17番 宮 﨑 雅 薫 君 18番 土 屋 進 君
19番 久保谷 廠 司 君 20番 浅 田 良 弘 君
21番 鈴 木 克 政 君 22番 伊 東 良 平 君
●欠 員( 2名)
●説明のため出席した者
市長 佃 弘 巳 君
副市長 石 井 勇 君
副市長 原 崇 君
企画部長 梅 原 誠一郎 君
企画部企画政策課長 大 川 浩 君
理事 植 田 基 靖 君
総務部長 鈴 木 将 敬 君
総務部財政課長 若 山 克 君
同課税課長 杉 山 勝 二 君
市民部長兼
危機管理監 肥 田 義 則 君
市民部生活防災課長 堀 井 裕 三 君
同環境課長 鳥 澤 秀 壱 君
同市民課長 石 井 厚 君
保健福祉部長 日 吉 一 三 君
保健福祉部地域医療課長 露 木 義 則 君
理事 山 木 勇 一 君
観光経済部長 三 好 信 行 君
観光経済部観光課長 堀 野 順 章 君
同産業課長 三 間 雅 之 君
建設部長 山 田 良 一 君
建設部建設課長 萩 原 俊 幸 君
同建築課長 鳴 戸 英 彦 君
同
都市計画課長 牧 野 昇 君
会計管理者兼会計課長 石 川 由美子 君
上下水道部長 日 吉 孝 君
上下水道部水道工務課長 塩 地 和 彦 君
消防長 築 山 繁 信 君
消防本部消防署長 高 橋 義 典 君
同
企画指令課長 青 木 明 夫 君
教育長 佐々木 誠 君
教育委員会事務局教育次長 三 木 健 次 君
同参事兼
幼児教育課長 鶴 田 政 利 君
同
学校教育課長 大 川 幸 男 君
同生涯学習課長 萩 原 博 君
●
出席議会事務局職員
局長 野 満 勝 二 局長補佐 冨 士 一 成
主査 稲 葉 育 子 主査 小 川 真 弘
主事 鈴 木 穂 高
会 議
午前10時 開議
○議長(
久保谷廠司 君)おはようございます。
ただいまから本日の会議を開きます。
━━━━━━━━━━━━
○議長(
久保谷廠司 君)これより議事に入ります。
△日程第1、
一般質問を行います。
一般質問は、申し合わせにより、1人1時間以内、関連質問なしで行います。
質問準備のため、暫時休憩いたします。
午前10時 休憩
───────────
午前10時 再開
○議長(
久保谷廠司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
まず、22番
伊東良平君の
一般質問を許します。
〔22番
伊東良平君登壇、拍手〕
◆22番(
伊東良平 君)おはようございます。夜半からの雨で、大きな被害がなければと案じつつ朝を迎え、きょうどのようかと思いましたが、7時過ぎには雨もやみ、こういう晴天になったこと、安心をいたしました。
ただいまから
一般質問を行います。まず最初に、議員が行う
代表質問や
一般質問に対する当局の対応について、大変複雑な気持ちで質問をいたします。この点につきましては、平成16年の9月議会で当時の鈴木市長に質問をいたしましたが、このとき同時に馬場の平のスコリア問題について質問いたしましたことから、時間の関係もありまして、市長の第1答弁のみに終わり、詳細にわたって議論できないままでありました。その際、当時の鈴木市長の答弁は、ただ聞き流すことではなく、次のようなものであったと記憶しております。「
定例市議会における議員の皆様からの
代表質問、
一般質問に対しては、その内容を十分に把握し、
財政状況を勘案する中で極力具体的な方向性をお示しすることを基本姿勢としている。また、長引いた経済不況や逼迫した
財政状況などを背景にして、計画的な事業の遂行はもとより、
市民ニーズに即応した事業の展開が非常に困難な状況となっており、このため具体的な方向性を十分にお示しできない場合もあるし、満足いく進展が得られない場合もあることも事実である。いずれにしても、現状を的確に把握する中で、できる限り具体的な方向性をお示しすることに意を用いているところであり、その後も質問に対する検証を行い、実現の可能性について検討を重ねているところである。」ということでありました。もちろん佃市長にはまた違う意味での見解もあろうと考えますので、今回改めて確認の意味を含めてお聞かせを願います。
代表質問は、伊東市の場合は予算の議決や決算の認定をすることに限られ、限定しての質問形式でありますことから、この後すべての議員による本会議における質問、または各
常任委員会による再度の質疑により、多くは十分とは言わなくとも双方が一定の認識を持って結論となることと思います。また、
一般質問は、各議員の思いを述べることで、中には提案型や要望という内容であることは既にご承知のことであります。今回、私が今日まで数多くの
一般質問をしてまいりましたが、過去15年の反省に立ち質問するものであります。
通常一般質問は、私たち議員が当局に対し、このような案件があるが、このことに対して私はこのように考えるが行政はどのように考えているのかということのやりとりがあり、お互いの理解や認識の上に立ち、日常の活動が進んでいくものであると考えます。そこで得たことをよい方向に向けて施策が実現できるよう推し進めるのが目的であり、このことが基本であると思います。このようなことを念頭に置きながら、今回できる限りの市民要望を行政に伝えることができるか、あるいは施策の方向を市民が求める方向に導くことができるのか、こういったことを常に考えながら質問をしておりましたが、振り返ってみると、これらの思いがどの程度伝わっているのかという心配が特に最近多く自分の中にあることを感じております。
その一つに、平成16年にも、また他の機会にも、
亀石道路の
トンネル化の推進、
全天候型多目的施設の必要性などについて質問をいたしております。このことは2問目でもお伺いをいたしますが、幾度となくいろいろの方向で質問をしてきたものの、それらに対する実現性の薄さに対し残念に思い、そんなことから今回の質問となったのです。この気持ちは多くの議員も同じではなかろうかと思います。当局からの情報をもとに質問を展開する場合はこのような気持ちはなかろうと思いますが、とんと情報のない質問者にはややもすると空振りの連続となる可能性が高いのではないだろうかと思います。中には、私ども議員が聞いていても「なるほど」と言えるような点が多々あることでも、しかし、いつになっても実現性が見えないことが多くあるということです。このようなことから、議員が行う
代表質問や
一般質問に対する当局の対応はその後いかが取り計らわれているのかを伺います。
次に、伊東市の
観光政策について伺います。まず、観光課・
観光協会関係者に対しましては、日夜事業の努力に感謝をいたします。また、1年を通してイベントに追いかけられての毎日であることは十分承知をいたしております。このことを踏まえて以下の質問に入ります。まず、予算面で問いかけをいたしますと、必ずと言える答えには、観光の予算のみではなく他の関連する予算の転換により執行しているとのお答えを幾度となくいただきました。もちろんこのことは否定はいたしませんが、しかし、現実の面、
観光関係の事業に要する経費は観光予算として計上することが望ましいと考えるものです。広く市民に
観光関係の予算について報告をいたしますと、多くは「
観光関係の予算は少ないね」と申します。伊東市が標榜する「
国際観光温泉文化都市伊東」、この言葉にふさわしい予算であるべきと考えるのが当然ではなかろうか。市民もこのような点から「少ないね」と言うのではなかろうかと思います。
さて、このことはさておき、いかにすれば今日のような低迷する厳しい市内経済の状況から脱出できるだろうか。昔とは違い温泉とごちそうだけでは到底来遊客は来ません。とするならば何が不足しているのか。現在の旅行者は何を求めているのか。通常私たちが旅行に行くとすればどのような考えで行き先を選びますか。単なる物見遊山ならば確かに伊東のように風光明媚な自然を求めるでしょう。しかし、現在はこの視点で選択しているのでしょうか。ここではふだんと違う非日常性を求めているのではありませんか。神社・仏閣の参拝、アウトドアやインドア的なものはいろいろある中で、すべて一度に対応できるものではないことは理解をいたします。この点から、せめて市内に全国的に名の知られた現在の若者が求めるような施設として、もちろん昔は伊東と言えば「
シャボテン公園」でしたが、
全天候型多目的施設があれば、この施設を使って多様な企画が計画され、多くのファンを伴ってにぎわうのではないかと常に考えております。これは多くの先進地を訪問し見聞した経験から言えることであります。平成の何年ごろでしたか、
小室山運動公園構想というのがありましたが、今考えてみますと、このことが完成をしていればと残念に思います。今からでも遅くない。後年のために考えておくことが必要と考えるが、いかがですか。財政が厳しいかもしれないが、後年度に向けた計画を立てることが必要と考えるものでありますが、この点について市長のお考えをお伺いします。また、
インバウンドについていろいろ言われておりますけれども、まずは国内に向けての施策についての必要性をいかに考えているのかお答えをいただければと、あわせてお伺いをいたします。
最後に、教育環境と学区についてお伺いをいたします。最近私が受けた相談の内容からお尋ねをいたしますが、伊東市は学区により教育方針に違いがあるのではないと思います。もちろん短絡的に言うのではありません。昔は文部省の監督下で監査が厳しく、学区の変更は簡単にはできませんでした。私の知る限りこのようなことで、きっちりした嘆願書的なものが要求されました。実は私ごとですが、親の仕事の関係で学区を変更したいと求めたところ、理由が軟弱であると却下されたことを記憶いたしております。このときの理由は、昼間は町なかで商売をしている子供を近くの学校に通わせたい、夜でないと居住地には帰らないということでした。これは単純に言ってあなたの勝手というのが当時のお答えと聞いております。しかし、現在では各県や市町の
教育委員会の意向である程度の変更は可能と伺っておりますが、いかがなものですか。現在でもやはり仕事の関係で特に居住地と仕事が異なる市民も多いことです。また、中には小学校と中学校の範囲の関係で移動を余儀なくされる学生もいるとか、このことで親御さんが、せっかく友達ができたのに離れ離れになると案じている面も心配とのことです。
こうしたことを解決することでいじめや不登校の問題の解決にもつながると考えますことから、すべてとは申しませんが、柔軟な対策を考慮することができないかお伺いをするものです。市民には文書を書いたり何か手続をすることは苦手な人もいます。可能な限り緩やかな認可体制をとることができないか。また、登校範囲の調整についてでありますが、一方ではマンモス化しているかと思えば、また別の学校では空き教室が生じているというアンバランスが生まれているということがあると伺っております。このことから、例えば現在、東小から南中に行くことになっている新井地区、竹の内・馬場町あたりの生徒は西小から北中へ行くという方向に変更はできないものか伺います。もちろん地域住民と十分な協議をする中での変更を基本といたしますが、このほかにも地域の境界にある地点の調査もお願いいたしたいものです。さきにも述べましたように、これはいたし方ないことですが、小学校、中学校で
通学区域が大きく変化する地点にお住まいの住民に対する対応はどのようになっているのか、あわせてお伺いをいたしたいと思います。
以上で壇上からの質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)22番 伊東議員にお答えをいたします。
初めに、議員からの提案等に対する対応についてであります。
代表質問、
一般質問でご提案をいただきました内容を十分に検証するとともに、市民のニーズ、市内経済の状況、市の
財政状況及び事業効果などを勘案した中で、重要性や緊急性などによる優先順位をつけた中で、具体的な方向性を示すことを基本にしております。今後におきましても、議会や行政区、自治会、また市民の皆様から提案をいただいたものに対しましては、提案者の方々も責任を持って、連携を持って事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
次に、伊東市の将来を見据えた
観光政策について、安定した
来遊客数確保をいかに考えているかについてであります。本市は自然、温泉、歴史、文化、食等多くの豊かな観光資源に恵まれていることから、私が提唱いたしました伊東八景を中心に、これらの素材を有効に活用して、予算ありきでなくて知恵を出し合って、また人と人との結びつき、そういうものをしっかりとした中で魅力ある
観光施策を推進してまいりたいと考えております。また、
伊豆観光圏や
ジオパーク構想などを推進する中で、伊東八景の再整備も進め、観光の核としてさらに磨きをかけるとともに、新たな資源の掘り起こし、そういうものも考える中で、魅力・活力に満ちあふれた
伊東ブランドとして国内外に広く情報発信をして、特色ある事業に重点を置いて、安定した来誘客数の確保に努めてまいりたいと考えております。また、大型施設についてでありますが、現在の
財政状況、また誘客効果、そういうものを考えた中では、今はとてもつくるような状況ではないと考えております。
次に、
インバウンドより国内からの
来遊客誘致に目を向けることが必要であると考えるが、いかがかについてであります。本市の来遊客は
国内旅行者が中心であり、これまでの
観光施策についても国内の来遊客を中心に進めてきておるわけであります。現在、来遊客のニーズが多様化をしてきておりますし、旅行形態も団体旅行から個人旅行へと変化をするなど、観光地を取り巻く環境も非常に変化をしてきておるわけであります。そのような中で観光都市として持続的な発展をしていくためには、国内旅行の推進はもとより、
インバウンドを含めた交流人口を拡大していくことが極めて重要と考えておるわけであります。今後につきましても、国内外からの来遊客の誘致を積極的に展開してまいりたいと考えております。
以上、あとは教育長のほうから答弁します。
〔教育長 佐々木 誠君登壇〕
◎教育長(佐々木誠 君)続いて、
学区外通学の要望に対してどのように対応しているのかについてであります。「
通学区域」は、道路や河川等の
地理的状況、地域社会がつくられてきた長い
歴史的経緯や
住民感情等を踏まえて定められ、子供の個性を伸ばしたり、安全面に留意したりするなどのこうした観点を重視するとともに 多様化する児童・生徒や保護者の教育に対するニーズを考慮しつつ、指定校を定めるのが適切であると考えております。本市では、平成19年度から適用されております
指定校変更許可基準、これによりその基準の範囲内で「
通学区域の
弾力的運用」を進め、保護者の要望にこたえてきたところであります。この
許可申請事由につきましては、
地理的事情や共働き、学校不適応など17項目にわたっており、その申請理由が許可基準を満たすものについては、今後とも「
通学区域の
弾力的運用」の趣旨にのっとり、柔軟な対応をしてまいりたいと考えております。
次に、各小学校の生徒数が不均衡になっている実態を踏まえ、学区の見直しが必要ではないかについてであります。学区の見直しにつきましては、各学区における現在の児童・生徒数や将来見込みを考慮しながら、施設の統廃合を含めた学区の再編成について慎重に研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆22番(
伊東良平 君)簡略な説明で、私のほうも簡単に言わせていただきましたので、お互いにその辺の話の中から入ってまいりたいと思うんですが、実は市長、私たちはいろいろな提案型、お願い、懇願を兼ねて
一般質問をさせてもらったり、いろいろな場でお願いに行っているんですが、私はなぜ進まないのかなと思うんですよ。1つ、私は、亀石の
トンネル化の問題について、県に当時、
鈴木土木部長だと思うんですが、いたころにお伺いをして――これはちょうどまだ鈴木市長の時代ですよ。お願いで話に行ったことがあるんですよ。ところが、そのときに言われて唖然としたことは、これは
建設部長のお答えでも結構なんですけれども、一番最初、伊東から要望が出てないと。私はそれまでに3回ぐらい亀石は
トンネル化したほうがいいんじゃないかと。例えば救急車があそこを越えることによって、約3気圧、5気圧の気圧が変わることによって、血圧なんかの患者だった場合、恐らく大きな障害が起きるわけですよね。何気圧、どれくらい変わるかわかりませんよ。たとえ1気圧でも変わることで、やっぱり血圧なんかの病気の場合は非常に危険性がある。
ということは、実は私の知り合いが前にあそこで救急搬送をされたときに、実は私が伊東を出て――これはここで言ったことがあると思うんですけれども、私の車でここを出て逓信病院まで行ったんですが、着いていると思ったら救急車がまだ着いてないんですよ。私は
中伊豆バイパスで行ったんですよ。救急車は亀石を通ったらしいんですよ。私が着いたら、まだ着いてない。そこから五、六分以上たちましたね。そしたらピコピコ音が聞こえてきた。向こうの守衛さんが「今来ているんじゃないですか。今音がしているじゃないですか。」ということだったんですよ。確かにそれがそうだったんですが、そのときに消防署の方にお伺いして、「悪いけど救急車って遅いね。」と言ったんですよ。私がその人の家に寄って、入院する資料、いろいろなものを持って、それで行って私のほうが5分以上先に着いた。そしたら、そのとき消防署のほうがその亀石峠の状況を言われたんですよ。カーブが多い。気圧が違う。だから走れないんだと。そういうことによって、やはり患者に大きな負担をかけるわけですよね。
ですから、それから私はずっとこの
亀石トンネル――石川知事の時代に私の顔を見ると「
亀石トンネル」と言うぐらい言わせていただいた時代がありまして、今でもこのことは全く忘れてなくて、考えたいと思うんですが、そのときにたまたま――佃県議の時代ですかね、市長になる前ですよね――ちょうど一方通行に分かれるあのあたりから500m地点のところから
トンネルを抜く。それは何のために抜くんだと言ったら、雪害対策だと、こう言ったんですね。伊豆半島で雪害対策というのは、僕はその言葉にびっくりしたですよ。
そういう状況なんですが、伊東市として、私たちは逆に今度、単なる亀石峠の
トンネルをつくってくださいじゃなく、命の道の確保という――もちろん今度新しい市民病院ができるとかなりいろいろな問題について改善されますよね。でも、それとあわせて、やはり我々の命の道として、こういったものを何とかしていただけないかなと。あの上まで行くんじゃなく、せめてもうちょっと下のほうから。ということで今いろいろな整備をされていますけれども、その辺について、これは市長はまだいろいろ忙しいほかの問題もありますから、
建設部長が答えたほうがいいんじゃないかと思うんですが、なぜ伊東市は、そういった市民の声があるにもかかわらず、例えば署名か何かの嘆願書でも突きつけない限り動かないんですか。この点について、市長のお答えでも結構ですけれども、いつも話していますから、市長のお答えは大体わかっていますので、建設部として今後どういうふうに考えていかなければいけないかということがもしありましたらお伺いします。
◎
建設部長(山田良一 君)建設部としての考え、話をさせていただきます。確かに幹線道路として
亀石道路は必要かと思っております。そのために、今現在では、
トンネル化に向けて、費用が大分かかりますものですから、
登坂車線、いわゆる現在時点で利用しやすい方法で今やってもらっております。まずそれが先かなと思っておる関係で、なるべく
登坂車線は早くやってくださいという要望はさせていただいております。今後また、全体を見る中で、
北部アクセスとして
亀石道路は要望させてもらっておりますものですから、また県とも、どこの範囲まで早急にできるのかどうか、また、その
登坂車線も含めてできるのかどうか、協議をさせていただきたいと思っております。以上でございます。
◆22番(
伊東良平 君)すばらしいお答えです。でも、私はそれじゃ満足しないんですよ。なぜかというと、
登坂車線を直して道路を広くすれば、起きるのは事故だけ。
登坂車線を広げていただければ、通行する人は確かに楽ですよ。でも、
登坂車線を広げるよりも、有意義に利用できる道路をつくることが先じゃないですか。じゃ、逆に言ってみますと、あの亀石峠が一番最初できたときには、かなり山が張り出して、もっと狭い感じだったですよね。だんだん広げていって今3車線、上り2車線の下り1車線という形になっていますよね。この間の事故件数の調査というのをおやりになったかどうかわかりませんけれども、逆にああいう山岳道路というのは狭いほうが事故は起きないんですよ。無理をしないですから。今、私もよくあの通りを通りますけれども、
追い越し車線があるから、あそこを上っていると後ろからが怖いですよね。カーブをカーブしないで突っ込んでくるんですよ。なるべく真っすぐ
走りゃいいというばかりにね。こういう状況が起きるんですよ。
