雲南市議会 > 2021-03-04 >
令和 3年 3月定例会(第4日 3月 4日)

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  1. 雲南市議会 2021-03-04
    令和 3年 3月定例会(第4日 3月 4日)


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    最終取得日: 2021-05-22
    令和 3年 3月定例会(第4日 3月 4日)   ────────────────────────────────────────    令和3年 3月(定例)雲 南 市 議 会 会 議 録(第4日)                            令和3年3月4日(木曜日) ────────────────────────────────────────               議事日程(第4号)                        令和3年3月4日 午前9時30分開議 日程第1 一般質問      ───────────────────────────────               本日の会議に付した事件 日程第1 一般質問      ───────────────────────────────                出席議員(19名)       1番 多 賀 法 華       2番 安 田 栄 太       3番 児 玉 幸 久       4番 上 代 純 子       5番 鶴 原 能 也       6番 梶 谷 佳 平       7番 宇都宮   晃       8番 上 代 和 美       9番 足 立 昭 二       10番 中 林   孝       11番 松 林 孝 之       12番 中 村 辰 眞       13番 原   祐 二       14番 白 築 俊 幸
          15番 周 藤 正 志       16番 細 田   實       17番 藤 原 信 宏       18番 矢 壁 正 弘       19番 佐 藤 隆 司      ───────────────────────────────               欠席議員(なし)      ───────────────────────────────               欠  員(なし)      ───────────────────────────────              事務局出席職員職氏名 議会事務局長 ──── 三 原 修 三  書記 ──────── 山 根 美穂子                      書記 ──────── 吾 郷   静                      書記 ──────── 高 木 作 真      ───────────────────────────────             説明のため出席した者の職氏名 市長 ──────── 石 飛 厚 志  副市長 ─────── 吉 山   治 教育長 ─────── 景 山   明  病院事業副管理者 ── 原 田 正 俊 総務部長 ────── 内 田 孝 夫  政策企画部長 ──── 西 村 健 一 防災部長 ────── 中 村 清 男  市民環境部長 ──── 須 田   弘 健康福祉部長 ──── 狩 野 明 芳  産業観光部長 ──── 嘉 本 俊 一 農林振興部長 ──── 日 野   誠  建設部長 ────── 西 川   徹 水道局長兼上下水道部長 細 木 弘 志  教育部次長 ───── 福 間   央 子ども政策局長 ─── 加津山 幸 登  総務部次長 ───── 末 次 治 良 財政担当課長 ──── 奥 井 英 孝     ───────────────────────────────               午前9時30分開議 ○議長(佐藤 隆司君) おはようございます。  ただいまの出席議員は19名であります。定足数に達しておりますので、直ちに会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。     ─────────────・───・───────────── ◎日程第1 一般質問 ○議長(佐藤 隆司君) 日程第1、一般質問を行います。  質問の通告があっておりますので、順次発言を許します。  11番、松林孝之議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) おはようございます。議席番号11番、松林孝之でございます。  石飛市長を船長として出航いたします第3期雲南丸の船出であります令和3年3月議会の一般質問のトップバッターを務めることになり、光栄に感じております。原前市長の入院、さらに辞任に際し、吉山副市長におかれましては、職務代理者として市政を止めることなくその任をしっかりと終えられましたことに対し、敬意を表します。  そして石飛市長におかれましては、有権者に自らの政治姿勢をなかなか伝えることには限られた時間しかなかった中の市長の選挙戦におきまして、激戦の末、見事当選されました。混乱期の雲南市政のかじ取りは、まさに日本海の荒波にこぎ出すようなもので、課題は山積しており、とても順風満帆な船出とはならないのが現状であります。  そういった中で、就任会見で話されました選挙が終わればノーサイド、この言葉は、お互い戦い合った戦友として互いをリスペクトし、認め合い、市民が一つになるためには最も重要なスタンスであり、地域が望んでいることであります。大海原にこぎ出す雲南丸の船長として、繊細かつ大胆に、そして堂々とかじを取っていただき、市民の期待に応えていただきたいと願うところでございます。我々議会議員も、二元代表制の一翼を担う者として、是々非々のスタンスを堅持し、市民生活の福祉の向上を目指し、未来ある雲南丸を共に創造していきたいと考えております。  それでは、早速ではございますが、質問に入ります。今回は、経済振興策と高校魅力化の2点についてただします。  最初に、経済振興策について伺います。  石飛市長は、雲南プライドというキーワードで、多様性を尊重し、お互いを認め合える地域づくりを進め、市民一人一人が自分の可能性を感じることができる雲南市、これを目指して、まずは新型コロナウイルス感染症対策に力を傾注し、速やかなワクチン接種と疲弊する経済に直面する事業者支援を行うとされました。そしてもう一つの大きな課題である日本全体が人口減少社会へと突入した時代、これにおいて本市の一番の重大な課題であります人口減少対策、これについて定住基盤の整備、人材の育成、確保、そして医療、福祉、産業、教育など総合的な対策、これを講じていくと述べられました。  そうしたことに対して、選挙戦、そして定例会初日の所信表明において、コロナ禍で特に疲弊する飲食業等への支援に力を入れるとされていますが、具体的なものはどんなものか、まず伺っておきます。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 松林議員の御質問にお答えいたします。  新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態の発令などによりまして、外出自粛意識が高まり、消費活動の減退が進んでおり、特にお客様を受け入れてサービスを提供する飲食業や宿泊業などには、こうした影響を特に強く受けているところであります。  疲弊する事業者への支援策といたしましては、令和3年度当初予算においては、事業者が実施する消費喚起、販売促進活動を後押しし、市内経済全体の活性化を図ることを目指した支援策を予算計上しておりますが、それとは別に、昨日も申し上げたところではございますが、緊急的な対策として、当初予算での計上は間に合いませんでしたが、売上減少が著しい飲食・宿泊業及び旅客運送業並びにセーフティーネット認定事業者に対しまして、最低で20万円、最高で90万円の給付金事業の創設を考えており、本議会での委員会で考えを御説明させていただきたいと考えております。事業者の皆様がこの難局を乗り越えられて、ポストコロナの時代へ事業を継続できるよう応援してまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 具体策を先ほど述べていただきました。  この業界の方は、一日も早く出してほしいと望んでおられます。年末年始の書き入れどきから、3月、4月の異動に伴う歓送迎会などで本来であればにぎわうはずの業界、これにおきましては、今年度末を迎えて本当にカウントダウンの危機であるという声を聞いているところでございます。早急にというお話をしていただきました。カウントダウンということは、実はその時期というのは非常に微妙なところでございまして、この年度末を乗り切るために必要な思いを持ってらっしゃることが事実でございます。当初予算には間に合わなかったですが、年度末というキーワードを一つ踏まえたところで、もう少し具体的な時期が言える範囲でできれば答えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 失礼いたします。まず時期でございますが、できるだけ早く、まずこの支援策について市民の方が知っていただくことが必要かと思います。そういう意味で、今回、予算としては計上できませんでしたが、この議会でこういう支援策について御議論いただき、まずはそういった支援というものが予定されていることを事業者の皆様に知っていただく、できれば今議会において、今議会中に皆様の御了解も得ながらその制度をお知らせしていきたいと考えております。  予算につきましては、財源の問題等もございまして、来年度に入りまして早々に議会の皆様の御協力、御理解も得て、できる限り早期に予算の確定を目指したいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 今議会の中でしっかりと具体策を示して、いわゆる、しかるべきスケジュールにおいてできるだけ早急にということのようでございます。その早急なというのを本当に市民は待っておりますので、ぜひとも一日も早く実現できるよう御努力願いたいと思います。  次に、選挙戦の中で触れられました、また、所信表明でもありました農業振興による経済の活性化、これを掲げておられますが、その具体策というのはどういったものなのか、まず兼業農家の経営基盤強化というものを上げていらっしゃいますが、これはどういったものなのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 農業は、経済活動である産業としての位置づけの一方で、農地や地域環境を維持するための地域活動としての位置づけがあると、そのように考えてございます。本市の兼業農家は、2015年の農林業センサスによりますと、市内全ての販売農家2,374戸の8割以上を占めまして、本市農業を支える大きな存在であると言えます。兼業農家の皆様の営農活動へのやる気や誇りを尊重することが大変重要と感じております。そのため、兼業農家の経営基盤強化に資する集落営農の推進や、兼業農家と例えば集落営農組織や認定農家などの担い手、地域自主組織の連携による農業振興につきまして、より一層推進、強化してまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 多くが兼業農家というところで、その総括的な意味合いで、まずここの支援策を出していくというふうに私は受け止めました。  次に、そういったとこを具体的に収益性を求めるために、物流改革、こういったものをするということにも触れられておりますが、これは具体的にはどういったものですか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 本市の農業の特徴の一つといたしまして、少量多品目の生産というものが掲げられると思っております。そういった意味で、物流面でも、こうした特性からコスト低減というのが難しい状況だと認識しております。  そこで、例えば地域にハブとなる農産物の集荷所を設け、農家の皆様が一旦そこに出荷し、その後、一括して出荷する方式でコスト低減、収益性の向上が図れないだろうか、加えて、そうした方式を逆に、地域の外からも荷物などの配送にも役立て、ラストワンマイルを効率化できないか。未来におきましては自動運転などの最先端技術を活用した物流の夢というものも見えてまいりますが、その前提となる社会の仕組みづくりができればよいというふうに思っておるところでございます。その中で、実現可能な取組を市内でモデル的に実証するということも必要であると考えております。また、需要に即した農産物の計画的生産、将来的には、ICT、情報通信技術などを活用した収益性向上の実証も必要ではないかと考えているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) ハブシステムというような形で、少し着眼点を変えた、いわゆる農産物の物流の改革、そういったものを構築するというふうに私は受け止めました。非常にこれは重要なことであると思っておりますので、ぜひとも実現していただきまして、先ほど市長がおっしゃいました生産者と事業者、そして消費者ウィン・ウィンの関係性、これが整うことを期待したいと思います。  また、今後の行政との展開の中で、これは間違いなく食の幸発信推進事業、これとも大きな関わり合いを持ってくる事業だとも考えておりますので、ぜひともこの議論はこれから今後とも議論を深めていきたいと考えております。  次の質問でございますが、当初予算は骨格とされた中で、コロナ感染症が蔓延してから1年が経過しました。今や全業種において存続の危機となっております。飲食・宿泊業以外に対する地域経済対策のこの具体事業は何か用意をされてるのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 新型コロナウイルス感染症の終息がいまだに見通せず、市内事業者の業況は依然として低迷を続けております。しかしながら、全業種が低調という状況にはなく、巣籠もり需要に関連する業態や、日常生活関連の小売などは比較的影響は少ないようでございます。  今後の経済対策といたしましては、飲食・宿泊業以外の業種も含め、特に売上減少が著しい事業者に対する給付金事業を創設する、先ほど申しましたような考えでございますが、令和3年度当初予算においても、事業者自らが業況回復に向けて取り組む消費喚起活動販売促進活動に対し、その経費の一部を支援する補助事業を予算計上しているところでございます。現在、新型コロナウイルス感染症による市内事業者への影響についてアンケート調査を実施しており、こうした調査結果を基に、地域経済振興会議などで意見をいただきながら、今後も必要に応じてさらなる支援策の実施に傾注してまいります。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 確かに全ての事業者というわけではないというのは私も認識しております。ただ、報道の中でもありますとおり、例えばですが、これまで影響が少ないと言われてきたいわゆる建設業においても、波が押し寄せてきたということの声も聞こえているところでございます。実際に本市における普通建設事業も、これは大規模事業が終わったということもあるんですが、削減が見込まれていく中で、こういった業態は裾野が広い業種でございます。その影響は、いわゆる消費の減退にもつながりかねません。幅広い視野に立ちながら全体的な経済状況の把握に努められまして、今後とも、ぜひともアンテナを張っていただきまして経済状況を見ていただきたいというふうに考えます。  次に移ります。このたび県は、国のGoToイート事業に対しまして県独自の拡充枠を上乗せされました。具体的には、6,000円のチケットを4,000円で販売するという形のようなものでございます。県の予算枠は6億円であるということで、これは飲食事業者にとってはかなり大変ありがたい消費喚起策につながるというふうに期待はしているところです。  一方で、昨年の9月の私も一般質問で取り上げましたが、いわゆる類似の業種です。例えば、そのときも取り上げました仕出屋さん等でございますが、そういった似たような業種の中への対応、これが非常にやはり今後は必要になってくるんじゃないかというふうに考えております。こういった対象事業枠の拡大が必要と思っておりますが、これが県の事業であるところに、本市の独自でいわゆるその枠を広げることが可能なのか、伺っておきます。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 国の経済対策でございますGoToイート事業は、各県ごとに委託事業者を定め、実施されておりますが、島根県では、利用率が低調ということもあって、現在プレミアム率の加算を検討されているところでございます。  GoToイート事業の本市単独での事業枠拡大についてのお尋ねでございますが、この事業の運用上、一体的に行うのは難しいのではないかと考えますし、事業枠の拡大分を本市独自の飲食券事業として実施する考えは現状はございません。事業者の皆様には、新年度予算に計上しております消費喚起・販売促進活動等支援事業をまず効果的に御活用いただくとともに、安心して来店できる店として集客を図っていただきたいと願っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 実際には県事業でありますから、市の単独で枠の拡大というのは非常に難しいというのも十分承知をしているところでございます。不公平感が生まれないためにも、いま一度可能であれば県と協議をする、あるいはこれは雲南市だけではないと思います。ほかの市も同じ思いを持っていらっしゃる事業者さんもいらっしゃいますので、そういったところを共有しながら、ぜひとも、また県とも協議を重ねていただきたいということを申し述べておきます。  次に移ります。市長は、スポーツ・文化活動を積極的に支援し、人材育成や人づくり、場所づくりを創造すると述べられました。今回、丸山島根県知事オリンピック聖火リレーを経済対策と結びつけて中止の表明をされましたが、そういったことに対して本市のスタンスはどうであるのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 東京オリンピックは、スポーツを愛する人にとって誰しも待ち焦がれる憧れのイベントでございます。一方で、今般の大都市でのコロナの拡大は、緊急事態宣言を出されていない地域であっても経済的に大きな影響を生じさせたことから、コロナの再拡大といった事態は何としても防いでいただきたいというのが、私を含め全市民の思いであろうと考えております。私といたしましては、新型コロナの再拡大を絶対にさせないよう万全の対策を講じ、それらをきちんと説明していただいた上で、国民が安心してオリンピックの開催を祝うことができる環境を整えていただきたいと望んでいるところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 私も全くそのとおりだと思っております。感染拡大が広がってしまっては、本当に一番喜ぶはずのオリンピックが台なしになってしまいます。それがまず起きないことを大前提というところの中で、今回の県知事の発言ではなかったかということを私も察しているところでございます。いわゆる財源捻出のための問題提起として投げかけられたこの案件に対して大きな波紋を呼んだところで、賛否が分かれているのも事実でございます。世界規模のスポーツの祭典でありますオリンピックの聖火リレーを、これを政治のやり取り、特にお金のことを引き合いに出すのは残念でなりません。本来、知事も、このような形の提案、これがいいとは考えておらないと私も感じております。ただ、島根県としての政治、財政事情を考えると、少しでもコロナ対策に財源を充て、感染拡大を抑えていきたい、この思いの一心ではなかったのかというふうに推察しているところです。  一昨日、奥出雲町がオリンピックホッケー競技のインド代表の合宿誘致を断念するということの報道がありました。これまで一生懸命準備されてきた関係者、町民の皆様はさぞかし残念であると胸中を察するところであります。こうした行政判断、政治判断が求められる大きな起点こそ市民に道筋を明確にする、これが重要なことではないかと私は考えます。明確にするためには、具体的な指針と、それに伴う経費、これが発生するのは当然です。したがって、今回のような、本来、単独に自治体だけで解決できない大きな起点においては、まずは国に対しオリンピック・パラリンピックを開催するに当たり、感染症拡大防止対策、これを自治体や関係団体に具体的な行動計画と経費負担、これの軽減を示すよう求めることがまず第一ではないかと思います。  そしてそれとは切り離した観点において、感染防止対策は都会だけのものではなく、地方こそ頑張ってる、人口の少ない田舎こそ、事業者こそ小さなコミュニティーの中で営業活動で頑張っている、緊急事態宣言の影響が、それは都会のものだけではなくて地方にも大きな影響となっている。なぜこの影響が地方に大きいのか。それは、感染症患者が少ない地域だからこそ感染を広げてはいけないという真面目な県民性、他人を思う心を持つ風土があるからです。だから緊急事態宣言の対象外であっても自粛する人が多い、こういったところが実際です。都会では、やっていけないから店を開けるという人も少なくないことから時短要請や休業に対し協力金等の給付がありますが、それは店が開いていれば来るお客がいるからです。田舎は違います。店を開けてもみんな真面目に自粛します。だからお店や事業者、会社は大変なんです。この実態こそ、まちの皆さんの声です。事業者さんの声です。その声に対して何とかしたいとの思いで、今回知事はこの発言に至ったのではないかと考えます。支援策を打とうにも財政状況を見ると、ない袖は振れないといった地方の現状を訴え、市民が納得する支援策を求めることが今回の問題提起の一番の目的ではないでしょうか。市として、市長会等を通じ強く強く国に働きかけるべきだと考えますが、市長の見解を伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 議員御指摘のとおり、感染症が発生をしている地域、発生していない地域、発生している地域では、いわゆる強制という形で店舗の経営等を行っていらっしゃいますが、発生していない地域は、まさに自らの判断でそういった防止対策を努めていらっしゃる、あるいは市民がそれに参画しているという状況であるというふうに認識してございます。その結果として、やはりそういう経済の停滞というものも招いているという現実があるということでございまして、知事のお考えについても、そういった事実、実態を踏まえた対策を国に求めていらっしゃるというふうに認識しております。  私としても、この現状について、地域の実情について機会を捉えて国のほうへ、あるいは県のほうへ実情を訴えてまいりたいと思っておりますし、市長会につきましては、またほかの市長さんともお話をしながら、こういった実態があるということを県に対して、国に対して言っていけるよう努めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 市長、市民の声に、市民の気持ちに寄り添うということを昨日の会派代表質問を含め、ずっとおっしゃってます。ぜひこの声を雲南市から大きな声として発信していただきたいと考えております。  次に、大項目の2つ目であります高校魅力化についてに移ります。  今日は、折しも県立高校、県立高校の一般入試の日であります。目標とする高校への進学、これを目指して受験生は、今この時間、試験の真っ最中であります。夢や希望を胸に積み上げてきて、受験勉強、これをしっかりと成し遂げた成果を十分に発揮していただいて、受験生全員が目標とする高校に合格されることを祈念したいところでございます。  そうした中で、先日、県内公立高校の入試の志願状況が発表されました。今回お示ししましたグラフは、2005年、15年前から本年度までの定員に対する合格者率のグラフでございます。この春の2021年、令和3年の数値におきましては、志願状況に、プラス推薦合格者、これを加えたものの数値としておりますので、御承知おきいただきたいと思いますが、この15年前までの数値を示していますが、それよりももっと前には1倍を超える時代もあったというふうに私も聞いておりますが、それが事実であったということも知っております。  しかしながら、御覧のとおり、三刀屋高校の2008年の1倍、これをピークに右肩下がりになっております。そういった中で、大東高校、三刀屋高校では、2015年に1クラスずつクラス減がありました。したがいまして、今は大東高校3クラス、三刀屋高校4クラスの120人と160人定員の構成となっております。そのクラス減があった後は、若干この出願率についての向上が見られたところではございましたが、去年においてはまた下がりつつある傾向において、今回若干上がってはおりますが、クラス減になる前の状況に戻っているのが現状でございます。こういった出願状況の低迷の要因、こういったところはどこにあるというふうに考えていらっしゃるのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 議員おっしゃいますように、今、試験の真っ最中だろうというふうに思います。子供たち、本当に上がることなく実力を発揮して、全員が合格してほしいなという思いで私も答弁をさせていただこうというふうに思います。  議員おっしゃいますように、先日発表された令和3年度入学生の雲南市内の3つの高校の志願倍率は、定員を充足する状況ではございませんでした。全体的な要因ということになると、市内の中学生が、クラスは減になったけれども、やっぱり子供たちの数がだんだん減ってきてるということが主な原因ではないかというふうに思っておりますけれども、今回の志願者倍率を見ますと、やはり県内の全体的な傾向として、普通高校よりも専門高校、商業系であったり、工業系であったり、農林系であったり、そちらのほうが比較的倍率が高いというような傾向があるのではないか。私も詳細には分析はしておりませんけれども、やっぱりそういう傾向があるのではないかというふうに私としては捉えてるところでございます。  また、個々の高校で見た場合ですけれども、平成26年度入学者と令和2年度入学者を比較しますと、大東高校は、平成26年度当時の充足率を確かに下回っておりますけれども、市内からの入学者の占める割合は逆に高く維持をしてるという傾向がございます。一方、三刀屋高校掛合分校につきましては、平成26年度当時の充足率よりは上回ってるけれども、市内からの入学者の占める割合は当時より下回ってるという状況がございます。こうした状況を踏まえて、市内高校と地域が共同で高校生を育てるために協議する組織であります雲南コミュニティハイスクールコンソーシアムにおいて、高校魅力化のための方策等について引き続き議論をしてまいりたいというふうに考えてるところでございます。
    ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 教育長おっしゃったとおり、いわゆる児童生徒数の減少、これが一番大きな要因ではないかというふうに私も考えております。ただ、これは少子化の傾向でありまして、全国同様という中で、今後の対策をやっぱりしていかなければいけないという観点から、私自身も6年前から高校魅力化というものには取り上げさせていただきまして、この一般質問を通じていろいろなところで活動させていただいております。  島根県が掲げます高校魅力化とは、地域と共にある学校を実現するとあります。多様な主体が参画する高校魅力化コンソーシアム、これの推進という形で実現するように図られていますが、私が考える魅力化のポイント、もう少しハードルを下げた目線で私のほうが思っているポイントっていうのは、高校を選ぶ側の児童生徒あるいはその保護者の目線、これが大事な魅力化の一つの視点ではないかというふうに考えております。すなわち魅力化の見える化です。その視点は、学業と部活動でありまして、高校生活3年間におけるこの流れそのもの、これを見える化としてそれぞれの高校として発信することが次の新入生を呼び寄せる、こういったサイクルになっていくのではないかと考えております。特に高校の部活動は、次の時代を担う子供たちの教育課程、これにとってはもちろん大事ですが、さらには、社会の縮図体験、これを活動として学べる重要な活動であるということは言うまでもありません。  そうした魅力化の具体策として、松江シティFCの設立、これがあったわけで、大東高校が受入れ校として地域からの期待も大きく広がってきたというところであったと私は思っております。12月議会の直前にユースチームの設立の断念の報道がありまして、大きなこれも波紋が広がりました。2月の教育民生常任委員会におきましても、なかなか詳細な説明ではありませんでした。その後、どうなったという声は少なくありません。議会はもとよりですが、市民への説明、これをする必要がございます。昨日、我が会派、政友クラブ代表質問に対しまして、市長のほうから若干の経緯を答弁いただきましたが、高校魅力化の観点から掘り下げてただしてまいります。  まず最初に、ユースチーム設立の話合いで、お互いの認識の相違とありますが、それはどういったところですか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 会派の質問でお答えいたしましたとおり、本事業は、平成31年2月に、松江シティFCユースチームの設立に向け誠意を持って対応するという回答を伝えたところから始まっております。このとき雲南市は、大まかな方針を伝えたものの、整備内容や負担の範囲などにつきましては明確にせず、その後の協議に委ねる形を取っております。  その後、協議を行ってきたわけでございますが、松江FCが令和3年4月からのスタートを目指すのに反しまして、事業計画全体、特に宿舎に関する検討が煮詰まらないままに、松江FC側とすれば、市の誠意を持って対応するという回答を頼りに準備を進められたものというふうに思っております。前市長は、こうした状況の中で、宿舎の問題を含めて市の負担を明確にし、市民の意見を聞いた上で市が対応できる範囲をお示しするという、通常の行政としての認識で一旦立ち止まることをお伝えしたものというふうに思っております。行政としての手続や物の考え方に松江FC側が不案内であったということは非難すべきことではございませんが、結果的に、この誠意を持って対応するという市の回答をどういうふうに捉えたのかということがお互いの認識の差であったと考えるところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) ハード整備の費用負担、これの認識の差というのが一番大きなところではないかと思っております。この認識の差が、平成31年2月からの話合い、この中で持たれた最初の段階からいわゆるかみ合わずにずっと平行線で来たものが、ある日を境に、この平行線が平行線のままでは駄目だよということの結果が去年の12月の前の報道発表であったということだとしたら、本当に行政と事業者の中で起きたこのイレギュラーが非常に大きなイレギュラーとなって、今回のような形になったということであるというふうに考えます。  そういった中で、松江シティFCのホームページでは、12月10日付の発表の記事に、一旦は白紙ではありますが、引き続き最善を尽くすとありますが、その後、何か状況が変わってはないか、確認しておきます。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 松江シティFC側とは、現実には非公式に接触を行っているというような段階でございまして、その内容の詳細に触れることは差し控えさせていただきますが、今後、先方のお考えを正式にお聞きした後、市としての対応を検討してまいりたいと考えているとこでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) そうした中で、大東高校を希望していた対象の生徒は14名でありました。その生徒たちは、将来への夢の一歩、これを先ほど申しました行政と事業者、いわゆる大人の都合で失ったようなものでありますが、対象の生徒たちへのフォロー、これを市としてどういった形でされましたか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 松江シティFCでは、大東高校への入学を希望された14名の選手と保護者を訪問し、考えを説明されるとともに、選手が在籍する中学校やサッカーチームと協力しながら、その後の進路変更をフォローされていると伺っております。  なお、事業を進める上でのお互いの認識の差により、選手、保護者の皆様には多大な御迷惑をおかけする結果となってしまったことに対しましては、その責任の有無は別として、市としておわび申し上げるとともに、子供たちがこれからも活躍されることを心よりお祈り申し上げる次第でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 松江シティFC側のほうからフォローがあったということで、市としては、具体的なフォローというのは直接はできていないということと私は受け止めました。  次に、地域を挙げての対応準備、こういったことを進められてきました。それは、自主組織や支援グループ、そして夢を追いかける生徒たちを応援したいとの思いから、自らのこれまでの仕事を辞めて取り組もうとされた方もおられます。そういった実態は把握されていますか。そしてそのような行動まで起こされた地域の人たちへのフォロー、これを市としてされましたか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) ユースチーム設立断念に当たっては、12月10日に大東地区の受入れ検討準備委員会、12月18日に大東町地域自主組織連絡協議会にて今回の経緯の御説明をさせていただいております。改めて、地元地域の御期待に沿わない結果となってしまったことにつきまして、まずはおわびを申し上げたいと思います。  今後の松江FC側のお考えをお聞きした上で、また、大東高校の魅力化を進める中では、地域の御意見も伺いながら今後検討を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 受入れを予定されていました大東高校に対しても、信頼回復、これをしていかなければなりません。高校としても、希望されていた生徒、当事者に対しても非常に申し訳ない気持ちで、フォローのほうもあったというふうにも聞いております。そういった中で、先ほど申しました対象の子供たち、そして地域の方々、大東高校、こういったところにまず市として真摯に向き合って、それから次のステップに進む、まずこれが一番先、重要なことであります。まずそこから信頼回復をしていかなければ、次はありません。そこだけしっかりとやっていただきたいと思っております。  先ほど市長のほうから非公式のいろいろな話もしていただきました。私が知り得ている情報の中でも、松江シティFCさんは、現在も受入先を模索中というふうにも伺っております。本市への可能性も私はゼロではないというふうに感じているところでございます。  ここで、また1つ紹介ですが、実際には雲南FCという市内の中学生のチームが、昨年、松江シティユースのアンダー15のチームに県大会で勝って県ナンバーワンになって中国大会に出たということもあります。地元にそういった子供たちも今たくさんいます。そういった子供たちの今後のことを考えると、その子たちは今回、高校入試で違う高校に行ってしまいます。そういった本当に待ったなしのことであるということも、1つここで紹介しておきたいと思います。  石飛市長自身、学生時代からバスケットやアイスホッケーを部活動として経験し、アイスホッケーは現役のプレーヤーであるということも承知しております。したがって、市長がスポーツ活動や文化活動、これに対する思いは人一倍強いのではないかと感じております。この松江シティFC誘致、これは高校魅力化を通じたまちおこしであり、人材の誘致と育成、さらには、企業と地域の融合という大きなプランであったと私は認識しています。今回の残念な結果をしっかりと検証し、次なる高校魅力化を打ち出さなければなりません。少子化はますます進み、児童生徒数は減少の一途であります。市内最高教育機関であります高校、これの魅力化は生徒数を増やすことが目的ではなく、心豊かな魅力ある生徒を育むことであると私は考えています。  そして高校魅力化の到達目標、これは雲南で生まれる子供たちはもちろん、雲南で学びたいと市外からも通学を希望する子供たち、これをしっかりと受け入れて、この雲南の地で育てること、それができる高校づくりではないかというふうに思います。10年後、20年後を見据えた高校の在り方、これにつながるものでもあると考えます。まさに雲南プライドを持つ若者の輩出の場と考えます。市長の見解を伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 議員御指摘のとおり、雲南市内の高等学校は市内の最高教育機関でありまして、未来の雲南市を担う人材を育成する極めて重要な役割を担う学校でございます。そういう意味で、高校の魅力化におきましては、地域の資源を活用し、雲南ならではの魅力ある教育を行っていただくことを望むものでございます。そのため、地域の皆様と一緒になって高校の在り方を検討する組織、私と学校長が共同代表を務めております雲南コミュニティハイスクールコンソーシアムでは、地域の皆様と一緒になって高校の在り方について真剣に検討を進めてまいりたいと考えております。引き続き、この雲南市だからこそできる魅力ある高校になるよう、市としても支援をしてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林議員。 ○議員(11番 松林 孝之君) 次世代を担う子供たちへの学びや、これの最高機関であります高校、これを本当に雲南市として、どういった形で今後ビジョンをつくっていくのか、まさに起点になる瞬間であるというふうに考えております。これは今後いろいろなことで県とも協議することも必要だと思っております。大きな大きなビジョンに向かってこのコンソーシアムの中で検討を重ねていただき、地元とも地域とも、何より児童生徒、その保護者さんとも一緒になって将来の高校の在り方を検討していただきたいと思います。  先ほどの答弁は、石飛市長の厚い志として受け止めております。先般の選挙戦におきましては、石飛市長は、あえて裸一貫でチャレンジされ、雲南市に恩返しをするという信念を胸にここに立たれました。先人たちが築き上げられた歴史と文化は、誰も予想しなかった新型コロナウイルス感染症のパンデミックで日常が非日常の世界になってしまいました。ただ、我がふるさと雲南市には、どこにも負けない地域コミュニティーがあります。感染症に対する差別もなければ、疲弊している事業者に寄り添う市民の行動や意識、さらには、将来に雲南市で暮らしたい、雲南市でずっと住みたいと思い続ける高校生の割合、これはどこにも負けない数字であります。これこそ雲南プライドの一つではないかと私は感じております。  石飛市長が掲げられる雲南プライドが実現され、歴史の継承と新たな風、この融合の下に雲南丸が悠々と大きく邁進することを期待し、私の一般質問を終わります。 ○議長(佐藤 隆司君) 松林孝之議員の質問を終わります。     ─────────────────────────────── ○議長(佐藤 隆司君) ここでしばらく休憩いたします。再開を10時30分とします。              午前10時17分休憩     ───────────────────────────────              午前10時30分再開 ○議長(佐藤 隆司君) 会議を再開いたします。  引き続き一般質問を行います。  10番、中林孝議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 10番、中林孝でございます。このたび市長選挙におかれましては、石飛市長、御当選おめでとうございます。ますますの御活躍を祈念申し上げます。  まず、そのますますの御活躍の第一歩、これを私は聞きたくて質問をたくさん準備いたしましたので、よろしくお願いいたします。  まず第1番目、所信表明についてであります。  本市には、様々な課題がございます。どう認識し、どのような対応方針で臨まれるか、特に重点項目として取り組むのは何なのか、伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 本市の課題の認識について御質問でございます。  人口減少あるいは高齢化といったことに伴いまして、様々な課題が増えてきております。こうしたものに対しまして、市民の皆様と共に関係機関や企業の力も借りながら課題への対応に取り組んでまいりたいと思っておりますが、当面の最優先事項としては、特に重要として考えておりますコロナ対策でございます。感染防止と地域経済の回復の両立、これに向けまして必要な支援策を迅速かつ適切に講じてまいりたいと考えております。  また、本市が直面する人口減少問題について、これが一番大きな問題だというふうに私は認識してございます。選挙でも申しておりましたが、私は、この地域、雲南市を守りたい、この気持ちの後ろには、持続可能な地域づくりを行っていく、あるいは人口問題に対して真っ正面から取り組んで人口増加への転換を目指した取組を進めていきたい、そのように考えてございます。そのほか様々な課題はございますが、まずはそこのところを念頭に進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 先ほどの市長の御答弁で、人口減少、それと高齢化、そして直近の問題はコロナとその経済対策ということで、当面はコロナと経済対策、これに重点を置いていただきたいんですが、その根底には、やはり人口減少、そして高齢化、これにどう対処していくか、これが一番大切な問題でございます。私もそういう認識では全く一致しておりまして、最重要課題、一丁目一番地の課題だというふうに感じております。  ここに準備いたしましたのが、雲南市の人口ピラミッドでございます。改めてお示しするまでもございませんが、高齢化も進んでおります。そして私は、このグラフを見て一番の問題は、やはり少子化が進んでいる、そして若年層の流出が止まらない、そして同じこのピラミッドでも、各町別に作ってみますと地域差が存在してると、そういうふうなところで、先ほどおっしゃいました部分でもう少し踏み込んだ対策というのが私は必要ではないかなというふうに思います。  実は、この人口ピラミッド、今年の1月末、31日現在です。まさに市長が当選を決められた日にこの姿でございます。そのときに雲南市の人口は3万7,039人でございます。ところが、残念なことに2月末、こないだでございますが、3万7,000の大台を切りまして2月末現在で3万6,987人、市長に就任されて1か月間で52人減ったと、こういう状況でございまして、これは決して市長の責任ではございませんが、ただ、この1か月で3万7,000という大台を割ってしまった、この点は非常に大きいわけでございます。  それはさておいて、このグラフで、私も10年前にこんなグラフを作ってみました。格好は大体似ております。20歳前後、25、この辺りでくびれてるんです。くびれてるっていう姿は10年前も変わりません、雲南市の姿として。ということは、ここに何かヒントがあるんではないかというふうに思います。昔は子供に家を継がせるために、父危篤、すぐ帰れという電報で、帰ってみたらおやじはぴんぴんしとったと、こういうことでございますが、現在版で父危篤、すぐ帰れと、こういう施策を打っていかなきゃいけないんですが、これをどう具体化していくか、これが市長の腕の見せどころでございますが、この点についてお考えがあれば聞かせてください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) なかなか父危篤ということを言えという話にはならないと思いますが、まず、若者の方、若者にこの雲南市に帰ってきていただく、あるいは住み続けていただくということが必要かと思います。1つは、まずは雲南市の現状、危篤ではないですが、そういった危機的な状況を理解して、そこを救おう、あるいは守っていこうという若者を増やしていく、これも同じことかというふうには思っておりますが、その前に、若者に住み続けたいと思わせる、それがキーワードだと思っております。私は雲南プライドという言葉を申し上げております。雲南というところのよさ、あるいはそこに対する誇り、そういったものを皆が胸に認識し発信していく、都会がいいんではなくて、雲南市がいいんだと、ここに住んで例えば通勤に出かける、そういう若者を増やしていくことこそ重要なことではないかというふうに認識しておるとこでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) ますますの市長の御活躍という第一歩に非常に難しい問題をさしあげまして恐縮しておりますが、問題は、先ほどの御答弁では、若者に住み続けたいという気持ちを持ってもらう。  ただ、現実はもっと厳しいとこがございまして、これは直近、最近の6か年の本市内の子供の出生数でございます。平成26年から令和元年度の6か年、この青色で示したのが平成26年から平成28年まで、オレンジ色が平成29年から令和元年度までの出生数でございます。これを単純にいきますと、大東町でいくと、この過去6か年で391人生まれていらっしゃいます。掛合町では、この6か年で子供さん64人の出生、もっと厳しいのが吉田町でございまして、この6か年で28人しかお生まれになってない。しかもその6年を3年区切りにやってみますと、平成26年から28年までは20人生まれてらっしゃるんですが、29年から令和元年、この足元では8人しか生まれてらっしゃらない、3年間で。ということは、先細り、非常に先細り。若者が定住する前に、子供が生まれてない。ここを何とかしなきゃいけない。こういう現実に対して、やはり対策を打っていかなきゃいけない。もし妙案があれば、聞かせていただきたい。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 人口減少の基本的なところで、出生数をどう確保するかという問題でございます。  先ほどのグラフにもありましたように、今、要するに子供を産んでいただける若い世代の人口が特にくびれている、減っている状況でございます。まずそこを何とかしないと出生数の確保が難しいと考えております。その若い世代に住み続けていただこうというふうに考えますと、先ほどの雲南プライド以外にも、医療あるいは介護、それからあと、安心して出産や子育てができる環境を整備すること、さらには、農業を基本にいたしますけども、いわゆる若い方が稼ぎを得られる仕組み、しっかりと所得がある状況、そういったものをつくっていく、つまりあらゆる分野で総合的な対策を進めていかなければ、この問題を解決することは難しいというふうに私は認識しております。こうした取組を着実に進める中で、出生数を増やし、市外への転出抑制を図っていく、特に若い皆様方の転出抑制を図り、子供を産み育てていただける社会につなげていきたいと、そのように考えてございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 先ほどおっしゃったとおりでございまして、私は、この問題にもかなり関心を持っておりますので、今後ともこの議論を続けさせていただきたいというふうに思います。  次でございます。所信表明で、豊かな暮らしが実現できる地域をつくるということが人口減少の根本的な問題だということでおっしゃっております。改めての御答弁になろうかと思いますが、もう一度聞かせていただきたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 豊かな暮らしが実現できる地域とは、誇りと生きがいを持ち、ここに住みたいと思う地域になること、また、経済が活性化し、活力ある地域となることと考えております。そのためには、先ほど申しましたが、雲南プライドをキーワードにして雲南市のよさを市民が認識し、胸を張って発信していく取組を進めるとともに、医療、介護の生活基盤の充実あるいは安心して出産、子育てができる環境整備、若い世代が稼ぎを得られる仕組みづくりなど、あらゆる分野で総合的な対策を進めてまいります。そういった総合的に取り組んでまいりますことで、この豊かな暮らしが実現できる地域をつくってまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 次に参ります。人口減少社会にありまして、このとおりでございますけども、次世代を担う本市の子供たちの教育に、国、県はもとより、本市内も含めて格差が生じてはならないというふうに私は感じております。どう認識し、どのような処方箋を描くか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 私も、子供たちはひとしく教育を受ける機会を保障されなければならず、教育に格差は生じてはならないと考えております。