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平成24年 3月 定例会-03月01日-03号

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  1. 伊東市議会 2012-03-01
    平成24年 3月 定例会-03月01日-03号


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    平成24年 3月 定例会-03月01日-03号平成24年 3月 定例会             伊東市議会3月定例会会議録(第8日)                平成24年3月1日 ●議事日程  平成24年3月1日(木曜日)午前10時開議 第1 代表質問 ●会議に付した事件 議事日程と同一。 ●出席議員(22名)  1番  掬 川 武 義 君        2番  重 岡 秀 子 君  3番  森     篤 君        4番  浜 田 修一郎 君  5番  榎 本 元 彦 君        6番  佐 山   正 君  7番  横 沢   勇 君        8番  杉 本 一 彦 君  9番  鳥 居 康 子 君       10番  長 沢   正 君 11番  楠 田 一 男 君       12番  井 戸 清 司 君 13番  佐々木   清 君       14番  西 島   彰 君
    15番  四 宮 和 彦 君       16番  鈴 木 克 政 君 17番  浅 田 良 弘 君       18番  稲 葉 正 仁 君 19番  稲 葉 富士憲 君       20番  三 枝 誠 次 君 21番  宮 﨑 雅 薫 君       22番  土 屋   進 君 ●説明のため出席した者 市長                   佃   弘 巳 君 副市長                  石 井   勇 君 副市長                  原     崇 君 企画部長                 梅 原 誠一郎 君 企画部企画政策課長            杉 本   仁 君 同秘書課長                鈴 木 健 支 君 同情報政策課長              三 間 雅 之 君 理事                   水 口 秀 樹 君 総務部長                 若 山   克 君 総務部庶務課長              泉   將 好 君 同財政課長                中 村 一 人 君 同課税課長                杉 山 勝 二 君 同収納課長                藤 原 一 德 君 市民部長兼危機管理監           鳥 澤 秀 壱 君 市民部生活防災課長            堀 井 裕 三 君 同環境課長                石 井 裕 介 君 保健福祉部長               日 吉 一 三 君 保健福祉部社会福祉課長          高 橋 一 也 君 同保険年金課長              野 田 研 次 君 理事                   山 木 勇 一 君 観光経済部長               三 好 信 行 君 観光経済部観光課長            堀 野 順 章 君 同産業課長                荻 島 友 一 君 建設部長                 牧 野   昇 君 建設部都市計画課長            山 田 隆 一 君 会計管理者兼会計課長           三 浦 章 子 君 上下水道部長               佐 藤 活 也 君 消防長                  築 山 繁 信 君 消防本部予防課長             森     一 君 同企画指令課長              青 木 明 夫 君 教育長                  佐々木   誠 君 教育委員会事務局教育次長         鶴 田 政 利 君 同参事兼幼児教育課長           大 川   浩 君 同教育総務課長              稲 葉 繁太郎 君 同学校教育課長              大 川 幸 男 君 ●出席議会事務局職員 局長      野 満 勝 二   局長補佐  冨 士 一 成 主査      富 岡   勝   主査    稲 葉 育 子 主事      鈴 木 穂 高                 会        議                 午前10時   開議 ○議長(土屋進 君)おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(土屋進 君)まず、諸般の報告をいたします。  12番 井戸清司君から遅刻の届け出がありましたので、ご報告いたします。  以上で諸般の報告を終わります。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(土屋進 君)この際、申し上げます。当局から発言の申し出がありますので、これを許可いたします。 ◎総務部長(若山克 君)おはようございます。代表質問に入る前の貴重な時間に説明の機会をいただき、ありがとうございます。本定例会に提出の市議第48号 平成23年度伊東市病院事業会計補正予算(第1号)の一部に誤りがあり、本日、文書で通知をさせていただいたところでございます。  訂正は、議案66ページの第6条におきまして、「予算第6条」を「予算第7条」に訂正をさせていただくものであります。大変ご迷惑をおかけいたしまして、まことに申しわけございませんが、よろしくご了承の上、お取り計らいいただきますようお願いいたします。申しわけございませんでした。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(土屋進 君)これより議事に入ります。 △日程第1、代表質問を行います。代表質問は、申し合わせにより、1人1時間30分以内、関連質問なしで行います。  質問準備のため、暫時休憩いたします。                 午前10時 1分休憩                 ───────────                 午前10時 1分再開 ○議長(土屋進 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  まず、正風改革クラブ 宮﨑雅薫君の代表質問を許します。              〔21番 宮﨑雅薫君登壇、拍手〕 ◆21番(宮﨑雅薫 君)おはようございます。正風改革クラブの宮﨑です。これから通告に基づき、市長の施政方針と平成24年度予算につきまして代表質問をさせていただきます。  初めに、平成24年度予算や今後の財政運営についてであります。  平成24年度予算規模は、一般会計220億5,000万円、特別会計、病院・水道事業会計を含め、総額で619億8,497万3,000円、重複額を差し引いた純計総額583億9,264万6,000円で編成されております。一般会計の財源構成については、自主財源が124億950万7,000円で、構成比56.3%、依存財源は96億4,049万3,000円で、構成比43.7%であり、自主財源の構成比は年々低下しており、財政基盤の安定性と行政活動の自立性は弱くなっております。  また、歳出の性質別内訳を見ると、人件費や扶助費、公債費などの義務的経費は123億7,176万9,000円で、構成比は56.1%に上り、一方、投資的事業費は、富戸、池小学校屋内運動場耐震化工事南中学校校舎耐震化工事を平成23年度3月補正予算に前倒したとはいえ、14億6,501万円にとどまり、構成比は6.6%と財政の硬直化がうかがえます。このような状況で、市長が言われる「伊東創造」に向けての集大成を図る予算編成作業は、大変なご苦労とご配慮を重ねられたことと推察するものであります。  そこで、まず1点目の質問といたしまして、歳入の根幹である市税に関し、個人・法人市民税、固定資産税、入湯税及びたばこ税などの予算額の積算に当たり、現状の市内経済状況をどのように把握し、反映したのかについてお伺いいたします。市税全体では111億4,064万1,000円の歳入予算で、固定資産税の評価がえの影響により平成23年度当初予算より4億5,266万2,000円、率にして3.9%の減少であるとの説明でありました。市内の経済状況については、東日本大震災やデフレの長期化、円高などの影響で宿泊客数や来遊客数は減少し、建設業においては、資材の高騰や建築確認申請の減少などで厳しい状況であり、小売業については、依然として続くデフレによる売り上げ単価の減少や大型店との競合による客数の減少などで同じく厳しい状況にあります。給与所得者も同様に年間総所得額は減少し、失業率も高い状態が続いております。  課税客体の収入が減れば、税収も減少するのは当然であり、このような状況は、個人・法人市民税や入湯税収入に影響を及ぼし、禁煙運動の高まりで市たばこ税も予算どおりの見込みが厳しいと推察いたしますが、当局としてどのように現状を把握し、市税収入をどのように見積もられたのかお伺いします。  2点目として、市税の公平負担及び歳入確保の観点から、平成24年度における市税滞納繰越分の徴収計画を伺うとともに、収納課内に滞納整理専門部署を設置すべきと考えるが、市長のお考えをお伺いいたします。市税収入で見ますと、収入未済額は26億7,752万1,473円となっており、平成23年度末の状況においても大変大きな累積滞納額を抱えていると判断しております。過去の監査意見書では、財政を支える主要財源である市税を確保するためには、自主納税の推進と税の公平負担の見地からも実効性ある措置を講じられたい。滞納整理に当たっては、滞納者の状況を十分に調査・分析した中での的確な納付指導、さらに、悪質・誠意なき滞納者には、不動産競売などの法令に沿った厳格な滞納処分も含め対応する中で、収納率の向上と累積滞納額の圧縮に努め、財源確保に最大限の努力を傾注されたいとしております。  私は、これらの指摘事項を具体的に実行するために、滞納整理に当たる職員の知識とノウハウ、指導力向上などのための定期的な研修制度と、面談指導や現地調査などの実践教育の必要性を強く感じております。滞納整理に当たっては、担当者には法律知識や面談、調査の手法、交渉力が必要とされ、人間力が要求されます。現在では、県に滞納整理機構が組織され、多額、悪質な滞納案件の徴収を本市でも委託しておりますが、市税の滞納分については、臨時的な徴収体制だけでなく、専門部局を設置し、滞納の件数や金額に応じた人数の徴収担当者を配置し、可及的速やかに収納未済額の徴収を進めるべきと考えます。もし当局内部でこのような体制がとれなければ、税務署や金融機関OBなどの債権管理の経験者を臨時で採用するなど、実効性の高い対策を講じるべきと考えます。市税の公平負担の観点からも、積極的な滞納分の徴収をお願いするとともに、その徴収計画や専門部署の設置についてお伺いします。  3点目として、新市民病院建設環境美化センターの更新改良整備などの大型事業による平成24年度以降の市債現在高やその償還見込み、及び、公債費比率の見込みについてお伺いいたします。一般会計の市債現在高は、平成23年度末の見込みで232億1,722万3,000円で、1年分の予算額を上回る額であります。その市債の元金と利子の償還科目である公債費は、平成24年度予算では28億6,002万5,000円、構成比13.0%を計上しております。一方、歳入であります市債は、18億5,040万円となっております。大型事業である新市民病院建設環境美化センター更新改良整備工事が始まり、それぞれの事業費の起債が年度ごとに行われておりますが、償還については、元金の据え置き期間が終了する平成27年度ごろから償還額が大きくなると仄聞しております。  道路や社会福祉施設などの公共事業は、現在の住民だけの税負担だけで行うものではなく、その耐久性、利用性などから将来の住民にも負担をしてもらうという理論から起債されるものですが、市債の借り入れは、当該年度の財源確保と後年度の負担の増加という二面性を持っており、将来にわたっての健全な財政運営への配慮も必要であります。このような観点から、今後の市債の借り入れ計画や償還見込み及び公債費比率の見込みについてお伺いいたします。  次に、「場の力が創造する魅力・活力のあるまち」に係る事業についてお伺いいたします。  1点目として、本市の基幹産業である観光業は、民間に収益を生む重要な事業と考えるが、誘客宣伝事業観光振興事業予算の積算内容やその効果についてお伺いいたします。  本市の産業の基幹は観光業であります。年間宿泊客は、平成3年の394万1,800人をピークに減少傾向が続き、平成22年の統計では270万3,000人となり、最盛期に比べ123万8,800人も減少しております。昨日、2月29日に送付いただいた商工会議所の2011年伊東経済指標では、23年度の宿泊客は、242万900人とさらに減少し、観光地である伊東は、自然災害や世界的な景気変動を一番最初に受けやすい地域と痛感いたしました。テレビ番組などでよく取り上げられている大分県の由布院温泉の年間宿泊客数は、平成22年で71万5,910人ということですので、伊東市の宿泊客の減少数は、由布院温泉以上の規模の観光地がそっくりなくなってしまっているという状況と同じであります。  平成4年から始まった宿泊客の減少傾向は、直接的には旅館、ホテルや寮、保養所などの宿泊施設の倒産や事業廃止などの社会問題を引き起こし、間接的には出入り業者である鮮魚や青果、肉、米、酒などの食料品店を初め、物品納入の卸・小売業者、メンテナンスやクリーニング業者、さらには造園、畳、電気、内外装などのリフォームを行う建設関連業者や、呉服店や美容院、飲食店、土産物店などの商店街などにも影響を及ぼし、関係する業者や店の売り上げは減少し、不良債権などによる連鎖倒産など最悪のケースも発生し、宿泊業者だけではなく、関係する業界全体のパートを含めた従業員数も減少しております。そればかりでなく、観光施設や交通機関などの利用者も減少するなど市内経済に深刻な影響を及ぼし、市民税減少の要因もつくっております。  市長は施政方針演説で、観光振興の推進については、伊豆半島ジオパークの認定に向けての活動や、伊豆観光圏整備事業として滞在型旅行商品の造成や観光情報の一元管理、また、伊東八景を核とした豊富な地域資源のさらなる磨き上げと、市民の協働による観光地の確立を図るための伊東温泉イメージアップ事業を新たに実施し、誘客宣伝については、即効性ある誘客対策の事業構築や花火大会の連日開催、市民のアイデアを取り入れ実施するエリアブランディング事業などを行い、効果的な観光振興を図っていくと述べ、国内外からの観光客の誘致に努め、健康保養地づくりについては、豊かな温泉や自然、歴史、文化を生かし、地域が一体となり、伊東ならではの健康づくりのノウハウを活用した取り組みを行い、観光施設の整備や道の駅、海の駅、都市公園の整備などを掲げられました。  私自身としましては、観光客誘致策の提案として、市民全員がおもてなしの心を持った観光ガイドとなるような市民運動を喚起するとか、キャラバンについては、首都圏でも伊東へのアクセスが便利な小田急沿線地域や、姉妹都市諏訪市がある長野県などへの集中的な誘客策の実施であるとか、外国人観光客誘致のために韓国や台湾などの映画やテレビ番組の撮影誘致、また、ハード事業として伊東八景の一つである小室山を、つばき園とツツジ、テニスコートとゲートボール場だけでなく、クロスカントリーや陸上、野球、水泳、パークゴルフなどもできる四季の花々とスポーツの丘として一大名所となるような整備計画も必要と考えております。このような観点から、平成24年度の誘客宣伝事業観光振興事業の予算の積算内容やその効果の予測についてお伺いします。  2点目として、中小小売業振興策として実施されたWプレミアム夢クーポンの状況と平成24年度の振興策についてお伺いいたします。商店会や中小小売業を取り巻く経営環境は、玖須美元和田から川奈、吉田地区の国道沿いの南部地区と、鎌田から荻地区の県道沿いの西部地区に郊外型のロードサイドの専門店や大型店が多く出店し、定住人口も市街地から郊外へ移動しドーナツ化現象を引き起こし、消費者ニーズの多様化など現状は厳しく、既存の市内小売店舗の売り上げや店舗数の減少は著しいものがあります。  県が3年に1回、消費者の購買行動や意識を調査し、最終の調査となった平成18年度静岡県の消費動向の結果では、伊東市の商圏規模は平成15年から縮小を始め、伊東商圏の範囲は、地元伊東市と東伊豆町が第1次商圏であり、河津町が第2次商圏、第3次商圏はなく、熱海市と下田市が影響圏で、全体では5地区から成り、商圏人口は平成15年に比べ2,072人減少した16万2,881人という結果が報告されております。  この中で市民の購入先別購買率について見ると、地元一般商店での買い物比率は、平成12年で23.1%であったものが、平成18年では16.3%にまで落ち込み、大型店での買い物比率は18年では59.2%となり、コンビニでの購買率も3.5%、沼津、三島、小田原、東京などの他地区での購買率が21.0%となっており、市民の買い物の6割近くが大型店に集中し、なおかつ他地域にも流出している結果が出ております。これらの調査や統計を見ても、本市の商店会や中小小売業を取り巻く経営環境は、憂慮すべき現実に直面していると言えます。  このような経営環境のもとで、緊急経済対策として実施されたWプレミアム夢クーポン事業は、2月25日付の伊豆新聞で、53万枚対象にお楽しみ抽せんを行い、その販売実績は4万8,952冊、額面で2億6,923万6,000円であり、換金率は99.8%と報じられておりました。当初計画の10万冊の販売は達成できなかったものの、1セット11枚のうち6枚が地元商店のみでしか使えない企画であったことを考慮すると、市内の既存店に対する経済効果は大きなものであったと推察いたしますが、この事業の現況についてお伺いいたします。  3点目として、空き店舗の目立つ商店街の現状をどのようにとらえ、平成24年度における商店会や中小小売業のイベント施策についてお伺いいたします。5年ごとに実施される伊東市の商業統計調査では、小売業者の店舗数は、30年前の昭和57年調査時点の1,445店をピークに、平成6年では1,369店、直近の平成19年では999店と、平成6年に比べ370店舗も減少しております。同様に小売業者の従業員数や年間商品販売額も、平成6年の従業者数5,812人、年間商品販売額1,057億6,874万円をピークに、直近の平成19年では従業員数5,330人、年間商品販売額950億4,231万円となり、従業員数で482人、年間商品販売額で107億2,634万円減少しております。  平成21年10月、11月に実施された伊東市商店街連盟の通行量調査結果では、平日の通行量が一番多かった湯の花通り三田呉服店前で2,066人、日祭日では3,579人でした。市内の商店街がにぎわっていたころの平成4年の調査と比べると、三田呉服店前の平日通行量は6,587人、日曜日は9,063人でしたので、3分の1ぐらいの通行量に落ち込んでおり、他の商店街調査地点においても同様に、歩行者や車両の通行量は半分以下に大きく落ち込んでいる結果となっております。  市内各地の既存の中小小売店や商店街は、まちの顔であり、地域コミュニティの場でもあり、これまでに街路灯や歩道などのインフラ整備や、地域の伝統行事やイベントの中心的な担い手として重要な役割を果たしてきました。その反面、現在の商店街には、有力店や魅力店が少ない、空き店舗が多く活気がない、共同事業やイベントが不活発、消費者ニーズに対応し切れていないなどを指摘する声も仄聞しております。  市においても平成24年度予算において、商業パワー全開事業店舗リフォーム振興事業個店活力推進事業、タウンフェスタ、菓子のまち振興事業などの振興補助事業を計上しておりますが、商店街の衰退傾向はとまらない状況でもあります。まちづくりのモデル例でも、商業集積に人々が抱くニーズの基本はコンビニエンス性、便利さであるため、商店街を横の百貨店としてワンストップショッピングの便利さを提供することであり、不足業種や空き店舗対策を真剣に検討する必要性が提案されております。  空き店舗対策具体的成功事例では、滋賀県長浜市の黒壁ガラス館を中心とした商店街の再生、大分県豊後高田市の昭和のまちづくり、東京都足立区の東和銀座商店街の株式会社を設立しての空き店舗活用などが有名であります。イベント事業については、毎月ごとのナイトバザールや朝市の開催、月ごとの年中行事にあやかったお年玉セールや成人式20年前タイムマシンクイズ大会節分豆まき大会ひな祭り女の子優待セール、卒業記念、入学祝い大売り出しなどや、季節ごとのサマーセールやウインターセールなどの事例もあります。  各商店会のイベント事業につきましては、経費の負担や企画、運営などの人的負担を賄い切れないなどの理由で減少しております。商店街の活性化は、外部要因の好転に頼る他力本願ではなく、商店会内部の自立意欲のあり方いかんにかかっているときとも言われておりますが、単純明快にこれが正解だという活性化イベントの答えもなく、先進事例をまねしただけでは成功しないということも現実であります。  私は、市が指導的役割を発揮し、商工会議所や商店会と協力をし、現状や消費者動向の分析を行い、空き店舗の有効利用対策や商店会のイベント計画など具体的な検討を行い、活性化プランのたたき台をつくり、最小限の経費で実現可能なプランからまず実施をする。そのような組織を立ち上げ、行動していくことが商店街再生のまず一歩であると考えております。このような観点から、空き店舗の目立つ商店街の現状をどのようにとらえ、平成24年度の商店会や中小小売業のイベント施策の展開についてお伺いいたします。  次に、「まちづくりを進めるために」の事業についてお伺いいたします。  1点目として、給与費の各種手当の見直し状況及び平成24年度以降の退職者数と退職手当の見込みについてお伺いします。平成24年度予算案説明書(その3)の一般職職員給与等調では、職員総数729人で、給料総額は27億6,018万4,000円、職員手当等の総額は15億8,761万5,000円で、共済費は9億1,386万8,000円、合計で52億6,166万7,000円となっており、計算すると職員1人当たりへの年間支給額は約721万円となっております。  平成16年9月に本市行政改革懇談会から出された提言には、「定員管理・給与の適正化について」の項目で、本市は、観光都市としての特殊性があり、住民のみならず観光客に対応するための行政サービスが必要となっている現状がある。そのため観光客に対応した職員の配置は必要であると認識しているが、市民サービスの低下を来さないことを基本として、業務量に応じた的確な人員配置や民間委託の推進、組織・機構の見直しを図る中で、市民に理解を得られる定員管理を行っていくべきである。また、市の財政に大きな割合を占める職員給与についても、昇給などの基準を明確にするとともに、従来からの年功序列にとらわれない成果主義や能力主義に基づいた給与体系を検討する必要があると提言されております。
