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令和2年2月定例会−03月09日-05号

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  1. 島田市議会 2020-03-09
    令和2年2月定例会−03月09日-05号


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    令和2年2月定例会−03月09日-05号令和2年2月定例会  令和2年2月島田市議会定例会会議録 令和2年3月9日(月曜日)午前9時30分開議    出席議員(18人)         1番   大 関 衣 世 議員      2番   河 村 晴 夫 議員         3番   大 村 泰 史 議員      4番   齊 藤 和 人 議員         5番   伊 藤   孝 議員      6番   横 山 香 理 議員         7番   藤 本 善 男 議員      8番   村 田 千鶴子 議員         9番   曽 根 嘉 明 議員      10番   桜 井 洋 子 議員         11番   杉 野 直 樹 議員      12番   佐 野 義 晴 議員         13番   大 石 節 雄 議員      14番   福 田 正 男 議員         15番   森   伸 一 議員      16番   山 本 孝 夫 議員         17番   清 水 唯 史 議員      18番   平 松 吉 祝 議員    欠席議員(なし)    説明のための出席者        市  長  染 谷 絹 代        副 市 長  萬 屋   正
           副 市 長  牛 尾 伸 吾        教 育 長  濱 田 和 彦        市長戦略                 危機管理        部  長  鈴 木 将 未        部  長  高 井 勝 則        地域生活部長兼              健康福祉        支 所 長  三 浦 洋 市        部  長  畑   活 年        こども未来                産業観光        部  長  孕 石   晃        部  長  谷 河 範 夫        都市基盤                 行政経営        部  長  田 崎 武 明        部  長  北 川 博 美        教育部長  大 石 剛 寿        市民病院                             事務部長  今 村 重 則        監査委員  平 林 健 互    議会事務局職員出席者        事務局長  鈴 木 正 敏        次 長 兼                             議事調査担当係長                                   浅 岡 秀 哉        庶  務                 主  査  岡 田 ちな美        担当係長  曽 根 一 也        書  記  井 口 隼 輔 議事日程(第5号)  第1.一般質問(個人質問)  第2.会議規則第35条の2に基づく資料要求について 本日の会議に付した事件  議事日程(第5号)と同じ  一般質問(個人質問)   18番 平 松 吉 祝 議員(総括質問)   14番 福 田 正 男 議員(一問一答)   1番 大 関 衣 世 議員(一問一答)   17番 清 水 唯 史 議員(一問一答)   12番 佐 野 義 晴 議員(一問一答) △開議の宣告  (午前9時30分) ○議長(村田千鶴子議員) 出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 ――――――――― ◇ ――――――――― △議事日程の報告 ○議長(村田千鶴子議員) 議事日程は、お手元に配付したとおりであります。 ――――――――― ◇ ――――――――― △一般質問(個人質問) ○議長(村田千鶴子議員) 日程第1、先週に引き続き一般質問(個人質問)を行います。  一般質問(個人質問)の通告がありますので、順次、発言を許します。  初めに、平松吉祝議員ですが、今回の一般質問にかかわり資料の配付願いがありましたので、会議規則第102条の規定によりこれを許可し、お手元に配付いたしました。御了承くださるようお願いいたします。  それでは、平松吉祝議員。    〔18番 平松吉祝議員登壇〕 ◆18番(平松吉祝議員) おはようございます。  今、大手企業、中小零細企業が新型コロナウイルス感染症で経済的に大きな打撃を受けている中、通告に従いまして、包括で一般質問をさせていただきます。  最初に、財政運営について質問いたします。  これまで染谷市長は、市民に対してお金がないということを理由にして、切実な市民の要望に応えてきておりません。例年の予算を減額された、打ち切られた等市民の悲痛な声は市長に届いていないでしょうか。まず、市民は税金を納め、義務を果たしています。その市民に向かって、お金がないと言うことはあり得ない市長発言です。  また、染谷市長はばらまき行政ではなく、自分たちでやってくださいという姿勢を貫かれておりましたが、ここへきて急転直下、一気にばらまき行政に転換されようとしています。箱物行政を批判されていた染谷市長が、一気に箱物行政に向かうのでしょうか。お金がないのではなく、将来の不安感から単にお金をためていたという実態ではありませんか。10万人近い市民の生活を担うという重責をどう捉えているのか、甚だ疑問に感じます。  全てはバランスの問題ですが、極端な染谷市長の市政のかじ取りは、市長として資質が問われます。財政運営に対して確たる方針がないのではありませんか。市民に不安を与えないことが市長の最大の責務であるにもかかわらず、染谷市長は借金時計に端を発し、市民に不安を与え続けています。  島田市の元気が減少しており、この沈滞した島田市の空気はいかんともしがたく、染谷市長、あなたの空気だと言われています。それを打開するために、一気にばらまき行政に転換されるのでしょうか。市長の財政運営は、政治と行政を混同しているように見えます。過去の財政状況の推移を分析し、以下、市長の見解を伺います。  (1)財政調整基金残高は、財政運営の基本原則から見て妥当ではない。財政調整基金残高の目安を10%程度に是正すべきではないか、伺います。  (2)決算剰余金の積立は、この10%を除き、特定目的基金とすべきではないか、伺います。  (3)減債基金は、縁故債の償還財源を除き、他の目的基金に組みかえるべきではないか。  (4)実質収支比率を3%台に下方修正すべきではないか。  (5)税金を納めている市民が失望しない財政運営をするために、市長ができることは何か、伺います。  次に、デジタル変革宣言における教育行政のデジタル変革推進について質問いたします。  デジタル変革宣言が昨年11月27日に出されました。市長の意気込みとして私は評価したいと思いますが、花火を打ち上げたものの、単なる詭弁として終わることがないように願うものです。一つ一つを精査し、チェックされていることを常に忘れず、正しく推進していっていただきたいと思います。その中でも、私が常に重視している教育について、今回は質問いたします。  静岡県の普通教室無線LAN整備率は全国1位です。ところが、島田市はその中にあって大変おくれているという実態を御存じでしょうか。また、授業中ICTを活用して指導できる教員の割合は、静岡県では、小学校が全国41位、中学校が37位、高校が32位と全国レベルで見ると低い水準です。  島田市においては、その中でもさらに低い水準です。学校内無線LAN整備に加え、クラウド環境等構築電源キャビネットの整備が不可欠となります。ただでさえおくれている島田市ですが、デジタル化推進を打ち出され、私は大いに期待しております。  国が出したGIGAスクール構想などは、学校を建設するところから始めれば完璧ですが、現実には難しく、これから建てかえる学校について実行していくのが理想かと思います。加えて、無線LAN環境の整備、学校内デジタル機器の整備と進めていくには、やはり大きな予算も必要になります。  教育でICTを活用することは、ただ授業で電子教科書を使う、プログラミングを学ぶといったことではありません。子供はICTそのものを学び、またICTを利用して従来の教科書を効果的に学習できるようになり、また教師も学習効果の高い授業を実施でき、事務負担軽減も図れます。  このデジタル変革宣言が、教育現場でより実効性のある宣言であることを願い、以下具体的に伺います。  (1)これまでに取り組んできたICT改革の現状を伺います。  (2)デジタル変革の予算はどう見積もっているか伺います。  (3)ICT利活用のための基盤の整備をどのように行っていくか伺います。  (4)特別支援教育におけるデジタル変革を伺います。  (5)英語教育におけるデジタル変革を伺います。  (6)幼児教育におけるデジタル改革の推進はどうなっているか。また、今後はいかがか伺います。  (7)島田第一小学校が新築されるが、デジタル変革推進のためには、学校を建てかえるところからが理想である。モデル校として推進してはいかがか伺います。  以上で、壇上での質問を終わります。    〔18番 平松吉祝議員発言席へ移動〕 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。    〔市長 染谷絹代登壇〕 ◎市長(染谷絹代) おはようございます。  平松議員の御質問にお答えをいたします。  最初に私から答弁申し上げ、2の(1)から(5)まで及び(7)の御質問については教育長から答弁させますので、よろしくお願いいたします。  最初に、1の(1)の御質問についてお答えをいたします。  財政調整基金につきましては、健全な財政運営を維持するため、年度間の財政調整を目的に設置しており、その残高は令和2年度末の見込みで、34億5,224万円となっております。  基金の適正な規模につきましては、本市では中期財政計画において、大規模災害等の緊急事態に備え、財政調整基金と減債基金を合わせて1年間に必要な一般財源の1カ月分に相当する金額以上を確保することを目標とし、その金額は20億円以上としております。令和2年度末の財政調整基金と減債基金を合わせた残高見込みは47億5,714万円となっており、目標額を上回っておりますが、大規模災害等の緊急時の財源とすることも想定していることから、現在の基金残高は適正な範囲であると考えております。  次に、1の(2)の御質問についてお答えをいたします。  決算における剰余金は、歳入が予算で定めた以上に伸びる場合、例えば税収の自然増などによる場合及び歳出が予算を下回って支出された場合、例えば経費の節減や不要額などにより生じるものであります。  決算剰余金の処分につきましては、地方財政法において、剰余金のうち2分の1を下回らない金額を翌々年度までに基金に積み立てるか、償還期限を繰り上げて行う地方債の償還の財源に充てなければならないと規定されております。  これを踏まえ、令和元年度の基金積立につきましては、市役所新庁舎の整備や学校教育施設の改築などの後年度負担に備え、平成30年度の実質収支の2分の1以上の額を公共施設整備基金学校施設整備基金に積み立てる予定であります。  なお、平成27年度以降は、財政調整基金の新規積立の実績はありません。  次に、1の(3)の御質問についてお答えをいたします。  減債基金につきましては、市債の償還に必要な財源を確保することにより、将来にわたる健全な財政運営を維持することを目的に設置されたものであり、令和2年度末の残高見込みは13億490万円となっております。  その処分については、減債基金条例において市債の償還財源に充てる場合などに限られておりますので、条例の規定によらず基金を処分し、他の特定目的基金に組みかえることは難しいと考えております。  また、縁故債、いわゆる市中銀行等からの借り入れに対する令和2年度の元利償還金は約5億円を見込んでおり、減債基金残高を下回っておりますが、新たな借り入れにより、償還額は毎年度変動することから、現在の減債基金積立は適当な範囲であると考えております。  次に、1の(4)の御質問についてお答えをいたします。
     歳入歳出決算の差引額から、翌年度に繰り越すべき財源を除いた実質収支額を標準財政規模で除した実質収支比率については、一般的には3%から5%が適正な範囲とされております。  平成30年度決算における本市の実質収支比率は5.9%であり、概ね適正な範囲と捉えております。また、県内市町の実質収支比率の平均は、平成30年度で6.8%となっており、本市よりも高い値となっております。  次に、1の(5)の御質問についてお答えをいたします。  市政運営に当たって、常に市民の声に耳を傾け、市民に寄り添った施策を展開することを信条として取り組んでまいりました。  本市の将来像である笑顔あふれる安心なまち島田の実現に向け、真に必要な施策・事業を選択し、資源を集中的に投下することで市民の幸福度を上げていくこと、これが市民の皆様に対する私の責務であると考えております。  未来につながる各種の重点プロジェクトを着実に推進するとともに、後年度の財政負担にも配慮するなど、健全な行財政運営に努めているところであります。  次に、2の(6)の御質問についてお答えをいたします。  幼児教育におけるデジタル変革の推進状況につきましては、現在タブレット端末などのICT機器を学習教材として利用している幼稚園や認定こども園は市内にはなく、導入を予定している園もありません。  事務の効率化のため、登降園管理や用品注文などの分野にICTを導入している園や、今後導入を考えている園はあります。  以上、答弁申し上げました。  引き続き、教育長から答弁させます。 ○議長(村田千鶴子議員) 濱田教育長。    〔教育長 濱田和彦登壇〕 ◎教育長(濱田和彦) 市長に続き、平松議員の御質問についてお答えします。  最初に、2の(1)と(3)の御質問は関連がありますので、一括してお答えします。  教育行政のデジタル化としては、六合、初倉、金谷地区の小・中学校へ、モデル的に各校9台、計90台のタブレット端末を整備し、検証してきました。  今年度は全小・中学校のパソコン教室のパソコンを2in1タイプの端末に更新するとともに、各校3台の無線ルーターを設置し、普通教室でもインターネットと接続できる環境を整えたところです。  また、ICT利活用のための基盤の整備としては、来年度中にGIGAスクール構想に対応した校内通信ネットワークを整備します。具体的には全ての教室に無線アクセスポイントを設置し、全児童・生徒が同時にインターネット上の動画を閲覧することが可能になります。  次に、2の(2)の御質問についてお答えします。  教育行政のデジタル変革に係る予算としては、今年度の2月補正予算に計上したとおり、文部科学省が推奨するGIGAスクール構想の実現に向けた校内通信ネットワークの整備費約7億4,000万円と見積もっております。  また、来年度以降は1人1台端末を整備していくため、令和5年度までの総事業費は約15億円になると見込んでいます。ここに教育のICT化に向けた環境整備5カ年計画に沿った大型提示装置やICT支援等の費用が加わりますが、地方財政措置が行われます。  次に、2の(4)の御質問についてお答えします。  ICTを活用することで、一人一人の能力に応じた課題を提供することが可能になります。自分に合った問題を解くことで学習意欲が高まり、学力のさらなる定着が期待されます。  また、ICTの活用は、障害のある児童生徒の困難を取り除いたり減らしたりする上で大きな役割を果たします。例えば、聞くことが苦手な子供に対して、大型ディスプレーで視覚情報を提示し理解を助けたり、読むことが苦手な子供に対して、音声再生機を使い教科書の読み上げをしたりすることができます。また、手に麻痺等がある児童・生徒が、鉛筆のかわりにタッチペンやキーボード入力を利用することもできます。  今後、1人1台の端末が整備されることになれば、こうした支援がより広がり、充実していくことになります。  次に、2の(5)の御質問についてお答えします。  英語教育では、子供たちが興味関心を高め理解を深めることができるよう、ICT機器を活用しています。例えばデジタル教材を使うことで、英語によるコミュニケーション場面をわかりやすい動画で提示し、子供たちの理解を深めたり、意欲を高めたりしています。また、録画機能を活用し、子供が自分の発音やスピーチを客観的に振り返り、表現力を高める取り組みも行っています。  今後、GIGAスクール構想を進めることで、一人一人の子供の学びの様子を端末で記録し、きめ細かい個別指導につなげる等、さらに授業の充実を図ることができると考えています。  次に、2の(7)の御質問についてお答えします。  島田第一小学校につきましては、現在建設中の島田第四小学校がICT利活用のモデル校になるものと考えていますので、島田第四小学校を参考に検討してまいります。  以上、答弁申し上げました。なお、再質問につきましては担当部長から答弁させる場合がありますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 平松議員。 ◆18番(平松吉祝議員) ありがとうございます。  再質問を行います。  まず、1の(1)として、問題としているのは財政調整基金の残高です。過去の推移を見ていますと、財政調整基金の残高は、平成29年度末で標準財政規模の31%、平成30年度末で29%となっています。これは、北海道夕張市のような財政再建の目安となる赤字比率20%、標準財政規模の20%をはるかに上回る額です。  また、過去の市政における財政運営を見ても、額にして20億円、標準財政規模の10%程度を目安にしたとされます。さらに人口1人当たりの金額を見ても、平成30年度で藤枝市の1.5倍にのぼります。  配付資料に、島田市の過去10年の財政調整基金推移がありますが、参考までに、決算規模が島田市の1.5倍である藤枝市の平成30年度の財政調整基金を申し上げます。財政調整基金52億円で、藤枝市より島田市は多く持っているわけです。持ち過ぎではありませんか。これは、財政運営の確たる方針がないのではないかという疑問が起こる数字です。  財政運営の裁量は市長にあります。再度適切な財政調整基金残高と、規模と、その根拠について、考え方を伺います。  次に、1の(2)は特に再質問はありません。  次に、1の(3)、減債基金残高は適正な範囲にあるとの御答弁でしたが、そもそも減債基金は国が地方交付税に減債基金費として算入して以降、各市においてこれ設けたものであり、島田市においては高利率の縁故債の繰り上げ償還の財源としてこれを運用してきたと理解しています。  こうした経過からして、減債基金の適正な残高の範囲は、縁故債の通常の償還財源とするのではなく、高利率の縁故債の繰り上げ償還する場合の財源と考えるべきであり、その考え方を伺います。  次に、1の(4)、平成30年度決算における島田市の実質支出比率は5.9%で、概ね適正な範囲との御答弁でしたが、それ以前を見ると、平成28年度が8.0%、平成29年度が6.1%と高水準になっています。  一般会計は多年度主義であり、繰り越しを除き、その年度の収入をその年度の支出に充てて支出の均衡を図ることが原則であります。こうした意味から、実質収支比率5.9%は適正な水準とは言えず、むしろその年度に必要とされた事業や市民サービスを行わなかった結果であると考えられます。見解を伺います。  次に、1の(5)税金を納めている市民が失望しない財政運営をするために市長ができることは何かについては、再々質問で私の見解を述べさせていただきます。  次に、2の(1)と(3)について、これまでに取り組んできたICT改革の現状を伺いましたが、モデル的にタブレット端末を整備し、検証したとのこと。その検証結果を説明してください。また、デジタル機器の整備面からいくと遅きに失する現状ではありませんか。1人1台のパソコン、電子教科書、電子黒板、教育アプリの活用など、子供たちにICTそのものを学ばせる環境づくりや人材研修、課題は山積です。  教育のデジタル格差を御存じでしょうか。各家庭において、ICTへの取り組み方の違いにより、子供たちに格差が生じているのです。これは格差社会を助長するものであり、本来は義務教育の中でどの子も皆平等にデジタル教育を受けられることこそが重要であると思います。基盤整備面では、来年度中に行うことで期待しております。  それから、今年度3台の無線ルーターで学校全部のネット環境ができたかのような御答弁がありましたが、それは余りにもお粗末です。現実は、無線LANが行き届かず難儀しているのですから。  さらに普通教室にモニター画面さえもない教室があり、ICT利活用はほとんど遠い現状の学校もあり、ICTの学校格差も問題です。今後はしっかりとしたGIGAスクール構想に応じて、格差も是正していただきたいものです。  次に、2の(2)、予算については百年の計で考えていただき、立ちおくれた島田市のデジタル教育の推進をより一層図っていただきたいと思います。特に、特別支援教室、英語教育では引き続きの御尽力を願うものであり、幼児教育については、市がその導入や対応についてデジタル宣言に恥じない指導をお願いするものです。  次に、2の(7)、島田第一小学校をモデル校にという提案ですが、GIGAスクール構想にマッチングしたモデル校と申し上げているのですが、島田第四小学校は既に建設中であり、どの程度までICT活用が組み込まれているのでしょうか、説明してください。基盤整備から通信ネットワーク、通信機器の完備、デジタル機器の整備、確保、指導人員の確保をどの程度まで取り組まれているのでしょうか、伺います。  以上、再質問を終わります。 ○議長(村田千鶴子議員) 北川行政経営部長。 ◎行政経営部長(北川博美) 行政経営部のほうでは3つほど質問いただきましたので、お答えいたします。  1つ目、適正な財政調整基金残高の規模ということで、その根拠というような質問をいただきました。  財政調整基金の規模につきましては、中期の財政計画におきまして、減債基金と合わせて1年度に必要な一般財源の1カ月分に相当する金額以上を確保するとしております。  具体的な金額では、直近の決算額でございます平成30年度における一般財源総額は約250億円ございまして、その1カ月分に相当する金額でございますので、これは20億円以上という額を確保することを目的としているところでございます。  