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平成10年 9月 定例会-09月17日-02号

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  1. 伊東市議会 1998-09-17
    平成10年 9月 定例会-09月17日-02号


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    平成10年 9月 定例会-09月17日-02号平成10年 9月 定例会             伊東市議会9月定例会会議録(第2日)                 平成10年9月17日 ●議事日程  平成10年9月17日(木曜日)午前10時開議 第1 一般質問 ●会議に付した事件 議事日程と同一 ●出席議員(26名)  1番  肥 田 祐 久 君        2番  山 本   猛 君  3番  村 上 倍 夫 君        4番  宮  三 輝 君  5番  稲 葉 知 章 君        6番  三 枝 誠 次 君  7番  鶴 田 宝 樹 君        8番  伊 東 良 平 君  9番  中 田 次 城 君       10番  佐 藤 美 音 君 11番  平 沢 克 己 君       12番  大 島 健 次 君 13番  鈴 木 克 政 君       14番  稲 葉 正 仁 君
    15番  天 野 弘 一 君       16番  掬 川 武 義 君 17番  戸 塚   嵩 君       18番  久保田   光 君 19番  鳥 居 康 子 君       20番  斎 藤 保 彦 君 21番  佐 藤 一 夫 君       22番  増 田 忠 一 君 23番  内 野 賢一郎 君       24番  白 井   隆 君 25番  高 橋 喜一郎 君       26番  中 山 由 雄 君 ●説明のため出席した者 市長                   鈴 木 藤一郎 君 助役                   堀 野 晋 平 君 収入役                  佐 藤 哲 郎 君 企画部長                 稲 葉 輝 男 君 企画部参事                木 部 享 一 君 同秘書広報課長              滝 下 宣 彦 君 同企画調整課長              三 橋 政 昭 君 総務部長                 田 巻   浩 君 同庶務課長                石 井 豪 晃 君 同財政課長                杉 山 雅 男 君 同収納課長                石 井 照 市 君 市民部長                 鈴 木 誠一郎 君 保健福祉部長               芹 澤 伸 年 君 同社会福祉課長              鈴 木   宏 君 同高齢者福祉課長             鈴 木 秀 彦 君 同児童課長                三 枝   進 君 同保険年金課長              山 田 悦 功 君 同健康推進課長              浜 野 重 一 君 観光経済部長               斎 藤 勇 作 君 同観光課長                與那原 信 一 君 同産業課長                杉 本 弘 男 君 建設部長                 井 原   長 君 同土木管理課長              菊 間 徹 夫 君 同道路課長                稲 本 光 俊 君 都市整備部長               青 木   亮 君 同市街地整備課長             山 本   彰 君 水道部長                 村 上 芳 三 君 消防長                  淺 沼 和 生 君 教育長                  望 月   修 君 教育委員会教育次長            窪 田  日向 君 教育委員会事務局管理課長         深 田 和 年 君 ●出席議会事務局職員 局長      山 田   豊     局長補佐  鈴 木 元 治 議事調査係長  野 満 勝 二     主任主事  深 澤 豊 文 主事      松 永 勝 由                 会        議                 午前10時 0分開議 ○議長(掬川武義 君)おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。                ━━━━━━━━━━━ ○議長(掬川武義 君)まず、諸般の報告をいたします。  陳情の付託につきましては通知したとおりであります。  以上で、諸般の報告を終わります。                ━━━━━━━━━━━ ○議長(掬川武義 君)これより議事に入ります。 △日程第1、一般質問を昨日に引き続いて行います。  まず、1番 肥田祐久君の質問を許します。               〔1番 肥田祐久君登壇、拍手〕 ◆1番(肥田祐久 君)おはようございます。私は社会民主党所属議員として一般質問を行います。  景気の長期にわたる低迷と先行き不透明な影響を受け、市内経済は非常に厳しい状況に置かれています。8月31日は市内の中堅ホテルが約14億円余の負債を抱え自己破産をしました。観光を主産業とする当市にとって非常に厳しいときを迎えているのであります。市長におかれましては、7月12日投票の市長選挙において、無事2期目の当選を果たされまして大変おめでとうございました。課題山積みの中、新生伊東丸が鈴木船長指揮のもと、21世紀に向かって出航したのであります。市長のスローガンである協調と調和もよいと思いますし、決して否定する立場ではありませんが、今こそ決断と実行のときではないかと思います。21世紀まで2年と数カ月となりました。21世紀の本市をどういうまちにしていくのか、重要な時期に来ていると思います。  以上の点を踏まえ、以下、4点について質問をいたしますので、市長の明快なる答弁を期待するものであります。  質問の第1点目といたしまして、環境ホルモン内分泌攪乱化学物質)の一つとされるビスフェノールAが溶け出すとして安全性に疑問の声が出ているポリカーボネート(PC)製食器の対策についてお伺いいたします。  主婦の友社発行の「猛毒ダイオキシンから子供を守る100の知恵」によりますと、私たちの体の中には、神経系、免疫系、内分泌系など、幾つかのネットワークがあって、そこでは体内でつくり出される天然の化学物質を媒介に、さまざまな情報が伝達、交換をされています。また、それぞれのネットワーク同士も密接な関係を持ち、体全体のバランスを保つために連係しています。人間の体は物すごい速さで情報が飛び交っている精密で精巧な機械のようなものであります。そして、内分泌系の情報を伝達している天然の化学物質がホルモンです。ホルモンは特定の器官の特定の細胞にたどり着き、レセプターと呼ばれるかぎ穴にドッキングすることで情報を伝達することができます。  ところが、私たちの身の回りには、体の外から侵入してホルモンを待ち受けるレセプターに勝手に取りついたり、ホルモンとレセプターのドッキングを妨げたりする人工の化学物質が数多くあります。この体の外から侵入してホルモン本来の働きを阻害する人工の化学物質を環境ホルモンと呼んでいるのであります。内分泌系の働きを乱すので、正確には外因性内分泌攪乱化学物質と言います。環境ホルモンに邪魔されると、内分泌系の情報がうまく伝わらず、体内にさまざまな障害が起こってきます。現在、地球上に存在する人工化学物質は8万とも10万とも言われています。そのうちの幾つかが環境ホルモンとして私たちの健康を脅かしています。その数はわかっていませんが、日本の環境庁は、環境ホルモンとして67物質をリストアップしています。そのうちの一つがビスフェノールAであります。ビスフェノールAとは、ポリカーボネート樹脂エポキシ樹脂などの原料で、実験室段階ではありますが、女性ホルモンに似た働きがわかっております。ポリカーボネート樹脂は哺乳瓶や給食の食器、飲料の食器に多く使われております。最近の研究によりますと、ポリカーボネート樹脂製の哺乳瓶に95℃の熱湯を入れ、26℃に冷ました後で調べたところ、3.1から5.5PPB のビスフェノールAが溶出していたという研究結果もあります。さらに、環境庁によりますと、よく使ったポリカーボネート製品ほどビスフェノールAが多く溶け出すと言われております。  また、8月28日付朝日新聞静岡版によりますと、県下でPC製食器学校給食用食器として使用しているのは59市町村、513校であります。県内で学校給食が実施されているのは775の小中学校、16の盲、聾、養護学校であります。このうちPC製食器が使われていないのが、静岡、浜松、富士宮、天竜の4市と、東伊豆、河津町等、11町であります。残りの市町村で使用され、小学校では全体の67%に当たる366校、中学校で62%の142校、盲、聾、養護学校では25%の4校になっております。  本市を見てみますと、学校給食を実施しているのは小学校全校10校と中学校では門野中1校、また保育園でも全園7園であります。このうちPC製食器を使用しているのは小学校給食のみであります。保育園は強化磁器等の食器、また門野中学校も強化磁器の食器であります。環境ホルモンは微量なら直ちに健康に害を与えるものではありませんが、子供たちの将来のためにも、危険性が指摘されているものは安全なものに取り替えるべきと考えます。例えばでありますが、全小学校で強化磁器の食器に替えたとしても約1,000万円であります。市長の見解をお伺いいたします。  質問の2点目は、本年5月に開局したコミュニティFMなぎさステーション難聴地域解消対策及び市民、観光客へのPR方法についてお伺いいたします。  コミュニティFMなぎさステーション)は、本年5月3日、第三セクターで開局し、4カ月余を経過してまいりました。昨年12月の全員協議会資料によりますと、伊東コミュニティFM放送局開局の大きな目的として、市民に対し、より細やかな地域の行政情報、タウン情報観光情報等、地域の特色を生かした情報を地域住民に提供することにより、地域経済の活性化、まちづくり等に貢献、観光客に対しても、道路情報、宿泊施設情報観光施設情報土産物情報等をきめ細かく提供することができる、また地震災害時における緊急情報等を市民、観光客に提供するとなっておりますし、放送エリア図を見ても、宇佐美の一部を除いて、ほぼ市内全域がサービスエリアとなっています。しかしながら、私が車で調べましたところ、FM放送電波は指向性が強いので、多少の誤差はあると思いますが、赤沢、八幡野、池、川奈、宇佐美、各地区の一部でほとんど受信できないか、もしくは雑音がひどく聞きにくい状況であります。この中でも特に海岸線が悪いのであります。海岸地帯は観光客も多く、近い将来起きると言われている東海地震や神奈川西部地震での被害の軽減を図るためと同時に、なぎさステーションが全市民に認知され、発展していくためにも、難聴地域の解消が必須の課題であると考えますので、市長のご所見をお伺いいたします。  次に、市民、観光客へのPR方法についてお伺いいたします。私の知っている範囲では、市民には広報いとうで数回取り上げられたのみであります。なぎさステーションを知っている市民がどれだけいるでしょうか。多くの市民が知らないのではないかと思います。聴取率はほとんどゼロに近いと思います。特に観光客への周知という点で見ますと、お寒い限りと言わざるを得ません。市内の主要幹線道路である国道135号線、県道伊東大仁線のどこを見ても、看板一つありませんし、また観光客の多くが駐車するなぎさ駐車場や門脇、いがいが根駐車場等にもありません。なぎさステーションが市民、観光客から認知されるためにも、PRは絶対に必要と考えますので、市長のご所見をお伺いいたします。  次に、第3点目として、準用河川である対島川、八幡野川の未改修部分の早期改修についてお伺いをいたします。  まず、対島川であります。対島川は池地区から八幡野まで指定延長2,750mの準用河川であります。河川改修が実施済みの区間は河口から1,155m、残り1,595mが未改良となっております。特に未改修部分の多くはすいらん荘分譲地内であります。大きな雨が降りますと、未改修部分から大量の土砂が海に流れ出し、海が真っ茶色になり、海産物にも大きな影響が出てきております。また、伊豆急線伊豆高原駅下部分は直径2mのヒューム管となっているため、上流部に多量の雨が降りますとはけ切れず、常に溢水の危険にさらされております。市道城ヶ崎線の側溝の排水は、通常は対島川に流入していますが、対島川の水位が上昇すると、高低差が少ないため、はけ切れず逆流し、市道城ヶ崎線の一部が冠水しております。市道城ヶ崎線八幡野小学校八幡野幼稚園の通学路でもありますので、早期に伊豆急線伊豆高原駅の下のヒューム管の改修、及び、海を守るため上流部の未改修部分の早期な改修を図るべきと考えますので、市長のご所見をお伺いいたします。  次に、八幡野川の改修についてお伺いいたします。八幡野川は指定延長1,562m、改修延長1,049m、おおむね国道135号から下流側、未改修部分はその上流側となります。未改修部分513m、国道より上流側となっております。八幡野川の特徴として、ふだんはほとんど水が流れておりません。上流部の開発のため、一度に多量の雨が降ると一気に増水し、砂防ダム等がないため、多量の土砂を、河口である八幡野港に堆積させ、また、茶色の水を海に流入させ、イセエビ漁等に影響を与えるのではないかと危惧をしておりますし、下町町内のところは道路の関係で河川にふたをし、暗渠となっております。問題は、この暗渠部分の真ん中辺で、15mくらいの延長ですが、川幅が約1m近く狭くなっております。多量の雨が降ったとき、溢水するのではないかと非常に危惧しております。治水事業は国土を保全し、水害から市民の生命、財産を守り、安全で、住みよいまちづくりに必要不可欠であります。市長のご所見をお伺いいたします。  質問の最後となります第4点目でありますが、土地利用指導要綱適用以前に開発され、また、永住者が多く、管理事務所もない分譲地内の生活道路の改修及び今後の整備計画についてお伺いいたします。  最近の傾向として、旧市街地の人口は減少を続け、かわって郊外の別荘の点在する地域の定住者の人口がふえております。別荘地へ移り住んできた方々から徴収する固定資産税や都市計画税等の税収は大きな財源の一つとなっております。本市の気候や風土、そして自然に恵まれた住環境に好感を持たれて移り住んでこられた方々の生活環境に対して、行政として十分な行政サービスの還元がなされているのか甚だ疑問であります。分譲地に定住する市民の方々の住環境の整備、特に永住者が多く、管理事務所もない分譲地内生活道路の改修でありますが、分譲地内の道路の改修については、材料費1件50万円までのみの支給であります。これをもらって業者に発注しますと、約同程度の金額がかかります。これがすべて自己負担となるのであります。同じ市民でありながら、不公平感はぬぐえません。もちろんすべての分譲地に適用するのではなく、一定の条件をクリアし、なおかつ、その分譲地内の主要道路に限定すべきとは思いますが、市長のご所見をお伺いいたします。  対島地区の中には、民間企業や個人の所有する道路でありながら、その利用度が極めて高く、市民や観光客が日常的に、また観光的に利用している道路が数多くあります。これらの中には定期バス路線もあるのであります。これらの道路の位置づけを明確にし、今後起こり得る道路の陥没などに対する修繕や補修の助成はもちろんでありますが、今後こういう道路の整備計画を早急に策定すべきと考えますので、市長のご所見をお伺いいたします。  以上をもちまして、私の壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)1番 肥田議員のご質問にお答えいたします。  まず、環境ホルモンの関係につきましては教育長から答弁をさせていただきます。したがいまして、私からは2問以降の点につきましてご答弁をさせていただきます。  まず、コミュニティFM難聴地域解消策及び市民観光客へのPR方法についてのご質問でございますが、コミュニティFMにつきましては、関係者、議員各位のご理解のもと、本年5月に開局することができましたことに対し、御礼を申し上げる次第でございます。  さて、コミュニティFMの放送に当たりましては、地域の生活情報、行政情報、観光情報、道路情報はもちろんのこと、災害情報等を含めたあらゆる情報を発信することを第一として運営を行っているところでございます。こうした情報はすべての市民にひとしく提供することが放送局としての使命と考え、送信所の設置に当たりましては、どこにすべきか、開局時における重要な事項であったことから、電波調査を行い、東海電気通信管理局の指導のもと、一番効率性の高い大室山山頂に設置し、対応してきたところであります。  しかしながら、電波の性格上、地形や気象条件に影響を受けやすいため、聞きづらい箇所が発生していることは事実でありますので、その解消策について会社関係者と検討を加えているところでございます。今までに市におきまして調査した結果、難聴地域として宇佐美、塩木道、中里付近、宇佐美バイパスの一部、川奈港付近、富戸港付近、八幡野港及び八幡野観音付近、赤沢港付近等がございます。こうした難聴地域の当面の解消策といたしまして、大室山山頂に設置してあるアンテナの改良を行いますとともに、今後は個別送信アンテナの新設が可能か検討することとなります。ここで新たな送信所を設置することになりますと、機器の整備充実等のために1か所当たり500万円程度の経費が必要であり、財政的にも技術的にも短期日に解消することは難しいとの判断から、年次計画を立て、順次対応してまいりたいと考えております。また、最近の情報として、国における電気通信技術審議会において、出力について増力が検討されており、実施されるとすれば、かなりの解消につながるものと思われます。  また、コミュニティFMの市民、観光客へのPR方法についてでございますが、5月に開局以来、4か月を経過いたしましたが、まだまだ市民、観光客への周知は十分とは言えず、ラジオ局そのものの宣伝について、従来にも増して努力していかなければならないと考えております。現在のところ、FMなぎさステーションのステッカーを作成し、関係機関に配布し、市民向けとして広報いとうに、また観光客向けといたしまして、伊東観光協会作成パンフレット等にもFMラジオの周波数を掲載し、できる限り市民、観光客の目に触れる機会を多くしているところでございます。さらには市内商店街におきましても、キネマ通りの商店街の広報機器を通じ、常時放送していただいておりますが、他の商店街にも順次範囲を広げていくことで交渉いたしております。また、市境の宇佐美御石ヶ沢付近に広告看板を設置するべく検討しているところでもございまして、今後も主要幹線道路沿いを初め、主要観光施設にも周知看板を設置していく計画であります。  また、コミュニティFM地震等災害時に地震情報等を逐一市民に提供することになっておりますので、いざというときに役立つためにも、より市民に対する周知を図り、常日ごろからコミュニティFMの存在を知っていただき、なれ親しんでいただくことが重要でございまして、そのためにも魅力ある番組づくりやパーソナリティーの育成に努め、より親しまれるラジオ局を目指してまいりたいと考えております。  次に、準用河川であります対島川、八幡野川の未改修部分の早期改修についてのご質問でございます。  