登坂車線の整備をするといっても、今、あそこの名草園のところまでやりましたよね。ああいう状況がところどころで膨れているんじゃないかなと思うんですけれども、それとも谷に橋をかける、谷を直線に渡るというふうなこともお考えかどうかわからんけれども、私はかえって事故を起こす道路をつくってしまうような気がする。やはり山岳道路というのは曲がってくねくねするからスリルもあるし、それ以上にみんなが注意するんですよ。だから、その点で、部長のお答えはすばらしいんだけれども、食い違いがそこだよ。私は命の道として考えていただきたい。例えばこの前、宇佐美で幼稚園のお子さんが事故に遭ったことがありましたね。あのときに、ああいう道ができていれば救えた道だと思うんですよ。
実は私はこのことをよく言い出すのは、昔、伊東で著名人の奥さんが私に向かって、亀石峠がうちのだんなを殺したと、こういうふうに言ったんですよ。これは意外な言葉でしょう。伊東でなかなか著名な人ですよ。私はそれを聞いたときに、私は亀石峠をつくったわけじゃないですから私のせいじゃないですよ。私はあそこ、亀石をトンネルにしてほしい、道を直してほしいと言っている人間だから、私に向かって亀石峠が私のだんなを殺したという言葉が当てはまるかどうかということですよ。伊東の著名人ですよ。これは言えませんけれども。言ったらえらいことになりますから。はっきりそう言われたときに私は意外だったんですよ。(「言って」と呼ぶ者あり)いえ、私はこれは口が裂けても言えない。事実、そういうことですよ。
だから、そういうことを考えたときに、市長、どうですか。もうちょっとそういうふうなことを――確かにあのトンネルを抜くには二百二、三十億円かかりますかね。約3.9㎞ありますよね。大体今考えている、ちょうど平らになる場所でいいますと、名草園から入って抜けていくと3.9㎞から約4㎞。4㎞以上になると、何か
トンネルに関する規制というのがあるそうですね。危険物輸送とか、いろいろなものの輸送範囲があるそうなんですよ。だけども、雁坂
トンネルは6㎞ですよ。金丸と埼玉県の飯能から出ていた熊谷のお偉方が手を結んでつくった雁坂
トンネルというのがあるんです。6㎞。でも、規制なくあれは走っているんです。そういうことですから、私はそういうことも考えて、命の道を考えるということについてはいかがですか。私の考え方について、ある程度ご同意をいただけますかどうか。
◎市長(佃弘巳 君)道路というのは、今言ったのは自動車専用道路、これは6㎞になってもいいわけであります。
亀石道路は一般道路ということになっておるわけで、そこによって危険物搭載車両の通行というのはできない。亀石の名草園のあの辺からトンネルをつくっていこうという構想も絵をかいてはあるわけであります。それはループ橋をつくって、100mそこで上げていかないと、競輪学校のところへとすりついていかないわけであります。ですから、そういう中であそこへループ橋をつくっていくというのは莫大なお金もかかる。今伊東議員が言っているように真っすぐの道路は――
トンネルは真っすぐほとんどつくってあります。今の場合は曲がっているわけであります。ですから、どちらをつくっていいかよくわからないわけです。
トンネルをつくって真っすぐいくと、事故が起きる。道路が曲がっていると、今度は危ない。じゃ、どういうものをつくっていけばいいか。ただ、
トンネルをどういうふうにつくっていけばいいかというものは議論をした経過はありますし、それならお金が200億円からかかるということで、
登坂車線を使っていって、一方通行になる150mぐらい手前から
トンネルを入れていこうという案を考えたこともあるわけであります。
ですから、そういう中で、費用対効果、財政、そういうものを見たときに、あの当時、私も県会議員をやっていて、いろいろな構想をつくりながら、建設部と一緒になって現場も見て、絵をかいた経過もあるわけでありますが、そのときの判断によって、
登坂車線をまず整備していこうということで結論が出て、
トンネル構想というのは、それは1.2㎞になるわけですが、そこによって時間というのが5分ぐらいしか短縮をされないと。まだまだ伊豆半島の道路を整備していくにおいては、そこに投資をするよりも伊東市内の池東松原線とか、中大見八幡野線、そちらを重点的に整備していこうとか、135号の吉田地区、あそこから宇佐美の木部自動車のところまでの都市計画、そこらを整備していこうと、そういうことで予算を切りかえた経過があるわけであります。ですから、今
トンネルをつくるということは、伊東議員も政治家である以上はしっかりと応援をしていただき、そういうものを発言していただき、私もそういうものに対しては積極的にまた進めてまいります。先ほども言いましたように、提案者の方も責任を持って、連携を持って物事を進めていきたいというふうに考えております。
◆22番(
伊東良平 君)亀石ばかりやっていると議題外じゃないかと言われますので、そこばかりやりませんけれども、お互いこの辺考えながらね。私は至誠を持って生きている以上、この亀石の
トンネルについては、はっきりいってずっと訴えたいと思うんですよ。市中市内、伊東市へとつながる一番大きな道だし。このころよく言ったのが、135号は雨量の問題ですぐ通行どめになると。そういうこともあるわけで、伊東から今度脱出するには海かそこしかないわけですから、その辺を長い人生の中でひとつ十分考えていただくと。私も長生きしたいと思いますけれども、そういうことをひとつお考えいただきたいなと、こういうふうに思います。市長と私は大きな隔たりはないと思うんですよ。ただ、そのときの財政の関係でいろいろなことを言われる立場というのはわかります。我々とすれば、市民がこういうことを言っているんだよと。今この
亀石トンネルについては、実は私のほうにも言ってくる人がかなりいるものですから、きょうそういったことも兼ねてね。ほかの問題については次の第2問に入っていきますので、特にこの亀石の問題についてちょっと言わせていただきました。これからお考えを一緒にして、ともにひとつ頑張りたいと思っていますので、よろしくお願いします。
次に、第2問のこの観光の問題。観光の問題というのは難しいですね。正直言いまして何か一つつかみどころがないんです。というのはなぜかというと、私は、観光について伊東の人が論じること自体が、はっきりいって違っていると思うんですよ。要するに、伊東に何が欲しいかということは、伊東へ来る人がこういうものがあればいいなというヒントが観光を前へ進める大きな要素になると思うんですよ。ですから、私はいつもこのことについてはここで申し上げていると思うんですが、我々はもちろん仕事の関係でいろいろな地を訪問して聞いたときに、伊東に行けば何があるんだと言われるということです。言われたときに、じゃ何と言おうかなと思ってちょっと考えますけれども、ほとんど考える暇はないんですよ。だから、魚はうまいし、景色のいいところがある、1年中暖かいよということを言うしかないんですよ。だから、白石をつくるときも私ははっきり言ったはずなんですよ。あそこは屋根だけつくっておきなさいよと。千葉とか静岡にも産業館というのはありますよね。屋根だけついていて、中でいろいろなイベントを毎日のように開催される。それの追っかけマンというのは物すごいんですよ。周囲の人が行くだけじゃないんですよ。いろいろなところから、そこでやられる催しに対して追っかけマンがいるわけです。これは私は大きいと思うんですよ。だから、白石のときに私は最終的にそういうふうにしてくださいよと。私が議員になったそもそもが、白石の問題であったものでね。白石のあそこに初め22階建てのホテルができるということから、私たちの業界のほうでいろいろなことをやりましてね。こんなことじゃもたもたしていてしようがない、打って出て、とにかく世間に訴えようよということから始まって、今の私になっちまったんですけれどもね。
そういうことから考えますと、あの当時、たしか小室山運動公園の構想があったやに思っているんですが、この点、副市長あたりは当時職員としていらっしゃったし、市長も議員だったかもしれませんけれども、恐らく芹沢さんの前かな、芹沢さんの時代かな。二次か三次のところでこういう構想が出ていたんですが、これがいつの間にかすっときれいに消えてしまったんですね。その理由が私らがいろいろなことで収集した理由ですから、正規かどうかわかりませんけれども、要するに、国立公園の中で建設が難しい、用地、平米が難しいとか、いろいろな理由をたしか言ったと思うんですが、いつの間にあれは消えたんですかね。あれを論議するのにかなり議会の人たちは神経を使ったと思うんですよ。つくっておきながら、立派な本に書いておきながら、いつの間にかつぶしてしまった。この辺について、市長よりかむしろ当時の職員の方々に伺ったほうが――たしか市長は論議したほうですから。してないですか。じゃ、当時職員だった方については、恐らくこのことはご存じだと思うので、ちょっとその辺を聞かせていただきたいです。
◎副市長(石井勇 君)それでは、私のほうからお答えさせていただきます。小室山再整備構想という計画、それともう1点は、市制施行50周年記念の整備として、少年自然の家、これの建設計画があったかと思います。ただ、少年自然の家の関係につきましては、議会の中でも相当論議がありまして、予算も相当費やした中で結果的には断念した経過がございます。ただ、小室山再整備構想というのは委託料も幾らか使っておりますし、今現在はまだその計画自体は継続しております。体育協会とか、いろいろ各団体について、どういうものが欲しいのか呼びかけていて返事を待っていると、そんな状況でございます。以上です。
◆22番(
伊東良平 君)残っているんでしたら、安心しましたね。話が楽になりました。僕はもうポシャったんじゃないかと思ってね。こうなっちゃったら、呼び起こすのに大変だなと。今みたいな時代にまたそんなことを言い出すと、箱物はだめだというわけですから。これは生涯学習に発展するのか、それとも建設課になるのかわかりませんけれども、どうですかね。当時余り適当な用地がないようなことも言いましたよね。小室山運動公園という名前はついたけれども、あれじゃ手狭だというふうなことを言いましたよね。その辺はいかがなんですか。手狭で結局話が進まずに今日になってしまったのか、それとも単に財政的なことであったのか。財政的なことであったら、私は前に申し上げましたよね。天城湯ヶ島町の町の1年の予算よりも、あのドームをつくった金額のほうがほるかに大きいんですよね。その前に天城は別に温泉施設があったんですよ。でも、あれをつくったんですね。今
観光経済部長である三好君あたりも、この最初のころには何らかの形で関連していたんじゃないかなと思うんですけれども、今後においてそういうものを推し進める気持ちがあるかどうか、いかがなものですか。
◎副市長(石井勇 君)先ほどの整備計画、この関係につきましても、平成19年3月には体協のほうから国立競技場タイプの全天候型のグラウンド整備、この要望がなされたわけですけれども、とても費用がかかるというようなことで、もっとかわるものがないかということで再提案を呼びかけていると、こういう状況でございます。ただ、今、天城ドーム、私どもも何回か見させてもらいましたけれども、あれをつくるにも三十何億円かかかっております。実際の維持管理、これが非常にかかるということも聞いております。現在使われているのはソフトボールの合宿であるとか、いろいろなイベント等にも使われているということでございますけれども、それが365日のうちに何日使われているのかなと。そういう面からいうと、費用対効果の面からいうと、整備については非常に難しいのではなかろうかなと。
ただ、私どもとすれば、確かに伊東の景観、これは景観だけでなく、食にしても、温泉にしても、それは売り物でございます。先ほど市長が申し上げましたとおり、伊東八景をさらに磨き上げ、この恵まれた自然をもっともっとPRした中で伊東のよさを知っていただく、これがやはり基本ではないかなと思っております。そういう面からいっても、これをもっともっと整備していく必要があるではなかろうかと。温泉施設の必要性、この全天候型の施設の必要性というのは私ども十分認識しておるわけでございますけれども、ただ、今、喫緊の整備するもの、これが議員もご承知のとおり目白押しになっている状況の中で、これを今何年かのうちに整備にかかるとかというような、そういうものは持ってございませんけれども、将来的にはその辺も頭の中に描いていく必要があるのかなと思っております。以上です。
◆22番(
伊東良平 君)
観光経済部長と後でもう一遍やりましょう。副市長の気持ちは理解しないわけじゃないよ。そういうふうに言われると反抗したくなっちゃう。なぜかというと、天城は確かにそうですよ。天城と伊東と人口はどうなんですか。あるいは、伊東に来遊客がどれくらいどうなんですか。伊東はそういうものがあればどんどん伸ばすことができるんですよ。ただ、国立競技場と同じような規模のものをつくれといったって、それは考えるほうがやぼだと思うんですよ。そこの場所に即応したものをつくれというのが当たり前のことでね。一升ますしかないのに二升ますのものをつくれということ自体が無理ですよ。一升ますの中には一升ますのものしかできないわけですから、副市長みたいなお答えをされると私は本当に反発したくなっちゃいますよ。将来を見ての投融資というのは、私はそんなものじゃないと思うんですよ。例えば今から15年、20年前にそういうものを計画してつくっていたときに、今の伊東のこの危機を救えたと私は思うんです。思わない。首をかしげているね。私はそんなもんじゃないと思いますよ。余り大きなことは言えませんけれども、やはり将来を見据えて物事をやらないと大変です。確かに民間は下手に投資すると、その投資がつぶれたときにどうしようかと大きな心配があるかもしれないんですよ。しかし、公の場合の投資というのは、これはみんなでそれを盛り立ていかなきゃいけないものなんですよ。個人は個人の責任としてそこはやるけれども、公のものでつくってもらったものについては、我々はこぞってそれを利用して、それを盛り立てていく、こういう努力を市民全体がやるんですよ。それに向かって進まないで、今財政が厳しいから、今ほかのことをやらなきゃなんないから、それはできないよ、考えられないよというんだったら、僕はそれは違うと思う。それは当局としての答えじゃないと思うよ。市民に対して、将来我々は投資するから皆さんも協力してくださいと、私はそういうお答えをいただきたかったなと、こう思います。これを余りやっているとやぶ蛇になっちゃって、しまいに自分が動けなくなるので、この辺にしておきましょう。
次に、
インバウンドのことでちょっとお伺いしたいんですが、一両日中の新聞なんかを見ていると、どういうふうにこれを解釈していいのかなということなんですけれども、一昨日かな、伊豆新聞に台湾でプロモーションという記事が出ていましたね。これに観光協会のほうから役員が行かれるということで、かなりの経費をかけて行くわけですが、これも私たちの
インバウンドはもう前からやっているということについてはいつでも申し上げておりますけれども、一方、そのすぐ下に、記事として、三重県から3,600人ですか、これは別に伊東でもって伊東へ来てくださいと宣伝したわけじゃないでしょう。あるのかな。ここは今芸能人が来るから、それに対しての宣伝をしたかもわかんないけれども、でも経費が全然違うと思うんですよ。3,600人呼ぶための経費とプロモーションに行く経費で七十何人ですか。これは寂しい限りのニュースがここにあるんですが、
インバウンドはもちろん県とかいろいろな段階でやっていただいているので、伊東市としてはやはり国内の人に目を向けてね。先ほど私が言ったように多少の投資はしていただけないかな。多少と言うと語弊があるけれども、ひとつ思い切った投資をしていただけないかな。そういうことによって、市民もあすへの希望を持てると思うんですよ。そういう点はどうですか。
◎市長(佃弘巳 君)先ほど答弁したように、予算ありきということでなくて、人と人とのつながりを大事にしていかなければならない。これによって信頼関係を構築して、
伊東ブランドというものをさらに強めていく、そういうふうにしていかなきゃならないわけであります。伊東議員が先ほど、当時大型施設をつくっていれば今の伊東の不況はないなんていうことを言っておりますが、時代の流れというものをしっかりと把握した中で
インバウンドというものも進めていかなければなりませんし、国内旅行においても、まだまだ国内の旅行のほうが主力を占めているわけでありますので、そういう中で、何をやるから予算をどういうふうにしようというものを具体的に真剣に私たちは練っているわけであります。また、私のつながりによって予算を使わなくても来れるものもあるわけでありますし、今回のこういう三重交通さんの企画、そういうものによっても、松阪の市長さん、また鳥羽の市長さん、そういう人たちも老人会が行くから頼むというようなことも言われているわけであります。これは人と人とのつながり。お金を使わなくても、こういうふうにしてくれておるわけでありますし、そういう中で、7つの旅館に宿泊したわけでありますが、伍代夏子のショーを見て、伊東温泉に泊まろうという企画だけなんです。ですから、向こうが呼んでやってくれたわけであります。
それにおいて、旅館の方々の対応がちょっと悪過ぎるじゃないかと。伍代夏子のショーのときに旅館の関係の方々は2人しか来てない。何を考えているのと。はっぴを着て1軒から2人来てくれれば、14人が来てくれるわけ。そうすると、トイレはどこだとか、自動販売機はどこだとか、また公衆電話はどこだとか、そういう人たちに対する思いやりというのがあるわけ。まず、伊東議員も旅館組合の一員であれば、原点をしっかりと見た中で、思いやりというものを持った中で、予算というものよりも知恵と人と人をしっかりとしていかなきゃならない。そういう原点というものをもう一度見直していこうということで、きのう7軒の旅館の人たちも私のところへ来ていただき、そういうものを原点からもう一度見直していこう、受け入れ体制をしっかりとしていこうという話し合いをしたばかりであります。
JR東日本に対しましても、今度は1月には50人ぐらいのメジャーの方々が伊東へ来て、伊東の宣伝もしていこうということで進めているわけでありますので、そういう中ではそういう信頼関係をしっかりして、台湾にも行って、台湾とのパイプ、そういうものもしっかりとつくってくるべきだと。ということで、旅館の方々みずからが企画をしていくということは大変すばらしいことだと。そして、やる気のあるところがしっかりとみんなでやっていこうよと。盛り上げていかなければいけないという考えを私は持っておりますし、それに賛同しておる人たちが積極的に動くようにもなってきておるというのが事実であります。
◆22番(
伊東良平 君)しっぺ返しを食わされちゃった感じだけれども、正直言ってこの内容については新聞ニュースに出るまで全く私は存じませんでしたのでね。確かに今までこういった形で、例えば旅館が誘致したり、いろいろなことをやったときには、必ず観光会館には受付とか接茶のサービス、全部これは合同組合なんかの場合でもそうですけれども、的確にやっているはずですよ。たまたまこれは恐らく向こうから受けた形だったもので、その対応がなかったのかどうか。これは私も伺っていませんので、今後は注意させますけれどもね。それは市長が怒るのも無理はないと思うんですけれども――怒っちゃいない。正直言ってそういうことだと思うんですよ。確かにそれは非常識なやり方でね。例えば、少なくともお迎え的なものは出るのは当たり前。どこの市町へ行っても、団体で行ったときには必ずその市町の入り口にそのホテル、旅館の車が来てお迎えをする。昔は伊東の市内の旅館さんは宇佐美の国道まで行って、おしぼりを配ったり、そういうことをやったことも確かにあります。最近、そういう点がだんだん欠落している点については、これは組合のほうによろしく言っておきます。そういうことがあったというのは、それは申しわけないと思うので。私はただ、こういうニュースを見たときに、こういう国内の動きがあるんだから、これに目を向けてほしいな、あるいはこういうものに対しての進め方をやっていただきたいなと、こう思うんですよ。
同じように
インバウンドでもう一つ言わせていただくと、これもきのうの読売新聞に、静岡空港から西部に80%と。西部だけじゃなく浜松方面、西部のほうと河口湖で80%、残りの2割がいろいろなところへ散っている。伊東市に来ている人たちを調べてみると、交通の関係で非常に羽田を利用した人が多いんですよね。だから、我々が静岡へ
インバウンドで行っていることの意味が何かちょっと遠のいてきているなという感じもするんですけれども、これは静岡県がやっている空港ですから、静岡県民が盛り立てるのは当たり前のことでね。私はそれに対してどうこう言うわけじゃないけれども、ただ、そういうふうな嫌いもある。今いらっしゃる方は、日本に着いて交通の便がどうかなと。これから冬に入ると、台湾の人というのは北海道に行くんですよね。雪を見に行くんですよ。そういう方がふえてね。私どもも台湾には割引制度まで広告を載せてくれている永久保存版の観光の本があるわけですよ。非常にありがたいことでね。時々電話がかかってくるんですが、お父さんのところから雪が見えないかなと言うんですよ。残念ながら温暖な地ですので雪は見えませんと。そうすると、おれのところと同じかと言われるんです。その辺が残念だと思うんですけれども、最近雪を見たがっていると、こういう話もあることを伺っていますので、そういう点をあわせて申し上げておきます。ただ、先ほどの第1問目の、
