令和 2年 11月 定例会 令和2年
三島市議会11月
定例会会議録議事日程(第4号) 令和2年12月7日(月曜日)午後1時開議日程第1
会議録署名議員の指名日程第2
一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件日程第1
会議録署名議員の指名日程第2 一般質問 4番 土屋利絵君 8番 河野月江君 16番 宮下知朗君
---------------------------------------出席議員(22名) 1番 佐野淳祥君 2番 甲斐幸博君 3番 野村諒子君 4番 土屋利絵君 5番 藤江康儀君 6番 佐藤寛文君 7番 服部正平君 8番 河野月江君 9番 沈 久美君 10番 石井真人君 11番 松田吉嗣君 12番 大房正治君 13番 中村 仁君 14番 川原章寛君 15番
岡田美喜子君 16番 宮下知朗君 17番 村田耕一君 18番 堀江和雄君 19番 鈴木文子君 20番 古長谷 稔君 21番 杉澤正人君 22番 大石一太郎君欠席議員(なし
)---------------------------------------説明のため出席した者 市長 豊岡武士君 副市長 梅原 薫君 副市長 千葉基広君 教育長 西島玉枝君
健康推進部長兼
健康づくり政策監 池田健二君
社会福祉部長兼
福祉事務所長 西川達也君
財政経営部長 鈴木昭彦君
企画戦略部長兼危機管理監 杉山浩生君
産業文化部長 栗原英己君
計画まちづくり部長 飯田宏昭君
都市基盤部長 鈴木重利君
教育推進部長 鈴木佳憲君
健康推進部技監健康づくり課長取扱 三枝知子君
社会福祉部福祉総務課長 沼上勝一君
企画戦略部秘書課長 佐々木裕子君
産業文化部商工観光課長 畠 和哉君
教育推進部教育総務課長 岩崎知之君
---------------------------------------事務局職員出席者 議会事務局長 三田由美子君 書記 高橋英朋君
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△開議 午後1時00分
△開議の宣告
○議長(大房正治君) 出席者が定足数に達しましたので、これより令和2年
三島市議会11月定例会、4日目の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付した日程のとおりでございます。 これより日程に入ります。
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△
会議録署名議員の指名
○議長(大房正治君) 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において、7番 服部正平君、15番
岡田美喜子さんの両名を指名いたします。
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△一般質問
○議長(大房正治君) 次に、日程第2 一般質問を行います。
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△土屋利絵君
○議長(大房正治君) これより抽せん順序に従いまして、4番、土屋利絵さんの発言を許します。 〔4番 土屋利絵君登壇〕
◆4番(土屋利絵君) では、質問させていただきます。 全国の自殺者の数が、今年の7月以降急増しています。10月は9月よりも322人増えて、1カ月で2,153人に上っていることが分かりました。
コロナウイルスで亡くなる方よりも多くなっています。 地球環境の悪化と人口が急激に減っていく社会、人口構成も高齢者が増え、若い世代が減っていく社会、
コロナウイルス騒動以前から、乗り越えることがなかなか難しい時代を既に私たちは生きていますし、その状況は今後、急速に悪化していきます。 加えて、
新型コロナウイルスが経済の活力をそぎ、厳しい時代を10年ぐらい短縮して急速に状況を悪化させた感じも受けます。
コロナウイルスによる影響は、さらに膨大なものになってきておりますが、現状において、私たちはまだ本格的な
人口減少社会における縮小への道のりというものがどんなものなのか、実態をつかみ切れていません。 三島市においては、平成17年度をピークにして、その後、ここ何年かは人口が減ってきているとは言え、税収が毎年少しずつでも伸びている時代を生きています。税収が伸びていくということは社会の発展を議論しやすいし、今ある事業を廃止しなくても、新しい事業はできます。 でも、これからは、今やっている事業を廃止しても、新しい事業は既に財源の関係でできないかもしれない。人件費と投資的経費の削減により、今まで人への投資ともいうべき福祉政策にお金を充実させてまいりましたが、それももう限界に来ています。市民の皆様が今までと同様の
公共サービスを受けようとすれば、老朽化してくる公共施設を建て替えていくことが必要ですので、投資的経費は今までよりも増やさざるを得ない。しかし、
人口減少社会では、それは不可能ですから、これまでとは全く違う考え方、厳しい時代の中で、私たちは生きていかなければならないということを肝に銘じて、市民の方々に説明し、行政と市民の方々が、共に向き合っていかなければなりません。
新型コロナウイルスの影響を最小限に抑えていくための緊急対応についてですが、全国的に感染が広がっている状況です。私たち一人一人がウイルスをばらまかない、できる限りの行動をすることが、社会的影響を最小限に抑えていくための大前提ですので、まずは、感染した場合の対応方法について伺います。 自分や家族が熱を出した場合、具合が悪くなった場合、市民の皆様は、病院に行くのか、保健所に連絡すべきか、または、身近な市役所に連絡すべきか、今は判断に迷います。 市民一人一人が問題のない行動を取らないと、クラスターの発生、ひいては医療体制の崩壊を招く事態を引き起こしかねません。 では、実際にどのような行動が必要になるのか。市においてそれをどのように周知しているのか、併せて、医師会との連携、協議の内容、さらには、最悪の事態を想定しておくことは大切ですが、例えば、市の施設で発生した場合の対応方法や、日々状況は変化しておりますが、市民の方々にどのような方法で情報発信されているのか、伺います。
◎
健康推進部技監健康づくり課長取扱(三枝知子君) 感染が疑われる場合の対応方法についてお答えいたします。
新型コロナウイルスが感染拡大している現在、発熱をすることは今まででは考えられないほどの不安を抱えることになります。季節性の
インフルエンザの流行も重なり、発熱することに、かなり敏感になっている方も多いかと思われます。
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部からの事務連絡により、地域において適切に相談、診療、検査を提供する
医療提供体制整備をする必要があるため、県が設置しております
発熱等受診相談センターを介することなく、
かかりつけ医等の身近な医療機関に相談、受診し、必要に応じて検査が受けられる
体制づくりが求められております。 この方針を受け、発熱者の受診体制については、10月から三島市医師会と協議を重ね、医師会会員への調査を基に、今後の発熱者に対する三島市における受入体制を整備いたしました。 発熱等の症状がある場合は、まずは
かかりつけ医に電話で連絡を取っていただき、
かかりつけ医の指示を仰いでいただきたいと思います。その医療機関が発熱者の受診ができない場合には、
当該医療機関から受診可能な医療機関を御案内することになります。
かかりつけ医のない場合には、三島市
医師会事務所、または
市健康づくり課へ御連絡いただければ、診療可能な医療機関を御案内いたします。 また、日曜、祝祭日、夜間等については、県の
発熱等受診相談センターに電話相談すれば、市内の近隣の受診可能な医療機関を紹介していただける体制になっております。 発熱時の対応方法については、12月1日号の広報みしまに掲載したほか、
ホームページ、
市民メール、LINE、SNSの活用、また、保育園、幼稚園等にポスター等の掲示や、学校の保健だよりなどに掲載していただくなど、あらゆる手段を利用して周知しております。
医療体制崩壊を招かないための医師会との連携ですが、まずは、さきにお答えしましたとおり、発熱等の診療体制を協議するとともに、県の指示のもと、
PCR検査体制を強化し、市民の皆様、市民の不安が軽減できるよう、連携、協議しております。 また、市の施設で発生した場合は、県の指導の下、疫学調査及び濃厚接触者のPCR検査に協力するとともに、施設の消毒など、迅速に対応してまいります。 また、市民への周知をするため、県と連携をとりながら、
ホームページ、
市民メール、LINE、SNSを活用して、できる限りの情報発信をしてまいります。 以上でございます。
◆4番(土屋利絵君) 何かあったら、すぐに病院に行かないで、まずは病院や市役所、
受診相談センターに電話をしていただきたいとのことです。 さらに、各御家庭においては、
コロナウイルス対応マニュアルのようなものが必要に思います。三島市にも、
インフルエンザに対応したマニュアルがありますので、それをパワーアップした形で、早急にコロナに対応したマニュアルを策定していただくことを、強く要望いたします。 この冬は、状況によっては、問い合わせの電話が通じなくなったり緊急事態になる場合も想定されます。 常に医師会や県と連携し、情報共有を図りながら、市民からの電話がつながらないことのないよう、電話での相談を受け付ける場所を新たに市役所内に設置をしていくなど、最悪な場合を想定した準備を、今のうちからしておくことが大切に思います。 次に移ります。 三島市においても、中心市街地の空き店舗が目立ってきている状況ですが、今後ますます厳しい経済状況になることが心配されます。将来どうするかではなく、あしたをどう乗り越えるかを真剣に考えているとの話も伺います。 空き店舗の対処法というと、やはり、即効性があるものは補助金ということになると考えます。 今の補助金の体制が、例えば、中心市街地の表通りは200万円の補助金ですが、それ以外や裏通りでも200万円の補助金を出すとか、店舗の1階のみの補助金を2階部分にも対応していくとか、昼間営業を行うことを条件としておりますが、それを撤廃するとか、閉店してから3カ月たたないと、次の店舗が入っても補助金は出さないなど、様々な制約があり、出店のブレーキになってしまっていることもあるかと思います。 これらを早急に改善していくことが必要なものと、じっくり考えていけば大丈夫なものに分けて、対応していくことが必要ですが、早急に対応できるものがあるか、伺います。
◎
産業文化部長(栗原英己君) お答えいたします。 まず、現在の旧市内の空き店舗の状況についてでありますが、市で実施しております三島市
空き店舗対策事業費補助金の対象区域に限定して申し上げますと、令和2年11月時点の調査では、8月の8店舗から、9店舗と微増となっております。ただし、対象区域内において、シャッターが閉じたままテナント募集されていない店舗も散見されまして、今後の状況悪化を懸念しているところでございます。 次に、議員から御提案の本補助金に係る条件緩和についてでありますが、多くは、商店街の連続性や
にぎわい創出などの観点から要件とさせていただいているものでありますので、商店街をはじめ関係者の皆様から御意見を伺いながら、慎重に進めていく必要があると考えており、今後、実態把握を行う中で検討してまいりたいと考えております。 一方で、コロナ禍において、早急に改善を図っていくことも必要ではないかという点につきましては、市といたしましても、同様に考えております。 その上で、現在の
テナント認定要件のうち、原則3カ月以上空き店舗となっていることという点について見直しを図ることで、より短期間で空き店舗の解消に向けて出店意欲の後押しにもなるものと期待されますことから、今後、早期の要綱改正を検討してまいりたいと考えております。 以上です。
◆4番(土屋利絵君) 3カ月以上空き店舗になっていなくても、店舗に入っていただければ、すぐに補助金の対象となるよう緊急的に変更していくことを対応していただけるということで、ありがたいと思います。 小さなことですが、これを1つ改善していくだけでも、三島市は、やる気のある人を受け入れていく気持ちはあるということを、民間に伝えていく大きなメッセージとなると考えております。 今は緊急を要する事態ですので、できるだけ早い対応を望むわけですが、国の第3次補正予算については、来週中にも閣議決定されるようです。いろいろな
コロナ対策の追加支援が期待される中で、中小、
小規模事業者の減収を補う
持続化給付金は、来年1月で終了するのではないかとのうわさも耳にします。加えて、国の第3次補正予算は、来年1月の通常国会での成立となるわけですので、まだ、時間がかかります。住民の皆様の厳しい状況が本当に分かり、すぐに対応できるのは、何といっても、住民の皆様と身近に接している市町村、三島市だと思いますので、市民の皆様のニーズをしっかり聞いて、国に先駆けて必要な手を打っていただきますことを心よりお願いいたします。 市においても、予算の対応等もあると思いますが、4月を待っていられないものもあるかと思います。これからも、議会と力を合わせて、他市に先駆けて効率的な手を打っていただきたいと思います。 次に移ります。 厳しいのは、何も商業や観光業ばかりではありません。全ての業種にとって、時代の波に乗っていけるかどうかの死活問題でもあります。国の第3次補正予算が、20兆円規模でこれからの2021年度予算と一体化して、15カ月予算として切れ目なく行っていくとしています。その中で、業務転換に取り組む中小企業への補助金を新たに設置していくこともうたわれています。 これからは、対面型ではないビジネスへの業務転換、
