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平成11年第376回定例会(第2号 6月14日)

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    平成11年第376回定例会(第2号 6月14日)


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    平成11年第376回定例会(第2号 6月14日)   平成11年6月定例会             大田市議会会議録             平成11年6月14日(月曜日)             ────────────────             議 事 日 程 ( 第 2 号 ) 平成11年6月14日(月)午前9時開議  第1 一般質問             ~~~~~~~~~~~~~~~~             会 議 に 付 し た 事 件  日程第1             ~~~~~~~~~~~~~~~~             出  席  議  員  (24名)     1番  清 水   勝 君     2番  有 光 孝 次 君     3番  熊 谷 直 道 君     4番  石 﨑 俊 朗 君     5番  福 田 佳代子 君     6番  福 田   実 君     7番  石 原 安 明 君     8番  通 山 忠 治 君     9番  原   敏 夫 君    10番  生 越 俊 一 君
       11番  清 水 隆 志 君    12番  小 谷 正 美 君    13番  梶 谷 治 男 君    14番  市 原 仁 郎 君    15番  大 草 源 司 君    16番  宅 和 紀 行 君    17番  中 島 宏 喜 君    18番  下 迫 紀 弘 君    19番  瓜 坂 正 之 君    20番  渡 邊 正 弘 君    21番  荊 尾   衛 君    22番  岩 谷   博 君    23番  三 登 文 郎 君    24番  月 森 喜一郎 君             ~~~~~~~~~~~~~~~~             欠  席  議  員  (なし)             ~~~~~~~~~~~~~~~~             地方自治法第121条による出席者 市     長  熊 谷 國 彦 君   助     役  中 田 爲 人 君 収入役      山 本 良 二 君   総務部長     蓮 花 正 晴 君 民生部長     大 谷 正 幸 君   経済部長     松 岡 修 治 君 建設部長     松 井 幸 秀 君   市立病院事務部長 盛 川 弘 行 君 総務部総務課長  石 賀   了 君   財政課長     知野見 清 二 君 人事課長     那須野 強 志 君   企画調整課長   品 川 保 夫 君 健康長寿課長   和 田 章一郎 君   農林課長     皆 田 修 司 君 建設管理課長   鳥 居 達 郎 君   教育長      大久保 昭 夫 君 教育委員長    森 山 正 夫 君   教委総務課長   鈴 垣 英 晃 君 水道事業局長   布 引 久 昭 君   水道管理課長   小 林 克 己 君 監査事務局長   尾 崎 正 一 君   総務部総務課長補佐(法令係長)                               福 間 文 彦 君             ~~~~~~~~~~~~~~~~             事 務 局 職 員 出 席 者 事務局長     清 水 正 紀 君   事務局次長    柿 田 義 哲 君 議事係      和 田 政 人 君   庶務係      藤 井 文 武 君      午前9時00分 開議 ○議長(月森喜一郎君)  おはようございます。  これより本日の会議を開きます。  ただいまのご出席は全員でありますので議会は成立しております。  本日の議事日程はお手元に配布のとおりといたします。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(月森喜一郎君)  これより一般質問を行います。  順序に従い発言を許します。  最初に、18番、下迫紀弘君。    〔18番 下迫紀弘君 登壇〕 ○18番(下迫紀弘君)  おはようございます。  私は、通告をいたしております、まちづくりロックSCの出店についてお尋ねをしたいと思っております。執行部の皆さん方のわかりやすいご答弁を最初にお願いをして質問に入りたいと思います。  今、全国の地方都市中心市街地が空洞化していると言われておるのであります。つまり、街中が何らかの理由によって致死し空っぽになっているのであります。我がまちの中心市街地も決して例外ではなく、例えば中心商店街でシャッターを下ろしたままの商店が目立ち、その数は4割にもなっていると思われるのであります。このため、女性の夜間の一人歩きに不安を感じるところまできていると思われるわけであります。  また、小学校でも子供の数が減って、空き教室ができ、街中の医者も高齢化して廃業し、人間が生きていく基本となる食べ物の確保すら以前に比べて街中に暮らしているとままならなくなっていると思うわけであります。中でも車で買物に行けない高齢者には日々の暮らしが難儀になっていると言っても過言ではないと思うわけであります。その上に厄介なことに、中心商店街がほとんど停滞、衰退しておりまして、人々を結ぶ心の絆になっております彼岸市など伝統行事ですら続けることが難しくなっているわけであります。我がまちの中心街で、暮らしの安全、安心、安定が損なわれ、そこに生活する人々の心に精神の空洞化が進んでいると思うのであります。  このような中心市街地の衰退は人間に例えれば、まちが自己喪失に陥ることを意味しておりまして、まちが中心性を喪失すればのっぺりとした没個性的なまちになって魅力を失ってしまうと思うのであります。一言で言うなら、地方都市、いや、我がまちが持続可能性の危機にあると言っても過言ではないと思うのであります。  そこで、このような我がまちの中心市街地の空洞化はなぜ起きたのか考えてみたいと思います。  何といいましても、驚くほどのスピードで車社会になったこと、すなわち、人々が車依存症のライフスタイルに侵されたことが上げられると思います。また、国道9号が中心市街地を避けまして西側に開通したのに伴い、長久、久手地区など郊外でのニュータウン開発が進み、県の集合庁舎や卸市場など公共、公的機関が郊外移転に拍車がかかったことも原因として考えられると思うのであります。  そして、我がまちは無秩序、無計画な住宅化が郊外に広がるスプロール現象を来たし、ますますまちの魅力を失っているように思えてならないのであります。  こういたしまして、中心市街地の持つ外部経済、つまり、周辺の経済環境から得られる利益が郊外のそれより小さくなったのであります。  全国の地方都市ではこれらのほかに、90年代に入ってからの大型SC、或いは安売り店の郊外進出が中心市街地の居住人口の落ち込みや衰退を決定的にしたと言われるのであります。91年から95年には特に人口5万人未満の地方都市郊外幹線道路沿いでの立地が突出している事実がこのことをよく示しているのであります。都市の大きさに関係なく、郊外立地した大型店を調べてみますと、75年までは14.1%にすぎなかったのが、この間、つまり91年から95年になりますと75.4%に跳ね上がっているのであります。それは90年代に入ると、それまで大型店の出店調整機能を果たしてきました、いわゆる大店法の改定、運用緩和が外圧に押し切られるようにいたしまして一気に進んだからであります。我がまちにもこの4月、県内最大規模、しかも、中央流通資本ロックショッピングセンターが郊外の長久町、国道9号沿線に出店申請をいたしましたが、もしこれが実現すれば、まちの中心街の空洞化に止めを刺すのではと危惧されるのであります。  ところで、まちの郊外に立地しようとするこのたびのロックSCのような大型店の出店問題は、これまで大型店対商店街、或いは、大型店対中小商店という対立関係の中でのみとらえがちでありました。しかし私は、これまで述べましたように、この問題をまちの中心街の空洞化、すなわち、都市計画、つまりまちづくりの視座からとらえ、検証しなければならないと言いたいのであります。  また、中央流通資本の大型店は地元の仕入率が低く、そのため地域で生み出される所得が市外、域外に流出する導管機能になってしまい、地域経済循環型経済の道を歩むことを妨げ、地域経済全体がやせ衰えかねないと言われるのであります。さらに、大型店の誘致をしようとするまちでは、固定資産税収増や税収増や新規雇用の創出を期待する向きもあります。しかし、大規模商業開発が進めば、周辺地価を引き上げはしますが、一方で、その影響を被って、中心市街地のように地価が下がるというところが出ることを考えますと、果たしてそれで固定資産税収入が地域全体でプラスになるとも一概には言えないのであります。雇用の創出にいたしましても、一方で、雇用の破壊を伴って行われるとなると、その収支は不透明であります。その意味では、この問題を地域商業問題を越えて、地域経済全体の問題としてもとらえなくてはならないと思うのであります。大型店の出店問題を単なるショッピング、或いは商業問題とのみとらえれば、それは経済活動でありますから、基本的に市場メカニズムに任せるべきかもしれません。ただし、それは中小商店が大型店と競争するためには資本面からも人材の点でもハンディがありますので、やる気のある商業者が市場経済の中でがんばれるように政策的に支援することが必要であります。私はこの出店問題を都市計画、つまりまちづくり問題ととらえなくてはならないと言いましたが、それは市場メカニズムに任せてしまうことはできないのであります。まちづくり、つまり都市構造は、都市計画都市政策によって市行政が管理し、誘導しなければならないのであります。それに、地域経済が望ましい環境型経済に発展するためには、ここでも市行政が地場産品を地元で消費する仕組みづくりなどの産業政策に取り組むことが求められると思うのであります。  そこで次にお尋ねをしたいと思います。  まず私は、このたびのロックSCの出店にあたりまして、大店審に対し市長の意見を具申すべきではないかと思っております。先ほど言いますような視点を持って行政としての考えをきちっと具申すべきではないかと思っておりますが、そのことについて市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。  また、詰まるところ、根本的な中心市街地対策は郊外開発を規制しながら、いわゆる移動性の管理をする以外に道はないわけであります。ですから、この市長の意見は、まちづくり計画を踏まえた意見とし、しかも、大田地域商店街等活性化実施計画都市計画法の都市のマスタープランと位置づけて行うべきではないかと思っておりますが、どのようなお考えをお持ちなのかお聞かせいただきたいと思うわけであります。  以上で、登壇しての質問を終わります。 ○議長(月森喜一郎君)  松岡経済部長。   〔経済部長 松岡修治君 登壇〕 ○経済部長(松岡修治君)  下迫議員のご質問にお答えをいたします。  ご承知のとおり、ロック開発株式会社は、過般4月7日、大店法第3条に基づく申請を広島通産局に提出をいたしました。これによりまして、5月26日、大田商工会議所において地元説明会が開催されたところでございます。今後再度の説明会を経て、第5条申請、小売業の届出でございますが、これが通産大臣に対して提出されることが想定をされております。  お尋ねの市長の意見具申のことがございましたので、若干その手続きについて申し上げたいと思います。  その後の出店調整につきましては、国は5条申請の受理の後に、店舗面積が3,000平方メートルを超えるものとなります今回の案件を、直ちに国の審議会でございます大規模小売店舗審議会に委ねることとなりますが、いわゆるこの大店審は商業に関し造詣の深い学識経験者で構成され、複数の委員が地元の消費者、小売業者、学識経験者から意見聴取を行うことになります。地元の意見聴取を踏まえ、大店審が一層の地元関係者意見聴取及び集約を不可欠とする場合は、商工会議所に意見集約の依頼を行うこととなりまして、商工会議所地元関係者の意見を集約し、その結果を大店審に書面で提出をいたします。  以上の経過を経て、意見聴取、意見集約を尊重しつつ審議が行われ、結審を通商産業大臣に提出することとなっております。  議員ご指摘の市長の意見具申につきましては、大店法第15条第2項によりまして、いわゆる申請のあった大規模店の事業活動が、その周辺の中小小売商業の事業活動に及ぼす影響等に関し、県知事に意見を申し出ることができるとなっており、県知事は関係市町村長の意見をも参考にしつつ、通商産業大臣に意見を申し出ることができるとなっております。  また、市町村長が意見具申を申し出る場合は、意見集約会議が行われない場合は2カ月以内、意見集約会議が行われる場合は、その延長期間を合算した期間以内に所轄、通商産業局に対して行わなければならないこととなっております。したがいまして、意見具申にあたりましては、所轄通産局の定めた手続きを遵守しながら大店審に意見を伝達する仕組みになっております。  次に、意見具申をすべきで、それはまちづくり計画を踏まえた趣旨に沿って行うべきとのご質問でございますが、今回の大型店舗、ロックショッピングセンター大田の出店にあたりましては、県内最大規模の床面積を持ち、年間売上額も大規模であることから明らかな利害関係が多方面にわたって生じることが想定されます。市は、地域商業の振興、或いはまちづくりに積極的に対応しなければならないことは当然でありますが、本来、自由な経済活動の領域に行政が直ちに意見具申の表明をすることが本来のあり方であるかどうか十分に考慮しなければならないと考えるところでございます。  また、首長の意見提出は、先ほど述べましたように、県知事に対してなされるものでありますので、そのあたりの調整も不可欠でございます。  このようなことから、消費者や商業者の意見、進出した場合の市民生活にとってのメリット、デメリット、経済活動に関する行政の関与の是非等、多方面にわたっての検討調整も必要でございますので、現時点において意見具申を行うか否かを明らかにすることは適当ではないと考えております。  議員お尋ねの中にもございました、我がまちの生活者の良き伝統や守り伝える文化等を育み、次代につなげる人々が快適に暮らせるまちづくりは市政における大きな使命の一つであると認識をいたしております。市といたしましても、主要な商業ゾーンが、単に商業者の個人的な生業だけでなく、まちの活性化の源ともなり、まちの力量を生み出す公共空間であるとの共通認識から、駅周辺西側土地区画整理事業を進めておりますし、今年度は中心市街地活性化基本計画を策定することとしており、また、商工会議所におきましてもTMO構想が策定されることとなっております。これらの計画、構想においては、既存の計画も加味したものになることは当然のことでありまして、いろいろなご意見をいただき、諸施策を進めようとしておるところでございますので、ご理解をいただきますようお願いをいたします。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  松井建設部長。   〔建設部長 松井幸秀君 登壇〕 ○建設部長(松井幸秀君)  下迫議員ご質問の、大田市商店街等活性化実施計画、これは平成5年に大田商工会議所で策定されたものと理解しておりますが、これを都市計画法の都市のマスタープランと位置づけて行うべきではないかとのことでございます。  都市計画マスタープランにつきましては、広域的、根幹的な都市計画に関する事項といたしまして、市街化区域及び市街化調整区域の整備、開発、または保存の方針として、県が定めるものが1点ございます。そしてもう1点、平成4年の都市計画法の改正により創設されました市町村の区域を対象として、市町村が住民の意見を十分に反映しながら定める小規模な都市施設、市街地再開発事業、地区計画等の地域に密着しました都市計画に関する事項を定める市町村の都市計画に関する基本的な方針、これが都市のマスタープランというものでございます。  この、市が定めることとされておりますマスタープランは、地方自治法に基づきます基本計画、そして、また、国土利用計画法に基づきます土地利用計画に基づきまして定めることとされております。大田市におきましては、まだ策定はしていないところでありますが、今後土地利用計画を定める中で長期的な土地利用基本構想を明らかにする、また、都市づくりの理念大目標、また、地域別のまちづくり構想を都市のマスタープランとして検討すべきものと考えております。  このことにつきましては、都市計画の区域の全域を対象とする広範囲なものとなるわけでございます。この平成5年に大田商工会議所で策定をされました、大田市商店街等活性化実施計画、これにつきましては、大田町、或いは長久町の一部のいわゆる商業地の活性化計画ということと理解しておりまして、このマスタープランとは性格の異なるものというように考えております。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  18番、下迫紀弘君。 ○18番(下迫紀弘君)  一通り私の尋ねたことにつきましてご答弁をいただいたように思っております。  ただ、残念ながら、私が登壇して申し上げましたような立場に立って、市行政が、或いは市長がこの大店審に対して意見具申をするということにつきましては、今ひとつ情勢をしっかり把握せねばならない、それを待ってする必要があればするというようなご答弁であったと思っております。  しかし私は、先ほども言いますように、この市の立場というのは、単にこの大型店の出店問題をショッピングの問題だとか、或いは商業問題だというふうな立場でとらえるような位置にはないと思っておるわけでありまして、ということは、先ほども言いますように、このまちづくり都市計画をどのように進めるか、都市構造をどのようにするかということでこの問題を考えなくてはいけない、そういう立場が市の立場であると思うわけであります。それを、先ほど答弁はいかにも上手にされましたけれども、結局は市の行政も一人のショッピング、買物をするというそういう立場に立ったり、或いは商業問題だというふうに、この大型店と中小商店の対立関係の中でしかものを見ない、この問題をとらえないという立場がいみじくも明らかになったと思うわけであります。これでは私はいけないと思うわけです。行政たる所以というのはどこにあるのかということであります。やはり都市政策の上で、この管理をしたり、誘導したりしていく、そのような考え方、つまり土地利用の仕方をどのようにするか、或いは都市機能をどのように整えるかというふうな立場をしっかり念頭に置きながらこの問題を考えるというのが市の立場であろうと思うのでありまして、そうなれば、先ほどのような答弁では私はいけないと思っております。もう一度その辺について、いろいろ言われましたけれども、一体市はどのような立場に立っていくのが1番適切であるというふうに考えておられるのかお聞かせいただきたいと思います。  それから、もう一つ2点目に、お尋ねしたことにつきまして建設部長からお答えがありました。それはそれでわからないわけではありませんけれども、確か92年にこの都市計画法というものが改定をされまして、その際にタイムリミットは設定をされておりませんけれども、この都市のマスタープランづくりを手掛けなくてはいけないということになったわけでありまして、それがもう7年にもなりますけれども、未だ、大田市の場合、マスタープランが立てられていない、そこにもってきてこのようなこのたびのこの大型SCの出店問題というのが出てくるわけでありまして、ずいぶん以前から私はこのことについてしっかり考えていかなくてはいけないということを言っておりました。恐らく都市計画法を手掛けた通産、或いは建設省あたりでも全国のそのような主張に対して応えていくということもあっただろうと思われますが、都市計画法を改定したわけでありまして、それが7年も経つのに一向に策定されていない。結局市は、先ほども言いますように、大型店の進出問題だけではありませんけれども、この際言わせてもらうなら、この大型店の進出問題を考えることも、やはり消費者といいますか、買物をするということ、或いは商業問題としてしかとらえていないということだと思うわけでありまして、やはりそうでないとするならば、この都市のマスタープランづくりというものをいち早く手掛けて郊外出店を規制していくという、そういう立場に立たなくてはいけないと思うわけでありますが、その辺についてもう一度お考えをお聞かせいただきたいと思うわけであります。 ○議長(月森喜一郎君)  松岡経済部長。 ○経済部長(松岡修治君)  お尋ねの1点目でございますが、この都市政策をどのような立場で進めていくのか、いわゆるまちづくりのことでございます。  この問題につきましては、最終的には市の長期の基本構想、ここらあたりに跳ね返ってくる問題だろうかと思っております。土地利用計画につきましても同じことであろうというふうに思っておりますが、お尋ねの内容については議員も申されましたように、単に経済問題とか商業振興だけでなくて、いろいろ市民の生活そのものにかかわる振興策をどうしていくかということになってくるわけでございます。私どもが進めております基盤整備もその一つでございますし、或いはこれから事業展開していきます商業振興の部分もございます。或いはこれから先、先ほど来、いわゆる高齢者対策も申されました。その辺の中で現在の中心市街地が持っております立地的な部分、その辺を今後いかに活用しながら、いわゆる郊外型の店舗に足を運べない人への対応、それから、空き店舗等もあるわけでございますので、それらを十分利用しながら商業者の皆さんとともに、地域がどういうニーズを持っているかということを十分把握しながら、それに向かって行政としても計画を練り直しながら進めていかなければならないだろうというふうに思っております。  したがいまして、ご指摘のとおりの総合的な見地からやるとすれば、最終的には基本構想なり何なりの部分にやはり現在の情勢を跳ね返らせる中で計画をつくっていかなきゃならんというふうに思っております。  以上でございます。