また、本市の住民1人当たりの財政調整基金残高は、県内自治体の平均を上回っておりますけれども、新病院建設事業や市役所新庁舎整備事業など、大規模な公共事業に対応できるように準備しておりますので、現在の基金残高は適正な規模であると考えているところでございます。  2つ目でございます。高利率の縁故債を繰り上げ償還することにつきまして、その考え方を伺うというような問いだったと思います。  減債基金条例におきまして、その処分のやり方につきましては、高利率の縁故債の繰り上げ償還の財源とすることに限らず、経済情勢の事情の変動等により財源が不足する場合におきまして、市債の償還の財源に充てるとき、または市債の償還額がほかの年度に比べまして多額になるような年度において、市債の償還の財源に充てるときなどとされております。減債基金につきましては、このような条例の規定に該当する場合に、市債の償還財源として取り崩しをし、運用するものと考えております。  縁故債でございますが、いわゆる市中銀行などからの借り入れに対する元利償還は、大規模災害発生時でありましても、借入先が民間企業でありますので、償還期限が猶予されないということが想定されています。  このことから、繰り上げ償還を行うのではなく、大規模災害時における縁故債の定期的な償還に対応するため、財源としても減債基金を設けておく必要があると考えているところでございます。  3つ目です。実質収支比率5.9%は適正な水準とは言えないと、そちらのほうの見解を伺うとの問いでございました。  予算の執行に当たりましては、財政規律の面から、予算計上と異なる事業、いわゆる財政的には予算消化と思われる執行は認められておりません。各年度の実施が必要と判断して予算化しました事業は、計画的に実施する考えであります。実質収支額を大きくするために、その年度に必要とされた事業や市民サービスを取りやめるようなことはありません。  実質収支比率の値につきましては、平成30年度の県内市町の平均で6.8%でございます。当市の値を上回っているというところでございます。また、平成29年度の類似団体、こちらは全国の市町村を人口及び産業構造別に区分したものでございますけれども、そちらの実質収支比率は5.6%で、当市と同程度ということでございます。ほかの団体との比較におきまして、本市の値は適正な水準であると考えております。  以上でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 続いて、教育のICTにつきましての再質問ということで、3つほどいただいたかと思います。  最初に、モデル的なタブレット端末の整備で、その検証結果ということでございますが、具体的な活用方法につきまして説明をさせていただきますと、教師からワークシートを生徒用タブレットに送信をしましてグループ学習を行ったり、あるいは体育の授業ではダンスやマット運動の様子を撮影して、自分の演技を確認をしたりしてということの活用が行われております。こうしたことで、児童・生徒が意欲的に学習すること、あるいは技術の向上に効果があったということで聞いております。  学校現場のほうからは、タブレット活用の授業を計画しても、他のクラスと重なって使用ができないとか、あるいはもっとタブレット端末があれば活用方法が広がるという意見も聞いております。  続いて、デジタル機器の整備面について、遅きに失する現状ではないかという御質問でございますが、教育の情報化に係ります平成30年度末時点の調査では、端末1台当たりの児童・生徒数、あるいは普通教室の無線LANの整備率などにおいては、先ほど議員もおっしゃったように、県内市町の中で島田市は大分おくれをとっているという結果が出ておりました。  校舎の耐震化、あるいは長寿命化工事というものがどうしても優先をしていたので、なかなかそちらのほうに回す予算がなかったわけですけれども、この調査結果を重く受けとめまして、今回のGIGAスクール構想による整備をしっかりと進めてまいりたいと考えております。  3つ目としまして、島田第一小学校をモデル校にしたらどうかということで、それに対して、島田第一小学校は既にこちらのほうでは活用していて、そこをモデルにしたいという形でお話をさせていただいたことについてでございますが、島田第一小学校につきましては、GIGAスクール構想によって全教室をつなぐ校内通信ネットワークと、児童1人1台端末も整備をしてまいります。このほか、全教室に電子黒板とか、あるいはプロジェクターも設置をしてまいります。ICT支援員も計画的に配置をしていく予定でおります。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 平松議員。 ◆18番(平松吉祝議員) ありがとうございます。  それでは、再々質問いたします。  財政調整基金の残高を、標準財政規模の10%程度に是正すべきとの私の意見は、財政調整基金の本来の目的や島田市の財政規模を考え、今後の財政運営を行う上での目安として提案したものであります。  当市の過去10年の財政調整基金の推移を見てください。財政調整基金は、平成25年、染谷市長就任後に60億円になっています。これは、とりやめた事業の余り金です。それを適正だと市長は言われるのは、残高は課題であり、これで市の財政を担っていると言えるのでしょうか。  染谷市長は就任以来、人口減少、箱物反対、財政危機を理由に必要以上の財政支出を抑制してきています。入りを図る努力が足りないため、出を抑圧し過ぎているのですか。政治と行政を混同しているようです。政治と行政とどちらを優先するのですか。  染谷市長の財政運営は緊縮財政であり、市民に対し、何もかも市政に頼るのではなく、自分たちでやっていく姿勢をもってほしいと言い、市民に大きな不安を与えていることは明らかです。  私は野球のまち島田市復活のため、まずは島田球場を拡幅、電光掲示板の設置を訴えましたが、しかしながらお金がない、ほかにやるところがたくさんあると無視されました。  島田球場の電光掲示板と拡幅の2億円は高いか安いかと新聞記者が記事にしたことがあります。電光掲示板と拡幅の重要度より、お金をためることのほうが大事であるとした市長の決断はいかがなものか。  今回の私の財政運営についての質問は、市長が就任して以来、いたずらに財政危機をあおり、地方財政制度を正しく理解しないままに緊縮を推し進めたことにより、市民の切実な要望に応えてこなかったことをただすために行いました。  税金を納めている市民が失望しない財政運営をするために市長ができることは何か、私の見解を述べます。  1、財政調整基金の目的や予算の原則など、地方財政制度について正しく理解すること。  2、他の地方公共団体の客観的な比較、分析を行った上で、島田市の実情に応じた財政運営のルール化を図ること。  3、解散、倒産の概念がない地方公共団体の会計は、一般家庭や企業の会計ではないことを自覚すること。  市長は執行機関の長として、責任、能力、資質を自ら否定することになるお金がないという発言を、今後、議会、市民に絶対言わないこと。  以上が私の見解です。  次に、2の再々質問を行います。  タブレットを使った授業が展開されているとのこと、ますますICT環境整備の充実が望まれるところですが、大きな予算が必要になります。どのように確保していきますか。また、高速大容量の通信ネットワークの整備、児童・生徒1人1台のコンピューター確保、支援員も必要になり、どのように確保、配置していくか伺います。  ICT改革の現状は遅々としており、教育のデジタル変革宣言は現場や現状とかけ離れています。今後は市長が「子供を育てやすいまち、島田」を提唱する限り、GIGAスクール構想を率先して実現していただきたいものです。  また、2020年度から幼稚園教育要領、小・中学校学習指導要領が改正され、コンピューター等を活用した学習活動の充実、コンピューターでの文字入力等の修得、プログラミング的思考の育成が重要事項として挙げられています。  また、特別支援教育のICT化の一つに、遠隔教育の推移による精神的な教育の実現があります。これは、現在騒がれている新型コロナウイルス感染症による学校休校の場合には、全ての教育に活用できるものであり、早期にICT化を進めている自治体は遠隔教育を行うことも可能となっています。テレワークならぬテレスクールとでも言いましょうか。  学校は大きな転換点を迎えています。校務は文書の電子化により効率化が図られます。情報モラルの教育が始まります。こうした取り組みに、島田市は率先して取り組んでいただき、どの子供も等しく恩恵が受けられる環境を整えてください。子供たちは我々の宝物です。全ては未来のために、期待しています。  以上で質問を終わります。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) まず、私から一言。  私は、お金がないと言ったことはございません。10年先を見据えて、賢く財政支出をしていかなければならないということで、この先の公共事業等を見据えた予算配分をしているということでございますので、御理解をいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 北川行政経営部長
    ◎行政経営部長(北川博美) 財政調整基金の関係で、財政運営上の観点という質問がございましたので、お答えいたします。  まず、必要な事業を取りやめて基金を積み立てる、そちらのほうを優先したということは全くありません。あくまでも実施計画に基づきまして、必要な事業を計画的に実施しているところでございます。  これまで基金を積み立ててきたことにつきましては、新病院建設事業、それから市役所新庁舎整備事業など、近い将来公共施設の建てかえといった大きな投資が必要となることを見込んで、あくまでもこれは財政面での体力を蓄えてきたのだというところでございます。  以上でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 再々質問をいただきました。  まず予算のほうです。GIGAスクール構想に関する予算につきましては、Society5.0時代を生きる子どもたちというのが未来の島田、将来の島田を担う人材となるように、市内の子供が等しく学ぶことのできる学習環境を整備するためには、文部科学省で示しておりますGIGAスクール構想の実現というのは非常に大切なことであると十分認識をしておりますので、そのための予算につきましては、国庫補助金等を活用して、補助対象にならない部分につきましては一般財源でも対応していきたいと思っております。  あと、人材をどのように確保、配置していくかというところでございますが、ここはGIGAスクール構想と並行して進めていきます教育のICT化に向けた環境整備5カ年計画にのっとりまして、4校に1人のICT支援員を配置をしていく予定でおります。  人材につきましては、専門のスキルを持った人を確保するために、民間の力といったものも活用していくことも想定をしております。  あと、最後に議員がおっしゃったように、GIGAスクール構想というのが本当に将来の子供たちにとって有効に、また教育の現場がある意味この先劇的に変わるところですので、ここはしっかりと整備を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 萬屋副市長。  平松議員。今これは発言権はございますので。 ◆18番(平松吉祝議員) もういいです。済みません。私はただ自分の意見を言って終わろうと思って。ちょっと聞いてください。  包括質問だから、3度目に言わると、その後がないので。 ○議長(村田千鶴子議員) これは包括質問の中で、最後にやはり当局としての発言がございますので。 ◎副市長(萬屋正) 議長から御指名をいただきましたので、最後に御発言させていただきます。  議員から、さまざまな緊縮財政についての御指摘をいただいたところであります。ただし、我々は毎年度の単年度主義の予算は大事に考えていかないといけません。しかし、それはいわゆるフローとストックの議論ということになりまして、単年度主義はいわゆるフローだけを見た考え方であります。しかし、我々は常にストックを考えながら、それは目先のストックだけではなくて、将来のストックも考えながら毎年のフロー、毎年度の予算を考えていく必要があるということでありますので、どうぞ御理解を願いたいと思います。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 次に、福田正男議員。    〔14番 福田正男議員登壇〕 ◆14番(福田正男議員) 私は、2020年2月定例会において、さきに通告してあります2点について質問してみたいと思います。  1番目として、島田市の稼ぐ力とは何か。  人口減少社会を迎え、全国の各自治体はその対応に苦慮していると言われております。島田市も2040年には人口8万人を切ると予想されており、生き残りをかけた戦略が必要ではないかと考えております。  令和2年度の市長の施政方針では、市役所は究極のサービス業を営む会社であり、島田市の未来のために投資する市内最大の投資会社であると訴えております。私も同感でありますが、今回はその投資内容と自治体の稼ぐ力について、以下質問いたします。  (1)として、令和2年度当初予算の中で、稼ぐ力となる重点施策は何か。  (2)として、島田市の産業構造の中で、稼ぐ力となる産業は何か。  (3)として、中心市街地の活性化策は何か考えているか。  (4)として、雇用政策と所得政策は何か考えているか。  (5)として、コンパクト・プラス・ネットワークの考え方は生き残り策として最適か。  2番目として、野球のまち島田を目指して。  島田市は木都島田として栄えてきましたが、野球のまちとしても栄えてきたと聞きます。戦前には、島田商業高等学校が何度も甲子園に出場しております。最近、野球を通じて島田市を活性化させようという動きがあります。その点についてお伺いいたします。  (1)として、野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会と当局とのかかわりはどうか。  (2)として、市内には都市対抗野球を目指しているチームがあるが、当局とのかかわりはどうか。  以上、壇上での質問とします。    〔14番 福田正男議員発言席へ移動〕 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。    〔市長 染谷絹代登壇〕 ◎市長(染谷絹代) 福田議員の御質問にお答えをいたします。  最初に私から答弁申し上げ、2の御質問については教育長から答弁させますので、よろしくお願いいたします。  最初に、1の(1)の御質問についてお答えをいたします。  令和2年度当初予算における稼ぐ力を強化するための重点施策として、まずは施政方針で述べさせていただいたとおり、新東名島田金谷インターチェンジ周辺エリアの開発が挙げられます。  新東名高速道路や富士山静岡空港を結ぶ交通結節点としての優位性と、大井川の豊富な地下水をセールスポイントに、民間企業の進出を促すことで、工場建設などの投資と新たな雇用を生み出すとともに、魅力ある茶葉や農産物をふんだんに使ったレストランやマルシェからなるKADODE OOIGAWAと大井川流域観光拠点により、農業や観光業を力強く牽引してまいります。  この開発の勢いがこの地でとどまることなく、市全域へのさらなる民間投資の呼び水として、経済活動の活性化を生み出していく必要があります。こうした好循環とも言える施策のつながりこそが、本当の意味での稼ぐ力であると考えております。  次に、1の(2)の御質問についてお答えをいたします。  本市の産業構造につきましては、平成28年の経済センサスによりますと、事業所数、事業従業者数、付加価値額のいずれも製造業及び卸売業、小売業が上位を占めており、本市の主要産業であります。  また、平成28年の総務省による雇用力と稼ぐ力の評価指数によれば、本市の稼ぐ力の大きい上位3業種は、飲料、たばこ、飼料製造業、パルプ・紙・紙加工品製造業、業務用機械器具製造業となっており、今後も製造業が最も稼ぐ力となる産業であると考えております。  次に、1の(3)の御質問についてお答えをいたします。  中心市街地の活性化策につきましては、今年度策定予定の島田市中心市街地活性化基本計画に基づき、3つの基本方針である「まちなか暮らしの促進」、「過ごしたくなるまちなかづくり」、まちなかの働く場づくり」を軸に推進してまいります。  主な施策としては、令和2年度からリノベーションまちづくり推進事業を本格的に取り組むとともに、新たににぎわい創出社会実験事業やまちなか商店リニューアル助成事業を行ってまいります。  次に、1の(4)の御質問についてお答えをいたします。  雇用政策と所得政策につきましては、これまで進めてまいりました新東名高速道路島田金谷インターチェンジ周辺エリアの開発による当該地区への企業誘致や、中小企業振興施策による企業支援などで、稼ぐ力の強化、市内経済の発展を図り、新たな雇用創出や市民所得向上につなげてまいりたいと考えております。  次に、1の(5)の御質問についてお答えをいたします。  人口減少、超高齢社会においては、市民生活を支えるサービス機能の低下や消費の縮小による地域経済への影響、厳しい財政状況など、市民生活、経済活動、都市経営などの面から多くの課題が顕在化すると予測されています。  コンパクト・プラス・ネットワークの都市づくりは、商業や福祉などの生活サービス機能や居住を地域の拠点に誘導、集積し、また公共交通やICTの活用などにより、複数の拠点間のネットワーク化を図ることで人口密度を維持し、いわゆる密度の経済の発揮を通じてこれらの課題に対処し、持続可能なまちづくりを実現しようとするものです。  国を挙げて取り組んでいるコンパクト・プラス・ネットワークの都市づくりの意義は、都市を単に縮小しようとするものではなく、人口減少等を契機に、まちなかや拠点の価値を高め、より豊かな市民生活の実現を目指すものであり、本市においても取り組むべき有効な政策手段であると考えます。  以上、答弁申し上げました。  引き続き教育長から答弁させます。 ○議長(村田千鶴子議員) 濱田教育長。    〔教育長 濱田和彦登壇〕 ◎教育長(濱田和彦) 市長に続き、福田議員の2の(1)の御質問についてお答えします。  昨年、野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクトと題して、まちのにぎわい創出などを目指し、島田の活性化に向けたプロジェクトの実行委員会が組織されました。元プロ野球選手石毛宏典氏のトークショーや交流会、また市内の小・中学生を対象とした野球教室が開催されたと聞いております。  教育委員会としましては、プロ野球のOBの方々による小・中学生を対象とした野球教室などが開催され、子供たちの野球に対する関心や技能が高まることは喜ばしいことだと考えております。  今のところ、本市として直接的にかかわっておりませんが、市民の皆様からまちづくりに対する気運が高まっていることは非常にありがたいことであり、このような動きが市民全体に広がっていくことを期待しております。  次に、2の(2)の御質問についてお答えします。  島田市唯一の社会人硬式野球チームである山岸ロジスターズの活躍については、非常にうれしく思っています。昨年も第90回都市対抗野球大会東海大会2次予選に進出するなど、大変健闘されました。本市としては、広報情報課、観光課、スポーツ振興課の関係3課で岡崎市民球場に駆けつけ、3試合の応援をさせていただいたところです。  今後も本市のホームページなどで活躍のお知らせをするなど、応援をしてまいりたいと考えております。  以上、答弁申し上げました。  なお、再質問につきましては、担当部長から答弁させる場合がありますので、よろしくお願いします。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 一通り御答弁いただきました。これから一問一答方式で質問させていただきます。  順番が逆になりますが、最初に2の野球のまち島田から質問させていただきます。  野球につきましては、私も子供のころから大変好きでございまして、小学校・中学校と野球をやっておりました。社会人になってからも草野球をやっておりました。島田市に来てからはソフトボールに夢中になりまして、稲荷町の強豪でありますソフトボールクラブ稲門に入らせていただきまして、大変有意義なスポーツ活動をしてきております。  島田商業高等学校が選抜で甲子園に行ったときも、私は関係ありませんけれども、女房が島田商業高等学校の出身だものですから、甲子園まで一緒に応援に行かせていただきました。  今回この質問に至ったきっかけは、これは2月5日の静岡新聞のくろしおの欄の「島田野球プロジェクト」という記事を読んだからでございます。全国に島田を野球のまちとして発信するには、腰を据えて一過性に終わらない取り組みを考えてという警告みたいなものを感じたからでございます。  早速、事務局の亀山氏にヒアリングに行ってまいりました。それによりますと、野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会は令和元年7月2日に発足し、会長にはまちづくり島田の清水克俊氏が就任しております。  この半年間の活動は、元プロ野球選手の石毛宏典氏と組んで野球教室、あるいはリアル野球技術版指導など、多くの市民の皆様と交流を図ってきておりますが、市はこの教室にどのようにかかわってきているのでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会につきましては、そうした活動があったことは私たちも承知をしております。ただ、現在の段階では、この取り組み自体がまだ少し一部の限定的な活動であるということも思っておりますので、具体的なこの取り組みにつきましては、もう少し盛り上がってから市としてもかかわっていきたいと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 去年の活動の実績と、それから今年の活動計画が発表されておりますけれども、この辺は市は把握しておりますか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 具体的な活動につきましては、たびたび報告という形では聞いております。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 今年の10月・11月には、社会を明るくする運動講演会と表しまして、市内の中学校、今のところ六合中学校に出向いて野球教室をやるみたいですけれども、そういった小・中学校に野球を通して人間形成を図るという、活動としては非常にすばらしい活動ではないかと思いますけれども、市としては何かこれにかかわることはありますか。 ○議長(村田千鶴子議員) 濱田教育長。 ◎教育長(濱田和彦) これまでの野球教室においても、教育委員会から各学校に参加要請等働きかけをしています。子供たちの意欲、それから技能の高まりということについては、大変うれしいことだと思っています。  特に、今の中学校部活の現状を見ますと、今現在単独チームがつくれる学校というのはたった3校しかないのです。7校中3校という現状です。それだけ部員数が少ないという状況を考えますと、底辺を広げる、要するに野球に興味を持って参加する子供たちをふやすということは、重要な課題だと思っています。  そのことについては、野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会の皆様とも共有しているところですから、今後も後方支援というか、できる限りの形での協力はしていきたいと考えております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 教育長から、今、後方支援ということで、力強いお言葉をいただきましたけれども、しかしながら、この野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会の中には、国から東海財務局静岡財務事務所長ですとか、県からは中部地域局がオブザーバーとして参加しているのです。  ところが、この中に島田市の名前がオブザーバーとしてないのですよ。後援していくと、市としてはこういう活動に対して喜ばしいと思っているだけで、ただ外野から見ているだけで、何も携わらないというのは不思議でしようがないですよね。  だってまちの中で、ましてや小・中学校の教育活動に参加している団体に、オブザーバーとして島田市が入っていない。これはなぜオブザーバーとして参加して、去年から今年にかけてこういういろいろな社会教育活動をしているのです。それに対して、市が全く関与していない。なぜこれは参加していないのですか。  教育長がおっしゃるように後方支援していきたいのだったら、この野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会の名簿を見ましたか。オブザーバーで国の東海財務局静岡財務事務所長が参加しているのです。県も。なぜ島田市がこれに参加していないのですか。その理由は一体何ですか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 委員の中に国とか県、そういった方が入っていることは承知をしております。ただ、先ほども答弁申し上げましたように、現時点ではなかなかまだ市全体での盛り上がりというものがなかなかないのかなと思っておりますので、もう少しそれがもっと浸透して、常態で市としてもこれは取り組んでいきたいということになればまた考えていきたいと思います。  あと、やはり今はそれよりも、先ほど教育長も言ったように、まずはその底辺の拡大ということで考えておりますので、競技人口の拡大ということは、野球連盟等と連携をしながらこちらのほうを進めていきたいと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 底辺の拡大を図ってからということでは、まず遅いですよ。だって、国、県が一生懸命取り組んでいるのですよ。当の島田市が底辺の盛り上がり、野球チームが3チームしか市内にないからとてもできないよと。それでは遅いですよ。まちの活性化のために、盛り上げるためにはどうしたらいいかと先に一緒になって考えるのが教育委員会であって、まちづくりではないのですか。
     だって、これだけ一生懸命、プロ野球の選手が野球のまち復活のために一生懸命努力しているのに、底辺の盛り上がりがないから市は参加しませんというようなばかな話はないでしょう。一緒になって盛り上げる。盛り上げるためにはどうしたらいいか、その施策を考えていくのが教育委員会ではないのですか。  ましてや、野球というのは、皆様夢を持ってやっているのです。東京オリンピックがありますけれども、どのようなスポーツも、将来オリンピックを目指していろいろなスポーツ活動をしているわけです。それを底辺の盛り上がりが欠けているから市は参加しないとは。そのような理由はないと思いますけれども、どうですか。 ○議長(村田千鶴子議員) 萬屋副市長。 ◎副市長(萬屋正) 議員の野球のまち島田についての御質問については、先ほど教育長が御答弁申し上げたとおり、しっかり後方支援を行っていく。その姿勢については間違いはございません。  私もそのメンバーの中に、国の山崎静岡財務事務所長が入っているということで、山崎事務所長本人に確認をいたしました。  これは、それまでも地元の金融機関等から地方創生という形で、財務事務所長がメンバーに入っていろいろ後援等もさせていただいていた。その一環として、オブザーバーとして名前を連ねたということで、先に民間のほうが主体になってこういう活動をどんどん進めていくということに対して、その地方創生の流れでオブザーバーになっているということで、特段野球のまちということでメンバーに入ったということではないと感じておりますし、市のスタンスも、まずは民間がそういう形でどんどん進んでいくということに際して、並行して進めるというよりは、民間がまずそういうふうに活動していただけるということは、大変ありがたいこととして受けとめているという状況でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) いいです。まだ続きがありますので、その後に答弁してください。  それで、その当局の気持ちはわかります。ひとつ参考までに、野球のまち阿南を紹介したいと思います。  徳島県阿南市で、当局の中に野球のまち推進課というのを設置しているのです。野球のまち推進課。これが全国の草野球チームを対象として、野球観光ツアーを企画したり、それから全国の野球大会の開催、それから社会人野球チームの合宿誘致を図っているのです。野球をするなら阿南へ行こうと。まちづくりですごく盛り上がっているのです。  これはどうですか。牛尾副市長。 ○議長(村田千鶴子議員) 牛尾副市長。 ◎副市長(牛尾伸吾) 発言の機会をいただきましてありがとうございます。自分から先ほど少し手を挙げさせていただいた流れもあって、発言をさせていただきます。  この取り組みというのは、人口減少に伴って地方創生が始まったところに由来をしていると思います。今、萬屋のほうが説明したように、昔は産官学と言っていたのですが、金労言士ということで、地方創生については金融機関等もその機能を発揮しろということでやり始めています。そうした中で、恐らく金融関係に対して働きかけがあって、お話の場面もあったのではないかなと想像します。想像ですけれども。  それとあわせて、地方創生に係る総合戦略もつくっておりますし、市の総合計画も見直しをしながらローリングしております。  そうした中で、野球によるまちづくりというものは、現時点での島田市においては明確に位置づけをされておりません。御提案していただいたことを否定するものでは全くありませんが、ちょっと我々のこれまでの取り組みの中では、アイデアの一つとしては受けとめられますが、それを高いところで位置づけをして、市民の合意があった中で実施していくというのは、今ひとつまだ準備段階かなと見ております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 地方創生で全国でそういう計画を立てなさいと言われて、全国がそれぞれ津々浦々でつくっているわけです。地方創生というのは国から与えられるものではないですよ。自らつくるべきです。  だって、全国47都道府県、八百何市、全部違うのです。地域柄、土地柄、人間性、全部違うのですよ。それを全国で、まち・ひと・しごと創生で地方創生戦略を立てなさいと国から言われてつくっているだけであって、つくったはいいけれども何も実践していないじゃないですか。それは後で別の話をしますけれども。  わかりましたので、次に、社会人野球チーム、山岸ロジスターズについてお聞きします。  先日、山岸社長にお会いして、いろいろお話をしてきました。その中で、まず市は都市対抗野球とは何ぞやということに全く関心がなさ過ぎるのではないかと言っておりました。その辺の考え方はどうですか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 社会人野球における都市対抗野球というのは、これは昭和2年に第1回大会が行われた本当に歴史のある野球のトーナメントということで、社会人野球の日本選手権大会と並ぶ2大タイトルということは承知をしております。  先ほども申し上げましたように、都市対抗野球大会の東海地区2次予選に昨年進出したときには、市のほうでもスポーツ振興課、広報情報課、観光課の職員が岡崎市民球場のほうに応援に行って、その際には山岸ロジスターズの球団ロゴマークと、島田市の緑茶化計画のロゴマークの入った缶バッジも200個制作して、観客に配布を行うなどして、こうした形で応援はさせていただいております。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 今、大石部長からお話がありましたように、ウィキペディアによりますと、都市対抗野球大会、昭和2年に第1回大会が開催され、歴史上もっとも古い野球トーナメントであります。日本の各都市を代表するチームが競った大会で、ユニフォームの袖には都市名を記載することができるのです。これも先ほどの話ではありませんが、地方創生、地域振興策が図られるということで、総務省が応援しております。  その大会を目指している島田市を代表する山岸ロジスターズが、余りにも応援が少ないと。前回は3課から何人か応援してきたらしいですけれども、その前から全然応援してくれないと嘆いておりました。うちのチームは島田市を代表して都市対抗野球を戦っているのだと、その割には、市役所の横断幕に「山岸ロジスターズ、都市対抗野球第2次予選突破」とか何とか書いてもらいたいです。島田市に都市対抗野球に参加しているチームがあるのですよ。それを知らない市民が大勢いらっしゃるのです。  ですから、ぜひ、さっきの野球のまち「島田」復活地域活性化プロジェクト実行委員会ではありませんけれども、一生懸命やっているのです。毎年あそこに若い人が10人来ているのです。市長は最初に島田球場で結成のときに来ただけで、あとそれから全然顔を出してくれないと言っていましたけれども、本当に都市対抗野球に参加している都市はそれほどないですよ。全市挙げて応援してもらいたいです。どうですか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 議員のおっしゃることはよくわかります。今回、2次予選まで進出したということは本当にすごいことだと思っております。  教育委員会としましては、やはりまず広報情報課と協力をしまして、ホームページあるいは広報紙等を活用しまして、この山岸ロジスターズの活躍というものを広く市民の皆様に周知をしていって、市民の中で認知度がまず上がるように努めていきたい。  その結果市民に認知をされて、この山岸ロジスターズのファンが少しずつふえて、試合の応援に行くなど盛り上がりといったものを期待していきたいと考えておりますので、今後も関係課と調整をしながら、できる限り応援に駆けつけるなどをしていきたいと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 市長、ぜひ応援していただければと思います。  それから、島田球場を練習場として使いたいと言っておりますけれども、なかなか使わせてくれない。去年は焼津球場へ行ったり、あるいは島田信用金庫の球場を借りたり、何か練習場がなくて放浪しているみたいですよ。  ですから、できれば島田球場を山岸ロジスターズのホーム球場にして、できればそれを優先的に使わせてもらえないかということを聞きましたら、今、株式会社特種東海フォレストが業務委託でやっていらっしゃるということで、なかなか難しいというお話を聞きました。  私が1つ提案したいのは、業務委託もいいのですけれども、公園管理から何から全部株式会社特種東海フォレストがやっているみたいですけれども、島田球場だけは別にして、指定管理者で民間で、前に何か島田球場をネーミングライツで募集をしたらしいですけれども、応募がなかったということで諦めたらしいですけれども、ぜひ島田球場をそういった指定管理にして、民間の活力を導入していただければ、ある程度使いやすくなるのではないかと思いますけれども、その辺はどうでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 現在確かに島田球場も含めて、大井川の緑地等の管理業務につきましては、平成30年度から株式会社特種東海フォレストにお願いをしております。  指定管理制度につきましては、確かに長期間のスパンで管理できるとか、あるいは設備投資による計画的かつ良好な施設管理が指定管理にすれば期待できるということもあるし、あるいは利用者と一体となって充実したサービスが確立できるといったメリットも確かにあると聞いております。  あとは、球場あるいは緑地等を活用した集客イベントも行えば収益増も見込めるということで聞いておりますので、これについては、島田球場のほか公園管理の部分が多くありますけれども、指定管理者のニーズが少なからずあるということで考えておりますので、今後検討していきたいと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 濱田教育長。 ◎教育長(濱田和彦) 済みません。少し追加をさせていただきたいと思います。  実は球場のほうで、使用の許可とかいうことと同時に管理業務をやっているわけですね。ですから、イベントに合わせて管理もやっているという実態があります。ですから、貸し出しのほうだけ特出しすると、貸し出しと管理を連動させるというところが弱くなるという課題もあるということは御理解をいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) その辺は十分承知をしておりますので、要は指定管理者にして、もう柔軟に対応してもらいたいのです。なかなか使えない球場ではしようがありませんので、ぜひその辺は前向きにひとつ検討してください。  その球場についてですけれども、前に何回も平松議員が質問しておりますけれども、拡張についてはなかなかできないと。地理的な問題もあり難しいところでありますけれども、例えば専門家の御意見を伺いますと、ホームベースを3メートル後ろに下げて、外野席を7メートルカットするのです。カットすると、両翼100メートル、センター122メートルのプロ野球仕様の球場になるのです。そういうことは、考えたことありますか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 球場の拡張につきましては、これまでも何回か議会のほうで質問をいただいておりまして、検討をした結果はございます。確かに今議員おっしゃるように、ホームベースを下げたりだとか、あるいはフェンスを下げたりだとかいうことで、とれないことはないのかもしれないのですけれども、なかなか照明灯とか、あとバックスクリーンといったものの移設も伴うということで、河川法の制約にもちょっと引っかかるところが出てくるということで、100メートルの拡幅はなかなか難しいということは聞いております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 難しい、難しいと言っていては前に進みませんので、壁があるのは何でもそうです。それを理由にして、やらなければ本当に何もできないですよ。  私が今回一つ夢のある話をしたいのは、先日我が会派の森議員が、特種東海製紙株式会社の横井工場跡地の利用についてお話しさせていただきました。あそこへできれば新野球場を、私は大学を誘致したりいろいろなところに話をしたほうがいいなと思いますけれども、島田球場はもう40年たちますので、新しい球場をあそこに建てて、本当はドームにしていただければありがたいのだけれども、そうすると何十億円かかるみたいですから、新球場ぐらいならあそこに建てられるのではないかと。  ましてや東海製紙は昔からこの地域で、何十年前に私が来たころは1,500人以上いらっしゃって、この島田市の一部上場企業として、島田市と発展してきた会社ですよね。もう島田市を牽引してきているトップ企業ですから、そういう東海パルプ、今は特種東海製紙株式会社になってきておりますけれども、そういうところへ話を持っていって、島田市の将来のため、あるいは子供の未来を育むためには、新しい球場を建てるために用地を貸してもらいたいとか、そういうお話をしてみても、私は罰は当たらないのではないかと思います。  ですからそうすれば、野球のまち、野球のメッカとして、島田市もこれから発展していくのではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 御提案いただきまして、ありがとうございます。  島田球場の拡幅については、これまで検討もした経過はございます。しかし、バックグラウンドのネットだとかそういう問題以外にも、中の設備更新がほとんどされないままきていますので、更衣室もシャワールームも医務室もとても使える状態ではないのです。そういうことを考えますと、拡幅だけではないさまざまな経費、リニューアルに近い経費がかかる。  そして、県内のさまざまな新しくできる球場を見ていきますと、今度は浜松市にもつくると県は言っていますが、駐車場の規模でありますとか、その球場の大きさ等を考えますと、よく御質問の中には、球場をリニューアルすれば、決勝戦までまた島田市でやれるようになるというお話を伺うのですけれども、現実的にはなかなかそこまで島田の球場を使っていただくことは規模的に難しいかなという判断をいたしております。  そしてまた、球場をつくらないと言っているわけでなくて、今の市の中での優先順序を考えたときに、なかなか市の球場をリニューアルするのは難しいかなと考えております。  また、電光掲示板については、クラウドファンディングとか、やはり企業の皆様たちも巻き込んだ盛り上がりというものがあれば、もっとやりやすくなるかなと考えているところです。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) そういう答弁でございますので、それでは次に、1番目の稼ぐ力について質問してみたいと思います。  稼ぐ力につきましては、先日我が会派の山本代表が代表質問で熱く語っておりましたので、私は関連質問のようになりますが、御容赦を願いたいと思います。  答弁では、島田金谷インターチェンジ周辺の開発で稼ぐのだという答弁がありました。私は別な視点から質問してみたいと思いますけれども、染谷市長は就任以来、シティプロモーションとして島田市緑茶化計画を進めてまいりました。今年で6年目を迎えております。今まで予算として計上したのは、幾らぐらいでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 鈴木市長戦略部長。 ◎市長戦略部長(鈴木将未) 緑茶化計画関連の予算ということで、平成27年度から5年間の額でいきますと、シティプロモーション推進事業、あと緑茶化推進事業に限ってですけれども、約6,500万円となっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 今、6,500万円かけていらっしゃるということでした。島田駅をおりますと、確かにあそこに「地球上で最も緑茶を愛するまち」という横断幕があります。おりてみますと、目の前は駐車場で、茶店がありまして、三角公園で今度はコーヒーショップがあったりします。地球上で最も緑茶を愛するまちを標榜している割には、まちにおりてみたら緑茶を飲むところがないということでございます。  例えばウエルシアで販売したチョコですとか抹茶ですとか、いろいろな施策を打っておりますし、先日新聞に載っておりました高級抹茶スイーツを開発したとか、いろいろな波及効果が見えてはいると思います。  この6,500万円かけて、市民の皆様が地球上で一番緑茶を愛するまちだという認知率が上がったのでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 鈴木市長戦略部長。 ◎市長戦略部長(鈴木将未) 市民の中でもいろいろと自主的に取り組みをしていただいたところもあります。補助金の関係で3年間続けてきて、今はないのですけれども、今でも自主的に緑茶化計画のロゴを印刷などして活用していただいているところも幾つもあります。  それからあと、いろいろな緑茶化関連で商品も開発をしてきましたけれども、例えば売り上げなども、897.4茶屋で売り上げる緑茶化関連の商品も、さっきの6,500万円にはいきませんけれども、800万円ほど昨年度はあったと聞いておりますし、いろいろな体験プログラム等もだんだん開発してきている。  それからあと、広報などもいろいろしていく中で、先ほどのウエルシアのお話もありましたけれども、食材としてのお茶の活用なども広がってきているというところも見ますと、だんだんと認知度は上がっている、これについて取り組みを自主的にやっていただいているという認識でおります。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 897.4茶屋で800万円ほど売り上げがあったということでございますけれども、では、一体この緑茶化計画によって茶業全体の売り上げが上がったとか、あるいはその高級抹茶スイーツを開発した企業がもうかって、来年は税金を納められそうだよというようなところまで行っているのか。その辺はどのように把握しているのですか。 ○議長(村田千鶴子議員) 谷河産業観光部長。 ◎産業観光部長(谷河範夫) 市内の茶産業への影響ということでございますけれども、商品のほうに島田市産のお茶を使っている点で、そのお茶の消費拡大とか販路拡大につながっているという認識はございます。  また、粗茶の製造過程で生成されます茶渋と呼ばれる副産物や有機抹茶などを使用しておりますので、茶葉の多角的な利用がされているという認識がございます。  以上でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 答弁にありました島田金谷インターチェンジ周辺の開発で稼ぐのだということでございますけれども、先日会派で視察に行ってまいりました愛媛県内子町の道の駅では、特産品のジャバラをメーンにお客さんを呼び込んでおりました。