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平成18年第 6回定例会(第2日12月 6日)

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  1. 大田市議会 2006-12-06
    平成18年第 6回定例会(第2日12月 6日)


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    平成18年第 6回定例会(第2日12月 6日)   平成18年12月定例会             大田市議会会議録              平成18年12月6日(水曜日)           ――――――――――――――――――――                 議事日程(第2号) 平成18年12月6日(水)午前9時開議  第1 一般質問             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜                 会議に付した事件  日程第1             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             出  席  議  員  (23名)     1番  石 橋 秀 利       2番  三 浦   靖     3番  石 田 洋 治       4番  松 村 信 之     5番  小 林   太       6番  松 葉 昌 修     7番  河 村 賢 治       8番  林   茂 樹     9番  中 西 義 昭      10番  内 藤 芳 秀
       11番  大 西   修      13番  月 森 和 弘    14番  木 村 幸 司      15番  塩 谷 裕 志    16番  熊 谷 直 道      17番  吉 原 幸 則    18番  福 田 佳代子      19番  福 田   実    20番  石 原 安 明      21番  林     仁    22番  松 井 東司彦      23番  清 水   勝    24番  有 光 孝 次             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             欠  席  議  員  (なし)             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             地方自治法第121条による出席者 市長        竹 腰 創 一     助役       蓮 花 正 晴 総合政策部長    大 谷 正 幸     総務部長     知野見 清 二 健康福祉部長    那須野 強 志     環境生活部長   品 川 保 夫 産業振興部長    皆 田 修 司     建設部長     岩 田   毅 消防部長      松 井   功     総合調整課長   松 村   浩 地域政策課長    森 山 祐 二     人事課長     富 田 正 治 高齢者福祉課長   白 坏 正 道     教育長      小 川 和 邦 教育委員長     岩 根 是 重     教育次長     松 村 淳 真 市立病院事務部長  川 上 佳 也     水道事業局長   三 島 賢 三 温泉津支所長    森 山 和 紀     仁摩支所長    弓 場 広 明 監査委員      丸 山 浩 二     財政課長補佐   竹 内 孝 之             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜              事 務 局 職 員 出 席 者 事務局長      吉 田   勝     事務局次長    森 山 達 雄 議事係長      和 田 政 人     庶務係      小 谷 直 美                午前9時00分 開議 ○議長(有光孝次) おはようございます。  これより本日の会議を開きます。  ただいまのご出席は全員でありますので、議会は成立しております。  本日の議事日程はお手元に配布のとおりといたします。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(有光孝次) これより一般質問を行います。  順序に従い発言を許します。  最初に、2番、三浦 靖議員。               [2番 三浦 靖 登壇] ○2番(三浦 靖) 皆様、おはようございます。  私は、通告しております大田市の子育て支援について、質問をいたします。  子育て真っ最中の私が、子育て世代を代表いたしまして、6月定例議会に続き、質問いたしますので、ご答弁よろしくお願いいたします。  さて、皆さんもご覧になられたと思いますが、先般、11月22日付の地元紙、紙面トップに「人口減少社会に突入」という記事がありましたが、これは内閣府2006年少子化社会白書の中で、「我が国が人口減少社会に突入したことが明確」と初めて指摘され、今後、加速度的に少子高齢化が進行すると予測し、「国や社会の存立基盤にかかわる問題」と危機感を表明されました。  人口学では、合計特殊出生率が1.3を割った国を超少子化国と呼ばれるそうですが、2005年の合計特殊出生率が1.25となった我が国は、まさに超少子化国、人口減少国となってしまいました。  記事には、併せて、県内7圏域の10年後の人口減少率も掲載されておりましたが、減少率トップは、益田圏域の13.3%、当大田市圏域はそれに次ぐ13.2%であります。  一方で、白書の中で、今年になって結婚件数、出生数とも回復傾向も見られることを上げ、明るい兆しが見えているとの認識も示し、この明るい兆しを確実な動きにするためにも、少子化対策を強力に推進する必要があると強調されております。  そのためには、社会全体の意識改革が重要であるとして、子育て支援への社会全体での取り組みを訴えております。  幸い、当大田市におきましては、竹腰市長がいち早く少子化に対する危機感、そして、子育て支援の必要性を強く認識していただき、今議会に提出されました大田市総合計画の中では、「だれもが住みよく、安心・やすらぎを感じる生活づくり」と基本方針を示し、子育て支援の充実を重点プロジェクトとして取り上げていただいております。  また、次世代育成支援行動計画案も並行して策定され、より具体的な子育て支援を推進されようとしています。  竹腰市政の重点施策として、子育て支援を大きな柱の1つとして、取り組んでおられることには、非常に心強く、子育て世代を代表して、感謝申し上げますとともに、計画を計画だけに終わらせず、着実に実行していただきたいと思います。  そこで、この2つの計画を策定されるに当たり、竹腰市長の子育て支援に対する所見、執心をお聞かせいただきますようお願いいたします。  また、市長が提唱され、設置されました子育て理想都推進会議ですが、私も会議を傍聴させていただき、委員の皆様の活発な議論を聴き、まだまだ多くの問題を抱えているなと、改めて実感したところであります。  前回の市長のご答弁の中でも、子育てに対する社会全体での取り組みの必要性や、働き方の見直し、経済的負担の軽減と子育てに対する社会全体の意識改革を述べられております。市長が問題認識されているとおりの議論が会議の中でも行われておりました。  そういうことからも、例えば、しまね子育て応援パスポート事業を積極的に活用したり、市内の諸団体、特に商工会議所、商工会と密接に連携を図られ、社会や地域の意識改革を促すことを提案いたします。  最後に、県内で最も保育料が軽減化され、経済的、社会的環境整備がなされようとしている当大田市は、まさに子育て理想都であると大田市のトップセールスマン、竹腰市長が大田市内外に広く情報発信され、子育てをするなら、ここ大田市に住みたい、そんなまちづくりを推進していただき、子育て世代の定住促進につながることを念願いたしまして、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 三浦議員のご質問の子育て支援について、お答えをいたします。  少子化対策は、国、地方自治体を上げて、さまざまな角度から取り組まれておりますが、依然として少子化の進行に歯止めがかかっていないのが現状であります。  私は、本年の6月議会におきましても、申し述べておりますように、子育て支援少子化対策における重要な柱であり、行政施策を展開する上においても、優先しなければならない項目であると考えております。  厳しい財政状況の中ではございますが、今年度策定をいたしました大田市次世代育成支援行動計画に盛り込まれました子どもの視点、親の視点、社会の視点に立った総合的な支援策を一つ一つ具現化していくことが重要であると考えております。  ご提案のありましたしまね子育て応援パスポート事業の活用、並びに商工会議所などの連携による地域社会の意識改革の醸成についてでございますが、しまね子育て応援パスポート事業につきましては、商工会議所の協力をいただき、現在、加盟店が54店となっております。  引き続き、島根県との連携を図りながら、加盟店の増加、並びにパスポートの交付率を高めるため、積極的に啓発をしていきたいと考えております。  商工会議所などの連携による地域社会の意識改革の醸成につきましても、同じく重要であると認識しておりまして、次世代育成支援行動計画におきまして、社会の視点として、行政、市民、関係機関、団体、それぞれに望まれる役割を掲げており、連携体制を図り、その目的達成に努めてまいります。  また、子育て理想都推進会議を始めとする子育て支援団体のご意見をいただきながら、市民の皆様方と協働し、子育て支援策を具現化することによって、少子化対策の成果につながっていくと考えております。  すべての住民が子育ての喜びを実感できるまちづくり、「子育て理想都おおだ」を目指し、さらに、努力を重ねてまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(有光孝次) 2番、三浦 靖議員。 ○2番(三浦 靖) 市長様、力強いご答弁をいただきまして、ありがとうございました。  竹腰市長には、あらゆる場面におきまして、いろんな会合のところで、子育て支援の重要性を訴えていただきまして、市民の皆様にもよく伝わっていることと存じております。  それでは、再質問させていただきます。  まず、「こっころ」についてですが、パスポートの交付実績ですね。こちら、11月30日現在、大田市では、対象世帯数が318世帯に対しまして、33.6%でございます。  これ、他市と比較いたしますと、お隣、江津市は交付率63.4%、浜田市の方におきましては、42.4%でございます。県内8市比較いたしますと、非常に残念ながら下から3番という結果であります。  協賛店舗数も先ほど54店舗とお答えいただきましたが、この内訳を見ますと、事業所の本部が市外に置かれているものが多く含まれております。それから、7月以降の協賛店舗の増加率も非常に鈍いように私は感じております。  他市町村では、地元市町村の担当者が単独で歩かれたりですね、もしくは、島根県の担当者と協賛店のお願いに歩かれた。ほかには、商工会議所の商工会、経済界の皆さんと協力して歩かれたというお話もお聞きしております。大田市では、そのような取り組みがなされたのでしょうか。お尋ねいたします。  もし、そうでなければ、早急に関係機関、団体と連携を図って対処していただければと思います。そうすることによって、パスポートの交付率も当然上がるでしょうし、協賛店舗数も増加するのではないかと思われます。  次に、「子育て理想都推進会議」についてでありますけれども、次世代育成支援行動計画の策定に当たってのご提言をいただくとのことで、この会議、一応、当初の目的は達成したとお聞きしております。  しかし、非常に委員の皆さんの熱心なご議論をいただいたことですし、まだまだ、残された課題というのは、非常に多いと認識しております。ここはやはり、引き続き、継続的に皆様のご意見を聞き、具体的な子育て支援施策に反映させまして、実行されるべきではないでしょうか。ここでお尋ねいたします。  それから、併せて、行財政改革のもと、保育園3園を指定管理者とされました。これは、民間事業者によりまして、保育サービスの向上、多様化となりまして、利用者の皆様には大変、結構なことだと考えますが、現在、その3園を含めて、市営の直営の保育園も含めまして、検討されている、もしくは、既にもう実施予定であるという新しい保育サービス取り組み等がありましたら、お聞かせいただきたいと思います。  もう一つ、子育て支援社会的環境整備でありますが、市長も認識されておられるように、働き方の見直し、これが重要であります。  平成15年7月に成立、公布されました次世代育成支援対策推進法、この法律は次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備を行うという、次世代育成支援対策を進めるため、国や地方公共団体による取り組みだけではなく、301人以上の労働者を雇用する事業主は、一般事業主行動計画を策定しなければならないとし、雇用する労働者が300人以下の場合は、同様の努力義務があるとの法律であります。  この件につきまして、実は竹腰市長、先般開催されました島根トップミーティングの中で、澄田知事に次のように発言されております。  重要なことは、働き方の見直しということでございます。先進国の事例で、この合計特殊出生率が回復している国、働き方というものが非常に見直されております。  多様な働き方、あるいは柔軟な働き方というものが確立されておられると。現在、島根県では次世代育成行動支援計画ということが、義務づけられておりますが、そういう働き方の見直しも含めて、企業には計画の策定が義務づけられていますが、島根県におきましては、300人以下の企業は、それが努力目標ということで、非常にそういう企業が多いと。なかなか計画づくりが進んでないという実態があるのではないかというご提言をされております。  当然、大田市もほとんどの事業所が300人以下であります。300人以上と言いますと、ここ大田市役所を含めて、ほんのわずかではないでしょうか。  そこで、お聞きいたしますが、働き方の見直し、職場や地域の意識改革という点で、当然、お手本とならなければならない当市役所の職員の皆様の子育てに関する休暇実績はいかがでしょうか。  以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) この前もたびたび、私も申し上げておりますが、少子化対策において、特に先進国で成果のあるそのあり方というのは、やはり先ほど申し上げましたように、経済的負担の軽減と働き方の見直しということであります。しかしながら、どちらも大変多額な財源を必要といたしておりまして、私ども、市単独でやるということには、おのずと限界があるわけでございます。  しかしながら、私どもでできることをやりながら、やはりそうした点に関しては、国に対しても積極的に働きかけをしていかなければならないわけでありまして、先ほどおっしゃいましたように、先般のトップセールスにおきましては、県に対してでございますが、そうした要請をしたところでございます。  とりわけ、先ほどおっしゃいましたような次世代育成支援行動計画に関しましては、そうした働き方の見直し方なども含めた計画になっておりまして、これ、企業にはこの計画づくり、義務づけられておりますが、300人以下の企業は、今おっしゃいますように、努力義務になっておりまして、実際、そういう300人以下の中小企業が多い大田市を始め、島根県においてはですね。その計画づくりが遅々として進んでないという実態がございます。  したがって、そうした計画づくりがしっかりと進んでいくように、そして、その計画にもとづき、働き方の見直しがなされるように、県としても、しっかり働きかけをしていただきたいということを、私も先般、トップミーティングで強力に要請をしたところでございます。  併せて、経済的負担の軽減ということに関しましては、三子目の保育料、私どもは無料化いたしております。これを実施いたしておりますので、島根県におきましては、江津市と私どもの2市だけであります。  しかし、これに対しての支援が、県といたしましては、それ相応のものではないということもございまして、もっとしっかり支援していただきたいということもお願いをいたしましたし、また、併せて、保育料の算定基準が現在、所得階層が7階層というふうになっておりますが、これもやはり不公平感というものがあるわけでして、せめて、これ、倍の14階層にしていただくと。それによって、保育料全体が軽減化なされるわけでありますし、不公平感の是正にもつながるということで、そこらあたりも県に対して、しっかりと訴えたところでございます。  どちらにいたしましても、この子育て支援、非常に重要な課題でございますので、大変厳しい財政環境にはありますが、しっかりと工夫をしながら、今後とも、積極的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。  あと、3点につきましては、個別のことでございますので、健康福祉部長が答弁をいたします。 ○議長(有光孝次) 那須野健康福祉部長。 ○健康福祉部長(那須野強志) 私の方からご答弁申し上げたいと思います。  まず、1点目の「こっころ」でございますが、しまね子育て応援パスポート事業ということで、島根県が少子化の一環といたしまして、本年の7月から創設されたものでございまして、大田市の状況、若干、先ほど三浦議員の、日にちは違いますが、12月1日現在で、約3,400世帯に対しまして、パスポートは1,182世帯に今、交付をしておるところでございます。確かに、交付率が全体の約35%ということで、非常に低い状況にあるのは、うちの方は、そういうぐあいに認識しておるところでございますが、これにつきましても、島根県、それから、商工会議所等々、一緒になって啓発をしていきたいというぐあいに思っておりますが、先ほど、担当者がそういう企業と一緒に行ったのかということでございますが、現在もそういうことはしておりませんので、参考にさせていただいて、今後、そういう形での取り組みも検討していきたいと思っております。  それから、子育て理想都推進会議でございますが、12名の委員の皆さんにお願いしまして、今年4回開催させていただきまして、意見を行動計画の方に盛り込みをさせていただいたところでございますけれども、当初の目的でありましたものはすべて達成したという状況でございますが、今後の再開につきましては、次年度以降、新たな課題等が出ますと、その時点で、会議の開催等について、考えていきたいと思っております。  それから、3点目の保育サービスでございますけれども、19年度から新たなサービスということで考えていますのは、まず、1点目に土曜日の延長保育を6時半まで通常保育として保育を実施していきたいというのがまず、1点でございます。
     それから、長久保育園、久利保育園、新たに19年度から指定管理者制度に出しますけれども、これにつきましては、今までは生後6カ月以降の子どもさんをお預かりしとったところでございますけれども、これを生後57日以降、産休明けからお預かりするように、サービスを充実していきたいと思っております。  それから、延長保育を6時半までのものを今度は長久の場合は7時半まで延長保育を実施したいというところが、19年度からの新しいサービスとしてやっていきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 富田人事課長。 ○人事課長(富田正治) 失礼をいたします。  三浦議員の市役所として、特定事業主でございます市役所としての休暇実績は幾らかというご質問でございます。  特定事業主行動計画、301人以上の事業主につきましては、立てるということになっております。  それで、合併前の旧大田市、旧仁摩町、旧温泉津町で、それぞれ計画を定めております。それで、それを合併後、引き継ぎまして、このたび、10月1日に新市における新たな行動計画を策定させていただいております。  その中で、先ほどご質問がございました休暇等、それぞれうたっておるところでございますけれども、休暇の実績といたしまして、年次有給休暇につきましては、10日の目標を定めておりますけれども、平均7日という形でございます。  それから、産休、出産休暇でございます。これにつきましては、男性12人、対象おりますけれども、1.8日、平均取得という形になっております。  それから、妊娠健診休暇、これは3.6日取得。それから、妊娠障害休暇9日6時間という形になっております。それから、育児時間でございます。生後1年に満たない子どもを育てる場合でございますけれども、全体で1.8時間の取得状況。それから、予防接種とか、健診、健康診査の休暇等がございます。これも、全体で2.1回の取得というような形になっておりますし、この看護休暇、これにつきましても、小学校就学前までの子どもにつきまして、5日間の休暇を与えることといたしておりますけれども、全体で18.5時間。それから、育児休業でございます。これにつきましても、全体で26人の対象者がございますけれども、男性につきましてはゼロ、女性につきましては、14人全員が取得をいたしておるところでございます。  そのほか、部分休業等ございますけれども、取得実績はございません。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 2番、三浦 靖議員。 ○2番(三浦 靖) 具体的にご答弁いただきまして、ありがとうございました。  ちなみに、島根トップミーティングの中で、市長さんに対しての答弁の中で、島根県は次世代育成行動計画を促進するために、建設工事などの入札参加資格審査の際に、計画を策定、届け出した企業に対して加点する。そんなお話があったようです。これですね、どうも4月1日から導入されるというふうにお聞きしております。これに関しまして、ここ大田市でもいかがでしょうか。ご検討いただけませんでしょうか。  それから、子育てに関する休暇のことですが、大田市役所の中の内部的なことは、私、詳しくはこれ以上申し上げませんけれども、例えば、皆さん、当然、知っておられると思いますが、三次市、乳幼児を抱える全職員に対しまして、2カ月の子育て休暇を義務づけられております。この辺、こういう施策に対して、どういうふうにお考え、ご感想で構いませんので、どなたかご答弁いただければと思います。  よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 働き方の見直し。大変大切だということは、私もたびたび申し上げております。それを申し上げる以上は、まずは隗より、大田市からやっていくということも大切であると、いうように思っております。  働き方の見直しということになりますと、育児休業制度というものがありますが、私も、この育児休業制度の報告がまいります。常に、女性なんですよね。男性がないものかなと。常にそれを注視いたしておりますが、残念ながら、女性の方しか、今のところ、育児休業は取ってないというのが実態であります。  現状においては、なかなか取りにくいという面もあります。やはりそこらあたりを先ほど、三次市の例をおっしゃいましたが、例えば、2人で市役所にお勤めになっている場合に、1週間ずつ交代で休みを取るとか、一定期間。そういうあり方も1つの方法ではないかというふうに思います。  なかなか今、行財政改革の中で、定数も削減をしていかなければならない。一昨日の全協でもご説明申し上げましたように、向こう、あと4年ぐらいのうちに、72名の職員を削減というふうな計画になっております。課題は山積し、仕事はどんどん増えていく中で、職員数も減していかなければならないという、そういう状況もあります。  そうした中でも、いかにして、子育てしやすい環境をつくっていくのか。これもしっかり工夫をしていかなければならないと思っております。  例えば、残業を子育て家庭は女性に限らず、男性も残業は決していけない。あるいは、早引きを奨励すると。3時とか4時ですね。そういうことができるかどうかわかりませんが、今後、検討していきたいと思っております。まずは、隗よりということでございますので。 ○議長(有光孝次) 知野見総務部長。 ○総務部長(知野見清二) 入札制度についてのご提言ございました。いわゆる方法としては、貴重なことだと思いますので、庁内でできるかどうかということは検討してみたいと思います。 ○議長(有光孝次) 続いて、17番、吉原幸則議員。               [17番 吉原幸則 登壇] ○17番(吉原幸則) おはようございます。  私は、17番議員の吉原でございます。  本日は、新生大田市の初代市長に就任されて、早いもので1年を経過いたしました。  その間、市民の皆様に約束されました大田市民の市民による市民のための政治として、選挙公約されました大きく分けて、8つの取り組みについて、就任以来、積極的に取り組まれ、現在、動き出しています。  きょうは、そのマニフェストのすぐ実行しますと、平成18年度からの内なる改革の実現と産業活力みなぎる大田の実現の中の一部について伺いたいと思いますが、市長、あなたはこの2件の公約達成率を就任されまして1年、まず、ご自身はどのように評価されているのか、お聞かせください。  これより、改革の実現の部分について伺います。  市長給与の20%カット、特にこの件につきましては、経済不況からなかなか抜け出せない厳しい現況の今日、有権者の皆様が関心を示され、市長を含む三役、市職員平均5%、また、議会議員につきましても、11%の減額を今年3月、条例改正をして、4月より減額しています。  市長、あなたの考えておられる改革の重点策の経費を縮減し、有効に事業活用のために、私は当然のことと思いますが、市民との公約を実現されました今、市三役、職員、議員のカット総額は年間幾らで、例えば、公債費に幾ら返済し、市民サービス部分にこれだけ予算化いたしますとか、広報誌に大きくわかりやすく使途をお知らせして、広くより多くの市民に行政に対し、ご理解、ご協力をいただくべきだと私は思いますが、市長のご所見をお聞かせください。  併せて、報酬削減期間については、2カ年と期限付きもあります。私が申し上げるまでもなく、合併後の市の財政もまだまだ厳しく、市民の皆様とともに、痛みを分かち合って、一歩一歩、前進していかなければなりません。  大田市のトップリーダーとして、就任後、1年を経過されました今、報酬削減期間について、あなたはどのように考えておられるのか、お聞かせください。  次に、産業活力みなぎる大田の実現の中の農林畜産漁業振興施策の一層の強化について伺います。  私は、水産業出身の議員として、少し漁業の現状をお知らせしながら、市長、あなたのご所見を伺うものです。  漁業協同組合は、組合員の高齢化、また、後継者不足、資源の減少のあおりを受け、生き残るべく沿岸20漁協が合併して、本年4月、漁業協同組合JFしまねが発足し、組合員総数1万3,203名で、うち、石東地区組合員1,062名も所属して、全国一の漁業協同組合となり、希望に燃える船出となるはずでしたが、特に、今年の場合は、7月豪雨災害による丘の被害も激甚災害に指定される大きな被害となりました。  一方、海でも流木等による定置網の破損により、操業をやむを得ず、打ち切られたところもあります。  被災されました皆様に、まずは心からお見舞い申し上げます。  さて、JFしまねといたしましても、国、県に対し、燃油高騰、大型クラゲに対するご支援をお願いしてまいっておりますが、いまだ、明るい支援策も見えず、ただ、ひたすらに堪え忍んでおります。  原油高による燃油高騰は、漁家経営を圧迫し、近年では大型クラゲによる漁業被害は、石東地区で操業している小型底びき網、定置網、巻き網船に与える影響は大きく、特に、小型底びき船は、県下59隻中、50数隻がこの石東を拠点基地として、漁具をクラゲ対策用に改良を重ねながら操業しています。  また、定置網ではクラゲによる網の破損を避けて、秋漁の期待もむなしく、休漁に追い込まれたところも少なくありません。  お伺いいたします。  