御前崎市議会 > 2023-03-02 >
03月02日-02号

  • "│  │    │          │風水害"(1/8)
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  1. 御前崎市議会 2023-03-02
    03月02日-02号


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    最終取得日: 2024-09-19
    令和 5年  2月 定例会          令和5年2月御前崎市議会定例会議事日程(第2号)                          令和5年3月2日(木)午前 9時00分開   議日程第 1 議案第 1号 御前崎市議会議員及び御前崎市長の選挙における選挙運動の公費負担に             関する条例の一部を改正する条例の制定について                議案第 2号 御前崎市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定について          議案第 3号 御前崎市個人情報保護審査会条例の制定について                議案第 4号 御前崎市公共用施設維持基金条例を廃止する条例の制定について         議案第 5号 御前崎市特定発電所周辺地域振興対策事業基金条例を廃止する条例の制             定について                                 議案第 6号 御前崎市コミュニティ防災センター設置及び管理条例を廃止する条例の             制定について                          日程第 2 議案第 7号 御前崎市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について         議案第 8号 御前崎市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基             準を定める条例の一部を改正する条例の制定について              議案第 9号 御前崎市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の             一部を改正する条例の制定について                      議案第10号 御前崎市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める             条例の一部を改正する条例の制定について                   議案第11号 御前崎市子ども・子育て会議条例の一部を改正する条例の制定について      議案第12号 御前崎市犯罪被害者等支援条例の制定について                 議案第13号 御前崎市立学校体育施設利用条例の一部を改正する条例の制定について      議案第14号 御前崎市民会館設置及び管理条例の一部を改正する条例の制定について      議案第15号 御前崎市総合運動場設置及び管理条例の一部を改正する条例の制定につ             いて                                    議案第16号 御前崎市民プール設置及び管理条例の一部を改正する条例の制定につい             て                                     議案第17号 御前崎市B&G海洋センターの管理運営及び使用料に関する条例の一部             を改正する条例の制定について                        議案第18号 御前崎市丸尾記念館の設置及び管理条例の一部を改正する条例の制定に             ついて                             日程第 3 議案第19号 御前崎市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改             正する条例の制定について                          議案第20号 静岡地方税滞納整理機構規約の変更について                  議案第22号 財産の無償譲渡について                                  (新谷コミュニティ防災センター)                日程第 4 議案第24号 令和4年度御前崎市一般会計予算の補正(第11号)について          議案第25号 令和4年度御前崎市国民健康保険特別会計予算の補正(第2号)につい             て                                     議案第26号 令和4年度御前崎市後期高齢者医療保険特別会計予算の補正(第1号)             について                                  議案第27号 令和4年度御前崎市介護保険特別会計予算の補正(第2号)について       議案第28号 令和4年度御前崎市池新田財産区特別会計予算の補正(第1号)につい             て                                     議案第29号 令和4年度御前崎市池新田西財産特別会計予算の補正(第1号)につ             いて                              日程第 5 議案第30号 令和5年度御前崎市一般会計予算について                   議案第31号 令和5年度御前崎市国民健康保険特別会計予算について             議案第32号 令和5年度御前崎市後期高齢者医療保険特別会計予算について          議案第33号 令和5年度御前崎市介護保険特別会計予算について               議案第34号 令和5年度御前崎市工業団地建設事業特別会計予算について           議案第35号 令和5年度御前崎市水道事業会計予算について                 議案第36号 令和5年度御前崎市下水道事業会計予算について                議案第37号 令和5年度御前崎市病院事業会計予算について                 議案第38号 令和5年度御前崎市池新田財産区特別会計予算について             議案第39号 令和5年度御前崎市池新田西財産特別会計予算について            議案第40号 令和5年度御前崎市佐倉財産区特別会計予算について              議案第41号 令和5年度御前崎市比木財産区特別会計予算について              議案第42号 令和5年度御前崎市新野財産区特別会計予算について        日程第 6 一般質問   16番  阿南 澄男                                    9番  渥美 昌裕                                    8番  櫻井  勝                                    3番  鈴木 克己                                   13番  齋藤  洋                                   11番  植田 浩之                                    7番  名波 和寛                                   12番  阿形  昭                                    6番  齋藤 佳子                      〇出席議員(15名)   1番  川 口 純 男 議員       2番  二 俣 秀 明 議員   3番  鈴 木 克 己 議員       5番  丸 尾   忠 議員   6番  齋 藤 佳 子 議員       7番  名 波 和 寛 議員   8番  櫻 井   勝 議員       9番  渥 美 昌 裕 議員  10番  河原﨑 惠 士 議員      11番  植 田 浩 之 議員  12番  阿 形   昭 議員      13番  齋 藤   洋 議員  14番  大 澤 博 克 議員      15番  増 田 雅 伸 議員  16番  阿 南 澄 男 議員〇欠席議員(なし)                                           〇説明のため出席した者     市      長     栁  澤  重  夫     副   市   長     鴨  川     朗     総  務 部  長     鈴  木  雅  美     危 機 管 理 部長     山  本  正  典     兼 危 機 管 理監     市 民 生 活 部長     大  澤  和  也     健 康 福 祉 部長     齊  藤  芳  樹     建 設 経 済 部長     山  崎  雅  樹     教  育 部  長     長  尾  詔  司     病 院 事 務 部長     原  崎  浩  之     消   防   長     早  田  和  弘     会 計 管 理 者兼     鈴  木  優  子     会  計 課  長     総  務 課  長     髙  塚  高  寿     企 画 政 策 課長     清  水  正  明     エ ネ ルギー政策     齊  藤     誠     課      長     財  政 課  長     山  本  明  人     税  務 課  長     長  尾  季  之     危 機 管 理 課長     小 野 田  明  人     こ ど も未来課長     鈴  木  則  子     健 康 づくり課長     小  田  隆  弘     建  設 課  長     大  嶽  光  司     農 林 水 産 課長     沖     寿  弘     商 工 観 光 課長     榑  林  昭  彦                                           〇職務のため議場に出席した事務局職員     議 会 事 務 局長     鈴  木  弘  康     書      記     松  下  伊 佐 央 △開議の宣告 ○議長(河原﨑惠士議員) 皆さん、おはようございます。 議員各位には、ご多用の中をご参集いただき、誠にありがとうございます。 ただいまの出席議員は15名です。 それでは、これより令和5年2月御前崎市議会定例会第11日の会議を開きます。          〔午前 9時00分 開議〕 △議事日程の報告 ○議長(河原﨑惠士議員) 本日の議事日程は、配付されている日程表のとおりであります。 △発言の申出 ○議長(河原﨑惠士議員) ここで、栁澤市長より発言の申出がありましたので、許可します。 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) 皆さん、おはようございます。去る2月20日、2月議会定例会本会議における施政方針の水道事業会計におきまして、一部発言不足がありましたので、次のとおり追加させていただきます。 「平成16年の合併以来据え置いておりました水道料金を、令和5年度から3年を1期とした改定を3期にわたって行ってまいります。第1期の改定率は約14%増となりますが、市民の皆様にはご理解、ご協力をお願いいたします。令和5年度には、御前崎配水池耐震化事業に着手、市道258号線配水管布設工事をはじめとする7路線の耐震補強及び老朽管更新工事を実施いたします」。 以上でございます。 △議案第1号~議案第6号の質疑、委員会付託 ○議長(河原﨑惠士議員) 日程第1、議案第1号から議案第6号までの6議案を一括して議題とします。 本6議案は、既に提案理由の説明が済んでおります。 本6議案に対する質疑の通告はありませんでしたので、質疑を終結し、委員会付託についてお諮りします。 ただいま議題となっております議案第1号『御前崎市議会議員及び御前崎市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例の制定について』から議案第6号『御前崎市コミュニティ防災センター設置及び管理条例を廃止する条例の制定について』までの6議案は、配付の付託表のとおり、総務経済委員会に付託したいと思います。これにご異議ありませんか。          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 異議なしと認めます。 したがって、議案第1号から議案第6号までの6議案は、総務経済委員会に付託することに決定しました。 △議案第7号~議案第18号の質疑、委員会付託 ○議長(河原﨑惠士議員) 日程第2、議案第7号から議案第18号までの12議案を一括して議題とします。 本12議案も、既に提案理由の説明が済んでおります。 本12議案に対する質疑の通告はありませんでしたので、質疑を終結し、委員会付託についてお諮りします。 ただいま議題となっております議案第7号『御前崎市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について』から議案第18号『御前崎市丸尾記念館の設置及び管理条例の一部を改正する条例の制定について』までの12議案は、配付の付託表のとおり、文教厚生委員会に付託したいと思います。これにご異議ありませんか。          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 異議なしと認めます。 したがって、議案第7号から議案第18号までの12議案は、文教厚生委員会に付託することに決定しました。 △議案第19号、議案第20号、議案第22号の質疑、委員会付託 ○議長(河原﨑惠士議員) 日程第3、議案第19号、議案第20号及び議案第22号の3議案を一括して議題とします。 本3議案も、既に提案理由の説明が済んでおります。 本3議案に対する質疑の通告はありませんでしたので、質疑を終結し、委員会付託についてお諮りします。 ただいま議題となっております議案第19号『御前崎市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について』、議案第20号『静岡地方税滞納整理機構規約の変更について』及び議案第22号『財産の無償譲渡について(新谷コミュニティ防災センター)』の3議案は、配付の付託表のとおり、総務経済委員会に付託したいと思います。これにご異議ありませんか。          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 異議なしと認めます。 したがって、議案第19号、議案第20号及び議案第22号の3議案は、総務経済委員会に付託することに決定しました。 △議案第24号~議案第29号の質疑、委員会付託 ○議長(河原﨑惠士議員) 日程第4、議案第24号から議案第29号までの6議案を一括して議題とします。 本6議案も、既に提案理由の説明が済んでおります。 ここで、委員会付託についてお諮りします。 ただいま議題となっております議案第24号『令和4年度御前崎市一般会計予算の補正(第11号)について』から議案第29号『令和4年度御前崎市池新田西財産特別会計予算の補正(第1号)について』までの6議案は、配付の付託表のとおり、御前崎市予算決算審査特別委員会に付託したいと思います。これにご異議ありませんか。          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 異議なしと認めます。 したがって、議案第24号から議案第29号までの6議案は、御前崎市予算決算審査特別委員会に付託することに決定しました。
    △議案第30号~議案第42号の質疑、委員会付託 ○議長(河原﨑惠士議員) 日程第5、議案第30号から議案第42号までの13議案を一括して議題とします。 本13議案も、既に提案理由の説明が済んでおります。 ここで、委員会付託についてお諮りします。 ただいま議題となっております議案第30号『令和5年度御前崎市一般会計予算について』から議案第42号『令和5年度御前崎市新野財産区特別会計予算について』までの13議案は、配付の付託表のとおり、御前崎市予算決算審査特別委員会に付託したいと思います。これにご異議ありませんか。          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 異議なしと認めます。 したがって、議案第30号から議案第42号までの13議案は、御前崎市予算決算審査特別委員会に付託することに決定しました。 △一般質問 ○議長(河原﨑惠士議員) 日程第6、『一般質問』を行います。 通告に従い発言を許します。 初めに、16番、阿南澄男議員。          〔16番 阿南澄男議員登壇〕 ◆16番(阿南澄男議員) 通告に従って一般質問を行います。 全国的に人口減少と高齢化が進み、当市でも平成16年度合併時の人口3万6,916人が、令和4年度では3万944人と約6,000人、率にして約20%減少し、さらにここ4年間では年間平均500人と急速に人口減少が進んできています。ちなみに外国人を除いた人口は、合併時の3万5,305人が、令和5年2月1日現在では2万9,557人と3万人を切っています。また、高齢化率も合併時の19.3%が、今や31.4%と進み、逆に出生数は合併時の342人が、昨年は121人と3分の1に減少しています。まさに人口減少と少子高齢化が当市においても極めて顕著に数字として表れ、現実的なものとなってきました。市の施策も、この社会の変動に合わせた施策の展開が求められています。 行政執行においては、予算の裏づけが必要で、必然的に財政計画が根幹となります。当市は、市内にある浜岡原子力発電所関係の税収が大きく、その動向で歳入が大きく影響を受けます。主力税収源である浜岡原子力発電所も停止して12年になろうとしています。さらにここ3年はコロナ禍が追い打ちをかけ、市内経済は疲弊し、しかも下落を続けております。市内経済の活性化に大きく寄与する浜岡原子力発電所の再稼働もいまだ予想できず、標準財政規模は減少傾向が見られ、令和4年度は昨年度と比べ4億5,000万円減少し、標準財政規模は87億3,000万円と縮小しています。この標準財政規模の減少は、人口減少も影響しているかもしれませんが、通常水準の行政サービスを提供する税収入が減っているということであり、言うまでもなく行政サービスの低下は将来への住民不安につながり、人口減少にさらなる拍車をかけることになります。税収の確保や増収に向けた取組・対策が必要なのではないでしょうか。 ロシアのウクライナ侵攻により世界的にエネルギーが逼迫、高騰する中で、原子力発電に対する再評価が高まり、再稼働が加速することが期待できそうです。浜岡原子力発電所が再稼働すれば、当市の財政運営も好転し、市政発展の施策の展開ができるようになります。再稼働までの目標を設定し、財政計画をつくる必要があるのではないでしょうか。 市長に伺います。オール御前崎を掲げて船出した栁澤市政も2期8年目を迎え、集大成となる令和5年度は市長の意志が反映された予算と思います。令和5年度予算編成方針によれば、本市を取り巻く社会課題の解決に向けた6つの重点施策を定め、編成するとしています。 1点目として、重点施策の中で働き方改革と関係人口拡大による地域経済活性化の推進、人口減少を克服し、活気あふれる社会を掲げていますが、どのような事業の展開や予算措置により人口減少を克服するのか伺います。 2点目として、重点施策の中で市民の安全・安心、命を守る基盤整備、国土強靱化で災害に強い社会を掲げています。国土強靱化については、令和3年12月の一般質問において、全庁の取組をお願いしたところですが、具体的に今交通安全や原子力防災の広域避難路の整備において、どのような事業と予算を計画しているのか、伺います。 3点目として、基本的な取組の中で市税の徴収強化による税収率の向上、未利用財産の売却など歳入確保策を講じるとなっていますが、それぞれの目標と金額をお伺いします。 4点目として、財政調整基金の適正な規模について伺います。県内の富士市では、令和3年2月定例会において、財政調整基金について議論がされました。富士市の小長井市長は、「財政調整基金の規模につきましては、国等から示された明確な基準等はありませんが、一般的には、標準財政規模のおおむね10%から20%が目安とされております。」と答弁しています。ちなみに富士市の令和4年度の財政調整基金の残高は25億円で、標準財政規模500億円に対して5%となります。また、近隣市の状況は、令和4年度で菊川市は標準財政規模121億円に対し残高23億円で約30%、牧之原市は標準財政規模126億円に対し残高22億円で17%、掛川市は標準財政規模275億円に対し残高16億円で約6%となっています。なお、当市の標準財政規模は87億円です。財政調整基金の規模の目安とされる10%で約9億円、20%では17億円となります。先ほど申し上げましたように、厳しい財政運営を強いられており、9億円から10億円が適正な規模だと思いますが、いかがでしょうか。 以上4点、市長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、阿南議員の財政運営に関してのご質問にお答えします。 1点目の重点施策、働き方改革と関係人口拡大による地域経済活性化の推進における事業展開や予算措置による人口減少の克服につきましては、御前崎の多様な資源が生かされた地域産業の振興と未来につなげる活力のあるまちづくりを進めるため、大きく2つの柱を軸に事業を展開してまいります。1つ目は、『地域特性を生かした産業の創出と振興』として、電源地域の優位性を生かし、補助制度を活用した新たな企業誘致を図るとともに、新たな産業立地推進拠点となる工業用地を確保してまいります。そのほかにも御前崎ブランドをはじめとする本市の特産品の普及促進を図り、市内外への発信を強化してまいります。 2つ目は、『観光誘客による新たな交流人口の創出』でございます。コロナ禍で落ち込んだ交流人口の増加を図るため、観光プロデューサーを中心に新たな観光誘客促進の商品造成を図ってまいります。また、本市へのさらなる交流人口の拡大につなげるため、ウィンドサーフィンの国際大会の開催を含めたマリンスポーツ大会の誘致を来年度も引き続き支援することで、県内外はもとより、世界から人を呼び込んでまいります。 2つ目の市民の安全・安心、命を守る基盤整備につきましてお答えします。ご質問にありました交通安全や原子力防災の広域避難路の整備につきましては、令和3年12月定例会で建設経済部長が答弁しましたとおり、通学路の交通事故対策や災害時の避難路確保として重要であると考えております。また、国土強靱化の施策の中でも、市民の生命と財産を守り、安心、安全の生活環境を維持するためのインフラ整備として重要事業に位置づけて、市内全域において進めているところであります。 池新田地区において言えば、現在県が整備を進めている池新田中央線や今後整備予定の大山本町線の整備に合わせて、災害時の避難路としての本町幹線や、昨年行った交通安全合同点検により、道路幅員が狭く、危険な通学路の解消として、第一小学校への通学路の市道1668、1658号線などの整備を進めていきたいと考えております。予算規模につきましては、まだ計画段階のため想定ではありますが、3路線で約12億円、7~8年かけて整備することを見込んでおります。これらの道路整備を行うことは、交通安全や原子力防災の避難路としてだけでなく、本市の経済効果にもつながるものと考えております。 3点目の市税の徴収強化による徴収率の向上の目標と金額についてでございますが、金額につきましては調定額により変動がございますので、設定いたしかねますが、令和5年度の徴収率99%以上を目標として、市税の徴収強化に取り組んでまいります。徴収率の向上に向けた取組としまして、令和5年4月から固定資産税及び軽自動車税につきましては地方税統一QRコードを利用して、ご自宅のパソコンやスマートフォンから納付可能となるなど、利便性の向上に努めてまいります。