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平成20年 9月 定例会-09月10日-02号

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  1. 伊東市議会 2008-09-10
    平成20年 9月 定例会-09月10日-02号


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    平成20年 9月 定例会-09月10日-02号平成20年 9月 定例会             伊東市議会9月定例会会議録(第9日)                 平成20年9月10日 ●議事日程  平成20年9月10日(水曜日)午前10時開議 第1 代表質問 ●会議に付した事件 議事日程と同一。 ●出席議員(21名)  1番  鳥 居 康 子 君        2番  佐 藤 一 夫 君  3番  楠 田 一 男 君        4番  大 島 春 之 君  5番  重 岡 秀 子 君        6番  佐 藤 美 音 君  8番  稲 葉 正 仁 君        9番  三 枝 誠 次 君 10番  佐々木   清 君       11番  稲 葉 富士憲 君 12番  井 戸 清 司 君       13番  竹 田 昭 直 君 14番  浅 田 良 弘 君       15番  横 沢   勇 君
    16番  西 島   彰 君       17番  宮 﨑 雅 薫 君 18番  土 屋   進 君       19番  久保谷 廠 司 君 20番  鈴 木 克 政 君       21番  伊 東 良 平 君 22番  掬 川 武 義 君 ●欠  員( 1名) ●説明のため出席した者 市長                   佃   弘 巳 君 副市長                  石 井   勇 君 副市長                  原     崇 君 企画部長                 瀧 下 宣 彦 君 企画部企画政策課長            堀 野 順 章 君 同秘書課長                大 川   浩 君 理事                   秋 山 雅 幸 君 総務部長                 鈴 木 将 敬 君 総務部参事兼課税課長           大 嶽 静 夫 君 同財政課長                若 山   克 君 同収納課長                常 田 静 雄 君 市民部長兼防災監             梅 原 誠一郎 君 市民部環境課長              鳥 澤 秀 壱 君 保健福祉部長               村 上 雅 啓 君 保健福祉部参事              日 吉 一 三 君 同子育て健康課長             三 浦 章 子 君 同地域医療課長              露 木 義 則 君 観光経済部長               肥 田 義 則 君 観光経済部参事              三 好 信 行 君 同観光課長                萩 原   博 君 同競輪事業課長              福 王   茂 君 建設部長                 臼 井 美樹夫 君 建設部建設課長              牧 野   昇 君 会計管理者兼会計課長           石 川 由美子 君 上下水道部長               日 吉   孝 君 上下水道部下水道課長           鈴 木 修 三 君 同水道業務課長              石 井 孝 典 君 同水道工務課長              塩 地 和 彦 君 消防長                  築 山 繁 信 君 教育長                  佐々木   誠 君 教育委員会事務局教育次長         鈴 木   渉 君 同参事兼幼児教育課長           山 下 文 紀 君 同教育総務課長              鶴 田 政 利 君 ●出席議会事務局職員 局長      野 満 勝 二   局長補佐  三 間 雅 之 主査      冨 士 一 成   主  査  西 川 豪 紀 主査      小 川 真 弘                 会        議                 午前10時   開議 ○議長(佐藤一夫 君)おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(佐藤一夫 君)まず、諸般の報告をいたします。  9月2日の常任観光建設委員会において委員長の互選を行った結果、常任観光建設委員会委員長に大島春之君が決定いたしましたので、ご報告いたします。  以上で諸般の報告を終わります。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(佐藤一夫 君)これより議事に入ります。 △日程第1、代表質問を行います。代表質問は、申し合わせにより、1人1時間30分以内、関連質問なしで行います。  質問準備のため、暫時休憩いたします。                 午前10時 1分休憩                 ───────────                 午前10時 1分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  まず、会派民政 伊東良平君の代表質問を許します。              〔21番 伊東良平君登壇、拍手〕 ◆21番(伊東良平 君)おはようございます。去る8月17日逝去されました故杉山議員に対し、衷心より哀悼の意を表します。  2期目の議員任期半ばにて、ご本人にとっては、さぞ無念なことでありましょう。入院直前の7月29日に開催されました医療問題特別委員会への無理を押しての出席など、最後まで議員としての職務を全うされた強い意思と責任に対し、改めて敬意を表するものです。  それでは、会派民政を代表して、平成19年度決算に関し大きく6点について質問をし、市長の考えをお聞きしたいと思います。  テレビ、新聞等では、つい最近まで北京オリンピックの話題でいっぱいでしたが、終わってみれば、日本としてはまずまずの成績であったと言えます。国民の次の関心は国内政治経済の動きへと進むであろうと考えていたやさき、9月1日、突然福田首相の辞任ということで、日本経済や景気の対策、国民生活への影響はどうなるのか。最近の国政を見ている限り、小泉内閣以来、国民が期待のできる政策はほとんど皆無と言えましょう。福田政権の発足から丸1年になろうとする今日、何らの新しい政策も見えないままの辞任、実に無責任であり、国民の大きな怒りはもっともと言えませんか。それは、小泉政権時代に国民の意思を無視したいろいろの改革を手がけたが、安倍政権では解消も変化もなく、あるいは福田政権にゆだね、今日までになっていたのです。その福田政権が独自の内閣改造をしても何ら変化はあらわれておりません。それは、自民党内部にも問題があるのではなかろうかと思われます。民主党でも同じことが言えるという意見もありますが、これはやってみなければわかりません。高齢者の扱いや低所得者の問題、国民不在の政治は一日も早く改善されたいものです。  今、一番求められている重要課題は、日本国内の国民生活安定と景気浮揚ではないかと思います。最近になって、再度景気の見通しを下方修正されたこともあって、景気対策は先行すべきだと考えます。また、今までの政府が提唱しておりました地方分権はどのようになったのか。既にこのことは置き去りになっているのではないでしょうか。  さて、伊東市にあってはどうか。平成19年度の決算を見る限り、各所に経費の節減という言葉が躍り、その結果、一般会計において、当初予算に対し3.5%増の歳入224億4,151万3,000円に対し、歳出では221億9,039万8,000円となり、繰り越すべき財源を差し引いた2億4,788万4,000円の黒字決算となったということは評価すべきではありましょう。しかし、今日の伊東市内の景気や経済状況を見たときに、この何%かは景気回復や経済対策として、また、将来を見据えた事業なりに充てることも一つの選択肢であったと考えるが、いかがなものですか。こんな不景気の状況が続くときほど、思い切った対策や景気回復に向けた事業等が必要になるのではないですか。  過日のある新聞記事に、こんなことが書いてありました。地の利と知名度だけに頼る今の観光地の政策とあり、なるほどと考えさせられる内容だと思いました。もちろん、市財政の中に非常時の緊急対策費として一定額の留保を置くことも重要なことかもしれないが、市民の間に将来に対して不安が広がることを懸念しており、次なる手段を考えていくことも必要と思われるからです。こうしたことを踏まえて、以下、市長の政治姿勢について、通告に従って質問をいたします。  1点目として、平成19年度を中心としたこの時期における伊東市の景気動向をどのように分析され、予算執行に当たられたかということであります。  健康保養地づくり推進費に対する諸策は発表されておりますが、マリンタウンの一部施設では、ごく限られた市民の利用にしかすぎません。一昨年、福祉文教委員会で、奈良県の香芝市へ勉強に参りました。市民のための施設としては、かなり立派な施設がありました。こうした視察研修で得たことを常に委員会、あるいは機会あるごとに行政に伝えておりますが、伊東市にあっては、施設計画や現存施設の改善の兆しがありません。健康保養地づくり事業は、たしか平成10年ごろからの事業であったと記憶しておりますが、当時、厚生省からの予算ではなかったかと思います。毎年かなりの予算化がされているにもかかわらず前進がないと考えます。  また、元気のある地域づくり応援事業として、予算化1,000万円に対し、結果は746万4,950円を事業化されておりますが、この使途についても考慮すべき点があるのではないか。これは、通常の市民活動の資金でしかないのではありませんか。  マリンタウンウッドデッキ予算については、我が会派でもご意見を申しましたが、本当に必要であったか疑問です。このような時期に、これとは違った、もっと大きな施設づくりや有効な事業への資金の投入が必要ではないかと思いませんか。ここしばらく前から箱物という言葉に対する批判があって動けなくなっているが、今日このようなことこそ、景気対策のために何らかの事業が施されることも必要ではないのですか。  また、市民の目線に立つ、このことをモットーに市長は考えているようですが、市民の求める要望をどのようにとらえ予算執行に当たられたのか注目するものであり、このことは市民に問いますと、私は別の答えが返ってくるような思いがいたします。改革という言葉を多く耳にしているからであると思います。各種団体にとって、補助金の削減といった点にもかなりこだわりを感じていることも我々は耳にすることがあります。どのような点をとらえて市民の目線と言うのか、伺います。  2点目としましては、国際観光温泉文化都市を標榜する本市にふさわしい観光施策の展開が十分なされていると認識されているのかという点であります。  市長は常に3Kを強調されますが、私は観光が最重要事項であると認識しています。観光費の決算額は約6億7,000万円で、歳出全体に占める割合で3%であることなどからして、所期の目的が達成されたと認識されているのか伺うものです。  もちろん、関連予算の点も言われましょうが、純然たる観光予算でないことは考える点もおありではないでしょうか。いかにすれば、以前のように来遊客増が見込まれると考えているのか。さらに、観光関係の当事者の努力は当然のことでありますが、行政としてどのような対策が求められているのか考えておられますか。  伊東再生をモットーに常に言われますが、その実、何が変わったと言えますか。厳しいようですが、今、何といっても必要なのはチェンジ伊東ではありませんか。思い切った政策が問われているのではありませんか。  こうした点では、8月1日より3日間、宇佐美の有志により開催されました作曲家阿久悠展示会を見て感じましたが、これこそ伊東に末長く伝えていけるふさわしい方ではないかと考えます。活動費のみに費やされて、施設の拡充等に回す経費がないと思われる予算立てのように見えます現状から、やはり国際観光温泉文化都市を標榜するならば、対外的にもそれなりの予算計上と思い切った政策が必要であったのではないか。この点についてはいかがか、お伺いをいたします。  3点目として、伊東市育英奨学事業にかんがみ、現行の奨学金貸付制度を変更する考えはないか伺います。  現行の育英奨学金貸付制度の金額は、言うならば、低額でありはしないだろうか。たしか高校では1万円、大学で2万円だったと思いますが、今日の社会情勢から、この金額の引き上げも必要かと思います。この後、伊東市は新市民病院の建設を計画していくことで、医師や看護師等の従事する方々も必要となってまいります。こうした関係者の養成もしなくてはならないし、特別加算も必要と思います。  また、伊東の産業発展という点からも、伊東市に戻って同じ職場に5年以上勤務した者には貸付金の返済を免除するという、このようなことも考えてはいかがなものかと思います。そうすることで故郷に戻れる若者もあらわれ、そのことによる新しい産業の創出もされると思いますが、いかがでしょうか、伺います。  4点目として、最近特に目立った動きに市民病院の建設ということが前面に来ております。もちろん、市民の多くが願っていることは理解をいたします。しかし、現在の社会情勢からして、一番厳しいのが病院経営ではありませんか。先行きの医師や看護師または診療科目等の見通し、また多額の予算に対する保障はできているのか。たしか現況の医療施設設置基金の積み立ても、当初考えたような額に達していないのではないかといった心配の面もあります。ご心配無用と言われるかもしれませんが、大きな負債が後世まで残ることも考えないわけにはいきません。  5点目として、伊東市の場合、全市民対象に賦課されている固定資産税都市計画税についてでありますが、税の公平な配分という意味から、特に南部地域における道路改修やごみ収集、防災などの点について皆無とは言わないけれども、地域住民の言葉を代弁するならば、市民に公平に還元されていないように思えるが、どうか。  この点には以前にも触れたことがありますが、最近、南部地区を訪問しましたところ、このことに関していろいろな点の質問がありました。もちろん、開発時の協定事項は知らないわけではありません。しかし、この中には、開発後、他人の物件を購入された住民もおります。この方たちは、我々も固定資産税都市計画税、市県民税も払っているのに、なぜ道路補修やごみの収集に対して格差があるのかといった考えを持っている方もおります。市街地市民との格差があり過ぎはしないか。もちろん、すべてとは言いませんが、もっと行政が南部地域住民に対し、接する機会があってもよいのではありませんか。このあたりの住民は高齢者が多く、何らかの行政の関与を希望しております。すべて玄関先までと言わないけれども、何らかの対応をお願いしたいと思っております。それに、周辺道路の補修ももっとやってほしい。市有地ということもあって、何らかの手入れはされているところもありますが、税の公平な還元といった意味合いから、南部地域に対する何らかのお手だてはないものかお伺いをいたします。  最後、6点目として、伊豆縦貫道北部アクセス道路についての進捗状況ですが、私は以前から幾度となく伊東大仁線亀石峠トンネル化について申し述べてきておりますが、いまだに改善の兆しが見えません。  去る8月24日、伊豆半島や県内に猛威を振るった雷等、大雨被害の状況を見て痛切に感じました。JRがとまり、国道135号がとまっても、亀石峠がトンネル化になっていれば、伊東から出るにも来るにも可能になります。この日、東京から来たお客様が箱根から三島を回り、修善寺から伊東へ来られたと聞きました。もし早期に改善されているならば、それほど大回りしなくてもよいと思います。こうした災害により、伊東や伊豆半島は陸の孤島となります。早期対策が必要であると考えますが、お考えを伺います。  以上により壇上からの質問を終わり、市長の明快なる簡潔な答弁をお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)                〔市長 佃 弘巳君登壇〕 ◎市長(佃弘巳 君)21番 伊東議員にお答えをいたします。  初めに、市内の景気動向をどう分析して、元気のある地域づくり応援事業等の執行に当たったかであります。  まず、市内の景気動向の分析でありますが、平成19年度の予算編成に当たりまして、全国的な好景気の影響が十分に反映されてきていないわけであり、伊東市におきましても、引き続き厳しい市内景気に活力を与えることを目的の一つとして、伊東再生の重点施策であります3つのKの発展、充実を予算の柱としたものであり、ご質問の3つの事業もそうした観点で取り組んだものであります。  元気のある地域づくり応援事業につきましては、20の自治会等の事業に対して補助いたしましたが、それぞれの地域の事情を反映して、創意工夫された事業に取り組まれ、地域の活性化に役立ったものと考えており、各地域、自治会からも好評を得ておるところであります。  また、マリンタウンウッドデッキ新設工事は、市民や観光客の方々が親しんでいただく道の駅の機能の充実と観光拠点施設のイメージアップやにぎわい創出を図るため、景観上すぐれた海側にウッドデッキを設置したものであります。私もたまには参りますが、憩いの場所や記念撮影のポイントとして、また景観を眺め、いやしの場として活用されておるとも認識しており、来場者の方々からも好評を得ております。  さらに、健康保養地づくり事業では、主な事業といたしまして、認知動作型トレーニングマシンと温泉を利用した温泉健康プログラムに取り組み、利用者からは、歩行能力の大幅な改善や血圧の低下などの効果を実感する意見が寄せられております。  続いて、市民の求めるところをどう取捨選択して予算執行に当たったかについてであります。
     節約のみに終始した決算であるとのご意見でありますが、私は、さまざまな場面におきまして市民から寄せられる声は真摯に耳を傾けた中で、年度途中であっても、必要な事業には補正予算で措置をしてきておるわけであります。例えば、観光商工費では、県のトップブランド形成事業費補助金を新たに受け入れ、誘客宣伝事業委託料等を増額してきておりますし、土木費では、予算を組み替えて市道桜木1号線交差点改良工事に取り組んできておるところであります。また、かねてより市民の強い要望であった新病院の建設に着手するため、建設計画用地の地質調査に取り組んできておるところであり、台風9号の被害に対しては、予備費を充当して迅速な復旧を図るなど、常に市民の目線に立ち、市民の求めるところを的確にとらえた中で、限られた予算でありますが、しっかりとした予算執行をしてまいったものであります。  次に、3つのKの中では観光が最重要事項であると認識をしているが、観光費決算額や歳出全体の構成比から、観光施策の展開が十分になされ、所期の目的を達成したと認識されているかについてであります。  本市の観光施策につきましては、独自性を持った誘客イベントの展開や、市民と協働して魅力ある自然、歴史、文化を紹介する自然歴史案内人養成事業などの観光振興に努めるとともに、魅力ある観光資源の掘り起こしや、新たに観光客ニーズに対応した観光情報の収集、発信を的確、迅速に行う広報宣伝事業に取り組んできておるところであります。さらに、国・県と連携を図り、富士山静岡空港の開港を控え、外国人観光客を含めた誘客活動を行う中で、社会経済状況や時代の流れに即した事業を進めてまいっておるわけであります。  そのような中において、平成18年に引き続いて、平成19年も年間宿泊客数が300万人を超えるなど、苦戦の続く全国の観光地の中にあって善戦している部類であると考えており、おおむね所期の目的を達成したものと認識をしております。今後も、さらに観光関係団体を初め各種団体とも協調し、国際観光温泉文化都市として発展していくための基盤整備にも努めてまいりたいと考えております。予算も全体の3%ということでありますが、これも伊豆観光推進協議会、また静岡県観光協会、JR東日本とも連携をして、伊東市の限られた財源を有効に活用するために協力して無駄も省いてきておるところであります。  次に、育英奨学事業の金額の大幅な引き上げを図り、利用者の拡大を図るべきではないかと思うが、どうかについてであります。  育英奨学事業につきましては、予算の範囲内で、継続して受給する奨学生を考慮して新規の奨学生募集を行っております。近年では、徐々に育英奨学生全体数は増加しておりますが、申込者については、年度によって増減があるわけであります。このことについては、日本学生支援機構や民間の貸付金制度などを学生や生徒が取捨選択して利用していることが要因であるものと考えております。育英奨学金の金額の大幅な引き上げにつきましては、貸与した金額を卒業後に返還することとなるため、返還時の負担度合いなども来年度予算の中で検討し、地元に就職した場合の奨学金制度の改正も含め、県と協調する中で検討してまいりたいと考えております。  また、医師不足解消の一助として、医学部入学者に対し、伊東市内における医療機関などへの一定の勤務年数を条件とする特別加算などを考慮した奨学金制度の創設につきましては、条件をつけた場合の受け入れ体制の検討や、条件つきになることで利用の制限が生じないかなどの検討も必要であると考えております。現段階では、そのような背景を考える中、全国的に医師不足ということも言われておるわけでありますので、県におきましても、来年度から医師に対する奨学金制度も進めていくと伺っておりますし、今後も国・県の動向を見る中で検討してまいりたいと考えております。  次に、医師、看護師等の充足、さらには財源確保や起債償還の見通しについてであります。  現状において、多くの公立病院が経営の悪化と医師不足に直面する中、市立伊東市民病院指定管理者による運営をし、医師等医療スタッフを確保して安定的な経営を行っておる状況であります。  このような中で、目まぐるしく変化する医療環境を見きわめ、新病院が担わなければならない医療に必要な医療スタッフの確保を図ることが必要であり、今後、新病院の運営を担う指定管理者をできる限り早目に選定し、指定管理者と連携し、医療スタッフの確保に万全を尽くしてまいりたいと考えております。  また、新病院建設の財源と起債償還の見通しにつきましては、その充当財源として、医療施設設置基金の積極的な積み立てを行っているところであります。