年間の来場者数が75万人で、年間の売り上げが7億円弱でございました。  日本一のマルシェと、いつも市長が喧伝しておりますKADODE OOIGAWAの来場者数の予想が100万人で、売り上げ予想が20億円と聞いております。その根拠、あるいはこのKADODE OOIGAWAによる経済波及効果というのはどのぐらい見込んでいるのか、お教え願えますか。 ○議長(村田千鶴子議員) 谷河産業観光部長。 ◎産業観光部長(谷河範夫) 来場者100万人につきましては、当初基本計画の段階では140万人という利用を想定しておりましたけれども、実施計画の段階でJA側が収支シミュレーションを行った結果、施設経営の安定性を確保するために、より手堅い集客目標として、当面の現実的な目標集客数を100万人としたと聞いております。  また、売り上げ目標20億円につきましては、KADODE OOIGAWAの収支計画では、マルシェの直売所とかお土産販売、直営飲食店、テナントレストラン等の各施設での売り上げも見込んでいるということでございます。なお、金額の内訳につきましては、現在JAのほうで調整中ということでございます。  以上でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) ぜひ目標に向けて頑張っていただければありがたいですけれども、特産品という目玉をぜひ出していただければと思います。当市の人は新し物好きで、3カ月は行くのです。その後、リピーターがどのくらいふえるか、これにかかってくると思いますので、ぜひその辺も注意していただければと思います。  次に、産業構造の点ですが、これは県で発行している静岡の統計センターのデータです。当市の総生産額、いわゆるGDPですが、平成28年度では3,674億円ほどで、10年前は3,708億円。約34億円減っております。県内15位です。  ちなみに、お隣の藤枝市は5,753億円で、当市より2,000億円多い。県内10位です。焼津市は最も多くて、5,884億円で9位となっております。なかなか追いつき追い越すのは大変だなと思いました。  当市の産業構造の中で、答弁にもありましたが、製造業が1,361億円で断トツです。この10年を見てみますと、不動産業と専門科学技術業務支援サービス業が50億円ふえております。これに力を入れる考えはありませんか。 ○議長(村田千鶴子議員) 谷河産業観光部長。 ◎産業観光部長(谷河範夫) 今、議員のほうで言われた県の地域経済計算によりますと、先ほど議員のほうから言われたように、当市の経済活動別総生産は約34億円減少しています。  平成18年と平成28年を比較しますと、総生産額が上がっているのは製造業、情報通信業、不動産業、専門科学業務支援サービス業、教育、保健衛生、社会事業、林業等でございます。特に製造業、教育、林業の業種につきましては、県全体の同年比較数値がマイナスになっているのに対して、島田市はプラスに転じております。特に製造業に関しては、ここ10年で約37億円増加しているというふうになっております。  その製造業でございますが、今、議員から言われたように、藤枝市と比較しますと、藤枝市のほうはここ10年で約338億円の大きなプラスに転じております。経済産業省の平成28年度工業統計調査によると、製造業分類別に見た場合、島田市は最も付加価値の高いのは食料品製造業で、約288億円ということになっています。藤枝市で最も付加価値の高いのは化学工業で、約1,075億円付加価値を生み出していると。このあたりも、GDPに大きな開き、差がある要因の一つかなと思っています。  平成20年のリーマンショック以降、徐々にではありますけれども、島田市の製造業は持ち直していると考えておりますけれども、市として当市を支えてきた基幹産業である茶業に対して引き続き支援を行うとともに、成長分野で新しい動向もございますので、情報収集を行って、両方へのアプローチを継続することで、当市の産業全体がよい好循環に入っていくのではないかと考えています。  以上です。
    ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) ぜひ頑張っていただければと思います。  次に、中心市街地の活性化ですけれども、先ほどの統計数字を見ていますと、10年前に比べて商店数、売上数も減少しております。現在は新型コロナウイルス感染症の関係もありますけれども、商店街を歩いている人は余りいないということでございます。  その中で、新聞でも取り上げられましたリノベーションまちづくり推進事業や、にぎわい創出社会実験事業、まちなか商店リニューアル助成事業と3つの施策があります。いずれも起業対策あるいはまちなかに集積を図ろうということで、家賃補助や改造費を援助したことがありましたが、その効果も全く見られないということでございました。  この3つの目玉政策でどのくらいの経済波及効果があるのか、簡潔にお願いします。 ○議長(村田千鶴子議員) 谷河産業観光部長。 ◎産業観光部長(谷河範夫) どのぐらいの効果を見込んでいるかということでございますが、策定中の中心市街地活性化基本計画の中に目標値がございます。3つとして、居住人口の増加、中心市街地に来る方の増加、新規雇用者の増加ということで目標を掲げておりますので、その中にありますように、居住人口については令和2年から令和6年でプラス40人。中心市街地に来ていただく方については8,000人/日。雇用者については令和2年から令和6年まで140人ということで目標を掲げております。そこを目指して頑張りたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 福田議員。 ◆14番(福田正男議員) 継続は力なりではありませんけれども、政策は効果がないからやめるのではなくて、ある程度継続してその効果を見ていただければと思います。  次に、雇用政策と所得政策についてですけれども、島田金谷インターチェンジ周辺で企業誘致を図っていくのだということでございます。今、2社が来ていると。堤間地区では新しい誘致先を考えているということでございますので、例えば市内の企業を誘致するのもいいのですけれども、超一流企業にでも1社働きかけていただければと思います。  当市の市民所得は、先ほどの統計データによりますと298万2,000円で、県内23番目です。これをぜひ上げていただきたいのと、もう一つショッキングなニュースで、平成28年度の当市の経済成長率が、35市町の中で31番目で、マイナス4.1%なのです。ちなみに藤枝市は13位でプラス1.7%、焼津市は8位でプラス3.6%です。県内の平均経済成長率はプラス0.5%なのです。  この経済成長率を上げていくためにはどうしたらいいかと。いわゆる稼ぐ自治体を実現するためにはどうしたらいいかということで、今日は質問させていただきました。私はぜひ藤枝市を抜きたいという思いなのです。2,000億円も生産額が違うのでは、ちょっとなかなか難しいかもしれませんけれども、何かしらで抜きたい。  昔はこの中部地域では、ここ当市が中心地でした。それをもう一度再興したいという思いでいっぱいなのです。ですから、当市に求められるものは一体何かなということを考えたら、もう少し市内の経済が活性化して、まちなかの飲み屋が活性化されるような施策をこれからも打っていってもらいたいと。今は閑散としています。辞めていく店もいっぱいあるのです。ぜひそれを復活させたいという思いで質問させていただきました。  何か答弁ありましたら、お願いします。 ○議長(村田千鶴子議員) 谷河産業観光部長。 ◎産業観光部長(谷河範夫) 議員のおっしゃる意味は十分わかりますので、企業振興、企業を誘致しながらぜひ島田市の振興に努めていきたいと思っております。また中心市街地についても、振興を図っていきたいと思っております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 次に、大関衣世議員。    〔1番 大関衣世議員登壇〕 ◆1番(大関衣世議員) 1番、大関衣世です。通告により、質問をさせていただきます。  1、発達に課題を抱える子供たちへの取り組みについて。  少子化が進む一方で、発達に課題を抱える子供たちの数は依然として変わらない傾向がある。また、身近な場でも子供の発達を心配する保護者からの話を聞くことがある。国の方針に始まり、さまざまな支援が行われていることも踏まえ、当市の状況について伺う。  (1)発達に課題を抱えるとは、どのようなことがあるか。  (2)相談の窓口はあるか。  (3)どのような保育が行われるか。  (4)市としての課題は何か。  (5)今後の計画はあるか。  以上、壇上での質問でございます。    〔1番 大関衣世議員発言席へ移動〕 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。    〔市長 染谷絹代登壇〕 ◎市長(染谷絹代) 大関議員の1の(1)の御質問についてお答えをいたします。  広義には、体の成長、言葉の成長、認知の成長などが一般的な成長のスピードと異なったり、それらの成長がアンバランスであったり、また視線の合いにくさ、感覚の敏感さ、こだわりの強さ、落ち着きのなさなどの行動の特徴を言います。  また、発達障害者支援法においては、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害及び注意欠陥多動性障害など、その症状が通常低年齢層においても発現するものと定義されています。  次に、1の(2)の御質問についてお答えをいたします。  島田市の場合、発達に課題を抱える子供や発達が気になる子供の相談、言葉の相談については、子育て応援課、こども家庭室発達相談担当が窓口となっています。  発達相談担当では、心理検査、療育教室の開催のほか、保育園、認定こども園などの保育士を対象に、発達支援の共通理解を目的とした講座も開いています。  また、障害児通所施設や福祉サービスの利用については、島田市発達支援センターふわりの相談支援専門員が0歳から18歳までを対象に、障害児が自立した日常生活や社会生活を営むことができるよう、計画書の作成などを行い、課題の解決や適切なサービスの利用に向けて支援を行っています。  次に、1の(3)の御質問についてお答えをします。  発達に課題を抱える子供の保育については、主に島田市こども発達支援センターふわりで行っており、大津保育園と隣接していることから、多様な育ちの子供たちがともに学ぶインクルーシブ保育を理念とし、日常的に交流をしています。  また、一人一人の課題に基づき支援計画を作成し、小集団の中でのリズム遊びや制作活動などを通じ、日々成長できるような支援を行っております。  次に、1の(4)の御質問についてお答えをいたします。  子供の発達相談、支援における課題は、発達が気になる子供への心理検査の需要が多く、検査から結果までの日数もかかるため、保護者の希望に沿った日時に検査を受けることができないことだと考えています。  また、昨年度から配布を開始した発達に課題を抱える子供を持つ保護者が利用する「しまいくサポートファイル」を、今後保護者の方に十分に活用していただきたいと考えています。その上で、子供が進学や進級でつまずくことがないように切れ目ない支援を行うことも必要だと考えています。  次に、1の(5)の御質問についてお答えをいたします。  現在志太地区3市で、発達に課題を抱える子供への広域的な支援の体制づくりが重要と考え、サポートファイルの共通化や、発達に課題を抱える子供に対する支援が広がるような啓発活動などについて協議を始めたところです。  また、発達支援については個々の状況に応じた医療、保健、福祉、教育などの多職種連携が必要ですが、その中で医療機関との連携が不足していると考えています。そのため、医療機関と情報交換を行い、支援のよりよい仕組みづくりを検討していきます。  以上、答弁申し上げました。  なお、再質問につきましては、担当部長から答弁させる場合がありますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) それでは、再質問を一問一答で伺ってまいります。  壇上でも申し上げましたけれども、少子化が続く中で、課題を抱えている子供の数が変わらないということは、その割合が高くなっているということでもありますけれども、発達に課題を抱える子供というのは、突然今始まったことではなく、以前からもあって、私たちの時代にもあったことであります。  医療や技術の進化によって、検査による数値を数値化することとか、エビデンスに基づいて丁寧にカウントしていっているということが、その数が明らかになっているということだとも思います。  この質問をしようと考えたいきさつは申しましたけれども、子供の発達についての心配事というのは、複数の親御さんからいろいろ伺うことがあるということが背景にあります。学校に上がるまでの間に、少しほかの保育を受けることを勧められたけれども、戸惑っているですとか、きょうだい同じように育ててきたつもりだけれども、この子だけそういうふうに言われて、自分の育て方に何か問題があったのかと思っているとか、もう少し詳しく話を聞きたいけれども、どこに行ったらいいかわからないというようなお話を、ここのところ何人かの方から聞くことがあるということが背景にあります。  お話を伺うたびに思うことは、その人たちだけに考えられるような特別な条件があるとかいうことではなく、要因はさまざまあると思いますけれども、社会環境が本当に以前とは様変わりしているという中で起こってきていることであったり、何か特別な方たちのことだけではなくて、どこの家庭や御家族にもあり得ることかもしれないと捉えていくことが必要ではないかと感じます。  今までにはなかったようなことが起こってきているということも数々あると思いますので、ここのことだけではないですけれども、その時代、そのときに応じて進化し続けていかなければならないとも思いますし、皆様が安心して相談できたり、これなら大丈夫だと思えるような取り組みを前に進めていくということが大事かなと思いまして、今回は質問をさせていただくことになります。  最初に伺っていきたいのは、発達に関する相談がどのくらいあるかということでお伺いをしたいと思いますが、子供の発達にかかわる相談の件数というのはどのくらいか、お伺いをいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) それでは、平成30年度について申し上げますと、532件ございました。内訳といたしましては、発達全般の電話のみの相談が184件、来所、面談による発達全般に関する相談が348件。そのうち、言葉の相談が121件でありました。  令和元年度2月末現在で申し上げますと636件ということで、昨年よりはふえております。内訳は、発達全般の電話のみの相談は181件、来所、面談による発達全般に関する相談が455件で、そのうち言葉の相談が165件となっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) なかなか相談だけでは発達に課題を抱える子供を把握するというところまでは難しいところがあると思いますが、実際にはどのように把握をされているのでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 保護者からの相談だけではなくて、1歳6カ月児健診、3歳児健診、また園訪問などで把握をしております。  ちなみに平成30年度の実績で申し上げますと、健診で保健師等が発達の課題や偏りがあると思う子供の割合が、1歳6カ月児健診で約38%、3歳児健診で約19%、園訪問で心理士、保育士が発達の課題や偏りがあると思う子供の割合は約7%となっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) それでは、現在把握されている発達に課題を抱える子供たちの年齢別の人数は教えていただけますでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 令和元年度4月から2月までの数字で申し上げますと、園訪問とふわり利用時で把握した数値で申し上げますと、0歳児についてはちょっと把握が難しいのですが、1歳児では700人中41人、割合にしますと5.8%。2歳児では738人中69人で9.3%。3歳児では753人中65人で8.6%。4歳児では794人中83人で10.5%。5歳児では792人中90人で11.4%という数字になっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 早期発見、それから早期に支援に結びつけていくという観点から、未就学児の心理検査というのを行っていると思います。心理検査の件数は、今年度はどのくらいを実施されているのでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 平成30年度の件数で申し上げますと、0歳児から5歳児の未就学児では、平成30年度が182件、令和元年度2月末では137件となっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 心理検査は心理士が行うと思うのですが、なかなかちょっとイメージがつかめないところもあります。どのような検査があって、どのような感じで行われているのか、簡単に教えていただきたいということと、検査を行ってその結果が出るまでというのは、どのくらいの期間がかかるのか教えていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 検査の内容なのですが、心理検査では、運動、言葉、認知の成長をはかる検査がございます。  具体的に申し上げますと、難しい言葉になってしまいますが、新版K式発達検査、知能をはかるものといたしましてはWISC−W、またはWPPSI−V田中ビネー式知能検査等があります。また、日常生活への適用度をはかるVineland−Uという検査等を実施しております。  心理検査では倫理上の問題がございまして、内容に関しては非公開となっておりますが、積木やカード等の道具を使いながら、心理士と子供が1対1で行いまして、所要時間は30分から1時間半くらいをかけて検査を行っておりますが、検査内容によって時間は異なっております。  また、心理検査の実施から結果報告までの日数について御質問がありましたので、お答えさせていただきますと、数値の算出、分析、報告書に時間を要することがあります。また、心理士は心理検査以外にもほかの事業があるため、時間がかかってしまいます。このため、心理検査の実施から結果報告までに1カ月から2カ月ほど要するというのが実情でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 検査をしてから結果が出るまでの時間がかかるということも、今、伺いました。検査待ちの状況がありますというようなお話を伺ったことがありますが、どのような状況なのか教えていただきたいということと、この検査の時期は、例えば年度が始まる前のほうが多いというようなことがあるとかないとかいうことも、おわかりになりましたら教えていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 検査につきましては、ふわりを含めて公認心理士3人が現在行っているところなのですが、それでも足りない状況というのが現実でございます。このため、現在の検査待ちの人数なのですが、おおよそ50人検査待ちしていただいております。大体2カ月から3カ月くらいの待ちの状況だと聞いております。  ただ、検査を受ける時期なのですが、特に年度の初め、終わりが多いというようなことはございませんが、ただ就学までに受けたいというお子さんがいらっしゃいますので、夏までにどうしても受けたいという方が多少多いのではないかと把握しております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 待っている方がいて、心理士の方が3人しかいないという状況がよくわかりました。  次に、島田市発達支援センターふわりについてお話を伺っていきたいと思います。  現在の園児数、それから通園の形態があると思うのですが、毎日行く人とか並行で行くとかいうことがあると思うのですが、そういったところを教えていただけますでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) それでは、まず最初に通園形態について申し上げますと、通園形態といたしましては、毎日通う定期通園というのがございます。それ以外に、週1回から2回、2時間程度親子で通う親子通園というのがございます。そのほかに、保育園・幼稚園に通いながらも、少し行動が気になるお子さんが通う並行通園というものがございます。  人数で申しますと、これも2月末の状況なのですが、定期通園が24人、親子通園が17人、並行通園が24人となっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 私が去年の秋ぐらいでしたけれども、ふわりに入ったらどうかということを言われたけれども、入れるのか入れないのか、人数がいっぱいで待っている人がいるのかわからないけれども、入れない状況があるかもしれないということを心配されて相談を受けたことがあったのですが、ふわりの入園というのはどのように決めていらっしゃるか教えていただけますでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) ふわりの入園につきましては、保護者の方の意向調査をした上で、9月ころになりますが、関係機関と入園者決定会議を開催して決定をしている状況でございます。決定後につきましては、一般の保育園・幼稚園へ入園が決まるお子さんもおりますので、10月以降は随時協議をして入園を決定しております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) そうしますと、ふわりに入れない状況はないということでよろしいでしょうか。その辺をもう少しお伺いしたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) ふわりのほうなのですが、親の意向を最大限に聞き入れまして受け入れを行っております。しかし、ふわりにどうしても入れたいという保護者は意外と少なくて、できれば一般の園に入れたいという意向のほうが強いと思われます。このため、現在発達に課題を抱える子供を受け入れてくれる一般の保育園、認定こども園などが多くなっておりますので、ふわりに入りにくいという状況にはなっておりません。
    ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 市長の御答弁にもございましたけれども、ふわりでは通常の保育とは違うという感じがしていて、療育という域に入るのかもしれませんけれども、理念でありますそのインクルーシブ保育ということについて、どのような保育なのか教えていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) ふわりは、答弁で市長が申し上げましたとおり、大津保育園が隣にありまして、一緒に保育もやっているということがございます。その中で、子供の育ちで大事にしたいこととして、人を好きになる、楽しいことをふやすということなどがございます。その中で大津保育園とふわりを自由に行き来しまして、自然に子供同士でかかわったり一緒に活動することが、ふわりの子供たちにとっては興味の幅を広げたり、人とのかかわりを広げたりすることになります。  また、大津保育園の子供にとっては、いろいろな子供がいるということを自然に受け入れることができるようになります。そのようなことがインクルーシブ保育の一つであると考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) もう少しわかりやすく、私のほうから。  インクルーシブ保育というのは、子供の年齢だとか国籍だとか障害だとか、こういったものの違いを全て受け入れる保育という解釈でよろしいかと思います。  インクルーシブというのは、包括的だとか全てを含んだというような意味になります。幼いころから個性を認め合う環境に入るということで、将来的には偏見とか差別とか、こういったもの生まない教育を目指すということが理念でございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) インクルーシブ保育というのは理想的な保育だと思いますし、私の時代などはいろいろな子供がたくさんいる中で育ってきたというところがありますので、先生や親に言われるまでもなく、こういうお友達がいるということだとか、こういうお友達とこのように話していこうとかいうのは、本当に敏感に子供同士のやり取りの中で感じて学んできたというところがありますので、いろいろな子供たちがいて一緒に保育をしていくというのは本当に理想的な形だと思いますし、いろいろな子供がいるので、本当に保育士とか幼稚園教諭のお力をおかりするしかなくて、本当に頼りにするところでありますので、ぜひまた広めて進めていっていただけたらと思います。  一般の保育園にも、今言いましたように発達に課題を抱えている子供さんがいるということもたくさんあると思いますので、市で何かそこの支援を行っていることがありますか、お伺いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 市内の保育園、幼稚園、認定こども園、地域型保育所の保育者を対象とした講座を開催しております。  具体的に申し上げますと、園での発達支援の体制づくりや、支援方法のスキルを学ぶ場を設けているということで、基礎的な知識を学べる発達支援基礎講座を年間3回開催し、今年度は市内27園から延べ88人の参加がございました。  また、より実践的な知識とスキルを学べる発達支援実践講座を年間5回開催し、今年度は市内23園から延べ105人の参加がございました。  さらに各園の発達支援の中核となる発達支援コーディネーターという方が市内23園におりますが、情報の交換の場として、発達支援コーディネーター連絡会を年間2回開催しておりまして、今年度は市内18園のコーディネーターの参加がございました。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) これはちょっと当市のホームページからとったのですが、少し以前の資料になるかもしれませんが、島田市子ども子育て支援事業計画が刷新されるということも伺っておりますが、その中にあるデータで、やはり情報の入手先として誰をということを保護者の方に聞いている中で、保育園、幼稚園、学校の先生から聞いているという人が61%という結果も出ておりますので、保育士、先生のスキルアップ、それからアップデートをしていただくという取り組みは本当に心強いですし、ありがたいと思っております。  幼稚園教諭、それから保育士も大事なのですが、やはり親御さん同士のつながりと、それから親御さんの意識を高めてもらうということも大事ではないかと思ったときに、保護者への支援というのは何か行っているのでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 子育て中の主に1歳から小学校低学年の子供を持つ保護者の方を対象といたしまして、ペアレントプログラムというものを実施しております。  ペアレントプログラムとは、保護者が子供の行動を捉え、できたことを褒めてあげるということを中心とした保護者の認知を変えるための小集団プログラムとなっております。保護者が仲間を見つけることも目的としておりますので、10人程度のグループでペアワークを行っておりますが、今年度つきましては、1クール隔週6回実施をしております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 同じその子ども子育て支援事業計画の中のデータで、その子供のいろいろなことについての相談先は誰ですかということに対して、81%の方が友人とか知人と答えていることもございますので、引き続き保護者同士のつながりの支援も大切にしていっていただきたいと思います。  ふわりの療育以外に、療育的なことを実施されていることがございますでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) ふわりの関係で子育て応援課というものを見たのですが、平成29年度から、発達に課題を抱える子供が小集団での療育を通し、自己発揮や達成感を得ることを目的にしております療育教室、おひさま事業を行っております。例年5月にスタートしております。年間11回開催し、平成30年度は23人の児童が参加しております。  失礼いたしました。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 市長の御答弁の中にありましたけれども、この発達に課題を抱える子供たちのサポートファイルというお話がありました。  サポートファイルというのはどのようなものかということと、この活用への取り組みについてお伺いをいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) サポートファイルについて申し上げます。  しまいくサポートファイルとは、発達の課題を抱える個別で支援を必要とする子供の保護者が、子供の成長や今まで受けてきた支援などを記録し、保護者が所有するものでございます。  申しわけありません。大丈夫です。ちょっと時間をください。ちょっと待ってください。 ○議長(村田千鶴子議員) 着席してください。  暫時休憩いたします。      休憩 午前11時39分  ――――――――――――――――――      再開 午前11時40分 ○議長(村田千鶴子議員) 会議を再開いたします。  改めまして、孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 申しわけありません。  しまいくサポートファイルについて申し上げますと、しまいくサポートファイルとは、発達に課題があるなど、個別な支援を必要とする子供の保護者や、子供の成長や今まで受けてきた支援などを記録し、保護者が所有するものでございます。支援機関名や支援内容、支援者が記載されるようになっていますので、必要なときに問い合わせができます。  このファイルを通して、複数の支援者と共通支援が図れることや、支援の接続期にも継続的な支援がなされるための情報共有ができます。また、ファイルを通しまして、保護者がお子様の発達特性や支援につきまして理解が深まることも目的の一つとなっております。  配布に関しまして、平成30年度は177部、令和元年度は2月末現在で130部となっております。  大変失礼いたしました。もう大丈夫ですので。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) 答弁はお座りなっていても構いませんので、落ち着いた形で、済みません。  サポートファイルはわかりました。市長の御答弁の中にもありましたけれども、広域の連携も考えていくというお話がございました。広域の連携をとっていく体制づくりの中で、何かこれから支障となっていくことがあるのか。それか、今後の広域連携の構築に向けてのスケジュールがわかりましたら教えていただきたいと思います。  どうぞ、お座りになってで結構です。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) もう大丈夫ですので、済みません、大変失礼をして申しわけありませんでした。  現状の課題といたしましては、各市サポートファイル事業がスタートしたばかりで、現状として市内での配布、活用、周知を優先的にと考えております。各市のサポートファイルの形式が違いまして、配布対象者も違うので、どのように統一していくか、現在検討している段階でございます。  スケジュールについて続けて申し上げますと、今年度から検討を開始しており、2月に1回開催をしております。来年度は現在のところはっきりとしたスケジュールはありませんが、3市共通認識を持っておりますので、当面サポートファイルの共通化、子供の発達に係る3市統一の啓発活動などについて会議を重ねていく予定となっております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) あと、ほかにも医療関係の先生との連携、情報交換が不可欠であると考えますが、医療関係との情報交換、支援のよい仕組みづくりの具体的なものですとか、いつごろとかというスケジュール、計画がございましたら、お教え願いたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) 仕組みについてまず申し上げますと、具体的にはまだはっきりしたものはございません。医師との情報交換の中で、子供やその家庭が抱える課題が複雑化してきております。どこに何を相談したらいいか分からないという保護者もいると言われておりますので、0歳から18歳までの児童を対象に、まずは窓口の明確化、窓口の一本化などを検討していきたいと考えております。  検討の時期について申し上げますと、医師、関係部署を交えて、来年度から2年間くらいをかけて課題を抽出し、担当業務の確認をして、仕組み案の作成をしていく計画となっております。場合によっては予算確保なども行っていきたいと考えております。  ただ、現在の状況で申し上げますと、子育て応援課の思いだけですが、来年度会議が開催できれば、今後医療、保健、福祉、教育の多職種連携の強化も必須ですが、共通認識の中で進めていこうと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) あと、お問い合わせの窓口というお話がありまして、今は発達支援センターですとか子育て応援課のほうで全て受けてくださっていると思いますが、今後、いろいろな形を通して窓口を一本化していくというような御計画のスケジュールですとか計画がありましたら教えていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 孕石こども未来部長。 ◎こども未来部長(孕石晃) ありがとうございます。議員がおっしゃられるように、今後発達に課題を抱える子供は多くなることが予測され、保護者の課題、悩みも複雑化すると考えております。  そうしたことから、心理士や保育士等の専門職の採用も検討する必要があるのではないかと考えておりますし、保護者の期待に応えられるような発達相談、支援の充実を図っていきたいと強く考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 大関議員。 ◆1番(大関衣世議員) これからも、今までは考えられなかったことが、昔はなかったねというようなことが出てくることも考えられますし、いろいろな意味でここのところを充実させていっていただけたらありがたいと思います。  担当課の方とか保育士とお話をされる中で、私たちのやっていることは目立たないことでという言葉を何回もおっしゃるのですが、私は決してそういうことではないと思います。前にも言いましたようにどこの御家庭にもあり得ることだと思いますし、ここのところで皆様にお力を借りて前に進んでいく以外にないと思いますと、御謙遜でしょうけれども、決して一部の方たちだけの目立たないというようなことではないと思っております。  サポートファイルを利用して、発達の課題を抱える子供たちへの切れ目のない支援というのを、未就学児だけではなく、長じていく小学校、中学校にもつなげていっていただけたらということがひとつ大きなことでございます。足りないところの有資格者とか専門職、先日もスペシャリストという言葉が出ましたけれども、そういった方たちをふやしていくというお考えもぜひ積極的に進めていただきたいと思います。  これは最後に要望なのですが、若いお母さんからのリクエストもございました。この情報の入手先というところに、やはりちょっとこれは前のデータだものですから、しまいくのサイトを利用しているとか、しまいくのLINEを使っているという人は少ないところがあるのですけれども、きっと今はもっと使っていただいているのだと思いますし、毎週木曜日にしまいくのサイトが更新されて、先日お話のあったチャットボットからもいろいろなところに飛んでいけるので、私はこれはとても便利だと思います。  そのリクエストというのは、できれば母子手帳の機能を電子化していっていただけたらというのがございます。ワクチンの接種の時期とかがちょっと複雑になってきているので、お誕生日を入力したときに、月齢で接種の時期とかをお知らせするような機能があったりとか、全部が全部最初からではないですけれども、そういうものができるような母子手帳の電子化ができたらいいと思います。  母子手帳の電子化というアプリがいろいろあるのですけれども、それが市町村と一緒になっていればより便利だと思いますし、健診とかいろいろな会場などもお知らせすることができるのではないかと思いますので、そのようなことを進めていっていただけたらと思います。  県内の中でもいろいろ取り組んでいるところがあり、知っている限りですと、吉田町はたしかそうだったと思います。清水町、三島市、磐田市、袋井市、進んでいるところもありますので、どうかデジタル変革宣言を私は大賛成ですので、最前線のデジタル変革を内外ともに広げていきますというようなお話も伺っておりますので、ぜひ取り組んで進めていっていただきたいと思います。  子供を産み育てやすい環境づくりは重要な観点でありますということが総合計画の中でもわかりますし、市長の政治運営の根幹ではないかと思います。ぜひ総力を挙げて取り組んでいっていただきたいということをお願いをしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 暫時休憩いたします。  再開は午後1時といたします。      休憩 午前11時50分  ――――――――――――――――――      再開 午後1時00分 ○議長(村田千鶴子議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  次に清水唯史議員ですが、今回の一般質問にかかわり資料の配付願がありましたので、会議規則第102条の規定によりこれを許可し、お手元に配付いたしました。御了承くださるようお願いいたします。  それでは、清水唯史議員。    〔17番 清水唯史議員登壇〕 ◆17番(清水唯史議員) 午後の時間もよろしくお願いいたします。17番、清水唯史です。  通告に従い、以下、質問いたします。  1として市民協働のまちづくりのための取り組みについて  染谷市長の令和2年度施政方針において人口減少、東京一極集中化の中、地方の強みを余すことなく活用し、魅力的なまちをつくる、市民が真に求めていること、すなわち市民ファーストのまちづくりを進めていくと述べられております。また、あわせて市民一人一人の思いがつながり、大きな力となるこのすばらしい市民の力と行政の二人三脚でまちづくりを進めていくとも述べられております。このようなまちづくりの取り組みには、市民が何を考え、何を求めているかを幅広く、かつできる限り多くの意見を聴取する必要があります。そこで、市民協働のまちづくりのための取り組みについて以下、質問いたします。  (1)染谷市長は就任から昨年まで市民の意見を聴取するためにどのような取り組みをされたかをお伺いします。  (2)市民が協働のまちづくりに参画するために行ってきた施策をお伺いします。  (3)市が策定した計画などで設置する審議会等の委員はどのような方法、基準で選任しているかお伺いいたします。  (4)自主参加型の市民参画だけではなく、任意抽出で実施した市民協働のまちづくりのための取り組みはどのようなものがあるかお伺いいたします。  (5)統廃合される小・中学校の跡地利用に対して、地元の市民以外の意見を聞く機会はあるかお伺いいたします。  以上、壇上での質問といたします。
       〔17番 清水唯史議員発言席へ移動〕 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。    〔市長 染谷絹代登壇〕 ◎市長(染谷絹代) 清水議員の御質問にお答えいたします。  最初に私から答弁申し上げ、1の(5)の御質問については教育長から答弁させますので、よろしくお願いいたします。  最初に1の(1)と(2)の御質問について関連がありますので、一括してお答えをします。市民の意見を聴取するための取り組みとしましては、市長への手紙制度や計画策定のための無作為抽出の市民アンケート、広い意味では市役所の窓口業務におきましても職員が市民の意見を聴取しているものと考えております。私が直接市民の声を聞く取り組みとしましては、68の自治会全てを回った車座トークや移動市長室、総合計画策定のためのタウンミーティングのほか、地域の老人会や経済団体との懇談会等を行っております。また、近年は市の大型プロジェクトに関し市民参加によるワークショップを開催し、事業の構想段階から市民の意見を反映させるような仕組みづくりを進めております。これらの取り組みが市民と行政との協働のまちづくりの推進にもつながるものとして行っております。  次に、1の(3)の御質問についてお答えをいたします。審議会等の委員につきましては、設置目的を踏まえ、効果的に議論ができるよう、学識経験者については専門的な知識や経験を有する者を選任し、市民等については当該分野に関係する者、または公募により選任しております。なお、選任の基準につきましては平成31年4月に作成しました島田市附属機関等に関する指針において幅広い分野や年齢層の中から委員を選任することや、委員の兼務数、再任回数などを定めております。  次に、1の(4)の御質問についてお答えをいたします。任意抽出で実施した市民協働の取り組みとしましては、無作為抽出した市民3,000人を対象とし、身近なまちづくりに関するテーマで意見交換を行うまちづくり市民ワークショップしまだ未来カフェを平成30年度から実施しております。合計3回の実施で申込割合はそれぞれ1%程度であり、参加者数として多くありません。しかし、参加者のアンケートからは、これまでにワークショップ等に参加したことはないが、今後も興味があれば参加したいと回答した人の割合が多くなっています。また、しまだ未来カフェの参加者には公募委員候補者として名簿への登録を依頼し、登録していただいた方には審議会等の公募委員の募集などの情報を提供しており、これらの取り組みを通してまちづくりに興味を持っていただくきっかけづくりになっているものと考えております。  以上、答弁申し上げました。  引き続き教育長から答弁させます。 ○議長(村田千鶴子議員) 濱田教育長。    〔教育長 濱田和彦登壇〕 ◎教育長(濱田和彦) 市長に続き清水議員の1の(5)の御質問についてお答えします。学校施設の跡地利活用については、学校再編計画に記載したように地元の意見を聞きながら方向性を決めていくことが重要です。方向性を検討していく中で意欲的な民間企業や団体との意見交換も必要であると考えております。  以上、答弁申し上げました。  なお、再質問につきましては担当部長から答弁させる場合がありますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 一通り御答弁いただきました。  (1)、(2)まとめて御答弁いただきました。そして(1)、(2)、(4)は関連のある質問として再質問させていただきますので、先に(3)の再質問をさせていただきます。  市がつくる計画等におけるその諮問機関としての審議会の役割として少し確認させていただきます。審議会等におきましてその委員長を選任されると思いますが、その委員長が市の施策についてどのように理解されているのか。その理解していただく方法等あればお願いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 北川行政経営部長。 ◎行政経営部長(北川博美) 長の市の政策の理解につきましてですけれども、審議会等の委員に対しましては、まず各課において選任する前に審議会等が市がどのような政策というか施策に基づきまして、またどのような目的で設置されているか、趣旨の確認を十分行いますので、その上で会議を開催しております。その点につきましては御理解いただいているものと思っております。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 委員全体に御理解をいただいて、その中の代表の方は、またしっかりつながる形で理解していただいて、長になっていただいているということで理解させていただきました。  それでは、この審議会等で市民の委員が選出されると思いますが、この市民の代表として選ばれた方たちに期待することはどのようなことがあるか、お聞かせいただけますか。 ○議長(村田千鶴子議員) 北川行政経営部長。 ◎行政経営部長(北川博美) 市民の委員につきましては、市民の代表としてではなく、一人の市民といたしまして、これまでの経験や知見等に基づく市民目線の意見を期待しているところでございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) この質問をさせていただいたのは、この委員というのはいろいろな団体の代表の方たちが選出されることが多いと思います、各種団体等で。