    ○議長(月森喜一郎君)  松井建設部長。 ○建設部長(松井幸秀君)  都市計画マスタープランについてのお尋ねでございます。  7年経つのにまだ策定していないではないかということでございまして、私どももこのマスタープランにつきましては、都市の基本的な方針、都市計画についての基本的な方針ということで以前から必要性を十分認識をしておるところでございますが、先ほど申し上げましたように、基本計画、これは大田市の場合は平成13年度までが一つの区切りということでございますが、それと土地利用計画が上位法となってまいります。大田市の場合は、ご存じのとおり、まだこの土地利用計画が定められておりません。そういうことで、都市計画のサイドといたしましては、なかなかこの都市計画マスタープランの方に着手ができていないというのが実状でございます。ただ、担当といたしましては、早急にこれについては取り組んでまいりたいというように思っております。  おっしゃいましたけども、郊外出店を規制するために早めに立てなくてはならないのではないかというおっしゃり方でございましたけれども、この都市計画マスタープラン、先ほど来申しておりますように、大田市の都市計画に関する基本的な方針ということで様々な公共施設の配置ですとか、あるいは住宅のマスタープラン、緑のマスタープラン、景観、或いは道路整備等々すべての範囲にわたりましての計画を定めるものでございまして、一つ何かを規制するためにやるというものではないというようには理解をいたしております。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  18番、下迫紀弘君。 ○18番(下迫紀弘君)  ますます私がお尋ねしておることと方向が違う方向にいっておるようにお答えを聞いて感じておるところであります。  まず、経済部長のお答えでありますが、私は、計画をこれからつくるということをすべきだというふうにお尋ねをしておるわけではありません。この大型店のこのたびのロックショッピングセンターのような県内最大規模のこのショッピングセンターが郊外に進出をしようとしている、そこは確かいわゆる計画、指定のない地域も一部ありますし、準工業区域だというふうに定められておる部分もまたがっておると思いますが、いずれ、聞くところによりますと、そういうふうに指定をされていながら、これは以前指定をしたわけでありますが、恐らくこれは転用してショッピングセンターを建てるのに使ってもいいよというふうなことに恐らくなるんじゃないかというふうなことも言われておるのでありまして、それでは一体何のための指定なのかというふうなこともこの際疑問になるわけであります。そういうふうなことを考えたり、或いは私は大型店のその進出を、郊外進出を規制をするというふうに確かに言いましたけれども、それは大型店の郊外進出を許すと、まちそのものがそれこそスプロール化してしまう、或いは中心商店街が、歴史を持った中心商店街が崩壊してしまう、そういうふうなことを考えますので、大型店の郊外進出の規制も考え併せたやはりきちっとした都市のマスタープランづくりを急ぐべきではないかということを言っておるわけであります。今のところそれが13年までに手掛けたいということでありますから、それはそれでいいわけですが、私はそこに行き着くまでに、先ほども言いますように、この地域商業の活性化基本計画というものが既にできておるわけであります。これは趣が違うということを部長はおっしゃいますけれども、決して私は違わないと思います。確かに市街化調整区域だとか、或いは市街化区域の範囲はいくらかこの計画では狭められて考えているということはわかりますけれども、非常に土地の利用の問題、或いはあり方、それから、都市機能の整備というふうなことについてきちんと押さえて、調査もされて策定されたものでありまして、とりあえずこの部分についてマスタープラン基本計画として位置づけてこのたびの問題を考えるということも私はそう大きな的外れにはならないのではないかというふうに思うわけであります。そのことを言っておるわけでありまして、そのことについてのお考えをお聞かせいただきたい。  それから、1点目のことについてちょっと落としておりましたが、経済部長がおっしゃるのには、市のまちづくり計画というふうなものを立てなくてはいけない、いろんなことを踏まえて立てなくてはいけないということをおっしゃいますけれども、私が今当面申し上げておりますことは、いわゆる大店審に対してまちづくり計画、或いはこの都市計画、都市構造をどうするかというふうな点から、この大型店の郊外進出をどのように考えたらいいかということで、市のきちっと立つ立場に立って意見を具申したらどうですかということを言っておるわけでありまして、そのことについて、最初にご答弁がありましたけれども、私は、それではそういう立場から意見を具申するのではなくて、まちづくり計画、或いは都市構造をどうするかというふうなところからこの市行政というのは、そういう立場に立って意見を具申しなくてはいけないということを言っておるわけでありまして、どうもその立場が、立っておられる立場が非常に私は市行政にあるまじき立場ではないかというふうに思っておりますが、その辺についてお考えをもう一度お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  松井建設部長。 ○建設部長(松井幸秀君)  大田地域の商店街等活性化実施計画、これがマスタープランに即ならないかという再度のお尋ねでございます。  私の方からはこの実施計画そのものがまったくマスタープランの基礎となり得ないということではございません。もちろんこれだけの策定のいろいろ作業をされてまいっておりまして、立派な構想ができておるわけでございまして、当然マスタープランを立てます際には重要な資料として活用をさせていただくようになるだろうと思っております。  マスタープランとならないかということでございますが、先ほど申し上げましたように、マスタープランということになりますと、都市計画区域の全域についての総合的な計画でございます。むしろ、この地域の商店街等の活性化実施計画につきましては、都市計画の中の地区計画、いわゆる一部の地域に限定した中で地区での計画を立てる、これにむしろ馴染むのではないかと、そのような感じがいたしております。  なお、13年までに定めるというようにとられたようでございますけれども、私が申し上げましたのは、この現在の大田市の基本構想が13年度まででございますので、早晩、これの次の次期基本計画に移っていくであろうと。その計画と土地利用の計画が上位ということになりますので、これの方向が出た段階で次の作業としてマスタープランの作業の方に入るという意味で申し上げたつもりでございますのでご理解をいただきたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  松岡経済部長。 ○経済部長(松岡修治君)  意見具申の関係でございますが、登壇しても申し上げましたように、意見具申をしないと申し上げておるわけではございませんで、その現時点でその旨を表明するかどうかは今は適当な時期ではないと申し上げたつもりでおります。  したがいまして、先ほど来申し上げておりますように、経済活動まちづくりの一つでございましょうし、福祉もまちづくりの一つでございましょう。その辺のところを総合的に判断して意見具申をしていくということについては議員ご指摘のとおりでございますので、そのようにご理解いただきたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  続いて、3番、熊谷直道君。    〔3番 熊谷直道君 登壇〕 ○3番(熊谷直道君)  私は、通告いたしております定住対策についてのご見解をお伺いします。  このことにつきましては、これまで幾多の議論がされたところではないかと存じます。今何ができるのか、そして、将来を展望するスタンスに立っての事業展開は何か、さらに、それぞれ事業を横断し、政策展望をどのようにお持ちなのかご見解をお伺いします。市長をはじめ執行部のお考えをよろしくお願いを申し上げます。  まず、これまでの過疎における経過でありますが、かつての高度経済成長期には人口は農山漁村より都市部へ流出した結果、過疎と過密という日本全国の歪みが生じたところでありますが、それにより是正を図る意味において過疎対策が講じられたところであります。しかしながら、成果すら現れず、平成10年6月をピークに人口統計は図らずも少子化も相まって政策に反映できる確かな状況は神話の如くではないかと存じます。  道路などの社会資本整備をはじめ、対一極集中にあって、地方の過疎の解消に向けての事業展開はあったところであります。しかしながら一方、都市部であります東京都千代田区ですら定住人口の減少であり、過疎という状況が発生いたしております。自主自立に基づく地方分権を発展させ、定住対策をどう再生させるのか今後の政策を横断的な発想をもってさらに大きなスタンスにより21世紀へ向けての道筋を見極めるべき、或いはまた見直すべきではないかと思います。  この今日の人口構造の停滞、減少の事態は転出超過の社会動態の減、並びに死亡出生者数の自然動態の減、いずれもの人口統計であります。社会を支えている生産年齢人口、いわゆる15歳から64歳までの占める割合は7割とされておりますが、やがてこの生産年齢の構図が崩れ、5割程度の水準となり、出生率は1.6人台であり、さらに絶対数の減少が予測されます。いつ何時、事業展開、政策の執行は中長期の視野に立った分析が必要に思います。当市における人口の動態には、かつて大田市発足時、合併条件といたしまして5万人弱と伺っております。その後減少をたどり、出生と死亡との相関にあります自然動態にしろ、転入と転出との相関にあります社会動態にしろ、合わせて毎年200人ないし400人程度の減少かと思います。  一例でありますが、いよいよ介護保険制度導入の直前でありますが、これをとってもやがて西暦2020年代には絶対値の減少をたどり、介護保険を支える年齢層にも危険信号の発生する状況ではないかと思います。  生産年齢、または就業のできる年齢層の動態にも統計分析の真摯な取り組みが必要であります。政策を期待したいところです。人口の統計による過疎における状況把握について、今現在まずもってどのようなお考えかお伺いします。  この意味において、定住とはどのようなことなのか、次に、定住条件の整備についてであります。  まずは、就労の場を確保することは早期に、また、都市住民との交流もできる快適で住みよい地域づくりをするために社会福祉や文化施設、道路、上下水道などの整備する地方型都市計画は中長期に立ったスタンスで、さらに定住の促進には住宅対策が必要に思います。殊さら、若者向け宅地分譲事業など、発想を生かしたところの中山間地域を指定し、集落の減少に歯止めをする若者定住を促進できる住宅対策にあって一つの方策に思います。或いは空き家対策、調査についても自治体の及ぶ範囲、まとめることの作業も図るべきであります。  当市には定住と位置づける事業に大きく分けて次のことについてとらえています。波根工業団地については、バブル崩壊後、さい先不透明な感じすらないわけではありませんが、さきの経済企画庁の景気の現状の言葉を借りますと、民間需要の回復力が弱く、極めて厳しい状況にあるものの、或いはまた、各種の政策効果に下支えをされて、下げ止まりのことであるということであります。企業誘致について努力はされておりますが、期待薄のところであります。また、広域圏の医療体制についても地域住民の環境整備である市民病院開設について福祉という一つの定住対策であろうかと思います。安定経営の方向にありつつあると承っておりますが、社会福祉を含めた環境整備と定住について一体となることと言えます。  もう一つは集落の維持、それはまちづくりではないかと思います。このたびの県立女性総合センター「あすてらす」を区域とする大田市駅周辺西側土地区画整理事業についても同様であります。大田市の顔づくりも当然必要であります。是非市民に認知されるような努力を要するところであります。  暮らしの良さの判断材料は、病院があること、小学校はどこなのか、買物はどこへ行けばよいかであります。冒頭に申しました各種事業が道筋の通った政策であること、すなわち、横断的な政策の執行が求められるところであります。  次に、人材確保、育成、そして雇用の創出であります。私は過疎の定義を考えるとき、地域振興と生活環境整備が一体となることであります。ごく当たり前のことでありますが、人口減少とは、隣近所がなくなること、集落がなくなること、井戸端会議がなくなることから地域の情報がなくなる、そして、地域の拠点がなくなる、せっかくの施設が無用の長物となる、そして、悪循環が悪循環を肥大させるところです。そこでUターン、Iターンをそれぞれとらえたとき、定義付けは相違あるところでありますけれども、まず、Uターンは地域から出身者ですので地域に馴染みがあると思います。定年後は、老後はふるさとで行えるよう、その際、長年培われた技術をお持ちならば利用させていただくような情報の整備、この就業意欲を利用することです。  Iターンについては、特殊な技術者には積極的な産業の創出を促すこと、利用することではないでしょうか。Iターンを誘致するとき、地域社会に住んでもらいたい人の、或いは受け入れる姿勢が必要になってくると思います。或いは、U・Iターンの融合も施策ではなかろうかと思います。  さきに自身所属委員会行政視察において名瀬市に伺ったところでありますが、受入れの融合が現実に行われていたことを感じ取っております。  雇用の創出でありますが、最近高校生の進路希望を行ってみますと、地元志向があるようであります。積極的な地元の企業の紹介と運動、或いは情報発信の展開が求められるところであります。  また、大型店進出の動きでございます。先ほど質問があったとおりでありますけれども、雇用の創出、定住人口の観点より、整合があるか否やかお考えはいかがなものかお伺いします。このU・Iターンの動向があるものなのか、ないものなのか、或いは情報、状況をどのようにお持ちなのか、そしてさらに、ふるさと志向の受皿が全国的に広がりつつあるところでありますが、お考えをお伺いします。  次に、地域資源の活用とふるさと教育についてであります。このふるさとに生まれて良かったとは、私が馴染んできた自然、文化、伝統ではなかろうかと思います。次世代を担う定住対策は、園児、児童、学生のふるさと教育も一つの施策であります。平成14年度より新学習指導要綱も施行の運びとなっております。或いはまた、総合的な学習時間が新設され、このことについては一部前倒しをすることになっております。このふるさと教育によれば、郷土の伝統文化、技術を学び、農業の体験学習を進め、小中学校で地域産業や文化の担い手より手ほどきを受けれるよう、学校、家庭、地域が連携した総合学習であり、これら定住政策に結びつくのではなかろうかと思います。ふるさとに愛着の持てるよう環境づくりはいかがなものかお伺いします。  結びとして、将来に向けた対策であります。暮らしよいと先ほど申し上げましたが、病院があって、学校があって、買物ができてとなりますと、これを考えますに、やはりテーマは環境、福祉、雇用であります。単なる雇用である就業の創出だけではなく、地方対都市にあって、都市住民がいかにこの地域を理解できるよう豊かな地域資源は地方、都市の区別なく、あらゆる人の共有の財産であることの仕掛けが必要です。自然回帰に出掛けていきたい、住んでみたい人はたくさんいるはずです。また、流出人口に歯止めする芽生えつつある若者のふるさと定住志向に着眼することの人材確保をする知恵と、努力する戦略目標を持ちたいものです。私たちは今もう一度見渡す範囲、ふるさとがどうなっているのか考え、どうなっているかを考え、見渡す範囲、共存している人たちがどうなっているかを見極めることであります。権利要求でなく、地域自身が自立することこそ定住対策の道筋ではないかと思われます。折しも、行政の広域化はただ国の示す方向を追随するのではなく、地域社会を継承、維持のできる振興については、同じく自治体同士共通の認識に立って広域のさらなるレベルアップではないでしょうか。今定例会において思いを同じくする質問もあります。思いは同じであります。通告を申し上げておりますことについて、中長期のスタンスに立った執行部のご見解をお伺いし、以上、登壇しての質問といたします。 ○議長(月森喜一郎君)  中田助役。    〔助役 中田爲人君 登壇〕 ○助役(中田爲人君)  熊谷議員のご質問の、当市における定住対策についてお答えをいたします。  まず、当市における人口を中心といたしました過疎化の状況についてでございますが、議員ご承知のこととは存じますが、平成10年10月におきます当市の推計人口は3万4,209人となっておりまして、平成7年度に実施をされた第16回国勢調査時、3万5,333人からも約1,100人の減少となっております。人口動態の推移について申し上げますと、平成6年から平成10年までの5カ年間におきまして出生死亡の自然動態で690人の減少、転入転出にかかる社会動態におきまして911人の減少となっておりまして、毎年平均320人程度の減少が続いております。  また、年齢層の構造につきましては、0歳から14歳までの年少人口は全国的な傾向でございます少子化に伴いまして、昭和50年から平成7年までの20年間で構成比が4.7ポイントの減、15歳から64歳の生産年齢人口が5.6ポイントの減、逆に、65歳以上の老齢人口は10.3ポイントの増となっております。  また、市域における状況といたしましては、鳥井町を除く市内全域において減少しておりますが、特に辺地区域を多く抱えます三瓶山周辺地域、西部地域においての人口減少が目立っております。