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平成13年 6月 定例会−06月18日-03号

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  1. 伊東市議会 2001-06-18
    平成13年 6月 定例会−06月18日-03号


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    平成13年 6月 定例会−06月18日-03号平成13年 6月 定例会             伊東市議会6月定例会会議録(第5日)                 平成13年6月18日 ●議事日程  平成13年6月18日(月曜日)午前10時開議 第1 一般質問 ●会議に付した事件 議事日程と同一。 ●出席議員(25名)  1番  肥 田 祐 久 君        2番  山 本   猛 君  3番  伊 東 良 平 君        4番  中 田 次 城 君  5番  土 屋   進 君        6番  森     篤 君  7番  森   一 徳 君        8番  鈴 木 克 政 君  9番  稲 葉 正 仁 君       10番  鳥 居 康 子 君 11番  楠 田 一 男 君       12番  佐 藤 一 夫 君 13番  久保谷 廠 司 君       14番  高 野 泰 憲 君
    15番  朝 香 親 祥 君       16番  鶴 田 宝 樹 君 17番  増 田 忠 一 君       18番  佐 藤 美 音 君 19番  平 沢 克 己 君       21番  稲 葉 知 章 君 22番  宮 崎 三 輝 君       23番  三 枝 誠 次 君 24番  掬 川 武 義 君       25番  久保田   光 君 26番  白 井   隆 君 ●欠  員  1名 ●説明のため出席した者  市長                  鈴 木 藤一郎 君  助役                  堀 野 晋 平 君  収入役                 佐 藤 哲 郎 君  企画部長                稲 葉 輝 男 君  企画部参事               與那原 信 一 君  同政策推進課長             滝 下 宣 彦 君  同職員課長               川 添 光 義 君  同企画調整課長             冨 岡 富士男 君  総務部長                田 巻   浩 君  同収納課長               青 山   忠 君  市民部長                鈴 木 誠一郎 君  同市民課長               嶋 津   瞭 君  保健福祉部長              片 山 靖 行 君  保健福祉部参事             鈴 木   宏 君  同社会福祉課長             菊 間 徹 夫 君  観光経済部長              斎 藤 勇 作 君  同観光課長               萩 原 則 行 君  同産業課長               杉 本 弘 男 君  建設部長                三 橋 政 昭 君  建設部参事               山 本   彰 君  同管理建築課長             大 宮 弥宗司 君  同土木道路課長             佐 藤 廣 行 君  同都市計画課長             鈴 木 傳 二 君  水道部長                稲 葉 昭 治 君  同工務課長               中 村 隆 一 君  消防長                 窪 田  日向 君  同予防課長               増 田 悦 男 君  教育長                 望 月   修 君  教育委員会事務局教育次長        杉 山 雅 男 君  同管理課長               鈴 木   渉 君  同生涯学習課長             武 井 昭 夫 君 ●出席議会事務局職員 局    長  川 口 晴 久    局長補佐   野 満 勝 二 議事調査係長  萩 原   博   主    査  松 永 勝 由 主    事  石 川 貴 士                 会        議                 午前 9時59分開議 ○議長(山本猛 君)おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。                ━━━━━━━━━━━ ○議長(山本猛 君) △日程第1、一般質問を15日に引き続き行います。  一般質問は申し合わせに基づき、1人1時間以内、関連質問なしで実施いたします。  まず、21番 稲葉知章君の質問を許します。              〔21番 稲葉知章君登壇、拍手〕 ◆21番(稲葉知章 君)おはようございます。私は、正風クラブの一員として、市長に通告いたしました5点について質問をいたします。  1点目は、静岡空港開港に向け、本市の外国人観光客の誘客はどのように考えているのか、お伺いします。質問トップバッター久保田議員の質問と重複するかもしれませんが、ご了承いただきたいと思います。  21世紀は大交流時代と言われ、国内各地との交流はもとより、アジアを初めとした世界との交流が我が国や静岡県の発展に欠かすことのできないものであり、交流の窓口となる静岡空港建設の意義は今後の大観光時代には必要不可欠ではないでしょうか。静岡空港は、このような大交流時代を見据えて、昭和62年12月16日、空港建設予定地を榛原、島田に決定、管理面積は空港本体部190haで、周囲部を含む面積は530haとして着工、毎年度予算化し、議会の賛成を得て現在まで推進し、空港事業用地の取得につきましては、現在までに空港本体部で95.1%、周囲部を含めた全体では84.8%を取得していると聞いております。しかし、ここに来て静岡県民は、昨今の公共事業をめぐる国民的関心の高まりとともに、静岡空港の建設についても県民の間で改めてその事業費の規模や開港後の管理運営のあり方、環境の保全、さらには、そもそも必要があるかまで議論が行われております。  このような状況から、石川知事は、住民投票条例の制定を求める署名が相当数上がってきたことを機会に、県民の直接投票の実施について賛成の意見を表明しています。住民投票については、県議会6月定例会で審議される予定になっております。私は、静岡空港は21世紀の静岡県の優位性を高め、県勢の発展を図る上で必要不可欠な事業で、空港に限らず必要な投資は長期的視点に立って行うべきで、さまざまな事業は優先順位をつけた中でバランスをとって事業着手しております。空港建設事業もその一つと考えます。大交流時代は大観光時代、世界全体の観光マーケットは急速に拡大しています。国際観光は21世紀の有望な産業の一つであり、海外に目を向けた観光戦略が必要です。  このような中で、本市は大観光時代の認識が薄いのではないでしょうか。なぜなら、空港問題は私たち県東部の市町村では他人事のような気持ちでいる人が多いです。これは、出発することを考え、到着することを考えていないのです。つまり、来遊客のことを考えていないのではないでしょうか。私たち伊豆は日本を代表する観光地ということを再認識しなければなりません。空港から伊豆へは東名高速道路を利用して、空港から沼津インターチェンジまでは約1時間で到着できますので、主としてアジアからの観光客を対象とした観光戦略、航空貨物による国内外への企業製品や地域の農産物の輸送などが考えられます。静岡空港開港を控え、富士山などすぐれた景観と温泉を有する伊豆は、大観光時代の到来という大きな潮流の中で、アジア、さらには世界に売り込んでいく最良の契機を迎えるものと認識しております。  これからは、県の観光キャンペーン戦略と連携し、大交流時代にふさわしい、訪れる人をもてなすさまざまな仕組みについて研究し、現在進めている健康回復都市を根づかせ宣伝していく必要があると私は考えますが、市長は静岡空港開港に向け外国人観光客の伊東への誘客はどのように考えているのか、お伺いします。  2点目は、市民協働によるまちづくりを進める上で、NPO等市民活動団体への支援策についてお伺いします。  我が国では、地方分権が推し進められる一方で、これからの地域社会を支えていくには、地域福祉活動や災害復旧、文化活動などさまざまな分野に参加するボランティア、美化活動や環境浄化、生態系の保全に活躍する地域住民など、市民の主体的、積極的な活動が必要になっています。特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法が平成10年12月に施行され、市民活動やボランティア活動のさらなる活性化が期待されています。  本市では、第三次総合計画の第4章、構想の推進で、市民参画によるまちづくりの推進を位置づけ、第5章には、まちづくりを進めるためのさまざまな施策の展開があります。こうした市民とのパートナーシップ型の事業展開は、今後の効率的な市政運営には欠かせない重要な施策となります。その意味から、官と民の役割分担をより明確にし、行政との信頼関係を醸成しながら進めていくことが肝要かと思います。本市では、伊東文化財史跡保存会がNPO第一号となり、さらにまちこん伊東も申請中で、今後大きな期待をするところです。  そこで、行政としてさらに今後の市民協働のまちづくりのすそ野を広げていく上で、市民への意識啓発、参加機会の拡大、公益的活動を推進する市民団体の育成、立ち上げたNPO等きめ細かい施策の展開が必要と思いますが、これらの支援策についてどのように考えているのか、伺うものです。  3点目は、放任竹林の対策についてお伺いします。  現在、全国の里山では放任竹林問題が発生しています。本市でも、山を見渡すと竹林が広がっているのがはっきりとわかります。問題になっているのはモウソウダケです。モウソウダケは中国原産で、タケノコをとるために全国各地で盛んに植えられました。タケノコは高価で取引されていましたが、最近では中国から安価なタケノコが輸入されているため、日本での生産は採算性が合わなくなり、竹林が放置状態になっていることが問題になっています。  竹は、地上に頭を出して二、三カ月で成竹になってしまうほど旺盛な繁殖力を持ち、比較的地下水位の低いところを好むため、山の上に向かってあっと言う間に山を覆い尽くします。竹の茎は明るいところへ向かって1年間で6mから8mも伸びるため、ミカン畑や茶畑まで広がります。植林の中に広がると、針葉樹と竹は比較的根が浅いため養分をとり合い、杉やヒノキを枯らします。広葉樹は根が深いため養分のとり合いにはなりませんが、日照不足になり、やがて枯れていきます。人間の手で招いた問題は人間の手で解決しなければなりません。解決策として、竹の地下茎が広がらないように地下に棚を設けたり、薬剤で枯らしたりといった研究がされています。また、静岡県内でも、竹文化、竹産業を活性化させるよう竹プロジェクト協会の発足がありました。竹炭などさまざまな産業への利用として竹を切るシステムができ上がれば、放任竹林問題もなくなってくるかもしれません。  しかし、竹は待ってはくれません。竹は、切ることが植えることと言われています。一刻も早く一人でも多くの人が竹を切ることが、遠いようで一番近道のようです。本市の放任竹林の対策をどのように進めていくのか、お伺いするものです。  4点目は、市道八幡・中里線の歩道の拡幅についてお伺いします。  この道路は、昭和47年に八幡から芝浦までの566mの間が車道片道4m、歩道1.5m、路肩50cmの幅員12mで完成しました。47年当時に比べ、現在この地域は居住者がふえ、幼稚園、小学校、宇佐美駅に行く歩行者が多く、1.5mの歩道では狭くなってきています。私はジョギングをよくしますが、人と交差をするとき体が触れそうになり、車道におりてしまわなければならない状況になります。宇佐美では、現在、中央通り線都市計画街路事業で拡幅工事を進めておりますが、この道路の片側の車道は3mになっています。また、八幡・中里線の都市計画街路事業で事業決定している延長工事の幅員はやはり車道3mで、2.5mの歩道に0.5mの路肩になっています。したがいまして、この事業の整合性から歩道を2.5mにすべきと思いますが、市長のお考えをお伺いします。  5点目は、厳しい財政状況から市民に不平等の前納報奨金制度の見直しについてお伺いします。  この制度は、戦後のまだ社会経済が不安定だったころ、税収の早期確保と自主納税意欲を高めるためにつくられたと聞いております。本市では昭和26年に制定され、現在まで続いております。この制度は、個人市県民税の普通徴収と固定資産税都市計画税に限定され、特に個人市県民税については納税義務者の多くの給与所得者がこの制度を受けられないことから、不公平感が指摘されています。また、この制度の特典を受けることのできるのは家計に余裕のある納税者に限られているのが現状です。さらに、納税意欲を高めるという意欲も、社会情勢が大きく変化した現在にあっては、かえって税負担の公平性確保といった観点からしても根本的な見直しを必要とする時期に来ていると判断されます。ちなみに、実施しているのは県下では本市を含めて3市しかなく、これも時代の趨勢と言えるのではないでしょうか。以上のことから、前納報奨金制度の見直しを伺うものです。  以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)21番 稲葉知章議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、静岡空港開港に向け、外国人観光客の誘客はどのように取り組んでいくのかとのご質問でございます。  静岡空港の関係につきましては、先日の久保田議員の一般質問でもお答えをいたしましたとおり、平成18年の開港を目指して県が整備を進めておりますが、本市にとりまして市民の利用面では余り期待はできないというふうに思いますが、県の説明などから、外国人観光客の大幅な増加に期待をいたしているところでございます。  長引く景気低迷や地域間競争の激化により、本市の観光産業は大変厳しい状況にある中で、今や大交流時代を見据えて海外にも目を向けた観光施策が必要となっている状況から、空のアクセスとしての静岡空港の位置づけは大変重要な問題でございます。そうした中で、静岡空港が開港することにより多くの海外旅行者が利用することになれば、本市にとっては大きなメリットがあると考えておりますが、今後はそうした海外旅行者をいかに伊豆へ呼び込むかが課題となってまいります。  ことし国土交通省が発行いたしました観光白書によりますと、平成12年の日本人海外旅行者は1,782万人、これに対して海外から日本への旅行者は476万人となっており、訪日旅行者日本人海外旅行者の4分の1の状況でございまして、国におきましては、2005年までに外国人旅行者を倍増するウエルカムプラン21計画に基づき、平成10年に富士・箱根・伊豆国際観光テーマ地区を指定し、静岡、神奈川、山梨3県の関連自治体で協議会を組織したところでございます。このテーマ地区では、富士・箱根・伊豆地域及びその周辺地域における国際観光の一体的な振興を図り、外国人旅行者の一層の誘致を行うことを目的に、静岡空港も視野に入れた新たな観光ツアールートの開発や外国人旅行者の滞在費を低く抑えるための割引制度としてウエルカムカードの発行など、調査研究を進めているところでございます。伊東市は、伊豆東海岸国際観光モデル地区整備推進協議会の会員といたしまして、このテーマ地区協議会にも加盟をいたしております。  伊豆東海岸国際観光モデル地区整備推進協議会につきましては、伊東、熱海、下田、東伊豆、河津の伊豆東海岸の3市2町で組織し、伊東市に事務局を置き、外国人が不自由なく一人で歩くことができるように、観光案内所や観光協会などの職員を対象とする外客接遇実務研修の実施をしているところでございます。中国語、英語、韓国語併記によるパンフレットやポスターの作成も行ってまいりました。さらに、外国人旅行者のうち訪伊豆観光客が第1位である台湾において開催されます台北国際旅行博や韓国で開催をされました観光展に伊豆東海岸市町が一体となって出展にも参加し、温泉、自然、花をキーワードに伊豆東海岸の紹介や積極的な誘客活動を展開いたしますとともに、イメージアップの推進にも努めてまいりました。  また、静岡県も、平成8年度から観光プロモーションを実施しており、昨年度も県内の観光関連団体と協力して、中国、台湾、韓国におきましてプロモーションを行い、外国人旅行者の誘致活動を積極的に推進しており、本市からも観光協会から参加をいたしております。平成11年の海外から静岡県へ来た旅行者は17万3,000人でございまして、平成9年の13万9,000人に比べ24%の伸びを示しております。  このように県や周辺地域と連携を図り、一人でも多くの外国人旅行者が訪れ滞在できるように受け入れ体制の整備を推進するとともに、国際観光の振興に取り組んでいるところでございます。このような実情を踏まえまして、静岡空港が開港することにより、静岡空港から日本のランドマークである富士山を見て、そして、自然、温泉など伊豆東海岸の固有の観光施設を楽しんでいただき、羽田あるいは成田空港へ、また、その逆のルートなどの利用も考えられるわけでございます。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたが、国、県、伊豆東海岸地区が一体となって一人でも多くの外国人旅行者が訪れ滞在できる受け入れ体制の整備をさらに一層推進をいたしますとともに、より積極的な外国人観光客の誘致活動を展開してまいる所存でございます。  次に、市民協働によるまちづくりを進める上で、NPOなど市民活動団体への支援策についてでございます。  地方分権の進展に伴い、個性豊かな魅力ある地域社会を築いていくためには、従来の行政主導によるまちづくりでは限界があり、これからは市民と行政の関係を見直す中で市民のさまざまな形態による市政への主体的な参画が求められているところでございます。本市におきましても、伊東市文化財史跡保存会NPO認証取得を初め、地域の将来を考え、今後のまちづくりを担う団体などによる市民活動がますます活発になってきております。市民協働によるまちづくりを進める上では、市民をまちづくりのパートナーと位置づけ、市民の自主的、主体的な活動を促進する必要がありますが、そのためには市民と行政の信頼関係に基づいた理解と協働のそれぞれの役割分担が不可欠であると考えているところでございます。  市民活動団体への支援策につきましては、まちづくり活動の場の創出や、より団体活動が行政と連携を深めていける環境整備の検討などを進めることといたしておりますが、このことによりまして市民の皆さんの市政への参画意識がますます高まり、多様な交流のある魅力的なまちづくりへとつながるものと認識をいたしております。  次に、放任竹林の対策についてでございます。  市役所の7階から周辺の山すそを見てみますと、竹林がふえてきて、四季折々の自然の変化が少なくなっているような気がいたしております。そして、このことを先般開催されました伊東市森林組合総代会の席上、竹林対策について組合員各位に指導をお願いしたところでございます。今、竹林による環境破壊について多くのマスコミなどで取り上げられておりますが、先般の5月21日のNHKテレビの「クローズアップ現代」でも、竹林の茂り過ぎによる拡散が自然環境を損ない、自然に大きな影響を与えているとの警鐘を鳴らしておりましたことはご記憶のことと思います。  ご案内のとおり、竹はタケノコ料理に始まり、竹ばし、竹ざお、竹かごなど、昔から生活の中でさまざまな形で利用されてきました。そして、人々はタケノコや竹材の生産のため竹林を維持管理してまいりました。また、竹林の持つ風情と清涼さは多くの人に親しまれてきました。国土の保全林としても活用をされてまいりました。しかし、近年、プラスチックなどの代用により、竹材の利用は激減をいたしてきております。さらに、最近では外国産のタケノコが安価で出回るようになったためタケノコ生産も減少しており、加えて管理者の高齢化や不在地主も多くなっております。その結果、放置された竹林がふえ、周辺の森林や農地に拡大をいたしております。県が人工衛星データを使って竹林拡大の状況を調べたところ、県全体では1983年から2000年までの12年間で竹林の面積が3,860haから5,180haと1.3倍に増加していることがわかりました。また、下田・南伊豆地区では2倍に拡大していることもわかってまいりました。特に問題になるのはモウソウチクでございまして、毎年地下茎を伸ばし、タケノコを出します。タケノコは、わずか3カ月程度で10mから20mもの竹に成長をいたします。竹に覆われた樹木などの植物は、日が当たらず枯れてしまいます。竹林は、タケノコや竹材の生産に利用されている間は毎年切り取られ、本数が調整されてきておりましたが、放置されている今、人も入れないようなやぶの状態になり、竹林の外に地下茎を伸ばして広がってまいっております。