一般質問、
代表質問の中で、我々が提案型でいくことに対して、極力接点を見出していきながら、お互いに切磋琢磨しながら伊東市のために働いていきたいということは確認をしておきたいと思いますので、市長、副市長、余り悲観的なことを言わないでくださいね。どんどんやりますということにしてください。そういうことでこの問題については終わりたいと思います。
あと学区の問題について。先ほどお答えいただいたことで結構だし、最近大分柔軟に対応していただいているということについては、私は感謝します。どうですかね。この学区の変更、これは難しいかもしれませんけれども、今の西小と北中を見たときに、当然この下の地域はそちらに学区変更してもどちらにも影響はなかろうというふうな気もするんです。むしろお子さんのためにはいいんじゃないかなと、こう思いますので、この点についてはもうちょっと考えていただくこと、これは一つの強い要望として私のほうで申し上げておきます。
私はなぜ今回この問題にだけしか固執しなかったかといいますと、最近またいろいろな事件が起きたようですね。これも一つの子供たちの親交、交わりがあると思うんですよ。大体いじめとか、学校の中でいろいろな問題が起きるというのは、転校生がいじめられるとよく言うじゃないですか。環境が変化して、そこへ来た子供が一番最初、そのいじめのやり玉に上がってしまう。こういうふうなことがあると言うじゃないですか。私はそれは今の現実はどうか知りませんよ。私らのころは、いじめなんていうものは今の子供のいじめなんていうものじゃないですよ。私らは弁当を食べようと思ったら弁当がないという日が何日もありましたよ。それで私はしまいに弁当を持たずに学校へ行きましたけれどもね。みんな食われちゃうんですよ。体操の時間に表へ出ている間に弁当がなくなっちゃうんですよ。そんなような時代もありましたから、いろいろなことがありますけれども、小学校、中学校と子供たちが同じところで同じように学ぶことによって、それぞれのコミュニケーションってとれるじゃないですか。大人でもそうじゃないですか。同じような環境の中にいれば、そんなにけんけんごうごうとやる必要はないじゃないですか。はっきりいって、それはどこかで戦うかもしれませんよ。でも、和らげるというときがあるじゃないですか。そういうことを考えたときに、小学校でここの校区だったから中学校になったらおまえは向こうへ行けよじゃなくね。そういったことについてはどうですか。今後お考えになるお気持ちはいかがですか。
◎教育長(佐々木誠 君)学区の問題につきましては、例えばですけれども、学校選択制というふうな考え方も最近出てきております。これは学区をもっと自由にしていこうという考え方です。この自由にする方法も2つあるようです。例えば近隣だと沼津市では、隣接する学区の場合にはどちらに行ってもいいですよというような、こんな方法もとり始めてもいます。これもうまく成功するかどうか。地域と保護者、子供さんたちとの結びつきはどうだろうかとか、あるいはこれまでの地域の活性化、これを皆さん考えているところですので、そういった問題はどうだろうかということもありますので、これも慎重に推移を見守っていきたいなというところは1つあります。
それから、今議員ご指摘のとおり、何といっても小中、小学校と中学校の連携、接続。子供たちから見れば、どうやって健全に自分のよさを生かしていくか。そのためには、小学校と中学校がもっとスムーズにつながることを考えていく。これは大事なことだと思っておりますので、十分研究していく必要はあると思っております。また、さらに校舎そのものの考え方、耐震の考え方も複雑に今絡み合ってきておりますので、かつても一度、この問題については検討されたという経緯を私も存じ上げておりますが、もう一度その辺のところも読み直し、そして問題点を洗い出していきたいなと思っております。
◆22番(
伊東良平 君)もうそろそろお時間ですので難しいことは言いませんけれども、三つ子の魂百までということで、小さいときにお互いに友達になったらいつまでも覚えているじゃないですか。でも、違うところに行ったときに、環境ですね。特に中学生ぐらいになると、私は自分の環境を変化させるというのはすごく難しいと思うんですよ。大人なら、違うところにほうり込まれても、そこでなじまなきゃならない。これは職場の方に言わせてもそうだけれども、全然経験のない職場へ持っていかれても、そこで働かなきゃなんないわけですから、そういうふうになじまなきゃならないということはあるけれども、子供にここから違うところへぽんとほうり込んで、そこでなじめということ自体、なじめない場合がありますよね。そうすると、教室の片隅に座るということが、ある意味でいじめになってくる。そういうことも私はあろうかと思うし、あるいは意外と知らない人間同士――仲間同士の大きなけんかも中にはあるかもわかりませんよ。でも、仲間同士で大きなけんかに発展するということは私は少ないと思うんですよ。最近新聞紙上でもいろいろにぎわしておりますけれども、わけのわからんけんかがふえている時代ですけれども、そういったことをお考えいただいて、今、教育長からのお答えで私は結構だと思いますのでね。それと、この壇上でも申し上げましたように、なるべく親御さんの負担にならないような形の中でそういったものの処理をしていただきたいなと。私自身も難しい書類を書いたり、難しい話をするのは余り上手なほうじゃないですから単刀直入に申し上げますけれども、ひとつそういったこともお考えいただいて、これから進行していただきたいと、このように思います。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(
久保谷廠司 君)以上で22番
伊東良平君の
一般質問を終わります。
10分間ほど休憩いたします。
午前10時59分休憩
───────────
午前11時10分再開
○議長(
久保谷廠司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、12番 井戸清司君の
一般質問を許します。
〔12番 井戸清司君登壇、拍手〕
◆12番(井戸清司 君)改めまして、おはようございます。清峰クラブの井戸清司でございます。ただいまから、通告に従いまして
一般質問をさせていただきます。
現在の日本における経済情勢は、一時70円台に突入するかと思われた円高もきょう現在1ドル当たり83円70銭前後を推移しており、一服感を得られたように思われがちであります。しかし、円高における企業のつめ跡はかなり深いものがあります。日本経済新聞によりますと、自動車大手7社は今期1ドル85円程度の想定レートに従うと円高による営業利益の目減りが計8,165億円に達する。為替変動がなければ稼げたはずの利益の3分の1を失う結果になる。また、MPU(超小型演算処理装置)向けICパッケージを生産している企業では、下期の純利益がほぼゼロになるが、4,000人の国内雇用を守りたいとの思いも強く、海外生産は容易でないとの見解を示しております。また、トヨタ自動車では、国内生産の約3分の1に当たる100万台の生産を海外に移すことによると、社内外で計12万人の国内雇用が消失すると試算しております。日本企業が国内に持つ資産、国内で稼ぐ利益の割合はともに長期の低下傾向にあり、これらのデータを開示している企業では、海外での資産比率が3分の1を突破、日本で稼ぐ利益の比率は10年前の8割から5割台まで下がっている現状であり、「将来の投資先を国内にするか海外にするかは為替が大きく左右する」とも言っており、長期的な円高は避けられないと企業が判断すれば国内産業の空洞化は一段と増すことになります。円高一服とはいえ、今なお日本経済は瀬戸際であることに間違いはなく、長期的な為替の変動により国内の雇用が脅かされる現況に変わりありません。
これらの産業界にもたらされている状況は、観光業が主体産業である本市においても多大な影響を与えることに間違いありません。昨年は新型インフルエンザの影響で余り比較対象にはなりませんが、平成20年の1月から9月までの来遊客数の合計は481万1,800人でありました。それに比べ、本年同月まででは480万6,500人と来遊客数は99.8%とほぼ横ばいの数字を示しております。これにより来客数の減少はほぼ見られない状況になっております。しかしながら、宿泊客数を同年同月までと比較すると、平成20年が226万6,700人、本年に至っては205万6,200人と91%、実にマイナス9%と大幅に減少しております。それに比べ、日帰り観光客数は平成20年9月の時点で254万5,100人、本年は275万300人と108%と8%の伸びを示しております。これらの数字からも見てとれるとおり、財布のひもがかたい観光客が増加していることがうかがえます。商業、製造業においては物が売れない、また外食産業においては客足が遠のくなどの状況が続いており、このような経済危機を一刻も早く打開するためには、現在の円高、デフレ対策を早急に行う必要性があると考えます。にもかかわらず、現政権においては経済政策も具現性に欠け、日銀に至っては金融対策は全くと言っていいほど効果がないのが現状ではないでしょうか。ほかにも地方分権や道州制議論も棚上げされたまま、画餅のようなマニフェストに国民はだまされ、地方、国民不在の政治が続き、さらにはお粗末な外交により日本の領土が脅かされるなど、このままでは日本自体がつぶれてしまう危機感を感じるのは少なくとも私だけではなく、多くの国民が思っているはずです。前段はこのぐらいにしておき、順次質問に入らせていただきます。
さきにも述べましたとおり、本市におきましてはやはり観光業が上向きになってこないことにはどうにもなりません。今後、伊東を含め伊豆への来誘客の減少に歯どめをかける施策を展開していくことが急務であると考えます。来誘客増加を進める上で、本市の特徴である自然景観の維持確保と景観保全は必須条件であります。自然景観においては、大室山が国指定の天然記念物に指定され、また城ヶ崎においても駐車場収入を環境保全対策に充て、整備も進み、さくらの里のバリアフリー化など、さまざまな施策展開がなされております。しかしながら、町並みに目を向けてみますと、135号バイパスや市街地などに廃屋や廃墟が点在しており、景観上イメージダウンになっているとの声をよく耳にします。本市におきましては、平成20年度に市内15地区を対象に景観に関する市民アンケート調査を行い、また地元説明会や説明会後に都市計画課に寄せられた意見にも、防災上の観点や観光面からはもちろんであるが、景観上も好ましくない廃屋が目につき、これを何とかしてほしいとの意見が寄せられております。これらの廃屋等に対する問題解決のための条例や要綱を作成する必要があると考えます。この件については、所有権などの権利関係の整理、また経済的な支援、そして公費投入の是非などをかんがみた上でつくっていく必要があり、難しい部分もあると思いますが、市長の答弁を求めます。
次に、現在の円高にもかかわらず、海外からの旅行客が昨年と比較するとかなりの伸びを示しております。昨年は新型インフルエンザの発生などの要因が考えられ、旅行客の大幅な減少につながりましたが、海外からの来誘客、特にアジア圏からの来誘客は年々増加傾向にあります。こうした状況の中、羽田-台北松山路線が開通し、台湾への行き来が非常に楽になり、かなりの時間短縮となりました。台湾からの日本への来誘客は推計100万人とも言われておりますが、日本から台湾への来誘客が130万人、合計230万人の人たちが交流しておる状況であります。このうちの約1万人ほどが本市を訪れており、本市の
インバウンド事業において非常に注目すべきところであると考えます。現地台湾外交部の亜東関係協会も羽田-台北松山路線の開通に期待していると先日台湾を訪問したときに言っておりました。台湾の人たちは2009年度日台交流協会の調べによりますと、台湾人の最も好きな国では日本が52%と半数を占めており、2位のアメリカは8%とかなりの開きがあります。また、好感が持てるとの調査では、69%もの人たちが日本に対し共感が持てるという数字が出ております。これに対し日本人の対台湾意識調査においては、とても身近に感じるが14%、どちらかといえば身近に感じるが42%と、実に66%もの国民が台湾に対して身近であるとの結果が出ております。また、台湾の人たちと伊豆の話をしたところ、行ったことがあるという人たちが多数いたことには驚かされました。「伊豆はすばらしい」、「いいところだ」との声を非常に多く聞くことができました。これらの調査結果などを踏まえ、台湾の観光客誘致にさらに力を入れてはどうかと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。
次に、本市の学校開放事業についてお伺いいたします。先日、生涯学習課より市内のある中学校の駐車場利用についてのプリントが当該施設を利用しているスポーツ少年団や利用団体に配付されました。内容は以下のとおりでございます。「職員の業務に差し支えるため学校内の駐車場は利用しないでください。」との文書でした。これに対し各利用団体から、どうしてこのような文書が回ってくるのか理解できないとの声が多数上がってきました。この件に関しての詳細な説明と学校開放事業の意味について、本市の見解をお伺いします。
最後になりますが、本市における教育問題の現状の課題と今後の方向性についてお伺いいたします。少なくとも二、三十年前までは、学校は聖地であり、子供たちが将来の夢と希望を語り合う唯一の家庭と離れた先生と生徒のよい関係で結ばれているところであったはずであります。ところが、刻々と変わりいく社会情勢の中で、バブル経済がはじけ、社会全体が非常に早いスピードで移り変わり、地域コミュニティーの崩壊、急速な少子高齢化、就職難、情報化社会など、今の子供たちを取り巻く社会環境は決して良好とは言えない状況に置かれております。今の20代前半までの子供を含む若者たちは、不景気な時代に生まれ、好景気の時代に触れたことがないというのが現状であり、したがって、考え方もマイナス思考になりがちで、もしこうだったらこうなるといった逆転の発想ができない若者が非常にふえていることに驚きを隠せません。まさに「ライフスキル」、生きる力を失っているのではないでしょうか。これらの現状を踏まえ、学校教育のあり方、生徒と先生の関係、学校と家庭の関係、またPTAの存在意義など、さまざまな観点から見直さなければならないと思われますが、教育長の考えをお伺いいたします。
以上4点の質問になりますが、市長並びに教育長の真摯な答弁を求め、壇上からの質問とさせていただきます。(拍手)
〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)12番 井戸議員にお答えをいたします。
最初に、景観上の観点から、市内に点在する廃屋等の対策についてであります。特に景観上支障になっている廃屋につきましては、私も以前から大変気にはしていたわけでありますし、今年度行いました「景観計画策定に係る地元説明会」におきましても、「主要な道路から見える廃屋や分譲地内の廃屋が、防災上危険であるし、また景観上、観光地として大変見苦しい」というような意見も大分いただいておるわけであります。そのような点を踏まえまして、国におきまして、国土交通省が平成23年度から密集市街地における廃屋の撤去に1件30万円の補助制度を制定する準備を進めておりますし、本市には密集市街地に該当する地域がないのでこの制度は活用できませんが、このことから、今後、本市におきましても、国の補助制度を参考にしながら、廃屋等の撤去を進めていくための本市独自の施策や補助要綱の制定について検討を進めてまいります。
次に、
インバウンド事業について、特に羽田空港を利用する外国人観光客の本市への誘客についてであります。
インバウンド事業におきましては、井戸議員も経験を踏まえた中で質問されておるわけでありますが、私も今までトップセールスとして、東アジアを初めいろいろなところを回ってきておるわけで、亜東協会とか日本交流協会の会長、また幹部の方々とも懇親を深めた中で、積極的に日本へ誘客をしていこうと。その中で、伊豆へ誘客をしていこうということで努力をしておるわけであります。その結果、本市を訪れる外国人のうち、台湾からの観光客が一番多くて、毎年1万人以上の方が訪れていることは議員もご指摘のとおりであります。また、議員の質問のとおりに、本年10月31日の羽田空港の国際化に伴い、羽田空港-台湾松山空港便が就航して、伊東市内から台北市内までの所要時間が大変に短縮をされ、利便性が高くなってきたわけであります。これによりまして、台湾も大変身近に感じられるものにもなってきておりますし、その中で、
インバウンド事業として旅館組合の方々中心にこの12月には台湾のほうへ誘客宣伝にも行くことにもなってきておるわけであります。今後も、羽田空港インや富士山静岡空港アウト、また反対に富士山静岡空港イン、羽田アウト、そういうものも今台湾のエージェントの方々とも企画をして積極的に進めておるわけであります。発展著しい東アジアからの誘客活動をさらに推進してまいりたいと考えております。
この後の質問は教育長のほうから答弁いたします。
〔教育長 佐々木 誠君登壇〕
◎教育長(佐々木誠 君)続いて、学校開放事業の趣旨を伺うとともに、利用者の利便性の観点から、学校敷地内の駐車場の利用に係る考えについてであります。学校開放事業につきましては、「伊東市立学校施設利用に関する条例」、これに基づき、市民の生涯学習の推進や地域に開かれた学校づくりの促進のため、学校教育に支障のない範囲において学校の施設及び設備を市民の利用に供するものであります。議員ご指摘の中学校につきましては、駐車場が狭く、日常的に来校者の車で込み合う状況にあり、ことしの6月、各利用団体に対しまして学校教育に支障のない場所への駐車や車の乗り合わせをお願いしてきたところであります。しかしながら、現状におきましても、学校施設利用者が指定された場所だけでは十分に駐車し切れないことや、学校敷地以外に駐車場がないなどの状況があることから、今後も利用者同士が協力して共助の精神で利便性の向上に努めていただくとともに、中学校と協議する中で、学校教育に支障のない範囲での駐車場の利用について検討してまいりたいと考えております。
次に、本市の教育問題における現状の課題と今後の具体策及び方向性についてであります。学校教育の重点は「どの子も生き生きと活動する園・学校」であり、その目指す子供の姿は「自己肯定感を持った子供」であり、その育成であります。今年度も各学校においては保護者・地域の方々のご協力をいただきましたが、生徒指導上の問題もまだ多く、大きな課題となっております。現在、徐々にではありますが、その改善は見られるものの、学習規律や規則についての課題は解決されていないことがたくさんございます。それらの行動の背景には、家族・学校・地域それぞれの場での人間関係やコミュニケーションの不足・苦手さがあり、不安・不信感の中での生活があると考えられます。今後は、保育園・幼稚園段階から小学校、中学校との連携を密にし、9年間・12年間を見通した連続の指導の充実が重要であると考えております。そのためにも、お互いの信頼関係、自尊感情や自己肯定感を高めていく活動を推進し、「生きる力」の育成に努めてまいりたいと考えております。
◆12番(井戸清司 君)答弁ありがとうございました。それでは、廃屋対策について第2質問のほうをさせていただきたいと思います。廃屋ですよね。以前にもどなたか議案質疑や何かのときに出たんですが、宇佐美と伊東の間のところに3棟ほど廃墟化したところがあります。本当に伊東の観光の入り口として、よそから来る人たちはあそこが相当目につくようですね。かなりの声を聞くようになっております。そこで、国交省の制度には該当しないということなんですけれども、まずちょっと整理しなきゃいけない部分というのが、非常に難しい問題なんですけれども、解決法として、いわゆる想定されるやり方というのが5つぐらいあると思うんです。