去る8月末に関東東海地方を襲った集中豪雨では、幸い本市に大した被害や事故はありませんでしたが、近隣では三島市周辺の大場川等の河川による大きな被害が出ており、犠牲者の方や被害に遭われた方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げる次第でございます。本市にとりましても、これを教訓といたしまして、災害に強いまちづくりの推進に一層努力を傾注してまいりたいと思っております。こうした観点に立ちまして、肥田議員ご質問の河川整備についてお答えをいたします。  第1点目の準用河川対島川の整備のうち、伊豆急行の伊豆高原駅付近の横断部の暗渠となっております狭窄箇所につきましては、大雨の際に流下能力が不足し、付近が溢水する状況となっておりますため、平成8年度の実施設計をもとに伊豆急行と協議を重ねておりますものの、4車線の線路を横断するなど、大規模な工事でございまして、財政負担も多額になることから、その費用負担割合についての合意が容易に得られていない状況でございます。このため県に対しまして、対島川を2級河川に格上げするよう要望してまいっておりますが、現状では困難であるとの回答をいただいております。今後さらに県に対しまして、2級河川格上げの要望を続ける一方、県補助事業も視野に入れながら要望してまいりますとともに、伊豆急行との協議もさらに進め、早期に工事が着手できるよう努力してまいります。  また、上流部の整備につきましては、開発が進んでいる地域でもございまして、早急な整備が必要でありますことから、用地処理の整った箇所から部分的な改修等を順次整備いたしており、今後も地権者の協力をいただきながら整備に努めてまいります。  第2点目の準用河川八幡野川でありますが、国道135号から上流の整備につきましては、砂防指定による県の砂防工事により一部を施行しておりますが、ご承知のように民間の開発計画との関係から整備が中断の状況にございまして、現在、開発計画が取り下げられた状況から、今後は県施行による砂防工事の推進について県へ強力に働きかけ、早期に着工できるよう、さらに努力いたしてまいります。  次に、河口部上流の狭窄となっております部分の整備につきましては、ご指摘のとおり、全体的な流量からいたしますと、場合によっては溢水の原因ともなりかねない箇所であると考えておりますので、今後、整備計画を立て対処してまいりたいと考えております。  今後の河川整備計画につきましては、各河川流域の流量調査を順次行い、最新データをもとにした整備計画をもとに、国県の協力や支援を得て、河川法に新たに加わった河川環境にも配慮し、安全で安心な河川整備を進めてまいります。  次に、土地利用指導要綱適用以前に開発され、また、永住者が多く、管理事務所もない分譲地内の生活道路の改修及び今後の整備計画についてのご質問についてでございますが、温暖な気候と豊富な温泉、緑多い本市には、昭和30年代から別荘分譲地としての開発が急速に進み、特に南部地域においては、近年、定住者が増加しているところでございます。分譲地の開発には昭和50年4月1日から施行の都市計画法開発行為許可の適用により新設された道路等の公共施設については、道路の構造及び歩道設置基準等について、開発者と、公共施設の管理者となるべき市と協議し、施設の帰属に応ずることとなっております。しかし、維持管理につきましては、開発の条件として、当分の間、開発者において行うこととしておりますが、法適用後、約20年を経過し、状況の変化も生じておりますことから、施設の帰属について、開発者と市と協議する場を設けることは可能であると考えております。  一方、昭和50年以前に開発されました分譲地内の道路は、位置指定道路として開発者自身が所有し、維持管理を行っておりますが、定住者の増加、舗装の老朽化や分譲管理事務所が撤収されるなど、維持管理が困難な状況も見受けられます。このことから、このような状況の中にある分譲地内の道路につきましては、分譲管理会社において対応していただくことを基本としておりますが、補修の要望があった場合には現地調査を行い、分譲管理事務所の不存在や定住者戸数を確認の上、地域のバランスを考慮し、補修に限定し、原材料の支給を行っているところでございます。  次に、分譲地内道路の今後の整備計画についてでございますが、先ほども申し上げましたとおり、本市は昭和50年以前に開発された分譲地が特に多く、分譲地内の道路も車道構成につきましては2車線の車道確保が限度でございまして、市道として歩道を含めた拡幅整備には、沿線土地所有者の土地提供の協力及び一般車両の通行規制の撤廃、また水道、温泉管等、占有物件についても基準に合った布設替え、占用料金徴収の対象などもあり、大変困難な状況にございます。このような状況から、私道の整備につきましては、市道認定要綱の基準に適合する道路についてはできる限り帰属を受け、市道認定基準に適合しない未整備の道路につきましては、基準に適合するよう改良整備をお願いしているところでございます。  また、一つの例といたしまして、既存の分譲地内を通り、国県道に接続している公共性の高い幹線私道については、分譲地としての性格上、全線にわたる拡幅改良は困難でありますが、部分的な急カーブの改良、路面の補修等について整備計画を立て、交通の円滑化と歩行者の安全対策を図ってまいりたいと考えております。  以上でございますが、環境ホルモンにつきましては教育長の方から答弁をさせていただきます。                〔教育長 望月 修君登壇〕 ◎教育長(望月修 君)安全性に疑問の声が出ているポリカーボネート製食器の対策についてのご質問にお答えを申し上げます。  議員ご指摘のように、内分泌攪乱化学物質、いわゆる環境ホルモンについては、学校給食が保健、健康教育の一つとして行われている面からも、その影響に強く関心を寄せているものであります。学校給食の食器につきまして、平成二、三年ごろから、それまで使っておりましたアルマイト製食器から現在のポリカーボネート製に切り替えたわけですが、当時、ポリプロピレン製とポリカーボネート製の二つを検討した結果、前者についてはホルマリンが検出されること、比重が軽いため食器を洗うときに浮いてしまうので扱いにくいということ、ポリカーボネートは哺乳瓶にも使用されている事例から選択した経過がございます。しかし、最近になって、環境ホルモンに関連し、ポリカーボネート製食器の安全性についても疑問が投げかけられ、社会的にも大きな関心を呼んでおり、また、研究者の間でもさまざまな論議がされてきていることも承知をしているところであります。各自治体での対応もさまざまでありますが、児童生徒にかかわることでもあり、慎重に対応していかなければと考えるわけですが、市販の給食用食器のほとんどが人工化学物質による製品であり、代替品の選定に大変苦慮しているものであります。したがいまして、当面、ポリカーボネート製食器の特質に合わせ、熱処理や消毒方法など、安全に十分留意して取り扱うとともに、より安全な食器の選定について引き続き検討してまいりたいと思います。
     以上でございます。 ◆1番(肥田祐久 君)今ご答弁をいただいたわけですけれども、二、三疑問点もありますので、もうちょっと深く聞いてみたいと思いますので再質問いたします。  まず最初に、ポリカーボネート製の食器ということで、今、私、壇上でも言いましたように、哺乳瓶からも現実の問題として95度で26.3ある、それだけのものが出ているという結果も出ていますし、今いろんな環境ホルモン、ここにあるんですけれども、ダイオキシンが特にその中でも毒性は強いわけですけれども、ただ、ビスフェノールAというのは女性ホルモンとくっついたり、結局、今一番問題になっているのは、世界的に男子の精子の数がうんと減っているということで、本当に種の危機だというまで──これは日本だけじゃなくて世界的な問題ですけれども、そういうデータをここへ全部持っているわけですが、そういう中で、危険だと言われているものについては、極力すぐ避けるべきじゃないのか。ほかのものに取り替えていくべきじゃないか。特に子供たちというのは一番そういうものが蓄積しやすい。例えば我々が入っても、別にもうどうこうということはないと言えばないわけですけれども、世界の人類がそうですけれども、21世紀の日本をしょって立つ子供たちですので、そういうものについては極力避けるべきだと、私はそういうように思うわけですよ。  ただ、いろんなデータを見ますと、県内でも清水とか、富士、町でも長泉町とか、福田町、富士川町、この辺が替えていきたいと。また、元のポリプロピレン製に戻すという動きもありますし、今、現実に伊東市の中でも保育園は強化性磁器とアルマイトとか、そういうものを使っているんですよね。ポリカーボネートは使っていない。新しく始めた門野中についても強化磁器。ただ、強化磁器については多少重たいのかなということはあるわけですが、重たいとか、軽いかとかいう次元の問題では僕はないと思っていますので、ぜひとも早期にこれは私は替えていくべきだというのが一つと、替えるにしても、壇上で言いましたように、値段的にも確かにおおむね倍になるわけですよね。大体1,000円前後のが2,000円ちょっとになるということで倍になるわけですけれども、金額の多寡の問題ではないというように思っていますので、その辺について、今後例えば強化性磁器に替えた場合どうなるのか。これは多分3年に1度取り替えているんですよね。それでいくと1年生と4年生ですか。そうすると、ことしの予算は12月補正かなんかで出るんですか。その辺もちょっとお聞かせをしてほしいと思います。だものですから、予算上の措置も、そのとき一緒にやれば大した金額にはならないんじゃないのかな、1,000万円を切る金額でできるなら、そういうようにしていくべきじゃないのかなと思いますので、再度その辺についてお願いしたいと思います。予算も絡んできますので、市長、その辺どうなんですか。  大体ポリカーボネートだと1組で仕切り皿とカラーボールで1,020円ですか、それが強化磁器の食器にしますと2,045円、おおむね倍程度になるわけですけれども、その辺の予算も含めた中でお伺いをしていきたいなと思います。これはポリカーボネートだと、今1年生と4年生と職員の3年に一度に更新の分は大体135万5,000円程度かな。例えばその分だけで見ても、強化性磁器にしますと271万7,000円ということで、倍にはなるんですけれども、全体でも1,000万円、例えば今回全部一緒に取り替えても、そういう形で1,000万円弱でできるということですので、早急に取り替えていくべきではないかなと思いますので、その辺について、市長、どのようにお考えなのか、ちょっとご所見をお伺いします。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)新入学生の食器の購入についての時期は、議員ご指摘のように、12月に予定をしているわけでございます。この件につきまして、先ほど教育長からも答弁をさせていただいたわけでありますけれども、やはり子供たちの健康にかかわる問題でございますもので、慎重に扱わなければならないということは十分承知をしているわけでございまして、これらの問題につきまして、より安全性に留意をしながら、選定につきましても慎重に検討させていただきたいと思っております。 ◆1番(肥田祐久 君)慎重に検討したいということですので、ぜひともこれは替えるという方向で検討してほしい。というのは、やはり子供の健康の問題ということになってきますので。また、本によりますと、今の小学生、中学生も含めて、先生をナイフで刺したり、切れるという現象が出ていますよね。そういうのも、これだけじゃないですけれども、いろんな要素が絡み合っているんですけれども、いろんなものがまだほかにありますので、全体的なものですけれども、環境ホルモンの影響もあるんじゃないかというような心配もこの本には載っているんですよ。そういうことからいっても、やはりそういうものについては極力子供たちの口に入れさせないというのが基本的な問題だと思います。その辺については、慎重も結構ですが、取り替える方向でぜひ検討してほしいなと思っておりますので、これは要望しておきます。  それとあと2点目ですけれども、5月のコミュニティFMなぎさステーション)の関係なんですが、昨年の12月議会で壇上でも言ったんですけれども、目的とか、ご立派なことを並べてやったわけですよね。1mmVのところがここだから、全部入るじゃないかというように──実際まだ試験電波も出してありませんでしたので、私たちも賛成したという立場もあるわけですが、現実見てみますと、特に海岸線がほとんど難聴、入らないと。別に自分のところが入らないからということじゃなくて、全然入らないというのが一つ。昨日の台風なんですけれども、あのときもうちの方は全部、8時半過ぎまで停電しまして、いろいろな情報を聞きたくても、結局、市内の情報というのは何もわからないわけですよね。しようがないものですから、AMのNHKのラジオをずっと聞いていたんですけれども。そういうことになりますと、せっかく防災という面からも、防災協定まで結んでやっているのに、何でかなというのが一つの疑問としてあったわけですよ。  だものですから、いずれにしても、特に壇上でも言いましたように、海岸線の住民のところが下がっていますので、FMの電波というのは直進性ですので、本当なら大室山が見えるところは全部入るんですけれども、見えないところは基本的には入らない。ただ反射波とか、いろいろありますので、それで入る場合もあるんですけれども、基本的にはアンテナの見える範囲でしか入らない。ましてや出力が10Wでうんと小さいわけですから入らない。ある意味で、その難聴の解消というのは、今一番重要なことではないのかなと私自身も思いますし、多分当局の皆さんもそういうように思っていると思うんですけれどもね。ただ、やたらアンテナを立てて分散すればいいという問題でもないと思いますので、その点については市長答弁があったわけですけれども、今後、年次計画をきちっとつくって、やっぱりあまねく市民がどこでも聞こえるというような体制にぜひなるだけ早く持っていってほしいなと。その部分については要望しておきます。  それとあと特に市民と観光客へのPRの方法なんですけれども、確かに広報いとうの上の隅のところへちょこっと書いてあったり、開局のとき、市長が放送しているのが広報いとうの表紙に載っかっていたりというのはあるわけですけれども、現実の問題として、あの放送を知っている人がどれだけいるのかなというのは本当に疑問なんですよね。というのも、どこへ行ってもなぎさステーションと書いてあるのは、放送所だというふれあいセンターのあそこしかないんですよね。ましてや観光客へのPRとなると、パンフレットも大事なんですけれども、現実にパンフレットだけ見て伊東へ来る人がどれだけいるのかなと甚だ疑問になるわけです。きのうの白石の質問でもあったように、車で来る方がほとんどでしょう。車で来る方がラジオを聞いて、いろんな情報を知るということでありますので、御石ヶ沢に1個立てるということでもあったわけですけれども、やっぱり亀石峠とか、南側というんですか、135の赤沢のあの近所というのは入らないから立ててもしょうがないのかなという気もしないでもないですけれども、そういうところとか、あと各公設の駐車場、そういうところに看板は立てるべきじゃないかなと思いますよ。金額的にもそんなにびっくりするほどかかるわけでもないし、だから観光客へのPRというのは、目的とか、ああいうのにもきちんと書いてあって、今まで何をしているのかなというように思っているわけですよ。  例えば門脇とか、ああいうところにいて、伊東群発地震がありますよね、それで地震が来たというときに、わかっていれば、じゃ、このラジオを聞けばすぐわかるなというのがあるんですよね。同報無線等が聞こえない場所だってたくさんあるわけですから。そういうときも、それを聞けば、すぐ逃げられるからというような説明は12月のときもしているはずなんですよね。だけど、それを何にも知らないで、そこに入れろという方が本来おかしいんですよ。そういうものは伊東へ来たら、とにかく観光情報にしても、イベント情報にしても、もちろん防災の情報もそうなんですけれども、そういうものについて、76.3MHzに合わせてくれれば、そういう情報はとれますよ、道路情報についてもとにかくとれます、特に夏場とか、大渋滞を起こすときは必要じゃないのかな、そういうものの積み重ねがやがては、ああ、伊東へ行っても、ああいう情報があってすごく便利ないいことがあった、じゃ、また行こうかというようにつながっていくと思うんですけれども、今後そういう看板類を、とりあえずは御石ヶ沢ということですが、ほかにも立てることができるのかどうなのか、立てていく気持ちがあるのかないのか、その辺についてもう一度ご答弁をお願いします。 ◎企画部長(稲葉輝男 君)お答えいたします。  今いろんな方策を含めて、議員の方からお話をいただいたわけでございますけれども、確かにこのPRの関係については、我々としても不足しているということは、もう十分承知しているわけでございます。今、御石ヶ沢の関係につきましても、場所の選定、要するにどの部分が見やすい状況にあるかという、そういうことも踏まえて検討しているわけですけれども、今お話がありました、そのほかの部分につきましては、我々としてはいろんな形でPRを重ねていかなければならないわけですから、場所的にも南に限らず、多方面に検討を加えていきたいというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。 ◆1番(肥田祐久 君)その点についてはわかりました。いずれにしても、例えば駐車場へ看板するといったって、そんな大仰な看板を立てなくても簡単に書いてできると思うんですよ。そういうものについては、やっぱりできるものは早急にやるべきだと思っていますし、それをまた市民が見ることで、市民へのPRについても、波及効果というのは絶対あるはずですので、ぜひそういうもので、特に駐車場なんかは、市営の駐車場なら文句なくできますし、普通の看板を立ててやっぱりやるべきだというように思いますので、早急に対策をしてください。これは要望しておきます。  あと3点目の準用河川である対島川と八幡野川の件なんですが、これは壇上でも言いましたように、本当に未改修部分がひどくなっていまして、一雨降りますとすごいですよ。海なんて本当に泥海というような形に、対島川の方も八幡野川の方もなっています。多少茶色になるのはしようがないですけれどもね。だけど、本当にすごくて、海のサザエとか、アワビとか、イセエビとかについても影響が出ているんじゃないかなというふうに心配しています。特に対島川の上流部のすいらん荘の分譲地内が多いわけですけれども、ただ地権者が地元の人はほとんどいない。全部よその人だという部分もあるんですけれども、その辺は承知はしているんですけれども、なるだけ早く早期の改修をぜひお願いをしておきたいなというように思います。  あと伊豆急の伊豆高原駅下のヒューム管なんですけれども、ここも見てご存じのように、もう下側は土砂がたまって、まして四角いというか、三面張りのところから丸っこいのがあるもので通らないですよね。水を飲み込めないというのが一つ大きな問題なんですよ。同じ四角のものであれば、そんなことはないんですけれども。それとあと城ヶ崎線から側溝の排水が伊豆急の駅の上側の上流側のところに入っていて、だから本流側が水位が上がりますと、下に排水溝がついていますので、全部それがたまったり、逆流をしたりして吹いちゃって、ちょうど農協の辺が一番水がたまって、ひどいわけです。いずれにしてもそういう形に今現状なっています。これもずっと前から私は言っているんですけれども、お金もかかる話ですので、いつまでたっても改修がされないということなので、いずれにしても早急にいろいろな手を使いながら──また原因者負担の分があって、非常に難しいという部分も聞いて承知はしているわけです。