このまま放置すれば、周辺の美しい景観の森林が一面竹林になってしまうおそれや、竹林内では他の植物が育たないことから、そこに生息する動物の数も減少し、さらには、杉やヒノキの人工林やミカン園などにも地下茎が伸びて、大事な山林や農地が竹に奪われてしまいます。  そこで、竹林の拡大から里山の景観や動植物を守ることは、森林所有者がまずはこれ以上拡大させない努力をしていくことが望ましいことでございますが、本市では、山林所有者の中には不在地主も多いことや、森林管理が高齢化のため対応できないこともございまして、難しい状況にあることも事実でございます。このようなことから、市民にも森林に対し関心を持っていただき、共同で適正な竹林対策に当たることも一つの方法ではないかと考えております。現在、市内の森林ボランティアまちづくりボランティアの皆様が、竹炭焼きや竹細工などを通した子供たちの情操教育や竹林整備等里山の保全に取り組まれております。市といたしましても、今後、竹林の拡大による里山の危機について、竹林地主の方へ管理指導などとあわせて市民の方々に多く啓発を行うとともに、所有者の意向も伺い、竹林伐採など体験行事や切った竹材の有効活用など、関係団体と協議をする中で竹林の適切な管理に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、市道八幡・中里線の歩道拡幅についてでございます。  市道中里・峰・大見線は、都市計画街路事業宇佐美八幡中里線として、昭和41年に起点を宇佐美八幡、終点を宇佐美中里の間940mについて計画決定をし、昭和44年度に事業着手し、47年度に区画整理事業として施行された部分を含め宇佐美八幡から芝原までの間566mについて整備を完了したところでございます。この区間の歩道について拡幅整備をすべきとのご指摘でございますが、現況の道路の規格は、昭和33年の道路構造令に基づきまして幅員構成は4mの車道2車線と1.5mの歩道が両側に設置されているものでございます。この地域は、一般住宅のほか、幼稚園、小中学校、宇佐美駅等公共施設も多く、車両通行に加えて歩行者も増加しておりますことから、平成9年度に歩行者の事故対策事業として歩行者等を中心に据えた道路空間の再構築についての要望書を県熱海土木事務所に提出している経過がございます。  この要望では、道路の全体幅員は12mのままで幅員構成を変更しようとするものでございまして、現行の4mの車道2車線を3mの車道2車線とし、現行1.5mの歩道幅員を2.5mの歩道に拡幅整備することで、平成9年度から実施しております宇佐美芝原地区から竹之後地区間の都市計画街路事業の道路構造と同一の幅員構成にしてまいろうとする考え方でございます。この事業につきまして、交通安全対策事業として早期に実施できるよう今後とも国、県に要望してまいりたいと考えております。  次に、厳しい財政状況から、市民に不平等の前納報奨金制度の見直しをすべきと思うがとのご質問でございます。  本市前納報奨金制度は、ご承知のとおり地方税法をもととして、本市税賦課徴収条例及び都市計画税賦課徴収条例により、市民税、固定資産税及び都市計画税を納付する際に、第1期の納期に2期以降の全額を同時に納付した場合、当該納期前に納付した税額の100分の0.5に納期前に係る月数を乗じて得た額を報奨金として交付しているものでございます。したがいまして、固定資産税都市計画税は納付前月数が21月ございますので100分の10.5、市県民税普通徴収は13月でございますので100分の6.5を第2期以降の税額に乗じたものがそれぞれ前納報奨金となるものでございます。ただし、第2期以降の税額が10万円を超える場合は10万円を限度としておりますので、前納報奨金につきましては、固定資産税都市計画税では1万500円、市県民税普通徴収は6,500円が限度額となっております。この前納報奨金制度につきましては、納税意識の向上や納期内納付の推進が図られるとともに市税の早期確保と資金運用が可能となるなど、大きな役割を果たしてきております。特に、市外納税者が5割を超えております固定資産税都市計画税の全期前納につきましては、徴収事務の軽減となっているものでございます。  しかし一方では、資金に余裕のある者のみにしか利用できないこと、また、年度途中に課税される随時課税者や市民税が特別徴収される納税者に適用されないなど、公平性の観点からも、さらに財政上の負担も生じることから、議員ご指摘のとおり検討すべき問題と受けとめているところであり、このような状況を踏まえ、本制度の見直しを進めてまいる時期と考えております。  以上であります。
    ◆21番(稲葉知章 君)与えられた時間内で第2質問をさせてもらいます。  まず、1点目の外国人観光客の誘客はどう取り組んでいくかで伺いたいわけですけれども、トップバッターの久保田議員の答弁よりも何かもう少し具体的な策もちょっとあったような答弁に聞こえましたけれども、私がもっと積極的にというのは、実は私たちが旅行するにもこういったパンフレットで旅行するわけです。その中には、大体コースがこういうふうに紹介されて、どこの空港におりて、そして、どこを見て、どこを見てと、みんなコースになっているわけです。したがって、こういったコースづくりというんですか、こういったようにパンフレットの中に伊東が組み込まれなければ伊東にも来てくれない。したがって、こういったコースを売り込むにはどういう方策をしていくのかというのを伺ったわけですけれども、こんなところをもう一回伺いたいと思います。  そしてまた、このパンフレットの中にも、例えば、伊東はここだ、ここを見せたいというものがあるのかなと考えると、伊東はどこなんだろうということを私も考えてしまうわけです。先日の伊東観光協会の言葉にも、伊東は豊かな自然環境が数多く、観光施設を有する、他地域から見ればあり余るほどの観光資源はあるが、何もないような感覚がある、豊富な資源を磨き直し有効活用すればいいということで、観光協会長も具体的に伊東市はここがいいというようなものが今ないような発言もあるわけですけれども、市長は、伊東はここで売り込んでいくんだ、海外にここを売り込んでいくんだというものがありましたら、それもお答え願いたいなというふうに思います。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  先ほど市長の方から答弁申し上げましたとおり、特に外国人の誘客につきましては、国においてはウエルカムプラン21、県におきましては富士・箱根・伊豆国際観光テーマ地区──この国際観光テーマ地区では一つのテーマのコンセプトを自然のワンダーランド富士、こういうコンセプトの中で、それから具体的なコースにつきましては9コースを一応設定した中で今検討を進めております。その中で我々伊東市が関係するところの伊豆半島地区につきましては、歴史と自然のプロムナード、それから自然とリフレッシュのプロムナードを表題にしまして、2泊3日とか、あるいは4泊5日とか、こういうような具体的なコースを今検討しているところでございます。ただ、このコースにつきましては静岡空港というよりは羽田、成田というようなものを活用した中でのルートづくりとなっておりますので、議員ご質問の静岡空港が開港した場合にそこら辺とリンクするような違ったルート、こういうものを考えていかなければならないと思います。そういうことで、具体的なコースにつきましては、この辺が決定次第、私どもも具体的にパンフレット等を作成して、特に伊豆東海岸の国際観光モデル地区整備推進協議会の中で売り込んでいきたい、かように考えております。  それからもう一点目の、伊東にはいろいろな資源があると観光協会の総会のいろいろな説明でうたわれているということの中で、私どもは伊東市の例えば目玉というようなものは何なのかといった場合に、私は、伊東市のキャッチフレーズであります「花と海といで湯のまち」、このキャッチフレーズに凝縮されているのではないかなというふうに思います。花といえば、具体的にいえばつばき園もありますし、さくらの里もあるし、海でいえば城ヶ崎海岸、いで湯は温泉です。そういうものがこのキャッチフレーズの中に凝縮されて、これを具体的な表現をしてお客さんに売り込んでいく、現にそういう形でやっているわけです。そういうようなことで、いろいろな資源があるわけですので、それを有効に宣伝活動してお客さんの誘致、あるいは外国人観光客の誘致を図っていきたい、かように考えております。 ◆21番(稲葉知章 君)富士山と温泉は世界に通用する観光資源ですので、ぜひこれを活用していただきたいなというふうに思うわけですけれども、そんな中で、今出ましたように花と海と出湯のまちということで売り込んでいこうと。漠然としていますけれども、一つ城ヶ崎が出てきたわけですけれども、私は、城ヶ崎を売り出すなら、もう少し城ヶ崎に徹底的にこだわってすればいいと思うわけなんです。というのは、今、城ヶ崎の海岸というのは、駐車場があって、ごくわずかな面積ですけれども細長いですよね。あの部分を今現在ある車道を含めてもっと買収をして、そして、そこを電気自動車かなんでずうっとゆったり歩けるような、海洋公園でおりて電気自動車で回って、また帰ってくるとか、そして、ぼら納屋でストップして自動車を入れない、そうした観光地づくりも大がかりなことを考えていくのが城ヶ崎としては私はいいのではないかなというふうに考えているわけです。常日ごろ、私もよく友達なんかが来ますと案内するのは城ヶ崎です。したがって、ぜひ城ヶ崎の方もいろいろなことで研究をしてほしいなというふうにも思います。  それと、富士山まではやっぱり来るわけです。どうしても富士山でとまって、ネームバリューの箱根、そして最近では河口湖にお客さんをとられているような、旅館・ホテルの組合長も言っておりましたけれども、ぜひこれを伊東まで足を延ばせるような対策については、伊東のホテル、旅館も非常に大きいですよね。だけど、このシステムを、例えば外国人だったらホテル形式の泊まり方、宿泊の仕方、その相手国のニーズに合った旅館、ホテルのシステム、あるいは和風旅館であってもホテル形態の泊まり方をとるとか、そんな研究もやっぱりしていく必要があるのではないかなというふうに思うわけです。  そうした中で、全体を含めたこういった観光の計画を網羅した観光基本計画、今年度10万円ついておりますね。観光基本計画、この10万円ではどういうふうに進めていくのかなというふうに思うわけですけれども、その観光基本計画をつくるこれからの計画をもし考えていたならば、お願いします。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  この10万円につきましては、私どもは今年度、観光基本計画をどのような形で進めていったらいいかという前段の部分でのそういう懇談会といいますか、そういうものを組織しまして、観光基本計画というものを内容的にも、あるいはどういう形でどういう人たちを構成メンバーにして策定していこうかというようなことで、少額ではありますが10万円という形の中で予算計上をさせていただきました。  その中で、今議員のご指摘があったような国内の観光客だけではなくて外国人旅行者の誘致ということも21世紀を見据えたものになるわけですので、そういうものも当然網羅していかなければならないと思います。そういうことで、今後、来年度以降、この基本計画の策定に当たってどういう人たちの構成メンバーでつくっていくのがいいかということ、そこら辺を今年度検討していきたいと思っております。 ◆21番(稲葉知章 君)観光基本計画は伊東市にとってはとっくにあっていいはずの観光計画ですので、ぜひ早急に取り組んで完成してもらいたいなというふうに思います。  そしてまず、外国への宣伝は何といっても、前回からも質問の中でありますけれども、私はやっぱりインターネットが有効ではないかなというふうに思います。私のおいが今アメリカにいるわけですけれども、日本に来るときに予約をするわけですね。そうしたときも、アメリカからインターネットを使って日本の宿、これが3,000円で1泊2食であるそうなんですよ。それで、私もそれが日本であるかなと思って調べたけれどもたどり着かなかったですが、アメリカでも日本に来るときはそういうふうにして学生なんかが今来ています。それが実情ですので、インターネットの使い方をもっともっと研究してほしいなというふうに思うわけです。  その中で伊東市のホームページ、一生懸命頑張って更新もしております。だけど、こういった時代ですので、できれば日本語と英語。横須賀のホームページは英語で全部書かれております。そんなことで向こうから来る方も見れますので、外国の方がホームページを生で見れますので、日本語と英語に分かれるようなホームページも研究していく必要もあるかなというふうにも思います。  そしてまた、河口湖が最近右肩上がりの観光客ということで、私も河口湖町のホームページを見させてもらいました。その中で、河口湖町は非常にシンプルなホームページになっております。多分あれは職員が自分たちでつくったのではないかな。簡単なホームページです。私は、難しい気取ったホームページではなくて見やすいホームページにしていけば、どんどん来るのではないかなというふうに思います。ホームページについては部課長あたりはちょっと認識が薄いふうに思いますので、その辺をご理解してホームページの宣伝もぜひお願いしたいなというふうに思います。  そして、2点目に入るわけですけれども、市民協働によるまちづくりの上でNPOの市民活動の支援策ということです。答弁をいただいたわけですけれども、具体的にどういうふうにしていこうという具体策が私は今なかったように思うわけです。これは市民活動条例ということで、他市のそういった条例をつくってこういった活動を定めている市町村があるわけです。例えば、基金とサポートセンターの設置と団体の登録制度などを規定しているところや、NPOそのものを支援する条例を定めているところや、そして、サポートセンターを設置したときにはどういったふうに運営していくのか──今回の東海館なんかも、そういったところが例えばサポートセンターでしたら、そこをサポートする条例ですとか、そんな具体的につくってある市町村があるわけなんです。東海館の運営については今回審議されますので、事前審査になりますのでやめておきますけれども、いろいろそういった点で市民協働によるまちづくり、どういったものをやっていくのかという具体策を条例で定めてある市町村が多いわけです。そういった具体的に条例で定めていく考え方があるのかどうなのか、お伺いしたいと思います。 ◎企画部長(稲葉輝男 君)お答えさせていただきます。  確かに、いろいろな自治体の中で市民の協働による関係の条例を制定している自治体がありますし、静岡県におきましても、このNPOの関係につきましては、市民、NPO、あるいは企業者、そして行政、この4者が協調して事業を進めていくという、これが基本目的にあるわけでございますけれども、そういう関係につきましての規則を制定しまして、静岡県につきましては12年の2月にNPO活動に関する基本指針というものを定めております。  また、県内では、情報としましては、蒲原町が平成13年度からまちの責務だとか、あるいは住民の皆様、事業者、NPO、こういう関係のそれぞれの役割等につきまして、あるいはその助成策につきましても定めるということで、蒲原町はNPO活動促進条例を制定した、こういうことも伺っているわけでございます。  いずれにしましても、この支援のあり方というのは非常に難しいということで、学者の先生の状況によりますと、NPOそのものは、むしろ非営利企業として行政の支援といいますか、具体的に行政に頼ってするものではない。基本的には頼るものではない。一方、行政側からは、こういうものを育てていくためにどういう支援をしたらいいのかということで、むしろ行政の方がこの考え方について悩んでいる部分が多いけれども、特別な支援ということは必要ないんだ、この4者が協調して進めていく方策を考えていくべきだ、こういうようなことでございます。伊東市の場合におきましては、まだそこまで具体化した方策まで行っておりませんけれども、今後こういうことを踏まえまして支援策、あるいはどういう形で協働して事業を進めていくかについて検討していきたい、このように考えております。 ◆21番(稲葉知章 君)次に、3番目の放任竹林対策についてお伺いします。  答弁ですと、所有者不在や高齢者が多くなってきて大変難しい状況だという答弁があったわけですけれども、こういった難しい問題を市民ボランティアで解決していきたいような答弁もあったわけですけれども、伊東市もたしか竹林があったんじゃないかなというふうに伺っているわけです。そうしますと、この伊東市所有の竹林には対応を全くしていないのか、あるいはしているのかを1点伺いたいと思います。 ◎総務部長(田巻浩 君)市有財産のことでございますので、総括して私の方から普通財産を含めてお答えをさせていただきます。  行政的な目的を持った丸山公園の竹林であるとか、そういったところについては必要に応じて管理をするということになっております。その竹材を利用して、いろいろ公園の施設の維持管理にも努めているという例もございます。普通財産につきましては、なかなか手が回っていかないという状況もございますが、今後は今ご指摘のこともございますので、なお一層力を入れていきたいなというふうに思っております。 以上でございます。 ◆21番(稲葉知章 君)伊東市の竹林も多分そのまま放置されているんじゃないかなというふうにとれたわけですけれども、ぜひ対策もしてほしいなと思います。  それと、この対策については、伊豆農林事務所が放任竹林対策シンポジウムを、3月3日、下田の文化会館で行っているということが今手元にあるわけですけれども、ぜひ伊東でもこういったものを開催して市民の方に呼びかけていってほしいなというふうに思います。それは要望しておきます。  そして、4点目の市道八幡・中里線ですけれども、これも竹之後の事業にあわせてやっていくという答弁でしたけれども、竹之後の事業をやっている間、同じような路線ですと県の方もお金がつかないようなことを聞いておりますが、ぜひ竹之後の事業も継続しながら、この竹之後の八幡・中里線の延長事業については、竹之後は土地区画整理事業として以前地元が要望した事業でありますし、ぜひこれも早期の完成をして、そしてさらには整合性を合わせた八幡・中里線の拡幅をやっていくということですので、同時にできるような方策というんですか、私たちが選出した地元の県会議員もそうできるような位置にもいるというふうに伺っていますので、そんな方と要望しながら、ぜひ早い時期に完成をしてほしいなというふうに要望しておきます。  そして、5点目の前納報奨金の見直しですけれども、この見直しの質問を私は以前にもして、まだ見直しがされていないという大変やりにくい事業かなというふうに思うわけですけれども、先ほど答弁にあったように、一遍に納税してくれれば市の財政が助かるわけです。だけど、前納報奨金がないでそのまま通常にいった場合と、前納報奨金で一遍に税金が入ってくる──税金が入ってくれば当然事業の執行もやりやすくなるわけですけれども、例えば平成12年度を例にとって見た場合、前納報奨金で得た税収で潤った事業、そういったものが計数的に出たらお示しをいただきたいと思います。個人の払う意思もあるでしょうし、そういうのはなかなか難しい問題ですから、計数的に出るのかなという疑問がちょっとあるんですけれども、それがなければ見直しは当然されないわけですよね。当然、前納報奨金を見直していこうというのでしたら計数的に何か示されているのかなという感じがするんですけれども、その辺はいかかでしょうか。 ◎総務部長(田巻浩 君)前納報奨金につきましては、確かに稲葉議員さんの質問の中にもありました。いろいろデメリットもあるわけでございます。私どもの方といたしましてはメリットもあるわけでございまして前々から検討しているわけでございますが、率も含めて早急に検討しなければならないというところでございます。12年度の決算がまだきちっと済んでおりませんので、11年度の数字で申し上げますと、全期前納額は約3万7,400件ございまして、金額にして46億9,500万円、これだけの全期前納額がございます。今、年度初めのこの4月あるいは6月、前納額が入ってくる月は資金繰りに非常に困るということでございます。このために、前納額がなければ大変資金繰りの苦しいところで一時借り入れをしなければならないという場合も出てくるのかなというふうな心配もしているわけでございますが、いずれにしましても、これを事業に活用するということではなくて、もともと予算計上してあるものが早く入ってくるという金額でございますので、資金繰りに大変影響をしているということでございます。  以上でございます。 ◆21番(稲葉知章 君)今、46億9,500万円ということですので、資金繰りには、このお金が一遍に入ってくるからいいわけですけれども、では、例えば4、5、6の中で46億円もの支出があるのかなというふうにも感じるわけです。