さらに、国の公立病院改革ガイドラインを踏まえ、建設コストの縮減を図ることで起債借入額の総額を抑えるとともに、病院機能の充実に伴う収益の向上と経営の効率化を進め、病院事業収益建設資金借り入れの償還財源に充てることができる病院経営とすることで、市財政への後年度負担になるべく支障が生じないように、これからも努めてまいりたいと考えております。  次に、市南部地域に対する税の還元についてであります。  まず、市南部地域における本市の事業の実施状況は、各地域のコミュニティセンター、生涯学習センターの建設や、県道中大見八幡野線の改良事業、伊東川奈八幡野線の整備、さらに市道富戸・梅の木平線改良事業や三の原交差点改良事業など、市内の他地域と比べても遜色がないものと考えております。  また、都市計画税市南部地域に還元されていないという意見もありますが、都市計画税は、ごみ焼却場やし尿処理場、斎場、霊園などの事業にも充当されており、市民全体に対して還元しているものであります。  ご指摘の分譲地内の道路整備につきましては、地域応急処理事業を使う中で、自治会要望の整備に必要な原材料の支給を行ってきております。  ごみ処理につきましては、市が収集を行っていない分譲地等を対象に、分譲地等のごみ収集移管及び収集費用助成に関する要綱に基づいて、収集費用の一部を助成し、住民の費用負担の軽減を図っております。  さらに、防災対策につきましては、南部地域においても、防災対策の基本である自助、共助についての啓発活動を行うとともに、住民の人たちの安心、安全を確保するため、施設整備や地域の地理的特性等を考慮した訓練などを通じた中で、災害時における迅速かつ的確な対応がとれる準備を進めてきております。  なお、先ほどお答えした元気のある地域づくり応援事業は、地域が創意工夫し、実情に応じた事業に取り組むことができるものとして、南部地域の自治会においても好評を得ておるところであります。  次に、主要県道伊東大仁線県単道路改良事業に対する地元負担金が支出されているが、全体事業計画及び進捗状況についてであります。  先ほど豪雨の体験を話された中で、ここにトンネルがあれば避難しやすいという質問もされたわけでありますが、今回の大雨によって伊東大仁線が通行どめになることは、現状ではなかったわけであります。全面トンネルをしていくというのは、私も県議のときから要望もしてきたわけであり、財政状況が、投資的経費がなくなってくる中でトンネルプラス現道改良案に切りかえていこうということで計画変更をされてきておるわけであります。これに基づき、県は平成18年度から20年度を第1期工事として、名草園の下約370mの登坂車線整備事業に着手し、現在の進捗率は約66%です。今後の予定として、引き続き宇佐美観音下までの約850mの登坂車線の整備について計画をしておるところであります。伊豆縦貫道への北部アクセスルートとしても重要であることから、早期整備について強く要望してまいりました経過もありますので、これからも県、また国とも連携を持った中で、しっかりと整備促進に努めてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆21番(伊東良平 君)答弁をいただきまして、ありがとうございます。  私は、我々が一般質問あるいは代表質問で市長、当局に対していろいろな要望をしていることに対して、前任の鈴木市長のときにこういう質問をしたことがあるんですよ。私たちがこういうところでこういった質問あるいはお願いしていることに対して、どういう受けとめ方をしているんだということを、ここのひな壇に座っている方々、皆さん、私がその質問をしたことは記憶していると思います。そのときに鈴木市長は、もちろん、財政という一つのクリアしなきゃならないものがあるけれども、皆さんの意見については真摯に受けとめて、できるものについては協力してやっていきたいというお答えをいただいている。この答えについては、別に鈴木市長の時代に鈴木市長個人で答えたのではなく、伊東市の市長としてお答えをいただいた。ならば、佃市長も全く同じ姿勢の中で各部局に対して伝達をされ、あるいは、そういった業務執行をするようにということでは私は間違いないだろうと考えておりますが、まずこの点の確認をしたいんですが、よろしいですか。 ◎市長(佃弘巳 君)このことは、市民の方の要望はしっかりと受けとめ、その地域の町内会、区長さん、そういう人たちとも連携をした中で、緊急性のあるものはしっかりと補正予算で対応して進めていくようにということは常日ごろ言っております。また、その中で、すぐにやらなければ危険な場所は、その課内の予算の流用ができれば、そこで緊急に整備をし、迅速な対応ができるようにということで、いつも連携を密にして進んでおるわけであります。 ◆21番(伊東良平 君)このことについては、私の考え方そのものが大きく変化はないと思うのであります。もちろん、今現在の私たちの状況というのは、民主党というものを看板にやっている関係で、いろいろな点で市長なんかと話をするときも、溝というわけではないけれども、何らかの抵抗があるんじゃないかな。これは立場上、しようがない問題だと思うんですよ。そういったことを踏まえて、私はきょうこれから、もうちょっとこうしてほしいよという幾つかの点を申し上げていきたいと思っています。できないよという場合もあるだろうし、一緒にやろうじゃないかという場合もあると思うので、そういったことを踏まえてやっていただきたいと思うんです。  ちなみに、これは余計なことですけれども、私はきょう朝御飯を食べながら、うちの家内が、お父さん、きょうは順調だよと言うから、何が順調なんだねと言ったら、星占いで、きょうはさそり座が非常にいいということですので、そのご機嫌にあやかって、きょうは興奮しないように話ができるのではないかなと思っていますので、その点でよろしくお答えをいただきたいと思います。  まず最初の問題なんですけれども、私は今回質問するのに、この決算書を見させていただいて一番神経をとがらせたのは健康保養地づくり事業。今まで余り細かいところまで見なかった自分も悪かったんですけれども、特に今回は立場上、いろいろと細かい点を検討させていただいたんですが、当初予算で4,125万2,000円を予算化されているんですね。後に減額補正されまして3,802万3,000円、こういう経費になっているんですけれども、この経費の中で1,796万6,469円が実行委員会負担金及び補助金という形で支出されている。この金額というのは一体どういうふうに使われているか、この組織はどういう組織なのかということを、これは担当の方にお伺いしたいんですが、漏れ伺うところによると、いろいろな事業があって、それぞれの分担に分かれてということは言われているんですけれども、果たしてその姿がどうあらわれているのかなということなんです。  まず、1,700万円という大きな金が使われている実行委員会なるものは一体何なんですか。  しからば、その運営費ということになると、いろいろな事業の補助金をかなり整理しましたけれども、やはりこういう形で出ていっていると我々はわからないわけですよね。これも補助金や負担金となっているわけですから、当然これは何かの組織を当局がつくって、その組織に対して活動していただいている一部じゃないかと思うんですが、私は以前に食ということで、食の関係で参加をさせていただいたこともあるんです。それも、なかに安全な食をつくるお店だという看板を出そうという話までいきましたけれども、その看板すら、まだ私はまちで見ていない、そういう現況なんです。そういうことの会議費だとか、いろいろな行為をすることによって、こういう金が1,700万円行っていたということなんですね。この健康保養地づくり事業というのは、私の記憶が間違っていなければ、たしか平成10年ごろ、厚生省からおりてきた金で事業化したと思うんです。この10年間でどれくらい使いましたかということを聞いたんですが、1億五、六千万円という金がこんなことのために消えているというんですよ。でも、市民としては、この健康保養地づくりの姿が見えないと思うんですね。  先ほど壇上で市長のほうからの答弁も、健脳健身のことがあったという話はいただいていますけれども、ごく一部の、本当の一つかみのところにこれだけの大きな予算が行っていたということなんですから、この点について担当のほうで何かあれば、こういうことをやったんだという一つの姿を出していただきたいと思うんですけれども、いかがなものでしょうか。 ◎観光経済部参事(三好信行 君)まず、組織についてお答えをいたしたいと思います。  これは議員ご指摘のとおり、平成10年度に当時の厚生省の健康文化と快適な暮らしのまち創造プラン事業としまして、健康文化都市モデル市町村に伊東市が指定を受けたわけでございます。そのような中から、健康保養をキーワードにした実行委員会を立ち上げた経過があります。今現在で言いますと、この実行委員会に15団体加盟をしているわけでございます。ちなみに委員長は、旅館組合の理事長がやっているところでございます。  2点目の市から実行委員会に出ている負担金につきましては、1,989万円でございます。その負担金は、この実行委員会の事業に利用させていただいている部分でございます。主な事業につきましては、市政報告書の85ページから89ページまでに詳細にわたって明記をしてあります。  以上でございます。 ◆21番(伊東良平 君)確かに言われるとおり、そのページにいろいろ書いておるんですよ。バレエ・ダンスセミナー、健脳健身シンポジウム、温泉入浴指導員養成講習会、健康回復協力店事業、エコツーリズム、ゆったり湯めまちウォーク、松川の遊歩道の歩き、講演会「夢をあきらめない」、そんなことであるんですけれども、この事業の参加者たるや、健脳健身事業なんですが、19年5月14日から8月3日まで何日ありますか。参加者が40名。8月27日から11月29日まで、同じく40名。これ、何日ありますか。計算すると、1人1日参加してないじゃないですか。それで、こういうことに幾ら金がかかるんですか。私の言っているのは、そういうことですよ。  私はいろいろな問題を見ていて、先ほど壇上で奈良県の香芝。確かに香芝をいろいろ調べましたら、香芝のような施設をつくるには大変です。この施設が1万8,466.75㎡で、これは全部で3階まであるんです。2階には25mの温水プールが設置されているんですけれども、これは総工費はどれぐらいですかとお伺いを立てたら、建物だけで32億5,500万円、土地を全部入れると総工費が56億円。56億円というと、天城ドームと大体同じなんですよ。私が昔から、伊東に多目的ホールをつくってくださいよとしきりに言っているんです。要はこれなんです。  私は、例えば白石をつくるときに言いましたよね。白石の問題は後ほどゆっくりやりますけれども、このことを私は言っているはずです。あそこに多目的ホールがあって、こういうこともできるような施設があったならば、1億円使っていても、私は市民は何も言わないと思うんですよ。皆さんにしてみれば、1,900万円だから大したことないと思っているかもしれませんけれども、しかし、年間1,900万円出ていれば、私はもっと何かの姿があらわれていいと思うんです。  健脳健身の場所なんですけれども、マリンタウンのあんな、失礼な言い方ですけれども、あそこへ行った人が、あそこで健脳健身をやっているんだということを教えられなければわからないですよ、あそこの場所。8台の機械が入っています。機械だけで、ほとんど人間が立っているところはない。私は視察に行きましたけれども、私、ちょっとやるから、そっちへどいていてくださいと言う。どいてなければならないようなところでやっているんですよ。伊東市が五十何%持っているあのマリンタウンの中で、もっと堂々と伊東市が使うなら、広い場所を使ったらどうですか。イベント広場だという駐車場の空き地もあるじゃないですか。私は、そういうことを言っているんです。そうじゃないですか。市民に見えるもの。ごく一部の人が指導したり、一部の方が対応するのではないんですよ。  きょう、新聞に載っていましたね。伊東市の高齢化、26%かな。熱海はもっとすごいです。三十何%ですよ。そういうことがあるわけです。私どもも高齢者の部類なんですよ。そういうことを考えると、何かの形、姿で市民に自由に利用していただく場所をつくっていただく考えは今後おありになるかどうか。その点についていかがでしょう。 ◎市長(佃弘巳 君)その場所を新たにつくるという考えは今は持っていませんが、これから有効的に使えるところ、そういうものをしっかりと考えていかなければならないし、40人しか使っていないというのは、これは40人が定員ということで、毎日やっていたわけではなくて、週に2回ぐらいやったり、また、ツアーをつくったりでやっていたわけであります。そのペーパーを見ると、平均1日1人にもならないという計算にはなるわけでありますが、それは週幾日ということで、ツアーを対象にしたものをやっておるわけであります。健脳健身におきましても、この間も健脳健身の指導員という認定を受ける講習会にも、満員になる40人からの市民の方々が来ていただいておるわけであります。そういう中におきましては、徐々にではありますが、認知度は市民の方々の中で広がっていっておるのは事実であります。 ◆21番(伊東良平 君)先ほど言いましたように、健康づくりということは観光にも充当するということでございますので、中心的にちょっとお聞きをさせていただいて時間をとらせていただきますけれども、例えば、表へ伊東へ来てくださいとお願いに行ったときに、伊東へ行ったら何があるんだよということを聞かれると、しつこいぐらい、私がいつも言うじゃないですか。おまえ、もうその言葉は聞き飽きていると恐らく皆さん言われますよ。私、そのぐらい、しつこく言っているんです。これ、正直ですよ。伊東へ来るときに、じゃ、どうするんだといったら、よく自然とうまいものと言いますけれどもね。  昔は、確かに温泉に入っておいしいものを食べられれば、当時はそれが十分な旅行だったんです。しかし、今は、毎月のようにどこかへ出ているという人たちが多いときに、それでは満足しない。そこの土地へ行ったときに、3度に1度は自分たちで何かやってみたいという希望を持っているわけですよ。そういう希望を持ってやってくるわけ。そこに全天候型で、いつでも何でも催しができる、事業ができる、そういった施設があったとするならば、どうですか。今よりか、私はもっと観光客がふえると確信しています。  そのことは、天城湯ヶ島のことが言えると思うんですね。あそこは、最近ではソフトボールで非常なあれを出しましたけれども、天城ドームは大成功なんですよ。あそこでソフトボールをやるということで、それを見に来るだけでもかなりのお客さんがあるということです。失礼ですけれども、そういったものも勉強していただきたいなと思います。プラザがあったり、いろいろなものがあって、ほとんど手かせ足かせの建物が市内にたくさんあることはわかります。なるべくそういったことを克服しながら、市民に見えるもの、市民が気楽に利用できるもの、あるいは市に来る観光客が利用できるものに対する心がけ。  たしか私が平成7年に議員になった当時には、小室山に相当なものを開発しようという計画もあったやに伺っているんですけれども、これも自然公園法の中でだめだということとか、要するに、この伊豆半島というのはいろいろな厳しい問題があって、それぞれ何か計画するたびに頓挫してしまっている。頓挫したら全く再起不能になってしまっている。それは大変失礼な言い方かもわかりませんけれども、例えば、行政の方々はそうですけれども、我々がこういうものをつくったら、こういうふうにしたらいかがですかと言うと、私の言葉で言うから悪いんだけれども、必ず逃げに入るんですよ。こういう形で話を聞くんです。その辺はもうちょっと我々と同じように、相向かって議論をしてみたいなという点もたくさんあるんです。  そういった点で、市長が先ほど壇上で言われました元気のある地域づくり応援事業、これは過日の新聞の中でも評価を得ていたことについては理解をします。この事業は、私がここでこういうことを言うと、逆に市民の方に、せっかくいい予算ができたのに、おまえ余計なことを言うなと言われるかもしれませんけれども、この中に何点か、こういう形で金を出さなければならないというものと違うものがありませんか。これは、つぶさに言うわけにはいかないかもしれませんけれども、公表されたかどうかわかりませんけれども、私はこの中を見まして、果たしてこんなことにこの金を出していいのかなと。地域活性ですから、その地域だけが沸けばいいのかもわかりませんけれども、言うならば、この金をもらったことによって、そこから伊東市の全体的なものに派生していくとか、もうちょっと大きなものに目を向けて予算を執行されなかったのかということなんです。  この中で僕は一番思ったのは、カーブミラー、ガードレール。この辺は建設部長に聞きたいんですけれども、ガードレール、カーブミラーをつけて、その地域がどうして活性するんですか。私は、これはどうしても腑に落ちません。それはその地域に必要なものであることはわかるんですよ。カーブミラーとかガードレールというのは設置しなきゃならないものに近いものであろうと思うんです。この金でもって設置をさせたということ。もっとも、これは別荘地の中の私道だったかもしれない。でも、そこにそういったものを設置しなきゃならないということは、この後出てまいります税の問題で言ったときと同じように、その辺で対処できる問題じゃないですか。  では、カーブミラーとガードレールをつけて地域が活性化しましたか。ちょっとお伺いします。 ◎市長(佃弘巳 君)これは政策の問題ですから私のほうから答えますが、カーブミラーは、私道で公共ができないようなところも、その地域でいろいろ創意工夫し、自治会の中で検討して上げてきていただきたい。知恵を出した中で、その地域の創意工夫を伊東市としてもしっかりと応援していきますということで、伊東議員が指摘するようなことは各自治会からも一切聞いておりません。ですから、そういうものにも使うことができたということで大変喜ばれて、自分たちもこれから年次計画の中で、そういうものもいろいろと事業決定していきたいという話を聞いておるのが多いわけであります。  以上です。 ◆21番(伊東良平 君)それは、市長と私の見解の大きな違いになってくると思うんですよね。私は、こういうのが必要な施設だということなんですよ。確かに自分の道につけるといっても、そこは恐らく不特定多数の人が通る場所であろうと思うんです。危険だし、必要だからということで、こういう形でやったと思うんですね。これは、私は地域活性化と余り関係ないような気がするんですが、そこは恐らく市長と私の大きな違いだと思うんです。私は、そう思いますよ。  そういうことで、こういった問題、これはどうしてかなというのは、この中にほかにまだ何点かあります。でも、これは始まった事業ですから。これは18年、19年、20年、3年ぐらいやるんでしょうけれども、私は、そういった点はやっぱり考えていただかないと、それが本当に有効なる税の使い方なのかな、皆さんに公平に使う税かなという気がします。どうしてもこれがなければ危険でどうしようもないということになれば、これは事故防止からやらなきゃならない義務的なものなんです。そうじゃないですか。私は、そう思います。これが、そこの元気のある地域づくりにどういう角度からいくのか、私には理解できません。市長はいろいろな形で、これ以上言っても答えは同じだと思うんです。ただ、私たちはこの報告書を一遍見せていただいたとき、これは特に感じましたので、今後の施策の中で、大変失礼な言葉で言いますけれども、ばらまき予算にならないように注意をしていただきたいと思うんですよ。そんなこと言うなといって怒るかもしれませんけれども、私はそう思います。  それから、次にマリンタウンウッドデッキ。私たちは予算が出されたときに、我が代表がこの問題についていろいろと申し上げたと思うんですね。約600万円ですか。600万円に300円足らないだけです。これがなされたということですけれども、先ほど市長は壇上で、自分も時々行って、あそこへ立って周りを見回すと非常にいいと推奨されています。それは当然向こうから企画され、自分で応援したものですから、そういう言い方が出るんですが、市長との違いはこうです。私が行ったときに、あそこにあれがなくても、同じように立てる場所があるんですよ。あれがもっと海にせり出したような形で見ることによって、ああ、本当に展望されて周囲を見回すのにいいな、あるいは写真を撮るときの絶景だなというのであれば、私はいいと思うんです。例えば、あの場所を写真に撮って観光の宣伝に行ったとき、こんなものがあるんですよと見せたときに、何するところと言われると思うんです。はっきり言って、要するに展望台的なものでもないわけです。大変失礼な言い方だけれども、これはマリンタウンの一部の人が、あそこは従事者の夕涼みの場所だよと言っていましたので、決して私はいいと思いません。  マリンタウンについては、今、伊東市が日本信販から受けて大株主になってやっているわけですけれども、私はマリンタウンというのは、もっと伊東市全体の観光に有益があるのかなと思ったんです。この間、いろいろなことで担当者に聞きましたら、パーク・アンド・ライドとか、横文字を並べられたんですけれども、私は言うんですよ。マリンタウンへ車をとめて、伊東市内へバスなり何なりに乗りかえて入ってこなきゃならない条件があるんですか、どういうものがあるんですか。こう言えば、恐らく関係者は杢太郎記念館があるとか、あるいは松川遊歩道があるとか、市内のいろいろなことを言われると思うんです。  では、一つ、松川遊歩道をとらえてみると、休憩する場所はほとんどないですね。私は、健康づくりに歩くんだから、歩きっぱなしで疲れるよりも、そこを歩きながら、いろいろ英気を得るんですから、ところどころにあずまやなり何なりがあることによって、もっと有意義になる。これは、あの河川が県の一級河川ですから難しいかもわかりませんけれども、例えば、松川の上にせり出したあずまやが一つあった。これは最大限、伊東の観光の資源になりますよね。こういうものがなぜ考えられないんですか。河川に対する一つの枠があるかもわかりませんけれども、しかし、上にあずまやをつくることには、私は大きなあれはないと思うんです。そういったものができることによって遊歩道というものが非常に生きてくる、こういったことをお考えになったことはないですか。 ◎市長(佃弘巳 君)あそこは確かに休むところがないわけであります。あそこは観光協会、また旅館組合、市の観光課の職員の方々が創意工夫をした中でライトアップとか、そういうものを積極的に進めておるわけで、私も現場を見た中で足湯とかベンチ、そういういやしの場をつくっていったほうがいいじゃないかと検討したわけでありますが、あそこには公共用地というのがないわけで、ぎりぎりにつくっておるということで、あいている用地があれば、そこらをまた買収して、そういうものをつくっていくというのは一つの好案だと考えています。