函南町議会 > 2020-03-10 >
03月10日-05号

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  1. 函南町議会 2020-03-10
    03月10日-05号


    取得元: 函南町議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-19
    令和 2年  3月 定例会       令和2年第1回(3月)函南町議会定例会議事日程(第5号)               令和2年3月10日(火曜日)午前9時開議日程第1 一般質問(通告順)---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程に同じ---------------------------------------出席議員(16名)    1番    岩城 仁君        2番    古村 高君    3番    野田哲郎君        4番    兵藤慎一君    5番    田中正美君        6番    植松淳史君    7番    杉村 清君        8番    田口彰一君    9番    市川政明君       10番    土屋 学君   11番    馬籠正明君       12番    中野 博君   13番    鈴木晴範君       14番    加藤常夫君   15番    長澤 務君       16番    大庭桃子君欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため会議に出席した者の職氏名 町長          仁科喜世志君  副町長         佐野章夫君 会計管理者       大塚信行君   教育長         山邉義彦君 総務部長        梅原宏幸君   厚生部長兼環境衛生課長 棚井郁夫君 建設経済部長      前川 修君   教育次長        武藤亮二君 総務課長        杉山浩巳君   企画財政課長      平井輝久君 税務課長        櫻田英樹君   管財課長        露木元徳君 住民課長        松井 仁君   都市計画課長      江田朝夫君 健康づくり課長補佐   溝田正吾君   福祉課長        大沼裕幸君 生涯学習課長      渡辺正樹君   建設課長        西川公次君 産業振興課長      田中敏博君   上下水道課長      冨田貴志君 子育て支援課長     飯島正紀君---------------------------------------職務のため出席した者の職氏名 事務局長        仁菅昭浩    書記          小竹亮平--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(中野博君) 皆さん、おはようございます。 ただいまの出席議員は16名です。定足数に達しておりますので、これより3月定例会第5日目の会議を開きます。                              (午前9時00分)--------------------------------------- △議事日程の報告 ○議長(中野博君) 本日の議事日程は、お手元に配付したとおりです。--------------------------------------- △一般質問 ○議長(中野博君) 日程第1、一般質問を行います。 質問の通告がありますので、順次発言を許します。--------------------------------------- △野田哲郎君 ○議長(中野博君) 最初に、3番、野田哲郎議員の質問に入ります。 3番、野田議員。     〔3番 野田哲郎君登壇〕 ◆3番(野田哲郎君) おはようございます。 それでは、通告書に基づきまして質問させていただきます。 1、幼児教育への環境整備と教育の充実は。 幼児教育は、目先の結果のみを期待するのではなく、生涯にわたる学習の基礎をつくることや後伸びをする力を培うことなどに重点を置いた教育であり、その重要性はますます高まっている。 近年の幼児を取り巻く環境の変化や家庭、地域社会の教育力の低下が指摘されている中、家庭、地域社会を巻き込んだ幼児教育の提供が必要であり、その成果を小学校に引き継ぐため、幼児教育の充実が求められている。 一方、待機児童問題は、これまでも各自治体の重要な課題であり、昨年10月からの幼保無償化を踏まえ、その対策は喫緊の課題となっている。 そこで伺います。 (1)待機児童の現状とこれまでの取組は。 (2)待機児童解消のための保育所等施設の開設は。 (3)幼児教育と家庭、地域社会との連携方策は。 (4)幼児教育と小学校教育の具体的な連携方策は。 (5)幼児教育センターの開設は。 2、小・中学校教育における学力向上への取組は。 我が国の学力は、国際的に見て上位にはあるが、その一方で読解力などが低下傾向にあり、学ぶ意欲や学習習慣が必ずしも十分ではない状況にあると言われている。そうした中、当町では、特色ある学校づくりを目指したグランドデザインの作成などを通じた教育の質の向上等に努めていると伺っておりますが、中でも学力の向上へのより一層の取組が求められている。また、小・中学校における教育の情報化を進め、分かる授業の実現のための環境整備を図ることが重要と考えている。特に、政府においては、2023年度までに全小・中学校への1人1台パソコン配備を目指すとしている。 そこで伺います。 (1)当町における小・中学生の学力・学習状況調査の状況は。 (2)学力向上の取組と改善を今後どうするのか。 (3)小・中学校の1人1台パソコンの今後の整備計画は。 以上よろしくご答弁をお願いいたします。 ○議長(中野博君) 質問1の(1)から(5)までについて、教育次長。     〔教育次長 武藤亮二君登壇〕 ◎教育次長(武藤亮二君) おはようございます。 野田議員のご質問1の幼児教育の環境整備と教育の充実はの(1)待機児童の現状とこれまでの取組はについてお答えいたします。 町では、平成27年3月に平成27年度から5か年の事業期間とする函南町子ども・子育て支援事業を策定し、子供の幼児期の教育・保育の一体的な提供や家庭における養育支援、地域における子育て支援等を総合的に推進しております。なお、本年度は令和2年度から5か年を事業期間とします第2期函南町子ども・子育て支援事業計画を作成中でございます。 ご質問の当町の待機児童の現状でございますが、平成27年4月から子ども・子育て支援法の施行に伴う保育所の申込み基準の改定により、当町においても平成28年4月まではゼロでしたが、平成29年4月に初めて6人の待機児童が発生し、昨年4月の待機児童数は9人と、保育所に入所を希望する方の要望に応えられていないのが現状でございます。加えまして、NTT東日本伊豆病院跡地の宅地分譲や昨年10月からの幼児教育・保育の無償化などにより、さらに保育量の増加が予想されております。 続きまして、これまでの町の待機児童に対する取組でございますが、平成28年度には町立西部保育園増築工事を施工し、平成29年4月には定員を150人から190人に増員し、増加する保育ニーズに対応してまいりました。平成27年度から待機児童解消対策の一環として、町立みのり幼稚園において年間預かり保育を開始し、平成29年度には自由ヶ丘幼稚園、平成30年度には春光幼稚園、本年度からは丹那幼稚園でもそれぞれ開始し、令和2年度からは二葉幼稚園でも年間預かり保育を開始いたします。これにより、町内5つの幼稚園で年間預かり保育を実施することとなり、今後も幼児の心身の健全な育成を図るとともに、保護者の子育てを支援するという目的を果たしてまいります。 また、町内にあります民間保育所の代表者の方たちとの意見交換会を開催し、町の待機児童解消対策への協力をお願いするとともに、新たな民間保育所への整備についての考えや意見をお伺いしました。その中で、新たな土地を購入し、施設を新設して保育所を運営するという営業的な体力はありませんが、何らかの形で土地を提供していただければ、新たな保育所を新設し、運営していくことは可能ではないかという意欲的なご意見も伺いました。 また、企業主導型保育所の設置に向けた働きかけを社会福祉法人や一般企業などに行ってまいりましたが、職場内における保育ニーズの状況や設置場所の確保が困難とのことで、今のところ企業主導型保育所の設置までには至っておりませんが、現在も複数の企業から問合せなどがあることから、今後も企業主導型保育所の設置に向けた働きかけを継続してまいりたいと考えております。 続きまして、ご質問2の待機児童解消のための保育所等の開設はについてお答えします。 現在、令和2年度から5か年の教育・保育・子育て支援事業等の量の見込みやその確保方策などを設定します第2期子ども・子育て支援事業計画の策定作業を進めているところでございますが、当町では、少子化や人口減少が進んでいる中でも、新たに60人規模程度の保育の受皿を整備しないと、待機児童が解消されないという推計値が出ております。そのため保育施設整備に係る国の補助制度の有効活用や町の財政的な負担軽減等も十分に検討した上で、令和2年度から旧みのり幼稚園跡地に60人規模の民間保育所を誘致する事業に着手いたします。今現在の事務スケジュールは、新年度に入りましたら速やかに民間保育所を設置運営していただく社会福祉法人を公募し、プロポーザル方式にて事業者を決定、国や県との事前協議を行いながら、保育所整備に係る補助金の手続を始め、令和3年度に建設工事を行い、令和4年4月から新たな民間保育所を開設する予定でございます。 続きまして、ご質問(3)の幼児教育と家庭、地域社会との連携方策はについてお答えいたします。 子供は、生まれて最初の多くの時間を共にするのは母親を中心とした家族と過ごします。保護者の子供に及ぼす影響は、その後の子供の人生にも大きな影響を与えると言われております。幼稚園や保育園は、子供が家庭から初めて離れ、園での集団生活を経験し、家庭に戻ることになりますが、登園したときや迎えにきた保護者に対して、幼稚園教諭や保育士から今日の子供の様子について丁寧に伝えることが重要とされております。また、保護者の方にも、家庭に帰りましたら、自分のお子さんとお話をしていただくようお願いしております。今日園であったこと、友達と遊んで楽しかったこと、うれしかったこと、徒競走で負けて悔しかったことなど、様々な場面で子供の話を聞いていただき、褒めたり慰めたり激励したりしながら、子供たちの自己肯定感を養っていただくようにしております。このように家庭との連携は、保護者と保育者との日々のコミュニケーションが大切であると考えております。 地域社会との連携では、地域の皆さんのご協力をいただきながら活動しております。学習支援活動では、ボランティアの方による絵本の読み聞かせなど、環境整備活動では地元農家の方にご協力をいただき、種まき、苗植え、野菜づくりなど、防災事業では消防団の防火パレードへの参加などがございます。また、地区老人会の皆さんとの交流も盛んに行われ、生活発表会や運動会など園の行事への招待などを行っております。 また、かんなみ知恵の輪館子育て交流センターでは、就学前の親子が楽しみながら親子の絆を深めるイベントや保護者の子育てに関する講習会を年間を通して開催し、家庭での子育て力の向上を図っており、子育てコンシェルジュとして保育士や心理士、保健師による子育て相談が気軽にできる体制を整えており、子育て世代の交流の場、子育てボランティアとの多世代交流の場として子育てに係る孤立感軽減の役割を果たしております。幼児教育では、地域の皆さんのご協力や連携が不可欠であり、子供たちの成長を楽しみながら地域の中で見守られ育まれることが大切であると考えております。 続きまして、ご質問(4)の幼児教育と小学校教育の具体的な連携方策はについてお答えいたします。 町では、昨年度より保幼小中の園長・校長会を年3回開催し、連携方策について話し合ってまいりました。子供たちの入学後、送り出した保育園、幼稚園の先生が小学校の授業参観をし、個々の学校での生活の様子を見て情報交換する機会を新たに設けたり、園児と小学生の交流活動の場を設けるなど、進めることができました。また、私立・公立の保育園、幼稚園、小学校から代表者に集まっていただき、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を各年齢における発達目標に合わせたかんなみ乳幼児教育カリキュラムを作成し、来年度から実施、検証いたします。そのほか、幼児期の教育内容充実を小学校がしっかりと引き継ぎ、学校教育につなげていくことを目標とした接続期カリキュラムを作成し、今年度から施行し、修正、改定を進めているところでございます。 続きまして、ご質問(5)の幼児教育センターの開設はについてお答えします。 幼児教育センターの業務は本年4月よりスタートする予定でございます。主な業務内容は、先ほどご説明いたしましたかんなみ乳幼児カリキュラムの作成や小学校との接続を意識した教育など、幼児教育の内容指導方法等に関する調査研究と、幼稚園教諭、保育士の研修機会の提供や指導助言をしていく予定で、必要に応じて先生方や保護者との相談業務を行う計画でございます。 設置場所につきましては、検討した結果、教育委員会学校教育課内とし、その理由といたしましては、役場内関係各課との調整、外部関係機関との連絡調整がしやすいとの判断からでございます。担当職員につきましては、幼児教育センター長学校教育課長が当たり、学校との連携も重要なことから、幼児教育指導主事として退職した小学校校長を、幼児教育アドバイザー幼稚園園長経験者にお願いする予定でございます。そのほか子育て支援課に所属する臨床心理士を幼児教育センター相談員として共に業務に当たり、幼児教育センターをスタートさせたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、再質問させていただきます。 まず、(1)の待機児童の現状とこれまでの取組についてでございます。 先ほどのご答弁の中にもありましたように、函南町における待機児童というのは、6名から9名というようなことで、その対策としては、施設の増築あるいは幼稚園等における年間預かり保育の拡充、こういうことで対応しているということでございました。 そこで伺います。対策として行っている年間預かり保育の現状と教育活動の実態はどのようになっているのか伺います。 ○議長(中野博君) 子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(飯島正紀君) 年間預かり保育の現状と教育活動の実態でございますけれども、教育時間後の集中力の欠けやすくなる時間となりますので、一人一人の安全に配慮しながら、季節、天候、子供の発達段階を考慮して預かり保育の指導計画を作成し、その計画を基に屋外遊びや歌、図工などの室内遊びを中心に保育を行っております。また、3歳から5歳までの混合保育のメリットを生かし、異年齢での交流が図れるようなふれあい遊びやお互いに協力し合える場を意識的に設けたり、返事や挨拶、話の聞き方、手洗い、うがいなどの基本的生活習慣を大切にした家庭生活へのつながりを心がけた保育を行っております。 以上です。 ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) ありがとうございました。 特に、年間預かり保育についても、単に親の育児の肩がわりということで終わってしまうことなく、幼児期にふさわしい生活を送るためにも、家庭、地域社会で行う生活体験、こういうものにも積極的な支援をお願いしたいというふうに思います。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それでは、次の(2)待機児童解消のための保育所等施設の開設についてでございますけれども、答弁で、待機児童ゼロを目指して積極的な取組をするということで、今回、民設民営の保育園を令和4年4月から開設するという答弁がありました。このことは非常に函南町の待機児童解消への具体的かつ積極的な取組であり、心より敬意を表したいというふうに思います。ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。 そこで伺います。 民間事業所を公募するとのことですが、応募する見込みは、また、60人規模の保育園ができた場合の効果はどのようなものがあるのか伺います。 ○議長(中野博君) 子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(飯島正紀君) 平成25年度からの国の保育士等に係る処遇改善、こういう策によって民間保育所の給付に係る金額は年々増加しておりまして、保育所の運営は以前より余裕があるものとなっていると感じております。保育所を運営する社会福祉法人等の経営力、資本力は増強されていると私どもも考えております。町内の民間保育所の代表者との話合いの中でも、旧みのり幼稚園跡地を無償貸与するのであれば、応募してくる社会福祉法人は必ずいるのではないかというようなご意見が多かったことから、応募があると考えております。 また、60人規模の保育園ができた効果でございますが、第2期子ども・子育て支援事業計画の保育の量の見込みの中では、保育園を希望する方の要望に十分応えられるというふうに考えております。 以上です。
    ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) ぜひ保育園等を希望する親御さんのニーズに十分応えていただきたい。早期の実現を目指して頑張っていただきたいというふうに思います。 それでは、次の(3)と(4)の家庭、社会あるいは小学校の連携でございますけれども、時間の関係上、私のほうからご要望を1つ言わせていただきます。 特に家庭との連携では、より一層の保護者、保育者のコミュニケーションの強化をお願いしたい。また、地域の連携策としましては、各園に地域の声を取り入れる場所を設置するなど、より強固な協力連携体制を築くよう強く要望したいというふうに思います。ぜひよろしくお願いいたします。 それでは、次の(5)幼児教育センターの開設についてでございます。先ほども本年4月からの幼児教育センターの開設ということで、幼児教育・保育の充実を推進して、質の高い幼児教育の提供を、あるいは幼保小中の連携を図るという取組でございます。こういう先進的なあるいは先駆的な取組でありまして、ぜひ成功するように頑張っていただきたいと。取組については大いに評価しているところでございます。 そこで、伺いたいと思います。 今回設置する幼児教育センターと現在、教育支援センターというのがあると思うんですけれども、この違いといいますか、内容の違いが何かあるのでしょうか。伺いたいと思います。 ○議長(中野博君) 教育長。 ◎教育長(山邉義彦君) ただいま質問ありました幼児教育センター教育支援センターの内容の違いということで、幼児教育センターについては、幼児教育・保育の教育内容の充実を目的に設置します。具体的にいいますと、幼児教育・保育の内容、指導方法等に関する調査研究、保育者への研修機会の提供、相談業務、教育保育施設、環境についての助言、情報提供といった事業を展開する予定です。 教育支援センターは、現在も事業を行っております。どんな事業を行っているかということですが、学校教育の内容充実というものではなくて、不登校やいじめ、虐待、問題行動など、学校が抱える諸問題を学校と連携して支援していく、そういう事業を行っております。具体的には、不登校児童・生徒への教育支援活動、児童・生徒への虐待、問題行動について学校への支援チーム体制づくりや連絡調整の支援活動、児童・生徒と保護者及び教職員に対する相談、教育相談と支援活動、適応指導教室の運営指導等を行っています。ここで共通することもあります。子供の発達に対する支援については幼児教育センター事業と共通していますので、今後、情報の共有と活動の連携は図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) ぜひ幼児教育の拠点として大いに期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上です。 ○議長(中野博君) 質問2の(1)から(3)までについて、教育長。     〔教育長 山邉義彦君登壇〕 ◎教育長(山邉義彦君) 野田議員ご質問2の小・中学校における学力向上への取組はの(1)当町における小・中学生の学力・学習状況調査の現状はについてお答えします。 現在実施しています小・中学校の全国学力・学習状況調査の目的は、3つあります。1つは、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童・生徒の学力や学習状況を把握分析し、国として教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ること。2つ目は、各学校が児童・生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てること、3つ目は、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立するということです。つまり、調査の結果を分析し、子供たちの指導方法の改善に役立てていくという目的で実施しております。 当町の結果について、改善方法について、毎年結果の出る10月ごろ、「全国学力・学習状況調査からみえる函南町の子どもたち概要版」として町全体としての様子を各家庭に配布しております。また、小・中学校でも、自校の結果や改善方法について分析し、学校だより等を通じてお知らせしております。調査を実施する学年は小学校6年生と中学校3年生ですので、毎年対象の児童・生徒が変わることになります。さらに、問題も毎年変わりますので、分析の手法として、主に全国平均と比較して教科、領域ごとに優れていたか劣っていたかと、その結果を受けての対策についてお知らせするものとなっております。 昨年10月に配布しました概要版の内容を抜粋して紹介しますと、小学校国語では、平均正答率が全国を上回りました。特に、話すこと、聞くこと、書くことの領域でかなり良い結果となっています。小学校算数でも平均正答率が全国を上回りました。数と計算、量と測定の領域で良い結果となっています。中学校国語では、平均正答率で全国をやや下回りました。各領域とも平均的に下回り、課題と言えます。中学校数学では、平均正答率がほぼ全国平均でした。関数の領域でやや下回り、課題が見られました。本年度初めて実施された中学校英語ですが、平均正答率がほぼ全国平均でした。各領域ともほぼ全国平均でした。このような本年度の概要結果をお伝えしましたが、ここ数年、全国平均に比べ常に高いとか常に低いとか、そういった傾向はなく、ほぼ全国平均並みと分析しております。 野田議員ご質問2の(2)学力向上の取組と改善を今後どうするのかについてお答えします。 全国学力調査の結果については先ほど申し上げたような概要ですが、各小・中学校では、さらに細かい分析を行っており、授業改善や学力の向上に生かしております。ある小学校では、漢字と計算力の向上を目指し、年間3回一斉テストを行い、意欲化を図ったり、他の小学校では、放課後補充学習をパソコンで行ったりと、様々な取組を行っております。 ただし、学力といってもペーパーテストではかれる学力ばかりではありません。学校教育法では、学力について、生涯にわたり学習する基盤が培われるよう基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力、その他の能力を育み、主体的に学習に取り組む態度を養うことに特に意を用いなければならないと書かれております。一般的に申し上げますと、1つ目の基礎的な知識、技能、これはペーパーテストでもはかれます。2つ目は、思考力、判断力、表現力等の能力、これも問題文の工夫等ではかっていますが、数値化できないものもあります。最後、主体的に学習に取り組む態度については、ペーパーテストで数値化することはかなり難しいものです。これからの社会を生き抜く力として、予期せぬ課題であっても解決していく能力と意欲を培うことが重要と考えています。課題を解決するためには、主体的・対話的で深い学びが重要と新学習指導要領でも示され、意図的・計画的な授業の中で表現力を身につけ、主体的に学習に取り組む態度を育成しようと授業研究会や研修会を行い、教員の指導力向上に努めているところです。また、これらの学びを支えるものの1つとして、ICT環境整備も進めております。 野田議員ご質問2の(3)小・中学校への1人1台パソコンの今後の整備計画はについてお答えします。 現在、メディア等で報道された1人1台パソコンは、国のGIGAスクール構想が掲げる目標であり、令和5年度までに全国の小・中学生1人1台の学習用パソコン端末と高速大容量の通信ネットワークを整備すると打ち出されました。それとは別に、国では、教育の情報化に向けた環境整備5か年計画が進行中です。令和4年度までに学習者用コンピュータを3クラスに1クラス分程度、指導者用コンピュータを授業担当する教師1人1台、各教室に大型提示装置、ICT支援員を4校に1名程度配備するという計画です。また、今回のGIGAスクール構想の補助要件の中には、令和4年度までの教育のICT化に向けた環境整備5か年計画の完了が入っているため、これと並行して計画を進めていかなければならない状況となっております。 町の今後の整備計画としましては、令和2年度に小学校5・6年生と中学校1年生、令和3年度に中学校2・3年生、令和4年度には小学校3・4年生、令和5年度に小学校1・2年生と、国が示す計画に従い、段階的に1人1台の環境整備をしていくことを検討しているところでございます。 