このような水産業の現況を、市長、あなたはどのように感じられ、また、あなたの考えておられる農林畜産漁業振興施策の強化の水産業に対する施策の強化は、どのようなものなのかお聞かせください。  また、併せて、市単独での支援を今後、検討される考えがあるのか、ないのかもお聞かせください。  次に、観光産業の創出について、関連して少し質問いたします。  先日、私と友人が三瓶に出かけましたところ、たまたま地区の人と話す機会がありました。  その会話の一こまは、「議員さん、かんぽの宿を市が買ってはだめですよ」と言われました。私も、「かんぽの宿については、市が買うのではなく、市は郵政公社と民間との窓口的な役割と思ってください」と説明をいたしたところであります。  その背景には、現在、市の所有となっている旧三瓶高原ホテルの存在でありました。  私の調べでは、平成9年に民間より無償で譲渡していただき、利用についても、その後、幾度か検討されたようでありますが、立ち消えとなり、今日に至っているようですが、私が見たところ、リニューアルもできない、まさに廃屋と言っても、過言ではない状態でありました。  これより伺います。  市長、あなたの施政方針6ページ、魅力ある観光地づくりを目指して、多彩な観光資源、施設を有機的に結び付けとありますが、あなたはこの市が所有する施設をどのように見ておられるのか、お聞かせください。  併せて、今後、どのような対応策を検討されるか、あなたのお考えをお聞かせください。  まだ、お聞きしたいことはありますが、以上で公約施政方針関連の質問を終わります。  次に、合併協議会にて確認済みの新市名称の取り扱いについてを伺います。  市長、よくご存じのように、新生大田市が誕生するに当たり、旧1市2町の合併協議会の中で、幾多の難問がありました。  私はその中でも一番の難問は、協議会が1年間も混沌とした状態を招いたのは、新市名称の取り扱いについてだと思います。  その当時、私も協議会員として関わっていた一人として、今でもよく覚えているつもりであります。  その結果、石見銀山世界遺産登録後に名称については、再検討をすることを確認して落ちついたわけであります。  その石見銀山遺跡の世界遺産登録も10月22日の報道によりますと、世界遺産へ心配なし。早ければ、来年6月末にも登録されるであろうとありました。残すところ7カ月余りです。  市長、よくご存じのように、9月26日発足した安倍新内閣、その内閣の中には、既に道州制担当相を決め、担当相が私的懇談会を設置、その政府の検討に備え、全国知事会も5カ月ぶりに道州制問題の協議を再開することを決め、会議を開いています。  各都道府県の財政状況次第では、急速に道州制が進むのではと、私は懸念しています。枠組みについても、幾つか案として報道されていますが、果たして、島根県はどのように。  これより伺います。  このような流れを見据えながら、新生大田市の初代市長として、この地域が日本で、いや、世界の中でも、光り輝いていくためにも、新市の名称の取り扱いについてを、世界遺産登録後どのように取り組み、また、どのような手順で進めていかれるお考えなのかをお聞かせください。  以上、登壇しての私の一般質問を終わります。後ほど、ご答弁よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 吉原議員のご質問に対しまして、ご答弁申し上げます。  私が、新生大田市の初代市長に就任し、早1年と1カ月が経過いたしました。  振り返ってみれば、当選の翌日から公務につきまして、早速、いろいろなことに対処しなければならない。合併直後ということもありまして、きょうまで大変慌ただしく、忙しい毎日でありました。  走りながら考え、対処しなければならない状況でありましたが、この1年、私自身のマニフェストにもとづき、すぐできること、あるいは、やらなければならないことにつきましては、実施してまいりました。  お尋ねの内なる改革におきまして、マニフェストに示したことは、大きくは4つの視点であります。  1つは、効率型の市政運営であります。  人件費、関係経費を始め、経常経費を縮減し、財政の効率化を図っていこうと。公約どおり、まず、私自身の20%の給与カットに始まりまして、収入役は置かないなどの執行体制のスリム化、今年の2月には、行財政改革集中改革プランも策定をいたしまして、職員の協力のもと、職員給与費の5%のカットや、職員定数の削減などに取り組んでまいりました。  2つ目は、民間活用の市政運営であります。  民間でできることは、できるだけ民間にお願いしていこうと。指定管理者制度を導入し、民間委託や民営化を進めてまいりました。この指定管理者の選定につきましては、今議会にも提案をさせていただいているところであります。  今後も、PFIの導入やあるいは一層の民営化を進めていきたいと考えております。  3つ目は、協働型の市政運営ということであります。  ご承知のように、大田市を7つのブロックに分けまして、ブロック単位にそれぞれ10名ずつ、計70名のまちづくり委員会を設置いたしまして、協働型の市政運営、今、緒についたところでありますが、このまちづくり委員会を中心に、協働型の市政運営、市民参加型の市政運営を推進していきたいと考えております。  4つ目は、意識改革であります。  先般、全協でご説明申し上げましたとおり、職員研修や行政評価システム、人事評価システムを導入しながら、着実に取り組んでいきたいと考えております。  もう一点、お尋ねの産業活力みなぎる大田の実現に関してであります。  地方分権改革が一層、本格化する時代、産業の活性化なくして、地域の自立発展はありません。  また、少子化対策の面におきましても、この地域産業振興、最重要課題にマニフェストに示しましたように、瓦産業や農林漁業などの地場産業の強化、企業誘致、新しい産業興し、そして、石見銀山を核とした観光からのまちづくりの大きくは4つの視点から取り組んでまいりました。  トップセールスによる企業誘致、石州瓦利用促進事業などの新規事業、あるいは、現在、産業振興ビジョンを策定中でありますが、産学官連携強化に向けた取り組みなど、産業振興全般について、具体的な検討に入っております。  公約達成率をどのように評価しているかというご質問でございます。  市政推進において、常に私自身は反省と検証、そして、前進の繰り返しであると思っております。  評価は私がすることではなくて、議員各位始め、市民の皆様がされるものであると認識いたしております。  マニフェストに掲げているその他の項目に関しましても、今議会に提案いたしております総合計画、あるいは、集中改革プランの見直しで示しております。私自身のこの1年、そして、今後の取り組みの指針となる、いわば、マニフェストの集大成ともいえるこの総合計画をどのように吉原議員さん自身、評価しておられるのか。むしろ、吉原議員さんのご見解をお聞かせいただきたいと、今後の参考にしたいと考えております。  2点目の問題であります。  当市の財政状況は、長期にわたる景気低迷、三位一体改革における補助金や地方交付税の削減などによりまして、厳しい状況となっております。  一昨日の全協で説明いたしました中期財政見通しで示しているとおりであります。今、大田市は、少子高齢化、過疎化、環境問題、産業活動の低迷など、克服しなければならない多くの課題を抱えておりまして、そうした課題を解決し、活力ある新しい大田市を築いていくためにも、行財政改革はもはや待ったなしの課題であります。  行財政改革における先ほど申し上げましたような、今年度の給与カットの総額は2億6,491万円で、給与カットの一部は大田市総合計画における重要施策の推進などのための財源として、財政調整基金への積み立てを今議会の補正予算でもお願いをしているところであります。  給与カットによる財源の使途を明示するなど、広く市民に周知し、理解を求めるべきではないかとのことでありますが、これまでに、まちづくり懇談会などを通じて、市民の皆様方に行財政改革の必要性を幾度となく申し上げており、また、集中改革プランはホームページで公表しておりますことから、ご理解をいただいているものと考えております。  次に、報酬削減期間の問題でありますが、毎年度、予定をいたします総合計画のローリングに合わせ、必要性を見きわめながら判断をしていきたいと考えております。
     ご質問の3番目、水産業の件についてお答えをいたします。  水産業の現況は、燃料費の増加、漁箱、漁網などの価格上昇、大型クラゲによる網の破損など、操業経費の増加、漁獲減少、漁価の低下など、大変厳しい状況が続いております。  市内の漁獲高につきましては、昨年は27億1,970万円でありまして、過去5年間の平均、約30億円を大幅に下回りました。  今年度は、これより多少は増加すると思われますが、依然として、厳しいと認識いたしておりまして、漁業者の方のご労苦は大変なものであると感じております。  現在、実施しております水産業に対する施策は、種苗放流による資源増大対策、漁業近代化資金利子補給等による漁業経営支援、新規漁業就業者対策、漁港の整備などであり、県の補助事業、あるいは市の単独事業で進めております。  そこで、水産業の施策の強化とはどのようなものかというご質問でありますが、従来の施策に加え、今回、提案いたしております大田市総合計画基本構想に掲げておりますように、第一次産業、第二次産業、第三次産業、それぞれ連携を取る中で、水産業の振興を進めていきたいと考えております。  これは、消費者重視の立場に立ち、水産物を供給するということを基本とし、魚の鮮度保持、特色ある水産加工品の開発、市場機能の強化、流通の改善、観光との連携による魚食の普及など、関連する第二次産業、第三次産業と連携を取り、それぞれの立場で知恵を出し合い、ともに発展することが水産業の振興につながると考えております。  そのための具体的な取り組みを進めるため、産業振興の基本となる産業振興ビジョンを策定中であります。  新規の市単独の支援につきましては、国、県の施策との連携を強化しながら、以上、述べました内容を基本として検討してまいりたいと考えております。  次に、4点目についてお答えをいたします。  三瓶温泉にあります旧三瓶高原ホテルは、平成9年度に三瓶温泉はもとより大田市全体の観光振興のため、元所有者から土地及び建物を寄付していただきましたが、次第に温泉街の衰退が進行する中、温泉を生かした施設の具体的な活用方法が見いだせないまま、現在に至っております。  私は、本年度の施政方針で、石見銀山遺跡と三瓶山を始めとする多彩な観光資源や各施設を有機的に結びつけて、観光のまちづくりを進めてまいることとしておりまして、三瓶地域は温泉津温泉とともに、石見銀山遺跡の世界遺産登録を契機に、増加する来訪者を受け入れる宿泊地として、重要な役割があると認識いたしております。  しかしながら、当施設は老朽化が激しく、既に宿泊施設としての役割を果たすことはできないと判断し、解体せざるを得ないと考えております。  施設周辺からも、早期の解体について要望もいただいているところであります。しかし、解体に当たりましては、多額の費用が必要になると認識しておりまして、財政的裏づけも含め、今後の検討課題としてまいりたいと考えております。  次に、大きな2点目の新市の名称の取り扱いについてであります。  ご承知のとおり、合併協定では新市の名称は、新生大田市とする。なお、石見銀山遺跡の世界遺産登録時において、「石見銀山市」の是非について検討するとされております。  申されましたように、石見銀山遺跡の世界遺産登録につきましては、本年10月、イコモスによる現地調査を受け、明年7月初旬には、世界遺産委員会において、登録の可否が決定されると承知いたしております。  今後、新市の名称「石見銀山市」の是非につきましては、合併協定にもとづき、石見銀山遺跡の世界遺産登録時において検討し、結論を出したいと考えておりますが、具体的な手法や時期については、できるだけ早い時期に市議会と相談をさせていただきながら決定をし、また、結論につきましても、遅くとも、石見銀山遺跡が世界遺産に登録される平成19年度の年度内には出してまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、この新市の名称につきましては、多くの市民の皆様方がその動向を注視されることと思いますので、検討段階から的確な情報の提供を行い、より多くの市民の皆様方からご理解いただける結論を導き出してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 17番、吉原幸則議員。 ○17番(吉原幸則) ご答弁ありがとうございます。  私も納得した部分もございますが、再質問でちょっと2点ばかりお聞かせいただきたいと思います。  私が、2番目のいわゆる報酬削減総額と、削減期間についてですが、先般、私も余り突っ込んだ質問はしたくございません。18年3月19日の報道によりますと、江津市が人事院プラス何%、11月30日の報道では、浜田市が新給与表導入、前倒しとか、いろいろもう諸般における行財政の懸念から、先駆けて取り組んでおられます。  私は、この給料削減の期間が残すところ、1年となりまして、これからそれを継続するにも、市職労の方々と協議をしなければならないだろうと。ならなければ、ご同意は、協力はいただけんだろうなと思うところから、聞いたわけでございます。  できれば、きちっとホームページ、削減の金額も使途はホームページで掲載とご説明いただきましたが、果たして、4万強の市民の皆さん、何人がホームページでご覧でしょうかね。私は、わかりやすく広報等でお知らせされた方がいいのではないかなと、今も思います。  次に、3番目の水産業における答弁、利子補給、稚貝放流等々、市単独で今日もやってきておるということでございました。  私は、もう大田市と合併して1年間、えらい水産業に力が入ってないなと感じておるところでございます。旧仁摩町を引き合いに出すと、大変失礼なことかもしれません。旧仁摩町では、漁協の郊外店舗も漁船の浄化施設も給油施設ももちろん稚貝放流にも随分、ご助成をいただいたもんでございます。  先般、不幸にも、久手大田市漁協が箱倉庫が、不審火によって全焼いたしました。その近くに野積みしてあった漁業の漁具も、ちょっとお聞きしましたところ、1,600万円ぐらいの被害です。また、発泡箱倉庫につきましては、再生すれば4,300万円ぐらいかかるであろうという見積もりも出ておるところでございます。  このような厳しい中、少しでもご支援がお願いできればなと思って、質問に上げたところでございますので、市長のお気持ちをお聞かせください。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 先ほど登壇して、申し上げたとおりでございまして、報酬削減に関しましては、私は、任期は4年でございますので、私の場合は4年間のことしか申し上げることは今、できません。私自身は4年でございますが、その他は2年ということになっておりますが、先ほど登壇して申し上げましたとおり、ローリングをしながら、再検討していかなければならないというふうに思っております。  また、それが何に使われたかということでございます。そのことにつきましても、先ほど登壇して申し上げたとおりでございます。一昨日の全協でもご説明申し上げましたように、向こう10年を見据えた総合計画、それを着実に実施することによって、私たちの地域が今、直面している少子化、高齢化、過疎化、産業活動の低迷、そうしたことを克服し、そして、活力ある新しい大田市を築いていかなければならない。それをやるためには、中期財政見通しで示しましたように、財源不足が出るわけですね。したがって、それをいかに、どういうふうに手だてをしていくのかということでございます。  したがって、その重要施策を推進するものに、私どもは充てていきたいと考えております。  お金には名前が書いてありませんので、それはどこへ使われたかというのは、なかなか申し上げにくい面もありますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。  水産業の振興に関しましても、先ほど登壇して申し上げたとおりでございます。 ○議長(有光孝次) 蓮花助役。 ○助役(蓮花正晴) 吉原議員からご意見、ご提言も含めて、再質問いただいたところでございます。他市の状況、私どもも熟知しておりまして、その辺の状況は、職員も含めまして、厳しい状況にあるというふうに認識に立っているところでございます。  具体的に、ご提言のございましたホームページだけでなくて、市の広報等に載せながら、広く市民の皆さんにお知らせしたらどうかというご意見でございます。集中改革プラン、そのものは、市の広報にもお示ししておりますし、その中の一項として、職員の給与の2%から6.5%減、平均5%でございますが、その中の一項としてお示ししているところでございまして、この集中改革プラン、各毎年、毎年、その達成率等も公表するようにしておりますので、その辺のことも含めまして、今後とも対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。  なお、今回、議会の議決をそれぞれ賜りますと、その内容等につきましても、広報等で周知をしていくという段取りにしておりますので、その中でも触れてまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 続いて、19番、福田実議員。               [19番 福田 実 登壇] ○19番(福田 実) 私は、通告をいたしております竹腰市政1期目の後半に当たります来年度予算の編成につきまして、お考えをお聞きいたしますので、ご答弁よろしくお願いいたします。  昨年の10月1日に合併し、今日まで1年と1カ月が過ぎました。昨年の市長選挙では、大田市で初めてマニフェスト、政権公約を提示され、改革断行をモットーに当選されました。  この間、改革集中プランを作成され、既に実施されつつあり、大田市総合計画や各種計画の策定がなされようとしております。  さらに、公の施設の管理を委託する指定管理者制度の導入がメジロ押しであります。  このような状況にあって、市民の皆さんには、行政の内なる改革ばかりが先行して、この先の大田市の将来が見えてこないとしか、私には感じておりません。  竹腰市政がスタートして、1年1カ月とはいえ、「このまちに住んでいてよかった」と言える、大田市の明るい未来を明確に示していただきたいと念願するものであります。  そこで、以下、3点につきまして、お伺いをいたします。  1点目は、来年度、つまり竹腰市政が、市長が実質の政策を発揮されるであろう平成19年度予算の編成の基本方針をお聞かせ願います。  2点目は、30項目を超える竹腰市長のマニフェストの今日までの結果と、後半残されております項目の取り組みについて、決意を込めて、お聞かせを願います。  特に、この中で実質、財源を伴わない項目が幾つかありますが、これまでどう取り組んでおられるのか、具体的にお知らせを願いたいと思います。  3点目は、予算編成上、最重要と私は認識しておりますが、財源の確保をどのような取り組みでなされるのか、お考えをお聞かせ願います。  以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) ご質問の来年度予算編成における基本方針につきまして、お答えをいたします。  本市の財政状況は、合併後にありましても、自主財源に乏しく、歳入に占める市税の割合は、平成17年度決算におきまして、16%程度であり、事業実施に当たりましては、引き続き、地方交付税や国・県支出金にその多くを依存している状況にあります。  平成18年度予算におきましても、多額の収支不足が見込まれており、基金の取り崩しを余儀なくされているところであります。  また、一般財源の大半を占める地方交付税は、地方歳出の徹底した見直しによる交付税総額の抑制など、削減化傾向は続くものと予想され、財政を取り巻く情勢は一段と厳しさを増しており、財政の危機的な状況には変りはありません。  このような状況の中で、平成19年度の予算編成につきましては、次の内容により予算編成の基本方針といたしております。  1つ目は、今議会に提案いたしております大田市総合計画、及び大田市行財政改革集中改革プランにもとづく事業構築であること。  2つ目は、必要性、緊急性、有効性、公共性及び優先性などを踏まえ、事務事業の徹底的な見直しを行うとともに、最小の経費で最大の効果が発揮できるよう精査の上、要求すること。  3つ目は、指定管理者制度、アウトソーシング、PFIなどの民間事業者、NPO法人などのノウハウを活用し、多様化する住民ニーズに効果的、効率的に対応する手法を十分に検討すること。  4つ目は、市単独の補助金については、平成20年度には、すべての補助金を見直すこととし、そのスケジュールを確立すること。  5つ目は、使用料、手数料の見直しなど、自主財源の確保に努めること。  以上、5項目を基本方針とし、総合計画の初年度となります平成19年度の予算編成を行ってまいります。  次に、2点目のマニフェストの結果と今後の取り組みについて、お答えをいたします。  私は、市長選挙への出馬に当たり、政策綱領、あるいは政権公約ともいいます、マニフェストを掲げましたのは、市民の皆様に私の政策や市政を運営する決意を伝えるためであります。  市長に就任以来、1年1カ月が経過したところでありますが、マニフェストの結果につきましては、すぐに実行できるものは実行してまいりましたし、また、今年度におきましても、予算化をして事業を進めているものも数多くあり、おおむね着実に実行できていると思っております。  マニフェストに掲げます19年度以降に取り組む項目につきましても、公約の集大成と位置づけております大田市総合計画、並びに大田市行政改革推進大綱、集中改革プランにおいて、具体的施策としてお示しをいたしております。  新年度予算編成に当たりましては、厳しい財政状況ではありますが、改革断行の決意をもって、総合計画に掲げる各種事業を着実に実施していきたいと考えております。  3点目の財源確保についてでありますが、中期財政見通しでご説明いたしましたように、総合計画に掲げる諸事業を実施するに当たっては、各年度、財源不足が生じてまいります。  したがいまして、合併の目的でもあります健全な財政運営に向け、財政構造の抜本的な改革を進めながら、税収の確保、受益者負担の適正化、各施設の職員駐車場の有料化、遊休土地の処分など、歳入の増を図る一方、歳出面においては、行財政改革を推進する中で、物件費、維持補修費などの経常的経費の縮減や普通建設事業につきましても、厳しく精査を行うなどして、財源を捻出し、総合計画に掲げました重点プロジェクトなどへ、優先的に財源を配分してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 19番、福田 実議員。 ○19番(福田 実) 来年度予算の編成につきまして、今、市長の方から基本方針、5本だったと思いますけど、お伺いをいたしたところでございます。  私も多くの市長さんとは、お仕えをしてはおりませんですけど、今おっしゃいましたようなことは、大体の市長さんがおっしゃられるようなことでございまして、いわゆる後の竹腰市政におきましては、いわゆる後半部分でございまして、こういったさまざまな改革等の中から、これからの大田市に向かって、こういった事業をやっていくんだというような、そういったところが、先ほどの吉原議員の質問にも関連するわけですけど、確かに、改革は私も必要だというふうに思っておりますが、常に市政は動いておるわけでございますし、市民の皆さんは大きな期待を持って、竹腰市政を見守っておられるわけでございますので、そういったところで、1番目に言われましたその総合計画の中で、実は自分はこういうところを重点的に19年度はやっていきたいんだというようなお考えがあれば、お知らせを願いたいというふうに思っております。  マニフェストの件でございますけど、これも先ほどの吉原議員と重複いたしますが、財源、多くの財源を伴うものにつきましては、かなり厳しい面もあるわけですけど、例えば、職員提案システムの導入というようなこと、これは確かに財源は要らないというふうに、私、思っております。  これまで、市長就任以来、大変、私も職員提案システムというのは重要なことだと思いますけど、どういった取り組みで、例えば、なされたかというようなこともお聞かせを願いたいと思います。  財源確保については、先ほどの市長の答弁、ぜひ、努力していただきまして、目的の事業を遂行していただきたいなというふうに思っております。  以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 総合計画ですね。先ほども申し上げましたように、私自身のいわば、これまで申し上げてきたこと、あるいは、やってきたこと、言ってきたこと、それの集大成であるというふうに思っておりまして、それをご覧いただければ、いろいろな新しい取り組みも載っているわけでございます。一昨日の全員協議会でご説明を申し上げたとおりでございます。  私たちが、今、直面している課題、先ほども同じことを申し上げましたが、人口減少問題であります。人口減少に依然、歯止めがかかっておりません。三浦議員の質問にもございましたように、これ、大変重要な課題でございます。人口が減少すれば、医療、保健、福祉、教育、産業、あらゆるものに影響が及ぶわけでありまして、何とかこの人口減少に歯止めをかけなければならない。  既に、日本の社会も人口減少社会に突入をいたしております。私どもの地域は、この人口減少、2つの側面があります。1つは、出産適齢期の若者の県外への流出。そして、もう一つの側面は、女性が生涯に産む子どもの数、いわゆる合計特殊出生率の低下という2つの側面があります。  したがって、この人口減少対策、少子化対策は、いかにして、若者定住を促進し、女性の合計特殊出生率を回復させるのかということになります。  そこで、若者定住のためには、いろいろな総合的な施策を推進しなければなりませんが、やはり何と言っても、若者にとって、魅力ある働き場をいかにつくるのか。そのことに尽きると言っても、過言ではないわけでありまして、そのための産業の振興、それを最重要課題として、この総合計画の中では、第1章に掲げております。福田議員さんの全協での質問にもお答えを申し上げたとおりでございます。佳代子議員さんでございますが。  そして、もう一点の少子化対策のもう一つの柱でございます子育て支援、これを第2章に掲げておりまして、この2つを少子化対策の大きな柱として、今後とも、活力ある新しい大田市づくりに向けて、取り組んでいきたいと思っておりますが、それぞれの個別、具体の計画の中にも、いろいろな新規事業がございますし、とりわけ、産業振興におきましては、現在、産学官研究会を立ち上げて、総合的な産業振興ビジョンをつくろうということで、取り組みをスタートさせているところでございます。  就任をいたしましてからは、産業振興、まず、地場産業の振興だと。あるいは、地産地消である。大田市には、地場産業である石州瓦がある。これをしっかり利用していこうと。石州瓦利用促進事業も立ち上げました。  ご承知のように、大変、これは市民の皆様方に評価をしていただきまして、大変人気がございまして、9月議会でも補正予算を組んだところでございます。これに伴って、増築しようかと。あるいは、屋根替えをしようかというような方も出ているように聞いております。  特に、こうした事業は地元の工務店さんを利用していただく。地産地消につながる。在来工法を利用していただく。あるいは、大工さんの仕事も多少なりとも出てくるというようなことにもつながっていくわけでありまして、こうしたこともやっております。  そして、企業誘致に関しましては、理屈ではないんですね。これ、しっかり動かんといけんわけですから、私自身、どんどん出かけていきまして、企業と折衝をしているところでございます。  現在、大田市の既にある誘致企業においては、非常に今、好調でございまして、職員をさらに拡大しよう。あるいは、設備投資をしようと。そういう動きが活発化してきておりまして、これは大変明るい材料になってきているなと思っております。  さらに、新しい企業が来てくれるように、外部資本の導入ということも、非常に大きな課題でございますので、引き続き、私もしっかりとそうした活動を進めていきたいと考えております。  子育て支援につきましては、先ほど、三浦議員さんの質問にお答えしたとおりでございまして、親の視点、子の視点、社会の視点、そういう総合的な視点から、今後とも、しっかり取り組んでいきたいと考えております。  そのほか、まだまだ老人福祉の問題、あるいは健康長寿の問題、医療問題、基盤整備、特に高速道路の問題、あるいは地域における生活道路であるとか、さまざまな問題いろいろございますが、そうしたことは、総合計画の中に体系的に整理をいたしておりまして、いかにこれを着実に具体化していくかということでございます。今後とも、そういうことで取り組んでいきたいと考えております。  以上です。 ○議長(有光孝次) 19番、福田 実議員。