全体的な人口の減少に併せまして、15歳以上の就業者数も減少しておりまして、第3次産業は若干増加はしておりますが、市の基幹産業として位置づけております農業を中心とした第1次産業、また、第2次産業においては、特に製造業において大きく就業者数が減少をしております。  さらに、人口面におきます注目をすべきこととして、住居、住宅の所有形態については、人口の減少が続いているにもかかわらず、公営、民営を問わず、賃貸住宅入居世帯が増加をしていること、就業者の市内流出と市外流出がともに大きく増加をしていることなどがありますが、いずれにいたしましても、この人口減少、さらに人口の高齢化は当市におきまして、地域社会の維持、産業の振興など、あらゆる面におきまして大きな課題であると認識をいたしております。  これらを踏まえまして、議員ご質問の当市における定住条件の整備についてでございますが、当市におきましては、現大田市長期総合計画の中期基本計画、さらに、平成9年度から推進をしております後期計画においても、人口定住と高齢化対策を行政施策全般において主要課題と位置づけ、若者の働く場の確保対策、人口減少の著しい地域の振興策などに取り組んでいるところでございます。  定住条件の整備確保を図る要因はそれぞれ様々なものが考えられるところでありまして、現計画におきます施策の体系に掲げる産業の振興、それから、都市環境の創出、社会福祉の充実、生活文化の向上、すべてについて総合的に地域の活力を向上させることが必要であると考えておりますが、ご質問にもございました集落対策、特に中山間地域内において人口の減少に相まって、高齢者率が30%を超える集落が現れるなど、地域における様々な日常的な活動に支障を来している状況も伺っておるところでございます。  また、当市全域におきましても、定住における一方の基礎的条件であります生活基盤面での住宅対策、下水道整備などが遅れているのが現状であると認識をしております。今後におきましては、庁内におきまして、これらを総合的に検討をいたしまして、有機的な連携のもとに、効果的な事業の実施にあたりたいと考えております。  次に、人材確保と育成、並びに雇用の創出であります。地元企業の活性化、ひいては、地域の活性化にとって人材の確保と育成は重要な課題であります。これにつきましては、これまで1市2町の行政、商工会、高校、企業等で大田地域人材確保促進協議会を組織をし、経営者研修、意見交換会、企業見学会、意識調査、それから、新入従業員研修会等の実施、また、島根中央職業訓練所、働く婦人の家において各種の研修が実施をされております。高卒者の地元志向の強まる今日、これらの事業は推進はさらに重要になると認識いたしており、今後も一層綿密な連携を図りながら、人材の確保と育成、受皿となる雇用の場の創出に一層努力をしてまいります。  次に、Uターンの動向につきましては、島根県においてUターン希望者登録制度があり、石見大田公共職業安定所管内で平成2年度からのUターンの就職者は70名となっております。平成11年3月31日現在、85名の方が登録をされており、求人情報などの提供がなされております。大田地域人材確保促進協議会におきましても、毎年8月のお盆に、ふるさと就職ガイダンスの開催、Uターン対策として週間求人情報誌の郵送、正月には新聞折り込みによる全戸配布によって情報提供を行っております。  なお、Iターンについては数字を把握しておりませんが、いずれにいたしましても、U・Iターンを希望される皆さんがふるさとで働きたい、暮らしたいという願いに応えられる大田市づくりを一層推進していかなければならないと考えております。  次に、資源を生かしたふるさと教育についてお答えをいたします。  地域の自然環境や人材などを生かした豊かな学習活動や多様な体験的学習の充実を図ることは、大田市学校教育の重点の一つとして取り組んでおり、非常に大切なことだと思っております。このことは、子供たちの豊かな感性を育むとともに、思いやり、自主性、協調性、忍耐力、社会性を培う上で極めて重要であるとともに、議員ご指摘のふるさと意識の醸成に大きく寄与するものと認識をいたしております。  現在、地域の特性を生かしたふるさと学習は学校教育の一環として農作物の栽培体験、地引き網体験、福祉施設を利用した福祉体験、炭焼き、わら細工体験などが実施をされておりますが、今後とも教育委員会と十分に協議をしながらふるさと学習の充実に努めてまいりたいと考えております。  最後に、今後における定住対策について申し上げます。  これまでにも申し上げましたとおり、人口の定住対策につきましては、行政の施策といたしまして即効性が期待できる方策というわけにはまいりませんが、議員ご指摘の視点も考慮しながら、中長期的な展望に立ち、県央地域における中核都市としての機能集積、地域資源を活用した産業の振興、また、生活を支える基礎的条件の確保などを総合的に推進をし、やすらぎとうるおいに満ち、豊かさが実感できるまちづくりを実現することにより人口の定住を促進してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  3番、熊谷直道君。 ○3番(熊谷直道君)  どうもありがとうございました。  大変この定住対策については、幅が広いということでありますし、先ほど最後のご回答があったとおりでありますけども、いわゆる即効性に乏しいという長い目の政策ではないかなと思っております。実は私、昨年決算委員会に出かけさせていただきました。そういったいろいろ事業を見ながら考えますに、将来これでいいかなというような感じすらあったところでありますけれども、いわゆるその事業が、一つ一つ事業というものがいわゆる断片的ではないだろうかなと私は思っております。受ける市民は市民ですから、誰とも問わず市民であるということは間違いありませんけれども、その事業についてが一つの断片的なことに終始していないかなということが一つ心配であります。やはり同じ事業をするには、事業がさらなる政策に結びついてくるようなスタイルになるのが本来の姿勢じゃないかなと私は思っておりますので、そういったところで、このたびそういった定住についての質問をしたところであります。  それと、当市は該当いたしておりませんけれども、やはり時限立法の過疎法というのが平成10年度末でいわゆる10年節目の最終年度ということになりました。恐らくこの秋口にはそういった方向で継続を図るものなのか、ないものか、或いは継続を図るとすれば方向性を変えていくということであろうかと思いますけども。ただ、一つの人口のことを考えますと、どの自治体も苦しくなってきております。さきの東京都知事選についても、逆に言いますと、地方にノーを言おうじゃないかというふうなことがどうも動きもあるようでありますけども。やはり日本の国家をつくってきたのは地方出身者であり、やはり都市と地方という対立を目指すものではなくて、やはりそういったことの視点に立つと、やはり自立をする地域でなければならないと私は思っております。  それで、あまりにも幅広いですので、私も質問をどの様にとらえていきたいかなと思っておりますけども、各種事業の考え方はいいと思いますけれども、まず、これからの考え方として、やはり横断的な考え方でこれからとられないかなと。先ほどいわゆる大田市総合計画ですか、そういったものの見直しとかいったこともあるようですけれども、まずはそういったことを踏み切る前に、まずその各事業が政策に結びつくようなそれぞれの所属が積み上げた形の、何かチームをつくるといいますか、策定委員会とかといったものを、それぞれ庁舎内で取り組むことができないのかなということをまず一つ、1点お聞かせ願いたいと思います。  それと、人口の問題ですけれども、お答えがあるかなと思っておりましたが、今いわゆるふるさと志向というのがあるわけです。一極集中、要するにもうサラリーマン生活も疲れたよ、ふるさとへ帰りたいよと、そういったような方もおいでになりますし、老後はもう田舎へ帰りたいと、そういう方の動きが顕著に出てきております。そういった一極集中から地方分散というのがありますけれども、そういった動きをどのように受けておられるかといったことを質問してみたいと思います。  それともう1点ですけれども、昭和55年に大田市長期総合計画ですか、そのものが立てられております。かなりの年数が経っておりますけれども、そういったものの考え方がやはり今日になって適切なものなのかどうなのか、そういったことを質問してみたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 ○議長(月森喜一郎君)  中田助役。 ○助役(中田爲人君)  それでは、熊谷議員の質問にお答えをいたします。  まず、この現在市が行っておりますその事業と政策についての職員でプロジェクトチームを設置をして検討してはということでございますが、ご存じのように、議員もおっしゃいましたが、長期総合計画、これは62年に策定をいたしまして、13年までの15年間の長期計画でございまして、平成9年から現在後期計画に入って、13年まで5年間の事業実施をしておるところでございます。  また一方、これに伴いまして、平成7年の地方分権推進法に基づきます行財政改革ということで、平成9年には大田市の行革大綱を策定しておりますし、なお、これに併せまして、この公債費の制限比率のこの引下げのための適正化計画も策定をしてまいっておりまして、それぞれの事業につきましては、この大綱、或いは後期計画、それから、今先ほど申し上げました公債費負担の適正化計画に基づきまして、整合性をとりながら事業の執行をしてまいっておるところでございまして、この行革大綱につきましても、9年から11年、3年間でございますので、現在これの見直しもやらなければならないというようなことでもございますし、議会の方でもこの行革にかかわります特別委員会も設置をしていただいて、これのまた提言もいただくというようなことにもなろうかと思っておりますので。  現在、今、大綱の設置をしておりますが、これの見直しにつきましては、今年度中に見直しをしていかなければならないというように考えてもおりますし、後期計画につきましても、次の新長期計画の策定のための諸準備もしていかなければならないというようなことでございますので、諸々のものを総合いたしまして、職員としてのそのようなことで、プロジェクトチームのような形で今度編成をして検討をしてまいらなければならないと、このように考えておるところでございます。  それから、長期総合基本計画のこともおっしゃったと思いますが、これにつきましては先ほど申し上げましたように、大体は長期総合計画、この後期計画が仕上げの期間で5年でございますが、いろいろ国内情勢とか、それから、経済情勢の変化によりまして、その当初の計画どおりにいってはおりませんので、そこらあたりも今回、今度新しいこの長期の総合計画策定にあたりましては、それぞれ、先ほど申し上げました諸々のものの整合性をとりながら長期総合計画の策定の準備に入りたいと、このように考えておるところでございます。  それと、高齢者の問題もございましたが、この高齢者の関係につきましては、年々、議員のご指摘もございましたように進んでまいっておりまして、65歳以上が28%というようなことにもなっておるところでございますし、中でもございました、都会から高齢者の方がこちらへ帰って生活がしたいというようなことも、その条件的に整備が整えばしたいというようなことも聞いておるところでございますので、そこらあたりも今後この人口定住にかかわります問題に併せまして検討してまいりたいと、このように考えております。 ○議長(月森喜一郎君)  3番、熊谷直道君。 ○3番(熊谷直道君)  ありがとうございます。大変、恐らく難しいといいますか、ポイントがずれているんじゃないかなと思っております。  最後ですが、質問ではありませんので、発言して終わらせていただきたいと思います。  既に人口の動きはもう始まっております。人口減少はこれは全国的な動きでありますので、いたしかたない、これは人口統計でありますからいたしかたないと思います。しかながら、一極集中から地方分散という形の人口の動きというのはもう既に始まっております。そういったときの受皿について、ある考えを持つべきというのが姿じゃないかなと思っております。  それと、やはり人が集まるところには、いわゆる経済も動いてくるわけですから、そういった高校生あたりの若い人たちの動きですね、将来を担う若い人たちのそういった動きも真剣にキャッチしなければならないなと私は思っております。ツケはやがて4分の1世紀、西暦2025年ぐらいにはもう結論が出てくるということで考えておりますので、中長期といったそういう考え方、見直すべきことは見直していただいて取り組んでもらいたいと思います。  質問ではありませんので、これで以上で終わります。 ○議長(月森喜一郎君)  ここで10分間休憩いたします。     午前10時16分 休憩     午前10時28分 再開
    ○議長(月森喜一郎君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  続いて、21番、荊尾 衛君。    〔21番 荊尾 衛君 登壇〕 ○21番(荊尾 衛君)  私は、以下二つの問題につきまして市の執行部の見解を伺いたいと思います。  第1の問題は、大田市のまちづくりとジャスコの進出についてでございます。  既に質問がなされておりますので大方の状況はわかりました。しかし、今一度私の方からもお聞かせ願いたいことがございますのでよろしくお願いしたいと思います。  大型店法が改正がされましてから10年以上になります。これは日本がこれから先の21世紀に向けて経済活動をどうするかという立場から、外圧、つまり外国企業の日本進出、これを進めるがために法律を変えたということが大きなところでございました。  そうした結果、既存の日本の企業によります大型店が地方へどんどん進出をしてまいります。この結果は地方経済に大きな影響を与えたことは言うまでもございません。高度成長期ならいざしも、現在の不況が続く中で大型店の出店そのものはそのまちにとりましても、また、中小業者の経済活動、経営についても活性化どころか、逆に死活の問題にもなることも予想されるわけでございます。  こうした中で今年5月にロックショッピングセンター大田出店計画、この説明会がなされました。市内外の商工業者をはじめといたしまして、消費者に大きな関心を呼んでいるのでございます。もともと資本の論理として競争原理は否定できないと思います。しかし、これまで20年間の大田の行政の中でもご承知だと思いますが、やよい、イズミ、こういう出店計画がいずれも地元の商工業者をはじめとして強い反対によってつぶれた経緯がございます。こうした中での今回の計画でもございます。大田市はこれまた、今、大田市駅周辺の開発計画、そして、中央商店街の活性化計画など、パル、そしてさんのあ、これを核とする新しい大田の市街地形成の計画を持っており、これは当然のことながら、先ほど来議論がありますように、大田市の長期計画の商工振興という立場からも位置づけられているわけでございますが、その効果は十分果たせない現況だということも言えると思います。これまでもいろんな立場から大田市の発展計画について私はご意見を申し上げてきているわけですが、大田市制施行以来45年という長い歴史を持ちながらも、半世紀近いそういう大田市があるわけですけれども、なぜこれほどまでに大田市が疲弊していくのか、人口が減少していくのか、そういう中で経済活動が低迷するのか、その根幹というのはやはり農林漁業が中心産業であると位置づけながらも、この農林漁業が国の施策によってどんどん追い込まれて、農業や漁業だけでは食べていけない、そういう事態をつくっていると思います。もともと彼岸市の話もありましたけれども、大田市のそうした彼岸市というのはそういう農林漁業を中心として栄えてきたまちであり、その中に商業者のやはり生きるすべというものも形づくられてきた。これが貿易の輸入自由化だとか、そういう国際的な外圧等々も含めながら商工業のあり方そのものが私たちの生きていくための食料も含めて大きく変わってきている。ここの中にこういう状況が生まれ、そして、現在問題になっておりますこうした大型店の出店に伴います商工業者の経営もさらに大きな追い打ちをかけて経営自体も厳しい現実にさらされていく、こういうことになるのではないかという具合に思います。  そういう中でもとに返りますけれども、大田市として長期計画の中における商工振興対策としてこの問題、どう位置づけられて、どのように考えられて、どう整合性を保ちながらまちづくりとして考えるのか、この辺がしっかりと位置づけられないと不安やいろんな問題をどんどん波及させていく、こういうことになりかねないと思うわけであります。こうした点についてどう考えておられるのか、そして、その点について政策的にどうお考えなのかお聞かせをいただきたいと思います。  次に2番目の問題ですが、JRの益田から松江の間の路線の改良計画の問題でございます。  昭和62年の4月に国鉄からJRに民営化されました。ご承知のように、これは国鉄の経営が破綻状況に追い込まれた。その結果として、民営化によって分割することによって経営の改善をして、そして、利用者にサービスをしていくんだ、そういうことが核として進められたわけであります。今日のJR各社は、そうした中で競って利用者サービスをうたい文句にしながら列車の高速化を中心とした諸施策をとってきたわけでございます。今回、JR西日本米子支社と島根県が県西部の交通体系の整備の一つとして益田~松江間の2時間半特急、高速列車、これの運行計画を立てました。出雲市以西の線路や施設、また、車両等々を含めて、それに耐えられるような状況に改良するというものでありますけれども、聞くところによりますと、およそ200億円の投資だと言われております。自治省の調べによりますと、97年度までに民営化後の11年間に地方自治体がJRに寄附した財政というのは1,475億円にのぼります。旧国鉄の債務は別といたしまして、経営改善はするけれども、それは住民の方が願うからだという住民要求だから、その負担は自治体が負って当たり前、こういう考え方が根にあるわけです。したがって、こういう莫大な金を地方自治体に負担をさせて、そして、JRが皆様方の期待に応えているんだという、こういうやり方というのは、そもそも論からしてみてもまったく私はナンセンスだと思います。  こうした中で、今回の計画もその半分、約100億円近いものだと思いますけれども、これは県が負担をすると。そして、残りの半分の7、80%、これは起債で賄う。もちろんこれは車両を購入するということもありますので、これだけの大きな額になっているんだと思いますけれども。となりますと、これを利用する出雲市以西の各市町村、大田市もいわゆる山陰線の利用化促進協議会ですか、そういう団体にも入っているわけですけれども、必ずや、また住民負担を県の方から要請をしてくるということが予想されるわけです。  そういう意味で、私は今回の計画、一体市の方としてはどうつかまえておられて、そして、これから先どのような対応をなさるのか、また、先ほど申しましたこの負担、これはやはり今の大田市の財政事情や各市町村、自治体、どことも同じだろうと思いますけれども、大変な事態が出てきているわけですから、県とJRとの話し合いが本来のスタート時点だとするならば、ここで、これでも当然のことですが、県民が負担するのはある意味じゃ当たり前で、それも住民負担じゃないかと言われるかもしれませんけれども、少なくともそういうことをなくしてどのようにするか、この辺を県に働きかけていく必要があるのではないかと考えております。こうした点について執行部の皆さん方のご見解をお聞かせをいただきたいと思います。  いずれにいたしましても、この二つの問題、大田市の将来にかかわります大きな問題でありますし、スクラップ・アンド・ビルドというやり方では、本当の意味でまちづくりというものは私は進まないと思います。