児童生徒数が減少する中で学校の規模には差が生じておりますが、本市の小・中学校は、各校が創意工夫しながら教育活動を展開し、GIGAスクール構想に基づき整備するICT環境を活用したり、小中一貫学園化構想に基づく取組を実施したりして、学校規模で格差が生じないような取組を今後とも推進していきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 市長からは、基本的な考え方を申し述べさせていただきました。私のほうから、もう少し具体的な話をさせていただこうというふうに思います。  本市の小・中学校は、児童生徒数十数人の学校から300人弱と学校規模が大きく違っておりまして、それぞれにメリット、デメリットがあるというふうに承知をしております。例えば小規模校では、きめ細かい指導ができる一方で、子供同士の学び合いが希薄になってしまうというようなこと、また、複式学級では、学年を超えた縦のつながりや、家族のような人間関係がつくれる反面、人間関係が固定化されるというようなデメリットもございます。逆に大規模校では、子供同士の切磋琢磨はできるものの、きめ細かい指導が届きにくいというようなこともございます。  こうした規模によるメリット、デメリットを少なくするための手段として、現在進めているGIGAスクール構想がございます。これによって遠隔教育による交流授業が可能となり、同じ中学校区内の小学校の複式学級同士が遠隔教育を行うことで学年ごとに学ぶことができ、ひいては小中一貫にもつながっていくというふうに考えております。  また、1人1台のタブレットによりまして、大規模校でも個別学習が充実していくというふうに考えております。さらに、学校教育だけでなく社会教育では、「どようび★えいご」や「中高生の!幸雲南塾」など、多様な人と交流ができる機会も設けてございます。このように、小規模校の多い本市でございますけれども、それを格差とまではならないような取組を今後とも続けていきたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 確かに小規模学校ということになりますと、1対1の教育が可能であるとか、そういったメリットもございます。ただ、一方で、学びの場では多様で多くの同級生、そしてまた、上下関係、そういったようなつながりの中で自己形成の場とか人格等への形成の場とか、そういったようなものがございますが、ただ、そういう機会が喪失してしまうというおそれもあります。これは、ICTの活用、先ほど出ておりますGIGAスクールとか、そういったようなものでカバーできる部分もございますけども、十分にカバーできない問題もたくさんございます。  その中の1つが、例えばサッカー、この例でいきますと、吉田の方に申し訳ないんですが、この図を見ていただくと、平成26年から28年まで吉田では20人生まれてらっしゃる、29年から令和元年は8人生まれてらっしゃる、合計で28人がいらっしゃる。そうすると、この7年後の姿、もし移動がなければ、7年後の吉田の2校、吉田小学校と田井小学校2校合わせて28人の学校です。1校にすると、もっと少ないんです。  もっと言いますと、13年後には、この8人の子供さんが吉田中学校に通う全校生徒が8人の中学校という状況です。そうすると、男女合わせてもサッカーのチームもできない、9人制のバレーボールもできない、野球もできない、クラブ活動がほとんどできないんです。こういうような中で、幾らGIGAスクールとか対面授業がメリットがあるとかいっても、こういう部活すらできないところではやはり格差ができるんではないかなと。これは教育委員会の将来的な課題でもありますけれども、こういったことが生じないように少子化にどうやって対応していくのか、これはやっぱり市長の問題でもあります。このことについてどういうふうにお考えになりますか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 先ほど議員が御紹介いただきました数字については、非常に衝撃的な数字だというふうに私も認識しております。そういった中で、1つは、社会教育、そういった部分も通じて補完できる、例えばバレーボールであれば、もう少し地域の活動として、中学生以外の子も含めて、あるいは地域の方も含めて活動するというような方法もあるかもしれません。あるいはそういった状況にならないように、今から子供を追加で産むわけにもまいりませんが、U・Iターンで戻ってきていただいたり、様々な工夫をしながら、教育の現場においてもしっかりと教育ができるように努めてまいりたいと思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) この数字を見ると、非常に厳しいです。だから私も、これにどう対処していくのかというのは本当に難しい問題でございますけれども、ただ、これに向き合っていかなきゃいけない。これが未来永続そういうことが続くような社会であってはならない。そのためには、やはり市長のおっしゃるように、若者が帰ってきて活躍できるような、そういう社会を築く。いかに我々が我々の代でやっていくかということが問われているというふうに思います。  次に参ります。交流センターの建て替えや放課後児童クラブの充実等についての考え方を伺います。  雲南市実施計画、令和3年度から7年度では、交流センターの建設や放課後児童クラブの建設予定が今後5か年の中では示されておりません。市民の中から要望書が出されている案件については、市民に寄り添って協議を進め、具体的に具体策を提示すべきではないかというふうに思います。  今、私が手元に持っておりますのが、これはちょうど1年前の去年の3月に市長と教育長宛てに出された海潮地区の要望書でございますけれども、ここの中に幾つか項目がございます。そのうちの1つが、海潮交流センターの新規建設についてということでございます。それから次に、うしお児童クラブの新規建設についてという要望がついております。  海潮の交流センターについていいますと、ここは現在イエローゾーンに建っておりまして、しかもまた、ちょっと坂を上っていかなきゃいけないという、駐車場の問題とかいろいろございますけども、そういったような問題がある中でこういう要望が出ております。やはり要望が出ている以上は、順番を持って建て替えていく必要があろうかと思います。掛合も終わりました。春殖も終わりました。今、今年は加茂の建設をやります。次の5か年、どっかで何かをやっていかなきゃいけない。こういう要望が出てる以上は、いつまでにやるかと、こういったことをやっぱり地区の人に提示すべきではないかなというふうに思います。  それから、海潮の児童クラブでございますが、私も細かなことは分かりませんが、ここは現在、借り地、借地で建っておりまして、何か立ち退きというか、どいてくれというようなことがあって早急に対応しなきゃいけない。この要望書を見ますと、来年の4月までにって書いてあって、今年の4月までに示せというふうになっておりますが、具体的にまだ何もないんです。この点をちょっと示していただきたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 実施計画につきましては、財政上の見通しと整合性を図りながら毎年ローリング方式で見直し、実現の見通しが立ったものから順次盛り込んでいくこととしております。御指摘の交流センターや放課後児童クラブは、市民の皆様に密着したものでございまして、いずれも重要なものと認識しております。  基本的には、要望書が出されている案件につきましては、地域の皆様との協議を進める中で、どうやったら実現できるのか、もしくはどのような方法が最も望ましいのか、皆様の御意見も伺いながら総合的に判断し、実現の見通しを立てた上で、できるだけ早期に実施計画を見直してお示ししたいと考えております。今回、私の選挙ということもございまして骨格予算であって、今後の見通しにつきましては、恐らく6月で今後の方向性等含めてお話をさせていただくような状況でございましたので、実施計画において具体的なところを明示できなかったというような状況ではございますが、早急に実施計画のほうもしっかり見直ししてお示しをしてまいりたいと、そのように考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 要望書が出されたからといって、全てに応じれるわけではございませんが、ただ、やはり順番というものがございますし、今回は特別な事情があって遅くなったということで、これは理解いたしますが、やはり地域の住民、待ってらっしゃいますので、応えていただくようによろしくお願いしたいと思います。  次でございます。今後、本市の財政指数の悪化は避けられないというふうに思っております。一方で、必要な事業はめじろ押しでございます。今日、先ほど議論はしませんでしたが、学校の建て替えとか大きな案件が控えております。優先順位をつけて取り組まなければならないものがたくさんございますが、今後の優先順位の高い事業は何か、そしてそれによって財政指数の推移はどう変化するかということでございます。  現在示されております実質公債費比率のデータ、過去3年の分を見ますと、令和4年は12.3、それが今後12.4、12.7、13.1、13.7、じりじりじりじり右肩上がりに上がっていきます。一方、地方債の償還は進むといたしましても、そういった先ほど言いました学校の建て替えなど大規模な工事は避けられず、財政の硬直化が心配されるとこでございます。今後の見通しについてお聞かせいただきたいと思います。
    ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) まず、事業の優先度についてでございますが、このたびの新型コロナウイルスへの対策は最優先で実施することは当然でございますが、それ以外についての考えを述べさせていただきます。  私が人口減少問題への対応を重要課題と位置づけていること、その解決には総合的な対策が必要であるということを申し上げているところでございまして、そうしたことに対しまして効果が高いと見込まれる事業につきましては、できるだけ優先的に進めてまいりたいと考えているとこでございます。しかしながら、それぞれの今ある事業は必要でございまして予算を確保して取り組んでいるものでございまして、単純な優先順位の考え方にはなじまない部分もあろうかというふうには思っております。今後、事業を見直していくに当たりましては、市民生活に直結した施策につきましては、その影響も考慮しながら慎重に判断してまいりたいと考えております。  財政の問題につきまして、基本的には、毎年度定める実施計画及び中期財政見通しを基本としてまいりますので、財政指数の推移については、今後、実質公債費比率がおっしゃいましたように、じわじわと高くなっていくことが予想されておりますが、今後の交付税の動向や、それから起債と償還額とのバランス、そういったものに配慮しながら健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 実質公債費比率につきましては、以前、石飛市長ではないんですが、この比率が15を一応メルクマールとして管理をしていくということを何回か答弁で聞きました。その点は石飛市長も同じような考えかどうか、伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 実質公債費比率につきましては、たしか18%を超えると要は許可制に変わるということで、そこが一つのレッドラインという言い方になるんでしょうか、そこをレッドラインといたしますと、ある程度の余裕を持ったところで抑えておくという考え方は大事かと思っとります。それが15%なのかどうかということにつきましては、今後の交付税あるいは地方財政計画の動き、そういったものも見ながら考えないといけないのかな。リスクについては、やはり分母となる収入、交付税というものの動きというのが非常に重要でございますので、一つの考え方で15%という数字はあるのかもしれませんが、必ずしもそれが絶対だというふうには私は考えていないところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 債権管理団体になるのが赤信号、18というのが恐らく私はイエローゾーンだと思います。イエローゾーンになる前のやはり自分としての節度というのが、今までは15というのが一つあったんではないかなと。それは石飛市長は考えないということでよろしいか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 失礼いたします。考えないというわけではございません。もちろん15%というのが一つの目安であるというふうに思ってございます。しかしながら、先ほど申しましたように、社会情勢とか今後の地方一般財源の問題、そういったことも含めてそれぞれ毎年度考えてまいらなければならない数字だというふうなところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) それでは、次でございます。  既存プロジェクトの見直しについて、どういうお考えか伺いたいということで通告しております。また、今後の進め方やスケジュールについて伺うということで通告しております。昨日も一部触れられておりますけども、私によく分かりやすいように御準備いただいてると思いますので、再度御説明をお願いします。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 失礼いたします。昨日、政友クラブの御質問でも申し上げましたが、食の幸発信推進事業及びサッカー場整備事業につきましては、十分な精査と開示、協議を重ねた上での合意形成が必要でございまして、私としても、そのプロセスを大切にし、議会にお諮りしながら進めてまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) よく分かりました。  次に参ります。産業政策についてであります。  本市の重要な産業である農林業の振興に力を入れるということでございます。農業についてどのような分野にどのような施策を講じていくのか、また、これは種子法が廃止されたわけでございますが、県は、たしか昨年新たな条例を定めて、麦や米、そういったものの主要農作物以外にも対象を広げると、そういうふうな考えでございます。県と共同歩調を取って本市の農業振興を図るべきだというふうに私は考えております。高齢化が進む生産農家への対策、園芸作物への取組、たたら焔米のさらなるブランド化の進化、こういったものの取り組むべき課題は多いと思います。決意と所見について伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 農業の振興につきましては、基本的に売れる農業、もうかる農業の実現をキーワードにしたいと考えておりまして、ブランド化の推進や商工農連携の推進などを進めてまいりますが、それが担い手確保の課題解決につながるものと考えております。また、産業としての農業と地域を守る農業を両立し、地域で農業を続けたいと思える施策を展開してまいる考えでございまして、そのため先ほど11番議員の御質問にお答えした取組なども実施し、成果を見て考えてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 日野農林振興部長。 ○農林振興部長(日野 誠君) 種子法に係ります県の条例についてお答えをさせていただきたいと思います。  国の主要農作物種子法、通称種子法の3年前、平成30年4月1日の廃止を踏まえまして島根県では、昨年12月に本県農業の持続的な発展に向け、多様化する需要に応じて的確に農産物を生産するために必要となる種子等の安定的な確保を図るため、島根県農産物の種子及び種苗の安定的な確保に関する条例を制定されました。  雲南市では、以前から県と連携いたしまして水稲採種の栽培を担っておりまして、実に県全体で必要となる水稲種子の約半数の生産を誇っております。先ほどの県条例では、水稲、麦、大豆が奨励品種に定められておりますけども、今後、必要に応じて野菜等の種子についても対象とできる内容となっております。市といたしましては、これまでどおり県と連携した取組を進めまして、県で野菜などの新品種の拡大を図られるのであれば、共同歩調を取りまして農業振興の一環として推進してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) この農林業、そういったものについては今後も取り上げていきたいと思いますが、こないだも申し上げましたが、たたら焔米の補助、これがいずれ打切りになるかもしれないということでございますが、ただ、まだブランド化として定着しておりません。まだ飛行機でいうと、滑走路を飛び立とうとしてるかどうかというときにエンジンを止められてしまうと墜落してしまいますんで、しっかりと安定軌道に乗るまではたたら焔米の補助金、こういったものを続けていただくようなことをお願いしたいと思いまして、次に移ります。  次、そのほか畜産業、共進会対策や伐期を迎えた林業資源の活用等、取り組むべき分野は多いということでございます。今、森林資源を野放図になってるところを民間の事業者が買ってそのままほったらかしにするというようなことがあって、循環型林業に黄色信号がともろうとしてる、そういった地域もございます。  そしてまた、ここに書いております共進会、これは来年に鹿児島で全国和牛能力共進会というのが開かれます。今まで、かつて東京の和牛の市場、大田市場では、島根和牛というのはほとんど最下位ぐらいの認知度しかないわけです。これをトップレベルに上げるために今島根県は一生懸命頑張っております。来年の鹿児島全共には間に合いませんが、その5年後、だから6年後に開かれる北海道全共、ここでベスト10に入るぐらいのものをやっていかなきゃいけない。そのことを担えるのが隠岐と雲南圏域の和牛の農家だと私は思っております。ぜひこの辺をやっていかなきゃいけないんですが、取り組むべき分野は物すごく多いです。この辺りについての市長の基本方針を開示願いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 先ほど御紹介のありました共進会、5年に1回開催される全国和牛能力共進会の取組は、繁殖和牛農家の多く雲南市におきまして市場における子牛の評価が高まるということから、大変に重要であると考えております。同時に、本市をPRする貴重な機会になりますので、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。本市といたしましては、令和3年度に開催される繁殖雌牛群の代表地区決定戦で県代表を目指して出品対策を強化してまいりたいと考えております。  また、林業では、木材供給体制の整備と木材需要の拡大が必要であると考えております。供給体制の構築には、森林環境譲与税を活用した新植などの支援やスマート林業、路網整備による効率的な森林整備を進めてまいります。また、木材需要の拡大につきましては、公共建築物の木材利用のほか、民間需要のマーケティング、製品の試作などの支援を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 牛については、鳥取県と随分と差がついて、子牛の価格でも鳥取県と島根県では何十万円、ひょっとすると倍近く開くぐらいのものがあります。鳥取県は、昨年だったと思いますけども、全国で1番の子牛価格、これがひいては雲南市内の生産農家の所得に直結します。非常に重要な問題でございますので、一生懸命取り組む必要があろうかというふうに思います。  次でございます。建設業も本市の重要な産業の一つでございます。先般示されました中期財政計画によれば、普通建設事業費は先細り状態にございます。令和元年度に普通建設事業費は61億3,000万、61億ございました。これが令和3年には38億、令和4年に19億、どんどんといきまして令和7年には、一応これは予定というか、見込みでございますが、14億8,400万ということで、非常に先細り状態になっております。本市の建設業界への対応はこれで十分とお考えかどうか、お考えを聞かせていただきたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 議員の御質問のとおり、今年度策定いたしました中期財政計画及び実施計画におきましては、計画期間中の普通建設事業費は、令和3年度の約38億円をピークとして、令和7年度には約15億円と先細りする計画となっております。  この計画は、毎年度見直しを行うものでございまして、将来の予算額を示すものではないという点については、まず御理解をいただきたいと思っております。この計画において普通建設事業が減少している今要因といたしましては、平成30年度から今年度までの3か年に大型の普通建設事業、例えば清嵐荘の整備とかデジタル防災無線等そういったものでございますが、そういう大型の普通建設事業が集中し、地方債残高が40億円以上増加する見込みのために、令和7年度までの今回の計画期間中で、将来負担を見据えて事業費を平準化する場合の数値をお示ししたというものでございます。  普通建設事業の基本的な考え方といたしましては、地方債の発行と将来の元利償還のバランスを図りながら進めていくということが安定した財政運営に資すると考えておりますが、一方で、おっしゃいますように、市内建設業に対する公共事業の発注量というようなものも相当額が確保できるように配慮していく必要があると認識してございます。いずれにいたしましても、今後、毎年度の見直しの中で普通建設事業費の量についてはお示しし、議論してまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 普通建設事業費については、毎年ローリングしていくので将来を確約するものではないということでございます。確かにそういうふうに見直しをしていくことは必要でございますし、また一方で、財政の健全化ということも頭に置いておかなきゃいけない。非常に難しいところのかじ取りでございますんで、ここは市長の腕の見せどころでございますんで、ひとつ踏ん張ってやっていただきたいというふうに思います。  次でございます。公共工事の発注に関し、指名審査会の審査基準に透明性が必要と考えます。市長の方針に、市民の声をよく聞き、市民本位の政治を行うと、こういうふうにございます。透明性を求める市民の声にどう耳を傾けるか、また、情報公開すべき事項は開示すべきと考えますが、所見を伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 建設工事の発注に際しまして、指名競争入札参加者の選定には、雲南市建設工事入札参加者選定要領というものによりまして入札参加指名審査会において選定しております。現在、入札参加選定要領というものが公開されておりますが、工事箇所の地理的条件など、より詳細な基準は公開しておりませんでしたが、県内他市の例も参考に詳細な基準の公表につきまして前向きに検討し、また、指名理由につきましても、その説明に努めていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 今、市長のおっしゃいました雲南市建設工事入札参加者選定要領というのを持っております。ここに確かに書いてございますのは、雲南市内に有する企業を優先的に指名すると。ただ、会議の内容は公表しないということになっておりますが、ただ、今まで私も何回か夜中にも電話をいただいて、どうなってるのかということ、そういう電話をいただきました。もしこういった内容について、雲南市、情報公開条例っていうのがございますが、これに基づいて情報公開を請求された場合には情報公開すべきと考えますが、対応はどうされますか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 情報公開の請求に関する対応につきましては、その請求の内容及び理由、そういったものを総合的に勘案して個別に判断するものというふうに考えてございます。先ほども申しましたように、まずは市として公表できる部分につきましては公表し、また、説明できる部分についてはしっかり説明をした上で、その後に対応を考えてまいりたいというふうに思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 個別に判断するということでございますが、先般のオリンピックの大会実行委員会の森会長の辞任のときにも、次の会長に誰を選ぶかということで随分と透明性のことが言われました。やはりこの辺りは、市民も関心を持っておりますので、その点をしっかりと踏まえて御対応願いたいというふうに思います。  