安来市議会 > 2020-06-02 >
06月02日-02号

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  1. 安来市議会 2020-06-02
    06月02日-02号


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    最終取得日: 2023-04-10
    第99回定例会(令和2年・令和3年)6月定例会議         第99回安来市議会定例会(令和2年・令和3年)               6 月 定 例 会 議令和3年6月2日(水曜日)            出 席 議 員 ( 2 0 名 ) 1番 福井加代子君      2番 岡本早智雄君      3番 原瀬 清正君 4番 飯橋 由久君      5番 岩崎  勉君      6番 三島 静夫君 7番 向田  聡君      8番 澤田 秀夫君      9番 佐々木厚子君 10番 丸山 征司君      11番 樋野 智之君      12番 原田貴与子君 13番 石倉 刻夷君      14番 中村 健二君      15番 足立 喜信君 16番 永田 巳好君      17番 金山 満輝君      18番 佐伯 直行君 19番 遠藤  孝君      21番 葉田 茂美君            ~~~~~~~~~~~~~~~            欠 席 議 員 ( 0 名 )            ~~~~~~~~~~~~~~~            遅参、早退等議員( 0 名 )            ~~~~~~~~~~~~~~~            事  務  局  出  席  者 事務局長 竹内 章二君   主査   石原 陽介君   主幹   加藤 靖弘君            ~~~~~~~~~~~~~~~            説 明 の た め 出 席 し た 者 市長      田 中  武 夫君      副市長     伊 藤    徹君 教育長     秦    誠 司君      市立病院事業管理者                                水 澤  清 昭君 総務部長    大久佐  明 夫君      市民生活部長  高 木    肇君 健康福祉部長  中 村  一 博君      政策推進部長  前 田  康 博君 教育部長    原    みゆき君      消防長     三 島  俊 輔君 建設部長    二 岡  敦 彦君      農林水産部長  細 田  孝 吉君 上下水道部長  湯 浅  正 志君      市立病院企画経営部長                                田 中  将 志君 広瀬地域センター長              健康福祉部参事 山 崎  泉 美君         石 原  敬 治君 政策推進部次長 村 社  芳 行君      統括危機管理監 遠 藤  浩 人君 健康福祉部次長 原    香代子君      総務課長    金 山  尚 志君 選挙管理委員会事務局長         遠 藤  朋 範君            ~~~~~~~~~~~~~~~            議  事  日  程(第2号)                        令和3年6月2日(水)午前10時開議第1 一般質問            ~~~~~~~~~~~~~~~            本 日 の 会 議 に 付 し た 事 件日程第1            ~~~~~~~~~~~~~~~            午前10時0分 開議 ○議長(葉田茂美君) おはようございます。 定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。            ~~~~~~~~~~~~~~~ △日程第1 ○議長(葉田茂美君) 日程第1、本日より一般質問を行います。 なお、昨日申し上げましたとおり、新型コロナウイルス感染予防対策として、本日の一般質問は制限時間を短縮し、30分間以内としますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、通告順に質問を許可いたします。 13番石倉刻夷議員、質問席に移動願います。            〔13番 石倉刻夷君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 石倉刻夷議員。 ◆13番(石倉刻夷君) おはようございます。 議席13番石倉刻夷、一問一答により5項目について市民の声を代弁し質問いたします。時間が限られておりますので、簡潔明瞭に答弁をお願いします。 それでは、通告順に順次質問いたします。 1項目めに、新型コロナウイルス対策についてです。 新聞、テレビで連日大きく時間をかけて報道され、緊急事態宣言の延長など、国、政府の対応方針で日本列島は揺れ動いている感じがします。3月定例会議でも、佐々木議員、向田議員、丸山議員がワクチン接種等に関する質問をされています。医療従事者の優先、続いて65歳以上の方となっていますが、市内の65歳以上の男女の人数と、今日までの電話、インターネット等での予約状況を伺います。 ○議長(葉田茂美君) 原健康福祉部次長。 ◎健康福祉部次長(原香代子君) おはようございます。 本年度、4月1日に健康福祉部次長を拝命いたしました原でございます。よろしくお願いいたします。 石倉議員からの新型コロナウイルス対策におけますワクチン接種の対象者数、予約状況について答弁いたします。 ワクチン接種の対象者であります65歳以上の人数は、男性約6,160人、女性約8,240人の合計1万4,400人であります。5月10日には、施設入所者の方を除き、本年度65歳以上になられる方を対象にワクチン接種の予約受付を行いました。 予約方法としましては、接種実施医療機関は電話等で、特設会場と1医療機関におきましてはインターネットとコールセンターの電話により受付を行いました。その際には、電話がつながらない、予約ができない等の連絡をいただいておりまして、皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。 なお、このたびの接種実施医療機関と特設会場の予約におきましては、65歳以上の高齢者の約3割となっております。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 3割ということでありますが、今議会冒頭、市長の所信表明でもこのワクチン接種についての表明があっておりました。 今朝も、昨日からの市立病院での受付に対して2件ほど早朝から私のほうに電話があっておりました。市の目標値があろうと思いますけども、第1回の申込み予約状況を検証され、今後の予定について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 原健康福祉部次長。 ◎健康福祉部次長(原香代子君) 65歳以上の方のワクチン接種につきましては、ワクチンの供給も見込まれることから、6月1日より再度特設会場等の予約の受付を行っております。この6月予約におきましては、コールセンターの電話回線を増設し対応をいたしております。 ワクチンは必要数確保できておりますので、ご希望の方には接種実施医療機関にご予約をいただきまして、速やかに接種を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) ほかの自治体ではタイムリーに予約状況も報道するということになっておりますが、予約がまだの方にどういった状況か周知ができればというように思いますので、ご検討をお願いしたいと思います。 それでは、経営改善や検討委員会の設置で、市立病院のほうはコロナ対策での環境整備等で奮闘されていますが、コロナによる診療、経営状況はどのように分析されているか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 田中市立病院企画経営部長。 ◎市立病院企画経営部長(田中将志君) おはようございます。 それでは、答弁をさせていただきます。 安来市立病院におきましては、昨年来から新型コロナウイルス感染症拡大に伴いまして、受診控えにより患者数が減少しております。医業収入につきましても減少しております。経費の抑制を図っておりましたが、令和2年度は厳しい経営状況となりました。 コロナ対策としましては、まず県から新型コロナウイルス軽症患者の受入れ要請があった場合に対応できるよう、病床整備を行っております。また、病院入り口には体温を測定する装置の設置、ドライブスルー方式によるPCR検査の環境整備や希望者へのPCR検査の実施、感染防止のためのオンライン面会の導入など、様々な対策を講じてまいりました。 依然としてコロナウイルス感染症の終息が見通せない状況にありますが、引き続き職員の感染防止対策の徹底を図りながら、市民の皆様に安心して受診いただけるよう努めてまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) ご苦労さんでございます。 必ず数値が結果的に示されます。市長の指示を受け、あるいは病院長の指示を受けながら、関係部局が一体となって経営、運営等に一層の努力をお願いするように思います。 それでは、2項目めについて、中山間地対策について伺います。 人口減少が著しく、離農者が発生する中山間地域にあって、農業、生産活動の継続、農地保全さらに環境保全への支援として、国の制度で中山間地域等直接支払交付事業が令和2年から令和6年、5か年サイクルで第5期が今進んでおりますけども、令和2年度の旧市町村の単位での実績を伺います。 ○議長(葉田茂美君) 細田農林水産部長。 ◎農林水産部長(細田孝吉君) おはようございます。 4月から農林水産部長を拝命をしております細田です。よろしくお願いいたします。 それでは、答弁をさせていただきます。 令和2年度の取組実績につきましては、安来市全体で78集落、822ヘクタール、交付金額が1億6,574万円となり、旧市町単位では、旧広瀬町が42集落、581ヘクタール、交付金額が1億2,600万円、旧伯太町は34集落、233ヘクタール、交付金額が3,861万円、旧安来市は2集落、8ヘクタールで交付金額が113万円の取組となっております。
    ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 第4期のベースと実績として、交付面積等の推移はどのようになっているか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 細田農林水産部長。 ◎農林水産部長(細田孝吉君) 平成27年度から令和元年度までの第4期対策と比較をしますと、交付面積878ヘクタールから先ほど申しました令和2年度が822ヘクタールとなり、56ヘクタールの減少となっております。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 56ヘクタールは、ちょうど奥田原の全体の面積と一緒ぐらいだというふうに思いますけども、減少になった原因をどのように分析されていますか。 ○議長(葉田茂美君) 細田農林水産部長。 ◎農林水産部長(細田孝吉君) 減少理由としましては、集落内のまとめ役の不在や高齢化などにより、向こう5年間の農用地の継続的な維持が見込めないため、新たな集落協定締結の合意形成が図られなかったことが要因と考えております。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 減少しておりますけども、対策はどのような考えでございましょうか。 ○議長(葉田茂美君) 細田農林水産部長。 ◎農林水産部長(細田孝吉君) 中山間地域等直接支払制度は、中山間地域における地域農業や集落機能を支える中心的な役割を果たす非常に有効的な制度でありますが、少子・高齢化や先行き不透明な農業情勢の中、既存の集落単位では存続が危ぶまれることが想定をされ、集落単位となっている協定の合併や交流センター区域を単位とした広域協定の締結による協定そのものの体質強化を図ることが必要であると考え、これまで推進をしてきておるところでございます。直近の事例では、奥田原地区において地区全体で農業、生活、環境、地域活動の活性化の実現に向けた運営組織スマートたわらが設立をされ、本制度においても第5期対策から5つの集落協定の統合を実現し、各種加算措置の適用や統合による事務作業の軽減も効果として現れたところでございます。 今後は、10年後の将来像を想定した集落戦略の作成が求められる集落協定では、集落の現状点検と今後の農地、農業用施設等の維持に向けた対策を話し合うこととなります。市といたしましても、集落戦略の作成をきっかけとして、農業生産活動の維持につなげるとともに、持続可能な地域づくりに向けて支援をしてまいりたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) ありがとうございました。 県下では中山間地域が大半でございまして、様々な施策が実施されておりますが、何といっても行政の指導、支援が大事だと思っております。先進事例等を調査され、またご支援をお願いしたいと思います。 また、中山間地域の直接支払交付金推進事業について通告しておりましたですけども、お聞きしますと、あまり推移がない、250万円前後で推移しているということでございますので、この件につきましては取り下げたいように思います。 それでは、3項目めに固定資産税の相続について伺います。 全国的な課題として法務省も実態調査に入り、解決策を含む法案の整備が進められるとあっております。先般、国の方針が示され、新聞報道されました。市の担当部局では国の情報をどのように捉えておられるか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) お答えします。 本年4月21日に民法等の一部を改正する法律と相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律が可決、成立し、同月28日に公布されました。この法律は、所有者不明土地つまり相続未登記の土地の発生の予防と利用の円滑化の両面から総合的に民事基本法制の見直しを行うものでございます。 法の内容は、発生の予防の観点から不動産登記法を改正し、これまで任意とされていた相続登記や住所等、変更登記の申請を義務化しつつ、それらの手続の簡素化、合理化策をパッケージで盛り込むこととし、また相続された方が法務大臣の承認を受けてその土地の所有権を国庫に帰属させることができる制度の創設や民法等を改正し、所有者不明土地の管理に特化した所有者不明土地管理制度の創設などでございます。 なお、法の施行期日は、原則として公布後2年以内の政令で定める日とされていますが、相続登記義務化につきましては公布後3年以内となっており、令和6年4月までに施行される予定でございます。 この法律により、法務局の登記に係る事務量は増加するかも分かりませんが、市においては、相続未登記であっても現所有者に課税できることから、相続人代表者、現所有者の手続をお願いしておりますので、特段の影響はないものと考えております。しかし、この法律により将来相続登記が義務化されることによりまして、納税義務者が一層明確化され、トラブルの防止等、効果があると考えております。 また、法執行後は、広瀬、伯太、両地域センターと税務課窓口において相続登記義務化についての説明が必要になると思われます。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) ありがとうございました。 基準日となりますが、令和3年1月1日時点での農地、山林その他の土地の未登記の状況はどのようになってますか。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 令和3年1月1日の本市での相続登記がされてない土地の状況でございますが、平成29年と同様に、便宜上固定資産税の課税台帳上の名義人と実際の納税義務者が異なっているもので計算いたしますと、約22%の土地が相続未登記ということになりますので、平成29年、4年前の約21%と比べますと微増ということになります。それぞれの地目別ですと、山林が15%、農地が5%、宅地その他が2%でほぼ変動はありません。なお、未登記土地に占める割合では、山林が67%、農地24%、宅地その他が9%でございます。また、地区別では、安来地区が5%、広瀬地区が11%、伯太地区が6%という状況でございます。なお、未登記土地に占める割合では、安来地区24%、広瀬地区48%、伯太地区28%でございます。 今後、新たな所有者不明土地を生み出さない対策といたしましては、現状の固定資産税係の課税事務で相続人の調査も行っておりますし、法施行まで3年近くございます。現時点での義務化はされておりませんが、明確な納税義務者の確定のため、また自らの資産を守るためにも、極力相続の登記を行っていただくよう、税務課、固定資産税窓口等でご案内したいと考えております。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 法の施行までに3年余りの期間があるようでございますけども、丁寧な説明をして登記ができるようにお願いしたいと思いますが、関連して、国土調査が年次的に進められておりますが、国土調査される土地についてはどのような指針がされているか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 二岡建設部長。 ◎建設部長(二岡敦彦君) 国土調査事業につきましては、登記簿及び公図に基づき土地の境界を確定する作業を行っております。国土調査の最終手続として登記をする際でも所有者の変更登記は行っておりません。このように、国土調査事業においては、所有者の変更登記を行わないため、相続登記がなされておるかどうかの調査を行っていることはありません。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 分かりました。 それでは、4項目めについて、史跡富田城跡整備事業について伺います。 最終年度を迎えておりますが、その内容はどのようになっているか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 4月に教育部長を拝命いたしました原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 史跡富田城跡整備事業についてでございます。 今年度は、遺跡の整備として、飯梨川沿いから見える千畳平地区の石垣の整備、歴史資料館のガイダンス整備として、既にジオラマ模型により当時の様子を紹介しているのに加え、パネルや映像による紹介を計画しております。また、道の駅に月山富田城の全体像が分かる案内板を設置するなど、市民の皆様や観光客の利便性を図る整備を行ってまいります。 また、月山富田城の整備事業は今年度で終了いたしますが、今後の維持管理は適切に実施いたします。活用方法につきましては、地元を中心に相談してまいります。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 保存活用を図るためにいろいろ協議されるわけでございますけども、今後の計画について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) どうも、先ほどの答弁に含まれておったようでございますので、失礼いたしました。 私は、現在の整備事業は第3期の事業と認識しております。第4期といいますと、教育長も替わられたことでございますけども、国や県の助言をいただきまして、塩谷口から巌倉寺までの山林、あるいはくるわの整備をされますと、町から見ますと、矢田橋からは今の状況が見えるわけでございますけども、町の中心、そして比田、山佐方面から出たときにこの整備状況が分かりますと、山中御殿の石垣が分かるわけでございます。それが初めて調査の概要といいますか、そういったことになろうというように思っておりますので、そのロマンが広がりますよう使用いたしますので、よろしくお願いするように思います。 もう一点でございますけども、山城サミットが終わりましたその後で、尼子一族集会が5年に1度開かれるわけでございますけども、めり張りをつけるために、尼子十旗の白鹿城からはじめ10城あるわけでございますけども、そこと交流したらということを提案いたしました。そうしましたら、調査研究したいということでございましたですけども、随分たちますが、その予算も計上されておりますけども、どのようになっているか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 石原広瀬地域センター長。 ◎広瀬地域センター長(石原敬治君) おはようございます。 4月の人事異動で広瀬地域センター長を拝命しました石原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、石倉議員の質問について、私のほうからは尼子に関連して出雲尼子を興す会の活動についてご紹介をいたします。 出雲尼子を興す会は、戦国大名尼子氏をしのび、戦国ロマンの調査研究を行うとともに、史跡等を守りながら、それを核とした歴史と魅力あるまちづくりを推進することを目的に平成8年に発足した団体です。令和3年度の会員数は69名で、その事務局を広瀬地域センターで行っております。 出雲尼子を興す会では、平成27年までに尼子十旗全ての場所について現地視察を行っております。山城サミット以降については、令和元年11月に奥出雲町にある三沢城へ18名で視察に訪れ、地元ガイドによる説明を受けた後、地元保存会と情報交換を行い、交流を深めたところでございます。 今後は、他の山城や尼子十旗についても、再度視察研修等を行ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 続きまして、尼子十旗関係の行政関係者との交流ですが、昨年飯南町観光協会から、赤穴瀬戸山城の御城印を創る際にご相談を受けた縁で、市の観光文化財担当者が御城印完成記念視察会に呼ばれ、飯南町関係者と交流いたしました。尼子十旗の10の城との交流ですが、それぞれの城の整備や活用状況に各団体間で温度差があるのも事実です。まとまった交流は難しいかもしれませんが、できるところがあれば、広瀬地域センターとも連携を図りながら引き続き検討してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 予算なくしていろいろ活動されているということでありますけども、先方がそのことに乗ってもらえなければなりませんが、ちょうど5月31日の紹介で、奥出雲町の、先ほど話がございました要害山三沢城の山城祭の紹介がありました。もっともっと交流があるといえば、伊藤副市長が山中鹿介に扮して、私も甲冑をまといお供して、大河ドラマの署名活動も展開できたんじゃないかということを思ったところでございます。 それでは、6月定例会議の私の定番でございますが、花嫁、花婿対策について質問をいたします。 いろんな施策があってるわけでございますけども、昨年はAIの婚活支援なども話しておりました。それらも新聞報道されておりますけども、安来市として、令和2年度の取組、その実績について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 令和2年度の主な取組といたしまして、安来はぴこ会と協働で行っております月例の結婚相談会におきましては、新型コロナウイルスの影響により中止した月もございましたが、計7回開催をし、延べ25人の相談を受けさせていただいております。また、婚活イベント事業につきましては、コロナにより男女の直接対面して行うマッチングイベントを開催することはできませんでしたが、独身者向けのオンラインセミナーを3回と、親御さん向けのセミナーを1回開催させていただきまして、延べ70人に参加をいただきました。