こういう時代ですから、伊豆急さんも2億5,000万円とか、そういう金額になると大変じゃないのかなという気はしますけれども、いずれにしても、2級河川になるのかならないのかは別にしても、要望をどんどん上げてもらいまして、早期に2級河川にして国県の補助も受けながらやっていってほしいな、早期に改修してほしいなと思います。対島川については要望しておきます。  八幡野川の特に国道から上については、私も砂防地域で指定されているということは承知しています。また、あれは上部側でゴルフ場の開発とか、マンションの開発も絡んでいたというのも承知はしているわけです。県が当初予定をしたんですけれども、開発業者にやらせるということで手を引いていたというのも承知はしているわけです。現実にもう取り下げになっていますので、言い方は悪いですけれども、県のしりをたたくと言っちゃあれですけれども、たたいて、やっぱりきちんと早期に直してほしいなと。そういうことになれば、土砂が八幡野港の方にたまらなくなって──今、港の中は3年に1度ぐらい掘らないとすぐ浅くなってしまうんですってね。そういう状況が解消されるのじゃないかな。それが3年なり、5年なり延びていけばよくなるしね。特に港の近所というのはイセエビのすごくとれる漁場になっていますので、そういうのも今後だんだんとれなくなると心配しますので、早期に改修してほしいなというように、これも要望しておきます。  それとあと下町の八幡野川の部分ですけれども、あそこは本当に狭くなっていまして、私も実際に暗渠の中に潜ってみました。そこだけ狭くなって、延長で15m程度なものですからね。ただ、上から全部やり直さないとだめかなという気もしますけれども、技術的な問題は別にして、やはり早期に予算措置を講じてもらいまして──ここで水が出ますと、下町という下の部落が全部下がっていますので、下手すると床上浸水近くになるんじゃないのかなという心配もしています。ぜひその点は早期な対応をよろしくお願いしたいと思っています。これも要望しておきます。  あと4点目、土地利用指導要綱以前に開発されたということで、今結構あるんですよね。分譲地の中で管理事務所もなくて、しようがないから自治会をつくって、自分たちで会費を納めて何とかしてよというところがたくさんあるわけですよ。中でも一例を言いますと、元の木村不動産のところがあるんですよ。そこももうそういう会社自体が今ないわけでして、そこに住んでいる人たちはみんなもと地元、下側というか、我々の方にいて、土地を買ってそっちへ行った人も大勢いるわけですよね。そうすると、今まで住んでいるところは市道ですので、全部市で面倒を見てくれるんだと。たまたま場所が移ったら何にもしてくれないという部分も出てきているのも事実でしてね。私が言っているのは、全部の道路を市でやれという議論をするつもりも毛頭ありません。それはもちろん予算の問題もありますけれども、そんな気は毛頭ないわけです。せめて最低でもその分譲地の主要幹線道路というんですか、生活道路として一番使う道路、その辺はもうちょっと考えて、原材料費だけじゃなくて、今、応急処理で50万円ですか、そういうことでやっていってほしいなというように思っていますので、例えば年間、1度なら1度ということでそのルートでできるのかどうか、その辺について、今どういうように思っているのか答弁をお願いします。 ◎建設部長(井原長 君)分譲地の中の昭和50年以前に開発されているもの、これは先ほども市長が答弁しましたが、権原管理、特に権原等は開発業者の名前に現状はなっているという中で、これらに手をつけるときには、その会社の存続とか、会社の理解とか、そういうものは当然必要になってきます。中には会社も存在しないというようなところもございますが、私ども、今410kmの市道を管理している中で、さらにこれらのものの管理ということになりますと、大変大きなものになってきますので、幹線につきましてはそれなりのことはしていきたいと思いますが、やはり細路につきましては分譲地の方で管理をしていただく。それに対しまして、市が応援できるものはやっていくというようなことで、特に赤線の部分では既にやっておりますので、そういう点がありましたら、私どもの方にご相談をしていただいて、可能であるか、ないかというようなことをやっていきたいと思います。ただ、定期的にそれができるかできないかということは、箇所数がどのぐらいあるのかということにも影響しますので、それについてはさらに検討させていただきたいと思います。 ◆1番(肥田祐久 君)分譲地の道路でいろいろな問題を抱えているというのは私自身も承知しています。いずれにしても定住している方は市民ですので、そういう意味からいっても、変な言い方ですけれども、やはり還元という意味からいっても、面倒を見るべきところはきちっと見るのが筋だと思いますので、その点は今後のあれとして要望しておきます。  それとあと整備計画なんですけれども、特に私、今見て問題だなというのは、池の行く道路から遠笠山道路を行く間のバス路線がありますよね。下の桜並木からずっと上がって、真っすぐ上っていって、池へ行く道路があって、それを越えるあの間、池の道路から遠笠山道路の間というのはすごく道幅が狭くて、カーブも多くて、非常に危険なんですよね。やっぱりああいうところはきちんと今後の整備計画として、今のうちならまだ拡幅なり──ただ分譲会社から譲渡を受けるのかどうかという問題も当然あるわけですけれども、やっぱりバス路線になっていながら、あの幅でいきますと……。今、猫の博物館等もできまして、あのルートはすごく車が多いんですよね。カーブもぎゅっと曲がっていますし、90度ぐらいのところもあるし、非常に危険な部分もありますので、今のうちにきちんと整備計画を──たまたまこれは一例なんですけれども、やっぱりきちんとしてやっていくべきじゃないのかなというように思いますので、その点について今後ああいう道路についてどういうようにお考えなのか、再度ご質問します。 ◎建設部長(井原長 君)ただいまのご質問は四辻線の桜並木の境から、県道の遠笠富戸線の間の分譲地の中を通っている道路というふうに判断します。私ども、この道路につきましては、バス路線であるということは当然承知しているわけですが、具体的な改修計画というのはまだ持っておりません。ただ将来の幹線としての位置づけは、私どもの中では考えておりますので、そういう点ではこれから順次整備にかかるようなことも考えていかなければならないというふうには思っております。 ◆1番(肥田祐久 君)いずれにしても、いえばああいう重要な道路となっていますので、早期に改修に入ってくれれば一番いいわけですけれども、せめて整備計画をきちんと立てて、年次で改修していくというような方向でぜひやっていってほしいなと思います。これも要望して、以上で私の質問を終わります。 ○議長(掬川武義 君)以上で、1番 肥田祐久君の一般質問を終わります。  10分間ほど休憩いたします。                 午前11時00分休憩                ━━━━━━━━━━━                 午前11時12分再開 ○議長(掬川武義 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、14番 稲葉正仁君の質問を許します。                 〔14番 稲葉正仁君登壇、拍手〕 ◆14番(稲葉正仁 君)皆さんおはようございます。私は清波クラブ所属議員として一般質問させていただきます。これからの質問、提言については、稲葉、また同じことをやっているかと言われるかもわかりませんけれども、市内の経済の活性化にはぜひとも私の提言を聞いていただきたいということで、ひとつお願いいたします。  観光立市としての伊東市の未来についてということで、将来に向かって誘客に必要な観光活性化拠点施設として、以前、幾つかの提言をさせていただき、市長の答弁をいただいたわけでございますが、あえて私がまた以前と同じような質問、提言をするという、その理由について最初に述べさせていただき、質問、提言事項に入りたいと思います。  そこで、本来ならば、国内景気低迷による国民の精神的苦境をいやしてくれる活気に満ちあふれるのが観光地としての役割であると私は信ずるわけでございます。景気がよくなれば観光地としても景気がよくなるであろうという受け身の時代は、これから21世紀には通用しなくなると思います。このままでは観光立市としての我が市も同様、21世紀には、来るべき観光産業とは、受け身ではなく、攻めの観光産業であるべきと私は思います。この冷え切った市財政、これでは幾ら市長が頑張って逆立ちをしても、市民の皆さんの要望にはこたえ切れるものではないと思います。市民の皆さんも、市長の大いなるこの努力に対して、気持ちをわかっていただきたいと思います。しかるに、市財政を立て直すにはいかにしたらよいか。これは言うまでもなく、冷え切った市民経済の向上を図らなければならないと思います。今の市の財政というのは、これからも市民の皆さんの所得税増につなげていかなければならないと思います。固定資産税は景気のよしあしにかかわず予算計上できますが、市民が払うだけの収入がなければ払うこともできません。そこで、将来は市民所得税を頼りにできる伊東市をつくり上げていかなければならないと思います。これはだれもわかっていることと思います。そこで、市長は、そういう面についても十分過ぎるほど認識されていることと思いますので、これから私の質問、提言をお聞きいただきたいと思います。  先ほどの市民経済の向上を図るには、観光立市としては何といっても観光客に来てもらわなければなりません。私も議員生活3年になり、日本各地を視察、研修させていただきました。今まで工業地帯であったところも観光産業に力を入れ、各地の特色ある施設をつくり上げているのを見て、伊東もこんな施設があったらいいなという思いを心の中に充満させ、ただただすごいなといつもうなるだけです。そこで私は、うなるだけではおもしろくない、それではこれとは違ったものを伊東にもつくってみたらどうかという気持ちに駆られ、冷え切った伊東経済の立て直しには、みんなと同じことをやっていたのではもう遅いと。21世紀には観光産業及び食糧増産時代に突入すると思います。このことは日本だけにとどまらず、世界じゅうで競争になってくると思います。21世紀には、日本の中の伊東ではなく、世界の中の伊東であるという思いで、食糧増産は無理としても、第一次産業と観光を結びつけた観光産業をメーンとして、国際観光温泉文化都市としての未来の伊東をつくり上げていかなければならないと思います。市の中にも国際交流協会、また善意通訳の会と、国際間に通用する部署もあると思いますので、いろいろこれからの中、また大使館等にお話をするときには、その会を利用したらよろしいかと思いますので、頭の中に入れておいていただきたいと思います。また、幸か不幸か、伊東には観光施設としては大きいものではシャボテン公園ぐらいしかなかったことです。今はないので、これからは新たな発想の転換を図り、世界にはばたける伊東を市民、行政、議会、一丸となってつくっていくことが望ましいと思います。  そこで、これから本論に入らせていただきます。今までのこういう思いを言わなければ、私の提言、それに興味がわかないと思いますので、前段を述べさせていただきました。  それでは本題に入りたいと思います。第1に、第一次産業と観光を結びつけた観光施策についてです。次の2項目について提言、質問させていただきます。  第1項目目は、イルカランドの建設についてですが、以前はこれとは違った形で、イルカの泳ぐ海と題して提言させていただきましたが、これは余りにも規模がでか過ぎるというようなことで、いろいろ皆さんからおしかりの意見もいただいたわけなんですけれども、絶えずこのイルカにこだわりたいということです。そのときの市長の答弁についても、漁業者の皆様に対する諸問題解決が困難ゆえ断念せざるを得ないという回答でした。私も第一次産業と観光を唱える以上、漁業者の皆様に迷惑をかけるわけにはいきません。しかし、私も釣りの大好き人間です。よって漁師の方々と接する機会も多々ある中で聞く言葉は、漁がなくて困るよ、後継者がいなくて困るよという話を多々聞きます。漁業の低迷している中で、いかにしてこの漁業の達成化を図るかということをいつも考えているわけです。私の新たなる提言をぜひともご理解いただきたいということで、第一次産業というものは非常に自然環境、特に天候に左右される職業であり、そのため収入も安定しない。ゆえに魚をとったり、また、貝、稚魚を放して人工的につくったりしなくても、人に見せたり、参加させる漁業もあるという発想の転換を図ることで安定収入につながると思います。  そこで何かと考えると、やはりイルカに行き着いてしまうわけです。過去には川奈のイルカ漁、富戸のイルカ漁等あったわけですけれども、これはちょっと横道にはずれますけれども、この前も伊東にはいるか浜というものができたそうですけれどもということで観光客に聞かれて、あそこへ行ったんですけれども、イルカはいなかった、どこにいるんですか、伊東ではまだイルカは飼っていませんという答えも出した次第でございますので、イルカにこだわりたいと思います。  そこで、都会には水族館はあっても、イルカは飼えません。伊東には水族館はなくてもイルカは海で飼えます。よって、海を生かした施設、この施設は、例えば魚礁で囲い、その上を遊歩道にし、外では小魚を釣り、楽しみ、また、施設の中にはでかいガラス戸をつくり、水中からイルカを見たり、また、浅瀬をつくって、そこにイルカを連れていき、子供と遊ばせる。そういう施設の中でイルカを飼い、観光客の皆さんがイルカと遊び、またはえさをイルカに与える。このえさを与えるというのは、施設を管理している方がただえさとして与えるのでなくて、これも収入源につながっていくと思います。観光客の皆さんに、えさを小さいサバ5匹で500円ぐらいでやれば、えさ代は収入増につながっていくと思いますので、そこらも知恵を使ってひとつ考えていただきたいと思います。また、イルカも非常に頭のいい動物であり、人間とのコミュニケーションを図るということで、これも観光と結びつけていくことについて、市長は、この前、断念せざるを得ないと言いましたけれども、また、ここでこの私の提言を聞いて考え直して、どのように今後していくかということをひとつ答弁を願いたいと思います。  また、漁業の漁の関係、活性化にもつながると思います。なぜならイルカというのはたくさんえさを食べます。定置網漁、まき網漁でたくさん魚がとれたときには、魚を冷凍保存し、イルカのえさにし、出荷調整を図り、市場での値崩れを回避することができると思います。このえさも観光客用にすることで、ある程度の収入につながると思います。一山100円だとかいう値段でなくても、イルカにやれば一山何千円にもなる可能性はあるということです。また、これからの運営方法については、漁協でしてもよし、また民間でしてもよいということで、今後の課題として市長に提言しておきますけれども、ひとつよろしくお願いいたします。場所としては、私の思うのに、今、白石の観光施設が諮られているわけなんですけれども、白石からパウエル裏の離岸堤のところまで魚礁を──ちょっと私としては規模が小さくなりましたけれども、いろいろの諸状況、諸問題がありまして、規模を小さくしたということでご理解願いたいと思います。また、川奈のいるか浜に泳がせるか等、いろいろ場所は検討して人工的につくっていくことも可能かと思います。ナライの風が吹いて白石地区は非常に困難だという回答も来るかもわかりませんけれども、じゃ、ヨットハーバーは大丈夫で、イルカの施設はだめなのかということになりますので、そこらの回答は避けていただきたいと思います。  また、建設予算について、市長はいつも言っているとおり、観光施設については民活の協力を得ていきたいといつも言っておられますが、市のこの財政困難のときに、そのとおり民活の金を使うということで、私は大いに結構だと思います。そういう民活を誘致するのに全力投球して、金がなかったならば知恵を使えということで、ひとつ考えていただきたいと思います。  次に、これもしつこいなと言われるかわかりませんけれども、第2項目の世界の珍果樹・花卉植物公園に対しての質問でございます。今までその取り組み状況、これに伴うワールドビレッジ建設に対する考え方について、また、これに対する前第1項目のときと同じように、イルカの施設も同じですけれども、これらに対する観光施設建設プロジェクトチームの設立についてですが、今までは総論的な提言、質問で、市長からは、前向きに調査研究をされるという答弁をいただき、それについての進捗状況も質問させていただきましたけれども、私は第2質問もしなく、よきに計らってくださいというつもりでしましたけれども、今度はそういうわけにはいきませんので、よく聞いていただきたいと思います。  そこで、その後、どのくらいの調査、研究がなされてきたか、また、その調査研究に当たり、どのように感じたかをお伺いしますとともに、今回はこれらについてどのような方向で調査研究したらよいか、私なりの提言をさせていただきます。先ほども述べましたが、21世紀に向けて世界各国が観光産業の準備をしている状況だと思います。よって、国内じゅうはもとより、世界各国、宣伝合戦になると思います。ゆえに知恵を出し、このことを逆手にとり、世界各国に伊東市の財産を売り込むのです。この伊東市の財産とは、800万人近い観光客が来るということです。昨年の日本人海外旅行者数は1,300万人でした。これは1か国に行ったということでなくて、アメリカあり、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパ諸国、東南アジアへ行った人たちを全部集めても1,300万人ということです。ゆえにこの旅行好き人間、伊東に来る800万人は、外国にとっては非常な魅力だと思います。市の財政が苦しいわけでありますから、この観光客に宣伝するいわゆる宣伝施設として各国に協力していただき、それをもとに各国のブース、アメリカ園、オーストラリア園、ニュージーランド園というものをその国につくってもらう。いわゆるこれが世界の珍果樹・花卉植物公園であり、ワールドビレッジであります。  例えばアメリカ園ブースにはアメリカの珍しい果樹、花卉、またアメリカを紹介するためにも、そのブースの中にでかいスクリーンを設けて、アメリカのあの広大なグランドキャニオン、ラスベガス、モニュメントバレー等を見せ、また物産展を開き、観光客にアメリカの宣伝をアメリカにさせるということになれば、伊東市は宣伝料を出さなくても、メディアもマスコミもいっぱい来て宣伝合戦になると私は確信しております。そういう国々にアプローチするのが私や市の仕事であろうかと思います。金を出して施設をつくるばかりがではない。知恵を絞って、そういうところに協力させる。また、そういう珍しい果樹がないオランダにしたら、花だけでもいいからつくってくれだとか、また、イギリスについては、そういうものがなければ、イギリスの紹介をしてくれだとか、アプローチをかけるには、安針祭に協力している国々に最初当たってみる、メキシコに当たってみるだとか、そういうような方法もあろうかと思いますので、ひとつアプローチの方向をこれからもどのようにしていくかということで考えていただきたいと思います。  また、土地とか、そういうものを購入するのに非常に困難だということがありますけれども、何も土地を市で買って、そこにつくるということではなくて、また、経営が非常に困難だということになってきたならば、それは農協とか、農家と話し合い、農業に対する活性化につなげていくとか、その中で試食とか、即売にする農産物については農家に生産委託するとか、いろいろ知恵を出して、何とか市の財政に負担がかからず、また、市民、その協力者に対しての非常なるメリットがあるようなことを考えれば、幾らでも知恵はわいてくるはずです。  