以上です。 ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) まず、ご答弁ありがとうございました。それでは、再質問させてもらいます。 (1)と(2)を総括して再質問させていただきます。 当町の小・中学校の学力というのは全国平均並みであるというご答弁があり、少し安心したところでございます。これからも学力のアップにご尽力をいただきたいというふうに思います。 そこで伺います。 学力の向上には、生活習慣の影響が大きいと伺っています。したがって、家庭の協力も非常に大切と考えておりますが、家庭にどのような協力要請をしていますか、伺います。 ○議長(中野博君) 教育長。 ◎教育長(山邉義彦君) ご指摘のとおり、学力向上にはご家庭の理解と協力はとても大切と考えております。 まず、最近の子供たちは、文章の読解力、言語能力が落ちているとの報告があります。そこで、町全体で読書記録ノートを小・中学生に持たせ、読み終えた本の感想記入とともに、担任と保護者が励ましの言葉を入れるようにしております。 次に、多くの小学校で実施している内容ですが、学習カードと呼ばれるような子供自らが学習の記録を書いたものを保護者と学校で共有しています。保護者に漢字や計算の丸付けなどの依頼をしているところもありますので、保護者が気になったことはこの学習カードを通して担任に連絡していただき、連携をしながら家庭での学習習慣を身につけるための取組をしております。 また、ノーメディアデーとして、テレビ、スマホ、ゲームをしない日を決め、親子で読書をしてくださいと呼びかけている学校もあります。 中学校では、家庭学習ノートと呼ばれるものや学力向上ノートと呼ばれる家庭で自主学習を奨励する取組を行っています。内容は各個人が決めることになっており、点検は担任ばかりでなく、学年主任や部活顧問、教頭、校長も行うことがあります。そこにコメントを記入し、生徒たちの取組を励ましております。また、これを保護者にも見ていただいて、保護者の家庭での学習習慣づくりに成果を上げていると聞いております。ただ、仕事が忙しくてという保護者もありますので、各家庭の状況に応じての取組ということで、保護者と連絡を密にしながら進めてほしいと学校にはお願いしているところでございます。 以上です。 ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) ぜひ今後とも学校と各家庭が一体となって、子供の学力の定着にご努力願いたいというふうに思います。 それでは、次の最後になりますけれども、(3)の小・中学校の1人1台パソコンの今後の整備計画でございます。先ほどのご答弁でも、令和5年度までに函南町の全小・中学校の整備を完了するということでございます。大いに期待したいというふうに思います。 そこで、この関連で再質問させていただきます。 ICTを活用した教育活動を推進するに当たり、教師の技術面、管理面、教育面等での負担が生じると考えますけれども、その対応はいかがお考えでしょうか。 ○議長(中野博君) 教育長。 ◎教育長(山邉義彦君) ご質問のように、ICTを活用した場合、その運営上、非常に課題があると考えております。 現在、教員の技術面の向上、それから教育活動への利用場面を増やす、そんな研修をするために、まず指導者用のコンピュータ、教員が持つコンピュータを導入したいと考え、来年度予算に計上させていただいているところです。来年度から小学校でのプログラミング学習も入ってきますので、小学校の担任分と中学校の一部、教員全体の約半数ぐらいを整備し、翌年度、残り教員分と考えております。 もう一つ、来年度予算に大型モニターの中学校への整備を計上しております。これで来年度中には全ての普通教室に大型モニターが入ることになります。この活用については、全ての教員が習得できるよう研修の機会提供や指導助言をしていきたいと考えております。 管理面ですが、現在、指導助言と管理のサポートのため、ICT支援員を1名配置しております。整備を進めるに従い支援員の業務が拡大していくと考えますので、今後も増員も検討していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 3番、野田議員。 ◆3番(野田哲郎君) ぜひ十分教員等に配慮した体制づくりをお願いするとともに、児童・生徒の情報活用能力の育成、あるいはICTを効果的に活用した分かる授業、この実現のために、ぜひ環境整備といいますか、迅速に進めていただきたいと、そういうことによって、先ほどからちょっと言っている函南町の学力のアップにつなげていければと考えております。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(中野博君) 一般質問の中途ですが、ここで10分間休憩をします。                              (午前9時38分)--------------------------------------- ○議長(中野博君) 休憩を解いて会議を再開します。                              (午前9時48分)--------------------------------------- △植松淳史君 ○議長(中野博君) 一般質問を続けます。 次に、6番、植松淳史議員の質問に入ります。 6番、植松議員。     〔6番 植松淳史君登壇〕 ◆6番(植松淳史君) 通告書に基づきまして一般質問をさせていただきます。 質問事項1、函南町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例(以下条例と申します)に対する町としての見解について。 現在、函南町軽井沢地区における民間会社のメガソーラー建設計画において、町も、議会を初めとして多くの住民も建設による災害の危険性が増大する懸念や景観悪化が予想されるために反対をしています。しかしながら、当該条例に関しては町からの見解として、届出や許認可が済んでしまった後に条例施行をしたため、全面的に適用できず、附則の経過措置に基づく既に事業に係る法令の規定に基づく許認可等の申請もしくは届出を行っている場合または事業を行っている場合にはという条文にのっとり、9条第1項の届出を業者側に求めているという現実があります。また、12月議会などでも従来からの町の見解はこれらのことを基にした説明や答弁がなされてきた経緯があるのを承知しています。条例に関して全面的に適用できるのではないかという解釈と意見や、一部では、町職員が適用できるという話をしたということが言われており、この件に関して具体的に確認する必要があるために質問を行います。 (1)軽井沢メガソーラーの条例適用可否について、不遡及の原則に基づくと適用は難しいとの判断だと何度も答弁を聞いているのですが、当該建設計画の今のタイミングにおいて、法的に条例を全面的に適用することは現実的に可能だと考えていますか。 (2)県のモデルガイドラインにのっとって作成したという函南町の条例は届出日を起点としていますが、函南町だけ特殊であるという指摘をする方々もいます。どの市町の条例のどの部分と同様と考えているのですか。 (3)附則の経過措置に基づいて、軽井沢メガソーラーの事業者に第9条第1項の届出を求めているのですが、現時点で業者は届出に応じて提出されているのですか。また、この案件以外の同様の事例で届出状況はどうなっていますか。 (4)昨年10月20日にダイヤランドにおける地域懇談会で、町の幹部職員が軽井沢メガソーラーに条例適用できるといった様子がインターネット動画で見られるのですが、個人的には条例適用できると言った話の前後はどういう話だったのですか。 (5)環境アセスメントに対応するためのコンサルタントに依頼する経緯は何ですか。 (6)軽井沢メガソーラー建設阻止に向けて、町としての取組は何ですか。 続きまして、質問事項2に移ります。 木立キャンプ場の現状と方向性について。 昨年の台風19号で町内各地が被災し、木立キャンプ場までの道路も被災して、現在も馬坂神社より上の区間がいまだ通行止めになっており、現地までマイカーでたどり着けない状況が継続しています。町内において安価で手軽に利用できる公営のキャンプ場ということもあり、利用者も定着していると思われますが、このところアニメやドラマなどで取り上げられることも一因として、キャンプ人気が高まっているとも聞きます。 そこでお伺いいたします。 (1)木立キャンプ場と周辺の台風19号被災状況と今シーズンの開設見込みはどうなりますか。 (2)木立キャンプ場の町内外者の利用状況と今後の利用者に喜んでいただけるようにするための方針をお伺いします。 以上2項目についてご質問いたします。よろしくお願いいたします。 ○議長(中野博君) 問1の(1)から(6)までについて、建設経済部長。     〔建設経済部長 前川 修君登壇〕 ◎建設経済部長(前川修君) 植松議員のご質問1、函南町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例に対する町としての見解についての(1)軽井沢メガソーラーの条例適用可否について、今現在のタイミングにおいて法的に条例を全面的に適用することは現実的に可能だと考えていますかについてお答えいたします。 函南町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例第9条第1項の規定による届出を行わなければならない時期につきましては、事業に関わる法令の規定に基づく許認可等の申請または届出の前までとなっております。軽井沢地区におけるメガソーラー計画の事業者は、既に事業に関わる法令の規定に基づく森林法の林地開発許可申請を平成30年10月31日に行っていることから、条例施行時において条例第9条第1項の規定による事業を実施しようとするときの届け出なければならない時期は既に過ぎており、よって、条例第9条第1項の規定による事業実施の届出をそのまま事業者に義務付けることは時期的に不可能を強いるものとなります。また、条例第9条第1項の規定による届出を前提とした条例第9条第3項の事業を実施しようとするときの町長の同意についても同条第1項の規定による届出を義務付けることができないことから、適用できないと町は判断しております。 このことから、全面的に条例を適用することにつきましては、事業者に対し条例を遡って適用することにつながり、法の不遡及の一般原則に反し、行政権の乱用と判断されるおそれがあるため、適用することは難しいものと考えております。 しかしながら、条例施行日において既に事業に関わる法令の規定に基づく許認可等の申請もしくは届出を行っている場合や既に稼働中の発電設備であっても、施行日以降の変更の届出やそれに伴う町長の同意、また稼働状況等に関する報告や事業の廃止等の届出などにつきましては条例が適用できるものとなっております。 続きまして、ご質問の(2)函南町の条例は届出日を起点としていますが、函南町だけ特殊であるという指摘をする方々もいます。どの市町の条例のどの部分と同様と考えているのですかについてお答えします。 函南町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例における事業を実施しようとするときの届出日は、県のモデルガイドラインに沿ったものとなっております。県は平成30年3月に再生可能エネルギーの導入促進と防災や環境、景観保全等をどのように調和していくのかについて県内の全市町にアンケート調査を実施しております。当町では、発電設備の設置に当たり、何らかの規制や基準が必要であると考えていることや県が所管している環境アセスメント適用範囲の拡大、また県土地利用については、土地利用指導要綱よりもさらに強制力を持つ県条例の制定が必要であることや、県独自のガイドラインの制定を進めるべきなどの意見を回答させていただきました。なお、県内市町からもこのような意見が多かったことから、県は太陽光発電設備の適正導入に向けたモデルガイドラインを策定し、平成30年12月4日に公表しております。このように県内市町に対し指針が示されたことから、当町においても県のモデルガイドラインに沿った条例を制定することといたしました。 ご質問のどの市町の条例のどの部分と同様と考えているのですかにつきましては、県内では、県のモデルガイドライン公表後の令和元年9月1日に施行された袋井市の条例が施行日においてFIT法第9条第1項の規定による申請をしており、かつ再生可能エネルギー発電設備の設置工事が完了していない場合は、この条例の規定を適用するものとしておりますが、この場合において条例第12条の規定による市長の同意は適用しないとしております。この条例に軽井沢地区のメガソーラー計画を当てはめた場合、市長の同意の規定は適用できないものになります。また、下田市では県のモデルガイドライン公表以前の平成30年10月1日に条例が施行され、施行日前日において再生可能エネルギー発電事業を施行するために必要な法令の規定による許認可を得ているものであって、施行日の前日までに太陽光発電設備の設置工事が完了していないものに対する条例の適用については、条例第12条の規定による市長の同意は適用しないとしております。なお、東伊豆町や河津町の条例におきましても、同意について下田市と類似している内容のものとなっております。 これらの市町とは条例施行日において事業を実施するための法令の規定に基づく許認可等の申請または届出されている場合や許認可済みである場合は、市長や町長の同意は適用しないという考え方が函南町と類似しているものであり、函南町だけ特殊であるとは考えておりません。 続きまして、ご質問の(3)附則の経過措置に基づいて軽井沢メガソーラーの事業者に第9条第1項の届出を求めているが、現時点で業者は届出に応じて提出されているのですか、また、この案件以外の同様事例の届出状況はどうなっていますかについてお答えいたします。 条例施行日において、既に事業に関わる法令の規定に基づく許認可等の申請もしくは届出を行っている事業者はまたは事業を行っている者に対しまして、令和元年10月1日付で19の事業者に対し条例附則の経過措置により届出を提出するよう文書にて依頼をしております。また、12月10日には、10月1日付で依頼したにもかかわらず届出のなかった14の事業者に対し、再度の届出の提出依頼をしております。そして、令和2年2月21日には、2度に及ぶ依頼に対しいまだに届出のない7の事業者に対し三たび届出の提出依頼文を送付しております。なお、軽井沢地区におけるメガソーラー計画の事業者につきましては、現時点で町に条例附則の経過措置に基づく届出はされておりません。 続きまして、ご質問の(4)昨年10月20日にダイヤランドにおける地域懇談会で、町の幹部職員が個人的には条例適用できると言った話の前後はどういう話だったのですかについてお答えします。 地域懇談会において軽井沢地区のメガソーラー事業に関することが話題となり、参加者から、事業を阻止するためには町の条例を適用してほしいとの意見が出され、これに対し町長は、条例の適用について大変難しいと解釈していますと回答しました。また町としましても、制定した条例の運用に関する解釈や適用できない理由などについて説明をさせていただきましたが、参加者のご理解を得るまでには至らない状況でありました。 このような中、会場内では、条例を適用した場合のリスク等について明確に説明してほしいとの意見がありましたので、説明の前段階として、条例を適用することはできますがという発言のもと、具体的な事例を用いて、条例を適用しても事業を阻止できない可能性があることや遡って適用することの違法性などについて説明させていただいたものになります。なお、条例を適用することができるという発言につきましては、函南町の条例に下田市の条例のように施行日において再生可能エネルギー発電事業を施行するために必要な法令の規定による許認可を得ているものであって、施行日までに再生可能エネルギー発電設備の設置工事が完了していないものに対しては同意の規定等は適用しないという文言が附則に明記されていないことから、一般的な解釈の中で適用ができるとしたものになります。 続きまして、ご質問(5)の環境アセスメントに対応するためのコンサルタントに依頼する経緯は何ですかについてお答えいたします。 環境アセスメントは、私たちの周りの生活環境や自然環境に影響を及ぼすおそれのある大規模な事業についてあらかじめ事業者が現在の環境の状況調査、事業の影響の予測、保全のための措置の評価を行い、広く自治体や住民の皆様から意見を聞いた上でよりよい事業計画をつくり上げていこうとする制度であり、当該事業が環境の保全等に十分に配慮して行われるようにすることで、私たちの健康で文化的な生活の確保に資することを目的としております。静岡県は、太陽光発電所の建設による生態系への影響が懸念されることから、静岡県環境影響評価条例施行規則を改正し、太陽光発電所の建設に関わる環境アセスメントの適用範囲を拡大したため、当該メガソーラー事業につきましては、静岡県環境影響評価条例に基づく環境アセスメントの対象事業となっております。 環境アセスメントにつきましては県が窓口となっており、この条例に基づいて環境アセスメント方法の決定、環境アセスメントの実施、環境アセスメントの結果について意見を聞く手続、環境アセスメントの結果の事業への反映等の手続が行われることになります。この手続の中で、町が県知事に対して意見書を提出する手続がございますが、当町では、民間事業者の大規模な事業や開発に基づく環境アセスメントの実施は初めてのことであり、また、当該メガソーラー事業につきましては、町は土地利用事業事前協議に対しては不同意としており、土地利用調査委員会からは慎重に対応すべきとの意見もいただき、地元区や治水関係団体等から陳情書や請願書も提出されており、当該事業に対する建設反対の署名が県知事へ提出されておりますので、町としましては事業者から提出される環境アセスメントの方法書の内容の確認、点検、精査などを適切に慎重に行い、環境保全等の立場から地元自治体としてしっかりとした意見を県知事に述べるためには、環境分野の専門的な立場から助言をしていただけるコンサルタント等の専門業者との協力体制を構築することが必要であると判断したため、業務委託をさせていただきました。 続きまして、ご質問の(6)軽井沢メガソーラー建設阻止に向けての町としての取組は何ですかについてお答えします。 議会の冒頭、町長の行政報告にもありましたとおり、今まで県に対しましては、令和元年9月17日に町長が副知事と面会し、事業の経緯、現状や今後の方針について説明するとともに、事業者に対し林地開発の許可書に付した条件を遵守するよう指導することや環境影響評価の対応状況についての町への情報提供を依頼しております。 10月10日には、町長及び議長が副知事と面会し、軽井沢地区におけるメガソーラー建設計画に対する反対決議書を手渡すとともに、林地開発許可の許可条件の遵守等について事業者への強い指導を依頼しております。 そして、11月13日には、町長が副知事と面会し、区長会が実施しました署名を県に確認いただくとともに、林地開発許可に付された条件を遵守するよう事業者への徹底指導、環境影響評価に関わる町への情報提供などをお願いする要望書を提出しております。 国に対しましては、令和2年1月24日に経済産業省関東経済産業局長に対し、事業者が国の事業計画策定ガイドラインに示されている関係法令及び条例で規定される必要な措置や手続等について自治体や国の関係機関に確認及び条例の規定を遵守することや自治体が個別に策定する指導要綱、ガイドライン等を遵守するように努めること、また、地域住民への説明会を開催するなど、事業について理解を得られるように努めることの3項目について遵守事項及び努力義務を怠っていると考えられるとして、文書にて情報提供をさせていただいております。 今後につきましても、国や県と情報共有しながら町民の皆様、議会、行政が一体となって連携し、できる限りの対応をしていきたいと考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) (1)についての法的に条例を全面的に適用できることは現実可能かということで、再質問させていただきます。 我々議会議員のほうも、条例適用を求める請願を住民の方々から出されまして、以前2度ほど議会で審議したということがありました。審議時間云々だけでもなく、中でも法律の専門家の方々に聞く機会を設けてほしいという話が新聞報道にもありましたように、議員全員ではないですけれども、その上で結論に至ったり、法的な解釈を行うに至らなかったり、また、勉強会を実施したような会派や議員もあったというふうに私聞いております。 経過措置の附則に基づく規定で、不遡及の原則等の見解等が分かれるということはともかくとしてなんですけれども、事業の変更の時点で条例を適用するというのはある程度で可能であるかとは理解しています。変更時点での工事中止ができるという考えはあるのでしょうか。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) 条例施行日以降の事業の変更につきましては、条例第9条第2項の規定により届け出た事項に変更が生ずるときは、あらかじめ町長に届出なければならないとあります。また、同条第3項では、実施している事業を変更しようとするときは町長の同意を得なければならないとあります。事業の変更によって新たに抑制区域を事業区域として編入しようとすることなどにつきましては同意することはできませんが、単なる事業期間の変更等で不同意として事業を中止させることは難しいものと考えております。 なお、変更に対する地元への説明や理解を得るように努めることにつきましては、事業者の責務として必要であると、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 以前からの議会での答弁もありますように、余りちょっと具体的なお話をすると、またそれに対して業者に対応を取られかねないなんていうのもあったり、同じ答弁になってしまうので、ありとあらゆる手段を講じて中止まで追い込んでいってもらえればと思います。 続きまして、再質問2のほうに移らせてもらいます。 届出日の起点の解釈と条例の特殊性というお話ですね。袋井市などの例は分かりました。県のガイドラインがリリースされて以降に制定された市町も同様の条例に少しずつ変化が出てきているというのは、私のほうでも把握させていただきました。ただ、以前、着手日に関しては曖昧になりがちなのと、書類に受付印をぼんと押印した日付ですね。こちらのほうの日のほうが明確だというご説明があったんですけれども、その届け済みの案件についてちょっと今回お伺いしたいと思います。現在進行中、届出申請済みだったり許可済みで未着工のものの軽井沢案件以外のものについての適用方針を教えてください。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) これらの法令による許認可等の申請、届出済みの事業及び既に稼働中の事業につきましては、全面的に条例を適用するということは事業者に対し条例を遡って適用するということにつながり、法の不遡及の一般原則に反し、行政権の乱用と判断されるおそれがあるため適用することは難しいと考えております。条例第9条第1項の規定に基づく届出及び同条第3項の事業実施の同意の規定は適用できないと判断しております。 しかしながら、条例施行日において既に事業に係る法令の規定に基づく許認可の申請もしくは届出を行っている場合や既に稼働中の発電設備に対しては、条例附則の経過措置により届出を求めておりまして、変更の届出やそれに伴う町長の同意、稼働状況等に関する報告、事業の廃止等の届出などは条例が適用できるものと考えておるものでございます。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 今、届出に関してのお話いただきました。 次に移りたいと思います。再質問です。(3)に移ります。 附則に基づく届出状況というお話に変わらせていただきます。 今回、軽井沢のメガソーラーの事業者は、先ほど3回届出を出してくれというお話をした中で届出をしていないというお話だったんですけれども、現時点で届出をしていますでしょうか。それとあと、届出に応じていない業者に対しては対応をどのようにしていますか。具体的にお答えいただきたいです。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) 今日現在ですけれども、軽井沢のメガソーラーの事業者につきましては、届出というのはまだされておりません。まだ届出のない事業者に対しましても、今後粘り強く届出を出すよう求めていくということになりまして、国や県に相談しながら対応していきたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 附則の経過措置に基づく9条第1項の届出を求めているのは分かるんですけれども、何度依頼しても誠意のないような業者にもっと強く求めたりすることはできないでしょうか。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) そうですね。もう3回届出の依頼というのを文書で行っているところでございますけれども、町といたしましては、この附則の経過措置に基づく届出を出すようにということで、出ない事業者に対しましては、再度粘り強く提出するよう文書で指導をしていきたいと、このように考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 一部で言われています。