
富士山公園の再整備に着手するとともに、
南摩地区農村公園の整備を進めるなど公園・緑地の整備と保全に努め、
地域活性化や災害時の
活動拠点等の機能も有する緑の
オープンスペースの確保に努めます。また、潤いのある市街地の形成を目指し、花と緑のあふれる
まちづくりを促進してまいります。このほか、住環境の充実を図るため、戸張町・日吉町
北市営住宅を整備いたします。
さらに、実情を踏まえた望ましい都市像の実現を図るため、「
都市計画マスタープラン」の見直しを図ります。
現在、環境問題が世界的に注目されており、
地球温暖化対策が国連の会議や
サミット等でも大きなテーマとして取り上げられています。本市では、
循環型社会の形成を目指す“環境都市”として、一昨年10月から、
ごみ減量化のための家庭系燃やすごみの有料化等に踏み切りましたが、市民の皆様のご理解、ご協力によりまして、1年を経過し、家庭系燃やすごみの排出量につきましては、1万7,445トンとなり、前年と比較して3,474トン減少し、約17%の減量化を達成いたしました。
一方で、紙類その他
プラスチック製包装、ペットボトルの資源物の収集量は3,590トンで、前年度と比較して648トン、約22%が増加しました。これらの結果から、ごみ減量や
プラスチック製容器包装等の焼却量が減少したことで、
温室効果ガスの排出量は、二酸化炭素に換算すると、1年間で1,086トンを抑制することができました。
今後は、第2次
環境基本計画を推進するとともに、きれいな
まちづくり推進員を主体に、
環境美化団体等にも呼びかけ、市内17支部ごとに策定した「
地域別環境配慮行動計画」に基づき、地域の特性に対応したきれいな
まちづくりに努めていきたいと考えております。
次に、2つ目の柱の「躍進する産業がリードする“活力ある
産業都市づくり”」についてでありますが、経済の
グローバル化に伴い、原油高騰や株式の低迷等により、
我が国経済の先行きが懸念される中、地方におきましては、地域産業を支える中小企業や農林業の
経営力強化、担い手の育成など、各種産業の基礎体力の維持増進が、大きな課題であると認識しております。
したがいまして、本市では、産業全般にわたる底上げと収益力の向上を図るため、積極的な
経済対策に取り組んでまいります。
商工業施策につきましては、
市制度融資の実施により、引き続き中小企業の
経営改善等に努めていくほか、
企業誘致基本方針に基づき、優良企業の誘致活動を強化してまいります。また、商店街の活性化とにぎわいの創出を図るため、
中心市街地において「楽市」を開催するとともに、
販売促進共同事業や共通
商品券発行事業、冬まつりの開催等を支援してまいります。雇用対策につきましては、県や関係機関との十分な連携を図り、若者の
雇用促進等にも努めてまいります。
(仮称)
ハーベストセンターの整備につきましては、地元住民や関係者の方々等の意見を十分お聞きしながら、基本設計を進めてまいります。
また、本市のイメージアップと産業の活性化を図るため、
観光振興計画をまとめ、その具現化と、かぬまブランドの普及促進に努めますとともに、県内一のそばの産地として、鹿沼そばの振興を図ります。さらに、市民挙げてのイベントである
さつき祭り、夏まつり、
ぶっつけ秋祭り等については、さらなる充実を図り、市内外へのPRに努めます。
次に、農業の振興につきましては、かぬまの農業を支える意欲ある担い手を確保するため、
認定農業者や
農業生産組織等の育成・支援を図り、農地の集積や有効利用に努めるとともに、農家の大半を占める
小規模農家に対しまして、新たな支援制度を実施いたします。
また、生産基盤の充実と効率化を図るため、
土地改良事業を推進するとともに、農業公社及び
農業生産法人かぬまの機能強化と事業の拡充、
堆肥化センターの
活用促進等にも取り組んでまいります。
次に、中山間地域の活性化や定住人口の増加、
新規就農者の確保等を図るとともに、
耕作放棄地対策として、「
菜園付き住宅」の整備に着手いたします。
また、イチゴ、ニラ、
トマト等全国有数の産地を誇る園芸作物の振興を図るとともに、
市花さつきのPRと輸出促進を目指し、ベルギーに続きフランスのパリにおいて、
さつき盆栽展を開催いたします。さらに、
花木センターをリニューアルし、緑化木の
情報発信拠点としての機能のみならず、子供から高齢者まで多くの市民にも親しまれる観光拠点として、集客力の向上を図ります。
次に、林業の振興につきましては、森林の持つ
多面的機能の維持・増進を図りつつ、林道及び作業道の整備を進め生産性の向上に努めます。また、公共施設の木造・木質化を進め、「かぬま材」をアピールしてまいります。
また、栃木県植樹祭を本市において開催し、森林の保全と緑化の推進を啓発してまいります。
野生鳥獣対策につきましては、関係団体と連携し住民の安全確保と被害防止に努めますとともに、地域主体による種々の対策を支援してまいります。
次に、3つ目の柱の「みんなが手をつなぎ助け合う“心豊かな
健康都市づくり”」についてでありますが、まず
少子化対策につきましては、本市では、平成18年度から、つながりのある総合的な施策として、全国に先駆け「第3子
対策事業」を開始いたしました。そして、翌19年度には、当初の13事業から18事業に制度を拡充し、「子育てにやさしいまち」として、多くの子を持つ家庭や出産を控えた方々等にこの制度を活用していただきました。今後さらに、
子育て世帯等への住環境の支援を図るなど、本事業の
グレードアップを図り、「子どもの声がこだまする元気なまち“かぬま”」の実現を目指してまいります。
市民が安心して暮らし、幸せな生活を送るためには、福祉施策を充実させていくとともに、地域に住む一人一人が、地域住民としてのつながりを持ち、ともに支え合い助け合う
地域社会づくりと、健全な
福祉サービス事業の確立が求められております。
本市では、市内17地区ごとに策定する「鹿沼市
地域福祉活動計画」に基づき、住民がみんなで考え、力を合わせ、安心して暮らせる
地域福祉社会の実現を目指してまいります。また、活動の中核となる民生委員・児童委員との連携を深め、NPOや
ボランティア団体等各種団体の育成、支援に努めます。
次に、今後進行が予想される
高齢化社会に対応するため、安心して老後を送れる明るい
地域社会の形成を推進いたします。高齢者が健康で自立した生活を送れるよう、高齢者の
生きがいづくりと社会参加を促す施策の充実を図るとともに、
地域包括支援センターを核とした
各種サービスの調整や関係機関との連携を強化し、
養護老人ホーム千寿荘の整備を進めます。
次に、障害者の福祉対策につきましては、障害者の
自立支援サービスや
地域生活支援に関する諸事業の充実を図ります。また、
地域密着型サービス事業所の普及・整備を推進いたします。
本市では、平成14年1月に「
新・
健康都市宣言」を行い、次いで、市民の健康寿命の延伸と生活の質の維持・向上を実現するための計画「健康かぬま21」を策定いたしました。毎月21日は、市民一人一人が自主的な
健康づくりを実践していく日として、「
健康活跳日21」を設定しております。今後は、すべての市民が、健やかで心豊かに生活できる活力ある
社会づくり実現のために、各種検診の
受診率アップ等に努めるとともに、「
健康活跳日21体操」の普及促進や、市民が気軽に
健康相談等のできる「まちの保健室」の促進、食育の推進などに取り組み、市民の
健康づくりをサポートしていきたいと考えております。
次に、社会の複雑化に伴う犯罪の多様化や不測の災害等への備えが叫ばれる中、地域の連携、協力による安全の確保が求められております。このようなことから、本市では、地域の自主的な防犯活動や防災対策を支援するとともに、地域住民の連帯意識の強化を促進してまいります。また、高
規格救急車の更新や
飲料水兼用耐震性貯水槽の整備を計画的に進めるとともに、消防団や
自主防災組織等への活動支援を行い、安全安心な
まちづくりを推進してまいります。
また、市民生活の拠点である
地域コミュニティの活性化を図るため、元気な
まちづくり推進事業等により、自主的な地域活動を積極的に支援し、各地区の
コミュニティ活動の促進を図ります。また、北押原地区の
コミュニティセンターの整備を進めます。
次に、4つ目の柱の「歴史が育み地域が支える“磨きあう
文化都市づくり”」についてでありますが、現代社会における教育の現状は、いじめ、不登校、校内暴力、学級崩壊、青少年の犯罪やモラルの低下など、多くの課題を抱えております。これらの背景には、少子化や核家族化の進行、家庭や
地域社会の「教育力」の低下など、多くの