これらは一つの例でありますけれども、珍果樹といっても、どこにどういうものがあるかななんてこだわっているわけではありませんけれども、一つの例を出しますと、ブドウを見て、たかがブドウとは言うかもしれませんけれども、ブドウには3,000品種もいろいろな種類があります。このブドウというのは特産がありまして、各国特有の品種があり、ソビエトでは本当に世界一大きいブドウもあります。また、世界一大きい10kgにもなるというようなブドウの房をならせる木もあります。こういうものをとって見ても、一つの方法かなと。また、伊東でブドウをつくるのは大変だよと言われるかもわかりませんけれども、世界的なすばらしいブドウというのは、この伊豆半島から生まれたわけなんです。巨峰にしても、この中伊豆の大井上先生、また、伊豆錦、500円玉ぐらいの大きい粒は、伊豆長岡の井川先生というようなことで、世界的にすばらしい品種というのは、この日本の伊豆で、それをもとにいろいろ品種改良されているというような経過もありますので、ブドウをつくるのに困難だという回答は控えていただきたいと思います。  また、このワールドビレッジについての構想でございますが、以前、アルザス計画をしたわけなんですけれども、それはいつの間にか姿を消してしまった。そういうことを思い浮かべて、ワールドビレッジは難しいから断念しなくてはならないんだと言うことなく、失敗を踏み台にして、これからは頑張っていかなければならないと思いますので、その点もいろいろ考えて、市長、この件についてどう思うか、答弁のほどをお願いしたいと思います。  また、先ほどもちょっと出てきましたけれども、観光施設建設プロジェクトチームの設立についてですが、各論的には各課が一生懸命、検討、研究しているということは、私も以前、行政に勤めておりましたので理解できるところでございますが、そういうものを見ていても、今、我々議員が提言し、また、各地を視察研修してきて報告しても、どこの課で取り上げて総合的に検討、企画しているのか、その成果というものがさっぱり出てこない。よって、このチームをつくり上げるには、課としての機能を備えて、ただ職員課で職員をそこに配置するということでなくて、こういう企画、検討する、また観光施設についてのいろいろの知恵を出しても、そういう仕事をやってみたいなという職員の中から募集し、また、市民とか、学識経験者からは、給料は払えないでしょうから、ボランティア的なオブザーバーとして参加してもらい、こういうプロジェクトチームを設立したらどうかと思うが、今後、市長はどのように考えるか、ご回答願いたいと思います。  第1段階目の提言、質問はここまでですけれども、第2に私の質問事項といたしまして、乳幼児保育及び教育のあり方とその将来展望についてです。観光とは関係ないような質問だなと皆さんとらえるかもわかりませんけれども、伊東市は観光立市、また伊東市の地域性からいたしましても、若い女性、また女性の働き手というものは非常に重要な位置を占めておるわけで、このことについて触れてみたいと思います。  この質問ですけれども、この内容について、私は人間社会においては絶対個人では生きていけないと思います。そこで、社会生活をするには人々の協調性が絶対必要であると思われます。この協調性をはぐくむには幼児時代の集団生活が欠かせないと思います。「三つ子の魂百までも」という言葉のとおり、この時代に経験したことは、忘れているかもしれませんが、感性の中に残り、年齢を重ねながら育っていくものと私は確信しております。本来ならば乳幼児というものは親も参加して、親が育てるべきだというようなことでする方もあろうかと思いますけれども、昔は兄ちゃん、姉ちゃんが背中におぶって、部落の子供たちと遊ぶ、そういう中に参加していたということが多々ありますけれども、今現在はそういう状況も見受けられない。よって、この保育及び幼稚園教育、乳幼児教育というのは必要だなというわけでございます。  また、そういう親も参加してやったらどうかなと。本当は親が子供を育てて、母親の愛情をじっくり注いでするのが私は本来の姿だと思いますけれども、なかなか経済状況等、また本市の観光地という特性から、女性の働き手が必要であると考えると、非常に難しく、やむを得なく保育園に預けるというわけであると思います。そこで、現段階でも入園できない幼児がおると聞いているが、それを解決するために、空き幼稚園、小学校等、どのくらいの数が空いているのか。また、緊急対策としてそれらが使えないのか。また、将来に向かって観光活性化になってきたとき、将来的な対策、展望をどのように考えているのかお伺いいたします。  決断と実行力にあふれる市長の明快なる答弁をお願いして、以上で私の壇上からの提言、質問を終わらせていただきます。大変ご清聴ありがとうございました。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)14番 稲葉議員のご質問にお答えいたします。  まず、第一次産業と観光を結びつけた観光施策についてのご質問でございます。ご質問にもございます、議員ご指摘のとおり、一次産業は農漁業とも従事者の高齢化、あるいは後継者不足、さらには国際化の進展や規制緩和などに伴いまして、価格の低迷と業としてのあり方が厳しく問われている状況にあることも事実でございます。また一方では、余暇の増大に伴い、全国観光地化が進んでおる中で、観光地間競争というものも年々激しくなっておることも事実でございます。そんな中で、21世紀は大観光の時代であるというように言われておるわけでございまして、この低迷する一次産業と観光地、これを結びつけてのご質問であるわけでございます。  まず、イルカの泳ぐ海浜については、平成7年12月と9年6月に稲葉議員から同じ趣旨のご質問をお受けしたわけでございまして、まずイルカランドの建設構想についてでございます。人間とイルカが触れ合い、コミュニケーションをとれるような観光施設を白石マリンタウンの海域や川奈のいるか浜に設けてはどうかとのご質問でございます。このような施設は下田の水族館や和歌山県太地町の水族館にございまして、大変人気がございますし、また、イルカウオッチングでは房総半島の勝浦周辺、あるいは御蔵島などでは漁業と結びつけた新しい観光として注目をされているところでございます。しかしながら、一方では漁業生産に大きな影響を及ぼすなどの問題も提起されておるところでございます。  ご提言のありました、魚礁などで海域を囲い、また、その魚礁の上に離岸堤や橋を設け、そこを遊歩道として、イルカと触れ合い、ウオッチングのできる施設は壮大でございまして、技術的には難しいというように思われますが、実現できたら観光施設として人気を博することができるのではなかろうかというように思っております。イルカと触れ合うことのできる下田や太地町の施設の場合は、自然の入り江を利用したもので、網などで比較的簡単に仕切られておりますことや、海の静穏度も年間を通して高いなどの好条件の場所に設置されております。白石周辺を考えた場合、通年並みの静穏度の問題や、北東の風──通称ナライの風や、東から南東の風が吹いたときの施設等の安全性や漁業権の関係、イルカの飼育に対する定置網や漁獲量への影響など、さらには飼育の技術などクリアしなければならない諸問題が多く考えられるところでございます。川奈のいるか浜においても、白石と同様の問題があろうかと思います。  なお、大学などの回遊施設をイルカランドの建設と合わせて誘致を図ることができないかとの点につきましては、市民、観光客に海を理解してもらう教育施設として、また観光施設としても集客力があるものと思われますが、海洋施設は臨海の用地確保が前提になろうかと思いますので、関係機関や団体からの情報収集に努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、将来的な広がりを持ち、伊東の観光財産である恵まれた天然資源の海浜を有効利用して、自然を生かした観光施設の誘致や建設の提案については、漁業と観光を結ぶ新しい産業の一つであり、これからの観光地間での競争に打ちかつためにも模索していかなければならないことと認識しているところでございますが、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。  次に、一次産業と観光を結びつけた観光施策についての第2点目といたしまして、世界珍果樹・花卉植物園に対する取り組み状況とこれに伴うワールドビレッジ建設に対する考え方について、さらにはこれに対する観光施設建設プロジェクトチームの設立についてのご質問でございます。農業を取り巻く環境は、先ほど申し上げましたように、従事者の高齢化、後継者不足、あるいは国際化の進展に伴う価格の低迷や、産地間競争の激化、また都市化に伴う農地の減少など大変大きな問題を抱え、農業政策におきましても大きな転機であると認識しております。こうした中、農業、漁業と観光、商工業までの幅広い分野での異業種が連係する中で、伊豆半島の特色を生かし、海洋性リゾートをイメージする果樹や花卉による誘客は、観光と農業の資源を有効に生かせる手段であり、持続的発展が望め、将来性のある産業になり得るものと思われます。そこで、将来性のある観光農園としては、伊豆東部地区が生産の中心であり、味覚が評判の新種デコポンの普及によるみかん狩りや、さらには伊東は四国と並ぶヤマモモの2大群生地であることから、大粒のヤマモモや需要が見込めるイチジクなどの栽培を中心に、市の農業経営振興会などで研究を進めているところでございます。  市といたしましても、産業課が中心となりまして、館山市の財団法人千葉県観光公社が管理運営しております珍果樹・花卉中心の南房パラダイスや、山梨県明野村のひまわり園、富士宮市の富士国際花園や、河口湖のハーブフェスティバル等、先進地の視察も行ってまいりましたが、花をメーンに添えた観光園は、どこでも女性グループを中心に大変な盛況ぶりであったとのことでございます。花木による中長期の展望に立ったまちづくりの有効性について一考を要するものと考えております。  稲葉議員が提案される世界珍果樹・花卉植物公園構想は、伊東温泉の南洋風リゾートというイメージをより高める観光施設であり、農業の振興と沈滞ぎみの市内経済の活性化や誘客対策としても検討すべき施設と思われます。また、これに伴うワールドビレッジ建設構想は、日本国内だけでなく、諸外国にも情報を発信し、資本参加を呼びかけるなど、これからの国際化を先取りした構想ではありますが、珍果樹や珍しい花卉植物公園は、熱帯雨林に適合する環境でなければ生育が難しいものや、夏を涼しく管理し、1年じゅう咲き続け、果実をならし続けるためには、冬の暖房と補助照明が欠かせないものなど、温室施設の管理面での難易性と高度の技術が要求されるであろうと推察されるものでございます。よって、基本的にはこれらの技術を持つ民間資本が自由な発想のもと、建設、運営をすることが望ましいと考えておりますので、民間での具体的な計画が浮上しましたときには、行政のプロジェクトチーム設置なども含めて、行政としてどのような支援ができるのか、また、国県、あるいは大学の研究機関等にこれらの構想があるなら、その施設の誘致について用地の確保等の難問をクリアすることが可能であるかも含めて、今後の検討課題とし、さらに調査、研究をしてまいります。  次に、乳幼児保育及び教育のあり方とその将来展望についてでございます。乳幼児対策としては、少子化、核家族化、女性の就労の増加等、子供を取り巻く環境の変化、長引く不況などを考慮いたしますと、現在のニーズが今後も一定してあるものと推測されるところでございまして、さきの中田議員のご質問にもお答えしたとおり、第六次基本計画に沿って南部地域に新設することといたしております。新たな保育園を建設したといたしましても、その運営に当たっては公設公営、公設民営、福祉法人営の三つの選択肢がございます。今後、行政組織や事務事業をより効率化し、真の分権に立ったまちづくりを進めることが求められているだけに、昨今の厳しい財政状況を踏まえ、新設保育園の運営につきましては民間にゆだねる方向も視野に入れていくべきと考えております。このような状況から、保育園の新設につきましては慎重に調査、研究し、今後の保育ニーズに最大限取り入れられる方法を検討してまいります。  なお、教育のあり方とその将来展望につきましては教育長から答弁いたさせます。  以上でございます。                〔教育長 望月 修君登壇〕 ◎教育長(望月修 君)乳幼児保育及び教育のあり方とその将来展望について、教育の関係についてでございますが、本市では保育園入園希望者が多く、定数オーバーで入園できない状況があり、この解決の方向として幼稚園施設の活用が図られないかとのご質問についてお答えを申し上げます。市立幼稚園は分園を含め15であり、そのうち新井分園が休園しておりますが、これら保有教室の内訳につきましては、普通教室が58教室、特別教室、これらは遊戯室でありますが、14教室、計72教室となっております。本年度におきましては、学級数は年少、年長、それぞれ18学級で、合わせて36学級となっております。残り22教室が余裕教室となりますが、これにつきましては年度初めに各園の保育計画と合わせて余裕教室の活用計画が示され、プレイルーム、木工室、図書室等、それぞれ園児の園内活動の場として有効活用を図ってきております。また、小学校については学校によって異なり、余裕教室のない学校もございますが、全市合計では66教室の余裕教室となり、学校ごとに教育活動の活用が図られております。また、この余裕教室を使っての養護学校開設活用計画が現在進んでおります。しかし、緊急度及び重要度から保育園事業の一つとして活用を図っていけないかということですが、考えられますのは、例えば幼稚園児と同年齢の保育園児を余裕教室に受け入れられないかということにしましても、物理的な面からいっても多少の施設改善を要しますし、また、何よりも子供たちにとってどのような影響があるかなど、検討、研究しなければならない点も少なくございません。  また、余裕教室の活用については、今後の3歳児保育の導入を視野に入れていく必要もあろうかと留意しているところであります。これは、幼稚園教育の将来展望についてのご質問とも関連しますが、ご案内のように平成3年の文部大臣裁定により、平成13年度から3歳から5歳までの入園を希望する者の受け入れに向け、幼稚園教育振興計画の策定作業が進められており、3歳児保育及び預かり保育を含め、関係機関及び関係団体の代表の皆さんから成る策定懇話会から提言をいただくことになっております。この答申を受け、計画的な事業推進により幼稚園教育の振興を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆14番(稲葉正仁 君)どうも大変すばらしい答弁をありがとうございました。その中で、まだ私が少々第2質問的でなくて、皆さんにお願いしたいということでありますけれども、具体的に例えば珍果樹・花卉植物公園、イルカランドの建設について、民間からその計画が浮上したら、それに乗ろうということでなくて、やはりこれだけのすばらしいスタッフがそろっているんですから、そのスタッフの英知を絞って、企画を立て、こういうものがあるけれども、おまえら来ないかという売り込み体制です。人を待っていたのでは、いつになったっていいものはでき上がりません。自分ちで英知を絞って売り込み合戦です。これからの観光というのは攻めの観光です。そういうことで、いろいろ調査、研究をなさる中で、大学の研究室も、例えば海洋関係の学科もあろうかと思います。農業関係の研究室もあろうかと思います。そういうところに、こういう企画をしたんだけれども、皆さんも協力できないか。また、ワールドビレッジの関係ですけれども、アメリカ大使館に行ったり、オランダ大使館に行ったりして、こういう計画があるんだけれども、あなた方、利用して協力してくれないか、あなた方にも非常にメリットがありますよと、そういう説明をして、やはりこの伊東市というものを売り込んで、これからの21世紀の観光産業に競争力で勝つようにしていかなければならないと思います。  そういうことで、中身についてはいろいろ細かいことは、私が今ここで質問することでなくて、このプロジェクトチームができれば、その中でみんなで検討して、こうした方がいいだろう、ああした方がいいだろうということで、将来、21世紀に向かっての伊東市をつくり上げていかなければ、今の財政でやっていくならば、何にも心配する必要はないわけです。今の市民要望というのは、ものすごい量の市民要望です。例えば病院の問題にしても、この保育の問題にしても、一つをとっても、すべて公設公営でやるにはランニングコストがかかってきます。行政改革を叫ばれている中においても、もう公設公営でなくて、民間に任せられるものはすべて任せていく。保育園もしかり、公設して民間に委託するだとか、そういうことで、今できない財政の中で、もっと幅広くやって、みんなが入れるようにするにはそういう方法も一つあるということです。病院を建設しても、ランニングコストについて、その予算は今の現状では大変厳しいものがあります。それをスムーズに運営していくにはどうしたらいいんだ。やはり市の財政をふくらませていかなくちゃならない。  その市の財政をふくらますには、何回も言うようですけれども、観光客に来てもらわなければ、幾らみんながじたばたしたって、物事はできていきません。また、伊豆高原地域にもいろいろな博物館はあろうかと思いますけれども、そういう博物館に行くにも、お客を誘致するだけのでかい施設があって、そこに来た人たちが、ああ、こういうものもあるのか、じゃ、行ってみようという相乗効果もねらえるということです。これからの21世紀というものを考えたときに、私はあと10年もすればもう60になりますから、その間につくってほしいです。何とかそれを切り抜けていかなかったならば、もう観光産業に打ちかつことはできない。観光立市としてダウンの一途をたどるよりほかありません。そこで行政としていろいろの知恵を絞って、すばらしい、世界に発信できる──これからの観光地というのは日本の中の観光地ではありません。世界の中の伊東ということで、みんなで頑張ってやっていけば何とかなると思います。すばらしい言葉に「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、事の成らぬは為さぬなりけり」ということがございます。アタックしやってみて、だめなら仕方がないじゃないですか。アタックしない前に、やったらどうしよう、もし失敗したらどうしようなんて言っていたら、前進はできません。そういうことは脱ぎ捨てて、これから21世紀に向かって、みんな英知を絞って、すばらしい伊東をつくっていこうではありませんか。  そういうことを要望いたしまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。市長、また行政の皆さん、ひとつよろしくお願いいたします。また、ここにおられます議員の皆様方にも絶大なる協力を願って、これが完成していくように、ひとつよろしくお願いいたしまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 ○議長(掬川武義 君)以上で、14番 稲葉正仁君の一般質問を終わります。  昼食のため、午後1時10まで休憩いたします。                 午後 0時 2分休憩                ━━━━━━━━━━━                 午後 1時 9分再開 ○議長(掬川武義 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、4番 宮崎三輝君の質問を許します。              