その方たち、充て職等で出た方が、その各団体の代表としてその団体の意見を述べていただくと偏りの意見があるのではないかと思いますので、やはりその代表ではなく、その代表する過程の中でそこから選ばれましたが、やはり市民の代表としての意見をしっかりとした形でその議論の中で発揮していただきたいと思いまして、その質問をさせていただきました。  割とこういうような審議会または委員会等に参加された市民の皆さんというのは、そういう委員になれていないと発言がしにくい形があるのですけれども、そういう積極的に発言ができているのかどうか確認させていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 北川行政経営部長。 ◎行政経営部長(北川博美) 先ほど申しましたけれども、市民委員の皆さんには市民目線の意見を期待しているところでございます。例えば市民委員の皆さんが発言しにくい場合は、審議会等の進行役の皆さんには発言しやすくなるような十分な配慮といいますか、そのような形で必要と考えております。もし市民生活に直結した課題に関する意見を聞きたいのであれば、市民等を集めたワークショップ等を開催して意見を聞く手法もあろうかと思いますので、そちらのほうも一つのやり方だと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 今、御説明のありましたワークショップにつきましては、これから(1)、(2)、(4)の再質問の中でさせていただきます。  今回、いろいろな審議会のメンバーの選出方法につきましては、島田市附属機関等に関する指針の中で選任方法また再任の回数等も定められまして、過度に偏った委員が選出されたりとか、いつもいろいろな委員に同じ方が顔を出している形はこれから防げて、いろいろな形で広い意味で市民の皆さんが参加しやすい形になってくると思います。それについてはすごく期待しているところであります。  また、委員の中で意見が言いにくいということもなるべく避けていただいてやっていただければいいと思います。  それでは、(1)、(2)、(4)の再質問をさせていただきます。いろいろな形で市民の皆さんが参加しやすいような市民協働のまちづくりについて、市の計画を策定するときには市民からの意見を聴取する方法としてワークショップを行ってきておりますが、市民の意見を十分に反映しているかどうか、どのようなお考えでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) ワークショップで市民の意見を十分に反映していると言えるかという御質問ですが、いずれの方法においてもなかなか100%市民の意見を聴取し反映できるものではないと思っていますが、ワークショップはこの広く市民の意見を取り入れる一つの手法であると考えています。ただ、ケースによってはワークショップではない方法のほうが必要な場合もあると思っています。ワークショップはどちらかというと白紙の状態からアイデアを生み出していくようなことに適しているというふうに考えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 今の御答弁の中で、ワークショップに適さないものがあるということもおっしゃっておりましたが、意見聴取の方法としてワークショップが適さないような分野、どのようなものがあるかお考えにあるかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) ワークショップによる意見聴取が全く適さないということではないと思いますけれども、ある程度、形が初めから決まっているようなことに対しては、ワークショップというよりはアンケートやパブリックコメント、また説明会などによる意見聴取のほうが適している場合があると考えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) ワークショップに適さないもの、分野、総合計画とかいろいろな計画を策定する際に市民が参加型の形をとるということを他市ではしておりますが、それについてはまた後ほど再質問させていただきますが、ワークショップについてさらに少し確認させていただきます。  ワークショップによる意見聴取は市民の生の声を聞くいい機会であると考えております。しかしながら、実際には一部の市民の声しか届いていないのではないか。例えば公募型、各種団体に参加を呼びかけて要請して参加していただくようなワークショップの仕方をとられているのですが、実際にやはり全体の御意見が広く聴取できているのかと少し疑問がありまして、その点、いかがでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) 開くワークショップの目的にもよりますけれども、広く呼びかけを行いまして、できるだけ多くの方に参加していただけるよう努めています。ただ、結果として以前に参加したことがある人が再び申し込むようなことは考えられます。ワークショップというのは誰でも参加し意見を述べることができるという必要があるので、何度も参加している方の参加を妨げることはできないものと考えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) ワークショップの募集の仕方、また意見を聞く方法としまして、いろいろな自治体が全国的に行っております。本日、配付させていただきましたカラー刷りの資料、裏表ございます。これはシンクタンクであります構想日本の開催しております無作為抽出で市民が参加されている現状につきまして資料をいただきましたので、これを参考にさせていただきます。構想日本では63の自治体で126回の無作為抽出の住民参加型の取り組みをされているそうです。これにつきましては私も現場みらい塾という研修を受けまして、お話は伺っております。  ここで裏面を見ていただきますと、市民判定人方式、これは島田市におきましては過去に平成26・27年に実施いたしました事業仕分けの中で、当局とその事業仕分け人が行った議論を市民が傍聴して判定する方式の人たちを応募したものであります。そして市民協議会というものは市民の皆さんが自由にあるテーマについて話し合う、これを無作為抽出で募集したものであります。これを見ますと、全国的には多いところでは千葉県の白井市におきましては10%を超す応募がございます。また平均的には応募平均4.8%、また市民協議会におきましては多いところでは13.3%、平均では4%、この中には市民協議会の中で1%の右から2番目でありますが、松江市につきましては同僚議員の森議員が一度、質問されておりました。住民協議会の中で原子力発電所のあり方について市民に求め、これは反対・賛成ではなく、地元にあるものについてどのように考えているか、これを住民の方たちが話し合う機会をつくった。そして提言書をつくり市に出したというところであります。これを参考にしていただきまして、広く意見を聞く方法として市民の中から任意抽出した方たちで行うワークショップ、現在、島田市ではしまだ未来カフェがありますが、申込率1%程度という御答弁がございました。この原因について考察をされていますか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) このしまだ未来カフェでございますが、今回、3回目のときに初めてこの無作為抽出されました3,000人に対しまして、参加にかかわるアンケートを同封して意識調査を行っております。その結果、複数回答可という調査ではございますが、予定が合わない、またワークショップが苦手という回答が合わせて55%程度ございました。年代別の特徴としましては、10代、20代ではしまだ未来カフェに興味がないという回答が30%近くあり、勉強や部活動、仕事、趣味などほかのことに興味が向いているという可能性があると考えています。また30代以上におきましては、しまだ未来カフェに興味がないの回答が20代以下と比較して少なくなって、逆に今度はワークショップが苦手だという回答が多くなっています。70代までの平均でこの回答が25%近くあります。10代、20代の平均は16%程度でございますので、こうしたところの年代による理由の違いというものも顕著であると考察しています。  以上のことから、年代別で対策を講じる必要もありますので、参加を妨げる原因を取り除くことがやはり参加者をふやす一つの近道であるというふうに考えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 今、御説明の中で参加の募集の際にしたアンケートの中、予定が合わない、ワークショップが苦手だということで、なかなか参加ができなかったという回答があったということでありますが、このワークショップが苦手な人の中では、一人で参加するとすごく不安を覚えていらっしゃるということがあると思います。無作為抽出された方で複数での参加を認めることによって参加のハードルが下がるのではないかと思うのですけれども、その点は御検討されたことはありますか。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) 今お話がありましたとおり、当日初めて会った方と話し合いをいきなりするということは、やはり初めての人にはハードルが高いものと考えています。また、近年のワークショップでは市のファシリテーション研修を受けた皆さんにファシリテーターをお願いして、気軽な楽しい雰囲気の中でできるだけワークショップを行うようには工夫をしているところです。今、提案のありました知人・友人等と参加することというのも、楽しみながら話し合いに参加できるという可能性があると思います。少し完全な無作為抽出ではなくなるかもしれませんが、現状、参加者が少ない中、ふだん市政などについて発言することがない方々から広く意見を聞くことができるという意味では、目的を達成することができると思います。方法について少し検討してみたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 多くの方がぜひ参加するような土壌づくり、また方法をぜひ検討していただきたいではありますが、今回、無作為抽出で3,000人のうち回答率というのはどれぐらいあったか、数字を教えていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) 今回、3,000人のうち参加・不参加の回答をしていただいた方は、全体の約20%でございます。したがって、返信も全くない方、言いかえれば反応のない方が全体の80%でございました。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 市のいろいろな施策に対してアンケートを取りますと、大体40%前後、50%までいかないですけれども、今回、この無作為抽出の回答率が低いということは、少し残念だと思います。この80%の方たちというのをいかにして上げるかというのも一つの方法だと思います。市民参加の一番の契機というものは、そのテーマをいかにして市民が参加しやすいものにするのかとよく言われるのですけれども、2対6対2の法則、または80対20の法則というものがあると思います。2というのは大変興味を持っている方、6というのはどちらでもない、最後の2というのが全く興味がないという。この80%のまちづくりに関心がない方に対して興味を持っていただくということも必要だと思うのですけれども、市としてのお考えがあるかどうかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) お話がありましたとおり、広くまちづくりへの参画を呼びかけていくことも大切でございます。今回といいますか、結果として1%程度の申込率であるのが現状でございます。今お話があったとおり20%のまちづくりなどに関心のある方々、その皆さんが参加できる仕組みがあれば、単純計算では3,000人を対象とすれば600人の人材の発掘につながってまいります。600人という数字は現実的ではないかもしれませんが、またこのうちの何人かがキーマンとなって残りの80%の皆さんとつながり、まちづくりなどに関心を持っていただけるかもしれないという考え方もできます。ですので、この20%の方々に興味を持ってもらえるようにテーマの設定に工夫をすることも有効であろうと思います。また、市としては広くまちづくりに関心を持っていただく取り組みも進めながら、20%の方々が参加しやすくなる仕組み、これを積極的に研究してまいりたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 20%の方が参加しやすくなるような仕組み、また先ほどの御答弁で予定が合わない方とワークショップが苦手という方を合計して55%ということで御答弁があったのですけれども、予定が合わないという方は、参加したいという気持ちがある方、予定さえ合えば出たい。ワークショップが苦手という方は、もう最初から参加したくないという方なので、これをちょっと合算するのは、55%というのはちょっと違うのではないかと思うので、この予定が合わない方たちが参加しやすい、たまたま予定が合えば参加しやすいという方ですので、そこはちょっと数字を合算されないほうがいいのではないかと思います。  それで未来カフェの中で過去3回、いろいろなテーマがあったと思うのですけれども、先ほどもありましたが、この3回の中でテーマの違いによって申込率が違ったのかどうか。そのテーマの仕方で検証されているのかどうかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) この過去3回の未来カフェのテーマでございますが、第1回目のテーマは「子育てしやすいまちってどんなまち」というテーマです。そして第2回目は「楽しくつくろう緑茶化された緑のまち」、第3回目につきましては「求む、諏訪原城跡の発信のアイデア」というテーマで3回行いました。申込率といたしましては、それぞれ第1回目が1.13%、第2回目が1.10%、第3回目が1.03%でございますので、現状3回の段階ではテーマ設定による申込率の大きな違いはなかったものと考えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) この3回のワークショップ、テーマとしては難し過ぎず、割と皆さんが興味を持つ発信の仕方はしたのかとは思っていますけれども、なかなか応募率が少なかったというのはすごく残念だと思っております。  さまざまなアプローチの方法としてあると思いますが、ぜひ市民の声を聞く仕組みを検討していただきたいと思います。また、参加者がふえることが新たな人材の発掘になると思います。先ほどもこのような参加者の中からいろいろな審議会の登録メンバーになられたということなのですけれども、再度、このような発掘した人材を審議会等の委員などに選任することができているのかどうか、少しお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) 今までお話がありましたとおり、市民の皆様の声を聞くということは、市政運営に当たってはやはり基本中の基本であろうと考えておりますので、今後もさまざまな手法を検討してまいりたいと思います。この審議会委員への登用につきましては、現在、未来カフェに参加していただいた方の中から募集をして、登録を呼びかけています。現在、23人の方が公募委員候補者として登録をしていただいております。この方たちには審議会等の委員だけではなくて、さまざまな研修会やワークショップなどがあるときに参加していただくよう呼びかけをしています。今年度も3つの課から研修会参加の呼びかけのため、この名簿の利用申請がありましたが、残念ながら2つの課では参加された方がいなかったということでした。また1つの課は全体の参加者の調査をしていないので、中身が不明であるという回答をいただいております。  活用されていない理由としましては、審議会等の委員にはまだ充て職とかそれぞれ審議会等の目的と関係する団体への依頼がまだまだ多いと思います。公募委員の皆さんの積極的な登用もお願いをしておりますけれども、まだまだ少し公募の枠が少ないというのも一つの要因かと捉えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 市民の人材発掘のすごくいい方法にはなっていると思うのです。そこで審議会等だけでなくて、市民の意見を聞く場所をつくり、人材発掘、育成、意見聴取という目的から多くの公募委員、また無作為で参加した委員の活用をこれからも進めていっていただきたいと思います。  意見聴取の方法としまして今回、資料配付させていただきました表側の下側にイラストの絵が入っていると思います。第2次総合戦略の策定、これは兵庫県川西市で行いました市民会議の意見をどのように総合戦略推進会議、また川西創生本部会へ意見をどのように参考にしたかというのがわかりやすく図に示されているものであります。兵庫県川西市の市民協議会の事例では、応募者が多く応募し、たしか8%の方たちが参加し、計6回の協議会を開き、その協議会の中で各皆さんが総合戦略の中で6つの柱があり、その6つの柱の中で提案書を策定いたしました。産業の活性化、子育て・教育の充実、住宅都市としての魅力向上、文化・歴史の生かし方、生きがいの持てる地域活動の促進、そして全体をまとめた全体からの提案というものを提案書を策定し、それを総合戦略の中に生かしていただく、このような形で行っております。これは、この市民会議の中ではファシリテーターではなく、いろいろな学識経験者、または行政経験者の方が各グループのリード役になって意見を聞くような方法をとっていました。これに対して、この川西市の事例において市では少し参考にできると思うのですけれども、御意見があればお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) この川西市の事例につきましては、少し調べさせていただきました。テーマが総合戦略の策定という割とかたい内容にもかかわらず、無作為抽出の申込率が今お話があったとおり8%ということには少し驚きを感じました。この申し込みの実態とかそうしたところについては少し研究をしてみたいと思っています。また、川西市のほうでは市民判定人方式の事業仕分けもやられているようです。当市においても事業仕分けを過去行った経緯があります。一定の効果があったとは考えています。しかし、この事業仕分け委員会の公募委員の人数が限られていることもありまして、多くの市民からの意見聴取という面から考えると効果が少し限定的ではなかったのかとは思っています。しかし、この判定人方式の意見の聴取という手法に応用できれば、今行っているワークショップであったり、例えば未来カフェといった、そうしたところの事業の改善につながっていける可能性があると思っています。いずれにしましても、多くの市民の皆さんからの意見聴取が可能となる仕組みや環境、これを整え、今後も改善していく必要があると考えていますので、勉強してまいりたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 川西市、先進的にやられていると思いますので、ぜひ研究をしていただきたいと思います。  今、当市にまた目を向けますけれども、当市においてワークショップは過去においてどのような課でどのような目的のために行われてきたのか、その募集についてどのようにしたか。また、ワークショップをどのような市政の施策形成に役立てたか、その実績についてお伺いしたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) 当市におきますワークショップの開催の状況ですけれども、計画等の策定や大型プロジェクトに関する意見聴取のためのワークショップについて、今年度につきましては戦略推進課、商工課、都市政策課、また資産活用課などが実施したと把握をしております。このワークショップの募集方法でございますが、それぞれの目的に応じて一般公募や自治会、各種団体などからの推薦、そうしたものにより募集をしたと聞いています。それぞれのワークショップにおいて参加された皆様からいただいた御意見などにつきましては、それぞれの計画などやプロジェクト、そうしたものへ反映させるよう作業を進めていると聞いています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) いろいろな多方面の皆さんがワークショップに参加していただいて、その意見がたくさん出されていると思います。ぜひそれを各計画やプロジェクトに本当に反映していただいて、どのように反映されたかというのをまたぜひ見える化にしていただきたいと思いますので、またこれについては今後お願いしたいと思います。  そして、先ほどちょっとお話の中で出たりとかしたのですけれども、当市においては平成26・27年に事業仕分けを実施いたしました。これにつきましては各判定人及び仕分け人の方たちがやられましたが、現在、静岡県では実施しております事業レビューというものがございます。これは第三者の学識経験者や他自治体の職員が静岡県の事業担当者にその事業内容や成果指標などを確認し、そのやりとりを県民の判定人が評価する方法をとっております。市民に専門的な内容を少ない説明だけで理解し意見を述べることは、すごく難しいものだと思います。ワークショップにおいてもこのように大きな施策をそのまま直接言うのではなく、説明する必要もあると思います。静岡県の場合、事業レビューでこの市民判定人が後々、意見を述べる機会もあったりして、その市民の方たちが参加できるような形になっております。このような県のレビューの仕方、また今後のワークショップに何か反映できるようなものがあるかどうかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 三浦地域生活部長。 ◎地域生活部長兼支所長(三浦洋市) 今お話のありました県が行っております事業レビュー、こちらにおきましては県の政策に関しまして無作為抽出により募集した県民評価人の皆様からさまざまな御意見をいただいているということで、広く意見聴取をする有効な手法の一つであるというふうには考えています。繰り返しになりますけれども、市といたしましても多くの市民の皆様からの意見聴取が可能となる仕組みや環境を整えて、今後も改善していく必要があると考えております。よりよい意見聴取の方法について、国内の事例を広く情報収集しながら研究してまいりたいと考えています。