社会的要因が指摘されております。したがいまして、本市の将来を考えるとき、子供や青少年一人一人の自己実現を図りながら、明日の社会を力強く担える人材を育成していくことが、大変重要な課題であると認識しております。
このため、時代の要請に応じたさまざまな教育課題についての調査研究を行うとともに、市民や教育関係者のための研修や教育相談、教育情報の提供等に積極的に取り組み、本市教育の充実と発展を図り、本市の教育を総合的に推進するため、総合教育研究所の充実、強化を図ります。
また、さまざまな教育相談や不登校の問題等に対処するため、心の教育推進事業として教育相談専門員の増員等により相談体制の充実を図るとともに、アメニティホーム、ニューホープ等との連携を強化して、きめ細かに対応してまいります。
次に、地域に根差した教育を推進し、特色ある学校づくりを進め、非常勤講師の配置を継続し、少人数による学習指導の充実を図ります。
次に、良好な教育環境を確保するため、老朽校舎等の整備を計画的に進める中で、中央小学校及び粟野第一小学校の改築、西中学校武道場の整備等を進めてまいります。また、パソコン機器の更新や校内LANの整備により、情報化教育の推進を図ります。
また、食育を推進し、正しい食生活による、すくすく元気な「かぬまっ子」をはぐくむため、「早寝早起き朝ごはん」の定着を目指すとともに、学校給食の充実を図ります。
次に、安全安心な学校づくりのため、学校・保護者・関係行政機関とともに、地域全体の連携、協力の下、GPS機能付携帯電話やICタグ等を活用した地域児童見守りシステムを継続し、不審者情報等メール配信システムやスクールガードリーダーの配置等ともあわせ、子供の安全の確保に努めます。また、放課後子ども教室の開設に伴い、安全管理員の配置や学習アドバイザーの配置も進めてまいります。また、学校における突発的な心停止に対処するため、自動体外式除細動器(AED)を、市内全小中学校に配備いたします。
次に、学校、保護者、支援委員会、自然体験交流センター等が協力してプログラムを作成し、市内全小中学校を対象に自然生活体験学習を実施することにより、豊かな人間性を持つ子供の育成を図ります。
次に、生涯学習の推進につきましては、「鹿沼市生涯学習推進プラン」を策定して市民が主体的に行う生涯学習活動を支援するとともに、団塊の世代の社会参加を推進してまいります。また、かぬま市民活動広場「ふらっと」を拠点として、NPO・ボランティア団体等を総合的に支援し、市民と行政との協働による
まちづくりを推進いたします。
次に、芸術・文化の振興につきましては、市民の多様なニーズの把握に努めるとともに、文化協会を初めとする各種団体の自主的な活動を支援することにより、市民が積極的に参加できるような事業展開を図ります。また、先人による貴重な文化遺産の保存・活用に努め、遺跡分布及び郷土資料の調査を進めるとともに、まちなか歴史博物館の整備に関する基本計画を策定いたします。
次に、子供の読書活動を普及促進するため、図書館事業の充実を図り、学校図書館におきましては、学校図書館支援員を配置してまいります。
次に、スポーツ活動を通して子供たちの健全育成を図るとともに、「市民一人一スポーツ」を目指し、スポーツ団体への支援、スポーツ大会の開催や学校体育施設の開放などにより、生涯スポーツの振興に努めます。
次に、5つ目の柱の「市民と行政がともにつくる“開かれた交流都市づくり”」についてでありますが、今年は、本市が市制60周年を迎えることから、全国に向け「かぬま」のまちをアピールしていきたいと思います。このため、あらゆるメディアを活用して本市のPRに努めるとともに、かぬまブランドの普及促進を図り、自然や文化、歴史、産業、独自の施策など、鹿沼ならではの魅力を積極的に発信していきたいと考えております。
これらのことから、交流人口や定住人口の増大を図るとともに、市民主体の都市交流や国際交流の促進などにより、まちの活性化を目指していきたいと考えております。
次に、本市財政は、「三位一体の改革」後の市税収入、地方交付税等の主要一般財源の確保について、予断を許さない状況にあります。さらに、金利上昇傾向における公債費や扶助費を初めとした義務的経費が増大するなど、厳しい状況にあります。
このため、平成20年度予算案は、計画に盛り込まれた諸施策を着実に推進するため、第3期財政健全化推進計画に基づき、安定的な財政運営が行えるよう歳入歳出両面から財政の健全化を図りつつ、交付税や合併特例債など、合併後10年間の特例期間を有効活用するとともに、第4期行政改革大綱及び行政改革実施計画に基づき徹底した行政改革を推進し、事業の見直しなどにより限られた財源の重点化・効率化を図る方針で編成をいたしました。
予算規模につきましては、一般会計において381億5,000万円で、対前年度比6.0%増となり、「元気なまち・かぬま」を目指すための積極型予算といたしました。水道事業会計を除く特別会計総額は、218億8,454万円で、対前年度比18.1%の減であります。
今後も、引き続き行財政改革に積極的に取り組みつつ、総合計画に位置づけられた諸施策の着実な推進を図っていきたいと考えております。
次に、
市民サービスの充実と市民満足度の向上を図るため、ISO9001の一層の浸透とISO14001の認証範囲拡大に努めます。また、市内の地域間情報格差を解消し、すべての市民に速やかに行政情報を発信するため、情報インフラの整備を進め、ケーブルテレビの普及促進に努めます。
変化の著しい複雑な時代でありますが、このような時代だからこそ、私は、行政のリーダーとして、世の中の動向や変化を的確にとらえ、市民の立場に立ち、スピーディーに対応することにより、市民生活の安定を図っていきたいと考えております。
平成20年度は、新たな総合計画である「KANUMA“ステップ・アップ”ビジョン」がスタートして2年目に入ります。今後とも、私の目指す「市民と共に創る開かれた市政」をさらに推進し、市民一人一人の声を大切にしながら、市政のかじ取りを担い、本市が明るく元気な住みよいまちとして、将来にわたり、持続的、継続的に発展する「ここが一番、まして一番、さすが一番」の鹿沼市を実現するため、たゆまぬ前進を続けていきたいと考えております。
以上で、平成20年度を迎えるに当たり、市政運営に臨む私の基本的な考え方といたします。
引き続きまして、提出議案についてご説明申し上げます。
今回提出いたしました議案は、予算23件、契約1件、条例18件、人事2件、その他7件の計51件であります。このほか、報告7件であります。
報告第1号
専決処分事項の報告につきましては、平成19年12月16日、鹿沼市上殿町673番地1環境クリーンセンターストックヤード内において、出入り口の扉が誤作動により閉まり、停車中の相手方所有の普通乗用自動車に接触し、破損させたことに対し、損害賠償額15万623円を支払い和解したものであります。
報告第2号から報告第7号までにつきましては、財団法人鹿沼市農業公社、財団法人鹿沼市
花木センター公社及び有限会社
農業生産法人かぬまの平成19事業年度における事業及び決算並びに平成20事業年度における
事業計画及び予算に関する書類を法の定めるところにより提出するものであります。
次に、議案第1号 平成20年度鹿沼市
一般会計予算について申し上げます。
我が国経済や本市財政状況は、施政方針で述べたとおり厳しい状況であります。このような中、平成20年度は、「KANUMA“ステップ・アップ”ビジョン・
ファーストステージ」の2年目に当たることから、計画に盛り込まれた“都市づくり”諸施策の着実な推進に全力を挙げるとともに、引き続き行財政改革に積極的に取り組み、より一層の簡素化・効率化を進め、対応すべき課題に重点的に対処した予算編成を行ったものであります。
予算規模につきましては、381億5,000万円、前年度対比6%増の“元気なまち・かぬま”を実現する積極型予算としたものであります。
歳入につきましては、自主財源の根幹である市税におきまして、個人市民税等の増収を見込み、財産収入につきましては、貝島西土地区画整理事業の保留地売払収入等を計上し、繰入金につきましては、財政調整基金等からおのおのその目的に応じて繰り入れを行い、効率的な活用を図ったものであります。諸収入につきましては、商工費貸付金の元利収入等を計上したものであります。
次に、依存財源につきましては、地方交付税、地方消費税交付金等につきましては、前年度決算見込額や国の動向を勘案し、国県支出金につきましては、障害者自立支援事業費、千寿荘改築事業費、児童手当費、
中心市街地新拠点整備事業費、各土地区画整理事業費、
都市計画道路整備事業費、中央小学校整備事業費等が主なものであります。
さらに、市債につきましては、