そういうものも、今後の観光、なかのまちづくりにおいても考えていく必要があるなと私は考えております。 ○議長(佐藤一夫 君)10分間ほど休憩いたします。                 午前10時58分休憩                 ───────────                 午前11時 8分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。 ◆21番(伊東良平 君)今、松川のところまで行きましたけれども、マリンタウンのつもりで松川まで行っちゃったんです。市内へ入ってきちゃったんですけれども、やっぱりさっきから言っているように、マリンタウンというのは物販という場所じゃなく、あそこから伊東の市内に活力を生む場所であってほしかったと思いますね。要するに、あそこの物販は、僕は今入っている業者には申しわけないけれども、3分の1あればいいんじゃないかなと。その分、伊東の駅前なり、あるいは伊東市内の各業者がかなり圧迫されているんじゃないかなと思います。マリンタウンウッドデッキをつくって、お客さんを呼ぼうとした。気持ちはわかる。でも、それこそ離岸堤の端っこへでもつくれば、私はもっと活力になったんじゃないかなと。  ウッドデッキだから議長に怒られますけれども、今、鐘をつきに行っている人はどれぐらいいるんですかね。離岸堤の一番端っこに、つり鐘をつくりませんでしたか。あれをつきに行っているのは、月間どれぐらいの人数か調査されていますか。ちょっと通告外かもわかりません。もし通告外だったらいいですけれども、あれもかなりかけたんですよ。でも、私が行こうと思ったら、きょうは波が高いからやめてくださいと言われて入り口が閉まっていたとか、いろいろなことがあるんですね。だから、私はあのときに、あそこへつり鐘をつくるんだったら、陸上のボートヤードのところから太鼓橋でもかけたらどうかなと。そしたら、ヨットのマストが当たるから入ってこれないということだったので、何らかの施策を講じてあれを生かさなければしようがないなという考えを持っています。それは通告外ですから、やめます。  次に、観光の問題ですけれども、決算を見させていただいた中で私は感じるんですけれども、景気回復として、観光政策というのはどういうものをやっているのかなと思って見ているんですが、いろいろな施策、いろいろなイベントは開催されているんですけれども、そのときだけ一発事業になってしまったり、参加することに対してマンネリ化しちゃって首かしげている方もいるんじゃないかなと思うんです。私は、観光の問題については市長のほうに、観光の景気回復というのはどういうことなんだ、どういうふうにお考えになっているのかということを申し上げて、お答えのほうでも、それなりのお答えはいただいていますけれども、先ほど言ったように多目的ホールだとか、あるいは事業の内容は、今の状況だと経費倒れ。経費というのは人件費ですよ。人を動かす金に行っているけれども、先ほど箱物という言葉を壇上で使わせていただきましたけれども、箱物に対する規制はいろいろありますよね。大変だと思いますけれども、しかし、今の時期、やっぱりそういったものがあることによって人が来るということは、私は、東京のいろいろなところを見ていてわかると思うんですよ。例えば、有明とかね。規模は大きいですけれども。しかし、今や東京の人は、伊東まで来るのに、私はしばらく汽車に乗っていませんので、ちょっとわからないんですが、東京・伊東間というのは2,200円ですか……(発言する者あり)新幹線を使うと七千幾らね。東海道線だけだと二千幾らですかね。3,000円前後かかるんですけれども、東京にいると往復1,500円で有明で1日楽しく遊べる。  この間も観光経済部長とちょっと話をしたら、伊東で城ヶ崎に立って海を眺めながら景色に感動して泣いている人がいたと。私、これは立派なものだなと思ったんですよ。でも、それは恐らく全く海を見たことがない人じゃないかなと思うんですね。泣くほどの景色じゃないと思うんですよ。確かに絶景だという気持ちは持っています。気分は大きくなります。でも、泣くまではいかないと思うんですけれどもね。海のないところにいた人については、そういうこともないということは否定する問題ではございません。そういうことで、何らかの姿で見えるものが考えられないのかどうか。この点について、いかがでしょう。 ◎市長(佃弘巳 君)物事、景気対策という言葉を簡単に言っても、行政はどのようにしていけばというようなものは大変難しい場面もあるわけで、伊東議員も商売をやっていた中で、どのようにしていけば景気がよくなるかというのは、現場に携わる人たちがしっかりした意見を持って物事を進めていかなければならない。それにおいて、行政もしっかりとサポートした中で共助の精神を持って進めて、官民が一体となって景気浮揚策をしていかなければならないし、また、時代の流れで法律、また条例も改善する中で伊東市独自の景気をしっかりとしていく。  今、データは入湯税だけしかとれなくなってきておるわけでありますが、各旅館なんかでも300万人を回復してきておる。これは全国観光地間競争の中で、私は伊東市は大変善戦をしておると認識して意を強くしておるところであります。  また、温泉入浴いやし体験で健康保養の旅も進めてきて、そういう中ではJTB、JR東日本、近畿ツーリストも応援をしていただいておるわけで、そこに梅屋旅館の名前も載っておるわけでありますし、そういうものも十二分に認識をした中で、これから私も観光客、また交流人口の拡大にも積極的に努めていかなければならないと考えております。 ◆21番(伊東良平 君)恐らく市のいろいろな関係業者が努力しなきゃならないということは、私は壇上でも申し上げました。我々も市民も努力しなきゃならないけれども、やはり市民でできない部分というのはあると思うんですよ。それは、さっき言った箱物ということであらわしてはいけないかもしれないけれども、常にそのものがあることによって持続性があるということです。  その中でちょっと伺わせていただきましたけれども、8月初旬、宇佐美で阿久悠先生の展示会を見て、私は痛切に感じたんですね。あの展示会でも、私は見に行った方がかなりいらっしゃるのではないかなと。例えば、下関に星野哲郎さんの記念館ができた。阿久悠さんは淡路島のほうにもいろいろなことを考えているし、東京でも考えているということなんですけれども、例えば、伊東のどこかの施設にこういったものがあった場合、年に何回か関係の歌手に来ていただくことだけで追っかけマンもかなり来るだろうし、市の中でいろいろな点で沸くと思うんですよね。  こういう点で、私は前回、一般質問のときに、アタックしてみてはいかがですかということを申し上げたんですが、一番最初、私が冒頭言ったように、我々がこういったところでご意見を申し上げていることについて、アタックをされたのかどうかという答えも返ってきていないんですよね。どうなったのかなということが返ってきてないんですが、私は今後、これは長い年限、伊東の一つの観光財産になるような気がするんです。今みたいな時期ですから、確かに何をやっても首都圏にはかないませんよ、大きなところには。  けさの新聞、ご存じだと思うんですけれども、静岡駅を大きく変えましたよね。ああいったものを見てもわかるように、要するに何十万、何百万、人口のいるところについてはどんどん投入されるけれども、山間僻地と言えるばかりの10万人以下の市町村、地方都市に対しては、先ほど私が壇上で言ったように、国の目が十分向いてないんですね。それで箱物が必要ねとか何とかと言われても、それがなければ生きられないとなればお願いするしかないじゃないですか。この先お願いして、阿久悠先生を何とか伊東の観光施策として取り入れるお考えはあるのか、ないのか、この点についてお伺いします。 ◎市長(佃弘巳 君)阿久悠先生の関係におきましては、著作権の関係、プロダクションの関係、また淡路島との関係、そういうものもいろいろとあるわけであります。そういう中では、そういうものが伊東のどこかへ展示できるもので協力をしていただきたいということは、私も前に奥さんにお願いしたわけでありますが、著作権法という法律の難しい問題もありますので、そこらも兼ねて、今、民間の方々、奥さんのほうへもプロダクションのほうへもお願いし、この間、8月1日からは特別にプロダクションと淡路島から貸与して開催ができたという経過もあるわけであります。これからも引き続いて、そういうつながりで、できれば顕彰ができるような努力はしていかなければならないと感じております。 ◆21番(伊東良平 君)確かに周囲の人の各位の協力というのは、これは市長が言われるとおり、そういった人たちの努力もあって手伝っていただいてやるということに対して、私は別に否定はしませんけれども、やはり行政で一歩前へ出て、みんなにやろうよと逆にあおり立てるぐらいのことをやっていただいて、それだけの効果がある事業ではないかな、こういうふうに私は考えますので、これはひとつ早期に手がけていただきたいと思うんです。  先ほど壇上で言ったように、要するに今の観光地というのは、どこへ行ってもそうですけれども、地の利と知名度だけに頼っていて新しいことをしようとしない、この努力に欠けているんじゃないですか。例えば、我々がお尋ねをしますよね。そしたら、あれやっているじゃないか、これやっているじゃないかと必ず言いますよね。あれやっている、これやっているはだんだん飽きられているんだよということです。今の時代のものに統合していくように新しいものに変えていく。私は、たまには練炭でハスを煮て食いたいなということをよく言うんですよね。先の先まで見通せるように。  私は、漫画家というのは、そういう点では10年先、20年先――アトムの漫画が出て、人間が宇宙に飛んだのは何年後ですかね。ああいうふうに、人間も空を飛べることを描くという漫画家の思考は非常に貴重なものだと思いますので、こういったものもどんどん取り入れて、やっぱり新しい伊東。市長も伊東再生ということを言っています。私は同じ言葉で、ちょっと横文字を使って生意気にチェンジ伊東と言いましたけれども、変わるということですよ。確かに財政的にもいろいろ厳しいし、今のような状況だと、地方財政というのはどんどん圧迫されていきます。そういう中で厳しい問題はあろうかと思いますけれども、そこは市長、思い切った形の中で新しい道へと一つでも踏み出していただきたいなと思います。今言っている中で、そういうことを考えています。  次に、育英奨学金の関係なんですけれども、これは教育関係にも関連すると思うんです。今、確かに1万円と2万円という形で支給されているんですが、私の聞くところによると、助かる人もいるけれども、金額が少な過ぎて、申し込むに値しないような考えの人も中にはいる。それと同時に、先ほど壇上でも言いましたけれども、貢献度合いによっては、その人たちに返済を免除する。中には生活保護とか、いろいろな形の中で返済されている方もいるわけですから、全部ないとは言いませんけれども、そういったこともやっぱりこれから考えていくべきじゃないかなと。  特にこれから新しい病院をつくるとなったときに、そういったところの職員を養成するための資金として、私は、これは一つの枠をつくることも大いに必要じゃないかなと、こう思うんですが、これはどちらの答弁になりますか。市長ではなく、教育委員会のほうの関係になりますか。福祉になりますか。どちらですか。 ◎保健福祉部長(村上雅啓 君)お答えいたします。  医学関係の職員の充実の観点で奨学制度となりますと、医師とか、それから看護師となると思います。既にご案内のとおり、市立市民病院では、看護師の養成については奨学金制度を設けて実施しております。今回お尋ねの医学生に対する奨学金制度につきましては、市長が答弁したとおりでございますけれども、奨学金も単に一つの考え方であると思いますけれども、現在の臨床研修医制度がどういうふうに展開していくのかということも考慮に入れながら考えていく必要があると思います。  以上でございます。 ◆21番(伊東良平 君)大変な事業ですけれどもね。確かに先ほど市長がお答えいただいたように、借りたお金は返さなきゃならないという分もあって、借りる方にもということがありますけれども、ここのところは国・県でも、そういう制度ができる、そういったものを利用していくということですけれども、私は、このことについてはある市の市長と話をしたときに、非常に近いことをお話をいただいたんですよ。この方が自分で病院を経営しているもので、医師不足とか看護師不足については私はちょっと考えづらいよという話の中で立派なことを言うものですから、それはどういうことですかとお伺いしたら、そういう制度を当然病院でもとっている。自分の病院でね。そして、自分のところへ帰っていただくような形の中でそういう人たちを送り出しているんだ、努力しているんだということをいただいたんですよ。一病院がそういうことをやっているのであれば、そういったことに行政が手伝いをすることは私はできるんじゃないかなと思います。ただ、机上計算のものではなく、やっぱり真実をとらなければ、しようがないと思うんです。そのことによって、やはり来ると思うのでね。  医療の問題についてはそういうことですけれども、今度視点を変えると、この中で新しい事業の創設とか、そういうことを一言据えておりますけれども、先ほど言った高齢化で26%。これは30%、40%になりますと、伊東市も大変なことになりますよね。税収も上がらなくなるだろうし、固定資産税だけに頼って、いろいろなことをやらなきゃならない時代が来ると思うので、やっぱり若い人が帰ってきて、そして、まちを沸かせて活力のあるまちにならなければならないと思うので、高齢化にならない意味からも、学校へ行った人が帰ってきてくれる。教育次長、そういったまちをつくりたいというお考えはどうですか。 ◎教育委員会事務局教育次長(鈴木渉 君)私どものやっている奨学金制度は、優位な人材を育成するという目的がございます。奨学金を借りた方が伊東に帰ってきて、伊東のまちづくりに貢献できる、そういうものは強く望んでおります。奨学金制度がその一助となればと思っておりますし、まちづくりにこの制度が活用できるならば、それは非常にいいことだと考えております。  以上です。 ◆21番(伊東良平 君)いつまでも同じ形ではなく、だんだん形を変えて、そういった事業は市のためになるような方向性に私は向けてほしいなと。私も大きなことは言えないで、うちの子供が5人いますけれども、伊東にはだれもいないんですよ。みんな、外へ行っちゃったんですけれどもね。そういうことを考えているから言いたいんですよ。本当に自分の子供さえも帰ってこないんです。なぜだといったら、そこなんですよ。私自体が歯がゆくてしようがないんです。だから、今、あと1人の子供を何とかつなぎとめようと思って努力をしているわけですから、ひとつ行政もそういった意味で努力をしていただくと同時に、教育関係では、ふるさとに帰る教育に助長できる教育方針に私は行くべきだと思うんです。こういう制度があって、そういう制度を利用してふるさとに帰ってくださいという教育をすることが、これはまた通告外と言われるから答弁は求めません。意見だけ申し上げておきます。これは絶対必要だと思いますよ。  時間がありませんので、先に行かせていただきます。市民病院のことですけれども、これは数字の上だけで言うと、市長もいろいろあると思うので申し上げますけれども、今、伊東の市債が280億円ですか。伊東市の借金というか、市債的なものは、たしか280億円ぐらいありますよね。そういったことを考えて、いろいろなことを含めて、すべての問題。  私は考えたんです。例えば、退職債というのを返還するのにどれぐらいかかるんですかと財政の方にお聞きしたんですよ。要するに、去年、おととし、ことしあたりが大分多いということで、退職債を借りて、その退職金を支払いしなければならないという状況なので、退職債というのはどれくらいかかるんですかと聞いたら、金額がかなり多いんですね。そういうことを考えて、将来、伊東が返済していかなきゃならない金を考えていくと、私は毎年10億円ぐらい、市債返済を考えなければならない時期が来るんじゃないかなと。いわば病院事業で70億円とも80億円とも90億円とも言われていますよね。国のほうでは60億円ぐらいに抑えなさいよと言っているかもしれませんけれども、しかし、かかる可能性もありますよね。それを計算したときに、何年間据え置いて今度支払いしなきゃならない時期、それだけの金額を捻出していかなきゃならない時期が来るわけです。  例えば、今から何年か経過して、その時期、もし伊東の高齢化が30%から40%になっていたときにどうするんですかと言いたいんです。だから、新しい病院をつくってくれという前に病院の充実をしてくださいというお願いをしている。それで17診療だか何かで今病院の計画を出しているようですけれども、そんなに必要なんですかと。あるいは、それだけのものをつくったときに、上はマンションにしなければならないような事態になってくるんじゃないかと思うんです。家賃を生まなければ大家さんの賃金を払えないというような事態が来ないとも限らないと私は思うんですが、この辺、財政のほうで、将来の返済金というのはどれくらいまでが限度とお考えになっていますか。もし試算的なものができていたらお答えいただきたいと思います。 ◎総務部長(鈴木将敬 君)起債の償還、どのくらいまで耐えられるかという、それは最終的には予算規模にもよります。では、直接幾らかということはなかなか数字的には出ないと思います。もし仮に病院建設その他ないということになれば、約29億円台、30億円弱の起債の償還のピークが平成24年度に来るという、その辺のお話は前にさせていただいたところでございます。病院の起債がさらに加わるということになりますと、いわゆる実質公債費、準元利償還金で、病院の場合には繰出金で対応するという形になると思います。その中では、実際に実質公債費には関係してくるわけですけれども、では、いわゆる一般会計からの償還にはこれは当たらない、繰出金で対応するということになります。そうなりますと、そこの部分で、これも仮定の数字ですけれども、病院の返済が最大限でも4億円から5億円ぐらい出てくるのかなというような感触は持っているわけですけれども、その中で、では、財政が耐えられるか。当然耐えなければならないですし、それなりの予算措置はしていかなければならない。これから将来、病院事業を運営するに当たって、病院からの返済の繰り入れといいますか、病院からのほうもお願いするという形になろうと思います。その中で、より伊東市のほうで返済、言いかえれば、繰出金をどのように少なくしていくかにかかってくるのではなかろうかと考えています。  以上でございます。 ◆21番(伊東良平 君)伊東市にはそんな大きな埋蔵金があるわけじゃないしね。国にはかなりあるみたいですけれども、国にあっても伊東市にはないわけですから。今、部長がお答えいただいたように、その時期に来ると本当に高齢者の人たちが払えるのかなと。やっぱりそこには若い人が大勢帰ってきていただいて、活力のある伊東。  私は、伊東へ戻ってきたのは昭和47年ですかね。昭和19年ごろから伊東に来ていましたけれども、実際的には47年から伊東に定住させていただいておりますけれども、そのころは、それこそ伊東へ来る人たちを断るのに一苦労したんです。日にちを入れかえてもらうのに苦労したんです。今、そうではないんですよ。予定表を見るとあきだらけになっている。そうではなく、その時代になると伊東が栄えて税収を生んで、そして、そういったものを払っていけるという姿にしなきゃならない。今、総務部長の言われたような内容を聞くと、将来背筋が寒くなりますよね。だから、やはりいろいろな事業に慎重に取り組まなければならないのではないかな。  市長は今まで、医療は日進月歩だ、だから、今の病院を何とか充実してやっていくんだということをずっと言われてきて、私は何とかしてくださいよと言いながらも、その考えには共鳴をしてきたはずなんですよね。さあ、ここで17診療の大きな病院を90億円かけてつくろうといったときに、ちょっと待ってくださいよと。その3分の1くらいで充実できる方法はないですかということも私は申し上げたい。難しいかもしれませんけれどもね。そうすることによって、将来、後世に大きな借金を残さないと思うんです。  私も、もう74歳になりました。私は欲で、あと二、三十年、90歳、100歳まで生きたいと思いますけれどもね。100歳という人がいるわけですから。私みたいな人間は長生きするということを言われていますので、そういう点では大いに長生きをしたいと思いますけれども、その長生きの中で苦しい思いはしたくないですね。やっぱりみんなと笑って生活をしたいという気持ちがありますので、ひとつ慎重に事を運んでいただきたいな、こういうことを申し上げておきたいと思います。  もう時間もありませんので、次の問題に入っていきますが、次の問題については、これは伊豆高原なんかの開発行為のときに一つの縛りがあって、この中の行為については決まっていることはあるんですが、先ほど壇上で私が言ったように、既存の建物を買って、そこに永住されている方ね。話をしますと、その方たちは開発行為のことを余り存じ上げてないんですよ。いや、開発行為のときにこういうことで、あなた方の身の回りは極力あなた方でやっていただくことになっているんですよと話をするんですが、冗談じゃないよ、おれは市県民税も払っているんだ、固定資産税も払っているんだ、しかも都市計画税だって払っているんだよと、こういうことを堂々と言われるんですよ。そうしたときに、我々が返す言葉がないですね。現実に、やっぱりいただいているんですから、市民と同じような待遇を与えなきゃならんでしょうということについてはこれから考えていかなきゃならないことですからと言って帰ってくるしかないんです。  そういう点で、この問題をきょうやらせていただいたんですけれども、私は市民と同じようにとは言わないけれども、そういったところに近づけるように。中には、その地内に住んでいる方もいらっしゃいますので、そのことに近づけるよう、そこの地内に住んでいる本人も希望していると私は思いますよ。だから、そういうこともなるべく考慮して、それが税の公平な使用だと私は考えておりますので、この点では、そういったことを前進していただくことをお願いしておきたいと思います。  最後の問題ですけれども、私は議員になって、ずっと亀石峠のトンネル、亀石峠のトンネルって、恐らく皆さんも耳にたこができたよ、もう飽きたよと言われるかもしれませんけれども、一番最初に県に行ったときに、おまえの言うようなトンネルの話はまだ伊東から来てないよということを言われたんですよ。いや、そんなことはない、僕は議会で言っているんだけれどもねと言った。このことも、私が一番最初に質問したときに言うようにね。では、当局は当時、そんなもの必要ないと思ったのかもしれませんよね。でも、あのときにやれば亀石トンネルを手がけたんですよ。あの当時は、たしか木部さんが建設大臣になる前から言っていたかな。私は建設大臣になってからも申し上げたはずです。恐らく亀石トンネルぐらい、建設大臣だったら、お小遣いを操作すればできますよ。建設大臣というのは、それぐらい権限を持っているわけですから、やってほしかったなと思うんですよ。あれさえあれば、恐らく伊豆半島というのはこういう孤島にならなかった。  私は、実は8月24日に、どういうことで電話をいただいたのかわからないんですけれども、いきなり伊東駅長から私のところへ、おにぎりを1,000個ばかり用意してくれと、こう電話が来たんです。ちょっと待ってくださいよと。うちで50個か100個つくってくれと言うなら、何とかなりますと。1,000個のおにぎりでは、ちょっと無理だと。だから、それは市に対応するように考えましょうということで、市の防災対策本部のほうにお願いして、市から駅に連絡をいただいたということで、駅のほうも何らかの形をとったということなんですけれども、そういう話を聞いたときに、本当に大変だと思ったんです。  先ほど伊東大仁線は通行どめになってなかったということなんですけれども、夜中1時半かな、うちへ着いたお客さんが、とめられましたということなんです。それで中伊豆を通って、修善寺からそこへ行ってくださいと指導されたと言うんです。そういうことで来たので、先ほど壇上で、そう言わせていただきました。  今、斉藤組加工場、伊東生コンの手前から上り車線開通を何とかやりましたよね。今度、あれから先、途中、墓地があるところか何かをずっと通って峠まで行くというと、あの間は、果たして左側に出すのか右に出すのかわからないです。この辺、ちょっとお伺いしたいんですが、左側の道をふやすとすると、あそこにまた切り立ちができて、山崩れの危険度合いというものが出てきませんか。やるためには、かなり広範囲に山を削って道路をつくらなければならないような状況になってくる。そうすると、そういうことでやっていて、安全な道路ができるのに何年くらいかかりますか。この点だけお伺いいたします。