軽井沢メガソーラーの業者と調整して、町が業者に届出を保留させているようなことということはないと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) 令和元年12月25日に、軽井沢地区におけるメガソーラー計画の売電事業者から、条例の解釈に対する照会文書というものが届きました。この照会文書に対しまして、町は令和2年1月22日付で回答をしておりますが、条例の経過措置に基づく届出を保留してもよいというような調整等は一切行ってはおりません。従来からの町の見解を回答するとともに、届出をするよう再三依頼したものになっております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 届け出させて初めてスタートラインに立つことができるわけです。町の条例施行ではこれら業者を行政として適切に指導できるようにするのが目的なんですから、厳格かつ適切に指導できるように、まずは厳しく提出させるようにしっかりと粘り強く指導していってください。そして、それから手が打てるようなものになっていきますので、ぜひともその辺はお願いいたします。 続きまして、再質問(4)のほうに移らせていただきます。 ダイヤランドの地域懇談会での発言についてです。先ほど条例適用できるというのは法的に大変難しいという趣旨の中での発言だということで答弁いただきました。その発言についての動画のほうがありましたけれども、そちらのほうを聞き返してみれば、チャレンジしてくださいと住民の方も言っているように、チャレンジということは、条例適用に対してのハードルというのも認識された上での発言であるとお互い理解しているのではないかなというふうに思います。その際の以前の新聞記事の町長の発言に、中止のためのアイデアはないというのがあったんですけれども、どのような趣旨と話の前後の発言だったんでしょうか。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) 新聞記事に関するご質問ですけれども、ダイヤランドの地域懇談会につきましては私も同席しておりましたので、私のほうから回答のほうをさせていただきます。 ダイヤランド区の地域懇談会におきまして、軽井沢地区のメガソーラー計画に対する意見交換の中で、参加者から町や議会が事業計画に不同意としているんですけれども、その後どうやって止めるのか、具体的にどういう道筋で止めるのか教えていただきたいという意見がありまして、それに対し、町長が町へ提出された土地利用事業事前協議書の審議結果を不同意とした5月末から現在に至るまでの町の対応等を詳しく説明した後に、町としてできる限りの対応はしていますけれども、関係法令などにより事業を100%止められるという具体的な対応策は持ち合わせていないと発言したことが記事になったものと理解をしております。なお、懇談会で町長のほうですけれども、メガソーラー計画に対する考え方については、会場の皆様と距離が離れているものではなくて、当初から不同意を貫くということについては何らぶれていないという発言も併せてしております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 町長。 ◎町長(仁科喜世志君) 私の発言したことについての質問でありますので、私のほうから答弁いたします。 昨年10月20日の地域懇談会でしたけれども、災害の後でして、災害復旧ということで、副町長は現場のほうへ対応していましたけれども、先ほど担当部長が答えたとおりでありまして、地域のダイヤランドの方々が中心だったと思いますけれども、法的にもそれから条例でも適用して、何が何でも阻止していただきたいという強い懇願的な意見が多かったです。しかしながら、法的なものあるいは皆様方から議決いただいた条例から見て、条例違反の中でのペナルティーというものもなかなかターゲットとして阻止する条例ではありませんので、景観や自然環境やそういうものの調整する条例の中から止めていくというのは非常に難しいという答弁をいたしました。また、その中においては、地域の署名、それから議会からの請願、陳情も出ている中の議会での議員の皆様方の意思決定、そういうものと県のほうに林地開発許可が下りた7月8日付の内容につきましても、法的な許可が下りたことについてのその対応について、なかなか条例をもっては難しいという答弁をした記憶を今も鮮明に覚えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 今の町長の発言にありましたように、いろいろな手段を講じてというのもあるんですけれども、考え方としては何とか止めていかなければいけないということで、動いていただいているというのもあります。建設を止める方法を探る必要はまだまだいっぱいあると思います。我々議員も含めてお互い知恵を出したりおのおのコネクションを使って、可能な限りありとあらゆる手段を使って、業者には撤退してもらうような方向に持っていきたいというふうに考えています。 周辺の自治体や県の協力を仰いだりすることももちろんなんですけれども、具体的にどなたとは申し上げませんけれども、県議の方や国会議員の方々のコネクションを使って建設阻止に向けた働きかけをしているという話をしているのと、また実際そういったのに伴う情報もございます。そういった動きを自主的にやっていただいている方々には、今後もぜひ継続していただきたいなんていうふうに思っております。 続きまして、再質問(5)アセスの意見書、コンサルタントに依頼する経緯についてですけれども、こちらのほう、県からの環境アセスメントに対しまして、町の意見を述べるのに県の方と相談せよという話があるようですけれども、この件について町の見解をお伺いいたします。 ○議長(中野博君) 厚生部長。 ◎厚生部長兼環境衛生課長(棚井郁夫君) 当該メガソーラーの建設計画につきましては、今現在も県の環境アセスメントの担当課とはスムーズな連絡調整、また情報の共有など、良好な関係が構築をされているところでございます。ご質問にありましたように、環境アセスメントに関わりますことにつきまして私ども町から静岡県へ相談をすれば、県は上位機関として、また環境アセスメントの手続に関する事務を所管する機関として相談に乗っていただいたり、また適切な指示やアドバイスをいただくものとは認識はしてございますけれども、あくまでも私どもが県知事に対して提出するのは町の意見であり、県の意見ではございません。しっかりとした地元の自治体としての函南町の意見を県知事に提出をしなければならないと思ってございます。そのためには、事業者から提出をされました環境アセスメントの方法書に対して環境保全の立場から地元自治体としての意見を県知事に述べるためには、環境分野の専門的な知識や技術を有しておりますコンサルタント等の業者からの助言が必要であると判断して、このような形で今、業務委託をしてございます。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) コンサルタントに依頼するという話なんですけれども、12月の議会でほかの市町に相談されたなんていう内容がございました。それについてもう少し詳しく教えていただきたいのと、反省点も含めて、どのようなアドバイスがあったのかも教えていただきたいです。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) こちらに関しましては、相談ではございませんで、意見書作成に当たりまして苦慮した点に他の市町について伺ったというものになります。お伺いした話で、苦慮した点といたしましては、県の技術指針を確認しながら対応をしたんですけれども、専門的な知識を有していなかったということで、回答に非常に苦慮したという話をされておりました。また、県から正式な意見書の作成の依頼が来ましてから、担当部署での意見集約等に時間が費やされてしまって、提出期日のぎりぎりとなってしまったというようなことでございました。このようなことから、しっかりとした意見を県知事に述べるためには、専門的な知識や技術等を持っておりますコンサルタント業者等からの助言が必要であると判断をしてございます。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 意見書に対しては、より十分なスキルを持った視点と地域を知った専門的な内容で切り返したほうが効果的なのではないでしょうか。そのおかげで、少しでも建設進行から遠ざけることができれば依頼する効果があるのではないかというものです。ぜひそれによっていい結果を出してもらいたいというふうに思っております。 続きまして、再質問(6)のほうに移ります。 建設阻止に向けた町の取組ということで、現時点の業者の動きというのは町でつかんでおるでしょうか。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) 事業者の動きといたしましては、国や県、それとあと近隣の市と情報共有しながら、林地開発や環境影響評価、それと近隣市における動きなどにつきまして、事業者の動向を把握するように現在しております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) この把握の話もそうなんですけれども、町は今現在、事業者から住民への理解が得られているというふうにお考えでしょうか。 ○議長(中野博君) 都市計画課長。 ◎都市計画課長(江田朝夫君) 令和元年の8月1日に地元である軽井沢区がメガソーラー計画に対して反対ということを明確にされました。そして、現在におきましても反対運動をしているということから、この事業に対しましては理解は得られていないというふうに考えております。そのような中、町といたしましては、令和元年5月30日に土地利用事前協議を不同意ということにいたしました。つきましては、地元区の合意形成をぎりぎりまで待っておったんですけれども、最終的な確認ができない中、町としては判断したと、このようなものになってございます。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 現在に至るまで、今おっしゃられたその頃から反対運動が加速してきているという実感のほうもございます。そういう過程で、町としても建設予定の地元のもともと多くの土地が業者の手に渡ってしまっている中、県の林地開発許可が下りたのが7月8日、そして8月1日に計画地に隣接する軽井沢区が反対表明したわけですから、それまでは現在の地元区の建設反対の意向というのに即した表明は町としてできなかったのではないかなと考えると、それは町は非常に苦しい立場だったのも何となく理解できると思います。そして、今では足かせがなく、地元の住民の意向にかなった反対を表明できるようになったというわけではないかと思います。 林地開発許可が出ちゃった以降に地元区が反対表明したのは、県が許可を出した以降の大きな変化点ではあります。このことについて、我々の町議会のほうも、県に訴えていく建設阻止の手段の1つになるのではないかというふうにも考えています。この後の議会日程でありますけれども、地元の住民の方から陳情書のほう出されたやつを議運のほうで検討させていただきましたので、地元区の建設反対表明は、台風19号の発災前に許可されてしまった県の林発許可に対しての意見書を議会本会議に諮る予定でもなっています。 この件についてちょっとあと、まとめとさせていただきます。 この議会の初日に行われました町長の施政方針演説の中に、先ほどの答弁にありました昨年10月10日に町長と議長が県の難波副知事に建設反対の決議書を手渡して、町の意思を表した上で林発をきちんと守るように強い指導をお願いしたというお話がございました。11月13日に町長と町の職員が区長会で集めた反対要望も手渡してあるわけですよね。そして、さらに1月24日に経産省のほうに業者が遵守事項や努力義務を怠っているということに関して文書で情報提供したというお話もありました。分かりやすく言うと、国に事業者の怠慢な対応を地元自治体として言いつけたとかちくったとかということになると思います。この件について、我々も初めて知ることになりました。それについてもちょっと町の情報発信が少ないため、一部住民から町の反対方針を不安視するというのも一部理解できます。町長と議長が行った10月10日の直後に台風19号が来てしまったので、新聞報道も台風ネタで吹っ飛んでしまったというのもあるんでしょう。でも、今後は以前にも増して住民に対して建設反対の手段を講じていくことをもうちょっと明らかにしていただいて、住民の心配を解消することが必要であって、建設反対姿勢をはっきりさせて動くことが求められます。こうすることで、業者に対する牽制にもなると思います。 多くの住民や地元区も町も議会も反対、現在では、地元区も建設反対の意向を示しているというので、同じベクトルで一緒になって建設阻止に向けて協力をして、ありとあらゆる手段を講じていくことが大事ではないかと思います。経産省のIDや林発の許可の件に関しては難しいことも分かっています。可能性はゼロではないはずです。ゼロから1へ、諦めずにほかにも誇れるように、初めて取り消し事例にしてやろうではないかと、建設やめさせてやろうではないかという気概が伝わるようになればいいのではないでしょうか。 以上で1問目の質問を終わります。 ○議長(中野博君) 質問2の(1)及び(2)について、教育次長。     〔教育次長 武藤亮二君登壇〕 ◎教育次長(武藤亮二君) 植松議員ご質問2、木立キャンプ場の現状と方向性についての(1)木立キャンプ場と周辺の台風19号被害状況と今シーズンの開設見込みはどうなりますかについてお答えいたします。 今回の台風第19号では、木立キャンプ場自体に大きな被害はありませんでした。しかし、木立キャンプ場に行くまでの町道や林道、河川が被害を受け、現在、災害復旧工事のため通行止めになっております。令和2年度の木立キャンプ場の開設については、例年4月20日からオープンとなりますが、このような状況を踏まえ、使用者の安全を第一に考え、災害復旧工事が完了し、安全が確保されるまでの期間は使用を中止させていただきます。 議員ご質問の2、(2)の木立キャンプ場の町内外者の利用状況と今後の利用者に喜んでいただけるようにするための方針についてお答えします。 木立キャンプ場の町内外者の令和元年度利用状況についてでありますが、町内利用者数は42件、544人の利用があり、町外利用者数は61件、406人の利用がありました。日帰りと宿泊の内訳ですが、町内の日帰りが450人、宿泊が94人の利用があり、町外の日帰りが158人、宿泊が248人の利用がありました。この結果から、町内者は日帰りが多く、町外者は宿泊が多い状況となっております。 今後の利用者に喜んでいただけるようにするための方針についてですが、自然を存分に感じることができる環境と騒音のない静かな環境を維持し、自然の中で楽しく野外活動ができる場所として利用していただければと考えております。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 再質問(1)のほうに入らせていただきます。 馬坂方面の被害が大きいという連絡を地元の方からいただいたので、自転車で私も現地調査に行ってきました。道の駅で電動オフロードのいいバイクを借りていったので、それほど頑張らずに現地までたどり着けたんですけれども、一時は孤立したんだろうなというところの土砂くずれの場所があったり、馬坂神社から先の来光川とその周辺の道がいまだに損壊しているところが複数箇所あって、車が乗り入れないという状況と、キャンプ場の施設の外傷的な損傷がなさそうなのは私も確認していますけれども、大きな台風で施設自体が軽微な被害だったのは不幸中の幸いではあります。 そんな中でちょっとお聞きしたいんですけれども、台風19号の際の現地の利用者への対応はどうだったんでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 台風19号が上陸した際の対応についてですけれども、10月12日土曜日には宿泊が1件4名の方、それから翌10月13日日曜日には宿泊1件4名と日帰り1件4名の予約が入っておりました。台風の接近が予測されていたため、10月10日木曜日に予約者に事前に電話で予約をキャンセルしていただくよう連絡し、何とか中止をしていただくことができました。またその後になりますけれども、道路の罹災が確認されたため、台風後にも何件か実際予約が入っておりましたが、全ての方に事前連絡をし、キャンセルをしていただき、対応することができました。このことによって、19号の台風の際、現地の状況としましては、管理人のシルバーを含め安全対策ができたものと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) アクセス道がキャンプ場を起点にして馬坂方面が駄目で、上のほうの箱根山線が駄目、安全第一で復旧工事次第なのが分かるんですけれども、現時点の問合せがあって、どういうふうにお答えしているのか教えてください。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 現時点における木立キャンプ場に関する問合せについてですけれども、問合せは数件ありました。現在アクセス道が台風の影響により通行止めで復旧工事中であることを伝えて、安全が確保されるまでの期間、当分の間、施設の使用を中止させていただきたいということで、ホームページにも回答をしております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 完全復旧の見込みはいつ頃になりそうでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 道路、それから河川工事の完成の時期となりますけれども、所管課がちょっと私どもとは違うところになりますので、工事担当課から確認をしておりますけれども、8月中をめどに、できれば本復旧をしたいという連絡を受けております。私どももそれを受けて、早い時期に完成すれば、木立キャンプ場の開放をしていきたいと考えて準備を進めているところでございます。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 被災しなかったけれども、今後対策を見込まなければいけない部分というのは何かありますでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 今回の台風の被害を教訓といたしまして、今後も台風状況を初め天気予報を事前に確認させていただきながら、実際の利用者に迷惑がかからないよう、道路の関係も含め安全対策を講じていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 再質問(2)のほうに移らせていただきます。キャンプ場の利用状況と今後の方針ということです。 現在のキャンプ場の利用者層、主にどのような層が多い傾向なんでしょうか。そして、最近はソロキャンプ、独りでキャンプするということもはやっているようでございます。その層の利用はありますでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 木立キャンプ場の利用者層について、まずお答えさせていただきます。 町内外も含めまして、子供連れ、要するに家族での利用が一番多いです。次に多いのが友人同士の利用となっております。それから、ソロキャンプの件ですけれども、実際1名での予約はありました。令和元年度については8件の申込みがあり、平成30年度よりも増えております。中には女性1名で宿泊利用の申込みもありました。 以上になります。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 先ほど利用者数なんかも再質問の前にお答えいただいていたんですけれども、直近の年間の数年間の利用実態と増減の傾向、そして満員でお断りするようなことがあるんでしょうか。それとあと、利用者の増減についての主要因は何だとお考えでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 直近数年間の利用実態と増減の傾向はについてお答えいたします。 平成28年度は111件、1,162名の利用がありました。平成29年度は106件、1,101人、平成30年度は101件、934人、令和元年度は103件、950人となっており、利用件数についてはほぼ横ばいですけれども、利用人数は若干減少傾向にあると思います。 それから、2つ目の満員でお断りするようなことはあるのか、また多いのかというご質問ですけれども、令和元年度において満員になる日ですけれども、4月は3日間、5月は4日間、7月は2日間、8月は4日間の計13日間満員となり、特にその中でもゴールデンウイークですね。昨年はゴールデンウイークは10連休ということがありましたので、ゴールデンウイークやお盆の時期、8月の中旬になりますけれども、満員となりお断りする日がありました。これは平成30年度よりも増えております。 最後に、減っている主な要因は何かということですけれども、平成30年度のときもそうでしたけれども、土曜日、日曜日に台風が接近するということが多々ありました。私どもはお客様の安全を第一に考え、今回同様、事前に連絡をして、キャンセルをしていただくようにしております。それがたまたま令和元年度におきましても10月12日の台風以後、施設については閉鎖という扱いになりましたので、減少となっております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 施設は比較的きれいに整備されているようなんですけれども、炊事場のかまどが破損しているというようにも見受けられますが、改修予定はありますでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 議員ご指摘の炊事場のかまどの破損については、こちらでも把握しております。現在、復旧工事のため改修自体もままならない状況ですので、その辺を検討して、時期を逸せずに改修していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。
