それでは、質疑がありましたらどうぞ。
4 ◯山根委員 質問させていただきます。
3)の
主要施策成果説明書の53ページの消費生活相談について、お伺いいたします。
有村大臣もいらっしゃって評価を受けたと聞いております。その中で、平成25年度は4,811件の相談にかかわったと記載があります。今まで相談数が減っていたところから増加となった原因をどう捉えているか、お伺いいたします。
また、相談者の年齢層に何か特徴がありましたら教えてください。
1回目の質問です。
5
◯白鳥消費生活センター所長 平成25年度の消費生活相談の傾向でございますが、平成25年度の
消費生活相談件数は4,811件で、平成24年度の4,673件に比べまして138件増加いたしました。相談件数が増加しましたのは平成16年度以来9年ぶりで、全国でも同様の9年ぶりの相談件数の増加傾向が見られます。
増加した原因ですが、高齢者への健康食品の送りつけ商法が全国的に増加したためです。これは突然知らない業者から、以前注文を受けた健康食品の準備ができたので代引きで送るという電話があり、断っても宅配業者などを使って送りつけてくるものです。また、市内のエステティックサロンの倒産に関する相談が集中したことも増加の原因となっております。
相談の年齢層の特徴といたしましては、契約当事者が60歳以上の方の相談が全相談の44%を占めたことです。平成20年度は30%でしたので、この5年間で14ポイント増加しております。60歳以上の方の相談を全国や静岡県と比較すると、全国が37%、静岡県が39%ですので、静岡市は特に高いことがわかります。
6 ◯山根委員 消費者の被害が年々全国的にふえているということですが、静岡市としては未然の防止対策にどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。
7
◯白鳥消費生活センター所長 消費者被害の未然防止の取り組みといたしましては、「くらしの出張教室」、
ヤングライフセミナーなど、職員による出前講座、広報紙やホームページ、チラシの組回覧を通じて、最新の悪質商法の手口や対処法を周知する取り組みを行っております。また、平成25年度は電車、バスへの広告、
コミュニティFMラジオ放送、携帯及び
スマートフォン版ウェブサイトの運営、成人式での啓発品配布等、さまざまな媒体、手段を通じて広報、啓発をより一層強化いたしました。
そのほか、平成25年度はしずおか市消費者協会と共同して、
悪質商法啓発ハナミン劇団を結成し、消費生活展などで上演し、寸劇により悪質商法の手口を紹介するなど、高齢者にわかりやい、親しみやすい方法で啓発に努めております。特に高齢者の被害を未然に防止する取り組みにつきましては、静岡版高齢者見守りネットワークを活用しております。このネットワークは
地域包括支援センター、民生委員、
ケアマネジャー、ヘルパー等、高齢者の周囲で活動する福祉関係者に、高齢者が
消費者トラブルに遭わないように見守りを依頼し、
消費生活センターからは悪質商法に関する情報発信と必要に応じて出張相談を行うなど、見守り者と
消費生活センターとが連携、協力し、高齢者の
消費者トラブルの早期発見、被害の未然拡大防止を図っております。
8 ◯山根委員 3回目でございますが、先日、有村消費者及び
食品安全担当大臣が入閣後初めての地方の視察として静岡市を選んだと聞いておりますが、静岡市のどんなところを評価されたのか、教えていただきたいと思います。
9
◯白鳥消費生活センター所長 有村大臣からは、見守り者が相談者に同行し、
消費生活センターに出向く、
消費生活相談員が相談者宅に出向いて相談を受ける、出向いていくことの地域力を評価され、この知恵を今後施策に生かしていきたいとの講評をいただきました。
今後は、警察、交番等との連携等、見守り者の拡大を図っていくとともに、
ネットワーク参加者へのメール送信、
消費生活センター携帯サイトの登録者へのメール配信、見守り者への出前講座等を通じて、情報提供の強化と見守り者の拡大を図ってまいります。
10 ◯山根委員 続きまして、3)
主要施策成果説明書395ページの
静岡マラソン開催事業の補助金についてお伺いいたします。
395ページの3体育指導助成費の一番下に
静岡マラソン開催事業補助金で4,000万円と書かれております。雨の日でしたが、ボランティアの皆さん、走者の皆さんが一生懸命やって、多くの人の心に感動を残したと聞いております。この事業は
徳川家康公顕彰四百年記念事業の一環として開催されたと思いますが、この概要と決算状況を教えていただきたいと思います。同時に、成果についてどう捉えているのか、この2点をお願いいたします。
11
◯山田スポーツ振興課長 静岡マラソンの概要について御説明させていただきます。
この大会は、従来の
静岡駿府マラソンをフルマラソン化し、
徳川家康公顕彰四百年記念事業の一環として開催したものです。主催は官民連携の事業として、本市、静岡県陸上競技会、静岡商工会議所、静岡朝日テレビを含む7団体で構成される
静岡マラソン実行委員会と
徳川家康公顕彰四百年
記念事業静岡部会の2団体です。
コースについてですけれども、駿府城址や
国宝久能山東照宮など、家康公ゆかりの史跡をめぐるコースで、駿河湾や世界文化遺産に登録された富士山を望むことができるコースとなっています。また、県内で唯一の、
日本陸上競技連盟公認の
フルマラソン大会となっています。
種目はフルマラソン、10キロのファンラン、3.2キロの小学生の部の3種目です。申込者ですけれども、3種目合わせて1万3,677人でした。特にフルマラソンの部においては1万2,168人の申し込みがあり、53.6%に当たる6,523人が県外や海外からの申込者でした。
出走状況ですけれども、当日は朝から雨が降る厳しいコンディションとなってしまいましたが、フルマラソンの部では1万158人が出走し、そのうち9,059人が完走しました。ファンランの部では801人が出走し、798人が完走しました。また、小学生の部では参加した428人全員が完走しています。
沿道の応援ですけれども、約6万人の方がランナーの応援に駆けつけてくれました。そのうち高校生の応援団、あるいは応援団のOB、OG、和太鼓の演奏など、約20団体、約500人の方が
沿道応援プログラムとして、ランナーを応援していただきました。
次に、決算状況ですけれども、決算状況につきましては、収入の部、支出の部ともに2億4,233万円余でありました。補助対象経費として1億6,008万円余で、補助金につきましては4,000万円の補助金を交付いたしました。
もう1つの質問の成果についてですけれども、記念すべき第1回大会の静岡マラソンの成果ですが、次の3点が挙げられると考えております。
1点目ですけれども、
地域コミュニティの強化、各団体の連帯感が高められたことです。これは、大会を運営するに当たりボランティアを募集したところ、自治会連合会、学生、企業、一般公募など、当初の計画の2,000人を上回る2,655人の皆さんに協力をいただきました。
2点目はMICEの推進が図られたことです。大会開催に当たり、3種目で1万3,677人の申し込みをいただきました。特にフルマラソンにおいては1万2,168人のうち、6,523人が県外、海外からの申込者です。また、
一般財団法人静岡経済研究所の調べによると、静岡市への経済波及効果は10億5,600万円となっております。
3点目ですけれども、本市のPRができたことです。大会終了後にマラソン専門誌に静岡マラソンの特集が組まれたり、ランナーとして参加した記者による記事が新聞に掲載されたほか、インターネット上では向かい風や横殴りの雨の中、最後まで途切れることのなかった応援に感謝している。あるいは静岡らしいイチゴの給食がおいしかったなど、大会に参加したランナーからの評価が多数書き込まれるなど、全国に静岡市をPRすることできました。
このマラソン大会は、ランナーとして参加した人だけでなく沿道やテレビで応援してくれた人、また、ボランティアとして大会を支えてくれた人、多くの方がマラソンを通して一体となった大会だったと考えております。
12 ◯鈴木(節)委員 順次質問いたしますが、最初に、山根委員からも質問がありました
消費生活センターについてです。
やはり今の社会情勢から、多種多様な法律相談の必要性は大変あると思うんです。
3)の53ページの
弁護士法律相談業務についてお伺いいたします。
いろんな社会情勢から、詐欺とかだけじゃなくて親族間のトラブルとか遺産だとか交通事故とか、多種多様な相談があるのですが、今、コマーシャルが大分あります。法テラスだとか、自治会連合会が協定を結びました、
ホームロイヤー制度などがあるんですけれども、行政が実施するという位置づけについて、いま一度考え方を述べていただけますでしょうか。
13
◯白鳥消費生活センター所長 ただいまの御質問でございますが、
弁護士法律相談は市民の皆さんが法的なトラブルに遭ったとき、誰でも気軽に無料で相談できる制度です。相談を受けることで問題の早期解決、紛争の予防、被害防止が図られ、結果として市民生活の安定に寄与しておりますので、公的な位置づけは大きいと捉えております。
法テラスの法律相談は資力の乏しい方に限定しておりますので、
セーフティーネットの性格があろうかと思います。一方、
自治会ホームロイヤー制度は自治会会員であれば誰でも相談できる制度で、
弁護士法律相談と同じ性格を持っていますが、どこまで定着するのか、もう少し様子を見る必要があります。
14 ◯鈴木(節)委員 今、法テラスとホームロイヤーとの違いについて、行政が行う公的位置づけについて、お答えいただきました。
市がやっている
弁護士法律相談は無料なんですね。無料でやっているということは、気軽に、いつでも駆け込み寺として、本人がどこに行ったらいいかわからないけれども、行政ならいつでも受け付けてくれるという安心感から、
弁護士法律相談に見えていると思うんです。無料の意味について、どのようにお考えか、もう一度お聞かせ願えますか。
15
◯白鳥消費生活センター所長 先ほど法テラスは資力のない方を対象にしていると申しましたけれども、市民生活の中で法律問題について相談をしたい、解決を図りたいという御要望は、幅広く市民の方がお持ちの御相談だと思います。そういった幅広い市民の御要望に静岡市としまして無料で御相談に対応するところが、静岡市の無料法律相談の公的な位置づけと考えます。
16 ◯鈴木(節)委員 お答えにあったように、
弁護士法律相談は無料で行うところに大変大きな意味があるということと、公的な位置づけも大きいので、大変評価をしているんです。今後とも、大いに率先して進めていただきたいと思います。
もう1点、山根委員もお聞きになっていますが、静岡市が消費者相談について大きな評価をいただいて、早速視察に見えたということです。この中で特にお聞きしたいのは、高齢者見守りネットワークについてです。先ほども多少お答えはいただきましたが、この背景について、それとネットワークの仕組み、今後どういう体制をつくっていくのか。やはりお年寄りはひとりでは判断できない。周りがいくら説得しても、なかなか行動に出にくいところがありますが、民生委員や
ケアマネジャー、
地域包括支援センターなども連携して、ネットワークの仕組みが構築されていると思うんです。この辺について御説明いただきたいのと、これからネットワークをどのように強化していくのか、その辺のお考えなどがありましたら、お聞かせください。
17
◯白鳥消費生活センター所長 高齢者見守りネットワークについての御質問でございますが、先ほども申し上げましたように、高齢者見守りネットワークにつきましては、地域福祉の関係者である
地域包括支援センター職員、
居宅介護支援事業者の
ケアマネジャー、ヘルパー、あるいは民生委員の方と連携協力をして消費者被害の未然防止を図っていると申し上げました。特に連携協力の体制といたしましては、
地域包括支援センターとは年1回会合を持ちまして、高齢者の
消費者トラブルについての情報交換、情報提供を図っております。また、民生委員の方とは民生委員の改選時にあわせまして、研修会議等に出向いて高齢者の方の見守りの依頼と
消費生活センターの連携協力依頼をお願いしております。また、民生委員の方々には、要請に応じまして、見守り者のための出前講座を実施しております。
そのほか、
消費生活センターとして実施しております中では、先ほど申し上げましたけれども、やはり見守り者の方が相談者に付き添って相談員の聞き取りをサポートしていただくとか、相談員が体の不自由な方等に出張所において出向いて行っているということで、事実を伝える、事実を確認するということで出向くこと、対面することは非常に大きな意味を持っております。そういった特徴を、これからもつなげていくように努力していきたいと思っております。