コミュニティセンター整備事業費等20事業に係る建設事業債について、「第3期財政健全化推進計画」に基づき借り入れの抑制を図るなど、後年度の財政運営への影響を考慮し、対象事業の厳選に努めたものであります。
一方、歳出につきましては、第3子
対策事業、まちの駅“
新・鹿沼宿”整備事業、(仮称)
ハーベストセンター整備事業、安全安心な学校づくり事業、地域経済活性化
対策事業に加え、市制60周年記念事業に重点的に取り組むほか、ハード事業として、新規に、
コミュニティセンター整備事業費、市民文化センター施設整備事業費、
花木センター施設整備事業費、粟野第一小学校整備事業費、西中学校屋内運動場改築事業費等を計上し、継続事業として、千寿荘改築事業費、中央小学校整備事業費、戸張町・日吉町
北市営住宅建替事業費、
菜園付き住宅推進事業費、
都市計画道路整備事業費、各土地区画整理事業費等を計上し、教育、福祉施設の充実や都市基盤の整備促進を積極的に図るものであります。
新規ソフト事業では、パリ鹿沼
さつき盆栽展開催事業、ハザードマップ作成経費、
小規模農家支援経費、地域福祉活動推進事業、公立学校非常勤講師と教育相談専門員の増員に加え、学校図書館支援員の配置経費等を計上し、継続事業としては、放課後児童健全育成事業費、自然生活体験学習推進事業費、かぬまブランド推進事業費、企業誘致推進費、ISO関連経費等を計上したものであります。
なお、継続費、債務負担行為及び地方債につきましては、それぞれ第2表、第3表及び第4表のとおりであります。
議案第2号 平成20年度鹿沼市
国民健康保険特別会計予算につきましては、療養諸費、高額療養費、介護納付金、後期高齢者支援金、共同事業拠出金等を計上し、この財源として、国民健康保険税、国県支出金、療養給付費交付金、共同事業交付金、前期高齢者交付金、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を97億6,630万円とするものであります。
議案第3号 平成20年度鹿沼市
公共下水道事業費特別会計予算につきましては、管渠建設事業費、終末処理場建設事業費、西沢特定環境保全公共下水道建設事業費、公共設置型浄化槽整備推進事業費等を計上し、この財源として、分担金及び負担金、使用料、国県支出金、市債、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を44億5,800万円とするものであります。
なお、債務負担行為及び地方債につきましては、それぞれ第2表、第3表のとおりであります。
議案第4号 平成20年度鹿沼市
簡易水道事業費特別会計予算につきましては、簡易水道建設事業費、簡易水道施設管理費等を計上し、この財源として、使用料、国県支出金、市債、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を4億8,490万円とするものであります。
なお、地方債につきましては、第2表のとおりであります。
議案第5号 平成20年度鹿沼市
公設地方卸売市場事業費特別会計予算につきましては、公設地方卸売市場施設維持管理費等を計上し、この財源として、使用料、諸収入等を充て、予算総額を1,790万円とするものであります。
議案第6号 平成20年度鹿沼市
見笹霊園事業費特別会計予算につきましては、見笹霊園管理費、見笹霊園整備事業費等を計上し、この財源として、使用料及び手数料、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を5,550万円とするものであります。
議案第7号 平成20年度鹿沼市
老人保健特別会計予算につきましては、医療給付費、審査支払手数料等を計上し、この財源として、支払基金交付金、国県支出金、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を7億4,280万円とするものであります。
議案第8号 平成20年度鹿沼市
農業集落排水事業費特別会計予算につきましては、農業集落排水処理施設管理費、農業集落排水建設事業費等を計上し、この財源として、使用料、県支出金、市債、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を2億9,220万円とするものであります。
なお、地方債につきましては、第2表のとおりであります。
議案第9号 平成20年度鹿沼市
介護保険特別会計(保険勘定)予算につきましては、居宅介護サービス給付費、施設介護サービス給付費、居宅介護予防サービス給付費等を計上し、この財源として、介護保険料、国県支出金、支払基金交付金、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を52億3,110万円とするものであります。
議案第10号 平成20年度鹿沼市
介護保険特別会計(
サービス勘定)予算につきましては、介護予防支援事業費等を計上し、この財源として、サービス収入等を充て、予算総額を193万円とするものであります。
議案第11号 平成20年度鹿沼市
後期高齢者医療特別会計予算につきましては、
後期高齢者医療広域連合納付金、健診事業費等を計上し、この財源として、
後期高齢者医療保険料、一般会計からの繰入金等を充て、予算総額を8億3,060万円とするものであります。
議案第12号 平成20年度鹿沼市財産区
管理会特別会計予算につきましては、各財産区の管理会費、財産管理費等を計上し、この財源として、基金からの繰入金等を充て、予算総額を331万円とするものであります。
議案第13号 平成20年度鹿沼市
水道事業会計予算につきましては、収益的収入及び支出におきましては、収入総額を12億9,192万円、支出総額を10億5,995万7,000円計上し、資本的収入及び支出におきましては、収入総額を6億7,076万9,000円、支出総額を10億5,690万3,000円計上するものであります。
議案第14号 平成19年度鹿沼市
一般会計補正予算(第4号)につきましては、平成19年度
一般会計予算の総仕上げとして、歳入歳出のおおむね確定したものを計上したほか、国の公的資金補償金免除繰上償還に対応した所要の補正を行うものであります。
歳入につきましては、市税、国県支出金、市債等の増減額を計上し、歳出につきましては、一般管理関係職員給与費、
中心市街地新拠点整備事業費、企業誘致推進費、公債費等の増減額を計上したもので、この補正額を5,900万8,000円の増とし、予算総額を374億5,119万2,000円とするものであります。
なお、繰越明許費、債務負担行為及び地方債の補正につきましては、それぞれ第2表、第3表、第4表の1及び第4表の2のとおりであります。
議案第15号から議案第22号までにつきましては、平成19年度特別会計予算の総仕上げとして、各特別会計の歳入歳出全般に検討を加えたほか、国の公的資金補償金免除繰上償還に対応し、調整したもので、国民健康保険特別会計につきましては、療養給付費交付金、基金繰入金、保険給付費等の増減額を計上し、公共下水道事業費特別会計につきましては、市債、公債費等の増減額を計上し、簡易水道事業費特別会計につきましては、国県支出金、一般会計繰入金、簡易水道建設費等の増減額を計上し、公設地方卸売市場事業費特別会計につきましては、諸収入、公設地方卸売市場施設維持管理費を増額し、見笹霊園事業費特別会計につきましては、一般会計繰入金、見笹霊園整備事業費等の増減額を計上し、老人保健特別会計につきましては、国県支出金、医療給付費等の増減額を計上し、農業集落排水事業費特別会計につきましては、県支出金、市債、農業集落排水建設費、公債費等の増減額を計上し、
介護保険特別会計(保険勘定)につきましては、国県支出金、支払基金交付金、保険給付費等の増減額を計上するなど所要の補正を行うものであります。
なお、公共下水道事業費特別会計に係る地方債の補正につきましては第2表の1及び第2表の2、簡易水道事業費特別会計に係る地方債の補正につきましては第2表、見笹霊園事業費特別会計に係る繰越明許費につきましては第2表、農業集落排水事業費特別会計に係る地方債の補正につきましては、第2表の1及び第2表の2のとおりであります。
議案第23号 平成19年度鹿沼市
水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、収益的支出におきましては、支出総額を263万4,000円増額補正し、資本的収入及び支出におきましては、収入総額を1億8,900万円、支出総額を3億8,515万円増額補正するものであります。
議案第24号 損害賠償の額の決定及び和解につきましては、環境対策部職員に係る損害賠償請求事件において、原告らと和解するためのものであります。