そういった中で、メリット、デメリットがいっぱいある中で大変難しいわけですけれども、市民が直接受ける恩典ですから、市長としましてもなかなか思い切った取り組みができないのかなと判断するわけです。私もこの質問をするについて、直接市民の恩典を削ってしまうわけですから、なかなか質問もしにくいわけですけれども思い切って質問しましたので、どうか市長も勇気ある決断をお願いして、私の質問を終わりにしたいと思います。 ○議長(山本猛 君)以上で21番 稲葉知章君の一般質問を終わります。  10分間ほど休憩いたします。                 午前10時57分休憩                 ──────────                 午前11時 8分再開 ○議長(山本猛 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、5番 土屋 進君の質問を許します。              〔5番 土屋 進君登壇、拍手〕 ◆5番(土屋進 君)初めに、去る6月7日急逝されました故大島健次議員のご功績に感謝し、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。  さて、興志会の一員として、これより一般質問をさせていただきます。  本市を取り巻く経済環境は依然として厳しく、まちの南北を問わず活力の低下が進み、まことに憂慮すべきものがあります。中心市街地からの人口の流出、郊外への消費者の移動などが各種の調査にも如実にあらわれています。また、南部地域の伊豆高原に集中する観光施設利用客数は直近の1月から3月までの報告資料においても、一部を除きほとんどの施設が前年対比で2けた減と年々厳しくなっております。また、今月14日の関係閣僚会議に提出された6月の月例経済報告では景気は悪化しつつあるとして、現在の我が国の景気が後退局面にあることを政府として認めております。このことは、観光立市である本市への影響はないとは言えません。このような背景を見ても、伊東は一体どこへ行くのかと考えさせられるものがあります。日本全国観光地化している中、他に負けない競争に強い特色のあるまちでなければ勝ち残ることは難しくなることは否めません。そこで、私は、「伊東は北も南も活力ある明るく楽しいまちでなければならない」の持論より、今回は旧市街地の再生が急務であることから、幾つかある考えの中より大きく2点について質問させていただきます。  まず、東海館オープンに伴う周辺整備活用によるまちおこしについて具体的に提案し、市長のお考えを伺います。  この東海館のオープンは7月下旬の運びとなりましたが、市長におかれましても待望のことで、お喜びのことと思います。全面的な公開とまではいかないまでも、伊東市文化財指定の建物として外観は整い、いな葉館と並んでよき時代の温泉情緒を醸し出すことのできる唯一の場所で、文化と観光の拠点として市街地活性化の核となることを大いに期待するものであります。  そこで1点目として、東海館前松川通りの整備に関する検討が進められていることと思いますが、その現況について伺います。  このことは昨年3月の一般質問の中で私も取り上げておりますが、市長はその答弁として、2軒の木造旅館の外観と調和したレトロ調の沿道景観とする方向性が打ち出されておるので、現在地元の皆さんの意向について集約をお願いしているところで、今後、重要景観形成地区の指定も視野に入れながらいで湯のまちの情緒をつくり出していく整備を検討してまいりたいと答えています。周辺整備との整合性の上で重要な地域となりますので、現状についてどのように進んでいるのか、お答えいただきたいと思います。  第2点目は、なぎさ公園、川口公園などの一層の充実策について伺います。  なぎさ公園は、かつて噴水と彫刻と野外ステージのある広場として、市制30周年を記念して誕生しております。その後、現在のように再整備され、地元の彫刻家、重岡健治氏の彫刻作品が多数設置され、芝生の広場として観光客や市民の憩いの場として親しまれております。  そこで、この公園を一例として、なぎさ彫刻公園と命名し、一層特徴ある、だれもが親しみやすく、わかりやすい場所としてアピールすることを提案いたします。  次に、渚橋から松川沿いの川口公園についてであります。  まち歩きをするとき、目を見張るような珍しいものでなくとも、一枚の案内板の文章からあれこれ想像の翼を広げて豊かな気持ちになれるという経験はだれしもあると思います。そういう目で伊東のまちを見ると、せっかくの財産が十分に生かされていないことに気がつくことがあります。渚橋のたもとには、市制40周年に設置されたウィリアム・アダムス、日本名三浦按針の胸像があり、また、エドモンド・ブランデンの記念碑があります。川口公園には遊歩道等が整備されており、徳川家康が命じて三浦按針が建造したサン・ベナ・ベンツェーラ号のモニュメントがあり、さらに造船の様子をデザインしたタイル画があります。この一隅に江戸城築城のために伊東から切り出した築城石を幾つか置くことにより、伊東と江戸城築城とのかかわりを視覚的に説明することができるのではないでしょうか。  三浦按針が洋式帆船を建造した場所は唐人川の河口だとされていますが、現状の唐人川の河口は渚橋をくぐる暗渠になっており、単なる排水路にしか見えません。これでは洋式帆船建造の歴史的場所がその価値を全く失っていると言わざるを得ません。この唐人川の出口を渚橋の川上側に移し、唐人川の存在をだれが見てもわかるようにすることによって、洋式帆船建造の歴史とその歴史的な場所とを整合させることができるのではないでしょうか。  このように、歴史的史跡と一体化させた場所に案内板を設置することにより、この歴史と文化がだれにもわかりやすくなることができます。そして、このゾーンを一つの例として、按針公園あるいは按針メモリアルパークと命名することを提案いたします。  さらに、この付近には日露戦争のあの東郷平八郎元帥の元別荘が東郷記念館として実在し、藤の広場の一角には東郷小路の石碑があります。この建物は東郷元帥が昭和4年春に完成させ、別荘として冬4カ月、夏2カ月を過ごし、88歳で亡くなる前年の昭和8年まで訪れていたと聞いております。その後、昭和10年に石橋正二郎氏の持ち物となり、現在は石橋財団東郷記念館となっております。この記念館は一般にも公開されていることから、東郷別荘や東郷小路の由来などを書いた案内板を適当な場所に設置することを提案いたします。  また、近くの朝日町八幡神社の境内には、東郷元帥の自筆による源頼朝の伊東ゆかりの古文書の一文を刻んだ石碑があります。この境内には、東郷元帥お手植えのイチョウの木が大きく育っていることも忘れてはなりません。  次に3点目として、松川遊歩道のゾーンごとの名称づけによるアピールについて提案いたします。  松川遊歩道を歩いてみますと、橋と橋との間おのおのの遊歩道がそれぞれ特徴あるゾーンであることに気づきます。大川橋といでゆ橋の区間には柳の木が8本あり、鳩のモニュメントは温泉の噴水となっております。1988年には、対岸の木造3階建て旅館を眺めるところとして、県まち並み50選にも選ばれています。昔の松川河口あたりの風景写真を絵看板にするのも風情があります。また、東海館、いな葉館のよく見える場所に国の登録文化財、伊東市指定文化財などの説明板があると、さらに特徴の見えるところとなります。この通りを一例として、柳の小道とかいで湯の小道と命名することを提案いたしますが、いかがでしょうか。  いでゆ橋から通学橋への遊歩道は、まち中にあって、松川のせせらぎと豊かな緑があって自然を感ずることができるゾーンであります。しかし一方では、そのために安全性に欠ける遊歩道でもあります。夜間になると暗くて人通りもなく、男性でも通りにくい通りであります。この長い通りには、私の調査によりますと大きな街灯は8基しかありません。川側手すりの中に歩道に向けて小さな明かりが26灯ありますが、安全性のある明かりの確保はされておりません。  そこで、私は、大きな街灯をふやすとともに、手すりの上部に街灯を取りつけることを提案します。このことにより温泉情緒も醸し出しながら、明るく安全な通りとなることができます。この通りには桜の木が33本あり、加えて桜の古木が川までかぶさるように隣地からも含めて8本あり、春には桜のトンネルのようになります。市街地での桜の名所とも言うべきところであります。  さらに、この通りには杢太郎に関する紹介板があり、彼の代表的な作品である「百花譜」の中からナンテン、スカンポ、ドクダミ、イソブキ、ユキノシタなどの花を刻んだアルミ板など、杢太郎に関するものが合わせて19点に及んでいます。そこで、このゾーンを一例として杢太郎小道と命名することを提案いたします。  次に、通学橋から岡橋への遊歩道は、対岸川沿いも整備され、音無の森と川のせせらぎの音も心地よく、風情のある場所となっております。歴史的に由緒ある音無神社があり、頼朝と八重姫の悲恋の地としても知られています。これらの説明を記した案内板を設置し、このゾーンを一例として音無の小道と命名することを提案いたします。  以上、例を挙げて松川遊歩道のおのおののゾーンについて名称をつけることを提案してまいりましたが、具体的に命名するに当たっては市民や多くの方々から公募することが望ましいと思っております。  次に4点目として、温泉情緒を高めるいでゆ橋のリニューアルについて伺います。  いでゆ橋は、市道南口線の開通により昭和42年3月に竣工し、既に34年が経過しております。この歳月あって、欄干の汚れと4基の水銀灯は老朽化しています。東海館、いなば館の景観とこの橋との整合性は重要なポイントであります。3階の木造建物があって、川があって、橋がある、このことは温泉情緒を醸し出す格好の演出の場であると思います。市民も憩い楽しむことのできる場所です。いでゆ橋の欄干、照明灯、歩道について早期にリニューアルすることを提案いたします。  次に、杢太郎記念館の現況について市長はどのように認識され、将来のビジョンをどのように考えているか、伺います。  杢太郎記念館は、今まで旧市街地唯一の文化的施設の観がありましたが、東海館オープンにより相乗効果もあって、その存在はさらに大きなものとなりました。そこで1点目として、杢太郎生家である記念館の老朽化の対処について伺います。  昭和45年5月12日に史跡杢太郎生家として伊東市指定文化財となりましたが、母屋の建物は天保6年、1835年に建てられた、市内の民家としては建築年代のわかるものとして最も古い貴重なものであります。この生家は、昭和60年10月に杢太郎生誕100年を記念して伊東市立木下杢太郎記念館として発足いたしました。杢太郎関係の資料の大半が市外に流出してしまっている現在、この生家こそが伊東市にとって杢太郎関係の最大の財産であります。杢太郎記念館はまた観光資源としても貴重なものであり、市街地活性化に少なからず貢献するものであります。今は建物の老朽化が進み、長期保存のための対策を早急に立てなければ取り返しのつかない事態になることは目に見えております。部分的には今すぐ修理補修をしなければならないところもありますが、どのように認識されておられるか、伺います。  2点目として、収蔵品の保存展示にふさわしい施設の建設について伺います。  現在、主な展示館となっている道路沿いの展示館は明治40年の建築であり、土蔵づくりになまこ壁を配し、見る人の心を引きつけています。しかし一方では、古い建物そのままのため展示品にとっては最悪の状態であり、汚れやすいことや湿気対策等一つを考えて見ても、展示品の良好な保存には難しいところであります。  そこで、現在の記念館の建物とは別に、耐火構造で保存施設としてもふさわしい展示室を設けて展示品はそこに移し、現在の記念館である建物は杢太郎時代の雰囲気を伝えるべく可能な限り修復し、杢太郎の調度品や愛用品のみを展示することが望ましいと思いますが、いかがでしょうか。  3点目として、記念館のある土地を将来に備え市有地として取得することについて伺います。  建物は所有者より寄贈を受けたが、その際、土地は建物が存続する限りという条件つきで所有者より借用し、現在に至っています。本市には伊東市指定文化財として保存する責任と義務があります。文化と観光の拠点としての重要性から、将来を見据え、土地所有者の理解を得られるならば早期に取得することが望ましいと思いますが、いかがでしょうか。  4点目として、杢太郎記念館及び周辺の文化ゾーンとしての将来ビジョンについて伺います。  杢太郎記念館一帯の関係者所有地を取得することができるとしたら、まちづくりを考える中であの周辺一帯の将来にわたっての利用構想を立てるべきだと思います。隣地にある市有地には、伊東幼稚園の湯川分園があり、この土地の約2分の1は教育財産、残り2分の1が都市計画公園となっております。この公園は、昭和29年2月12日に都市計画公園として決定しております。しかし、公園として現在まで供用開始はしておらず、幼稚園の広場として利用しております。この市有地と杢太郎記念館のある土地は中間に赤線が横切っており、間には個人所有の土地はなく、つながりは都合よくなっております。地元より湯川幼稚園改築の要望もあり、第七次基本計画の実施計画の中で老朽化した園舎の改築が計画されています。  そこで、この湯川幼稚園の建築にあわせ複合施設とすることも考えられます。杢太郎記念展示館や長年懸案となっている郷土資料館構想等との整合性を検討すべきでとあると思いますが、いかがでしょうか。  第三次伊東市総合計画の第4章第3節「芸術文化の振興」の「文化的な環境づくり」の中には「市民が文化財に親しむ機会の拡充を図り、文化財愛護の精神を普及し、郷土を愛する心を育みます」とあります。また、「郷土資料館の建設については観光資源としての活用も含め、構想の具体化のため研究協議を継続していきます」、さらに「木下杢太郎記念館の整備や関係資料の収集、充実を図ります」、このように示しております。旧市内の経済的地盤沈下はまことに厳しいものがあります。伊東駅に近いこの杢太郎記念館は、文化と観光の重要な拠点の一つであります。市街地の活性化のためにも、杢太郎記念館を一層充実させ、その活用が求められているところであります。  東海館と木下杢太郎記念館は、伊東市の活性化と振興にとってその役割は非常に大きなものと期待されます。市長の前向きなご答弁をお願い申し上げ、私の壇上からの質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)5番 土屋 進議員のご質問にお答えをいたします。  まず初めに、東海館オープンに伴う周辺の整備活用によるまちおこしについてのうち、第1点目の東海館前、松川通りの整備に関する検討の現況についてでございます。  本市中心市街地における観光文化の拠点施設として、伊東を代表する温泉情緒と松川沿いの景観を保存するため、旅館組合や文化協会、地元の松原区などからの強い要望を受けまして平成10年度より改修工事を進めてまいった東海館は、この7月下旬にもオープンすべく、鋭意準備作業を進めているところでございます。  この東海館のオープンを契機といたしまして、正面玄関側の松川通り一帯につきましても、温泉情緒を醸し出すかいわいとして、伊東市都市景観条例に基づくところの景観形成推進地区としての指定も視野に入れる中で、通りの皆さん方のご理解とご協力のもとにまち並みの創出を図ってまいりたいと考えております。このため、昨年度から静岡県建築士会伊東支部の会員の方々が松川通り整備事業推進委員会の皆さん方と一緒になって、地元におけるまちづくりの専門家の立場で精力的に研究会やワークショップなどの取り組みを重ねていただいておりまして、通りの皆さん方のご意見を酌み上げながら本年度中には基本計画案を取りまとめる方向であり、市といたしましても計画づくりの費用の一部を負担することといたしております。  このように、まち並みの創出などまちづくりを進める上で、地元の皆さん方と地元の専門家の皆さんが協働して取り組みを展開していただいておりますことは大変心強いことでございまして、その成果を大いに期待をいたしているところでございます。また、市といたしましても、東海館のオープンを契機として早急にまち並み整備に対する支援のあり方などを煮詰めるなど、全面的に協力をしてまいる所存でございます。  次に、なぎさ公園、川口公園などの一層の充実についてのご質問でございます。  ご案内のとおり、なぎさ公園につきましては、市制30周年記念事業の一環といたしまして昭和52年に建設され、平成2年から彫刻家であります重岡健治氏制作による「家族」を初め13基の彫刻があり、市民及び観光客の憩いの場として親しまれております。また、大川の河口に位置する川口公園は、ウィリアム・アダムスが日本初の洋式帆船を建造し、その偉業をたたえたメモリアルパークとして、水辺に親しまれた公園となっております。大川橋から海岸まで川と海との自然を生かした景観にマッチした川口公園、なぎさ公園、また藤の広場など各施設とも特色を持った施設となっており、各種イベントや催事場等多目的に活用され、市民や観光客のにぎわいの創出に大いに役立っております。  この特色ある公園の一層の充実という観点から、公園の名前のあり方についてご提案をちょうだいしたところでございますが、確かに、ゆかりにちなんだ名称が一般市民や観光客へのPRをする上で有効かと存じますが、既に都市計画法や市条例において決定され、さらには長年にわたりまして市民や観光客になれ親しんでいただいております名称を変えることは難しい面もございますが、観光的なことも踏まえまして考えてまいりたいと思っております。  次に、川口公園にウィリアム・アダムスの時代背景としての江戸城築城の石を配置してはとのご提案でございますが、江戸城築城の際に使用された石材につきましては宇佐美御石ヶ沢や城ヶ崎海岸等で確認をされておりますが、このような石材につきましても、周知の埋蔵文化財包蔵地における文化財としての解釈から石材の移動については制約がありますので、慎重に対応してまいりたいと存じます。  なお、市内の言い伝え、史跡等の案内板の設置につきましては随時整備を進めてまいりたいと存じております。  次に、唐人川河口部分を上流側の按針ゆかりのモニュメントの近くにつけかえることで、よりアピールができるようにしてはどうかとのご提案でございます。  ウィリアム・アダムスが洋式帆船を建造した場所としては、松川と唐人川の合流点に当たる川口あたりとされておりますことはご承知のとおりでございます。このアダムスの業績を顕彰するための按針記念碑を初め、アダムスの胸像やブランデン詩碑などの主なものは観光会館別館前の按針公園と呼ばれていた一角に設置をされておりまして、他方、川口公園の中には帆船ブロンズ像と按針の絵タイルが設置されるなど、唐人川を挟むような形で按針ゆかりのモニュメント群が配置されているわけでございます。いわば、唐人川の周辺一帯が按針メモリアルパークのようになっているところでございますので、唐人川の河口の上流側へのつけかえにつきましては、唐人川の河床勾配が緩やかで水量も少なく土砂が堆積しやすいこと、さらに、松川との交差部が直角に近くなることからますます流出が困難となるといった物理的な問題も含めまして難しいのではないかと考えております。  次に、松川遊歩道のゾーンの名称づけによるアピールについてのご質問でございます。  松川遊歩道につきましては、昭和63年度から平成17年度にかけましてまつかわふれあい通り整備事業としまして、「人と自然、人と人とのふれあい空間の創出」を基本理念とする水辺のふれあいゾーン計画に基づき、中心市街地を貫流する松川の下流河畔において、いで湯のまちにふさわしい親水性の高い遊歩道や公園の整備に努めてまいったところでございます。  この遊歩道の整備事業の内容といたしましては、大川橋から河口区間につきましては祭りや集いの演出をテーマとして、ウィリアム・アダムスが徳川家康の命を受けて松川河口で英国式帆船を建造した歴史を生かして、アダムスにちなんだ各種のモニュメントを設置し、祭りや集いの場としての整備を行ってまいりました。  また、いでゆ橋から大川橋の区間につきましては、「湯のまち情緒の演出」をテーマといたしまして、対岸の東海館等が醸し出す湯のまち情緒を高めるため、温泉のわき出る水鳥のブロンズ像を設置するなどの整備を行っております。  通学橋からいでゆ橋の区間につきましては、「文化の演出」をテーマといたしまして、郷土が生んだ偉大な医学者であり文学者である木下杢太郎を題材に、案内板を初め句碑、パネル、レリーフ等によりまして遊歩道の整備を行ってまいっております。ご指摘のありました通りの照明につきましては、足元灯と街路灯がございますが、木の成長などもありまして暗くなっていることも事実でございまして、昨年度末地元からのご指摘もございまして、今年度になりまして一部的に照明を新しくつけたところもございます。  次に、岡橋から通学橋の区間につきましては、「歴史の演出」をテーマといたしまして、音無神社にまつわる伝説を題材とした遊歩道の整備を進めております。  このように松川遊歩道につきましては区間ごとにテーマを設ける中で整備を進めてきた経過もございますことから、ゾーンごとのネーミングや案内板設置などについて、議員のご指摘もふまえまして今後検討してまいりたいと考えております。  次に、温泉情緒を高めるためのいでゆ橋のリニューアルについてのご質問でございます。