背景について、続けてお答えさせていただきます。
先ほど、平成25年において60歳以上の契約当事者の割合が44%あったことをお伝えしましたけれども、やはり平成19年当時から高齢者の60歳以上の御相談、契約当事者の割合が高かったということが一つの背景にあります。また、高齢化率も静岡市においては26年6月30日現在で27.1%となっておりますが、やはり平成19年当時から高齢化率も高かった。今後も高齢者が増加することが予想されることと、昼間自宅におひとりでいらっしゃる高齢者の方が狙われる傾向が非常に多くありましたので、地域で高齢者の周りで活動する方々に、地域のサービスとともに、消費者被害の未然防止も気にかけていただいて、目配り、気配りしていただくことを当時要請してまいりました。モデル地区を大里・中島地区に設定いたしまして、ヒアリング、アンケート等を通じまして、ふだんの活動の中でどんなことなら御協力いただけるかを確認しながら協力関係を築いていった背景がございます。背景の大きなものとしては、高齢者人口の増加、高齢者の相談割合の増加が主なものでございます。
今後につきましては、先ほども申し上げましたけれども、従来のネットワークの強化を図っていくとともに、見守り者の拡大、あるいは情報提供等の連携強化を図ってまいりたいと思います。
18 ◯鈴木(節)委員 かなり重要な施策だと思いますので、これも大いに発展させていっていただきたいと思います。
次ですけれども、3)の61ページで、
男女共同参画費です。
先ほど説明がありましたように、
DV防止基本計画の策定が25年度では大きな事業でしたという報告がありました。私もこの冊子を読ませていただきました。
まず、策定に当たっての議論の中身をお伺いしたいのですが、策定の前にアンケートを実施していますね。DVに関する調査を平成24年7月、8月にアンケートを実施していますが、多岐にわたる、いろんな角度からのアンケートですので、説明しにくいかと思いますが、いろんな問題点が見えてきていると思うんです。どういう視点から、どういう問題意識から計画策定にかかわったのかということを、概要でいいのですが、御説明いただければと思います。
19
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 DV防止基本計画についてでございますけれども、平成24年7月から8月にかけまして実施しましたDVに関する調査のアンケート結果から、DV被害の約半数が誰にも相談していない状況とか、公的支援策の必要性として相談機関があることの周知、PRが重要とする回答が最も多いこと、また、
DV被害経験者がDV相談窓口を利用していないことや、被害者自身にDVを受けている認識がないことが、本市の大きな課題として挙がりました。
こうした結果を踏まえまして、学識経験者、福祉やDV相談などで活躍されております市民委員などを含めました15人で構成されております
男女共同参画審議会へ、昨年7月に諮問いたしまして、短い期間ではございましたが、審議会の開催だけではなくてメールでの協議も含め、被害者の心に寄り添った議論を重ねていただきまして、9月に答申をいただきました。
20 ◯鈴木(節)委員 この基本計画策定は静岡市では初めてだと思うんです。ほかの政令市と比べてそんなに早いほうではないのかとは思いますが、しっかりした内容をきちっとつくることに意義があると思うんです。そういう意味で策定に当たって、例えば相談者は経済的に自立していないだとか、暴力を受けていて、まず安全を確保しなければならないだとか、相談体制をしっかり構築し、その人を全身でしっかり心も体も受けとめてあげられる機関をつくることだとか、いろんな役割が求められていると思うんです。そうすると、この男女参画・市民協働推進課だけではとても受け入れられないと思うんです。関係各機関というと、行政の中だけでも福祉部局だったり市営住宅だったり、自立支援だったり、いろんな部局との連携が必要ですが、策定に当たってどういう各課部局との相談、議論があったのかをお聞きします。
21
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 委員もおっしゃいましたように、DV基本計画につきましては、政令市のうち、当市が昨年つくる時点では、当市と熊本市の2市だけが計画が策定されていない状況でございました。早急につくらなければならないということで議論を重ねて策定した経緯がございます。
DV防止への取り組みは、被害者の安全確保とか相談体制、自立支援など多岐にわたることから、計画策定に当たりましては、保健福祉局のほか、子ども未来局、都市局、各区の福祉事務所、教育委員会など、関係18課の課長による策定委員会と担当者の作業部会を立ち上げまして、計画の策定について連携し、進めてまいりました。
22 ◯鈴木(節)委員 では、計画を策定した段階で、これからのことですけれども、このアンケートを私も読ませてもらった中で、当事者の方が勇気を奮い起してこのアンケートに応じていただいている方も大勢いらっしゃるんですが、その中で若干気になる点があるんです。それは、当事者の方にはいろいろケースがあるので一概には言えません。ただ、暴力を受けていることと、それを自分が認識して、このままではだめだと、何とかしなければいけないと勇気を奮い起して見ず知らずの他人のもとに駆け込むわけです。自分の恥をさらすことを言わなければならないという、そうしたもとで切迫した事情を抱えて相談に駆け込む中で、その相談を受ける側が、その人の気持ちをまず受けとめる、寄り添うというか、苦労していたことをしっかり受けとめた上で、例えば福祉制度でこんなものがありますだとか、市営住宅だとか相談機関だとか、そうしたいろいろな関係機関のことを熟知した人も必要だと思うんです。相談に行ってよかったと。ここに行けば全部お願いできると。その相談者の方が、これで安心して、今の状況から脱却できて、また新しい生活をスタートできるんだという、丸ごと受けとめてもらえるような相談体制が必要だと思うんです。そういう意味では、まだまだ若干課題が残るような記述が、アンケートの中にはいろいろちりばめられていたので、その辺について、どのような実情認識があるのか、また、課題をどう受けとめているのか、それと
改善方向はどうしていくのか、大変難しいお答えかと思いますが、お願いできるでしょうか。
23
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 計画策定に伴う審議会の協議の中で、特にDV相談窓口を必要な方に知らせる工夫とか、相談を受ける職務関係者への理解促進のための研修や啓発、その重要性につきまして御意見をいただいております。それらの取り組みへの強化が必要だと考えております。
DV防止基本計画では、DVを生み出さない社会づくりの推進や身近で相談できる体制の整備を基本目標に挙げておりまして、市民に対する意識啓発や実効性のある、まさに委員がおっしゃられました当事者に寄り添う相談体制の強化を進めていく予定でございます。
24 ◯鈴木(節)委員 課長も女性ですので、そうした意味では、大変私たちも心強く思っているんです。計画を策定したところですので、これから、ぜひ進めていっていただきたいです。
この件で、最後に1つ聞きますが、計画を策定し、これから啓発も大いにしていかれると思うのですが、特に、これから市民に向けて啓発しようとしていることで何か具体的な計画がありましたら、お知らせいただけるでしょうか。
25
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 策定後の啓発ですけれども、11月12日から25日の女性に対する暴力をなくす運動期間にあわせまして、さまざまなDV防止の啓発活動を実施してまいりたいと思っております。
本年度の具体的な取り組みとしましては、静岡県や大学、市民団体と協力をしまして、静岡駅で街頭キャンペーンを実施するほか、11月には市の広報紙と男女共同参画情報誌パザパでDV防止の特集記事を組む予定でございます。また、「デートDV防止」をテーマとしました学校への出前講座も実施していく予定でございます。特にこの期間は例年、東京タワーなど、全国の都市の有名施設におきましてパープルライトアップが実施されております。当市においても本年4月に完成しました駿府城公園の坤櫓におきまして、パープルライトアップを初めて実施していく予定でございます。
26 ◯鈴木(節)委員 今お答えいただいたDV防止のイメージカラーがパープルということで、大いに私たちも協力して、この制度を進めていきたいと思っています。
それでは、次の項目ですが、3)の90ページからの生涯学習推進課にかかわるところで、特に生涯学習交流館の管理運営についてお伺いします。清水区の生涯学習交流館の指定管理について、何点かお聞きをしたいのです。
清水地区は静岡地区におくれて指定管理になりましたが、住民の皆さんからいろんな意見・要望が、かなり寄せられているもとで、もう一度確認したいことがあるんです。直営から移行したときに5点ほど確認事項があると聞いていますが、この内容について、まずお答えいただいていいでしょうか。
27 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 鈴木委員の御質問で、5点ということですが、もう少し詳しく質問の内容がわからないと、ちょっとお答えできませんので、よろしくお願いします。
28 ◯馬居委員長 その5点について、鈴木節子委員からもう一度よろしいですか。
29 ◯鈴木(節)委員 きょう、課長が不測の事態で欠席ということで、課長補佐の対応なので、準備の都合上でいろいろと無理はあるかなとは思うんです。私はきょう、これを質問するつもりで準備してきたのですが、そちらもとっさのことで準備が大変かと思います。
では、移行時の確認事項5項目について、私が聞いている内容をお話します。
1点目、運営は直営時と変わりませんと。2点目、諸手続も直営時と変わりません。3点目、住民サービスは低下をさせない。それから、4点目ですが、大事なことで、問題発生時は市が契約時の仕様書に基づき指導しますと。5点目、最終責任は市が持ちますと。この確認事項があって移行していると聞いているんです。
指定管理者に対する市の指導のあり方についてお聞きしたいのですが、清水地区は、もともと社会教育の位置づけが多いというもとで、社会教育主事の資格を持っている人が少ないのではないかと。もっと職員の専門性を高めてほしいという意見・要望などが本議会でも質問の中でありましたが、この有資格者はふやしますというお答えが、予算審議のときもありました。1人ほどふやしますという課長のお答えがありましたが、それに比べて大分ふやしていただいているんじゃないかと。これは私、評価をしている意味で伺っているのですが、1人じゃなくて、もっとふやしているんじゃないかなと思うんです。その辺の状況がおわかりでしたら、お聞かせ願えますか。
30 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 ただいまの社会教育主事につきまして、指定管理者の清水区生涯学習交流館運営協議会と当課とで協議をいたしまして、今年度、社会教育主事の研修をするということで、指定管理者も1人ということではなく、4人ほどふやしたいということを聞いております。
31 ◯鈴木(節)委員 旧清水市の時代は、地元の住民の皆さんを中心に、住民の皆さんが行政と一緒につくってきた旧公民館活動という歴史があるんです。そこをしっかりと引き継いでいってほしいという、住民の皆さんの意欲、関心が大変高いところなんですね。なので、あえてこういう質問をしているのです。
社会教育主事の資格者もふやしていきたいというお答えもありましたが、もう1点お聞きしたいことは、収支決算についてです。当然、行政としては、毎年収支決算については評価を、年度でも評価しているし、いろいろな角度から評価していることは承知していますが、住民の側から収支決算書について公文書公開の請求があったんです。ただ、それに対して住民が納得できるような文書公開ではなかったということで、指定管理者と地元の住民の皆さんとで、まだ話し合いが続いているんです。そういうときに行政として役割ですけれども、先ほど移行時の確認事項で私が申し上げました、問題発生時は市が契約時の仕様書に基づき指導しますということが、確認事項でありますので、市はどこまでも指定管理者に対して監督指導する権限があると思うんです。そういう意味では、担当課から指定管理者に対して、住民からの公文書公開の請求があるわけですから、それに対する説明責任を果たせと、そうしたかかわりはしているはずですが、その辺についての見解をいただけるでしょうか。