さらに、令和2年度より島根県の市町村結婚支援体制強化交付金を活用し、安来中央交流センターで週1回、結婚相談窓口を開設しております。この窓口には結婚支援相談員を配置しておりまして、相談対応や婚活イベントの情報提供などを行うとともに、しまね縁結びサポートセンターが運用しておりますIT技術を用いたマッチングシステムしまコの閲覧対応などを行っております。 これらの取組の結果、令和2年度におきましては、4組のカップルがご成婚されておられます。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) 4組の成婚ということでございますが、まちづくりの基本的なことの取組というように思っております。令和3年度の戦略について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 令和3年度につきましては、あらかじめ男性、女性ごとに身だしなみなどに関するセミナーを実施しておきましてから、昨年度できませんでしたマッチングイベントにぜひつなげていくという計画を持っておりますが、新型コロナウイルス感染防止の観点から、直接対面していただく形式を避けまして、全てオンライン形式で実施することとしております。また、引き続き安来はぴこ会や関係団体と連携を取りながら、相談体制の強化また出会いの場の設定をしていくという取組を続けてまいります。 ○議長(葉田茂美君) 石倉議員。 ◆13番(石倉刻夷君) こういったコロナ禍の中でございまして、ご心労あろうと思いますけども、いろんな施策を講じられて婚活支援をされたらというように思います。 山陰経済ウイークリーで社会福祉法人のこうほうえんの廣江会長さんのコラムが載っておりました。コロナ禍の中で少子化対策がままならず、婚姻数も激減してるとのことです。人がいて人口が増えて、まちが活性化します。他市に負けない施策を職員の皆様が提案し、市長の決断実行により、見える効果を期待しておきます。 早口で本当に簡潔な答弁をいただきましたので、随分時間が残りました。ありがとうございますが、オリンピックが無事開催されることを願うところでございますけども、その前段で、聖火リレーの実施に当たり丸山知事の中止検討の表明により、県内19市町村の反応が割れていると報じられました。田中市長はどういった見解だったでしょうか。地元選出国会議員の発言もワイドショーで繰り返し報道され違和感を覚えました。そんな中で、島根県内では5月15日から16日にかけて津和野町からスタートし、安来市では16日の夕方、13人のランナーで聖火リレーが実施されました。市役所玄関ではミニセレブレーションがあり、私は安来市の東京2020オリンピック・パラリンピック聖火リレー実行委員会の委員として参列し、市長の挨拶を聞き、伯太太鼓や尼子武者鉄砲隊の号砲でのリレースタートにも感激いたしました。1年延期されましたが、県内174名のリレーメンバーの中で幸いに親族が2名おり、無事終えられたことを大変良かったと思っております。 なお、8月12日から24日にかけてパラリンピックの聖火リレーも実施されます。安来市でのパラリンピックは採火方式で、8月2日から14日の予定で安来市内では4か所で聖火を採火し、ランタンで保存し集火する方法が検討されています。採火の場所は日立金属株式会社安来工場、梨の木園、ぎば工房ひろせ、チューリップの里が予定されています。8月15日16時30分に安来節演芸館に集火され、16日に県内の火が集められまして、東京に向けて送られるということになっております。 オリンピック・パラリンピックが開催でき、無事に終えますことを願わずにはおられません。賛否が分かれるオリンピック・パラリンピックではありますが、私は、選手の皆様が自らを鍛えて栄光を目指す戦いに頑張ってほしいという最大のエールを送りまして、一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で13番石倉刻夷議員の質問を終わります。 4番飯橋由久議員、質問席に移動願います。            〔4番 飯橋由久君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 飯橋議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 飯橋由久議員。 ◆4番(飯橋由久君) 議席番号4番、政進クラブ飯橋由久でございます。 議長に許可をいただきましたので、一問一答方式にて質問させていただきます。 今回の一般質問内容は、コロナ禍における安来市の事業所支援についてであります。 それでは、早速質問に移ります。 新型コロナウイルスが感染拡大して1年以上たっています。終息の先行きが見えず、3月21日に全都道府県での緊急事態宣言解除以降、僅か2週間余りで大阪府内で感染者が急激に増加したために、政府はまん延防止等重点措置の実施区域として大阪府を指定しました。その後、感染は第4波として急拡大し、4月25日の大阪、京都、兵庫、東京をはじめ、愛知、福岡、北海道、広島、岡山、沖縄と10都道府県に及び、現在なお宣言は延長され継続中であります。ウイルスにおいても従来型から感染力の高い変異株が猛威を振るっている状況です。頼みの綱と呼ばれるワクチン接種も全国的に予約等の諸問題が相次ぎ、国は7月までに65歳以上の接種を終了との目標を掲げてはいますが、依然として予断を許さない状況であります。こうしたことから、国内経済、特に地方経済に至っては混迷の状況に陥っています。 今回、私は事業者側から見て、さらなる事業所支援を要望する立場から質問をさせていただきます。 1番目に、飲食&タクシー応援クーポン事業の検証について伺ってまいります。 この事業の目的は、新型コロナウイルス感染拡大により深刻な影響を受けている飲食店とタクシー事業者を応援し経済回復を図るために、飲食店とタクシー利用時の会計1,000円ごとに500円割引されるクーポンを発行する事業であり、いわゆる事業者を支援する事業でありました。事業費は約1億500万円であります。なお、このクーポンの使用期限は令和3年1月31日から3月31日に延長となっております。 それでは、この事業に関する効果について伺っていきます。 まず初めに、この事業に対しての支出合計は幾らであったか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 支出いたしました換金額の合計は8,208万円でございます。使用率は72.1%でございました。 ○議長(葉田茂美君) 飯橋議員。 ◆4番(飯橋由久君) 次に、内訳についてであります。 この事業に対する登録店舗は、飲食店95店舗、タクシー事業所は5事業所でありました。飲食店の95店舗を見ますと、昼夜営業されてる店舗、夜のみ営業されている店舗があります。この事業による効果等を含めたアンケート等を実施されたのか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 市民側に対しましては無作為に抽出した1,500人にアンケート調査を実施し、57.8%に当たる867人から回答をいただきました。また、登録事業者側に対しましては全事業者を対象に実施しまして、65.9%に当たる62事業者から回答をいただいております。 ○議長(葉田茂美君) 飯橋議員。 ◆4番(飯橋由久君) それでは、このアンケート調査に基づいて伺います。 まず、業態別、細かく言いますと、それぞれ昼夜、夜のみの飲食店、加えてタクシー関係の今事業での利用額及びもたらしたプラス要因、いわゆる上乗せになったであろうとなる効果について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 1店舗当たりの平均交付額を業態別に見ますと、店内で飲食をする飲食店はちょうど100万円、弁当、仕出し、テークアウト店は129万円、飲酒を伴う居酒屋等は105万円、スナック等は4万円、タクシー事業者は55万円という結果でございます。 本事業によりますプラス要因及び効果といたしまして、クーポン使用時のレジ総額は2億2,500万円余で交付額の約2.7倍に当たる消費につながっており、市民側では81%、事業者側では88.3%が事業について満足またはやや満足と回答をされております。 また、市民側の36.4%がふだんあまり利用しないまたは利用したことがない店舗で使用したと回答されたほか、事業者側の73.7%が来客数が増加または少し増加したとお答えになるなど、全体的にはクーポンがお店に行くきっかけとなったことがうかがえ、一定の効果があったものと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 飯橋議員。 ◆4番(飯橋由久君) 先ほどの答弁からこの分析結果を見ますと、確かに一定の効果はあったと見ることはできますが、やはりテークアウトを含めた飲食店、夜に関しても居酒屋までとなっており、業態に偏りがあることがうかがえます。ある飲食店の方からは、うちは夜より昼がメインなんで、それなりに期間終了前に駆け込みで利用があったけど、夜だけの店は厳しいでしょうねと聞いています。それが現実であります。 次に、オールやすぎ商品券事業についてであります。 この事業の目的は、新型コロナウイルス感染症の長期にわたる影響による地域経済の低迷に対し、事業者の売上拡大及び市民の生活支援を図ることを目的とするもので、市民1人当たり5,000円で、内容は共通券2,000円、地域応援券3,000円であります。今回は事業者と市民の両方の支援であります。 それでは、現在の事業所、店舗の登録状況及び利用状況について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 5月26日時点の状況でございます。 登録店舗数は、共通券取扱店が28店舗、地域応援券取扱店が359店舗の合計387店舗でございます。換金額は4,730万9,000円で、使用率はちょうど4分の1に当たります25.1%となっております。 ○議長(葉田茂美君) 飯橋議員。 ◆4番(飯橋由久君) 私は、この事業は確かによい事業であると思っております。が、果たして本当にこれが事業所支援になっていくのであろうか。市民の方々からすれば、商品券が配付され大変喜んでおられると思います。しかし、事業者側からすれば、先ほど説明がありました、現在378店舗の登録事業所、店舗があり、様々な業種が登録されています。飲食サービスに加え、小売店等も含まれています。今事業で登録事業所全体に対する効果はあるのか、一部だけになってしまうのではないかという心配があるのであります。飲食&タクシークーポンと同様、この商品券を持って夜の飲食店に行かれるのか。量販店だけではなく、他の小売店でも利用があるのかという心配であります。 4月15日に安来市で在住者1名の方が新型コロナウイルスに感染があったと発表がありました。後に変異型であると判明しました。ある夜の飲食店経営の方から聞かれました。この発表を受けて店を開けてもいいものかどうかでした。1日、2日、閉めたほうがいいものか、だけど売上げがさらに減るし、だけど開けたら開けたで、もし万が一のことがあれば店が終わってしまうというものでした。私は情報がありませんし無責任なことは言えないので、何も答えてあげることはできませんでした。 1人の感染者が出ただけでこれほど過敏になるのであります。逆に言い換えれば、利用者側も、店側もこれだけ過敏になり、自衛措置ができているから安来市の感染者が少ない一つの要因であるのであります。今後も、こういうケースが発生する可能性がある中で、夜の飲食店で本当に商品券を使った利用客があるのだろうかと考えてしまうのであります。 次に、観光業です。 冒頭にも申し上げましたが、10都道府県に対しての緊急事態宣言継続中であります。ここ山陰地方は、特に関西圏からの旅行客の依存度が高く、大阪、京都、兵庫の緊急事態宣言により観光地は大打撃を受けており、2年続けてのゴールデンウイークでの売上げ大幅減では事業存続は困難な状況になっております。さらには、多少なりとも観光に訪れていた岡山、広島両県の緊急事態宣言が追い打ちとなり、ゴールデンウイークから現在までの観光に関するもろもろの業界の売上げは2019年対比で10%程度が多く、今年のほうが昨年よりも厳しいと伺っております。安来節演芸館が休館せざるを得なくなったのも、このような要因があるからです。 この状況下で、私は、令和2年度に国が行った事業所への支援策を再度実施すること、それは持続化給付金の再支給、雇用調整助成金の再々延長、家賃補助の再補助であります。これらは最低の最低行わなければならない支援策であります。しかも、これは本当に補助の一部であり、当然ながら、これは国が行う施策でありますので、市から県、県から国へ要望していただかなければなりません。しかしながら、現在のところ、雇用調整助成金の特例は延長の見込みではありますが、持続化給付金や家賃補助の支援策はいまだ未定であります。今後、国が支援を行うかどうかはまだ未定ではありますが、安来市としては、国とは別に、独自に給付金を出さなければならないと考えます。昨年秋にGo To トラベルが実施されていた頃、誰が後に変異ウイルスなるものが発生し、第4波が起きると想像できたでしょうか。誰が3回もの緊急事態宣言が発出されると予想できたでしょうか。 安来市は、昨年、独自に安来市中小企業者等事業継続支援給付金という事業を行いました。しかし、国の持続化給付金を受給した事業所は対象外としたため利用が少なく、はっきり言って効果のない事業であったことは記憶に新しいと思います。県内他市の支援策を調べてみますと、コロナ給付金として、額はそれぞれ異なってはおりますが、益田市、浜田市、江津市、雲南市、邑南町が給付金事業を行っております。 そこで、今後国からの支援として給付金があるかどうか分からない、この状況下で現状を鑑みますと、安来市が今行うべき支援策はずばり給付金、これしかないと私は考えるのです。予算を含め、実施される考えがあるのか見解を伺います。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) コロナ禍の長期化により、事業継続のための支援を必要とする状況が続いているということは認識をしております。しかしながら、一方では全国でワクチン接種が開始されたことから、ポストコロナを想定した準備をしておくことも重要視されております。 そこで、本議会では、ポストコロナの取組に対する支援策といたしまして、コロナ禍でも影響されにくい業態へ転換しようとする事業者を支援していく中小企業者等チャレンジ応援事業の補助制度を上程させていただいたところでございます。市独自の給付金事業につきましては、早急に対応する方向で、商工会議所、商工会と連携をして現在検討を進めているところでございます。 ○議長(葉田茂美君) 飯橋議員。 ◆4番(飯橋由久君) 当然、ポストコロナを想定した準備、いわゆる攻めの準備をしていくというのが必要であります。攻めと守りを両輪に考えていかなければなりません。しかしながら、現在の事業所の体力が著しく消耗してる中で、今は守ることを最重要とすべきと考えます。法人の事業所、企業の業績が悪化すれば、安来市としても当然ながら法人市民税の税収が減収になります。コロナが終息して業績がよくなればすぐに法人市民税も増えるだろうなどと考えておられる方はここにはおられないと思います。法人のいわゆる赤字となった欠損金は繰越しができます。そして、その繰越期間は今は10年となっています。つまり、すぐには法人市民税の税収は増えないということであります。 今の安来市は、毎年法人、個人を含めて事業所が減ってきております。理由は様々あります。一つには後継者不足による事業承継ができなくて廃業するところも多いと伺っております。この後継者不足は別段安来市に限ってではなく、全国地方自治体においても同様の傾向にあります。しかし、後継者がしっかりと育っている企業、事業所、事業承継の終えた企業事業所、また新規で事業を起こされた起業家の方もおられます。ここ安来市も新規企業に関しては助成を行っているので把握はしているはずです。これだけ頑張って安来の経済を支えておられる企業、事業所がいるのに、コロナによって事業継続の断念や廃業に追い込まれることほど悲しいことはありませんし、決してあってはなりませんと考えます。 平成30年に私が要望して策定された安来市中小企業・小規模企業振興基本条例があります。この条例の中には、市の責務として、市は中小企業、小規模企業の振興に関する施策を実施するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとするというものが記されています。先ほどの答弁で、給付金については早急に対応する方向で検討するとのことでありました。今助けなくていつ助けるのか、改めて事業所を守ることを早急に考えていただきたい、このことを切に願いまして私の一般質問を終了いたします。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で4番飯橋由久議員の質問を終わります。 9番佐々木厚子議員、質問席に移動願います。            〔9番 佐々木厚子君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 佐々木厚子議員。 ◆9番(佐々木厚子君) 議席番号9番、公明党の佐々木厚子でございます。 新型コロナウイルスワクチンの接種が安来市も始まりました。65歳以上の方、5月10日には混乱をされたようでございますが、昨日からまた新たな予約が始まっておりまして、スムーズにいっている、今までのような苦情は私も聞いておりませんけれども、昨日たまたま私も買物をしておりまして、ある方が声をかけてくださいまして、何と佐々木さん、全然電話がつながらんで、いまだに予約ができんわっておっしゃってましたけど、昨日、市長のほうからの、人数分のワクチンの確保はできているので、慌てないで、落ち着いてしっかり予約をしてくださいというお話をしましたら、安心していらっしゃいました。そういう発信をしっかりしていきたいなというふうに思いますし、先ほど石倉議員の質問で担当のほうからも答弁がありましたので、市民の皆様方が混乱がないように、希望される方が漏れなくワクチン接種ができますことを願っております。よろしくお願いいたします。 それでは、質問に入らせていただきます。 今回は、大きく2つの質問をさせていただきます。 まず最初に、生理の貧困について伺います。 皆さんは生理の貧困という言葉をご存じでしょうか。生理の貧困とは、生理用品を買うお金がない、また利用できない環境にあることを指します。コロナ禍の中で最近テレビで取り上げられたことから、よく耳にするようになってきたと思います。これは、女性だけの問題ではなく、男性にも知っていただきたいとの思いから今回質問させていただくことといたしました。 生理用品の軽減税率適用を求めてきた若者グループ、#みんなの生理という団体が、今年の2月17日から高校や大学、専門学校に在籍する学生を対象にSNSで呼びかけオンラインアンケート調査を実施されたところ、過去1年間で経済的な理由により生理用品の入手に苦労したことがあると答えた人が20%いたそうです。これは、若い世代の5人に1人に当たります。また、生理用品ではないものを使ったことがある人が27%、交換する頻度、回数を減らした人が37%いるとの結果でした。これは日本でも生理の貧困が広がってきているということだと思います。 日本では、女性が年間に購入する生理用品の費用は2万円強と言われ、生理用品以外にも生理痛を抑える鎮痛剤などを含めると、負担はさらに大きくなります。そして、一生で生理に関連する費用は、個人差はありますが1人当たり約80万円ぐらいであると言われております。男性にはかからないお金が女性にはこれだけかかるということを改めて実感いたします。 今まで生理については、最も声を上げにくかった女性の切実な問題であったと思います。しかし、先ほどのアンケート調査をされた結果がNHKで報道されると、ツイッターでもトレンド入りし大きな話題となりました。 また、3月4日の参議院予算委員会で、公明党の佐々木さやか議員が日本の国会で初めて生理の貧困について取り上げ、質問をされました。それは、公明党の女性委員会がこのみんなの生理という団体から以前より要望を受けていたからでした。佐々木議員は質問の中で、生理の貧困は発展途上国のみならず、格差が広がる先進国でも問題になっている。日本でも5人に1人の若者が金銭的理由で生理用品を買うのに苦労した。また、貧困の中で購入できない、ネグレクトなどによって親から生理用品を買ってもらえない、こういう子供がいるということも聞いている。日本においても、女性や子供の貧困、児童虐待の観点から実態を把握し、学校での無償配布など、必要な対策を検討していただきたい、このような質問をされました。丸川男女共同参画担当大臣からは、生理の貧困の問題に対応するため、海外では生理用品の無料配布などが行われているということは伺っている。我が国でも、コロナの感染拡大によって女性が特に大きな影響を受けていることを踏まえ、関係省庁とも連携しながら、今後何ができるか検討したいとの答弁でした。その後、政府は新型コロナウイルスに対応するため、地域女性活躍推進交付金に予備費から13億5,000万円を追加措置することを決定され、経済的な理由で生理用品を買えない女性への対策を可能といたしました。 今、全国の自治体では、生理の貧困について、まず自分たちの自治体ですぐにできることとして、防災備蓄用品として保管している生理用品の中で交換期限が近づいているものを有効活用しようと、生理用品の無償配布をしている自治体が大変増えてきております。 そこで、安来市の状況を伺いたいと思います。 安来市の防災備蓄用品の中に生理用品はどれぐらい備蓄されておりますでしょうか、伺います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 安来市の防災備蓄用品の中の生理用品についてでございますが、令和3年5月末現在で28枚入りの生理用品を54パック備蓄しております。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) 自治体によって、この生理用品は賞味期限があるものではないので、20年前のものがそのまま備蓄されていたり、袋が破れていたものが備蓄されていたというようなことをニュースで見ましたけれども、安来市はこの生理用品をどれぐらいの頻度で交換されているのでしょうか。 また、全く本題とは関係ありませんが、参考までに伺いたいと思いますけども、お米など、その他の備蓄品もどれぐらいで交換されているのか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 備蓄している生理用品は、令和2年3月に購入した製品です。生理用品には使用期限の設定がありませんが、現在備蓄している製品はメーカーが推奨する使用期限が3年ですので、おおむね3年を目安に交換する予定としております。 また、アルファ化米などの災害備蓄用の食料につきましては、製品ごとに賞味期限が異なっております。おおむね5年から7年で交換する予定にしています。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) では、その交換した古い備蓄品は、どのように扱われるのでしょうか。廃棄されるのか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 賞味期限や使用期限が設定されている備蓄食料品につきましては廃棄せず、期限が迫ったものから順次希望される自主防災組織や小・中学校等で防災意識の啓発に役立ててもらったり、フードバンクへ無償で提供しています。また、液体ミルクなど、賞味期限の短いものにつきましても、乳幼児健診会場で配付するなど、防災意識の啓発に活用しております。 