    ◆6番(植松淳史君) 現地は携帯電話の不感地帯になっています。私も現地に行ったときに携帯電話が通じなかったので、事務所も閉鎖されていたから、連絡がつかないのかなと思っていたんですけれども、緊急対策上、問題はありますでしょうか。AEDなども含めて教えていただけたらと思いますけれども。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 木立キャンプ場につきましては、確かに携帯電話が不通というか不感地帯になっているのは事実です。ですが、公衆電話とピンクの電話ですね、それから施設自体に公衆電話というか通常の電話を入れてありますので、2回線あります。実際、管理人がお客様が夜宿泊で6時以後に来るといったときに、実際8時とか9時とか大分遅くなるときがございます。そういったときには、事務所の電話からお客様に直接電話をして、何時頃に来られるのか、やっぱり不安になられることもあろうかと思いますので、そういった緊急対応というのは実際やっております。ですので、現在のところ問題はないのかなと思っております。 AEDにつきましては、木立キャンプ場がオープンする日、4月20日から10月末まで、木立キャンプ場のAEDについては、用意してございます。現地に据え付けをして、緊急時の対応をできるようにシルバーの指導も行っているところでございます。 以上です。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) これ、私ちょっと人から聞いた話なんですけれども、安価で近いキャンプ場だったんですけれども、ペットが持込み禁止ということで利用を断念したというお話をお聞きしました。ペットを禁止した理由と同様の問合せと要望はないのでしょうか。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 木立キャンプ場につきましては、パンフレットの中にも記載してありますけれども、ペットにつきましては連れ込み禁止ということで記載してございます。これにつきましては、木立キャンプ場を造った当時、大分検討されたと思うんですけれども、主に犬ですね。吠えたり、それからかみついたりするおそれ、また排泄物の処理の問題等様々な問題あって、他の利用者、犬を嫌いな方もご利用されることもございます。そういったことを考慮して、やむを得ず、ペットにつきましては禁止とさせていただいている実情になっています。 それから、実際、ペット連れ込みについての問合せというのはあります。 以上となります。 ○議長(中野博君) 6番、植松議員。 ◆6番(植松淳史君) 今いろいろお聞きした中で、木立キャンプ場、いろいろなニーズがある、年間を通してではないんですけれども、シーズンを通しての形での利用者数とニーズがかなり多いし、満員のときもある、安全対策もそれ相応に町のほうでしていただいているということで、今後も継続していって、住民の方々が孤独感を楽しめるようにキャンプができるように、そして子供たちが楽しんでバーベキューとかできるように今後もしていっていただきたいと思います。 以上をもちまして、私の一般質問を終了させていただきます。 ○議長(中野博君) 以上で6番議員の質問を終わります。 一般質問の中途ですが、ここで10分間休憩をします。                             (午前10時46分)--------------------------------------- ○議長(中野博君) 休憩を解いて会議を再開します。                             (午前10時55分)--------------------------------------- △馬籠正明君 ○議長(中野博君) 一般質問を続けます。 次に、11番、馬籠正明議員の質問に入ります。 11番、馬籠議員。     〔11番 馬籠正明君登壇〕 ◆11番(馬籠正明君) それでは、2問質問させていただきます。 1、地方公会計の活用。 平成31年3月の一般質問では、平成28年度決算に関する地方公会計に基づく財務処理について質問させていただきました。今現在、函南町のホームページには、平成29年度決算に関する地方公会計に基づく財務書類が公開され、2年分を見ることができます。 そこで質問します。 (1)固定資産台帳が公開されていませんが、その理由と公開時期は。 (2)平成29年度の財務書類には(注記)が追加されていますが、目的は。 (3)令和2年度予算編成に当たり、地方公会計の財務書類をどのように活用しましたか。 (4)平成28年度決算の地方公会計財務書類を分析して、類団に対し、函南町の優位性や課題などはありますか。 2、地方創生の取組。 令和元年12月20日、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略が閣議決定されました。期間は2020年度から2024年度の5年間です。 質問です。 (1)第1期総括の概要や特徴は。 (2)第1期と第2期との関連性は。 (3)第2期計画の特筆すべき事項は。 以上よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 質問1の(1)から(4)までについて、総務部長。     〔総務部長 梅原宏幸君登壇〕 ◎総務部長(梅原宏幸君) 馬籠議員のご質問1の(1)固定資産台帳が公開されていませんが、その理由と公開時期はについてお答えいたします。 固定資産台帳が公開されていない理由と公開時期についてですが、昨年3月の定例会においても述べましたとおり、固定資産台帳の膨大な登録情報を分かりやすく見やすい形で公表するよう確認しております。また、台帳データだけでは非常に理解しにくい資料でありますので、公表する内容や資料の作成に時間を要しているため、公表できておりません。今後は、公表に向け、近隣市町の公開状況や内容等を参考に準備を進め、できる限り早期に公表できるよう努めていきたいと考えております。 続きまして、ご質問(2)平成29年度の財務書類には(注記)が追加されておりますが、目的はについてお答えいたします。 平成29年度の財務書類より注記を追加してホームページに公表しましたが、その目的としましては、一般会計等、全体、連結と3つの財務書類が存在する中で、それぞれの財務書類の作成のため、基本となる事項を明示することにより、財務書類の利用者の理解を助けるためのものでございます。これらは総務省が示す地方公会計マニュアルの作成要領に準拠したものとなり、具体的には、有形固定資産等の評価基準や評価方法、減価償却の方法、さらに連結している対象会計や対象団体、連結割合などを記載しております。 続きまして、ご質問(3)令和2年度予算編成に当たり、地方公会計の財務書類をどのように活用しましたかについてお答えいたします。 令和元年度の当初予算編成方針等の説明会においては、平成28年度の財務書類から得られる指標を用いて、本町の財政運営上の課題として使用料、手数料の見直しを各課に求めたところでございますが、令和2年度の当初予算編成等の説明会には財務書類の作成が間に合わなかったことから、他の資料から得られる指標を用い財政運営上の課題を示しましたので、具体的な活用は行いませんでした。今後につきましては、引き続き、財務書類から得られる指標を用いた類似団体との比較を行い、財政運営の課題を探るとともに、令和2年度までに公共施設等総合管理計画に基づいた個別計画の策定が求められておりますので、県が主体となり実施している行政経営研究会において、固定資産台帳を初めとする地方公会計の活用を検討してまいります。 続きまして、ご質問(4)平成29年度決算の地方公会計財務書類を分析して、類団に対して函南町の優位性や課題などはありますかについてお答えいたします。 令和2年度2月、国より平成29年度の決算の類似団体の数値が示され、比較分析を初めとする調査がありましたので、その回答に基づきお答えいたします。 類似団体の数値につきましては、人口規模や産業構造を基に全国の市町を35のグループに分類した中で、同じグループの平均値を示しており、静岡県で函南町と同じグループに属するのは清水町のみとなります。まず、他団体に対する函南町の優位性については、公共施設などの老朽化度合いを示す有形固定資産の減価償却率が44.8%と類似団体平均値の58.4%を13.6ポイント上回っており、優位となっております。要因としましては、庁舎や図書館などの公共施設が比較的新しいことに加え、平成29年度に供用開始した道の駅施設の資産計上などが影響しているものと考えております。 次に、社会資本整備に対する将来負担の割合を示す将来世代負担比率が5.7%と類似団体平均値の13%を7.3ポイント上回っており、優位となっております。要因としましては、地方交付税のうち、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債が負債の大半を占めるため、有形固定資産を分母とし、臨時財政対策債の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子としている将来世代負担比率は、類似団体平均よりも低くなっております。これらは平成29年度末までの函南町の資産形成を過去または現世代の負担で賄われていることを表しており、資産に占める将来世代の負担が小さいことを意味しております。 一方、課題としては、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合を示す受益者負担比率が3.0%と類似団体の平均値5.0%を2.0ポイント下回っております。要因としましては、公共施設の使用料や行政サービスの手数料の見直しが行われていないことや少子高齢化の進行に伴う社会保障費の増額、さらに、供用開始した道の駅施設の維持管理費などの経常経費の増加によるものと考えております。 また、課題とまではいきませんが、住民1人当たりの資産額や歳入総額に対する資産の比率が類似団体の平均値を大きく上回っております。この資産額については、地域構成によってインフラ資産の保有状況も異なるため、一概に大きいから悪い、小さいからよいというものではありませんが、将来の老朽化に伴う更新費用が見込まれるため、歳入総額に対して多額な資産の保有とならないよう注視する必要があると考えております。 以上であります。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) まず最初に、固定資産台帳の件について何点か質問させてもらいます。 1年前も、この資産台帳が公表されていませんというお話を差し上げましたけれども、1年たってもまだ公表されていないので、このテーマを設けました。相当膨大な量のデータがここに掲載されるということで、見にくい、あるいは理解しにくいということで工夫をされているというふうに聞きました。この固定資産台帳、国が求めているわけですけれども、これは公表することの意義について、どのように理解されているのかお伺いします。 ○議長(中野博君) 管財課長。 ◎管財課長(露木元徳君) ただいまの質問に関しましては、固定資産台帳の作成によりまして、固定資産の保有状況や資産価値に関わる状況を把握でき、将来的な維持管理や更新等にかかる費用の見通しを立てる資料として活用できるものと考えております。また、台帳の公表により、町民への行政情報の公開の促進と民間事業者によるPFI事業などに関する提案が期待できるものと考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 今理由を述べていただきましたけれども、その途中にあったと思いますけれども、公表というのは説明責任を果たすということがあるんですね。したがって、町の住民の方に対してという意味ですけれども、そういう意味では、やはり公表を急いで、遅れないようにしてやっていただきたいなと、このように思います。 これ膨大な情報だと思います。しかも年々変化してくるものを追いかけていかなければいけないということになると思いますので、作業は非常に大変だと思いますけれども、総務省からの台帳の形式といいますか、そういったサンプル的なものは提示されているのでしょうか。 ○議長(中野博君) 管財課長。 ◎管財課長(露木元徳君) サンプルなどの提示があるかどうかということですけれども、固定資産台帳に記載される項目につきましては、統一的な基準による地方公会計マニュアルで明記されておりますので、町の固定資産台帳はこのマニュアルに沿って作成しております。総務省からは、この項目のうち特に公表することが重要であるとされる項目について提示されておりまして、今後公表する固定資産台帳は、これを踏まえて準備するものと考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 今、作成中という固定資産台帳ですけれども、これ何年度の分を作成されているのかお伺いします。 ○議長(中野博君) 管財課長。 ◎管財課長(露木元徳君) 現時点では、30年度を作成しておりますので、台帳に関しては平成31年3月31日時点のものになっております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) ホームページに掲載されています財務書類作成による財政分析、これが28年と29年が掲載されているんですけれども、今のご答弁の31年3月31日時点となると、決算は平成30年度分の決算に適応するというふうに考えてよろしいでしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 平成31年3月31日現在のものを今作成中なものですから、その分につきましては、平成30年決算のものということになります。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) そうすると、あと半年かそこらたつと、平成30年度の財務書類の分析、こういった情報がホームページに載ると、このように理解します。 結局、公表できていないのは今でもそうなので、いつを目標に公表するという、そういう予定でいるのかお聞きしたいと思います。 ○議長(中野博君) 管財課長。 ◎管財課長(露木元徳君) 今のところ、令和2年の上半期中の公開に向けて準備を進めていきたいと考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 期待しておりますので、よろしくお願いします。 ご答弁の中に出てきました県が主体の行政経営研究会というのが出てきましたけれども、これについて少し説明をしていただき、これに参加しようということだと思うんですけれども、何人ぐらいを予定されているのかお伺いします。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 県が主体でやっております行政経営研究会ですけれども、これにつきましては、平成26年に県全体で行政運営の効率化や最適化を目指して、県と市町村が連携をして共通に抱える行政課題について解決をしていこうという研究や検討について行っているものでございます。現在15のテーマがありまして、それに沿った課題研究を行っておりまして、函南町からも1人、2人参加しているという中で、その中の1つに、地方公会計の活用についての研究をテーマとしたものもございます。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) この地方公会計に携わるには、非常に行政のほうも負担だと私も思っています。しかもこれは従来の現金主義会計、官庁会計を補完するものと、柱になるものではないんですね。補完するものということになっていますので、それをやらなければいけないという行政の方は非常に大変だと思いますが、国の決めたことでありますので、追随していかなければいけないということで、先ほどこの研究会に1人とか2人とかありましたけれども、今年度令和元年度は何人ですか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 企画財政課の職員と上下水道課の職員が今年度につきましては行っております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) ありがとうございます。 ご答弁に類似団体の関連の分析がありましたけれども、すごくよく分析されているなという印象です。9項目評価項目がありますけれども、函南町はほとんど問題ないというふうに私は読み取りました。分析もされていますように、類似団体と比べてもいい成績になっているのではないかと思います。たった1つだけ、受益者負担率というのがあるんですね。これは町の施設を有料で、あるいは無料でもいいんですけれども、利用する団体や個人の方々に対して料金を徴収しますね。その料金を徴収するその金額が運営をしていく経常経費、どうしても必要な経費に対してどのくらいの割合かというので、先ほど3%という数字が出たんですね。1年前は2.1%だったと思うんですけれども、改善されています。この受益者負担比率の改善について、何か心当たりのあるものはありますか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 受益者負担比率につきまして、議員のおっしゃるとおり、3%のほうへ少し改善をされております。この要因につきましては、道の駅が供用開始をされたことによりまして、道の駅の使用料のほうが皆増となっておりますので、これが数%上がった主な要因だと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) ちょっと利用料というのは、フリーマーケットとか、ああいう場所の貸し賃というふうに考えてよろしいですか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 道の駅に関しましては、全体の施設の使用料になります。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 今、大きい病院ですね、急性期病院といいますか、あの大きい病院は駐車料金が有料になっているんですね。大体この辺の大きい病院はみんなそうですね。そんなことで、受益者負担率を類似団体レベルにまで上げるということの1つの手段として、例えば文化センターの駐車場、知恵の和館の駐車場、役場の駐車場、こういったものを有料にしてはどうかと、こういうことをよくおっしゃる方がいますが、この件についてどのようなご見解でしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) ただいまの件につきましては、新たな財源を確保するということでは、有効な手法であると考えております。しかしながら、費用対効果や近隣市町の状況などを調査しながら、この件につきましては今後研究をしていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) さらに、知恵の輪館には研修室があります。多目的ホールというのがあると思うんですけれども、この間これもお聞きした話ですけれども、知恵の輪館の研修室は1時間100円なんですね。文化センターになると会議室がありまして、そこは300円、この知恵の輪館の100円というのは非常に安くて、住民の私たちからすればうれしいことはそうなんですけれども、この料金の設定がどういったねらいを持ってされたのか、もしそういう情報がありましたら教えていただきたいと思います。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 知恵の輪館の研修室、多目的ホールになりますけれども、知恵の輪館ができて7年になりますけれども、建設当時の話をさせていただきます。当時、研修室につきましては、どういった利用を主体的にやっていこうかということで、建設の委員会で様々な検討がなされました。その中で、学習ややっぱりサークル活動、こういったものに使っていただこうということで、知恵の輪館の研修室と使用料につきましては文化センターの多目的ホール、ここの1時間当たりの使用料を算出基礎として計算をさせていただいています。その算出基礎ですけれども、文化センターの多目的ホールの料金は、今1時間1,000円となっております。ただし、知恵の輪館の多目的ホールは面積が文化センターの約3分の1の大きさになります。ですので、1,000円の3分の1なので約300円を全室借りた場合に基本料金としてかける、一応知恵の輪館につきましては、分割式で3部屋に分かれるようになっていますので、1部屋で平均すると100円という、当時低廉でできるだけ多くの方に使っていただくようにということで設定させていただいた経緯がございます。 以上になります。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 2階の研修室も広さを変えられるんでしたかどうか、ちょっとお伺いしたいんですが。 ○議長(中野博君) 生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(渡辺正樹君) 図書館2階にございます研修室、2つございますけれども、これも間取りを変えて1部屋にすることが可能です。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) こういった割安さ感が受益者負担率の伸びてこないというところに要因として挙げられるのではないかと思いました。1年前もこの受益者負担率が比較して非常に低いということでご答弁があったと思いますけれども、この内容は、財源としてはそんなに大きなものではないとは思いますけれども、いずれはここに着眼していかなくてはいけないテーマであるのではないかということで、今後の検討の課題にしていただければと思います。 それから次に、現在公開されている公会計財務書類の中から二、三質問させてもらいます。 これは細かいことで単純なことだと思いますが、数字でもあるということと、公開している情報ということで質問させてもらいます。 平成28年度財政分析7ページに将来負担比率というのが載っていまして、これが12.6%となっています。私の知り得る限り、計算しますと、この計算式の地方債の残高から臨時財政対策債が引かれていないのではないかと。本来であれば、正しい数字は5%前後だというふうに思いますが、この辺についていかがですか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) ただいまのご質問ですけれども、平成28年度の財務書類につきましては、公表した時点で、国のほうから示されておりますマニュアル等に基づきますと、将来負担比率を計算する際に地方債残高から固定資産額の総額で割り返すという計算式でございまして、このときには臨時財政対策債のほうは差し引いてございません。昨年、平成31年2月に類似団体との比較をする調査がございまして、その調査の中で特例債、臨時財政対策債については除くという指示がございまして、平成29年度の財務書類の作成から計算式を変更いたしまして、臨時財政対策債を引くようにして公表をしております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) それでは、計算式の間違いではなくて、当時はこの計算でやることになっていたと。1年後は臨時財政対策債を差し引くという計算式に変わりましたという理解でよろしいですか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) おっしゃるとおり、そのとおりでございます。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 次に、平成29年度の分析表、これには、表の中に、函南町の数字と類団の平均の数字が載っておりますが、類団の数字は1年前の数字なわけですね。ですから、これを併記するのはちょっと私としては非常に紛らわしいなという感触を持ちました。この1年前の類団のデータを平成29年の函南町に隣り合わせに掲載している、どのような意図があるのかお伺いします。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 平成28年度と29年度の1年違ったものを比較しているということでございますけれども、平成29年度の財務書類の公表をした時点では、まだ国のほうから平成28年度の指標しか示されておりません。その時点で公表するに当たりまして、何らかの比較をしないとならないものですから、函南町におきましては平成29年度の数字、類団の数字につきましては平成28年度のものとなってしまいます。令和2年2月に国のほうから類団のほうの同一年度の数字が示されました。その数字が示された時点で、現在はホームページのほうも同一年度のものに差し替えをしてございます。しかしながら、国のほうから類団の比較が示されるのがどうしても遅れて、毎年2月ごろに来ますので、函南町のデータをそれ以前にどうしても公表をするとなると、比較する対象のものが前年度のものになってしまいますので、今後の公表につきましても、一度は前年度のものを公表させていただいて、同一年度のものが国のほうから示された時点でまた差し替えるというような形をとらせていただきたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 分かりました。 次に、行政コスト計算書という数字が出ています。平成28年度は各費用の割合を計算しておりますけれども、29年度では住民1人当たりの行政コスト計算をしています。この変更の意図はどこにあるのでしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 国のほうから類似団体との比較を示されているものが9項目ございます。その9項目の中に行政コスト計算書から読み取れるものとして国のほうが示しているものが、住民1人当たりの行政コスト、これが示されているものですから、平成28年度に載せました各費用に占める割合というのが類団との比較が示されておりませんので、どうしても公表に当たりましては類団と比較することというのが重要と考えておりますので、比較されていないものにつきましては、今後、公表の項目のほうから削除させていただくという形で考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 今のご答弁ですと、平成29年度以降については、1人当たり行政コストを計算すると、このようになりますよということでよろしいですか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 国のほうの調査項目につきましては、28年度、29年度、類団との比較については変わってございません。類団との比較の項目が変われば載せる可能性もありますけれども、現在につきましては、各費用に占める割合については載せる予定はございません。 以上です。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) それでは、もう一つ、平成28年度、これも同じ理由かもしれませんが、一応お聞きしたいと思います。 歳入額対資産比率と地方債の償還可能年数が分析されていますが、平成29年度では基礎的財政収支になっています。この変化はどのような理由でしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) これにつきましても、理由は同じものではございます。国のほうから類団との比較で示されたものにつきましては、基礎的財政収支と歳入額対資産比率、これが示されております。今回、平成29年度の比較につきましては、プライマリーバランスの基礎的財政収支のほうを載せておりますが、歳入額対資産比率につきましては分析項目のほうから漏れてございましたので、これにつきましては、追加をして載せるようにしたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 新しい制度ということもあって、国のほうも少しずつ変化をしてくるような感じです。町もそれに追随していかなければいけないということで、大変な作業だと思いますけれども、粘り強く取り組んでいただきたいなと、このように思います。 最後の質問になりますけれども、通告していないので、分かる範囲で結構ですけれども、地方公会計財務書類と先ほど上下水道関係の方がお一人と企画財政課から1人という、県の研究会に派遣されているとありましたけれども、上下水道関係が公営企業法に基づいた財務書類の作成をして私たちに報告をしてくれているんですけれども、地方公会計の財務書類と公営企業の財務書類というのが貸借対照表は同じなんですけれども、それ以外どうも違いがあるというふうに思うんですが、この辺の考え方について、何かご意見があればお伺いしたいなと、最後にこの質問で終わりたいと思います。 よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 総務部長。 ◎総務部長(梅原宏幸君) 上下水道会計については、地方公営企業法に基づいて決算をするものでございます。それに対して、一般会計については、あくまでも先ほどから議員のおっしゃっているとおり、決算を補完するものとして求めておりますので、その意味では若干の相違はございます。