32 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 指定管理者であります清水区生涯学習交流館運営協議会は、毎年、指定管理業務収支決算資料を当課に報告しております。平成25年8月の公文書公開請求の際に請求されました、清水区生涯学習交流館の平成24年度収支決算書につきましては、収支決算書の写しを請求者にお渡ししてございます。請求者は、決算書に記載されている費用について、より詳細な資料を請求してまいりましたが、当課には存在はしておりませんので、指定管理者が保管している旨を通知させていただきました。請求者は、指定管理者に公開請求をし、指定管理者はこれをお断りしてございます。市から指定管理者に対し文書を公開することを依頼するようにと、請求者から要求を受けてございます。当課としましては、課長名で情報公開の趣旨を理解していただきまして、請求者が要求する詳細な資料の提出願いの文書を、指定管理者に渡してございます。現在までに指定管理者は請求者に対して文書の公開はしておりませんが、これは指定管理者の判断でありまして、市としては、これ以上踏み込むことができないのではないかと考えており、御理解いただきたいと思います。
33 ◯鈴木(節)委員 今、経緯を御説明いただきました。指定管理者が公開を拒否していますが、それに対して市はこの問題にこれ以上踏み込めないという御答弁でした。そうなると、これは市の責任が問われてくると思うんです。指定管理者が持っている文書ですので、持っているものを、ただ出すだけなんですね。それを見て住民側がどう判断するかは住民側の判断ですので、市はそれを出せと言っていて、それを拒否されたとしたら市のほうの面目はどうなるんですか。このままでは指定管理者に対してきっちりとした指導ができないですよね。そういう意味では、市側の責任も問われますし、移行時の確認事項である、問題発生時は市が仕様書に基づき指導しますという確約もあるわけです。
もう1点の確認事項として、最終責任は市が持ちますという確認もしているもとで、清水地区の場合の指定管理者である運営協議会が公開を拒否し続けているということは、ちょっとあり得ないと思いますし、別に拒否する理由は何もないんですね。ですので、行政側は文書でも、これを出しなさいと言っていて、文書で出しても、それを拒否するって、ちょっと異常な事態だと思います。これに対して、しっかり行政側の指導監督責任はあるわけですので、そこについてはしっかりもう一歩踏み込んだ姿勢、強固な確固たる姿勢を出していただきたいと思うんです。指定管理者の狙いは、行政サービスの質の向上です。国も再三説明していますので、その辺についての御見解というか姿勢について、答弁いただけるでしょうか。
34 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 市としまして、指定管理者に対する資料の提出願いはまだ1度しか行っておらず、それ以後は特にしてございませんでした。鈴木委員のおっしゃる内容はよくわかりましたのですが、少しお時間をいただいて、また指定管理者に鈴木委員のおっしゃる内容を伝えまして、今後どうするかを検討してまいりたいと思います。
35 ◯鈴木(節)委員 今、課長補佐から、これから検討していきたいというお答えもいただいたのですが、きょうは課長がいらっしゃらないので、大変お答えにくい内容だとも思います。補佐からお答えいただきましたが、部長からもお答えいただいていいですか。今のことをもう一度確認したいだけですので、お願いします。
36 ◯西ヶ谷文化スポーツ部長 その件については私も、そういった声があるということで聞いています。ただ、正直言いまして、一件落着していると思っていたのですが、御本人としては落着していないんでしょうね。情報公開という形で、本人と生涯学習推進課の関係で話を聞いたりしていたのですが、その責任は、当然、生涯学習推進課としても指定管理についてもきちっと責任を持ちながらやりますので、指定管理だから距離をとるということはしていませんが、そういった話についてはいろいろな問題をクリアして、最終的にできたかどうかわかりませんが、御本人と話をしながら、これから検討するというよりも話としては済んでいるのかと思いますので、また、その辺は詳しく話をしたいと思いますと、私は聞いています。
37 ◯鈴木(節)委員 部長まで引っ張り出しまして、ありがとうございました。
認識をもう1回確認していただきたいのですが、地元の住民の方は、このことについては全く理解もしていないし、落着はしていないです。この問題はまだ継続しているんです。住民の方はしっかりとこれをやってほしいという声が強いものですから、ぜひその辺はお願いをします。
今の件は、もうおしまいにします。
それでは、文化振興課について、何点かお聞きします。3)の59ページで、清水文化会館マリナートについてです。外観も大変見ばえのいい会館ができました。静岡市民としては、どんな会館かと期待して利用したのですが、利用者の声を聞きますと、駅からずっと歩道橋で歩いていって、会館の中に入っていくのですが、お年寄りは疲れちゃうんですね。だから、ロビーで1回腰をおろしたいと思ってロビーを見渡しても、高いスタンドみたいなものしかなくて、椅子がない。ソファーがない。これじゃ、休めないと思って、そのまま中のホールに入って座るんですが、椅子に座るにしても横の列が19列なのですかね、横に長くて、人が座っているところをまたいで行く必要があって、とても女性や高齢者には無理です。こういった大変利用しにくい点がたくさんあるんです。ほかにはトイレの表示がわかりにくい、エレベーターで上がったり下がったりしなければトイレに行けない。いろんな目につくところがあって、改善してほしいという声は上がっているはずです。それに対して、市の直営ではないにしても、市としてしっかり、PFIの業者に対しては改善を要求することはできると思うんです。その辺については、どこまで対応されているか、伺います。
38 ◯小泉文化振興課長 マリナートについて、幾つかの御意見をいただきました。まず、ロビーに椅子がないことですけれども、現在全くないわけではなくて、ベンチとかソファーを、数脚置いてございます。それでも少ないという御意見であれば、利用者の動線とかスペースの関係もありますので、その辺も考慮しながら、今後指定管理と協議を進めたいと考えております。
それから、トイレがわからないという点について、これは構造上ちょっとわかりにくいところにあることは事実です。それにつきましては、サインでできるだけ誘導するようにしていまして、場所がわかりづらいというお話もいただいていますので、今、大きなサイズの場合には追加のスタンドでサインをプラスしてございまして、できるだけわかるような形で、それから、場合によっては職員を配置して案内していると。そういう運営上の対応をしておりますので、皆さんの御意見を伺いながら運営上の中で、よりよい利用しやすい施設ということで考えてございます。
それから、列が19列で長い点につきましては、そういう御意見も確かにいただいていることは承知しております。実際にこれを解決するためには、中央の列を抜くような考え方もないわけではないのですが、そうしますと、座席を一部新しくしなきゃならないとか、新たに音響とか、その辺の設計の見直しになりますので、修繕費として非常に経費がかかるという問題と、現在大ホールにつきましては1,510席という席を確保してあるのですが、例えば間を抜くとなると、これが1,430席ぐらいしか確保できない形になっていまして、一番問題なのがやはり興行主のサイドからいいまして、いい興行に来ていただくためには、1,500席ぐらいは最低確保したいという話がありますので、人気の高い興行が誘致できなくなるという部分があります。
マリナートの席につきましては幅が50センチ、前後が95センチということで、他の公共ホールより若干ゆとりを持ってつくってはございますので、大変申しわけないのですが、お互い譲り合っていただいて、お願いしたいと考えております。
いずれにしましても、私どもと指定管理者で定期的にモニタリング等々の協議の場がありますので、その中で市民から寄せられた声と利用者の声と、指定管理者に直接寄せられる声もありますので、それらを参考にしながら、よりよい利用しやすい施設、それから、清水駅前のにぎわいをつくるという施設、皆さんの文化の向上に資するような施設となるよう指定管理者と協議をしながら、市も指導していきたいと考えております。
39 ◯鈴木(節)委員 いろいろ説明いただきました。利用しやすい施設になるように、私たちも見守っていきたいと思います。
次に、83ページの市民ギャラリーですけれども、本館1階の市民ギャラリーはいろんな方たちの展示の場で、本当にあいている日がないぐらい、皆さんの絵画だったりいろんな趣味というか、趣味を超えた、皆さんの展示会場として大変有効活用されている。まさしく市民ギャラリーなのですけれども、ただ、展示が1日ということはあり得ないんですね。大体2日、3日になると。展示室を1つだけじゃなくて2つ使うと大変高額で4万、5万、6万円になってしまうんです。市民ギャラリーなので、市民の皆さんは無料で展示したいと。それに対して高額な使用料で、大変負担が大きいんじゃないかと思うのです。もう少し検討の余地があるんではないかと思いますが、その辺どうでしょうか。
40 ◯小泉文化振興課長 今、高額だという御意見をいただいたのですが、市民ギャラリーについては、今おっしゃっていただいたように、市庁舎の一部であることや市民の皆様に絵画、彫刻、書、工芸、その他の美術作品の鑑賞の場として幅広く御利用いただいているところを考えまして、使用料については基本的には他の文化施設や民間のギャラリーと比較しても同程度、あるいは安い価格に設定していると考えてございます。
それから、市民ギャラリーの使用料につきましては、オープン以来、消費税増税によるものを除きまして、ずっと価格を据え置いている状況でございます。このため、使用料をこれ以上下げることにつきましては、現在のところ考えてございません。
41 ◯鈴木(節)委員 今、使用料を下げませんというお答えでしたが、これはまた引き続き研究していただきたい事項です。
最後にもう1点だけ。3)の50ページで、市民生活課ですけれども、自治会や町内会に事務を委嘱して交付金を支給している地域連絡事務嘱託についてです。これは広報しずおかを配布したりいろいろな仕事があるので、自治会・町内会に交付金をお支払いしているのですが、過去の例からすると、交付金の使用目的についてあいまいな点があったかと思いますが、自治会・町内会の中でいろんな住民同士のいさかいにまで発展した例があるんです。こういう経験を踏まえて、どんな指導を、要するに交付金を支給する際にはどうやって振り込んでいるのかとか、その際の注意事項はどう町内会に伝えているのか、どのような指導をしているのかということと、それが基準どおりに活用されているかを指導したり、チェックはどのようにされているのか、まとめてお答えいただきたいと思います。
42 ◯小野市民生活課長 ただいまの件につきまして、交付金につきましては、静岡市地域連絡事務の取り扱いに関する要綱がございます。それに基づきまして、広報紙、行政文書等の配布と連絡事務を自治会・町内会に委嘱をしているわけでございます。それに伴って、その事務に対し委嘱を受けた自治会・町内会に交付金を払っているということですので、この交付金は、本来市が行うべき仕事で、それをやっていただいている対価としてお支払いをしているということですので、使用目的とか対象が決まっている補助金とは異なりまして、使用目的の規定、基準は設けてございません。ですから、基準どおり活用されているのかということと、指導、チェックをしているのかということについては行ってはおりません。しかし、公金が支払われるということですので、交付金については会の会計に計上していただいて、会員の皆さんに周知をしていただいて、使い道については皆さんの了解のもと行ってくださいという形での指導は行っております。
それから、個人的に使うということは過去、平成19年当時までは個人宛ての振り込みでしたので、その点も含めまして平成20年から団体に振り込む制度に変えておりますので、自治会・町内会の口座に振り込むことにしています。そして、会長と、もう1人、会計などの役員の方の確認のもと、振り込みを行っておりますので、その辺のチェックも働いております。それから、実績報告という形で、報告書の提出もお願いしてございます。