     市長は就任以来、市政運営の重要課題の一つとして行政の改革を掲げ、給与制度の改正にも積極的に取り組んできておりますが、これまでの給与費の各種手当の見直し状況及び平成24年度以降の退職者数と退職手当の見込みについてお伺いします。  2点目として、同様な観点から、職種、職責による定期昇給の抑制や昇給停止年齢の導入、及び、定年年齢の延長などの新しい給与制度の導入についてのお考えについてお伺いいたします。  現在の地方公務員の給与制度は、近代的な人事管理と比較するとあいまいな点が多く、何でも普通にやっていれば自動的に昇任、昇給し、全体的な仕事の能率を低下させる弊害が見られ、このことは職員間をして努力して昇格しようという意欲を損ない、職員の年齢構成を引き上げ、高給化し、事務能率の停滞を招く原因とも言われております。民間企業は、激しい企業間競争や市場ニーズの多様化の中にあって、自己改革に努め、営業や商品開発、事務の合理化、賃金カットや雇用調整などを重ね、従業員は総力を挙げて創意工夫し、無駄を省く努力をしています。いかに職員の士気を高め、やる気を起こさせるかについては、地方公共団体も基本的に大きな違いはなく、民間企業から学べるところは学び、これを大いに参考にしなければならないと言われております。  このような一般的な提言をもとに本市の状況を考察しますと、似たような欠点や現状を抱えているように推察されます。本市では、平成18年10月に給与構造改革を行い、大幅な給料表の改正を実施し、昇給の抑制を実施しておりますが、過去の代表質問や一般質問でも提起いたしております昇給停止年齢の導入や定年年齢延長について、私案として主任主事までの者では45歳、係長や課長補佐では50歳で定期昇給を停止し、課長職以上は退職まで昇給させ、さらに管理職手当の額を上げるような制度の導入を検討し、60歳では若過ぎる退職年齢の延長を検討すべきではないかと提案するものであります。  給与体系の見直しが地方公務員法で定められた均衡の原則や職務給の原則、条例主義の原則、情勢適応の原則などの定めにより難しい課題であることは十分認識しておりますが、性質別予算項目で最も高い比率を占める退職金を含めた人件費の見直しは、行政の重要な課題の一つであると考えております。市長のご所見をお伺いいたします。  次に、「やさしさと笑顔にあふれる健康なまち」に係る事業についてお伺いいたします。  1点目として、生活保護世帯の推移と平成24年度以降の見込みについてお伺いします。性質別歳出で見ると、扶助費は、平成22年度の決算額では47億1,587万4,000円、歳出総額に対する構成比は19.4%でありました。平成24年度予算では46億4,648万円で、歳出予算の21.1%を占めております。この中で24年度の生活保護費予算は21億6,983万7,000円と大変大きな予算額となっております。人口1,000人当たりの生活保護者数は県下で一番高い比率と言われている本市におきましては、平成23年度の当初予算では年間の支給額を賄い切れず、補正予算として追加計上され、最終予算額は22億5,927万8,000円となり、その負担額は本市の財政を大きく圧迫しております。  しかしながら、その経費の性質上、任意に削減することのできない義務費であり、国の負担率の動向や、現在のような従業員のリストラや派遣切りで失業者がふえるような状況では、地方の財政負担はさらに大きくなり、同時に対応する部署の事務負担の増加やケースワーカー不足などが生ずると言われております。このような状況のもと、本市の生活保護世帯の受給者の現状と今後の推移をどのようにとらえているかについてお伺いいたします。  2点目として、受給者に対する就労支援の状況やその体制、成果についてお伺いいたします。真に助けが必要な方には非常に重要であるはずの生活保護制度でありますが、働ける方には働いてもらうことは当然のことであり、新聞やテレビで一部の人間によってこの制度が悪用されたり、不正受給されているようなことが報道されるたびに義憤を覚え、まことに残念に感じております。その一方で、経済状況のあおりを受け、リストラなどで職を失い、生活保護を受けている方や、母子家庭などの助けが必要な方への自立支援や就労支援の体制や支援状況について、本市の現状をお伺いいたします。  最後の質問としまして、「心豊かな人を育み、生涯にわたって学習できるまち」に係る事業についてお伺いいたします。  1点目として、平成24年度の幼稚園や小・中学校の修繕要望に対し、どのような方針で臨んでいくかについて伺います。教育費予算は、平成5年の40億451万7,000円をピークに年々減少し、平成24年度予算額は15億7,769万6,000円で、23年度に比べ8,064万9,000円の減少であります。子供は次世代の社会を担う一員としての宝であると申されております。その宝である園児、児童、生徒が1日の大半を過ごし、安心して学べる環境整備は、行政の大事な事業の一つと思います。また、運動場や体育館は地域住民の身近な公共施設であり、各種スポーツ団体などへの開放や地域のスポーツ大会の開催場所としても、災害時の避難場所としても重要な役割を果たしております。  本市においては、校舎や体育館の耐震化工事や雨漏り防止工事、校庭整備事業など継続的に実施しており、この3月定例会においても、23年度補正予算に池小学校、富戸小学校の屋内運動場耐震補強工事や南中学校校舎耐震補強工事を前倒して予算計上されておりますが、市内小・中学校15校と幼稚園14園の施設は、各校の校舎や屋内運動場等の建設時期にもよりますが、壁のひび割れや雨漏り、ドアや床板の破損、耐震強度不足など心配される部分がまだまだ多くあります。各幼稚園、小・中学校の保護者も、奉仕作業などで修理や保守ができるものについては積極的に協力をしておりますが、これらの修繕要望に対し、どのような方針で臨んでいるかお伺いいたします。  2点目として、幼稚園、小・中学校の園児、児童、生徒の減少による学区の見直しについてお伺いいたします。園児、児童、生徒数の推移は、小学校では昭和54年の7,422人を、中学校では昭和57年の3,696人を、幼稚園では昭和48年の2,023人をピークに減少し続け、平成24年1月現在の見込みでは、小学校で3,282人、中学校で1,745人、幼稚園で801人と、すべての教育課程で半分以下の人数になっております。人口動態でも市街地人口は激減し、小室、対島地区の新興住宅地や別荘地に児童・生徒がふえ、第2次ベビーブームと呼ばれた時代の新設校建設や学区編成が、現状の園児、児童、生徒の通園・通学範囲とそごを来している地区もあるように思われます。また、各学校の校舎や施設の多くが建設後30年前後を迎え、中には40年以上経過している施設もあります。今後訪れる校舎建てかえの時期を考えたとき、学区の見直しも視野に入れ、通園・通学範囲の変更や統廃合などの長期計画を検討し、早い段階から市民に周知していくことを提案し、壇上からの質問を終わります。(拍手)                〔市長 佃 弘巳君登壇〕 ◎市長(佃弘巳 君)21番 宮﨑議員にお答えをいたします。  初めに、平成24年度予算や今後の財政運営についてのうち、歳入の根幹である市税に関し、個人・法人市民税、固定資産税、入湯税及びたばこ税などの予算額の積算に当たり、現状の市内経済状況をどのように把握し、反映したのかについてであります。市内経済の状況につきましては、デフレ経済の進行や東日本大震災の影響を受け、大変厳しい状況が続いていると認識しております。そのため、24年度予算の市税は、ご指摘のとおり、前年度に対し、率にして3.9%、金額では4億5,266万2,000円減の計上といたしました。  個人市民税では、東日本大震災の影響などにより、これまでよりさらに厳しい個人所得の低迷が予想されますが、扶養控除の一部が廃止されることなどから、対前年度0.9%の増額で見積もりをし、法人市民税は、企業収益の厳しさを予測し、対前年度5.3%の減額で見積もったところであります。また、固定資産税は、地価の下落が続いていることと、評価がえの影響により家屋の価格が減少することから、対前年度6.3%の減額で見積もっております。さらに、入湯税につきましては、宿泊者数の減少傾向が続いていることから、対前年度4.9%の減額で見積もっております。また、市たばこ税におきましては、一昨年の値上げに伴い、売り上げ本数が減少するものと見込んだ前年度と比較し、率にして2.4%の増額で計上したものであります。  次に、市税の公平負担及び歳入確保の観点から、市税滞納繰越分の徴収計画及び滞納整理専門部署の設置について伺うであります。市税の未収金を効率的、効果的に回収し、滞納額の縮減に努めることは、公平性の維持や歳入の安定的な確保のためにも大変重要なことと認識しております。市税の徴収計画につきましては、口座振替やコンビニ収納のさらなる利用を促進し、現年度分滞納の圧縮に努めるとともに、夜間や休日の納税相談、滞納者の預貯金や生命保険などの財産調査を行って、悪質な人に対しては、国税に負けない、そういう中でしっかりと差し押さえをして、本人と納税計画の話もするようにということで進めております。また、差し押さえ処分や差し押さえ物件のインターネット公売などを行うとともに、徴収困難な滞納事案につきましては、静岡地方税滞納整理機構に債権を移管し、これまでにも一定の成果を上げてきたところであります。また、私も滞納者に対しては、じかにみずからが納税をしていただくようお話をした中で、納税計画を確立して、私も先頭に立って滞納者の方々に対しては話し合いを進めておるわけであります。  そういう中で、滞納整理専門部署の設置については、現在の収納課がその役割を果たしているところでありますが、徴収員による収納強化を図るとともに、組織として滞納整理の方針を明らかにして、計画的な取り組みを進める中で、実効性のある徴収体制を充実してまいりたいと考えております。  次に、新市民病院建設環境美化センターの更新改良整備などの大型事業による平成24年度以降の市債現在高やその償還見込み及び公債費比率の見込みについてであります。環境美化センター更新改良整備事業では、平成26年度までに総額で約21億6,500万円の起債を見込んでおり、これを平成36年度までの10年間で償還していくこととなります。今後、一般会計が環境美化センター更新改良整備事業以外の市債を毎年度18億円借り入れると仮定すると、起債残高は平成26年度のおよそ235億円をピークに減少していき、公債費比率は12%台から13%台後半で推移していくものと見込んでおります。  一方、新市民病院建設事業では、総額で約47億2,200万円の企業債を借り入れ、これを平成51年度まで償還していく予定でおり、年度ごとの償還額は2億2,000万円以上となる見込みであります。病院事業の建設改良費は、繰り出し基準で企業債元利償還金の2分の1を一般会計が負担することになるため、平成27年度以降は1億1,000万円以上を一般会計が負担していくことになります。また、一般会計の元利償還金と公営企業債の元利償還金に対する一般会計からの繰出金も含めて算定する実質公債費比率は、9%台後半から11%程度で、健全に推移していくものと見込んでおります。  次に、「場の力が創造する魅力・活力のあるまち」に係る事業についてのうち、本市の基幹産業である観光業は、民間に収益を生む重要な産業であると考えるが、産業振興の観点から誘客宣伝事業観光振興事業予算の積算内容やその効果についてであります。本市の来遊客数の約8割が首都圏からであり、特に東京都、神奈川県は重要な観光マーケットとなっていることから、その地域に集中して誘客宣伝事業を実施するとともに、近年の旅行形態がインターネットによる宿泊予約や情報収集に移行していることに伴い、インターネット宣伝を重視した誘客宣伝事業の計上を行ったところであります。  また、観光振興事業については、議員ご指摘のように、まずおもてなしの心を持って自然体で動く、そういう人づくりをしていかなければならないということで、観光関連に携わる方々に講座を開設したりして、そういう講義もする中で物事を進めてきております。そういう中で、伊東八景にさらに磨きをかけることにより、市民の方々を初めとして、誘客の核となる観光施設整備とイメージアップ事業を展開するとともに、市内高校生等が考案した誘客施策を取り入れるなど、市民と行政が一体となった観光のまちづくりが実現できる事業内容としたところであります。事業実施に当たっては、私もトップセールスを積極的に進めるとともに、時代に合ったタイムリーな事業を展開することにより、国内外の来遊客を呼び戻し、新たな顧客をも獲得し、東日本大震災発生以降停滞している市内経済の活性化につながるものと考えております。  次に、中小小売業振興策として実施されたWプレミアム夢クーポンの現況についてであります。Wプレミアム夢クーポンについては、緊急経済対策として、低迷している市内消費の拡大を図るため、伊東市商品券事業実行委員会の中で、地元商店街等でより多くの商品券を利用できる仕組みを考えていただき、1セット11枚つづりのうち6枚は地元商店街等のみで使用できる商品券10万セット、5億5,000万円分を発行したところであります。しかしながら、販売額は4万8,952セット、2億6,923万6,000円分にとどまる結果となりましたが、使用枚数の約70%が地元商店街等で使用されるなど、一定の成果があったものと評価しております。  次に、空き店舗の目立つ商店街の現状をどのようにとらえ、平成24年度における商店会や中小小売業のイベント施策について伺うであります。まず、中小小売業の現状は、郊外型大・中規模店舗の進出、後継者不足や組織の弱体化等の要因が重なり、その経営環境は大変厳しいものがあると認識しております。このような状況にかんがみ、平成24年度における商店会や中小小売業に対しては、引き続き、個店の経営支援強化を行う個店活力推進事業を実施するとともに、にぎわいの創出や買い物弱者への環境整備など、創意工夫を凝らした取り組みに対する助成事業として、商業パワー全開事業を創設するなど、積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。  また、イベント施策につきましては、業種組合が連携し、組織強化と消費者の地元商店への滞留を促すことを目的に実施するタウンフェスタや、地域おこしに取り組む菓子のまち振興事業への助成を通して、町なかで開催できるよう私も要望しておるところでありますが、なかなか実行には至っていないわけです。この間の国際交流フェスタもキネマ通りを使ってやったらどうだということで、実行委員会のほうからも積極的に話をしたが、どうも受け入れるほうが消極的だというふうに話を聞いておるわけであります。そういう中では、商業者の人たちが、自分たちが積極的にどのようにして誘客をするか、各種イベントとも連携をした中で、商店街のにぎわいづくり、また活性化づくりをしていかなければならないと私は思っております。今後も商工会議所や商店会、また中小小売業の振興に努めてまいりたいと考えております。  次に、「まちづくりを進めるために」に係る事業についてのうち、給与費の見直し状況及び平成24年度以降の退職者数と退職手当の見込みについてであります。給与費の各種手当の見直し状況につきましては、私が就任いたしました平成17年当時、7%の支給率だった調整手当を段階的に引き下げ、平成22年度にはゼロ%としたほか、住居手当、通勤手当、特殊勤務手当の見直し及び廃止に加え、退職手当の引き下げなどをしてきたわけであります。平成17年度から平成23年度までには、給料、手当等で約12億円減ってきておるわけであります。さらに、平成23年度からは持ち家者の住居手当につきまして、平成25年度廃止に向けて段階的な引き下げを行っているところであります。  次に、平成24年度以降の退職者数と退職手当の見込みについてであります。今後の退職者数につきましては、推計が難しい面もありますが、平成24年度は6人、平成25年度は11人と一時的に減少いたしますが、平成26年度以降の定年退職者は、各年度20人程度で推移していくものと考えております。  次に、職種、職責による定期昇給の抑制や昇給停止年齢の導入及び定年年齢延長などの新しい給与制度の導入についてであります。職員の給与は、国の法律に基づき条例等を定め、それを支給根拠としており、現行制度での定期昇給等の抑制や昇給停止年齢の導入は難しい状況にありますが、今後、国・県等の動向を注視して対応を図ってまいります。また、定年延長につきましては、平成23年度の人事院勧告で、年金支給年齢の引き上げへの対応として、定年を段階的に65歳まで引き上げることが適当との意見書が提出されましたが、政府は、人事院が求めていた段階的な定年延長は当面見送り、定年を迎えた職員を一たん退職させた後、再任用制度を拡充する方向で検討に入ったとの報道もありますので、今後の国や県の動向及び他市の状況を見る中で対応してまいりたいと考えております。  次に、「やさしさと笑顔にあふれる健康なまち」に係る事業についてのうち、生活保護世帯の推移と平成24年度以降の見込みについてであります。平成24年1月末現在、生活保護世帯数は1,036世帯、1,373人、保護率は人口1,000人当たり19.34人となっており、平成23年3月末と比べ18世帯、20人増加し、微増傾向にあります。高齢者世帯が保護受給世帯の5割以上を占める状況は変わらないものの、景気の低迷や雇用の悪化などによる要因から、15歳から64歳までの稼働年齢層を含むその他世帯の割合が高くなってきており、平成24年度以降の見込みも、景気の動向を見据える中、高齢化や東日本大震災の影響で全体として保護受給者数は増加していくものと予測しております。  次に、受給者に対する就労支援の状況やその体制、成果についてであります。平成17年度から配置した就労指導員が中心となり、ハローワーク等の関係機関と積極的に連携し、今年度重点的に就労指導した生活保護受給者は1月末までに53人で、そのうち就労した者は32人となり、世帯の収入増により自立した保護廃止世帯は合計5世帯、6人であります。  次に、「心豊かな人を育み、生涯にわたって学習できるまち」に係る事業についてのうち、平成24年度の幼稚園や小・中学校の修繕要望に対し、どのような方針で臨んでいくかについてであります。幼稚園や小・中学校の修繕要望につきましては、予算編成前に行う学校等とのヒアリングの中で、園児、児童、生徒の安全を第一に考え、危険度や緊急度を考慮し、優先順位を検討しながら、効果的な修繕対応を図っております。私もみずから現場を見る中で、積極的、迅速に対応を進めているところであります。また、平成24年度も学校長の裁量で簡易な修繕に対応できるシステムを継続し、施設の適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。  最後の質問につきましては、教育長が答弁いたします。以上です。               〔教育長 佐々木 誠君登壇〕 ◎教育長(佐々木誠 君)次に、幼稚園、小・中学校の園児、児童、生徒の減少による学区の見直しについてであります。通学区域は、道路や河川等の地理的状況、地域社会がつくられてきた長い歴史的経緯や住民感情等を踏まえて定められ、子供の個性を伸ばしたり、安全面に留意したりするなどの観点を重視するとともに、多様化する児童、生徒や保護者の教育に対するニーズを考慮しつつ、指定校を定めるのが適切であると考えております。現在、伊東市では指定校変更許可基準により、その基準の範囲内で通学区域の弾力的運用を進め、保護者の願いにこたえてきたところでありますが、園児、児童、生徒の減少による幼稚園、小学校、中学校の学区の見直しにつきましては、健全な教育環境の確保に努めるため、教育委員会内に教育政策係を新設し、将来の園児、児童、生徒数や施設設備などを見通した中で、統廃合なども視野に入れながら、長期的な展望を持って、積極的に検討を進めていかなければならないものと考えております。 ○議長(土屋進 君)10分間ほど休憩いたします。                 午前10時59分休憩                 ───────────                 午前11時10分再開 ○議長(土屋進 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)大変詳しいご答弁をありがとうございました。引き続きまして第2質問をさせていただきます。  まず、1点目の平成24年度予算や今後の財政運営についてからお伺いをいたします。今、個人の確定申告の期間中でございますが、市内の経済状況は非常に厳しく、壇上でも状況をるる述べさせていただきましたが、平成23年の個人事業所得や給与所得の申告納税額は相当落ち込むのではないかと懸念はしております。24年度の予算書を見たところ、個人市民税、たばこ税が、こういう中でも増加の予算ということで疑問はあったんですが、今のご答弁で、個人市民税については扶養控除の一部が廃止をされた分の増額だと。それからたばこ税については、昨年、23年の売り上げ本数の実績に基づいて、税率が上がったことでの増額だということですが、私自身は、扶養控除の一部が廃止されたにしても、あるいはたばこの税額が上がったにしても、24年度については、禁煙ムードの高まりですとか給与所得額の落ち込みというのはもっと大きいような気がするんですけれども、その辺の積算というか、市のほうはどのように考えて予算を立てられたのか、もう一度お伺いいたします。 ◎市長(佃弘巳 君)伊東市の場合にはパート、臨時の人たちが大変多かったわけで、低所得者の方々が大変多いのが現状であります。ですから、そういう方々を見ておりますと、経済が冷え込んできて悪くなったという人と、これを転機として、新商品を開発して商売もよくなってきたという人もおるわけであります。また、ゴルフ場利用税も伸びてくると私は推測をしております。ですから、各ゴルフ場の方々とお話をすると、自分たちの努力によって利用者はふえておりますと。ですが、低廉のプレー代にしている関係があるものでという話も聞いておるわけであります。そういう中で、役員をしておる人たちは軒並み大変だということを言っておりますが、新たに伊東で商売をしたい人たちもふえてきておるわけでありますので、そういう人たちの推移を見ておりますと、私は、法人市民税の落ち込みとか、また個人市民税の落ち込みというのは、そんなにないと確信をしておるわけであります。  また、たばこ税におきましても、禁煙する人たちもふえてきておりますが、そういう中では予備軍の方々もいますので、そこらをトータル的に見ますと、たばこ税の値上げ分で十分にフォローができると考えております。以上です。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)ありがとうございました。私がなぜそのような増加分に懸念を抱くかというと、予算に歳入欠陥が生じますと当然事業執行ができない、そういった背景を踏まえて再質問させていただいています。同様に、今、国会での予算審議もしているようですが、非常に混迷を来している。国の24年度予算はまだ成立のめども立っていない。予算に加えて予算関連法案も成立しなければ、地方には交付税とか国庫補助金なんかも出てこない。政府、与党の責任も非常に重大であるとは思いますけれども、野党の方々もだらしないという実感を受けております。  そんな中で、本市の24年度歳入予算、依存財源が43.7%にも上るということですと、地方交付税や国庫支出金などの関係がはっきり定まらなければ、本市の事業執行はどうなるかわからないというのをすごく心配するところでありますが、市長さんとしましては、国の動向をどのようにとらえられて、どのような対応をするか、お伺いをさせていただきたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)今こういう時代でありますので、地方自治体は知恵を出して物事を進めることができる。ですから、パフォーマンス的に物事をやるのでなくて、できないものはできないということで、はっきりとしてもらいたい。物事をそのときそのときによって先送りしてきておる。計数、数値をすぐに出せということによって、地方自治体は事務費が大変かさんできておるわけであります。ですから、結果で数値は出てくるものである。その中で、政府として方針をしっかりと定めた中で物事を進めていってもらいたいということを、私は国等へ行ったときには、強く要請をしておるわけであります。国が地方交付税をよして一括交付金にするとか、補助金もよすとかということも言われておるわけでありますが、24年度におきましては、国がどのようになっても、伊東市は伊東市として独自の財政運営をすることはできますし、歳入欠陥が生じるということは、伊東市の場合には絶対にないし、そういう中で堅実的な予算をつくっていかなければならないということで、予算規模も3.6%減の堅実的な予算にしてあるわけでありますので、そこらは安心しても大丈夫であります。以上です。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)力強いご発言をいただきまして、ありがとうございます。ぜひそのような形で事業の執行をお願いしたいと思います。  続きまして、徴収計画と滞納整理部門の設置の関係でございます。市税は、景気が上向いて企業が黒字になれば、それから給料が上がれば自然に増加する。しかしながら、今現在の経済状況では、そういったものは望めないということでございます。市長のご答弁で、口座振替とかコンビニ収納、夜間や休日の受け付けというような窓口の収納体制も強化をしているというお話でございましたが、1カ月おくれてしまったとか納期がおくれてしまった、そういった方々に対する納付案内ですとか督促の具体的な内容をお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)今、伊東市としては収納課が一番大事なところであります。原資の収納をしなかったら各種事業ができないということで、私も常日ごろ総務部長、また収納課長とは連携を密にして、どういう状況になっておるかという中で、もしおくれた場合にはすぐに通知を出して、いつ面談をしていただきたいというように、親切丁寧に対応するようにして、納税計画をしっかりするようにということで指図もしております。そういう中では、1カ月に1回は必ず、では、ここは私が収納相談しようということで、私が積極的にやっております。先ほど銀行員とかプロということも言っておりますが、納められない人とずるをしておる人たち、そういう関係はしっかりと的確に、厳しくいくものは厳しくいく。何しろ言っているのは、国税に負けないように積極的に差し押さえをどんどんして、差し押さえをした後で話し合いをしようということで言っておりますし、収納課へ来て何か文句を言う、そういう人たちがいたら私がいつでも会ってあげる、話はいつでも自分がするからということで進めておりますので、そこらによって収納課は厳しく物事を進めているのが現状であります。以上です。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)ありがとうございます。悪質な滞納者のことも今聞こうかと思ったんですが、市長が先にご答弁をしていただきました。みずから収納の相談にも乗っているということですが、収納課の皆さんは、通常の滞納なんかでは戸別訪問ですとか、今市長さんが言った納税の分割相談、そういったことをされていると思いますけれども、そういうスタッフとか人員というのは今現在十分に足りているのかどうか、その辺のことをお尋ねいたします。 ◎総務部長(若山克 君)収納のスタッフについてでございますけれども、現在、収納課の収納係で臨時職員を含めまして16人で対応しております。そのうち地区担当の8人と処分担当の2人、正規職員でありますけれども、この者たちが納税相談ですとか財産調査、差し押さえ処分に当たっております。それから徴収員を2人、臨時職員で雇用しておりまして、この方たちが地区を回って臨戸訪問するということになりますし、現在、県の緊急雇用創出事業の補助金を活用して臨時職員を3人雇用しております。この方たちが初期滞納、滞納されてまだ日の浅い方たちにどんどん声をかける。電話でお声をかけさせていただいて、できるだけ早くお納めいただくような初期滞納対策というのをやっている状況であります。以上でございます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)もう既に収納課でそういうふうな専門的な対応もされていて、緊急雇用で3人も雇用しているということですが、今度は先ほど市長さんに答弁をしていただいた悪質な大口の滞納者、伊東市の場合は既に静岡県の滞納整理機構へ委託をされているということですが、23年度の実績がわかれば、その辺も教えていただけますでしょうか。 ◎収納課長(藤原一德 君)平成23年度の移管は15件で、前年度の平成22年度におきましては10件の委託をいたしました。平成22年度の実績でございますけれども、平成22年度は移管滞納額が3,608万円ほどで、機構による徴収が約1,048万円ということで、徴収率が約29%という実績であります。23年度、現年度におきましては、5月までが機構のワンサイクルですので、まだ途中ということで、機構のほうからは実績の報告が来ておりません。以上でございます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)今のご答弁をお伺いしますと、私は、予想より徴収率が低いのかなという気がするんですけれども、そういったものは連絡がとれないとか本人が不在、あるいは法人の所在がわからないのか、理由までわかれば教えていただきたいと思います。 ◎収納課長(藤原一德 君)基本的には、滞納整理機構に移管する案件というものはもちろん大口、約300万円以上とか、一定の目安はあるわけです。あと納税に誠意のない方、あるいは差し押さえ物件で反応がない方、これから執行停止をしなければならない状況の方とか、いろいろ個々にあるわけですけれども、いずれにしろ、なかなか納税交渉にも応じてくれない誠意の見られない方を中心に抽出しまして、その中からピックアップして15件なり20件を移管しているという状況でございます。以上でございます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)私は、外部に委託するのではなくて、先ほど市長さんがおっしゃった国税に負けないような徴収体制ということで、専門部署の設置をしてはいかがかという提案もしましたけれども、今現在そういった対応もしている部署が幾らかある。ただ、私自身の希望としましては、もう少し専門的な、差し押さえの業務ですとか、そういったもののプロの部署の設置を希望いたしまして、徴収の関係につきましては質問を終わらせていただきます。  3点目の質問、市債現在高、公債費の見込みでございます。市長さんのご答弁で、新市民病院については47億2,200万円の起債で、51年度まで償還をしていくということで、1年間2億2,000万円程度ということで、27年度から元金の償還が始まって、一般会計では2分の1の負担ということですけれども、当初計画のときに地域医療振興協会に指定管理者の委託をして、指定管理者にも応分の負担をしていただくということをお伺いしておりましたが、その残りの部分というのは、それ以降、平成51年度まで指定管理者が負担をしていくという理解でよろしいのでしょうか。 ◎保健福祉部長(日吉一三 君)この試算の中には、これまでお話ししておりますように協会の負担として9,000万円、これは30年間という形で、27億円という数字を私どもは返還の中に見込んでおります。以上でございます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)半分ということではなくて、9,000万円という負担で30年間続くということでございましょうか。 ◎保健福祉部長(日吉一三 君)充当財源の中に起債のほかに協会の負担金が入っているという内容になります。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)ありがとうございました。同様に環境美化センターの更新改良事業の起債について市長さんのご答弁をいただいたわけですが、これについても10年間の返済で、非常に期間が短いんですが、その辺の期間の短さというのは何か理由があるのか。それと、毎年度の負担額を聞き漏らしてしまいまして、もう一度その辺をご答弁いただけますでしょうか。 ◎市長(佃弘巳 君)これは環境美化センターの焼却炉の償還期間が短いために、それで10年という設定になっております。 ◎総務部長(若山克 君)もう一つのご質問の毎年度の償還額でございますけれども、元金の償還が平成27年度から始まりまして、ピーク時で2億7,500万円ほど毎年償還をしていくことになります。以上でございます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)ありがとうございました。公債費の今後の見通しについても、26年度が235億円ぐらいのピークということで、それからは12から13%で推移をしていくというご答弁でございました。大変大きな投資事業を行っていく中で、こういったしっかりとした返済計画をお持ちということで安心をしております。今後とも返済、公債費の負担につきましては、私自身も十分に予算、決算で配慮はしていくつもりですが、当局にも運営として、借金の金額が大きくなった場合に、後年度負担を残さないような償還計画をぜひ持ち続けていただきたいと思っております。  次に、「場の力が創造する魅力・活力のあるまち」に係る事業でございます。まず、観光関係の誘客宣伝についてでございますけれども、施政方針においても今の答弁においても、市長さんがトップセールスを行う、それからインターネットの予約なんかが非常に増加しており、インターネット宣伝の強化を行っていくということです。市長さんのトップセールスは大変ありがたく感じてはいるんですけれども、平成四、五年のころの観光予算に比べると、今は半分以下、もっと少なくなっておりますか。私も商工会議所に勤務しておりましたときに、キャラバンなんかにも何回か参加をさせていただいたんですが、トップセールスだけではなくて民間で実質的に行うキャラバンも、人と人とのつながりを生むということで、非常に重要ではないかと思っております。そういったキャラバンの24年度の具体的な計画が今時点でわかっていれば、ご答弁をお願いしたいと思います。 ◎観光経済部長(三好信行 君)キャラバンの関係についてのご質問だと思います。23年度で言いますと、労組訪問、誘客をターゲットとした横浜キャラバン、あとは震災後の県内の交流促進のキャンペーンのキャラバン、さらには教育旅行のキャラバン等を中京方面に実施しております。キャラバンにつきましては、ただ回数をふやせばいい、そのようには考えていないわけでございます。そのときに合ったものをキャラバンでアピールしていく、そういうことも必要なのかなと考えているところでございます。以上でございます。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)本当にそのとおりであると思います。市長からの今のご答弁の中でも、東京、神奈川の首都圏のお客さんが約8割だということで、我々も過去にやったキャラバンの中で、実際に干物を駅構内で焼いたり、諏訪市のデパートで焼かせていただいたり、においでつられる、そういうお客さんが注目してくれるような中身の濃い誘客宣伝をしていっていただきたいと思うんです。ご答弁の中でインターネット宣伝を強化していくということでございましたが、そのインターネット宣伝というのは、具体的な実施方法を今現在企画されていればお教えいただきたいと思います。 ◎観光課長(堀野順章 君)インターネット宣伝につきましては、ネットエージェントと企画商品の開発とかバナー広告の掲出、そういうものを考えております。以上です。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)ありがとうございました。同じく伊東八景にさらに磨きをかけて、核とした施設整備を行っていくというご答弁でした。私も壇上から小室山の整備についての私案を提案させていただいたんですが、今現在、リフトの乗り場の左、慰霊塔の奥のところは非常に間伐を行って、整備がきれいに進んでおります。そういったところにパークゴルフ場なんかを整備していく。ある程度の金額はかかるかもしれませんけれども、最小限の経費で健康保養にも役立つような整備はできないものか、可能性としてお伺いをしたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)やはり小室山は小室山として、傾斜地があるもので、パークゴルフの場合には、ある程度平らなところがないとできないわけであります。そういう中では、吉田の地久保台へ整備をしていったほうが私はいいというふうにも思っております。小室山は小室山として、これからはさらに雑木を切って整備をする中で、子供広場とか恐竜広場とか、そういうものもありますので、そういうものとの兼ね合いを考えていかなければならないと思っております。そういう中では、きれいになったから、そこへ何をするということでなくて、そういうものはみずからが知恵を出していただいて、あそこをこういうふうにしたらこういうふうになるからということで、協力をして提案していただきたいと思っております。今のところは、あそこへパークゴルフ場をつくるのであれば、サザンクロスのあいているところともまた話を進めることもできますので、そこらも一体的に、整理整頓する中で物事を考えていかなければならないということで、私は進めていきたいと思っております。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)ご提案ありがとうございました。今のサザンクロスの件ですが、PG協会の方、サザンクロスの方に市長さんの昨年の6月の答弁のときから会う機会がありまして、今現在、開設に向けて活動もさせていただいているという状況でございます。また、ほかの候補地につきましても考えていきたいと思います。私自身が今パークゴルフだけを例に挙げたんですが、小室山の総合公園の中にクロスカントリーですとか、野球のグラウンドと陸上のグラウンド、サッカーのグラウンドというような共有したグラウンドがあるんですが、長期的な観点から、そういった施設整備の研究も必要ではないかということで、我が会派も、今市長さんがおっしゃったように、そういったものも具体的に検討はしてきたいと思っております。今後とも、またご指導をお願いしたいと思います。  次に、Wプレミアム夢クーポン、空き店舗についてでございます。壇上で私が言ったとおり、地元の換金率というか、地元の貢献度、11枚のうち6枚ということでしたので、私は6割程度だと思ったんですが、市長さんの答弁から70%ぐらいの地元の消費、経済効果があったというお話でございました。それから伊豆新聞の記事なんかを見て、最後のダブル抽せんということで、お楽しみ抽せん、1等が30万円、2等が10万円当たるということで非常に反響があったということです。24年度には事業計画はございませんけれども、過去の事例で言うと、伊東温泉湯めクーポンですとか、お楽しみ商品券という名前で似たような事業を臨時でもやっております。今度もしそういうことをやるのだとしたら、ダブル抽せんをまず第1回目の換金のときに、大きな金額でなくても、5万円とか10万円で、一番最初に買っていただいた人にそういった抽せんをして、5万円が当たったよ、10万円が当たったよということをすれば、購買効果がなお一層上がるのではないかという私自身の主観を持っております。  個店活力推進事業ですとかタウンフェスタ、ほかのイベント施策についても、市が中心的な役割を担って、商店会ですとか商工会議所と連携をして、市長さんも答弁の中でそういうことをおっしゃっていただいたんですけれども、国や県の補助制度というのは、商店街関係は非常に恵まれているほど制度がございます。ただ、その制度を利用するためには、1年以上前から具体的な計画の策定が必要であって、地元、現場の人たちというのは、そういう制度をどうやったら利用できるのかということが非常にわかりにくい。ですから、その辺のところで市が指導的な役割、こういった制度を使えばこういったイベントもできるのではないかという役割を市にお願いしたいんですけれども、その辺が可能かどうか。それから、一番最初に言ったような、Wプレミアム夢クーポンをもしやるのだとしたら、そういったことができるのかどうか、その2点、お尋ねをしたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)何とか地元の商店街で地元の人たちが物を買っていただきたいというのが私の気持ちで、今回こういうやり方を初めてしたわけであります。前の湯めクーポンのときには商店街の人たちも協力していただいて、空き店舗を利用して、そこで販売をした経過もあるわけであります。今回は地元の商店街の方々が、空き店舗を利用して販売するというのはお金を扱うから大変だということで、あいら伊豆農協と三島信用金庫にお願いをした経過があるわけであります。