     市では、昭和61年度に橋の美化計画といたしまして、伊東大川にかかるなぎさ橋、大川橋、いでゆ橋、通学橋、岡橋の5橋につきまして美化計画を策定しておりまして、このうち現在までになぎさ橋、大川橋、岡橋の3橋につきましてはこの美化計画に沿って既に整備が完了しているところでございます。ご指摘のとおり、東海館のオープンに伴いましていでゆ橋をリニューアルすることは、周辺の景観を形成する上で大変重要であると考えております。現在、都市計画整備事業として鋭意その推進に努めております伊東駅前からいでゆ橋までの電線類地中化工事につきましては平成14年度を完成目標としておりまして、引き続いて、いでゆ橋から竹町交差点までの区間について電線類地中化の国の補助採択を得る中で進めてまいることとしておりますが、この中で東海館周辺の景観にふさわしいいでゆ橋のリニューアルにつきましては、財政状況も十分に勘案しながら計画の実現に向けて検討してまいりたいと考えております。  続きまして、木下杢太郎記念館の現況について、市長はどのように認識し、将来のビジョンをどのように考えているかのご質問のうち、第1点の杢太郎生家の老朽化の対処についてでございます。  ご承知のとおり、杢太郎生家は天保6年、西暦1835年に建築され、築後166年を経ている、現存する市内最古の民家でございます。伊東市では、昭和45年5月12日に市指定の史跡文化財として管理に努めておりますが、老朽化による柱や床等の傷みの激しさは十分に認識をいたしております。昭和44年に故太田慶太郎氏が記念館を開館した後、昭和60年に生家の寄附を受けておりますが、市といたしましては、医学者であり、詩、文学、美術など広い分野ですぐれた功績を残した木下杢太郎の実績を顕彰するためにも、生家の保存については厳しい財政事情の中で努力を重ねております。これまでの群発地震などには耐えてはまいりましたが、さらなる保存に向けまして今後とも必要な措置に努力してまいる所存でございますので、何とぞご理解をお願い申し上げます。  続きまして、木下杢太郎記念館の収蔵品の保存、展示にふさわしい施設の建設についてのご質問でございますが、現在、記念館は明治40年に建てられた部分を展示室として開放しており、学生時代のノートや写真、交遊のあった森鴎外や芥川竜之介、斎藤茂吉などの書簡、百花譜、それに篤志家から寄附された初版本等が展示されており、平成12年度には1万1,000人を超す来館者がございました。また、杢太郎自身、多くの遺品や作品は、遺族の意向もあり、横浜の神奈川県立文学館に寄附されております。しかしながら、記念館にもかなりの品々が保存されておりますが、古い建物を改装したことから、ご指摘のように保存、展示には十分な条件となっていないことは承知をいたしております。展示も年に何回か入れかえる等の努力をすることによって資料の保全に努めているところであり、今後あるべき施設について研究してまいりますので、ご理解を願います。  続きまして、記念館のある土地を将来に備え市有地として取得することについてのご質問でございますが、当該地は昭和60年に太田家の関係者が共有している土地1筆の一部を貸借することで合意をし、貸借契約が結ばれております。また、当時の経過といたしまして、生家のみならず用地の寄附についても提示がなされましたが、諸般の事情で建物だけになった経緯もございます。議員ご提案の趣旨はよく理解できるところでございますが、何分にも個人所有の土地でございますので、所有者の方々のご意思を尊重することが大前提として検討してまいりたいと考えております。  続きまして、杢太郎記念館及びその周辺の文化ゾーンとしての将来ビジョンについてのご質問でございますが、ご承知のように、記念館の裏側には市立伊東幼稚園湯川分園が位置し、環境的にはJR伊東駅や海岸に近く、記念館を中心とした文化ゾーンは市民のみならず来遊客も集える条件を満たしているものと考えます。また、昨年10月に杢太郎会から提出された要望書の内容も理解しておりますが、記念館の将来を含め、第七次の基本計画におきまして、ことしオープンしたシニアプラザ桜木に次ぐ市内2件目の介護予防拠点施設が本年度に建設されることや、同一敷地内に園児が学ぶ湯川幼稚園の改築計画もあります。また、以前、湯川幼稚園と併設されております街区公園の整備につきまして、地元から反対の意思表示があった経緯もございます。これらのことから、これらを含めた周辺の総合的な検討を重ねてまいる所存でございますので、ご理解をお願いしたいと思います。  以上であります。 ◆5番(土屋進 君)ご答弁ありがとうございました。  大きな項目2つというところで一つ一つを箇条的にお聞きしましたので、一つ一つにお答えいただいておりまして、非常にわかりやすく思ったわけでありますが、その分、私の方も具体的にわかりやすく質問したつもりであります。  まず、東海館がオープンをいよいよするというところで、市民の方も期待する人、また、期待できるかなというような人とか、いろいろ今のところあるようでありますが、私は昨年の3月もたしか一般質問で申し上げたつもりですけれども、駅周辺あるいはまちの中で一、二時間過ごすにはどこに行ったらいいかと聞かれたときに、はてな困る。そういえば、杢太郎館があると知っている人は言うけれども、そのほかの人はさてと、こう思った。そこで、東海館がオープンしますと、2つもある。東海館もありますよ、杢太郎館もありますよというふうになってきて非常に期待する、このようなことを申し上げたつもりであります。  では、東海館がオープンすれば即大きくまちの活性化につながるかということになりますと、それはいきなりオープンしたその次の日からまちの中に人がかなり来るというふうになっていくかというと、それだけではという感はあります。そこで、今、第1の質問のように、松川通りのこと、それから周辺のことを膨らませて、まちづくりというより、まちおこしという観点で、あるものをもう一回生かそう、こんなふうにめどをつけて生かしていけば、今はウオーキング時代でまち中もかなりウオーキングしていますし、マップを持って観光客も歩いております。聞かれる場合もあります。そういうふうなものを見ますと、観光マップの中にも一つ一つの拠点をわかりやすく示していくことがさらにできるのではないか、そんなようなことで幾つかの質問をしております。  松川通りの整備のことについては、第1質問でもいたしましたように、私も大変重要な位置づけだというふうに思っておりまして、市長さんもそのことはご認識であります。そこで、地元の人たちと、また建築士会と一緒になって基本計画が今年度中にできるということで、市もそれなりの応援をしていく、また、まち並み整備への支援のあり方についてもこの際検討もしていきたいというふうな市長の答弁がありましたので、その辺の市長のスタンスを本当に私は重要だと思っておりますので、今後なおこのことについては市としても積極的に進めていただきたい、このように思います。  それから、なぎさ公園、川口公園でございますが、なぎさ公園はなぎさ公園でずっときているわけですが、先ほど市長の答弁の中で、川口公園も含めて都市計画法だとか、あるいは条例で定めている──そういう名前で定めていますよね。ですから、それはよくわかりますけれども、せっかく彫刻があれだけあって、あるいはマリンタウンができて循環型バスも走らせようかというような計画もある中で、そうなってきますと、あの辺にバス停が1つできて、ここでおりると川口公園、松川河口があって、遊歩道があって、あるいはここにはなぎさ公園がありますとか、案内もあろうかと思うんです。そういうときに、道路側に駐車場がありますので、初めてくる人は後ろ側の彫刻公園というのは案外わからないわけです。そういう意味で、彫刻公園とはっきり言った方が行ってみたくなるという感じもしますし、私どもが海辺にあって誇れるものの一つではないか、私はこのように思っておるわけであります。  それから、川口公園も同じように、ネーミングはいいが、先ほど言ったように条例等も確かにそうでありますけれども、そこで私はサブタイトル的に愛称として──川口公園は確かに東電さんの横に大きな石であることも確認しておりますし、マップもあそこらにありまして、伊東市市街地のマップがありますね。ですから、ぜひその辺をサブタイトル的に、按針のことを私ども伊東市は大変顕彰しているわけでありますので、ということで私は申し上げているわけであります。  また、築城石についても、それを置くことによって、徳川時代のあの辺の歴史がはっきりと見えてくるというところで一体感が出てくるだろう。そして、築城石についても、私はいろいろ調べさせていただいたわけでありますが、「伊東文化財とその周辺」という伊東市教育委員会で出版したものの中にも現伊東市文化財審議委員の鈴木茂さんが執筆されて、事細かわかりやすくなっておりまして、具体的には私も見えるところはどこかなと思ったところ、汐吹公園のところにあるということで、見てまいりました。幾つかがあそこにありました。ですから、移動できないものを移動しろというわけにはいかないけれども、移動できるものがあれば、その周辺に数個置くだけでも、案内説明板等をつけた場合、わかりやすくなっていいのではないか、こういうようなことをご提案しているわけであります。  按針造船の最大の根拠というのは「慶長見聞集」に出ておるということでありまして、これはこんなことを書いてあります。「唐船つくらせたまうことのところの中に、三氏は昔、慶長年中、家康侯唐船をつくらせたまい、浅草川の入り江につながせたまう」、こうあるわけです。さらに、「先年つくらせたまう浅草川の唐船は、伊豆の国、伊東という浜辺の在所へかわり、これこそ唐船つくるべき地形なりとて、その浜の砂の上に柱を敷き、台とし」云々とあります。造船と進水の方法としての様子等がさらに書いてあるわけでありまして、三浦按針の研究家としてはよく知られている牧野正さんも幾つかの本を出版されておりますし、そういう中にもそういうことが出てくるわけであります。今、造船のタイル画そのものも、伊東に当時いた永井郁さんという方のタイル画、デザイン、そういったものがあるわけですので、この辺一帯をぜひ今そのようになっているものを看板やなんかで説明して、あるいは築城石などはぜひ何とかして時代背景をつくってほしい、このように思います。  唐人川の流れを持ってくれば、なおわかりやすくていいわけですが、これは物理的な問題とかいろいろ確かにあろうと思います。私も、今の唐人川の出口を何回か見ているんですが、今のままでは曲がっていますので、暗渠が真っ暗で、もう本当に排水路みたいに出てきているとしか言えないので、実はこの河口で船がつくられましたといっても、そこへ見に行くとがっかりするという感じは本当に否めないわけであります。この辺のことも、幾らか時間がかかるとしても、やはり考えの視野の中に入れていただきたい、このように思うわけであります。  先日、久保田議員の一般質問の中でも、按針祭を国際的なイベントとして発展させるべきということがあるわけです。ですから、国際交流時代でありますので、特にこの辺へは人が来るということもありますので、看板等も日本語と英語で説明するということがもうそろそろ大事なことだ、このように思っております。  さて、東郷記念館について私は質問したわけでありますけれども、今、東郷記念館に対しては何らの答弁もなかったわけでありますが、これは東郷記念館が一般に公開しているということと、入場無料で入館料をいただかないで見せている現状がありまして、管理人の方が所用があれば仕方ないですけれども、来た方には説明までして対応しているということがあります。こういう財団とはいえども民間所有のものについてあれこれ市がやるということは容易でないということかどうか、この東郷記念館については、藤の広場の一角に東郷小路という石文があるわけです。あの一角に東郷小路と東郷記念館の由来等について説明すると、これも伊東の歴史の中で非常に大事なことかなと思っていますので、このことをひとつ答弁してください。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  東郷記念館につきましては、ちょっとガイドブックを見たわけですけれども、結論的には観光協会によく確認したいと思うんですが、要はこのガイドブックの中に東郷記念館の記述がないわけです。余り公に皆さんが大勢来ていただくことを持ち主の方が望んでいなくて、ここに表示されていないのかどうかわかりませんけれども、ただ、図書館にあります「東郷記念館」という書籍の中には、一般にも公開をしておりますというような表現がある。そこら辺は確認した上で、我々が公にこういうパンフレット等でこういうものを宣伝するということに対して何ら異論がないということであれば、この辺も検討していきたい、かよう考えております。 ◆5番(土屋進 君)入館無料、管理人さんも説明してくださるといいながら、朝から晩までずっとは大変だろうなと本当は思うんですけれども、実は先日管理人さんのところもお訪ねして、石黒さんという方がいらっしゃるわけですが、この方は、親子2代、親の代から。ですから、東郷さんとも子供のころそこでお会いしているという方でありまして、この方自身のこれに対する思い入れとか、そういうものもありますので、非常に親切丁寧に説明してくれます。私は、伊東温泉のガイドブックに部長が言うように載っていないということも見てあるわけですが、このことについてこういう話をするに、石橋財団の方でそれは迷惑な話だというふうなことになりますと困りますものですから、実は管理人さんを通して、こういう質問がありますということで伺っていただいたわけです。それには、案内板等で東郷記念館の存在とかそういったものをという話を、私が質問するようなことを伺っていただいたわけです。そうしたところ、財団の担当の方が、伊東市がそういうふうにクローズアップしてくれるとか、あるいはそういうふうにしていただけるなら、これはありがたいことだというふうなお言葉をいただいたと私は伺っております。  そこで、そういうものを設置しようとすれば、当局の方も再度これも確認しながら案内板等の設置をすれば、伊東の歴史というものが、伊東市にも東郷元帥が確実にいたわけですから、あるいは、先ほど言った朝日町神社のところにという話もしたように、顕彰しながら、また伊東の歴史の背景、こういったものをぜひお願いしたいなと思います。  さて、時間がだんだんたちますので、この藤の広場のところにある旧市役所に松が何本かありますが、あれも西小学校の前身の尋常高等小学校があそこにできた当時に当時の生徒が植えたんだそうです。それが西小60周年記念誌の回想の中で、かつて新井神社の宮司さんだった、今は亡き金指眞一さんが書いてございまして、この松の由来としては非常におもしろいものがあると思うんです。そして、橋の方から3本目が私が植えたものですなんて書いてありました。あの松一つにしても、何となく僕はさりげなく松があるとしか思っていなかったんですが、こういうふうによく見てまいりますと、気がついてみると、いろいろな歴史があるんだなと思います。  さて、今度は遊歩道になりますが、遊歩道についてはそれぞれテーマごとにいろいろ進めていることは、私が歩いて特徴があるというようによくわかるんです。そこで、ここに愛称をつけて、全体が遊歩道というよりも、ここは何々の小道、ここは何のというようなことを申し上げたわけであります。そういうふうにしていきますと、観光の一つ一つが、遊歩道といえども一つ一つがポイントになっていく、スポットになっていく、こういうふうに思っておりますので、ぜひ検討してほしいなと思っております。  それから、明るさの問題でございますけれども、明るくしたという話がありましたが、私も何回かこの質問をするのに歩いておりまして、金曜日の夜の雨の中も夜歩いてみたわけであります。あそこは自然が豊かに見えるところだけに、一方では植え込みがずうっと続いていますので、非常に危険にも見える。ですから、昼間歩きますと、何ですかと言うから、ここをちょっと調査しましてぐらいに言いますと、いや夜は歩けないですねとかという声が、10人に聞けば10人がそう答えます。よく通る人はよくそう言っております。  そこで、私は、柳のある通りとか音無にもあるように、さくの手すりの上に電気をつけていく。ムードランプみたいになるかもしれませんが、明るさも今よりは加わって、対岸から見ても、どこから見ても、全体が点々と明かりが続くという感じが演出できる。そうすると、明るさも加えられ、なおかつ安全だということが確保できるのではないかというふうに思っております。ぜひその辺も、明るさの確保だけの問題として取り上げておりませんので、お願いしたいと思います。  また、そういう名前がついてきますと、先日も伊豆新聞に市の都市計画課の皆さんが音無のところの無断駐車等への対応について、いす、切り株を置いた。そういうことからいろいろな人がそこへ関心を持って花を植えたりというふうになったようです。地元の人は、地元にふさわしいような地域であったり、名前がついたり、いろいろなふうになってきますと、市民が一生懸命そこへ参加してよくしようという意識というものは同時に起こるんだと思って、この質問をしようと思っていたことですので、私はそれを本当に快く受けたわけであります。  さて、いでゆ橋ですが、電柱地中化が進んできてということになるわけですが、今言ってきたように、あそこの地域で遊歩道も含めて温泉場はどこだと伊東に聞かれたときに、あそこですよ、あの辺に行ってくださいと言える場所なんですから、電柱地中化はさらに進めるわけですが、橋は橋として早期にリニューアルについて、橋から眺めるあの通りの景観は大事なものでありますから、ぜひこれとは別にできるだけ早く検討を進めて、また、欄干等もバルコニー型に──渚橋にも1カ所あります。岡橋に行くと、そんなに長い橋ではないけれども真ん中にあったりします。少しそういう出っ張りもつくって、ここからゆっくり景観を眺められるというようなことを演出していくというようなこともいいのではないかなと思っておりますので、市長の方もこのことについては財政状況を見ながらとは言っておりますけれども、計画のポイントについてもしたいというふうなことをおっしゃっていますので、電柱地中化はあるけれども、それとは別に橋は橋だということで、ぜひ早期にやってほしいと思います。  それから、杢太郎記念館の方になりますと、現況の老朽化について幾つか見てきたわけです。2回ほど行きまして、先日、雨の上がった後も行ってきましたが、1回目は6月5日に訪ねたんです。そこで、記念館は、8畳、6畳の部屋にテレビがありますが、この部屋の天井の一部が落ちたことがあったり、入館者が杢太郎の生涯ビデオを見ているところですが、この辺だとか、あるいは2階には保管室があって、文化協会、杢太郎会、あるいは保管庫になったりしているわけですが、たてつけも悪くなったりすき間風も入ったり、雨が吹き込むことも時にはあるようだというようなことを聞いていますので、やはり今のままではと思います。特に、藤棚のある中庭、ここが雨がよくたまるようです。排水の升を切ってありますけれども、あれが自然浸透らしくて、すぐあふれて、実際に杢太郎館の母屋の方へ水が入ってくるということが起きています。ですから、この間2日降った後の次の日に私は行きましたところ、土間がやっぱり湿っておりました。  あそこにいつもいる人たちに聞いてみますと、こういうことがよくあるということで、それから、トイレへ行くにも、石みたいなものを置いて、その上へとんとんと行ってもらわないとトイレにも行くことが難しいということが起こるのだそうであります。あるいは、井戸があるところと母屋とのつながりがあるんですが、その辺はまさに一部腐っておりまして、人が通ってその上から落ちたらどうするのだろうと思う部分もあります。あるいは、そのほか屋根からといとか、その辺のことも、よく詰まると観光課の職員さんが来て掃除もするというふうに聞いていますが、私は基本的にここはちゃんと調査して早急な手当てが必要だろう、このように思っております。また、排水の改良についても、家をだめにする一番大きな問題になりますので、排水路をつくるなどして対策をとる必要があるのではないか。ただ升があって浸透性があればいいということではないなと思っておりますから、改善できることはすぐ改善すべきだろうと思っております。  また、あそこの土地を取得という問題になりますと、確かに地権者とまだ市の方では話はしていないということになると思います。そこで、私も取得できるならという言い方をしているわけでありますけれども、それでも、あの中でお仕事をしている会社が一つありますので、そ社長さんにも、こういう質問をするのでということで聞いてみたんですが、伊東市が本格的にそういったことを進めるということになっていけば、私はこのところでやらなければならない、ここでなければならない仕事ということではないので協力はできる、そういう理解をしていますよと。そういうことを伝えで聞いたこともあるんですが、ご本人に直接聞いてみたところ、そのように申しておりました。営業権とかそういうものを持っている方がそこにいらして、そういう方がということが一番大事なことかなと思って伺ってみたわけです。  ですから、一つの足がかりとして、このことについてもそろそろ具体的な対応をしていかないとというふうに私は思っております。