議案第25号 栃木県
後期高齢者医療広域連合規約の変更につきましては、栃木県
後期高齢者医療広域連合が行う保健事業に要する経費の一部を、当該広域連合を組織する関係地方公共団体が負担することに伴い、当該広域連合規約の一部を変更することについて、当該関係地方公共団体と協議するためのものであります。
議案第26号
工事請負契約の締結につきましては、千渡雨水調整池建設工事その6の指名競争入札を去る1月29日に行い、その結果、東武建設株式会社が1億6,957万5,000円で落札したので、本契約を締結するためのものであります。
議案第27号 鹿沼市
指定金融機関の指定につきましては、本市
指定金融機関株式会社足利銀行に対する指定期間が平成20年3月31日をもって満了となるので、引き続き同銀行を指定するためのものであります。
議案第28号 市道路線の廃止につきましては、北半田地内の県道の整備に伴い、新たに認定される県道と重複する市道を廃止するためのものであります。
議案第29号 市道路線の変更につきましては、北半田地内の県道の整備に伴い、新たに認定される県道と重複する市道の起点を変更するためのものであります。
議案第30号 市道路線の認定につきましては、北半田地内及び緑町3丁目地内の県道の整備に伴い、市が移管を受ける旧県道を市道として認定するためのものであります。
議案第31号
団体営土地改良事業の計画概要につきましては、
土地改良事業として野沢町地内の農道を整備するためのものであります。
議案第32号 鹿沼市グリーン・
ライフ審議会条例の廃止につきましては、平成20年3月31日をもってグリーン・ライフ審議会を廃止するためのものであります。
議案第33号 鹿沼市
消費生活条例の制定につきましては、消費者基本法の施行に伴い、本市においても国に準じた消費者施策を推進するためのものであります。
議案第34号 鹿沼市
水源地域対策施設条例の一部改正につきましては、新たに西沢水源地域対策施設を設置するためのものであります。
議案第35号 鹿沼市職員の
育児休業等に関する条例等の一部改正につきましては、地方公務員の
育児休業等に関する法律の一部改正に伴い、小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、育児短時間勤務の制度を創設するためのものであります。
議案第36号 鹿沼市職員の
修学部分休業に関する条例の一部改正につきましては、学校教育法の一部改正に伴い、引用する条項を整理するためのものであります。
議案第37号 鹿沼市職員の
自己啓発等休業に関する条例の制定につきましては、地方公務員法の一部改正に伴い、職員の自発的な大学等における修学又は国際貢献活動を可能とするため、
自己啓発等休業の制度を創設するためのものであります。
議案第38号 鹿沼市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正につきましては、農政協力委員、農政協力員、グリーン・ライフ審議会委員及び教育相談員を廃止するとともに、消費生活専任相談員及び社会教育指導員の報酬額を引上げるためのものであります。
議案第39号 鹿沼市職員の退職手当に関する条例等の一部改正につきましては、雇用保険法等の一部改正に伴い、退職手当に関する規定を整理するためのものであります。
議案第40号 基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部改正につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴い、引用する同法の題名及び用語を整理するためのものであります。
議案第41号 鹿沼市
学校給食共同調理場条例の一部改正につきましては、学校給食再編成事業の実施に伴い、鹿沼市学校給食共同調理場の対象学校のうち中央小学校ほか2校を、粟野地区学校給食共同調理場の対象学校に変更するためのものであります。
議案第42号 鹿沼市
重度心身障害者医療費助成に関する条例及び鹿沼市
ひとり親家庭医療費助成に関する条例の一部改正につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴い、助成対象者に関する規定を整理するためのものであります。
議案第43号 鹿沼市休日
夜間急患診療所条例及び鹿沼市休日
急患歯科診療所条例の一部改正につきましては、国の定める診療報酬の算定方法が全面的に見直されたことに伴い、休日夜間急患診療所及び休日急患歯科診療所における使用料の額についても、あわせて見直すためのものであります。
議案第44号 鹿沼市
後期高齢者医療に関する条例の制定につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴い、
後期高齢者医療制度の実施に必要な本市が行う
後期高齢者医療の事務、保険料の徴収等について定めるためのものであります。
議案第45号 鹿沼市
国民健康保険条例の一部改正につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴い、葬祭費の支給の例外を定めるとともに、国民健康保険法の一部改正に伴い、保健事業に関する用語を整理するためのものであります。
議案第46号 鹿沼市
介護保険条例等の一部改正につきましては、介護保険法施行令等の一部改正に伴い、平成18年度及び平成19年度に実施した激変緩和措置を、平成20年度においても継続するためのものであります。
議案第47号 鹿沼市
都市公園条例の一部改正につきましては、貝島町地内に星の宮公園を設置するためのものであります。
議案第48号 鹿沼市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正につきましては、地方公務員の
育児休業等に関する法律の一部改正に伴い、部分休業の対象となる子の年齢を引上げるとともに、雇用保険法等の一部改正に伴い、退職手当に関する規定を整理するためのものであります。
議案第49号 鹿沼市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部改正につきましては、消防団の部の統廃合に伴い、消防団員の定員を削減するためのものであります。
議案第50号及び議案第51号につきましては、鹿沼市
固定資産評価審査委員会委員の選任であります。まず、議案第50号は、本市
固定資産評価審査委員会委員岩本文雄氏が平成20年3月23日をもって任期満了となるので、引き続き同氏を選任するためのものであります。
次に、議案第51号は、本市
固定資産評価審査委員会委員宇賀神良夫氏が平成20年6月6日をもって任期満了となるので、引き続き同氏を選任するためのものであります。
以上で説明を終わります。
○議長(
小松英夫君) 提案理由の説明は終わりました。
続いて、日程第4、議案第24号 損害賠償の額の決定及び和解についてを議題といたします。
議案調査のため、暫時休憩いたします。
(午前11時04分)
○議長(
小松英夫君) 休憩前に引き続き再開いたします。
(午前11時15分)
○議長(
小松英夫君) これから質疑に入るわけでありますが、この件につきましては、発言通告をとっておりませんので、質疑のある方は順次発言を許します。
18番、塩入佳子さん。
○18番(塩入佳子君) ただいま提出していただきました議案第24号について、民事裁判の和解についてでございますが、私たち市民は、市がこの件に関しましてどのような考えのもとに裁判に臨み、解決を図ろうとしているのかが知りたくて、一、二回は、私自身はどうしても都合のつかないときは欠席をいたしましたけれども、全回傍聴を重ねてまいりました。ほかの市民もそうであります。その結果として、今回の和解は、非常に市が和解を受け入れたということで、その部分ではありがたいことともとれますけれども、唐突な感じがいたします。原告と被告双方が本当に納得し、満足のいく内容であるかどうか、この議案書だけではにわかに理解しがたいものですから、質疑をさせていただきます。
3点あります。まず、その1点ですが、この事件におきまして、特に粟野の方は合併以前の問題でございますので、私たちよりは少し距離が遠いかなという感じがいたしますので、聞いていただきたいと思います。