    ○19番(福田 実) 来年度予算につきまして、先ほど市長ありましたように、総合計画の中、特に産業振興、重点的にやられまして、人口定住につながるような、そういった予算方針を取り組んでいただきまして、積極的な予算をお願いをし、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○議長(有光孝次) ここで、10分間、休憩いたします。                午前10時26分 休憩                午前10時37分 再開 ○議長(有光孝次) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  続いて、15番、塩谷裕志議員。               [15番 塩谷裕志 登壇] ○15番(塩谷裕志) 15番議員の塩谷でございます。  通告しております2点につき、質問させていただきますので、明快なご答弁をお願い申し上げます。  まず、1点目、来年7月の石見銀山遺跡の世界遺産登録を控え、受け入れ体制の周辺整備の進捗状況についてお伺いいたします。  今年の夏休み、盆の想像以上の観光客の来訪に当たって、いろいろな反省点や課題が提起されておられますし、同時に、来年の本番に向けてのあらゆる想定のもと、駐車場対策やシャトルバス運行、交通規制などの試験的な試みがなされてまいりました。  来春の4月、5月の連休、そして、世界遺産登録の7月前後、夏休みには、今年以上の観光客の来訪が予想されます。  こういった対応には、これまでのような行政におんぶにだっこといったスタンスではなく、協働という理念のもと、民間でやること、行政がやること、といった線引きを明確にした上で、観光の受け入れ体制の基本といわれております駐車場整備、トイレ整備、休憩所整備の進捗について、そして、今後の計画の状況について、大森、温泉津、仁摩の3地区ごとにどうなっているのか、お伺いいたします。  また、観光客の交通アクセスであります広島方面から、また、大田方面、温泉津、仁摩方面からの来訪者へのインフォメーション体制、並びにシャトルバス運行といった交通アクセス体制、いわゆる人、車の分散の方策、対応策について、どうなっているのかお伺いいたします。  続きまして、2点目、新市の最重点施策の要であります産業振興の推進についてお伺いいたします。  バブル崩壊以降、景気の低迷も長引き、国、県を初めとして、市町村の行財政改革の断行のもと、この地域の産業の活性化について、上向きの話を聞くことがありません。  しかしながら、この地域には、来年7月の石見銀山遺跡の世界遺産登録を控え、活性化への1つの足がかりになるのではと、市民皆が思っております。  これまで、石見銀山にかかわる準備や取り組みの成果は、登録の煩わしい手続きや、厳しい規制の中、石見銀山課を始めとして、産業振興部など、各課の連携のもと、そして、職員の努力のたまものと思っております。  登録を間近に控え、石見銀山を生かして、民間による取り組みや観光対策は、今後、急ピッチで進めてまいられますし、行政としての対応も今後、より一層、求められてまいります。  また、このたび、提出のありました大田市総合計画には、大田市総合計画の基本構想、基本計画を筆頭に、産業振興をうたっておられるように、産業の振興はすべての課題の打開策の大きな1つであり、大きく占めるものと私も思います。  協働という理念の取り組みとしての新たな行政のあり方、役割が問われるものと期待しております。  そこで、今後の重点的に取り組んでいくべき、地域産業の振興、活性化策の展開、そして、企業支援、雇用創出、観光政策の重要性を考えるならば、産業振興の部署の強化、並びに民間の産業支援の窓口の拡充をより一層、図るべきと考えますが、所見をお伺いいたします。  以上、市民がわかっているようでわからず、見えているようで見えない。知りたいことの質問をさせていただきました。  明快なご答弁をお願い申し上げ、登壇しての質問とさせていただきます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 塩谷議員さんのご質問にお答えをいたします。  まず、今年度末における大森、温泉津、仁摩地区ごとの駐車場、トイレ、休憩所の整備状況について、お答えいたします。  大森地区では、便益施設等が不足している現状で、平成18、19、20年度と計画的に諸整備を進めてまいることといたしております。  平成18年度には、12月補正予算においてお願いしているとおり、大森地区銀山公園の休憩所を改修し、観光協会を中心とした総合案内所の設置準備をするほか、諸施設の整備を予定しているところであります。  具体的内容については、後ほど担当部長より説明をいたします。  市といたしましては、この12月より石見銀山課、観光課、大田市観光協会が市庁舎3階で事務所を隣接して配置、石見銀山関連の業務の円滑化を目指し、交通問題や施設整備などの来訪者の受け入れ体制、観光関連の問い合せ対応などに一体的に取り組むことといたしました。  来年度には、大田市観光の総合的な窓口として、観光協会を中心とした総合案内所を大森地内に設置することとしております。  これにより、大田市全体の観光情報を市の内外へ一元化して受発信する体制を整えます。  次に、仁摩、温泉津方面からのインフォメーション、交通アクセスなどについてでございますが、サンドミュージアムの活用、周辺地域からのシャトルバス運行など、大森地区も含め、現在、最も適切な受け入れのあり方を模索しているところであります。  ご質問の2つ目の産業振興部署、並びに窓口のさらなる拡充についてお答えをいたします。  ご指摘のとおり、石見銀山遺跡の世界遺産登録は、地域の持つ豊かさや、そこに暮らす人々が誇りを抱けるような地域づくりに努め、人類共通の遺産として、未来に引き継いでいくことが大切であります。  同時に、地域住民とこの地を訪れる人たちが、温かく交流し、新たな交流人口の拡大を招き、これを千載一遇のチャンスとしてとらえた、受け入れ体制の整備と活用が急務となっております。  さらに、産業全般につきましても、活力ある地域経済を創出し、産業の発展が所得の増大、雇用の拡大、定住の促進、ひいては、地域の自立をもたらすとの観点から、多様な課題に的確に対応できるよう、産業界、大学などの研究機関、行政などのネットワークによる産学官の連携のもと、総合計画の策定に並行して、中長期的な視点に立った施策や、事業を明らかにする産業振興のビジョンと戦略づくりに取り組んでいるところでございます。  この中では、社会や経済環境の変化に対応しながら、従来の縦割り、一次、二次、三次産業という枠組みに固執することなく、地域の産業構造について、棚卸しをした上で、地域が誇れる素材や資源などの有効活用、産業間連携の一層の強化を基本とした内容のビジョン策定を進めているところであります。  その実現のためには、このビジョンでお示しをする産業振興の方向性についての理解や認識を一つにし、横断的で柔軟なスピード感のある対応を図るなどとともに、議員ご指摘のとおり、行政組織につきましても、産業振興に係る相談窓口の一元的な対応や、いわゆる従来の縦割り主義に陥ることのない、例えば、テーマごとにグループ制度の導入を図るなど、柔軟な組織が強く求められるものと考えており、その体制整備の検討が必要との認識をいたしております。  以上であります。 ○議長(有光孝次) 皆田産業振興部長。             [産業振興部長 皆田修司 登壇] ○産業振興部長(皆田修司) 世界遺産登録を控えての整備計画の内容についてお答えをいたします。  大森地区では、駐車場につきましては、今年度末までにふれあいの森公園に50台分の駐車場増設を行い、整備後は150台程度の受け入れが可能となります。  また、トイレにつきましては、大森にある銀山公園駐車場のトイレの増設、改修により、水洗化とする予定といたしております。  また、龍源寺間歩の入り口、出口のトイレ改修につきましても、今議会で補正予算をお願いいたしておりまして、ご承認いただければ、年度内に現状のくみ取り式トイレを簡易水洗式トイレに改善する予定でございます。  休憩所につきましては、現在、具体的な整備計画はございません。  仁摩地区におきましては、これは民間の方でございますけれども、地元の皆さんの取り組みで、「鞆の銀蔵」という団体が結成をされまして、鞆ヶ浦地区におきまして、トイレを含めた民泊施設の整備を行い、それらを活用して、観光案内や体験事業を実施していこうという動きがあり、民間での受け入れ体制の整備が図られることとなっております。  次に、5月の連休、登録前後、登録以降における各時期の整備予定についてでございますが、4月以降、大森地区に先ほど市長が申し上げましたとおり、大田市観光協会を中心とした観光情報の拠点となる総合案内所を整備する計画でございます。  また、世界遺産登録後の8月中には、大森のふれあいの森公園の拠点施設が部分的にオープンする予定となっております。  なお、ピーク時対応の最大課題でございます臨時駐車場の確保につきましては、現在、地元の皆様や関係団体と協議を進めておるところでございまして、最も効率のよいあり方を模索しているところでございます。  いずれにいたしましても、早急に答えを出さなければならない課題であり、今後とも、精力的に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 15番、塩谷裕志議員。 ○15番(塩谷裕志) 今、大体、答弁していただきまして、ありがとうございました。  以前から石見銀山絡みの、関しましては、いろいろな多分、皆様からのご質問ありまして、一応、登録までには県と検討させていただくという答えだったと思っております。  ただ、もう今12月で、もう来年3月、4月からはもう来訪者が増えてくるというのは、これ、現実でございます。やっぱり早い段階でこういった整備をするんだ、こういった受け入れ体制をするんだということを、やはりちゃんと広報していかなくては、今、住民の中では、どうなってくるんだと。去年の夏でもあれだけ増えた来訪者、それ以上に、多分、来年の春、増えるんではないのか。その対応を本当にしていただけるのかというような不安というのが、今、住民、一番思っておられるのではないかなと、思っております。  なぜ、私がこうやって言わせていただくかと言いますと、私も仁摩町に住んでおりまして、15年前、サンドミュージアムが開館いたしました。初年度33万人の来訪者がございまして、駐車場はまだ整備されておらず、トイレもなく、公民館のトイレを使ったり、いろんな対応でやっていきました。  そのときに、やっぱり一番、残念なのは、やはり住民の方が行政の取り組みに対しての後手に回ったということ、その不信感というのが、やはり後々のあらゆる施策に対しての影響が出たんではないのかなというところを感じております。  行政はどうしても、予算がなくてはできないということはよくわかっております。しかし、やらなくてはならないことは、やっていくんだと。臨時的にも、即対応していくということが、やはりこういった世界遺産に登録に向けての確固たるやっぱり強い判断というのが必要になってくるんではないのかなと思っております。  こういった事業に対しては、基金等もございます。最小限、必要に応じ、市長の決断を持って使っていくという決断も必要になってくるんではないのかなと思っております。行財政改革の中、県の補助金を少しでもいただく中で、やっていきたいというのは、私もそう思っておりますけれども、やはりそうした住民感情を考えるならば、あるお金を最小限使って、大きく判断をしていくということが必要になってくるんではないのかなと、私、考えております。  それと、市民に向かって、先ほど部長の方からもありましたけれども、検討中であり、早い段階でまたお知らせをしていくということでございますが、もう3月末か4月の春になりますと、来訪者が増えてまいります。やはり住民に向かって、こういった整備をして、登録までにはやっていくんだと。そして、今、こういった財政状況の中、間に合わないかもわからないけれども、今後は、こういった取り組みをしていくということをしっかり広報していただきたいと。やはり広報誌なりインターネットを通じて、やはり行政の施策の方向というものをやっぱり知らせていくべきではないのかなと、私、考えております。  そういったところを、ちょっとお聞かせ願いたいと思っております。  それと、もう一点、多分、来春というか、来年から多分、ふれあいの森の公園の造成工事、そして、また、拠点施設の建設という格好で、先ほどプラス50台で150台の駐車場の対応をしていくんだということがございましたけれども、この夏だけでも、あそこの駐車場がもうオーバーフローしてしまったというような状況、また、シャトルも一緒ですけれども、また、来訪者に対しての出店等のサービスも、民間の受け入れもできなかったという状況がございます。  来年、拠点施設を建設していく中で、どのような影響を考えておられるのか。今、駐車場に関してはプラス50台というようなことで対応していくんだということでございますけれども、どういった影響を考えておられるのか。また、臨時の駐車場も含め、来年の春までには、ある程度、確保しておくんだというような答弁も、やはり住民にちゃんと知らせるべきではないのかなと思っております。  ちょっとその辺の答弁をよろしくお願いいたします。  それと、続きまして、産業振興の体制の件でございますけれども、産業振興ビジョン作成中ということです。非常にこれ、期待しております。  そういった必要性も私も認識しておりますけれども、そういった計画がいつから実行されていくのか。やはりもう、18年度は計画を立てるということは、市長もずっと言っておられましたけれども、それでは、いつからその計画を公表して、実行していくんだという、もう時期ではないのかなと、私、考えております。  そうしたところを、ちょっと今後のスケジュールも含め、ちょっとお知らせしていただきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 皆田産業振興部長。 ○産業振興部長(皆田修司) 後手に回った場合の後の影響がご心配だということでございます。まさに、その心配を抱いておるところでございますけれども、ご理解いただいておるとおり、なかなかそこら辺がスムーズに進んでいないというのも実態でございます。  といいますのも、将来の影響、登録後の影響について、どのようにとらえておるかというご質問もあったわけですけれども、そこら辺が正直、数字としてなかなかとらえきれないという実態がございます。  しかしながら、今年の3回の交通実証実験、あるいは、そのときの人手の状況を把握して、一定程度の内容については、想定をいたしておるところでございます。  その中ではっきり出ておりますのは、ピーク時における駐車場の絶対量の不足と。これはもう避け得ない実態であろうというふうに思っております。  その場合に、シャトルバス等を利用した他のスペースの地域外のスペースの確保というのが課題になってまいりますけれども、ここら辺については、今、もろもろの検討を重ねておるところでございます。  もう一つは、地域内への車両の進入自体をどうするかと。これは、地域の中の皆さんの、住民の皆さんの意向もなかなか1つにはなりきれないというところもありまして、とは申せ、今みたいな課題があるわけですけれども、これは、おっしゃいましたように、春まで放っておける問題ではないというふうに思っておりますので、でき得れば、年内、年内はちょっときついかとは思うんですけれども、暖かくなるまでには、住民の皆様に市としての方針、方向はお示しする必要があるのではないかというふうに考えております。  あと、産業振興ビジョン、いつからスタートするかということでございますけれども、現実的には今、動きとしては、こうした産業振興ビジョンの基礎となる考えの中で、18年度の中でも、もう既に動いておる部分もございます。  具体的には、厚生労働省の委託事業、パッケージ事業というのをやっておりますけれども、その中にもそうした考え方は、十分に踏まえていっております。それをその流れの中で、今の体系化していくのが、今の産業振興ビジョンだというふうに思っております。  18年度予算の中で、当然、その部分も。失礼いたしました。19年度予算の中でも当然に、もう具体的に出していくという考えでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 15番、塩谷裕志議員。 ○15番(塩谷裕志) 大体、わかりました。  ちょっと私も再質問でちょっと落ちがありまして、また、再々質問させていただきます。  交通アクセス3方面から、多分、広島方面、そして、大田方面、そしてまた、仁摩・温泉津方面からの来訪というのが、石見銀山、中心になります大森地区、考えられるのかなと。また、鞆ヶ浦、そして、温泉津地区というような、また、史跡もございますけれども、そういった今、国道、県道走っとっても、何か一貫した道路標識というのがないなと。なかなか市だけで単独でできることではございませんけれども、国、県、そしてまた、市道も含めまして、そういった案内、どうなっておるのか、ちょっとお知らせを願いたいと。  多分、春までには完備できるのではないのかなと、私、考えておりますけれども、ちょっとその辺、教えていただきたいなと思っております。  それと、シャトルですけれども、今年の夏は三中、そして、ふれあいの森からのシャトルというような、1つの試みということで、私も見させていただきましたけれども、こういった3方向からのアクセスがあるという1つの中で、具体的に春、また登録時までには違う考えも、なかなかまだ実行には、今、検討中ということでございますけれども、何かつくっていくんだというようなところを、気持ちを持って、今やっておられるのか。やはり、そういったところが、やはり住民が一番知りたいところではないのかなと。ただ、検討しております。できませんでしたではないと思っております。  そうしたところをちょっと教えていただきたいなと思っておりまして、これで私の方の再々質問、終わらさせていただきます。 ○議長(有光孝次) 皆田産業振興部長。 ○産業振興部長(皆田修司) サインの整備についてでございますけれども、今議会で、補正予算で市のサイン整備の予算も上げさせて、お願いをいたしておるところでございます。  この内容につきましては、国、県、国道、県道、そこら辺と調整を図りまして、役割分担と申しますか、そこら辺も話し合いを経まして、その結果として、今議会でその経費として、補正をお願いしておるものでございます。  3月には、そこら辺が現場の方ではできるんではないかというふうに思っております。  それから、今の域内交通、シャトルバス等の計画についてということでございますけれども、これについては、実は、今、来訪者でかなり大きな部分占めるであろう旅行者さんの関係の方からも、非常に答えを強く求められておりまして、これ、商品造成、旅行者さんサイドで申しますれば、商品造成という言い方になりますけれども、これの組み立てと大いに関係がしてまいりますので、先ほどの答弁でも申し上げましたように、暖かくなるまでには、皆さんに当然にこれは決定をしてお知らせをするべきだというふうに考えております。その必要があるというふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 続いて、22番、松井東司彦議員。
                 [22番 松井東司彦 登壇] ○22番(松井東司彦) 22番の松井でございます。  私は2つの点から竹腰市長のその基本方針をお伺いするものであります。  まず、第1点目として、石見銀山遺跡の鞆ヶ浦と石見城の今後の整備計画について、第2点目として、県下の高規格幹線道路、いわゆる山陰高速自動車道の仮称になりますが、朝山インター以西の整備予定の2点についてであります。  まず、1点目の石見銀山遺跡の鞆ヶ浦、また、石見城の今後の整備計画からお尋ねをいたします。  来年7月の石見銀山の世界遺産登録に向けて、現在のところ、大森地区、また温泉津地区の各種の整備事業は石見銀山協働会議の行動計画などでも多角的な検討、議論がなされ、ガイダンス施設の建設や交通アクセスの問題など、着々と整備が進められているように思います。  しかし、同じこの石見銀山遺跡に所属する仁摩町の鞆ヶ浦と石見城は、地元住民に対する説明会も少なく、半年後に迫った世界遺産登録に向けて、どの程度の整備がなされ、また、登録後の整備計画がどのように進められていくのか、将来の展望が地元に十分公開されているとは言えません。  特に、馬路地区にある鞆ヶ浦は、その遺跡内に10世帯の方が住んでおられ、毎日の生活の拠点になっています。しかも、半数以上がひとり住まいのお年寄りです。  このような状況のもと、現時点において、どの程度の整備計画が検討されているのか、お伺いするものであります。  次に、県下の高規格幹線道路、山陰高速自動車道の(仮称)朝山インター以西の予定について、お尋ねをいたします。  今年3月、多伎・朝山道路の事業化とともに、国道9号線仙山峠の田儀側は現在、地質調査、測量など整備計画が着々と進められています。この多伎・朝山道路の着工の理由の1つに国道9号線仙山峠の交通死亡事故多発地区の解消という問題提起があったところであります。  しかし、仙山峠の東側のみの事業化では十分でなく、むしろ、仙山峠の東側、西側が一体となって整備される必要性があるのではないかと思います。  この朝山インターから(仮称)大田インター、大田第二中学校南側までの6.3キロの進捗状況はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。  以上、2つの点から質問をいたしました。  竹腰市長、関係部長の明快な答弁を期待し、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 松井議員さんのご質問にお答えいたします。  ご質問の鞆ヶ浦、石見城跡につきましては、世界遺産に推薦されました石見銀山遺跡を構成する14の資産に含まれるものであります。  来年7月初旬をもって、世界遺産に登録をされる見込みでございます石見銀山遺跡は、本年3月に明らかにされました石見銀山行動計画に示されましたように、遺跡と自然と人々の調和を目指すところに、その特徴を見い出すべきであると考えております。  この3つの調和に向けては、議員ご指摘のとおり、多くの課題がございますので、お住まいになっている、あるいは関係する皆様と協議を重ね、また、広く市民協働を進めながら、順次、整備を進めてまいりたいと考えております。  なお、整備を急ぐものにつきましては、登録前までに対応し、住民との協議、意見交換につきましても、協働を理念としつつ、重ねてまいる所存であります。  次に、多伎・朝山道路の(仮称)朝山インター以西の予定について、お答えをいたします。  本年3月、都市計画決定された都市計画道路、出雲仁摩線37.4キロメートルのうち、多伎・朝山間9キロメートルが多伎・朝山道路として事業化され、一般国道9号バイパス事業として整備されることとなったことは、既にご存じのとおりであります。  現在のところ、基準点測量、路線地形測量作業をおおむね終了し、地質調査に入る段階であると聞いております。  議員ご質問の朝山・大田間、おおむね6キロメートルの現状でございますが、国道9号の代替路線がない当該区間は、本年7月、出雲市多伎町地内で発生をいたしました豪雨災害でも通行止めで支障を来した教訓をもとに、多伎・朝山間に引き続き、朝山・大田間の事業化を国へ強く要望しているところでございます。  また、県におきましても、交通難所で防災危機管理の充実、救急医療の向上及び生活圏域の連携を向上させるため、必要な路線として位置づけをされておりまして、山陰道整備の要望事項の中では、最上位で国に要望をしていただいているところでございます。  いずれにいたしましても、多伎・朝山道路の今後の進捗状況を見ながら、次の区間を検討するとの国の見解でございます。幸いにも、現状では、地元の皆さんのご協力により、予定を上回るスピードで進捗しておりますので、早い時期に大田までの事業化に結びつくのではないかと、期待をしているところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) それでは、22番議員の2番の質問に対して、お答えいたします。  ご承知のとおり、石見銀山遺跡は、非常に広大な面積を有しております。それらの保全管理につきましては、これまでもお話が出ておりますように、住民と行政間との協働によりまして、保全管理をしていかなければならない。また、利活用についても同様かと、いうように承知しておるところでございます。  お尋ねの鞆ヶ浦の住民の皆さん方に対します説明会、説明等についてでございますけれども、これまでの旧仁摩町以来、必要に応じて説明をしてまいったところでございます。また、漂着ごみ等につきましても、仁摩町の方々と連携いたしまして、対応してきておりますけれども、改めまして、これからの整備と住民生活の調和につきまして、地元住民の皆様方と説明や意見交換の機会を設けてまいりたいというふうに思っておるところでございます。  また、石見城について、どのような整備計画があるかとのご質問でございますけれども、当面、安全に見学できるような遊歩道、あるいは、見学道というような施設のものを検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 22番、松井東司彦議員。 ○22番(松井東司彦) ご答弁をいただきましたですが、もう少し詳しく説明をお願いしたいなと思っております。  石見城に関しましては、仁摩瑞穂線の龍岩と隣接しているそういう戦国時代大変重要な山城ということで、簡単な遊歩道ということでございますので、それ以上、今の計画の段階ではそういう構想であるということで了解をさせていただきます。  それと、鞆ヶ浦に関しましては、先ほど登壇して、お話もさせていただきましたとおり、ここ鞆ヶ浦には23戸の家屋があります。13戸が空き家になっております。現在のところ10世帯の方々が住んでおられます。5人家族、6人家族、漁業を営む方、ほとんどがひとり住まいのお年寄りという形になっております。  この地区が今回、世界遺産の関係で、ガイダンス施設の説明のときにもありましたとおり、サテライトの予定があるんだという話も、また、石見銀山協働会議の中でも、サテライト施設の整備計画という形でも載っております。  この計画が当然、文化庁の予算、もろもろも考慮しながら進めていかれると思うんですけれども、今後、どの程度、現時点において、お話いただける限りでよろしゅうございますので、いただけたらと思います。  と同時に、この鞆ヶ浦自体も史跡の地域内、特にその家屋、23戸の家屋はすべて建物のそういう保存修理の対象になるように聞いております。地元の住民の説明会でも、いろんな問題があったら、石見銀山課へ相談してくださいということをおっしゃっておられたということですが、これも大森町や温泉津町のそういう史跡の文化庁関係の補修修理、保存修理という形と連動すると思うんですけれども、急いでできるような状態ではないかもしれません。こういうそういう計画自体が予算をもしも文化庁からいただけるということになれば、できるものなのかどうか。大変、地元としては、心配しております。  といいますのが、文化庁の方が来られて、「白いアルミサッシもろもろが家の玄関及び2階側についてます」と。「できたらサッシはやめていただけませんでしょうか」という話も実際、地元でされているようです。この可能性があるのかどうか。予算も当然あることですので、お伺いしたいと思います。  