また、ここの関係者はいろいろいますけれども、その辺が一体でもし購入できたとすれば、別の展示館等もその中にも可能ではないか、こういうふうにも思うわけであります。  また、幼稚園がということは、第七次基本計画の中で、また、実施計画の中でも示されているわけですよね。ですから、私はそのことはそれとして、時間がまだあるわけですから、どうせならばそれと一緒に複合的にやっていくことがいいのではないだろうか、このように思っているわけであります。伊東の文化と歴史、周辺市街地の活性化ということを考えますと、この辺も含めて一つの文化ゾーンとして一緒に取り込んで、一緒に計画できたらいいのではないか、このように思っております。  ですから、今私はいろいろ申し上げましたけれども、もう一回、あそこの辺の充実をさらにゾーンとしての考え方でということについては、市長さん、いかがでしょうか。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)土地の取得の関係でございますけれども、先ほどもご答弁を申し上げたわけでありますが、記念館のある土地につきましては関係者が共有しているというような部分もございまして、この辺の状況等も今後の問題になろうかというように思うわけでございます。  先ほどもご答弁したわけでありますけれども、建物を寄附していただいた当時、土地も一緒というような話で進んだようでありますが、その辺の事情があってできなかったというような経緯もあるようでございますものですから、なお所有者の方々の意思を尊重する中で今後の検討課題にさせていただきたいというように思っております。  それから、幼稚園との土地を続けてということでありますけれども、これも先ほどご答弁したわけでありますが、以前、湯川幼稚園の改築改修問題がございまして、その辺で地元の人たちとも話をする中で、あそこのところを公園化の整備をしていくというようなことで話をしたわけでありますけれども、地元としては、公園を整備していくと不特定多数の人たちも入ってくるというようなことで、その当時、一部反対の表明があったということで先ほどご答弁をさせていただいたわけでございます。その辺の状況等も勘案しながら今後の総合的な考え方というものもつくってまいりたいというふうに思っております。 ◆5番(土屋進 君)土地取得については難しい、いきなりそれっというわけにいきませんけれども、先ほど私も言いましたように、一つの足がかりはあろうかと思います。ぜひ杢太郎館のある方をまずご検討いただきたい、このように思います。特に、老朽化で今補修すべきところ、私は幾つか言いましたけれども、私のわからない、気がついていないものが当然ありますので、そういったことについてはもう一回調査して、すぐ補修しなければこれはまずいなという部分への対応はぜひ速やかにしてほしい、このように思います。  掛川市長が、静岡新聞にかつて生涯学習社会の体系化というところで、生涯学習まちづくりは今や全国に広がったがということとか、あるいは、ここでは動植物園、水族館、博物館、産業、観光、名所旧跡などいろいろな生涯学習施設は、来年から本格化する小中学校の総合的学習にうまく体系的に組み込まれる必要がある、生涯学習社会は教育における地方分権であるというようなことまで言っておりますね。ですから、やはりその辺の複合も、第三次総合計画でも幼児教育の中にも園児が触れ合うとか、いろいろなことの中にも多分そういう意味があると思います。一つの伊東市内の活性化へ大きくつながるゾーンの有効なところでありますので、ぜひ全体をあわせながら、また、ビジョンとして進めていただくことが大事だ、このように思っております。  以上で終わります。ありがとうございました。 ○議長(山本猛 君)以上で5番 土屋 進君の一般質問を終わります。  昼食のため、午後1時10分まで休憩いたします。                 午後 0時 9分休憩                 ──────────                 午後 1時10分再開 ○議長(山本猛 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、19番 平沢克己君の質問を許します。              〔19番 平沢克己君登壇、拍手〕 ◆19番(平沢克己 君)ただいまから一般質問を行います。  質問に入ります前に、質問通告に誤りがありましたので、おわびをし、訂正させていただきます。訂正箇所は、質問の第1、建設業関連活性化策の1)で「伊東市独自の利子補給制度」となっていますが、「伊東市独自の貸付制度」の誤りですので、訂正をお願いいたします。  それでは、質問に入ります。  中小零細企業にとって厳しい不況が続いています。しかし、小泉内閣の緊急経済対策は不良債権を二、三年で最終処理するというもので、この結果、少なくとも20万から30万社がつぶされるとする予測もあり、ますます厳しくなりそうです。前置きはこの程度にしまして、本題に入ります。  まず、建設関連の質問を3点行います。この問題を再び取り上げた理由は、鈴木市長が今年度新規事業として予算化しました在来軸組工法による木造住宅に対する勤労者住宅建設資金貸し付けの申し込みが全くなかったことに強い衝撃を受けたためです。  質問の第1は、その勤労者在来軸組木造住宅建設資金貸付制度について質問いたします。  この制度は、これまでの勤労者住宅貸付制度とは別に、勤労者が市内にみずから居住する木造住宅を地元建設業者に発注及び施工依頼して新築し、または増築する場合に、1人700万円を限度に年利2.16%、最長10年間適用で、償還年限は35年というものです。3月議会で私はこの制度を評価しましたが、問題点として、貸付枠が4,000万円しかなく、六、七人しか利用できず、効果が限られる点を指摘しました。問題点はあるにしろ、この貸付制度が活用されることを期待しました。ところが、労働金庫に利用状況を尋ねたところ、6日現在申し込みはないとのことでした。昨年は従来の高い利率にもかかわらず、利用件数は19件あったとのことです。この従来からある制度も含め、現在の利用状況はどうなっているのか、また、今後の見通しはどうか、質問いたします。  次に、住宅リフォーム資金助成制度について質問いたします。  一般住宅の建築確認申請件数は、1987年、昭和62年の1,351件を最高に年々減少を続け、99年591件、2000年565件と大きく減少してきました。また、昨年とことしを比較すると、3月では昨年72件、ことし43件、4月は昨年52件、ことし44件、5月は昨年51件、ことし45件と、昨年よりさらに落ち込んでいます。住宅貸し付けについて市中銀行に尋ねたところ、状況は非常に厳しいとのことで、5月28日締め切った国民金融公庫の住宅貸し付けは目標に全く届かなかったとのことでした。  そこで、私は、こうした厳しい状況を少しでも改善させるために、3月議会で提案しました住宅リフォーム資金助成制度を再度提案するものです。この制度は、埼玉県や茨城県下の自治体で緊急地域経済対策として取り組まれている制度で、市民が地元の大工さんなどを使って住宅等のリフォームをする場合にこの工事費の一部を補助するというものです。埼玉県の川口市では、対象は住宅改修、予算は500万円、補助内容は工事金額の5%または10万円程度、昨年度の利用件数は78件、補助金額は477万8,000円、総工事金額は1億2,700万円となっています。また、茨城県古河市では、対象は住宅、店舗、工場などの補修改善と対象が広くなっています。12年度の予算は1,500万円、補助内容は工事金額の10%または10万円限度、利用件数は194件、補助金額1,472万4,000円、総工事金額は2億4,162万3,000円となっています。このほかにも川越市、補助金487万7,000円、工事金額1億2,277万8,000円、茨城県三和町、補助金額672万3,000円、工事金額1億2,378万5,000円などがあります。これらの自治体では、13年度も引き続き実施しています。この制度に必要な原資は500万円程度であり、やるつもりになればすぐにでもできるものです。  3月議会で市長は、先進都市の実績なども調査研究する中で検討すると答えていますが、厳しさが一層増している中、緊急にこの制度を創設し実施すべきと考えますが、いかがでしょうか、お答え願います。  次に、不要不急の建設工事等を見直し、その浮いた財源を学校のトイレ改修などに回す問題についてです。  この問題も、3月議会で仕事おこしの問題として取り上げ、その具体例として、洋式便器のない学校等に早急に洋式便器を設置することを提案しました。これに対し教育長から、「厳しい財政状況の中で十分な対応がしがたいが、極力事業の拡大を図る必要があると認識している。基本計画に位置づけ、計画的に整備する」との答弁がありました。今年度改修が予算化された学校トイレは宇佐美中だけです。宇佐美中では、生徒用洋式便器は体育館にしかなく、生徒が日常的に利用できないため、早急に設置する必要があると考えます。しかし、だから他の施設は後回しでよいということではありません。特に、対島中のトイレは直ちに改修しなくてはならないと考えます。対島中のトイレのにおいのすごさは異常です。とても健やかな心身を育てる環境とは言えません。現場では、そのにおいを少しでも消そうと消臭剤を多量に使っています。こうした状況は直ちに改善すべきです。ほかにも吉田幼稚園のトイレなど改善すべきトイレは多数あります。  もう一点だけ学校施設について指摘しますと、先週、南小学校の体育館を利用している人から、体育館の照明が暗いという話を聞きました。電球が7個か8個切れてつかないとのことです。一体幾つ切れたら取りかえるのかと、その人も憤慨していました。  今指摘しましたトイレでも、照明でも、年次計画で直していくという問題ではありません。直ちに改善すべきではないでしょうか。確かに財政は厳しい状況にあります。しかし、不要不急の事業、むだな事業を見直すことによって、厳しい中でも財源は生み出せます。例えば、中部横断道路の予算を少し削るだけでもかなりの仕事ができますし、さきの建設委員会協議会で報告がされた荻地内の水道管埋設工事と下水道管埋設工事、水道はトンネルを掘るミニシールド工法、下水道は地上を掘り進む開削工法と、同じ道路の同じ箇所の工事を別々にやる、こうしたことも事前の調整で一本化できるのではないでしょうか。しかも、ミニシールド工法では地元の業者にはできません。厳しい不況の中、少しでも地元に仕事を回すことを考える必要があるのではないでしょうか。こうした点で事業の見直しをすることで財源を確保し、少しでも多くの仕事を地元の業者に発注できるようにすべきと考えますが、市長の考えはどうか、質問いたします。  次に、観光の問題について質問いたします。  質問の前に、今議会で野間別荘の保存活用を求める陳情が不採択とされたことに遺憾の意を表明するとともに、改めて野間別荘を残すべきであることを強く申し上げておきます。  質問の第1点目は、第三次基本構想と第七次基本計画にうたわれていますもてなしの心について質問いたします。  基本構想の個性ある観光地づくりでは、冒頭に「観光客の多様なニーズに対応し、「もてなし」や「ふれあい」の心を大切にしたサービスの提供」と書かれていますし、基本計画では「新しい観光システムづくり」で「市民とともに思いやりやもてなしの心のこもったコミュニケーションを大切にする観光地づくり」と書かれています。ここにうたわれているもてなしの心とはどういうことなのか、質問いたします。  2点目は、案内板設置についてです。  私は常々、伊東はこれで本当に観光地なのだろうかと考えさせられています。例えば、市内を車で走ってみますと、これは多分道に迷っているなと思える車や人に時々出くわします。来遊客の目で見ますと、国道や県道には大きな看板がつけられていますが、伊東市内に入り込むと案内表示が少ないため、どう行ったら目的の場所に行けるのかわかりませんし、一たん迷い込むと、どこを曲がれば国道に出られるのかもなかなかわかりません。例えば、伊東駅から丸山公園に行こうとすると、案内がありません。最近になって、若竹旅館の横の電柱に蛍観賞の夕べの張り紙が張られましたが、これも気をつけて見ていかないと見落とします。また、国道や伊東駅方面からひぐらし会館や市立図書館に行こうと県道12号修善寺街道を進んでいきますと、案内表示がないため、どこを曲がったらよいのか全くわかりません。さらに、その先の葛見神社や東林寺、さらは祐親の墓へ行くとなると、伊東の人でもよくわからないのではないでしょうか。岡橋を渡るとすぐ図書館です。それをさらに直進すると、葛見神社に突き当たります。その突き当たりにある電柱に初めて伊東庄の豪族、祐親の墓300mなどと書かれた案内があらわれます。当の葛見神社の案内はありません。電柱の案内に従って少し先へ行くと、祐親の墓300m、東林寺100mと書かれた案内板がまたあらわれます。しかし、当の祐親の墓の周辺に案内板はなく、通過してしまいます。  一例を挙げましたが、市内至るところ同じ状況ではないでしょうか。これでは観光地として失格ではないでしょうか。伊東を訪れた人だれもが安心して歩き、運転できるよう、少なくとも名所旧跡、市の施設などへの道案内、さらには国道や県道への出口などの表示はすべきではないでしょうか。  そこで、私は、歩行者のために歩道にタイルや鋳物による案内プレートを埋め込んだり、交差点付近には周辺の景観にあった車や歩行者にわかりやすい立体的な道路案内など、今日どこの観光地でも取り組まれています施設案内や道路案内を市内にふやすべきと考えます。こうした点で市内で周辺の景観と調和した案内板を設置している地区は、私が知っている限り、浅間神社周辺と池の集落内だけです。この私の提案に対する市長の考えはどうか、質問いたします。  3点目は、宇佐美−伊東間の海岸沿いの歩道やなぎさ公園などに照葉樹を植え、ベンチなどを置き、木陰で憩えるようにしてはどうかという問題です。  今日、ウオーキングが盛んになり、市内至るところで歩いている人を見かけます。そうしたコースの一つに、宇佐美−伊東間の海岸バイパスがあります。宇佐美のバイパス入り口から湯川までの間には背の高いヤシの木が植えられ、オレンジビーチにも背の低いヤシが植えられていますが、歩道に日影をつくる木はありません。そこで、この海岸バイパス沿いの歩道の海側にトベラやモクレイシなどの照葉樹を植え木陰をつくり、ベンチなどを置いて憩えるようにしてはどうでしょうか。このバイパスのコースは、マリンタウンが開業されるとこれまで以上に歩かれる観光客もふえると考えます。いかがでしょうか。  また、なぎさ公園にホルトノキなど大きな木を植え、日差しの強い時期でも木陰で憩えるようにすべきと考えます。なぎさ公園は日影がないために、夏場でなくても日差しが強い日など、よほど元気な人でないと長時間そこにとどまっていることができません。これでは、せっかく重岡健治さんの彫像が集められていても、ゆっくりと時間をかけて彫像を眺めたり、感触を楽しんだり、さらに潮風を胸いっぱい吸って海辺の気分を満喫したりということはできません。本市は、健康回復宣言都市を宣言したわけですので、元気な人だけでなく、健康を害してその回復のために訪れる人も多くなると考えます。そうした人々にも安心して伊東の海辺を楽しんでいただく配慮がされてよいのではないでしょうか。木陰がないオレンジビーチでは厳し過ぎます。市長の考えはどうか、質問いたします。  最後の質問は、第3の質問と似た質問ですが、市内各ウオーキングコースの途中や伊豆高原の道路のわきなど景観のよい場所などを選び、ベンチや切り株、石など、その場の景観に合ったものを置き、散策される人々が一休みできるようにすべきと考えますが、市長の考えはどうか、質問いたします。  市長の簡潔で明快な答弁をお願いいたしまして、壇上よりの質問を終わります。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)19番 平沢議員のご質問にお答えをいたします。  まず最初に、厳しい経済情勢が続く中、緊急の市内経済活性化策として、特に建設業関連活性化策についてのご質問でございます。  まず、第1点目の在来軸組工法住宅資金貸付制度に対する利用状況と今後の見通しについてでございます。  ハローワーク伊東による本市13年4月の雇用状況は、有効求人倍率は0.80倍で、依然として低水準にとどまっており、また、求職者数は1,481人と、対前年度7.1%の減になったものの、景気の長期低迷による企業倒産と事業縮小に伴う失業やリストラによる求職が多いことから、現下の厳しい景気の状況を数字の上でも感じておるわけでございます。  このように長引く不況の中で先行き不透明なことから、企業などの投資も減少し、個人の財布のひもも固く、住宅の新築や増改築などの建設需要の落ち込みも続いており、建設関連業者の経営は厳しい状況にあることはご指摘のとおりでございます。具体的な数字で申し上げますと、本市住宅建築確認申請件数は、昭和63年の1,767件をピークに下がり続け、平成6年には1,079件、平成12年に至っては724件と、ピーク時に比べ約41%に減少をしております。さらに、大手ハウスメーカーの地方参入による競争激化などによって、地域に根づいている地元工務店を初め建設業界は大変苦しい立場にございます。このような厳しい状況に対処するため、平成11年度から国の補助を受けながら建築関連業者の全体的なレベルアップと地元工務店PRを目指す建築関連産業振興事業に対して支援を行ってきたところでございます。  さらに、市独自の貸付制度として平成5年度から住宅建設資金貸付制度を設け、勤労者の持ち家促進を図ってまいりましたが、新たに本年度からは、議員ご承知のとおり、従来の貸付制度に加え、住宅の新築や増改築を希望する場合、希望する勤労者の負担を軽減するとともに地元建設業者を支援し、関連業種の雇用促進等も図る観点から、地元建設業者による木造住宅を建築した場合に適用される低利な融資制度として、勤労者在宅軸組木造住宅建設資金貸付制度を創設したところでございます。市といたしましても、この貸付制度を広く市民に周知すべく、広報いとう5月号へのチラシ折り込みや伊東市建築大工組合が独自の新聞広告掲載及び新制度の勉強会を開催するなど、貸付制度の利用普及の周知に努めてまいりました。  議員ご質問の利用状況でございますが、先ほど申し上げましたとおり、貸付制度の周知を図っているにもかかわらず、現在のところ、2件、1,200万円相当の相談はあるものの、申し込みには至っていないのが実情でございます。  なお、従来の住宅建築資金の貸付制度によるものにつきましても、現在のところ申し込みはなく、相談件数として7件の相談があるところでございます。  長引く景気低迷の中で勤労者の生活実態は大変厳しい状況にございますが、制度の活用につきましてより一層の周知徹底を図っていく所存でございます。  次に、2点目の住宅リフォーム資金助成制度を実施すべきではないかとのご質問でございますが、平成13年の市議会3月定例会におきましても同様のご質問をされており、その後、県内を調査した結果、住宅リフォーム資金助成制度を設けている市町村は見当たりませんでしたが、県外では、議員ご指摘のとおり、平成10年に東京都板橋区で初めて実施されましたことは承知しているところでございます。しかし、今日の厳しい財政状況の中で新たな制度の創設を考えた場合、非常に難しい環境にありますことから、先ほどもご説明申し上げましたように、当面は、本年度スタートいたしました在来軸組木造住宅資金貸付制度や現行の勤労者住宅建設資金貸付制度のより一層の普及啓発に努め、利用者の増加を図ってまいる所存でございます。  次に、不要不急の建設工事等を見直し、その財源を学校のトイレやその他の改修や修繕に回すべきと考えるがどうかとのご質問でございます。  大変厳しい経済状況の中で市内経済の活性化を進めることは当然のことであり、これまででき得る限りの努力をしてまいったつもりでございます。ご指摘の建設業者に対しましては、市内業者の優先指名や分離発注といった配慮をいたしてまいりましたが、今後もこの姿勢を維持してまいりたいと考えております。また、本年度の工事費等の予算計上は、早急に必要なものはもちろんでございますが、長期的な展望に立ち、将来の本市発展のために必要な事業についても進めていくものとしたものでございます。大変厳しい財源状況の中で、建設事業への充当財源につきましては、国県補助金や市債等の特定財源の確保に意を用い、見込み得る財源を最大限捕捉したもので、加えて経常経費の引き続く削減を行うことで予算の効果的な配分を進めたものとして議会のご議決をいただいたものであり、不要不急の事業は決してないものと思っております。  議員ご指摘のような建設関連業の活性化につながる施設改修事業等の実施につきましては、今後の財源状況を勘案する中で調整を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。  次に、第三次基本構想や第七次基本計画にうたわれているもてなしとはどういうものかとのご質問でございますが、ご案内のとおり、最近、国民の志向としましてはハードからソフトへと言われております。