43 ◯馬居委員長 時間があれですので、暫時、いいですか。あと1つだけ、わかりました。
44 ◯鈴木(直)委員 私からは質問というか要望だけなので、簡単に終わります。
今まで山根委員、鈴木節子委員から、私が聞きたかったことを全部言われてしまいましたので、要望だけ何点かちょっと……
45 ◯馬居委員長 要望なら後ほどお願いします。
46 ◯鈴木(直)委員 要望というか、こうしてほしいという内容について、お答えを簡単にお聞きしたいことがあります。
まず、静岡マラソンの件です。
先ほどお聞きしましたので、内容についてはいいと思います。
ただ、ちょっと見方が違いまして、5時間以内で走らないとならないという規制があり、非常に厳しいマラソン大会になっていまして、そういう中で、ランナーのモチベーションが非常に大切になるというところ。
あと、コースの設定が、海岸線沿いを走るということで、先ほど応援団の話がありましたが、お客さんが応援するところがないと。あんまり一般の市民の方が出てきてくれてないということがテレビなどで放映されました。ランナー自身としては非常に気持ちよく走れたと好評だったのですが、やはり静岡的なおもてなしという意味では、5時間という基準内に全員が走ってもらうには、応援が非常に必要だと思います。今後も長い海岸線沿いを、まだ活用していくのか、それとももっと言えば、市民に来ていただくような考え方があるのか、まず1点教えていただきたいと思います。
47
◯山田スポーツ振興課長 ただいま静岡マラソンの制限時間とコースについて御意見がありましたけれども、確かに静岡マラソンの制限時間は5時間30分になっています。これにつきましては、関係団体と協議の上、実行委員会で決定したことであります。確かに5時間半の制限につきましては、初めてマラソンに挑戦する方にとっては、やや厳しい時間設定になっていることは認識しております。しかしながら、マラソンを実施するに当たりましては、やはり交通規制という問題があります。市民生活への影響も考えなければならないところであります。具体的には早朝からの交通規制、あるいは袋小路になってしまう場所、それから、特に清水区においては4時間以上の規制をしかなければならない実態もあります。市民生活に影響が出ることと、レースの制限時間の設定とは非常に厳しい関係にあるものですから、各関係団体と協議しながら決定していきたいということになります。
それから、コースにつきましては、今いろいろ考えてはいるのですけれども、やはり走りやすいコースを考えますと、今のコースになると思います。コースについてはフラットなコースで大変走りやすいと、ランナーからも好評を得ております。
それから、応援の件ですけれども、あいにく1回目は朝から雨が降っていたこともありますので、天気についてはどうしようもないこともありますが、また、PRをいたしまして、たくさんの方に応援いただけるような努力をしていきたいと考えております。
48 ◯鈴木(直)委員 私は、プロ野球の地元球団の対応とか清水エスパルスの対応、この静岡マラソンの対応について、静岡市は非常に頑張っていると本当に受けとめています。自分もできる限りのことは応援していきたいと思いますので、ぜひそのコースも含めて、マラソンに関しては人が集まる本当に大きなイベントになっていくと思いますので、もう一度考えていただきたいと思います。
もう1点は、清水文化会館マリナートの件です。ここも先ほど鈴木節子委員からいろいろと話がありましたが、私からはちょっと違う方向でお聞きします。
清水みなと祭りの実行委員会をやっている関係で、昨年「曽根崎心中」をやらせていただきました。そのときに、宇崎竜童氏、また、阿木燿子氏から、非常に使いやすい、舞台者としては使いやすい会場だという非常に高い評価を受けています。そう受けているものですから、先ほど鈴木節子委員が言ったとおり、見る側のおもてなしをやっていただければ、演者側と見る側の違いがありますので、先ほど1,500人以上の集客がないとちょっと興行主的には難しいというところがあるのですが、そこをもう一度考え直していただいて、19列の席は非常に使いづらいので、予算もあると思いますが、何か工夫をしていただいて、ぜひ使いやすいようにしていただきたいです。
49 ◯小泉文化振興課長 それぞれ皆さんからの御意見も参考にさせていただきながら、指定管理者と市と協議しながら、よりよい館になるようこれから考えていきたいと思います。
50 ◯馬居委員長 この際、暫時休憩とします。
午前11時57分休憩
──────────────────────────────
午後0時59分再開
51 ◯馬居委員長 休憩前に引き続き委員会を再開します。
質疑を続行します。質疑のある方はどうぞ。
52 ◯安竹委員 私からは5点ほど質問させていただきます。
ページ順にいきます。まず、86ページの科学館費についてです。
ここで、事業の概要が述べられている。参加者数も大変興味深いわけでありますが、私が質問したいのは、理数系の強い子供にしようという国策もあり、子供さんたちも大勢参加しているようですが、どのような関係があるのか。学校側にイベントのメニューを示して呼びかけながら盛り上げ、成果を期待することも必要だと思うのですが、その辺の学校との関係について教えていただきたいと思います。
53 ◯小泉文化振興課長 科学館の事業と学校との連携という話ですけれども、対象としては子供さんが多いものですから、学校と連携する授業がございまして、理数系の教員の指導力を向上する研修をしています。先生を主体に、それぞれ学校、保育園等と連携して事業をやることにつきましては、できるだけ生徒さんのほうと連携をするような形での事業に心がけております。
科学館ですので、やはり科学は理数系への興味を持っていただくということで、今までいろんな科学館の展示物があったわけですが、ことしの3月に新たに3つほど展示物を更新しまして、そこでまた、新たな科学の興味を持っていただくと。たくさんの子供さんに来ていただいた実績が出ております。
54 ◯安竹委員 公立の小中学校が主になるわけですが、教育委員会がこの科学館を利用しようとする仕組みづくりはあるのでしょうか。
55 ◯小泉文化振興課長 仕組みというよりも、特に意識をして教育委員会との連絡を密にし、企画の段階で相談をかけるとか、そのようなものを常に念頭に置きまして、企画等に教育委員会の意見を聞きながらやっている現状でございます。
56 ◯安竹委員 あとは要望になりますので、後ほど申し上げます。
次に、91ページです。山間地の生涯学習交流館について、災害対策ということで設備の強化、改善であります。ここの内容とはちょっと違いますけれども、成果の部分で、この市民の多様な学習ニーズに応えるためとありますが、昨今、特に井川地域で、玉川地域も入れてですが、オクシズの振興ということで地域のお母さん方が中心になって地域料理というか地域の農産物を利用して、いろいろな新しいメニューをつくって市民の皆さんにも会食をしてもらうということが、安倍ごころでも催されています。生涯学習交流館は、山間地では人も減ってきたこと、また、交通もいまいち利便性が十分でないこともあって、まちの市民の皆さんのニーズを上手に捉えて、山間地の生涯学習交流館を利用する仕組みづくりが、なかなか難しいものがあると思うのですが、その辺についての今の当局の考え方はどういうところにあるか、お伺いしたいと思います。
57 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 葵区の山間地におきます生涯学習交流館で行った事業は、清沢、大川、大河内、玉川、梅ケ島では、まちなかの交流館に比べれば講座の回数とか参加者数は少ないのですが、課題としましては市民の多様な学習ニーズに応えるため、山間地という地理的事情から積極的に講師を発掘することが必要だと当課では考えております。まだまだ課題もあるかと思いますが、当課としてもこれから検討して考えていきたいと考えております。
58 ◯安竹委員 言うまでもなく南アルプスの残された大変貴重な環境を守ろうという観点から、南アルプスのユネスコエコパークがイコモスからも認定されたのですが、それを認定するに当たっていろんな評価がされました。皆さん御案内のとおり、その周辺に住んでいる住民の生活のありようとして、昔から生計を立ててきた農業の継続だとか、あるいはもう近代化されてほとんど輸入食品がまかり通っている現代ではあるけれども、我々も小さいときにはアワ飯を食べて大きくなったのですが、山間地ではそういうものが残されてきたと。これが非常に希少だったということで、その評価の点数を上げたとなっているわけですね。
そういうことを考えますと、今、我々が、行政が何をやるかは、ただその社会が変わったんだと、成り行きが変わってきたんだと、時代が変わったんだということで、全てがそちらにシフトしてしまったら、これは大変なことになってしまうのですよね。少なくともユネスコエコパークは10年後ぐらいには取り消しになるかもしれない。
私はこの生涯学習交流館をどのように地域で利用できるか。なるべく都市部の人たちを、静岡市民に限らず、新東名も、空港もできたということで、市長は観光客を大勢呼びたいと、パフォーマンスのほうが大きいかもしれませんが、そういう環境の中で、ぜひ生涯学習館の利用は、市民の多様な学習ニーズに応えるためという点について、これをまちのほうにシフトするんじゃなくて、不便だけれども、十分に整っていない生涯学習交流館だけれども、山間地の利用度が減らないように、ぜひ努力していくべきだと思うのですが、その辺についての考え方、そういう気持ちがあれば教えていただきたいと思います。
59 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 安竹委員のおっしゃるとおり、生涯学習交流館は貸し館業務だけではなく、他課の例で言いますと投票事務所として使用されておりまして、我々の生涯学習推進課だけで考えるべきものではなく、関係各課への影響の調査とか、前年度利用実績の把握とか、施設整備の検討とか、これからやらなければならないものがたくさんございますので、今ここでは、はっきりとした回答はできないかと思いますので、これからの検討課題として調査をしまして、どのようなものになるか、もうしばらくお時間をいただければありがたいと考えております。
60 ◯安竹委員 次に、93ページです。国際化推進事業(国際交流・国際協力)とありますが、既に友好都市になっていたり姉妹都市になっていたりする都市との交流に限定されて、それ以上の枠はないと考えていいものなのかをお伺いします。
61 ◯馬居委員長 事業内容は企画課の担当ですけれども、回答は可能ですか。
62
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 委員長からお話がありましたとおり、姉妹都市に関します国際化推進事業につきましては、企画課が所管として事業を推進しております。ただ、当課でやっております多文化共生も外国人との交流とか国際交流と全く関係がないわけではございませんので、多文化共生の中であわせて推進していこうと思っております。
63 ◯安竹委員 多文化共生については、僕は企画課だけでやっていると今まで考えてきたのですが、市長も非常に国際化の推進をいろんなところで、言葉は違うけれども、前向きに考えている姿勢を示されているわけです。このたび私たちは一部の議員でミャンマーとの関係を深くしていきたいと活動をしたのですが、その先に、姉妹都市、あるいは交流都市にそれが発展してしまうんじゃないかと、それを危惧する雰囲気があるのです。そういうことについて、国際化推進、多文化共生という観点からどのように考えておられるか。これが初耳だということはないと思うのですが、何か考えることがあったら教えていただきたいのですが。
64 ◯馬居委員長 安竹委員(「違っているか」)はい。姉妹都市については、企画課の事業ですので。(発言する者あり)答えられる範囲でお願いできますか。
65
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 本市には現在約80カ国、約8,000人の外国人住民の方が居住されております。その中には、もちろんミャンマーの方もいらっしゃいますので、そういう80カ国もの外国人住民の方と接する機会を、多文化共生の中で国際交流フェスティバル等も開いておりますので、その中で姉妹都市提携とまではいかないかもしれませんけれども、いろいろな事業は展開できるものと考えております。