    ◎市長(佃弘巳 君)あれは、今、あと5年かけてつくっていこうという計画にあるわけで、危険だということは、今の状態のほうがまだ危険な状態であるし、1車線つくるので、今のところは左側へと登坂車線をやって、カーブを曲がって、それが直線になっていったときから右側へとつくり、カーブをなるべく少なくしながら進めていく。それは橋梁を使ったりということでやっていきますもので、今よりも安全になってくると確信はしております。 ◆21番(伊東良平 君)大体の予想図は頭に浮かんで、人力車の製作所のほうの側がそういう道になっていくんじゃないかということでいると思うんですけれども、いずれにしても、我々がこうやっていろいろなことをお願いし、申し上げておることを前へ出していただく。極力事業を早くしていただくということをお願いしておきたいと思うんですが、決算の中で見ていると、これはどこでもそうだと思うんです。事業をやるというのは、人件費というのは非常にかかることはわかります。市長も経費を節約、いろいろなことを言われていますけれども、この決算の中で見ますと、人件費にかけている費用というのは物すごいものですね。先ほど健康づくりでかなり言いましたけれども、そこに消えている金が私はかなり大きなものだと思うんですよ。だから、この辺では市長と私とそんなに大きな差異はないと思うので、なるべく切り詰めながら、市民が多く益を得るような事業のほうに目を向けていただく、これが市民の目線だと思うんです。市長が提唱している市民の目線というのは、ここだと思うんです。そういうことを最後に申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○議長(佐藤一夫 君)以上で会派民政 伊東良平君の代表質問を終わります。  質問準備のため、暫時休憩いたします。                 午前11時42分休憩                 ───────────                 午前11時42分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、正風・興志会 久保谷廠司君の代表質問を許します。              〔19番 久保谷廠司君登壇、拍手〕 ◆19番(久保谷廠司 君)質問を始める前に、去る8月17日に逝去されました故杉山利郎前観光建設委員長の霊に対しまして、会派正風・興志会を代表いたしまして、謹んで追悼の意をささげます。  スポーツマンであり、伊東の恵まれた自然を生かし、健康保養地づくりや体育振興、スポーツ施設の整備を積極的に推進したあなたを失ったということは、哀惜の念ひとしおであります。伊東市のさらなる発展に大きく寄与し、なお一層飛躍されることを、地元住民はもとより、だれもが期待をいたしておりました。我が会派は同志として、故杉山利郎議員のご遺志を引き継ぎ、今後とも市民の負託にこたえてまいることをお誓いするとともに、霊にご報告し、ご冥福を心からお祈りいたします。  それでは、正風・興志会議員団を代表して、平成19年度決算並びに市長の政治姿勢について、通告に従い質問をいたします。  平成19年度予算を編成する当初の日本経済の論評では、日本経済は長い停滞のトンネルを抜け出し、ようやく正常な状態に戻りつつあり、バブル崩壊後の負の遺産を克服し、5年間回復基調が持続していることは意義深いとし、企業から家計へ、そして日本全体へと回復を広げ、政府と日本銀行はマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、物価安定のもとでの民間主導の持続的な成長のため一体となった取り組みを行う。これからの人口減少社会において、目指すべき成長は家計を基点とした好循環であり、消費者の視点から供給サイドの大胆な改革、消費革新が重要だとの報告をしております。  本市経済は、観光を基幹産業とする事業所が多く、観光業の回復には不確定要因があり、先行きが不透明な状況であり、景気の回復を実感できない状況でありました。このような状況下での本市平成19年度当初予算は、一般会計216億7,700万円、対前年度比6億4,720万円、前年比3.1%の前向き予算とし、特別会計の予算総額378億6,837万3,000円、前年比4.5%プラスとし、公営企業会計を加えた全会計の予算規模を661億1,816万8,000円としてスタートしたのであります。年度内に6回にわたる補正を行い、一般会計歳入決算額224億4,151万3,000円、対前年度伸び率はマイナス0.2%となり、一般会計歳出決算額は221億9,039万8,000円、対前年度伸び率はマイナス0.5%となり、歳入歳出差し引き額は2億5,111万5,000円であり、繰越明許による翌年度への繰越財源323万1,000円を差し引いた実質収支額は2億4,788万4,000円、前年度プラス32.2%となりました。  私は、本決算が市民の税負担を財源にして市民福祉の向上、潤いのあるまちづくりにどれだけの行政効果、経済効果をもたらしたものであるか、十分に検証してまいりたいと思います。これからの我が国は、中央政府から地方自治体へのさらなる税源移譲がより進んでいかない限り、地方自治体の財政の多くは国県支出金、交付金、地方債に依存せざるを得ず、地方自治体の自立性が失われる懸念があります。地方という自然的条件を生かした将来に夢と希望を託すまちづくりは、住民と行政が一体となって創設していかなければなりません。これらのことを、平成19年度決算においてどの程度進んでいるのかを伺ってまいります。  それでは、最初の質問であります。  1点目は、市税等の収納率の向上策について伺います。また、収入未済額、不納欠損額に対する方策についてどのように講じたかを伺うものであります。  本市の運営の基盤となすものは市税収入であります。市税をもとにして住民福祉向上に還元する仕組みになっている中では、市税収入はとても重要であります。収納率の向上は、税負担の公平性の観点からも行政が一体となって取り組まなければならないのであります。本市の収納率については、平成5年度に89.4%と高い水準にありましたが、平成12年度より80%台を割り込み、平成18年度は80.3%となり、やや回復傾向になっており、平成19年度においては81.3%となり、前年度より1ポイントよくなっております。収入未済額については27億634万8,000円となっており、使用料、手数料、他会計を合わせた収入未済額は46億1,107万6,000円の膨大な額となっております。不納欠損額については2億46万1,000円となっており、使用料、手数料、他会計を合わせた不納欠損額は3億3,020万3,000円となっております。  収納率の向上策については、平成18年度から5税目のコンビニ収納を実施すると同時に、納税相談や収納課職員を初めとして市税徴収に取り組んでいることや、徴収員の活用など、堅実に行っていることは承知をいたしておりますが、税負担の公平性はとても大切でありますので、さらなる収納率の向上を図るための施策を伺います。  また、収入未済額、不納欠損額については、その額の膨大さを含め、どのような対策を講じてきたのかを伺います。  次に、財政構造について伺います。  まず、歳入の構造について伺います。自主財源は、地方自治体の自主性と安定性を確保するための重要な財源であります。自主財源には市税、分担金、負担金、使用料、手数料、財産収入、繰入金等がありますが、大半は市税であります。依存財源は、国・県の意思により定められた額を交付されたり割り当てられたりする収入であり、地方交付税、国県支出金、地方債などがあります。歳入構造における自主財源の多寡は財政基盤の安定性、行政活動の自立性を強固なものとします。自主財源の歳入における増大策を伺います。  次に、歳出の構成について伺います。消費的経費には人件費、物件費、扶助費、補助費等があります。消費的経費は、地方自治体が使命としている住民福祉の向上を目的として進めるための手段として必要な費用であります。消費的経費を極力抑えて投資的経費を捻出することが、さきの目的にかなうこととなりますので、その他の経費を含め、歳出削減を図る施策を伺います。また、本市の財政規模をどの程度が適正と考えておられるのかもお伺いします。  次に、市債について伺います。  市債の発行については18億7,774万2,000円で、前年度に比べ1.1%、2,075万8,000円のマイナスとなっております。市債の活用については、市民福祉の向上、観光振興対策、少子高齢化社会への対応や多くの市民要望などの実現のためには、市債の活用は必要不可欠となっているのは承知をいたしております。しかしながら、市債の借り入れは元利償還金である公債費を増嵩させ、後年度の財政負担を生じさせるものとなります。平成19年度末の一般会計市債現在高251億5,987万5,000円、また、他会計を合計した現在高158億2,948万2,000円についての今後の推移についてお伺いします。  次に、財政調整基金など基金について伺います。  自治体の財政は単年度主義となっているのはご承知のとおりであります。しかしながら、財政は過去から始まって将来へと永久に続くものであります。そこで、単年度主義の弊を捨てて長期的な視野に立った財政運営を行うことはとても重要であります。年度間の調整財源を留保し、効率的な使用を図るために基金制度が設けられているのは承知をいたしております。突然起こった災害の経費、歳入減少を補てんする財源、緊急に実施を要する大規模な建設事業の経費、その他やむを得ない理由により生じた経費の財源等に充てるように定められています。  本市においては、平成4年度の財政調整基金55億9,800万円余の基金から平成17年度の基金4,000万円へと激減をいたしており、その間の伊東市財政の厳しさを読み取ることができるのであります。平成19年度末基金においては、財政調整基金2億3,859万2,000円を初め、総額25億4,566万1,000円となっております。過度の基金積み立ては不要ですが、基金の適度な残高は必要と考えますが、財政調整基金を初めとする基金についての考え方を伺います。  次に、市長の政治姿勢について、以下伺います。  1点目は、6市6首長会議、通称伊豆半島サミットの現在の位置づけ並びに今後の運営について伺います。  平成18年7月に設立された通称伊豆半島サミットは、本市、三島市、熱海市、下田市、伊豆市、伊豆の国市6市と東伊豆、河津、南伊豆、松崎、西伊豆、函南で構成されております。伊豆半島サミットの課題は、地域連携の推進、地域課題の解決等、伊豆半島の市、の共通するさまざまな行政課題について、首長が一堂に会して話し合い、その解決に向け相互に協力し合うことで伊豆半島の活性化を図るものであり、伊豆半島は一つとの考えのもと、広域連携をしていくとしております。  市長は常々、伊豆はすばらしいところが点在している、これは何とか結びつけていきたい、伊豆を何とか一つのテーマパークにしたいと抱負を述べられていますが、今後の伊豆半島サミットがどのように運営されていくのか伺います。  2点目は、単年度黒字を2年連続してなし遂げた競輪事業の今後について伺います。  自転車競技法において、競輪事業は地方財政の健全化に資するとの目的で遂行され、昭和25年開設以来、一般会計に246億7,000万円余もの繰り出しをいたしております。繰り出された財源は社会資本整備財源として、住民に必要な道路、社会福祉施設、学校などに有効に活用されてきたのであります。平成10年度以降の競輪事業は、経済不況やスポーツ、娯楽の多様化により、その存在が極めて厳しい環境になり、収益事業としての使命にこたえられなくなっているのであります。  このような環境下になってきた要因には、前述した以外にも高額な選手賞金及び手当、日本自転車振興協会への交付金、借上場としての特殊な環境などが挙げられるのであります。大変厳しい環境下にある競輪事業ではありますが、明るい傾向が見えてきたのも事実であります。平成17年度末での累積赤字7億5,400万円余を平成18年度末6億1,740万円余とし、平成19年度末5億9,810万円余と、着実に累積赤字を減少させてきております。こうした回復傾向は、市民にとっても大変安心する材料ではありますが、今後の推移をどのように考えておられるのかを伺います。  伊東温泉競輪事業がもたらすという本市経済に及ぼすその影響は、真水で13億1,700万円余、経済波及効果は20億円になるとも試算されております。また、競輪事業は雇用対策事業としても十分価値あるものであり、存続は当然と考えております。市長は競輪事業の構造改革を積極的に進めていくため精力的に行動を起こしており、そのご努力には敬意をあらわすものであります。今後の競輪事業の展望について伺います。  3点目の質問は、平成25年度開設されるとする新市民病院について伺います。  平成13年3月開院の現市民病院は、国立伊東温泉病院を譲り受ける形で数度の改修を重ねて本日に至っております。ここ数年、入院・外来患者数は多少減少しているものの、市民より一定の評価を得ているものと思われます。この7年余の間にもさまざまな医療体制の改正の中、また医師確保の問題で、市長にとってはとても大変な病院運営であり、そのご労苦には感謝を申し上げるものであり、一定の解決をしてまいったことは評価できるものであります。  現病院の老朽化、狭隘な敷地等の問題を解決するために新市民病院を創設するとの考え方に、多くの市民から期待が寄せられております。しかし、一方では、現在の社会状況や医療提供体制などの諸制度の大きな変化の中での事業遂行を心配する声もありますが、私は、これからの本市の保健、医療、福祉サービスの総合的な提供をするためには、新市民病院建設は進めていかなければならない事業だと考えております。新市民病院建設は、本市医療の充実の具体化に必要な施策であります。新市民病院建設についての考えを伺います。  最後の質問に入ります。必ず来ると言われる新型インフルエンザに対する保健医療対策について伺います。  新型インフルエンザは、鳥インフルエンザの小変異により毎年少しずつ違った形のウイルスになり流行を引き起こし、数年から数十年に大変異を起こし新型インフルエンザを出現させ、そのたびに世界的な大流行を起こしています。日本においては、平成16年1月、79年ぶりに高病原性鳥インフルエンザの発生が確認され、人への感染も確認されております。また、アジア各国においては、高病原性鳥インフルエンザの人への感染は鎮静化しておらず、WHOは新型インフルエンザ出現について、その可能性はかつてないほど高まっていると警告しております。WHOの推定では、世界で数億人の発病者と、最悪の場合、1,000万人から1億人までの死者が出るとしております。また、国内で発生となると、厚生労働省の推定によりますと、その患者数は人口の25%、約3,000万人、死者数は最大で64万人程度とされております。前段で述べたような未曾有の事態が近未来に起こるとされる新型インフルエンザ医療対策は早急に策定しなければならないと考えます。市長の見解を伺います。  以上で壇上での質問は終わります。ありがとうございます。(拍手) ○議長(佐藤一夫 君)昼食のため、午後1時5分まで休憩いたします。                 午後 0時 1分休憩                 ───────────                 午後 1時 5分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。                〔市長 佃 弘巳君登壇〕 ◎市長(佃弘巳 君)19番 久保谷議員にお答えをいたします。  初めに、平成19年度決算を踏まえ、市税等の収納額の向上策についてであります。  特に市税は、本市の財源の根幹をなすものであります。収納率の向上策につきましては、現在は口座振替や、新たにコンビニ収納のさらなる利用を促進し、また新たな滞納が発生しないよう、現年度の滞納者を対象にした夜間の臨戸訪問や電話催告、滞納者に対し財産調査を行い、差し押さえ処分等を実施するなど、各種の滞納整理を図ってきておるところであります。また、この滞納というものに対しては言いにくい場面もあるわけでありますが、その人たちに対しても、滞納をしておるので、納めやすいように相談した中でしっかりと納めていただくようにということで、私みずからも、そのような収納率の向上に努めておるところであります。  次に、平成19年度における一般会計の収入未済額ですが、市税と使用料を合わせますと27億8,400万円となっており、主なものといたしましては、市税が27億600万円、保育料が2,500万円、住宅使用料が4,900万円になっております。これらの収入未済額の縮減のため、納付困難な納税者には、きめ細かな納税相談や分納の促進を行うとともに、徴収員の活用などにより、納税者との早目の面談を心がけておるところであります。  さらに、不納欠損額におきましては、平成19年度の一般会計では2億168万円で、前年度に比べて3,093万円、13.3%減少しておりますが、今後とも滞納者の財産、生活状況及び所在等の調査を行い、収納に向け努力する中で、地方税法の規定に基づいて不納欠損の適正な執行に努めてまいります。  次に、本市の財政構造についてであります。  本市の財政構造を歳入、歳出の両面から分析いたしますと、まず、本市の平成19年度普通会計決算における歳入では、市税を中心とした自主財源が63.7%、地方交付税などの依存財源が36.3%となっております。平成18年度決算との比較では、自主財源比率は前年度より5.1%、6億8,963万8,000円増加しております。これからも収納率の向上等による市税の一層の増収に努めてまいります。  一方、歳出におきましては、人件費、扶助費、公債費の合計である義務的経費の比率が58.1%、普通建設事業を中心とした投資的経費の比率が7.4%となっております。平成18年度決算に基づく義務的経費の比率の比較では、人件費は7,824万3,000円減額しているものの、扶助費、公債費が増額をしてきておるわけであります。これからも人件費を中心とした義務的経費の削減に取り組んでまいりたいと考えております。  また、本市の適正な財政規模についてでありますが、税収を初めとした歳入から考えますと、大規模な建設等の事業がない場合、現在程度の財政規模が適正であると考えております。  次に、市債についてであります。  本市の普通会計における19年度末の市債残高は、ご承知のように255億9,835万2,000円で、前年度と比べて2億7,621万5,000円減少しておりますが、これは起債の発行額を、公債費の元金償還金以下に抑えたことにより減少してくるものであります。今後も取り組む事業を厳選することにより、起債発行額を元金償還金以下とする財政運営に努めるとともに、市債の残高を抑制しながら、新病院の建設に対する繰出金などの支出に耐え得る財政構造を構築してまいりたいと考えております。  また、平成13年度から19年度に借り入れた臨時財政対策債の未償還額が50億円を超えておりますが、臨時財政対策債は普通交付税の振りかえ措置であり、元利償還金の全額が基準財政需要額に算入されるとともに、一般財源として活用できるものであります。今後も市債残高の推移を見ながら、適正な借り入れについて検討してまいりたいと考えております。  次に、財政調整基金などの基金についてであります。  本市の一般会計における基金の現在高は、財政調整基金においては、私が就任したときには4,192万円であったわけでありますが、19年度末では2億3,859万2,000円、その他特定目的基金が平成19年度末で14億265万円で、合わせて現在は16億4,124万2,000円となっております。前年度と比べましても1億5,012万4,000円増加しておりますが、これは財政調整基金及び医療施設設置基金に積み立てを行ったことにより、大きく増額をしたわけであります。今後の積み立てにつきましては、新病院の建設を目指して医療施設設置基金を積み立てていくのと同時に、財政調整金についても積極的な積み立てを行ってまいりたいと考えております。  特に伊東医療施設設置基金におきましては、市民の方々からも大変多くの寄附をいただいておるところであります。また、財政調整基金は、近年の国が主導した景気対策のための建設事業の財源確保や、市税の大幅な減少による財源不足に対応するために取り崩しを行い、平成16年度末には4,192万7,000万円まで減少したものであります。私といたしましては、少なくとも予算の5%程度、10億円を上回る現在高を目標に積み立てを進めていきたいと考えております。  次に、6市6首長会議の現在の位置づけ並びに今後の運営についてであります。  この会議は、伊豆半島内の市、の共通するさまざまな行政課題について、伊豆地域が一体となって、その解決に向け相互に協力し合うことを目的として、各首長に提案して平成18年7月に設立され、当初から私が言い出しっぺということで会長を務めております。