歴史的教訓に学びながら、その地域の皆さん方の意見をどのように生かしてまちづくりを進めるか、この視点を失っての自治体の発展はないということ、また、市民の暮らしを守れない、この点を申し上げて登壇しての質問とさせていただきます。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  松岡経済部長。   〔経済部長 松岡修治君 登壇〕 ○経済部長(松岡修治君)  荊尾議員のご質問にお答えをいたします。  まず第1点目の、大田市のまちづくりとジャスコ進出問題についてでございます。  このたび3条申請のございましたロック開発株式会社によるジャスコを核店舗といたします大型店の出店計画は、県内におきましても最大規模の店舗面積を有する大型店の出店計画でございますので、地元に及ぼす様々な影響力を多角的に検討することが喫緊の課題であろうというふうに認識をしておるところでございます。  ご指摘にもございました、過去におきまして、やよい、平成3年のイズミの出店計画の際は、商調協等の意見によりまして出店に至らなかったことはご指摘のとおりでございます。今回の場合、大店法をはじめとする規制緩和の大きな潮流もございまして、大店審の審議を経て1年以内に結審が出されることから、これまでの経過とは異なった環境下での出店計画でございまして、対応についてはその辺の事情も考慮していかなければならないというふうに考えております。  こうした中、地元商店街への影響は当然大きなものがあるわけでございますので、市と商工会議所がより知恵を絞って、熱意ある商業者の参画と結束によりまして商店街の生き残りをかけた活路を模索しなければならないと考えるところでございます。  議員ご指摘の中央商店街の活性化計画や、駅周辺西側土地区画整理事業と、まちづくりにおける整合性についてでございますが、商業関係の振興計画につきましては、平成3年イズミの出店断念後、地元商店街の危機感から多角的なまちづくり活性化計画が策定され、かなり具体的な整備方針が打ち出されたところでございますが、残念ながら、いずれも資金計画や土地の問題などで合意が拡大するに至らず、動きが極めて停滞するという経過をたどってまいりました。  現在進めております駅周辺西側土地区画整理事業につきましては、中心市街地の中にありまして、市の長期計画や商店街等の商業振興計画にも位置づけられている事業でございまして、ご承知のような経過の中で平成8年着工となったものでございます。  このような状況の中で過去の調査結果や、各種振興計画との整合性も図り、置かれている現状や将来を見据えつつ、市といたしましては各方面の参画を得ながら、今年度、中心市街地活性化基本計画を策定することとしておりますし、商工会議所におきましてもTMO構想が策定されることとなっております。  まちの顔でもございます商業ゾーンの中心は、そのまち固有の歴史や文化を反映し、古き良きものと新しい感覚が共存する空間でございます。また、個々の市民の生活の場でもありますし、活力を生み出す公共空間であろうと認識をいたしております。市といたしましても、中心市街地活性化基本計画TMO構想の実現化、さらには、駅前への商業集積等につきましては、商業者の皆さんの自らの積極的な取り組みに対しましては、議員各位をはじめ関係者のご理解を得まして、最大限の支援を講じてまいりたいというふうに思っております。  次に2点目の、JR益田~松江間の路線改良計画についてでございます。  東西に長い島根県の鉄道を高速化するため、3月24日、島根県とJR西日本において山陰本線の安来~益田間の高速化を進めることで基本的に合意し、覚書が締結されたところでございます。  具体的に申し上げますと、松江~益田間を、現行の所要時間を30分程度短縮し、2時間程度で結ぶものでございます。この計画の概要といたしましては、工事期間は概ね2年、高速化開業予定は平成13年度となっておりまして、総事業費を125億円以内と見込んでおります。内訳といたしましては、地上工事費が90億円以内、車両費が35億円以内としております。この地上工事費につきましては、車両のスピードアップのための線路の曲線部の横断勾配への改良、それから、駅構内の分岐器を高速用のものへ交換する等の経費でございます。  この90億円の内訳でございますが、県負担が約44億円、山陰本線高速化募金委員会が約24億円、JRが22億円を調達することといたしております。募金委員会につきましては、沿線自治体の首長、商工会議所、商工会の会頭、会長等で構成されており、10年程度をかけまして、約24億円を調達することとしておりますが、JRへの納付時期が平成12年度となっており、一時的つなぎ資金として島根県がこの募金団体に債務負担行為を行うこととしております。  また、新型車両として14両の特急車両と10両の快速車両が投入されることとなっておりまして、車両費といたしましては35億円以内を見込み、この経費につきましては、県がJRに無利子貸付することになっております。  JR発足のための国鉄再建計画は、分割民営化により、その経営努力が中心であり、自治体負担化は問題ではないかというご指摘につきましては、その経緯につきましては、議員が熟知されておる事柄でもございますが、自主財源の乏しい自治体にとっては深刻な課題でございます。  その一方で、山陰本線の高速化は、時間、距離の短縮とともに、出雲以西の利便性の確保が石見地区自治体の一致した要請でもございまして、地域の生活、産業、文化活動等の発展、活性化にとって喫緊の課題として長年にわたり、関係自治体、諸団体とともに陳情等を経て今日に至ったものでございます。  お尋ねの沿線自治体の負担問題につきましては、現時点では県より負担を求めるということは聞いておりません。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  21番、荊尾 衛君。 ○21番(荊尾 衛君)  そうしますと再度お聞かせいただきたいと思います。  最初に大型店のことでもう一度聞いてみたいんですが、私、登壇しても申し上げましたけれども、実際的にこういう事態になっていくということはある程度予測されていたのではないかなという気がしているんです。と申しますのは、今回の長久地区に出店するについては、地元の皆さん方に相当前々から下相談というのがあっているわけです。そして、ここへ来るまでの間にいろんな対策も当然練られたんだろうと思うんですが、一つ聞いてみたいのは、このショッピングセンターが開店を目標としておるのが来年になっているわけですね、来年の秋ぐらいですか、10月ですね。そうしますと、ほぼ1年ばかりで、あそこに土地造成をして、そして、大きな店舗が、A棟、B棟、C棟、D棟、4つばかりですか、ジャスコを核としたものを、ジュンテンドーとかいろんなのが出てくるわけですけれども、広い広い土地に店も建っていくわけです。  行政的に言うと、当然のことながら、あそこは農振地域が一部があるんじゃないかと思うんです。農振除外の問題等々を含めて、行政的にも当然かかわっていかざるを得ない。そうしますと、先ほど来の議論の、いわゆる土地利用計画の問題を含めて、大田市のまちづくりという点では、絶対市は知りませんよ、企業間の競争原理だから、いろいろ意見を聞いて、その結果でやるんだよという後手後手の構え方では、これはやっぱりよくないんじゃないかなと。つまり、ジャスコにしてみれば、特定の企業を上げて申しわけないんですけれども、ジャスコが核になるわけですから。相当大きな企業なんですね、これ。ですから、言うならば、その力でもってぐんぐん押してくれば、ある意味では大田の中小業者というのはひとたまりもなくひねりつぶされる、邑智郡も含めた商業圏域をという位置づけになっているわけですから、本当にまちづくりの視点というのを市として傍観的に構えておるとこれは大変なことになるなという気がするんです。その辺で政策的に、また、行政的に具体的な方策をもって進まなきゃいけないと思うんですけれども、それが現時点でどう考えていこうとしておられるのか、この辺をひとつ明らかにしてほしいと思うんです。  それからもう一つは、駅前区画整理との関係、先ほどちょっと触れられたんですけれども、大体平成8年からこれは始まっているわけですけれども、60億円ぐらい最終的には投資してあの周辺を整備していくということになろうかと思うんです。そうしますと、この駅周辺の整理事業というのは、区画整理事業というのは、言うならば、そもそもの駅前再開発の問題からすると半分にもならないのかね。一番東側はまだ残しているわけですね。これでいいものができてくるとするならば東側もという、そもそも論のところへ戻っていく可能性だって大田市のまちづくりからすればあると思うんです。せめて今西部の側にこういう開発をしていって投資していくのと、今のイズミの進出に伴う開発、来年ですよ。その辺で大田の商店街が駅前で果たして大田市の今のやり方の状況で対抗できる得るほどの、いわゆる資本投資、社会資本投資の効果をどう見ておられるのかね。また、今の商工業者の方々が新しいまちづくりのためのそういう経営努力も含めた資本投資をしうるほどの力が果たしてあるのかどうなのか、この辺がやっぱりジャスコとの問題に対して考えると非常に心配になってくるんです。この辺、どうお考えなのかもう1回お聞かせいただきたいと思います。  次にJR問題ですけれども、大体私の方も少し金額的には大きいもので見ておったんですけれども、聞いて大体わかりました。内容はそれでいいんですけれども、問題は募金委員会の、これ24億円です。これが地方自治体に負担としてまわってくることはもうこれ大体見えるんです。その相談というのは今からどういう形で出てくるのか、もしわかれば聞かせてください。なぜそんなことを言うかというと、高速化によって、大田市というのは松江に向かって本当にメリットがあるんですか。ただ単に益田のいわゆる県西部と県都との結び、大田市というのは出雲まで快速が走れば30分ちょっとで行きますし、松江までほぼ1時間だと思うんです。そうすれば、この高速列車を利用することによってこの大田市の石東園の皆さん方というのは果たしてどういうメリットがあるのかとなれば、そんなに私はないんじゃないか、その負担の問題を含めてですよ。だから、本当の意味で地域の皆さん方に利用されるものにならないと私は安易に地方自治体の財政をそういうところへ投入することが果たしてどうなのかという気もするんです。  それよりも、今本当に高齢化問題とかいろんな話が先ほど来出ていますけども、執行部の皆さん方は列車に乗られます、乗ってみられればわかりますけど、本当に少ないんですよ。乗っているといったってお年寄り、レールバスみたいな、バスよりちょっと大きなのが走っていますね。議会でもトイレを付けてくれという請願、陳情をやっているわけだけれども、それすら解決せずしておいて、駅舎はどんどんつぶしていく、そういう事態の中でこの高速列車と市町村がこのJRというものとの位置づけ、まして、駅前再開発の関係からしてみてもどうなのか、この辺を含めてどういうお考えを持っておられるのかもう1回お聞かせをいただきたいと思います。  以上、2点ばかり。 ○議長(月森喜一郎君)  松岡経済部長。 ○経済部長(松岡修治君)  何点かお尋ねがございましたが、まず最初の、いわゆる農振除外を含めますところで行政がかかわっていく部分で対応が後手後手ではいけないのではないかというようなご質問がございました。確かに、現在といいますか、先ほど触れました部分も大店法にかかわる部分ではございますが、やはり個別法では農振除外の問題、農地転用の問題、それから開発協議の問題等々いろいろあるわけでございます。  この辺のところの対応でございますが、私の方が所管をいたします農振除外、或いは農地転用の関係でございますが、これにつきましては、農振除外につきましては5月いっぱいを申請期間といたしまして受付をしておったわけでございますが、この関係につきましては申請がなされております。したがいまして、これの処理をしていかなきゃならんという格好になるわけでございますけども、その中でやはり市の姿勢が問われることは当然であろうというふうに理解をしております。  現在この農振除外の関係につきましても何点かの要件があるわけでございますが、方向性といたしましては、現在流れとしては個別法でいきますと認める方向で処理をせざるを得んのではないかなというふうな理解をしております。考え方とは別にして個別法だけで見ました場合ですね。そういうような状況になっておるということでございますから、やはりそこら辺も含めまして早急に庁内での個別法での対応の部分もございますから、意思統一をしていかなきゃならんということは当然のことでございますし、早急にその辺は詰めていきたいというふうに思っております。  それから、まちづくりの視点での具体策でございますが、これにつきましては、非常に広い範囲のご質問でございます。1次産業から3次産業にかかわる問題等もございます。或いは市民福祉の問題もございます。ここら辺につきましては、既存の計画もあるわけでございますけども、これら一番根幹となります長期計画、或いは土地利用計画等がございますので、そこら辺の中に反映しながらまた現在の状況に合った検討をしていかなきゃならんだろうというふうに思っております。  それから、区画整理の関係でございますが、現在ああして区画整理が進んでおるわけでございますが、その中におきますところの商業ゾーンの問題等でございますが、ああして建設部の方で対応しておりますそのふるさとの顔づくり事業でございますとか、或いは地権者等の方が集まられまして、いろいろあそこをどうやっていくのかというふうなことも協議なされてきてございます。そこら辺の計画を十分参考にさせていただきながら、ジャスコが出たということは大変な危機感であろうというふうに理解もしておりますので、行政としても最大限の支援をする中でそこら辺を対応していかなきゃならんだろうというふうに思っております。  それから、JRの関係でございますが、登壇して申し上げましたように、現在その自治体負担ということは県からは聞いておりません。お尋ねのその募金委員会の中の24億の一部が自治体の方にどうもまわってくるんじゃないかというお尋ねだったかと思いますが、この件につきましては、やはり議員もご承知のように、いくら募金委員会という形になりましても、それを隠れ蓑にしたような形でのまた自治体負担は非常に問題もあろうかと思います。その辺が県で整理されて、どのような形で私の方にまた申し出があるのかわかりませんが、その時点で十分に協議をしたいというふうに思っております。  それと、今回の30分短縮がどうメリットがあるのかというご質問もございました。確かに、大田から松江だけを見た場合には十何分かぐらいの短縮になるんじゃないかというふうには思いますけれども、やはり車両も新しく導入もなされるわけでございますので、その快適性、或いは利便性、それから、トイレの設置の問題もございましたが、この中でこの辺も改善なされていくというふうなこと。  それから、地域の人にどう利用してもらうかということにつきましては、今後やはり駅をパーク・アンド・ライド方式にしていくとか、駅までは車で行くが、そこからは列車で行くとかというふうな多様な活用、できればそのバス等の公共交通機関を使っていただきたいわけですけども、それがやむを得ずできない場合には駅までは自家用車で行くけれども、駅に車を置いて後は列車を利用してもらうと。或いは、あすてらす等もあそこにあるわけですので、あれの利用等にもやはりいくらかの利用増につながっていくのではないかというふうに理解をしているところでございます。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  21番、荊尾 衛君。 ○21番(荊尾 衛君)  大体概況はわかりましたが、大型店問題でいろいろおっしゃるわけですけれども、今の大田市の商工行政からしてみると、商工会議所に対してのいわゆる金融的な預託制度とか貸付事業とかそういうことはあるわけですけれども、結果としてそれが本当に大田の商店街の従来の活性化に役立っているかどうかとなると、これまた市民の側から見るといろいろ疑問に感じるところもいっぱいあるわけです。こういう時期だからこそ私は真剣に考えてみてほしいなと思うんですけれども、この出店計画のあるいろんな予定取扱商品によって売上高の欄なんかを見てみますと、およそ年間83億円からの売上を目標にしているわけですね。そうしますと、これ今の大田の商店街の状況からしてみて、果してここに太刀打ちできるような力があるかどうかとなると、これは本当に心配なんですね。  それで、しまむらという衣料メーカーが長久の国道に進出しましたね。確かあれはさんのあとかかわり合いがあったんじゃないかなと思っているんですけど、今見る限りでは、あまりあそこはお客さんが行ってないんです、少ないですね。ところが、これがジャスコが出てくると関連的にあの山が切られて、一つの商店街形成がなされるとまた違った展開をする可能性だってあるわけです。そういう点ではよく見てるなという気も一方ではするわけです。  それで、これは市長に是非とも考えてみてほしいと思うんですけれども、登壇して申し上げましたように、大田の商業の発展というのは農林漁業からスタートしてきていることも間違いないし、世の中が変わったんだけえそんな古いことを言うなよじゃなくて、21世紀に向かってやっぱり食料の問題というのは深刻な事態になるということは誰でも予測しているわけです、飢餓人口だっているわけですから。本気でやっぱり大田市の農業の問題とか漁業の問題とか、林業の問題を考えて、定住とのかかわり合いで考えていくとするならば、商工振興と農林振興というのはきちっと結び付けて考えないと本当の大田のまちというのは私はできていかないんじゃないかという気がしておるんです。だから、歴史の教訓に学ぶというのはそのことだと思うんです。先を見ることも大事だし、その先を見ながらどのように歴史の教訓を引き出してまちづくりに資するかと、ここのところが非常に私は大事だと思うんですが。以前も言ったことがあるんですけれど、そういう施策を含めて、ただ単に金貸しというだけの問題じゃなくて、どうしたら振興できるかというのを全国的な教訓や大田市の教訓を引き出して、商業振興、産業振興の条例の制定、これを私は急ぐべきじゃないかなと。そこで包括的にきちっとやっぱりそういう大型店の問題に対しても対処できるような、ただ、国の法律の枠の中で3条申請がすみました、5条申請がすみました、もう国もそう言っとるんだから仕方がない、こんな主体性のない地方自治だったらば住民参加も住民自治も私はないんじゃないかと。そういうものをやっぱり勇気を持ってつくりながら、いろんな財政の問題も考えて、これぐらいだったらやっぱり振興のために必要だから準備して予算化し、そして、みんなが元気を出してやれるような仕組みをつくろうじゃないかという点に、今の時期だからこそ、より知恵を絞る時期ではないかなという気がしてならないんです。そうした点を含めて、先ほどから申し上げておることと併せて、いかがなものなのか市長の見解、これに対する見解をお聞かせいただけたらという具合に思います。  JRの問題は大体わかりましたけれども、私は、少なくとも「あすてらす」が、先ほどいみじくも言われたんですけれども、確かJR利用のために云々というようなことも議会で前の助役さんが言っておられたのを忘れませんけれども、本当に「あすてらす」が明日を照らすものにならないといけないと思うんです。五十数億、60億近い金をあそこに投資して。今、駅前再開発との関係も含めて、本当にあれが活用できて、生きて花開く状況では私はないと見ています。あんなところに金をかけるなら市立病院に半分ぐらいもっと金をまわしたら、もっと市立病院は良くなったんじゃないかと。どうもその辺が、登壇して申し上げたように、スクラップ・アンド・ビルド方式の、いわゆるハードなものにだけ力を注いでいくような傾向というのが強いと思います。JRの125億円だってほとんど設備投資ですから。こういう形は私は本当の発展計画にならないと思うんで、やっぱり協議会に入っているからこそ、今の自治体の実状を訴えて、できるだけ負担のないように努力をしてほしいと思いますので、その辺の決意も含めてまた市長のご見解があれば聞かせていただきたいと思います。  