生理用品につきましては、令和2年3月に初めて備蓄用品として購入しましたので、今後交換した古い生理用品の有効活用について検討してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) すいません。今の答弁でびっくりしたことが2つございます。 本題から外れるかもしれませんが、私は備蓄品に液体ミルクを何とか入れてほしいというのを、令和元年9月だったと思いますが、一般質問させていただきました。そのときには本当に素っ気ない答弁で、これはいつになるかなと思っておりましたら、いつの間にか備蓄品に入っていて大変うれしく思っております。 もう一つは、生理用品を去年の3月から初めて入れたという、これにも大変驚きました。安来が今まで災害がなくて、そういうことを活用する機会がなかったからよかったものの、本当に女性にとっては必要なものが去年の3月に初めてというのは、安来市としては問題ではないかなというふうに思っております。ですが、今は54パックちゃんと備蓄をされているということですので安心いたしましたけれども、しっかりここら辺の管理もお願いしたいと思っています。すみません、本題から外れました。 私は、もし今危機管理監がおっしゃった備蓄している生理用品の交換期限が近いようであれば、全国的に広がっている無償配布をぜひとも安来市でもお願いしようと思っておりましたけれども、まだその期間が来てないようですので。 ですが、一つだけ他市の取組の状況をここで少し紹介をしたいと思います。隣の米子市なんですが、米子市では生理の貧困問題を受けて、防災備蓄品の生理用品100袋を4月1日からお困りの方に在庫がなくなるまで無償で配布をされております。方法は、市役所のトイレなどに説明文を提示して、その横にカードを設置して、そのカードを窓口の職員に見せるだけで声に出して説明しなくても生理用品を無料で受け取ることができるというシステムです。本当にデリケートな問題ですので、なかなか口に出してお願いしますというのは言いにくいと思いますけれども、カードを出すだけで頂けるという本当に心遣いがあって優しさを感じました。 そこで、最後この問題を伺いますけれども、今後安来市として備蓄品の交換時期が来たとしたら、無償で配布できるようにしていただきたいと思いますけれども、どのようにお考えなのか伺ってみたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 経済的な理由など様々な事情で生理用品を用意することが難しい方への支援に、期限が迫った防災備蓄用の生理用品を無償で配布することも有効な活用方法の一つであるというふうには認識しております。無償配布も含めまして、今後活用方法については関係部局と連携しながら検討を進めてまいります。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) ぜひお願いをしたいと思います。 それでは、この質問の最後の質問でございます。 小・中学校のトイレに無償の生理用品を設置することについて伺いたいと思います。 これは生理の貧困問題から生理全体についてのお話になりますけれども、みんなの生理という団体が聞かれた声として、ある学生さんはトイレットペーパーが当たり前にあるように生理用品が当たり前にある学校にしてほしいとか、トイレの個室にトイレットペーパーと同じく備品として置けばナプキンの入ったポーチを持ち歩く不便や恥ずかしさもなくていい、また私も今回聞いた意見なんですけれども、保健室に行けばいつでももらえるという意見もあるけども、先生からあらなっちゃったのとか、持ってこなかったの、先生は全く悪気はないと、心配でおっしゃっているというのは分かるけれども、やっぱり言われるのは嫌だし、またナプキンを下さいというのも本当に言いにくい。だから、子供たちは友達同士で持っている子から借りたり、トイレットペーパーを何枚も重ねて取りあえず帰るまでの処置をしているなどという話を私は今回聞きました。また、学校のトイレに生理用品が置いてあれば急に生理がきてもトイレに行けば誰にも言うことなく一人で手当てができるから、ぜひとも設置をしてほしい、そういう意見もありました。今までの意見は利便性についての話のように聞こえますけれども、例えば学校に生理用品が設置されていることで、生理用品を入手するのが難しい生徒、学生も学校に行けば手に入れることができるので、生理用品のことを考えないで、いろんな考えの中の一つかも分かりませんが、まずは学校に置いてあれば考えなくても済む、そういう意味で安心して学校生活を送ることができるということにもつながっていくのではないかなと私は思っております。 そこで、小・中学校のトイレに無償の生理用品を設置することについては、安来市はどのようにお考えなのか、伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 教育長の秦でございます。よろしくお願いいたします。 答弁をさせていただきたいと思います。 小・中学校のトイレに無償の生理用品を設置することは、適切な管理が必要になるなど、その方法について課題があると思いますが、何より学校現場では現状をしっかりと把握することが重要だと考えております。声を上げなくても支援が行き届くことは場面によっては有効でございますが、学校現場は対話を大切にしたいと思います。対話から子供たちが抱える課題について気づくこともあります。そのため、保健室は安心して相談できる場所であることや身近にいる教員に相談できるよう信頼関係を醸成することが必要であると考えます。 これからの日本を支える子供たちには、生きる力を育んでいかなければなりません。発達段階にもよりますが、自分の気持ちや立場を伝えようとする表現力や判断力も生きる力の中の大切な一つと考えます。 経済的な困窮については、日常の見守りの中で生理の貧困の視点も加え、必要な子供たちに支援が行き届きますよう一層配慮して見守りを行います。一方で、全国的に生理の貧困について議論が進んでいることは承知しておりますので、保健室の現場の状況を確認しながら、また他の自治体の例を参考にしながら、何かできることはないか関係部局とも連携して検討してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) 内閣府男女共同参画局というホームページがあるんですけれども、その中に生理の貧困というコーナーがありまして、そこをクリックしてみましたら、5月19日時点での生理の貧困に係る地方公共団体の取組が掲載されておりました。これは生理用品の無償配布について、既に配布が終了しているところもあるようですけれども、その中で防災備蓄品を活用しているところ、予算措置をしているところ、企業や住民から寄附を頂いてるところなど3つの方法で無償配布をしている自治体が全国で255あるそうです。その詳細が掲載されているホームページを見ましたけれども、ちなみに島根県はどの自治体も入っておりませんでした。お隣の鳥取県は3市入っていたと思いますけども、この255団体の中で小・中学校で無償配布の取組をしているところが幾つかありました。紹介したいと思いますが、その中の一つですけれども東京の多摩市では議員が生理の貧困の問題を知り、何かできないかと考えられ、状況を調査されたそうです。子供たちがネグレクトで生理用品を買ってもらえなかったり、父子家庭で父親に言えなかったりするという状況があったそうです。また、保健室では、生理用のナプキンを配ってはいたけども、急に生理になったときや持ってきてなかった子供さんに限られていて、ふだんから買えないお子さんに対しての配布はできていなかった。保健室に子供たちがすみません、下さいと言いに行くのは何か違うと思われたそうです。女性議員さん9名だったようですけれども、いろんな意見が出たそうです。それをすぐ市長のところに行かれて要望をされたところ、ここも防災備蓄品を活用して3月から市内の小・中学校26校で女子トイレの個室に置かれるようになったそうです。また、宮城県の多賀城市では企業から寄附を募り、市内の小・中学校で無償配布をされています。ある中学校では、女子トイレの洗面台に生理用品20個が入ったケースが置かれ、生理用品には経済的な支援を相談できる行政の窓口や子ども食堂の連絡先を記したメッセージも添えられているようです。市によりますと、企業からの支援を募る方式をとることで、社会全体で課題を解決する機運を高める効果を期待している、そういうふうに載っておりました。このように、学校での無償設置をしている自治体はあるわけであります。 先ほど教育長から答弁いただきましたけれども、学校生活において保健室は安心して相談できる場所であること、また身近にいる教員に相談できる環境を築くこと、これは本当に大切なことだと思いますけれども、大変難しいことだと私は思っております。どうか子供たち一人一人に寄り添って身だしなみの変化ですとか、言動が変わった、そういういろんな状況をしっかりと先生方はキャッチしていただきまして、学校が安心して過ごせる場所になりますようお願いをしたいと思います。また、今後生理の貧困の視点からの取組は、他自治体の事例などを参考にしていただきながら、安来市としてできることを行っていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 この質問のまとめをさせていただきたいと思います。 女性は、生きていく上で必ず生理と向き合わなければなりません。生理用品のことだけでなく、生理そのもので苦しんでいる人も多くいます。まだまだ生理を隠さないといけない風潮もあります。しかし、今まで言えなかったことが、コロナ禍にあって生理の貧困問題がクローズアップされてきたからこそ、声に出して言えるようになりました。海外を見ますと、スコットランドでは世界で初めて生理用品無償化の法案が可決されました。フランスでは、全ての学生に生理用品を無償提供すると発表されております。よく考えてみると、生理用品の無償配布は本来ならもっと早くに国レベルで考えていただいてもいいほどの問題ではなかったかなと私は思っております。何か当たり前過ぎて、こういうことを言っていいのかという、そういうふうに思いましたけれども、今回こういう問題があってから、クローズアップされてから、いろんな思い、私も思いました。ネットでも調べたり、いろんな方の声も聞いたりしましたけれども、本当に苦しんでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃるなということを実感をしております。この生理の貧困につきましては、今すぐにできる支援として、全国的に防災備蓄品の中の無償配布することから全国的な運動が始まったわけでありますけれども、今後安来市においては例えばフードバンクのように常時生理用品が必要な人に届けられるようなシステムができないものかなとも思っております。また、みんなコロナ禍の中、みんなの生理という団体が私たちにいい気づきを与えてくださったようにも思っておりますので、安来市のこれからの取組に大いに期待をして、この質問は終わりたいと思います。 次、大きな2つ目の質問に移ります。 死亡に伴う手続について伺います。 身内が亡くなると、遺族は死亡届を市役所に提出することになります。その後、国民健康保険や国民年金など多くの手続が必要になります。遺族にとって死亡に関する手続は生涯で繰り返し発生するものではないため、慣れていません。どこに手続に行けばいいのか分からない、時間がかかるなどの声をよくお聞きします。鳥取市では、亡くなられた方に関する様々な手続の専門コーナーであるおくやみコーナーを設置されています。利用に当たっては、事前にパソコン、スマートフォンで予約をする予約制になっています。このおくやみコーナーのメリットとして、手続ごとに窓口を移動する必要がなく、主要な手続が1か所でできること、また手続の内容も必要書類等をまとめた一覧を事前に知らされるので、手続内容を簡単に確認できるとのことです。あとは予約した時間に行けば、スムーズに手続を行うことができる、また主要な手続の申請書には住所、氏名などの基本的な情報があらかじめ印字されていて、記載する手間も省けるというものであります。この手続について、分かりやすくおくやみハンドブックも作成されているようでございます。市役所の窓口、また市のホームページからもダウンロードができる、そういうシステムを鳥取市はつくっておられます。このようなおくやみコーナーですが、今結構全国的に広がっておりまして、私も今回安来の現状を聞きたいなと思って質問させていただきますけれども、まず今の安来市の死亡に伴う手続についてお聞かせください。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) お答えします。 死亡届の受理をした際、届出をされた方に死亡届に伴う手続のご案内という文書をお渡しし、後日安来庁舎の市民課、保険年金課、または広瀬地域センター、伯太地域センター等で手続していただくようご案内しております。各種手続につきましては、お亡くなりになった方の状況によりまして多岐にわたる場合がございます。手続の案内には、該当項目別に担当課、必要書類等を一覧表にして記載しているところでございます。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) では、おくやみコーナーの設置についてはどのようにお考えかお聞かせください。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) お悔やみに関する手続につきましては、現状お悔やみに特化した窓口のおくやみコーナーとしてではなく、それぞれの受付窓口で内容に精通した職員、専門知識を持った職員が、個別の案件に対して時間を要する場合もありますが、的確かつ丁寧に対応しております。市といたしましては、おくやみコーナーの設置につきましては人員配置、窓口のスペースの確保の面で困難であることから今のところ考えておりませんが、なお一層手続の負担軽減、時間短縮となるよう配慮し、市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) おくやみコーナーの設置はできないということで誠に残念ではありますけれども、内容に精通され、専門知識を持った職員さんがおられるということですので、今後は時間短縮などに配慮いただき、市民サービスに努めていただきたいと思います。もし、できましたら、市役所に入ったとき、お悔やみについての手続はこちらぐらいの案内板といいますか、そういうものがあってもいいのではないかなというふうに私は思っておりますので、またご検討いただけたらと思います。 それでは、おくやみハンドブックについてですけれども、これは自宅にあればいつか来るであろうという心の準備もできるのではないかと思っております。それについて作成されるお考えがないかどうか伺いたいと思います。
    ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 現在の手続のご案内の内容は必要事項を網羅してると考えており、現時点では新たにおくやみハンドブックの作成は考えておりません。死亡に伴う手続のご案内につきましては、その内容はもちろん、読みやすい、分かりやすい表現など、随時検討、修正してまいりたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 佐々木議員。 ◆9番(佐々木厚子君) 確かに死亡に伴う手続のご案内、皆さんには緑色のものをお配りされるようですが、ホームページにもちゃんと載せてくださっておりまして、内容を見ますと、コンパクトにまとめられて分かりやすいなというふうには思っております。ですので、市民の皆様方、いろんな事前に調べたいこと等ありましたら、ホームページをご覧になっていただきたいなというふうに思います。また、今おっしゃったように、さらに分かりやすい表現など、また随時検討、修正をよろしくお願いいたします。 以上、2つの質問をさせていただきました。まだまだコロナの終息、変異株、いろんなことが心配な毎日ではありますけれども、鬱々としているのではなく、何か楽しいことを見つけながら、一日一日過ごしていきたいなというふうに思っております。また、ワクチン接種、担当者の皆様方本当にご苦労をおかけいたしますけれども、市民の皆様方が安心して接種が受けられますよう、どうかよろしくお願いをいたします。 以上で一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で9番佐々木厚子議員の質問を終わります。 8番澤田秀夫議員、質問席に移動願います。            〔8番 澤田秀夫君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 澤田秀夫議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 議席番号8番、会派市民クラブの澤田秀夫でございます。 議長の許可をいただきましたので、一問一答方式で一般質問を行います。 今回の一般質問は2項目について質問をしますので、ご答弁よろしくお願いをいたします。 1項目めは、島根県知事に対する安来市の要望について伺います。 毎年、安来市の重点施策に関する事項を取りまとめて、安来市として県知事に要望書を提出されております。今年度は8月2日に予定がされていると聞いております。この要望書の作成の考え方は、令和元年9月議会の執行部答弁で、市単独での実施が困難な事業や施策については、市議会も共通認識の下、市民の意見などを参考にしながら重要度、優先度を考慮して作成しているという発言がありました。 まず、伺います。 現状、県知事への要望書作成において、この考え方に変更があるのかないのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 安来市重点施策に関します知事への要望でございますが、市単独では事業の進捗等が困難な案件また県との連携が欠かせない重点施策の実現に向けて、県のほうにもご理解をいただき、事業への協力や予算の拡充をお願いするため、市長と市議会議長の連名で提出するものでございます。 県知事への要望書の作成に当たりましての考え方でございますが、議員おっしゃいますよう、令和元年9月定例会議で答弁をした内容でございます、とは基本的には変更はございません。重要度、優先度を考慮して作成をしております。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 次の質問です。 令和元年の要望項目は12項目、令和2年度の要望項目は13項目でありました。 そこで、伺います。 令和3年度の要望項目について、既に作成されているのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 現在、各部署からの要望事項を取りまとめ中でございます。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 要望項目は取りまとめ中ということでありました。 要望項目は、単年度で完結する単発的なものではなくて、実現するまで粘り強く要望を続けることが重要であります。したがって、毎年同じような項目が要望項目に取り上げられています。その中で、昨年度の要望項目から1点確認をさせていただきたいと思います。 13項目めに県有施設の整備についてという項目があります。内容は、県内7市には県民及び観光客が利用する文化スポーツ施設、公園などの県有集客施設が整備をされているが、安来市には何もないということで、県有施設整備を新たに計画される際には、安来市への配置に配慮していただきたいという要望内容でありました。 そこで伺います。 この要望の趣旨または思惑について考えを伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 議員おっしゃいますように、安来市以外の7市には島根県におきまして整備されました県立の文化スポーツ施設また公園、またそのほか観光施設などの集客施設がございますが、安来市にはそういった施設がないというのが現実でございます。県のほうも、また当面はそのような施設を整備する計画もないというふうに伺っております。昨年度行いました県が所有いたします施設整備への要望の趣旨でございますが、県が提供されますサービス、これは県民として平等に享受するためにも、今後県において施設整備の計画が持ち上がった際には、その立地場所として安来市への設置についても配慮いただきたいと、そういった趣旨の要望でございました。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 要望の趣旨を伺いました。 しかし、この要望内容では、裏を返せば県が施設整備を考えなければ何も進まない、何も実現しないという要望内容ではないかと考えております。また、安来市に無関係な内容の施設では、無用の長物であります。本来、安来市には何々の施設が必要であり、県有施設で整備できないかというのがあるべき姿ではないかと思っております。 そこで伺います。 安来市にどのような県有施設が必要であると考えておられるのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) どのような施設をいつの時期にといった具体的な要望内容ではなく、今後の観光振興施策におきまして、島根県の東の玄関口であるという立地条件を生かし、県民や観光客等に対しまして安来市にゆかりのある歴史や文化または自然等が紹介できる県有施設の整備をお願いする内容の要望でございました。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 冒頭の質問で、要望書の内容は議会も共通認識の下、市民の意見などを参考にして作成するということでありました。現状、要望書の提出には、市議会議長、副議長も同席します。2名の議員は内容が分かっておりますが、他の議員は要望書を提出した後でなければどのような内容が提出されたのか全く分かりません。また、議会としても、市民の意見を聞く上で、県に要望していただきたい項目もあると思っております。よって、議会への要望項目の募集並びに要望内容の事前配付が適当ではないかと思っております。 そこで伺います。 先ほど言った議会への要望項目の募集、要望内容の事前配付について考えを伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 要望事項につきましては、市が施策を進めるに当たりましての重点課題でございまして、市議会も共通の認識の下、また市民の皆様のご意見なども参考にしながら重要度、優先度などを考慮して作成しております。でございますので、これまでどおり、知事要望につきましては執行部において取りまとめをしてまいりたいと考えております。 要望内容の事前配付につきましては、要望内容をご確認いただく意味におきましても早速今年度から実施したいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 田中市長。 ◎市長(田中武夫君) 言われますように、先ほども答弁しましたように、今年からそういうふうにやろうと思っております。私も、昨年までご存じのように議長席におらしていただいて、要望に行きました。今年度から、そうやって例えば首長、議長、それから全ての場所を回るんではなくて、実際には他市がやっておりますように県知事には県知事要望として首長と議長が行くと。あとは各担当部署の部長級、課長級、そういった者がじかに行きませんと、本当の話ができませんので、そういった本来の姿に戻していきたいと思ってますので、よろしくお願いします。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 市長さんのほうから前向きな答弁をいただきました。 昨日の市長さんの所信表明では、これまでの安来市の現状は情報発信不足を痛感してる、財政問題に限らず市政全般の情報を包み隠さずお話しさせていただくという発言がありました。ぜひともよろしくお願いしたいというふうに思います。