ですから、そういう中で、市がとやかく物事をやるのでなくて、先ほど宮﨑議員も言っていたように、自立をした中で物事を進めていく環境はつくってまいりますが、やる気のある人たちにしっかりとやってもらわないと、やる気のない人たちにそういうことをやっても、これだけ観光経済部は思いやりを持ってやっておるわけでありますが、そこらは商工会議所が経済界の大御所であるわけでありますので、商工会議所が伊東の経済をどのようにしていくか、その中で行政はどのように応援してくれとかいうようなものも今考えていかなければならないと思っております。宮﨑議員も商工会議所の商店街の担当をしていて、その当時と今の商店街の人たちの考えが大分変わってきておるわけでありますので、そこらは認識を新たにして、これからも進めていかなければならないと私は思っております。  また、県等からもいろいろな補助メニューはあるわけでありますが、地元の負担を出すのが嫌だというのがまず第一です。地元の負担を出さないで物事をやっていただきたいという補助メニューはないわけでありますので、我々にすると、そこらはいろいろな補助メニューをしっかりと提示して、これをやっていこうという自主性をしっかりと持っていただきたいと思っております。 ◆21番(宮﨑雅薫 君)全く市長の言うとおりであって、頑張って商店街の皆さんの奮起をまた私なりのルートでお願いしたいと思いますけれども、市の担当者には、ぜひそういった補助制度なんかの使い道、使い勝手、使い方というものを指導的な役割でお願いしたいと思っております。  次に、「まちづくりを進めるために」に係る事業について、各種手当の見直し状況や退職金、市長さんのご答弁でよくわかりました。本当に大きな見直しをしていただいて、職員の皆さんには大変厳しい思いもしていただいているかと思いますけれども、人事院勧告では、昨年、23年9月30日付ですが、民間給与水準を上回っている50歳代を中心に、40歳代以上の俸給表を引き下げるという人事院総裁の談話もございました。能力給というか、能力判定というのは非常に難しいのが行政機構でございますので、役職に応じた給与の格差というのは明確にしていただく、そういったことが管理職になる立場の人たちの働きがいでもあろうかと思いますし、また若い人たちの目標にもなろうかと思いますので、ぜひその辺はお願いをしておきたいと思います。  生活保護につきましては、非常に厳しい状況で、担当の方、就労指導員も、この人数になってくると不足はするかと思いますけれども、ぜひ窓口での対応をよろしくお願いしたいと思います。  最後に、修繕費の関係ですけれども、学校に何かあったら本当に困りますので、ぜひその辺の予算措置、予算額も非常に厳しいところはありますが、現状に沿った予算で対応をしていっていただきたいと思います。  最後のほうがちょっと駆け足になってしまいましたけれども、以上をもちまして私の代表質問を終了させていただきます。 ○議長(土屋進 君)以上で正風改革クラブ 宮﨑雅薫君の代表質問を終わります。  質問準備のため、暫時休憩いたします。                 午前11時43分休憩                 ───────────                 午前11時44分再開 ○議長(土屋進 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、公明党 鳥居康子君の代表質問を許します。              〔9番 鳥居康子君登壇、拍手〕 ◆9番(鳥居康子 君)会派公明党を代表しまして質問をいたします。  本日からあと10日余りで東日本大震災から1年を迎えることとなります。当時を振り返りますと、昨年の3月11日は、伊東市議会は3月議会の本会議のない日であり、私は保健委員の総会でひぐらし会館の3階ホールにおりました。突然の大きな揺れが長く続き、ホール会場も騒然となり、総会は即刻中止、居合わせた職員に震源地の確認をとり、急ぎ地域また家族の安否確認に戻った記憶がございます。それ以降、テレビから流れる映像は、信じがたい被災地の状況、過酷な避難所生活、原発事故からの突然の緊急避難、放射能汚染の不安等々、連日報道される上、さらに計画停電も重なり、本来なら季節は春へと移り行き、春の暖かさとともに花の便りに合わせて来遊客の多くを望む観光のシーズンが、本市にとってこの災害は大きな影響をもたらしたと感じております。  その後、徐々に計画停電の回復とともに、ゴールデンウイークには来遊客の足ももとに戻りつつあったと思われますが、夏、秋、冬とさまざまな季節にイベントも開催しながら、観光の活性化を中心に取り組まれた23年度は、震災の影響が大きな要因の一つであると考えますが、観光を含め、市内経済にいま一つ活気が感じられません。この季節、開花が寒さの影響で例年よりおくれていることも原因の一つと感じている昨今でございますが、このような23年度を踏まえ、市内経済の状況をどのように判断されて平成24年度の予算を組まれたか、お伺いをいたします。  平成24年度の一般会計の予算規模は、対前年度8億3,000万円の減、率にして3.6%減の220億5,000万円とし、歳入の主な特徴として、固定資産税の評価がえの影響により市税全体で3.9%の減とし、加えて税制改正により地方特例交付金の55.6%の減、また、ふるさと雇用再生特別基金事業の終了により県支出金の5.1%の減が主な要因として挙げられておりますが、冒頭申し上げました市内経済をどう判断されて市税等の収入を見込まれたか、お伺いをいたします。  また、歳出の面では、扶助費の増額が0.7%であるものの、人件費の10.9%、5億9,804万8,000円の大幅な減と、公債費の0.4%減であることから、義務的経費は全体では率にして4.5%、5億7,923万6,000円の減、また投資的経費は、環境美化センター更新改良整備事業の継続的実施、小規模特別養護老人ホーム整備費補助、都市計画基本図作成委託事業などの計上はあるものの、富戸、池小学校屋内運動場及び南中学校校舎耐震化工事の前倒しの予算計上により、6.9%、1億865万5,000円の減ということであります。  施政方針では、平成24年度は、いとう8Kをさらに磨き上げることから、「元点改基 いとう8K 健磨共成」を合言葉に、夢と希望の実現を目指していくとのことでありますが、さまざまな市民要望がある中、何を重点に新年度の予算を組まれたか、お伺いをいたします。  次に、電気料金の値上げによる本市の影響についてお伺いをいたします。1月17日、東京電力株式会社より、「自由化部門のお客さまに対する電気料金の値上げについて」として、昨年の当社原子力発電所の事故により、電気の安定供給が原子力発電所の停止などに伴う燃料費等の大幅な増加により深刻な経営状況にあること、現在の状態が継続すれば遠からず燃料調達に支障を来し、電気の安定供給に重大な影響を及ぼしかねず、平成24年4月1日より値上げに踏み切るとのことでありまして、突然のこのお願いは、東京電力の経営合理化の徹底があってこそ求められるものと考えますが、値上げ率17.1%ということは、本市のさまざまな施設への影響はもとより、市内経済にも大きな影響があると心配をいたします。電気料金の値上げについて、本市の影響、お考えについてお伺いをいたします。  また、このような昨年の震災より、電力の供給に対し、これまで以上に代替エネルギーの検討が必要と考えますが、新年度は奥野ダムの小水力発電が県事業として取り組まれることとなりますが、本市の代替エネルギーへの取り組みをどのように検討されているか、お伺いをいたします。  次に、新しい公共についてお伺いいたします。先日、伊東市男女共同参画啓発充実事業の講演会で、「新しい公共」における「協働」と「市民活動の役割」というテーマで、静岡大学人文学部の日詰一幸氏より講演を伺いました。「新しい公共」という言葉に、少し新鮮なイメージで耳を傾けてまいりましたが、これまで私どもは市民参画、また自助、共助、公助などの言葉からも、これまでのすべてが行政の仕事という役割の考えから、それぞれがそれぞれの役割を果たすという意識が大分浸透してきていると感じている昨今でありますが、講演を伺いまして改めて、行政と市民、また地域、企業が上手に機能することで、伊東はもっともっと元気になるのではと考えるところであります。  新年度予算には、いとう創造大賞事業として、いとう8Kをテーマに市民から提案を募り、市政に反映させていく事業を初め、地産地消推進事業は新しい食文化を創造、発信する内容のものでありまして、またジオパーク推進事業、さらに商業パワー全開補助事業等々、地域の力、市民の力を期待する事業が組まれておりますが、それぞれが地域の元気につながることを期待するところでありますが、折しも行政改革懇談会による提言がこの1月にまとめられ、「新しい公共」の伊東市モデルが提案されております。千葉県我孫子市の提案型公共サービス民営化制度、また埼玉県加須市のちょこっとおたすけ絆サポート事業など、具体的な事例が紹介されておりますが、観光の活性化はもとより、少子高齢社会を支える地域、市民、それぞれの力の引き出し役を行政が主体となって、さまざまなアイデア、また力を形にしていく場面を積極的につくるべきと考えますが、いかがでありましょうか。  次に、瓦れき処理の受け入れについてお伺いをいたします。本市の可燃ごみの処理状況は、100tの炉2基の稼働によりまして、平成21年度の数字でありますが、年間3万2,167tの排出量に対し、1日平均88tを焼却し、焼却後の焼却灰3,262tを年間1億5,172万4,000円の経費をもって県外へ委託しております。ご承知のように、現在稼働しております炉の老朽化は27年の長きにわたっての状況となって、環境美化センターの更新改良整備事業が始まっているところであります。
     昨年10月27日、県知事から、東日本大震災で発生した大量の瓦れきの受け入れについて、県内自治体のごみ処理の余力の1%の支援目標、1%運動について、本県の市町のお持ちになっている瓦れき処理の余力、能力の全体ではなく、能力を発揮したうち、まだ余っている余力の1%を岩手県の大槌、また山田町の両町の瓦れきの中で可燃性のものにつき、安全性をきちっと確保した上で受け入れされたらどうかとの提案が伝えられております。11月10日に市長会、町村会が合同で開かれ、説明が改めてされたようでありますが、その後、市長会、町村会として、共同声明の採択は、受け入れ環境の整備を前提に、各市町の実情に合った協力を行うということ、そして受け入れ条件として、安全性の確保、最終処分地の住民の不安払拭が盛り込まれております。昨日までに島田市を初め静岡市、また浜松市が試験焼却の意向を示しておりますが、2月20日の時点で震災瓦れきの処分済みは全体の5%にとどまっておりまして、東京都、山形県の受け入れのみの状況は、震災から約1年、改めて復興のおくれが心配をされます。  聞くところによりますと、被災地の瓦れきの量は、岩手県だけでも処理能力の11年分、また宮城県では20年分とも言われ、瓦れきの処理が復興への大きな課題となっていることはご承知のとおりであります。広域処理の受け入れを当初は42都道府県の572市町村・事務組合が受け入れの意向を示したにもかかわらず、再調査では54に激減していることも含め、住民への安全、また理解を求める困難さが浮き彫りになっていると考えます。  本市のごみ処理状況は、冒頭確認しました炉の老朽化の問題、また焼却灰を県外へ委託している状況にかんがみ、瓦れき処理の受け入れをどのように考えているか、お尋ねをいたします。  以上、4点にわたりましてご答弁をお願いいたしまして、私の質問といたします。(拍手) ○議長(土屋進 君)昼食のため、午後1時まで休憩いたします。                 午前11時58分休憩                 ───────────                 午後 0時59分再開 ○議長(土屋進 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。                〔市長 佃 弘巳君登壇〕 ◎市長(佃弘巳 君)9番 鳥居議員にお答えをいたします。  初めに、平成24年度予算編成に関し、市内の経済状況等をどのように判断して歳入を組み立てたかについてであります。平成24年度の予算編成に当たりましては、3年に1度の評価がえによる固定資産税の減収や、長引くデフレ不況に加え、東日本大震災やその後の計画停電の影響などによる観光客の減少に伴う法人市民税の減収など、歳入の根幹である市税の大幅な減少が見込まれたところであります。また、地方交付税や国県支出金が依然として不透明な状況にあるなど、歳入全体として非常に厳しい環境の中での編成作業となりましたが、歳入の過大な見積もりを避け、堅実的な予算としたものであります。  次に、歳出においては、年々投資的事業費の構成比が縮小されている中で、何に重点を置いて予算を編成したかについてであります。歳出では、各種予防接種事業の継続実施やがん検診推進事業、子育て支援医療費助成事業の拡充、緊急雇用創出事業の積極的な取り組みなどを重点に実施することで、安全・安心な市民生活の実現と、一日も早い市内経済の回復を目指した予算としたものであります。  なお、小・中学校耐震化事業や住宅リフォーム振興補助事業、緊急経済雇用対策事業などを平成23年度の補正予算に前倒して計上したため、平成24年度の実質的な投資的事業費は増加をしております。  次に、東京電力から大規模事業所の電気料金の値上げが求められているが、本市にとっての影響をどのように考えているか、また、代替エネルギーの検討を積極的に行うべきと考えるが、いかがかについてであります。この値上げによる市の全施設における増額分は、伊東市は今、契約が57件、金額にして年間3億3,176万8,000円であります。その中で、今、東電のほうは伊東市管内で14.4%の値上げをしたいということで、その金額は3億7,953万3,000円となりまして、その値上げをした金額と今まで使っていた金額を差し引きいたしますと、伊東市は4,780万円の増額となります。値上げになった分は、使用量を減らすことで、その影響を最小限に食いとめるべく節電対策会議を開催するなどして、各課、各施設に対し、より一層の節電を指示したところであります。  また、代替エネルギーの検討につきましては、これまでに南中学校に太陽光発電システムを設置したほか、静岡県におきましては、奥野ダムを活用した小水力発電が事業化に向けて進められております。さらに、個人住宅に太陽光発電システムを設置する方に対して設置費用の一部補助を行うなど、化石資源に依存しない再生可能なエネルギーの普及に努めております。  次に、超少子高齢社会を迎える中、「新しい公共」の考え方や、行政と市民との協働という観点から、地域・市民の力をさらに活用していくべきであると考えるが、いかがかについてであります。少子高齢社会や地方自治体の自主性が求められている中、市民の価値観が多様化し、行政に対するニーズも複雑化してきており、このような状況に対応するためには、行政のみならず市民活動団体や地域等で実践する公益的な活動が重要であると認識しております。そのため、行政、市民活動団体、企業、地域など、さまざまな主体が協働して地域の課題を解決していくという「新しい公共」の考えを取り入れることが必要であり、それぞれの分野で取り組んでいる活動を積極的に連携支援することで、引き続き市民参画の場につながる環境づくりを進めてまいりたいと考えております。また、市民からの提言、意見を積極的に取り入れるための事業として、いとう創造大賞事業を創設し、初年度の平成24年度は、いとう8Kの中から子育て支援をテーマとした事業提案を募集し、これらを市政に反映できる仕組みを考えてまいります。  次に、一般ごみの処理状況を踏まえた瓦れき広域処理の受け入れに対する考えについてであります。現在、環境省や静岡県から焼却施設を持つ自治体に対して、災害廃棄物の広域処理の要請がされております。これも市長会におきまして、たびたび議論をしてきた経過もあるわけであります。このことを受け、静岡県市長会及び町長会では、被災地の復興を強く望み、できる限りの支援をするとの共同声明を発信し、焼却施設を持つすべての市町は、試験焼却実施に向けた準備を進めるとしたところであり、また、受け入れのための条件整備について、継続して国・県に申し入れを行っておるところであります。  これは各市町で、自分のところで最終処分場を持っておるところはいいわけでありますが、伊東市の場合には、最終処分場の灰の受け入れ先の問題もあって、国もまだしっかりした基準を提示していない。ですから、そういう中で、各市町によって事情も変わってくるわけであります。それと、東日本大震災の瓦れきの輸送と受け入れをどのようにするかというシステムをしっかりと県のほうがつくってこなければ、受け入れる側にしても、いつ、どれだけ来るかというのがわからないわけでありますので、これは県が中心になって事業計画をして、伊東市には幾日に何t入れていただけるかという詰めを積極的にするようにということで、県のほうにも申し込みをしておるわけであります。そういう中で、先行する島田市での試験焼却の結果を踏まえる中、放射性物質に対する安全性を確保し、市民の理解を得た上で、現施設の処理余力や更新改良整備事業の状況等から判断してまいります。  なお、現在の環境美化センターの焼却炉につきましては、処理能力が1日当たり70t程度に低下しており、可燃ごみの搬入量から考慮すると、処理余力については、推計で1日当たり4tから5t、1週間当たり20t程度の受け入れは可能かと考えております。以上です。 ◆9番(鳥居康子 君)4点にわたりましてお答えをいただきまして、ありがとうございます。最初に、市内経済の状況をどう判断されて、歳入、また投資的事業の重点化についての質問をさせていただきました。午前中の宮﨑議員の質問で数字等を答弁いただきましたので大体承知をいたしますし、今年度が東日本の震災等を含めて大変厳しい状況だということを市長も認識されていることも確認させていただいたところでありますけれども、改めまして、もう少し各数字についてお伺いしたいと思います。  まず、この震災の影響で観光客の入り込みをかなり心配いたしますし、また、これから3月、一月あるわけですけれども、どんな状況で観光客が22年度、23年度推移しているかということをお伺いしたいと思います。  それから、収納率でございますけれども、22年度は全体で80.1%ということが報道されまして、23年度の収納率の見込みを伺いたいと思います。 ◎観光経済部長(三好信行 君)観光客の入り込み状況でございます。平成22年度が660万人、23年の暦年が622万人ほどです。比較しますと94%になっているというのが現状であります。これは議員ご承知のとおり、3月に起きた東日本大震災の影響が大きい、そういう部分があると思います。その後は徐々に回復をしているところでございますけれども、現状では対前年度94%ということになっております。以上でございます。 ◎総務部長(若山克 君)平成23年度の収納率の見込みでございますが、1月末現在の見込みで申し上げますと80.13%、ほぼ前年度並みの収納率を見込んでいるところであります。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)収納率は22年度を少し上回る見込みで、1月末現在数字が示されております。観光客は対前年度94%ということで、そういった観光の数字の減少から市税等の影響が心配されるわけであります。固定資産税の関係は、評価がえで3億7,000万円の減ということは承知いたしますけれども、法人税が2,900万円の減ということが示されておりまして、新年度、法人の数の推移等をどのように見ておられるのか。23年度は2,983の法人数ということで言われているわけですけれども、法人税の2,900万円の減ということから、法人の数の推移というのを24年度に対してどのように見ているか、お伺いしたいと思います。 ◎総務部長(若山克 君)法人市民税の関係で、法人の数が影響しますのは均等割の部分になります。均等割の部分で申し上げますと、平成23年度に対しまして1,743万4,000円、5.6%の減を見込んでおりまして、法人の数で平成22年度の実績に対しまして108社の減を見込んで予算を積算しております。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)今、22年度の実績等の数で、108社の減を見込んでの法人の関係のご説明をいただきました。この108というのは、どういった業種が主なところで減少になるかというのがわかったら教えていただきたいと思います。 ◎総務部長(若山克 君)積算の関係で申し上げますと、業種まで手元にはないんですが、地方税法の区分で申し上げますと、地方税法第312条第1項第1号から第9号まで、それぞれ均等割の金額は決まっておりまして、その中でどれだけ減少するかというところで出てまいります。大きなところ、均等割が年間300万円かかるところにつきましては、市内13の法人があるわけですけれども、ここについては減少はございません。それ以下を見ていきますと、均等割が41万円のところで5つの法人が減、40万円のところで2つの法人が減、16万円のところで5つの法人が減ということで、申しわけありませんが、業種までは手元の資料ではわかりかねますが、このような状況になっております。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)市内の法人の業種別というのが申告の状況では載っているわけでございますけれども、数にすると、卸業、また小売業、飲食店が全体の3分の1ぐらいあると申告の数では載っているわけでございます。