まずは行政処分等による撤去。これは建築基準法の第10条によるような対応をしていかなければならないということ。そして、あとは条例による対応ですね。これは今北海道で2町ですか、ニセコ町の景観条例であるとか、あとは福岡県志摩町の空き地等の管理の適正化に関する条例、そして所沢市等がいわゆる条例による対応をしているということでございます。あとは民法上の事務管理による対応をするのか。そして4つ目は、確実に行政代執行をしていくのか。これも非常に難しい部分があると思います。あとは財産的な支援。いわゆるこれは白馬村の環境基本条例というのがあるんですけれども、いろいろなやり方があるんですが、伊東市としては、方向性としては今どちらの方向性で進めていきたいのかというのをご答弁願いたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)これは防災上、防犯上、また、そういう中によって地震等で危害を与えるおそれがある。そういうものに対して、木造住宅の密集というものが伊東にはないもので、点在をしておりますので、そこらによって、国のほうの密集地、そこをどのような法で進めていくか。それを参考にした中で、伊東バージョンをつくって進めていきたいというふうに思っております。
◆12番(井戸清司 君)国交省の言う密集地というのは木造住宅の密集地として理解してよろしいですか。わかりました。いろいろと環境関係条例ですね。こういった中で、伊東市がやっております環境計画の策定スケジュールというのがありますね。この中でつくっていくんでしょうけれども、条例というところまで持っていかれるというような意識は持っていらっしゃるのかというのを1つお聞かせください。
◎市長(佃弘巳 君)国のほうが今とりあえずは、老朽化した木造住宅の撤去において、密集をして危害が及ぶおそれがあるというようなことで、条例でやっていくものか、もう少し強く法律でやっていくものかというようなものを検討しておりますので、そこをしっかり踏まえて、伊東市は伊東市として当てはまるもの、それを取り入れて進めていきたいというふうに思っております。
◆12番(井戸清司 君)わかりました。今いろいろインターネットを調べますと、条例による対応ということで、ニセコ町の景観条例ですとか、内容を見てみますと結構突っ込んだところまでつくっているような条例になっておりますね。ちょっと何条か読み上げますと、ニセコ町の景観条例の第50条なんかですと、「町長は、土地の所有者等が、繁茂した草木、廃屋、資材、土砂、瓦礫、廃材及び機能の一部を失った自動車等を自ら除去することができないときは、当該所有者等の申出により、その除去をする者を斡旋することができる。この場合において、当該除去費用は、所有者等の負担とする。」と。また、命令ということで、第51条ですとか、そういった部分では「除去することを命令することができる。」、また第52条なんかは「第三者にこれを行なわせ、その費用を当該土地の所有者等から徴収することができる。」というような、結構入っているんですけれども、一番おもしろい部分というか、いわゆる代執行への補助ですよね。補助金の制度というのが設けてありまして、これは2分の1とか、そういう数字は出てないんですが、代執行への補助ということで「廃屋が属する行政区の区長又は廃屋の存在で被害を蒙ると認められる敷地並びに隣地の所有者が、当該廃屋を解体撤去する場合には、村は白馬村廃屋対策事業補助金交付要綱(平成18年白馬村告示第17号)の規定に基づき補助金を交付するものとする。」といったような、補助金制度というものを設けているわけですけれども、伊東市も今の国交省の30万円、そのぐらいの補助金の制度をつくっていくというふうに理解してもよろしいでしょうかね。
◎市長(佃弘巳 君)そのとおり30万円ぐらいを補助していこうというふうに今考えています。
◆12番(井戸清司 君)わかりました。ありがとうございました。現に本当にいつ壊れるかわからないようなところもありますし、風でちょっと危ないようなところも今現状市内にあります。本人というか、持ち主よりかも第三者に非常に被害が及ぶような状況が見込まれておりますので、ここら辺の対応は早急にやっていただきたいと思います。
続いて次の質問に移らせていただきます。
インバウンド事業ですね。これが伊東市における
インバウンドの来誘客を考えますと、台湾からの来誘客数というのは圧倒的に多いですよね。平成21年が1月から8月までの統計なんですが、21年が9,896人ですか、そして22年、ことしに至っては1万4,777人、前年比149.3%、約50%も伸びているということでありますし、これがまた先だって台北松山-羽田便が開通したことによって、恐らくまだまだ利用客というか、来誘客が伸びていくんじゃないかと思っております。また、これも市長と亜東関係協会なんかの人脈もありますので、ぜひ積極的なアプローチをかけていただきたいと思います。
先ほど伊東議員も新聞の記事を出しましたけれども、これは台湾プロモーションという形で行っていくわけですけれども、やはりこれは現地へ行って宣伝してくるだけじゃなくて、自分たち伊東市民も積極的に行って、現地のことを勉強して、現地の文化がどうなのかというのを見てくるべきだというのは、以前市長がおっしゃったと思います。私も先だって行ってまいりまして、台湾の人たちの生活というのは本当に夜遅いんですよね。士林市場なんかに行ってみますと、大体台湾の人たちって8時から12時、1時ぐらいまで一番遊んでいるんですね。あれはすごく驚きました。それと、月曜日から金曜日までは大体家庭で食事をすると。そして、土日は大体外食をするそうですね。家で食事をつくらないで、1週間のお疲れさんで外で食事をするといったようなことを言っておりました。本当にそういった文化を勉強してきますと、台湾の人たちを伊東に呼ぶためには、そこの部分が一番まだまだ足りないんじゃないのかなというふうに考えますけれども、伊東でそういった台湾の人たちの文化というか、生活の時間帯に合わせたような施策というのをこれからも考えていくべきだと思うんですけれども、そこら辺についてどういうお考えをお持ちなのかお聞かせください。
◎市長(佃弘巳 君)そういう問題が一番大事であるわけで、向こうにいる人たちの生活、そういうものをこちらへと旅行へ来たときに取り入れていかなければならないわけであります。旅館の食事が6時とか6時半に始まって8時か8時半に終わって、それからもうやることがないわけですが、今ペンションなんかでも分宿がはやってきております。ですから、そういう中で、星空を見に行こうとか、いろいろな企画を――この間は蛍を見に行こうとか、食事が終わった後、そういういろいろなオプションツアー、そういうものをやっておるわけであります。また、電化製品、そういうものも買いたいということで、そういうものがツアーでまとまってきますと、大型店、そういうところと話をして、食事の後にそういうところへ行くというようなことをこれから考えるというか、そういうものもオプションツアーの中に入れていこうと。今までは秋葉原へ行っていたわけでありますが、伊東にもそういう大型店はありますよということで向こうも理解を示していただいております。そういう中で、買い物ツアーとか、また海を利用した夜の海上の遊覧船、そういうものも今熱海がやっておりますが、まだ定着してきておりませんので、そこらも絡めた中で、11時ごろまでどういうふうなツアーが組めるかというふうなものは、これは今エージェントのほうと煮詰めているところであります。
◆12番(井戸清司 君)いろいろやられているということで、向こうの人たちが日本に来て楽しめるようなものがあれば、本当に時間短縮ですよね。今までのことを考えると、台湾の現地へ桃園国際空港へ飛ぶことを考えれば、松山空港へ行ったほうがほとんど市内ですので非常に時間も早くなっておりますし、そこら辺はもっともっと台湾に関しても進めていっていただきたいと思います。
また、羽田空港ですよね。
インバウンド事業全体的に考えますと、羽田空港のD滑走路ができたことによって、年間の発着回数が、羽田空港が今まで最大30万回の離発着ができたそうですけれども、これが41万回にふえるそうです。そうすると、これを1日当たりにすると約152便の増便が可能になると、そういうことでございます。今話をした台湾に限っては、今1日8便、松山空港へ飛んでいるわけですけれども、ほかのアジア方面の発着便を考えてみますと、タイ、バンコクですね。これがタイ航空が毎日3便、シンガポール、これはシンガポール航空ですけれども毎日4便、バリ島へ毎日1便、韓国、釜山に限っては月曜日、土曜日の週2便ずつ、ソウル、仁川ですか、これは月曜日と土曜日の週2便ずつ、大韓航空が毎日1便、金浦空港、これには毎日12便、北京には毎日4便、上海には毎日4便、香港にも毎日10便、そしてマレーシアにも週3便。これだけ羽田から今アジアに向けて飛んでいるんです。
本当に
インバウンドの事業、国の統計とか、そういったようなものを見てみますと、ビジット・ジャパンの関係で統計資料が出ているわけなんですけれども、ビジット・ジャパン事業による訪日客の増加ということで、これが2003年から2007年までの4年間において約314万人伸びているそうなんです。2003年度が521万人だったんですが、2007年には835万人。これだけ日本に来る来誘客数がふえているということであります。そして、これらの人たちの国別、地域別の訪日の外国人旅行者数の割合というのも出ていますけれども、2009年度、これは韓国が圧倒的に多いんですが、韓国が159万人、全体の約23.4%、そして次に台湾なんですね。台湾が102万人、全体の15.1%。そして中国、101万人、14.8%、続いて香港、タイ、シンガポール、その他アジアとあるわけですけれども、訪日外国人客、これを合計しますと、アジアからの訪日外国人が全体の約70.9%を占めているんです。これってすごい数字なんですよね。こういった人たちをもっともっと旅行商品の開発で――いわゆるゴールデンルートから伊東の場合はちょっと外れるんですけれども、ゴールデンルートと別の宿泊パッケージみたいなのを伊東市と台湾、またアジアの人たちと新規ルートで開拓していく必要があると思うんですけれども、そこら辺について、どういった進行状況というか、考えがあるのか、お聞かせください。
◎市長(佃弘巳 君)アジアというと大変大きくなってしまいますので、東アジアを絞って今やっていこうということで、台湾の場合には人脈が大分私自身もありますから、それをぜひフォーローしていただきたいということで、この間も、松山(まつやま)ではなくて松山空港(しょうざんくうこう)と言うわけでありますが、松山空港から北投温泉にも行ってきたわけでありますが、そういう中では北投の温泉祭り、そういうものも毎年9月か10月に開かれている。それに伊東の人たちがもう3回ぐらい来ているということも組合長が言っておりました。そういう中で音楽祭をやっておる。来年ぜひ来ていただきたいというようなことも言ってもらったわけでありますし、そういう現地との交流、そういうものをしっかりとしていけば自然にお客さんというのはふえてまいります。
今、井戸議員が言っていただいてわかると思いますが、台湾の亜東協会とか、日本観光協会、日本交流協会、それと台湾観光局、頼局長以下、私の名前を出せばみんなよく知っておりますし、エージェントの人たちも行くと、50人ぐらいの社長さんたちが集まって、すぐに伊東ということでやっていただくことができるわけで、あとは今言ったような仕組みをどういうふうにしていくかということと、その関係する人たちが現場へ行って、しっかりとそういうものを見てくる。見た中で対応するようにしていかなければならないというふうに思っておるわけで、幾ら私がいろいろとやってきても、そこらを携わる人たちがしっかりとニーズに合ったもの、そういうものをするようにということで
インバウンド事業というのは進めて、韓国と台湾、中国、そこらは大変積極的にやるようになってきたわけであります。その地区その地区に強い人、人材をつくり上げていこうということで、そういう中で人材をつくり上げた中で、整理整頓をすると、その人がそこへ行くと人脈が大変広がっていくというふうに思っております。
今、特にライオンズクラブ、ロータリークラブ、ここらのクラブの交流というのが大変活発に行われていますし、その人たちもその地域のトップクラスになっておりますので、その人たちにお願いをして、ぜひ30人ぐらいの規模、そういうので伊東へと来ていただくと。伊東だけでなくとも伊豆半島へそういうお客さんたちに来ていただくということで、今後もさらに具体的にしっかりと進めていかなければならない。包囲をしっかりと持った中で、責任分担をして総合的に伊豆を売っていこうという戦略を練って、それで今一つ一つ実行しております。
◆12番(井戸清司 君)ありがとうございました。本当に市長がよく言われていた、現地に行って学んでこいというのは、私も行って物すごく感じましたし、台湾の人たちって親日家がすごく多いですよね。研修で行ったものですから、日本でいうと外務省ですか、外交部へ行ったりして、日本に当たる外務副大臣なんかとも台湾と日本の歴史上のつながりというものからいろいろとお話を聞かせていただいて勉強してきたわけですけれども、そういった中で考えますと、本当に台湾の人たちというのは日本に対して物すごく思いがあったりとか、日本のことを知っているんですね。逆に私がすごく恥ずかしかったのは、台湾の人たちのことを余り知らなかったという部分がありまして、もっともっと勉強していくことによって、台湾だけでなく韓国ですとか中国ですとかというものも、そういった歴史上の部分からいろいろと勉強してみるとすごく親近感が生まれていいんじゃないかなと思います。私もいろいろと頑張ってやっていきますので、市長もそこら辺をしっかりと推し進めていっていただきたいと思います。
そんなところで
インバウンド事業のほうの質問を終わらせていただきますけれども、続いて学校開放事業ですね。一番最初に各団体に生涯学習課から駐車場を利用しないでくださいという文書が回ってきました。私も実際見まして、驚きました。本来であれば、学校側が利用団体に対して、こういう経緯があった、こういう状況だからこういうふうにしてもらいたいんだという話し合いがあってもいいと思うんですけれども、そこら辺に対してはどうですか。
◎生涯学習課長(萩原博 君)お答えいたします。学校側からは再度うちのほうに相談があったわけですけれども、その中で、いわゆる夜の駐車につきまして、学校施設利用者がどんどん詰め込み駐車をすることによって学校業務に支障が出るんだというようなお話を伺いました。私どものほうも現場へ行きまして、いろいろ話をさせていただいた中では、できることならその部分にはとめないでほしいというようなお話を伺いましたものですから、とりあえずはまずそれを出していただいて、それでちょっと様子を見る中で、学校とどこならとめられるのかというようなことで第二弾の通知文を出させていただいたと、そのような経過がございます。
◆12番(井戸清司 君)その時点で私も実際に子供たちの利用団体の父母会ということで携わったわけですけれども、確かに駐車場は非常に少ないんです。確かに先生たちの車も入っていますし、また幅が狭いので、詰め込みしちゃうとどうやっても出れない状況になっているというのは理解します。しかしながら、その通知の出方ですよね。通知の出方というのはどうなのかなと。利用団体の皆さんは、どうしてこういう文書が回ってくるの、一方的だよねという話がすごくありました。そこら辺に対してどうのこうのというわけではないんですけれども、やっぱり話し合いをすることによって解決策を見つけていくというのが先ではないのかなと。いきなり利用しないでくださいという文書はないんじゃないのかなと思っております。
きのうも子供たちの練習があって行ってきたわけですけれども、きのうあたりは3台ですよ。午後の6時50分ごろにとまっている段階で先生たちの車は3台です。ほかは全部あいているんです。しかしながら、2つの利用団体がある中で、体育館の横に8台だけとめてくれということで、そちらにみんなで詰め込みで、しかもあと残りは、近所の建設屋さんの社長さんにお願いをして、そちらへとめているというふうな状況であります。3台しかとめてない。あそこへ入れれば、あと15台、20台入ります。そういった状況におかれてもとめないでくださいというのは、今後検討するべきだと思いますけれども、そこら辺はどうですか。
◎生涯学習課長(萩原博 君)お答えいたします。先生方の通常の業務そのものの夜遅くまで仕事をやるとか、今補導関係のことで先生方が地域の人たちとパトロールをするとか、またさらには夜間の家庭訪問等も行うと、そういうふうなことを伺っておるわけですけれども、実際問題としてそのような状況があるということ、それは私も承知はしております。しかしながら、そこのところでどういうふうな一つ一線を設けるかといいますか、その辺につきましては、先ほど教育長の答弁にもございましたように学校側とちょっと協議いたしまして、先生方の車をどちらかへ詰め込むような形の中で、また一般の学校施設利用者のほうに開放できないかどうか、その辺の打ち合わせは、今までも進めておりますけれども、今後もそういう状況があるということを学校側にお示しした中でまた検討していきたいと、そのように考えております。
◆12番(井戸清司 君)おっしゃっていることは非常にわかります。ただ、臨機応変な対応をしていただければ、非常に利用者にとってはありがたいわけですね。スポーツ少年団にしても、伊東市の場合には施設使用料を利用料として幾らかでも払っているわけです。ある程度のそこら辺の臨機応変な対応をしていただければ非常にありがたい部分があります。通知が出てから、この方ずっと見ていたんですけれども、一番奥のほうなんかは結構あいている日が多いんですね。だから、そこら辺を開放していただいて、そっちに何台か詰められるような状況をつくっていただければ非常にありがたいかなと思います。また、先生方も、体育館の横は時間になったらどかすよと最初のころはどかしてくれてありました。しかし、最近は後からごめんねということで、ちょっと動かしてくれというような状況が何日かあります。やはりそこら辺も徹底されてない部分もあるんじゃないのかなというふうに思いますので、学校側とも話し合っていただいて――今学校の教育の現場というものを考えますと、先生方のご苦労は本当に私も身にしみてわかりますので、先生たちの業務に差し支えのないように利用者も利用していきたいと思います。ある程度そこら辺、臨機応変な対応をしていただけるようにお願いして、この質問を終わらせていただきます。
最後に、教育問題における現状の課題と今後の具体策という部分でありますけれども、私は第1質問の中でライフスキルという言葉を出させていただいたんですけれども、このライフスキルという言葉はWHOが定義しているんです。ライフスキルとは、日常生活で生じるさまざまな問題や要求に対して、建設的、かつ効果的に対処するために必要な心理社会能力であると定義しております。教育の現場で何が必要であるかを考えると、子供たちへのライフスキル教育を教育課程に取り入れるべきではないかというふうに考えるべきでありますけれども、私もある団体の行っている思春期のライフスキル教育というものに夏休みに参加してまいりました。一泊二日で朝8時から夕方の5時まで2日間みっちりといろいろな勉強をさせていただいたんですが、あれが小学校や中学校のクラスであったら、全員が参加しないといけない、まして自分をみんなに知ってもらわなきゃいけない、自分も相手のことを知らなきゃいけないといったようなプログラム内容になっているんです。これは本当に日常生活の中で、子供たちが自分らしさを大切にしながら多くの人とうまくかかわるためのスキルであると思います。こういった教育というのが今非常に大事なんじゃないかなと思いますけれども、教育長の答弁をお願いいたします。
◎教育長(佐々木誠 君)ただいまご指摘ありましたように、ライフスキル、これは日常生活で生じるさまざまな問題や要求に対して建設的かつ効果的に対処する、こういう必要な心理的な能力を培っていこうということだと思います。特に今、乳幼児期から中学生、あるいは若者まで含めて、自分自身の感情のコントロールだとか、あるいはコミュニケーションを図ることが苦手ではないかなと思えるような、こういう状況があります。そうした中で、人の考えを理解し、受け入れるということ、そしてまた聞いてもらえるような人間になるというふうなこと、これは大変大事なことだと思います。自分の考えを伝えるということですね。それから、自分の持つ力を人のために役立てるといいますか、そのことによって自尊の感情――今日本の若者たちの中に一番少ないのが自尊の感情じゃないかなと言われております。人の役に立つような活動、あるいはそういうスキルをすることによって、自尊感情あるいは自己存在感を十分味わうことができるような、自分自身の大切さに気づいていくことができるような、こういう取り組みはぜひ自分自身も進めていくべきであろうと考えております。
◆12番(井戸清司 君)そういった部分では、ライフスキルというものを子供たちが持つことによって、私は生きる力というふうに理解しているんですけれども、そこら辺を子供たちに教えていく、やり方を教えることはできると思うんです。ただ、それを実践するのは子供たちの力なんですよね。そこら辺をまず子供たちに教えていく。私が思っているのは、それは子供たちだけではないと思うんです。本来は子供たちというのは、昔は社会の中で自分たちが生きていく上でそれを自然に勉強していったんですよね。だけども今、それを教えていく社会が構築されてないというんですかね、いわゆるそれだけ社会の歯車がかみ合ってなくなっちゃったんじゃないかというふうに思います。バブルがはじけた後に生まれた子供たちというのは非常に多いわけですから、好景気を知らない子供たち、そして何かあったときに自分が対応できない、いわゆるマイナス思考に陥りがちな子供たちというのは非常にふえていると思います。