オンラインショップや
キャッシュレス、
テレワーク環境の整備などと併せて、
新型コロナの
感染拡大防止対策、大きい部屋を小さく分けたり、新しく窓を設置したり、
オープンテラスの設置など、やる気を持った企業を行政としてバックアップしていくことは必要です。 焼津市が新しい
生活様式対応型ビジネス導入事業補助金を、今年の4月につくりました。国の補助金がなかなか申請も大変で、使い勝手がよくないとのことで、さらに幅広くやる気を持った企業を拾えるように、新しい生活様式に対応した働く環境、新しい
ビジネス様式への転換を後押しする補助金です。今までに190件余りの補助を行い、問合せは900件を超えているようです。 当初は11月までの締切りだったのを、来年1月まで延長いたしました。国の
持続化交付金を使いながらの自治体のバックアップは、大成功を収めているようです。 今は、企業の声は本当に切実なものに変わっています。そんな声に三島市は本気で耳を傾けているでしょうか。お互いに今が頑張りどきだと思います。そこで、非
対面型ビジネスへの業態転換に係る経費や、感染拡大の防止対策に係る経費を、三島市独自で支援していくことが必要だと考えますが、見解を伺います。
◎
産業文化部長(栗原英己君) お答えいたします。 新しい生活様式に対応していくための
補助制度創設に係る質問についてでありますが、
新型コロナウイルス感染拡大以降、働き方のスタイルも、テレワーク、
オンライン会議など、新しい生活様式に沿った形で、少しずつ変化してきております。 国が
小規模事業者持続化補助金を運用する中で、
コロナ特別枠を設け、非
対面型ビジネスモデルへの転換や、
テレワーク環境の整備に取り組む
小規模事業者等への補助金について、通常枠のものと比較し、上限額の拡大や、補助率の拡充を行うなど、手厚く支援を行っているところでございます。 本市において、同様の補助金を創設できるかにつきましては、他市町における事例や国の交付金の動向を注視しつつ、商工会議所と四半期ごとに実施しております景況調査や、み
しま経営ステーションでの経営相談などを通じて、実態把握に努め、市の予算について、財政当局とも協議する中で検討してまいりたいと考えております。 以上となります。
◆4番(土屋利絵君) 国の動向を見ていくことも大切なことだと思いますが、事は緊急事態ですので、国の動向に振り回されないで、自分たちがいいと思ったことはどんどん制度化して、スピード感を持って進めていくことが必要だと考えています。 それこそ、国が決めたことしかやらないのであれば、三島市なんて要らないことになってしまいます。三島市は、
新型コロナ対策として、独り親家庭への支援も国に先駆けて実施してまいりました。コロナ以前にも、
テレワーク推進に向けた
サテライトオフィス進出のための支援など、今の世相を先読みして、豊岡市政としていろいろ取り組んでまいりました。 なぜ、市民の方々の身近に柔軟に対応できる自治体というものがあるのか、そこのあたりをいま一度考えていただきたいと思います。 焼津市や名古屋市を初めとした多くの市町村などは、国の制度は申請も大変だからという理由で同じような補助金を市独自でつくっていますが、どちらも大変申請が多く、国の補助金とも共存している状況です。 先ほど、商工観光課としては、財政担当と相談していきたいということですが、このあたり、財政担当として何か御意見があれば、突然で申し訳ありませんが、お伺いいたします。
◎
財政経営部長(鈴木昭彦君) 新たな事業形態を支援する補助金を、国の
持続化給付金ではなくて、これは臨時交付金ですかね、それを活用して、制度化している市町があることは存じております。大変好評だということも承知しております。 一方で、議員おっしゃいましたが、今、国の3次補正で、新しい生活様式を取り入れた企業を支援するという、こういう補助金をつくるという報道もありますので、年明けには、その制度化された内容、それから、事業費なども示されてくると思いますので、その内容を見ながら、三島市としても、当然、国の制度から漏れた部分、それを三島市独自で支援するということは、そういう提案が
事業担当課から当然出てくると思いますので、その場合には、市内経済を活性化するという大変有意義な施策だと思いますので、財政担当としても、財源調達には極力協力していくという、そういう考えでおります。 以上です。
◆4番(土屋利絵君) ありがとうございました。見守っていきたいと思います。 それでは、公共施設の再編について質問いたします。 それぞれの公共施設には、現在までの長い歴史、市民の方々の生活、そして、市民の方々の大切な思い出が刻み込まれております。 公共施設は、究極的には市民の方々のものです。 これからの公共施設をどうしていくのかという問題は、市民の方々が出さなければならない方針です。 三島市がこれからの公共施設の整備に十分なお金がかけられない状況ですので、市民の方々にそれを理解していただいた上で、市民の方々が自分たちの問題として受け止め、その施設に対するこれからを検討していくことが必要です。 そんな中で、三島市は他市に先駆けて、
公共施設白書、
保全計画基本方針、
総合管理計画を示し、30年間で29%の削減を打ち出しました。その後、今ある建物をさらに長寿命化させるために、建物の耐用年数を60年から80年に延ばしています。 その素案を基に、市民の方々による
ワークショップ、懇談会、説明会、
第三者委員会を重ね、小・中学校はほかの施設を取り込みながら、地域の拠点として、全て残すことを決め、最終的に、今後30年間における延べ床面積の削減率を17.3%としたところです。 丁寧に市民の理解を得ながら進めてきていると評価しております。 これからは各論、つまり、個別の施設の議論になりますので、より関係の深い市民の方々に考えていただくことが必要です。その施設を愛してやまない市民の方々が、必ずどの施設にもいらっしゃいますので、そういう方々こそ、最初から引き入れて、時には、ゼロベースから考えることもいとわないぐらいの構えで、話合いを進めていかなければ、総論賛成、各論反対となることは言うまでもありません。 喫緊の課題となる施設としては、全体計画のうちの短期計画に当たる2020年から2029年までに統廃合を予定している、
北上高齢者すこやかセンターが徳倉小学校に入ること、東、南、西、北の各
地区コミュニティセンターがそれぞれの小学校に入り、
エコセンターが東小学校に入ること、さらに、
公立幼稚園に至っては、2029年までに大場幼稚園、
旭ヶ丘幼稚園、沢地幼稚園、南幼稚園、西幼稚園、坂幼稚園の6園を、近くの幼稚園に統合していくことになっています。 先日の野村議員の質問で、
公立幼稚園の定員割れの状況も明らかになりましたが、もう2020年が終わりますので、あと9年間で進めると考えると、早め早めに市民の方々を巻き込んで、この先を考えていくことが必要です。市民参画の方法、今後の
スケジュールと、それを進めていく市の組織体制について伺います。
◎市長(豊岡武士君)
土屋利絵議員に、私から
ファシリティーマネジメントの今後の進め方につきまして御答弁申し上げます。 まずは、現時点で
ファシリティーマネジメントを推進する最適な組織体制について申し上げますけれども、
公共施設等総合管理計画及び
個別施設計画を進めていく上で、最重要課題として考えなければならないことは、長く使い続けていくと決めた施設は、長寿命化を図ること。利便性と安全性を今後もいかに確保していくか、つまり、公共施設の管理不全を起因とする事故により市民の生命や財産を傷つけないようにすることと、捉えているところでございます。 また、
ワークショップで明らかとなりましたけれども、公共施設の縮減だけではなくて、今ある公共施設の機能強化などにより、さらなる
市民サービスの充実を図ることも求められております。 先ほど議員からも御紹介ありましたようなことがあるわけでございますけれども、こうした課題に対応するため、各担当部署による従来手法の資産管理、もしくは、集約型の統括組織による資産管理、どちらが、より公共施設を効率的かつ安全に管理できるか、他市の状況等も研究しながら、本市に最適な方法を模索をしてまいったところでございます。 このそれぞれのメリットやデメリットを比較いたしまして、出ました結論としては、建物や機械、電気等の設備に関わる
建築系技術職員を中心とした部署を、
財政経営部内に設置いたしまして、全ての公共建築物の修繕、改修等のマネジメントや必要な予算の確保、各
施設所管課の施設整備と維持保全に関する取組状況を集約いたしまして、プロジェクトの統括を行うとともに、庁内の合意形成など、多岐にわたる業務を担う
統括調整組織とすることが必要ということになったところでございます。 今後の
スケジュールにつきましては、令和2年3月に策定いたしました
個別施設計画の
短期実施計画に基づいて、施設の統合、廃止、大規模改修等を進めていくこととなりますけれども、今後、
新型コロナウイルスの影響によりまして、市税の減収が想定され、投資的経費を削減しなければならない状況になった場合には、やむを得ず、予定していた改修を先送りにすることもあり得ると考えているところでございます。 また、一方で、中期計画の予定でありましたにこパルの統合や西幼稚園の廃園が、今年度に前倒しになるなど、
施設所管課におきましても、計画にとらわれず、現在のニーズに合わせて統廃合を求められておりますように、
統括調整組織と
施設所管課が適切な役割分担の下、臨機応変に進めることも必要であると考えております。 一方、市民のこうした
ファシリティーマネジメントへの参画の方法につきましては、今後、複合化、多機能化などを予定している施設の利用者や地域住民の皆様方と、適切な時期や方法等について丁寧な対話を重ねながら進めていくことが必要と考えております。 また、そうしたことを予定いたしているところでございます。 いずれにいたしましても、縮減が見込まれる財政状況の下にありましても、できる限り
市民サービスの低下を招くことのないよう留意をいたしまして、適切な公共施設の在り方となるよう、努めてまいる考えでございます。 以上でございます。
◆4番(土屋利絵君) 今までファシリティーを行ってきた管財課と、建築の専門部署である建築住宅課が1つの部署になって公共施設の統廃合を進めていくというのは、現実的で、建物の統廃合を安全に進めていくことを考えても、評価するところです。 一方で、市民参画の方法や、今後の
スケジュールはこれからのようです。ぜひとも早く取り組んでいただきますようお願いしておきます。 公共施設を統廃合していくときに、三島市が大切にしていかなければならないことは、決して市民の方が不便を感じるようなまちにしてはならないという強い決意を示し続けていくことだと思います。 そのためのテーマは、公共施設を統廃合した場合、不要になった公的不動産を市民の方々にとってさらに便利に使えるように、民間施設としてどのように有効活用していけるかです。 そうしていくためには、民間企業、NPO、市民の方々からどんどんアイデアをいただいて、実際に力をお借りしていけるような体制を、まずは市役所の中につくることが大切です。公共施設の問題に限らず、変化が大きく、予測不可能な時代の中で、三島市の将来にわたる課題解決のためには、日本大学、順天堂大学、遺伝学研究所、がんセンター、医師会や商工会議所、観光協会、自治会連合会、さらには、市内にある数多くのNPO、民間企業などの多様な民間セクターと三島市が共に汗をかいていくシステム、公民連携と言いますが、これをいかに充実させていけるかは、これからの三島市にとって、本当に大きな課題です。まさに、世界でも、SDGs、持続可能な開発目標を決めておりますが、その中の17番目のゴールはパートナーシップ、立場の違う者たちが手を取り合い、協力して、ゴールを目指していく大切さがうたわれております。 まずは市民の方々や、民間が関わりやすいように、公民連携のためのルールをつくり、公表し、安心して関わっていただく体制をつくっていくことが必要だと考えます。 神戸市などはガイドラインを公表しておりますが、その必要性について伺います。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) お答えいたします。 本市を取り巻く行政課題といたしまして、人口減少、少子高齢化の進展、首都圏からの人材や民間投資などの資金の流れの強化、都市間競争の加速化、市民ニーズの多様化、高度化などの課題が挙げられます。 これらの課題に対応していくためには、行政だけではなく、民間事業者、各種団体、市民などと、これまで以上に連携を強化していくことが重要であるというふうに考えております。 SDGsのゴールの17番に、パートナーシップによる目標達成が位置づけられておりまして、そのほかのゴールに付随するターゲットを見ましても、様々な団体と行政の協力は欠かせないものであり、グローバルな視点でもその必要性が求められております。 このようなことから、去る11月25日には議決をしていただきました第5次三島市総合計画基本構想では、まちづくりの基本理念といたしまして、「つながりを力に変える」を新設し、市民、民間事業者、各種団体との連携強化を示しております。 また、前期の基本計画案では計画推進の視点の1つといたしまして、事業・取組の起草の段階から、民間事業者等と達成する目的を共有し、共に創り上げていく共創を位置づけ、様々な施策において、この概念を取り入れ、進めていきたいというふうに考えております。 行政と民間事業者等と共創の取組を推進するためには、共創の基本的な考え方、具体化する仕組みなどを示しましたガイドライン等が必要でありますので、先進事例を参考にしながら作成を進めていきたいと考えております。 以上です。