また、新たな滞納者を増やさないよう、早期に滞納整理を進めてまいります。 未利用財産売却などの歳入確保策についてでございますが、市の保有財産は行政目的がある行政財産と、それ以外の普通財産の2種類に区分されます。そのうち財産処分が可能な普通財産の中で、一般的に取引がされる宅地及び雑種地の合計面積は、現時点で市内各所に5万8,000平方メートルございます。しかし、利用することが可能な土地は5万8,000平方メートルのうち8.6%に当たる約5,000平方メートルと非常に少なく、売却価格はおおむね9,000万円程度と見込んでおります。これらの土地に関する情報は、市ホームページやインターネットオークションで随時発信しているところでございます。 4点目の財政調整基金の適正規模につきましては、明確な基準は示されておりませんが、平成29年度に行われた総務省の調査によりますと、積立ての考え方として、標準財政規模の一定割合とする市町村が多く、その中でも標準財政規模の20%以下とする回答が8割以上となっております。本市においては、災害により生じた減収調整や年度間の財源不均衡の調整、そして原子力発電所が立地する特殊性などから、財政調整基金の適正規模を30億円としてまいりました。しかし、停滞した経済活動をウィズコロナで活性化していくことが大変重要であり、今は30億円にとらわれることなく柔軟に対応することで、市内経済を支えてまいりたいと考えております。 以上、阿南議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 16番、阿南澄男議員。 ◆16番(阿南澄男議員) 1点目の人口減少について、総務部長に伺います。 最近の若い世代は、結婚をリスクと捉えているようです。今後の少子化への対策を講じる上で20歳前後の若者の結婚に対する意識調査を行い、リスクの低減に向けた施策を行うことが重要ではないでしょうか。また、子どもたちにも、1人年老いるリスクと結婚によるメリットを比較、対比するなど、学校等での生涯学習の時間を活用し、結婚への意識改革を行うべきと思いますが、総務部長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木雅美総務部長。 ◎総務部長(鈴木雅美) 阿南議員の再質問にお答えをいたします。 議員ご発言のとおり、若者を対象とした意識調査の結果に基づいて少子化対策を講ずることは重要であると考えております。そして、将来結婚や子育てによって幸福を感じることができる、子どもたちに対してそうしたことを伝えていくということも大変重要であると考えております。具体的な手法につきましては、今後、教育委員会等と研究をさせていただきたいと考えております。 加えましてさらに人口減少を抑えていくということに対して、まずは産み育てやすい環境整備も必要でございますので、やはりまずは市役所から休暇制度の見直しでありますとか関連団体とも協議をして研究していく必要があると考えてございます。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 16番、阿南澄男議員。 ◆16番(阿南澄男議員) 建設経済部長に伺います。 先ほど市内における課題として、高齢化社会への移行を指摘しました。地方都市において障がい者や高齢者の免許返納後に、買物や人との交流など自由に移動できる電動車椅子が人の助けになっています。この電動車椅子は免許が不要で走れるため、日本以外でも20を超す国や地域に電動車椅子の需要が広がっています。国内においても自動車販売店での取扱いが増えており、販売が拡大しております。このようなことから、市内においても電動車椅子の使用が増大するものと思われます。しかし、市内の道路の現状を見てみると、矮小道路が数多く見受けられ、電動車椅子が普及した場合、車との接触事故が危惧されます。このようなことから、高齢化社会に対応した矮小道路の整備が必要と思われますが、建設経済部長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山崎雅樹建設経済部長。 ◎建設経済部長(山崎雅樹) 阿南議員の再質問についてお答えさせていただきます。 議員のおっしゃるとおり、市が管理する市道の中には、まだまだ狭い道路が多いのが現状でございます。今後、高齢化がますます進んでいくと思われます。電動車椅子での移動をする市民も増加し、生活道路である市道の拡幅や道路網の整備へのニーズも高まっていくと思われます。したがいまして、今後進んでいく高齢化社会へ適応した道路整備について研究をしてまいりたいと思います。 以上、阿南議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 16番、阿南澄男議員。 ◆16番(阿南澄男議員) 総務部長に再度お伺いします。 3点目の歳入増について伺います。全国的に人口減少と地価の下落等により、市町村の税収は減少の一途をたどっています。全国各市町村も歳入増に必死に取り組んでいます。中でも千葉県佐倉市、山口県宇部市等は、公用車への有料広告掲載を行い、歳入確保に努力をしています。当市においても財政運営の厳しさを市民に認知していただくためにも、公用車への有料広告掲載は進めるべきと思いますが、総務部長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木雅美総務部長。 ◎総務部長(鈴木雅美) 阿南議員の再質問にお答えをいたします。 公用車への有料広告掲載ということでご提案をいただきました。歳入確保はもちろんでございますけれども、企業のPR、そして市民の皆様にも厳しい財政状況であるということの認知というところで有効な手法の一つであると考えております。さらに申し上げれば、本市におきましてもネーミングライツなどの手法も考えていく必要があると思ってございますので、研究をしてまいりたいと思います。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 16番、阿南澄男議員。 ◆16番(阿南澄男議員) 4点目の財政調整基金について、再度総務部長にお伺いいたします。 民間では、預金がありながら利子を支払う借入れをすることはありません。また、実際の一般会計における運用においては、年度当初は住民税などの税金は6月から歳入として納入されますが、4月、5月には税収などの歳入がほとんどありません。会計管理者に問い合わせたところ、4月、5月分の歳出となる支払いとして約7億円が必要とのことでした。つなぎ資金、予備費などの充当分として考えた場合、約8億円が最低の財政調整基金の残高ではないかと思います。これらのことからも、最大限財政調整基金を利用して起債を抑えるべきだと思いますが、総務部長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木雅美総務部長。 ◎総務部長(鈴木雅美) 阿南議員の再質問にお答えをいたします。 最大限の財政調整基金の利用ということにつきましては、やはり財政調整基金、これは財政の円滑を図るために設置されている基金で、処分の目的は経済事情の変動や災害の発生による財源不足を埋めるなどとされております。一方で、地方債は主に建設事業の財源として財政負担の平準化、こういった住民負担の世代間の公平のための調整機能を有するものと理解しておりますので、これらの2つの利用目的が異なるということで理解をしております。市長の答弁にもございましたけれども、持続可能な財政運営を前提といたしまして、30億円にとらわれることなく柔軟に対応し、起債を抑制していくという方向で考えております。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 16番、阿南澄男議員。 ◆16番(阿南澄男議員) 最後に、市長に伺います。 少子高齢化に向けて、当市の施策の変革を申し上げました。中でも少子化対策は喫緊の課題ではないでしょうか。南海トラフ地震や原子力発電所の立地市等の要因により企業誘致が望めない中、住むのは御前崎市、勤務先は近隣市と割り切り、若者や移住者を呼び込めるまちづくりが求められています。当市では、これまでも子育て支援として先駆けたパパママセミナーや出産前後の移送サービス、タクシー運賃、就園前の児童を保育される保護者に対し一時的に児童を預かるリフレッシュ保育、産後のデイサービス、家事代行サービスの利用料金を助成する子育て応援チケットなどの事業を行ってきていますが、若者や移住者を呼び込めるまちづくりに向け、新たな政策を展開することが必要ではないでしょうか、市長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 阿南議員の再質問にお答えします。 御前崎市は、これまでもご承知のように、大変手厚い子育て支援をしてまいりました。近隣市と比べても格段の支援であったと思います。そういった中で、この人口減少を克服するためには、子育て支援だけではなかなか限界があろうと思います。国のほうでも子ども・子育て支援を今議論しておりますが、先日岸田総理が岡山県の奈義町を訪問しました。この奈義町は、現在出生率が2.95という奇跡ともいうような出生率の町でありますが、人口は6,000人余の小さな町であります。この町がどうして出生率が高いのかと申しますと、町民、また町全体で子育て支援に関わって応援しているということでありました。ただ子育てを支援するのみではなく、子育てがしやすいような環境づくり、これがまず第一ではないかと思っております。 そういった中で、今年私も「With community Omaezaki」、とにかくみんなで力を合わせてこの地域を盛り上げていきましょうということで、そういったキャッチコピーを掲げましたが、こういった施策を地域ぐるみでやっていく必要がある。そして、いつでもどこでも子育てができるような環境づくりをこの御前崎市の中でやっていく必要があると思います。そういった中で、これから婚姻、そして妊娠、出産が継続してできるようなまちづくりを進めていく必要があると思います。若者の移住・定住につきましても、空き家も市内にはございますので、そういったものも利用しながら、若者が移住・定住しやすいような環境づくりをしていくのも必要であると思っております。御前崎市が出生率、そして出産、育児がしやすいようなまちづくりをみんなで取り組んでいきたい。また、私も率先してその施策に取り組みたいと思っております。 以上であります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 16番、阿南澄男議員。 ◆16番(阿南澄男議員) 今市長がおっしゃったように、まちぐるみで結婚、出産、そして子育てサービスと市を挙げて取り組んでいただけるような施策の展開を、ぜひともよろしくお願いいたします。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 次に、9番、渥美昌裕議員。          〔9番 渥美昌裕議員登壇〕 ◆9番(渥美昌裕議員) 9番、渥美昌裕です。通告に従い、一般質問を行います。 昨年の令和4年度は、竜巻、豪雨被害と多くの被害が御前崎市を襲いました。7月8日から10日にかけて大雨がありました。被害状況は、建物に被害を及ぼした土砂崩れ2件、これは佐倉地区1件、比木地区1件と伺っております。床下浸水3件、これは佐倉地区1件、比木地区2件とありました。また、9月23、24日には台風15号による大雨、突風被害が発生しました。被害状況は、突風被害で家屋被害が23棟、中原区19棟、新谷区4棟、防霜ファン5基、ビニールハウス4棟、温室メロンハウス3棟、パイプハウス4棟です。豪雨災害では、土砂崩れが、新野地区1件、床下浸水が3件、新野地区2件、朝比奈地区1件、通行止めが1件、新野地区の塩買坂、これは菊川市なのですけれども、ありました。 この台風15号における土砂災害や倒木、道路冠水等の被害が相次ぎ、建設課として対応した案件が全65件あります。うち、緊急で応急措置や復旧等の対応のため予算が必要となった箇所が全32件ございます。これらの対応については、人命や交通等の安全を確保するために緊急性を伴うものがほとんどであり、一度に多くの対応が必要となったことから、災害時における応急対策業務に関する協定に基づき、建設業組合に対応を依頼したとあります。このときの予算措置は32件、2,230万円余で、その地域ごとの内訳は、白羽地区の竜巻被害も含めまして、朝比奈地区12件で850万円余、新野地区7件で1,039万円余、比木地区5件で128万円余、白羽地区5件で54万円余、佐倉地区2件で140万円余、池新田・高松地区が5、6万円余となっております。これで合計32件、2,231万5,300円となりました。なお、7月の大雨被害では、9月本会議に災害復旧費として3,700万円の補正予算が専決第1号として上程されております。 このように昨年だけではなく、ここ数年前から尋常でない豪雨があり、台風より深刻な状況となっております。御前崎市には、静岡県管理の2級河川が8河川、総延長で3万4,980メートルあります。それに御前崎市管理の準用河川が3河川、総延長で3,300メートル、普通河川が197河川、総延長で12万7,600メートル、合計で208河川、総延長16万5,960メートルあります。その他にもため池が50か所、そのうち防災重点農業用ため池が33か所です。防災重点ため池とは、決壊した場合の浸水区域に家屋や公共施設が存在し、人的被害を与えるおそれのあるため池と規定されています。このほかに御前崎市には、排水路や管理、点検を要する物件がたくさんあります。毎年どこに起こっても不思議ではない豪雨災害です。このまま座していれば、同様の被害が同じ場所に起こり得ることは当然です。 昨年10月25日、台風10号の被害を受けて、新野町内会長の3名の方が連名で市長宛てに要望書を提出いたしました。内容は、「近年、御前崎市には大雨による被害が頻発しておりますが、特に新野地区は山間部であり、土砂崩れ、新野川や各排水路から排出し切れない雨水があふれ、床上、床下浸水が散見されます。市においては、災害が起こる前に地域における災害原因を調査研究し、それに基づき対策を立て、対応することを早急に要望します。」と提出しました。それに対して市長は、「ご要望のとおり、近年の災害、特に豪雨と突風は局地的かつ激甚化が顕著である。排水路などの設計に用いる豪雨による流出量を算定する降雨強度や流出係数なども変化してきている。全てを一度に見直すことは困難であるため、国や県の動向、専門分野の意見も取り入れながら対応していく。」ということでした。手をつけられるところから予算の許す限り、全所を対象に危険度の優先順位を考え、早急に対応をお願いいたしました。 その後、令和4年12月21日に県議会藪田議長名で衆参議長、内閣総理大臣、総務、財務、国土交通、国土強靱化担当各大臣宛てに『防災・減災、国土強靱化のさらなる推進を求める意見書』を提出しました。その意見書には、「本県では、1月から8月にかけて7回に及ぶ豪雨などの異常気象に見舞われ、断続的に道路や河川などの公共土木施設に被害が発生した。さらに9月には、台風15号による記録的豪雨のため、県中西部地域を中心に土砂災害、浸水被害、公共土木施設や農地・農業用施設、鉄道への被害など甚大な被害が発生し、県民生活や経済活動に大きな打撃を受けた。これまでの国の国土強靱化対策に対応し、本県が推進してきた各種対策による効果もあったが、さらなる対策が必要な箇所も顕在化した。このような激甚化・頻発化している風水害・土砂災害や、南海トラフ地震などの発生が切迫している大規模地震等の自然災害、今後一斉に老朽化することが見込まれるインフラの危機的状況から、県民の生命と財産を守るため、一層の県土づくり・地域社会の構築を図ることが急務となっている。」として、以下3点について要望しております。 1、「災害に強い国土づくりや社会資本の適切な整備、予防保全型の老朽化対策を計画的に進めるため、公共事業関係費を拡大し持続的に確保すること。」2、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策に必要な予算及び財源を確保し、強力かつ計画的に事業を推進するとともに、5か年加速化対策後も、予算・財源を通常予算とは別枠で確保し継続的に取り組むこと。」3、「経済の下支えとなる公共投資を確実に推進していくため、公共投資に係る地方負担を軽減する財政措置を講ずること。」と提出しました。 市長、令和5年度以降に向けてこのような激甚災害をどう想定し、どのように考え、どのくらいの予算を取り対応するのか。また、数年間の間では全ての対応は無理なことは十分理解しております。今後数年にわたる対応策、短期・長期計画を具体的に伺います。 以上、1回目の質問といたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、渥美議員の災害、防災対策についてのご質問にお答えします。 議員ご発言のとおり、近年大雨による被害が頻発しており、その対策は喫緊の課題であると認識しております。本市が管理する河川、排水路につきましては、集中豪雨などにより断面不足が心配される箇所について部分的に調査をした上で、改修が必要となった箇所については順次改修工事を実施しております。令和5年度は約2億円の予算を確保し、門屋排水路などの3河川、2排水路の整備を進めてまいります。 一方で、河川改修は市街地の中で水路を現在より深く拡大する工事が必要となり、多額の費用と時間がかかるため、すぐには効果を発揮することができない課題がございます。したがいまして、これらの大規模な河川改修と併せて、局所的な緊急対策など、既存施設の適正な補修を行うことで、集中豪雨や台風に対する防災・減災に取り組んでまいります。 農業用ため池につきましては、50池のうち33池を防災重点ため池として指定し、そのうちの14池は静岡県のアクションプログラムの中で令和6年度までに耐力度に応じた工事の着手・完了を目標にしております。一方、残りの19池は、令和5年度までに調査や基本設計を行い、耐力度の低いため池につきましては令和12年度までに工事を完了するように進めております。このように、河川・排水路の改修工事や農業用ため池の整備などを計画的かつ継続して実施し、その対策に努めておりますが、工事に多大な時間と費用を要することから、ハード対策と並行してソフト対策も実施しております。 新野川につきましては、令和3年度に県の水位周知河川に指定されましたので、洪水ハザードマップを作成し、その周知にも努めてまいりました。また、コロナ禍で市民交流が希薄になる中、地域の実情に合った円滑な避難行動が取れるように防災連絡会議を開催し、課題解決に努めております。さきの台風15号以降には、浸水被害のあった新野、朝比奈地区の防災倉庫の土のう袋とブルーシートを追加配備いたしましたが、令和5年度には土のうステーションを配置し、より対策を強化してまいりたいと考えております。 また、防災行政無線の更新工事と併せて、防災アプリなど多様な伝達手段の確保に1億3,200万円や、各課が連動した被災者支援システムを構築してまいります。加えて迅速な被害状況の把握及び危険区域における情報収集及び捜索、救援活動に貢献できる災害対応ドローンを導入いたします。これらのハード・ソフト対策につきましては、市民の安全、安心確保に向け、情報共有を徹底し、横断的な連携を図りながら、市民との協働により進めてまいりたいと考えております。 以上、渥美議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) それでは、再質問させていただきます。 建設課長にお伺いいたします。私の住んでいる新野地区には、静岡県管理の2級河川の新野川、篠ヶ谷川があります。私が議員になってから7年の間に、1回は数百メートルなのですけれども、河床のしゅんせつ及び河川の修復をほとんど毎年のように続けていただいております。このようにしていただいているのも、これも市長をはじめ市の職員の方々、または県会議員のご努力のおかげと深く感謝しております。この県管理河川が市内には8河川あるわけですが、この8河川のここ数年の県の対応、しゅんせつ工事や修復工事等の状況を伺いたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの渥美議員の再質問にお答えします。 県が管理しています市内8河川につきましては、県に確認しましたところ、令和2年度から令和4年度までの3か年においては、2級河川の新野川、筬川、朝比奈川の3河川について、河床のしゅんせつ及び護岸の修繕等を行っております。具体的には、新野川ではしゅんせつを3,450立方メートル、護岸修繕を220メートル、筬川ではしゅんせつを5,700立方メートル、護岸修繕を82メートル、朝比奈川ではしゅんせつを2,610立方メートル行っている状況でございます。 以上、渥美議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) 再度、建設課長に伺います。 昨年の風水害、台風に係る修復、改修工事などは終了しているでしょうか。それに係る経費総額はどのくらいになりましたか。もし今年度で完了しない工事等はいつまでに完了するのか、教えていただけませんか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの渥美議員の再質問にお答えします。 昨年は、7月と9月の台風時と2回の豪雨により、本市においても土砂災害や倒木、道路冠水等の被害が相次ぎましたが、災害時における応急対策業務に関する協定に基づきまして、建設業組合に依頼をし、早期に対応していただいたおかげで、修復工事等につきましては全て完了しているところでございます。また、経費の総額としましては、7月分と9月分の合計になりますが、約5,100万円になってございます。 以上で渥美議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) それでは、農林水産課長にお伺いいたします。 ため池についてですが、市内には50池あるわけですが、このうち防災重点農業用ため池が33池、そのうち14池の防災工事の進捗状況と今後の工事計画予定を伺います。また、残りの19池についての今後の取組、工事予定なのですけれども、これも伺います。そして、今後必要な予算額のうち御前崎市の負担する額はどのくらいになるのか、質問いたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 沖寿弘農林水産課長。 ◎農林水産課長(沖寿弘) 渥美議員の再質問にお答えいたします。 まず最初に、今までの防災工事の進捗状況と今後の工事予定ということですが、重点ため池の14池のうち3池が整備の必要がない、9池が令和4年度までに完了予定で、2池が令和6年度までに工事着手、完了予定となっております。 次に、残りの19池ですが、2池が整備の必要がない、6池が令和6年度に工事の着手予定で、11池が令和7年度に工事着手予定で、令和12年度までに工事が完了予定となっております。 御前崎市の予算ということですが、ただいま令和3年度から令和5年度までに19池の耐震豪雨調査及び基本設計を県と市で行っております。その結果がまだ出ておりませんので、予算額については把握できておりません。なお、工事の負担率につきましては、国が95%で市が5%の負担となっております。 以上、渥美議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) 農林水産課長、今国が95%、市が5%ということですが、県のほうの負担というのはないのですか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 沖寿弘農林水産課長。 ◎農林水産課長(沖寿弘) 県の負担はございません。 以上です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) 農林水産課長にもう一度お伺いします。 昨年の風水害における農産物の被害及び被害額、またその施設等で市が行う復旧工事等の件数、その状況と予算、かかった経費を伺います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 沖寿弘農林水産課長。 ◎農林水産課長(沖寿弘) 渥美議員の再質問にお答えします。 農作物の被害額ですが、昨年9月の台風15号の豪雨でハウスへの浸水や畑などへの冠水がありました。突風被害では、メロン温室やハウスの損壊がありました。農作物の被害は、冠水によるキャベツ畑が20アール1件で約15万円程度の被害額との報告を受けております。 次に、市が行う復旧工事件数とその予算額ということですけれども、件数は2件ありました。1件は池新田第二土地改良区の新野川取水口護岸の損傷による仮復旧工事約110万円、2件目は新野地区有ヶ谷の農業用排水路修繕工事に約129万円となっております。なお、新野川取水口護岸復旧工事につきましては約2,000万円で、国の災害復旧事業を活用しながら令和5年度に復旧工事を行う予定です。 以上、渥美議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) ありがとうございます。 市長にお伺いいたします。御前崎市管理の準用河川が3、普通河川が197、合わせて200河川あります。この河川を安全に運用するために、河川の許容水量の調査をし、それに伴い現在の予想する雨量を把握し、河川改良工事をしなければなりません。それには調査費用、改良工事費用、それに時間も必要です。市民が安心、安全に暮らすために最低限必要と思います。これに対応するために、予算の調達、工事期間の短縮が必要です。昨年の風水害後の市の取組についてどのように対応されたのか、具体的にお伺いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 昨年の風水害のその後の対策におきましては、現場の原因究明でありますとか応急対策を講じてまいりました。また、8河川の改修工事も進めました。先ほどお答えしましたように、これらの対策につきましてはできるだけ早く改修ができるように予算の確保、また工事の短縮に今後も努めてまいりたいと考えております。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) また市長にお伺いいたします。 15号台風時の突風被害に対する職員の対応についてなのですけれども、非常に素早く、適切に行動されたと市民の方から称賛されました。このとき職員が約120名ぐらいですか、出て対応されたと聞いておりますが、今後もこのように部課を超え、連携した対応が必要と考えますが、市には対応マニュアル的なものが存在するのか。市長または幹部職員が各課職員に対し常に指導されているのか、お伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 今回の職員の出動につきましては、特にマニュアルはございません。 そういった中で、災害対策本部会議で状況に応じまして対応策を検討して、決定して対応していきたいと思います。職員には常に部課を超えた、そういった取組、連携の必要について指導しております。今回の職員が120名ほど朝集まっていただきました。本当に職員の皆さんの自主的な活動、こういったものに心から感謝したいと思います。これからも、そういったことにつきましては職員が自主的に活動することもあり得るかもしれませんが、でき得る限りこういったものは市民も一緒になって災害対応に当たる必要があると感じたところであります。 以上であります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) もう一度市長にお伺いします。 何をするにも予算の確保、これが第一です。これが一番のネックにもなることだと考えます。予算が潤沢にあれば、工期の短縮もできます。それには予算確保です。1市では限界があります。そのためには、県なり国への予算要求が重要と考えております。先ほど述べたように、静岡県は国に対し要望しております。現時点での市長の取るべき行動、考えを伺います。それには、私たち議会としての協力も惜しまない考えです。議会には何を望まれるのかも伺います。市と議会が一体となって取り組み、対応するべきことだと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) このような自然災害に対して、市民の生命と財産を守るためには、しっかりとした予算を確保する必要があると思います。しかしながら、大変厳しい状況でもありますので、今後も国、県のほうにしっかりとした要望をして、予算の確保に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) 議会にも何か要望がございますでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 私ども執行部だけでこの課題を解決することはできませんので、これは議会の皆さんとも一緒になって、いろんな場面を想定する中で対応していただければ大変ありがたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) また市長に伺いますけれども、今まで質問したことはすぐに短期間で改善できるとは思っておりませんが、しかし一番重要で、するべきことだと思います。そして時間のかかることです。時間は待ってくれません。また、今後も風水害が起こる可能性はゼロではありません。そのとき少しでも被害を抑えることが重要だと考えます。 先日建設課から、『現在市内で早急に取り組まなければならない河川、排水路について』という所見をいただきました。道路冠水の背景と要因としては、1、大量の雨が短期間に側溝や各排水路に流入し、排出し得る水量をはるかに上回ったこと。2、暴風雨等により草や枯れ葉等が側溝等に詰まったことが考えられると結論づけています。これに対する道路冠水への対策については、1へのハード対策としましては、今後ますます変化していく異常気象に対して、側溝、水路へ流入する排水量を見直し、流下断面を拡大することが考えられますが、市全体での検討が必要となるとともに、当然調査や工事に多額の費用や時間がかかるとしています。 2に対しては、新たな対策はなかなか難しく、現在行っている側溝清掃や支障木伐採等の業務を継続、実施するため、必要な予算を確保していくよう努めていくとしています。道路冠水に対する取組についてでは、断面不足が心配される河川排水路について部分的に調査を実施し、改修が必要となった箇所については順次改修工事を進めておりますと述べております。これは、建設課、農林水産課、危機管理課等と縦割りではなく、部課関係なく横断的な取組が必要と考えます。危険箇所を洗い出し、優先順位を決めて対応していくことが重要だと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 近年発生しております台風でありますとか風水害、こういったものを完全に防ぐというには限界があると思います。昨年の台風15号は静岡市で24時間雨量が400ミリという、観測史上最高の雨量を観測したということであります。今後も大型の台風をはじめ線状降水帯の発生によって、大量の雨が降ることも可能性としては否定できないと思います。 余談でありますが、特に今回の台風15号は父島の東海上で発生したものが、そのときには台風ではありませんでしたが、四国の室戸岬の沖合、日本のすぐ近くで台風になったのです。そして、特に日本の近海は海水温が高いものですから、そこで急激に発達して、水蒸気を大量に発生させながら台風15号となり、静岡県の中西部に大変大きな被害をもたらしたということであります。こういったこともこれから可能性としては否定できませんので、防災対策、減災対策を迅速に取り組んでいきたい。そして、市民の生命、財産、これをまず守るべく取り組んでいきたいと思っております。 以上であります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) 再度市長に伺います。 市長、毎年のことですが、こういうことは先手、先手で事を進めていかなければ、市民の安心と生命、財産を守ることはできないと思います。2月14日の静岡新聞では、1月1日現在、先ほども阿南議員からありましたけれども、人口が3万人を切っております。移住・定住を促進し、人口増を目指し、いろいろな施策を講じていくときです。安心して住める御前崎市に向けて一刻も早い対応を求めます。 それから最初の質問の答弁の中で、「令和5年度は約2億円の予算を確保し、門屋排水路などの3河川、2排水路の整備を進めてまいります。」とありました。どのような整備になりますでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) この個別の河川の具体的な工法につきましては私は認識しておりませんので、担当課長から説明させます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの渥美議員の質問にお答えします。 先ほど答弁しました約2億円につきましては、主な事業費としまして測量設計監理業務委託料7,300万円、それから公共事業費、これは岩地川になりますけれども、4,560万円、市単工事費としまして1億2,500万円、土地購入費370万円、物件補償費1,610万円、合計しますと約2億円になりますけれども、河川としましては岩地川、御前崎排水路、池新田川、下松原川、門屋排水路について整備を行っております。具体的な内容につきましては、断面不足の解消ということで、側溝と水路の拡大を図っていきたいと考えております。 以上で答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) それから、土のうの件についても建設課でよろしいですか。 ◎建設課長(大嶽光司) 危機管理課です。 ◆9番(渥美昌裕議員) では、危機管理課長、お願いします。土のうステーションを配置し、より対策を強化するとありまして、この配置場所というのはどのようなところになるのでしょうか。全市にわたるのか、地域が限定されているのかを教えてください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 小野田明人危機管理課長。 ◎危機管理課長(小野田明人) 渥美議員のご質問にお答えします。 土のうステーションですけれども、令和5年度予算措置のほうをさせていただいております。場所につきましては、昨年度被害が大きかった新野地区と朝比奈地区を選定しております。また、置く場所につきましては、これから地元と相談させていただく中で設置していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) それからどこの課なのか、はっきり分からないのですけれども、ドローンの件については、市長に伺います。ドローンを導入するということで先ほど答弁されましたけれども、どのようなドローンを何機くらい、どのような管理をするのか教えていただきたいです。何機ぐらいドローンを導入するのか。          〔「機数」と呼ぶ者あり〕 ◆9番(渥美昌裕議員) 機数もそうです。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) ドローンの購入は1機ということであります。その中で、昨年でしたか、ドローンの試験をやりました。これは免許証が必要なのでありますが、今後取得も必要でありますので、それももちろん大事ですが、現在も大変うまくドローンを操作する職員もおります。所管は消防本部ですので、こういったところで災害対応として事前に災害、避難状況を確認することに使いたいと思います。 私ごとでありますが、昨年9月の台風15号、これもリアルタイムで新野川の河川の映像を災害本部で見ておりますが、私は車で夜中の2時頃に確認に行ったのです。ものすごくゴーゴーとした音で、新野川の雨垂橋ですが、橋桁にぶつかるような、そういった状況でありました。でありますので、その現場へ行かずに災害対策本部のほうでリアルタイムにドローンの映像を見て、そういったものを市民に情報発信できることにもつながると思いますので、そのようにドローンを活用したいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 9番、渥美昌裕議員。 ◆9番(渥美昌裕議員) せっかくいい機材を2機入れるものですから、十分な活用をお願いしたいと思います。 令和5年度の主要事業の中に、「市民の安全・安心、命を守る基盤整備、国土強靱化で災害に強い社会へ」とあります。「災害から市民を守る防災力の強化」、「風水害に備えた治水対策の充実」とあります。2月20日の本会議初日の施政方針でも述べられておりますが、市長の賢明な取組とスピード感を持った対応を再度伺い、私の一般質問を終わりたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 今日は、渥美議員から様々な角度から災害対策、減災、防災対策をお聞きしました。こういったことも大変重要な課題でありますので、私どもも迅速な対応ができるように、スピード感を持った対応に努めてまいりたいと思います。 以上であります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 次に、8番、櫻井勝議員。          〔8番 櫻井 勝議員登壇〕 ◆8番(櫻井勝議員) それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 子育て支援と少子化対策について、そして帯状疱疹ワクチン助成についてを一括して行わせていただきますので、よろしくお願いいたします。まず最初に、子育て支援、少子化についてお伺いいたします。少子化は、2020年からコロナ禍の影響もあり、より深刻化しています。国の年間出生者は、2021年度は約81万人と過去最少となり、さらに2022年度は80万人を割ると見込まれています。御前崎市でも市民課への出生届件数は2020年度181人、2021年度は169人、2022年12月までは118人です。そのような中、国は今年の4月からはこども政策の指令塔となるこども家庭庁が発足しますので、子育て支援の強化が期待されます。 この4月から出産育児一時金が50万円に、現行の42万円から8万円の増額になります。0歳から2歳児への支援も2022年4月以降に生まれた子どもを対象に、妊娠時から出産、産後、育児期まで寄り添った相談体制で様々なニーズに即した支援の伴走型相談支援が、妊娠、出産時に計10万円を支給すると経済的支援を実施。また、岸田総理が、従来とは次元の異なる少子化対策を掲げ、子ども・子育て関連予算の倍増を目指す意向を示すなど、少子化はまさに国の抱える喫緊の課題です。また、御前崎市としても、高校3年生までこども医療費助成、入院時食事助成、給食費無償と、子育てには大変に優しいまちだと思いますが、様々な状況等から出産数が年々減少しているものと思われます。 御前崎市の人口移動調査、年齢分布図、転入転出、過去3年間を見ますと、21歳から35歳の転出者の人数は、全転出者の約5割になります。それに伴い、0歳から5歳の転入転出の増減数は、過去3年間ではマイナス79人になります。このような状況から、21歳から35歳の転出をなるべく抑えることが大事なことだと思います。御前崎市は住みよいところだけれども、職場も遠いし、子どもの将来を考えるという話も聞きます。ある自治体では、遠距離通勤、遠距離通学の補助制度があるところもあります。基本的には、公共交通機関の利用での助成が多いのかとも思いますが、御前崎市でも通勤は自家用車が多数だと思われますので、通勤距離等に助成をしたらと思います。 また、出生数を増やす取組については、結婚支援が大変に大事だと思います。出会いの場を求め、県がふじのくに出会いサポートセンターを創設しました。御前崎市にも各課が一体となり取り組んで、出会いの場を提供する取組が大切だと思いますが、いかがでしょうか。 続きまして帯状疱疹についてお伺いします。この2月27日から3月5日までは、帯状疱疹の啓発週間になるそうですので、よろしくお願いいたします。最近帯状疱疹の症状についてのテレビ報道、また近隣市、名古屋市、東京都は、ワクチン助成制度が適用、来年度からというところもありますが、私の知り合いも帯状疱疹にかかって、大変に痛い思いをしたと聞きました。 そこで、帯状疱疹について調べてみました。帯状疱疹を発症すると、ぴりぴり、ちくちくと痛み、ともに赤い発疹が現れ、顔や目、頭にも出ることがあり、顔面神経痛など合併症を起こすこともあります。日本人成人の90%以上は帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜んでいるとも言われます。80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になると言われます。また、新型コロナウイルス禍によるストレスなどを背景に、痛みと発疹を伴う帯状疱疹の患者増加が懸念されています。また、帯状疱疹は、加齢や疲労などによる免疫力の低下に伴い、誰でも発症する可能性がある病気です。帯状疱疹にならないようにするために必要なことは、日頃から体調管理を心がけることが大切で、免疫力が低下しないようにすることが大切です。 でも、このように日頃からの管理も大変だと思われます。帯状疱疹ワクチン接種で、50歳以上の方が予防することができます。市立御前崎総合病院での帯状疱疹患者数及びワクチン接種数は、令和2年度患者数が104人、ワクチン接種145人、令和3年度患者数116人、ワクチン接種78人、令和4年度12月までですが、患者数94人、ワクチン接種98人、毎年のように市立御前崎総合病院では100人ぐらいの患者がいます。ワクチン接種費用は8,000円から4万4,000円程度かかるそうです。高齢者をはじめ皆様が元気で暮らせるための帯状疱疹ワクチン接種費の個人負担軽減のため、助成をしてはいかがかと考えておりますが、市長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、櫻井議員の1問目、子育て支援・少子化対策についてのご質問にお答えします。 議員ご発言のとおり、本市はこれまで様々な子育て支援や少子化対策を行ってまいりました。現在も第2期御前崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で4つの戦略と12の施策を掲げ、人口減少に歯止めをかけるべく、25の具体的な事業に取り組んでいるところでございます。本市でも出会いの場を提供する取組を行っており、若い世代が本市で家庭を持ち、子どもを産み育てたいと思えるよう、引き続き活力あるまちづくりに努めてまいります。 議員ご提案の通勤距離に応じた助成制度につきましては、今後の参考とさせていただきたいと思います。 次に、2問目の帯状疱疹ワクチン助成についてのご質問にお答えします。本市が助成を行っている予防接種事業は、ワクチンの効果を含め、健康被害などの対策が確立していることを重要視しているため、基本的に予防接種法に基づいた定期接種のみを実施するという方針でございます。帯状疱疹ワクチンの定期接種化につきましては、国の厚生科学審議会において現在も検討が進められており、昨年8月の審議会においても引き続き検討を要すると判断され、不透明な状況でございます。しかしながら、本疾患は50歳からの発症率が高いとされ、高齢化が進んでいる現状や、近年は新型コロナウイルス感染症流行に伴うストレスや運動不足による免疫力低下などの要因により、今後は増加傾向になると懸念があります。また、ワクチンを推奨するテレビコマーシャルも頻繁に目にすることから、世間の帯状疱疹に対する関心は高まっていると感じております。今後につきましては、定期接種化に向けた国の動向を注視するとともに、近隣市の実施状況を踏まえながら助成制度を検討してまいります。 以上、櫻井議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 8番、櫻井勝議員。
    ◆8番(櫻井勝議員) それでは、再質問をさせていただきます。 まず最初に、こども未来課長にお伺いさせていただきます。出生一時金が50万円になり、妊娠、出産が10万円になります。そして、妊娠時から出産、産後、育児期まで寄り添った相談体制で様々なニーズに即した支援をつなげる伴走型相談支援ということでありますので、具体的な支援方法と、またこれに伴いまして保健師の人数が足りるのか、大変に心配になってくるわけですが、その辺はどのようになるのか、ご答弁をお願いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木則子こども未来課長。 ◎こども未来課長(鈴木則子) 櫻井議員の再質問にお答えいたします。 ただいまの伴走型支援でございますけれども、こちらは核家族が進み、身近に支援者がいないために孤立感や不安感を抱く妊産婦に対して、妊娠期から出産、子育てまで一貫した相談支援体制を国が示したものでございます。本市では、令和5年1月から開始いたしました。伴走型相談支援による妊産婦の相談は、妊娠届出時、それから妊娠8か月、出産時の3回になります。妊娠中は、妊婦の健康状態に加え、不安や心配なことを確認した上で個別の支援計画を策定いたしまして、安心して出産が迎えられるよう、産後の支援者を含めた準備を促しております。それから、出産が近づきました妊娠8か月には、妊娠の経過を確認して、パパママセミナーにて父親に育児方法の講習と育児休暇の取得を促しております。出産後は、赤ちゃん訪問にて赤ちゃんの発育を確認した上、産婦の健康状態と育児状況を確認し、支援が必要な産婦にはショートステイやデイサービスといった産後ケアを勧めております。また、母親の孤立予防としまして、母親同士が仲間づくりをする教室や、それから親子の居場所づくりとしまして支援センターを勧めております。伴走型相談支援については以上でございます。 続きまして、伴走型支援を行います保健師の人材ですけれども、足りているのかの質問につきましては、出生数は減少しているものの、今説明いたしました伴走型支援を丁寧に行っていくためには、保健師の数は十分ではないと思っております。そのため家庭児童相談員や、それから社会福祉士、精神保健福祉などの専門職と連携して、子育て家庭を支援している状況でございます。 以上、櫻井議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 8番、櫻井勝議員。 ◆8番(櫻井勝議員) ありがとうございます。また、この保健師もよろしくお願いいたしたいと思います。 もう一点、こども未来課長にお伺いしますが、出産子育ての応援給付金の支援対象者は、令和4年4月以降と聞いております。これ以降に妊娠、出産された方ということですので、御前崎市はいち早く令和5年1月27日より手続が開始されております。現在まで申請者はどれくらいになるのかを教えてください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木則子こども未来課長。 ◎こども未来課長(鈴木則子) 櫻井議員の再質問にお答えいたします。 出産子育て応援給付金につきましては、令和4年4月以降に妊娠、出産された方全てを対象に、妊娠届出時、それから出産後にそれぞれ5万円の計10万円を2月末時点で219名、計1,740万円を支給しております。 以上、櫻井議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 8番、櫻井勝議員。 ◆8番(櫻井勝議員) ありがとうございました。漏れはないと思いますが、漏れのないようにぜひまたお願いいたしたいと思います。 そして、子育てに関しまして、これは全課にまたがってくるというふうに思いましたので、ここは鴨川副市長にご答弁をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。こども家庭庁の設置を契機としまして、国はこども政策、少子化対策の施策の飛躍的な増加を図り、こども政策を強力に推進しています。御前崎市としましても、若者の流出対策で昨年の12月に浜岡中学校と文教厚生委員会で、暮らしやすい御前崎市の魅力、将来像にわたって意見を聞きました。まちづくりの参考になるかと思いますので、まとまり次第、またこれはお渡しをしたいと思います。やはり若者の声が本当に大切ではないかと思います。 