最終的な要望項目、これは市長判断並びに執行部で決定していただければ特に問題はないというふうに思っております。議会としても、市民代表として市民が安心して暮らせるまちづくりや地域の発展に向けて少しでも検討できればというふうに思っておりますので、ぜひご検討のほうをよろしくお願いします。 2項目めの質問に移ります。 2項目めは、SDGs持続可能な開発目標の取組について伺います。 SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成を目指す国際社会共通の17の開発目標であります。この17の目標の中には169の具体的な内容が示されています。貧困や飢餓といった問題から、働きがいや経済成長、気候変動に至るまで、21世紀の世界が抱える課題を包括的に上げられています。2020年度日本のSDGsの17の目標別の達成度は、4番目の質の高い教育をみんなに、9番目の産業と技術革新の基盤をつくろう、16番目の平和と公正を全ての人に、この3項目は目標を達成していますが、その他の項目は未達成の状況にあります。この17の目標を達成するために、国は基本的な政策、SDGsアクションプランを作成しています。これにより、地方自治体においてもSDGsの目標達成に向けた取組が展開されています。安来市としても、第2次総合計画の基本計画の章ごとにSDGsの目標との関連を示し、各章の施策推進と関連する目標指標の実現を図ることにより、SDGsの目標達成につなげていく考えが示されています。今回は、この17の目標の中から13番目の気候変動に具体的な対策をに関係ある安来市地球温暖化対策実行計画について伺いたいと思います。 安来市地球温暖化対策実行計画は、2013年から2020年を第1期、2021年から2030年を第2期と定めています。第2期安来市温暖化対策実行計画は、今年の3月に新しく計画されたばかりであります。 まず最初に、伺います。 第1期計画の実績並びに第1期計画と第2期計画の相違点について伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) お答えします。 2013年に策定いたしました安来市地球温暖化対策実行計画では、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約国会議で採択された京都議定書を基に、温室効果ガスの削減基準年を1990年に、削減目標年を2020年として12%の削減を目標として取り組んでまいりました。安来市の実績につきましては、国、県の統計データが出そろうのに数年かかるため、現時点では報告することができない状況でございます。 次に、第1次計画と第2次計画の違いにつきましては、第2次計画はパリ協定を基に、削減基準年を2013年、削減目標年を2030年とし、13%の削減目標としております。また、計画の目的、位置づけや温暖化対策の施策は基本的に1次計画を継承しております。第2次計画で新たに取り組んでいく内容といたしまして、省エネ機器の導入促進、省エネ行動の普及、エコドライブの推進、省エネ住宅の普及促進、木育、この木育というのは子供の頃から木に触れることによって、木への愛着を深めるとともに森林や環境の大切さを学ぶ教育活動でございますが、その支援などに取り組んでまいります。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) ありがとうございました。 先ほど答弁がありましたように、第2期安来市地球温暖化実行計画の目標値、これは2013年をベンチマークとして、2030年度に安来市における二酸化炭素排出量を13%以上削減するということでありました。 では次に、目標達成のための4つの重点施策について伺います。 まず、1番目の脱炭素社会に向けたライフスタイルの転換についての施策でありますが、家庭向け太陽光発電、省エネ機器の導入促進、省エネ住宅の普及促進など具体的な取組が何点か上げられています。 そこで伺います。 この具体的取組に向けて行政の予算はどれぐらい予定をされているのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 第2次安来市地球温暖化対策実行計画に基づく施策等を推進するために、安来市地球温暖化対策地域協議会を設置しております。この協議会は、市民、事業者、行政が連携、協力しながら日常生活に起因する温室効果ガスの排出削減などのために必要な対策の協議や活動を実施し、地球温暖化対策を推進しております。本協議会を中心に、地球温暖化防止のための啓発イベントや環境啓発誌の発行、小・中学生の環境イラストコンテストの開催などの予算を計上しております。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 具体的な予算額が示されませんでしたので、予算が多いのか少ないのか、判断が難しいのかなというふうに思います。 では、続いて2番目の環境教育の推進についてでありますが、地球温暖化対策の推進には全ての市民を対象に地球温暖化問題に対する認識とその対策の普及啓発が必要とされています。 そこで伺います。 全ての市民が問題意識を共有できる施策とは、どのようなことを重点に取り組まれるのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 環境教育の推進につきましては、温室効果ガスの排出量削減のための施策として、国はCOOL CHOICEという取組を始めております。これは脱炭素社会づくりに貢献する製品への買換え、サービスの利用、ライフスタイルの選択など温暖化対策に資するあらゆる賢い選択をしていこうという取組でございます。本市におきましては、第2次安来市温暖化対策実行計画に掲げた温暖化対策を実現していくため、COOL CHOICEに賛同し、市民の皆様とともに共通の認識を持っていただけるよう進めてまいります。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) では、続いて3番目の脱炭素なまちづくりについてでありますが、移動手段の中でも自動車の利用が多いことから、環境に優しい自動車の導入や公共交通機関等の利用率向上を目指した取組が上げられています。 そこで伺います。 脱炭素なまちづくりに向けての具体的な取組を伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 脱炭素なまちづくりを行うためには、市民、事業者、行政のそれぞれの主体が役割を適切に分担し、かつ積極的に推進することが重要でございます。具体的な取組として、エコカーの普及促進、太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用推進、LED照明の普及促進、豊かな森林の保全などを国、県、関係団体と連携し、温暖化対策を推進してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 続いて、4番目の循環型社会の形成についてでありますが、廃棄物の発生を抑制する仕組み作りや新たな資源としての利活用を検討するとされています。 そこで伺います。 廃棄物の発生を抑制する仕組み、新たな資源として利活用の検討の思い描く具体的な内容を伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 安来市で発生いたします一般廃棄物を適正に処理するために、安来市一般廃棄物処理基本計画を策定しております。その計画に基づき、循環型社会の形成に向けて、廃棄物の発生抑制、循環資源の有効利用、適正な処理を行うことによって天然資源の消費を抑制し、環境への負荷が低減できるよう廃棄物の処理について検討を行ってまいります。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) これまで4つの重点施策の具体的な取組について伺いました。行政として目標達成するためには、非常に高いハードルではないかと思っております。 そこで伺います。 2030年度に二酸化炭素排出量を13%以上削減するという目標が未達成の場合、自治体として国や県から何らかのペナルティーがあるのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 地球温暖化対策の推進に関する法律第19条第2項に「都道府県及び市町村は、単独で又は共同して、地球温暖化対策計画を勘案し、その区域の自然的、社会的条件に応じて、温室効果ガスの排出の抑制等のための総合的かつ計画的な施策を策定し、及び実施するように努めるものとする」と定めてあり、削減目標を達成できない場合、ペナルティーはありません。しかしながら、地球温暖化は世界的な問題であり、現状のまま何もしなければ、温暖化に伴い気温の上昇、海面水位の上昇、豪雨の頻発、台風の強大化、食糧不足など様々な影響が出ると言われております。地球温暖化を止めるには、私たちの行動としてCOOL CHOICE、賢い選択を実践し、意識を変えるだけで地球温暖化の影響を小さくすることができます。次の世代に住みよい環境をつなぐために、市といたしましても、地球温暖化対策は大きな環境問題であると認識しており、今後も取組を進めてまいります。 ○議長(葉田茂美君) 澤田議員。 ◆8番(澤田秀夫君) 今回、SDGsの中の13番目、気候変動に具体的な対策の取組について伺ってきました。 SDGsの認知度は、全国平均で約50%のようであります。安来市ではそれ以下の認知度ではないかと思っております。まずは、市民全員がSDGsを理解し、社会課題に関心を持つことが大切であると思っております。市民一人一人にもできることは数多くあります。2030年の目標はもとより、その先の未来に引き継いでいくためには、SDGsを特別なものとしてではなく、自分事として捉え、それぞれの活動、生活の中に浸透させていくことが大切だと思っております。執行部の今後ますますの市民への認知度向上の取組をお願い申し上げて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で8番澤田秀夫議員の質問を終わります。 この際、しばらく休憩いたします。 再開は午後1時30分といたします。            午前11時47分 休憩            午後1時30分 再開 ○議長(葉田茂美君) 再開いたします。 5番岩崎勉議員、質問席に移動願います。            〔5番 岩崎 勉君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 岩崎勉議員。 ◆5番(岩崎勉君) 議席番号5番、政進クラブの岩崎勉でございます。 一般質問を一問一答方式で行います。 今回は、大きく分けて2つの大項目について質問いたします。 1つ目が災害対応について、2つ目が交流センターの運営についてです。 まずは、災害対応について伺います。 災害の中でも、時期的に気をつけなくてはならない水害対策について伺います。 5月15日午前11時、気象庁広島地方気象台は、中国地方は5月15日頃に梅雨入りしたと見られると発表しました。これは、平年の6月6日より22日早く、昨年の6月10日より26日早い梅雨入りとなりました。梅雨期は、大雨による災害の発生しやすい時期です。また、梅雨明け後の盛夏期に必要な農業用水等を備える重要な時期でもあります。一方、梅雨期は、曇りや雨の日が多くなって日々の生活等にも様々な影響を与えることから、社会的にも関心の高い事柄です。近年は、局地的な集中豪雨が多発し、各地で水害が発生しています。昨年も江の川下流で氾濫が発生し、その後の状況は皆さんご存じのとおりです。安来市も飯梨川、伯太川、吉田川があり、それぞれの河川の下流部には町が広がっています。防災と消防の両面から本市の水害対策について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 三島消防長。 ◎消防長(三島俊輔君) 水害対策についてお答えします。 消防本部では、水災害に対応できるよう土のう袋、スコップ、くいなどの水防資機材を備蓄しております。その水防倉庫は市内に9か所あり、土のうを作成するための砂置場を各地域に25か所設けております。さらに、消防各署所においては、災害時すぐに使用できるよう土のうを作成し、備蓄をしております。台風、大雨情報などを基に災害の発生するおそれがある場合は、事前に市民の皆様に広報を行い、注意喚起をいたしております。また、消防団においては、毎年河川敷等を利用して水防訓練を行っております。水災害が発生した場合は、消防署、消防団、各関係機関と連携を図り、迅速に対応してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 続きまして、防災課では、出前講座や広報紙への掲載など様々な機会を活用して、災害への備えについて啓発を行っております。特に出水期は、水害や土砂災害が発生するおそれが高くなります。あらかじめやすぎ市民防災マップで自宅周辺の危険箇所を確認するとともに、食料や水、生活用品などの備蓄品を準備していただくなど、市民一人一人の取組を推進しております。 また、令和3年5月20日に改正災害対策基本法が施行され、これまで警戒レベル4だった避難勧告と避難指示が避難指示へ一本化されるなど市が発令する避難情報に大きな変更がありました。危険な場所におられる方は避難指示の段階で全員避難していただくなどの的確な避難行動を取っていただくため、チラシの各戸配布や出前講座など様々な手段や機会を活用して引き続き周知を図ってまいります。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 水害には、先ほどのような河川の氾濫もあれば、台風や同程度の温帯低気圧による高潮等の影響で、低地が被害を受けやすい浸水被害もあります。私が安来の市街地へ移動するときに利用している汐彩団地から十神地域を通過して安来駅へ向かう県道265号線黒井田安来線では、以前に路面滞水していたり、周辺地域では床下浸水などの被害があったと聞いていましたが、平成29年10月に南十神ポンプ場が整備されています。整備後の浸水被害等の状況はいかがでしょうか、伺います。 ○議長(葉田茂美君) 二岡建設部部長。 ◎建設部長(二岡敦彦君) このポンプ場の整備によって、県道黒井田安来線周辺の浸水状況は大幅に改善されております。整備以降での路面冠水は、昨年9月に100センチを超える潮位となりました高潮が発生し、県道黒井田安来線と市道南十神4号線並びに5号線で路面冠水が発生しております。市道については、このポンプ場とは別系統の雨水管渠において潮位上昇によって安来港の水が逆流し、マンホールから吹き出したことによって路面冠水が発生したものです。この路面冠水の原因となった雨水管渠は、現在は利用されておらず、管内を一部閉塞する方法で再発防止対策を施工し、昨年度中に完了しております。県道については、護岸堤防の雨水排水溝からの浸水により路面冠水が発生したものです。このことにつきましては、島根県に対策を講じていただきますように現在要望しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) では、少し変えてまいります。 今年の4月、松江市島根町加賀で32棟が被災をし、15世帯が避難する規模の大きい火災が発生しました。安来市でも、十数年前に安来駅東側を中心とする火災が発生していますが、誰しも火災を起こそうと思っている人はいませんし、その後の生活再建を思うと火の取扱いには慎重になってくるのが当たり前だと思います。あってはならないことですが、平時にこそ有事の対策をしっかりと練っておく必要があると感じています。 そこで、住宅密集地における防火活動と万一火災が発生した場合の消火活動と避難誘導の考え方、例えば初期消火は消防団が対応、それ以降は消防と警察が連携を取って対応といったようなことですけれども、それと被災された方々に対する住居等の生活支援について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 三島消防長。 ◆6番(三島静夫君) 大規模火災の対応についてお答えします。 消防本部では、住宅密集地における防火活動として、災害発生に対し被害の軽減を図るため、警防規程を設けております。この規程には、消火活動が困難となり得る住宅密集地を危険地区に指定して初動計画を作成しております。また、平成28年12月に新潟県糸魚川市で起きました大規模火災の教訓に基づき、気象状況等により火災が大規模化するおそれがある場合に対して安来市消防本部大規模火災防護計画を平成31年に作成し、効果的な消防活動を展開できるように計画をしております。消防団について大規模火災を想定した実践訓練や図上訓練を定期的に実施し、消防団員の活動能力の向上を図っております。 次に、火災が発生した場合の消火活動と避難誘導についてお答えします。 119番入電時、火災種別、火災規模により、災害出動基準に準じ各署所から消防車が出動いたします。消防団におきましても、消防団出動区分に準じ該当する消防団が出動しております。火災現場には、現場指揮本部を設置し、消防署員と消防団幹部団員が連携し、災害対応を行っております。火災鎮火後は、再燃火災防止のため、消防団員が引き続き警戒活動を行っております。 災害活動の避難誘導については、警察、消防団と協力して対応いたします。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 被災された方々に対する住居等の生活支援についてお答えいたします。 災害救助法が適用されるような大規模災害では応急仮設住宅の設置がありますが、それ以外の地震、水害、火災等の災害で被災し、自身の住居が居住困難となった場合にも安来市財務規則による応急施設として公営住宅の使用を許可しております。このほかの生活支援として、安来市災害見舞金支給条例に基づく見舞金の支給や日本赤十字社島根県支部から毛布やタオル、歯ブラシなどの生活日用品の支給等があります。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 先ほどの加賀の火災の場合ですが、地元に消防団が組織されているものの、ほとんどの団員は日中松江市内等の職場に勤務をしており、書類上の団員数は確保されていても、実際に火災が発生した場合の初期消火には対応できないといったことがあったように聞き及んでいます。しかも、消火活動に使用するポンプは小型の場合であっても、その運搬に大人2人から4人は必要ですし、実際に放水するときには筒先に相当な水圧がかかってくるので、そのホースから筒先を制御するには訓練を積み重ねた大人が最低2人は必要となってきます。つまり加賀の場合でいいますと、消防団は存在していても実働できなかったということになります。翻って、本市の消防団員の現実的な稼働状況はどのように認識しておられるのか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 三島消防長。 ◆6番(三島静夫君) 消防団員の就業形態は大きく変化し、かつて中心となっていた自営業者は減り、被雇用者である消防団員の割合が全国では約7割と高水準で推移しており、安来市においても同様に現在約9割の団員が被雇用者の状況でございます。そうした中、いち早く出動していただくために、火災入電時には早期に火災発生のメールを班長以上の団員に送信し、出動に備えていただきます。団員の出動状況を見ますと、火災をはじめ、風水害の発生時に近年の平均では延べ700名以上の団員が災害対応し、地域防災体制の中核としての役割を担っていただいております。今後も、研修、訓練等を充実させ、団活動の強化を図り、各分団、各方面隊の管轄エリアを越えた広域的な応援体制により災害対応に挑むこととしております。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 令和2年12月に公表された安来市中期財政計画によれば、各事業において緊急性、必要性、重要性、費用対効果、優先順位、事業規模、実施時期や期間等を再度点検したものの、早期において財政状況が好転する見通しには至らず、財政調整基金を取り崩しての財政運営とならざるを得ないと見込んでいる、しかしながら将来的には単年度収支の黒字化を目指すとあります。その計画によれば、災害の発生等により予期せぬ支出の増加があった場合に備え、自治体が状況に応じて積み立てまたは取り崩すことができる調整機能を持った財政調整基金が安来市では令和3年度末の残高が3億4,600万円ですが、令和4年度末ではマイナス1,300万円となり、その後しばらくはマイナスが続くとなっております。財政調整基金が底をつこうとしている今、災害が発生した際にはどのような対策を打っていかれるのでしょうか、市長の見解を伺います。 ○議長(葉田茂美君) 田中市長。 ◎市長(田中武夫君) 岩崎議員ご指摘のとおりでございまして、ここ数年財政調整基金を取り崩しての財政運営が続いてることは私が就任より以前に中期財政計画で示されたとおりであります。そしてまた、令和2年度におきましての先ほど申し上げました策定した中期財政計画、これにおいても非常に危機的な状況であることはご存じのとおりであります。また、今年の3月予算の前に2月に各市町村一斉に予算を立てた時点で新聞に出ました。その中で、ご存じのように他市町村とは全く違う展開で、財政調整基金が1桁しかない、ほかの市町村はほとんどが2桁、しかも類似団体だと大体10倍ぐらいはあるというのが新聞報道で示されました。こういった状況ではありますけど、毎年度の当初予算におきまして、災害が発生した場合に備えまして一定の予算を確保して早期に復旧できる対応としております。しかしながら、当初で予算措置した以上の災害が発生した場合には、国、県の財源措置はありますが、市の財政負担も一緒に伴います。そこで、現段階においては、繰越金の活用または財政調整基金の取崩しを想定しております。無論それでも不足する場合は、その他の基金も活用して財源を確保しながら対応する必要があります。財政調整基金は、災害復旧などの突発的に発生する経費の財源として常に一定額を確保する必要があります。市としましては、これ以上の取崩しは避けたいと考えております。今後は、万一に備えまして、繰越金の一部を活用するなど基金の積み増しを行いまして、財政調整基金の残高を確保していく考えであります。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 誰しも火災、水害あるいは土砂崩れなど災害に遭わないことが、これが一番なわけでございますけれども、万が一の際にはしっかりと予算的な裏づけを行っていただいて、防災それから消防担当の皆様方にはしっかりと対応を取っていただきたいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 では次に、交流センター運営について伺います。 平成16年10月の合併後、各地区の公民館は、平成19年4月に交流センターへ名称変更しました。安来市政策推進部地域振興課が策定した令和2年度の交流センター運営についてでは、その位置づけはよりよい地域づくりを推進するため、市民が主体的かつ総合的に取り組む活動拠点とされ、特色ある地域づくり、地域の人材育成、簡単な行政サービスの提供を進めるとあります。そして、交流センターを拠点としたまちづくりは、地域住民が自らの地域課題を掘り下げ、その解決に向けた実践活動に結びつけていく力をつけ、行政も支援しながら、各地域の特色を生かした地域振興の推進や行政課題と結びつけた事業を展開して地域づくりを行っていく必要があると締めくくられています。また、交流センターの役割としては、一つ、地域の主役である住民がその個性や能力を発揮し、積極的に行動を創造できる環境づくりに努め、地域を発展させていくために住民誰もが気軽に集える交流の場となるようにしてください。2つ目、身近な共通課題は、地域で共に考え、共に助け合い、1人で解決できないことは地域や仲間で解決し、地域づくりの核となる拠点施設としてください。