それと、先ほど、ちょっと塩谷議員も質問がありましたですが、そういう9号線から鞆ヶ浦への誘導看板、及び遺跡全体の看板もありません。今、地元では、歩いている人に車がとまりまして、「鞆ヶ浦へどうやって行ったらいいんでしょうか」と。聞かれた方も目印になるようなものたくさんありませんので、大変、困ってお話をさせていただくんですが、もう来年の7月、たくさんの人がお越しになられた時点で、ある程度のそういう誘導看板的なものを考えておられるのかどうか。これ、地元も大変、心配しております。  それと、鵜島周辺の環境整備、ここも当然、世界遺産の遺跡の内部になるわけですが、予算がないという形だけで整備計画がストップになっているかどうかわかりませんが、鞆ヶ浦、清掃活動も含めてですけれども、今後のやはりある程度の計画なり、こうしたいんだけれども、現時点ではまだ予算取れてないから、保留の状態にしているんだとか、これは将来、もう全然考えてないんだというところのある程度の線引きも地元の方にお話をいただいていた方が、地元としては、大変、安心をするのではないかなという気がいたします。  特に、漁業、漁協の関係も含めてですが、置き場とそういう波消しブロック、それと急傾斜地崩壊のコンクリート壁、もろもろも、どうも文化庁の方が来られて、大変見苦しいというふうなことを言っておられましたですが、そのままでいいのなら、そのままで地元の方も了解ですが、何とか色を変えたり、いろんなものもできるのかどうか。  地元として、どの程度のものが協力できるのだろうかというところのもう具体的なところまで、かなりもう半年近くになってきておりますので、できましたら、何らかの機会に、地元でそういう説明会をされて、地元としても大変、名誉なことで、協力は惜しまないという基本姿勢は変わってないと思いますので、この場でお話をさせていただきたいと思っております。  それと、2番目の質問の山陰高速自動車道、大変、今、道路の財源の問題がもろもろで、話になっておりますが、全体的に考えますと、この大田市、特に島根県下、松江から益田市までありますけれども、一番、この山陰高速自動車道の問題に関して、僕自身の考え方としては、少し遅れているのではないかなと。もっともっと陳情していただいて、ぜひとも、石見銀山の世界遺産と同時に、この高速自動車道が必要なんだという観点からも、整備を急いでいただきたいなという気持ちがありますもんですから、市長さんの方はいろんな形で、国に主張されるときにもぜひとも、今、出雲まではかなり順調に来ているようです。また、江津も浜田もある程度、もう現実に一部開通になっているところもありますが、この大田市に関しましては、温泉津・仁摩間、仙山・多伎間、肝心の真ん中のところがかなり遅れているのではないかなと、私は感じております。  以上、2番目の質問ということで、答弁できる範囲内でよろしゅうございますので、お願いをいたします。 ○議長(有光孝次) 教育長。 ○教育長(小川和邦) それでは、石見銀山関係についての再質問についてお答えいたします。  まず、最初に登壇しても申し上げましたですけれども、仮に、鞆ヶ浦の住民の皆様方に不安を与えるような説明しかしてないとしたら、改めてお詫びを申し上げたいというように思っております。今後、十分、皆さん方にご理解をいただけるような説明の機会を設けてまいりたいというように思っておるところでございます。  何点かご質問ございました。ご質問の順番が若干、違うかとも思いますけれども、お答えしてまいりたいというふうに思っております。  まず、サテライト施設の整備計画等についてどうなっているかということに関しましては、これまでも申し上げましたとおり、拠点施設のサテライト、あるいは衛星としての施設として、既存の建物を利用させていただきたいと。そういった中で、整備をしてまいるための準備をこれから進めてまいりたいと思っております。特に、所有者を含め、関係者の皆さん方のご理解を得るための努力をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。  次に、鞆ヶ浦の史跡地域内の建物の保存修理についてどうかということについてでございますけれども、これは、建物について、それぞれの建物の文化的な特筆、特徴というか、それぞれが違っております。修理することにつきましては、修理をいたすといたしましても、それぞれの建物について、これから調査、検討を加えていかなければ、どういった予算でどういうふうにするかというふうな具体的な調査が済んでない今日、具体的な回答というのは、少し差し控えさせていただきたいというふうに思っております。  それから、国道9号から鞆ヶ浦、あるいは馬路地区への案内板の看板等の設置が必要ではないかというお尋ねでございますけれども、これにつきましては、早急に看板等の設置等を検討して設置してまいりたいというふうに思っておるところでございます。  それから、いろいろありましょうが、景観を阻害するとされる建物、構造物につきましては、将来的に修理等の必要が生じた場合に、景観について検討を加えていくという方向で現在、考えております。現況にある物を取り壊して、例えば、そういった景観を阻害すると、要因を取り除く、現況の物をとにかく、壊してということは当面考えておりません。現況の物が、改修が必要が生じたときには、そういったものを考えていくという考え方でございます。  それから、鵜島周辺のといいますか、環境整備についてでございますけれども、多分、お尋ねの件は、神社へ通じる遊歩道の、橋の件かというふうにも思っておりますけれども、これにつきましては、当面、文化庁の予算化されているという意味ではございませんけれども、文化庁の補助事業を使って、修景できるものだったら、修景あるいは修理してまいりたいというように思っております。  いずれにいたしましても、海の上にかかっている橋でございますので、安全がいかに確保されるかということを優先して考えてまいりたいというふうに思っているところでございます。  石見城の整備方針につきましては、登壇して回答したとおりでございまして、遊歩道といいますか、そういった安全に見学できる方策というものを具体的に考えてまいりたいというふうに思っておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 山陰道の問題についてでございますが、もっともっと要望していただきたいということでございますが、11月、私、3回東京に行っておりまして、3回。それこそ、重ねて要望いたしております。国交省、それから、財務省、それから、県選出の国会議員、そういう方々にしっかりお願いをいたしておりますし、また、先般は直近、東京へ行きましたときには、決起大会が中国地方と、それから、全国規模のものと2つございました。その2つとも、出席をいたしましたが、道路特定財源の一般財源化を強力に反対するということで、そのことにつきましても、関係機関をその後、要望して回ったところでございます。  この山陰道に関しましては、ご承知のように9,342キロメートル、いわゆる整備計画の範囲外のものでございまして、それをバイパス方式で順次やっていただくというようなことで、ご配慮いただいております。その計画外にあるということ自体が、大変遅れているということでございますが、遅れた状況の中で、最近は、私は順調とまではいきませんが、着実に順次、この事業化に向けて動き出しているなという感じがいたしております。  朝山・多伎間が事業化決定をいたしました。先ほど、登壇して申し上げましたとおりの今、段階にきております。  続いて、この朝山・大田間の6キロメートル、これを事業化として決定していただきたいということでございますが、期成同盟会におきましても、あるいは、島根県においても、その方向で進めていただいておりまして、必ずや近いうちに事業化、決定していただけると、期待をしているところでございます。  現在、仁摩・温泉津間に関しましては、槌音高く、建設中でございまして、ご承知のとおりでございます。  その後の大田・静間間、あるいは静間・仁摩間ということになりますでしょうかね。そこらあたりを順次、事業化を決定していただきまして、それでも、1区間が今までの例で行きますと、大体、1年1キロということでございますので、約10年近くかかるわけでございますが、何とか12、3年ぐらいで、全国の高速交通ネットワークにつなげていくことができないものかなということを期待しながら、働きかけを今、一層、強化をしているところでございます。 ○議長(有光孝次) 続いて、9番、中西義昭議員。               [9番 中西義昭 登壇] ○9番(中西義昭) 9番、中西義昭でございます。  まずもって、寝ても覚めても、大田市民の幸せ、地域の発展をお考えになり、少ない財政、大きなサービスをモットーに、徹底した行財政改革を全力で取り組まれます竹腰市長始め、職員の皆さんに敬意と感謝を申し上げます。  さて、大田市では、今、世界遺産登録を目前に控えた石見銀山遺跡を新生大田市のまちづくり推進計画をもとに、大田市総合計画の中で、将来像として、新市のシンボルに据え、地域の特性を生かして、だれもが住みよい県央の中核都市に向け、まちづくりを推進しているところであります。  その石見銀山遺跡の景観にかかわる今回は土の中や空気や電波と違い、目に見える海の方の質問1点に絞って、質問をさせていただきます。  国民の生活水準の向上や余暇時間の拡大を背景に、プレジャーボートや水上バイクによる海洋性レクリエーションの需要はますます増大をしております。  プレジャーボートとは、遊ぶ、そして、レジャーを組み合わせた俗語でありまして、遊漁船のことであります。  中でも、小型ボートの低価格化により、釣りを目的とした日常的な海洋性レジャーが当市においても、普及してきた反面、マリンレジャー先進国の欧米、また、先進地と比較して、施設が十分ではありません。  そこで、プレジャーボートのいわゆる不法係留、放置等の問題が島根県やお隣の出雲市においても取り上げられておるところでございます。  大田市においても、特に温泉津港の日村地区、沖泊地区に数隻のプレジャーボートが留めてあり、係留場所の私物化、そして、利権化、公共施設破損、そして、使えなくなった船の放棄を始め、ボート所有者の駐車違反、ごみ、油、ロープの投げ捨てなど、数えれば、もう切りがありません。環境の悪化は、甚だしいものがあり、このまま見過ごすわけにはまいりません。  中には、船を係留するために、鼻繰岩のかわりに1メートル四方のコンクリートを海に埋めたり、道路のガードレールを使ったり、こうした問題は、公共用水域の適正利用や、漁港の管理上の問題にとどまらず、周辺地域の自然や生活環境、また、今、特に石見銀山遺跡の世界遺産登録を目指す大田市において、温泉津の沖泊地区は史跡の指定地(コアゾーン)であり、日村地区は、緩衝地帯(バッファゾーン)の中にあり、景観の悪化は問題であります。  そこで、質問の第1番は、大田市として、このプレジャーボートの現状をどのように掌握し、そして、認識をしておられるのか、お伺いをいたします。  次に、2番目は、不法係留と簡単に一口で言われていますが、どのような法令や条例によって管理されていますか。そして、罰則規定はありますでしょうか。また、どこの機関が管理、監督、指導を施行しているか、伺うものであります。  次、3番目は社会問題化している不法係留をなくすために、どのような対策を自治体、行政としてお考えでしょうか。問題解決の具体的な方策はありますでしょうか。また、取り組みをいかがお考えでしょうか、伺うものであります。  最後に、4番目になります。  港湾漁港管理者、地方公共団体、JF、民間事業者、それぞれが連携して、プレジャーボートの収容施設を検討、計画、実行に移さなければならない時期に来ていると思われます。  一例ですが、漁港を海洋性レクリエーションに開放してほしいという国民のニーズ、また、共存を図るとともに、地域振興にも推進することを目指し、水産庁が最近進めている「フィシャリーナ整備事業」などがそれであります。  フィシャリーナとは、漁港区域内の遊漁船、プレジャーボートですが、漁船と分離して収容するための施設と、その利用者のためのサービス、安全施設などを兼ねた漁港区域内の施設の総称、フィシュ(魚)とアリーナ(劇場)を組み合わせた俗語で、漁港、漁村という豊かな自然環境を背景として、魚を中心に人々が集まるところ、交流の場をイメージしております。  世界遺産登録を目指す地方自治体、それぞれ地域の状況に合った方向で、意欲的な取り組みが必要だと感じますが、大田市では、いかがでございましょうか。  市長始め、執行部のお考えをお伺いしまして、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) いつもながら、励ましのお言葉、まずもってお礼申し上げます。  小さな財政、大きなサービスにつながるよう一層頑張っていきたいと思いますので、この上とも、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。  それでは、ご質問の市内、特に温泉津港のプレジャーボート対策について、お答えいたします。  大田市は、46キロメートルの長い海岸線を有しておりまして、ここに県と市がそれぞれ管理する漁港が12と港湾が10、合計22の港がございまして、温泉津港は県が管理している港湾でございます。  ここへのプレジャーボートの係留状況でございますが、市内全体で100隻余りありまして、そのうち、温泉津港には11隻、係留されております。その中には放置されて、景観上、また、施設管理上、好ましくないものもあると認識いたしております。ここに係留する場合、管理条例にもとづき、届けや許可が必要となっておりまして、罰則規定もございますが、現実的には無許可で係留されている状況となっております。  世界遺産登録を来年に控え、こうした状況を打開するため、県、JFしまね、地元及びプレジャーボートの所有者が不法係留や景観保全対策について、協議する必要があると考えております。  また、プレジャーボートの収容施設の必要性につきましても、同じ場で協議したいと考えておりますので、このことを県始め、関係の皆さんへ働きかけてまいる所存でございます。  以上でございます。
    ○議長(有光孝次) 9番、中西義昭議員。 ○9番(中西義昭) 一通り、ご答弁はいただきました。もう少し再質問を通じまして、議論なり、私の感じていることを述べてみたいと思います。  この件につきましては、旧温泉津町におきまして、平成14年7月の議会において、他の議員によりまして、不法係留について、係留料金を徴収したらどうか。あるいは、取り締まる条例が何とかならないか。意見を含めた質問がありました。  答弁はそれぞれ港湾、漁港として、区域指定がありまして、レジャー船の係留はできない。したがって、係留料金も徴収できない。また、廃船放置の処理についても、管理者である県の方へお願いをいたしておきますと。このような答弁でございました。  先ほども市長の答弁にございまして、行政は既にこのことを認識しておられるところでございますが、しかしながら、きょう現在、依然として、この問題解決の方向に一歩も踏み出していないように、私は感じている次第でありまして、今回、改めて、世界遺産登録を目前にして、公の場でこうして質問をさせていただいたところであります。  所有者が不明、使用不能と思える船、放置か不法投棄かわかりませんですが、そのほとんどはFRP船であり、つくりやすい、強い、便利ですけれども、処分をする場合に、処理施設が少ない、費用がかかる。こういったことで、今後、こういった理由で処分に困り、放置が増えることが心配されるとも聞いております。  昨夜もNHKで放映があったところでもございます。陸上の自動車のような車庫証明に似たようなことが可能であれば、管理上はうまくいくかなと、私が勝手に思うところであります。場違いなところは、お許しをいただきたく存じます。  港湾条例が、管理条例があり、管理者は島根県であります。大田市として、問題解決を島根県に強く要請する。「はい、終わり。言うときました。」それは決してないと思いますけれども、その一方で、先ほども市長さん申されましたが、実態を詳しく調査・分析し、今後も引き続き、問題解決の方策はないか。それぞれ立場こそ違い、利用者、管理者、自治体、JF、事業者、関係者が連携をし、協議をする機会を立ち上げる必要があると思うものでございます。  国では、漁港を利用するプレジャーボートの増加に対しまして、海洋レジャーと漁港、漁村の見直しが始まっております。漁港における漁船以外の船舶の利用について、水産庁は、漁協活動に、漁業活動に支障のない範囲で、ボートを受け入れる方針として、平成6年(1994年)に通達を出しております。漁業活動に支障のない範囲でということは、今まで長い間、漁業として使っていた施設であっても、漁民の数が減ったり、空いた船揚げ場、荒廃地、遊休地、こういったところにいろいろな物が放置されています。  そういったところに、駐車場、陸揚げ場、マリーナに使ってもいいですよということであろうと思うわけでございます。  港湾管理条例にもとづき、ボートの係留場所を定めて、使用料を徴収してもいいですよと、通達の中に書いてあります。  ということは、管理者がおれば、料金を取りますよということであろうかと思いますが、その後、平成9年(1997年)にその受け入れ方法が届け出制から許可制に変更され、許可がないと留められない。不法係留はいけませんよということであります。  一方、漁業漁港法も平成12年(2000年)に改正が行われ、所有者が不明の場合は、漁港管理者が撤去し、廃棄処分ができることが明記されました。  これにより、管理者は漁業に支障のある水面を放置禁止区域にしたり、支障のない水面を係留許可区域に設定できるようになり、漁港の適正利用に弾みをつけたわけでございます。  今までの漁港は長い間、漁師さん以外は使ってはならない。こういうふうに私たちは認識をしておりましたけれども、国は既に港も海も国民のものであると舵を切ったわけでございます。  また、今年度、18年度、水産庁の所轄事業に放置艇対策及び漁村活性化のための漁港機能高度化総合事業というものが整備されました。既存の漁港施設の見直しによる遊休資産の利用を水産庁の事業に盛り込んだわけで、このようにプレジャーボート問題を包括的に解決する姿勢がようやく整いつつある現在、大田市においても、先ほども申し上げましたが、立場は違っても、利用者、管理者、漁業関係者が一緒になり、大田市内の漁港を総点検して、その中に遊休地や使えるものがないか。適当な土地はないか。調査・研究、協議ができる機関を立ち上げる必要があると、私は考えておるところでございます。  大田市の漁業、先ほど市長さん申されました。東西46キロに伸びる美しい日本海は、観光の大きなファクターでもあります。釣りを始め、セーリング、サーフィン、ダイビングなどの国民にとって、ますます大きな魅力となっていくことでありましょう。これらを対立することなく、うまく組み合わせ、交流人口を増やす方策にならないかなと思い、今回、そして、また、今回、世界遺産登録を目指す海の景観を将来にわたり、保存する立場から問題が解決できないか。私の意見を述べたところでございます。  市長のさらなる意欲的な取り組みに期待をさせていただきまして、以上で質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 先ほども申し上げましたように、46キロの海岸線を有する大田市にとりまして、まさに大田市海岸も大変観光資源としても、有効な資源であって、生かしていかなければならないと、常々思っております。それこそ、大田市は海抜ゼロメートルから、国立公園三瓶山1,126メートルまで、非常に変化に富んだ自然を有しているわけでありまして、今は石見銀山が特に注目をされております。三瓶の再生の問題もありますし、そして、大田市のこの美しい海、これをいかに生かすのかということは、大変、これからも取り組んでいかなければならない重要な課題であるというふうに思っております。  交流人口を増すという意味で、先ほどおっしゃいましたような構想を参考とさせていただきながら、今後とも、いろいろな問題もあるようでございますので、その提言を踏まえさせていただきながら、今後も、いろいろな形で取り組んでいきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) ここで、休憩いたします。午後1時、再開いたします。                午前11時50分 休憩                午後 1時00分 再開 ○議長(有光孝次) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  8番、林 茂樹議員。               [8番 林 茂樹 登壇] ○8番(林 茂樹) 8番、林 茂樹でございます。  通告書にもとづき、2点についてお伺いをいたします。  市長始め、関係部課長の誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。  まず、第1点目の無医地区に準じた中山間地の今後の医療対策と医療サービスについてお伺いをいたします。  最近、マスコミ等で島根県の医師不足の現状が大きく報道され、社会問題にもなっているところでございます。  特に、中山間地では医師の高齢化、また、死亡等により、今後、さらに無医地区化、及び無医地区に準じた地域の増加が予想されます。市民の健康と安心が守られない状況が心配されるところでございます。  また、市の中核病院であります市民病院においても、医師不足は深刻な問題となっておるところでございます。医師の確保のため、市長始め院長が一生懸命努力されておると聞いております。  特に、旧温泉津町では、医師の高齢化、また、死亡等により、湯の郷苑を始め、各地区の一次医療の体制づくりが緊急の課題となっております。市として、旧温泉津町の住民の方々を始め、現在の状況をどう思われているのか。また、今後の医療体制をどのようにすればよいのか調査し、その結果を踏まえ、今後の医療対策とサービスを実施していくべきと考えておりますが、市として、どのように考えられておられますのか、お尋ねをいたします。  また、医師確保の件ですが、大田市出身の医師も数多くおられると思います。そこで、大田市出身の医師の名簿を作成し、地元医師会、及び友人、親族等にも協力を依頼しながら、1人でも多くの医師に帰っていただくよう働きかけをすべきではないかと考えています。現在の状況を踏まえ、ご答弁をよろしくお願いいたします。  また、第2点目、学校再編計画について、2点ほどお伺いをいたします。  学校の現状と子どもたちを取り巻く社会状況及び社会環境をどう取り入れられているのか。また、再編計画のうちにどうして社会教育の充実という内容が盛り込まれていないのか。以上、2点についてお伺いをいたします。  今、まさに、新聞、テレビ等で、自殺、いじめ、虐待等、大きく報道されているところであります。自殺、いじめ等では学校の対応の仕方、また、教育委員会のあり方等まで問題視されております。  子どもたちを取り巻く社会状況、環境も決して、安心できる状態ではないと考えています。いつ、どこで、何が起きるのかわからないのも現実でございます。地域が、学校が一緒になって、子どもたちが安心して学べる、遊べる状況と環境をつくっていくべきだと考えています。  今後、再編計画の中に、子どもたちの安全・安心をどう取り入れられて、計画されていくのか、お尋ねをいたします。  次に、再編計画の内容につきまして、社会教育の充実という内容が盛り込まれていないのかという点について、お伺いをいたします。  市長がかねがねいろいろな場所で述べられておられますように、子どもたちは地域で育てるのが一番よいと発言されております。私も、全く同感でございます。  子どもたちが地域の方々と触れ合い、地域のいろいろな歴史、文化等を学び、物づくりの大変さや大切さを知り、生きていくための知恵を地域の方々から学びとっている学習は、なくすべきではないと考えております。  そのため、社会教育の充実は欠かせないものと考えております。計画の内容にどのように盛り込まれていくのか、お考えをお聞かせください。  以上、申し上げまして、私の登壇しての一般質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 8番議員のご質問の1、無医地区に準じた中山間地域の今後の医療対策と医療サービスについてお答えいたします。  広大な行政区域と中山間地域に集落が点在する本市におきましては、市民の生命と健康を維持する医療の確保は極めて重要な課題であります。  しかしながら、全国的な傾向でありますが、本市におきましても、医師不足が進んでおり、特に、中山間地域では、医師の高齢化と後継者不足によりまして、廃止となった医療機関も出始めているところであります。  また、本市にある医療機関は、その大半が市内中心部である市街地に集中しており、高齢化率の高い中山間地域には、無医地区に準じる地域が3カ所あります。それらの地域では、自家用車等の利用により受診に出かける。あるいは、往診を利用することによって、一定の医療の確保がなされております。  このような中、地域医療の確保のため、本年7月に地域医療拠点病院の指定を受けた市立病院や、医師会との連携を強化し、地域全体で住民の健康を守る体制の確立に努めるとともに、地域医療に熱意のある医学生の養成事業である島根大学医学部医学科僻地枠推薦を、積極的に宣伝をすることにより、将来の医師確保を図りたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 8番議員ご質問の学校再編計画につきましては、児童、生徒が減少しつつある大田市の現状を踏まえ、次代を担う児童生徒の知、徳、体の均等ある成長を育み、その可能性とよりたくましい心身を養う教育環境を整えるため、現在、検討委員会において、さまざまな観点から検討を行っているところでございます。  議員ご指摘のとおり、子どもたちを取り巻く社会状況や環境は、急速に変化し、いじめ、不登校等が大きな社会問題となっており、次代を担う子どもたちが、社会や集団とのかかわり方を学び、自立した社会生活を送ることができるよう、生きる力を育てていかなければならないものと考えております。  学校の小規模化には、個別指導や人間関係の緊密化というメリットがある反面、固定化された人間関係の中でのさまざまな問題や学校行事等の運営上の支障も指摘されているところでございます。  対人スキルとコミュニケーション能力や豊かな人間性、社会性の育成の観点からも学校は一定以上の規模が望まれるところであります。  また、社会教育の充実という内容が盛り込まれていないのではないかとご指摘がございますが、特色ある学校づくりにおいて、学校支援機能の観点から議論をいただいております。  各学校においては、地域の人材活用や自然郷土芸能を取り入れた学習を行うなど、地域に根差した特色ある学校づくりがされており、こうした行事に参加することによって、社会性や人間性が培われていくものと考えております。  いずれにいたしましても、次代を担う子どもたちが望ましい成長を促し、卒業後を見据えた教育を行うためには、何が一番大切かという視点から、学校再編計画を考えてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 8番、林 茂樹議員。 ○8番(林 茂樹) 答弁ありがとうございました。  1点、お尋ねをしておりましたけれども、医師の確保についてのどうすべきかという点がありましたけれども、お答えがちょっとなかったように思いますけれども、その点をもう一点ほどお聞かせ願いたいと思います。  そして、また、今の先ほどの市長さんのご答弁でございますけれども、医療関係につきましては、3月議会で巡回診療ですか、等の質問の中で、そういったことが述べられたというふうに記憶しておりますけれども、また、そのご回答の中で、他の方法も選択すべきではないかという意見があったようにお伺いをしているところでございます。  この他の選択とはどういう選択なのか。そこの辺もお聞きしてみたいと思いますので、どうか答弁の方、よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 川上病院事務部長。 ○市立病院事務部長(川上佳也) 市立病院での医師の確保ということでのご答弁をしたいと思います。  