以上です。 ○議長(月森喜一郎君)  熊谷市長。 ○市長(熊谷國彦君)  2点につきましてご質問がございましたが、まず1点目のジャスコの出店についてでございます。  これにつきましては、今ここで、ジャスコが来た方が良いとか、或いは、これを阻止するような運動を起こした方が良いとか、そういったようなことについて私は今静かにこれを眺めておるわけでございますが、やはりこの過去にいろいろとご指摘がございましたように、イズミの問題、また、やよいの出店のとき、そういったようなときと今とでは大分この状況が変わってきておるんじゃないかと、このように思います。  そこで、このたび一応ジャスコの出店につきましては非常に急いでやっておられるわけでございますが、来年の10月には開店オープンの運びにしたいということで、いろいろと今後農振の問題、或いは埋蔵物の調査、そういったようないろいろなことを一つ一つクリアをして運びになろうと思いますが、やはり何といっても、このジャスコが来たために大田の商店街が本当に壊滅状態になるという懸念をしておられるようなわけでございますが、私はそうは思っておらないわけでございまして、やはりジャスコにはジャスコの良さがあるでしょうし、やはりこの地域のおられる現在の商店街の皆様にはそれぞれそれなりにジャスコの真似のできない良さを持っておられるわけでございますので、これについては市としてはいろいろと商店街の活性化等につきまして施策も講じていこうと思いますが、何としてもこの問題については、今私はしばらく静かに見守っていこうと、このように思っております。  何としてもこの大田市におきまして非常にジャスコの売上が七十何億ということを見込んでおるのは、全部大田市の者がそこへこの金を落とすのかと申しますと、ジャスコを通過する人、或いは邑智郡から出てきた人、その周辺の人が来て落とす金もその中には含まれておるわけでございますから、反対に、来て買おうと思ってもジャスコに品物がなかったら既存の商店街の大田市のお店で買われる方もあるでしょうし、やはりこの商業の活性化につきましては、人がやはりどんどん寄ってこなければいけないと、このように思っておりますので、そういったことも踏まえながら駅前の今開発もやっておるわけでございますので、少し遅れておりますが、これも早急にこの駅前の土地区画整理事業等もやり、そして、駅前の開発計画におきますところの商店街の活性化も図っていかなければならないと、このように思っております。  次の2点目のこのJRの問題でございますが、これはやはり大田市にとってのメリットというのは、やはりこのこういうふうな松江~益田間が早くつながるということになると車両の整備等もされますので、先ほど経済部長の方が申しましたように、トイレの整備でありますとか、或いは快適性、そういったものについてずいぶんこの利便性も良くなってくるんだろうとこのように思いますし、また同時に、やはりこの問題につきましては、この西部の市町村が非常にこの30分ほどでも短縮して運行ができるということを待ち望んでおり、さらにその快適性とかというようなものについても希望しておりますので、ちょうど中間にある大田市がそんなことはしなくてもいいということは私はちょっと言いにくいわけでございます。例えて申しますと、9号線にしても松江へ行くのに、出雲がもう少し良くなればいいのになと言って我々通っておるわけでございますが、やはりこの道路にしても、鉄道にしても、その沿線がみんな一体になってやらなければならない問題でございますので、多少の金はかかるかもしれませんが、目をつぶってもらわないかんだろうと、このように思いますので、またよろしくご理解のほどをお願いしたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  続いて、22番、岩谷 博君。    〔22番 岩谷 博君 登壇〕 ○22番(岩谷 博君)  介護保険の問題につきまして二、三お尋ねをいたしますので、よろしくお願いをいたします。  この介護保険につきましては、新聞、テレビなど常に取り上げられておりまして、大きな関心を集めておるところでございますけれども、これほど関心を集めているにもかかわらず、肝心の中身につきましては十分知らされていないのが実状ではなかろうかと思っております。認識が足らないのは私だけかもわかりませんが、介護保険制度の導入で、具体的に何がどう変わるのか、老後の不安や介護の負担はどこまで解消されるのか、また、どれだけの保険料を支払うのか、保険料で利用できるサービスの水準などについて、保険料を負担し、サービスを利用する市民にとって一番重要と思われるこれらの点がどれだけ理解をされ、知らされておるかと疑問に感ずるものでもあります。  制度の内容など、市民の皆さんにどれだけ周知、理解されていると思っておられるのか、今の準備といいますか、整備状況を併せてお伺いをしておきたいと思っております。さらにまた、今後の対応についてお尋ねを併せてお願いをいたします。  制度の導入によって心配している点といたしまして、医療保険と違い、介護保険の給付対象者、つまり、介護保険が適用される人がかなり限定されてしまうのではなかろうかという気がするわけでございます。65歳以上の被保険者はその原因を問わずして介護保険の適用対象になりましょうが、病気の場合は医療保険の適用対象となりますので、寝たきりなどの要介護の状態になって、介護保険の適用を受ける人は少なくなろうかと思われます。実際にどのくらいの人が適用を受けることになると推計されておるかお知らせをいただきたいと思っております。  保険料は生涯掛け捨てにならないようにしたいものでもあります。要介護の状態にならないで掛け捨てになるなら話もわかりますが、要介護の状態になっても保険の適用はなく、掛け捨てなどにならないように十分な研究、検討をすべきだと思っております。  次に、現在既に福祉サービスを利用しておる人で、介護認定により、自立とされる利用者をどうするかという問題でございます。今デイサービスを利用されている方が、いつまでここに来させてもらえるのかなと、不安やら心配されている方が多くおられるわけであります。介護保険の対象外となった在宅高齢者の生きがいづくりや、生活能力の維持、向上といったリハビリテーションサービス、これからどのような場所で、また、どのような方法で補償していくのか、そのお考えをこの際明確にしておいていただきたいと思います。現在デイサービスを利用されておる方で、自立と認定されると思われる方々の割合といいますか、人数もわかればお願いをいたしたいと思っております。  保険の主体となる市といたしましては、保険スタート当初には介護認定者に対してのサービスに追われて、自立認定者へのサービスは後回しにされる恐れがあるのではなかろうかと思われます。こうしたサービスは一人ひとりにふさわしい心身の健康と生きがいづくりの支援を充実させるものでなければならないと同時に、利用者の負担が過大になってはならないわけであります。そのために、こうしたデイサービスにはボランティアをはじめとする地域の応援が大切であることは言うまでもないことであります。既に地域によっては、デイサービスの中でボランティアの活躍がされておるところもありまして、ボランティアの中には介護ということだけでなく、趣味の特技を生かしたり、或いはまた、高齢者の中に溶け込み、悩みの聞き役になったりしてお世話をされておられるわけであります。  介護保険スタートを前にいたしまして、デイサービスの利用者の生きがい支援、自立と認定された高齢者の支援として、遊びや生きがい、健康づくりを進めることができるボランティアの育成も急ぐべきだと思っております。取り組みについてお考えを伺っておきます。  また、一人ひとりの介護の必要度を判定する審査会も10月から開かれ、いよいよ本番を迎えるわけでありますが、市はサービスの種類、要介護別の支給限度額や保険料などを条例で定めることになろうかと思っております。既に雛形も示されていることと思いますが、条例を介護法のためだけでなく、住民の多様な介護ニーズに応えることのできるものに知恵を求めてつくるべきだと思っておりますが、お考えがあればお願いをいたしまして終わります。 ○議長(月森喜一郎君)  大谷民生部長。   〔民生部長 大谷正幸君 登壇〕 ○民生部長(大谷正幸君)  岩谷議員さんのご質問にお答えいたします。  まず、介護保険の制度がどれだけ周知されているのか、それから、今後どういうような対応をしていくのかということでございます。実は、議員さんご指摘のとおり、新聞報道が一番早い情報というような現段階の状況もございます。これは政府自民党、或いは厚生省のお考えが新聞に報道されまして、それが国の審議会にかかって、それからようやく政令等でこちらに下りてくるという段階を踏みますので、したがいまして、情報としては新聞報道が一番早いということになっております。  先般全員協議会でもご説明申し上げましたが、6月1日から広域行政組合がスタートいたしました。広域行政組合として周知を図ること、それから、各市町において周知を図ること、それぞれ役割分担をいたしまして、どう申し上げましょうか、万遺漏のないように周知を図ってまいりたいと思っております。  具体的には、前回の全協でご説明しましたように、地区の説明会、或いはパンフレットの全戸配布等々で、遺漏のないようにと考えております。  それから、いわゆる要支援、要介護の介護の対象者の出現率と申しますか、それをお尋ねでございましたが、実は先般第2回目の広域の策定委員会を行いまして、大田市でも、やすらぎとうるおいの里づくり協議会を先般、今年度第1回目を行いました。その際に事務局提案としてお諮り申し上げましたのは、出現率15%ということでお諮り申し上げております。
     そのほかのお尋ねにつきましてお答えを申し上げたいと思います。  議員ご指摘のとおり、介護保険では介護サービスを受けることのできる対象者は、申請による調査に基づきまして審査会で認定されることが条件となっております。結果、現在サービスを受けておられる人が認定から外れるケースが起こりうるわけでございまして、市としてもこれらの方々の対策をどうするのか苦慮いたしておるところでございます。昨年全国一斉に実施されましたモデル事業の結果で見ましても、全国で6.9%の人が自立の判定となっております。大田市の場合はどうなのかということでございますが、かなりの方が自立と認定されるというように思っております。介護保険で重要な要素の一つでございますが、高齢者ができる限り要介護状態にならないで老いることでございまして、そうした観点から要支援に近い自立した高齢者が今までのデイサービスを利用される意味がそこにあったのではないかと思っております。  大田市といたしましては、対策の一つといたしまして、昨年度から準備を始め、今年度から2カ年をかけまして全地域で公民館等を利用して実施する予定であります地域参加型機能訓練事業を推進しているところでございます。現在、川合と志学で実施しておりまして、今月には大屋でもスタートする運びとなっております。  議員、ボランティアの必要性をおっしゃいました。ボランティアの育成の件でございますが、まさにこれからは、やすらぎとうるおいのある地域社会を築いていくためには、地域の福祉力の向上を抜きにしては語れないと考えておりまして、今後とも引き続き社協を通じて3級ヘルパーの養成事業の推進と積極的に地域の支援づくりを行ってまいりたいと思っております。  さらに、介護保険対象施設以外、いわゆる介護保険の対象施設ではない、自立と認定された方をどう救っていくのかというそういう施設整備につきましても今後検討が必要ではないかと考えております。  いずれにいたしましても、今年度策定する予定となっております大田市老人保健福祉計画の中で地域における総合計画を策定することとしておりますので、この中で議員ご指摘の課題についての方策も盛り込んでいただきますように考えておりますのでご理解をいただきたいと考えております。  それから、条例には、住民の声を聞いて知恵を絞った内容にしなさいということでございますが、一応準則というものができておりますので、その中に大田市外2町の独自性をいかに盛り込んでいかれるのか検討をして、これも策定委員会の方でご論議いただければと考えております。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  22番、岩谷 博君。 ○22番(岩谷 博君)  本番に向けて準備作業は支障のないように努力を願いたいものでありますが、先ほど自立と認定された人に対して公民館を利用して地域参加型のということでございましたが、やはりそれはそれなりの意味もあるし、いいと思いますけれども、やはりこれまでのデイサービスを利用した方よりも水準といいますか、サービス低下につながるかと思っております。  そこで、認定の中での考慮をされるべき点もあろうと思いますし、今後さらに創意工夫といいますか、知恵を出して、低下がないように、特に施設等についても考えたいということでございますので、そのようにお願いをいたしたいと思っておりますし、さらに、ボランティアの育成をはじめ、福祉活動、先ほど公民館も利用してということでございましたが、公民館なり、或いは社会教育と一体性といいますか、関連を持たせた中で取り組むことが大切なことだろうと思っておりますので、そうした面から教育委員会としてのご見解があれば承っておきたいと思っています。 ○議長(月森喜一郎君)  大久保教育長。 ○教育長(大久保昭夫君)  ただいま岩谷議員の方からこの介護問題につきましてのご提案もございました。特に社会教育の面でそういうふうな点について一層強力に推進ということでございますが、これはもう議員のおっしゃるとおりでございまして、いわゆる民生部関係の社会福祉関係というだけでなしに、社会教育関係の面におきましても、そういうボランティアの育成とか、さらにボランティア活動とか、そういうふうな面で今後さらに一層大きな努力をしていきたいと、このように考えております。 ○議長(月森喜一郎君)  ここで休憩いたします。午後1時再開いたします。     午前11時31分 休憩     午後 1時00分 再開 ○議長(月森喜一郎君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  6番、福田 実君。    〔6番 福田 実君 登壇〕 ○6番(福田 実君)  私は、通告をいたしております、21世紀の望ましい大田市像の展望の指針であります、新しい大田市総合開発基本構想につきまして質問いたしますので、市長をはじめ、執行部のお考えをよろしくお願いをいたします。  改めて現在の基本構想であります、大田セーリング21プランを読み返してみました。私が申すまでもなく、本構想は昭和62年3月に作成され、計画期間は昭和62年度から平成13年度の15カ年間であり、あと2カ年余りとなってきたところでございます。構想実現のため5カ年ずつ、前期、中期、後期の計画を立てられ取り組んでこられたところでございます。この間、社会経済情勢は大きく変化し、多額な事業費を投入され、様々な努力をされてこられたにもかかわらず、どの目標数値を見ても達成できていないのが実態ではないでしょうか。その中で総人口は4万5,000人の想定でありましたが、昭和62年の策定時より3,000名余り下回り、3万5,000人を切っているのが現状であります。  さらに就業者人口は、国、県の出先機関の統廃合や民間企業の倒産、規模の縮小などにより減少傾向にあります。  一方、65歳以上の人口比率は予測よりかは約10%近く上回っている現状であります。さらに、今日の市政運営は平成10年度より財政再建に取り組んでおられ、平成13年度を目標にされておるのは皆さんご承知のとおりであります。  このような状況下において早急に新しい大田市総合開発基本構想を策定され、市民の皆様に夢と希望にあふれた大田市づくりを大いに期待をし、以下4点につきましてお伺いをしてみたいと思います。  まず一点目は、先ほど来申し上げております現在の基本構想であります、大田セーリング21プランの今日までの成果と課題であります。この構想には、大田広域圏の中心都市としての就労の場の確保のため、積極的な地場産業の振興と企業誘致などが掲げられております。  2点目は、新しい構想の目標であります大田市像についてでございます。豊かな自然環境と優れた歴史的風土を持ち、県央に位置する大田市の特性を十分に生かすべきではないでしょうか。  3点目は一番大きな指標であります人口予測であります。一つには、総人口、さらには就業者人口についてでございます。今日までの社会情勢、産業構造の変化や、人口動態の現状を直視した上でお考えをお聞きしたいと思っております。申すまでもなく、この数値が今後様々な計画を立てられる際の基本的な数値であるからでございます。  4点目は、新しい構想を策定されるにつけての具体的なスケジュールでございます。私自身5年ごとに作成されます基本計画の段階でこの基本構想の見直しが必要ではなかったかとの思いもありまして、早急に取りかかっていただきたいことを要望いたしまして登壇しての質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(月森喜一郎君)  中田助役。    〔助役 中田爲人君 登壇〕 ○助役(中田爲人君)  福田議員ご質問の大田市新総合開発基本構想につきましてお答えをいたします。  まず、現構想の成果と課題でございますが、既にご承知のとおり、現大田市長期総合計画は、大田セーリング21プランはその計画期間を平成13年度までの15カ年として、第2次大田市新総合開発基本構想の目標年度中途ではございましたが、昭和62年度に策定したものでありまして、平成13年度の大田市像を想定し、その実現を図るための基本的な施策の大綱を示したものでございます。  構想におきましては、21世紀の大田市像として、個性と特性を持ったまち、健康で安心して暮らせるまち、夢と希望にあふれるまち、躍動し発展するまちとして描き、ご指摘にもございましたが、主要指標として総人口を4万4,800人、就業人口におきましても総計2万4,200人、生産所得を1,085億7,600万円と想定をしたものでございます。  また、基本構想を実現するため、具体的施策を示したそれぞれ5カ年の基本計画を作成し、各種事業を実施をしてまいりました。しかしながら、構想策定以後、国際情勢の変化や国内経済の低迷、或いは高齢化の急激な進行、さらに、生活レベルにおいても価値観の多様化やライフスタイルの変化など、構想策定時には予想できない課題が現われ、構想の実現に大きな障壁となり、これまで当市が取り組んでまいりました各種施策、或いは中期計画及び後期計画において最重点課題といたしておりました人口定住対策におきましても議員ご指摘の点を含め、期待した効果を十分に上げるには至らなかったものもあると認識をしておるところでございます。  さらにこれらに相まって、行財政制度改革、地方分権の推進、規制緩和など従来のシステム、行政システムが抜本的に改革されようとしている今日、地方自治を取り巻く環境はますます厳しくなるものと考えるところであります。  次に、新構想における大田市像についてでございますが、先ほど申し述べましたとおり、大田セーリング21プランにおきましては当市の持つ歴史、文化、自然、或いは市民性や産業経済状況等の特性を生かした大田市らしい個性あるまちづくりを追求し、その目標として21世紀の大田市像と指標を掲げ、それを実現するための具体施策を推進してまいったところでございます。  ご質問の今後策定することになります次期総合計画における大田市像につきましては、現段階においては申し上げる時期ではないと存じますが、現後期計画においても最重点課題として位置づけております人口定住、或いは高齢化対策は当市におきます全ての施策の推進において常に念頭に置いて対応していかなければならないものと考えるところであります。  こういう観点からも、ご指摘をいただきましたそれぞれのものを含めまして、これまで以上に市民生活に直結した施策の推進、或いは市民の皆様が将来にわたり安心して暮らせるまちづくりという視点に立って計画の策定にあたりたいと考えております。  