長い人生のうちにはだれもがどこかで、怒りですとか、悲しみだとか、ストレス、本当に心に強い影響を受けるような問題に多分出会うことがあると思うんです。そういったことを自分で受けとめて、自分を励ましながら、そうじゃだめなんだ、こうなんだというように考えられる、乗り越えられるようなスキルというのは、やっぱり教えていくということが非常に大事だと思います。また、学習でも何でもそうなんですけれども、学んだこと、身につけたことを基礎に、いわゆる積極的に自分が社会にかかわって、ほかの人のために、社会のために、またあるいは自分の将来のために自分の力を創造的に生かせるためのスキル、これが本当の教育のためのスキルというふうに言えるんじゃないのかなと考えているわけです。じゃ、今の伊東の学校教育の環境を見て、子供たちがそういったスキルを生かすために、安全で安心して、やりがいのある課題が提供されているんでしょうか。今、脳科学の研究によると、リラックスした中で集中することこそが学習能力を高めるということがわかっているそうであります。また、単に学習するんではなく、自分にとっての意味や自分との結びつきを感じられるような学習体系で学ぶこと、こういったものがすごく必要だと言われております。今の伊東の学校の状況、教育の状況を見て、これらのことがしっかりと提供されていると教育長は理解していますか。
◎教育長(佐々木誠 君)私が常々大事にしようと思っていること、各学校が大事にしようと思っていること、一人一人の教師あるいは保護者もきっとそうだろうと考えるところですが、人と人とのかかわりというよりはかかわり合いですね。行って来るんですから、そのかかわり合いを大事にしようと。そしてまた、このかかわり合いを大事にした授業、これを何とかつくり上げていくことが大事だろうということで、各学校は取り組んでいますし、1時間1時間の授業をそこに視点を絞っているところです。
その前にですが、今度は幼稚園も学校に入るわけですけれども、乳幼児期からのかかわり合いも大事になると思うんです。乳幼児のかかわり合いといったら、これは親御さん、保護者あるいは大人の方たちになります。ここで大人に自分自身が大切にされているという、こういう実感を持つこと、そういう愛着の感情の中で豊かな心、安心した自分自身の環境の中で育っているという、こんな気持ちを持っていくことが一番大事だと思うんです。そういう中でこそ初めて我慢すること――勉強するためには、ある程度訓練したり、我慢したりするところもあります。我慢することを覚えたり、あるいは聞くこと――幼稚園や保育園等に行っても、そういう集団の場になれないと、つい跳び回ってしまったり、大きな声を出してしまったり、あるいは外に飛び出したりするような、こういうケースがあります。しかし、集団の中でかかわり合いを大事にしながら育てられ、あるいは大人の愛情に包まれた世界で過ごしていくうちに、少しずつ少しずつ我慢することや聞くことを覚えていく、これは間違いないことだろうと思います。そして、またさらに、乳幼児期からのことでつけ加えていけば、姿勢をよくすること、いい姿勢をとれる、こういったことも非常に大事なことだと思います。これらをきちんとした愛情に支えられた上でのしつけの中で育てていくと、こういったことを考えております。中学校や小学校だけの問題ではなく、乳幼児期からのそういったスキルを大事にしていく必要があるかなと考えております。
◆12番(井戸清司 君)そのとおりであるんじゃないかなという部分もあります。本当に子供たちがライフスキルを身につけて、社会の一員として、一市民として市民性という部分も兼ね備えている若者たちの背景には、そういった子供たち、いわゆる彼らを思いやりを持って支えてくれる大人の存在というのが必ずあるわけですよね。今本当に教えていかきゃならないのは、いわゆるそういった子供たちを支えてくれている大人がいるんだよということで、その存在を子供たちに教えてやることによって、子供たちが、どうすればいいのか、自分たちがどうやって社会とかかわっていくのか、今の自分をどう見詰め直せばいのかという部分に気がつくんじゃないでしょうか。それが今の伊東市の学校教育において――これは伊東市だけではないかもしれませんけれども、義務教育にもかかわらず、問題を起こしている生徒たちに学校に来なくていいよと。これでは生徒と先生の信頼関係は生まれませんよね。子供たちは一番そこに戸惑いを感じますよね。それができる先生たち、また保護者、地域を育てていくというのが今の教育に関して一番大事なことじゃないですか。教育長、どうですか。
◎教育長(佐々木誠 君)かつては、あるいはいろいろな地域でも、排除の精神、ペナルティーという言葉、あるいはゼロトレランスという言葉の間違った解釈だと私は思っておりますが、今議員ご指摘のようなことがあったかもしれません。しかし、まず子供たちの居場所、これがどこにあるか。家庭や家族や、あるいは地域の様子が全く変わっております。親と一緒に仕事をしたり、手伝いをしたり、あるいは一緒に汗を流したりというようなことが少なくなっている。こういう状況の中で、子供たちの居場所が学校しかないとしたら、これは学校できちんと受け入れていこうと。そして、子供たちと少しでも心をつなげ、子供のよさに自分自身気づくようにしてやる。子供のよさを大人が気づくのではなくて、子供自身が自分で自分のよさに気づいていくように指導、支援していく。これが大人の役割だと自分は感じております。
◆12番(井戸清司 君)ぼちぼち時間もなくなってきているわけですけれども、私が夏場に研修に行った本にこういう言葉があります。ライフスキル教育とは、自分の背丈に合ったおのおのの生きるため、社会とうまく協調して生きていくための力であると思います。自分に何かがあったとき、起きたときに、そのときの対処法、すなわちやり方がわかっていれば、それができるということを教えていくこと、これがスキル教育だということを言っております。また、これらを教えていくことによって、互いを尊重して、高い期待感を抱き、意味のある参画ができる学校づくりができるんではないか。そして2つ目として、健康で生産的な生活をするのに必要な力を身につけることができる。3つ目、さまざまな誘惑、薬物や喫煙や飲酒など、これをしない安全で健康な生活を営むことができる。4つ目、市民の一人として、他者との協調、助け合いができる。そして5つ目、家族、よき友達、学校、地域とのつながりがしっかりと構築される。こういうようなことで自然と自分自身を見詰め直して、自分の身の丈に合った自分というものがわかれば、本当に他人との共存であったりだとか、地域のボランティア活動だとか――そういったものも一つの手かもしれませんけれども、そういった部分で今の子供たちが社会とどれだけ携われるか、そういった環境を、我々も含めなんですが大人がつくっていってあげる。大人が子供たちを見守っていってやる。そのためには、一番身近な部分というのはやはり学校なんですよね。恐らく小学生、中学生は、起きている時間の大半は学校で生活をしているはずです。ということは、親よりかも先生たちといる時間のほうが長いというふうに思われないでしょうか。そういった中で、子供たちが自分の将来の夢、希望を語り合う場というのは、やはり自分の友達もいる、先生もいる学校だと思うんですね。家庭もしっかりしなければいけない、親もしっかりしなければいけないわけでありますけれども、そこに一つの方法として、学校教育の中でこういった子供たちの生きる力を伸ばしていくための教育というものを進めていっていただきたいと思います。最後に、教育長の答弁を求めて終わりにしたいと思います。
◎教育長(佐々木誠 君)今の中でですが、もちろん学校は大事です。しかし、第一義的には親の愛です。ここに支えられていなければ、十分学校教育を機能させることは難しいだろうと思います。そして、小さいときから間違ったら困るのは、困った子じゃないんです。困っているのはこの子だという、そういう感じ方をいつでも私たちが持っていること。そして、子供たちには、間違っても、失敗しても、できなくても生きていけるよという、そういうメッセージを、親も地域も学校も送り続けること。これが一番根本にあることだと思います。間違っても、うまくいかなくても、失敗しても、生きていけるよという、そういう勇気を与えること。私は教育とはともに夢を語ることだと思っております。
○議長(
久保谷廠司 君)以上で12番 井戸清司君の
一般質問を終わります。
昼食のため、午後1時15分まで休憩いたします。
午後 0時11分休憩
───────────
午後 1時14分再開
○議長(
久保谷廠司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、20番 浅田良弘君の
一般質問を許します。
〔20番 浅田良弘君登壇、拍手〕
◆20番(浅田良弘 君)民主党・刷新の会の浅田良弘です。ただいまより、通告に従いまして
一般質問を行います。
ことしの夏は全国的に猛暑と大雨の被害が甚大でした。その要因として、地球温暖化は言うまでもなく、異常気象を通り越し、既に日本が亜熱帯化しているとの指摘もあります。近年、短時間豪雨の増加や海面上昇などの自然現象の変化、また地域の高齢化やコミュニティーの要因などによる社会環境も変わり、新たな防災上の課題も発生しております。そこで、その新たな災害リスクの変化に対応した防災力の強化が必要ではないでしょうか。本市においても、これまで各種防災対策の推進により、災害に対する脆弱性は一定程度軽減されてきたことと考えられます。しかし、ここ数年前より局地的に短時間で最大降水量をもたらす豪雨、ゲリラ豪雨と呼ばれるような異常な雨水が甚大な被害を拡大させております。内閣府のまとめによると、日本の年間雨量はおよそ1,600㎜から1,700㎜で、昨今、梅雨前線停滞がもたらす豪雨により24時間に200㎜以上の雨量となった地点の拡大など、短時間豪雨の発生回数が増加傾向にあることを示しております。また、気象庁のアメダス観測地点1,000地点当たりの1時間降水量50㎜以上の発生回数は、平成10年から20年までの11年間において年平均239回発生したことに対し、昭和51年から11年間に比べ1.5倍の降水量の増加も指摘がされています。
これらのことより、各自治体での局地的短時間豪雨対策が急がれております。そして、本市でも同様の傾向があり、平成21年度6月から2カ月間で雨水被害による道路の冠水や床下浸水など、わかっているだけでも5件の報告があります。また、本年度においても、4月から9月までの期間に道路冠水が6件、小中河川増水による側溝等の冠水が3件、床下浸水が3件など被害が拡大しております。現在、静岡県気象庁では、大雨による警報や注意報を県内8カ所の地点を対象に発表しておりますが、局地的豪雨はその発表地点範囲では発生していないケースもあり、また大雨警報の基準となる雨量は現在、降水量が60㎜以上でなければ警報が出されません。しかし、局地的短時間豪雨の場合、降水量が30㎜以下であっても実際に被害が起こります。上記でも述べたとおり、本市豪雨被害調査記録によると、平成21年度、30㎜以下の降水量でも実際被害が起きたことが記述としてある以上、現在、静岡県気象庁の警報や注意報のみならず、本市独自の情報提供が必要と考えます。そこで、局地的短時間豪雨から市民の身を守るべく、本市各地域への警戒による情報提供及び提供方法、また突発的緊急時への対応として、市長及び職員の配備体制並びに被害情報を受けての対応策等、以上3点についてをお伺いいたします。
次の質問です。スコリア採取問題に関し、以下3点についてお伺いするものです。通称馬場の平は、本市の守るべき環境であり、市民の命をつなぐ水道水源や観光を支える温泉資源、また湧水による支流が点在する涵養域であることはご承知のとおりです。この自然環境が土石採取行為により昭和46年ごろから15年間にわたり35万立米、10tダンプにして5万台分、その後、県の許認可を受け、平成15年12月以降、現在に至るまで3万3,000立米ものスコリアが採取されました。また、本計画が完結するころには、馬場の平周辺には直径300m、深さ40m、14階ビルに相当する、先ごろ天然記念物に認定された大室山火口跡程度の巨大な穴が出現します。このことが観光立市として、資源保護や景観上、次世代に汚点を残す結果となり得ます。
さて、これまでスコリア採取による開発行為に関する経緯は過去の質問の中で述べておりますので、今回は省かせていただきます。本年2月、静岡県議会において、スコリア採取事業の
一般質問が中田県議により行われました。そのくだりとして、現在までのスコリア採取による問題点や森林法に規定する許認可への再検証を呈するものでした。また、この質問に対し川勝県知事の答弁は、平成15年3月4日に出された静岡大学名誉教授 土隆一先生の意見書等を引き合いに出し、言及し、またスコリア採掘が周辺地域への影響を及ぼす有無にも専門家同士異なる意見にも触れ、かつまた、地元住民の相次ぐ心配の声にも配慮する意向を示し、結論として開発がこれ以上拡大しない対策が重要という土先生の主張どおり、川勝県知事は土隆一先生の一貫した判断は十分に尊重されてしかるべきであると明言されました。
そして、その後の経緯として、6月5日、鎌田区議会議員さんを中心に、土石採掘を心配する地元の皆さんや市内に住む皆さんと地質学や水文学の専門的先生による見地について、第1回目の勉強会が開かれました。翌週6月13日、開発行為周辺の環境破壊等について第2回目の勉強会が開催され、6月27日、専門家による現地調査、その後、これらの経緯を経て、7月6日には静岡県知事 川勝平太知事が本人みずから馬場の平林地開発行為、スコリア採取現場に入り、現地視察に訪れました。そして、開発業者に対し、森林法による許認可への専門的見識を交えた再検証や、地元住民との意見交換の開催を約束してくださいました。そのときの気持ちを率直に言うと、いよいよ県が動いた、これからだという思いでした。なおかつ、9月20日には地元ホテルで川勝県知事の講演会が開かれ、本市観光協会や旅館ホテル協同組合さん等の多くの市民が参集し、講演内容にも本市の温泉資源の重要性を学説的に説き、土石採掘への影響等にも言及されました。そして、先月11月21日には、スコリア採取現場に隣接する丸善ランド分譲地内の住民の生命線である簡易水道への影響にかかわる意見交換が開催されたばかりです。
さて、これまで本質問で示す林地開発行為は、佃市長さん誕生の4カ月後、平成17年9月市議会定例会で馬場の平の保全に関する請願として議題に上がり、一部内容に触れますが、この林地開発行為に伴う水源、温泉等への影響については、馬場の平という特定地域にとどまらず、市内全体の問題として扱い、伊東国際観光温泉文化都市建設法を初めとする温泉資源の活用と保護のための制度など、法令等が挙げる自然保護と資源保護をかんがみ、鉱物、土石等の採掘を初めとする環境破壊につながる行為を禁止し、抜本的解決が図られるよう、とする内容で本請願が採択されました。ここで、この請願が示すよう、昭和27年、上位法の規定により制定された伊東市観光温泉資源保護条例に沿い、特に本市の責務、第3条や水源保護地域への指定、第6条及び事前の協議、第8条等の規定に抵触するのではないかと考えます。無論県の許可認定により縛りがかかっていることは理解できますが、裕福な温泉が観光立市のネームバリューにある以上、現段階では温泉源への影響ははっきり証明されておりませんが、一連の専門家の先生方の私見や県が動き出したことなどを考えると、いま一度、土石採掘行為と本条例を照らし合わせ、また精査し、市民の皆さんに対し喚起を促してみてはいかがでしょうか。そこで、以下2点についてお尋ねいたします。
林地開発行為に対し、伊東市観光温泉資源保護条例等に抵触する可能性について伺い、次に、周辺地域の水源や温泉源への影響について、本市調査の経緯と独自調査の実施について、市長さんとしての見解をお伺いいたします。さらに、スコリア採取現場の環境についても、著しくさま変わりした風景は見るにたえません。このことは9項目の附帯条件を勘案しても、開発業者に対し疑点を抱かざるを得ません。そこで3点目の質問として、森林法条件つき許認可による業者の現地対応について、本市はどのように認識しているかお伺いいたします。
最後の質問です。本市9月初旬、不登校による児童・生徒が全国で17万人余に及んだことの統計調査が文部科学省より発表されました。また、同時期に「危険な9月 対策に腐心」という心の痛むタイトルの記事を読みました。さて、9月は長い夏休みが終わり、新学期が始まります。また、児童・生徒にとってもストレスを抱きやすい時期でもあります。国立教育政策研究所の調査でも、中学1年で新しく不登校になった子供たちの9割は9月以降に休み始め、1学期じゅうは苦しみながらも頑張っていた子供たちも夏休みで気持ちが切れてしまう様子を指摘しております。そして驚くべきことに、このわずか2カ月後、10月までに1,000人単位で不登校児がふえ続け、不登校動態調査の結果、全国で約17万4,150人もの児童・生徒の不登校実態が文部科学省の統計により明らかに示され、このことが社会的に問題視されたことはつい先日のことです。しかし、このデータは不登校の定める定義、30日以上の欠席統計にすぎず、相談室や保健室登校の生徒はカウントされておりません。そして、表現が適切ではないかもしれませんが、不登校予備軍の現状は本市にとっても決して例外ではありません。この不登校問題は平成19年にも同様の質問をさせていただきました。前回は主に適応指導教室のあり方についての質問で、今回は不登校生徒を含めた保健室登校など、復学の道筋にかかわる提案型の質問です。
さて、以前、ある学校が荒れていた当時、1人の教員から相談を受けました。その先生は生徒の悩みに真正面から向き合い、生徒や保護者の信頼も厚く、人前では決してつらい顔を見せない先生でした。しかしあるとき、こぼしたのです。気がかりな生徒がいるが忙しい。そのときは、ただ先生は忙しいんだと思いましたが、この言葉の持つ意味がわかったのはしばらくたってからのことでした。学校現場では、今まで問題行動や不登校生徒に対応してきた経験が蓄積してあることは承知しております。ところが、昨今のたび重なる教育改革や教育制度改革で教員の負担そのものが増大し、先輩教員から後輩教員へ知恵や経験がうまく伝わらない現状があることを知りました。なおかつ、気がかりな生徒がいても同僚の間で情報を共有する余裕すらないこと、そして教員が教員として育つための時間の確保が必要であるなど、仄聞しました。本市でも、これまで各校で不登校対策に取り組まれていることは十分承知しております。しかし、一部の学校では、いじめや学校生活での生徒間のトラブル等で不登校生徒の現状がいまだ改善されず、後を絶たない様子など仄聞しています。また、保護者にとっても子供の変調を見守る上での親の心痛も忍びなく、このことがさらにストレスにつながり、ひいては精神的要因を引き起こしかねません。
さて、私もこれまで子供にまつわる相談で、引きこもりや不登校、悩みを持つ子供たちとも接してまいりました。そうした子供たちの悩みもさまざまです。そこで、1点目の質問として、現在、相談室や保健室に通う生徒にそれぞれに役割を与え、授業前の10分間程度、一たん教室に戻し、動植物の世話をさせたり、黒板等の清掃など、ユースフルワーク導入など考えてはいかがでしょうか。
次に、現在途上段階ですが、本市にフリースクール設立の予定があります。このフリースクールは文部科学省の認定を受け、NPO法人として現在準備中です。もし設立した場合、さきに述べたとおり、連携を図ることにより、不登校生徒の相談窓口として学校との情報の共有にもつながるのではないでしょうか。また、保護者向けの相談窓口として、スクールカウンセリング制度については本市は充実したものがあります。されど、保護者の皆さんの相談の受け入れには限界があり、また学校での相談にはハードルが高過ぎ、ちゅうちょしてしまう話も聞きます。そこで、移動相談室や相談会の実施など検討してみてはいかがでしょうか。以上、3点について教育長のお考えをお尋ねいたします。
以上で壇上からの質問を終わります。
〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)20番 浅田議員にお答えをいたします。
初めに、地球温暖化などによる異常気象で近年増加傾向にある局地的豪雨に対する本市の対応策についてのうち、各地域に対する警戒等の情報提供についてであります。従来、気象庁の警報・注意報の発表単位は静岡県内8区域に定めていたわけでありますが、その中できめ細かな情報等を出していただきたいという要望をして、本年の22年5月27日から市町ごとに発表することになったわけであります。その中で、変更前の本市は伊豆北に属して、大雨警報基準は3時間雨量90mmでしたが、時間雨量が60㎜に変更になったわけであります。本市では、近年の局地的豪雨被害や今までの市内の被害状況を判断して、気象庁の大雨警報が発表されなくても、消防本署、対島支署、宇佐美分遣所の雨量計で時間雨量30㎜以上が観測された場合に、