そして、少子化対策としましては、先ほども言いましたが、県のふじのくに出会いサポートセンターは、お相手探しとか、結婚相談、婚活イベント等があります。市も連携をし、大変かもしれませんが、時には企業、民間団体等と連携し、市の課題としてそれぞれが主体的に取組を進め、市全体で支援する仕組みが私は必要だと思いますが、副市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鴨川朗副市長。 ◎副市長(鴨川朗) ただいまの再質問についてお答えを申し上げます。 櫻井議員のご発言にありましたお相手探し、それから結婚相談あるいは婚活イベントは少子化対策に有効なことであるというふうに考えてございます。行政として広域的な部分も含めまして、どこまでできるか、それから民間のところとどのくらい協力ができるか、どういったことができるかということについて、今後研究をしてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 8番、櫻井勝議員。 ◆8番(櫻井勝議員) ありがとうございました。よろしくお願いいたします。 それでは、帯状疱疹のワクチンですが、市長の前向きな答弁だと私は捉えましたので、健康づくり課長にお伺いさせていただきます。帯状疱疹ワクチンの費用が8,000円から4万4,000円、また1回の人と2回の人がいると聞きましたが、私は詳しくないものですから、どのような違いがあるのか少しご説明していただけますか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 小田隆弘健康づくり課長。 ◎健康づくり課長(小田隆弘) 櫻井議員の再質問についてお答えいたします。 現在帯状疱疹ワクチンは、国内ではビケンという名称のワクチンと、シングリックスという名称のワクチン、この2種類が使用されており、いずれも50歳以上の方に接種が可能でございます。ビケンは、一般的に生ワクチンと呼ばれるもので、病原菌やウイルスを弱毒化して接種することで、その病気にかかった場合と同じように免疫ができる仕組みでございます。接種回数は1回、接種費用は8,000円程度でございます。 もう一つのシングリックスは、一般的に不活化ワクチンと呼ばれるもので、細菌やウイルスから免疫を作るために必要な成分を集めて生成し、毒性をなくして接種するものでございます。生ワクチンと比べまして作られる免疫が弱いので、何回かの追加接種が必要となってきます。このシングリックスにつきましては、接種回数が2回、接種費用が1回につき2万円程度ですので、2回で4万円程度が必要となります。ビケンと比較しまして、シングリックスのほうが予防効果が高いとされていますが、その反面接種費用が高額であり、2回の接種が必要となります。また、ビケンの主な副反応が注射部分の痛み、かゆみ、腫れなどが起こることに対しまして、シングリックスは先ほど示した症状のほか、筋肉痛や疲労、頭痛など、より多くの副反応が現れる可能性があるとされております。 以上、櫻井議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 8番、櫻井勝議員。 ◆8番(櫻井勝議員) ありがとうございます。もう一点、帯状疱疹ワクチン助成の、近隣市がそのように助成をするわけですが、適用に至ったような経過と、どの程度の補助があるのかをもう一度健康づくり課長にお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 小田隆弘健康づくり課長。 ◎健康づくり課長(小田隆弘) 櫻井議員の再質問についてお答えします。 帯状疱疹ワクチンの助成は、近隣では藤枝市が本年1月から実施しております。助成額は、いずれのワクチンにおいても1回3,000円となっており、例えば不活化ワクチンであれば2回分6,000円となります。藤枝市が今回助成事業を行った経緯につきましては、世間の関心が高まっていること、それに伴い市民からの問合せが増えてきたこと、藤枝市医師会から助成制度の要望があったこと、そういったことなどを考慮いたしまして、任意の予防接種であっても市民誰もが接種しやすくなるよう助成事業の実施を決定したと伺っております。 以上、櫻井議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 8番、櫻井勝議員。 ◆8番(櫻井勝議員) いち早く御前崎市も助成制度ができることをお願いしまして、私の一般質問を終わります。 ○議長(河原﨑惠士議員) ここで暫時休憩とします。          〔午前10時34分 休憩〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 休憩前に引き続き一般質問を行います。          〔午前10時45分 再開〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 3番、鈴木克己議員。          〔3番 鈴木克己議員登壇〕 ◆3番(鈴木克己議員) 通告に従いまして一般質問を行います。 津波対策としての水門・防潮堤建設について、人口減少・少子化対策について、以上2点について複合的な問題として質問させていただきます。 最初に、津波対策としての筬川、新野川の水門建設、遠州灘海岸の防潮堤建設に関してお伺いいたします。本年1月13日に政府の地震調査委員会は、南海トラフ巨大地震の発生確率を変更しました。南海トラフで発生するマグニチュード8から9クラスの地震について、40年以内の発生確率を昨年の80%から90%を90%程度に引き上げました。同様に20年以内についても50%から60%を60%程度に引き上げています。南海トラフ巨大地震の発生確率は確実に上がっています。地震調査委員会の平田委員長は同日の記者会見で、いつ地震が起きても不思議ではない状況なので、備えを進めてほしいと述べています。 地震が発生した場合、御前崎市は津波による甚大な被害が懸念されます。津波の威力は、潮の満ち引きとは違って、海水全体が塊で押し寄せてくるものであり、50センチから70センチメートルの津波で健康な成人が流され、1メートルの津波ではほぼ全員が死亡すると言われています。木造建築の住宅の場合、軽いため浮力により基礎から容易に外れ、簡単に流されるといいます。御前崎市は、「広報おまえざき」12月号において防災特集を組んで、大災害から生き延びる御前崎の心得を市民に周知しています。東南海地震の分析、とりわけソフト面、対応と訓練においては非常に充実した内容でありました。 しかし、防災対策は、自助と共助体制強化のソフト面だけでは安心できません。実際に大地震が起こった場合には、ほとんどの人はパニック状態に陥り、冷静に行動することは不可能だと言われています。ハード面が充実し、安心感が備わって、はじめてソフト面は機能します。現時点で考えられるハード面の最高の備えは、中西川、筬川、新野川の水門建設と遠州灘海岸の防潮堤建設です。筬川周辺及び新野川以西、掛川市までの海岸については、防潮堤の建設に着手する気配はありません。第2期御前崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略の2章、具体的施策、戦略4安心ある地域づくりにも水門、防潮堤、津波避難タワーの建設予定の記述はありません。津波避難訓練や啓発活動など、ソフト面の記述は大変充実しています。また、令和5年度予算案重点施策に、市民の安全・安心、命を守る基盤整備にもハード面の予算計上はありませんでした。 静岡県第4次地震被害想定によると、レベル1津波想定で最大津波高は15メートル、レベル2津波想定で最大津波高は33メートルです。御前崎市における最大津波は19メートルと想定されています。遠州灘海岸に隣接する浜岡原子力発電所は22.7メートルの津波を想定しています。また、原子力規制庁では、22.7メートルに加えて、海底地滑りによるかさ上げが数メートルあると想定しています。浜岡原子力発電所の高さ22メートルの防潮堤で防いだ津波は、海と河口との高低差が少ないため、高さを増して筬川、新野川を遡上する可能性もあります。新野川河口にある堤防の海抜は6.3メートルです。約100メートル続く堤防から西に伸びる砂山の海抜はおおむね10メートルから12メートルです。このような状況下では、筬川、新野川河口近くに立地している企業、海抜5メートルから海抜15メートルの池新田の中心部、佐倉地区の一部は甚大な津波被害を受ける可能性があります。東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台市荒浜地区と同じような被害を受ける可能性もあります。 遠州灘海岸に隣接する湖西市、浜松市、磐田市、袋井市、掛川市は、住民の安全を確保するため、防潮堤や津波避難タワー、命山の整備を積極的に進めています。浜松市においては、一条工務店の寄附金300億円を原資に、天竜川河口から浜名湖を結ぶ全長17.5キロメートルに高さ15メートルの防潮堤を2020年3月に完成させています。この完成により、沿岸部の住宅浸水面積は8割軽減できたということが言われております。 御前崎市においては、ふじのくに森の防潮堤づくりの一環として白羽地区で県と協力して砂丘造成盛土を約1.8キロメートルにわたって行い、クロマツの植栽も同時に行われていますが、現状では現場を見る限りTP、海抜ということなのですが、10メートルですので、極めて津波リスクの高い地域と言わざるを得ません。また、津波が発生した場合、甚大な被害が想定される池新田地区の工業団地には、約110人が避難できる津波避難タワーが建設されています。津波到達時にどれだけの人が避難できるのか、時間的問題はよく分かりません。新野川河口から掛川市との境までの約6キロメートルについては、現状手つかずの状態であります。かつて幾重にも存在した海抜20メートルの砂山は、農業開拓と商業的砂採取により消滅しています。気候変動による高潮により、海岸線の既存の防潮堤も侵食されています。南海トラフ巨大地震が発生した場合、海抜5メートルから17メートルの木造住宅の多い白羽、池新田、佐倉、高松地区は、津波による重大な被害が予想されます。深夜から早朝に発生した場合には、津波到達時間4分、最大津波到達時間20分に間に合わず、逃げ遅れて被害はさらに拡大します。 市長にお伺いいたします。南海トラフ地震で生ずる津波に対する認識、具体的な被害想定、それを踏まえて新野川河口から掛川市境までの津波対策としての防潮堤建設、中西川、筬川、新野川の水門建設による津波対策に着手する計画はあるのか。着手しない場合の理由、できないとした場合、何が障害になっているのか、お伺いいたします。 それから、中部電力浜岡原子力発電所の22メートルの防潮堤に関する市長の所見をお伺いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 一括質問で通告が出ておりますが。 ◆3番(鈴木克己議員) それでは、一括質問で続けます。 それでは、続きまして複合的な問題と捉えておりますので、御前崎市における人口減少、少子化対策についてお伺いいたします。岸田首相は年頭の記者会見で少子化問題に触れ、異次元の少子化対策、児童手当などの充実、保育サービスの拡充、子育てしやすい働き方改革として関連予算を倍増する考えを示しました。背景には、合計特殊出生率1.27まで低下したことにあります。人口置換水準は、先進国では2.1、日本は2.07と言われていますので、人口減少に一層の拍車がかかることになります。少子化は静かなる有事であり、経済の潜在力を低下させ、社会の安定性を低下させ、具体的には年金、医療など社会保障制度の安定性を揺るがすものであります。御前崎市の場合、合計特殊出生率、これは平成25年から平成29年の平均値ですが、1.73と県内市町村では4番目でありました。遡って、平成10年から平成14年においては、旧浜岡町が県下トップの合計特殊出生率です。よく言えば、御前崎市は温暖な土地で、自然環境に恵まれ、親との同居率も高く、また行政の手厚い対策により、出産環境、子育ての環境は良好だったということではないかと思います。現在も同じような状況が続いていると思います。一般的には、田舎が高く、都市部が低いということになります。最近時の調査においては、沖縄県がトップで、東京都が最下位です。本当に手厚い少子化対策が必要なのは都市部ではないかと思います。 御前崎市の場合、合計特殊出生率が高くても、高齢化による死亡率が高いため、人口の自然減少率は極めて高く、県内トップクラスで人口減少が進んでいるのが実情です。御前崎市の場合さらに問題は、自然減に加え、転出者が多いことによる社会現象によるダブルパンチの人口減少が顕著な点にあります。15歳以上65歳未満の生産年齢人口の減少が極めて多い点にあります。県平均、近隣の掛川市、菊川市、吉田町に比べて、人口の減少率は極めて高い状態にあります。牧之原市は、御前崎市と似たような状況です。理由は多々ありますが、主な理由として地場産業の衰退、進出企業が少ないことにより生計を立てる場所が少ないことに起因すると思います。働く場所を確保しない限り、社会現象による人口減少を緩和することはできません。 御前崎市の人口減少率は、行政の努力にもかかわらず、県内でトップクラスの人口減少率であります。外国人を含め、移住者を増やすという手法もあります。国の施策のデジタル田園都市国家構想実現に向けた取組方針として、人の流れをつくるという項目があります。都会から地方への人の流れを生み出すための主な施策として、国は転職なき移住等、地方への人材の還流のためテレワークを推進しています。受皿として、サテライトオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペースの整備が求められます。東京一極集中の是正を図るため、政府は後押しすると言っています。 近隣市町との比較において考えてみますと、掛川市、菊川市、吉田町において人口減少が少ないのは、経済、地理学上優位な状態を利用して工業団地を効率的に建設して、企業誘致を成功させていることにあるかと思います。掛川市においては、工業団地エコポリス3期の計画も進行しています。企業誘致に関しては、交通インフラ、水資源、拡張性を含め、掛川市、菊川市、牧之原市、吉田町は御前崎市に比べて有利な状態にあります。御前崎市の場合、掛川市、菊川市、牧之原市、吉田町のまねをしても、造成コストも高く地の利も悪いため競争力で負け、負の公共工事となり、負の遺産として次世代に引き継ぐ可能性があります。貴重な税金を使うわけですので、丼勘定ではなく、しっかりと事前調査をして、市民にその根拠を示し、理解、協力を得て実行する必要があります。むしろ御前崎市としては、ウィンドサーフィンにおいては、ハワイのオアフ島と同等の知名度のある御前崎市ですので、観光地としての開発により地域の魅力を高め、多くの人を呼び込むほうに特化したほうが実現性はあるかと思います。 まちに魅力があれば、人は自然に集まってきます。昨年度転入者県下ナンバーワンの焼津市は、転入者増加の理由として、子育て施策の成功と災害に強いまちづくりの達成を強調しています。子育て施策としては、医療費は18歳まで無料、保育料は第2子半額、第3子無料、子育て支援施設の充実、子どもたちが落ち着いて勉強できる環境施設の充実を順次整備しています。学習環境の整備に加え、災害に強いまちづくり、防潮堤や津波避難タワーの設置を効果的に行っています。焼津市の最大想定津波は11メートルです。海抜の低い焼津市の人口推移と社会増減を見てみますと、東日本大震災のあった翌年の2012年には1,097人の社会減少があり、その翌年の2013年には878人の社会減少がありましたが、上記の施策、子育て支援、津波対策として8.2メートルの防潮堤を完成させたことにより、2022年には県下トップの326人の社会増に転じています。同様に2022年度社会増、転入プラス108人の吉田町においても、最大津波9メートルに対して11.8メートルの防潮堤を完成させ、津波に強いまちをPRして企業誘致を進め、人口減少を食い止めています。 このような状況の中、じり貧の御前崎市としていかに人口減少を食い止めるのか。現状認識と対応、対策について市長にお伺いいたします。櫻井議員と重複する問題もありますので、その辺は省きました。 現在進行中の人口減少、少子化対策とその成果についてお伺いいたします。人口の社会増減改善のため、今後市が予定している対策についてお伺いいたします。政府の推進する転職なき移住に対する具体的な受皿対策についてお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、鈴木議員の1問目、津波対策としての水門・防潮堤建設についてのご質問にお答えします。 1点目の南海トラフ地震による津波に対する市の認識、具体的な被害想定については、平成25年に公表された静岡県第4次地震被害想定におきまして、本市では最大津波高は19メートル、平均津波高は12メートル、1センチメートル以上の浸水面積は9.8平方キロメートル、津波による人的被害は最大で死者数2,000人、重軽傷者数約80人、建物被害は全壊約500棟、半壊約200棟となっておりますが、その後の津波に対するハード・ソフト対策により、各想定被害数は減少しているものと考えます。 2点目の防潮堤及び新野川河口水門の整備につきましては、本市における南海トラフ巨大地震への対策といたしまして、これまで国、県と連携し、防潮堤の整備や建物の耐震化、津波避難タワーの設置、各種防災訓練の実施など、ハードとソフトの両面での対策を進めております。このうち防潮堤の整備につきましては、令和2年12月定例会の一般質問で答弁しましたとおり、沿岸部の地形や内陸部の土地利用状況から堤防幅が確保できない箇所があり、一般的な堤防整備ができないことや、膨大な建設コストがかかることから、当面の間は命を守るソフト対策の充実を図りますが、今後も継続して検討してまいりたいと思います。 次に、新野川河口の水門建設の計画につきましては、県に確認いたしましたが、平成30年度までに津波対策としての第3次被害想定による地震、津波の設計津波高6.2メートルを満足する河川堤防のかさ上げが完成していることから、防潮堤水門については対策不要と考えております。 3点目の中部電力浜岡原子力発電所の22メートルの防潮堤に関する市長の所見についてでございますが、防波壁は新規制基準の適合性審査中であり、現段階において所見を申し上げることはできかねます。 次に、2問目の人口減少・少子化対策についてのご質問にお答えします。先ほど櫻井議員にも答弁させていただきましたが、本市は第2期御前崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、人口減少、少子化対策に取り組んでいるところでございます。1点目の現在進行中の少子化対策とその成果についてですが、本市では第2次御前崎市総合計画の柱である子どもを安心して産み育てることができる環境づくりを推進し、主な施策として、1つ目は出産、育児への支援、2つ目は働く女性の子育て支援、3つ目はICTを活用した子育て支援に取り組んでまいりました。 1つ目の出産、育児への支援では、子育てサービスの利用料を助成する子育て応援チケットを配布し、保護者のリフレッシュを目的にしたお子さんの一時預かりなどに利用していただき、保護者の皆様に大変好評でございます。 2つ目の働く女性の子育て支援では、保育所の整備や放課後児童クラブの施設整備を行い、待機児童の解消を図り、子育て中の女性も社会で活躍できるよう支援してまいりました。 3つ目のICTを活用した子育て支援では、児童手当や給付金申請にICTを取り入れ、申請受付を24時間可能とし、保護者から便利になったという声が寄せられております。令和5年度には、子育て世帯を対象にアンケート調査を実施し、保護者のニーズ把握をしていきたいと考えております。 2点目の人口の社会増減改善のための対策についてお答えします。本市では、近年御前崎港において、プラスチックの再生企業やバイオマス燃料による発電所の進出などによって雇用機会が増えるものと期待をしております。さらに既存企業では、設備への投資基調が増加するなど、景気が回復傾向にあるため、新野地区の工業用地候補地への用地取得として令和5年度当初予算に計上させていただき、働く場所の確保に努めてまいりたいと考えております。また、令和2年度から取り組んでいるリターン就職応援プロジェクトにより、令和5年度には参加した学生が市内や近隣市の企業へ就職することが予定されており、本事業の成果が現れてくるものと期待をしております。 3点目の転職なき移住に対する具体的な受皿対策についてのご質問にお答えします。近年コロナ禍により、ワークスタイルが大きく変化しております。本市では、市内に滞在しながら、余暇と仕事をしていただくワーケーションを検討しており、『ウミカゼベース』を活用しながら関係人口の増加を図ってまいります。 以上、鈴木議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 3番、鈴木克己議員。 ◆3番(鈴木克己議員) ありがとうございました。現時点での行政の考えはよく分かりましたが、防潮堤に関しては命の問題ですので、足りない部分を補完するように一歩も二歩も踏み込んでいただきたいと思います。 津波に関しては、絶対安心ということはありませんが、防潮堤が完備しないと安心感は生まれません。浜松市、磐田市、袋井市でやっていることが、私はなぜ御前崎市ではできないのかと思います。新野川河口の6.3メートルの防潮堤から、浜岡原子力発電所の22メートルの防潮堤を西に見て、東に6.3メートルの防潮堤と、それから平均10メートルから12メートルの砂丘を見て、それを見たときに本当にこれでいいのかと思います。津波は一気に押し寄せてきます。ですので、防潮堤は絶対必要だと私は思っております。お金がないのならば、将来的には償還財源確保の見込みがあるものもあります。地方債を発行するなり、広く市民の皆さんにお願いして寄附を募るなど方法はあると思います。これは本当にやっていただければ、後世の人が栁澤防潮堤のおかげで多くの人の命が助かったと称賛する、そのような防災対策をお願いしたいと思います。 少子化に対しては、こちらに関しては人口を食い止めるためには、災害に強いまちづくり、市の特性を理解したまちづくり、的確な子育て環境を充実された上で、市民の協力を得て、市長が利他の心で施策を確実に実現していくことが必要だと思います。施政方針が絵に描いた餅にならないように、焼津市、吉田町、掛川市、菊川市などのように具体的に数字で結果を出していただきたいというふうに思います。また、御前崎市は日照時間も長く、優良農地、優良漁場もあるわけですので、一次産業にも力を入れて活性化を図ることも必要だと思います。子どもたちの夢と希望があふれるまち御前崎実現のために、口先だけではなく、利他の心で頑張っていただきたい。具体的実績を数字で示していただきたいと思います。 以上で私の一般質問を終わります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 次に、13番、齋藤洋議員。          〔13番 齋藤 洋議員登壇〕 ◆13番(齋藤洋議員) 通告に基づき一般質問を実施いたします。 本年3月11日、あの東日本大震災から丸12年を迎え、さらには9月に関東大震災から100年を迎えるに当たり、想定されています南海トラフ地震と、それに関連する浜岡原子力発電所再稼働問題について、市長の見識をお伺いしたいと考えます。 まずは、南海トラフ地震ですが、地震による揺れで最大震度7を記録する地点が御前崎市を含め、関東南部から九州の太平洋側地域に満遍なく現れ、震度6強に襲われる地域は広範囲にわたり、人命は多く失われると考えます。さらに建物の倒壊や喪失、橋梁の落橋、道路、鉄道等の損壊等で各種インフラについても甚大なる被害を受けると想定されています。これに津波被害が加わることになります。 御前崎市にも20メートル以上の津波が押し寄せることが想定されています。何十万人といわれる人命の損失だけではなく、経済的損失は土木学会の試算で約1,400兆円と推定されています。さらにこの地震前後に想定される首都直下型地震及び火山噴火、私は現段階では今後の日本の盛衰を左右する最大の国難となりかねない事象と考えます。また、これは与太話の類いですが、日本の大混乱に乗じ、日本の領土を奪い取ろうと画策する国も現れるとの臆測も流れています。