◆4番(土屋利絵君) ルールをつくった上で、さらに、公民連携担当室のようなものをつくって窓口を1つに決めておかないと、今のままでは、民間からどんなによい提案があったとしても、例えば、学校は教育総務課、市役所は管財課など、所管する課がばらばらで、柔軟に対応することができません。 これはこれからの三島のまちづくりそのものですので、その重要性を考えると、相談先を1つにし、スピーディーに対応できる体制整備が必要だと考えますが、見解を伺います。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) 全国でもいち早く共創の取組を進めております横浜市では、平成20年度から、PFIや指定管理者制度、広告事業など、民間事業者等と行政の連携に関する様々な制度を専門で扱う共創推進事業本部を立ち上げまして、窓口を一元化するため、共創フロントを設置しております。 このような一元化された窓口を設置することによりまして、民間事業者等からの提案を一括して受け付け、適切な部署へ橋渡しをするコーディネート機能を持つことができます。 同市では各担当課が抱える課題を
ホームページで公開し、課題解決を図ることができる民間事業者等の募集も行っております。 市役所全体の課題が一元的に管理されることで、民間事業者等の提案の幅が広がるとともに、ノウハウの蓄積も進む仕組みとなっております。 御提案をいただきました共創の窓口の一元化につきましては、これまでも、この部分につきましては政策企画課がその役割を担ってきておりますが、先進市のように、民間事業者等からの提案を積極的に受け付けて実現できるよう、今後、窓口を明確化し、コーディネート機能を拡大してまいります。 また、共創の取組を推進する上で、共創のノウハウを十分に理解したやる気のある職員を配置した、仮称ではありますけれども、公民連携推進室のようなものの設置が理想であるというふうに考えておりますので、こちらについても十分に検討してまいります。 以上です。
◆4番(土屋利絵君) これからの組織体制に大いに期待をしていきたいと思います。 まちづくりに向けた市役所の組織
体制づくりについて伺います。 議員になって10年目となります。私なりの公務員という概念が、議員になる前と後ではがらっと変わっています。職員の方々は毎日がとても忙しそうで、今やらなければならない仕事をこなすだけでも精いっぱい、とても新たな仕事ができる状態でもない感じも受けます。 しかし、他市町との競争に入っていますので、他市よりも早く、新たなことにどんどんチャレンジしていっていただきたいですが、今回のコロナのようなことがあると、たちまち、その対応に人が取られて、さらに、人手が足りなくなってしまいます。 忙しいという字は心を亡くすと書きますが、市民や議員から何を言われても、忙しいとそれどころではないでしょう。余裕がなければ、いい仕事はできないのも事実です。 さらに、市民からの要望も多様化していきますので、それに合わせた効率的な運営をしていくことを考えていくことは必要です。業務の棚卸し、整理をやっている最中ですが、やはり一番いいのは、自分だけで抱え込まない、人の手をどんどん借りていくことだと思います。自分がつらいなら、誰かに助けてもらう。人を増やしてほしいという声を出せるような環境づくりです。 民間の力や、職員OBだってがんがん使っていいと思います。それが現役職員のためになり、いい仕事ができるなら、それは市民のためでもあります。 以前、任期付職員制度という、任期を区切って、正規職員として民間から採用できる制度をつくっていただきましたが、さらに、使いたいときに使える人材をプールしておくための人材バンクを作り、必要なときに必要な支援が受けられるように、準備をしておくことが必要だと考えます。 さらに、民間の方々が本業の仕事を持ちながら、副業として、市役所の職員となることができるような仕組みをつくってもらえないかという提案をさせていただいております。 今、都心の若者の8割が、地方都市の副業に興味を持っているというデータもあります。時代に合わせた働き方を受け入れていくことが、今いる職員を助けることにもなるかと考えますが、その後の検討状況を伺います。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) お答えいたします。 本年2月定例会におきまして、民間活力等の導入について御質問いただき、答弁したところでございますけれども、これらを推進するための雇用体制の整備の1つとして、一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例を整備したところでございます。 今後は全国的にも人材不足が叫ばれております専門職を中心に、各所属のニーズに合わせた採用の可能性を検討してまいりたいというふうに考えております。 また、民間専門人材の活用という点におきましては、総務省が実施しております地域創生事業人材育成制度も、民間活力の導入の1つとして、関係課と情報共有をしているところでございます。 こちらにつきましては、デジタル化の促進や、観光、まちづくりといった分野ごとに、民間の専門人材の派遣を受けることができる制度となっております。 さらに、議員御提案の人材バンクの設置につきましては、複雑化、高度化してきている社会情勢の中で、その必要性も考えているところではございますけれども、各所属における民間、あるいは、外部人材の必要性や、活用する事業、必要とするスキル、経験等をあらかじめ把握した上で、勤務条件等を含めたマッチングの方法や、雇用環境を整備していく必要があると思われますので、まずは、必要とする民間等の人材や、活用する事業等の把握に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
◆4番(土屋利絵君) これから、各部署がどのようなことに困り、どのような助けが必要なのか、聞いていくということですので、その要望に合わせた形で必要な人材をしっかりとその部署に置くことができるような
体制づくりを、どうか早急につくっていただきたいと思います。 次に移ります。 壇上で、自殺者の数が増えているという話をしましたが、私たちは本当に悩み始めたとき、その悩みを1人で抱えてしまう傾向があります。どんなに市役所の相談窓口を充実させても、今の時代は、若い人たちを中心に、ほとんどがメールやLINEなどの携帯のアプリで会話や相談も行っているのが現実です。 現在、三島市では、電子母子手帳みしまっこというアプリを使い、子育て中のお母さんに三島市からの情報を届けています。母子手帳を交付するときに、このアプリを入れていただくことをお願いしていると思いますが、現在、どのぐらいの加入数なのでしょうか、伺います。
◎
健康推進部技監健康づくり課長取扱(三枝知子君) お答えいたします。 三島市では、子育て世代の多くが所有しているスマートフォンやタブレット端末を活用した新たな子育て支援を、平成30年度から開始しております。このアプリは、妊婦の健診記録や、子どもの成長の記録を登録管理するもので、予防接種の
スケジュール管理ができるほか、市からの出産、育児に関するお役立ち情報の提供や、共有機能を活用して、家族で子どもの成長を見守るなど、便利な機能が利用できます。地域の育児情報をタイムリーに届けるとともに、共有機能を活用し、多くの人が子どもの成長を見守ることで育児の孤立化を防ぐなど、親の育児不安や悩みを解消し、安心して子どもを産み育てることができるよう、子育て世代のサポートに取り組んでおります。登録者数は令和2年11月25日時点で1,603人となっております。 昨今、
新型コロナウイルス感染症の拡大により、健診や相談会、イベント等の中止など、情報が錯綜する中で、アプリにより適切な情報を届けることができるため、母子手帳交付時や、新生児訪問等でより多くの方に利用していただけるよう周知しております。 以上でございます。
◆4番(土屋利絵君) この3年間で、多くの方々が加入し始めている状況ではないかと思います。 さらに、このアプリを使って、子どもが小学校に上がれば、それに合った情報を、中学校に上がればそれに合った情報を、子どもの年齢に合わせてその御家庭が求める情報はもちろん変わっていきますので、それに合わせた情報が発信できないでしょうか。この携帯アプリが子どもが18歳になるまで、その御家庭に合わせた情報を発信し、その御家庭を見守っている形にするわけです。 さらに、これを使い、国や県が行っている双方向型の相談窓口、お互いにやりとりができる相談窓口です。DV相談とか様々な相談機能に結びつけられないでしょうか。 本当は携帯のLINEなどでいつでも相談できる体制を三島市でつくっていただくことが理想ですが、そのための人事体制、経費もかかることですので、まずは、国・県が行っている相談窓口に結びつけられるように、三島市が適切な情報発信を常にしていくことが必要に思います。見解を伺います。
◎
健康推進部技監健康づくり課長取扱(三枝知子君) お答えいたします。 アプリ導入から3年目となりますが、母子手帳交付時や、新生児訪問等を中心に周知しておりますので、登録していただいている方々のお子さんの大半は、未就学児となっております。子育て情報に関しては、未就学児やその保護者が必要な情報を関係各課へ呼びかけるとともに、国や県からの情報も含めて、世代に合わせた情報発信に努めております。 今年度、県では新たな取組として、虐待防止を目的として、LINEを利用した双方向型の相談機能、しずおか子ども・家庭相談を8月と11月に実施しており、本格的に実用となったときには、母子モみしまっこからの発信も行っていきたいと考えております。 今後は登録している親子の成長に合わせて、末永く活用していただけるよう、世代に合わせた情報の発信を行うために関係各課と連携を強化していくほか、国や県が行っているLINEを利用した双方向型の相談機能等も紹介してまいります。 以上でございます。
◆4番(土屋利絵君) 長い期間にわたり、三島市が寄り添っていると思っていただくことが重要なことだと思います。子育てしている横には大体携帯電話がありますので、それを使って情報を届け、悩み相談などにもつなげていけるような取組を行っていただきたいと思います。 そして、これから、子どもの年齢に合わせての情報発信が可能になった暁には、幼稚園、保育園、学校に、アプリへの加入を促すチラシを配り、できるだけ多くの親御さんとこのアプリがつながれるよう、三島市からの情報が行き届くことができるように、そして、本当に大変なときには、適切な相談窓口につなぐことができるようにしていただきたいと思います。 様々なところで分断が加速しているような社会になってきたように感じます。そうなると、子どもや女性、障がいを持った方、お年寄りの方など、社会的に弱いところにしわ寄せが出てまいります。多くの場合、その声は普通にしていたら、全く人の耳に届くことはありません。声なき声だけど、一番切実な声です。それは、今は民間企業の声かもしれません。 行政は、あらゆる分野でその方々の声を十分に聞くことができる制度づくりに知恵を絞っていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○議長(大房正治君) 以上で、4番、土屋利絵さんの発言を打ち切ります。 議事の都合により、ここで休憩します。 なお、再開は14時の予定です。
△休憩 午後1時46分
△再開 午後2時00分
○議長(大房正治君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
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△河野月江君
○議長(大房正治君) 次に、8番、河野月江さんの発言を許します。 〔8番 河野月江君登壇〕