ですが、最終的には町全体として連結をしておりますので、そこの中で金銭のやりとりが生じた場合は、その連結という形で統一するような形で処理をさせていただいております。 以上です。 ○議長(中野博君) 質問2の(1)から(3)までについて、総務部長。     〔総務部長 梅原宏幸君登壇〕 ◎総務部長(梅原宏幸君) ご質問2、地方創生の取組の(1)第1期総括の概要や特徴はについてお答えいたします。 第1期のまち・ひと・しごと創生総合戦略策定の背景として、日本が世界に先駆けて直面する人口減少・少子高齢化という課題に対して、国では、2060年の人口を1億人程度で維持するなどの中長期的な展望を示した長期ビジョンを作成し、平成27年から5か年の総合戦略を策定しております。このような国の動きに合わせ、本町においても、平成27年に函南町人口ビジョン、函南町まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、人口減少・少子高齢化の克服、地域経済の活性化による地方創生に向けた取組を推進してまいりました。 第1期の総合戦略は4つの基本目標を掲げ、58の事業に取り組みましたが、PDCAによる中間評価、見直しなどを行い、最終的には3事業が中止となりましたが、今年度5か年計画の最終年を迎え、55事業について事後評価を行い、KPIの達成や事業効果による評価、第2期計画に向けた方向性を検証いたしました。その結果、55事業中、KPIを達成した事業は27事業ございました。 基本目標1では、5事業中4事業が目標を達成し、数値目標の道の駅などの販売額の増加に寄与しました。 基本目標2では、9事業中4事業が目標を達成しましたが、未達成であった空き家の解消件数や路線バスの乗降客数の増加などが達成しなかったことにより、基本目標である公共交通の利便性を生かした定住・移住の促進と数値目標である社会移動の均衡には大きな開きがある結果となりました。 基本目標3では26事業中12事業が目標を達成し、産後ママ、新生児ケアの推進事業や子育て応援ガイドブックの作成、ベビーキッズ用品貸し出し事業などを効果的に実施したことで、若者が住みやすく子育てしやすい環境づくりに寄与いたしました。また、数値目標であります合計特殊出生率については、目標値に大きく開きがありますが、人口のピーク時の平成17年の合計特殊出生率と比較すると、低い水準ではありますが、回復傾向となっております。 基本目標4では、15事業中7事業が目標を達成し、道の駅、川の駅からの情報発信事業、函南サイクリングマップ作成事業や町内案内看板設置事業を実施したことにより、数値目標であります観光入り込み客数の数値目標を大きく上回ることができました。 事業効果による評価としましては、地方創生に効果があった割合は80%程度となり、次期計画における方向性の検証では、60%程度が継続という結果となりました。第1期総合戦略における人口減少・少子高齢化の克服及びそれに伴う地域経済の活性化への成果としましては、人口推移は国勢調査に基づく将来推計のため、来年度の国勢調査の結果を待ってというところもございますが、人口減少の抑制については、短期間で効果が出るものではないと考えております。 また、地域経済の活性化という点におきましては、基本目標1で定めました道の駅を活用した6次産業の推進や基本目標4で定めました観光入り込み客数についての数値目標は多く目標が達成されており、町のにぎわいづくりとして地域経済の活性化と交流人口の増加につながっていると考えられ、これまで以上に函南町という町を知っていただく機会が格段に広がり、今後函南町に住みたいと思う人が増えていくことが期待できると考えております。 続きまして、ご質問(2)第1期と第2期の関連性はについてお答えいたします。 第2期の総合戦略の策定に当たりましては、「継続を力にする」という国の基本的な考え方を踏まえ、基本目標や施策の基本方針や主な取り組みを見直しながら策定いたしました。第2期の総合戦略の体系については、第1期総合戦略と同様、4つの基本目標、それに伴う数値目標、基本方針、主な取組の体系とし、国の第2期総合戦略においても、第1期総合戦略の4つの基本目標を維持しつつ新たな視点に重点を置いて施策を進めていることから、本町におきましても、第1期総合戦略の4つの基本目標を維持しつつ、新たな時代の潮流を取り入れながら雇用や子育て、安心・安全な暮らし、地域づくりなど各施策を通じて次の世代につながるまちづくりを進めていくことを考えております。 基本目標1は、第1期の基本目標に「人材を育て活かす」を追加し、基本目標「主要幹線道路を活かした地域産業の活性化による安定雇用の創出と雇用を支える人材育成を育て活かす」といたしました。基本目標1の数値目標、基本方針では第1期と同様、道の駅を生かした事業を5つから4つへ整理し、基本目標で追加した「人材を育てて生かす」項目として、基本方針に「町の産業を支える人材育成」を盛り込み、新たな取組に2つの事業を取り入れ、第1期の事業を継承しつつ、9つの事業を進めてまいります。 続いて、基本目標2は、第1期で6つの基本方針を整理統合させ、3つの基本方針にまとめ、第1期では基本方針、基本目標4に設定した災害対策の推進を基本目標2に移行しました。取り組む内容としても、第2期では、他からの移行や継続事業と新たな事業として移住・定住の相談事業、都市環境形成促進事業、都市公園再整備・改修事業の3つの事業を盛り込み、10事業を進めてまいります。 続いて、基本目標3は、第1期の基本目標に「誰もが活躍できる地域社会をつくる」を追加し、「若者が住みやすく子育てしやすい環境の充実と誰もが活躍できる地域社会をつくる」といたしました。第1期の26事業を整理統合し、13事業の継続や名称の変更、新たな7事業を加え、20事業を進めてまいります。 最後に、基本目標4は、「魅力ある地域をつくる」を追加し、「世界に誇れる地域資源を共有し、効果的な活用により広域で連携し、魅力ある地域をつくる」といたしました。基本方針も5つの基本方針を「各地域の観光資源を生かした観光産業の振興」と「インバウンド観光に対応した観光振興の推進」の2つに整理統合し、第1期の15事業から6事業に整理をし、基本目標に追加した魅力ある地域をつくるために、新たな取組として伊豆半島ジオパークの活用事業、観光資源のプロデュース事業、SNS等によるシティプロモーション、インバウンド観光の受入れ環境の充実の4つの新たな事業を盛り込み、町の魅力発信の強化に努めていきたいと考えております。 続きまして、ご質問(3)第2期計画の特筆すべき事項はについてお答えいたします。 第2期総合戦略を策定するに当たり、国が示したまち・ひと・しごと創生基本方針2019におきましては、第1期の枠組みを継続しつつ充実・強化を図ることとされており、国の第2期総合戦略の策定における新たな視点として、1、関係人口の創出、2、国が提唱しているテクノロジーを生かした社会の仕組みをつくるSociety5.0の実現に向けた技術の活用と持続可能な開発目標SDGsを原動力とした地方創生、3、地方創生の基盤となる人材育成などを掲げております。 本町におきましても第2期総合戦略では、第1期の戦略の枠組みを維持しながら国の新しい視点を取り入れながら策定をしております。 まず、1の関係人口の創出では、基本目標4の基本方針1にあります「各地域の観光資源を生かした観光産業の振興」であります。これは本町のにぎわいの拠点であります道の駅を生かしたイベント事業や東部・伊豆地域の市町が連携して、地域資源である伊豆半島ジオパークなどを効果的に活用し、関係人口の増加に結びつけることで、これにより町の魅力の発信にもつながり、定住人口の増加の戦略として効果があることを期待しております。 次に、2のテクノロジーを生かした社会の仕組みづくりのSociety5.0の一環としまして、基本目標3の基本方針3にあります「生きる力を育む質の高い教育環境をつくる」であります。その主な取組としては、教育のICT化を進め、学習環境の整備を目指すことであり、児童・生徒が1人1台のタブレット端末を利用できる環境は令和の教育スタンダードであるという国の方針に基づき、計画的に小・中学校に高速インターネット環境の整備や小学校は高学年から、中学校は低学年から段階的に1人1台のタブレット端末の整備を目指すものであります。また、持続可能な開発目標SDGsでは、基本目標ごとに関係のあるSDGsの17の開発目標を示すこととしました。 3の地方創生の基盤となる人材育成では、基本目標1の基本方針4に人材育成の施策とした「町の産業を支える人材育成」であります。これは新規就農者への運転資金などの支援や創業希望者や新規創業者への事業継承のための人材育成のための支援であります。 また、第1期事業評価のKPI達成状況が49%であったことを踏まえ、より実践的な事業を取り入れて策定し、今後5年間の人口抑止と地域経済の活性化に向けて取り組んでまいります。 以上であります。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) まず最初に、地方創生の目玉というべきか、人口ですね。これについて質問します。 第1期、今年度で終わりですけれども、この人口目標が2020年で3万7,400人でした。合計特殊出生率が1.49である現在、外国人を含む人口は3万7,730人、合計特殊出生率というのは物すごく重要な数字というふうに捉えていると思いますけれども、私はこの5年間、たった5年間ですけれども、数字が乖離している、出生率と比例していないというふうに印象を受けますが、この点はどのように見ていらっしゃいますか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 国の総合戦略におきまして、2060年には1億人の人口を維持したいということで、合計特殊出生率を人口置換水準まで高めないとこの維持は難しいとしております。函南町におきましても、現時点では目標値と余り変わらないということですけれども、転入・転出だけの増減だけでは、10年後、20年後につきましては、合計特殊出生率も上げていかなければ現状と目標値に開きが出てくるものではないかと考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) 専門家の方が算出された数字でしょうから、全く必要ないとは思いませんけれども、今日の新聞にも選挙人名簿のデータが載っていました。県内で函南町だけです、プラスになっているのはね。9人だったか19人だったか覚えていないですけれども、あとは全部マイナスなんですよ。函南町っていうのはどこか魅力があるんだなというふうに、その表を見ただけでも感じました。人口減少も微減で、なかなか函南町は頑張っているなという印象を受けます。 次に、道の駅を活用した6次産業という答弁がありましたけれども、これは順調に推移したというご答弁でしたけれども、事例を二、三紹介していただきたいと思います。
    ○議長(中野博君) 産業振興課長。 ◎産業振興課長(田中敏博君) 道の駅を活用しました6次産業化の事例というご質問でございます。 道の駅では、物産販売所におきまして販売しておりますものについて6次産品がございます。まず、菊芋を材料とした加工品、あるいはバターを加工した製品、お餅を加工した製品などを販売しているということでございます。また、平成31年3月、ちょうど1年前になりますが、町の特産品であります丹那牛乳を利用して作りました、ほかにも特産品はございますけれども、それらを町の特産品を材料としましたご当地グルメであります函南カルボナーラというものも誕生させています。それとあと、函南町産の小麦粉とかトマトを使用したメニュー等も、こちらはレストランのほうで提供しているという内容でございます。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 11番、馬籠議員。 ◆11番(馬籠正明君) ありがとうございました。 新たな時代の潮流を取り入れたということが非常になかなかいい文章でありまして、この中に、本当に第1期にはなかったSociety5.0というのとSDGsですね。この2点について、概要で結構ですから、簡単に説明をお願いします。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) Society5.0につきましては、これは、ソサエティーとは人間中心の社会ということを意味しております。昔、狩りが中心であった時代を狩猟社会、そう言いまして、これをSociety1.0、次に、Society2.0が農耕社会、Society3.0が工業社会、Society4.0が情報社会と言います。Society5.0につきましては、IoTやAIなどの最新テクノロジーを活用しました便利な社会をつくっていくということでございます。国が示します第5期の科学技術基本計画におきまして、日本が目指すべき将来の姿というものでありまして、膨大なビッグデータを解析しながら、ロボットや自動走行車など、そういった技術によりまして、人口減少社会を克服していこうというものでございます。 続きまして、SDGsですけれども、これはサスティナブル・デベロップメント・ゴールズ、頭文字をとりましてSDGsというわけですけれども、日本語では、持続可能な開発目標ということになります。このSDGsにつきましては、2015年の国連サミットで採用されまして、あと10年しかございませんけれども、2030年までに誰一人取り残さないということを合い言葉に、誰もが生き生きと活躍し暮らせるような社会の実現を目指して、17の開発目標を持って経済、社会、環境といった広範な課題に取り組んでいるというものになります。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 以上で11番議員の質問を終わります。 一般質問の中途ですが、ここで昼食休憩とします。 午後の会議は1時から行います。                             (午前11時55分)--------------------------------------- ○議長(中野博君) 休憩を解いて会議を再開します。                              (午後1時00分)--------------------------------------- △杉村清君 ○議長(中野博君) 一般質問を続けます。 次に、7番、杉村清議員の質問に入ります。 7番、杉村議員。     〔7番 杉村 清君登壇〕 ◆7番(杉村清君) それでは、通告に基づきまして2点の質問をさせていただきます。 期せずして明日は3.11の東日本大震災9年目となりまして、防災に対して心を新たにするものでございます。 まず、1、地域防災の向上について。 昨年は全国的にも大規模な自然災害が多発し、各地に甚大な被害をもたらしました。当町におきましても、台風第19号により、人的被害はなかったものの、山間部では土砂崩壊による家屋の倒壊や平たん部では広範囲で床上や床下浸水などの被害が発生し、町民の生活に大きな影響を与えました。 今年に入り、少し驚くニュースがありました、それは、近い将来発生が懸念されている南海トラフ地震の想定震源域の海底下で、ゆっくり滑りと呼ばれる地殻変動が起きていることを東京大学と海上保安庁の研究チームが観測し、米科学誌電子版に発表したことです。この観測結果がすぐに巨大地震につながるものではないようですが、改めて大規模地震災害に対する備えの必要性を再認識されられました。 また近年、NHKなどのメディアは首都直下型地震の被害や対策に関わるVR映像を放送する機会が増えていて、国民に対し防災意識の高揚を図ろうとしていることが読み取れますし、その放送の中では、自らの地域は自らの手で守ることしか、これからの自然災害に対応する手だてがないことも併せて報じています。 多くの町民は、災害に対して、命は消防や警察が助けてくれるだろうとか、行政が水害対策をしてくれるだろうとか、避難所での衣食住は行政が支援してくれるだろうなど、行政や消防、警察などの公的機関に過大な依存をしていますが、私自身の消防職員としての経験を踏まえると、今後起こり得る大規模地震災害や豪雨災害に対して、行政や消防、警察などの公的機関の対応には限界があることを大変危惧しています。 平成30年版の防災白書には、自助・共助による事前防災と多様な主体の連携による防災活動の推進として国民の防災意識の向上について書かれていて、南海トラフのような広域的な大規模地震災害が発生した場合には公助の限界について指摘しており、今後人口減少により過疎化が進む中で、災害を他人事ではなく、自分事として捉え、国民一人一人が減災意識を高め、具体的な行動を起こすようなことが重要であると述べてありました。 私は、旧態依然とした町内の1年ごとに交代する自主防災組織体制を改革する必要性や多くの自治体が取り組んでいます地域防災リーダー等の育成事業の必要性を強く感じています。そして、台風第19号災害を経験した今、町民の防災意識が高く熱いうちに、何らかの防災対策を取る必要があると思っています。 そこで、次のことについてお伺いします。 (1)近年、国内で発生している地震災害や豪雨災害等を踏まえ、また、今後発生が予測されている大規模災害を想定した場合、町の職員で対処できる災害時の応急対応等には限界があるように感じますが、いかがですか。 (2)町内に配備されている救助活動ができる防災関係機関は、町消防団を除くと、唯一駿東伊豆消防本部田方北消防署だけです。今後、広域的な大規模災害が発生した際には、田方北消防署だけでは被災者の救出救助活動には限界があると思いますが、いかがですか。 (3)台風第19号の災害発生時における各区の自主防災組織の役割や活動、そして機能等の検証について。 (4)大規模災害の発災初期段階においては、行政が行う公助が地域の末端まで行き届かないおそれがあり、これに対処するためには、地域住民らの防災活動である自助と共助がとても重要になり、その活動は組織的に行われる必要があります。今後の各区の自主防災組織の充実・強化について。 (5)自主防災組織の課題の1つに、組織のメンバーの高齢化や役員の改選が1年から2年で行われることにより知識や技術の継続が困難であること等が挙げられます。当町の地域防災計画の中では、防災委員や地域防災指導員等の育成についてうたわれていますが、町内に在住する自衛隊員や常設消防職員、消防団員等の防災関係機関のOBや防災士等の有資格者などを有効活用した地域防災リーダーの育成に関わる取組について。 (6)自然災害から自身や家族を守るためには自助が最大の減災対策だと言われており、大規模災害における自助・共助・公助のバランスは自助が7、共助が2、公助が1だとも言われています。このように災害を他人事ではなく、自分事として捉え、町民一人一人が減災意識を高め、具体的な行動を起こすような住民意識を変える取組について。 次に、2、超高齢化社会における高齢者の生きがい対策は。 令和元年版の高齢社会白書によると、平成30年10月1日、現在の我が国の総人口は1億2,644万人で、65歳以上の人口は3,558万人となり、高齢化率は28.1%となっています。 65歳以上の人口は団塊の世代が65歳以上となった平成27年には3,387万人となり、団塊の世代が75歳以上となる2025年には3,677万人に達すると見込まれており、総人口が減少する中で65歳以上人口が増加することにより、高齢化率は上昇を続け、2036年には33.3%となり、そして2042年以降は65歳以上人口が減少に転じても高齢化率は上昇を続け、2065年には38.4%に達し、75歳以上人口の割合は25.5%と推計されています。 函南町の高齢化率は、昨年4月1日現在では31.2%となっており、前年に比べ0.5ポイント上昇しています。町の第7期高齢者保健福祉計画では、2025年の高齢化率は32.6%と推計され、高齢者のいる世帯数も顕著に増加しており、平成2年と平成27年を比べると3倍近くまで増加し、高齢者がいる世帯が一般世帯に含める割合も上昇を続けており、平成27年で約2世帯に1世帯は高齢者がいるという状況になっています。 さらに、高齢者のいる世帯の状況を見ると、独り暮らし世帯と夫婦のみの世帯の増加が著しく、平成2年と平成27年を比べると、独り暮らし世帯は約6倍、夫婦のみの世帯は約9倍となっています。このように独り暮らし高齢者や老々介護と言われる夫婦のみの世帯、介護により離職し、親族を介護する世帯などが多く存在しており、このような高齢世帯の多くが生活苦や孤独から生きがいを失っているということも聞き及んでおります。 また、全国的に高齢者の火災による死亡事故が増加していますが、その原因は火の不始末ばかりではないことは私の経験上想像されるところです。現在、町では、地域包括ケアシステムを深化・推進し、高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止、地域共生社会の実現を図り、サービスをしようとする方に必要なサービスが提供されるような地域づくりを推進していただいていることは承知していますが、急速な少子高齢化や核家族化の進展に伴い、独り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯など、日常生活に不安のある高齢者は今後も増加が見込まれますし、要介護認定者や認知症高齢者の増加も予想されますので、心身の状態にかかわらず、高齢者の誰もが住み慣れた地域で安心して自立した生活が続けられるよう、また、生活の質が確保されるよう日常生活全般にわたるきめ細やかなサービスや支援の充実が必要であると思っています。 そこで、次のことについて伺います。 (1)高齢者の生きがい対策の現状と今後の対応について。 (2)生活支援サービスの体制整備事業として地域に必要なサービスの創出や地域の互助活動を推進するため、地域の支え合い勉強会の開催状況や住民全体で活動する居場所づくりの現状と今後の対応について。 (3)孤立化していく独り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯への支援の現状と今後の対応について。 (4)火災等から高齢者を守るための対策について。 以上です。よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 質問1の(1)から(6)までについて、総務部長。     〔総務部長 梅原宏幸君登壇〕 ◎総務部長(梅原宏幸君) 杉村議員ご質問の1、地域防災力の向上についての(1)今後発生が予測されている大規模災害を想定した場合、町の職員で対応できる災害時の応急対応等には限界があるように感じますが、いかがですかについてお答えいたします。 町の職員の人数にも限りがあり、また、町外在住の職員も増えてきておりますので、道路の通行制限があった場合など、参集に困難な職員がいたり、参集時間が長くなる職員がいるなど、対応ができなくなる場合があると考えられます。 また、以前は人命救助や道路警戒などのハード対応中心であったものの、これまでの災害の教訓から要配慮者への支援等の福祉的な配慮、ニーズも対応する必要があることから、災害の規模が大きいほど職員だけでの対応は困難であると考えられます。 台風19号においても陸上自衛隊、国土交通省、静岡県、県内市町の多くの皆様の支援をいただき、断水に伴う給水活動や住宅等の被害調査を初めとする多くの災害救助事務を手伝っていただきました。しかし、災害について配置される職員で対応しなくてはなりませんので、有事の際には、国、県、他の市町の応援をいただきながら、また、他の市町が被災した場合に、町の積極的な職員派遣を検討していきたいと考えております。 続きまして、ご質問(2)広域的な大規模災害が発生した際には、田方北消防署だけでは被災者の救出救助活動に限界があると思いますが、いかがですかについてお答えいたします。 旧田方郡の2市1町で運営していた田方地区消防組合から、4市3町による広域化で設立された駿東伊豆消防組合は、平成28年の設立から4年が経過しようとしており、県下で3番目に大きな規模の消防組合となりました。また、3つの方面本部により消防車両等の相互運用ができるようになり、広域化の利点も発揮しております。緊急時の体制も情報連絡体制から全員招集となる特別警戒体制まで備えております。南海トラフ巨大地震などの広範囲にわたる災害が発生した場合、駿東伊豆消防組合全体としての救助に加え、警察、自衛隊への要請も考えられ、また、消防職員に限らず町職員も人員不足になることが想定されますので、国・県のみならず近隣市町、協定締結市町との連携強化が重要であると考えております。 続きまして、ご質問(3)台風19号の災害発生時における各区の自主防災組織の役割や活動、機能等の検証についてお答えいたします。 台風19号の際には、各地区の自主防災会の皆様から避難者や浸水戸数、山間部を中心に土砂くずれや河川の護岸流出など多くの情報を提供いただきました。また、地区の公民館を開放していただき、区民の一時避難を担っていただいただけではなく、浸水被害の大きかった地区では、廃棄物の仮置き場の調整などもご協力いただきました。各地区においては地勢上、被害が発生しやすい地区とそうでない地区があるため、役割、活動などに違いがありますが、各地区の自主防災組織においてはそれぞれの活動を行っていただきました。 続きまして、ご質問(4)今後の各区の自主防災組織の充実・強化についてお答えいたします。 今回台風19号の教訓として、畑毛区では区内のタイムラインの作成に取り組んでいただいており、これは単に区や組の動きだけを確認するものではなく、町が発令する避難情報などと連携して、いわゆる行動のきっかけとして何をすればよいのか分からなくならないように策定を進めていただいているもので、モデル的な取組であると考えております。これらの完成により、畑毛区のご了解がいただければ、他の地区にも紹介させていただきたいと考えております。