また、サービス業、宿泊、医療、福祉、そういった関係が790ということで、同じぐらいの割合を示しておりまして、この108社の中で、こういった業種の方のところの影響が心配されるわけです。今、業種別には、お答えいただいた区分で承知したいと思いますけれども、壇上で市長に答弁していただいたように、堅実な歳入をもって24年度を組み立てられたということで理解をさせていただきたいと思います。  そして、特別徴収の関係が24年度から全指定ということで始まるわけでございますけれども、先んじて下田財務事務所管内で特別徴収の全指定の取り組みがされている経過も踏まえながら、本市の特別徴収の全指定というのはどういった影響があるか、伺いたいと思います。 ◎課税課長(杉山勝二 君)本市の特別徴収の指定義務化の影響でございますけれども、現在、給与所得の方の中で普通徴収の方もいらっしゃるんですが、そのような方が特別徴収のほうに移行されると、現在の普通徴収の方がすべて特別徴収のほうに移行していただけるという試算の中では、4,000万円強の増収になると考えているんですけれども、その規模の中では、まだまだ特別徴収に移行できない方が出てくるかと思いますので、実際の数字というのはなかなかつかみ切れないところがあると思っております。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)今、4,000万円という数字をいただきましたけれども、23年度に下田財務事務所管内の1市5町で先行実施したということでありますが、この辺の関係というのは、まだ23年度が終わっていないので、状況等の推移は把握されておりませんでしょうか、いかがでしょうか。 ◎課税課長(杉山勝二 君)その辺の実績額というのは、まだはっきり把握していない状況でございます。ただ、収納の見込みの中では、前年度を0.5%ぐらい上回るのではないかという見込みは示されております。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)ありがとうございます。今、国のほうでは消費税の増税が議論されておりまして、それが通るか通らないかも全くわからないわけでございますけれども、地方消費税の入り分が現在1%という計算の中で、6億円が予算化されております。26年に8%への消費税の増税、そして27年10月には10%という計画が示されておりますけれども、8%になると税率が現在の1%から1.7%、また10%になりますと2.2%の地方消費税の計算が決められているようであります。通る、通らないという国の動向が全くわからないわけでありますけれども、消費者にとっては大変重い負担になるわけでございまして、消費税が上がりますと、市の入る部分でなくて出す部分もあるという中では、こういった消費税の動向が、数字としては、上がる傾向が出ておりますけれども、本市にとってはどういったことが見込まれるか、お伺いいたします。 ◎市長(佃弘巳 君)消費税の関係、8%に上げるということであっても、今、地方には5%のうち1%戻って、県と市が50%、50%になっておるわけであります。ですから、その比率をどのようにするかという内訳がまだはっきりしていないわけでありますし、また補助金をよして一括交付金にするとかというものもあるわけであります。ですから、地方六団体、知事会、都道府県議会議長会、市長会、市議会議長会、町村会、町村議会議長会、この6つの団体が、そこらによって、消費税を上げても、これからの社会保障が地方負担に大変多くのしかかってくる。あとは国の補助金をカットして交付金とするとかいうようなことも言われておるわけで、そこらをある程度具体的に示していかないと、地方の取り分を幾らにするか、しっかりとした計画を持って物事を進めてもらわないと、ただ単に8%、10%ということは、これは国の考えであって、地方の考えではない。今、そういう中では、地方六団体は大変強く物事を進めるようになってきておりますし、地方のゴーが出ないと国が強引にやれない状況が続いております。今、仮定ということで質問があったわけでありますが、仮定の中身がまだ全然煮詰まっていないわけでありますので、我々にすると積算をする根拠がないのが実情であります。 ◆9番(鳥居康子 君)8%、10%の中で、地方への配分が示されてはおりますけれども、その中身というのが社会保障に限ってとか、まだ決まっていない部分もたくさんある中では、これからの消費税の行方と各自治体が負担する社会保障の部分と、その辺の関係がどうなるか大変気にしながら、これから見守ってまいりたいと思います。  社会保障の関係でもう一点お伺いしたいと思いますが、25年度に向かって国民健康保険の広域化の準備が進められているということを聞いておりますけれども、国民健康保険の関係も23年度が7億円、新年度が7億5,000万円ということで、5,000万円の増を見て国民健康保険事業特別会計が出されているわけでございます。これからの国民健康保険の伊東市の負担も含めて、そして広域化によってこの会計がどういうふうな方向に進められていくのか。国保会計は各自治体で大変厳しいという中で、広域化が一つの手だてになっておりますけれども、伊東市の国保会計と広域化によってどんなことが考えらえるか、お伺いをしたいと思います。 ◎理事(山木勇一 君)国保の広域化につきましては、ご承知のように、当初の予定では、平成25年度から後期高齢者医療制度が廃止され、新たな制度に変わっていく、これが第1段階の予定でありました。そして、30年度を目安に国保すべてを広域化する、これが第2段階と考えられておりました。今現在、第1段階も見通しが立っていないような状況ですので、今後どうなるかというのは推測しかねますけれども、もし広域化になれば、今議員おっしゃったとおり、一般会計から7億円から7億5,000万円繰り入れをしておりますが、これについては、法定繰り入れとその他繰り入れというのがございまして、法定繰り入れというのは市が一般会計で負担しなければならない繰り入れでございます。そして、その他繰り入れというのがいわゆる赤字補てんの繰り入れでございます。24年度は2億円程度の繰り入れの予算を計上しております。毎年補正もお願いしまして、大体2億4,000万円から2億5,000万円ぐらいのいわゆる赤字繰り入れをしております。これが広域化になれば、当然赤字繰り入れはなくなるというふうには思っておりますけれども、例えば県全体でも70億円余の繰り入れがございます。これをすべて保険料に転嫁するというわけにはいかないので、また何らかの負担の増があるのではないかというふうには推測しております。いずれにいたしましても、詳しい内容がこちらのほうに情報として全く来ておりませんので、何とも言えませんけれども、赤字繰り入れがなくなれば、単純に2億円余の金額は負担をしなくなるのではないかというふうには思っております。以上です。 ◆9番(鳥居康子 君)ありがとうございます。国保も収納率が厳しい状況もありますし、市民の皆さんの中からも国民健康保険税の負担が大変だということなども伺う中で、市財政も法定の繰り入れとその他繰り入れで補てんをしている。これからますます医療費のかさむ中で、一自治体の負担が重くなる中では、広域化というのが一つ、大事なところにはなると思いますけれども、後期高齢者医療を受けると、また市の負担がどうなのかなということなんかも心配しますし、これから高齢社会、そしてなかなか経済が好転しない中で、国民健康保険事業特別会計等が少し心配になります。私どももしっかり見てまいりたいと思いますし、また情報を得る中で、この会計を検討してまいりたいと考えております。  歳入の関係から、いろいろと気になる点を伺わせていただきました。投資的な事業の関係でございますけれども、先ほど市長の答弁で、市民の安心・安全のための予防接種、それから子供の医療の関係等も安心・安全のための事業で取り組んでいただいておりますし、学校の耐震化等も23年度の補正で積極的に前倒しの事業もしていただいて、市内経済の活性化に努めていただいているということで理解をさせていただきます。  投資的な事業という関係でお尋ねをいたします。1950年以降の高度成長期に、さっきの学校の建物なんかもそうでございますけれども、道路であったり、また下水道であったり、港湾であったりという公共事業がピークの時代から、コンクリートの寿命が50年ということが言われておりまして、そういった公共施設の建てかえであったり、また整備であったり、昨年のような災害が起こりますと、橋梁、道路、下水道といった事業がこれから見込まれることが心配されるわけです。新年度予算には橋梁の整備計画の600万円というのが入っておりますけれども、道路、下水道といったインフラの整備も計画的に進められているかどうか、その辺の確認をさせていただきたいと思います。 ◎建設部長(牧野昇 君)今ご質問にありました橋梁の関係でございますけれども、橋梁につきましては、伊東市は10m以上の重要な橋梁33橋を計画的にやるべく新年度に修繕計画を立てる予定でございます。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)あと道路とか下水道とかというものが、耐用年数と整備の計画との整合性というか、ただ、予算を見ながらということになってしまうのかもわかりませんけれども、そういったインフラの整備が順調に推移をするような計画になっているかどうかということも含めて、お伺いしたいと思います。 ◎建設部長(牧野昇 君)今までも富戸梅の木平線ですとか、さまざまな道路事業を継続してやらせていただいております。今後につきましても、道路整備が必要な部分につきましては、耐用年数とかははっきりわかりませんけれども、必要な整備は順次行っていくつもりでございます。以上でございます。 ◎上下水道部長(佐藤活也 君)下水道につきましては、耐震を非常に心配している部分もあります。それで、下水も布設しまして大分たちますので、長寿命化計画を持ちまして、処理場とか管渠、マンホール等の長寿命化を図ってまいる方向であります。以上でございます。 ◆9番(鳥居康子 君)今の政権が、コンクリートから人へということで政権交代をしました。ただ、災害がありますと、やはりこういったコンクリートの部分を、市民の安全のためにもしっかりと整備していく必要を感じます。橋梁は33カ所を計画を持ってやっていただけるということ、また道路、下水道の部分も、高度成長期の話をさせていただきましたけれども、これから災害に備えるという部分でも、予算の関係もあるかもしれませんが、計画性を持ってしっかりと取り組んでいただきたいということを要望させていただきます。  そして、観光の観点からジオパークの期待が高まっているわけでございますけれども、新年度の新しい取り組みの事業で、ジオパークの期待というのは、市長はどのようなことを思っていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)ジオパークの機運もやっと燃えつつあるなと思っております。当初のときにはジオサイトという認識がない人たちが大変多かったわけでありますし、また6市の市長の中で提案したときにも、そういう問題がわからない人たちも大分いたわけです。そういう中では、今ジオサイトを7市6町でいろいろ調査したり、また現場を見たりして、市民の方々の関心が高くなってきたり、また案内人の方々も積極的にみずからが勉強して、それを案内するようにもなってきて、機運は燃え上がりつつあります。ですから、そういう中で、本年の日本ジオパークの会員登録を目指して今進んでおるわけであります。それまでには各地域のジオサイト案内人の養成、育成もしていかなければならないわけでありますので、今までじわじわ来たものを、これから相当加速もしていかなければならないと思っておりますし、伊東市におきましても、ジオサイトの案内板を設置していかなければならないわけであります。そういう中で、今、環境省と見解が違うものもあるわけであります。看板の設置におきまして、国立公園の中の看板は、自然公園法とか、そういうものもクリアをしていかなければならない中で、矛盾しておる場面もあるわけであります。そこらもこれから積極的に解決をして物事を進めて、さらに機運を高めていき、歴史的な見地から見ても、また観光的な見地から見ても、これは大変有意義なものであると私は感じておりますので、今後も積極的に進めていきたいと思っております。 ◆9番(鳥居康子 君)投資的事業の観点から、インフラの整備等の質問、また要望もさせていただきました。そして、観光地伊東の経済活性化ということでジオパークの取り組みが期待されるところで、市長のご答弁もいただきました。会派で室戸のジオパークに行ってまいりましたけれども、ここも世界ジオパークの認定を受けるのに3回挑戦したという経過も説明を受けました。一番の課題は、市民の認知度も点数の対象になるということなので、そこが一つ大事な部分かなという印象を持って帰ってまいりましたけれども、ぜひ観光地にとって起爆剤になることを願って、歳入歳出に関しての1番目の質問を終わらせていただきたいと思います。  そして、新しい公共というところに少し関連がありますので伺いたいと思いますけれども、さまざまな経済状況、それから伊東のこれからの投資的な事業も含めて、以前のような経済状況がなかなか見込めない中では、先ほど市長から24年度は伊東が元気になる、そういったご発言もあったので、ぜひ私どもも期待して、またやれることはしっかりやってまいりたいと思います。新しい公共ということで、先ほどのいとう8Kの市民の提案型事業のことでありますけれども、これが新年度は子育てに限って市民からのアイデアを募るということで、これも一つの新しい公共かと思いますが、募集して、それを庁内で検討して事業化していくという流れになるのでしょうか、お伺いしたいと思います。 ◎企画部長(梅原誠一郎 君)新年度から初めていとう創造大賞というのをつくるわけですけれども、これにつきましては、今後、市民を交える中で、行政運営を円滑にしていきたいというか、そのような中で進めるわけでございます。いずれにしても、応募を受けて、市民を審査員の中に入れながら選考をしていきたい、そんな市民絡みの事業にしていきたいと考えております。 ◆9番(鳥居康子 君)新しい公共という言葉で、今までの市民参画と何が違うのかなということでありますけれども、市民と行政と企業の3者が知恵を出し合って、それぞれの役割を果たしていくということが新しい公共の基本的な考えになるわけでありますが、いとう8Kが一つ新しい取り組みかなと感じておりまして、今、企画部長から、市民も入れて公募したものを事業化に向けてというか、市内の活性化につなげていくという方向を示していただきました。いとう8Kの中で子育てに限ったという点を確認したいと思いますけれども、いろいろな課題が先ほど宮﨑議員からも出された中で、観光であるとか、また高齢者の支えとか、これまで行政と関係機関が協議していたような印象があります。それに市民とか、また企業とかが検討できる場面というのが行政改革懇談会の提言にはありましたので、みんなでこの課題に対して何ができるかという協議の場面をつくっていく努力もまたしていただきたいということを改めて申し上げますけれども、子育てに限ったということで改めてお伺いいたします。 ◎企画部長(梅原誠一郎 君)これは継続した事業として、我々は毎年度また別のテーマを含めてやっていきたいと考えておりますけれども、新年度につきましては子育て支援をキーワードで考えております。例えばふだんから不安に感じていることは何かとか、あるいは子育てにとってこんな施設があったらいいなとか、環境整備やハード面、ソフト面を含めて、そういったご意見をいただければいいかなと考えております。また、それに加えまして、子供と高齢者の助け合いとか、そういうご意見も含めて、幅広く子育て支援というキーワードになっていますけれども、それを一つのキーワードにして意見を広げる中で応募していただければありがたいと考えております。以上です。 ◆9番(鳥居康子 君)ありがとうございます。市民の力がうまく機能するというのはまだまだこれからかと思いますけれども、この間の講演会で、退職した方の60%が何らかの地域に関係したことをしたいという数字が出ているけれども、実際に地域の中でやっていらっしゃる方はそのうちの5%ということだったので、まだまだその気持ちと実際の力を出す部分というのは可能性がいっぱいあるかなということも感じておりますし、ぜひ伊東を元気にしていく伊東市モデルの新しい公共のあり方を発信できるような場面をつくっていただければと考えて、要望してまいりたいと思います。  電力の関係に移りたいと思いますけれども、影響額が4,720万円ということで、市長としては、さらに節電に努力していくということがありました。なかなか大きい金額だと感じますけれども、さらに市内の観光関連の業者の方たちからも、東京電力への値上げの反対というか、ぜひ見直していただきたいという要望も出ている中で、市長として市内経済への影響をどういうふうに考えているか、お伺いしたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)これは余分に利益から払わなければならないわけでありますので、それだけお金が出ていけば、それだけ産業をやっておる人たちは負担がふえるのは当たり前であります。ですから、ちょうどきょう午後1時半に東京電力の沼津支店の支店長を訪ねて、東部市長会で要望に行こうということで、下田の市長と熱海の市長と三島の市長と伊豆の国の市長、4人が行っているわけであります。ただ値上げをするということでなくて、内部の努力をしっかりする中で、説明責任をもっとしっかりと果すべきだということで、きょうは東京電力の社長の名あてで要望に行っておるわけであります。ですから、この値上げをした場合には、負担がふえれば経済への影響がふえるのは当たり前であると思っております。 ◆9番(鳥居康子 君)きょう東京電力の沼津支店に東部市長会で行っているということで、私ども議会にいただいている意見書も、国に要望ということでいただいているわけでございます。大きい値上げの率でありますし、片や原子力発電所の多くが停止の状況にある中で、かわってのエネルギーの燃料費の負担ということで、こういう値上げの率になっているわけでございます。各家庭でも10%程度と言われていまして、企業のみならず各家庭にも大変な影響があるというこれからの電力の需要でございます。先ほど南中学校の太陽光発電、奥野ダム、それから個人住宅のエコに関しての補助の制度等がありましたけれども、これから新市民病院も建ちます。それから焼却施設の更新改良工事もありますけれども、こういった大きな事業の中で、代替エネルギーというか、例えば太陽光とか、焼却に際しての熱の利用とか、そういったことはどういうふうなことが考えられているか、伺いたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)昨年の3・11から急にこういう代替エネルギーを国のほうも取り入れてきておるわけであります。そういうものにすぐに対応ということであっても、そういう中では地方自治体は大変難しい部分もあるわけでありますし、投資的な経費をしっかりと見ていかなければならないと思っております。ですから、新市民病院も太陽光発電を設置することは可能でありますが、まず最初に先行投資をしていかなければならないわけでありますので、そこらの費用対効果を見たときには、もう少し経営が安定してから設置をしようというようにも決めてあるわけであります。そういう中で、国のほうの補助対象になって投資的な経費が見合うものであれば、積極的に取り入れていかなければならないわけで、これがどんどん普及していくと単価も安くなってまいりますので、そこらの状況を見きわめた中で、伊東市としては導入を考えていかなければならないと考えております。 ◆9番(鳥居康子 君)環境美化センターの炉の熱利用は、現状と同じ機能ということなので、その辺は余り期待できないですかね。焼却炉の更新改良整備事業に関してはいかがでしょうか。 ◎市長(佃弘巳 君)それも、ただいま答弁したように投資的なものを考えた中で、それだけの投資をしても、売電したり、またそこで使ったり、そういうものを計算していくと、まだ莫大なお金がかかるわけでありますので、そこらは今後の課題として、設置費用が安くなっていったときにそういうものを導入するということで、私も今メーカーに提案をしてあるのは、水道の本管へ設置して、そこで発電をして供給したら、本管はいつも水が通っていくから、それが一番手っ取り早いと思っております。ですから、ぜひそこを考えていただきたいということで、伊東市独自として、メーカーのほうにはそういうものも今提案しておるわけでありますので、投資的効果を考える中で、これから進めるべきか、またもう少し待つか、そういうものはその時期によって設置を考えていかなければならないと思っております。 ◆9番(鳥居康子 君)電気料金の値上げに関しては、さまざまな課題があると思いますし、私どもも生活の見直し等を考えなければいけない時期に来ているかと思いますけれども、ぜひ市内経済の状況等を判断して、東電、また国に対しての要望をしっかりとしていただきたいと考えております。  次に、瓦れきの処理に関して伺いたいと思います。今、県内では島田市が試験焼却を先行してやっております。