66 ◯安竹委員 もう1点、次に移ります。176ページです。主要施策の成果の清水斎場整備事業について伺いたいと思います。
今、建設計画が進行中だということは承知しておりましたが、地元説明会とありますが、地元からの御意見・要望等はどういうものがあるかをお聞かせいただきたいと思います。
67 ◯荻野区政課長 清水斎場整備についての地元からの要望についてのお話でございます。平成24年度から近隣の自治会に対しまして地元説明会を開催してきております。主な要望としましては、雨水の処理、工事中の騒音や粉じん、交通安全対策、それから、樹木の関係ですとか生活環境に直結する内容の御質問や御意見を多くいただいているところでございます。
68 ◯安竹委員 新しい清水斎場をつくるときに慈悲尾の斎場も参考にするわけでありますが、静岡斎場ができたときに、あそこを利用する人たちが何か利便性がいまいちだとか、あるいは何でこういう建物の形になっているのかとか、これは僕だけじゃなくて、ほかの議員のところにも、苦情には至らないにしても、そういう問題提起があったと思うのです。やはり斎場がどういうものかという理念に立脚して、建設の計画を規模の問題も含めてやってほしいと思うのですが、その辺について、特に重点的に配慮している部分がありましたら、教えていただきたいと思います。
69 ◯荻野区政課長 斎場でございますので、コンセプトとしましては、やはり儀式としての厳粛性、それから、ゆとりをモチーフにしまして、設計の段階でプロポーザル方式によって業者を決定いたしております。基本設計の中でもそういった形の配慮をし、風致地区にもなりますので、周辺が御存じのように畑総事業の区域内ということで農地、樹木が多いと。もう1つ、富士山が望めるような眺望もあるということで、その辺に配慮した建物の設計で進めているところでございます。
70 ◯安竹委員 あとは要望になりますので、また後に申し上げます。
次に、285ページのイベント開催補助金です。どこの都市もイベント、イベントで、ここにもイベント開催補助金で出ているわけでありますが、大道芸ワールドカップの関係で、8,748万円の内容についてです。一般市民の方から、もう大分歴史も積んできたので、あのパフォーマーたちへの補助金……
71 ◯馬居委員長 安竹委員、これは生活文化局では所管していないです。
72 ◯安竹委員 あれ、先ほどこれについて言いましたよね、説明で。
73 ◯馬居委員長 いや、説明はしていないです。これは観光・シティプロモーション課ですかね。
74 ◯安竹委員 わかりました。私、勉強し過ぎたものですから、285ページを見ながら説明を聞いちゃったんですね。じゃ、これは取り消します。
私の質問は以上です。
75 ◯宮澤委員 僕からは5点だけ簡単に質問します。答弁も簡潔にお願いしたいと思います。
ざっと質問項目だけ先に言うので、もし準備があればしてください。
1点目が埋蔵文化財の関係。2点目が男女共同参画について。3点目が文化財の管理業務。4点目が歴史文化施設建設事業。5点目に指導者向け講習会ということで、5点簡単に質問するので、所管じゃないところは大丈夫ですから、気にしないでください。
最初に、資料2)の182ページの受託事業収入についてです。
先ほど話がありましたけれども、最下段、文化財保護費受託事業収入で予算を1億円組んであるのですが、決算額が収入見込み額で約2,000万円とさっき若干説明があったのですが、この差額が随分出てしまう、その状況について、まず、教えてください。
76 ◯丸岡文化財課長 文化財保護受託事業収入につきましては、埋蔵文化財発掘事業で市が専門業者に委託して行う、民間開発に伴う発掘経費を民間開発の事業主から受け入れるものでありまして、当該発掘調査を受託事業として速やかに実施するため、年間3件から4件の調査経費を見込んで予算化しているものであります。民間開発に伴う発掘事業は、規模が大きい場合、事業費が数千万円になりますが、その事業規模、件数を事前に知ることはできません。1億円の予算は、民間開発を想定できない中で、開発を阻害することがないように予算措置をしているといったところになっております。
平成25年度につきましては、本格業務がなく、受託収入につきましては発掘業務の資料整理が2件で、これだけの不用額を出してしまったという形になっております。ちなみに、26年度はNEXCOの関係で5,000万円近い事業もありますので、今年度は1億5,000万円を予算要求させていただいているところです。
77 ◯宮澤委員 今の関連で2点目になりますけれども、今、市が委託をすると言ったんですが、その委託先はどのようなところがあるのかということと、その委託された事業の発掘事業費はどこが支払うのか。それと、委託するのは文化財保護法第99条に基づいて市が委託をするということだけれども、市が委託業務を発注するに当たっての問題点、課題について。実は、これについては昔、本会議でも1回聞いたことがあるのだけれども、市が委託するに当たっての課題、問題点をどのように考えているのか、その辺を教えてください。
78 ◯丸岡文化財課長 埋蔵文化財の発掘につきましては、以前まで全て直営で事業を行っておりました。そうした中で、開発行為が非常に多くなっていること、職員の人件費の問題もありまして、平成20年度以降、委託に随時移しているという形になっております。直営の場合は、当然市の事業費で全てを行うことになりますけれども、委託した場合は、まず民間開発者の方々と同意を得た中で契約をさせていただきます。事業にかかったお金については、基本的には事業者に負担をしていただく形になりまして、まず、協定の中で業者からの発掘を請け負いまして、市でその事業を行う決裁をとる。そうした場合、直営でやればそのままやるのですけれども、そこに業者が介在する中で、うちのほうで業者の選定をさせていただきまして、業者の方にその事業をやっていただくと。それにかかった費用につきましては、改めて開発事業者の方に請求をするということが一連の流れになっております。今、事業者につきましては、市内とか県内に実績のあるものが、およそ7者から9者という中で、随時選定をしているという形になっております。規模により、5者で済む業務もありますし、7者程度というものもありますので、そういう部分も業者を回しながら委託をしております。
問題点、課題につきましては、まだ委託をやり始めたばかりで、発掘業務のノウハウが業者の中で醸成されていないところがあります。そうした部分を、文化財課の職員で補っているところがありまして、業者の育成が課題になると考えております。
79 ◯宮澤委員 もう1点、課題があると思うのだけれども、直接お金を支払う開発者が直接業者とのコンタクトができないという中で、市が間に入ってしまうんだから、お金を払う側にとってみると、埋蔵文化財の発掘調査が幾らかかったのかとか、そういう問題についても事業内容が見えにくくなってしまうと。それについて今、所管課で進めていただいていることが、文化財保護法第92条の権限移譲の件で、県であれば県が管理監督をして、民民でその事業ができるような仕組みになっていると思います。その民々で事業ができる、管理監督ができる権限を県から移譲するということを、たしか、ことしから取り組んで、来年度ぐらいには進めていきたいという話を受けているのですけれども、それについての進捗と状況について教えてもらえますでしょうか。
80 ◯丸岡文化財課長 民間開発の関係につきまして、基本的には法第99条を前提としまして、地方公共団体が発掘を行うことが大前提になっておりますけれども、なかなか業者ではこちらのやっている業務がわかりにくいという形で、経費がどのようになっているのかわかりにくいという御指摘も受けております。
そうした中で、昨年度から民間開発につきまして、民間事業者が直接発掘業者に委託できないかどうかを調査研究させていただいた中で、その条文としましては、先ほど委員が御指摘のとおり文化財保護法第92条の関係で、勧告権とか発掘の禁止権という権限があるものですから、もし民間がしっかりやらなかった場合でも、その業務についてこちらで指導監督できるという規定がありますので、その条文を用いれば民間同士の中で発掘調査の業務を委託できるという形になろうかと思います。
ただ、その業務につきましては、現在、文化財保護法の中では県の事務になっておりまして、その事務を市に移管できないかを、今、協議させていただいているところであります。その協議の中では、まだ県も民間開発業者と発掘業者の直接契約という事例がないものですから、その発掘調査の精度を維持するためにはどのようにしていけばいいのかというところから始めまして、権限が移譲できるかどうかの協議をさせていただいているところでありまして、できれば今年度中にその業務が市に移管できないかという形で作業を進めております。
81 ◯宮澤委員 今年度中にということで頑張っていると。頑張っているという話は随分聞いているものですから、今までの制度とはまた違って、民民でやれれば、できることをどんどん委託していくことと、役所の経費もそういうことをやっていければ、また、下がる部分もあるんじゃないかとか、いろいろ思うものですから、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
2点目の項目にいきます。
男女共同参画について、先ほど御説明の中で、議案3)の61ページの下のほうに書いてあったと思うのだけれども、これはちょっと教えていただきたいという内容の質問なので、どうこうというところは特にないのですが、雇用分野における男女の均等な機会と待遇の確保及びワーク・ライフ・バランス実現のため、女性の労働実態を調査し、改善策を探るための基礎資料を作成したと。その下の評価の理由の中に、新たな課題を把握することができたと書いてあるのだけれども、具体的にどのようなことが調査の中でわかって、また、新たな課題はどういうものなのかを教えていただけますでしょうか。
82
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 女性の労働実態調査によります新たな課題についてですけれども、調査結果としまして、約60%の事業所が家庭責任を考慮する必要があるという項目を挙げております。また、ワーク・ライフ・バランスという言葉の認知度については、知っている人の割合が44.5%と、前回、平成20年度の調査よりやや上回っていますけれども、予想より伸び悩んでいる結果となりました。
女性の活躍促進に向けた新たな課題としましては、固定的役割分担意識から、家事や育児の負担が女性にますます偏っているという現状が、より一層明らかとなりました。女性の社会進出におきまして、働き方の見直しが求められている中で、ワーク・ライフ・バランスの推進の取り組みが大変重要であると認識しております。その働き方の見直しについては、男性も女性も双方の働き方の見直しが必要だと認識しております。
83 ◯宮澤委員 男女共同参画については、後で意見・要望で述べます。非常にいい視点だなと思いました。男性が協力しなければ、いくら女性の働き方を勉強したって、サポートする側が協力しなければ負担が全部来てしまうと。これ以上言うと要望になってしまうので、要望は後ほどにします。
続いて、議案3)の385ページの文化財施設の管理事業です。
見学者数について、これは事務事業総点検表の中でもBと書いてあって、見学者数がちょっと減少傾向にあると。この辺について、どのように原因を分析しているのか、まず、1点教えてください。
84 ◯丸岡文化財課長 文化財課では、5つの館を運営しております。明治時代の洋館の様式を残している旧エンバーソン住宅、戦前の数少ない洋館であります旧のマッケンジー住宅を初めとしまして、由比・蒲原地区におきましては、町屋の特徴を残しながら外観が洋風である旧五十嵐歯科医院、江戸時代の旅籠の風情を残したお休み処、明治時代の民家の名残のある小池家住宅などの文化財がありまして、それぞれ文化財的な価値を損なわず、後世に保存継承しながら一般公開をしております。
昨年度は、この5施設につきましては、お祭りシーズンの天候不順などによりまして、目標の来館者が達成できないという状況になっております。
85 ◯宮澤委員 こういった施設ですけれども、旧マッケンジー住宅は、お祭りシーズンは余り関係ないと言えば関係ないですよね。まあ、その話は置いておいて。