◆8番(河野月江君) 日本共産党議員団の河野月江でございます。通告に従いまして一般質問を行います。 私は、今回は2つのテーマで質問をいたします。 1つ目に、誰一人取り残されない防災を目指し、福祉と防災連携の仕組みづくりを求めて。 2つ目に、米軍横田基地所属のC-130戦術輸送機による市内上空の低空飛行と、市民の安全確保についてであります。 まず、1つ目の誰一人取り残されない防災を目指し、福祉と防災連携の仕組みづくりを求めて、についてです。 近年、自然災害は、平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、そして、平成30年西日本豪雨、昨年の台風19号、本年の7月豪雨など、地震、風水害、共に、大規模化の傾向の下、被害も甚大となっています。 一昨年の政府の地震調査委員会発表の評価によれば、南海トラフ沿いにおけるマグニチュード8から9の巨大地震の30年以内発生の確率は70%から80%と発表されており、行政と地域における防災、減災対策の強化は、引き続き、喫緊の課題となっております。 こうした中、ここ近年、政府が来年早々にも、災害対策基本法を改正する方針であることが報じられております。 11月15日付静岡新聞では、災害弱者支援へ法改正、避難計画努力義務にとの見出しで、政府がいわゆる災害弱者の逃げ遅れが後を絶たないことを受け、来年の通常国会で、災害対策基本法を改正する方針を固めたと報じております。 個別支援計画という、災害に備え、最も配慮の必要な高齢者や障がい者などの避難方法等について、一人一人、個別に事前に決めておく計画がございます。現在は、法定計画ではなく、内閣府の指針においては、市町村が策定することが望まれるとされているものです。 報道によれば、今後、これを災害対策基本法に基づく法定計画に格上げし、市町村の努力義務を規定化する。さらには、作成率の向上に向け、福祉関係者との連携を推進するとしています。 11月30日付朝日新聞ではさらに個別支援計画づくりに踏み込み、政府は、優先順位を決めて策定を進める方針であることや、策定に当たって、介護事業者の協力を得る方法、そのための市町村への財政支援についても検討中であることなどを報じています。 災害弱者の逃げ遅れ、これは残念ながら、繰り返されてきた大変痛ましい現実です。6,434人の死者を生み、災害弱者の存在を明らかにしたのが、平成7年の阪神・淡路大震災でした。国は、2年後の平成9年、災害弱者の対策に動き、それまで自治体任せであった災害救助の方法に指導を入れ始めました。その後も、大規模災害は相次ぎ、平成16年、新潟や福島を襲った豪雨では、新潟で高齢の妻が寝たきりの夫を動かせずに、2階へと逃れ、目の前で夫が濁流に飲まれてしまうなど、避難の課題が明らかになりました。 これを受け、2年後の平成18年、国は初めて、現在の要支援者の避難行動支援の指針の基となるガイドラインを、自治体に示しました。 このガイドラインでは、行政の力には限界があることを前提に、避難は、自助や近隣の共助が基本となると明示され、市町村に対し、自力での避難が難しい災害弱者の名簿、いわゆる、言わば、命のリストを作り、一人一人の避難計画を立てるよう促しました。 しかし、防災と福祉の連携が欠かせないこの構想は、縦割り行政の中で思うように進まないまま、次の大災害を迎えることとなりました。 東日本大震災では、亡くなった方の6割以上が60歳以上の高齢者の方でした。そして、現在、やはり、私たちの周りでも、避難行動への不安の声を伺います。日中独居の状態になる親がどうなるのか心配です。あるいは、夫を介護していますが、車椅子への移乗は自分ではできない。そして、障がいのあるこの子とはなるべく自宅で居続けたいとは思っているけれども。こうした声を聞きますと、やはり、災害弱者になりかねない要支援者にこそ、しっかりと光を当てた対策や整備が急務であることを痛感いたします。 福祉防災学が専門の立木茂雄先生は、次のように述べています。実は、日本は30年以上、避難させるための取組が行われてきましたが、実効のある対策は進んでいません。原因は、避難を地域任せにしていたことです。東日本大震災の死亡者を県別に分析した結果、年齢の高い人たちが避難できなかったのは、近隣との関係の希薄さではなく、福祉のまちづくりが進む一方で、防災対策と切り離されていたためでした。平時の福祉と緊急時の防災に断絶があったのです。 こう述べて、東日本大震災では、平時のノーマライゼーション施策をどこよりも積極的に進めていた宮城県で、障がい者の死亡率が全体の死亡率の2倍近くに達していたことを紹介しています。介助のない平時の福祉環境づくりが災害時の脆弱性をむしろ高めてしまったということです。 悲劇を繰り返さないためには、平時の福祉環境づくりと、災害時の要支援者対応との連携こそが、必要不可欠で待ったなしの課題です。 今回、国が法改正と併せて進めようとしている個別支援計画策定の推進や、福祉との連携は、こうしたことを踏まえたものです。 その先進例を大分県の別府市による別府モデルに見ることができ、私も、かねてから注目してきたところでございました。 今後、国の動向を見極めつつも、誰一人取り残されない避難行動支援の仕組みをつくり上げることは、一朝一夕にはいかない以上、当市もこの先進例に倣った仕組みづくり、人づくり、地域づくりにいち早くかじを切ることが必要であると考えます。 別府モデルを参考にした取組に着手することを求め、順次伺ってまいります。 まず、現在の災害対策基本法に基づく避難行動要支援者名簿作成の現状について伺っていきます。 まず、避難行動要支援者名簿とは、そもそも何でしょうか。災害対策基本法における位置づけと目的、どのように作成されることになっているのかについて、まず、お伺いをいたします。 以上を壇上からとし、続きの質問は質問席より行わせていただきます。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) お答えをいたします。 災害対策基本法第49条の10に、市町村長は、災害時に、自ら避難することが困難な者であって、避難に際し、支援を要する者の名簿を作成しておかなければならないと規定されております。 その名簿には、氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、避難支援等を必要とする事由を記載することとなっており、本市においても、平成24年度から作成をしております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 引き続き、この場から質問を続けさせていただきます。 お答えいただいたとおり、名簿の作成は、市町村長の法定義務となっています。支援を要する者の対象は、要介護3から5の方、身体、精神の障害者手帳1級から2級の方、療育手帳A判定の方、難病患者さん、そして、80歳以上の世帯などとなっています。 では、当市での名簿の作成状況はどうなっているでしょうか。お伺いします。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) お答えをいたします。 令和2年4月1日時点での現状を申し上げます。 市内の要支援対象者7,162人のうち、名簿記載への同意を得られた者は、4,176人で、全体の58.3%となっております。 同意の得られた者を記載した名簿、通称、名簿Aに対して、本人の同意が得られなかった者、または、回答をしなかった者を記載した名簿、こちら、通称、名簿Bといいますが、こちらについては、2,986人で、全体の41.7%となっております。 以上です。
◆8番(河野月江君) お答えによりますと、対象になる方が7,162人いらっしゃって、そのうちの58.3%の方が、御自身の情報、お名前とか御住所とか、支援をしてほしい理由とか、そういったものを自治会や地元の自主防災組織に提供をするから、ぜひ、支援をしてほしいですと、支援を求めている方だということだと思います。 4,176人いらっしゃるということで分かったんですが、では、実際に、その名簿の利用、あるいは、提供の状況についてお伺いしたいと思いますが、まず、平時の情報提供オーケーという、名簿Aと、それから、平時の情報提供はNGですよという名簿Bの方、それぞれ、どこにどのように提供をされているでしょうか。教えてください。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) お答えいたします。 平成30年度までは、名簿A及び名簿Bとも、民生委員と自主防災組織に10月頃に提供しておりました。令和元年度は、民生委員や自主防災組織と協議した結果、民生委員には名簿A及び名簿Bを、自主防災組織には、名簿Aのみを提供しております。 本年度は、
新型コロナウイルス感染症の影響により、訪問調査が十分にできていないことから、名簿Aのみを民生委員と自主防災組織に提供しております。 以上です。
◆8番(河野月江君) このコロナ禍の下であっても、少なくとも、御自身の情報を提供するから、災害のときには支援をしてほしいという意思を確認できている方の名簿は、今のお話ですと、民生委員さんにも、それから地域の自主防災組織にもしっかり届いていますということは分かりました。 さらに、先を伺っていきますが、その名簿Aが自治会や自主防災組織で活用されている割合、また、活用例はどうなっているでしょうか。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) 令和元年度に実施をいたしました自主防災組織に対するアンケート調査では、61の自主防災組織に御回答をいただき、そのうち、活用していないと回答したのは、3つの自主防災組織にとどまっております。 具体的な活用例といたしましては、中島町内会では、当該名簿を使用し、支援が必要な要支援者の状況を確認するなどの業務内容を、自治会で策定した地区防災計画に掲載し、実際に、台風が接近した際も、対象者への避難の呼びかけに活用できたと伺っております。 また、見晴台自治会では、発災後の避難誘導班の活動として、要支援者の避難所への移動の支援を、同様に、地区防災計画に定めております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 自主防災組織は、現在、全ての自治会で組織をされているということですし、その大多数の自主防災組織で名簿は活用されているというお話ですので、まずは、要支援者の存在が多少、温度差はあると思いますが、地域の中でも認知はされ始めているのかなという、関係者の皆さんの御努力による1つの大事な到達かなというふうには思います。 ただ、やはり、活用のされ方が重要です。御紹介のとおり、発災前から発災時の要支援者の避難の呼びかけや、状況、安否確認について、地区の防災計画に業務として落とされているとか、実際に実践されたところもあるというお話でしたが、地区防災計画自身が、まだ、作成が3つの組織のみという状況と伺っています。ぜひ、組織づくり、計画づくりを全体に広げていけるよう、引き続き、研修や経験交流の場づくりと共に、担当課の役割発揮を求めておきたいと思います。 それから、本題の個別支援計画ですが、言うまでもなく、名簿というのはあくまでその情報が書かれている名簿です。実際はその方の状態1つとっても、防災に関する情報が届くのか、から始まって、その情報を理解できるのか、自立歩行ができるのか、垂直避難ができるのか、医療依存度がそもそもどうなのか、避難所生活ができる状態なのかなど、お一人お一人が全く違った実情を抱えています。 そのために、個別支援計画が必要であり、今のところ、法定義務ではありませんが、内閣府の定める取組指針でも、名簿情報に基づき、市町村が個別に避難行動要支援者と具体的な打合わせを行いながら個別計画を策定することが望まれるとしています。 そこで、当市における個別支援計画の策定の状況について伺います。 まず、前提として、情報提供に同意をして支援を望んでいるという、その名簿Aの4,176人の方、要支援の事由の内訳はどのようになっているでしょうか。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) お答えをいたします。 名簿Aの要支援事由別の内訳ですが、要介護3以上の高齢者が658人、身体障害者手帳1、2級などの所持者などの障がい者が2,366人、80歳以上の高齢者単身世帯が1,765人、80歳以上の高齢者のみの世帯が2,260人、難病の方が569人、その他、必要とされる方が243人となっております。 なお、複数の事由に該当する場合は、それぞれの項目で計上してございますので、実人数とは合計は異なっております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 何らかの障がいをお持ちの方が2,366人ということで、年齢区分を除いた項目の中では、やはり最も多く、地域の支援を求めているこの名簿Aのうち、半数以上を占めているというふうに理解をいたします。 では、当市における個別支援計画の作成率はどうなっているでしょうか。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) 個別支援計画は名簿Aに記載された個人ごとに策定をするもので、その策定率は、令和2年4月時点で15.6%となっております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 策定率15.6%ということで、数字で言うと651人ということだと思いますが、言い換えますと残る3,525人の方については、まだ個別支援計画がないということです。 もう少し立ち入って作成状況について伺います。 既に、自主防災組織や民生委員さんのところで作成された計画、所定の様式があるわけですけれども、記載の内容や特徴についてお伺いします。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) 個別支援計画は、大きく3つの欄に分かれております。 1つ目は、氏名、住所などの基礎項目が記載されており、市担当課にて作成をしております。 2つ目は、緊急時の家族等の連絡先や、災害時に配慮しなければならないことなどが記載されており、こちらは、民生委員が訪問調査し、記載をしております。 3つ目は、災害発生時に実際に避難を支援してくれる方たちを記載しており、こちらは、自主防災組織、または、民生委員により記載をいただいております。 民生委員による調査は、民生委員様の御尽力により、きめ細かく記載をしている状況でございます。 以上です。