3つ目、学習した成果を地域づくり、家庭教育、学校教育に活用し、地域における教育力の向上に貢献してくださいとあります。表現はお願いベースでされているものの、なかなか高いハードルが掲げてあるなと感じました。 そこで、交流センターがこの役割を担っていくための交流センターに対する支援体制あるいは所管する地域振興課との意見交換等の有無について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 地区の交流センターでございますが、市内には24館ございます。交流センターは社会教育法にも規定しております公民館としての位置づけもございまして、地域の特色を生かした地域づくりや課題解決などに向けた取組などを行っていただいております。 交流センターに対する支援体制でございますが、週に1度は地域振興課また伯太、広瀬の各交流センターの担当職員が各交流センターのほうを巡回し、情報や課題を共有できるように努めております。それぞれの交流センターでは、地域の担い手育成と地域づくりを一体的に推進し、特色ある地域づくりを進めていただいておりますが、その取組に対しましてつなぐ!ひろがる!地域づくり支援事業として地域ビジョンの作成や人材育成を目指すやすぎチャレンジ塾などの支援を行っております。 意見交換等の有無についてでございますが、職員が各交流センターに出向いた際には、意見交換や説明等の機会を十分持っていると認識しております。また、地域振興課を事務局といたしました安来市交流センター連絡協議会を設置しておりまして、定期的に総会、役員会、館長会等を開催し、それぞれの会議におきまして各交流センターの職員との意見交換を行っております。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 交流センターの業務としては幾つかあるわけですけれども、まず1つ目、地域振興の推進及び行政サービスの向上に必要な情報の収集及び提供、2つ目、地区内で行う活動に関する連絡調整及び支援、3つ目、生涯学習、文化及びスポーツ、レクリエーション等の学習、集会及びイベント等の企画実施、4つ目、子育て及び青少年健全育成の支援並びに学校教育活動との連携、5つ目、健康福祉の増進、環境保全及び安全確保の推進、6つ目、地域住民の集会、その他公共的利用に対する施設の開放、7つ目、地区交流センターの設置目的を達成するために必要な事業。7つありますけれども、それぞれがなかなかハードルの高い業務内容ではないかと感じていますが、これらの多様化する業務を遂行するためにも、主事の皆さんの存在は大変大きいものがあると思います。いかがでしょう。交流センター主事の皆さんに対する研修は、どのように実施してありますでしょうか。あわせて、職務のマンネリ化を防ぐ観点から、例えばそれぞれのブロック内で定期的な人事異動は考えておられませんでしょうか、伺います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 多様化する地域社会におきましては、地域の活動拠点であります交流センターの位置づけ、今後ますます重要になると考えております。その交流センターの取組を受けまして、業務を担う中心的な役割が主事であります。市といたしましては、主事に求められます基本的な知識や技能の習得また人と人とのネットワークづくりに努めていただくため、市や県が実施いたします各種研修のほか、全国や中四国地区での公民館研究集会など必修研修や選択研修の機会を設けております。今後も幅広く、また積極的に研修していただきますよう取り組んでいきたいと考えております。 交流センター主事の配置に当たってでございますが、主事の業務といたしましては、それぞれの地域におきましてその地域の特色を生かした地域づくり、また課題解決等に向けた企画や事業運営を行っていただくこととしておりますので、他の交流センターへの人事異動は考えておりません。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 主事の皆さん方についての対応は分かりました。 では続いて、館長の処遇について伺ってまいりたいと思います。 令和2年度より会計年度任用職員制度へ館長、主事が移行し、館長についてはそれまでは勤務時間の指定はありませんでしたが、令和2年度より週12時間勤務となり、報酬も月額6万円から6万500円となりました。また、主事の皆さんは、会計年度任用職員制度への移行後、勤務日数は月に17日で報酬は月額14万5,300円となっています。安来市交流センター条例施行規則の第2条の2によれば、館長は交流センターの業務を掌理し、所属職員の指揮監督するとあります。各交流センターによって実情は異なると思いますが、執行部としては週12時間の勤務で館長としての職責が果たされると認識しておられるのでしょうか、伺います。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 議員おっしゃいますように、令和2年度より会計年度任用職員制度に移行し、館長の勤務時間は週12時間となったところでございます。この時間の範囲内で館長の業務を遂行していただくこととしておりますが、館長会等でも改善が必要ではないかとの意見もいただいておりますので、現在検討課題として近隣の自治体等も含めて調査を進めているところでございます。 ○議長(葉田茂美君) 岩崎議員。 ◆5番(岩崎勉君) 交流センター館長の処遇が現状のまま続くようであれば、近い将来館長の成り手がいなくなる可能性が出てまいります。市役所職員の皆さんの中でもボランティア活動に熱心な方が例えば退職後は地域活動の一環として館長職に就き、地元に貢献しようと思われても、先ほど述べた職務を全うしようとするんであれば週12時間の勤務ではとても達成することは不可能で、私が知っている館長は、日中はもちろん、夜の会合にも出席をされています。そのくらいの活動量でないと社会教育法や安来市交流センター条例等の関係法令に基づく交流センターとしての業務や役割は果たすことができないと考えております。その報酬として月額6万円とはいかがなものでしょうか。言葉は適切ではないかもしれませんが、天下りということではなく、退職後の第2の活躍の場を職員の皆さん自ら作り出していくことも地域活性化に向けた大きな仕事ではないかなと思います。 今後、安来市が全体的にバランスよく発展し、地域の特色を生かしていくためにも、交流センターの運営に関してはこれからも注視していく必要があると私は考えています。平成の合併後、それぞれの地域が活性化するかしないかは、それぞれの地域に庁舎があるなしではなく、交流センターがいかに機能するかにかかっていると私は思うのです。私も一交流センターの運営協議会の役員として微力ながら力を尽くしてまいりますが、執行部の皆さんの今後の奮闘も期待して一般質問を終わります。 ○議長(葉田茂美君) 以上で5番岩崎勉議員の質問を終わります。 1番福井加代子議員、質問席に移動願います。            〔1番 福井加代子君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 福井議員の質問は一括方式、質問時間は30分間です。 福井加代子議員。 ◆1番(福井加代子君) 議席番号1番、政進クラブ福井加代子でございます。 一括方式で一般質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、大きな項目の1番目、8050問題、ヤングケアラーについて質問させていただきます。 最近、特に社会問題となっている80代の親と50代のひきこもりの子が生活に困窮する8050問題、益田市では市議会が市長に提言書を提出し、庁内横断的な組織設立の準備に入ったことが新聞に出ていました。益田市は、市内の状況調査をされたようですが、安来市の現状とその取組をお伺いいたします。 それから、最近、テレビ、雑誌、新聞などでも取り上げられている耳慣れないヤングケアラーですが、安来市の現状はどうか伺います。 それから、大きな項目の2番目、文化の振興について質問させていただきます。 今、改装工事で休館中の安来市加納美術館の館長と参与が公共工事が保管する美術品の調査をされ、6月19日のリニューアルオープンに展示されるという記事を読んで、いろいろな発想をされ、奔走されていることに頭の下がる思いがしました。先日、その収集されたたくさんの美術品のお手入れをしておられるところを見学させていただきました。気が遠くなるほどの美術品、細かいところは綿棒で小さく小さく、1点でも1時間も2時間もかかるものもあるし、その上で薫蒸され、虫などを殺すということでした。そうしないと、ほかの美術品に虫などが入り込むということです。展示が終われば学校なり、交流センターなりに返されるということですので、ぜひ配慮して保管していただきたいと思います。その中に、伊達源一郎様宛てに送られた絵手紙が載っておりましたが、その伊達源一郎様は安来市名誉市民の一人です。米原雲海さんについては、10周年記念として展示会をされましたが、5人の安来市名誉市民の方のお名前と、その顕彰はどのようにされているのか伺います。現在、アルテピアもできましたが、和鋼博物館、加納美術館のそれぞれの役割についてもお伺いいたします。 そして、安来市にはたくさんの美術品などの寄附があると思いますが、その美術品台帳とその精査、照合、そして頂かれた後の顕彰はどうされていますでしょうか。平成25年に個人より寄附を受けた大谷歓到の作品はどうなっていますでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 中村健康福祉部部長。 ◎健康福祉部長(中村一博君) 福井議員の質問に対して、私のほうは8050問題、ヤングケアラーについてということで一括して答弁をさせていただきたいと思います。 まずは、8050問題の安来市の現状と具体的な取組についてお答えをさせていただきます。 近年、全国的に家族や本人の病気、親の介護、地域や社会からの孤立など複合的な課題を背景としたひきこもりの長期化、高齢化は、親の高齢化に伴い、8050問題といわれる深刻な生活困窮に至るケースが増加していると認識してます。安来市における高齢者相談支援におきましても、その傾向が見られており、ひきこもりの長期化、高齢化を起因とした継続的な支援を要する世帯が多くなってきておるというのが実態でございます。安来市では、今年度から福祉課に総合支援係を新たに設置をし、8050問題のような複合的な支援ニーズに柔軟に対応するため、安来市地域包括支援センター、安来市基幹相談支援センターなど多くの関係機関と連携しながら早期発見に努め、必要に応じて福祉サービスの利用や就労、受診勧奨などの幅広い相談支援を行っているところでございます。今後も、社会参加の促進、地域やコミュニティーにおける関係性の育成など社会との多様な関わりを基礎として、自立的な生活を継続していくための支援を行ってまいりたいと、このように考えています。 続きまして、ヤングケアラーについて安来市の現状ということでございましたので、お答えをさせていただきたいと思います。 ヤングケアラーにつきましては、法令上の定義はございませんが、一般的には家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケアの責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートを行っている18歳未満の子供とされています。ヤングケアラーとされる子供は日常的に家事や家族の世話などを行っていることにより、学校に行けない、友達と遊ぶ時間がない、自身が望むクラブ活動ができない、宿題などの勉強に割く時間がつくれないなど、本来守るべき権利を侵害されている可能性があり、このため勉強がうまくいかない、友達との関係をうまく築けないなどの将来に大きな影響を及ぼすことが考えられます。しかし、子供自身にそのような状況の自覚がないこと、不安や不満があっても相談できないことや家庭内のデリケートな問題であることから表面化しにくいことが課題とされています。このような状況におきまして、去る5月17日には厚生労働省、文部科学省の副大臣を共同議長とするヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチームにより、適切な支援につなげるため、早期の発見と把握、支援策の推進、社会的認知度の向上が今後推進していく施策として報告がなされたところでございます。 安来市におきましては、島根県中央児童相談所、安来警察署、安来市教育委員会、安来市民生児童委員協議会などの関連機関、そして市の福祉課、人権政策推進課、子ども未来課の関連部署から成る安来市要保護児童対策協議会を設置しており、要保護児童とその家族などに関する情報や支援のために必要な情報について交換を行いまして、支援内容について協議を行っているところでございます。 この設置しております安来市要保護児童協議会におきましては、現在のところヤングケアラーに該当する事例は確認はされておりませんが、引き続き関係機関と連携しながら注視をしてまいりたいと、このように思ってるところでございます。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(葉田茂美君) 前田政策推進部部長。 ◎政策推進部長(前田康博君) 私のほうからは、文化の振興について、その中で安来市名誉市民の名前とその顕彰というご質問でございました。お答えをさせていただきます。 安来市名誉市民につきましては、人生を通して郷土を愛し、その時代の安来市民に対して物心両面にわたり少なからぬ影響を及ぼした人であり、全国的あるいは世界的規模で活躍された方、また公共福祉の増進、産業文化の進展、自治の発展に貢献された方で、その功績が格別で市民の尊敬の対象となる方に贈る称号でありまして、合併10周年の節目に5名の方を選定いたしました。選定させていただきました5名の方のお名前でございますが、生年月日順に米原雲海氏、伊達源一郎氏、初代渡部お糸氏、河井寛次郎氏、櫻内義雄氏の5名の方々で、平成26年10月に執り行いました新安来市発足10周年記念式典において顕彰し、市の広報紙の平成26年11月号においてその功績を紹介しております。現在は市のホームページの中で安来市名誉市民として紹介をしております。また、安来庁舎3階の秘書広報課横のギャラリーでも展示、紹介をしております。 以上です。
    ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 文化振興についてのご質問のうち、和鋼博物館、加納美術館の役割についてでございます。 和鋼博物館は、平成5年4月に日本の伝統的製法のたたらに関する総合博物館として開館いたしました。ハガネの町安来のルーツとなるたたら製鉄の生産技術や流通、そして神秘的な輝きを放つ日本刀を国の重要有形民俗文化財、たたらによる和鋼生産用具や模型、映像を通じて紹介しております。現在のところ、美術品の展示は、多目的に利用できる第2展示室がございますが、美術品に適した温湿度調整ができないため、気候のよい時期に限って行うことができます。 次に、安来市加納美術館は、平成8年11月に故加納溥基氏により地域文化の発展を願って設立されました。平成14年に広瀬町に寄贈され、各種企画展の開催等を通じて、安来市をはじめ、地域文化芸術の掘り起こしと振興に努めています。令和2年度から3年度にかけてリニューアル工事を行い、新たに収蔵庫を設け、二重壁による外気影響の遮断ができる展示室を設けるなど繊細な美術品の展示が可能となりました。 ○議長(葉田茂美君) 高木市民生活部部長。 ◎市民生活部長(高木肇君) 私のほうからは、美術品の展示の観点から、アルテピアの役割についてご質問にお答えいたします。 安来市総合文化ホールアルテピアは、平成29年9月に本市の文化、芸術の拠点施設として開館いたしました。例年、市民イベントとして安来市総合文化祭や安来市美術展などを開催しており、多数の皆様にご来場、ご来館いただいております。施設概要といたしましては、大小2つのホール、展示室、会議室、市民ギャラリーを有しています。大ホールは収容人数1,008人の音楽を主目的としたホールで、小ホールは収容人数300人の多機能ホールとなっております。小ホールにつきましては、座席を収納すると平土間形式で使用することができ、パーティーや宴会など様々な用途に使用可能でございます。また、展示室は、可動式の展示パネルで自由にレイアウトができ、本格的なギャラリー使用が可能となっており、パーティションの仕切りを外すと会議室とつなげることができます。2階部分にある市民ギャラリーは、安来市民や市内団体を優先に無料貸出しを行っており、作品展などに気軽にご利用いただいております。 以上のようにアルテピアは用途に応じて柔軟な使用ができる施設になっておりますが、美術品等の展示に特化した施設ではないため、温度や湿度、照明の微調整が必要な漆を用いた工芸品などの展示には不向きと思われます。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 続きまして、寄附を受けた美術品の顕彰についてでございます。 寄附を受けた美術品は、備品台帳の中で美術品の項目として整理していますが、今回調査の中で登録が漏れていたものがあったと聞いております。今後は登録漏れがないよう適切な管理を進めてまいります。顕彰につきましては、各施設において適切に展示、管理、保管を行っております。 続きまして、大谷歓到氏の作品のその後でございます。 蒔絵、漆工の伝統技法を継承した作家大谷歓到は、明治29年に安来町で生まれ、京都で修行し、昭和6年帰郷いたしました。大正15年、アメリカで行われたフィラルディフィア万博でグランプリを受賞するなど、国内外で高い評価を得ている大正から昭和にかけて日本を代表する蒔絵師です。平成25年度に安来市に寄附を受けた大谷歓到の作品は、これまで和鋼博物館に収蔵されておりましたが、今後は改修後の安来市加納美術館に収蔵され、6月19日から開催されるリニューアルオープン記念特別展の小企画展、大谷歓到漆芸作品展において披露することとなっております。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 福井加代子議員。 ◆1番(福井加代子君) 8050問題、ヤングケアラーにつきましてご答弁をいただきありがとうございました。 ここで2つの例を紹介します。 まず、1つ目です。十二、三人の小さい会社ですが、若い人材がないので、社員の子供であったり、社員の友人だったりのひきこもりの子供に声をかけて、何とか毎日仕事ができるようになった例があります。最初は1日出て連絡せずに休む、給料が出たら休む、休むときは必ず連絡するようにと言えば電話はするが、いろいろなことを言って休む、さすがにもう駄目かなと社長夫婦は諦めていましたが、それでも待って待って、1年がかりでやっと何とか毎日出社するようになった。この子は親がさじを投げた子で、1年がかりで親を説得し、1年がかりで何とかこの子はこれで大丈夫かなという状態になった。23歳でひきこもり歴は1年ぐらいだった。ほかにも、社長夫婦はひきこもりの子供たちの支援に取り組んでいる。 それから、2つ目の例です。子ども食堂を経営してる知人がおります。彼女は息子がひきこもりの末自死したというつらい経験をしています。京都ですが、私もコロナの前まではよく行ってお手伝いなどもしておりました。この子ども食堂のおかげで何人もの子が救われ、孤立しかけた子供たちの顔がだんだん変わっていくのが分かりました。最近の状況は、コロナ禍になり、バイトなどで何とか外に出ていた子供たちが職を失い、親に世話にならないと生活ができなくなり、ひきこもり状態になる子が多い。コロナが終息すれば、189、いち早く働き口を見つけてやり、ひきこもりが長期化しないようにしたいと言っておりましたし、都会ではヤングケアラーがだんだん潜在化しつつあるので、近所の人や民生委員さんと情報の共有をしているということでした。 この2点の例を挙げたのは、マニュアル化された支援よりも、何とかしてやりたいという思いがあればその思いが相手に通じていくと私自身見ていて感じましたし、孤立化、ひきこもりが長期化する前に誰もが気にかければ何とか救い出せることもあると考えたからです。ヤングケアラーについては、安来市地域包括支援センターさんでも、高齢者の相談に入って発見できることもあるので、十分注視したいということですし、市としても総合支援係を創設されて情報の共有をしながら早期発見に努めたいとのことですので、引き続きよろしくお願いいたします。先ほど教育長の話の中にもありましたが、学校でも生理の貧困に併せ、子供たちの微妙な変化、子供たちの様子に気づいていただきたいと切にお願いいたします。 林真理子の「小説8050」が4月末に出版され、5月で既に鳥取、島根でベストテン内に入るほど話題になっております。その状況からしても、この8050問題は社会問題化していることがうかがえます。私も今まで何度か相談を受けました。ただ、ひたすら傾聴、否定しないでとにかく聞く、そして見守る、それが大事です。長期化すると、本当に難しいです。先ほどの澤田議員のSDGsのまとめにもありました。私たちができることから取り組み、一人も残さない、安心して暮らせる安来市を目指していくことが大切と考えます。 それから、文化の振興につきましても、3件の質問について詳しく答弁をいただきまして大変ありがとうございました。大谷歓到の作品をこよなく愛し、この安来に残したいという一心で120点もの作品を寄附された方は、昨年11月に亡くなられました。やっと作品が展示され、皆さんの目に触れることができて、さぞ喜ばれると思います。この安来市には、寛次郎さんをはじめ、誇り高き芸術家の方がたくさんいらっしゃいます。好むと好まざるとにかかわらず、私たち市民、特に市職員の方、私たち議員も見識を深め、後世に伝えていくことが大切です。石倉議員さんがよく広瀬絣のネクタイを自慢なさいますが、そうすべきだと私は思います。米子の呉服屋さんなどは鳥取県にもかすりはいろいろあれど、広瀬絣にはかなわない、雑誌にもよく取り上げられるしと羨ましがられます。先日、市町村議員の特別セミナーをオンラインで受講しましたが、その中にさぎの湯のどじょうすくい女将さんの講演もありました。直接講演を聞いておられる方から鼻につけてる5円玉は何の意味があるのかなどとほのぼのとした質問もあり、笑いもあり、癒やされる会場の雰囲気が伝わってきました。安来節の宣伝とともに文化力をとても感じました。昨日の市長さんの所信表明の中にも安来の文化の深さとすばらしさを感じていただくという言葉がありました。先ほどの佐々木議員の話の中にもありましたが、心が癒やされることも必要です。私はお花が大好きなので、花に囲まれて生活をしています。今、アジサイがとてもきれいです。このコロナ禍だからこそ、文化、芸術の出番だと私は考えます。 これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 田中市長。 ◎市長(田中武夫君) 今、いろいろ聞きましたけれども、文化について一言言いたいことがございます。 それは、ここに議員の質問がありましたように、安来の顕彰された方々、その中に河井寛次郎さんも米原雲海さんもおられます。また、5人の方がおられるわけですが、今まで光が当たったとは思っておりません。よくよそから来られた方が寛次郎さんの記念館はあるかとか、生家はどこだとか聞かれます。安来の町並みに残るこういった偉人の数々に光を当てなければいけないと思っております。 先日、河井寛次郎さんの書を文化協会のここにおられます三島議員も受付をしておりました。だけども、それだけではなくて、もっともっと偉人のことを発掘していかなければいけない。そのために今取り組んでおりますのは、まずは安来の町歩きということで、観光協会と一緒になって、安来の町を今再発見して、文化継承につなげようと思ってますので、よろしくお願いします。 ○議長(葉田茂美君) 福井加代子議員。 ◆1番(福井加代子君) シナリオにはありませんでしたけれども、田中市長に力強い安来の文化の深さとこれからのまた顕彰についてお話をいただきました。