婚活事業、しずおかエンジェルプロジェクトでしたか、市長が張り切ってやっております。婚活事業のよしあしについては、僕は余り明言はしないのだけれども、婚活事業をやる中で、市の施設で、例えば結婚式をしたりといったイベントをやってもらうとか、それが思い出になって静岡市に愛着がわいてくれないだろうかということで、たしか公園の所管の担当の方も一生懸命頑張っていて、所管課の建物の中で、結婚する際にとか、そういうイベントをやるときの許可が出たりだとか、静岡市役所の本館についても、そういったときには何か活用できるように、市民の婚活の中でも活用できるようにしようということで、方針が決まってきているはずだと思うんだけれども。できたら、旧マッケンジー住宅だとか、ここにあるような文化財の施設においても、もう少し民間に開放して、婚活事業とか結婚式とかに使ってもらうとか。そうすると、思い出の場所にまた、もう1回行ってみようという話になるのではないかと思うんだけれども、そういう利用が、こういった文化財施設について、できるのかできないのか。もしやるとすれば、どんなハードルがあるのか、教えてください。
86 ◯丸岡文化財課長 済みません。先ほど旧マッケンジー住宅の話がありましたので、そちらの話からさせていただきたいと思います。
平成24年度からですけれども、経年劣化した施設への負担軽減と安全面の両面から、一般使用の施設利用を廃止した関係で人数が少なくなったということと、その前年度の24年度が多かった理由が、50年に1回開花すると言われるリュウゼツランが施設に開花したということで、24年度は逆に多かったということがありまして、これにより、ちょっと減少の差が大きい形になります。
それと、2点目の質問ですけれども、文化財施設の管理運営につきましては、活用を中心に捉え、外観のみの文化財として施設を利用拡大するという考え方。もう1つは、施設を市民の貴重な文化的財産として保存を中心と捉え、後世に引き継ぐという、2つの考え方があります。今、お話をさせていただいたとおり、当課の考え方は後者の考え方を中心に保存修理をしてきたという形になっております。
しかしながら、今般、総務省が地域再生のために、市役所庁舎や図書館、美術館といった公共施設を有効に活用する自治体に対する支援を計画しているということ。また、行財政改革の観点からも、公共施設の有効活用策として、市民に広く開放していくことも考えられると思っておりますので、他都市の状況などについて、情報収集を行いながら、そのような開放につきまして検討していきたいと考えております。
87 ◯宮澤委員 あと2点で終わりますので、済みませんが、おつき合いください。
次に、4点目、3)384ページの(2)歴史文化施設建設事業です。
平成22年から始まった検討委員会があると思うんです。決算でいうとそれから、今、3年半ぐらいたっていると思うのですが、その中でどんな検討が行われているのか。また、検討されていく中の課題にどんなものがあるのか、教えていただけますでしょうか。
88 ◯丸岡文化財課長 歴史文化施設の建設に向けた取り組みということですけれども、平成22年度に(仮称)静岡市歴史文化施設基本構想を策定いたしました。続きまして、平成23年度から24年度にかけまして、歴史文化施設に必要な事業活動や機能の内容、展示の方向性、運営方法などについて検討を重ね、収集保存、調査研究、展示公開、教育普及の歴史文化施設の4つの基本機能を明確化しました。平成25年度は歴史文化施設における活動計画をより具体的なものにするため、観光、教育、商業分野との連携のあり方について、各分野から意見を伺い、施設の役割を、駿府の歴史を語る、地域へ誘う、学びのコーディネートといたしました。
89 ◯宮澤委員 僕も歴史文化施設は絶対に必要だと思っているのです。その設置する場所について、当初、青葉小学校跡地が検討課題にあがっていたのですが、それとあわせて、これまでの検討で、今後どのようなスケジュール感を持って進めていくのか、わかる範囲でお願いしたいと思います。
90 ◯丸岡文化財課長 建設予定地の件の御質問ですけれども、青葉小学校跡地につきましては、建設予定地として建設検討報告書の中では記載されておりますけれども、市としての機関決定は、現在のところ受けていないところであります。
次に、スケジュールにつきましては、第3次総合計画の中で建設時期が明確になってくると思いますけれども、建設のスケジュールとしましては、今、基本構想までできている段階になっておりますので、この後、基本計画を策定した後、基本設計、実施設計を終わりまして、建設に入るというスケジュールになろうかと思います。
91 ◯宮澤委員 基本構想から基本計画、設計、建設と順を追っていくという話ですが、あわせて今、場所が青葉小学校跡地に決まったわけじゃないという話の中で、うちの会派としては、青葉小学校跡地の場所も悪くないのですが、市民文化会館が老朽化していて建てかえが必要だという話もよく聞きます。あそこには駐車場もあるし、ちょうど駿府城公園に接しているところだし、アクセスもそんなに悪くないので、複合施設的な形にしていくのもどうかと思っているのです。例えば、そんな検討をしていくとしたら、どんなことが課題になるのか。この歴史文化施設だけは、既に検討が始まっているので、もし、これから文化会館は全然検討がされないとすれば、タイムラグがすごく生じるかもしれないし、工藤委員のような専門家の話のほうがいいのかもしれないんですけれども、設計についてはどっちがいいのか、ちょっと伺ってもいいですか。
92 ◯丸岡文化財課長 歴史文化施設の建設予定地につきまして、現在、文化会館のあり方の方針決定がなされていないことから、まだそこの場所に建設するという検討はしていないところであります。
93 ◯小泉文化振興課長 文化会館の今後の方向性ですけれども、ことし4月に策定されましたアセットマネジメントの基本方針に基づきまして、今後施設カルテを作成するとともに、その後に整備手法や財源など、整備に当たりまして想定される課題等も検証しまして、今後の方向性について検討を進めていきたいと考えております。
94 ◯宮澤委員 最後の5点目、事務事業総点検表の中の指導者向け講習会についてです。
事務事業総点検表で言うと、71ページのスポーツ振興課のナンバー290についてです。これは、わずか24万円という予算で非常に小さい事業だけれども、参加者が目標に及ばなかった原因をどのように考えているのか、最初に教えてください。
95
◯山田スポーツ振興課長 参加者が目標に及ばなかった原因について、指導者向け講習会ですけれども、この講習会はスポーツ指導者養成講習会と、学校プール監視員講習会の2つの講座があります。
まず、スポーツ指導者養成講習会ですけれども、地域スポーツの振興のため、あるいは生涯スポーツの指導者の育成、各種競技のスポーツ技術の向上に向けて、指導者が正しい知識と指導方法を習得するために講座を開いております。地域で活動できるスポーツクラブの指導者、コーディネーター等となって活躍していただける人材を養成することを目的としています。対象は、高校生を除く18歳以上の市内在住または通学・通勤をする者としています。講習会ですけれども、夜間2時間の講習会を4カ月にわたり15回の開催をしております。
次に、学校プール監視員講習会ですけれども、静岡市立の小中学校におけるプールの正しい利用方法と、利用に際しての対応知識を身につけることを目的に行っております。対象は、静岡市の消防局救急課で実施している普通救命講座III、または日本赤十字社の救急法基礎講習を受講した者にしております。毎年6月に講習会を開催しております。
現状ですけれども、スポーツ指導者講習会は75%、学校プール監視員講習会は93%という受講でした。
学校プール監視員講習会は、夏休みに小学生が学校プールを利用する際に監視員が必要となることから、プールを利用するスポーツ団体に属する児童の保護者が多く、高い受講率となっております。
一方、スポーツ指導者養成講習会ですけれども、参加者が目標に及ばなかった原因としては、次の2点が考えられると思います。
まず、1点目ですけれども、この講習会を受講しても公認の資格が得られないという点が考えられます。もう1点ですけれども、講習が4カ月間という長期にわたること。それから、全15回の講習会ということで、最初のうちは受講生も多いのですけれども、家庭の事情、あるいは仕事の事情等で講座の後半になると受講率が低くなってくることが原因と考えております。
96 ◯宮澤委員 半分要望のような質問になってしまうかもしれませんけれども、学校プール監視員講習会は、監視員をやるためには必要なことかもしれないけれども、スポーツインストラクターについては、これを受講しても資格にならないということ。民間で、既にスポーツインストラクターの資格のカリキュラムが出てきていると。この事業が始まったのは、たしか昭和55年で、当時は必要だったのかもしれないのだけれども、今はそれより民間のニーズのほうが必要ではないかと思います。こういった事業はたくさん市内にはあると思うんです。
インストラクターの資格を取った人たちが、その後どのようになっているかとか、その資格を生かしてどうなっているかという調査があれば、教えてください。
私が知る限りでは、こういう博物館などの基本構想をやられている業者は、日本でも有数な会社で、いい会社を選んでくれたと思うのですけれども、この基本構想の業者選定の理由は、ほかにあるのかということと、トータルメディアが静岡市で今までに実績があるのかどうか、その辺を教えてください。
134 ◯丸岡文化財課長 株式会社トータルメディアの選定につきましては、全国で博物館等の基本構想の実績のある業者を5者選定させていただきました。その中には丹青社や乃村工藝社という全国的に有名な業者が含まれておりまして、そういう業者の中から金額で一番下の業者が落札しております。
トータルメディアにつきましては、静岡市の実績としましては、先ほどもお話しさせていただきました、平成22年度の歴史文化施設の基本構想策定業務につきましてお願いをしていたところであります。
135 ◯工藤委員 歴史的文化施設のほうは、オリエンタルコンサルタントではなかったのですか。
136 ◯丸岡文化財課長 先ほど説明させていただきましたのは、歴史文化施設活用基礎調査業務で、こちらが先ほどの会社になっております。
137 ◯工藤委員 よくわかりませんが、いろいろな会社に頼んでいるということですね。
これはお金のことですけれども、基本構想は一番かなめになって、その後の基本計画、実施設計の全部を決めていくのが、一番大切なところだと思うのです。このトータルメディアが一番金額が低く、指名競争入札だったんですかね、金額が一番低いということは指名競争入札だと思うのですけれども、その金額は幾らになりますか。資料のどこかに載っているのでしょうか。
138 ◯丸岡文化財課長 予算的には300万円余でありましたけれども、落札した金額は90万円を下回った金額になっております。
139 ◯工藤委員 そんなに安いとは驚きました。いい設計をして、構想を練ってもらいたいと思います。300万円は妥当な線だと、私は思いますけれどもね。
それで、今回5,000万円という金額が提示されているのですけれども、この金額は基本構想ではなくて、次の基本設計業務のみの報酬ですか、それとも実施設計業務まで含まれるのでしょうか。
140 ◯丸岡文化財課長 今回の補正案件につきましては、基本設計、実施設計を同一で発注するものでありまして、実施設計まで含まれている金額であります。
141 ◯工藤委員 5,000万円という数字が高いのか安いのかですけれど、その基本となるのは、多分ビジターセンターの規模と総工費が大体どのくらいになるのかによって出てくると思うのですが、もし差し支えなければ、ビジターセンターの規模、床面積とか、予定総工費を教えてください。
142 ◯丸岡文化財課長 初めに、規模についてですけれども、今、基本構想の中でいろいろ検討しております。関係する課を集めて検討会を開いて、規模について検討している中で、今の想定の中では1,000平方メートル程度なものですから、それが上下する可能性はあるかと思います。総工費につきましては、土地代を含まないで建設費用としまして、およそ6億円程度を想定をしているところであります。
143 ◯工藤委員 6億円で5,000万円ですか。何か物価上昇の折、かわいそうな気もしますけれども、この5,000万円という金額をはじき出すには、今の規模を提示した上で参考見積もり等をとって予算計上されているんだと思うのですけれども、何者ぐらいから参考見積もりをとられたんでしょう。
144 ◯丸岡文化財課長 今回の設計費用の算出につきましては、同様の世界文化遺産等のビジターセンターの設計費とか建設費を、他都市の事例から類推させていただきまして、その中で規模的な部分、金額的な部分から、文化振興課の建築の担当職員で算出しております。