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) この毎年、私も事業レビューにつきましては傍聴させさていただいております。この傍聴の中で県民の評価の方たち、無作為抽出で選ばれた中に大学生がすごく多く参加されております。大学生がみずから手を挙げて意見を述べたりする機会もありまして、この方たちがやはり今後、県の施策に対しての意見を述べたり、いろいろな形での協働のまちづくりに対して参加していくのではないかとすごく期待するものであります。当市においても、今、高校生などがいろいろなワークショップに参加されていると思います。この高校生がやはり当市に残っていただき、島田市で自分の意見が施策に反映されるということがあれば、すごく高校生というのが地元への愛着心というのも持てると思うのですけれども、やはりこれを人材発掘の中、ぜひしていただきたいと思います。市長、この市民協働全体に今ちょっと通させていただいていろいろな意見を言わせていただきましたが、御感想があればお願いしたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 清水議員のワークライフとも言えるべきテーマで御質問をいただき、ありがとうございました。今、関心を持って伺っていたのは、県の事業レビュー、これは県立大学とかありますから、そうした学生をお願いしているということもあるかもしれませんが、うちは5つの高校と協定を結んでいますので、高校生の人材というのは今、委員会、審議会にも活用していますし、ワークショップも入っていただいています。若い人たちの発想というのは本当にちょっと驚くような発想を聞かせてもらうチャンスもあるものですから、一つの御提案としてしっかり承って検討させていただきたいと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) それでは、(5)の統廃合された小学校の跡地につきまして再質問をさせていただきます。これにつきましては11月の議会におきまして当会派の藤本議員も質問させていただいております。それでこの跡地の建物につきましては永続的な管理・運営といったものが前提となるということで大石部長、御答弁していただいております。この跡地利用につきましてはやはり雇用の創出というものも今後、その提案の中にあれば、採用させていただきたいという御答弁もありました。我が会派が視察させていただきました曽於市の財部北中学校跡地利用、これは藤本議員も質問の中で述べられておりましたが、これは地域の住民の皆さんが組織をつくり、事業を学校の跡地活用策として考えており、指定管理者として法人を運営し、事業計画をつくって提案をしたところでありますが、この事業計画というものが永続性がないということで、採用が不可となり、結果としてたからべ森の学校として民間事業者が農業分野の職業訓練を国と県の助成を受けながら経営を担うということになっております。  若い方たちが近隣に移住し、そしてそこで体験し、数カ月の教育を受け、ここをたからべ森の学校として利活用しております。地域の熱い志、また積極的な発想のもとで事業を開始されたとしても、次世代への継承や持続性を考えたときに、将来的な事業性を計画できる民間の力が大きなものと考えられますが、どのようなお考えでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 確かに学校の設備というものが家庭用の設備と違いまして、電気料あるいは保守料といったものが維持管理費がすごく高額になります。持続可能性を考えますと、確かに地域だけでこの学校施設全体を管理運営していくことというのはなかなか難しいかと思っております。このため例えばですけれども、地域と民間の共同運営、こういったことによって活用したりですとか、あるいは基本的な運営は民間に任せて、施設の一部を地域が活用する、こういった手法を取り入れたりすることも一つ考えられるのかと思っております。
     ただし、我々が思っている中で実は地域のほうで既に何か利活用を考えているということもあるかもしれませんので、まずは最初に地域に意見を伺いたいと思っていて、今実は説明会も開かせてもらっています。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) 地元の方たちのやはり今まであったおらが学校という形、また地域のコミュニティの中心であった学校でありますので、やはり将来的に何に使いたいという気持ちというのはやはりあると思います。そして防災面においても、やはり体育館等は防災的な拠点として使いたいということで、管理はやはり市が担わなければならないと思います。たからべ森の学校におきましても、校舎は学校として使う。しかしながら、校庭、また体育館については市の管理下に置いてあるということでしておりますので、ぜひ有効な利用につきましては地元の話し合いを十分していただきたいと思います。  また、今回、GIGAスクール構想でいろいろなインターネット環境があると思います。その整備されたものを廃校になってそのまま撤去する。またはそのまま放置するものでは、宝の持ち腐れになってくると思います。大容量のインターネットが可能な設備をつくるということは、将来的にも再利用に十分使えるものであると思いますので、そこをやはり民間の企業が使えるのかどうかというものもぜひ地元の話し合いとあわせてしていただくというのも必要ではないかと思いますので、ぜひその意見はいかがでしょうか。 ○議長(村田千鶴子議員) 大石教育部長。 ◎教育部長(大石剛寿) 確かに地域の総意ということで、もう公募にかけてほしいですとか、あるいは意欲的な民間等の意見を聞きたいといって提案が来れば、当然、私たちのほうもそういった準備にとりかかっていきたいとは思っております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 萬屋副市長。 ◎副市長(萬屋正) 齊藤議員の御質問のときにも私は跡地利活用の委員長をやっているということで御発言の機会をいただきました。清水議員のお話に際しても、齊藤議員のときに御答弁申し上げたように、これは教育委員会だけに検討をお願いするというわけではなく、閉校後の財産についてはいわゆる普通財産という扱いになりますので、市長部局も今の段階から一緒に地元に入って、2月中にはもう既に2回実施をしております。3月に入ってさらに伊太地区の説明会を予定しております。いずれにしましても、持続可能性というものをキーワードに、地元に説明をさせていただき、地元に寄り添うような形で今後、進めてまいりたいと考えております。  これまで2回お話を聞いた中でも、例えばみずからそういう検討の案を考えてみたいという地区もあれば、一応、市がいろいろ提案型で事業活用について話をもちかけてほしいというお話もいただいておるところであります。そういう今回、御質問で指摘のあった民間とのヒアリングにおきましても、例えばその民間が利用する事業の担当の部局が、市長部局の担当者が地元と一緒に話を聞く、そういったこともあろうかと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 清水議員。 ◆17番(清水唯史議員) いろいろな企業から意見聴取をする機会もぜひ持っていただいて、プロポーザル的な形で御提案をいただいて、地域の皆さんとともにいいものを残していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  あと3分ですので、まとめさせていただきます。  代表質問における山本議員の質問、齊藤議員の質問においても市民ファーストに対する市長の思いが述べられておりました。次世代を担う若者を含めた各方面の人材の育成、地域のコミュニティを生かし、地元の人を育てることの重要性などを述べられておりました。  また、横山議員の女性議会開催についての質問においても、人材の発掘のための趣旨があることも述べられておりました。当会派代表の藤本議員の代表質問において、縮充の考えに基づく施策の取組、課題に対して、必要な施策に集中的に予算、人材を集中させ、幸福度を向上させる旨の御答弁がありました。この縮充の考えの中には、人口減少に伴い施策や事業を縮小させて、コンパクトで小さな幸福度で満足するのではなく、市民ができる限りその施策や事業を興味や意欲を持ち、自分事として考え、その意見をいろいろな形で伝える方法を当局が考え、市民が参加する土壌をつくることが必要であるというような著書もございます。ワークショップに限らず地域の活動や市民協働に参加するには、自分の好みや意見をあらわすことができ、なおかつ受け入れられる環境があることこそ、市民は参加したくなり、活動する人口、活動人口がふえれば、人口が減少しても充実した公共が形成されると思います。  市長だけが施策の形成に走るのではなく、職員の皆さんも視野を広く、他の自治体、研修機関、シンクタンクなどの先進事例を研究し、積極的に研修を受講し、見識を深め、広く市民の皆さんが市政に参加したくなる協働のまちづくりを考えていただきたいと思っております。  参加することの楽しさを知れば参画する意欲が生まれ、他の人がつくった計画に加わることは参加でありますが、計画の策定段階にみずから加わることは参画になり、参画の動きが活発な分野であれば、もっと高次元の現象が起こり得る、これが協働であると思いますので、ぜひよろしくお願いして、質問を終わります。 ○議長(村田千鶴子議員) 次に、佐野義晴議員。    〔12番 佐野義晴議員登壇〕 ◆12番(佐野義晴議員) それでは、質問をいたします。  大井川の水減量問題と、市長の政治判断についてであります。  リニア中央新幹線工事(以下「リニア工事」)に伴う静岡工区は2017年にゼネコンとの間で契約が結ばれ、2026年11月の完成予定とされている。それによる大井川の水資源が大量に失われることが懸念され、静岡県はJR東海(以下「JR」)に待ったをかけ、それにより工事着工のめどは立たず、課題対応への見極めは正念場を迎えている。そこで、質問をいたします。  (1)として、リニア工事に伴う大井川の水流量減対策の現況を伺う。  (2)として、各種報道情報からJRと流域市町、利水者団体の交渉は膠着状態と察するが、打開に向けての取組課題と動向を伺う。  以上。    〔12番 佐野義晴議員発言席へ移動〕 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。    〔市長 染谷絹代登壇〕 ◎市長(染谷絹代) 佐野議員の1の(1)の御質問についてお答えをいたします。  まず、平成30年8月に副知事をトップに県、流域市町と利水者11団体による大井川利水関係協議会が発足し、オール静岡の体制で臨むことを確認しております。これに基づいて、県有識者会議の傍聴、JR東海が示す対策への意見を提出してきたほか、私自身も川根本町長とともに意見交換会等に出席して、大井川の水は経済活動の根幹であり、一滴も譲ることができないと主張しております。昨年8月からは県とJR東海との協議の場に国が加わる形で議論が進められています。そして10月以降、平行線をたどる議論の整理を目的に、国が本格的かつ積極的に関与・調整に乗り出してきました。11月上旬には国土交通省大臣官房技術審議官が流域市町を巡り、私は会談の中で命の水への思いを訴えたところであります。  こうして国、県、JR東海の3者協議がメーンへと移る中、1月20日、本市が事務局となって県知事と流域市町首長の意見交換会を開催いたしました。県知事の対応方針、そして各市町とJR東海あるいは国への対応方針について、流域を代表して確認する場を設けたところであります。  次に、1の(2)の御質問についてお答えをいたします。各流域市町の首長はJR東海との具体的な交渉は県を窓口とすることを確認しております。したがいまして、現在のところ流域市町は直接JR東海に対応することはありません。もとより流量減少や地下水への影響がないとする説明と根拠、そして確実な対策について流域住民誰もが理解できる形でJR東海が示していないことが大きな課題であり、それがあって初めて次の段階に進むものと思っております。  以上、答弁申し上げました。  なお、再質問につきましては担当部長から答弁させる場合がありますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) それでは再質問をいたしますけれども、その前に一般質問への答弁のあり方について思うところを述べます。  市長はただいまも、これまでもいつもながら、答弁の終わりに再質問につきましては担当部長から答弁させる場合がありますと言われて壇上を去り、その後、大半を所管部長が答えてまいりました。このことは本市のみならず各自治体でも同じ傾向であるということは承知するが、あえて申し上げます。といいますのは、多くの傍聴者、市民から、あの場で市長の考え方を聞きたかったとする声を聞き及びます。我々議員は市民を代表して市長にまちの経営方針や、あるいは考え方をただすものであります。その場合、所管の部長等は過去及び現在までの結果と経過や行政運営に係る事務的な事柄について答えることがあろうかと思いますが、これも含めまちづくりのビジョンや政治判断を求める項目は市長に答弁を求めます。  それでは、本題に入ります。  私を含め多くの市民はリニア工事による水の減量問題が大きな社会問題になっているが、その実態がよくわからず、課題の一部を報道で知るのみであります。それで市長に正確な情報提供を求め、これからを見定めたいと思います。  なお、大井川流域8市2町の首長らによる命の水を守る一体的な行動を評価すると同時に、我々議会も6年前の平成26年2月、そして昨年1月、それぞれ議会名と議長名で県知事とJRの社長に要望書及び要請書を提出したことも御案内いたします。  それ以来、今日までを振り返りますと、JR、県とも時間が経過する中で発信される情報内容に統一性を欠き、軸のぶれを感じるニュースを見ます。そうしたことから昨年よりその打開に向けて国が行司役として加わり3者協議が開かれ、最近では新たな兆しは感じるが、それでも議論の本質がどこにあるかわかりにくい状況であります。  これはそもそも論になりますけれども、この問題の源は河川法の許可権限を持つ県が水の確保や住民の不安解消に向けてJRと交渉をしていると思います。ところで、その許可権限とは別に一般論として水源、水脈付近の土地の活用は、所有者や地権者に一定の権利があると思いますので、これは確認をいたします。ただ、この土地の大半を民間企業が所有し、しかも本市の行政管理区域外のため、情報量や提供に限りがあると思いますけれども、でも、その関連企業が本市に所在することから、あえて伺いをいたします。  まず、JRと民間と間で既に地上権等の売買や土地の利用等の承諾はされているのか否か、また市はこの企業と水利権などにかかわる情報交換や意見交換等、どの程度の共有認識を持って今日に至っているか、お尋ねをします。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 私が伺っているところによれば、土地をお貸しする前提として県知事の許可が要るとお伝えをしてあると聞いております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) これからの質問に当たりまして、報道から知り得た情報のまず事実性について確認をいたします。  まず、大井川の水量、水質、地下水を維持できる手だてをJRに求めるもので、リニアそのものには反対をしていない。着工への同意をインフラ整備や金品に置きかえることはない。どこかで折り合いをつけ、妥協することではない。さらに言葉のあやであっても、一滴の水の念書も許さない等々、趣旨発言をしたとこれは知るが、これに間違いないか市長、イエスかノーで端的にお答えください。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) ほぼそのような発言をしておりますが、ただ、一滴も譲れない、着地点を見出す、どちらなのかというような御質問については、これは交渉事でありますので、発言に矛盾はないと私自身考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 今これは反問権になると、私がそれを答えるのもおかしいと。着地点ということは、今私は言葉を一切使っておりません。  一応、基本的にはそうだということですけれども、この後も新聞報道の報道内容を輪切りに、そしてその解決の受け取り方が私が間違いがないをもとにお尋ねをしますけれども、ここで市長に発言趣旨を確認したいことがあります。それは県との交渉に当たって、流域の10の市町で協議会を立ち上げ、窓口をここに絞って交渉していると知るが、その協議の内容の一部が市長と記者との一問一答方式で報じられた記事を読みました。要点は、記事の文脈から知事の発言にあった水と環境を取引材料に、代償として空港新駅をJRにつくらせるとか、他県で地元の要求に応じて駅をつくった費用の平均くらいの額が目安になる等々を前提に記者は市長に、知事が着工条件に地域貢献を求めたがどうかに対して、市長は私たちは地域貢献を求めない。これは一人称ではなく三人称の一人称になると思いますけれども、で、この私たちとは今言う10人の委員か、それとも別の考えを持った委員がいらっしゃったかお尋ねします。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) そのときのインタビューは私に対するインタビューでありますので、私たちはというのは島田市はと受け取っていただければと思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 再三申し上げますけれども、私はこれは新聞でしか読んでいませんのでわかりません。それでもう少しその協議会の一体感についてお尋ねをしますけれども、ある首長が地下水への影響が解明できない場合、工事をやめるとか、ルート迂回と言ったと知るが、工事とその後の影響の因果関係を立証できないということは、そこに参加している首長は十分に御理解したと思うのです。そうした中で、市長とその協議会はこの発言に対しどのように思われたのか。具体的にはほかに賛同者はいたか否か伺います。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 10人の首長はそれぞれ御自分の意見を持っておりますので、全く一本化ということでもございませんし、それがたった一人ということもなくて、さまざまな御意見がございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) これは御案内のとおり、過去、上越新幹線中山トンネルにおいては出水によりルートの変更事例や、今言うそれぞれの首長の置かれた政治背景もあったとするが、それでもこの言葉にこだわりますけれども、首長は国を構成する自治体の長であるがゆえに、言葉として申しわけないけれども、一般市民ならともかく、今に至った時期にこうした発言に私は疑問を感じざるを得ないと、そんなふうに感じました。これは私の感じです。  次に、昨年、県知事はリニア工事と水資源や南アルプスの自然環境の保全を両立させる腹案を持って課題に信念を持って臨んでいると報道で知りました。市長はこの発言趣旨をどのように読み取り、どのような見解を持たれたのか。また、協議会はどのような評価をしたか伺います。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 県知事は南アルプスの自然の問題や、それからリニアと水の保全、両立できるとおっしゃるときもありますし、それから水の保全のほうが大事で、リニアは要らないというようなことをおっしゃる場合もございます。その両方も聞き及んでおりますが、県知事の真意がどこにあるのかということについては私もよくわからない。ぜひ県知事の本心といいますか、お考えを聞かせていただきたいと思っているところでございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 言葉として両立というのは非常に耳ざわりがいいけれども、私は思いますけれども、課題の性格上、現実的には難しいと思います。ただ、一方で先が見えない中で、その言葉に可能性も期待したいと思いますので、今市長がおっしゃったように、県知事に確認を取っていただき、その真意を市民に伝えていただきたいと思います。  ところで、この協議会の立ち上げ経緯、例えば呼びかけ人とか座長等、先ほど1月20日ですか、本市が事務局と言いましたけれども、その辺の協議会の構成をちょっとお尋ねします。 ○議長(村田千鶴子議員) 鈴木市長戦略部長。 ◎市長戦略部長(鈴木将未) 協議会は大井川利水関係協議会のことでお話をさせていただきますと、関係の8市2町、それから利水関係者11者、それにもちろん県が入って協議会をつくっております。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 部長、今、私はその中で座長というのを聞きたかったのだけれども、いたらです。 ○議長(村田千鶴子議員) 鈴木市長戦略部長。 ◎市長戦略部長(鈴木将未) この協議会につきましては、座長というのは県です。それから最近8市2町で行っています協議につきましては、事務局として島田市が行っております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 答弁の解釈に非常に難儀しますけれども、いずれにいたしましても、いずれの組織も会を代表する人が会の運営に及ぼす影響は大きいと思いますので、そこで大井川水系の多くの水利に関連する首長として市長にお尋ねをいたします。  まず先ほどに戻りますけれども、河川法の権能について市長は広報しまだの羅針盤で本体工事に利水者の同意が必要とするルールはないとするJRの考え方に強い危機感を感じると記述があります。また、県知事は国土交通省は工事で大井川に流量減少の影響が出た場合、JRに施工命令をできる。そして国は環境アセスメントや着工許可の政策判断を置いている。判断をするのは県と報道で知りました。  そこで市長にお尋ねしますけれども、これらを念頭に、県に対して河川法の許される範囲で、この程度は地元の要求ができるという独自感をお持ちか否か。また、工事施工の条件に県との話し合いの中で地元同意に関する項目があったかなかったか。あったら教えていただきたい。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 河川法の許可権限を持っている川勝知事にその工事の許認可の権限があるというのは、そのとおりであります。私ども流域の10市町は、県知事がおっしゃっていただいているのは、流域の思いを大事にすると。