市長の南海トラフ地震に対する認識をお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、齋藤洋議員の南海トラフ地震に対する認識についてのご質問にお答えします。 南海トラフ地震につきましては、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とした大規模地震であり、その切迫性が高まってきていることは十分認識しております。また、専門的な知見に基づき、静岡県第4次被害想定がなされております。災害をなくすことは困難ですが、その対策により減災することはできますので、施政方針でも申し上げましたが、施策の重点化を図りながら、自助、共助、公助を適切に組み合わせ、それぞれの役割を果たせるよう推進してまいります。 以上、齋藤洋議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) ありがとうございます。市長も危機感を持っていることは分かりましたが、私と比べると少々軽く考えているのではないかと考えます。 ここで建設経済部長にお伺いしますが、御前崎市内の南海トラフ地震の揺れに対する対応策は、どの程度進んでいるのでしょうか。例えば市内の一般家庭家屋の昭和56年5月以降の耐震基準のクリア率は現時点で何%でしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山崎雅樹建設経済部長。 ◎建設経済部長(山崎雅樹) 齋藤議員の再質問にお答えさせていただきます。 令和4年1月1日現在で把握しているところでは、昭和56年5月以前に建築された建物4,298棟と、昭和56年5月以降に建築されました建物9,363棟を合計しますと1万3,661棟となっております。それに対しまして、新耐震基準を満たす建物が9,586棟となりまして、結果70.17%の耐震化率となっております。 以上、齋藤議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 今70.1%という回答をいただきました。1月11日静岡新聞夕刊の記事によりますと、県内は2018年時点で約90%が昭和56年5月以降の耐震基準をクリアしているということでした。まだ足りないと思いますので、さらに今後昔の建物の耐震補強を積極的にするようにしていただきたいと思います。答えは結構です。 続いて、津波対策については、さきに鈴木議員より質問がありましたので、1点のみ危機管理監にお伺いします。私は2019年2月定例会の席上、特に駿河湾沿岸の住民に対しては高台移転のアンケート調査を実施して、その結果を基に高台移転を進めるべきだと提案させていただきましたが、それ以後にアンケートは実施されましたか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山本正典危機管理部長兼危機管理監。 ◎危機管理部長兼危機管理監(山本正典) 齋藤議員の再質問にお答えをいたします。 住民アンケートにつきましては、令和2年度に御前崎地区の津波浸水想定区域を対象に実施しております。 以上、齋藤議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) その中身の公表はされていますか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山本正典危機管理部長兼危機管理監。 ◎危機管理部長兼危機管理監(山本正典) その結果でございますけれども、191世帯が対象で、高台移転を考えているとの回答が39世帯という結果が出てございます。 今現在公表という形は取ってございませんが、今後公表を検討させていただきたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) たしかこれは、法律では5世帯の希望があれば高台移転ができるはずです。 それで、ぜひ我々議員にも公表していただきたいし、我々も考えさせていただきたいのです。と言いますのは、御前崎港の関係であまり高い防潮堤ができません。防潮堤を造ってもなかなか効果が出ません。そうなりましたら、防潮堤を造る代わりに高台移転が一番良いと思うのです。御前崎港は、実は倉庫の用地が少ないのです。御前崎港を発展させるためには、倉庫の用地を増やさなければいけないのですけれども、この高台移転の人たちの土地を倉庫業者の方に用地として買っていただければ、移転して、なおかつ転居費用も出るということも考えられますので、ぜひ議会と一緒に考えさせていただきたいと思います。 大体市内の対策状況はつかめました。本当に大丈夫かと不安に思いますけれども、県内各地、いや、日本の太平洋側各地も残念ながらこんなものだろうと思います。今年は国ももう一度見直しをすると表明しています。ただ、私は南海トラフ地震が最大の国難となりかねない事象であるという認識を持っていますので、国はまず首都遷都も含めた国土再設計を実施して、地震・津波対策に集中すべきだと考えています。そして、軍事用語に「二正面作戦は愚策」という観点がございますが、このような地震・津波の状況下で浜岡原子力発電所事故の対策を同時に検討するのが愚策中の愚策だと考えています。このため浜岡原子力発電所の再稼働は、地震発生から10年程度たってから検討すべきであり、時間的に長期にわたるようならば、さっさと再稼働を断念したほうが、国にとっても企業にとっても利益が大きいと考えていますが、市長のお考えはいかがでしょうか。 さきの東日本大震災から12年が経過しようとしています。地震・津波被害からの復興は、確かに進んでいます。しかし、福島第一原発事故からの復興はカタツムリの歩み状態です。当初想定されていたこの原発事故対策費用20兆円の予算も程なく使い切ります。この分では、最低でもあと20兆円は必要となるでしょう。南海トラフ地震による地震・津波被害からの復興には、東日本大震災の数十倍程度の費用が想定されています。まさに国難です。このため地震・津波対策に集中し、浜岡原子力発電所の再稼働問題は地震発生後に考えるのが、本当に日本を愛する者の持つべき見識だと考えますが、市長の見識をお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) ただいま議員から地震・津波等の発言がございました。浜岡原子力発電所におきましては、そういった全てのもの、想定される全ての可能性を踏まえた審査が行われているものと認識をしているところであります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) ここで危機管理課長にお伺いします。 さきの東日本大震災のときに福島第一原子力発電所の記録した震度はどの程度だったのでしょうか。また、想定されています南海トラフ地震が発生した場合、浜岡原子力発電所で想定されている最大震度はいかほどでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 小野田明人危機管理課長。 ◎危機管理課長(小野田明人) 齋藤議員の再質問にお答えさせていただきます。 東日本大震災の福島第一原子力発電所の立地する福島県双葉町、大熊町、こちらはどちらも震度6強が観測されております。また、浜岡原子力発電所で想定される最大震度につきましては、第4次地震被害想定で震度7と想定されております。 以上、齋藤議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) ありがとうございます。 ここで再度危機管理課長にお伺いしますが、震度6強と震度7ではどの程度の差があるのでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 小野田明人危機管理課長。 ◎危機管理課長(小野田明人) 齋藤議員の再質問にお答えします。 震度階級、表示につきましては、気象庁のほうが地上での地震の揺れの大きさを表したもので、揺れとしましては震度7が最大震度となっております。また、どちらも地面をはわないと動くことができないほどの激しい揺れということが言われております。また、震度6強で傾いたり倒れたりする耐震性の低い木造建物に対し、震度7では鉄筋コンクリートの建物も耐震性が低ければ倒れてしまう、このような差があります。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 的確な回答をありがとうございます。 今言われたような揺れに浜岡原子力発電所は見舞われることになります。さらに悪いことに、南海トラフ地震は一度に発生するとは限りません。この地震ゾーンは、ご高承のとおり3分割されていますので、最悪の場合は南海地震によって浜岡原子力発電所が震度6弱、次に東南海地震で震度6強、最後に東海地震で浜岡原子力発電所は震度7の揺れに見舞われる。すなわち3連発を食らうことになる可能性もあります。 ここで危機管理監にお伺いしますが、原子力発電所というのは残念ながら配管の固まりです。震度7や震度6強以上の揺れの3連発に原子力発電所の配管は絶対に耐えられるとお考えでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山本正典危機管理部長兼危機管理監。 ◎危機管理部長兼危機管理監(山本正典) 齋藤議員の再質問にお答えいたします。 浜岡原子力発電所につきましては、現在適合性審査中でございますので、その中で評価されるものと理解してございますので、私からの答弁はできかねます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 私は耐えられないと考えています。そのために余震が収まるであろう10年後ぐらいに浜岡原子力発電所の再稼働を再検討すればよいと考えています。 しかし、使用済み核燃料がプールに保管されているならば、その使用済み核燃料が原発事故の素になりますので、再稼働していない状態でも福島第一原発事故と同じ事故が発生します。それならば再稼働してもよいのではないかと考えている方々がいることも承知しています。このため危機管理監にお伺いしますが、現在プールに保管されています使用済み核燃料がこのままの状態でしたら再臨界し、その後原発事故を引き起こすことになりますか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山本正典危機管理部長兼危機管理監。 ◎危機管理部長兼危機管理監(山本正典) 齋藤議員の再質問にお答えいたします。 先ほども答弁させていただきましたとおり、現在適合性審査中でありますので、私からの答弁は控えさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 危機管理監ですので、少なくとも認識は持っていてください。ここで回答しなくても結構ですから、そのようになるという認識は持っていてください。 実は今のままの状態でしたら再臨界しませんので、原発事故にはなりません。ずっと冷えていますから、再臨界しないのです。ただ、さらなる安心感を醸成するためには、乾式貯蔵化を一刻も早く実施すべきだとも考えます。 次に、原発事故時の避難計画について危機管理監にお伺いします。冬季の避難については、2021年12月定例会で櫻井議員、2022年12月定例会で鈴木議員と阿形議員が、その避難計画の実現性に対し疑問を表明されました。3名の懸念を反映した避難計画の修正は実施されましたでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山本正典危機管理部長兼危機管理監。 ◎危機管理部長兼危機管理監(山本正典) 齋藤議員の再質問にお答えいたします。 冬季避難における問題点につきましては、令和4年12月議会以降も引き続き国・県など関係機関と協議を重ねている状況でございますので、計画の修正にはまだ至ってございません。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 残念ですけれども、早急に再検討していただきたいと思います。 ここで、2021年12月定例会での櫻井議員の質問を少し深掘りさせていただきたいと思います。櫻井議員からの自家用車及びバスでの避難想定台数の質問に対し、市は自家用車避難が約9,000台、大型バスは31台を想定していると回答されています。3名の議員が懸念を表明している冬季の道路凍結対策を考えれば、スタッドレスタイヤが自家用車で9,000台掛ける4本で3万6,000本、そして現在のスタッドレスタイヤの交換方法を見ますと、ホイールごと交換するのが普通ですので、タイヤホイールも3万6,000本必要となります。大型バスは観光バス業者を依頼するならば、その業者が準備されているので問題なかろうかと考えますが、それ以外の大型バスも利用するとなりますと、その分のスタッドレスタイヤやタイヤホイールも必要となります。 このため市長にお伺いしますが、スタッドレスタイヤやタイヤホイール備蓄費用はどの程度で、備蓄場所はどこで、タイヤ交換に要する人員はどの程度でしょうか。私は、御前崎市分のスタッドレスタイヤやタイヤホイールの備蓄だけで5億円以上はかかると推定しますが、これらの費用やタイヤ交換人員は全て中部電力(株)負担と考えればよろしいでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) ただいまの冬季避難につきましては、危機管理監からも説明したとおりであります。この件に関しましては、今年の1月26日に私は内閣府に参りましたので、政策統括官をはじめ内閣府の職員へ冬季避難につきましてもこのような問題が起きているということを申し伝えておりますので、今後国・県を通じて対策が講じられるものと思っております。 以上です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 早急に結論を出していただきたいと思います。ただ、私は経費分は中部電力(株)の負担と考えています。中部電力(株)も一民間企業ですから、原発稼働の一経費となるわけですので、それを税金、すなわち国民負担を強いるなど、資本主義経済の原則から外れた行為だと考えます。そして、市の検討結果を早急に県に報告し、県内市町の避難計画に反映させていただきたいと考えます。 次に市長にお伺いしますが、浜岡原子力発電所は海側に港がない日本で唯一の原子力発電所ですので、浜岡原子力発電所が再稼働する場合には現在はあまり論議されていませんが、福島第一原発事故を教訓として万一の際、放射能汚染水が海洋流出するのを防止するため、遠州灘に原発敷地を取り囲む防波堤を新たに建設し、万一の場合にはその開口部に放射能除去フィルターを設営して、汚染物質を海洋に放出することをなるべく防止する手だてが必要だと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 答弁者は誰ですか。 ◆13番(齋藤洋議員) 市長です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 一問一答ですか。 ◆13番(齋藤洋議員) そうです、一問一答です。 ◎市長(栁澤重夫) 浜岡原子力発電所再稼働の質問でありますが、浜岡原子力発電所は現在福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえての審査が行われておりますので、堤防でありますとか仮定の話につきましてお答えは控えさせていただきたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 市長、副市長、総務課長の胸にSDGsのバッジが輝いています。SDGsの14番目の目標は何なのでしょうか。市長でも副市長でも結構です。お答えください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鴨川朗副市長。 ◎副市長(鴨川朗) 答弁が遅くなり、申し訳ありません。 14番目は、『海の豊かさを守ろう』となってございます。 以上です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) まさにそのとおりです。 市長は、若い頃は船の船長として漁業で生計を立てていました。御前崎の遠洋漁業、沖合漁業の方々は、第五福竜丸事故で経済的な損失、風評被害を相当されているのです。その話を聞いていると思います。ですから、この浜岡原子力発電所が福島第一原発事故のように汚染水を流して太平洋を汚してはいけない。市長は自分の今までの経験を踏まえた上で、私よりももっとそれを強く主張される必要があると思います。よろしくお願いします。 私は、唯一浜岡原子力発電所には海側に防波堤がないので、造らざるを得ないと思います。そうなりましたら、総括原価方式が現在発電部門では認められていませんので、中部電力(株)は莫大な経費の負担が発生してしまうと思います。防潮堤で3,000億円と言われていますので、海の中の防波堤となりますと、これは1兆円はかかると私は考えます。さらにこの防波堤を造りますと、現在天竜川等からの砂がなかなか入ってこなくて、御前崎側の海岸侵食が進んでいますけれども、防波堤によってその砂が止まってしまうので、さらに海岸侵食が進みます。その対策費用も中部電力(株)の負担となると思うのですけれども、そのような費用負担に中部電力(株)が耐えられると市長はお考えでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 先ほども申し上げましたが、仮定の話に対しては答弁は控えさせていただきたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 原発立地市の市長だからというのではなくて、普通の市でもそうですけれども、この程度の認識は言えないかもしれませんけれども、きちんと持っていていただきたいと思います。私は、やはり浜岡原子力発電所というのは再稼働をせず、太平洋側地域の地震・津波対策に集中するのが国にとっても、また中部電力(株)にとっても賢明なる決断だと考えます。 最後に、昨年7月に東京電力(株)に対する株主代表訴訟の一審判決が下されましたので、これに対する市長の考えをお伺いします。これは、昨年7月13日に原発事故被害者の東京電力(株)の株主48名が、東京電力(株)旧経営陣に対して提起したもので、東京地裁は巨大津波を予見できたのに対策を先送りして事故を招いたと認定し、取締役としての注意義務を怠ったとして、旧経営陣に対し連帯して13兆3,210億円の莫大な賠償金を支払うよう命じました。まだ結審したわけではありませんけれども、私はこの株主代表訴訟が、日本の事業経営者に与えた影響力は計り知れないものと考えます。事業者が経営判断ミスにより多額の賠償金を支払った場合や多額の損失を発生させた場合に、経営陣に対して会社や株主からそれなりの損害賠償を求められる。これが完全に定着することにより、事業経営陣に与える影響は多大だと考えますが、市長はこの株主代表訴訟の判決についてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 個別の訴訟に対するものでありますので、その判決につきましての答弁は控えさせていただきたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。 ◆13番(齋藤洋議員) 1点だけ説明させていただきます。 株主代表訴訟は民事訴訟です。検察審査会が強制議決で刑事事件として強制起訴したのは刑事事件です。刑事事件では、疑わしきは罰せずという原則がありますので、罪に問われない可能性があります。しかし、民事事件では刑罰には問わないが、賠償責任は問われるというケースは多々あります。交通事故がこれにほとんど当てはまるケースです。このため、私は東京電力(株)の旧経営陣に対しては莫大な賠償金を支払うという判決は最終的に確定すると思いますが、そうなりますと中部電力(株)もそういうことになり得るということは考えていると思うのです。 そこで、注意しなければいけないのは、民事事件の賠償責任というのは共同責任とか共同不法行為とか、もしくは自動車事故で言いましたら好意同乗というものが出てくるのですが、要は過失割合か何かで被害者だと言えなくなるケースがあるのです。あなたにも共同責任があるのではないのかと言われるケースが出てきます。ですから、原発事故が起こりました、我々は被害者ですとは言えないケースが出てきます。例えば浜岡原子力発電所の従業員や、再稼働に同意した方には、今後さらに過失割合はどうしたらいいのかという話が出てきますので、今後その点を十分注意していただいて、お話をしていただきたいと思います。 最後に、今回の株主代表訴訟判決が原発事業者だけではなく、他の一般事業者にも与える影響についても市長の認識をお伺いしたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) ただいまの一般事業者でありますが、これに対しまして投資をためらっているというようなお話は確認しておりませんので、回答は控えます。 また、今回齋藤議員の一連のご質問等をお聞きしますと、仮定の話でありますとか、様々な臆測でありますとか、そういった質問が多々見受けられました。これによって先ほどもいろいろ質問がございましたが、魅力ある御前崎市の中で安心して子どもを育てる地域づくりをしていこうではないか。こういったことに対しまして、市民もこのような質問を受けますと、大変不安を覚えることでありますので、これからのまちづくりにおきましても、このような市民に不安を与えるようなご質問はぜひとも控えていただくようお願いしたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 13番、齋藤洋議員。