これまで5回の首長会議を開催して、県への要望や富士山静岡空港の開港への対応や消防組織の広域化など、伊豆半島に共通した課題について協議し、地域連携の推進を図るとともに、知事や副知事との懇談を通じ、県との連携も強化してきておるところであります。また、知事におかれましても、この伊豆半島6市6サミットを模範にした中で、静岡県各地域でこの首長サミット開催を県が主導で進めてきておるところであり、先進的な事例になっておるわけであります。  現在、地方公共団体を取り巻く環境は、地方分権改革の推進による地方への税源移譲や権限移譲などの制度改正や、国の最重要課題である地方再生のための総合的な戦略を取りまとめた地方再生戦略が示されるなど、急速に地方の時代へと変化する中、地方には、みずから考え実行する自立が求められております。今後、伊豆半島は一つの地域であるとの共通認識を持つ中で情報交換、交流、連携を深め、結束して地域の活性化、伊豆半島の発展に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、単年度黒字を2年連続してなし遂げた競輪事業の今後についてであります。  ご存じのように、平成19年度は前年度に引き続いて1,900万円余りの黒字決算となり、繰上充用金を約5億9,816万円に減額することができたわけであります。このことについては、臨時従事員や競輪事業関係者の伊東温泉競輪存続に向けた大変熱い情熱、また深いご理解、ご協力のもと、基本賃金の引き下げや退職不補充、競輪事業課職員数の減などの事務改善を行うとともに、年間200日を超える場外発売を積極的に引き受けて、特別競輪などの全レース併用発売など、収益性が高い発売方法を採用して場外発売協力金収入の増収を図ってきたことや、映像の拡大化や投票所周辺の風防設備などの場内環境整備に努めたこと、また、12レース制対応の薄暮照明を施設会社に設置要望し、車券売り上げ増を図るなど、他場に先駆けた改善策を実施してきた結果であります。  また、構造改革においても、財団法人JKA交付金の還付金制度が平成19年度から5年間の時限立法で成立したこと、赤字要因のFⅡ開催の4節削減が実現したことなど、私が先頭に立って活動した成果も着実にあらわれてきております。売り上げ向上策としては、来場ファンへの7賭式の発売方式に加えて、新規ファンを獲得するチャリロトの導入やインターネット利用の重勝式投票の早期導入など、ファンサービスの充実にも努めてまいります。  今後、他場の施行者とも連携して、伊東温泉競輪存続に向けて積極的に財団法人JKA交付金の目的外である2号交付金の廃止を要請するなど、納付額そのものの削減や選手賞金制度の見直し等、構造改革の推進を国に要望するとともに、さらなる経費削減を図って繰上充用金の早期の解消を目指すとともに、健全なる伊東温泉競輪場の整備に努めていく所存であります。  次に、新病院建設についてであります。  平成13年3月に市立伊東市民病院を開院して以来、社団法人地域医療振興協会には、今までの6診療科に加えて5科の増設や24時間365日の第二次救急医療の実施など、本市の医療の充実のため、重要な役割を担っていただいております。全国的に医師不足が叫ばれる中、多くの公立病院は、経営の悪化や医師不足等に直面しており、大変経営難で苦しく、病院によっては診療科の閉鎖にとどまらず、経営の悪化に伴い、病院を閉鎖しなければならないという状況も出てきておるわけであります。  このような中、市立伊東市民病院においては、産婦人科医師が不足する事態に対する医師の確保や安定的な病院経営など、直営の公立病院と比べて、指定管理者制度による運営のメリットが得られたものと理解をしております。  新病院につきましては、よりよい医療を提供することができる機能を整備し、市民の医療ニーズにこたえることがなるべくできる病院としていくために、指定管理者による運営のメリットを踏まえ、できる限り早く新病院の指定管理者の選定を行い、指定管理者と連携して医療スタッフの確保に努めるとともに、建設経費の後年度負担の軽減にも努め、平成25年度の開院を目指して進めていきたいと考えております。  次に、新型インフルエンザに対する保健医療対策についてであります。  新型インフルエンザ発生に伴う県内の想定患者は最大約70万人と予想されており、発症時の対策につきましては、国の指針に基づき、静岡県では静岡県新型インフルエンザ保健医療対策行動計画を策定し、喫緊の課題として取り組んでおるところであります。本年1月には、熱海保健所の主催で、医療関係者を対象に新型インフルエンザの説明会や医療専門家会議が開催され、伊東市医師会、薬剤師会、市民病院のほか、本市関係部局の職員も出席して、発症した際の対応について協議をいたしております。県の行動計画によりますと、発症時の社会活動の制限要請などについては、県により行うとされていることから、本市といたしましては、熱海保健所との連携を密にした中で取り組んでいくこととなります。万一、本市におきまして緊急事態が発生した場合には、県の役割分担のもと、市民の方々はもとより、観光客の方々の安全確保に強い危機管理意識を持って対応してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆19番(久保谷廠司 君)正直なことを申し上げまして、今、市長のほうからの説明が大変短くて私は助かっております。でも、要点はちゃんと答弁されていますので、これから少しずつ細かい部分について質問していきたいと思います。  1番と2番がありますが、まず、私は市長の政治姿勢についてから先にお話をさせていただきたいと思います。先ほども私が壇上で言ったように、伊豆半島サミットというのは、伊豆半島が今まで一つ一つだったと。それが一つにして、これは合併ありきではなくして、広域連携でやっていこうということで効率化を図る。そして、市長がみずから言っているように、伊豆はすばらしいところだ、景勝地が多いよと。それが一つ一つやっているからおかしいんだと。だから、一つ一つを連携させてやっていく。そういった面が重要じゃないかというお話も観光施策の中でお話ししていますよね。  そういった中で、先ほどの午前中の質問で、自分としては、こういう認識の方もいらっしゃるのかという思いをしたわけなんですが、それは、この伊東において城ヶ崎海岸というのは、私は、市民の多くの方がすばらしいところだ、こんなところはないよという思いがあると思っていたんですよね。ところが、あの景観を見ても涙も流さないという発言があったということは、これはその人の見識ですから、私はその人を非難するつもりはありませんが、非常に残念だと。褒めるべき景勝地を侮蔑するような言葉が出たということは、私は非常に憤りを感じていますよ。私は、まだその方と話をしてないからわからないけれども、その見識でいるということで、これはこれでしようがないのかなと思うけれども、やはり伊東にとっては、来遊客が200万人以上来ていただいているというこの城ヶ崎海岸をみんなで守って、そして、みんなでいいところだと宣伝していくべきだと思っていますから、そのことについて本当に憤りを感じています。  そこで、これは市長に答弁を求めるつもりはないわけですが……(発言する者あり)市長に答弁させても大変だろうから。それはそれとして、いつも市長は、伊豆はすばらしいところだよと。伊豆の各地にいろいろな景勝地があると。一つ一つを一つのもので連携させて、伊豆半島の6市6がみんなよくなりたいよという思いで伊豆半島サミットをつくったという思いはわかりました。  それで具体的な策として、各6市6の出してきた、例えば、伊東ですと、さっき言った城ヶ崎もそうでしょうし、ほかのところへ行けば恋人岬、いろいろなところがあります。そういったところを具体的に一つの提案としてやっていっているのかなというのはちょっと見えないんですよ。そこいらがあればお話しいただきたいなと思います。 ◎市長(佃弘巳 君)まず、つくるときに合併問題と観光問題は切り離していこうという中で、各市町が連携できるものの共有の財産を生かしていこうということで、これはスタートしたわけであります。今までそういう会議はなかった、また市ととの連携もなかった中で、いろいろな課題を一つずつ解決していこうということで、伊豆は一つというものをテーマにうたっている中、観光振興においても花街道とか、またJR、県に対しましても、伊豆半島の共有するすばらしいものを協力体制をして、これからみずからの地域はみずからがしっかり自主性を持って進めていく。それにおいては、これだけすばらしいものがある中で、自信を持って各地域が連携していけば、さらなる伊豆の発展にもつながっていくし、これは経済にも波及をしてくる。そういうことで、この伊豆半島サミットを声をかけさせていただいたわけであります。  任期も2年間ということであって、この6月に任期が来たわけでありますが、どうしても私にやれということで、私もはっきり言って嫌々ながら引き受けたわけであります。こういうものはいろいろな人たちが変わりばんこに物事を経験する中で新しい角度から見ていかなければ、時代の流れが早い中で進んでいく、そういうものに対応するようにしていこうよということであったわけでありますが、国・県とのつながりによって、伊東の市長、もう一回やれよという全員の賛同を得られて今回も会長についたわけであります。これも先ほど壇上で述べましたが、石川知事も、このサミットは大変すばらしいということで、今、静岡県も各地域で連帯感を持って首長サミットを進めておるわけであります。特に合併問題が騒がれている中で、今、下田、賀茂地域が合併協議会を設置しておるわけでありますし、そこらはなるべく刺激をしないようにし、我々も協力ができるものは協力もしていこう、また、これからは行政的に研究会を立ち上げた中で事務事業の統制、経費の削減にも努めていこうということで、伊豆半島サミットもいろいろな面で効果が出つつあるとも認識をしておるわけであります。  以上です。 ◆19番(久保谷廠司 君)今、市長のほうから、伊豆半島サミットについて熱意を持って語られたわけなんですが、2年やって、あと2年、また継続して会長職につくということであります。このことについては後で少し述べさせてもらいたい部分があるから、そのときに申し上げますが、いずれにしても、伊豆地域という中で、伊東だけが突出してよくなっても全体の効果って、ないわけですよね。やっぱり全体がよくなって、初めてその地域地域がよくなるという観点は私も同じです。ですから、ぜひ伊豆半島を活性化して、そして伊豆半島にいた6市6がよかったと。そういうような施策を、ぜひ国・県との関係を深めながら進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  それでは、次に競輪事業についてお伺いをいたします。競輪事業につきましては、私は常々、赤字でも継続すべき事業だということで何回もお話をさせていただいておりますが、本音はやはり赤字じゃなくして、収益事業としてのちゃんとした形をとって、その中で運営していくことが当然いいわけですから、そのことについて、だんだん明るい兆しが見えてきたな、こんな思いでいるわけですが、確かに先ほど市長が言われたように、平成17年度末に7億5,400万円ですか。そういった赤字がある中で、平成19年度末で5億9,800万円。これは大変な数字になってきているわけですね。  というのは、市長がるる述べられたように、構造改革、例えばJKAへの交付金であるとか、選手賞金の見直しだとか、そういったものがそんなに進んでない中でこれだけのことをやったということは、臨時従事員を初めとする多くの関係者の方々のご努力だと私は思っております。特にこの19年度末に黒字を出したということは、19年度というのは、たしか東王座戦の後で賞金が1号から3号になったということで、これで年間で約1億7,000万円ぐらいの負担増になるよという話を聞いた中でこの数字を出したということは、私は本当に評価するものです。ですから、この状況の中では、私は、もう一息つけるという意味じゃないですが、今後は累積赤字が早く減っていただければ、これこそ、今、伊東市は財政の面でもよくなってきているとはいっても、市税なんかでも、新しい税を賦課するなんていうことはできないわけですよ。新しい税金をなんて、市民にこれ以上の負担をかけることはできないということで、この競輪事業が以前に一般会計へ246億円繰り出していった。その状況が戻れば、これは伊東市にとって大きな財源になるわけですよ。自主財源の大きなもとになるわけですね。ですから、ぜひ早く競輪事業をやっていただきたい、赤字を解消していただきたいということはお願いするわけなんですが、これもやはりある程度の年月が必要だということも理解しています。  そうした中で、私は個人的には、今まで246億7,000万円の一般会計の繰り出しをしているという競輪事業ですね。正直なこと言って、一般会計で一括で面倒を見ちゃってチャラにしちゃおうということもできるわけですよね。それは私個人じゃないですよ。議会も、みんなが認めてくれればという話ですが、今、一般会計でそれだけのものを見ることが可能でないということも私はよく承知しています。しかし、何かうまい方法はないかなと。短期で赤字を何とかできる、そういった方策があれば、ちょっと教えていただきたいなと思うわけです。  これをなぜ考えたかといいますと、来年度から連結実質赤字比率ですか。競輪事業の6億円近い赤字がその数値の中でどの程度のものを占めるかというのも、私は計算してないものですから、その辺のことを含めてお答えできますか。 ◎市長(佃弘巳 君)繰上充用の関係の5億9,000万円を減らすことはすぐにできるわけであります。それは管理委託をしていて、そこから契約金をもらったり、そういうことをすれば5億9,000万円はすぐ消えてしまうわけでありますが、そういう中で、今度は雇用対象とか、いろいろな問題が出てくるわけであります。そこらを私は守っていかなければならない義務がある。これは、やはり今までこれに携わった方々が大変な努力をしてきておるわけであります。それにおきまして、ただただこの繰上充用5億9,816万円をすぐに削るということでなくて、繰上充用金は長年積み重ねてきたわけであります。やはり携わる人たちの生活給もしっかりと視野に入れた中で、利益が上がったときにはまた還付をすると言いながら、繰上充用金を少しずつ返していく。そういうふうにした中で物事を進めていかなかったら、ばさばさ物事をやっていくのと――物事に携わる人たちの理解をいただく中で段階的に物事を進めていく。そういうふうにして働く意欲、また、関係する諸団体の方々との連携を密にした中でよりよい方策を進めていくには、まず現場というのは大変苦労もして、これ以上はできないような状況も続いてきておるわけであります。  特に従事員の方々の、最高賃金のときと比べたら、今50%ぐらいにもなってきておる。でも、伊東市に対する経済的波及効果は13億円からあるわけでありますし、この5億9,000万円が、とやかく、どうだこうだということを、私も就任したときには、よく議会で競輪の存続とか何とか言われていたわけでありますが、今、久しぶりに久保谷議員が競輪問題を質問したわけであります。この問題においては、これからも国、また日本自転車競技会、選手会に対しても、言うべきものはしっかりと47競輪場の先頭に立って、これから私はさらに拍車をかけて物事を進めていかなければならないとも考えておるわけであります。そこらの改善策もどのようにしていくかというのは、いろいろと創意工夫する中で、競輪というものはしっかりした道筋さえつければ、これだけの雇用の場の確保、また、市内の経済的な波及効果。また、民間からいただいております固定資産税、法人市民税を考えたときには、1億円ぐらいのお金は入ってきておるわけであります。大局から物事を見た中で、この競輪というのは、私はしっかりと守っていくというふうに考えております。 ◎財政課長(若山克 君)健全化判断比率の中の連結実質赤字比率において、競輪事業特別会計の赤字がどのような比率を占めているかというお尋ねですけれども、先日、市報第5号のところでご説明申し上げましたとおり、平成19年度の決算の数値で申し上げますと、競輪事業特別会計の5億9,816万3,000円の赤字を加えましても、すべての会計の黒字が20億8,185万2,000円ございます。逆に申し上げれば、競輪の赤字を上回る26億円何がしの黒字が出ているという状況でございます。  以上でございます。 ◆19番(久保谷廠司 君)今、市長からいろいろお話をいただいて、私も乱暴な言い方をしたわけで、やはり繰上充用をこれだけ行ってきた事業ですから、返すときにはちゃんとしたもので返していかなきゃいけないという思いは同じなんですよね。しかし、先ほど言ったように、この競輪事業で大変なご苦労をなさった方々は大勢いるわけですよね。というのも、制度改革がない中で2年間の単年度黒字を起こしたということは、それは職員の人数も減らしました。従事員さんも、14年に336人程度いた方が19年度では183人と大幅に減っているという事実。それと、先ほど市長もお話ししましたが、従事員さんの基本料金も、平成14年度に13%、15年度15%、16年度14%、17年度14%と削って、一番最初の時点での数値からいくと、45%から50%という金額になっているわけですよね。これから多分何年か後には、そういうのは是正されますからね。競輪事業が黒字になってきますから大丈夫だということはあっても、やはり市長が常々言うように、働く人たちの意欲を持たせるためにある程度のことを示唆していかないと、働く意欲というのが下がると思うんですよ。この間も市長が競輪従事員さんの仕事着、要するに制服を新しくしたということで、従事員の皆さんは大変喜んでいるという事実もあるわけで、やはり働く方々の意欲、ちゃんと水準を保てるような施策というのもこれからやっていかなきゃいけないんじゃないかなという思いがあります。  それと、私が先ほど赤字でもやるべきだということを申し上げたのを市長がいみじくも言っていただきましたが、固定資産税であるとか法人市民税が1億円ぐらい入っているよと。私はその数字を持っていたから、1億円ぐらいの赤字だって、いいじゃないかなんて乱暴なことをずっと言ってきたわけなんですが、これが乱暴でないということもここである程度わかったわけですよね。  そんな中で、これから伊東市においては、競輪事業が本当に新たな財源を生む事業として、とても大切な事業になってくると思うんです。ですから、そのことを踏まえたいろいろな施策というものをこれからやっていかなきゃいけないと思うし、競輪事業の本市への経済波及効果は、先ほど市長は13億円と言ったけれども、20億円ぐらいあるよという数値も示されているわけで、そこいらを含めると、この経済不況の中、伊東市においては、雇用対策だとか失業対策なんていうものに対する経費は多分計上されてないと思うんですよ。やはりそういった面では、市長が言われたように、この事業をぜひ進めて、構造改革が進めば絶対黒字になって、従事員の皆さん、それから関係したいろいろな人たちにも、今までご苦労をかけた分をある程度返せる、そんな気持ちを市長があればお話ししていただきたいのと、先ほども言ったように、失業対策とか雇用対策に伊東市はどれほどの予算を持っているか、その辺もお聞かせいただけますか。 ◎市長(佃弘巳 君)確かに競輪は表で見ているのと中で見るのは全然違うわけであります。特に私も市長に就任してから、胃カメラで胃の中を見ているような中で、一つずつうみを整理していかなければならないわけで、言うはやすし、やるはがたしであるわけであります。これだけの構造改革は、今、47の競輪場で、本当に伊東温泉競輪のおつき合いをしていただいておる方々、これは伊東の職員もそうですし、従事員の方々もそうですが、みずからのお金を使って、各場との親睦を深める中で交流を深めておるわけであります。くだらないような、タクシー券を使って、どこかへ行ったなんていうことを言っている人もいたわけでありますが、そういうことを言うこと自体、私は失礼に当たると思っております。そういうのもしっかりと人をつけるべきだと。一生懸命やっておる人たちにすると、そういうものに対しては本当に腹が立つような、やはり自分たちがしっかりとやっておる自信を持って物事を進めているわけであります。この情熱というもの、熱意というものをいつまでも持続していくかというのは、あらゆる人たちが協力して、みんなで一致団結して、この競輪事業というものを見守った中で助け合っていくかというようなものが大事であるわけであります。  競輪というものにおいては、全国の施行者の中でも私が一番明るい、また内容もよく知っている。自覚はしております。この内容においては、どこへ行っても引けはとらないわけで、国へ行っても、またJKAへ行っても、どこへ行っても議論して、その人たちの立場をよく考えた中で物事の改革をして今日の成果も出てきておるということは、関係各位に対しても心からご理解をいただいておる感謝と、また、これからも先頭に立って進めていきたいと考えておるわけであります。