次にご質問の3点目、人口予測についてでございますが、現在の大田セーリング21プランの策定期は、市制施行以来、減少の一途をたどってきた人口が昭和50年以降急速な高度成長期から安定期を迎えた経済状況と生活面においても価値観の変化などにより若年層の市内定住と、都会からのUターン及び、平均寿命の伸長などにより増加に転じた時代背景下において目標が設定をされ、当市の市勢も広域圏における中心都市としての機能の強化、或いは石見銀山、三瓶山に代表される地域資源の活用によるリゾート都市の実現など拡大をしていくことを前提に定めたものでありますが、ご案内のとおり、その後の社会経済情勢の急激な変化によりまして、2年後に迎えます目標年度であります平成13年度の目標値と比較いたしますと大きく差異が生じているところでございます。今後の人口予測につきましては、今日段階での当市の状況、或いは今後におきます社会状況等、様々な角度で考察を行う必要があろうかと存じますので、単純には予測できないところではございます。  最後に、新構想の策定に向けてのスケジュールについてでありますが、議員ご承知のとおり、現在の計画は平成13年度まででございます。先ほどから申し上げておりますように、計画策定以降の国内外を問わず、急変した社会経済状況や、国におきましての新しい全国総合計画の策定、また、県におきましても長期計画の改定等、当市を取り巻く情勢も大きく変貌する中、当市におきましても中長期的な視点に立った新たな構想の必要性は十分認識するところではございますが、一方、戦後50年が経過をする中、国において策定された地方分権推進計画に代表されるように、地方自治制度が抜本的に改革されること、或いは当市の行財政を取り巻く厳しい環境下での策定ということになろうかと存じますので、これらも十分に見据え、検討を重ねることも必要でありますので、今年度におきまして新構想の策定に向けての諸準備に入りたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  6番、福田実君。 ○6番(福田 実君)  ありがとうございました。  特に人口予測につきましては、様々な角度から考察ということでございますけど、やはりある程度現実を見ながらやっていかないといけないというふうに私は残念ながら思うんですが、そこら辺のところを。今年度から準備に入るということでございますのでよろしくお願いをしたいというふうに思っております。  やはり新しい構想は2カ年ぐらいかかるんじゃないかというふうに私も思っておりますので、そこのところを是非今年度から準備に入っていただきたいというふうに思っております。  そういった中で、当然作成されるにつけては、今までの大田セーリング21プランとの整合性が必要だというふうに思っておりますが、登壇して申し上げました、平成10年度から財政再建に取り組んでおられまして、13年度には計画どおり完了したといたしまして、今一番市民の皆さんが心配されておるのは、13年度まで辛抱するから、それでは、それ以降どういったことを大田市はやってくれるのかというような質問が来るわけでございます。私が推測するところによりますと、今は起債等の制度がなかなか有効活用できない現実にあろうかと思いますけど、仮に13年度にきちっと現在予定されております財政再建の計画が完了した場合には、どのような事業を大田市としては様々な起債を利用して取り組んでいかれるのか。特に私は、大田セーリング21プランにも載っていますが、公共下水道の事業につきましては、やはりどうしてもこれはもう最低条件として整備が必要ではないかというふうに思っております。公共下水道でございますので、大田町、或いは長久町を中心とした用途地域内が中心になろうかと思いますけど、こういったことも含めて13年度以降の主要な事業等のお考えがあればお聞かせを願いたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  中田助役。 ○助役(中田爲人君)  新構想の策定についてのことだと思います。  今、議員もおっしゃいますように、それぞれ長期基本構想につきましても13年度まで、それからまた、後期の基本計画につきましても、この9年から13年まででございますし、加えまして、今朝ほどもご答弁を申し上げましたが、この大田市の財政状況につきまして、この行財政改革推進大綱、それから、議員お話がございました、公債費負担の適正化計画、これ等もございまして、この行財政改革推進大綱につきましては、今年度まで一応3年間ということでございまして、いずれ見直しもしてまいらなければならない。それから、今の公債費負担につきましては、13年度を目標年度といたしまして、この公債制限比率が19%程度のものを、13年度末には13%に引き下げるという考え方で現在取り組んでまいっておるところでございまして、それぞれのこの取り組みによりまして、何とかこの財政の健全化を目標としておるところでございまして、後期計画におきますその後のことにつきましては、それぞれ13年度までの成果に基づいて、基本でございますこの人口定住と高齢化対策を主として今後取り組んでいかなければならないと、このように考えておるところでございます。 ○議長(月森喜一郎君)  6番、福田実君。 ○6番(福田 実君)  今、行財政改革推進本部の話が出ましたですけど、私はいわゆる行政の組織的な上ではこういった行革推進本部の事務局が企画調整課であって、さらにその上にまたこういった新しい構想も今年から準備に入るということですけど、大田市の将来を背負っていくべき構想も企画調整の方でやるという、何か相反するようなところを同じ課でやられるというのは少し私自身、何か矛盾しておるように思いますけど、これは私の意見でございます。  終わりに、市長にお伺いしたいと思います。  市長も10年を超えての市政運営をされてきております。そういった中で大田セーリング21プランの基本構想のもとでの市長としてのこれまでの成果、さらには今後の抱負等をお伺いをして私の質問を終わりたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  熊谷市長。 ○市長(熊谷國彦君)  この21プランの成果について今市長はどう思っておるかということでございますが、一応成果のあったものもございますし、また、今後さらにこれを進めていくためには相当また苦労もしなければいけないという点もあるわけでございます。  そしてまた、中途で運動公園のことでございますけれども、当初計画を大幅に変更して、一応これですんだことにしようじゃないかといったような問題もあるわけでございまして、このセーリングプラン21を計画どおりに進行していくためには、今後ともさらに一層この行財政改革のこの厳しい中でいろいろと知恵を絞ってやっていかなければならないと、このように思っております。  全般的に言いまして、その21プランにつきましては、私としましては、それが計画どおりに実現できるように努力はしてきたつもりであります。 ○議長(月森喜一郎君)  続いて、5番、福田佳代子さん。    〔5番 福田佳代子君 登壇〕 ○5番(福田佳代子君)  私は、通告しております3点について質問をいたします。市長ほか関係部課長の誠意あるご答弁を最初にお願いいたします。  1点目は、新ガイドライン法についてでございます。5月24日、参議院の本会議で国民的な討論も国会での審議も不十分なまま、ガイドライン、日米軍事協力指針、戦争法の成立が自民、自由、公明の3党によって強引に採決されました。戦争法は国際法も無視し、アメリカが一方的に引き起こした戦争に、日本が攻撃もされていないのに、自治体、民間も含めて国ぐるみに参加する仕組みです。  ガイドラインは戦争マニュアル、解説書以外何ものでもありません。日本は二度と戦争をしないという世界に誇れる平和憲法を持ち、戦後五十数年間これを遵守してきました。この戦争法は憲法の原点を投げ捨て、戦争をしない国から戦争をする国へと回転軸を180度回し、アメリカの戦争に公然と加担するものであり、憲法をじゅうりんするものです。  また、地方自治体に戦争協力を押しつけ、港湾、空港、病院などの施設をはじめ、交通、運輸機関と、そのもとで働く労働者を強制的に動員するねらいもあり、まさにそれは戦前の国家総動員と言えるもので、地方自治の原則を踏みにじる憲法違反の法律であることは明らかです。政府が示している自治体、民間への協力項目の中に自治体や民間企業が持つ物品や施設、土地の貸与、公立、民間病院への負傷米兵の受入れなどが挙げられています。仮に大田市に政府から今申し上げた内容の協力を求められた場合、どのように対処されるのでしょうか。  先月24日放送のNHKの調査によれば、都道府県知事、政令市市長の85%は政府の自治体への協力の説明は不十分と表明。港湾の使用を場合によっては拒否すると述べた首長が5人もいました。戦争法反対の危惧表明の意見書を決議した地方議会は25日現在で245自治体にのぼっています。大田市は平和都市宣言もしています。平和を願うまちとして内外の皆さんにガイドライン法反対の態度をきっぱり示していただきたいと思います。市長のお考えをお聞かせください。  2点目は介護保険制度についてお尋ねいたします。  来年4月実施に向け、約10カ月、各自治体で急ピッチで準備が進められています。こうした中で基盤整備の遅れや、高い保険料などの問題が続出し、来年4月からの実施は延期すべきではとの意見も出るなど政府は混乱してきています。  さて、大田市は邇摩郡と広域行政組合で実施となりましたが、大田市としてどのように考えるのかお答えいただきますようお願いします。  最初に、大田市が市民にとって来年から介護保険制度が実施されながら、いつまでも元気で安心して住めるまちをどうつくっていくのかということでお聞きいたします。  一つ目には、策定委員会の公開についてです。これまでたびたび公開をお願いしてまいりました。第2回目の委員会での審議の結果をお知らせください。  二つ目は、現行の福祉水準を後退させないという問題です。特にデイサービスを利用していた人が認定されなかった場合、公民館を中心に受入れ、ボランティアで対応するということですが、問題を多く含んでいます。関係者の方々の意見や要望をよく聞き、行政が中心にならなければとても対応しきれないし、福祉後退になると考えます。さらに、ホームヘルパー派遣で、昨年の9月では222人の方の3分の2が無料ですが、介護保険では保険料を払い、認定されれば1割の利用料負担となります。今までヘルパーが行っていたところには老人保健福祉計画の中で引き続き派遣することが必要と考えます。  三つ目は、上乗せ、横だしサービスについても、移送サービス、配食サービスなどが是非とも必要となりますが、介護保険対象者のみとせず、今行われている70歳以上、独居老人の見回り活動として地域のボランティアで支えられている給食サービスのさらなる充実をしていかなければなりません。現在11地区で行われていますが、大田町在住の高齢者から私は要望も聞いています。  また、介護保険の内容を充実する一方で、介護を受けずに、いつまでも元気で長生きするために、訪問歯科診療についてこれまでも議会で提言したことがありますが、改めて考えていただきたいと思います。厚生省も兵庫県南光町で始まった「8020運動」を提唱しています。  四つ目は、特別養護老人ホームは120人の待機者があり、何としても増設が必要です。市としても引き続き県、国に働きかけていただきたいと思います。今後大田市としてこうした施設整備を図りながら、どういった福祉を展開されようとしているのか、大きな視野に立った構想が大切と考えます。お考えをお聞かせください。  3点目は、同和対策についてお聞きいたします。昨年の6月議会では、同和教育も含めてお尋ねいたしました。今回は、昨年ご答弁いただいた内容を踏まえ、民生部関係の同和対策についてお尋ねいたします。  今から40年前の部落は極めて劣悪な立地条件、老朽、過密、狭小、不衛生などで象徴される住宅、生活環境、伝統的な部落産業の零細性、貧困による児童生徒の長欠の多さ、低い高校進学率、就職、結婚差別など言語に絶する実態がありました。こうした劣悪な生活実態の改善を図るため、1969年に同和対策特別措置法が制定され、生活上のあらゆる格差を解消するために総合的な対策が国と地方自治体で講じられました。法の名称は3度にわたり変更されましたが、この間、36府県、1,127市町村において、国、地方を合わせて15兆円余りの同和対策事業が実施されました。その結果、以前見られたような非人間的な生活実態は解消され、基本的に生活上の格差も是正されました。特に問題として残っているとされる心理的差別についてですが、1980年代に入って同和対策審議会の答申が示した部落差別二元論と言っています。部落差別は実態的差別と心理的差別からなり、このことに依拠して、実態的差別の解消に比べて心理的差別の解消が遅れている。今後の中心課題は心理的差別の解消であるという部落問題の認識が登場してきました。20年前のことです。  それでは、心理的差別とは何でしょうか。同和対策審議会の答申は、心理的差別とは人々の意識や観念のうちに潜在する差別であると説明しています。人々の心の中には心理的差別という差別があり、これをなくすことがこれからの中心課題だと言うのです。しかし、人々の意識や観念のうちに潜在する差別など存在するでしょうか。仮に心理的差別を差別意識と置き換えても同じです。差別意識はあくまでも意識であって差別ではありません。差別とは具体的な人権侵害の事実を意味します。昨年の10月に大田市では国立病院の看護婦さんが市立病院に採用されませんでした。市立病院では看護婦さんが足りないのに、組合運動に参加していたからとか、年をとっているからといって国家公務員を市役所の公務員にしなかった、これが具体的な人権侵害であって、事実なのです。  それでは、差別意識にかかわって部落差別の根深さを語るのであれば、結婚差別など人権侵害が今日どれほどあるでしょうか。部落差別にかかわる具体的な差別事件はほとんどなくなってきているのが現在です。それは市民の意識が高まったことと、同和地区住民の努力の賜物です。また、意見具申は、差別意識は着実に解消へ向けて進んでいるものの、結婚問題を中心に依然として根深く存在しているとされています。1993年に実施されました総務庁の調査によれば、同和地区の人との子供の結婚に対する態度ですが、消極的な承認も含めると、承認すると答えた人が88%となっています。しかし、結婚を認めないという人がまだ12%存在している。この結婚を認めないと答える人の存在がほぼ差別意識の根深さの根拠とされています。  そこで検討を要するのは、結婚を認めない人がある程度存在するにもかかわらず、事実としては結婚差別がほとんどないということです。仮に親が結婚を認めないとしても、若い二人が断念するというよりは、親への説得も含めて結婚が実現していっています。事実、同和地区の人との結婚に親が反対した場合でも、自分の意思を貫いて結婚するという人は79.8%に達しています。仮に反対と答えた親でも、実際に子供の結婚相手を知り、二人の意思の強さと確かさを確信するにしたがって認めるという方向に変わっているのです。意識調査の分析では、人間の相互理解という教育的側面は入っておりません。要するに私は心理的差別はあっても、部落問題の解決は関係がないと考えます。  いろいろな指標において部落問題は最終段階に入っており、これは大田市でも同様です。21世紀を目前に部落差別を持ち込ませないために大田市としても同和対策事業の終結宣言をし、今後は一般行政に移行すべきと考えます。福岡県岡垣町や和歌山県吉備町などで終結に向けた先進的な取り組みが行われています。同和対策室の現在の事業と、終結宣言に向けての考え方をお聞かせください。  次に、同和団体に出ています運営費補助は、差別解消が進んだ今、廃止して自立を促すべきと思います。さらに、固定資産税3割減免につきましても、昭和55年から19年にわたって行われているものであり、例えば平成9年度の対象者は55人で、71万4,100円となっています。住環境の整備も進みました。今、不況、失業者の増大と、市民の暮らしも厳しくなる中でこうした個人施策は所得制限を設け、すべての市民を対象とした施策に変えていくべきと考えます。そうしなければ、逆に差別をつくり出している状態になると考えます。お考えをお聞かせください。
     以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(月森喜一郎君)  熊谷市長。    〔市長 熊谷國彦君 登壇〕 ○市長(熊谷國彦君)  福田佳代子議員のご質問にお答えをいたしますが、私の方からは、新ガイドライン法と、それから、同和対策についてを答弁させていただきまして、介護保険につきましては民生部長の方から答弁をさせます。  まず、この新しいガイドラインでございますが、このガイドライン関連法というのは、議員もご指摘のとおり、この3本の法律、協定を総称をして呼称しておりまして、そのうち新しい法律として制定をされたものが、いわゆる周辺事態法、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律であります。この法律は、そのまま放置すれば、我が国に対する直接の武力攻撃に至る恐れのある事態等に対応をいたしまして、我が国が実施する措置等を決め、もって我が国の平和及び安全の確保に資することを目的として制定されたものでございます。去る5月24日に参議院で可決をされ、5月28日に公布をされました。この法律の施行は、公布の日から起算をいたしまして、3月を超えない範囲内におきまして政令で定められた日から施行すると、このようにされております。  これに先立ちまして、いろいろと自治体等にもこの新聞社あたりもアンケート等を求めてきておったわけでございますが、先般、澄田知事も政府に対しまして、このガイドラインの指針というものが一体自治体に対してはどういうことを要求をするのかということで、ちょうど澄田知事は国際委員会の委員長をしておられますので、この全国知事会を代表して、知事会として政府の方へこの緊急の質問といいますか、これについての方向性といいますか、そういったものをもう少し具体的に示してもらいたいということを申し出ておられるわけでございまして、この内容といたしまして、政府がこの周辺の事態に対しまして、適切、迅速に後方地域の支援、後方地域捜索救助活動、その他の必要な措置を実施することが盛り込まれております。この法律の第9条において、「関係行政機関の長は、法令及び基本計画に従い、地方公共団体の長に対し、その有する権限の行使について必要な協力を求めることができる」と、このように規定をされております。  現時点でそれでは具体的にどのような協力が要請されるかは大変難しいわけでございまして、先ほど申し上げたように、その全国の知事会としても一体どういったようなことをやるのかというようなことも緊急質問されておるわけでございます。この協力要請に対しましては、地方公共団体として協力できる範囲において協力をしていくようになるのではないかと、このように思っております。しかし、いずれにいたしましても、いわゆる周辺事態等につきましては極めて高度な国政上の問題でありまして、外交上の高度な判断を必要とする問題でありますので、ガイドライン関連法の成立そのものに対しまして、今、市長はどう考えておるかというご質問でございましたが、私から今ここで、それで私はこうしますということについてお答えすることはちょっと控えさせていただこうと、このように思います。  それから、次の同和対策のことでございますが、この同和対策もいろいろとやってきて、もうそろそろここでやめたらどうかと、終結宣言をしたらということでございますが、この問題につきましては、人類の普遍の原理であります人間の自由と平等に関する問題でありまして、その早急な解決は、これは国の責務であると同時に、国民的な課題であるといたしまして、国におきましては、昭和44年の同和対策事業特別措置法以来28年間、特別措置が講じられてまいったと、これはよくご存じのとおりでございます。