    ◆13番(齋藤洋議員) 訳の分からない説明をありがとうございます。 私は、現在の円安の定着や、特定の国のカントリーリスクを下げるための工場の国内回帰や外資の日本国内進出が始まったことに非常に注目しています。そして、コロナ後の日本旅行ブームをにらんで、高級ホテル建設の話題もマスコミから流れてくることにも注目しています。しかし、残念ながらこの志太榛原・中東遠地区からあまりこのような大型投資の話は出てきていません。これは、予想される南海トラフ地震のせいでしょうか。それならば、地震や阿蘇山噴火が危惧される熊本県や、首都直下型地震や富士山や浅間山の噴火が予想される関東圏には進出しないはずです。私は、やはり浜岡原子力発電所が再稼働した場合のリスクを経営者が危惧しているからだと考えます。原発事故で投資したものが完全に止まった場合、経営陣に対し経営判断ミスとして株主から株主代表訴訟を起こされ、莫大な賠償額を請求されるのは必然です。ですから、経営者は浜岡原子力発電所を取り囲む志太榛原、中東遠地区には投資をためらっているものと私は考えます。市長は、そうではないというご認識でしたので、回答をお聞きするのは控えます。 そのため最後に申し上げますが、私は浜岡原子力発電所については、早期に廃炉を決断していただいたほうが、牧之原台地を中心に新規の投資が集まり、それにより人口も増えることが予想されますので、この志太榛原、中東遠地区、ひいては静岡県のためになると考えます。片や浜岡原子力発電所が時の総理の要請で稼働停止したことを考えると、中部電力(株)には浜岡原子力発電所を国に引き取ってもらい、そして廃炉工事は国の工事として実施するよう主張する権利があります。すなわち浜岡原子力発電所を国有化し、廃炉事業は国の事業として実施することになります。そのようになれば、中部電力(株)としては不良債権を国に引き取ってもらうことになるので、最高の経営環境となります。そして、志太榛原・中東遠地区にとっても最高の経済環境となると申し上げ、私の一般質問を終了いたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) ここで暫時休憩とします。          〔午前11時52分 休憩〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。 丸尾忠議員より欠席届が提出されました。 ただいまの出席議員は14名です。          〔午後 1時30分 再開〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 引き続き一般質問を行います。 11番、植田浩之議員。          〔11番 植田浩之議員登壇〕 ◆11番(植田浩之議員) それでは、通告に従い一般質問を行います。 昨年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻もはや1年を過ぎました。後の世界の情勢に大きな影響を与えています。中でも食料やエネルギー価格を中心とした商品市況価格の高騰を通じて、世界経済に大きなショックを与えています。我が国でも昨今様々なものに対する物価の上昇は驚くべき状況です。その中でも特に電気料金の値上げは著しく、一般家庭で使用する従量電灯料金の推移ですが、2021年2月と昨年10月を比較しますと151%も上昇しています。また、業務用機器に向けての電力プランである低圧電力の料金においても昨年比115%から120%台で推移しております。さらに高圧料金は驚くことに200%の値上がりとなっています。特別高圧料金も209%の値上がりとなっております。 電気料金の値上がりの原因には、脱炭素社会への流れからCO2排出の少ない天然ガス、LNG需要の増加と石炭価格の高騰、国内の電力供給力不足、再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上がり、このところの円安による輸入価格高騰の影響があると言われています。これらの原因の中でも、日本の電源構成は76.3%が火力発電で賄われており、その中で天然ガス、LNGが51%、石炭が40.6%を占めていて、価格高騰の一番の要因になっています。 また、国内の電力供給力不足の要因としては、2010年の発電供給量の25%を占めていた原子力発電の大半がなくなったため、全体の供給量に大きな影響を与えています。火力発電の供給量も最も高かった2013年と比較して、2020年には19.8%減少しています。この火力発電の減少は、CO2削減に向けて再生可能エネルギーの導入拡大が影響しています。しかし、天候に左右される再生可能エネルギーは、安定した電力供給ができないこともあり、供給不足の要因にもなっています。 さらに再生可能エネルギーには、普及とともに再生可能エネルギー発電促進賦課金が増加するという問題があります。この賦課金は、2012年の1キロワット0.22円から2022年の3.45円と約16倍に増加しています。このような状況の中、政府の行う激変緩和措置による補助が行われるため、本年1月使用分から9月使用分まで燃料調整額が抑えられ、電気料負担が落ち着くと予想されています。しかしながら、各電力会社は4月以降さらなる値上げを発表していますので、国の補助が終了する10月以降、さらなる値上げが予想されます。 このような状況において、市政運営、市民生活、市内企業経営にも多大な影響を与えています。令和4年度の当市の電気料金も、1億円を超える大幅な補正予算を組まざるを得ない状況です。家庭における電気料金も以前の2倍程度になっていますし、企業においても高圧・特別高圧電気料金も低圧電力以上に値上がりしています。今後もさらに値上がりが予想される中、生活困窮者、影響の大きい市内立地企業への補助等、市としての考え、対策等をお聞きいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、植田議員の電気料金高騰による市政運営及び市民、企業に与える影響についてのご質問にお答えします。 議員ご指摘のとおり、様々な要因が重なり、電気料金が著しく高騰しております。電気料金の高騰は、市民生活や経済活動、あるいは市政運営に大きな影響を与えております。本市では、これまで一般住宅における太陽光発電設備や蓄電池などの導入に対する補助金交付や省エネ家電製品の購入に対する補助金交付を行い、再生可能エネルギーや省エネルギー機器の導入を促進してきました。この取組は、市民生活においても電気料金、使用料の削減につながっているものと考えております。令和5年度より新たな取組としまして、これまでの一般住宅向け再生可能エネルギー機器導入に対する補助金交付に加え、中小企業を対象に省エネセミナーを開催し、省エネルギーに対する意識向上を図るとともに、省エネ診断や省エネ機器導入に対する補助金交付制度を創設することで、省エネ対策の促進を図ってまいります。 また、市役所庁舎周辺エリアにおける公共施設の再生可能エネルギーを最大限活用するため、公共施設間の電力相互融通や一括受電方式への切替えなど、電力のスマート利用を積極的に進めてまいります。しかしながら、電気料金の高騰対策は国政レベルでの対策が必要であり、本市といたしましても国の動向をしっかり注視し、必要な対策を講じていく必要もあると考えております。 以上、植田議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 11番、植田浩之議員。 ◆11番(植田浩之議員) それでは、エネルギー政策課長にお伺いいたします。 政府の再生可能エネルギーの導入で、社会構造の変革を促すGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に併せ、市はゼロカーボン社会に向けた脱炭素化の加速を来年度の重点施策の一つに掲げており、市役所周辺のエリアにおける公共施設に太陽光パネル、蓄電池等の設置を積極的に進めていくと、今市長がおっしゃっていました。一方、民間における再生可能エネルギーの状況なのですけれども、私の感じるところでありますが、最近以前より野立ての太陽光発電施設の設置が減少しているといいますか、停滞しているのではないかと感じております。市内における太陽光発電の野立ての設備の導入状況についてお聞きします。また、県内でも環境への影響などで建設が見送られているとの報道もあります。伊東市のほうですか、東部のほうでそのような問題が報道されていましたので、その辺の影響も考えまして、市のほうでそのような問題があるのかないのかお聞かせいただければありがたいのですけれども、お願いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 齊藤誠エネルギー政策課長。 ◎エネルギー政策課長(齊藤誠) 植田議員の再質問にお答えします。 初めに、市内の野立て太陽光発電施設の設置状況についてでございますが、区域面積が1,000平方メートル以上の事業は、平成25年度から令和元年度まで年平均10件程度でございましたが、令和2年度以降は毎年1件ずつとなっております。 次に、太陽光発電施設の設置により生ずる環境への影響についてでございますが、全国的には森林破壊や適切ではない土地への太陽光パネルの設置など、幾つかの問題がございます。市内の状況でございますが、立木の伐採や太陽光パネルの適切ではない土地への設置計画など、注視すべき事業は幾つかあるものの、環境破壊となるような大きな問題はございません。 以上、植田議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 11番、植田浩之議員。 ◆11番(植田浩之議員) ありがとうございました。この再生可能エネルギーの普及も買取り価格の減額、環境問題、設置に係る費用、用地の確保などの問題もあり、世界的に見ても我が国の普及は遅れていると思います。日本のように国土の狭いところにおいては、大規模な施設を建設するのはなかなか厳しい状況ではないかと私なりに感じております。 それでは、次に総務部長にお伺いいたします。電気料金をはじめエネルギー価格の高騰は、ウクライナ情勢の沈静化が見込めない中、当分の間収まることはないのではないかと思います。激変緩和措置により、1月分からは確かに減額はしていますが、しかし4月からさらなる値上げが予想されていて、今朝のニュースによりますと延期されたような報道もありましたが、それにしても今年度も電気料金が高騰することは予測されております。先ほども言いましたけれども、今年度も補正予算を組んで1億円余の計上がありましたが、来年度当初予算に向けて、このような値上がりを予測したところで考えていただいているのかお伺いしたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木雅美総務部長。 ◎総務部長(鈴木雅美) 植田議員の再質問にお答えをいたします。 一般会計当初予算は、156億9,000万円でございます。令和4年度予算に占める当初予算を比較して電気料金、ガス料金、これは施設の中で振興公社が指定管理をしている施設も含めて、ただし企業会計は除きますけれども、一般会計で計上されているものについて比較をいたしますと、令和4年度が1億6,615万円余、令和5年度では2億7,687万円余ということで、前年対比1億1,071万円余が増額、1.67倍になっているということでございます。したがいまして、占める割合が非常に大きいということで、影響も大きくなってございます。 以上です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 11番、植田浩之議員。 ◆11番(植田浩之議員) ありがとうございます。本当にこの電気料金の値上げは、市政運営にも大きな影響を与えていると感じます。これくらいの予算で収まればよいと思うのですけれども、今の情勢を見ますと、また補正予算を組まなければいけない状況が生まれるのではないかと感じております。 それでは、次に市長にお伺いします。CO2削減による原油価格の高騰、ウクライナ情勢による天然ガスの供給不足、原子力発電所の停止等により、日本におけるエネルギーベストミックスとされる経済性、環境性、供給安定性が崩れていると考えますが、市長はどのような考えですか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 議員ご指摘のように、このエネルギーのベストミックスでありますが、これにつきましてはご案内のように、2030年には再生可能エネルギーを36%から38%、そしてLNGでありますとか石炭、こういったものが41%、そして原子力発電を20%から22%、こういった目標が立てられておりますが、現状は先ほど議員ご指摘のように、化石燃料が76%ほどになっているということで、とてもこの再生可能エネルギーの実現には程遠いと思っております。 以上であります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 11番、植田浩之議員。 ◆11番(植田浩之議員) 再度市長に伺います。 市長は、一昨年後半から原子力規制庁や経済産業省などの原発関連機関へ審査の迅速化などを求めて要望活動を行っておりますが、令和5年度も実施する予定ですか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 昨年度も何回も行きました。原子力規制庁にも、現在の長官でありますが、片山長官、当時は次長でありましたが、片山次長とも激論をしまして、様々な意見交換をさせていただきました。原子力規制庁も現在大変厳正な審査といいますか、福島のような事故を二度と起こさないということで世界一厳しい審査基準を設けて審査に当たっているわけでありますが、少し審査の遅れが目立ちましたので、そういったことも話をさせていただきました。 また、昨年は自民党で構成されております様々な議員連盟、電力安定供給推進議員連盟でありますとか原子力規制委員会にも呼ばれまして、いろいろな話をさせていただきました。今年もそういった資源エネルギー庁でありますとか原子力規制委員会につきましても必要に応じて出かけていきたいと思っています。 ○議長(河原﨑惠士議員) 11番、植田浩之議員。 ◆11番(植田浩之議員) 最後に市長にお伺いいたします。 現代において、人が豊かに暮らすには電力は不可欠なものだと思います。昭和の時代と違い、御飯を炊くにも、風呂を沸かすにも、冷房や暖房も電気がないと本当に困ります。以前、大規模停電が起きたとき、私もつくづく感じました。現在は家庭のオール電化や電気自動車の普及と、ますます電力を必要とする社会になっています。その中で、電気料金の高騰は皆さんの大きな負担になっております。岸田総理は、エネルギー価格が高騰する中、再生可能エネルギーに加えて、原子力発電の活用が必要との考えを示しています。また、昨年2月定例会の一般質問で浜岡原子力発電所の審査の迅速化を促し、新基準に適合後は早期再稼働をと、河原﨑議長の発言にもありました。電力の安定供給と脱炭素の両立には、原子力発電も必要と私も同様の考えです。 東京電力福島第一原発の事故を教訓に、世界一厳しいと言われる審査基準をクリアした、既存する原子力発電所は経済の活性化、2050年のカーボンニュートラルに向け、岸田総理が言う将来新たな次世代革新炉に移行するまでは、現時点の状況を見れば再稼働するべきと思いますが、市長はどのようなお考えでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 議員ご指摘のように、この電気料金の高騰は市民生活でありますとか経済活動に大変大きな負担を強いられております。この新年に市内の企業を回りました。そうしたところ、事業主から電気料金によって企業経営が圧迫されているとのことでありました。早く何とかしてほしいというような話もございました。 先日の2月28日に、議員の皆さんもご承知のように、『GX脱炭素電源法案』が閣議決定されました。これによりますと、この法案はGXの実現や電気の安定供給確保に向けて、脱炭素電源の利用促進を図るため、2月10日に閣議決定された『GX実現に向けた基本方針』に基づき、「地域と共生した再エネの最大限の導入拡大支援」や「安全確保を大前提とした原子力の活用・廃炉の推進」となっております。こういったことで、先ほど議員のご指摘にありましたようなエネルギーのベストミックス、これはただエネルギーの確保だけではなくて、2050年にはゼロカーボンを目指しております。これは何かといいますと地球温暖化対策です。当初始まった京都議定書、パリ協定もそうでありますが、地球温暖化に歯止めをかけたいということは全世界の目標でありますので、脱炭素に向けた取組を踏まえた中でのGX会議だと思っておりますので、これは市民のみではなく、全国民がこの地球温暖化対策、こういったことも含めた、安定して、そして安価なエネルギーが経済活動を支えると思いますので、これに向けて私も取り組んでまいりたいと思います。そして、そのような審査が進みまして、原子力規制庁、そして経済産業省から再稼働に向けたお話があれば、十分に市民の皆さんにも、また議員の皆さんにもご相談をして進めてまいりたいと考えております。 ○議長(河原﨑惠士議員) 11番、植田浩之議員。 ◆11番(植田浩之議員) ありがとうございました。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 次に、7番、名波和寛議員。          〔7番 名波和寛議員登壇〕 ◆7番(名波和寛議員) それでは、通告に従って一般質問を行います。 公道の側溝の蓋についてお伺いします。公道とは、国や地方公共団体、都道府県や市町村などが指定、建設、管理する道路のことです。つまり公の機関が指定、建設、管理する道路のことです。さらに細かく分類すると、国が指定する道路を国道、都道府県が指定する道路を都道府県道、市町村が指定する道路を市町村道といいます。これらは全て公道になります。公道は、国と地方公共団体が管理を行います。道路の側溝、埋設管の保守管理等、費用については公道は税金から賄われます。公道は全ての人の道路なので、自由に通行することが可能です。公道は国、都道府県、市町村で指定、建設、管理する道路になりますので、道路整備も国や地方公共団体が行うことになります。 私の地区の話になりますが、市役所の建設課に側溝の蓋の支給をお願いしたところ、側溝の蓋は支給をするが、施工は町内会にお願いされたようです。もちろんそのような制度があり、そのルールにのっとった対応だと思いますが、一言に側溝の蓋といっても、1枚のサイズが幅60センチ、奥行き40センチ、厚み10センチ、重量約30キロ以上のコンクリート製品です。とても素人が施工するには難しいものだと思います。また、道路や河川の愛護活動につきましても、地域住民の高齢化や地域コミュニティの希薄化などにより、参加人数の減少、草刈り面積などの縮小が懸念されています。こうした高齢化等の状況に対応するために、地域住民が行う愛護活動の仕組みや方法などについて、市長の考えをお聞かせください。 以上、1回目の質問です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、名波議員の公道の施設管理についてのご質問にお答えします。 市道の維持管理や改修などにつきましては、建設課の日常業務において様々な制度や手段によって行われているところであります。それらの制度、手段の中には、地域住民の方々が側溝の蓋の設置や道路における除草などをする方法として、町内会からの要望による原材料支給や道路・河川等愛護事業費補助金などの制度がございます。これらは、行政だけではなく、地域住民も一体となって協働で行うものとして、地域の方々が主体的にまちづくりに関わっていくことにもつながっており、総合計画の中で基本目標の一つに掲げている、「市民協働による居心地のよいまち」の理念とも一致しております。一方、地域住民の高齢化や地域コミュニティの希薄化などの問題については、道路の管理に限らず、あらゆる面において重要な課題であると認識しております。 以上、名波議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 7番、名波和寛議員。 ◆7番(名波和寛議員) 建設課長の考えをお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの名波議員の再質問にお答えします。 道路側溝の蓋の設置につきましては、まず地区からの要望を受けてから原材料支給の制度により、地元町内会の建設委員へ町内会施工で了解を得た上でこれまでも支給をしております。また、力を使わずに蓋を持ち上げて設置できる器具も必要に応じて貸出しをしているところでございます。今後も要望のありました町内会の建設委員などと相談をしまして、継続してまいりたいと考えております。 以上で名波議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 7番、名波和寛議員。 ◆7番(名波和寛議員) 少し間違えましたので、もう一度お聞きします。 先ほど質問で述べたとおり、側溝の蓋を素人が施工するのはおかしいと思います。けがでもすれば、誰が責任を取りますか。道路法24条の承認工事により設置した側溝の蓋は、承認した自治体が管理しています。建設課長の考えをお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの名波議員の再質問にお答えします。 繰り返しになりますけれども、道路側溝の蓋の設置につきましては、まず地区からの要望を受けてから原材料支給の制度により、地元町内会の建設委員へ町内会施工で了解を得た上でこれまでも支給をしております。また、力を使わずに蓋を持ち上げて設置できる器具も必要に応じて貸出しをしているところでございます。今後も要望のありました町内会の建設委員などと相談をしまして、継続してまいりたいと思います。 以上、名波議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 7番、名波和寛議員。 ◆7番(名波和寛議員) 建設課長に再質問させていただきます。 道路の上にかぶさっている樹木は、非常に危険です。公道との境界線、のり面の雑草も除草作業を行っていただきたいです。建設課長の考えをお伺いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの名波議員の再質問にお答えします。 交通の支障となる樹木につきましては、道路パトロールや市民からの通報などにより発見した後、直ちに現地を調査し、早期に伐採し、安全な通行の確保を図っております。道路敷地内の樹木で規模が小さく、手が届くような支障木につきましては、できるだけ職員で伐採をしておりますが、規模が大きく、高所にある樹木につきましては、委託業者へ依頼をしております。ただし、道路敷地外からの樹木につきましては、基本的には樹木の所有者に町内会を通して伐採をお願いしております。また、民地であっても倒木や落下等により重大な事故につながるおそれがあり、緊急的に伐採をしなければならない場合は、道路管理者として伐採することもございます。 さらに市道で樹木が支障となることが事前に予想され、延長が長いなどの区間につきましては、支障木等を伐採する年間の業務委託を発注し、計画的、予防的に伐採を行っております。また、道路における雑草等につきましては、全ての区間を除草することは困難ではございますが、これも優先度をつけながら除草を行っております。また、本市では多くの町内会などの関係団体による道路愛護活動が活発でございまして、本市における快適な道路の環境保全に寄与していただいております。 以上、名波議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 7番、名波和寛議員。 ◆7番(名波和寛議員) ありがとうございました。 市長に再質問をいたします。市長は以前、佐倉地区の佐倉三区・桜ヶ池タウンミーティングでのお話で、当時市議会議員の立場から、「道路を造ることは未来への贈物」とおっしゃいました。すばらしいお言葉だと受け止めました。改めて道路の管理整備に関する市長の考えを伺います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 現在も道路、河川の愛護活動につきましては、それぞれの地域の皆さんが主体的に取り組んでおります。また、行政と一体となって協働の中で取り組んでおります。自分たちの地域の河川、また道路は自分たちで守っていこうというような取組でありまして、大変すばらしいことであると思います。 先ほど申し上げましたが、市道は私たちが日常生活でも使う大変重要なインフラでもあります。子どもたち、そして私たち、そして将来の子どもたちも使うわけでありますので、こういったものにつきましては私も管理者として責任を持って取り組んでまいりたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 7番、名波和寛議員。 ◆7番(名波和寛議員) 市長、ありがとうございました。 最後になりますが、道路の利用者は主に市民です。市民の安全・安心を考えた整備及び維持管理、地域全体の要望の実現に向け、地元町内会の役員の意見、要望を受け、事業の推進、維持管理を怠らないようによろしくお願いいたしまして、私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。 ○議長(河原﨑惠士議員) 次に、12番、阿形昭議員。          〔12番 阿形 昭議員登壇〕 ◆12番(阿形昭議員) それでは、通告に従いまして一般質問させていただきます。 信号機についている交差点名標識について質問いたします。交差点名標識をもっと増やすことはできないものでしょうか。標識には、「新野木ヶ谷」、「新野原」、「中町」などの地名、「マリンパーク入口」などの名所、「御前崎市役所」などの建築物など、そのような交差点名標識があります。これは、目的地に行くときに大変役立っています。市内の人はもちろん、市外の人にも目的地に行くとき目印となり、役立っています。道案内にも役立っています。それから交差点名を表示することにより、その地名や名所に関心を持ち、郷土を愛する気持ちにつながると思います。交差点名標識をもっと設置すべきではないでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、阿形議員の交差点名標識についてのご質問にお答えします。 交差点名標識につきましては、平成28年12月定例会の一般質問でも答弁しておりますが、現在ではカーナビの普及により交通環境が変わってきており、市外から訪れる方から目的地に到着できなかったという声は届いておりません。一方、交差点名が地域性を持った名称であれば、その地域の歴史や施設などに関心を示し、地域への愛着につながることもあるのではないかと思われますが、交差点名標識による案内板設置が効果的である箇所がありましたら、関係する機関と協議する中で設置の検討をしてまいります。 