業者と市の職員の一部においてこの事件においては不正が行われ、クリーンセンター内部が険悪な状況にあったことは、裁判を傍聴することでうかがい知ることができたわけですが、市長は、このクリーンセンターの状況を何とかきちんとしたいという思いから、正義感の強い、正義感にあふれた、そして毅然として公務員として筋を通した小佐々さんをクリーンセンターに向けたということだと思います。この正義感の強い小佐々さんをクリーンセンターに向けたというその人事を行った市長は、当事者である市長本人は、その裁判には本人として何回くらい出廷したでしょうか。それが1点でございます。
それから、2点目は和解に至る経緯についてお伺いをいたします。この長い間、裁判を刑事事件、それから民事事件として行ってきたわけでございます。特に民事のほうに関しましては、市役所側の証人が次々と裁判に呼ばれまして、証言をいたしました。その様子を一部始終見させていただきましたので、その経緯と今回の和解との間に納得のいかないものを感じるのでございます。それで、その詳細を説明をしていただきたい。
それから、内容ですけれども、3番目といたしまして、これまでの裁判の流れで市側の証人、先ほども申し上げましたけれども、何人かの方が呼ばれております。その方たちは、一貫して事件を予知できるような危機感を感じていなかったというふうに口をそろえて証言をしてきたわけであります。つまり、小佐々さんが死亡に至った原因及び責任において、市は追及されるような非はないというようなことであったと思います。それがここに来て、最後の裁判からここに至るまでに謝罪するということに矛盾、もしくはギャップを感じるものがあります。
このような民事裁判において謝罪するという言葉、これは非常に重いものであると。よくテレビなどで聞く「遺憾に思います」などという言葉とは全く違う重みの深い文言であるというふうに伺っておりますが、そういうことであるならば、本当に全面的に今までの、つまり非はなかったと、そこまでは危機感を持たなかったというようなことに対して、そういう前言を撤回して謝罪する、全面的に謝罪するということでよいのか。の確認の意味で質疑をいたします。
以上です。
○議長(
小松英夫君) 答弁を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) 議案第24号につきまして、質疑、3点あるわけでございますが、1点の小佐々さんの人事であるとか、あるいは何回傍聴に行ったかと、こういうことでございます。
この人事につきましては、もう何度も申し上げているわけでありますが、私が議員になってから、北犬飼の
コミュニティセンターの、いわゆる昔であれば出張所長をやっていたということもございまして、非常に正義感があり、きちんとした人だと、こういうことを感じていたところであります。それは、あの当時、各団体に条例等、規約といいましょうか、そういうものがないということもありまして、そういうものを全部つくり上げたというのが小佐々参事でございまして、そういうことから、やはりきちっとできる職員というのがすばらしい小佐々さんだと、こういうふうに思ったからでございます。
さらに、傍聴に行かれたかと、こういうことでありますが、公務の日程の都合もございまして、私ご存じのとおりでありまして、30分から1時間刻みの行動をとっているところでございまして、そういう中では、この法定の代理人、弁護人でありますが、弁護士の皆さん方から出廷をいただいて、またそこで行われたことについて逐次報告を受けているということでございまして、直接傍聴に行った経緯はございません。
ほかの質疑につきましては、関係部長から答弁させます。
○議長(小松英夫君) 総務部長、栗坪君。
○総務部長(栗坪建雄君) それでは、和解の経緯等についてご説明申し上げます。
これにつきましては、12月の議会のときに議員全員協議会において一応ご説明を申し上げました。これにつきましては、平成17年12月26日付で、小佐々参事のご遺族の方から、本市及び事件の実行犯らに対して損害賠償の額7,000万円の支払いを求めて訴訟が提起されたということでございます。この訴訟につきましては、14回に及んだ口頭弁論が終結して、同日から和解協議に入っておりました。原告側から12月3日付で和解案が示されました。その和解案につきましては、10月の議会で説明したとおりでございます。原告からの和解につきましては、この原因、先ほど議員が言いました原因につきまして、市のほうの考え等が述べられました。それから、もう一つは、今後について職員に同じような事故を、こういう事件が起きないようにどう対処するのかということでございます。費用につきましては、300万円の請求ということでございました。
この和解案につきましては、いろいろ14回の協議の結果の中において、原告側においても、市のほうの意見、また相手側の意見、十分に協議した上で和解が締結されて、両方が納得して和解に、協議に応じるということでございますので、私どものほうは小佐々参事のほうの和解提案につきまして、そのように和解をしていくということでありますので、和解につきましては、双方とも納得したものであるというふうに、こういうふうに感じているところでございます。
それから、市側の証言とかいろいろ供述、そういう関係のところで、原因の予知ができなかったということにつきましては、そのとき、担当者、担当者が裁判のところの中で証言をしております。そのところの中で、予知予測がきちんとそこまではできなかったという答弁をしております。証言をしておりますので、それはそういうものをもとに今回の和解協議が提出されまして、市のほうもその和解につきましてその対応をしていきたいと。今回その承認をいただきたいということでございます。
市のほうにつきましては、今回の和解について一番重要なことにつきましては、小佐々参事のほうの遺族がお話がありますように、今後の危機管理、職員の危機管理についてきちんと対応してほしい。このように言われております。このことにつきましては、危機管理マニュアルをつくりましたり、いろんな委員会をつくりましたりして、そのものについてはきちんと対応していきたいと。それが、この小佐々参事の遺族に対する我々のこれから責を負っていく課題だと、このように一生かたく誓っているところでございますので、これは小佐々参事遺族の方にこたえるように、危機管理については徹底して対応していきたいと思います。
それから、和解の内容につきましては、私たちのほうは、原告のほうから和解提案がされたものですから、それについて和解をしていくということでございますので、その辺のところにつきましてはご理解をいただきたいと思います。
以上で答弁を終わります。
○議長(小松英夫君) 塩入佳子さん。
○18番(塩入佳子君) ただいま答弁をいただきました。
まず、市長のほうで裁判は、大変忙しい身であるので、まとめた時間がとれないから一度も出廷及び傍聴はしていないということを伺いました。裁判というのは、やはりその場に臨んでその場の空気で、人から又聞きで聞く、報告を受けるのとはまた違った臨場感といいますか、ひしひしと肌に感じるものを感じることが深いのでございます。そのために皆さんは傍聴するのだと思います。何人かの犯人と言われる人にも、後ろ側から態度、その発する言葉、様子というものを見て、私たちはこれはどういうことなのかということを感じたわけなのでございますので、ぜひ。例えば、傍聴なんかでしたら、20分でも30分でも座ることはできるわけですから、これだけの、全国的にも類を見ないような、1冊の本にあらわされてねらわれた自治体ということで表現されているような大きな事件でございますので、少しでもこの場に臨んでいただけたら、私たちも感情的に理解ができる部分があるのではないかというふうに思ってその質疑をいたしました。そういう全然出廷も傍聴もなさらないでこの和解に至ったということに対して納得のいかないものを感じるのでございます。それが1点。
それから、経緯については、今まで協議会のほうでも経緯を伺って、14回もしたのだと、協議をしたということで、それは時々の、14回全部ではありませんけれども、私も見させていただきました。しかし、各職員のそれぞれのその場に臨んだ答えであって、それが最終的に取りまとめてこういう結果になったのだということだと思いますけれども、その市の職員の方、あるいはかつて職員だった方という方の裁判の証言というものに第三者として見て、本当にそうなのかなということがたびたびあったものですから、これは本当にご本人の言葉でそう述べているのか、あるいは市役所という大きな組織、民間で言ったら会社みたいなものです。その会社の社長もおり、社長初め訴えられているわけですから、その職員たちが、あるいは職員であった方たちが証言もして証言するわけですけれども、果たしてと、こう首をかしげる場面が何度かあったものですから、ここに来ての和解というものに心から喜べないというようなところがございます。そこで、今回このような質疑をさせていただきました。