そして、先ほど申し上げました静岡市、浜松市が試験焼却の意向を示しているという中で、市長から壇上でご答弁をいただきましたけれども、県が輸送システムの事業計画を示すことと、伊東市の今の炉の処理能力にかんがみて週20tが可能であるということで、答弁を整理いたしますと、県の事業計画が示されて、その数字がはっきりすると思うんですが、それが本市に見合う数字であれば受け入れの可能性があると考えているのか。それから、伊東市は焼却灰の処理を委託しておりますので、その辺の焼却灰を委託する先の問題というのもあるかと思いますけれども、その2点、伺いたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)もとは川勝知事が突発的に静岡県でも瓦れきの受け入れをいたしますということを言ってしまったわけであります。静岡県は収集、また焼却をやっていないわけで、東京都がやっておるから静岡県もできるということでこの問題が出てきたわけです。市長会としても、知事がそれを言う前に、しっかりと市長、町長にそういう旨の話をして物事を進めていかなかったら、静岡県と東京都は違うんだからという中で、知事のほうも自分が言った責任、それにまた市長、町長のほうでもしっかりと協力をしていただきたいということで、これがスタートしたわけであります。  ですから、そういう中で、6万tのうち1%、600tを静岡県で年間処理をしていけばいいでしょうということで、それによって運送システムとか、そういうものも問題になってくるわけでありますが、放射能がどうなっているかが一番心配でありますので、放射能は国のほうが積極的に検査をしますと。輸送コースも環境省が協力をしてやりますと。一番システムがおかしくなっているのは、搬出元の岩手県がそれをやらなければならないシステムになっている。受け入れ先はそれを整理整頓していかなければならないわけでありますので、岩手県からきょう何t行きますよ、お願いしますということが来たときに、伊東の場合には5tは受け入れしましょうとか、伊豆市は1tにしましょうとか、そういう整理、調整をどこがやるかというのは、県がやらなかったら各市町で調整はとてもできるものではないわけであります。ですから、県にそこらをしっかりしろということで、1月の市長会のときにも、それは県がもう少し調整能力を発揮して物事を進めるべきである。あと放射能の関係が安全であるということであれば、その後出た焼却灰をどこへ持っていくか。これは国が焼却灰の放射能の基準値は幾つというものをしっかりと決めるべきだということで話は進めておるわけであります。ですから、環境省とか静岡県から我々にペーパーで来るわけでありますが、事務方が書いたもので、みんな総花的に書いてあるので、これではだめだと言って、実は2回ぐらい返してあるわけで、じかに政治的に話をしていかなかったらこれはだめだということで、島田市の試験焼却の結果がたしか18日ごろ出ますので、そこらを踏まえた中で、県もそのときまでに整理をして、県のほうが中心になってこれからの焼却をしっかりと進めていく計画をつくろうということに今なっております。 ◆9番(鳥居康子 君)今の市長の発言で、そもそもは東京がやれるから静岡という、その辺の知事の思いとスタートが、各市町の意向が反映されないで先行スタートしたかなという発言だったかと思います。岩手県のやるべき排出する量と県の受け入れの準備等の調整がまだ進んでいない、これからということだと思いますけれども、そういったことで県がしなければならないというか、県の責任で各市町が受け入れやすい計画にしていかなければならないというのが一つ確認はできたと思うんです。焼却灰の濃度が、そもそもは100ベクレル以下ということで、島田市等で確認されておりました燃やす前のベクレルは基準値以下だということ、それから焼却灰になりますと33倍に濃縮されるということで、それが8,000ベクレルという数字に一応基準はなっているわけでございますけれども、そこが8,000ベクレルという濃縮されたもので安全かどうかということも、まだしっかりと国のほうでもこの辺の確認がされていないと思っております。伊東市は焼却灰の受け入れが栃木県小山市ということで、その辺の受け入れ先の意向というのが確認されているかどうか、まだこれからということでありましょうか、いかがでしょうか。 ◎市長(佃弘巳 君)島田市の場合には、島田市が独自に最終処分場を持っておるので、島田市としては、国・県が責任を持つということで、被災者の方々の救援がどういうふうにしたらできるかという中で、島田市は自分のところで処理すればできるからということで、島田の市長さんが最初にうちがやるということで手を挙げて、今、静岡市も自前の最終処分場を持っていますので、静岡市もそれはやろうということになって、伊東市みたいに栃木とかへ持っていくところも、まだ国のほうが、8,000ベクレルということを言っておるけれども、実際には8,000ベクレルでいいというオーケーが出ていないということで、今受け入れ体制ができないという状況が続いておるわけであります。ですから、それは細野大臣にも話をして、早く最終処分場の基準を決めてあげないと、民間のところはそれの受け入れができないと。もし受け入れして数値が下がっていた場合には、今度は大変なことになってしまう。ですから、そういうところは国が積極的に最終処分場の基準値を示してオーケーを出す。そういうふうにして我々市町も協力をしてやっていくということで、今話は進んでおるわけでありますが、国のほうが今及び腰になっておるのは事実であります。ですから、そこらはもっと国に対して我々は強く物事を進めていかなければならないと思っております。以上です。 ◆9番(鳥居康子 君)きょうの静岡新聞に受け入れるか受け入れないかということでアンケートがあって、伊東が受け入れるというところに丸がついていたということで、先ほど伺ったわけですけれども、今、市長の話では、まず県がしっかりと計画を示す中で、伊東市として、処理能力の1%ということでありますが、20tが今の能力の中で可能ではある。ただ、岩手県と静岡県との計画の中で、伊東市の能力がその数字に見合ったものであるかということもありますし、それからさっきの8,000ベクレルという焼却灰にしても、受け入れ先がなければ、それはどうしようもないことなので、そこの国の基準が示されていない中では、まだまだ一つも二つもクリアしなければならないということを確認させていただきました。  被災地では、津波でのまれたところに少しずつ建物が建つとか、道路が走るとか、そういう変化があると、すごく復興が進んでいるという印象を持つということでありましたけれども、宮城県の村井知事から、瓦れきがそのままである中で、復興の気持ちがなかなか心の中で進んでいかないというお話も伺いました。伊東も過去、台風16号で、すごい瓦れきの量があったりして、1日の災害でもあれだけのものが出て、処分に大変なお金がかかったと記憶しておりますけれども、県としてもいつ災害があってもおかしくない中で、基本的には、お互い助け合いというのがあって進められればいいかなと思います。市長は全市民の安心・安全を担っている立場でございますので、市民の安全を優先に考えて被災地の支援に当たっていただきたいということを申し上げまして、以上で質問を終わらせていただきたいと思います。(拍手) ○議長(土屋進 君)以上で公明党 鳥居康子君の代表質問を終わります。  10分間ほど休憩いたします。                 午後 2時 5分休憩                 ───────────                 午後 2時14分再開 ○議長(土屋進 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、民主党・刷新の会 鈴木克政君の代表質問を許します。              〔16番 鈴木克政君登壇、拍手〕 ◆16番(鈴木克政 君)民主党・刷新の会を代表いたしまして、代表質問をさせていただきます。  市長は、施政方針の冒頭、「私は、市長就任以来、『豊かな自然の中で、人々が夢を持つことのできる郷土をつくり上げること』を政治信条とし、『伊東再生』から『伊東創造』に向け、全身全霊をささげ邁進してまいりました。」と言っております。また、最後には、「本年は『伊東創造』に向けての集大成の年であるとともに、地域主権改革など地方においては大きな変革期に当たる年であると考えております。」と結ばれております。市長就任7年、結果が求められる今の時代、7年は決して短くないと思います。市民が実感できる成果を望むものでございます。  さて、平成24年度の予算編成ですが、先ほど午前中の宮﨑議員が詳しく紹介されました。重複を避けるため、また時間を節約するために省きますが、依然として厳しい市民生活及び市内経済が読み取れる数字となっております。このような中、結果を求められる市政運営は大変難しいものとは思いますが、早速、平成24年度の予算編成に当たり、市長の政治姿勢を伺うことにいたします。  最初の質問は、行財政改革の取り組みについてであります。行財政改革大綱は平成18年3月に改定され、3年後の平成21年に改定される予定でしたが、改定を2年間延長し本年の改定となりました。伊東市行政改革懇談会がまとめた行政改革に関する提言が議員にも配付されましたが、それには「新しい公共」とか「生産する職員」などの見なれぬ言葉が出ており、新しい大綱は以前と違うものなのかと感じさせるものでありました。初めに、本年4月からスタートする新たな行財政改革大綱の概要についてお伺いをいたします。  次に、職員数について伺います。本市の職員数は、平成9年4月1日に971人だったものが、その後、退職者数を下回る採用を続け、平成23年4月1日には749人となりました。これは14年間で222人、率にして22.9%の減員をしたことになります。また、平成18年改定の大綱では、平成17年度の835人を平成22年4月1日までに52人減員する適正化計画が策定されました。現実は目標を34人上回る減員をし、749人となりました。このような中、採用は年度によりその人数が違うため、職員を5年間の合計人数で比較すると、39歳から43歳が128人いるのに対し、29歳から33歳はその半数の63人と極端な世代間格差が出ております。職員数の減は臨時職員で補っているようですが、このような状況下で業務に支障がないのでしょうか、また将来に問題を残さないのでしょうか、いささか心配であります。職員数については、目標を上回る減員となっている一方で、世代間に人数の格差が生じているが、その対策と適正な職員数について伺います。  次に、新たな大綱の職員への周知徹底について伺います。JALの再建に取り組まれた京セラの稲盛和夫会長は、JALの企業理念実現を目指してJALフィロソフィを策定し、手帳にしてJALグループ全社員に持たせ改革に当たられたそうです。フィロソフィーは哲学とか考え方と訳されますが、JALフィロソフィ手帳には社員全員が持つべき意識、価値観、考え方が40項目にまとめられ、職場ミーティングや異職場交流などで活用されているとのことです。その一つの項目には、「一人ひとりがJAL」とあり、全社員一丸となっての改革への取り組みがうかがわれます。本市の行財政改革につきましても、全職員が一丸とならなければなし遂げられないと思いますが、新年度スタートする伊東市行財政改革大綱をいかに職員へ周知徹底させるのか、お伺いをいたします。  行革最後の質問になりますが、昨日参議院で可決成立した国家公務員の給与を2年間、平均で7.8%引き下げるとする国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律案、いわゆる国家公務員給与削減特例法案について伺います。法案は附則で、「地方公務員の給与については、地方公務員法(昭和25年法律第261号)及びこの法律の趣旨を踏まえ、地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるものとする。」と衆議院の審議の中で修正されました。参議院の総務委員会での審議をインターネットでのぞきましたが、委員からは、地方もするべきだ、また、地方は地方だ、地方は独自に削減を行っているところもある、このような意見が出て、総務大臣は、地方への要請や強制は考えていないと答弁をされておりました。本市の対応につきまして市長の考えをお聞かせ願います。  2点目の質問です。伊豆半島ジオパーク構想についてであります。  初めに、観光面から見たジオパークについて伺います。伊豆半島ジオパークは、本年9月の日本ジオパーク認定へ向け順調に進められているものと思っております。市民の関心も徐々に高まり、雑談の中でも、ジオパークは観光に本当に役に立つのかねなどと期待を込めた疑問が投げかけられます。昨年県におきまして策定された伊豆半島ジオパーク構想指針書によれば、ジオパークのメリットといえば、観光客の増加などの実利的な方面にばかり目を向ける人が多いが、そればかりに注目すると本質を見失いやすいと、やや冷ややかな記載もある一方で、観光・交流人口の増加によい影響を与えるだろうとの期待させる記載もあり、雑談話とそれほど変わった表現ではありません。市長は観光面から見たジオパークについてどのようなお考えをお持ちなのか、お伺いをします。  次に、拠点施設の設置について伺います。さきの指針書では、観光客のための情報提供施設や、ガイドの常駐場所などの機能を持つ拠点(ビジターセンター)が必要であるとか、さらに既存施設の一隅で十分であるなどと記載されています。しかし、伊豆に来る観光客は目が肥えた方々が多く、簡単な展示や情報提供では満足されないものと思っております。私は、伊豆半島の生い立ち、柱状節理やポットホールがいかにしてできたのか、大室山と矢筈山はなぜ形が違うのかなどの疑問を模型や映像、実験や体験などでしっかり答えることのできるような施設が必要だと思っております。市長のお考えをお聞かせ願います。  次に、現地で情報収集を可能とするスマートフォンやタブレット型端末への対応についてお伺いいたします。普及の拡大がとまらないスマートフォンの国内契約数は、2010年1,060万件、2011年2,700万件、2016年には8,200万件と予測されております。一方、今月iPad3が発売される気配のタブレット型端末ですが、こちらも出荷台数で2010年101万台、2011年144万台、2015年には738万台と予測されており、これらを利用する情報伝達への活用ははかり知れぬものがあります。  伊豆半島ジオパークでは、スマートフォンアプリの「いずジオ」からウィキペディアやグーグルマップへアクセスをし、各ジオサイトの紹介をしています。素早い対応で、私は現状では十分なものだと思っております。今後、多くの人々がこれらの情報機器を利用して情報の収集や発信をするようになると思いますが、その行為は、各ジオサイトの現場であったり、移動中の車内であったり、レストランの中であったりするわけで、場所を問いません。しかも高速でアクセスできる環境が望まれています。現時点では、公衆無線LAN、いわゆるWi-Fiの環境整備が必要とされていますが、民間の進めるWi-Fi整備もあり、すべてを行政が担うことではありませんが、このような整備への対応について市長のお考えをお聞かせください。  ジオパーク最後の質問は、オリジナルナンバープレートについて伺います。指針書では、ジオパークを進める上で普及活動の重要性が示されております。講演会、シンポジウム、ロゴマーク、パンフレット、さきの「いずジオ」もそうですが、ウエブの活用、のぼり、ポスター等々、ありとあらゆることをすべきだと私も思っております。私は、住民意識の高揚策として、原動機付自転車のオリジナルナンバープレート導入を提案したいと思います。オリジナルナンバープレートは、ご当地ナンバーとも言われ、近隣では富士山ナンバーが有名で、静岡県側の4市2町、山梨県側の1市2町4村が同一のナンバープレートを使用しているとのことです。  現在、本市では普通のナンバープレートを使用しておりますが、その1枚当たりの単価は90円、年間1,000枚程度を製作していると伺っております。これをオリジナルナンバープレートにすると、1枚当たりの単価は300円程度、別途型代が150万円程度かかるとのことであります。本市独自で行っても決して高いものとは思いませんが、伊豆全域で行えば費用対効果も高まり、さらに安いものになると思います。オリジナルナンバープレートの導入について市長の考えをお聞きするものであります。  次に、3番目の質問に移りたいと思います。インバウンド事業の実績と今後の見通しについて、さらに、地域ホームページの外国語への対応について伺うものであります。平成18年度より始まりましたインバウンド事業は6年目を迎えます。施政方針では、「中国、台湾でのトップセールスの実績を最大限に活用し、インバウンド戦略の拡大にも努めてまいります。」と方針を変えることなく推進するとのことであります。リーマンショックや大震災など外国人観光客を足どめする事態はありましたが、インバウンド事業が、疲弊する本市観光、経済の救世主となり得るのでしょうか。このような疑問を抱くのは私だけでしょうか。インバウンド事業の実績と今後の見通しをお示しください。  また、トップセールスもいいのですが、家庭にいながらにして旅先が検索できる今日、観光地のホームページは誘客の最前線であります。内容の充実はもちろんのこと、外国人には母国語に翻訳されていることや、母国の人が体験を紹介しているホームページも大変大切な情報源となります。市役所のホームページに限らず、地域のホームページの外国語への対応について市長のお考えを伺います。  4点目の質問になります。平成23年度における商工業の振興については、「時機を捉えた活性化策を積極的に講じてきた」としているが、その成果をいかなる数値で検証したか、お伺いをいたします。  さきに紹介しましたJALフィロソフィの1項目に「正しい数字をもとに経営を行う」とあります。行政においても、政策決定や評価をする段階で的確な数字をつかみ、執行後にその数字と比較することは、市政運営にとても重要なことだと思っております。経済の状況を読み取る数字としては、先ほど宮﨑議員からも紹介がありました来遊客数、宿泊者数、商店の数、従業員数と販売額、建築確認申請数、水道の使用量などが、商工会議所が発行する伊東経済指標にあります。それらすべての数値が右肩下がりの底の見えない状況にあり、本市経済の先行きを案ずるばかりであります。ここに予算を投入すればこの数字が変化したといった正しい数字をもとに市政を行う、このことが今必要ではないでしょうか。「時機を捉えた活性化策を積極的に講じてきた」とする、その成果をいかなる数値で検証されたのか、お伺いをいたします。  5点目の質問は、有害鳥獣による被害は農作物にとどまらず森林破壊や自然生態系に影響を及ぼすが、その対策について伺うであります。伊東市鳥獣被害防止計画によれば、本市における平成20年度の鳥獣被害金額は1,198万9,000円、被害面積は33.61haであります。また、平成23年度の被害軽減目標を30%減の被害金額839万3,000円、被害面積23.5haとしております。現在、目標は達成されたのか承知はしていません。農作物を栽培する里山では有害鳥獣の数は少なくなっているのかもしれませんが、山奥へ入れば間違いなく有害鳥獣の数はふえています。特に、ニホンジカは繁殖力がすぐれ、被害は農作物に限らず草や木の樹皮を食することから、森林破壊を起こすとされております。そして、森林破壊は自然生態系に影響を及ぼすばかりでなく、大雨による土砂の流出など人間社会へも被害を及ぼします。この対策には伊豆半島全域の市町の協力なしにはできませんが、至急の対策が望まれております。市長のお考えを伺います。  6番目の質問は、本市南部地域における新たな交通システムの可能性について伺うであります。新年度事業を見ますと、増加する高齢者の外出を支援する事業として高齢者公共交通機関割引証購入費助成事業や、通勤、通学、通院等の日常生活を支える生活路線バス運行補助事業が見受けられます。しかし、よりきめ細かな支援を求める高齢者の声は少なくありません。特に、本市南部地域は傾斜面に居住地が点在し、バス停へ出るのにも苦労をしている高齢者が数多く住んでおります。  富士宮市では、ドア・ツー・ドアで送迎をする会員制のデマンド型乗り合いタクシー、宮タクと、中心市街地と周辺住宅地を結ぶ市街地循環バス、宮バスを運行し、住民から高い評価を得ているとのことであります。ちなみに、導入するとすれば私はデマンド型乗り合いタクシー、宮タク方式がいいと思うんですが、平成22年度の宮タクの運行実績は、会員数5,010人、輸送人員9,414人、運行経費は935万円で、運賃収入の369万円と行政からの委託料566万円で賄っているとのことでございます。本市南部地域における新たな交通システムの可能性について市長のお考えを伺います。  最後の質問は、消防救急広域化についてであります。消防組織法の改正に端を発した消防救急広域化は、現在、駿東伊豆地区消防救急広域化研究会が設置され、平成24年度末のスタートを目指しております。しかし、参加市町での思惑の違いがあるのか、いまだ枠組みの決定に至っていません。枠組み決定後にも法定協議会の設置や運営計画など、議会の合意を求める案件もあろうかと思います。このような中、平成24年度末のスタートに一抹の懸念を抱きますが、その進捗状況と今後のスケジュールをお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。明快なるご答弁をよろしくお願いいたします。