危機管理監を初めとして、生活防災課・建設課・消防署職員による事前配備体制をとり警戒をしておるわけであります。また、その際に、交通情報や停電のお知らせなどを同報無線・市内ケーブルテレビ及びメールマガジンなどを活用して、迅速、的確に情報提供を行っております。
次に、市長以下職員の配備体制についてであります。局地的豪雨が予想される場合は、伊東市水防計画に基づいて、その規模に応じて第1次配備から第3次配備体制をもって対応することとしており、万一災害が発生をしたときには、私を本部長として災害対策本部を立ち上げ、情報の収集や発信、出動など、さらには不測の事態に備えるとともに、災害時における迅速な対応をしております。次に、被害への対応についてであります。被害への対応については、市民からの通報を初め、市職員による調査、パトロールで被害状況を携帯電話にて本部に写真送信を行うとともに、警察、各公共交通機関、ライフライン関係機関と迅速に情報を収集し、災害対応マニュアルに沿って的確な対応に努めております。
次に、スコリア採取、林地開発行為による悪影響が懸念される現状についてであります。初めに、林地開発行為は伊東市観光温泉資源保護条例等に抵触すると考えるが、市長の見解を伺うについてであります。この問題におきましては、私も県議会議員のときからいろいろと地元の方々の意見、そういうものも聞く中で、しっかりと県のほうにも問題提起をしてきたわけであります。また、林地開発行為は森林法に基づき静岡県が許可をしておるわけでありますし、この許可をした中で、伊東市がどうこうということになりますと、行政手続法という法律があるわけで、それに行政が抵触をするおそれがあるわけでありますので、民間の方々がしっかりとそういうものは運動をする中で、行政としては支えていかなければならないというふうに考えておりますし、伊東市観光温泉資源保護条例では、スコリア採取が温泉資源の保護に著しい影響を及ぼすかどうかが判断のポイントとなっております。特に、温泉資源につきましては、毎年実施をしておる伊東市内の温泉湧出量調査では、湧出量が著しく減少している等の調査結果は報告をされていません。このようなことから、スコリア採取が温泉資源等に著しく影響を及ぼしているとは考えにくく、現状では伊東市観光温泉資源保護条例に抵触する可能性はないと認識をしております。
次に、林地開発行為による周辺地域の水源や温泉源への影響について、過去に調査を行ったことはあるか、また、独自調査が必須と考えるがいかがかについてであります。水源や温泉源への影響については専門家の中でも判断が分かれているところであり、周辺地域の水源調査については、事業者が附帯条件に沿って、丸善ランド分譲地簡易水道の水位観測及び鎌田湧水の水量観測を年4回行っておるわけで、その結果を県、市、鎌田区関係者に報告もしておるわけであります。温泉源については、毎年市内の温泉湧出量を温泉組合に委託して調査をしております。
次に、許認可に対し9項目の附帯条件が付されているが、現地での対応について市はどのように認識をしているかについてであります。これも私が県議会議員のときに、森林審議会に対し、水資源、また温泉資源、そういうものに問題点が生ずる可能性があるから、しっかりと審議をしていただきたいということで申し込みをして、異例とも言える9項目の附帯条件をつけたわけであります。その中で、地元説明会の開催や水量観測を実施する際には必ず立ち会いをいたしておりますし、関係法令を遵守する中で開発が適正に行われるよう指導、監督を県と連携しなければならないと認識をしております。
また、最後の質問につきましては教育長のほうから答弁します。
〔教育長 佐々木 誠君登壇〕
◎教育長(佐々木誠 君)続いて、ユースフルワークに対する教育長の考えを伺うについてであります。不登校の児童・生徒たちにとって、ユースフルワーク活動による掃除や片づけ、生き物や植物の世話など、こういった活動は人間関係づくりなどの機会として大切であると考えております。活動時間でありますが、現在、伊東市内の学校では朝の時間は、特にことしは国民読書年でもありますので「朝読書の時間」として各校に定着し、本と向き合う貴重な時間となっております。学校によっては地域の方々、職員が読み聞かせをする時間ともなり、短い時間ですがその意味するところは大変大きなものがあります。相談室登校の子たちも含めまして、このような朝の時間をどう生かしていくかは、各学校の目標や経営方針、児童・生徒の実態によるところが多いと考えておりますので、今後限られた時間帯をどのように活用するのか、検討してまいりたいと思います。
次に、フリースクール等との連携についてであります。現在、不登校児童・生徒を対象とした適応指導教室「なぎさ」を開設しておりますが、適応指導教室「なぎさ」は、何らかの原因で学校へ登校しない、あるいはしたくてもできない状態にある、そういう児童・生徒に対して、学校復帰への支援を行うことを目的とした施設であり、不登校の児童・生徒それぞれの実態を把握する中で、保護者や学校はもちろん、各種関係機関との連携を図りながら、その改善に向け取り組んでおります。学校とフリースクールとの連携でありますが、
教育委員会では、児童・生徒が学校へ復帰し、他とのかかわり合いを大切にし、仲間全員が学校を卒業していくことを目指して支援を行ってまいりたいと考えております。同じ本市の子供たちでありますので、フリースクール設立の考え方等について、情報交換するなどの取り組みは行ってまいりたいと考えております。
次に、保護者向けの相談窓口のあり方及び移動相談会などの実施についてであります。学校においては、スクールカウンセラーが児童・生徒だけでなく保護者に対しても不登校などの相談対応をしておりますが、さらに、気軽に相談できるよう、時間帯や場所などを配慮しながら対応できるように指導してまいります。また、
教育委員会におきましても「教育相談室」を設置しており、児童・生徒、保護者、地域の方々から不登校などの電話相談を受け付けております。学校にはチラシ等を配布、掲示しておりますが、さらに保護者の方々にも利用しやすくなるように周知を図ってまいりたいと考えております。
◆20番(浅田良弘 君)それでは、時間も余りないようですので、第2質問のほうに移らせていただきます。申しわけないんですが、ちょっと順番を変更させてもらいたいと思います。
まず初めに、スコリア問題から質問をさせていただきたいと思います。この1番目の質問、伊東市観光温泉資源保護条例に本市は抵触しないというお考えであることはわかりました。では、川勝県知事がこの7月6日にスコリア採取現場に視察に来ております。その際、佃市長さんもそこに同席していた。私もそこにいました。こういった県知事さんが現場に足を運ぶなんていうのは恐らく初めてのことだろうと思います。そこで、この県知事さんの現地視察にどのような認識を持たれているのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)政治家として現場を見て判断するというのは一番大切なことでありますし、知事も現場を見た中でどういうふうに対応していくか、また諸条例、そういうものを照らした中で県は県として今後どういうふうに進めていくか、そういうものを考えていく現地視察というふうに認識してます。
◆20番(浅田良弘 君)ちょっと当時の新聞を切り抜いてありますが、ここの知事のコメントなんですが、「スコリア採取については重大な関心を持っており、今回現場を見てこの問題の大きさを深く認識した。そして、今後、業者の開発申請に当たり、影響調査に当たった土先生の報告書を県が誤解して許可してしまったと認識を示し、もう一度一からしっかりと調査する」と。そういったコメントに対し、実際にこうして県がやっと一歩前に踏み出したことの中で、やはり伊東市も同様にスタートラインに立って、このスコリア採取についての問題に当たっていかなくてはならないと思いますが、そこら辺で県と一緒に今後足並みをそろえるようなお考えについてお伺いします。
◎市長(佃弘巳 君)それは県とは連携をしっかりして、県がスタートラインに着いたということでありますが、許可をしたものを中止するということはまずできないわけであります。ですから、そこを県のほうがどういうふうに――知事が言ったからといって知事が法律を犯してまでそれを改善していくということはできないわけでありますので、そこらは十二分に県とは意見交換をしながら、県の示す方向、また伊東市の示す方向、そういうものを連携を持って進めていかなければならないというふうに考えております。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。連携をとって進んでいくということで、市長さんから貴重なことをお伺いしました。
それで、先ほど第1答弁の中で、温泉等の影響については湧出量が減ったというような報告は受けてないということなんですが、伊東市の源泉数は昭和45年に、松原の源泉数が253、玖須美が129、岡が284、鎌田が52、湯川が58あったんですね。これはちょっと古いやつなんですけれども、平成17年版の市政の概要というやつなんですが、これによりますと、源泉数が松原が74減り、玖須美が44減り、岡が25減り、鎌田が1つ減っているんですね。旧市内で見ると146の源泉が減ったということに対し、市長はどのようなお考えを持っているか、お聞かせいただきたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)今まで温泉というのは限りなく、地殻でもどんどん掘ることができたわけであります。そういう中で、温泉が枯死していくおそれがあるということで、距離をちゃんと定めて、500m以内ということで定めた中でその許可をするようになってきたわけであります。今毎分2万1,000リットル湧出しているわけでありますが、21年と22年を比べても毎分の温泉の湧出量というのは438リットルふえているわけであります。ですから、それは温泉の水脈の上のほうを掘れば、自然に下のほうは枯れていくわけでありますので、自然現象の中でそういう実態というのが今出てきているというふうに考えております。
◆20番(浅田良弘 君)自然現象と一口におっしゃるんですが、そこら辺も実際に調査をした中でご判断されたほうが賢明でないかなというような意識があります。それで、先日、県の主催ということではなかったんですが、鎌田区の鎌田会館において丸善ランドの井戸水位低下による意見交換会が実施されているんですね。そこの中で、新聞にも載っていたんですけれども、教授の先生方が4人、静大の名誉教授の土先生、富士常葉大の元教授の徳山先生、そして藤川先生、環境カウンセラーの山口先生と。実際に丸善ランドさんの井戸水の話を今するわけじゃなくて、要するに、先生方それぞれの見識の中で実際には意見が2対2なんですね。土先生は影響があると。山口先生も影響があると。徳山先生と藤川先生については、影響がないと言っているにもかかわらず、将来的、これが50年、100年後についてはそれは定かではないという表現をなさっているんですね。それは本当に貴重なご意見だなと思っております。
それで、このスコリア採取にかかわっては、昭和27年の鉱山採掘運動が発端で、伊東市における鉱物の採取はしちゃいけないという法律はご存じのとおりかと思います。今私の手元に国士舘大学の教授であります藤井先生の資料がございまして、その一部に、伊東市に関する鉱区禁止地域指定請求書の提出ということで、その提出の際の請求理由の4点がございまして、鉱物の採掘は温泉水脈に障がいを与え、温泉の湧出に重大な影響を及ぼす。そして2に、鉱物の採取は上下水道水源の枯渇を期す。3番目に、鉱物の採掘は泥土の流下を招き、水産業に重大な影響を及ぼし、鉱物の採取は地産地消及び保全の点からも重大な問題であるとともに、さらに、制度を見直した国際観光温泉文化都市建設法施行の伊東市の位置を覆すものであるというふうな報告書が挙がっております。地元のあそこのスコリア部分にとても詳しい方からお伺いしたんですけれども、あのスコリアが豪雨、大雨によって、現在、落合川を通じて奥野ダム、松川に堆積をしているんではないかという1つの疑問が上がりまして、そこら辺は今、県のほうにお願いして調査をしてもらっているんですね。実際にそういったスコリアが堆積していた場合、伊東市における水道水等の影響については何か障害が出るのか、そういった調査は過去にしたことがあるか、お伺いしたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)藤井先生の例をとって今質問しているわけでありますが、藤井先生とも話をもう何回かしているわけであります。絶対にこれに影響を及ぼすというものははっきり言っていただきたいということを――おそれがあるとなっているわけで、土先生も絶対にこれはスコリアのために影響があったんだということではっきりは言ってないと思うわけです。ですから、そこらをはっきり学者の先生方に私は言っていただきたい。それによって民間の方々が反対運動を起こした会もあったわけでありますが、そこも訴訟を起こしてやってもらいたい。それにおいて行政もしっかりやっていこうじゃないかという話をしても、その会も今どうなったかわかんなくなっているわけであります。ですから、そういうものは学者の先生方が心配があるというものをはっきりしていただいて、それで地域の方々が反対運動によって訴訟でも何でも、中止命令、そういうものをどんどんやって、しっかりと信念を持ってやっていただきたいというふうに私は思っておるわけであります。それと、そのスコリアが川へ流れて奥野ダムへ入ってくるというのは、今の段階ではあそこのところまでは来ていないということは認識をしております。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。この問題は、県のほうも本当に前向きに真剣に今考えてくださっております。そして、先ほど市長さんがおっしゃるとおり、幾ら知事であるからといって法律を曲げることはできない、それは十分承知しております。しかし、平成24年に再度また許認可の更新がされるということになっております。伊東市として、その事前のこうした市民の心配の声が多い以上、何とかそういった市民の声を聞きつつ、将来的に影響を及ぼすようなおそれがある伊東市の場所をぜひ今後調査をしていただければと思っております。それでは、1点目の質問は以上にして、2点目として、スコリアの独自調査についてということで、これはそれぞれに今調査がされておりまして、大体わかりました。
それで、3番目の9項目の附帯条件についてなんですけれども、市長、現場に行かれたときに、一言、こんなにもう掘ってあるのかという表現をなさったのを今でも私は覚えています。それで、現状を市長が見た中で、9項目の附帯条件の残置森林、造成森林、造成緑地等の維持管理について、適正に行うとこの9項目の条件であるんですけれども、どう見ても適正に行われているような様子が見られないんですね。我々鎌田区民に対して開発業者の報告会がありまして、その資料がこちらにもあるんですが、例えば防災工事、調整池兼沈砂池については、これは平成15年、許認可を受けてほとんどまだ手をつけていない状況。それともう1点は、緑化工について、緑地の再生についても、これは許認可を受けてから何にも手をつけていない状況であると。ここら辺のことについて、何か県と今までに協議をしたようなことがありましたら教えていただきたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)それは第1次工事のときに、森林法ということで植林をした経過があるわけでありますが、そのときに傾斜がきつくて、雨が降ると流されてしまっているということで、今回第2次の開発におきましては、その傾斜を緩やかにして、木を植えたときにも流されないような対応、対策、そういうものをしっかりすると。今採取の途中で、ひな壇的に45度勾配にして5m下がってということでやっていくわけであります。今まだ途中でありますので、そこらは木を植えるというようなことはまだできないということで、この間見たときにも、大分底まで掘ってあるなと思ったわけですが、あれがこれからひな壇式にその採取をしていくという説明も聞いたわけであります。それで、図面のとおりにちゃんといっておるという確認もしております。
◆20番(浅田良弘 君)ひな壇的に今後緑地化されていくということなんですけれども、実際にあれだけ掘った周辺に緑地化というのは可能なんですかね。そこら辺、専門的なことを知っている当局の方っていらっしゃいますか。産業課長さん、もしわかればお答えいただきたいと思います。
◎産業課長(三間雅之 君)緑地化の件でございますが、これにつきましては県とお話をしている中では、県のほうでは、採掘が終了したところから徐々に緑地化していくというようなお話を聞いています。現在でも既に試験緑地をやっているところでございまして、こういう試しながら、すべて掘り終わったところから順次緑地化を進めていくというふうに聞いております。
◆20番(浅田良弘 君)それはいわゆる県の報告であって、実際あそこは風も強いような現場で、緑地化が果たして本当にできるのかなとすごく心配なんですけれども、それも今後どのような方向で進んでいくかについて、ぜひ市としても見守っていただければと思っております。時間もありませんので、スコリア採取については、多くの市民の方々より心配の声が実際にあるということですので、ぜひそこら辺の心配の声に耳を傾けていただき、今後、県の動向を見ながら、市としてできることから手をつけていただければ幸いかと思います。以上でスコリアの質問を終わらせていただきたいと思います。
次に、地球温暖化による異常気象のことで豪雨対策についてお伺いします。地域に対する警報等の情報についてなんですけれども、ちょっと私の調べている中と違っていた部分がございました。確認のためにお聞きしたいんですが、今、静岡気象庁のほうでは、1時間60㎜以上の雨量に対して警報がなされているのか、それとも90㎜以上降らないと警報が出せないのか、ちょっとそこの確認だけ先にさせてください。
◎市長(佃弘巳 君)今までは3時間で90㎜、今回5月から変更になったのは1時間で60㎜、そういう変更になったわけであります。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。それで、30㎜以下でも各市町でこれから警報は出せるということになっているんですが、答弁の中にも伊東市における測定器が置いてある場所ですね。そして、場所を聞けば何台置いてあるのかわかると思うんですけれども、そこら辺のところをちょっと詳しく教えていただきたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)各消防本署、各分遣所、それと伊東市役所、そこに伊東市の雨量計は設置をしてあります。
◆20番(浅田良弘 君)そうしますと、それはもう宇佐美から八幡野まで、赤沢は入らないということですか。わかりました。ということで警報がなされると、警報の方法、その種類ですね。どういった種類で実際に警報や注意報が出されるのか。例えば大雨洪水、暴風とかありますが、そこら辺の警報の出される種類についてちょっとお伺いしたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)1時間に60㎜以上の雨が降った場合に気象庁のほうから連絡があって、大雨洪水警報とか暴風警報とかいうものは気象庁のほうが出すことであって、伊東市の場合には30㎜を超えたということは、報告を受けるだけで、警報を出すということはしていないわけです。あくまでも警報は気象庁が出すということになっています。
◆20番(浅田良弘 君)済みません。ちょっと私は聞き間違えた。答弁の中では、各自治体で警報や注意報というのは出せるというふうにおっしゃってたような気がするんです。もし私の聞き間違いだったら申しわけないんですが、警報が本市独自に出せない、静岡気象庁からの報告の中で出すということで、例えば注意報についても同じような扱いになるということですか。
◎市長(佃弘巳 君)今までは伊東市の場合には伊豆北部という大きなくくりになっていたわけでありますが、この5月からは伊東市が大雨洪水警報のおそれがあるということで、市と町単位で気象庁が出すということなんです。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。ちょっと私が勘違いしていました。その警報の出し方等については承知しました。
それで、先ほど配備体制について、1次から3次ということになりますが、これは議員の皆さんも承知していることで、実際に市民の皆さんについてはここら辺のことがわからないような状況なんですが、例えばこの体制についてはわかりました。