とてもうれしいと思いましたし、今後の安来市の文化の発展を願いたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で1番福井加代子議員の質問を終わります。 12番原田貴与子議員、質問席に移動願います。            〔12番 原田貴与子君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 原田議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 原田貴与子議員。 ◆12番(原田貴与子君) 議席番号12番、日本共産党の原田貴与子でございます。 議長の許可をいただきましたので、一問一答方式で一般質問を行いたいと思います。 それでは、1項目めの質問です。 初めに、学校施設の改善についてお伺いしたいと思います。 子供たちは安全で快適な学校で勉学に励んでもらいたいと願うのは、地域みんなの願いではないでしょうか。令和3年3月に安来市教育委員会が学校施設の長寿命化計画を策定されました。今回の長寿命化計画は、計画期間が40年間で、予防保全を推進するとあります。学校施設の目指すべき姿には、第2次安来市総合計画から引用された、安全で快適な教育環境を整備します。子供たちが安全で安心して学校生活を送り、自らの力を発揮できるよう快適な教育環境の充実のため、施設設備等の整備を進めますということです。学校施設の長寿命化計画は教育環境の整備であることをまず確認したいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 安来市学校施設の長寿命化計画は、教育環境の維持、向上を目指し、効率的、効果的に施設の改修、改善を進めるために策定したものでございます。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) 現状の学校を前提に施設改善を行っていくという計画であるということが分かりました。 ところが、学校施設の長寿命化計画には、公共施設等総合管理計画、学校の適正規模、適正配置も考慮などの記述があることについてです。 3月定例会議で、市は議会答弁で小・中学校適正配置の検討の進め方は、安来市教育政策推進会議の活用で基本方針の策定、その後条例制定の検討委員会の発足で進めると述べておられます。学校再編につながるかもしれない重大問題を保護者、地域に対して議論を始めることや、その賛同も得ないまま進めること自体に市政運営の強引さがあるという印象を受けるのは私だけでしょうか。しかも、地域から学校がなくなるかもしれないという危機感は大きな問題であり、一方的に進めるべきではないと思いますが、所見を伺います。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 現在、準備を進めております安来市教育政策推進会議では、学校規模や適正配置に向けた基本的な考え方について視点や理念、推進上の配慮事項を検討するもので、外部の有識者や保護者に委員をお願いする予定です。一方的に進める考えはなく、保護者、地域などの意見を含め、児童・生徒にとってよりよい学びの環境が提供できるようあらゆる視点から検討するための基本方針を定め、順序立てて進める考えであるということをご理解いただきたいと考えます。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) 今、いろいろな意見を取り入れながら進めるということですけれども、今国が進めているのは、公共施設を減らすこと、それからまた学校規模を文部科学省の示す方向に検討するという、こういう方向であります。このことにおいては、出発点そのものを市民目線で、まず市のほうは考えていただきたいと思います。 さて、そういう中で子供たちが通う学校について見てみたいと思います。 学校は地域コミュニティーにとってアカデミックの拠点であり、文化センターの役割を果たしています。そして、学校施設は地域の拠点として避難所、農業文化祭会場などになるなど、施設としても使用されることから、その存在は大きく、地域にあることが前提で今回の改善、改修が期待されています。 さらに、コロナ禍では学校やクラスが小規模校でよかった、3密の心配がなく授業が進められたとの評価が全国的にもあったようです。 地域でいろいろな役割を果たしている学校を公共施設の削減の対象にすること自体が公共サービスの低下になることは言うまでもありません。また、子供の学力については、小規模校が劣るわけではないことは先生方の教育方法や教育スタイルがあり比較できない、このように言われております。教育学的に見ると、学校規模と子供の教育的効果の相関関係についての研究は見当たらないということであります。そういう中で、学校の適正規模について、それが果たして物差しとして正しいとは言えないのではないでしょうか。 したがいまして、地域の意向を無視した学校再編を推進することのないよう求めますとともに、学校施設の改修計画を粛々と進め、教育施設の改善で教育の目的を達成すべきであると考えますが、市の見解を伺います。 ○議長(葉田茂美君) 田中市長。 ◎市長(田中武夫君) 議員が言われることは議員の考え方だと思います。 ところで、今、議員の中学校区でありますが、どういう状況か把握しておられますでしょうか。実は、既に今後10年間、またそれまでに、恐らくは中学校で、今のままでいきますとクラブ活動はほとんどできません。1クラスが数十人ではなくて、本当に限られたものしかない、そういう状況はきちっと調べておられますでしょうか。また、この間、議員の同じ中学校区の父兄の方が来られました。そして、言われること、父兄というか、おじいさんに当たる方ですが、言われることは、若い者が、夫婦が出ていってしまったと。せっかく都会から帰ってきたんだけども、学校に入ろうとしたら、全く1人の入学だった。そして、その延長が中学へ行っても1クラスに数人しかおらない状況になる。そういうことが本当にいいだろうか。安来市には一中、二中、三中、そして広瀬中、伯太中があります。その中で少数になるのは安来二中と伯太中学校です。そういうところで勉強する人と、クラブ活動ができないままで過ごす人と、一中、三中、広瀬中のようなたくさんのクラブ活動ができる、そういう環境におる人が、同じような安来市民でそういう環境をつくることが果たして正しいのかどうなのか、それを考えていただくのがこの大義です。決してこっちからこうしますということではなくて、きちんと考えていただいて、本当に子供の成長のために何が必要なのか、切磋琢磨することも必要です。そして、少人数の学校になったら、議員がよく申されますように、複式になったら2人の先生が1人になります。ということは、学校全体の先生の数が、教師の数が半減とかになるわけです。 本日、様々なご意見がございますけれども、先生の負担が増すだけで、そして子供が本当に幸せかどうか、そういうことを無視して進めるわけでも何でもございません。きちんと保護者の方々の意見を聞きながら、今若者がどうして、何を考えているか、よく考えていきたいと思っています。せっかく帰ってきた人が出てしまうわけです。そのことをよく把握していただきまして、我々が計画しておることに、またご理解いただきたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) 教育や、それから地域のことについて、いろいろな意見を出し合って議論をしていくことが大事でありまして、検討会議そのものにもいろんな地域からの声を集めて、丁寧に考えていくことが大事だということは市長も私と同じ考えだと思います。 そこで、次に伺いますけれども、教育委員会に伺います。 地域と学校を考えますと、学校は地域づくりと密接な関係があるということで市民の方がお話しされました。子供をどう育て、どういう地域づくりをしたいのかを保護者、学校、地域は考え、手を携えています。地域の大人は、子供見守り隊や子供を真ん中にした行事、学校支援などで力を発揮し、子供の成長を見守っています。子供はその地域でアイデンティティーを育み、ふるさとに愛着を持ちます。とりわけ、中山間地の学校と地域づくりについては、支援する行政こそ問われるのではないでしょうか。市民の声に耳を傾け、地域活性化の議論を重ねていくことが重要だと私は思います。 現在、学校再編の機運がないところに子供と地域が不在の行政主導の検討は進めるべきではないと思いますけれども、今、市長がそういう考えはないと言われましたので、ぜひとも地域の声を聞いていただきますようにお願いいたします。 それでは、ただいま私は地域の下からの議論を大事にしていただきたいということを市長また教育委員会のほうに申し上げました。 次に、実際の教育施設の整備についてお伺いします。 保護者や市民の強い要望でお聞きしてるのが、洋式トイレ化への対応です。着実な計画を持って整備をしてほしいということです。洋式トイレの設置の現状と本年度の学校別の改善計画数、また全市の学校の洋式トイレの今後の年次目標について伺います。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 令和2年度末における市内小・中学校の洋式化率は、職員トイレ、生徒用トイレを合わせて30.7%です。令和2年度に策定した安来市学校施設の長寿命化計画に基づき、現在の洋式化率を5年後に40%、10年後に50%にすることを目指します。本年度については、19基を予定しており、これにより全体で3%程度アップとなる見込みでございます。また、有利な財源等が確保可能であれば、事業の前倒しについても検討いたします。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) 今の10年後に50%という答弁には地域の皆さんは納得できないように思いますので、速度を速めていただくよう予算の確保をぜひともお願いいたします。 次にお聞きする避難所となる体育館のトイレも、外トイレであったり洋式が少ないなどについては、市民から不安の声が寄せられております。地域の高齢者も視野に入れた整備をお願いします。 さて、それでは災害時に避難所となる体育館ですけれども、度々お伺いしておりますが、空調設備について、市民は災害が多発化、大規模化している中で早急な整備の願いを持っておりますけれども、市との認識のずれを感じますけれども、進捗状況、また県や国へその要望をしておられるのか伺います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 大規模な災害時には、主に学校の体育館などを指定避難所として開設する予定でございます。避難所となる体育館の空調設備の整備についてでございますが、空調設備の整備に補助事業等があることは承知しておりますが、避難所としてエアコンの整備を行う考えはございません。空調設備のない体育館などの避難所では、大型の扇風機やスポットクーラー等で対応する考えでございます。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) ありがとうございます。 大型扇風機とスポットクーラー等でその対応が、今のところは体育館での避難が実際にあってないので、対応として十分かどうか分かりませんけれども、これは現状でもう既にできるということですね。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤統括危機管理監。 ◎統括危機管理監(遠藤浩人君) 昨年度の予算で大型の扇風機とスポットクーラーを若干購入しております。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) ありがとうございます。 ただいま申し上げました洋式トイレ化や空調機の設備については、市民の熱い願いがあるということを申し上げて、次の質問に入ります。 大きな項目で2番目の質問です。 雇用の場づくりと地場産業の支援についてです。 コロナ禍で市内事業者の手厚い支援とともに進めていただきたいのが雇用の場づくりです。新たな雇用の場づくりに市民の期待があります。それが、1つには企業誘致です。定住や暮らしの安定に向けた働き先が求められています。企業誘致についての安来市のお考えをお聞かせください。 ○議長(葉田茂美君) 村社政策推進部次長。 ◎政策推進部次長(村社芳行君) 定住対策を進める上で雇用の場の確保は切り離して考えることができない重要な要件でございます。とりわけ、およそ3人に1人が製造業の従事者であるという統計の結果が示しますとおり、本市は県内屈指の特殊鋼を中心とする産業集積地でございまして、今後もこの分野をはじめ、既存の各種産業においての雇用拡充を支援していく考えでございます。 同時に、新たに企業を誘致することは雇用に直結する有効な手段でありますことから、業種を問わず積極的に誘致活動を推進することといたしまして、受入れ環境の整備や支援制度の充実を図っているところでございます。特に、IT技術を専門的に履修する情報科学高校があること、そして市内全域に光回線が設置済みであるという強みを魅力として発信していくことでソフト産業の誘致につなげていく戦略を現在研究しているところでございます。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) 今、いろいろな方面について雇用の場づくりを市のほうは考えておられるということをお伺いをいたしました。今、コロナ禍では、事業所がまずコロナを乗り越え、生き残っていく、このことが一番だと思いますけれども、工業団地は凍結の状況でもありますし、今後、市がどうしていくのかということでは、今の雇用の方向についてしっかり市のほうも頑張っていただきたいと思います。 ただ、申し上げておきたいのは、一社一社確実な企業を呼んでくるということを、私はそういうのがいいと思っております。 次に、土地を生かして生産活動ができる農業振興についてです。 農業は今大変な状況になっております。農村では、高齢になって水田の維持が大変になり、耕作をやめるという話を私は地域で度々聞いてきて、目の前の田んぼに草が生えていく、こういう状況を見ております。耕作放棄地という言葉はあまりよくないかもしれませんけれども、耕作できない、不可能な状況が起きております。 そういう中で、農業の衰退は中山間地域などで集落の存続が危ぶまれ、食料自給率の低下は国民の暮らしや健康にも影響を与え、農業の多面的な役割では国土や環境の維持が果たせなくなります。 このような危機感の中で、いろんな方策の支援が必要だとは思いますけれども、今目の前にあるのは米価の下落問題です。昨年からコロナ禍の影響を受けていることもあり、備蓄米がだぶついているというようなことから、来年といいますか、今年度の稲作は米価下落を農協さんも予測しておられます。 それで、他市町では米価下落対策の支援が行われておりますけれども、安来市の支援策をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 細田農林水産部部長。 ◎農林水産部長(細田孝吉君) 米を巡る情勢については、人口減少、個人消費量の減少により需要の減退が続いていることに加え、新型コロナウイルス感染症の影響による外食産業などの消費減退も重なり米の在庫量が過剰になっていることから、需要と供給のバランスの不均衡により米価の下落が懸念をされております。 このような中、国においては過去最大規模の米の作付転換を促進しながら需給均衡に取り組んでおり、市といたしましても米の需給対策は全国的な取組であることから国の動向を注視し、県、JA、NOSAIなど関係機関と連携を図り、収入減少を補償する制度であります農業経営収入保険の加入促進などの対策を進めながら生産者支援に取り組みたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) ただいま答弁でありました支援につきましては、本当に農家も助かると思います。この点については支援策としていいんですけれども、私が度々市のほうに申し上げているのは、小規模農家についても支援が必要ではないかということでございます。 昨年11月に安来市農政会議、JAやすぎ地区本部の予算要請書に、ここにもるる述べられた要請書の中に小規模農家への支援を上げておられます。市独自の全農家への支援策を今後考えていただきますよう求めておきたいと思います。 それでは、午前中にもSDGsというお話がございましたけれども、地元の資源を生かした林業振興を進めることも非常に重要だと考えております。林業振興については、木材伐採をするにも山の境界線が分からない状況であるというふうにお聞きしております。安来市の地籍調査の進捗状況は他地区と比べるとどういう状況なのか、このことと、そしてまた地籍調査をスピードアップ、促進するお考えはないのか、伺います。 ○議長(葉田茂美君) 二岡建設部部長。 ◎建設部長(二岡敦彦君) ご質問の安来市の地籍調査の現状、進捗状況でございますけども、令和2年度末時点で安来市における調査対象面積に対する進捗率は、宅地、農地、山林も含めたもので25.46%となっております。他地区との比較ということにつきましては、同様の進捗率で、全国平均は51.56%、島根県は52.26%というふうになっております。 また、地籍調査の推進ということにつきましては、令和2年度に定めました第7次国土調査事業10か年計画に基づいて計画的に進めていくという考えでございます。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) 午前中にも質問が出されておりましたが、他市と比べたり、国、県の状況からいきますと半分ということで、安来市は遅れておりますので、その状況を踏まえて林業振興のために地籍調査を進めていただきますよう、促進していただきますようお願いします。 そして、この造林、森林整備については、私自身も分からないので、いろいろな方からお聞きいたしますと、20年、30年かけて山を手入れし、木を育てていく、そして100年先を見る仕事だと聞いております。地球環境、そして安来市の水源ともなる森林の整備には森林環境税ができました。これを生かした取組の強化が必要だと考えますが、市のお考えを伺います。 ○議長(葉田茂美君) 細田農林水産部部長。 ◎農林水産部長(細田孝吉君) 地場産業の振興のみならず、環境保全、水源涵養の視点からも森林整備は喫緊の課題であると認識をしております。森林環境譲与税を財源とした事業としましては、令和元年度より森林経営管理制度に基づく新たな森林管理システムの推進のほか、高性能機械や計測機器の導入支援等のための補助事業を創設し、令和3年度からは補助事業の対象を路網整備や育苗施設整備にも拡大して予算額も拡充しておるところでございます。 今後も引き続き森林環境譲与税を十分に活用しながら、計画的かつ継続的な森林整備の推進に努めてまいります。 ○議長(葉田茂美君) 原田議員。 ◆12番(原田貴与子君) ありがとうございます。 森林環境税というのを生かした新たな事業の拡大ができていくということでございます。本来、さきに述べた農業については、食料自給率からも保護策が必要な産業であり、また林業振興についても同じことが言えるのではないでしょうか。別の観点から森林の整備を進めていくということは、環境にも影響する、大きな成果がある事業だと思います。 そして、地域の皆さんがおっしゃいます、今ここにある、山にある資源をぜひとも使って、市で何とかこれを生かした産業といいますか、まず森林を整備してほしいし、そしてそれを生かした、それが産業にもつながっていくということを私は願っております。そういうことで、雇用の場と地場産業の支援ということで質問をさせていただきました。 私は、1問目に教育の問題を質問させていただきましたけれども、教育というのは人と人との関わりの中で、先生の工夫、そしていろんな努力の中で教育が好成果を得ていくということがこの質問を取り組む中で分かってまいりました。現場の皆さんには、現場の長時間労働の課題とか、人が足りないとかという問題を解決するということをまたさらに前進させていくということを願いまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で12番原田貴与子議員の質問を終わります。 この際、しばらく休憩いたします。再開は3時15分といたします。3時10分といたします。訂正いたします。3時10分再開でございます。            午後2時56分 休憩            午後3時10分 再開 ○議長(葉田茂美君) 再開いたします。 18番佐伯直行議員、質問席に移動願います。            〔18番 佐伯直行君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 佐伯直行議員。 ◆18番(佐伯直行君) 18番、会派創世の佐伯直行です。 あらかじめ通告してある点について質問をさせていただきます。 今回は、4月より新たに教育長に就任されました秦教育長にお聞きをいたします。 ご就任改めておめでとうございます。教育長とは25年前になりますか、安来一中時代でしたね。今でも感じられますが、当時より熱血漢あふれた、とても熱い先生だと記憶しております。 それでは、質問に入らせていただきます。 昨年より1年半もの間、世界中を恐怖と不安に駆り立て、多くの貴い人命や健康を失わせ、経済をも停滞させた新型コロナウイルス感染症も、ワクチン接種がようやく始まりました。また、全国的にワクチン供給も進み、7月末には高齢者接種が、9月末には一般への接種も終えるのではないかと見通しも出ており、このことによって感染が収束することを祈るものであります。 この間、日々刻々と移り変わる情勢の中、臨機応変に対応しておられます市職員の方と医療従事者の方々のご苦労に敬意を表し、市民の皆様には事態が収束するまで、あともうしばらくのご辛抱と感染拡大防止へのご協力をお願いいたします。 さて、全国的な新型コロナウイルス感染拡大によって、学校の長期休暇や休校、分散登校によって教育の様々な課題も見えてきたのではないでしょうか。このような節目に教育長も替わられたことですので、本市における新たな時代の教育問題について、それぞれ項目別に質問をいたしますので、ご答弁をよろしくお願いいたします。 それでは初めに、秦新教育長に教育長ご就任についての抱負をお伺いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 佐伯議員のご質問、教育長就任の抱負についてお答えします。 現在、我が国では人生100年時代や超スマート社会と言われる新しい時代を迎えています。それに加えて、新型コロナウイルス感染症の影響は、人々の生活様式や社会の在り方を大きく転換する契機となりました。テクノロジーの急速な進歩が人の生き方を変えていく時代において、子供たちが生涯にわたって自ら学習し、自己の能力を高めることや地域や社会の課題解決のための活動につなげていく資質、能力の育成が求められております。 市内各学校におきましては、新学習指導要領の着実な実施、これからの学校教育を支える基盤的なツールであるICTの活用を図り、子供たち一人一人が自己肯定感を高め、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り開き、持続可能な社会の作り手となるようにしていくことを目指しています。教育委員会は、学校の主体的な活動を支援する伴走者として目指す方向に一体となって、そして時には必要な軌道修正を求めながら、共に進む所存でございます。 私は教育長として、次の世代を生きる子供たちの生きる力と夢を育む、令和の時代の安来市の教育の創造に向け、安来の子供にとって何が最適なのかを考え、教育行政に反映させてまいりたいと考えています。もちろん、生きる力は学校だけで育まれるものではなく、保護者、地域の皆様、関係機関と協働して初めて子供たちに身につくものと考えております。次の世代を担う人づくりは、地域づくりやまちづくりの観点からも考えていく必要があると考えております。