〔4番 宮崎三輝君登壇、拍手〕 ◆4番(宮崎三輝 君)鈴木市長が2期目の市政を担われて最初のこの定例市議会におきまして、ここに一般質問をさせていただくに当たり、まずもって衷心より再選のお祝いを申し上げるとともに、健康に留意されまして、21世紀の新しい時代を迎える2期目こそ、1期目と打って変わった意欲に燃え、積極性と高いリーダーシップ、さらには機能するトップマネジメントを持って、市民の期待する福祉の充実向上、まちづくりの発展に一層のご奮闘をくださることを切にご期待申し上げる次第でございます。  それでは、質問のまず第1といたしまして、内外に誇れる「花のまち」づくりの推進についてであります。  観光を基幹産業とする我が伊東市の来遊客数は、平成3年の895万5,600人を最高にいたしまして以来減少を続け、平成9年には763万5,500人となり、一方、宿泊客数も平成3年の394万1,800人を最高にいたしまして、同様、減少傾向をたどり、平成9年には329万9,900人となっております。このような減少は、打ち続く景気の低迷や群発地震などがその要因ではありますけれども、来遊客の減少に伴い、宿泊、飲食、土産品、見物、こういったいろいろな需要の減少により、地域の所得と雇用は縮小し、地域経済は不況を呈していることも事実であります。社会全般の不況の中にあっても、観光の振興を図り、来遊客の増加につなげる効果ある施策こそ、観光で生きる伊東市にとって、地域経済活性化の基本であると考えるものでございます。観光が、人の交流に伴うさまざまな需要を通じて、新たな所得と雇用を創出する産業として地域の振興に大きく寄与するものであることから、従来は観光とは縁の薄かったような市町村が、いずれも、温泉を初め各種の観光資源の開発、観光イベントの開催、魅力あるふるさとづくり、こういったものを進めまして観光振興に取り組んでおり、全国総観光地化しつつあることは周知の事実でございます。まさにこれから個性を持って、魅力にあふれた観光都市として来遊客の増加を期待するからには、温泉と城ヶ崎等の自然景観だけでなく、訪れる人の心を引きつけ、大きな感動を呼び起こすようなもので、ほかの観光地が追随できないような観光資源を創造することが必要であると考えるものであります。  そこで、我が伊東市のキャッチフレーズ、「花と海といで湯のまち」、これにうたわれているように、日本一の「花のまち」づくりを目指して、都市緑化基金制度の活用をも視野に入れ、かつて私が提言いたしました花の育苗事業──種から苗を育てる事業でございますが、この育苗事業を農家に委託などして、市がイニシアチブをとりながら、市民参加により、観光ルートはもちろん、街路や遊歩道、公園、各地域の空き地等、至るところに花の植え込みをつくり、街灯にフラワーポットをつけたり、建物の窓辺に花のポットを置くなどして、四季折々、まちを花の彩りにあふれさせ、内外に誇れるような個性と魅力あふれた観光資源に仕立て上げ、“日ロ首脳会談が開催された花のあふれるまち”、こういったキャッチフレーズとか、あるいは“日本一花の彩りにあふれるまち”、こういったキャッチフレーズをつくり上げて、その情報を広く発信して、観光振興の一策とする戦略を市長に提言するものでございます。  観光客の嗜好は多様となっておりますが、観光の原点でありますところの見る観光は依然根強いものがあることは、観光関係の各種調査にもあらわれております。特に人の心をとらえるようなすばらしい花の彩りに旅先で出会ったときの感動は、旅をすればこそという幸せを味わい、いつまでも心に残り、他人にも喧伝して、再び訪れたくなるものではないでしょうか。一方、こうした「花のまち」づくりによる観光資源創出事業は、他の誘客事業や観光施設建設事業などに比べれば、その効果の上からも、経費も低く、市民参加の得やすい事業でもあり、財政環境の厳しい中でも取り組みやすい事業であると考えるものでございます。さらに、この観光資源は、観光客の魅力を引きつけるばかりでなく、同時に市民の日常生活の中に安らぎと潤いをも創造するものと考えます。  市長におかれては、2期目の4年間をかけて、年次ごとに計画的、継続的に内外に誇れる日本一の「花のまち」をつくり上げ、観光来遊者の増加を図る観光振興のこの戦略を進めて、地域経済の活性化につなげるべきと考えますが、このことについてどのようなお考えをお持ちであるか、所信のほどをお伺いいたします。  質問の第2は、城ヶ崎の自然環境の保全についての関係であります。  すぐれた観光資源として、伊東市が世に誇る城ヶ崎のかけがけのない貴重な自然環境を将来とも長く守り育てていくための方策として、私は平成8年9月の定例市議会の一般質問におきまして、平成9年に迎える市制50周年の記念事業として、ナショナルトラスト運動の展開について提言を行い、市長の所信をお伺いいたしたところであります。その際、市長は、先進市の事例を研究しながら、城ヶ崎に最も適した手法を模索していく段階であるが、強い意思を持って城ヶ崎の自然環境を守り育てていく考えであると、こういった趣旨の考えを示されたのであります。その後、市制50周年の記念事業が始まる平成9年度を間近にいたしまして、平成9年3月の定例市議会の一般質問において、再びこの関係について、市制50周年の記念事業が始まる新年度がそこまで迫っているが、ナショナルトラスト運動についてどのように研究し、その帰結はどのようになったかお伺いしたところであります。これに対しまして、市長は、これまでの提言を踏まえながら、早急に方針を立ててまいりたいと存じている、こういった答弁をいただいたわけでございます。以来、その後、1年6カ月が経過しております。ナショナルトラスト運動により、北海道知床の自然環境の保全のため、民有土地を共有地として取得した斜里町の先進事例について、市長は担当部長等を現地に派遣して、その調査をしたようでございますが、調査結果の報告に対する市長の所感と、これまでの間、どのような方針を立てられたのか、その内容についてお伺いいたします。  次に、第3といたしまして、地域生活の中での環境問題についてであります。  その第1点目といたしまして、川奈水無田と光ヶ丘地域における雨水の排水対策の早期推進についてお伺いいたします。これは小室二丁目に当たる地域でございますが、この地域の雨水排水の問題につきましては、平成7年12月の定例市議会でその対応を質問するとともに、意見を申し上げたところでございます。その際、市長は、小室二丁目町内の浸水原因は、小室山の一部、小室四丁目の全部、三丁目の一部、二丁目の全部が流域であり、これら地域の雨水が1か所に集中することとなる、このため抜本的な排水対策が必要であるとの認識の中で、現在の計画では平成7年度に現況の把握をし、平成8年度に実施設計を予定しており、平成10年度には伊豆急行線川奈駅踏切の排水工事に着手したい計画をしていると答弁をされており、当時の会議録にもそのことは明記されておるところであります。この答弁により、しばしば浸水被害に悩まされてまいりました地元関係者は、喜びと工事の早期推進への期待を話しておられたところでございます。  しかし、その後、現状はこの市長答弁と大きく異なり、平成10年度でようやく排水管渠の布設工事の一部に着手したところであります。市道吉田道線の改良に合わせて排水管渠を布設したり、また、川奈郵便局横から市道西鬼ヶ窪水無田線へかけての排水管を布設いたしましても、その地点から川奈駅踏切を経て、川奈川起点部へ接続する管渠の布設工事が完了しなければ、この地域の浸水問題は根本的に解消されないわけであります。この流域には、ここ両3年来に県営の大型住宅団地や幾つかの民間集合住宅を初めとする宅地開発が進んでいることはご承知のとおりであります。したがって、雨水排水はかつてよりさらに増加するものであり、浸水問題は一層に深刻化してきておると考えるものでございます。去る8月末の台風4号により、福島県南部、北関東、さらには近くの三島、函南などへの集中豪雨がもたらした被害の惨状を見るとき、これを他山の石として、本地域における排水管渠の一日も早い布設完成を願わずにはおられないところでございます。大きな被害が発生してからでは、工事の完成を早めても、それはもう遅いのであります。今後の工事の早期推進について、どのように考えておられるか。さらに川奈駅踏切を経て川奈川起点部までの排水管渠の布設工事の着手と竣工の時期についてお伺いいたします。  次に、光ヶ丘地域から小室町地域へ排出される雨水は、蓮慶寺上の調整池へ一たん流入し、さらにこの調整池から排水管により蓮慶寺前の排水管渠へ排水されておることはご承知のところでございます。この関係は、溢水問題の解消についても、平成7年12月定例市議会における私の一般質問に対して、市長は、一部民間の施設、これは現在は市の調整池になっております、いわゆる調整池を指しているわけでございますが、この施設を利用して排水対策が行われている現状であるが、この施設の老朽化及び能力不足に対処するために、平成6年度に新たに排水系統を変更する調査を実施し、平成7年度中に工事に着手し、平成8年度で完成するよう計画しておりますと答えられておるところでございます。しかし、その後、排水系統変更による工事は行われておらないように思います。ただ、調整池のかさ上げ工事をされただけではなかろうかと私は思うのでございますが、いかがでしょうか。これは排水系統変更による新たな排水管布設工事に代えて、調整池のかさ上げをすることによって、蓮慶寺周辺への溢水の解消を考えたものと思いますが、この調整池から蓮慶寺前の排水管渠へ通じる排水管は口径が狭いため、異常降雨のときは調整池から溢水して蓮慶寺境内の墓地一帯に浸水し、問題を生じておるところであります。既に地元関係者や寺側からも、この対策について当局に要望の申し出がされておることと存じますが、どのような対策を進められるのか、施行の時期をもあわせてお考えをお伺いいたします。  2点目は、川奈いるか浜の問題についてであります。県営の海岸環境整備事業により完成いたしました川奈いるか浜の関係につきましては、県と締結した協定により、市が一定の施設の管理に当たっておりますが、ことしのシーズン中の利用者は2万7,312人で、昨年に比べ約53%、9,400人余り増加したことが公表されたところであります。私はシーズン中、折に触れ状況を観察してまいりましたが、連日のように大変なにぎわいぶりで、来遊者の大半が市外からの方々でございました。まさに夏季における伊東市の新しい観光ポイントとして定着したことを実感した次第であります。こうした中にありまして、市に協力して駐車場の整理を初め、施設の管理や浜の清掃等に当たられた地元の関係者、さらには路上の違法駐車の指導、海浜パトロールなど、来遊者の安全に連日当たられた警察官のご労苦に感謝いたすものであります。また、市当局におかれましても、昨年の諸問題を踏まえて、その対策に努力をしていただいたことを高く評価いたすものであります。  しかし、利用者による幾つかの環境問題が生じております。その一つは、夜遅くの花火による騒音問題であります。注意看板の掲出など当局の配慮をいただきましたが、住民が寝静まってからの花火による騒音は、昨年と相変わらずの実態で、土曜日の夜は特に激しく、周辺住民の日常生活の上で大きな支障となったところでございます。その二つは、公園内や砂浜でのキャンプが毎日のように行われ、最も多かった8月15日の夜は、私が数えただけでも60人前後の人がキャンプしておりました。ほかにも同じグループの10人前後が4日間連続してキャンプを張り続けておりました。住宅街と近接いたしておりますこの公園とか、そして浜でのキャンプは、地域の静穏な夜間の生活環境の上からも問題があるわけでございまして、県条例にも違反するものではないかと考えます。  その三つとしては、砂浜へ犬を連れて入る来遊者が非常に多く目立ったわけでございます。ふん公害の苦情が地元関係者に寄せられておることも私も見たり、また関係者からも聞いたりしたところでございます。その四つは、毎日の来遊者による多量のごみの置き去りでございます。置き去りにされたごみは、地元の関係者によって清掃されて、1か所に山のように集積されますが、市からの収集が毎日でないため、周辺への悪臭が問題となったところでございます。このいるか浜の利用に関しまして、ことし夏のシーズンにおける総括をどのようにされておられるか、さらに、ただいま申し上げましたような問題を含めまして、来年の対策をどのようにお考えかお伺いをいたします。  以上につきまして、質問とぜひかみ合うような明快なご答弁をお願いいたしまして、壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)4番 宮崎議員のご質問にお答えをいたします。
     まず内外に誇れる「花のまち」づくりの推進について、観光伊東市のキャッチフレーズ「花と海といで湯のまち」の「花のまち」づくりを計画的、継続的に展開して、内外に誇れるような個性と魅力に満ちた観光資源に仕立て上げ、その情報を広く発信して観光振興の一策とすることに関しての考え方を伺うとのご質問でございます。本年度、伊東温泉湯めまつり事業の一つであります花のアートウィーク実行委員会が中心となって実施いたします花でつなごう伊東湯めライン事業につきましては、まちを花で彩り、花を育てる仲間として、旅館や商店、さらには団体、個人からも広く会員を募集し、低迷する伊東の観光や商業の活性化を促すだけではなく、市民総参加で行っていこうという試みであります。実施期間につきましては、本年9月末から来年3月末の半年間、伊東市街において花をテーマにしたアートの展示や教室、イベントをさまざまな団体、グループ、企業と連係しながら随時行っていく計画となっております。また、伊東花の応援団主催の草花の育て方教室も同時に開催されるなど、今まで行政を初め民間団体でも実施したことのない、広く市民に浸透することが期待される事業が予定されております。  具体的な事業内容といたしましては、9月に春咲きの花の種まきやラッパスイセンなどの球根を植え、まちの中に花の楽園づくり、花をモチーフとした展示等を行い、9月末から3月中旬にかけて毎月季節に応じた花や、花にちなんだアートのイベント教室、3月末にかけてフラワーストリートづくり、ガーデニングコンテスト、体験教室などが計画されておりますが、そのほかにも花の植木市、花のグッズ市、周遊バスの運行なども検討されていると伺っております。議員ご指摘のございました「花のまち」づくりを計画的、継続的に展開して、内外に誇れるような個性と魅力にあふれた観光資源に仕立て上げ、その情報を広く発信して、観光振興の一策とすることにつきましては、各種イベントを実施しても、なかなか宿泊客の増加に結びつかない現状の中で、同事業が本市のイメージアップ及び誘客イベントとして効果的な事業となるよう、その成果に期待しているところでございます。  また、伊東温泉湯めまつり事業の目的でもあります将来的に継続性、発展性を持ったイベントとすることや、実行委員会が民間主導で運営されていること、伊豆新世紀創造祭の伊東南伊豆回廊で計画されておりますフラワー・アンド・ウォーキングの事業に該当していることなどもございますので、同事業の推移を注意深く見守るとともに、現在「花と海といで湯のまち伊東温泉」のイメージアップとして実施しております観光施設花壇維持管理事業の見直しを行うきっかけになるものと思っております。今後につきましても、花のアートウィークは県行政センターが主催し、伊東市、熱海市の市民が参加して開催されました湯めまち塾での提案イベントでもございますので、県行政センターなど関係機関との連係を密にし、「花のまち」づくりを通して、組織づくり、人づくりを進め、事業推進に努めますとともに、宇佐美から川奈に至る海岸線を市民や観光客が海辺に気軽に立ち寄り、海の風景や環境を享受できる空間をつくる目的で計画された花の回廊修景事業もさらに充実した事業となるよう努めてまいりたいと考えております。  次に、城ヶ崎の自然環境の保全についてでございます。城ヶ崎の自然環境こそ伊東市の貴重な宝として将来にわたって守り育てていかなければならないという考えは、議員と全く同じ方向のものであり、観光伊東の持続的発展を進めていくためには不可欠なものであると認識しております。その中で自然環境の保全育成には膨大な財源も必要なことから、城ヶ崎の富士箱根伊豆国立公園第一種特別地域の法的規制を見定めながら、国、県への国有地化の要望を本年度も強くお願いしているところでございます。  一方、この制度と並行して、国民的規模の自然保護運動としてのナショナルトラスト運動につきましても、先進地であります北海道斜里町や小清水町に伺い、運動の現況を調査いたしました。この調査を踏まえまして、現在、資料の収集や分析を行い、当市にとっての実現性を含め検討させているところでございます。今後ナショナルトラスト基金制度の創設、ナショナルトラスト運動については自然保護の立場から研究してまいりたいと考えております。  次に、地域における環境問題についてということで、まず川奈水無田地区の排水対策についてでございますが、準用河川川奈川の上流であります川奈水無田地区の住宅化が急速に進み、大雨の際にはたびたび浸水被害が発生するなど、早急な排水対策の必要性から、流域の流量調査をもとにした整備基本計画を立て、昨今の厳しい財政状況の中ではありますが、本年度から事業に着手し、水無田1号線、吉田道線の整備を進めており、11年度以降は伊豆急行横断部分等、順次整備してまいります。  一方、下流の川奈川の整備につきましても、大雨の際には溢水する箇所もございまして、早急な改修が必要でありますことから、本年度下流の河口付近の整備を予定しております。通常、河川の整備につきましては、その性質上、下流域から順次整備してまいるものでございますが、川奈川及びその上流域の緊急性にかんがみ、上流域、下流域同時に着工し、でき得る限り早期の完成に向け努力しております状況をご理解いただきたいと存じます。  次に、川奈光ヶ丘地区の排水対策につきましては、開発の著しい進行と急斜面による土地の形状から、その流速が通常の比ではない状況であり、川奈蓮慶寺上の沈砂池兼調整池から大雨の際には溢水があり、近隣の方々にご迷惑をおかけしておりますことも認識しておるところでございます。これは同調整池の排水溝への落ち葉やごみなどで排水機能に支障を来しているもと考えられ、また昨今の異常な集中豪雨では調整し切れない状況も生じております。このため清掃等の管理委託を行いますとともに、職員によるごみ等の撤去を行い、さらに本年度、近隣のご協力をいただき、新たな排水路の設置に向けた調査も予定しており、この調査をもとに溢水対策をしてまいります。議員ご提案の別系統の排水計画につきましては、水無田地区の排水計画や前述の溢水対策もございまして、この計画の中で対応してまいりたいと考えております。  次に、いるか浜のことしの夏の総括と反省についてのご質問でございます。川奈いるか浜公園における海水浴期間中の海水浴客数は、昨年度は約1万8,000人でございましたが、他の海水浴場の伸びが微増の状況の中で、今年度は議員ご指摘のように50%増の2万7,000人余が訪れるなど大幅な増となっております。海水浴客数が大幅に増加を見ましたことは、波が静かであり、海や海岸がきれいなこともございますが、観光雑誌等において穴場の海水浴場として紹介されたことや、昨年訪れた人の口コミによるものが大きな要因と思われます。市といたしましても、多くの海水浴客が訪れることが予想されましたので、昨年の反省も踏まえまして、海水浴シーズン前に、市、川奈区、伊東警察署、熱海土木事務所などの関係機関との協議を行い、違法駐車ができない環境をつくり出すため、いるか浜の沿道に駐車禁止の看板やバリケードを設置すること、さらには伊東市漁協川奈支所が管理している船揚場臨時駐車場に誘導する案内看板を設置するなどを決めまして、できるだけ地元にご迷惑のかからないよう協力していくことを確認させていただきました。  また、海水浴期間中においても、夜間9時以降の花火の禁止看板を設置いたしますとともに、伊東警察署の協力を得てパトロールの強化を図っていただくなどの対策を実施したほか、コンビニエンスストア等においても、花火を販売するコーナーに夜間は住民に迷惑のかからないよう使用することといった注意看板を設置し、販売の際にも店員から注意をしていただくよう要請もいたしました。