また、他の地区においても、地区の防災計画を検討している地区があり、職員が適宜話合いをしております。 いずれにしましても、画一的な計画を提供してもなかなか定着しないことが考えられますので、モデル的な地区の紹介などに加え、自主防災組織の活動に必要な備品類の助成や訓練経費の助成に加え、6月の土砂災害対応訓練、8月の防災訓練、12月の地域防災訓練と併せて有事に備えていただきたいと考えております。 続きまして、ご質問(5)町内に存在する自衛隊員や常設消防職員、消防団員等の防災関係機関OBや防災士等の有資格者などを有効活用した地域防災リーダーの育成に係る取組についてお答えいたします。 地域防災リーダーの育成は大変重要であり、以前から日本防災士機構の防災士取得者による防災士会の設立を検討しており、消防団本部の副団長経験者に資格を取得していただいております。有資格者の人数が増えてまいりましたら、各地区の地域防災リーダーとなっていただけるようにお願いし、その後、各地区、例えば小学校区単位などの担任区域を担っていただけるような組織づくりに着手したいと考えております。 続きまして、ご質問(6)町民一人一人が減災意識を高め、具体的な行動を起こすような住民意識を変える取組についてお答えいたします。 災害に備える意識の醸成は、訓練や備蓄などよりも以前に最初に必要なことであると考えております。小・中学校や各地区における防災出前講座における啓発活動に加え、広報紙での特集なども行っておりますが、自分事として捉えていただけない方がいることも感じております。今後は試行的な取組の中で、地域防災リーダーの人材育成確保に加え、モデル的な自助・共助の取組を紹介し、自分事として理解いただけるよう、防災意識を高めていきたいと考えております。 以上であります。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) 再質問ということで、先ほど部長からも正直な回答ありがとうございます。ここでいう災害には、大規模な地震災害または豪雨災害を想定した中で質問しておりますが、それぞれ同時に多発的な災害が発生する中で現実的には限られた人員の中で対応は限界を感じているというふうに答弁されていると思います。この現実を踏まえた中で、行政と地域自主防が組織的に連携しなければ災害対応は物理的に不可能だというふうに考えております。現在行われている防災訓練は、各地区と行政が単一的にそれぞれが行っているというところに問題があるというふうに私は考えております。今後の自主防と行政が相互に不足している部分を補いながら連携する訓練等は、これからの展望はあるのでしょうか。よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 総務課長。 ◎総務課長(杉山浩巳君) 自主防災組織の訓練につきましては、毎年それぞれの自主防災組織で実施する内容を検討していただいております。自主防災会と町の間では、被災情報や支援要請など情報伝達が大変重要となりますが、それ以外に救助、けが人等への救護所への搬送など、連携できる訓練は必要であるというふうに考えております。全ての自主防災会との連携は少し難しいかなというふうには思いますが、会議等で訓練の連携をお願いして、順次訓練の実現に向けた努力を町としてはしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) どうもありがとうございます。今後ともそういうふうな、本当に現実的な訓練をお願いしたいというふうに思っています。 次に、(2)のことについて再質問をしたいと思っていますが、駿東伊豆消防本部が規模が大きくなったというふうなお話をされていまして、大きな消防力を有したということですが、現実的には各方面隊の配備になっております。南海トラフの地震のときには、第1方面隊と言われている沼津方面、そして第3方面隊と言われている伊東方面ですね。東伊豆と西伊豆、これにほとんどが津波があった場合には対応するということになりますと、函南町への応援は不可能だということが私なりに考えております。そして、この函南町の対応については北署のみで、清水町の署が応援に駆けつけなければ函南町の対応はまず不可能であるというふうに思っております。 津波の程度によりまして、函南町の北署が応援に行くということになりますと、ここの函南町に多くの被災者がいる、あるいは救助者がいる場合には、現実的には不可能になるということが予想されます。この現実を踏まえた中で、一番できるということは、先ほど言った自助となりますが、隣近所のお互いさまで助け合う向こう三軒両隣と言われる連携が必要と考えています。これは全国的にも今話が進められていますが、このような体制づくりについて推進はできないでしょうか。お願いします。 ○議長(中野博君) 総務課長。 ◎総務課長(杉山浩巳君) 議員おっしゃいますとおり、大規模な災害時につきましては、消防本部の活動につきましても限界があるのかなというふうに考えます。町としましては、消防団のOB等にお願いして、地域の中で活躍していただければというふうに考えてもおります。 公助の部分につきましては、被害が大きければ大きいほど、全ての部分について行き渡らないということも考えられますので、共助の取組の必要性の周知、それと町が対応できること、また自主防災会が対応できることなど、様々なことを検討、調整すると、そういうことから始めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) 今、課長が言ったとおり、非常に限界があるということで、町民に行政とか消防、警察、そういうものの限界というか、そういうものも知ってもらうことが皆さんお尻に火がつくというわけではないんですが、そういうことが必要ではないかなというふうに私は思っています。今、本当に町民の方々が何とかなるみたいな考えが非常に多いということも、私が肌で感じるところです。 次に、3番のところで、台風19号の検証の話を聞いている中で、町内各区の自主防の活動についてですが、例えば防災訓練でやっている早期の避難所への誘導とか高齢者への呼びかけ、または炊き出し、いつも防災訓練でやっているような活動がこの本番のときには実際できなかったようなことを感じます。それどころか、避難所においては役場職員がほとんどの多くを対応していて、住民はそれに従っていたというふうな、そのためのこの自主防はどこに行ったのかなというふうな思いを感じております。どこかでこのような形だけの自主防体制を変えていかないといけないのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(中野博君) 総務課長。 ◎総務課長(杉山浩巳君) 避難によりますけれども、比較的短期間の被害と考えられます風水害、そして、中長期的な避難と考えます大きな地震等については、それぞれ対応が分かれてしまうというふうに考えます。風水害につきましては、指定避難所が限られますので、広範囲から多くの方が避難してくるということが想定されまして、地震につきましては、地元の住民の方の避難が中心になるのかなというふうに考えます。 一方、短期間でも、職員だけでの対応も困難な場合があります。そのときにつきましては、各自主防災会の代表の方にリーダーとなっていただいて、取りまとめをお願いすることになるかなというふうに考えます。避難所の開設や運営に従事できる町の職員というのがなかなか困難であるという地震のような中長期的な避難につきましては、自主防災会の自主的な避難所の運営活動をお願いするということになろうかと思います。 今後につきましては、順次関係する自主防災会等と訓練を実施して、このような対応をしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) ありがとうございます。 今言いましたとおり、避難所の関係ですと、そこの地域の代表というか区長さんなんかがリーダーというような形になって取りまとめるというふうなことを今までのいろんな地震災害で私は感じておりますので、そこら辺も含めて、区長さんなんだりが自主防としての対応ということに認識してもらうとありがたいかなというふうに思っています。 次に、4と5のことについてちょっと質問させてもらいますが、実際には災害時に何をやっていいのか皆目分からないということが大きな原因であるなというふうに現場では思います。ぜひとも先ほど、(4)の中で畑毛区のモデル等の紹介を各区の自主防の皆さんに見てもらいたいということが非常に必要ではないかというふうに思っていますので、またこういうものが実際に行われるようであれば、案内をお願いしたいというふうに思っています。それは1つの地域力、防災力の向上につながるなというふうに思っています。 次に、(5)の地域防災リーダーの養成なんですが、これは全国的にも今すごく力を入れているところで、非常に喫緊の課題だというふうに私は思っています。 ただ、地域防災リーダーが設置されても、この地区の自主防や区長さんがこういうものがある、あるいはつくられるというのが理解されていないと、せっかくのこういう地域のチームリーダーが活躍できないというふうなことで、本当の災害活動でできる専門家であるということも、そういうことを町もその存在を承認するような体制づくり、これをぜひともお願いしたいと思いますが、これはできるのでしょうか。 ○議長(中野博君) 総務課長。 ◎総務課長(杉山浩巳君) 防災士の資格取得者等、地区防災リーダーの組織づくり、これは大変重要であると考えております。協力していただける方への了解が得られれば、活動に必要な体制づくりに着手していくというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) この地域の防災リーダーなんですけれども、総務課長が言ったとおり、この方が自主的に手を挙げてくれればというふうな形なんですけれども、やはりそういうふうな、自分でやってみようというふうなものを促すような体制づくりというのをしていかないと、なかなか手を挙げてくれないというふうなことが現実だと思いますので、こういう地区の防災リーダーというのが非常に今後必要になってくると思いますので、よろしくお願いしたいなというふうに思います。 それでは、(6)の防災教育の必要性というところで、本当に今高まっていると。今後の自然災害からの育成については年々拡大して、南海トラフの地震あるいは首都直下型地震などの発生確率も上がっていることとなっております。また政府や関係機関、研究機関、地震学者においても今ソフト面での自助・共助、これにシフトを変えているような発言をしております。その中で、函南町の小・中学生の防災教育は大変重要になってくると思われますが、既に防災出前講座とか国土交通省職員による防災講座等が町内で実施されているということは聞き及んでいるんですが、なかなかカリキュラムの中まで踏み込んでやられていないという、非常に困難だというふうなことも聞いております。 また、今までの防災教育から本当に一歩進んだ、通り一遍の防災教育ではなくて、地域を守るというか、意識の醸成とか地域の手助け、あるいは危険箇所の発見とか地域のお年寄りを守る、あるいは地域の担い手になるというふうな防災教育が新たに必要と考えています。この防災教育を通じて、地域を守る人材を育てることがひいては、今問題となっている、なかなかなってくれない消防団の入団あるいは防災リーダーへの養成起点というふうになると思われますが、現在防災教育は、全県はもとより県内においてもそうした動きがあるということでございます。施政方針の中でも、町長から災害に強いまちづくりというのが提唱されましたが、このことからも防災教育の強化促進はできないものでしょうか。それからあと、教壇に立つ先生方も防災に対するボトムアップというか、そういうものを上げた中で、子供たちにしっかり教えるということがこれからの函南町の災害対応に非常に大きくつながるのではないかなというふうに思っていますので、私はそういうふうな気持ちでおります。 そういうものができないものかということをお聞きしますので、よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 総務課長。 ◎総務課長(杉山浩巳君) 議員先ほどご質問の中に、小・中学生についての防災講座、町の防災出前講座、また国交省の防災講座等実施しております。防災教育の取組につきましては、町も大変重要であるということは認識しております。時間確保を含めまして、総務課だけではできるものではございませんので、教育委員会、各学校と協議相談をしていきながら実施をしていくというふうに考えていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 教育長。 ◎教育長(山邉義彦君) すみません、防災教育について、昨日ですが、ちょうど県の危機管理局と打合わせしたばかりのところでございます。来年度、地域防災ジュニアリーダーの育成事業というのを県下でやっていくということで、函南町は計画ができれば受け入れてやっていきたいというような打合せもしています。また、地区の防災訓練に学校から出す際、やっぱり地域の担い手、中学生はもう君たちは役に立つんだというような言葉かけをしながら防災訓練に参加するように指導しています。 以上です。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) 県の危機管理局とかあるいは県の防災センターのセンター長なんかはよく話をするんですけれども、やっぱり防災教育というのは非常に必要だということで話をされていましたので、ここでひとつ議題で上げさせてもらいました。またよろしくお願いしたいと思います。 以上です。 ○議長(中野博君) 質問2の(1)から(4)までについて、厚生部長。     〔厚生部長兼環境衛生課長 棚井郁夫君登壇〕 ◎厚生部長兼環境衛生課長(棚井郁夫君) 杉村議員のご質問の2、超高齢化社会における高齢者の生きがい対策はの(1)高齢者の生きがい対策の現状と今後の対応についてお答えいたします。 函南町高齢者福祉計画第7期介護保険事業計画を策定するに当たりまして、平成28年度に行いました高齢者の暮らしや介護の状況等を把握しますアンケート調査の結果によりますと、今後やってみたいと思うことという質問に対する回答では、趣味の活動、健康づくりやスポーツ、働くこと、学習や教養を高めるための活動、社会奉仕活動という回答を多くいただきました。そのため、町では、社会福祉協議会への委託事業で実施をしてございます生活支援体制整備事業におきまして、有償ボランティアである介護予防ボランティアや生活支援ボランティア、移動支援ボランティアを養成をしながら、その方々の活躍の場を創出をしております。 また、例年50以上の講座が開講されておりますかんなみ生涯学習塾には、多くの高齢者が参加をし、仲間づくりと自己研さんに励んでおりますし、健康づくりや仲間づくり、認知症予防を目的としました体操教室は年31回コースで実施をおりまして、こちらにも多くの高齢者に参加をしていただいております。高齢者の生きがい対策としての新しい取組は、本年度から高齢者が今までの仕事や生活経験で培ってきたスキルを使って活躍できる場を創出する就労マッチング事業をスタートさせております。この事業は、社会福祉協議会の委託事業で実施しております地域の支え合い協議会で、ハローワークやジョブステーション、シルバー人材センター等の職員を招いて、地域の人材が生きる仕組みづくりをテーマに、地域の皆さんと就労支援や人材バンクの取組などについて協議を始めております。高齢者個々の特技や体力に合わせた業務内容や就労時間等を踏まえた仕事のマッチング会の開催に向けまして、現在役場の関係各課やシニア世代の雇用に積極的な民間企業、また三島函南農協等との協議を進めているところでございます。 続きまして、ご質問(2)の地域の支え合い勉強会の開催状況や住民主体で活動する居場所づくりの現状と今後の対応についてお答えいたします。 町では、平成28年度から社会福祉協議会の委託事業として民生児童委員や地域の支え合いに関心のある住民の皆様を対象に、地域の支え合い勉強会を開催してございます。生活支援コーディネーターが中心となり、自分の困り事を周囲の人に伝える体験や自分でできることを手伝ったりする体験をしたり、グループワークで地域の課題や困り事などについて話合いを行っております。平成29年度からは、生活に身近な地区単位での自助・互助の強化を図るため平井区など町内12地区で地域の支え合い勉強会を開催しております。 この地区単位の勉強会では、町職員が地域包括ケアシステムについて説明を行い、グループで地域の困り事を話し合いながら、なぜ今地域の支え合いが必要なのかをみんなで考える場づくりをしてございます。居場所につきましては現在、体操、手芸、囲碁、将棋、お茶やおしゃべりなどを楽しむ39か所の居場所が社会福祉協議会に登録をされ、住民主体により運営をされております。また、参加する居場所から日常の困り事を話し合い、参加した人が誰かの役に立つ出番のある居場所へ発展させるため、生活支援コーディネーターが居場所の運営者を訪問し、意向を伺いながら、居場所の在り方をテーマに地域の支え合い勉強会を開催し、居場所の情報交換会での啓発や居場所の活動を周知するため、居場所の活動で作成した絵画や手芸などの作品展示を行っております。 今後も居場所の登録のない地区の皆さんの意見を伺いながら、身近な場所で支え合って気軽に行ける居場所づくりの立ち上げを支援してまいります。 続きまして、ご質問(3)の孤立化していく独り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯への支援の現状と今後の対応についてお答えいたします。 町では、独り暮らし高齢者の生活状況等を把握するため、平成30年度に75歳以上の独り暮らし高齢者998人を対象に、生活実態調査を行っております。762人の方からご回答いただきましたが、回答のなかった236人につきましては、福祉課職員や地域包括支援センターの職員が直接お宅を訪問し、聞き取り調査を行っております。 この調査結果に基づきまして、支援が必要と思われる方には地域包括支援センターの職員が訪問をしたり、また、民生児童委員の皆様に担当地域内の支援が必要な独り暮らし高齢者などのお宅を訪問していただき、生活状況の把握や生活に関する相談に応じた助言や援助、また、適切な福祉サービスにつなげるための必要な情報の提供などの支援を行っていただいているところでございます。 また、町では、独り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯の支援として、食事の買い物や調理が困難な方などの高齢者に対して、安否確認と食生活の改善を図ることを目的とした食の自立支援事業を実施しており、高齢者に対する見守りのための事業としては、平成30年度に全戸配布をいたしました函南町地域の支え合いガイドブックの中で、ご近所で異変に気づいた場合の連絡先等を記載をし、広く町民の皆様へ周知をしております。 この見守り活動につきましては、私ども行政だけではなく、町内の新聞配達業者や都市ガス供給会社、郵便局など民間事業所の皆様にもご協力をいただき、郵便ポストに郵便がたまっているなど、異変に気づいた場合には連絡をいただける協定を締結し、地域の見守り活動を行ってございます。さらに来年度からは親族や近所との人間関係が希薄で自ら相談することができない認知症の独り暮らし高齢者等の増加が懸念されますので、地域住民との信頼関係を築き、早期に介入し、支援につなぐため、西部コミュニティセンターや農村環境改善センターなどの公共施設を活用した相談支援拠点の設置事業に取り組み、相談支援体制の充実・強化を図ってまいります。 続きまして、ご質問(4)の火災等から高齢者を守るための対策についてお答えいたします。 独り暮らし高齢者や高齢者世帯の火災等につきましては、駿東伊豆消防本部に確認をしましたところ、オール電化を備えた建物の普及やエアコンの普及などから、従前よりは減少傾向であると伺っておりますが、火災の発生には様々な原因があり、独り暮らし高齢者や高齢者世帯を火災から守るためには、日頃から火災の取り扱いや火災に対する注意喚起が必要であると考えておりますので、町では高齢者向けの学習講座や各地区に出向いての防災出前講座などで火災予防や災害対策に関する注意喚起や啓発活動を行っているところでございます。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) 時間の都合上ですので、一番最後の火災の関係なんですが、近年の火災で焼死する方の報道が頻繁にされております。今朝も新聞に載っていたんですが、伊東市で高齢のご夫婦の奥さんが亡くなったというふうな報道がされていました。皆さんが高齢者だからといって火の不始末が想像される方がほとんどだと思いますが、焼死現場を何度も見た私から想像されるのは、これはまれではありますが、病気や家族の介護の疲れ、そういうもので世をはかなんで、非常に苦しいということで世をはかなんで、死を選ぶというふうな高齢者もいることを忘れてはいけないなというふうにも思います。 そういった家庭環境を払拭するには、しっかりとした環境保全に積極的に取り組まなければならないことを感じております。こういった火災が発見が遅れてしまうと、近所の延焼拡大もひどくて、1件だけ完全に全焼というような形になって、私も現場を見ると、よくこれは原因というのは原因不明とかあるいは火の不始末というふうな形で出してしまうんですけれども、亡くなっている方は布団の中で亡くなっている方が結構多いんですね。ということは、何かというと、そういうふうな対応をしなかったというふうなこともありますので、こういうような悲劇を起こさないためにも、介護に疲弊している高齢者や病気で悩んでいる高齢者の方々に火災予防におけるサポートやそういうふうな関係のものができないか、よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 厚生部長。 ◎厚生部長兼環境衛生課長(棚井郁夫君) 私ども、高齢者福祉を担当している者で一番気をつけなければならないのは、いわゆる助けを求める声を発せられない方々または周囲の皆さん方に支援が必要だけれども、それを気づかれていない方々、そういう方々をやっぱりしっかりと把握をして、適切な支援につなげることが大切だというふうに常に思っているところでございます。これらの見守り活動につきましては、先ほど来議員のお言葉にもありましたように、いわゆるご近所、地域の皆様方の協力、それから地域福祉の最前線で活躍していただいております民生児童委員の皆様、またそういう方々の協力をいただきながら、しっかりとした見守り体制を構築していくことが一番大切だというふうに思っております。今後も引き続きそちらについて十分配慮しながら注意しながらやっていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 7番、杉村議員。 ◆7番(杉村清君) またよろしくお願いします。 それでは、見守りの中でも、その中に一言火災予防についてのお話とか、あるいは部屋に入ったときに、これは危ないなというふうなものがあれば少し改善してやるとか、そういう手助けもお願いしたいなというふうに思っています。 以上です。 ○議長(中野博君) 以上で7番議員の質問を終わります。 一般質問の中途ですが、ここで10分間休憩をします。                              (午後1時50分)--------------------------------------- ○議長(中野博君) 休憩を解いて会議を再開します。                              (午後2時00分)--------------------------------------- △岩城仁君 ○議長(中野博君) 一般質問を続けます。 次に、1番、岩城仁議員の質問に入ります。 1番、岩城議員。     〔1番 岩城 仁君登壇〕 ◆1番(岩城仁君) 通告に基づいて質問します。 1、第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会について。 第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会が2020年10月31日から3日間、宮崎県都城市で開かれます。静岡県からは4頭の出品があり、そのうち1頭は既に田方農校が決定しています。後継者育成プログラムとして全国の農業高校生の生徒を対象とした記念講演やリードマンスクール、リードマンコンテストなど、内容を充実させた大会にもなっております。 そこでお伺いします。 町の出品対策について。 質問事項2、函南町都市交流協会の取組について。 現在、函南町はアメリカカーマン市との交流を行っております。中学生の派遣を行うなどいろいろな取組をしています。来月にはカーマン市からの訪問団も来町します。 そこでお伺いします。 (1)中学生派遣についての補助金の在り方についてお伺いします。 (2)今後、国内の市町と姉妹都市との提携があるのかをお伺いします。 よろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 質問1の(1)について、建設経済部長。     〔建設経済部長 前川 修君登壇〕 ◎建設経済部長(前川修君) 岩城議員のご質問1、第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会についての(1)町の出品対策についてお答えいたします。 全日本ホルスタイン共進会は乳牛のオリンピックと呼ばれ、乳牛が健康で長持ちするために必要な体型の改良度合いを比較展示するために、各都道府県を代表するホルスタインを一堂に集めて、おおむね5年ごとに開催されております。