                   〔市長 佃 弘巳君登壇〕 ◎市長(佃弘巳 君)16番 鈴木議員にお答えをいたします。  初めに、行財政改革の取り組みについてのうち、本年4月からスタートする行財政改革大綱の概要についてであります。新たな行財政改革大綱につきましては、本年1月に行政改革懇談会からいただいた提言を尊重し、1つは、市民等との協働による「新しい公共」の概念の導入、2つ目として、網羅的な計画とせず、特に重要な方策に絞った計画づくりを大きな特徴として、現在策定作業を進めております。その基本方針といたしまして、1点目は、市民力、地域力、行政力を結集させた新しい公共経営、2点目は、職員のやる気・資質を向上させ、市民と接する中で課題を解決していく職員の育成、3点目としては、経済力向上・財政基盤強化を図るための成長戦略に基づく政策の再構築、これら3点を骨子とし、改革に向けた戦略として具体的な方策を記載するなど、この厳しい時代を乗り越え、将来に向かっての展望を切り開く礎となる大綱を策定していく所存であります。  次に、職員数については、計画目標を上回る減員となっている一方で世代間の人数に格差が生じているが、その対策と適正な職員数についてであります。職員の年齢構成につきましては、団塊の世代の大量退職に伴って世代間の職員数に格差が生じていることは認識しております。職員数は各世代でバランスのとれた構成となることが理想であることから、その解消に向け、採用試験を毎年度実施することや、受験資格の年齢制限を拡大することなど、世代間でバランスのとれた採用ができるよう、今後も配慮してまいりたいと考えております。また、適正な職員数については、現在策定中である行財政改革大綱の中で目標値を設定し、検討を進めてまいります。  次に、新たな大綱の職員への周知徹底についてであります。行財政改革を推進するためには、職員の意識改革、資質向上が最優先事項であり、改革の推進者である職員一人一人が改革の本旨を理解し、実践することが何より重要であると認識しております。ただいまは民間のJALの話をされたわけでありますが、民間と行政の違いもありますし、JALの場合にはつぶれて再生をしていかなければならない。その意識が全然違うわけであります。そういう中で、伊東市といたしまして、職員への周知につきましては、部課長の理解はもとより、各課の課長補佐級職員が務める行革推進リーダーへの説明を通じ、課内職員への理解促進を図るとともに、若手職員の意識改革を目的とした研修会の開催など、多くの機会をつくり出し、全職員に対して周知を徹底してまいります。  次に、国家公務員給与削減特例法案の附則では「地方自治体が法の趣旨を踏まえ、自主的かつ適切に対応する」としているが、その対応についてであります。本市では、これまでに給与構造改革による給料表や諸手当の見直しを進め、さらには独自の手当の見直しも行い、人件費の抑制に努めてきたところであります。これ以上の給与削減は職員の士気を下げる結果となり、市民サービスの低下を招くおそれも懸念されることから、現時点では国に準じた給与削減は行わない考えでおります。  次に、伊豆半島ジオパーク構想についてのうち、観光面から見たジオパークについてであります。世界ジオパークの基本となる考え方には、貴重な地球活動の遺産を保護、保全するということを基本に、経済活動の活性化を主要戦略の目標の一つとして掲げております。このことから、観光産業を基幹とする市町で構成されている伊豆半島としては、日本及び世界ジオパークに認定されることで地域のステータスが向上し、観光振興に大きな期待が持てると考えております。  次に、拠点施設の設置についてであります。ジオパークの拠点施設については、各市町においてそれぞれ対応することになっております。山陰ジオパークの名物ガイド、今井ひろこさんのさきの講演では、道の駅や観光案内所など既存施設の活用を図ることで当面は十分であるとのお話を伺いました。このことから、本市におきましては、当面は既存の観光施設を最大限に活用し、ジオサイトのパネル展示やパンフレットの配架等を効果的に行ってまいりたいと考えております。しかしながら、ジオパークを目的に本市を訪れる観光客の皆様にとりましては、拠点となる施設があれば、より利便性が向上することは認識しておりますので、今後、県営施設の誘致等を含め、検討してまいりたいと考えております。  次に、現地で情報収集を可能とするスマートフォンやタブレット型端末への対応についてであります。現在、伊豆半島ジオパーク推進協議会のホームページは、スマートフォン対応を考慮して作成されており、スマートフォンに適した形で見られるように設定されております。また、スマートフォンやタブレット型端末等で利用されているGPS機能を使ったサービスを活用し、ジオサイトの位置や解説を表示することでジオサイトをめぐりやすくする仕組みづくりなども有効な手段でありますが、情報通信技術の発達には目覚ましいものがありますので、民間業者と現在話をしておる最中であります。そういう中では、無料インターネットの利用環境の整備を含め、先進事例や通信事業者の意見等も参考に検討してまいりたいと考えております。  次に、住民意識の高揚策として原動機付自転車のオリジナルナンバープレート導入についてであります。オリジナルナンバープレートにつきましては、全国各地の市町村で地域の特色を生かし、観光振興や知名度の向上を目指して実施されております。静岡県内におきましても、富士山ナンバー導入の際、富士山周辺の市町が、山梨県の市町村と一緒に原動機付自転車用の富士山型ナンバープレートを導入しております。議員ご指摘のジオパークの住民意識の高揚のためにオリジナルナンバープレートを導入することにつきましては、伊豆が一つになり、ジオパークを推進する手段の一つであると思いますが、協議会を構成する7市6町が歩調を合わせることが必要であると考えておりますので、今後の7市6町の話し合いのテーマにしていきたいと考えております。  次に、インバウンド事業の実績と今後の見通しについて、さらに、地域ホームページの外国語への対応についてであります。本市の平成23年の海外からの来遊客数は8,468人で、東日本大震災の影響により、平成22年と比較すると51%の減少となっております。このようなことから、震災後の6月以降、インバウンド対策として、韓国の航空会社やエージェント、中国大連のマスコミ等の招聘などを実施いたしました。また、11月には私みずから台湾、香港に出向き、その国の主要な観光関係者と面会し、トップセールスを実施してまいりました。このような中、旧知の日本中国旅行社に依頼して、1月に中国各地から春節を祝うツアー客約180人が本市を訪れ、中国大使館領事や中国国家観光局関係者などが出席しての歓迎式典開催や仏現寺の初もうで、城ヶ崎の観光を楽しんで行かれました。このときの模様は、新華社通信を初め中国全土に配信され、新聞、テレビ、インターネット等で本市の歓迎の様子が報道され、中国にいる友達からも私のところへ連絡があったということで、それだけ中国では大きな反響を呼んでおるというふうにも認識をしております。  現在、外国人観光客は徐々に回復傾向にありますが、今後も引き続き、私の人脈を生かしたトップセールスを中心に、静岡県や観光関連団体と連携してインバウンド事業を推進するとともに、富士山静岡空港から台湾への定期便も3月25日に就航することが決定しておりますので、チャイナエアとも話をする中で、一人でも多くの外国人観光客の誘致を目指してまいりたいと考えております。  また、現在、伊東市のホームページは英語、中国語、韓国語などの対応となっておりますが、市内のほとんどの宿泊施設、観光施設では外国語対応とはなっていない状況であります。そのような中、伊豆高原のペンションを中心とする教育旅行のグループでは、台湾への商談を進めるに当たり、市の助成により本年度、繁体字表記によるホームページを立ち上げたところであります。今後、インバウンド事業を進める上で、地域のホームページの多言語化は必要不可欠であると考えておりますので、市としてどのような支援ができるのか、検討してまいりたいと考えております。  次に、平成23年度における商工業の振興策については、「時機を捉えた活性化策を積極的に講じてきた」としているが、その成果をいかなる数値で検証したかについてであります。商工業の振興につきましては、住宅リフォーム振興事業やプレミアム商品券発行事業などの活性化策を実施するとともに、金融対策として中小企業への小口資金貸付金の利子補給の拡大、雇用対策として緊急雇用創出事業の活用による雇用の拡大を図ってまいりました。  これら事業の数値でありますが、住宅リフォーム振興事業につきましては、助成額1,000万円に対して15.3倍に当たる1億5,351万円の工事請負額が市内建築関連業者により施工されたところであります。また、プレミアム商品券発行事業につきましては、さきの答弁で申し上げましたように、商品券販売額は4万8,952セット、2億6,923万6,000円にとどまる結果となりましたが、使用枚数の約70%が地元商店街等で使用されたことから、所期の目的は達成されたものと考えております。さらに、小口資金貸付金の利子補給の拡大につきましても、現時点で135件、6億7,600万円の申し込みがあり、市内中小事業者の資金繰りに活用されるなど、まさに「時機を捉えた活性化策」であると判断しております。  次に、有害鳥獣による被害は農作物にとどまらず森林破壊や自然生態系に影響を及ぼすが、その対策についてであります。現在、鳥獣保護法に準拠し、鳥獣の被害が発生した場合における被害防止対策を中心に行っており、これまでの間、あいら伊豆広域有害鳥獣対策協議会等と連携を図る中で対応し、一定の効果があらわれていると認識しております。しかし、一方では、天城山中に生息するシカがふえ、樹木の皮はぎ等、自然環境に被害をもたらしているのも事実であり、静岡県では、特定鳥獣保護管理計画に基づき、ニホンジカの管理捕獲により個体数の削減を図り、生態系の維持と生物多様性の保全等に努めているところであります。今後も、静岡県や伊豆地域の市町、農協等の関係団体と連携を図り、積極的な鳥獣被害対策を実施してまいりたいと考えております。  次に、本市南部地域における新たな交通システムの可能性についてであります。地域住民の日常生活を支える公共交通として、現在、本市では、バス事業者撤退路線を引き継ぎ、生活路線バスを自主運行しております。今後、高齢社会の進行により、公共交通の重要性は一層高まってくると思われる一方で、生活路線バスの乗車人員は減少の一途をたどり、現状では南部地域を中心に維持が難しい路線も出てきたことから、生活路線バスにかわる交通手段の検討も必要な状況であると考えております。本市南部地域の公共交通については、地域住民の日常生活を支えると同時に、観光客の利用も考慮する必要がありますので、今後、地域の特性に応じたデマンド型交通など、利便性と持続性を備えた新たな公共交通システムについて調査研究をしていかなければならないと思っております。  次に、平成24年度末のスタートを目指している消防救急広域化の進捗状況と今後のスケジュールについてであります。県が示した消防救急広域化推進計画に基づき、平成22年7月に駿東伊豆地区消防救急広域化研究協議会が設置され、広域化に向けた調査検討を行ってきた結果、本年2月6日に消防救急広域化制度設計報告書が示されました。今後のスケジュールとしては、3月26日に第4回研究協議会を予定しており、この際、次の法定協議会への参加についての意思表示がされるものと考えております。その後、これまでの研究協議会を解散し、新年度から新たな推進協議会を設置し、法定協議会設置に向けての調整を図ってまいります。広域化への移行期間としては、県の推進計画策定後、5年以内を目途に現在は順調に進んでおります。ですから、スタートへの一抹の懸念を抱くと議員は言っておったわけでありますが、私は、これは順調に進んでおると思っておりますし、平成24年度末の広域化の実現を今後もしっかりと目指してまいりたいと考えております。以上です。 ◆16番(鈴木克政 君)どうもありがとうございました。時間の許す限り第2質問をしたいと思います。  1点目の大綱ですけれども、先日、議員のほうにも行政改革に関する提言が配付をされました。これは壇上でも言ったんですけれども、かなり新しい言葉とか、今までのこういった提言と比べるとちょっと斬新だなという感じも私は受けました。行財政改革大綱というよりも、総合計画に踏み込んでいる部分もあったような感じも受けたんです。市長、委員の方々からいただいたこの提言の中身も含めた感想といいますか、所見といいますか、お聞かせを願えますか。 ◎市長(佃弘巳 君)新しい公共システムというのは、私は、企業会計、企業的感覚に基づいて、市民の方々と一緒に協働でまちづくりをしていかなければいけないという思いを強く持っておりました。それで、市民の方々が誇れるまちづくり、思いやりのあるまち、そういうものは市民みずからが率先してやっていかないと、これは上意下達ではなかなかできるものではないし、この提言を踏まえたときに、本当に自分の心に思っておることがあらわれているなということに感動したわけであります。以上です。 ◆16番(鈴木克政 君)以前の大綱と違って、新たなものが実践されていくことを期待するわけです。そんな中で、私も3点目に挙げましたけれども、これは職員への周知徹底が大切だと思っているわけです。改革を行うのは、市長も答弁の中でおっしゃいましたように職員であります。私もJALの話をしましたけれども、市長も民間のつぶれかかった企業と市の職員とは違うよとおっしゃいました。私もまさにそう思いました。ですからこそ大切なのが周知徹底だと思います。本当に後のないところまで来れば、人間すごい力が出ると思うんです。ですから、JALはなし遂げたということが言えるかと思いますけれども、今、伊東市はどうでしょうね。それに近い状況ではないですか。市長、職員の方々はどう思っているのか知らないけれども、市民の生活というのは、まさにJALの再建に至る状況にあると私は思います。職員の方々がそういった感覚、意識になっていただかなければ、市役所の改革はできても、まちの改革はできないです。私は、それを言いたいなと思って、この周知徹底というのを言ったわけですけれども、ぜひ一丸となってできるような大綱にしていただき、また、そういった指導を市長が率先してやっていただきたいと思うんですけれども、いま一度周知徹底に向かう意気込みみたいなものをお聞かせ願えますか。 ◎市長(佃弘巳 君)これは、職員は当たり前のことでありますし、また市の職員の職種によって、自分たちが当てはまるところは、積極的に新しい公共の中で市民と一緒になってまちづくりをしていかなければならないと思っております。いかにして市民の方々にそういうものを理解していただくかというものは、各種団体等を通じた中で理解をしてもらいながら、一人でも多くの人たちが賛同する中で、この伊東のまちづくりにも積極的に参加をしていただくよう、機会があればこういうものを私はまた提言して物事を進めていきたいと考えております。 ◆16番(鈴木克政 君)JALのフィロソフィ、哲学とか考え方と訳されるそうですけれども、そういったものをつくったそうです。その中の最初に成功方程式というのがありまして、人生・仕事の結果イコール考え方掛ける熱意掛ける能力ということが書いてあるんです。能力は1から10までの点数が出る。熱意も1から10までの点数でつけられる。ただ、考え方はプラスもあったりマイナスもあったりするというんです。マイナスのときには、すべてがマイナスになってしまうんです。マイナスに考えている人が、熱意があって能力が高いと、それはその企業にとって大きなマイナスになってしまうんです。ですから、考え方一つで、その企業に必要な人なのか、必要ではない人なのかが決まってくるという方程式なんです。ですから、一人一人が本当にやる気を起こさなければ改革というのはできないのかなと。また、市民の方々にも新しい公共の中で活躍していただく部分があると思うんですけれども、市民の人たちも、何で私たちがやらなければいけないのか、行政がやるのが当たり前ではないか、このような考えを持つ人が多いんです。これは行政のやることでしょう、私たちのやることではないよという考え方が多いと思います。財政難の中、これからそこを市民の方々にも理解していただくということなのだと思いますけれども、市民に理解をしていただく前に、まず職員の方々がそういった気持ちになって、率先してやっていくということが大切だと思って、思いを述べさせていただきました。ぜひ新しい大綱はいいものができますように、また、それが実践できますようにお祈りをしていきたいと思います。  次に、職員数のことですけれども、そんなに支障はないということでした。私は先ほど5年置きの職員の比較をさせていただきました。29歳から33歳まで、39歳から43歳まで、その数がそれぞれ128人と63人と半分以下なんですね。これは秘書課から資料をいただきまして、それを自分なりに仕分けしてみた。そうすると、こんなグラフになるんですね。小さくて申しわけないんですけれども、ここのところが29歳から33歳までの5年間の高さ、ここが43歳です。これは5年間、5年間をずっと足していったものを表にしたんですけれども、男性と女性ということです。こういう表にすると、すぐに、えっ、こんなに差があるのとびっくりするぐらいの差があるんですね。  そういった人数の格差の中で、答弁では理想をいえば平均的にいることが望ましいということでした。また、採用の人数を含めて、今後もその改善には取り組んでいきたいということだったんですけれども、現実に33歳を最高にこんなに人数が違うとなると、今までもよく言われた中途採用も必要になってくるかと思うんです。私は以前にも中途採用したらどうだというお話をしたことがあるんですけれども、検討はさせていただきますということで終わっているんです。また、行革の中にもあるんですけれども、任用がえの話も検討、検討でずっと来ているんですね。この辺は今どのような形になっていますか。 ◎市長(佃弘巳 君)我々のときには、市の職員はそんなに試験をやらないでも入れたわけで、競争率も低かったわけであります。ですから、私は、まず職員数というのはめどであって、中身がどうかというものを考えていかなければならない。この大綱をつくる中で、今の職員の方々の能力を今度は実践に向けていく。ですから、私は、それだけ今の職員は大変すばらしい能力を持っておると認識はしておりますし、また信頼もしておるわけであります。また、そういう中で、任用がえの問題は、職員組合とも話をしてオーケーが出ておるわけでありますが、本人の了解をとる中で、職員組合と話し合いをして任用がえを進めていくということになっておりますので、そこらは人事面だけで一方的にやるということには今まだなっていませんが、その制度はでき上がっております。以上です。 ◎副市長(石井勇 君)職員の中途採用の関係について私からお答えをさせていただきます。  検討するということで言っておりましたけれども、採用年齢を引き上げたという部分で中途採用者の採用が可能になるということでございます。現状、事務職員が30歳、看護師あるいは保健師は35歳に年齢を引き上げたということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 ◆16番(鈴木克政 君)市長は、中身が重要だ、能力ある者がいるから大丈夫だよという話だと思うんですけれども、でも、これだけ違うと、将来また退職金の問題等も出てくるのかなと思います。仮に37年間在職するとして、今の740人を割ると、1年当たり約20名になるんですね。37年間20人の人がいれば740人ということになるんですね。平均だと20人ということだと思いますけれども、片方は平均すると5年間で12人ぐらい、片方は5年間で25人ぐらいになるんですかね。10人以上違うということですから、私は、かなり支障が出るのだろうと思ってはいるんです。この辺については、今、事務職員で30歳に引き上げたということですけれども、もう少し引き上げてもいいのかなという気がします。35歳ぐらいまでどうでしょうねという気もします。その辺もまだ検討する余地は十分あろうかと思います。ぜひ今後もこの辺を検討していただければと思います。  それと、国家公務員の給与の関係ですけれども、市長は行わないということですね。私も、どちらかというと、かなり難しい問題だなという思いもしております。ただ、先ほども言いましたけれども、参議院の総務委員会をインターネットで見ていましたら、自民党系の議員の方々は、地方も絶対やるべきだみたいな話をずっとしていましたし、大臣なんかも苦しい答弁をしていました。その辺で市長はやるよと言うのかなと思ったんですけれども、地方は地方でしっかりやっているんだということをはっきり言えれば、私は、それはそれでいいと思います。市長のお考えを聞いたということで、これは終わりにしたいと思います。  2点目のジオパークにいきたいと思います。観光面から見たジオパークについては、そんなに認識の違うものではないと思いました。  2点目の拠点施設についてですけれども、先ほど答弁の中でちょっと気がついたんです。先日、私も山陰の今井さんの話を聞きましたけれども、ただ、市長、我々も委員会の中で視察しましたが、山陰と伊豆とは違いますよね。こんなことを言ってしまうと失礼ですけれども、伊豆の観光ブランドというのは、山陰のあの地域とはけた違いかなと。先ほども伊東の宿泊者が減った部分は大分の由布院に匹敵するという話がありました。そのくらい伊豆の観光というのは、他地域と比べると、けた違いの大きさのものだと思います。それを山陰で十分だよと言っていたのでは私は満足できないと思います。今井さんの住んでいらっしゃる香美町の施設も見てまいりました。