145 ◯工藤委員 他都市の事例からということで、若干差は出るかもしれないけれども、5,000万円ではちょっと足りなくなるのではないかという気がしないでもないのですが。その後のことにいっていいのか、まだ質問としてはどうかとは思うのですけれども、この後、実施設計の業務の選定方法について、例えば、今、5,000万円で実施設計までということになるのですが、その設計者の業者選定の方法は、プロポーザルなのか、それとも設計コンペですか。それとも指名競争入札または一般競争入札、どんな方式になるのでしょう。
146 ◯丸岡文化財課長 現在、基本設計、実施設計の業者選定につきましては、プロポーザル方式で選定する方向で検討を進めているところであります。
147 ◯工藤委員 多分そうだと思いました。静岡市は、まだ1件も設計コンペをやったことがないんですよね。
これは意見ではないのですけれども、世界文化遺産の一画をなすということを頭に置いたら、設計コンペもありかなとは思ったのですが、設計コンペにしない理由は、費用の点からとか、その辺のことなのか、教えてください。
148 ◯丸岡文化財課長 今回プロポーザルを選定した理由といたしましては、プロポーザルにつきましては設計事務所の技術力を評価するために行うものでありまして、地理的条件、課題も示されたり、その中で、実際にデザインとか色彩についても業者に出していただく形になります。ただ、デザイン的に、かなりいいものを、私たちも求めていきたいという反面、この三保松原ビジターセンターの建設予定地は、名勝三保松原の第1種規制地区内にありまして、風致景観を損なうおそれがあると認められるような形状だとか色彩の構造物の設置は認められておりません。また、世界遺産の緩衝地帯内でありますので、構成遺産の神の道にも接している点から、名勝のビジターセンターとしての華美なデザインや色彩ではなく、周囲の景観に配慮したデザインを検討していただきたいということで、コンペを設置しないでプロポーザルでやっていきたいと考えております。
149 ◯工藤委員 プロポーザルもいいと思います。本当は設計コンペがいいと思うのだけれども、プロポーザルの場合、いつも疑問に思うのですが、審査する方によって大きく変わってくると思う。もちろん地元の方も入っていただきたいだろうし、いろんな方に入っていただきたいと思うのですが、審査委員の資格はどうやって決定するのですか。
150 ◯丸岡文化財課長 プロポーザルの業務につきましては、当部ではなくて建築部に業者選定依頼を出しまして、そちらのプロポーザル審査委員会の中でやっていただく形になりますので、こちらでは委員の選任はいたしません。ただ、建築部に内容を確認したところ、基本的には建築分野の方、景観分野の方、市民代表の方と、5名ぐらいで構成され、その中には大学教授や建築の専門の方が入ってくると伺っているところであります。
151 ◯工藤委員 最後に1個だけ教えてください。
静岡市の公共事業で、今までにいろんなものを、特に土木建築関係で見てきて、常々思うのですが、後からこんな理由で追加になりましたということが非常に多い。例えば、エキパをつくるときに、地下水位が高いからと、後から追加が出たり、それがわかっていたにもかかわらず、その隣の駅北口の整備のときの開発で、後からやっぱり地下水位が高いからと、そんなこと隣なのだからわかっていることなのに、何でそう追加になるのかという懸念がある中で、今回、ここの地質を県の防災サイトのGISで調べてみますと、砂質なんですね。ということは、液状化が非常に起こりやすい地域ということが言えるのですけれども、例えば、そういうことが地質調査によって明らかになった場合は、先ほど言った5,000万円の設計価格は変わってくるのでしょうか。
152 ◯丸岡文化財課長 今、御指摘のありました地質調査の関係ですけれども、今回の設計の中に地質調査も含まれております。現在は、その設計の中で対応できると想定しております。
153 ◯鈴木(直)委員 私からは、ビジターセンターで1点、お聞きします。
基本設計に入っている中、先ほど、山根委員からの羽衣資料館からビジターセンターに名前が変わったことについての質問に対する説明で、ボランティアの活動拠点になったり体験学習ができるところがあるということですが、ビジターセンターになったときに、先ほど建屋が1,000平米ぐらいだと聞きましたけれども、体験学習、ボランティア活動拠点もできると。本当に羽衣資料館も含めてつくることができるのかどうかが、先ほどの5,000万円の設計の話もあって、ちょっと心配なのですが、お聞かせいただきたいと思います。
154 ◯丸岡文化財課長 今、御指摘のありました松原保全センターの機能の中で、ボランティアの拠点につきましては、事務所を大き目につくって、それで活用していく形、また、松原保全の体験学習につきましては、多目的室を設置しまして、そちらでやっていこうという観点になっておりまして、上下しますけれども、およそ1,000平方メートルで対応できると考えております。
155 ◯鈴木(直)委員 もう1点、議案第186号で、資料-2の5ページの国際化推進事業の家康公の件です。この事業内容を見ますと、「家康公の平和外交から学ぶ「多文化共生のまち しずおか」の実現に向けた啓発事業の実施」と書かれており、具体的にテレビ番組制作、トークショー開催、広報啓発DVD作成と書いてあります。まず、一般の市民が「多文化共生のまち しずおか」と聞いて、余りぴんとこないのかなというところがあります。下に3点書いてありますね。これはどんな内容になっているか、ちょっとお聞かせください。
156
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 「家康公」&「ワールド静岡人」に学ぶ異文化理解事業に関する御質問ですけれども、まず事業は3本立てで考えております。
1つ目のテレビ番組の制作につきましては、放送内容は多文化共生をテーマにしまして、静岡などに在住し、地域でそれぞれ活躍されているユニークな外国人を、番組の中で紹介してまいりたいと思っております。出演者の候補としましては、自国の文化と異なる文化の習慣や価値観を受け入れて地域に適応するために行った努力とか苦労などのエピソードを紹介していただける、外国人住民の方5名程度を予定しております。また、番組の司会者としては、多文化共生に関連していて静岡にもなじみの深い外国人タレント等を利用して番組でPRをしていきたいと思っております。重ねて新聞での関連事項の掲載も検討しております。
トークショーにつきましては、来年2月の国際フェスティバルの際に同時開催としまして、会場につきましては現在検討中でございますが、出演者候補としましては原則的に番組の出演者を予定しております。コーディネーターにはテレビ番組と同じタレント、あるいは類似のタレントを予定しております。
広報啓発DVDにつきましては、今年度、多文化共生推進プランを策定しておりますので、それに基づきまして多文化共生意識の啓発活動を効果的に実施するため、国際理解講座、出前講座等において使用する広報啓発ツールを作成してまいりたいと思っております。
テレビ放映とトークショーで使用されました動画コンテンツとともに、多文化共生推進プランの目的等の紹介と、多文化共生施策の活動方針などを盛り込みまして、編集した内容のものをつくりたいと考えております。
157 ◯鈴木(直)委員 今のところで2点、加えてお聞きします。
今お伺いしたのは、「多文化共生のまち しずおか」が非常に強調されていますが、その前に、「家康公の平和外交から学ぶ」という言葉がついております。そのあたりが、どこに反映されてくるのかというところ。テレビ番組の制作、トークショー、それを踏まえてDVDの作成ということで、平和外交がちょっと抜けていたかなと。どういうふうに含まれていくのかが、1点です。
もう1点、多文化共生推進プランが、平成25年度の実績として決定しているということです。それを見させていただきますと、「外国人が抱える課題を洗い出し、多文化共生推進プランにおける「目指す姿(案)」について協議し決定した。」と書いてあります。「目指す姿(案)」となっていますが、ここにどうつながってくるのかが、ぼんやりとしか見えないものですから、目指す姿はどこを目指しているのか、現状でわかる範囲でお答えできればお願いします。
158
◯杉山男女参画・
市民協働推進課長 まず、事業の趣旨からお伝えしたいと思います。
400年前の家康公の駿府大御所時代に、駿府のまちには世界のさまざまな国から使節団が訪問しまして、異なる文化や習慣を受け入れました多文化共生都市が形成されまして、ここ静岡から平和外交が展開、発信をされておりました。
一方、近年、国際化の進展によりまして、人や物の地球規模の移動が活発になりまして、本市においても先ほども申しましたが、現在、約8,000人の外国人住民が暮らしております。定住化傾向も見られております。そのため、異なる文化や価値観を受け入れて外国人と日本人がともに暮らしていく多文化共生の必要性が高まっております。それに基づきまして、平成27年度より多文化共生推進プランに基づき、多文化共生社会の実現を目指して、幅広く施策を展開していく予定でございます。
今回、家康公顕彰四百年記念事業の一環といたしまして、家康公の平和の意思を継承しながら、市民の多文化共生意識の向上と、多文化共生推進プランの理解の促進を図る目的で、概要のとおり3つの事業を実施するものでございます。
そして、プランの目指す姿ですけれども、25年度に外国人住民懇話会等で協議をしていただきまして、現在、策定中ではございますが、8年後の目指す姿を「誰もが 安心して暮らせ ともに創る多文化共生のまち」、サブタイトルを「文化や習慣のちがいを社会の活力に」としております。このあたりが、今回の事業と結びつくものと考えております。
159 ◯宮澤委員 今、お話があったところに加えて、ビジターセンターについてです。
基本構想をつくっている中で、ボランティアの拠点となる機能ということですけれども、実際に今ボランティアの活動で清掃活動が行われたりだとか、松葉かきを地域の皆さんがやってくれたりだとか、最近は、北海道から松葉かきをしに修学旅行で来ると。あれはすごいですね。修学旅行のスケジュールだと思うのだけれども、非常にいいことをしてくれているなと。そういった中で、これは今後の検討になると思うんだけれども、先日の新聞で、静岡市も絡んでいると報道された、昨年の、新しいビジネスプランコンテストで優勝した「まつペレ」、松葉をペレットに活用するものが出ていて、地域の循環型社会の構築というコンセプトであり、また、修学旅行で子供たちが来て、松葉をその場でペレットにして、これは熱交換機に使用できるものですから、そんなコンセプトを含めてやってもらえたらうれしいと思っています。こういうものを、この基本構想の中に入れていく中で、どんな課題が考えられるのか。また、そういうコンセプトを入れていくことができるのかどうかについて御意見を伺いたいので、よろしくお願いします。
160 ◯丸岡文化財課長 ただいま御質問にありました松葉かきの関係ですけれども、それこそ市民の皆さん、ボランティアの皆さんが、それぞれ松葉かき等をしていただきまして、大変感謝しているところであります。そこで出ました松葉を、どのように利用していくのかといった中で、ペレット化の活用という御指摘を受けたところであります。9月19日静岡新聞にも載っておりましたけれども、市民グループ三保松原フューチャーセンターなどによる取り組みがあることにつきましては、大変興味深く注目をさせていただいているところであります。
高度経済成長期以降、燃料として利用されなくなりました枯れ松葉を、ごみとして処分するのではなく、資源として生かすことは、まさに循環型社会の典型例でありまして、松原再生の有効な取り組みの1つであると考えております。枯れ松葉の継続的な供給とコスト面での検討が十分なされておらず、まだ本格的な実用化の段階ではないと認識しておりますけれども、御指摘の三保松原ビジターセンターにおいて、松のペレット化を何らかのエネルギー源として活用することにつきましては、現在、策定中の基本構想の中で検討課題の1つであると認識しております。
161 ◯鈴木(節)委員 私からは、議案第211号静岡市岡生涯学習交流館の指定管理者の指定について、議案1)の87ページです。