そして、今回の和解書の中の発生原因の一端がというふうになっております。この一端というところなのですが、どの辺を指しているのか、できたらご説明をいただきたいと思います。
○議長(小松英夫君) 答弁を求めます。
総務部長、栗坪君。
○総務部長(栗坪建雄君) 市のほうと関係の癒着めいた一端ということなのですが、これは調査委員会とかいろいろなところの中できちんと適正に協議をしながら処理しなかったとか、職員のところで飲食をともにしたとかがあったとか、そういうことの市民に誤解をされるようなところにつきまして、議会なんかの調査委員会とか、事件の特別調査委員会のところでそういう経緯の一報があります。そういうことを踏まえた上で、そういうことの不適切な市民に理解されない一部分というところが供述のところにあったので、その一端というところの言葉のところの中でこの事件のそういう職員のかかわりのところの中に一端というものがあったのだろうというふうに私どもは解釈しているところでございます。
以上です。
○議長(小松英夫君) 塩入佳子さん。
○18番(塩入佳子君) そうしますと、一部の職員のある行動に対してのみ責任を認めるということであって、市全体として一端というところをとってしまいますと、発生原因が鹿沼市の不適正な廃棄物処理というふうになっていきますけれども、そういうふうには理解はできないのでしょうか。
○議長(小松英夫君) 答弁を求めます。
総務部長、栗坪君。
○総務部長(栗坪建雄君) 一端というのは、そういう口頭があったということで説明しましたけれども、市全体というのは、その担当者、担当者がそこに担当しますけれども、これは人事異動とかいろいろのところがあります。ですから、この一端って、職員の一部のところのいろんな事務手続のところの中の一端ということについては、そこに担当した人がいたということについての一端というものがあったと。それがその人だけかということではなくて、そういうものをこれからは市全体のところの中できちんといろいろな共有をしながら、どの人がそういう業務に携わったとしても、責任を持ったこれからのルールのところの中で作業をしていくべきであるという意味だと。私はそういう一端であって、今回のところについて、議員さんが言うように、それではそこに担当した人だけの一人の話だけのことかということではないです。ただ、今回の市のところの中の一端ということは、たまたまその事件のところはそこの中で起きたけれども、そういう全体的なこれからの事務作業においたときは、だれが担当したとしても、今後はそういうことのないようにその一端の責任を市が感じますよということですから、そのところところのところではなかった。ただ、先ほどの話のところの中では、過去の議員のいろんな調査のところの中で、飲食をともにしたことがあるとかというそういう発言もあったものですから、そういうものも含めて全体のところの一端ということでございます。
ですから、一番大事なことは、今回和解するということは、同じ事件を二度と起こさないところ。起こさないためには、先ほど話しましたように、危機管理ということについてきちんと対応していくのです。それが遺族のところの私は非常に強い願いだと思います。ですから、このこと二度とないようにこれからは危機管理マニュアル化していきますよと。
それと、もう一つ私たちが強く感じていることは、この事件ということを永遠に忘れることなく心にしてきちんと対応しながらこれからも仕事をしていくと。この小佐々さんという人の事件が起きた、ここで和解になったからもう忘れてしまっていいよということ、私はそうとらえておりません。ですから、今回の和解というのは、小佐々さんという方を我々職員というのがきちんと忘れることなく、小佐々さんが行った行動につきましては、我々が理解をしながら、それから今後も職員の危機管理ということを、小佐々さんと同じことをこれから起こらないように、組織としてきちんと配慮しなさいよと、してくださいよということを我々は肝に銘じてこれからの公共の事業を努めていきたい。そこをきちんと確約する意味でも今回の和解ということがあるのだと、このように感じておりますので、ご理解いただきたいと思います。
以上です。
○議長(
小松英夫君) 塩入佳子さん。
○18番(塩入佳子君) 栗坪部長のおっしゃることはよくわかりました。部長は、今回、今年度で退職されるということも伺っております。退職された後も、今おっしゃったようなことをずっと忘れることなく心していただきたいなという希望がございます。
それと、それはそれといたしまして、もう一度市長にお伺いしたいのですけれども。先ほど答弁の中で、小佐々さんがすばらしい方だということがわかっておりましたということで、この仕事もお任せしたというか、希望を託したということだと思います。答弁の中で、今までの裁判の中では、ISOの関係で小佐々さんをクリーンセンターに送ったというふうなことをたびたびおっしゃっておられたと思いますけれども、もちろんそのこともあったでしょう。ISOという新しい施策を実行するに当たって、能力の高い方をお願いするという部分はあったと思います。しかし、その小佐々さんのすばらしいところを、そのほかの正義感ということですね。クリーンセンターのぐちゃぐちゃになっていたところを何とかということで。あそこは大変なことになっている、変えられるのは小佐々さんしかいないということで小佐々さんにお願いしたということを裁判の中でお聞きしました。そういうことですので、その部分について、今までは余りにも市の答弁としては、クリーンセンターのISOの問題でということがクローズアップされて、小佐々さんのすばらしさをということがかなりぼけていたので、その点についてもう一度お伺いしますとともに、今栗坪部長がおっしゃったようなことを、全く同じようなことを阿部市長も感じておられるのかについてお伺いをしたいと思います。
○議長(
小松英夫君) 答弁を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) 先ほどの質疑の中ででございますが、人事異動の件の中で、まさしく今行政というのが、ISOの14001や9001というのがもう既に認証をとって認定がされているということでございまして、その前段にあった環境ISOの14001というものについては、やはりきちんとした方が取り組まなければならない。さらには、先ほど言ったとおりに、北犬飼の所長をやっていたというときで、その人柄というのも十二分に知っていたと、こういうこともあったわけでございまして。そういう中でこの人事異動というものを行ったというふうに申し上げているところでございます。まさしく、その後における小佐々さんの遺棄事件、死亡ということになっていることに、大変無念な思いをしているところでありますし、さらには先ほど部長が言ったとおりに、危機管理マニュアルや、さらには職員の安全、安心というものについてのいろいろの規定といいましょうか、規約とか、そういうのをつくらせていただきました。マニュアルもつくらせていただきました。今この和解をするに当たって、その事件というものを生涯、鹿沼市の行政にあって忘れることなく、やはりこの思いというものが風化のすることなく努力をしていきたい。また、これを頭の脳裏の中には刻みながらいろいろな部分で努力をしていきたい、こういうふうに思っているところでありまして、部長の発言と全く同じであると、そういうふうにご理解いただきたいと思います。
答弁終わります。
○議長(
小松英夫君) 塩入佳子さん。
○18番(塩入佳子君) 今、市長の答弁をいただきまして、市が、市長が、小佐々さんに大いなる期待を持ってクリーンセンターに異動させたと。結果、このような事件が、予測しないことであったにしても、予測される部分があったにしても、結果こういうことでございましたので、それを異動を命じた市長及び市役所というものの組織が、小佐々さんをその危険なところに派遣したからには、市全体でもって守らなければいけなかったところが守り切れなかったということに対して、非常に残念なものを感じるのでありますけれども、その辺の責任ももちろん感じていただけているのでしょうか。この和解書の中で、最後にもう一度市長にお伺いいたします。
○議長(
小松英夫君) 答弁を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) 質疑にお答えします。
まさしくこの和解というものについては、原告からこのような和解文というものが出されてきたわけでございまして、それを我々のほうでは、訴訟に対する検討委員会で十分検討されていたわけでございまして、それに対しては我々の行政としての問題、さらにはこの私自身としてもこれからもこれを、先ほども言ったとおりに、風化することなく常に脳裏に置きながら、職員の安全というものについても配慮していきたい。こういうふうに考えているところでございまして、ご理解を願いたい、こういうふうに思います。