本当に失礼な言い方になって申しわけないんですけれども、要は学園祭の展示場という印象を私は受けたんです。そこにもっとお客を呼んで、そこでよく説明をし、満足していただいて、さらに現地へ行っていただくという施設が欲しいなと思っておるんです。この件については、観光建設委員会の委員長も一般質問の中でやりますから、私も余り突っ込みませんけれども、その辺の拠点施設のイメージといいますか、市長が考えている、こんなイメージのものをつくりたいみたいな考えというのはお持ちですか。 ◎市長(佃弘巳 君)今、私自身、拠点施設をつくるという考えはまだ持っておりません。ですから、今、このジオパークを何しろ世界ジオパークのほうで認定してもらう作業をしっかりと進めていかなければならないわけでありますし、何かをやればすぐにビジターセンターをつくるというのが今までの傾向であったわけであります。それは雨の日とか、行けない人たち、また時間のない人たちに配慮して、どのようにして利便性を上げるかというものでありますし、今そういう中では、施設によって東京あたりでも3Dとか、いろいろとあるわけでありますので、そんなに立派な施設でなくても、どこかを間借りする中で設置をしていけばいいと私は今認識をしているところであります。 ○議長(土屋進 君)10分間ほど休憩いたします。                 午後 3時15分休憩                 ───────────                 午後 3時24分再開 ○議長(土屋進 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。 ◆16番(鈴木克政 君)休憩を挟みまして、また新たな話をしたいと思いますけれども、スマートフォンの環境整備について伺います。先ほど壇上でお話ししました、「いずジオ」というスマートフォンアプリが出てきたという話です。私も1週間以上前にはなかったような気がするんですけれども、おとといiPhoneのアプリの中から発見をしました。これを立ち上げられたのはいつごろか、またどういう機関が立ち上げたのか、お聞かせ願えますか。 ◎観光課長(堀野順章 君)大変申しわけありませんが、私は勉強不足で、「いずジオ」というのをまだ見たことがありませんので、この後、勉強したいと思います。 ◆16番(鈴木克政 君)終わったらぜひ部屋に来てください。お見せします。今の時期といいますか、まだ構想の段階で、的を射たものかなと思いました。お金はそんなにかからないと思っているんですよね。実は、ウィキペディアという辞書機能があるわけですけれども、そこにアクセスをするんですね。大室山というところを見ると、ウィキペディアの大室山の画面がぱっと出てくるんですね。それで、地図というところを押すと、まさにグーグルマップの大室山の写真の部分がすっと出てくるんですよ。小さくしていけば周辺が見える。恐らくリンク、リンクで張っていると思うんですけれども、お金のかからないことをうまくつくったなと感心をしているんですが、こういった知恵を出した宣伝というのが必要だと思います。今、構想の段階だから、これでいいのでしょうけれども、実際に認定、世界と行く中では、それをさらに独自のものとして充実をさせていく必要があろうかと思います。ぜひその辺もお願いをしたいと思います。  また、アプリの中で、これはジオパークとは関係ないのだけれども、「たけなび」というのがあるんですね。「たけなび」というのは何だかわかりますか。「たけなび」の「たけ」は、伊東とも関連のある競輪をやっている佐賀県武雄市の「たけ」です。「たけなび」という武雄市を紹介しているアプリですけれども、これも実にすばらしいアプリで、見るとか、泊まるとか、食べるとかというコンテンツがあって、そこをクリックすることによって地図上にアイコンが出てくるんですね。そういったものを押せば、そこのお店とか、見物する場所だとか、宿泊場所だとかの施設案内が出てくる。電話番号から住所まで出てくるわけですね。電話して、すぐそこに連絡がとれるというすぐれたものです。  それを見て私は思ったんですけれども、一昨年ですか、伊東市で行ったデジタルサイネージというのがありましたね。あれをまさにiPhone、こんな小さなスマートフォンにして、その機能を充実させているのがそれなんです。今だったら、ああいったデジタルサイネージなんてやらないほうがいいよという話になろうかと思うんですけれども、そのくらい時代の速さがどんどん続いていく業界なんです。先ほどWi-Fi環境についてのお話をしたんですけれども、民間とのすみ分けというのは大変難しいと思います。でも、行政でやるべきところは行政でやらなければいけないと思っていますし、民間施設がやればいいところは民間施設がやればいいと思います。その辺のことも含んで、やっぱり研究をしていく必要があろうかと思います。  いろいろな質問をするに当たり、最初打ち合わせをする中で、グーグルマップの話が出たんです。伊東市でもストリートビューができるようになったというお話もあるんですけれども、その辺についてちょっと説明をしていただければと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)私はインターネットができないわけでありますので、インターネットをつくっておる連中、これは日本でトップクラスの会社も、伊豆半島においてこれから積極的に参加をして協力して物事を進めていこうと。今デジタルサイネージの話もあったわけでありますが、あれも今考えれば、スポンサーも集まらないし、運営していくのに大変にもなってきておるわけでありますので、あれをどのようにしてリンクもできるかということと、ジオサイトのところへ行って、そこで携帯の端末の音声で話を聞くことができるとかいうようなものも、今いろいろと話し合いを進めておるところであります。また、静岡県から伊豆観光の振興を図っていこうということで、今、伊豆観光推進協議会を中心にした中で、インターネットを使ってどのように伊豆を発信していくかということを進めておるわけでありますので、そこらによって開発しておる連中もたびたびこっちへ来て、これからの伊豆半島をしっかりと一つのものでつなげていこうということで、今いろいろと模索をしていただいております。最新鋭の伊豆半島をモデルとしたものをつくり上げようということで、今計画をしておるわけでありますので、そこらもこれからはさらにすばらしいものができ上がってくると私は認識をしております。以上です。 ◎観光経済部長(三好信行 君)議員ご指摘の、多分ストリートビュースペシャルコレクションのお話だと思います。これはグーグルマップから検索し、歩行者の視点から360度見えるような形になるわけでございます。これは民間業者が本市の城ヶ崎、あと名所等々を5月ごろから順次グーグルマップから検索できるようにしていきたい、そのような話は挙がっております。以上でございます。 ◆16番(鈴木克政 君)ストリートビューで見ると、それこそ世界の地域がいながらにして見えるんですよね。フランスに大室山と同じような山がありますよというお話を前に聞いたんです。私もそれを探してみたら、やっぱりあるんです。その地域をストリートビューで見ると、本当に田舎なんですけれども、ちゃんとその山が見えるんです。そのようなシステムです。私は、ジオサイトの中で、そういったものがすべて見えるようになれば、これは金を出しても損はないと思っているんですけれども、民間業者がやってくれるというのだったら、どんどんそういったものには積極的に協力して、それこそ市長のトップセールスではないですけれども、トップセールスでそういうものを売り込みに行って、やっていただければと思います。  この件については、キネマ通りなんかでも、Wi-Fi環境を整備する中で、ぜひまちの活性化をしていきたいという方々もいるという話も聞いておるんですけれども、そういった操作をするのにもWi-Fi環境がないとできないんですよね。高速のアクセスができないとストリートビューなんかはできないんですよ。ですから、その環境整備をぜひ積極的にやっていただきたいと思います。  次に進みたいと思います。ナンバープレートを協議会のテーマにしていくと市長は言ってくださいました。ぜひ協議会の中で話をしていただきたいと思います。先ほど私も壇上で金額について話をさせていただきました。いま一度言わせていただきますけれども、今、市でやっているのは1枚90円だそうですよ。90円で1,000枚ぐらいやっていますよと。新しいものにするとすれば300円ぐらいでできるでしょうと。そのほかに型代が最初150万円ぐらいかかりますよということですね。答弁の中にもありました富士山ナンバー、私も写真を拡大してみました。富士山の形をした、こんなナンバープレートが導入されて、まちを走れば、かなり話題になると思います。「坂の上の雲」でおなじみの道後温泉のある松山市は、手前に道後という名前もつけたそうですけれども、雲の形をしたナンバープレートをつくっているんですね。赤塚不二夫が関係している青梅市は、「シェー」とやっている漫画キャラクターを使って、こんなナンバープレートをつくっている。これは自転車とかオートバイをやっている業界の方々も関心を持っているんですね。私も、こういったものを通じてPR、普及ができるのであれば安いなと思っております。この辺についても、市民の認知度の向上も含めて、デザイン募集をするとか、そんなのもいいと思いますし、ぜひ協議会でのテーマとして取り扱っていただきたい。協議会は市長が会長ですよね。ぜひその辺は採用に向けて、よろしくお願いします。  インバウンド事業ですけれども、市長はトップセールスということでやられている、これからもやっていくということですが、今の市長の人脈だけでインバウンド政策をしていくのも、恒久的にやるとすれば余りいいことでもないのかなと。市長のお力をすべて頼りにしているのもなんですし、これをやっていくとするのであれば、別の恒久的な誘客に結びつけるような方法も必要になるのかなと思います。ぜひその辺も検討をしていっていただきたいと思います。  ホームページについては、市としても検討していきますというお話だったんですね。ただ、よその国のホームページなんかを見ると、意外と自動翻訳システムでやっているところもありますね。直訳するから意味がわからないところもあるんですけれども、それでも、かなりの部分で翻訳をされるということです。それは発信するほうで設定をしなければいけないのだと思いますけれども、そういうことも研究対象の一つに入れていただきたいと思いますが、その辺についてはどうでしょうね。インバウンド事業については、余り時間もないから答弁はいいです。よろしくお願いします。  次に、4番目の「時機を捉えた活性化策を積極的に講じてきた」としているが、いかなる数値で検証をしたかということですけれども、私も大変厳しい市内状況をグラフなんかもつくって検討してみました。建築確認申請なんていうのは、平成の初めごろは1,700とか1,800あったものが、ことしはどうも300を切るのではないかという数字です。5分の1から6分の1の確認申請の数になってしまった。  そういった中で、商工業の振興対策事業として、各種制度融資への利子補給などで健全経営に努めますとあるんです。また、意欲ある個店に対して、その魅力や活力を創出する個店活力創出推進事業を行いますとあるんですけれども、市長も先ほどお話しになった中で、やる気があれば応援していくよというお話が、今回の議会だけでなく、過去にもいろいろとあったんですね。ただ、利子補給などは、135件の実績がありますと言われるんですけれども、銀行で今審査があるわけですね。本当に欲しいという方については、経理状況が悪いから審査で落とされるという状況もあるんですね。経理状況が悪いからそこへ申し込むけれども、銀行の審査で落とされてしまうという状況です。あと意欲のある人というのは、それなりに経営再建はやっていけるのかなと。意欲のない人がやはり落ちこぼれていく。それはまさにそのとおりですね。ただ、意欲のない人に意欲を出させるような事業をするのも、やっぱり行政の仕事ではないのかなと。おのおのの気持ちを、もう少し意欲を持たせてあげる、そんなことも行政の仕事ではないかと私は思うのですが、その辺のお考えについて答弁願えますか。 ◎市長(佃弘巳 君)何でも行政がやれということであるわけですが、行政には企業の経営をしたことがある人がだれもいないわけで、私だけしかないわけであります。その素人の行政にいろいろやれと言っても、どういうふうにしてやったらいいかという中身の濃いところまでは行けないわけであります。ですから、私が言っているように、現場に携わっている人たちが、どのようにしてくれたら、ここはこういうふうにして乗り切れる。それで、行政がしっかりと協力をしていかなければならない、これが第一であるわけであります。まず商売のやる気のある人たちをしっかりと支えていかなければならない中で、この商売をやっていて、新たにこっちの商売も一緒にやりたいというときには、しずおか産業創造機構のほうの融資対象にもなってくるわけでありますので、行政がやるのでなくて、行政が後ろで支える中で予算化をして、しずおか産業創造機構としっかりと連携を持ってやっていくべきだと私は思っております。 ◆16番(鈴木克政 君)この議論は平行線になりそうですから、やめたいと思います。  次に、鳥獣による被害についてですけれども、他の市町と連携をしながら積極的に取り組んでいきますという答弁だったわけです。私は、この鳥獣の被害の中で一番懸念しているのがシカの被害です。ニホンジカが樹皮をはがして、木を死に追いやってしまう。それがそこだけでなく、その地域一面になってしまうと、その森というのはもう死んでしまう。そういう被害が伊豆の天城の中で数多く起きているんですね。よくシカがかわいそうだとかという方もいらっしゃいますけれども、シカがなぜふえるのかというと、私が聞いている中で3つあるんですが、その1つは、シカはもともと余り寒さに強くない。冬を越せないシカもいるそうです。私も現実に松川湖畔で、冬に水辺で死んでいるシカをカラスがつついているのを見ましたけれども、要は脂肪がなくなって冬を越せない。特に子供なんかはそういったことがある。それが温暖化によって越せるようになったというのが1つの原因です。もう一つは、狩りをする猟師がいなくなったというのも1つの理由だそうです。もう一つが、オオカミがいなくなったというのがその理由に挙げられるそうです。オオカミは、100年ぐらい前までは日本に多かったんですね。その後、絶滅して、猟師がオオカミのかわりをしてシカをとっていたからそんなにふえなかった。最近猟師がいなくなり、高齢化になって趣味でやっている鉄砲撃ちの方々もいなくなってきたということで、シカが大変ふえて被害を出しているというのが現実ですね。  シカがイノシシを追い払うという話もあるんですね。もちろん1対1でやって追い払うわけではないんですけれども。自然の状況にすれば、当然イノシシはミミズを掘ったり、タケノコを掘ったりとか、そういったところが死滅してしまうからいなくなる。言われてみると、昔よく松川湖畔にイノシシが出て、芝とかをはぐられる被害がありましたね。それが最近イノシシが見えなくなったではないですか。シカが松川湖畔に多く見られるようになったということですね。シカというのは、ほかの動植物――当然森林が破壊されれば鳥もいなくなりますし、すべてのものを破壊してしまう。そういった破壊をしながら里におりてきているというのがシカなんですね。ですから、シカが里におりてきたのは、人間がその居場所を開発したからなんていうのは間違いだよという見解です。  オオカミを導入する運動をしている日本オオカミ協会というのがあります。今、南アルプスとか富士山ろくにまず放したらどうだということを提案しているんですけれども、その日本オオカミ協会のホームページの中で、3つの提言というのをしているんです。1つは、今言ったようにオオカミを山の奥のほうで放して、森林の奥のほうのイノシシとかシカについてはオオカミが駆除したらどうですかと。もう少し下のほうの里山とか人里については、公共で雇ったハンターでシカの駆除をしなさいと。3つ目は、シカ、イノシシに対する恒久的なさくをしなさい、こういった3つの提案をしているんです。オオカミを導入するといっても、絶滅をしたとはいえ、オオカミ自体はもともと日本にいたわけで、奄美大島で入れたマングースとはわけが違うんだということです。  我々も勉強会を1回やったんですけれども、話を聞けば、そういったような話です。オオカミというのは余り印象がよくないわけですけれども、ぜひその辺の話も聞いてみてはいかがかなということで、日本オオカミ協会の先生が南伊豆にいるんですよ。もちろん伊東だけで行うわけではないですけれども、市長が会長の伊豆全域の協議会があるんですが、そんなので話を聞いてみても参考になるのかなと私は思ったりもしているんです。オオカミ導入について、よその市町村の中で賛成をしている市長さんもいらっしゃるんですけれども、今こんな話を聞いて、すぐに答えろと言っても無理かもしれませんが、今感じられたことをお話ししてくださればありがたいと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)オオカミを伊豆半島に放してという、今鈴木議員が言うような話は3年ぐらい前に聞いております。ただ、オオカミを放したときに、オオカミがシカだけでなくてイノシシも食べる肉食体系になってくるのが一番怖いわけです。肉食体系になってくると、伊豆半島でハイキングをしている人たちを襲う可能性が出てくるわけです。自然形態というものは大変難しいわけでありますので、オオカミを飼っている人たちはオオカミを放せばいいというふうには言いますが、私自身は全体を見た中で、イノシシがいるところはシカがいなくなる、シカとイノシシがいるところは猿がいなくなる、猿がいるところはタイワンリスがいなくなる。生態系は絶対に大中小でうまく回っているわけであります。ですから、今の状況の中でオオカミを飼うということに関して、3年ぐらい前に私自身は、伊豆半島ではオオカミは飼うべきではないと。北海道犬はどうだという話も来ておりましたし、紀州犬、こういう気の強い犬を放したらどうだという話も来ておりますが、生態系を維持する中で、やはり物事をしっかりと考えていかないとならないと私は思っております。以上です。 ◆16番(鈴木克政 君)市長、オオカミは人を襲わないと言われているんですよ。狂犬病とかになった場合には襲う場合もあるけれども、普通では人は襲わない。ヨーロッパで今、現実にオオカミが放された例がありますから、市長、その辺についてはもう少し勉強されたほうがいいなと私は感じました。  時間もないので次に進みたいと思いますけれども、南部地域の交通システムについて、宮タクの話ですが、検討していきますということですから、ぜひ検討をお願いしたいと思います。  最後に、消防救急広域化です。一抹の懸念を抱く必要はないと市長はおっしゃいました。私は、消防長が伊東の最後の消防長になるのかな、そんな思いをしていたんですね。1年勘違いをしていた部分もあって、ことし消防長は退職するわけですけれども、もうそこで終わりなのかと思っていました。消防長、やめるに当たって、この辺の広域化の意義とか必要性について、最後に一言どうぞ。 ◎消防長(築山繁信 君)答弁させていただきます。広域化の考え方ですけれども、消防はどのような状況になっても市民に対して万全を期して、安全・安心のために働かなければならないという使命を、常に自分たちは肝に銘じております。そのようなことから、小規模消防本部の人員管理、出動体制、あと専門性等さまざまな分野におきまして、私どもも国の示す部分については危機感を持っておるところでございます。このようなことから、私は19年度に就任させていただいたんですけれども、平成20年度に市長にお願いしまして、企画指令課という消防救急の広域化に対します専門の課を設置していただきまして対応してきたところでございます。そして、私ども駿東伊豆地区消防救急広域化研究協議会の中では、伊東市の職員は大変重要な位置を占めてきたのかなと思っております。先行して勉強した、準備をしたということに対しまして、市長からよく言われてきましたけれども、重要な部分でしっかりと発言ができたのかなと思っています。そのようなことから、今回、まだあと1年ありますけれども、市長答弁のとおり、順調に進んでいるのかなと思っております。以上でございます。 ◆16番(鈴木克政 君)もう時間がないわけですけれども、今回広域化の質問を多くさせていただきました。伊豆半島が今後、大伊豆市になるようなことも将来の課題として考えていきたいと思います。それをまとめとして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(土屋進 君)以上で民主党・刷新の会 鈴木克政君の代表質問を終わります。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(土屋進 君)この際、お諮りいたします。本日の代表質問はこの程度にとどめ、あすの日程に譲りたいと思います。これにご異議ありませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(土屋進 君)ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(土屋進 君)以上で本日の日程全部を終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                 午後 3時55分散会...