市立病院、先ほど議員さんが申されましたように、医師不足の状態がございまして、これに対する医師の確保ということでの取り組みを進めておるところでございます。  この取り組み、基本的には島根大学、あるいは広島大学からの派遣が中心でございまして、この大学等への働きかけ、本日も院長、大学の方へ出かけておりまして、来年度に向けて大学との先生方とのどういいますか、状況なりお願いに行っておるところでございます。  先ほど、議員さんからご質問といいますか、の中にございました当地域から出身、から、現在、都会におられる方、この先生への働きかけということでございます。うちの院長、ご存じのように、島根大学出身でございまして、この地域から現在、都会の方におられる先生については、ある程度、個人情報、いろいろな問題がございますけれども、それは院長の方が把握をしております。  こちらの出身、違う大学から現在、都会におられる先生の情報につきましては、先般、いろいろ情報をいただいたこともございますので、個人情報との兼ね合いもございますが、働きかけにつきましては、院長等からいろいろ個人的な事情等もございますので、そういうものをお聞きする中で、機会がございましたら、当地域に、また、当院に帰っていただくような働きかけを今後ともしていきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 那須野健康福祉部長。 ○健康福祉部長(那須野強志) 巡回診療につきましては、3月議会のときに答弁をさせていただいておりますけれども、一般的に巡回医療を行いますときには巡回診療車等々の移動車両の購入とか、それを診療を行う地点につきまして、診療所の開設の手続き等が必要になってくるということで、いろいろな制約がございまして、巡回医療については、非常に厳しいではないだろうかと。その他の方法で検討すべきではないかというぐあいにお答えしておるところでございまして、具体的には、例を挙げますと、井田診療所等、あいておりますけれども、そういうところに対して、定期的にドクターが出ていただけるような形での方策等々が考えられるのではないかと思っておりまして、先ほど、例を挙げました井田診療所等につきましては、地元の医師の先生方のご意見等を現在、聞いておる状況でございまして、その巡回医療ではない方法での具体化をしていく形の今、検討を進めておる状況でございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 8番、林 茂樹議員。 ○8番(林 茂樹) 大変、丁重なご答弁ありがとうございました。  私も前回、市長さんが全協の場でおっしゃっておられました、一生懸命努力して、医師を捜しているんだということで、温里地区におきましても、4名ぐらいの医師が今、各地で活躍しているというのが現状でございます。  その親族の方ともお話をしながら、まず、第一に市民病院に帰っていただきたいと。そして、帰って後にまた開業なり、また、いろいろな施設、診療施設なりに勤めていただきたいというような要望も今、お願いをしているところでございますけれども、前回、川上院長さんにも2例ばかりこういう方で、また、同窓会等で帰ってもいいよというような情報が寄せられたということで、報告は差し上げておりますけれども、その結果は、まだちょっと聞いておりませんけれども、もろもろの情報を得ながら、1人でも多くの医師に帰っていただきまして、市民の健康と安全をどう守っていくかというのも、我々議員の務めではなかろうかな、というふうに考えております。  そこら辺で、大きな点については、やっぱりそういう情報を集約しながら、医師の確保もしていく必要があろうかというふうに考えておりますので、そこら辺、ご意見等がございましたら、お聞かせを願いたいと思います。  また、学校関係でございますけれども、再編計画の中で、一番大きな問題になろうかと思うのは、学校の再編の中で、子どもたちの環境、また、状況が変わってくるという中で、なかなか新しい学校になじめなくて、学力の低下というようなことも起き得るじゃないかということを懸念しておりますけれども、そういう状態が起きないように、ひとつ、いい方向でご検討願いたいと考えております。  そこら辺もあわせまして、何かご所見がございましたら、ご答弁の方をよろしくお願いいたします。  以上、申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 学校再編をいたしまして、その中での学力の低下等を招かないようにという質問でございますけれども、当然、学習集団の規模を拡大するといいますか、学習集団を大きくするということでございますので、その中では、子ども同士が切磋琢磨するとか、そういった効果も期待されるところでございます。  また、学校規模が大きくなることによって、教員の配置も多くなるわけでございますので、そういった意味での学校での学習教科の指導に当たっては十分配慮し、また、拡充していけるものと考えておるところでございます。  以上です。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 医師の確保ですか。先ほど登壇して申し上げたとおりでございますが、先ほど、再質問で医師の確保は議員としての仕事でもあるというご決意を表明していただきまして、大変、私も心強く思っておるところでございます。  今後のご活躍に大いに期待を寄せているところでございますが、医師の確保に関しましては、本当、先ほど、登壇して申し上げたとおりであります。事務部長も申し上げたとおりでございまして、従来からやっております広島大学、あるいは島根大学に強力に働きかけをすると同時に、先ほど申し上げましたように、島根大学においては、地域枠というのを設けていただいておりまして、これは5人から10人、規模を拡大をしていただいておりますし、ご卒業いただき、晴れて医師におなりになれば、お帰りいただくと、期待を寄せているところでございます。  また、臨床研修医制度というのがございまして、そういうことも積極的に。市民病院ではないんです、市立病院でございますので。大田市立病院に積極的にぜひとも、そういう研修医も受け入れをしていきたいなというふうに思っておりますし、この前も、全協でも申し上げましたように、県が取り組んでおられます「赤ひげバンク」ですね。こうしたものとも、連携をしながら、しっかりと医師確保に向けて、取り組んでいきたいと思っておりますので、この上とも、ご協力、ご活躍をよろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 続いて、3番、石田洋治君。               [3番 石田洋治 登壇] ○3番(石田洋治) 3番、石田洋治でございます。
     私は、通告しております子どもの視点に立った子どものための教育について5点、質問をさせていただきます。  市長始め、執行部の皆様のご答弁をよろしくお願い申し上げます。  今、新聞紙上、テレビ、マスコミの報道で、いじめ、自殺、子どもの虐待について、大きく取り上げられています。少子化問題が叫ばれる中、子どもたちがいじめで不登校になったり、自らの命を絶ってしまう。このような事件が多発する社会的背景、その原因はどこにあるのでしょうか。  最近の子どもたちは、ゲーム、マンガ、テレビと、自分の部屋に閉じこもり、過ごす傾向があります。友達同士で、外で遊ぶ子が減っています。  このことについて、東京成徳大学子ども学部、深谷昌志学部長は、子どもには各年齢に応じて、経験しておくべきことがある。小学生では、気の合わない友達も含めて、さまざまな人と交わる経験を積まなければならない。人間関係をつくる力は、放っておいても身につくというものではない。今の子どもたちは、ひとりになれ、少し問題があると、友達関係を放棄してしまう。それが、いじめや不登校など、さまざまな問題の背景になっていると述べられています。  先日、テレビを見ていますと、数人の小学生がいじめ問題について、討論会を行っていました。驚いたことにいじめの経験がある子どもは、いじめが悪いことであるという認識がない。1人の子どもがいじめられていると、反対にいじめる側に回る。いじめられる方が悪いという立場の話をする。このように、子どもの考え方、心に問題があると思うところであります。  このいじめ問題は、学校に任せて解決する問題ではありません。学校、家庭、地域が連携を取りながら、子どもたちにどんな教育をすれば、解決するのかを考える必要があると思います。  私は、このいじめ問題を解決するために、読書を通じた心の教育が最も重要であると考えるところであります。子どもたちにとっては、よい本はまさしく心の栄養になると言われています。  豊かな心を育むためには、読書運動は必要不可欠と感じています。  そこで、1点目は、小・中学校での朝の10分間読書運動及びボランティアによる読み聞かせ運動についてであります。  テレビ、ビデオ、インターネットの普及により、子どもの読書離れが指摘される中、2001年12月、子ども読書推進法が公布、施行され、法律にもとづき、4月23日を「子ども読書の日」に定められました。  一方、2005年7月に成立、施行された文字活字文化推進法で、「文字活字文化の日」が10月27日となっています。  小学校での朝の10分間読書活動は、全国で2万校をはるかに超える学校で実施されています。  また、読み聞かせ運動も全国に広がり、今ではお母さんだけではなく、お父さんや高齢者の方々も子どもの読み聞かせをするという広がりになっています。  子どもの読書活動は、子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で、欠くことができないものであります。  先日、小学校の読み聞かせのボランティア募集のことを知り、早速、小学校やボランティアの会長さんにボランティアの実情について、お話を聞きました。4、5年前から始まった読み聞かせは、毎週1回実施され、ボランティア約20名の方が月に二、三回程度、ローテーションにより当番を決め、実施されています。  しかし、最近は働く女性が増えるなど、ボランティアも減少傾向であるため、募集しているとのことでした。  私も実際に読み聞かせの教室を見学させていただきました。子どもたちは、私語一つせず、ボランティアの方が読み聞かせされる絵本や紙芝居をじっと見ながら聞き入っていました。  小学校の司書教諭にお話を聞くと、読み聞かせの後の授業は、みんな落ちついて、授業に臨んでいる。集中力があると、その効果についても認められております。  全国、また、島根県内でも、この読書活動に大変、力を入れて取り組んでいる学校もあるところですが、大田市における読書活動、読み聞かせ運動について、お聞かせください。  2点目は、ブックスタート事業の取り組みについてであります。  ブックスタートは1992年に英国バーミンガムで始まった運動です。絵本コンサルタントのウェンディ・クーリング氏が赤ちゃんと親たちが絵本を通じて、楽しさと喜びを分かち合うことで、親子のきずなが一層育まれ、本への愛情も芽生えると信じて始めたもので、現在も着実に実施されています。  日本では、2000年の子ども読書年を契機に、導入の機運が高まりました。日本でのブックスタート事業では、一般的な形は、地域の保健センターで行われるゼロ歳児健診の際に、すべての赤ちゃんと保護者に絵本の読み聞かせを通じて、子どもと親や家族で、かけがえのないひとときを持とうとのメッセージを伝えながら、絵本とともに、自治体の図書館案内や子育て情報など、提供するというものです。  現在、普及率は自治体が合併により減少していますが、2002年3月時点では1%だったものが、2006年3月には31%に達し、増加傾向にあります。  大田市でも、親子の絆を深める子育て支援の一環として、ブックスタート事業を取り組むべきと考えますが、お考えをお聞かせください。  3点目は、学校図書の充実についてであります。  学校図書館における図書資料整備の計画的な整備を図るため、平成14年から5年間、毎年130億円、総額650億円の地方交付税措置が講じられました。  しかしながら、国と地方の税財政を見直す三位一体改革に伴い、自治体の財政規模が縮小し、学校図書館図書整備費にもとづき、図書費を予算化した自治体は、平成15年度では13%にすぎませんでした。  実際、学校では十分な図書が購入できず、子どもたちも学校図書での読書運動が十分にできない可能性が出ています。  学校の教諭も子どもたちのための図書費の充実を要望している状況です。大田市における学校図書の充実について、お伺いいたします。  4点目に、学校司書の配置についてであります。  文科省では、司書教諭は12学級以上の学校に配置を義務づけております。大田市においては、大田小学校のみが対象ですが、子どもの読書活動を進めていく上では、11学級以下の学校にも必要と考えます。  ある県内の図書館に学校図書について、大変熱心に活動されている司書がおられます。その司書の言葉をお借りすると、「栄養教諭は、体の健康のため、学校司書は心の健康のために」と、学校司書の配置の必要性を訴えておられます。  大田市における司書教諭の配置についてお伺いいたします。  5点目に、大田市におけるいじめと不登校の実態調査とその対策についてお伺いいたします。  政府の教育再生会議は、いじめを苦にした小・中学生の自殺が相次いだことを受け、いじめを放置、助長するなどした教員に、懲戒処分を適用することなどを明記した8項目を緊急提言をまとめました。  ある有識者は、いじめは暴力です。いじめている側が100%悪い。1000%悪い。いじめの被害者は弱い人間でしょうか。それは正反対です。いじめる人間こそ、自分の醜い心に負けた一番弱い人間、暴力人間を強いと錯覚するところに人間の狂いがある。心から血を流している人に対して、傷の手当もしないで頑張れというのは間違いです。その人を苦しめている原因を一緒に取り除いてあげなければいけない。大人の鈍感さが問題と言われています。  いじめ問題で、悩んでいる子どもを親、学校の教師が敏感に気づいてあげ、子どもだけで解決できない問題は、一緒になって行動することが重要であり、解決策になると思うところであります。  そこで、大田市におけるいじめ、不登校の実態について調査されているのか。また、いじめ対策について、どのようにお考えであるか、お伺いいたします。  以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 3番、石田議員のご質問にお答えいたします。  5項目にわたってのご質問でございますけれども、2番目のブックスタート事業につきましては、所管外ではございますけれども、まとめてご答弁させていただきます。  まず、小・中学校での朝の10分間読書活動、及び読み聞かせ運動についてお答えいたします。  現在、朝の読書活動は、小学校21校、中学校6校の計27校と大半の学校で実施されているところでございます。  また、ボランティアによる読み聞かせ運動を実施している学校は、小学校19校、中学校1校の計20校でございます。  読書活動につきましては、本年6月から7月にかけて行った市内各校の校長ヒアリングの中での意見交換におきましても、読書習慣と学力、学習意欲との相関関係が指摘されております。  子どもの読書離れが指摘される中、読書活動は子どもたちの成長に欠かせない重要なものでありまして、学校教育はもとより、社会全体でその推進を図っていくことが重要であることは、議員ご指摘のとおりでございます。  次に、ブックスタート事業の取り組みについてお答えいたします。  大田市におきましては、絵本の読み聞かせ推進事業として、赤ちゃんと保護者がゆっくり向き合い、楽しく温かい時間を持つきっかけづくりとして、平成14年度に乳幼児期にふさわしい絵本を購入し、これにより毎月、乳児健診、これは生後4カ月児童の対象でございますが。乳児健診の集団指導の中で絵本を活用し、市立図書館司書より、絵本を通しての親子のコミュニケーションづくりの大切さを保護者の方にお伝えする場を持っております。  また、市民センター乳幼児相談や、地域の乳幼児教室等で絵本の紹介を行い、赤ちゃんとの楽しいひとときを持ってもらうよう働きかけております。  今後とも、絵本を通じて、赤ちゃんと保護者が楽しい時間を持つ家庭が増えていくよう、継続実施してまいりたいと考えております。  次に、学校図書の充実について、お答えいたします。  まず、学校図書の整備状況でありますが、学校図書館に備えるべき蔵書冊数の基準として、文部科学省で定めている学校図書館図書標準の達成状況を申し上げますと、達成している学校は29校のうち5校、75%以上が10校、50%以上、75%未満が11校、50%未満が3校といった状況となっております。  一方、学校図書費につきましては、毎年度経常的に予算措置をしておりまして、平成18年度においては、小学校211万5,000円、中学校178万6,000円の予算措置といたしておるところでございますが、今後も学校図書の計画的整備に努めてまいりたいと考えております。  次に、学校図書館の司書配置について、お答えいたします。  司書教諭の配置につきましては、平成9年の学校図書館法の改正によりまして、平成15年から12学級以上の小学校に配置することとされて、市教委では対象となる小学校2校、中学校2校に司書教諭の発令をしております。  司書教諭は、学級担任などと兼務ではございますが、学校図書館の専門的職務を担当しておりまして、本に親しむ子どもを育てることを主眼とし、魅力的な本の収集や指導など、子どもたちが主体的に読書に取り組めるよう活動に努めているところでございます。  最後に、大田市におけるいじめ、不登校の実態調査とその対策について、お答えいたします。  いじめ、不登校に関する調査につきましては、毎年度、毎学期ごとにその状況について、各小・中学校より報告を受けておりまして、言葉でのおどし、冷やかし、集団による無視等のいじめがあったとして、平成17年度中に報告を受けた件数は7件となっております。  また、不登校を理由として、年度中に30日以上欠席した児童数は、小学校で4人、中学校で33人といった状況になっております。  いじめに関しましては、保護者、地域や関係者との連携の中で、多様な人格を認め合うためのコミュニケーションづくりを進めるなど、さまざまな取り組みを進める必要があろうかと考えておるところでございます。  また、教育委員会は、いじめ等が起きた学校での対応を支援する体制を整えるとともに、学校、家庭、地域、関係機関が一体となって、確かな情報にもとづく最も効果的な対応を機動的に実施するとともに、信頼できる人間関係の構築に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 3番、石田洋治議員。 ○3番(石田洋治) ご答弁、大変ありがとうございました。  もう少しお聞かせ願いたいというふうに思います。  先ほどの朝の読書運動、読み聞かせ運動ということで、実施されている学校をお聞かせいただきましたけれども、ボランティアのところで、今、活動されている方々、横のつながりがなかなかないということで、今、どういう本をお互いに読んでいるとか、子どもたちがどういう興味を示しているか。そのあたりについて、本当に連携を取りながら、本当はやった方がいいなというふうに感じておるところでありますけれども、今、その組織的なものがないと。市立図書館にお聞きしましても、そういった組織的なものはないというふうにお聞きしましたところですけれども、ぜひ、子どもたちの読書運動を進めていく上でも、市立図書館司書さんなんかが中心になりながら進めていく。そういった組織的なものの設置が検討できないかということについて、ひとつお聞かせください。  それと、ブックスタート事業についてであります。本来、事業という形では、今、大田市の取り組みは事業を実施しているとは言えなくて、子どもたち、乳幼児健診時に、本の大切さ、絵本の大切さ、親子の読み聞かせをすることによって、コミュニケーションづくりができて大変いいことですというお話をする程度でとどまっているというところであります。  実際には、絵本を2冊程度、その親御さんにお渡ししながら、または、実際に、ボランティアさん等も入っていただきながら、実際に読み聞かせをして、まだ、わからない子どもたちが、本当にどんな表情をするか。実際に、そういったお話を聞きますと、本当に、子どもの笑顔が出てくるということで、その司書さんもその効果というところについては、認めておられるところであります。  財政的なかなり問題もございますけれども、まず、絵本を贈呈して、それで本の読み聞かせをするという事業という形で、取り組みができないか。その点について、再度、お聞かせ願いたいというふうに思います。  それと、学校の図書の充実ということにつきまして、先ほど、数字ではお聞かせ願いましたけれども、全国的な小・中学校の平均的な図書費ですね。それと大田市の図書費についての少し比較がしていただければ、それで大田市が力をどれだけ入れているかということで、比較もできると思いますけれども、実際に、学校の立場から、先生の立場から言いますと、なかなか子どもたちが読みたい本がないというのが実情でありまして、何とか予算措置を大田市、もう少し力を入れていただきたいなというふうに思うところでございます。  それと、いじめの問題でございますけれども、スクールカウンセラー等の設置ですね。まず、子どもたちが本当に相談がしやすい。学校の先生には相談しにくい。親にも相談しにくい。スクールカウンセラー等の設置について、国の事業もあろうかと思いますが、その相談窓口、これについて、充実をできたらというふうに思います。  やはり連携を取って、学校、保護者、地域と連携を取りながら進めていくという、その方針自体は、私も同感するところでございますけれども、あと、スクールカウンセラー等の設置について、県内の県立高校とか、そのあたりについては、週に1回程度とかの、月に1回程度でしたかね。出張しての相談窓口というようなこともされておられるところでございますけれども、そのあたり、大田市についてはご検討できないものか、お聞かせ願いたいというふうに思います。  以上です。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 大きく分けて、3点のご質問かというふうに思ってます。  最初に、ボランティアの横の連絡といいますか、組織についてのお尋ねでございますけれども、これは、市立図書館、大田と仁摩、温泉津にありますそういった図書館等を中軸、核にいたしまして、その組織化について、できるかどうかというのは、具体策について、検討はしてまいりたいというふうに思っております。  次に、図書費についての件でございます。  他の学校との比較等を含めてのご質問でございますが、現在、全国学校図書館協会が毎年度、学校図書館図書、整備費の予算化及び子どもの読書活動の推進に関するアンケート調査というのを行っております。  全国の市町村教育委員会に対して行っておるものでございまして、これらの調査結果が公表されておりまして、市町村教育委員会の回答率は約70.6%でございます。  その中で、平成18年度当初予算における小学校、中学校の1校当たりの平均図書費は、小学校で36万1,000円、中学校で51万4,000円となっております。  大田市の図書費につきましては、先ほど登壇してお答えいたしましたとおり、平成18年度予算措置額は小学校211万5,000円、中学校178万6,000円でございます。小学校21校の1校当たりの平均は10万円、中学校8校の1校当たりの平均は22万3,000円となっております。  次に、スクールカウンセラーの設置等の相談窓口の拡充についてでございます。  ご承知のことかとも思いますけど、学校におきまして、まず、生徒、児童が最初にいじめとか、あるいは体調の不良を含めて、そういった相談の窓口というか、第一義的に相談する相手は担任か、養護教諭だというふうに思っております。  その中で、相談に対して、どういう対応をするかということは、それぞれ学校の中で教職員が協議して、それから、具体的に相談に入るわけでございますけれども、その中で、スクールカウンセラーにつきましては、現在、小学校8校と、大田小学校に対して、県より派遣を受け、相談業務に当たっているところでございます。  派遣回数につきましては、第一中学校、第二中学校は週1回となっておりますが、その他の学校は月1回から2回程度となっております。  また、現在、派遣対象となっていない小学校につきましては、必要があると認められた場合には、直ちに県と協議の上、派遣決定を行っておるところでございます。  小・中学校から、スクールカウンセラーの派遣回数の増と小学校への派遣希望が出されておるところでございまして、今後、県に対して、スクールカウンセラーの設置についての拡充をお願いしてまいりたいと考えております。  また、現在、大田市におきましては、教育研修センターにおきまして、そういった事案に対する相談機能も持っておりまして、今後、そういった機能の拡充も図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 那須野健康福祉部長。 ○健康福祉部長(那須野強志) ブックスタート事業の再質問でございますが、今般、計画いたしました次世代育成支援行動計画の中におきまして、子どもの心と体の安らかな成長発達と育児不安の軽減をすること等を計画に載せて、課題であるというぐあいに思っておるところでございますが、先ほど、ご提案がございました個々に絵本をプレゼントする方式につきましては、非常に困難であるじゃないかと思っておりまして、現在、所有しております20種類、1種類当たり3冊持っておりまして、合計60冊、現在、持っておるところでございますが、これを各種事業なり地域の子育てサークル等の中で、十分活用する中で、絵本の読み聞かせ事業といたしまして、内容充実、拡充に向けて、司書等と協議する中で、継続実施していきたいというぐあいに現在考えております。  以上です。 ○議長(有光孝次) 3番、石田洋治議員。 ○3番(石田洋治) それでは、最後に竹腰市長にちょっとお伺いしたいと思います。  今、国におきましては、教育基本法の方が審議されておりまして、国民も大変関心の高いところでございますけれども、私が取り上げました読書運動に加えまして、自然体験学習、ボランティア体験、職業体験を通しまして、仕事の大切さ、将来の希望、人への優しさや思いやり、命の大切さを学ばすことが、今の子どもたちには大変重要なことであるというふうに思います。  これから、大田の子どもたちが豊かな心で、立派に育っていくために、子どもの視点に立った子どものための教育、つまり心の教育が必要と考えますけれども、市長のお考えをお聞かせいただきまして、私の質問を終わりたいというふうに思います。  以上です。
    ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 昨今のようないじめであるとか、あるいは不登校や学級崩壊、あるいは学力低下といったような、学校現場をめぐる問題というのは、やはり学校だけで解決することは不可能になってきていると。そのことは改めて申し上げるまでもないことであるというふうに思っておりますが。  子どもは社会の鏡であるという言葉もございますように、そうした問題は、社会環境の問題、あるいは社会全体で取り組んでいかなければならない問題であるというふうに思っております。  私たちの地域も非常に豊かな自然に恵まれております。せっかくそういう豊かな自然に恵まれながら、最近の子どもたちは遊び方も変化してきておりまして、室内での遊びが増加してきておりまして、少子化によって、子ども同士の交流も少なくなってきております。せっかく豊かな自然にありながら、外で子どもたちが濶達に遊ぶ、そういう姿があまり以前よりも見られなくなってきているのが実態であろうと思います。  また、核家族化ということも進行いたしておりまして、高齢世代とも分離されて成長する傾向が強まっているということでございまして、こうした変化というものが、子どもたちの将来や、あるいは私たちの地域に今後、どういうことをもたらしていくのか。それこそ、真剣に考えなければならない、そういう状況に来ているのではないか。もう既に、久しいという感じすら、しているところであります。  そういうことで、先ほどおっしゃいましたような読書運動、あるいは、その自然体験学習、ボランティア体験といったようなことをやることによって、かけがえのないことに思いをいたす豊かな人間性であるとか、あるいは、たくましく生きていくための健康であるとか、体力であるとか、いわゆる生きる力を育む教育、あるいは知・徳・体、バランスを持って、成長するようなそういう教育が力強く推進されるということを、私も期待をいたしておるところでございます。  また、先ほど、るるご提案、あるいはご質問なさったように、この読書習慣ということをきちっとするということも、大変、大切なことであるというふうに思っております。  とりわけ、この家庭環境が大きな影響を及ぼすものと考えておりますが、とりわけ、幼い子どもにとって、母親の声というものは、特別なものがあるわけでございまして、それだけに母親の子守歌や語りかけの声というものは、幼児が人と出会う原体験でもありまして、絵本による読み聞かせは、言葉や情操の芽を育むというふうに思っております。  読み聞かせの体験から、子どもたちが自ら本を選び、さまざまなイメージを膨らませ、外に出て、人と交わり、いろんな体験を重ねながら、心身ともにさわやかな子どもたちが育っていってほしいと、心から願っているところでございます。 ○議長(有光孝次) 続いて、11番、大西 修議員。               [11番 大西 修 登壇] ○11番(大西 修) 私は通告をいたしておりますいじめ・自殺等防止対策について、質問をいたしますので、関係ある執行部におきましては、誠意あるご答弁をよろしくお願いをいたします。  北海道滝川市のいじめ自殺が報じられたのは、10月初旬であります。  いじめが原因ですという遺書を残して、福岡県の中学2年生の男子生徒など、約2カ月間で少なくとも6人、今年になって40人の青少年がいじめを苦に自殺をしています。  また、文科大臣への自殺予告、小学校長がいじめを認めた会見後に自殺など、胸の痛む報道が続いています。この問題に、心を痛めていない方はいないと思います。  なぜ、子どもたちがいじめという行動に走るのか。これは、子どもたちの道徳心の問題ということだけで説明できることではありません。  3,000人を超える小・中学生を対象にした専門家による調査結果によりますと、抑うつ傾向、うつ病になる危険のある子どもの率は、小・中学校の平均で13%に及び、学年とともに増え、中学3年生では30%にもなります。  子どもたちは、何をしても楽しくない。とても悲しい気がする。泣きたいような気がする。生きていても仕方がないと思う。こういった心の叫びを上げています。  極度にひどいストレスにさらされ、そのはけ口をいじめに求めてしまう。そして、子どもたちにそうした極度のストレスを強いている原因は何かと言えば、子どもたちを絶えず競争に追い立て、いわゆるできる子、できない子にふるい分ける競争主義と序列主義の教育こそ、最大の原因の1つではないでしょうか。さらには、教師を競争に追い立て、評価し、序列づける。  このような競争主義、序列主義こそ、子どもたちの心を傷つけ、教師の尊厳を傷つけ、いじめ問題など、日本の教育を荒廃させている元凶ではないでしょうか。  それは、いじめの件数が多いか少ないかで、学校と教師を評価するシステムが教育現場に押しつけられているのではないでしょうか。  教師が自分のクラスにいじめがあると報告しますと、評価が下げられる。給料まで減らされることになる。ですから、教師はクラスにいじめがあっても、独りで抱え込んでしまう。このシステムが、教師集団が協力をして、いじめを早期に発見し、克服することを困難にしているのではないでしょうか。  そこで、大田市において、小・中・高で暴力行為の発生件数、また、暴力行為までに行かないもののいじめ発生件数、不登校の児童生徒数、教育相談機関の設置状況などについて伺います。このことは、県の教育庁の調査項目でありますので、よろしくお願いをいたします。  また、いじめ防止対策について、PTA、地域の対策等などあれば、お伺いをいたします。  続いて、2番目の生活保護行政について、質問をいたします。  経済大国といわれる現代日本において、貧困や格差が急速に拡大し、健康で文化的な最低限度の生活を維持できない人が増大をいたしております。  失業や不安定就労、低賃金、労働の増加などによって、生活困窮に陥り、高利の貸金業者から借り入れをして多重債務に陥った人々は、全国で200万人以上に上っています。  また、仕事、家庭、家族、住まい等を次々と喪失し、これが世代を超えて拡大再生産されるという貧困の連鎖、これが生じる中、社会から排除された人々の餓死事件や経済的理由による自殺が相次いでいます。  このような現状のもと、社会保障の最後のセーフティネットとされる生活保護の申請窓口では、稼働能力がある、扶養義務者がいる、ホームレスである、現住居の家賃が高過ぎる。こういった理由で申請さえ受け付けないという明らかに違法な運用が横行し、実際の生活保護利用者は本来、この制度を利用し得る人の2割程度にとどまると推計をされています。  しかし、そもそも、健康で文化的な生活を営む生存権を保障する憲法25条、個人の尊厳原理に立脚し、幸福追求権について、最大の尊厳を、尊重を求めている憲法13条、そして、すべての人の適切な生活水準の権利、この実現を求める経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約11条に照らせば、本来、国及び地方自治体には、貧困の連鎖を断ち切り、すべての人の尊厳に値する生存権を実現する責務があります。  そこで、大田市において、生活保護の実施状況で、これについての相談件数、また、申請件数、開始件数などをお伺いをいたします。  続いて、3番目の相談窓口の対応について、質問をいたします。  本来、子どもたちはけんかをしたり、悪口を言い合う濃密な人間関係の中で成長をし、人格を形成していくものです。ところが、今は人間関係が希薄になり、1人を集団でいじめ、時には自殺にまで追い込んでしまうような状況があります。今の社会では、成果主義が広がり、職場でも仲間と温かい関係が結びにくい状況になっています。  大人は、外で生じたストレスを家庭に持ち込み、それが子どもたちにも向けられます。学校では、子どもたちは管理をされ、競争を強いられ、選別されて、大きなストレスを抱いています。こうした中でいじめが深刻になっているのです。  そこで、学校に行けなくなった場合、うつ傾向になったとき、周りの人が気づいたときなどに、相談をする窓口が必要になります。  大田市では、市の次世代育成支援行動計画の資料編の中に、学校教育、いじめ、不登校、心の悩みなどの相談窓口があります。この利用状況をお伺いをいたします。  以上、登壇しての質問といたします。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 11番議員ご質問のいじめ・自殺防止対策について、お答えをいたします。  児童生徒のいじめ問題や、いじめに絡む自殺が各地で見られ、大きな社会的問題となっております。  また、10月28日には、自殺対策基本法が施行されました。いじめ問題や児童生徒の自殺の原因、動機や背景は複雑で、その防止対策も容易ではございませんが、早急に総合的な対応が求められているところでございます。  さて、まず、学校現場での状況をご説明いたしますと、問題行動等の状況につきましては、平成17年度中に報告を受けた件数は、問題行動が47件、いじめが7件となっております。  問題行動の内容といたしましては、小学校では万引き、飲酒等が、中学校におきましては、器物破壊、万引き、飲酒、喫煙、深夜徘徊等が報告されておるところでございます。  いじめの内容といたしましては、小・中とも言葉でのおどし、冷やかし、集団による無視等が報告されております。  いじめに関しましては、互いを認めあう寛容力を養うなど、保護者、地域や機関との連携の中で、さまざまな取り組みを進める必要があろうかというふうに考えておるところでございます。  続きまして、不登校児童の状況につきましては、3番議員のご説明のとおりでございます。  なお、平成18年3月に中学校を卒業した生徒のうち、30日以上欠席であった生徒8人の進路について申し上げますと、全日制高校に進学が4人、通信制高校への進学は2人、各種学校、専修学校が1人、その他、進学も仕事もしていない者が1人といった状況でございます。  いじめや自殺の問題は、教育制度や学校など、教育現場の問題にとどまらず、家庭や地域、また、雇用や所得など、さまざまなことに起因している場合もございますが、当事者、学校、家庭の支援体制の整備とともに、関係者一体となった対応と信頼関係の構築に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 那須野健康福祉部長。             [健康福祉部長 那須野強志 登壇] ○健康福祉部長(那須野強志) 11番議員ご質問の2点目、生活保護行政の現状について、お答えをいたします。  始めに、他県における自殺、餓死等の発生は、当市においてはございませんが、このような事態が起きることのないよう状況把握に努め、速やかな事務を行い、安定した生活を送っていただくように努めておるところでございます。  そこで、大田市におけます生活保護の実施状況でございますが、平成18年10月1日現在で、被保護世帯は202世帯でございまして、被保護者数は255人であります。保護率で申しますと、平成18年4月現在ですが、5.99‰で、10月現在では、6.15‰と若干ではございますが、上がっております。国は4月現在11.7‰、県は4月現在で5.7‰であります。  なお、合併後、11月末までにおける相談件数は一般的な生活相談も含めまして、97件であります。そのうち、生活保護申請件数は44件あり、生活保護開始が26件、却下が7件、取り下げが7件、現在、審査中が4件であります。  また、廃止は27件ございまして、うち、死亡が9件、他は高齢で施設入所や引き取り等が主なものでございます。  相談件数につきましては、合併前の比較資料がございませんで、正確ではございませんけれども、17年度以降、増加傾向にあるところでございます。  なお、生活保護に関する相談内容につきましては、仕事がない。それから、手持金が底をついた。病気などのほか、制度についての説明を求めるものもございます。  生活保護の申請に至らなかったものにつきましては、知人、親戚の支援による生活のめどが立ったことや、相談者の判断で申請がなされなかったものと思われます。  なお、保護の開始に至らなかった方につきましては、状況に応じて、民生児童委員さんと連携をしながら、その後の状況確認を行うなど、安定した生活が送れるよう助言や見守りを行ってまいっておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 松村教育次長。              [教育次長 松村淳真 登壇] ○教育次長(松村淳真) 11番議員お尋ねの暴力行為等の発生件数ですか。  島根県内の状況、17年度の状況でございまして、暴力行為の発生件数が272件でございます。いじめの発生件数が141件、不登校児童生徒数でございますが、1,018人でございます。  ちなみに、これは、率で申し上げますと、不登校の児童が県平均で言いますと、小学校が0.56%、中学校が3.63%、これに比べまして、大田市が小学校の場合0.19%、中学校が2.7%、いずれも県内を下回っております。  次に、高等学校における不登校の生徒数でございますが、265人でございまして、うち、全日制が194人、定時制が71人とされております。高等学校の中途退学者数が204人でございます。児童生徒の自殺者数はゼロでございます。  教育相談機関の設置状況は県内15カ所でございます。  簡単ですが、ご報告いたします。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 11番、大西 修議員。 ○11番(大西 修) それでは、再質問に入らさせていただきます。  なるほど、先ほど、教育次長の方から答弁があったのは、島根県の教育長が発表している数字ですね。これの項目に準じて、大田市はどうだったのかということを私は質問したんですが、大田市の実態は最初の教育長のいじめ件数7件でよろしいでしょうか。  それで、質問に入らさせていただきます。  なるほど、県の資料はここにもありますが、いじめの件数は17年度が最終の成果ですから、16年、15年というふうな感じで資料はあります。それを見てみますと、いじめ件数は増えていて、不登校児童生徒数は減少傾向にあることがうかがわれます。  昨今のいじめ等を苦にして、自殺に追い込まれた子どもたちは、例外なく、直前まで学校に行き続けていました。不登校という選択肢が用意されていれば、自殺に追い込まれることは、避けられたかもしれません。  それでは、この不登校の子どもたちをどう見るかということですが、何らかの要因があって、例えば、大きくは今日の政治や教育政策などによるものではありますが、現象的にはいじめ、学力不信、学校への不信、家庭への不信、自分自身への不信等など、心が深く傷つけられたとき、このまま学校に行き続けることは、自分にとっては危険であると、こういうことを本能的に感じたとき、自分の身を守るために、命を守るために、学校へ行かないという道を選んだ子どもたちが不登校になったのではないかと。  そうであるならば、さまざまな要因で学校に行くことができなくなった結果として、やはり憲法に保障されている教育を受ける権利が奪われることになっているのではないか。  このことによって、放置できない、不登校児童の教育を受ける権利を放置できない問題がここには表れております。  大田市は、あすなろ教室というものを開設をしております。子どもたちの教育を受ける権利を保障するという点から見て、重要なことであり、大変評価ができる点がございます。  しかし、このあすなろ教室は、学校に適応できなかった子どもたちに、適応でき得るように指導するという位置づけになっている。このために、職員の配置や備品、教材など、子どもたちの教育条件はどうなっているのか、伺いますので、よろしくお願いをいたします。  続いて、生活保護の問題に入ります。  実は、市内でも生活保護申請を受けても、なお、相談だけで終わってしまう。そういう事態が発生しております。  今年の3月末に厚生労働省は、生活保護行政を適正に運営するための手引きを発令をいたしました。  これは、生活保護改革の焦点が自治体の保護の実施機関である福祉事務所に移ったことから、福祉事務所レベルでの改革の徹底を図ろうというものではございますが、その内容は申請時の調査の徹底、関係機関との連携強化などです。このことが、北九州市での餓死事件、秋田での抗議自殺などにつながったのではないでしょうか。  この手引きは、法的拘束力はないものであって、技術的援助ですが、それをあたかも、業務マニュアルのように押しつけようとしているということは、地方分権という視点からも問題であります。  当大田市では、どのようにこの手引きを運用しておられるのか、所見を伺いたいと思います。  生活保護の問題は、そもそも国が最低限として保障することであって、自治体がその基盤の上にそれぞれの地域の特性に合わせた創意ある福祉施策を展開できる、こういうふうに思います。  まさに、国の責任を問う問題ではありますが、地域の失業や不安定就労を支援する。入りやすくて出やすい保護制度の導入、また、保護世帯単位から個人単位への転換などで、市民生活の実態や願いにあった合致した具体的な制度のあり方、運用を考えることが必要ではないでしょうか。  例えば、近年、市内におきましては、勤めたくても勤められない。売りたくても、売ることができない資産、これがあるということ。そして、出雲市内に扶養者がいるということで、どういう事態が起こっているかと言いますと、毎晩のように隣近所に夕食を物乞いに歩く。そして、終いには、地域に民生委員さんや自治会長さんが、戸締まりを厳重にするようにと、こういうような事態が起こっておるわけです。  ここら辺のことをやはり地域の実態に合ったそういう支援をやっていく必要が、今の時代あるんではないかと思うわけです。  このことで、運用をどういうふうにするのか、そういうことを含めて、所見を聞くものでございます。  3番目に移ります。  長引く不況で、私たちの生活はいっこうに楽になりません。無担保、無保証で借りられる小口の消費者向けの金融に頼らざるを得ないこともあります。ところが、公定歩合が年0.40%、銀行の貸出約定平均金利が約年2%以下というような、現在の我が国において、そうした需要に応えているクレジット、サラ金、商工ローンの金利は年利29.2%であります。とんでもない高金利であります。  この高金利こそが増加する一方の自己破産者、経済的理由による自殺者を生み、一家心中や夜逃げ、果ては強盗、殺人といった犯罪にまで至る悲劇の元凶があり、一方ではクレジット、サラ金、商工ローン業者に莫大な利益をもたらしております。  多重債務に陥った人は、社会保険料や税金を払えなくなり、税金滞納者に陥ります。そうすると、行政サービスが低下をし、結局、市民みんなが被害者になります。この多重債務者の救済は、私たちみんなの問題ではないでしょうか。  では、どうやって助けるのかと言いますと、利息制限法にもとづいて計算し直しますと、サラ金との取引をおおむね4年継続していれば、債務額は半分になり、7年継続していれば、完済となるか、あるいは逆に払い過ぎてお金が返ってくることがあります。  私たちの日本共産党の生活相談の中で、実は市内の方で、昭和51年から借りていた人は、弁護士料を差し引いても、800万円の過払い金が戻ってまいっております。今、全国で200万人と言われているそのうちの2,000万人がサラ金の利用をしておって。200万人、その1割が多重債務者だと言われております。  私はこういった総合窓口を設けて、このことを市報、市民に知らせるべきだと思いますが、総合的な窓口、相談窓口の設置、これをどのように行っているのか、所見を伺います。
     以上、再質問といたします。 ○議長(有光孝次) ここで、10分間、休憩いたします。                午後2時24分 休憩                午後2時33分 再開 ○議長(有光孝次) 休憩前に引き続き会議を続行いたします。  11番、大西 修議員に対する答弁をお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 再質問に対してお答えいたします。  まず、いじめの件数7件で間違いないかということでございますけれども、報告をいただいているのが7件ということでございます。  また、不登校、いじめ等についてのご見解を伺ったところでございますけれども、原因についてのご答弁を求められているのかどうかよくわかりませんけれども、私どもの方の考え方といたしましては、不登校につきましては、それぞれの子どもについて、100人おれば100人の原因があろうというふうに思っております。千差万別という、いわゆる千差万別でございます。  ただ、私どもの方が対応するとき、現在の風潮かとも思いますけれども、いじめる子、いじめられる子、そういった二者択一、あるいは白黒つけるとか、そういった形での論評が非常に多くなされております。  先ほどの議員のご発言の中にも、若干、それに似たような感じもあろうかというふうに思っておるところでございますけれども、そういった二者択一のような論評の仕方というのが、かえって、子どもを追い詰めているんではないかというふうに、私どもは考えております。  さまざまな要因が、それぞれの子どもにかかっております。それらをすべて、そういった要因をはぎ取って、いじめた、いじめられたというだけの原因追及の仕方はいかがなものかというふうに思っておるところでございます。  それぞれの要因となるものを探り出す中から、一人ひとりの子どもに、いかに適切に対応していくかが、肝心ではないかと、私どもの方は考えておるところでございまして、そういった方法でのカウンセリング等を進めているところでございます。  また、あすなろ教室等についてのご質問でございますけれども、あすなろ教室は、教育研修センターの事業の一環でございまして、具体的な内容につきましては、通告にございませんので、またの機会にご通告していただければ、きちっと回答いたしたいというふうに考えております。  よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 那須野健康福祉部長。 ○健康福祉部長(那須野強志) 生活保護についての再質問でございますが、生活保護制度につきましては、生活能力や資産、そして、扶養義務者からの仕送りや、生活保護以外の他制度や施策等を利用しても、なおかつ、国が定める最低生活費の基準よりも、生活費等が足りない部分を金銭、または、医療費や介護費用を現物支給しておる、負担するものでございまして、自立した生活ができるよう援助する制度でございます。  そこで、生活保護の決定に当たりましては、世帯を単位といたしまして、厚生労働大臣が定める要保護者の年齢、それから、世帯構成、所在地域、その他の保護の種類などに応じて、個別の状況を審査いたしまして、最低限の生活の需要を満たすものかどうか、調査いたしまして、判定をいたしておるところでございまして、今後とも、民生委員と十分に連携を取る中で、きめ細やかな対応を図っていきたいというぐあいに考えております。  以上です。 ○議長(有光孝次) 品川環境生活部長。 ○環境生活部長(品川保夫) 相談の総合窓口についてのご質問にお答えいたします。  市民の皆さんからの相談につきましては、環境生活部の人権推進課に市民相談係を設けまして、あらゆる相談を受け付けております。  その相談の内容でございますけれども、合併後、約1年間でございますが、約100件、100件を超える相談を受け付けておりまして、その相談内容につきましても、非常に多岐にわたっておりますが、議員ご指摘がありましたように、多重債務、そういった消費者相談も最近多くなっている、増えている傾向にございます。  こういった多岐にわたります相談、的確に対応してまいる。つきましては、庁内各課との連携、あるいは、他の専門機関との連携は不可欠でございまして、処理の方法は3通りございます。  私どもの相談でそれを解決できるもの。あるいは、できないものにつきましては、庁内各課と連携を取りまして、協議し合って、解決いたすもの。  それでも、なおかつ、権利問題等専門的な、どういいますか、解決の方法が必要なものにつきましては、専門の相談員を配置した機関へ紹介をするといったことで対応しておりますが、先ほどからご指摘のあります多重債務につきましては、私どもは消費者センター、それから、浜田に設置されておりますひまわり基金法律事務所、これ、まだご紹介したことがございませんけれども、こういったところ。それから、県で設置されております島根県消費者金融等被害者防止対策会議、こういったところへのご紹介をさせていただくということで、処理を今後はしてまいりたいというふうに考えております。  県の方からも、相談先一覧といったものをいただいておりまして、あらゆるそういった相談に対して、連携の必要なものにつきましては、これをもとにしながら、そちらの方をご紹介申し上げて、的確な対応をしてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 11番、大西 修議員。 ○11番(大西 修) それでは、最終の質問をさせていただきます。  教育長さんね、私、登壇して申し上げたことに、いじめが隠されてしまう原因の1つとして、いじめがあると報告する学校や教師の評価が下がってしまうような評価システムがあるのかどうなのかということをお尋ねをしたいわけであります。  実は、11月28日付の新聞に、伊吹文科大臣が朝日ニュースターの番組で、こういうふうに答弁しておるんです。  いじめ問題について、いじめがゼロである学校が良い学校だという打ち出し方をすると、みんな良く見てもらいたいと思い、教師はそれを隠すし、教育委員会は報告しないという現象が起こってくる。教育行政の評価のあり方を変えないといけないと、こう述べておるわけです。  では、いじめの件数を教育委員会に上げるというのが、実際よりも少なく上がってくる。こういうふうな傾向があるのかないのか。それを伺いたいと思います。  よろしくお願いします。  そして、いま一つは、今は参議院で審議をしております教育基本法の改定案、これが強行されれば、例えば、いじめを5年間で半減という数値目標の入った教育振興基本計画が実施となる見込みでございますが、学校でのいじめ隠しが一層ひどくなるのではないか。  せっかく、大田市や島根県では、このいじめ自殺は、今、ゼロ件でございます。子どもの自殺がそういうふうな振興基本計画、教育基本法の改定の中で出てくるようになれば、せっかくゼロ件の島根県が出てくるような可能性があるではないかと。これを私は心配しておるわけですが、この件について、教育長の所見をお伺いしたいと思います。  生活保護行政の問題に移ります。  このことは、竹腰市長さんによろしくお願いをいたします。  06年度予算では、さすがに国の一方的な財政負担の転換に、地方6団体から国の責任を放棄するものだという強い批判が出たのが、この生活保護扶養費の国庫負担金の問題でございます。  国庫負担金を引き下げるのであれば、生活保護行政を国に返上するという声まで上がりました。こうした地方の反対もあって、国庫負担割合引き下げは見送られましたが、しかし、このときの協議で、国と地方代表の間で、生活保護の縮小へ向けて検討、努力するということが合意、確認をされております。  制度的問題としてあるのは、生活保護の経費は、自治体が最優先に支出しなければならない義務的経費である。扶助費であります。しかも、コントロールが利かない青天井であるということであります。  生活保護受給者の増大に対し、予算を理由に保護を削減したり、抑制することは制度的にはできません。特に、生活保護費の半分を占める医療扶助は、医師が治療内容を決める以上、行政がコントロールできません。財政的には、上限もなく、コントロールも利かず、しかも、支出では最も優先順位が高くなるこの保護費が、自治体にとっては財政上の目の上のたんこぶになっているという指摘がございます。  こうした財政上の理由を一層、増長させているのが自治体当局や現場の意識のあり方であります。  生活保護受給者を必要悪と考えたり、保護費をむだな経費としてとらえる自治体職員は少なくありません。社会の複雑化や格差の増大に伴い、生活困難に陥る事例が多々ございます。  自治体は、本来、住民の命と生活を守る役割を担うものですが、そうした意識が薄れ、経営や効率が最優先課題として、行政が進められることで、質の低下が起こってまいります。  市民生活の実態や願いにあった具体的な制度のあり方、運用を考えることが必要だと思いますが、市長のご所見を伺います。  以上、最終の質問といたします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 住民の命と生活を守るために、効率化を図るわけです。そこを基本的に考え方を、私はそういうふうに考えております。  住民の福祉の向上を図るために、財政の効率化を図ったり、そういうスリム化を目指したりというような努力をするわけでありまして、必ずしも、そういうことを切り詰めて、縮み思考に走ろうということではないわけであります。そういう基本的な姿勢で私は臨んでおりますので、そのことを申し上げておきたいと思います。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 再々質問に対して、お答えいたします。  いじめの件数が7件というのは、少ないんで、隠されているんではないかという趣旨の質問から、いじめを報告すると、教員の評価が下がるんではないかというようなことに論点が移っとるかというように思っておりますけれども、先ほど申し上げましたように、いじめとか、不登校というのは、さまざまな原因があると。学校が報告した件数について7件というふうに、あくまでも申し上げたわけでございまして、それぞれの事情によったり、その子どもたちを取り巻く環境によったら、また、別な項目にカウントされる場合があろうかというふうに思っておりますので、これを全くの固定的な数字としてとらえていただくのは、いかがなものかというふうに考えておるところでございます。  