質疑に対しての答弁終わります。
○議長(
小松英夫君) 塩入佳子さん。
○18番(塩入佳子君) 以上をもって私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○議長(
小松英夫君) ほかに質疑のある方はありませんか。
7番、松井正一君。
○7番(松井正一君) それでは、議案第24号について質疑させていただきます。
私たち市議会議員というのは、議決をするに当たりましては、真意を確かめる責任があると思います。また、この案件については、過去において市議会の百条委員会においても議論してきた経過がありますから、今の答弁では不明な面が私なりにありますので、質疑をさせていただきます。
阿部市長にお尋ねをしていきたいと思っています。阿部市長の今の答弁を聞いていますと、小佐々参事が正義感があり、大変きちんと職務をこなしていた。また、条例をつくり上げたなどなどその評価は、私も、当時市職員の立場からしましても、同感であります。そういう中、今回の和解原告案によりますと、「本件事件の発生原因の一端が、鹿沼市の不適正な廃棄物処理行政の執行にあったことを認め」とあります。このことから推察するわけでありますが、発生原因が鹿沼市の不適正な廃棄物処理行政の執行にあったということを是正するために、小佐々参事を当時配属したのではないかということが、先ほどの答弁からはどうしても伺いざるを得ません。その点について市長は当時どのようなお考えでそのような対応をしたか。これは、私が2005年の12月議会で、一般質問でも市長の任命責任について追及をしている経緯がありますので、明確に答弁を願いたいと思います。
もう一点でありますが、先ほど総務部長からも、本事件を風化させないという声がございました。全くそのとおりであると思います。鹿沼市民は、この事件について、この事件が終わったとは思っていないと思っています。ですから、本件、この和解案に関しては、「謝罪」という言葉、これは大変法律用語上は重い言葉ですから、受けて側である、被告側である鹿沼市が、しっかりと原告側の思いを受けて謝罪をしているかどうか。それが私たちは議決のポイントになると思っていますので、その受けて側の鹿沼市としまして、謝罪の意味、もっと明確に説明してほしいのです。
今までの裁判の審議の経過から見ますと、新聞等々の報道では、その内容については極めてかみ合わない現状が報じられています。にもかかわらず今回和解ということで、しかもこの大変重い意味の「謝罪」という言葉を使っている。この言葉を市側は受け入れている。本当にその内容について、原告側の思いを被告側がきちんと受けとめているか、確かめたいのです。この謝罪という意味について、原告側の思いに対して被告側としては明確にどういうふうな思いで謝罪と言っているのかを、再度答弁を求めたいと思います。
以上2点です。
○議長(
小松英夫君) 答弁を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) 松井議員の質疑にお答えします。
1点目の質疑についてお答えさせていただきたいと思います。市長として人事異動の問題だと思います。これにつきましては、先ほども申し上げたとおりに、新たな事業に取り組む、いわゆるISOの問題もあります。さらには、新たな仕事をするというのは、責任感のある方でなくてはならないということもございます。そして、その人柄というのも私が知っていたと。こういうこともございまして、市長になったばかりでありますので、議員生活は長いにしても、全部の職員を掌握するということはなかなか難しい。そんな中で、このISOに取り組むということに対しては適任であろうと、このような判断をさせていただいたところでありますし、さらにこの職場についてはいろいろな問題があったといいましょうか、ごみ行政というのは大変、産廃で各地区で廃棄物を捨てるとか、そんな問題もあったということで、適正かつ正確にできる人という思いもあったわけでございまして、そんなことを胸に寄せながら努力をさせていただいたということでございますので、ご理解をいただければと、このように思っているところでございます。
質疑に対する答弁終わります。後の質疑については、部長に答弁させます。
○議長(
小松英夫君) 総務部長、栗坪君。
○総務部長(栗坪建雄君) 先ほどの塩入議員からも質疑あったように、和解条項のうちの発生原因の一端ということだと思うのですが、これにつきましては、不適切な廃棄物処理行政につきましては、鹿沼市議会が、先ほど議員が言いましたように、設置しました環境クリーンセンター事件に関する調査特別委員会や、市が設置しました鹿沼市一般廃棄物処理許可認可事務等に関する調査委員会が作成した報告書があります。この報告書の中に、例えば申請なしに廃棄物の処分業の許可を出している時期があったり、それから許可に当たって前例を踏襲するだけで審査らしい審査を行っていないということや、市のほうの特定の職員と業者が飲食をともにした癒着関係をうかがわせるようなことがあったと書いてあります。そういうものも含めて、今回のところにつきましては、この発生の原因の一端が鹿沼市にもあったのではないか。そこにつきましては、市のほうもきちんと理解をしておりますということでございます。
それともう一つ、「鹿沼市が本事件を真摯に反省し」ということがあります。今後二度とこのようなことのないようにというのが原告からあります。これにつきましては、鹿沼市も二度とないように、職員危機管理マニュアルの徹底など行政に対する暴力に対して、職員の安全を確保するためのなお一層の努力をしていきたい。このように考えています。
事件後の市の対応としましては、鹿沼市職員等公益通報条例や、鹿沼市個別外部監査契約に基づく監査に関する条例などさまざまな制度を策定しております。その中で、職員の安全確保の対策として、平成14年度から環境対策部に栃木県警の人の派遣をいただいて職員を配置したり、不当行為等の防止に対する要綱を定め不当行為等対策委員会を定期的に開催をしたりしております。さらに、19年度につきましては、不当要求対応マニュアルを作成するなど、個人ではなく組織で対応するような体制を整備しております。
この不当要求対応マニュアルにつきましては、現在の警察官としての模擬演技なんかもしてもらいまして、職員を集めまして、そういうときの対応をどうしたらいいかとか、そういうこともやっております。
この和解ということにつきまして、先ほど議員が言いましたように、和解というのは終わりではないと。これは私のほうもそう考えております。和解をするということは、和解をした内容に基づいて今後それを忘れることなく、市長も答弁しましたように、その意思に沿った形のところの中で行政を対応していく。そういう意識をきちんと確立をして、職員全員がそのものを理解をして今後の行政を進めていくことが和解だと、このように解釈しておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上で答弁を終わります。
○議長(
小松英夫君) 松井正一君。
○7番(松井正一君) 今の市長の答弁に対して再度お尋ねします。
答弁の中で、産廃業務等不適正な処理に対して、小佐々さんは、仕事の態度等から的確な業務をこなせるのではないかという話がありました。そういうふうな意味で任命をしたという意味では、私は任命責任は大いにあるのではないかと思います。今回、この謝罪という言葉に対して、いろいろな意味で判断があると思いますけれども、この間の裁判の中の原告側の主張を一言で言えば、事件の予見、または任命責任等これを明確に被告側が認めた上で謝罪をするということが、私は求められていることだと思います。この謝罪ということに対して、事件の予見、任命責任について認めるということでよろしいかどうか、市長の答弁を再度求めます。
○議長(
小松英夫君) 答弁を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) 松井議員の質疑にお答えします。