また、酪農の祭典として全国から多くの酪農関係者が集い、技術研さんや親睦交流の場としても有効に活用されており、さらには広く一般消費者にも乳牛の改良や飼育技術の向上によって安全で安心な牛乳を生産供給している酪農業に対する理解を深めていただくとともに、牛乳、乳製品の消費拡大や地元農畜産物のPRのための様々な企画が行われております。 本年の第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会における静岡県の出品予定は4頭であり、そのうち1頭が高等学校特別枠として静岡県立田方農業高等学校の出品が決定しております。 函南町といたしましては、前回大会までと同様に町協賛会を設立し、出品候補牛の選考から出場に至るまでの出品者等への支援をするため、畜産関係団体と協力して共進会出品の準備を進めていきたいと考えております。また、出品者や関係者の負担を軽減するため、畜産関係団体に補助金を交付する予定でおります。 以上になります。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) この大会は、東海ブロックで2校の高校生枠が決定をしております。そのうちの1校が静岡県立田方農業高等学校の牛になっております。後継者育成を目指し各高校間との交流を持つ目的があると思います。そこで、また2010年に宮崎県で口蹄疫が発生しました。そのための復興というか、そういうふうな大会で、今回は九州・沖縄ブロックで、宮崎県で開催されることとなりました。そこで、これから静岡県で4頭の出品牛があり、1頭が高校生枠だもので、あと3頭が出品するということになっておりますけれども、その3頭は一般農家からのこれから選定作業に入るということですけれども、一般の農家からのこれからの予選会があります。その取組についてお伺いしたいと思います。 ○議長(中野博君) 産業振興課長。 ◎産業振興課長(田中敏博君) 年度が明けましたら、早速6月から1回目の審査が始まるという予定であるということは情報で来ておりますので、そのほか6月以降も8月、あと9月には最終選考という形で進んでいく。本番は10月31日からの3日間という予定となっております。その中で、町としましても、先ほどの部長からの回答にもございましたとおり、協賛会という形で組織を設立いたしまして、設立するに当たりまして各関係団体との調整をしていきながら、そういう形で設立をした中で支援をしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 協賛会の設立と答えをいただきましたけれども、この大会は10月31日から3日間ということなんですけれども、共進会自体は3日間なんですけれども、やっぱり牛にも輸送の時間もあり、向こうに着いたらすぐに共進会というわけではなく、おおむね10日間ぐらいを現地に行って予定していると思います。 そこで、町の協賛会を立ち上げて、出品に対しての支援をしていただくということなんですけれども、協賛会のメンバーはどのように決めるのか、メンバーはどんな方々なのかをちょっと教えてもらいたいと思います。 ○議長(中野博君) 産業振興課長。 ◎産業振興課長(田中敏博君) 前回、5年前に北海道で大会が開催されたときに、やはり協賛会のほうを設立しております。そのときには、協賛会の会員としまして16人ほど選定をさせていただいておりまして、その中から役員とかそういう組織をつくっていったというところでございます。その中で協賛会の中の応援隊というものも組織して、遠い宮崎県まで搬送をしていくという中での協力体制というものもつくっていったというところでございます。 メンバーにつきましては、畜産連合会の会長さん、あと町のほうでは、町長、あるいは議会関係の方々とかそういう方々が役員として選任をされております。会員はどういう方々かというと、16名の中にはやはり畜産関係の方、あと農協関係、あとは議会関係の方、町長もやはりその中のメンバーとして入っているようなメンバーで構成されております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 協賛会の先ほどのお答えにありましたように、畜産連合会が中心となると思いますけれども、前回の北海道大会もそうでしたと思いますけれども、一般の方々とか元農家の方々を引き連れての応援体制があり、応援に行っていただいたと思いますけれども、今回宮崎県ということなんですけれども、その辺はどうなっているでしょうか。 ○議長(中野博君) 産業振興課長。 ◎産業振興課長(田中敏博君) 一般の方の応援につきましては、今後進めていく中で、組織を設立をして、その中で検討していくことになかろうかと思います。前回大会もやはり一般の方も応援に来ていただいておりますので、そういう方々、協力いただける方々、そういう方々をやはり協賛会中心にして募っていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 前回も町長さん、議員の皆様も来ていただきましたし、一般の酪農を辞めたというか離農してこれた方がたくさんいました。なかなか酪農家の方が行くというのはヘルパーの問題もありますし、行けないと思いますけれども、いい機会だと思いますので、多くの皆さんに参加していただきたいと思います。 それとあともう一つは、田方農校が枠として1頭は決まっております。田方農校は県立高校ではありますけれども、函南町畜産連合会の会員にもなっております。どうしてかというと、ふだんの予防注射、法定伝染病の予防注射など連合会が中心となってやることなものですから、当然のごとく連合会員にはなっていただいております。それに、函南町にも函南ブランドとして全農牛乳など、町にも全農の牛乳を使ったクッキーも函南町ブランドに認定されたと聞いておりますもので、町に対しても結構な貢献をしていると思いますので、また田方農校は1頭決まっております。函南町ではまだ決まっていませんけれども、仮に町として、田方農校だけしか行かない場合でも協賛会は立ち上げて支援していけるのでしょうか。その辺をよろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 産業振興課長。 ◎産業振興課長(田中敏博君) この先の審査ということになかろうかと思いますけれども、田方農業高校さんは歴史ある高校で、町のほうのいろんなことに事業に関してもすごく協力をいただいているということもございますので、仮にほかの3頭が函南町から選ばれなかったといたしましても、そういう形で応援体制は何とかつくっていきたいというふうに担当課としては考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) ありがとうございます。 田方農校の生徒もこれから将来ヘルパーになるか、獣医になるか、農協の職員になって函南町の酪農家を支えてくれるような子供たちが出てきてくれると思いますので、その辺もまたよろしくお願いしたいと、やっぱりどの業種でもそうかもしれませんけれども、やっぱり後継者育成というのは大事だと思うもので、またその辺も加味してよろしくお願いします。 以上で1の質問を終わります。 ○議長(中野博君) 質問2の(1)及び(2)について、総務部長。     〔総務部長 梅原宏幸君登壇〕 ◎総務部長(梅原宏幸君) 岩城議員のご質問2の函南町交流都市の取組についての(1)中学生の派遣についての補助金の在り方についてお答えいたします。 まず、アメリカ合衆国カーマン市との交流は、昭和60年の函南町議会6月定例会において、カーマン市との姉妹都市友好が議決され、同年10月に函南町において姉妹都市提携調印式が行われ、今年で35年目を迎えます。当時の函南農業協同組合青年部が農業視察をカーマン市で行うことになり、町も公式訪問としてカーマン市を訪問した際、手厚い歓迎を受け、姉妹都市締結を決意したという経緯もあり、当初の交流は農業者、商業者が派遣団としてカーマン市を訪問しておりましたが、昭和62年に町内中学校への英語補助教員の派遣を機に教育研修プログラムとして中学生を対象とした教育訪問が平成2年からスタートいたしました。毎年約10名の中学生を教育訪問団として派遣し、5年ごとに公式訪問団を派遣してきましたが、平成25年からは双方の話合いにより、教育訪問団の派遣は隔年、カーマン市の来日は3年ごととなりました。 姉妹都市友好35年目の現在まで先細りすることなく交流が続いており、今年はカーマン市が来日する年で、4月5日から13日までの9日間、24名の方が町内にホームステイをしながら交流を行うことが予定されておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、感染拡大の防止及び来日者やホストファミリーの安全を考慮し、今春の来日交流事業は延期することが2月28日に決定いたしました。定例交流としては、過去最大の人数での来日であり、カーマン市都市交流協会の新旧の会長や過去に函南町で3年間ALTとしてご尽力をいただいたジャネル・リンダルさんがご家族とともに来日する予定でしたので、姉妹都市友好の絆をさらに強固にし、友好関係のさらなる発展を期待しておりましたが、今回は見送ることとなりました。 現在、カーマン市との交流事業に関しては、姉妹都市締結と同時に発足し、姉妹都市交流事業に特化して活動する函南町都市交流協会に町が補助金を支出する形で実施しております。約10日間に及ぶ教育訪問団派遣事業も函南町都市交流協会が主体で実施しており、募集から選考、事前学習の実施、派遣、引率、帰国報告会まで一連の事業となっております。派遣する生徒には姉妹都市との友好交流のかけ橋という重責を担っておりますので、事業開始当初から協会より渡航のための補助金を支出しております。現在、派遣団員の必要経費は1人約32万円で、内訳としては往復航空券及び渡航経費が約23万円、アメリカ国内での滞在経費が約8万円、日本国内での移動、食事代、ホストファミリーやパーティー会場での準備品などの諸経費が約1万円です。カーマン市側の受入れ体制や移動手段の制限により、派遣する人数は8名として事業計画を立てており、協会からの補助金は1人当たり9万円としております。応募者が定員より多かった場合は選考会を行い、結果として応募者全員を派遣する場合もありますが、1人当たりの補助額は減額せず、協会の本事業費を流用して実施しております。カーマン市側でもアメリカ国内でのホテル宿泊数を減らし、経費がかからないよう農場や公共施設の見学をメインにプログラムを組むなどの工夫をし、経費削減を図っていただいております。 今年度の派遣の際には、最終的に精算時に1人当たり2万4,000円の返金をいたしました。よって、保護者の負担は20万6,000円、協会からの補助金が9万円、1人当たりの経費は29万6,000円でした。約3分の1の補助となりますが、毎回定員を割れることなく事業を実施しており、保護者向けの事後アンケートでも負担金について妥当である、もしくは安価であるとの回答のみで、高額であると回答いただいた保護者はありませんでした。参加した生徒も参加してよかった、もっと長期間滞在したかったなどの前向きな感想が多く、ホームステイ先と現在も連絡を取り合い、個別に訪問をし合っている訪問団員OBも多くいます。 これまでに431名がカーマン市を訪問し、うち208名が教育訪問団として派遣をしております。カーマン市教育訪問を経験したことをきっかけとして、異文化交流に興味を持ち、今後の函南町のグローバル化やカーマン市とのさらなる姉妹都市交流に貢献してもらえるような人材育成事業として、一人でも多くの函南町の青少年が参加していただきたいプログラムですので、先細りすることなく継続的に本事業を行うために派遣生徒には補助金を交付し、一定数の派遣人数となるよう、今後も事業の推進を図りたいと考えております。 続きまして、ご質問(2)今後、国内の市町との姉妹都市との提携があるかについてお答えいたします。 函南町は、平成5年から平成18年まで新潟県燕市と友好都市の関係にありました。昭和57年に燕ライオンズクラブと函南ライオンズクラブが姉妹都市提携をしたことがきっかけとなり、青少年健全育成の観点から中学生交流を行うこととなり、友好交流が始まりました。夏には燕市から中学生が約20名程度訪れ、部活動交流や海水浴、富士山登山をし、冬には函南町内の中学生が燕市を訪問しスキー体験をするなど、青少年の交流を行ってまいりました。平成18年に燕市が市町村合併をすることとなり、燕市の市長からこれまでの姉妹都市友好都市を全て白紙にし、新しい市で再検討する旨の書簡が町長に送られ、13年間の友好関係は終了いたしました。 地域交流の基本的な形として姉妹都市提携がありますが、近年では交流の内容は多岐にわたり、従来の教育交流、異文化交流以外にもスポーツや産業、災害時の支援提携や職員派遣などを付加した行政交流など地域振興を目指し、相互の理解と親善、実益に寄与する交流が活発化しております。全国的な少子高齢化、人口減少社会において、地域経済の活性化を図っていくためには、これまで以上に人やもの、情報が行き交う交流のまちづくりを進めていく必要があり、海外の姉妹都市であるカーマン市とは良好な交流関係を継続しておりましたが、人的交流をするためには時間も費用もかかるため、頻繁に行うことは難しく、国内での姉妹都市検討を平成26年に開始いたしました。幾つかの候補地を挙げ、当時の町議会議員の皆様や役場職員、函南町都市交流協会理事の皆様にアンケートを行い、賛同の多かった2市について、平成27年と平成28年にそれぞれ訪問し意向をお伝えしましたが、時勢的な背景もあり、前向きな回答はいただけませんでした。 姉妹都市交流を通じて様々な恩恵が町や町民に生まれるであろうことは承知しておりますが、現状においてはこれまでの経緯を踏まえ、新たな候補地の選定や提携の計画はございません。しかしながら、国・県や近隣市町の動向を把握し、必要であれば国内の姉妹都市についても模索することとしていきたいと考えております。 以上であります。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 今春の来日は延期するということなんですけれども、どのくらい延期するということは分かっているでしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) カーマン市のほうに4月からの来函につきましては延期というふうに伝えてあります。今後、向こうで検討していただきながら、1年先になるか、その辺の返事はまだいただいておりませんので、はっきりしたことは分かっておりません。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 何年か前に、ベルギーのイーペルに訪問団として町長初め都市交流の役員さんが派遣で行ったと思います。恐らく猫おどり関係のことで行ったと思いますけれども、今後またそちらのほうの派遣もあり得るんでしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 議員のおっしゃるとおり、ベルギーのイーペル市に3年に一度猫まつりが開催され、函南町猫おどりと似ているということで、平成27年5月にイーペル市のほうに訪問をしております。その訪問の際に文化交流や観光交流につきまして函南町も行いたいという意向のほうを示し、今度函南町のほうに一度来てくださいという旨のお願いも伝えてありますけれども、その後、先方のほうから連絡や訪問についてもなかったものですから、今回の友好関係につきましては、終息をしたと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 先ほどの回答にもありましたけれども、保護者の方の補助金負担額ということでアンケートを行ったということがありましたけれども、妥当であるとか、もしくは安価であるということをアンケートでは書かれていたみたいなんですけれども、これはあくまでも行った方のアンケート結果で、まだこれから行きたいけれども、なかなか金銭的な負担も大きいということがあるのかなと思います。行った方はもう出しちゃったお金なんですけれども、それは妥当であるか安価で高かったということはなかなかないと思いますけれども、まだこれから行きたい方についての補助金の補助率を約3分の1の補助とは書いてありますけれども、これはまた3分の1とか2分の1とか、中学生の派遣も毎年行っているわけではないものですから、その辺はどう考えているのかよろしくお願いします。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 教育訪問につきましては、平成2年から現在に至るまで21回の派遣を行っております。 当初は、負担金は30万円で、協会からの補助が10万円で、保護者への負担金が30万円ですね。4分の1の補助を行っておりました。それが平成14年から保護者への負担金が24万円に減額し、事業を終わった後に余剰金については返金をしているということで、平均しますと保護者の負担額は20万円前後となっております。ということから、約3分の1の補助を今現在行っているという状況になります。 教育訪問につきましてはふさわしい日程を組んでおりますので、なるべく高額にならないような計画を立てておりますので、これ以上の経費の削減というのは難しい状況にあります。近隣の状況におきましても、例えば三島市が平成元年の夏に実施した姉妹都市のパサディナ市に9日間の学生派遣を行った際には、負担金は、補助金につきましては5万円、保護者の負担額につきましては23万円という状況です。また、伊豆市につきましても、平成元年にカナダのネルソン市へ10日間の学生訪問を行っておりますが、その際には補助金は国内の交通費のみの2万円と保護者負担につきましては28万円というような状況であります。今後の補助金の増額につきましては、過去の派遣した生徒との不公平感も鑑みながら、近隣市町との状況を見て、また今後検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) なるべく行きたいという子がいたら、ぜひとも行かせてやりたいと思っております。先ほどのアンケート結果でも、参加してよかった、長期滞在してよかったというような答えが多かったものですから、なるべく行かせてあげたいと思っております。いい経験になると思います。 そこで、函南町は環境・健康・交流都市とうたっておりますけれども、この交流都市という意味合いはどういうものでしょうか。教えてください。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 第6次総合計画の中で、環境・健康・交流都市函南を掲げております。ここでいいます交流につきましては、道の駅を中心とした町内外の方との交流の機会が今後飛躍的に増えていくということが期待されるということで、またあと、町内のコミュニティー活動につきましても欠かすことができないという中で、総合戦略の中に新しいキーワードとして交流を載せてあります。また、基本目標6の中に、魅力とにぎわいのある交流づくりということで、交流のまちづくりについて掲げております。その中では、先ほど申しました地域資源を活用した観光の交流と地域コミュニティー活動の世代間の交流、また、今回の都市交流であるカーマン市との姉妹都市の交流についても掲げております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) 国内外の姉妹都市の提携なんですけれども、災害時や支援提携などのための友好都市提携はこれからも必要だと思います。現に台風19号のときにも、水道が断水したときもいろいろな市町からの応援をいただいたということで、お互いさまにやっていければいいと思っております。 そこで、先ほどのお答えの中で、石川県と新潟県にそれぞれ訪問して意思を伝えましたが、情勢的なものもあり、前向きな回答はいただけませんでしたということなんですけれども、やっぱりその辺はもうちょっと町としても積極的に何回も何回も足を運ぶような形をとったほうがよかったと思うんですけれども、その辺はどうどうでしょうか。 ○議長(中野博君) 企画財政課長。 ◎企画財政課長(平井輝久君) 国内に関しましては、姉妹都市を模索する段階で、災害の関係につきましても考慮した中で、石川県のかほく市であったり、新潟県の糸魚川市につきましても訪問しております。石川県のかほく市につきましては1回、新潟県の糸魚川市につきましては2回ほど訪問しておりますが、函南町だけの思いではなかなかうまく進むことがありませんで、先方から前向きな話がいただけなかったものですから、国内の姉妹都市の提携というのが今現在結んでおりませんけれども、議員のおっしゃるとおり、災害時の相互協力というのは今後考えると必要なことでありますので、ただ、遠方の市町を模索するということになってきますので、なかなかすぐにというわけにはいきませんので、時期を見て再検討をしたいと考えております。 以上です。 ○議長(中野博君) 1番、岩城議員。 ◆1番(岩城仁君) なかなか相手があることなので、難しいと思いますけれども、函南町には酪農、イチゴ、トマトなどの農業産業がいろいろあります。ほかの産業もいろいろあると思いますけれども、その辺の提携する町として、同じようなところをやっているところを探すのも1つの手だと思います。それと逆に、函南町にないもののようなところの町を探すのもいいかと思います。その辺で姉妹都市提携を模索したいと思いますというところの前向きな考え方をよろしくお願いします。 以上で質問を終わりにします。 ○議長(中野博君) 以上で1番議員の質問を終わります。 一般質問の中途ですが、ここで10分間休憩します。                              (午後2時37分)--------------------------------------- ○議長(中野博君) 休憩を解いて会議を再開します。                              (午後2時46分)--------------------------------------- △長澤務君 ○議長(中野博君) 一般質問を続けます。 次に、15番、長澤務議員の質問に入ります。 15番、長澤議員。     〔15番 長澤 務君登壇〕 ◆15番(長澤務君) それでは、通告書に基づいて1問質問をいたします。 令和2年度予算編成について。 令和2年度予算は、前年度とほぼ同額の112億1,800万円となりましたが、新聞報道では、災害に強いまちづくりの推進と子供たちの未来を育てるまちづくりに重点を置いた予算との発表でしたが、具体的にどのような予算編成を行ったか、以下の点について伺います。 (1)昨年の台風19号は、函南町の広範囲に甚大な被害をもたらし、現在も復旧に向けた事業が行われておりますが、令和2年度予算は、被害を受けたことによって得られた課題等を町民の安心・安全なまちづくりのためにどのように反映されているかお伺いいたします。 (2)令和元年度は、函南中学校の大規模改修工事や小・中学校の空調設備設置工事など、教育環境の改善に取り組んできましたが、令和2年度予算には、将来社会で活躍できる子供たちを育てるために必要な教育環境の整備についてどのように反映されているかお伺いします。 (3)台風19号の災害復旧事業では、多額な財政出動により、財政調整基金の減少と地方債残高の増加が懸念されますが、令和2年度の財政運営の健全性や財政の見通しについてお伺いいたします。 (4)災害に強いまちづくりの推進のために町長が描く将来ビジョンをお伺いいたします。 以上よろしくお願いいたします。 ○議長(中野博君) 質問1の(1)から(4)までについて、町長。     〔町長 仁科喜世志君登壇〕