また、いじめを報告すると、教員の評価が下がるのではないということでございますけれども、いじめ自体を報告することによって、教員の評価が下がるというふうには、私には思いません。そういうことは、現在の評価システムの中からは、考えられないというふうに思っておるところでございます。  ただ、誤解のないように申し上げますけれども、学校内、あるいは学級内におけるいじめを含め、暴力行為、あるいは学級崩壊、そういったことに対して、一切、目をつむり、黙視、黙視といいますか、その場から逃げ出すといいますか、そういった行動を日常的にとられる教諭の方が仮におられるとしましたら、それはまた、評価というよりか、別の問題ではないかというふうに思っております。本来の教育を放棄されているんではないかというように思っておりますので、そういった本来の教師としての目的を放棄された方についての対処は、評価とはまた別な形での対応の必要があろうかというふうに思っているところでございます。  また、教育基本法の改正案の議論の中で、いじめを半数にするというような目標があるということが、これからいじめ隠しの、いじめを隠すことが横行するのではというふうに発言されておられますけれども、先ほど申し上げましたように、いじめを隠すこと自体が教員一人ひとりの評価に、私は直接、結びつけるということは、それは不適切な評価の仕方だろうというふうに、私は思っております。  あくまでも、教員の評価というのは自己評価、あるいは学校の中での活動の評価というのが中心になるわけでございまして、その中には、当然、子どもたちの問題行動等も生じてくるだろうと思います。それに対する適切な指導を行っている限り、適正な評価がなされるものと思っております。  少なくとも、いじめを隠したから評価が上がる、あるいは、いじめを報告したから評価が下がるということは、現実的にはあり得ないことだろうというふうに思っておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 本日は、23番、清水  勝議員の質問終了をもって、打ち切りたいと思います。  これにご異議ありませんか。              [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(有光孝次) ご異議なしと認めます。  よって、本日は清水 勝議員の質問終了をもって、打ち切ることといたします。  それでは、23番、清水 勝議員。               [23番 清水 勝 登壇] ○23番(清水 勝) 本日、最後の一般質問になったようでございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。  私は、通告をいたしておりました大田市総合計画について、細部的には6点にわたりまして、壇上からの質問をさせていただきますから、どうぞよろしくお願い申し上げます。  まず、平成の大合併によりまして、地方分権の推進、権限移譲等の受け皿づくりの名のもとに、3,200余の地方自治体が1,820程度の自治体に減りました。前小泉政権のもとで、三位一体改革が強行され、地方交付税の削減等により、地方の自治体は一層の厳しい財政難に追い詰められております。  そのような中で、各地方都市は、歳出の抑制に努め、職員や議員数の減や、賃金、報酬の減額を断行し、住民負担の増と行政サービスの縮小に追い込まれ、地方自治の本旨の確立どころではないといったような、過言ではない状況に立ち入っていると思います。  新生大田市も、昨年10月1日に1市2町で合併し、誕生いたしたところでございますけれども、少子高齢、過疎化の進行や大都市部での好景気に反し、相変わらずの景気の低迷、定住人口を基軸とした国の財政措置等、格差社会の横行により、本市の環境は一段と厳しさが増幅されていると推計、懸念をしておるところでもございます。  このような現況下のもとで、新生大田市は県央の中核市として、合併後の一体的なまちづくりを目指し、市政の進展と市民生活の向上を求めて、合併協議で集約されました新市建設計画、新生大田市まちづくり推進計画をマスタープランといたしまして、10年先、平成28年度までを目標にした将来像とその実現を図る指針として、基本構想と平成23年度までの前期5カ年の実行計画たる基本計画が示されました。議会議決が求められております本総合計画の中の都市計画基盤の整備、福祉と子育て、子育て支援、観光振興、雇用、あるいは教育行政、行財政改革の見直し等につきまして、市民のだれもが安全で安心して、快適に暮らせる新生大田市を求めて、それぞれ伺いますので、透明感と説明責任を、全うされるようなご答弁をお願い申し上げまして、具体的な質問に入ります。  まず、1点目の県央の中核都市としての基盤づくりであります。  都市計画区域、用途区域、農業振興地域の見直しにつきましては、県のほぼ中央地に位置する本市も合併により、市域が拡大し、総面積436.11平方キロメートルを有し、総合的で計画性を備え、適正なる土地利用の推進を図り、市域の均衡ある発展を求めなければならないと思います。  大田市土地利用計画、マスタープランの策定は、言われて久しゅうございますが、都市計画区域、約222平方キロメートル、用途、臨港地域435ヘクタール、農業振興地域等の見直しの必要性は基本計画で示されておるところでございますけれども、具体的な実行面についてお聞かせをいただきたいと思います。  併せまして、都市計画事業や土地区画整理事業に充てるために課せられております目的税でもあります都市計画税、これは税率100分の0.2でございますけれども、これは用途、臨港地域の線引きが昭和42年になされ、約40年を経過しており、現況とは全く合致しておらない不公平感があります。  直ちに廃止、あるいは凍結も含め、凍結も視野に入れる中で、見直しを講じられるべきだと存じますが、いかがお考えかお聞かせをいただきたいと思います。  次に、公共下水道の年次整備計画でございます。  環境衛生の向上や居住環境の改善、公共用水域の水質の保全に向けて、公共下水道基本構想に沿って、下水道整備が実行されております。公共下水道につきましては、平成19年度から20年度、21年度に向けまして、仁摩、温泉津、大田処理区の一部がそれぞれ供用開始となっておりますが、当市の整備率は13.5%と極めて低く、いっときも早い整備に努めるべきでもあります。  今後の久手処理区も含めた公共下水道、農漁業集落排水施設、コミュニティプラント、浄化槽設置等などについても、優先性等を含めて、具体的に年次計画をお聞かせをいただきたいと思います。  次に、大田市駅周辺西側区画整理地区における公共ゾーン、商業ゾーン並びに駅北公園の整備方についてであります。  県央の中核市の玄関口にふさわしいまちづくりを目指し、約9ヘクタールの区画整理の事業が去年完了いたしました。公共ゾーン、商業ゾーンの有効活用が図られ、当初の目的にいまだ達していない状況もございます。  県警大田署の移転、あるいは駅前周辺の商業の集積、都市公園の位置づけであった駅北公園など、大田市駅周辺市街地の透明性を持った整備方について、お考えをお聞かせいただきたいと思います。  次に、大きな2点目でございます。  福祉医療と障害者自立支援の充実と、子育て支援のあり方であります。  本市の高齢化率は32.8%で、全国や島根県に先駆けて進展をいたしております。身体知的障害者児も3,250名と増加傾向にあります。  このため、保健、医療、福祉、これの一体化による高齢者や心身障害者、母子父子家庭への負担増に対する支援をいたします医療福祉施策が求められております。  また、少子化は中長期的には、就業、人口構造など、社会経済に多大な影響を与えることも、次世代の地域社会の活力の低下が懸念されますから、子育て支援策の充実が大事であると思います。  昨年、福祉医療費助成事業が原則1割負担と後退いたしましたが、本計画によりますと、低所得者の負担軽減を図っていきたいとされております。  私は、評価はしているところですけれども、この実施時期なり、あるいは負担軽減内容、具体的な数値等も含めまして、お聞かせをいただきたいと思います。  障害者自立支援法の急激な制定、本年4月から障害者のサービスの利用料が応能負担制から原則1割負担の応益制に改変をされました。障害者団体や施設から不満の声が高まり、政府も6カ月余で、障害者の負担上限額等の軽減見直しを最近、明らかにいたしております。  そこで、当市の障害福祉3カ年計画の策定と激変緩和措置としての福祉サービス利用料の軽減策等についても、講ずるお考えはないのか、伺いをいたします。  子育て支援策を包含いたしました次世代育成支援計画と保育所整備計画が示されましたが、緊急性のある保育所整備計画、及び公立保育所の再編や無認可保育園、幼稚園に対する運営補助金の廃止に関しては、説明責任と地元合意を前提として取り組むべきであると存じます。  所感も含めてお聞かせをいただきたいと思います。  また、一層の保育料の軽減実行時期も明らかにしていただきたいと思います。  本計画によりますと、さらなる保育料の軽減、あるいは7階層から14階層に拡大する、公表しているようでございますけれども、そういう内容についても、明らかになっておるところでございますけれども、実行時期等も含めて、お聞かせをいただきたいと思います。
     次に、大きな3点目であります。  歴史と自然を生かした観光案内等の整備方についてであります。  当市は、世界遺産登録を目前にした石見銀山遺跡を始め、国立公園三瓶山、大田市海岸、仁摩サンドミュージアム、温泉津やきもの館等々、歴史と自然文化など、恵まれた資源を持ち備えております。当市への観光入り込み客は、近年では年間、約120万人程度と推計をされております。石見銀山は、増加の一途のようですけれども、国立公園三瓶山周辺は、減少傾向のように聞いております。  観光情報の発進等をさらに強化され、来客者の増高に努める、対応するべきだと思います。受け入れ施設の整備も急がれますが、周遊あるいは滞在型の観光を目指すためにも、わかりやすい、午前中にもあったところでもございますけれども、道路等の案内板やパンフレット等の作成を努められ、また、市内の主要地にもてなし的な観光案内所を設置することも重要ではないかと存じます。  所感等含めて、お尋ねをいたします。  次に、4点目でございます。  次世代を担う若者の雇用安定と労働者福祉の向上について、お尋ねいたします。  本市の昨年の10月の国勢調査人口は4万703名、5年間で約1,870人の減少となっており、減少に歯止めがかかっておりません。  また、近年の若者等の市外流出によります社会減も近年では100人から200人弱となっております。  雇用の安定、これこそが暮らしの安心の基本であると思います。雇用の安定なくして、少子化対策も景気の回復も市域の経済進展も望めないと存じます。  政府も格差社会の是正に向けまして、再チャレンジ支援プランを提起しております。  パート労働者等の非正規労働者の正社員化や処遇改善、あるいは社会保険の適用拡大を図る年金保険法の改正などに着手をし出しております。  当市などにおきましても、非正規雇用体系が増高をしているように聞いております。雇用格差が生じていると思います。  市内における雇用状態をどのように把握しておられるのか、お聞かせをください。  また、大田地域の雇用創出促進協議会、あるいは人材確保促進協議会、これ等の組織との連携を取る中から、若い人材の確保や適正なる雇用条件を取り入れた安定した雇用の場の創出に努めるべきだと思います。  所見も含めてお聞かせいただきたいと思います。  5点目の教育とまちづくりであります。  大田市学校再編計画と市内7ブロック化による公民館のあり方についてであります。  学校再編基本計画検討委員会が今日まで4回開催され、本年度末に基本計画が策定され、来年度中に統合を含めた実施計画が示されるようでもあります。  小学校の児童数は5年間で350名程度の減少となり、10校において複式学級が取り入れられているようです。学校規模の適正化方針の中で、小学校では1つとして、複式学級編制については、早期に複式解消を図る。2点目といたしまして、1学年の児童数が少なくとも、15人から25人程度の確保を目指すと示されております。この方針案を踏襲されてすれば、大変な公立学校の統廃合につながり、地域の市内各地域の活力を生み出す拠点でもあります学校、特に中山間地域での過疎化は一段と拍車がかかることと懸念をする次第でもございます。  そういう視点から慎重なる検討と説明責任を十分に果たし、地元合意を前提といたしました取り扱いを強く求めるものでもあります。遠距離の通学方法等についても、どのようなお考えを持って、今日まで学校の再編計画の中間報告をなされたのか。この面についても、少しお聞かせをいただきたいと思います。  市内7ブロックごとに、コミュニティサポートセンターを設置し、行政サービスを拡大することになっております。  しかし、地区コミュニティセンター化となった地区は、利便性が低下するおそれも感じたり、あるいは、管理体制が悪化し、地区住民の交流が減少し、まちづくりの停滞につながっていく心配をしているものでもございますので、この地区コミュニティセンターの詳細な扱いについて、お聞かせをいただきたいと思います。  次、6点目でございますけれども、大田市行財政改革についてであります。  既に、私たちの特別委員会にも本市の行財政改革、集中改革プランも含めて示されてきておるところでもあります。  私も少し触れたと思いますけれども、合併をする中で、大変な職員数になっておるところでもございます。部についても、合併後、増設をされております。そういう点も含めまして、組織、機構の見直しにつきましては、明らかにされていない部分もございます。  この点につきましては、組織、機構の見直しについて、何らかの考えがあれば、お聞かせをいただきたいと思いますし、また、引き続いての指定管理者制度の導入や業務委託や民間委託案がどんどん示されてきております。  中長期にわたっても、行政サービスが低下するような委託等はあってはならないと思います。  衛生処理場の可燃ごみ収集業務委託は、業務に携わっている職員は、合併前の広域行政のもとでは、定員化をされていたと存じます。  合併後は、どのような扱いをされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。  全員が臨時嘱託員で、安価な収集業務が行われていると感じております。住民サービスは従前どおりに行われており、費用対効果から見ても、私は妥当な行政執行に当たっておられると感じております。  併せまして、本市の非常勤の各種委員会等の全1日報酬制の見直しについてお考えがないのか、お聞かせをいただきたいと思います。  以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 蓮花助役。               [助役 蓮花正晴 登壇] ○助役(蓮花正晴) 失礼いたしました。  新しい総合計画、今回、ご提案しておるものでございまして、これの中身につきまして、23番議員、思いは行政、議会、市民挙げて新しい大田市のまちづくりをやっていこうということで、さらに議員のご意見、ご提言も含めてのご質問であろうというふうに思っているところでございます。  6点ばかり、多岐にわたりまして、ご質問を賜ったところでございまして、それぞれ担当する部長が登壇をいたしまして、詳細にご答弁を申し上げるのが筋かと思いますけれども、私の方で総括的に5番目の教育とまちづくりにつきましては、教育長さん、答弁予定されておりますけれども、1番目から6番目まで5点につきまして、私の方で総括的にご答弁を申し上げるものでございます。  なお、不足なことにつきましては、後ほど再質問の中でも補ってまいりたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  まず、1点目の県央の中核市としての基盤づくりについてでございます。  私ども申し上げておりますように、今後の大田市づくり、県央に立地している地域特性を生かしまして、中核都市としてふさわしい安全で快適な都市基盤の整備を進めるというふうに考えているところでございまして、ご指摘をいただきましたように、そのために公共下水道、公園、街路といった生活環境基盤の整備、あるいは山陰道を始めといたします道路ネットワークの整備、情報通信基盤の整備、活用を図りながら、これらを通じまして、快適な都市環境の形成を目指していきたいというふうにうたっているところでございます。  そこで、具体的にご質問のありました1つ目の都市計画区域、用途地域、農業振興地域の見直しについてでございます。  今時点でどうなっているかということでございまして、経過については割愛をさせていただきますけれども、今年度から行政にありましては、大田市都市計画マスタープランを18、19年度で策定をすることといたしているところでございまして、現在、当市の現状や課題について、整理を行っているところでございます。  このマスタープランの策定に当たりましては、まちづくりの具体的な将来ビジョン、あるいは地域別の整備の方針を定めることとしており、また、都市計画区域や用途地域につきましても、見直しの方針を明らかにする中で、市民の皆さんの意見を反映させながら、変更を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。  そこで、お尋ねの目的税でございます都市計画税についてでございます。  これにつきましては、ご意見といたしましては、廃止、凍結も併せて検討する中で、考慮せよということでございます。  ご案内のように、18年度当初予算ベースでは、都市計画税は約7,300万円余りとなっているところでございまして、このことにつきましては、この見直しをする中で、用途地域につきましては、現在の決定を昭和47年に行っているところでございまして、土地利用の状況に変化を来しているのも事実でございます  私どもといたしましては、先ほど申されました税のことにつきましては、目的税であるということを精査する中で、慎重に検討をしてまいりたいというように思っておりますので、まずはご理解を賜りたいと思います。  次に、農業振興地域の見直しについてでございますけれども、これにつきましては、平成19年度中に見直しを予定をしているところでございますが、基本的には、旧1市2町、このものをまずは整合性を取る中で、策定を予定しているところでございまして、大きな支障がない限り、今のところ変更はしないというふうに考えているところでございます。  次に、2点目の公共下水道等の年次計画でございます。  ご指摘いただきましたように、現在、旧1市2町で計画をしております公共下水道につきましては、大田処理区、特定環境保全公共下水道につきましては、温泉津、仁摩、2つの処理区の3つにおいて事業を進めているところでございます。  なお、個別排水処理といたしまして、浄水槽の設置整備事業、仁摩地区の生活排水処理事業等々も継続して実施しているところでございまして、着実な事業推進を行う中で、下水道普及を図ることとしているところでございます。  今年度事業といたしまして、これら全体の下水道の基本構想の見直しも併せて進めているところでございます。  今後の動向を見るときに、大森地区の事業の着手あるいは議員登壇して申されましたように、久手地区の事業も出てくるところでございまして、これにつきましては、申し上げましたように、構想の見直し作業の中で、今後の社会状況も展望しながら、年次計画も含めまして、計画立ててまいりたいというふうに思っているところでございます。  次に、3点目の大田市駅周辺の土地区画整理事業の関係でございます。これにつきましては、ご承知のとおり、区画整理事業によりまして、基盤整備が現在、終了をしているところでございます。  なお、その中で個々に触れられましたまずは公共ゾーンについてでございます。  これにつきましては、県の方にかねてから警察署の移転用地として、要望をしながら整備を行ってきたところでございます。今日、ご承知のように、県の財政状況等々によりまして、警察署の移転につきましては、集合庁舎へと決定をされまして、現在、所要の作業が進められているところでございます。  市といたしましては、このような状況の中ではありますけれども、当初から公共用地として整備したところにつきましては、県の方にお願いをしてまいっておる経過もございまして、いわゆる集合庁舎の代替施設用地について、引き続き、要望をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。  商業ゾーンにつきましては、未利用地もあるところでございまして、これの利用促進につきましては、引き続き、関係先へ働きかけていくよう努力してまいりたいと考えております。  次に、駅の北の公園につきましては、一部、現在、植栽等を行っているところでございます。今後とも、周辺地域の整備状況、勘案しながら、整備を行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。  次に、2点目の福祉医療と障害者自立支援の充実、子育て支援施策のあり方についてでございます。  まず、福祉医療費の助成制度につきましては、厳しい財政状況の中ではありますけれども、低所得者への負担軽減、これを図るために、新年度より一定程度の市単独の上乗せ助成を行いたいというふうに考えているところでございまして、具体的金額等につきましては、なお、精査をいたしたいと思いますので、本日は回答につきましては、お許しを願いたいと思っているところでございます。  障害者自立支援法によります利用者負担金についての独自軽減につきましても、ご質問がございました。これにつきましては、現在、各種団体からの要望もあり、国ではいろんな調査が行われているというふうに承知しているところでございます。  今後につきましては、これらの状況も踏まえまして、市としても対応することになろうかと思われますけれども、現時点での独自の負担軽減につきましては、困難であろうというふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。  次に、子育て支援施策次世代育成支援行動計画並びにこれにもとづきます保育所整備計画につきましても、過般、議会の方にご説明を申し上げたところでございます。  私どもといたしましては、ご意見としていただきましたように、まず、市議会を通しまして、市の執行部の考え方を披瀝し、なお、併せまして、これにつきましては直接、市民の皆さんへの説明責任を明確にしていくことは、当然のことでございます。  これらのことを繰り返しながら、ご理解を賜りまして、公立保育所につきましては、多くの施設が老朽化しておりますので、これらの状況を踏まえまして、施設整備を進めてまいろうというふうに思っているところでございます。  なお、無認可保育所への補助金等につきましては、公立保育所での受け入れ体制を確保しながら、22年以降、補助金の廃止を予定をいたしているところでございます。  保育料の軽減につきましてもご質問がございました。これにつきましては、いつからどの程度、さらに上乗せの軽減をするかということにつきましては、時間を要しますけれども、当面、7階層を14階層に事務的に分ける中で、結果といたしまして、保育料の軽減につながるように、努力を新年度からでも努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  次に、3点目の観光案内等の整備方でございます。  市といたしましては、大田市に対します来訪者、これらに対しましての問い合せやガイドを始めとするもてなしの向上、情報発信の一元化などを進めるため、観光協会を中心といたしました総合案内所、これを大森地内に設置をいたしまして、来訪者の受け入れに臨む考えでございます。  当面、来訪者が集中する大森を中心に考えているところでございまして、最も案内機能が求められる現地に総合案内所を置くことと考えているところでございます。  ここでは、大森における来訪者、この方を域内各地へご案内し、周遊型の観光案内に努めまして、三瓶、仁摩、温泉津、あるいは周辺施設との連携など、通過型から滞在周遊型へ、あるいはリピーターの増加へとつながる取り組みをしていきたいというふうに思っているところでございます。  そのためには、今議会のご提案を申し上げておりますサイン整備もその取り組みの1つと考えているところでございます。  なお、併せまして、各地域の自然、あるいは食と連携した観光モデルルートの提案、あるいは民間と連携しながら、域内移動を可能にするタクシーによる移動手段も確立しながら、より魅力のある提案をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。  そのためにも、観光協会等民間組織の強化、あるいは運営支援についても行ってまいりたいと考えているところでございます。  次に、若者の雇用安定についてでございます。  このたび、提案しております総合計画におきましては、若者の地元定住を促進するため、就業機会の確保や人材育成を行うことを基本に、勤労者の生活向上に向けた労働環境の充実、これを図ることとしているところでございます。  大田市の雇用について、どういうふうに認識しておるかということでございますけれども、全国的にご意見賜りましたように、正社員のパート化、派遣職員の比率が高まる中、当大田市についても、例外ではないというふうに思っているところでございます。  これに対し、当市におきましては、企業立地奨励金の支給要件といたしまして、正社員の雇用のみを対象とすることや、大田地域の人材確保促進協議会によります高卒者の地元就職の促進等々を行っているところでございます。  なお、たびたび申し上げておりますように、産業全般の振興につきましては、現在、今後、10年間見据えました産業振興ビジョン、これを今年度、策定予定でありまして、この着実な実施によりまして、地域の雇用機会の創出と充実が図られるものと確信をしているところでございます。  次に、6点目の大田市行財政改革でございます。  まず、1点目の組織機構の見直しについて、あるいは所見について、どういうふうに思っておるかということでございます。  ご指摘いただきましたように、合併後、総合政策部がいわゆる組織といたしましては、部としては、プラスになっているところでございます。  あるところで申し上げたわけでございますが、組織・機構というものは、そのときどきの行政需要、あるいは計画をどういうふうに進めていくのが、最も効率的か、あるいは一番いいかということで、組織機構はあるものであろうというふうに思っているところでございます。  片一方、小さな政府づくり、スリムな組織づくりも必要でございますので、その辺は、今後とも、市長の専決事項といたしまして、その辺の兼ね合いをどういうふうに市長がお考えになるかということで、これにつきましては、そういうことでご理解を賜りたいというふうに思っているところでございます。  次に、指定管理者制度の導入について、サービスの低下につながらへんかというご心配でございます。  これは、たびたび申し上げておりますように、あるいは、地方自治法の改正によりまして、税金をどう有効に使うかという1つの発想の中で、同じ経費でやるなら、住民のサービスの向上につながるような場合に、それのみに対して、指定管理者制度を導入するということなんでございますから、ご心配の向き決してございません。  議会に毎年度、ご報告する中で、当初、私どもがねらいとしておったようなサービスが展開されていないとすれば、それは契約の期間中であっても、地方自治法の定めによりまして、議会のご判断をいただきながら、中止をすることができるというそういうのがこの指定管理者制度でございますので、私ども、今後とも、そういうことを踏まえながら、この対応については、当たってまいりたいというふうに考えているところでございます。  次に、委員さんの報酬についてのことがございました。私どもかねて、清水議員からは、そういう示唆もいただいておるところでございまして、他市の状況等についても、調べているところでございます。  数少ないけれども、半日日当というようなところもあるようでございます。私ども、そのことが、審議委員さんのいわゆるどういいますか、審議時間は短くても、拘束する時間もございますので、それとの関係がどうなっていくのか、今後も引き続き、事例を検討する中で、ご意見として、本日は賜っておきたいというふうに思っているところでございます。  それから、これまで、広域行政組合でやっておりましたし尿処理施設、可燃物の中間施設の業務、今日、どういうふうになっておるかということでございまして、これらの施設につきましては、合併前の経緯もありまして、全面的に業務委託しておるもの、あるいは、一部委託しておるものなどなど、異なった管理運営になっておるのも事実でございます。  私ども、これらの点も含めまして、集中改革プランに掲げておりますように、今後とも、経費の節減対策、あるいはサービスの向上等々を考慮する中で、どの管理運営方法が一番最も適しているのかということを引き続き、検討を進めてまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。  ちょっとすみません。  大体、落としがないようでございますので、以上でございます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 23番議員の学校再編計画について、お答えいたします。  大田市では、現在、半数の小学校で複式学級となっているなど、一定規模での集団を前提とした教育活動が成立しにくくなってきております。  このため、大田市学校再編基本計画検討委員会においては、望ましい学習集団の形成を図るための学校再編を行うことについては、意見の一致が見られたところでございます。