そしてまた、私は、こういったものをなぜ公開すべきかということは、建設業でいうとちょっと専門的になりますが、経審というのがございまして点数が900点とか1,100点と通信簿がつくわけです。その総評点というのがP点というのがありまして、P点とXとYとZとWと、こういう項目で選定していくわけで、その算式があります。省きますが、例えばXでいくと事業規模とか、それからYでいきますと例えば経営状況とか、そしてZは技術力、こういったようなものを点数化して900点とか1,100点とかするわけです。こういったものが公開されておりますので、じゃあ、経営者としては、自分のところは経営基盤が弱いからもうちょっと財務基盤を優先していこうとか、そして完工高を増やしていこうとか、いろいろ考えるわけです。そういった中で、企業が力がついて、そして経営基盤も安定して事業ができるというふうになりますので、やはり公開することによって企業が強くなっていく、それを私は目指していくということが必要ではないかなというふうに思います。  次に参ります。コロナ禍でテレワークが進んでおります。ただ、テレワークが可能な職種とそうでない職種というのが当然ございます。テレワークを活用した産業政策、雇用政策というものは、これはテレワークになりますと、別に東京とか埼玉にいなくても雲南でもできるわけです。先般1月にオープンいたしました三刀屋のLIFULL FaMさん、そういった企業さんみたいな仕事が何ぼでも雲南でできるわけです。こういったものはどんどんやっていく必要が私はあるというふうに思いますが、所見について伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) まず、テレワークと申しますのは、情報通信技術を活用して時間や場所の制約を受けずに働く働き方を言っております。そうしますと、おっしゃいますように、自宅でお仕事をしたり、あるいは大都会で地価が高いとこのオフィスを借りずに、地価が安く、住みよい地方で事務所、例えばこれをサテライトオフィスというような言葉で言っておりますが、そういう事務所を構えてそこで仕事をしたりと、様々な働き方が今起こってきております。  本市におきましても、木次町の古民家を活用した三日市ラボといったようなものがございますが、そういった柔軟な働き方に対応した共用事務所、これをシェアオフィスと言ったりいたしますけども、そういったものをチャレンジ制度を活用したりして支援してまいっております。今後も、例えば内閣府の地方創生テレワーク交付金というような財源もございますので、そういった財源を活用した支援を検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) LIFULL FaMにつきましても、私も去年上京した折にLIFULL FaMの本社へ行って、確かにこういう仕事があるんだなというのを見てまいりました。ぜひそういったものを誘致していくというのは私は大切なことだというふうに思います。  それと同様なことでございます。ちょっと似たようなとこでございますが、首都機能移転がかつて議論されたときがございます。今はもう既に忘れられてしまって、というのが、実現できたのがごくごく一部でございました。ただ、テレワークが日常となった今こそ、首都機能を本市に移転するということが私は可能ではないかなというふうに思います。たちまちに国会議事堂をここへ持ってくるなんていうこととか外務省をここへ持ってくる、これはじゃじゃでございますが、ただ、例えば国立国会図書館みたいなものだったら全然問題なく私はできると思います。そういったようなものを誘致してくる、そこで雇用の場を確保していく、そういったようなものは必要じゃないかなというふうに思いますが、見解を伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 首都機能の移転の問題につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大といったような問題、あるいは大規模な災害などから、人口や企業の一極集中に伴うリスクが拡大してるという認識は国民の中で広がってきているんではないかというふうに思っております。本市に、そうしますと、首都機能の一部をどう移転するか、あるいはどういうような提案ができるかというのは、ちょっと現時点ではなかなかアイデアを持ち合わせておりませんが、首都機能の地方への分散化というもの自体は必要であるというふうに思っております。地方創生あるいは地方への分散ということを進める上で、機会があれば国への働きかけを行ってまいりたいというふうに思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 先ほどの5番目、6番目の通告内容については、今コロナによって随分と経済環境が変わってきた中でも、雲南市に企業誘致ができる余地は私は十分あろうかと思います。こういった機会を捉えて積極的に動く、こういう姿勢が私は必要だというふうに思います。  次、木次線対策についてでございます。  新型コロナの影響でJR西日本も赤字となって、大変な時代となっております。先般2月の19日にJR西日本の長谷川社長は記者会見で、ローカル線の存廃議論に初めて触れました。コロナを理由にして木次線存続に赤信号がともらないようにしなければなりません。市長の断固たる決意、そして県との連携策について伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 御紹介のとおり、先日報道にも取り上げられたところでございますが、JR西日本は新型コロナの影響により経営が厳しくなる中で、具体の路線名は示さず、低収益のローカル線について廃止も含めて今後の在り方を見直すとの考え方を明らかにされたところでございます。  木次線は、学生の通学や市民の日常生活を支える交通手段として、また、重要な観光資源としてこの地域になくてはならない路線であると私も認識しております。早期にツアー造成による誘客事業など乗客人員を増やし、路線を維持するための取組を島根県や沿線自治体、関係機関と連携し、地元の皆様の協力を得ながらしっかりと進めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) この木次線問題については、非常に今厳しい状況になっております。切羽詰まった状況でございます。悠長なことは言っておれませんので、即行動をお願いしたいというふうに思います。  今の木次線が万一、これは想定したくないんですが、仮に廃止ということになれば三セクでも運用していかなきゃいけない事態も発生します。今の少なくとも利用者からいえば最低でも木次−宍道間は残さなきゃいけない。よく言われるのが、出雲−横田と宍道は残さなきゃいけないとかっていう議論はございますが、いずれにしても、三セクは避けなきゃいけない。三セクとなると、本市も非常な財政上の負担が生じます。  今、令和3年度の予算書を見ますと、公共交通対策費というのが約2億5,000万計上してございます。そのうちの市民バスが1億五、六千万、それからだんだんタクシーが6,000万から6,500万ぐらいございます。これが大半です。これが今、総額では2億5,000万なんですが、私の試算でございますが、もし三セクとなってどういうふうな負担が生じるか分かりませんが、そうすると、ここの公共交通対策費というのは10億を超える事態になります。そうすると、吉田町の方とか掛合町の方、俺のところは木次線走ってないから関係ないよと言われるかも分かりませんけれども、ただ、財政上の影響は物すごく出てくるわけです。8億、10億の負担が増えます。これを避けなきゃいけないんです。  そのためには、やっぱり必死で今頑張るときでございます。私は、国、そして県と連携を取りながら進めるべきだというふうに思います。鉄道事業法の再改正、改正がありまして、再改正、また元に戻して、届出で廃止できるようなことにはしないと、協議の上でないとできないというふうな鉄道事業法の再改正、そしてもう一つが、究極はJRの再国有化であります。こういった大事業は一基礎自治体では絶対できないんです。ぜひ国、県と連携を取って進めてもらいたい。その辺の決意がやはり必要だと思います。決意です。聞かせてやってください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) JRのいわゆる鉄道法の改正につきましては、既に市長会等へ要望事項として上げさせていただいているとこでございます。いずれにしても、おっしゃいますとおり、これは国を通じて、国も含めて鉄道事業の在り方というものを御検討いただかなければならないと思っております。私も、その辺りは県あるいは国に対してしっかりとお話をしてまいりたいと思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 次でございます。当初予算で木次線利活用推進協議会に対する負担金の増加の予算が示されております。使途と効果について伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) JR木次線の対策につきましては、関係する沿線自治体の奥出雲町、雲南市、松江市、広島県の庄原市と関係組織、沿線住民、地域活動団体が連携をしまして木次線利活用推進協議会を組織しまして、利用促進、沿線の活性化、交流人口の拡大の3本の柱を中心に事業を実施しております。例年の予算規模では、島根県と沿線自治体の負担金を中心に年間350万円の事業規模で利用助成、情報発信、企画ツアー造成などの取組を行ってきたところでございます。  次年度につきましては、県の負担金、市町の負担金を増額、これが2,464万2,000円増額をいたしまして、総額としましては2,799万7,000円の事業規模で協議会の取組を強化をする予定としております。  具体的な事業としましては、生活交通利用として、木次線乗車を伴う移動に対して、JR運賃と二次交通費への補助、生活利用モニター調査として通勤定期等への補助、また、観光利用として、木次線を活用したツアー造成などの代金の補助などを協議しているとこでございます。  効果につきましては、助成による乗車人数の直接的な増加、また、間接的な効果として、二次交通のバス、タクシー利用、観光利用では、宿泊付ツアーでの宿泊施設利用や地域産品のお土産特典等を検討しておりますので、地域への多くの波及効果が出るものと想定をしているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 定期券の補助とかに使うということでございますけども、ただ、私、聞いておりますのが木次線内の利用客の定期券ということでございまして、恐らく私の想像するのに、片手で数えられるぐらいの人数しか補助の対象にはならないと思います。私は、本当に木次線の乗客を増やそうと思えば、木次なり大東なり加茂なりから松江とかに通う方の通勤客、これの補助であります。したがって、山陰線にもまたぐかも分かりませんけれども、木次線を利用する、そういった本当の利用客の動態に合わせたような補助、これが必要です。ですから、木次から松江までの定期券を補助する、それぐらいの私は気持ちがないと増えない、これは今、車で通ってらっしゃることもJR通勤に移す、移動させる、そういう起爆剤にする必要があると思いますけども、見解を伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 今のモニター調査については、現在、車で通勤をされてる方に対して呼びかけをしまして、実際にJRで利用されて、どの辺りに問題があるのかといったところを調査をするということが目的でございまして、議員さんおっしゃいますとおり、そうした後々はどういうふうな形の補助をするのかということについては、それを踏まえてまた検討していきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 今からモニター調査を始めるということですが、実態は、ほぼ私の頭の中にも入っております。今日、今しなければ、もう明日がないんです。もっとスピード感、切迫感を持ってやっていただきたい、その辺を強く要望しておきます。  次です。トロッコ列車の運行存続に向けた交渉経緯、今後の本市の対応策について伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) トロッコ列車の運行につきましては、JR西日本米子支社と継続して協議を進めてきたところでございますが、これまでの数年間は運行終了に合わせて車両点検・整備をしまして、安全を確認した上で運転を継続していただいておりました。  そうした中、昨年7月に行われましたJR西日本と島根県の協議の際、JR側から、車両の安全面を考慮すると、令和3年度までは運行し、令和4年度以降の運転は難しいという見解が示されました。そのため、沿線自治体として改めてJR側の意思確認を行ったところ、同様な見解が示されたため、それ以降、島根県選出の国会議員や島根県及び沿線自治体などの御協力を得ながら運行継続に向けた要望活動を行った結果、令和4年度以降の代替車両による運行継続について協議ができる状況となったところでございます。今後は、代替車両を活用した令和4年度以降の運行方法についての具体化と、後継車両の整備に向けた協議を進めていく考えでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 代替車両についての協議ということでございますが、ぜひこれは早急に、これも早急に詰めていただきたいと思います。  それと、以前「あめつち」の木次線入線についても御提案申し上げました。その後の交渉の進捗状況について伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 「あめつち」は、鳥取市と出雲市を結ぶ観光列車として車両整備され、山陰を満喫できる列車として平成30年から運行が開始されております。トロッコ列車の運行継続に併せ、この「あめつち」の木次線への乗り入れについても機会あるごとに要望を行っておりますが、列車の型式の違いから木次線へ乗り入れるための技術的問題と運行するための職員体制の整備が困難であるとの理由で、交渉が進展していない状況でございます。まずはトロッコ列車の令和4年度以降の運行継続に主眼を置き、「あめつち」の乗り入れについて、こうした交渉の際に改めて継続交渉していく考えでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) この車両については、また専門的なので今日は議論しませんが、たしかこの「あめつち」は入線可能だと私は思っておりますので、ぜひ推進していただきたいというふうに思います。
     それと、最後になりますけども、この活性化のために、今、木次体育館横に展示されておりますC−56108号機という、かつて木次線を走っておりました蒸気機関車でございます。これは今ブルーシートで覆われて非常に悲惨な状況になっております。こういう状況で展示しておきますと、鉄ですから湿気が籠もったりなんかするとさびが進んだりとか、やはりこの保存には向いてこないということでございます。ぜひこれをまた活用できるように。私は、かつて蒸気機関車としてやるためには何億というものが必要だというふうに思っておりましたが、今は技術的に、蒸気を使ってではなくて空気を圧縮してやれば数千万でできる、そういう方法もございます。検討していただけないか、その活用についてのお考えを聞きます。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 現在、木次体育館横へ設置されておりますC−56108機関車は、昭和49年11月に旧国鉄から旧木次町が無償貸与を受け、平成7年には無償譲渡され、現在は展示物として旧国鉄木次機関区職員OBの皆様方に管理していただいているところでございます。今のところ、木次線の活性化を目的としたこの機関車の活用については具体的な計画はございませんが、市といたしましては、これまでも春のきすき桜まつりや秋のきすきがっしょ祭りなどにおいて、現在の保存会の協賛の下、木次体育館横でイベントなどによる活用を行ってきておりますので、これらを継続するとともに、今後さらなる活用が可能であるかどうかということは検討してまいりたいというふうに思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林議員。 ○議員(10番 中林 孝君) 本日取り上げた問題は、人口減少対策とか、それから木次線対策とかいう問題で、目の前はコロナとその経済対策でありますが、やはり人口減少対策、木次線対策、これ待ったなしです。もう検討ばかりじゃなくて、一歩も二歩も歩み始めることが大切でございます。ぜひ雲南市のかじ取りを石飛市長、先頭を切ってやっていただきたいということをお願い申し上げて、私の一般質問を終わります。 ○議長(佐藤 隆司君) 中林孝議員の質問を終わります。     ─────────────────────────────── ○議長(佐藤 隆司君) ここでしばらく休憩といたします。再開を午後1時とします。              午前11時33分休憩     ───────────────────────────────              午後 1時00分再開 ○議長(佐藤 隆司君) 会議を再開いたします。  引き続き一般質問を行います。  5番、鶴原能也議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 議席番号5番、鶴原能也でございます。今定例会一般質問に当たりまして、通告に従いまして一問一答方式で質問させていただきます。  まずもって、石飛市長におかれましては、これから船長として雲南丸のかじ取りをしっかりお願いしたいと思います。  それでは、質問に入ります。  市長所信表明に関連した4項目、その他2項目、計6項目について伺います。  まず、大型プロジェクト事業について伺います。  原前市長は、一旦立ち止まって精査すると表明されました。石飛市長は、早急に検討を進め、方針が定まった後にお示しすると表明されております。特に食の幸発信推進事業につきましては、12月の定例会でも質問させていただきました。本当に多くの市民の皆さんから、この定例会を通じて初めてこの事業を知った、いろいろ問題があることが分かった、また、興味を持った等々のお話をいただきました。  例えば財源の有効活用、費用対効果の視点から雲南市の今後を考えれば、インターチェンジに近い場所に設置すべきではないか、なぜ尺の内なのか、六次産業を推進する施設と聞いていたんだが、なぜ単なる産直施設になってしまったのか、また、現在、大東、木次、加茂のAコープ内にあります産直コーナー、これはどうなるんか、集約されるんかとか、また、若い農業者の皆様からは、この事業は集客力に疑問がある、大都市周辺に直売所を増やしたほうがいいんじゃないか、また、ある方は日照量の確保が難しい尺の内で本当にイチゴを栽培するのか、できるのか、何でイチゴなのかなど、この事業の実現性についていろいろな声を聞いています。意見を聞かせていただいております。今後どのように検討されるのか、また、取り組んでいかれるのか、もう少し具体的に説明をお願いいたします。また、方針を示されるのはいつ頃になるのか、併せて伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 政友クラブの御質問でも申し上げましたが、食の幸発信推進事業及びサッカー場整備事業につきましては、十分な精査と開示、協議を重ねた上での合意形成が必要であり、私としても、そのプロセスを大切にし、議会にお諮りしながら進めてまいりたいと考えているところでございます。  なお、時期につきましては、それぞれの事業の事情が異なりますので、明確には申し上げにくいのですが、できるだけ早急に検討を進め、お示ししていきたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) この事業、商品を作る人もいます。また、施設を利用する方もいらっしゃいます。また、大人、子供、また、男性、女性など本当にあらゆる分野、あらゆる角度から、今、市長言われるように、この事業について意見を聞いていただき、また、耳を傾けていただいて答えを出していただきますようによろしくお願いいたします。  また、時期につきましても、やはり有効なものであれば早急に活用すべきと思いますんで、早い時期での結論、よろしくお願いいたします。  次に移ります。幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりビジョンについてでございます。  先日、私も雲南市立西小学校に行ってきました。今年も国の特別天然記念物コウノトリの雄げんき君と雌のポンスニのペアが西小学校の校庭にある人工巣塔で巣づくりを始めていました。2019年から3年連続、大東町内での営巣は2017年以降5度目だそうでございます。また、2017年から4年続けてひなが4羽ずつ生まれておりまして、野外で4年連続4羽のひなが誕生するのは国内で初めてのことであって、全国から本当大変に注目されていると、そういう場所となっております。雲南市においては、平成31年3月、雲南市総合計画に定めるまちづくりの基本理念、生命と神話が息づく新しい日本のふるさとづくりを実現していくとともに、雲南市のブランド価値の向上を図ることを目的に、幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりビジョンを策定され、令和2年2月には、このビジョンを具体化し、着実に実現するため、アクションプラン、行動計画が策定されたところでございます。このアクションプランについて伺います。  1点目でございます。令和元年に雲南市民を対象としたコウノトリに関する意識調査を実施されていますが、市民の回答についてどのように評価されているのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) この市民アンケートにつきましては、令和元年秋に当市が協力し、大正大学の自治体とコウノトリとの共生をテーマとした研究の一環で実施されたものでございます。アンケートは全29項目あり、無作為で抽出した1,000人中429人の市民の方に御協力をいただきました。  特に注目しましたのは、コウノトリが雲南市内で生息してほしいという回答が84.4%、そしてコウノトリの生息数が増加するために何かしようと思うという回答が72.5%もあったところでございます。こうした市民の皆様の思いを受け止め、市民の皆様と一緒になってコウノトリと共生するまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 私もアンケート結果、見させていただきました。大変に共生を生かしたまちづくりへ賛成するとか期待が大変大きゅうございます。また、それを保護するための環境教育、そういう啓発活動が必要であるというような温かいアンケート結果が出ております。やはりこのコウノトリとの共生を生かしたまちづくりに対する興味を持つ方も大変多うございますし、期待度が高いということで、これをもっとPRしていくべきじゃないかなというふうに感じております。  それでは、2点目なんですけれども、令和2年から5年までの4年間、これ前期アクションプランなんですが、これの令和2年度の進行管理の実績と評価について伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) アクションプランの初年度となります本年度は、ロゴマークの作成とクラウドファンディング型ふるさと納税の準備を行っております。ロゴマークは1月20日から運用を開始したとこでございまして、コウノトリの保護と活用の財源を確保するためのクラウドファンディングも4月中の募集開始に向け、現在準備を進めているところでございます。そのほかにも、ビオトープづくりの現地研修会や生き物調査、これは西小学校のチャレンジ田んぼで行っております。