しかしながら、予想以上の利用者の増加により、違法駐車や海岸におけるキャンプ及び夜間の花火による騒音や煙、さらにはごみ処理などの問題が多く発生し、その都度、区長を初め川奈区役員の方々にご指導いただくなど、昨年に続き地元の皆さんに大変ご迷惑をおかけしましたことも事実でございます。今後につきましても、できるだけ早い時期に、地元の皆さんを含め、伊東警察署、熱海土木事務所などの関係機関との反省会を開催し、キャンプや夜間の花火、犬のふん公害、ごみ問題などに対する対応策について協議を進めるなど、次年度に向けて準備を行ってまいりたいと考えております。  以上であります。 ◆4番(宮崎三輝 君)いろいろご答弁をいただきましたが、質問内容とのすれ違いの点もございますので、再度質問をさせていただきたいと思います。  最初に、第1の内外に誇れる「花のまち」づくりの推進の関係についてでございますが、今、市長からご答弁いただきましたいろいろな関係はよく理解できたわけでございます。しかし、これら花のアートウィークとか、花の応援団、あるいはもろもろの「花のまち」づくりの推進については、これはそれなりに皆さんのご協力によって進めていただかなければならない大変立派なものであると思うわけでございますが、私が今壇上からお尋ねしたのは、そういうようなことも当然に民間の協力を得て進めていただくわけですけれども、今ご答弁いただいたようなことが、これがやはり「花と海といで湯のまち」という、いわゆる伊東は「花のまち」なんだよというキャッチフレーズ──キャッチフレーズというのは、簡潔で人を引きつける一つの宣伝文句、こういうようなものだと思うわけですね。  そういうようなことからすると、私の言っているのは、そういうものだけでなく、もっと市が主導して、これは市だけでやるのではなく、先ほどの農家とか、あるいは多くの市民参加によって、そして日本一だと誇れるような花の彩りで全市域を埋め尽くすと。これは1年、2年でできるわけではございませんから、やはり2期目の任期をかけて、そして、ほかの観光地が追随できないような新しい観光資源としてのそういうものを創造して、そして来遊客の増加を図る。そのことによって不況にある地域経済の活性化につなげる、こういう戦略としての施策を提言して、それについて概括的な手法等もやはり申し上げたわけでございますけれども、ただ単にそういうことを申し上げるのじゃなく、やっぱりみずからとしてもどういうような概括的手法でやるかという考えをも述べながら、諸般のお考えを伺うということが筋であろうということから申し上げてお伺いしたわけでございます。そういうことに対する市長の所信はいかがですかということをお聞きしておるわけでございますから、これから花の応援団、花のアートウィーク、そのほかいろいろなものをもって花の彩りを進めていくという、それはそれとしてわかるわけでございますけれども、私のお尋ねしておるところは、今申し上げましたようなことでございますので、そういう点についてもう一度お答えをいただきたいと思うわけでございます。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)今、第2質問でございますけれども、市が主導となって伊東じゅうを花で彩るようなそういう運動を市が主体となって行うことについてどう考えているかということでございますけれども、先ほど第1答弁で申し上げましたように、花のアートウィークの実行委員会が中心となって実施しておりますことにつきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。伊東じゅうを花でつなげていこうという基本の考え方のもとに、この計画を進めておるわけでございます。また、あわせまして、これにつきましては、それぞれの商店街、あるいはまた各個人、団体、そういうもののご協力をいただきながら、市民の皆さん方に参加をしていただいて、まちの活性化のために役立てていこうというようなことで計画しているわけでございまして、議員のご指摘のような意向に沿うものではなかろうかなというように思っておるところでございます。また、先ほど来ご答弁申し上げておるわけでありますけれども、そのほかにもいろいろな事業を通しまして、花に対する市民参加をしていきながら、「花と海といで湯のまち」の伊東市の特性といいますか、特徴も宣伝してまいりたいというように考えておるところでございまして、こういうものはいろいろな面で誘客につながっていく、あるいはまた、そのほかにも花づくりの体験教室等も催す中で、市民の花に対する関心というものも育て上げていきたいと考えておりますので、ご理解を願いたいと思います。  以上です。 ◆4番(宮崎三輝 君)市長のお答えになっていることはわからないわけではございませんで、そういういろいろなものを総合させて花づくりをしていく、まことに結構なわけでございますけれども、私のお尋ねしているのは、先ほど申し上げましたように、そういう程度のものでなく、伊東は温泉、そして自然景観として城ヶ崎を初めてとしてのこういうものがあると。その上にもう一つ、他に誇れるような観光資源を創造して、その観光資源によって、現在よりも来遊客の増加を図っていこうと。そういう上において、このまちじゅうを花の彩りであふれさせて、日本一の「花のまち」なんだよというようなことを内外に発信できるような、そういうことについてお伺いしておるわけでございます。ですから、いや、そういうものは市としてはこれこれの事由で今のところ検討できないんだよとか、そういうことであるならば、そのようなお考えで、まことに結構だということで、そういうことについて検討してみようということならば、それに向かって研究していただく。  そして、私が壇上でも冒頭申し上げましたように、やはり市長のリーダーシップとトップマネジメントを機能させることによって、職員はいろいろな知恵と努力を持っておるわけですから、市長の一つのタクトの振り方でもって、それに向かって私は進められると。決してそういうような日本に誇れるような花の伊東市だよというものが1年や2年でできると私は考えておりません。しかし、物事は100に至るには1からまず始めなければ100にできないわけでございますから、そういう基本的なものに視点を当てていただいて、そして、それに向かって進められる、そういうお考えがあるかどうかということをお聞きしたいわけでございます。花咲く伊東事業なんて始めた当時は、平成五、六年度までは1,700万円くらいの事業執行費を決算しておるわけですね。ところが、その後、少しずつ落ちて、平成10年度では1,400万円くらいの予算計上になっておるというようなことで、やはりそういう面でも私は、財政も厳しいかもしれませんけれども、これは一つの観光振興の大きなものであると思うわけですね。そういう上において、やはり花の彩りによるまちづくりというものをひとつ見直していただきたいわけです。  非常に残念に思うのは、平成10年度の予算が1,400万円になったということでございましょうけれども、私は宇佐美から新井までのこのバイパスを走って、夏の観光客が多くいらっしゃる、あのときのあの中央分離帯や沿道の花は、従来に比べてことしは随分情けないなと、そういうような感じを深くしたわけです。それまでは、議員になってからも、担当部長等に折に触れて、花の管理、いろいろなことについて意見を言ってきたわけでございますけれども、どうも余り同じようなことばかり言うということで、みずからも気が引ける面があったわけですが、ことしのあの状況を見ると、まさにこれは花に対する市としての消極姿勢をうかがわざるを得ないし、「花と海といで湯のまち」のその「花のまち」というキャッチフレーズに大変な虚実感を私は感じたわけでございます。くどくは申しませんけれども、もう一度そのような特色ある、他の追随を許さないような、日本一の花の彩りにあふれたまちをつくっていくというような基本的なお考えをお持ちかどうかという、そういう点についてもう一度重ねてお伺いしたいと思います。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)伊東のまちを他の追随を許さないような「花のまち」としていく気持ちはあるのかどうかというご質問でございます。当然、観光地として観光客に喜ばれるもの、そしてまた、花というものは人の心に安らぎを与えるものであるというように思っておるわけでございまして、そのような意味におきまして、やはりこの事業につきましては、短い事業といいますか、単年度、単年度の事業としてやっていっても対して効果はないわけでございまして、将来的にわたっての花づくり、あるいはまた、花に関連したまちづくりというものを進めていかなければならないものであるというように思っておるわけでございます。最近では池の休耕田を利用しての花づくり等も提案されておるわけでございまして、こういうような事業も奨励をしながら、「花のまち」としての伊東の地位というものも今後築いていかなければならないというように考えております。  以上です。 ◆4番(宮崎三輝 君)この関係については経費を投ずる割合には効果が大きいと思うわけでございます。まさにこういう財政環境の厳しいときこそ、こういう事業は他のものに比べればやりやすいと思うわけですね。4年の任期に、1年間5,000万円くらいの予算を計上して、最終的に2億円ぐらいの事業費でもってやり遂げるとすれば、私は立派なものができると確信するわけです。それはやり方でもって、まず市民参加、そして種から苗の育て、こういうことを農家に委託すると。そういうものをやりたいという農家は、これはかつてでありますが、あったわけでございます。そういうことを進めようとしたところが、市が直接農家と契約するということでなく、農協を窓口にしてやろうとしたところが、例の農協の大きな不祥事件で、農協はこの期間、勘弁願いたいということで終わったわけでございます。その後の農協の地域における将来計画の懇談会のときに、私はその関係について質問したところが、そういう市の希望があるのならば、積極的に農協も現在は協力するというようなお話もあったわけでございますから、いろいろなやり方によって、経費もそれなりに低くしながら、効果の上がる事業が進められると思います。要は、市長のご決断と、そしてそれによるタクトの振り方でもって、庁内は一丸となって、この事業に取り組んでいただけると私は確信するわけでございますので、ぜひひとつ今後そういう関係についてのご研究とご配慮をお願いいたしまして、次に移らせていただきます。  2点目の、城ヶ崎の自然環境を未来永劫に守るために、これはどうしても公有地化させなければならないものだと私は思うわけです。それについて一番いいのは、今までは国、県が買ってくれということであったわけですが、この努力もする一方で、やっぱり基本的にはみずからの努力によってあそこを公有地化すると。それは、やはり斜里町が行ってきたようなナショナルトラスト運動でもって、内外の篤志家のご寄附や、そして関係の方々のご協力を得て、募金を集め、それを基金にして、これは10年、20年、あるいは30年かかってもいいと思うわけですね。斜里町は約19年、20年かけて、あの知床の自然を町有にしたわけでございまして、今さらに今度はその森林を育成するためのトラスト運動を2次として2年ぐらい前から進めておるわけでございまして、私はあそこの100㎡、8,000円のトラスト運動に賛同して、そして、あそこの100㎡をみずからの土地の登録書をもらったわけです。これは権利はないということははっきり登録書に書いてありますが。そこで、あの自然を100㎡、おれも守っているんだと、みずからの大変な誇りにしておるわけでございます。  やっぱり城ヶ崎の自然を愛する方たちは、そういうような制度があるならば、例えば城ヶ崎の場合には、1㎡、5,000円でもいいんじゃないかと私は思うんですね。それで、そういうような制度をつくっていく。それが20年、30年でもいいと思うわけです。鈴木市政の2期目にして、本当は市制50周年のこれが一番のいい、そういうアクションを起こすには全く適した時期であったわけでございますけれども、今はもうおくれたわけでございます。ぜひこれについて、先般も国県への公有地化の要望をされたようでございますけれども、毎年それをされる、これも継続していかなければならないわけですが、みずからがこういう運動を起こしているんだよというようなことで、そして、国県の公有地化をも進めていただくということが必要ではなかろうかと思うわけでございます。  それらについて、私はこれは経費も事務費的なもので、経費はそれほど投ずるものではないと。何が支障かなと思っておるわけですね。やっぱりこれは市長が一つの考えを持って、庁内へ向かってタクトを振ると。決してそれによって財政圧迫するものもないし、むしろ逆にいろいろなものが出てくると思うわけですね。そういう面において、もう一度、これに対する市長の姿勢をひとつお聞かせいただきたいと思うわけでございます。 ◎市長(鈴木藤一郎 君)城ヶ崎の自然を守っていくためのナショナルトラスト運動についてのご質問でございますが、先ほどもご答弁を申し上げたわけでありますけれども、昨年、北海道の斜里町、あるいはまた小清水町の運動の調査等もさせていただいてまいっておりまして、その資料収集、また分析等も今行っているわけでございます。しかしながら、いろいろな条件等も違っておるわけでございますし、当然この運動をしていく中におきます土地所有者の問題もございますし、あるいはまた、価格の面等の問題も当然出てくるわけであります。特に今、議員、10年、20年、30年かかってもいいじゃないかというようなご指摘でございますけれども、伊東の場合、30年で果たしてできるのか、50年かかるのかというふうに考えられるわけでございまして、こういう事業を始めますと、やはり中断は許されないわけでございまして、そういう面におきまして、調査、研究を十分しながら、この運動に取り組んでまいりたいと思っております。 ◆4番(宮崎三輝 君)今ご答弁をお聞かせいただいて、やっぱりどうも消極的であられるというように率直に感じざるを得ないわけですね。例えば部長等を派遣して、斜里町へ調査させて、市長のもとへ──これは出張命令からして、制度的に市長のところへ復命書が挙がってくる段階ではないと思うけれども、しかし、議会の一般質問の中において、そして、それをもとに出張したというものにおいて、これは当然に市長も関心を持ってそれを聞かれる必要があるだろうし、また、出張した者も、そのことを制度的には助役に復命すればよろしいわけですけれども、当然に市長に復命されていると思うわけですね。そして、それが既に出張は何年でございましょうか。もうあれから2年以上たっていると思うわけですね。その間に今それをいろいろ分析して検討しているとか、そして、もう一つは、土地所有者の意見だとか、価格というお話もございましたけれども、土地所有者の意向や何かというならば、国県へ対して、公有地化をお願いしているわけでしょう。そういうものとどういうように考えたらよろしいかということも出てくるわけですね。  だから、そういうお答えを聞いていると、どうも姿勢が消極的で、そういうものに向かって、本当に問題点は何かというものを詰めて、だけど、おまえはこういう質問をしたけれども、検討の結果、こうだった、これはできないよというならば、私もそういうものをあれして理解できるわけでございますけれども、そうでなくて、今のようなご答弁だと、どうも理解がしにくいわけでございます。まだこれは結論を出していなくて、今検討しておるということでございますから、どうかひとつ前向きにご検討をいただきたいと思います。  時間が迫ってまいりましたが、最後の排水の問題は、この小室町二丁目の関係は、しりを川奈川の起点部までつながなければ抜本的な浸水問題の解消にはならないということは市長もご存じのようです。そして、大きな被害が起きてからやっても、それでは遅いわけですから、同じ事業を進めるなれば、ぜひ早期にしりまでつないで完成にご努力をいただきたいと思います。  それから、蓮慶寺の関係は、これは今の管が細いわけですから、あれをもう一本新たに蓮慶寺前の管渠へつなぐかしなければ、大きい雨が降れば、あれはあふれるわけです。だから、そのことをやっていただかなければならないわけで、そして蓮慶寺側も、それを埋設する用地がどうも市はないようだと。寺としても困るけれども、かろうとや何かへ水が入って、骨壺が中で浮いているというようなことで、大変問題もあると。だから、墓地の境内地を通すことも協力するというようなことも、恐らく市の当局の方へ伝えてあると思うわけですね。そういうことで、ご検討くだすって、できるだけ早期にひとつ解消を図っていただきたいと思います。  それから、いるか浜の関係につきましては、これはことしの夏に対しての市の対応というものは大変熱心にやっていただいて高く評価するわけですが、市長もいろいろ問題点をご理解されて、来夏へ向けての検討をなさるようでございますから、ぜひお願いして、あそこは本当に水道あり、シャワーあり、トイレありということで、そういうようなことが、市長がお答えになったように、雑誌等で広く紹介されて、私も、どこから来たんですか、きょうはどこに泊まられるんですか、ゆうべはどこへ泊まったんですか、そして、何でここを知ったんですかということを聞くと、雑誌で見たとか、それから、1人、あそこはシャワーや何か無料であって、本当にいいところだというようなことで、本当に遠くから来るわけですね。そういうことで、ぜひひとつ地域住民の生活環境を守るということで、来年についてもことしを検討されて、よろしく……。 ○議長(掬川武義 君)以上で、4番 宮崎三輝君の一般質問を終わります。  10分間ほど休憩いたします。                 午後 2時10分休憩                ━━━━━━━━━━━                 午後 2時22分再開 ○議長(掬川武義 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、12番 大島健次君の質問を許します。             〔12番 大島健次君登壇、拍手〕 ◆12番(大島健次 君)一般質問を行います。  その第1は、市内経済の活性化の問題であります。言うまでもなく、これは現在の伊東市政の最重要課題であります。私は1995年(平成7年)の群発地震による来遊客の激減以来、この問題を取り上げて、その打開策を提起し、論議をしてまいりましたが、これは大方の承知のとおりであります。もちろん観光不況の最大の原因は、国の施策の失敗であることは言うまでもありません。とりわけ自民党橋本内閣による昨年の消費税や医療費の引き上げを含む9兆円の国民負担の増大が不況を一層深刻化したことは、政府の経済企画庁自身が認めているところであります。しかしながら、その後成立した小渕内閣は、これらを改めるどころではなく、ふれ込みでは経済再生内閣と言いながら、消費税の3%への引き下げなど、実体経済の改善には何の手を打たず、金融安定化でも、つぶれる銀行は対象にしない、こう国会答弁でその法案の趣旨を述べながら、長銀問題が出てくると、つぶれそうだから適用するというていたらくであり、金融安定化でも右往左往の無策ぶりであります。  こうした国民無視の経済政策が続けられることにより、国民の苦しみは一層激しく、去る11日の経済企画庁の発表によれば、4月から6月までの国民総生産は戦後初めて3期連続のマイナスとなり、今年度の成長率も2年連続のマイナス成長確実となったのであります。また、経済企画庁の外郭団体である日本リサーチ総合研究所によれば、国民の生活不安度数は77年の調査開始以来、最悪となったとのことであります。  これが伊東市のあらわれで言えば、1991年(平成3年)に895万人を超していた来遊客が1995年の平成7年には768万人と130万人の減少となり、その後も700万人台にとどまっております。