    観光経済部長(肥田義則 君)雇用対策で市がどれだけ経費をかけられるかとの関係なんですけれども、雇用の安定とか雇用機会の創出ということで約2,600万円ほどかけております。  以上です。 ◆19番(久保谷廠司 君)今、観光経済部長から2,600万円という金額を示されたけれども、私には、それがどこにあるのかわからなかったというわけなんです。いずれにしても、今の市長の発言の中で、競輪をやめないということで、競輪をやめると、競輪をやめたときの後始末はすごい数字になるということでちょっと聞いた話ですから、それはそれとして、競輪を存続していく以上、その数値はないけれども、伊東市って、雇用対策はその程度の金額になるんですか。そこは私もびっくりしました。それはそれで結構です。  それでは、次に進めさせていただきます。市民病院のことについて、市長の政治姿勢ということでお聞きをしているわけですが、この市民病院、先ほど議論の中でも後年度負担であるとか、それから今のような医療制度とか、医師確保の中でどうなんだよという疑問の声も上がりました。それは確かにそのとおりだと思うんですが、財政当局もその辺はちゃんとしていると思いますし、正直なことを言えば、熱海市さんを怒るわけではないけれども、庁舎をやりますよといって公募して全部やったら、今度は市長がやめます、凍結しますなんて、そんな状況になっている場面もあるので、そこいらをちょっと心配したわけです。伊東の市長さんは、そんなことはないと私は思っています。  いずれにしても、きょうの地元新聞で市民らの要望ということで、私の調べたのは18年度まででしたけれども、要するに19年度末で9,800万円の寄附金が入っている。これはやっぱり市民の皆さん方の病院に対する希望が大きいということですよね。確かにこれから建設地を含めて、それから、市長もさっき言われたように、指定管理者を決めて病院経営をやっていくんだということでお話をされました。確かにこうやっていつも見るんですけれども、公立病院の中で銚子市立総合病院は閉じるというような、こういう公立病院に対する風当たりというのは非常に強いですよね。私、これをよく見てみると、この原因は何かなというと、全部、俗に言う公設公営なんですよ。公設公営でやってきた公立病院というのは大体だめですね。要するに国立病院から伊東市民病院に移譲を受けたとき、そういう議論もありました。確かに公設公営でやるべきだ、そういうことを高らかに言っている方々もいらっしゃいましたが、そのとき、俗に言う公設民営、今の形にした結果が伊東市にとっては非常によかったと。政治というのは、いつも市長が言うように結果を論ずるんですから、この点では私はよかったなと思っています。  国のほうの医療制度改革の中で、特に新医師臨床研修制度が2004年度に、今までは義務化されていなかったものを今度は義務化しちゃったと。要するに国立病院がみんな医師の引き揚げ。今までは、そういう人たちをある程度戦力としてやっていたものが、医師の臨床研修が義務化されちゃったことで引き揚げが起こったわけで、今、国は慌てて医師の確保をするためにいろいろなことをやっていくと言っていますが、確かに伊東市民病院においても、少なくとも言われたように、産婦人科医であるとか、整形外科医であるとか、足りないといったときに、市長が、そのときはいろいろ奔走されて医師の確保をしたということもお聞きしています。ただ、これから25年に開設するまでに、そこいらがちゃんとしたものにしていかないと、やはり病院にとっても大変なことになるのかなという思いがあるわけで、その辺のことについて、市長がもしお答えできればしていただきたいなと、こんなふうに思います。 ◎市長(佃弘巳 君)今、臨床医制度が東京の大学等へと医師の導入というか、そういうところへと入ってきておるわけであります。静岡県の場合には、臨床医制度は浜松医大ができるわけであります。今、全国的に医師不足が言われておるわけでありますが、伊東市民病院は5年後に開院するとき、医師の確保は、私は今の国・県の動きを見ていて絶対に大丈夫だと。また、財政的にも大丈夫だという自信を持っているからゴーサインを出していこうということで、これを進めながら、途中で国の法改正もありますので、そこらも柔軟な対応をし、放射線治療もできるようなすばらしい伊東市民病院をつくっていかなければならないという中、これからもいろいろな情報を的確にする中で厚生労働省、総務省とも連携を密にして新病院の建設に向かっていくわけであります。5年後の開院においては、そういう心配というのはほとんどないと私は考えております。 ◆19番(久保谷廠司 君)今、市長のほうから明快に大丈夫だというご発言を受けて、先ほどから財源の問題であるとか、いろいろな問題があるけれども、私は、それも大丈夫だなという思いがします。市民に愛され、そして市民のニーズに合った病院をつくるという答えですから、ぜひその辺を考慮して進んでいただきたい、このように思います。  次に、4番目の質問で新型インフルエンザ医療対策。正直なことを言って、伊東市はこの対策に対する素案はあるのかな。でも、できてないんじゃないかという思いでやったわけなんですが、静岡空港が来年開港ということになりますと、先ほども壇上で述べたように東アジア、特にアジア圏の方々が多くいらっしゃいますが、そうなったとき、空港でとめられればいいけれども、伊東市の場合、観光地ですから、そういう方が流入してくる可能性がありますね。そうすると、やっぱりこれは大変大きな問題になると思って、私はここでお話をさせていただいたわけなんです。  確かに先ほど熱海保健所、これは保健所が中心になってやっているということは私も承知しております。その中では、やはり北海道はいろいろな鳥が飛んでくる地域ですから、小樽市保健所の医療対策を見させていただいたんですけれども、微にわたり書いてあるんですよね。これはすごいなと思って、そして私は、やっぱり伊東市も観光地である以上、7万5,000人の市民ですけれども、基本的には観光客が入ってきますと10万人都市だよというお話もあるし、そこいらを含めて、これは絶対にやらなきゃいけない、行政と市民が一体となって取り組むべきだということで提起をさせていただいたんです。  この中で一番問題なのは、鳥インフルエンザが新型インフルエンザになって、これがどんどん変わっていくと、今、タミフルとか言っていますけれども、それに対する予防薬が効くか効かないかというのは、そのときになってみないと、ほとんどわからないらしいですよ。そうしますと、このときに一番大事なのは何かということになってくる。これは先ほども市長が、社会活動を停止させるとかと言いましたよね。確かに言葉ではそうなんですよ。私は専門家の方が言っていて一番気になったのは、予防対策の最大のものは自宅から出ない、人と接しない、これが最高だと。これ以外、今のところはないと。  そうしますと、この医療対策をつくると同時に、そのことを伊東市のリーダーがどれだけ強制権を持ってやっていけるのかなという、そこにぶち当たったわけです。市長がみずから伊東市の経済活動をとめるようなことをせざるを得ないということが当然起こり得るわけですよ。そのときは、やっぱりトップリーダーとしての裁量が見えてくる。いみじくも横浜の中田市長さんは、そのときの決断というのは苦渋の決断だろうと。自分が政治生命をかけても、その決断をせざるを得ないときだと、こういう発言をしているわけです。今、伊東は離れた中でいます。でも、現実としては必ず来るよとWHOのほうでも言っているわけですよ。  先ほど厚生労働省の話もしましたけれども、ここもいろいろな意味で重要だということでやっているけれども、国のほうは財源が大変なものですから、今、ちょっとお茶を濁しているような状態になっていますが、市長は伊東市民7万5,000人を守るという意欲のある方ですから、そこいらをひっくるめた対策があれば、その抱負なりを述べていただきたいなと思っております。 ◎市長(佃弘巳 君)確かにこの問題、目に見えない問題で大変難しいものもありますし、感染していったものもわからない場面もあるわけで、結果でわかってくるわけであります。そういうものがわかり次第、保健所ともしっかり連携を持つ中、病原菌を持っている人たちを早く発見する中で隔離していかなければなりませんし、また、災害等におきましても、避難勧告も市長名で出さなきゃならない。市長としては、そういう中では経済がとまっても、人の生命、財産はやはり守っていかなければならないというトップとしての姿勢として、後で結果で責任を論じられる、それは当たり前のことであります。これは大変難しい問題でありますが、常日ごろ保健福祉部を中心にした中で保健所ともいろいろな連携を持って進めてきておりますし、この間も糖尿病検査の血液検査によって、器具も違反であるという、すぐに公開するものはしっかりと公開して、早く市民にわかっていただくようにということで公開しながら、そういうものの対応、対策もしておるわけであります。この問題におきましても、これからも危機管理を進めていかなければならないと思っております。 ◆19番(久保谷廠司 君)今、市長のほうから、政治は結果責任だということをおっしゃっておりますし、また伊東市にとっても、この問題というのは大変重要な問題であると。まだ起きてないから、この程度の話で済むけれども、実際だったら、どうなるんだろうと。そういうことは危機管理の中で我々も常々考えていかなければいけない、こんな思いがしますので、ぜひ伊東市にとって有用なる対策書をつくっていただくことをお願いしておきます。  そして、私は2番の市長の政治姿勢について伺うということで4項目挙げたわけなんですが、これは市長は全部答えなくてもいいですから、私がひとり言を言ったと思って聞いていてください。市長は来年5月に任期満了を迎えます。そうした中で、任期を超えての話が多いんですよ。今、市長に来年どうするなんていうことは聞きませんよ。聞いても市長は多分、自分は今、現職でやっているし、早く発表することによって、ばらまきをするような政策はとりたくないという思いでいるということはわかっています。ですけれども、市長が、私が質問した4項目について次に向かってやっていくという意欲がないと出てこない、私はそう思っています。市長は答えなくていいです。私はそう思っていますから、そこいらを十分考えてやっていただきたい。そんなことで、この4つの質問をさせていただいたということを市長は覚えておいてください。それだけで結構です。  次に、平成19年度における決算を踏まえた質問を少しさせていただきます。  1番目の市税等の収納率は、先ほどるる説明いただきまして、税の公平性、それから、市民の皆さんに納めてもらったものがちゃんとしたものになるということでやっていきますということでいろいろ説明がありました。  そこで、ご質問を一、二点したいというのは、これは決算に関係ないんですが、収納率向上ということの中で、静岡地方税滞納整理機構というのがたしか20年4月から稼働していますね。そうした中で、伊東市が依頼した件数と金額的なものがどの程度になるのかということをまずお聞きしたいということ。  それから、収入未済額の入湯税947万円云々とあります。私、いつも言っているんだけれども、入湯税というのは入湯客から預かった預かり金ですよね。預かり金が未納になってくるということ自体、確かに私も小さいながら商売をやったことがありますから、自分の運転資金を使ったなんていうことをよく聞いたこともありますけれども、やはりこれは納めた方の善意をちゃんと守るという意味では絶対ゼロにしなきゃいけない数字だと思うんですよ。ですから、その辺のことはどうなっているのかということをお聞きしたいと思います。  とにかく収納というのは、現年度の収納ができない限り、過年度の収納というのは必ず難しい面にありますから、現年度の収納をするということは私も承知していますが、それを重点的にやるということは一番大きな仕事であると思います。  以上、私がお話しした2点だけ、ちょっとお答えいただけますか。 ◎市長(佃弘巳 君)静岡地方税滞納整理機構においては、伊東市の場合、これは1件20万円ということで4件、合計約1,200万円ぐらいを今お願いしておるわけであります。その中で、静岡地方税滞納整理機構へ移管しますよという通知を出して、それをされると困るということで納めていただいた人たちも、たしか2,200万円ぐらいはあるし、1億3,000万円ぐらいは約束して、これから納めていきますよということにもなってきておるわけであります。  また、もう1点の入湯税においては、これは預かり税であって、それを納めていないところに対しましては、私も積極的に納めていただくようにということで話をした経過もありますし、収納課の職員の人たちも、現年度分だけでも先に納めて、過年度分はそれにプラスで納めていただくとか、納めやすいような相談をしながら、なるべく滞納がないように今努力をしておる最中であります。  以上です。 ○議長(佐藤一夫 君)10分間ほど休憩いたします。                 午後 2時 4分休憩                 ───────────                 午後 2時14分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。 ◆19番(久保谷廠司 君)残り時間も少なくなりまして、あと2問ですので、短いので質問させていただきます。  3番目の市債についてお伺いするわけです。この市債が確かに膨大な額になっているよという話があるわけですが、この間の総務部長の説明ですと、連結実質赤字比率のほうでは大丈夫な数字だよというお話を伺っているわけなんですが、私はその中で数点お話を伺いたいと思うんです。  この市債の残高の中で住民税等減税補てん債が24億5,900万円、それから臨時税収補てん債が2億七千数百万円、臨時財政対策債が50億5,400万円とありますね。この数値についてお伺いするわけなんです。先ほどちょっとお話を聞いたわけなんですが、このうちの住民税等減税補てん債、それから臨時税収補てん債は普通交付税対象が75%、臨時財政対策債については普通交付税が100%だというお話を聞いているわけなんですが、それにしても、すべて入れると77億円ぐらいになるかな。大変大きな数字になっています。  臨時財政対策債のお話をさせていただきますが、確かに地方交付税の財源不足によって、国と地方が交付税の財源を補う形で折半するということでできているわけで、そして地方の負担分については臨時財政対策債という起債を起こして財源を賄う制度だと。これも知っているわけなんですが、間違ったら、後で答弁してください。臨時財政対策債の借り入れを起こすと翌年度以降の償還が始まりまして、翌年度以降の普通交付税の中で全額を算入して、さっき言ったように、いわゆる国が面倒を見るという制度ですよね。その中で、要するに基準財政収入額と基準財政需要額があって、基本的にはこの差額が交付税ということですよね。それはいろいろな数値があって、学校の何だとか、人数だとか、いろいろある。その細かい部分は別として、基準財政需要額に算入するわけですよね。だけど、さっき言った意味で、地方交付税は基準財政収入額と基準財政需要額との差額が交付されるわけです。そうすると、例えば、市税がふえると交付税は当然減額になりますよね。極端なことを言うけれども、場合によっては、税収がもっと伸びちゃったら不交付団体になることがあります。そうすると、この借り入れている70億円に近い金額はどういう措置をされるのかとちょっと疑問に思うわけ。だって、不交付団体になったら交付税は来ないわけだから、そういった面でお聞きをするわけです。  なぜこういう質問をするかというと、やっぱり借り入れするときに、ちゃんとした計算のもとに借り入れしていかないと、この75億円云々というのが、場合によっては消えちゃう可能性があるということですよ。国から普通交付税としてもらえないという可能性もあるわけです。そこで質問しているわけなんですが、その点をちょっとお答えいただけますか。 ◎総務部長(鈴木将敬 君)お答えします。  臨時財政対策債につきましては、およそ20年償還、そのうち3年間が据え置き期間となりますので、20年のうちの3年間は利子を支払う、4年目から元利償還が始まるという、そんな制度でございます。したがいまして、借り入れた翌年度は利子の分だけが交付税に算入される、そんな形になります。  先ほどご指摘ありましたように、約50億5,400万円が平成19年度末の臨時財政対策債の未償還として残っている、その部分でございます。交付税措置の関係につきましても、おっしゃるとおり、交付税そのものが、基準財政収入額から基準財政需要額を差し引きまして不足する分について交付税措置をするという制度でございます。したがいまして、極端な例が、伊東市の場合には平成12年度から交付団体になっているわけですから、たとえそれ以前にこういう形で借りたものがあるとすれば、不交付であるということは当然交付税は入ってこないわけですから、幾ら基準財政需要額に算入されようが、不交付だと。全額、自前で負担しなければならない。これから先、伊東市が急激に税収がよくなって、おっしゃるとおり不交付になるとすれば、この分も含めて自前で処理をしなければならなかろうという形にはなります。  したがいまして、この辺の借り入れには十分注意が必要だということはありますが、そもそも基準財政収入額から基準財政需要額を差し引いて、なお足りない分が交付税措置をされるということになれば、この辺の財源はいかにしても足りない。本来的に言えば、国が交付税として措置するべきお金を折半しましょうという形であったものですから、この辺は国に面倒を見ていただきたいという話はあるんじゃないかと思います。  いずれにしましても、その辺が不足する金額になりますので、財政規模を立て直していくためにも、いわば緊急避難措置として借りざるを得ない。確かに今、250億円の起債残高があって、そのうちの50億円と非常に大きくなっているわけですけれども、その辺は当面交付税措置されるということでありますので、いましばらく、ほかの状況を見ながら、この辺はあわせて財源措置として検討していかなければならない、そんな起債ではなかろうかと考えています。  以上です。 ◆19番(久保谷廠司 君)今、総務部長から、私に言わせると大変苦しい答弁だったなと思います。確かに言われるように、国が普通交付税でちゃんと面倒見るよといっても、国は今、地方交付税をどんどん切り捨てて税源移譲するよと言いながら、国の勝手でそういうことをしかねないということが可能性としてある以上、臨時財政対策債が100%とはいえ、こういった起債を起こすとき、やはりその辺のところは細心の注意を払ってやっていただきたいな、こんなふうに思って質問したわけですよ。その点は財政担当は大変でしょうけれども、私の言ったことが、余り聞かないとは言いませんけれども、その辺は十分対策としてやっていただきたい、このように思います。  最後に、財政調整基金についてのお話をさせていただきます。私も壇上で言いましたが、平成4年、財政調整基金が55億9,800万円なんていう数字を見たとき、私もびっくりしたんです。当然不交付団体だったわけなんですが、そういった数字がある中で、さっき、いみじくも市長が答弁で、私が受けたとき、四千数百万円しかなかったと。それが今、19年度末で2億3,859万円になったと。基金というのは、私も壇上でいろいろなことを言いましたが、とっさのとき、やはりその市が必要とする場合があるわけですよ。その金額がどの程度かということで、先ほど5%から10%とお話を聞きましたけれども、やはりそのことは頭に入れながら積み立てをするのは当然であるけれども、過度の積み立てというのは、ほかの事業費を削ったり何かしなきゃいけない場面も出てくるから、その辺は十分配慮しながらやっていかなきゃいけないということで、医療施設設置基金の中には、ことしは2億円ですか。さっき数字が出ましたね。それである程度の基金を積むというんですが、まず財政調整基金はどの程度かというと、さっき5%と言っちゃったから。その前に私が、伊東市は財政規模をどの程度見るんだといったら今程度、つまり220億円程度という話ですよね。そうすると、その5%ということは11億円という数字になります。11億円から22億円ぐらいの間でおさめるという話だと思うんですよ。まだそこまで全然いっていませんから、それはそのとおりに積み立てることはいいんですが、やはりほかの事業に支障を来すような積み立てはしないということはお話をしなきゃいけない。そういう思いで、こうやって質問したわけです。  医療施設設置基金について、これから新病院を建てるということで当然基金の積み立てをやるんでしょうけれども、建設をするという時期には大体どのぐらいまで積み立てた段階になるんでしょうかね。その点、1点だけお答えいただけますか。 ◎市長(佃弘巳 君)25年開院までには、少なくとも大体20億円以上積み立てていかないと後年度負担にも支障を来すと感じておりますので、これから20億円は積み立てをしていくという財政計画をつくるようにしていきたいと思っています。 ◆19番(久保谷廠司 君)以上で私は質問を終わるわけですが、冒頭、多少興奮しながら私が発言したというのは、こよなく伊東を愛する人間だということでご理解を得たいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ○議長(佐藤一夫 君)以上で正風・興志会 久保谷廠司君の代表質問を終わります。  質問準備のため、暫時休憩いたします。                 午後 2時26分休憩                 ───────────                 午後 2時26分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、清峰クラブ 稲葉富士憲君の代表質問を許します。              〔11番 稲葉富士憲君登壇、拍手〕 ◆11番(稲葉富士憲 君)こんにちは、11番 稲葉富士憲です。質問を始める前に、清峰クラブを代表して、故杉山利郎議員に対して哀悼の意を表明します。  新人議員である我々3人を指導してくださった先輩、杉山議員の志を引き継ぎ、我々3人も市政に貢献できるよう精進する考えです。  では、清峰クラブを代表して、市長の政治姿勢について、また平成19年度決算を踏まえ質問をいたします。  平成19年度決算は、決算概要説明でも述べられたように、財政健全化債と退職手当債を借り入れることによって黒字を確保するという状況でしたが、地方債残高、起債が減少し、懸念されている競輪事業特別会計も2年連続して黒字を確保するなど、明るさを感じさせるものでした。また、今年度決算から公表が義務づけられた健全化判断比率は、いずれも基準をクリアし、健全と判断されています。平成19年度決算は平成18年度に続き、ある程度安心できる内容だったと言えるのではないでしょうか。  このような安定した財政状況を受ける形で予定地の地質調査を行い、プロポーザルコンペの実施を決定するなど、平成19年度中に実質的に決断されたと思われる新市民病院建設事業について、まず最初の3つの質問をいたします。  新病院建設事業と同時期に環境美化センターの大規模改修事業を行う計画もあり、2つの大きな事業を行うことにより経常収支比率、つまり地方税や普通交付税など、経常的に収入させる財源が人件費、扶助費、公債費など、経常的に支出される経費に充当される割合はどのように推移すると予測しているのか。その予測の帰結として、施設の維持管理費等、最低限必要な投資的経費は確保されるのか。また、新市民病院建設を決断するに至った理由を伺います。  新市民病院建設には光と影があると言えます。光の部分は、最新の施設で受ける最新の医療や若者たちへの勤め先の提供、建設時には市内建設業者の仕事の増加、病院納入業者への仕事の提供、伊豆急行や東海バスも利用客増につながるかもしれません。繁盛する病院になれば、市内への経済効果ははかり知れないものがあります。一方、影の部分は、大きな借金を残すことへの不安、経営不振に陥ったときにはどうなるのかという不安でしょう。  現在の市民病院の建物については、多くの人が、坂の途中にある立地条件からくる不便さ、交通の便の悪さ、一歩病室に入ったときの狭さや古さについて不満を漏らしています。また、診療科目の少なさに言及される方もいます。その点から言えば、新病院建設に向かって動き出した現状は喜ばしいものと受け取られてよいはずです。しかしながら、プロポーザルコンペが行われ、新病院は設計の段階に入ったと報告しても、手放しで喜ぶ市民は皆無だったと言ってもよいでしょう。多くの方は、総額100億円に近い建設費に驚き、そのほとんどを借金で賄うという事実に不安の色を隠せません。