次の被害への対応ということでお伺いしたいんですが、実際に豪雨というのは短時間――私の今回の質問は局地的な短時間豪雨という質問をさせてもらっております。市の豪雨になった場合――例えば昨晩の雨は大変ひどかったですよね。それに、あれだけの雨が降っている中で、実際に配備体制がどういうふうにしかれたのかということをお伺いしたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)これは事前配備ということで、大雨洪水警報が発令をしたときには、
危機管理監を初め、生活防災課・建設課・消防署、ここの担当の職員がまず来て、そこによって被害状況が発生をしたというときになって、その関係機関に速やかに対応をすると。人的被害が出るおそれもあるというようなときには、これが第3次配備になって災害対策本部を設置をするわけで、災害が出なければ事前配備ということになっています。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。市民の皆さんが心配する点なんですが、例えば普通のウイークデーであれば5時15分まで、あるいは6時、7時ぐらいまで何らかの形で職員の方が残っていらっしゃると思うんですが、休日と祝日についてはどういうふうな体制がとられて――例えば対策として、何か被害があった、しかもそれが休日であった、それが夜間であったといった場合、その被害状況等の報告といいましょうか、相談については、窓口を設置してあるんですか。それとも、現実に何か別なところにそれを移動させて、そこを中心に各部課長さんに報告が行くようになっているのか。ちょっとそこら辺、わかる範囲で結構ですので。
◎市長(佃弘巳 君)今言ったように、災害というのは大体夜か休日、早朝、夜中で、昼間というのはほとんどないわけで、地震なんかもそうです。ですから、そういう体制はいつでもとれるようになっておりますし、また夜中でも市民から、こういう避難をしたいとか、またこういうところに土砂崩れがあったとかいう電話もいただきます。これは市役所の36-0111、ここへと電話をいたしますと、事前配備の職員がもう来ているときにはその電話が災害対策本部のところへと入るようになっていて、それですぐに建設課の職員、また消防職員、ここらがパトロールをする。また、建設課の職員が、例えばがけ崩れがあった場合にはすぐに現場へ行って、そこの近くの業者の人たちの通行に支障がないように除去する。また、夜、二次災害がある場合には、それはそのままにして、そこを通行どめにするとか、そういう体制は今までずっとやってきたわけでありますので、そこらは市の対応はしっかりとしているというふうに認識しています。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。市長さんがそれだけおっしゃるのですから、そこら辺は伊東市としては、こういった災害に備えるべく体制づくりはしっかりとされているということで理解していいわけですね。
それでは最後、不登校のことについて、もう時間もないんですが若干お伺いしたいんですが、ユースフルワーク、これはいわゆる朝の授業前にそれぞれに役割を持たせて、例えば答弁にもございましたが、動植物の世話とか、トイレの掃除とか、そういうものをやらせるということで、保健室や相談室登校の子供たちに対しても今伊東市の進めている読書週間というものが実際に行われているんですか、お伺いします。
◎教育長(佐々木誠 君)相談室や、それから保健室等に通ってくる子供たち、これは本当に一人一人抱えている問題が違います。それから、一人一人の状況も全く違います。ですから、一律にこういうようにしようとか、あるいはこれならいけるというような形ではありません。相談室に来ている子供さんにつきましても、適応指導教室と連携をとる中で家庭訪問して、声をかけて、そしてやっと来れる子もいれば、相談室に来て自分でノートを開いて見る子もいますので、それぞれの子供に応じた対応をそれぞれの学校で今とっているところであります。
◆20番(浅田良弘 君)わかりました。それぞれ悩みが違うということで、対応はそれぞれに適時行っているということで理解しました。フリースクール等については、連携をしていきたいというようなご答弁でしたので、こちらはわかりました。
最後に、保護者向けの移動相談会等の関係なんですが、実際にもしこういった相談会をやるとした場合、それに対処するようなカウンセラーや先生方が人数的にどれだけ現状確保できるかどうかということについて、わかる範囲でお答えいただければと思います。
◎教育長(佐々木誠 君)スクールカウンセラーにつきましては、中学校にやっと全部配備され、そして、今少しずつといいますか、毎日ではありませんが各小学校でも対応できるようになってきております。しかし、決して十分であるとは考えておりません。そのスクールカウンセラーそのものの確保も、静岡県、特にこの東部では難しくなってきているところもありますが、保護者を含めてスクールカウンセラーに相談に乗ってもらったということで、随分心の安らぎ、あるいは方向性を見出したということも聞いております。もちろん簡単に解決できない問題もあります。それからもう一つは、教育相談室、これはもともとありますので、もっともっと活用していただきたいと思いますし、活用が図られるように宣伝もしていかなければいけないなと感じております。
○議長(
久保谷廠司 君)以上で20番 浅田良弘君の
一般質問を終わります。
10分間ほど休憩いたします。
午後 2時16分休憩
───────────
午後 2時26分再開
○議長(
久保谷廠司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、5番 重岡秀子君の
一般質問を許します。
〔5番 重岡秀子君登壇、拍手〕
◆5番(重岡秀子 君)日本共産党の重岡秀子です。通告に従い、大きく2点について質問いたします。
まず1番目は、土地開発上の問題で道路が整備されず、生活に支障があるような南一碧台などの分譲地への支援についてお伺いします。伊東市では、さまざまな土地開発に伴う問題を解決するために、昭和63年に1,000㎡以上の開発に関して、土地利用事業等の適正化に関する指導要綱、いわゆる土地利用指導要綱を定め、宅地分譲に関しても、道路、水道、排水などに一定のルールを定めてきました。しかし、それ以前に開発が許可された土地や、広い土地を幾つかに区切り1,000㎡以下のいわゆる「ミニ開発」を重ねてできた分譲地では、その後、水道や道路をめぐる問題などが起きました。南一碧台もその一つの例であり、市の給水地域に指定されながらも水道設備が整わないうちに土地分譲がされ、本来許可されない開発業者の井戸による給水がされたため、その開発業者の倒産によって問題が起き、住民は裁判闘争までして水道問題の解決に苦労してきました。これは来年やっと完全に水道が市に移管されることとなり、関係者も安堵しているところです。
道路に関しても、定住者150世帯、全体で200世帯余りの地域であるのに、無計画に切り売りされたため、道路幅も狭く、無秩序な状態です。舗装されていると見られた道路も、舗装の厚さが二、三㎝しかなく、車の往来が多くなるとすぐに破損が始まりました。しかし、土地を販売した不動産業者は既になく、ここ約10年間、毎年毎年自治会が中心となって道路の補修に取り組んできました。市道の一部を市が舗装したところもありますが、ほとんどが私道のため、乏しい自治会費の中から補修費を捻出してきました。こうした問題は南一碧台に限らず、その地続きの荻の城ノ木戸を初め、市内には幾つかあり、いずれも町内会が道路の補修に取り組んでいると聞いています。
そこで、まずお聞きしたいのは、こうした地域の道路の補修に対しての市の基本的な支援策です。現在主に現物支給という形で原材料費を市が援助する制度はあり、南一碧台のような自治会には年間20万円を上限に支給されています。また、元気のある地域づくり応援事業及び22年度からの夢まちづくり事業も道路補修に活用し、今年度も南一碧台は36万7,500円の補助金を受けています。しかし、この事業も
予定事業費の半分は地域の負担が必要で、今年度、南一碧台自治会では現物支給と夢まちづくり事業の補助金の上に、上半期だけで73万5,000円を自治会費より捻出し道路の補修に充てています。しかし、もとの舗装が悪いことから、部分的な補修ではすぐ傷んでしまい、舗装をやり直すことも始めていて、あと何年かかるかわからない状況です。基本的に市は市道以外は補修しないという原則はわかりますが、法律にのっとって整備された道路が長い年月の間に補修が必要になってきた地域と、このように分譲会社の倒産等によって、もともとしっかりとした道路が建設されず、一から地元負担で整備しなければならない状態の地域とは支援の基準を変える必要があるのではないかと考えますがいかがでしょうか、お伺いします。
次に、南一碧台自治会長と十足区長名で、8月30日付で出ている県道351号線、池東松原線に抜ける道路整備の要望についてお伺いします。南一碧台は十足区に属し、区の会合や催し物、選挙の投票所及び災害時の避難場所なども県道沿いの十足公民館とその周辺にあります。この公民館に行くときも、また買い物などで荻や南伊東方向に行くときにも、県道池東松原線に車で出られる道はないため、けやき並木から一碧湖を通り、大池小から荻を回っていかなければなりません。片道2㎞も遠回りになるといいます。通称十足道へ出る私道はありますが、悪路であり、またトラックなどの交通量が多いことから道路が破損しがちで、それを個人が自費で直しているという問題が出ています。南一碧台は200世帯もある地域であり、また、以上のような点からも、南一碧台より県道池東松原線に抜ける道路整備はぜひ必要であると考えます。地域内に市道となっている道路があることから、ぜひ市としてこの道路整備に取り組むべきと考えますがいかがでしょうか、お伺いします。
次に、質問の大きな2番目は、自然歴史案内人に対する施策についてです。今後、
ジオパーク構想は伊東にとっても、伊豆半島にとっても大きな
観光施策となると考えられますが、その推進の上でも自然歴史案内人の活動は欠くことができません。また、財政の厳しい折、大きな観光施設や大がかりなイベントが組みにくい今こそ、マンパワーによる
観光施策を重視すべきと考えます。先日、伊東が好きで毎月伊東に来ているという観光客に出会い、その魅力は何かと聞いたところ、伊東は人がいい、なじみになった商店街の人たちとのかかわり合いも楽しいと語っておられました。まさに伊東市民とのかかわりも観光資源となっているのであり、日々観光客と接し、伊東の魅力を語っている案内人さんの存在はリピーターをふやす大きな力になっていると思います。そしてまた、観光客とのかかわりの中から得られた情報は、伊東の観光を考える上でも大きな宝ではないでしょうか。そうした意味から、私は案内人会の活動を
観光施策としてさらに重視し、支援もすべきと考え、次の3点について市の考えをお伺いします。
まず1点目は、自然歴史案内人の増員についてです。結成より4年目を迎える案内人会ですが、その活動内容も多様となり、城ヶ崎海岸の案内など、かなり体力も必要であることから、活動できる人をふやしていくことは急務と考えます。特に
ジオパーク構想の推進に絡んで、大室山や城ヶ崎、一碧湖などでもさらに活動は広がると考えられます。また、大田区立伊豆高原学園という宿泊施設で小学校5年生対象の自然教室が行われていますが、ことしは試みに5校が案内人さんたちの企画したプログラムを取り入れ活動しました。59校もある小学校すべてが2校ずつ伊東に来て活動するということですが、来年度はもっと多くの学校が案内人会に活動を委託する計画が進んでいます。案内人さんと子供たちのかかわりは伊東温泉の宣伝効果としても大きく、今後重要な事業になるのではないでしょうか。こうした計画を成功させ、継続させていくためにも、今増員に力を入れることが必要であり、そのための養成講座を来年度どのように計画しているか、まずお聞きしたいと思います。
2点目として、案内人会の日常の活動として、観光案内も兼ねて伊東駅前に待機する場所が必要ではないかという問題です。現在、松川沿いの観光番が案内人会の事務所となっておりますが、ここに観光客の方が来て観光情報を得るということは場所的に見ても無理があります。1日に訪れる方は多くても10人程度、二、三人しか見えないこともあるそうです。やはり待機している場所は駅前がベストであり、ガイドの受け付けだけでなく、ちょっとした観光案内、道案内もでき、観光協会の手助けもできるのではないでしょうか。ぜひ観光協会の案内所に窓口を設けるべきと考えますがいかがでしょうか、お伺いします。
3点目は、案内人の持っている観光客からの生の情報を
観光施策に反映させるための意見交換の機会についての質問です。案内人さんの7割は伊東で育った市民ではなく、移住者の皆さんだと言われますが、伊東の魅力をたくさん観光客に伝えたい、伊東の観光に協力したいという伊東大好き人間であり、熱い思いで活動されています。伊東の観光の発展のために、必要な根本的な問題から、宿の評判、食べ物、土産物、観光名所の看板やトイレに関することなど、細かな情報も持っています。また逆に、案内人は常に各宿泊施設の試みや観光イベント情報、新しい観光スポット、施設などの情報を持って、それを観光客に提供することも重要であり、情報交換の場をもっと持つべきではないでしょうか。また、今年度は観光客状況調査を案内人に委託しましたが、年間2,400人分のアンケートをとるということで、数字だけではあらわせないたくさんの生の観光客からの声は重要な資料となります。ぜひこうした案内人さんたちの持つ観光情報を伊東の観光に生かせるよう、観光関連業者などとの意見交換の場を定期的につくることが必要と考えますがいかがでしょうか、お伺いします。
以上で壇上よりの質問を終わります。(拍手)
〔市長 佃 弘巳君登壇〕
◎市長(佃弘巳 君)5番 重岡議員にお答えをいたします。
最初に、土地開発上の問題で道路が整備されず、生活に支障があるような南一碧台等の分譲地への支援についてのうち、道路の補修に対する基本的な支援策についてであります。現在、市では、分譲地内の私道につきましては個人所有になっており、直接的に整備や補修等ができないため、南一碧台を含めて、分譲地等の自治会と協力をして、道路補修材やカーブミラー等の安全施設の材料支給、また夢まちづくり事業を活用するなどして補修等を実施しているところであり、支援の基準をそこだけ変えるということにおきましては、いろいろなほかの自治会等とも問題があるわけでありますので、一定の基準を設けて今後も進めていきたいというふうに考えております。
次に、県道池東松原線へ抜ける道路整備についてであります。南一碧台から県道池東松原線へ抜ける道路は、市道大久保・新山線がありますが、幅員が狭く車両通行が不可能となっておるわけでありますし、この道路は昔でいうところの里道であり、現況幅は平均1m程度であり、この道を整備するには、拡幅するための道路用地の確保も必要となってきておりますし、個人の財産・権利に絡む沿線地権者全員の同意が必要となるほか、開発当時の道路利用の考え方の違い等の問題があって、現状では難しいと考えております。
次に、
ジオパーク構想推進の上でも重要となる自然歴史案内人に対する施策についてのうち、案内人増員に向け、養成にさらに力を入れるべきと考えるがどうかについてであります。自然歴史案内人につきましては、平成18年度から養成講座を実施して案内人の育成に努めておるところでありますし、既に講座を修了した市民は115人になっております。実際にボランティアガイドとして活動されている方々は74名おるわけでありますし、本年度は自然歴史案内人会と協議を行って、入門講座を休止したわけでありますが、案内人としての技術の向上を図る目的でスキルアップ講座も開催をしております。また、来年度は
ジオパーク構想が本格的に動き出し、さらに活動範囲が広がることから、入門講座を再開して、新規の案内人育成に努めてまいりたいと考えております。
次に、観光案内も兼ねて伊東駅前に待機する場所が必要と考えるかについてであります。伊東駅前にある伊東観光協会の案内所では、常時2人の観光協会職員が観光客の問い合わせに対応しておりますし、また自然歴史案内人会の皆さんが待機をしておるところと連携をしておるわけであります。その方々が観光案内の一部でもお手伝いいただければということでありますが、そこらはまた会ともよく話をしていかなければならないというふうに感じておるわけであります。
次に、案内人の持っている観光客からの生の情報を
観光施策に反映させるための意見交換の機会が必要と考えるがどうかについてであります。案内人の持っている情報を反映する機会としては、毎月1回、観光関連施設や交通事業者約20人が集まって情報交換を行っておるところでありますし、また自然歴史案内人の方も参加をしていただいて、観光客からの生の情報を発表していただいております。また、逐次、自然歴史案内人会と話し合いを行って、ここで出された案内人の意見をもとに、ウオーキングコースの案内板等の修理や新規設置などにも役立てており、今後も
ジオパーク構想などの
観光施策に生かしてまいりたいと考えております。以上です。
◆5番(重岡秀子 君)この南一碧台と言われる分譲地のことなんですけれども、ここに私も何度か足を運ぶことがありましたが、住人の方に聞くと、タクシーがお客をおろしてから、なれないタクシーだと、戻ろうとしたけれども途中まで行って道路が寸断――急に細くなって、引き返すに引き返せなくて困ったとか、あるいは宅配便さんも迷うとか。なれている方はいいんですが、本当に道路が秩序がないというか、未整備、ちゃんと計画的につくられてないというところですよね。そして、水道の問題では壇上でお話ししましたけれども、来年の6月ですか、完全に市の水道に移管されるということで、これも長い裁判闘争などが地元住民の中で管理会社などと行われてきたわけで、やっと解決したというようなところなんですよね。こういう問題がどうして起きてしまったのかというふうなことをまずお聞きしたいと思うんですけれども、この南一碧台というところは平成7年ぐらいから家がどんどん建ち始めたということで、先ほどの土地利用指導要綱というのは昭和63年にできているわけですから、その後に家が建てられたということだったんですけれども、結局、市がつくった土地利用指導要綱というのは余りここの宅地分譲には生かされなかった。そういう状況があると思うんですけれども、その辺についてまずお聞きしたいと思います。
◎市長(佃弘巳 君)これは昭和40年ごろこの開発行為を進めたわけで、市の土地利用とか、そういうものが一切ないときの開発許可を得ているわけで、その状況の中でそこの開発をした不動産会社が倒産して、その後、新規に引き受けて、その開発許可どおりにあそこを整備していったのが現実であります。
◆5番(重岡秀子 君)たしかこの伊東市の土地利用指導要綱ができる以前に、今市長がお答えになった、県の認可をここは受けていたというようなお話も聞いているんですよね。私たちがちょっと考えると――しかしこれが聞くところによると30年代ぐらいだったんじゃないかと。30年か40年かもしれませんが、そうすると指導要綱がつくられるまでに20年以上たっているわけですよね。伊東でそういう指導要綱がつくられたときに、その前に県の許可がされていたといっても、新しく指導要綱が適用できなかったのか。その辺のことについてはどうだったんでしょうか。
◎市長(佃弘巳 君)これは当時、日本が高度成長する中で、開発がどんどん進んでいく。それによって伊東市の秩序が乱されては困るということで、伊東市の指導要綱をつくったわけであります。この指導要綱というのはあくまでもお願いのことであって、伊東市の自然とマッチした、またそういう中で開発をするときに、隣地の方々に迷惑を及ばさないようにした中で、協力をしてやっていっていただきたいというのが指導要綱であるわけで、強制力というのはないわけであります。以上です。
◆5番(重岡秀子 君)しかし、伊東市が土地利用指導要綱というのをつくられたということはとても重要なことだと思うんですよね。都市計画というか、乱開発を伊東市で抑えるということもあるし、またこういう指導要綱というのは消費者を守るというか――この南一碧台の分譲を買われた方たちも、もう少し調べればよかったとか、そういうふうに思われた方が多かったと思いますが、一般の庶民というのは不動産についての知識も乏しいわけです。水がきちんと引かれてなかったとか、ちゃんとした法律にのっとった水でなかったとか、先ほど壇上から申し上げたように、道路は一見舗装はされていたんですけれども非常に薄かった、それで人が住み始めるとすぐどんどん道路に穴があいていったと。そういうところを選んで住まれた方たちが、その後ずっと町内会、自治会を中心にそこを何とかしようとしてやってこられたわけですよね。ですから、本当ならば伊東のその土地利用指導要綱みたいなものでこういう開発が規制され、消費者が守られる。伊東のそこの土地を買って住もうと思われたのは移住者の方もあり、旧市街に住んでいた方もあるようですけれども、本当は守られればよかったわけですが、今市長のご答弁のように、法律ではなく、あくまでもお願いということで、十分にそれを働かせることはできなかったというふうなことですよね。