それから関係する米の商品化、販売促進などにも取り組んでおり、現在のところ、おおむね計画どおり進捗しております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) プランの事業名の26番目のところに、コウノトリ関連の商品の収益と循環の進行管理というか、これは2年度検討準備というふうになっておりまして、これについてはどういう状況なのか、お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 様々な取組を今年度から準備にかかっておりまして、やっぱりまず保護が大事なんですけれども、保護をして、それから地域の皆さんと一緒に環境づくりをやって皆さんで学習しながらそうしたところを整えていく、それでその次に、いろんな活用方法というところでございまして、こちらについては、現在もうコウノトリ舞というお米も販売されたとこもございますけれども、そうしたもの、それからいろんなそれを基に商品化というのも可能かなと思っておりまして、その辺りも順次、地域の皆様と協力しながら協議を進めているというところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 私も、先日の新聞でブランド米、これはブランド米(こめ)で、コウノトリ舞、これは「舞う」の「まい」なんですけど、もう記事が載っておりまして、ビオトープ、これは自然環境に配慮した農業、それから生き物を育む農業の推進のための中山間地域等直接支払制度を活用した水田農業の維持、また、ブランド米でのコウノトリの生息地、自然に優しい農業をアピールするということで、今、部長が言われるように徐々に効果が発現していると、もう地元のほうからそういう動きが出てるというふうなニュースを見まして、大変うれしく思ったところでございます。  では、次に移ります。コウノトリに関する意識調査の質問項目であるコウノトリとの共生を生かしたまちづくりに賛成するというのがやっぱり約85%ぐらい、それからコウノトリとの共生を生かしたまちづくりへの期待、これがまた約79%ぐらいと相当に高いパーセンテージとなっています。これを新年度予算とか取組にどう生かされているのか、また、生かしていくつもりなのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 多くの市民の皆様から、御賛同、御期待をいただいておりますので、市民の皆様と共に、コウノトリや生物多様性について学んだり、生き物調査などの様々な活動に参加していただける機会を設けていく考えでございます。また、こうした取組については、専門家や関係の方々の様々な御意見をいただきながら進めていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 具体的に、今年度はどういう事業にこれを使うとか取り組むとか、そういう具体的な例というのはお示しできないんでしょうか。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 基本的には、先ほどもお話ししましたとおり、保護をしていくということですけれども、継続的に営巣する環境づくりっていうのが一番重要でございまして、そのための学習活動については、当然学校のほうでも計画もしていきますし、それから独自に専門家の方を招いて一緒に地域の方と学ぶような機会もつくっていきたいということで考えております。  それから、実際にあの恵みを生かす取組が、先ほどのコウノトリ舞のような形のものももう既に地域の皆様が独自で取り組んでいらっしゃいますので、そうした活動ができるだけ広がるようにこちらとしても支援をしていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 分かりました。  それで、全国的に大変に本当すばらしいということがPRされておりますし、注目されているコウノトリでございますんで、これを使わない手はないと思いますんで、これをますます内輪だけじゃなくて外に対しても広くPRしていくというふうな、そういう事業展開というものを提案させていただきたいと思います。  では、続きまして、アクションプラン事業の8項目めに、施設等での展示、これはパネル等を作成し、市内の図書館、文化ホール等の公共施設やイベントでの展示を促進するとありますけれども、市民の皆さんにさらに関心を持っていただくためにも、費用をかけずにできる重要なこれは事業だと思っております。市役所のロビーでの写真展などの広報PRなどを今までされたことがあるのか、伺います。また、今後そういう広報PR等をされる考えはあるのか、併せて伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 広報等でいろいろとコウノトリの情報については随時紹介することにしておりまして、先般も載せたりしております。いろんなパネル展示等でより詳しく分かっていただくような取組も重要と考えておりまして、そうしたものを買ったりそろえたりしながら、それを使いながら、いろんな場所をお借りしてそういう啓発活動を行っていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 先日、春殖の公民館に行きました、交流センター。そうしたら、子供たちとの触れ合いの写真とか新聞に最近よく出てるんですけど、そういうものも拡大して展示して本当にPRして、本当にもったいなと思いました。その一部の地域だけでのPR活動ではなくて、できれば、この雲南市役所、外から訪れられた方にそういうものを見ていただく、広くPRしていく。やはりコウノトリというのは本当に見て幸せになれるというふうなイメージがございますんで、その辺はもう少しもっと、何ていうんですか、積極的なPR活動というものを必要と思いますけれど、お考えをお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) ありがとうございます。おっしゃいますように、一部の地域だけでそれがよく知られてるという状況ではいけないと思っておりますので、例えば雲南市内は全域でいろんな方が分かっていただくような取組は随時していく必要があると思っております。コウノトリもかなり広い地域を飛び回って、最終的にこの雲南市を選んでもらったということで、本当に非常に希少価値で、全国的にも雲南市の環境のよさはPRできるものだと考えておりますので、いろんな形でそうしたことが分かっていただけるように今後も進めていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 実は、二、三日前にうちの前の田んぼにも2羽来てました。見たら本当にうれしくなって、写真でも撮れと思ったんですけど、そっと見とったほうがいいかなと思ってこっそり見ておりましたけど、いつの間にかいなくなっておりました。やはり注目されていますんで、広くPRをしていったほうがと思っておりますんで、よろしくお願いいたします。  では、続きまして、幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりを進め、雲南市のブランド価値の向上を図るという全体イメージから、市長の雲南プライドというキーワードはコウノトリがもたらす恵みの好条件に合致しており、まちづくりに生かすことが必要と考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) コウノトリが飛来、営巣することは、雲南市の自然環境の豊かさや生き物を育む自然に優しい農業を象徴するものでございます。ビジョン及びアクションプランでは、雲南市のブランド価値の向上と表現しておりますが、これは私が申し上げております雲南プライドと同じ意味であると思っております。コウノトリの保護と活用に努め、今後もコウノトリがもたらす恵みをしっかりとまちづくりに生かしてまいりたいと考えております。  なお、いろいろ御指摘のありました事業につきまして、6月の議会で具体的な取組を御提案できるよう進めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 国内で初めて野外で4年連続4羽のひなが誕生しました。これは本当にすばらしいことだと思います。また、コウノトリの生息地、餌場の水田で自然に優しい農業の実践によって米のよさをアピールできるブランド米の販売を決めたというように、条件不利地域に希望をもたらすものであるというふうに認識しております。やはりぜひ市長の言われる雲南プライドまちづくりに生かすべきだと私も考えております。  では、続きまして、3項目めのJR木次線の利用促進に向けた取組についてでございます。  私ごとではございますけれども、先日、墓参りのため江津市へ行ってきました。JR三江線から江の川を沿うように敷かれた旧三江線の2本のレールは、列車が走らないため赤くさびついてしまっておりました。線路内に人が侵入するのを防止するため柵が設置されておりまして、この光景を見ますと、列車が走っていた風景を知っている私には、何とも言えない寂しい、悲しいものがございます。  2点について伺います。安定的な乗車人数の確保及び路線の維持につながる活動を展開するとされておりますけれども、具体的な活動の内容と、また、どのように展開されるお考えなのか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 先ほど10番、中林議員に政策企画部長から答弁したところではございますが、県と沿線自治体が連携をいたしまして、木次線利活用推進協議会におきまして、生活交通利用支援あるいは観光利用支援の観点から助成事業を実施してまいりたいと考えております。できる限り早急に、しっかりとした対策を講じてまいりたいと思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 待ったなしの本当に重篤な状態だと思っておりますんで、市長には率先して先頭に立っていただいて導いていただきたいなというふうに思っております。  ちょっとこれ関連したような話になるんですけれども、新聞社のアンケート、これに島根県沿線自治体、商工関係者などが一丸となって木次線の利用促進、活用ができる体制づくりを行い、積極的に関わっていきたいというふうにコメントされておりますけど、この体制づくりというのは、今、沿線4市町でつくる木次線利活用推進協議会であるのかどうか、それとも別のものを市長の中で体制としてお考えなのか、それと、何にしても、それにどのように関わっていくおつもりなのかというところを具体的にちょっとお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 御質問の体制の問題でございますが、基本は先ほど申しました利活用推進協議会だとは思っております。しかしながら、沿線自治体等のほか、沿線の住民の皆様や、それから関係する企業等の皆様方、そういったところも含めた関係機関が一丸となって事業を進める、そういう意味で市が果たす役割も大きいかというふうに思っております。そういったことを含めて体制の強化に努めてまいりたいというふうに思っているとこでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 市長の積極的に関与していただけるというふうな、そのお言葉をいただきまして大変ありがたく思っております。  1つ提案でございますが、JR木次線の加茂中駅から出雲大東の駅間に、本当に幸運な方は列車の窓から幸せを運ぶコウノトリを見ることができます。それで、JR木次線からのチャレンジコウノトリプラス河津桜セットツアーとか、それから幸運に出会える確率1%のチャレンジツアーとか、また、出会えなかった残念な方のためには、列車の中や駅舎でのインスタ映え写真展の開催など、木次線を幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりに生かしてPRしていくことを提案しますが、いかがでございましょうか。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) ありがとうございます。先ほどもちょっと御説明をしておりましたけれども、次年度ではかなり金額も大きくして取り組んでいきます。その中で特に重要だと考えておりますのが、市外のほうから、特に県外のほうから人を引き込むためのツアーというのを大々的にやっていくということがございます。  もう一つ、あわせて、市内の皆様にできるだけ多く使っていただきたいということがございまして、市内の皆様のある程度の団体の方に乗っていただいて列車を使っていただいて、例えば片道は列車、片道はバスといったことでも構わないんですけれども、利用していただく。特に、これまであんまりJRのほうに乗られたことのない、以前には乗っていたけども、ずっと乗ってないとか今まで一回も乗ったことないという方もいらっしゃると思いますので、そういう皆さんにできるだけ御利用いただけるような取組を考えていきたいと考えております。その上で、先ほど御提案のあったようなことも、きっかけづくりとして取り組みながら進めていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) せっかく幸せを運ぶコウノトリという本当にすばらしい素材がありますんで、これを使わない手はないと思いますんで、積極的にこれを使っていただきますようによろしくお願いいたします。  これもちょっと私ごとで申し訳ございませんが、昭和55年、これはまだ約40年ぐらい前なんで、今はJRなんですけど、国鉄の時代ですけれども、私も新米車掌として木次線に乗務しておりまして、当時、八川発松江行きの通勤通学列車、これは木次で新たに5両を連結して松江まで7両編成で運転しておりました。定員が約700名ということで、本当に満員の状態でした。出雲大東、加茂中では入り口付近から乗客があふれて発車時間が遅れるというような、今では想像もできないような朝の光景でございました。このような光景の再現はなかなか難しいかとは思いますけれども、本日、石飛市長さんのほうから、存続に向けた考え、力強い決意を聞かせていただきましたので、私たちも一生懸命乗って守るというところ、まず基本的なもののために精いっぱい頑張る覚悟でございます。今後ともよろしくお願いいたします。  4項目めでございますが、防災重点農業用ため池の整備について伺います。  平成30年7月豪雨によりまして、西日本を中心に広域的かつ同時多発的に河川の氾濫、内水氾濫、土石流等が発生し、多くの犠牲者が出ました。これを踏まえ、国の新たな基準による防災重点ため池の再選定作業によりまして、市内の防災重点農業用のため池は92か所となりました。市長は令和3年度から計画的に整備を進めると表明されていますけれども、この92か所のため池のうち、平成30年以前から整備対象となっている特に危険なため池、これS−1ため池と呼ばれるそうなんですが、これが市内に10か所あります。うち1か所について、市の負担額の予算措置ができないことを理由に着手が1年遅れるという地元説明が今年1月にございました。コロナ禍で大変厳しい財政状況も理解できますけれども、このため池の下流部には多くの皆さんが住む住宅地、また小学校、幼稚園等の教育施設もございまして、地震、豪雨が発生した場合、甚大な被害が予想されることから、少なくとも計画どおりの整備ができないのか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 日野農林振興部長。 ○農林振興部長(日野 誠君) 防災重点農業用ため池につきましては、平成30年の西日本豪雨等を踏まえまして、国が示す新たな選定基準により再選定が行われまして、全国では6万4,000か所が存在し、雲南市におきましても10か所だった防災重点ため池が92か所へと増加したところでございます。  こうしたことから、令和元年7月にため池管理保全法が施行され、所有者に対する届出義務、所有者及び管理者に対する農業用ため池の適正管理の努力義務が課されたところでございます。  また、昨年10月には、ため池工事特別措置法が施行されまして、防災重点農業用ため池に係る防災工事等の集中的かつ計画的な推進を図ることとなったところでございます。あわせて、地方自治体に対しまして、地方債への特別な配慮として、令和3年度より今までよりも有利な起債を借りることができることが議員御指摘の説明の後に国のほうから示されたところでございます。  このことから、雲南市におきましては、御指摘のため池を含めた改修が必要なため池につきまして、計画的に整備を推進するために、新年度より整備計画の再検討を行いまして、計画的に防災工事を進めてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 私も現場のため池、見に行きました。相当に堰堤などが傷んだ状態でございまして、地質調査の結果、軟弱地盤であるということが判明して、事業費が倍ぐらいになったそうです。ということは、軟弱地盤、事業費が上がるということは、それだけ危険な度数が高くなったというふうに理解されたというところで、それでこういうお願いをしたんですけども、今お聞きするように、また計画見直していただいて動いていただくということになれば大変喜びます。下流部、約140世帯の方が住んどって、それこそ教育施設もございます。こういうところばっかりだと思いますので、こういう危険なところについては一日も早い着工なり着手、よろしくお願いいたします。  それでは、5項目めに移ります。登下校中の事故防止に向けた取組について、2点伺います。  もうすぐ背中が隠れてしまうような真新しいランドセルを背負ったぴかぴかの1年生がお兄さん、お姉さんたちに連れられて登校する姿を見る季節が来ます。現在、雲南市において、子供たちの登下校中の事故を未然に防止するための具体的な取組内容について伺います。
    ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 子供たちの登下校中の事故の未然防止の取組についてという御質問でございます。  これは、地域のボランティアの皆様には登下校の見守りをしていただいておりますし、交通指導員の皆様方にも交通指導を行っていただいているという実態がございます。また、交通事故の防止に当たっては、反射たすきやランドセルカバーの配布、防犯対策として安全ホイッスルや防犯ブザーの配布、熊鈴の貸与など、物品の提供による支援も行っております。これらの物品につきましては、雲南地区交通安全協会などの様々な団体や企業などから寄贈を受けているというところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 子供の事故というのは本当、万が一にもあってはならないものでございます。未然に防止するためのものは終わりはないというふうに理解しております。さらなる取組の充実と、我々もその見守りとか、時間があればそういうふうに積極的に取り組んでまいりたいと思っております。  では、続きまして、平成24年、全国で登下校中の児童生徒が死傷する事故が相次いで発生したことから、平成24年8月に各小学校の通学路において、関係機関と連携して緊急合同点検を実施し、必要な対策内容についても関係機関で協議し、平成31年4月に通学路の安全確保に関する取組の方針である雲南市通学路交通安全プログラムを策定されております。これについて伺います。  1点目でございますが、これ、危険箇所の抽出は具体的にどのように実施されているのか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 通学路の危険箇所の抽出につきましては、まず、各校のPTA等を中心に点検を行っていただき、改善が必要な箇所について、学校から教育委員会に報告していただく流れとなっております。  また、地域自主組織から出される地域要望に通学路の安全確保に関する要望がある場合には、同様に危険箇所に加えているという状況でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) すみません。そもそも危険箇所とはどういう箇所を言われるのか、その危険箇所の定義というのをお示しください。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 例えば子供が集団登校すると、そうするとすぐ横で車が通るとか、それから、カーブがあるけれども、カーブミラーがなくて、運転する方にとっては向こうから来る子供たちがなかなか確認しづらいとか、そういうふうな子供たちにとって交通事故に巻き込まれる危険が高いところ、あるいは自然災害が起こりそうなところ、そういうところが危険度が高いというふうな認識をしております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) それじゃあ例えば子供たちが通学する道路ののり面に落ちそうな木がありました。こういうものもやっぱり危険箇所というふうな中に入れていただいてよろしいんでしょうか。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) この対策協議会の中には、警察署、それから国、県、市役所というような、市道なら市役所、県道なら県、国道なら国というような分類ができておりますので、もしそこの管轄のところでこれは子供たちにとって危険があるというような、例えば今おっしゃいました、それがどのような状況かということによってまた違うと思いますけれども、そこの管轄のところが対応をするということになろうかと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) それじゃあ定期的に行われる合同点検の対象箇所、これは危険箇所とされて抽出された箇所のみなのか、それとも例えば年に1回は子供たちが通う通学路の全てを点検対象とされるようなことはないのか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) まず、点検を実施していただくのはPTAの皆様方ですので、常に子供たちが歩いている、去年やったから今年はしないということには絶対ならないというふうに思いますので、毎日子供たちが通っている場所については、どうであろうかというような目で点検をされているというふうに承知をしております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) それじゃあ一応、まず前段であるところのPTAの皆さんの認識の中で、そこの安全性というものは確保されて、そこで問題があるものが上がっていくということで、全体が言ってみれば点検対象とされているというふうに理解すればよろしいですね。  それじゃあ令和2年度の合同点検、これ、いつ行われて、何か所ぐらいで実施されたのか、その実績について伺いますけど。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 合同点検につきましては、先ほど言いましたように、PTAから上がってくる。そしてそれをまとめる。そして分類をする。国のところ、県のところ、市のところと。それでその中からみんなで点検をしたほうがいいだろうというところをみんなで見ていただいておりまして、令和2年度におきましては、10月にPTAから出たところは2か所、それから、地域からもやっぱり通学路というところで出た場所もありますので、地域からのところが……。間違えました。事故が起こったところが1件ありまして、そこを危険箇所として、ここはみんなで点検したほうがいいだろうというところで1か所ということで、合計3か所、合同点検が実施をされております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 危険箇所一覧表というところを見ると、合同調査なり、もっと数がたくさんだったんですけども、そういうものが一覧表になって出ておりますけど、今回、2年度について、その公表される時期的なものはいつ頃になるのか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 一覧表の作成を大体2月までにする予定にしておりまして、その公表となると、今月、3月には公表していくという計画でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 過去に公表されている危険箇所一覧表を見ますと、例えば道路幅が車1台が通るのがやっとと狭くて、交通量も多く大変危険であるという状況について、その対策内容欄には、現在のところ道路の改良、拡幅、歩道の設置の計画はありませんという記載のみで終わっているものがたくさんあります。もう一歩、もう少し踏み込んだ連携を取ったような対策ができないものか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 景山教育長。 ○教育長(景山 明君) 改善要望があったものの対策を講じることができない理由として、4つ上げております。まず1つ目は、対策者が現地確認などしたところ、安全性が確保されているというような判断をした場合、それからもう一つは、既に対策済みであるという場合、また、道路の構造上、対策ができない場合、さらには、交通マナーを守ることで対策が図られる場合などがあります。