以上、阿形議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 12番、阿形昭議員。 ◆12番(阿形昭議員) 先日、浜岡交番に行ったときの話ですけれども、交番に入ると左側に大きな地図が貼ってあります。管轄している浜岡地区の地図が貼ってあるわけですけれども、その地図には「御前崎市役所」、「中町」とか、そういう交差点名が大きく書いてありました。場所を聞いたり、特定したりするのには非常に役立っているという証明だと思います。 また、関西地区に行くと、この辺の交差点名とは違って、とても大きい交差点名が書いてあります。議会の視察で行った長浜市もそうですし、京都府、大阪府方面に行くと交差点には大きく交差点名が掲げてあります。それだけ有効だと思います。市長の答弁ではカーナビがあるから要らないというような感じがありますけれども、カーナビを使って運転していると、「次の交差点を左折です」とかと言いますけれども、交差点名標識のある交差点は、「次の中町を左」とか、「東町を右」とか、交差点名を言うので、非常に有益だと思います。カーナビがあるから不要、非常に乱暴な意見だと思いました。 建設課長にお伺いします。交差点名に大字とか小字の標識があると非常に分かりやすい案内になると思います。答弁の中に多分道路の管理者が設置しますという答弁があったと思いますが、そうではありませんでした。交差点名は、県道や国道は県、市道については市、道路管理者が設置すると思います。御前崎市では、国道や県道には交差点名がありますが、市道の交差点にはないと思います。市道の交差点に標識を設置すべきではないでしょうか、建設課長にお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 大嶽光司建設課長。 ◎建設課長(大嶽光司) ただいまの阿形議員の再質問にお答えします。 市道交差点への交差点名標識の設置につきましては、国道や県道と同様に公安委員会や警察と協議をしまして、認められれば道路管理者である市によって設置が可能となります。しかしながら、信号機のある交差点へ標識を設置する場合に限らず、道路上に設置する全ての標識につきましては道路標識設置基準といった全国共通の設置基準、ルールがございます。これによりますと、主要地点の標識につきましては補助幹線以上の道路に必要に応じて設置するものとなっています。また、県で策定しております地域別公共サイン整備行動計画では、県道以外で補助幹線道路となっておりますのが、市内では国道150号の地頭方西から御前崎海岸までの市道のみとなっております。したがいまして、容易に設置することは難しいと思いますけれども、交差点名標識を設置することが有効であると思われる箇所がありましたら検討をしてまいりたいと思います。 以上、阿形議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 12番、阿形昭議員。 ◆12番(阿形昭議員) ご答弁いただきましたけれども、市長の答弁で思ったのですけれども、何か本当にやる気がないとか、努力する気がないとか、そういうのがひしひしと伝わってきました。 交差点名標識のことですけれども、道案内だけではなくて、非常に知的好奇心というか、そういうものをかき立てるものだと思います。これ、「神戸」で何と読むか。神奈川県の伊勢原市に行ったときの話ですけれども、「神戸」、このような交差点がありました。普通は兵庫県の県庁所在地で「こうべ」、この辺の吉田町では「かんど」、そういう地名になりますけれども、なんと伊勢原市では「ごうど」と呼んでいました。「ごうど」と言えば御前崎市にもあります。なぜ「ごうど」なのか。昔合戸は、高松神社の境内で高松神社のくぐり戸があった。そこから合戸という名前がついたそうです。伊勢原市大山という地区なのですけれども、何か伊勢原市の神戸、それから御前崎市の合戸にも何か通じるものがあるかと思います。 それから、国道150号を東に走っていくと、御前崎市に「牛飼」という標識があります。その「牛飼」を右に曲がると御前崎支所に行くのですけれども、この「牛飼」という地名も非常に知的好奇心をかき立てる標識だと思います。カーナビがあるから便利で必要ないとか、ないから困るとか。困ると言えば、牧之原市の方に「佐倉地区センターのさくらんぼにはどうやって行くのですか。」と聞かれたものですから、「須々木の交差点を右に曲がって、御前崎市に入ったら1個目の信号を左に曲がっていけば行けますよ。」とそう言いましたら、その人は聞き間違えて、須々木の交差点を右に曲がったまではいいのですけれども、次の信号を左に曲がってしまって、地頭方へ着いてしまった。私は御前崎市に入ったら1個目の信号を左折するようにと言ったのですけれども、その人は「御前崎市に入ったら」というのを聞き逃してすぐに曲がってしまったものですから、地頭方に行ってしまったのです。そのとき、もしあの信号に「比木」という標識がついていたら、そういう間違いはありませんでした。なので、交差点名は非常に有効だと思います。この辺だと袋井市の浅羽に行くと非常に標識が多いです。ここからその自治体のやる気とか努力とか、そういうものが見え隠れするような気がしてなりません。 建設経済部長にお伺いします。交差点名標識ではなく、道路名の標識にも効果があると思います。御前崎市は、ヤシの木通りとかたまねぎ道路とか西部線とか、市民が使っている通称道路があります。このような通称道路名の標識を設置できないものか、お伺いします。建設経済部長、お願いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山崎雅樹建設経済部長。 ◎建設経済部長(山崎雅樹) 阿形議員の再質問にお答えします。 通称道路名の標識につきましては、先ほど市長からの答弁がありました交差点名標識と同様に、標識を設置することで市民が愛着を持つことなどの効果がある道路もあるかとは思っております。しかしながら、先ほど建設課長の答弁にありましたように、全国で統一された基準があり、基本的には補助幹線以上の道路について必要に応じて設置することとなっております。したがいまして、こうした道路標識の設置基準を踏まえた上で、また県などにも相談して検討していきたいと思います。 以上で答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 12番、阿形昭議員。 ◆12番(阿形昭議員) 今の答弁を聞いて少しほっとしました。少しはやる気が見えてきたような答弁だったです。今までは全然やる気が見えない。 浜松市へ行くと中田島街道とか雄踏街道とか東海道とか、いろいろな標識があって、何かまちが文化的なような、案内しやすいような、車で走っていても楽しくなるような道があるのですけれども、御前崎市は交差点名も少ないし、道路名もよく分かりません。たまねぎ道路といいますけれども、私は白羽のバスが通っている道路なのか、南側なのか。あの南側のグラウンドのあるほうをたまねぎ道路だと思っているのだけれども、ひょっとしたら違っているかもしれません。どっちなのかと思ったりします。あそこにたまねぎ道路なんていう標識がつけば誤解も生まないし、地域の人に愛される道路になると思います。どっちなのでしょうか。これは質問ではありません。 私のうちの近くにも池新田の大山ですけれども、中道とか、池新田の中だと文化通りとか、そういう通りがあります。中道というのは大山お不動さんから七ツ山を通って、塩原、合戸に行く道を中道といいます、うちのほうでは。それから、池新田の地内で文化通りと言いましたら、池新田高校から郵便局の前を通るのが、文化通りというのですけれども、通りの名前がそこではなくて、新聞店のあるほう、早苗町のほうの通りを文化通りという人が増えていて、間違いが非常に多いです。なので、そういう標識名をきちっと立てる。文化通りは、昭和の初めとか大正のときについた名前ですので、知っている人も少ないですけれども、何かあれば非常に便利です。 最後に、建設経済部長にお伺いします。まとめの意味で質問します。新野の信号機に「新野木ヶ谷」という交差点名標識があります。初めは「木ヶ谷」という交差点名標識でした。地域の人たちが新野という地名が消えているから、あそこの交差点を「木ヶ谷」ではなくて「新野」の交差点にしたいと言ったら、それでは困ると。木ヶ谷の名前は警察でもいろんなところでも使っていて重宝だから、木ヶ谷という名前がもう使われているから、木ヶ谷を外してもらっては困るということで、妥協案で「新野木ヶ谷」という標識がついたのです。「新野木ヶ谷」はそういうふうに非常に使われています。カーナビがあるから要らないなどということではないのです。カーナビでも「新野木ヶ谷」を左折して浜岡北小学校へ行きなさいという案内をしますから。 この交差点名の決め方、あるいは交差点名標識の設置の手続は、どういう手続でやるのか。国道、県道は県の管轄、それから市道の交差点は市になると思いますけれども、その辺を建設経済部長、お願いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 山崎雅樹建設経済部長。 ◎建設経済部長(山崎雅樹) 阿形議員の再質問にお答えさせていただきます。 交差点名標識の手続につきましては、国道、県道、市道にかかわらず、県道路保全課からの通知の中では県警との協議に必要な事前打合せや標識の寸法や文字数、協議書の様式等が示されております。交差点の地点名につきましては、警察で命名するものでありますけれども、県からの通知によれば、適宜変更が可能であるとのことですので、必要な場合があれば検討したいと思います。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 12番、阿形昭議員。 ◆12番(阿形昭議員) いろいろ観光に力を入れるとか、交流人口を増やすとかと言いますけれども、やはり分かりやすいまちづくり、それから案内しやすいまちづくり、地域の人が愛着を持つまちづくり、そのためには交差点名標識をもう少し増やしたほうがいいと思います。 次の質問に移ります。一般競争入札についてです。御前崎市の一般競争入札は、予定価格に近い価格での落札が多く、高い落札率です。令和3年度の平均落札率は96.2%でした。この96.2%の計算の基になった落札件数は何件ですか。それから、この落札の計算に当たった落札の担当課はどの課が多いのか。上位3つの課と件数をお伺いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) 阿形議員の一般競争入札についてのご質問にお答えします。 令和3年度制限付一般競争入札の平均落札率算出の基となった落札件数は、46件でございます。この数字は、令和3年度に本市が発注した土木工事と建築工事の件数でございます。また、落札件数のうち、発注件数が多かった上位3つの課は、建設課が15件、上下水道課が11件、こども未来課、危機管理課、教育総務課、社会教育課の4課がそれぞれ3件でございます。 以上、阿形議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 12番、阿形昭議員。 ◆12番(阿形昭議員) それでは、再質問に移ります。 詳しい内容をありがとうございました。96.2%の平均落札率、非常に高いと思いますけれども、市長の感想をお伺いします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) この令和3年度の平均落札率に対しまして特段の感想はございません。 ○議長(河原﨑惠士議員) 12番、阿形昭議員。 ◆12番(阿形昭議員) 一般競争入札についての再質問は終わりますけれども、今回は交差点名標識についてと、3回目になりますけれども、一般競争入札についての質問をさせていただきました。 前半にやった交差点名標識、ぜひ観光に力を入れる。それから、地域を愛する気持ちを育てる。そういう地域力をつけるようなことを考えているようでしたら、ぜひ交差点名標識を増やしてほしいと思います。また、通りの名前についても、もう少しで市政20周年になるわけですけれども、特に市役所の前の名前をつけるとか、何か市民に参加する形でやっていけば盛り上がるのではないかと思います。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(河原﨑惠士議員) ここで暫時休憩とします。          〔午後 2時23分 休憩〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 休憩前に引き続き一般質問を行います。          〔午後 2時35分 再開〕 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。          〔6番 齋藤佳子議員登壇〕 ◆6番(齋藤佳子議員) 通告に従いまして、市役所の働き方改革とウェルビーイングの向上について一般質問を行います。 私が今回市役所の働き方改革について、そしてウェルビーイングの向上についてという人事を一般質問にて取り上げましたのは3つの理由からです。1つ目は、市役所の業務は職員の方々のやる気に支えられているということです。予算面が縮小していく中で、より一層の創意工夫、今どきの言葉を使えば価値創造が求められています。市長の施政方針では、協働の力や協働によるまちづくりが強調されており、「多様な活動主体の皆様と心の距離をしっかり縮め、『With community Omaezaki』で邁進してまいります」とありました。すばらしい方針だと思います。市民との心の距離を縮めるためには、職員の方々が心身ともに健康で元気でやる気にあふれていること、イコールウェルビーイングが高い状況であることが必須ではないでしょうか。 2つ目が、人材の奪い合いがそろそろ始まるのではないか、もしくはもう既に始まっているのではないかと考えているからです。1つの例ですが、先日1月24日の中日新聞の紙面に、掛川市長のインタビューが掲載されておりました。記事には、「各分野で深刻になっている人手不足を踏まえ、市役所でも人材確保に向けて働き方改革を進める考えを示した。」と書かれていました。近隣市がやるから御前崎市でもというのは、望まれる考え方ではないかもしれませんが、人材確保は競争でもありますので、御前崎市でも何らかのアクションが必要と考えています。 3つ目が、『職員がコンビニの前でソフトクリームを食べています事件』のように、公職に就く人々に殊さら厳しい視線を向け、公務員であればどんな要求を突きつけてもいいといった考えを持つ人が一部にいる事実です。昨年の秋に東京都のある区役所に1本のクレーム電話が届き、このクレームがあった事実をSNSで明かし、昼休みだから問題ないと訴えた区役所職員の投稿が大きな反響を呼びました。 質問に入る前に1つのよい事例として、航空会社のANAホールディングス株式会社の新経営ビジョンをご紹介いたします。「・社員・お客様・社会の可能性を広げてでは、価値創造の源泉である社員の成長、ウェルビーイングを実現する。グループ全体の商品・サービスを通じてお客様の人生をより豊かにする。社会から真に必要とされる存在として、環境をはじめ社会課題の解決に取り組む」そうです。御前崎市でも、職員の方々を価値創造の源泉と捉え、職員の成長とウェルビーイングを実現することにより、市民サービスのさらなる向上が期待できると考え、以下5点を市長に質問いたします。 1点目、職員の採用についてどのような工夫をしておりますか。また、今後していく予定でしょうか。加えて副業人材という新しい雇用方法があり、地方自治体としては神戸市が積極的に活用していると聞いております。神戸市では、副業人材として専門的なスキルや知識を持つ人材民間をジョブ型雇用として積極的に登用してきており、多数の応募者がいるそうです。副業人材の活用について、市長のお考えもお聞かせください。 2点目、『第2次御前崎市総合計画後期基本計画』では、働き方改革の指標として2025年には仕事のやりがいを感じている職員の割合90%を目標値として設定しています。職員のやりがいやモチベーションの維持向上へ現在どのようなことが課題となっており、どのような対策をしておりますか。 3点目、定年の延長について伺います。令和4年12月議会定例会にて御前崎市職員の定年引上げ等の関係条例が整備されましたが、今後定年延長対象の経験豊かな職員の方々にどのようにご活躍いただくのか、所見をお聞かせください。例えば近隣市の議会事務局調整官のように、長年の経験が生かされるような役職を用意できたらと私は考えますが、いかがでしょうか。 4点目、市役所でのテレワーク推進について伺います。市長の施政方針において、企業によるワークスタイルが大きく変化しており、本市においてもマリンパーク御前崎と連携したコワーキングスペース、ウミカゼベースの活用について言及されておりました。では、市役所職員のテレワークの状況は、現在どのような状況でしょうか。今後特に新型コロナウイルス感染症が5類とされた後のテレワークの推進についてお考えをお聞かせください。 5点目、職員へのハラスメント対策や迷惑行為防止対策をより実効性のあるものにしていくことについてお考えを伺います。私は、昨年9月議会定例会におきまして、ハラスメント、特にパワーハラスメントやカスタマーハラスメントについて質問し、市長や総務部長、総務課長のお考えを伺ってまいりました。現在市役所としましては、御前崎市職員の職場におけるハラスメント防止等に関する要綱により対処していると理解しております。しかしながら、今後は世代による価値観のギャップがより一層拡大したり、また女性活躍も一層推進していきますので、新たに若手や女性の視点から要綱を見直したり、また一歩進めてハラスメントや迷惑行為、不当要求の防止に関する条例を策定することについて、市長のお考えをお聞かせください。 1点目の質問は以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。          〔市長 栁澤重夫登壇〕 ◎市長(栁澤重夫) それでは、齋藤佳子議員の市役所の働き方改革とウェルビーイングの向上についてのご質問にお答えします。 1点目の職員採用の工夫と副業人材の活用についてでございますが、初めに職員採用におきましては、御前崎市に愛着を持ち、市民から愛される人材を求め、企画力、事務処理能力に重点を置いた筆記試験、適正判断のための論文試験、協調性、態度、積極性、表現力を重視した面接試験を実施し、それらの資質を備えた意欲のある人材の採用を積極的に行っております。職員採用の工夫につきまして、従来郵送で受付をしていました採用試験申込書を、令和5年度から電子申請に変更することで、応募者の利便性を図ることといたしました。また、例年7月に実施する大学卒業程度の一般事務、幼稚園教諭、保育士、専門職の採用試験を1か月前倒しして、6月に実施することで、優秀な人材確保に努めてまいります。 副業人材の活用につきましては、民間企業の経験者は即戦力として期待でき、民間的な視点での有効な業務改善も期待できるなど、職場の活性化や人材育成、魅力あるまちづくりにも寄与すると考えます。活用につきましては、調査研究をしてまいります。 2点目の職員のやりがいやモチベーションの維持向上につきましては、『御前崎市人材育成基本方針』に基づき、働きがいを実感できる職場環境づくりとともに、各種研修会や自主研修制度のほか、令和5年度に新設予定の職員資格取得助成金制度の利用を推奨し、職員の自己啓発及び能力開発の促進に取り組んでまいります。複雑化する行政課題につきましては、ここ数年通常業務に加えて、訴訟に関する業務が非常に多く、その対応に苦慮しているところでございます。訴訟は、憲法で認められた権利であり、誰でも起こすことができますが、訴訟に関わり精神的苦痛を強いられている職員も少なくなく、身体や心にゆがみが生じるメンタルヘルスの不調により、モチベーションの低下を非常に懸念するところでございます。対策といたしましては、ストレスチェック、ラインケア・セルフケア研修、カウンセリングのほか、衛生委員会、健康診断などにより職員のメンタル不調への未然防止に努めております。 3点目の定年引上げへの取組につきましては、即戦力として知識、技術、経験を次世代へ継承するなど、定年延長対象職員に期待する役割が挙げられます。本市では、定年延長された職員を基本的に総括主任級として雇用してまいりますので、議員ご発言の議会事務局調整官も参考にしながら、対象となる職員が働きやすい職場環境に配慮し、能力と意欲のある職員を最大限に生かしてまいりたいと考えております。 4点目のテレワークの推進につきましては、働き方改革やワーク・ライフ・バランスの実現、業務効率の向上を図るため、近年におきましてはコロナ禍の影響もあり、テレワークを利用する職員数が増加いたしました。令和4年度の活用状況ですが、2月末現在で23人が延べ113日間、自宅などで勤務をしております。今後政府は、新型コロナウイルス感染症法上の位置づけについて、季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行する方針を示しております。5類に移行しても、引き続きテレワークの本来の趣旨であるワーク・ライフ・バランスの実現に向け、取り組んでまいります。 最後に、5点目の職員へのハラスメント対策や迷惑防止対策をより強化していくことについてお答えします。昨年9月議会定例会で答弁しましたとおり、50種類以上と言われるハラスメントに対しましては、職員同士のコミュニケーションを深め、職員各位の意見や問題を職場内で共有し、違反行為を未然に防ぐ職場環境づくりに取り組んでおります。また、市民であるという優位的な地位を乱用して、社会通念上相当の範囲を超える対応を強要するカスタマーハラスメントに対しましては、職員にも大きなストレスを与え、メンタル不調の原因にもなることから、複数人、または組織で対応するとともに、情報を共有するなど毅然とした態度で臨んでいるところでございます。職場では、様々な世代、価値観の人と関わるため、パワハラなどのハラスメント行為を受けたり、反対に自分の行為がハラスメントとみなされたりするケースも考えられます。多様化するハラスメントへの対策は、事業主の義務となっておりますので、議員ご提案の条例の策定につきましては、ハラスメントの状況や職員の対応を確認しながら検討してまいります。 以上、齋藤議員への答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) それでは、順に再質問していきたいと思います。 まずは、採用について市長のお考えを再度伺います。市長は、昨年9月議会定例会で、「私ごとですが、私、平成11年から議員をやらせていただいて、大体23年ぐらい市役所の職員とお付き合いしておりますが、私は職員のことをファミリーだと思っておりますので、そういった中で職員が何かつらいこと、苦しいことがあれば、私も心配になりますので、そういったことのないようにしていきたいと思っております。」とご答弁されました。このような温かい、アナログのような感じが他市との差別化にもつながりますし、逆に今の若い方に刺さる場合もあるかと思います。公務員を目指す若い方々に、この市長のお考えやビジョンをもっと伝わるような形でSNSなどを通じて発信していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 今冒頭お話ししましたように、職員は日常的に大変努力して、また頑張っています。私もこういったものを大変長い間見ておりまして、近年はそうではない、精神的に苦痛を訴える職員も少なくないというふうに感じております。 そういった中で、私としましては、私の考え方、こういったものも広く市民に知っていただきたい。また、これを発信するためには、議員ご指摘のように、SNSはもちろんそうでありますが、そういったツールを使って発信して、私の考え方を市民の皆さんにもご理解していただけるようなことも考えていきたいと思います。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) ぜひよろしくお願いいたします。 次に、採用について副市長に伺います。少し長期的な視野になりますが、急がば回れで、子どもの頃から市役所で働きたいと感じてもらうために、小中高生の地域活動の充実が必要だと考えます。