その流域の同意なくしては、この工事にも同意できないということでありますので、協定書の中にはこの10市町の思いを盛り込んで協定書を結び、その後、工事に至るというふうに私は認識しております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) もう少しお尋ねしますけれども、国の言う政策判断を終えていますよね。これまでの県知事発言にあった、例えば代償として地域貢献を求めた等々から察するに、これは県の判断は着工までは一定の条件を満たせば致し方ないと読み取れるが、市長及び協議会は県の判断をどのように受けとめているか伺います。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 私ども10市町の首長は直接県知事からお話をいただいておりますが、地域振興やリニアの新幹線新駅のことは発言の後、取り下げておられます。私どもの前でそういった地域振興と引き換えにこのリニアの工事、水のことを譲歩するようなことは一言も県知事はおっしゃったことはございません。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 今、市長の答弁にありました。そのことはこの後、ちょっとお尋ねしますけれども、過日、この志太3市の自治会連合会長が県知事に、JRが国の専門家会議の結論を待たずに補償方針を示したことに批判というような報道を読みました。また一方で、これを契機に地域の発展を願う声と、それぞれが置かれた立場で判断の基準が違うことも改めて知るところであります。いずれにせよ為政者はそうしたそれぞれの思いの違うのを一つにまとめるというか、導く責務が為政者にはあると。そうした中で県知事は変わったと言われてはそれで終わってしまいますけれども、順序としてはリニア工事は県に全くメリットがないと言われ、確かにここに住む流域住民は駅もないことに対して同じ考えを持つ方が多いと思います。しかし、それであっても各首長は政治家であるがゆえに、将来の住民生活を見越した幾つかの選択肢を持った対応があって私はしかるべきだと思います。そこで市長にそうした何かをお持ちかどうかお尋ねします。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 志太の3市の自治会長が県知事のもとに伺ったときに、専門家会議の結論が出る前にその補償のこととは何だというお話が、確かにそういう記事を私も読みました。そのことを聞いて私が思ったことは、いかにJR東海に対する不信が強いかということであります。これは10市町のどの首長も共通していることであり、これは単にリニアの工事のことにとどまらず、JR東海と地域振興という意味で我々周辺市町の連携がこれまでに全くないということのあらわれであると私は思っております。  また、この件につきまして私は水の流量の保全といいますか、回復とそれから地下から湧き出る水の水質の保全、それから地下水の影響の回避と、この3つの大きなテーマがあるのだと思うのです。表流水の問題については、これは上流部の例えば椹島より上流の大井川の支流においては変える可能性もあると私自身の個人の判断ですが、そのようにも思っております。しかし、私が問題としているのは、大井川の中流域において流量が減らないという手だてについては、方策があると私自身は考えております。難しいのは地下水です。すぐに影響が出ず、何十年後かに出た影響について、それがリニアの工事が原因であるということを立証するということは大変に難しいことでございます。こうしたことを信頼を持って約束できる手だてというものは、これからの交渉の中で大変大きなポイントを占めると考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 今、その市長が水の水量とか水質ということは冒頭確認して、それに間違いなのだということで、これはみんな共通認識を持っていると思います。そうした中で、今の連合会長のところに戻りますけれども、いずれにいたしましても今後の方向が見定まらない中で、私自身がその言葉を今否定してしまうことになろうかと思いますけれども、補償に関する質問に十分に違和感があることは承知しますけれども、あえて確認とお尋ねをします。それは、空港新駅設置問題であります。このことは毎年、当市の産業界を代表する商工会議所から地域経済の発展を願って要望書が出されていることは御案内のとおりであります。ところで、先ほど市長が前もって言っていただきましたけれども、昨年県知事が新幹線駅等を代償の見返りとして望んだと申し上げましたが、ことしの1月の新聞に新駅設置を交渉手段にするという邪推もあったので払拭したいとする旨の、これは新聞報道で知りました。市長及び協議会は県知事の短期間での発言趣旨の違いにどのような見解を持たれ、県知事とどのような協議をしているのか、あわせまして市長として商工会議所の要望にどの程度、今後、どのような対応が図られるか、それぞれお尋ねをします。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 私ども10市町の首長が県知事と意見交換をした際に、この新駅設置の問題は出ておりません。その場では話し合ってはおりません。しかしながら、私の意見として言わせていただくならば、リニアが名古屋までつながったからといってのぞみの数がそんなに減るとは思えません。実際にこだまが空港下の新駅にとまる可能性が少しでもあるとすれば、大阪までつながって以降のことではないかと思います。また、商工会議所は要望書を毎年提出してくださっていますが、それは地下駅、空港直下の駅でいいと言って要望しているわけではないのです。以前からあるとおり初倉側、島田側に新駅をという要望はいまだに商工会議所はその思いを強く持っておられます。ただ、県知事の意向を酌んで直接的に表現していないだけであります。そうした中で、これが請願駅という形でもしできるとなれば、一度、県議会でその費用について、たしか私の記憶では400億円から500億円ぐらいと言われたと思います。そのうちの5分の1だって島田市で出すことができるかと言えば、これは現実的に大変難しいことであります。まして空港新駅の地下駅ということであれば。ただ、このことは今そんなに具体性のある話題ではありませんので、私はさほど気にしてはおりません。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 今言う地下駅というのは、これは私は今、発言しませんし、過去、新聞等では出まして、多分この問題は2010年、要するに今から10年くらい前にそういう話が出て、そのときに今市長が言われたように新駅として初倉側、あるいは駅の直下の西側の話が出たと思います。そうした中で私がお尋ねしたのは、市長が、県知事が昨年そうしたのを要望として望んで、ことしになって約半年くらいに引っくり返ってしまったのですよね、言っていることが。いや、それが私はちょっと理解できなかったもので、市長に協議会としてどういうふうに県知事と話をしているのだかと。それでそれに対してこの島田の駅というのは、8市2町の皆さんも同じような思いがあるかもしれませんけれども、これは商工会議所から当市に要望を出しているから、その対応をどういうふうに考えるか。一つは例えば商工会議所の皆さんもそうした会議の内容を知っていますから、ちょっとの間、御理解をいただいて何とかというような、そうした市長の考え方を聞きたいということです。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) まず10の市町において県知事とこの空港新駅のことについて話したことはないということです。そして、商工会議所からいただいている要望に対しては、毎年その回答を直接お目にかかって説明をしております。そうした中で空港新駅の可能性の問題、それから請願駅としてつくると大変難しい状況であること、そうしたことをきちっと説明をさせていただいております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 次に、市長は新年度の施政方針の中でリニアは日本経済発展の起爆剤や国家プロジェクトで、その整備を願う声と大井川の水の恵みを後世につなぐ思いを両立させなければならないと搭載されていますよね。ところで、これに対して言葉のあやになろうかと思いますけれども、一滴の水の減少も許さないとか、地域貢献を求めないとする発言趣旨に比べると、私は何かトーンに違いを感じてなりません。そして、その質問をこの事業を日本経済の発展の起爆剤とするならば、この島田市を含め地域住民にとってはそれは日本経済の発展も望むところであり、あわせて地域経済の発展やその道筋とか具体的な方向性を示さないと、言葉だけでは市民はわかりません。そこで、市長が両立という言葉を使いましたけれども、両立させる構想というのはどういう構想であるのか。そして、この地域に限定した場合の地域経済を発展させる起爆剤の具体的なシナリオを教えてください。
    ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) まず地域貢献を求めないと言っている真意は、今、水のことを交渉しているのであります。私は大井川の水の保全についてプラスアルファの何かをしてくれと言っているわけではありません。今あるものを今あるとおりに維持するということを求めているということの意味で使わせていただいている言葉です。  また、一滴も譲れないというのも、これも交渉の中でお話をさせていただいておりますけれども、まだ直接的な交渉に至っていないのです。その中で両立させる構想をどういう落としどころがあるのか聞きたいという趣旨の御質問かと思いますが、これを言ってしまったのではこれから先の交渉の手がなくなるわけですから、今ここでお話しすることはなかなか難しいです。ただ、スーパーメガリュージョンというような構想全体は、下手をすると東京と名古屋、東京と大阪はとても近くなるけれども、東京と島田はもっと遠くなるということです。そういうこの大きなスーパーメガリュージョンという考え方の中で、どうやって当市のこの地域の静岡の地域経済の発展を支えていくのかということについては、これは当市だけではなくて、経済発展と社会的課題の解決ということを一体的にこれから考えて、新たな現実を見据えた成果をつくっていかなければいけないと思っています。私は、先ほど10の市町の首長はいろいろな意見があるとお話をしました。本当にいろいろな意見があります。しかし私自身はこの工事、もうやめられないところまで来ていることは事実だと思います。ルートを変えてくれというのも難しい話です、もうここまで来ていれば。だったら、工事は国が定める専門家会議の意見が答申が出たところで、県にそれが来てどうするかということをまたみんなで考えることになると思いますが、そんなに残された交渉の時間が長いとは思っておりません。そうした中でいかに現実を見据えた交渉ができるかという意味においては、専門家会議の意見が出てから補償の交渉を云々するというのではなく、やはりJR東海は今全く信頼を得ていないわけですから、その信頼を得るための努力、これをやはり見せてもらわないとならないと思っていて、そういう意味では私はJR東海の話を聞いてもいいとお話ししたことがございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 何か話が横へ行ってしまったような気がしてなりません。そうした中で、今言う地域経済の発展というのは誰も望むことであって、駅がなくて直接的な効果がない中でもそうした経済発展を狙う。それに対して市長として現在のお立場、あるいは腹案ということで、そうした手の内は今のところ出ていないけれども、それこそ腹案として中にあるということだと思います。  そうした場合に今、次の総合計画も予算の中にそうした予算づけの位置づけがありますよね。それができるだけ早い時点でそうした腹案ではなくて、要は市民に理解が得られなくては、執行者だけ理解してもしようがない。それをわかる努力をしてくださいと。今が早いなら早いでそれは結構です。そういうことで、そこは大いに期待をします。  そうした中で、それでも今の言葉の端の中にもありますけれども、これまでの発言趣旨を市長の政治理念、例えば代償を求めないとか、一滴の水も許さないという言葉を頭に入れていると、今の経済の発展とかというのが私には整合性が矛盾しているように感じてなりません。そこで、変わったことは変わったことで結構なのですけれども、そうした方向転換というのですか、いつの時点でそうしたような変更せざるを得ないきっかけというか、発言趣旨を変えた思いをちょっとお聞かせください。  というのは、今までのあれからいくと、地域経済発展という言葉は市長の頭の中にあっても、私の知る範囲では公表されておりません。そうした中で、地域経済の発展ということはリニアを代償として何かを求めたということに解釈するから、トーンが違ったと私は解釈しました。私の解釈が違うといったら、これは理論が成り立ちませんから、その変えざるを得なかった時期がいつで、なぜ変えたかということをお聞きしています。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 変えてはおりません。地域経済の発展ということは、例えば新幹線新駅もそうですけれども、すぐにはできないかもしれませんが、この新駅が空港の下であっても初倉側であってもできる。そしてまた静岡県内、静岡にひかりが、浜松にもひかりがもっとふえるということであれば、これは静岡の経済にも大きな効果があるわけです。私が代償を求めないとか一滴も譲れないと、これを言っているのは、水を守るという覚悟のためにお話をしていることであって、先ほども交渉事だとお話をいたしました。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 今、自分の発言をまた頭からひっくり変えちゃうかもしれませんけれども、私は首長としてこのことに限らず、一度発表した計画案等々も、場合や必要性に応じて見直しはあってもいたし方ないと。ただ、それに当たっても、誰にでも理解が得られる説明が必要だと思います。  ないならば最後の、最後というか全ての負担を担うのは市長ではなくてここに住む住民だと思います。そこで何かお答えがあるのでしたらお答えください。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 誰にも理解できる説明をというのは、私ども10市町が集まっても、そのときもそういう話題が出ました。もっと市民にわかりやすく伝えていかなければ、何が課題になっているのかもよくわからないというような意見も出ておりまして、これはもっとわかりやすく伝える努力をするということを、JR東海からそういう説明を求めようということで1月20日に話したところでございます。  そしてあともう一つ、いつの時期になったらという話です。私は今、国土交通省が間に入ってやろうとしている専門家会議、これもそんなに長い期間はかからず、ある程度の結論が出てくるのかと思っておりまして、そのときは一つ大きな今後どうするかという見直しのターニングポイントになるのではないかと考えております。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) それでは、ちょっとここでまとめ的になりますけれども、新聞等で、あくまでも新聞ですけれども、現在の科学では県外への水の流出の完全防止は困難や、工事前の影響を100%予測することを難しいとするならば、対応は、これは私の考え方ですけれども、2つに分かれるのではないかと思います。まずは、水の減少など工事によるマイナスの影響がないとする担保がない限り着工は絶対に認めない。つまり一滴の水の減少も許さないといった信念というのですか、その強い意思をあくまで貫き通すか、これに対して、今多少答弁がありました。それとも住民ファーストを一義に、これは新聞等にも出ておりますけれども、保証期間を無期限とした瑕疵担保責任等を明記した覚書を結ぶことも、これは政治判断の一つだと思います。  そこで、市長はこれらを念頭にどのような判断を考えているのか。そして協議会としてリーダーがいなくても、当市が事務局であるとするならば、私はその大きなキーになっているのは市長ではないかと思います。そこで、幾ら合議制にしろ、市長として協議会をどのような着地点に導くか、その方向性をお尋ねいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 工事によるマイナス影響なしとしなければ着工は認められないというのは、これは10の市町、そして利水者、皆の共通の思いであります。そのときに何かあった場合の補償請求受付期間、これをこれまで約1年と言われていたところを無期限とするということ、それから補償費の歳出の対象期間、いわゆる補償の内容について、一般的な公共工事だと5年から30年と言われているものを、これを期限なし、無期限と、今はまだストレートに無期限とは言い切れないというようなことをJR東海の副社長が話しているという記事を新聞で読みましたが、その問題。それから立証責任の問題が、国が設置する有識者で議論を踏まえてさらに検討するということですが、たとえ第三者機関を持ったとしても、リニアの工事が原因で水が減ったかどうかということを立証するのは大変難しいです。また、どんなに専門家の方たちが話し合ったとしても、工事には不確実性というものが伴う。絶対これで大丈夫ということはないわけです。その不確実性の解決には限界があるということであれば、受任の範囲を争うということになりますから、ですから先ほどお話ししたような期限だとか期間だとか立証の方法だとか、そういったことがこれから話し合いの中で補償期間をどうするかということとあわせて考えていくことになると思います。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) 協議会の一体感についてちょっと私は、これは新聞での輪切りの報道とか漏れ聞くところによりますと、ある首長が国との対立を前提にほかの予算を削られては困るといった本音発言も知りました。これらからして、地域事情の違う各地域で構成する協議会として、一体的なとりまとめは難しい課題と察しますけれども、それでも遅かれ早かれ落としどころを決める時期が来ていると思います。  そうした中で選択された結果は、今はもとより次世代に及ぼす影響ははかり知れないもので、それだけ協議会の責任は大きく、その交渉力アップはこれからの県との交渉の中で重要な課題になると思います。  それで私は思いますけれども、この交渉力の源は、島田市においては市民力、地域においては住民力、いわゆる各市町それぞれの市民の意識にほかならないと思います。そうした中で市長は大井川を地元中の地元と語られました。この問題に対して市民の意見とか意向をいかに集約し判断をするのか。また協議会として地域事情の違うおのおのの住民意見をどのように集約し、それに向けてどうした導き方を考えているかお伺いいたします。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) 佐野議員おっしゃるとおり交渉力の源というのは、まさに市民がどう考え、どう後押ししてくれるかということにかかっています。私は大井川が市のど真ん中を流れ、そしてこの市に立地する大きな企業、みんな島田のこの大井川の水を経済の源として立地しているのです。沿岸部になればなおのことそうです。そうした経済の根底、根幹がこの大井川の水によっているということを私たちはもっともっと認識する必要があると思っております。いたるところで出掛けていっても水の話は必ず移動市長室でもしますし、ほかの集まりに行ってもこの水の問題は質問や意見でたくさん聞いております。こうした中で、水を守れという意見が多い中で、もう一方では経済的なことも考えると。水のことは大事だけれども、この静岡の経済が損をしないような方法を考えろという意見もしっかりと聞いているところでございます。 ○議長(村田千鶴子議員) 佐野議員。 ◆12番(佐野義晴議員) いずれにせよ、ここに住む住民は水が減ることを了とする人はほとんどいないと思うのです。よって、我々としては協議会の今後の行き先を注視し、事あるときは市民一体となった行動が求められると思いますので、この後も引き続き正確な情報提供を求めて、質問を終わりたいと思います。  以上です。 ○議長(村田千鶴子議員) 染谷市長。 ◎市長(染谷絹代) ありがとうございます。市民の皆様方の関心の高さ、そして後押しがなければ、この水のことも守れません。ぜひ佐野議員を初め皆様方の御協力を仰ぎたいところでございます。また、要望書を国と県に出していただきまして、まことにありがとうございました。 ○議長(村田千鶴子議員) 以上で通告による一般質問を終わります。 ――――――――― ◇ ――――――――― △会議規則第35条の2に基づく資料要求について ○議長(村田千鶴子議員) 次に、日程第2、会議規則第35条の2に基づく資料要求についてを議題といたします。  明後日、3月11日水曜日に予定しております議案質疑にかかわる資料の要求につきまして、議案第15号について、第2表債務負担行為、金谷地区生活交流拠点整備管理運営委託の限度額の設定根拠及び事業費削減に関する資料、歳出2款1項1目一般管理費中、臨時職員、嘱託員の人数及び人件費について、令和元年度と令和2年度の全事業での比較がわかる資料、同じく歳出2款1項1目一般管理費中、会計年度任用職員に関する令和元年度との人数比較表、歳出2款1項7目行政経営費中、仮設水洗トイレ車両の仕様書、2款7項3目バス交通対策費中、令和2年度の年末年始、12月29日から1月3日運休に関するアンケート調査の結果、3款2項4目児童福祉施設費中、公設民営児童クラブの委託先の選考評価のわかる資料、4款2項2目塵芥処理費中、旧清掃センターの解体箇所と解体経費の算出に係る参考資料、以上の7点を執行当局に求めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(村田千鶴子議員) 御異議なしと認めます。よって、ただい申し上げました資料を執行当局に求めることに決しました。  執行当局におかれましては、ただいま申し上げました資料の提出につきましてよろしくお願いいたします。 ――――――――― ◇ ――――――――― △散会の宣告 ○議長(村田千鶴子議員) 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。  次回は明後日、3月11日水曜日午前9時30分から本会議を開きます。  本日はこれをもちまして議事を閉じ散会いたします。       散会 午後2時44分...