議員の皆様方には、今後とも叱咤激励、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) ありがとうございました。 教育長の謙虚でありながら、前向きな抱負を聞くことができました。これまでの教諭や校長としての経験を生かし、安来市内全ての小・中学校において直面する諸課題に対処し、児童・生徒によい思い出の残るような、快適で充実した学校生活を送ってもらいたいと思っております。 それでは次に、昨年来、現在も進行形ですが、学校教育現場ではコロナ禍で多大な影響を受けました。休校になったり、分散登校になったり、部活や大会、校内行事等ができなく、臨機応変で対応されたと思います。 そこで、情報共有として、昨年度学校教育現場で直面したコロナ禍における問題やその対応、それらを踏まえた今後の課題、展望についてお伺いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 昨年度は新型コロナウイルス感染拡大を受けまして、市内一斉臨時休業をはじめ、水泳学習の中止、学習活動の制限、市総体代替大会の開催など部活動の大会の実施形態の変更など、様々な感染症対策を強いられ、学校教育活動に多くの影響がありました。 今年度につきましては、文部科学省からは感染予防対策を実施した上で体験活動や行事を工夫して行うよう通達が出されておりまして、それを受けて、安来市教育委員会としては、例えば昨年度実施できなかった水泳学習や社会科見学等について実施する方向性を示しております。今後も国、県、市のガイドラインに沿って、ウイズコロナの時代の中で学校教育活動を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) 児童・生徒も感染しやすい変形型のウイルスが学校現場に脅威を与えておりますが、文部科学省のガイドラインに沿って、以前のような学習ができることを期待しております。 次に、二転三転する状況の中、児童・生徒を新型コロナに感染させてもいけないし、学業やその他の学校生活に支障を来してもいけないということで、多くの関係者の方々のご尽力とご協力のおかげで、学校教育現場で一人も感染者を出さず、入学式、卒業式等の学校行事に一部削減がありながらも無事に1年を終え、進級や卒業させることができたことは喜ばしく思います。しかし、コロナ禍の影響は学校教育現場だけでなく、多くの就労の場でも影を落としており、休校や分散登校の際に、親もリモートワークや失業等で在宅し、初めは親子一緒におれることを喜んでも、しばらくすると一緒にいることがストレスになったり、家に子供だけがいて、親の目が届かなくて問題が発生したりという事例も他の自治体ではあるようです。 そこで、本市におけるコロナ禍での児童・生徒の家庭環境の変化による学校教育現場での影響についての現状と、その対策も含め、本市の見解をお伺いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 家庭環境の変化を知る一つの方法としまして就学援助の申請状況の把握がありますけれども、コロナ禍において世帯の収入減による申請が散見されています。学校においては、これまでどおり生徒の健康観察や子供たちの日常の生活の観察、教育相談等を通して、学校生活への影響について児童・生徒の心理的な側面も踏まえて状況の把握に努めたいと考えております。 また、5月27日に実施しました全国学力・学習状況調査において、学習面の影響についての質問事項もありましたので、その結果も注視したいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) そうですね、先日ございました小学校6年生、中学校3年生の学力試験調査がありましたので、私どもも注視するところでございます。 次に、コロナ禍による子供たちの心身への影響は憂慮すべきで、大人たちでもまいっているのに、心身が成熟し切ってない子供たちの場合はなおさらでしょう。18歳未満の子供の悩みを受け止めるチャイルドラインの電話件数は、2019年と2020年を比較すると2万7,500件に増え、約1.8倍にもなっているようです。コロナ禍における全国的な課題として、子供の悩みを受け止める態勢に不安を感じるところですが、市としてはどのような対応をしているのかお伺いをいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 安来市内の各校におきましては、子供たちにアンケートを実施した上で行う定期的な教育相談をはじめ、各校に配置されておりますスクールカウンセラーによるカウンセリングも実施し、児童・生徒の悩みを受け止める態勢を整えております。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) このチャイルドラインは、子供たちに気兼ねなく悩みを打ち明けてもらうため、4つの約束として秘密厳守を旨としており、個人情報を含む内容は公表されませんが、悩みを打ち明ける人のいない子供たちが悩みを打ち明ける受皿にもなっているようでございます。 さて、アンケートや各地のチャイルドラインの相談内容からも明らかなように、第1の居場所、第2の居場所とよく言われる家庭、学校ではやることが多くて休まらないようで、これらを補完し、子供たちが休んで回復する場、いたくなる場、そうした子供たちの第3の居場所づくりが注目されていますが、この第3の居場所づくりについて本市の見解をお伺いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 議員ご指摘のとおり、子供たちにとっての第3の居場所とは、子供たちにとっていたくなる場所でございます。この第3の居場所につきましては、児童クラブであったり、スポーツ少年団であったり、図書館であったりと、子供たちの居心地のよい場所は様々であると思っております。こういった場所は、地域の実情や子供たちの実態に応じてつくられるものであって、行政としては既存の子供たちの活動の場をしっかりと支援していくことが大切であると考えております。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) ありがとうございます。 コロナ禍の中で子供たちの第3の居場所づくりは、現在も社会問題になっております。子供の貧困問題をはじめ、いじめ、自死問題の対策にもなっております。 それでは次に、子供たちの学びを充実させ、かつ教員の負担を軽減するために、スクール・サポート・スタッフや学習支援員の配置が考えられますが、これらの制度について本市の状況をお伺いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) コロナ禍におきまして、国や県の事業を活用し、今年度は市内に3名のスクール・サポート・スタッフと36名の学習支援員を配置し、教職員の授業のサポートや児童・生徒の学習支援を行っております。また、これに併せまして、これまで同様に18名の特別支援教育支援員と県事業のにこにこサポートをはじめとする13名の非常勤講師を配置し、児童・生徒の学びを支えています。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) それでは次に、新型コロナによって社会が大きく変わり、教育現場でも急激な変化に戸惑うことが多いと思われますが、デジタルトランスフォーメーション時代の環境整備、現場対応についてお伺いをいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 安来市におきましては、本市独自の事業により、大型提示装置やデジタル教科書の整備、GIGAスクール構想による1人1台端末及び高速通信ネットワークの整備を行い、ハード面について環境は整いました。 今後は、中央教育審議会答申で示された令和の日本型学校教育の構築を目指し、ICTをツールとして活用を進め、個別最適な学びと協働的な学びを通して、これからの持続可能な社会の担い手を育成していく必要があると考えています。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) ありがとうございます。 先ほどからタブレット、オンライン授業、デジタルトランスフォーメーションと聞き慣れない横文字が並び、一昔前には考えもしなかったほどの技術革新を感じます。 それでは次に、高校、大学等でコロナ禍を契機にオンライン授業の進んだところもありますが、賛否両論が叫ばれております。本市ではオンライン授業に取り組んだ経験から、オンライン授業のメリット、デメリットについて本市の見解をお伺いいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 昨年度、臨時休業中に本市では他市に先駆けてオンライン実証実験を行っており、今後同様に休業となった場合は、実証実験で得られた知見として、特に規模の小さい学校ではすぐにでもオンライン授業を実施できるものと考えております。また、大規模校におきましても、学習の時間帯やクラス単位ではなく、学年単位で授業を行う等の工夫により実施できるのではないかと考えています。 オンライン授業の最大のメリットとしましては、学びを止めないことや生活リズムの維持が上げられます。また、学校が経験値を上げることによって、コロナ禍でも学校行事や他校との交流、不登校児童・生徒の学習に活用ができるようになりました。 デメリットとしましては、低学年での活用は難しいこと、また長時間の利用には限界があり、全ての学習活動の代替はできないことが上げられます。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) それぞれご答弁をいただいております。 それでは、最後の質問になりますが、豊かになった生活様式、社会情勢の一方で、それと引換えに少子・高齢化、核家族化、地域偏在化が進み、家族の在り方、地域の在り方が変わってきています。 そこで、少子・高齢化、核家族化、地域偏在化の進む現状での学校教育についてお伺いをいたします。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 少子・高齢化、核家族化、地域偏在化につきましては島根県全体の課題であり、安来市においてもその課題を踏まえ、今後の学校教育を進めていかなければならないと考えています。 島根県教育委員会が昨年策定いたしました、しまね教育魅力化ビジョンでは、島根の子供たち一人一人に自らの人生と地域や社会の未来を切り開くために必要となる生きる力を育むため、学校、家庭、地域がその目標を共有し、協働を図りながら高めていくとしています。 安来市といたしましては、県の教育計画とともに安来市の教育大綱の実現を目指し、学校教育に取り組んでいきたいと考えています。 ○議長(葉田茂美君) 佐伯議員。 ◆18番(佐伯直行君) それぞれご答弁ありがとうございました。 答弁の中にはウイズコロナという言葉が出ました。ほかにもアフターコロナ、ポストコロナという言葉も聞かれたことがあると思います。それぞれ少しずつ定義が異なりますが、共通して言えるのは、我々はコロナを経験したことであります。手洗い、うがい等の感染予防の啓発は以前からありましたが、新型コロナ感染症が蔓延する前はそこまで意識はしてきませんでした。マスクなしで会話や飲食や外出など当たり前だった日常が一変し、ステイホームが叫ばれ、オンラインでのやり取りとなり、この機にリモートワークを導入されたところも多くなりました。先ほどのご答弁にもありましたとおり、本市の小学校、中学校でもオンライン授業の実証実験があり、メリット、デメリットを感じる貴重な機会になったことと思います。 今後、こういった環境の変化に教育関係者がどこまでついていき、そして学校教育現場にいかにメリットを延ばし、デメリットを克服するかにかかっていると思っております。教育長も言われておりますが、まちづくりは人づくりと言われます。今後も熱い、熱い思いで頑張っていただきますようエールをお送りし、私の一般質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で18番佐伯直行議員の質問を終わります。 3番原瀬清正議員、質問席に移動願います。            〔3番 原瀬清正君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 原瀬清正議員。 ◆3番(原瀬清正君) 議席番号3番、市民クラブの原瀬清正でございます。 議長の許可をいただきましたので、一問一答方式で一般質問をさせていただきますが、昨日の市長所信表明で、日立金属安来工場と関連会社を含めた従業員の皆様の生活を守るための働きかけをしていくとのお言葉もございましたが、日立金属とその事業所であります安来工場について、新聞報道等で発表されてから、丸山知事と田中市長にご心配をいただき、また地域の皆様やOBの方々からもご心配をいただく声を耳にすることも多く、地域の皆様と一緒に歩んできた工場であると改めて思った次第です。今後についてご存じの方もおられると思いますが、株式公開買い付け、これの成立後、諸手続を経て、現時点の見通しとして来年の1月から3月頃に日立グループを離脱し、新体制となる見込みであり、社名変更などが行われると伺っております。また、新パートナーではベインキャピタル、日本産業パートナーズ、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズの3社連合となりますが、研究開発力や技術優位性などを高く評価いただいており、現在の雇用と雇用条件につきましても基本的に維持し、安来工場も特殊鋼事業の主力工場として今までどおり製造、生産をすると伺っておりますので、ご安心いただけるかというふうに思っております。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず1項目は、小学校教科担任制について伺います。 文部科学省の分科会と特別部会の合同会議において、令和の日本型学校教育の構築について議論が交わされ、令和3年1月に答申案として出された資料をホームページで見ましたが、その中に義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方として、令和4年度、来年度でありますが、これをめどに小学校高学年からの教科担任制の導入と、そこに伴う部分であります義務教育9年間を見通した教師の養成等の在り方について記載がありました。 細目の部分には、教科指導の専門性を持った教師によるきめ細やかな指導の充実、教師の負担軽減等や新たに専門指導の対象とすべき教科や学校規模、地理的条件に応じた効果的な指導体制の在り方の検討、小・中学校の連携促進、専門性担保方策や人材確保方策と併せ、必要な教員定数の確保に向けて検討などの記載もございました。来年度をめどに導入ということなのですが、保護者の皆さんにはあまり知られてないようですし、制度内容をなかなかイメージができません。 そこで伺いますが、小学校教科担任制の制度、内容については、現在の学級担任制とどのように変わってくるのか、またこの制度導入の狙いについて伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) お答えいたします。 小学校の教科担任制とは、中学校との接続期にある小学校高学年において、中学校と同様に、1人の先生が例えば算数や理科などの教科について複数のクラスを教える方法で、児童から見ると、担任以外の先生からも教わる機会があり、算数の時間には算数の先生が、理科の時間は理科の先生に教わるという方法です。 議員のお話にありました、令和3年1月に中央教育審議会の答申、令和の日本型学校教育の構築で今後の方針として示されており、児童・生徒の発達段階を踏まえ、各教科の学習が高度化する小学校高学年では中学校以上のより抽象的で高度な学習を見通し、系統的な指導による中学校への円滑な接続を図ることを狙いとしております。つまりは、小学校高学年において、中学校での学習を見据え、専門の教員が教えることで授業内容の充実を図ろうとするものでございます。
    ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) ありがとうございました。 次に、この制度導入のメリットと課題について伺います。 他県では、公立小学校でも既にこの制度を導入して浸透しているところもあると聞きましたので、本県、本市の教育関係部署では導入されている現場の情報を既にお持ちであると思いますし、制度と分析をされて、本市に当てはめた場合の想定もされておられるのではないかと思います。 そこで伺います。 この制度を導入することによって期待できるメリットと、導入するためにはどのような課題があり、その課題はどのようにクリアしていかなければならないのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 制度導入のメリットといたしましては、1、義務教育9年間を見通す中で、小学校高学年においては、思考力が高まるこの時期に、専門性の高い教員が教えることで授業の質が高められる、2、中学校への移行が円滑に行われる、3、教員の働き方改革の視点では、教員が特定の教科を教えることにより教材研究の時間が削減され、教員の負担軽減につながる、4、クラスに複数の教師が関わることで、多面的に児童を見ることができるなどが上げられます。 課題といたしましては、学級担任が児童理解を深めるための教科担任との情報交換に時間がかかること、2、時間割の変更が難しいこと、3、小規模校におきましては、教員定数の中で学級担任と教科担任を配置することは困難であることなどが考えられます。 全国的に教員が不足している状況の中で、安来市としましては、人材確保の面で大きな課題があります。小学校の英語等の専科教員や体育や音楽等の専門の教員による授業の実施により、現有の人材で運用面を工夫していくことが必要かと思います。この件について、島根県におきましても現在検討をしていただいてる最中でございまして、今後県の方針を踏まえ、検討してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) では続きまして、教職員の方々の働き方改革の状況について伺いたいと思います。 先ほどもお話しいただいた中にもございましたけども、あと数年で退職を迎えられる年代の先生方が多数おられるという状況に加え、全国的にも小学校の先生の成り手不足によって教員の確保が心配される状況の中で、教育の質の確保と向上を図るためにも、まずは教職員が心身ともに健康な状態であることが大切であるということから、島根県教育委員会より平成31年に教職員の働き方改革プランが策定がされ、教職員の長時間勤務の是正とワーク・ライフ・バランスの適正化を図ることとして取組を推進されていると思います。教科担任制の導入が可能となる状況になった場合でも関係してくる課題ではないかと思われますので、そこで伺いますが、教育の質の確保と向上のためにも、必要とされる教職員の方々の働き方改革の取組状況について伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 安来市といたしましては、昨年度、安来市教職員の働き方改革プランを策定しておりまして、1、ICTの活用による負担軽減、2、スクール・サポート・スタッフや学習支援員の配置、3、共同学校事務室や校務支援システムの導入など、事務の効率化等により働き方改革を進めてまいります。 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) 現在のところでも働き方改革の取組もされてるということでありますが、まだ始められたばかりですので、現在の状況、値というのはなかなか実績としては出てこないかなというふうに思いますが、引き続きお願いしたいと思います。 次に、制度導入に向けた本市の考え方について伺いたいと思います。 制度のメリットや導入のための課題などについて、先ほど来お答えいただきありがとうございます。また、本市の教育現場でも、教員数が厳しい中で、質を落とさないように働き方改革も推進されているということも分かりました。 そこで、改めて伺いますが、本市の状況に合致したやり方での制度導入に向けた現時点での考え方について伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) 小学校高学年での教科担任制につきましては、中央教育審議会の答申でも示されており、検討すべき課題ですが、今後示される島根県の方針に沿って検討してまいります。基本的には、小学校高学年における教科担任制につきましては効果はあると考えておりますが、安来市といたしまして、現有の人材をより工夫して運用し、児童の学力向上や学校の働き方改革を進めていきたいと考えております。 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) 島根県の方針に沿って今後検討を進められるということでございましたし、今の人材をより工夫して運用をされるということであります。働き方改革につきましても、これは先生の工夫だけではなくて、保護者の皆さんの理解もないと進まないということもあろうかと思います。何分、こういった教育ということですので、児童の学力向上、こういったものが質が落ちないように今後ともご尽力いただきたいというふうに考えております。ご答弁ありがとうございました。 では次に、2つ目の項目であります投票率の向上について伺います。 この項目につきましては、これまでにも各議員の皆さんからも質問や意見提議がされてきており、執行されてきた選挙の投票率や有権者の市民の皆さんからの声を反映できる部分について徐々に改善されてきているというふうには思っておりますが、直近の選挙では、昨年10月の市長選挙と市議会議員補欠選挙で、市長選挙の投票率が67.12%、市議補欠選挙が67.09%、令和元年7月の参議院議員選挙は54.99%、平成31年4月の島根県知事選挙が67.49%、市長選挙はその前の平成28年10月の57.35%と、比較をしますと、天候や選挙戦における争点などの影響もあるとは思いますが、約10%のアップとなっております。 しかし、市議会議員選挙につきましては、2009年が79.97%、2013年、74.42%、2017年は有権者が満18歳からと法改正されてからの選挙であったわけですが、残念ながら70.55%と、投票率の減少に歯止めがかからない状況にあります。 そこで伺いますが、これまでの投票率などの状況をどのように分析されて、どのような周知に取り組まれたのか、伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤選挙管理委員会局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(遠藤朋範君) 選挙管理委員会事務局長の遠藤でございます。よろしくお願いいたします。答弁をさせていただきます。 選挙管理委員会では、投票率の状況につきまして地域別、年代別の分析を行っております。地域別では、人口密集地域、中山間地域等に分けて傾向を分析しており、人口密集地域では低く、それ以外の地域では高い傾向が見られ、経年的な変化はございません。また、年代別の投票率は40代から70代が高く、30代までの世代と80代以上の高齢者層が低くなっており、これについても以前からの傾向に変わりはございません。しかし近年、投票率は各年代層において低下しているため、選挙管理委員会では全世代に向けた取組としまして、選挙の広報活動に重点的に取り組んでおります。 昨年の市長選挙、市議会議員補欠選挙においては、5回にわたり市報への選挙記事の掲載、市ホームページへの掲載、告知放送、どじょっこテレビでの放送を行い、選挙啓発チラシの配布は県内他市の多くが実施されていないところ、新聞折り込みにより2回行い、周知に努めたところでございます。 