例えば牧之原市が実施しております高校生地域リーダー養成講座などを通じて、地域に関心を持ち、地域に活動し、市役所を目指すというような好循環の例もあります。この点、御前崎クエストのジュニアリーダー部門が新設されると施政方針にもありましたので、私も期待しているところでございます。小学校や中学校が行う探究授業にも、市や市の関連団体の職員の皆様が積極的に出かけていき、児童生徒と交流し、あの人のようになりたいとロールモデルになったり、若い世代がふるさと御前崎を大好きになるような働きかけの継続と拡大を将来にわたっての職員確保の観点からもお願いしたいと考えます。副市長、いかがでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鴨川朗副市長。 ◎副市長(鴨川朗) ただいまの齋藤議員の再質問にお答えをいたします。 ただいまお話がありました御前崎クエストや官民連携で取り組むような学びの航海図であったり、あるいはシニアスクールにおきまして、幼少期から本市の魅力とともに地域に対する愛情とか誇り、そういったものを高めていただくことは大変重要なことであると考えてございます。地域に誇りを持つということで、地元で育った若い層の転出の減少や、さらなる成長のために進学した後に本市に戻ることにつながるのではないかとも考えております。こうしたことが、市役所の専門職の担い手不足や一般事務職員の定員割れなど、自治体ばかりでなく、民間企業の人材確保にもつながるものではないかというふうに考えておるところでございます。引き続き本市に誇りを抱いていただけるよう働きかけてまいりたいと思ってございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) 私の子どもの例をとりますと、探究の時間に市役所、外部団体の職員の方が来てくださって、年間を通じてご指導くださいました。非常に子ども心にそのお仕事がすばらしくて、憧れているとも言っておりましたので、やはり職員の皆様方が積極的に小学校や中学校、高校に出かけていくことの価値というのはあると思いますので、お忙しいお仕事の中、大変かもしれませんが、ぜひ積極的に取り組んでいただければと思います。 また、御前崎クエストについては、副市長もおっしゃいましたように、子どもたちが御前崎の自然の環境などのすばらしさを実際に体験して学ぶ機会にもなっております。市役所職員の方々の中には、他市からいらっしゃった方や、それから副市長がおっしゃったように、しばらく離れて戻ってくる方もいらっしゃるかと思いますので、私は御前崎クエストを若手職員研修の一環としてそこに参加し、若手職員が子どもたちと触れ合いながら御前崎のよさを知る機会も必要かと思っております。 それでは、総務課長に副業人材の活用について伺います。副業人材の募集には、先ほど市長のご答弁もございましたが、幾つかのメリットがあります。例えば自治体が募集することによる地域への波及効果、底上げ効果がございます。鳥取県では、県内募集に応募した全ての方に対し、関係人口施策として取り組んでいるプロジェクトの会員証を交付、県内滞在中の各種メリット付与を通じたインセンティブを醸成し、ファンづくりも並行して行っており、副業人材募集活動そのものを関係人口増加の活動につなげています。総務省の『副業・兼業活用に対する事例調査』によりますと、副業・兼業を希望する者はその動機として、もちろん収入を得ることも一義的にはありますが、自らのスキル、技能を持って地域に貢献したい、地域と関わりを持ちたい、そういった思いもあると示されております。ぜひ積極的にご検討し、副業人材の募集活動そのものを関係人口拡大に活用ができればと思いますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 髙塚高寿総務課長。 ◎総務課長(髙塚高寿) 齋藤議員の再質問にお答えいたします。 働き方の多様化が進み、本業を持ちながらも複数の企業で活動をする副業人材が増えているとお聞きします。自治体におきましても、地域が抱える課題は多様化しており、職員だけでは解決できない専門的な問題も少なくなく、副業人材を活用する動きが盛んになっております。自治体は、ジョブローテーションが中心で、専門人材が育ちづらい状況がありますので、副業人材の活用につきましては調査研究をしてまいります。 以上、齋藤議員の答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) 最近のことでございますが、ある民間会社の方にお伺いしたところ、副業人材の募集を市役所が行った場合には、大体1件につき50人ほどの応募があると伺っております。やはり民間人材の副業人材よりも、市役所の副業人材のほうが人気があると聞いておりますので、ぜひ積極的なご活用をお願いできればと思います。 それでは、2つ目の職員のやりがいやモチベーションの維持向上について、副市長に再度再質問させていただきます。現在時代が大きく変わろうとしております。かつてはトップダウンで言われたことをやる人材が多く必要でした。しかし、人口減少という前例のない難題に直面し、またウクライナ侵攻による不透明な現状です。言われたことを言われたとおりにやるだけでは決して立ち行かない時代となりました。失敗を恐れず、果敢にチャレンジする姿勢が必要ですが、それが必ずしも全て成功するとは限りません。たとえ失敗でも関わった職員はそこから学び、大きく成長することもあるでしょう。 先日参加しました社会教育課が行った講座では、講師の方が「失敗ではなく未成功、まだ成功していない状態と呼ぼう」とおっしゃってもおりました。万が一失敗しても、そこから学び、いずれ挽回できるような人事評価制度について、副市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鴨川朗副市長。 ◎副市長(鴨川朗) ただいまの齋藤議員の質問にお答えいたします。 日々の業務を遂行するに当たりまして、ミスや失敗があってはいけませんけれども、起こり得るものであると考えてございます。特に新しいことに挑戦する職員にとりましては、失敗のリスクというものは高まるのではないかと思ってございます。挑戦することで犯してしまった失敗に適切に対処し、克服することで、自身の学びを飛躍的に高めることができると考えられます。過失とか失敗によるミスは、当然人事評価にマイナスの影響を与えますけれども、ただいま申し上げましたような新たなことへの挑戦による失敗のリスク、これは高まるわけでございますので、想定される範囲であれば、これは人事評価に影響を与えるものではないと基本的に考えてございます。 以上です。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。
    ◆6番(齋藤佳子議員) ありがとうございます。ぜひお願いしたいと思います。 先ほど自己啓発についても市長のご答弁があったかと思いますが、副市長に再質問でございます。もう一つの時代の変化として、終身雇用の崩壊があります。今後は転職により賃金を上げていく働き方が一層広がっていくことだと考えております。そのような流れの中で、同じ場所で同じ職場で40年近く働くことへの魅力が下がっていく可能性も考えられます。 そこで、特に若手が市役所の外で見聞を広げる機会を積極的に保障してはいかがでしょうか。例えばでございますが、青年海外協力隊への参加、内閣府青年国際交流事業への参加など、日本政府が行っている若手青年層対象の事業への参加を職員が希望する場合には、積極的に派遣する制度はございますでしょうか。ない場合には、新設をご検討いただけますでしょうか。そのほか民間の会社などは、勤続10年などの節目で少し長めの休暇を取れる制度などもございます。長く健康的に勤めていただくためにも、市役所外での体験ができる制度やリフレッシュをして、充電をしていただく制度も必要かと思いますが、副市長のご所見をお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鴨川朗副市長。 ◎副市長(鴨川朗) ただいまの再質問についてお答えをいたします。 ご案内のとおり、今年の4月1日から定年年齢が段階的に引き上げられる中で、世代間の価値観の違いによりまして働き方に対する考え方も多様であるのではないかと考えております。職員の自発的な意思を尊重して、海外、国際交流事業、あるいは民間企業への事業に積極的に参加するということは、職員の見聞を広げ、人材育成の機会と捉えるとともに、今後の活躍に期待ができると思ってございます。ただいま派遣する制度は整備されておりませんので、今後調査研究してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) ぜひ積極的なご検討をお願いいたします。 続きまして、3番目の定年の引上げについて、総務部長に再質問させていただきます。先ほど市長のご答弁にもありましたが、もう少し詳しくお聞かせ願えればと思います。総務部長、よろしくお願いいたします。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木雅美総務部長。 ◎総務部長(鈴木雅美) 定年引上げについて、齋藤佳子議員の再質問にお答えをいたします。 定年延長制度は、来年度、令和5年度から始まるということで、まさに私の年代が適用元年になるわけでございます。もちろん今はこの職責を全うして、しっかりやっていくことに専念しているわけでございますが、振り返りますと、我々が入庁した当時には、人口減少であるとか定年延長というのは全然想定していなくて、まちづくりの手法などもすごく変わってきたということがありまして、そういう中で市長答弁にもございましたけれども、40年前後の経験で培った人脈とか政策実現までの成功体験でありますとか、残念ながら志半ばで失敗をしてしまったといったような経験、関係組織との調整とか、そういったものに生かせる部分があるのではないかというふうに考えてございます。 反面、フィジカルリスクが高くなってまいりますし、モチベーションの低下、まさに議員おっしゃるウェルビーイングの維持といいますか、そういったものが課題と言われております。今の再任用制度にも言えることだと思いますけれども、こちらについてはやはり定年後に勤める職員と、組織の中でしっかりと融合できて、市民サービスに専念できるポジショニングといいますか、そういったものもしっかり構築をしていって、この定年延長、幅広い年代が勤務できる土壌をつくり上げていく、文化をつくり上げていく、これが必要ではないかと思ってございます。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) 総務部長におかれましては、定年引上げの第1世代になるというふうにおっしゃっていたと思いますので、ぜひ新しいやり方をつくっていっていただければ思っております。 また、私の個人的な希望といたしましては、つなぐ役割をしていただきたいと思っております。何をつなぐかというと2つありまして、1つが世代をつないでいただきたいと思います。地域の皆様は70代とか80代の方がまだまだお元気で、一方若手の職員は20代で、下手をすると50年以上のギャップがあるわけでございますので、ここはやはり日本語は通じながらも価値観の差というのは大きいと思いますので、ぜひそういう世代をつなぐ役割、そしてまた地域と市役所をつなぐ役割をお願いできればと期待しております。特に地区センターの機能強化はこれからも必要だと思いますので、その辺りにもご尽力いただければと考えております。 続きまして、テレワークの推進について、総務部長に再質問いたします。1月に御前崎市議会でもデジタルトランスフォーメーションについての勉強会を行いました。今年度は、議会としても年間を通じてDXについて学んでいるところでございます。1月には、御前崎市のCIO補佐官と議会とをオンラインでつなぎ、当市の取組についてご説明をいただいたところでございます。私は、その際にテレワークを市役所が取り組む際のメリットを伺いましたところ、市民の側のメリットと市役所職員のメリットをお答えくださいました。職員のメリットとしては、テレワークによって集中する時間を持つことができるとのことでした。職員がより集中する方法としては、チャットボットの導入という手段もございます。チャットボットとは、チャット(会話)とボット(ロボット)を組み合わせた言葉です。チャットボットを導入することにより、24時間365日、市民への対応が可能になりますし、また御前崎市には外国人の方が令和4年末で人口の約4%ほど住んでいらっしゃいます。日本語が母国語でない住民への多言語対応もチャットボットの導入で可能となります。このような新しい技術を組み合わせながら、テレワークの推進を行うことについて、総務部長のお考えをお聞かせください。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鈴木雅美総務部長。 ◎総務部長(鈴木雅美) 齋藤佳子議員のテレワークについての再質問にお答えをいたします。 確かに今リモートワークやテレワーク、こちらについてはやはりコロナ対応と重なったことで利用者が増えた実績が確かにあるわけでございます。従前から時差出勤とか、休日の振り替え出勤など、多様な働き方による安定したワーク・ライフ・バランスの実現に取り組んできたところであります。テレワークのメリットにつきましては、育児や介護の職員もキャリアを継続できる、静かな環境で集中しやすいなどが挙げられますけれども、最も大きな利点は、出勤や出張などの移動時間が不要となることだと感じております。これについては、国が進めるデジタル田園都市国家構想、デジタル技術の活用によって地方活性化を加速する。地方が日本の主役になるためには必要不可欠なものであると考えております。特に御前崎市については電車も通らない、バスも少ない中で、本市のハンディキャップを克服できる働き方につながるのではないかと考えております。 ご提案のチャットボットにつきましても、やはり窓口の来客に待たせない、書かせない対応とかを将来的に考えてまいりますと、そういったシステムの導入も状況を見ながら研究してまいりたいと考えてございます。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) ぜひ積極的なご検討をお願いしたいと思います。また、テレワークにつきましては、市が整備したなぶら館2階のコワーキングスペース、ウミカゼベースも職員のテレワークの場所の一つとしてご活躍いただければと思っております。 それでは、5点目のハラスメント対策や迷惑防止対策をより強化していくことについて、副市長に再質問させていただきます。私、この点については、市民からの理解がより必要と考えております。そんなこともあって条例の提案もさせていただいております。例えば熊本県のある市の『不当要求防止に関する条例』には、市民等の責務として以下の条文がございます。読ませていただきます。「市民は、自らが地方公共団体を構成する一員であることを深く自覚し、常に市政の運営に関心を払うことによって、公正かつ適正な手続による行政運営の確保に積極的な役割を果たすよう努めるものとする」。 私がこのように考えるようになったのは、以前ハラスメント対策をこの場で質問した際の市長のご答弁からです。少し市長のご答弁をまとめましたので、読ませていただきます。「職場内だけでなくて、市外から一部市民が来るのです、窓口のほうに。数時間にわたってその職員を拘束してしまうのです。職員も本当に市民にも怒れませんし、またずっとお聞きして、それに耐えているのです。市民の皆さんが思いやりの心を持っていけば、こういったことはなくなるのではないかと思っております。」とのことです。ある論文には、執拗に独善的な主張を繰り返し、理不尽な要求を認めさせようとして延々と電話をかけ続けたり、窓口に居座り続けるということにより、業務への支障の発生や対応職員の精神的な疲弊が問題として認識されるというのもありました。 付け加えてシンプルに申し上げれば、若い世代になればなるほど、このような態度を取られることそのものについて体験したことがない、慣れていない、もっと言えば怒られることそのものの体験が本当に少ないわけです。私も議員という立場に立ってみたときに、男女のギャップや世代のギャップなども体験したことがありますが、やはり受けてみるととてもつらいこともございました。ですから、これからの市役所の働き方、ウェルビーイングの向上について、市民の側の理解者をもっともっと増やす必要を感じますが、副市長、いかがでしょうか。 ○議長(河原﨑惠士議員) 鴨川朗副市長。 ◎副市長(鴨川朗) ただいまの齋藤議員の再質問にお答えを申し上げます。 ただいま議員からご発言のありましたように、市民であるという優位的な地位を利用、乱用して、無理難題を主張する理不尽な嫌がらせであるカスタマーハラスメントは現実的に事例としてございます。その対策といたしましては、複数人で対応する、あるいは組織として毅然と対応する。そんなことで臨んではいるものの、精神的に負担を感じている職員が見受けられるのも事実でございます。 迷惑防止対策といたしましては、職員の公正な職務執行の確保に関して具体的な業務の支障になる行為の概要を公表できる、そのための例規の整備ということも考えていかなければならないとも思っております。また、住民、市民の皆様に対して、公共サービスを適切に届けるために職員をハラスメントから守っているというメッセージを発信して、予防への理解も得ていくべきということも考えてございます。 以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) 副市長におかれましては、やはり市民にメッセージを届けるということ、本当に大事だと思います。 私は、もう一つのやり方としては、ワークショップや対話の場の最大限の活用も必要ではないかとも思っております。いずれにしろ、どのように新しい価値観をお客様や関係者にご理解いただくかの業務については、民間にはプロがいらっしゃいますので、その辺りを副業人材として考えていくのも、コミュニケーションオフィサーのような形で考えていくのも一案かと思いますので、ご検討いただければ幸いでございます。 それでは、最後に総括的な質問として、市長に再質問をさせていただきます。先ほど市長の答弁にもありまして、私も懸念していることでございますが、長期化するまたは数が増えているように見受けられる、市を相手取った住民の方々からの裁判について伺いたいと思います。市長もおっしゃいましたように、裁判そのものについては憲法第32条に、「何人も裁判所において裁判を受ける権利を奪われない」とあり、国民の裁判を受ける権利が保障されておりますので、この点は私が何か申し上げることではございません。ですので、今ここで私が申し上げたいポイントはただ1点で、裁判の詳細は是非ではございませんで、長期化する裁判によって職員の方々のモチベーションが下がったり、尊厳が傷つけられたように感じているのではないかということのみでございます。 よく言われていることに、公務員の無謬性というものがあります。公務員は間違わないし、間違えてはいけないということなのですが、そのような組織文化は確かにあり、だからこそ同僚や尊敬する先輩方が仕事をしていただけなのに、突然の裁判の対象になることについて、職員の方々はとても驚かれたのではないかとも推察いたします。それが長期化している今は、心を痛めていないかととても心配をしておりますし、またそれを安心して話せる場もなかなかないのではないかとも感じております。 私今回の一般質問の最後に、このことを言及するために調べましたところ、現時点では市が全て勝訴しておりました。中には却下というものもありまして、ここもあまり市民の方には伝わっていないようにも感じます。ともかく私が望みますのは、この裁判の少しもやもやしているような状況が早期に決着され、市役所と市民が御前崎らしいよりよい関係をすがすがしい気持ちで新たに築いていくことでございます。市長、裁判につきましてはまだ係争中で答弁しかねるものもあることは十分理解しておりますが、職員の様子についてのみ感じていらっしゃること、また市民に希望することなどがございましたらご答弁をお願いしたいと存じます。 ○議長(河原﨑惠士議員) 栁澤重夫市長。 ◎市長(栁澤重夫) 齋藤議員から先ほど訴訟の話がありました。これにつきまして、先ほど私からも、これによって身体や心に歪みが生じ、またメンタルの不調、モチベーションも低下するというようなお話もさせていただきました。 現在係争中のものもありますが、これまでに14件の案件がありました。そして、9件は既に勝訴しておりますが、残る5件、植樹ますをはじめとして5件がまだ係争中でありますので、こういったことに関しましてもまだまだ裁判が続くということであります。そういった中で、職員に対して弁護士への証拠書類の準備でありますとか、反論書や準備書面の作成や打合せ、そして原告らの臆測によって職員らへの名誉毀損や誹謗中傷、こういったこともあります。同時に職員が証人として出廷、こういったことによる申立てもありますので、そういった精神的な苦痛ももちろんあります。そういったことでありますので、様々な面で裁判によって職員がメンタルヘルス的なこういったものを受けているところであります。 また、原告が裁判に当たって様々な公文書の開示請求をしてきております。この件数におきましても、この裁判によって原告らによる情報公開、公文書の公開、これが何件あったかといいますと150件ありました。その都度職員が情報開示に向けて支度をするわけでありますので、そういったご労苦といいますか、これも大変なものであると思います。また、あわせて訴訟に関するこの150件以外にも、それに関連した市民からの情報公開の請求がありまして、これが345件あるのです。この150件以外に。ですので、あらゆるものを開示請求してくるということで、この書面も職員が支度をするということで、自分の仕事どころではなくて、こういったものにも追われているというような職員もおりますので、大変苦労しているところであります。 そして、これは今までかかった裁判の費用、これもいつか議会のほうでも話がありましたが、現在これまでにかかった費用が812万7,000円余あります。実際にこれらの裁判によって、それだけの市税を、市民の税金を払ったわけでありますが、さらにまだ植樹ますの訴訟も続いておりますので、これらも東京高裁のほうに控訴しなければ、あと二百数十万円、こういったものが必要だと思いますが、大体1,000万円余のお金がかかるということでありますので、市税もそうでありますが、とにかく職員のメンタル的な面、こういったものも大変心配されますので、市民の皆様にはぜひこのような状況を知っていただきたいと思っております。 以上であります。 ○議長(河原﨑惠士議員) 6番、齋藤佳子議員。 ◆6番(齋藤佳子議員) 難しい中、ご答弁ありがとうございました。これからの新しい時代においては、職員のウェルビーイングを向上させることによって、市民の信頼と満足度を高め、市役所としての使命をより果たすことができると私は考えておりまして、ただいまの件数と金額には非常に驚いているところでございます。 最後ですが、1冊の本の中から文章を紹介させていただきたいと思います。こちらは、生駒市の市長が書かれた本で、「自治体3.0のまちづくり」という本です。この中にこのような文章がございます。「改革派市長が1人いるよりも、まちに飛び出す職員が100人いるほうが、さらにはまちづくりに参加できる市民が1万人いるほうが、まちは中長期的に持続可能な形で発展するのです」とありました。ぜひ職員の方々にはまちに飛び出していただきたいと考えますので、そのためにも心配なくやる気を持ち、元気でいていただきたいと本当に考えます。これは新しい考え方かもしれませんが、これからの御前崎の未来にとって、御前崎の行政サービスの持続性にとっても絶対に必要なことと私は考えておりますので、執行部の方々、議員各位の皆様、そしてこの質問をお聞きいただいている市民の皆様にも、ぜひご理解とご協力をお願いしたいと思います。 私の一般質問は以上でございます。 ○議長(河原﨑惠士議員) これで一般質問を終わります。 △散会の宣告 ○議長(河原﨑惠士議員) 以上で本日の議事日程は全て終了しました。 次の会議は、3月24日金曜日、午前9時から当議場で開会しますので、定刻までにご参集ください。 本日は以上をもちまして散会といたします。          〔午後 3時22分 散会〕...