◆8番(河野月江君) 分かりました。 そうしますと、計画書ですが、これ、見ますと、基礎情報のところはともかくとして、民生委員さんや自主防災組織で記入するところ、ここはお互いの関係づくりをしながら、また、災害時を実際に想定しながら、ある程度じっくりとお話ができないと、なかなかしっかり埋まらないというか、生きた計画にならない、そんなふうに思います。 民生委員さんや自主防災組織の御尽力で15.6%までは作成してできているというわけだと思いますが、残り3,525人の方についてはまだ計画がないということで、地域によっては、一切手がついていないというところも、正直あると思います。 この評価についてはいかがでしょうか。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) 地域の防災力を向上させるには、今以上に策定率が必要だと考えております。 引き続き、関係者の御協力をいただき、個別支援計画策定の推進に取り組んでいきたいと考えております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 今の策定率の到達でとどまっているわけにはいかないという認識であろうかと思いますが、なかなか、策定が進まない、その要因はどこにあると考えているか、見解を伺います。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) 先ほども御答弁いたしましたとおり、個別支援計画では、具体的に支援者を決めることとしており、その過程で民生委員や自主防災組織の御協力をいただき、近隣の方など支援者を選定していきますが、その調整が困難なケースがあると考えられます。さらに、選定作業自体が、自主防災組織や民生委員への負担となっていることも伺っております。 また、要支援者自身がそこまでの支援を望んでいないケースや、自身が住んでいる地域や自宅の状況によっては、避難の必要がないと判断するケースのように、要支援者側の状況や思いも要因になっていると考えます。 以上です。
◆8番(河野月江君) 支援に当たる人を決めるのがなかなか困難だと、それが自主防災組織や民生委員さんの負担になっているという状況は、十分理解ができます。 人命に関わることですし、発災時に自分や自分の家族がどういう状況でどこにいるのかということが正直分からない下で、支援者を引き受けていくというのは、実際、なかなか簡単ではないと理解を通常されますし、そういう人を選定していくというのも、なかなか大変だと思います。 平成27年3月に、三島市が定めた三島市避難行動要支援者計画、これを見ますと、32ページからQアンドAを載せていただいています。個別支援計画にある避難支援者は、個人を特定する必要があるかというQに対し、避難支援者は個人だけでなく、組や班等の地域単位での支援体制とすることでも構いませんので、可能な範囲で避難支援者を特定していただきたいと考えますと、ほかにも、避難行動要支援者名簿に掲載されたら、災害時に必ず助けてもらえるのかなど、幾つかQアンドAがあります。既に、こういったことの周知を努力いただいていると思いますが、こうしたものも、引き続き、広く浸透させていくことが大事だと思います。 いずれにしても、支援を要する方への実効ある支援がされて、誰一人、避難行動や支援から取り残されないためには、御答弁いただいたとおり、策定率を向上していく中で、一人一人への支援の計画が前もって話し合われて、それを当事者と地域の中で共有をしていくということが必要だと思います。 冒頭申し上げたとおり、国の動向としましても、今後、個別支援計画は法定計画に格上げをされ、市町村の努力義務が一層求められる方向です。 この機に、避難を地域任せにさせないための、そして、高齢者や障がい者への配慮の提供を平時と災害時で切れ目なく連結をさせる、一歩踏み込んだ施策に三島市も踏み切るべきではないかというふうに考えます。 その先進例として、2016年から、大分県の別府市で始めた試み、いわゆる冒頭も申し上げました別府モデルというのがございます。これは、支援を必要とする当事者はもとより、地域や介護、福祉の事業者、行政などの協働による個別支援計画づくりで、兵庫県も本年度から全市町を対象に、この制度を始めているそうです。 日頃、介護保険サービスや障害福祉サービスを利用する方には、もともと、それぞれケアマネジャーさん、あるいは、相談支援専門員さんがいらっしゃいますが、そうした方が、通常つくるケアプラン、これと同様に、災害時ケアプランというのを有償でもって作成をし、地域の防災訓練で検証、改善していくという方法なんだそうです。 この災害時ケアプランの作成に対し、別府市でも、それから、兵庫県のほうでも、1件当たり7,000円を支給しているそうです。 ちょっと、こちらですけれども、流れはこうなっています。まず、ステップ1でケアマネさんが当事者と話し合う。ケアマネさんは、その方の当事者力と言いますけれども、災害リスクが理解できるかとか、災害時にどんな行動ならできる自信があるのかなど、防災リテラシーについて、まず、アセスメント、評価をするそうです。 次に、ステップ2で、平時と災害時に動員できる地域の社会資源、これを確認していく。具体的には、自主防災組織など、協力者を探していくということになります。 ここで、重要なのが、自治会や自主防など、地域のことをよく知っているインクルージョンマネージャーと言いますけれども、当事者と地域を橋渡しをするような役割という方の働きがあります。 そして、3つ目に、災害時のケアプランの調整会議、これは、当事者とケアマネさん、それから、地域の支援者が集まって、当事者の平時の状況を共有をしたり、必要な支援の中身を確認をする。 これを受けて、4番目のプランの作成のところで、実際に、細部を詰めて災害時のケアプランをつくる。 5番目に、当事者とプランを確認をして、そのプランを地域で共有することの同意を取っていくと、最後に6番目で、自主防災訓練で、実際に参加をしていただいて、つくった災害時のケアプランを実施をして、その検証を基にプランを改善をしていくと、こういう流れだそうです。 これを別府市を初めとして、今年兵庫県でも行い始めたということだそうです。 私自身も、この流れを見まして、非常に、なるほどと思いましたが、個別支援計画づくりというのは、やはりペーパーではなくて、当事者と地域、当事者と自主防災組織支援者の平時からの顔の見える関係づくりでありますし、必要な支援や可能な支援についての相互の話合いと納得の過程そのものだというふうに分かります。 誰一人取り残されない防災は、このように、当事者に寄り添うケアマネのような伴走者であるとか、当事者と自主防災組織を橋渡しをするような仲介者、こうした方たちの関わりがあって、初めて当事者が参画をすることができる。それで、初めて進むのではないかと思います。 せっかく、今、三島市でも、自助で築いたこのつながりを力に変える公助の役割、これをしっかりと働かせる。それが行政に求められる災害時に備えた合理的な配慮ではないかというふうに考えます。 そこで最後に伺いますが、行政として、こうした伴走者や仲介者をきちんとお金をかけて提供して、災害時のケアプランの作成を進めるなどの、いわゆるインクルーシブ防災事業に取り組んでいくことというのを検討できないでしょうか。 見解を伺います。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) 御質問の仲介役と伴走者の関わる仕組み、災害時のケアプランの作成など、インクルーシブ防災事業の検討が必要ではないか、についてですが、仲介役や伴走者がいることで、災害時ケアプランの作成により、災害時のより細やかな支援を期待できることや、先ほども御答弁いたしましたとおり、個別支援計画策定時に支援者の選定が困難なケースにおいても、仲介役がいることで、計画策定が進むことも考えられます。 一方、この取組を進めていくためには、役割の多い仲介役を誰にするのか、伴走者となる相談支援専門員やケアマネージャーをはじめ、自主防災組織及び民生委員の御協力が必須となります。 現在、国においても、個別計画に関する制度面での対応の方向性が検討されておりますので、その制度内容も踏まえ、事業の実施に向け、各機関と調整を行う中で、要支援者に寄り添った取組ができるよう研究してまいりたいと考えます。 以上です。
◆8番(河野月江君) 確かにおっしゃるとおり、人材を探していくということも大事ですし、協力が必要だということで、クリアすべき課題は幾つかあると思います。 当然、国の動向も今後どうなっていくかということもありますが、やはり、命が救えるか、救えないか、そういう問題ですので、ぜひ、まず、市としてのスタンスをしっかりと持っていただきたいというふうに思います。 やはり障がいのあるなしに関わらず、誰もが安全に避難をできるようにすると、私たちのことは私たちが決めるんだという、これはSDGsの課題そのものでもあります。 要支援者に寄り添った取組ができるよう研究していただけるということですけれども、折しも、明後日までが障害者週間でもございます。ぜひ、障がいを持つ方をはじめ、当事者の皆さんや団体の声をぜひ丁寧に聞いて進めていただくことを求めて、次の質問に移りたいと思います。 では、2つ目のテーマ、米軍横田基地所属C-130戦術輸送機の市内上空飛行訓練と、市民の安全確保についてです。 私は今年に入って、数人の市民の方から、立て続けに上空を低空で飛行する航空機についての声を寄せていただきました。お話で共通しているのは、一見して通常の旅客機とは異なる機体で、低音を響かせて、非常に低い高度を飛んでいるということです。 あれは何ですかという話に始まって、高度が低くて落ちてきそうで怖い。長時間轟音が鳴り響いている、子どもたちも怖がっている、そういう声でした。 当然私自身も、これまで何度もこれに類する特徴の航空機を見て、気になってきたところでありました。私自身は、直近では12月1日の夕方、自宅のある安久で、上空を2機、南から北に飛んでいくのを見ています。 機体の特徴からしまして、今日、配付させていただいた資料にも写真を提示させていただきましたけれども、この米軍横田基地所属のC-130戦術輸送機ではないかというふうに思われます。一部の報道によりますと、三島市の上空が低空飛行訓練、有視界飛行訓練のルートになっているとされています。米軍の航空機の運用は、賛否は別としましても、日米両政府間の空域に関する合意並びに規則に従って行われていることは、私も当然承知をしております。その上でですが、実際に、頭上を低空で飛ぶことに対して、市民からは、不安の声が寄せられているという事実の上に立って、今回は、生命、財産、安全を守る問題として、市の認識と対応の現状、そして、今後の対応について伺ってまいりたいと思います。 先ほど、一部報道と申しましたが、日本共産党が発行するしんぶん赤旗の少し前になりますが、2013年4月23日付の記事が、横田基地所属米軍機、関東平野広域で低空訓練、配布資料で判明と報じています。 この配布資料と申しますのは、横田基地を拠点にしている第374空輸航空団が、関東地域の民間パイロットとか、小型機の所有者団体を対象に、関東平野空中衝突防止会議というのを行っているそうで、その第4回の会議で配布された資料のことです。 この下ですけれども、この資料なんですけれども、これも資料に、お手元にも配付をさせていただいていますが、横田基地所属のC-130戦術輸送機が、このように伊豆半島を初め、東京、神奈川、埼玉、群馬、茨城、山梨、長野、9都県にわたる広域を有視界飛行訓練、低空飛行訓練に使用していることが明らかにされたということです。 横田基地を出て戻ってくる、全部で7つのルートになっています。これも、同じく、その会議で配布をされた資料の写しですけれども、伊豆半島が飛行ルートになっています。先ほどの図のほうがちょっと分かりやすいんですが、三島市の上もルートになっています。この一番下、こちらも、その配付資料ですけれども、高度が300フィートから5,000フィートということで記されていますが、300フィートといいますと、約90メートル強です。機長は、有視界の低空飛行訓練を、夜間を含めて1人平均年15回以上実施することが義務づけられているということです。 そこでまず伺いますが、市は、三島市の上空がこの有視界飛行訓練、低空飛行訓練のルートとなっているということを認識をされていたでしょうか。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) お答えいたします。 防衛省の地方防衛局で、静岡県、神奈川県、山梨県を管轄いたします南関東防衛局及び静岡県の県民生活課に確認しましたところ、米軍横田基地所属の航空機の飛行訓練ルートにつきましては、公表していないとのことであり、本市としては、公式なルートを通じて米軍機の飛行訓練ルートを把握する手段がないのが現状でございます。 また、御殿場市の演習場渉外課に確認したところ、東富士演習場の使用協定に基づき、航空機の進入角度については把握しているものの、飛行ルートについては、本市と同様、把握していないというお答えでありました。 以上です。