     一方、中山間地域に位置する学校が多いことから、具体的な学校配置の検討に当たっては、通学距離や地域とのかかわりを考慮しつつ、現実的な対応も求められているところでございます。  また、小規模で特色のある学校づくりを今後、どのように構築していくかということについて、大田市の特色ある教育の独自性を発揮する観点からも、大田市が保有する特異性や魅力を発達段階によって、教育課程に反映するなど、今後の検討が求められているところでございます。  議論の中では、通学距離の負担と社会性や協調性を育てるための集団教育の規模を考えた場合、地域での生活のできる低学年の子どもたちと小学校中高学年や中学生との相互乗り入れの検討や、登下校の集合地点としての既存学校の利用、寄宿舎などの検討についても、意見が出されたところでございます。  今回、策定する基本計画は、望ましい学習集団の方針を示すものでございまして、今回の方針を踏まえまして、平成19年度において、実施計画検討委員会を新たに設置し、具体的な統廃合計画を検討してまいりたいと考えております。  次に、市内7ブロック化における公民館のあり方についてお答えいたします。  各地域住民と連携し、生涯学習推進体制を整備するために、学校支援や人材育成の体制づくりに各ブロックにおきます公民館を中心にして、今後、努力してまいりたいというふうに思っております。  公民館は、生涯学習や学社連携などの活動拠点でございまして、多様化かつ高度化する市民ニーズに対応するため、図書館などのネットワーク化を進めつつ、各種の事業を行い、地域住民の生活文化の振興を図り、人が光り輝くまちづくりにつなげていきたいと存じます。  なお、現行の公民館につきましては、仮称ではありますが、地区コミュニティセンターとして、行政事務の速やかな伝達や地域防災、あるいはまちづくり推進等の機能を担う予定でございます。  各地に設置されますこれらの施設を有効に活用し、地域における生涯学習活動や諸事業の展開を図っていく所存でございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 23番、清水 勝議員。 ○23番(清水 勝) 25分にわたります執行部の皆さん、ご答弁ありがとうございました。  いま少し、再質問させていただきます。  1つには、税の関係も伴ってまいります、都市計画税も伴ってまいります用途地域の関係です、1点には。  これ、私が歴史をたぐってみますのに、47年には大田、久手、長久の一部、これを税率100分の0.2で用途区域に告示行為をなさっておられます。  その5年前の42年3月29日、これがそれ以前は廃止になっておったところですけれども、大田、長久、久手の全域にわたって、都市計画税を課せられておるわけでございます。  そういう状況で、私は歴史的に記録をしておりますもんですから、若干、助役さん、四十何年ということでございましたですけれども、そういうように私はとらまえておるところでもございます。  併せまして、そういう状況で約40年たっておるんですよ。しかも、地域によっては、大変複雑な地域があります。隣の家は都市計画税、払っているけれども、隣の家は払ってない。同じ集落の中であって。そういう実態もあるわけでございまして、私は2年間程度で、このマスタープランを策定する中で、実行に移すということでございますけれども、それまでの間、不公平感が非常に強うございますから、凍結をしておくという選択肢はできないものかどうなのか。  あるいは、私は過去に大田市においても、100分の0.1という古い過去にあるようでございますけれども、そういうような扱いも含めて取り組んでいく状況があると思います。  いずれにいたしましても、早急に一日も早く、用途区域、臨港区域の見直し、これ、やらないと、私は住民の皆さんにおいても、大変な不満感もありますし、税等のいわゆる滞納の数字にも、不満の意も含めて、膨れてくる懸念もしておるところでもございます。  ぜひ、この面については、的確なる判断を強く求めておくところでもございます。  併せましてね、この都市計画税、蓮花助役おっしゃったように、目的税でもあります。でありますから、他の自治体においては、ずばり申し上げまして、特別会計を組む中で、この用途臨港区域内においての事業、やっているわけでございます。  事業については、言うまでもなく、都市計画事業とか、あるいは、区画整理事業等々であります。  併せまして、これ、2点目の内容にもなっておる公共下水の関係でございますけれども、公共下水の実行区域については、都市計画決定をなさっていると思います。  ただいま公共下水やっとるところ、下水道やっとるところにつきましては。  この扱いについては、19年から動き出すわけでございますけれども、どのような扱いにされるのか。この面についても、少しこの基本計画の中では、全く見直しをするということだけで、触れておられませんもんですから、喫緊の問題となってくると思いますので、どうとらまえておられるのか、併せて、お聞かせをいただきたいと思います。  それから、農振区域については、変更はしないという状況で話があったところですけれども、私は少なくとも、地域の実態をよく見てもらう中で、例えば、住居地域や商業地域、準工地域、工業地域、これ等に隣接した耕地、農地等については、私は実態に即した農業振興地域の扱いとしていくべきではないかと、強く感じているところでもございます。  そういう点については、やはりは、私は実態を十分確認をする中で、農振地域の見直しを手がけてもらいたいということを強く訴えておきますので、ご見解等がありますれば、お聞かせをいただきたいと思います。  そのほかに、1点目は、再度、今の言った点について、ご答弁、再度お願いいたします。  公共下水道の関係でございますけれども、私、過去の全協なりあるいは議会の中で、おっしゃいました特に三瓶ダムの水源、源になっております小屋原地区の扱いとか、あるいは、当然おっしゃいましたように、大森でのコミュニティプラントの関係、久手処理区の扱いについても、当初は平成23年ごろから、久手処理区についても、考えておるということを聞いとったところでもございます。  当然、この基本計画、向こう5年間、23年までの計画の中で、大田処理区においても、旧大田市においても、22年には第一期の工事が終わるわけでございますね。ですから、前期5カ年の中で、具体的に示されなくてはいけない状況も私は包含しているなと思っているところでもございます。  そういう面から含めましても、せっかく、向こう5カ年の基本計画を示しておられるわけでございますから、お考えを再度、お聞かせをいただきたいと思います。  それから、公共ゾーンでございます。  大変広大な面積を有しております。駅周辺西側の区画整理地区でございます。  あるいは、本当の意味での駅前の玄関口、ここ等については、駐車場に現行なっておる実態もよくわかります。  当然、私はあそこの地域が一番の区画整理事業のメーンの地域で一番目移りするところであります。  そういう面からいたしましても、私は行政側の指導も要りましょう。商工会等との連携も必要でしょう。  私は、少なくとも、当初の目的に沿った商業の集積等とも含めて、私は精力的に汗を流すべきでないかなと思っておるところでもございます。  それから、駅北公園の扱いについても、一部植栽ということですけれども、助役さん、あれはね、まちづくり等との関係も含めまして、従来、道路脇にあった植栽木をあそこに仮設をしたというようなことで、私はその当時、聞いておったんです。とても、あれ、一部、植栽がしてあるというようには受け止めてはいないところでもございますので、そういう点、ひとつ取り間違えのないように、ご見解があればまた、聞かせてもらって結構でございますけれども。公共ゾーンにつきましても、ぜひ、県との当初の話もあったと思います。ぜひ、県にも痛みを持ってもらう中で、取り組んでいただくように、再度、申しておきます。  次に、福祉医療等については、来年からということで、決断されたことに、私は大変、評価もいたすところでもございます。  障害者自立支援法の関係でございます。  これ、昨今の新聞では、政府、与党等の間で、大変問題があった。複雑な状況もあったということも含めて、今年の補正から来年度に向けて、見直しをするということが明確に新聞で述べております。ただいま、課税者の上限が3万7,200円ぐらいでございますか。非課税弱者については、2万5,000円、1万5,000円ぐらいと2階層に分けているところでもございますけれども。これらについては、さらに半分にするとかいうような具体的な数字も出てきておるところでもございます。  でありまして、私は大変、わずか半年余りで、政府は見直しということについては、大変、あまりにも、急ぎ過ぎた関係もあったと思いますし、国にも私は強く反省を求めてもらいたいと思っておるところでもございますけれども、いずれにいたしましても、こういうような状況になっておるところでもございます。  ぜひ、福祉施設の関係者につきましても、いろいろな面で、大変な苦労をなさっている実態が出てきておるところでもございます。障害者等においても、施設に行くのを工賃と比べて、持ち出し分が増えたということも含めて、自宅待機に変わっている、全国的には実態もいろいろあるようでございます。  ぜひ、実態を詳細に把握される中で、私は弱いところに手を差し伸べる、これが地方も含めた正しい政治であると思います。ぜひ、そういう面についても、さらに検討の余地があれば、お願いをいたします。  子育て支援でありますけれども、この扱いにつきましては、保育園についても、公立保育園でございますけれども、古いのは30年から25年等々もございます。こういう面も含めて、ぜひ、整備をやっていただきたい。  ただ、私は、この中で申し上げたのは、ぜひ、そのほかの関係についても、学校の関係についてでもありますけれども、あまりご答弁なかったと思いますけれども、私は保育園の再編、あるいは学校の再編等につきましては、当然、地元の合意なり、執行部が関係地域での十分なる説明責任を果たす中で、取り組むべき内容ではないかなと思っているところです。  こういう面については、ぜひ、私は説明責任を果たして、十分なる地元合意、この点を大事にしてもらいたいと思います。  ご返事があったら、ぜひ、再度、お聞かせをいただきたいと思います。  ただ、無認可の扱い等について、22年にはということでございますけれども、これ、また、私は長い歴史があるわけでございます。10人を切ったところもございます。交通手段等も含めて、私は対応していくべき園ではないかなと思っておるところでもございます。交通手段ですね。足を確保する。こういう面も含めて、地元との協議も必要な面を感じております。  私の意見でございますから、そのことを全く考えておらないということでしたら、そういう方向でお聞かせをいただきたいと思います。  それから、観光案内のことでございますけれども、これ、ぜひお考えいただきたいのは、大森、仁摩、来訪者が急増いたしております。逆に三瓶の方では落ち込んでおるということを聞いておるところでもございます。三瓶周辺にも、いろいろな面での埋没林とか、等々も含めまして、いろいろな国立公園として、大田市の誇る自然があるわけでございますから、ぜひ、道路案内と標識等も含めた取り組みを強くやる中で、午前中は鞆ヶ浦の話もあったところでございますけれども、そういう状況。特に三瓶につきましては、非常にアクセス道路といいますか、道路が非常に複雑な面もございます。そういうことも含めまして、早急なる対応も必要ではないかと思っているところでもございます。  それから、実は、保育園の関係について、7段階から14階層ということで、徴収料ですね。話が具体的にある中で、過般の全協の中でも、さらなる保育料の引き下げということで、6,200円から300円程度ということで、私が間違っとったら、訂正してやってください。そういうことで、私はメモっとったところでもございますけれども、これ、7階層から14階層に広げるということに伴って、これぐらいの保育料の軽減になってくるということで受け止めたが、よろしゅうございますか。その点、お聞かせをいただきたいと思います。  学校再編でございますけれども、先ほど申し上げましたように、ぜひ、私は地元の関係、あるいは執行部の説明責任をしっかりと果たしていただきたいということをさらに求めておきます。  ただ、今、学校関係におきましても、国の施策も含めてですけれども、先生にAランク、Bランクといいますか、いい、悪い、あるいは子どもたちにもこの学力テストが根幹になってくると思いますけれども、A、B、Cとかいうようなことも含めまして、学校をランクづけするような動きがあるということで、国会の状況ですよ。聞いとるところでもございます。  ぜひ、私は当市なりの義務教育課程の学校において、教育格差や学校の格差を、格差学校をつくってはならないというぐあいに、強い気持ちを持っておるところでございますので、そういう面について、私は十分、配慮する中でも、学校の諸計画を取り組んでいただきたいと思います。  ただ、これ、1点だけ、私が耳にしておることですから、触れておきますけれども、幼稚園ですから、義務教育課程でございますけれども、教育委員会でございますけれども、所管が。  富山の幼稚園、ただいま3名程度ですか。これにつきまして、私たちは一昨日、再編計画で、この扱いについても、少ない学校はこうだよという、幼稚園はこうだよという話はちらっとあったところでもございますけれども、既にそれ以前に、地元の皆さんに19年度から、4月から、この学校については、休園にしたいと、ご理解を願いたいということで、話がどうもひとり歩きといいますか、私ら何も聞いておらんよということで、関係する地域の皆さん、話したところですけれども、こういう取り組みはぜひ、私は避けていただきたいと。学校の再編計画を検討中のさなかでもあったところでもございますけれども、既にそういう言動があったように聞いておるところでもございます。  私の耳が間違っておるようでしたら、お許しいただきたいと思いますけれども、その点について、慎重なる対応を求めておくところでもあります。  最後になります、学校の関係でございますけれどもね。公民館の関係です。  これ、地区のコミュニティセンター、これ、連絡所方式で残すよということになっていますけれども、果たして、どういう人的な関係等も含めて残されるのか。今のように、公民館主事を置いて、アシスタント置いてやっていくとか、そういう具体的な内容について、お考えが固まっておれば、お聞かせをいただきたいと思います。  以上です。 ○議長(有光孝次) 一般質問の持ち時間がおおむね1時間ということで一定のルールを設けておりますが、ただいま約1時間経過したところでございます。これに対して、質問が出たところでございますので、答弁をしていただいて、その際、4時を回った場合は、その時間は延長せざるを得ないという状況に陥っておりますけれども、答弁が終了するまで、時間を延長して一般質問を続行するということで。 ○23番(清水 勝) 執行部の答弁ないの。 ○議長(有光孝次) 答弁だけで終了してよろしゅうございますか。再々質問が打ち切りとなりますけれども。 ○23番(清水 勝) いや、私はいいですよ。 ○議長(有光孝次) よろしいですか。 ○23番(清水 勝) 私はいいですよ。 ○議長(有光孝次) はい、それでは、執行部の答弁、よろしくお願いいたします。  蓮花助役。 ○助役(蓮花正晴) 個々具体のことにつきましての再質問でございます。  私は総括的にご答弁を申し上げながら、不足につきましては、担当部局長おりますので、そういう段取りで申し上げたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  まず、都市計画税でございますね。経過、歴史につきましては、おっしゃったとおりでございます。私もその辺の経過の中で、いろいろ疑問点もあるんだよ、問題もあるんだよということは、かねて、決算委員会等々の中で清水議員からご提言、ご意見を賜っているところでございます。  ただ、そうは言いましても、現在の市の考え方といたしましては、マスタープラン、県の全体の枠の中で、新しい大田市をどういうふうに都市計画決定、あるいは用途地域指定していこうかということで、今、検討中でございます。  申し上げましたように、18年度と19年度でその作業に当たっておるところでございますので、ご指摘の点はご指摘の点といたしまして、私どもといたしましては、それらの問題点も踏まえながら、引き続き、目的税であるということを明確にしながら、作業に入ってまいりたいというふうに思っているところでございます。  なお、ところによっては、いわゆる、目的税であるので、特別会計を組んで処理をしておる自治体があるやに、今、聞いたところでございますが、これにつきましては、私はちょっと承知しておりませんので、引き続き、調査なり、あるいはどういうふうなやり方でやったら、一番市民の皆さんのご理解をいただけるか。こういうことを含めて、検討してまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。  それから、公共下水道でございます。  ご意見といたしましては、三瓶の水がめを抱えております小屋原地区、あるいは当初、久手地区はどうであったか。あるいは、大森の方もまた急ぐよというご意見でございます。  これらも含めまして、今日の進捗状況をにらみ合わせながら、現在、基本構想を新しく、どういいますか、改定といいますか、今、検討しているところでございますので、そういうご意見を踏まえながら、作業を進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  区画整理事業、まさにおっしゃいましたとおりでございまして、なかなかその駅前の一等地、商業集積、前にかなりの自由席ございます。あるいは、公共用地、それから、駅北の公園につきましても、ご指摘のとおりであろうと思っております。  行政も汗をかきながら、また、議員さんにももろもろの情報をいただきまして、全体としてのまちづくりに努力してまいりたいというふうに思っているところでございます。  それから、福祉あるいは医療費、これは市長もきょう、どなたかの質問で答弁されておられましたけれども、まさに健康と増進、福祉、これらは国あるいは地方自治体にとっても、一番基本となるところでございますけれども、なかなか市の単独で上乗せということには厳しい状況の中で、気持ちは動いても、財源がついてこんということがあるわけでございまして、今後とも、可能な限り、市といたしましては、議会とご相談しながら、福祉の向上には努めてまいるつもりでございますが、なお、期間的なことにつきましては、国の制度の改正を受けまして、引き続き、市といたしましても、関係先の方へ制度の改正方につきまして、積極的に必要なことにつきましては、働きかけてまいりたいというふうに思っているところでございます。  それから、こういう状況の中で、保育所の再編、学校再編、あるいは無認可保育所への補助金のあり方、これらにつきましても、いろいろ将来を展望する中で、行政としては新しい方向を構築していかないけんという事業も、方向もまた1つあるわけでございます。もとより、これらのことにつきましては、まちづくりの基本でございます議会あるいは住民の皆さんのご理解を賜りまして、その上で、なお、どう新しい姿で大田市をつくっていくかという基本になってくることでございますので、ご指摘いただきましたように、十分な説明と地元合意、これらを前提としながら、私どもといたしましては、引き続き、努力をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。  それから、観光案内、当面は大森ということで、先ほど申し上げたわけでございますけれども、三瓶、このごろちょっと落ち込んどらへんかいということでございます。これは、私もよく耳にするところでございます。ただ、市長も言われておりますように、銀山は核にはなりますけれども、やはり三瓶温泉と温泉津温泉、あるいは、仁摩の琴ヶ浜、あるいはサンドミュージアム、これらを連携しながら、ということでないと、大田市の観光産業としての施策展開は望めないところでございます。  したがいまして、ご提言のように、道路標識、案内板等々含めまして、大田市の先ほども登壇して申し上げましたように、滞留性を高めるという立場から、有機的連携策につきましては、引き続き、ご意見を賜りながら、進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  次に、地区のコミセン、一体、どういうふうに考えておるかいなということでございます。  公民館と地区のコミセン、このことにつきましては、先ほど教育長さんの方からご答弁をいただいたところでございまして、私の方は今後とも、それこそ、先ほどのもろもろではありませんけれども、地域の集会なり会合なり出かけていきまして、まちづくりについてのご議論、あるいはご理解を賜りながら、進めてまいりたいと思っておりますけれども、市内を7ブロックに分けまして、そのブロックごとの中心となるところへは、拠点の公民館を設けたいと。専門的な各ブロックの研修とか、生涯学習の拠点としては、例えば、そこへ持っていこう。ブロックの中の現在、各地区の公民館と言っております拠点公民館にならないところにつきましては、地区のコミュニティセンターといたしまして、行政の最先端といいますか、いわゆる行政と住民の中に立ってもらいますそういう地区の拠点といたしまして、これを(仮称)地区のコミュニティセンターと言っておりますけれども、こういうこととして残していこうと。そこでは、むしろ、自主的な運営も含めまして、今後、相談してまいりたいというふうに思っております。  ただ、それは、少なくとも、行政の立場から言いますと、行政事務の速やかな伝達機能、あるいは地域の防災まちづくり推進の機能等につきまして、お願いをするところでございまして、一定の職員につきましては、行政が予算措置をする中で、地域の方で確保いただこうというふうにしているところでございます。  したがいまして、こういう考え方にもとづきまして、今後とも、地域の皆さん、あるいは現在の公民館の皆さん方といろいろあり方について、ご協議してまいろうというふうに思っているところでございまして、一応、そういうふうな格好で出発いたしますのを、平成21年度ぐらいからというふうに考えているところでございますので、まだまだ構想段階でございまして、一体、どういうものを何人ぐらい配置するだいという直接のご質問のお答えになりませんけれども、そういう構想づくりの中で、今後とも、地域の方へ出かけていきまして、意見交換をしてまいりたいと、いうふうに思っておるところでございますので、ご理解を賜りたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 再質問にわたって、3点についてのご質問かというふうに理解しております。  まず、教育行政に関しまして、地元に対する説明責任、十分に果たすようにというお話でございますが、十分留意して行政執行してまいりたいというふうに思っておるところでございます。  それから、学校の教員、あるいは学校自体にいろんな意味でランクづけをすることによって、学校格差が将来にわたって、生じてくるのではないかというご質問でございますけれども、現在、学校の教員に対しては、県教委が教員の評価システムということで、業績評価について、一定のシステム化して、教員の育成評価をしているということでございまして、お話にありましたABCというのは、多分、その中に出てくる用語ではないかというふうに思っておりまして、そういうことがございます。  これはあくまでも、本人の評価ももちろんでございますけれども、むしろ、自己啓発とか、教員としての資質向上を目指すものでございまして、それ自体が教員のランクづけというか、評価に直接結びつくものではないというふうに理解しておるところでございます。  また、ご承知のように、本年5月に全県下一斉に学力調査することによって、当然、成績について、各学校間のばらつきが生じてきてます。そのことが、学校間の格差を生み、あるいは、競争心をあおるというようなご心配かとも思いますけれども、そういった意味では、情報管理をきちっとして、あくまでも、各学校がそれぞれ教育課程の中における問題点を洗い出し、それぞれの自校の学習成果をきちっと上げるように努力するための1つの手段でございますので、それをもって、学校間格差を、あるいは学校間の競争を刺激するようなことは、厳に慎まなければならないだろうというふうに思っているところでございます。  それと、3点目の富山幼稚園についてでございますけれども、これまでも、機会がございましたら、機会ごとにお話ししているとおりでございまして、本年度の園児数が現在5名でございます。このうち、3名が明年度、小学校に進学すること、また、来年度、入園希望者を募ったところ、わずかであったということでございまして、来年度の園児数は5名を大きく下回るだろうというふうに予想をしているところでございます。  このため、幼稚園の設置目的でございます就学前教育を行う施設としては、集団の単位として、あまりにも少な過ぎる状況となっておるところでございます。  ここに至っては、休園をせざるを得ない状況であることをご理解していただきたいというふうに存じる次第でございます。  地元に対しましては、平成15年7月に園児数減少の状況説明を行った経過がございますが、園児数減少の状況から本年7月以降、保護者や地域の皆様に対しまして、平成19年度の募集は行わず、休園したいということで、市と教育委員会の考え方について、ご説明をしてまいっておるところでございます。
     以上でございます。 ○議長(有光孝次) 皆田産業振興部長。 ○産業振興部長(皆田修司) 農業振興地域の整備計画について、実態に即した対応をというご意見でございました。  この農業振興地域整備計画、その中で、定めております農用地区域、これがいわゆる転用がそう簡単にできないという区域でございます。この部分についての扱いではなかろうかというふうに思っております。  これにつきましては、年に2回ほど、農用地区域の転用についての受付を5月、11月、いたしております。それでやむを得ない転用の場合に限り、その農業振興地域整備計画全体を、年2回変更をかけております。そういう手続きをしておりますので、ご説明いたします。 ○議長(有光孝次) 23番、清水 勝議員。 ○23番(清水 勝) いずれにいたしましても、大田市の総合計画、明らかに出しておられるわけでございます。まだ、これは最終日に議決案件でございますけれども、ぜひ、住民の皆さんの福祉が全体的によくなるような方向での計画として内容決定がある中で取り組んでいただくべきだということを強く求めて終わります。 ○議長(有光孝次) 以上で、本日の一般質問を打ち切ります。  明日は、定刻に会議を開きます。  本日は、これにて散会いたします。                午後4時07分 散会...