また、建築確認申請では、最高が1988年の1,767件が、1997年の昨年は882件と、実に885件の減少という状況であります。これらの商店街への影響では、大型店の進出と相まって、ことしの第2四半期の商店の景況調査によれば、売り上げの減少が「やや減」も含めて、前年比83%の店舗に及んでいるのであります。また、最近の衝撃的とも言える中堅ホテルの破産は、伊東の経済の沈滞ぶりを象徴していると言えようかと思うのであります。  こうした深刻な不況からの脱却は、まさに市政の最重要課題であり、真剣な対応が求められているのであります。去る7月に行われた市長選挙では、まさにこの点が市民の関心の中心点となり、この課題を正面に掲げて市政の転換を訴えた伊藤候補が、全市的には無名の新人でありながら、1万3,000票を超す票を獲得したことは、この市内経済活性化の課題が市民の切実な願いであることを示しており、同時に、この点で4年間にわたる鈴木市政に実効ある積極的な取り組みを感ずることができず、これへの厳しい批判のあらわれと考えるべきであります。  市民のこうした切実な願いと、選挙結果を受けた鈴木市政の姿勢はどうでありましょうか。市長は8月の臨時市議会への所信表明におきまして、新たな任期を新生伊東の出発のときとして全力を傾注してまいると、その決意を述べております。そして、第1に、医療・福祉の充実として、国立伊東温泉病院の引き継ぎや介護保険、児童福祉、障害者福祉などの計画策定に触れた後、経済の活性化にかかわるものとして、第2に活力ある産業の育成を挙げ、第3にまちづくりと観光施設の充実を挙げております。そして、観光都市にふさわしい施設の充実を本市の市是であると、高い位置づけを与えているのであります。そして、まちじゅうににぎわいを創設する事業として、温泉湯めまつりや商業まつり、めちゃくちゃ市などを挙げ、あわせて市内経済の活力を醸成することは喫緊の課題と決意を述べております。また、高い位置づけをした施設づくりも具体化はなく、わずかに豊かな温泉を改めて活用する方策を研究するとあるだけであります。こうして所信表明における経済の活性化への施策は、イベントのほかは具体的でなく、決意のみにとどまっておりますが、こうした状況は過去何回かの活性化の論議と同様であります。  例えば平成8年6月の市議会で私が経済の活性化を目指したまちづくりについて質問したことに対し、市長は、既存施設の充実と新たな施設整備を進めつつ、湯のまち情緒を醸し出し、観光客や市民が利用できる施設整備に努めることが基本でありますと答えています。また、同年の9月にも私の質問に対し、美しい自然、伝統ある文化や歴史を持つ伊東らしい特色を生かした個性豊かなまちづくりを市民、事業者、行政が一体となって進めるよう、一層の努力をしてまいる所存とし、さらに温泉利用では、財産区の浴場の利用による研究などを進めさせていただきたいと答えております。さらにまた、9年の3月や6月の市議会でも、中心市街地の活性化は緊急な課題、問題であると考える、観光温泉文化施設を一層充実させていく、市内の活性化のために文化的施設が必要なことは十分に理解していると、施設整備について前向きに検討してまいるの決意を込めて、研究、検討するとの答えをしているのであります。これらは紹介したものだけでなく、市長はその答弁において、自然環境と調和した文化施設、温泉施設等々によるまちづくりの必要性を協調し、その整備を進めることについて、決意を表明しているのであります。そして、選挙後の所信表明でも紹介したとおりであります。  私は、伊東における経済の活性化の保証となるものは、国の施策をひとまず置けば、その中心は来遊客の増大、観光の発展にあると考えます。そして、そのためには、イベントも結構ではありますが、基本としては観光客にとって魅力あるまちづくりと考えるものであります。そして、その内容となるのが、一般質問の質問要旨でも述べましたように、一つは温泉利用や文化的施設づくりであり、二つには潤いのある景観や環境づくりであり、三つ目には楽しさとにぎわいのある商店街づくりであると考えるものであります。今、伊東市観光をめぐる状況と市民の経済状況を見るときに、これらはまさに喫緊の課題として、その具体的取り組みを図るべきと考えますが、過去の論議を見るときに、市長もこれらと同様に考えておられようかと思うものでありますが、いかがでありましょうか。改めてお伺いするものであります。  さらに、誘客に欠かすことのできないのは、伊東のよさを知らせるための宣伝であります。今年度も約3億円の予算を組み、関係者も効果的な宣伝に努力をされていることは承知しているところでありますが、改めて伊東を見直し、観光客の志向をとらえ直して、新鮮な切り口での宣伝の強化を図るべきと考えますが、いかがでありましょうか。私は何回もまちづくり、宣伝など観光発展について論議し、市長からも答弁をいただいてきましたが、率直に言って、具体的にはほとんど前進がなく、市長答弁は、検討し、研究するの相変わらずのものでしかありませんでした。これらの理由としては、市長が市民を取り巻く困難とこの問題の緊急性、重要性についての認識が不十分ではないかとも思えるものでありますが、いかがでありましょうか。あるいはまた、その認識が十分であることを前提とすれば、それは市長の言う検討、研究を具体化し、実現する上での体制の問題であります。観光の発展は、多面的、総合的な施策の集積によって可能であります。それは文化的施設で言えば社会教育、道路、公園、景観などの点で言えば環境整備、まちを美しくと言えば清掃の関係、安全で言えば生活安全、そして、もちろん商店街で言えば産業面であり、当然のことながら観光課の役割も重要でありますし、観光関連業務を初め、広範な市民の意見、協力も必要であります。  こうした点を考えるときに、まちづくりなど課題の具体化の必要性を感じ、検討、研究の必要性を感じても、それを具体化、実現するためには、意欲と同時に、それを具体化、実現をしていくための体制の強化がどうしても必要であります。私は、観光発展による市内経済の活性化を図るため、それを進めるべき部署に対する人員増を含めた抜本的体制の強化を図るべきと考えますが、いかがでありましょうか。現在の伊東市政の最重要課題を確かに前進させるために、市長のお考えを伺うものであります。  質問の第2は、深刻な不況に苦しむ市民の行政措置からの負担の軽減を図ることであります。その一つは、国民健康保険税について市独自の減免制度を制度化することであります。国民健康保険税──国保税は、市民の中では税の中で一番負担の重いものと考えられております。この国保税の課税の算定方式が、今年度からそれまでの所得割方式から旧ただし書き方式に変わったのであります。この課税方式の変更の直接的な要因は、所得税減税の国保収入へのはね返りを防ぐものでありましたが、同時に、所得割方式の欠陥でもあった所得400万円前後から700万円前後、いわゆる中間所得層への課税が急激に増大するものをただし、なだらかな上昇線にする点でも必要と言われておりました。所得減税へのはね返りや中間所得層の急激な負担増という所得割方式の弱点は、課税方法の是正によって十分克服できるものでありますが、旧ただし書き方式が全国の市町村で圧倒的多数がこの方式を採用しているとのことで、その採用が進められてきたのであります。  しかし、同時に、所得100万円にも至らぬ低所得者への負担が増大する致命的な欠陥を持つ方式でもあります。とりわけ、最近のように不況が深刻さを加える状況では、国保加入者の多数である自営業者や零細企業勤労者の収入減、生活難が厳しく、生活に事欠く状況さえ多く見られる事態であります。そこで、廃業、失業、著しい所得の減少など、一定の困難理由に見舞われた世帯に対して、多くの市町村では独自の税の減免制度がつくられて、困難への配慮の措置がとられておりますが、本市では課税方式の変更に際して、所得割額の増加分に対する3年間の軽減措置がとられていることをもって、減免制度の先送りがされておりますが、現実の事態は、そうした措置を越えて深刻であり、現実に多くの減免申請が出されておりますが、本市ではこれにこたえられる制度がなく、困惑をきわめております。こうした事態を打開するため、早急な減免制度の制定を望むものでありますが、市長の前向きな答弁を期待するものであります。  さらに、都市計画税の3分の1の軽減措置が本年も期限切れとなってまいりますが、固定資産税の公示価格の7割評価への上昇が図られているとき、なお市民負担の軽減を図るべきと考えるものであります。市民の立場に立つ市長の答弁を求め、壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)               〔市長 鈴木藤一郎君登壇〕 ◎市長(鈴木藤一郎 君)12番 大島議員のご質問にお答えいたします。  まず、市内経済活性化のために、来遊客にとって魅力あるまちづくりを目指してのうち、温泉利用や文化的施設づくりを進めるべきとのご質問でございます。温泉利用につきましては、各財産区が所有しております共同浴場を市内散策の一貫といたしまして、外湯めぐりコースを策定し、温泉の効能をPRし、利用していただくといった考えのもとに、区の関係者と、改築の際、計画への行政の参画について申し入れを行った経緯がございます。しかし、静海会館の移転、新築につきましては、現在、設計図も完成され、近々着工するものと聞いておりますが、他の共同浴場の観光的活用につきましても話し合いを持つとともに、白石マリンタウン計画のスパ施設の早期完成を目指し、本市を訪れる多くの観光客の利用促進につなげてまいりたいと考えております。  また、西暦2000年に開催いたします伊豆新世紀創造祭、伊東熱海回廊におきましても、数箇所の外湯をめぐっていただいた観光客に記念品を贈呈する外湯めぐりパスポートなどが計画されているほか、伊東南伊豆回廊におきましても、温泉療法、薬湯、ハーブ湯、各種マッサージ、エステティックなどを取り入れた新しい自然と人のかかわり、温泉文化の探求、温泉ヒーリングなどが計画されておるところでございます。今後につきましては、伊豆新世紀創造祭を機会に、温泉本来の湯治場としての魅力を見直し、さらに高めていくことを目的に、温泉ヒーリングなどの科学的、医学的な側面を取り入れることで、温泉の多様な楽しみ方について広くPRし、温泉に対する認識を深めていただきますとともに、リピーター、需要の掘り起こしに努めてまいりたいと考えております。  また、来遊客にとって魅力あるまちづくりを目指す上で、特に中心市街地に不足しております文化的施設づくりを進めてはどうかとのご提言でございます。本市の文化施設は、全国的にも余り例を見ない数多くの美術館、博物館が展開する伊豆高原地域に比べまして、市内中心市街地にありましては、木下杢太郎記念館のほか、ほとんど見るべきものがないという地域的に大変偏った状況にあることは事実でございます。昨今の観光ニーズは、議員ご指摘のとおり、こうした文化的施設などをじっくりと時間をかけて楽しむ層もふえておりますことから、観光のまちを標榜する本市の中心市街地こそ、その充実の必要性は十分認識しているところでございます。このため、東海館の有効利用につきましても、温泉のまちの情緒を醸し出す景観の面も含め、シンボル的な施設として位置づけてまいりたいと考えております。そのほか、これまでに市庁舎跡地の利用構想として、集客力のある文化施設を初め、県知事が提唱しております火山博物館構想、さらには県立美術館の誘致、静海地区での伝統漁法などの展示や地場産品を扱う伝統文化施設構想など、多くの計画がありますものの、いずれも事業採算性や用地問題等の課題を解決できず実現に至っていないわけであります。今後こうした構想の中で、さらに可能性を探りながら、いろいろな角度から本市の中心市街地にふさわしい文化的施設を探ってまいりたいと考えております。  次に、潤いのある景観・環境づくりを進めることについてでございます。潤いある環境・景観づくりを進めるため、ご承知のとおり、これまでに松川遊歩道や川口公園の整備を初め、松川にかかる橋の整備、伊東海岸の海浜公園化の整備、さらには、平成9年に寄附をいただきました東海館の有効活用と保存につきましても、本年度実施設計を遂げ、川筋の景観保持と観光施設としての利用を図ってまいりたいと思っております。また、伊東駅前通りの電線地中化等も進めてきているところでございます。今後におきましても、引き続き景観整備を進めますとともに、松川遊歩道の上流であります松川中流域修景基本計画を本年度作成中でありますが、これができ上がり次第、順次整備を進めてまいりたいと考えております。  次に、楽しさとにぎわいのある商店街づくりを進めるべきとのご質問でございます。市街地の商店街は、長引く不況と郊外に展開する大型店の進出などの影響を受け、市民の日常での最寄り店による買い物も減少しており、また、観光客の減少も相まって、空き店舗が多く見られるなど、商店街の衰退が進み、空洞化が深刻になっておりますことは、ご承知のとおりでございます。さらに、消費マインドの冷え込みによります買い控えや客単価の下落に加えまして、天候不順の影響によりまして、小売商業のみならず、サービス業では特に旅館や海の家、観光施設などにおきまして、大幅に売り上げが減少したとの声が多く寄せられております。商店街が長い歴史の中で培ってきた観光都市としてのにぎわいを取り戻し、今後もその役割を担っていくためには、商店街を構成する個々の商店が豊富な品ぞろえや魅力ある店舗、真心の通ったサービスと訪れたお客様が潤いや憩いを感じられる消費者のニーズに合った商店街づくりを進めることが基本的には必要ではなかろうかと思っております。  また、商店街の活性化は、主体となる商店街とその各個店がやる気を持って積極的に取り組んでいくことも重要であり、みずからが汗をかき、人がにぎわうまちづくりを進めていかなければならないと思っております。このような考えのもとで、市といたしましては、小売商業、製造業等、各業種がイベントなどを通じ、消費者へのアピールや、地域がその特色を生かした文化や情報を発信するなど、各団体がみずから行う自助努力に対して、積極的に支えていくための支援体制の確立が必要であると考えております。さらに、これらを支える具体的な事業といたしましては、民間主導の中で商工会議所が中心となった関連団体で構成する実行委員会を組織し、伊東温泉湯めまつり事業を開催いたしますとともに、小売商業まつりなども実施する中で、市内経済に対し、即効性のある事業と合わせて、花でつなごう伊東湯めライン事業として商店街の通りに季節の花の鉢などを配置し、華やかさをつくり、市民や観光客が歩いてみたくなるような新たなまちの演出や、また、全市的な売り出し抽せん会とイベントなどによりまして、商店街のにぎわいを創出することも考えていく必要があると思っております。  なお、本市独自の空き店舗活用事業補助金交付要綱を県下に先駆け本年7月に制定したことによりまして、商店街団体が中心となりまして空き店舗対策も進みつつあり、また、9月補正予算におきましても、生鮮食品店舗の売り出し等への助成措置もお願いしているところでございます。今後につきましては、楽しく、にぎわいのある商店街づくりを推進するため、その一環として、最近、商店街に台頭しつつあります若手の経営者グループ等との懇談を持ちながら、これらの育成を図り、さらには商店街の活性化策についても話し合っていきたいと思っております。  次に、市内経済活性化のために、来遊客にとって魅力あるまちづくりを目指してのうち、伊東を改めて見直し、紹介する宣伝の強化をすべきであるとのご質問でございますが、近年、観光に対するニーズは著しく多種多様化し、その展開するパターンは、従来の団体客による慰安旅行を中心とした静養、保養の静的パターンから、家族、友人、主婦、高齢者など、旅行階層も広がり、集団から小集団、グループ化へと移り、単なる周遊旅行から、鑑賞、知識、体験、参加型へと広がり、しかも健康的、文化的な要素も加わるなど、動的な観光志向が高まっております。このような中で、これまで実施しました事業の中で、本市の歴史や文化に根差した資産や観光資源を掘り起こし、見直すことにつきましては、昭和57年3月、市内在住の田上東平氏の研究がきっかけとなり、現在では年間数千人の来遊客が訪れております伊東七福神めぐりに見られますように、伊東ならではの特色を創出することが重要であると考えております。  また、本市には多くの文人や芸術家たちが訪れていることから、至るところにゆかりの文学碑や歌碑、レリーフ、地元彫刻家による彫像が点在しておりますので、なぎさ公園から松川遊歩道を通り、音無町までの伊東温泉プロムナードや、木下杢太郎に関する文学碑等をめぐるタウンウォッチ、さらに北原白秋の歌碑、尾崎士郎の文学碑、高浜虚子の句碑などをめぐる伊東温泉文学散歩など、中心市街地を数時間かけて歩いて散策できるコースを設定し、パンフレットやガイドブック等により紹介を行うなどの事業も進めております。議員ご指摘の、伊東を改めて見直し、紹介する宣伝の強化につきましては、西暦2000年に伊豆半島で開催されます伊豆新世紀創造祭の事業の一環として、地盤づくり運動の調査を行っており、本市におきましても、名人、名物、名所、景色、文化等にかかわる回答が54件も寄せられておりますので、県のゆめ未来局とも十分協議を行いますとともに、これらを有効に活用して、新たな観光資源として掘り起こし、誘客宣伝に活用できないかどうかについて調査、研究してまいりたいと思います。今後につきましては、観光地間競争が激しくなっている中で、これらの競争に勝ち抜いていくことや、さらには西暦2000年に開催されます伊豆新世紀創造祭を成功させるためにも、観光課の企画、立案及び宣伝業務能力の向上は必須の要件ではないかと思っております。しかし、現在、観光協会へ委託しておりますイベントの中には、行政が労務提供まで含め協力しなければならないのが実態でございますので、現行のシステムの見直しについて、協議、検討してまいりたいと考えております。  次に、来遊客にとって魅力あるまちづくりのための検討、研究を進め、施策を具体化し、実現する上で、現在の体制を強化すべきとの視点からのお尋ねでございます。ご承知のとおり、住民に身近な行政はできる限り住民に身近な地方公共団体において処理することを基本とする地方分権が推進されているところでありますが、今後ますます地方の果たす役割と責任は増大することになるわけでありまして、政策形成能力の向上も含め、地方行政体制を整備し、確立することが求められております。このため、簡素で効率的な行政システムを確立しますとともに、厳しい財政状況を打開し、行財政基盤の充実、強化を図る上で、行政改革の着実な取り組みが重要な課題となっているところであります。  このような現状認識のもとで、本市におきましても、行財政改革の取り組みを推進してまいっておりまして、その一環として機構改革や新たな定員適正化計画の策定作業を進めておりますが、その基本姿勢は全体として簡素で効率的な行政システムの確立を目指しているところでございます。この中では、スクラップ・アンド・ビルドの視点により、行政ニーズの小さくなった分野の統廃合の一方で、新たな行政課題や重要施策への対応にも留意してまいることとしております。ご指摘の観光のまちとしての施策展開に当たっての体制の強化でございますが、振興公社の設立による観光関連施設の一元的な管理での余力を企画、立案の分野に振り向けることや、政策形成能力など、新しい時代に求められる人材の育成にも意を用いてまいりたいと考えております。  次に、不況の中で市民負担の軽減を図るために、国民健康保険税の減免規定を制度化すべきとのご指摘でございます。国民健康保険税の賦課につきましては、ご承知のとおり、平成10年度から、被保険者の負担の均衡を図るべく、所得割額の算定方式を市民税所得割方式から旧ただし書き方式へ移行し、また、平準化及び税負担の適正化を図るべく、応割、応益割の税率及び賦課限度額について改正させていただいたところでございます。