◆8番(河野月江君) 南関東防衛局、そして、県、御殿場市、それぞれに確認をしていただいたということは、分かりました。 そして、少なくともそれらの行政のラインでは、飛行訓練ルートを把握する手段がないということも分かりました。 しかし、先ほど御紹介したとおり、米軍側が対民間ではありますが、航空関係者を集めて説明を行ったその資料に、しっかりと当市の上空がかかったルートが示されているわけですので、この機に認識把握に努めていただき、確認を行っていただくことを要望しておきたいと思います。 2点目に伺いますが、この間、市民からの航空機についての問合せや苦情の状況はどうだったでしょうか。 また、市としてどのように対応されているか、伺います。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) お答えいたします。 航空機の低空飛行に伴う騒音等について、令和2年度に市民生活相談センターに寄せられた御意見、御相談は、10月にお2人の方からございました。この航空機が米軍のC-130輸送機であったかどうか、その機種については把握しておりませんが、御意見の内容については記録をしてございます。 また、低空飛行訓練等に関する問合せ先といたしましては、防衛省の地方防衛局でありますので先ほど申し上げました神奈川県、山梨県と静岡県の3県を管轄しております南関東防衛局を御案内しております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 10月に2人の市民の方から、意見、相談があったというお答えでした。 米軍機かどうかは分からないというのは前提だと思います。そこで、ちょっと、1点要望だけさせていただきたいんですが、市民からの御意見の内容については記録をされているということでしたが、ぜひ、今後、聞き取りの際、米軍機か否か、なかなか分かりにくいと思うんですが、機体の特徴などを聞き取っていただきたいなというふうに思います。 これ、なぜかと申しますと、防衛省は3年前の平成29年7月までは、住民から米軍機の飛行に関する苦情を受け付けた際には、米軍に対して米軍機かどうかの確認を求めて、回答を得られてきました。しかし、平成29年8月以降は、米軍機かどうかの確認を防衛省はやめてしまっています。その理由について、防衛省は、米軍が個別の米軍機の飛行の有無については、運用上の理由から、原則として逐一明らかにしないためというふうに、国は述べています。つまり、現在は、飛行ルートも分からない上、苦情があっても、米軍機かどうかの確認もできなくなっているというのが、3年前からの状態です。そうである以上、行政として、可能な限り事実を把握をしていくということは必要なことであろうかと思いますので、ぜひ、対応を求めます。 3点目に伺いますが、通常の航空法では、低空飛行の規制というのがあると思いますが、最低飛行高度、どのようになっているでしょうか。確認をさせてください。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) お答えいたします。 航空機の最低安全高度につきましては、航空法第81条及び航空法飛行規則第174条の規定により、人、または、家屋の密集している地域の上空にあっては、当該航空機を中心として、水平距離600メートルの範囲内の最も高い障害物の上端から300メートルの高度となっており、また、人、または家屋のない地域及び広い水面の上空にあっては、地上、または水上の人、または物件から150メートル以上の距離を保って飛行することのできる高度となっております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 航空法ではそういう規定だと思いますが、この航空法令が適用されないのが米軍機でありまして、冒頭でも申し上げましたとおり、人家のない地域とか、水上かもしれませんが、最低高度は90メートル強というふうに設定をしているような、そういう有視界訓練、低空飛行訓練です。 私はこのルートになっているうちの2つの自治体の議員にも話を伺いました。下田市では、周りの山よりも低いような高度で輸送機が入江の中に入ってきて、夏などは海水浴客の頭上を驚かせて飛んでいくそうです。 また、東伊豆町の町議からの情報では、今年6月に開催された行政協力委員会、当市の自治会連合会の会議のようなものだと思いますが、複数の区長から、航空機2機が低空飛行で飛んでいったと、多いときで週二、三回飛んでくると、何の目的で低空飛行をするのかと、町の対応はどうなのかと苦情が上げられ、県と南関東防衛局を通じ、米軍に苦情を届けたそうです。 そういう東伊豆町とか下田市とか、その続きでもって、三島市の上空に飛んできているということです。 平成30年12月19日には、このC-130輸送機がロードマスターという機体から貨物を押し出す係員が、空中投下の位置を間違ってコンピュータに入力してしまったことによって、裾野市内の富士裾野工業団地付近にパラシュートを落下させるという事故も起きています。一歩間違えれば、本当に大きな事故につながりかねませんでした。 こうしたことも鑑みますと、当市においても、住宅密集地の上空での低空飛行訓練、これは住民の生活と命を危険にさらすものであると考えますが、市の認識を伺います。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) お答えいたします。 外務省の
ホームページによりますと、平成11年1月14日、日米合同委員会は、在日米軍による低空飛行訓練について、安全性が最重要であることから、在日米軍は低空飛行訓練を実施する際に、安全性を最大限確保する。同時に、在日米軍は、低空飛行訓練が日本の地元住民に与える影響を最小限にすることで合意しているということを承知しております。 また、実際、今回は、市民から相談を受けました。市民から相談を受けた際の今後の市としての対応といたしましては、こちらは、繰り返しになってしまいますけれども、現状では記録に残すとともに、南関東防衛局への相談を御案内することとなります。 以上です。
◆8番(河野月江君) では、分かりました。 最後にもう一つ伺いますが、市民の安全・安心を守るということは、市としての責務であります。私、この問題は外交問題では決してなくて、やはり、市民の安全をどう守るかという意味合いで伺っています。今後、低空飛行を行わない、あるいは、やはり飛行に当たっては安全を確保するようにというふうに、市として求めていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
◎
企画戦略部長兼危機管理監(杉山浩生君) まず、米軍の問題につきましては、全国知事会におきまして、平成28年11月に米軍基地負担に関する研究会が設置され、計6回にわたり、意見交換などが行われました。 また、研究会終了後の平成30年7月開催の全国知事会議では、米軍基地負担に関する提言を決議し、米軍機による低空飛行訓練等については、国の責任で騒音測定器を増やすなど必要な実態調査を行うとともに、訓練ルートや訓練が行われる時期について、速やかな事前情報提供を必ず行い、関係自治体や地域住民の不安を払拭した上で実施されるよう、十分な配慮を行うことを提言しております。 安全保障に関する問題は国が責任を持って対応するべきものと考えておりますが、万一、基準を超えると思われる低空飛行が頻繁に目撃された場合には、必要に応じて県を通じて国に申出を行ってまいりたいと考えております。 以上です。
◆8番(河野月江君) 今、御答弁の中にあった安全保障に関する問題は、国が責任を持って対応すべき、それは全くそのとおりだと思います。 市としてできることは、実態をしっかりと把握し、それをしっかり県に上げていくことなので、ぜひお願いしたいと思います。 私は、6月12日付で県の暮らし環境部市民生活課による、米軍機と思われる低空飛行の状況と対応という文書をちょっと見させていただいたんですけれども、富士市や富士宮市地域で、米軍機と思われる低空飛行の目撃情報が寄せられたとして、国への要望状況としては、今、御答弁いただいたような全国知事会議による提言、その他を上げているわけですけれども、県の今後の対応としては、県内の目撃情報を収集するとともに、南関東防衛局と情報共有を図るというふうに、情報収集していくんだというふうに言っているんですね。 そういう意味では、ぜひ、当市も、市民から苦情が来たら、南関東防衛局を案内するということだけにとどまらず、やはり積極的な情報収集に取り組み、それを県に上げていっていただきたいというふうに思います。 全国の自治体の
ホームページ、少し見ただけでも、岡山県や広島県の三次市など、危機管理課が目撃情報の提供を積極的に呼びかけているところもあります。そうしたことも検討して情報収集と県への集中に努めていっていただき、市民の不安のままに放置しない対応をお願いをしたいと思います。 今回は防災、そして米軍機と、いずれも市民の命と安全を守り切るという立場に立って、リスクにどう立ち向かうかという課題を取り上げさせていただきましたが、以上で、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(大房正治君) 以上で、8番、河野月江さんの発言を打ち切ります。 議事の都合により、ここで休憩します。 なお、再開は15時5分の予定です。
△休憩 午後2時51分
△再開 午後3時05分
○議長(大房正治君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
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△宮下知朗君
○議長(大房正治君) 次に、16番、宮下知朗君の発言を許します。 〔16番 宮下知朗君登壇〕
◆16番(宮下知朗君) 通告に従い、1、ポストコロナ社会を見据えた中小企業振興支援、2、子どもを育てやすい環境整備の推進、3、子どもたちが安心して暮らせる虐待のないまちづくりの3点に関しまして、一般質問をさせていただきます。 まずは、ポストコロナ社会を見据えた中小企業振興支援に関して伺います。 2016年に行われました経済センサス活動調査にて、企業数で全体の99.7%、従業員数で68.8%を占めているとされる個人事業主を含む中小企業は、雇用や地域経済を支える重要な担い手であるものと考えますが、国境を越えた経済活動の進展や、少子高齢化を背景にした人手不足による事業承継の問題、生産性の伸び悩みなど、様々な課題を抱え、大変厳しい状況に置かれているとされています。 本市では、平成27年、中小企業が潜在的に持っている活力を十分に発揮できるよう、地域社会全体で中小企業の振興を図り、将来にわたって、活力ある三島市の実現を目指すため、三島市中小企業振興条例を制定し、以降、既存企業の盛業化、女性の活躍の促進、災害に強い経営基盤の構築、事業承継の4つをキーワードに、関係機関と連携しながら中小企業振興に鋭意取り組まれてきたものと認識しております。 現在、多くの企業が
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に起因する社会経済活動の停滞、減退による影響や、新しい生活様式の定着により、ビジネスモデルや業務スタイルの転換を求められるなど、これまで以上に厳しい局面を迎えているとされ、地域社会の重要な担い手である中小企業をポストコロナの潮流に乗り遅れることのないよう、事業活動の継続、拡大の一助となる支援施策を講じていくことは、活力ある三島市の実現、ひいては持続的発展に寄与するものと考えます。 そこでまずは、これまでどのような中小企業振興施策を講じてこられてきたのか、コロナ禍以前の主な中小企業振興施策と、その効果について伺います。 次に、子どもを育てやすい環境整備の推進と題し、放課後児童健全育成事業に関して伺います。第2期子ども・子育て支援計画に掲載されておりますアンケート調査を見ますと、未就学児童及び就学児童の母親の就労状況は、平成25年の調査結果に比べて、令和元年度ではフルタイム、もしくは、パート、アルバイト等で働いていると回答した保護者の割合が増加していること、また、未就学児童及び就学児童の現在働いていない母親の今後の就労希望において、子育てや家事に専念したい、就労の予定はないと回答した割合が、平成25年の調査に比べて令和元年度は減少していることから、女性の就労に対する意識が高まっていることをうかがい知ることができます。 こうした状況を鑑み、計画において、人口減少の中でも割合は増加すると見込まれている、子どもを安全・安心して育てていくために欠かすことのできない施策の1つである放課後健全育成事業においても、多様化する子育て支援ニーズに応えるべく努めていくことが、子どもを産み育てやすいまちとするために必要であるものと考えます。 まずは、放課後児童クラブの利用状況がどのように推移してきたのか、また、今後の利用状況をどのように見込んでいるのか、伺います。 次に、子どもたちが安心して暮らせる虐待のないまちづくりに関して伺います。 厚生労働省のまとめによりますと、令和元年度中に児童相談所が対応した児童虐待相談件数の速報値は、全国で19万3,780件と、前年度対比21.2%、3万3,942件増加し、過去最多であったこと、加えて、令和2年1月から7月までの児童虐待相談件数の速報値は、過去最多となった昨年度をさらに上回るペースで推移していることは、先般行われた一般質問にて御紹介のあったとおりですが、