危険箇所として改善要望のあった全ての箇所について、国や県、市などの所管する対策者が現地を確認して対策が必要かどうかの検討を行い、対策方針を危険箇所対策一覧表に掲載しております。その際、道路改良などのハード面の対応ができない場合であっても、利用者への啓発強化など、ソフト面での充実を図る代替案を提示するなど、誠意のある対応をしていきたいと考えております。  今回、令和2年度の例でいいますと、七十数か所上がってきておりますけれども、その中の3分の1ぐらいは令和3年度中には何らかの対応をするというような記載が今後できるというふうに考えておりますので、誠意ある対応というふうにおっしゃっていただきましたけども、できる範囲のところはできるだけやるというような構えで子供たちの安全を守っていくという精神でこの対応をしているということを御理解いただきたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) ハード面、大変やっぱり難しいと思います。これお願いなんですけど、それをソフト面、例えば減速してくださいねとか、そういうところで安全対策というもの、これを充実していただきたいなというところをお願いしたいと思います。  6項目めでございますけれども、バス停に待合椅子の整備をということで伺います。  高齢者、それから免許証を返納された方にとって本当重要な交通手段、これはバスでございます。しかし、大都会といいますか、大都市と違って、運行便数が少なくても、どうしても待合時間が長くなっているのが現状だと思います。多くの高齢者の方から、本当たくさんの方から、長時間立ったままでバス待つのは本当つらいと、何とか待合椅子を設置してほしいという話、本当に数多く聞いております。バス停の近くの縁石に座ってバスを待っておられて、立ち上がろうとしたときにふらついて尻餅をつかれるとか、そういうふうな光景も遭遇することもあります。バスを利用する、利用を促進していく、それから、こういう使う方の、利用者の事故を防止するためにも、この待合椅子の整備、これができないものなのか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 市民バスの停留所につきましては、交差点からの距離や道路の見通し、対向車との擦れ違いに障害はないかなどの交通上の安全性を考慮し、道路管理者、運輸局、バス運行事業者などの関係機関と協議した上で設置をしているところでございます。こうしたことから、バス停のほとんどは公衆用道路の敷地や歩道上となっておりまして、自動車や歩行者の通行時に擦れ違いの妨げとなって危険であることなどから、バス停への待合椅子の設置は困難であると考えております。  しかしながら、地域によっては独自で民有地に椅子等の施設を整備されている事例もございます。御指摘のような待合が危険な場合など、必要に応じて相談させていただきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原議員。 ○議員(5番 鶴原 能也君) 難しいことは分かります。ただ、本当に多くの皆さんから要望の声が上がっているということは事実でございます。バスの利用の促進を部長さんのところ図っていかれる。それと同時に、利用しやすいような環境整備をしていかないと、それは絵に描いた餅になってしまうと思います。最初から全てのバス停に整備するということは無理にしても、まずは利用者の多いバス停なんかを実際見ていただいて、現状を見ていただいて、また病院の近くとか、そういうバス停が欲しいなと、バスの待合の椅子がなくてはいけないなというふうなところをまず現場を見ていただいて、最初から駄目ですよということではなくって、何とか整備に向けた取扱いができないのかどうか、そっちのほうから検討をしていただけないでしょうか。やはり市長が言われる市民の皆様に寄り添う姿で対応していただきたいというふうにお願いいたします。  本日は市長から厚い志を聞かせていただきました。本当に木次線に対する取組とか、それから2大プロジェクトの話、本当にお気持ちを聞かせていただきました。揺れの少ない雲南丸のかじ取りをよろしくお願いして、私の質問を終わります。 ○議長(佐藤 隆司君) 鶴原能也議員の質問を終わります。     ─────────────────────────────── ○議長(佐藤 隆司君) ここでしばらく休憩をいたします。再開を14時といたします。               午後1時51分休憩     ───────────────────────────────               午後2時00分再開 ○議長(佐藤 隆司君) 会議を再開いたします。  引き続き一般質問を行います。  4番、上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 議席番号4番、上代純子でございます。まず、市長におかれましては、厳しい選挙戦を戦い抜かれ、御当選されましたこと、心よりお喜び申し上げます。北風の中の選挙戦でございましたが、今度は春風に乗って、雲南市に花を咲かせていただきますよう期待いたしております。  今年は雪での年始を迎え、その後も最強寒波と言われるくらい雪に見舞われ、雪に翻弄された1月、2月となりました。除雪を担当された職員の皆様、除雪に御協力をいただいた市民ボランティアの皆様、そして一晩中除雪作業をしていただいた建設関係の皆様には、大みそかから年明け、さらには3連休と、大変に御苦労されたと思います。本当に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。  それでは、これから一問一答方式により質問を行います。  最初に、先ほども申しました年末年始の除雪についてでございます。  このたびの大雪で除雪作業には大変に時間がかかりましたが、除雪車のオペレーターの方の不足も要因の一つだと思っております。オペレーターの方の高齢化が進む一方、新たな人材を育てることに時間がかかるという問題がございます。従来から求められていたオペレーターの方の確保がさらに重要な課題となりましたが、どのような解消法でお考えか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 市内の除雪機械は111台ございます。それを運行する除雪のオペレーターは176人が登録されております。  除雪オペレーターの確保につきましては課題と認識しておりまして、平成30年度から除雪作業に必要な3つの資格、第一種大型自動車免許、第一種大型特殊自動車免許、車両系建設機械運転技術講習の免許取得または講習の受講に対して補助を行います雲南市建設業者等資格取得支援事業補助金を制定しているところでございます。令和2年度までの利用者は24名でございまして、オペレーターの確保につながっているものと考えております。  今後も業者の皆様には御利用いただくよう啓発を努めてまいります。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) オペレーターの方は、大変に寒い中、神経を使いながら、夜中から長時間作業をなさっておられます。本当に頭が下がる思いでございます。  慣れた道路でないと除雪作業も、マンホールの位置が分からないなど、かなり危険とお聞きいたしております。先ほど補助金の制度があるとお伺いしましたが、ぜひこちらを御利用され、たくさんのオペレーターの方を確保され、交代をしながら作業ができる環境をぜひつくっていただきたいと思っております。  次に、三刀屋連担地を通る県道吉田三刀屋線には、道路の西側に雪を流す溝、流雪溝が設けられ、除雪をした雪をためずに投入することができます。三刀屋地区の流雪溝の利用の地区割りと利用時間の指定の周知は市のほうから事前にされておりましたが、しかし、当日は、除雪の投入作業が一斉に行われたことにより、流雪溝が詰まるという事態が起きました。市からの事前の周知にもかかわらず除雪をされたことが原因だとは思いますが、約1か月前の周知では、市民の皆様も、まだ先のことで、配布物をなくされたり、当日の大雪でパニックになられたことで、時間などが守れなかったと思っております。こちらの何らかの予防策があったと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 流雪溝利用の周知につきましては、これまで自治会配布により県道の除雪方法の周知を行ってまいりました。今年の大雪では、市民の皆様が御指摘のとおり一斉に雪を流雪溝に投入されたため、水があふれたようでございます。過去には10年前にも同様な状況があったというふうに聞いております。  今、予防策を具体的に持ち合わせてはおりませんけれども、市といたしましては、地域自主組織の皆様と除雪に関して意見交換の場を設ける予定にしておりますので、その中で御指摘の流雪溝の適切な管理、運用について御相談をさせていただきたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 先ほど10年前にも同様な状況があったとの御説明でしたが、そのときの経験が今回生かされてなかったということは非常に残念でなりません。事前に配布物、そして告知放送など周知をされていますが、近年では気象予報どおりの気温や積雪量が分かります。大雪になることは今回あらかじめ分かった状況であったと思います。雪が降れば市民の皆様が流雪溝を使用されることも事前に予想ができたはずだと思います。今年の水道の凍結防止のときのように何回も告知放送をされたり、告知放送もこれから数回され、できれば市の広報車などでも、もう分かったことですので、何回も呼びかけをしていただいて、御高齢の方、独居の方もいらっしゃいますので、周知徹底を図って、今後、予防策に取り組んでいただきたいと思っております。今回は事前対策や事前の情報周知の大切さを私も非常に感じました。  そして、先ほど地域自主組織と流雪溝の運用管理をこれから相談されるということなんですが、こちらは基本的には行政が管理するものであると私は思っております。自主組織と連携を取るにしても、もし浸水などがあった場合、自主組織に責任を負わせたり、そういうような地域自主組織の負担にならないような形というものを考えるべきではないかと私は思うんです。私が思うに、例えば地域自主組織の会議の周知にとどめていただきたいと思います。  そして、年明け3連休には流雪溝のポンプの故障で何日も除雪ができない状況が続きましたが、故障の原因として考えられることは、ポンプが更新期ではなかったのではないかと感じますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 流雪溝の管理につきましては、島根県が施設を持っておりまして、雲南市が管理を委託している状況でございますので、当然市が責任を持って管理を行っていくということは変わりはございません。その中で、適切に管理、運用するために、地元の皆様との御協力が必要だということでございますので、そこら辺りのところについて、自主組織の皆さんとは御相談をさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。  御質問でございますけれども、流雪溝のポンプ、これにつきましては、1月8日から3日間、ポンプが故障しておりました。御指摘のポンプの更新につきましては、令和2年3月、1年前にポンプ自体の更新は行っている状況でございます。今回の故障の原因につきましては、ポンプ自体の問題ではなく、大雪による長時間の使用に耐え切れず、揚水ポンプ内の水漏れを防ぐための部品が漏水を起こし、ポンプのモーターが水没し、漏電を起こしたものによるものでございます。現在は、修理を行いまして、正常に稼働している状況でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) このポンプも長時間の使用に耐えることができなかったということですが、もう更新をされたということなんですが、そもそもこちら、もうポンプの能力が低いのではないかと思います。いま一度ポンプの性能などを確認していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 雪の季節が終わりましたので、今後、次のシーズンに向けて、施設を所有しております島根県と協議をいたしまして、こういった事故が起きないように、改めて点検のほうはしていきたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) こちらは既存の流雪溝ですので、こちらを有効活用して、今後、維持管理をしていただきたいと思っております。  次に、市内の道路除雪について、基本的にはこちらも行政が行うものと思いますが、そうでないところの道路については、ボランティアの方が対応されたところも今回ございました。通学路についても同様で、保護者の方やボランティアの方の御協力の下、除雪をされましたが、いずれも除雪機が不足し、皆さん手作業もあり、翌日の子供たちの登校までに除雪が追いつかなかったところもございました。ついては、こちらを支援するために、例えば希望されるところにおいては、市内の各地域自主組織などの単位で小型除雪機を購入、配備できないのか伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 市道の除雪作業につきましては、バス路線など、県道、市道を優先して対応しております。通学路などの歩道につきましては、ほとんどが除雪ボランティアの皆様の御協力により作業をお願いをしているところでございます。建設部では、機械の貸与について、市内の小・中学校周辺の歩車道境界ブロックが設置されている歩道において、学校から半径1.5キロメートル以内の範囲で延長1キロメートル以上の除雪作業をしていただける団体につきましては、小型除雪機を貸与するという制度を設けております。また、それとは別に、コミュニティ助成事業などで助成をする事業もございますので、御相談をいただければというふうに考えております。よろしくお願いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 先ほど小型除雪機を貸与する制度があるとのことですが、こちらは実際に通学路の除雪で使用された実績というのはあるんでしょうか。分かる範囲で結構です。よろしくお願いします。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 小型除雪機の貸与ですけれども、市内で8台貸与を行っておりまして、これらは、先ほど申しましたとおり、通学路で利用される歩道の除雪のために貸与しておりますので、そちらの8台とも今シーズンについては全て稼働しているという状況でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) こちらの除雪機の貸与ですが、今回も除雪には女性のボランティアの方や、あと保護者、女性の保護者の方もされていた箇所が何か所もございました。前もってこちらは操作できるように、講習というか、教えていただくような、そういう機会はありますでしょうか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 西川建設部長。 ○建設部長(西川 徹君) 建設部が行っています貸与制度、除雪ボランティア制度におきますオペレーターでございますけれども、登録する時点で安全講習、操作講習を行っておりまして、それを受けていただくことを義務づけをしております。やはり事故とかがございますので、そういったところは実際に機械に触っていただき、運転していただき、安全対策をしっかり受けていただくことで、安全に事故もなく運用できるというふうに考えておりますので、これを3年ごとに更新をしていただくということで、ボランティアに登録をしていただいているという状況でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) ボランティアの方とか、事故があってはいけませんので、ぜひこういった適切な対応をしていただきたいと思います。  子供たちが通る通学路を守るために、そして御高齢の方や独居の方、障がいのある方の安全を確保するためにも、ぜひ除雪機の貸与、そして配備をお願いいたします。  豪雪により人口減少が起きたことが昭和38年に吉田町でありました。これが初めて豪雪という言葉が使われ、過疎の始まりになったとも聞いております。こういった雪害が人口流出の原因にならないよう強くお願いいたします。このたびの大雪を教訓として、市として毎年、大雪への備えの体制を整えていくことを検討していただきたいと思っております。  次に、幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりのロゴマークについての活用でございます。
     先ほど5番議員の質問にもございましたが、今年も大東町の西小学校では、コウノトリのペアの5度目となる営巣が始まりました。巣作りをしやすい環境整備の御努力をされ、そして自然豊かな雲南市だからこそ、4年連続4羽が誕生したと思います。コウノトリの保護や活用に、こちらを進めるに当たって、このたびコウノトリのロゴマークも作成されました。  そこで、婚姻届にロゴマークを入れたものを作成し、届出をされる際に、この方の気持ちを大切にして、希望される方には使っていただく。そして届出をされた際に手元に残るような、記念となるコウノトリのロゴマーク入りの婚姻届受理証明書を作成されてはいかがでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 須田市民環境部長。 ○市民環境部長(須田 弘君) 御提案の幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりロゴマークの活用は、より本市への愛着が生まれるとともに、子育てするなら雲南市を目指す本市PRの一翼を担うものと考えておりますが、今後、広く御意見をお聞きしながら、ロゴマークの活用につきまして検討してまいります。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) コウノトリの飛来は全国でも注目され、最近も度々新聞に取り上げられております。昨日の市長答弁では、人口減少対策には安心して出産や子育てができる環境整備が必要だとありました。人口増の施策の一つとして、例えば出生届や母子健康手帳など、コウノトリのロゴマークの有効活用する工夫の検討も必要だと思います。現在、子育てハンドブックや妊産婦・乳児健診手帳、そしてボールペンなどにもコウノトリが使用されていますが、コウノトリに選ばれた雲南市として、全国にさらに発信するために、このロゴマークを愛着や誇りを持ってぜひ御検討いただきたいと思っております。  次に、ごみ処理の民間連携についてでございます。  市長の所信表明にもございましたが、雲南圏域において、民間による廃棄物処理施設の整備が飯南町に検討されているとのことですが、もし雲南市が民営化になった場合や、そうでなくても雲南市のごみ処理に影響がある場合、懸念される点がございます。民間にとっては採算が一番の課題であり、住民の負担となるごみ処理費の高騰、ごみ処理の休止など、あってはならないことが起きるのではないか、また、そういったときの防止策を伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 須田市民環境部長。 ○市民環境部長(須田 弘君) 次期可燃ごみ処理施設の整備につきましては、事業主体であります雲南市・飯南町事務組合におきまして、今年度から奥出雲町を含む雲南圏域1市2町が共同で調査研究に着手し、次期施設の基本構想策定作業を進めており、令和3年度末の完成予定でございます。  一方、雲南圏域内で、議員おっしゃいますとおり、民間計画ございます。また、国の交付金を受けて施設整備を行う際には、民間活力の活用等、社会的、経済的な観点も含めて検討することが求められておりまして、当該民間計画に行政連携が可能かどうかの調査費用を1市2町それぞれの令和3年度当初予算に事務組合負担金として計上したところでございます。  その調査結果につきましては、基本構想完成と同時期の令和4年3月頃の見込みでございます。調査は、廃棄物処理に係る施設整備や施設運営全般において最も重要な費用面、サービス面、施設の安定稼働などについて行います。現在検討中の基本構想と照らし合わせ、今後、公共主体でいくのか、民間と連携していくのか、重要な判断材料となるもので、採算性や費用面、あるいは安定稼働等につきましては、民間連携調査の中で明らかにしていきたいと考えているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 将来、現実化したときに、利益を追求し、事業撤退などのリスクを抱える民間に任されることへの不安、市民生活に影響が及ばないのか、いずれにしても慎重な検討が求められると思います。市民生活に支障がないように進めていただきたいと思っております。  次に、コロナ禍の経済対策についてでございます。  現在、コロナ禍で疲弊する事業者に対しまして、キャッシュレス決済消費喚起支援事業が行われております。あらゆる事業がある中で、こうした新しい視点での事業に取り組まれていますが、導入や利用の進捗状況を伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 現在取り組んでおりますキャッシュレス決済消費喚起支援事業でございますけれども、市内の消費喚起によります事業者支援のほかに、キャッシュレス化の推進ということで、これが非接触決済によります新型コロナ感染症対策という一面も含めて事業実施をしたところでございます。  市内で現在利用できる店舗数は454店舗に上っております。ただ、この事業が対象としております店舗数は、コンビニ等が除かれますので、414店舗でございます。12月にこの事業を決定してから事業実施までの間に89事業者、123店舗が新規に加盟されましたので、利用がいただきやすい状況となっているものと考えております。  利用の進捗状況でございますけれども、先月の22日現在の還元率は約200万円程度でございます。予算からいたしますと10分の1程度でございまして、利用が少し芳しくないというふうな状況でございますけれども、それ以降、PayPayとも協力しながら利用促進に連携して努めているという状況でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 10分の1程度の利用ということですが、少ないということですね。こちらは、この事業は、大田市におきましても同様の取組を令和2年12月から開始されております。こちらも令和3年1月22日の時点で費用対効果がなかった、効果は限定的だったと報道されております。今後、この事業を進めるに当たって、何か、今、芳しくなかったとおっしゃってましたが、具体策はありますでしょうか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 先ほどの進捗状況につきましては、2月22日時点ということでございまして、実質、3月10日までの事業期間としておりますので、その間、実はPayPayのほうも独自のポイント制度も重ね合わせられることもなっております。今現在40%のポイントを受けられるような状況になっておりますので、そうした点と連携をしながら、現在、さらに市内周知も図りながら、告知放送によります市内周知も図りながら、積極的な御利用を促しているという状況でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 市内周知を図るということで進めていただくということなんですが、まず、こちらの支援事業なんですが、確かにキャッシュレス化の推進には特化した事業と思いますが、この雲南市では御高齢の方も多く、都市部とは違い、現時点の雲南市の事業者にとっては、このコロナ禍において即効性のある経営支援というよりも、将来必ずやってきますけど、そのやってくるキャッシュレス化時代に備える長い目で見る対策ではと私は考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 今回のキャッシュレス決済消費喚起支援事業につきましては、キャッシュレス化の推進も一つの目的とはしております。ただ、携帯電話をお持ちになっていらっしゃいます高齢者におきましても、約70%以上がスマートフォンを持つ時代となっておりますし、対象店舗も、以前、商工会と連携して実施しておりましたプレミアム商品券事業と匹敵する数にはなっております。