言いかえますと、物の豊かさから心の豊かさへと移行をいたしております。このことは、観光を一つとりましても、従来の物見遊山的な観光から自分の知識、教養を高めるため地域の文化に接するといった体験型観光への旅行や、さらにはウオーキングブームに見られますように健康に対する志向が高まり、本市でも健康回復都市を宣言する中で実施しております健康回復ツアーにおいても人気を博していることは、その一つのあらわれではないかと思っております。  このような実態からかんがみますと、今後の観光施策を進めていく上での大きなキーポイントといたしましては、心のいやしが重要であると考えております。旅行の原点は、日常の生活から開放され、自分の住んでいるところでは満たされないものを求めると言われておりますが、本市には、首都圏では得ることのできない自然環境を有し、貴重な観光資源を持っております。このような観光資源を活用し、訪れる観光客に心をいやしていただくためには、迎える側の観光地として、観光に従事している方々だけではなく、市民がこぞってホスピタリティー精神を持って接することが重要であると考えます。そのためには、観光業界によります従業員教育の徹底はもとよりでございますが、新世紀創造祭や湯めまつり事業で培われた連帯と協働の精神をさらに進め、市民と行政が一体となった観光のまちづくりに努めてまいります。  次に、旧市街地や伊豆高原の各所にわかりやすく周辺の景観と調和した案内板をもっと設置すべきではないかとのご質問でございますが、先ほど観光客の志向がハードからソフトに移行していると申し上げましたが、ご質問の案内板についてはこのうちのハード部分に当たろうかと思いますが、本市を訪れる観光客は、その大半が鉄道あるいはマイカーで訪れております。特に、マイカーで訪れる観光客は伊豆東海岸の主要道路であります国道135号を利用して参ります。その誘導に当たりましては、道路標識や駐車場及び観光施設の案内標識は重要な要素を占めております。国道など主要幹線道路への案内看板につきましては一部制約がございますが、特に市街地に入ってからの市道への案内看板につきましては、交通の妨げにならない範囲で設置が可能であると思われます。特に、鉄道利用者を初めとして、駅周辺には観光施設への誘導看板が少ないとのご指摘を受けていることも承知をいたしておりますが、この7月には白石マリンタウンや東海館のオープンを予定しておりますことから、マイカーはもとより、散策される観光客に対しましても、わかりやすく、さらには周りの景観にも配慮した案内板の設置について検討をしてまいります。  また、伊豆高原地区につきましては、特に別荘地内に入りますと、管理道路が狭い上、案内標識が少なく、迷路状態になっていることから、観光客の皆様から観光施設の所在についての問い合わせがあることも事実でございます。しかし、そこにお住まいの市民の方々は、伊豆高原の自然を満喫するため土地を求めた方が多く、自然を疎外する案内看板設置や生活環境を脅かす行為には非常に厳しいお考えをお持ちの方が多く、市に対しましてもいろいろご指摘を受けることがございます。  これらの状況を勘案し、現在では観光案内につきましてはパンフレットに詳しく掲載し案内をさせていただいておりますが、今後は案内看板の設置に当たっては、自然環境に十分配慮しながら伊豆急さんを初め別荘地内の管理組合とも協議を進め、努力をしてまいりたいと考えております。  次に、人に優しい観光地づくりということの3点目といたしまして、宇佐美−伊東間の海岸線の歩道となぎさ公園等に照葉樹を植え、ベンチを設置し、木陰で憩えるようにすべきと考えるがどうかとのご質問でございますが、宇佐美−伊東間の国道135号バイパスは全線2mから3.5mの歩道が設置されておりまして、特に宇佐美・初津の旧国道135号分岐点から湯川にかけましては歩道の街路樹としてワシントンヤシが植栽され、南国伊東のイメージアップに貢献をしているところでございます。また、歩道につきましても、市民の皆様の散歩やジョギング、さらには観光客の皆さんの散策等、最近ますます多くの方に利用されるようになっているところでございます。  一方で、議員ご指摘のとおり、木陰となる樹木や休憩場所としてのベンチの設置がないため、夏の暑い日などにはこうした要望が出てくることは理解できるところでございますが、しかしながら、ご案内のとおり、この歩道の幅員は必ずしも十分な広さが確保されているとは言えないため、照葉樹のように枝葉が茂る樹木につきましては、枝が車道にはみ出したり視野を悪くするなど、車両交通への危険性も想定されるところでございます。また、ベンチにつきましても、歩道上の設置には歩行者の円滑な通行が疎外される場合もあるなど、限られた歩道スペースの中でのベンチ設置は困難さがあるのではないかと考えるところでございます。  なお、歩行者空間である歩道につきましては、要所要所にポケットパーク的な憩いの場が確保されることによりまして一層の機能の増大が図られることと思われます。  宇佐美−伊東間の海岸沿いのバイパス沿線には、宇佐美・留田入り口の休憩スペースを初めといたしまして、下水道終末処理場のしおさい広場や伊東マリンタウン、さらには下水道湯川ポンプ場横の子ども広場やオレンジビーチ公衆便所付近といった公共施設がありますことから、こうした既存施設のさらなる有効利用について検討してまいりたいと考えております。
     また、なぎさ公園でございますが、さきの土屋議員にもご説明を申し上げましたが、市制30周年記念事業として昭和52年に建設されたものでございまして、彫刻家であります重岡健治氏制作の「家族」をメーンとして13基の彫刻があり、海、空、愛をテーマに制作、設置されており、各種イベントや市民、観光客の憩いの場として親しまれておりますことはご承知のとおりでございます。本公園は、海岸線の景観を楽しむ風致公園として、彫刻という一つのデザインテーマにこだわった公園づくりを目指しますとともに、公園全体がイベント広場として多目的に利用することを目的として建設されたものでありますことから、植栽につきましても、これらの目的を阻害しないよう、また、海沿いのため塩害が厳しいこともありまして、高中木類は避けて芝生を中心とした植栽を行ってまいった経過もございます。いずれにいたしましても、公園を訪れる市民や観光客の皆さんにとりまして、真夏の日差しを遮る緑陰も必要ではなかろうかと考えますので、公園の設置目的等を勘案しつつ、また、海岸線の景観等に配慮しながらの木陰づくりにつきまして、今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。  次に、市内の各ウオーキングコースや伊豆高原などの道路わきの景観のよい場所にベンチ等を設置すべきと考えるがどうかとのご質問でございますが、先般も申し上げましたとおり、国民の健康志向の高まりの中で、特に中高年の皆様がウオーキングに参加されることが多くなってきております。昨年は伊豆新世紀創造祭が開催され、ゆったり湯めまちウォークとして8ルートのウオーキングコースを設定し実施してまいりましたが、多くの市民や観光客が参加されましたが、その参加者の大半が中高年、特に女性の参加が多く見受けられました。このことからも、人に優しい観光地づくりの一環といたしまして、訪れる観光客に対しましてのホスピタリティーに富んだもてなしとして、ご指摘のコースや道路わきにベンチを設置することは基本的には同感でございますが、しかし、現実の問題といたしまして、ウオーキングコースにつきましてはコースの大半が民有地でありますことから、設置に当たっては所有者の了解を得る必要がありますが、この点につきましては比較的了解を得やすいのではないかと思っております。  反面、道路わきの景観のよいところにベンチを設置することにつきましては、歩道一つとりましてもその設置目的を疎外しないことが前提となりますことから、ご質問の趣旨は十分理解はできますが、関係機関あるいは土地所有者とも協議し検討を進めてまいりたいと考えております。  以上であります。 ◆19番(平沢克己 君)それでは、1点目の住宅貸し付けの関係から再度質問したいと思うわけですが、住宅貸し付けの関係は、新年度新たに制度化されました低利の年利2.16%、この貸し付けだけではなくて、従来からあった、たしかこれは2.55%だと思いますが、そちらも含めて利用者が現在のところないということで、私も大変心配をしているわけです。壇上から申し上げましたように、労働金庫だけの問題かなとも思ったんですが、市中銀行も聞いてみようということで聞いたわけですが、やはり住宅貸し付けについては大変厳しいという話でした。労働金庫もそうですが、市中銀行も3年据え置きとか5年据え置きということで低利のものをやっていますよね。昨日も沼津の方へ行きましたら、ある市中銀行の店先に、お得意さんの場合は違うのでしょうけれども、一般的には3年据え置きは1.60%となっています。それから、5年据え置きは2.30%になって、さらにお得意さんはそれ以上に低利で貸しますよ、こういうような宣伝が店先に張られていました。  こういうものを見ますと、やっぱりそういう低利の方へ飛びつくのかなと思うんですが、しかし、今回、伊東市で新しい制度としてつくられましたこの2.16%の低利の制度というのは10年間低利でいきますので、10年間の長いスパンで見れば、やはりこちらの制度の方が有利だと思うんです。ですから、そういう点ではまだ取り入れたばかりということで宣伝もなかなかいかないという部分もあるんでしょうけれども、しかし、現実には今申し上げましたように市中銀行も大変厳しい状況になっているようですので、全体として、リストラとか、それから社会保障の制度がどんどん悪くなっていきますので、そういう点では将来不安というのも含めてこういう大きい金額の借り入れに対するちゅうちょ、そういうのが働いているんじゃないかなと私は思うんです。ですから、そういう点でこの制度利用に向けて一層周知を徹底させたいということで言われましたので、その辺はこの制度についていえば、枠いっぱい利用していただくようにぜひ取り組みを強めていただきたいなと、その点は要望しておきます。  そういう状況の中で、私も何人か大工さんなんかに聞きますと、やっぱり仕事がない、こそくり仕事ばかりだ、小さい仕事ばかりだと。それでも、こそくり仕事でもあればいいというような声が強いわけですよ。ですから、そういう点では3月議会でも指摘しましたように、新たな今年度導入しました制度が完全に消化されるということを期待するわけですが、その制度では多くて七、八人、そんなにいかないと思うんです。枠いっぱい700万円借りるということになれば6人程度しか借りられませんので、なかなか仕事として広がるということはないわけです。ですから、そういう点では2番目に質問しました住宅リフォーム貸付制度、こういうものを取り入れていく必要があると思うんです。市長の方からは、当面はさきの新しい住宅貸付制度の利用者の普及を図っていきたい、こういうことでいきたいということなのですが、今言いましたように、貸付枠全部使ってもせいぜい6人とか7人の方しか借りられませんので、そういう点では余り大工さんを初めとする職人さんへの波及効果というのは期待できないわけですよね。そういう点で、小さい仕事にはなるのかもしれませんが、先ほど壇上でも紹介しましたように、川口市とかいろいろなところで取り組まれていて、利用件数も本当に100とか200とかという数にきている。金額としても1億円とか2億円とかという金額になっているわけですので、そういう点ではこうした制度を取り入れていく必要があるんじゃないかなと思うんです。  私は、私のおいが大宮の方にいますので、何か向こうの方は景気がいいというような話を聞いていたものですから、川口市とか、この制度を取り入れている市なんかに、おたくの方は景気がいいですかという話をしたんです。その中でも、確かに大手はいい、しかし、中小零細について言えばやっぱり仕事がないんですと。だから、緊急経済対策としてこの制度をやっていますよというお話は聞けたんです。ですから、そういう点では、確かに大手はいいかもしれませんが、どこの地域でもやっぱり中小零細については大変厳しい状況にあるというようなことだと思うんです。ですから、そういう点でもやっぱりこの制度をやっていく必要があるんじゃないかと思うんです。  原資について言えば、確かに大きいところは1,500万円だなんていうように、仕事がいっぱいあるということでふやした部分もありますが、例えば幸手市なんかは原資200万円です。そういうので取り組んでいるとか、今紹介しました川口市なんかも500万円です。ですから、そういう点では、財源としてもそれほど多くを見込まなくても、要するに500万円程度で1億円以上の工事が生み出せるということになれば相当大きい効果になるわけですから、その点についてはぜひ取り組む必要があるんじゃないかなと思いますが、この点についてはいかがお考えか、再度お答え願えますか。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  平沢議員さんの先般の3月議会でご質問があって、私どもはその後調査しますということで、先ほど市長が答弁しましたように、県内では助成制度はなかったわけですけれども、例えば板橋区も、要綱などを取り寄せまして再度詳しい点を調査したわけです。現段階で、例えば板橋区におきましては13年度は9月補正で対応すると。それで、経過を見ますと、確かに今まで、例えば12年度は予算が1,300万円、助成額は、大半を助成して約1,275万円助成しているわけです。件数にすれば100以上の件数が利用されているわけです。それからもう一つは、茨城県の古河市、ここも私どもは調査したわけです。ここにつきましても、12年度は予算額約1,500万円で、やはり194件の利用者があったというようなことで、それから13年度につきましては1,000万円。いずれにしましても、2つの自治体を調査したわけですけれども、担当者のお話ですと、予算も年々減額されている、その中で助成をするということで、今後のこういう厳しい財政状況の中で将来的になお引き続いてやるかというのは非常に難しいようなニュアンスのことを言われておりました。  今議員さんご指摘のように、確かに実績だけを見ますと相当利用率が高いという部分がございます。そういうことで、こういう制度を伊東に導入した場合になじむかどうかわかりませんけれども、いずれにしましても、先ほど言いましたように、これは貸付制度でございますが、この制度はスタートしたばかりでございますので、もう少し周知する中でその辺の状況をもう少し見ていきたい、かように考えております。 ◆19番(平沢克己 君)3月議会でも申し上げましたので、うちを新築するというのは大変お金がかかるわけで、そういう点ではなかなか計画をしにくいというのがあるんですが、リフォームの場合ですと、例えば20万円ぐらいでやりたいとか、100万円以内で抑えたいとかという、そういう小さい額でやりますので、それほど詰めて考えてやるということでもないだろうと思うんです。そこへ補助があるということになれば利用しやすくなるというようなことなんです。  私も、この制度をずうっと続けろということではないんです。今、大変厳しい状況にある中で、緊急経済対策として取り組んだらどうかということで提案しているわけです。たくさんかえる券も、私はその前のプレミアムつき商品券をやったらどうかという提案をしましたが、そのときにも、こうした建設関係の人たちにも適用できるようなことを考えてほしいということを言いました。しかし、残念ながら、畳屋さんの組合しか参加していないと思うんです。ですから、そういう点で、たくさんかえる券を利用していないところについて新たなものを考えていく必要があるのではないか、そういうことでこれを提案しているわけです。  板橋区について言えば、10年度310件とか、11年度375件、12年度201件、途中で板橋区は12年度で一回打ち切っています。再度始めているわけですよ。それは、大変厳しい状況にあるというように考えているからこそやったと思うんです。ですから、そういう点でも、原資としても500万円。さっきの低い方でいけば、幸手市は200万円しか予算をとっていないわけです。どうしたかというと、申しわけないですが、申し込みがあった方から抽選でやらせていただきますということで抽選でふるいにかけたわけです。ですから、そういうことも含めて緊急の対策としてやるべきであると思いますが、その辺について市長もう一度お答え願えますか。どうでしょうかね。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)再度のご質問でございますが、先ほど壇上でもご答弁を申し上げたわけでございますけれども、いずれにしても、今の平沢議員からのご指摘のように、大変多くの件数があったというようなことでご質問をいただいたわけでございまして、それなりの効果はあるのかなという感じはしているわけでございます。しかし、先ほど部長からも答弁いたしましたように、ことし新たな制度を立ち上げたばかりでございまして、この制度の徹底を図りながら何とかこの制度が生きていくような、そういうような形で進めてまいりたいというように思っておるわけでございます。  なお、リフォームの助成制度ということでございますものですから、その辺の問題も生じてくるのかなというふうには考えられますものですから、その辺につきましてもこれからの研究課題とさせていただきたいと思います。 ◆19番(平沢克己 君)大変厳しい状況になっていますので、ぜひその辺は積極的に取り組んでいただくことを要望しておきます。  それから、学校のトイレ、これはトイレだけではないんですが、学校の関係について、先ほど対島中学のトイレと南小学校の体育館の照明の関係について申し上げました。対島中のトイレについて言うと、行っていただくとわかりますが、玄関を入ると物すごいにおいがしますよ。トイレの前にも教室があるわけですから、そこの生徒は毎日大変な思いをしながら授業を受けていると思います。こういうものは早急に改善する必要があると思います。ですから、その辺では年次計画なんていうことでは私はないと思いますので、その点どのように考えておられるかお答え願いたいということと、それからもう一つ、体育館の照明についても、もう既に7個か8個切れちゃって、かなり暗くなっているというわけです。夜間使っている方だということなんですが、夜間の場合は全体としても暗いですから、競技によっても違うんでしょうけれども、ある程度暗い中での明かりですから、明かりはとれるなと思うんですが、逆に日中ですと、明るい中で暗くなりますから、なおさら暗くなりますよね。周りが明るいんですから。ですから、そういう点で体育館について言うと、照明が切れて暗くなることによってけがをする可能性も高まってきますので、安全性の問題でも大変憂慮すべきことだなと思いますので、その辺はぜひ検討していただいて、予算をぜひとってほしいな、補正をしてほしいなというふうに思います。  その部分について言えば、中部横断道等、先ほど言いましたように水道と下水の問題なども含めて見直しをする必要があると私は思っているわけです。中部横断道について言いましても、12年度の繰り越しが5,500万円、そのうち2,200万円ほど一般財源を繰り入れるということですが、こういう部分を見直しをすれば、先ほどの補助制度にしろ、学校のトイレや照明の問題にしろ、財源はあると思うんです。実際に現場の人に聞いても、いろいろな職場の人から言っているんだけれども、財源がないということではねのけられている、もうこれ以上言うのも嫌だというような声も聞いているわけです。ですから、そういうことも含めて財源は工夫すればあるということでぜひ積極的に取り組んでいただきたいなと要望しておきます。  それから、観光の関係なんですが、先ほども言いましたように、もてなしの心とは何なのかということでお聞きをしたわけですが、ホスピタリティーだと。英語ですからよくわかりませんが、そういうことを言われたわけです。既にハードからソフトの時代に入っているというようなことなのですが、それでは、私はこれまでも歩道の問題なんかを直した方がいいんじゃないかということで何回も指摘をしてきましたが、本当に観光客の方が安心して歩けるような道路になっているかというと、そうではないわけですよね。ですから、全体としてはハードからソフトだと言われていますが、では、実際に伊東市内でそういう道路の問題一つとってもハードからソフトだということでハード部分はもういいのかというと、そうではないということです。ですから、そういうものもきちんと見ていかないと、ホスピタリティーという問題の答えになっていかないのではないかと思うんです。ですから、もてなしの心というのは、伊東を訪れた観光客の方が安心して伊東の町の中を散策していただけるような状態をつくっていく、こういうことだろうと思うんです。ですから、その辺では、言葉だけでなくて、やっぱり実際に行動としてそういうものを伴うようなことにしていただきたいなというふうに思います。それはそれだけ要望しておきます。  案内板の関係なんですが、先ほども壇上で申し上げましたように、県道や国道の部分、特に市長のお宅のある近辺、国道の部分について言いますと、駅のところから大川橋にかけては大きい看板が幾つも出ていますよ。