当市におきましても、これまで同和対策事業の積極的な取り組みを進めてまいったところでございます。この同和対策事業を規定をいたしております地域改善対策特定事業にかかわる国の財政上の特別措置に関する法律、いわゆる地対財特法は平成8年度末で失効することとされておったのでありますが、平成8年の5月、国の地域改善対策協議会におきましては、今後の方策の基本的なあり方について内閣に対して意見具申をしたところであります。この意見具申におきましては、「教育の問題、不安定就労の問題、産業面での問題など、格差がなお存在している分野が見られる」としておりまして、この意見具申を踏まえて、地対財特法はその一部につきまして、平成9年度から平成13年度まで、なお5カ年間延長されたところでございます。延長されました同和対策の特別措置は15の事業になっておりまして、高等学校等の進学奨励費補助事業、生活相談員設置事業など、大田市に関する事業も含まれております。一方、島根県におきましては、平成6年6月に、島根県同和対策推進計画を策定され、課題解決のための諸施策を総合的かつ計画的に推進することとされております。この計画の中におきましては、地域に密着した行政機関としての市町村の役割は極めて大きいとされておりまして、今後とも市町村と県が一体となって施策の推進にあたることが期待をされております。大田市といたしましても、現在同和対策事業を継続しておるところでございまして、法律や県の制度を活用しながら、必要な事業につきましては実施していかなければならないと、このように考えております。  終結宣言をすることにつきましては、現在考えておりませんのでご理解をいただきたいと存じます。  また、この固定資産税の減免のこともございましたが、この固定資産税の3割減免につきましては、地対財特法に規定をいたしております、住民にかかわる固定資産税の減免取扱要綱に基づいて実施をしているものであります。その目的は要綱の1条にありますように、経済力の培養、住民生活の安定、向上としているものでございます。大体そういったようなことでございます。  それでは、2番目のご質問のありました介護保険につきましては民生部長の方から答弁させます。 ○議長(月森喜一郎君)  大谷民生部長。   〔民生部長 大谷正幸君 登壇〕 ○民生部長(大谷正幸君)  福田佳代子議員の介護保険制度についてお答えを申し上げます。ご通告なさいました順番が1番、2番ちょっと違っておりますが、議員さんのご質問どおりにお答えさせていただきたいと思います。  介護保険事業計画策定委員会の公開につきまして、審議された事実経過についてご報告申し上げます。  ご承知のとおり、本計画策定委員会は、大田邇摩地区介護保険事業計画策定委員会としまして本年4月に立ち上がり、去る6月4日に第2回策定委員会が開催されたところでございます。その冒頭におきまして、公開、非公開の審議がなされたところでございます。審議の結果、一部委員から公開に前向きな意見はございましたが、委員のご協議によりまして、当面の間は公開しないこととして、さらに今後検討をしていくという結論になりました。  この論議の過程の中で実は市なり町なりに注文が出たところがございます。それはしっかり説明会等で住民の皆さんに周知を図るようにという注文が出たところでございます。大田市といたしましても、各種団体、或いは各地域での説明会等におきまして、今までも様々な貴重なご意見を拝聴させていただいておりますが、これらにつきましては今後も継続していきたいと考えております。  また、関係団体、機関、或いは介護者の皆様の生の声も十分に反映していくことが重要であると考えておりますので、そのようにご理解をいただきたいと存じます。  次に2点目の、現行の福祉水準を後退させないことということでございますが、議員さんもご承知のとおり、介護サービスにつきましては、認定によってサービスを受ける権利が生じるわけでございますが、認定されない方につきましては、介護保険の適用にはならないということでございます。これらの方々の対策につきましては、老人保健福祉計画の中で明らかにしていく課題となりますので、先ほど議員さんのご指摘にございましたデイサービスの自立認定のされた方、或いはホームヘルパーの、今まで無料で派遣されておられた方が例えば自立になったというようなことにつきましては、今後、大田市やすらぎとうるおいのまちづくり推進協議会の中で十分に論議していただくということになろうかと存じます。  それから、3点目の介護保険の上乗せ、横だしサービスについてということでございますが、介護保険のいわゆる上乗せ、横だしサービスにつきましては、議員さんご承知のことと存じますが、第一号被保険者の保険料を財源としまして、要介護者、要支援者に対して独自の給付を実施することができるものでございます。このことにつきましては、保険料の増減に直接関係いたしますので、いわゆる微妙な問題も含んでおりますので、今後とも大田邇摩地区介護保険事業計画策定委員会において慎重に論議されるものと承知しておりますので、そのようにご理解いただきたいと存じます。  なお、議員さんご質問の中で、移送費、或いは配食、給食ですね、具体的に出ましたが、例えば移送ということであれば、これは広域の策定委員会の範疇になろうかなと。それから、給食につきましては、市、町の老人保健福祉計画の範疇になろうかなと考えております。  それから、訪問歯科診療についてお尋ねがございました。このことにつきましては、昨年度から歯科医師会と協議を進めておりまして、実施の方向で結論を得たところでございます。本年度は器具の整備を図るために、在宅要介護者歯科保健推進事業の補助申請を行っております。事業が認められますと、所要の予算措置をまた議会の方にお願いをいたしたいと考えております。  それから、4点目の基盤整備についてでございます。介護のサービス基盤の整備につきましては、介護保険制度の実施にあたり、最も重要な課題でございまして、保険者の一員であります大田市といたしましては、保険あってサービスなしとならないように最大限の努力を行う必要を感じております。サービス基盤の整備につきましては、平成6年度から計画がスタートいたしました大田市老人保健福祉計画に基づき推進してきているところでございます。特に一昨年から精力的に在宅サービス部門の整備を中心に見直しを進めまして、昨年は民間を含めたホームヘルパーの増員、或いは在宅介護支援センターの拡充等々を行い、今年度は4月から痴呆性老人を対象にしましたE型デイサービスの2カ所での立ち上げ、さらに9月からは、これも痴呆性の老人を対象にした施設でございますが、グループホームの開設が計画されているところでございます。今年度も引き続きサービス基盤の整備拡充を推進していく考えでございますので、そのようにご理解を賜りたいと存じます。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  熊谷市長。    〔市長 熊谷國彦君 登壇〕 ○市長(熊谷國彦君)  先ほど福田佳代子議員の質問に対して答弁するのが一つ落ちていましたので答弁させていただきます。  この同和団体運営費の補助金を廃止せよということでございますが、この地対財特法は平成14年の3月まで延長されることになったわけでありますが、一方で、この人権教育のための国連10年、これは平成7年から平成16年まででございますけれども、これを受けまして、平成9年7月に国内の行動計画が示されて、国を挙げて人権教育が進められようとしております。さらに、人権擁護施策推進法、平成8年度でございますが、も公布をされて、人権に関する教育、啓発、人権侵害に対する被害救済の施策の推進を図ることとされたところであります。島根県におきましてもこれらを受けまして、平成10年8月に島根県人権施策推進会議が組織をされ、人権施策の総合的、効果的な推進を図ることとしております。こうした動きの中で人権尊重の社会を育てるために、同和関係の運動団体の活動には重要なものがあると認識をしており、同和問題の解決に向けて運動をしていただくために必要な援助をしていきたいと、このように考えております。特にこの啓発活動補助はこれまでも有効に使っていただいておりまして、今後も有効に活用していただきたいと考えております。団体運営補助につきましても内容的には活動費補助の意味合いもかなり含まれておりますので、現在これを廃止することは考えておりません。なお、運営補助、啓発活動補助とも永久に続けていくものではないと、このように考えておりますが、運動団体に対し当分の間継続して支援をしたいとこのように考えております。 ○議長(月森喜一郎君)  5番、福田佳代子さん。 ○5番(福田佳代子君)  それでは、再質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。  最初に、ガイドライン法についてですが、私が言うまでもなく、憲法9条の中身はもちろん皆さん知っておられることだと思います。憲法9条では「国権の発動たる戦争と武力の行使は国際紛争を解決する手段として永久にこれを放棄する」、軍隊は持たない、武力行使はしない、戦争はしないということを第9条は言っているわけで、今度のガイドライン法の内容を見てみますと、日本がこれまでは武力攻撃を受けたらというような国民の中にその多くの考え方があって、そのときは自衛のためにというような考えもございました。だけど今回は、攻撃も受けていないのに日本の自衛隊が出ていき、自治体、民間が協力していくということになります。  それで、市長さんにお聞きしたいのは、このガイドライン法というのは憲法9条に大きく違反していると私は思いますので、憲法9条との関係でどのようにお考えになっているのかお聞かせいただきたいと思います。  それから、自治体に対しての協力ですが、具体的には、例えば、市立病院への米兵、負傷米兵の受入れとか、それから、施設を貸与してほしいというのがあります。例えば体育館というのが出てまいります。そういったことの協力が求められたときに市長は市民のその代表として選ばれている市長は地方自治法のもとで市民の健康、安全のためにという、この目的に従って仕事をしていらっしゃるわけですので、こういった具体的な問題が出た場合にどうされるのかということをお聞きしたいというふうに思います。  それから、非核平和都市宣言をしております。市民会館の前に立派な塔も建てられておるんですけども、私は、平和教育について、社会教育です、今手薄になっているんじゃないかなということを常々感じております。それで、市民の平和に対する意識を高めていくために図書館でのその夏のいろんな原爆パネルの展示とか、そのほかいろんな考えられる事業があろうかと思いますけど、そういうことをやっていただきたいと思いますし、特に市立病院へ平和都市宣言の塔を建てていくというようなことも考えていただきたいなというふうに思いますので、お考えをお聞かせください。  2点目の介護保険制度の問題です。  策定委員会の公開は認められないということで結論が出たということです。私は大変残念に思います。  それで、お聞きしたいのは、平成10年1月13日に全国の担当課長会議というのが開かれております。この中に、市町村介護保険事業計画作成にあたっては、特に専門家や関係者等の意見も聞くような体制をとる必要があるとか、それから、被保険者の意見を反映させるための必要な措置を講じるように求められている。これは衆議院における法案修正、及び参議院における附帯決議ということになっているわけです。今度の介護保険は保険制度ですので、被保険者と保険者の契約によって成り立つものです。被保険者の意見が本当にこの制度の中に反映されないと、私は被保険者の方としては納得がいかないというような内容だとか声が多く出てくるんじゃないかなというふうに考えています。  それで、いろんなこれまでも委員会、審議会がございますが、公開ということになかなかなっていません。だけど、今度の介護保険というのは、保険料の支払をしなければならないという意味からして、これまでの審議会、委員会とまったく違うものであるということを認識されているのかどうなのか。被保険者と保険者の信頼関係があってこそ良い介護保険制度になっていくんじゃないかなというふうに思っていますので、再度お聞きしたいというふうに思います。  それから、二つ目ですが、県内の状況を調べてみました。県の策定委員会は公開するということです。あと、出雲市、平田市、益田市が公開をします。出雲市の状況を言いますと、出雲市は策定委員さんの間から議事録をつくって議事録も公開してほしいということを言っておられるわけです。それはなぜかといいますと、自分が策定委員の委員になって、自分がこういうふうにしよう、こういう基盤整備をしよう、こういう横だし、上乗せサービスをしようというふうに積極的な意見を言ったのに、それが没になった場合に市民の方から、一体策定委員会は何をしているのかという非難の声が上がったときに、自分自身としては本当に情けないし、責任を持ちたい立場から議事録をつくってほしい、そして、それを公開してほしいという意見が出ております。また策定委員会に配布された資料はもう配布をする、議員を中心に配布をしていくということだろうと思います。  それから、益田市につきましては、傍聴者も発言はできませんけども、紙に書いて意見を出すことができるということも取り入れています。  さらに平田市では、大田市でも岩谷議員さんの質問に答えられておられまして、パンフレットを発行したりとか、集会でのその説明ということになっているんですけど、平田市ではタブロイド版で介護保険新聞というのを既に2回発行しておられます。策定委員会の中で話し合われたことだとか、それから、市民のいろんな説明会に行って出された意見、そういったものについての回答などが載せられているわけです。  こういうように本当にその積極的に被保険者の意見を聴こうという姿勢があります。大田市も策定委員会公開ということにならなかったということで大変残念なんですけど、引き続き公開という立場に立っていただきたいなと思いますので、今お話しました県内の状況を考えられて、どのように思われたのかお聞かせいただきたいというふうに思います。  それから、歯科診療については始まるということですので、この点では予防の段階で、お年寄りがものが食べられるということは本当に元気のもとですので大変良いことなので喜んでおります。まちの中で聞いた声としては、市内の歯医者さんはもう段差があって車椅子なんかではとても行けないということで、是非診療に来てもらえないだろうかというような声も聞いておりますので、積極的に進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  それから、デイサービス、自立になってデイサービスに公民館の方に行かれる人なんですけども、この話が公民館の方に行っているかと思いますが、公民館の方からこういった意見を聞きました。大体公民館には正規の職員を置かないといけないのに、なぜ自分たちがさらにこの介護保険制度が実施されるということで、いろんな応援を、嫌じゃないんだけども、それは市がやらなければ本当はいけないのに、押しつけられるという考え方なんです。それはボランティア的な考えでしないといけないということもあるんですけども、一面では、これ以上自分たちが本当にいろいろやらなければいけないのだろうかというようなことも聞いています。公民館の主事さんなどは夜の会合にもどんどん出ていかんといけん中で、これ以上のことを要求されても困る、納得がいかないといった声も聞いていますので、その点についてもお聞かせいただけたらというふうに思います。  それから、次に3点目の同和対策の問題です。終結宣言は今のところ考えてないというふうにおっしゃいました。それで、その理由ですよね、じゃあ差別があるのでしょうか。差別があるから同和対策事業はしないといけないし、終結宣言にならないということなのでしょうか。私の個人的な見解ですけども、今、住環境、環境面での差別は本当にないし、心理的な差別も、登壇して言いましたように、結婚差別で話がある場合もありますが、それもほとんど若い人たちは立派にクリアしています。そういった中で、差別がないのに終わることができないというのはどういうことなのだろうかなということで納得がいきません。それで、本当は終結宣言というのは同和地区住民の自覚を基礎に、同和地区の人たちが施策を終結していこうという、そういった下からの盛り上げでやっていくのが本当なんですけど、今は差別がほとんどないから、地区住民の人も自分がその地区の者であって、差別を受けているという意識が今全然ないわけですよね。だから、その事業がされているのか、されていないのかもわからないほどなくなってきているというふうに私は考えます。だから、大田市のような、今のような状態の中では、行政が先頭に立って終結宣言をしましょうというイニシアチブを取るべきではないかというふうに考えますので、ご意見をお聞かせいただけたらというふうに思います。  それから、団体の運営補助についても続けるということなんですが、本来、労働組合だとか農民組合、それから、同和関係団体というのは行政や企業から独立した自主的な組織です。これの組織に対して補助金を出すということはその組織の自立性を奪いますし、行政側からすると公共性、公益性からいっても間違っております。同和団体運営費補助の、そのどういう内容で使われているかというのを担当課がつかんでいらっしゃるかどうかお聞きしたいというふうに思います。  それから、3割減免について関連してお聞きするんですが、非常にわからないので教えていただきたいんですが、例えば、民生部長さんにお聞きいたします。私も前からこの同和の問題、いろいろ本を読んだりしているんですが、頭をひねることとして、例えば同和地区の人がいらっしゃって、地区外の人と結婚されます。そうするとその子供さんはどっちになるという言い方は失礼かと思いますが、どうなんでしょうか。それで、その方が、子供さんが3割減免の申請をされた場合に、それは3割減免の申請が受け入れられるのでしょうか、そのことについてお聞きしたいというふうに思います。  以上です。 ○議長(月森喜一郎君)  熊谷市長。 ○市長(熊谷國彦君)  再質問で大変大きな、私で答弁がなかなかできんようなことを質問されて困っておるところですが、この憲法の9条というのは、これは戦争放棄、もう戦争はいたしませんということが規定されてあるわけでございますね。しかしながら、この今おっしゃいますこの憲法9条があるのにもかかわらず、このガイドライン法ができたがために、そういうことをしたくなくても戦争に巻き込まれるおそれが多分にあるのではないかと、だから、この9条との関連に基づいてこの自治体として、また、市長としてどう今後こういった問題が起きたときにするのかということが聞きたいわけでしょう。  この問題についてははっきり申し上げて、私も戦争は嫌いでございます。しかしながら、今こういうふうなガイドラインが国会を通過したということについてはいろいろとそれなりに審議もされておるでしょうし、最近におきましては、北朝鮮のテポドンがこの日本の空を飛んだり、または、原子力潜水艦が領海を侵犯したり、いろいろな物騒な事態に遭遇しておるわけです。そこでこういったようなことが、戦争を避けて外交的にうまく解決ができればこれは問題はないわけでございますが、やはりこの外交をする上においても、やはり力を持って、しかし言うことを聞かんかったらこうだぞというような脅しを半分持ちながらの外交というのは非常に、そんなことをしてはいけませんといくら言っても、とかく各国のやり方というのはそういうふうな何があるから未だに各地で戦争が起きておるわけです。  しかしながら、こういったような戦争を避けるためには、やはりこの何と申しますか、日本はこうして自衛隊はあっても、昔のようにこの戦争というのは、戦争行為はしてはいけないということで、国際的な貢献はしても戦争には巻き込まれないように今までもしてきとったわけですが、今後こういうような事態でこういうような法律ができますと、懸念をされますように、したくない戦争にも巻き込まれてしまうんじゃないかということになろうかと思います。  