そういうことでは、コロナ対策としての対策も考慮に含めながら、将来的なデジタル化、キャッシュレス化の波に対応できるように、市内事業者の皆さんの後押しとして実施していると考えているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 確かにこれから先ほど言われるようにキャッシュレス化は必ず必要になってくるものでございます。そして、今後、この雲南市において必ず対応していかなければならないことではございますが、こちらはスマートフォンを所有されない方のこともお考えになられての支援事業だと12月のときにお聞きいたしました。しかし、消費者にとっては、スマートフォンを所有されている方と、何か平等とは言えない支援策とも感じますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) このたび取り組みましたこの事業につきましては、2月からの実施ということで、12月の段階で予算化をして取り組んだものでございます。コロナの状況を見ながらこうした事業を選択したわけでございますけれども、通常の例えば商品券事業ですと、準備期間の時間がかかるという点ですとか、あるいは使用された後のお金の換金、そうしたところの時間も考慮しながら組み立てていかないといけない事業だと認識しております。そうしたことを兼ね合わせながら、12月の段階で、この1月、2月、3月の頃にまた一旦、通常でも消費は冷え込む時期だというふうに聞いております。そうしたところの対策として即時的に実施できる。そうした民間事業者の力もお借りをして、店の利用があれば、消費する側はポイントはいただけますし、お店のほうは、ポイントで支払われますけれども、数日の後、あるいは1か月の後にはその代金は入ってくるという、そうした事業のスタイルとしては効果が早く出る事業であるというふうに認識したところから、そうした事業に取り組んだところでございますので、そうした点を理解をいただきたいと思っております。  基本的な考え方は、消費者の方への平等性というよりも、事業者目線で組んだというのが実態のところでございまして、消費者の方にはなるべく使っていただきたいという気持ちはございますので、スマートフォンを持っておられるお年寄りの方にはそうした利用の講習会等も開きながら実施をさせてまいったところでございますので、基本的にそうした事業者を基本的な考え方に置いて取り組んでいるという点で御理解をいただければと思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 事業者のために今のことを考えての支援事業だとお聞きしましたが、まず、消費者の方が消費をされないと、この支援事業を御利用していただかないと事業者には何のメリットもございません。本当、この現在実施中の必ず必要となってくる将来を見据えた事業なんですが、実際のところはチャージがしにくいとか、初期設定などが難しいとか、そういうお声が結構ございます。講習をされたと言われますが、これは皆さん、周知というか、そういうことはされているんでしょうか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 事業実施に当たりまして、その周知につきましては、広報ですとか、あるいは告知放送を通じて周知をしてまいったところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 実際、現場のお声では、やはり事業者の方が初期設定をしてあげたりとか、そういった、非接触ではありますが、結局接触になってしまったりとか、どれぐらいの方が講習にはお見えになったんでしょうか、伺います。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 大変すみません。講習に来られた方の数というのはちょっと承知しておりませんけれども、状況といたしましては、何回か講習会場の設定をして、そこに来られる方に対しての説明をしたということでございまして、人数的にはそうたくさんの方がどっと来られたという状況ではなくて、10人前後の方が1回の説明会にいらっしゃったというふうに、そうした講習会を2回程度行ったというふうに聞いております。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) せっかくスマートフォンを所有されている方も使い方がよく分からないといった、そういう意見もございますので、今後はもっと周知徹底していただいて、使いこなせるようになっていただいて、この事業を推進していただきたいと思っております。必ず将来やってくる、見据えた事業ですので、これから啓発活動をぜひ行っていただきたいと思っております。  そして、雲南プレミアム商品券でございますが、消費者の方からは、取扱いがしやすく、大変に好評でありました。昨年の段階では発売予定がないとのことでしたが、今年も継続的な発売をされ、消費喚起の強力な施策として販売するお考えはございますでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 以前実施しておりましたプレミアム付商品券事業でございますけれども、商工会と連携をしてやってきております事業でございます。議員御指摘のとおり、市民の皆様、消費者サイドからは大変好評をいただいておりました。しかしながら、実態といたしましては、商品券の利用の7割近くが大型店に偏っていて、市内事業者への波及効果が高くないという課題があったところでございます。また、それに併せて参加事業者も年々減少してきたというような状況もございました。そうしたことから、30年度を最後に今は実施していないという状況でございます。  しかしながら、そうした反省を基に商工会との相談をしました結果、翌年、令和元年度からはぐるっと雲南スタンプラリー事業というものに取り組んでおります。市内事業者に限定したことによって、参加されました事業者の売上増や、周辺部対策も考慮に入れておりますので、市内隅々の店舗のPR効果があったということでございます。令和2年度、今年度におきましても、地域でのさらなる消費拡大につながるような工夫をしながら実施してまいったところでございます。  そこで、来年度のということでございますけれども、そうした消費喚起事業は、コロナ禍ということでございますけれども、コロナ禍の以前の段階でも実施していくというような一応考え方でございまして、当初予算でそうした商工会への支援という形でのぐるっと雲南スタンプラリー事業を組んでいるところでございますので、これをおおむね7月ぐらいからは実施していきたいというふうに考えておりますので、そうした経過の中にありまして、現在、プレミアム付商品券事業を実施していく考えは今のところは持っていないということでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) プレミアム商品券の発売がないとのことですが、スタンプラリーも好評であったということです。でもやはり消費者の方からは、このプレミアム商品券、結構根強い人気がございまして、取扱いがしやすい、もう一度発売してほしいとの声が私にも直接、お願いしてもらえないかというようなお声もございます。12月も私この質問をしたんですが、それを聞かれた市民の皆様がそういうふうな、もう一度これを続けていただきたいというふうにおっしゃっておりました。こちらのプレミアム商品券は、全世代の方が使用できるものなので、中小の商店を救う手だてにもなると思っております。こちらの取組もぜひこれから検討していただきたいと思います。  これまでの商工会と市のタイアップした様々な取組は非常に有効的だと思っております。今後も消費しやすく、たくさんの市民の皆様に御利用いただけるように、即効性のある制度設計を考えていただきたいと思っております。  次に、昨日、市長のほうから、市独自の持続化給付金をお考えとのことでございました。11番議員にも先ほど御答弁されましたが、もう一度この事業について説明をいただけますでしょうか。お願いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 浜田市のような特別給付金事業ということでございますが、先般、市長のほうがいろんな方への御質問にお答えしておりますとおり、売上減少が著しい飲食・宿泊業及び旅客運送業並びにセーフティーネット対象事業者に対して最低で20万円、最高で90万円の給付金事業の創設を現在考えているところでございます。当初予算には間に合っておりませんので、今後、いろいろ手続を取りながら、早期に予算化をしながら取り組みたいというふうに考えておるところでございます。以上でございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 支給をお考えとのこと、こちらは本当に喜んでおりますが、ただ、私が知っている範囲だけでは、飲食に関しましては、今年に入り1軒が廃業され、そして3月に、今月にはもう1軒が廃業されます。この支給されるまでの間、消費喚起事業などを利用されるように言われますが、もうこれ以上廃業がないように、早急にこの持続化給付金、十分に検討していただきたいと思います。  次に、雲南市の小規模事業者、特に地域に根差した小売の商店は、高齢者の方や独居の方などの地域になくてはならない存在であると感じております。このコロナ禍において、その事業者の方の経営も厳しいと伺っております。この小さな地域の拠点となる地域の商店への支援が必要と感じますが、どのようにお考えかお伺いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 嘉本産業観光部長。 ○産業観光部長(嘉本 俊一君) 現在、コロナウイルス感染症対策としての地域に根差した小売商店に特化した支援策というのは考えておりませんが、全体的な地域の事業者を支援する施策として、これまでも様々なものをやってきておりますが、令和3年度におきましては、消費喚起あるいは販売促進活動を支援する事業の補助金を考えておりますので、そうした小売店の皆様が新事業導入あるいは販売促進をするための事業が対象になりますので、それをぜひ御活用いただければと思っております。  また、通常からでございますけれども、商工会を通じまして、そうした地元の商工業者に対しての支援策は行っているところでございます。商店街の活動や設備等の改修費を支援するとともに、商工会を通じてでございますけれども、巡回指導員の配置を行っておりまして、きめ細やかな支援体制を行っておりますので、その下で支援をしてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 地域から小売商店がなくなりますと、ますます地域の衰退にもつながりかねないと私は思っております。交通機関がない中で、安心・安全で暮らせる地域づくりをするためには、地域の方の、特に交通弱者の方にとっては生活基盤の要である商店でございます。先ほど言われました販売支援活動の補助金、こちらも含めて、高齢者支援など、寄り添った支援もお願いしたいと思っております。ぜひこちらのほうも御検討ください。  それでは、最後に市長にお伺いいたします。  先般、丸山知事の主張にあったように、このコロナ禍で、感染症が少ない島根県、そして雲南地域であっても、当然に新型コロナの影響があると感じています。飲食・宿泊業のみならず、商工業事業者、農林業事業者全体が経営の危機を感じている今、市長は、こうした事業者に対して支援を行い、いち早く地域経済を立て直す必要があるとおっしゃっていました。先ほどの11番議員への答弁もお聞きしました。そして、持続化給付金の質問がかぶるかもしれませんが、繰り返しにはなりますが、もう一度、私がお聞きしたいのは、私が特に関心がありますのが、それがいつということでございます。早急にと言われましたが、お聞きいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 経済対策、特に飲食業等に対する支援については、大変にスピード感を持って実施しなければならない事業だというふうに私は認識しております。先ほどはできるだけ早くというお話の仕方をいたしましたが、通常であれば6月の議会になってしまいます。それまでのところでの、できれば年度に入りまして早々にでも、議会の皆様に御理解をいただきながら、臨時議会でも開いていただければ、そういったところで予算をさせていただきたいと、そのように思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) 臨時議会でも開いていただけるということですので、期待いたしております。  そして、こうした事業者を支援されるのに、繰り返しになりますが、できればもう少し、その支援、具体的にお示しいただければと思います。お願いいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 制度の詳細につきましては、やはり委員会のほうで細かく議論を逆にいただきながらつくってまいりたいと思っておりますが、先ほど申しましたとおり、基本的には20万円、あと、事業所の数とか従業員の方の人数、そういったものに応じて加算をしていくような制度ではどうだろうかと、あるいは対象は、先ほど申しました飲食、宿泊、そして旅客運送を御提案をさせていただいております。あと、減収幅については、ここもいろいろ議論があると思いますが、おおむね3割程度の減収というところをめどにしてはどうかと、今、原案としては思っております。この辺りもまた委員会で御議論いただければというふうに思ってございます。また細かいところはそういう意味で、また委員会でさせていただこうと思いますが、おおむね今想定しておりますのはそういった事業の内容でございます。  失礼いたします。すみません。もう1個、対象が抜けておりました。先ほど言いました3つの事業者のほかに、令和2年度中に融資を受けるためにセーフティーネットの認定を受けられた事業者、ここは減収幅、影響が大きいだろうということで、対象とする提案をさせていただく予定でございます。すみません。 ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員。 ○議員(4番 上代 純子君) ぜひスピード感を持って、待ったなしの状態でございますので、お願いいたします。  企業独自の努力だけではもう追いつかない状況でございます。今後ますます廃業が増えていきます。地元企業からは市に対して何らかの支援、援助を要望する声が強く上がっております。事業を継続されなければ雲南市の雇用も失われてしまいます。市民の方は経済の向上、新型コロナの状況を切り抜ける施策を待っています。どうか早急にスピード感を持って、強力に支援策を講じていただくように切にお願いいたします。  これから卒業、入学、新社会人と、弾む季節を迎えます。皆様が雲南市に住んでよかった、若い世代の方が雲南市に住んでいてよかったと思えるまちにますますなっていただけるように私は願って、この質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(佐藤 隆司君) 上代純子議員の質問を終わります。     ─────────────────────────────── ○議長(佐藤 隆司君) ここでしばらく休憩いたします。15時再開といたします。               午後2時50分休憩     ───────────────────────────────               午後3時00分再開 ○議長(佐藤 隆司君) 会議を再開いたします。  引き続き一般質問を行います。  9番、足立昭二議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 9番、足立昭二でございます。3月定例会一般質問、一問一答方式で行います。  今回は、市長の政治姿勢について、4点質問いたします。1点は、市政運営に臨む基本的な姿勢について、2つ目は、人口減少対策、3つ目、JR木次線存続について、そして、幸せを運ぶコウノトリの共生するまちづくりの推進について質問をいたします。12月議会とかなり重複する質問もありますけれども、石飛新市長が就任されましたので、政治姿勢について論戦ができればと思います。  最初に、市長の市政運営に臨む基本姿勢について質問いたします。  石飛市長は、昨年12月28日、記者会見を行い、正式に雲南市長選挙に立候補すると表明をされました。既に各報道機関から立候補の動きを聞いていたものの、私自身はびっくりしたといいましょうか、驚きのニュースとして受け止めました。当時、市長候補の擁立の動きがあったからなおさらであります。しかも誰とも相談せずに自ら決意したとのことでしたので、なおさらであります。そして、僅か1か月の動きの中での選挙戦、見事に当選を勝ち取られました。私もこれまで私自身やたくさんの選挙を経験をいたしましたけれども、燎原の火のごとく支持者を拡大をされ、勝利されたとあったというふうに思っております。雲南市政の発展のために寄与されることを期待いたします。  そこで質問いたします。石飛市長は、市長選挙に挑戦しようと決意された思いと、そして、就任1か月を経過いたしましたけれども、率直な思いをお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 市長選挙に挑戦しようとしたときの思いということでございますが、私は幼い頃からこのまちをよくしたい、このまちを背負って立ちたいと思っておりましたけれども、原前市長の突然の辞職に伴い、ふるさとへの恩返しとして、私が何かをしなければならないと思いに達し、出馬を決意したところでございます。そこには、市政を取り巻く危機的な状況を乗り越えるためには、全市民が一緒に取り組んでいくということが肝要であり、私であればそれが可能な立ち位置をお示しすることができるという思いがあったからでございます。  さきに行われた市長選におきまして、市民の皆様の御信託をいただき、このような場に立たせていただき、大変光栄に感じております。同時に、課せられた使命と責任の重さを実感しているところでございます。  就任1か月を過ぎましても新たな経験ばかりでございまして、やる気や情熱、持っておりますそういう熱い思いは変わりませんが、自らの知識や経験の不足、こういったものは強く感じているところでございます。そうした私を支えていただいている職員の皆様や御指導いただける議員の皆様への感謝の意を強くしつつ、今後も勉強に励んでいきたいと考えております。  また、調和を旨としながらも、しっかりと議論をし、その上で責任を負う覚悟を持たなければならないと改めて認識しているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 私は、今回の選挙、戦われてよかったと思います。佐藤候補、そして石飛市長、2人がこの選挙戦を戦った。本当に新しい雲南を迎えつつあるという、そういう意味で、お二人に対して心から敬意を表したいというふうに思います。  そこで、次の質問です。2月17日、丸山達也島根県知事は、東京五輪・パラリンピックの開催へ向けた県内の聖火リレーについて、新型コロナウイルス感染や対策が現状のままなら中止を検討すると表明されました。この表明について、基礎自治体のトップである石飛市長の見解をお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 先ほど11番議員の御質問にもお答えいたしましたとおり、東京オリンピックはスポーツを愛する人にとって誰しも待ち焦がれる憧れのイベントでございますが、一方で、大都市のコロナの拡大は私たちの地域でも経済的に大きな影響を生じさせたことから、コロナの再拡大といった事態は何としても防いでいただきたいというのが全市民、私の思いでございます。私としては、新型コロナの再拡大を絶対にさせないよう、万全の対策を講じ、それらをきちんと説明した上で、国民が安心してオリンピックの開催を祝うことができる環境を整えていただきたいと望むところでございます。
     また、丸山知事の御発言は、そうした地域の声をしっかりと国政に届けていくということを目的になされたものというふうに理解をしているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 私は、この丸山発言を聞きまして、涙が出るほどうれしかったです。そして、竹下亘衆議院議員の発言、丸山さん発言を受けてですけども、私は涙が出るほど悲しかったです。私は丸山知事の一連の発言と行動を高く評価をしております。  私は昨年12月議会一般質問において次のように述べました。今の雲南市の財政、予算は350億円、この予算額では雲南市の施策は解決しないと思っている。1歩前進、2歩後退だ。国に対して要望、陳情もやらなければならないが、これからの自治体のトップに求められるのは、県や国に対して意見を言う、私の言葉とすれば、けんか腰でも言っていく、国の政治の在り方を変えていくことに力点を置く市長になってほしいと議会でその思いを伝えました。私はこれまで議員の在職中、井田、内田大東町長、速水市長、そして原、そして今回、石飛市長が就任されました。このトップにも同じような質問をしてまいりました。その際、回答として返ったのは、言うべきときが来たら言うとの答弁であったというふうに記憶をしております。しかし、そのような行動は起こされなかったというふうにも思っております。  今回の発言や行動について、丸山知事の2月10日の記者会見、島根県のホームページで記者のやり取りも含めまして全部読ませていただきました。島根県の現状、とりわけコロナ感染拡大による飲食業の皆さんの厳しい現状と都市と地方の格差、差別に対する思い、あるいは実態が今回の丸山発言と行動になったと私は受け止めております。  そしてこの行動は、当然大きな反響が起きました。私の大東町内の寺の道路沿いにある掲示板には、よくぞ言いなさった、我が知事殿ということに私は感動しました。こうした声は県内や全国に広がり、テレビ、新聞、SNSなどの報道ぶりは御承知のとおりであります。国に対して要望、陳情はもちろんやらなければなりませんけれども、これからの自治体のトップに求められるのは、県や国に対して意見を言う、はっきり物を言う、そして国の政治の在り方を変えていくことにも力点を置くという、私はそういう市長になってほしいというふうに思っておりますけれども、市長の考えをお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 私は、所信の表明にも申し述べておりますとおり、是々非々の姿勢で臨むと、市民の声を、市民本位の行政をしてまいると申しております。したがいまして、その信念に従って、市民のためになることであれば、しっかりと声を上げていきたいというふうに考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 昨日からの一般質問を聞きまして、いいところはいい、悪いところは悪い、直していくという発言がありましたけれども、私は、今回の丸山知事の発言によって、中央や、あるいは国会の皆さん方が、こうした島根県のような小さな自治体、あるいは格差を生んでいるこういう地域に対して、一体国はどういう態度を示すのか、これもまた明らかになったと思います。私はこの間、質問したときに、こう言われました。足立議員は革新だから、だから言えるんだということを随分言われました。しかし、丸山知事はそれをはねのけて言われた。特に涙を流しながらこの県民の声を寄り添って言われる姿、ぜひとも一緒になって頑張っていただきたいいうふうに思います。  次、質問いたします。所信表明の冒頭で市長は、先ほど申し上げましたように、これまでの市政運営の基本的な考え方を尊重しつつ、市民の皆様の声に傾け、時代や社会の変化に対応しつつ、よいところはさらに伸ばし、必要なところは修正しながら、是々非々の姿勢で市民本位の行政を展開すると、速水市政16年の評価とこれからの市政運営について述べられました。よいところはさらに伸ばしということはどういうことなのか、必要なところは修正しながらとはどういうことなのか、お聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 雲南市が誕生して以来、市民との協働によるまちづくりが進められ、地域自主組織を中心として、それぞれの地域で住民の皆さんが主体となり、困り事の解決に取り組むなど、温かな地域づくりが行われてきております。また、地域の課題解決にチャレンジする多様な活動や人材が育つなど、雲南市のまちづくりの基礎となる様々な取組が展開されてきたところでございます。雲南市をよりよくして、暮らしやすい地域にしていこうと懸命に取り組んでいただいている皆様に敬意を表するとともに、こうした取組はしっかりと引き継いでまいりたいと考えております。  