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、子どもや家庭の生活環境が変化する中で、虐待のリスクが高まることが懸念されております。 虐待は子どもたちの心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるだけでなく、次の世代に引き継がれるおそれもあることから、深い関心と理解が得られるよう、多くの団体の積極的な参加を求め、発生予防や早期発見、早期の適切な対応、虐待を受けた子どもの保護、自立に向けた支援など、切れ目なく取り組むことが求められており、子どもたちが明るい未来を描くことのできるよりよい環境を引き続き整備していくことが、重要であると考えます。 そこでまずは、本市における虐待の現状を把握するため、児童相談件数の推移について伺います。 以上、壇上からの質問とし、以降については、質問席から質問させていただきます。
◎
産業文化部長(栗原英己君) 私からは、コロナ禍以前の中小企業振興施策及びその効果についてお答えいたします。 まず、市と三島商工会議所が共同で設置しましたワンストップ相談窓口、みしま経営支援ステーションでは、経営改善を初めとする販路開拓や新商品開発、創業支援など、様々な伴走支援を行っております。 具体的な施策としましては、まず、専門家チーム派遣事業があります。これは、事業者が抱える個々の経営課題の解決のため、それぞれに適した専門家を派遣することで、経営の改善や安定化を図るもので、令和元年度は、13事業者に合計61回にわたる支援を実施いたしました。また、経営革新事業に取り組む事業者に対しましては、ビジネスプランの作成から進捗状況の把握や、新たな課題への対応など、経営指導員によるきめ細やかな支援を展開しております。 さらに、県から経営革新計画の承認を受けた事業に対しましては、市が補助金を交付し、令和元年度は10社への支援を行う中で、新商品や新サービスの開発などを後押しいたしました。 創業支援といたしましては、三島商工会議所において、ビジネスプランの作成を中心とした商業に向けた知識を高める創業応援塾を開催し、令和元年度は、4日間にわたる講座に21人の御参加をいただきました。 応援塾の修了後も、ビジネスプランの実現に向けて、伴走的に手厚いサポートをすることにより、創業者の増加に努め、その後の経営の安定化を図っております。さらには、中心市街地等にある空き店舗を活用して、創業する事業者には市が補助金を交付しており、町なかのスポンジ化対策になお一層つながるものと期待するものでございます。 市独自の取組としましては、平成27年に三島市中小企業振興条例を制定し、基本的施策を明確にし、審議会として有識者や事業者、関係団体から成る三島市がんばる中小企業応援会議を設置する中で、施策の実現を図っているところであります。 本会議の答申を踏まえ、事業化された女性活躍促進ネットワーク形成事業では、女性経営者や、起業家等を対象に、実践的なスキルや知識に関するセミナーを開催しておりますが、令和元年度は44人の参加者が5回の講座を通して、女性のキャリアアップと、企業内の女性活躍の促進を図るとともに、事業所の枠を越えたネットワークの形成を促すことができたものと考えております。 ただいま申し上げました事業は一部ではありますが、三島商工会議所と一体となって、企業のライフステージに応じた施策の展開を図っているところでございます。 以上です。
◎
教育推進部長(鈴木佳憲君) それでは、私からは、子どもを育てやすい環境整備の推進のうち、放課後児童クラブの利用状況及び今後の見込みについてお答えいたします。 まず、利用状況についてでございますが、各年度の5月1日時点を比較いたしますと、平成26年度には、市内の公設及び民設児童クラブの利用児童は862人、平成27年度には、利用対象が小学6年生まで拡大されたことで、193人が増加し、1,055人となりました。 その後も、毎年度増加を続け、令和2年度時点では、入会児童に加え、待機児童を含めた利用希望児童は1,256人となっております。 その間に、公設児童クラブの新設や拡大、民間事業者の新規参入等により、市内の全ての放課後児童クラブで受入れ可能な児童数は1,344人となり、市全域では、利用希望数を上回る受入れ体制を確保しております。 しかしながら、公設の放課後児童クラブは、児童が通っている学校内のクラブでお預かりすることとなりますことから、一部の学区においては、希望児童の全てを受け入れることはできず、低学年の児童を優先して入会していただいております。 次に、将来的な放課後児童クラブの利用者の見込みでございますが、少子化により児童数が減少していく中でも、子育てに携わる年代の女性の就労率は上昇傾向にございまして、第2期三島市子ども・子育て支援事業計画においても、令和6年度には、市全域で1,350人の利用希望を見込むなど、増加傾向はしばらくの間続くものと考えております。 以上でございます。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) それでは、私のほうからは、本市の児童相談件数の推移についてお答えをいたします。 本市における児童相談については、子育て支援課内に設置をしてある家庭児童相談室で対応しており、こちらに寄せられた相談件数でお答えをいたしますと、平成30年度の延べ相談件数は2,211件、そのうち、児童虐待に関する相談は延べ173件、令和元年度の相談件数は1,952件で、うち虐待に関する相談は133件、令和2年度は10月末までの集計となりますが、相談件数は1,467件で、うち虐待に関する相談は50件となっております。 この児童虐待に関する状況について、全国的な状況と比較しますと、厚生労働省の発表では、児童相談所が令和元年度に対応した児童虐待相談件数が過去最多を更新しており、さらに、令和2年度では、
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、過去最多であった昨年度を上回るペースで推移しておりますが、三島市におきましては、児童虐待に関する相談件数は、ここ数年、多少減少する傾向で推移をしております。 以上となります。
◆16番(宮下知朗君) それでは、ポストコロナ社会を見据えた中小企業振興支援に関しまして、再度質問をさせていただきます。 三島商工会議所と一体となり、共同で設置したみしま経営支援ステーションによる経営改善を初めとする販路開拓や新商品開発、創業支援などの様々な伴走支援、三島商工会議所による創業応援塾、有識者や事業者、関係団体から成る三島市がんばる中小企業応援会議の答申を踏まえ事業化しました、女性活躍促進ネットワーク形成事業など、御答弁いただいたのは事業の一部とのことでしたが、これまで企業のライフステージに応じ、様々な振興施策に取り組まれてきた中、
新型コロナウイルス感染症の急速な感染拡大に伴う社会経済活動の停滞、減退は、少なからず、これまでの中小企業振興施策に水を差すだけではなく、事業の継続も危ぶまれる状況を招いたものと考えます。 大変厳しい状況に置かれた中小企業を支援するため、様々な支援策を講じてこられてきましたが、現在、その効果についてどのように捉えているのか、伺います。
◎
産業文化部長(栗原英己君) お答えいたします。 緊急支援策についてでありますが、まず、商工会議所と連携して実施しました地域飲食店応援クラウドファンディング、みらい飯では、延べ1,991人の方から、当時としましては全国一となる3,027万円の御支援をいただきました。 また、同じく商工会議所との連携事業でありますおうち時間を楽しもう、応縁袋では、3密を避けるため、ドライブスルー方式で実施し、延べ6日間で1,200セットの商品を御購入いただきました。 いずれの事業も、外出自粛等により特に厳しい状況下にありました市内飲食店及び小売店の事業継続支援につながったものと考えております。 その後の主な支援策としましては、コロナ禍において、感染症拡大防止に配慮した業態に転換し、事業継続を図る飲食店に対しまして、三島市リスタート支援事業費補助金、国の
持続化給付金の対象とならないものの、一定以上の影響を受けた農業者等を含む全業種の中小企業者を対象とした三島市中小企業等応援補助金など、切れ目なく実施し、いずれの支援策につきましても、コロナ禍において疲弊している市内事業者の皆様に対して、幅広く事業継続の下支えができたのではないかと考えております。 また、消費喚起策として発行しました三島市プレミアム付商品券につきましては、様々な業種の店舗に御参加いただき、来年2月末までには、市内で最大9億6,000円の経済効果を見込んでおります。 さらに、みしま経営支援ステーションにおける専門家チーム派遣事業では、感染症拡大に伴い、専門家からの助言、支援のニーズが高まってきたため、今年度、新たにコロナ枠を創設し、派遣できる専門家の分野を拡大したところでございます。その結果、特に、雇用調整助成金の複雑な申請書類の作成に当たり、社会保険労務士の派遣を希望する事業所が多く、事業継続の一助になったものと認識しております。 以上となります。
◆16番(宮下知朗君) 各種補助金制度や、消費喚起を促すクラウドファンディング、プレミアム付商品券だけでなく、感染拡大に伴い高まった専門家からの助言、支援ニーズに合わせ、新たにコロナ枠を創設し、派遣できる専門家の分野を拡大するなど、これまで実施した緊急施策が事業の下支えの一助になったものと認識されているとのことでした。 今まで経験したことのない状況においては、制度設計や各施策の実施に迅速な対応が求められる状況でしたので、大変難しい選択をせざるを得ないこともあったものと推測いたします。 御承知のとおり、現時点においても、
新型コロナウイルス感染症は急速に拡大を続けており、今後の感染拡大状況によっては、再び緊急事態宣言が発出されることや、より強い活動の自粛を要請されることも想像できます。 いつ訪れるか分からない緊急事態に備え、今回の経験、知見を生かし、より効果の高い施策を迅速に講ずることのできるよう、今回、講じた緊急支援策がどのような効果をもたらしたかについては、引き続き地域経済の動向を注視し検証いただきますよう、よろしくお願いいたします。 感染症の世界的な流行は、そのたびに、大きな社会変革のきっかけになってきたと言われております。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、いまだ収束の見通しがつかない状況ではあるものの、既に新しい生活様式が定着し、これまでの消費行動や価値観が大きく変容しております。 こうしたポストコロナの潮流に乗り遅れることなく、雇用や地域経済を支える重要な担い手である中小企業が、事業活動を今後も継続、拡大していくことのできるよう、ポストコロナを見据えた支援をより一層充実したものとすることが求められているのではないかと考えます。 ICT利活用による販路拡大やビジネスマッチング、有益な情報をいち早く発信し、活用できる体制の構築など、ポストコロナを見据えた支援に、これまで以上に注力し、取り組むべきと考えますが、市の見解を伺います。
◎市長(豊岡武士君) 宮下議員に、私から、ICT利活用によるポストコロナを見据えた支援につきまして、御答弁を申し上げます。 みしま経営支援ステーションにおきましては、企業のライフステージに応じた支援を行ってきているところでありますけれども、これまでの対面による経営相談に加え、本年8月からは、オンラインによる相談体制を整えまして、経営指導員または専門家が遠隔、非接触型で相談に応じております。 また、ICTを活用した販路拡大につきましては、M-ステにおいて、クラウド会計の活用や、店舗の
キャッシュレス対応に係るセミナー等を開催するとともに、専門家チーム派遣事業におきましては、ウェブ上のECサイトへの出店支援や、ブランディングの支援を行い、販路拡大につなげているところでございます。 さらに、ICTを活用したビジネスマッチング支援につきましては、三島商工会議所、三島信用金庫、沼津商工会議所、沼津信用金庫で構成される静岡県東部地域企業情報連携推進協議会が運営する静岡県東部ビジネスマッチングサイト「取引き応縁ネット」がございますけれども、これは、企業間取引を目的とした静岡県東部の企業情報を掲載するインターネットサイトでございまして、令和元年度における登録事業者数は855事務所となっております。 こういう中で三島市独自の制度でありますけれども、まず、中小企業出展事業費補助金がございます。これは中小企業者が自社製品のPRや販路拡大のため、各地で開催する展示会等に出展する際、その経費の一部を補助しているものでございまして、現状では、既存の対面型による出展に関する事業のみへの支援となっておりますが、今後は、コロナ禍において需要が高まるオンライン型の展示会にも対応できるよう、調整を進めているところでございます。 次に、本年7月の補正予算でお認めいただきましたウェブ対応スタート支援事業でありますが、これは新しい生活様式に対応するため、事業者の皆様がインターネット上での情報発信を開始するに当たりまして、登録手続の代行や、その運用のサポートをするもので、現在、30件を超える事業者の皆様からお申込をいただいているところでございます。 いずれの事業におきましても、ポストコロナを見据えて、事業継続、または、新たな展開を図る事業所を後押しするものでありまして、デジタル化の促進や業態転換への支援については、国も強化する動きがありますので、商工会議所とともにデジタル社会に対応した支援内容へと柔軟に対応してまいりたいと考えております。 なお、本年8月に、三島市スマートシティ推進協議会を設立いたしました。AIやIoTなどを活用して、新たな事業についても、本協議会において研究してまいりたいと考えております。 多くのITベンダーや、商工会議所の理財部会等、多くの方々に参加していただいておりますので、ここにおきましても、様々な研究や、あるいは、ビジネスマッチング、あるいは、連携して、新たな産業が生み出せるといいなというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、感染拡大の防止と、社会経済活動の両立が求められているわけでございまして、本市の経済と雇用を支えている中小企業の振興は、極めて重要であると考えております。 したがいまして、ICT利活用を初め、技術開発や技術革新を進める中小企業の一層の支援に努めてまいることといたしております。