そこで先ほど来、知事会の方でも非常に心配をして、後方支援というのはしなければいけないとするならば、どの程度やるのかというようなことをもう少し具体的に示してもらいたいということが出ておるわけでございますから、今ここで大田市としては病院へ向けて傷病兵を運ぶという要請があったらそれは断りますとか、或いは引き受けますとかというようなことはできないわけでございます。とにかく情けないことには、守ってやるから、お前さんらは安全なところへ逃げなさいと言われたって逃げるところがないわけです。それだけ戦争というものはどんなものかということをよくよく深刻に考えてみなければならないし、できたら少々なことは我慢をしても、戦争を避けて平和に暮らせるようにしなければいけんとこのように思っておりますので、そのことを申し述べて答弁とさせてください。  それから、次のこの平和宣言ということは既にこの大田市におきましてもやっておりまして、もうひとつ市民病院あたりも平和宣言の一つ、シンボルの塔でも建てたらどうかというご意見でございましたが、これはまた考えてみたいと思います。  それと、審議会の公開がありましたが、これは民生部長の方から。 ○議長(月森喜一郎君)  大谷民生部長。 ○民生部長(大谷正幸君)  福田佳代子議員さんのご質問にございました、まず、公開の件でございますが、しつこいようでございますが、これは市が決めることではございませんで、委員会でお決めになられることでございます。この点は申し上げておきたいと思いますが、なおその上で、大田市としてどう考えるのかということでございますが、先ほど登壇してお答え申し上げましたように、いかに皆さん、被保険者を含めまして皆さん方の意見を聞くのか、これはいわゆる説明会等々をした際にいろいろご意見が出てこようかと思います。また、昨年実態調査を行いましても、その中のアンケートの結果はもう出ております。それらをどういう具合にその策定委員会の方に反映させていくのか、盛り込んでいただけるのか、これを大田市の一行政機関として、例えば助役が委員で出ております、或いは、事務局原案に盛り込んでいくとか、そういったことで考えていきたいと思っております。  それから、デイサービスの代わりに機能訓練をやって、本来、正規の職員云々ということでございますが、基本的にこれは公民館の職員さんはそりゃ大変ご苦労だと思います。いろんな会合でもあれば鍵を開けにいって、また閉めておかれないといけないということで大変ご苦労だと思いますが、地域参加型の機能訓練は一応地域の保健福祉関係者の方、いわゆる地区社協を中心に婦人会とかそういったところで、地域でのその支援システムを一つつくり上げていこうと。対象とする方は、家に閉じこもりがちの方、そういった方を中心に、とにかく外へ出ていただいて、元気を出してもらいながら健康にも結び付けていただきたいということの目的でございまして、そこで公民館職員の手間をとるという、直接的な手間を取るということはございませんので誤解のないようにお願いしたいと思います。  それから、同和の関係でございますが、私もはっきり申し上げまして、まだ今の時点勉強不足で納得されるお答えになるかどうかわかりませんが、先ほど市長の方からもご答弁申し上げましたように、教育の問題、不安定就労の問題、産業面での問題など、格差がなお存在している分野が見られるということが1点ございます。  それから、人権擁護施策推進法、これの背景といたしましては、いわゆる男女差別がございます。或いは身体障害者差別がございます。或いは4大差別、或いは5大差別と言われる、いわゆる差別がございますが、そういう差別をなくしていく上で同和差別を中心になくしていこうというのが現在の流れの主流でございます。したがいまして、差別がないのにという言い方でございますが、私どもはそういう認識はいたしておりません。  もう1点、その3割減免の話でございますが、これは申請が出た段階で、例えば地区にもそれぞれ相談員さんがいらっしゃいますので、そこら辺との相談の上で該当になるのか該当にならないのかというところが決まってこようかと思います。これはちょっと定かではございませんが、そのようなことを私は聞いております。  それからちょっと順番が前後いたしましたが、啓発活動をどういう内容に使っているのかということでございますが、これは私どもに啓発補助が3団体しておりますが、それぞれの団体から収支決算書、事業報告をいただいております。それで適正であると認めて、主なところは、啓発にしましたら差別をなくす運動というのが主な点になろうかと思いますが、ちょっと内容につきまして、細かい事業につきしまては承知しておりませんのでご勘弁いただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(月森喜一郎君)  大久保教育長。 ○教育長(大久保昭夫君)  先ほど、いわゆる介護保険で認定されない方の公民館における機能訓練の問題についてのご質問についてお答えいたしますが、これは先ほど民生部長の答弁にもありますように、公民館の職員が主体になってこの仕事をするというわけではございませんで、あくまでも公民館の職員は地域の様々な団体と行政との連絡役として、地域のコーディネーター役としての役割があるわけでございますので、そういう点が求められておるところでございます。  確かに主事の方は職務上の嘱託という制限がございますけれども、可能な限り、やはりこのことにつきましては協力していく問題と、このように考えております。 ○議長(月森喜一郎君)  5番、福田佳代子さん。 ○5番(福田佳代子君)  それでは、最後の質問になろうかと思いますが、最初のガイドライン法の問題では、市長さんも、戦争はもういけないというふうにおっしゃいましたので、是非、そりゃもう誰もそう思っていますので、その立場で今後も市政運営を進めていただきたいというふうに思っています。  ただ、ここで申し上げておきたいのは、政府は次に自治体や国民を罰則付きで強制動員する有事立法というのを考えているということを私は申し上げておきたいというふうに思います。  いずれにしましても、武力でもって物事は解決しないというのは、NATOの毎日毎日の報道を見れば明らかですし、その中で本当に罪もない、関係もない住民、子供たちが大きな影響を受けていく、命を落としていくということを人ごとじゃなくて、私たちも考えていかなければいけん時期にきているんじゃないかなということを、これは申し上げておきたいというふうに思います。  それから、塔の建設についてですが、建てることについては是非お願いをしたいということを申し上げておきます。  1点目はご答弁はいいです。  2点目について、介護保険の策定委員会の公開ですが、市が決めたものじゃないですよというふうにおっしゃいました。それは確かに委員会で諮られたんですが、その前段で策定委員会のメンバーを決めるときに私は問題があるんじゃないかなと思うんです。これはこれからの審議会、委員会を決める、これからまた新たにそういうのをつくられるということがあろうかと思いますのでお聞きするんですが、何回も言ってまいりました。とにかく例えば自治会長さんだとか、それから、医師会の会長さんだとか、青年協議会の長というような感じで、とにかくそういった方々が市民の代表だというのが大田市での委員会、審議会の委員さんを選ばれる大体流れになっているでしょう。それではもう本当にここにきてまずいんじゃないか。やっぱり公募をして、その人がその問題について見識があって、意欲があって、何とかしたいというその熱意のある人を入れていかないと、本当に大田市は閉鎖的で変わらないというふうに思います。私も委員会での2回目の会合の内容をちょっと漏れ聞いたんですけども、結局自分自身が知らない、勉強してないから、傍聴されるとその勉強不足ですか、そういうのを聞かれたりするのが嫌だからというような考え方もちらっとあるんじゃないかなというようなことも聞いております。それでは本当に市民のための介護保険制度になっていきませんので、今後の問題も含めて、検討委員会で公開しないということになったので、じゃあこれで公開しませんというんじゃなくて、引き続き県内の状況を見ながら考え直していただきたいというふうに思いますので、もう一度お聞かせください。市が決めることではないということで、聞きようによったら非常に民主的な感じがするんですけど、でもこれって逆に今の段階で考えたときにおかしいんじゃないかなというふうに思っています。市が逆に、今度は保険制度ですので公開するんですよという立場での話ができなかったのかどうなのかという点についてお聞かせいただけたらというふうに思います。  それから、落としておりましたが、ホームヘルプサービスの関係で、家事援助で行っておられて、こういった家事援助の方は大体虚弱老人だと思うんですけども、自立というふうに多分判定されると思います。こういった方々については高齢者福祉、老人福祉計画の中で救っていかないといけませんし、あと、計画の中での話になろうかと思いますけど、例えば小売店と共同して買物の宅配サービスをするとか、さらには配食サービスをするとかといったそのこともやっていただけたらというふうに思いますので、その虚弱老人に対する対策についてお聞かせいただけたらと思います。  それから、同和対策についてですけども、さっき私がわからないと言ったその子供さんですよね、地区外の人と地区内の人が結婚されたら、じゃあその人が申請された。生活相談員がそれを申請を受けて判断するということだったんですけども、その判断される基準ですか、基準、どういった基準で判断されるのか。それで、相談員の人、その一人の考え方によるのかどうなのかということをお聞かせいただきたいと思いますし、固定資産税の減免を受けていらっしゃる方は、多分住宅新築資金のお金を借りて家を建てられた人がたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思うんです。これは私調べていませんので、そうじゃないかなと思うんです。住宅新築貸付資金の低利のものを借りて家を建てられて、その後ずっと固定資産税の3割減免ということになっているんじゃないかな。実際に69年当時は本当にひどい状態でしたので、ああして特別措置法が国を挙げてつくって差別をなくしていこうということで事業が行われてきました。だけど、ここにきて本当に3割減免を受けていらっしゃる人たちの生活が本当に困窮しているのかということを私はちょっとどうだろうかなというふうに思っています。それで、固定資産税のその3割減免も今一般の人たち、地区外の人たちの生活が大変厳しくなってきています。最近の大田市のハローワークの調査なんかにおきましても、2月から4月の3カ月で17件の倒産があってますし、44歳以上の高齢者の方々の職が本当にない、10人に一人ぐらいしかないというような厳しい状況です。この固定資産税3割減免の施策を一般の人たちも対象に所得制限を設けてやるということが大変大切じゃないかなと考えますので、その点についてこの問題でお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。 ○議長(月森喜一郎君)  大谷民生部長。 ○民生部長(大谷正幸君)  介護保険の策定委員会の公開の件でございますが、先ほどご答弁申し上げた内容は、今後さらに検討していくということでございまして、まったく終了するまでシャットアウトということではございませんので、その点誤解のないようにお願いしたいと思います。  その状況をちょっともう少し詳しく申し上げますと、今は、先ほど議員さんがおっしゃいましたように、自分たちもまだ勉強不足の面があるから、もうちょっと公開してもらうのは待ってもらいたいというのが本当のところでございます。公開についてはもうちょっと勉強もしながら時期を見てということでございますので、まったく非公開で進むということではございませんので、それでよろしゅうございますね。  次に、虚弱老人、いわゆる家事援助の受けておられる方でございますが、これは午前中の岩谷議員さんの方からもご質問がございましたが、一番頭を痛めているところでございます。これにつきましては、また逃げるようなお答えで申しわけございませんが、老人保健福祉計画の中でどういう具合に網羅していくのかというところになろうかと思います。なお、今、議員さんいろいろおっしゃいました委託買物とか宅配とか、そういったようなご意見をどんどんまた参考にお聞かせいただければと思いますので、またよろしくお願いいたします。  それから、同和関係の3割減免でございますが、先ほども申し上げましたように、運動団体を経由しながらあの申請を受け付けておりまして、生活相談員さんとの相談で対象、非対象ということになっております。これ以上のことはちょっと私今承知しておりませんのでご勘弁いただきたいと存じます。  以上です。
    ○議長(月森喜一郎君)  お諮りいたします。  本日は、生越俊一君の質問終了をもって打切りたいと思います。これにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(月森喜一郎君)  ご異議なしと認めます。  よって、本日は生越俊一君の質問終了をもって打ち切ることにいたします。  続いて、10番、生越俊一君。    〔10番 生越俊一君 登壇〕 ○10番(生越俊一君)  本日の最終質問ということでございます。お疲れのところ重複をした質問で恐縮ではございますが、いましばらくお付き合いをいただきたいと思います。  私は、通告をいたしております新しい長期総合計画の策定につきまして、改めまして市長さんのお考えを伺いたいと思いますので、率直なご答弁をお願いいたします。  この問い掛けにつきましては、先ほど福田 実議員より詳しくお尋ねのあったところでありますので、福田 実議員と違いますのは市長さんだけのお考えを求めていることだけでございます。答弁につきましても基本的に理解をしてからでございますので簡単にとは思いますが、重複をする点などなど悪しからずお許しをいただきたいと思います。  今日の市政振興の柱であります大田セーリング21プランは、昭和62年3月に策定をされたものでありますが、最終目標年次を昭和76年度、今日の平成13年度に設定されております。策定当時には昭和55年に策定され、昭和65年を目標として当時の市政振興の拠り所として進行中でありました大田市新総合開発基本構想が生きていたわけでありますが、目標年度の中途でありながら、急激な社会変化に対応しきれない、また、時代背景にまち合わない、そして、国及び県の長期総合計画との整合性もとれなくなっているとの理由から見直されることとなりまして、昭和62年3月に改めて策定されたものであります。昭和62年といえば、泡の上に浮いた好景気、いわばバブル期の真っ盛りでありました。大田市でもリゾート構想が推進されようとしておりましたし、ただ、ものを動かすだけでお金になるような錯覚がまことしやかにささやかれていた頃であります。そのような時代背景のもとで策定をされた大田セーリング21プランでは、「自然と語らい、歴史を育むヘルシーリゾート都市を目指して」というお題目のもと、市民の福祉の向上を目指す市政の指針となるべきものであり、21世紀の望ましい大田市像と、これを達成するための施策の大綱を明確にし、これにより行政運営を総合的かつ計画的に行うものであると性格づけされておりました。また、市民にとっては努力目標となるものであり、民間企業や団体などに対しましては誘導施策であると位置づけられております。しかし、これまでも中期計画や後期計画の作成の折、主要目標であります総人口や産業別就業人口、世帯数、生産所得など、人口構成の予測に大きな変化を見ておりますので軌道修正もやむなくなされたところであります。いわば、大田セーリング21プランは既に骨抜きになっているものと解釈をいたしております。  そこでお伺いをするものでありますが、執行部をはじめ、市議会といたしましても、行財政改革に取り組んでいる今日、その先駆けとなって、行財政改革懇話会による報告が間もなく示されようとしているように伺っております。このことによって行財政改革もより現状に沿う形で一層の取り組みが進められることになろうと推測をいたしますが、これからの行政のあり方、市政運営にも一つの指針が示されることになるわけであります。そして、公債費負担適正化計画も大筋順調に進捗していけば、自ずと道は開けるものと解釈するところでありますが、この際大田セーリング21プランの最終年度を待たずしても、セーリングプランの生まれたときのように、時代背景を敏感に感じ、新しい長期総合計画の策定に着手されてはいかがかと思うものであります。いかがお考えになっているか伺いたいと存じます。  また、今日、日進月歩の度合いが激しい時代をも迎えております。セーリングプランのように15年という目標設定もちょっと長すぎると思うところでありますが、そこらも合わせて伺いたいと思います。  以上、登壇しての質問だけに止めたいと思います。 ○議長(月森喜一郎君)  熊谷市長。    〔市長 熊谷國彦君 登壇〕 ○市長(熊谷國彦君)  生越議員の新しい長期総合計画の策定についてご質問がございましたが、これにつきまして私の考えをひとつ申し上げたいと思います。  この構想の策定に向けましての諸課題、或いは当市の現状等につきましては、福田議員のご質問に対しまして先ほど答弁を申し上げたところでございますが、議員ご指摘のとおり、現在の構想であります大田セーリング21プラン策定以降の社会経済状況の急激な変化や、個人の価値観や、ライフスタイルの多様化、さらに、当時には予想をもつかなかった国際情勢も緊張、対立の時代から協調、対話の時代へと突入し、経済の国際化や、地球規模での食料問題、また、環境問題への取り組みなど、これらに対応した国の施策の軌道修正など、当市を取り巻く行政の環境というものも大きく変貌してきております。  このような状況下におきましては、平成元年、私が市長に就任して以来、基本構想に掲げております当市の特性を生かした個性あるまちづくりの実現を目指しまして、市民の皆様が安心して暮らせるように、産業振興基盤の整備、生活を支えるための道路網の整備、保健、医療、福祉の充実、さらには学校改築をはじめとする教育文化の向上に全力を傾注してまいったところでございます。しかしながら、先ほど申し上げました、社会情勢の地球規模での大きな変貌は当市に与えた影響も大きく、当時掲げておりました主要目標の達成は、議員もご承知のとおり、その目標の中にも到底これは不可能なものもあると、このように認識をしたところでございます。  また、これまで実施をしてまいりました生活基盤の整備は一定の成果を上げているところではございますが、一方、平成8年度におきましては、行財政改革推進大綱の策定、さらに、平成9年度には公債費負担適正化計画の策定を行いまして、その具体的な取り組みとして、平成10年度を財政再建元年と設定をして、徹底した財政運営の効率化を行うなど、これまでにも増して厳しい財政運営が求められ、市民の皆様からの一層のご理解と協力のもとにこの行政を押し進める時代となってまいりました。  議員のご提言でございます、新しい長期総合計画の策定につきましては、今15年というような長いこの計画ではなくて、もう少し短くその計画というものを策定をして、できるかできないかはっきりこの見極めて、一つ一つその計画に向けて実現をしていった方がよいのではないかというご意見でございますが、私もその点につきましては、このように目まぐるしい変貌をする時代にあっては、その方が適当ではないかと、このように認識をしておるところでございます。  何はともあれ、時代の要請というものを的確にこのとらえまして、市民の皆様の参加と連携のもとに新しい計画の策定に向けた諸準備にひとつ今から着手してまいろうと、このように私も思っておるところでございますので、さらなるまたご支援、ご提言のほどをお願いを申し上げまして、市長答弁とさせていただきます。 ○議長(月森喜一郎君)  以上で、本日の一般質問を打ち切ります。  明日は定刻に会議を開きます。  本日はこれにて散会いたします。      午後2時41分 散会...