この予見があったかどうかということでありますが、私が人事異動をするときには、そのようなことは感じることができ得なかったと、こういうことでございます。その後の調査を重ねていく上に、その予見がされたということではなくて、いろいろな部分において危機管理というのが大切だというこんな思いを寄せてきたということも事実でありまして、人事異動の際にそれが予知されたか、予見されたかということもないわけでございまして、さらには民事裁判の中で、職員が証人に立たれた中にあっても、それを予知することは可能でなく不可能であったということも、直接の職場にいる方々も言っているわけでございまして、私としてもその後において、調査の段階において、いろいろのことが生まれてきたということでありまして、人事の際には、そのような予見というものは感知をしていなかったということが事実でございます。
さらに、この謝罪につきましては、先ほど部長が答弁をいたしたそのとおりでございまして、まさしく同じような答弁になるところでございます。
質疑に対する答弁を終わります。
○議長(
小松英夫君) 松井正一君。
○7番(松井正一君) 同じ話が繰り返してしまいますのでやめますけれども、謝罪の意味ということは、これ大変重いと思います。鹿沼市議会としても、百条委員会で市民の皆さんに本当にこういう事件が二度と起こらないように真剣にやってきたと思います。残念ながらその当時私は議員ではありませんでしたが、そういうふうな思いで謝罪という言葉を使うことは、私は納得ができません。討論は終わりますけれども、本議案には私は賛成できませんので、この後の採決に臨みたいと思います。
以上です。
○議長(
小松英夫君) ほかに質疑のある方はありませんか。
15番、大貫武男君。
○15番(大貫武男君) 私、ただいまお二人の議員の質疑を聞いている中で私なりに質疑させていただきますが、私、本事件が起きたときに設定されました百条委員会から関係をさせていただき、民事、刑事両事件において、議員の中では一番傍聴に行った一人であるというふうに私理解しているのですが、その中において今度の和解案について、1点だけ市長にお伺いをしたいのですが、今松井議員のほうからお話がありましたように、謝罪するというこの文言、非常に重いと。行政を携わっている人間としての謝罪するということに対する重さというのは、私のはかり知れないほど重いというふうに私は理解しておりますけれども、今市長の答弁の中で、人事をするときには予見はできなかったというお話にあったかと思うのですが、この人事のときには当然そういう予見は、これは当然に予見することはできなかった。それは当然だと思う。しかし、この小佐々さんの事件が起きる間の中のいろいろな問題を考えたときに、百条委員会の中でいろんな質疑をされてきたとき、そして刑事事件の傍聴をしたときの私の判断とすれば、私は予見できなかったという民事事件における多くの証人の答弁を聞いていると、違和感を感じざるを得ない。
そういう状況の中にあって、これ和解をするということは、今総務部長からもお話しがあったように、原告、被告が両方が納得した上で私は和解案が提示されたということはよく理解できます。しかし、原告の心の中に、予見を含めて予見をすることができなかったということも申しわけないということの意味を込めた謝罪をしていただきたいというのが、私は原告側の本音ではなかろうか。総務部長が答弁したように、予見ができなかったこと、そして今後二度とこういうことの起きないようにする行政としてやっていただきたいというのが、これは原告の本当の気持ちだと思います。そういう点を含めて謝罪するという意味の重さというものを十分に理解しつつ、予見を含めすることができなかったことは申しわけなかったということを、私は市長のほうから原告に対して言っていただければ、原告もこの和解を受け入れているわけですから、そのための前段階としての議案だというふうに理解しておりますので、その点について市長の誠意のある答弁を求めたいと思います。
○議長(
小松英夫君) 答弁を求めます。
市長、阿部君。
○市長(阿部和夫君) 大貫議員の質疑にお答えします。
人事異動の中で当然予見はできなかったということは理解できる。しかし、その後いろいろの調査の結果の中では、担当部局の方も、その当時予見するということはできなかったということだということでありまして、まさしく私もそのようなことはできなかったということは理解をいただいたわけでありますが、そのようなことを考えれば、やはり予見ができていれば、このような事件起きなかったわけでございまして、この謝罪の中には、先ほど言った原告、被告が、当事者同士が、それなりの納得のした謝罪をするという文章の中の予見ということについてはできなかったということは、まことに私も残念であったし、こういうことも中には私は含めて考えていくべきと、考えていけると、こういうことであります。
いずれにいたしましても、この事件が起きたことに対しては、本当に心苦しく、本当にこの事の重大さというものを身を持って思っているわけでございまして、今後も風化をすることなく、私の脳裏にも離すことなく、こういうことが二度とあってはならない。そして、この参事を思う気持ちを深く終生忘れることなく持ち続け、そして進んでいきたい。こういうふうに思っているところでございます。
質疑に対する答弁を終わります。
○議長(
小松英夫君) 大貫武男君。
○15番(大貫武男君) ありがとうございました。今市長の答弁を深く心に秘めてこれからの行政をやっていただきたい。そして、原告に対しての謝罪をきちんと我々もこれからもしていきたいと思いますし、二度と起こらないように鹿沼市民全体が守っていくということをお誓いしたいと思います。本当にありがとうございました。
○議長(
小松英夫君) ほかに質疑のある方はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) 別段ご質疑もないようですので、議案に対する質疑を終結いたします。
お諮りいたします。本件につきましては、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決したいと思いますが、ご異議はありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) ご異議なしと認めます。
したがって、直ちに採決いたします。
お諮りいたします。議案第24号につきましては、ご異議がありますので、起立により採決いたします。
本案は、原案どおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(起立多数)
○議長(
小松英夫君) 起立多数であります。
したがって、議案第24号については原案どおり決しました。
昼食のため休憩といたします。
再開は、午後1時といたします。よろしくお願いいたします。
(午後 零時01分)
○議長(
小松英夫君) それでは、休憩前に引き続き再開いたします。
(午後 1時00分)
○議長(
小松英夫君) 日程第5、議案第50号 鹿沼市
固定資産評価審査委員会委員の選任についてを議題といたします。
お諮りいたします。本件については人事案件でありますので、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) ご異議なしと認めます。
したがって、直ちに採決いたします。
お諮りいたします。議案第50号については、原案どおり岩本文雄氏の選任に同意することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) ご異議なしと認めます。
したがって、議案第50号については原案に同意することに決しました。
続いて、日程第6、議案第51号 鹿沼市
固定資産評価審査委員会委員の選任についてを議題といたします。
お諮りいたします。本件については人事案件でありますので、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) ご異議なしと認めます。
したがって、直ちに採決をいたします。
お諮りいたします。議案第51号については、原案どおり宇賀神良夫氏の選任に同意することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) ご異議なしと認めます。
したがって、議案第51号については原案に同意することに決しました。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。明日27日から29日まで及び3月3日4日を議案調査のため休会いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
小松英夫君) 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定いたしました。
なお、5日は、定刻から本会議を開き、議案に対する質疑並びに市政一般質問を行います。
本日はこれで散会いたします。
(午後 1時03分)...