同時期に30億円程度と見込まれる環境美化センター大規模改修計画もあり、既に本市全体では約480億円の借金があるのに、また借りるのか、返済はできるのかというのが不安を抱く1つ目の理由です。バブルの崩壊、金融機関の破綻、そして記憶に新しい夕張市の破綻を経験した市民は、借金の怖さを身にしみて知っているのです。  また、さまざまな地域の公立病院の経営不振とその結果としての閉鎖、統廃合の事実も、市民が不安を抱く理由の一つです。全国で980余りある公立病院の3分の2程度が赤字経営に苦しんでいると言われています。大阪府の公立忠岡病院は、医師不足を発端とする赤字が膨らみ、忠岡の財政が支え切れなくなった結果、閉鎖に追い込まれています。PFI方式により設立された滋賀県近江八幡市立総合医療センター、高知県の高知医療センターも経営難に陥っていると伝えられています。岩手県の釜石市民病院も、医師不足と経営不振が原因で県立釜石病院と統合、実質的な閉鎖に追い込まれました。地域に必要な医療のうち、民間医療機関による提供が困難な医療を提供するという公立病院に課せられた使命から、ある程度の赤字は許されるとはいえ、自治体の財政を圧迫するまでの赤字を計上するようになれば閉鎖はやむを得ないのでしょう。本市の市民病院は、現在、指定管理者制度を取り入れており、赤字補てんについては指定管理者との間の協定の内容によるものと思われますが、医師不足、経営不振、閉院というストーリーに市民は不安を感じているのです。  このように、新病院建設事業にはリスクが伴っています。このことを市民は知っており、そのリスクがどの程度かわからないことに不安を抱いていると言ってよいでしょう。私がここで行う3つの質問は、このリスクがどの程度なのか、当局はそのリスクをどのように評価しているのかを問うものです。市が行う大規模な事業は、一か八かのかけであってはならないのです。  さて、新市民病院建設を決断するに至った理由、つまり新市民病院建設に伴う不利益と本市が受ける利益をどのように判断したかを問いたいと思います。  現在の数値で約90億円程度と見られる新市民病院建設事業は、環境美化センターの大規模改修工事は避けられないとの見通しがありますので、合計120億円程度の事業を行うことに等しいと考えられます。100億円を超える事業を決定することは、本市にとって大きな決断と言えるでしょう。このような決断をするに際しては、当局として、その過程を市民に説明する義務があると考えます。市民には市政の内容を知る権利があり、当局には市政の内容を説明する義務があるのです。説明責任という言葉に置きかえてもいいかもしれません。残念ながら、これまでのところ、当局は新市民病院の建設について、この責任を果たしているとは思えません。断片的な情報の漏えいではなく、さきに挙げた2つの質問とあわせて説明責任を果たすよう求めます。  次に、市長の政治姿勢について伺います。  1つ目は、本市の人口増加策を問うものです。  市の財政の面からも市内経済の面からも人口増加は望ましいものと判断し、移住者を積極的に受け入れる体制を築くべきではないかというのが質問の趣旨です。出生による自然増が望めない現状にかんがみ、都市圏からの移住者の増加を図るための施策を行うべきと考えるが、いかがか、伺います。  2つ目と3つ目は、定住者増加のためのインフラ整備について伺うものです。  管理会社の破綻等によりインフラの整備が不十分な分譲地について、どのような対応をしているのか。今後、定住者増加のためにインフラ整備に関与する計画はあるのか伺いたいと思います。  本市は、昔から観光温泉文化都市としての顔と別荘地の顔を持っていたと言えるでしょう。明治時代の末期から保養地として有名になり、北里柴三郎、東郷平八郎など著名人の別荘が市の中心地にあったことは、別荘地としての顔の古さを物語っています。また、同じころから市内には旅館が建ち並ぶようになり、伊東線の開通による旅客数の増加とともに、観光地として発展しました。  これまで本市は、昭和、平成の時代を通じて国際観光温泉文化都市を標榜し、観光による発展を志していたように思われます。しかし、老舗旅館の譲渡や閉鎖、平成3年の900万人をピークに、700万人に満たない数字が続く年間来遊客数の推移を見ると、観光地としての発展だけに頼ってよいのかという疑念がわいてきます。さまざまな市やが観光に目を向け、積極的に来遊客をふやそうとしている現状は、観光産業が競争の時代に入ったことを物語っています。競争相手は、国内にだけあるわけではありません。格安航空券の出現で、数十年前は夢だった海外旅行が国内旅行と同程度の料金でできるようになり、外国の市やとも競わなければならなくなったのです。  幸いにして、本市は首都圏から電車で2時間、自動車で3時間の圏内にあり、身近な温泉地、保養地としての評価は揺るぎないと思われます。しかしながら、限られた資源でしかない観光客を多くの競争相手がいる市場で奪い合っている状況を見ると、本市の発展を観光産業のみに託すことはできないと思うのです。もちろん、観光産業をおそろかにしてよいというわけではありません。これまでどおり工夫を重ね、観光産業を育成する努力は続けなければなりません。本市の発展のために別の方法も探す必要があると考えるのです。  それでは、どうするのか。その一つの案が、移住者を積極的に受け入れ、人口増加を図るという構想です。お隣の熱海市では、総務部行政経営課にニューライフ支援室を設置し、移住・二地域居住と銘打って、移住者または別荘所有者を積極的に受け入れようとしています。また、北海道の伊達市では、高齢者が安心、安全に生活することができるまちづくりを進める伊達ウェルシーランド構想により、日本全国の定年退職者を受け入れ、人口増によりの発展を図ろうとしています。そこには、人口がふえることによる需要の増加により、地域経済の活性化と雇用機会の増加を図るという発展のシナリオが見てとれます。  本市では、昭和30年代から分譲地が建設されるようになり、歳月を経た今、定住者の増加によって市街地の様相を呈するようになりました。その多くが、首都圏で働き、定年後の人生を温暖で風光明媚な伊東で過ごそうと考える人たちです。本市においては、移住・二地域居住を施策として積極的に進めなくても、自然に人が集まってきたという現状があるのです。  そして、ここで新市民病院の建設という追い風が吹くことを忘れてはなりません。伊東に移住されてきた方に伺うと、まず最初に医療の面での不安を訴えられます。新市民病院がこの不安を解消してくれることでしょう。  さて、昭和30年代に開発された分譲地では、インフラ、特に水道管の老朽化が激しくなり、更新を考える必要が出てきました。中でも分譲した会社が破綻し、管理業務を自治会が担っているようなところでは、どのように対応すべきか模索している状態です。インフラの整備は、移住、定住を促す最低の条件です。このまま手をこまねいていれば、水の供給に支障を来し、居住に適さない分譲地が出てくるかもしれません。ゴーストタウンと化した分譲地が点在するような風景は国際観光温泉文化都市伊東の名を汚すものであり、あってはならないものです。インフラ整備が進んでいない分譲地に対して、行政として何らかの手を打たなければならないのではないかとの認識に立ち、現状の対応と将来の展望をお聞きしたいと思います。  次は、行財政改革について伺うものです。  1つ目及び2つ目の質問は、平成19年度の施政方針で述べられていた伊東市システムの中の職員の高い志について、高い志を持たせるためにどのようなことを行ったのか、その結果はどのように評価しているのかを問うものです。3つ目の質問では、職員の減員と地方自治体への権限移譲という流れの中で、増加していくと思われる仕事量をどのようにこなしていくつもりか問いたいと思います。  本市の職員は、厳しい状況に立たせられていると私は思います。議会でも新聞紙上でも、市民1人当たりの職員数が多い、人件費が高いと指摘され、総人数も給与も削られる方向に向かっています。極端に言えば、常にやめろと言われているようなもので、職員は、自分が組織の中の余計者になったような気分を味わっているのかもしれません。民間の会社では、リストラの方針が打ち出されると、社員間の関係が殺伐としてくるということをよく聞きます。無意識のうちに他人の評価を行い、自分なりのリストラ名簿をつくり上げて互いに牽制し合うのかもしれません。本市の職員がそのような状況にあるとは思いませんが、減員と給料引き下げの圧力の中で高い志を持ち続けることは大変なことではないかと思います。  赤字会社の再建を数多く行ってきたある人は、企業の再生というと、マスコミでは人員の削減や給与カットを大きく取り上げるが、社員のやる気を引き出すことが重要だとおっしゃっていました。伊東再生を掲げる本市に通じるものがあるのではないでしょうか。「意志あるところに道はできる」と言われるように、高い志を持って事に当たれば伊東再生は見えてくるのだと考えます。  さて、職員の減員と地方自治体への権限移譲という流れは変えようがありません。単純に考えれば、1人当たりの仕事量は全体の仕事量割る職員数という式であらわされます。つまり分数であらわせば、1人当たりの仕事量イコール職員数分の全体の仕事量ということになります。この式に当てはめて考えれば、当然のことながら分子である全体の仕事量がふえ、分母である職員数が少なくなるのですから、仕事の質を落とさない限り、1人当たりの仕事量は確実に増加することになります。実際には、この式のように、平均的に職員の仕事量が増加するのではなく、必ず偏りが出てきます。仕事が集中する職員は、飛躍的に増加する仕事に対応するために、残業に次ぐ残業ということになるかもしれません。部、課、係といった細分化された組織形態は、仕事量の変化に硬直的であり、このような仕事量の偏りに対応できないでしょう。  では、どのようにするかというのが本質問の趣旨です。簡単には解決できないが、当局が直面し、今後も向き合わなければならない問題に対し、現在どのように対応しているのか、将来的にはどのようにするのか伺いたいと思います。  以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。(拍手)                〔市長 佃 弘巳君登壇〕 ◎市長(佃弘巳 君)11番 稲葉議員にお答えをいたします。  初めに、新病院建設、環境美化センター改修事業等の大規模な事業を行うことに伴う経常収支比率の推移についてであります。  稲葉議員ご指摘のとおり、病院建設と環境美化センター改修において、経常収支比率に影響を与える要素といたしましては、病院建設事業に係る起債の元利償還金に対する繰出金と、環境美化センター改修に係る起債の元利償還金であり、どちらも事業費の規模がまだはっきりしていない段階であり、これを無理のないような財政規模にしていくかは、これから煮詰めていかなければなりません。今、壇上で病院が90億円、環境美化センター30億円ということも言われておるわけでありますが、時代の進歩で、環境美化センターにおきましても、今、いかにして燃やすものを少なくし、今までの100t炉を少なくしていくかという研究も進めておる最中であり、現在の算定方法では、ある程度の上昇は避けられないものと考えております。特に経常収支比率の場合、実質公債費比率のように、起債の制限を伴う基準は存在しませんが、財政の弾力性を確保するためにも、引き続き人件費を中心とした経常的に支出される経費を圧縮して上昇を抑えていかなければならないと考えております。  次に、老朽化した施設の改修などの最低限必要な投資的経費の確保についてであります。  経常収支比率が上昇して財政の弾力性が阻害されることにより、投資的経費に充当できる余力は小さくなるわけでありますが、本市の財政力では、ある程度の建設事業に充当できる財源の確保は十分に可能であると考えております。また、老朽化した施設の改修などの最低限必要な事業につきましては、人件費を中心とした義務的経費の削減による一層の財源確保を図るとともに、国・県の補助金や起債などを活用して、行政の責務として実施をしてまいりたいと考えております。  次に、新病院建設に踏み出すに至った理由についてであります。  市民病院におきましては、用途指定期間の10年の指定期間をめどとして、新病院建設に向けて市議会医療問題特別委員会、また各審議会、懇話会などの報告、提言を踏まえて、建設用地の取得と地質調査を行ったところであります。地質調査の結果、この用地での病院建設に特に問題がないとの判断から伊東市新病院建設諮問会議を設置して、基本設計のプロポーザルコンペを実施したところであります。特にご指摘のとおり、新病院建設には相当の費用がかかりますが、市民の期待も大変強く、市内唯一の第二次救急医療機関としての救急機能に加えて、地域の中核的な医療機能、災害時の医療拠点機能などを有する病院として、市民の大きな期待にこたえ得る病院でなければならないと考えているわけであります。  しかしながら、現病院は老朽化して狭隘で、高度化する医療機器の増設に対応した構造とすることは困難な状況であり、耐震性や安全性に乏しく、このままでは公立病院として、市民の期待している医療機能を十分に発揮し得ないことから、本市における将来の地域医療の一層の充実に向けて、新病院の建設に着手をしたものであります。特に新病院の建設に当たりましては、市民の医療ニーズにこたえられるよう、将来の医療需要を見きわめながら診療科を増設して、救急や健診、検査部門等の充実を図ってまいります。  また、今後は指定管理者と連携する中で医療スタッフの確保に努めるとともに、国の公立病院改革ガイドラインを踏まえて、建設事業費を極力圧縮し、市の財政への後年度負担をできるだけ軽減するように努めてまいりたいと考えております。  次に、出生による自然増が望めない現状にかんがみ、都市圏からの移住者の増加を図るための施策を行うべきと考えるが、いかがかについてであります。  本市人口の増加を図ることは、産業や雇用の創出を初め、地域の再生、活性化に大きく寄与することと認識をしており、その方策といたしましては、定住人口の増加を視野にした中で健康保養地づくり事業を進めるほか、多くの方から共感を得ている豊かな自然環境を大切にし、あわせて本市にふさわしい観光施設の誘致により魅力ある観光地づくりに努めているところであり、本市への来遊観光客の増加や首都圏との交流人口の拡大も目指しておるわけであります。  このように来遊観光客や交流人口の拡大を図ることは、本市の基幹産業である観光の活性化に資することはもちろん、本市の魅力をじかに知っていただく最も有効な手段でありますので、今後におきましても、体験型プログラムツアーや観光市民農園の利用促進等の施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。これらのことが、都市圏に居住する団塊世代の方々を初め、地方での暮らしを求める方にとって、本市へ定住するための大きな動機づけとなるのではないかと考えております。  次に、管理会社の破綻等によりインフラの整備が不十分な分譲地についてどのような対応をしているのかについてであります。  現在、本市における分譲地のうち、バブル経済崩壊による管理会社の倒産などにより、日常生活に支障が生じた自治会や個人から、これまでにも多くの相談を受けておるところであります。道路のうち私道につきましては、さきの質問にも答弁しましたが、原材料の支給により、地元の方々による整備等が行われております。
     水道につきましては、民間事業者により水道の供給がされている分譲地の中で未統合の地区においては、市水道への統合の促進のため、現在水道の管理者となっている会社や分譲地の方々と話し合いの場を持って応分の負担をいただく中で、条件が整い次第、管理委託をしてまいりたいと考えております。  次に、定住者増加のため、インフラ整備に関与する計画はあるのかについてであります。  現在、奥野ダム水の有効活用策として、本市南部地域を対象として水道の拡張事業を進めているところであり、ポンプ場や配水池の建設の後、引き続き配水管網の整備を予定しており、整備に伴い、これら地域の安定給水が図られるものと考えております。  次に、行財政改革について伺うの伊東市システムの3本の柱のうち、意識改革における職員の高い志について、高い志を持たせるためにどのように行っているのかについてであります。  伊東市システムにおける意識改革は、職員の一人一人が行政改革の担い手であり、職員みずからが身近な業務を改革し、市民サービスの向上に努める意識の醸成を図ることを目的としており、私の一改革運動の実施やさまざまな研修機会を提供することで職員の高い志を育成しようとするものであります。具体的には、私の一改革運動という職員の提案制度、有識者を講師に目的指向型行政運営の定着を図るための行財政改革研修会、職員みずからが企画、調査研究を行う特別研修制度、経済産業省及び静岡県への職員の派遣、自治大学校や市町村アカデミーなどの総務省の研修機関への派遣など、さまざまな機会を提供することによって自己啓発を促すとともに、人的交流を深め、高い志を持つ職員の育成に努めております。  次に、職員の育成の結果をどのように評価しているかであります。  平成18年度から始めた職員の提案制度である私の一改革運動は、第1期に145件、第2期に160件、そして現在、運動を展開している第3期においては、8月末現在で約140件余りの提案があり、これらの提案の中には、個人での事務改善やアイデア提案のほか、効果のあった改善の報告、所属課単位で改善に取り組んだ提案など、さまざまな改革の取り組みがされており、全庁的に浸透してきている状況であります。このような提案件数や提案内容の状況からは、所期の目的である、職員の一人一人が行政改革の担い手であるという意識の醸成が図られてきているものと考えております。さらに、これらの提案を実施することで節約効果や経済効果が上がり、また市民サービスの向上に寄与するものが多いため、これらの普及に努めるとともに、優秀提案については審査、表彰を行うなど、職員の改革に対する意識の高揚を図ってきておるところであります。  また、国・県機関への派遣や研修等を受けた職員は、研修で培った高い公務意識やコスト意識を身につけ、さらに積極的、意欲的に業務に取り組むとともに、職場内での意識啓発の一翼も担っており、市民からも職員の対応について好評価をいただいておるところでもあります。このように意識改革の取り組みは、質の高い行政運営への展開などを通じてスクラップ・アンド・ビルド、そういうものも着実に浸透する中で伊東再生の実現に寄与しているものと評価をしております。  次に、職員の減員と地方自治体への権限移譲が行われる中で、職員の仕事量の増大にどのように対処していくかについてであります。  定員適正化計画や団塊の世代の職員の退職に伴い職員数が減少する中、地方分権改革の推進による地方への権限移譲や多様化、行動化した行政ニーズに対応するために仕事量が増大していることは認識しておりますが、常に事務事業の見直しをする中で民間委託やスクラップ・アンド・ビルドを実施し、事務量の増加を抑制し、適正化に努めているところであります。また、多岐、多様な行政需要に対し、最少の経費で最大の効果が発揮できるよう、簡素で効率的な行政運営を推進して、市民の行政ニーズに的確に対応することができる組織を構築するためにも、平成20年度のスタートに向けて組織機構の見直しを行ったところであります。この組織機構の見直しによりまして、全体では9部37課90係を9部37課76係として、14係を減らして一つの係の人員を増加させることによって、限られた人的資源をより弾力的に運用できるようにした次第であります。今後につきましても、地方分権の推進により、これまで以上に地方自治体が担う業務がふえていくことが予想されますので、伊東市システムにより、限られた人的、財的資源を効果的、効率的に運用して、市民生活の向上と行政の質の向上に努めながら、簡素で効率的な行政運営、組織機構を構築することで対応してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆11番(稲葉富士憲 君)答弁ありがとうございました。  では、最初に、新市民病院の件についてちょっとお聞きしたいと思います。私が質問したのは、経常収支比率の推移がどうなるかということをお聞きしたわけで、私自身としては、ある程度のシミュレーションした結果を提示いただけるのではないかということを考えていました。私は理学部の出身ということもありまして、何でも数字で試算してみたいという欲望が個人的にあるものですから、その辺の要望にこたえていただけてないような気がするわけです。  シミュレーションの結果として、現在、88%近い経常収支比率になっている現状から見て、新市民病院の建設と環境美化センターの改修を行ったときに、これがかなりの率までいくのではないかということを私は危惧しているわけです。その辺は条件がいろいろあるものですから、一概に計算はできないと思うのですけれども、この条件においては何%ぐらいになるということはお答えしていただけないのでしょうか。 ◎総務部長(鈴木将敬 君)お答えいたします。  経常収支比率が平成19年度88.7%、去年が85.4%、経常収支比率が若干上がったと。さらに病院の建設、清掃工場等の改修によっては、これが大きく膨らんでくるのではなかろうかというご質問だと思います。具体的な数字でございます。実は経常収支比率、平成19年度の88.7%の内訳で特に大きいのが、人件費で、このうち36.8%をとっています。では、18年度はどうだったかということでありますけれども、これが38.4%。いずれにしましても、経常収支比率の中で人件費が相当大きい割合を占めているところがございます。18年度から19年度にかけて、この辺が減ってきている。しかしながら、ふえたのは下水道事業特別会計への繰出金。この辺、基準が変わりまして基準繰り出しがふえています。  したがいまして、これから先、本債が償還が始まるのが、もし病院が建つとすれば、平成25年か26年、そのぐらいになろうかと思いますけれども、起債の関係や繰出金の関係、今、そのうちで繰出金の占めている経常収支比率が14.6%ございますので、その辺も少なからず影響はしてくるだろうと考えています。しかしながら、先ほど言いましたように、現在、経常収支比率の大半を占める人件費36.8%、平成18年度で38.4%、この辺の推移によっても大きく変わってくるだろうという気がしています。  結論から申し上げれば、人件費が下がることによって、当然経常収支比率は下がります。逆に病院建設による繰出金が経常収支比率を押し上げることになれば、その辺はもしかしたら平成25年か26年には相殺されるのかなと、そういうような気がします。そういう意味では多少なりとも影響があることは避けられないとは考えていますけれども、大きく増加することはなかろうと思っています。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)ただいまの答弁をお聞きしますと、最高に経常収支比率が上がったとしても90%を下る、80%台で推移すると、そのように考えてよろしいのでしょうか。 ◎総務部長(鈴木将敬 君)何ともその辺は数字のことですから。実は経常収支比率は、先ほど人件費と言いましたけれども、特に今大きく影響しているのが退職手当でございます。経常収支比率の中には、同じ退職であっても、定年退職をするのと、それから勧奨退職をするのでは、経常収支に算入されるか、されないかという違いがございます。したがいまして、定年退職をした場合は経常収支比率のカウントに入ります。勧奨退職、あるいは自己都合で定年以前にやめた場合には経常的支出に当たらないということで、経常収支比率の算入に入りません。  いずれにしましても、平成23年度が最終的に大量退職がある時期でございますので、事、定年退職金の多寡が経常収支比率に大きく影響しますので、この時期が過ぎれば経常収支比率はそう大きくは上がらないだろうと。したがいまして、90%以下になるという断定はできませんけれども、それを大きく超えるようなことはなかろうと考えております。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)ただいまの答弁から推察するに、現状と余り変わらない比率で推移するだろうというお答えだったと思います。  2問目の質問になるんですが、そのときに投資的経費というのは大丈夫なんでしょうか。これは今と変わらないということであれば、今と同じような修理、改善はできるということなのでしょうけれども、その辺もまた、市民への安心感の提供という意味で大丈夫だというようなお答えがいただければと思いますが、お願いいたします。 ◎総務部長(鈴木将敬 君)投資的経費につきましては、これはなかなか難しいところがありまして、今現在、扶助費等が急激に、国のいろいろな施策によって上がっているところでございます。したがいまして、いわば投資的経費が下がる中で、いわゆる扶助的経費が上昇している。これはまた財源は別にしまして、最終的な歳出の中では、そういう構成になっている状況がございます。  いわゆる人件費、扶助費、公債費の義務的経費がふえていく中で投資的経費が減少している、そんな傾向がはっきりございます。国の政策がどうなるかによっても違うんでしょうけれども、今のような状況で扶助的経費が増加していくということになれば、少なからず、いわゆる市費での一般財源の負担もやむを得ないということになろうかと考えていますので、これから投資的経費が大きく増加していくことは近々にはなかろうと考えています。この辺はぜひふやしたいとは思っていますけれども、財政的状況、あるいは国の政策が今そういう状況にいっていますので、恐らく飛躍的に投資的経費が伸びることはなかろうと考えています。  以上です。 ◆11番(稲葉富士憲 君)私の質問に真正面から答えていただいてないような気はしないでもないですけれども、今後とも施設の修理、維持管理については、経営の確保をできると。伊東市がこれで立ち行かなくなるようなことはないと解釈させていただきます。  そして、市民が新病院建設について不安を抱いているもう一つは、言ってみれば、病院の赤字を市が支えなければいけないのではないかという不安です。この点についてはいかがでしょうか。 ◎保健福祉部長(村上雅啓 君)お答えいたします。  病院の赤字を市が支えるということの趣旨のお尋ねでございますけれども、基本的に病院事業会計はずっと欠損金が続いております。しかしながら、先ほど財政健全化の指標の中で示したように、流動負債から流動資産を引いた金額、剰余金になるわけですけれども、5億8,000万円余りあるということで、キャッシュフロー上は安定していると考えております。そしてまた、見かけ上とは言いませんけれども、計数にあらわれている収益的収支の欠損金の流れでございますけれども、平成15年には2億9,000万円ほどございましたものが、19年度決算では3,000万円ほどに減っております。そういうことから考えても、今、市民病院は健全経営についていると考えております。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)私の質問の仕方がちょっと悪かったと思うんですが、赤字を負担しなければいけないのかと言っているのは将来的な意味でして、市民病院が建設されたときに、その経営不振を市が負わなければならない状況に陥るのかどうなのかということをお聞きしたかったわけです。午前中の市長の答弁の中で、病院経営のほうに収益が生じたときには借入金の返済に回すというようなお話があったかと思います。そのお話をお聞きすると、収益をこちらでもらうということになれば赤字を補てんしなければいけない、そういうような解釈になるのではないかと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。 ◎総務部長(鈴木将敬 君)お答えします。  赤字の埋め合わせをするのかどうかと。病院企業会計でございますので、一定の繰り出し基準に沿うものについては繰り出しはしていかなければならないとは考えていますけれども、すべてその赤字を一般会計で補てんするのかということになると、これは実際に、具体的にどのような形で赤字が出るのかによっても、また違うかと思いますけれども、その辺はすべてを一般会計が負担することにならないとは考えています。  以上です。 ◆11番(稲葉富士憲 君)現段階で明確に新市民病院について赤字補てんするかどうかというのは非常にお答えしにくいのかもしれませんけれども、市民の感情としましては、経営がうまくいかなかったとき、どうなるのかという不安を覚えているわけです。多分経営状況についてもシミュレーション等はされているのではないかと思うんですけれども、その辺はどうなんでしょうね。経営状況について、これまでの病院の破綻の例を見ますと、患者数を大幅に水増しした予算編成に基づいて病院建設を進めたために経営が破綻したというケースがよく見受けられます。その辺の病院の経営状況について、何らかのシミュレーションとか、現状の状況でいけばどうなのかというのは予測されておるんでしょうか。 ◎保健福祉部長(村上雅啓 君)お答えいたします。  病院の経理状況につきましては、先ほどお答えしたとおりでございますけれども、私どもは市民の期待にこたえて病院を運営していくという現場サイドの考え方になりますけれども、現状の病院の運営では高度医療に対応することができない、それから耐震性にも不安があるという状況で考えるならば、一日も早く新病院を建設していきたいという現場の思いでございます。  そしてまた、銚子の病院の例なんかを見るにつけ、このままの病院の施設形態では、むしろ現状のまま続けても破綻してしまうのではないかという心配のほうが強く持っているところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐藤一夫 君)10分間ほど休憩いたします。                 午後 3時15分休憩                 ───────────                 午後 3時25分再開 ○議長(佐藤一夫 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(佐藤一夫 君)この際、お諮りいたします。本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長したいと思います。これにご異議ありませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤一夫 君)ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。                 ━━━━━━━━━━━━ ◆11番(稲葉富士憲 君)ただいま赤字補てんの話についてお答えいただいているんですが、私はここでなぜ質問しているかといいますと、市民に対して、こういう状況なのだということを説明したいと思って質問しているわけです。ところが、市民が今の答弁で納得していただけるのかといいますと、私はどうも納得していただけないのではないかという危惧を覚えるわけです。病院建設について決断した理由等をお聞きしているわけですけれども、それについてもリスク、それから不利益、利益、いろいろなことを考量した中で、ある意味で混沌としている状況かと。その中でできるだろうという判断をしたということしかうかがえないんですが、その辺はこのような認識でよろしいのでしょうか。 ◎市長(佃弘巳 君)はっきり言って、プロポーザルコンペで決まった建設費は、向こうは77億円の金額で提案してきておるわけでありますし、これから指定管理者を決定して、金額をどこまで落とせるかというものをしっかりと話し合いしていかなければなりません。17診療科目まで持っていく中、いろいろと医療制度が変わる中で、そういうものも見きわめながら後年度負担ができないようにしていかなければならない。そこらもこれから煮詰めていく中で早急に新病院の建設に向かってスタートしていかなければ、今の病院であると高度医療ができないし、また患者さんも、あのままだと新しい機械を入れることもできない中で、医療の衰退を招いて患者さんが少なくなってきて赤字経営になっていくほうが怖いような状況があるわけでありますし、そこらによって、新病院の建設におきましては、後年度負担がなるべく出ないような中で、また、経常収支比率にも影響を及ぼさないようなものでスタートしていくということで進めているわけであります。 ◆11番(稲葉富士憲 君)市民の立場に立ちますと、素人の考えと素人にわかるような発言ということになるかと思います。市長のただいまの答弁ですと、ある意味で背水の陣の構えでもあるということかと思われます。つまり今の市民病院を続けることは将来的に無理だと。ある意味では、将来的に現在の場所で続けていくことがしりすぼみになるから、また新たに新市民病院はつくらなければいけないと、そのようなことも考えるわけなんですが、これまでの質問の中でお聞きしたことでわかったことは、まだ定まってない部分が多過ぎて明確には答えていただけないということで解釈してよろしいんでしょうか。 ◎市長(佃弘巳 君)稲葉議員、壇上でも質問したわけでありますが、計数がひとり歩きをしている経過があるなということを今痛感したわけであります。そういう中では、プロポーザルコンペの数字をうのみにそのままやっていくということでなくて、建設費を抑制するのと、機器も導入する中で医療施設設置基金も20億円ぐらいふやしていった中で、後年度負担がないような方向へ持っていくということでゴーを出したわけであります。 ◆11番(稲葉富士憲 君)現状の状態がよくわかりました。新市民病院建設については、この辺で終わらせていただきます。  次の質問に移るんですけれども、まず伺いたいのが、人口増加策の是非についてはどのようにお考えでしょうか。これはとるべきだとお考えなんでしょうか。特に人口増加策といいましても、積極的なという言葉をつけ加えさせていただけますでしょうか。これまでの伊東市の施策を見ますと、意識して人口増加策をとろうというものはなかったのではないかと思います。その点についてお聞きしたいと思います。 ◎企画部長(瀧下宣彦 君)人口増加策という具体的、あるいは積極的な対応についてということだと思いますが、本市は昭和22年に市制施行以来、昭和48年の総合計画もつくる中で、観光レクリエーション保養都市というような一つの目標を掲げながら市政をやってきているわけでございます。そういった意味では、人口増加を基本的な姿勢として対応してきたということについては間違いないと思っております。ただ、現在の人口増嵩の中で総合計画的に言いますと、現在の7万5,000人を維持していくことが基本的な姿勢として持っているところでございます。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)私が積極的にと言ったのは、熱海市とか伊達市のような人口増加策専門といいますか、そこについて特化したような構想を持っていなかったということを言っているわけです。そういう意味で、今後、伊達市のウェルシーランド構想とか、熱海市のように積極的に移住者を受け入れようとする施策というのは肯定する、あるいは、これはやってみたいと思うようなお考えはおありでしょうか。 ◎企画部長(瀧下宣彦 君)熱海市におきましては、組織的な意味合いで対策室等を設置しているところでございますが、基本的に私たちも熱海市さんの、どのようなことをやっているかということの意味合いで言いますと、やはり本市が進めております健康保養地づくり事業のモデルツアーであるとか、ある意味ではさまざまな施策展開をやっていらっしゃるのかなという認識でございます。そういった意味では、伊東市としては、市全体の中で受け入れ体制、あるいは組織機構を整えているという理解をしております。ただ、今回の組織機構におきましては、地域政策担当という意味合いを企画政策課の中に置きまして、地域住民、あるいは定住者の多い別荘地の皆さんとのコミュニケーションをとるための窓口もつくっているところでございます。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)人口増加策について積極的な施策をということを伺ったわけですけれども、今後、そのような観点からどのような対策をとっていくのか検討していただきたいと思います。  その中で、一つ気になることを前に聞かれたことがあります。要するに私が移住者ということを挙げますと、結局、定年退職した方の移住を考えているわけです。そうした場合に、高齢者が移住してきますと医療費などの負担がふえるので、余りありがたくないというような声をお聞きしたこともあります。その辺の医療費負担の増加、それから越してくることによる固定資産税の増加、そのほかの経済効果等を比較したようなことはございますでしょうか。 ◎企画部長(瀧下宣彦 君)一般的にそのようなお話というのはかなり聞くところではございますが、私たちも団塊の世代の対応に向けての移住といいますか、関心を持っていただくための諸施策はしているところでございます。こちらに移住をされる方たちが会社の社長さんだったり、いろいろな形の中で言えば、高額所得者である可能性もないということではありませんし、また、いろいろな意味で人的交流を図っていただく中で、多くの方たちがその人たちを通じて伊東市に来ていただくことによって、多くの消費を重ねていくということにもなりますので、そういった意味では、そういう視点というのは比較をしたかというと、特にありませんけれども、基本的な考え方としては、受け入れることを基本的な姿勢として持っているところでございます。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)そのような答弁をお聞きして少し安心しました。医療費負担の増加ということを挙げられた方もいらっしゃいますけれども、基本的に伊東市としては、そういう移住者に対して歓迎すると解釈させていただきます。  次に、2番目の質問に入るわけなんですが、管理会社が破綻したことによる別荘地の水道、この辺のあたりについて、市としてどのような問題意識を持っているのか伺いたいと思います。ゴーストタウン化するとか大変になるという意識を持っておいでなのかどうか。また、今後行政として対応しなければならないとお考えなのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。 ◎上下水道部長(日吉孝 君)お答えいたします。  私ども分譲地につきましては、51年の第4次拡張計画の中で、給水区域の9つの簡易水道、2つの民間の上水道の統合を計画しておりまして、これまでに7つの簡易水道を市水化、統合いたしました。基本的には、私ども給水区域にある簡易水道を含めまして、市の水道に統合することによって安定供給が図られるものと理解をしておりますので、今お話しのありましたゴーストタウン化ということはちょっと問題を抜きにいたしましても、基本姿勢としては、水道、ライフラインにつきましては、市への統合を基本的に考えているということでございます。ただ、統合することによりまして施設改善等の経費が高騰いたしまして、水道料金に反映してしまうということもございますので、統合の際には応分の負担をいただき、また、個々の所有権の問題等もございます。そういう条件をクリアする中で市水化、統合していきたいと考えております。 ◆11番(稲葉富士憲 君)行政のほうでは、私が提起した問題に対して十分問題意識を持っていると。また、それに対応する用意があるのだと受け取らせていただきます。  これまでそういった老朽化が進んでいる分譲地について、市の水道、インフラについて、市が全部負担しろということを言う方は全くいらっしゃらないと思います。さまざまな方法を検討して、元気のある地域づくり応援事業に見られるように、何%かの補助をいただきながらインフラの整備を進めていく、そのようなことを考えていただければよろしいのかと思っています。  また、これまでの経緯、つまり歴史を振り返ってみますと、そういう自治会においては、インフラの整備のためにお金を積み立ててこなかったのが悪かったのだとか、あるいは自己責任の問題だという方もいらっしゃいます。しかし、現在問題があって何とかしなければいけないという状況に置かれている方を見たときに、そのような過去を引きずらずに、現状を何とかしようと、そういう姿勢で向かっていただければと考えます。そのように要望して、私のこの件に関する質問は終わらせていただきます。  次に、職員の意識改革等についてなんですが、行政改革大綱等を読みますと、能力主義、成果主義による人事制度の研究、検討と任用制度の改革というテーマが示されて、19年度中に方針決定がされる予定になっていますが、どのようなことをやっていらっしゃるんでしょうか。 ◎企画部長(瀧下宣彦 君)今、列挙されたものの関係についてでございますが、基本的に能力の関係、あるいは評価の関係ということだと思います。そこら辺につきましては、いろいろな意味での研究はさせていただいておりますが、個々具体的な具体策というのを、組合、あるいは、いろいろな関係の中において、まだ結論が出ていないところでございます。これからさらに進めて研究させていただきたいと思っております。  任用がえにつきましては、基本的には私どもも職員が減少する中、大変重要な施策と考えているところでございます。今現在、そういった意味で市長も非常に強い意志を持って、任用がえの制度についての施策を進めるべく、組合とも話し合いをさせていただいているところでございます。また、近々事務折衝等を通しまして一定の結論を出していきたいと考えております。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)職員の仕事量の増加についてなんですけれども、退職した職員のリストをつくって、繁忙時に臨時に仕事をしてもらうといったようなことはしておられるんですか。その辺をお聞きしたいと思います。 ◎企画部長(瀧下宣彦 君)言ってみれば、退職した職員の活用ということだと思いますが、基本的には、それぞれの職種の中において大変活用させていただいている職員の方はもちろんおりますけれども、制度として嘱託、あるいは臨時雇用という意味で言うと、限られた話の中になろうかと思います。ただ、嘱託とか、そういう制度の中では運用しておりません。競輪事業であるとか、特殊と言ったらあれですけれども、そういった分野において専門員であるとかという活用はさせていただいているところでございます。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)私の質問の趣旨の中でも挙げさせていただいたんですが、部、課、係といった細分化された組織というのは、仕事量の増加、あるいは人員間の異動というのを非常に行いにくい、言ってみれば硬直的な組織になると思われます。このようなことを考えますと、部とか課とか係という枠を超えて応援する体制はつくれないのでしょうか。イメージとしては、言ってみれば、サッカーチームで全員攻撃、全員守備をしているようなチームを考えていただければと思うんですが、そのような思い切った改革というのは考えていないのでしょうか、伺いたいと思います。 ◎企画部長(瀧下宣彦 君)確かに応援体制等につきましては、要は部内においては相当徹底してやっていると理解をしておりますが、それぞれの部単位の中におきますと、例えば、観光経済部の中にいる作業員の皆さんが他の部に行って応援するという協力関係は当然あるわけでございますが、待機をしてという意味合いのものについては、まだちょっと十分な体制にはなっていないと思っております。  以上でございます。 ◆11番(稲葉富士憲 君)本市においては、伊東再生の名のもと、職員の削減と給与の引き下げを行うということについては疑いようのない事実、また、流れを変えることはできないと思います。しかしながら、このことばかりが強調されて実行され、職員の志についての施策というのがなかなか私どもには見えてこない部分があります。  このような問題意識のもとで質問させていただいたわけなんですけれども、問題解決は非常に難しいということは私もよく承知しております。これといった方法がないということではありますが、最終的には職員の個人個人の問題になってしまうかと思います。しかしながら、意識改革セミナーと怪しげなセミナーを行うということで意識改革をするのではなくて、やる気を起こさせる外部的環境をつくる、その一言に尽きるのではないかと思います。そのようなことを目指して今後とも努力を続けてくださればと思います。この件につきましては、また質問させていただきますので、ぜひご検討ください。  ちょっと時間は早いんですが、この辺で私の質問は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(佐藤一夫 君)以上で清峰クラブ 稲葉富士憲君の代表質問を終わります。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(佐藤一夫 君)この際、お諮りいたします。本日の代表質問はこの程度にとどめ、あすの日程に譲りたいと思います。これにご異議ありませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤一夫 君)ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。                 ━━━━━━━━━━━━ ○議長(佐藤一夫 君)以上で本日の日程全部を終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。お疲れさまでした。                 午後 3時46分散会...