ところが、そこを少し外れると看板はそんなにないんです。荻の方から逆に県道12号線を駅の方に向かってきますと、南口線の交差点のところにも駅がどっちか、下田街道がどっちかという表示はありません。豊島屋さんのところへ行って突き当たると初めて案内板が出る、こういう状況ですよ。湯田町や馬場町に入ってきますと全くなくて、最近できたミニストップのところの水路の上に下田街道と書いてあったかな、そういう表示板が出てきているんです。こういう状態で、馬場町あたりでは道に迷った車を私はよく見かけています。ですから、そういう点でも伊東市内で安心して観光客の方が歩いたり車を運転できるような状態をつくる、このことが必要だろうと思うんです。  そういう点では、いろいろなところで設置されています案内板をさらにつけていく必要があると思います。と同時に、名所旧跡、寺院、こういういろいろな由来があるようなところについては、ガイドブックだけではなくて、歩きながら次はどこなんだなというようなことがわかるような表示がどうしても必要だろうと思うんです。私は先ほども申し上げましたように、葛見神社について言うと、葛見神社の交差点のところの電柱に看板があるんです。ところが、葛見神社については何にも触れられていないんです。あそこは国指定の天然記念物の大クスがあったりするわけですが、葛見神社だって名所だと思うんです。伊東市の大事な観光施設だと思うんですが、そういうものが何にも配慮されていない。ですから、そういう点でもそういう施設をぜひ積極的に取り入れてやっていただきたいなと、その点も要望しておきます。  道路となぎさ公園の関係の照葉樹の関係なんですが、ポケットパークと先ほど市長は言われましたが、私も並木全体を全部それにかえろというふうには思いません。だけど、現在、ヤシの木を見てもそうですが、汚水の最終処理場のところから白石のマリンタウンのところを見ていただいてもわかりますが、ヤシが何本か抜けちゃっているんです。私は、あのマリンタウンの景色とヤシの木が合うとは思わないわけです。ですから、そういうことも含めて、やっぱり照葉樹。トベラの場合は、木の上の方、表面に花がいっぱい咲きます。しかも、5月の初旬ぐらいに咲きますかね。そういう点では、何本かあることによって花も観賞もできる。ああ、こういう木もあるんだなと。城ヶ崎によくありますので、伊豆にある花なんだなということがいいと思いますし、それからモクレイシについても、房総半島とか伊豆半島、紀伊半島、それで、四国はあったかどうかわかりませんが、九州の南部と飛び飛びにあるんです。これは独特な木で、どこにでもあるという木ではないんです。形も、こういうような形で枝が張るんです。せいぜい張っても5mぐらいしか横が出ません。ですから、湯川の汚水処理場のところとか白石、あの近辺に先ほど市長が言われたようにポケットパーク的に少しずつ植えて、ところどころで休憩ができるようなことにするとかなり違ってくるのではないかなというふうに思うんです。  その辺についてどうかお答え願いたいということと、なぎさ公園について言えば、大きな木、先ほども壇上でも言いましたホルトノキとかタブノキとかいろいろ大きい木で、私はホルトノキなんかがいいなと思っているんですが、そういう大きい木を1本か2本植えることによって、またかなり公園の雰囲気が違ってくるし、あそこで木陰ができればさらに多くの方があの公園に寄って、彫像を眺めたり、海を眺めたりすることができてくると思うんです。そういうことも、先ほど英語で言いましたけれども、もてなしの心や思いやり、こういうものを重要にして観光を進めていくんだということを言っていますので、そういう点ではこういう配慮というのは必要だと思うんです。ですから、その辺についても、道路の問題と公園の関係について再度こういう点でどうかというふうに私は投げかけましたので、その点で市長はどのように考えておられるか、お答え願えますか。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  なぎさ公園に照葉樹のこういうようなもの、木陰ができて、そういうものを植えることがいいではないかというようなご質問だったと思います。この公園につきましては、先ほど市長がご答弁申し上げましたとおり、彫刻公園として、要は重岡健治さんがあそこの公園をこういうイメージでやりたいという一つのイメージがございます。そのイメージの中には、たまたまそういう木を植栽するというプランがなかったわけです。そこで、彫刻公園としてつくった考えを私どもは大事にした中で木を植えていないということが1点と、それから、これも先ほど市長が申し上げましたとおり、あそこでいろいろな多目的なイベントをやるというようなことで、木を植えると例えばステージ側が見えなくなるとか、植え方にもよりますけれども、そういうことがあるとかどうとかということの中で芝生を主体にした整備にさせていただいたというような経過がございます。  かつて、河口近くにそういうものがないということの中で、藤の広場に藤棚をつくって木陰をつくっていこうなんていうことも一つは出てきたわけですけれども、公園に関しては、やはり彫刻公園として重岡健治さんのイメージを損なわない中で現在までこういうような形で整備されてきたということでございます。 ◆19番(平沢克己 君)実は、私は公園の関係については重岡さんとお話をしました。重岡さんも、そういうものは欲しいですね、もしそういうことになれば私も研究をしたい、こういうように言っているわけです。ですから、重岡さん自身もそういう大きい木が、モニュメントとなるような木が欲しいということをおっしゃっていますので、その点も含めてぜひ検討していただくことをお願いし、積極的にそういうものに取り組んでいただくことを要望して、終わらせていただきます。 ○議長(山本猛 君)以上で19番 平沢克己君の一般質問を終わります。  10分間ほど休憩いたします。                 午後 2時11分休憩                 ──────────                 午後 2時21分再開 ○議長(山本猛 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、3番 伊東良平君の質問を許します。              〔3番 伊東良平君登壇、拍手〕 ◆3番(伊東良平 君)質問に先立ちまして、去る6月7日故人となられました大島議員に対し心から冥福をお祈り申し上げます。思い起こせば、あるときはフェンシングの剣のように、また、時には優しく話すあの話術ももう聞くことができない。残念ですが、現実です。今日まで先輩が残した功績は多大なものがあろうと思います。そして、何事にも清廉とした態度はだれにもまねができないものと、頭の下がる思いでございます。  さて、今や日本じゅう観光地化した現状の中で伊東市は何を売り物にすべきか、私たちは日夜頭の休まることはない昨今でございます。こうした自分たちの周囲を見渡す中で、それぞれの思いは見えてはくる。しかし、不況が長引き、経済の低迷の中、自己の財力にも限界があります。そんな中、大阪では映画をテーマにした施設、また、今年の9月には東京ディズニーシーと、私たち観光地にはただただ厳しさが押し寄せてくるばかりです。多少の明るさといえば、伊豆高原のペンションに岐阜や愛知の中学校修学旅行の一団が来たことは、今後私たちの期待ができるものかと考えます。聞くところによりますと、東京に1泊し、そして、こちらで体験コーナーが目的のための様子です。修学旅行もさま変わりをしたもので、私が以前に学校を訪問したときは、たしか同一見学できる施設があればといったことでした。今日では、体験学習という班別行動に変化してきているという。  前置きはこれくらいにいたしまして、自然を売り物にしている伊東市の観光の現況を考えまして、近くの自然の生かし方についてともすれば忘れていたかのように思える、こんなことを身近な自然を生かした環境づくりと大平の森に結びつけて伺いたいと思います。  伊東は自然に恵まれたすばらしい町。しかし、市民の多くはどのくらい自然を生かしているか疑問です。本当に近くに見える自然に気づかず、自然といえば通常伊豆高原や城ヶ崎の風景を思い浮かべませんか。過日、私のところへ支持者の一人がこんな意見を持ってきてくれました。伊東市はもっと身近な松原林道や湯川山の使用を考えないのか。言われてみれば、確かにある意味では忘れたかのように、こんな思いをしました。でも、決して忘れていたのではありません。この地点を生かすには、身近な観光の資源でもあるはずでしたが、以前このあたり一帯に桜でも植栽してみたいものだ、こんなことを私の支持者が話したこともありました。先月のこと、旅館組合がシダレザクラを植栽したのですが、私はもう少し協議をして、このあたりにもと考えればよかったと話したことも思い出しました。  それ以降、支持者とこんな話をしました。折しもこのとき、大平の森開園のすぐ後でした。忘れていたのではなく、いろいろな細工のできる場所ではありますが、この地点は公有地、民有地の入り組んだ難しい地点であることは承知していますが、こんな時期でないとなかなか手が出せない、今がチャンスと考え、ルート設定が必要ではと考えますが、このほか、このあたりにと結びつけることのできる考えがあるのか、市長にお伺いをいたします。  松原林道に桜やアジサイ、ツバキ、ツツジ等多くの花の植栽をすることにより、自然を生かした大きな公園となりませんか。このことで、自然と人はあの見晴らしのよい大平の森に足が向くと思います。昨日、朝香議員が詳しく大平の森については聞きましたので、景観や概要は省きます。しかし、現況ではまだまだ不備な点があります。こうした点の整備はいつごろになるのか。私は、この開園が少々早過ぎはしなかったか、そんな考えもしないではないが、これは市と県の中の話であり、すべての開発が市の事業でないことから、未完成の城引き渡しとなった感慨がします。観光の施設としての考えならば、言うならば、まず安全と安心を確認して進めることのできる施設。私は、今回の質問のために、当初2回にわたり登坂をしてまいりました。晴天の景色は満足と言えますが、しかし、一部には見通しの難しい地点、果たして立木の伐採はと疑問を持ちながら歩いてみました。ガードレールも、カーブミラーも、また、あの森のコースもたくさん残された不備があります。こうした点の設備についていつごろ完備されるのか、伺います。  第2点目といたしまして、機構改革についての考え方を伺います。  私は、昨年12月の議会において、市の財政の面から大変厳しく、経済も低迷するこの時期こそ大きな機構改革が大切であることを申し上げましたところ、市長の答弁の第一声が、機構改革の案があれば出してもらいたいとの、市長にしては非常に珍しく強気のご答弁をいただきました。大変うれしく、また、頼もしくも思った次第であります。当然、私も質問者として機構改革の案もなくして質問をしたわけではございません。私なりに国、県及び各市町村の状況を調査し、組織機構にも明るい方にお聞きをしているところであります。伊東市の実ある行政改革、機構改革を何とか早い段階で実施をしていただくようその後も検討されたと考えますが、市長の姿勢についてお伺いをいたします。  私は、まずもって配置のときは必ず適正な人材派遣を考えます。頭に優秀なリーダーのいる職場はいい職員も育ちます。また、活気という面にもはっきりとしています。要するに、やる気にさせるには指導者にあると言えましょう。適材適所という言葉が随所で使われているように、楽しく働くことによりすばらしい計画が提案され、自然と体が動く、そんなものではないだろうかと考えます。  また、経済的視点からスリム化する意味で、もっとわかりやすい職場を形成することが望ましいと考えます。そのことにより、職員も働きよくなり、実績も伴ってくると思いませんか。今でも市民の間で市役所の中ほどわかりにくいことはない、こんな言葉が数多く聞かれます。なぜならば、一つの仕事も幾つかの職場が関連するということです。例を挙げて言うならば、例えば、体育施設の予約のときに観光課や生涯学習課というように施設によって異なる、これはいわば役所というところが勝手に取り決めたので、利用者にしてみれば体育施設にはかわりはない。また、会議の開催についても申すならば、観光会館や社教センター、ひぐらし会館等すべてが独立している。こうした現況を点検する、そしてスリム化することで、市民にもわかりやすいものになることを望ましいと考えますが、市長のお考えを伺います。  以前、私が千葉県松戸市を訪問したことがありますが、この市は早く平仮名の課名を使った役所で知られたことはご承知のことと思います。所内の至るところに使用され、だれもが一目でわかりました。また、その近くには仕事の内容も書かれていたところもありました。実に市民受けしたことは、当時周辺の市町村でも評判を呼んだことを記憶しております。  加えて申すならば、職場内の役職についてもわかりがたいものがあります。参事という役、そして課長補佐という役、市民からしてみれば何と中途半端な役職と言えます。通常、参事職はまず役所のほか余り使用しないと考えてよかろう。次に、補佐というのは、むしろ係長の方が一般的。係長がいるのに、なぜ補佐が必要か。利用者も紛らわしければ、責任の面でも明確でない。管理の面でも一本化することが公にもわかりよいと思いませんか。  効率の面で言うならば、道路の一部の工事ですが、なぜあんなに多くの職員が立ち会うのか。このことは組織図の書きかえで改正が可能です。言うならば、関連の職場の統一化が必要ではなかろうか。市民は常にこのような現象を不思議に思っています。つまり、市民の前でも何もしない、ただ見ているからです。もちろん、当人たちは関連の監督者でありますが、市民はそんなことには無頓着であります。ただそこにいるだけと判断をするだけではないかと考えます。こうした点は大いに改正することが必要と思いますが、市長はどのように考えますか、伺います。  とかく隣の花はきれいに見えるが世の流れです。このことわざは昔から使われます。他人のことはとかくよく見える例だろう。どんな職場でもそれなりに苦しみはあります。その証拠に、役所の職員も自分の肌に合わず退職する人もいるではないですか。ただ、民間より待遇の面での開きがあることは事実です。これまた仕方のないことかもしれない。そこで、世間で言う役所はいいという言葉になっている。公務員という立場は理解できますが、できる限り地方の公務員はその地方の労働者との開きがないよう考慮することも市長としての配慮と言えると考えます。こうした点などを含めて市長の明快なる答弁をお願いし、壇上からの質問を終わります。  ありがとうございます。(拍手)                〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)3番 伊東良平議員のご質問にお答えをいたします。  まず最初に、大平の森の開園に関連して、松原林道及び湯川山の利用についてでございます。  初めの1点目でどのようなルートを今後つくっていくのかについてお答えをいたします。  この件に関しましては、先日の朝香議員のご質問にもお答えをしたとおりでございます。森は国土の保全や水自然の涵養など緑のダムとして、さらには身近で季節や風情を感じさせてくれる自然の恩恵は緑豊かな生活環境にとっても不可欠なものとなっております。その一方で、林業を取り巻く厳しい状況から森林の管理がおろそかになってきており、治山治水や環境面など多面的な機能をいかに維持していくかが課題でございます。  このようなことを背景に、最近県下では森づくりボランティアの運動など森林の応援団も多くなってまいっておりますし、本市におきましても森のボランティアの活発な運動が行われておるところでございます。この運動の基本は、多くの市民の方々の生活の中で森林は大切なものだという森林に対する理解者をいかにつくっていくかであると思っております。森林の適正な管理の必要性を理解していただくためには、森林の自然と触れ合うことが一番の早道でありますことから、国県の公的な支援策として森林を公園とする生活環境保全林事業が位置づけられております。岡字片倉、通称大平山一帯の保安林につきましては岡の各町内の植林組合が管理してまいりましたが、昨今、林業従事者の減少などから間伐や維持管理が必ずしも十分なものではございませんでした。大平山を源流とする寺田川が、昭和33年、狩野川台風により多量の土砂が市街地に流出し多大な被害を及ぼしたこともあり、このまま荒廃が進めば森の持ついろいろな機能が失われ、治山治水の機能も憂慮されていたやさき、保安林の機能強化や保健休養機能を重視した県営の生活環境保全林事業として採択をされ、健康回復公園大平の森として本年5月7日にオープンをいたしたところでございます。  今後の大平の森の管理運営につきましては、まずは保安林強化のための間伐や除伐作業が出てまいりますが、この作業につきましては、今年度、国の緊急雇用対策事業として実施をいたします。さらに、最近では自然を求めてのウオーキンクなど大変人気が出てきておりますが、議員ご指摘のとおり、これからの観光リゾート伊東は、森と海、新緑や花木に温泉など天与の資産を十分に生かし切ることが必要であると思っております。先ほど伊東議員の方から松原林道や湯川山の活用をすべきだというご意見があったわけでございますが、今まで気づかなかったものを使っていくべきだというご意見があったわけでありますけれども、新世紀創造祭はまさにそのことであったわけでございまして、今まで埋もれていた資源をいかに掘り起こしていくか、そしてまた、それをいかに地域として生かしていくか、このことを改めて考え直そうよというのが新世紀創造祭の目的の一つでもあったわけでございまして、今さら気づいた問題でもないというように思うわけでございます。  そのような視点から大平の森の今後の活用の上で、大平の森に至る林道大平線ルートのみならず、湯川山または松原林道から沢口を経由するコース、丸山公園からのウオーキングコース、馬場の平に至るコースなどもボランティアの方々から提案されておりますので、このルートの調査研究をし、それと同時に安全の確保や景観を確保するための樹木の伐採や通行など、地権者のご理解をいただくこともしてまいりたいと考えております。  さらに、単なるコースの設定のみならず、桜やアジサイなど四季折々の自然が森林散策ルートから感じられるコースであれば、そのウオーキングもさらに魅力的なものになろうかと思いますので、ルート上の地権者やボランティアの方々と協議研究してまいりたいと考えております。  次に、2点目の諸施設の整備と安全対策をどのように考えているかでございます。  県営の生活環境保全林事業のメニューの中にはトイレは対象となっておらず、県から移管を受けた自治体が設置するかどうかにゆだねられております。森林公園でございますので、自然とマッチしたシンプルで必要最小限の整備を今後考えておりますが、中でもトイレは必要なものと認識はいたしております。その認識のもと、本事業の計画に当たっては、電柱の設置や配線などについて東電と折衝してまいりましたが、億単位の事業費が必要であり、さらには水源確保の井戸水の掘削も必要なことから、トイレについては当面の研究課題となっておりますが、現在、富士山頂上や天城山八丁池等、厳しい条件下でもトイレとして機能するバイオトイレも出てきておりますので、そのようなものも参考にしましてさらに研究を進めてまいりたいと考えております。  次に、標識の設置でございますが、県で設置されたものでは十分でないとのご指摘を市民の皆様からも受けております。市街地からの案内板、公園内の遊歩道等の案内板、さらには今後の研究課題でもございますウオーキングコースの案内板など、市民の皆様のご意見をお伺いしながら設置に向けて努力をいたしてまいります。  次に、安全対策でございますが、アクセス道路であります大平林道の整備につきましては、平成11年度から県単独補助を受け、ガードレールの設置工事を行ってまいっております。ガードレールが必要な総延長が650mあり、平成12年度までに285mが設置済みでございます。本年度は93mを予定いたしておりまして、平成14年度以降も引き続き残り部分の設置とカーブミラー16基の設置を危険箇所から優先的に行ってまいります。さらに、遊歩道の安全対策として、手すりの設置、歩行上の滑りどめなど今後の管理上必要と思われる部分についても、来園者のご意見を伺いながら改良に努めてまいりたいと考えております。  次に、機構改革に関するご質問でございます。  この関係につきましては、昨年12月定例会の一般質問で伊東議員からご質問をいただきましたが、ご案内のとおり、機構改革につきましては平成11年4月に1部4課13係の削減や振興公社の設立など大幅な組織機構の見直しを行い、行政のスリム化や簡素で効率的な組織運営に努め、本年4月には小規模ながら市立伊東市民病院開設に伴う課の名称変更やまちづくり推進室の設置を初めとする建設部内の業務分担の見直し、さらには平成15年度開催の静岡国体に向けた体制づくりの充実など、時宜に応じて柔軟に対応できる組織や新たな行政需要にも的確に対応できる組織機構の見直しに努めているところでございます。  