    ◎町長(仁科喜世志君) 長澤議員のご質問1の(1)の令和2年度予算には、被害を受けたことによって得られた課題等を町民の安心・安全なまちづくりのためにどのように反映されているかについてお答えいたします。 昨年の台風第19号は、町内の山間部を中心に土砂災害や道路の通行止め、のり面の崩壊、平野部では、床上・床下浸水による住宅や冠水による農地、農業施設の農作物被害など、平成10年8月豪雨災害以来となる大災害を受けました。町では、平成10年8月以降、国土交通省や静岡県により河川改修の治水事業を積極的に進めていただき、観音川排水機場、畑毛排水機場、新田排水機場のポンプ増設、畑毛川島地区のポンプ新設、公共施設敷地内の貯水機能確保など、ハード面の整備を進めてきました。その整備効果もあり、被害が軽減された地域もありますが、なかなか常襲地帯については改善の状況が見受けられません。今後も河川改修や護岸整備の促進、内水排除、避難誘導や避難所の充実、また排水機場等の老朽化施設の更新など、災害に強いまちづくりを推進していく必要があります。 令和2年度予算案は、限られた財源を踏まえ、優先順位をしっかり位置付け、編成をしてきました。まず、災害への事前防災対策として、町民への危険度や避難場所などの周知による人的被害の回避を図るため、ハザードマップを更新します。また、今後も激甚化傾向にある風水害に対し、町の降雨等の予測を事前に取得し、確実な事前対策を立てるため、気象防災アドバイザーを活用する費用を計上し、災害に対しての備えを強化していきます。 次に、防災・減災対策として、水害時に備えるため、老朽化した蛇ヶ橋ポンプ場及び落合排水機場の施設更新工事を行います。また、台風などの気象情報の共有や災害発生時の双方向の情報伝達手段の多重化を図るため、静岡県と県内市町を結ぶテレビ会議システムを導入いたします。さらに、火災、風水害などにおける消防団の指令体制の強化を図るため、老朽化した車両の更新を行います。 次に、避難所運営の対策としまして、今回の避難所運営の経験を生かし、指定避難所設備の整備として、災害による停電や断水時に安全な飲料水の確保を図るため、5か所の指定避難所の受水槽に緊急用蛇口を設置します。また、避難所の開設運営に必要な資機材を安全に管理し、円滑な避難指導運営に備えるため、老朽化した函南小学校の防災倉庫の更新や桑村小学校体育館トイレの改修を実施いたします。 上水道事業特別会計予算では、加圧機能を有した給水タンク車を購入し、有事の際に対応できるよう対策を図ります。そのほか県に対する河川改修、護岸整備の要望を続けていきます。また、防災出前講座による町民の皆様への防災に対する意識の高揚を引き続き図り、災害に強いまちづくりを進めてまいります。 続きまして、(2)の令和2年度予算には、将来社会で活躍できる子供たちを育てるために必要な教育現場の整備についてどのように反映されているかについてお答えいたします。 函南町の子供たちは、将来を担っていただく町の宝であります。令和2年度予算案は、子育て世代が安心して生活できるような対応を図るとともに、子供たちがこれから迎える新しい時代を生き抜くために必要な強い資質、能力を育てるための施策を実施していきます。 幼児教育・保育の充実施策では、学校教育課内に幼児教育センターを設置します。具体的施策内容としまして、幼児教育指導主事及び幼児教育アドバイザーを雇用し、幼稚園、保育園の研修企画に関わるとともに、幼稚園教諭、保育士の活動支援及び指導を行います。また、幼稚園・保育園・小・中学校が連携し、接続カリキュラムを推進します。小・中担当指導主事、園長会、校長会と情報共有しながら調査研究を進めます。さらに、子育て支援課と連携し、特別支援教育の推進、家庭教育の推進を図ります。 外国語教育充実の施策としまして、小学校の外国人語学指導助手ALTの人数を増員します。ALTは現在2人体制で行っておりますが、令和2年度からは4人に増員し、外国人との触れ合いの機会、自然な英会話に接する機会を考慮し、外国語教育、国際交流の推進を図ってまいります。 教育環境の整備では、西小学校のトイレを洋式化し、子供たちが快適で安心して教育を受けられる環境を整えます。また、丹那小学校区内に光ファイバーの整備がされたこともあり、丹那小学校の校内ネットワーク改修工事を行うほか、函南中学校、東中学校の両中学校のネットワーク改修工事も行い、ICT教育の推進に向けた環境の充実を図ってまいります。また、国が示すGIGAスクール構想への対応も今後十分に検討しながら、子供たちがこれから迎える社会の変化に柔軟に対応できるよう様々な施策を講じ、教育環境の整備を推進してまいります。 次に、(3)の令和2年度の財政運営の健全性や財政の見通しについてお答えいたします。 台風第19号の災害復旧事業には、ご案内のように、多額の支出を投じていることから、令和2年度の予算案は、財政調整基金の繰入れと町債の発行を極力抑えた予算編成といたしました。まず、令和2年度の財政調整基金の繰入金につきましては、前年度比53.3%減の1億4,000万円を計上しています。令和元年度末の財政調整基金残高は、前年度末比52.6%減の6億2,700万円と想定しておりますので、財政調整基金の繰入れを少しでも押さえるため、臨時財政対策債の発行の上限を見据え、調整しました。基金残高減少の要因は、例年3月定例会の補正予算において財政調整基金へある程度の積立てを行ってきましたが、今年度においては今なお続く災害復旧の事業費の計上と想定外の歳入減が響き、目標の積立てを行うことが残念ながらできませんでした。 また、地方財政法において決算余剰金の一定の額を積み立てることとされておりますが、令和元年度においては、その一定の額を財政調整基金へ積み立てることができませんでした。財政調整基金は、自治体が一般財源として台風や地震等の自然災害の復旧を進める上で極めて重要な財源であります。これらの事情を踏まえ、令和2年度は、早期に適正な基金残高を確保するとともに、地方財政法で定める基金への積立てが行われるよう財政運営に努めてまいります。 一方、令和2年度の町債につきましては、前年度比13.9%減の5億8,770万円を計上しています。また、災害復旧事業債を初めとする繰越し分を含めると、6億9,800万円になる見通しです。令和2年度の起債元金償還額は、平成29年度に供用開始した道の駅施設の償還開始に伴い、前年度比2.6%増の9億4,621万6,000円を計上していますので、発行額と比べると償還額が上回り、現時点においては起債残高を減らせる見込みであります。町債には地方財政法により発行に制限がかけられており、県知事と協議し、同意を得た事業に限られますが、町債を発行すると将来負担も増えてきます。そのため負担を考えながら適正な借入れに努めてまいります。また、令和2年度においても、引き続き厳しい財政運営を強いられますので、職員一人一人が財政状況を把握し、無駄のない予算執行を推し進め、職員の意識改革を図ってまいります。 次に、(4)の災害に強いまちづくりの推進のための将来ビジョンについてお答えいたします。 近年では、東日本大震災や熊本地震、北海道胆振東部地震など大きな地震に加え、毎年のように全国各地で豪雨災害が発生します。昨年10月の台風第19号では、本町も大きな被害を受けました。それに災害救助法や被災者生活再建支援法の適用による公的な支援事業事務も継続を今もしております。また、台風直後の応急対応や応急復旧工事、災害救助事務には、国、県、県内市町などの多くの方々のご支援をいただきながら、復旧復興に鋭意進めているところであります。 災害に強いまちづくりの推進のためのビジョンにつきましては、第6次函南町総合計画の基本構想の環境・健康・交流のうち、環境の大きな柱である環境・防災への対応にも定めたとおり、災害に強いまちにするために、自助・共助・公助による備えというものが大変重要であると考えています。防災・減災の基本となるハード、ソフト事業はもちろん有事の際の公助には全力で取り組んでまいりますが、町民の皆様の一人一人の日頃からの備え、自主防災会の役員の皆様を中心とした平素の備え、いわゆる自助・共助によるところが大変重要であると考えています。町が行う災害対策に係る事業は、重要な生活インフラである上下水道施設の継続的な耐震対策などを進めながら、避難所として活用される校舎等の大規模改修や排水機場やポンプ場の施設の老朽化対策や防災拠点などのあるかんなみ運動公園整備などに計画的に取り組むとともに、積極的な対策が必要となりますので、国・県との連携を強化し調整してまいります。 昨年9月1日に実施された静岡県と三島市との総合防災訓練においても、国・県との相互連携だけではなく、陸上自衛隊や消防本部、県警察本部との連携、また、町内での医師会や歯科医師会、薬剤師会の先生方、物資輸送協定業者、ボランティア団体など、非常に多くの機関、団体への要請や連携も再確認することができ、台風第19号では、その連携についてはスムーズに行うことができたと受け止めております。 毎年激甚化する風水害やその発生が懸念される巨大地震に対して被害をゼロにすることは難しいことでありますが、減災に結びつけることは可能であります。災害に強いまちづくりの推進のため、今できる最大限の備えを現場主義とスピード感を持って推進してまいります。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) ただいま令和2年度予算編成について町長からお答えをいただきましたので、再質問させていただきます。 まず、(1)についてでありますが、令和2年度は、昨年の台風第19号被害の復旧に尽力する予算編成だということを強く感じました。当町は、箱根山系の山間地から狩野川に接する平たん地までを地勢に有しておりまして、ある面、台風など豪雨災害に不利な町と言えます。そこで、今回、回答の中にもございましたが、気象防災アドバイザーの活用とは具体的にどのように考えているのかお伺いいたします。 ○議長(中野博君) 総務課長。 ◎総務課長(杉山浩巳君) 気象防災アドバイザーでございますが、台風19号による教訓から、事前の台風情報、雨量などの気象情報を取得しまして、対策に役立てることが極めて重要であるということでございます。今回の台風につきましては、町としても早め早めの対応ができましたが、激甚化される台風や豪雨に対しまして今後もしっかりと対応していくというために、町におきまして、いつ頃どうなるかというような情報を積極的かつ事前に取得して、警戒レベルや避難情報の発令に役立てなければならないと考えております。 気象防災アドバイザー業務の具体的な内容でございますが、将来的にわたる気象情報がピンポイントで確認できるシステムの利用に加えまして、気象予報士また元気象台職員によります台風接近に伴い、町に与える気象予測資料の作成等々を予定しております。台風の発生状況による気象の専門家による町だけの予報、これにつきましては大変有効であると考えておりますので、気象防災アドバイザーの活用をしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 近年、地方公共団体では、この気象防災アドバイザーの活用が行われるようになってきていると聞いているところであります。先ほども申し上げましたが、函南町の地勢を十分把握した上で、的確な判断ができる活用を期待いたします。 次に、浸水被害があった塚本地区にあります落合排水機場の施設更新工事についてお答えがありましたが、この工事の内容について詳しくお伺いしたいと思います。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) 令和2年度の落合排水機場の施設の更新工事ですけれども、県営事業で予定をしておりまして、建屋の耐震工事と補機設備の更新を予定しております。建屋の耐震工事につきましては、全体事業費5,200万円が予定されまして、その事業費の10%の520万円が町の負担となります。また、併せてポンプを稼働させるための補機設備につきましても更新する予定で、町の負担金は1,850万円を予定しております。 なお、かねてからの懸案事項であります非常用発電機の設置につきましては、令和2年度に県の事業実施計画に盛り込んでいただきまして、令和3年度以降設置に向けて具体的に進めたいというふうに考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 平成22年度から当時5か年で進められておりました大場川左岸下流域豪雨災害対策アクションプランに、これは当時、町長、建設経済部長さんだったと記憶しておりますが、当初の検討段階では、この落合排水機場の機能向上も含まれていたというふうに私も記憶しておりますが、最終的には、別の代替の案が浮かびまして、結果的にこの排水機場については従来のまま現在に至っているというふうに思います。湛水防除施設とはいいながらも、周辺は宅地化が進んでおり、機能の維持向上が強く望まれておりますので、着実にこの更新工事が進められることを強く要望いたします。 次に、お答えの中に、給水タンク車の購入を計画しているという回答がございましたが、皆さんご承知のとおり、昨年の駿豆水道の断水事故の際には、焼津市等から給水車の応援をいただきましたが、災害時の自治体間、民間を含めた支援協定の現状についてどうなっているのかお伺いいたします。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) 給水関係の支援協定の現状についてですけれども、当町におきましては、公益社団法人日本水道協会静岡県支部に加入しているため、公益社団法人日本水道協会静岡県支部災害時相互応援要綱が適用されることになります。この要綱は、災害が発生した場合において、被災会員に対する応援活動について相互に協力するものとなっております。駿豆水道事故の際には、日本水道協会静岡県支部災害時相互応援要綱に基づきまして、会員市町から応援給水の派遣をいただきまして、ダイヤランド区とエメラルドタウン区の給水活動に協力いただきました。なお、今回の事故の施設管理者が県企業局であったため、管理者が日本水道協会静岡県支部に対し応援要請のほうをしております。 また、民間につきましては、災害時における応急対策業務に関する協定書を函南町内11の水道業者で構成される管工事工業会と協定を締結しております。協定内容につきまして、災害により町の上水道施設に被害があった場合、応急復旧工事を初めとする応急対策支援全般に協力していただけることになっております。台風19号の襲来の際は、町内の上水道施設を巡回し、通常給水ができているか、安全点検を行っていただいております。また、駿豆水道の送水管が復旧し、断水解消後の排泥等の通水確認作業などにおいても協力をいただいているところになっております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) この件につきましては、多くの方々が被害に遭ったということで、記憶にも新しいところだと思います。いずれにしましても、水道関係だけではなく、様々な分野で今後も災害時の協力協定の充実に努めていただきたいと思います。 次に、(2)についてでありますが、教育環境の整備については、町は近隣市町に先駆けて取り組んできておりますが、ようやく私の住む地区、西小学校もトイレの改修が行われるということになりました。今後も限られた予算の中で計画的に進められると思いますが、教育環境の整備について、今後の予定がはっきりしていればお伺いしたいと思います。 ○議長(中野博君) 教育次長。 ◎教育次長(武藤亮二君) まず、現在のトイレの洋式化の状況についてご報告いたします。 町内の小・中学校のトイレの洋式化の状況につきましては、大規模改修工事を実施しました函南小学校、東小学校、函南中学校はトイレの洋式化が終了いたしました。また、小規模校であります丹那小学校、桑村小学校も完了しております。東中学校につきましては一部洋式化をしてありますが、完全な洋式化には至っておりません。今回、令和2年度予算で西小学校のトイレ洋式化工事を先に計上しましたのは、小学生のほうが和式トイレを使用することが難しくなっておりますので、大規模改修工事に先駆けて西小学校を優先させました。東中学校の完全なトイレ洋式化につきましては、令和3年度以降、早期に検討したいと考えております。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) ぜひ順次、限られた予算の中ではありますが、教育環境の整備ということで進めていっていただきたいということを希望いたします。 次に、丹那小学校区に光ファイバーの整備がされ、丹那小学校の校内ネットワークが改修されますが、この整備により、小規模校にもたらす効果と函南町の将来を担う子供たちを育てるために必要なICT教育についてどのように考えているかお伺いいたします。 ○議長(中野博君) 教育次長。 ◎教育次長(武藤亮二君) 現在、丹那小学校では、ADSL回線でインターネットを活用し、授業を行っておりますが、これは様々な支障が出ております。例えば授業中インターネットから動画を見ようとしても、回線容量が少なく、スピードがないため動画が止まってしまうということで、授業が途中で止まってしまうなどの支障があります。光回線を導入し、校内ネットワークを整備することにより、このようなリスクの改善が図られ、他の小学校と同じ水準の授業ができるという効果が期待できるものと考えます。そのほか、小規模校と他の学校をつなげた交流授業が可能になるなどの効果も期待しているところです。 また、函南町の将来を担う子供たちを育てるために必要なICT教育についてどのように考えているかのご質問でございますが、今日、全ての生活の中でコンピュータは活用されています。例えば、家電や自動車など身近なものにコンピュータが内蔵され、社会生活を便利で豊かなものにしております。このようなコンピュータを理解し、上手に活用していく力を身につけることは、学校の授業だけでなくあらゆる社会生活においてコンピュータを活用することが必要とされるこれからの社会を生きていく子供たちにとって、ICT教育は極めて重要なことと考えております。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 教育環境については、地域間格差の解消に努めることは当然のことだというふうに思います。先ほども町長のお答えの中にもありましたけれども、国ではGIGAスクール構想としてICT教育に取り組むということも聞いておりますので、今後もこの部分について遅れのないように取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、(3)についてでありますが、財政の健全化は自治体運営の大原則であります。新年度予算では、自主財源の割合が若干前年度を下回っておりますが、少子高齢化が進む中、大幅な人口増は望まないところではありますが、先ほど馬籠議員の質問の中にも若干ありましたが、本日の新聞発表で選挙人登録がこの函南町の場合には18名増えております。そこで、今後、町税の増収に向けて、企業誘致などを含めた中長期的なビジョンについてお伺いしたいと思います。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) ビジョン的なものということで、企業誘致に関わってくるんですが、企業誘致に関しましては企業立地設備投資奨励金ですとか企業立地事業費補助金を創設して、誘致のほうを図っております。また、それ以外としましても、函南町工場立地法に基づく準則を定める条例を制定しまして、緑地率を緩和して、いわゆる企業のほうが進出しやすい環境を整えまして、雇用機会の創出を図っております。また、企業誘致の基盤整備につきましては、総合計画に位置付けられております平井地区や函南駅周辺につきまして、ここまでの調査検討の内容を活用するとともに、関連事業の進捗状況を確認しながら中長期的に進めていきたいというふうに考えております。 また、短期的なものにつきましては、幹線道路周辺の一団の土地などを利用しまして、企業のニーズとマッチング可能なものについて土地利用の推進を進めていきたいと思っております。 なお、民間の事業になりますが、旧NTT東日本伊豆病院跡地の宅地造成では、半分以上の区画で町外者の転入が見込まれております。今後も民間の開発を誘導しながら、先ほどの企業誘致等も進める中で、一人でも多くの方に函南町に住んでいただき、税収増加につながるよう努めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 企業誘致については、函南町は大分以前から取り組んできております。あくまでも企業ですので、民間が来ないと進まないという部分もあろうかとは思いますが、具体的に一昨年、奨励金ですとか補助金の制度を創設したわけなんですけれども、その後、具体的にオファー的なものは函南町にあるのか、ちょっと分かる範囲でお伺いしたいと思います。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) 現時点ですけれども、都市計画の土地利用の関係、それから産業振興課のほうの企業誘致の関係では、具体的なお話は現在のところはないような状況となっております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 当時、1社か2社、たしか畑毛というか谷下のところに沼津の事業者が来たような話もちらっと当時聞いた記憶がありますが、ぜひこの点については、町独自でのPRというのはなかなか難しいとは思うんですけれども、移住対策、これは県のほうも東京のほうで推進していると思いますので、そこら辺と十分協力しながら、町に対しての人口増も含めた企業誘致政策を進めていっていただきたいというふうに思います。 次に、現時点において令和2年度は起債残高を減らせる見込みということが先ほど出ました。少子高齢化・人口減少社会が進行する中、将来を見据えた起債の借入れの見通しについてお伺いをいたします。 ○議長(中野博君) 総務部長。 ◎総務部長(梅原宏幸君) 起債の借入れのことですが、これからも厳しい財政状況が続くことが予想されます。基金の取崩しと町債の発行は、それぞれのバランスを見ながら慎重に進めていく必要があると思われます。今後、老朽化の進む教育施設、排水機場などの公共施設の老朽化対策は継続していかなければならない中、多額な経費が発生する事業に対しては、町債の発行は避けられないと考えております。そうした大規模事業を視野に入れて、基金の積立てを計画的に行い、町債の発行を抑制していくと考えております。 また、起債の残高の半分以上を占めております臨時財政対策債は、制度が平成13年度に開始されておりますので、まだ最初に借り入れた臨時財政対策債の償還が完了の期限を設けておりませんので、増加する一方でございますが、令和4年度をもちまして最初の借入れの償還が完了となります。このことから、起債残高は令和4年度以降は、徐々にではありますが、減少していくものと推測しております。新たに借り入れる町債の発行額が償還額を上回りますと起債残高が増加していきますので、多額の費用の発生する事業に関しましては、計画的な借入れを行ってまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 次に、(4)についてでありますが、かんなみ運動公園整備を計画的に取り組むということでありましたが、これは質問される方も結構多いのかなと思いますが、今後の進め方についてお伺いしたいと思います。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) かんなみ運動公園の整備の関係ですけれども、運動公園の整備につきましては、少子高齢化に伴う人口フレームの変化に伴うニーズの変化ですとか、多額の財政負担を軽減する全体計画の見直しが必要であることから、運動公園の整備計画の見直しを現在進めております。現在ですけれども、子育て世代等の若手職員を中心とした庁内検討委員会を立ち上げまして、当初計画の事業概要の説明、それから現地視察等を実施しまして、今後の運動公園についての必要な事項についての意見聴取を行っております。今後は意見の集約や意見の研さん、調査、検討を行い、運動公園の再整備計画の素案をまとめていきたいと考えております。 計画の素案がまとまり次第、町民の代表者や有識者を交えた拡大ワークショップを立ち上げ、庁内検討委員会で作成しました素案を再検討して、運動公園の全体計画を見直したいというふうに考えております。期間的には、やはり三、四年をかけてやっていきたいというふうに考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) この件につきましては、議会としても運動公園の全体計画についての見直しを求めた経緯がございます。今のお話ですと、見直しを進める最中だということでありますので、議会に対してもこの件についてはしっかりとした段階段階での説明を強く求めるところであります。 次に、冒頭でも少し触れましたが、平たん地の浸水を含めた災害対策は早急な対応が求められております。山間地、特に森林整備については、町はどのように考えているのかお伺いいたします。 ○議長(中野博君) 建設経済部長。 ◎建設経済部長(前川修君) 森林整備の関係ですけれども、函南町の森林の現状につきましては、本年度に状況調査のほうを実施しているところですけれども、森林所有者による管理が余り行き届かず、光が入らないような森林も見受けられております。そのような状況の中で、近年多発しております土砂災害等の防止を図るための安定した財源確保のため、森林環境譲与税のほうが創出されております。森林環境譲与税ですけれども、各市町の実情に応じて幅広く事業を実施することができますけれども、町としましては、現状の間伐事業等の森林整備を進める中で、重要な基盤となります既設の林道の強靱化を図るための計画を令和2年度に策定しまして、施設整備などを行いながら、今後の森林整備を進めていきたいというふうに考えております。いずれにしろ、森林環境譲与税の関係で基金のほうも制定させていただきましたので、それらの基金を最大限活用する中で森林整備を効率的に進めていきたいというふうに考えております。 以上になります。 ○議長(中野博君) 15番、長澤議員。 ◆15番(長澤務君) 今お話のありました間伐の必要性、これについては、当然言うまでもございません。山が荒れれば水が出るというのはもう昔からのことであります。その1つの例として、原生の森公園なども沢沿いの間伐が行われていないということもあって、沢が削られて、最終的に池に土砂が堆積してしまったというのが今年の状況だというふうに思います。とにかく山の保全なくして平たん地の安心はないと、望めないということであります。この点に留意していただいて、この事業を的確に進めていっていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、今回一般質問の中でお伺いをした内容は、令和2年度はとにかく例年に増して大変厳しい状況での船出となると思います。議会といたしましても、予算執行に当たっては十分にチェックをしながら進めていきたいというふうに思っておりますので、町も鋭意努力をすることを強く希望して、私の質問を終わりたいと思います。 ○議長(中野博君) 以上で15番議員の質問を終わります。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(中野博君) お諮りします。一般質問の中途ですが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と言う人あり〕 ○議長(中野博君) 異議なしと認めます。 よって、本日はこれにて延会することに決しました。 本日はこれにて延会します。 明日の会議は午前9時からです。 ご苦労さまでした。                              (午後3時31分)...