先ほどの説明の中では、ほかにもう20館を、この交流館運営協議会がやっているので、ほかとあわせてという説明がありました。指定管理者になろうとしている、この交流館運営協議会そのものについて、午前中の議論でありましたように、住民団体からのいろいろな意見も耳に入っていると思うんですよ。ですので、ここを指定管理者にすると決めるに際しては、粛々と、ほかの20館をやっているから、それにそろえるんだという単純なことではないはずです。指定管理者になってから、これまで住民とのいろんなやりとりがあって、指定管理者が住民の要求に応えていない、市の指導にも応えていないというもとで、この指定管理者について、どんな思いを持っているのか、評価として、また、20館をやっているからということで、岡生涯学習交流館も指定管理にしようとしているのか、その辺の経過だとか評価をお聞かせ願えますか。
162 ◯岸端生涯学習推進課長補佐 指定管理者を選定するに当たりまして、選定の方法は部長、及び部内の関係部課長5名に市民委員2名を加え、計7名で構成します審査委員会を開催しまして、書類審査と応募者からのプレゼンテーションにより、22項目の審査基準に基づき審査を行いました。審査の結果は、100点満点中81.4点でございました。
指定管理者の候補者として選定した主な理由としましては、1つ目、清水区生涯学習交流館20館の指定管理において、当課では良好な管理運営を行っていると評価してございます。その実績を踏まえまして、産官学連携や地域の特性を生かした事業展開を行っており、指定管理者として適切であること。
2つ目、21館を同一の指定管理者とすることで効率性やノウハウの共有など、大きなメリットが期待できること。
3つ目、地域性を十分に理解し、地域住民の利用促進や親しまれる交流館を目指していることが、プレゼンテーションの事業計画から伝わったことが挙げられました。
特に評価が高かった点として、申請団体が既に清水区生涯学習交流館20館で指定管理業務実績があります。そして、物的・人的能力を十分に備えている点。地域に愛される生涯学習交流館として魅力ある文化の継承、創造、発展に寄与するという理念や生涯学習活動の支援方針、事業計画が十分に示されている点。高等学校との複合施設としての特性を今後の運営に生かそうとしている点が評価されました。
163 ◯鈴木(節)委員 今、選定の結果、100満点のうち81.4点だとか、3項目にわたって、この指定管理者については実績があるとか、物的・人的能力もあるだとか、地域性を理解し、地域に親しまれているというお答えがありました。職員の皆さんは、しっかりと業務をしていただいていると思うんです。それぞれの館の職員の皆さんは、仕事を熱心にやってもらっていますが、その大もとの、運営協議会そのものについて、やはり地元の皆さんからは、今、お答えになった評価とは逆の意見もあるわけです。選定した理由を3点お答えいただきましたが、地域住民の声ももう少し入れるべきではないかと思うんです。住民の皆さんが、いまだに市に対してもいろいろな意見を言っていると思うんですね。話し合いの場を持ってほしいだとか、市がもっと指導をしてほしいだとか。そうした住民の声はどのように反映されているのか、お聞きしたいと思います。
164 ◯西ヶ谷文化スポーツ部長 指定管理者として、清水区生涯学習交流館運営協議会は実績もあると思います。ただ、全てがいいわけでは当然ないのかもしれません。実際には、企業努力として、生涯学習交流館でもいろんな利用者の声を伺っていると思います。そういったものを集約して、よりよく皆さんに、もっと使われるように努力することは、これは一企業としての使命だと思いますので、それについては、市と一緒に、同じように市民の皆さんのためにということで建てられているものですから、同じ目的としてディスカッションを続けていきたいと思っています。決して辛抱してくださいということではなくて、いろんな声があるのかもしれませんけれども、基本的に一生懸命やってもらっている中で、よりよくしていきたいと思っています。
165 ◯馬居委員長 ほかにないようですので、質疑を終了します。
次に、要望・意見、討論に入ります。
発言の際は、議案第何号に対してのものかわかるように要望・意見、討論をしていただくようにお願いいたします。
では、要望・意見、討論はありませんか。
166 ◯山根委員 自民党会派といたしまして、全議案に賛成いたします。
要望といたしましては、三保松原のビジターセンターは、本当に期待されておりまして、全国、また、海外からも実際にいらっしゃっているということですが、3年したら、いらっしゃる方もちょっと減少するのではないかと耳にする状況もありまして、これを機会にしっかりと拠点づくりやっていただきたい。コンセプトをしっかり持って、住民参加も含めてやっていただきたいと思います。
167 ◯鈴木(直)委員 新政会です。全議案に賛成の立場で要望させていただきます。
まず、議案第186号のうち、国際化推進事業です。
先ほど、男女参画・
市民協働推進課長から力強いお言葉を聞きまして、非常に楽しみなものができ上がるんじゃないかと思っています。
ただ、1点。せっかく家康公がキーワードになっていますので、一過性のものとならないように、これが後に続くようにしていただきたい。お聞きしましたように、80カ国8,000人の方がいらっしゃるというところを考えれば、これが本当にうまくいけば、今後、諸外国の方たちの定住、観光交流がふえると思いますので、ぜひ、やっていただきたいと思います。
ただ、番組制作をやるというところなのですが、私も余りインターネットを活用していないのですけれども、今は、ユーチューブなどでこういうものを配信できれば、お金も余りかからずに世界的に発信ができますので、ぜひその辺も検討していただければと思っております。
同じく議案第186号の三保松原のビジターセンターについてです。
これも課長から心強いお言葉をいただきまして、本当に頼もしいと思っています。
ただ、1点。三保の半島の活動のポイントの1つとして、滞在型の体験学習を呼び込みたいということを、旧清水市の時代から持っています。体験学習もできるビジターセンターになるということで、ぜひ、滞在型の体験学習ができる多目的室にしてもらいたい。あと、先ほどもいろいろなボランティア活動の方たちが来るというところで、前の週に清掃していると、次の週に行くと、全くごみがないということがあります。そういうところをコントロールできるような事務局ができれば、本当に無駄なく、三保がいつまでもきれいになっていくと思うものですから、いろいろなボランティアがあって、ちょっと難しいと思いますが、事務所をつくるということですので、コントロール機能が、何か1つできればなと思っております。
最後です。これは鈴木節子委員から、清水区の生涯学習交流館について非常に心配していただきまして、本当は私が質問しなくてはならないことかなというところなのですが、先ほど部長からもお話がありましたように、私もいろいろとお話を聞いています。アンケートをとって、いろいろなところに生かしていくということも市民から声をいただいておりますので、ぜひそれを続けながら、よりよい運営に努めていただきたいと思っております。
168 ◯宮澤委員 静翔会として、全議案に賛成です。
意見・要望ですけれども、先ほどお伝えさせていただいたビジターセンターに関連して、松葉のペレットによるボイラーですけれども、価格的にはどうなんだということだけれども、価格的には問題があったとしても単独の松葉だけを使えばということですが、世界初に近い取り組みだということで、ぜひチャレンジしていただきたい。ちなみに、うちの家はペレットを使っていますけど、石油ストーブよりも安くなっていますから。イニシャルコストは高いんですよね。そういう計算も踏まえてやってもらいたいと思いますし、実際にその松葉をかいてくれることによって、本数が減っている松の育成にもつながるだろうし、市が実際に予算をとって今、松葉かきだとか処分費を出していると思うんだけれども、その軽減にもなるだろうと。総合的に見たら大きなメリットも非常に多いと思いますので、導入に向けた課題を整理して、世界遺産の舞台で市民との協働だとか循環型社会の実現をしてもらいたいと思いますので、ぜひ頑張ってください。
169 ◯鈴木(節)委員 それでは、先に討論からですが、議案第211号の静岡市岡生涯学習交流館の指定管理者の指定については、今、利用者団体からいろんな意見が出ていて、それにきちっと応えていないというもとで、ここに指定することは、やはり問題があるのと、皆さんからは指定管理者じゃなくて直営に戻してほしいという声も聞こえて来ます。その理由は、旧公民館活動の時代の、孫に誇れる我が郷土をどのようにつくっていくのかという、大変スケールの大きい角度から地域の活動をしている皆さんの声を聞くと、そうした観点から直営に戻してほしいという声がありますので、指定管理とすることについては反対をいたします。
ほかの議案は全て賛成をいたします。
ほかの委員からも出ています三保のビジターセンターについては、県外からも、外国の方からも観光客が見える中で、しっかりその期待に応えるような施設をつくっていただきたいと要望いたします。
170 ◯安竹委員 全議案賛成の立場です。
指定管理の話が出ていますけれども、僕はこの件に限らずですが、新しい企業が指定管理に参画するチャンスもつくってあげないといけないなと根本的に考えています。役所の立場で見ると、この物件を預けていると非常に安心だ、安全だ、それなりの評価もできると、そこばっかりを言っていると、新しく参入する人たちの入る間がないわけですよ。逆に、自分がここで業績を上げたいという会社は、この物件にも参入しようとする。そういう安全パイ的なことで重用していくやり方は、行政のあるべき姿かもしれないけれども、民間から見ると非常に不満の出るもので、新しい努力がそこに生まれてこない。あるいは、新しい活力を育てないというブレーキにもなります。
全議案賛成ですので、これについてどうこうという意味ではありませんけれども、全体的な考え方として、あなた方も出世コースを歩いて、お前の言うことよりもこっちの言うことのほうが安心だなんて言われて、嫌な思いをした経験もあろうかと思いますけれども、やはり新しい発想、発想の転換は常に吸収する。そういう形をとるべきだということを指摘して、全議案に賛成です。
171 ◯馬居委員長 それでは、採決を行います。
反対の討論がありましたので、先に反対の討論があった議案から採決します。
議案第211号について、可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
172 ◯馬居委員長 賛成多数ですので、議案第211号は可決すべきものと決定いたしました。
次に、残る議案を採決します。
議案第186号、議案第202号、議案第217号は可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
173 ◯馬居委員長 御異議なしと認め、議案第186号外2件は可決すべきものと決定しました。
残る報告事項に関係のない説明員の方は退席いただいて結構です。ありがとうございました。
〔説明員退席〕
──────────────────────────────
174 ◯馬居委員長 次に、報告事項に移ります。
債権の放棄に関する報告について聞くことといたします。
当局の説明を願います。
175 ◯小野市民生活課長 お手元に平成26年9月定例会
生活文化環境委員会報告資料をお配りしてあると思いますが、市民生活課と区政課の報告事項の資料をごらんいただきたいと思います。
まず、市民生活課の債権放棄に関する報告をさせていただきます。
債権の名称は、災害援護資金貸付金でございます。これは、昭和49年に発生しました七夕豪雨の際に、被災者の生活再建のために貸し付けをしたものでございます。
放棄をした債権の額は2名に貸し付けた貸付金の元利償還金を合計しておりまして、21件、27万1,440円でございます。
放棄の理由といたしまして、ともに消滅時効の期間が経過し、回収が見込まれないためで、これは静岡市債権の管理に関する条例第7条第5号に該当いたします。
放棄理由の欄の上段、居所不明の案件につきましては、債権者は昭和53年に親族とともに国外に転出、以降連絡がとれず、平成6年9月に消滅時効の期間が経過し、債権回収の見込みがないことから債権放棄をしたものでございます。
下段のその他の案件につきましては、本人、連帯保証人とも死亡しており、平成9年1月に消滅時効の期間が経過し、2名いる相続人のうち、1名からは時効援用の申し立てを受理、残る1名につきましては再三の通知や訪問による折衝を試みましたが、不在のために折衝の機会が得られず、債権回収の見込みがないことから債権放棄をしたものでございます。