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) では次に、投票率の向上に向けた課題について伺います。 投票率の低下につきましては、全国の各市町村で過去最低を更新しているような状況にあります。若い有権者の方に生活につながっている政治に少しでも関心を持ってもらい、与えられた権利を行使してもらうことができるか、また中山間地域でも町部でも避けられないのが高齢化であり、自動車免許証の自主返納も進んでいく中、投票所までの道のりが数キロとなると、そこまでの移動手段がない方などは投票を断念してしまうといったことも実際に起こっており、昨年の市長選挙の際にも、旧十神幼稚園の投票所が第2投票所の市役所へ集約されたことから、中には移動手段がなく、投票を断念すると言われた方も実際におられました。そうしたことが今後増えていく傾向にあることは間違いなく、いかに解消していくかが課題であるというふうに私は考えます。 投票所の集約につきましても、投票所であった旧十神幼稚園は公共施設等総合管理計画の区分施設の今後の方針の中で、方向としては建て替えということでありましたが、実行計画は未定とのことであり、現在は老朽化のために昨年1月に使用禁止となったため、市内の投票区で2番目に有権者数が多かった約2,200人が第2投票所へ行くことになりました。投票区に投票所として使用可能な場所も探した結果、見合う場所がなく、統合となったというふうに伺っておりますが、新十神町でも65歳以上の比率が約4割になるなど、やはり高齢化も進行していることから、将来的なことを考えて課題とすべきと思っております。 そこで伺いますが、投票率の向上に向けた課題についてはどのように考えておられるのか伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤選挙管理委員会局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(遠藤朋範君) 投票率につきましては、全国的に低下の傾向にあり、安来市も同様に投票率が下がってきております。その理由として、運転免許証を保有されない高齢者層の方が投票所までの移動手段が確保できないこと、また若い世代に見られます政治への関心の薄さなどが考えられ、選挙管理委員会としましては、投票しやすい環境づくりと若い世代を中心に投票につなげる働きかけが課題と考えております。 また、旧十神幼稚園の投票所につきましては、複数の代替施設を検討いたしましたが、投票所として適した施設がなく、やむなく第2投票区に統合し、投票所を安来庁舎とさせていただきました。この統合により、第2投票区の有権者数は3,400人余りとなり、国が示します1投票区当たりの有権者数の基準、おおむね3,000人を超える状況になったことは選挙管理委員会としても認識しており、引き続き公共施設のみならず民間施設も含め、投票所として使用できる施設を検討してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) では、最後ですが、今後の改善策と考え方について伺いたいと思います。 従来のように有権者の来場を待つ投票所から、有権者がいるところへ出向く投票所といった発想の転換が投票率の向上につながるのではないかと言われております。例えば、移動投票所の実施や買物のついでに投票ができる商業施設などのスペースや駅の催事スペースの借用など、ほかの自治体では実際に取り組まれ、効果的な結果が得られたところもあるようです。また、昨年の市長選挙でも、投票に行かれた方のうち、約3割の方が期日前投票に行かれており、選挙を重ねるごとに徐々に増えてきているということになっております。 そのようなことを考えますと、期日前投票の場所を増設することも投票率の向上に期待できる改善策ではないかと思われます。 そこで伺いますが、今後の投票率の向上に向けた改善策と今後の考え方について伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 遠藤選挙管理委員会局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(遠藤朋範君) 投票率向上に向けた具体的な改善策として、移動式の期日前投票所の開設、投票所までの移動支援、若い世代への啓発活動などが考えられます。移動式期日前投票所につきましては、人員の確保と二重投票の防止について考慮する必要があります。投票所までの移動支援については、臨時バスの運行と定期バスの利用が考えられますが、臨時バスの運行につきましては、公平性を保つ観点から導入の基準、運行の範囲などの判断が必要であり、地域によっては最寄りの乗り場までの移動自体が困難な場合があります。また、定期バスの利用は、本数やルートが限られており、投票者の利用が難しい状況にあります。移動式期日前投票所及び移動支援の実施に向けては多くの課題があり、選挙管理委員会としては、現段階での実施は困難と考えてはおりますが、引き続き他市の実施状況等を参考に検討を行ってまいります。 若い世代への啓発活動につきましては、各学校へ啓発ポスター、チラシ、パンフレットの配布や選挙備品などの貸出しを行っております。また、市内各中学校におかれては、授業で模擬の選挙を実施されており、選挙管理委員会では引き続き各学校に対し主権者教育の支援を行ってまいります。 常設の期日前投票所の増設につきましては、投票システムをつなぐ通信回線の整備に経費がかかり、その維持管理にも費用が生じます。また、他市が実施しています商業施設での期日前投票所は、商業施設側が社会貢献として全面的な協力によるものと聞いております。選挙管理委員会においても過去にこれを検討いたしましたが、市内の商業施設の事情もあり、他市と同じ形での実施は困難と判断したところでございます。選挙管理委員会としましては、常設の期日前投票所は現状の3か所で特に問題があるという認識はなく、増設については考えておりません。 以上でございます。 ○議長(葉田茂美君) 原瀬議員。 ◆3番(原瀬清正君) ご答弁ありがとうございました。 今まで質問させていただいて、いろいろと分析され、検討はされているというふうに思うわけですが、先ほど常設の期日前投票については現状の3か所で特に問題ないという認識は、利用が増えてきている傾向にもかかわらず、大変残念であり、従来の考え方から発想の転換をした新しい方法、そして有権者数の多い場所の投票所の再設置も含め、今後の検討と改善をよろしくお願いいたします。 以上で私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で3番原瀬清正議員の質問を終わります。 7番向田聡議員、質問席に移動願います。            〔7番 向田 聡君 質問席〕 ○議長(葉田茂美君) 向田議員の質問は一問一答方式、質問時間は30分間です。 向田聡議員。 ◆7番(向田聡君) 議席番号7番、日本共産党の向田聡でございます。 議長の許可を得ましたので、一問一答により質問をさせていただきます。 今回は、新型コロナ感染症対策としてのPCR検査の拡充についてと、会計年度任用職員の待遇、勤務条件の改善について、この2項目にわたって伺ってまいります。 まず初めに、新型コロナ感染症対策としてのPCR検査の拡充についてでございます。 コロナウイルスの感染の波が第4波となって地方にも広がってきており、この島根でも5月に入り陽性者が急増しております。感染力が強くなり、重症化のリスクも大きく、高齢者だけでなく若年層へも広がっている変異株に変わってきているとも言われております。また、さらに感染力の強い新たな変異株への移行も国内で確認をされてきております。今、ワクチンの高齢者への接種も始まり、ワクチン接種に市民の期待も大きくなってきていますが、大多数の市民に行き渡り、集団免疫ができるまでにはまだまだ時間がかかると言わなければなりません。 感染症対策の基本は早期発見、保護、隔離とも言われており、専門家からは無症状感染者をいかに早く見つけ出すことが重要だと以前から指摘されております。ワクチンの安全、迅速な接種の推進は言うまでもありませんが、感染を早期に発見、対処するためにも、また安心して生活するためにもPCR検査はやはり重要であります。 政府は、やっと感染拡大地域に頻回、定期的に行う社会的検査を強めるよう動き出しました。幸いにして、この安来市では感染者が少なく、感染拡大地域となっておりませんが、感染への不安は多くの方が持っておられます。 そこで、全面的な検査拡充とはいかないまでも、特に経済活動をする上で他県への移動がどうしても必要となる事業所従業員や高齢者、障がい福祉施設、教育・保育施設など、クラスターが起こりやすい、そういった場所の職員、少しでも検査が受けやすいようにするために、PCR検査の助成について伺いたいと思います。 まず初めに、全国的には定期的に複数回の社会的検査として抗原検査やPCR検査を積極的に進めている自治体が増えてきているようですけれども、この島根県内の自治体でPCR検査費用の補助か全額負担を行っているところはあるでしょうか、お願いします。 ○議長(葉田茂美君) 原健康福祉部次長。 ◎健康福祉部次長(原香代子君) 事業所従業員の方あるいは福祉施設職員の方へのPCR検査等の補助についてですけれども、島根県内では大田市、奥出雲町で事業所あるいは従業員の方に対して補助をされていらっしゃいます。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) ありがとうございます。 大田市と奥出雲町ということでございますけれども、PCR検査の補助対象、そして補助経費、また補助率とか補助の期間等はどうなっていますでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 原健康福祉部次長。 ◎健康福祉部次長(原香代子君) 検査の補助をされております自治体での対象者等についてですけれども、大田市におかれましては、令和2年度から3年度におきまして対象経費の2分の1を補助対象とされて、1事業所へ上限30万円補助されておられます。奥出雲町におかれましては、町内事業所に勤務されている方等を対象に、検査を自己負担1万円で受けることができるとされております。 以上です。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) ありがとうございます。 大田などは安来とほぼ類似している自治体かなと思いますけれども、モデルケースになるのではないかと私は思っております。 ちなみに、無症状感染者や初期症状感染者を発見するために、希望する市民を対象にして助成を行っている自治体はありますでしょうか。例があれば伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 原健康福祉部次長。 ◎健康福祉部次長(原香代子君) 島根県内では、奥出雲町のほうで発熱等の症状のない方の検査において費用助成を行われています。また、全国で見ますと、感染が拡大している地域等で実施されている自治体があることは承知しております。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 奥出雲町ではやられている、そして感染拡大の地域では幾つかあるということで、私も調べてみましたけども、確かに感染拡大してる地域では市民対象でやっておられるところは何都市かあるというのを見つけております。 それで、本来は国が検査を拡充し、費用も国が責任を持って出してコロナ封じ込めを徹底させるべきだと私は考えておりますけれども、国頼みにならずとも、自治体が判断することはできるわけであります。実際に、今例として挙げていただいたところ、やっているところもあるわけですから、今ワクチン接種に力点が置かれつつあるようですけれども、ワクチン接種も緒に就いたばかりということであります。全体に行き渡るには時間もかかります。ワクチン接種の迅速化、これは言うまでもありませんけれども、同時に今変異株への置き換わりで感染力も強くなってる現状を考えれば、検査を拡充し、感染を早期発見して、感染抑止につなげていくことも大変重要ではないかと考えます。民間の簡易キットも広まってきておりますし、市の負担額というのも少なくて済むと思います。全市民を対象にした検査補助、これは無理にしても、少なくとも希望するところへ、経済活動を続けていかなければならない事業所や高齢者、障がい者、福祉施設職員、そして教育・保育施設職員などへ、先ほど言った大田なんかは安来とほぼ同じ自治体状況でございますので、大田市並みの検査補助、そういうことを検討するお考えはないでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 原健康福祉部次長。 ◎健康福祉部次長(原香代子君) 基本的にPCR検査につきましては、松江保健所の判断により、感染の疑いがあるとされる方が受けられるようになっております。このため、現在安来市では各種事業所、高齢者、障がい者福祉施設、教育・保育施設職員の方が任意で検査を受けられる方への費用助成は行っておりません。事業所や施設職員の皆様におかれましては、まずは感染予防対策を引き続き徹底していただきますようお願いいたします。その上で、検査の助成につきましては、今後の感染状況等を見ながら、その必要性を検討してまいりたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 助成についても感染状況によってはということでございます。いつ、どうなるか分かりません。先ほども言いました、ウイルスの変異株への移行、さらにいろんな変異株に今置き換わりつつあるんではないかというようなことも言われております。やはり経済活動をこれからも維持、継続させていかなければなりませんし、感染を拡大させないためにも、感染拡大の予兆をできるだけ早く探知する、それがPCR検査のいいところだと思いますので、PCR検査の体制を拡充していただきたいと願うわけでございます。検討をされる方向も持ちつつですけれども、仮にできないということでありましても、今ワクチン接種も進んできております。これに対する期待も大変大きいわけでございますけども、しかし、とは言ってもクラスターは発生しやすいという場所、医療現場はもう既に始まっておりますが、高齢者、障がい者施設の職員の方、そしてこのウイルスも高齢者ばかりでなく、年齢の低い人たちにも広がっているということを考えれば、学校とか保育施設、そういったとこへの職員へも行っていく、これが大事じゃないかなと思いますので、もしワクチンの接種の前倒し等も検討することがありますれば、そういった職員の方へもなるべく早くやっていただきたいなという思いを持っておりますので、そのことも指摘しておきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、2項目め、会計年度任用職員の待遇、勤務条件の改善について伺ってまいります。 昨年度から地方公務員法が改正され、公務員の働き方の新しい制度として会計年度任用職員制度が始まりました。今まで臨時や非常勤で働いていた方が、任期が1会計年度になるという大きな変更があった制度です。そしてこの制度の一番の大きな趣旨というのは、同一労働同一賃金を目指すという働き方改革の中で、期末手当等を支給するなど、処遇の改善にあると言われております。 そこで、安来市の会計年度任用職員の働き方について何点か伺ってまいります。 まず初めに、会計年度任用職員の中には、正規職員と同じ時間働くフルタイム職員と正規の時間に満たないパートタイム職員がいますけれども、全ての職員が4月から翌年3月までの1年間の任用、つまり1年間の継続勤務となっているのでしょうか。あるいは、途中で任期が切れる職員がいるでしょうか。もしいるとすれば、どんな職種なのかということを伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 大久佐総務部部長。 ◎総務部長(大久佐明夫君) 全ての会計年度任用職員が1年間の継続勤務ではありません。年度の途中で任用期間が切れる職員もおられ、主な例といたしましては、学校関連の夏休みに任用の切れる校務員や調理師、学校図書司書などの職種がございます。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 任期が途中で切れる職員ということがあるということですが、特に学校職員関係ということで、学校司書、校務員、それから支援員などということでございました。 次に伺っていく前に、改善といいましてもいろいろございます。待遇、処遇、勤務条件の改善、多岐にわたりますので、今回はとりわけ年次有給休暇の取得について絞って伺いたいと思います。 まず、1年間の中で任用の切れない職員の年次有給休暇の日数と与え方はどうなっているでしょうか。また、繰越しと加算の仕方等も伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 大久佐総務部部長。 ◎総務部長(大久佐明夫君) 会計年度任用職員の年次有給休暇日数につきましては、1週間あるいは1年間の勤務日の日数、継続勤務年数に応じて付与することとしております。また、年次有給休暇の繰越しは、一般職員と同じく、20日を限度として次の年度に繰り越すことが可能となっております。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 今のは1年間任用が切れない方でございますけども、それでは任用が途中で切れる職員、この職員の方々では年次有給休暇の日数と与え方はどうなっていますでしょうか。繰越しとか繰越しの使い方、また勤務年数に応じた加算等はありますでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 学校現場の会計年度任用職員についてお答えいたします。 安来市会計年度任用職員の勤務時間、休暇等に関する規則に基づき付与しております。任期が1年に満たない職員には任用月数により付与日数に差がございます。消化しなかった年次有給休暇の年度をまたぐ繰越しは可能です。勤務年数に応じた加算については、現在は通年で勤務する方が複数年勤務する場合に付与するため、任期が1年に満たない職員は該当しておりません。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 確認ですけれども、年度を通じて任用する職員の年次有給休暇というのは20日を限度でよろしかったでしょうか。それから、途中で切れる職員については、何日が限度なんでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 9日を限度としております。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 9日ということでございます。今、聞いた数字を聞かれても分かると思いますが、差があるわけですね。 私が聞いた実例の一つを紹介したいと思います。年度が切れる職員というのは、学校で働く人が主だということでしたけれども、学校は夏季休業がありますから、その任用というのが1学期、7月で1回切れる、それから8月の後半から3月まで、いわゆる2、3学期で再度任用となるという形になっているようです。先ほど言った年次休暇は9日間となっていると言われました。しかし、実態は4月から7月までで四月、四月に満たない期間ですので、年次有給休暇は調べましたら2日しかないんですね。それから、8月末から3月まで、七月ですので、これを調べたら5日間、これしか取れない。9日間認められていても、7日間しか取れないわけです。継続で次の年も勤められれば、繰越分はあるとはいうものの、新規で任用された方は今言った状態ですから、1学期、2日しかないとすれば、子供さんや支援を要する方を抱えておられる方などは、1学期に年休を使わなければならないことが起こった場合、大変苦しいと思うんですよね。 そもそも会計年度任用職員は、1年間、会計年度の任期があるわけですから、途中で任用を切る必要があるのでしょうか。1学期A校に任用され、2学期B校へ勤務地が変わるわけではないはずです。基本的に引き続き同じ勤務場所で勤務するわけですし、働く日数や実数も年間で決めておられます。勤務の実態から判断すれば、1年間継続とみなしてよいのではないでしょうか。中断期間があったとしても、実質的に継続と判断される、そうすると有給休暇も細切れにすることはなく、1年間で必要な時期に取れるし、勤務年数に応じた加算も同じようになるのではないでしょうか。1年間勤務とみなし、有給を連続で与えるなど、任期の仕方は変えることはできないのでしょうか。人事課のお考えを聞きたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 大久佐総務部部長。 ◎総務部長(大久佐明夫君) 年次有給休暇の付与につきましては、各職場の実態に合わせ、運用を変更することも可能と考えております。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 職場の実態によって変更することも可能ということでございますけれども、では教育委員会に伺いたいですけれども、任用期間が年度途中で切れる学校現場の任用職員の有給休暇などの取扱いや任用の在り方についてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(葉田茂美君) 原教育部長。 ◎教育部長(原みゆき君) 現在は、安来市会計年度任用職員の勤務時間、休暇等に関する規則に基づいた考え方ではございますが、学校現場では多様な働き方の職員が大勢いますので、不公平感を生まないよう調整する必要があると考えております。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) 今、不公平感を生まないように調整する必要があると言われました。学校現場で働く会計年度任用職員が意欲を失わず働き続けられるよう、職員の立場、思いを酌んで、勤務条件の改善を図られるよう求めたいと思いますが、教育長の見解を伺いたいと思います。 ○議長(葉田茂美君) 秦教育長。 ◎教育長(秦誠司君) お答えします。 現在、学校ではチーム学校として組織力を高め、教育活動を推進することが求められており、様々な職種の会計年度任用職員の皆様もその一翼を担っていただいております。それぞれの立場で意欲を持って働いていただけるよう、年次有給休暇の付与につきましては検討してまいります。 ○議長(葉田茂美君) 向田議員。 ◆7番(向田聡君) ありがとうございます。 今、検討していくと言っていただきました。それと、チーム学校という言葉もいただきました。多種多様な働き方がございますけれども、学校の一体感という中で、何か不公平感を感じるなとか、そういうことがないような働き方改革、そういった運用の仕方をしていただきたいと。早急に改善がなされることを願っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 今回、年次有給休暇に絞って質問をさせていただきましたが、この会計年度任用職員制度というのは、まだ1年がたったばかりでございます。今後、まだまだ改善しなければならない点等も出てくるのではないかと思いますが、先ほど岩崎議員も公民館の館長、主事の問題も取り上げられました。様々な環境の場で働いている方たちもおられます。職員の意欲をそがないで、働く者の立場に立って改善を進めていっていただきたいと思っておりますので、どうかそのことをよろしくお願いしたいと思います。 私は、今回この2つの質問をさせていただきました。以上で終わります。ありがとうございました。 ○議長(葉田茂美君) 以上で7番向田聡議員の質問を終わります。 以上で一般質問を終了いたします。よって、本日の日程は終了いたしました。 明日午前10時より本日に引き続き一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 ご苦労さまでした。            午後4時27分 散会...