◆16番(宮下知朗君) ポストコロナを見据え、既に、事業継続、または、新たな展開を図る事業所を後押しする施策に取り組まれている中、より一層の支援に努めていただけるということ、大変心強く感じます。 これまで築き上げてきたビジネスモデル、業務スタイルを変えることは不安が大きいことに加え、非常に労力を要するものと推察いたしますが、現在、取り組まれているポストコロナを見据えた各種支援施策が、困っている事業所に寄り添ったより洗練され、効果の高いものとなり、これまでに増して市内中小企業の活性化につながることを期待いたします。 また、情報も経営資源として重要な要素と考えます。今後も様々な中小企業振興施策が講じられるものと推察いたしますが、有益な情報をいち早くキャッチし、有効活用できる体制を強化することも、中小企業振興の一助となるものと考えますので、より活用しやすく、レベルの高い支援体制の構築に努めていただきますようお願いいたします。 それでは、子どもを育てやすい環境整備の推進に関する再質問に移らせていただきます。 市内の公設及び民設の児童クラブの利用人数は、平成26年度は862人、平成27年度、利用対象が小学6年生まで拡大されたことで、2,055人増加し、以降、毎年度増加を続け、令和2年度時点では、待機児童を含めた利用希望児童は1,256人であるのに対し、受入れ可能な児童数は公設児童クラブの新設拡大、民間事業者の参入などにより、1,344人と、市全域の利用希望数を上回る受入れ体制が確保できていること、また、令和6年度には、市全域で1,350人の利用希望を見込まれていることを理解いたしました。 続いて、三島市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例において、国の基準を参酌し、子どもたちが過ごす専用区画の面積を、児童1人につきおおむね1.65平方メートル以上と定めておりますが、現状の利用状況や今後の見通しを鑑み、経過措置の延長がなされております。 放課後児童クラブを利用する児童が安全に過ごすことのできるよう、今後も、面積基準の確保に鋭意取り組まれていくものと理解しておりますが、面積基準確保に向けた取組状況について伺います。
◎
教育推進部長(鈴木佳憲君) お答えいたします。 国は、放課後児童クラブにおいて、入会児童が安全に過ごせるよう、1人当たりの面積をおおむね1.65平方メートル以上確保することとしており、三島市においても、国の参酌すべき基準に沿って条例を制定し、適用、準用しております。 しかしながら、入会を希望する児童数は毎年学区ごとに変動があることや、施設を新設した際に必要となる新たな放課後児童支援員の確保が困難なことから、現状では、各児童クラブの状況に応じて、児童の安全が確保できる範囲で、参酌基準を超える児童をお預かりしております。 このような状況でありますので、引き続き、放課後児童クラブの運営に必要な支援員の確保に努めるとともに、民間事業者による放課後児童健全育成事業への参入を促す等、受入れ体制を確保していくための方策について研究を進めてまいります。 以上でございます。
◆16番(宮下知朗君) 毎年、学区ごとの入会希望児童数が変動することや、放課後児童支援員の確保が困難なことから、現状は、状況に応じ、児童の安全が確保できる範囲で参酌基準を超える児童を受け入れていることを理解いたしました。 様々な要因で変動し、コントロールのなかなか難しい部分であるというふうに考えますが、引き続き、児童の安全確保を最優先に、学区ごとの動向を注視いただき、よりよい体制整備に努めていただきますようお願いいたします。 放課後児童クラブに対する支援ニーズにおいて、開館時間の延長を切望される声も耳にしております。 本市の放課後児童クラブは開館時間が18時までとなっていることから、保育園で延長保育を利用する保護者の方にとっては、保育園時代よりも、仕事と子育ての両立がしづらくなる、いわゆる小1の壁と呼ばれる問題は、本市における放課後児童健全育成事業をより充実した事業とするために、改善が望まれる課題の1つであるものと考えております。 企業においては、ワーク・ライフ・バランスの実現に向け、様々な取組がなされており、就労環境は徐々に改善しているものと感じる一方、業種、業態による勤務時間の違いはもちろん、勤務年数を重ねるごとに役割期待が増大し、時間のコントロールが難しくなることも多く、退職や転職など、働き方を見直さざるを得ないといった状況も、いまだ多く見られます。 本市がこれまで以上に、働きながら子どもを産み、育てやすいまちとして、多くの子育て世代に選ばれるようにしていくため、放課後児童クラブの開館時間を19時まで延長することができないか、市の見解を伺います。
◎
教育推進部長(鈴木佳憲君) お答えいたします。 放課後の時間帯に保護者の仕事が終わるまでの間、児童が安全に過ごし、社会性を身につけるための居場所として、放課後児童クラブは重要な役割を担う施設でございます。 子育てに携わる年代の女性の就労率上昇により、開館時間の延長は相応のニーズがあるものと思われますが、当市のクラブ運営状況を鑑みますと、現状においては、時間延長は大きな課題であると認識しております。 放課後児童クラブを運営するためには、クラブ内で過ごす児童を見守る放課後児童支援員の配置が必要となります。 公設の放課後児童クラブは、市が任用する会計年度任用職員のみで運営を行っており、その多くは、子育てが一段落した世代の主婦層であります。現状の体制では、家庭においても忙しい夕方の時間帯に、勤務が可能な人員を確保することは、非常に困難な状況にあります。このような状況にありますので、放課後児童クラブが子どもを産み育てやすいまちの一助となるために、公設児童クラブ支援員の確保に努め、開館時間の延長を視野に入れた体制を、引き続き研究してまいります。 また、放課後児童クラブを運営する民間事業者に対しても、時間延長等の対応について協力を呼びかけながら、実現に向け検討してまいります。 以上でございます。
◆16番(宮下知朗君) 夕方の時間帯に勤務可能な支援員確保が困難であることが、開館時間延長の大きな障害となっていることを理解いたしました。 三島市をこれまで以上に子どもを産み、育てやすいまちとするためにも、開館時間の延長を視野に入れた支援員の確保や、民間事業者への協力の呼びかけなど、開館時間延長の実現に向けて、前向きな検討をぜひお願いいたします。 それでは、子どもたちが安心して暮らせる虐待のないまちづくりに関する再質問に移らせていただきます。 子育て支援課内に設置してある家庭児童相談室に寄せられた虐待に関する相談件数は、平成30年度は延べ2,211件のうち、173件、令和元年度は、1,952件のうち、133件、令和2年度は10月末までの集計で、1,467件のうち、50件であり、全国的には増加傾向であるものの、本市においては、ここ数年減少する傾向が見られるとのこと、理解いたしました。 相談件数が全国的に毎年増加傾向である中、本市は減少傾向となっている背景には、これまで虐待防止に関し取り組んできた施策が、多くの皆様の深い関心と御理解をいただく一助となっているとともに、子育て期の保護者に寄り添う支援体制が整っていることが、少なからず関連しているものとお見受けいたします。 そこで、本市における子どもの虐待防止に関するこれまでの取組について、どのような取組をされてきたのか、伺います。
◎
社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) それでは、お答えいたします。 本市の虐待防止についての取組としては、要保護児童の早期発見及び保護等に関する適切な処遇を図ることを目的として、平成18年4月に、県の児童相談所や、民生委員、児童委員、児童福祉関係者、警察、教育関係者等の関係機関により構成する要保護児童対策地域協議会、子どもを守る地域ネットワークを立ち上げております。 また、この協議会の下、詳細なケース単位での事案検討を行う市内実務者会議、フォローアップ会議を定期的に開催しており、妊産婦をはじめ、乳幼児、療育が必要なケース等の支援の方針の検討、役割分担の確認や、情報共有を図っております。 さらに、庁内における対応としましては、児童虐待の発生予防、早期発見のために、学校現場におけるスクールソーシャルワーカーの配置や、乳幼児健診の未受診者に対する定期的な安全確認を行うとともに、子育て世代包括支援センターによる見守り支援を継続して行っており、支援内容については、家庭児童相談室と情報共有を行うことで、全庁的な対応を図っております。 また、地域からの情報収集として、児童相談所全国共通ダイヤル189、いち早くや、体罰によらない子育ての周知を重ねて行うことで、虐待の発生そのものを未然に防ぐことのできる環境づくりにも取り組んでいるところでございます。 以上です。
◆16番(宮下知朗君) 多くの関係機関により構成する要保護児童対策地域協議会、子どもを守る地域ネットワークを立ち上げ、支援方針の検討、役割分担の確認や情報共有を図ってきたほか、庁内において、スクールソーシャルワーカーの配置や、乳幼児健診の未受診者に対する安全確認、子育て世代包括支援センターによる見守り支援を継続して行い、その内容について、家庭児童相談室と共有するなど、多くの関係機関と連携を図りながら、未然防止と早期発見、対応に、尽力されてきたものと理解いたします。 そのような状況において、11月20日、
ホームページに掲載されました「子どもの虐待防止への取組強化について」では、新たに子ども家庭総合支援拠点の設置が表明されております。子ども家庭総合支援拠点の設置により、新たに期待できる効果として、どのようなことを想定されているのか、伺います。
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社会福祉部長兼
福祉事務所長(西川達也君) お答えをいたします。 厚生労働省では、市区町村に対し、子ども家庭総合支援拠点と、子育て世代包括支援センターの2つの機能が情報を共有しながら一体的に
児童等に対する支援を継続していくことを要請しており、支援の対象となる全ての子どもとその家庭及び妊産婦等に対し、子どもの発達段階や家庭の状況等に応じた適切な対応を求めております。 子ども家庭総合支援拠点における主な役割といたしましては、児童や家庭等に関する実情の把握、相談等への対応、要保護
児童等に関する危機判断とその対応、アセスメントの実施等を行うなど、子どもの家庭支援全般を担うとともに、児童相談所との役割分担、連携を図りつつ、常に協働して支援を実施するための連絡調整を速やかに行う機能も併せて担うこととされております。 このような機能を十分に発揮するためには、地域との連携、児童相談所との連携をこれまで以上に円滑に行うことが不可欠であり、また、個人の能力に頼る支援ではなく、組織として対応できる体制を構築することで機能の継続性を持続する必要があることから、拠点事業を担う人材育成等の専門研修を実施することも求められます。 児童虐待については、未然に防ぐことが何よりも大切であることから、平時より、各機関相互で情報共有することが、重篤なケースに至ることを防止するための唯一の方策であり、本拠点の体制整備によって、このような取組をより強固にすることができると考えております。 以上です。
◆16番(宮下知朗君) これまで以上に児童虐待の未然防止、重篤事案の発生を防止していくため、子ども家庭総合支援拠点を設置することで、今まで以上に、各機関相互の情報共有の取組をより強固なものにできるとのことを理解いたしました。 児童虐待から子どもたちを守っていくためには、御答弁にもありましたとおり、未然防止はもちろん、万が一発生してしまった場合の早期発見、早期対応が大変重要というふうに考えます。 新たに設置されます子ども家庭総合支援拠点が、これまでの児童虐待に関する取組より一層強固なものとし、結果として、子どもたちが安全に安心して伸び伸びと暮らすことのできるようなまちとなることを期待いたしまして、一般質問を終わります。
○議長(大房正治君) 以上で、16番、宮下知朗君の発言を打ち切ります。
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△延会の宣告
○議長(大房正治君) お諮りいたします。本日の一般質問はこの程度にとどめ、残された一般質問は明8日午後1時から本会議を開き行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大房正治君) 御異議なしと認めます。よって、明8日午後1時から本会議を開き、残された一般質問を行うことに決定いたしました。 本日はこれにて延会いたします。
△延会 午後3時46分地方自治法第123条の規定により署名する 令和2年12月7日 議長 大房正治 署名議員 服部正平 署名議員
岡田美喜子...