この制度の改正により、所得割で負担増となる一定所得者世帯につきましては、負担の緩和を図るため、3年間の緩和措置を講じ、さらには緩和措置が終わる平成13年度から新たに適用する減免基準について検討しているところでございます。平成10年度の特別減税による緩和措置への影響額は1億5,000万円ほどになります。この減収分は一般会計からの繰入金によって賄われることになりますが、本市の一般会計の財政事情も大変厳しいものがあり、特別減税や住宅にかかわる政策減税による相当規模の税収源が見込まれる状況にございます。さらに、本年度に継続して実施される来年度の2兆円規模の特別減税は、平成11年度の国保財政にも影響を及ぼすものと考えられ、国保財政の安定的健全運営は大変厳しいものがございます。減免規定の制度化につきましては、他市の状況を調査、研究し、検討してまいりたいと考えております。  次に、都市計画税の不均一課税の継続についてであります。この措置を設けてまいりました経過につきましては、これまでの議会におきましても幾度かご質問をいただく中で説明をさせていただいております。大島議員ご承知のとおり、バブルピークの平成3年度に地価の上昇による評価の引き上げによる税負担の急増を緩和する緊急措置として設けましたこの制度でございますが、平成6年度評価替え、そして平成9年度の評価替え、それぞれ当時の経済情勢を考慮し、期間の延長を重ねてきたところでございます。ご参考までに申し上げますと、平成10年度の軽減総額は8,998万8,000円で、納税者1人当たりの平均で4,810円になりますが、この額は9年度より60万円ほど減少いたしまして、9年度の評価替えから前年度を割り込む傾向に転じております。これは7割評価による地価の下落を反映した評価の引き下げと、地方税法の改正による税負担の引き下げや据え置き措置によるものでございます。  今後これを継続するかでありますが、都市計画税の課税につきましては、平成6年度の地方税法改正により、これまで固定資産税にだけしかなかった住宅用地の課税標準額の圧縮措置が都市計画税にも創設されたこと、最近の地価の下落傾向を考慮して、平成11年度まで評価額を毎年時点修正できるようになったこと、さらには別荘課税の概念の改正による税の大幅な減収がございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり市民経済は極めて厳しい状況にある一方、医療施設の充実整備を進めるなど、財源を伴う課題事業が山積しております。今後、諸般の情勢を総合的にとらえ、慎重に検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆12番(大島健次 君)まず不況への認識とそこからの脱却でありますけれども、先ほどまた少し引用しましたけれども、伊東市における──商工会議所が3か月に一遍ずつやっている景況調査、毎度、毎度、私は引用しているわけですけれども、本年の4月から6月までの調査で、前年に比べて売り上げが減った人、ふえた人という調査をやっているんですけれども、減った人が83%あるわけですよ。ところが、その前の期はどうなのかというと59.2%、その前はどうかというと68%、その前はどうかというと61%、ずっと不況だから売り上げが減ったという人が5割、6割はいるわけですけれども、この4月から6月は83%、その前に多いときが昨年の4月から6月で81.7%、これは消費税が4月から上がった月ですね。こういうように売り上げが前より減ったというのが80%以上を超えているというのは、もうべらぼうな不況だというふうに思うんですね。事実、求人倍率なんかはこの間も地元の新聞に載っていましたけれども、べらぼうに悪くて、45歳以上だというと0.05だそうですね。0.05なんていったら、ないと同じですよね。ほとんど絶望的な状況。  ここからどういうふうに脱却するかということについて言うと、これも一番の特効薬とは言いませんけれども、効果あるものはやっぱり消費税の減免だというふうに言われているわけですね。政府税調の神野という東大教授も、普通の減税というのは仕舞い込まれちゃう可能性がある、貯金に回っちゃう可能性があると。しかし、消費税の軽減が一番効果があるだろうというふうに言っているわけですね。  それから、IMF(国際通貨基金)、これが一々の国の一々の方策について何だかんだ言うというのは余りないわけですけれども、IMFの対日審査報告というのが8月にあって、それから1か月たったというわけですけれども、IMF対日審査報告、経済審査をしたんです。その中で、要するに消費税を3%に減らすべきではなかろうかというのが報告の中に出ているんですよ。これもまたべらぼうなことだというふうに率直に思うんですね。日本の経済の状況からこれが必要だというわけですね。  ついこの間の13日の赤旗新聞に、ニューヨーク州の消費税のゼロ週間というのがあるんだそうでけれども、これの記事が載っていました。ニューヨーク州というのは4%の消費税がついて、市が4%、合計8%だそうですけれども、ゼロの週間というのをつくったんだそうです。そうすると、消費者が大喜びで、ゼロ週間は大歓迎だと。豊富な品ぞろえのあるところで安く買い物ができるということで大喜びですけれども、ニューヨークのある店では、これも大きい店ですね、5万着のスーツ、1万足の靴を扱う紳士服専門店だそうですけれども、ゼロ週間の期間中は60人の店員を120人に増員する、売り上げは3倍から4倍増を見込んでいる。消費税の軽減でこうなるというわけですね。ニューヨークの市経済の開発組合の調査で、1月にやった週間のことですけれども、納税者に3,200万ドルの税金を還元したと。商店は前年に比べて1億7,500万ドル、74%売り上げがふえた。ニューヨークの市長も、これまで3回の成功は、消費税をかけないことが小売を活発にして、ニューヨーカーの雇用をふやすことを示しているというように述べているわけです。もともと食料品や何かは非課税になっていますけれども、来年からは衣料品の一部を非課税にするんだと。そういうように、消費税を軽減するということがどれほど経済を活発にするか、そういうことでの報告があるわけですし、また諸外国からも減らせという要求もあるということですね。こういうことをぜひ真剣に受けとめて、国としてやってもらいたいと思っているわけですけれども、これは一つ紹介ということにとどめておきます。  それから、私が提起して、市長がいろいろと細かく答弁しましたけれども、5点挙げたわけですね。活性化のために、まちづくりのために、温泉利用や文化的施設づくりを進めるべきだと。それから、潤いのある景観や環境づくりを進めるべきだ、楽しさとにぎわいのある商店街づくりを進めるべきだと。こういうことについて、今までも論議しているわけですよね。市長はこれに対して反対だというふうに私は思っていません。賛成だということが出ているわけですね。第1の質問、壇上からの質問の中でも、その辺のところは紹介しているわけです。非常に肯定的な考え方を述べた後、検討する、研究すると言っているわけですよ。私が問題とするのは、検討、研究ということが何回も言われていながら、これが具体化しないということなんですよ。これはきのうの質問の中でも具体的にいろいろ出ているわけですよ。ちっとも進まないですよ。それでは困るなということなんですよ。  その理由は一体何だろうかということで、これも壇上からの質問で述べたわけですけれども、一つは深刻さを市長は理解していないんじゃないかという、そういうことを本当に考えるわけですよ。先ほどの宮崎議員の質問の中でも、ナショナルトラストの問題について、どうも市長は十分に理解していないんじゃないかなんていうような感じを受けるわけですけれども、実際に市内経済の深刻な状況というのは理解していないんじゃないか。だから検討するといってもちっとも進まないんじゃないかというふうに一つ考えられるわけですよね。しかし、今まで何回も論議をして、何回もの答弁を聞いているわけですね。そういう中で、幾ら何でもそういうことはなかろうというふうに私なりの理解もあるわけです。  そうすると、進まないのは一体何だろうかということで、これはやっぱり体制の問題ではなかろうかなというふうに私は感じたわけですよ。市長は、先ほど私がいろいろと述べて、こういう質問もまずかったなと思っているんですけれども、検討、研究を具体化し、実現する体制の強化をと言ったら、市長は一生懸命、簡素で効率的な行政だということで、行財政改革についての説明を一生懸命していました。私は、今まで何回も、検討するんだ、研究するんだと言っていることがちっとも具体化をしないんですよ。実際にしていない。それを具体化するようにしていく必要がある、実現する必要があると。そのためには体制の強化が必要ではなかろうかというふうに私は提起をしているわけですよ。簡素で効率的な行政なんていったら進みませんよ。絶対に進まない。観光発展は進みませんよ。  観光発展のために何が必要かということは今までさんざん論議をして、先ほどの答弁でもはっきりしている。文化的な施設づくりを進めるんだと、それが大事だと言っていますよね。何だかんだいろいろ言っているんですよ。今までの例で挙げれば、こういう文化的な施設が必要だ、こういうことが必要だとか、そういうことをさんざん市長自身が言っている。それを進めるについて、何で進んでいないかというと、まあ、やる気がないんじゃないのではないのかな、やる気はあるんだろうなと思うんです。なぜ進まないかというと、それを実際に具体的に取り組むべき体制がないからですよ。みんな一生懸命やっているんですよ。観光課なんていったら、この時期、あれほど忙しかったら、ほかのことなんかやりようがないですよ。新しいことというのはみんな大変でしょう。何か一つ仕上げるということだって大変ですよ。本当に研究もしなければならない。検討もしなければならないですよ。  中心市街地が大変問題になっているわけですけれども、中心市街地で本当に見るべきものを何かつくっていく必要があると思いますよね。前にも紹介しましたけれども、地図を持ってうろうろしている人は結構いるんですよ。ここはどう行ったらいいですか、杢太郎記念館、ああ、それはこういうふうに行くんですよというふうに説明しますね。ほかにどっかもっと見るところはありますか。ないでしょう。実際に何かやる必要があるでしょう。率直に言って思いますよ。じゃ、何かつくろう。どんなものをつくったらいいか、これも大変なことだと思うんですよ。そういうことについてもいろいろと論議はされていますね。静海町地域の臨海地域、あれも何かやったらいい。私は率直にそう思います。  この間、沼津へ県の議員研修会に行きました。そして、港の近くのすし屋さんでおすしを食べたです。実際、特別にうまくもなくて、特別に安くもないですよ。みんなそれを話ししました。これ、幾らだろうかと言ったら、安いと言うから、幾らぐらいじゃないかと言ったら、とんでもない、こんなに高かった。そういう話を実際に経験していますよね。ところが、お客さんはいっぱいなんですよ。なぜかというと、その地域を環境をよくするために一生懸命整備したと言っている。もっとも道路を、要するにただのアスファルトの道路じゃなくて、石を新しく敷いたり、そういう多少の環境の整備はしている。それから、これは業者自身の問題が非常に大きいわけですけれども、一生懸命、魚介類なんかを売る店もできているということで努力もあるんですね。  私は率直に言って、そこで沼津のその場を見て、伊東の方がいいなと思いましたよ。伊東の静海町あたりの方が、いえばもっと臨海地域、海の環境を生かした、海と周辺の環境という点では、伊東の方がいいなと思った。そして、同じようなことが伊東でもできるはずだと思いましたよ。その辺のところをきのう鈴木議員が主張したと思います。私も大いに賛成。しかし、それをやろうとしたら大変でしょう。簡単にできないですよ。簡素で効率的なんていったら絶対にできませんよ。それこそ何人かがかからなければできませんよ。  同時に、あそこだけじゃなくて、いろんなことを言っていますね。どうするかということについて、市長自身、観光資源を発掘してなんて言っていますよ。「花のまち」づくりということを言いましたね。イルカランドから世界の珍果樹とかという問題も出ました。私は、これが成功するかどうかってわかりませんけれども、一ついい提言として、こういうこと、あるいはとにかく観光客に見てもらうもの、そういうものはどういうものがいいだろうか、どういうふうにつくったらいいだろうかといったら大変だと思うんですよ。今の体制ではできないと思うんです。だから進んでいないと思います。今の状況を進めるために、絶対に体制の強化が必要だと思います。  私は観光発展の特別の対策委員会みたいなのをつくったらどうかと思います。実際に観光の問題というのはあっちこっちですね。文化的な施設なんていったら社会教育でしょう。にぎやかな商店街といったら産業課でしょう。安全も大事だよね。生活安全課ということになるでしょう。環境整備も含めて、本当にいろんなところが関係してくるわけですよ。それぞれが今一生懸命、現在やっていること、これを進めるだけで手いっぱいでしょう。新しい何かに取り組むなんて余力ないと思うんですよ。そうだとしたら、どれかを手抜きしなければならないと思います。私は手抜きも大いにやる必要があると思います。どれかやめちゃうんですよ。あるいはどれかをずっと先送りしちゃうんですよ。そういう上に立って、必要なところへ体制の強化を図るということが必要だと思います。それでなかったら進みませんよ。  鈴木市長、4年間やってきたですね。まるで変わらないというのはそのことだと思うんです。ゼロシーリングという言葉が出ましたけれども、考え方、どういうふうに理解するかということはありますけれども、今までの経過をしょって、そして、これをどうしようかじゃなくて、全く白紙にしちゃってという意味のことを佐藤議員は言っているんですね。今、伊東市にとって何が必要かという観点に立って予算化する。そういう発想も必要だと思うんですよ。全部が全部やるといったら、ごちゃごちゃになっちゃうけど。しかし、私は率直に言って、今までのことにとらわれているから進まないと思います。新しい観点に立って、今の伊東に何が必要だろうかということをそれぞれの部署で考える。そして、これはどうもちょっとおくらせようというのは、やめちゃえばいいですよ。やめちゃうというのは、その年やめるということですけれどもね。そして、やらなければならないことに力を集中するんですよ。  そういう点で、観光発展の特別対策委員会でもつくってやらないと、本当にいろんな部署に関係があるから、一言で観光発展といってもできないわけですよ。だから私は、本当に必要な体制の強化が伊東市の最重要課題を解決するためにどうしても必要だと思うんです。先ほども言いましたけれども、温泉利用や文化的な施設づくりを進めるということで、どうだといって聞く気はないんだし、書いちゃったから答えているということはありますけれども。また、景観や環境づくりを進めるということをどうだと聞いているわけじゃない。市長、賛成なわけですよ。やろうと今まで言っているわけですよ。だから、それを前提にして、しかし、なぜできないんだろうかということを私はきょう論議をしたかったわけです。私の考えとしては、今までみんなそれぞれのところで一生懸命やっているわけですよ。新しいことをこなす余力はないと私は思います。そういう点で、検討する、研究するを具体化し、実現するための体制をつくる必要があるということを私は提起しているわけです。これはぜひ本当にそうやる必要があると思うんですよ。それでなかったら、鈴木市長のもとで事が何も進まない。  国政の段階では、乱世の小沢で大乱世の梶山とかという言葉があるんだそうですけれども、そういう点で言うと、大胆に発想の転換をして、大胆に実現を図るということは、特別の資質だと思うんですよ。しかし、とにかく市長、7月に選ばれたわけですから、その市長を中心に、みんなで協力してやっていかなければならないでしょう。あのやろう、今に失敗するかなんて言っちゃいられませんよ。やらなければならないですからね。そして、実際に事は大変深刻ですよ。まちは本当にべらぼうに、どうなるかと思うぐらい深刻です。キネマ通りでもまた1軒、今、閉店の売り出しをやっていますけれどもね。伊東での一番の一等地ですよね。そこでやれないということなんですから。実際に1軒、1軒の人たちと話をすれば、どんなに深刻かということがわかります。  前年よりも減ったという人が、さっき言ったように83%、その前年を聞けば、その前より減っているんですよ。ずうっと減りっぱなしなんです。これは本当に深刻です。そういう深刻さをどうやって乗り越えるかというと、それは本当に今の伊東は何が必要かという、その上に立って必要な体制を組むということだと思うんです。観光の問題では、私はそれが一つの大きな点です。  もう一つは、宣伝の強化です。これは市長、先ほどいろいろ言われましたけれども、新世紀創造祭を契機にというようなことで言っていましたけれども、本当に伊東は大いに観光資源に恵まれていると思います。それはいろんな人に聞くわけです。しかし、それを紹介するという点で、どうも下手だみたいなことを言うんです。宣伝の点でも、ずっと今までをひきずっていると思うんですよね。これで本当に新しい伊東を発見して、新しい観点で、新しい手法で伊東を紹介するというようなことを大いにやっていく必要があるのではないかなと思います。この点で、もう一度答弁を聞いて、先ほど宮崎議員に対する答弁、やりとりと同じようなことになると失望するだけだから。それは私の考えを聞いてもらって、そして、自分自身で考えてもらうのがこれはいいかなと思います。本当に宣伝という点では、全く新しい観点で、いろんな宣伝の手法も勉強して、例えば宣伝の専門家に頼んだっていいと思っている。そういうことによって打開をするということもありますよね。最近のテレビのコマーシャルなんか見ていると、本当にわけのわからないようなことが出ていますよね。あんなのは古い頭では全然理解ができないような宣伝もしていますよ。そういう点で、専門家に頼んだ宣伝の強化ということも必要かなというふうにも思います。  それから、そういうことも含めて進めるために、観光発展を文字どおり図るために、観光発展の特別の対策委員会をつくって、とにかく体制の強化が絶対に必要だと思うんです。観光課にこれをやれなんていったってできませんよ。どこへ行ったってできないと思うんですよ。体制の強化は絶対に必要。これはぜひ具体化してもらいたいと思うわけです。  それから、市民負担の軽減を図るため、国民健康保険税の減免規定ですね。これは21市中、ないのが三つだか四つですよね。先ほど私も言いましたように、一定の条件があって、平成12年からということになっていますけれども、この壇上で言ったとおり、実際に事はそれは待っちゃいられないほど深刻ですよ。そういう点では、そういうことは承知していますけれども、それを超えて、何らかの減免規定というのをぜひつくっていただきたい。検討すると言ったから、ぜひ検討していただきたい。都市計画税についても同様であります。…… ○議長(掬川武義 君)以上で12番 大島健次君の一般質問を終わります。  この際、お諮りいたします。本日の一般質問はこの程度にとどめ、明日の日程に譲りたいと思います。これにご異議ありませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(掬川武義 君)ご異議なしと認め、さよう決定いたしました。                  ━━━━━━━━━━━ ○議長(掬川武義 君)以上で、本日の日程全部を終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                   午後3時23分散会...