一方で、政策決定のプロセスが見えにくかったことや、人口減少や担い手不足などの時代や社会の変化に対して必ずしも的確に対応できていない部分もあるのではないかと、そのように考えているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 私もいいところの自主組織につきましての具体的施策につきましては、また次の議会で述べさせていただきます。  次に、市職員には、常に市民の皆様に寄り添う姿勢を持つことで、市民目線の行政を推進すると示されました。市民の皆様に寄り添う姿勢、市民目線の行政は、市の職員だけでなくて、市議会議員も議員定数が減った中ではより一層大切なことだと思っております。現場へ今まで以上に職員は出かけていくことなのか、現場主義のことなのか、市長の考えをもう少し具体的にお話しください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 私は、職員を前にした就任の挨拶の際に、まず一番最初にお願いしたのが、現場に出て市民と対話をしていただくようお願いしたことでございます。市民の皆様の声に耳を傾け、地域の課題などを把握することで、解決の糸口を見つけ出す姿勢を持つことが大切であり、そのためには現場に出かけて対話をすることが重要であると考えております。こうした行動によって、今後一層市民の皆様に信頼される市政運営を展開し、協働のまちづくりを進めていきたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 今議会の言葉のキーワードとして、市民の皆様に寄り添う姿勢というのが、それぞれ議員の中で話されましたし、キーワードのような感じがしますけれども、今日はただ一つだけ指摘しておきたいのは、職員の皆さんがこれから市長が求められる現場に出て市民に寄り添って市政を推進しようということは、私も議会の活動をする中で、本当に時間がかかるし、粘り強い話もしなければならない。今の職員の中で、こうした現場に出て市民の皆さんと一緒になって考えていく。こういう状況の中で、果たして今の職員の数だけで大丈夫なのか。これまで1年2か月間しか私たっておりませんけれども、それぞれの各部局の話を聞けば聞くほど、本当に今、乾いた雑巾を絞るような、そんな、今、職員の状況ではないかというふうに思っております。そういう意味で、これは課題として、市長に、こういう問題もある。それも解決していく。そういうことをしっかりと踏まえて行政の推進に努めていただきたい。このように思っております。  次、人口減少対策について質問いたします。  雲南市は、合併以来今日まで、人口減少対策に対して創意工夫され、推進をしてこられました。若者チャレンジなどの対策なども一歩前進をしたというふうに思っておりますけれども、しかし、現実を見ると、2歩後退の、減少傾向に歯止めがかかっておりません。他の7市を比較しても、減少率は大きいではないでしょうか。他の議員からも指摘されていますが、私も雲南市としての総括、検証がなされてないように思います。雲南市が取り組んできた人口減少対策の総括はどのようにされているのか質問をいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 人口減少の大きな要因としましては、自然減が増えていることによるものでございまして、雲南市合併当初に比べると倍以上となっており、ここ数年は400人以上が減少している状況でございます。大切なのは社会増減でございますが、依然として就職や住宅などを理由に転出超過が続いている状況でございます。  しかしながら、平成30年度以降、マイナスが改善傾向にあり、直近の令和2年度の実績では、子育て世代の社会減が大きく改善しております。松江市や出雲市への流出が減少傾向にあることから、この間の子育て世帯をターゲットにした定住施策が一定の効果を発揮しているものと考えております。  こうしたことから、今後も子育て世代の転出抑制を一層強力に進めるため、若い世代が求める働き場の確保や多様化する子育てニーズへの対応、住宅環境の整備に引き続き注力していく必要があると考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 私は、その話はよく分かるんです。しかし、雲南市は合併以来、社会増を取り組んできたわけです。若年層、若い人たちが増えてきた、減少率が少なくなってきたということは、前提を見れば人口は減っているわけですね。そこの総括。いわゆる雲南市が取り組んできた施策の総括が、若年層は減った、減った言うけど、現実は多くなっているわけですから、その多くなった原因はほかのほうで減っているわけですから、それに対して雲南市がどういう施策を打って、どのような総括をしているのかということが私はないじゃないかというふうに思います。特に高齢者の課題解決県、過疎化のトップを行く島根県、雲南市、こういう表現されると何かいいように聞こえますけれども、逆に言えば減ったからそういうことになっているわけです。その減った原因の反省なしに次から次から施策打たれても、現実はよくなってないわけですから、そこら辺をきちんと総括していただきたいし、これはこれからの具体的施策について、今後、議会で質問させていただきます。  市長に質問いたします。次の部分が分からないんです。所信表明で述べられました。人口問題は、日本全体が経済成長を遂げ、東京周辺に一極集中が進む中で、生活や人生における余裕が失われてきたことが根底にあるというふうに考えておりますという、この文章ですね。これ日本全体のことを言われているのか。島根県なのか。これ恐らく全国的なことを言われたと思いますけれども、そうであるならば、島根県、雲南市の減少、この問題点、どこにあるのか質問させてください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 島根県、雲南市におきましても、この考え方は基本的にはほぼ同じでございます。若い世代の所得が低いこと、仕事などに追われて生活に余裕がないこと、また、夫婦共働きによる家族の時間が減少していること、そういったことに伴って、合計特殊出生率の低下、これが根底にある。これは雲南市も島根県も全国も、いずれも同じ状況かなというふうに思っております。こうしたことへの対応を図って、若い世代が安心して子供を産み、育てやすい環境を整えていくことが大切だと考えております。  また、雲南市におきましては、就学、就職を理由として10代から20代の若い世代の社会減が大きいこと、これも問題であると認識しております。こうした状況を改善していくためには、若い世代が稼ぎを得られる仕組みづくり、魅力ある雇用の場の確保、子育てしながら働きやすい環境づくり、そういったことを強力に進めていく必要がございます。  また、子供の頃からのふるさと教育などによりまして、ふるさとの愛着心の醸成も図っていくことも大切でございますので、こうした取組を着実に進めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 市長、そこはちょっと僕と考えが一致する部分はあると思いますけど、日本の今の人口減少は、いわゆる田舎から都会に、日本の経済の発展のためにどんどんどんどん東京へ行かされる。そういう中で、私たちの子供たちも大学へ行くときには、島根県で収入を得たお金を全部中央へ払っていく。こういう都市集中型と、そして何よりもかによりも、今の新自由主義社会において、大企業優先、そして先ほどありましたように若年層、低賃金に格差拡大、都市と地方の拡大、こういうことが今の人口減少に私はつながっている。そのことの疲弊が今の農業の問題、雇用の問題、そういった問題となり、そして今回、本当に丸山知事が県民に寄り添っていったときに、やむにやまれぬ、国に対して文句を言わざるを得ない、こういう現象があると思うんです。そういうことについて、もう少し意見は聞きたいと思いますけど、今後やるということで、私の意見を述べて、次の質問をいたします。  それで、先ほど所信表明で出されております。雲南市の人口減少に関する考え方が示されました。その施策の一つとして、私は、今日は、子育て対策、子育て負担の軽減を図ることを定住対策、子育て対策の基本として取り組むと述べられました。市長、就任間もないでありますから、考え方が示された段階かもしれませんが、今時点で具体的施策があればお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 現時点の市民アンケートにおきましては、子育てしやすい環境だと感じる保護者の割合は高まってきているという報告がございます。そういう意味で、これまで子育て負担の軽減策として取り組んでまいりました子ども医療費の助成事業、第3子以降の保育料の無料化事業、子育て支援センター運営事業など、子育てに関する経済的、精神的支援、こういったものは継続して進めてまいりたいと考えております。  また、今後一層保護者の皆様の負担軽減に向けて、子育てにおけるスポーツや習い事などに対する経済的な支援を具体化していくほか、新たな思い切った支援施策の議論を早急に進めていきたいというふうに思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 先ほど中林議員のときに、人口対策は総合的に考えて、有効的なものから考えていくということがありました。私は、そこで1つ提案したいと思います。12月議会でも述べましたけれども、私も雲南地域を歩いてみて、Iターン、Uターンの若い人たちから、雲南市は住みやすいというふうにありました。その一つが医療費の無料化なんです。雲南市は頑張ってこられた。15歳まで医療費の無料化、これは子育てする方にとりましては、まずは医療費は安心だということがあるんです。先ほど若者チャレンジでU・Iターンで雲南市に住んでもらおうと、そういう人たちにもう一歩、来ていただく、そして雲南市にもう一度住んでみよう、住み続けようというのは、これからは、いろいろ判断した中で、私は高校生までの医療無料化、ここを一歩突っ込んで、政策として市長に打ち出してほしい。今後、有効的なものとして優先順位を考えられると思いますので、ぜひともこのことについて検討の一つに加えていただきたいいうことを求めたいと思います。  次に移ります。木次線の存続について、これも12月議会に引き続き質問いたします。  2月の19日、山陰中央新報1面で衝撃的な記事が掲載されました。JR西日本の長谷川一明社長は、2月18日の定例記者会見で、低収益のローカル線について、廃止も含めて今後の在り方を見直し、地元と議論を進めていく考えが明らかにされました。新型コロナウイルスの感染拡大による構造改革の一環で、具体的な路線については明言を避けたが、かなりの線区で問題を抱えているとの認識を示されたわけであります。これに対し丸山知事は、先ほどの2月議会、山根県議会議員の一般質問の答弁で、ローカル線、つまり木次線は県民に欠かせない公共交通である。特に木次線の利用促進を進める。国は、コロナ感染拡大の影響での赤字なら、急場をしのぐためにも支援も必要であるとの考えが示されました。  私は、このたびのJR西日本、長谷川社長の記者会見は、私が12月に質問したときよりもさらにJR木次線の存続は厳しい状況を示されたと受け止めました。中林議員、そして鶴原議員も非常に危機感を持った情勢分析をされておりますけれども、市長は、このJR木次線存続に向けた所見について伺いたいと思います。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 10番、中林議員、5番、鶴原議員にも答弁したところでございますが、木次線は、学生の通学や市民の日常生活を支える交通手段として、また重要な観光資源として、地域になくてはならない路線でございます。早期にツアー造成による誘客事業など、調査人員を増やし、路線を維持するための取組を島根県や沿線自治体、関係機関と連携し、地元の皆様の協力を得ながらしっかりと進めてまいります。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) そこで問題は、この発言をどういう認識を持ってやるのかということなんです。私は、先ほど申し上げましたように、今までのJRの動きと今回この記者会見は明らかに違う。もっと言うならば、否定はしませんが、利用促進だけではこの木次線は守れないと思っております。あの三江線のことを振り返ったとき、JR西日本は、三江線の40周年の記念式典の1か月か2か月後に廃止する言って、そして1年後に、自治体も何にも力がありませんから、廃止になったわけであります。  そうした意味で、市長に聞いてみますし、政策部長に聞きますけど、今までどおり木次線利用しましょう。トロッコ列車を利用しましょう。そうすればこれは、木次線は残るのか。そういうふうに認識されておるのか。それともこの記者会見は、恐らく私の推測では、再来年の3月、明らかに何らかの形で木次線は切られていくんじゃないか、そういうふうに私は思っておるんです。その点はどういう認識でおられるのかということをお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) このたびのJR西日本の発言というのは、極めて重く受け止めておるところでございます。沿線自治体、まず自治体としてできることからやっていくというのがまずは必要でございまして、利用促進が無駄であると言うつもりは全くございません。まずはそこからやっぱりやっていかなければならない。その上で、当然相手方があることでございますので、しっかりお話をさせていただく中で、後ほど鉄道法の話であったり、あるいは国としての考え方をただしていくなり、様々なアプローチは必要であるというふうに思っているところでございます。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 所信表明で利用促進に向けた取組、述べられました。先ほど質問しましたように、私は利用促進だけではますます厳しくなっていくというふうに思っております。もちろん利用促進は必要です。私どもも一生懸命、今やって、むしろトロッコ列車よりも普通列車にどれだけ乗っていくのか、ここが勝負だし、そしてそれをこれからもどんどんどんどん取り組んでいかなければならないというふうに思ってます。  したがいまして、私は、この緊急に取り組む課題は、先ほどありましたように利用促進をより一層推進すること。本当にこれ皆さんが、誰もが本当に列車使って、企画を起こそう。先ほどもありました。そういうのを私たち自身もやっていかなければならない。これは大前提です。それと、2つ目は、やはりJR西日本に対して存続を求める声を今から上げていかなければならない。3つ目として、知事が言われておるような、もし国にコロナ対策として、JR西日本に赤字が出る。それを補填をして残しなさいと国に言う。そして、今日は最後、改めて12月に言いますけれども、再来年の3月になったら、切られたら終わりなんです。そこの歯止めとしては、やはりこの鉄道事業法で、自治体が、もしJRが赤字になっても待ちなさいという、この国会で改正されたことをもう一遍戻す、この取組をしないと、今、先ほど私の情勢分析からすれば、歯止めはかかってこないというふうに思っております。そういう意味で、市長の特に鉄道事業法の改正についての見解を求めます。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) 平成30年に三江線が廃止になったことを契機に、木次線沿線自治体が連携し、鉄道事業者が国の許可なしで路線を廃止できる現行の鉄道事業法の見直しを求める要望を平成30年1月に国土交通省に対し行ったところであります。現在、2003年に改正された鉄道事業法では、鉄道事業者が1年前に届出をすれば路線の廃止ができる、そういった形になっているため、国の許可制に戻す、または自治体の取組を国が評価し、事業者に対して意見するなど、廃線の届出に対する抑止力となる手続、こういったものを制度化されるよう、改めて鉄道事業法の再改正に向けた活動を行っていく必要があると私も考えております。  島根県市長会の国に対する要望事項として雲南市から提出しているところでもございますので、島根県との連携はもとより、JR芸備線で同様の課題を持つ広島県庄原市と連携を密にしながら、早急に取組を進めたいと考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 先ほどありましたように、雲南市としても鉄道事業法を提起をされております。12月議会でも述べましたように、市長、あの看板に、市の横断幕ですか、そこにやっぱりこの事業法を改正させようという横断幕を作って、市民の皆さんに訴えて、本当に歯止めをかけるというような行動を起こさないと、この木次線は維持されないというふうに思っておりますので、決断を求めておきたいと思います。  最後になります。幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりの推進について質問いたします。  市長の所信表明にありますように、コウノトリの子育ての準備といいましょうか、それが始まっているようであります。私ごとで申し訳ありませんけども、我が家の周辺の田んぼや電柱にも数年来から飛来をしてきております。我が家の玄関を出れば、四、五メートル先にドジョウを食べている光景、心が安らぎます。コウノトリの巣塔のある春殖地区では、今、河津桜が開花を迎え、養賀地区の河津桜も咲いております。周辺の田んぼにもコウノトリの姿を目にするようになり、観光客も来られ始めております。春殖地域に流れる赤川にはハクチョウも来ております。春殖地区の自然と共生するまちづくりが着実に進んでいると感じますし、変化を感じます。春殖地区の振興会をはじめ、地域の皆さんの努力に敬意を表するものであります。  雲南市では、コウノトリが雲南市に飛来して今日まで、幸せを運ぶコウノトリと共生するまちづくりビジョンが作成され、取り組まれていますが、その成果と課題は何か、質問をいたします。 ○議長(佐藤 隆司君) 西村政策企画部長。 ○政策企画部長(西村 健一君) 雲南市では、コウノトリが営巣を始めた平成29年から、毎年4羽のひなが誕生しております。これは全国初のことであり、雲南市の環境の豊かさを証明するものとして、専門家の方々からも高く評価されているところでございます。  これまで営巣状況の観察や足輪装着、観察マナーの啓発、ひなの愛称募集などに取り組んできておりますが、継続的な営巣環境づくりを含め、まちづくりに生かすため、ビジョンとアクションプランを策定し、本年度から計画的に取組を始めたところでございます。  今後の課題としましては、まずは継続的に営巣ができる環境づくりが大切で、生物多様性の保全、生き物を育む農業、学習、情報発信が重要になってまいります。また、市民の皆様と共に取り組んでいくこと、そして雲南市全体のこととして、関係各部署で連携し、分野横断的に取り組んでいく必要があると考えております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 先ほどありましたように、施策を推進されておりますけども、特に、私、雑誌「世界」の2月号で、国立環境研究所の、政策研究所ですか、五箇公一さんという、論文を読ませていただきましたけども、ここにこの生物多様性の重要性について書かれておりまして、この温暖化の問題、そして自然破壊の関係で、今のコロナの感染拡大は、このことにも起因をしているのではないかということがずっと、相当長い論文で書かれておりまして、改めてこの生物多様性の必要性と、そして今日の我々の、どういいましょうか、自然の破壊といいましょうか、そういった関連性が非常にあるということをつくづく感じたわけです。そういう意味で、コウノトリの保護、そして共生のまちづくり、こういったことは、今、必要でありますし、そして、地域のブランド、いわゆる観光を含めまして、重要であるというふうに思っております。  そこで質問ですけれども、この保護や活用していく考えを、市長、述べられました。ただ、この所信表明では考え方が述べられておりますので、就任早々、具体策はこれからだと思いますけれども、もし新しい考え、施策があればお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) コウノトリは生物多様性の象徴で、コウノトリが生息できるということは、生物多様性のあかし、人と自然の共生のあかしとなるものでございます。そういった人と自然の共生は大変重要なことであり、だからこそコウノトリの保護や活用は重要であると私も認識しております。  保護に関しましては、コウノトリといいますのは、国の特別天然記念物であり、環境省のレッドリスト、絶滅危惧種となっておりますので、国の法律上、まずは保護しなければならない。雲南市には特別天然記念物が、オオサンショウウオなど、たくさん実は生息しておりまして、例えば旧大東町時代の条例を引き継いだほたる保護条例、そういったものもございます。こうしたことから、まず保護に関しまして、何らかの条例化の検討も始めたいという、そのような形で思っているところでございます。  また、活用に関しましては、5番、鶴原議員にお答えしたところではございますが、コウノトリがもたらす恵みをしっかりとまちづくりに生かしていきたいと考えておりまして、具体的な取組につきましては、6月議会に御提案できるように進めてまいりたいと、そのように思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) それで、今日は政策企画部長のほうから施策のほうがあったですけど、教育委員会も学校教育として取組がなされておりますし、市民部としては環境問題としてやられております。そういう意味で、先ほどありましたように、私自身も、また私ごとでいけませんけども、私の近くでは養賀地区のあの光景を見ますと、以前と比べて河津桜が、コウノトリが飛んできて、そしてハクチョウがいる。先般も歩いておりますと、河津桜の向こうにはトラクターが耕すところの後にコウノトリが一生懸命ついて歩いていく。この光景を見たときに、本当にこの自然の豊かさ、雲南の誇りを持てるような景色だなというふうに私は思っております。  そういう意味で、検討いただきたいのは、今、市役所へ行っても、一つは教育委員会へ行かなければならない。環境問題でいけば市民部へ行かなければならない。政策的なことは政策企画部に行かなければならない。このコウノトリを保護して、そして活用して広げていこう、こういう活動をこれから進めるに当たるには、豊岡市のようなコウノトリを担当する課を一つにまとめてできないのかということを、難しいかどうか分かりませんが、検討いただきたい。せっかく石飛市長が誕生されましたので、ぜひとも検討いただきたいと思いますが、もしお考えがあればお聞かせください。 ○議長(佐藤 隆司君) 石飛市長。 ○市長(石飛 厚志君) コウノトリのアクションプラン、地域と共生するものを進めていく上での体制というものは確かに検討してまいらなければならないというふうに思っております。ただ、既存の組織、それなりに例えば教育は教育、環境は環境、そういういわゆる部署ごとの得意分野というのもございます。どういった形がいいかというのは今後考えさせていただきたい。まして職員の体制、今、前の質問ございましたように、かなりぎりぎりのところで職員が頑張っている状況の中、どういう形で事業を組み替え、あるいは整理をして進めていくかと、そういうことは職員の皆様としっかりと話し合って、また御提案させていただきたいというふうに思っております。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立議員。 ○議員(9番 足立 昭二君) 終わりに、先ほど申し上げましたように、市長、ちょうど桜が、河津桜、咲いているときです。コウノトリもいます。そういう意味で、ぜひとも現地を視察いただいて、本当に、コウノトリだけじゃないですけど、共生するまちづくりに努力していただきたい。このことを求めまして、私の質問を終わります。 ○議長(佐藤 隆司君) 足立昭二議員の質問を終わります。     ─────────────・───・───────────── ○議長(佐藤 隆司君) お諮りいたします。本日の会議はこれで延会にしたいと思います。これに御異議ありませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤 隆司君) 異議なしと認めます。よって、本日は、これで延会することに決定いたしました。  本日はこれで延会いたします。御苦労さまでした。               午後3時46分延会     ───────────────────────────────...