でも、私の住んでいる荻の城ノ木戸などもそうなんですけれども、こういうような開発で開発業者が倒産だとか途中でいなくなることによって、その後本当に毎年100万円近くのお金を出しながらここの自治会もやってきて、今年度は73万5,000円の自治会費からの道路予算を捻出したということなんです。こういうように水道でも苦労し道路でも苦労して住んでいられるという方のお話を聞くと、何か最初からきちんと道路ができていて、でも何年かたってその道路が傷んできて、そういうところも少し市に支援してほしいというような分譲地とはこういう地域というのは少し性格が違うんじゃないか。何か少し支援の基準も変えていかなければいけないんじゃないかと、私は個人的にいろいろなご苦労を見るにつけ思うんですけれども、その辺についてはいかがでしょうか。
◎市長(佃弘巳 君)先ほども言いましたように、そこの地域、そこの地域によって基準を変えていくと、またその問題というのはいろいろあるわけであります。ですから、行政は公平、平等に物事をする中で一定の基準を設けていかなければならないわけであります。そこらによって、この南一碧台の解決に向けては伊東市としては最大限の努力をして、住民の方々、また企業の方、そこらとの仲介に入って上下水道部も努力をしてやってきておるわけであります。自治会の役員の方々との懇親会もあるわけでありまして、そういうものによって自治会としてはしっかりと努力をしてやってまいりますと。ですから、水道のことにおいても、伊東市の水道をぜひ入れていただきたい。そして、自治会も約200人の方々の同意をもらって、自治会が管理をした中で責任を持ってやっていくというところまでやっとこぎついて、市の水道も入れようというゴーサインも出たわけで、並々ならぬ努力をしておるのは我々初め当局であります。そこに住んでいる人たちは自治会に所属をしておるわけでありますので、そういういろいろな意見があったら、また自治会のほうに言って、自治会の役員の方々とそういう問題というのはまた煮詰めていかなければならないというふうに考えております。
◆5番(重岡秀子 君)私も今回、現物支給という支援策があるということをお聞きしたわけですが、例えば昨年、21年度に現物支給をどのような地域に支給し、また全体ではどれぐらいの予算を使われているのか、ちょっと参考のためにお聞きしたいんですけれども。
◎
建設部長(山田良一 君)原材料の関係で、これは地域応急処理費の予算の中に入っております。年間500万円ぐらい予算をとっております。その中で、分譲地関係には336万8,000円ばかり使っております。そのあとの残りは行政区のほうへ使わせていただいております。それで、分譲地関係は13地区支給しております。以上でございます。
◆5番(重岡秀子 君)それじゃもう一つ、そういう道路の補修の予算についてお聞きしたいんですけれども、20年度、国から緊急経済雇用対策事業という予算がおりまして、これにも道路の舗装だけで20年度19件使われていて、大体2,108万円だったというふうに資料をもらってあるんですが、この緊急経済雇用対策事業での道路の舗装というのは大体80万円から200万円ぐらいの小規模のものですけれども、これは市道の舗装が中心だったのか、その辺ちょっとお聞きしたいと思います。
◎
建設部長(山田良一 君)ほとんど緊急経済雇用対策事業の費用は市道のほうへ使っております。以上でございます。
◆5番(重岡秀子 君)わかりました。この辺は市長のご答弁のように一つの基準で――ここは不動産業者の倒産とか、そういうことで道路が大変ひどくて、最初から苦労しているところだ、ここは古い分譲地で、道路は補修すると決めたけれども市に少し援助してもらいたいというふうに、1つの分譲地として一くくりにするのは違うんじゃないかというのは私の意見なんですけれども、その辺のことはなかなか難しいということで横に置きますが、市政報告書の中に市道についての資料がありますよね。市道の舗装率なんかも出ているわけなんですけれども、私の住んでいる荻緑町は住宅生協というか、それで開発されたところなもんで、130世帯ぐらいなんですけれども、中心になる道路も枝になっている道路もすべて市道なんですよね。だから、穴がちょっとあいても、市に連絡をすると市が修繕をしてくれると。そのちょっと横へ行った城ノ木戸ではほとんど市道がないと。こういうふうに市民から見ると仕方がないことなんですが、舗装された市道というのは全市的に見るとやはり旧市街部とか、そういうところに多いような気がするんですけれども、伊東市全体を見たとき舗装された市道というのはどういう感じになっているんですか。大ざっぱには言えないですかね。こういう地域別の資料なんかはないですか。
◎副市長(石井勇 君)お答えをしたいと思うんですが、公道の部分ですか。市道が舗装率がどれくらいかということですか。
◆5番(重岡秀子 君)道路の問題はまだ質問があるんですけれども、舗装率がここに書いてありますから、舗装されてない市道もあるわけですよね。舗装された市道というのは、やはり伊東市全体を見たときに、新しく開発されていった地域には少なくて、古くからあった地域に多いというのは、これは仕方がないことだと思うんですけれども、そういう傾向はありますよね。
◎
建設部長(山田良一 君)今のご質問ですと、調査したことはありませんけれども、道路にはご存じのように舗装された道路、砂利道もあります。そういう道路がありますものですから、伊東市の舗装率でも余りよくない現状は――それでまた、旧建設省のそういう里道、それは平成十五、六年ごろ全市内全部移管を受けました。いわゆる里道なんか細い道から太い道から全部移管を受けました。そういう中も全部入っておりますものですから、全体の比率、割合というのはちょっとわからない状況でございます。
◆5番(重岡秀子 君)わかりました。じゃ、少し次の問題も絡むので道路の要望のほうにちょっと行きたいと思うんですけれども、8月30日付けで建設課のほうに南一碧台より県道の池東松原線に抜ける道路を1本、何とか市のほうで整備していただけないかという要望書を出してあります。それで、ここには南一碧台の中に市道と言われるものが大体3本ぐらいあるんですが、完全に全部舗装されて、しかも、一応あるんだけれども、県道に抜けれる車が通れる道路はないんですね。それがさまざま先ほど言ったように不便になっているということです。この問題に取り組むときに、私は一番最初に消防署へお尋ねしたんですけれども、消防署のほうで一つ確認したいんですが、この南一碧台地域で火災が起きた場合、消防車は県道沿いからは入れないんだけれども、通称十足道という龍雲寺のちょっと先のところから吉田の養護老人ホームへ抜ける道のほうへ出てくる私道があって、たしか消防署ではそこの道は余りよくないけれど消防自動車は入れるというようなことを伺いました。それを1つ確認したいのと、もう一つ、救急車ですね。南一碧台でもし救急車の出動が必要になったときには、基本的にどこの道を通られていくのかということ。その2点をちょっとお聞きします。
◎市長(佃弘巳 君)この池東松原線、ここへと抜ける道路の市道は確かにあるわけであります。これは1mの幅しかないわけで、昔の里道ということで、ここを道路ということでつくっていくにおいても、測量、分筆、また立ち会い、そういうものを考えたときに、もう相当古くなっております。それで、そこを整備するということでなくて、あそこへ住んでいる人たちが十足のバス停から歩いて通る道があるわけでありますが、そこに砂利を敷いてあげたり、そういうことはしたわけでありますが、雨が1回でも降ると流れてしまう。ですから、それを舗装をするということは、私有地でありますので、それはできないわけで、そこへ住んでいる人たちは十二分にそれは理解をしていただいておるわけであります。
◎消防署長(高橋義典 君)救急車の進入の関係のご質問と思われますけれども、第2イトーピアからの進入、または十足から大池小学校に抜ける道がございますが、その道の途中から上ることができますので、この2本の道を利用して現場へ行くような格好になろうかと思います。以上です。
◆5番(重岡秀子 君)今のは救急車のお話でしたか。この間、消防署に伺ったときに、入っていくことはできるんだけれど、患者を乗せた場合、かなり道が悪いので、そこの道路から救急車が出てくるのはちょっと大変じゃないかというふうなお話を聞いたので、ちょっと確かめたかったんです。いかがでしょうか。
◎消防署長(高橋義典 君)道路につきましては、確かにきれいな舗装にはなっておりませんが、患者さんの容態等を見ながら救急車はゆっくりとその道を通ることは可能です。以上です。
◆5番(重岡秀子 君)今の話になっている道路、ここは確かに荻のほう、カインズとか、それから南伊東方向へおりたい、そういう人たちには便利なものですから、実際にはとても交通量が――ここの道を通っているそうです。かなりアップダウンがあって大変なんですけどね。それで、ここが私道になっていまして、さらに南一碧台の町内会とは違うところを通っている道路なんですよね。昨日、このそばに住んでおられる方に、ここはだれの所有かというようなお話を聞きたくて行ったんですが、とにかくあそこは資材置き場なんかが多いところなものですから、最近トラックなんかの通行がこの道は非常に激しいと。交通量がとても多くて、ちゃんと舗装されてないもので、すごく道路の揺れも激しいことと、破損したときに、個人でその途中に住んでおられる方がこういう自治会を通じてこういうような支援があるということもご存じなかったのかもしれませんが、大体自費で修理をされていて、その辺のその道沿いの方たちがとても困っていると、こういうようなこともお聞きしました。それで、いろいろ今市長がお答えになったようなことで、1mぐらいしかなくて、その幅を広げるためには用地が必要になるとか、難しいところはあると思うんですけれども、途中まで舗装されていて、しっかりした4m道路をつくろうとしたりするとちょっと大変なんですが、車が1台通っていける程度の道をつくるんでしたら、地元と相談して、地元と連携して、例えば所有者なんかも交渉したりして、ぜひこの辺については市の力をいただきたいと思うんです。その可能性はどうでしょうか。
◎市長(佃弘巳 君)そこは今1mしかないわけでありますので、自動車が通るようにするためにはせめて4mぐらいの拡幅をしていかなければならないわけで、そこを測量するには今全体測量をしなければならないわけであります。全体測量をするだけでも1億円以上の金額がかかるわけでありますので、そういうものにおいて、あそこを整備していくというのは今の段階ではとても無理だというふうに思っております。
◆5番(重岡秀子 君)今のままでは無理だということで難しいということなんですけれども、私たちも1本でないんですよね。ここ2つぐらい候補の――実際には3本あるんですが、県道側に抜けるのは2本なので、地元の人たちにももうちょっとその辺の所有者なども調べるなどして、また市にお願いに行きたいと思います。
それで、余談ですが、ここの方たちは本当に裁判を闘って、水で苦労し、また道路で苦労されているわけですけれども、そういうことを除けば伊東のことが本当に好きで、伊東の暮らしを楽しんでいられるということもお聞きしました。裁判闘争を闘われたもとの自治会長さんは、大室讃歌という歌をつくったり、南一碧台音頭というような曲もつくられて、そこで伊東の暮らしを楽しんでいると。そういう方たちなので、ぜひ市としてもいろいろこれからも支援をよろしくお願いしたいと思います。
では次に、自然歴史案内人さんの問題についての質問に移りたいと思います。この自然歴史案内人会なんですけれども、私は自然歴史案内人会の方々と時々お話をしたりする中で、今やはり増員がどうしても必要だという思いになったんですね。この辺のことにつきまして、市としてはそういうようなことを感じられているかどうかということをまずお聞きしたいんですけれども。
◎
観光経済部長(三好信行 君)案内人の増員についてのご質問だと思います。市長が答弁したとおり、本年度につきましては、案内人会と協議をした結果、スキルアップを目指す講座を開催した、そのようなことでございます。今後、
ジオパーク構想が進む中で、案内人会の力、先ほど重岡議員が言ったマンパワー、そういうのも当然必要になってくる部分で、案内人の講座を来年度あたりはやりたい、そのように考えているところです。以上でございます。
◆5番(重岡秀子 君)ことしはそういうわけでスキルアップ講座ということで、新しい案内人さんをつくる講座が行われなかったということですよね。先ほど申し上げたように
ジオパーク構想があったり、それが大きいと思うんですけれども、先ほどの大田区のような新しい事業も入ってくるということで、案内人さんの講座そのものも少し内容も検討していかなければならないんじゃないかというふうなことがあると思うんですよね。そういうことについてはこれから検討ということになるんでしょうか。今までと同じような講座をするのか、何か少し
ジオパーク構想のことも考えて案内人講座の内容も変えていくのか、その辺ご相談が始まっているかどうかお聞きしたいと思います。
◎
観光経済部長(三好信行 君)案内人の講座の内容でございます。来年度に向けては、案内人の方々と話し合う機会を持ちまして、どういう講座が一番いいのか、そういう部分で話をしていきたいと思います。当然その中では、先ほども答弁させていただきましたけれども、ジオパークについても知っていただきたい、知識を得ていただきたい、そのような部分もありますので、その辺も含めて検討してまいりたいと、そのように考えております。以上です。
◆5番(重岡秀子 君)案内人会の構成なんですけれども、比較的、70%ぐらいは移住されてきた方たちということで、ずっと伊東で生まれ育ってきた方たちの案内人さんたちももうちょっとたくさん入っていただきたい、こういう希望もあるみたいです。それで、市民にもこの際広く呼びかけて、とにかく案内人さんをふやしていく、これがとても大事じゃないかと思うんですよね。先ほど市長が伊東議員のお答えの中でも、人と人との結びつきがとても大事だというふうなご答弁をされていましたし、電話でこの大田区の方、伊豆高原学園に聞きましたところ、43年からずっとこの伊豆高原学園というのがあって、毎年今までは6年生が伊東に来ていたと。それだけじゃなくて大田区は大田区としての寮もあって、伊東に子供のころに来たことが思い出となって、また大田区の寮もあるということで伊東に愛着を持っておられるということで、私もこの事業も成功させていくととても大きな力になるんじゃないかと思うんですよね。伊東の思い出がいいと今度は家族で来たりするわけですから、すごく大事だと思うんですけれども、広報いとうとか、そのぐらいしかないですかね、何か案内人さんをもっと広くふやしていく手だてがもしあれば、また考えていただきたいなと思います。
◎
観光経済部長(三好信行 君)案内人の部分ですけれども、広報は当然のこと、あとは新聞、ほかのメディア、そういう部分を使いながら、伊東の方々にも伊東のよさを知ってもらう。そして案内していただく。そしてまた、おもてなしの心を持って迎える。そのような考えがありますもので、広く周知して案内人を募集していきたいと、そのように考えております。以上ございます。
◆5番(重岡秀子 君)また市役所の皆さんも退職された後など、ぜひそういうところにも協力していただけたらと。私も議員をやってなければ協力したいと思うんですけれども、ぜひ観光客の皆さんに市民の力で伊東をアピールしたり、本当におもてなしの心を持って、市民みんなが接していくということが大事だと思いますし、この案内人さんはその先頭に立ってくれている方じゃないかなと思います。
そういう意味から、次の案内人会のいるところなんですけれども、観光番に行ったときに、本当にここはいい、事務所としてはすばらしいんだけれども、観光客がなかなか来にくいと。ここでちょっと居眠りが出てしまうこともあると。自分はもっと何かお客さんに――こういう時間がもったいないと思っていると。そういうようなことから、もっとお客さんに接したいというふうなことをおっしゃっていた方がいるんですけれども、この駅前の観光協会のところに案内人の待機場所をつくるというような要望は今までも出てたように思うんですけれども、何か今まで検討された経過がございますか。
◎市長(佃弘巳 君)これは案内人会は別に市議会議員さんだって入って構いませんから、そういう者が入って積極的に仲間を誘致する、そういう努力をぜひしていただきたいというふうに思います。それとあと、案内人会の方々が今の観光協会の場所へ行くというのは初めて聞いたわけで、会のほうからそういう要請というものはないわけであります。ですから、そういう中で、観光協会に入りたいということであれば、また観光協会ともうまく連携を持って今やっていますもので、そこの場所へ歴史案内人の方々のいる場所、そういうものは別に行政のほうがとやかく言わなくても、ボランティアとして民間の方々のマンパワーというのは大変すごいわけでありますので、それは積極的に協議をして進めていっていただきたいというふうに思っております。
◆5番(重岡秀子 君)駅前に案内人さんがいて、そこでガイドの受け付けをしたというふうな話も前にありますし、そこでJRとの間でちょっと問題もあったりとか、そういうことも聞いておるんですけれども、その辺はどうでしょうか。
◎市長(佃弘巳 君)それは構内で歴史案内人の方々が、自分たちはいいと思ってやったけれども、お客さんにするとそれが客引き行為、そういうものにも当たるということで、駅の構内ではそういうことはやらないようにしてくださいということで駅のほうから言われた経過はあります。
◆5番(重岡秀子 君)聞くところによりますと、観光協会は先ほどのご答弁で2人駅前にいらっしゃるということですが、観光シーズンなんかになりますと電話もたくさんかかってきて、そしていろいろなことを聞きたい観光客もその事務所にたくさん見えていて、観光客に待っていただく。電話もとらなきゃならない、観光客への案内もしなきゃならないということで、観光協会もちょっときりきり舞いというか、手が足りないようなところもあるというようなことも聞いています。それから、私もこの間――昨年ですか、視察で松山に福祉文教委員会で行ったときも、松山では観光協会のコンベンションセンターというところに、午前中だけだそうですけれども、常に案内人さんが待機していて、ちょうどからくり時計のところなんですが、ちょっとそこでお話をしたりしたんですが、急に案内を頼みたいという方たちもその場で対応できる。あそこはお城にも2人行っていて、そのコンベンションセンターにも常に案内人さんがいるということで、少人数のグループなどは無料でやっているというような、観光協会からの補助金が出ているようなお話も聞いたんですけれども、ぜひ観光協会との話を進めていただきたいと思います。観光課のほうとしても観光協会とそういうお話をしたことが今までないですか。
◎観光課長(堀野順章 君)以前に案内人の方に観光協会でできないかというようなことは一度聞いたことがあります。それで、観光協会のほうに私のほうから電話を入れて、歴史案内人の方が伺うから話を聞いてやってくださいと、そういうことで話をしたことはあります。
◆5番(重岡秀子 君)それでは、ぜひその辺を進めていただくように、駅前の問題についてはよろしくお願いしたいと思います。
それから、最後の質問なんですけれども、自然歴史案内人さんたちが観光客動向調査も今年度は請け負っておられるということで、今年度だけですか。後で間違っていたら教えてください。今年度から受け持つことになったということで、これは2,400人の観光客の方に聞き取り調査をするわけですよね。これが結構大変な仕事なんだけれども、そこから聞き取ったことを、ただ統計的に出すのではなく、きっと生のさまざまな意見がここで聞かれると思うんですよね。観光客の皆さんの伊東への印象だとか、旅館へ泊まった感想だとか、それから何が魅力で伊東に来るのか、いろいろなことが聞けると思うんです。それで、私は昨年の12月議会で、この場で市民のボランティア、例えばまちこんとか、そういう方と観光関連業者、観光協会とか観光課とか旅館組合とか、観光施設協議会とか、そういうところが一堂に会して、市民のボランティアも入って観光を考えるような場が必要じゃないかというような提案をして、そのときたしか副市長さんが、まちこんとか、すべてそういうボランティアを入れるかは別として、自然歴史案内人さんについてはぜひ提案をしていきたいというようなご答弁をいただいているんですけれども、実際に何か案内人さんに聞くとそんなにやられてなかったようなこともあるんですが、それはいつごろから実現されているんでしょうか。