また、逼迫する本市財政状況を踏まえる中で、平成11年3月に市民提案を反映し策定した行財政改革大綱に基づき、事務事業の見直しを初め定員管理の適正化や民間委託の推進などにも意を用い、限られた財源や人員の中で行政サービスの水準を維持しつつ市政運営に取り組んでまいったところでございます。しかしながら、地方分権の推進や情報通信技術の急激な進展、少子高齢化社会の進行、さらには循環型社会への転換など社会情勢の著しい変化とともに長引く経済不況による影響は国や地方自治体を取り巻く環境にも大きな変化をもたらし、市民ニーズの多様化や新たな行政課題も生まれてまいっております。  こうした状況を踏まえ、機構改革はもとより行財政の改革は、その時々の状況に応じて市民ニーズに的確に対応できる体制づくりが求められておりますことから、現在、平成14年度をスタートとする新たな行財政改革大綱を策定するため行政改革懇談会を設置すべく準備を進めているところでございますが、こうした懇談会等を通じて市民の皆様からいろいろご意見を伺いながら、変革の時代に柔軟に対応できる組織機構のあり方や業務の効率性などを求めていきたいと考えております。  なお、機構改革に対する市長の視点はどうかとのことでございますが、機構改革を実施する上での留意点は、市民ニーズに的確に対応できる組織はもちろんのことでございますが、行政のスリム化、作業効率の向上性の追求、さらには市民にもわかりやすい組織の名称など多面的な検討の中で実施していかなければならないと認識をいたしております。こうした点では、これまで実施してまいりました機構改革はこうした認識に立ち、その時々の情勢を踏まえてのものでございますし、今後におきましても、先ほど申し上げました趣旨に沿って実施をしてまいりたいと考えております。  また、近年増加にある一部局だけでは対応できない広範囲な行政課題や横断的対応が必要な問題等につきましては、政策会議や関係部課長会議など庁内組織による協議の中で、各部局間の連携協力による対応に努めているところでございます。ご質問の中で具体的な例示として体育施設の予約や各施設の会議室の使い勝手等についてのご指摘をいただいたわけでございますが、各施設の予約受付などは、市民の利便性を考慮し、施設管理の一元化や予約システムの導入によりできる限り改善を図ってきておりますが、確かにまだ観光施設と社会教育施設などの管理が別々なため一部ご不便をおかけしている面もございますので、新たなシステム導入などを検討する中でさらなる改善に努めてまいることとしております。  また、平仮名の課名や参事職、課長補佐職の役割等についても触れておられましたが、平仮名、漢字を問わず、市民にもわかりやすいという点では担当業務を総称した課名を第一に検討すべしと考えております。参事職や課長補佐職につきましては、総合的な見地から立案された諸計画に基づき特定の重要事項を処理するため、部長の補佐職としての参事を、また、課長補佐職は、課長を補佐し課内の調整を行う必要上から設置しているものであり、ほとんどの補佐職が係長を兼務しながら課内の効率的な業務執行をつかさどり、いずれの職も組織上大変重要な役割を担っており、私の政策実現のためには不可欠な存在でございます。  さらに、効率性の面から、道路工事を例にしての関連職場の統一化の関係でございますが、ご承知のとおり、道路には上下水道、ガス、温泉管、NTTの通信線、東電の地中ケーブルなどの埋設物があり、その処理にはそれぞれ専門性が求められているわけでございます。したがいまして、道路工事を迅速かつ適切に処理するためには同一現場での連携が必要不可欠であり、業務の上からもより効率的な対応が図られるものと確信をいたしております。  いずれにいたしましても、種々ご指摘をいただきましたが、不適切な部分があれば当然改善をしていかなければなりませんが、ご質問の中に機構改革としてとらえるより日常の業務改善により対処できるものでございますので、引き続き市民サービスの向上に努めてまいります。  以上でございます。 ◆3番(伊東良平 君)大変ご丁寧にお答えをいただきましたので、私の方からあえて第2質問に入っていくところもなくなってきて、私もかなりいろいろな面で用意をいたしましたけれども、ほとんが消化されたなと思っております。二、三まだわからない点というか、大変失礼なことですけれども、これは当該部長にお伺いをしたいんですが、ウオーキングという言葉の語源をご承知なのかどうか。大変失礼ですけれども、その点からお聞きをしないと次の質問へ私は入っていきにくいものですから、この点についてちょっとお伺いします。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  正確な語源というのはちょっと承知しておりませんが、やはり簡単に歩いて──ハイキングは少し山登り的な要素がありますけれども、ウオーキングとは歩いて散策をする、こういうような内容のものだと理解しております。 ◆3番(伊東良平 君)そのとおりで、私はさっき「イミダス」という本を出しまして、その中からいろいろ調べたんですが、ウオーキングというのは、ジョギングと違って、体に負担をかけないようにというふうなことで、心肺機能を高めるとか、こういった難しい言葉を書いているわけなんですが、常識的に考えると、ハイキングというのは普通にどこかを歩いてくる、ジョギングというのは、その人の体力保持のために一定の速度で一定のところを歩くというのがジョキングだそうです。ウオーキングというのは何だといったら──ここに書いてあるんですから間違いないと思いますよ──ウオーキングというのは何だといったら、余り負担のかからないものです。ということになってきますと、私は何でこんなことを聞いたかというと、実は私がきのうお年寄りの方にいろいろお会いしまして、丸山公園から大平山へ上がったらどうだということをお伺いしたんです。この間の朝香議員の質問に対しても、JRのウオーキングの募集に対して丸山公園から登るんだと余り簡単に言っているので、それで私は年寄りの方に聞いたんです。ここから本当に道があるのか、本当に大平山まで登る道があって、あなたたちは登ったことがあるのかということを聞きますと、朝光寺のお墓の上から尾根伝いに登る道は昔あったそうです。もう一本は、あれからずうっと上がっていきますと、丸山沢というところがあるんです。途中に1カ所谷になっているところがあるんですが、そこを登っていくという方法もあるということなんですが、きのう、その丸山の山をしからば登ったらどうかなということを高齢者の方にお伺いしたんですが、それはウオーキングなんていうものじゃないよと。伊東の人にしてみれば、あれは山登りだよということなんです。  そこで、私は疑問になったものですから、そのウオーキングというものの語源は何だということでちょっと調べたんですが、そういうことで、部長、余り簡単に考え過ぎていませんかということを私は言いたいんです。確かに、今、歩く人がいろいろなところをいろいろな形で歩いているということは理解できます。でも、ウオーキングしに伊東へ来る方たちが歩くコースには山坂というのは入っていないんです。ある程度負担のかからないところを上手に歩いてくるというのがウオーキングのようなんですよ。そうしますと、あそこへ上がっていってくるのはいわば初級の山登り。要するに、570mですからそんなに大きな山ではないですから、でも、伊東にしてみれば500mというのは高い方じゃないですかね。しかも、勾配からいって非常な負担がかかる。ルートを考えてみましたら、一回上がっておりて、もう一度上がるんですね、あそこ。部長さんは上がったことがあるかどうかと思うんですが、最近行っていないんじゃないかな。だから、意外と軽く、JRさんの募集に対して伊東駅からあそこを歩いてもらうというようなことを軽々しく発言になるんじゃないかなと思うんですけれども、部長さん、歩いたことがありますか。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  私もコース自身を詳しくわからないものですから、新聞等に出ております方とか、それから私の知り合いの愛好家の方にご案内をしたんですが、お互いが時間がうまく合わないで、結論的には私は歩いておりません。ただ、私どもの課長と担当が丸山公園から上がって大平まで行って、さらには馬場の平までというようなコースを歩いております。そういうことの中で、今議員がご質問のように、確かにウオーキング、ハイキングの境というんですか、事丸山に関して言うならば、そこら辺のところは非常に難しいと思います。  ただ、私どもは聞くところによりますと、整備していけば熟年の方も丸山公園のルートを通って大平山までも十分行けますよと。ただ、きのう朝香議員のご質問にもお答え申し上げましたとおり、かつてはいろいろ歩いていたようですが、最近歩いていないものですから、コースが十分でないことも事実。よって、先ほどのご質問のような安全対策という点から見ましても、これをコースのルートとして整備していくには道標とか案内板とかは整備していく必要がある、かように考えております。 ◆3番(伊東良平 君)今、部長が自分で歩いたことがないということで、確かにそうだなと私も思ったんです。私も、伊東に来てからまだ30年ちょっとしかたっていませんから、あの辺を歩いたことは全くなかったんですが、今回この問題があったものですから、当初は小川沢から登って上まで上がって、あの駐車場に車をとめて、あれから回ってくる、これがウオーキングコースだなというふうなことで、私はあそこは2度やってみたんです。一回は、駐車場から真っすぐ上がっていきまして、いわば反対コース。それから、次は左側から上がってずうっと回ってきた。2回両方からやってみたんですが、僕は2度転びました。私は非常に山登りというのは下手なのかなと思った。私も山育ちだけれども、下手なのかなと思ったんですが、歩幅が広過ぎて合わないんですよ。だから、僕らが合わないんだから、お年寄りの方は特に合いませんよね。あの辺の改善を急ぎやらなければいけないのではないかなということもあるんですが、実は係の方にこのルートについて3つ調べていただいたんですが、市長、これは大変複雑ですね。  例えば、丸山公園から東尾根を伝って登るコースというと1.9kmくらい登り坂があるわけですが、この間、44筆民地があるんです。それから、北陵と書いていただいたんですが、これは沢口の方から来るところ、これが1.8kmぐらいあるんですが、これは比較的楽ですね。6筆です、伊東側がですよ。あの山の尾根の向こう側はたしか中伊豆になるわけですね。そうなりますとこれも大変ということで、いずれにしましても丸山沢が一番楽じゃないかな。たしか、途中まで行きますと、あそこのところにプレハブがたくさん建っているところのちょっと上あたり、あそこから左へ行くんじゃないかな。ちょうど開拓部落の一番上のうちがあるところ、あの辺から左へ行くんじゃないかなと思うんですけれども、あそこのところから行くと、これは赤線になっているところです。赤道が設定されているそうです。だから、私が一番最初に聞いたときに、それは丸山沢から行くんだといった言葉が多分ここではないかなと思うんですけれども、例えばその距離にしましても、要するに松原林道を登って丸山公園まで行くのに一苦労あるわけです。さらに、今度は丸山沢のところまでまた一苦労あるんです。約4kmあるんです。松原林道を登る道が4km、曲がりくねってある。だから、その場所に例えば車で行った方がマイカーをとめられるような設置をできるのかどうか、そういう側から行ったときに。市内からあそこへ歩いていくといったら容易なものではないです。岩田農園の頂上からまだ2kmぐらいあります。私は、きょう質問しなければならないから、夕べ、最終的にもう一度松原林道を通ろうと思って、丸山公園からずうっとあの松原林道を通って上へ行って、沢口の部落へ入って、また沢口から引き返して、今度は湯川へおりてきたわけです。あのコースを通っても大変なコースです。  いずれにしても、大平山の利用について、早いところ丸山公園から道をつけていただけるならいただけるで、一番近いところからより有効的な、丸山公園の駐車場を使ってやるのならそういうふうなことはできないものかどうなのか。特に、大平山のことについては、平成8年ごろに県から提示されて、たしか9年にこの工事が着工したのかな。そうすると、例えば、もう何年もたっているわけですから、この間、いつできるのかと待ち遠しいぐらいにその準備をやっておくのが伊東市としての受け入れの場合の常識ではなかったかなと思うんですけれども、その辺、部長、今までお待ちになってこれからやるということをいかにお考えなのか。私は、伊東の観光が停滞していくというのはそういうことに原因があるんじゃないかと思うんです。  ということは、私がたしか12年の3月議会で質問をさせてもらったことがあるわけですけれども、その時点でもう既に予算化されているんです。ガードレールだとか全部予算化されているんです。そのときに私が、あそこに上がっていったけれども、ああいうものがあったけれども何をやるんだということを質問したときに、たしか部長は、カーブミラーを立ててガードレールをつけてということを私にお答えしているんです。でも、それさえもまだできていないわけですよ。先ほど市長のお答えで、とりあえず急ぐところからすぐやっていかなければならないということですけれども、こういったおくれぎみは何が原因なんですか。予算というものは、12年度予算で組んで13年度に仕事をやるというのは常識なのかもしれないけれども、せめてあの開園されるときにもう少し間に合わなかったのかどうか、この点についてはいかがなんですか。 ◎観光経済部長(斎藤勇作 君)お答え申し上げます。  先ほども市長の方から答弁申し上げましたとおり、ガードレールにつきましては、必要な箇所がメートル数にしますと650mあるわけです。そのうち既に実施済みが285m、今年度は93mを予定しているわけです。そういうことで、確かに理想的には開園までにカーブミラーも含めて全部できれば大変よろしいわけですが、いろいろな部分でお答えしておりますように、いろいろな財政事情の中でできる範囲内の形でこういうふうなものをやっているということでございます。 ◆3番(伊東良平 君)部長、それは違うのと違いますか。私はさっき言ったでしょう。12年の3月に質問したのはどういうことかというと、ちゃんと予算化しているから、私は12年3月にこれは何ですかといって質問したんです。そうしたら、もうそのとき既に部長はガードレールとカーブミラーは答えているんです。予算がないからやっていないのではなく、12年度予算に予算化しているんです。どうなんですか、これ。林道の工事も含めて3,700万余の予算ということで予算書の中で予算化されているんです。だから、私は聞いているんです。今、市長だっておかしいと思っているんじゃないですか。予算化しているんだから、金がないというのはおかしいんじゃないですか。ただ、仕事がおくれているのは、僕は何でおくれているんですかと聞いているんです。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)先ほど壇上でもご答弁を申し上げたわけでありますけれども、この事業につきましては、11年度に県単の事業の承認をいただきまして、継続して行っておるわけでございます。12年度につきましては、12年度までに285mがガードレールが設置された。これは継続してやっているわけでして、距離が長いわけですから単年度で終わる事業ではないということでございます。  それから、この事業につきましては、市の単独事業ではなくて、県の補助を受けてやっている事業であるというようなことから、県の予算との関連の上でこのようになっているということでございますので、ご理解をいただきたい。 ◆3番(伊東良平 君)そうなんですね。多分僕はそういう答えが出てくると思っていたんですけれども、予算云々ということになりましたもので私の方もちょっと混乱をしたんですが、そうなりますと、この予算を何でこんなところで計上したのかなと、ちょっとこれが疑問になったわけです。ですから、そういうような形で逐次やっていかれるということについては、これは県の方に聞きましたら、それは逐一市の方に3年度だか4年度にまたがってやっていくんだということを了解の上で予算の設定はしてあると。実は、この間、県にほかの用があったものですから行ったときに聞いたんです。そうしたら、県の方でそういうお答えでしたので、今市長の言った答えが県の方で言った答えと全く同じなんです。だから、部長、私はおくれているのはどうしてかということを聞いたんですから、いわばそういう形でやるんだからおくれたというお答えならば、素直に、はい、そうですかと言うんですけれども、部長がそういうふうに言われると、では、この予算を組んだのは何のために予算を組んだんだと聞きたくなる、こういうことで私は大変失礼な質問をしまして申しわけございませんけれども。  そういうことで、あと1点、市長、ごみを持って帰れということは言えるんです。ところが、人間の排せつ物だけは持って帰れと言えないんですよね。だから、自然の中に自然の方法で処理する方法とか何とかといういろいろな方法があると思うんです。例えば、あそこへボックスを立てるとみっともないかもしれませんけれども、例えば、木の枝で囲って田舎式のため池をつくっておいても処理できる。実は、私はこの間、日曜日に登ったんです。こんな風景を見たんです。皆さん、女の方が五、六人でバスタオルをこうやって外を向いているんです。いいですか。みんな周りでバスタオルを持って外を向いているわけです。僕は何をやっているのかなと思っていたんですが、これは海水浴に行ったら、女性の方が着がえするときに、場所がないときにそういうことをやりますよね。バスタオルをみんなで張って、それで隠れてやるんですが、これが実はその処理をしていたわけです、大事なものの処理を。こういう光景を見たんです。だから、あそこへ行って二、三時間かかれば処理をしたくなる人だって出てくるんです。ほかのごみは持って帰れと言われても、これだけは持って帰れというのは、犬や猫のものではありませんから大変なものだと思うので、市長、この点だけはぜひとも急いでひとつやっていただきたい。どうしてもあそこの活用ということで市民にお願いをし、これからやっていかなければならないわけですから、この点についてはひとつ取り急ぎ優先事業として何らかの方法を施策していただきたいと私は思います。  それからもう一点、実はきのう夕方上がっていきましたら、道路に両側の草がもういっぱいです。私の車が走ると車にぼんぼん当たります。最後のあずまやのところに行きましたら、このくらいのでかいヤマカガシがいました。そういうものもありますので、開園されてからここに職員の方が何回登られたかわかりませんけれども、管理監督というものを私はもう少しやっていただきたいなということをお願いしておきたいと思います。  なお、機構改革については、これは機構改革というよりも、職場内のそういった処理についてのお願いという形になろうかと思うんですけれども、先ほど市長の方からるるお答えいただいた内容で私は理解をしてまいりますし、私が機構改革ということを言って、これは私が市民の方からこういう点についてはどうなんだということを言われたことに対する一つの話から出てきたことでありまして、正直言いまして、市民にしてみれば、本当に課長補佐とか、あるいは参事と言われると、何をやっているのか実際にわからないです。確かに、その補佐をしている、あるいは補助をしているということについては理解をできても、それではなくたっていいじゃないか、課長もいるんだし、係長もいるんだし、部長もいるじゃないかというふうな言葉が出てくるものですから、私の方はなるべくそういったものを目立たないようにしていただいたらどうかなというふうなことでお願いをしております。したがって、機構改革のそういった点については今後十分そういうこともお考えになってやっていただくということをお願いしておきたいと思います。  なお最後に、先ほど言いましたように、もうかなり集約されていますけれども、例えばグラウンドの受付とかそういったものを一本化して、1カ所へ行けばそこで全部わかるんだというふうなものにぜひ近づけていただくことをお願いしまして、私の質問を終わります。 ○議長(山本猛 君)以上で3番 伊東良平君の一般質問を終わります。                 ━━━━━━━━━━━ ○議長(山本猛 君)この際、お諮りいたします。本日の一般質問はこの程度にとどめ、あすの日程に譲りたいと思います。これにご異議ありませんか。
                  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山本猛 君)ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。                ━━━━━━━━━━━ ○議長(山本猛 君)以上で本日の日程全部を終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。ご苦労さまでした。                 午後 3時12分散会...